以下、添付図面を参照して本開示の実施形態を説明する。本実施形態は本開示の特徴を実現するための一例に過ぎず、本開示の技術的範囲を限定するものではないことに注意すべきである。各図において共通の構成については同一の参照符号が付されている。
[表示装置の構成]
図1を参照して、本実施形態に係る、表示装置の全体構成を説明する。なお、説明をわかりやすくするため、図示した物の寸法、形状については、誇張して記載している場合もある。以下において、表示装置の例として、OLED(Organic Light−Emitting Diode)表示装置を説明するが、本開示の特徴は、マイクロLED表示装置のような、任意の種類の自発光素子を含む表示装置に適用することができる。
図1は、OLED表示装置10の構成例を模式的に示す。OLED表示装置10は、OLED表示パネルと制御装置とを含む。OLED表示パネルは、OLED素子(発光素子)が形成されるTFT(Thin Film Transistor)基板100と、OLED素子を封止する封止基板200と、TFT基板100と封止基板200とを接合する接合部(ガラスフリットシール部)300を含む。TFT基板100と封止基板200との間には、例えば、乾燥窒素が封入されており、接合部300により封止されている。封止基板200を接合部300で密閉する中空封止の代わりに、封止基板200の領域部分全面を無機膜と有機膜の積層構造で覆う薄膜封止(TFE:Thin Film Encapsulation)を使用することもできる。
TFT基板100の表示領域125の外側のカソード電極形成領域114の周囲に、走査ドライバ131、エミッションドライバ132、保護回路133、及びドライバIC134が配置されている。これらは、FPC(Flexible Printed Circuit)135を介して外部の機器と接続される。ドライバIC134、走査ドライバ131、エミッションドライバ132、及び保護回路133は、制御装置に含まれる。
走査ドライバ131はTFT基板100の走査線を駆動する。エミッションドライバ132は、例えば、エミッション制御線を駆動して各副画素の発光期間を制御する。保護回路133は素子を静電気放電から保護する。ドライバIC134は、例えば、異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)を用いて実装される。
ドライバIC134は、走査ドライバ131及びエミッションドライバ132に電源及びタイミング信号(制御信号)を与え、さらに、データ線に映像データに対応する信号を与える。すなわち、ドライバIC134は、表示制御機能を有する。
図1において、左右に延びる軸をX軸、上下に延びる軸をY軸と呼ぶ。走査線はX軸に沿って延びている。以下において、便宜的に、表示領域125において、X軸に沿って配列された画素又は副画素を画素又は副画素の行と呼び、Y軸に沿って配列された画素又は副画素を画素列又は副画素の列と呼ぶ。しかし、行及び列の方向は、この例に限定されない。画素ラインは画素行及び画素列を包含する語であり、副画素ラインは、副画素行及び副画素列を包含する語である。
次に、画素回路及びOLED素子の構造の概略を説明する。図2は、TFT基板100の駆動TFTを含む部分の断面構造を模式的に示す。TFT基板100は、絶縁基板151を含む。OLED表示装置10は、さらに、絶縁基板151と対向する、図2において不図示の封止構造部を含む。封止構造部の一例は、可撓性又は不撓性の封止基板200である。封止構造部は、例えば、薄膜封止構造であってもよい。
TFT基板100は、絶縁基板151と封止構造部との間に配置された、下部電極(例えば、アノード電極162)と、上部電極(例えば、カソード電極166)と、複数の有機発光膜165とを含む。
カソード電極166とアノード電極162との間に、有機発光膜165が配置されている。複数のアノード電極162は、同一面上(例えば、平坦化膜161の上)に配置され、1つのアノード電極162の上に1つの有機発光膜165が配置されている。図2の例において、一つの副画素に対応するカソード電極は、連続する導体膜の一部である。連続する導体膜もカソード電極と呼ぶ。
TFT基板100は、封止構造部に向かって立ち上がる複数のスペーサ(Post Spacer:PS)164と、それぞれが複数のスイッチを含む複数の画素回路(副画素のための回路)とを有する。複数の画素回路の各々は、絶縁基板151とアノード電極162との間に形成され、複数のアノード電極162の各々に供給する電流を制御する。
図2は、トップエミッション型(OLED素子)の画素構造の例である。トップエミッション型の画素構造は、光が出射する側(図面上側)に、複数の画素に共通のカソード電極166が配置される。カソード電極166は、表示領域125の全面を完全に覆う形状を有する。トップエミッション型の画素構造の特徴は、アノード電極162は光を反射し、カソード電極166は光透過性をもっていることである。これにより、有機発光膜165からの光を封止構造部に向けて出射させる構成となっている。
トップエミッション型では、光を絶縁基板151側に取り出すボトムエミッション型と比べて、光取出しのための透過領域を画素領域内に設ける必要がないため、発光部を画素回路や配線の上にも形成することができるといった、画素回路のレイアウトにおいて高い自由度を有する。なお、ボトムエミッション型の画素構造は、透明アノード電極と反射カソード電極を有し、絶縁基板151を介して外部に光を出射する。本開示の特徴は、ボトムエミッション型の画素構造にも適用できる。
副画素は、フルカラーOLED表示装置において一般に、赤、緑、又は青のいずれかの色を表示する。複数の薄膜トランジスタを含む画素回路は、対応するOLED素子の発光を制御する。OLED素子は、下部電極であるアノード電極、有機発光膜、及び上部電極であるカソード電極で構成される。
絶縁基板151は、例えばガラス又は樹脂で形成されており、不撓性又は可撓性基板である。絶縁基板の上には絶縁膜152を介して、ポリシリコン層が存在し、ポリシリコン層にはTFTのトランジスタ特性をもたらすチャネル155が、のちに形成されるゲート電極157と重なる位置に存在する。その両端には、上部の配線層と電気的に接続するために高濃度不純物がドープされたソース/ドレイン領域168、169が存在する。
チャネル155とソース/ドレイン領域168、169の間には、低濃度の不純物をドープされたLDD(Lightly Doped Drain)を形成する場合もある。なお、LDDについては、煩雑になるため図示を省略している。ポリシリコン層の上には、ゲート絶縁膜156を介して、ゲート電極157が形成されている。ゲート電極157の層上に層間絶縁膜158が形成されている。
表示領域125内において、層間絶縁膜158上にソース/ドレイン電極159、160が形成されている。ソース/ドレイン電極159、160は、例えば、高融点金属又はその合金で形成される。ソース/ドレイン電極159、160は、層間絶縁膜158及びゲート絶縁膜156に形成されたコンタクトホール170、171を介してポリシリコン層のソース/ドレイン領域168、169に接続されている。
ソース/ドレイン電極159、160の上に、絶縁性の平坦化膜161が形成される。絶縁性の平坦化膜161の上に、アノード電極162が形成されている。アノード電極162は、平坦化膜161のコンタクトホール172を介してソース/ドレイン電極160に接続されている。画素回路のTFTは、アノード電極162の下側に形成されている。
アノード電極162の上に、OLED素子を分離する絶縁性の画素定義層(Pixel Defining Layer:PDL)163が形成されている。OLED素子は、画素定義層163の開口167に形成されている。絶縁性のスペーサ164は、2つのアノード電極162の間における、画素定義層163の面上に形成され、OLED素子と封止基板200との間隔を維持する。
アノード電極162の上に、有機発光膜165が形成されている。有機発光膜165は、画素定義層163の開口167及びその周囲において、画素定義層163に付着している。有機発光膜165の上にカソード電極166が形成されている。カソード電極166は、光透過性を有する電極である。カソード電極166は、有機発光膜165からの可視光の一部を透過させる。画素定義層163の開口167に形成された、アノード電極162、有機発光膜165及びカソード電極166の積層膜が、OLED素子を構成する。なお、カソード電極166の上には、不図示のキャップ層が形成されてもよい。
[製造方法]
次に、OLED表示装置10の製造方法の一例を説明する。OLED表示装置10の製造は、まず、絶縁基板151上に、CVD(Chemical Vapor Deposition)等によって例えばシリコン窒化物を堆積して、絶縁膜152を形成する。次に、公知の低温ポリシリコンTFT製造技術を用いて、チャネル155を含む層(ポリシシリコン層)を形成する。
具体的には、例えばCVD法によってアモルファスシリコンを堆積し、レーザアニールにより結晶化して、ポリシリコン膜を形成する。ポリシリコン膜は島状に加工され、ソース/ドレイン電極159、160と接続するためのソース/ドレイン領域168、169には高濃度に不純物をドープして低抵抗化する。同様に低抵抗化したポリシリコン層は表示領域125内において要素間の接続にも利用できる。
次に、チャネル155を含むポリシリコン層上に、CVD法等によって、例えばシリコン酸化膜を付着してゲート絶縁膜156を形成する。更に、スパッタ法等により金属材料を堆積し、パターニングを行って、ゲート電極157を含む金属層を形成する。
金属層は、ゲート電極157の他、例えば、保持容量電極、走査線106、エミッション制御線を含む。金属層として、例えばMo、W、Nb、MoW、MoNb、Al、Nd、Ti、Cu、Cu合金、Al合金、Ag、Ag合金からなる群より選択される一つの物質で単一層を形成する、又は、配線抵抗を減少させるために低抵抗物質であるMo、Cu、AlまたはAgから選択された1又は複数材料の2層構造またはそれ以上の多重構造を形成してもよい。
次に、ゲート電極157の形成前に高濃度不純物をドーピングしておいたソース/ドレイン領域168、169には、ゲート電極157との間にオフセット領域をもうけておく。このポリシリコン膜に、ゲート電極157をマスクとして追加不純物ドーピングを施してソース/ドレイン領域168、169とゲート電極直下のチャネル155の間に低濃度不純物層を形成する。その結果、TFTがLDD(Lightly Doped Drain)構造となる。次に、CVD法等によって、例えばシリコン酸化膜等を堆積して層間絶縁膜158を形成する。
層間絶縁膜158及びゲート絶縁膜156に、異方性エッチングを行い、コンタクトホールを開口する。ソース/ドレイン電極159、160とソース/ドレイン領域168、169とを接続するコンタクトホール170、171が、層間絶縁膜158及びゲート絶縁膜156に形成される。
次に、スパッタ法等によって、例えば、Ti/Al/Ti等の導電膜を堆積し、パターニングを行って、金属層を形成する。金属層は、ソース/ドレイン電極159、160及びコンタクトホール170、171の内側を含む。この他に同じ層で、データ線105や電源線108等も形成される。
