JP2021019216A - 増幅器および無線モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】回路面積の増大を抑制しつつ静電気保護およびパッドのオープン検査を実現する。【解決手段】パッド6は、入力信号に応じた無線周波数の信号を出力するためのものであり、外部の基板3上に形成された伝送線路15に接続される。アンプ7〜9は、入力信号を増幅して出力する。トランス10の二次巻線17は、一方の端子がパッド6に接続される。トランス10〜12の各一次巻線16にはアンプ7〜9の出力信号が与えられる。静電気保護部13は、トランス12の二次巻線17の他方の端子に接続される。電流供給部18は、トランス12の二次巻線17の他方の端子からパッド6に向けて検査用電流を供給する電流供給動作を実行することができる。電流検出部19は、電流供給動作が実行される期間における検査用電流を検出し、その検出結果を表す検出信号Saを出力する。【選択図】図1

Description

本発明は、無線周波数の信号を出力または入力する増幅器および無線モジュールに関する。
従来、無線周波数の信号などの高周波信号の送受信を行う高周波トランシーバでは、その入力パッドに接続されるローノイズアンプと、その出力パッドに接続されるパワーアンプとを静電気から保護するための工夫が加えられている。なお、本明細書では、ローノイズアンプのことをLNAと省略するとともに、パワーアンプのことをPAと省略することがある。このような工夫のうち、代表的なものとしては、PAの出力端子に接続される出力トランスの信号出力側の端子とは異なる端子をグランドに接続する構成、LNAの入力端子に接続される入力トランスの信号入力側の端子とは異なる端子をグランドに接続する構成などを挙げることができる。
一方、特許文献1には、差動トランスの仮想接地に静電気保護素子、つまりESD保護素子を接続する構成が開示されている。このような構成によれば、高周波信号への影響を抑えつつESD保護を実現することができる。また、特許文献2には、信号線路をλ/4の伝送線路を介してグランドへ接続することで、高周波信号への影響を抑えつつESD保護を実現する構成が開示されている。
特開2016−171163号公報 特許第3605147号公報
高周波トランシーバでは、その入出力パッドのオープン検査を実施する必要があるが、従来の代表的な構成では、トランスの一端がグランドに接続されていることから、オープン検査を行うことができない。特許文献1の構成では、ESD保護素子を接続した箇所に電流検出回路を接続するとともに実装基板側でショートスタブを形成し、電流検出回路側から実装基板へ電流を流すことにより、パッドの接続チェックが可能となる。しかし、特許文献1の構成では、全差動の構成であるため、パッドが2つ必要であるとともに、半導体集積回路、つまりICが実装された基板上に差動−シングル変換回路を設ける必要があり、その結果、回路面積が増大するという別の問題が生じる。
また、特許文献2の構成では、パッドがIC内部でグランドへ接続されているため、基板からICへ電流を流す経路を用いなければならず、その結果、基板上に電流検出回路を準備しなければならなくなるという問題が生じる。また、λ/4の伝送線路は、信号の周波数が例えば80GHzである場合には例えば400μmといった比較的長い経路となり、その結果、回路面積の増大を招く。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、回路面積の増大を抑制しつつ静電気保護およびパッドのオープン検査を実現することができる増幅器および無線モジュールを提供することにある。
請求項1に記載の増幅器は、パッド(6)、増幅部(7〜9、114〜116)、第1インダクタ(17)、第2インダクタ(16)、静電気保護部(13、32)、電流供給部(18)および電流検出部(19)を備える。パッドは、入力信号に応じた無線周波数の信号を出力するためのものであり、外部の基板(3、72、82)上に形成された伝送線路(15、83)に接続される。増幅部は、入力信号を増幅して出力する。第1インダクタは、一方の端子がパッドに接続される。第2インダクタは、第1インダクタと誘導結合され、増幅部の出力信号が与えられる。静電気保護部は、第1インダクタの他方の端子に接続される。電流供給部は、第1インダクタの他方の端子からパッドに向けて検査用電流を供給する電流供給動作を実行することができる。電流検出部は、電流供給動作が実行される期間における検査用電流を検出し、その検出結果を表す検出信号を出力する。
請求項2に記載の増幅器は、パッド(94)、第1インダクタ(101)、第2インダクタ(102)、増幅部(98〜100)、静電気保護部(13、32)、電流供給部(18)および電流検出部(19)を備える。パッドは、無線周波数の信号を入力するためのものであり、外部の基板(3、72、82)上に形成された伝送線路(15、83)に接続される。第1インダクタは、一方の端子がパッドに接続される。第2インダクタは、第1インダクタと誘導結合されている。増幅部は、第2インダクタの端子の信号を増幅して出力する。静電気保護部は、第1インダクタの他方の端子に接続される。電流供給部は、第1インダクタの他方の端子からパッドに向けて検査用電流を供給する電流供給動作を実行することができる。電流検出部は、電流供給動作が実行される期間における検査用電流を検出し、その検出結果を表す検出信号を出力する。
上記した各構成の増幅器では、第1インダクタの他方の端子は、グランドに接続されていないため、直流的にはオープンの状態となる。そのため、上記各構成によれば、第1インダクタの他方の端子からパッドに向けて検査用電流を供給することが可能となり、その検査用電流の検出結果を表す検出信号に基づいてパッドの接続状態を検出することが可能となる。
