JP2021013242A - 電力伝送装置及び電力伝送制御方法、送電装置及び受電装置並びに電力伝送システム及び電力伝送制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ワイヤレス電力伝送用のコイルの対向における位置関係の変化により伝送効率が変化した場合でも、当該変化を補償することが可能な電力伝送装置等を提供する。【解決手段】非接触型電力伝送用の送電コイルTCにおいて、それぞれが複数回巻回された二つのコイルを備える送電オープンコイルTOと、送電すべき電力が供給され且つ送電オープンコイルに対して積層される送電ループコイルTLと、を備える。更に、送電コイルとしての伝送効率を検出する検出部DTと、検出された伝送効率に基づいて、送電コイルTCとしての共振周波数を最適化する容量制御部と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、電力伝送装置及び電力伝送制御方法、送電装置及び受電装置並びに電力伝送システム及び電力伝送制御プログラムの技術分野に属し、より詳細には、非接触型電力伝送用の電力伝送装置及び電力伝送制御方法並びに当該電力伝送装置を用いた非接触型の送電装置及び受電装置並びに電力伝送システム及び当該電力伝送装置用のプログラムの技術分野に属する。
近年、例えばリチウムイオン電池等からなる蓄電池を搭載した電気自動車が普及しつつある。このような電気自動車では、蓄電池に蓄えた電力を使ってモータを駆動して移動することとなるため、蓄電池への効率のよい充電が求められる。そこで、電気自動車に対して充電用プラグ等を物理的に接続することなくそれに搭載されている蓄電池を充電する方法として、互いに離隔して対向された受電コイルと送電コイルを用いる、いわゆるワイヤレス電力伝送に関する研究が行われている。ワイヤレス電力伝送の方式としては、一般には、電界結合方式、電磁誘導方式及び磁界共鳴方式等がある。これらの方式を、例えば使用周波数、水平及び垂直それぞれの方向の位置自由度並びに伝送効率等の観点から比較した場合、電気自動車に搭載されている蓄電池を充電するためのワイヤレス電力伝送の方式としては、コンデンサを使った電界結合方式又はコイルを使った磁界共鳴方式が有望視されており、これらに対する研究開発も活発に行われている。このような背景技術を開示した先行技術文献としては、例えば下記特許文献1が挙げられる。この特許文献1には、一回巻き(1ターン)のループコイルと、五回半巻き(5.5ターン)のオープンコイルと、を結合させた電力伝送用コイルを送電コイル及び受電コイルとしてそれぞれ用いた電力伝送システムが開示されている。そして特許文献1に開示されている電力伝送システムでは、上記送電コイル及び上記受電コイルをそれぞれ用いて、予め設定された所定の周波数において、最低伝送効率以上の位置関係に各コイルを配置して電力伝送を行う構成とされている。
しかしながら、上記電気自動車に備えられた蓄電池を非接触で充電する場合、当該電気自動車の車種や、通常地面に設置される送電コイルの設置状態によって、送電コイルと受電コイルと間の距離が変化する。また、実際の当該充電においては、送電コイルと受電コイルを完全に正対させる用に電気自動車を駐車させることは難しく、送電コイルの中心の位置と受電コイルの中心の位置とは、ある程度の範囲でずれてしまうことが多い。そして、上記距離の変化や上記位置ずれは、電力伝送システムにおける伝送効率の低下に直接的に悪影響を及ぼし、その低下を招来するという問題点があった。
そこで本発明は、上記の要請及び問題点に鑑みて為されたもので、その課題の一例は、上記送電コイル及び上記受電コイルの対向における位置関係の変化により伝送効率が変化した場合でも、当該変化を補償することが可能な電力伝送装置及び電力伝送制御方法並びに当該電力伝送装置を用いた非接触型の送電装置及び受電装置並びに電力伝送システム及び当該電力伝送装置用のプログラムを提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、電力の送電又は受電を非接触で行う電力伝送装置において、前記送電又は前記受電用の第1コイルであって、複数回巻回された第1巻回線と、複数回巻回された第2巻回線と、を備える第1コイルと、前記送電時には当該送電すべき電力が供給され、前記受電時には当該受電された電力が出力される第2コイルであって、前記第1コイルに対して積層される第2コイルと、を備えるコイル対と、前記コイル対としての伝送効率を検出する検出手段と、前記検出された伝送効率に基づいて、前記コイル対としての共振周波数を最適化する最適化手段と、を備える。
上記の課題を解決するために、請求項11に記載の発明は、電力の送電又は受電を非接触で行う電力伝送装置であって、前記送電又は前記受電用の第1コイルであって、複数回巻回された第1巻回線と、複数回巻回された第2巻回線と、を備える第1コイルと、前記送電時には当該送電すべき電力が供給され、前記受電時には当該受電された電力が出力される第2コイルであって、前記第1コイルに対して積層される第2コイルと、を備えるコイル対と、検出手段と、最適化手段と、を備える電力伝送装置において実行される電力伝送制御方法であって、前記コイル対としての伝送効率を前記検出手段により検出する検出工程と、前記検出された伝送効率に基づいて、前記最適化手段により前記コイル対としての共振周波数を最適化する最適化工程と、を含む。
上記の課題を解決するために、請求項12に記載の発明は、電力の送電又は受電を非接触で行う電力伝送装置であって、前記送電又は前記受電用の第1コイルであって、複数回巻回された第1巻回線と、複数回巻回された第2巻回線と、を備える第1コイルと、前記送電時には当該送電すべき電力が供給され、前記受電時には当該受電された電力が出力される第2コイルであって、前記第1コイルに対して積層される第2コイルと、を備えるコイル対と、を備える電力伝送装置に含まれるコンピュータを、前記コイル対としての伝送効率を検出する検出手段、及び、前記検出された伝送効率に基づいて、前記コイル対としての共振周波数を最適化する最適化手段、として機能させる。
請求項1、請求項11又は請求項12のいずれか一項に記載の発明によれば、第1コイル及び第2コイルからなるコイル対としての伝送効率に基づいて、当該コイル対としての共振周波数を最適化するので、例えば電力伝送の際のコイル対同士の対向における位置関係の変化により伝送効率が変化した場合でも、共振周波数の最適化により当該変化を補償することができる。
上記の課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電力伝送装置において、前記共振周波数を調整するための容量部材であって、前記第1コイル又は前記第2コイルの少なくともいずれか一方に接続される容量部材を更に備え、前記最適化手段は、前記検出された伝送効率に基づき、前記容量部材の容量を変更して前記共振周波数を最適化するように構成される。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、コイル対としての伝送効率に基づいて、第1コイル又は第2コイルの少なくともいずれか一方に接続される容量部材の容量を変更して共振周波数を最適化するので、上記伝送効率の変化を効率的に補償することができる。
上記の課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の電力伝送装置において、前記容量部材は前記第2コイルに並列に接続されており、前記最適化手段は、前記検出された伝送効率に基づき、前記並列に接続されている前記容量部材の前記容量を変更することにより前記共振周波数を最適化するように構成される。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の作用に加えて、容量部材が第2コイルに並列に接続されており、コイル対としての伝送効率に基づき、当該容量部材の容量を変更することにより共振周波数を最適化するので、伝送効率の変化を効率的に補償することができる。
上記の課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の電力伝送装置において、前記第1巻回線の巻回数が前記第2巻回線の巻回数より大きく、前記第1コイルにおいて、前記第1巻回線の巻回と、前記第2巻回線の巻回と、が重なるように、当該第1巻回線と当該第2巻回線とが絶縁部を挟んで積層されており、前記容量部材は前記第2巻回線に並列に接続されており、前記最適化手段は、前記検出された伝送効率に基づき、前記並列に接続されている前記容量部材の前記容量を変更することにより前記共振周波数を最適化するように構成される。
請求項4に記載の発明によれば、請求項2又は請求項3に記載の発明の作用に加えて、第1巻回線の巻回と第2巻回線の巻回とが重なるように当該第1巻回線と当該第2巻回線とが積層されており、巻回数の少ない第2巻回線に並列に容量部材が接続され、コイル対としての伝送効率に基づき、当該容量部材の容量を変更することにより共振周波数を最適化するので、伝送効率の変化の補償と、共振周波数の低周波数化と、を両立させることができる。
上記の課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電力伝送装置において、前記検出された伝送効率に基づいて、前記第1巻回線、前記第2巻回線及び前記第2コイルの全て又はいずれか同士の接続態様を変更する接続変更手段を更に備える。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、コイル対としての伝送効率に基づいて、第1巻回線、第2巻回線及び第2コイルの全て又はいずれか同士の接続態様を変更するので、より効率的に伝送効率の変化を補償することができる。
