JP2021029553A - 自動麻雀卓用麻雀牌と自動麻雀卓における麻雀牌の向き揃え装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 手牌の図柄、文字の方向が同一方向に向くように配列させることができる自動麻雀牌卓における麻雀牌の向き揃え装置を提供する。【解決手段】 内部に一定長さを有する磁石が牌の長手方向に同一寸法だけ同一方向にずらした状態で埋設されている麻雀牌を用いてゲームを行う自動麻雀卓において、牌をその長手方向を搬送方向に向けた状態で磁着してターンテーブル14上から手牌配列台17側に搬送する牌送給機構20の搬送途上に牌感知センサー31と、牌内に埋設している磁石の磁力感知センサー32と、牌をターンテーブル14上に払い落とす牌落とし機構20とを順次配設してあり、これらの牌感知センサー31と磁力感知センサー32とによって牌の通過時間が異なる図柄、文字を逆方向に向けている牌を検出した際に上記牌落とし機構20を作動させるように構成している。【選択図】 図９

Description

本発明は、自動麻雀卓用の麻雀牌の構造と、この麻雀牌を用いて麻雀ゲーム行う際に、手牌として並列する全ての牌の図柄、文字の向きが正しい方向に向くように整列させることができる自動麻雀牌卓における麻雀牌の向き揃え装置に関する。

手牌と壁牌とを自動的に配列させて組み上げることができる自動麻雀牌卓としては、例えば，特許文献１に記載されているように、中央部に牌投入口を設けていると共に四方に手牌給牌口と壁牌給牌口とを設けている卓板と、この卓板の牌投入口から投入された全ての牌（麻雀牌）を攪拌するターンテーブルと、上記四方の手牌給牌口と壁牌給牌口との下方にそれぞれ配設された手牌昇降台と壁牌昇降台と、これらの手牌昇降台と壁牌昇降台に沿って平行に並設している手牌配列台及び壁牌配列台と、手牌配列台及び壁牌配列台に所定数の牌を送り込む牌送り込み機構と、上記ターンテーブルによって攪拌された牌を上記牌送り込み機構にまで搬送する牌送給機構と、上記手牌配列台上及び壁牌配列台上に送り込まれた手牌及び壁牌を上記手牌昇降台上及び壁牌昇降台上に移載させる牌移載機構とを備えた構造のものが知られている。

このように構成した自動麻雀牌卓に用いる全ての麻雀牌の内部中央には磁石が埋設されている一方、この牌をターンテーブルから牌送り込み機構に向かって搬送する上記牌送給機構は、長手方向に一定間隔毎に磁石片を装着しているチェーンコンベヤから構成されていて、このチェーンコンベヤの巡回、走行によって磁石片がターンテーブルの外周上を下向き状態で通過する時に、ターンテーブルによる攪拌によって図柄、文字を設けている表面が上向き状態となった牌と対向すると、この牌の長手方向を搬送方向に向けさせながら磁石片に牌を磁着させて牌送り込み機構に向かって搬送するように構成している。

特開２００８−１８２７４号公報

しかしながら、上記のように構成した自動麻雀卓においては、チェーンコンベヤに装着している磁石片に牌が磁着される際に、表面に設けている図柄、文字の記載、図示方向、例えば、数牌である萬子における「一萬」の牌の場合に、その「一」の字がチェーンコンベヤの搬送方向に向けた状態で磁着されたり、搬送方向と逆方向に向けた状態で磁着される事態が発生する。

このように、数牌や字牌の図柄、文字の向きがランダムになった状態でチェーンコンベヤによって上記牌送り込み機構に搬送し、この牌送り込み機構によって、上記手配配列台と壁牌配列台とに牌を送りこんで、手牌配列台上に所定数の牌を横列させてなる手牌を構成し、壁牌配列台上に二段積みの壁牌を配列、構成した場合、配列している手牌や壁牌の牌の図柄、文字の向きが当然のことながらランダムな状態となって、競技者が卓板上で手牌を起立させると、図柄、文字が上下方向に逆向きとなっている数牌や字牌が存在することになり、ゲームを行う際に、手牌として配列している牌において、図柄、文字が逆向きとなっている牌を上下反転させて図柄、文字の記載方向が上下方向に正しい向き（以下、正方向という）となるように整えたり、揃えたりする手順を必要とすることになる。