また、上記各構成では、第1インダクタの他方の端子には、静電気保護部が接続されているため、パッドを介して外部から侵入する静電気から増幅部、電流供給部、電流検出部などの内部回路を保護することができる。さらに、上記各構成では、全差動の構成にはなっておらず、また、λ/4の伝送線路も含まれていない。したがって、上記した各構成の増幅器によれば、回路面積の増大を抑制しつつ静電気保護およびパッドのオープン検査を実現することができるという優れた効果が得られる。
第1実施形態に係る無線モジュールの構成を模式的に示す図 第1実施形態に係る増幅器の具体的な構成例を模式的に示す図 第1実施形態に係るRF信号の出力経路の接続チェックの流れを模式的に示す図 第2実施形態に係る増幅器の具体的な構成例を模式的に示す図 第3実施形態に係る増幅器の具体的な構成例を模式的に示す図 第4実施形態に係る増幅器の具体的な構成例を模式的に示す図 第5実施形態に係る増幅器の具体的な構成例を模式的に示す図 第6実施形態に係る無線モジュールの構成を模式的に示す図 第7実施形態に係る無線モジュールの構成を模式的に示す図 第8実施形態に係る無線モジュールの構成を模式的に示す図 第9実施形態に係る無線モジュールの構成を模式的に示す図
以下、本発明の複数の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について図1〜図3を参照して説明する。
<全体構成>
図1に示すように、本実施形態の無線モジュール1は、半導体集積回路2および基板3を備えている。なお、本明細書では、半導体集積回路のことをICと称することがある。この場合、IC2は、Monolithic Microwave Integrated Circuitである。また、この場合、基板3には、IC2、無線周波数の信号、より具体的にはミリ波帯の信号を送受信することができるアンテナ4などが実装されている。つまり、無線モジュール1は、ミリ波に対応したミリ波モジュールである。なお、本明細書では、無線周波数の信号のことをRF信号と称することがある。
IC2は、RF信号を送信する送信機としての機能を有する。そのため、IC2には、増幅器5を含む送信機を構成するための各素子が形成されている。なお、IC2は、これら各素子に加え、RF信号を受信する受信機を構成するための各素子も形成されたトランシーバとしての機能を有するものであってもよい。増幅器5は、例えばPAであり、RF信号用のパッド6、アンプ7〜9、トランス10〜12、静電気保護部13、検査用回路14などを備える。
本実施形態では、増幅器5は、3つのアンプ7〜9および3つのトランス10〜12を有する構成となっているが、アンプおよびトランスの数はこれに限らずともよい。例えば、増幅器5は、2つ、4つなど複数のアンプと、アンプと同数の複数のトランスとを有する構成でもよいし、1つのアンプと1つのトランスとを有する構成でもよい。パッド6は、アンプ7〜9に入力される入力信号に応じたRF信号を出力するための出力パッドであり、外部の基板3上に形成された伝送線路15に接続される。
アンプ7〜9は、入力信号を増幅して出力するものであり、増幅部として機能する。トランス10〜12は、いずれも、互いに誘導結合された一次巻線16および二次巻線17を備えている。アンプ7〜9の各入力端子には、前述した入力信号が与えられる。この場合、各アンプ7〜9に対し、同一の入力信号が与えられるようになっているが、無線モジュール1の用途によっては、各アンプ7〜9に対して互いに異なる入力信号が与えられるようにしてもよい。
アンプ7〜9は、全差動型の構成となっている。アンプ7の各出力端子はトランス10の一次巻線16の各端子に接続されており、これにより、アンプ7の出力信号がトランス10の一次巻線16に与えられる。アンプ8の各出力端子はトランス11の一次巻線16の各端子に接続されており、これにより、アンプ8の出力信号がトランス11の一次巻線16に与えられる。アンプ9の各出力端子はトランス12の一次巻線16の各端子に接続されており、これにより、アンプ9の出力信号がトランス12の一次巻線16に与えられる。このように、本実施形態では、一次巻線16は、第2インダクタとして機能する。
トランス10〜12の各二次巻線17は、直列接続されており、その直列回路の一方の端子はパッド6に接続され、その直列回路の他方の端子は静電気保護部13に接続されている。具体的には、トランス10の二次巻線17の一方の端子はパッド6に接続され、トランス10の二次巻線17の他方の端子はトランス11の二次巻線17の一方の端子に接続されている。また、トランス11の二次巻線17の他方の端子はトランス12の二次巻線17の一方の端子に接続され、トランス12の二次巻線17の他方の端子は静電気保護部13を介して検査用回路14に接続されている。
このように、本実施形態では、各二次巻線17の直列回路は、一方の端子がパッド6に接続されるとともに他方の端子が静電気保護部13に接続されており、第1インダクタとして機能する。このような構成によれば、パッド6に印加された静電気は、トランス10〜12の各二次巻線17を通過し、静電気保護部13において放電される。つまり、静電気保護部13は、パッド6を介して侵入する静電気からアンプ7〜9、検査用回路14などの内部回路を保護する静電気保護を実現するために設けられている。なお、本明細書では、静電気のことをESDと称することがある。
検査用回路14は、パッドの接続検査、つまりパッド6オープン検査を行うために設けられた回路であり、電流供給部18および電流検出部19を備えている。電流供給部18は、各二次巻線17の直列回路の他方の端子からパッド6に向けて、さらには外部の基板3に向けて検査用電流を供給する電流供給動作を実行することができる。電流検出部19は、電流供給部18により電流供給動作が実行される期間における検査用電流を検出し、その検出結果を表す検出信号Saを出力する。