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電力伝送装置において、前記第1巻回線、前記第2巻回線及び前記第2コイルのそれぞれが、前記第1コイル及び当該第2コイルの径方向に平たい薄膜線であるように構成される。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、第1巻回線、第2巻回線及び第2コイルのそれぞれが、第1コイル及び第2コイルの径方向に平たい薄膜線であるので、第1巻回線と、第2巻回線と、第2コイルと、の間の寄生容量を有効に活用してコイル対全体としての共振周波数を最適化することができる。
上記の課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、送電装置と、当該送電装置から離隔した受電装置と、により構成され、前記送電装置から非接触で前記受電装置に電力を伝送する電力伝送システムに含まれる前記送電装置において、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の前記電力伝送装置である送電電力伝送装置と、伝送すべき電力を前記送電電力伝送装置の前記第2コイルに出力する出力手段と、を備える。
上記の課題を解決するために、請求項8に記載の発明は、送電装置と、当該送電装置から離隔した受電装置と、により構成され、前記送電装置から非接触で前記受電装置に電力を伝送する電力伝送システムに含まれる前記受電装置において、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の前記電力伝送装置であって、前記送電装置に対向して配置される受電電力伝送装置と、当該受電電力伝送装置の前記第2コイルに接続された入力手段と、を備える。
上記の課題を解決するために、請求項9に記載の発明は、請求項7に記載の送電装置と、当該送電装置から離隔し、且つ前記送電電力伝送装置に対向して配置される受電装置であって、前記送電装置から送信された電力を受電する受電装置と、を備える。
上記の課題を解決するために、請求項10に記載の発明は、送電装置と、請求項8に記載の受電装置であって、前記送電装置から離隔し且つ前記受電電力伝送装置が当該送電装置に対向して配置され、前記送電装置から送信された電力を受電する受電装置と、を備える。
請求項7から請求項10のいずれか一項に記載の発明によれば、電力伝送システムを構成する送電装置に備えられた送電電力伝送装置又は受電装置に備えられた受電電力伝送装置の少なくともいずれか一方が請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電力伝送装置であるので、当該電力伝送システムによる電力伝送の際のコイル対同士の対向における位置関係の変化により伝送効率が変化した場合でも、共振周波数の最適化により当該変化を補償することができる。
本発明によれば、第1コイル及び第2コイルからなるコイル対としての伝送効率に基づいて、当該コイル対としての共振周波数を最適化する。
従って、例えば電力伝送の際のコイル対同士の対向における位置関係の変化により伝送効率が変化した場合でも、共振周波数の最適化により当該変化を補償することができる。
次に、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施形態及び変形形態は、電気自動車に搭載されている充電池を充電するための電力を、当該充電池を備えた電気自動車に対して磁界共鳴方式により非接触で伝送する電力伝送システムに対して、本発明を適用した場合の実施形態及び変形形態である。
ここで、実施形態及び変形形態の磁界共鳴方式による電力伝送システムは、電力を送る送電コイルと、当該送電コイルから離隔して向き合うように(即ち対向するように)配置され且つ送電コイルから送られた電力を受電する受電コイルと、を備える。そして上記送電コイルは、後述する送電ループコイルと、後述する送電オープンコイルと、が、積層されて構成されている。また上記受電コイルは、後述する受電オープンコイルと、後述する受電ループコイルと、が、積層されて構成されている。
(I)実施形態の電力伝送システムの全体構成及び動作について
初めに、実施形態の電力伝送システムの全体構成及び動作について、図1を用いて説明する。なお図1は、実施形態の電力伝送システムの概要構成を示すブロック図である。
初めに、実施形態の電力伝送システムの全体構成及び動作について、図1を用いて説明する。なお図1は、実施形態の電力伝送システムの概要構成を示すブロック図である。
図1に示すように、実施形態の電力伝送システムSは、受電部RV、検出部DR及び上記受電コイルRCを備えた受電装置Rと、送電部TR、検出部DT及び上記送電コイルTCを備えた送電装置Tと、により構成されている。このとき受電装置Rは上記電気自動車に搭載され、且つ当該電気自動車に搭載されている図示しない蓄電池に接続されている。一方送電装置Tは、当該電気自動車が移動又は停車する位置の地面に設置されている。そして、当該蓄電池を充電する場合、受電装置Rの受電コイルRCと送電装置Tの送電コイルTCとが対向するように電気自動車が運転又は停車される。なお、実施形態の電力伝送システムSによる上記蓄電池の充電に際しては、停車している電気自動車に搭載されている受電装置Rに対して、その停車位置の下方の地面に設置された送電装置Tの送電コイルTCを介して、当該送電装置Tから電力を伝送するように構成することができる。またこの他、移動中の電気自動車に搭載されている受電装置Rに対して、その電気自動車が移動している道路の一定距離の区間に設置された複数の送電装置Tの送電コイルTCを介して、当該送電装置Tから連続的に電力を伝送するように構成してもよい。このとき、送電部TRが本発明の「出力手段」の一例に相当し、受電部RVが本発明の「入力手段」の一例に相当し、検出部DR又は検出部DTが本発明の「検出手段」の一例にそれぞれ相当する。また、受電コイルRC及び検出部DRが本発明の「受電電力伝送装置」の一例に相当し、送電コイルTC及び検出部DTが本発明の「送電電力伝送装置」の一例に相当する。
一方上記送電コイルTCは、送電ループコイルTLと、送電オープンコイルTOと、を備えている。また上記受電コイルRCは、受電オープンコイルROと、受電ループコイルRLと、を備えている。このとき送電ループコイルTLには、送電すべき電力が送電部TRから入力される。そして送電オープンコイルTOは、送電ループコイルTLに対して同心に積層され且つその両端が開放されている。他方受電オープンコイルROは、送電オープンコイルTOに対向するように配置され且つその両端が開放されている。そして受電ループコイルRLは、受電オープンコイルROに対して同心に積層され、且つ受電オープンコイルROを介して磁界共鳴方式により送電コイルTCから受電した電力を受電部RVに出力する。このとき、送電コイルTC又は受電コイルRCが本発明の「コイル対」の一例にそれぞれ相当し、送電ループコイルTL又は受電ループコイルRLが本発明の「第2コイル」の一例にそれぞれ相当し、送電オープンコイルTO又は受電オープンコイルROが本発明の「第1コイル」の一例にそれぞれ相当する。
以上の構成において、送電装置Tの送電部TRは、例えば電力伝送システムSが用いられる国における電波法等の法規等に対応しつつ、受電装置Rに伝送すべき電力を送電コイルTCに出力する。また、送電装置Tの検出部DTは、後述する実施形態の充電制御処理において、当該充電制御処理中の電力伝送システムSにおける伝送効率を、例えば従来と同様の手法により検出する。そして検出部DTは、当該検出結果を送電コイルTC内の後述する容量制御部CCに出力する。このとき上記法規等は、例えば人体への影響を考慮して漏洩磁界が予め決められた所定のレベル以下になるように規制している。また、全ての送電装置Tと上記受電装置Rとの間における相互接続利用が可能となるためには、結果的に、両者が予め決められた所定範囲の周波数を利用する必要があり、このため上記所定範囲の周波数又は周波数帯域は、上記法規等としてのISO(International Organization for Standardization)又はIEC(International Electrotechnical Commission)等の国際機関の推奨に従う必要がある。また、送電コイルTCと受電コイルRCとの間の所定の位置ずれも考慮した伝送効率の下限値も上記国際機関により規定されているため、高い電力伝送効率が要求される。
一方、上記磁界共鳴方式により送電コイルTCからの電力を受電した受電装置Rの受電コイルRCは、当該受電した電力を受電部RVに出力する。これにより受電部RVは、当該電力に対応した出力(例えば、85キロヘルツの高周波電力となる)を、例えば図示しない電力変換ユニットによりDC(直流)電流に変換し、電気自動車の蓄電池に出力する。これにより当該蓄電池には、必要量の電力が充電される。このとき、受電装置Rの検出部DRは、後述する実施形態の充電制御処理において、上記電力伝送システムSにおける伝送効率を、例えば従来と同様の手法により検出する。そして検出部DRは、当該検出結果を受電コイルRC内の後述する容量制御部CCに出力する。
(II)送電コイルTC(受電コイルRC)の構成について
次に、上述した実施形態の電力伝送システムSに用いられる、実施形態の送電コイルTC及び受電コイルRCの構成について、図2乃至図7を用いて説明する。なお、実施形態の送電コイルTCと受電コイルRCとは、基本的に同じ構成を備える。即ち、上記送電ループコイルTLの構成と上記受電ループコイルRLの構成とは基本的に同一である。また、上記送電オープンコイルTOの構成と上記受電オープンコイルROの構成とは基本的に同一である。更に、上記送電ループコイルTLと上記送電オープンコイルTOとの送電コイルTC内における位置関係と、上記受電ループコイルRLと上記受電オープンコイルROとの受電コイルRC内における位置関係と、は基本的に同一である。よって以下の説明では、送電コイルTCについて、その構造を説明する。
