JP2021030577A - 印刷装置 - Google Patents

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Hiroki Ozeki
宏紀 尾関
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Abstract

【課題】筒形状の被処理物の胴部の外周面にインクジェット印刷による画像を高速で印刷することができ、転写不良が抑制されて高い品質の画像を形成することができる印刷装置を提供する。【解決手段】印刷装置100は、転写ベルト110の表面にインクジェット印刷により画像Pを形成する印刷ステーション150と、画像Pを缶Cの胴部に転写する転写ステーション120と、缶Cを搬送経路に沿って移動させる搬送ユニット130とを有し、転写ベルト110の表面に形成された画像P上に画像Pのインクが付着した部分の少なくとも一部を覆うようプライマー層を形成する粘着層形成ステーション180を有し、粘着層形成ステーション180は、転写ベルト110の表面に形成された画像Pに応じて、プライマー層を形成する部分を制御する形成制御機構を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、筒形状の被処理物の胴部の外周面にインクジェット印刷によって画像を印刷する印刷装置に関する。
印刷用紙、ラベルなどシート状の被処理物に対し、オフセット方式のインクジェット印刷方法により連続印刷する方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、オフセット方式のインクジェット印刷装置として、転写部材として可撓性の転写ベルトを用い、この転写ベルト上にインクジェット印刷により画像(インク画像)を形成する印刷ステーションと、画像を乾燥させる乾燥ステーションと、転写ステーションとを備えた印刷装置が開示されている。
また、特許文献2には、オフセット方式のインクジェット印刷装置として、循環移動する転写部材と、この転写部材上にインクジェット印刷により画像を形成するためのインクジェットヘッドと、転写部材上の画像を転写する転写ステーションと、画像を硬化させる硬化ステーションと、シート状の被処理物を引き剥がす小ローラとを備える印刷装置が開示されている。
このようなオフセット方式のインクジェット印刷装置においては、転写ベルトなどの回動する転写部材を用い、この転写部材の画像領域上に印刷ステーションにおいて画像が形成され、次いで画像が転写位置まで搬送されて被処理物に転写され、転写後に再び画像を形成するために印刷ステーションまで搬送され、これらが繰り返し行われることによって、多数の被処理物にインクジェット印刷による画像を連続的に印刷することができる。
特表2015−514606号公報 特許第6270311号
しかしながら、本発明者らがオフセット方式のインクジェット印刷装置を用いて缶などの筒形状の被処理物の胴部の外周面にインクジェット印刷による画像を連続的に印刷する方法を検討したところ、被処理物が筒形状のものである場合には、転写部材上に形成された画像を被処理物に転写する際に画像が良好に転写されない場合があることが分かった。特に、多数の被処理物に画像を連続的に印刷する高速印刷時には、画像の被処理物への接着力が不十分となって、転写部材上に画像の一部が残留してしまい易い傾向にあった。
このような転写不良の問題を解決するために、いわゆるプライマー層と呼ばれる粘着性の樹脂層を予め被処理物の胴部の外周面に塗布することが知られているが、画像を転写する前の被処理物に予めプライマー層を形成するための装置が別途必要とされることや、プライマー層を形成した被処理物を転写位置まで搬送する途中に他の部材などとの接触によってプライマー層が損傷すること、搬送する途中にホコリなどの汚れが付着してしまって粘着性が低下してしまうことなどの問題がある。また、被処理物の胴部の外周面全体にプライマー層を形成すると材料費が嵩んでしまう、という問題もある。
本発明は、これらの問題点を解決するものであり、筒形状の被処理物の胴部の外周面にインクジェット印刷による画像を高速で印刷することができて高い生産効率が得られ、しかも、画像を被処理物の胴部の外周面に転写する際の転写不良が抑制されて高い品質の画像を形成することができる印刷装置を提供することを目的とするものである。
本発明の印刷装置は、回動する転写部材と、
前記転写部材の表面にインクジェット印刷により画像を形成する印刷ステーションと、
前記転写部材の表面に形成された画像を筒形状の被処理物の胴部の外周面に転写する転写ステーションと、
被処理物を担持する複数の自転可能なマンドレルを搬送経路に沿って移動させる搬送ユニットとを有し、前記転写ステーションにおいて、前記マンドレルに担持されて搬送された被処理物を自転させながら前記転写部材と被処理物とを接触させることにより、前記画像を転写部材の表面から被処理物の胴部の外周面に転写する印刷装置であって、
前記印刷ステーションによって前記転写部材の表面に形成された画像上に当該画像のインクが付着した部分の少なくとも一部を覆うように粘着性の樹脂層を形成する粘着層形成ステーションを有し、
前記粘着層形成ステーションは、前記転写部材の表面に形成された画像に応じて、粘着性の樹脂層を形成する部分を制御する形成制御機構を備えることにより、前記課題を解決するものである。
