JP2021018368A - 形状最適化システム、形状最適化方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】音の反射方向を制御することが可能な形状最適化システムを提供する。【解決手段】形状最適化システムは、構造物の解析モデルに対して所定の位置に設けられた観測点群における音響インテンシティを評価する音響解析手段と、前記音響解析手段により評価された前記観測点群における音響インテンシティのアクティブ成分に基づいて、前記構造物の形状を決定する形状決定手段と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、形状最適化システム、形状最適化方法、及びプログラムに関する。
従来、境界要素法等の音響解析手法を用いて、騒音を抑制しうる吸音材等の構造物の配置を決定する方法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。非特許文献1に開示されている方法では、初期の構造物の配置状態における境界要素法による音響解析モデルを作成し、任意の位置の観測点における構造物の有無による所定の周波数での音圧レベルの変化度合いを示す感度を算出し、算出された感度に基づいて構造物の形状を変更し、観測点における音圧レベルが基準値以下となるまで感度の算出及び構造物の形状変更を繰り返す。
花田萌美、他3名、「2次元音響問題における境界要素法を用いたインピーダンス境界条件を有する散乱体のトポロジー最適化」、計算数理工学論文集、日本計算数理工学会、2015年12月、第15巻、p.37−42
しかしながら、上記文献に開示された方法では、指定された観測点の音圧レベルのみが局所的に最小化若しくは最大化されるものの、音の反射方向の制御に適用することはできない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、音の反射方向を制御することが可能な形状最適化システム、形状最適化方法、及びプログラムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の一の態様の形状最適化システムは、構造物の解析モデルに対して所定の位置に設けられた観測点群における音響インテンシティを評価する音響解析手段と、前記音響解析手段により評価された前記観測点群における音響インテンシティのアクティブ成分に基づいて、前記構造物の形状を決定する形状決定手段と、を備える。
また、本発明の他の態様の形状最適化方法は、構造物の解析モデルに対して所定の位置に設けられた観測点群における音響インテンシティを評価し、評価された前記観測点群における音響インテンシティのアクティブ成分に基づいて、前記構造物の形状を決定する。
また、本発明の他の態様のプログラムは、構造物の解析モデルに対して所定の位置に設けられた観測点群における音響インテンシティを評価する音響解析手段、及び、前記音響解析手段により評価された前記観測点群における音響インテンシティのアクティブ成分に基づいて、前記構造物の形状を決定する形状決定手段、としてコンピュータを機能させる。
本発明によれば、音の反射方向を制御することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、実施形態に係る形状最適化システム1の構成例を示すブロック図である。形状最適化システム1は、制御部10を備えている。
制御部10は、CPU、RAM、ROM、不揮発性メモリ及び入出力インターフェース等を含んだコンピュータである。制御部10のCPUは、ROM又は不揮発性メモリからRAMにロードされたプログラムに従って情報処理を実行する。
プログラムは、例えば光ディスク又はメモリカード等の情報記憶媒体を介して供給されてもよいし、例えばインターネット又はLAN等の通信ネットワークを介して供給されてもよい。
制御部10は、モデル生成部11、音響解析部12及び形状決定部13を備えている。これらは、制御部10のCPUがROM又は不揮発性メモリからRAMにロードされたプログラムに従って情報処理を実行することによって実現される。
図2は、形状最適化システム1において実現される、実施形態に係る形状最適化方法の手順例を示すフロー図である。
形状最適化システム1の制御部10は、同図に示す情報処理をプログラムに従って実行することにより、上記図1に示したモデル生成部11、音響解析部12及び形状決定部13として機能する。
まず、制御部10は、構造物の形状を形状パラメータで表記し(S11)、形状パラメータに基づいて、構造物の解析モデルを生成する(S12;モデル生成部11としての処理)。構造物の解析モデルは、例えば有限要素法(FEM)による解析モデルである。
図3は、構造物の解析モデルの例を示す図である。本例において、構造物の解析モデルは、2次元空間(x−y空間)に配置された2次元解析モデルとして生成される。
