JP2021018079A - 撮像装置、計測装置、及び、計測方法 - Google Patents

撮像装置、計測装置、及び、計測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】対象物の3次元計測を精度良く、かつ、短時間に行うことを可能とする。【解決手段】異なる波長の光を透過する複数のフィルタ片部を備えたフィルタ部と、各フィルタ片部を透過した各波長の光をそれぞれ受光し、受光した光の情報に応じた受光信号をそれぞれ出力する複数の受光素子とを有する撮像装置を用い、所定の投影パターンの複数の異なる波長の光を、対象物に一以上のグループとして照射し、撮像装置からの受光信号に基づいて、対象物の奥行情報を計測する。これにより、外乱光及び他波長の光の影響を受けずに、「1回の撮影」で各波長に応じた投影回数分の独立した受光信号を得ることができる。従って、各波長の受光信号を解析することで、対象物の高精度な測定を可能とすることができる。また、撮影回数を削減でき、全体の測定時間を大幅に短縮化することができる。【選択図】図17

Description

本発明は、撮像装置、計測装置、及び、計測方法に関する。
近年、接触式又は非接触式で物体の表面形状を測定する3次元形状計測装置が知られている。接触式の3次元形状計測装置の場合、計測対象物にセンサを接触させながら座標を測定するため、多少、計測に時間を要するが、高い精度での計測を可能とすることができる。これに対して、非接触式の3次元形状計測装置は、精度としては接触式に多少劣るが、短時間で測定を行うことができる。このため、現在は、接触式の3次元形状計測装置よりも、非接触式の3次元形状計測装置の方が多く用いられている。
「非接触式」としては、光切断法、ステレオ法又はTOF(Time of Flight)等、多くの計測方式が知られている。その中でも、三角測量を用いた計測方式として、2台のカメラ装置を用いたパッシブステレオ法(ステレオカメラ)、及び、プロジェクタ装置を用いてスリット光又はパターン光を投影した計測対象物をカメラ装置で撮像するアクティブステレオ法が知られている。プロジェクタ装置の光源としては、例えば面発光型レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)等の半導体レーザが用いられる。
アクティブステレオ法の場合、自身で計測対象物への投光を行うため、特徴のない平らな3次元形状の計測対象物の3次元計測も可能とすることができる他、投光輝度を上げることで、反射光が得づらい暗物体も計測できる。このため、アクティブステレオ法で3次元計測を行う3次元形状計測装置は、例えばロボット等の産業用FA(Factory Automation)に多く用いられている。
このような3次元形状計測装置は、特許文献1(特開2018−160145号公報)及び特許文献2(特開2018−096893号公報)等に開示されている。
しかし、グレイコード法又は位相シフト法を用いた非接触式の従来の3次元形状計測装置は、計測精度の向上を図るために、複数回のパターン投影及び撮影が必要となる。このため、計測対象物の計測に長時間を要する問題があった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、計測対象物の3次元計測を精度良く、かつ、短時間に行うことが可能な撮像装置、計測装置、及び、計測方法の提供を目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、異なる波長の光を透過する複数のフィルタ片部を備えたフィルタ部と、各フィルタ片部を透過した各波長の光をそれぞれ受光し、受光した光の情報に応じた受光信号をそれぞれ出力する複数の受光素子とを有する撮像装置を用いる。そして、所定の投影パターンの複数の異なる波長の光を、対象物に一以上のグループとして照射し、撮像装置からの受光信号に基づいて、対象物の奥行情報を計測する。
本発明によれば、計測対象物の3次元計測を精度良く、かつ、短時間に行うことができるという効果を奏する。
図1は、第1の実施の形態となる3次元形状計測装置の要部の構成図である。 図2は、第1の実施の形態となる3次元形状計測装置に設けられている光学装置による計測対象物への光投影の様子を示す図である。 図3は、VCSELチップの構成の一例を示す図である。 図4は、VCSELチップの他の構成を示す図である。 図5は、光学装置の光学系の一例を示す図である。 図6は、光学装置における光の光路を示す図である。 図7は、VCSELチップの各波長の発光素子の配置を説明するための図である。 図8は、VCSELチップの断面図である。 図9は、光学装置の光学系の他の一例を示す図である。 図10は、光学装置の光学系の他の一例を示す図である。 図11は、光学装置の光学系の他の一例を示す図である。 図12は、光学装置の光学系の他の一例を示す図である。 図13は、光学装置の光学系の他の一例を示す図である。 図14は、光偏向素子の一例であるMEMSミラーの構成を示す図である。 図15は、光偏向素子の一例であるポリゴンミラーの構成を示す図である。 図16は、カメラの構成を示す図である。 図17は、撮像素子の構成を示す図である。 図18は、3次元形状計測装置のブロック図である。 図19は、位相シフト法を用いた計測について説明するための図である。 図20は、光切断法を用いた計測について説明するための図である。 図21は、第1の実施の形態の3次元計測装置における計測対象物の計測態様を示す図である。 図22は、第2の実施の形態となるロボットアームの斜視図である。 図23は、第3の実施の形態となるスマートフォンの斜視図である。 図24は、第4の実施の形態となる自動車の車内の斜視図である。 図25は、第4の実施の形態において、自律型の移動体に3次元計測装置を設けた例を示す図である。 図26は、第5の実施の形態となる3次元プリンタ装置の要部の斜視図である。
以下、撮像装置、計測装置、及び、計測方法の実施の形態を説明する。
[第1の実施の形態]
まず、第1の実施の形態は、3次元形状計測装置に対する適用例である。図1は、この第1の実施の形態となる3次元形状計測装置の要部の構成図である。この図1に示すように、第1の実施の形態の3次元形状計測装置1は、計測情報取得ユニット20及び制御ユニット30を有している。
(計測情報取得ユニットの構成)
