以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、一実施形態に係る物品仕分システム1の概略的な構成例について説明する為の説明図である。図2は、物品仕分システム1の各構成の例について説明する為のブロック図である。
物品仕分システム1は、物品2を仕分するシステムである。物品仕分システム1は、流通拠点などで、物品2を宛先に応じて予め設定された仕分先毎に仕分する目的などで用いられる。物品2には、宛先が記載された帳票などが貼り付けられている。物品仕分システム1は、物品2の帳票を読み取り、読み取った情報に基づいて宛先及び仕分先を認識し、物品2を仕分先毎に仕分する。
物品仕分システム1は、情報処理装置11、仕分処理装置12、袋詰め装置13、第1の搬送装置14、第2の搬送装置15、第3の搬送装置16は、カメラ17、及び重量センサ18を備える。情報処理装置11、仕分処理装置12、袋詰め装置13、第1の搬送装置14、第2の搬送装置15、第3の搬送装置16、カメラ17、及び重量センサ18は、ネットワーク19を介して互いに通信可能に構成されている。
情報処理装置11は、仕分処理装置12、袋詰め装置13、第1の搬送装置14、第2の搬送装置15、第3の搬送装置16、カメラ17、及び重量センサ18の動作を制御する。即ち、情報処理装置11は、物品仕分システム1を統合的に制御する。例えば、情報処理装置11は、仕分処理装置12、袋詰め装置13、第1の搬送装置14、第2の搬送装置15、第3の搬送装置16は、カメラ17、及び重量センサ18をそれぞれ個別に制御する制御基板(またはProgrammable Logic Controller :PLC、Personal Computer :PCなど)を備える構成であってもよい。情報処理装置11は、通信インタフェース21、制御部22、及びタッチパネル23を備える。
通信インタフェース21は、情報処理装置11以外の他の機器と通信する為のインタフェースである。通信インタフェース21は、ネットワーク19を介して、仕分処理装置12、袋詰め装置13、第1の搬送装置14、第2の搬送装置15、第3の搬送装置16、カメラ17、及び重量センサ18と通信する。
制御部22は、種々の処理を実行する処理部である。制御部22は、プロセッサ24及びメモリ25を備える。
プロセッサ24は、演算処理を実行する演算素子である。プロセッサ24は、例えばCPUとして構成される。プロセッサ24は、メモリ25に記憶されているプログラムに基づいて種々の処理を行う。
メモリ25は、プログラム及びデータを記憶する記憶媒体である。メモリ25は、例えば、読み出し専用の不揮発性メモリであるROM、データを一時的に記憶するRAM、及びデータを記憶するストレージのいずれか、または複数を備える。
タッチパネル23は、画面の表示と、操作に基づく操作信号の生成とを行う装置である。タッチパネル23は、一体に構成されたディスプレイ26及びタッチセンサ27を備える。
ディスプレイ26は、制御部22または図示されないグラフィックコントローラから供給される表示用のデータ(画面データ)に基づいて画面を表示する。
タッチセンサ27は、ディスプレイ26に表示された画面上において情報処理装置11を操作するオペレータがタッチした位置を示す操作信号を生成する。
なお、情報処理装置11は、タッチパネル23の代わりに画面を表示するディスプレイと、操作に基づき操作信号を生成する操作部とを備える構成であってもよい。操作部は、マウス、トラックボール、キーボード、トラックパッドなど如何なるものであってもよい。
仕分処理装置12は、情報処理装置11の制御に基づいて、物品2を仕分する装置である。仕分処理装置12は、通信インタフェース31、投入部32、仕分部33、及びシュート部34を備える。
通信インタフェース31は、仕分処理装置12以外の他の機器と通信する為のインタフェースである。通信インタフェース31は、ネットワーク19を介して、情報処理装置11と通信する。
投入部32は、第1の搬送装置14から物品2が投入される部分である。投入部32は、第1の搬送装置14の搬送路上の物品2を仕分部33に投入する投入機構35を備える。また、投入部32は、第1の搬送装置14の搬送路上の物品2の位置を検出する図示されないセンサを備える。
仕分部33は、投入部32から投入された物品2を複数の仕分先のいずれかに仕分する機構である。仕分部33は、複数のセル41と、セル41を移動させる循環型の移動機構42を備える。各セル41は、投入部32から投入された物品2を載せて移動機構42により移動される。各セル41は、物品2をシュート部34に排出する機能を有する。
シュート部34は、仕分部33によって物品2が仕分される仕分先である。仕分先は、予め宛先に応じて設定される。仕分先は、例えば宛先のグループである。例えば、物品2の仕分先は、物品2の帳票に記載された宛先を含む仕分先に決定される。
シュート部34は、仕分先毎に配置された複数のトレイ51を有する。仕分部33のセル41から排出された複数の物品2は、トレイ51によって受け止められる。また、シュート部34は、情報処理装置11の制御に基づいて、複数の物品2が乗ったトレイ51を排出する。
袋詰め装置13は、情報処理装置11の制御に基づいて、物品2を容器としての袋に収容し、袋の口を閉じ、排出する装置である。袋詰め装置13は、自動袋詰め機構61、袋内検出部62、及び溢れ判定部63を備える。なお、袋詰め装置13の代わりに物品2を上限のある容器に自動で収容する装置であれば、如何なるものであっても用いることができる。
自動袋詰め機構61は、トレイ51上の複数の物品2を袋詰めし、袋の口を閉じる機構である。
