以下、発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図48−1は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1及び図2において、遊技機本体1は、外枠2と、この外枠2の前側に配置された前枠3とを備えている。前枠3は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第1ヒンジ4を介して外枠2に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、左右方向における第1ヒンジ4と反対側、例えば右端側に設けられた施錠手段5によって外枠2に対して閉状態で施錠可能となっている。
前枠3は、中枠6と、その中枠6の前側に配置されたガラス扉7とを備えている。ガラス扉7は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第2ヒンジ8を介して中枠6に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、施錠手段5によって中枠6に対して閉状態で施錠可能となっている。
外枠2は、図2に示すように左右一対の縦枠材2a,2bと上下一対の横枠材2c,2dとで矩形状に形成されている。外枠2の前側下部には、例えば合成樹脂製の前カバー部材9が、下横枠材2dの前縁に沿って左右の縦枠材2a,2bの前側下部を連結するように装着されている。前カバー部材9は、左右の縦枠材2a,2bよりも前側に突出しており、その上側に中枠6が配置されている。また外枠2には、第1ヒンジ4を構成する外枠上ヒンジ金具11が例えば左上部に、同じく外枠下ヒンジ金具12が左下部における前カバー部材9の上側に夫々配置されている。
中枠6は合成樹脂製で、前カバー部材9の上側で外枠2の前縁側に略当接可能な矩形状の枠部13と、この枠部13内の上部側に設けられた遊技盤装着部14と、枠部13内の下部側に設けられた下部装着部15とを例えば一体に備えている。遊技盤装着部14には、遊技盤16が例えば前側から着脱自在に装着され、下部装着部15には、その前側に発射手段17、下部スピーカ18等が配置されている。また中枠6には、第1ヒンジ4を構成する本体枠上ヒンジ金具19と第2ヒンジ8を構成する本体枠上ヒンジ金具20とが例えば左上部に、第1,第2ヒンジ4,8を構成する本体枠下ヒンジ金具21が例えば左下部に夫々配置されている。
ガラス扉7は、中枠6の前面側に対応する矩形状に形成された樹脂製の扉ベース22を備えている。この扉ベース22には、遊技盤16に形成された遊技領域23の前側に対応してガラス窓24の窓孔24aが形成されると共に、例えば窓孔24aの周囲に複数(ここでは4つ)の上部スピーカ25、枠第1可動体26、枠第2可動体27、送風手段28等の各種演出手段が配置されている。
扉ベース22の上部前側には、窓孔24aの外周の少なくとも一部、例えば窓孔24aの上側と右側とに対応する略L字型の部分にサイドユニット30が装着され、その他の一部、例えば窓孔24aの左側には上装飾カバー31が装着されている。サイドユニット30は、図2,図3等に示すように、例えば前枠3を開いた状態で、特殊な工具を使用することなく、前枠3の裏側の固定ネジ30a、固定レバー30b等を操作することにより容易に着脱が可能となっている。通常、前枠3は複数の機種で共通に用いられ、機種毎に異なる遊技盤16をこの前枠3に装着することでその機種に特有の遊技性やデザインを実現しているが、本パチンコ機では、前枠3の前側の一部を、その他の部品に比べて容易に着脱可能なサイドユニット30とし、このサイドユニット30に、遊技盤16と一体感のあるデザインや特有の機能を持たせることにより、前枠3の大部分を共通化しつつも、機種毎のデザインや機能の自由度を高めることを可能としている。
本実施形態のサイドユニット30には、枠第1可動体26、枠第2可動体27、送風手段28等が搭載されている。枠第1可動体26は、図外の駆動手段の駆動により略前後方向へのスライド移動が可能となっている。枠第2可動体27は、図外の駆動手段の駆動により略前後方向へのスライド移動が可能であると共に、遊技者による押し込み操作が可能となっている。送風手段28は、遊技者が枠第2可動体27を操作するタイミングで、遊技者の手に向けて風を送ることが可能となっている。
扉ベース22の下部前側には、中枠6の後側に配置された払い出し手段32から払い出された遊技球を貯留して発射手段17に供給する上皿33、その上皿33が満杯のときの余剰球等を貯留する下皿34、発射手段17を作動させるために操作する発射ハンドル35等が配置され、更に上皿33、下皿34等を前側から略覆う下装飾カバー36が装着されている。下装飾カバー36は、例えば前向きの膨出状に形成されており、例えばその上部側に、操作演出手段37、十字操作手段38、音量操作手段39、光量操作手段40等の操作手段が設けられている(図4)。
操作演出手段37は、図柄変動中の予告演出、その他の演出に用いられるもので、図5,図6等に示すように、遊技者が押下操作可能な上下動式の演出ボタン41と、その演出ボタン41の内部に配置された可動演出手段42と、演出ボタン41を振動させる振動発生手段43とを備え、下装飾カバー36内に配置されている。
可動演出手段42は、略球状に形成された回転体44と、この回転体44を回転自在に支持する左右方向の軸部材45と、回転体44内に配置された発光基板46と、回転体44を回転駆動する回転駆動手段47と、それら軸部材45、回転駆動手段47等を支持する支持フレーム48とを備えている。
回転体44は、光透過性の合成樹脂により中空状に形成され、その左右両側に固定された円筒状の回転軸49a,49bを介して軸部材45により回転自在に支持されている。軸部材45は回転体44内を左右に貫通しており、その略中央部に発光基板46が固定されている。発光基板46は、回転体44を内側から照らすためのもので、例えばその上面側に複数のLED50が配置されている。
支持フレーム48は、左右一対の縦フレーム48a,48bと、それら縦フレーム48a,48bの下端部を左右に連結する横フレーム48cとで正面視略コの字型に形成されており、左右の縦フレーム48a,48bの上部側に軸部材45の左右両端部が着脱自在に固定されている。縦フレーム48a,48bの何れか一方(ここでは右側の縦フレーム48b)には、ステッピングモータ等よりなる回転駆動手段47が、駆動軸47aを内向きに突出させた状態で固定されている。また、左右の回転軸49a,49bの何れか一方(ここでは右側の回転軸49b)には被駆動ギヤ51が設けられており、この被駆動ギヤ51に、回転駆動手段47の駆動軸47aに装着された駆動ギヤ52が噛合している。これにより、回転駆動手段47が正方向又は逆方向に作動すると、その駆動力が駆動ギヤ52、被駆動ギヤ51を介して回転体44に伝達され、回転体44は左右方向の軸廻りに回転する。
支持フレーム48は、例えばその下側に固定された演出ボタンベース53等を介して扉ベース22に支持されている。演出ボタンベース53は、例えば板金製で、横フレーム48cの下面側に沿って略水平に配置された矩形状の装着板54と、その装着板54の左右両縁部から下向きに延設された左右一対の連結板55a,55bと、それら左右の連結板55a,55bの下縁部から左右方向外向きに延設されたベース板56a,56bと、装着板54の例えば後縁側から下向きに延設された支持板57とを例えば一体に備えており、装着板54が横フレーム48cに固定され、支持板57が、例えば扉ベース22の前側に装着された固定部材58に固定されている。
演出ボタン41は、内部の可動演出手段42を覆うカバー体を構成するもので、透明又は半透明の合成樹脂により構成されており、上下方向に配置された略円筒状の胴部61と、この胴部61の上端側を略閉鎖するように形成された略球面状の操作部62とを一体に備えている。胴部61には、その左右の側面に、下端側から上向きに形成された切欠部64a,64bが設けられている。演出ボタン41は、左右の切欠部64a,64bに回転軸49a,49bを遊嵌させつつ、可動演出手段42に被せるように上側から装着されており、その上部側の操作部62が、下装飾カバー36に形成されたボタン孔65から上向きに露出している。
演出ボタン41の下端部には、横フレーム48cとベース板56a,56bとの間に略水平に配置された略円形の昇降板66が着脱自在に固定されている。昇降板66には、略中央に挿通孔67が形成されており、この挿通孔67に、演出ボタンベース53の上部側が上下に挿通されている。
昇降板66には、複数本、例えば左右に前後2本ずつ、計4本のガイドピン68が下向きに突設されている。それらガイドピン68は、演出ボタン41を上下方向に案内するためのもので、ベース板56a,56bに形成されたガイド孔69に下向きに挿通している。また、各ガイドピン68にはコイルバネ70が装着されている。このコイルバネ70は、ガイド孔69よりも大径で、昇降板66とベース板56a,56bとの間に配置されており、ベース板56a,56bに対して昇降板66、即ち演出ボタン41を上向きに弾性付勢している。
演出ボタン41は、横フレーム48cが昇降板66の上向き移動を規制することにより、上側の非操作位置(図5,図6に実線で、図7に二点鎖線で示す)で保持される。横フレーム48cと昇降板66との間には、シリコンゴム等の弾性材料よりなる緩衝部材71が複数配置されており、コイルバネ70により上向きに弾性付勢される昇降板66は、緩衝部材71を介して横フレーム48cの下面側に当接することにより上向き移動が規制されるようになっている。なお、緩衝部材71は横フレーム48cと昇降板66との何れに装着してもよい。
演出ボタンベース53の下側には振動発生手段43が装着されている。振動発生手段43は、振動装置72と、この振動装置72の作動により振動する振動ベース73とを備え、この振動ベース73が、シリコンゴム等の弾性材料よりなるクッション部材74を介して演出ボタンベース53のベース板56a,56bに装着されている。振動ベース73には、ガイドピン挿通孔75が複数設けられており、それらガイドピン挿通孔75に、ガイドピン68が夫々下向きに挿通している。
振動装置72は、駆動軸に偏心重り72aが装着されたモータにより構成されており、偏心重り72aの位置が振動ベース73の重心位置と一致しないように例えば偏心重り72aを前側に向けた状態で振動ベース73の下面側略中央に着脱自在に固定されている。この振動装置72を作動させることで、クッション部材74を介して支持されている振動ベース73は演出ボタンベース53に対して振動し、その振動がガイドピン挿通孔75に挿通されたガイドピン68を介して演出ボタン41に伝達される。
ところで、可動体による演出には、可動体の動作により遊技者の視覚又は触覚に訴える可動演出という側面と、同じく遊技者の聴覚に訴える音演出という側面がある。もちろん、可動体の動作音が極めて小さい場合や無音の場合のように、音演出が実質的に発生しない可動体もある。
操作演出手段37が有する2つの可動体(回転体44、演出ボタン41)のうち、回転駆動手段47の駆動により回転する回転体44については、遊技者はその回転動作を視覚により認識することができる(可動演出)と共に、回転駆動手段47の駆動による「ガチャガチャ」等の動作音を聴覚により認識することができる(音演出)。また、振動装置72の駆動により振動する演出ボタン41については、遊技者は演出ボタン41の振動を手の触覚により認識することができる(可動演出)と共に、その振動により発生する動作音(振動音)を聴覚により認識することができる(音演出)。
ここで、この演出ボタン41の動作に関する可動演出と音演出のうち、遊技者の触覚に訴える可動演出については遊技者が演出ボタン41に触れていなければ成立しないが、遊技者の聴覚に訴える音演出については遊技者が演出ボタン41に触れているか否かに拘わらず成立する。但し、その音演出については、遊技者が演出ボタン41に触れているか否か、更には押下操作しているか否かによって、発生する動作音(振動音)の音量が変化する。
即ち、遊技者が演出ボタン41に触れていない状態で振動装置72を作動させた場合の動作音は、(1)振動装置72の作動音、(2)振動ベース73とガイドピン68との間の接触音、(3)昇降板66と横フレーム48cとの間の(緩衝部材71を介した)接触音、(4)その他の接合部分(遊び)の接触音等で構成される。これに対し、遊技者が演出ボタン41に触れている状態で振動装置72を作動させた場合、(1)の作動音については遊技者が演出ボタン41に触れていないときと変わらないが、遊技者の手が緩衝材となって振動装置(駆動手段)72による演出ボタン(所定部位)41の駆動が制限され、演出ボタン41の振動が抑えられるため、(2)〜(4)の接触音については遊技者が演出ボタン41に触れていないときと比べて小さくなり、全体として動作音が小さくなる。更に、遊技者が演出ボタン41に触れているだけでなく押下操作している状態で振動装置72を作動させた場合には、図7に示すように演出ボタン41の昇降板66は横フレーム48cから離間し、少なくとも(3)の接触音は発生しないため、動作音は更に小さくなる。このように、演出ボタン41の振動音の音量(特定音演出の音量)は、遊技者が演出ボタン41に触れていない場合(特定音量変更操作が行われていない場合)に最大音量となる。
十字操作手段38は、図4に示すように上下左右の4つの操作キー38a〜38dを備え、メニュー項目の選択操作時など、上下左右へのカーソル移動等の操作が必要な場面で使用される。音量操作手段(乙操作手段、第1操作手段)39は、遊技者による音量調整に用いられるもので、図4に示すようにプラスキー39aとマイナスキー39bとを備えており、遊技者がそれら2つの操作キー39a,39bを操作することによって音量に関する遊技者設定値(乙値)を複数段階、例えばM1〜M5の5段階の何れかに設定可能となっている。光量操作手段40は、遊技者による光量調整に用いられるもので、図4に示すようにプラスキー40aとマイナスキー40bとを備えており、遊技者がそれら2つの操作キー40a,40bを操作することによって光量レベルを複数段階、例えば1〜3の何れかに設定可能となっている。
なお、本実施形態では音量調整専用の音量操作手段39と光量調整専用の光量操作手段40とを設けたが、それらを設けることなく、十字操作手段38等の汎用操作手段を音量調整用、光量調整用にも使用するようにしてもよい。
扉ベース22の背面側には、図2に示すように窓孔24aを後側から略塞ぐガラスユニット80が着脱自在に装着されると共に、第1,第2ヒンジ4,8側の縁部に沿って配置される上下方向のヒンジ端側補強板金81aと、開閉端側の縁部に沿って配置される上下方向の開閉端側補強板金81bと、窓孔24aの下側に配置される左右方向の下部補強板金81cとがねじ止め等により着脱自在に固定されている。また扉ベース22には、第2ヒンジ8を構成するガラス扉上ヒンジ金具82aが例えば左上部に、同じくガラス扉下ヒンジ金具82bが例えば左下部に夫々配置されている。
また、例えば下部補強板金81cの背面側には、球送りユニット83a、下皿案内ユニット83b等が装着されている。球送りユニット83aは、上皿33内の遊技球を1個ずつ発射手段17に供給するためのもので、発射手段17の前側に対応して配置されている。下皿案内ユニット83bは、上皿33が満杯となったときの余剰球、及び発射手段17により発射されたにも拘わらず遊技領域23に達することなく戻ってきたファール球を下皿34に案内するためのもので、例えば球送りユニット83aに隣接してその第1,第2ヒンジ4,8側に配置されている。
また、中枠6の例えば上部側には、前枠3が外枠2に対して開放しているか否かを検出可能な扉開放スイッチ84が設けられている。この扉開放スイッチ84は、例えば前枠3が外枠2に対して前側に開放したときにON、閉鎖したときにOFFとなるように構成されている。
遊技盤16は、図8に示すように例えばベニヤ板等のベース板85を備え、そのベース板85の前側に、発射手段17から発射された遊技球を案内するガイドレール86が環状に配置されると共に、そのガイドレール86の内側の遊技領域23に、中央表示枠ユニット87、始動入賞ユニット88、普通入賞ユニット89等のユニット部品の他、多数の遊技釘(図示省略)が配置され、また遊技領域23の外側の例えば下部側には遊技情報表示手段90が配置されている。もちろん、遊技情報表示手段90は遊技領域23内に配置してもよい。
遊技情報表示手段90は、図9に示すように、例えば8個のLED100で構成されるLEDグループを4つ備えており、それら計32個のLED100が普通図柄表示手段91、普通保留個数表示手段92、第1特別図柄表示手段93、第2特別図柄表示手段94、第1特別保留個数表示手段95、第2特別保留個数表示手段96、変動短縮報知手段97、右打ち報知手段98及びラウンド数報知手段99に所定個数ずつ割り当てられている。即ち、第1,第2LEDグループ90a,90bに属する各8個のLED100は夫々第1,第2特別図柄表示手段93,94を構成し、第3LEDグループ90cに属する8個のLED100は、2個ずつに分けられて夫々第1特別保留個数表示手段95、第2特別保留個数表示手段96、普通保留個数表示手段92、変動短縮報知手段97を構成し、第4LEDグループ90dに属する8個のLED100は、そのうちの2個が普通図柄表示手段91を、他の2個が右打ち報知手段98を、残りの4個がラウンド数報知手段99を夫々構成している。
遊技盤16の複数のユニット部品87〜89上には、普通図柄始動手段101、第1特別図柄始動手段102、第2特別図柄始動手段103、大入賞手段104、複数の普通入賞手段105等が設けられている。またベース板85の後側には、液晶表示手段(画像表示手段)106の他、盤第1可動体107、盤第2可動体108、盤第3可動体109等の可動体が配置されている。もちろん、画像表示手段は液晶表示手段に限られるものではない。
中央表示枠ユニット87は、液晶表示手段106及び可動体107〜109の表示枠を構成するもので、後側の液晶表示手段106に対応する開口窓110が略中央に形成されており、ベース板85に形成された前後方向貫通状の装着孔(図示省略)に対して前側から着脱自在に装着されている。この中央表示枠ユニット87は、図8に示すように、ベース板85の前面に沿って装着孔の外側に配置され且つその前側を遊技球が通過可能な前面装着板111と、液晶表示手段106の前側における左右両側から上部側にわたる正面視略門形状に配置され且つ前面装着板111の内周側で前向きに突設された装飾枠112と、その装飾枠112の左右の下端部間に配置されるステージ113とを備えている。発射手段17により発射され、遊技領域23の上部側に進入した遊技球は、装飾枠112の頂部で左右に振り分けられ、中央表示枠ユニット87の左側の左流下経路114aと右側の右流下経路114bとの何れかを流下する。
中央表示枠ユニット87には、左流下経路114a側と右流下経路114b側との少なくとも一方側、例えば左流下経路114a側に、遊技球が流入可能なワープ入口115が設けられている。左流下経路114aを流下中にワープ入口115に流入した遊技球は、ステージ113上で左右方向に自由に転動した後、遊技領域23の左右方向中央に対応して設けられた中央落下部116とそれ以外の部分との何れかから前側に落下する。またステージ113の上側には、跳ね返り等による後側への遊技球の侵入を阻止するための侵入防止手段117が設けられている。
盤第1可動体107及び盤第3可動体109は、何れも液晶表示手段106の前側に横長状に配置され、その左右両端側が開口窓110の外側で上下方向移動可能に支持されており、図外の昇降駆動手段により個別に昇降移動可能となっている。盤第1可動体107は、開口窓110の上部側が原点位置(図10(a))、上下方向略中央が最大動作位置(図10(b))となっており、盤第3可動体109は、開口窓110よりも下側が原点位置(図10(a))、開口窓110の下部前側が最大動作位置(図10(c))となっている。なお、盤第1可動体107と盤第3可動体109とが共に最大動作位置まで移動したとき、両者は液晶表示手段106の中央前側で上下に隣接した状態となる(図10(e))。
盤第2可動体108は、キャラクタ等の所定形状に形成された立体造形物で、盤第1可動体107の前側に配置されており、盤第1可動体107と一体的に昇降移動可能であると共に、図外の回転駆動手段の駆動により、盤第1可動体107に対して前後方向の中心軸廻りに回転動作可能となっている。本実施形態では、盤第2可動体108は常に開口窓110を介して前側から視認可能であるとするが、例えば盤第1可動体107が原点位置にあるときには盤第2可動体108が開口窓110の上側に退避して少なくとも一部が前側から視認できないようにしてもよい。
盤第2可動体108は、所定角度の範囲で往復回転動作を行う「揺れ動作」(図10(d))と、360度又はそれ以上回転する「回転動作」(図10(e))とが可能である。なお、揺れ動作は盤第1可動体107の位置に拘わらず実行可能であるが、回転動作は例えば盤第1可動体107が最大動作位置にある状態でのみ実行可能となっている。
始動入賞ユニット88は、図8に示すように中央表示枠ユニット87の下側に配置され、ベース板85に対して前側から着脱自在に装着されている。普通入賞ユニット89は、図8に示すように中央表示枠ユニット87の下側で始動入賞ユニット88の左側に配置され、ベース板85に対して前側から着脱自在に装着されている。
普通図柄始動手段101は、普通図柄表示手段91による普通図柄の変動表示を開始させるためのもので、遊技球が通過可能な通過ゲート等により構成され、遊技球の通過を検出する通過検出手段(図示省略)を備えている。この普通図柄始動手段101は、図8に示すように例えば中央表示枠ユニット87の右部における前面装着板111の前側に設けられており、右流下経路114bを流下する遊技球が通過可能となっている。
普通図柄表示手段91は、普通図柄を変動表示するためのもので、図9に示すように遊技情報表示手段90における例えば2個のLED100で構成されており、普通図柄始動手段101が遊技球を検出することに基づいて、普通図柄を構成するそれら2個のLED100が普通変動中発光パターンで発光した後、普通図柄始動手段101による遊技球検出時に取得された普通乱数情報に含まれる当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致する場合には当り態様で、それ以外の場合にははずれ態様で変動を停止する。なお、普通図柄を構成する2個のLED100は、それらの発光態様(例えば点灯/消灯)の組み合わせにより一又は複数の当り態様と一又は複数のはずれ態様とを表示可能であり、また普通変動中発光パターンは、例えば特定の複数種類(ここでは2種類)の発光態様を所定時間(例えば128ms)毎に切り替えるようになっている。
また、普通図柄表示手段91の図柄変動中と普通利益状態中とを含む普通保留期間中に普通図柄始動手段101が遊技球を検出した場合には、それによって取得された普通乱数情報が予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として保留記憶され、普通保留期間が終了する毎に1個ずつ消化されて普通図柄の変動が行われる。普通乱数情報の記憶個数(普通保留個数)は、普通保留個数表示手段92等によって遊技者に報知される。普通保留個数表示手段92は、図9に示すように遊技情報表示手段90における例えば2個のLED100で構成されており、それら2個のLED100の夫々の発光態様(例えば点灯/点滅/消灯)の組み合わせにより、0〜4個の5種類の普通保留個数を表示可能となっている。
第1特別図柄始動手段102は、第1特別図柄表示手段93による図柄変動を開始させるためのもので、開閉手段を有しない非開閉式入賞手段により構成され、入賞した遊技球を検出する遊技球検出手段(図示省略)を備えている。この第1特別図柄始動手段102は、図8に示すように例えば始動入賞ユニット88に設けられ、ステージ113の中央落下部116に対応してその下側に上向き開口状に配置されており、左流下経路114a側のワープ入口115からステージ113を経て入賞するルートが存在すること等により、右流下経路114bを流下してきた遊技球よりも左流下経路114aを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。なお、この第1特別図柄始動手段102に遊技球が入賞すると、1入賞当り所定個数の遊技球が賞球として払い出される。
第2特別図柄始動手段103は、第2特別図柄表示手段94による図柄変動を開始させるためのもので、開閉部118の作動によって遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態よりも入賞困難)な閉状態とに変化可能な開閉式入賞手段により構成され、入賞した遊技球を検出する遊技球検出手段(図示省略)を備えており、普通図柄表示手段91の変動後の停止図柄が当り態様となって普通利益状態が発生したときに、開閉部118が所定時間閉状態から開状態に変化するようになっている。
この第2特別図柄始動手段103は、図8に示すように例えば中央表示枠ユニット87の右部における前面装着板111上で且つ普通図柄始動手段101の下流側に配置されており、右流下経路114bを流下してきた遊技球が入賞可能となっている。なお、開閉部118は例えば下部側に設けられた左右方向の回転軸廻りに揺動可能であり、閉状態では例えば前面装着板111と略面一となって遊技球が前側を通過可能となり、開状態では前面装着板111の前側で後ろ下がりの傾斜状となって遊技球を後向きに入賞させるようになっている。この第2特別図柄始動手段103に遊技球が入賞すると、1入賞当り所定個数の遊技球が賞球として払い出される。
第1特別図柄表示手段(図柄表示手段)93は、図9に示すように遊技情報表示手段90における例えば8個のLED100で構成されており、第1特別図柄始動手段102が遊技球を検出することを条件に、第1特別図柄を構成するそれら8個のLED100が特別変動中発光パターンで発光した後、第1特別図柄始動手段102による遊技球検出時に取得された第1特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致する場合には第1大当り態様で、それ以外の場合には第1はずれ態様で変動を停止するようになっている。第1特別図柄表示手段93の変動後の停止図柄が第1大当り態様となった場合には第1特別利益状態が発生する。
第2特別図柄表示手段(図柄表示手段)94は、図9に示すように遊技情報表示手段90における例えば8個のLED100で構成されており、第2特別図柄始動手段103が遊技球を検出することを条件に、第2特別図柄を構成するそれら8個のLED100が特別変動中発光パターンで発光した後、第2特別図柄始動手段103による遊技球検出時に取得された第2特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致する場合には第2大当り態様で、それ以外の場合には第2はずれ態様で変動を停止するようになっている。第2特別図柄表示手段94の変動後の停止図柄が第2大当り態様となった場合には第2特別利益状態が発生する。
第1,第2特別図柄表示手段93,94は、各8個のLED100の発光態様(例えば点灯/消灯)の組み合わせにより一又は複数の第1,第2大当り態様と一又は複数の第1,第2はずれ態様とを表示可能であり、また特別変動中発光パターンは、例えば特定の複数種類(ここでは2種類)の発光態様を所定時間(例えば128ms)毎に切り替えるようになっている。
また、第1特別図柄表示手段93の図柄変動中、第2特別図柄表示手段94の図柄変動中及び第1,第2特別利益状態中を含む特別保留期間中に第1,第2特別図柄始動手段102,103が遊技球を検出した場合には、それによって取得された第1,第2特別乱数情報が夫々予め定められた上限保留個数、例えば各4個を限度として保留記憶される。そして、特別保留期間が終了した時点で第2特別図柄側の保留記憶が1以上の場合にはその第2特別図柄の保留記憶を1個消化して第2特別図柄の変動を行い、第1特別図柄側の保留記憶のみが1以上の場合にはその第1特別図柄の保留記憶を1個消化して第1特別図柄の変動を行う。このように本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とが共に変動中になることはなく、また第1特別図柄側と第2特別図柄側との両方に保留記憶がある場合には、第2特別図柄の変動を優先的に行うようになっている。
なお、第1,第2特別乱数情報の記憶個数(第1,第2特別保留個数)は、第1,第2特別保留個数表示手段95,96、液晶表示手段106等によって遊技者に報知される。ここで、第1,第2特別保留個数表示手段95,96は、図9に示すように遊技情報表示手段90における各2個のLED100で構成され、それらの発光態様(例えば点灯/点滅/消灯)の組み合わせにより、0〜4個の5種類の第1,第2特別保留個数を表示可能となっている。
