JP2021019959A - プログラム、ゲーム制御方法およびゲーム装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゲームの興趣性を向上させるためのプログラム、ゲーム制御方法およびゲーム装置を提供する。【解決手段】ゲーム空間内でユーザの操作に応じてオブジェクトを移動させるゲームを制御するためのプログラムであって、前記オブジェクトを所定の基準面に向かって移動させるにしたがって前記基準面における水平方向の成分を含む変化方向に前記オブジェクトの移動を変化させる場合に、前記オブジェクトの移動を変化させる変化量を前記オブジェクトの目標位置に応じて変更する変更処理をコンピュータに実行させる。【選択図】図10

Description

本発明は、プログラム、ゲーム制御方法およびゲーム装置に関する。
従来からユーザの操作に応じてオブジェクトを移動させるゲーム装置が知られている。例えば野球ゲームでは、ユーザの操作に応じて投手キャラクタに投球させることができる。
特許文献1に開示されたゲームは、予想通過領域におけるボールの予想通過位置および最終通過位置を算出することにより、ボールの通過位置を報知するための報知画像を、予想通過位置および最終通過位置に表示する。
特許文献2に開示されたアクションゲーム装置は、投球能力データにより、投手キャラクタが変化球を特定の曲がり幅にて投球可能であることが設定され、投球能力データに基づきストライクゾーン表示近傍に変化球を指示するためのアイコンを表示する。
特開2007−244695号公報 特許第3443402号公報
従来、投手キャラクタが変化球を投げる場合、投手キャラクタのスタミナや投球のタイミング等が一定であれば、ユーザが指定した目標カーソルの位置に関わらず、変化球の変化量を一定にする仕様が適用されていた。ユーザが打者キャラクタを操作して投手キャラクタの投げた球を打撃するときに、表示された目標カーソルがストライクゾーンから大きく離れたボールゾーンである場合にはボールカウントとなることを予想してスイングをしないと判断することが多かった。しかしながら、投手の投げた変化球によっては、目標カーソルがストライクゾーンから大きく離れたボールゾーンであってもストライクゾーンに変化することでストライクカウントになる場合がある。ユーザが投手キャラクタを操作する場合に、このような変化球を多用すると、容易にストライクカウントを獲得できることになってしまい、ゲームの面白味が欠けてしまう虞があった。逆に、ユーザが打者キャラクタを操作する場合に、このような変化球が多用されると、スイングする機会を逸してしまい、ゲームの面白味が欠けてしまう虞があった。
本発明は前述した問題点を鑑み、ゲームの興趣性を向上させるためのプログラム、ゲーム制御方法およびゲーム装置を提供することを目的とする。
本発明に係るプログラムは、ゲーム空間内でユーザの操作に応じてオブジェクトを移動させるゲームを制御するためのプログラムであって、前記オブジェクトを所定の基準面に向かって移動させるにしたがって前記基準面における水平方向の成分を含む変化方向に前記オブジェクトの移動を変化させる場合に、前記オブジェクトの移動を変化させる変化量を、前記オブジェクトを変化させることなく前記基準面に向かって移動させるときに目標とする位置である目標位置に応じて変更する変更処理をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
投手キャラクタ情報の一例を示す図である。 野手キャラクタ情報の一例を示す図である。 球種を選択するときの画面の一例を示す図である。 目標位置を移動指示するときの画面の一例を示す図である。 目標位置を移動指示するときの画面の一部を抜き出した拡大図である。 目標カーソルと変化量表示アイテムの長さとの関係を説明するための図である。 投手キャラクタが球をリリースするときのタイミングを指示するときの画面の一例を示す図である。 本実施形態のゲームシステムの全体的な構成例を示す図である。 本実施形態のゲームを実行するための機能構成例を示すブロック図である。 本実施形態に係る、球種の選択から投球が終了するまでの処理の一例を示すフローチャートである。 ゲーム空間における軌道情報の一例を示す図である。 基準線から目標位置までの距離と、変化量とが関連付けられた情報を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[1.ゲームの説明]
以下、本発明を適用するのに好適なゲームの概要について説明する。ゲームの概要については、後述するゲーム装置上のタッチパネルを搭載した液晶表示パネルに表示される画面を用いて説明する。
本実施形態のゲームは主に野球ゲームに関するものであり、ユーザのチームに所属する投手キャラクタおよび野手キャラクタを含む選手キャラクタを強化して、他のユーザのチームと対戦する。対戦で勝利することで選手キャラクタを強化するのに必要な経験値を多く獲得したり、ゲーム上で使用することができるゲーム内通貨を多く獲得したりすることができる。なお、選手キャラクタは、対戦での勝利報酬で獲得したり、抽選によって獲得したりすることができる。
図1は、チームに所属する一人の投手キャラクタ情報の一例を示す図である。各投手キャラクタ情報は、選手キャラクタデータに記憶されている。
図1に示すように、投手キャラクタ情報は、投手キャラクタを一意に識別する識別情報(選手ID)に関連付けられた、選手名、ポジション、利き腕、制球力、球種などの情報が含まれる。選手IDに関連付けられた情報は、投手キャラクタごとに異なっている。
なお、投手キャラクタ情報は、これらの情報に限られず、例えば、投手キャラクタの画像データ(アニメーションを含む)が記憶された場所を示すアドレス情報等の情報が含まれていてもよい。
ポジションは、ユーザのチームが守備側である場合にキャラクタが守備する位置を示す情報である。
利き腕は、投手キャラクタが投球するときの腕の情報である。利き腕は右あるいは左の何れかである。
制球力は、投手キャラクタのコントロールの良さの指標を示す情報である。
球種は、投手キャラクタが投球可能な球の種類であり、いわゆる持ち球を示す情報である。図1に示す投手キャラクタ情報は、第1の球種がストレート、第2の球種がスライダー、第3の球種がシュート、第4の球種がカーブ、第5の球種がフォークである情報が記憶されている。図1に示す投手キャラクタ情報では、ストレート以外である、スライダー、シュート、カーブ、フォークが変化球である。スライダーおよびシュートは、変化方向が水平方向である。また、カーブは、変化方向が水平成分と鉛直成分とを含む方向、具体的には水平方向と鉛直方向との間の斜め方向である。また、フォークは、変化方向が鉛直方向である。
また、球種には、球威、球速、変化量がそれぞれ関連付けて記憶される。
球威は、投球の威力を示す情報である。球威は球種ごとにS、A、B、C、D、E、F、Gの8段階の何れかのランクが設定される。Sランクが最も高く、Gランクが最も低い。球威の低い球よりも球威の高い球の方が、打者キャラクタが打撃したときの打球が飛び難い。
球速は、投球の最高速度を示す情報であり、球種ごとに設定される。
変化量は、変化球の変化方向に変化する量あるいは変化方向の軌道の大きさを示す情報である。変化量は球種ごとに6、5、4、3、2、1の6段階の何れかのランクが設定される。6ランクが最も大きく、1ランクが最も小さい。変化量が小さい場合よりも変化量が大きい方が、より変化方向に変化する。球種がストレートの場合には、変化量は0あるいは何も設定されていない。なお、図1に示す投手キャラクタ情報において、球種に予め関連付けられた変化量を基準変化量というものとする。
球種に関連付けられる情報は、これらの情報に限られず、例えば、球種ごとにコントロールの良さを示す情報を関連付けてもよい。
図2は、チームに所属する一人の野手キャラクタ情報の一例を示す図である。各野手キャラクタ情報は、選手キャラクタデータに記憶されている。
図2に示すように、野手キャラクタ情報は、野手キャラクタを一意に識別する識別情報(選手ID)に関連付けられた、選手名、ポジション、能力などの情報が含まれる。選手IDに関連付けられた情報は、野手キャラクタごとに異なっている。
なお、野手キャラクタ情報は、これらの情報に限られず、例えば、野手キャラクタの画像データ(アニメーションを含む)が記憶された場所を示すアドレス情報等の情報が含まれていてもよい。
ポジションは、ユーザのチームが守備側である場合にキャラクタが守備する位置を示す情報である。
能力には、ミート、パワー、走力がそれぞれ関連付けて記憶される。
ミートは、打者として打撃したときに投球された球への当て易さを示す情報である。パワーは、打者として打撃したときに長打のなり易さを示す情報である。走力は、走塁の速さを示す情報である。ミート、パワー、走力はS、A、B、C、D、E、F、Gの8段階の何れかのランクが設定される。Sランクが最も高く、Gランクが最も低い。野手キャラクタが打者として打撃したときの打撃結果は、ミートの能力、パワーの能力が影響を与える。
なお、能力に関連付けられる情報は、これらの情報に限られず、例えば、守備側である場合の守備範囲の広さを示す守備力の情報を関連付けてもよい。
ユーザはチームに所属する選手キャラクタから試合に出場する選手キャラクタを選択するオーダを設定する。次に、ユーザはユーザのチームを他のユーザのチームと対戦させるモードあるいはコンピュータと対戦させるモードの何れかを選択することで試合が開始される。ユーザのチームが守備側である場合に、ユーザが設定したオーダの投手キャラクタが投球した球を他のユーザの打者キャラクタが打撃する対戦が行われる。
図3は、投手キャラクタと打者キャラクタとの対戦に遷移したときに表示される画面G300の一例を示す図である。なお、以下に示す説明では、ユーザが画面G300を正視した場合の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」として説明する。ユーザのチームが守備側である場合には、投手キャラクタ側から打者側を見た状態が表示される。ここでは、ユーザは投手キャラクタが投球する球種を選択する。
画面G300には、投手キャラクタCH301、打者キャラクタCH302、捕手キャラクタCH303、試合状況表示アイテムI304、緩急対応ゲージI305、球種選択領域A306、球アイテムI307、配球おまかせボタンB308が表示される。
投手キャラクタCH301は、ユーザが操作する対象の選手キャラクタである。打者キャラクタCH302は、投手キャラクタCH301が投球した球を打撃する対戦相手の選手キャラクタである。捕手キャラクタCH303は、ユーザのオーダのうちポジションが捕手の選手キャラクタである。
試合状況表示アイテムI304は、現時点における試合状況を表示する。試合状況表示アイテムI304は、イニング数、スコア、走者の位置、ストライクカウント数、ボールカウント数、アウトカウント数等の表示が含まれる。
緩急対応ゲージI305は、遅い球から速い球までの間で打者がタイミングを合わせ易い速さの球をユーザに認識させる表示アイテムである。なお、緩急対応ゲージI305は、ユーザのチームとコンピュータとが試合をする場合に表示され、ユーザのチームと他のユーザのチームとが試合をする場合には表示されない。
球種選択領域A306には、球アイテムI307の周囲に、第1の球種表示部A311〜第5の球種表示部A315が表示される。球種選択領域A306に表示される球種表示部の数は、投手キャラクタが投球可能な球種の数に対応している。
第1の球種表示部A311には、球種選択ボタンB311a、球威表示アイテムI311b、球速表示アイテムI311cが表示される。図3に示す第1の球種表示部A311の表示例は、図1に示す投手キャラクタ情報の第1の球種に対応する。球種選択ボタンB311aには球種がストレートであり、球威表示アイテムI311bには球威がAランクであり、球速表示アイテムI311cには球速が152km/hであることが表示されている。
第2の球種表示部A312には、球種選択ボタンB312a、球威表示アイテムI312b、球速表示アイテムI312c、変化量表示ゲージI312dが表示される。変化量表示ゲージI312dは、変化球の変化量を目盛りの量で表示する。図3に示す第2の球種表示部A312の表示例は、図1に示す投手キャラクタ情報の第2の球種に対応する。球種選択ボタンB312aには球種がスライダーであり、球威表示アイテムI312bには球威がBランクであり、球速表示アイテムI312cには球速が133km/hであり、変化量表示ゲージI312dには変化量が「4」であることが表示されている。
第3の球種表示部A313には、球種選択ボタンB313a、球威表示アイテムI313b、球速表示アイテムI313c、変化量表示ゲージI313dが表示される。図3に示す第3の球種表示部A313の表示例は、図1に示す投手キャラクタ情報の第3の球種に対応する。