この場合、IC2と基板3との接続にはバンプが使用されている。すなわち、IC2のパッド6は、バンプ20を介して基板3上に形成された伝送線路15に接続される。なお、IC2と基板3との接続は、バンプを用いたものに限らずともよく、例えばワイヤ、IC2や基板3自体を貫通するスルーホールビアなどを用いたものでもよい。伝送線路15には、前述したアンテナ4が接続される。また、伝送線路15は、基板3上に形成されるλ/4ショートスタブ21により接地されている。ここで、λは、キャリア周波数の波長を示している。このような構成によれば、λ/4ショートスタブ21の入力インピーダンスが開放に見え、RF信号に対してショートスタブの効果の影響を抑えることができる。
上記構成によれば、RF信号の出力経路は、「IC2のパッド6→バンプ20→基板3の伝送線路15→アンテナ4」という経路となる。また、上記構成によれば、検査用回路14の電流供給部18による電流供給動作が実行される期間、検査用電流は、静電気保護部13、トランス10〜12の各二次巻線17およびパッド6を介してバンプ20へと印加される。このとき、IC2と基板3とがバンプ20を介して正常に接続されていれば、バンプ20へ印加された検査用電流は、基板3の伝送線路15およびλ/4ショートスタブ21を介してグランドへと流れる。
<増幅器の具体的構成>
増幅器5の具体的な構成としては、例えば図2に示すような構成を採用することができる。図2に示すように、静電気保護部13は、2つのダイオードD1、D2を備える。ダイオードD1のカソードは例えば5Vなどの電源電圧VDDが供給される電源線L1に接続され、そのアノードはノードN1に接続されている。ダイオードD2のカソードはノードN1に接続され、そのアノードはグランドに接続されている。ノードN1は、トランス12の二次巻線17の他方の端子に接続されている。このように、ダイオードD2は、各二次巻線17の直列回路の他方の端子とグランドとの間に接続されたものであり、保護素子に相当する。
上記構成では、トランス12の二次巻線17の他方の端子は、静電気保護部13を介してグランドに接続されている。そして、この場合、ダイオードD1、D2は、それらの接合容量および寄生容量によって静電気保護部13の入力インピーダンス、つまりノードN1とグランドとの間のインピーダンスがゼロになるようなダイオードサイズのものが用いられている。このようにすれば、トランス12の二次巻線17の他方の端子が静電気保護部13を介してグランドに接続されているにもかかわらず、トランス12の二次巻線17の他方の端子が直接グランドに接続された構成と同等のRF性能が実現される。
検査用回路14は、Pチャネル型のMOSトランジスタM1、Nチャネル型のMOSトランジスタM2、抵抗R1およびアンプ22を備えている。なお、以下の説明では、MOSトランジスタM1、M2のことを単にトランジスタM1、M2と称する。トランジスタM1のソースは電源線L1に接続され、そのドレインは抵抗R1を介してノードN2に接続されている。トランジスタM2のドレインはノードN2に接続され、そのソースはグランドに接続されている。ノードN2は、ノードN1に接続されている。
トランジスタM1、M2の各ゲートには、イネーブル信号Sbが与えられている。イネーブル信号Sbは、IC2の外部から入力される2値の信号である。この場合、イネーブル信号Sbは、パッド6のオープン検査を実施する際に作業者などにより生成される。イネーブル信号Sbは、前述した電流供給動作が実行される期間にはロウレベルとなり、前述した電流供給動作が停止される期間にはハイレベルとなるように制御される。なお、この場合、ロウレベルは、グランドと同等の電圧であり、ハイレベルは電源電圧VDDと同等の電圧となっている。
アンプ22の非反転入力端子には抵抗R1の一方の端子が接続され、アンプ22の反転入力端子には抵抗R1の他方の端子が接続されている。これにより、アンプ22は、抵抗R1の端子間電圧を増幅した信号、つまり抵抗R1の端子間電圧に応じた電圧値の信号を出力する。アンプ22の出力信号は、検査用電流の検出結果を表す検出信号Saとなる。
上記構成によれば、イネーブル信号Sbがロウレベルになると、トランジスタM1がオンするとともにトランジスタM2がオフする。これにより、「電源線L1→オン状態のトランジスタM1→抵抗R1→ノードN2→ノードN1→各二次巻線17→パッド6…」という通電経路が形成され、パッド6に向けて検査用電流が供給される、つまり電流供給動作が実行される。このとき、IC2と基板3とがバンプ20を介して正常に接続されていれば、検査用電流が正常に流れて抵抗R1の各端子間に電位差が生じる。そのため、アンプ22から出力される検出信号Saは、上記電位差に応じた電圧値(≠0V)の信号となる。
一方、このとき、IC2と基板3との間の接続に関して断線、接続不良などが生じていると、検査用電流が正常に流れず抵抗R1の各端子間に電位差が生じない。そのため、アンプ22から出力される検出信号Saは、ロウレベル(=0V)となる。したがって、上記構成では、イネーブル信号Sbがロウレベルとされる期間、つまり電流供給動作が実行される期間における検出信号Saのレベルに基づいて、IC2と基板3におけるRF信号の出力経路の接続チェックを行うことが可能となる。
また、上記構成によれば、イネーブル信号Sbがハイレベルになると、トランジスタM1がオフするとともにトランジスタM2がオンする。これにより、上記通電経路が形成されなくなり、検査用電流の供給が停止される、つまり電流供給動作が停止される。このように、上記構成では、トランジスタM1、M2により電流供給部18としての機能が実現されているとともに、抵抗R1およびアンプ22により電流検出部19としての機能が実現されている。