袋内検出部62は、袋内の状態を検出する装置である。例えば、袋内検出部62は、袋を上方または側方から撮像するカメラである。カメラは、例えば対象である袋及び袋内の物品2までの距離を検出する距離カメラである。袋内検出部62は、検出結果として、袋を撮像した画像(距離画像)を出力する。また、袋内検出部62は、カラーカメラ、レーザ変位計、またはレーザーレンジファインダ等により構成されていてもよい。
溢れ判定部63は、袋内検出部62の検出結果に基づいて、袋から物品2が溢れているか否かの判定結果を出力する。例えば、溢れ判定部63は、袋内検出部62により取得した画像に基づいて、袋内の物品2が袋から物品2が溢れているか否か判定し、判定結果を出力する。
第1の搬送装置14は、上流側から下流側に物体を搬送する装置である。第1の搬送装置14は、例えば、回転することにより物体を搬送する複数のローラにより構成される。第1の搬送装置14の上流側に、ロボットアームなどによって物品2が供給される。第1の搬送装置14は、下流側において、仕分処理装置12の投入部32に物品2を投入することができるように構成されている。なお、第1の搬送装置14は、第1の搬送装置14の搬送路上を通過する物品2を検出するセンサ(例えば光電センサ、または透過型レーザセンサなど)が設けられていてもよい。
第2の搬送装置15は、上流側から下流側に物体を搬送する装置である。第2の搬送装置15は、例えば、回転することにより物体を搬送する複数のローラにより構成される。第2の搬送装置15の上流側には、仕分処理装置12のシュート部34から排出された複数の物品が搭載されたトレイ51が供給される。第2の搬送装置15は、下流側において、袋詰め装置13にトレイ51を供給する。
また、図1の例では、第2の搬送装置15は、搬送路検出部71をさらに備える。搬送路検出部71は、搬送路上を通過するトレイ51及びトレイ51上の物品2を撮像する。搬送路検出部71は、撮像し取得した画像を、ネットワーク19を介して情報処理装置11、または袋詰め装置13に供給する。搬送路検出部71は、例えば、撮像素子と撮像素子に光を結像させる光学系とを備えるカメラ、または透過型レーザセンサ、レーザーレンジファインダなどにより構成される。
第3の搬送装置16は、上流側から下流側に物体を搬送する装置である。第3の搬送装置16は、例えば、回転することにより物体を搬送する複数のローラにより構成される。第3の搬送装置16の上流側に、袋詰め装置13から排出された袋が供給される。第3の搬送装置16は、下流側において、後段の搬送手段に袋を供給する。なお、第3の搬送装置16は、第3の搬送装置16の搬送路上を通過する袋を検出するセンサ(例えば光電センサ、または透過型レーザセンサなど)が設けられていてもよい。
カメラ17は、第1の搬送装置14の搬送路上を搬送されている物品2の画像を取得する装置である。カメラ17は、例えば、光を画像に変換する画素が二次元状に配列された撮像素子と、画素に光を結像させるレンズとを複数組備える距離カメラ(ステレオカメラ)として構成される。カメラ17は、物品2を多方向から撮像し、距離画像を取得することにより、物品2の形状に関する情報(形状情報)を生成する。形状情報は、例えば、物品2の寸法(例えば幅、高さ、奥行きの寸法)を示す情報、体積を示す情報などを含む。また、形状情報は、物品2の体積を示す情報を含んでいてもよい。また、形状情報は、物品2の外観の立体的な形状示すデータ(形状データ)を含んでいてもよい。
また、カメラ17は、物品2の帳票を読み取り、読み取った画像に基づいて、種々の情報(例えば受取人情報:宛先、差出人情報、及び内容物情報)を取得する。即ち、カメラ17は、光学文字認識処理を行い、帳票の画像から、受取人情報、差出人情報、及び内容物情報などの帳票に記載された情報(帳票情報)を取得する。
カメラ17は、ネットワーク19を介して、物品毎の形状情報及び帳票情報を情報処理装置11に供給する。
なお、カメラ17は、例えば光を画像に変換する画素がライン状に配列された撮像素子と、画素に光を結像させるレンズとを有するラインイメージセンサとして構成されていてもよい。
重量センサ18は、第1の搬送装置14の搬送路上を搬送されている物品2の重量を検出する装置である。重量センサ18は、例えば、第1の搬送装置14の搬送路の一部として構成される。重量センサ18は、物品2を移動させつつ、物品2の重量を検出し、物品2の重量に関する情報(重量情報)を生成する。重量センサ18は、ネットワーク19を介して、物品毎の重量情報を情報処理装置11に供給する。
次に、物品仕分システム1の各構成における動作について説明する。
仕分処理装置12、袋詰め装置13、第1の搬送装置14、第2の搬送装置15、及び第3の搬送装置16は、物品2の通過情報を情報処理装置11に供給する。また、カメラ17及び重量センサ18は、物品2から取得した帳票情報、形状情報、及び重量情報を情報処理装置11に供給する。
情報処理装置11は、受け取った帳票情報に基づいて、シュート部34における物品2の仕分先(即ち、対象の物品2を仕分するトレイ51)を認識する。即ち、情報処理装置11は、帳票情報に基づいて宛先を認識し、認識した宛先に対応する仕分先を、物品2の仕分先として認識する。情報処理装置11は、仕分先を示す仕分先情報を生成する。
また、情報処理装置11は、仕分処理装置12、袋詰め装置13、第1の搬送装置14、第2の搬送装置15、及び第3の搬送装置16などから受け取った通過情報に基づいて、各物品2の現在位置を認識する。情報処理装置11は、物品2の現在位置を示す情報(位置情報)を生成する。
また、情報処理装置11は、受け取った形状情報及び重量情報に基づいて、各物品2の寸法、体積、及び重量などを認識する。
情報処理装置11は、物品2毎に、物品2の識別情報、仕分先情報、形状情報、重量情報、及び位置情報を対応付け、データベース化し、メモリ25に記憶して管理する。なお、識別情報、仕分先情報、形状情報、重量情報、及び位置情報を、物品情報と称する。情報処理装置11は、データベースの物品情報に基づいて種々の判断を行い、仕分処理装置12、袋詰め装置13、第1の搬送装置14、第2の搬送装置15、及び第3の搬送装置16の動作を制御する。