本発明の印刷装置によれば、基本的に、オフセット方式のインクジェット印刷が行われるので、多数の被処理物にインクジェット印刷による画像を連続的に印刷することによって高速印刷を行うことができ、高い生産効率が得られる。しかも、画像が被処理物に転写される前に粘着層形成ステーションにおいて画像の少なくともインクが付着した部分上に粘着性の樹脂層が設けられるので、高速印刷を行ったとしても、画像を曲面である被処理物の胴部の外周面に転写不良が生じることなく高い転写性で転写することができ、その結果、画像と被処理物との接着性が向上すると共に被処理物に高い品質の画像を印刷することができる。また、転写前の被処理物に粘着性の樹脂層を形成しなくてもよいので、被処理物の搬送中に粘着性の樹脂層の損傷や汚染の発生を考慮する必要がなく、従って、印刷装置の搬送ユニットに高い設計の自由度が得られる。さらに、画像に応じて粘着性の樹脂層を形成する部分を制御する形成制御機構を有するので、形成する粘着性の樹脂層の大きさなどを小さく抑制することができ、高い環境性が得られると共に、コストを低減させることができる。また、形成制御機構によって形成する粘着性の樹脂層を画像のインクが付着した部分の一部のみに形成することにより、画像のインクが付着した部分を被処理物から剥がれ易い部分と剥がれ難い部分とに意図的に分割し、スクラッチとして使用することができる。
本発明の請求項2に記載の構成によれば、画像のインクが付着した部分の全体を覆うように粘着性の樹脂層が形成されるよう制御が行われるので、形成する粘着性の樹脂層の大きさなどを必要最小限に抑制することにより、被処理物に画像を高い転写性で転写させることができながら、高い環境性が得られると共にコストを低減させることができる。また、形成制御機構によって形成する粘着性の樹脂層を画像のインクが付着した部分のみとすることにより、すなわち、画像のインクが付着しない部分に粘着性の樹脂層を形成しないことにより、被処理物が金属製のものであるときに金属光沢などの金属の質感を隠蔽せずに残すことができる。
本発明の請求項3に記載の構成によれば、画像の全体を覆うように粘着性の樹脂層が形成されるよう制御が行われるので、短期間に画像のデザインが変更された場合などにも、画像におけるインクが付着した部分の形状に関わらず画像を被処理物に高い転写性で転写することができる。
本発明の請求項4に記載の構成によれば、粘着層形成ステーションが粘着剤を射出するノズルヘッドを備える構成であるので、印刷ステーションが各色のインクジェットヘッドを備えて構成されるときに、印刷ステーションのインクジェットヘッドと共に粘着層形成ステーションに係るノズルヘッドを配置することにより、印刷装置の構造の簡素化を図ることができる。
本発明の請求項5に記載の構成によれば、転写部材の表面に形成された画像を硬化させる硬化ステーションを備えることにより、画像を硬化または半硬化させて画像の粘着性を制御することによって被処理物への転写性を向上させることができるので、未転写インクの発生を抑制して被処理物に画像を高い転写性で確実に転写させることができる。
本発明の請求項6に記載の構成によれば、転写部材の表面に形成された粘着層を硬化させる硬化ステーションを備えることにより、粘着層を硬化または半硬化させて粘着層の粘着性を制御することによって被処理物への転写性を向上させることができるので、未転写インクの発生を抑制して被処理物に画像を高い転写性で確実に転写させることができる。
本発明の請求項7に記載の構成によれば、粘着性の樹脂層を形成する粘着剤が着色剤を含有することにより、画像のインクが付着した部分に対しては被処理物の地色を隠蔽するホワイトコート層として機能させることができ、形成させる画像に優れた鮮明性を発現させることができる。また、画像のインクが付着しない部分に対しては、着色性を発揮することができる。
本発明の請求項8に記載の構成によれば、粘着性の樹脂層を形成する粘着剤に含有される着色剤が白色のものであることにより、画像のインクが付着した部分に対しては被処理物の地色を隠蔽するホワイトコート層として機能させることができ、形成させる画像に優れた鮮明性を発現させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る印刷装置の構成の一例を概略的に示す説明図である。 画像およびプライマー層の例を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る印刷装置の構成の一例を概略的に示す説明図である。
〔第1の実施形態に係る印刷装置〕
以下に、本発明の第1の実施形態に係る印刷装置100について、図面に基づいて説明する。
本発明の第1の実施形態に係る印刷装置100は、図1に示されるように、表面に画像(インク画像)Pを形成する画像領域A(図2参照)を有する、循環路に沿って循環移動する転写部材である転写ベルト110と、転写ベルト110上の画像領域Aにインクジェット印刷によりインクを付着させて画像Pを形成する印刷ステーション150と、転写ベルト110の表面に形成された画像Pを筒形状の被処理物である缶Cの胴部の外周面に転写する転写ステーション120と、缶Cを担持する複数の自転可能なマンドレル131を搬送経路に沿って移動させる搬送ユニット130とを有する。また、第1の実施形態に係る印刷装置100には、転写ベルト110の循環路上における印刷ステーション150の下流側かつ転写ステーション120の上流側に、画像P上に当該画像Pのインクが付着した部分の少なくとも一部を覆うように粘着性の樹脂層(以下、「プライマー層」ともいう。)Q(図2参照)を形成する粘着層形成ステーション180が設けられている。そして、粘着層形成ステーション180には、転写ベルト110の表面に形成された画像Pに応じて、プライマー層Qを形成する部分を制御する形成制御機構が設けられている。