上記構成において、検査用電流の電流値は、主に、電源電圧VDDの電圧値および抵抗R1の抵抗値に応じて定まる。検査用電流の電流値が大きいほど、IC2と基板3との接続が正常であるときに抵抗R1で生じる電位差が大きなものとなることからアンプ22から出力される検出信号Saの電圧値が高くなる。つまり、検査用電流の電流値が大きいほど、RF信号の出力経路の接続チェックに関する検出感度が向上する。ただし、検査用電流の電流値をむやみに大きくすることは消費電力の増大に繋がる。そこで、本実施形態では、検出感度および消費電力が予め定められた仕様を満足するような値となるように、検査用電流の電流値、具体的には電源電圧VDDの電圧値および抵抗R1の抵抗値が定められている。
次に、上記構成によるRF信号の出力経路の接続チェック、特にはパッド6のオープン検査の流れについて図3を参照して説明する。図3に示すように、最初に実行されるステップS100では、イネーブル信号Sbがロウレベルとされて電流供給動作が実行される。ステップS100の後は、ステップS200に進み、検出信号Saのレベルに基づいてパッド6がオープンであるか否かが判断される。ここで、パッド6がオープンではない場合、ステップS200で「NO」となり、ステップS300に進む。ステップS300では、オープン検査の結果が正常である旨を表す正常動作フラグが生成されて出力される。
一方、パッド6がオープンである場合、ステップS200で「YES」となり、ステップS400に進む。ステップS400では、オープン検査の結果が異常である旨を表すエラーフラグが生成されて出力される。ステップS300またはS400の実行後は、ステップS500に進む。ステップS500では、イネーブル信号Sbがハイレベルとされて電流供給動作が停止される。ステップS500の実行後、パッド6のオープン検査に関する一連の処理が終了となる。
以上説明した本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
本実施形態の増幅器5では、トランス10〜12の各二次巻線17の直列回路の他方の端子は、グランドに直接的には接続されていないため、直流的にはオープンの状態となる。そのため、本実施形態の増幅器5によれば、各二次巻線17の直列回路の他方の端子からパッド6に向けて検査用電流を供給することが可能となり、その検査用電流の検出結果を表す検出信号Saに基づいてパッド6の接続状態を検出することが可能となる。
本実施形態の増幅器5では、各二次巻線17の直列回路の他方の端子には、静電気保護部13が接続されているため、パッド6を介して外部から侵入するESDからアンプ7〜9、検査用回路14などの内部回路を保護することができる。また、増幅器5は、全差動の構成にはなっておらず、出力はシングルの構成となっていることから、RF信号の出力用のパッドとして1つのパッド6だけでよい。
さらに、増幅器5には、λ/4の伝送線路も含まれておらず、静電気保護部13および検査用回路14を構成する各素子は、λ/4の伝送線路に比べて小さい面積で生成することができる。このようなことから、本実施形態の増幅器5、ひいては増幅器5を備えた無線モジュール1によれば、回路面積の増大を抑制しつつESD保護およびパッド6のオープン検査を含むRF信号の出力経路の接続チェックを実現することができるという優れた効果が得られる。
(第2実施形態)
以下、第1実施形態に対し増幅器の具体的な構成が変更された第2実施形態について、図4を参照して説明する。
図4に示すように、本実施形態の増幅器31が備える静電気保護部32は、図2に示した第1実施形態の静電気保護部13に対し、抵抗R2およびNチャネル型のMOSトランジスタM3が追加されている点などが異なる。なお、以下の説明では、MOSトランジスタM3のことを単にトランジスタM3と称する。
抵抗R2は、ノードN1とノードN2との間に接続されている。つまり、抵抗R2は、トランス10〜12の各二次巻線17の直列回路の他方の端子に接続されている。トランジスタM3のドレインは抵抗R2を介してノードN1に接続されている。トランジスタM3のソースおよびゲートは、いずれもグランドに接続されている。この場合、電流供給部18(トランジスタM1、M2)は、抵抗R1だけでなく、抵抗R2も介して検査用電流を供給する構成となっている。
上記構成では、検査用電流の電流値は、主に、電源電圧VDDの電圧値、抵抗R1の抵抗値および抵抗R2の抵抗値に応じて定まる。そこで、本実施形態では、検出感度および消費電力が予め定められた仕様を満足するような値となるように、検査用電流の電流値、具体的には電源電圧VDDの電圧値、抵抗R1の抵抗値および抵抗R2の抵抗値が定められている。
以上説明した本実施形態によっても第1実施形態などと同様の効果が得られる。また、本実施形態の静電気保護部32は、静電気保護部13が備える2つのダイオードD1、D2に加え、抵抗R2およびトランジスタM3を備えた回路構成となっている。このような回路構成の静電気保護部32によれば、人体モデルであるHBMの試験方法に対応したESDだけでなく、デバイス帯電モデルであるCDMの試験方法に対応したESDからも、アンプ7〜9、検査用回路14などの内部回路を保護することができる。
(第3実施形態)
以下、第2実施形態に対し増幅器の具体的な構成が変更された第3実施形態について、図5を参照して説明する。なお、第1実施形態に対して同様の変更を加えることも可能である。
図5に示すように、本実施形態の増幅器41は、第2実施形態の増幅器31に対し、キャパシタC1が追加されている点などが異なる。キャパシタC1は、ノードN1とグランドとの間に接続されている。つまり、キャパシタC1は、保護素子に相当するダイオードD2と並列接続されている。
以上説明した本実施形態によっても第1実施形態などと同様の効果が得られる。また、本実施形態の増幅器41では、トランス10〜12の各二次巻線17の直列回路の他方の端子とグランドとの間に、つまり静電気保護部32のグランド側に設けられたダイオードD2と並列に、キャパシタC1が接続されている。このような構成によれば、静電気保護部32の入力インピーダンスを一層低下させることができ、その結果、RF性能を一層向上することができる。
