JP2021012425A - 感圧タッチセンサ及び感圧タッチセンサモジュール - Google Patents
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Description
[1]押圧を検知する静電容量式の感圧タッチセンサであって、
基材シートと、第1の電極と、第2の電極と、弾性層と、スペーサーと、を備え、
前記第1の電極は、前記基材シートの任意の面に設けられ、
前記第1の電極と前記第2の電極の互いの面が対向し、前記第1の電極と前記第2の電極の間に前記弾性層が設けられて感圧検知部が形成され、
押圧力により前記弾性層が厚さ方向に圧縮変形し、前記第1の電極と前記第2の電極の距離が近づくことによる静電容量の変化から押圧を検知し、
前記基材シートの前記感圧検知部側における前記感圧検知部以外の領域の少なくとも一部に、前記スペーサーが設けられている、感圧タッチセンサ。
[2]前記基材シートにおける前記スペーサーが設けられた領域の任意の面に第3の電極がさらに設けられ、前記第3の電極に導体が接触又は近接することによる前記第3の電極の静電容量の変化から、前記第3の電極への導体の接触又は近接を検知する、[1]に記載の感圧タッチセンサ。
[3]前記スペーサーが光拡散層又は色味調整層である、[1]又は[2]に記載の感圧タッチセンサ。
[4]操作面を有する操作パネルと、フレーム部材と、[1]〜[3]のいずれかに記載の感圧タッチセンサと、を備え、
前記感圧タッチセンサが前記操作パネルと前記フレーム部材で挟持されている、感圧タッチセンサモジュール。
本発明の感圧タッチセンサは、押圧を検知する静電容量式の感圧タッチセンサである。例えば、本発明の感圧タッチセンサを操作パネルの背面に取り付けることで、操作パネルの操作面の押圧を検知することができる。以下、本発明の感圧タッチセンサの一例を示して説明する。
なお、以下の説明において例示される図の寸法等は一例であって、本発明はそれらに必ずしも限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
感圧タッチセンサ1においては、基材シート10の第2の面10bが操作パネル側に向けられる面である。
基材シートとしては、透明な樹脂製の絶縁フィルムを使用できる。ここで、「透明」とは、JIS K7136に従って測定した光線透過率が50%以上であることを意味する。また、「絶縁」とは、電気抵抗値が1MΩ以上、好ましくは10MΩ以上であることを意味する。
基材シートを形成する材料は、1種でもよく、2種以上でもよい。
なお、本明細書中において、「〜」で表される数値範囲は、〜の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を意味する。
保護層としては、特に限定されず、例えば、基材シートで挙げたものと同じ透明な樹脂製の絶縁フィルム、スクリーン印刷で形成した絶縁層を例示できる。
スクリーン印刷で形成した保護層の平均厚さは、5〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
スリット28の長さは、折り返す部分の折り線の長さに応じて適宜設定できる。
スリット28の幅は、適宜設定でき、例えば、0〜10mmとすることができ、0.5〜5mmが好ましく、1〜3mmがより好ましい。スリット28の幅が前記範囲の下限値以上であれば、弾性層を挟持しやすい。スリット28の幅が前記範囲の上限値以下であれば、製品サイズが大きくなりにくい。
なお、本発明においては、感圧タッチセンサ1の折り返し部1bを折り返す折り線部1dにスリット28が形成されていなくてもよい。
なお、本発明の感圧タッチセンサは、折り返し部1bが基材シート10の第2の面10bが内側となるように折り返されたものであってもよい。
第1の電極18及び第2の電極20の寸法も特に限定されず、例えば、縦10mm×横10mm程度とすることができる。第1の電極18及び第2の電極20が大きいほど、押圧力の検知感度が向上する。本発明では、第1の電極及び第2の電極のうち、操作面から遠い側の電極の大きさを、操作面に近い側の電極よりも小さくしてもよい。これにより、厚さ方向から見たときに、操作面から遠い側の電極が操作面に近い側の電極からはみ出しにくくなるため、誤検知を抑制しやすくなる。
自己容量方式としては、例えば、第1の電極18及び第2の電極20がいずれもベタ電極であり、第1の電極18が接地された電極(GND電極)とする態様が挙げられる。