本実施形態では、転写ステーション120の缶Cの搬送経路の下流側には、マンドレルホイール132に対峙して、缶Cの胴部の外周面に転写された印刷面にニスなどの保護剤をコーティングするコーティングホイール171を備えるオーバーコート処理ステーション170が配置されている。また、転写ベルト110の表面における回動方向の転写ステーション120よりも下流側には、転写ベルト110の表面を洗浄して未転写インクを除去する洗浄ステーション140が設けられている。図1において、141は転写ベルト110の表面に洗浄剤を噴射により供給する洗浄剤噴射部、142は転写ベルト110上のインクなどを拭き取るスクレーパである。
〔被処理物〕
本発明において、筒形状の被処理物は、具体的には円筒形状や円錐形状の胴部を有する飲料缶などの金属缶やペットボトル容器、紙製容器などを含み、代表的には、ティンフリースチール(TFS)などの各種表面処理鋼板や錫めっき等の各種メッキ鋼板、アルミニウム等の軽金属板およびそれらにリン酸クロメート処理などの表面処理をした各種表面処理軽金属板、或いはこれらの金属板にポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂からなる樹脂の被覆が形成された樹脂被覆金属板を、絞り加工、絞りしごき加工、絞り・再絞り加工、絞り・再絞りによる曲げ伸ばし加工(ストレッチ加工)、軽金属板のインパクト加工等の従来公知の手段に付すことによって製造されたシームレス缶が挙げられる。また、ブリキ板切断工程、ロール成形、缶胴溶接工程、缶胴ストレッチ成形などの工程を経た3ピース缶も挙げられる。シームレス缶および3ピース缶は、その他に、缶胴を楕円形、円錐形、エンボス形状などの異形缶にするためのパネリング成形や、フランジ部成形などを経たものであってもよい。
被処理物の胴部の外周面には、形成させる画像に優れた鮮明性を発現させるために、被処理物の地色を隠蔽するホワイトコート層が形成されていることが好ましい。ホワイトコート層は、例えば被処理物の搬送経路における転写ステーション120の上流側に設置したホワイトコート層形成手段によって形成することができる。ホワイトコート層形成手段としては、例えば白ベタ画像を印刷する版式印刷機や、白インクを被処理物の胴部の外周面に塗布するローラ、白インクを噴霧により被処理物の胴部の外周面に塗布する噴霧機などを用いることができる。なお、ホワイトコート層を形成しておくことに代えて、印刷ステーション150における白色(W)のインクジェットヘッド、または、スプレー・版・ローラ等の白ベタ形成手段によって、白ベタ画像を転写ベルト110の表面に、被処理物の最下層に転写されるように形成してもよい。白ベタ画像は、被処理物の全面に形成されてもよいし、部分的に形成されていてもよい。
さらに、被処理物の最上面には、アンカーコート層が形成されていることが好ましい。アンカーコート層が形成されていることにより、画像のインク層が被処理物の胴部の外表面に強固に保持固定され、被処理物に対する画像密着性が向上される。また、インクの滲みを軽減することができる。アンカーコート層は、従来公知の種々の方法により形成することができ、熱硬化性、紫外線硬化性または電子線硬化性を有する透明樹脂等を所定の溶剤に分散または溶解させた塗布液を塗布・乾燥し、次いで加熱、紫外線照射、電子線照射等により硬化することにより形成することができる。アンカーコート層は、被処理物の搬送経路における転写ステーション120の上流側に設置したアンカーコート層形成手段によって形成することができる。アンカーコート層形成手段は上記の透明樹脂等を被処理物の胴部の外周面に塗布する装置を有し、このような塗布装置としては、例えば版式印刷機や、上記の塗布ローラ、噴霧機などを用いることができる。なお、アンカーコート層を形成しておくことに代えて、印刷ステーション150においてアンカーコート層形成手段によってアンカーコート層を転写ベルト110の表面に、被処理物の最下層に転写されるように形成してもよい。
また、ホワイトコート層は、上記のアンカーコート層の形成に用いられる樹脂として例示した樹脂を含有する塗布液に二酸化チタン等の白色顔料を含有させることによりホワイトコート層の機能を有するアンカーコート層として形成することもできる。
さらに、ホワイトコート層を形成しておくことの代わりに、被処理物として、樹脂被覆金属板を形成する樹脂の被覆中に白色顔料を含有させることによりホワイトコート層の機能を有する樹脂被覆金属板を用いたものを用いてもよい。
被処理物は、予め画像が形成されたものであってもよい。具体的には、例えば版式印刷などによって画像が印刷された被処理物に対して、本発明に係る印刷装置100によって画像Pの形成が行われてもよい。このとき画像Pは、予め形成された版式印刷による画像上に形成されてもよく、画像外に形成されてもよい。版式印刷の方式としては、従来シームレス缶の印刷に採用されていた凸版、平版等を用いた印刷方式を採用することができ、中でも特にオフセット印刷を好適に採用することができる。オフセット印刷は、インク供給ユニットから版胴上の凸版等の刷版に印刷インクを供給し、刷版の網点および画像部の上のインクをブランケットに転移させ、ブランケット上に転写された各色のインクを被処理物の胴部の外周面に転写させるものである。版式印刷による画像は、印刷ステーション150において画像Pを形成する前に、仮焼付けにより版式印刷に係るインクを仮硬化させておくことが好ましい。