図3は、仕分処理装置12の投入部32を物品2が通過する際の動作について説明する為のフローチャートである。図3のフローチャートは、仕分処理装置12を制御する情報処理装置11が実行するものとして説明する。なお、仕分処理装置12または投入部32に設けられた図示されない制御基板が図3のフローチャートを実行する構成であってもよい。
情報処理装置11の制御部22のプロセッサ24は、第1の搬送装置14によって搬送されている物品2が、仕分処理装置12の投入部32に到着したか否か判断する(ステップS11)。なお、プロセッサ24は、物品2が第1の搬送装置14によって搬送されている間にカメラ17及び重量センサ18により取得した帳票情報、形状情報、及び重量情報を受け取る。また、プロセッサ24は、帳票情報に基づいて、仕分先情報を生成する。プロセッサ24は、物品2の識別情報、仕分先情報、形状情報、重量情報、及び位置情報を対応付け、物品情報としてメモリ25のデータベースに追加する。
プロセッサ24は、第1の搬送装置14によって搬送されている物品2を、仕分処理装置12の仕分部33の任意のセル41に投入するように、仕分処理装置12を制御する(ステップS12)。
物品2のセル41への投入が完了すると、仕分処理装置12から情報処理装置11に対して投入完了が通知される(ステップS13)。
プロセッサ24は、投入完了の通知を受け取ると、図3の処理を終了するか否か判断する(ステップS14)。例えば、プロセッサ24は、タッチパネル23などの操作インタフェースにより処理を停止する操作が行われた場合、または通信インタフェース21を介して外部から停止指令が入力された場合、図3の処理を終了すると判断する。プロセッサ24は、終了しないと判断した場合(ステップS14、NO)、ステップS11の処理に移行する。また、プロセッサ24は、終了すると判断した場合(ステップS14、YES)、処理を終了する。
上記の処理によって、第1の搬送装置14により搬送されてきた物品2が、仕分処理装置12の仕分部33に1つずつ投入される。
図4は、仕分処理装置12の仕分部33により物品2を仕分する際の動作について説明する為のフローチャートである。図4のフローチャートは、仕分処理装置12を制御する情報処理装置11が実行するものとして説明する。なお、仕分処理装置12または仕分部33に設けられた図示されない制御基板が図4のフローチャートを実行する構成であってもよい。
情報処理装置11の制御部22のプロセッサ24は、投入部32によって物品2がセル41に投入されたか否か判断する(ステップS21)。プロセッサ24は、投入部32によって物品2がセル41に投入されていないと判断した場合(ステップS21、NO)、ステップS24の処理に移行する。
プロセッサ24は、投入部32によって物品2がセル41に投入されたと判断した場合(ステップS21、YES)、投入された物品2とセル41とを対応付ける(ステップS22)。プロセッサ24は、投入された物品2とセル41とを対応付け、且つ仕分部33の各セル41の位置を逐次認識することにより、メモリ25のデータベースの物品の現在位置を逐次更新する。
プロセッサ24は、投入部32によって物品2がセル41に投入されたと判断した場合(ステップS21、YES)、投入された物品2とセル41とを対応付ける(ステップS22)。プロセッサ24は、投入された物品2とセル41とを対応付け、且つ仕分部33の各セル41の位置を逐次認識することにより、メモリ25のデータベースの物品の現在位置を逐次更新する。
プロセッサ24は、セル41に物品2が投入される毎に、メモリ25のデータベースより物品情報の仕分先情報を取得する(ステップS23)。これにより、プロセッサ24は、セル41に投入された物品2のシュート部34における仕分先を認識する。
プロセッサ24は、仕分部33のセル41を搬送するように仕分処理装置12を制御する(ステップS24)。これにより、セル41上の物品2を搬送させる。
プロセッサ24は、仕分部33の各セル41の現在位置を算出する(ステップS25)。例えば、プロセッサ24は、仕分部33によるセル41の搬送量に基づいて、各セル41の現在位置を逐次算出する(ステップS25)。
プロセッサ24は、物品2が仕分先に到達したか否か判断する(ステップS26)。プロセッサ24は、物品2毎の現在位置と、ステップS23で認識した物品2の仕分先とを比較することにより、物品2が仕分先に到達したか否か判断する。
プロセッサ24は、物品2が仕分先に到達したと判断した場合(ステップS26、YES)、物品2を仕分先に仕分可能であるか否か判断する(ステップS27)。プロセッサ24は、物品2が仕分先に到達していないと判断した場合(ステップS26、NO)、または物品2を仕分先に仕分可能ではないと判断した場合(ステップS27、NO)、ステップS31の処理に移行する。なお、物品2を仕分先に仕分可能であるか否か判断については後述する。
また、プロセッサ24は、物品2を仕分先に仕分可能であると判断した場合(ステップS27、YES)、セル41からシュート部34のトレイ51に物品2を排出する(ステップS28)。
セル41からシュート部34のトレイ51への物品2の排出が完了すると、仕分処理装置12から情報処理装置11に対して仕分完了が通知される(ステップS29)。
プロセッサ24は、仕分完了の通知を受け取ると、仕分先物品リストを更新する(ステップS30)。仕分先物品リストは、仕分先毎の物品2のリストである。具体的には、仕分先物品リストは、仕分先のトレイ51上の物品2の物品情報のリストである。プロセッサ24は、仕分部33によって仕分先のトレイ51に排出された物品2の物品情報を、仕分先物品リストに追加する。