大入賞手段104は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板119を備えた開閉式入賞手段で、図8に示すように例えば中央表示枠ユニット87に設けられ、第2特別図柄始動手段103の下流側で且つ第1特別図柄始動手段102の上流側に配置されており、左流下経路114aを流下してきた遊技球よりも右流下経路114bを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。この大入賞手段104は、第1,第2特別図柄表示手段93,94の第1,第2特別図柄が変動後に第1,第2大当り態様(特定態様)で停止した場合に発生する第1,第2特別利益状態において、開閉板119が一又は複数種類の開放パターンの何れかに従って前側に開放して、その上に落下してきた遊技球を内部へと入賞させるようになっている。この大入賞手段104に遊技球が入賞すると、1入賞当り所定個数の遊技球が賞球として払い出される。なお以下の説明では、第1特別利益状態と第2特別利益状態とを合わせて「大当り遊技」(特別遊技)という。
大当り遊技における大入賞手段104の開放パターンは、例えば4R,6R,10R等の複数種類設けられている。4R,6R,10R等の各開放パターンは、いわゆる出玉ありのラウンドを夫々4回,6回,10回行うように構成されている。ここで、出玉ありのラウンドは、大入賞手段104の開放後、その大入賞手段104への入賞個数が所定個数(例えば9個)に達するか、所定時間(例えば28秒)経過した時点で大入賞手段104を閉じるように設定されており、遊技者が右流下経路114b側の大入賞手段104を狙って右打ちをすれば最大個数の遊技球を容易に入賞させて大量の賞球を獲得できる。なお、出玉ありのラウンドに加えて、大入賞手段104が極短時間(例えば0.2秒)だけ開放する出玉なしのラウンドを有する開放パターンを設けてもよいし、出玉なしのラウンドのみの開放パターンを設けてもよい。
また液晶表示手段106には、例えば第1,第2特別図柄表示手段93,94による第1,第2特別図柄の変動表示と並行して演出図柄120を変動表示可能である他、第1,第2特別保留個数を示す第1,第2保留画像X1〜X4,Y1〜Y4,変動中保留画像Z等の各種画像を表示可能となっている。
ここで演出図柄120は、数字図柄その他の複数個の図柄で構成される図柄列を複数(ここでは左右方向に3つ)備えており、またそれら各図柄列を構成する各図柄は、図8に示すように、例えば1〜8等の数字、その他で構成される図柄本体部120aと、この図柄本体部120aに付随するキャラクタその他の装飾部120bとの結合で構成されている。なお演出図柄120は、装飾部120bの消去、拡大又は縮小、表示位置の変更等、表示態様を任意に変化させることが可能である。
演出図柄120は、例えば第1,第2特別図柄の変動開始と略同時に所定の変動パターンに従って図柄列毎に縦スクロール等による変動を開始すると共に、所定の有効ライン上の停止図柄が所定態様となるように例えば第1,第2特別図柄の変動停止と略同時に最終停止する。なお演出図柄120では、例えば有効ライン上の全ての停止図柄が同じ場合が大当り演出態様、それ以外が外れ演出態様となっており、第1,第2特別図柄が第1,第2大当り態様となる場合には演出図柄120は大当り演出態様となり、第1,第2特別図柄が第1,第2外れ態様となる場合には演出図柄120は外れ演出態様となる。
また第1,第2保留画像X1〜X4,Y1〜Y4,変動中保留画像Zに関しては、第1,第2特別図柄始動手段102,103が遊技球を検出することに基づいて第1,第2特別保留個数が増加した場合に、第1,第2保留画像X1〜,Y1〜を液晶表示手段106上に1個追加表示し、また第1,第2特別図柄表示手段93,94による第1,第2特別図柄の新たな変動が開始することに基づいて第1,第2特別保留個数が減少した場合に、例えば変動中保留画像Zを消去し、第1,第2保留画像X1〜,Y1〜を待ち行列の前側(例えば画面右側)に向けて1個分ずつシフトすると共に、押し出された先頭の第1,第2保留画像X1,Y1を例えば所定位置まで移動させて新たな変動中保留画像Zに変化させるようになっている。
また遊技盤16の裏側には、図11に示すように、液晶表示手段106を遊技盤16の後側で支持するための裏ケース121が装着され、この裏ケース121の背面側に、主制御基板122aが格納された主基板ケース122、サブ制御基板123aが格納されたサブ基板ケース123等が着脱自在に装着されている。
また、前枠3の裏側には、遊技盤16の裏側を開閉自在に覆う裏カバー125が着脱自在に装着されると共に、その上側に遊技球タンク126aとタンクレール126bとが、左右一側に払い出し手段32と払い出し通路127とが夫々装着されており、遊技球が大入賞手段104等の入賞口に入賞したとき、又は図外の自動球貸し機から球貸し指令があったときに、遊技球タンク126a内の遊技球をタンクレール126bを経て払い出し手段32により払い出し、その遊技球を払い出し通路127を経て上皿33に案内するようになっている。なお、裏カバー125は、サブ基板ケース123の略全体と主基板ケース122の上部側の一部分とを後側から覆うように配置されている。
また、前枠3の裏側下部には、基板装着台128が着脱自在に装着されており、この基板装着台128の背面側に、電源基板129aが格納された電源基板ケース129、払出制御基板130aが格納された払出基板ケース130が夫々着脱自在に装着されている。なお、例えば電源基板ケース129には、電源基板ケース129の外側からON/OFF操作が可能な電源スイッチ138が設けられている。
図12(a)は本パチンコ機の制御系の概略ブロック図である。図12(a)において、主制御基板(主制御手段)122aは遊技動作を統括的に制御するもので、遊技盤16上の遊技情報表示手段90、普通図柄始動手段101、第1特別図柄始動手段102、第2特別図柄始動手段103、大入賞手段104、普通入賞手段105等が例えば図示しない中継基板等を経由して接続され、またその下位には、主制御基板122aからの制御コマンドに基づいて画像表示、音声出力、電飾発光、可動体駆動等の演出制御を行うサブ制御基板(サブ制御手段)123a、主制御基板122aからの制御コマンドに基づいて払い出し手段32を制御する払出制御基板130a、この払出制御基板130aからの発射制御信号等に基づいて発射手段17を制御する発射制御基板131等が接続されている。
また主制御基板122aには、RAMクリアスイッチ132、設定キースイッチ133等の操作手段と、性能情報表示手段137等の表示手段とが接続されている。図11に示すように、RAMクリアスイッチ132と設定キースイッチ133とは何れも主基板ケース122の外側から操作可能な状態で、また性能情報表示手段137は主基板ケース122の外側から視認可能な状態で、夫々主制御基板122aに装着されている。なお本実施形態では、RAMクリアスイッチ132、設定キースイッチ133、性能情報表示手段137は、何れも裏カバー125で覆われない位置に配置されている。
RAMクリアスイッチ132は、電源投入時にRAMクリアを行う場合等に操作するもので、主基板ケース122の外側から例えば押圧操作可能であり、非操作時にOFF、押圧操作時にONとなるように構成されている。また設定キースイッチ133は、設定変更を行う場合等に操作するもので、主基板ケース122の外側から例えば専用の設定キーを鍵穴部に差し込んで回転操作することによりON/OFFの切り替えが可能となっている。なお本実施形態では、この設定キースイッチ133等を操作することにより、大当り確率、即ち第1,第2特別図柄が大当り態様となる確率(乱数抽選で当選する確率)に対応する設定値を複数段階(ここでは設定1〜6の6段階)に変更可能となっている。この設定変更等の詳細については後述する。
性能情報表示手段137は、設定表示手段134と性能表示手段135とを構成するもので、例えば4桁の7セグ表示部137a〜137dを備え、透明な主基板ケース122を通して視認可能となるように例えば主基板ケース122内で主制御基板122aに装着されており、第1期間中は設定表示手段134として機能し、第1期間とは異なる第2期間中は性能表示手段135として機能するようになっている。
設定表示手段134は、設定値(ここでは設定1〜6の何れか)を示す設定情報を、例えばその設定値が確定前であるか否かに応じて異なる表示態様で表示するもので、例えば設定1〜6に対応して「1」〜「6」、「1.」〜「6.」の何れかを性能情報表示手段137の少なくとも一部に表示可能であり、設定変更期間中は確定前の設定値に対応する設定情報を例えばドットなしの「1」〜「6」で、設定変更期間終了後の所定期間及び設定確認期間中は確定された設定値に対応する設定情報を例えばドット付きの「1.」〜「6.」で夫々表示可能となっている。もちろん、設定値が確定前であるか否かを、ドットの有無以外の表示態様の違い(例えば点灯/点滅)で表現してもよいし、確定前後の設定値に対応する設定情報を同じ表示態様で表示してもよい。
なお本実施形態では、性能情報表示手段137の4桁の7セグ表示部137a〜137dのうち、前枠3を開いたときに前側から最も近くに見える背面視左端側の7セグ表示部137dを設定表示手段134として使用するが、7セグ表示部137d以外の例えば7セグ表示部137aを設定表示手段134として使用してもよいし、7セグ表示部137c〜137d、7セグ表示部137b〜137d等の2桁以上の7セグ表示部を設定表示手段134として使用してもよい。
性能表示手段135は、いわゆるベース値を、性能情報表示手段137の少なくとも一部、例えば7セグ表示部137a〜137dに表示するものである。ベース値は、遊技実績に基づいて得られる特定情報の一例であり、例えば「(低確率状態でのセーフ数)÷(低確率状態でのアウト数)×100」の計算式により算出される。なお本実施形態の性能表示手段135は、複数種類のベース値、例えばリアルタイムベース値、第1累計ベース値、第2累計ベース値、第3累計ベース値の4種類を切り替え表示可能となっている。リアルタイムベース値は、アウト数が所定個数(例えば60000個)に達するまでを単位計測期間としてその単位計測期間中におけるリアルタイムでのベース値である。第1〜第3累計ベース値は、夫々1〜3回前の単位計測期間における累計のベース値である。もちろん、リアルタイムでのベース値のみを表示してもよいし、1種類、2種類又は4種類以上の累計ベース値を表示可能としてもよい。
以上のように、RAMクリアスイッチ132、設定キースイッチ133、性能情報表示手段137(設定表示手段134及び性能表示手段135)は、何れも遊技機本体1の後側に配置されており、それらにアクセスするためには解錠して前枠3を開放する必要があるため、ホール関係者等以外はRAMクリアスイッチ132、設定キースイッチ133を操作することができず、また性能情報表示手段137(設定表示手段134、性能表示手段135)の表示内容を見ることもできない。
また本実施形態では、遊技情報表示手段90と性能情報表示手段137とについて主にダイナミック点灯方式により駆動制御を行うようになっている。図13に示すように、主制御基板122aのLEDコモンポートからは1バイトのダイナミック点灯コモンC0〜C7の走査信号を出力可能であり、それらのうち、ダイナミック点灯コモンC0〜C3のラインが遊技情報表示手段90のLEDグループ90a〜90dに、ダイナミック点灯コモンC4〜C7のラインが性能情報表示手段137の7セグ表示部137a〜137dに夫々接続されている。
また、主制御基板122aのLEDデータポート0,1からは夫々1バイトのダイナミック点灯データD10〜D17,D20〜D27を出力可能であり、LEDデータポート0のダイナミック点灯データD10〜D17のラインが遊技情報表示手段90のLEDグループ90a〜90dに、LEDデータポート1のダイナミック点灯データD20〜D27のラインが性能情報表示手段137の7セグ表示部137a〜137dに夫々接続されている。
サブ制御基板123aには、制御対象である各種演出手段、例えば液晶表示手段(表示手段)106、スピーカ(音声出力手段)18,25、枠第1可動体26、枠第2可動体27、送風手段28、電飾手段136、可動演出手段42、振動発生手段43、盤第1可動体107、盤第2可動体108、盤第3可動体109等の他、遊技者が操作可能な演出ボタン41、十字操作手段38、音量操作手段39、光量操作手段40等の各種操作手段、サイドユニット接続検出手段139等が接続されている。電飾手段136は、前枠3側及び遊技盤16側に配置された多数のLED(図示省略)により構成されている。またサイドユニット接続検出手段139は、サイドユニット30の接続状態を検出するもので、サイドユニット30が前枠3に対して適切に装着、接続された場合にON、そうでない場合にOFFとなるように構成されている。
またサブ制御基板123aには、音量調整つまみ(甲操作手段、第2操作手段)140が接続されている。音量調整つまみ140は、ホール関係者等が音量に関する選択操作を行うためのもので、複数段階(ここではホール設定値T0〜T9に対応する10段階、図28、図31参照)に切り換え可能なロータリースイッチにより構成されており、図11に示すようにサブ基板ケース123の外側から操作可能な状態でサブ制御基板123aに装着されている。このように、音量調整つまみ140は遊技機本体1の後側に配置されており、操作するためには解錠して前枠3を開放する必要があるため、ホール関係者等以外は操作することができない。
なお、遊技機本体1の後側に設ける音量調整操作手段は複数段階に切り換えられるものであればよく、ディップスイッチ等でもよい。また本実施形態では、図11に示すように裏カバー125がサブ基板ケース123の後側を覆っているため、裏カバー125を開放しなければ音量調整つまみ140を操作することができないが、例えば裏カバー125に音量調整つまみ140に対応する切欠部や開口部を設けることにより、裏カバー125を閉じたままで音量調整つまみ140を操作可能としてもよい。
続いて、電源投入時に主制御基板122aにおいて実行される電源投入処理(図15,図16)について説明する。この電源投入処理(図15,図16)では、まずタイマ割込み等の割込み処理が実行されないように割込み禁止とし(S1)、領域内スタックポインタを設定し(S2)、内蔵WDT(Watchdog Timer)を起動する(S3)とともに、発射制御信号出力ポートをクリアする(S4)。
次に、サブ制御基板123aの起動待ち処理(S5〜S8)を実行する。即ち、サブ基板起動待ち時間(例えば2秒)に対応する値を所定のレジスタにセットし(S5)、その値が0になるまで、即ちサブ基板起動待ち時間が経過するまで、減算処理(S6)とWDTクリア処理(S7)とを繰り返し実行する。
サブ基板起動待ち時間が経過すると(S8:=0)、電源異常信号がOFFになるまで待機する電源異常信号監視処理(S9〜S11)を実行する。即ち、電源基板129aから出力される電源異常信号を2回読み込み(S9)、それら2回の電源異常信号のレベルが一致するか否かを判定する(S10)。そして、それらのレベルが一致しない場合(S10:No)にはS9に戻り、一致する場合(S10:Yes)であっても、その電源異常信号がON(S11:Yes)であればS9に戻る(S11)。
電源異常信号がOFFになると(S11:No)、RAMのプロテクト及び禁止領域を無効とし(S12)、作業領域の初期設定(S13)を実行する。ここでは、例えば電源異常確認カウンタをクリアし、システム動作ステータスに初期値である01Hをセットする。また、サブ制御基板123aに対して待機画面表示コマンド(BA08H)を送信する(S14)。サブ制御基板123aが待機画面表示コマンド(BA08H)を受信すると、例えば液晶表示手段106には「Please Wait」等の表示が行われる。そして、払出制御基板130aが正常に起動し、その払出制御基板130aからの電源投入信号がONになるまで、WDTをクリアしつつ待機する(S15,S16)。
続いて、S17〜S44の処理に移行する。このS17〜S44の処理は、設定変更処理(S20)及びRAMクリア処理(S21〜S24)を実行する「設定変更」、設定変更処理(S20)を実行することなくRAMクリア処理(S21〜S24)を実行する「RAMクリア」、設定確認処理(S33〜S40)及びバックアップ復帰処理(S41)を実行する「設定確認」、設定確認処理(S33〜S40)を実行することなくバックアップ復帰処理(S41)を実行する「バックアップ復帰」、電源再投入待ち処理(S27〜S29)を実行する「RAM異常」の5種類の処理態様の何れかで行われる。
また、これら5種類の処理態様のうち、「RAM異常」を除く4種類については、設定キースイッチ133のON/OFF状態、RAMクリアスイッチ132のON/OFF状態、扉(前枠3)の開放/閉鎖状態の組み合わせに応じて選択される。
本実施形態では、図14に示すように、RAMクリアスイッチ132と設定キースイッチ133とが共にONの場合には原則として「設定変更」が選択され、RAMクリアスイッチ132がON、設定キースイッチ133がOFFの場合には「RAMクリア」が選択されるが、設定キースイッチ133とRAMクリアスイッチ132とが共にONであっても、扉閉鎖の場合には「設定変更」ではなく「RAMクリア」が選択されるようになっている。また同様に、RAMクリアスイッチ132がOFF、設定キースイッチ133がONの場合には原則として「設定確認」が選択され、RAMクリアスイッチ132と設定キースイッチ133とが共にOFFの場合には「バックアップ復帰」が選択されるが、RAMクリアスイッチ132がOFF、設定キースイッチ133がONであっても、扉閉鎖の場合には「設定確認」ではなく「バックアップ復帰」が選択されるようになっている。
このように本実施形態では、扉(前枠3)が開放していないにも拘わらずRAMクリアスイッチ132や設定キースイッチ133がONであるという状況は不正行為が疑われることから、設定変更機能に関する「設定変更」及び「設定確認」については扉開放を条件とし、扉閉鎖の場合には、設定変更処理(S20)を実行しない「RAMクリア」、設定確認処理(S33〜S40)を実行しない「バックアップ復帰」を選択するようになっている。なお、設定変更機能に関係しない「RAMクリア」、「バックアップ復帰」については、RAMクリアスイッチ132及び設定キースイッチ133のON/OFF状態のみを条件とし、扉の開放/閉鎖状態は条件としていない。
S17,S18では、RAMクリアスイッチ132、設定キースイッチ133の各信号に関するレベルデータを取得してワークエリアに退避し(S17)、扉開放スイッチ84、RAMクリアスイッチ132、設定キースイッチ133の各信号(以下、扉開放信号、RAMクリアスイッチ信号、設定キースイッチ信号という)を取得する(S18)。
そして、それら3つの信号に基づいて、処理態様として「設定変更」を選択するか否かを判定する(S19)。即ち、扉開放信号、RAMクリアスイッチ信号及び設定キースイッチ信号が全てONであれば(S19:Yes)、設定変更処理(S20)に移行する(図14参照)。
設定変更処理(S20)では、図17に示すように、まず設定変更期間が開始したことを示す設定変更開始コマンド(BA76H)を送信する(S51)。サブ制御基板123aが設定変更開始コマンド(BA76H)を受信すると、例えば液晶表示手段106には「設定変更中」等の表示が行われる。
次に、バックアップフラグをクリアする(S52)。これは、設定変更期間中に電断が発生した場合、次回電源投入時に後述するS26(図16)でバックアップ異常と判定されるようにするためである。また、システム動作ステータスに02Hをセットする(S53)。なお、システム動作ステータスの初期値は01H(図15のS13参照)である。
続いて、RAMの設定値ワーク領域から設定値データを読み出し、設定作業値として例えばWレジスタにセットする(S54)。本実施形態では、設定値として設定1〜6の何れかを選択可能であり、RAM上の設定値ワーク領域には、設定値(設定1〜6の何れか)に応じて0〜5の何れかの設定値データが格納されている。従って、設定値ワーク領域の値が正常であれば、Wレジスタの設定作業値は0〜5の何れかとなる。
次に、Wレジスタの設定作業値を設定最大値(ここでは5)と比較し(S55)、設定作業値が設定最大値よりも大であれば(S56:Yes)、Wレジスタの設定作業値に0をセットする(S57)。これにより、設定値データに異常がある場合、設定作業値に設定1に対応する0を強制的にセットすることができる。
続いて、外部出力端子から出力されるセキュリティ信号をONに設定し(S58)、またLEDコモンポートへの出力をクリアする(S59)。そして、その時点の設定作業値(Wレジスタの値)に対応する表示パターンデータをLEDデータポート1(図13参照)に出力する(S60)とともに、7セグ表示部137d(設定表示手段134)に対応するLEDコモンポートをONに設定する(S61)。これにより、7セグ表示部137dに、その時点の設定作業値(0〜5)に応じて「1」〜「6」の何れかが表示される。
また、4msの待ち時間を設けるための4msウェイト処理(S62)を実行する。後述するS64でRAMクリアスイッチ信号、設定キースイッチ信号のエッジデータを作成するべく、ここで4msの待ち時間を設け、各信号の変化があったか否かを見るためである。
続いて電源異常チェック処理(S63)を実行する。この電源異常チェック処理(S63)では、図18に示すように、まず電源基板129aから送信される電源異常信号を2回読み込む(S71)。そして、その2回読み込んだ電源異常信号のレベルが一致するか否かを判定し(S72)、それらのレベルが一致しない場合(S72:No)にはS71に戻り、一致する場合(S72:Yes)にはその電源異常信号がONであるか否かを判定する(S73)。電源異常信号がONでない場合(正常時)には(S73:No)、電源異常確認カウンタの値をクリアし(S74)、電源異常チェック処理を終了する。
一方、電源異常信号がONである場合には(S73:Yes)、電源異常確認カウンタの値をインクリメントする(S75)と共に、インクリメント後の電源異常確認カウンタの値が例えば2に達しているか否かを判定する(S76)。そして電源異常確認カウンタの値が2未満であれば(S76:No)、そのまま電源異常チェック処理を終了する。
S76で電源異常確認カウンタの値が2に達している場合には(S76:Yes)、電源異常と判断し、電源断コマンド(BA33H,BA55H)を送信する(S77)と共に、設定変更処理中でないことを条件に、バックアップフラグをON(=AA55H)に設定する(S78,S79)。これにより、設定変更処理中に電断が発生した場合にはバックアップフラグはOFF(=0000H)のままとなる。なお、設定変更処理中であるか否かはシステム動作ステータスによって判定可能である。
そして、RAMのプロテクトを有効にすると共に禁止領域を無効とする(S80)。これにより、以降の処理においてRAMへのデータ書込みが禁止される。また、外部端子ポート、サブポート、ソレノイドポート、LEDコモンポート、LEDデータポート等の出力ポートをクリアし(S81)、タイマ割込みを禁止した後(S82)、WDTをクリアしつつ無限ループ処理を繰り返し、電源電圧が降下してCPUが非動作状態になるのを待つ(S83)。
図17の設定変更処理に戻って説明を続ける。電源異常チェック処理(S63)に続いては、RAMクリアスイッチ信号と設定キースイッチ信号のエッジデータを作成し(S64)、設定変更終了条件が満たされたか否か、即ち設定キースイッチ信号のOFFエッジが検出されたか否かを判定し(S65)、設定キースイッチ信号のOFFエッジが検出されない場合には(S65:No)、設定変更操作が行われたか否か、即ちRAMクリアスイッチ信号のONエッジが検出されたか否かを判定する(S66)。このように本実施形態では、RAMクリアスイッチ132を設定変更操作用にも利用しており、S66では、RAMクリアスイッチ信号のONエッジを検出した場合に設定変更操作が行われたものと判定している。
S66でRAMクリアスイッチ信号のONエッジが検出された場合には(S66:Yes)、Wレジスタの設定作業値をインクリメントする(S67)とともにS55に移行する。S55〜S57では、インクリメント後の設定作業値が設定最大値である5よりも大であれば、設定作業値を0に更新する。このように本実施形態では、設定変更期間中に設定変更操作(RAMクリアスイッチ132の操作)が行われる毎にS55〜S57の設定作業値変更処理を実行することにより、設定変更操作に応じて設定作業値を0〜5の範囲で循環的に変更するようになっている。
S55〜S57の処理に続いてはS58以降の処理が行われる。また、S66でRAMクリアスイッチ信号のONエッジが検出されない場合(S66:No)にはS58以降の処理が行われる。S58〜S64の処理については既に説明したのでここでは説明を省略するが、この処理により、設定作業値の変化に応じて設定表示手段134の表示も変化する。
以上のように、図17に示す設定変更処理では、設定キースイッチ133がONである限り、RAMクリアスイッチ132による設定変更操作が行われた場合にはS55〜S64の処理が、設定変更操作が行われない場合にはS58〜S64の処理が繰り返し実行される。そして、設定キースイッチ133がONからOFFに切り替えられて設定変更終了条件が満たされると(S65:Yes)、設定変更期間を終了し、Wレジスタの設定作業値を、設定値ワーク領域に格納する(S68)。これにより、設定変更期間中にRAMクリアスイッチ132の操作により変更された暫定的な設定作業値が設定値データとして確定する。
続いて、7セグ表示部137d(設定表示手段134)に、設定値の確定を示す設定確定表示を行う(S69)。この設定確定表示では、確定した設定値データ(0〜5の何れか)に対応して「1.」〜「6.」の何れかが表示される。即ち、それまで表示されていたドットなしの「1」〜「6」に対して「.(ドット)」が付加されることにより、設定値が確定したことを報知するようになっている。なお、7セグ表示部137d(設定表示手段134)への設定確定表示は、7セグ表示部137dに対応するLEDコモンポートをONにするとともに、確定した設定値に応じて「1.」〜「6.」の何れかを示す表示パターンデータをLEDデータポート1(図13参照)に出力することにより行われる。
また、設定変更期間が終了したことを示す設定変更終了コマンドを送信し(S70)、設定変更処理を終了する。この設定変更終了コマンドには確定した設定値データが反映されており、設定値データに応じてBA70H〜BA75Hの何れかの設定変更終了コマンドが送信されるようになっている。
図15,図16の電源投入処理に戻って説明を続ける。設定変更処理(S20)が終了すると、RAMクリア処理(S21〜S24)に移行する。即ち、まず領域内のワークエリア(領域内RAM)の特定範囲を初期化し(S21)、RAMクリア報知タイマ、セキュリティ信号用タイマに夫々初期値(30秒)を設定する(S22,S23)とともに、RAMの一部に初期値を設定する(S24)。
以上のRAMクリア処理(S21〜S24)が終了すると、「RAM異常」を除く4種類の処理態様で共通に行われる共通処理(S42〜S44)に移行する。この共通処理では、各種コマンドの送信処理(S42)、遊技状態報知情報更新処理(S43)、内部レジスタの初期設定処理(S44)等が行われる。S42のコマンド送信処理では、まずイニシャライズコマンド(BA01H)を送信し、「設定変更」又は「RAMクリア」の場合にはRAMクリアコマンド(BA02H)等を送信し、「設定確認」又は「バックアップ復帰」の場合には第1,第2特別保留個数の値に基づく第1,第2特別保留個数指定コマンド(B0xxH,B1xxH)、設定値データに基づく設定値コマンド(F6xxH)、遊技状態に基づく状態指定コマンド(FAxxH〜FDxxH)等を送信する。
また、内部レジスタの初期設定処理(S44)では、例えばシステム動作ステータスに00Hをセットし、発射制御信号をONに設定する。これにより、発射手段17により遊技球を発射可能な状態となる。
図15のS19に戻って説明を続ける。S19で扉開放信号、RAMクリアスイッチ信号及び設定キースイッチ信号の少なくとも1つがONでなければ(S19:No)、RAM異常判定処理(S25)に移行する。このRAM異常判定処理(S25)では、領域内RAMの設定値ワーク領域から設定値データを取得し、その設定値データと設定最大値(ここでは設定6に対応する5)とを比較する。そして、設定値データが設定最大値よりも大であれば(S25:No)、RAM異常と判断して電源再投入待ち処理(S27〜S29)に移行する。
またRAM異常でない場合には(S25:Yes)、バックアップ異常判定処理(S26)に移行する。このバックアップ異常判定処理(S26)では、バックアップフラグが正常(ON)であるか否かを判定し、正常でなければ(S26:No)、バックアップ異常と判断して電源再投入待ち処理(S27〜S29)に移行する。
なお上述したように、設定変更処理(図17)でバックアップフラグをクリアし(S52)、電源異常チェック処理(図18)で電源異常を検出した場合には設定変更処理中でない場合にのみバックアップフラグがON(=AA55H)に設定されるようになっているため、設定変更期間中に電断が発生した場合には、次の電源投入時にはこのバックアップ異常判定処理(S26)でバックアップ異常と判定され、電源再投入待ち処理(S27〜S29)が実行される。
電源再投入待ち処理(S27〜S29)では、まずRAMエラーコマンド(BA7FH)を送信する(S27)。サブ制御基板123aがRAMエラーコマンド(BA7FH)を受信すると、例えば液晶表示手段106には「RAMエラー 電源再投入して設定を1に決定してください」等の表示が行われる。
そして、7セグ表示部137d(設定表示手段134)へのエラー表示(S28)と、電源異常チェック処理(S29)とを無限に繰り返す電源再投入待ち状態となる。なお、S28のエラー表示は、7セグ表示部137dに対応するLEDコモンポートをONにするとともに、「E」に対応する表示パターンデータをLEDデータポート1(図13参照)に出力することにより行われる。