また、被処理物は、予めラベルが貼付されたラベル缶や、樹脂被覆缶であってもよい。
なお、被印刷物に充填される内容物は、飲料、食品、化粧品、洗剤、医薬品などが挙げられるが、内容物は特に限定されない。たとえば、飲料缶、食缶、エアゾール缶、美術缶などの用途に使用されることを想定することができるが、特に限定されるものではない。
〔転写ベルト〕
一実施形態に係る印刷装置100を構成する転写ベルト110は、可撓性を有する無端ベルト状のものである。
転写ベルト110は、周方向(転写ベルト110の循環移動方向)に実質的に伸長しないものであってもよい。本発明において「実質的に伸長しない」とは、例えば、転写ベルト110の使用中にわたって転写ベルト110の表面上の任意の2点間の距離の変化が1%未満であることをいう。
転写ベルト110は、剥離層を有するものとされてもよい。剥離層は、転写ベルト110の表面から画像Pを残留物なく分離して缶Cに転写させるために、その外表面に疎水性の平滑な剥離面を備える。転写ベルト110は、基材層上に剥離層が積層されてなるものとされてもよい。基材層は、その表面に剥離層を保持するものであって、柔軟性を有しているものであってもよく、また剛性を有しているものであってもよい。基材層としては、例えば、転写時の缶Cと転写ベルト110との間の圧力が好適になるよう無端ベルト状の金属基体とスポンジ層との2層構造からなるものとすることができる。
転写ベルト110は、その内側に、押圧シリンダー112との摩擦抵抗を制御するための内側層が積層されていてもよい。
転写ベルト110は、押圧シリンダー112と支持ローラ113とにより所定の張力で張架され、回動可能に支持されている。転写ベルト110は、押圧シリンダー112と独立して図示しない駆動源によって駆動される構成であってもよく、押圧シリンダー112の回転駆動に従動される構成であってもよい。また、転写ベルト110の内側には、転写ベルト110の走行をガイドするために、押圧シリンダー112および支持ローラ113以外に補助ローラが1つ以上さらに設けられていてもよい。
押圧シリンダー112は、転写ベルト110の剥離層を後述する転写ニップ部Nに搬送された缶C側に付勢してこの缶Cと剥離層上の画像Pとを接触する状態にするものである。
〔印刷ステーション〕
印刷ステーション150は、転写ベルト110の循環路に沿って転写ベルト110の水平配置部分に対向するよう設けられたインクジェット印刷ユニット151を備えて構成される。具体的には、インクジェット印刷ユニット151は、互いに異なる色のインクを吐出する、例えばイエロー(Y色)、マゼンタ(M色)、シアン(C色)、ブラック(K色)およびホワイト(W色)用のインクジェットヘッドよりなり、これらが、循環路における転写ベルト110の水平配置部分に沿って、上流側から下流側に向かって上記の順に並んで配置されている。これらのインクジェットヘッドは、転写ベルト110の表面に対してインクを略垂直に滴下するように下向きに配設される。インクジェット印刷ユニット151における各色のインクジェットヘッドは、所定の画像Pを形成するために同期して動作されるよう制御されている。
印刷ステーション150のインクジェット印刷ユニット151における各色のインクジェットヘッドの配置順は、上記の例に限定されない。
インクジェットヘッドは、インクの液滴の吐出機構によって、ピエゾ式、サーマル方式、静電方式、バブルジェット(登録商標)方式等があるが、本発明においては、特に制限なく使用することができる。
インクジェットヘッドと転写ベルト110の表面との距離は、インクの液滴の転写ベルト110の表面への着弾精度を向上させる観点から、例えば0.5〜4.0mmの範囲とされる。インクジェットヘッドと転写ベルト110の表面との距離が0.5mm未満である場合には転写ベルト110の表面にインクジェットヘッドが接触するおそれがある。
図1に示した印刷装置100においては、1つの画像Pを形成する1つの印刷ステーション150のインクジェット印刷ユニット151が、5つのインクジェットヘッドを用いて構成されているが、この数は増減されてもよい。
例えば、色数(異なる色相や濃淡)を増減させ、これに伴いインクジェットヘッド数を増減させる、或いは、同色であっても互いに吐出液滴量の異なる液滴を吐出するインクジェットヘッドを増加させることなどが挙げられる。同色で互いに吐出液滴量の異なるインクジェットヘッドの複数を組合せて用いることにより、濃度が高くなるように高いドット密度が要求されるベタ画像や、径の小さいドットによる精細な画像が要求される写真画像や文字画像の両方を満足するように、鮮明性に優れた画像を高速で印刷することができる。すなわち、1滴の液滴量が多いインクジェットヘッドで高い濃度を実現すると共に、1滴の液滴量が少なく、ドロップ数によりドット径の大きさを制御可能なインクジェットヘッドで精細な画像を実現することによって、効率よくベタ画像および写真画像等の両方に対応することが可能になる。
また、同色であって吐出液滴量も同じであるインクジェットヘッド(同一のインクジェットヘッド)を増加させることもできる。具体的には、同一のインクジェットヘッドを転写ベルト110の幅方向(図1において紙面と垂直な方向)に離間して配置することにより、缶Cがいわゆるロング缶などの筒軸方向に長いものである場合にも、画像Pを精確に形成することができる。
