JP2021024313A - 飛翔体の高動圧分離装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の分離装置は、高動圧下で分離を行う場合、空力外乱によって上段と下段との間に相対的な横ずれが生じるおそれがある。【解決手段】飛翔体Aの上段Uと下段Lを分離可能に結合する結合機構1と、結合機構1の解除に伴って下段Lから上段Uに分離力を付与する分離機構2と、分離機構2により下段Lから分離する上段Uを機軸方向に案内するガイド機構3とを備え、ガイド機構3が、下段Lの頭部から上段U側へ突出する下部ガイド4と、上段Uの尾部に配置されて下部ガイド4が摺動接触する上部ガイド5とを備えている高動圧分離装置。高動圧下で飛翔体Aの上段Uと下段Lを分離する場合でも、ガイド機構3により、上段Uと下段Lとの間の相対的な横ずれを防ぐことができる。【選択図】図2
Description
本発明は、上段及び下段を備えた飛翔体の分離装置に関し、とくに、高動圧下で使用される飛翔体の高動圧分離装置に関するものである。
飛翔体の分離装置としては、飛翔体の段間を結合する結合手段と、飛翔体の段間を分離させる分離手段との組合せが周知である。結合手段としては、マルマンバンドや各種火工品が挙げられる。分離手段としては、例えば、スプリングとプッシュロッドとを組み合わせたものが周知である。この分離装置は、結合手段により飛翔体の上段と下段とを結合する。そして、分離装置は、結合手段の解除に伴って分離手段により下段から上段に分離力を付与し、下段と上段を分離させる。このような分離装置は、例えば、非特許文献1に記載されている。
『増補版 航空宇宙工学便覧』昭和58年4月25日発行、丸善株式会社、p.460−461,791−793.
しかしながら、上記したような従来の分離装置は、高動圧下で分離を行う場合、段間の結合解除から分離完了に至る間に、空力外乱によって上段と下段との間に相対的な横ずれが生じるおそれがある。このような横ずれは、上段と下段が互いに干渉して機体に衝撃が加わるので、搭載機器の保護等の観点から防止する必要がある。
本発明は、上記従来の状況に鑑みて成されたもので、高動圧下で飛翔体の上段と下段を分離する場合でも、上段と下段との間の相対的な横ずれを防ぐことができる飛翔体の高動圧分離装置を提供することを目的としている。
本発明に係わる飛翔体の高動圧分離装置は、飛翔体の上段と下段を分離可能に結合する結合機構と、結合機構の解除に伴って下段から上段に分離力を付与する分離機構と、分離機構により下段から分離する上段を機軸方向に案内するガイド機構とを備え、ガイド機構が、下段の頭部から上段側へ突出する下部ガイドと、上段の尾部に配置されて下部ガイドが摺動接触する上部ガイドとを備えている構成としており、上記構成をもって課題を解決するための手段としている。
本発明に係わる飛翔体の高動圧分離装置は、結合機構により飛翔体の上段と下段を結合する。飛翔体は、この状態で飛翔を開始し、所定のタイミングで上段と下段を分離する。高動圧分離装置は、結合機構の解除に伴って、分離機構により下段から上段に分離力を付与する。この際、高動圧分離装置は、結合解除から分離完了に至る間、ガイド機構により、下段から分離する上段を機軸方向に案内する。ガイド機構は、下段の下部ガイドと上段の上部ガイドとを相対的に機軸方向に摺動させて、上段と下段の機軸同士が一致する状態を維持する。
このようにして、飛翔体の高動圧分離装置は、高動圧下で飛翔体の上段と下段を分離する場合でも、上段と下段との間の相対的な横ずれを防ぐことができる。これにより、飛翔体の高動圧分離装置は、分離時に空力外乱を受けても、上段と下段の互いの干渉を防止して、機体に衝撃が加わるような事態を未然に阻止し得る。また、上記の高動圧分離装置は、下段の下部ガイドと上段の上部ガイドとを備えたガイド機構を採用したことから、比較的簡単な構造により、下段から分離する上段を確実に機軸方向に案内することができる。
〈第1実施形態〉
図1(A)に示す飛翔体Aは、上段Uと下段Lとを分離可能に結合した構造である。図示の上段Uは、誘導装置や弾薬等の所定のペイロードを搭載する。この上段Uは、下段Lとの分離後、推進機関若しくは慣性により目標に向けて飛翔し続ける。下段Lは、ロケットモータ等の推進機関を備え、その尾部に、ロケットノズルNや複数の尾翼Wを有する。尾翼Wは、固定翼及び操舵翼のいずれでも良い。