このように本実施形態では、RAM異常又はバックアップ異常の場合には、電源再投入待ち状態に移行することにより、強制的に電源を再投入させるように構成されている。なお、RAM異常により電源再投入待ち処理(S27〜S29)が実行された場合、次の電源再投入時のS19で扉開放信号、RAMクリアスイッチ信号及び設定キースイッチ信号の少なくとも1つがONでない場合には再びRAM異常又はバックアップ異常と判定され、電源再投入待ち処理(S27〜S29)が行われる。よって、電源再投入待ちとなって電源を再投入する際には、扉(前枠3)を開放し、RAMクリアスイッチ132と設定キースイッチ133とを共にONにすることによって設定変更処理(S20)を実行させ、設定値を設定1〜6のうちの任意の値に設定する必要がある。もちろんこの場合、RAMクリアスイッチ132の操作により設定値を設定1〜6のうちの任意の値に設定しなくても、設定値が異常であればS55〜S57にて設定作業値に設定1に対応する0が強制的にセットされるため、設定変更処理を実行させた後、設定値を設定1〜6のうちの任意の値に設定することなく、設定キースイッチ133をONからOFFに切り替えることで、設定変更終了条件を満たし(S65:Yes)、設定変更期間を終了し、Wレジスタの設定作業値を、設定値ワーク領域に格納することで、RAM異常状態から復帰することができる。
S25,S26に戻って説明を続ける。S25,S26でRAM異常でもバックアップ異常でもないと判定された場合には、RAMクリア分岐判定処理(S30)に移行する。このRAMクリア分岐判定処理(S30)は、「RAMクリア」の処理態様を選択するか否かを判定するもので、RAMクリアスイッチ信号がONであれば(S30:Yes)、「RAMクリア」の処理態様が選択されてRAMクリア処理(S21〜S24)に移行し(図14参照)、RAMクリアスイッチ信号がONでなければ(S30:No)、設定確認分岐判定処理(S31,S32)に移行する。RAMクリア処理(S21〜S24)については既に説明した通りである。
設定確認分岐判定処理(S31,S32)は、「設定確認」と「バックアップ復帰」の何れの処理態様を選択するかを判定するもので、扉開放信号と設定キースイッチ信号とを取得し(S31)、それらの信号が共にONであれば(S32:Yes)、「設定確認」の処理態様が選択されて設定確認処理(S33〜S40)に移行し、そうでなければ(S32:No)、「バックアップ復帰」の処理態様が選択されて設定確認処理(S33〜S40)をスキップし、バックアップ復帰処理(S41)に移行する(図14参照)。
設定確認処理(S33〜S40)では、まず設定確認期間が開始したことを示す設定値コマンドを送信する(S33)。この設定値コマンドには設定値データが反映されており、設定値データに応じてBA60H〜BA65Hの何れかの設定値コマンドが送信されるようになっている。サブ制御基板123aが設定値コマンド(BA6xH)を受信すると、例えば液晶表示手段106には「設定確認中」等の表示が行われる。
また、セキュリティ信号用タイマに初期値(30秒)を設定し(S34)、外部出力端子から出力されるセキュリティ信号をONに設定する(S35)。ここで、セキュリティ信号用タイマの減算は4msタイマ割込み処理のタイマ管理処理(S93)にて実行される。つまり設定確認処理中は、セキュリティ信号が常にONで外部出力端子から出力され、設定確認処理が終了した後も30秒間セキュリティ信号が外部出力端子から出力されることになる。そして、7セグ表示部137d(設定表示手段134)に設定値を表示する設定値表示処理(S36)を実行する。この設定値表示処理(S36)は、7セグ表示部137dに対応するLEDコモンポートをONにするとともに、設定値に応じて「1.」〜「6.」の何れかを示す表示パターンデータをLEDデータポート1(図13参照)に出力することにより行われる。
また、4msの待ち時間を設けるための4msウェイト処理(S37)を実行し、続いて電源異常チェック処理(S38)を実行する。これら4msウェイト処理(S37)及び電源異常チェック処理(S38)については、既に説明した設定変更処理(図17)の4msウェイト処理(S62)及び電源異常チェック処理(S63)と同様である。
続いて、設定キースイッチ信号のエッジデータを作成し(S39)、設定確認終了条件が満たされたか否か、即ち設定キースイッチ信号のOFFエッジが検出されたか否かを判定する(S40)。そして、このS40で設定キースイッチ信号のOFFエッジが検出されるまで、S35〜S39の処理を繰り返し実行する。
S40で設定キースイッチ信号のOFFエッジが検出された場合には(S40:Yes)、設定確認期間を終了し、バックアップ復帰処理(S41)に移行する。バックアップ復帰処理(S41)では、領域内RAMの一部の領域、例えばバックアップフラグワーク領域やエラー関連のワーク領域が初期化される。そして、バックアップ復帰処理(S41)の後は、上述した共通処理(S42〜S44)に移行する。
以上のS17〜S44の処理が終了すると、メインループ処理(S45〜S48)に移行する。このメインループ処理では、割込みを禁止し(S45)、各種乱数を更新し(S46)、性能表示モニタ用処理(S47)を実行した後、割込みを許可する(S48)という一連の処理を繰り返し実行する。これにより、例えば4ms周期でタイマ割込み処理が呼び出され、実行される。
ここで、性能表示モニタ用処理(S47)は、性能表示手段135に表示するベース値を算出するもので、アウト数が所定個数(例えば60000個)に達するまでの単位計測期間中に、その単位計測期間中における「低確率状態でのセーフ数」と「低確率状態でのアウト数」とをカウントし、前者を後者で除算することによりリアルタイムベース値を算出する。なお、「低確率状態でのセーフ数」と「低確率状態でのアウト数」のカウント処理は常に行う必要があるが、それらの値に基づいてベース値を算出する処理については表示のタイミングに応じて行えばよい。また、単位計測期間が終了するとき、その時点のリアルタイムベース値が新たな第1累計ベース値となり、それまでの第1,第2累計ベース値が夫々新たな第2,第3累計ベース値となる。
続いて、主制御基板122aのタイマ割込み処理(図19)について説明する。このタイマ割込み処理(図19)では、まず電源異常チェック処理(S91)を実行する。この電源異常チェック処理(S91)は、既に説明した図18に示す電源異常チェック処理と共通である。
電源異常チェック処理(S91)に続いては、入力管理処理(S92)、タイマ管理処理(S93)、タイマ割込内乱数管理処理(S94)、エラー管理処理(S95)、賞球管理処理(S96)を実行する。
入力管理処理(S92)は、各入賞手段に設けた遊技球検出手段や操作手段等の各種センサによる検出情報を管理するもので、各種センサからの検出情報に基づいて入力データを作成し、記憶する。またここでは、入賞検出情報に関する入力データに基づいて遊技球が入賞した入賞手段を把握し、各入賞手段に対応する入賞カウンタの値を更新するようになっている。
またタイマ管理処理(S93)は、遊技制御に用いられるタイマを管理するもので、各種タイマの値を、夫々0になるまで1ずつデクリメントするようになっている。なお、このタイマ管理処理で取り扱うタイマの種類は、既出のRAMクリア報知タイマやセキュリティ信号用タイマの他、普通図柄用タイマ、普通電動役物用タイマ、特別図柄用タイマ、特別電動役物用タイマ、磁気エラー報知タイマ、電波エラー報知タイマ、入賞口エラー報知タイマ、普通電動役物入賞有効タイマ、試験信号用普通電動役物作動中タイマ等がある。
またタイマ割込内乱数管理処理(S94)は、各図柄変動に係る乱数を管理するもので、各乱数カウンタの更新処理(1加算)と、乱数カウンタのスタート値を1周期毎に変更する処理とを行う。
またエラー管理処理(S95)は、各種エラーを管理するもので、各種センサからの入力データや払出制御基板130aからの状態信号等に基づいてエラーの発生を監視し、エラーが発生した場合には、サブ制御基板123aへのエラーコマンドの送信、その他のエラー処理を実行するようになっている。
また賞球管理処理(S96)は、賞球の管理を行うもので、入力管理処理(S92)で管理されている入賞カウンタの確認を行い、入賞がある場合には、賞球数を指定する払出制御コマンドを払出制御基板130aに送信するようになっている。払出制御コマンドを受信した払出制御基板130aは、その払出制御コマンドに含まれる賞球数情報に基づき、払い出し手段32を制御して指定された賞球数分の払い出し動作を実行させる。
賞球管理処理(S96)に続いては、普通図柄管理処理(S97)、普通電動役物管理処理(S98)、特別図柄管理処理(S99)、特別電動役物管理処理(S100)を実行する。
普通図柄管理処理(S97)は、普通図柄表示手段91による普通図柄の変動を管理するもので、普通図柄始動手段101が遊技球を検出することに基づいて、当り判定乱数値等の普通乱数情報を取得すると共にその普通乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の記憶領域に記憶し、普通図柄表示手段91が変動表示可能な状態となり且つ1個以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に、普通乱数情報の待ち行列からその先頭の当り判定乱数値を取り出し、その当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致するか否かに応じて当り/はずれの判定(当り判定)を行うと共に、その当り判定結果に基づいて普通図柄の変動後の停止図柄及び変動時間を選択し、普通図柄表示手段91による普通図柄の変動を行うようになっている。
また、普通電動役物管理処理(S98)は、第2特別図柄始動手段103を開放する普通利益状態を管理するもので、S97の当り判定結果が当りとなることに基づいて普通図柄表示手段91の変動後の停止図柄が当り態様となった場合に、第2特別図柄始動手段103の開閉部118を所定の開閉パターンに従って開状態に変化させるように、開閉部118を駆動する普通電動役物ソレノイドに対するソレノイド制御用データの設定処理を行うようになっている。
特別図柄管理処理(S99)は、第1,第2特別図柄表示手段93,94による第1,第2特別図柄の変動を管理するもので、第1,第2特別図柄始動手段102,103が遊技球を検出することに基づいて、大当り判定乱数値、大当り図柄乱数値、その他の乱数値よりなる第1,第2特別乱数情報を取得すると共にその第1,第2特別乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば各4個)を限度として先入れ先出し式の記憶領域に記憶し、第1,第2特別図柄表示手段93,94が変動表示可能な状態となったときに、第2特別保留個数が1以上であれば第2特別乱数情報の待ち行列から、第1特別保留個数のみが1以上であれば第1特別乱数情報の待ち行列から、その先頭の大当り判定乱数値を取り出し、その大当り判定乱数値を用いた乱数抽選により大当り/はずれの判定を行う大当り判定処理(遊技者に有利な第1,第2特別利益状態(利益状態)を発生させるか否かに関する乱数抽選処理)を実行すると共に、その大当り判定結果に応じて、第1,第2特別図柄の停止図柄態様、演出図柄の変動パターン等を決定し、第1,第2特別図柄表示手段93,94による第1,第2特別図柄の変動を行うようになっている。
また、特別図柄管理処理では先読み判定処理を実行可能である。この先読み判定処理は、第1,第2特別図柄始動手段102,103に遊技球が入賞したときに取得する第1,第2特別乱数情報について、図柄変動に供されるよりも前の所定のタイミング、例えば第1,第2特別乱数情報の取得時に、その第1,第2特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値等について先読み判定を行う。なお、主制御基板122aは、この先読み判定処理を実行することにより先読み判定手段として機能する。
例えば第1,第2特別保留個数が増加した場合には、先読み判定結果に応じた保留加算コマンドをサブ制御基板123aに送信し、また第1,第2特別図柄の変動を開始する際には、保留減算コマンド、変動パターンに対応する変動パターンコマンド、停止図柄に対応する停止図柄コマンドをサブ制御基板123aに送信し、また第1,第2特別図柄の変動開始から変動パターンに対応する変動時間が経過して第1,第2特別図柄の変動を停止する際には変動停止コマンドをサブ制御基板123aに送信する。また、第1,第2特別図柄の変動が終了し且つその時点で第1,第2特別保留個数が共に0である場合には客待ち中コマンド(BA04H)をサブ制御基板123aに送信する。
ここで、大当り確率には低確率と高確率の2種類があり、後述する特別遊技状態のうちの確変状態中は高確率に、それ以外は低確率に夫々設定される。また本実施形態では、設定値を設定1〜6の6段階に変更可能であり、その設定値に応じて大当り確率(低確率及び高確率)が6段階に変化する。大当り確率は、例えば設定値が大きいほど高くなっている。
また、演出図柄120の変動パターンには、リーチ状態が成立することなくはずれ態様となる通常変動パターン、リーチ状態を経てはずれ態様又は大当り態様となるリーチはずれ/大当り変動パターン等がある。通常変動パターンは、例えば変動時間が異なる複数種類設けられている。またリーチはずれ/大当り変動パターンについても、リーチ成立後のリーチ演出が例えばノーマルリーチ演出で終了するノーマルリーチはずれ/大当り変動パターン、ノーマルリーチ演出後にスーパーリーチ演出に移行するスーパーリーチはずれ/大当り変動パターン等の種類があり、更にそれら各リーチ変動パターンの種類毎に変動時間や演出内容が異なる複数種類設けられている。
また、特別図柄管理処理では、大当り判定結果が大当りとなった場合には、大当り図柄乱数値等に基づいて大当りを通常4R,確変6R等の複数種類の中から選択するようになっている。大当りの種類は、例えば大当り遊技の種類(開放パターンの種類)と、大当り遊技の終了後に発生する特別遊技状態の種類等に応じて複数設けられている。例えば「通常4R」は、4Rの開放パターンによる大当り遊技の終了後に時短状態を発生させることとなる大当りで、演出図柄120は例えば偶数図柄よりなる通常大当り態様となり、大当り遊技中は例えば出玉ありのラウンドを4ラウンド行うようになっている。また例えば「確変6R」は、6Rの開放パターンによる大当り遊技の終了後に確変状態を発生させることとなる大当りで、演出図柄120は例えば奇数図柄よりなる確変大当り態様となり、大当り遊技中は例えば出玉ありのラウンドを6ラウンド行うようになっている。
時短状態中は、例えば第1,第2特別図柄に関して第1,第2特別図柄表示手段93,94の変動時間が通常変動時間よりも短い短縮変動時間に切り換えられる他、普通図柄に関して、当たり確率が通常確率から高確率へ、変動時間が通常変動時間から短縮変動時間へ、普通利益状態における第2特別図柄始動手段103の開閉パターンが通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)から特別開閉パターン(例えば2秒×3回開放)へ、夫々切り換えられるようになっている。なお、時短状態は大当り遊技が終了した時点で開始し、例えば第1,第2特別図柄が所定回数(例えば50回)変動するか、それまでに次の大当り遊技が発生した時点で終了する。
また、確変状態中は、例えば時短状態と同様の切り換えに加えて、大当り確率が低確率から高確率に切り換えられるようになっている。なお、確変状態は大当り遊技が終了した時点で開始し、例えば次の大当り遊技が発生した時点で終了する。
続いて、特別図柄管理処理(S99)における大当り判定処理の具体的処理手順を、図20に示すフローチャートと図21(a)に示す大当り判定テーブルとに基づいて説明する。この大当り判定処理では、取得した大当り判定乱数値が、大当り判定テーブルで規定された所定範囲内にある場合に当選となる。なお、主制御基板122aは、この大当り判定処理を実行することにより、利益状態を発生させるか否かの判定を行う判定手段として機能する。
大当り判定処理(図20)では、まず大当り判定乱数を取得し(S111)、変動を開始する特別図柄が第1/第2特別図柄の何れであるかに応じて、その特別図柄に対応する大当り判定テーブルのアドレスを取得する(S112)。ここで、大当り確率は第1特別図柄と第2特別図柄とで同一であるため、小当りがない場合や、第1特別図柄と第2特別図柄とで小当り確率が同一である場合には、第1特別図柄と第2特別図柄とで共通の大当り判定テーブルを用いてもよい。なお、本実施形態では小当りのないパチンコ機を例示しているが、この大当り判定処理に関しては、図21(a)に示す小当りがある場合の大当り判定テーブルを用いて説明する。
図21(a)に示す大当り判定テーブルは、「大当り判定値の下限値」(下限値情報)、「低確時大当り判定値の上限値」(上限値情報)、「高確時大当り判定値の上限値」(上限値情報)、「小当り判定値の下限値」(下限値情報)、「小当り判定値の上限値」(上限値情報)、「大当り判定乱数の上限値」の6種類の範囲規定情報を規定するための第1〜第6情報群で構成されている。なお、小当りのないパチンコ機の場合には、小当り判定値に関する第4,第5情報群を省略すればよい。
また、それら各情報群は、図21(a),(b)に示すように、設定値(設定1〜6の何れか)毎に判定値が異なるか否かを示す第1情報と、範囲規定情報を示す第2情報と、大当りフラグ(低確時/高確時)及び小当りフラグの値を示す第3情報とで構成されている。
第1情報には、設定値毎に判定値が異なる場合には01Hが、そうでない場合には00Hがセットされる。また第2情報には、上述した範囲規定情報の値がセットされるが、この第2情報の数は例えば第1情報に応じて異なっており、例えば第1情報が00Hであれば第2情報(範囲規定情報)は1つであり、第1情報が01Hであれば第2情報は設定値の種類数(ここでは6種類)だけ設けられる。また第3情報には、低確時大当りフラグ、高確時大当りフラグ及び小当りフラグに対して夫々00H/5AHの何れかがセットされる。
なお、「大当り判定値の下限値」を規定する第1情報群における第2情報(下限値情報)は、大当り判定値の下限値そのままの値ではなく、その値から1減算した値が設定されている。同様に「小当り判定値の下限値」を規定する第4情報群における第2情報(下限値情報)は、小当り判定値の下限値そのままの値ではなく、その値から1減算した値が設定されている。
図22は、図21(a)に示す大当り判定テーブルにおける判定値の分布を示したもので、図22(a)が設定1の場合を、図22(b)が設定6の場合を例示している。設定1の場合と設定6の場合とで異なるのは低確時大当りの上限値と高確時大当りの上限値のみであり、何れも設定1よりも設定6の場合の方が大きくなっている。
S112に続いては、大当り判定テーブルから、設定値毎に判定値が異なるか否かの第1情報を取得し(S113)、アドレスを次の判定値が格納された第2情報の先頭アドレスに変更する(S114)。そして、取得した第1情報が00Hであるか否かを判定し(S115)、第1情報が00Hであれば(S115:=0)、現在のアドレスから範囲規定情報(第2情報)を取得するが(S118)、第1情報が00Hでなければ(S115:≠0)、設定値データ(0〜5の何れか)を取得し(S116)、その設定値データをオフセットしてアドレスを変更した上で(S117)、そのアドレスから範囲規定情報(第2情報)を取得する(S118)。
図21(a)に示す大当り判定テーブルの第1情報群の場合、第1情報が00Hで、第2情報は全ての設定値に共通の1つのみであるため、S116,S117はスキップしてS118でこの1つの第2情報(大当り判定値の下限値−1)を取得する。また第2情報群の場合、第1情報が01Hで、第2情報(上限値情報)は設定1〜設定6に対応して6種類設けられているため(特定範囲規定情報)、S116で取得した設定値データ(0〜5)をオフセットして、例えば設定1であればオフセット=0で1番目の第2情報を、設定6であればオフセット=5で6番目の第2情報を取得する(S117,S118)。
S118で第2情報(範囲規定情報)を取得すると、その第2情報の値と、S111で取得した大当り判定乱数値とを比較する(S119,S120)。そして、S120で大当り判定乱数値が第2情報の値以下であると判定されるまで(S120:Yes)、上述したS113〜S120の処理を、大当り判定テーブルの各情報群を対象として順次実行する。
S113〜S120の処理を繰り返す中で、S120において大当り判定乱数値が第2情報の値以下であると判定されると(S120:Yes)、その情報群における第3情報、即ち低確時大当りフラグ、高確時大当りフラグ及び小当りフラグの各値を取得し(S121)、大当り判定処理を終了する。
図21(a)に示す大当り判定テーブルを用いる場合、例えば大当り判定乱数値が9000であれば、第1情報群を対象とするS120において大当り判定乱数値(9000)は第2情報(ここでは10000)以下であると判定される。即ち、大当り判定乱数値は大当り判定値の下限値よりも小であるから、大当り判定結果ははずれとなり(図22(a),(b)参照)、S121において低確時大当りフラグ、高確時大当りフラグ及び小当りフラグの全てに00Hがセットされる。
また、例えば大当り判定乱数値が11700で、設定値が6(設定6)であれば、第3情報群を対象とするS120において大当り判定乱数値(11700)は第2情報(ここでは設定6に対応する12000)以下であると判定される。即ち、大当り判定乱数値は大当り判定値の下限値よりも大で高確時上限値以下であるから、大当り判定結果は高確時大当りとなり(図22(b)参照)、S121において高確時大当りフラグに5AHが、低確時大当りフラグ及び小当りフラグに00Hが夫々セットされる。
また、例えば大当り判定乱数値が19000であれば、第4情報群を対象とするS120において大当り判定乱数値(19000)は第2情報(ここでは20000)以下であると判定される。即ち、大当り判定乱数値は大当り判定値の高確時上限値よりも大で小当り判定値の下限値よりも小であるから、大当り判定結果ははずれとなり(図22(a),(b)参照)、S121において低確時大当りフラグ、高確時大当りフラグ及び小当りフラグの全てに00Hがセットされる。
以上のように、本実施形態の大当り判定テーブル(図21(a))では、複数の範囲規定情報のうちの特定範囲規定情報(低確時大当り判定値の上限値、高確時大当り判定値の上限値)が、設定値に対応して複数設けられており、大当り判定処理(図20)では、設定値に応じたオフセットに基づいて、大当り判定テーブルから特定範囲規定情報を取得するように構成されている。
ところで、本実施形態では設定値を6段階に変更可能なパチンコ機を例示しているが、図20に示す大当り判定処理は、設定値が1段階のみのパチンコ機にも対応可能である。即ち本実施形態では、設定値を複数段階に変更可能な(設定値が複数段階存在する)機種と、設定値を変更できない(設定値が1段階のみの)機種とで、大当り判定処理のプログラムを共通にすることができる。
設定値が1段階のみの機種で図20に示す大当り判定処理を実行する場合には、大当り判定テーブルを例えば図23に示すように構成する。図23に示す大当り判定テーブル(設定1段階用)が図21(a)に示す大当り判定テーブル(設定6段階用)と異なるのは、第2,第3情報群の内容と、第6情報群の後ろにダミーデータ群を設けている点のみである(図23の網掛け部分)。
即ち、図23に示す大当り判定テーブル(設定1段階用)の第2,第3情報群では、第1情報に01H(設定値毎に判定値が異なる)がセットされているにも拘わらず、第2情報(特定範囲規定情報)は夫々1つのみセットされている。本実施形態の大当り判定処理(図20)では、第1情報が01Hの場合(S115:≠0)、設定値データ(0〜5の何れか)を取得し(S116)、その設定値データをオフセットとしてアドレスを変更した上で(S117)、そのアドレスから第2情報(特定範囲規定情報)を取得する(S118)ようになっているが、設定値が1段階のみのパチンコ機の場合、設定値データには0がセットされているため、第2,第3情報群を対象とするS113〜S120の繰り返し処理においては、オフセット=0で1番目の(即ち唯一の)第2情報(特定範囲規定情報)が取得されるから(S117,S118)、大当り判定処理を正常に実行することが可能である。
また、図23に示す大当り判定テーブル(設定1段階用)では、図21(a)に示す大当り判定テーブル(設定6段階用)とデータサイズを同じにするため、最後の第6情報群の後ろに、第2,第3情報群で省略した設定2〜6に対応する第2情報に相当するデータ量(2バイト×5×2)のダミーデータ群を設けている。
なお、図23に示す大当り判定テーブルについては、第2,第3情報群の第1情報を00Hに変更しても、大当り判定処理(図20)は正常に実行され、また判定結果も変わらない。しかしながらこの場合、大当り判定処理(図20)のS116,S117が全く実行されない(未使用プログラムが存在する)という問題がある。即ちこの場合、設定値を複数段階に変更可能な機種と、設定値が1段階のみの機種とで共通の大当り判定処理プログラムを使用しているように見えても、設定値が1段階のみの機種で使用する場合には未使用プログラムが存在するから、実質的には両機種で使用している大当り判定処理プログラムは共通であるとは言えない。
また、上述した設定値が1段階のみの機種では、RAMの設定値ワーク領域に格納される設定値データは0等の1つのみであるが、設定値を表示する設定表示手段134(7セグ表示部137d)には、設定値データに対応する設定情報の表示だけでなく「E」等のエラー表示が行われる。このように、設定表示手段134には設定情報以外の情報を表示可能であるため、設定表示手段134が正常に作動しているか否かを確認することが可能である。
特別電動役物管理処理(S100)は、大入賞手段104を開放する大当り遊技を管理するもので、大当り判定の結果が大当りとなり、第1,第2特別図柄表示手段93,94の変動後の停止図柄が大当り態様(特定態様)となった場合に、大入賞手段104の開閉板119を所定の開放パターンに従って開状態に変化させるように、開閉板119を駆動する大入賞口ソレノイドに対するソレノイド制御用データの設定処理を行うようになっている。なお、主制御基板122aは、この特別電動役物管理処理(S100)を実行することにより、大当り遊技(利益状態)を発生させる利益状態発生手段として機能する。
特別電動役物管理処理(S100)に続いては、右打ち報知情報管理処理(S101)により、右打ち報知等を行うために必要な処理を行う。右打ち報知は、いわゆる右打ちが遊技者にとって有利となる右打ち有利期間(例えば大当り遊技中及び特別遊技状態中)であることを報知するものである。もちろん、右打ち報知だけでなく、左打ちが遊技者にとって有利となる左打ち有利期間であることを報知する左打ち報知を実行可能としてもよい。
次に、LED管理処理(S102)を行う。このLED管理処理(S102)は、遊技情報表示手段90、性能表示手段135(性能情報表示手段137)等を構成するLEDの発光管理を行うもので、図24に示すように、まずLEDコモンポートとLEDデータポートをクリアし(S131)、LED出力カウンタを更新(インクリメント)する(S132)。そして、LEDコモン出力選択テーブル(図25)から、LED出力カウンタの値に対応するコモンデータを選択し(S133)、そのコモンデータをLEDコモンポートに出力する(S134)。
本実施形態のLEDコモン出力選択テーブルでは、図25及び図13に示すように、コモンC0とコモンC4とをONにする第1コモンデータと、コモンC1とコモンC5とをONにする第2コモンデータと、コモンC2とコモンC6とをONにする第3コモンデータと、コモンC3とコモンC7とをONにする第4コモンデータの4種類のコモンデータが設定されており、それら第1〜第4コモンデータが、LED出力カウンタの増加に応じてその順序で循環的に選択される。
これにより、1割込み毎(ここでは4ms毎)に、遊技情報表示手段90の点灯対象はLEDグループ90a→90b→90c→90d→90a→…のように順次変化し、同様に性能表示手段135(性能情報表示手段137)の点灯対象は7セグ表示部137a→137b→137c→137d→137a→…のように順次変化する。このように本実施形態では、遊技情報表示手段90用のコモンC0〜C3と、性能表示手段135用のコモンC4〜C7とに対して同時にコモンデータを出力するようになっている。但し、性能表示手段135に関しては、このLED管理処理ではコモンデータの出力を行うだけで、性能表示手段135に接続されるLEDデータポート1へのLEDデータの出力は後の使用領域外処理(S105)で行う。
続いて、選択されたLEDコモンに対応する遊技情報表示手段90のLEDデータを作成する(S135)。即ち、コモンC0〜C3の何れかに対応して、遊技情報表示手段90のLEDグループ90a〜90dの何れかに対するLEDデータを作成する(図25)。そして、そのLEDデータを、選択されたLEDデータポート(ここでは遊技情報表示手段90に接続されるLEDデータポート0)に出力し(S136)、LED管理処理を終了する。これにより、遊技情報表示手段90の4つのLEDグループ90a〜90dを4ms毎に順次切り替えつつ点灯させることができる。