計測情報取得ユニット20は、投影部である光学装置10及び撮像部であるカメラ21を有している。光学装置10は、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser:面発光型レーザ)チップ11、ラインジェネレータ12(光学系)及び光偏向素子(ミラー)13を有している。
計測情報取得ユニット20は、制御ユニット30の制御部31の制御に従い動作する。例えば、VCSELチップ11の複数の発光素子aを光発振させ、ラインジェネレータ12を介して出射された光を、光偏向素子13で偏向して計測対象を走査する。制御部31は、光走査中にVCSELチップ11の各発光素子aの出射タイミング及び強度等を制御することで、計測対象物の全体にパターン光を投影する。例えば、発光素子aをオンオフ制御することで、白黒のグレイコードパターン等の所望の投影パターンを計測対象物に投影できる。
カメラ21は、投影パターンの投影領域を撮像するように、設置位置及び撮影角度が固定されている。具体的には、カメラ21は、光学装置10(照射部の一例)が投影するパターン光(投影画像)の投影中心300が、計測対象位置で撮像領域40の中心となるように、設置位置及び撮影角度が固定されている。本実施例記載の光学装置10の構成は、照射部の一例であり、所定の投影パターンの複数の異なる波長の光を、計測対象物に一以上のグループとして照射する構成であればよい。
カメラ21は、レンズ210及び撮像素子211を有する。撮像素子211としては、例えばCCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサが用いられる。カメラ21に入射した光は、レンズ210を介して撮像素子211上に結像する。撮像素子211は、結像された光を光電変換することで電気信号である撮像信号を形成する。この撮像信号は、画像信号に変換され、制御ユニット30の演算処理部32に供給される。なお、撮像信号としては、受光光量に対応する撮像信号でもよいし、例えば輝度に対応する撮像信号等でもよい。すなわち、受光した光に対応する情報(光情報)であれば、どのような情報を出力してもよい。
(制御ユニットの構成)
制御ユニット30は、制御部31及び演算処理部32を有する。この制御ユニット30は、光学装置10からパターン光を投影する制御、及び、カメラ21によりパターン光を撮像する制御等を行う。制御ユニット30は、カメラ21から供給された画像信号に基づいて、計測対象物の3次元計測等の演算処理を行う。制御部31は、光学装置10が投影するパターン光を別のパターン光に切り替える制御を行ってもよい。また、制御部31は、演算処理部32が3次元座標の算出に用いるキャリブレーション情報を出力する制御を行ってもよい。
制御ユニット30の演算処理部32は、入力された画像信号に基づいて3次元座標の算出を行い、計測対象物の3次元形状を取得する。また、演算処理部32は、計測対象物の算出された3次元形状を示す3次元形状情報を、例えばパーソナルコンピュータ装置等に出力する。なお、図1には、制御ユニット30に対し1組の計測情報取得ユニット20を設けた構成を図示したが、制御ユニット30に対し複数組の計測情報取得ユニット20を設けた構成としてもよい。
(光学装置の動作)
図2は、光学装置10による計測対象物への光投影の様子を示す図である。図2において、光学装置10は、ライン光14を計測対象物15に向けて出射する。ライン光14は、VCSELチップ11の各発光素子aからの複数の光が重なり合っている光で、光偏向素子(ミラー)13のミラー面で偏向されて、図2に破線で示すように計測対象物15に照射される。具体的には、光偏向素子13が、図2に示すライン光の長手方向軸周りMの方向にミラー面を駆動することでミラー面に照射される光を偏向する。各ライン光は、所定のパターン光になるように制御される。これにより、計測対象物15に2次元のパターン光を照射し、計測対象物15に投影画像60を投影する。投影画像60は、例えば計測対象物15を含む領域に投影される。
(VCSELの構成)
図3は、VCSELチップ11の構成の一例を示す図である。図3に示すVCSELチップ11は、同一基板上で発光素子aを容易に集積可能な面発光型半導体レーザであり、1次元的に配列された複数の発光素子aを有する。
VCSELにおいて各発光源が形成するスペックルパターン(「スペックルパターン」を「スペックル模様」とも言う)の平均輝度をSi、標準偏差をσi、スペックルコントラストをCsiとする。各発光源から同じパワーでレーザ照射した場合、S1=S2=S3=・・・=S0、σ1=σ2=σ3=・・・=σ0と考えることができる。n枚のスペックルパターンの画像を合成した場合、合成画像(重畳画像)の輝度値はS1+S2+・・・+Sn=S0×nとなる。
ばらつきに関しては分散の加法性が成り立つため、σ2=σ12+σ22+・・・+σn2となり、σ=√(n×σ02)=σ0√nとなる。
よって、n枚の合成画像のスペックルコントラストCsnは、Csn=σ√n/(S×n)=(√n/n)×(σ0/S0)=1/√n×Cs0と表される。
つまり、n枚のスペックルパターンの画像を合成することによりスペックルコントラストは1/√nに改善でき、その結果、スペックルノイズを低減することができる。
図3に示す各発光素子aのピッチは、仮想的な光源m1、m2、・・・の間隔D1が1/√nのスペックルノイズ低減効果が期待できる設定になれば任意でよい。
なお、図3に示す発光素子aの配列は一例であり、発光素子aが2次元的に配置された構成のものであってもよい。例えばより多くの素子を配置できるハニカム構造の配置であってもよいし、これに限定されず、その他の配置であってもよい。また複数の発光素子
aの開口部の形状を四角形で示しているが、例えば六角形等であってもよいし、これに限定されず、その他の形状であってもよい。また、各発光素子aのレーザ光の波長は適宜設定してよい。例えば、可視でも不可視でもどちらでもよい。各発光素子aにおいては発光を独立に制御可能なように構成してもよい。
図4は、VCSELチップ11の他の構成を示す図である。図4に示すVCSELチップ11は、複数の発光素子を共に発光させるレイヤーと呼ばれる発光素子群a1を少なくとも1つ以上有する。図4には、発光素子群a1が一次元的に配列された形態のものを示しているが二次元的に配置された構成のものでもよい。
図4に示すレイヤー222において、発光素子a2は十字型に5個配置されている。同一のレイヤー222内において各発光素子a2は同じタイミングで発光する。