第4の球種表示部A314には、球種選択ボタンB314a、球威表示アイテムI314b、球速表示アイテムI314c、変化量表示ゲージI314dが表示される。図3に示す第4の球種表示部A314の表示例は、図1に示す投手キャラクタ情報の第4の球種に対応する。
第5の球種表示部A315には、球種選択ボタンB315a、球威表示アイテムI315b、球速表示アイテムI315c、変化量表示ゲージI315dが表示される。図3に示す第5の球種表示部A315の表示例は、図1に示す投手キャラクタ情報の第5の球種に対応する。
ユーザは、球威表示アイテムI311b〜I315b、球速表示アイテムI311c〜I315c、変化量表示ゲージI312d〜I315dを参照しながら、投手キャラクタに投球させたい球種を選ぶ。ユーザは球種選択ボタンB311a〜B315aのうち選んだ球種に対応するボタンをタッチすることで、投手キャラクタが投球する球種が選択される。また、配球おまかせボタンB308は、球種をユーザが選ぶのではなく、コンピュータに自動で選択させるときにタッチするボタンである。
図4は、投手キャラクタが投球する球種をユーザが選択することで表示される画面G400の一例を示す図である。
画面G400には、投手キャラクタCH301、打者キャラクタCH302、捕手キャラクタCH303、試合状況表示アイテムI304、ストライクゾーンアイテムI401、目標カーソルI402、変化量表示アイテムI403、球種表示アイテムI404、球種選択戻りボタンB405が表示される。なお、図3と同様の表示は同一符号を付して適宜、説明を省略する。
ストライクゾーンアイテムI401は、投手キャラクタが投球したときに球が通過することでストライクとして判定される領域を四角形、具体的には矩形で示した表示アイテムである。矩形のうち一組の対辺は上下方向に平行であり、他の一組の対辺は左右方向に平行である。また、ストライクゾーンアイテムI401内にはストライクゾーンアイテムI401の領域を9つの領域に分けた罫線が表示される。ストライクゾーンアイテムI401の範囲外は、ボールとして判定される領域を示している。なお、ストライクゾーンアイテムI401は視認性を向上させるために、投手キャラクタCH301、打者キャラクタCH302および捕手キャラクタCH303の何れにも重畳しない位置に表示される。
目標カーソルI402は、投手キャラクタが球種をストレートとして投球した場合の目標位置を円形で示したアイテムである。目標カーソルI402は、ユーザが選択した球種がどのような球種であっても表示される。すなわち、目標カーソルI402は、球種がストレートの場合に限られず変化球の場合であっても表示される。目標カーソルI402は、球種が選択され画面G400が表示された場合にはストライクゾーンアイテムI401の中心に重畳して表示される。
変化量表示アイテムI403は、ユーザが選択した球種が変化球である場合の変化球の変化方向と変化量を示したアイテムである。変化量表示アイテムI403は、目標カーソルI402から延びる延出方向が変化球の変化方向を示し、目標カーソルI402からの長さが変化量を示している。目標カーソルI402から延びる目標カーソルI402の延出方向はユーザが選択した球種により決定される。また、目標カーソルI402からの変化量表示アイテムI403の長さは、ユーザが選択した球種に関連付けられた基準変化量により決定される。変化量表示アイテムI403の長さが長いほど、変化球の変化量が大きいことを示している。なお、変化量表示アイテムI403は、ユーザが選択した球種がストレートの場合には表示されない。
ユーザは、選択した球種が変化球である場合に目標カーソルI402と変化量表示アイテムI403とを視認することで、ストレートを投球した場合に比べたときの変化方向および変化量を確認することができる。また、ユーザは、選択した球種が変化球である場合に、変化量表示アイテムI403の先端がストライクゾーンアイテムI401の範囲内であるか否かを視認することで、投球したときにストライクカウントと判定されるかボールカウントして判定されるかをおおよそ判断することができる。
球種表示アイテムI404は、ユーザが選択した球種を表示するアイテムである。
球種選択戻りボタンB405は、球種を選択する画面G300に戻る場合にユーザがタッチするボタンである。
画面G400では、ユーザは投手キャラクタが投球するときの目標位置を選択することができる。ユーザは、タッチパネルの反応領域のうち任意の位置をタッチしてタッチした状態からスライドさせる操作を行い、目標カーソルI402の位置を変えることで、目標位置を選択することができる。
図5は、画面G400の一部を拡大した拡大図である。
図5では、ユーザがタッチパネルを第1の位置P501にタッチした状態から右斜め上側である矢印A502に沿って第2の位置P503にスライドさせる操作を行ったことを示している。この場合、目標カーソルI402は、ストライクゾーンアイテムI401に中心に重畳して表示されていた破線で示す目標カーソルI402の位置から、ユーザによる矢印A502に沿った操作に連動して、実線で示す目標カーソルI402の位置まで移動する。また、変化量表示アイテムI403は、破線で示す変化量表示アイテムI403の位置から、実線で示す変化量表示アイテムI403の位置まで移動する。なお、目標カーソルI402および変化量表示アイテムI403の移動量および移動方向は、ユーザがタッチした位置からのスライド量およびスライド方向と一致する。
このように、目標カーソルI402の位置を変えることで、ユーザは投手キャラクタが球種をストレートとして投球した場合の目標位置を選択することができる。更に、目標カーソルI402の位置を変えることで変化量表示アイテムI403の位置も変わるので、ユーザは選択した球種が変化球である場合に、目標カーソルI402の位置を変えたときに変化量表示アイテムI403の先端がストライクゾーンアイテムI401の範囲内であるか否かを視認することができる。
なお、ユーザはタッチパネルの反応領域のうち任意の位置をタッチしてスライドさせる操作に限られず、目標カーソルI402を直接タッチしてスライドさせるドラッグ操作により目標カーソルI402の位置を変えることができる。
本実施形態では、ユーザが選択した球種が変化球である場合に、球種をストレートとして投球した場合の目標位置に応じて変化球の変化量を変更する。本実施形態では、実際にユーザが投手キャラクタに投球させる操作をする前に、球種をストレートとして投球した場合の目標位置に応じて変化量が変更されることをユーザが視覚的に理解できるように、目標カーソルI402の位置に応じて変化量表示アイテムI403の長さを変更する。以下の説明では、特に言及がない場合には、目標位置は球種をストレートとして投球した場合の目標位置であるものとして説明する。
まず、図6(a−1)、図6(b−1)を参照して、目標位置に応じて変化球の変化量が変わらない場合の目標カーソルI402と変化量表示アイテムI611の長さとの関係について説明する。
図6(a−1)は、ユーザが選択した球種がスライダーであり、投手キャラクタの利き腕情報が右である場合に目標カーソルI402の位置をそれぞれ変更したときに、表示される変化量表示アイテムI611の一例を示す図である。目標カーソルI402がP601〜P604の何れの位置であっても、変化量表示アイテムI611の長さはLaであり、一定である。
図6(b−1)は、ユーザが選択した球種がカーブであり、投手キャラクタの利き腕情報が右である場合に目標カーソルI402の位置をそれぞれ変更したときに、表示される変化量表示アイテムI631の一例を示す図である。目標カーソルI402がP621〜P624の何れの位置であっても、変化量表示アイテムI631の長さはLbであり、一定である。
次に、図6(a−2)、図6(b−2)を参照して、目標位置に応じて変化球の変化量を変更する場合の目標カーソルI402と変化量表示アイテムの長さとの関係について説明する。
図6(a−2)は、ユーザが選択した球種がスライダーであり、投手キャラクタの利き腕情報が右である場合に目標カーソルI402の位置をそれぞれ変更したときに、表示される変化量表示アイテムI611〜I615の一例を示す図である。まず、目標カーソルI402がストライクゾーンアイテムI401の範囲内であるP601の位置では、変化量表示アイテムI611の長さはLaである。
次に、目標カーソルI402がストライクゾーンアイテムI401の範囲外であるP602、P603、P604の位置であって、変化球の変化方向がストライクゾーンアイテムI401に近づく場合には変化量表示アイテムI612、I613、I614の長さがそれぞれLa1、La2、La3である。ここで、長さLa1、La2、La3は、何れも長さLaよりも短い。したがって、ユーザは変化球の変化方向が水平方向であって、ボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向の場合に変化量が減少することを視覚的に理解できる。また、長さはLa1>La2>La3の関係であり、目標カーソルI402の位置がストライクゾーンアイテムI401から離れるにしたがって短くなる。したがって、ユーザは変化球の変化方向が水平方向であって、ボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向の場合に、目標位置がストライクゾーンから離れるほど変化量が減少することを視覚的に理解できる。
なお、目標カーソルI402がストライクゾーンアイテムI401の範囲内であれば、変化量表示アイテムI611の長さは常にLaである。また、目標カーソルI402がストライクゾーンアイテムI401の範囲外であるP605の位置であっても、変化球の変化方向がストライクゾーンアイテムI401から遠ざかる場合には変化量表示アイテムI615の長さはLaである。
したがって、ユーザは変化球の変化方向が水平方向であって、目標位置がストライクゾーンの範囲内では変化量が変わらないことを視覚的に理解できる。更に、ユーザは変化球の変化方向が水平方向であって、ボールゾーンから更にストライクゾーンよりも離れる変化方向では、変化量が変わらないことを視覚的に理解できる。
図6(b−2)は、ユーザが選択した球種がカーブであり、投手キャラクタの利き腕情報が右である場合に目標カーソルI402の位置をそれぞれ変更したときに、表示される変化量表示アイテムI631〜I635の一例を示す図である。まず、目標カーソルI402がストライクゾーンアイテムI401の範囲内であるP621の位置では、変化量表示アイテムI631の長さはLbである。
次に、目標カーソルI402がストライクゾーンアイテムI401の範囲外であるP622、P623、P624の位置であって、変化球の変化方向のうち水平方向の成分がストライクゾーンアイテムI401に近づく場合には変化量表示アイテムI632、I633、I634の長さがそれぞれLb1、Lb2、Lb3である。ここで、長さLb1、Lb2、Lb3は、何れも長さLbよりも短い。また、長さはLb1>Lb2>Lb3の関係であり、目標カーソルI402の位置がストライクゾーンアイテムI401から離れるにしたがって短くなる。
なお、目標カーソルI402がストライクゾーンアイテムI401の範囲内であれば、変化量表示アイテムI631の長さは常にLbである。また、目標カーソルI402がストライクゾーンアイテムI401の範囲外であるP625の位置であっても、変化球の変化方向のうち水平方向の成分がストライクゾーンアイテムI401から遠ざかる場合には変化量表示アイテムI635の長さはLbである。
このように、変化量表示アイテムの長さを変更することで、ユーザは視覚を通じて、目標位置に応じて変化球の変化量が変更されることを直感で理解することができる。
ユーザは目標カーソルI402の位置を変えて、タッチパネルから指を離すことで目標位置および変化球の変化量が決定され、実際に投手キャラクタが投球する動作に遷移する。
図7は、ユーザがタッチパネルから指を離すことで表示されるアニメーションの画面G700の一例を示す図である。
画面G700には、投手キャラクタCH301、打者キャラクタCH302、捕手キャラクタCH303、リリースサークルC701、着弾サークルC702が表示される。なお、図3と同様の表示は同一符号を付して適宜、説明を省略する。
投手キャラクタCH301は、投球の動作を開始する。
リリースサークルC701は、投手キャラクタが球から手を離すリリースのタイミングをユーザが指示するときに、ユーザが指示するタイミングを判定するときの指標となるアイテムである。リリースサークルC701は、円で示したアイテムである。リリースサークルC701は、時間が経過するにしたがって大きさが徐々に小さくなる。このとき、リリースサークルC701は、中心の位置が同一のまま小さくなる。