図1(A)に示す飛翔体Aは、上段Uと下段Lとを分離可能に結合した構造である。図示の上段Uは、誘導装置や弾薬等の所定のペイロードを搭載する。この上段Uは、下段Lとの分離後、推進機関若しくは慣性により目標に向けて飛翔し続ける。下段Lは、ロケットモータ等の推進機関を備え、その尾部に、ロケットノズルNや複数の尾翼Wを有する。尾翼Wは、固定翼及び操舵翼のいずれでも良い。
上記飛翔体Aの高動圧分離装置は、図1(A)及び図2に示すように、飛翔体Aの上段Uと下段Lを分離可能に結合する結合機構(仮想線で示す)1と、結合機構1の解除に伴って下段Lから上段Uに分離力を付与する分離機構2と、分離機構2により下段Lから分離する上段Uを機軸方向に案内するガイド機構3とを備えている。
結合機構1は、とくに限定されるものではないが、周知のマルマンバンドやセパレーションナット等の火工品を適宜組み合わせて用いることができる。分離機構2は、とくに限定されるものではないが、この実施形態では、ケース2A、コイルスプリング2B及びプッシュロッド2Cをユニット化したものである、分離機構2は、図3(B)に示す下段Lにおいて、機軸回りに90度間隔で4箇所に配置してある。
各分離機構2は、軸線を機軸方向(図2中で左右方向)に合わせて配置した筒状のケース2Aと、ケース2Aに収容したコイルスプリング2Bと、コイルスプリング2Bに対して同軸上に配置したプッシュロッド2Cとを備えている。プッシュロッド2Cは、中間に、コイルスプリング2Bを受けるための鍔部2Dを有すると共に、下段Lの頭部において突没可能である。
各分離機構2は、結合機構1により上段Uと下段Lとを結合した状態において、ケース2Aの下端部とプッシュロッド2Cの鍔部2Dとの間に、コイルスプリング2Bを圧縮状態にして収容すると共に、プッシュロッド2Cの上端部を上段Uに当接させている。よって、各分離機構2は、常に、上段Uに対してコイルスプリング2Bの復元力(反発力)を付与している。
ガイド機構3は、図2及び図3に示すように、下段Lの頭部から上段U側へ突出する下部ガイド4と、上段Uの尾部に配置されて下部ガイド4が摺動接触する上部ガイド5とを備えている。また、ガイド機構3は、より好ましい実施形態として、複数の下部ガイド4を備えており、各下部ガイド4が、機軸を中心とする円周を分割した概略矩形の円弧板状(湾曲板状)を成している。さらに、上部ガイド5は、各下部ガイド4の内周側及び外周側の少なくとも一方側の面が摺動接触する円周面である。
この実施形態の下部ガイド4は、図3(B)に下段Lの分離面を示すように、90度間隔で4箇所に配置してある。また、上部ガイド5は、図3(A)に上段Uの分離面を示すように、下段L側に開放された空洞部6の内周である円周面である。したがって、この実施形態のガイド機構3は、各下部ガイド4の外周面が、その外側の円周面である上部ガイド5に摺動接触する。
ここで、先述した分離機構2は、図3(B)に示すように、ガイド機構3の隣接する下部ガイド4,4同士の中間に配置してある。これに対して、上段Uの空洞部6の内側には、各分離機構2と同じ位相で4箇所に受圧部7が配置してある。したがって、各分離機構2のプッシュロッド2Cは、図2に示すように、夫々の上端部が、上段Uにおける受圧部7に夫々当接する。
上記構成を備えた飛翔体Aの高動圧分離装置は、図1(A)に示すように、結合機構1により飛翔体Aの上段Uと下段Lとを結合する。飛翔体Aは、この状態で飛翔を開始し、図1(B)に示すように、所定のタイミングで上段Uと下段Lの分離を行う。
すなわち、高動圧分離装置は、結合機構1の解除に伴って、分離機構2により下段Lから上段Uに分離力を付与する。ここで、高動圧分離装置は、各分離機構2が、圧縮状態にしたコイルスプリング2Bの反発力を、プッシュロッド2Cを介して常に上段Uに付与しているので、結合機構1を解除すれば、分離機構2による分離動作を開始する。
この際、高動圧分離装置は、分離動作の開始に伴って、図4に示すように、ガイド機構3により、下段Lから分離する上段Uを機軸方向に案内する。ガイド機構3は、結合機構1による結合解除から分離機構2による分離完了に至るまでの間、下段Lの下部ガイド4と上段Uの上部ガイド5とを相対的に機軸方向に摺動させる。
