JP2021016752A - 人工半月板 - Google Patents

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聡 最上
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【課題】 変形性膝関節症の治療において、人工膝関節全置換術および人工膝関節単顆置換術いずれも伴わない人工半月板挿入術に使用可能な人工半月板であって、衝撃緩衝能があり、かつ膝関節の屈曲伸展動作に対する耐磨耗性も高い特性を有する人工半月板を提供する。【解決手段】 人工半月板上面をモース硬度9のチタン素材とすることにより、大腿骨関節面の粗さによる人工半月板上面の磨耗を低減し、チタン素材からなる人工半月板上面の表面粗さを鏡面レベルまで小さくすることで、逆に人工半月板上面との摩擦による大腿骨関節面の磨耗を軽減し、さらに脛骨関節面との褶動量が比較的少ない人工半月板下面をエラストマー等の弾性を有する素材とすることで、衝撃緩衝能を具備する。これらにより単一の人工半月板でありながら高い耐磨耗性と衝撃緩衝能を同時に具備することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、変形性膝関節症の治療において、人工膝関節全置換術および人工膝関節単顆置換術いずれも伴わない人工半月板挿入術に使用可能な人工半月板であって、衝撃緩衝能があり、かつ膝関節の屈曲伸展動作に対する耐磨耗性も高い特性を有する人工半月板に関するものである。
変形性膝関節症においては関節面の硝子軟骨が損傷し、半月板の断裂や損傷も多くの場合伴う。進行すると硝子軟骨が消失し骨頭同士が直接ぶつかるようになり病態はさらに増悪する。これに対する治療としては、人工膝関節全置換術または人工膝関節単顆置換術、人工半月板挿入術、高位脛骨骨切術などがある。しかし人工半月板置換術以外の治療は不可逆的であり高侵襲の治療である。一方、人工半月板挿入術において使用される人工半月板は、衝撃緩衝能を具備するために硬度が低い素材で構成されており、それゆえ歩行等の動作による反復性の衝撃や摩擦に対して耐久性が不十分であった。このためにこれまでは挿入術後まもなく観血的再手術により人工半月板抜去を行なう例もあるなど、臨床成績は芳しくなかった。現時点で国内で根治術として人工半月板挿入術が行われることはほとんどなく、人工膝関節全置換術または人工膝関節単顆置換術が第一選択術式となっていることが多い。
特表2008−502452号公報 特開2008−89538号公報
人工膝関節全置換術および人工膝関節単顆置換術いずれも伴わない人工半月板挿入術により膝関節内に挿入設置する人工半月板においては有機ポリマーやエラストマーなど骨よりも硬度が低い素材が主として用いられ、膝関節の反復性屈曲伸展動作に伴う大腿関節面との摩擦により磨耗しやすく、耐久性が不十分であった。さらには、人工半月板磨耗の結果発生した粉塵や破片が炎症や疼痛の原因となる可能性もある。
また半月板には着地時の瞬間の高負荷に対する衝撃緩衝能も求められ、金属等硬度の高い素材では十分に衝撃を緩衝することが困難である。
これら欠点のために人工半月板挿入術を断念して、結果的に人工膝関節全置換術や人工膝関節単顆置換術を選択せざるを得ない状況を生じているが、後2者の術式は大腿骨かつまたは脛骨を一部切除することになり、患者の負担が大きい。このため、人工膝関節全置換術および人工膝関節単顆置換術いずれも伴わない人工半月板挿入術に使用可能な、衝撃緩衝能を有しつつ耐久性が高く磨耗が少ない人工半月板の開発が患者術者を問わず悲願であった。
特許文献1においては予備形成された1片のエラストマーから成る人工半月板であり、0.5MPaから75MPaの弾性率および機械的強度を有している。エラストマーは骨よりも軟らかいため骨頭による磨耗は不可避であった。
さらに、磨耗のメカニズムについて精査すべく、健常状態と比べて変形性膝関節症に罹患した骨頭表面の粗さがどの程度異なるかを知るために特許文献2に記載の骨頭表面粗さ測定結果をもとに検討した。特許文献2は解剖学的に人と類似の構造を有するラットを用いて人工的に半月板を除去して変形性膝関節症を発症させて骨頭表面粗さを計測している。