図4に示す、各レイヤー222のピッチAと、各発光素子a2のピッチ(ピッチB及びピッチC)は、計測装置1の仕様によって適宜異なるが、仮想的な光源m1、m2、・・・の間隔D1が1/√nのスペックルノイズ低減効果が期待できる設定になれば任意でよい。
なお、ここでは、レイヤー222の発光素子a2として十字型に5個配置されているものを示しているが、これに限定するものではない。発光素子a2の数は増減させてもよいし、また、ハニカム構造のようなレイアウトでより多くの発光素子a2を配置してもよい
また、発光素子a2の開口部についても四角形のものを示しているが、六角形等、他の形状であってもよい。各レイヤー222において各々独立に発光を制御してもよい。
(ラインジェネレータのレンズ構成)
図5は、光学装置10の光学系の一例を示す図である。図5の上下の図のうち、上の図は、光学装置10の光学系を水平方向(H)から見た状態の図である。また、図5の上下の図のうち、下の図は、光学装置10の光学系を垂直方向(V)から見た状態の図である。
図5には、ラインジェネレータ12のレンズ構成の一例として、4枚のシリンドリカルレンズ121〜124を用いたものを示している。シリンドリカルレンズ121〜124は、VCSELチップ11の各発光素子aからの光をそれぞれライン光に変換する。
具体的に、水平方向(H)において、VCSELチップ11から発散する光をシリンドリカルレンズ121によって平行光束又は略平行光束とし、シリンドリカルレンズ123によって短手方向のライン光幅を形成する。また、垂直方向(V)において、VCSELチップ11から発散する光を、シリンドリカルレンズ122によって平行光束又は略平行光束とし、シリンドリカルレンズ124によって長手方向のライン光長さを形成する。この際、光偏向素子(ミラー)13に集光する位置に焦点を形成する。なお、1/(√n)のスペックルノイズ低減効果が期待できる設定で、それぞれのライン光を光偏向素子13上に形成する。
シリンドリカルレンズ121〜124の材質は、例えばガラス又はプラスチック等である。なお、他の部材でシリンドリカルレンズ121〜124を形成してもよい。また、シリンドリカルレンズ121〜124にAR(Anti Reflection)コート等の反射防止加工を施してもよい。
また、シリンドリカルレンズを挿入する向きはどちらでもよいが、屈折回数を考慮すると図5に示すように凸面が向かい合うように挿入する方が望ましい。
光偏向素子13は、ライン光の長手方向軸周りに駆動し、光偏向素子13に入射したライン光で計測対象物15を走査する。走査中に制御部31によりライン光の出力を変調することで、計測対象物15へ所定パターンの投影画像を投影する。
図6は、光学装置10における光の光路を示す図である。図6には、光偏向素子13としてミラー面が狭いMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーを使用した光学装置10を示している。図6における光学装置10のVCSELチップ11は、図7に示すように、例えば5個の異なる波長(波長λ1、波長λ2、波長λ3、波長λ4、波長λ5)の発光素子aを等ピッチで配置したものを1セットとし、全体で10セット分(5種類の波長×10セット=50個)の発光素子aを一次元的に配列して構成されている。
各セット内において、発光素子aの並び順は所定の波長順である。つまり、各波長の発光素子aは、図7において周期的な位置をとるように配置されている。また図7において、隣接するセット間の同一波長の発光素子aはXμmピッチで配置されている。セット間の同一波長の発光素子aにより生じる各スペックルパターンは、互いに異なるスペックルパターンとなるように設定されている。すなわち、複数光源角度多重効果を得られる設定となっている。
また、同一セット内の波長λ1〜λ5の発光素子aにより生じる各スペックルパターンについても、互いに異なるスペックルパターンとなるように設定されている。こちらについては、複数光源波長多重効果を得られる設定となっている。なお、この構成は一例であり、少なくとも1部の波長を異ならせたものでもよい。
さらに具体的に説明すると、このような多波長VCSELチップ11は、図8(a)に示すように、半導体基板50上に有機金属気相成長法又は分子線エピタキシー法等で形成される。層構成は、半導体基板50上に、下部ブラッグ反射鏡(nDBR)51及び活性層52を含む共振領域53、上部ブラッグ反射鏡(pDBR)54を成長させた構成となっている。ブラッグ反射鏡は、屈折率の異なる材料が出射波長λに対して1/4波長の光学膜厚で交互に積層された構造体を有している。
上部ブラッグ反射鏡54と下部ブラッグ反射鏡51の間で、光が半導体基板50に対して垂直方向に共振し、一部の光が基板に対して垂直方向に出射する。レーザの出射波長は、共振器長により決定される。このため、ブラッグ反射鏡の一部の膜厚(光学長)を変えることにより、共振波長を微調整することができる。ブラッグ反射鏡の内部に材料系の異なる2つ以上の材料からなるペアを積層させる。この材料は互いに専用のエッチャントによるウェットエッチングにより除去することが可能で、それぞれのエッチャントに対するエッチング選択比が高い材料を使用する。例えば、GaAs(ヒ化ガリウム)とGaInP(ガリウムインジウム)のペアを積層し、GaAsのみをエッチングできるリン酸と過酸化水素水からなるエッチャント、GaInPのみをエッチングできる塩酸からなるエッチャント等である。この材料系の異なる積層構造を、波長調整層55と呼ぶ。
波長調整層55まで結晶成長させた後に、レジストパターニングを行い、任意の領域をウェットエッチングにより必要な膜厚(層数)になるまで除去する。必要な構造が形成できるまで、このような工程を繰り返し行う。これにより、図8(b)に示すように、所望の波長調整構造が形成される。その後に再成長でブラッグ反射鏡の続きを形成し、同一チップ内で複数波長出射する面発光レーザ素子が形成される。なお、図8(b)は、波長λ1〜λ4の計4つの波長の面発光レーザ素子を形成した例である。
このようにして形成した発光素子の上部電極を個別にPAD配線することで独立駆動が可能となる。投光パターンは、各発光素子の駆動タイミング及び強度を変調することで形成できるため、このようなレイアウトにすることで、発振波長毎に独立したパターンを投影することができる。