(第4実施形態)
以下、第3実施形態に対し増幅器の具体的な構成が変更された第4実施形態について図6を参照して説明する。なお、第1実施形態または第2実施形態に対して同様の変更を加えることも可能である。
本実施形態の増幅器51は、図5に示した第3実施形態の増幅器41に対し、検査用回路14に代えて検査用回路52を備えている点などが異なる。
検査用回路52は、検査用回路14に対し、抵抗R1およびアンプ22に代えてコンパレータ53を備えている点などが異なる。この場合、トランジスタM1のドレインは、直接ノードN2に接続されている。コンパレータ53の入力端子は、ノードN2に接続されている。コンパレータ53は、入力信号と所定の基準電位とを比較し、その比較結果に応じた2値の信号を検出信号Scとして出力する。なお、上記基準電位としては、例えば電源電圧VDDの電圧値(例えば5V)とグランドの電圧値(例えば0V)との間の任意の電圧値(例えば2.5V)とすることができる。
上記構成によれば、イネーブル信号Sbがロウレベルになって電流供給動作が実行される期間において、IC2と基板3とがバンプ20を介して正常に接続されていれば、検査用電流が正常に流れることから、コンパレータ53への入力信号はロウレベル(例えば0V)になる。そのため、コンパレータ53から出力される検出信号Scは、ロウレベルとなる。
一方、このとき、IC2と基板3との間の接続に関して断線、接続不良などが生じていると、検査用電流が正常に流れないことから、コンパレータ53への入力信号はハイレベル(例えば5V)になる。そのため、コンパレータ53から出力される検出信号Scは、ハイレベルとなる。したがって、上記構成では、イネーブル信号Sbがロウレベルとされる期間、つまり電流供給動作が実行される期間における検出信号Scのレベルに基づいて、IC2と基板3におけるRF信号の出力経路の接続チェックを行うことが可能となる。
このように、コンパレータ53から出力される検出信号Scは、電流供給動作が実行される期間における検査用電流を検出した検出結果を表す信号となる。したがって、上記構成では、コンパレータ53により電流検出部19としての機能が実現されている。上記構成において、検査用電流の電流値は、主に、電源電圧VDDの電圧値および抵抗R2の抵抗値に応じて定まる。
ただし、この場合、検査用電流が流れるか否かに応じてレベルが変化する2値の検出信号Scに基づいてRF信号の出力経路の接続チェックを行うことができる構成となっているため、その検出感度は、検査用電流の電流値の大きさに依存しない。したがって、この場合、電源電圧VDDの電圧値および抵抗R2の抵抗値は、検出感度の仕様に関係なく、他の条件(例えばESD保護に関する仕様など)を考慮して適切な値に設定することができる。
以上説明した本実施形態によっても第1実施形態などと同様の効果が得られる。また、本実施形態によれば次のような効果が得られる。すなわち、上記各実施形態の構成では、検査用電流の電流値に応じて電圧値が変化するアナログ信号である検出信号Saに基づいてRF信号の出力経路の接続チェックを行うようになっていた。そのため、上記各実施形態の構成では、検査用電流を大きくしなければ、接続チェックの検出精度(検出感度)が低くなるおそれがあった。
これに対し、本実施形態によれば、検査用電流が流れるか否かに応じてレベルが変化する2値の信号である検出信号Scに基づいてRF信号の出力経路の接続チェックを行うようになっていることから、検査用電流を大きくしなくとも検出感度の向上を図ることが可能となる。したがって、本実施形態によれば、上記各実施形態の構成に比べ、検出感度を容易に高めることができるという効果が得られる。
(第5実施形態)
以下、第3実施形態に対し増幅器の具体的な構成が変更された第5実施形態について図7を参照して説明する。なお、第1実施形態または第2実施形態に対して同様の変更を加えることも可能である。
本実施形態の増幅器61は、図5に示した第3実施形態の増幅器41に対し、検査用回路14に代えて検査用回路62を備えている点などが異なる。
検査用回路62は、Pチャネル型のMOSトランジスタM11〜M13、Nチャネル型のMOSトランジスタM14、抵抗R11〜R13、電流源63およびアンプ64を備えている。なお、以下の説明では、MOSトランジスタM11〜M14のことを単にトランジスタM11〜M14と称する。トランジスタM11のソースは電源線L1に接続され、そのドレインは電流源63を介してグランドに接続されている。
また、トランジスタM11のドレインは、そのゲートに接続されている。電流源63は、検査用電流に対応する一定の電流を出力するものであり、その電流出力動作は、イネーブル信号Sbにより実行される。具体的には、電流源63は、イネーブル信号Sbがロウレベルであるときに電流出力動作を実行するとともに、イネーブル信号Sbがハイレベルであるときに電流出力動作を停止する。
トランジスタM12のソースは電源線L1に接続され、そのドレインは、抵抗R11を介してノードN11に接続されている。トランジスタM12のゲートは、トランジスタM11のゲートに接続されている。抵抗R12は、ノードN11とグランドとの間に接続されている。トランジスタM13のソースは電源線L1に接続され、そのドレインは抵抗R13を介してノードN12に接続されている。ノードN12は、静電気保護部32の抵抗R2を介してノードN1に接続されている。
トランジスタM14のドレインは、ノードN11に接続されている。トランジスタM14のソースおよびゲートは、いずれもグランドに接続されている。アンプ64の反転入力端子はノードN11に接続され、その非反転入力端子はノードN12に接続されている。アンプ64の出力信号は、検査用電流の検出結果を表す検出信号Sdとして出力される。アンプ64の動作は、イネーブル信号Sbにより制御される。具体的には、アンプ64は、イネーブル信号Sbがロウレベルであるときに動作を実行するとともに、イネーブル信号Sbがハイレベルであるときに動作を停止する。