以上のLED管理処理(S102)に続いては、外部端子管理処理(S103)、ソレノイド管理処理(S104)を行う。外部端子管理処理(S103)では、前枠3の裏側に設けられた外部出力端子を介して、当該パチンコ機の動作状態情報をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する。また、ソレノイド管理処理(S104)では、普通電動役物管理処理(S98)、特別電動役物管理処理(S100)で設定されたソレノイド制御データに基づき、普通電動役物ソレノイドや大入賞口ソレノイドに対する励磁信号の出力制御を行う。
続いて、使用領域外処理(S105)を行う。使用領域外処理(S105)では、図26に示すように、まず全レジスタをスタックへ退避させ(S141)、通常処理時のスタックポインタを退避させる(S142)とともに、スタックポインタへ使用領域外用のスタックポインタアドレスをセットする(S143)。
そして、表示内容更新処理(S144)により、性能表示手段135の表示内容を更新し、性能表示手段135を構成する4つの7セグ表示部137a〜137dに対応するLEDデータを作成する。性能表示手段135では、まず全点灯と全消灯とを繰り返す動作確認表示が所定の動作確認時間(例えば約5秒間)行われた後、性能表示モニタ用処理(図16のS47)で算出される複数種類のベース値(ここではリアルタイムベース値、第1〜第3累計ベース値の4種類)が所定時間(例えば4.8秒)毎に循環的に表示される。
性能表示手段135を構成する4つの7セグ表示部137a〜137d(図11,図13)は、例えば上位2桁の7セグ表示部137d,137cがベース値の種類(リアルタイムベース値、第1〜第3累計ベース値の別)等を示す識別表示部、下位2桁の7セグ表示部137b,137aがベース値の数値等を表示する数値表示部となっている。
ベース値は、アウト個数が所定個数(ここでは60000個)に達するまでを単位計測期間としてその単位計測期間毎に計測されるが、初回電源投入後の1回目の単位計測期間は、電源投入時から開始するのではなく、所定の計測前期間の経過後(例えばアウト個数が所定個数(ここでは300個)に達したとき)に開始する。
リアルタイムベース値表示期間中、識別表示部には例えばリアルタイムベース値を示す「bL.」と表示し、数値表示部には例えばそのリアルタイムベース値表示期間の開始時又はその直前のリアルタイムベース値を表示するが、その時点の単位計測期間におけるアウト個数が所定閾値(例えば6000個)に達しているか否かに応じて、識別表示部の「bL.」の表示態様を例えば点灯と点滅とで異ならせるようになっている。なお、ベース値は例えば小数第一位を四捨五入した上で数値表示部に表示するが、四捨五入後の値が3桁以上の場合には、数値表示部にオーバーフローを示す「99.」等を表示する。
また、第1〜第3累計ベース値表示期間中は、識別表示部には例えば第1〜第3累計ベース値を示す「b1.」〜「b3.」を表示し、数値表示部にはその時点の第1〜第3累計ベース値を表示するが、未だ第1〜第3累計ベース値が得られていない場合には、例えば識別表示部の「b1.」〜「b3.」を点滅表示すると共に数値表示部には「−−」を表示する。例えば初回電源投入後の1回目の単位計測期間が終了するまでは、第1〜第3累計ベース値は何れも得られていないため、第1〜第3累計ベース値表示期間中の性能表示手段135の表示は「b1.−−」〜「b3.−−」となる。
なお、1回目の単位計測期間が始まる前の計測前期間中(アウト個数が300個未満)については、識別表示部には「bL.」,「b1.」〜「b3.」を例えば点滅表示し、数値表示部には例えば「−−」を点灯表示する。
表示内容更新処理(S144)に続いては、使用領域外LED更新処理(S145)を行う。この使用領域外LED更新処理(S145)では、図27に示すように、まずLED出力カウンタの値を取得する(S151)。このLED出力カウンタは、図24のLED管理処理においてコモンデータの選択に用いたものである。そして、そのLED出力カウンタの値に基づいて、表示内容更新処理(S144)で作成された7セグ表示部137a〜137dに対応するLEDデータから、LED管理処理(図24)で選択されたコモンに対応するLEDデータを選択する(S152)。
例えば、LED管理処理においてコモンC4がONになった場合には、7セグ表示部137aに対応するLEDデータが選択され、LED管理処理においてコモンC7がONになった場合には、7セグ表示部137dに対応するLEDデータが選択される。このように、LED管理処理におけるコモンC4〜C7の選択と、この使用領域外LED更新処理におけるLEDデータの選択とで共通のLED出力カウンタを用いているため、選択されたコモンに対応するLEDデータを容易且つ確実に選択できるとともに、プログラム容量の削減が可能である。
そして、S152で選択されたLEDデータを、性能表示手段135に接続されるLEDデータポート1に出力し(S153)、使用領域外LED更新処理を終了する。
以上の使用領域外LED更新処理(S145)に続いては、領域外SW検出情報格納処理(S146)、試射試験信号更新処理(S147)を実行した後、通常処理時のスタックポインタを復帰させ(S148)、全レジスタをスタックから復帰させて(S149)、使用領域外処理を終了する。
図19のタイマ割込み処理に戻って説明を続ける。以上説明した使用領域外処理(S105)が終了すると、WDTをクリアして(S106)、タイマ割込み処理を終了する。
続いて、サブ制御基板123aの制御動作について説明する。サブ制御基板123aは、液晶表示手段106、電飾手段136、スピーカ18,25、枠第1可動体26、枠第2可動体27、送風手段28、盤第1可動体107、盤第2可動体108、盤第3可動体109等の各種演出手段による演出を制御するもので、図12(b)に示すように、特別保留個数表示制御手段141、先読み予告演出制御手段142、図柄変動演出制御手段143、通常予告演出制御手段144、客待ち制御手段145、音量設定手段146、光量設定手段147等を備えている。
なお、各種演出手段による演出の種類としては、液晶表示手段106等に動画像を含む画像を表示する画像演出、電飾手段136等による発光演出、音の発生による音演出、回転体44、演出ボタン41等の可動体による可動演出等がある。
また、音演出には、音声データに基づいてスピーカ18,25から音声を出力する通常音演出と、駆動手段による可動体(所定部位)の駆動により動作音を発生させる特定音演出とがある。ここで、通常音演出による音量は、後述する音量調整操作による音量レベルの変化に伴って変化するが、特定音演出による音量は、音量調整操作により音量レベルが変化しても変化しない。但し、特定音演出による音量については、駆動される可動体に遊技者が触れることが可能な場合には、遊技者がその可動体に触れているか否か等によって動作音の音量が変化する可能性がある。
このように、サブ制御基板123aは、液晶表示手段(表示手段)106に動画を含む画像を表示する表示演出を実行可能な表示演出実行手段と、スピーカ(音声出力手段)18,25から音声を出力する音演出を実行可能な音演出実行手段とを構成している。なお、表示演出で表示される動画は、例えば複数のシーンを繋ぎ合わせて構成されている。
特別保留個数表示制御手段141は、液晶表示手段106への第1,第2特別保留個数の表示制御を行うもので、第1,第2特別保留個数の増減に対応して、第1特別保留個数分(最大4個)の第1保留画像X1〜X4と、第2特別保留個数分(最大4個)の第2保留画像Y1〜Y4と、変動中の第1,第2特別図柄に対応する変動中保留画像Zとを液晶表示手段106に表示するように構成されている。
本実施形態では、第1特別図柄の保留記憶よりも第2特別図柄の保留記憶を優先的に消化するため、保留表示に関しても第2特別図柄側を優先し、図8に示すように第1保留画像X1〜X4の前側に第2保留画像Y1〜Y4を夫々一部重ねて表示している。主制御基板122aから第1,第2特別保留個数に関する保留加算コマンドを受信した場合には、第1,第2保留画像X1〜,Y1〜を待ち行列の最後尾に1個追加表示する。また、主制御基板122aから第1,第2特別保留個数に関する保留減算コマンドを受信した場合には、第1,第2保留画像X1〜,Y1〜を待ち行列の前側に向けて1個分ずつシフトすると共に、押し出された先頭の第1,第2保留画像X1,Y1を例えば所定位置まで移動させて変動中保留画像Zに変化させるようになっている。なお本実施形態では、第1,第2保留画像X1〜,Y1〜、変動中保留画像Zの表示色(表示態様)については例えば「白」をデフォルトとし、後述する保留変化演出を実行する場合には先読み予告演出制御手段142で選択されたシナリオに従って変化させるようになっている。
先読み予告演出制御手段142は、先読み予告演出を制御するものである。先読み予告演出は、主制御基板122aによる先読み判定結果に基づいて、第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄が第1,第2大当り態様となって大当り遊技が発生するか否か等を予告するもので、先読み判定結果に基づいて、その先読み判定の対象となった特別乱数情報に対応する図柄変動(ターゲット変動)までの複数回の図柄変動(先読みゾーン中)において例えば同一態様の演出を実行する「連続演出」、先読み判定結果に基づいて第1,第2保留画像X1〜,Y1〜の表示態様を異ならせる(変化させる)「保留変化演出」等がある。
図柄変動演出制御手段143は、演出図柄120の変動表示に関する各種演出、即ち画像演出、発光演出、音演出、可動演出等の制御を行うもので、主制御基板122aから変動パターンコマンドを受信した場合に、指定された変動パターンに対応する変動パターンシナリオと、通常予告演出制御手段144によって選択された予告演出シナリオとに基づいて演出図柄120の変動表示に関する画像演出、発光演出、音演出、可動演出等を開始させると共に、変動停止コマンドを受信したときに、停止図柄コマンドと変動パターンコマンドとに基づいて選択された停止図柄で演出図柄120の変動を停止させ、またそれに伴う画像演出、発光演出、音演出、可動演出等を停止させるようになっている。
通常予告演出制御手段144は、通常予告演出を実行するものである。通常予告演出は、主制御基板122a側の大当り判定処理による大当り判定結果等に基づいて、当該図柄変動中にその図柄変動後の停止図柄が大当り態様となるか否かを予告するもので、例えば「疑似連」、「SU演出」、「タイマ演出」、「復活演出」、「プレミア演出」、「ボタン演出」等がある。
ここで「疑似連」とは、第1,第2特別図柄が1回変動する間に液晶表示手段106で演出図柄120を複数回変動させる演出であり、例えば疑似連の変動回数が多いほど大当り信頼度が高くなるように設定されている。また「SU演出」は、第1,第2特別図柄の変動中に、液晶表示手段106への演出図柄120の表示を含む所定の演出ステップを、例えば大当り信頼度に応じて複数段階(例えばSU1〜SU3の3段階)のうちの所定段階まで実行する演出であり、例えば演出ステップの段階が進むほど大当り信頼度が高くなるように設定されている。「タイマ演出」は、例えば液晶表示手段106上に所定のタイミングでタイマ画像を表示して計時(例えばカウントダウン)を行う演出であり、例えばその計時時間が長いほど大当り信頼度が高くなるように設定されている。また「復活演出」ははずれ等を表示した状態から復活して例えば大当り態様となる演出、「プレミア演出」とは出現率が極めて低く、出現したときには例えば確変大当りが確定する演出である。また「ボタン演出」は、第1,第2特別図柄の変動中における操作有効期間中に演出ボタン41の操作が所定操作条件を満たした(操作成立)と判定された場合に、例えば大当り信頼度に応じて所定の操作後演出が実行されるようになっている。
通常予告演出制御手段144は、主制御基板122aから変動パターンコマンドを受信すると、その変動パターンコマンドから得られる情報(ここでは大当り判定結果と変動パターン選択結果)と、設定値(設定1〜6の何れか)と、通常予告演出選択テーブルとに基づいて、通常予告演出に関する抽選を実行するか否か(抽選あり/なし)等を選択する。また、複数の通常予告演出の少なくとも1つについて抽選実行を選択した場合には、その通常予告演出について、例えば大当り判定結果と、設定値(設定1〜6の何れか)と、各通常予告演出に関するシナリオ選択テーブルとに基づいて複数のシナリオの中から1つを選択する。
客待ち制御手段145は、客待ち中コマンド(BA04H)の受信を含む客待ち開始条件が満たされた後、第1,第2特別図柄表示手段93,94による第1,第2特別図柄の変動が開始される等の客待ち終了条件が満たされるまでの客待ち状態中(図柄の変動が行われていない変動停止状態中)の演出等を制御するものである。
客待ち状態の開始後は、まず客待ち前演出が行われる。この客待ち前演出では、液晶表示手段106に直前の図柄変動で停止した状態の演出図柄120の画像を引き続き表示すると共に、電飾手段136は所定の客待ち発光態様で発光し、スピーカ18,25からは所定のBGMを引き続き出力する。
客待ち前演出の開始から所定時間(例えば30秒)が経過すると客待ち演出に移行するが、その際にはBGMをフェードアウトする他、液晶表示手段106には、停止した状態の演出図柄120の画像を引き続き表示すると共に、メニュー画面を表示するための操作方法を報知するメニュー表示操作報知画像、音量調整のための操作方法を報知する音量調整操作報知画像、光量調整のための操作方法を報知する光量調整操作報知画像等の表示を開始する。このように、客待ち前演出の実行中、即ち客待ち状態の開始から例えば30秒経過するまでの期間中は、メニュー表示操作可能期間、及び音量・光量調整操作可能期間であるにも拘わらず、それを報知するためのメニュー表示操作報知画像、音量調整操作報知画像及び光量調整操作報知画像は表示されない。
その後にデモ開始条件が成立(例えば客待ち状態の開始から180秒経過)すると、客待ち演出からデモ演出に移行する。デモ演出では、当該機種のイメージムービーを実行する「機種イメージデモ」、当該機種のロゴを示す機種ロゴ画像を表示する「機種ロゴ」、当該メーカーのロゴを示す企業ロゴ画像を表示する「企業ロゴ」、のめり込み防止表示画像を表示する「のめり込み防止表示」等を順次行う。
デモ演出の開始後は、第1,第2特別図柄表示手段93,94による第1,第2特別図柄の変動が開始される等の客待ち終了条件が満たされるまで、例えば所定時間の客待ち演出を挟みつつ、或いは客待ち演出を挟むことなく連続的に、デモ演出を繰り返し実行する。
音量設定手段(音量レベル設定手段、音量レベル変更手段、第1音量レベル変更手段、設定音量変更手段)146は、スピーカ18,25から出力される音声(BGM、効果音、報知音等)に関する音量レベルを設定し、或いは複数段階に変更するもので、遊技機本体1の後側に配置された音量調整つまみ(甲操作手段、第2操作手段)140により得られたホール設定値(甲値)と、遊技機本体1の前側に配置された音量操作手段(乙操作手段、第1操作手段)39により得られた遊技者設定値(乙値)と、予め記憶された音量レベル設定テーブルとに基づいて、音量レベルを複数段階、例えば0(無音)から7(最大音量)までの8段階の何れかに設定するようになっている。なお、音量操作手段39による音量調整は所定の音量調整可能期間中に行うことが可能である。音量調整可能期間は任意に設定可能であるが、例えば電源投入時の一定期間を除く全ての期間を音量調整可能期間としてもよい。
音量レベル設定テーブルには、例えば図28に示すように、音量調整つまみ140によるT0〜T9の10段階のホール設定値と、音量操作手段39によるM1〜M5の5段階の遊技者設定値とに対応する音量レベルの割り当て、及び各ホール設定値T0〜T9に対する遊技者設定値M1〜M5の初期位置とが設定されている。ホール設定値T0〜T9のうち、ホール関係者が通常選択するのは通常モード用のT3〜T7と節電モード用のT8,T9である。節電モード用のT8又はT9が選択されると節電モードがONとなり、例えば客待ち状態の開始後所定時間が経過する等の節電開始条件が成立したときに、通常モード中よりも低い光量に設定された節電中発光態様で発光(消灯でもよい)するように制御される。通常モード用のT3〜T7が選択された場合には節電モードはOFFとなる。
図28に示す音量レベル設定テーブルでは、通常モード用のホール設定値T3〜T7に対しては、遊技者設定値M1〜M5と音量レベルとの対応関係は全て共通で、初期位置が異なっている。即ち、ホール設定値T3〜T7の何れについても、遊技者設定値M1〜M5に対して夫々音量レベル3〜7が割り当てられているが、ホール設定値T3〜T7に対する初期位置は夫々遊技者設定値M1〜M5(即ち音量レベル3〜7)に設定されている。このように、通常モード用のホール設定値T3〜T7については、ホール設定値が大きい程、初期の音量レベルも大となっている。
節電モード用のホール設定値T8,T9についても、遊技者設定値M1〜M5と音量レベルとの対応関係は全て共通で、初期位置が異なっている。即ち、ホール設定値T3〜T7の何れについても、ホール設定値T3〜T7の場合と同様、遊技者設定値M1〜M5に対して夫々音量レベル3〜7が割り当てられているが、ホール設定値T8,T9に対する初期位置は夫々遊技者設定値M1,M5(即ち音量レベル3,7)に設定されている。このように、節電モード用のホール設定値T8,T9についても、ホール設定値が大きい程、初期の音量レベルも大となっている。
また、遊技ホールでは通常選択しないホール設定値T0〜T2のうち、ホール設定値T0は無音状態にするためのもので、遊技者設定値M1〜M5に対応する音量レベルが全て0(無音)となっている。ホール設定値T1はプレゼンテーション用で、例えば最小段階の遊技者設定値M1に対応する音量レベルが1で、それ以外の遊技者設定値M2〜M5に対応する音量レベルはホール設定値T3等と同一となっており、初期位置は遊技者設定値M1(即ち音量レベル1)に設定されている。ホール設定値T2は工場出荷時用で、例えば最小段階の遊技者設定値M1に対応する音量レベルが2で、それ以外の遊技者設定値M2〜M5に対応する音量はホール設定値T3等と同一となっており、初期位置は遊技者設定値M1(即ち音量レベル2)に設定されている。このように、ホール設定値T0〜T2の場合の初期位置は何れも最小の遊技者設定値M1に設定されている。
更に本実施形態では、エラー音を出力する際の音量レベルに関しては、音量操作手段39による遊技者設定値に拘わらず、その時点のホール設定値に対応する最大音量レベル(ここでは遊技者設定値M5に対応する音量レベル)に設定される。
ここで、エラー音は、所定のエラーが発生したときに出力される報知音である。本実施形態では、通常のエラー音だけでなく特定報知音、例えば電源投入時に出力される各種セキュリティ報知音(RAMクリア報知音、バックアップ復帰報知音、設定変更中報知音、設定確認中報知音等)についても、エラー音用の音量レベルで出力される。後述する実施形態においても、特に言及しない場合には同様とする。
また音量設定手段146は、音量調整報知手段146a、リセット手段146b等を備えている。音量調整報知手段146aは、例えば液晶表示手段106に音量調整報知画像PVを表示するためのもので、遊技者が音量操作手段39を操作した場合等に開始される音量調整報知期間中に、液晶表示手段106に音量調整報知画像PVを表示するようになっている。
音量調整報知画像PVは、遊技者操作による音量設定状況を報知するためのもので、例えば図29に示すように、音量に関する遊技者設定値M1〜M5に対応する複数(ここでは5つ)の音量表示図形151〜155を備えている。音量表示図形151〜155は、例えば遊技者設定値に応じた長さの縦型帯状に形成され、例えば下端側を揃えた状態で左右方向に整列されている。音量表示図形151〜155は、夫々2種類の表示態様、例えば「白抜き」と「べた塗り」で表示可能であり、その時点の遊技者設定値に応じて、例えば音量表示図形151側から所定個数の表示態様を「べた塗り」、それ以外を「白抜き」とすることにより、音量に関する遊技者設定値を報知するようになっている。例えば遊技者設定値M3の場合には、図29に示すように、左から3つ分の音量表示図形151〜153が「べた塗り」で、それ以外の音量表示図形154,155が「白抜き」で夫々表示される。
このように音量調整報知画像PVは、音量表示図形の表示数により、音量操作手段39の操作により選択可能な遊技者設定値の範囲(第1情報)を示し、また「べた塗り」による音量表示図形の表示数により、その時点の遊技者設定値(第2情報)を示している。以下の説明では、遊技者設定値M1〜M5に対応する音量調整報知画像PVを夫々PV1〜PV5として区別する。
なお本実施形態の場合、図28に示すようにホール設定値毎に初期位置が異なっているため、音量調整報知画像PVの表示中に音量調整つまみ140が操作された場合には、音量と音量調整報知画像PVとが共に変化する。例えば図31(a)〜(e)に示すように、ホール設定値がT3、遊技者設定値がM1(初期位置)に設定された状態で、音量調整報知画像PVの表示中にホール設定値がT3→T4→T5→T6→T7の順に変更されると、音量レベルは変更後のホール設定値に対応する初期位置に応じて3→4→5→6→7と順次変化し、音量調整報知画像PVも同じく変更後のホール設定値に対応する初期位置に応じてPV1→PV2→PV3→PV4→PV5と順次変化する。
リセット手段(第2音量レベル変更手段)146bは、音量レベルをリセットするためのもので、所定のリセット条件が成立した場合に、遊技者設定値(即ち音量レベル)を、ホール設定値に対応する初期位置(特定音量レベル)にリセットするようになっている。本実施形態では、図32に示すように、音量レベルをリセットするためのリセット条件として第1,第2リセット条件を設けており、第1リセット条件が「音量調整つまみ140が切り替えられたとき」、第2リセット条件(所定条件)が「客待ち状態中にデモ開始条件が成立(例えば客待ち状態の開始から180秒経過)し、且つ遊技者設定値が初期位置よりも小さいとき」となっている。
例えば、図31の(a)→(b)、(b)→(c)、(c)→(d)、(d)→(e)は何れも第1リセット条件成立時の状況を示しており、音量調整つまみ140の切り替え後は、遊技者設定値(即ち音量レベル)は新たなホール設定値に対応する初期位置にセットされている。また、例えばホール設定値がT5に設定されている場合、客待ち状態の開始から180秒が経過し且つその時点の遊技者設定値が初期位置であるM3(特定音量レベル5)よりも小さいM1(音量レベル3)又はM2(音量レベル4)であれば(所定条件の成立)、遊技者設定値はM3(特定音量レベル5)にリセットされる。
このように、リセット手段146bは、所定条件の成立に基づいて、遊技者の音量調整操作によらず、通常音演出による音量と特定音演出による音量とが所定のバランスとなるように音量レベルを変更可能な第2音量レベル変更手段を構成している。
光量設定手段147は、枠側、盤側の各種発光基板等よりなる電飾手段136等を発光させる場合の光量の設定を行うもので、光量操作手段40により得られた遊技者設定値に対応して光量レベルを複数段階(例えば1〜3の3段階)の何れかに設定するようになっている。このように本実施形態では、光量レベルについては音量調整つまみ140のようなホール関係者用の操作手段は設けられておらず、光量操作手段40の操作のみによって調整可能となっている。またエラー報知用の発光に関する光量レベルは例えば常に最大光量レベルとなり、光量操作手段40によって変更することはできない。なお、光量操作手段40による光量調整は所定の光量調整可能期間中に行うことが可能である。光量調整可能期間は任意に設定可能であるが、例えば電源投入時の一定期間を除く全ての期間を光量調整可能期間としてもよい。
また光量設定手段147は、光量調整報知手段147aを備えている。この光量調整報知手段147aは、例えば液晶表示手段106に光量調整報知画像PLを表示するためのもので、遊技者が光量操作手段40を操作した場合を含む光量調整報知期間中に、液晶表示手段106に光量調整報知画像PLを表示するようになっている。
光量調整報知画像PLは、例えば図30に示すように、光量レベルの段階数に対応する複数(ここでは3つ)の光量表示図形161〜163を備えている。光量表示図形161〜163は、例えば光量レベルに応じた長さの縦型帯状に形成され、例えば下端側を揃えた状態で左右方向に整列されている。光量表示図形161〜163は、夫々例えば「白抜き」と「べた塗り」の2種類の表示態様で表示可能であり、その時点の光量レベルに応じて、例えば光量表示図形161側から所定個数の表示態様を「べた塗り」、それ以外を「白抜き」とすることにより、光量レベルを報知するようになっている。例えば光量レベルが1に設定されている場合には、図30に示すように、1つ目の光量表示図形161のみが「べた塗り」で、それ以外の光量表示図形162,163が「白抜き」で表示される。
続いて、本パチンコ機における図柄変動演出の具体例について説明する。まずは保留変化演出の具体例を図33、図34を参照しつつ説明するが、その前にこの保留変化演出の狙いについて説明する。
昨今、スマートフォンの普及に伴い、SNS、ゲーム、漫画、動画サイトなどのアプリの使用が急速に広まっており、パチンコ・パチスロの遊技中においても、スマートフォンを片手に遊技を行う遊技者が多く見受けられるようになってきている。そのような遊技者においては、遊技中はスマートフォンの操作に気を取られていたり、再生した動画を見たり、SNSに興じるなど、目線はパチンコ・パチスロの盤面ではなく、自身のスマートフォンに向けられていることが多い。
このような事象が発生している要因の1つは、パチンコ・パチスロが持つゲーム性にあると考えられる。即ち、パチンコ・パチスロは、所定確率と所定の出率(所定時間あたりの出率)を守りながら、当選遊技を繰り返し行うという仕様であるため、(ハズレ遊技の回数(時間))>(当たり遊技の回数(時間))となってしまうことは必然であり、どうしても遊技者はハズレ遊技に多くの時間を割かれてしまう。そのため、遊技者にとっては、遊技に費やす時間の多くが、いわば退屈なハズレ遊技の時間となってしまうのである。
だからこそ、これまでもパチンコ・パチスロの製造者は、遊技者が退屈しない演出や予告を様々な角度から考え、繰り返されるハズレ遊技に遊技者が耐えられるように、興趣の高い演出や予告を生み出してきた。しかしながら前述のように、昨今の遊技者においては、ハズレ遊技中はスマートフォンを使用して退屈を凌ぐようになってきており、製造者が努力をして考えた演出や予告に対して興味を示さないという状況が発生してきているのである。本実施形態では、前述のように遊技中にスマートフォンの利用に興じる遊技者に対して、より効果的な演出や予告を届けるべく、例えば以下のような点に考慮した演出や予告を構築するようにしている。
まず1つは、遊技者の興味が(スマートフォン)>(演出や予告)となっている状況を、(スマートフォン)<(演出や予告)に変化させるためのギミックを考える際に、ハズレ遊技に費やす時間の全てにおいて、(スマートフォン)<(演出や予告)の関係をあえて作りにいかないということである。ハズレ遊技に費やす時間の全てにおいて(スマートフォン)<(演出や予告)の関係を築こうとすると、演出や予告の見た目上の派手さや複雑さが増してしまい、逆に大切な部分が遊技者に届かない(派手なのはわかるが、信頼度や期待度がうまく伝わらない)ということに繋がってしまう。また単純に、スマートフォンの利用に興じる遊技者は、数あるコンテンツの中から本人が特に興味を持ったものを楽しんでいると考えられるため、その興味を超える演出や予告をハズレ遊技に費やす全ての時間で実行することは不可能に近く、その点でスマートフォンに対して真っ向から勝負を挑んでも正直なところ勝機がないのである。
これらを考慮して、本実施形態では、ハズレ遊技に費やす時間の全てにおいて、(スマートフォン)<(演出や予告)の関係をあえて作りにいかないということを選択している。
この場合に次に重要となるのは、遊技者の興味が(スマートフォン)>(演出や予告)となっている状況から、(スマートフォン)<(演出や予告)という状況に変化させるギミックをどのように設定するかである。例えば、(スマートフォン)<(演出や予告)へと変化させることを目的とした演出や予告について、1回のハズレ遊技における出現頻度を高く設定した場合、そのような演出や予告が出現したとしても結果的にハズレ結果が導出される頻度が高くなってしまう。これでは、初見の遊技者に対しては効果を発揮するが、既知の遊技者に対しては徐々にその効果が薄れてしまい、結局(スマートフォン)>(演出や予告)へと成り下がってしまう可能性が高くなる。勿論、それが遊技機の演出や予告として良くないということではなく、あえて1回のハズレ遊技における出現頻度を高く設定したり、1回のハズレ遊技中に複数回出現するような構成としたりすることによって、上述のように初見の遊技者にだけより効果的となる演出や予告となる構成を採用してもよい。
しかしながら、初見の遊技者に加えて、既知の遊技者に対してもより効果的なものとするためには、(スマートフォン)<(演出や予告)へと興味を変化させることを目的とした演出や予告の1回のハズレ遊技における出現頻度は低く設定することが望ましい。即ち、そのような演出や予告の出現頻度を低く設定することで、遊技者の興味を(スマートフォン)>(演出や予告)から(スマートフォン)<(演出や予告)へと変化させることを目的とした演出や予告の信頼度を高く設定することができる(ハズレ遊技での出現率が下がることで相対的に出現時の信頼度が高くなる)ので、出現した際に当たり結果が導出される頻度を高く設定することができる。これにより、初見か既知かを問わず、遊技者の興味の対象を(スマートフォン)>(演出や予告)から(スマートフォン)<(演出や予告)へと変化させることが可能となる。