次に、感光性の有機材料を堆積し、平坦化膜161を形成する。露光、現像によってTFTのソース/ドレイン電極160に接続するためのコンタクトホール172を含むコンタクトホールを開口する。コンタクトホール172を形成した平坦化膜161上に、アノード電極162を形成する。アノード電極162は、ITO、IZO、ZnO、In2O3等の透明膜、Ag、Mg、Al、Pt、Pd、Au、Ni、Nd、Ir、Cr等の金属又はこれらの金属を含む合金の反射膜、前記した透明膜の3層を含む。なお、アノード電極162の3層構成は、一例であり2層でもよい。アノード電極162は、コンタクトホール172を介して、ソース/ドレイン電極160と接続される。
次に、スピンコート法等によって、例えば感光性の有機樹脂膜を堆積し、パターニングを行って画素定義層163を形成する。パターニングにより画素定義層163には開口167が形成され、各副画素のアノード電極162が形成された開口167の底で露出する。画素定義層163の開口167の側面は順テーパである。画素定義層163により、各副画素の発光領域が分離される。さらに、スピンコート法等によって、例えば感光性の有機樹脂膜を堆積し、パターニングを行って、画素定義層163上にスペーサ164を形成する。
次に、画素定義層163を形成した絶縁基板151に対して有機発光材料を付着して有機発光膜165を成膜する。RGBの色毎に、有機発光材料を成膜して、アノード電極162上に、有機発光膜165を形成する。有機発光膜165の成膜は、各色用のメタルマスクを使用して、画素に対応する位置に有機発光材料を蒸着させる。有機発光膜165は、下層側から、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層によって構成される。有機発光膜165の積層構造は設計により決められる。
次に、画素定義層163、スペーサ164及び有機発光膜165(画素定義層163の開口における)が露出したTFT基板100に対して、カソード電極166のための金属材料を付着する。一つの副画素の有機発光膜165上に付着した金属材料部は、画素定義層163の開口領域においてこの副画素のカソード電極として機能する。
カソード電極166の層は、例えば、Al、Mg等の金属又はこれらの金属を含む合金を蒸着して、形成する。カソード電極166の抵抗が高く発光輝度の均一性が損なわれる場合には、さらに、ITO、IZO、ZnOまたはIn2O3などの透明電極形成用の材料で補助電極層を追加する。
[画素回路]
TFT基板100上には、複数の副画素のアノード電極にそれぞれ供給する電流を制御する複数の画素回路が形成されている。図3Aは、画素回路の構成例を示す。各画素回路は、駆動トランジスタT1と、選択トランジスタT2と、エミッショントランジスタT3と、保持容量C1とを含む。画素回路は、OLED素子E1の発光を制御する。トランジスタは、TFTである。
選択トランジスタT2は副画素を選択するスイッチである。選択トランジスタT2はpチャネル型TFTであり、ゲート端子は、走査線106に接続されている。ソース端子は、データ線105に接続されている。ドレイン端子は、駆動トランジスタT1のゲート端子に接続されている。
駆動トランジスタT1はOLED素子E1の駆動用のトランジスタ(駆動TFT)である。駆動トランジスタT1はpチャネル型TFTであり、そのゲート端子は選択トランジスタT2のドレイン端子に接続されている。駆動トランジスタT1のソース端子は電源線108(Vdd)に接続されている。ドレイン端子は、エミッショントランジスタT3のソース端子に接続されている。駆動トランジスタT1のゲート端子とソース端子との間に保持容量C1が形成されている。
エミッショントランジスタT3は、OLED素子E1への駆動電流の供給と停止を制御するスイッチである。エミッショントランジスタT3はpチャネル型TFTであり、ゲート端子はエミッション制御線107に接続されている。エミッショントランジスタT3のソース端子は駆動トランジスタT1のドレイン端子に接続されている。エミッショントランジスタT3のドレイン端子は、OLED素子E1に接続されている。
次に、画素回路の動作を説明する。走査ドライバ131が走査線106に選択パルスを出力し、選択トランジスタT2をオン状態にする。データ線105を介してドライバIC134から供給されたデータ電圧は、保持容量C1に格納される。保持容量C1は、格納された電圧を、1フレーム期間を通じて保持する。保持電圧によって、駆動トランジスタT1のコンダクタンスがアナログ的に変化し、駆動トランジスタT1は、発光階調に対応した順バイアス電流をOLED素子E1に供給する。
エミッショントランジスタT3は、駆動電流の供給経路上に位置する。エミッションドライバ132は、エミッション制御線107に制御信号を出力して、エミッショントランジスタT3のオンオフを制御する。エミッショントランジスタT3がオン状態のとき、駆動電流がOLED素子E1に供給される。エミッショントランジスタT3がオフ状態のとき、この供給が停止される。エミッショントランジスタT3のオンオフを制御することにより、1フレーム周期内の点灯期間(デューティ比)を制御することができる。
図3Bは、画素回路の他の構成例を示す。当該画素回路は、図3AのエミッショントランジスタT3に代えて、リセットトランジスタT4を有する。リセットトランジスタT4は、基準電圧供給線110とOLED素子E1のアノードとの電気的接続を制御する。エミッションドライバ132がリセットトランジスタT4のゲートにリセット制御線109からリセット制御信号が供給することで、この制御が行われる。
リセットトランジスタT4は、様々な目的で使用することができる。リセットトランジスタT4は、例えば、OLED素子E1間のリーク電流によるクロストークを抑制するために、一旦、OLED素子E1のアノードを黒信号レベル以下の十分低い電圧にリセットする目的で使用してもよい。
他にも、リセットトランジスタT4は、駆動トランジスタT1の特性を測定する目的で使用してもよい。例えば、駆動トランジスタT1を飽和領域、リセットトランジスタT4を線形領域で動作するようにバイアス条件を選んで、電源線108(Vdd)から基準電圧供給線110(Vref)に流れる電流を測定すれば、駆動トランジスタT1の電圧・電流変換特性を正確に測定することができる。副画素間の駆動トランジスタT1の電圧・電流変換特性の違いを補償するデータ信号を外部回路で生成すれば、均一性の高い表示画像を実現できる。
一方、駆動トランジスタT1をオフ状態にしてリセットトランジスタT4を線形領域で動作させ、OLED素子E1を発光させる電圧を基準電圧供給線110から印加すれば、OLED素子E1の電圧・電流特性を正確に測定することができる。例えば、長時間の使用によってOLED素子E1が劣化した場合にも、その劣化量を補償するデータ信号を外部回路で生成すれば、長寿命化を実現できる。
図3A及び3Bの画素回路は例であって、画素回路は他の回路構成を有してよい。図3A及び3Bの画素回路はpチャネル型TFTを使用しているが、画素回路はnチャネル型TFTを使用してもよい。
[デルタナブラパネルにおける画素配置]
図4は、本実施形態のデルタナブラパネルにおける副画素レイアウトを示す。デルタナブラパネルの表示領域125は、デルタナブラレイアウトの副画素で構成されている。デルタナブラレイアウトは、同一色の発光領域(有機発光膜)の距離を大きくすることができる。このため、メタルマスクの開口間の距離を大きくすることができる。本願では、緑のメタルマスクの一つの開口内に二つの緑副画素を配置することで、視感度の高い緑副画素の空間解像度を向上させながら、メタルマスクパターンの解像度を低く抑えることができる。このため、十分な表示解像度を確保しながら、メタルマスクの変形やメタルマスクに付着したパーティクルによる歩留り低下を抑制することができる。
図4は、表示領域125の一部域を模式的に示す。表示領域125は、面内に配置されている、複数の赤副画素41R、複数の緑副画素ペア41GP、及び複数の青副画素41Bで構成されている。緑副画素ペア41GPは、二つの緑副画素41G1、41G2で構成されており、緑のメタルマスクの同一開口内に配置されている。なお、任意の緑副画素を緑副画素41Gと記載する。各副画素は、各OLED素子の発光領域に対応し、副画素の輝度は個別に制御される。
図4において、一つの赤副画素、一つの緑副画素ペア、及び一つの青副画素が、例として、符号で指示されている。図4において、Rと記載された(丸い角の)四角は赤の副画素を表し、Gと記載された(一部角が丸い)四角は緑の副画素を表し、Bと記載された(丸い角の)四角は青の副画素を表す。
図4において、副画素の形状は四角であるが、副画素の形状は任意であって、例えば、六角形又は八角形であってもよい。赤、緑、青において、緑の比視感度が最も高く、青の比視感度が最も低い。カラー表示装置は、3色の副画素を含むが、それらの色は、赤、緑、青の組み合わせと異なる第1色、第2色及び第3色の組み合わせであってもよい。
表示領域125は、Y軸(第2軸)に沿って延び、X軸(第1軸)に沿って配列されている、複数の副画素列で構成されている。図4において、例として、一つの赤の副画素列が符号43Rで指示され、一つの緑の副画素列が符号43Gで指示され、一つの青の副画素列が符号43Bで指示されている。X軸とY軸とは副画素が配置されている面内において垂直である。ここで、X方向は、X軸に沿った2方向において、図4において左から右に向かう方向である。Y方向は、Y軸に沿った2方向において、図4において上から下に向かう方向である。
図4の例において、各副画素列は、所定ピッチで配列されている同一色の副画素で構成されている。具体的には、副画素列43R、43B及び43Gは、それぞれ、Y軸に沿って配列されている赤副画素41R、青副画素41B及び緑副画素ペア41GP(緑副画素41G)で構成されている。副画素列を構成する副画素又は副画素ペアの重心は、Y軸に平行な直線上に位置するが、重心は直線上からずれていてもよい。
X軸に沿って、赤副画素列43R、青副画素列43B及び緑副画素列43Gは、代る代る配列されている。つまり、副画素列は、他の2色の副画素列に挟まれている。例えば、緑副画素列43Gは、赤副画素列43Rと青副画素列43Bとの間に配置されている。図4の例において、赤副画素列43R、青副画素列43B及び緑副画素列43Gは、この順で代る代る配列されている。代る代る配列される色の順序はこれと異なっていてもよい。
隣接する副画素列は、Y軸に沿ってずれて配置されている。言い換えれば、X軸に沿って見たとき、隣接する副画素列はずれている。つまり、各副画素列の各副画素(緑副画素列については緑副画素ペア)は、X軸に沿って見たとき、隣接する副画素列の隣接する二つの副画素又は副画素ペアの間に位置する。図4の例において、隣接する副画素列は半ピッチずれている。1ピッチは、副画素列において隣接する赤若しくは青の副画素間の距離又は緑副画素ペア間の距離である。
第1の副画素列に含まれる副画素又は副画素ペアは、X軸に沿って見たとき、第1列の副画素列に隣接する副画素列に含まれる隣接する二つの副画素の間に位置する。例えば、緑副画素ペア41GPの重心は、Y軸に沿って、隣接赤副画素列における二つの赤副画素41Rの中央に位置し、また、逆側の隣接青副画素列における二つの青副画素41Bの中央に位置している。