そのため、自動麻雀卓による麻雀ゲームが円滑に行えなくなるばかりでなく、対戦相手が上級者である場合には牌を上下に反転させる動作によって手牌を読まれる事態も発生するといった問題点があった。

本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、自動麻雀卓に用いた場合、手牌となる全ての牌の図柄、文字が正方向に向く向くように配列させることを可能にした構造を有する自動麻雀卓用の麻雀牌と、この麻雀牌を用いて麻雀ゲームを行う際に、全ての牌の図柄、文字が正方向に向けた状態となるように整列した手牌を作ることができる自動麻雀牌卓における麻雀牌の向き揃え装置を提供するにある。

上記目的を達成するために、本発明の自動麻雀卓用麻雀牌は、請求項１に記載したように、自動麻雀卓に用いる全ての麻雀牌（以下、単に牌という）の内部に一定長さを有する磁石が牌の長手方向に同一寸法だけ同一方向にずらした状態で埋設されていて、牌の長手方向の一端と上記磁石の長手方向の一端との間の寸法と、この磁石の他端と牌の他端との間の寸法とを異ならしめていることを特徴とする。

請求項２に係る発明は上記牌を用いた自動麻雀卓における牌の向き揃え装置であって、ターンテーブル上に攪拌された牌をその長手方向を搬送方向に向けた状態で磁着して手牌配列台と壁牌配列台に向かって搬送、供給する牌送給機構を備えた自動麻雀卓において、この牌送給機構の牌搬送途上に牌送給機構によって搬送される牌を感知する感知センサーと、この牌内に埋設している磁石の磁力を感知する感知センサーと、これらの牌感知センサーと磁力感知センサーとによって牌感知センサーから磁力感知センサーまでの牌の通過時間が図柄、文字が正方向に向けている牌と異なる牌を検出した際に、この牌を牌送給機構上からターンテーブル上に落とす牌落とし機構とを、順次、所定間隔を存して配設していることを特徴とする。

上記のように構成した自動麻雀卓における牌の向き揃え装置において、請求項３に係る発明は、手牌配列台に牌を送給する時にのみ、上記牌落とし機構を作動させるように構成していることを特徴とする。

請求項４に係る発明は、上記牌落とし機構はロータリーソレノイドと、このロータリーソレノイドにおけるロータの回動軸に装着した牌払い落とし用アームとからなることを特徴とする。

請求項１に係る発明によれば、自動麻雀卓に用いる全ての牌（字牌及び数牌）の内部に一定長さを有する磁石が牌の長手方向に同一寸法だけ同一方向にずらした状態で埋設されて、この磁石の一端と牌の一端との間の寸法とこの磁石の他端と牌の他端との間の寸法とを異ならしめているので、自動麻雀卓に、その異なる寸法から牌の搬送向きを検出可能な装置を設けておくことにより、全ての牌の図柄や文字の記載、図示方向の向きが正しい方向に向けた状態となるように手牌を配列させることが可能となる。

請求項２に係る発明によれば、ターンテーブル上に攪拌された牌をその長手方向を搬送方向に向けた状態で磁着して手牌配列台と壁牌配列台側に向かって搬送、供給する牌送給機構の牌搬送途上に、牌を感知する感知センサーと、この牌内に埋設している磁石の磁力を感知する感知センサーとを配設しているので、牌がその一端側を搬送方向に向けた状態にしてこれらのセンサーの前方を一定の搬送速度でもって通過する際に、牌の一端を上記牌感知センサーによって感知させたのちこの牌内に埋設している磁石の磁力を上記磁力感知センサーによって感知させることができ、同様に、牌がその他端側を搬送方向に向けた状態にしてこれらのセンサーの前方を一定の搬送速度でもって通過する際に、牌の他端を上記牌感知センサーによって感知させたのちこの牌内に埋設している磁石の磁力を上記磁力感知センサーによって感知させることができる。