次に、上述した実施形態の電力伝送システムSに用いられる、実施形態の送電コイルTC及び受電コイルRCの構成について、図2乃至図7を用いて説明する。なお、実施形態の送電コイルTCと受電コイルRCとは、基本的に同じ構成を備える。即ち、上記送電ループコイルTLの構成と上記受電ループコイルRLの構成とは基本的に同一である。また、上記送電オープンコイルTOの構成と上記受電オープンコイルROの構成とは基本的に同一である。更に、上記送電ループコイルTLと上記送電オープンコイルTOとの送電コイルTC内における位置関係と、上記受電ループコイルRLと上記受電オープンコイルROとの受電コイルRC内における位置関係と、は基本的に同一である。よって以下の説明では、送電コイルTCについて、その構造を説明する。
また、図2及乃至図6は実施形態の送電コイルTCの構造を示す平面図であり、図7は実施形態の送電コイルTCの構造を示す部分断面図である。なお図2乃至図6は、送電装置Tにおいて、送電部TR側から送電コイルTCを見た場合の平面図である。このとき、実施形態の容量制御部CCによる後述する実施形態のコンデンサの容量の制御の方法は、複数考えられる。よって以下の図2では、当該容量制御部CCによる当該コンデンサの制御に関する部分は、実際の平面図ではなく、ブロック図として概念的に示している。
図2にその平面図等を示すように、実施形態の送電コイルTCは、送電ループコイルTLと、図2において図示されない送電オープンコイルTOと、が、絶縁性のフィルムBF1(詳細は後述する)を挟んで図2の紙面方向に積層されて構成される。また送電オープンコイルTOは、後述する二つのコイルCL1及びコイルCL2が、それぞれに絶縁性のフィルムBF2(図2において図示を省略し、詳細は後述する。)を挟んで図2の紙面方向に積層されて構成される。この構成において、コイルCL1が本発明の「第1巻回線」の一例に相当し、コイルCL2が本発明の「第2巻回線」の一例に相当する。
なお実施形態では、送電ループコイルTLと送電オープンコイルTOとの間の絶縁のためにフィルムBF1を用い、コイルCL1とコイルCL2との間の絶縁のためにフィルムBF2を用いているが、これらの他に、ガラスエポキシ材料等の絶縁性の材料を用いることもできる。また、送電コイルTCとして発生した熱を効率良く放熱するため、例えばセラミック粒子等を分散した薄膜化材料を用いることもできる。更に適切な空隙保持材を用いて、必要な空隙を介して積層するように構成してもよい。更にまた、送電ループコイルTL、コイルCL1及びコイルCL2をそれぞれ構成する後述の銅薄膜線の巻回の中心は、相互に同一又は略同一とされている。
そして図2に示すように、送電ループコイルTLは、その最外周部の一辺に、送電部TRに接続される接続用端子O1及び接続用端子O2を有している。そして送電ループコイルTLは、例えば銅薄膜線が三回転(3ターン)巻回されて構成されており、その両端部(図2に示す場合は右辺部の中央)が上記接続用端子O1及び上記接続用端子O2とされている。なお送電ループコイルTLを構成する上記銅薄膜線は、送電ループコイルTLの全周に渡って同一幅及び同一厚さとされている。更に送電ループコイルTLでは、図2におけるその上辺部、下辺部、左辺部及び右辺部それぞれに直線部が設けられており、それぞれの直線部が曲線部により接続されている。なお、図2において重なっている送電ループコイルTLの部分では、例えばジャンパ線等を用いることで、送電ループコイルTLを構成する上記銅薄膜線同士の絶縁が維持されている。
一方図2に示すように、送電装置T内に設けられた容量制御部CCによりその容量が制御される実施形態のコンデンサCは、可変容量型のコンデンサであり、例えば送電ループコイルTLと同じ送電コイルTCの層内に形成され、接続用端子O1及び接続用端子O2の部分で送電ループコイルTLに並列に接続されている。そして容量制御部CCは、実施形態の充電制御処理において、上記検出部DT(図1参照)により検出された上記伝送効率に基づいて、コンデンサCの容量を制御する。この容量制御部CCは、図2に例示するように送電ループコイルTLと同じ送電コイルTCの層内に形成されていてもよいし、送電コイルTCとは別の構成部材として送電装置T内に形成されていてもよい。この構成において、容量制御部CCが本発明の「最適化手段」の一例に相当し、コンデンサCが本発明の「容量部材」の一例に相当する。
次に、上記フィルムBF1を挟んで上記送電ループコイルTLの直下に積層されている、送電オープンコイルTOを構成する上記コイルCL1の構成について、図3を用いて説明する。なお図3は、当該コイルCL1のみを取り出して示す平面図である。
図3に示すように、送電オープンコイルTOを構成するコイルCL1は、その最外周部が開放端T1とされている。そしてコイルCL1は、当該開放端T1から始まる反時計回りに、その最外周部から最内周部に向けて、例えば銅薄膜線が渦巻き状に五回転半(5.5ターン)巻回されて構成されている。またその最内周部には、図3の紙面方向においてその直下に積層されているコイルCL2との間の電気的接続を構成するためのビアVが接続されている。また、コイルCL1を構成する上記銅薄膜線は、コイルCL1の全周に渡って同一の厚さとされている。一方当該銅薄膜線の幅は、図3に示すように、コイルCL1の最外周端部にある開放端T1から最内周端部においてビアVが接続されている部分にかけて広くなっている。このようなコイルCL1を構成する銅薄膜線の幅の変化は、コイルCL1における電流密度が、コイルCL1の外周から内周に向かって高くなる傾向にあることが、本発明の発明者による実験結果(シミュレーション結果。以下、同様。)により判明したことによる。
またコイルCL1では、図3におけるその上辺部、下辺部、左辺部及び右辺部それぞれに、互いに平行な直線部が設けられており、各直線部が、略同心円弧状の曲線部によりそれぞれ接続されている。そして、コイルCL1を構成する銅薄膜線の幅としては、各直線部では一定となっている一方、それらを接続する各曲線部において上述したような変化となるように調整されている。このとき、コイルCL1を構成する銅薄膜線の幅は、コイルCL1全体としてその最外周端部から最内周端部に向けて広くなっていればよく、当該最外周端部から当該最内周端部にかけて例えば一時的に(部分的に)狭くなっていても、実施形態の電力伝送システムSを用いた電力伝送による効果に対する影響はない。
次に、上記フィルムBF2を挟んで上記コイルCL1の直下に積層されているコイルCL2の構成について、図4を用いて説明する。なお図4は、当該コイルCL2のみを取り出して示す平面図である。
図4に示すように、上記コイルCL1と共に送電オープンコイルTOを構成するコイルCL2は、その最内周部に、上記コイルCL1との電気的接続を構成するための上記ビアVが接続されている。この場合にコイルCL1とコイルCL2との接続は、直列接続とされている。そしてコイルCL2は、当該ビアVから始まる時計回りに(即ち、コイルCL1に対して反対方向に)、その最内周部から最外周部に向けて、例えば銅薄膜線が渦巻き状に二回転半(2.5ターン)巻回されて構成されている。またその最外周部が開放端T2とされている。なおコイルCL2を構成する上記銅薄膜線は、コイルCL2の全周に渡って同一の厚さとされている。一方当該銅薄膜線の幅は、図4に示すように、コイルCL2の最外周端部にある開放端T2から最内周端部においてビアVが接続されている部分にかけて広くなっている。このようなコイルCL2を構成する銅薄膜線の幅の変化は、コイルCL2における電流密度についても、コイルCL2の外周から内周に向かって高くなる傾向にあることが、本発明の発明者による実験結果により判明したことによる。
またコイルCL2では、コイルCL1と同様に、図4におけるその上辺部、下辺部、左辺部及び右辺部それぞれに互いに平行な直線部が設けられており、各直線部が、略同心円弧状の曲線部によりそれぞれ接続されている。そして、コイルCL2を構成する銅薄膜線の幅は、各直線部では一定となっている一方、それらを接続する各曲線部において、その最内周端部に向けて広くなっている。このとき、コイルCL2を構成する銅薄膜線の幅も、上記コイルCL1を構成する銅薄膜線の幅と同様に、コイルCL2を全体としてその最外周端部から最内周端部に向けて広くなっていればよく、当該最外周端部から当該最内周端部にかけて例えば一時的に(部分的に)狭くなっていてもよい。
ここで、上記コイルCL1及び上記コイルCL2をそれぞれ構成する銅薄膜線同士の位置関係としては、上記反時計方向に巻回されているコイルCL1及び上記時計方向に巻回されているコイルCL2それぞれの銅薄膜線の位置が、コイルCL1及びコイルCL2それぞれの巻回の中心から見て略一致するように、それぞれの銅薄膜線が巻回されている。そして、それぞれの最内周部に接続されているビアVにより、コイルCL1とコイルCL2とが直列に接続されている。これにより、コイルCL1の最外周部から最内周部への巻回に対して、反対の巻回方向となるように当該最内周部でコイルCL2が接続され、その巻回方向を維持したまま、コイルCL2が最内周部から最外周部へ巻回されていることになる。この構造により、実施形態の送電オープンコイルTOとしては、コイルCL1において最外周部から最内周部に向けて反時計方向に電流が流れ、その電流が、コイルCL2において最内周部から最外周部に向けて反対の時計方向に流れることになる。
次に、上記送電ループコイルTL並びに上記送電オープンコイルTO(即ち上記コイルCL1及び上記コイルCL2)をそれぞれ構成する銅薄膜線同士の位置関係について、図5及び図6を用いて説明する。なお図5は、送電ループコイルTLと、コイルCL1と、の重なり状況を示す平面図であり、送電ループコイルTLを実線で、その直下にフィルムBF1(図5において図示を省略している)を挟んで積層されている送電オープンコイルTOのコイルCL1を破線で、それぞれ示している。このとき図5では、上記容量制御部CCの記載を省略している。また図6は、送電オープンコイルTOのコイルCL1と、コイルCL2と、の重なり状況を示す平面図であり、コイルCL1を実線で、その直下にフィルムBF2(図6において図示を省略している)を挟んで積層されているコイルCL2を破線で、それぞれ示している。