表示領域125は、X軸に沿って延び、Y軸に沿って配列されている、複数の副画素行で構成されている。図4において、二つの隣接する副画素行が、例として、符号42A及び42Bで指示されている。副画素行は、X軸に沿って配列されている赤副画素41R、青副画素41B及び緑副画素ペア41GPで構成されている。
副画素行は、所定ピッチで代わる代わる配列された赤副画素41R、緑副画素41ペアG及び青副画素41Bで構成されている。図4の例において、赤副画素41R、緑副画素ペア41GP及び青副画素41Bは、この順でX方向(図4における左から右への方向)に配列されている。色の順序はこれと異なってもよい。
隣接する副画素行の位置は、X軸に沿ってずれている。言い換えれば、隣接する副画素行の位置は、Y軸に沿って見たときにずれている。各色の副画素に着目すると、隣接する副画素行の間において、赤副画素41RはX軸に沿ってずれており、緑副画素ペア41GP(緑副画素41G)はX軸に沿ってずれており、青副画素41BはX軸に沿ってずれている。
第1の副画素行に含まれる赤副画素41R、青副画素41B又は緑副画素ペア41GPは、第1の副画素行に隣接する副画素行に含まれる他の二色の副画素の間、又は、他の二色の副画素と副画素ペアとの間にある。図4の例において、隣接する副画素行は半ピッチずれている。1ピッチは、同一色の副画素又は副画素ペアの間のX軸に沿った距離である。
各色の副画素に着目すると、赤副画素41Rは、Y軸に沿って見たとき、隣接する画素行の隣接する赤副画素41Rの間に位置し、図4の例において、隣接する赤副画素41Rの中央に位置する。青副画素41Bは、Y軸に沿って見たとき、隣接する画素行の隣接する青副画素41Bの間に位置し、図4の例において、隣接する青副画素41Bの中央に位置する。緑副画素ペア41GPは、Y軸に沿って見たとき、隣接する画素行の隣接する緑副画素ペア41GPの間に位置し、図4の例において、隣接する緑副画素ペア41GPの中央に位置する。
なお、本実施形態においては、便宜的に、X軸に沿って延びる副画素ラインを副画素行、Y軸に沿って延びる副画素ラインを副画素列と呼ぶが、副画素行及び副画素列の方向は、これに限定されない。
図5は、表示領域125に含まれる副画素の一部のレイアウトを示す。各副画素行において、赤副画素41R、青副画素41B及び緑副画素ペア41GPは、Y軸及びX軸に対して傾いている。図5の例において、副画素行42Aの赤副画素41R、青副画素41B及び緑副画素ペア41GPは、Y軸に対して右側に傾いている。副画素行42Bの赤副画素41R、青副画素41B及び緑副画素ペア41GPは、Y軸に対して左側に傾いている。隣接する副画素行の間において、副画素又は副画素ペアがY軸に対して逆の方向に傾いている。これにより表示品質を向上する。他の例において、隣接行の副画素の傾く方向は同一でもよい。
図5の例において、緑副画素41G1及び41G2並びにこれらの間の領域からなる領域は、赤副画素41R及び青副画素41Bと同一の形状を有しているが、これらは異なる形状を有してよい。図5の例において、副画素行における隣接する副画素の重心(輝度又は発光領域の重心)間の距離又は隣接する副画素と副画素ペアの重心間の距離は一定である。他の例において、これらは一定でなくてもよい。
緑副画素ペア41GPの重心は、二つの緑副画素41G1及び41G2の重心の間の中心である。図5の例において、副画素行を構成する赤副画素41R、青副画素41B及び緑副画素ペア41GPの重心はX軸に沿った直線上に配置されている。他の例において、これらの重心はX軸に沿った直線から外れていてもよい。
図6Aは、図5における副画素行42Aに含まれる緑副画素ペア41GPAの構成を示す。図6Bは、図5における副画素行42Bに含まれる緑副画素ペア41GPBの構成を示す。図6Aに示すように、緑副画素ペア41GPAは、Y軸に沿って配置された(分離された)緑副画素41G1A(第1緑副画素)及び緑副画素41G2A(第2緑副画素)で構成されている。図6Bに示すように、緑副画素ペア41GPBは、Y軸に沿って配置された(分離された)緑副画素41G1B(第1緑副画素)及び緑副画素41G2B(第2緑副画素)で構成されている。図6A及び6Bの例において、緑副画素ペアを構成する二つの緑副画素は同一形状を有する。
図6Aにおいて、緑副画素41G1Aは重心411Aを有し、緑副画素41G2Aは重心412Aを有している。これら重心411A及び412Aの中間点が、緑副画素ペア41GPAの重心413Aである。図6Aにおいて、緑副画素41G1Aは、緑副画素41G2Aの上側に配置されており、緑副画素41G1A及び41G2Aは、緑副画素ペア41GPAの重心413Aについて、点対称である。
図6Bにおいて、緑副画素41G1Bは重心411Bを有し、緑副画素41G2Bは重心412Bを有している。これら重心411B及び412Bの中間点が、緑副画素ペア41GPBの重心413Bである。図6Bにおいて、緑副画素41G1Bは、緑副画素41G2Bの上側に配置されており、緑副画素41G1B及び41G2Bは、緑副画素ペア41GPBの重心413Bについて、点対称である。
図6Aに示すように、緑副画素41G1Aの重心411Aと緑副画素41G2Aの重心412Aとは、X軸に沿って見て異なる位置にあり、さらに、Y軸に沿って見て異なる位置にある。図6Aにおいて、重心411Aは、X軸における座標X1A、Y軸における座標Y1Aを有する。重心412Aは、X軸における座標X2A、Y軸における座標Y2Aを有する。重心413Aは、X軸における座標X3A、Y軸における座標Y3Aを有する。座標X1A、X2A及びX3Aは異なる値であり、座標Y1A、Y2A及びY3Aは異なる値である。
図6Bに示すように、緑副画素41G1Bの重心411Bと緑副画素41G2Bの重心412Bとは、X軸に沿って見て異なる位置にあり、さらに、Y軸に沿って見て異なる位置にある。図6Bにおいて、重心411Bは、X軸における座標X1B、Y軸における座標Y1Bを有する。重心412Bは、X軸における座標X2B、Y軸における座標Y2Bを有する。重心413Bは、X軸における座標X3B、Y軸における座標Y3Bを有する。座標X1B、X2B及びX3Bは異なる値であり、座標Y1B、Y2B及びY3Bは異なる値である。
図6Aに示す副画素行42Aにおいて、緑副画素41G1Aの重心411A及び緑副画素41G2Aの412AをX方向(図6Aにおいて左から右への方向)において見たとき、重心411Aは左側にあり、重心412Aは右側にある。また、Y方向(図6Aにおいて上から下への方向)において見たとき、重心411Aは左側にあり、重心412Aは右側にある。
図6Bに示す副画素行42Bにおいて、緑副画素41G1Bの重心411B及び緑副画素41G2Bの412BをX方向(図6Bにおいて左から右への方向)において見たとき、重心411Bは左側にあり、重心412Bは右側にある。また、Y方向(図6Bにおいて上から下への方向)において見たとき、重心411Bは右側にあり、重心412Bは左側にある。
図6A及び6Bを参照した説明の観点を、同一副画素行の赤副画素41R及び青副画素41Bの形状に適用することができる。赤副画素41R又は青副画素41Bの重心を通過するX軸に沿った仮想線により、赤副画素41R又は青副画素41Bを分けるとする。一方の部分が緑副画素41G1A又は41G1Bに対応し、他方の部分が緑副画素41G2A又は41G2Bに対応する。分離された部分の重心について、上記説明が適用できる。
図6A及び図6Bに示すように、隣接する副画素行の間において、緑副画素ペアを構成する緑副画素の重心の位置が、Y軸に沿って見たとき、逆になっている。赤副画素及び青副画素を分離することで定義される重心の位置についても同様である。これにより、副画素の混色性が向上し、表示品質を改善できる。
図7は、副画素行42A内において、緑副画素ペア41GPと、それに隣接する赤副画素41R及び青副画素41Bとの関係を示す。線415Rは、赤副画素41Rの重心を通過するX軸に沿った線で上下に分割した場合の上下部分の重心411C、412Cを通過する線である。線415Gは、二つの緑副画素41G1、41G2の重心411A、412Aを通過する線である。線415Bは、青副画素41Bの重心を通過するX軸に沿った線で上下に分割した場合の上下部分の重心411D、412Dを通過する線である。図7に示す構成例において、線415R、415G及び415Bは平行であり、Y軸に対して傾いている。
図7に示す構成例において、緑副画素41G1と赤副画素41Rとの距離L1Rと、緑副画素41G2と赤副画素41Rとの距離L2Rとは、同一である。緑副画素41G1と青副画素41Bとの距離L1Bと、緑副画素41G2と青副画素41Bとの距離L2Bとは、同一である。これにより、副画素(発光領域)を最大化できる。
以下において、Y軸に沿った白線を表示する例を説明する。図8は、比較例の副画素レイアウト及び比較例が表示するY軸に沿った白線を模式的に示す。比較例の副画素レイアウトはデルタナブラレイアウトであり、副画素はY軸に対して傾いていない。他の点は、図5に示すレイアウトと同様である。
図8の例において、白線500は、発光している複数の副画素で構成されており、それらは、赤副画素501〜504、緑副画素511〜522、及び青副画素541〜544である。赤副画素501〜504、青副画素541〜544及び中央列の緑副画素515〜518は、それぞれ白を表示するための所定輝度で発光している。左列の緑副画素511〜514及び右列の緑副画素519〜522の輝度は同一であり、中央列の緑副画素515〜518の輝度よりも低い。
比較例において、中央列の緑副画素と左右列の緑副画素との間のX軸に沿った距離が大きく、X軸に沿った方向における解像度が低くなる。例えば、図8に示す白線500の太さは不均一であると視認されやすい。具体的には、左右列の緑副画素を含む部分は太く、中央列の緑副画素を含む部分は細く視認されやすい。
図9は、本実施形態の副画素レイアウトにおけるY軸に沿って延びる白線の例を示す。図9の副画素レイアウトは、図4〜7を参照して説明したレイアウトと同様である。図9の例において、線幅LWを有する白線600は、発光している複数の副画素で構成されており、隣接する二つの赤副画素列、三つの緑副画素列及び二つの青副画素列で構成されている。白線600を構成する副画素は、赤副画素601〜604、緑副画素611〜622、及び青副画素641〜644である。
白線600は、Y軸に沿って連続する複数の副画素グループで構成されており、各副画素グループは同一副画素行の赤副画素、青副画素及び一つ又は二つの緑副画素ペアで構成されている。第1副画素グループと第2副画素グループが、Y軸に沿って交互に配列されている。第1副画素グループは、二つの隣接する緑副画素ペアと、それらの間に挟まれた赤副画素及び青副画素で構成されている。第2副画素グループは、一つの緑副画素ペアと、それに隣接する(それを挟む)赤副画素及び青副画素で構成されている。
赤副画素601〜604、青副画素641〜644及び中央列の緑副画素615〜618は、それぞれ白を表示するための所定輝度で発光している。左列の緑副画素611〜614及び右列の緑副画素619〜622の輝度は、中央列の緑副画素615〜618の輝度よりも低い。緑副画素611、613、620、622の輝度は同一である。緑副画素612、614、619、621の輝度は同一であり、緑副画素611、613、620、622の輝度よりも低い。これにより、より均一な白線を描くことができる。緑副画素612、614、619、621の輝度はゼロでもよい。