プロセッサ24は、仕分部33の全てのセル41上の物品2について、ステップS25乃至S30の処理を完了したか否か判断する(ステップS31)。プロセッサ24は、仕分部33の全てのセル41上の物品2について、ステップS25乃至S30の処理を完了していないと判断した場合(ステップS31、NO)、ステップS25の処理に移行する。
また、プロセッサ24は、仕分部33の全てのセル41上の物品2について、ステップS25乃至S30の処理を完了したと判断した場合(ステップS31、YES)、図4の処理を終了するか否か判断する(ステップS32)。例えば、プロセッサ24は、タッチパネル23などの操作インタフェースにより処理を停止する操作が行われた場合、または通信インタフェース21を介して外部から停止指令が入力された場合、図4の処理を終了すると判断する。
プロセッサ24は、終了しないと判断した場合(ステップS32、NO)、ステップS21の処理に移行する。プロセッサ24は、終了すると判断した場合(ステップS32、YES)、図4の処理を終了する。これにより、プロセッサ24は、セル41上に物品2が投入される毎に、投入された物品2とセル41とを対応付け、物品情報を取得する。また、プロセッサ24は、セル41を移動させる毎に、セル41上の物品2が仕分先に到達したか否か判断し、セル41をシュート部34の仕分先のトレイ51に供給するように、仕分処理装置12を制御する。
上記の処理によって、仕分処理装置12に投入された物品2が、それぞれ自身の対応する仕分先に仕分けられる。
図5は、仕分処理装置12のシュート部34からトレイ51を第2の搬送装置15に供給する際の動作について説明する為のフローチャートである。図5のフローチャートは、仕分処理装置12を制御する情報処理装置11が実行するものとして説明する。なお、仕分処理装置12またはシュート部34に設けられた図示されない制御基板が図5のフローチャートを実行する構成であってもよい。
プロセッサ24は、トレイ51を排出するか否かを各トレイ51毎に判断する(ステップS41)。トレイ51を排出するか否かの判断については後述する。プロセッサ24は、排出するトレイ51がないと判断した場合(ステップS41、NO)、ステップS48の処理に移行する。
プロセッサ24は、排出するトレイ51があると判断した場合(ステップS41、YES)、排出するトレイ51に該当する仕分先への仕分部33による仕分を禁止に設定する(ステップS42)。仕分先への仕分部33による仕分が禁止に設定されている場合、プロセッサ24は、上記の図4のステップS27において、物品2の仕分先への仕分が不可能であると判断する。
プロセッサ24は、トレイ51を第2の搬送装置15へと排出するように、仕分処理装置12を制御する(ステップS43)。
プロセッサ24は、排出された分のトレイ51を補充するように、仕分処理装置12を制御する(ステップS44)。
プロセッサ24は、排出された分のトレイ51の補充が完了すると、排出するトレイ51に該当する仕分先への仕分部33による仕分を許可に設定する(ステップS45)。仕分先への仕分部33による仕分が許可に設定されている場合、プロセッサ24は、上記の図4のステップS27において、物品2の仕分先への仕分が可能であると判断する。
また、トレイ51の第2の搬送装置15への排出が完了すると、仕分処理装置12から情報処理装置11に対してトレイ排出完了が通知される(ステップS46)。
プロセッサ24は、トレイ排出完了の通知を受け取ると、該当の仕分先の仕分先物品リストをクリアする(ステップS47)。
さらに、プロセッサ24は、図5の処理を終了するか否か判断する(ステップS48)。例えば、プロセッサ24は、タッチパネル23などの操作インタフェースにより処理を停止する操作が行われた場合、または通信インタフェース21を介して外部から停止指令が入力された場合、図5の処理を終了すると判断する。プロセッサ24は、終了しないと判断した場合(ステップS48、NO)、ステップS41の処理に移行する。プロセッサ24は、終了すると判断した場合(ステップS48、YES)、図5の処理を終了する。即ち、プロセッサ24は、トレイ51が排出される毎に、排出中のトレイ51への仕分を禁止するように仕分処理装置12を制御する。即ち、プロセッサ24は、新たに仕分先に物品2を追加した場合、袋詰め装置13における袋詰めが失敗すると判定した場合、新たに仕分けされる物品2を仕分先に仕分けさせずに、仕分部33のセル41上に滞留させるように、仕分処理装置12を制御する。
上記の処理によって、仕分処理装置12にトレイ51上に仕分けられた物品2が、トレイ51ごと第2の搬送装置15に供給される。なお、プロセッサ24は、上記の処理をセル41上の物品2が搬送されている間繰り返し実行する。
図6は、第2の搬送装置15から供給されたトレイ51上の物品2を袋詰め装置13によって袋に詰める際の処理について説明する為のフローチャートである。図6のフローチャートは、袋詰め装置13を制御する情報処理装置11が実行するものとして説明する。なお、袋詰め装置13に設けられた図示されない制御基板が図6のフローチャートを実行する構成であってもよい。
プロセッサ24は、自動袋詰め機構61によって、第2の搬送装置15により供給されたトレイ51上の全ての物品2を袋に投入するように、袋詰め装置13を制御する(ステップS51)。
プロセッサ24は、袋内検出部62によって、袋内を撮像するように、袋詰め装置13を制御する(ステップS52)。即ち、プロセッサ24は、袋内検出部62によって袋及び袋の口を撮像した距離画像を取得するように、袋詰め装置13を制御する。