本例において、構造物SはダクトDを有している。ダクトDの内部には振動源(音源)Aがあり、振動源Aで発生した音は、ダクトDの内部を伝わり、開口Pから外部へ放出される。
構造物Sは、ダクトDの外部に配置された対象部Tを有している。対象部Tは、形状最適化の対象となる部分である。対象部Tは、ダクトDの開口Pから外部へ放出された音の少なくとも一部を反射可能な位置に設けられている。対象部Tは、例えばダクトDの開口方向(x方向)と同方向に延びる壁部であり、ダクトDと連続している。
ダクトD及び対象部Tに対して所定の位置には、音響空間Rが設けられている。音響空間Rには、複数の観測点を含む観測点群Bが設けられている。すなわち、観測点群Bは、構造物Sに対して所定の位置に設けられている。観測点群Bに含まれる複数の観測点は、音響空間R内で分散しており、所定の間隔で配列している。
具体的には、音響空間Rは、対象部Tに面した空間であり、対象部Tと隣接している。また、音響空間Rは、ダクトDの開口Pとも隣接している。ダクトDの内部で発生した音は、開口Pから音響空間Rに放出されるとともに、少なくとも一部の音は、対象部Tにおいて音響空間Rに向けて反射される。
図2の説明に戻る。次に、制御部10は、音響解析により、音響空間Rに設定された観測点群Bにおける音響インテンシティのアクティブ成分(実数部)を評価する(S13;音響解析部12としての処理)。
音響インテンシティは、音場の1点における音圧と粒子速度との積の時間平均値として定義されるベクトル量であり、下記数式1で表される。
また、音圧と粒子速度との間には、下記数式2の関係が成り立つ。
上記数式1及び数式2により、音響解析結果として得られる音圧から音響インテンシティを算出することができる。
図4は、音響インテンシティのアクティブ成分の計算例を示す図である。同図に示す領域は、音響空間R(図3参照)に対応する。音響インテンシティのアクティブ成分はベクトル量であり、同図において矢印で表されている。
図2の説明に戻る。次に、制御部10は、観測点群Bにおける音響インテンシティのアクティブ成分の評価結果が目標性能を満たすか否かを判定する(S14)。
具体的には、制御部10は、目標ベクトルV(図3及び4参照)と、観測点群Bにおける音響インテンシティのアクティブ成分との差分を表す目的関数を算出し、目的関数の値が閾値以下であるか否かを判定する。目標ベクトルVは、例えばユーザによって設定される。
以下、目的関数の算出に係る2つの例について説明する。
[第1例]
第1例では、目的関数を、目標ベクトルVと、観測点群Bにおける音響インテンシティのアクティブ成分を合成した合成ベクトルとの差分として算出する。
第1例では、目的関数を、目標ベクトルVと、観測点群Bにおける音響インテンシティのアクティブ成分を合成した合成ベクトルとの差分として算出する。
具体的には、音響インテンシティのアクティブ成分のx方向成分をAIx、y方向成分をAIy、z方向成分をAIzとするとき、音響インテンシティの合成ベクトルは下記数式3で表される。
ここで、Nは、音響空間Rにおける観測点群Bに含まれる観測点の数である。
目標ベクトルVを下記数式4としたとき、目的関数は下記数式5で表される。
[第2例]
第2例では、目的関数を、目標ベクトルVと、観測点群Bにおける音響インテンシティのアクティブ成分との差分を合成した合成差分として算出する。
第2例では、目的関数を、目標ベクトルVと、観測点群Bにおける音響インテンシティのアクティブ成分との差分を合成した合成差分として算出する。
具体的には、音響インテンシティのアクティブ成分のx方向成分をAIx、y方向成分をAIy、z方向成分をAIzとする(下記数式6)。
目標ベクトルVを下記数式7としたとき、目的関数は下記数式8で表される。
ここで、Nは、音響空間Rにおける観測点群Bに含まれる観測点の数である。
図2の説明に戻る。評価結果が目標性能を満たす場合(S14:YES)、制御部10は、対象部Tの形状を確定し、処理を終了する。具体的には、制御部10は、上記第1例又は第2例の目的関数の値が閾値以下である場合に(すなわち、音響インテンシティのアクティブ成分の全体的な方向が目標ベクトルVに近い場合に)、処理を終了する。
一方、評価結果が目標性能を満たさない場合には(S14:NO)、制御部10は、性能を向上させるように形状パラメータを変更する(S15;形状決定部13としての処理)。具体的には、制御部10は、目的関数の値が抑制されるように形状パラメータを変更する。
形状パラメータの変更としては、例えば、形状パラメータの変更による目的関数の改善量を示す感度を解析的に求め、それを利用して形状を改善する手法や、遺伝的アルゴリズム(GA)等のメタヒューリスティックアルゴリズムを用いて形状パラメータの組み合わせを大域的に探索する手法などがある。