図5に破線で示すように、外周から内周に向けて巻回され、且つその最内周部でビアVによりコイルCL2と接続されるコイルCL1では、その四分の一周ごとに、銅薄膜線の巻回におけるピッチ(即ち、各辺において隣り合う銅薄膜線の中心線の、巻回における径方向の距離。以下、同様。)の四分の一ずつその直線部の位置が内周側にずれるように、各曲線部が形成されて銅薄膜線が巻回されている。一方図5に実線で示すように、送電ループコイルTLはコイルCL1と略同じ位置となるように積層されており、接続用端子O1及び接続用端子O2並びにコンデンサCが、それぞれ巻回の外側に突出する形状とされている。
次に図6に破線で示すように、内周から外周に向けて巻回され、且つその最内周部でビアVによりコイルCL1と接続されるコイルCL2では、その四分の一周ごとに、銅薄膜線の巻回におけるピッチの四分の一ずつその直線部の位置が外周側にずれるように、各曲線部が形成されて銅薄膜線が巻回されている。一方図6に実線で示すように、コイルCL1はコイルCL2と略同じ位置となるように積層されており、開放端T1及び開放端T2がそれぞれ巻回の外側に形成され、更に、それぞれの最内周部にあるビアVにより、フィルムBF2を貫通するようにコイルCL2に接続されている。
以上の図5及び図6に示した通り、送電ループコイルTLと送電オープンコイルTOのコイルCL1及びコイルCL2とが積層されている送電コイルTCでは、上下左右それぞれの辺では、送電ループコイルTLと送電オープンコイルTO(コイルCL1及びコイルCL2)を構成する各銅薄膜線がそれぞれ略重なるように積層されている。
次に、上記送電ループコイルTLとコイルCL1及びコイルCL2との積層状態、及びコイルCL1とコイルCL2との接続状態について、図5及び図6に示すa−a’部分の断面図として、図7を用いて説明する。
図7に示すように、図2乃至図6における左辺部では、送電ループコイルTLとコイルCL1とがフィルムBF1(図2参照)を挟んで積層されており、更にコイルCL1とコイルCL2とがフィルムBF2を挟んで積層されており、コイルCL1及びコイルCL2が、ビアVにより電気的に接続されている。このビアVの位置から、コイルCL1の上記反時計方向の巻回に対して反対の巻回方向となるようにコイルCL2の上記時計方向の巻回が形成されている。
(III)送電コイルTC及び受電コイルRCの製造方法について
次に、実施形態の送電コイルTC及び受電コイルRCの製造方法について説明する。
次に、実施形態の送電コイルTC及び受電コイルRCの製造方法について説明する。
当該製造方法としては、基本的には従来と同様の、下記(a)−1乃至(a)−13の各工程を含む第1製造方法、又は下記(b)−1乃至(b)−12の各工程を含む第2製造方法等を用いることができる。
(a)第1製造方法
(a)−1:フィルムBF2の両面全体に銅薄膜を形成
(a)−2:上記(a)−1で形成された銅薄膜(両面)の上にそれぞれレジストを塗布
(a)−3:上記(a)−2で塗布したレジストを、それぞれの面についてコイルCL1及びコイルCL2の銅薄膜線にパターニング(このとき、実施形態のコイルCL1(コイルCL2)を構成する銅薄膜線の幅が、上述したように、コイルCL1(コイルCL2)の最外周端部にある開放端T1(開放端T2)から最内周端部においてビアVが接続されている部分にかけて広くなるようにパターニングする)
(a)−4:上記(a)−3のパターニング後にエッチング処理を施し、コイルCL1及びコイルCL2としての銅薄膜線を形成
(a)−5:コイルCL1とコイルCL2とを接続するビアVを形成して送電オープンコイルTOとする。
(a)−6:フィルムBF1の片面全体に銅薄膜を形成
(a)−7:上記(a)−6で形成された銅薄膜の上にレジストを塗布
(a)−8:上記(a)−7で塗布したレジストを送電ループコイルTLの銅薄膜線及びコンデンサCとの接続線にパターニング
(a)−9:上記(a)−8のパターニング後にエッチング処理を施し、送電ループコイルTLとしての銅薄膜線(上記ジャンパ線等による絶縁の維持を含む)及び上記接続線を形成
(a)−10:上記(a)−9で形成された接続線に接続するようにコンデンサCを形成
(a)−11:上記(a)−5の送電オープンコイルTOと、上記(a)−10の送電ループコイルTLと、を貼り合わせて、送電コイルTCを形成
(a)―12:容量制御部CCとコンデンサCとを接続
(a)−13:接続用端子O1及び接続用端子O2と、送電部TR(送電装置Tの場合)又は受電部RV(受電装置Rの場合)とを接続
(a)−1:フィルムBF2の両面全体に銅薄膜を形成
(a)−2:上記(a)−1で形成された銅薄膜(両面)の上にそれぞれレジストを塗布
(a)−3:上記(a)−2で塗布したレジストを、それぞれの面についてコイルCL1及びコイルCL2の銅薄膜線にパターニング(このとき、実施形態のコイルCL1(コイルCL2)を構成する銅薄膜線の幅が、上述したように、コイルCL1(コイルCL2)の最外周端部にある開放端T1(開放端T2)から最内周端部においてビアVが接続されている部分にかけて広くなるようにパターニングする)
(a)−4:上記(a)−3のパターニング後にエッチング処理を施し、コイルCL1及びコイルCL2としての銅薄膜線を形成
(a)−5:コイルCL1とコイルCL2とを接続するビアVを形成して送電オープンコイルTOとする。
(a)−6:フィルムBF1の片面全体に銅薄膜を形成
(a)−7:上記(a)−6で形成された銅薄膜の上にレジストを塗布
(a)−8:上記(a)−7で塗布したレジストを送電ループコイルTLの銅薄膜線及びコンデンサCとの接続線にパターニング
(a)−9:上記(a)−8のパターニング後にエッチング処理を施し、送電ループコイルTLとしての銅薄膜線(上記ジャンパ線等による絶縁の維持を含む)及び上記接続線を形成
(a)−10:上記(a)−9で形成された接続線に接続するようにコンデンサCを形成
(a)−11:上記(a)−5の送電オープンコイルTOと、上記(a)−10の送電ループコイルTLと、を貼り合わせて、送電コイルTCを形成
(a)―12:容量制御部CCとコンデンサCとを接続
(a)−13:接続用端子O1及び接続用端子O2と、送電部TR(送電装置Tの場合)又は受電部RV(受電装置Rの場合)とを接続
(b)第2製造方法
(b)−1:フィルムBF2の両面全体に銅薄膜を形成
(b)−2:コイルCL1とコイルCL2とを接続するビアVに相当する位置にレーザ等により貫通穴形成
(b)−3:貫通穴を含む全体に対して無電解銅めっき法及び電解銅めっき法による銅めっき処理を施し上記ビアVを形成
(b)−4:上記(b)−3で形成された銅めっき(両面)の上にそれぞれレジストを塗布
(b)−5:上記(b)−4で塗布したレジストをコイルCL1及びコイルCL2の銅薄膜線にパターニング(このとき、実施形態のコイルCL1(コイルCL2)を構成する銅薄膜線の幅が、上述したように、コイルCL1(コイルCL2)の最外周端部にある開放端T1(開放端T2)から最内周端部においてビアVが接続されている部分にかけて広くなるようにパターニングする)
(b)−6:上記(b)−5のパターニング後にエッチング処理を施し、コイルCL1及びコイルCL2としての銅薄膜線を形成して送電オープンコイルTOとする。
(b)−7:フィルムBF1の片面全体に銅薄膜を形成
(b)−8:上記(b)−7で形成された銅薄膜の上にレジストを塗布
(b)−9:上記(b)−8で塗布したレジストを送電ループコイルTLの銅薄膜線及びコンデンサCとの接続線にパターニング
(b)−10:上記(b)−9のパターニング後にエッチング処理を施し、送電ループコイルTLとしての銅薄膜線(上記ジャンパ線等による絶縁の維持を含む)及び上記接続線を形成
(b)−11:上記(b)−10で形成された接続線に接続するようにコンデンサCを形成
(b)−12:上記(b)−5の送電オープンコイルTOと、上記(b)−11の送電ループコイルTLと、を貼り合わせて、送電コイルTCを形成
(b)―13:容量制御部CCとコンデンサCとを接続
(b)−14:接続用端子O1及び接続用端子O2と送電部TR(送電装置Tの場合)又は受電部RV(受電装置Rの場合)とを接続
(b)−1:フィルムBF2の両面全体に銅薄膜を形成
(b)−2:コイルCL1とコイルCL2とを接続するビアVに相当する位置にレーザ等により貫通穴形成
(b)−3:貫通穴を含む全体に対して無電解銅めっき法及び電解銅めっき法による銅めっき処理を施し上記ビアVを形成
(b)−4:上記(b)−3で形成された銅めっき(両面)の上にそれぞれレジストを塗布
(b)−5:上記(b)−4で塗布したレジストをコイルCL1及びコイルCL2の銅薄膜線にパターニング(このとき、実施形態のコイルCL1(コイルCL2)を構成する銅薄膜線の幅が、上述したように、コイルCL1(コイルCL2)の最外周端部にある開放端T1(開放端T2)から最内周端部においてビアVが接続されている部分にかけて広くなるようにパターニングする)
(b)−6:上記(b)−5のパターニング後にエッチング処理を施し、コイルCL1及びコイルCL2としての銅薄膜線を形成して送電オープンコイルTOとする。
(b)−7:フィルムBF1の片面全体に銅薄膜を形成
(b)−8:上記(b)−7で形成された銅薄膜の上にレジストを塗布
(b)−9:上記(b)−8で塗布したレジストを送電ループコイルTLの銅薄膜線及びコンデンサCとの接続線にパターニング
(b)−10:上記(b)−9のパターニング後にエッチング処理を施し、送電ループコイルTLとしての銅薄膜線(上記ジャンパ線等による絶縁の維持を含む)及び上記接続線を形成
(b)−11:上記(b)−10で形成された接続線に接続するようにコンデンサCを形成
(b)−12:上記(b)−5の送電オープンコイルTOと、上記(b)−11の送電ループコイルTLと、を貼り合わせて、送電コイルTCを形成
(b)―13:容量制御部CCとコンデンサCとを接続
(b)−14:接続用端子O1及び接続用端子O2と送電部TR(送電装置Tの場合)又は受電部RV(受電装置Rの場合)とを接続
(IV)実施形態の充電制御処理について