牌内に埋設している磁石は、牌の長手方向に一定長さだけずらして、牌の一端と磁石の一端との間の寸法と、牌の他端と磁石の他端との間の寸法とを異ならしめているので、牌送給機構によって一端側を搬送方向に向けた状態で搬送される牌と、他端側を搬送方向に向けた状態で搬送される牌とを上記牌感知センサーと磁力感知センサーとによって感知させた際に、牌感知センサーによって感知させたのち、磁力感知センサーによって感知させるまでの牌の通過時間に差が生じ、従って、これらの感知センサーによって、表面に設けている図柄、文字の方向（記載方向）が搬送方向（以下、正方向とする）に向けている牌と、逆方向に向けている牌とに判別、検知させることができる。

さらに、これらの牌感知センサーと磁力感知センサーとによって図柄、文字が逆方向にに向けた状態の牌を検出した際に、この牌を牌送給機構上からターンテーブル上に落とす牌落とし機構を配設しているので、図柄や文字の記載方向が正方向に向けた牌のみを手牌配列台側に向かって送給することができ、手牌として配列した全ての牌の図柄，文字が手牌を起立させた際に上端から下端に向かって正しい方向に向けた状態となってゲームを円滑に行うことができる。

請求項３に係る発明によれば、手牌配列台に牌を送給する時にのみ、上記牌落とし機構を作動させるように構成しているので、壁牌配列台上には通常の自動麻雀卓と同様に、図柄、文字の向きが正方向、逆方向にランダムに向けた状態で牌を整列させることができ、自摸る牌が全て逆向きとならないようにして円滑なゲームを可能にすることができる。

上記牌落とし機構としては、請求項４に記載したように、ロータの回動軸に牌払い落とし用アームを装着したロータリーソレノイドを用いているが、軸方向に進退するプランジャーを牌突き落とし軸としているソレノイドや、回転軸に牌払い落とし用アームを装着したモータを用いてもよい。

本発明の自動麻雀卓用の牌の断面図。 卓板の一部を切欠いて内部構造を示した自動麻雀卓の平面図。 自動麻雀卓の縦断側面図。 牌の向き揃え装置部分の側面図。 その斜視図。 牌の向き揃え装置を省略した牌送給機構部分の簡略斜視図。 手牌配列台と壁牌配列台とを配設している部分の縦断正面図。 牌の向きの判別を説明するための線図。 牌送給機構から手牌配列台上への牌の送給、配列を説明するための簡略平面図。 牌送給機構から壁牌配列台上への牌の送給、配列を説明するための簡略平面図。

本発明の具体的な実施例を図面について説明すると、自動麻雀卓に用いる牌１は図１に示すように、樹脂成形されてなる一定厚みを有する縦長矩形状の牌本体の表面に数牌（満子、筒子、索子）や字牌（東、南、西、北、白、発、中、花）の図柄、文字３を設けていると共に、これらの全ての牌１の内部には、牌１よりも短い一定長さを有する縦長長方形状の磁石２が、牌１の長手方向に一定寸法だけずらした状態にして埋設されていて、牌１の一端と上記磁石２の長手方向の一端との間の寸法（間隔）と、牌１の他端と磁石２の他端との間の寸法（間隔）とが異ならしめている。