図8に示す比較例に対して、本実施形態の副画素レイアウトにおける緑副画素のX軸の座標がより分散しており、X軸に沿った解像度が高い。図8の比較例において、同一の緑副画素列内の緑副画素の重心のX座標は共通である。図9に示す本実施形態の副画素レイアウトにおいて、緑副画素ペアを構成する緑副画素の重心のX座標は異なっている。
例えば、緑副画素612、611、615、616、620、619の重心は、全て異なるX座標値を有している。緑副画素611、613、620、622の重心のX座標は、中央列の緑副画素ペアの重心のX座標により近く、緑副画素612、614、619、621の重心のX座標は、中央列の緑副画素ペアの重心からより遠い。つまり、緑副画素611、613、620、622の重心と中央列の緑副画素ペアの重心との間のX軸における距離は、緑副画素612、614、619、621の重心と中央列の緑副画素ペアの重心との間のX軸における距離より小さい。
上述のように、ドライバIC134は、サブピクセルレンダリング技術により、中央列の緑副画素により近い左右列の緑副画素611、613、620、622をより高い輝度で発光させ、中央列の緑副画素からより遠い左右列の緑副画素612、614、619、621をより低い輝度(ゼロでもよい)で発光させる。
ドライバIC134は、不図示の主制御部から、映像信号及び映像信号用タイミング信号を受信する。映像信号は、連続する映像フレームのデータ(信号)を含む。ドライバIC134は、サブピクセルレンダリング技術により、映像フレーム内の画素のデータ(1画素のデータ(情報)は3色の情報を含む)から、副画素の駆動信号値(輝度値)を決定する。サブレンダリング技術は、映像フレームにおける1又は複数の画素のデータから、一つの副画素の輝度を決定する。
ドライバIC134は、映像信号用タイミング信号から生成した表示制御用駆動信号を走査ドライバ131及びエミッションドライバ132に送信し、副画素の駆動信号を表示領域125の画素回路に出力する。
上述のように、本実施形態の副画素レイアウトはX軸における解像度を向上する。ドライバIC134は、緑副画素の輝度を調整することで白線600の線幅LWを微調整することができる。
図10は、副画素レイアウトの他の例を示す。図10が示す副画素レイアウトは、図5に示す副画素レイアウトと比較して、Y軸に対してより大きい傾き角度(図10の例において30°)を有する副画素で構成されている。図10において、Y軸に沿って延びる線681〜684は、それぞれ、緑副画素の重心を通過する隣接する仮想線を示す。図10の副画素レイアウトにおいて、線681〜684において隣接する線の間の間隔Dは一定である。このように、緑副画素のX座標が均等となることで、X方向においてより均等な輝度分布を実現できる。
図11は、表示領域125における、画素回路、配線及びアノード電極の間の位置関係を模式的に示している。図11において、図示の容易のため、一部の構成要素のみが符号で指示されている。
赤副画素のアノード電極162Rは、スルーホール172Rを介して、画素回路181Rに接続されている。緑副画素ペアの一つの緑副画素のアノード電極162G1は、スルーホール172G1を介して、画素回路181G1に接続されている。緑副画素ペアの他の緑副画素のアノード電極162G2は、スルーホール172G2を介して、画素回路181G2に接続されている。青副画素のアノード電極162Bは、スルーホール172Bを介して、画素回路181Bに接続されている。本例の副画素の回路構成はトップエミッション構造を有しており、アノード電極を画素回路より上層において自由に形成、配置することができる。
図12は、アノード電極、PDL開口、及び有機EL材料の蒸着に使用するメタルマスクの開口の間の位置関係を模式的に示す。図12において、図示の容易のため、一部の構成要素のみが符号で指示されている。メタルマスクは色毎に用意される。各メタルマスクは複数の開口を有し、各開口は対応する色の各副画素又は各副画素ペアに対応する。本実施形態の副画素レイアウトは、デルタナブラレイアウトであるので、各メタルマスクにおいて開口に対して大きな開口間距離を実現できる。
図12に示すように、赤副画素のためのメタルマスクの開口301Rは、平面視において、赤副画素のアノード電極162R及びPDL開口167Rを包含している。赤副画素のアノード電極162Rの外周は、平面視において、PDL開口167Rを包含している。図12の構成例において、コンタクトホール172RはPDL開口167Rの外側に位置する。
緑副画素のためのメタルマスクの開口301Gは、緑副画素ペアを構成する二つの緑副画素のアノード電極162G1、162G2及びPDL開口167G1、167G2を包含している。アノード電極162G1の外周はPDL開口167G1を包含し、アノード電極162G2の外周はPDL開口167G2を包含している。図12の構成例において、コンタクトホール172G1、172G2は、それぞれ、PDL開口167G1、167G2の外側に位置する。
青副画素のためのメタルマスクの開口301Bは、平面視において、青副画素のアノード電極162B及びPDL開口167Bを包含している。青副画素のアノード電極162Bの外周は、平面視において、PDL開口167Bを包含している。図12の構成例において、コンタクトホール172BはPDL開口167Bの外側に位置する。
以下において、ドライバIC134が、サブピクセルレンダリング技術により、映像フレーム内の画素(フレーム画素)のデータ(1画素のデータ(情報)は3色の情報を含む)から、副画素の駆動信号値(輝度値)を決定する方法の例を説明する。
図13は、ドライバIC134の論理要素を示す。ドライバIC134は、ガンマ変換部341、相対輝度変換部342、逆ガンマ変換部343、駆動信号生成部344、及びデータドライバ345を含む。
ドライバIC134は、不図示の主制御部から、映像信号及び映像信号用タイミング信号を受信する。映像信号は、連続する映像フレームのデータ(信号)を含む。ガンマ変換部341は、入力された映像信号に含まれるRGB階調値(信号)を、RGB相対輝度値に変換する。より具体的には、ガンマ変換部341は、各映像フレームの各画素のR階調値、G階調値、B階調値を、R相対輝度値、G相対輝度値、B相対輝度値(LRin、LGin、LBin)に変換する。フレーム画素の相対輝度値は、映像フレーム内で正規化された輝度値である。
相対輝度変換部342は、映像フレーム内の各画素のR、G、B相対輝度値(LRin、LGin、LBin)を、OLED表示パネルの副画素のR、G、B相対輝度値(LRp、LGp、LBp)に変換する。相対輝度変換部342による演算処理の詳細は後述する。副画素の相対輝度値は、OLED表示パネルにおいて正規化された副画素の輝度値である。
逆ガンマ変換部343は、相対輝度変換部342による演算後のR副画素、G副画素、B副画素の相対輝度値を、R副画素、G副画素、B副画素の階調値に変換する。データドライバ345は、R副画素、G副画素、B副画素の階調値に応じた駆動信号を、画素回路に送信する。
駆動信号生成部344は、入力された映像信号用タイミング信号を、OLED表示パネルの表示制御用駆動信号に変換する。映像信号用タイミング信号は、データ転送レートを決定するドットクロック(ピクセルクロック)、水平同期信号、垂直同期信号、データイネーブル信号を含む。
駆動信号生成部344は、入力された映像信号用タイミング信号のドットクロックを、OLED表示パネルの画素数に合わせて変換する。駆動信号生成部344は、さらに、データイネーブル信号、垂直同期信号、水平同期信号から、データドライバ345、走査ドライバ131、及びエミッションドライバ132の制御信号(又は、パネルの駆動信号)を生成し、それらに出力する。
図14は、映像フレームにおける一部のフレーム画素群81とOLED表示パネルの一部の副画素群との間の関係を示す。映像フレームの表示画像は、行方向(X軸に沿った方向)及び列方向(Y軸に沿った方向)にマトリックス状に配列されたフレーム画素で構成される。図14において、フレーム画素の形状は共通であり、破線の正方形で示されている。X軸に沿ったフレーム画素のピッチは、X軸に沿った副画素のピッチの2/3である。Y軸に沿ったフレーム画素のピッチは、副画素又は副画素ペア(副画素行)のピッチの2倍である。
図14は、X座標が2n−1から2(n+1)、Y座標が4m−1から4(m+1)のフレーム画素を示す。n及びmは、例えば、それぞれ自然数である。以下において、X軸に沿って配列されたフレーム画素からなるフレーム行をX座標で同定し、Y軸に沿って配列されたフレーム画素からなるフレーム画素列をY座標で同定する。また、各フレーム画素を、(X座標、Y座標)で同定する。例えば、図14における左上隅のフレーム画素は、フレーム画素(2n−1,4m−1)と表記する。フレーム画素列及びフレーム画素行を、共に、フレーム画素ラインと呼ぶ。
図14において、各副画素は破線又は実線の長方形で模式的に示されている。上述のように、各副画素の形状は長方形に限定されない。副画素を示す長方形内のR(赤)、G(緑)及びB(青)は、それぞれ、副画素の色を示す。実線で示されている副画素R1、R2は、赤の副画素である。実線で示されている副画素B1、B2は、青の副画素である。実線で示されている副画素G11、G12、G21、G22は、緑の副画素である。緑副画素G11、G12が一つの緑副画素ペアを構成し、緑副画素G21、G22が一つの緑副画素ペアを構成する。
副画素R1、G11、G12、B1は、同一の副画素行における、隣接する副画素及び副画素ペアである。副画素R2、G21、G22、B2は、上記副画素行に隣接する同一の副画素行における、隣接する副画素及び副画素ペアである。二つの隣接副画素行の間において、副画素又は副画素ペアがX軸に対して傾く方向は逆である。
以下において、実線で示されている副画素R1、R2、B1、B2、G11、G12、G21、G22それぞれの相対輝度値を決定する方法を説明する。以下に説明する例は、副画素及びフレーム画素の相対輝度を直接に示す相対輝度値を使用するが、結果的にフレーム画素の相対輝度から副画素の相対輝度を決定することができれば、相対輝度を表すどのような数値を使用してもよい。
各副画素に対して、所定の位置関係にある複数のフレーム画素が割り当てられ、各副画素の相対輝度値は、割り当てられているフレーム画素の相対輝度値の積和により計算される。副画素R1、R2、B1、B2、G11、G12、G21、G22は、表示領域における単位を構成する。当該単位を面内で並べることで表示領域を構成できる。従って、任意の副画素の相対輝度値は、上記8つの副画素の同色のいずれかの副画素と同様の方法で決定され得る。
図9を参照して説明したように、1本のフレーム画素列の白線を表示する場合、緑副画素ペアの白線に対して外側の緑副画素の輝度値(相対輝度値)は、内側の緑副画素の輝度値より小さい。まず、外側の緑副画素の輝度値がゼロであるOLED表示装置における、副画素それぞれの相対輝度値の決定方法を説明する。