着弾サークルC702は、リリースサークルC701と同様に、投手キャラクタが球から手を離すリリースのタイミングをユーザが指示するときに、ユーザが指示するタイミングを判定するときの指標となるアイテムである。着弾サークルC702は、円環状で示したアイテムであり、リリースサークルC701の中心と一致する位置に表示される。着弾サークルC702は、リリースサークルC701とは異なり、時間が経過しても大きさは変わらない。
ユーザは、徐々に小さくなるリリースサークルC701の大きさが着弾サークルC702の大きさと同じになるようなタイミングでタッチパネルをタッチすることで、投手キャラクタが良好なタイミングで球をリリースする。良好なタイミングで球をリリースした場合には、投手キャラクタが投球した球の球威を向上させることができる。
画面G700では、投手キャラクタCH301が球をリリースした後の動作のアニメーションが継続して表示される。また、投手キャラクタCH301の手からリリースされた球は、球の軌道情報に基づいて、捕手キャラクタCH303に向うように表示される。このとき、ユーザが選択した球種が変化球である場合には、軌道情報は変化球の変化量に影響される。
本実施形態では、ユーザが選択した球種が変化球である場合に目標位置に応じて変化球の変化量を変更する。具体的には、上述したように、変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向である場合に変化量が減少する。また、変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向の場合に、目標位置がストライクゾーンから離れるほど変化量が減少する。
このように、変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向の場合に変化量が減少する。したがって、ボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向の変化球を投げたとしてもストライクカウントにならない、あるいは、ストライクカウントになり難いようにすることができる。
[2.ゲームシステムの構成]
次に、以上に説明したゲームを実現するためのゲームシステムの概要について説明する。
図8は、本実施形態に係るゲームシステム1の全体的なハードウェア構成例を示す図である。本実施形態に係るゲームシステム1では、サーバ装置30と複数のゲーム装置10とが、ネットワーク20を介して無線により接続されている。
ゲーム装置10は、上述したゲームを操作するための装置であり、例えば、スマートフォンなどの携帯型通信装置や、携帯型ゲーム専用機器、タブレット、据え置き型ゲーム機器などである。ゲーム装置10は、CPU101と、ROM102と、RAM103と、通信部104と、操作部105と、表示部106と、記憶装置107とを有している。
CPU101は、ROM102に記憶された制御プログラムをRAM103に読み出して各種処理を実行する。ROM102は、ゲーム装置10を動作させるために必要な制御プログラム(OSなど)を記憶する。ROM102に替えてフラッシュメモリ(NVRAM)を用いてもよい。RAM103は、CPU101の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。通信部104は、ネットワーク20を介してサーバ装置30や他のゲーム装置10との通信処理を行う。操作部105は、ユーザによる各種操作を受け付ける。なお、表示部106がタッチパネルを搭載した液晶表示パネルである場合には、タッチパネルが操作部105である。表示部106は、前述したゲームの画面など各種情報を表示する。記憶装置107は、主にゲームに関するゲームプログラムや、ゲームに関連する各種データ等を記憶する。
なお、ゲーム装置10の機能や処理は、CPU101がROM102又は記憶装置107に格納されているプログラムを読み出し、このプログラムを実行することにより実現されるものである。また、他の例としては、CPU101は、ROM102等に記憶されたプログラムを読み出すのではなく、SDカード等の着脱可能な記録媒体に格納されているプログラムを読み出してもよい。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段は、プログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体やプログラムを伝送するインターネット等の伝送媒体であってもよい。以下、ゲーム装置10はタッチパネルを搭載した液晶表示パネルを有するスマートフォンであるものとして説明する。
サーバ装置30は、CPU301と、ROM302と、RAM303と、通信部304と、記憶装置305とを有している。
CPU301は、ROM302に記憶された制御プログラムを読み出して各種処理を実行する。RAM303は、CPU301の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。通信部304は、ネットワーク20を介してゲーム装置10やその他の外部装置との通信処理を行う。記憶装置305には、ゲームに関するプログラムや、ゲーム装置10を操作するユーザのIDなどの識別情報や、その他ゲームに必要なユーザごとの各種情報が記憶されている。なお、不図示のデータベース等にこれらの一部の情報を記憶するようにしてもよい。
図9は、ゲーム装置10における、図3〜図7で説明したゲームを実行するための機能構成例を示すブロック図である。
ゲーム装置10の記憶装置107には、ゲームを実行するためのゲームプログラムが記憶されており、さらに記憶装置107は、ゲーム処理に必要な各種データを記憶するデータ記憶部1071を備えている。例えば、データ記憶部1071には、選手キャラクタデータDT1、試合状況データDT2、基準データDT3、投球データDT4などが記憶されている。選手キャラクタデータDT1および基準データDT3は、試合状況によらない固定的なデータである。また、試合状況データDT2は試合状況によって更新されるデータである。また、投球データDT4はユーザが選択した球種などによって更新されるデータである。
選手キャラクタデータDT1は、選手キャラクタに関する各種情報からなる。例えば、選手キャラクタデータDT1は、ユーザのチームに所属している、投手キャラクタの投手キャラクタ情報、野手キャラクタの野手キャラクタ情報などからなる。また、選手キャラクタデータDT1には、ゲームを進める上で必要な選手キャラクタに関する情報が含まれている。
試合状況データDT2は、試合が開始されてからの現時点における試合に関する各情報からなる。例えば、試合状況データDT2は、イニング数、スコア、走者の有無、ストライクカウント数、ボールカウント数、アウトカウント数、登板している投手キャラクタ情報、打席に付いている打者キャラクタ情報などからなる。また、試合状況データDT2には、ゲームを進める上で必要な試合状況に関する情報が含まれている。
基準データDT3は、本実施形態の処理を行うのに必要な各種情報からなる。例えば、基準データDT3は、目標位置の位置情報の初期値、判定基準面の位置情報、水平方向の成分を含む変化方向に変化する球種の情報が含まれている。また、基準データDT3には、変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向であると判定される、目標位置の位置情報(目標位置の領域)と、投手キャラクタの利き腕の情報と、球種の情報との組み合わせの情報が含まれている。また、基準データDT3には、変化球の変化量(あるいは基準変化量)と、変化量表示アイテムの長さとが関連付けられた情報などが含まれている。
投球データDT4は、投手キャラクタが投球するために必要な情報からなる。例えば、投球データDT4には、ユーザが選択した球種の情報、ユーザが選択した目標位置の情報、変化球の変化量の情報などが含まれる。
また、ゲーム装置10は、ゲーム制御部120を備えており、ゲーム制御部120の機能は、記憶装置107に記憶されているゲームプログラムをCPU101が実行することにより実現される。
ゲーム制御部120は、ゲーム装置10でユーザがゲームを行うのに必要な制御を行う。また、ゲーム制御部120は、ゲーム空間内でユーザの操作に応じてオブジェクトを移動させるゲームを制御する。
ここで、ゲーム空間とは、仮想的な3次元空間または2次元空間である。本実施形態においてゲーム空間とは、例えば、球を投球させるための仮想的な3次元空間である。ユーザとは、ゲームのプレイヤである。オブジェクトとは、ゲーム空間内を移動するものである。本実施形態においてオブジェクトとは、例えば、球である。移動とは、動くことである。本実施形態において移動とは、例えば、仮想的な3次元空間内を動くことである。ゲームとは、少なくともオブジェクトを移動させることを含むゲームである。本実施形態においてゲームとは、例えば、野球ゲームである。
ゲーム制御部120は、さらに変更部121、受付部122、表示制御部123を備えている。
変更部121は、オブジェクトを所定の基準面に向かって移動させるにしたがって基準面における水平方向の成分を含む変化方向に前記オブジェクトの移動を変化させる場合に、オブジェクトの移動を変化させる変化量をオブジェクトの目標位置に応じて変更する。
ここで、基準面とはゲーム空間内に設定された面である。本実施形態において基準面とは、例えば、球が到達したときにストライクであるかボールであるかを判定するための鉛直方向に沿った判定基準面である。また、本実施形態において鉛直方向とは、例えば、ゲーム空間内に設定された水平面に対して直交する方向である。水平方向とは、基準面に平行であって、ゲーム空間内に設定された水平面に平行な方向である。本実施形態において水平方向とは、例えば、判定基準面に対して平行な方向であり、鉛直方向に対して直交する方向である。水平方向の成分を含む変化方向とは、水平面に対して少なくとも平行な方向を含む方向であり、鉛直方向のみの方向である場合を除いている。本実施形態において水平方向の成分を含む変化方向とは、例えば、判定基準面に対して平行な方向な方向のうち、鉛直方向のみの方向である場合を除いている。変化とは変わることである。本実施形態において変化とは、例えば、投球された球の軌道が曲がることである。変化量とは変化するときの大きさである。本実施形態において変化量とは、例えば、球が曲がるときの曲げる大きさである。目標位置とはオブジェクトを変化させることなく基準面に向かって移動させるときに目標とする位置である。本実施形態において目標位置とは、例えば、ゲーム空間内で球種をストレートとして球を判定基準面に向かって投球するときに判定基準面に到達させるときに目標とする位置である。また、変化量をオブジェクトの目標位置に応じて変更するとは、オブジェクトの目標位置が第1の位置である場合と、第1の位置と異なる第2の位置である場合とで、変化量を異なる変化量にすることである。
また、変更部121は、オブジェクトを基準面に向かって移動させるにしたがって基準面における水平方向の成分を含む変化方向にオブジェクトの移動を変化させる変化量を、変化方向の基準面における水平方向の成分に基づいて変更する。
また、変更部121は、目標位置が基準面に設定された所定の範囲外であって、オブジェクトを基準面に向かって移動させるにしたがってオブジェクトの移動を基準面に沿って変化させる変化方向が所定の範囲外から所定の範囲に近づく変化方向である場合に、オブジェクトを前記基準面に向かって移動させるにしたがって前記オブジェクトの移動を前記変化方向に変化させる変化量を減少させるように変更する。
ここで、基準面に沿って変化とは、基準面に接するか離れているかを問わず、基準面に平行に変化することである。本実施形態において基準面に沿って変化とは、例えば、判定基準面に接するか放れているかを問わず、判定基準面に平行に変化することである。所定の範囲とは、基準面に予め定められた領域である。本実施形態において所定の範囲とは、例えば、判定基準面に設定されたストライクゾーンである。本実施形態においてストライクゾーンとは、例えば、判定基準面に到達した球が通過したときにストライクと判定される領域である。所定の範囲外とは、基準面に予め定められた領域の外側である。本実施形態において所定の範囲外とは、例えば、判定基準面に設定されたストライクゾーンの外側であって、ボールゾーンである。本実施形態においてボールゾーンとは、例えば、判定基準面に到達した球が通過したときにボールと判定される領域である。所定の範囲外から前記所定の範囲に近づくとは、基準面に対して直交する方向から見て、基準面に予め定められた領域の外側から該領域に近づくことである。本実施形態において所定の範囲外から前記所定の範囲に近づくとは、例えば、判定基準面に対して直交する方向から見て、ボールゾーンからストライクゾーンに近づくことである。