プロセッサ24は、自動袋詰め機構61により袋の口を閉じることが可能か否か判断する(ステップS53)。例えば、袋詰め装置13の溢れ判定部63が、袋内検出部62の検出結果(距離画像)に基づいて、袋から物品2が溢れているか否かの判定結果を出力するように構成されているとする。この場合、プロセッサ24は、溢れ判定部63により、袋から物品2が溢れていると判定された場合、自動袋詰め機構61により袋の口を閉じることが不可能であると判断する。また、プロセッサ24は、溢れ判定部63により、袋から物品2が溢れていないと判定された場合、自動袋詰め機構61により袋の口を閉じることが可能であると判断する。また、プロセッサ24が、ステップS52で取得した距離画像に基づいて、袋から物品2が飛び出しているか否か判断し、自動袋詰め機構61により袋の口を閉じることが可能か否か判断する構成であってもよい。
プロセッサ24は、自動袋詰め機構61により袋の口を閉じることが可能であると判断した場合(ステップS53、YES)、自動袋詰め機構61により袋の口を閉じるように、袋詰め装置13を制御する(ステップS54)。
プロセッサ24は、自動袋詰め機構61により口を閉じた袋にラベルを貼り付けるように、袋詰め装置13を制御する(ステップS55)。ラベルは、仕分先を示す情報が記載された帳票である。例えば、仕分先としての地域やカテゴリなどがラベルに記載される。
プロセッサ24は、自動袋詰め機構61により口を閉じた袋を第3の搬送装置16に排出するように、袋詰め装置13を制御する(ステップS56)。
袋の第3の搬送装置16への排出が完了すると、袋詰め装置13から情報処理装置11に対して袋排出完了が通知される(ステップS57)。
プロセッサ24は、袋排出完了通知を受け取ると、自動袋詰め機構61に新たに袋を取り付けるように、袋詰め装置13を制御する(ステップS58)。
さらに、プロセッサ24は、図6の処理を終了するか否か判断する(ステップS59)。例えば、プロセッサ24は、タッチパネル23などの操作インタフェースにより処理を停止する操作が行われた場合、または通信インタフェース21を介して外部から停止指令が入力された場合、図6の処理を終了すると判断する。プロセッサ24は、終了しないと判断した場合(ステップS59、NO)、ステップS51の処理に移行する。プロセッサ24は、終了すると判断した場合(ステップS59、YES)、図6の処理を終了する。
また、プロセッサ24は、ステップS53において、自動袋詰め機構61により袋の口を閉じることが不可能であると判断した場合(ステップS53、NO)、袋詰めが失敗であると判断し(ステップS60)、ステップS59の処理に移行する。
上記の処理によって、第2の搬送装置15によって袋詰め装置13に供給されたトレイ51上の複数の物品2が、袋詰め装置13によって袋詰めされ、第3の搬送装置16に供給される。プロセッサ24は、第2の搬送装置15によってトレイ51が袋詰め装置13に供給される毎に、図6の処理を繰り返し実行する。
図7は、仕分処理装置12のシュート部34からトレイ51を第2の搬送装置15に排出するか否かの判断について説明する為のフローチャートである。即ち、図7の処理は、図5のステップS41の処理に相当する。図7のフローチャートは、仕分処理装置12を制御する情報処理装置11が実行するものとして説明する。なお、仕分処理装置12またはシュート部34に設けられた図示されない制御基板が図7のフローチャートを実行する構成であってもよい。
プロセッサ24は、投入部32によって第1の搬送装置14から仕分処理装置12の仕分部33のセル41に投入された物品2の物品情報を取得する(ステップS71)。
プロセッサ24は、新たに投入された物品2の物品情報に基づいて、仕分先を認識し、仕分先の仕分先物品リストを取得する(ステップS72)。
プロセッサ24は、仕分先物品リストから、仕分先の物品2ごとの形状情報及び重量情報を取得する(ステップS73)。
プロセッサ24は、新たに投入された物品2の物品情報と、仕分先の物品2ごとの重量情報とに基づいて、重量総和を算出する(ステップS74)。例えば、プロセッサ24は、新たに投入された物品2の重量と、仕分先の全ての物品2の重量との和を、重量総和として算出する。即ち、プロセッサ24は、仕分先物品リストの全物品情報が示す重量と、新たに投入された物品2の物品情報が示す重量との和を、重量総和として算出する。
プロセッサ24は、算出した重量総和が、予め設定された閾値未満であるか否か判断する(ステップS75)。これにより、プロセッサ24は、新たに投入された物品2の重量と、仕分先に既に仕分された全ての物品2の重量との和が、袋詰め装置13において袋に収容可能な重量であるか否か判断する。
プロセッサ24は、算出した重量総和が、予め設定された閾値未満であると判断した場合(ステップS75、YES)、新たに投入された物品2の物品情報と、仕分先の物品2ごとの形状情報とに基づいて、体積総和を算出する(ステップS76)。例えば、プロセッサ24は、新たに投入された物品2の体積を形状情報に基づいて算出し、仕分先の全ての物品2の体積を形状情報に基づいて算出し、算出した体積の和を、体積総和として算出する。即ち、プロセッサ24は、仕分先物品リストの全物品情報に基づく体積と、新たに投入された物品2の物品情報基づく体積との和を、重量総和として算出する。
プロセッサ24は、算出した体積総和が、予め設定された閾値未満であるか否か判断する(ステップS77)。これにより、プロセッサ24は、新たに投入された物品2の体積と、仕分先に既に仕分された全ての物品2の体積との和が、袋詰め装置13において袋に収容可能な体積であるか否か判断する。
プロセッサ24は、算出した体積総和が、予め設定された閾値未満であると判断した場合(ステップS77、YES)、新たに投入された物品2の物品情報と、仕分先の物品2ごとの物品情報とに基づいて、袋詰め装置13における袋詰めの成功率を評価(算出)する(ステップS78)。