トランジスタM12およびM13は、チャネル幅Wとチャネル長Lの比である形状比(W/L)が同一の値となるように設計されている。抵抗R11およびR13は、抵抗値が同一の値となるように設計されている。トランジスタM14および静電気保護部32のトランジスタM3は、形状比(W/L)が同一の値となるように設計されている。抵抗R12および静電気保護部32の抵抗R2は、抵抗値が同一の値となるように設計されている。
上記構成によれば、イネーブル信号Sbがロウレベルになると、電流源63による電流出力動作が実行される。これにより、トランジスタM11、M12およびM13には、電流源63の出力電流に応じた電流が流れる。そのため、「電源線L1→トランジスタM13→抵抗R13→ノードN12→抵抗R2→ノードN1→各二次巻線17→パッド6…」という第1通電経路が形成され、パッド6に向けて検査用電流が供給される、つまり電流供給動作が実行される。また、このとき、「電源線L1→トランジスタM12→抵抗R11→ノードN11→抵抗R12→グランド」という第2通電経路が形成され、検査用電流と同等の基準電流がグランドに向けて流される。
ここで、IC2と基板3とがバンプ20を介して正常に接続されていれば、検査用電流が正常に流れる。なお、基準電流は、IC2と基板3との接続状態に関係なく、電流源63による電流出力動作が実行されることにより流れるようになっている。そのため、IC2と基板3とがバンプ20を介して正常に接続されていれば、アンプ64への各入力信号は、いずれもロウレベル(例えば0V)となり、アンプ64から出力される検出信号Sdは、ロウレベルとなる。
一方、IC2と基板3との間の接続に関して断線、接続不良などが生じていると、検査用電流が正常に流れないことから、アンプ64の非反転入力端子への入力信号がハイレベル(例えば5V)になる。そのため、アンプ64から出力される検出信号Sdは、ハイレベルとなる。したがって、上記構成では、イネーブル信号Sbがロウレベルとされる期間、つまり電流供給動作が実行される期間における検出信号Sdのレベルに基づいて、IC2と基板3におけるRF信号の出力経路の接続チェックを行うことが可能となる。
また、上記構成によれば、イネーブル信号Sbがハイレベルになると、電流源63およびアンプ64の動作が停止されるため、検査用電流の供給、つまり電流供給動作が停止されるとともに検出信号Sdはロウレベル(=0V)となる。このように、上記構成では、トランジスタM11、M13、抵抗R13および電流源63により電流供給部18としての機能が実現されているとともに、トランジスタM11、M12、M14、抵抗R11、R12、電流源63およびアンプ64により電流検出部19としての機能が実現されている。
この場合、電流検出部19を構成する各素子のうち、トランジスタM11、M12、M14、抵抗R11、R12および電流源63により、検査用電流と同等の基準電流を流す基準電流供給部65が構成されている。そして、この場合、電流検出部19を構成する各素子のうち、アンプ64は、検査用電流および基準電流の差に基づいて検査用電流を検出する構成となっている。
以上説明した本実施形態によっても第1実施形態などと同様の効果が得られる。また、本実施形態によれば次のような効果が得られる。すなわち、第2実施形態または第3実施形態の構成では、検査用電流の電流値は、抵抗R1および抵抗R2の各抵抗値に大きく依存して定まるようになっていた。そのため、上記構成では、抵抗R1、R2のばらつきによって、接続チェックの検出精度(検出感度)が変化する可能性があった。これに対し、本実施形態では、検査用電流の電流値は、主に電流源63の出力電流の値により定まるようになっているため、抵抗のばらつきなどに起因して検出感度が変化する問題が生じることはない。
(第6実施形態)
以下、第1実施形態に対し基板側の構成が変更された第6実施形態について図8を参照して説明する。なお、他の実施形態に対して同様の変更を加えることも可能である。
本実施形態の無線モジュール71が備える基板72は、図1に示した第1実施形態の基板3に対し、λ/4ショートスタブ21に代えてチョークコイル73を備えている点などが異なる。この場合、伝送線路15は、チョークコイル73により接地される。
以上説明した本実施形態によっても第1実施形態と同様の効果が得られる。なお、伝送線路15を接地するために、第1実施形態などのようにλ/4ショートスタブ21を用いる構成と、本実施形態のようにチョークコイル73を用いる構成とには、それぞれにメリットがある。
まず、第1実施形態などのようにλ/4ショートスタブ21を用いる構成では、RF信号の周波数が低くなればなるほど、その線路の長さが長くなり、例えば80GHzでは400μm程度であるものが1GHzでは7cm5mmという非常に長い長さとなる。ただし、λ/4ショートスタブ21は、高周波でも高い性能を示すものを容易に製作することができる。したがって、λ/4ショートスタブ21を用いた第1実施形態などの構成は、取り扱う信号の周波数が高い用途、つまり高周波用途に適している。
これに対し、本実施形態のようにチョークコイル73を用いる構成では、RF信号の周波数に関係なく、そのサイズを小さく抑えることができる。ただし、チョークコイル73は、一般に、高周波での特性が良好なものがあまり存在しない。したがって、チョークコイル73を用いた本実施形態の構成は、取り扱う信号の周波数が低い用途、つまり低周波用途に適している。
(第7実施形態)
以下、第1実施形態に対し基板側の構成が変更された第7実施形態について図9を参照して説明する。なお、他の実施形態に対して同様の変更を加えることも可能である。