また、変更部121は、オブジェクトを基準面に向かって移動させるにしたがってオブジェクトの移動を基準面に沿って変化させる変化方向が、基準面に設定された基準点に基準面上の水平方向で近づく変化方向の成分を含む場合に、目標位置の前記基準点からの水平方向の位置に基づいて、オブジェクトを基準面に向かって移動させるにしたがってオブジェクトの移動を前記変化方向に変化させる変化量を変更する。
ここで、基準点とは、基準面に設定された点であり、水平方向における目標位置の位置を特定するための基準となる点である。本実施形態において基準点とは、例えば、判定基準面に設定された基準線上の何れかの点であり、目標位置が水平方向にどのくらい離れているかを特定するための基準となる点である。本実施形態において、基準線とは、例えば、ストライクゾーンの中心を通る鉛直方向に沿った線である。
また、変更部121は、キャラクタの利き腕の情報、および前記キャラクタが投げる球種の情報に基づいて、変化方向を特定する。
ここで、キャラクタとは、ゲームに登場するオブジェクトである。本実施形態のキャラクタとは、例えば、球を投げる投手キャラクタである。利き腕とは、オブジェクトを移動させるときに用いる腕である。本実施形態の利き腕は、例えば、投手キャラクタが投球するときの腕である。特定するとは、該当するものを割り出すことである。
受付部122は、ユーザから各種操作を受け付ける。また、受付部122は、ユーザからオブジェクトの目標位置の移動指示を受け付ける。
ここで、移動指示とは移動を指示することである。本実施形態において移動指示とは、例えば、ユーザが任意の位置をタッチしてタッチした状態からスライドさせる操作を行うことにより移動を指示することである。
表示制御部123は、表示部106に対して各種表示処理を行う。また、表示制御部123は、受付部122によりユーザからの目標位置の移動指示を受け付けている間、受付部122により受け付けられた移動指示に応じて変更された目標位置を表示部106に表示すると共に、目標位置に応じて変更部121により変更される変化量に対応するように長さが変更された表示アイテムを表示部106に表示する。ここで、表示アイテムとは、表示部106に表示される画像である。本実施形態において表示アイテムとは、例えば、変化量表示アイテムである。
また、表示制御部123は、基準面が複数の範囲に分けられ、前記複数の範囲のうち、前記受付処理により受け付けられた移動指示に応じて変更された前記目標位置を含む範囲に応じて表示アイテムの長さを変更して表示する。
[3.ゲームシステムでの処理の流れ]
以下、本実施形態に係るゲーム装置10における処理の流れについて説明する。
図10は、本実施形態に係るゲーム装置10によるゲーム上において、ユーザが投手キャラクタの投球する球種を選択してから投球が終了するまでの処理の一例を示すフローチャートである。以下に説明する処理は、CPU101が記憶装置107に格納されているゲームプログラムをRAM103に読み出し、このゲームプログラムを実行することにより実現される。
図10のフローチャートは、ゲーム制御部120が、他のユーザのチームと対戦したり、コンピュータと対戦したりする試合を実行している状態であり、ユーザのチームが守備側の場合であって、所定の条件を満たしたと判定した場合に処理を開始する。例えば、所定の条件は、イニング数が1回から8回の間であってかつ走者が2塁あるいは3塁にいる場合や、イニング数が9回であって、ユーザのチームのスコアが対戦相手のチームのスコアを上回っている場合などである。ただし、ゲーム制御部120は、ユーザのチームが守備側の場合の全てあるいはランダムに処理を開始してもよい。
S101からS102までの処理は、投手キャラクタが投げる球種をユーザに選択させて球種の情報を取得する処理である。
まず、S101では、表示制御部123は、投手キャラクタが投球する球種をユーザに選択させるための画面G300を表示する。具体的には、まずゲーム制御部120は試合状況データDT2から現時点で登板している投手キャラクタの選手IDを特定して、選手キャラクタデータDT1から選手IDに対応する投手キャラクタ情報を抽出する。次に、表示制御部123は抽出された投手キャラクタ情報に基づいて、投手キャラクタが投球可能な球種を選択可能に表示する。また、表示制御部123は抽出された投手キャラクタ情報に基づいて、球種に関連付けられた球威、球速、基準変化量を表示する。表示制御部123の処理によって、表示部106には図3に示す画面G300が表示される。
S102では、受付部122は、ユーザによる球種の選択を受け付ける。受付部122は、ユーザがタッチパネルをタッチして球種選択ボタンB311a〜B315aの何れかを選択した場合に、選択した球種選択ボタンB311a〜B315aに対応する球種の情報を取得して、投球データDT4に記憶する。
S103では、表示制御部123は、投手キャラクタが投球するときの目標位置をユーザに選択させるための初期画面を表示する。なお、本実施形態での目標位置とは、ゲーム空間内で球種をストレートとして球を判定基準面に向かって投球するときに判定基準面に到達させるときに目標とする位置である。また、本実施形態での判定基準面とは、球が到達したときにストライクであるかボールであるかを判定するための鉛直方向に沿った面である。判定基準面はホームベース上に設定される。ユーザには実際の目標位置を選択させるのではなく、目標位置に対応させた目標カーソルI402を用いて、目標位置を選択させる。
具体的には、まず、表示制御部123は、判定基準面に設定されたストライクゾーンに対応させた、ストライクゾーンアイテムI401を表示する。また、表示制御部123は、目標カーソルI402をストライクゾーンアイテムI401の中心に重畳して表示する。また、表示制御部123は、ユーザが選択した球種がストレートではない場合すなわち変化球である場合には、ユーザが選択した球種に関連付けられた基準変化量の情報を取得する。表示制御部123は、基準変化量に対応させて、変化量表示アイテムI403を表示する。表示制御部123は変化球の基準変化量の大きさが大きいほど、変化量表示アイテムI403の長さを長くして表示する。なお、表示制御部123は、ユーザが選択した球種に基づいて、目標カーソルI402から延びる変化量表示アイテムI403の延出方向を決定する。
基準データDT3には、基準変化量と、変化量表示アイテムI403の長さとが関連付けられた情報が記憶されている。したがって、表示制御部123は、基準データDT3を参照することで、変化量表示アイテムI403を表示することができる。表示制御部123の処理によって、表示部106には図4に示す画面G400が表示される。
S104からS112までの処理は、ユーザが選択した球種が変化球である場合には選択された目標位置に応じて変化量を表示する処理である。S104からS112までの処理は、目標位置の移動指示が終了するまで繰り返される。
まず、S104では、受付部122はユーザによる目標位置の移動指示を受け付け、ゲーム制御部120は目標位置の移動指示に応じて目標位置を変更し、変更した目標位置の位置情報を取得して、投球データDT4に記憶する。具体的には、受付部122は、ユーザがタッチパネルをタッチした状態からスライドさせる操作を受け付けて、タッチした位置からのスライド量とスライド方向とを取得する。ゲーム制御部120はタッチした位置からのスライド量とスライド方向とを、ゲーム空間上のスライド量とスライド方向とに変換して、投球データDT4に記憶された目標位置の位置情報に加算したり減算したりすることで、目標位置の位置情報を更新する。なお、最初にS104に進む場合には、投球データDT4に目標位置の位置情報が記憶されていないことから、ゲーム制御部120は基準データDT3から目標位置の位置情報の初期値を取得した上で、更新した目標位置の位置情報を投球データDT4に記憶する。
S105では、ゲーム制御部120は、ユーザが選択した球種が変化球であるか否かを判定する。球種が変化球ではない場合すなわちストレートの場合には変化量を表示する必要がないので処理を分岐させている。変化球である場合にはS106に進み、変化球ではない場合にはS111に進む。
S106では、ゲーム制御部120は変化球の変化方向が所定の条件であるか否かを判定する。本実施形態の所定の条件とは、[1]変化球の変化方向が水平方向の成分を含む変化方向であって、[2]変化球の変化方向がボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向、より詳しくは変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向の場合をいう。
まず、ゲーム制御部120は、[1]変化球の変化方向が水平方向の成分を含む変化方向であるか否かを、ユーザが選択した球種の情報に基づいて判定する。基準データDT3には、水平方向の成分を含む変化方向に変化する球種の情報として、例えば、スライダー、シュート、カーブの情報が記憶されている。したがって、ゲーム制御部120は、基準データDT3を参照することで、変化球の変化方向が水平方向の成分を含む変化方向であるか否かを判定することができる。
また、ゲーム制御部120は、[2]変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向であるか否かを、更新された目標位置の位置情報と、投手キャラクタの利き腕情報と、ユーザが選択した球種の情報とに基づいて判定する。ここで、利き腕の情報を参照するのは、球種の情報だけでは変化方向を特定することができないためである。すなわち、同じ球種であっても、利き腕によって変化方向が異なる方向になるためである。
例えば、目標位置がストライクゾーンよりも右側のボールゾーンであり、投手キャラクタの利き腕情報が右であり、球種がスライダーあるいはカーブである場合には、変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向であると判定される。また、目標位置がストライクゾーンよりも左側のボールゾーンであり、投手キャラクタの利き腕情報が右であり、球種がシュートである場合には、変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向であると判定される。
一方、目標位置がストライクゾーンよりも右側のボールゾーンであり、投手キャラクタの利き腕情報が左であり、球種がシュートの場合には、変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向であると判定される。また、目標位置がストライクゾーンよりも左側のボールゾーンであり、投手キャラクタの利き腕情報が左であり、球種がスライダーあるいはカーブである場合には、変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向であると判定される。
基準データDT3には、変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向であると判定される、目標位置の位置情報と、投手キャラクタの利き腕の情報と、球種の情報との組み合わせの情報が記憶されている。したがって、ゲーム制御部120は、基準データDT3を参照することで、変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向であるか否かを判定することができる。
変化球の変化方向のうち水平方向の成分が所定の条件である場合にはS107に進み、そうではない場合にはS109に進む。
S107では、変更部121は、更新された目標位置に応じて変化球の変化量を変更し、変更した変化量の情報を投球データDT4に記憶する。
ここでは、変更部121は、球種に関連付けられた基準変化量とは異なる量になるように変化球の変化量を変更する。具体的には、変更部121は、更新された目標位置がストライクゾーンである場合よりも変化量が減少するように変化量を変更する。なお、S106において[2]変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向であると判定されてS107に進んでいるために、S107では目標位置がボールゾーンであることを前提としている。
更に、変更部121は、基準線から目標位置までの距離が大きくなるのにしたがって変化球の変化量を減少させるように変更する。より具体的には、変更部121は、更新された目標位置とストライクゾーンとの距離が近い場合の変化球の変化量よりも、更新された目標位置とストライクゾーンとの距離が遠い場合の変化球の変化量を減少させるように変更する。
基準データDT3には、判定基準面に設定された基準線から水平方向に離れた目標位置までの距離と、変化量とが関連付けられた情報が記憶されている。