そして、最も重要な点として、遊技者の興味の対象を(スマートフォン)<(演出や予告)へと変化させるための演出や予告については、以下の様に図33に示す内容とすることで、より効果の高い演出や予告とすることができる。
図33に示す保留変化演出は、通常遊技状態中におけるリーチ変動中やリーチ変動前などに実行されるもので、当該変動で演出図柄120が大当り態様となる可能性を示唆すべく、変動中保留画像Zの表示色をデフォルトである白色(通常保留)から赤色(赤保留)に変化させる(期待度を示す色の順序として、青、緑、赤、金、虹などがあり、その中でも比較的低信頼度(ここでは青、緑)よりも比較的高信頼度を示す色(ここでは赤以上)に変化し易い)ようになっている。この保留変化演出について、まず画像演出について説明すると、この保留変化演出の開始時には、液晶表示手段106の画面がトーンダウン(視認性抑制)されるとともに、「矢」を示す画像が出現して(図33(a))、保留変化を演出する保留変化前演出が開始される。このとき、液晶表示手段106の画面上には、保留変化前演出に係る「矢」の画像の他に、変動中保留画像Zを含む保留画像と、画面隅に縮小退避した演出図柄120とが表示されているが、例えば「矢」の画像と保留画像とはトーンダウンの対象から外し、演出図柄120を含むその他の部分をトーンダウンの対象とすることにより、「矢」の画像と保留画像とを視覚的に目立たせるようになっている。なおこのとき、変動中保留画像Zを含む保留画像は、デフォルトである白色(通常保留)で表示されている。
ここで、画像のトーンダウンは、トーンダウンの対象でない「矢」の画像と保留画像とを表示する各レイヤ(非対象レイヤ)の優先順位を、トーンダウンの対象である演出図柄120等の画像を表示する各レイヤ(対象レイヤ)の優先順位よりも高くすると共に、それら非対象レイヤと対象レイヤとの間に、黒色半透明等のトーンダウンデータを表示する特定レイヤを配置することにより行う。なお、例えば「矢」の出現時には、トーンダウンに加えてエフェクト処理等の強調表示を行ってもよい。「矢」が出現した後は、その「矢」が飛行し、変動中保留画像Zに接近、衝突(命中)する(図33(b)→(c))と共に、衝突された変動中保留画像Zの表示色が白色から赤色に変化する(図33(d))。なお、図33における保留変化前演出は、保留変化が行われる場合の成功パターンであるが、保留変化が行われない場合の失敗パターンを設けてもよい。この失敗パターンは、例えば「矢」が変動中保留画像Zに命中しないように構成することが考えられる。
続いて、図33に示す保留変化演出の音演出について説明する。まず、スピーカ18,25からの音声出力よりなる通常音演出に関しては、保留変化演出全体を通して1種類のBGM1が継続的に出力されるとともに、音量を一時的に上昇させる音量上昇演出として、「矢」の出現時には「出現音」(第1音声)が、「矢」の接近時には「煽り音(第3音声)」が、「矢」の衝突及び色変化時には「衝突変化音」(第2音声)が夫々出力される。また、駆動手段による所定部位の駆動により動作音を発生させる特定音演出に関しては、振動装置72が演出ボタン41を振動させることによる振動音が、例えば通常音演出における「衝突変化音」と並行して発生する。
また図33には、音演出(通常音演出及び特定音演出)による実行音の音量(dB)の変化履歴が、通常モード時及び節電モード時に選択可能な音量レベル(設定音量)3〜7(図28参照)毎に数値及びグラフで表示されている。同図より明らかなように、この保留変化演出においては、音量レベルに拘わらず、保留変化演出(0〜3s)の後半区間に含まれる終盤区間(2s〜3s)に大当り態様(特定態様)となる可能性を示唆する際に発生する「衝突変化音」等の音量(第2音量)は、保留変化演出(特定予告)の前半区間に含まれる開始時(0s)に発生する「出現音」等の音量(第1音量)よりも大となっている。また、保留変化演出の開始後、終盤区間の前の中盤区間(1s)に発生する「煽り音」等の音量(第3音量)は、保留変化演出の開始時に発生する「出現音」等の音量(第1音量)よりも小となっている。
このように、図33に示す保留変化演出(特定演出)では、大当り態様(特定態様)となる可能性を未だ示唆しない前半区間と、大当り態様(特定態様)となる可能性を示唆する後半区間とがあり、前半区間では当該保留変化演出(特定演出)に関する音声(第1音声)を第1音量で出力し、後半区間では当該保留変化演出(特定演出)に関する音声(第2音声)を第1音量よりも大きい第2音量で出力するようになっており、更に、第1音量による音声出力を行う前半区間の実行後、第2音量による音声出力を行う後半区間を実行するまでに、当該保留変化演出(特定演出)に関する音声(第3音声)を第1音量よりも小さい第3音量で出力するようになっている。
以上のように、予告が出現する際に実行する「出現音」等を第1音量で発生させることにより、まず遊技者に対して、予告が出現したことを気付かせることができる。即ち、遊技者の目線をスマートフォンから遊技機盤面の液晶画面へと誘うことが可能となる。また図33の例では、これに加えて、液晶画面にて画面をトーンダウンさせているので、液晶画面へと目線を移した遊技者に対して、いつもとは違う印象を更に与えることができ、より液晶画面に遊技者の目線を釘付けにすることができる。勿論、トーンダウンした画面に限らず、ホワイトアウトした画面としてもよく、またその際に既に「矢」の画像を表示させていることにより、遊技者の目線を釘付けにするための仕掛けを設けるようにしてもよい。
次に、「出現音」に続いて発生させる「煽り音」等の音量(第3音量)については、「出現音」等の音量(第1音量)よりも小さくしておくことが望ましい。これは、ここで出力する音声の役割が、あくまでも「煽り音」であることがポイントとなっている。即ち、スマートフォンから液晶画面へと目線を移した遊技者は、比較的期待度の高い演出が実行されるのではないかという期待感を抱き、スマートフォンの操作をやめて液晶画面を見ていることが考えられるが、このタイミングで実行される「煽り音」は、あくまでもその後の保留画像の変化(期待度を示唆する演出)が実行されるか実行されないかを煽るための音演出であり、例えば第1音量や第2音量よりも大きな音量で実行してしまうことで、過度な期待感を与え、結局その後に期待度の高い演出が実行されなかった場合に、大きな残念感を遊技者に与えてしまうリスクを考慮している。特に、今回はスマートフォンから液晶画面へと遊技者の興味を奪った瞬間であるので、そのようなリスクを考慮せずに演出や予告を構成してしまうと、結果的に保留画像の変化(期待度を示唆する演出)が実行されなかった場合に与えてしまう嫌悪感が大きく、その後に同様の演出や予告を実行したとしても、既知の遊技者はこちらが狙ったタイミング(演出や予告が出現したタイミング)でスマートフォンから液晶画面へと目線を移してくれなくなってしまう可能性が高くなる。それらを考慮したうえで、あくまでも「煽り音」の音量(第3音量)については、「出現音」等の音量(第1音量)や、その後の「衝突変化音」等の音量(第2音量)よりも小さい音量で構成しておくことが望ましい。
次に、「煽り音」等に続いて「衝突変化音」等を発生させる場合、即ち保留画像の変化(期待度を示唆する演出)が実行される場合には、「衝突変化音」等の音量(第2音量)については、「出現音」等の音量(第1音量)や「煽り音」等の音量(第3音量)よりも大きく設定しておくことが望ましい。そのように設定する目的の1つは、既にスマートフォンから液晶画面に目線を移した遊技者に対して、実行される保留画像の変化(期待度を示唆する演出)への興味がより拡大するように雰囲気を最大限盛り上げることである。また2つめの目的は、残念ながら予告の出現時点では目線を奪うことができなかった遊技者に対して再びアピールすることである。遊技者の中には、予告の出現には興味がなく、予告の結果にのみ興味を示す者もいるため、そのような遊技者に対して「出現音」や「煽り音」よりも大きな音量で「衝突変化音」等を発生させることで、目線を効果的に液晶画面に向けさせることが可能となる。
このように、図33に示す保留変化予告では、単に保留変化演出を実行する様な場合(演出画像により保留の色を変化させるのみの演出)等に比べて、より遊技者の注目を集めることができ、例えばスマートフォンの操作に集中し、液晶演出に目線がないような遊技者に対してまで、液晶演出に注目させることができる。そして、このようなスマートフォンからの目線を奪う演出と、そうではない通常の演出とをより最適となる形で組み合わせることで、より効果的にスマートフォンからの目線を奪う演出を実行することが可能となる。即ち、どちらか一方の演出だけではなく、夫々を共存させたうえで、より最適なタイミングや表現により実行することを創意工夫することで、従来にない演出表現を実現すると共に、昨今の課題であるスマートフォンから遊技者の目線や注目を奪うことが可能となる。
また図33の例では、「衝突変化音」等を出力するタイミングで演出ボタン41を振動させて振動音を発生させているため、例えば音量操作手段39を操作して音量レベルを低く設定した上でスマートフォンに集中している遊技者に対しても、音量レベルとは無関係に略一定の音量で発生する振動音によりアピールすることができ、効果的に目線を奪うことができる。
以上説明した図33に示す音量変化履歴の数値及びグラフでは、通常音演出と特定音演出とを合わせた実行音の音量を表示しているが、図34ではそれら通常音演出の実行音の音量と特定音演出による実行音の音量とを分けて表示している。通常音演出と特定音演出とのうち、音量レベル(設定音量)の変化によって実行音の音量が変化するのは通常音演出のみであり、特定音演出は、音量レベル(設定音量)が変化してもそれによって実行音の音量が変化することはない。従って図34に示すように、通常音演出による音量の変化履歴は各音量レベルにおいて略同形状で、音量レベルを3(第1設定音量)から7(第2設定音量)に変化させた場合の音量の変化割合である上昇割合(音量比)は常に約1.2となっている。一方の特定音演出における振動音の音量は、音量レベルに拘わらず80dBとなっている。なお、この特定音演出の音量である80dBという値は、同期間における最小の音量レベル3のときの通常音演出の音量よりも大で、同じく最大の音量レベル7のときの通常音演出の音量よりも小となっている。
一方、それら通常音演出と特定音演出とを合わせた音量の変化履歴(図33)を見ると、通常音演出が発生し、特定音演出が発生しない期間(非特定期間)中は、音量レベルを3から7に変化させた場合の音量化である上昇割合は約1.2(第1音量比)となっているが、通常音演出と特定音演出とが共に発生する期間(特定期間)中の上昇割合は1.2よりも小(第2音量比)となっている。なお、第1音量LP1(dB)と第2音量LP2(dB)とを合成して得られる合成音量LP(dB)は、図35に示す数式により求められる。
このように、図33,図34に示す保留変化演出では、遊技者操作により変更可能な最小の音量レベル(第1設定音量)3に設定された場合と最大の音量レベル(第2設定音量)7に設定された場合とで、音演出が実行された場合の実行音の音量比が第1音量比となる非特定期間と、第1音量比よりも小さい第2音量比となる特定期間とを設けている。また、非特定期間中は通常音演出を実行するが特定音演出を実行せず、特定期間中は通常音演出と特定音演出とを実行するようになっている。更に、特定音演出による音量を、最大の音量レベル(第2設定音量)7に設定された場合の特定期間中における通常音演出による音量よりも低くしている。
また、音量調整つまみ140によるホール設定値がT4に設定されている場合、図28に示すように、音量レベルの初期位置は遊技者設定値M2に対応する音量レベル4に設定される。この場合、図34における2s〜3sの例では、音量レベル3(第1レベル)に設定されている場合には特定音演出の音量よりも通常音演出の音量が大となるから、特定音演出よりも通常音演出の音量が聴容(聴き取り)困難であるのに対し、音量レベル7(第3レベル)に設定されている場合には特定音演出の音量よりも通常音演出の音量が小となるから、特定音演出よりも通常音演出の音量が聴容(聴き取り)容易である。更に、音量レベル4(第2レベル)に設定されている場合には、音量レベル3(第1レベル)に設定されている場合及び音量レベル7(第3レベル)に設定されている場合よりも、特定音演出による音量と通常音演出による音量との差が小となっている。そしてこの場合、リセット手段(第2音量レベル変更手段)146bは、所定のリセット条件が成立した場合に(図32)、音量レベルを音量レベル4(第2レベル)に変更(リセット)するようになっている。ホール設定値がT4に設定されている場合T5,T6に設定されている場合についても略同様のことが言えるが、これらの場合には、初期位置である第2レベル(T5の場合は音量レベル5,T6の場合は音量レベル6)に設定されている場合、特定音演出による音量と通常音演出による音量との差は、音量レベル7(第3レベル)に設定されている場合よりも小であるが、音量レベル3(第1レベル)に設定されている場合よりも大である。
なお、図33に示す第1保留変化演出と、その第1保留変化演出から特定音演出を排除した第2保留変化演出とを設け、第2保留変化演出が出現した場合よりも第1保留変化演出が出現した場合の方が大当り態様となる可能性が高くなるように制御してもよい。また、図33に示す保留変化演出では、当該変動に対応する変動中保留画像Zの表示態様を変化させたが、第1保留画像X1〜X4、第2保留画像Y1〜Y4等の表示態様を任意のタイミングで変化させてもよい。また、保留画像に対して表示色以外の表示態様、例えば形状、大きさ等を変化させてもよい。
続いて、通常変動(通常変動パターンによる図柄変動)中の演出について、図36に示す確変状態(特別遊技状態)中と、図37,図38に示す通常遊技状態中とに分けて具体例を説明する。
確変状態中(高確中)の通常変動は変動時間が数秒程度と短く、図36の例では、画像演出として、高確用の背景画像の前で演出図柄120による約2秒の通常変動(開始→高速変動→停止)が繰り返し行われている。また図36の例では、通常音演出として、高確用のBGMが継続的に出力されると共に、図柄変動音として、図柄変動の開始及び高速変動に合わせて「開始音」が、図柄変動の停止に合わせて「停止音」が夫々出力される。
また、図36の例では、特定の図柄変動において各種予告が実行されている。即ち、連続する3回の図柄変動に対応する経過時間8s、10s、12sの各タイミングで、図柄停止及び「停止音」の出力に合わせて、振動装置72が演出ボタン41を振動させることによる振動音が発生する(特定音演出)。また、その次の図柄変動に対応する経過時間14sのタイミングでは、図36(a)に示すように例えば全画面がトーンダウンされると共に、音量上昇演出として、「停止音」に合わせて「変化音」が出力される。更に次の図柄変動に対応する経過時間16sのタイミングでは、図36(b)に示すように、経過時間14sのときと同様の演出(画面のトーンダウン及び音量上昇演出)に加えて盤第3可動体109の上昇移動が行われる(特定音演出)。また次の図柄変動に対応する経過時間18〜19sのタイミングでは、図36(c)に示すように、盤第3可動体109が原点に復帰すると共に盤第2可動体108の揺れ動作が行われる。
また図36−1は、図36における6s〜14sの範囲について、通常音演出の実行音の音量と特定音演出による実行音の音量とを分けて表示したものである。この図36−1に示すように、通常音演出による音量の変化履歴は各音量レベルにおいて略同形状で、音量レベルを3(第1設定音量)から7(第2設定音量)に変化させた場合の音量の変化割合である上昇割合(音量比)は常に約1.2となっている。一方の特定音演出における振動音の音量は、音量レベルに拘わらず80dBで、これは8s、10s、12sの何れにおいても、音量レベル5のときの通常音演出の音量よりも大で、音量レベル6のときの通常音演出の音量と略同じかそれよりも小となっている。
一方、それら通常音演出と特定音演出とを合わせた音量の変化履歴(図36)を見ると、特定音演出が発生しない期間(非特定期間)中は、音量レベルを3から7に変化させた場合の音量の変化割合である上昇割合は約1.2となっているが、例えば経過時間8s,10s,12sのタイミングでは通常音演出と特定音演出(振動音)とが共に発生するため(特定期間)、上昇割合は1.2よりも小となっている。また、経過時間16s,18s,19sのタイミングでも通常音演出と特定音演出とが共に発生するが、それらのうち、経過時間16sの時点の上昇割合は非特定期間と同じ1.2となっている。これは、盤第3可動体109の移動音は50dB程度とスピーカからの音声と比較して非常に小さく、全体の音量変化に殆ど影響を与えないためである。
図37,図38に示す通常遊技状態中(低確中)の通常変動では、まず経過時間1s〜9sの期間で1回の図柄変動が行われており、経過時間1sで変動を開始し、2s〜5sで高速変動を行った後、6s〜9sで左図柄、右図柄、中図柄の順に停止して最終停止するようになっている。また、通常音演出として、通常用のBGMが継続的に出力されると共に、図柄変動音として、図柄変動の開始に合わせて「開始音」が、左図柄、右図柄、中図柄の各停止に合わせて「停止音」が夫々出力される。また、高速変動中の3s時点でSU演出のSU1ガセ演出が出現し、例えば画面に所定の台詞がテロップ表示されると共に、スピーカ18,25から所定の「SU音」が出力される。
また、経過時間10s〜23sの期間で行われる次の図柄変動では、高速変動中の11s,12s,13sで、SU演出のSU1,SU2,SU3演出が順次実行され、夫々所定の台詞が画面にテロップ表示されると共にスピーカ18,25から「SU音」が出力され、その後の14s〜16sでSU3確定演出、即ち画面にSU3確定を示す画像が表示される。また、そのSU3確定演出時には、音量上昇演出として「確定音」が出力された後、キャラクタの台詞(キャラボイス)が音声出力される。
また、経過時間24sから行われる次の図柄変動では、変動開始時に、「開始音」の出力(通常音演出)に合わせて演出ボタン41の振動音(特定音演出)が発生する(通常音演出と特定音演出とを共に実行する特別演出)。これは、当該図柄変動で大当り態様となる可能性を示唆可能な大当り示唆演出(第1特別演出)の一例であり、振動音が発生しない場合に比べて大当り態様となる可能性が高いことを示している。
また図38−1は、図38における22s〜26sの範囲について、通常音演出の実行音の音量と特定音演出による実行音の音量とを分けて表示したものである。この図38−1に示すように、通常音演出による音量の変化履歴は各音量レベルにおいて略同形状で、音量レベルを3(第1設定音量)から7(第2設定音量)に変化させた場合の音量の変化割合である上昇割合(音量比)は常に約1.2となっている。一方の特定音演出における振動音の音量は、音量レベルに拘わらず80dBで、これは音量レベル6のときの通常音演出の音量よりも大で、音量レベル7のときの通常音演出の音量よりも小となっている。
一方、それら通常音演出と特定音演出とを合わせた音量の変化履歴(図37,図38)を見ると、特定音演出が発生しない期間(非特定期間)中は、音量レベルを3から7に変化させた場合の音量の変化割合である上昇割合は約1.2となっているが、経過時間24sのタイミングでは通常音演出と特定音演出(振動音)とが共に発生するため(特定期間)、上昇割合は1.2よりも小となっている。
また、図36に示す確変状態(特別遊技状態)中の通常変動と、図37,図38に示す通常遊技状態中(低確中)の通常変動とで通常音演出による音量を比較すると、確変状態(特別遊技状態)中の方が通常遊技状態中よりも通常音演出による実行音の平均音量が大きくなっている(異なっている場合の一例)。一方、特定音演出の音量については、確変状態(特別遊技状態)中と通常遊技状態中とで違いはない。即ち本実施形態では、通常遊技状態中よりも確変状態(特別遊技状態)中の方が、特定音演出による音量に対する通常音演出による音量が大きくなっており、これによって、確変状態(特別遊技状態)中よりも通常遊技状態中の方が通常音演出によるスピーカ18,25からの音声に対して、特定音演出による振動音等の動作音を聴き取りやすく(聴容容易)なっている。
また、通常音演出と特定音演出とが同時に実行される場合における、音量レベルを3から7に変化させた場合の音量の変化割合である上昇割合(最小音量レベルに設定された場合の音演出に対する前記最大音量レベルに設定された場合の音演出の音量比)を、図36に示す確変状態(特別遊技状態)中の通常変動と、図37,図38に示す通常遊技状態中(低確中)の通常変動とで比較すると、通常遊技状態中よりも確変状態(特別遊技状態)中の方が大となっている。
また、通常遊技状態中と確変状態(特別遊技状態)中のいずれにおいても、通常音演出と特定音演出とが共に実行される場合の各実行音の音量は、音量レベルが最小音量レベル(ここでは音量レベル3)に設定されている場合には特定音演出の音量よりも通常音演出の音量の方が小さく、特定音演出よりも通常音演出の音量が聴容困難であるのに対し、音量レベルが最大音量レベル(ここでは音量レベル7)に設定されている場合には特定音演出の音量よりも通常音演出の音量の方が大きく、特定音演出よりも通常音演出の音量が聴容容易となっている。
続いて、リーチ変動(リーチ変動パターンによるリーチ後の図柄変動)中の演出について、大当り信頼度に差がある図39〜図43、図44〜図48の2種類の具体例を説明する。図39〜図43に示すリーチ演出A(大当り信頼度低)では、モンスターと主人公であるカッパとのバトルをテーマにした演出が行われる。リーチ変動の序盤期間(経過時間0s〜41s)では、画像演出とそれに対応する通常音演出とが実行され、特定音演出(動作音)は実行されない。
この序盤期間では、画像演出のシーンが、「リーチタイトル表示」→「モンスター出現」→「ミニモンスター出現」→「主人公(カッパ)出現」→「ミニモンスター攻撃」→「主人公回避&構える」→「主人公がミニモンスターに攻撃&撃退」→「モンスター再登場」→「モンスターが主人公に攻撃」の順に進行し、それら各シーンが1又は複数のカットで構成されている(カット割り)。
ここで、カット割りとは、複数のシーン画像で構成される1連の動画像において、例えば画像の連続性を断ち切ってシーン画像(静止画に限らず動画も含む)を切替えるタイミングのことであり、例えば、第1シーンから第2シーンへと切り替える場合などが該当する。シーンが切り替わることで、例えば第1シーンで描かれていた味方キャラの映像から第2シーンで描かれるモンスターの映像へと、液晶演出の表示内容が移る。このように、液晶画面に表示したいキャラクタの画像を、シーンを切替えることで、画面上に登場させるような表現をリーチ演出にて実行することができる。
これにより、第1シーンで描かれていた内容を瞬時に第2シーンへと切り替えることができるので、前述のように異なるキャラクタを表示させたい場合や異なる場面へと切り替えたい場合など、表示内容をガラッと変更する場合などに有効な技法である。もちろん、シーンの途中でカットが切り替わる場合もある。
一方、カット割りを使用せずに、液晶上の映像を上下左右いずれかに遷移させるように表現(ビデオカメラを左右上下に振った時のような映像)することで、例えば味方キャラからその向かい側に位置するモンスターへと液晶演出の表示対象を変更する技法もある。このように、液晶画面上の映像を連続性を維持しつつ遷移させるような表現とすることで、前述のようにキャラ同士の位置関係や、周囲の環境などを遊技者に感得させることができる。リーチ演出等の映像を作成するに際しては、上述のようなカット割りや映像遷移などの技法を組み合わせて、より最適となる形で1つの映像を制作している。
また各シーンでは、必要に応じて文字テロップが表示される。例えば「リーチタイトル表示」のシーン(0s〜3s)では「モンスターVSカッパ」等のタイトルテロップが(図39(a))、「モンスター出現」から「ミニモンスター出現」のシーンの一部(5s〜9s)では「ガオー」等のモンスター台詞テロップが(図39(b),(c))、「主人公回避&構える」のシーン後半(17s〜18s)では「退治する!」等の主人公台詞テロップが(図39(d))、「モンスター再登場」から「モンスターが主人公に攻撃」のシーン(32s〜41s)では「ガオー」等のモンスター台詞テロップが(図39(e))、夫々画面に表示される。なお、演出図柄120については画面隅に退避表示される。
ここで、「リーチタイトル表示」のシーンに関しては、タイトルテロップの表示態様、例えば表示色を変更することで、当該リーチ演出の信頼度を示唆するように構成してもよい。また、リーチタイトルのテロップ表示及び/又はリーチタイトル読み上げ(これについては後述する)よりも前に、当該リーチ演出で使用されるキャラクタとして第1、第2キャラクタ(ここではモンスターとカッパ)を画面に表示しておくようにしてもよい。これにより、当該リーチ演出の内容について遊技者に認識させた後に、リーチタイトルに関する表示や音声出力を実行することができるので、一度に全てを表示等する場合に比べて、遊技者がリーチ演出の内容を把握し易くすることができる。また、当該リーチ演出に登場するキャラクタの種類に応じて信頼度が異なる様な場合(登場するキャラクタに応じたリーチ演出へと分岐する様な場合)には、予め登場予定のキャラクタを示しておくことで、分岐先のリーチ演出の内容を報知した上で、リーチタイトルに関する表示等を実行することができる。またこの場合、前述のようにリーチタイトルの表示時に文字テロップを使用して信頼度の示唆を行うようにした場合には、リーチ演出の内容報知→信頼度の示唆のように段階的に遊技者に情報を伝えることができるので、一度に伝える場合に比べて遊技者が情報を把握し易くすることができる。また、それらすべての内容が整った状態で、後述する音声によるリーチタイトルの読み上げを行うことが望ましい。但しこれに限らず、リーチタイトルの読み上げ中や、リーチタイトルの読み上げ後に、リーチタイトルのテロップ表示や信頼度示唆、登場する第1、第2キャラクタの表示等を実行するように構成してもよい。これにより、遊技者に意外性を感得させることができるので、リーチ演出を開始するタイミングでの演出興趣を高めることができる。
また、この序盤期間の通常音演出では、シーンに応じて複数種類のBGMが順次再生されると共に、画面に表示されるテロップに対応する音声(テロップボイス)が再生される。即ち、「モンスターVSカッパ」のリーチタイトルに関するテロップの表示中(0s〜3s)はリーチタイトル読み上げのテロップボイスが、モンスターの台詞に関するテロップ表示中(5s〜9s、32s〜41s)はモンスターボイスが、主人公の台詞に関するテロップ表示中(17s〜18s)は主人公ボイスが、夫々スピーカから出力される。
このとき、特定音声(ここでは主人公の台詞テロップに対応する主人公ボイス)が出力される場合(経過時間17s,18s)には、それまでのBGMの再生が一時停止され、その特定音声の終了時にBGMの再生が再開されるようになっている。またこのとき、再開されるBGMは直前のBGMとは異なっている。このように、第1BGMから第2BGMへの切り替えのタイミングで特定音声(主人公ボイス)が出力される場合には、第1BGMの停止から第2BGMの開始までにBGM停止期間(出力停止期間)を設け、このBGM停止期間に特定音声(第1,第2BGMとは異なる所定音)を出力するようにしてもよい。またこの場合、BGM停止期間が終了するタイミング、即ち第2BGMを出力するタイミングで、「主人公回避&構える」のシーン(第1シーン)から「主人公がミニモンスターに攻撃&撃退」のシーン(第2シーン)へのシーン変更が行われるようになっている。なお、BGM停止期間は、スピーカから音声を出力しない消音期間としてもよい。
またこの序盤期間の通常音演出では、テロップに対応するテロップボイス以外に、リーチ演出の各シーンに対応するリーチ演出ボイスが出力され、また任意のタイミングで音量上昇演出が実行される。例えば「主人公がミニモンスターに攻撃&撃退」のシーンの一部(19s〜29s)では、テロップ表示はされていないミニモンスターの台詞音声(ミニボイス)が出力される。また、「主人公回避&構える」のシーン(15s〜18s)では、主人公がミニモンスターの攻撃を回避する際に「回避音」が、主人公が構える際に「構え音」が夫々出力され、「主人公がミニモンスターに攻撃&撃退」のシーンの一部(21s,31s)では主人公の攻撃に合わせて「攻撃音」が、ミニモンスター撃退に合わせて「撃退音」が夫々出力される。
リーチ変動の中盤期間(経過時間42s〜63s)では、画像演出とそれに対応する通常音演出とに加えて特定音演出(動作音)が実行される。この中盤期間では、画像演出のシーンが、「主人公構える」→「モンスター&主人公が衝突寸前」→「役物エフェクト」→「レインボーエフェクト」→「撃破」→「モンスター倒れる」の順に進行する。
この中盤期間では、ボタン演出とこれに対応する可動体演出が主体となっており、一部を除いて画面上にテロップは表示されない。まず「主人公構える」→「モンスター&主人公が衝突寸前」のシーン(42s〜48s)では、画面がトーンダウン(視認性抑制)されると共に、画面に演出ボタン41のフェードイン画像が表示された後(図41(f))、遊技者に演出ボタン41を押下させるためのボタン押下誘導画像とゲージ画像とが表示されて操作有効期間が開始される(図41(g))。ボタン押下誘導画像は、例えば演出ボタン41が押される様子を表す動画像と「押せ!」等の文字画像等により構成される。またゲージ画像は、操作有効期間の残り時間等をリアルタイムで示すものである。なおこのとき、ボタン演出に関連する画像、即ちボタンのフェードイン画像、ボタン押下誘導画像、ゲージ画像等はトーンダウンの対象から外し、演出図柄120を含むその他の部分をトーンダウンの対象とすることにより、ボタン演出関連画像を視覚的に目立たせることが望ましい。