より詳細には、ガイド機構3は、円弧板状を成す各下部ガイド4の外周側面と、空洞部6の内周面(円周面)である上部ガイド5とを互いに機軸方向に摺動させ、上段Uと下段Lの機軸同士が一致する状態を維持する。その後、高動圧分離装置は、図5に示すように、下部ガイド4から上部ガイド5が離脱して、下段Lから上段Uが完全に分離する。分離後、飛翔体Aは、上段Uのみとなって飛翔を継続する。
このようにして、飛翔体Aの高動圧分離装置は、高動圧下で飛翔体Aの上段Uと下段Lを分離する場合でも、上段Uと下段Lとの間の相対的な横ずれを防ぐことができる。これにより、飛翔体Aの高動圧分離装置は、分離時に空力外乱を受けても、上段Uと下段Lの互いの干渉を防止して、機体に衝撃が加わるような事態を未然に阻止し得る。
また、上記の高動圧分離装置は、下段Lにおける円弧板状の下部ガイド4と、上段Uに配置した円周面である上部ガイド5とを備えたガイド機構3を採用したことから、比較的簡単で軽量な構造でありながら、下部ガイド4と上部ガイド5との互いの摺動面を円周方向の複数箇所(図示例では4箇所)に均等に配置して、横方向の荷重に充分に耐えることができ、高動圧下であっても横ずれが生じない良好な分離を実現することができる。
さらに、上記の高動圧分離装置は、ガイド機構3として、円弧板状の下部ガイド4と、円周面である上部ガイド5との採用により、上段U及び下段Lの分離面の中央領域を有効に利用することが可能である。
なお、上記実施形態では、円弧板状の下部ガイド4の外周面と、空洞部6の内周面(円周面)である上部ガイド5とが摺動接触する構造のガイド機構3を例示したが、下部ガイド4の内周面と、円柱等の外周面(円周面)である上部ガイド5とが摺動接触する構造のガイド機構3を採用することもできる。円周面である上部ガイド5は、例えば、上段Uの尾部に配置した環状や円柱状の部品により形成しても良い。
〈第2実施形態〉
図6及び図7は、本発明に係わる飛翔体の高動圧分離装置の第2実施形態を説明する図である。なお、第1実施形態と同一の構成部位については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図6及び図7は、本発明に係わる飛翔体の高動圧分離装置の第2実施形態を説明する図である。なお、第1実施形態と同一の構成部位については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図示の高動圧分離装置は、下段Lの構成については第1実施形態と同じである。この実施形態では、上段Uの尾部に、環状の上部ガイド15を備えている。この上部ガイド15は、空洞部6の内周面に沿って固定してあると共に、各下部ガイド4と同じ位相の4箇所に凹部15Aを有している。各凹部15Aは、上段Uの尾部方向及び空洞部6の内側に開放されていると共に、円弧板状の下部ガイド4を収容する凹形状を成して、内周側の円周面を有する。
つまり、この実施形態のガイド機構3は、上部ガイド15の各凹部15Aが、各下部ガイド4外周側の面と摺動接触する円周面を有する。また、この実施形態の分離機構2は、夫々のプッシュロッド2Cの上端が、環状の上部ガイド15の尾部端面に当接する。
上記の飛翔体の高動圧分離装置は、先の実施形態と同様に、高動圧下で飛翔体の上段Uと下段Lを分離する場合でも、上段Uと下段Lとの間の相対的な横ずれを防ぐことができる。これにより、高動圧分離装置は、分離時に空力外乱を受けても、上段Uと下段Lの互いの干渉を防止して、機体に衝撃が加わるような事態を未然に阻止し得る。
また、上記の高動圧分離装置は、円弧板状の下部ガイド4と、円弧板状の空間(凹部15A)を有する上部ガイド15を備えたガイド機構3を採用したことから、比較的簡単で軽量な構造により、横方向の荷重に対する耐力をより一層向上させて、高動圧下であっても横ずれが生じない良好な分離を実現することができる。
なお、上記実施形態では、上段Uの空洞部6内に、内側に凹部15Aを有する環状の上部ガイド15を配置し、凹部15Aと下部ガイド4の外周面とが摺動接触する構成を例示したが、上部ガイド15の厚さ寸法等によっては、上部ガイド15の外周側に凹部を設け、凹部と下部ガイド4の内周面とが摺動接触する構成にすることもできる。また、上段Uの尾部に、上部ガイド15に相当する肉厚部分を一体成形し、この肉厚部分に、凹部15Aを形成しても良い。