特許文献2においては半月板切除後4週間のラットの大腿骨顆部荷重部1mm×1mmについてレーザ式変位センサーを用いて得られた骨表面の3次元情報からLateral方向の1mm×100μmおきのグラフが記載されている。この例における二乗平均平方根粗さ
の値は7.17±1.53μmと開示されている。このような凹凸を有する関節面がお互いに褶動することにより大きく磨耗することが推察できる。一方、骨変化がない場合の計測結果は4.78±0.37μmであり、骨表面が損傷することで表面粗さが増大していた。この結果より、変形性膝関節症に罹患した骨表面は健常状態より粗く、平均7μmの凹凸があり、これにより、硬度が小さい部材で構成された従来の人工半月板の表面は大きく磨耗および損傷することになる。
もちろん、硝子軟骨が損傷消失し半月板も損傷した状態で未治療のままで放置すると、増悪した大きな凹凸を有する大腿骨骨頭部関節面と脛骨関節面が直接摺動するため、さらに骨損傷が進行してしまう。
本発明者は、上記問題点に鑑み、鋭意検討した結果、人工半月板の両表面に接する骨の硬度と表面粗さ、褶動量に着目し、大腿骨側と脛骨側とで異なる物理的特性を実現することで、本発明を完成するに至った。
膝関節の屈曲伸展動作において主に摺動する部位は大腿骨骨頭部関節面と人工半月板上面の接する部位であるが、このうち、大腿骨骨頭部関節面の表面粗さは人為的に変更することは不可能だが、人工半月板表面の性状は工業的にコントロールすることが可能である。この点が大きな利点であると判断した。
すなわち、摺動量の多い人工半月板上面にはチタンのような硬度が高い部材を配することが耐磨耗性を具備するために有効と考えた。一方、人工半月板下面の脛骨関節面との間の褶動量は大腿骨関節面と人工半月板上面との間の褶動量よりも相対的に少なく、この部位にエラストマー等弾性を有する素材を用いることにより、着地等による衝撃を和らげる効果を具備することが可能となる。これにより単一の人工半月板でありながら高い耐磨耗性と高い衝撃緩衝能を同時に実現することができる。
即ち、本発明は以下に示す通り、脛骨側にエラストマー等弾性を有する素材からなる部材2、大腿骨側にチタン素材からなる上側部材1を配し、上面と下面で物理的特性が異なる素材を有する人工半月板を作成することで高い耐磨耗性と衝撃緩衝能を有する人工半月板を実現するものである。
さらには、チタン素材からなる上側部材1の周辺部および側面をエラストマー等弾性を有する素材からなる部材2で覆うことにより、硬度が高いチタン素材辺縁部に起因する周辺軟部組織の損傷を回避することができる。また、人工半月板の逸脱を防ぐためにエラストマー等弾性を有する素材からなる部材2は、周辺部および側面においてチタン素材からなる上側部材1よりも上方に突出していることが望ましい。
人工半月板上面をモース硬度9のチタン素材とすることにより、大腿骨関節面の粗さによる人工半月板上面の磨耗を軽減し、人工半月板の耐久性向上をはかることができる。
チタン素材からなる上側部材1の表面粗さを鏡面レベルまで小さくすることで、逆に人工半月板上面との摩擦による大腿骨関節面の磨耗を軽減することができる。
脛骨関節面との褶動量が少ない人工半月板下面をエラストマー等弾性を有する素材とすることで衝撃緩衝能を具備することができる。
さらなる効果として、人工半月板を挿入することで、例えば内側の変形性膝関節症に対して内側に人工半月板を挿入した場合には、その厚みによりFemoro−Tibial angle(FTA)が小さくなりO脚が軽快し、内側半月板に加わる負荷が軽減するという利点も同時に生じる。この効果はFTA矯正を目的とした高位脛骨骨切術と同等の効果であり、本発明にかかわる人工半月板を挿入することにより高位脛骨骨切術を行うことなくFTA矯正も同時に実現できることは患者のQOL上大きな利点である。
これらにより、本発明の最大の効果は上記の4つの効果が同時に実現することにある。本発明によれば、衝撃緩衝能を有しつつ磨耗が少ない人工半月板を実現することができ、変形性膝関節症により損傷を受け硝子軟骨が消失した症例においても本発明にかかわる人工半月板を挿入することで、不可逆的高侵襲性の人工膝関節全置換術および人工膝関節単顆置換術いずれも行なうことなく症状を軽快することができる。