次に、図2乃至図7を用いて説明した構成をそれぞれ備える送電コイルTCを含む送電装置T及び受電コイルRCを含む受電装置Rを用いて実施される、実施形態の充電制御処理について図8を用いて説明する。なお、図8は実施形態の充電制御処理を示すフローチャートである。ここで、図8に示すフローチャートに対応する実施形態の充電制御処理は、送電装置T及び受電装置Rにそれぞれ含まれる容量制御部CCを中心として、送電装置T及び受電装置Rにおいて別個独立して実行される。そして、送電装置Tとしての当該充電制御処理は、例えば送電装置Tに対する電源電力の供給が開始されたタイミングで開始される。一方受電装置Rとしての当該充電制御処理は、例えば、当該受電装置Rが搭載された電気自動車のACC(Accessory)スイッチがオンとされたタイミングから開始される。
次に、図2乃至図7を用いて説明した構成をそれぞれ備える送電コイルTCを含む送電装置T及び受電コイルRCを含む受電装置Rを用いて実施される、実施形態の充電制御処理について図8を用いて説明する。なお、図8は実施形態の充電制御処理を示すフローチャートである。ここで、図8に示すフローチャートに対応する実施形態の充電制御処理は、送電装置T及び受電装置Rにそれぞれ含まれる容量制御部CCを中心として、送電装置T及び受電装置Rにおいて別個独立して実行される。そして、送電装置Tとしての当該充電制御処理は、例えば送電装置Tに対する電源電力の供給が開始されたタイミングで開始される。一方受電装置Rとしての当該充電制御処理は、例えば、当該受電装置Rが搭載された電気自動車のACC(Accessory)スイッチがオンとされたタイミングから開始される。
即ち図8に示すように、実施形態の充電制御処理において容量制御部CCは、当該充電制御処理が開始された後、実際の充電処理を開始するか否かを監視する(ステップS1)。このとき、送電装置Tの容量制御部CCは、例えば、当該送電装置Tから送電した電力を受電可能な受電装置Rが、送電装置Tから見て当該送電が可能な範囲に存在するか否かを例えば従来と同様の手法により検出し、当該受電装置Rが送電可能範囲に存在した場合に充電処理を開始すると判定する(ステップS1:YES)。これに対して、受電装置Rの容量制御部CCは、例えば、当該受電装置Rが搭載されている電気自動車の搭乗者により受電処理の開始操作が行われたか否かを判定し、当該開始操作が行われた場合に充電処理を開始すると判定する(ステップS1:YES)。
そして容量制御部CCは、ステップS1の監視において充電処理を開始しない場合には(ステップS1:NO)、当該監視を継続する。一方ステップS1の監視において、充電処理を開始する場合(ステップS1:YES)、次に容量制御部CCは、電力の送受電の相手方となる送電装置Tの送電コイルTCの諸元を示すコイルデータ(受電装置Rに備えられた容量制御部CCの場合)又は受電装置Rの受電コイルRCの諸元を示すコイルデータ(送電装置Tに備えられた容量制御部CCの場合)を、例えば従来と同様の手法により取得する(ステップS2)。
次に容量制御部CCは、検出部DT(送電装置Tの容量制御部CCの場合)又は検出部DR(受電装置Rの容量制御部CCの場合)を用いて、電力伝送に用いられる周波数(即ち、送電コイルTC及び受電コイルRCとしての共振周波数を含む周波数)を予め設定された低い電力により走査し、その時点での伝送効率を検出する(ステップS3)。そして容量制御部CCは、ステップS3で検出された伝送効率が、ステップS2で取得しているコイルデータに対して予め設定された最適値であるか否かを判定する(ステップS4)。ステップS4の判定において、当該検出された伝送効率が最適値である場合(ステップS4:YES)、容量制御部CCは、その時点で走査された共振周波数を用いて送電装置T及び受電装置R間での電力伝送を行い(ステップS7)、受電装置Rが搭載されている電気自動車の蓄電的の充電を行う。その後容量制御部CCは、例えば当該蓄電池が満充電された等の理由により、実施形態の充電制御処理を終了するか否かを判定する(ステップS8)。ステップS8の判定において、実施形態の充電制御処理を継続する場合(ステップS8:NO)、容量制御部CCは再度ステップS7に戻り、実施形態の充電制御処理を継続する。一方ステップS8の判定において、実施形態の充電制御処理を終了する場合(ステップS8:YES)、容量制御部CCは、予め設定された終了表示を行い(ステップS9)、実施形態の充電制御処理を終了する。このとき、ステップS9の終了表示としては、送電装置Tに備えられた容量制御部CCの場合は、例えば予め設定されたインジケータの表示により当該終了表示を行う。一方受電装置Rに備えられた容量制御部CCの場合は、例えば当該受電装置Rが備えられた電気自動車のコンソールパネル上において、当該終了表示を行う。
他方、上記ステップS4の判定において、当該検出された伝送効率が最適値でない場合(ステップS4:NO)、容量制御部CCは、ステップS2で取得した上記コイルデータを再度取得する(ステップS5)。次に容量制御部CCは、ステップS5で再取得したコイルデータに基づいてコンデンサCの容量を変更することで、送電コイルTC又は受電コイルRCそれぞれの共振周波数を最適化する(ステップS6)。なおステップS6の最適化の手法については、後ほど実施形態に対応した実施例に基づいて詳説する。その後容量制御部CCは、ステップS5の最適化後のコンデンサCに対して上記ステップS3以降の処理を繰り返す。
なお、ステップS3乃至ステップS6の処理を予め設定された回数だけ繰り返してもステップS4の判定が「YES」とならない場合、受電装置Rの容量制御部CCは、受電装置Rが備えられた電気自動車の例えばコンソールパネル上において、受電装置Rが搭載されている電気自動車の位置(駐車位置又は移動中の位置)が、実施形態の充電制御処理を行うには不適切である旨の例えば表示を行い、電気自動車の位置を変更させる。そして、当該位置の変更が終了したら、容量制御部CCは、改めて実施形態の充電制御処理を行う。
次に、実施形態の送電コイルTC及び受電コイルRCを含む実施形態の電力伝送システムSを用いた上記実施形態の充電制御処理のうち、特に上記ステップS6におけるコンデンサCの容量制御による共振周波数の最適化の手法に関連して本発明の発明者が行った実験の結果について、実施例として図9及び図10を用いて説明する。なお、図9は実施例のコイル間距離と伝送効率との関係を示すグラフ図等であり、図10は実施例のコイル間の位置ずれ距離と伝送効率との関係を示すグラフ図等である。
上記実験においては、第1の実験として、図2乃至図7を用いて説明した構造を備え、且つその平面形状(図2参照)が一辺の長さが80ミリメートルの正方形である送電コイルTC及び受電コイルRCを用い、送電コイルTCと受電コイルRCとの間の距離を、20ミリメートル、30ミリメートル及び40ミリメートルとしたそれぞれの場合において、電力伝送システムSとしての伝送効率に係る二種類のSパラメータ、即ち、反射率を示すSパラメータS11及び伝送効率を示すSパラメータS21をそれぞれ計測した。なお以下の説明において、上記送電コイルTCと受電コイルRCとの間の距離を、単に「コイル間距離」と称し、図9において単に「距離」と示す。
また第2の実験として、上記送電コイルTC及び受電コイルRCを用い、送電コイルTC及び受電コイルRCそれぞれの中心軸(図2の紙面に垂直な方向の送電コイルTC及び受電コイRCそれぞれの中心軸)が一致するように当該送電コイルTCと受電コイルRCとを正対させた状態から、当該中心軸に垂直な面内において相互に直交するX方向及びY方向に、各中心軸が相互に平行となるように且つコイル間距離を変えないように送電コイルTC及び受電コイルRCを移動させた場合において、上記二種類のSパラメータをそれぞれ計測した。この第2の実験において、上記移動の量(送電コイルTCの上記中心軸と受電コイルRCの上記中心軸との間の距離をいい、以下、当該移動の量を「位置ずれ量」と称する)は、最大で20ミリメートルとした。
(I)第1の実験について
初めに、上記第1の実験の結果として、コンデンサCの容量を2.0ナノファラッド(2.0×10−9ファラッド)として、上記正対させた状態で、コイル間距離を変えた場合の実験結果を図9(a)に示す。
初めに、上記第1の実験の結果として、コンデンサCの容量を2.0ナノファラッド(2.0×10−9ファラッド)として、上記正対させた状態で、コイル間距離を変えた場合の実験結果を図9(a)に示す。
図9(a)に示すように、コイル間距離が近いとき(コイル間距離が20ミリメートル又は30ミリメートルの場合)には、共振周波数が二つ存在し、コイル間距離が近づくにつれて共振周波数の間隔は狭くなることが判った。そして、コイル間距離が40ミリメートルの場合には共振周波数が一つとなることが判った。そして、電力伝送システムSとしての伝送効率を示すSパラメータS21は、それぞれの共振周波数の時に最も高くなり、共振周波数からずれるに従って低下する。これにより、容量制御部CCを用いてコンデンサCの容量を制御することにより、コイル間距離に応じてそれぞれ最適な共振周波数を設定することができれば、電力伝送システムSとして高い伝送効率が得られることが判る。ここで、実施形態の電気自動車の場合、使用可能な周波数の範囲は上記法規等により限定されており、よって共振周波数がこの範囲から外れると、最適な伝送効率で伝送することができないことになる。
次に、上記第1の実験の他の結果として、コンデンサCの容量を2.7ナノファラッドに変え、上記正対させた状態で、コイル間距離を20ミリメートとした場合の実験結果を、図9(a)に示す実験結果におけるコイル間距離20ミリメートルの場合の結果と共に、図9(b)に示す。
図9(b)に示すように、コンデンサCの容量を2.0ナノファラッドとした場合(図9(a)も合わせて参照)には、電力伝送システムSとしては3.1メガヘルツ付近と4.0メガヘルツ付近でそれぞれ共振しているといえる。これに対し、コンデンサCの容量を2.7ナノファラッドとした場合には、共振周波数が2.7メガヘルツ付近と3.4メガヘルツ付近となり、電力伝送システムSとして望ましい低周波側にシフト(遷移)させることが可能となった。この実験結果により、コンデンサCの容量を2.7ナノファラッドとしてコイル間距離を20ミリメートルとした場合でも、コンデンサCの容量を2.0ナノファラッドとしてコイル間距離を40ミリメートルとした場合と似た周波数特性に近づけられることが判った。