図12(a)は、基準線から目標位置までの距離と、変化量とが関連付けられた情報を説明するための図である。
図12(a)には、判定基準面F1201に設定されたストライクゾーンST1202を示している。判定基準面F1201には、ストライクゾーンST1202の中心を通る鉛直方向に沿った基準線RL1203が設定されている。なお、基準線RL1203から水平方向に距離L1206だけ離れた位置がストライクゾーンST1202の境界線である。
特性線Gr1209は、基準線RL1203から水平方向の目標位置までの距離と、変化量とが関連付けられた情報の一例である。特性線Gr1209は、目標位置が基準線RL1203から水平方向に距離L1206までの変化量が一定であるが、距離L1206よりも大きくなるのに比例して連続的に減少している。なお、基準線RL1203から水平方向に距離L1206までの変化量は、ユーザが選択した球種に関連付けられた基準変化量に対応している。
したがって、基準線RL1203から水平方向に遠い目標位置P1205は、基準線RL1203から水平方向に近い目標位置P1204に比べて変化量が小さい。
このように、基準データDT3には、基準線から水平方向に離れた目標位置までの距離と、変化量とが関連付けられた情報が記憶されていることから、変更部121は、基準データDT3を参照することで、更新された目標位置に応じて変化球の変化量を変更することができる。
なお、基準データDT3には、基準線から水平方向に離れた目標位置までの距離と、変化量とが関連付けられた情報が記憶されている場合に限られない。基準データDT3には、目標位置からストライクゾーンまでの距離と、変化量とが関連付けられた情報が記憶されていてもよい。この場合には、目標位置とストライクゾーンとの距離が大きくなるのに比例して連続的に減少する変化量の情報が記憶されている。なお、目標位置とストライクゾーンとの距離とは、目標位置からストライクゾーンまでの直線距離のうち最も短い距離をいうものとする。
S108では、表示制御部123は、更新された目標位置と、変更された変化量とを表示する。
具体的には、表示制御部123は、S104で取得したタッチした位置からのスライド量およびスライド方向と一致する移動量および移動方向の位置に目標カーソルI402を表示する。ただし、表示制御部123は更新された目標位置の位置情報に対応させて、目標カーソルI402を表示してもよい。なお、S106からS107を経由してS108に進む場合には目標位置がボールゾーンであることから、表示制御部123は、目標カーソルI402をストライクゾーンアイテムI401に重畳しない位置に表示する。
また、表示制御部123は、目標カーソルI402の位置に連動させて、変化量表示アイテムI403の位置も変えて表示する。一方、表示制御部123は、変更された変化量の情報に対応させて、変化量表示アイテムの長さを変更して表示する。表示制御部123は変更された変化量の大きさに応じて表示アイテムの長さを変更して表示する。ここで、S108に進む場合には変化量が基準変化量から減少していることから、変化量表示アイテムの長さは図4に示す画面G400で表示される変化量表示アイテムI403の長さよりも短く表示される。
基準データDT3には、変化球の変化量と、変化量表示アイテムの長さとが関連付けられた情報が記憶されている。ここでは、変化球の変化量が大きさに応じて比例して連続的に異なる変化量表示アイテムの長さの情報が記憶されている。したがって、表示制御部123は、基準データDT3を参照することで、変化量表示アイテムの長さを変更することができる。
表示制御部123の処理によって、例えば、図6(a−2)に示したように、目標カーソルI402がストライクゾーンアイテムI401からP602、P603、P604のように離れるにしたがって、変化量表示アイテムI612、I613、I614の長さがそれぞれLa1、La2、La3のように徐々に短くなる表示が実現される。
S109では、変更部121は、更新された目標位置に関わらず変化球の変化量を一定にして、変化量の情報を投球データDT4に記憶する。
ここでは、変更部121は、球種に関連付けられた基準変化量をそのまま変化球の変化量に決定する。したがって、変化球の変化量は、[2]変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向であると判定されることでS107に進んでS107において減少されるように変更された変更量よりも大きくなる。
S110では、表示制御部123は、更新された目標位置と、変化量とを表示する。
具体的には、表示制御部123は、S104で取得したタッチした位置からのスライド量およびスライド方向と一致する移動量および移動方向の位置に目標カーソルI402を表示する。この処理は、S108において目標カーソルI402を表示する処理と同様である。なお、S106からS109を経由してS110に進む場合には更新された目標位置がストライクゾーンの場合とボールゾーンの場合がある。したがって、表示制御部123は、目標カーソルI402をストライクゾーンアイテムI401に重畳させる位置あるいは重畳させない位置に表示する。
また、表示制御部123は、目標カーソルI402の位置に連動させて、変化量表示アイテムI403の位置も変えて表示する。ただし、変化量は基準変化量をそのまま用いることから、表示制御部123は変化量表示アイテムの長さを、S103において表示した変化量表示アイテムI403の長さと同じ長さで表示する。
表示制御部123の処理によって、例えば、図5に示したように、目標カーソルI402がストライクゾーンアイテムI401の範囲内では変化量表示アイテムI403の長さは変更されない表示が実現される。また、目標位置がボールゾーンであっても、変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向ではない場合には、例えば、図6(a−2)に示したように、目標カーソルI402がP605の位置の場合の変化量表示アイテムI615の長さは変更されない表示が実現される。
一方、S105において球種が変化球ではない場合すなわちストレートである場合にはS111に進む。
S111では、表示制御部123は、更新された目標位置を表示する。具体的には、表示制御部123は、S104で取得したタッチした位置からのスライド量およびスライド方向と一致する移動量および移動方向の位置に目標カーソルI402を表示する。この処理は、S108において目標カーソルI402を表示する処理と同様である。
なお、球種がストレートの場合には変化量を表示する必要がないために、変更部121は変化量に関する処理を行わない。
S112では、受付部122は目標位置が決定されたか否かを判定する。具体的には、受付部122は、ユーザがタッチパネルから指を離した場合すなわちタッチアップした場合に目標位置が決定されたと判定し、タッチした状態のままの場合には目標位置が決定されていないと判定する。目標位置が決定されたと判定された場合にはS113に進む。目標位置が決定されていないと判定した場合にはS104に戻り、目標位置が決定されるまでS104からS112までの処理が繰り返される。
受付部122は、ユーザがタッチパネルをタッチした状態からスライドさせたときに高いサンプリングレートでスライド量とスライド方向とを取得することで、目標位置の移動指示を連続して受け付けることができる。この場合、ゲーム制御部120がサンプリングごとにS104からS112までの処理を繰り返して実行することで、サンプリングごとに取得した目標位置に対応させて、目標カーソルI402を表示したり、サンプリングごとに変更した変化量に対応させた、変化量表示アイテムを表示したりすることができる。
ここで、図12(a)を参照して、ユーザがタッチした状態からスライドした場合に、S104からS112までの処理を繰り返して実行したときに表示される、変化量表示アイテムの表示遷移について説明する。ここでは、ユーザがタッチパネルをタッチした状態からスライドさせることで、ゲーム制御部120は目標位置を目標位置P1204から複数の目標位置の更新を経て目標位置P1205に更新したとする。この操作は、基準線から目標位置までの距離が徐々に大きくなるように目標位置を移動指示する操作に相当する。
ここでは、S107で説明したように、基準データDT3には、基準線から目標位置までの距離と、変化量とが関連付けられた情報が記憶されている。例えば、基準データDT3には、基準線から目標位置までの距離が大きくなるのに比例して連続的に減少する変化量の情報が記憶されているものとする。また、上述したS108で説明したように、基準データDT3には、変化球の変化量と、変化量表示アイテムの長さとが関連付けられた情報が記憶されているものとする。
まず、表示制御部123は、基準データDT3を参照することで、基準線RL1203から目標位置P1204までの距離に関連付けられた変化量に基づいて、例えば、図6(a−2)に示す長さLa1の変化量表示アイテムI612を表示する。
次に、受付部122がユーザの目標位置の移動指示を受け付けて、ゲーム制御部120が目標位置を目標位置P1204から目標位置P1205まで更新するまでの間、表示制御部123はS104からS112までの処理を繰り返す。
したがって、表示制御部123は、基準線RL1203から目標位置P1205までの距離に関連付けられた変化量に基づいて、例えば、図6(a−2)に示す長さLa3の変化量表示アイテムI614を表示するまでの間にも、目標カーソルI402と変化量表示アイテムを表示する。すなわち、表示制御部123は、例えば、図6(a−2)に示す長さLa2の変化量表示アイテムI613を表示する。
このとき、変化量表示アイテムI613の長さLa2は、基準線RL1203から目標位置までの距離が大きくなるのに比例して連続的に減少する変化量に関連付けられた長さであることから、変化量表示アイテムI613の長さLa1よりも短い。また、変化量表示アイテムI614の長さLa3は、基準線RL1203から目標位置までの距離が大きくなるのに比例して連続的に減少する変化量に関連付けられた長さであることから、変化量表示アイテムI613の長さLa2よりも短い。
結果として、表示制御部123は、ユーザにより目標位置が目標位置P1204から目標位置P1205に更新されるような移動指示がされた場合には、変化量表示アイテムの長さを連続的に減少して表示する。したがって、ユーザは、目標位置がストライクゾーンから離れるにしたがって連続的に変化量が減少することを認識することができる。逆に、表示制御部123は、目標位置が目標位置P1205から目標位置P1204に更新されるような移動指示がされた場合には、変化量表示アイテムの長さを連続的に増大して表示する。したがって、ユーザは、目標位置がストライクゾーンに近づくにしたがって連続的に変化量が増大することを認識することができる。このように、表示制御部123は、ユーザがタッチした状態からスライドした場合には、変化量表示アイテムの長さを連続的に変更して表示する。
図10のフローチャートに戻り、S112において目標位置が決定されたと判定された場合にはS113に進む。S113に進む場合、投球データDT4には、ユーザが選択した球種の情報、ユーザが選択した球種が変化球である場合の変化量の情報、目標位置の位置情報が記憶されている。
S113からS115までの処理は、投球データDT4に記憶された情報などに基づいて投手キャラクタが投球するアニメーションを表示する処理である。
S113では、表示制御部123は投手キャラクタが投球を行うアニメーションの表示を開始する。また、表示制御部123はリリースサークルC701と着弾サークルC702とが同心になるように表示し、リリースサークルC701の大きさを徐々に縮小させるアニメーションの表示を開始する。
S114では、受付部122はユーザから投手キャラクタが球から手を離すリリースのタイミングを受け付ける。受付部122は、リリースサークルC701の大きさを時間が経過するにしたがって小さくするアニメーションを開始してから、ユーザがタッチパネルをタッチしたときのタイミング情報を取得する。受付部122は、取得したタイミング情報を、投球データDT4に記憶する。ここで、タイミング情報は、ユーザが選択した球種に関連付けられた球威に影響を与える。例えば、リリースサークルC701の大きさが着弾サークルC702の大きさと同じになるようなタイミングでユーザがタッチしたときのタイミング情報は、球威を向上させる影響を与える。一方、リリースサークルC701の大きさが着弾サークルC702の大きさよりも大きかったり小さかったりするような、異なる大きさのタイミングでユーザがタッチしたときのタイミング情報は、球威を低下させる影響を与える。なお、タイミング情報は、球威に限られずに、目標位置、球速、変化球の変化量の少なくとも何れかに影響を与えるようにしてもよい。