また、演出ボタン41のフェードイン画像の表示期間中(42s〜45s)は、音量上昇演出としてスピーカから「フェードイン音」が出力されると共に、可動演出手段42の回転体44の揺れ動作、盤第3可動体109の上昇動作(図41(f)→(g))による動作音が発せられる。このとき、回転体44の揺れ動作による「ガタガタ」等の動作音が比較的大きいため、この回転体44の揺れ動作が行われる42sの時点では、音量レベルを3から7に変化させた場合の音量の変化割合である上昇割合は1.2よりも小となっている。一方、盤第3可動体109の移動音は50dB程度とスピーカからの音声と比較して非常に小さいため、42s〜45sの上昇割合は非特定期間と同じ1.2となっている。
ここで、フェード前報知の際に回転体44の揺れ動作を行わないパターン、即ち「ガタガタ」等の動作音を発生させないパターンを設けてもよい。また、回転体ではなく、盤第1可動体107、盤第3可動体109等を上下に揺れ動作させることにより、動作音を発生させるように構成してもよい。
また、ボタン押下誘導画像の表示期間中(46s〜48s)は、「ボタンを押せ」等の押下誘導ボイスと、音量上昇演出としての「押下誘導音」とがスピーカから出力されると共に、盤第3可動体109は所定位置で一時停止し、盤第2可動体108の揺れ動作、回転体44の回転動作が行われる。なお、ボタン押下誘導画像が表示される時点で、BGMの再生は一時停止され、押下誘導ボイス等はBGMの停止中に出力される。
ここで、押下誘導音については、例えば遊技者が演出ボタン41を押下操作して操作有効期間が終了するまで継続的に出力されるのに対し、「ボタンを押せ」等の押下誘導ボイスについては、所定回数(例えば1回)出力された時点(図41の例では47s時点)で出力が停止され、操作有効期間の終了までは継続されないようになっている。もちろん、操作有効期間の終了まで押下誘導ボイスを継続的に出力してもよいが、その場合には押下誘導ボイスの出力が途中で断ち切られる可能性が高くなる。その場合、操作有効期間の終了時に押下誘導ボイスの出力途中であればその終了まで出力を継続するようにしてもよい。
操作有効期間中に演出ボタン41が押下されると、操作有効期間は終了し、ボタン押下誘導画像等は画面からフェードアウトされる(49s)。また、その後の「レインボーエフェクト」のシーン(51a〜60s)では、例えば画面全体が虹色のグラデーションとなるレインボーエフェクト(レインボー演出)が実行される。
また、演出ボタン41が押下されると、振動装置72の駆動により演出ボタン41が振動すると共に、スピーカからは「振動音」が出力される(49s〜)。このように、遊技者が演出ボタン41を押下操作したときにその演出ボタン41を振動させることにより、遊技者にその振動を確実に認識させることができる。なお、振動装置72で演出ボタン41を振動させることにより振動音が発生するが、上述したように、特定音演出の音量は、遊技者が演出ボタン41に触れていない場合(特定音量変更操作が行われていない場合)に最大音量となり、遊技者が演出ボタン41に触れている状態、及び押下している状態(特定音量変更操作が行われている場合)では、振動装置(駆動手段)72による演出ボタン(所定部位)41の駆動が制限され、演出ボタン41に触れていない状態に比べて振動音の音量は抑制される。そこで、演出ボタン41を振動させる際にスピーカから「振動音」を出力することにより、実際の振動音の音量低下を補うことが可能である。
このように、通常音演出による音量の変更は、遊技者が音量操作手段39を操作することにより通常音演出の実行中でない場合でも可能であるのに対し、遊技者の演出ボタン(所定部位)41への接触や押圧動作による特定音演出による音量の変更は、特定音演出の実行中にのみ実行可能である。なお、このスピーカからの「振動音」は、演出ボタン41の振動期間(49s〜53s)中のみ出力してもよいが、図41の例では、演出ボタン41の振動期間が終了しても、その後一定期間(〜56s)、スピーカからの「振動音」を継続的に出力するようになっている。
ここで、スピーカから出力する振動音(通常音演出)は、実際の振動演出及びそれに伴い発生する振動音(特定音演出)よりも短い期間で出力するようにしてもよい。また、スピーカから出力する振動音を複数種類設けてもよい。また、実際の振動演出及びそれに伴い発生する振動音の長短や振動パターンに応じて、複数の振動音をそれぞれスピーカから出力するように構成しても良い。また、実際の振動演出及びそれに伴い発生する振動音の長短や振動パターンが異なる場合であっても、1種類の振動音をスピーカから出力するように構成してもよい。スピーカから出力する振動音は、実際の振動演出に伴い発生する振動音に類似したものとすることが望ましいが、これに限らず、スピーカから出力する振動音とは類似しないものとしてもよい。この場合でも、実際の振動音と並行して出力することで、両者が同調・協調して特有の振動音を発生させることができ、興趣を高めることが可能である。
また、実際の振動演出時に、スピーカから振動音を出力する場合と出力しない場合とを設けてもよく、またそれらの何れであるかによって信頼度を示唆するように構成してもよい。また、リーチ終盤で当落を報知する演出時に振動演出を実行する場合には、スピーカから振動音を出力するようにし、変動中に信頼度の示唆として振動演出を実行する場合には、スピーカから振動音を出力しないように構成してもよい。これにより、振動演出の役割に応じて異なる演出態様となるように構成することができる。もちろん、リーチ終盤で当落を報知する演出時に振動演出を実行する場合と、変動中に信頼度の示唆として振動演出を実行する場合の何れの場合もスピーカから振動音を出力するように構成してもよい。
また、演出ボタン41が押下されると、可動体107〜109により以下のような操作後演出が実行される(49s〜54s)。即ち、盤第3可動体109は上昇移動を再開し(49s〜)、最大動作位置に到達するとその位置で待機する(51s〜)。続いて、盤第1可動体107が下降移動を開始し(51s〜)、最大動作位置に到達して盤第3可動体109と上下に一体化すると(53s)、可動体107〜109の一体演出が行われ、図41(h)に示すように例えば盤第2可動体108が回転動作を行う(53s〜54s)。なお、この操作後演出中は、音量上昇演出としてスピーカから可動体107〜109の動作に応じた「可動音」が出力される。また、演出ボタン41が押下された後の所定のタイミングで、ボタン押下後BGMの再生が開始される(52s〜)。
操作後演出(49s〜54s)が終了すると、盤第1可動体107及び盤第3可動体109は夫々原点位置への移動を開始するが(図41(h)→(i))、例えばその移動中の所定のタイミングで、スピーカからボタン押下成功に対応する主人公ボイスが出力され、また各可動体107,109が夫々の原点位置に到達するタイミングで、音量上昇演出としてスピーカから「原点復帰音」が出力される。
「レインボーエフェクト」の終了後の「撃破」、「モンスター倒れる」のシーンでは(61s〜63s)、主人公の台詞が画面にテロップ表示されると共に、その台詞に対応する主人公ボイスがスピーカから出力され、最後には倒れたモンスターの台詞(モンスターボイス)が出力される。なお、「撃破」シーン中はBGMの再生が停止され、「モンスター倒れる」のシーン開始時に(62s)、主人公ボイスの出力途中で新たなBGMの再生が開始される。
図43−1は、図41の42s〜61sの期間について、通常音演出の音量と特定音演出による音量とを分けて表示したものである。この図43−1に示すように、特定音演出として回転体44の揺れ動作と盤第3可動体109の上昇が行われている42sから、盤第3可動体109の上昇のみが行われる43s〜45sを経て、回転体44の回転動作と盤第2可動体108の揺れ動作が行われる46s〜47sまでの期間については、特定音演出の音量は、設定可能な全ての音量レベルの場合の通常音演出の音量よりも小さくなっている。
その後、48sの時点では、特定音演出としては盤第2可動体108の揺れ動作が終了して回転体44の回転動作のみとなるため、特定音演出による音量は若干小さくなるが、通常音演出についても、BGMが停止している上に押下誘導ボイスが終了し、音量が急低下するため、特定音演出の音量は、最小の音量レベル3の場合の通常音演出の音量よりは大きく、その上の音量レベル4の場合の通常音演出の音量よりは小さくなっている。
続いて、演出ボタン41の振動音が発生する49s〜53sの期間中は、特定音演出の音量は、最小の音量レベル3の場合の通常音演出の音量よりは大きい状態が維持される。具体的には、49s〜52sの期間の特定音演出の音量は、最小の音量レベル3の場合の通常音演出の音量より大きく音量レベル4の場合の通常音演出の音量より小さい状態となり、53sの時点での特定音演出の音量は、音量レベル4の場合の通常音演出の音量より大きく音量レベル5の場合の通常音演出の音量より小さい状態となっている。そして、演出ボタン41の振動音が終了した後の54s以降は、通常音演出の音量が急低下する55sを除き、特定音演出の音量は、設定可能な全ての音量レベルの場合の通常音演出の音量よりも小さくなっている。
リーチ変動の終盤期間(経過時間64s〜98s)では、画像演出とそれに対応する通常音演出とが実行され、特定音演出(動作音)は、93s〜95sの振動音を除いて実行されない。
この終盤期間では、画像演出のシーンが、「モンスターが再度攻撃をしようとするのを主人公が追撃&撃破」→「金色エフェクト」→「黒背景」→「金色エフェクト」→「主人公が旗を振る」→「金色エフェクト」の順に進行する。
「モンスターが再度攻撃をしようとするのを主人公が追撃&撃破」のシーンでは、退避表示中の演出図柄120が図42(j)に示すように拡大表示された後(64s〜69s)、図42(k)に示すように「4・4・4」等の通常大当り態様で仮停止する(70s〜77s)。なお、このシーン中は、例えば演出図柄120の拡大表示前に(64s〜67s)、主人公の台詞がテロップ表示されると共に、その台詞に対応する主人公ボイス等が出力される。また、音量上昇演出として。モンスターを撃破する際の「撃破音」等がスピーカから出力される。
続く「金色エフェクト」のシーン(78s〜80s)では、図42(l)に示すように画面全体が金色になる金色エフェクトが実行されると共に仮停止中の演出図柄120が例えば縮小された状態で再変動(全回転)を開始し、またBGMが切り替えられ、音量上昇演出として「再変動音」がスピーカから出力される。
そして、全画面がブラックアウトする「黒背景」を挟んで次の「金色エフェクト」のシーンでは再びボタン演出が行われる。即ち、「黒背景」の終わりから「金色エフェクト」の初めにかけて画面上でフェード前報知が行われた後(図43(m))、演出ボタン41のフェードイン画像が表示され(図43(n))、続いてボタン押下誘導画像とゲージ画像とが表示されて操作有効期間が開始される(図43(o))。なお、フェード前報知では、例えば演出ボタン41が回転する画像が表示される。
また、ボタン演出の開始を知らせるためのボタン演出前ボイスが、フェード前報知からボタンフェードインに跨がるタイミングで出力された後、「ボタンを押せ」等の押下誘導ボイスが、ボタン押下誘導画像の表示開始後に出力される。更に音量上昇演出として、「黒背景」シーン中は「背景変化音」が、フェードイン画像の表示中は「フェードイン音」がスピーカから出力される。
フェード前報知の内容については、ブラックアウトした際に、演出ボタン画像又は演出ボタン画像に近似する画像や、演出ボタン画像を導出するための関連画像を表示し、それらの画像が、ブラックアウトした画像よりも前側に表示されることで、操作演出に関する画像表示がより際立たせられるように表示するように構成している(図43(m))。これにより、遊技者は実際に演出ボタン画像及び操作ボタン画像のフェードイン画像が表示されるよりも前のタイミングで、演出ボタン41の操作タイミングがもうすぐ到来することを感知することができる。
ここで、操作演出やリーチ演出の信頼度に応じて、フェード前報知を実行するか否かを決定するようにしてもよく、例えばフェード前報知が実行された場合の方が、フェード前報知が実行されなかった場合よりも、その後の操作演出が成功する可能性(操作結果によって当該変動が当たりであることを報知する場合には成功=大当り報知であり、それ以外の場合には操作演出の結果所定の信頼度を示唆する演出が実行される)が高くなるように構成してもよい。また、フェード前報知が実行された場合には、その後の操作演出が必ず成功するように構成してもよい。
なお、上述のようにフェード前報知の際に背景をブラックアウトさせることにより、画面上のシーン画像の視認性を低下させ、液晶画面全体を使用してフェード前報知を実行することができ、遊技者の意識や注意をシーン画像からフェード前報知へと向けさせることができると考えられるが、ブラックアウト(黒背景)以外の画面態様を実行してフェード前報知を目立たせるようにしてもよい。その画面態様は、フェード前報知を実行するよりも以前から実行され且つフェード前報知の実行中も表示プライオリティの低い階層で実行されているシーン画像(シーン動画像)よりも目立つ画面態様(少なくともシーン画像よりも表示プライオリティが高く設定されていればよい)であればよい。
また、ボタン演出前ボイスに関しては、その後に実行される操作演出の出現を示唆するようなボイス内容であればよい。また、ボタン演出前ボイスの内容によって信頼度を異ならせるようにしてもよく、例えばその後の操作演出が成功する可能性が高いボイス内容と、成功する可能性が低いボイス内容とを用意し、再生するボイス内容によって操作演出の信頼度を示唆するように構成してもよい。また、これに限らず、例えば操作演出で使用される操作ボタンが複数ある場合には、信頼度の高い操作ボタンが導出される可能性が高いボイスや、信頼度の高い操作ボタンが導出される可能性が低いボイスなどを用意してもよい。
また、フェード前報知の態様として、略同時期に実行されるボタン演出前ボイスの内容をセリフとして表示するようにしてもよい。この場合、リーチ中に表示されるテロップとは違い、より大きく液晶画面の全体を使用するような態様で、再生されるボイスの内容であるセリフを文字として表示するようにしてもよい。
また、フェード前報知の実行中にシーンを切り替えるように構成したが、この場合、フェード前報知よりも表示プライオリティの低い表示階層においてシーンの切り替えが実行されるので、遊技者に違和感を与えることなく、フェード前報知の実行中にシーンを切り替えることができる。またその場合、切り替わるシーン画像を遊技者が視認できるように構成してもよく、例えばフェード前報知として、ある程度の透過性を有するブラックアウト演出を実行することで、ブラックアウト中に、その背面側でシーン画像が切り替わる態様を視認できるように構成してもよい。これにより、フェード前報知により演出の興趣を向上させることができるとともに、遊技者はシーン画像の切り替わりについても視認することが可能となるため、シーン画像の繋がりを把握することができ、より違和感のない演出が可能となる。
また、このようにフェード前報知の背面側でシーン画像が進捗するように構成しておくことで、仮にフェード前報知を実行しないパターンでリーチ演出が実行される場合であっても、見た目上はシーン画像が進捗するように演出内容が進行するので、遊技者に違和感を与えずにリーチ演出を実行することが可能となる。このように、フェード前報知の実行中にシーン画像を切り替えるか、切り替えずにシーン画像の内容を進捗させることで、上述のような効果を発揮することが可能となる。
操作有効期間中に演出ボタン41が押下されると、操作有効期間は終了し、「主人公が旗を振る」シーン(図43(p))が開始されるとともに、ボタン押下誘導画像等は画面からフェードアウトされる。また、図柄の再抽選に関する主人公ボイスが出力された後、音量上昇演出として「旗振り音」が出力される。
「主人公が旗を振る」シーンの終盤から「金色エフェクト」の初めにかけて、再変動中の演出図柄120が拡大表示された後(93s〜94s)、図43(q)に示すように「7・7・7」等の確変大当り態様で最終停止し、確定する(95s〜98s)。また、演出図柄120の拡大表示中から最終停止にかけて(93s〜95s)、振動装置72の駆動により演出ボタン41が振動すると共に、スピーカからは「振動音」が出力される(通常音演出と特定音演出とを共に実行する特別演出)。これは、停止図柄が大当り態様(特定態様)となることを報知可能な大当り報知演出(第2特別演出)の一例である。なお、この大当り報知演出(第2特別演出)は、図38に示した大当り示唆演出(第1特別演出)と比べて、特別音演出(演出ボタン41による振動音)の音量に対する通常音演出(スピーカからのBGM、振動音等)の音量が相対的に小さくなっている。また、この大当り報知演出(第2特別演出)は、図38に示した大当り示唆演出(第1特別演出)と比べて演出時間が長くなっている。
図43−2は、図43における92s〜96sの期間について、通常音演出の音量と特定音演出による音量とを分けて表示したものである。この図43−2に示すように、特定音演出として演出ボタン41の振動音が発生する93s〜95sの期間中は、特定音演出の音量は、最小の音量レベル3の場合の通常音演出の音量よりは大きい状態が維持される。具体的には、93s及び95sの時点での特定音演出の音量は、最小の音量レベル3の場合の通常音演出の音量より大きく音量レベル4の場合の通常音演出の音量より小さい状態となり、94sの時点での特定音演出の音量は、音量レベル4の場合の通常音演出の音量より大きく音量レベル5の場合の通常音演出の音量より小さい状態となっている。
続いて、図44〜図48に示すリーチ演出B(大当り信頼度高)を説明する。この図44〜図48に示すリーチ演出Bでも、図39〜図43に示すリーチ演出Aと同様、モンスターと主人公であるカッパとのバトルをテーマにした演出が行われる。リーチ演出の序盤期間(経過時間0s〜39s)では、画像演出とそれに対応する通常音演出とが実行され、特定音演出(動作音)は実行されない。
この序盤期間では、画像演出のシーンが、「リーチタイトル表示」(図44(a))→「主人公(カッパ)出現」(図44(b))→「お互いに攻撃と回避を繰り返す」(図44(c))→「モンスター防御」→「モンスター反撃」(図45(d))→「味方キャラ」→「モンスター回避」→「モンスター反撃」→「互いに攻防」(図45(e))→「主人公構える」→「モンスター構える&攻撃を仕掛ける」の順に進行し、それら各シーンが1又は複数のカットで構成されている。
またそれら各シーンでは、必要に応じて文字テロップが表示される。例えば「リーチタイトル表示」のシーン(0s〜3s)では「モンスターVSカッパ」等のタイトルテロップが(図44(a))、「主人公(カッパ)出現」のシーン(4s〜13s)では主人公の台詞テロップが(図44(b))、夫々画面に表示される。また、演出図柄120については画面隅に退避表示される。
このリーチ演出Bのリーチタイトルはリーチ演出Aと同じく「モンスターVSカッパ」となっているが、タイトルテロップの表示態様は、大当たり信頼度の低いリーチ演出A(図39(a))とは異なっている。このように、リーチタイトルの表示態様によって信頼度を示唆するように構成してもよい。なお、リーチ演出Aにおける「リーチタイトル表示」のシーン(図39)に関しては既に種々の実施例を示したが、それらの実施例は全てこのリーチ演出Bにも適用可能である。
またこの序盤期間の通常音演出では、シーンに応じて複数種類のBGMが順次再生されると共に、画面に表示されるテロップに対応する音声(テロップボイス)が再生される。即ち、「モンスターVSカッパ」のリーチタイトルに関するテロップの表示中(0s〜3s)はリーチタイトル読み上げのテロップボイスが、主人公の台詞に関するテロップ表示中(4s〜13s,35s)は主人公ボイスが、モンスターの台詞に関するテロップ表示中(22s,28s,38s〜39s)はモンスターボイスが、味方キャラの台詞に関するテロップ表示中(26s)は味方ボイスが、夫々スピーカから出力される。
また図44の例では、リーチ演出BGM1からリーチ演出BGM2への切り替え時(経過時間14s)に、リーチ演出BGM1(第1BGM)の停止からリーチ演出BGM2(第2BGM)の開始までにBGM停止期間(出力停止期間)を設け、そのリーチ演出BGM2(第2BGM)を実行するタイミングで「主人公(カッパ)出現」(第1シーン)から「お互いに攻撃と回避を繰り返す」(第2シーン)へのシーン変更が行われるようになっている。また、そのBGM停止期間中に、シーンの変更を強調する「変更音」(第1,第2BGMとは異なる所定音)を出力するようになっている。なお、BGM停止期間はスピーカから音声を出力しない消音期間としてもよい。
またこの序盤期間の通常音演出では、テロップに対応するテロップボイス以外に、リーチ演出の各シーンに対応するリーチ演出ボイスが出力され、また任意のタイミングで音量上昇演出が実行される。例えば「お互いに攻撃と回避を繰り返す」のシーンの一部(16s)では、テロップ表示はされていないモンスターの台詞音声(モンスターボイス)が出力され、同様に「モンスター反撃」のシーンの一部(23s)ではモンスターボイスが出力され、「互いに攻防」のシーンのうち、29sでは味方キャラの味方ボイスが、31sではモンスターボイスが、33sでは主人公ボイスが夫々出力される。ここで、「互いに攻防」のシーン(図45(e))では画面上には主人公とモンスターとが登場し、味方キャラは登場していないが、音声は主人公、モンスター及び味方キャラの三者の音声が出力されている。即ち、味方キャラ(主人公よりも重要性が低いキャラクタ)については、画面上に画像として登場することなく台詞等の音声のみが出力されるようになっている。
また例えば「リーチタイトル表示」のシーン(0s〜3s)では、リーチタイトルの読み上げ音声に対応して「強調音」が出力され、「主人公(カッパ)出現」のシーンの一部(6s〜8s,12s,14s)では、主人公の各種動作等に対応して「動作音」が、またそのシーンの終了時に上述した「変更音」が出力され、「モンスター反撃」のシーンの一部(23s)では、モンスターの反撃動作に対応して「反撃音」が出力される。なお、リーチ演出A(図39)では、「リーチタイトル表示」中に強調音は出力されていない。このように、リーチタイトルのテロップ表示中に、そのテロップ表示に対応するテロップボイス以外の音声(BGM以外)を出力するか否か、或いはその音声の種類(BGMを含む)によって信頼度を示唆するように構成してもよい。
なお、この序盤期間において、味方ボイス1の出力中(20s〜21s)は、対応する味方キャラをシーン画像として表示することが望ましい。その場合には、ボイスに応じたテロップ画像も表示することが望ましい。そのテロップ画像については、表示態様(表示色等)の変化等によってリーチ演出の信頼度を示唆するようにしてもよい。もちろん、味方ボイス1の出力中であって対応する味方キャラをシーン画像として表示している場合であっても、テロップ画像は表示しないようにしてもよい。
また、味方ボイス2の出力中(29s)のように、対応する味方キャラをシーン画像に表示しないようなシーン表現にする場合には、ボイスのみの再生とし、テロップ画像を表示しない構成としてもよい。このように、再生するボイスの内容に応じて、シーン画像やテロップ画像の表現(表示の有無等)を異ならせるようにしてもよい。また、味方ボイス2の出力中であって対応する味方キャラをシーン画像に表示していない場合であってもテロップ画像は表示するようにしてもよい。本来、対応する味方キャラの画像が表示されていない状態ではテロップ画像も表示しないことが望ましいが、テロップ画像を用いて信頼度の示唆を行う場合には、テロップ画像に関しては表示しておくように構成してもよい。
また本実施形態においては、ボイスの種類に応じて上述のように表現方法を変更することとしたがこれに限らず、例えば、キャラクタのうち主人公のような主要キャラに関しては、ボイスの出力中には、必ずキャラ画像(シーン画像)とテロップ画像の両方、或いはそれらの何れかを表示するように構成してもよい。一方、味方キャラのような主人公に比べて重要度が低いキャラに関しては、ボイスの出力中であってもキャラ画像(シーン画像)とテロップ画像の両方、或いはそれらの何れかを表示しないように構成してもよい。 このように、対象となるキャラクタの重要度やリーチ中の寄与度、表示頻度等に応じて、前述のようにボイス出力時の演出態様を異ならせるように構成してもよい。また、同一キャラであっても、リーチ演出の進行度合いや内容に応じて、前述のように演出態様を異ならせるようにしてもよい。このように構成することで、リーチ演出の中で比較的発言頻度の高いキャラクタや発言頻度の低いキャラクタがいる場合に、そのキャラクタのボイスを再生するたびに、シーン画像を切り替えるなどして対応するキャラクタを表示する必要がなく、シーン画像の枚数を減らして演出データを小さくすることができる。また、シーン画像を作成する際にも、出力ボイスに縛られず自由度の高い作成を行うことができる。
また、リーチ演出において、ボイスを出力するキャラクタが初めてセリフを発するようなシーンにおいては、ボイス出力時に対応するキャラクタをシーン画像に表示しておくことが望ましい。また、より好適にはその際にテロップ画像を表示しておくことが望ましい。また、その際にテロップ画像を信頼度に応じた態様に変化させるようにしてもよい。また、その後のボイス出力時においては、必ずしも対応するキャラをシーン画像にて表示したり、テロップ画像を表示したりする必要はなく、リーチ演出における進行具合を考慮して例えばキャラクタの登場シーンでは上述のような演出態様となるように構成しておくことが望ましい。
また、ボイスの出力時に、対応するキャラクタをシーン画像に表示しない場合には、その他のキャラクタも表示しないようにすることが望ましい。これにより、出力中のボイスが異なるキャラクタによるボイスであるような誤解を遊技者に与えることを防止できる。またその場合には、画面には背景画像などを表示しておくことが望ましい。また仮に、ボイスに対応するキャラクタとは異なるキャラクタを表示する場合であっても、例えば味方キャラのボイス出力時は異なる味方キャラを、敵キャラのボイス出力時は異なる敵キャラを表示するなど、対応するキャラクタと属性が同じキャラクタを表示することにより、セリフの内容が味方と敵などの属性の異なるキャラクタの間で混同しないような演出態様とすることが望ましい。また一方で、味方キャラのボイスの再生時に、敵キャラを表示するなど、ボイスに対応するキャラクタとは属性の異なるキャラクタを敢えて表示するようにしてもよい。状況によってはその方が効果的に働く場合もある。また、属性の異なるキャラクタにおける属性とは、敵/味方に限らず、性別、善人/悪人、動物の種類等、種々のものが該当する。
リーチ変動の中盤期間(経過時間40s〜67s)では、画像演出とそれに対応する通常音演出とに加えて、可動体演出による特定音演出(動作音)が実行される。この中盤期間では、画像演出のシーンが、「主人公仕掛ける」→「ボタン演出エフェクト背景」→「役物エフェクト」→「レインボーエフェクト」→「モンスター倒れる」の順に進行する。
まず「主人公仕掛ける」のシーン(40s〜41s)では、モンスターの台詞(モンスターボイス)がスピーカから出力された後、次の「ボタン演出エフェクト背景」に跨がって、主人公の台詞が画面上にテロップ表示されるとともにそのテロップ表示に対応する主人公の台詞(主人公ボイス)がスピーカから出力される。
また、「ボタン演出エフェクト背景」シーン(42s〜48s)が開始されると、画面上でフェード前報知が行われた後(図46(f))、演出ボタン41のフェードイン画像が表示され(図46(g))、続いてボタン押下誘導画像とゲージ画像とが表示されて操作有効期間が開始される(図46(h))。なお、フェード前報知では、例えば演出ボタン41が回転する画像が表示される。また、ボタン演出の開始を知らせるためのボタン演出前ボイスが、フェード前報知中に出力された後、「ボタンを押せ」等の押下誘導ボイスが、ボタン押下誘導画像の表示開始後に出力される。
なお、このリーチ演出Bでは、フェード前報知の際にブラックアウト(黒背景)を実行していないが、リーチ演出Aと同様にブラックアウト(黒背景)を実行してもよい。また、ブラックアウトを実行するか否か、或いはそのブラックアウトを含む画面態様の種類によって信頼度を示唆するようにしてもよい。その他、リーチ演出Aにおけるフェード前報知に関しては既に種々の実施例を示したが、それらの実施例は全てこのリーチ演出Bにも適用可能である。
また、画面上でのフェード前報知中は、音量上昇演出としてスピーカから「フェード前報知音」が出力されると共に、可動演出手段42の回転体44の揺れ動作、盤第3可動体109の上昇動作による動作音が発せられる。このとき、回転体44の揺れ動作による「ガタガタ」等の動作音が比較的大きいため、この回転体44の揺れ動作が行われる42s〜44sの時点では、音量レベルを3から7に変化させた場合の音量の変化割合である上昇割合は1.2よりも小となっている。一方、盤第3可動体109の移動音は50dB程度とスピーカからの音声と比較して非常に小さいため、盤第3可動体109のみが動作する45s時点の上昇割合は非特定期間と同じ1.2となっている。