相互容量方式としては、例えば、第1の電極18及び第2の電極20をいずれもベタ電極とし、それらをTx電極とRx電極にする態様が挙げられる。また、第1の電極18をGND電極とし、第2の電極20をTx電極とRx電極とが櫛歯状に配置された櫛歯電極にする態様としてもよい。
第1の電極18及び第2の電極20の電極材料としては、銀ペーストが好ましい。
ここで、「導電」とは、電気抵抗値が1MΩ未満であることを意味する。
導電性高分子を含む電極の平均厚さは、0.1〜5.0μmが好ましく、0.1〜2.0μmがより好ましい。
導電性ナノワイヤーを含む電極の平均厚さは、20〜1000nmが好ましく、50〜300nmがより好ましい。
金属粒子、ITO等の導電性金属酸化物粒子、又はカーボンを含む電極の平均厚さは、0.01〜25μmが好ましく、0.1〜15μmがより好ましい。
金属蒸着膜からなる電極の平均厚さは、0.01〜1.0μmが好ましく、0.05〜0.3μmがより好ましい。
銀ペースト又はカーボンペーストからなる電極の平均厚さは、1〜25μmが好ましい。
電極の平均厚さが前記範囲の下限値以上であれば、ピンホールによる断線を抑制しやすい。電極の平均厚さが前記範囲の上限値以下であれば、薄型化が容易になる。
平均厚さは、電極において平面視の中心付近で測定した厚さの平均値である。
第1シート部26aと第2シート部26bの間における柱部26c以外の空間部には、スポンジ等の弾性部材を配置してもよい。これにより、弾性層26が過度に圧縮変形して基材シート10や保護層12の折り線部1dが損傷することが抑制されやすくなる。
第2シート部26bの平均厚さの好ましい範囲は、第1シート部26aの平均厚さの好ましい範囲と同じである。第1シート部26aの平均厚さと第2シート部26bの平均厚さは、同じであってもよく、異なっていてもよい。
ここで、柱部の断面積は、柱部の1/2の高さの位置で高さ方向に直交する断面の面積を意味する。柱部の断面積は、光学顕微鏡測定機等の公知の微細構造観察手段により測定できる。
具体的には、例えば、前記合計の断面積を1〜100mm2とすることができる。
ここで、柱部26cの平均高さには、第1シート部26aの厚さ及び第2シート部26bの厚さは含まれない。柱部26cの平均高さは、光学顕微鏡測定機等の公知の微細構造観察手段により測定できる。
折り返し部1bを折り返した部分の間に配置する前においては、図6及び図7に示すように、接着層36,38の表面には剥離紙40,42が積層されている。
前記接着剤、粘着剤としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。前記硬化型接着剤は、硬化時に揮発する溶剤を含む溶剤型であってもよく、ホットメルト型であってもよい。
第1基材フィルム32及び第2基材フィルム34の接着面には、接着力を向上させる目的で、物理的又は化学的な公知の表面処理が施されていてもよい。
なお、本発明の効果を損なわない範囲であれば、領域Aの全体にスペーサー50を設ける態様には限定されず、領域Aの一部にスペーサー50を設ける態様であってもよい。
樹脂シート54及び接着層52の平均厚さは、前記段差が前記範囲内となるように適宜調節すればよい。
樹脂シート54を形成する材料としては、特に限定されず、例えば、PET、PC、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル等の樹脂や、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等のエラストマーが挙げられる。樹脂シート54を形成する材料は、1種でもよく、2種以上でもよい。
本発明では、このように基材シートの第1の面に、操作面の押圧を検知するための第1の電極及び第2の電極に加えて、タッチ電極である第3の電極がさらに設けられていることが好ましい。これにより、操作面の操作を導体の接触と押圧の2段階で判定して認識することができるため、誤検知をより安定して抑制できる。
相互容量方式の第3の電極22の態様としては、特に限定されず、例えば、円形、楕円形、矩形等のベタ電極や、櫛歯電極または、基材の一方の面に帯状の送信電極が形成され、他方の面に送信電極と直交する方向に延びる複数の帯状の受信電極が形成された田形電極パターン、ダイヤモンドパターン等が挙げられる。