次に、制御部10は、変更された形状パラメータに基づいて、構造物の解析モデルを生成し(S12;モデル生成部11としての処理)、S13の評価及びS14の判定を再度実行する。
制御部10は、評価結果が目標性能を満たすまで(すなわち、目的関数の値が閾値以下となるまで)、S12−S15の処理を繰り返す。
図5及び図6は、形状更新前及び形状更新後の計算例を示す図である。これらの図において、左側のグラフは400Hzにおける音圧レベルの計算例を示し、右側グラフは音響インテンシティのアクティブ成分の計算例を示している。各グラフに示す領域は、音響空間Rに対応している。
図5に示す形状更新前においては、音響空間Rにおける音の主な拡散方向(すなわち、音響インテンシティのアクティブ成分の合成ベクトルの方向)が、ダクトDの開口方向(x方向)と同方向を向いている。
この合成ベクトルの方向は、目標ベクトルVの方向と乖離しているため、対象部Tの形状パラメータが変更される。これにより、対象部Tの少なくとも一部(例えばダクトDに近い側の一部)が、他の形状Fに変更される(図6参照)。
その結果、図6に示す形状更新後においては、音響空間Rにおける音の主な拡散方向が、ダクトDから離れるほど対象部Tからも離れる斜め方向(図中の右上方向)を向くようになっている。
この合成ベクトルの方向は、目標ベクトルVの方向と同じ又は近いものである。このため、対象部Tの形状は、形状Fを含むものとして確定される。
以上に説明した実施形態によれば、音響インテンシティのアクティブ成分に基づいて構造物Sの対象部Tの形状を変更することで、音の反射方向を制御することが可能となる。すなわち、音の反射方向が所望の方向となるように構造物Sの対象部Tの形状を最適化することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が当業者にとって可能であることはもちろんである。
例えば、上記S14においては、目標ベクトルVを用いずに、音響インテンシティのアクティブ成分の合成ベクトルが所定の条件(例えば、y方向成分を一定以上含むといった条件)を満たすか否かを判定してもよい。
1 形状最適化システム、10 制御部、11 モデル生成部、12 音響解析部、13 形状決定部、A 振動源、B 観測点群、R 音響空間、S 構造物、D ダクト、T 対象部、F 形状
Claims (10)
- 構造物の解析モデルに対して所定の位置に設けられた観測点群における音響インテンシティを評価する音響解析手段と、
前記音響解析手段により評価された前記観測点群における音響インテンシティのアクティブ成分に基づいて、前記構造物の形状を決定する形状決定手段と、
を備える、形状最適化システム。 - 前記形状決定手段は、目標ベクトルと、前記観測点群における音響インテンシティのアクティブ成分との差分に基づいて、前記構造物の形状を決定する、
請求項1に記載の形状最適化システム。 - 前記形状決定手段は、前記差分を、前記目標ベクトルと、前記観測点群における音響インテンシティのアクティブ成分を合成した合成ベクトルとの差分として算出する、
請求項2に記載の形状最適化システム。 - 前記形状決定手段は、前記差分を、前記目標ベクトルと、前記観測点群における音響インテンシティのアクティブ成分との差分を合成した合成差分として算出する、
請求項2に記載の形状最適化システム。 - 前記形状決定手段は、前記差分を抑制するように前記構造物の形状を決定する、
請求項2ないし4の何れかに記載の形状最適化システム。 - 前記形状決定手段は、前記差分が閾値以下となるように前記構造物の形状を決定する、
請求項2ないし5の何れかに記載の形状最適化システム。 - 前記形状決定手段により決定された形状の前記構造物の解析モデルを生成するモデル生成手段をさらに備える、
請求項2ないし6の何れかに記載の形状最適化システム。 - 前記モデル生成手段、前記音響解析手段、及び前記形状決定手段は、前記差分が閾値以下となるまで、前記構造物の解析モデルの生成、前記音響インテンシティの評価、及び前記差分の算出を繰り返す、
請求項7に記載の形状最適化システム。 - 構造物の解析モデルに対して所定の位置に設けられた観測点群における音響インテンシティを評価し、
評価された前記観測点群における音響インテンシティのアクティブ成分に基づいて、前記構造物の形状を決定する、
形状最適化方法。 - 構造物の解析モデルに対して所定の位置に設けられた観測点群における音響インテンシティを評価する音響解析手段、及び、
前記音響解析手段により評価された前記観測点群における音響インテンシティのアクティブ成分に基づいて、前記構造物の形状を決定する形状決定手段、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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