具体的には、牌１の表面に設けている図柄、文字３は、牌１をその長手方向の一端が上端となるように起立させた際に、図柄、文字３の記載方向が上下逆方向に向くことなく、正方向に向くように設けられてあり、上記磁石２は、牌１の長手方向の中央に対して牌１の一端側に偏位するようにずらしていて、牌１の一端と上記磁石２一端との間の寸法よりも、牌１の他端と磁石２の他端との間の寸法を大きくしている。なお、図１は牌１の横断面図であるが、説明上、牌１の表面に設けている図柄、文字３を記載している。

このように構成した牌１を用いる自動麻雀卓には、後述するように、四角形の卓板10における四方の東、南、西、北に相当する各場に対応させて、手牌となる全ての牌１の図柄、文字３の記載方向が同一方向を向くように整列させることができる牌の向き揃え装置30が設けられている。

自動麻雀卓は、図２〜図７に示すように、中央部に牌投入口11を設けていると共に上記各場に対応する四方に、手牌給牌口12と壁牌給牌口13とを手牌給牌口12が手前となるように互いに平行に設けている上記卓板10と、牌投入口11から投入された全ての牌１を攪拌するターンテーブル14と、上記卓板10の四方にそれぞれ設けている手牌給牌口12と壁牌給牌口13との下方にそれぞれ昇降可能に配設している手牌昇降台15及び壁牌昇降台16と、これらの手牌昇降台15と壁牌昇降台16との間に手牌昇降台15と壁牌昇降台16に対してそれぞれ平行に並設された手牌配列台17及び壁牌配列台18と、手牌配列台17上と壁牌配列台18上とに所定数の牌１を送り込んで手牌と壁牌となるように配列させる牌送り込み機構19と、上記ターンテーブル14で攪拌される牌１を磁着して上記牌送り込み機構19側にまで搬送する牌送給機構20と、上記手牌配列台17上に配列した手牌と壁牌配列台18上に二段積み状態で配列した壁牌とを上記手牌昇降台15と壁牌昇降台16上とにそれぞれ移載させる牌移載機構23とを備えている。

上記ターンテーブル14から牌１を牌送り込み機構19に向かって搬送する上記牌送給機構20は、図６に示すように、スプロケットホイール間に無端状に掛け渡されたチェーンコンベヤ21と、このチェーンコンベヤ21にチェーンの長手方向に一定間隔毎に装着している複数個の磁石片22とからなり、ターンテーブル14の外周部上から各場側に設けている上記牌送り込み機構19に向かって上方に傾斜させていて、チェーンコンベヤ21の巡回、走行により磁石片22がターンテーブル14の外周上を下向き状態で通過する時に、ターンテーブルによる攪拌によって図柄、文字３を設けている表面が上向き状態となった牌１と対向すると、図５に示すように、この牌１の長手方向を搬送方向に向けさせながら磁石片22に牌１を牌内に埋設している磁石２を介して磁着させて牌送り込み機構19に向かって搬送するように構成している。

なお、上記のように構成している自動麻雀卓は公知の構造であるので、詳細な説明は省略する。

この自動麻雀卓における上記牌送給機構20のチェーンコンベヤ21による牌搬送途上には、チェーンコンベヤ21の一側方に沿って、牌送給機構20によって搬送される牌１を感知する感知センサー31と、牌１内に埋設している磁石２の磁力を感知する感知センサー32とを一定間隔を存して配設していると共に、磁力感知センサー32から搬送方向に一定間隔を存した牌送給機構20の上方に、文字や図柄の記載方向が手牌として配列した際に逆向きとなる方向（不正方向）に向けて搬送されてくる牌１が上記牌感知センサー31と磁力感知センサー32とによって検出された時に作動して牌送給機構20上からターンテーブル14上に落とし込む牌落とし機構33を配設している。

このように、牌送給機構20による牌１の搬送途上に順次配設した牌感知センサー31と磁力感知センサー32と牌落とし機構33とによって、手牌配列台17と壁牌配列台18に牌１を送り込む牌送り込み機構19側に向かって牌送給機構20により搬送される全ての牌１の文字、図柄の記載方向を正方向に向けた状態にすることができる牌の向き揃え装置30を構成している。