図15は、赤副画素R1と、それに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素と、を示す。副画素R1に対して、フレーム画素列(2n−1)の4つの連続するフレーム画素(2n−1,4m−1)、(2n−1,4m)、(2n−1,4m+1)、(2n−1,4m+2)の相対輝度値が割り当てられている。さらに、フレーム画素列(2n)の4つの連続するフレーム画素(2n,4m−1)、(2n,4m)、(2n,4m+1)、(2n,4m+2)の相対輝度値が割り当てられている。
副画素R1の相対輝度値LR1は、例えば、次の数式で表わされる。LRin(x,y)は、座標(x、y)のフレーム画素の赤の相対輝度値を示す。
LR1=LRin(2n−1,4m−1)*(3/24)
+LRin(2n,4m−1)*(1/24)
+LRin(2n−1,4m)*(5/24)
+LRin(2n,4m)*(3/24)
+LRin(2n−1,4m+1)*(5/24)
+LRin(2n,4m+1)*(3/24)
+LRin(2n−1,4m+2)*(3/24)
+LRin(2n,4m+2)*(1/24)
図15の例において、副画素R1の重心CR1は、フレーム画素列(2n−1)に含まれており、フレーム画素行(4m)とフレーム画素行(4m+1)の境界上にある。また、重心CR1は、フレーム画素列(2n−1)のY軸に沿った中心線より、フレーム画素列(2n)に近い。
フレーム画素列(2n−1)、(2n)は、副画素R1の重心CR1からの距離が最も近い2つのフレーム画素列である。副画素の重心とフレーム画素列との距離は、例えば、フレーム画素列のフレーム画素の重心を通過する線(Y軸に沿った中心線)と副画素の重心との距離であってよい。
フレーム画素(2n−1,4m−1)、(2n−1,4m)、(2n−1,4m+1)、(2n−1,4m+2)は、フレーム画素列(2n−1)において、副画素R1に最も近い4つのフレーム画素である。フレーム画素と副画素との距離は、例えば、それぞれの重心間の距離であってよい。
また、フレーム画素(2n,4m−1)、(2n,4m)、(2n,4m+1)、(2n,4m+2)は、フレーム画素列(2n)において、副画素R1に最も近い4つのフレーム画素である。上記8つのフレーム画素は、フレーム画素列(2n−1)、(2n)において、副画素R1に最も近い8つのフレーム画素である。
上記数式が示すように、赤副画素R1(の重心)に最も近いフレーム画素(2n−1,4m)、(2n−1,4m+1)の重みが最も大きく、最も遠いフレーム画素(2n,4m−1)、(2n,4m+2)の重みが最も小さい。他のフレーム画素(2n−1,4m−1)、(2n−1,4m+2)、(2n,4m)、(2n,4m+1)の重みは、最小値と最大値の間であって、同一である。
図16は、緑副画素G11、G12と、それらに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素と、を示す。副画素G11に対して、フレーム画素行(4m−1)の2つの隣接するフレーム画素(2n,4m−1)、(2n+1,4m−1)の相対輝度値が割り当てられている。さらに、フレーム画素行(4m)の2つの隣接するフレーム画素(2n,4m)、(2n+1,4m)の相対輝度値が割り当てられている。
副画素G11の相対輝度値LG11は、例えば、次の数式で表わされる。LGin(x,y)は、座標(x、y)のフレーム画素の緑の相対輝度値を示す。
LG11=LGin(2n,4m−1)*(3/12)
+LGin(2n+1,4m−1)*(1/12)
+LGin(2n,4m)*(5/12)
+LGin(2n+1,4m)*(3/12)
図16の例において、副画素G11の重心CG11は、フレーム画素行(4m)及びフレーム画素列(2n)に含まれている、つまり、フレーム画素(2n,4m)に含まれている。また、重心CG11は、フレーム画素列(2n)のY軸に沿った中心線より、フレーム画素列(2n+1)に近い。
フレーム画素行(4m)は、副画素G11の重心CG11から最も近いフレーム画素行である。副画素の重心とフレーム画素行との距離は、例えば、フレーム画素行のフレーム画素の重心を通過する線(X軸に沿った中心線)と副画素の重心との距離であってよい。フレーム画素(2n,4m)、(2n+1,4m)は、フレーム画素行(4m)において、副画素G11の重心CG11に最も近い2つのフレーム画素である。
フレーム画素行(4m−1)は、副画素G12と反対側において、フレーム画素行(4m)に隣接する。フレーム画素(2n,4m−1)、(2n+1,4m−1)は、フレーム画素行(4m−1)において、副画素G11の重心CG11に最も近い2つのフレーム画素である。
上記数式が示すように、緑副画素G11(の重心)に最も近いフレーム画素(2n,4m)の重みが最も大きく、最も遠いフレーム画素(2n+1,4m−1)の重みが最も小さい。他の2つのフレーム画素(2n,4m−1)、(2n+1,4m)の重みは、最小値と最大値の間であって、同一である。
次に、副画素G12に対して、フレーム画素行(4m+1)の2つの隣接するフレーム画素(2n−1,4m+1)、(2n,4m+1)の相対輝度値が割り当てられている。さらに、フレーム画素行(4m+2)の2つの隣接するフレーム画素(2n−1,4m+2)、(2n,4m+2)の相対輝度値が割り当てられている。
副画素G12の相対輝度値LG12は、例えば、次の数式で表わされる。
LG12=LGin(2n−1,4m+1)*(3/12)
+LGin(2n,4m+1)*(5/12)
+LGin(2n−1,4m+2)*(1/12)
+LGin(2n,4m+2)*(3/12)
図16の例において、副画素G12の重心CG12は、フレーム画素行(4m+1)及びフレーム画素列(2n)に含まれている、つまり、フレーム画素(2n,4m+1)に含まれている。また、重心CG12は、フレーム画素列(2n)のY軸に沿った中心線より、フレーム画素列(2n−1)に近い。
フレーム画素行(4m+1)は、副画素G12の重心CG12から最も近いフレーム画素行である。フレーム画素(2n−1,4m+1)、(2n,4m+1)は、フレーム画素行(4m+1)において、副画素G12の重心CG12に最も近い2つのフレーム画素である。
フレーム画素行(4m+2)は、副画素G11と反対側において、フレーム画素行(4m+1)に隣接する。フレーム画素(2n−1,4m+2)、(2n,4m+2)は、フレーム画素行(4m+2)において、副画素G12の重心CG12に最も近い2つのフレーム画素である。
上記数式が示すように、緑副画素G12(の重心)に最も近いフレーム画素(2n,4m+1)の重みが最も大きく、最も遠いフレーム画素(2n−1,4m+2)の重みが最も小さい。他の2つのフレーム画素(2n−1,4m+1)、(2n,4m+2)の重みは、最小値と最大値の間であって、同一である。
図17は、青副画素B1と、それに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素と、を示す。副画素B1に対して、フレーム画素列(2n)の4つの連続するフレーム画素(2n,4m−1)、(2n,4m)、(2n,4m+1)、(2n,4m+2)の相対輝度値が割り当てられている。さらに、フレーム画素列(2n+1)の4つの連続するフレーム画素(2n+1,4m−1)、(2n+1,4m)、(2n+1,4m+1)、(2n+1,4m+2)の相対輝度値が割り当てられている。
副画素B1の相対輝度値LB1は、例えば、次の数式で表わされる。LBin(x,y)は、座標(x、y)のフレーム画素の青の相対輝度値を示す。
LB1=LBin(2n,4m−1)*(1/24)
+LBin(2n+1,4m−1)*(3/24)
+LBin(2n,4m)*(3/24)
+LBin(2n+1,4m)*(5/24)
+LBin(2n,4m+1)*(3/24)
+LBin(2n+1,4m+1)*(5/24)
+LBin(2n,4m+2)*(1/24)
+LBin(2n+1,4m+2)*(3/24)
図17の例において、副画素B1の重心CB1は、フレーム画素列(2n+1)に含まれており、フレーム画素行(4m)とフレーム画素行(4m+1)の境界上にある。また、重心CB1は、フレーム画素列(2n+1)のY軸に沿った中心線より、フレーム画素列(2n)に近い。
フレーム画素列(2n)、(2n+1)は、副画素B1の重心CB1からの距離が最も近い2つのフレーム画素列である。フレーム画素(2n,4m−1)、(2n,4m)、(2n,4m+1)、(2n,4m+2)は、フレーム画素列(2n)において、副画素B1に最も近い4つのフレーム画素である。フレーム画素(2n+1,4m−1)、(2n+1,4m)、(2n+1,4m+1)、(2n+1,4m+2)は、フレーム画素列(2n+1)において、副画素B1に最も近い4つのフレーム画素である。上記8つのフレーム画素は、フレーム画素列(2n)、(2n+1)において、副画素B1に最も近い8つのフレーム画素である。
上記数式が示すように、副画素B1(の重心)に最も近いフレーム画素(2n+1,4m)、(2n+1,4m+1)の重みが最も大きく、最も遠いフレーム画素(2n,4m−1)、(2n,4m+2)の重みが最も小さい。他のフレーム画素(2n,4m)、(2n,4m+1)、(2n+1,4m−1)、(2n+1,4m+2)の重みは、最小値と最大値の間であって、同一である。
図18は、赤副画素R2と、それに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素と、を示す。副画素R2に対して、フレーム画素列(2n)の4つの連続するフレーム画素(2n,4m+1)、(2n,4m+2)、(2n,4m+3)、(2n,4(m+1))の相対輝度値が割り当てられている。さらに、フレーム画素列(2n+1)の4つの連続するフレーム画素(2n+1,4m+1)、(2n+1,4m+2)、(2n+1,4m+3)、(2n+1,4(m+1))の相対輝度値が割り当てられている。
副画素R2の相対輝度値LR2は、例えば、次の数式で表わされる。
LR2=LRin(2n,4m+1)*(3/24)
+LRin(2n+1,4m+1)*(1/24)
+LRin(2n,4m+2)*(5/24)
+LRin(2n+1,4m+2)*(3/24)
+LRin(2n,4m+3)*(5/24)
+LRin(2n+1,4m+3)*(3/24)
+LRin(2n,4(m+1))*(3/24)
+LRin(2n+1,4(m+1))*(1/24)
図18の例において、副画素R2の重心CR2は、フレーム画素列(2n)に含まれており、フレーム画素行(4m+2)とフレーム画素行(4m+3)の境界上にある。また、重心CR2は、フレーム画素列(2n)のY軸に沿った中心線より、フレーム画素列(2n+1)に近い。
フレーム画素列(2n)、(2n+1)は、副画素R2の重心CR2からの距離が最も近い2つのフレーム画素列である。フレーム画素(2n,4m+1)、(2n,4m+2)、(2n,4m+3)、(2n,4(m+1))は、フレーム画素列(2n)において、副画素R2に最も近い4つのフレーム画素である。
また、フレーム画素(2n+1,4m+1)、(2n+1,4m+2)、(2n+1,4m+3)、(2n+1,4(m+1))は、フレーム画素列(2n+1)において、副画素R2に最も近い4つのフレーム画素である。上記8つのフレーム画素は、フレーム画素列(2n)、(2n+1)において、副画素R2に最も近い8つのフレーム画素である。