以上の第1の実験によれば、異なるコイル間距離(図9に実験結果を示す実験の場合は20ミリメートルと40ミリメートル)のそれぞれにおいて、狭い周波数範囲の共振周波数で最大の伝送効率を得ることができることが判った。
(II)第2の実験について
次に、上記第2の実験の結果として、コイル間距離を20ミリメートルで固定し、コンデンサCの容量を2.0ナノファラッドとして、上記X方向又は上記Y方向、並びに上記X方向及び上記Y方向に移動させた場合の実験結果を図10(a)に示す。
次に、上記第2の実験の結果として、コイル間距離を20ミリメートルで固定し、コンデンサCの容量を2.0ナノファラッドとして、上記X方向又は上記Y方向、並びに上記X方向及び上記Y方向に移動させた場合の実験結果を図10(a)に示す。
図10(a)に示すように、送電コイルTCと受電コイルRCとを正対させた状態の場合、共振周波数は3.2メガヘルツ付近と3.7メガヘルツ付近となることが判るが、X方向について上記位置ずれ量を10ミリメートルとした場合では、共振周波数の間隔が狭くなり、更にX方向について上記位置ずれ量を20ミリメートルとした場合に共振周波数が一つとなることが判った。一方、X方向及びY方向それぞれに上記位置ずれ量を20ミリメートルとした場合も、共振周波数が一つとなることが判った。これにより、位置ずれ量が大きくなるほど共振周波数の間隔は狭くなり、一定以上の位置ずれ量では共振周波数が一つになることが判った。
次に、上記第2の実験の他の結果として、X方向及びY方向それぞれに上記位置ずれ量を20ミリメートルとすると共に、コンデンサCの容量を2.0ナノファラッドから2.1ナノファラッドに変えた場合の実験結果を、当該位置ずれ量が「0」である場合の実験結果と共に、図10(b)に示す。
図10(b)に示すように、容量制御部CCによりコンデンサCの容量を変化させることで、電力伝送システムSとしての共振周波数を3.7メガヘルツ付近に揃えることができることが判った。
以上の第2の実験の結果を上記第1の実験結果と合わせて考察すると、上述した実施形態の充電制御処理のように、実際に検出された伝送効率に基づいてコンデンサCの容量を容量制御部CCにより制御(変更)することで(図8参照)、実際の充電の場において、送電コイルTCと受電コイルRCとの相対的な位置(即ち、上記コイル間距離又は上記位置ずれ量)が変わっても、共振周波数及び伝送効率を最適化して当該伝送効率の低下を補償することが可能となる。この考察により、実施形態の充電制御処理では、上述した態様(図8参照)により、共振周波数及び伝送効率の最適化による当該伝送効率の低下の補償を図っている。
以上それぞれ説明したように、実施形態の送電コイルTC及び受電コイルRCを含む実施形態の電力伝送システムSを用いた電力伝送における充電制御処理によれば、送電オープンコイルTO(又は受電オープンコイルRO)及び送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)からなる送電コイルTC(又は受電コイルRC)としての伝送効率(図8ステップS3参照)に基づいて、送電コイルTC(又は受電コイルRC)としての共振周波数を最適化するので、例えば電力伝送の際の送電コイルTC及び受電コイルRC同士の対向における位置関係の変化により伝送効率が変化した場合でも、共振周波数の最適化により当該変化を補償することができる。
また、送電コイルTC(又は受電コイルRC)としての伝送効率に基づいて、送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)に接続されるコンデンサC(図2参照)の容量を変更して共振周波数を最適化するので、上記伝送効率の変化を効率的に補償することができる。
更に、コンデンサCが送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)に並列に接続されており、送電コイルTC(又は受電コイルRC)としての伝送効率に基づき、当該コンデンサCの容量を変更することにより共振周波数を最適化するので、上記伝送効率の変化を効率的に補償することができる。
更にまた、コイルCL1及びコイルCL2並びに送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)のそれぞれが、送電コイルTC(又は受電コイルRC)の径方向に平たい薄膜線であるので(図2乃至図7参照)、コイルCL1及びコイルCL2並びに送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)の間の寄生容量を有効に活用して送電コイルTC(又は受電コイルRC)全体としての共振周波数を最適化することができる。
[変形形態]
[変形形態]
次に、本発明の変形形態について説明する。上述した実施形態の電力伝送システムSの構成については、以下の(A)乃至(N)に示すような変形を加えてもよい。本発明の発明者は、当該各変形を加えても、上記電力伝送システムSと同等の効果を奏し得ることを確認している。なお以下の説明では、上述した実施形態の電力伝送システムSの構成部材に相当する構成部材については、当該実施形態の電力伝送システムSと同一の部材番号を用いて説明する。
(A)第1変形形態
先ず第1変形形態について、図11を用いて説明する。なお図11は、第1変形形態のコンデンサの接続態様を概念的に示す平面図である。
先ず第1変形形態について、図11を用いて説明する。なお図11は、第1変形形態のコンデンサの接続態様を概念的に示す平面図である。
上述した実施形態及び実施例においては、送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)に並列に接続したコンデンサCの容量を変えることで共振周波数の最適化を図る構成とした。しかしながらこれ以外に、図11に概念的に示すように、コイルCL1に対して巻回の中心が一致しており且つ巻回数が少ないコイルCL2に並列に(即ち、コイルCL2の両端部(コイルCL2のビアVが接続されている位置と開放端T2)に)コンデンサC1を接続し、このコンデンサC1の容量を、送電コイルTC(又は受電コイルRC)としての上記伝送効率に基づいて制御することで、電力伝送システムSとしての共振周波数を最適化するように構成してもよい。この場合には、上記伝送効率の変化の補償と、共振周波数の低周波数化と、を両立させることができる。なお第1変形形態において、実施形態及び実施例のコンデンサCを合わせて用いてもよい。
(B)第2変形形態
次に第2変形形態として、実施形態及び実施例においては、送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)に並行に接続されたコンデンサCの容量を制御することで電力伝送システムSとしての共振周波数を最適化したが、これ以外に、送電コイルTC(又は受電コイルRC)としての上記伝送効率に基づき、コイルCL1とコイルCL2との接続態様(即ち、両者を接続するか否か、及び、接続する場合における接続位置)、又は送電オープンコイルTO(又は受電オープンコイルRO)と送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)との接続態様(即ち、両者を接続するか否か、及び、接続する場合における接続位置)を図示しない切換部により変更することで、電力伝送システムSとしての共振周波数を最適化するように構成してもよい。この場合には、より効率的に上記伝送効率の変化を補償することができる。この切換部が、本発明の「接続変更手段」の一例に相当する。なお第2変形形態において、実施形態及び実施例のコンデンサC及び/又は第1変形形態のコンデンサC1を合わせて用いてもよい。
次に第2変形形態として、実施形態及び実施例においては、送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)に並行に接続されたコンデンサCの容量を制御することで電力伝送システムSとしての共振周波数を最適化したが、これ以外に、送電コイルTC(又は受電コイルRC)としての上記伝送効率に基づき、コイルCL1とコイルCL2との接続態様(即ち、両者を接続するか否か、及び、接続する場合における接続位置)、又は送電オープンコイルTO(又は受電オープンコイルRO)と送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)との接続態様(即ち、両者を接続するか否か、及び、接続する場合における接続位置)を図示しない切換部により変更することで、電力伝送システムSとしての共振周波数を最適化するように構成してもよい。この場合には、より効率的に上記伝送効率の変化を補償することができる。この切換部が、本発明の「接続変更手段」の一例に相当する。なお第2変形形態において、実施形態及び実施例のコンデンサC及び/又は第1変形形態のコンデンサC1を合わせて用いてもよい。
(C)第3変形形態
次に第3変形形態として、上述した実施形態及び実施例では、一の可変型のコンデンサCの容量を制御することで共振周波数の最適化を図ったが、これ以外に、容量の異なる複数のコンデンサを予め送電コイル又は受電コイル内に形成して(又は造り込んで)おき、送電ループコイルTL(又は受電オープンコイルRO)或いは送電オープンコイルTO(又は受電オープンコイルRO)と、当該複数のコンデンサのいずれかと、の間の接続を送電コイル(又は受電コイル)としての上記伝送効率に基づいて切り換えることにより、電力伝送システムSとしての共振周波数を最適化するように構成してもよい。
次に第3変形形態として、上述した実施形態及び実施例では、一の可変型のコンデンサCの容量を制御することで共振周波数の最適化を図ったが、これ以外に、容量の異なる複数のコンデンサを予め送電コイル又は受電コイル内に形成して(又は造り込んで)おき、送電ループコイルTL(又は受電オープンコイルRO)或いは送電オープンコイルTO(又は受電オープンコイルRO)と、当該複数のコンデンサのいずれかと、の間の接続を送電コイル(又は受電コイル)としての上記伝送効率に基づいて切り換えることにより、電力伝送システムSとしての共振周波数を最適化するように構成してもよい。