例えば、プロセッサ24は、新たに投入された物品2の物品情報と、仕分先の物品2ごとの物品情報とを用いて、物理演算エンジン(Physics Engine)により、物品2の袋詰めの物理シミュレーションを行う。プロセッサ24は、物理シミュレーションの結果を、袋詰め装置13における袋詰めの成功率として演算する。なお、この場合、プロセッサ24は、予め設定された袋に関する情報、既に仕分先に仕分された物品2の寸法、体積、重量、新たに投入された物品2の寸法、体積、及び重量などの条件を物理シミュレーションに用いる。また、プロセッサ24は、乱数を用いて物理シミュレーションにおける条件を変動させ、複数回物理シミュレーションを行うことによって、成功率を算出する方法でもよい。また、プロセッサ24は、物品2の投入順を考慮する構成であってもよい。また、プロセッサ24は、シミュレーション条件毎の発生頻度に基づき、成功率に対する重みづけを変えても良い。
また、例えば、プロセッサ24は、新たに投入された物品2の物品情報と、既に仕分先に仕分された物品2の物品情報と、予め機械学習により生成された袋詰め評価モデル(識別モデル)とに基づいて、袋詰め装置13における袋詰めの成功率を算出する構成であってもよい。袋詰め評価モデルは、既に仕分先に仕分された物品2の寸法、体積、重量、新たに投入された物品2の寸法、体積、及び重量などの情報を問題とし、袋詰めが成功したか否かを答えとした学習用データに基づいて、セグメンテーション用のニューラルネットワークなどの手法により生成される。例えば、プロセッサ24は、重量総和及び体積総和を問題とし、図6のステップS53の判断の結果を答えとした学習用データに基づいて、識別モデルを生成または更新する構成であってもよい。
プロセッサ24は、算出した袋詰め成功率が、予め設定された閾値以上であるか否か判断する(ステップS79)。これにより、プロセッサ24は、仕分先に既に仕分された全ての物品2に、さらに新たに投入された物品2を追加しても、袋詰めが成功するか否かを事前に判断する。
プロセッサ24は、算出した袋詰め成功率が、予め設定された閾値以上であると判断した場合(ステップS79、YES)、新たに投入された物品2の物品情報を、仕分先物品リストに追加する(ステップS80)。
プロセッサ24は、図7の処理を終了するか否か判断する(ステップS81)。例えば、プロセッサ24は、タッチパネル23などの操作インタフェースにより処理を停止する操作が行われた場合、または通信インタフェース21を介して外部から停止指令が入力された場合、図7の処理を終了すると判断する。プロセッサ24は、終了しないと判断した場合(ステップS81、NO)、ステップS71の処理に移行する。これにより、プロセッサ24は、新たに投入された物品2の物品情報と、仕分先物品リストとに基づいて、仕分先への仕分が可能であるか否かを判定する処理を繰り返し実行する。また、プロセッサ24は、終了すると判断した場合(ステップS81、YES)、図7の処理を終了する。なお、プロセッサ24は、ステップS81で終了すると判断し、且つ物品情報が残っている仕分先物品リストが存在するか否か判断してもよい。プロセッサ24は、物品情報が残っている仕分先物品リストが存在する場合、物品情報が残っている仕分先物品リストに対応する仕分先のトレイ51を第2の搬送装置15に供給するように各部を制御してもよい。
また、プロセッサ24は、重量総和が予め設定された閾値以上であると判断した場合(ステップS75、NO)、体積総和が予め設定された閾値未満であると判断した場合(ステップS77、YES)、または袋詰め成功率が予め設定された閾値以上であると判断した場合(ステップS79、NO)、袋詰めを実行するように、仕分処理装置12及び袋詰め装置13を制御する(ステップS82)。即ち、プロセッサ24は、重量総和が予め設定された閾値以上であると判断した場合(ステップS75、NO)、体積総和が予め設定された閾値未満であると判断した場合(ステップS77、YES)、または袋詰め成功率が予め設定された閾値以上であると判断した場合(ステップS79、NO)、新たに投入された物品2を仕分先に追加すると袋詰めが失敗する可能性があると判断する。この為、プロセッサ24は、新たに投入された物品2が仕分先に仕分される前に、既に仕分先に仕分されている物品2が載ったトレイ51を第2の搬送装置15に排出するように、仕分処理装置12を制御する。プロセッサ24は、第2の搬送装置15により搬送されるトレイ51上の物品2を袋詰めするように袋詰め装置13を制御する。また、プロセッサ24は、該当する仕分先の仕分先物品リストをクリアし、ステップS81の処理に移行する。
上記したように、物品仕分システム1の仕分処理装置12は、物品2を複数の仕分先に仕分し、仕分先に仕分された物品2を、物品2を容器(袋)に収容する収容装置である袋詰め装置13に供給する。仕分処理装置12を制御する情報処理装置11は、仕分処理装置12と通信する通信インタフェース21と、仕分処理装置12を制御するプロセッサとを備える。プロセッサ24は、新たに仕分先に仕分される物品2、即ち、仕分処理装置12に投入された物品2と、既に仕分先に仕分されている物品2と、を全て容器に収容可能か否か判断する。プロセッサ24は、容器への収容が不可能であると判断した場合、物品2を仕分先に仕分する前に、仕分先に既に仕分されている全ての物品2を、袋詰め装置13に供給するように、仕分処理装置12を制御する。
これにより、情報処理装置11は、仕分先に既に仕分された全ての物品2に、さらに新たに投入された物品2を追加した場合に、袋詰めが成功するか否かを、事前に判断することができる。さらに、情報処理装置11は、新たに投入された物品2を追加すると、袋詰めが成功しないと判断した場合に、仕分先に既に仕分された全ての物品2を袋詰めするように、仕分処理装置12を制御する。この結果、袋詰め装置13により物品2を収容する際に、物品2が袋からあふれることを防ぐことができる。