ここで、フェード前報知の際に回転体44の揺れ動作を行わないパターン、即ち「ガタガタ」等の動作音を発生させないパターンを設けてもよい。また、回転体ではなく、盤第1可動体107、盤第3可動体109等を上下に揺れ動作させることにより、動作音を発生させるように構成してもよい。
また、ボタン押下誘導画像の表示期間中(46s〜48s)は、「ボタンを押せ」等の押下誘導ボイスと、音量上昇演出としての「押下誘導音」とがスピーカから出力されると共に、盤第3可動体109は所定位置で一時停止し、盤第2可動体108の揺れ動作、回転体44の回転動作が行われる。なお、ボタン押下誘導画像が表示される時点で、BGMの再生は一時停止され、押下誘導ボイス等はBGMの停止中に出力される。
操作有効期間中に演出ボタン41が押下されると、操作有効期間は終了し、ボタン押下誘導画像等は画面からフェードアウトされる(49s〜50s)。また、その後の「レインボーエフェクト」のシーン(51a〜60s)では、例えば画面全体が虹色のグラデーションとなるレインボーエフェクトが実行される。
また、演出ボタン41が押下されると、振動装置72の駆動により演出ボタン41が振動すると共に、スピーカからは「振動音」が出力される(49s〜)。このように、遊技者が演出ボタン41を押下操作したときにその演出ボタン41を振動させることにより、遊技者にその振動を確実に認識させることができる。なお、振動装置72で演出ボタン41を振動させることにより振動音が発生するが、上述したように、特定音演出の音量は、遊技者が演出ボタン41に触れていない場合(特定音量変更操作が行われていない場合)に最大音量となり、遊技者が演出ボタン41に触れている状態、及び押下している状態(特定音量変更操作が行われている場合)では、振動装置(駆動手段)72による演出ボタン(所定部位)41の駆動が制限され、演出ボタン41に触れていない状態に比べて振動音の音量は抑制される。そこで、演出ボタン41を振動させる際にスピーカから「振動音」を出力することにより、実際の振動音の音量低下を補うことが可能である。なお、このスピーカからの「振動音」は、演出ボタン41の振動期間(49s〜53s)中のみ出力してもよいが、図46の例では、演出ボタン41の振動期間が終了しても、その後一定期間(〜56s)、スピーカからの「振動音」を継続的に出力するようになっている。
なお、リーチ演出Aにおける振動演出及びそれと並行して行うスピーカからの振動音出力に関しては既に種々の実施例を示したが、それらの実施例は全てこのリーチ演出Bにも適用可能である。
また、演出ボタン41が押下されると、可動体107〜109により以下のような操作後演出が実行される(49s〜54s)。即ち、盤第3可動体109は上昇移動を再開し(49s〜)、最大動作位置に到達するとその位置で待機する(51s〜)。続いて、盤第1可動体107が下降移動を開始し(51s〜)、最大動作位置に到達して盤第3可動体109と上下に一体化すると(53s)、図46(i)に示すように可動体107〜109の一体演出が行われ、例えば盤第2可動体108が回転動作を行う(53s〜54s)。なお、この操作後演出中は、音量上昇演出としてスピーカから可動体107〜109の動作に応じた「可動音」が出力される。なお、演出ボタン41が押下された後の所定のタイミングで、ボタン押下後BGMの再生が開始される(52s〜)。
操作後演出(49s〜54s)が終了すると、盤第1可動体107及び盤第3可動体109は夫々原点位置への移動を開始するが(図46(i)→(j))、例えばその移動中の所定のタイミングで、スピーカからボタン押下成功に対応する主人公ボイスが出力され、また各可動体107,109が夫々の原点位置に到達するタイミングで、音量上昇演出としてスピーカから「原点復帰音」が出力される。
「レインボーエフェクト」の終了後の「モンスター倒れる」のシーンでは(61s〜67s)、倒れる直前のモンスターの台詞が画面にテロップ表示されると共に、その台詞に対応するモンスターボイスがスピーカから出力され、更に最後にモンスターが倒れる際に(図47(k))、モンスターボイスが再度出力されると共に、音量上昇演出として「転倒音」が出力される。なお、「レインボーエフェクト」から「モンスター倒れる」へのシーン変更時には、そのシーン変更と略同時にBGMが停止し、BGM停止期間を挟んで、新たなシーンの開始よりも遅れて新たなBGMの再生が開始されるようになっている。
図48−1は、図46の42s〜61sの期間について、通常音演出の音量と特定音演出による音量とを分けて表示したものである。この図48−1に示すように、特定音演出として回転体44の揺れ動作と盤第3可動体109の上昇が行われている42s〜44sから、盤第3可動体109の上昇のみが行われる45sを経て、回転体44の回転動作と盤第2可動体108の揺れ動作が行われる46s〜47sまでの期間については、特定音演出の音量は、設定可能な全ての音量レベルの場合の通常音演出の音量よりも小さくなっている。
その後、48sの時点では、特定音演出としては盤第2可動体108の揺れ動作が終了して回転体44の回転動作のみとなるため、特定音演出による音量は若干小さくなるが、通常音演出についても、BGMが停止している上に押下誘導ボイスが終了し、音量が急低下するため、特定音演出の音量は、最小の音量レベル3の場合の通常音演出の音量よりは大きく、その上の音量レベル4の場合の通常音演出の音量よりは小さくなっている。
続いて、演出ボタン41の振動音が発生する49s〜53sの期間中は、特定音演出の音量は、最小の音量レベル3の場合の通常音演出の音量よりは大きい状態が維持される。具体的には、49s〜52sの期間の特定音演出の音量は、最小の音量レベル3の場合の通常音演出の音量より大きく音量レベル4の場合の通常音演出の音量より小さい状態となり、53sの時点での特定音演出の音量は、音量レベル4の場合の通常音演出の音量より大きく音量レベル5の場合の通常音演出の音量より小さい状態となっている。そして、演出ボタン41の振動音が終了した後の54s以降は、通常音演出の音量が急低下する55sを除き、特定音演出の音量は、設定可能な全ての音量レベルの場合の通常音演出の音量よりも小さくなっている。
リーチ変動の終盤期間(経過時間68s〜98s)では、画像演出とそれに対応する通常音演出とが実行され、特定音演出(動作音)は実行されない。この終盤期間では、画像演出のシーンが、「主人公バンザイ」→「金色の幕」→「金色エフェクト」→「金色エフェクト&金色の幕」→「金色エフェクト」→「金色の幕」→「金屏風」の順に進行する。
「主人公バンザイ」のシーンでは、図47(l)に示すように退避表示中の演出図柄120が拡大表示された後(68s〜73s)、図47(m)に示すように「4・4・4」等の通常大当り態様で仮停止する(74s〜77s)。そして、続く「金色の幕」のシーンでは、BGMが変更されるとともに、図47(n)に示すように演出図柄120が金色の幕で覆われて隠蔽され、また音量上昇演出として「隠蔽音」が出力される。そして「金色エフェクト」のシーンでは、図47(o)に示すように画面全体が金色になる金色エフェクトが実行されると共に演出図柄120が再び出現して再変動(全回転)を開始する。
続く「金色エフェクト&金色の幕」のシーン(82s〜89s)では、演出図柄120の変動が継続するとともに、その演出図柄120を金色の幕で隠蔽する隠蔽状態(図48(p))と非隠蔽状態(図48(q))とが交互に繰り返される。そして、更に「金色エフェクト」、「金色の幕」のシーン(90s〜93s)を経た後、「金屏風」のシーン(94s〜98s)では、再変動中の演出図柄120が金屏風を背景に拡大表示された後(94s〜95s)、図48(r)に示すように「4・4・4」等の通常大当り態様で最終停止し、確定する(96s〜98s)。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機では、第1設定音量に設定されている場合と第2設定音量に設定されている場合とで、音演出が実行された場合の実行音の音量比が第1音量比となる非特定期間と、音量非が第1音量比よりも小さい第2音量比となる特定期間とを設け、非特定期間中は通常音演出を実行するが特定音演出を実行せず、特定期間中は通常音演出と特定音演出とを実行するようになっている。また、第2設定音量が、遊技者による音量調整操作に基づいて設定音量変更手段により変更可能な設定音量の上限値であり、特定音演出による音量を、第2設定音量に設定された場合の特定期間中における通常音演出による音量よりも低くしている。
また、遊技者による音量調整操作に基づいて、通常音演出における音量レベルを、少なくとも第1レベルと、当該第1レベルよりも音量が大となる第2レベルと、当該第2レベルよりも音量が大となる第3レベルとに変更可能な第1音量レベル変更手段と、所定条件の成立に基づいて、音量調整操作によらず、音量レベルを変更可能な第2音量レベル変更手段とを備え、第1音量レベル変更手段により、第1レベルに設定されている場合には、特定音演出よりも通常音演出の音量が聴容困難となるように設定され、第3レベルに設定されている場合には、特定音演出よりも通常音演出の音量が聴容容易となるように設定され、第2レベルに設定されている場合には、第1レベルに設定されている場合及び/又は第3レベルに設定されている場合よりも、特定音演出による音量と通常音演出による音量との差が小となるように設定され、第2音量レベル変更手段は、所定条件が成立した場合に、音量レベルを第2レベルに変更するようになっている。
また、通常遊技状態中と特別遊技状態中とで、通常音演出が実行された場合の実行音の音量が異なり、通常遊技状態中と特別遊技状態中のいずれにおいても、音量レベル変更手段により、最小音量レベルに設定されている場合には、特定音演出よりも通常音演出の音量が聴容困難となるように設定され、最大音量レベルに設定されている場合には、特定音演出よりも通常音演出の音量が聴容容易となるように設定されている。
また、通常音演出の実行中に特定音演出が実行された場合に停止図柄が特定態様となる可能性を示唆可能な第1特別演出と、通常音演出の実行中に特定音演出が実行された場合に停止図柄が特定態様となることを報知可能な第2特別演出とを実行可能であり、第1特別演出は第2特別演出に比べて、特定音演出の音量に対する通常音演出の音量が相対的に小さくなるように構成されている。更に、第2特別演出による演出時間を、第1特別演出による演出時間よりも長くしている。
また、遊技者による通常音量変更操作に基づいて通常音演出の音量を変更可能であり、遊技者による特定音量変更操作に基づいて特定音演出の音量を変更可能であり、通常音量変更操作による音量の変更は、通常音演出の実行中でない場合も実行可能であり、特定音量変更操作による音量の変更は、特定音演出の実行中にのみ実行可能となっている。更に、特定音量変更操作は、所定部位への接触及び/又は押圧動作であり、特定音演出の実行中に、遊技者を特定音量変更操作に誘導する操作誘導報知を実行可能となっている。
また、複数のシーンを繋ぎ合わせた一連の動画で構成される表示演出を実行可能な表示演出実行手段と、音声出力手段から音声を出力する音演出を実行可能な音演出実行手段とを備え、前記表示演出の実行中において、音演出実行手段は、第1音演出の実行後、音声出力手段から音声を出力しない消音期間を経て第2音演出の実行を開始し、表示演出実行手段は、第2音演出を実行するタイミングで表示演出のシーンを第1シーンから第2シーンに変更するようになっている。また、音演出実行手段は、第1BGMの出力停止後、BGM停止期間を経て第2BGMの出力を開始し、表示演出実行手段は、第2BGMを出力するタイミングで表示演出のシーンを第1シーンから第2シーンに変更するようになっている。また、BGM停止期間中、音声出力手段から各BGMとは異なる所定音を出力するようになっている。
また、図柄の変動表示中に特定予告を実行可能であり、特定予告は、特定態様となる可能性を未だ示唆しない前半区間と、前半区間の後に特定態様となる可能性を示唆する後半区間とがあり、特定予告を実行する場合に、特定予告に関する音声を出力可能な音声出力手段を有し、音声出力手段は、前半区間を実行する場合に、特定予告に関する音声を第1音量で出力し、後半区間を実行する場合に、特定予告に関する音声を第1音量よりも大きい第2音量で出力するようになっている。更に、前半区間の実行後、後半区間を実行するまでに、特定予告に関する音声を第1音量よりも小さい第3音量で出力するようになっている。
図49〜図52は本発明の第2の実施形態を例示し、第1の実施形態における音量レベル設定テーブルを変更し、ホール設定値毎に、音量レベルの調整可能範囲を異ならせた例を示している。なお、以下の説明で特に触れない部分については第1の実施形態と共通である。
本実施形態の音量レベル設定テーブルでは、図49に示すように、通常モード用のホール設定値(甲値)T3〜T7に対しては、遊技者設定値(乙値)M1〜M5毎に音量レベルが所定ステップ値ずつ変化すると共に、その所定ステップ値がホール設定値T3〜T7毎に異なっており、ホール設定値が大きいほどその所定ステップ値も大きくなっている。また、最小の遊技者設定値M1に対応する音量レベルは、ホール設定値T3〜T7の全てで同一となっている。例えば、ホール設定値T3に対応する音量レベルは、遊技者設定値M1〜M5に対応して3,6,9,12,15となっており、この場合の所定ステップ値は3であるのに対し、ホール設定値T7に対応する音量レベルは、遊技者設定値M1〜M5に対応して3,10,17,24,31となっており、この場合の所定ステップ値は7である。
このように本実施形態の音量レベル設定テーブルでは、音量調整つまみ(甲操作手段)140の操作により第1甲値(例えばT3)が選択され、音量操作手段(乙操作手段)39の操作により第1乙値(例えばM1)が選択された場合に第1所定値(例えば3)が設定され、第1甲値(例えばT3)が選択され、第1乙値よりも大となる第2乙値(例えばM2)が選択された場合に第2所定値(例えば6)が設定され、第2甲値(例えばT4)が選択され、第1乙値(例えばM1)が選択された場合に第3所定値(例えば3)が設定され、第2甲値(例えばT4)が選択され、第2乙値(例えばM2)が選択された場合に第4所定値(例えば7)が設定され、第1所定値と第2所定値との変化量(例えば3)と、第3所定値と第4所定値との変化量(例えば4)とを異ならせ、第1甲値(例えばT3)が選択され、そのときの上限乙値(例えばM5)が選択されている場合に第1上限所定値(例えば15)が設定され、第2甲値(例えばT4)が選択され、そのときの上限乙値(例えばM5)が選択されている場合に第2上限所定値(例えば19)が設定され、第1上限値と第2上限値とを異ならせているため、遊技ホール側で音量調整つまみ140を操作することによって遊技者による音量レベルの調整可能範囲を変更することが可能である。しかも、第1所定値と第3所定値とを同一としているため、音量調整つまみ140を操作することで音量の調整可能範囲の上限値を変更することが可能である。
また、通常音演出による音量は音量レベルの設定に応じて変化するのに対し、特定音演出による音量は音量レベルの設定に拘わらず一定であるから、本実施形態では、音量操作手段(乙操作手段)39により第1乙値(例えばM3)が選択される場合、音量調整つまみ(甲操作手段)140により第1甲値(例えばT3)が選択された場合よりも第2甲値(例えばT4)が選択された場合の方が、特定音演出の音量に対する通常音演出の音量が相対的に高くなる。
なお本実施形態では、通常モード用のホール設定値T3〜T7毎に初期位置(デフォルトの遊技者設定値)が異なっている。即ち図49に示すように、ホール設定値T3〜T7の場合の初期位置は夫々M1〜M5となっており、ホール設定値が大きい程、即ち音量レベルの上限値が大であるほど、初期位置も大となっている。
節電モード用のホール設定値T8については、例えば通常モード用のホール設定値T3〜T7の中で最も音量レベルの上限値が小さいホール設定値T3と同一の設定となっている。また節電モード用のホール設定値T9については、例えば通常モード用のホール設定値T3〜T7の中で最も音量レベルの上限値が大きいホール設定値T7と同一の設定となっている。初期位置についても同様である。
また、遊技ホール側では通常選択しないホール設定値T0〜T2のうち、無音用のホール設定値T0では、遊技者設定値M1〜M5に対応する音量レベルが全て0(無音)となっている。ホール設定値T1はプレゼンテーション用で、例えば最小段階の遊技者設定値M1に対応する音量レベルが1で、それ以外の遊技者設定値M2〜M5に対応する音量レベルは例えばホール設定値T3と同一となっている。ホール設定値T2は工場出荷時用で、例えば最小段階の遊技者設定値M1に対応する音量レベルが2で、それ以外の遊技者設定値M2〜M5に対応する音量レベルは例えばホール設定値T3と同一となっている。ホール設定値T0〜T2の場合の初期位置は例えば何れも最小のM1に設定されている。
更に本実施形態では、エラー音を出力する際の音量レベルに関しては、音量操作手段39による遊技者設定値に拘わらず、その時点のホール設定値に対応する最大音量レベル(ここでは遊技者設定値M5に対応する音量レベル)に設定される。このように、エラー音の音量レベルに関しては、常にその時点のホール設定値に対応する上限値となるから、遊技者が音量操作手段39を操作することによっては変更することができないが、ホール関係者が音量調整つまみ140を操作することによって変更することは可能である。
また本実施形態の場合、図49に示すようにホール設定値毎に初期位置が異なっているため、音量調整報知画像PVの表示中に音量調整つまみ140が操作された場合には、第1の実施形態と同様、音量レベルと音量調整報知画像PVとが共に変化する。例えば図50(a)〜(e)に示すように、ホール設定値がT3、遊技者設定値がM1(初期位置)に設定された状態で、音量調整報知画像PVの表示中にホール設定値がT3→T4→T5→T6→T7の順に変更されると、音量レベルは変更後のホール設定値に対応する初期位置に応じて3→7→13→21→31と順次変化し、音量調整報知画像PVも同じく変更後のホール設定値に対応する初期位置に応じてPV1→PV2→PV3→PV4→PV5と順次変化する。
図51,図52は、第1の実施形態における図34を本実施形態に合わせて変更したもので、音量調整つまみ(第2操作手段)140によるホール設定値(選択値)を、音量レベルの上限値が最大となるT7(第1選択値)に設定した場合に、音量操作手段(第1操作手段)39による遊技者設定値(音量設定値)をM1(第1音量設定値)〜M5(第2音量設定値)に設定した場合の音量変化を示したものが図51、同じくホール設定値を、音量レベルの上限値が最小となるT3(第2選択値)に設定した場合に、遊技者設定値(音量設定値)をM1(第1音量設定値)〜M5(第2音量設定値)に設定した場合の音量変化を示したものが図52である。なお図49に示すように、ホール設定値をT3(第2選択値)に設定した場合とT7(第1選択値)に設定した場合とでは、T3に設定した場合の方が、遊技者設定値をM5(第2音量設定値)に設定した場合の音量レベル(第2対応音量レベル)が小さくなっている。また、図51における音量レベル3(第1対応音量レベル),10,17,24,31(第2対応音量レベル)に対応する音量が、図34における音量レベル3,4,5,6,7に対応する音量と共通になるようにしている。
図51と図52とを比較すると、音量レベルの下限値(第1対応音量レベル)は共通で、上限値(第2対応音量レベル)は図52の方が低いから、音量レベルを下限値から上限値に変化させた場合の音量の変化割合である上昇割合(音量比)は、図51(1.200)よりも図52(1.097)の方が小さくなっている。また、ホール設定値がT7(第1選択値)に設定された図51の場合と、ホール設定値がT3(第2選択値)に設定された図52の場合との何れにおいても、遊技者設定値がM1(第1音量設定値)に設定された場合には、通常音演出の音量に対して特定音演出の音量が大きく、通常音演出に対して特定音演出の音量が聴容容易となっている。また、ホール設定値がT7(第1選択値)に設定された図51の場合と、ホール設定値がT3(第2選択値)に設定された図52の場合との何れにおいても、遊技者設定値がM5(第2音量設定値)に設定された場合には、通常音演出の音量に対して特定音演出の音量が小さく、通常音演出に対して特定音演出の音量が聴容困難となっている。
以上のように本実施形態では、音量操作手段(乙操作手段)39により第1乙値が選択される場合、音量調整つまみ(甲操作手段)140により第1甲値が選択された場合よりも第2甲値が選択された場合の方が、特定音演出の音量に対する通常音演出の音量が相対的に高くなっている。
また、本体前側に配置され、通常音演出の音量レベルに関する遊技者設定値(音量設定値)を、M1(第1音量設定値)とM5(第2音量設定値)とに変更するための音量設定値変更操作が可能な音量操作手段(第1操作手段)39と、本体後側に配置され、複数のホール設定値(選択値)の何れかに設定することにより、M1(第1音量設定値)に対応する第1対応音量レベル及びM5(第2音量設定値)に対応する第2対応音量レベルを変更可能な音量調整つまみ(第2操作手段)140とを備え、複数のホール設定値(選択値)は、T7(第1選択値)と、それよりも遊技者設定値M5(第2音量設定値)に対応する第2対応音量レベルが小さいT3(第2選択値)とを少なくとも含み、音量調整つまみ140によりホール設定値T7(第1選択値)とT3(第2選択値)との何れに設定された状態であっても、音量操作手段39により遊技者設定値M1(第1音量設定値)に設定された場合には、通常音演出の音量に対して特定音演出の音量が聴容容易となり、音量調整つまみ140によりホール設定値T7(第1選択値)とT3(第2選択値)との何れに設定された状態であっても、音量操作手段39により遊技者設定値M5(第2音量設定値)に設定された場合には、通常音演出の音量に対して特定音演出の音量が聴容困難となるように構成されている。
図53及び図54は本発明の第3の実施形態を例示し、第2の実施形態を一部変更して、音量レベル設定テーブルにおける初期位置をホール設定値間で同一とした例を示している。
本実施形態の音量レベル設定テーブル(図53)が第2の実施形態の音量レベル設定テーブル(図49)と異なるのは初期位置のみである。即ち、本実施形態の音量レベル設定テーブル(図53)では、無音を除く全てのホール設定値T1〜T9で、初期位置は最大音量レベルに対応するM5に設定されている。エラー音を出力する際の音量レベルに関しても、第2の実施形態と同様、音量操作手段39による遊技者設定値に拘わらず、その時点のホール設定値に対応する最大音量レベル(ここでは最大段階の遊技者設定値M5に対応する音量レベル)に設定される。
また本実施形態の場合、各ホール設定値に対する初期位置が同じであるため、音量調整報知画像PVの表示中に音量調整つまみ140が操作された場合には、音量レベルは変化するが音量調整報知画像PVは変化しない(音量調整つまみ140を操作する時点で初期位置から変更されている場合を除く)。例えば図54(a1),(b)〜(e)に示すように、ホール設定値がT3、遊技者設定値がM5(初期位置)に設定された状態で、音量調整報知画像PVの表示中にホール設定値がT3→T4→T5→T6→T7の順に変更されると、音量レベルは変更後のホール設定値に対応する初期位置に応じて15→19→23→27→31と順次変化するが、音量調整報知画像PVはPV5のまま変化しない。但し、音量調整つまみ140をT3→T4に切り換える時点で遊技者設定値が例えばM1に変更されていた場合には、図54(a2)→(b)のように音量レベルだけでなく音量調整報知画像PVも変化する。
なお、本実施形態のようにホール設定値毎の初期位置を同一とする場合、その初期位置は最大音量レベルに対応する値でなくてもよい。また、一部のホール設定値(例えば通常モードと節電モードに対応するホール設定値T3〜T9)で初期位置を同一とし、その他のホール設定値の初期値は異ならせてもよい。
図55及び図56は本発明の第4の実施形態を例示し、第2の実施形態を一部変更して、音量レベル設定テーブルにおける少なくとも一部のホール設定値については最大音量レベルを異ならせ、最大音量レベル以外は同一とした例を示している。
本実施形態の音量レベル設定テーブル(図55)は、第2の実施形態の音量レベル設定テーブル(図49)と同様、音量調整つまみ140によるT0〜T9の10段階のホール設定値と、音量操作手段39によるM1〜M5の5段階の遊技者設定値とに対応する音量レベルの割り当てが設定されており、ホール設定値T0が無音用、T1がプレゼンテーション用、T2が工場出荷時用、T3〜T7が通常モード用、T8,T9が節電モード用となっている。
通常モード用のホール設定値T3〜T7については、遊技者設定値がM1〜M5へと上昇するにつれて音量レベルが大きくなっているが、遊技者設定値M1〜M4に対してはホール設定値T3〜T7の何れの場合も20,30,40,50で同一音量レベルであるのに対し、遊技者設定値M5に対してはホール設定値T3〜T7毎に異なる音量レベルとなっている。
このように本実施形態では、通常モード用のホール設定値T3〜T7毎に最大音量レベルを異ならせているから、音量調整つまみ140を操作することで音量レベルの調整可能範囲の上限値を変更することが可能である。しかも本実施形態の場合、最大音量レベル以外の音量レベルはホール設定値T3〜T7で共通となっているから、音量調整つまみ140を変更しても遊技者による音量調整時に違和感を生じにくいという利点もある。
なお本実施形態では、通常モード用のホール設定値T3〜T7毎に初期位置が異なっている。即ち図55に示すように、ホール設定値T3〜T7の場合の初期位置は夫々M1〜M5となっており、ホール設定値が大きい程、即ち音量レベルの上限値が大であるほど、初期位置も大となっている。
節電モード用のホール設定値T8については、例えば通常モード用のホール設定値T3〜T7の中で最も音量レベルの上限値が小さいホール設定値T3と同一の設定となっている。また節電モード用のホール設定値T9については、例えば通常モード用のホール設定値T3〜T7の中で最も音量レベルの上限値が大きいホール設定値T7と同一の設定となっている。初期位置についても同様である。
また、ホール設定値T0については遊技者設定値M1〜M5に対応する音量レベルが全て0(無音)となっている。ホール設定値T1については、例えば最小段階の遊技者設定値M1に対応する音量レベルが10、最大段階の遊技者設定値M5に対応する音量レベルが50で、それ以外の遊技者設定値M2〜M4に対応する音量レベルは例えばホール設定値T3と同一となっている。ホール設定値T2については、例えば最小段階の遊技者設定値M1に対応する音量レベルが15、最大段階の遊技者設定値M5に対応する音量レベルが55で、それ以外の遊技者設定値M2〜M4に対応する音量レベルは例えばホール設定値T3と同一となっている。ホール設定値T0〜T2の場合の初期位置は例えば何れも最小のM1に設定されている。
更に本実施形態では、エラー音を出力する際の音量レベルに関しては、第2,第3の実施形態と同様、音量操作手段39による遊技者設定値に拘わらず、その時点のホール設定値に対応する最大音量レベル(ここでは最大段階の遊技者設定値M5に対応する音量レベル)に設定される。
また本実施形態の場合、図55に示すようにホール設定値毎に初期位置が異なっているため、音量調整報知画像PVの表示中に音量調整つまみ140が操作された場合には、第2の実施形態と同様、音量と音量調整報知画像PVとが共に変化する。例えば図56(a)〜(e)に示すように、ホール設定値がT3、遊技者設定値がM1(初期位置)に設定された状態で、音量調整報知画像PVの表示中にホール設定値がT3→T4→T5→T6→T7の順に変更されると、音量レベルは変更後のホール設定値に対応する初期位置に応じて20→30→40→50→80と順次変化し、音量調整報知画像PVも同じく変更後のホール設定値に対応する初期位置に応じてPV1→PV2→PV3→PV4→PV5と順次変化する。
以上のように本実施形態の音量レベル設定テーブルでは、音量調整つまみ(甲操作手段)140の操作により第1甲値(例えばT3)が選択され、音量操作手段(乙操作手段)39の操作により第1乙値(例えばM1)が選択された場合に第1所定値(例えば20)が設定され、第1甲値(例えばT3)が選択され、第1乙値よりも大となる第2乙値(例えばM2)が選択された場合に第2所定値(例えば30)が設定され、第2甲値(例えばT4)が選択され、第1乙値(例えばM1)が選択された場合に第3所定値(例えば20)が設定され、第2甲値(例えばT4)が選択され、第2乙値(例えばM2)が選択された場合に第4所定値(例えば30)が設定され、第1所定値と第3所定値とを同一とし、第2所定値と第4所定値とを同一とし、第1甲値(例えばT3)が選択され、そのときの上限乙値(例えばM5)が選択されている場合に第1上限所定値(例えば60)が設定され、第2甲値(例えばT4)が選択され、そのときの上限乙値(例えばM5)が選択されている場合に第2上限所定値(例えば65)が設定され、第1上限値と第2上限値とを異ならせているため、音量調整つまみ140を操作することで音量の調整可能範囲の上限値を変更することが可能である。
また、本実施形態の音量レベル設定テーブルでは、音量調整つまみ(甲操作手段)140の操作により第1甲値(例えばT3)が選択され、音量操作手段(乙操作手段)39の操作により第1上限乙値(例えばM5)が選択された場合に第1上限所定値(例えば60)が設定され、第1甲値(例えばT3)が選択され、第1上限乙値(例えばM5)よりも1段階小さい第1乙値(例えばM4)が選択された場合に第1所定値(例えば50)が設定され、第2甲値(例えばT4)が選択され、第2上限乙値(例えばM5)が選択された場合に第2上限所定値(65)が設定され、第2甲値(例えばT4)が選択され、第2上限乙値(例えばM5)よりも1段階小さい第2乙値(例えばM4)が選択された場合に第2所定値(例えば50)が設定され、第1所定値と第2所定値とを同一とし、第1上限所定値は、第1所定値と第2所定値よりも大きく、第2上限所定値よりも小さくなっている。