(D)第4変形形態
次に第4変形形態として、上述した実施形態及び実施例においては、コイルCL1及びコイルCL2それぞれを構成する銅薄膜線の厚さを一定としつつその幅を最外周端部から最内周端部にかけて漸増させる構成としたが、これ以外に、当該銅薄膜線の幅を一定としつつその厚さを第4変形形態のコイルの最外周端部から最内周端部にかけて漸増させるように構成してもよい。この場合には、例えば電気めっき法により、銅薄膜線の膜厚を変化させる製造方法を用いることができる。
次に第4変形形態として、上述した実施形態及び実施例においては、コイルCL1及びコイルCL2それぞれを構成する銅薄膜線の厚さを一定としつつその幅を最外周端部から最内周端部にかけて漸増させる構成としたが、これ以外に、当該銅薄膜線の幅を一定としつつその厚さを第4変形形態のコイルの最外周端部から最内周端部にかけて漸増させるように構成してもよい。この場合には、例えば電気めっき法により、銅薄膜線の膜厚を変化させる製造方法を用いることができる。
この第4変形形態によれば、実施形態及び実施例の電力伝送システムSの構成による効果に加えて、銅薄膜線の厚さが厚い部分ほど、コイルCL1及びコイルCL2の巻回において隣り合う銅薄膜線の間隔も狭くなるので、寄生容量の増大による共振周波数の更なる低周波数化も可能となる。
なお第4変形形態の構成と実施形態及び実施例の構成を合わせて、各コイルの厚さ及び幅の双方を変化させることで、当該コイルとしての断面積を変化させるように構成することもできる。
(E)第5変形形態
次に第5変形形態として、例えば実施形態の送電オープンコイルTO(又は受電オープンコイルRO)では、それぞれを構成するコイルCL1及びコイルCL2それぞれの巻回数を五回転半(5.5ターン)及び二回転半(2.5ターン)としたが、これら以外に、コイルCL1とコイルCL2が上記と異なる巻回数であってもよいし、コイルCL1の巻回数とコイルCL2の巻回数とが同じであってもよい。
次に第5変形形態として、例えば実施形態の送電オープンコイルTO(又は受電オープンコイルRO)では、それぞれを構成するコイルCL1及びコイルCL2それぞれの巻回数を五回転半(5.5ターン)及び二回転半(2.5ターン)としたが、これら以外に、コイルCL1とコイルCL2が上記と異なる巻回数であってもよいし、コイルCL1の巻回数とコイルCL2の巻回数とが同じであってもよい。
(F)第6変形形態
次に第6変形形態として、実施形態の送電オープンコイルTO(又は受電オープンコイルRO)では、例えば送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)とコイルCL1とを異なる層内に形成したが、これらを同じ層内に形成して送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)と接続し、且つ送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)とコイルCL1とを同心に積層してもよい。
次に第6変形形態として、実施形態の送電オープンコイルTO(又は受電オープンコイルRO)では、例えば送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)とコイルCL1とを異なる層内に形成したが、これらを同じ層内に形成して送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)と接続し、且つ送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)とコイルCL1とを同心に積層してもよい。
(G)第7変形形態
次に第7変形形態として、実施形態の送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)の側から見た実施形態のコイルCL1及びコイルCL2の順番を入れ換えてもよい。
次に第7変形形態として、実施形態の送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)の側から見た実施形態のコイルCL1及びコイルCL2の順番を入れ換えてもよい。
(H)第8変形形態
次に第8変形形態として、実施形態の送電コイルTCにおける送電ループコイルTLの位置と送電オープンコイルTOの位置とを入れ換え、また、実施形態の受電コイルRCにおける受電ループコイルRLの位置と受電オープンコイルROの位置とを入れ換えてもよい。この第8変形形態の場合、第8変形形態の電力伝送システム全体としては、送電コイルの送電ループコイルTLと受電コイルの受電ループコイルRLとが相互に対向して配置されることになる。
次に第8変形形態として、実施形態の送電コイルTCにおける送電ループコイルTLの位置と送電オープンコイルTOの位置とを入れ換え、また、実施形態の受電コイルRCにおける受電ループコイルRLの位置と受電オープンコイルROの位置とを入れ換えてもよい。この第8変形形態の場合、第8変形形態の電力伝送システム全体としては、送電コイルの送電ループコイルTLと受電コイルの受電ループコイルRLとが相互に対向して配置されることになる。
(I)第9変形形態
次に第9変形形態として、実施形態のコイルCL1及びコイルCL2では、それらを構成する銅薄膜線の幅を、全体的に見てその外周から内周にかけて広くする構成としたが、これら以外に、コイルCL1を構成する銅薄膜線の幅及び/又は厚さが全周に渡って同じであり、更にコイルCL2の幅及び/又は厚さが全周に渡って同じであってもよい。
次に第9変形形態として、実施形態のコイルCL1及びコイルCL2では、それらを構成する銅薄膜線の幅を、全体的に見てその外周から内周にかけて広くする構成としたが、これら以外に、コイルCL1を構成する銅薄膜線の幅及び/又は厚さが全周に渡って同じであり、更にコイルCL2の幅及び/又は厚さが全周に渡って同じであってもよい。
(J)第10変形形態
次に第10変形形態として、実施形態の送電オープンコイルTO(受電オープンコイルRO)がコイルCL1及びコイルCL2の二層積層構造とされていたところ、巻回方向が同じ四つのコイルを積層することにより送電オープンコイル(受電オープンコイル)を構成してもよい。この場合、第1のコイルについては最外周部から最内周部に反時計方向に銅薄膜線を巻回させ、当該最内周部で第2のコイルに接続し、第2のコイルについては第1のコイルと接続された最内周部から最外周部に時計方向に銅薄膜線を巻回させ、当該最外周部で第3のコイルに接続する。更に、第3のコイルについては最外周部から最内周部に反時計方向に銅薄膜線を巻回させ、当該最内周部で第4のコイルに接続し、第4のコイルについては第3のコイルと接続された最内周部から最外周部に時計方向に銅薄膜線を巻回させる。また、第1のコイルの最外周端部と第4のコイルの最外周端部はそれぞれ開放端として構成するのが好ましい。そして、コンデンサとしては、上記実施形態と上記四つのコイルとの組み合わせによる接続点に接続するのが好ましい。
次に第10変形形態として、実施形態の送電オープンコイルTO(受電オープンコイルRO)がコイルCL1及びコイルCL2の二層積層構造とされていたところ、巻回方向が同じ四つのコイルを積層することにより送電オープンコイル(受電オープンコイル)を構成してもよい。この場合、第1のコイルについては最外周部から最内周部に反時計方向に銅薄膜線を巻回させ、当該最内周部で第2のコイルに接続し、第2のコイルについては第1のコイルと接続された最内周部から最外周部に時計方向に銅薄膜線を巻回させ、当該最外周部で第3のコイルに接続する。更に、第3のコイルについては最外周部から最内周部に反時計方向に銅薄膜線を巻回させ、当該最内周部で第4のコイルに接続し、第4のコイルについては第3のコイルと接続された最内周部から最外周部に時計方向に銅薄膜線を巻回させる。また、第1のコイルの最外周端部と第4のコイルの最外周端部はそれぞれ開放端として構成するのが好ましい。そして、コンデンサとしては、上記実施形態と上記四つのコイルとの組み合わせによる接続点に接続するのが好ましい。
(K)第11変形形態
次に第11変形形態として、実施形態の送電オープンコイルTO(受電オープンコイルRO)においては、コイルCL1の巻回方向(反時計方向)とコイルCL2の巻回方向(時計方向)とを反対としたが、これらが同じ方向であってもよい。この点は、上記第10変形形態の四層構造においても同様である。
次に第11変形形態として、実施形態の送電オープンコイルTO(受電オープンコイルRO)においては、コイルCL1の巻回方向(反時計方向)とコイルCL2の巻回方向(時計方向)とを反対としたが、これらが同じ方向であってもよい。この点は、上記第10変形形態の四層構造においても同様である。
(L)第12変形形態
次に第12変形形態として、上述した実施形態では、送電オープンコイルTO(受電オープンコイルRO)において、コイルCL1の各巻回の径方向の位置と、コイルCL2の各巻回の径方向の位置と、が、一致するように構成したが(図6参照)、これに限らず、当該各巻回の径方向の位置が異なっていても、コイルCL1とコイルCL2とが積層されていれば、所望される寄生容量の調整が可能となり、上記電力伝送システムSと同等の効果を奏し得る。
次に第12変形形態として、上述した実施形態では、送電オープンコイルTO(受電オープンコイルRO)において、コイルCL1の各巻回の径方向の位置と、コイルCL2の各巻回の径方向の位置と、が、一致するように構成したが(図6参照)、これに限らず、当該各巻回の径方向の位置が異なっていても、コイルCL1とコイルCL2とが積層されていれば、所望される寄生容量の調整が可能となり、上記電力伝送システムSと同等の効果を奏し得る。
(M)第13変形形態