本実施形態の無線モジュール81が備える基板82では、互いに異なる層に形成された2つの伝送線路83、84がスルーホールビア85により接続されている。この場合、IC2のパッド6は、バンプ20を介して伝送線路83に接続される。そして、伝送線路84には、同じ層に形成されるアンテナ86が接続される。また、伝送線路84は、同じ層に形成されるλ/4ショートスタブ87により接地されている。
以上説明した本実施形態によっても第1実施形態と同様の効果が得られる。また、本実施形態によれば、次のような効果も得られる。すなわち、上記構成によれば、RF信号の出力経路は、「IC2のパッド6→バンプ20→基板82の伝送線路83→スルーホールビア85→伝送線路84→アンテナ86」という経路となる。また、上記構成によれば、電流供給動作が実行されたとき、RF信号の出力経路に接続不良などが無ければ、バンプ20へ印加された検査用電流は、基板82の伝送線路83、スルーホールビア85、伝送線路84およびλ/4ショートスタブ87を介してグランドへと流れる。したがって、本実施形態によれば、パッド6のオープン検査に加え、基板82のスルーホールビア85などの接続不良についても確認することができる。
(第8実施形態)
以下、第1実施形態に対しIC側の構成が変更された第8実施形態について図10を参照して説明する。なお、他の実施形態に対して同様の変更を加えることも可能である。
本実施形態の無線モジュール91が備えるIC92は、RF信号を受信する受信機としての機能を有する。そのため、IC92には、増幅器93を含む受信機を構成するための各素子が形成されている。
なお、IC92は、これら各素子に加え、RF信号を送信する送信機を構成するための各素子も形成されたトランシーバとしての機能を有するものであってもよい。この場合、基板側の構成については変更がないため、その図示は省略している。増幅器93は、例えばLNAであり、RF信号用のパッド94、トランス95〜97およびアンプ98〜100を備える。また、増幅器93は、第1実施形態の増幅器5と同様の静電気保護部13および検査用回路14を備えている。
本実施形態では、増幅器93は、3つのトランス95〜97および3つのアンプ98〜100を有する構成となっているが、トランスおよびアンプの数はこれに限らずともよい。例えば、増幅器93は、2つ、4つなど複数のトランスと、トランスと同数の複数のアンプとを有する構成でもよいし、1つのトランスと1つのアンプとを有する構成でもよい。パッド94は、RF信号を入力するための入力パッドであり、外部の基板3上に形成された伝送線路15に接続される。
トランス95〜97は、いずれも、互いに誘導結合された一次巻線101および二次巻線102を備えている。トランス95〜97の各一次巻線101は、直列接続されており、その直列回路の一方の端子はパッド94に接続され、その直列回路の他方の端子は静電気保護部13に接続されている。具体的には、トランス95の一次巻線101の一方の端子はパッド94に接続され、トランス95の一次巻線101の他方の端子はトランス96の一次巻線101の一方の端子に接続されている。また、トランス96の一次巻線101の他方の端子はトランス97の一次巻線101の一方の端子に接続され、トランス97の一次巻線101の他方の端子は静電気保護部13を介して検査用回路14に接続されている。
このように、本実施形態では、各一次巻線101の直列回路は、一方の端子がパッド94に接続されるとともに他方の端子が静電気保護部13に接続されており、第1インダクタとして機能する。このような構成によれば、パッド94に印加されたESDは、トランス95〜97の各一次巻線101を通過し、静電気保護部13において放電される。つまり、本実施形態によっても、第1実施形態と同様のESD保護を実現することができる。
アンプ98〜100は、全差動型の構成となっている。アンプ98の各入力端子はトランス95の二次巻線102の各端子に接続されており、これにより、トランス95の二次巻線102の信号がアンプ98に与えられる。アンプ99の各入力端子はトランス96の二次巻線102の各端子に接続されており、これにより、トランス96の二次巻線102の信号がアンプ99に与えられる。
アンプ100の各入力端子はトランス97の二次巻線102の各端子に接続されており、これにより、トランス97の二次巻線102の信号がアンプ100に与えられる。このように、アンプ98〜100は、トランス95〜97の各二次巻線102の端子の信号を増幅して出力するようになっており、増幅部として機能する。また、本実施形態では、トランス95〜97の各二次巻線102が、第2インダクタとして機能する。
以上説明した本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
本実施形態の増幅器93では、トランス95〜97の各一次巻線101の直列回路の他方の端子は、グランドに直接的には接続されていないため、直流的にはオープンの状態となる。そのため、本実施形態の増幅器93によれば、各一次巻線101の直列回路の他方の端子からパッド94に向けて検査用電流を供給することが可能となり、その検査用電流の検出結果を表す検出信号Saに基づいてパッド94の接続状態を検出することが可能となる。
本実施形態の増幅器93では、各一次巻線101の直列回路の他方の端子には、静電気保護部13が接続されているため、パッド94を介して外部から侵入するESDからアンプ98〜100、検査用回路14などの内部回路を保護することができる。また、増幅器93は、全差動の構成にはなっておらず、入力はシングルの構成となっていることから、RF信号の入力用のパッドとして1つのパッド94だけでよい。
さらに、増幅器93には、λ/4の伝送線路も含まれておらず、静電気保護部13および検査用回路14を構成する各素子は、λ/4の伝送線路に比べて小さい面積で生成することができる。このようなことから、本実施形態の増幅器93、ひいては増幅器93を備えた無線モジュール91によれば、回路面積の増大を抑制しつつESD保護およびパッド94のオープン検査を含むRF信号の出力経路の接続チェックを実現することができるという優れた効果が得られる。