インクジェット印刷ユニット151の各インクジェットヘッドのインクの色は上記に限定されるものではなく、例えば無色のクリアインクを用いることもできる。
この印刷装置100においては、印刷ステーション150が複数、転写ベルト110の循環路に沿って設けられた構成とすることができる。図1の印刷装置100は、転写ベルト110の循環路に沿って2つの印刷ステーション150が設けられた例である。
複数の印刷ステーション150を有すると、複数のインクジェット印刷ユニット151によって1つの画像Pを形成する、つまりパス数を増やすことにより、高精細の画像Pを形成することができる。また、転写ベルト110上に複数の画像Pを近接して並べて形成することにより、単位時間当たりに転写処理可能な缶Cの数を増大させることができ、全体の生産性を高めて高速印刷を行うことができる。
〔インク〕
画像Pの形成に用いるインクとしては、従来のインクジェット印刷に用いられている、熱乾燥型インク、熱硬化型インク、紫外線硬化型インク、電子線硬化型インクなどを使用することができ、用いるインクの種類に応じて硬化ステーションおよび仮焼付け(仮硬化)手段が異なるが、特に焼付に関わる設備コストが安価である点から、熱乾燥型インクを好適に使用することができる。
熱乾燥型インクには水性タイプ、油性タイプ、溶剤タイプなどがある。
〔画像P〕
画像Pは、印刷ステーション150においてインクジェット印刷ユニット151の各インクジェットヘッドから吐出されたインクが転写ベルト110上の画像領域Aに付着されて形成され、図2(a)に示されるように、インクが付着したインク部分P1およびインクが付着しない非インク部分P2を有する。画像Pは、全面にインクが付着したインク部分P1のみより構成されていてもよい。
〔粘着層形成ステーション〕
この第1の実施形態に係る印刷装置100において、粘着層形成ステーション180は、プライマー層Qを形成する粘着剤を射出するノズルヘッド181が、転写ベルト110の循環路に沿って転写ベルト110の水平配置部分に対向するよう備えられて構成されている。ノズルヘッド181は、循環路における転写ベルト110の水平配置部分に沿って、印刷ステーション150のインクジェット印刷ユニット151に近接した下流側に、並んで配置されている。このノズルヘッド181は、転写ベルト110の表面に対して粘着剤を略垂直に滴下するように下向きに配設される。
粘着層形成ステーション180は、ノズルベッド181を備えて構成されることに限定されず、印刷ステーション150の下流側にプライマー層Qを形成する粘着剤を噴霧する噴霧ノズルベッドを備えて構成されてもよく、印刷ステーション150の下流側にダイコーターなどの塗布装置を備えて構成されてもよい。
プライマー層Qを形成するための粘着剤としては、画像Pと缶Cとの接着性を向上することができるものであれば特に限定されず、通常接着剤として用いられるアクリル系樹脂接着剤、ウレタン系樹脂接着剤、エポキシ系樹脂接着剤、シリコーン系樹脂接着剤、オレフィン系樹脂接着剤、ビニル系樹脂接着剤、アミノ系樹脂接着剤、ウレタンアミノ系樹脂接着剤、これらのブレンド樹脂などが挙げられる。ブレンド樹脂とする際の各樹脂の割合は特に限定されず、2種の樹脂をブレンドしたものであっても、3種以上の樹脂をブレンドしたものであってもよく、その機能を阻害しない範囲でこれら以外の樹脂を含有するものであってもよい。
プライマー層Qを形成するための粘着剤には、二酸化チタン、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、亜鉛華、カオリン、硫酸バリウム等の白色顔料やパール顔料、別の色の顔料等よりなる着色剤が含有されていてもよい。さらに、重合促進剤や重合開始剤が添加されていてもよい。
粘着層形成ステーション180には、転写ベルト110の表面に形成された画像Pに応じて、プライマー層Qを形成する部分を制御する形成制御機構が設けられている。この形成制御機構は、例えば、図2(b)に示されるように、転写ベルト110上の画像領域Aに形成された画像Pのインク部分P1の全部を覆うようにプライマー層Qが形成されるよう制御を行う。また例えば、図2(c)に示されるように、画像Pの全体(すなわち画像Pのインク部分P1および非インク部分P2の両方)を覆うようにプライマー層Qが形成されるよう制御を行ってもよい。また例えば、画像Pのインク部分P1の一部を覆うようにプライマー層Qが形成されるよう制御を行ってもよい。さらに、転写ベルト110上の画像領域Aの全てを覆うようにプライマー層Qが形成されるよう制御を行ってもよい。
〔硬化ステーション〕
この第1の実施形態に係る印刷装置100においては、印刷ステーション150と転写ステーション120との間に、印刷ステーション150において形成された画像Pおよび/またはプライマー層Qを硬化させる硬化ステーション160が設けられている。本明細書において、硬化とは、硬化反応が途上の半硬化の状態を含む。
硬化ステーション160は、例えば硬化部材161を備えて構成される。
硬化ステーション160が画像Pを硬化させるものである場合は、硬化部材161は、画像Pを構成するインクが硬化または半硬化されることによって粘着性を発揮して缶Cに付着して転写される能力が高められるものであればよい。具体的には、画像Pの形成に用いるインクの種類に従って、例えば転写ベルト110の表面に向かって熱を供給するヒータや転写ベルト110の内側に設けられた熱を供給するヒータ、転写ベルト110の表面に向かって紫外線などの放射線を放射する光源などを使用することができる。例えば画像Pが熱乾燥型インクを用いて形成される場合には、熱を受けて画像P中の溶剤を蒸発させて半乾きまたは完全に乾燥された状態とすることができる。また例えば画像Pが熱硬化型インクを用いて形成される場合には、ヒータからの熱を受けて画像Pを半硬化または硬化された状態とすることができる。また例えば画像Pが紫外線硬化型インクを用いて形成される場合には、紫外線光源から紫外線が照射されて画像Pを構成する紫外線硬化樹脂を半硬化された状態とすることができる。