上記数式が示すように、赤副画素R2(の重心)に最も近いフレーム画素(2n,4m+2)、(2n,4m+3)の重みが最も大きく、最も遠いフレーム画素(2n+1,4m+1)、(2n+1,4(m+1))の重みが最も小さい。他のフレーム画素(2n,4m+1)、(2n,4(m+1))、(2n+1,4m+2)、(2n+1,4m+3)の重みは、最小値と最大値の間であって、同一である。
図19は、緑副画素G21、G22と、それらに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素と、を示す。副画素G21に対して、フレーム画素行(4m+1)の2つの隣接するフレーム画素(2n,4m+1)、(2n+1,4m+1)の相対輝度値が割り当てられている。さらに、フレーム画素行(4m+2)の2つの隣接するフレーム画素(2n,4m+2)、(2n+1,4m+2)の相対輝度値が割り当てられている。
副画素G21の相対輝度値LG21は、例えば、次の数式で表わされる。
LG21=LGin(2n,4m+1)*(1/12)
+LGin(2n+1,4m+1)*(3/12)
+LGin(2n,4m+2)*(3/12)
+LGin(2n+1,4m+2)*(5/12)
図19の例において、副画素G21の重心CG21は、フレーム画素行(4m+2)及びフレーム画素列(2n+1)に含まれている、つまり、フレーム画素(2n+1,4m+2)に含まれている。また、重心CG21は、フレーム画素列(2n+1)のY軸に沿った中心線より、フレーム画素列(2n)に近い。
フレーム画素行(4m+2)は、副画素G21の重心CG21から最も近いフレーム画素行である。フレーム画素(2n,4m+2)、(2n+1,4m+2)は、フレーム画素行(4m+2)において、副画素G21の重心CG21に最も近い2つのフレーム画素である。
フレーム画素行(4m+1)は、副画素G22と反対側において、フレーム画素行(4m+2)に隣接する。フレーム画素(2n,4m+1)、(2n+1,4m+1)は、フレーム画素行(4m+1)において、副画素G21の重心CG21に最も近い2つのフレーム画素である。
上記数式が示すように、緑副画素G21(の重心)に最も近いフレーム画素(2n+1,4m+2)の重みが最も大きく、最も遠いフレーム画素(2n,4m+1)の重みが最も小さい。他の2つのフレーム画素(2n+1,4m+1)、(2n,4m+2)の重みは、最小値と最大値の間であって、同一である。
次に、副画素G22に対して、フレーム画素行(4m+3)の2つの隣接するフレーム画素(2n+1,4m+3)、(2(n+1),4m+3)の相対輝度値が割り当てられている。さらに、フレーム画素行(4(m+1))の2つの隣接するフレーム画素(2n+1,4(m+1))、(2(n+1),4(m+1))の相対輝度値が割り当てられている。
副画素G22の相対輝度値LG22は、例えば、次の数式で表わされる。
LG22=LGin(2n+1,4m+3)*(5/12)
+LGin(2(n+1),4m+3)*(3/12)
+LGin(2n+1,4(m+1))*(3/12)
+LGin(2(n+1),4(m+1))*(1/12)
図19の例において、副画素G22の重心CG22は、フレーム画素行(4m+3)及びフレーム画素列(2n+1)に含まれている、つまり、フレーム画素(2n+1,4m+3)に含まれている。また、重心CG22は、フレーム画素列(2n+1)のY軸に沿った中心線より、フレーム画素列(2(n+1))に近い。
フレーム画素行(4m+3)は、副画素G22の重心CG22から最も近いフレーム画素行である。フレーム画素(2n+1,4m+3)、(2(n+1),4m+3)は、フレーム画素行(4m+3)において、副画素G22の重心CG22に最も近い2つのフレーム画素である。
フレーム画素行(4(m+1))は、副画素G21と反対側において、フレーム画素行(4m+3)に隣接する。フレーム画素(2n+1,4(m+1))、(2(n+1),4(m+1))は、フレーム画素行(4(m+1))において、副画素G22の重心CG22に最も近い2つのフレーム画素である。
上記数式が示すように、緑副画素G22(の重心)に最も近いフレーム画素(2n+1,4m+3)の重みが最も大きく、最も遠いフレーム画素(2(n+1),4(m+1))の重みが最も小さい。他の2つのフレーム画素(2(n+1),4m+3)、(2n+1,4(m+1))の重みは、最小値と最大値の間であって、同一である。
図20は、青副画素B2と、それに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素と、を示す。副画素B2に対して、フレーム画素列(2n+1)の4つの連続するフレーム画素(2n+1,4m+1)、(2n+1,4m+2)、(2n+1,4m+3)、(2n+1,4(m+1))の相対輝度値が割り当てられている。さらに、フレーム画素列(2(n+1))の4つの連続するフレーム画素(2(n+1),4m+1)、(2(n+1),4m+2)、(2(n+1),4m+3)、(2(n+1),4(m+1))の相対輝度値が割り当てられている。
副画素B2の相対輝度値LB2は、例えば、次の数式で表わされる。
LB2=LBin(2n+1,4m+1)*(1/24)
+LBin(2(n+1),4m+1)*(3/24)
+LBin(2n+1,4m+2)*(3/24)
+LBin(2(n+1),4m+2)*(5/24)
+LBin(2n+1,4m+3)*(3/24)
+LBin(2(n+1),4m+3)*(5/24)
+LBin(2n+1,4(m+1))*(1/24)
+LBin(2(n+1),4(m+1))*(3/24)
図20の例において、副画素B2の重心CB2は、フレーム画素列(2(n+1))に含まれており、フレーム画素行(4m+2)とフレーム画素行(4m+3)の境界上にある。また、重心CB2は、フレーム画素列(2(n+1))のY軸に沿った中心線より、フレーム画素列(2n+1)に近い。
フレーム画素列(2n+1)、(2(n+1))は、副画素B2の重心CB2からの距離が最も近い2つのフレーム画素列である。フレーム画素(2n+1,4m+1)、(2n+1,4m+2)、(2n+1,4m+3)、(2n+1,4(m+1))は、フレーム画素列(2n+1)において、副画素B2に最も近い4つのフレーム画素である。フレーム画素(2(n+1),4m+1)、(2(n+1),4m+2)、(2(n+1),4m+3)、(2(n+1),4(m+1))は、フレーム画素列(2(n+1))において、副画素B2に最も近い4つのフレーム画素である。上記8つのフレーム画素は、フレーム画素列(2n+1)、(2(n+1))において、副画素B2に最も近い8つのフレーム画素である。
上記数式が示すように、副画素B2(の重心)に最も近いフレーム画素(2(n+1),4m+2)、(2(n+1),4m+3)の重みが最も大きく、最も遠いフレーム画素(2n+1,4m+1)、(2n+1,4(m+1))の重みが最も小さい。他のフレーム画素(2(n+1),4m+1)、(2n+1,4m+2)、(2n+1,4m+3)、(2(n+1),4(m+1))の重みは、最小値と最大値の間であって、同一である。
次に、一つのフレーム画素と、そのフレーム画素(の相対輝度値)が割り当てられる副画素との間の関係を説明する。以下において、フレーム画素(2n,4m)、(2n+1,4m)、(2n,4m+1)、(2n+1,4m+1)、(2n,4m+2)、(2n+1,4m+2)、(2n,4m+3)、(2n+1,4m+3)の説明を行う。これらフレーム画素は、映像フレームにおける単位を構成する。当該単位を面内で並べることで映像フレームを構成できる。従って、任意のフレーム画素の相対輝度値の割り当て方法は、上記8つのフレーム画素のいずれかのフレーム画素と同様である。
図21は、フレーム画素(2n,4m)と、その相対輝度値が割り当てられる副画素を示す。フレーム画素(2n,4m)の相対輝度値は、上からk番目及び(k+1)番目の副画素行421A、421B内の副画素に割り当てられる。kは例えば自然数である。
副画素行421A、421Bは、フレーム画素(2n,4m)の重心に最も近い2つの副画素行である。副画素行とフレーム画素の重心との距離は、例えば、副画素行のX軸に沿った中心線とフレーム画素の重心との距離であってよい。副画素行421Bは、フレーム画素(2n,4m)の重心に最も近い副画素行である。
フレーム画素(2n,4m)は、副画素行421A、421Bそれぞれにおいて、フレーム画素(2n,4m)の重心に、重心が最も近い赤若しくは青副画素、又は重心が最も近い緑副画素ペアに、関連付けられている。さらに、フレーム画素(2n,4m)は、最も近い副画素又は副画素ペアの、両側の異なる色の副画素又は副画素ペアに関連付けられている。フレーム画素(2n,4m)の相対輝度値は、関連付けられている赤副画素及び青副画素、並びに、関連づけられている緑副画素ペアにおいてより近い緑副画素に割り当てられる。
具体的には、副画素行421Aにおいて、フレーム画素(2n,4m)に最も近い青副画素B61並びにその両側の赤副画素R61及び緑副画素G61に割り当てられる。緑副画素G61は、フレーム画素列(2n)により近い。副画素行421Bにおいて、フレーム画素(2n,4m)に最も近い緑副画素G11と、その両側の赤副画素R1及び青副画素B1に割り当てられている。
図22は、フレーム画素(2n+1,4m)と、その相対輝度値が割り当てられる副画素を示す。フレーム画素(2n+1,4m)の相対輝度値は、上からk番目及び(k+1)番目の副画素行421A、421B内の副画素に割り当てられる。副画素行421A、421Bは、フレーム画素(2n+1,4m)の重心に最も近い2つの副画素行である。副画素行421Bは、フレーム画素(2n+1,4m)の重心に最も近い副画素行である。
フレーム画素(2n+1,4m)は、副画素行421A、421Bそれぞれにおいて、フレーム画素(2n+1,4m)の重心に、重心が最も近い赤若しくは青副画素、又は重心が最も近い緑副画素ペアに、関連付けられている。さらに、フレーム画素(2n+1,4m)は、最も近い副画素又は副画素ペアの、両側の異なる色の副画素又は副画素ペアに関連付けられている。フレーム画素(2n+1,4m)の相対輝度値は、関連付けられている赤副画素及び青副画素、並びに、関連づけられている緑副画素ペアにおいてより近い緑副画素に割り当てられる。
具体的には、副画素行421Aにおいて、フレーム画素(2n+1,4m)に最も近い緑副画素G62並びにその両側の赤副画素R61及び青副画素B62に割り当てられる。副画素行421Bにおいて、フレーム画素(2n+1,4m)に最も近い青副画素B1と、その両側の赤副画素R62及びより近い緑副画素G11に割り当てられている。この緑副画素G11は、緑副画素ペアにおいて、フレーム画素列(2n+1)により近い。
図23は、フレーム画素(2n,4m+1)と、その相対輝度値が割り当てられる副画素を示す。フレーム画素(2n,4m+1)の相対輝度値は、上から(k+1)番目及び(k+2)番目の副画素行421B、421C内の副画素に割り当てられる。副画素行421B、421Cは、フレーム画素(2n,4m+1)の重心に最も近い2つの副画素行である。副画素行421Bは、フレーム画素(2n,4m+1)の重心に最も近い副画素行である。