図6に示す光路は、VCSELチップ11の波長λ1の発光素子aからの各光から形成されるライン光がそれぞれ重なっている様子を示している。図6に示すように、VCSELチップ11の各発光素子aからの光に基づいて、インジェネレータ12が各ライン光を形成する。各発光素子aは、同じ発散角で発光する。ラインジェネレータ12は、ライン光の長手方向における広がり角、及び、短手方向におけるライン光幅を調整する。このとき、ライン光の長手方向はミラー面で、短手方向は計測範囲で集光するように方向毎に調整される。このため、ミラー面上の各ライン光は、最終的に形成されるライン光の長手方向の長さよりも、短手方向の長さのほうが長くなる。
図6には、ミラー面強度分布のSIM像(走査イオン顕微鏡像:Scanning Ion Microscope像)を示している。このミラー面強度分布のSIM像でも、入射するライン光の様子を確認できる。このように、ライン光の長手方向をミラー面で集光することで、ミラー面を小さくでき、さらにライン光の長手方向の広がり角を広げることができる。また、各発光素子aから形成される各ライン光の本数が少ないと、図6に示すようにミラーサイズの関係は、最終的に形成されるライン光の長手方向におけるミラーの辺より、短手方向におけるミラーの辺のほうが長くなる(Wmm>Hmm)。
発光素子aからの各光から形成されるそれぞれのライン光において、少なくとも一の間隔は他の間隔と異なっていてよい。例えば、同一波長の発光素子の間隔(Xμm)と光偏向素子に入射する同一波長のライン光の間隔(Yμm)とを異ならせる。以下に、同一波長の発光素子の間隔(Xμm)と光偏向素子に入射する同一波長のライン光の間隔(Yμm)との関係性について説明する。
同一波長の発光素子で異なるスペックルパターンが生じる場合、すなわち、複数光源角度多重を利用したスペックルノイズの低減効果がある(「1/√nの効果が期待できる」とも言う)設定で光学装置10を構成する場合、同一波長の発光素子の間隔(Xμm)と光偏向素子に入射する同一波長のライン光の間隔(Yμm)とは、同一波長の発光素子の間隔≧光偏向素子に入射する同一波長のライン光の間隔の関係を満たすようにする。
また、別の例として、同一波長の発光素子の間隔と、光偏向素子に入射する同一波長のライン光の間隔は、同一波長の発光素子の間隔<光偏向素子に入射する同一波長のライン光の間隔の関係を満たすようにしてもよい。この場合、光偏向素子に入射する同一波長のライン光の間隔は35μm以上とする。この値は次のように算出した。
具体的に、複数光源角度多重効果(1/√nの効果)が生じ始める角度(一例としてθ1=0.04deg)以上になるところでは、スペックルノイズ低減効果が得られる。例えば顕微鏡を考慮に入れると、隣接する2つの発光素子aの出射光が被照射面へ入射する際の光のなす角がθ1で入射するときの、仮想的な光源と被照射面まとの距離LWD1は50mm以上の短い値にまで設定できる。これらより光偏向素子に入射する同一波長のライン光の所定の間隔Yは約34.9μm以上と算出され、Yは35μm程度になる。計算式ではY=2×LWD1×tan(θ1/2)より、「D1=2×50×tan(0.02)=34.907(略35)μm」となる。
さらに、同一波長の発光素子の間隔<光偏向素子に入射する同一波長のライン光の間隔の関係を満たす場合、複数光源角度多重効果が生じ始める角度(θ=0.04deg)以上になるところでは、スペックルノイズ低減効果が得られるので、光偏向素子に入射する同一波長のライン光の間隔に上限は設けられない。
しかし、現実的にはミラーサイズや設置する発光素子の数を考慮すると、それらの制約から上限が決まってくる。例えば、ミラーサイズが15mmで、スペックルノイズを半分は減らしたいときについて考える。このとき、光源は4個必要となり、光偏向素子に入射する同一波長のライン光の間隔は最大でも5mm(=15÷(4−1))までしかとることはできない。
図6のように、複数光源波長多重効果と複数光源角度多重効果を併用してスペックルノイズを低減すると、VCSELチップ11の異なる波長の発光素子a間のピッチを、Xμmピッチより短くすることができる。このため、複数光源角度多重効果のみを用いて同じスペックルノイズ低減効果を得る場合と比較して、VCSELチップ11に配置される発光素子aの集積密度を向上させることができる。集積密度の向上により、光量増加やスペックルノイズの低減効果が期待できる。集積密度が向上すれば、同一のスペックルコントラストであれば、よりVCSELチップ11のチップサイズを小さくすることができ、同一の面積であれば、光量増加やスペックルノイズをさらに低減することができる。
図9は、光学装置10の光学系の他の一例を示す図である。この図9は、ラインジェネレータ12のレンズ構成の一例として、球面レンズ126と2枚のシリンドリカルレンズ(シリンドリカルレンズ123、シリンドリカルレンズ124)とを用いた例である。図5の例では、VCSELチップ11から発散する光を、水平方向(H)と垂直方向(V)とで別々のシリンドリカルレンズ121、122を用いて平行光束又は略平行光束を形成した。これに対して、図9の例は、1枚n球面レンズ126で、VCSELチップ11から発散する光を平行光束化する。これにより、必要なレンズ数を減らすことができる。
図10は、光学装置10の光学系の他の例を示す図である。図10には、ラインジェネレータ12のレンズ構成の一例として、シリンドリカルレンズ121を用いたものを示している。水平方向(H)において、VCSELチップ11から発散する光をシリンドリカルレンズ121によって短手方向のライン光幅に形成する。垂直方向(V)においては、VCSELチップ11から発散する光のみで、長手方向のライン光長さを形成する。この構成では、使用するレンズが1枚で済むため、必要なレンズ数を最も減らすことができる。
図11は、光学装置10の光学系の他の一例を示す図である。図11には、ラインジェネレータ12のレンズ構成の一例として、2つのシリンドリカルレンズ(シリンドリカルレンズ121とシリンドリカルレンズ123)を用いたものを示している。
水平方向(H)において、VCSELチップ11から発散する光をシリンドリカルレンズ121によって平行光束又は略平行光束とし、シリンドリカルレンズ123によって短手方向のライン光幅を形成する。垂直方向(V)においては、VCSELチップ11から発散する光のみで、長手方向のライン光長さを形成する。
図12は、光学装置10の光学系の他の一例を示す図である。図12は、図5に示すレンズ構成にさらに絞り125を加えたものである。図5に示すレンズ構成において光を光偏向素子13に十分集光できない場合に、絞り125を挿入する。なお、絞り125をこれに限定するものではない。少なくとも一つの絞り125を任意の位置に挿入してよい。また、図12には、水平方向(H)に対応する絞り125を示しているが、垂直方向(V)についても同様に挿入してよい。また、絞り125は、迷光を除去する目的で挿入してもよい。