牌落とし機構33は、牌送給機構20の搬送途上における上方に設置されたロータリーソレノイド33a と、このロータリーソレノイド33a のロータの回動軸に装着している牌払い落とし用アーム33b とから構成されている。ロータの回動軸は牌搬送方向に平行に向けてあり、牌払い落とし用アーム33b は牌送給機構20の上方において、この牌送給機構20による牌搬送方向に対して直交する方向に所定角度、往復回動し、牌送給機構20の一側方から他側方に向かって回動した際に、牌１を牌送給機構20上からターンテーブル14上に払い落とすように構成している。ロータリーソレノイド33a の不作動時には、上記牌払い落とし用アーム33b は牌送給機構20の一側方に向けていて、牌送給機構20により搬送されて牌１に当接することなく、牌１の通過を許容する状態を保持している。

牌払い落とし用アーム33b を作動、不作動にさせる回路としては、図９に示すように、牌感知センサー31による牌１の感知から磁力感知センサー32による牌１内に埋設されている磁石２の磁力感知までの時間の長さを検出して比較する回路40と、この比較回路40によって検出される時間、即ち、牌が牌感知センサー31から磁力感知センサー32により一定の大きさの磁力が感知されるまでの牌の通過時間が短い時には上記牌落とし機構33を不作動とし、長い時には牌落とし機構33を作動させようにこの牌落とし機構33に信号を発する回路41とを備えた構成としている。

このように、牌１の搬送途上に牌感知センサー31と磁力感知センサー32及び牌落とし機構33とを所定間隔を存して順次配設している上記牌送給機構20の送給終端部（上傾端部）の一側方に上記牌送り込み機構19が配設されている。この牌送り込み機構19は、図６、図９に示すように、牌送給機構20の牌搬送方向に対して直交する方向に往復動する手牌送り込み部材19a と壁牌送り込み部材19b とを、手牌送り込み部材19a が外側（競技者側）となるように並設してなり、これらの手牌送り込み部材19a と壁牌送り込み部材19b との延長線上に上記牌送給機構20の送給終端部を介して上記手牌配列台17と壁牌配列台18とがその一端部側を手牌送り込み部材19a と壁牌送り込み部材19b との先端側にそれぞれ向けた状態にして配設されている。

さらに、上記手牌送り込み部材19a と壁牌送り込み部材19b との間に、牌送給機構20によって搬送されてくる牌１の送給を手牌送り込み部材19a 側と壁牌送り込み部材19b 側とに切り替える切り替え部材19c が上下方向に回動自在に配設されてあり、この切り替え部材19c が上方に回動した際に、牌送給機構20によって搬送されてくる牌１をこの切り替え部材19c の下方を通過させて手牌送り込み部材19a 側に送り込み、下方に回動した時に手牌送り込み部材19a 側への牌１の送給を遮断して牌１を受止し、壁牌送り込み部材19b の手前で停止させるように構成していると共に、切り替え部材19c が下がって手牌送り込み部材19a 側への牌１の送給を遮断している状態においては、上記牌落とし機構33を作動させる回路41をＯＦＦ状態にして牌落とし機構33を不作動に保持し、手牌配列台17上に牌１を送給する時のみ、回路41をＯＮ状態にして牌落とし機構33を作動させるように構成している。

次に、上記のように構成した牌１を用いてゲームを行う際の牌揃え装置30を備えた上記自動麻雀卓の作用を述べる。

一回のゲームが終了して次のゲームを行う際に、卓板10に設けている牌投入口11を開いて卓板10上の全ての牌１をターンテーブル14上に投入すると、牌１はターンテーブル14の回転によって攪拌されながらこのターンテーブル14の外周部上に移動すると共に、ターンテーブル14の外周四方に配設している牌送給機構20のチェーンコンベヤ21の巡回、走行によってこのチェーンコンベヤ21に装着されている磁石片22がターンテーブル14の外周部上を下向き状態で通過する時に、ターンテーブル14上で図柄、文字３を設けている表面が上向き状態になった牌１と対向すると、この牌１の長手方向をチェーンコンベヤ21の走行方向に向けさせながらこの牌１の内部に埋設している磁石２を磁石片22に磁着させ、この状態で搬送始端側のスプロケットホイールの回りを牌１が反転して牌１の裏面を上向きにした状態にして牌送り込み機構19に向かって牌１が搬送される。