また、硬化ステーション160がプライマー層Qを硬化させるものである場合は、硬化部材161は、プライマー層Qを構成する粘着剤が硬化または半硬化されることによって粘着性を発揮して缶Cに付着して画像Pが転写される能力が高められるものであればよい。具体的には、プライマー層Qの形成に用いる粘着剤の種類に従って、例えば転写ベルト110の表面に向かって熱風を供給するヒータや転写ベルト110の内側に設けられた熱を供給するヒータ、転写ベルト110の表面に向かって紫外線などの放射線を放射する光源などを使用することができる。
画像Pおよびプライマー層Qの硬化を同時に行う場合には、共通の硬化ステーション160において両者の硬化が行われ、硬化部材161が共通に用いられる。例えば、硬化ステーション160は、硬化部材161として転写ベルト110の内側に設けられて転写ベルト110の循環路上における粘着層形成ステーション180と転写ステーション120との間に熱を供給するヒータを用いることにより、画像Pを完全に硬化すると共にプライマー層Qを半硬化するものとすることができる。
画像Pおよびプライマー層Qの硬化がそれぞれ別個の硬化ステーションにおいて行われる場合には、転写ベルト110の循環路上における印刷ステーション150と粘着層形成ステーション180と間に画像Pに係る硬化ステーション160を設けると共に、粘着層形成ステーション180と転写ステーション120との間にプライマー層Qに係る硬化ステーション160を設ければよい。
〔搬送ユニット〕
搬送ユニット130は、缶Cを担持したマンドレル131を搬送経路に沿って搬送させるものであり、複数のマンドレル131を有し、水平に伸びる回動軸に軸着されて転写ベルト110の周速よりもわずかに遅い周速で回転駆動されるマンドレルホイール132を備える。具体的には、マンドレル131の複数が、マンドレルホイール132の外周部の所定の回転半径の円周上に互いの隣接距離が一定の等間隔とされるよう形成された軸孔の各々に、マンドレルホイール132の回動軸と平行な軸(マンドレル軸)を中心として回転可能に軸支されている。すなわち、搬送ユニット130は、マンドレルホイール132が回転駆動されることによりマンドレル131に嵌着された缶Cがマンドレル131と共に搬送経路に沿って一方向に連続的に搬送されるよう構成されている。
マンドレル131を軸支するマンドレル軸は、例えば案内溝(図示せず)の案内形状に沿って追従移動可能に支持されている。案内溝は、マンドレルホイール132の回動軸を中心とした所定の回転半径の円周上を半径方向に向けて蛇行すると共に全体として環状をなす溝であり、マンドレルホイール132の回転に伴って、マンドレル軸がマンドレルホイール132の半径方向に往復移動する構成とされている。すなわちマンドレル131の搬送経路を完全に円環状とせずに一部で蛇行可能とさせている。一方、転写ベルト110が、その循環路の一部がマンドレルホイール132の所定の回転半径の円周に交わるよう配置されており、各マンドレル131の搬送経路は、転写ベルト110に対応する箇所でマンドレルホイール132の半径方向で内側に窪むよう構成されており、このような軌跡の搬送経路は案内溝の形状を適宜に設定することにより得られる。これにより、転写ニップ部Nにおいてマンドレル131に嵌着された缶Cがその搬送途中で転写ベルト110側に付勢されながらこの転写ベルト110の表面と接触し、その外周面に沿って移動する転写ニップ部Nが形成される。
なお、搬送ユニット130には、転写ステーション120における転写ベルト110に対する缶Cの位置合わせを行う位置制御機構が設けられていてもよい。
マンドレル131の搬送経路の転写ステーション120よりも上流側には、マンドレル131の搬送経路上に缶Cを供給する例えばインフィードターレットを用いた被処理物供給手段(図示せず)が設けられている。また、マンドレル131の搬送経路のオーバーコート処理ステーション170よりも下流側には、画像Pが転写され、印刷面に保護剤がコーティングされた缶Cを次工程へ移送する例えばトランスファーターレットを用いた被処理物排出手段(図示せず)が設けられている。
〔転写ステーション〕
本発明の第1の実施形態に係る印刷装置100を構成する転写ステーション120は、上記のように形成された転写ニップ部Nを有する。転写ニップ部Nにおいては、転写ベルト110と搬送ユニット130とによって缶Cに圧力が付与される。この転写ニップ部Nにおいて、マンドレル131に担持されて搬送された缶Cを、転写ニップ部Nを通過する間に自転させながらその胴部の外周面を転写ベルト110の表面と転がり接触させることにより、画像Pが転写ベルト110の表面から缶Cの胴部の外周面に転写される。
転写ニップ部Nにおいては、缶Cが例えば0〜500N/cm2 の加圧力で圧接される。
〔印刷方法〕
上記の印刷装置100においては、以下のように筒形状の被処理物である缶Cの胴部の外周面に画像Pが印刷される。