図13は、光学装置10の光学系の他の一例を示す図である。図13には、VCSELチップ11の各発光素子aの発散角を制御するため、VCSELチップ11の前方(光軸方向)にマイクロレンズアレイ127とマイクロシリンドリカルレンズアレイ128とを挿入した構成のものを示している。マイクロシリンドリカルレンズアレイ128の後段の
構成については図示を省略している。なお、各発光素子aの発散角の制御は、マイクロレンズアレイ及び(又は)マイクロシリンドリカルレンズアレイで行うことができる。つまり、各発光素子aの発散角の制御にマイクロレンズアレイを使用してもよいし、マイクロシリンドリカルレンズアレイを使用してもよい。また、これらの両方を組み合わせてもよい。ここでは、一例として、両方を組み合わせた例について示す。
マイクロレンズアレイ127の各レンズは球面になっており、VCSELチップ11の各発光素子aから発散する光を、水平方向(H)及び垂直方向(V)において平行光束又は略平行光束に変換する。そして、マイクロレンズアレイ127から出射される光束はマイクロシリンドリカルレンズアレイ128によって、垂直方向(V)に示す長手方向のライン光長さを形成する。このように構成することにより、VCSELチップ11の発散角が制御される。
なお、図13では水平方向に発光素子aは1列しかないが、水平方向にも発光素子aを並べて、VCSEL上の発光素子をマトリクス状に配置してもよい。それに伴い、マイクロレンズアレイ及びマイクロシリンドリカルレンズアレイもマトリクス状に形成してもよい。
(光偏向素子)
光偏向素子13は、レーザ光を1軸又は2軸方向に走査する可動ミラーである。可動ミラーとしては、例えばMEMSミラー、ポリゴンミラー又はガルバノミラー等を用いることができる。なお、レーザ光を1軸又は2軸方向に走査可能であれば、その他の方式を用いたものでもよい。3次元形状計測装置では、ラインジェネレータ12により形成されたライン光14を走査範囲中の計測対象物15上に一軸走査する可動ミラーを使用する。可動ミラーでライン光を光走査することで、2次元面状の投影パターンが形成される。
図14は、光偏向素子13の一例であるMEMSミラー(MEMSミラースキャナとも言う)の構成を示す図である。図14に示すMEMSミラースキャナは、支持基板131に、可動部132と二組の蛇行状梁部133とを有する。
可動部132は反射ミラー1320を備えている。二組の蛇行状梁部133は、それぞれ一端が可動部132に連結され、他端が支持基板131により支持されている。二組の蛇行状梁部133はそれぞれミアンダ形状の複数の梁部からなる。また、二組の蛇行状梁部133は、それぞれ第1の電圧の印加により変形する第1の圧電部材1331と、第2の電圧の印加により変形する第2の圧電部材1332とを各梁部に1つ置きに有する。
第1の圧電部材1331及び第2の圧電部材1332は、隣り合う梁部毎にそれぞれ独立に設けられている。二組の蛇行状梁部133はそれぞれ第1の圧電部材1331と第2の圧電部材1332への電圧の印加により変形し、可動部132の反射ミラー1320を回転軸周りに回転させる。
具体的には、第1の圧電部材1331及び第2の圧電部材1332に対し、それぞれ逆位相となる電圧を印加し、各梁部に反りを発生させる。これにより、隣り合う梁部が異なる方向にたわみ、それが累積され、二組の蛇行状梁部133に連結する可動部132と共に反射ミラー1320が回転軸を中心に往復回動する。さらに、回転軸を回転中心とするミラー共振モードに合わせた駆動周波数をもつ正弦波を、逆相で第1の圧電部材1331及び第2の圧電部材1332に印加することで、低電圧で非常に大きな回転角度を得ることができる。
なお、駆動波形は正弦波に限らない。例えばノコギリ波であってもよい。また、共振モードに限らず、非共振モードで駆動させてもよい。
図15は、光偏向素子13の一例であるポリゴンミラーの構成を示す図である。図15に示すポリゴンミラーは、回転軸の周りにM方向に等速回転運動する回転体13Aに複数の平面ミラー1320Aを備える。ラインジェネレータ12から平面ミラー1320Aに入力するライン光は平面ミラー1320Aの角度の変化により測定対象を一軸走査する。図15に矢印で示すように、ポリゴンミラーでは水平方向(Y軸と垂直な方向)の広範囲な領域に対して測定が可能となる。
さらに、図15に示す構成では、ポリゴンミラーの各ミラー面1320Aにおいて回転軸に対する倒れ角を互いに異ならせている。このように各ミラー面1320Aに異なる倒れ角を与えるとライン光の垂直方向の出射角が制御されるので、回転体13Aの回転によりミラー面1320Aが変わる度に垂直方向の出力角が変化することになる。よって、各ミラー面1320Aに異なる倒れ角を与えることで、ポリゴンミラーに備えられた射面の数に応じて、垂直方向の走査領域を広角化することができる。
(カメラ)
図16は、カメラ21の構成を示す図である。カメラ21は、レンズ210及び撮像素子211を有する。撮像素子211としては、例えばCCDイメージセンサ又はCMOSイメージセンサ等を用いることができる。カメラ21に入射した光は、レンズ210を介して撮像素子211上に結像して光電変換される。撮像素子211で光電変換された電気信号は、画像信号へと変換され、その画像信号がカメラ21から制御ユニット30の演算処理部32(図1参照)へと出力される。
(撮像素子の構成)
まず、一般的な撮像素子の場合、CCDイメージセンサ又はCIS(銅(Cu)、インジウム(In)、セレン(Se))と呼ばれる可視光〜NIR領域(近赤外領域:700〜2000nm)に感度を有するシリコンIC(Integrated Circuit)が使用される。
数umの画素が2次元的に配列されており、各画素の入射光を光電変換して電気信号として出力することで各アドレスの輝度値情報を取得している。前述の通り可視光〜NIR領域に感度があるため、複数波長の光が入射されると各波長の感度特性に応じた信号が合算されて出力されるため、通常の撮像素子では各波長の情報を個別に取得することは困難となる。
このため、第1の実施の形態の3次元形状計測装置の場合、図17に示すように撮像素子211が、受光面にバンドパスフィルタ57を備えた構成となっている。換言すると、撮像素子211は、バンドパスフィルタ57を介して撮像光を受光するようになっている。