この際、牌１は、その長手方向を牌送給機構20のチェーンコンベヤ21の走行方向に向けた状態にしてチェーンコンベヤ21に装着している磁石片22に磁着されても、その牌１の表面に設けている図柄、文字３の向き（記載方向）が、チェーンコンベヤ21の走行方向、即ち、牌送給機構20による搬送方向（上流側）に向けた状態となったり、搬送方向とは逆方向（下流側）に向けた状態となり、このいずれかの向きに図柄、文字３を向けた状態で搬送されることになる。

このような状態で牌１が牌送給機構20によって手牌配列台17と壁牌配列台18への牌送り込み機構19側に向かって搬送されると、その搬送途上において、牌１の向き揃え装置30における牌感知センサー31の配設位置に達した時に、この牌感知センサー31によって牌１が牌感知センサー31まで達したことを感知され、次いで、磁力感知センサー32によってその牌１内に埋設している磁石２の磁力が感知される。

図８は牌感知センサー31による牌１の感知と、磁力感知センサー32によるその牌１内に埋設した磁石２の磁力感知とを示す線図で、線ａは牌１が牌感知センサー31を通過する際の牌感知センサー31による牌感知状態を示す線であり、線ｂは牌１が磁力感知センサー32を通過する際の磁力感知センサー32による磁力感知状態を示す線である。この図８において、上記牌感知作動状態を示す線ａにおける立ち上がった線の上端a1が、牌１が牌感知センサー31に達したことを感知して比較回路40に信号を発する点であり、上記磁力感知作動状態を示す線ｂにおける立ち上がった線の途上の点b1が、磁力感知センサー32が感知する磁力が一定大きさに達した時に磁力感知センサー32から比較回路40に信号を発する点である。

牌１は上述したように，その長手方向の一端が上端となるように起立させた際に、表面に設けている図柄、文字３の記載方向が上下逆方向（不正方向）に向くことなく、正方向に向くように構成していると共に、内部に埋設している磁石２は、牌１の長手方向の中央に対して牌１の一端側に偏位するようにずらしていて、牌１の一端と上記磁石２一端との間の寸法よりも、牌１の他端と磁石２の他端との間の寸法を大きくしている。

従って、このように構成した牌１を一定の搬送速度でもって巡回、走行するチェーンコンベヤ21を備えた牌送給機構20によって手牌配列台17と壁牌配列台への牌送り込み機構19側に向かって搬送する際に、一端側を搬送方向に向けた状態で搬送される牌１と、他端側を搬送方向に向けた状態で搬送される牌１とは、上記牌感知センサー31によって、この牌感知センサー31に達したことを感知される点a1から上記磁力感知センサー32によってその牌１内に埋設している磁石２の磁力が感知される上記点b1までの牌１の移動時間（通過時間）、即ち、通過時間が前者よりも後者が長くなる。

上記牌感知センサー31と磁力感知センサー32とによる検出信号が比較回路40によって比較され、牌感知センサー31によって感知されたのち、磁力感知センサー32によって感知される牌の通過時間が短い場合、即ち、手牌として配列した際に図柄、文字３が正方向に向くように一端側を搬送方向に向けている牌１の場合には上記牌落とし機構33を作動させることなく不作動状態に保持させてこの牌１を牌送り込み機構19にまで搬送する一方、牌感知センサー31によって感知されたのち、磁力感知センサー32によって感知される牌の通過時間が長い場合、即ち、手牌として配列した際に図柄、文字３が上下逆方向、即ち、不正方向に向くように一端側を搬送方向に向けている牌１の場合には上記牌落とし機構33を作動させて図９に示すように、この牌１を牌送給機構20上からターンテーブル14上に払い落とす。