(第9実施形態)
以下、第1実施形態に対しIC側の構成が変更された第9実施形態について図11を参照して説明する。なお、他の実施形態に対して同様の変更を加えることも可能である。
本実施形態の無線モジュール111が備えるIC112は、第1実施形態のIC2に対し、増幅器5に代えて増幅器113を備えている点が異なる。増幅器113は、増幅器5に対し、アンプ7〜9に代えてアンプ114〜116を備えている点などが異なる。この場合、基板側の構成については変更がないため、その図示は省略している。
アンプ114〜116は、アンプ7〜9と同様、入力信号を増幅して入力するものであり、増幅部として機能する。ただし、アンプ114〜116は、シングルエンドの構成となっている。アンプ114の出力端子は、トランス10の一次巻線16の一方の端子に接続されており、これにより、アンプ114の出力信号がトランス10の一次巻線16に与えられる。トランス10の一次巻線16の他方の端子は、グランドに接続される。
アンプ115の出力端子はトランス11の一次巻線16の一方の端子に接続されており、これにより、アンプ115の出力信号がトランス11の一次巻線16に与えられる。アンプ116の出力端子はトランス12の一次巻線16の一方の端子に接続されており、これにより、アンプ116の出力信号がトランス12の一次巻線16に与えられる。この場合、トランス10〜12の各一次巻線16の他方の端子は、グランドに接続される。このような本実施形態の構成によっても第1実施形態と同様の効果が得られる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に記載した各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で任意に変形、組み合わせ、あるいは拡張することができる。
上記各実施形態で示した数値などは例示であり、それに限定されるものではない。
静電気保護部、電流供給部および電流検出部の具体的な構成は、上記各実施形態において例示したものに限らず、同様の機能を実現できる構成であれば適宜変更することができる。
本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
1、71、81、91、111…無線モジュール、2、92、112…半導体集積回路、3、72、82…基板、4、86…アンテナ、5、31、41、51、61、93、113…増幅器、6、94…パッド、7〜9、98〜100、114〜116…アンプ、13、32…静電気保護部、15、83…伝送線路、16…一次巻線、17…二次巻線、18…電流供給部、19…電流検出部、65…基準電流供給部、101…一次巻線、102…二次巻線、C1…キャパシタ、D2…ダイオード、R2…抵抗。

Claims (5)

  1. 入力信号に応じた無線周波数の信号を出力するためのものであり、外部の基板(3、72、82)上に形成された伝送線路(15、83)に接続されるパッド(6)と、
    前記入力信号を増幅して出力する増幅部(7〜9、114〜116)と、
    一方の端子が前記パッドに接続される第1インダクタ(17)と、
    前記第1インダクタと誘導結合され、前記増幅部の出力信号が与えられる第2インダクタ(16)と、
    前記第1インダクタの他方の端子に接続された静電気保護部(13、32)と、
    前記第1インダクタの他方の端子から前記パッドに向けて検査用電流を供給する電流供給動作を実行することができる電流供給部(18)と、
    前記電流供給動作が実行される期間における前記検査用電流を検出し、その検出結果を表す検出信号を出力する電流検出部(19)と、
    を備える増幅器。
  2. 無線周波数の信号を入力するためのものであり、外部の基板(3、72、82)上に形成された伝送線路(15、83)に接続されるパッド(94)と、
    一方の端子が前記パッドに接続される第1インダクタ(101)と、
    前記第1インダクタと誘導結合された第2インダクタ(102)と、
    前記第2インダクタの端子の信号を増幅して出力する増幅部(98〜100)と、
    前記第1インダクタの他方の端子に接続された静電気保護部(13、32)と、
    前記第1インダクタの他方の端子から前記パッドに向けて検査用電流を供給する電流供給動作を実行することができる電流供給部(18)と、
    前記電流供給動作が実行される期間における前記検査用電流を検出し、その検出結果を表す検出信号を出力する電流検出部(19)と、
    を備える増幅器。
  3. 前記静電気保護部は、前記第1インダクタの他方の端子とグランドとの間に接続された保護素子(D2)を含む構成であり、
    さらに、前記保護素子と並列接続されたキャパシタ(C1)を備える請求項1または2に記載の増幅器。
  4. 前記静電気保護部(32)は、前記第1インダクタの他方の端子に接続される抵抗(R2)を備え、
    前記電流供給部は、前記抵抗を介して前記検査用電流を供給する構成であり、
    前記電流検出部は、前記検査用電流と同等の基準電流を流す基準電流供給部(65)を備え、前記検査用電流および前記基準電流の差に基づいて前記検査用電流を検出する請求項1から3のいずれか一項に記載の増幅器。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の増幅器が形成された半導体集積回路(2、92、112)と、
    前記半導体集積回路および無線周波数の信号を送受信するためのアンテナ(4、86)が実装された基板(3、72、82)と、
    を備えた無線モジュール。
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