一般的な撮像素子では画素上にカラーフィルタ又はマイクロレンズが設けられている場合が多い。しかし、第1の実施の形態の3次元形状計測装置の場合、各画素58上に特定波長の光だけを透過するバンドパスフィルタ57が設けられた構成となっている。
すなわち、図17の四角は、それぞれ一つの画素58を示している。この各画素に対して、一つの波長のみを透過する57が設けられている。この図17の例の場合、波長λ1〜波長λ4までの4種類の波長を透過するフィルタ片部(4画素分:57λ1〜57λ4)を1セットとしてそれらが周期的に配列されている。
換言すると、それぞれ2つの辺で隣の画素と隣接する位置関係の、4つのフィルタ片部(第1のフィルタ片部57λ1〜第4のフィルタ片部57λ4)を1セットのフィルタ群59とする。この1セットのフィルタ群59が、撮像素子211上に、周期的に配列されている。
各フィルタ片部57λ1〜57λ4は、透過中心波長と光源部の多波長のVCSELチップ11の発振波長とが一致するように設けられている。このため、波長λ1で投影したパターンの反射光は、第2のフィルタ片部57λ2〜第4のフィルタ片部57λ4の画素58(受光素子の一例)には入射せず、第1のフィルタ片部57λ1が設けられた画素58のみに入射し、信号として出力される。同様に、波長λ2、波長3、波長4で投影したパターンの反射光も、それぞれ第2のフィルタ片部57λ2、第3のフィルタ片部57λ2、第4のフィルタ片部57λ4が設けられた画素58のみに入射し、信号として出力される。これにより、各波長λ1〜波長λ4のパターン光に対応した入射光の情報を個別に取得することができる。
なお、VCSELチップ11の発振波長が、波長λ1〜波長λ4の4波長であることとしたが、2波長、3波長又は5波長以上でもよい。バンドパスフィルタ57は、各波長のフィルタ片部で構成すればよい。
(制御部の構成)
次に、図18は、3次元形状計測装置1のブロック図である。この図18において、演算処理部32は、カメラ21から出力された画像信号を解析する。演算処理部32は、画像信号の解析結果と、キャリブレーション情報とを用いた演算処理により、3次元情報の復元処理を行い、これにより対象の3次元計測を実行する。演算処理部32は、復元された3次元情報を制御部31に供給する。
制御部31は、投影制御部310、パターン記憶部311、光源駆動・検出部312、光走査駆動・検出部313、及び、撮像制御部314を有している。
光走査駆動・検出部313は、投影制御部310の制御に従い光偏向素子13を駆動する。投影制御部310は、光偏向素子13の偏向中心に照射されたライン光が測定対象を走査するように、光走査駆動・検出部313を制御する。撮像制御部314は、投影制御部310の制御に従いカメラ21の撮像タイミング及び露光量等を制御する。
光源駆動・検出部312は、投影制御部310の制御に従いVCSELチップ11の各発光素子の点灯及び消灯を制御する。光源駆動・検出部312には、フィードバック制御回路を有する。なお、フィードバック制御回路の一部又は全てをVCSELチップ11に設けてもよい。
パターン記憶部311は、不揮発性メモリとなっており、投影画像(投影パターン)を形成するためのパターン情報が記憶されている。投影制御部310は、パターン記憶部311から読み出したパターン情報に基づき、光源駆動・検出部312を制御する。
また、投影制御部310は、演算処理部32から供給された、復元された3次元情報に基づき、パターン記憶部311に対してパターン情報の読み出しを指示してもよいし、読み出したパターン情報に応じて演算処理部32に対して演算方法を指示してもよい。
演算処理部32、投影制御部310及び撮像制御部314は、CPU(Central Processing Unit)等の制御部31が、記憶部に記憶されている計測プログラムを実行することでソフトウェア的に実現される機能である。具体的に、制御部31は、3次元形状計測装置1のROM(Read Only Memory)等の記憶部に記憶されている計測プログラムを読み出して実行することで、演算処理部32、投影制御部310及び撮像制御部314を実現する。なお、演算処理部32、投影制御部310及び撮像制御部314のうち、一部をハードウェアで形成してもよい。また、演算処理部32、投影制御部310及び撮像制御部314以外の機能も、計測プログラムで実現してもよい。
(投影パターン)
次に、計測対象物を走査する投影パターンについて説明する。計測対象物に光を照射して、計測対象物の形状及び姿勢を3次元情報として取得する3次元計測手法としては、例えば位相シフト法を用いた計測手法、及び、光切断法を用いた計測手法が知られている。これらの計測手法は、例えば以下の非特許文献にそれぞれ開示されている。
(1)プロジェクタ・カメラシステムのレスポンス関数を用いた位相シフト法によるアクティブ・ステレオの精度向上「画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2009)」2009年7月
(2)「光切断法による3次元画像を用いた外観検査技術」RICOH TECHNICAL REPORT、No.39, 2013、2014年1月28日発行
先ず(1)の位相シフト法を用いた計測について概略的に説明する。位相シフト法では、図19(a)に例示される、それぞれ位相の異なる位相シフトパターンである複数の投影パターン60(10)、60(11)、60(12)及び60(13)を用いた位相解析により、3次元の形状及び姿勢の復元を行う。このとき、図19(b)に例示される、それぞれ異なるグレイコードパターンである複数の投影パターン60(20)、60(21)、60(22)及び60(23)を用いた空間コード化法を併用し、これら空間コード化法及び位相シフト法の結果に基づき位相連結を行うことで、高精度に3次元の形状及び姿勢の復元を行うことができる。
このように、(1)の位相シフト法を用いた計測では、複数の投影パターン60(10)〜60(13)、60(20)〜60(23)それぞれについて撮像を行う。
次に(2)の光切断法を用いた計測について概略的に説明する。光切断法は、ライン光源により計測対象に対して輝線を照射し、この輝線が照射された計測対象を撮像し、輝線画像を得る。例えば図20に示すように、光偏向素子からライン光(輝線)14を形成する。この輝線画像に基づき、計測対象の1ライン分の3次元形状が生成される。図20の投影パターン60(3)に示すように、光偏向素子を用いてライン光14の照射位置を矢印の向きに変えていき、計測対象に対して複数の輝線画像を得る。これにより、計測対象の全体の3次元形状を生成できる。このような光切断パターンを用いた光切断法は、光沢のある計測対象の計測に用いて好適である。