ターンテーブル14上に払い落とされた牌１は、再び、牌送給機構20の磁石片22によって磁着され、その一端側が搬送方向に向けた状態で磁着されると、そのまま、牌送り込み機構19にまで搬送される。

上記手牌配列台17上と壁牌配列台18上とに対する牌１の供給、配列手順は、まず、手牌配列台17上に対する牌１の送給から行われ、この手牌配列台17に牌１を送給可能にするために、牌送給機構20によって搬送されてくる牌１の送給を手牌送り込み部材19a 側と壁牌送り込み部材19b 側とに切り替える切り替え部材19c が上動した時にのみ、上記牌落とし機構33を作動させるように構成している。

従って、手牌配列台17上に所定枚の牌１を配列させる際には、その一端側を搬送方向に向けた牌１のみ、即ち、手牌として起立させた際に、図柄、文字３が正方向に向けるように配列される牌１のみが牌の向き揃え装置30の牌落とし機構33を通過して牌送給機構20により牌送り込み機構19側に搬送され、牌送給機構20の搬送終端側における牌１の搬送路に対して上方に離間した状態にされている上記切り替え部材19c の下方を通過して牌送給機構20の搬送終端部の手牌送り込み部材19a の位置に達し、この位置に達した時に手牌送り込み部材19a が前進してその先端で牌１を牌送給機構20上から手牌配列台17の一端部上に横送りし、横送りしたのちに元位置まで後退して次の牌１の送り込みに待機する。

このように、牌送給機構20によって搬送されてくる牌１を上記牌送り込み機構19によって順次、手牌配列台17上に横送りして横列させると、手牌となる全ての牌１は図９に示すように、その長手方向の一端側を競技者（場）側に向けた状態、即ち、その図柄、文字３が正方向に向けた状態にして手牌配列台17上に配列される。なお、この図９においては、説明上、牌１の表面に設けている図柄、文字３を透視状態に図示している。

手牌配列台17上に所定枚数の牌１が手牌として送り込まれると、その牌１の計数器からの信号によって上記切り替え部材19c が下動して手牌配列台17側への牌１の搬送路が遮断されると同時に、上記牌揃え装置30の牌落とし機構33を不作動状態にする。

従って、牌１は、牌揃え装置30を設置していない自動麻雀卓と同様に、ターンテーブル14上から牌送給機構20の磁石片22によりその長手方向の一端側を搬送側に向けたり、他端側を搬送側に向けた状態で磁着されながら牌送り込み機構19にまで搬送され切り替え部材19c に当接する位置に達すると、壁牌送り込み部材19b が前進してその先端で牌１を牌送給機構20上から壁牌配列台18上に横送りし、横送りしたのちに元位置まで後退して次の牌１の送り込みに待機する（図10参照）。

このように、牌送給機構20によって搬送されてくる牌１を上記牌送り込み機構19によって順次、壁牌配列台18上に横送りして牌１が所定枚数、一列状に横列すると、壁牌配列台18が牌１の高さだけ下動し、牌送給機構20によって搬送されてくる牌１を上記牌送り込み機構19によってこの横列した牌１上に所定枚数、横列させ、二段積みされた壁牌となる。この壁牌においては、図10に示すように、壁牌を構成する牌１は、その図柄、文字３を正方向、逆方向にランダムに向けた状態で配列する。