S115では、ゲーム制御部120は、目標位置が決定されたときに投球データDT4に記憶されている情報に加えて、ユーザが選択した球種に関連付けられた球速の情報に基づいて、球がリリースされてから判定基準面に到達するまでのゲーム空間上の球の軌道情報を生成する。このとき、ゲーム制御部120は、タイミング情報に基づいて、目標位置の位置情報、球速の情報、変化球の変化量の情報の少なくとも何れかを補正してもよい。
図11は、ゲーム空間を鉛直方向から見た軌道情報、すなわちゲーム空間内に設定された水平面に対して直交する方向から見た軌道情報の一例を示す図である。ここでは、投手キャラクタCH1101が判定基準面F1102に向かって球を投球したときの軌道情報T1、T2を示している。また、判定基準面F1102の一部にストライクゾーンST1103が設定されている。また、ストライクゾーンST1103の中心に基準線RL1108が設定されている。ここでは、ゲーム空間を鉛直方向から見ていることから基準線RL1108を基準点として置き換えることができる。
軌道情報T1は、変化球の変化方向が基準線RL1108から水平方向で遠ざかる変化方向である。より具体的に、軌道情報T1は、球種がスライダーあるいはカーブであり、投手キャラクタの利き腕情報が右であり、[1]変化球の変化方向が水平方向の成分を含む変化方向であるが、目標位置P1104がストライクゾーンST1103であるために[2]変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向ではない場合の軌道情報である。この場合には、上述したS106からS109の処理に進むために、S109では変更部121は、球種に関連付けられた基準変化量をそのまま変化球の変化量に決定する。ここでは、軌道情報T1は目標位置P1104から水平方向に例えば距離S1離れた位置P1105まで変化する。
一方、軌道情報T2は、変化球の変化方向が基準線RL1108に水平方向で近づく変化方向である。より具体的に、軌道情報T2は、球種がスライダーあるいはカーブであり、投手キャラクタの利き腕情報が右であるために[1]変化球の変化方向が水平方向の成分を含む変化方向であり、目標位置P1106がストライクゾーンST1103ではなくボールゾーンであるために[2]変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向である場合の軌道情報である。この場合には、上述したS106からS107の処理に進むために、S107では変更部121は、目標位置がストライクゾーンST1103である場合よりも変化量が減少するように変化量を変更する。したがって、軌道情報T2は、目標位置P1106から水平方向に、軌道情報T1の距離S1よりも短い距離S2離れた位置P1107までしか変化しない。
このように、変化球の変化量は、判定基準面F1102における変化方向の水平方向の成分に基づいて変更される。具体的には、水平方向の成分が、基準線RL1108に近づく場合には基準線RL1108から遠ざかる場合よりも変化量が減少するように変更される。
また、変化球の変化量は、[2]変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクゾーンST1103に近づく変化方向である場合に、変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクゾーンST1103に近づく変化方向ではない場合よりも減少させるように変更される。
表示制御部123は生成した軌道情報を表示部106に投影するように変換することで、投手キャラクタが投球した球が打者キャラクタあるいは捕手キャラクタに向かうアニメーションを表示する。ゲーム制御部120はアニメーションの表示が終了してから、所定の条件を満たしたと判定した場合には、再びS101からS115までの処理を繰り返す。
以上説明したように、変化球の変化方向が水平方向の成分を含む変化方向であり、変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向の場合に変化量が減少する。したがって、ボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向の変化球を投げたとしてもストライクカウントにならない、あるいは、ストライクカウントになり難いようにすることができる。したがって、ユーザが投手キャラクタを操作する場合に、ボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向の変化球を多用して、簡単にストライクカウントを獲得できることを抑制させることができる。また、ユーザが打者キャラクタを操作する場合には、投手の投げた変化球がボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向の場合であっても、ストライクカウントになり難いことから、スイングをしないと判断することができる。
結果として、投手キャラクタが変化球を投球する場合に、打者キャラクタが打撃し易い球が多くなることで、いわゆる打撃戦となる可能性が高いためにゲームの興趣性をより向上させることができる。
以上のように本実施形態によれば、ゲーム空間内でユーザの操作に応じてオブジェクトを移動させるゲームを制御するためのプログラムであって、前記オブジェクトを所定の基準面に向かって移動させるにしたがって前記基準面における水平方向の成分を含む変化方向に前記オブジェクトの移動を変化させる場合に、前記オブジェクトの移動を変化させる変化量を前記オブジェクトの目標位置に応じて変更するようにした。変化量がオブジェクトの目標位置に応じて変更されることから、変化量が目標位置に関わらず一定である場合に比べて、ゲームの興趣性を向上させることができる。
具体的には、変更部121は、球をゲーム空間内に設定された判定基準面に向かって移動させるにしたがって、判定基準面における水平方向の成分を含む変化方向、すなわち、水平方向、あるいは水平方向と鉛直方向との間の斜め方向に球の移動を変化させる場合に、球の移動を変化させる変化量を球の目標位置に応じて変更する。したがって、変化量が球の目標位置に応じて変更されることから、変化量が目標位置に関わらず一定である場合に比べて、ゲームの興趣性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、前記変更処理では、前記オブジェクトを前記基準面に向かって移動させるにしたがって前記基準面における水平方向の成分を含む変化方向に前記オブジェクトの移動を変化させる変化量を、前記変化方向の前記基準面における水平方向の成分に基づいて変更する。したがって、水平方向の成分によらずに変化量が変更される場合に比べて、ゲームの興趣性を向上させることができる。
具体的には、変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクになる場合には変化量が変更され、変化球の変化方向のうち水平方向の成分がストライクゾーンからボールゾーンになる場合には変化量が変更されない。したがって、変化球の変化方向のうち水平方向の成分が予め定められた条件である場合に変化量が変更されることから、水平方向の成分によらず変化量を変更する場合に比べて、ゲームの興趣性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、プログラムは、ユーザから前記オブジェクトの目標位置の移動指示を受け付ける受付処理と、前記受付処理によりユーザからの前記目標位置の移動指示を受け付けている間、前記受付処理により受け付けられた移動指示に応じて変更された前記目標位置を表示部に表示すると共に、前記目標位置に応じて前記変更処理により変更される変化量に対応するように長さが変更された表示アイテムを前記表示部に表示する表示処理と、をコンピュータに実行させる。したがって、ユーザは目標位置の移動指示をすることで、変化量が変更されることを視覚的に理解することができる。
具体的には、表示制御部123は、受付部122によりユーザからの目標位置を示す目標カーソルI402の位置を変える移動指示を受け付けている間、受付部122により受け付けられた移動指示に応じて変更された目標カーソルI402を表示部106に表示する。また、表示制御部123は、該目標位置に応じて変更部121により変化された変化量に基づいて長さが変更された変化量表示アイテムを表示部106に表示する。したがって、ユーザは、変化量表示アイテムを視認することで、変化量が変更されることを視覚的に理解することができる。
また、後述する変形例によれば、前記表示処理では、前記基準面が複数の範囲に分けられ、前記複数の範囲のうち、前記受付処理により受け付けられた移動指示に応じて変更された前記目標位置を含む範囲に応じて前記表示アイテムの長さを変更して表示する。したがって、ユーザは目標位置の移動指示をすることで、複数に分けられた範囲に応じて変化量が変更されることを視覚的に理解することができる。
また、本実施形態によれば、前記変更処理では、前記オブジェクトを前記基準面に向かって移動させるにしたがって前記オブジェクトの移動を前記基準面に沿って変化させる変化方向が、前記基準面に設定された基準点に基準面上の水平方向で近づく変化方向の成分を含む場合に、前記目標位置の前記基準点からの水平方向の位置に基づいて、前記オブジェクトを前記基準面に向かって移動させるにしたがって前記オブジェクトの移動を前記変化方向に変化させる変化量を変更する。したがって、変化方向および目標位置の基準点からの位置などの複数の要因に基づいて変化量が変更されることから、ゲームの興趣性を向上させることができる。
具体的には、変更部121は、球を判定基準面に向かって移動させるにしたがって球の移動を判定基準面に沿って変化させる変化方向が、判定基準面に設定された基準線に基準面上の水平方向で近づく変化方向の成分を含む場合に、目標位置の基準線からの水平方向の位置に基づいて、球を判定基準面に向かって移動させるにしたがって球の移動を前記変化方向に変化させる変化量を変更する。したがって、ユーザは複数の要因に基づいて球の変化量を変更できることから、ゲームの興趣性を向上させることができる。なお、判定基準面に設定されるのは基準線ではなく基準点であってもよい。
また、本実施形態によれば、前記変更処理では、前記目標位置が前記基準面に設定された所定の範囲外であって、前記オブジェクトを前記基準面に向かって移動させるにしたがって前記オブジェクトの移動を基準面に沿って変化させる変化方向が前記所定の範囲外から前記所定の範囲に近づく変化方向である場合に、前記オブジェクトを前記基準面に向かって移動させるにしたがって前記オブジェクトの移動を前記変化方向に変化させる変化量を減少させるように変更する。したがって、変化量が一定である場合に比べて、ゲームの興趣性を向上させることができる。
具体的には、変更部121は、目標位置が判定基準面に設定されたストライクゾーンの範囲外であって、球を判定基準面に向かって移動させるにしたがって球の移動を判定基準面に沿って変化させる変化方向がストライクゾーンの範囲外からストライクゾーンの範囲に近づく変化方向である場合に、球を判定基準面に向かって移動させるにしたがって球の移動を前記変化方向に変化させる変化量を減少させるように変更する。したがって、ユーザが容易にストライクカウントを獲得できてしまうことを抑制できることから、ゲームの興趣性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、ゲームが野球ゲームであって、前記オブジェクトが球であって、前記ゲーム空間内のキャラクタが変化球を投げることで前記球の軌道を変化方向に変化させる。したがって、ユーザは、キャラクタに変化球を投げさせるときの変化量を目標位置に応じて変更させることができるので、対戦する他のユーザとの間での駆け引きを楽しむことができる。
また、本実施形態によれば、前記変更処理では、前記キャラクタの利き腕の情報、および前記キャラクタが投げる球種の情報に基づいて、変化方向を特定する。同じ球種であっても、利き腕によって変化方向が反対になるため、利き腕を示す情報に基づくことで確実に変化方向を特定することができる。
[4.変形例]
本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上述した実施形態では、オブジェクトが球である場合について説明したが、球に限定されるものではない。例えば、オブジェクトをボールにして、球技に適用してもよい。オブジェクトを飛翔体にして、バドミントン、羽子板などのスポーツに適用してもよい。また、本実施形態では、eスポーツ(esports)大会に用いることができる。