また、上記の構成によると、袋詰め工程と、シュート部34とが離間されて配置されている。このような構成では、シュート部34が物品2を一定量滞留させるバッファとして機能する。また、シュート部34は、滞留させた複数の物品2をまとめて袋詰め工程に供給することができる。このため、袋詰め工程の数をシュートの数よりも少なくすることにより、物品仕分システム1の効率化(省力化)を図ることができる。また、袋詰め装置13の数を絞ることができる為、袋詰め工程を自動化することのコストを抑制することが可能となる。
なお、上記の実施形態において、投入部32への物品2の供給は、パレット等の容器から人手で直接載せ替えることにより行われても良い。また、上流の搬送システムから任意の分岐機構を介して供給される構成であってもよい。
また、上記の実施形態において、仕分処理装置12の仕分部33は、例えばクロスベルト方式、チルトトレイ方式などの循環型、ポップアップ方式、スライドシュー方式などの分岐型のいずれが用いられてもよい。なお、仕分部33は、新たに仕分先に物品2を加えた場合に袋詰めが困難になると判断された場合に、循環型の構成では、セル41上に物品2を残すことができる。これに対して、分岐型の場合、仕分先に仕分できなかった物品2をリジェクトする必要がある。このように、仕分部33がバッファとして機能する為、循環型がより優位である。
また、上記の実施形態において、第3の搬送装置16が袋詰め装置13から排出された袋を搬送する構成であると説明したが、第3の搬送装置16は物品仕分システム1から省略されてもよい。
また、上記の実施形態において、情報処理装置11は、仕分処理装置12の仕分部33に物品2が新たに投入されるごとに、袋詰めが成功するか否か判断する構成として説明したが、この構成に限定されない。情報処理装置11は、仕分先の物品2の重量または体積の合計が、予め設定された下限閾値以上になった場合に、袋詰めが成功するか否かを下限閾値よりも大きい上限閾値に基づいて判断する構成であってもよい。
また、上記の実施形態において、情報処理装置11は、図7のステップS75、ステップS77、ステップS79のそれぞれにおいて、閾値(第1閾値)との比較結果に応じて袋詰めが成功するか否か判断する構成として説明したが、この構成に限定されない。情報処理装置11は、第1閾値よりも低い閾値(第2閾値)よりも大きく、第1閾値よりも小さい場合、次に物品2が仕分先に仕分されたタイミングでトレイ51を第2の搬送装置15に排出するように仕分処理装置12を制御する構成であってもよい。
また、上記の実施形態において、情報処理装置11は、物品2が新たに投入された場合に、袋詰め成功率が閾値を超えるか否か判定する。この為、仕分部33の新たに投入された物品2の下流(シュート部34に近い側)に存在する同じ仕分先に仕分けられる予定の物品(先行物品と称する)が存在する場合、先行物品も排出が禁止されてしまう。この為、先行物品が仕分先に仕分けられた際に通知される仕分完了通知を受信するまで、情報処理装置11は、仕分先を仕分禁止に設定することを遅らせてもよい。
また、上記の実施形態において、物品仕分システム1は、1つの袋詰め装置13を備える構成として説明したが、この構成に限定されない。物品仕分システム1は、複数の袋詰め装置13を備える構成であってもよい。
図8は、物品仕分システム1が複数の袋詰め装置13を備える例について説明する為の説明図である。本例では、シュート部34に分岐機構52が設けられている。
分岐機構52は、シュート部34の複数のトレイ51上の物品2を、複数の袋詰め装置13に分岐させて供給する機構である。例えば、分岐機構52は、複数のトレイ51から排出された物品2を受け取り、袋詰め装置13に供給する中間搬送装置53を複数備える。各中間搬送装置53は、それぞれ自身が対応するトレイ51から物品2を受け取る。また、各中間搬送装置53は、受け取った物品2を、自身が対応する袋詰め装置13にそれぞれ供給する。
なお、物品仕分システム1は、図1における第2の搬送装置15が搬送先を複数の袋詰め装置13で切り替える分岐機構を備え、トレイ51を供給する袋詰め装置13を切り替える構成であってもよい。また、第2の搬送装置15が複数設けられていてもよい。
また、上記の実施形態において、仕分処理装置12は、仕分先に仕分された物品2をトレイ51上に滞留させる構成であると説明したが、この構成に限定されない。物品2を滞留させる為に、トレイ51ではなく他の容器を用いる構成であってもよい。また、第2の搬送装置15に物品を供給する仕分先毎の中間搬送装置を設け、中間搬送装置に物品2を滞留させる構成であってもよい。なお、中間搬送装置は、ベルトコンベヤであってもよい。中間搬送装置は、仕分先毎に回転を制御可能に構成されたローラコンベヤであってもよい。
また、上記の実施形態において、情報処理装置11において行われる袋詰め成功率の算出は、演算量が多く、時間を要することが考えられる。この為、情報処理装置11は、袋詰め成功率の算出を、複数の段階に分けて行う構成であってもよい。例えば、情報処理装置11は、物品2が仕分部33のセル41に投入されたタイミングで、比較的軽量で精度の低い第1の袋詰め成功率評価処理を行い、仕分部33から第2の搬送装置15にトレイ51が排出されたタイミングで、より計算量が多く、精度の高い第2の袋詰め成功率評価処理を行う構成であってもよい。また、袋詰め装置13の溢れ判定部63が、第2の袋詰め成功率評価処理を行う為の演算回路を備える構成であってもよい。
また、袋詰め装置13は、リジェクト機構を設ける構成であってもよい。リジェクト機構は、トレイ51上の物品2が袋に収容される前に、トレイ51上の物品2をトレイ51上から取り除く構成であってもよいし、袋の中から物品2を取り除く構成であってもよい。また。両方の機能を備えていてもよい。例えば、袋詰め装置13のリジェクト機構は、任意の検出手段(例えば距離カメラ)でトレイ51上または袋内を撮影し、画像認識に基づいて、物品2をピッキングすることにより、実現可能である。