自己容量方式の第3の電極22の態様としては、特に限定されず、例えば、円形、楕円形、矩形等のベタ電極や、ダイヤモンドパターン等が挙げられる。
透明導電膜としては、導電性高分子を含む膜、導電性ナノワイヤーを含む膜、金属粒子又は導電性金属酸化物粒子を含む膜、カーボンを含む膜、金属蒸着法によって形成された金属蒸着膜等が挙げられる。透明導電膜としては、曲げ耐性に優れる点では、導電性高分子を含む膜が好ましい。
この例では第3の電極22は3個であるが、第3の電極22の数は、特に限定されない。第3の電極22の数は、2個以下であってもよく、4個以上であってもよい。
補助電極24を設けることで、第3の電極22と配線2cとを点接触させる場合に比べて、抵抗の影響を受けにくくなる。そのため、第3の電極22を比較的抵抗が大きい導電性高分子で形成した場合でも、高い検知精度を確保できる。
補助電極24の平均厚さの好ましい範囲は、第1の電極18及び第2の電極20の平均厚さの好ましい範囲と同様である。
剥離紙16としては、特に限定されず、公知の剥離紙を使用できる。
第1の電極18、第2の電極20、第3の電極22及び補助電極24は、例えば、基材シート10に対して印刷等により電極材料でパターンを形成することで製造できる。また、基材の一方の面又は両面に電極を形成し、それを接着剤や両面テープ等により基材シート10に接合してもよい。電極を形成する方法としては、例えば、導電性ペーストを印刷した後に加熱して硬化させる方法、金属粒子を含むインクを印刷する方法、金属箔又は金属蒸着膜を形成してパターニングする方法等が挙げられる。
本発明の感圧タッチセンサモジュールは、操作面を有する操作パネルと、フレーム部材と、本発明の感圧タッチセンサとを備え、本発明の感圧タッチセンサが操作パネルとフレーム部材で挟持された装置である。以下、本発明の感圧タッチセンサモジュールの一例として、感圧タッチセンサ1を備える感圧タッチセンサモジュール100(以下、「モジュール100」とも記す。)について、図8及び図9に基づいて説明する。
操作パネル110における感圧タッチセンサ1と反対側の表面が操作面112となる。
樹脂としては、例えば、PC、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン(PS)、PVC、PET、PBT、ポリエチレンナフタレート(PEN)等が挙げられる。これらの樹脂は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、操作パネル110は、加飾層を有しないものであってもよい。
フレーム部材を形成する樹脂としては、例えば、カバー層を形成する樹脂として挙げた樹脂と同じものが挙げられる。フレーム部材を形成する樹脂は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
モジュール100における感圧タッチセンサ1の4対の第1の電極18及び第2の電極20を1つの静電容量検知部と接続し、3つの第3の電極22をそれぞれ個別の静電容量検知部と接続する。そして、各々の第3の電極22と接続された静電容量検知部で検出される検出値について、それぞれ第1の閾値を設定し、操作パネル110の操作面112における特定の第3の電極22に対応する部分に触れた場合に、その第3の電極22に対応する検出値が第1の閾値以上となるようにする。また、4対の第1の電極18及び第2の電極20と接続された静電容量検知部で検出される検出値について第2の閾値を設定し、所定の押圧力以上で押圧した場合に検出値が第2の閾値以上となるようにする。
なお、4対の第1の電極18及び第2の電極20は、それぞれ個別の静電容量検知部と接続されていてもよい。その場合は、4つの静電容量検知部のそれぞれで検出された検出値の合計値に対して、第2の閾値を設定することができる。
また、操作パネル110の操作面112における1つの第3の電極22に対応する部分に触れているだけで、その部分を押圧していない場合、その第3の電極22に対応する静電容量検知部で検出された検出値は第1の閾値以上となるものの、4対の第1の電極18及び第2の電極20に対応する静電容量検知部で検出された検出値は第2の閾値未満となる。そのため、操作する意図がなく単に指が操作面に触れてしまっただけの場合には非タッチ状態であると判定される。