フレーム画素(2n,4m+1)は、副画素行421B、421Cそれぞれにおいて、フレーム画素(2n,4m+1)の重心に、重心が最も近い赤若しくは青副画素、又は重心が最も近い緑副画素ペアに、関連付けられている。さらに、フレーム画素(2n,4m+1)は、最も近い副画素又は副画素ペアの、両側の異なる色の副画素又は副画素ペアに関連付けられている。フレーム画素(2n,4m+1)の相対輝度値は、関連付けられている赤副画素及び青副画素、並びに、関連づけられている緑副画素ペアにおいてより近い緑副画素に割り当てられる。
具体的には、副画素行421Bにおいて、フレーム画素(2n,4m+1)に最も近い緑副画素G12並びにその両側の赤副画素R1及び青副画素B1に割り当てられる。副画素行421Cにおいて、フレーム画素(2n,4m+1)に最も近い赤副画素R2と、その両側の青副画素B63及びより近い緑副画素G21に割り当てられている。この緑副画素G21は、緑副画素ペアにおいて、フレーム画素列(2n)により近い。
図24は、フレーム画素(2n+1,4m+1)と、その相対輝度値が割り当てられる副画素を示す。フレーム画素(2n+1,4m+1)の相対輝度値は、上から(k+1)番目及び(k+2)番目の副画素行421B、421C内の副画素に割り当てられる。副画素行421B、421Cは、フレーム画素(2n+1,4m+1)の重心に最も近い2つの副画素行である。副画素行421Bは、フレーム画素(2n+1,4m+1)の重心に最も近い副画素行である。
フレーム画素(2n+1,4m+1)は、副画素行421B、421Cそれぞれにおいて、フレーム画素(2n+1,4m+1)の重心に、重心が最も近い赤若しくは青副画素、又は重心が最も近い緑副画素ペアに、関連付けられている。さらに、フレーム画素(2n+1,4m+1)は、最も近い副画素又は副画素ペアの、両側の異なる色の副画素又は副画素ペアに関連付けられている。フレーム画素(2n+1,4m+1)の相対輝度値は、関連付けられている赤副画素及び青副画素、並びに、関連づけられている緑副画素ペアにおいてより近い緑副画素に割り当てられる。
具体的には、副画素行421Bにおいて、フレーム画素(2n+1,4m+1)に最も近い赤副画素R62並びにその両側の青副画素B1及びより近い緑副画素G63に割り当てられる。この緑副画素G63は、緑副画素ペアにおいて、フレーム画素列(2n+1)により近い。副画素行421Cにおいて、フレーム画素(2n+1,4m+1)に最も近い緑副画素G21並びにその両側の赤副画素R2及び青副画素B2に割り当てられている。
図25は、フレーム画素(2n,4m+2)と、その相対輝度値が割り当てられる副画素を示す。フレーム画素(2n,4m+2)の相対輝度値は、上から(k+1)番目及び(k+2)番目の副画素行421B、421C内の副画素に割り当てられる。副画素行421B、421Cは、フレーム画素(2n,4m+2)の重心に最も近い2つの副画素行である。副画素行421Cは、フレーム画素(2n,4m+2)の重心に最も近い副画素行である。
フレーム画素(2n,4m+2)は、副画素行421B、421Cそれぞれにおいて、フレーム画素(2n,4m+2)の重心に、重心が最も近い赤若しくは青副画素、又は重心が最も近い緑副画素ペアに、関連付けられている。さらに、フレーム画素(2n,4m+2)は、最も近い副画素又は副画素ペアの、両側の異なる色の副画素又は副画素ペアに関連付けられている。フレーム画素(2n,4m+2)の相対輝度値は、関連付けられている赤副画素及び青副画素、並びに、関連づけられている緑副画素ペアにおいてより近い緑副画素に割り当てられる。
具体的には、副画素行421Bにおいて、フレーム画素(2n,4m+2)に最も近い緑副画素G12並びにその両側の赤副画素R1及び青副画素B1に割り当てられる。副画素行421Cにおいて、フレーム画素(2n,4m+2)に最も近い赤副画素R2並びにその両側の青副画素B63及びより近い緑副画素G21に割り当てられている。この緑副画素G21は、緑副画素ペアにおいて、フレーム画素列(2n)により近い。
図26は、フレーム画素(2n+1,4m+2)と、その相対輝度値が割り当てられる副画素を示す。フレーム画素(2n+1,4m+2)の相対輝度値は、上から(k+1)番目及び(k+2)番目の副画素行421B、421C内の副画素に割り当てられる。副画素行421B、421Cは、フレーム画素(2n+1,4m+2)の重心に最も近い2つの副画素行である。副画素行421Cは、フレーム画素(2n+1,4m+2)の重心に最も近い副画素行である。
フレーム画素(2n+1,4m+2)は、副画素行421B、421Cそれぞれにおいて、フレーム画素(2n+1,4m+2)の重心に、重心が最も近い赤若しくは青副画素、又は重心が最も近い緑副画素ペアに、関連付けられている。さらに、フレーム画素(2n+1,4m+2)は、最も近い副画素又は副画素ペアの、両側の異なる色の副画素又は副画素ペアに関連付けられている。フレーム画素(2n+1,4m+2)の相対輝度値は、関連付けられている赤副画素及び青副画素、並びに、関連づけられている緑副画素ペアにおいてより近い緑副画素に割り当てられる。
具体的には、副画素行421Bにおいて、フレーム画素(2n+1,4m+2)に最も近い赤副画素R62並びにその両側の青副画素B1及びより近い緑副画素G63に割り当てられる。この緑副画素G63は、緑副画素ペアにおいて、フレーム画素列(2n+1)により近い。副画素行421Cにおいて、フレーム画素(2n+1,4m+2)に最も近い緑副画素G21並びにその両側の赤副画素R2及び青副画素B2に割り当てられている。
図27は、フレーム画素(2n,4m+3)と、その相対輝度値が割り当てられる副画素を示す。フレーム画素(2n,4m+3)の相対輝度値は、上から(k+2)番目及び(k+3)番目の副画素行421C、421D内の副画素に割り当てられる。副画素行421C、421Dは、フレーム画素(2n,4m+3)の重心に最も近い2つの副画素行である。副画素行421Cは、フレーム画素(2n,4m+3)の重心に最も近い副画素行である。
フレーム画素(2n,4m+3)は、副画素行421C、421Dそれぞれにおいて、フレーム画素(2n,4m+3)の重心に、重心が最も近い赤若しくは青副画素、又は重心が最も近い緑副画素ペアに、関連付けられている。さらに、フレーム画素(2n,4m+3)は、最も近い副画素又は副画素ペアの、両側の異なる色の副画素又は副画素ペアに関連付けられている。フレーム画素(2n,4m+3)の相対輝度値は、関連付けられている赤副画素及び青副画素、並びに、関連づけられている緑副画素ペアにおいてより近い緑副画素に割り当てられる。
具体的には、副画素行421Cにおいて、フレーム画素(2n,4m+3)に最も近い青副画素B63並びにその両側の赤副画素R2及びより近い緑副画素G64に割り当てられる。この緑副画素G64は、緑副画素ペアにおいて、フレーム画素列(2n)により近い。副画素行421Dにおいて、フレーム画素(2n,4m+3)に最も近い緑副画素G65並びにその両側の赤副画素R63及び青副画素B64に割り当てられている。
図28は、フレーム画素(2n+1,4m+3)と、その相対輝度値が割り当てられる副画素を示す。フレーム画素(2n+1,4m+3)の相対輝度値は、上から(k+2)番目及び(k+3)番目の副画素行421C、421D内の副画素に割り当てられる。副画素行421C、421Dは、フレーム画素(2n+1,4m+3)の重心に最も近い2つの副画素行である。副画素行421Cは、フレーム画素(2n+1,4m+3)の重心に最も近い副画素行である。
フレーム画素(2n+1,4m+3)は、副画素行421C、421Dそれぞれにおいて、フレーム画素(2n+1,4m+3)の重心に、重心が最も近い赤若しくは青副画素、又は重心が最も近い緑副画素ペアに、関連付けられている。さらに、フレーム画素(2n+1,4m+3)は、最も近い副画素又は副画素ペアの、両側の異なる色の副画素又は副画素ペアに関連付けられている。フレーム画素(2n+1,4m+3)の相対輝度値は、関連付けられている赤副画素及び青副画素、並びに、関連づけられている緑副画素ペアにおいてより近い緑副画素に割り当てられる。
具体的には、副画素行421Cにおいて、フレーム画素(2n+1,4m+3)に最も近い緑副画素G22並びにその両側の赤副画素R2及び青副画素B2に割り当てられる。副画素行421Dにおいて、フレーム画素(2n+1,4m+3)に最も近い青副画素B64並びにその両側の赤副画素R64及び緑副画素G65に割り当てられている。この緑副画素G65は、緑副画素ペアにおいて、フレーム画素列(2n+1)により近い。
次に、1本のフレーム画素列の白線を表示する場合に、緑副画素ペアの白線に対して外側の緑副画素の輝度値(相対輝度値)がゼロより大きいOLED表示装置における、副画素それぞれの相対輝度値の決定方法を説明する。
赤副画素及び青副画素の相対輝度値の決定方法は、図15〜28を参照して説明した、外側の緑副画素の輝度値がゼロである上記例と同様である。緑副画素の相対輝度値の決定方法が、上記例と異なる。
図29は、緑副画素G11、G12と、それらに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素と、を示す。副画素G11に対して、フレーム画素行(4m−1)の2つの隣接するフレーム画素(2n,4m−1)、(2n+1,4m−1)の相対輝度値が割り当てられている。さらに、フレーム画素行(4m)の3つの隣接するフレーム画素(2n−1,4m)、(2n,4m)、(2n+1,4m)の相対輝度値が割り当てられている。図16の例と比較して、フレーム画素(2n−1,4m)が追加されている。
副画素G11の相対輝度値LG11は、例えば、次の数式で表わされる。
LG11=LGin(2n,4m−1)*(15/48)
+LGin(2n+1,4m−1)*(1/48)
+LGin(2n−1,4m)*(1/48)
+LGin(2n,4m)*(23/48)
+LGin(2n+1,4m)*(8/48)
図29の例において、副画素G11の重心CG11は、フレーム画素行(4m)及びフレーム画素列(2n)に含まれている、つまり、フレーム画素(2n,4m)に含まれている。また、重心CG11は、フレーム画素列(2n)のY軸に沿った中心線より、フレーム画素列(2n+1)に近い。
フレーム画素行(4m)は、副画素G11の重心CG11から最も近いフレーム画素行である。フレーム画素(2n,4m)は、フレーム画素行(4m)において、副画素G11の重心CG11に最も近いフレーム画素であり、フレーム画素(2n−1,4m)、(2n+1,4m)は、フレーム画素(2n,4m)の両側のフレーム画素である。
フレーム画素行(4m−1)は、副画素G12と反対側において、フレーム画素行(4m)に隣接する。フレーム画素(2n,4m−1)、(2n+1,4m−1)は、フレーム画素行(4m−1)において、副画素G11の重心CG11に最も近い2つのフレーム画素である。