すなわち、印刷装置100を用いた印刷方法には、画像Pを、転写ベルト110上に形成する印刷ステップ、転写ベルト110上に形成された画像P上にプライマー層Qを形成するプライマー層形成ステップ、および、転写ベルト110に形成された画像Pおよびプライマー層Qを、缶Cの胴部の外周面に転写する転写ステップを含み、さらに、転写ベルト110上の画像Pを硬化させる硬化ステップや画像P上のプライマー層Qを硬化させる硬化ステップが含まれていてもよい。印刷ステップにおいては、複数の印刷ステーション150においてそれぞれ画像Pが印刷されてもよい。
具体的には、まず、循環路に沿って一方向(図1において反時計方向)に回転駆動される転写ベルト110上の画像領域Aに、印刷ステーション150において画像Pが形成される。さらに粘着層形成ステーション180において形成制御機構によって制御された部分(画像Pの一部または全部)の上にノズルヘッド181によりプライマー層Qが形成される。さらに硬化ステーション160において画像Pおよびプライマー層Qが適度な粘着性を有する状態まで硬化(半硬化)され、この状態で転写ステーション120に至る。
一方、被処理物供給手段によって搬送経路上の転写ステーション120の上流側の所定の位置でマンドレル131に嵌着されて担持された缶Cは、マンドレルホイール132の回転によって案内溝によって規定される搬送経路に沿って転写ベルト110と反対方向(図1において時計方向)に巡回搬送され、転写ステーション120に搬送される。
転写ステーション120の転写ニップ部Nに到達したマンドレル131および缶Cは、マンドレルホイール132の回転に伴って搬送経路に沿って移動するが、その際に案内溝の形状に従ってマンドレル131がマンドレルホイール132の半径方向内方に移動する。その間に缶Cの胴部の外周面が転写ベルト110の表面の接触開始点に接触して押し付けられる。接触開始点は画像領域Aに形成された画像Pの上流側端縁であってもよく、画像Pと画像Pとの間の領域(非画像領域)であってもよい。そして、転写ベルト110の表面に接触した缶Cは、その接触状態を維持して自転しながら搬送経路に沿って移動する。すなわち、缶Cは、搬送経路に沿った移動およびマンドレル131の自転によって転写ベルト110と転動接触して転写ニップ部Nの入口から出口まで移動する。この転動接触に伴って、転写ニップ部Nにおいて転写ベルト110の表面に保持された画像Pが缶Cの胴部の外周面に接触し、そして缶Cが転写ベルト110に押圧されていることから、転写ベルト110から画像Pが分離して巻き付くように缶Cの胴部の外周面に一括して転写される。
画像Pが転写された缶Cは、マンドレル131に嵌着された状態でオーバーコート処理ステーション170に搬送され、缶Cの胴部の外周面の印刷面に保護剤がコーティングされる。
その後、缶Cはマンドレルホイール132から被処理物排出手段に移載され、次工程へ搬送される。
画像Pが転写され、印刷面に保護剤がコーティングされた缶Cを排出後、缶Cが離脱されたマンドレル131は、再び、搬送経路の最初の被処理物供給手段へ戻る。また、転写ステーション120を通過した転写ベルト110は、洗浄ステーション140において洗浄されて未転写インクが除去された後、再び印刷ステーション150に戻る。これらが同期して繰り返されることにより、画像Pが転写された多数の缶Cが連続して得られる。
転写ベルト110から缶Cに画像Pを転写する転写速度は例えば500個/分に設定され、また、転写ベルト110の周速は例えば150〜200m/分に設定されている。
この第1の実施形態に係る印刷装置100によれば、基本的に、オフセット方式のインクジェット印刷が行われるので、多数の缶Cにインクジェット印刷による画像を連続的に印刷することによって高速印刷を行うことができ、高い生産効率が得られる。しかも、画像Pが缶Cに転写される前に粘着層形成ステーション180において画像P上にプライマー層Qが設けられるので、高速印刷を行ったとしても、画像Pを曲面である缶Cの胴部の外周面に転写不良が生じることなく高い転写性で転写することができ、その結果、画像Pと缶Cとの接着性が向上すると共に缶Cに高い品質の画像を印刷することができる。また、転写前の缶Cにプライマー層Qを形成しなくてもよいので、缶Cの搬送中にプライマー層Qの損傷や汚染の発生を考慮する必要がなく、従って、搬送ユニット130に高い設計の自由度が得られる。さらに、画像Pに応じてプライマー層Qを形成する部分を制御する形成制御機構を有するので、形成するプライマー層Qの大きさなどを小さく抑制することができ、高い環境性が得られると共に、コストを低減させることができる。
〔第2の実施形態に係る印刷装置〕
図3は、本発明の第2の実施形態に係る印刷装置の構成の一例を概略的に示す説明図である。
第2の実施形態に係る印刷装置200は、転写部材が、円筒状の転写シリンダー210であること以外は第1の実施形態に係る印刷装置100と同様の構成を有する。図3において、第1の実施形態に係る印刷装置100と同様の構成を有するものを同じ符号で示す。
以上のような第2の実施形態に係る印刷装置200によれば、第1の実施形態に係る印刷装置100における効果と同様の効果を得ることができる。
〔インクジェット印刷缶〕
本発明の印刷装置100,200により画像が印刷されたインクジェット印刷缶は、画像Pと被処理物である缶Cとの間に粘着性の樹脂層(プライマー層Q)が介在されたものである。