また、操作パネル110の操作面112における第3の電極22に対応していない部分を押圧した場合、各々の第3の電極22に対応する静電容量検知部で検出された検出値は第1の閾値未満となり、非タッチ状態であると判定される。
例えば、図11〜13に例示した感圧タッチセンサ1Aであってもよい。感圧タッチセンサ1Aでは、本体部1aから延出する折り返し部1bがなく、3対の第1の電極18と第2の電極20が、本体部1aで各々の第1の電極18と第2の電極20とが隣り合うように配置されている。第1の電極18の周囲には第1の補助電極17が設けられ、第2の電極20の周囲には第2の補助電極21が設けられている。
弾性層26Bは、一対の第1シート部26a及び第2シート部26bと、複数の柱部26cと、それら複数の柱部26cの周囲を囲うように設けられた枠状部26dとを備えるゴム状弾性体である。弾性層26Bでは、複数の柱部26cと枠状部26dが一対の第1シート部26a及び第2シート部26bで挟持されている。
弾性層26Dであれば、突条部26fによって弾性層26Dが厚さ方向に過度に圧縮変形されることを抑制して押し込み量を容易に制御できるため、押し込みすぎによる弾性層26Dの圧縮永久歪みを低減しやすい。
柱部26cの圧縮永久歪を低減する観点では、突条部26fの高さは、柱部26cの高さの100%に対して、10%以上が好ましく、20%以上がより好ましく、30%以上がさらに好ましく、50%以上が特に好ましい。柱部26cの圧縮に関する性質(圧縮特性)の線形性が良好な圧縮初期の領域を利用する観点では、突条部26fの高さは、柱部26cの高さの100%に対して、30%以上が好ましく、50%以上がより好ましい。突条部26fの高さが高い程、柱部26cの圧縮初期の領域を利用して第1の電極と第2の電極との距離を制御することができる。
具体例として、柱部26cの高さが200μm超である場合、比較的高い場合に該当するので、突条部26fの高さは柱部26cの高さ(100%)に対して、例えば80%であれば、押し込みの可動範囲(許容範囲)は40μm超になる。40μm超の可動範囲があれば充分に押し込みが可能である。
ここで、突条部26fの高さには、第2シート部26bの厚さは含まれない。突条部26fの高さは、光学顕微鏡測定機等の公知の微細構造観察手段により測定できる。
具体的には、例えば、全ての突条部26fの天面の合計の面積を0.1〜10mm2とすることができる。
弾性層26においては、合計面積S2が合計面積S1よりも大きいことが好ましい。この関係であると、過度な押し込みに対して充分に対抗することができ、柱部26cの圧縮永久歪を低減することがより容易になる。
また、平面視で弾性層の外縁(一対のシート部の外縁)に沿って複数の柱部が設けられ、それら複数の柱部よりも内側に1つ以上の柱部の高さよりも低い1つ以上の突起部が設けられた弾性層であってもよい。前記突起部の高さ、第1シート部26a側の天面の合計面積の好ましい態様は、突条部の好ましい態様と同様である。
Claims (4)
- 押圧を検知する静電容量式の感圧タッチセンサであって、
基材シートと、第1の電極と、第2の電極と、弾性層と、スペーサーと、を備え、
前記第1の電極は、前記基材シートの任意の面に設けられ、
前記第1の電極と前記第2の電極の互いの面が対向し、前記第1の電極と前記第2の電極の間に前記弾性層が設けられて感圧検知部が形成され、
押圧力により前記弾性層が厚さ方向に圧縮変形し、前記第1の電極と前記第2の電極の距離が近づくことによる静電容量の変化から押圧を検知し、
前記基材シートの前記感圧検知部側における前記感圧検知部以外の領域の少なくとも一部に、前記スペーサーが設けられている、感圧タッチセンサ。 - 前記基材シートにおける前記スペーサーが設けられた領域の任意の面に第3の電極がさらに設けられ、前記第3の電極に導体が接触又は近接することによる前記第3の電極の静電容量の変化から、前記第3の電極への導体の接触又は近接を検知する、請求項1に記載の感圧タッチセンサ。
- 前記スペーサーが光拡散層又は色味調整層である、請求項1又は2に記載の感圧タッチセンサ。
- 操作面を有する操作パネルと、フレーム部材と、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感圧タッチセンサと、を備え、
前記感圧タッチセンサが前記操作パネルと前記フレーム部材で挟持されている、感圧タッチセンサモジュール。
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