上記数式が示すように、緑副画素G11(の重心)に最も近いフレーム画素(2n,4m)の重みが最も大きい。フレーム画素行(4m)において、次に近いフレーム画素(2n+1,4m)の重みが次に大きく、最も遠いフレーム画素(2n−1,4m)の重みが最も小さい。フレーム画素行(4m−1)において、緑副画素G11(の重心)により近いフレーム画素(2n,4m−1)の重みが、より遠いフレーム画素(2n+1,4m−1)の重みより大きい。
次に、副画素G12に対して、フレーム画素行(4m+1)の3つの隣接するフレーム画素(2n−1,4m+1)、(2n,4m+1)、(2n+1,4m+1)の相対輝度値が割り当てられている。さらに、フレーム画素行(4m+2)の2つの隣接するフレーム画素(2n−1,4m+2)、(2n,4m+2)の相対輝度値が割り当てられている。図16の例と比較して、フレーム画素(2n+1,4m+1)が追加されている。
副画素G12の相対輝度値LG12は、例えば、次の数式で表わされる。
LG12=LGin(2n−1,4m+1)*(8/48)
+LGin(2n,4m+1)*(23/48)
+LGin(2n+1,4m+1)*(1/48)
+LGin(2n−1,4m+2)*(1/48)
+LGin(2n,4m+2)*(15/48)
図29の例において、副画素G12の重心CG12は、フレーム画素行(4m+1)及びフレーム画素列(2n)に含まれている、つまり、フレーム画素(2n,4m+1)に含まれている。また、重心CG12は、フレーム画素列(2n)のY軸に沿った中心線より、フレーム画素列(2n−1)に近い。
フレーム画素行(4m+1)は、副画素G12の重心CG12から最も近いフレーム画素行である。フレーム画素(2n,4m+1)は、フレーム画素行(4m+1)において、副画素G12の重心CG12に最も近いフレーム画素であり、フレーム画素(2n−1,4m+1)、(2n+1,4m+1)は、フレーム画素(2n,4m+1)の両側のフレーム画素である。
フレーム画素行(4m+2)は、副画素G11と反対側において、フレーム画素行(4m+1)に隣接する。フレーム画素(2n−1,4m+2)、(2n,4m+2)は、フレーム画素行(4m+2)において、副画素G12の重心CG12に最も近い2つのフレーム画素である。
上記数式が示すように、緑副画素G12(の重心)に最も近いフレーム画素(2n,4m+1)の重みが最も大きい。フレーム画素行(4m+1)において、次に近いフレーム画素(2n−1,4m+1)の重みが次に大きく、最も遠いフレーム画素(2n+1,4m+1)の重みが最も小さい。フレーム画素行(4m+2)において、緑副画素G12(の重心)により近いフレーム画素(2n,4m+2)の重みが、より遠いフレーム画素(2n−1,4m+2)の重みより大きい。
図30は、緑副画素G21、G22と、それらに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素と、を示す。副画素G21に対して、フレーム画素行(4m+1)の2つの隣接するフレーム画素(2n,4m+1)、(2n+1,4m+1)の相対輝度値が割り当てられている。さらに、フレーム画素行(4m+2)の3つの隣接するフレーム画素(2n,4m+2)、(2n+1,4m+2)、(2(n+1),4m+2)の相対輝度値が割り当てられている。図19の例と比較して、フレーム画素(2(n+1),4m+2)が追加されている。
副画素G21の相対輝度値LG21は、例えば、次の数式で表わされる。
LG21=LGin(2n,4m+1)*(1/48)
+LGin(2n+1,4m+1)*(15/48)
+LGin(2n,4m+2)*(8/48)
+LGin(2n+1,4m+2)*(23/48)
+LGin(2(n+1),4m+2)*(1/48)
図30の例において、副画素G21の重心CG21は、フレーム画素行(4m+2)及びフレーム画素列(2n+1)に含まれている、つまり、フレーム画素(2n+1,4m+2)に含まれている。また、重心CG21は、フレーム画素列(2n+1)のY軸に沿った中心線より、フレーム画素列(2n)に近い。
フレーム画素行(4m+2)は、副画素G21の重心CG21から最も近いフレーム画素行である。フレーム画素(2n+1,4m+2)は、フレーム画素行(4m+2)において、副画素G21の重心CG21に最も近いフレーム画素であり、フレーム画素(2n,4m+2)、(2(n+1),4m+2)は、フレーム画s素(2n+1,4m+2)の両側のフレーム画素である。
フレーム画素行(4m+1)は、副画素G22と反対側において、フレーム画素行(4m+2)に隣接する。フレーム画素(2n,4m+1)、(2n+1,4m+1)は、フレーム画素行(4m+1)において、副画素G21の重心CG21に最も近い2つのフレーム画素である。
上記数式が示すように、緑副画素G21(の重心)に最も近いフレーム画素(2n+1,4m+2)の重みが最も大きい。フレーム画素行(4m+2)において、次に近いフレーム画素(2n,4m+2)の重みが次に大きく、最も遠いフレーム画素(2(n+1),4m+2)の重みが最も小さい。フレーム画素行(4m+1)において、緑副画素G21(の重心)により近いフレーム画素(2n+1,4m+1)の重みが、より遠いフレーム画素(2n,4m+1)の重みより大きい。
次に、副画素G22に対して、フレーム画素行(4m+3)の3つの隣接するフレーム画素(2n,4m+3)、(2n+1,4m+3)、(2(n+1),4m+3)の相対輝度値が割り当てられている。さらに、フレーム画素行(4(m+1))の2つの隣接するフレーム画素(2n+1,4(m+1))、(2(n+1),4(m+1))の相対輝度値が割り当てられている。図19の例と比較して、フレーム画素(2n,4m+3)が追加されている。
副画素G22の相対輝度値LG22は、例えば、次の数式で表わされる。
LG22=LGin(2n,4m+3)*(1/48)
+LGin(2n+1,4m+3)*(23/48)
+LGin(2(n+1),4m+3)*(8/48)
+LGin(2n+1,4(m+1))*(15/48)
+LGin(2(n+1),4(m+1))*(1/48)
図30の例において、副画素G22の重心CG22は、フレーム画素行(4m+3)及びフレーム画素列(2n+1)に含まれている、つまり、フレーム画素(2n+1,4m+3)に含まれている。また、重心CG22は、フレーム画素列(2n+1)のY軸に沿った中心線より、フレーム画素列(2(n+1))に近い。
フレーム画素行(4m+3)は、副画素G22の重心CG22から最も近いフレーム画素行である。フレーム画素(2n+1,4m+3)は、フレーム画素行(4m+3)において、副画素G22の重心CG22に最も近いフレーム画素であり、フレーム画素(2n,4m+3)、(2(n+1),4m+3)は、フレーム画素(2n+1,4m+3)の両側のフレーム画素である。
フレーム画素行(4(m+1))は、副画素G21と反対側において、フレーム画素行(4m+3)に隣接する。フレーム画素(2n+1,4(m+1))、(2(n+1),4(m+1))は、フレーム画素行(4(m+1))において、副画素G22の重心CG22に最も近い2つのフレーム画素である。
上記数式が示すように、緑副画素G22(の重心)に最も近いフレーム画素(2n+1,4m+3)の重みが最も大きい。フレーム画素行(4m+3)において、次に近いフレーム画素(2(n+1),4m+3)の重みが次に大きく、最も遠いフレーム画素(2n,4m+3)の重みが最も小さい。フレーム画素行(4(m+1))において、緑副画素G22(の重心)により近いフレーム画素(2n+1,4(m+1))の重みが、より遠いフレーム画素(2(n+1),4(m+1))の重みより大きい。
次に、一つのフレーム画素と、そのフレーム画素(の相対輝度値)が割り当てられる副画素との間の関係を説明する。図21〜28を参照した説明と異なる割り当てが適用されるフレーム画素(2n+1,4m)、(2n+1,4m+1)、(2n,4m+2)、(2n,4m+3)について説明する。
図31は、フレーム画素(2n+1,4m)と、その相対輝度値が割り当てられる副画素を示す。図22に示す副画素に、さらに、副画素行421Bにおける一つの緑副画素G51が追加されている。副画素行421Bにおける緑副画素G11、G51の間に、フレーム画素(2n+1,4m)が挟まれている。副画素行421B内の緑副画素のみに着目すると、緑副画素G51は、緑副画素G11と隣接している。
追加されている緑副画素G51は、緑副画素ペアにおいて、フレーム画素列(2n+1)からより遠い。緑副画素G51の重心のY座標は、フレーム画素(2n+1,4m)の相対輝度値が割り当てられるもう一つの緑副画素G11のY座標と同一である。二つの緑副画素G11、G51の間に赤副画素及び青副画素が挟まれている。
図32は、フレーム画素(2n+1,4m+1)と、その相対輝度値が割り当てられる副画素を示す。図24に示す副画素に、さらに、副画素行421Bにおける一つの緑副画素G12が追加されている。副画素行421Bにおける緑副画素G63、G12の間に、フレーム画素(2n+1,4m+1)が挟まれている。副画素行421B内の緑副画素のみに着目すると、緑副画素G12は、緑副画素G63と隣接している。
追加されている緑副画素G12は、緑副画素ペアにおいて、フレーム画素列(2n+1)からより遠い。緑副画素G12の重心のY座標は、フレーム画素(2n+1,4m+1)の相対輝度値が割り当てられるもう一つの緑副画素G12のY座標と同一である。二つの緑副画素G63、G12の間に赤副画素及び青副画素が挟まれている。
図33は、フレーム画素(2n,4m+2)と、その相対輝度値が割り当てられる副画素を示す。図25に示す副画素に、さらに、副画素行421Cにおける一つの緑副画素G55が追加されている。副画素行421Cにおける緑副画素G21、G55の間に、フレーム画素(2n,4m+2)が挟まれている。副画素行421C内の緑副画素のみに着目すると、緑副画素G55は、緑副画素G21と隣接している。
追加されている緑副画素G55は、緑副画素ペアにおいて、フレーム画素列(2n)からより遠い。緑副画素G55の重心のY座標は、フレーム画素(2n,4m+2)の相対輝度値が割り当てられるもう一つの緑副画素G21のY座標と同一である。二つの緑副画素G21、G55の間に赤副画素及び青副画素が挟まれている。
図34は、フレーム画素(2n,4m+3)と、その相対輝度値が割り当てられる副画素を示す。図27に示す副画素に、さらに、副画素行421Cにおける一つの緑副画素G22が追加されている。副画素行421Cにおける緑副画素G64、G22の間に、フレーム画素(2n,4m+3)が挟まれている。副画素行421C内の緑副画素のみに着目すると、緑副画素G22は、緑副画素G64と隣接している。
追加されている緑副画素G22は、緑副画素ペアにおいて、フレーム画素列(2n)からより遠い。緑副画素G22の重心のY座標は、フレーム画素(2n,4m+3)の相対輝度値が割り当てられるもう一つの緑副画素G64のY座標と同一である。二つの緑副画素G64、G22の間に赤副画素及び青副画素が挟まれている。
以上、本開示の実施形態を説明したが、本開示が上記の実施形態に限定されるものではない。当業者であれば、上記の実施形態の各要素を、本開示の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能である。ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。