また、上述した実施形態では、基準データDT3には、基準線から目標位置までの距離と、変化量とが関連付けられた情報が記憶され、例えば、基準線から目標位置までの距離が大きくなるのに比例して連続的に減少する変化量の情報が記憶される場合について説明したが、この場合に限られない。
例えば、基準データDT3には、基準線から目標位置までの距離が大きくなるのにしたがって段階的に減少する変化量の情報が記憶されていてもよい。
図12(b)は、基準線から目標位置までの距離と、変化量とが関連付けられた情報を説明するための図である。
図12(b)には、判定基準面F1211に設定されたストライクゾーンST1212を示している。判定基準面F1211には、ストライクゾーンST1212の中心を通る鉛直方向に沿った基準線RL1213が設定されている。なお、基準線RL1213から水平方向に距離L1216だけ離れた位置がストライクゾーンST1212の境界線である。
特性線Gr1219は、基準線RL1213から水平方向の目標位置までの距離と、変化量とが関連付けられた情報の一例である。特性線Gr1219は、目標位置が基準線RL1213から水平方向に距離L1216までの変化量が一定であるが、距離L1216よりも大きく距離L1217までが段階的に減少し、更に距離L1217よりも大きく距離L1218までが更に段階的に減少している。すなわち、ストライクゾーンST1212の範囲外では範囲を範囲A1220、A1221に分け、範囲ごとに変化量が異なっている。なお、基準線RL1213から水平方向に距離L1216までの変化量は、ユーザが選択した球種に関連付けられた基準変化量に対応している。
このように、基準データDT3には、基準線から目標位置までの距離が大きくなるのにしたがって段階的に減少する変化量の情報、すなわち判定基準面の範囲ごとに異なる変化量の情報が記憶されていてもよい。
この場合、ユーザがタッチパネルをタッチした状態からスライドさせることで、ゲーム制御部120が目標位置を目標位置P1214から目標位置P1215までに更新する場合には、範囲A1220から範囲1221の境界を越えた瞬間に、表示制御部123は、基準データDT3に記憶された段階的に減少する変化量に基づいて、変化量表示アイテムの長さを変更して表示する。
結果として、表示制御部123は、目標位置が目標位置P1214から目標位置P1215に更新された場合には、変化量表示アイテムの長さを段階的に減少して表示する。したがって、ユーザは、目標位置がストライクゾーンから離れるにしたがって段階的に変化量が減少することを認識することができる。逆に、表示制御部123は、目標位置が目標位置P1215から目標位置P1214に更新された場合には、変化量表示アイテムの長さを段階的に増大して表示する。したがって、ユーザは、目標位置がストライクゾーンに近づくにしたがって段階的に変化量が増大することを認識することができる。このように、表示制御部123は、ユーザがタッチした状態からスライドした場合には、変化量表示アイテムの長さを段階的に変更して表示してもよい。
また、上述した実施形態では、[1]変化球の変化方向が水平方向の成分を含む変化方向であって、[2]変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向の場合に、変化量を減少するように変更する場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、判定基準面に設定された基準線に基準面上の水平方向で近づく変化方向の成分を含む場合に、目標位置の基準線からの水平方向の位置に基づいて、変化量を変更してもよい。このとき、目標位置が基準線から近いほど変化量を減少するように変更してもよく、基準線から遠いほど変化量を増大するように変更してもよい。
また、上述した実施形態では、[1]変化球の変化方向が水平方向の成分を含む変化方向であって、[2]変化球の変化方向のうち水平方向の成分がボールゾーンからストライクゾーンに近づく変化方向の場合に、変化量を減少するように変更する場合について説明したが、この場合に限られず、変化量を増大するように変更してもよい。また、例えば、[1]変化球の変化方向が水平方向の成分を含む変化方向であって、[2a]変化球の変化方向のうち水平方向の成分がストライクゾーンからボールゾーンに変化する変化方向の場合に、変化量を増大するように変更してもよく、変化量を減少するように変更してもよい。
また、上述した実施形態では、[1]変化球の変化方向が水平方向の成分を含む変化方向である場合に、変化量を変更する場合について説明したが、この場合に限られず、[1a]変化球の変化方向が水平方向のみの変化方向である場合に変化量を変更してもよい。
また、上述した実施形態では、球種が変化球ではない場合がストレートである場合について説明したが、この場合に限られず、ムービングファスト、2シームファスト、チェンジオブペースであってもよい。また、上述した実施形態では、変化方向が水平方向である球種がスライダーの場合について説明したが、スライダーと同じ変化方向の球種として、高速スライダー、カットボール、スロースライダーを適用してもよい。
また、上述した実施形態では、変化方向が水平方向である球種がシュートの場合について説明したが、シュートと同じ変化方向の球種として、高速シュート、シンキングファストを適用してもよい。
また、上述した実施形態では、変化方向が水平方向と鉛直方向との間の斜め方向である球種としてカーブの場合について説明したが、カーブと同じ変化方向の球種として、スローカーブ、Dカーブ、スラーブ、超スローカーブ、ナックルカーブを適用してもよい。
また、上述した実施形態では、変化方向が鉛直方向である球種としてフォークの場合について説明したが、フォークと同じ変化方向の球種として、チェンジアップ、ナックル、パーム、縦スライダー、ナックル、パーム、スプリットフィンガー・ファストボール、縦カット、スライドパーム、スローチェンジアップを適用してもよい。
また、上述した実施形態では、変化方向が水平方向と鉛直方向との間の斜め方向であり、鉛直方向に対してカーブと対称な方向に変化する球種として、シンカー(スクリュー)、高速シンカー(高速スクリュー)、超高速シンカー(超高速スクリュー)、スローシンカー(スロースクリュー)、サークルチェンジ、スローサークルチェンジを適用してもよい。
また、上述した実施形態では、ゲーム装置10側で行う処理として説明したが、一部の処理をサーバ装置30で行うようにしてもよく、表示制御部123による表示処理以外の処理をサーバ装置30で行うようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、ゲーム装置10がネットワーク20を介してサーバ装置30に接続される場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、ゲームシステムは、ゲーム装置10のみで構成されていてもよい。
また、上述した実施形態では、タッチパネルが操作部105である場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、ゲーム装置10が、携帯型ゲーム専用機器、据え置き型ゲーム機器である場合には、操作部105が物理的なボタン、コントローラ等であってもよい。また、操作部105は、その他に、アナログスティック、キーボード、ポインティングデバイス等であってもよい。
また、上述した実施形態では、ユーザが投手キャラクタの投球する球種を選択してから投球が終了するまでの処理を図10のフローチャートを用いて説明したが、この場合に限られない。例えば、図10のフローチャートは、各処理の順番が異なっていてもよく、一部の処理が無くてもよい。
[5.付記]
以上のような記載から、本発明は例えば以下のように把握される。
(1)
本発明の一態様に係るプログラムは、ゲーム空間内でユーザの操作に応じてオブジェクトを移動させるゲームを制御するためのプログラムであって、前記オブジェクトを所定の基準面に向かって移動させるにしたがって前記基準面における水平方向の成分を含む変化方向に前記オブジェクトの移動を変化させる場合に、前記オブジェクトの移動を変化させる変化量を前記オブジェクトの目標位置に応じて変更する変更処理をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
(8)
本発明の一態様に係るゲーム制御方法は、ゲーム空間内でユーザの操作に応じてオブジェクトを移動させるゲームを制御するゲーム制御方法であって、前記オブジェクトを所定の基準面に向かって移動させるにしたがって前記基準面における水平方向の成分を含む変化方向に前記オブジェクトの移動を変化させる場合に、前記オブジェクトの移動を変化させる変化量を前記オブジェクトの目標位置に応じて変更する変更ステップを有することを特徴とするゲーム制御方法である。
(9)
本発明の一態様に係るゲーム装置は、ゲーム空間内でユーザの操作に応じてオブジェクトを移動させるゲームを実行するゲーム装置であって、前記オブジェクトを所定の基準面に向かって移動させるにしたがって前記基準面における水平方向の成分を含む変化方向に前記オブジェクトの移動を変化させる場合に、前記オブジェクトの移動を変化させる変化量を前記オブジェクトの目標位置に応じて変更する変更手段を有することを特徴とするゲーム装置である。
上記(1)、(8)又は(9)に係る発明によれば、変化量がオブジェクトの目標位置に応じて変更されることから、変化量が目標位置に関わらず一定である場合に比べて興趣性を向上させることができる。
(2)
本発明の一態様では、上記(1)の態様において、前記変更処理では、前記オブジェクトを前記基準面に向かって移動させるにしたがって前記基準面における水平方向の成分を含む変化方向に前記オブジェクトの移動を変化させる変化量を、前記変化方向の前記基準面における水平方向の成分に基づいて変更する。上記(2)の態様によれば、水平方向の成分によらずに変化量が変更される場合に比べて、ゲームの興趣性を向上させることができる。
(3)
本発明の一態様では、上記(1)または(2)の態様において、ユーザから前記オブジェクトの目標位置の移動指示を受け付ける受付処理と、前記受付処理によりユーザからの前記目標位置の移動指示を受け付けている間、前記受付処理により受け付けられた移動指示に応じて変更された前記目標位置を表示部に表示すると共に、前記目標位置に応じて前記変更処理により変更される変化量に対応するように長さが変更された表示アイテムを前記表示部に表示する表示処理とをコンピュータに実行させるようにしてもよい。上記(3)の態様によれば、ユーザは目標位置の移動指示をすることで、変化量が変更されることを視覚的に理解することができる。
(4)
本発明の一態様では、上記(3)の態様において、前記表示処理では、前記基準面が複数の範囲に分けられ、前記複数の範囲のうち、前記受付処理により受け付けられた移動指示に応じて変更された前記目標位置を含む範囲に応じて前記表示アイテムの長さを変更して表示してもよい。上記(4)の態様によれば、ユーザは目標位置の移動指示をすることで、複数に分けられた範囲に応じて変化量が変更されることを視覚的に理解することができる。
(5)
本発明の一態様では、上記(1)〜(4)の態様において、前記オブジェクトを前記基準面に向かって移動させるにしたがって前記オブジェクトの移動を前記基準面に沿って変化させる変化方向が、前記基準面に設定された基準点に基準面上の水平方向で近づく変化方向の成分を含む場合に、前記目標位置の前記基準点からの水平方向の位置に基づいて、前記オブジェクトを前記基準面に向かって移動させるにしたがって前記オブジェクトの移動を前記変化方向に変化させる変化量を変更するようにしてもよい。上記(5)の態様によれば、特定の変化方向である場合に変化量が変更されることから、任意の変化方向で変化量が変更される場合よりも変化量を変更する場合を特定し易く、ゲームの興趣性を向上させることができる。
(6)
本発明の一態様では、上記(1)〜(5)の何れかの態様において、前記変更処理では、前記目標位置が前記基準面に設定された所定の範囲外であって、前記オブジェクトを前記基準面に向かって移動させるにしたがって前記オブジェクトの移動を前記基準面に沿って変化させる変化方向が前記所定の範囲外から前記所定の範囲に近づく変化方向である場合に、前記オブジェクトを前記基準面に向かって移動させるにしたがって前記オブジェクトの移動を前記変化方向に変化させる変化量を減少させるように変更するようにしてもよい。上記(6)の態様によれば、変化量が一定である場合に比べて、ゲームの興趣性を向上させることができる。
(7)