さらに、上段Uは、その尾部に空洞部6が無い構成にすることもあり得る。この場合には、上段Uの尾部に、下部ガイド4が摺動自在に挿入可能なスリット状(深い溝状)の上部ガイドを配置する。このようなガイド機構では、下部ガイド4が、上部ガイドの内周面及び外周面の両面と摺動自在に接触すると共に、上下のガイドが機軸方向のみに係脱する凹凸関係になるので、横方向の荷重に対する耐力をより一層高めることができる。
〈第3実施形態〉
図8〜図10は、本発明に係わる飛翔体の高動圧分離装置の第3実施形態を説明する図である。
図8〜図10は、本発明に係わる飛翔体の高動圧分離装置の第3実施形態を説明する図である。
図8に示す飛翔体の高動圧分離装置は、飛翔体Aの上段Uと下段Lを分離可能に結合する結合機構(仮想線で示す)1と、結合機構1の解除に伴って下段Lから上段Uに分離力を付与する分離機構2と、分離機構2により下段Lから分離する上段Uを機軸方向に案内するガイド機構3とを備えている。
この実施形態のガイド機構3は、図8及び図9に示すように、下段Lの頭部から上段U側へ突出する下部ガイド4と、上段Uの尾部から下段L側に突出し且つ下部ガイド4に対して摺動自在に組み合わされる上部ガイド25とを備えている。また、ガイド機構3は、より好ましい実施形態として、複数の下部ガイド4及び複数の上部ガイド25を備えており、各下部ガイド4及び各上部ガイド25が、機軸を中心とする同一円周上で互い違いの位置に配置してあると共に、同円周を分割した概略矩形の円弧板状(湾曲板状)を成している。
すなわち、ガイド機構3は、図9(B)に示す下段Lの分離面の外周において、90度間隔の4箇所に下部ガイド4を備えている。また、ガイド機構3は、図9(A)に示す上段Uの分離面の外周において、90度間隔の4箇所に上部ガイド25を備えている。これらの下部ガイド4及び上部ガイド25は、隣接する下部ガイド4,4同士の間に上部ガイド25が入り込み、且つ隣接する上部ガイド25,25同士の間に下部ガイド4が入り込むように、互いに組み合わされる。
これにより、各下部ガイド4及び各上部ガイド25は、円周方向に交互に且つ連続的に配列されて、飛翔体Aの外壁の一部を形成している。そして、各下部ガイド4及び各上部ガイド25は、円周方向における両側の端面同士(機軸方向に沿う端面同士)が、互いに機軸方向に摺動自在に接触する。つまり、この実施形態では、下部ガイド4と上部ガイド25との互いの摺動面が、円周方向に所定間隔で合計8箇所に配置される。
分離機構2は、図9(B)に示すように、ガイド機構3の隣接する下部ガイド4,4同士の中間に配置してある。したがって、各分離機構2のプッシュロッド2Cは、夫々の上端部が、上段Uにおける各上部ガイド25の下端面に当接する。
上記構成を備えた飛翔体の高動圧分離装置は、第1実施形態と同様に、結合機構1により飛翔体(図1参照)の上段Uと下段Lとを結合し、飛翔体の飛翔中において、所定のタイミングで上段Uと下段Lの分離を行う。
この際、高動圧分離装置は、分離動作の開始に伴って、ガイド機構3により、下段Lから分離する上段Uを機軸方向に案内する。ガイド機構3は、結合機構1による結合解除から分離機構2による分離完了に至るまでの間、下段Lの下部ガイド4と上段Uの上部ガイド25とを相対的に機軸方向に摺動させる。
より詳細には、ガイド機構3は、円弧板状を成す各下部ガイド4及び各上部ガイド25の端面同士を相対的に機軸方向に摺動させ、上段Uと下段Lの機軸同士が一致する状態を維持する。その後、高動圧分離装置は、図10に示すように、下部ガイド4,4同士の間から各上部ガイド25が離脱して、下段Lから上段Uが完全に分離する。
このようにして、飛翔体の高動圧分離装置は、第1実施形態と同様に、高動圧下で飛翔体Aの上段Uと下段Lを分離する場合でも、上段Uと下段Lとの間の相対的な横ずれを防ぐことができる。これにより、高動圧分離装置は、分離時に空力外乱を受けても、上段Uと下段Lの互いの干渉を防止して、機体に衝撃が加わるような事態を未然に阻止し得る。
さらに、上記の高動圧分離装置は、ガイド機構3において、夫々複数の下部ガイド4及び上部ガイド25が、機軸を中心とする同一円周上で互い違いの位置に配置してあると共に、同円周を分割した円弧板状を成している。これにより、高動圧分離機構は、比較的簡単で軽量な構造でありながら、下部ガイド4と上部ガイド25との互いの摺動面を円周方向の複数箇所(図示例では8箇所)に均等に配置して、横方向の荷重に充分に耐えることができ、高動圧下であっても横ずれが生じない良好な分離を実現することができる。