図1は本実施形態による人工半月板の上面図を示す。 図2は本実施形態による人工半月板の断面図を示す。 図3は本実施形態による人工半月板の斜め上方からの俯瞰図を示す。 図4は本実施形態による人工半月板を右膝関節内側半月板部位に挿入した状態を前方から見た図を示す。 図5は本実施形態による人工半月板の動作実験用試作品の斜め上方からの俯瞰画像を示す。 図6は本実施形態による人工半月板の動作実験用試作品を右膝関節モデル内側に挿入した状態を前方から見た画像示す。
図1は本実施形態による人工半月板の上面図である。中央にチタン素材からなる上面部材1を有し、この上面は膝関節屈曲伸展動作時に大腿骨遠位部関節面と褶動する面となる。
図2は本実施形態による人工半月板の断面図である。上側つまり大腿骨側にチタン素材からなる上面部材1、脛骨側にはエラストマー等弾性を有する素材からなる部材2を有する。エラストマー等弾性を有する素材からなる部材2はチタン素材からなる上面部材1の辺縁および側面を覆うように構成していてもよく、さらにエラストマー等弾性を有する素材からなる部材2はチタン素材からなる上面部材1よりも上側に突出してもよい。上面および下面は平面に限定されることはなく、曲面で構成してもかまわない。
図3は本実施形態による人工半月板の斜め上方からの俯瞰図である。チタン素材からなる上面部材1の表面は人工半月板を膝関節内側に挿入する場合には大腿骨遠位部内側顆関節面と褶動し、外側に挿入する場合には大腿骨遠位部外側顆関節面と褶動する。
図4は本実施形態による人工半月板を右膝関節内側半月板部位に挿入した状態の正面画像である。チタン素材からなる上面部材1は大腿骨遠位部内側顆関節面3と接して褶動する。エラストマー等弾性を有する素材からなる部材2は脛骨近位部内側顆関節面10と接する。人工半月板を挿入しても高位脛骨骨切術の場合と異なり脛骨13には侵襲がなく形状がまったく変化しないため、脛骨13の形状変化に適合させるために行なう腓骨12を部分切除する手術は不要である。
図5は本実施形態による人工半月板の動作実験用試作品の斜め上方からの俯瞰画像であり、大腿骨に接するチタン素材からなる上面部材1の表面は略鏡面の性状を有する。
図6は本実施形態による人工半月板の動作実験用試作品を右膝関節模型の関節腔内内側半月板部位に設置した状態の正面画像であり、挿入位置関係を示すためにもともとの内側半月板5を残した状態で設置している。半月板を一部残存させた状態で本実施形態による人工半月板を設置してもよい。本膝関節模型による解剖学的構造において、内側半月板5は大腿骨遠位部内側顆関節面3と脛骨近位部内側顆関節面10との間にあり、前十字靱帯7および後十字靱帯9および内側側副靱帯4が近傍にある。関節腔外側部には外側半月板6が大腿骨遠位部外側顆関節面8と脛骨近位部外側顆関節面11との間に位置する。本実施形態による人工半月板は近傍にあるこれらの膝関節解剖学的構造に直接の侵襲を加えることなく挿入設置される。
1 本実施形態による人工半月板のチタン素材からなる上面部材
2 本実施形態による人工半月板のエラストマー等弾性を有する素材からなる部材
3 大腿骨遠位部内側顆関節面
4 内側側副靭帯
5 内側半月板
6 外側半月板
7 前十字靱帯
8 大腿骨遠位部外側顆関節面
9 後十字靱帯
10 脛骨近位部内側顆関節面
11 脛骨近位部外側顆関節面
12 腓骨
13 脛骨

Claims (3)

  1. 人工膝関節全置換術および人工膝関節単顆置換術いずれも伴わない人工半月板挿入術において使用される人工半月板であって、脛骨と接する側にエラストマー等弾性を有する素材からなる部材2を有し、大腿骨と接する側にチタン素材からなる上側部材1を有することを特徴とする人工半月板。
  2. チタン素材からなる上側部材1の周辺部および側面は略全周性にエラストマー等弾性を有する素材からなる部材2に覆われていることを特徴とする請求第1項記載の人工半月板。
  3. エラストマー等弾性を有する素材からなる部材2は、周辺部においてチタン素材からなる上側部材1よりも上方に突出していることを特徴とする請求第2項記載の人工半月板。
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