本発明の一態様では、上記(1)〜(6)の何れかの態様において、前記ゲームが野球ゲームであって、前記オブジェクトが球であって、前記ゲーム空間内のキャラクタが変化球を投げることで前記球の軌道を前記変化方向に変化させるようにしてもよい。上記(7)の態様によれば、ユーザは、キャラクタに変化球を投げさせるときの変化量を目標位置に応じて変更させることができるので、対戦する他のユーザとの間での駆け引きを楽しむことができる。
(1a)
本発明の一態様に係るプログラムは、ゲーム空間において所定の基準面に対してオブジェクトを移動させるゲームを制御するためのプログラムであって、前記基準面上に指定された第1目標位置に対して、所定の変化量に基づいて、前記ゲーム空間における前記オブジェクトの座標位置を変化させながら、前記オブジェクトの移動開始位置から、前記基準面上の第2目標位置に到達するように、前記オブジェクトを移動させる処理と、
前記第2目標位置が、前記第1目標位置から基準面上に予め設定された所定領域に向かう方向である場合には、前記所定の変化量に基づく前記オブジェクトの座標位置の変化を抑制あるいは促進させる処理と、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
ここで、第1目標位置とはオブジェクトを変化させることなく基準面に向かって移動させるときに目標とする位置である。本実施形態において第1目標位置とは、例えば、ゲーム空間内で球種をストレートとして球を判定基準面に向かって投球するときに判定基準面に到達させるときに目標とする位置である。所定の変化量とは、予め定められた変化するときの大きさである。本実施形態において所定の変化量とは、例えば、球が曲がるときの曲げる大きさであり、球種に関連付けられた基準変化量である。座標位置とは、2次元空間または3次元空間の位置である。本実施形態において座標位置とは、例えば、ゲーム空間内の位置である。移動開始位置とはオブジェクトが移動を開始する位置である。本実施形態において移動開始位置とは、例えば、球から手をリリースした位置である。第2目標位置とはオブジェクトを変化させたときに基準面に向かって移動させるときに目標とする位置である。本実施形態において第2目標位置とは、例えば、ゲーム空間内で球種を変化球として球を判定基準面に向かって投球するときに判定基準面に到達させるときに目標とする位置である。第2目標位置は、第1目標位置から変化球に変化方向に、第1目標位置に応じた変化量を加算したり減算したりすることにより定まる位置である。所定領域とは、基準面に予め定められた領域である。本実施形態において所定領域とは、例えば、判定基準面に設定されたストライクゾーンである。変化を抑制とは変化を減少させることであり、変化を促進するとは変化を増大させることである。本実施形態において変化を抑制とは、例えば、変化を減少させることであり、変化を促進するとは、例えば、変化を増大させることである。
(4a)
本発明の一態様に係るゲーム制御方法は、ゲーム空間において所定の基準面に対してオブジェクトを移動させるゲームを制御するゲーム制御方法であって、前記基準面上に指定された第1目標位置に対して、所定の変化量に基づいて、前記ゲーム空間における前記オブジェクトの座標位置を変化させながら、前記オブジェクトの移動開始位置から、前記基準面上の第2目標位置に到達するように、前記オブジェクトを移動させるステップと、
前記第2目標位置が、前記第1目標位置から基準面上に予め設定された所定領域に向かう方向である場合には、前記所定の変化量に基づく前記オブジェクトの座標位置の変化を抑制あるいは増大させるステップと、を有することを特徴とするゲーム制御方法である。
(5a)
本発明の一態様に係るゲーム装置は、ゲーム空間において所定の基準面に対してオブジェクトを移動させるゲームを制御するゲーム装置であって、前記基準面上に指定された第1目標位置に対して、所定の変化量に基づいて、前記ゲーム空間における前記オブジェクトの座標位置を変化させながら、前記オブジェクトの移動開始位置から、前記基準面上の第2目標位置に到達するように、前記オブジェクトを移動させる手段と、
前記第2目標位置が、前記第1目標位置から基準面上に予め設定された所定領域に向かう方向である場合には、前記所定の変化量に基づく前記オブジェクトの座標位置の変化を抑制あるいは増大させる手段と、を有することを特徴とするゲーム装置である。
(2a)
本発明の一態様では、上記(1a)の態様において、前記所定の変化量に基づく前記オブジェクトの座標位置の変化を抑制あるいは増大する処理は、前記第2目標位置が、前記第1目標位置から前記所定領域に向かう方向である場合であって、かつ、前記第1目標位置が、前記所定領域の外の位置である場合に行うようにしてもよい。
(3a)
本発明の一態様では、上記(1a)または(2a)の態様において、ユーザが前記第2目標位置を指定できるようにしてもよい。
以上、本発明を上述した実施形態と共に説明したが、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能であり、上述した実施形態あるいは変形例を適時組み合わせてもよい。
1 ゲームシステム、10 ゲーム装置、20 ネットワーク、30 サーバ装置、101,301 CPU、102,302 ROM、103,303 RAM、104,304 通信部、105 操作部、106 表示部、107,305 記憶装置、1071 データ記憶部、120 ゲーム制御部、121 変更部、122 受付部、123 表示制御部、DT1 選手キャラクタデータ、DT2 試合状況データ、DT3 基準データ、DT4 投球データ、G300,G400,G700 画面、CH301 投手キャラクタ、CH302 打者キャラクタ、CH303 捕手キャラクタ、I304 試合状況表示アイテム、I305 緩急対応ゲージ、A306 球種選択領域、I307 球アイテム、B308 配球おまかせボタン、A311〜A315 第1の球種表示部、B311a〜B315a 球種選択ボタン、I311b〜I315b 球威表示アイテム、I311c〜I315c 球速表示アイテム、I312d〜I315d 変化量表示ゲージ、I401 ストライクゾーンアイテム、I402 目標カーソル、I403 変化量表示アイテム、I404 球種表示アイテム、B405 球種選択戻りボタン、P501 第1の位置、A503 矢印、P503 第2の位置、P601〜P605 位置、I611〜I615 変化量表示アイテム、La,La1,La2,La3 変化量表示アイテムの長さ、P621〜P625 位置、I631〜I635 変化量表示アイテム、Lb,Lb1,Lb2,Lb3 変化量表示アイテムの長さ、C701 リリースサークル、C701 着弾サークル、CH1101 投手キャラクタ、F1102 判定基準面、ST1103 ストライクゾーン、P1104〜P1107 位置、RL1108 基準線、T1,T2 軌道、S1,S2 距離、ST1201,ST1211 判定基準面、ST1202,ST1212 ストライクゾーン、RL1203,RL1213 基準線、P1204,P1205,P1214,P1215 目標位置、L1206〜L1208,L1216〜L1218 距離、P1204,P1205,P1214,P1215 目標位置、Gr1209,Gr1219 特性線、A1220、A1221 範囲
本発明に係るプログラムは、ゲーム空間内でユーザの操作に応じてオブジェクトを移動させるゲームを制御するためのプログラムであって、前記オブジェクトを所定の基準面に向かって移動させるにしたがって前記基準面における水平方向の成分を含む変化方向に前記オブジェクトの移動を変化させる場合に、前記オブジェクトの移動を変化させる変化量を、前記オブジェクトを前記基準面に向かって移動させるにしたがって前記オブジェクトの移動を前記基準面に沿って変化させない場合の目標位置に応じて変更する変更処理をコンピュータに実行させ、前記変更処理では、前記目標位置が前記基準面に設定された所定の範囲外であって、前記オブジェクトを前記基準面に向かって移動させるにしたがって前記オブジェクトの移動を前記基準面に沿って変化させる変化方向が前記所定の範囲外から前記所定の範囲に近づく変化方向である場合に、前記オブジェクトを前記基準面に向かって移動させるにしたがって前記オブジェクトの移動を前記変化方向に変化させる変化量を、前記目標位置が前記所定の範囲内であって、前記オブジェクトを前記基準面に向かって移動させるにしたがって前記オブジェクトの移動を前記基準面に沿って変化させる場合よりも減少あるいは増大させるように変更することを特徴とするプログラムである。

Claims (9)

  1. ゲーム空間内でユーザの操作に応じてオブジェクトを移動させるゲームを制御するためのプログラムであって、
    前記オブジェクトを所定の基準面に向かって移動させるにしたがって前記基準面における水平方向の成分を含む変化方向に前記オブジェクトの移動を変化させる場合に、前記オブジェクトの移動を変化させる変化量を前記オブジェクトの目標位置に応じて変更する変更処理
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  2. 前記変更処理では、
    前記オブジェクトを前記基準面に向かって移動させるにしたがって前記基準面における水平方向の成分を含む変化方向に前記オブジェクトの移動を変化させる変化量を、前記変化方向の前記基準面における水平方向の成分に基づいて変更することを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
  3. ユーザから前記オブジェクトの目標位置の移動指示を受け付ける受付処理と、
    前記受付処理によりユーザからの前記目標位置の移動指示を受け付けている間、前記受付処理により受け付けられた移動指示に応じて変更された前記目標位置を表示部に表示すると共に、前記目標位置に応じて前記変更処理により変更される変化量に対応するように長さが変更された表示アイテムを前記表示部に表示する表示処理と、
    をコンピュータに実行させるための請求項1または2に記載のプログラム。
  4. 前記表示処理では、
    前記基準面が複数の範囲に分けられ、前記複数の範囲のうち、
    前記受付処理により受け付けられた移動指示に応じて変更された前記目標位置を含む範囲に応じて前記表示アイテムの長さを変更して表示することを特徴とする請求項3に記載のプログラム。
  5. 前記変更処理では、
    前記オブジェクトを前記基準面に向かって移動させるにしたがって前記オブジェクトの移動を前記基準面に沿って変化させる変化方向が、前記基準面に設定された基準点に基準面上の水平方向で近づく変化方向の成分を含む場合に、前記目標位置の前記基準点からの水平方向の位置に基づいて、前記オブジェクトを前記基準面に向かって移動させるにしたがって前記オブジェクトの移動を前記変化方向に変化させる変化量を変更することを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載のプログラム。
  6. 前記変更処理では、
    前記目標位置が前記基準面に設定された所定の範囲外であって、前記オブジェクトを前記基準面に向かって移動させるにしたがって前記オブジェクトの移動を前記基準面に沿って変化させる変化方向が前記所定の範囲外から前記所定の範囲に近づく変化方向である場合に、前記オブジェクトを前記基準面に向かって移動させるにしたがって前記オブジェクトの移動を前記変化方向に変化させる変化量を減少させるように変更することを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載のプログラム。
  7. 前記ゲームが野球ゲームであって、前記オブジェクトが球であって、前記ゲーム空間内のキャラクタが変化球を投げることで前記球の軌道を前記変化方向に変化させることを特徴とする請求項1ないし6の何れか1項に記載のプログラム。
  8. ゲーム空間内でユーザの操作に応じてオブジェクトを移動させるゲームを制御するゲーム制御方法であって、
    前記オブジェクトを所定の基準面に向かって移動させるにしたがって前記基準面における水平方向の成分を含む変化方向に前記オブジェクトの移動を変化させる場合に、前記オブジェクトの移動を変化させる変化量を前記オブジェクトの目標位置に応じて変更する変更ステップ
    を有することを特徴とするゲーム制御方法。
  9. ゲーム空間内でユーザの操作に応じてオブジェクトを移動させるゲームを実行するゲーム装置であって、
    前記オブジェクトを所定の基準面に向かって移動させるにしたがって前記基準面における水平方向の成分を含む変化方向に前記オブジェクトの移動を変化させる場合に、前記オブジェクトの移動を変化させる変化量を前記オブジェクトの目標位置に応じて変更する変更手段
    を有することを特徴とするゲーム装置。
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