また、上記の高動圧分離装置は、円弧板状の下部ガイド4及び上部ガイド25の採用により、これらのガイド4,25で飛翔体Aの外壁の一部を形成し得ると共に、上段U及び下段Lの分離面の中央領域を有効に利用することが可能になる。さらに、上記のガイド機構3は、円弧板状を成す複数の下部ガイド4及び複数の上部ガイド25において、それらの端面同士を相対的に摺動させる。これにより、ガイド機構3は、下部ガイド4と上部ガイド25との接触面積を小さくしたうえで、機軸方向への案内を確実に行うことができる。
上記各実施形態のガイド機構3を構成する下部ガイド4及び上部ガイド5,15,25は、円周方向及び機軸方向の諸寸法、夫々の数及び厚さ寸法等がとくに限定されるものではないが、これらは、飛翔体Aの重量、速度、分離機構2の分離力、プッシュロッド2Cのストローク等に応じて適宜選択することができる。
また、下部ガイド4は、機軸に直交する2軸方向の横ずれを考慮すると、夫々4枚若しくは8枚であることがより望ましい。さらに、上記各実施形態では、下部ガイド4及び上部ガイド5,15,25を全周にわたって配置した構成を例示したが、複数の下部ガイド4及び複数の上部ガイド5,15,25を円周上の一部に配置した構成にすることも可能である。
なお、本発明に係わる飛翔体の高動圧分離装置は、その構成が上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
A 飛翔体
L 下段
U 上段
1 結合機構
2 分離機構
3 ガイド機構
4 下部ガイド
5 上部ガイド(円周面である上部ガイド)
15 上部ガイド(円周面である上部ガイド)
15A 凹部(円周面である上部ガイド)
25 上部ガイド(円弧板状の上部ガイド)
L 下段
U 上段
1 結合機構
2 分離機構
3 ガイド機構
4 下部ガイド
5 上部ガイド(円周面である上部ガイド)
15 上部ガイド(円周面である上部ガイド)
15A 凹部(円周面である上部ガイド)
25 上部ガイド(円弧板状の上部ガイド)
Claims (3)
- 飛翔体の上段と下段を分離可能に結合する結合機構と、
結合機構の解除に伴って下段から上段に分離力を付与する分離機構と、
分離機構により下段から分離する上段を機軸方向に案内するガイド機構とを備え、
ガイド機構が、下段の頭部から上段側へ突出する下部ガイドと、上段の尾部に配置されて下部ガイドが摺動接触する上部ガイドとを備えていることを特徴とする飛翔体の高動圧分離装置。 - ガイド機構が、複数の下部ガイドを備えており、
各下部ガイドが、機軸を中心とする円周を分割した円弧板状を成しており、
上部ガイドが、各下部ガイドの内周側及び外周側の少なくとも一方側の面が摺動接触する円周面であることを特徴とする請求項1に記載の飛翔体の高動圧分離装置。 - ガイド機構が、複数の下部ガイド及び複数の上部ガイドを備えており、
各下部ガイド及び各上部ガイドが、機軸を中心とする同一円周上で互い違いの位置に配置してあると共に、同円周を分割した円弧板状を成していることを特徴とする請求項1に記載の高動圧分離装置。
Priority Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113173270A (zh) * | 2021-04-13 | 2021-07-27 | 西安航天动力技术研究所 | 一种分段式活塞分离机构 |
CN114261535A (zh) * | 2021-12-06 | 2022-04-01 | 北京微纳星空科技有限公司 | 挤压装置及立方星部署器 |
CN116588371A (zh) * | 2023-07-11 | 2023-08-15 | 西安君晖航空科技有限公司 | 一种巡飞器分离导向装置及巡飞器组件 |
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2019
- 2019-07-31 JP JP2019141008A patent/JP2021024313A/ja active Pending
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