以上、本発明の第1の実施形態に係る印刷装置100および第2の実施形態に係る印刷装置200について具体的に説明したが、本発明は以上の例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば転写ベルトは、搬送基材である無端ベルト状の搬送ベルトの表面に、可撓性を有するブランケットが装着された構成を有するものであってもよい。また転写シリンダーは、搬送基材である円筒状のブランケットホイールの表面に可撓性を有するブランケットが装着された構成を有するものであってもよい。ブランケットは、表面に画像(インク画像)を形成するための画像領域を有する。このような構成のものである場合、ブランケットの表面に剥離層を設けることが好ましい。
また例えば、上述した実施形態では、マンドレルホイール132よりなる搬送ユニット130によって転写ステーション120に缶Cを搬送するものとして説明したが、搬送ユニットの構成はこれに限定されず、缶Cを担持するマンドレルが例えばコンベア部材に固定され、直線的に転写ステーション120に搬送(リニア搬送)される構成を有するものであってもよい。
また例えば、搬送ユニット130における缶Cの搬送経路の転写ステーション120の上流側に、マンドレル131を予め自転させる予備回転手段が備えられていてもよい。
また例えば、転写ニップ部Nが形成される構成に限定されず、転写ニップ部Nが形成されず缶Cが間欠搬送されて転写ステーション120において自転する構成であってもよい。具体的には、搬送された缶Cが転写ベルト110と接触した際に、マンドレルホイール132自体の回転を停止させ、マンドレルホイール132が停止した状態でマンドレル131によって缶Cを自転させ、転写ベルト110上に形成された画像Pを缶Cに転写してもよい。
さらに例えば、転写部材(転写ベルト110,転写シリンダー210)の回転方向とマンドレルホイール132による缶Cの巡回搬送方向が反対方向とされているが、同方向であってもよい。すなわち、本実施形態においては缶Cと転写部材(転写ベルト110,転写シリンダー210)が転写ステーション120において同じ方向(図1において下方向)に搬送移動されるが、これが逆方向に搬送移動される構成とされていてもよい。
100,200 印刷装置
110 転写ベルト
210 転写シリンダー
112 押圧シリンダー
113 支持ローラ
120 転写ステーション
130 搬送ユニット
131 マンドレル
132 マンドレルホイール
140 洗浄ステーション
141 洗浄剤噴射部
142 スクレーパ
150 印刷ステーション
151 インクジェット印刷ユニット
160 硬化ステーション
161 硬化部材
170 オーバーコート処理ステーション
171 ニス塗布ローラ
180 粘着層形成ステーション
181 ノズルヘッド
C 缶
N 転写ニップ部
P 画像
P1 インク部分
P2 非インク部分
Q プライマー層

Claims (8)

  1. 回動する転写部材と、
    前記転写部材の表面にインクジェット印刷により画像を形成する印刷ステーションと、
    前記転写部材の表面に形成された画像を筒形状の被処理物の胴部の外周面に転写する転写ステーションと、
    被処理物を担持する複数の自転可能なマンドレルを搬送経路に沿って移動させる搬送ユニットとを有し、前記転写ステーションにおいて、前記マンドレルに担持されて搬送された被処理物を自転させながら前記転写部材と被処理物とを接触させることにより、前記画像を転写部材の表面から被処理物の胴部の外周面に転写する印刷装置であって、
    前記印刷ステーションによって前記転写部材の表面に形成された画像上に、当該画像のインクが付着した部分の少なくとも一部を覆うように粘着性の樹脂層を形成する粘着層形成ステーションを有し、
    前記粘着層形成ステーションは、前記転写部材の表面に形成された画像に応じて、粘着性の樹脂層を形成する部分を制御する形成制御機構を備えることを特徴とする印刷装置。
  2. 前記形成制御機構は、前記転写部材の表面に形成された画像のインクが付着した部分の全体を覆うように粘着性の樹脂層が形成されるよう制御を行うものであることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記形成制御機構は、前記転写部材の表面に形成された画像の全体を覆うように粘着性の樹脂層が形成されるよう制御を行うものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷装置。
  4. 前記粘着層形成ステーションが、粘着性の樹脂層を形成する粘着剤を射出するノズルヘッドを備えることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の印刷装置。
  5. 前記転写部材の表面に形成された画像を硬化させる硬化ステーションを有することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の印刷装置。
  6. 前記転写部材の表面に形成された粘着層を硬化させる硬化ステーションを有することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の印刷装置。
  7. 前記粘着性の樹脂層を形成する粘着剤が、着色剤を含有することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の印刷装置。
  8. 前記着色剤が白色のものであることを特徴とする請求項7に記載の印刷装置。



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