図9は、物品仕分システム1の袋詰め装置13が、ロボットアーム81をさらに具備する例について説明する為の説明図である。
ロボットアーム81は、物品を把持する把持機構と、把持機構を移動させるアーム機構とを有する。ロボットアーム81は、袋詰め装置13、または情報処理装置の制御に基づいて、物品2を把持し、移動させる。
例えば、ロボットアーム81は、第2の搬送装置15を搬送されているトレイ51上の物品2を、トレイ51上から取り除くリジェクト機構として機能する。
また、例えば、ロボットアーム81は、袋詰め装置13により袋に収容された物品2を、袋内から取り除くリジェクト機構として機能する。
また、図9の例の物品仕分システム1では、情報処理装置11は、物品2が仕分部33のセル41に投入されたタイミングで、比較的軽量で精度の低い第1の袋詰め成功率評価処理を行う。さらに、袋詰め装置13は、第2の搬送装置15の搬送路検出部71から供給される情報に基づいて、第1の袋詰め成功率評価処理よりも計算量が多く、精度の高い第2の袋詰め成功率評価処理を行う。また、袋詰め装置13は、袋内検出部62から供給される情報に基づいて、第2の袋詰め成功率評価処理を行う構成であってもよい。
図10は、図9の例における袋詰め装置13の処理について説明する為のフローチャートである。即ち、図10は、袋詰め成功率の算出を、第1の袋詰め成功率評価処理と第2の袋詰め成功率評価処理とに分ける場合の、袋詰め装置13における処理の例について説明する為のフローチャートである。なお、第2の袋詰め成功率評価処理を袋詰め装置13が行うのではなく、ネットワーク19に接続された他の装置が行う構成であってもよい。
袋詰め装置13は、第2の搬送装置15によりトレイ51が供給されるのを待つ(ステップS91)。
袋詰め装置13は、トレイ51が到達すると、トレイ51に対応する仕分先の仕分先物品リストを情報処理装置11または仕分処理装置12から取得する(ステップS92)。
袋詰め装置13は、第2の搬送装置15の搬送路検出部71によりトレイ51上の物品群を撮像するように、搬送路検出部71を制御する(ステップS93)。これにより、袋詰め装置13は、第2の袋詰め成功率評価処理に必要な情報(例えば画像)を取得する。
袋詰め装置13は、第2の袋詰め成功率評価処理を行い、袋詰め成功率を算出する(ステップS94)。例えば、袋詰め装置13は、図7のステップS79と同様に、物理シミュレーション、または識別モデルにより、袋詰め成功率を算出する。
袋詰め装置13は、算出した袋詰め成功率が予め設定された閾値以上であるか否か判断する(ステップS95)。袋詰め装置13は、算出した袋詰め成功率が予め設定された閾値以上ではないと判断した場合(ステップS95、NO)、トレイ51上の物品2を1つ取り除くように、ロボットアーム81を制御し(ステップS96)、ステップS93の処理に移行する。
袋詰め装置13は、算出した袋詰め成功率が予め設定された閾値以上であると判断した場合(ステップS95、YES)、トレイ51上の全ての物品2を袋に収容する(ステップS97)。
袋詰め装置13は、袋内検出部62によって、袋内を撮像するように、袋内検出部62を制御する(ステップS98)。即ち、袋詰め装置13は、袋内検出部62によって袋及び袋の口を撮像した距離画像を取得するように、袋詰め装置13を制御する。
袋詰め装置13は、袋内検出部62によって取得した画像に基づいて、自動袋詰め機構61により袋の口を閉じることが可能か否か判断する(ステップS99)。袋詰め装置13は、自動袋詰め機構61により袋の口を閉じることが不可能であると判断した場合(ステップS99、NO)、袋内の物品2を1つ取り除くように、ロボットアーム81を制御し(ステップS100)、ステップS98の処理に移行する。
袋詰め装置13は、自動袋詰め機構61により袋の口を閉じることが可能であると判断した場合(ステップS99、YES)、自動袋詰め機構61により袋の口を閉じるように、自動袋詰め機構61を制御する(ステップS101)。
袋詰め装置13は、自動袋詰め機構61により口を閉じた袋にラベルを貼り付ける(ステップS102)。ラベルは、仕分先を示す情報が記載された帳票である。例えば、仕分先としての地域やカテゴリなどがラベルに記載される。
袋詰め装置13は、自動袋詰め機構61により口を閉じた袋を第3の搬送装置16に排出する(ステップS103)。
袋詰め装置13は、袋の第3の搬送装置16への排出が完了すると、情報処理装置11に対して袋排出完了を通知する(ステップS104)。
袋詰め装置13は、自動袋詰め機構61に新たに袋を取り付けるように、自動袋詰め機構61を制御する(ステップS105)。
袋詰め装置13は、処理を終了するか否か判断する(ステップS106)。袋詰め装置13は、処理を終了しないと判断した場合(ステップS106、NO)、ステップS91に移行する。また、袋詰め装置13は、処理を終了すると判断した場合(ステップS106、YES)、図10の処理を終了する。
なお、ロボットアーム81は、把持した物品2を交換後の袋に収容する構成であってもよい。ただし、袋に詰められた物品2を後の輸送工程でもトラッキングする必要がある場合、交換前後の袋が同一の輸送手段で輸送されるように運用する必要がある。
また、ロボットアーム81は、把持した物品2を仕分処理装置12の投入部32に再度投入する構成であってもよい。袋に詰められた物品2を後の輸送工程でもトラッキングする必要がある場合、リジェクトされた物品2を特定し、仕分先物品リスト上で矛盾が生じないように、リスト上の物品情報をリスト間で移動させる必要がある。
上記の構成によると、袋詰め成功率の算出の処理負荷の分散が可能になる。これにより、情報処理装置11をよりコストを抑えた構成にすることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。