こうして、手牌配列台17上と壁牌配列台18上とに所定数の牌１を配列させた状態にして次のゲームが開始されるまで待機させておき、次のゲームの開始時に、図７に示すように、牌移載機構23の手牌押し部材23a とと壁牌押し部材23b とを矢印方向、即ち、手牌配列台17と壁牌配列台18とに向かって移動させて、手牌配列台17上に配列している手牌と、壁牌配列台18上に配列している壁牌とを、降下して所定の位置で待機している手牌昇降台15と壁牌昇降台16上とにそれぞれそのままの配列状態で横送り状に押し進めて移載させる。

手牌配列台17上と壁牌配列台18上から上記牌移載機構23によって手牌と壁牌とをそれぞれ移載させた手牌昇降台15と壁牌昇降台16は、卓板10の四方に設けている手牌給牌口12と壁牌給牌口13とにおける対応する手牌給牌口12と壁牌給牌口13とに向かって上昇し、これらの手牌給牌口12と壁牌給牌口13をその台によって閉止して、卓板10上に手牌と壁牌とを並設させた状態にする。

この状態にして各場に着座している競技者の手前に伏せた状態で配列している手牌昇降台17上の手牌を、ゲームの開始時に起立させると、手牌を構成している全ての牌１がそのの一端側を上方に向けた状態、即ち、その図柄、文字の記載方向が上下逆向きになることなく正方向に向けた状態となって、牌を上下反転させて正しい向きに整えたりする必要をなくし、直ちに、ゲームを開始することができる。

なお、以上の実施例においては、牌１の一端と上記磁石２一端との間の寸法よりも、牌１の他端と磁石２の他端との間の寸法を大きくしているが、牌１の一端と上記磁石２一端との間の寸法を牌１の他端と磁石２の他端との間の寸法よりも大きくしておき、この牌１の他端側を牌送給機構20の搬送方向、、即ち、手牌として配列した際に図柄、文字３が上下逆向きとなる姿勢でもって搬送された際に、この牌１を牌整列装置30における牌感知センサー32と磁力感知センサー32とによって検出させ、牌落とし機構33によってターンテーブル14上に落とし込むように構成しておいてもよい。

１ 牌
２ 磁石
３ 図柄、文字
10 卓板
11 牌投入口
12 手牌給牌口
13 壁牌給牌口
14 ターンテーブル
15 手牌昇降台
16 壁牌昇降台
17 手牌配列台
18 壁牌配列台
19 牌送り込み機構
20 牌送給機構
21 チェーンコンベヤ
22 磁石片
30 牌の向き揃え装置
31 牌感知センサー
32 磁力感知センサー
33 牌落とし機構

Claims (4)

1. 全ての麻雀牌の内部に一定長さを有する磁石が牌の長手方向に同一寸法だけ同一方向にずらした状態で埋設されていることを特徴とする自動麻雀卓用麻雀牌。
2. 内部に一定長さを有する磁石が牌の長手方向に同一寸法だけ同一方向にずらした状態で埋設されている麻雀牌を用いた自動麻雀卓における牌の整列装置であって、ターンテーブル上で攪拌された牌をその長手方向を搬送方向に向けた状態で磁着して搬送する牌送給機構の牌搬送途上に、牌を感知する感知センサーと、牌内に埋設している磁石の磁力を感知する感知センサーと、これらの牌感知センサーと磁力感知センサーとによって牌感知センサーから磁力感知センサーまでの牌の通過時間が、図柄、文字が正方向に向けている牌と異なる牌を検出した際に、この牌を牌送給機構上からターンテーブル上に落とす牌落とし機構とを、順次、所定間隔を存して配設していることを特徴とする自動麻雀卓における牌の向き揃え装置。
3. 手牌配列台に牌を送給する時にのみ、上記牌落とし機構を作動させるように構成していることを特徴とする請求項２に記載の自動麻雀卓における牌の向き揃え装置。
4. 牌落とし機構はロータリーソレノイドと、このロータリーソレノイドのロータの回動軸に装着した牌払い落とし用アームとからなることを特徴とする請求項２に記載の自動麻雀卓における牌の向き揃え装置。

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