次に第13変形形態として、実施形態において、開放端とされている送電オープンコイルTO又は受電オープンコイルTOの端部に対して直列に、或いは送電ループコイルTL又は受電ループコイルRLに対して直列に、それぞれコンデンサを更に接続して、送電ループコイルTO又は受電ループコイルRO、或いは送電オープンコイルTL又は受電オープンコイルRLとしての寄生容量を調整することで、共振周波数の低周波数化を図るように構成してもよい。このとき、送電オープンコイルTO又は受電オープンコイルROにおけるいずれかの開放端に対して直列にコンデンサを接続する場合は、当該開放端のいずれかに接続されていないコンデンサの端子を開放端とすればよい。
次に第13変形形態として、実施形態において、開放端とされている送電オープンコイルTO又は受電オープンコイルTOの端部に対して直列に、或いは送電ループコイルTL又は受電ループコイルRLに対して直列に、それぞれコンデンサを更に接続して、送電ループコイルTO又は受電ループコイルRO、或いは送電オープンコイルTL又は受電オープンコイルRLとしての寄生容量を調整することで、共振周波数の低周波数化を図るように構成してもよい。このとき、送電オープンコイルTO又は受電オープンコイルROにおけるいずれかの開放端に対して直列にコンデンサを接続する場合は、当該開放端のいずれかに接続されていないコンデンサの端子を開放端とすればよい。
(N)第14変形形態
最後に第14変形形態として、図8に示すフローチャートに対応するプログラムを、光ディスク又はハードディスク等の記録媒体に記録しておき、或いはインターネット等のネットワークを介して取得しておき、これを汎用のマイクロコンピュータ等に読み出して実行することにより、当該マイクロコンピュータ等を実施形態の容量制御部CCとして機能させることも可能である。
最後に第14変形形態として、図8に示すフローチャートに対応するプログラムを、光ディスク又はハードディスク等の記録媒体に記録しておき、或いはインターネット等のネットワークを介して取得しておき、これを汎用のマイクロコンピュータ等に読み出して実行することにより、当該マイクロコンピュータ等を実施形態の容量制御部CCとして機能させることも可能である。
以上それぞれ説明したように、本発明は非接触の電力伝送の分野に利用することが可能であり、特に電気自動車に搭載された蓄電池を充電するための電力伝送の分野に適用すれば特に顕著な効果が得られる。
S 電力伝送システム
R 受電装置
T 送電装置
V ビア
RV 受電部
RC 受電コイル
TR 送電部
TC 送電コイル
TO 送電オープンコイル
TL 送電ループコイル
RO 受電オープンコイル
RL 受電ループコイル
CL1、CL2 コイル
BF1、BF2 フィルム
O1、O2 接続用端子
T1、T2 開放端
C、C1 コンデンサ
CC 容量制御部
DT、DR 検出部
R 受電装置
T 送電装置
V ビア
RV 受電部
RC 受電コイル
TR 送電部
TC 送電コイル
TO 送電オープンコイル
TL 送電ループコイル
RO 受電オープンコイル
RL 受電ループコイル
CL1、CL2 コイル
BF1、BF2 フィルム
O1、O2 接続用端子
T1、T2 開放端
C、C1 コンデンサ
CC 容量制御部
DT、DR 検出部
Claims (12)
- 電力の送電又は受電を非接触で行う電力伝送装置において、
前記送電又は前記受電用の第1コイルであって、複数回巻回された第1巻回線と、複数回巻回された第2巻回線と、を備える第1コイルと、
前記送電時には当該送電すべき電力が供給され、前記受電時には当該受電された電力が出力される第2コイルであって、前記第1コイルに対して積層される第2コイルと、
を備えるコイル対と、
前記コイル対としての伝送効率を検出する検出手段と、
前記検出された伝送効率に基づいて、前記コイル対としての共振周波数を最適化する最適化手段と、
を備えることを特徴とする電力伝送装置。 - 請求項1に記載の電力伝送装置において、
前記共振周波数を調整するための容量部材であって、前記第1コイル又は前記第2コイルの少なくともいずれか一方に接続される容量部材を更に備え、
前記最適化手段は、前記検出された伝送効率に基づき、前記容量部材の容量を変更して前記共振周波数を最適化することを特徴とする電力伝送装置。 - 請求項2に記載の電力伝送装置において、
前記容量部材は前記第2コイルに並列に接続されており、
前記最適化手段は、前記検出された伝送効率に基づき、前記並列に接続されている前記容量部材の前記容量を変更することにより前記共振周波数を最適化することを特徴とする電力伝送装置。 - 請求項2又は請求項3に記載の電力伝送装置において、
前記第1巻回線の巻回数が前記第2巻回線の巻回数より大きく、
前記第1コイルにおいて、前記第1巻回線の巻回と、前記第2巻回線の巻回と、が重なるように、当該第1巻回線と当該第2巻回線とが絶縁部を挟んで積層されており、
前記容量部材は前記第2巻回線に並列に接続されており、
前記最適化手段は、前記検出された伝送効率に基づき、前記並列に接続されている前記容量部材の前記容量を変更することにより前記共振周波数を最適化することを特徴とする電力伝送装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電力伝送装置において、
前記検出された伝送効率に基づいて、前記第1巻回線、前記第2巻回線及び前記第2コイルの全て又はいずれか同士の接続態様を変更する接続変更手段を更に備えることを特徴とする電力伝送装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電力伝送装置において、
前記第1巻回線、前記第2巻回線及び前記第2コイルのそれぞれが、前記第1コイル及び当該第2コイルの径方向に平たい薄膜線であることを特徴とする電力伝送装置。 - 送電装置と、当該送電装置から離隔した受電装置と、により構成され、前記送電装置から非接触で前記受電装置に電力を伝送する電力伝送システムに含まれる前記送電装置において、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の前記電力伝送装置である送電電力伝送装置と、
伝送すべき電力を前記送電電力伝送装置の前記第2コイルに出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする送電装置。 - 送電装置と、当該送電装置から離隔した受電装置と、により構成され、前記送電装置から非接触で前記受電装置に電力を伝送する電力伝送システムに含まれる前記受電装置において、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の前記電力伝送装置であって、前記送電装置に対向して配置される受電電力伝送装置と、
当該受電電力伝送装置の前記第2コイルに接続された入力手段と、
を備えることを特徴とする受電装置。 - 請求項7に記載の送電装置と、
当該送電装置から離隔し、且つ前記送電電力伝送装置に対向して配置される受電装置であって、前記送電装置から送信された電力を受電する受電装置と、
を備えることを特徴とする非接触型の電力伝送システム。 - 送電装置と、
請求項8に記載の受電装置であって、前記送電装置から離隔し且つ前記受電電力伝送装置が当該送電装置に対向して配置され、前記送電装置から送信された電力を受電する受電装置と、
を備えることを特徴とする非接触型の電力伝送システム。 - 電力の送電又は受電を非接触で行う電力伝送装置であって、前記送電又は前記受電用の第1コイルであって、複数回巻回された第1巻回線と、複数回巻回された第2巻回線と、を備える第1コイルと、前記送電時には当該送電すべき電力が供給され、前記受電時には当該受電された電力が出力される第2コイルであって、前記第1コイルに対して積層される第2コイルと、を備えるコイル対と、検出手段と、最適化手段と、を備える電力伝送装置において実行される電力伝送制御方法であって、
前記コイル対としての伝送効率を前記検出手段により検出する検出工程と、
前記検出された伝送効率に基づいて、前記最適化手段により前記コイル対としての共振周波数を最適化する最適化工程と、
を含むことを特徴とする電力伝送制御方法。 - 電力の送電又は受電を非接触で行う電力伝送装置であって、前記送電又は前記受電用の第1コイルであって、複数回巻回された第1巻回線と、複数回巻回された第2巻回線と、を備える第1コイルと、前記送電時には当該送電すべき電力が供給され、前記受電時には当該受電された電力が出力される第2コイルであって、前記第1コイルに対して積層される第2コイルと、を備えるコイル対と、を備える電力伝送装置に含まれるコンピュータを、
前記コイル対としての伝送効率を検出する検出手段、及び、
前記検出された伝送効率に基づいて、前記コイル対としての共振周波数を最適化する最適化手段、
として機能させることを特徴とする電力伝送制御プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019126088A JP2021013242A (ja) | 2019-07-05 | 2019-07-05 | 電力伝送装置及び電力伝送制御方法、送電装置及び受電装置並びに電力伝送システム及び電力伝送制御プログラム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024181452A1 (ja) * | 2023-02-27 | 2024-09-06 | 大日本印刷株式会社 | コイル部品、送電装置、受電装置、電力伝送システム、及び電力伝送方法 |
-
2019
- 2019-07-05 JP JP2019126088A patent/JP2021013242A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2024181452A1 (ja) * | 2023-02-27 | 2024-09-06 | 大日本印刷株式会社 | コイル部品、送電装置、受電装置、電力伝送システム、及び電力伝送方法 |
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