(3次元計測の具体例)
図21は、第1の実施の形態の3次元計測装置1における計測対象物の計測態様を示している。この図21に示すように、3次元計測装置1は、カメラ21、光源、ラインジェネレータ12(光学系)及び光偏向素子(ミラー)13を有している。光源は、上述のように、波長λ1〜波長λ4で発振する多波長のVCSELチップ11である。また、カメラ21の撮像素子58上には、バンドパスフィルタ57が設けられている。図17を用いて説明したように、4つの各画素上に波長λ1〜波長λ4の光を透過するフィルタ片部57λ1〜57λ4がそれぞれ位置するように、撮像素子58に対してバンドパスフィルタ57が設けられている。
この図21において、VCSELチップ11から出射された光は、ラインジェネレータ12でライン光へと変換され、光偏向素子13により計測対象物へ投影される。光偏向素子13の動きに同期して点灯タイミングと強度を制御することで、白から黒へと周期的に変化した位相画像を生成することができる。上述の位相シフト法を用いて、λ/2ずつ位相をシフトした投影画像(投影パターン)を、一度に計測対象物に投影し、計測対象物からの反射光をカメラ21で撮影する。そして、演算処理部32で、カメラ21から出力された画像信号を解析して、計測対象物の奥行情報を取得する。
第1の実施の形態の3次元計測装置1の場合、VCSELチップ11から4つの波長λ1〜波長λ4の光を生成できるため、図21に示すようにλ/2ずつ位相のずれた波長毎の投影画像(投影パターン)を生成する。そして、各波長λ1〜波長λ4の投影パターンを、一度に、計測対象物に照射する。
計測対象物を撮影するカメラ21の撮像素子58には、それぞれの波長に対応した狭帯域のフィルタ(フィルタ片部57λ1〜57λ4)が設けられている。このため、外乱光及び他波長の光の影響を受けずに、「1回の撮影」で波長λ1〜波長λ4に応じた4投影分の独立した情報(画像信号)を得ることができる。このため、撮影回数を従来の1/4に削減でき、全体の測定時間を大幅に短縮化することができる。
(第1の実施の形態の効果)
以上の説明から明らかなように、第1の実施の形態の3次元計測装置1は、VCSELチップ11を用いることで、各発光素子aが同レベルの出力光量となるように、出力の安定化を図ることができる。このため、特に輝度値を周期的に変化させた位相パターンを投影する3次元計測において、スペックルノイズの影響だけでなく光源の出力ムラを低減し、設計通りの位相パターンを投影することができ、高精度で安定した測定を行うことができる。
また、VCSELチップ11から4つの波長λ1〜波長λ4の光を生成して、λ/2ずつ位相のずれた各波長λ1〜波長λ4の投影パターンを生成し、一度に、計測対象物に照射する。
計測対象物を撮影するカメラ21の撮像素子58には、それぞれの波長に対応した狭帯域のフィルタ(フィルタ片部57λ1〜57λ4)が設けられている。このため、外乱光及び他波長の光の影響を受けずに、「1回の撮影」で波長λ1〜波長λ4に応じた4投影分の独立した情報(画像信号)を得ることができる。従って、4投影分の独立した情報(画像信号)を解析することで、計測対象物の高精度な測定を可能とすることができる。また、撮影回数を従来の1/4に削減でき、全体の測定時間を大幅に短縮化することができる。
[第2の実施の形態]
次に、上述の第1の実施の形態で説明した3次元計測装置1をロボットアーム(多関節アーム)に設けた第2の実施の形態の説明をする。図22は、第2の実施の形態のロボットアームの斜視図である。この図22において、ロボットアーム70は、対象物をピッキングするためのハンド部71を備え、ハンド部71の直近に上述の第1の実施の形態で説明した3次元計測装置1が設けられている。ロボットアーム70は、それぞれ屈曲可能な複数の可動部を備え、ハンド部71の位置及び向きを、制御に従い変更する。
3次元計測装置1は、光の投影方向がハンド部71の向く方向に一致するように設けられ、ハンド部71のピッキング対象15を計測対象物として計測する。
この第3の実施の形態のように、3次元計測装置1をロボットアーム70に設けることで、ピッキングの対象物を近距離から3次元計測することができ、遠方に設けられたカメラでピッキングの対象物を撮像して3次元計測する場合と比較して、計測精度及び認識精度の向上を図ることができる。
例えば、工場の様々な組立てライン等におけるFA(Factory Automation)分野においては、部品の検査や認識等のために、ロボットアーム70等のロボットが利用される。ロボットに3次元計測装置1を設けることで、部品の検査及び認識を精度良く行うことができる。
[第3の実施の形態]
次に、上述の第1の実施の形態で説明した3次元計測装置1をスマートフォン又はPC等の電子機器に設けた第3の実施の形態の説明をする。図23は、3次元計測装置1が設けられた第3の実施の形態のスマートフォンの斜視図である。スマートフォン80には、3次元計測装置1と使用者の認証機能が設けられている。使用者の認証機能としては、例えば専用のハードウェアが設けられている。この他、コンピュータ構成のCPUがROM等のプログラムを実行して本機能を実現するようにしてもよい。3次元計測装置1は、使用者81の顔、耳や頭部の形状等を計測する。一例ではあるが、この計測結果に基づいて、使用者81の認証処理等を行う。
このように、第3の実施の形態のスマートフォンは、3次元計測装置1により、使用者81の顔、耳や頭部の形状等を高精度に計測することができる。このため、使用者81の認識精度の向上を図ることができる。
なお、この例では、3次元計測装置1をスマートフォン80に設けることとして説明したが、パーソナルコンピュータ装置又はプリンタ装置等の他の電子機器に設けてもよい。また、個人認証以外にも、使用者81の顔形状のスキャニング等に用いてもよい。
[第4の実施の形態]
次に、上述の第1の実施の形態で説明した3次元計測装置1を、自動車等の移動体に設けた第4の実施の形態の説明をする。図24は、3次元計測装置1が設けられた第4の実施の形態の移動体の要部の斜視図である。この図24において、自動車の車内85には、3次元計測装置1と運転支援機能が設けられている。運転支援機能は、例えば専用のハードウェアで実現される。または、運転支援機能は、コンピュータ構成のCPUがROM等に記憶されている運転支援プログラムを実行することでソフトウェア的に実現される。
3次元計測装置1は、ドライバ86の顔又は姿勢等を計測する。運転支援機能は、この計測結果に基づいて、例えば自動ブレーキ制御又は走行レーン制御等の、ドライバ86の状況に応じた適切な支援を行う。
このような第4の実施の形態は、3次元計測装置1を自動車に設けることで、高精度にドライバ86の顔、姿勢等を計測することができるため、車内85のドライバ86の状態認識精度を向上させることができる。
なお、この例では、3次元計測装置1を自動車に設けた例であったが、3次元計測装置1を、バス車両、トラック車両、鉄道車両、飛行機又は船舶等の車内、操縦席又は客席等に設けてもよい。また、ドライバ86の顔、姿勢等の状態認識に限らず、ドライバ86以外の搭乗者又は車内85の様子の認識等に3次元計測装置1を用いてもよい。また、ドライバ86の個人認証を行い、その移動体の操縦に正規の権限を有する者であるか否かを判断する等のように、移動体のセキュリティに3次元計測装置1を用いてもよい。
例えば、図25に示すように、自律型の移動体に3次元計測装置1を設けてもよい。この図25に示す移動体87は、移動体87の周囲を3次元計測装置1で計測する。この計測結果に基づいて、移動体87は自身の移動する経路の判断、及び、机88の位置等の室内89のレイアウトを算出する。
このように、3次元計測装置1を移動体87に設けることで、高精度に移動体87の周辺を計測することができ、移動体87の的確な運転支援を行うことができる。なお、3次元計測装置1を、屋内だけでなく屋外で用いてもよく、建造物等の計測等に用いてもよい。
[第5の実施の形態]
次に、上述の第1の実施の形態で説明した3次元計測装置1を、造形装置の一例である3次元プリンタ装置に設けた第5の実施の形態の説明をする。図26は、第5の実施の形態の3次元プリンタ装置の要部の斜視図である。この図26において、3次元プリンタ装置90のヘッド部91に、上述の3次元計測装置1が設けられている。ヘッド部91は形成物92を形成するための造形液を吐出するノズル93を有する。3次元計測装置1は、3次元プリンタ装置90によって形成される形成物92の形成中の形状を計測する。そして、この計測結果に基づいて、3次元プリンタ装置90の形成物92の形成制御が行われる。
このような第5の実施の形態では、3次元計測装置1を3次元プリンタ装置90に設けることで、形成物92の形成中に形状を計測することができるため、高精度に形成物92を形成可能とすることができる。なお、この例では、3次元計測装置1を3次元プリンタ装置90のヘッド部91に設けることとしたが、3次元プリンタ装置90内の他の位置に3次元計測装置1を設けてもよい。
最後に、上述の各実施の形態は、一例として提示したものであり、本発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な各実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことも可能である。また、各実施の形態及び各実施の形態の変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 3次元計測装置
10 光学装置
12 ラインジェネレータ
13 光偏向素子(ミラー)
20 計測情報取得ユニット
21 カメラ21
30 制御ユニット
31 制御部
32 演算処理部
50 半導体基板
51 下部ブラッグ反射鏡(nDBR)
52 活性層
53 共振領域
54 上部ブラッグ反射鏡(pDBR)
57 バンドパスフィルタ
57λ1 波長λ1の光を透過するフィルタ片部
57λ2 波長λ2の光を透過するフィルタ片部
57λ3 波長λ3の光を透過するフィルタ片部
57λ4 波長λ4の光を透過するフィルタ片部
58 画素
59 フィルタ群
210 レンズ
211 撮像素子
特開2018−160145号公報 特開2018−096893号公報
プロジェクタ・カメラシステムのレスポンス関数を用いた位相シフト法によるアクティブ・ステレオの精度向上「画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2009)」2009年7月 「光切断法による3次元画像を用いた外観検査技術」RICOH TECHNICAL REPORT、No.39, 2013、2014年1月28日発行

Claims (8)

  1. 異なる波長の光を透過する複数のフィルタ片部を備えたフィルタ部と、
    各前記フィルタ片部を透過した各波長の光をそれぞれ受光し、受光した光の情報に応じた受光信号をそれぞれ出力する複数の受光素子と
    を有する撮像装置。
  2. 前記フィルタ部の各前記フィルタ片部は、隣接する各前記フィルタ片部が、それぞれ異なる波長の光を受光するように配置されていること
    を特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記フィルタ部の各前記フィルタ片部は矩形状を有しており、それぞれ2つの辺で隣のフィルタ片部と隣接する4つのフィルタ片部を一セットのフィルタ群とし、複数セットの前記フィルタ群を、前記受光素子上に周期的に配置して形成されていること
    を特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記光の情報は光量であること
    を特徴とする請求項1から請求項3のうち、いずれか一項に記載の撮像装置。
  5. 所定の投影パターンの複数の異なる波長の光を、対象物に一以上のグループとして照射する照射部と、
    請求項1から請求項4のうち、いずれか一項に記載の撮像装置と、
    前記撮像装置からの受光信号に基づいて、前記対象物の奥行情報を計測する計測部と
    を有する計測装置。
  6. 前記照射部は、複数の発振波長を有する面発光型半導体レーザであること
    を特徴とする請求項5に記載の計測装置。
  7. 前記照射部は、複数の異なる波長の前記投影パターンを形成する投影パターン形成部を含むこと
    を特徴とする請求項5又は請求項6に記載の計測装置。
  8. 請求項1から請求項4のうち、いずれか一項に記載の撮像装置を用い、
    所定の投影パターンの複数の異なる波長の光を、対象物に一以上のグループとして照射し、
    前記撮像装置からの受光信号に基づいて、前記対象物の奥行情報を計測する
    計測方法。
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