また本実施形態のように、最大の遊技者設定値(乙値)に対応する音量レベルのうち通常モードのホール設定値(特定甲値)T3〜T7に対応する最小値が、最大より一段階下の遊技者設定値に対応する音量レベルのうち通常モードのホール設定値(特定甲値)T3〜T7に対応する最大値以上となるように設定することが望ましいが、それに限られるものではない。
なお本実施形態では、第2の実施形態における図51,図52に対応する図面は省略するが、第2の実施形態と同様、ホール設定値がT7(第1選択値)に設定された場合と、ホール設定値がT3(第2選択値)に設定された場合との何れにおいても、遊技者設定値がM1(第1音量設定値)に設定された場合には、通常音演出の音量に対して特定音演出の音量が大きく、通常音演出に対して特定音演出の音量が聴容容易となっている。また、ホール設定値がT7(第1選択値)に設定された場合と、ホール設定値がT3(第2選択値)に設定された場合との何れにおいても、遊技者設定値がM5(第2音量設定値)に設定された場合には、通常音演出の音量に対して特定音演出の音量が小さく、通常音演出に対して特定音演出の音量が聴容困難となっている。
図57及び図58は本発明の第5の実施形態を例示し、第4の実施形態を一部変更して、音量レベル設定テーブルにおけるホール設定値毎の初期位置を同一とした例を示している。
本実施形態の音量レベル設定テーブル(図57)が第4の実施形態の音量レベル設定テーブル(図55)と異なるのは初期位置のみである。即ち、本実施形態の音量レベル設定テーブル(図57)では、無音時を除く全てのホール設定値T1〜T9で、初期位置は最大音量レベルに対応するM5に設定されている。エラー音を出力する際の音量レベルに関しても、第4の実施形態と同様、音量操作手段39による遊技者設定値に拘わらず、その時点のホール設定値に対応する最大音量レベル(ここでは遊技者設定値M5に対応する音量レベル)に設定される。
また本実施形態の場合、各ホール設定値に対する初期位置が同じであるため、音量調整報知画像PVの表示中に音量調整つまみ140が操作された場合には、第3の実施形態と同様、音量レベルは変化するが音量調整報知画像PVは変化しない(音量調整つまみ140を操作する時点で初期位置から変更されている場合を除く)。例えば図58(a1),(b)〜(e)に示すように、ホール設定値がT3、遊技者設定値がM5(初期位置)に設定された状態で、音量調整報知画像PVの表示中にホール設定値がT3→T4→T5→T6→T7の順に変更されると、音量レベルは変更後のホール設定値に対応する初期位置に応じて60→65→70→75→80と順次変化するが、音量調整報知画像PVはPV5のまま変化しない。但し、音量調整つまみ140をT3→T4に切り換える時点で遊技者設定値が例えばM1に変更されていた場合には、図58(a2)→(b)のように音量だけでなく音量調整報知画像PVも変化する。
なお、本実施形態のようにホール設定値毎の初期位置を同一とする場合、その初期位置は最大音量レベルに対応する値でなくてもよい。また、一部のホール設定値(例えば通常モードと節電モードに対応するホール設定値T3〜T9)で初期位置を同一とし、その他のホール設定値の初期値は異ならせてもよい。
図59〜図61,図61−1,図61−2は本発明の第6の実施形態を例示し、第2の実施形態を一部変更して、音量レベル設定テーブルにおける少なくとも一部のホール設定値に対して、各遊技者設定値に対応する音量レベルは少なくとも一部のホール設定値間で共通とするが、遊技者設定値の範囲をそれらホール設定値間で異ならせることによって最大音量レベルを異ならせた例を示している。
本実施形態の音量レベル設定テーブル(図59)は、音量調整つまみ140によるT0〜T9の10段階のホール設定値と、音量操作手段39によるM1〜M10の10段階の遊技者設定値とに対応する音量レベルの割り当てが設定されているが、遊技者設定値のとり得る範囲はホール設定値毎に異なっている。また第2の実施形態と同様、ホール設定値T0が無音用、T1がプレゼンテーション用、T2が工場出荷時用、T3〜T7が通常モード用、T8,T9が節電モード用となっている。
通常モード用のホール設定値T3〜T7については、遊技者設定値M1〜M10に対応する音量レベルは全て同一で、例えば最小の遊技者設定値M1に対応する音量レベル5から最大の遊技者設定値M10に対応する音量レベル86まで所定ステップ値(ここでは9)ずつ変化している。
一方、遊技者設定値のとり得る範囲については、その上限がホール設定値T3〜T7毎に異なり、下限は共通となっている。即ち、遊技者設定値のとり得る範囲の下限はホール設定値T3〜T7の何れもM1であるのに対し、遊技者設定値のとり得る範囲の上限は、ホール設定値T3〜T7で夫々M6〜M10となっている。これにより、ホール設定値T3〜T7の場合の音量レベルの上限値は夫々50,59,68,77,86となっており、ホール設定値が大きいほど音量レベルの上限値も大きくなっている。
このように本実施形態では、通常モード用のホール設定値T3〜T7毎に、各遊技者設定値に対応する音量レベルを共通とし、その遊技者設定値のとり得る範囲の上限を異ならせているため、音量調整つまみ140を操作することで音量レベルの調整可能範囲の上限値を変更することが可能であり、また音量調整つまみ140を変更しても遊技者による音量調整時に違和感を生じにくいという利点がある。
なお本実施形態では、通常モード用のホール設定値T3〜T7に対応する初期位置は、遊技者設定値のとり得る範囲の上限に設定されている。即ち図59に示すように、ホール設定値T3〜T7の場合の初期位置は夫々M6〜M10となっており、ホール設定値が大きい程、即ち音量レベルの上限値が大であるほど、初期位置も大となっている。
節電モード用のホール設定値T8については、例えば通常モード用のホール設定値T3〜T7の中で最も音量レベルの上限値が小さいホール設定値T3と同一の設定となっている。また節電モード用のホール設定値T9については、例えば通常モード用のホール設定値T3〜T7の中で最も音量レベルの上限値が大きいホール設定値T7と同一の設定となっている。初期位置についても同様である。
また、ホール設定値T0については遊技者設定値M1〜M10に対応する音量レベルが全て0(無音)となっている。ホール設定値T1については、遊技者設定値M1〜M10に対応する音量レベルは全てホール設定値T3〜T7の場合と同一で、遊技者設定値のとり得る範囲の上限が、例えばホール設定値T3の場合と同じM6となっている。ホール設定値T2については、遊技者設定値M1〜M10に対応する音量レベルは全てホール設定値T3〜T7の場合と同一で、遊技者設定値のとり得る範囲の上限が、例えばホール設定値T4の場合と同じM7となっている。
更に本実施形態では、エラー音を出力する際の音量レベルに関しては、音量操作手段39による遊技者設定値に拘わらず、その時点のホール設定値に対応する最大音量レベルに設定される。
また本実施形態の場合、ホール設定値毎に遊技者設定値の範囲が異なるから、音量調整報知画像PVについても第2〜第5の実施形態とは異なっている。即ち図60に示すように、本実施形態の音量調整報知画像PVは、例えば遊技者設定値の最大範囲M1〜M10に対応する複数(ここでは10個)の音量表示図形151〜160を備えている。音量表示図形151〜160は、例えば遊技者設定値に応じた長さの縦型帯状に形成され、例えば下端側を揃えた状態で左右方向に整列されている。
音量表示図形151〜160は、夫々例えば「白抜き」、「べた塗り」、「グレーアウト」の3種類の表示態様で表示可能であり、例えば遊技者設定値のとり得る範囲に拘わらず、音量表示図形151〜160の全てが3種類の表示態様の何れかで表示される。即ち図60に示すように、音量表示図形151〜160のうち、遊技者設定値のとり得る範囲外に対応する音量表示図形(例えばホール設定値T3の場合は遊技者設定値M7〜M10に対応する音量表示図形157〜160)が「グレーアウト」で表示され、その他の音量表示図形のうち、その時点の遊技者設定値に応じて、例えば音量表示図形151側から所定個数の表示態様(例えば遊技者設定値M3の場合は音量表示図形151〜153)を「べた塗り」、それ以外(例えば音量表示図形154〜156)を「白抜き」とする。このような音量調整報知画像PVにより、遊技者操作による音量設定状況(第1情報)だけでなく、その時点での遊技者設定値のとり得る範囲(第1情報)とその最大範囲(第3情報)とを報知することが可能である。なお、遊技者設定値のとり得る範囲外に対応する音量表示図形は表示しなくてもよい。以下の説明では、音量調整報知画像PVを、遊技者設定値のとり得る範囲を示す値αとその時点の遊技者設定値を示す値βとを用いてPVαβとして区別する。例えば遊技者設定値のとり得る範囲がM1〜M6、遊技者設定値がM3の場合に表示する音量調整報知画像は、α=6、β=3として音量調整報知画像PV63となり、例えば遊技者設定値のとり得る範囲がM1〜M10、遊技者設定値がM10の場合に表示する音量調整報知画像は、α=A、β=Aとして音量調整報知画像PVAAとなる。
また本実施形態の場合、音量調整報知画像PVの表示中に音量調整つまみ140が操作された場合には、音量レベルと音量調整報知画像PVとが共に変化する。例えば図61(a)〜(e)に示すように、ホール設定値がT3、遊技者設定値がM6(初期位置)に設定された状態で、音量調整報知画像PVの表示中にホール設定値がT3→T4→T5→T6→T7の順に変更されると、音量レベルは変更後のホール設定値に対応する初期位置に応じて50→59→68→77→86と順次変化し、音量調整報知画像PVも同じく変更後のホール設定値に対応する初期位置に応じてPV66→PV77→PV88→PV99→PVAAと順次変化する。
以上のように本実施形態の音量レベル設定テーブルでは、音量調整つまみ(甲操作手段)140の操作により第1甲値(例えばT3)が選択され且つ音量操作手段(乙操作手段)39の操作により第1乙値(例えばM1)が選択された場合に第1所定値(例えば5)が設定され、第1甲値(例えばT3)が選択され且つ第1乙値よりも大となる第2乙値(例えばM2)が選択された場合に第2所定値(例えば14)が設定され、第2甲値(例えばT4)が選択され且つ第1乙値(例えばM1)が選択された場合に第3所定値(例えば5)が設定され、第2甲値(例えばT4)が選択され且つ第2乙値(例えばM2)が選択された場合に第4所定値(例えば14)が設定され、第2甲値(例えばT4)が選択され且つ第2乙値よりも大となる第3乙値(例えばM7)が選択された場合に第5所定値(例えば59)が設定され、第1所定値(例えば5)と第3所定値(例えば5)とを同一とし、第2所定値(例えば14)と第4所定値(例えば14)とを同一とし、第3乙値(例えばM7)は、第1甲値(例えばT3)が選択されている場合に選択可能な第1選択範囲(例えばM1〜M6)には含まれないため、遊技ホール側で音量調整つまみ140を操作することによって遊技者による音量レベルの調整可能範囲を変更することが可能である。しかも、音量操作手段(乙操作手段)39の操作により選択可能な遊技者設定値(乙値)の上限値が通常モードのホール設定値(特定甲値)T3〜T7で異なっているため、音量調整つまみ140を操作することで音量レベルの調整可能範囲の上限値を変更することが可能である。
図61−1,図61−2は、第1の実施形態における図34を本実施形態に合わせて変更したもので、音量調整つまみ(第2操作手段)140によるホール設定値を、音量レベルの上限値が最大となるT7に設定した場合に、音量操作手段(第1操作手段)39による遊技者設定値をM1〜M10に設定した場合の音量変化を示したものが図61−1、同じくホール設定値を、音量レベルの上限値が最小となるT3に設定した場合に、遊技者設定値をM1〜M6に設定した場合の音量変化を示したものが図61−2である。なお図59に示すように、ホール設定値をT3に設定した場合の、音量操作手段39による音量レベルの変更可能範囲は、5(第1レベル)〜50(第2レベル)(第2変更可能範囲)であり、ホール設定値をT7に設定した場合の、音量操作手段39による音量レベルの変更可能範囲は、5(第1レベル)〜86(第3レベル)(第1変更可能範囲)となっている。また、図61−1における音量レベル5〜86の範囲に対応する音量が、図34における音量レベル3〜7の範囲に対応する音量と共通になるようにしている。
図61−1,図61−2より明らかなように、遊技者設定値をM2(音量レベル14)以下に設定した場合には、通常音演出の音量に対して特定音演出の音量が大きく、通常音演出に対して特定音演出の音量が聴容容易であるのに対し、遊技者設定値をM3(音量レベル23)以上に設定した場合には、通常音演出の音量に対して特定音演出の音量が小さく、通常音演出に対して特定音演出の音量が聴容困難となっている。
以上のように本実施形態では、本体前側に配置され、通常音演出の音量レベルを、5(第1レベル)と、それよりも音量が大きい50(第2レベル)と、それよりも音量が大きい86(第3レベル)とに変更するための音量レベル変更操作が可能な音量操作手段(第1操作手段)39と、本体後側に配置され、音量操作手段39による音量レベルの変更可能範囲を切り替えるための変更可能範囲切替操作が可能な音量調整つまみ(第2操作手段)140とを備え、変更可能範囲切替操作により切り替え可能な変更可能範囲は、ホール設定値T7に設定された場合の、5(第1レベル)、50(第2レベル)及び86(第3レベル)を含む第1変更可能範囲と、ホール設定値T3に設定された場合の、5(第1レベル)及び50(第2レベル)を含み86(第3レベル)を含まない第2変更可能範囲とを含み、通常音演出の音量レベルを5(第1レベル)に設定した場合には、通常音演出の音量に対して特定音演出の音量が聴容容易となり、通常音演出の音量レベルを50(第2レベル)又は86(第3レベル)に設定した場合には、通常音演出の音量に対して特定音演出の音量が聴容困難となるように構成されている。
図62及び図63は本発明の第7の実施形態を例示し、第6の実施形態を一部変更して、音量レベル設定テーブルにおけるホール設定値毎の初期位置を同一とした例を示している。
本実施形態の音量レベル設定テーブル(図62)が第6の実施形態の音量レベル設定テーブル(図59)と異なるのは初期位置のみである。即ち、本実施形態の音量レベル設定テーブル(図62)では、遊技者設定値M1〜M10のうち、全てのホール設定値で選択可能な遊技者設定値(ここではM1〜M6)の何れか、例えば最大値であるM6を初期位置としている。このように本実施形態では、ホール設定値毎に音量レベルの上限値は異なっているが、初期位置に対応する音量レベルは無音を除く全てのホール設定値で同一となっている。
また本実施形態の場合、各ホール設定値に対する初期位置が同じであるため、音量調整報知画像PVの表示中に音量調整つまみ140が操作された場合には、音量調整報知画像PVは変化するが音量レベルは変化しない(音量調整つまみ140を操作する時点で初期位置から変更されている場合を除く)。例えば図63(a1),(b)〜(e1)に示すように、ホール設定値がT3、遊技者設定値がM6(初期位置)に設定された状態で、音量調整報知画像PVの表示中にホール設定値がT3→T4→T5→T6→T7の順に変更されると、音量調整報知画像PVはPV66→PV76→PV86→PV96→PVA6と順次変化するが、音量レベルは各設定位置に対応する50のまま変化しない。但し、音量調整つまみ140をT3→T4に切り換える時点で遊技者設定値が例えばM1に変更されていた場合には、図63(a2)→(b)のように音量調整報知画像PVだけでなく音量レベルも変化する。
同様に、例えば図63(e1),(d)〜(a1)に示すように、ホール設定値がT7、遊技者設定値がM6(初期位置)に設定された状態で、音量調整報知画像PVの表示中にホール設定値がT7→T6→T5→T4→T3の順に変更されると、音量調整報知画像PVはPVA6→PV96→PV86→PV76→PV66と順次変化するが、音量レベルは各設定位置に対応する50のまま変化しない。但し、音量調整つまみ140をT7→T6に切り換える時点で遊技者設定値が例えばM10に変更されていた場合には、図63(e2)→(d)のように音量調整報知画像PVだけでなく音量レベルも変化する。
図64は本発明の第8の実施形態を例示し、第6の実施形態に係る音量レベル設定テーブル(図59)における通常モードに対応する部分を音量レベル設定テーブル全体に拡張した例を示している。
本実施形態の音量レベル設定テーブルは、図64に示すように、ホール設定値がT0〜T9の10段階、遊技者設定値がM1〜M10の10段階となっており、ホール設定値T0〜T9の全てが通常モード用となっている。また、遊技者設定値M1〜M10に対応する音量レベルはホール設定値T0〜T9の全てにおいて同一で、例えば最小の遊技者設定値M1に対応する音量レベル5から最大の遊技者設定値M10に対応する音量レベル86まで所定ステップ値(ここでは9)ずつ変化している。
一方、遊技者設定値のとり得る範囲については、上限がホール設定値T0〜T9毎に異なり、下限は共通となっている。即ち、遊技者設定値のとり得る範囲の下限はホール設定値T0〜T9の何れもM1であるのに対し、遊技者設定値のとり得る範囲の上限は、ホール設定値T0〜T9で夫々M1〜M10となっている。これにより、ホール設定値T0からT9にかけて、対応する遊技者設定値の範囲は上限値側に1段階ずつ広くなり、対応する音量レベルの上限値も所定ステップ値(ここでは9)ずつ大きくなっている。
また本実施形態の音量レベル設定テーブルでは、ホール設定値T0〜T9に対応する初期位置は、遊技者設定値のとり得る範囲の上限に設定されている。即ち図64に示すように、ホール設定値T0〜T9の場合の初期位置は夫々M1〜M10となっており、ホール設定値が大きい程、即ち音量レベルの上限値が大であるほど、初期位置も大となっている。
また、エラー音を出力する際の音量レベルに関しても、音量操作手段39による遊技者設定値に拘わらず、その時点のホール設定値に対応する最大音量レベルに設定される。
また本実施形態の場合、音量調整報知画像PVの表示中に音量調整つまみ140が操作された場合には、第6の実施形態の場合(図61)と同様、音量レベルと音量調整報知画像PVとが共に変化する。
図65は本発明の第9の実施形態を例示し、第8の実施形態に係る音量レベル設定テーブル(図64)における初期位置を全てのホール設定値で共通とした例を示している。
本実施形態の音量レベル設定テーブル(図65)では、ホール設定値T0〜T9に対応する初期位置が全て共通で、遊技者設定値のとり得る範囲の下限であるM1に設定されている。なお、エラー音を出力する際の音量レベルに関しては、第8の実施形態に係る音量レベル設定テーブル(図64)と同様、音量操作手段39による遊技者設定値に拘わらず、その時点のホール設定値に対応する最大音量レベルに設定される。
また本実施形態の場合、音量調整報知画像PVの表示中に音量調整つまみ140が操作された場合には、第7の実施形態の場合(図63)と同様、音量調整報知画像PVは変化するが音量レベルは変化しない(音量調整つまみ140を操作する時点で初期位置から変更されている場合を除く)。
図66及び図67は本発明の第10の実施形態を例示し、第8,第9の実施形態に係る音量レベル設定テーブル(図64,図65)における初期位置を、一又は複数のホール設定値で構成されるホール設定値グループ毎に共通とした例を示している。
本実施形態の音量レベル設定テーブル(図66,図67)では、連続する一又は複数のホール設定値で構成されるホール設定値グループが複数形成され、それらのホール設定値グループ毎に初期位置が共通となっており、その初期位置は例えば各ホール設定値グループにおける遊技者設定値の上限値のうちで最も小さい値が採用されている。例えば図66に示す音量レベル設定テーブルの場合、T0〜T2、T3〜T5、T6〜T9の3つのホール設定値グループが形成され、それらのホール設定値グループ毎の初期位置が例えばM1,M4,M7に設定されている。同様に、図67に示す音量レベル設定テーブルの場合、T0〜T4、T5〜T8、T9の3つのホール設定値グループが形成され、それらのホール設定値グループ毎の初期位置が例えばM1,M6,M10に設定されている。
また、エラー音を出力する際の音量レベルに関しては、第8,第9の実施形態に係る音量レベル設定テーブル(図64,図65)と同様、音量操作手段39による遊技者設定値に拘わらず、その時点のホール設定値に対応する最大音量レベルに設定される。
なお、本実施形態のような初期位置の設定は、上述した、或いは後述する全ての実施形態に適用可能である。
図68は本発明の第11の実施形態を例示し、第8の実施形態に係る音量レベル設定テーブル(図64)に節電モード用と無音用とを付加した例を示している。
本実施形態の音量レベル設定テーブルは、図68に示すように、ホール設定値がT0〜TFの16段階、遊技者設定値がM1〜M10の10段階となっており、ホール設定値T0〜T9が通常モード用、TA〜TEが節電モード用、TFが無音用となっている。通常モード用の設定については第8の実施形態に係る音量レベル設定テーブル(図64)と共通である。
節電モード(小)用のホール設定値TAについては、例えば通常モード用のホール設定値T0〜T9の中で最も音量レベルの上限値が小さいホール設定値T0と同一の設定となっている。また節電モード(中)用のホール設定値TBについては、例えば通常モード用のホール設定値T0〜T9の中で音量レベルの上限値が略中間のホール設定値T5と同一の設定となっている。また節電モード(大)用のホール設定値TCについては、例えば通常モード用のホール設定値T0〜T9の中で最も音量レベルの上限値が大きいホール設定値T9と同一の設定となっている。
更に本実施形態の音量レベル設定テーブルでは、ホール設定値TB,TCとは別に節電モード(中)用のホール設定値TD、節電モード(大)用のホール設定値TEが設けられている。ホール設定値TD,TEの設定がホール設定値TB,TCと異なるのは初期位置のみであり、ホール設定値TB,TCに対応する初期位置が、遊技者設定値のとり得る範囲の上限に設定されているのに対し、ホール設定値TD,TEに対応する初期位置は、遊技者設定値のとり得る範囲の下限に設定されている。
このように、遊技者設定値のとり得る範囲が共通のホール設定値を複数設け、それらのホール設定値毎に初期位置を異ならせてもよい。
図69は本発明の第12の実施形態を例示し、第8の実施形態に係る音量レベル設定テーブル(図64)に節電モード用と無音用とを付加した例を示している。
本実施形態の音量レベル設定テーブルは、図69に示すように、ホール設定値がT0〜TFの16段階、遊技者設定値がM1〜M10の10段階となっており、ホール設定値T0〜T9が通常モード用、TA〜TEが節電モード用、TFが無音用となっている。通常モード用の設定については第8,第11の実施形態に係る音量レベル設定テーブル(図64,図68)と共通である。
節電モード(小)用のホール設定値TAについては、例えば通常モード用のホール設定値T0〜T9の中で最も音量レベルの上限値が小さいホール設定値T0と同一の設定となっている。また節電モード(MAX)用のホール設定値TEについては、例えば通常モード用のホール設定値T0〜T9の中で最も音量レベルの上限値が大きいホール設定値T9と同一の設定となっている。更に節電モード(中)(大)(特大)用のホール設定値TB,TC,TDについては、通常モード用のホール設定値T0〜T9から略等間隔で選択した3つのホール設定値T2,T5,T7と同一の設定となっている。
図70は本発明の第13の実施形態を例示し、第12の実施形態に係る音量レベル設定テーブル(図69)における初期位置を全てのホール設定値で共通とした例を示している。
本実施形態の音量レベル設定テーブル(図70)では、ホール設定値T0〜T9に対応する初期位置が全て共通で、遊技者設定値のとり得る範囲の下限であるM1に設定されている。なお、エラー音を出力する際の音量レベルに関しては、第12の実施形態に係る音量レベル設定テーブル(図69)と同様、音量操作手段39による遊技者設定値に拘わらず、その時点のホール設定値に対応する最大音量レベルに設定される。
図71は本発明の第14の実施形態を例示し、第2の実施形態を一部変更して、エラー音用の音量レベル設定テーブルを別途設けた例を示している。上述した第2〜第13の実施形態では、各ホール設定値における最大音量レベルをエラー音(及び特定報知音)の出力に用いるようにしたが、本実施形態では、通常の遊技音用の音量レベル設定テーブルとは別にエラー音用の音量レベル設定テーブルを設けている。以下の説明では、エラー音(及び特定報知音)以外の通常の遊技音の音量レベルを「通常音量レベル」、エラー音(及び特定報知音)の音量レベルを「エラー音量レベル」という。
図71(a)は、本実施形態において通常の遊技音の出力に用いる音量レベル設定テーブルで、エラー音用の設定以外は第2の実施形態の音量レベル設定テーブル(図49)と同一である。
図71(b)は、図71(a)に対応するエラー音用の音量レベル設定テーブルの第1の例である。この図71(b)の例では、全てのホール設定値に対応するエラー音量レベルが、図71(a)におけるホール設定値毎の通常音量レベルの上限値以上であって最大音量レベル(ここでは31)を超えない値に設定されている。例えばホール設定値T3に対応する通常音量レベルの上限値は15であるため、そのホール設定値T3に対応するエラー音量レベルはそれよりも大の18に設定され、またホール設定値T7に対応する通常音量レベルの上限値は最大音量レベルである31であるため、そのホール設定値T7に対応するエラー音量レベルは最大音量レベルと同じ31に設定されている。
図71(c)は、図71(a)に対応するエラー音用の音量レベル設定テーブルの第2の例である。この図71(c)の例では、図71(b)と同様、全てのホール設定値に対応するエラー音量レベルが、図71(a)におけるホール設定値毎の通常音量レベルの上限値以上であって最大音量レベル(ここでは31)を超えない値に設定されているが、無音の場合を除くエラー音量レベルの変動幅(ここでは6)が、通常音量レベルの場合の遊技者設定値1段階分の音量レベル差のうちの例えば最大値(ここでは7)よりも小さく(以下でもよい)なっている。なお、無音の場合を除くエラー音量レベルの変動幅を、通常音量レベルの場合の遊技者設定値1段階分の音量レベル差のうちの最小値(ここでは3)よりも小さく(以下でもよい)してもよい。
図71(d)は、図71(a)に対応するエラー音用の音量レベル設定テーブルの第3の例である。この図71(d)の例では、通常モードに対応するホール設定値T3〜T7を上下2つのグループに分け、下側のホール設定値T3,T4に対応するエラー音量レベルは通常音量レベルの上限値とし、上側のホール設定値T5〜T7に対応するエラー音量レベルは最大音量レベルに設定している。なお図71(d)の例では、通常モード以外のホール設定値(無音を除く)T1,T2,T8,T9に対応するエラー音量レベルは全て最大音量レベルに設定している。
図71(e)は、特定報知音用の音量レベル設定テーブルをエラー音用の音量レベル設定テーブルとは別に設ける場合の例を示している。この場合のエラー音用の音量レベル設定テーブルは図71(b)〜(d)の何れかを用いてもよいし、第2の実施形態のように各ホール設定値における最大音量レベルをエラー音量レベルとしてもよい。図71(e)に示す特定報知音用の音量レベル設定テーブルでは、無音の場合を除き特定報知音は全て最大音量レベルで出力するようになっている。
なお、図71(b)〜(e)に示す音量レベル設定テーブルは、第3の実施形態に係る音量レベル設定テーブル(図53)に対しても同様に適用可能である。
図72は本発明の第15の実施形態を例示し、第4の実施形態を一部変更して、エラー音用の音量レベル設定テーブルを別途設けた例を示している。
図72(a)は、本実施形態において通常の遊技音の出力に用いる音量レベル設定テーブルで、エラー音用の設定以外は第4の実施形態の音量レベル設定テーブル(図55)と同一である。
図72(b)は、図72(a)に対応するエラー音用の音量レベル設定テーブルの第1の例である。この図72(b)の例では、全てのホール設定値に対応するエラー音量レベルが、図72(a)におけるホール設定値毎の通常音量レベルの上限値以上であって最大音量レベル(ここでは80)を超えない値に設定されている。例えばホール設定値T3に対応する通常音量レベルの上限値は60であるため、そのホール設定値T3に対応するエラー音量レベルはそれよりも大の72に設定され、またホール設定値T7に対応する通常音量レベルの上限値は最大音量レベルである80であるため、そのホール設定値T7に対応するエラー音量レベルは最大音量レベルと同じ80に設定されている。
図72(c)は、図72(a)に対応するエラー音用の音量レベル設定テーブルの第2の例である。この図72(c)の例では、図72(b)と同様、全てのホール設定値に対応するエラー音量レベルが、図72(a)におけるホール設定値毎の通常音量レベルの上限値以上であって最大音量レベル(ここでは80)を超えない値に設定されているが、無音の場合を除くエラー音量レベルの変動幅(ここでは8)が、通常音量レベルの場合の遊技者設定値1段階分の音量レベル差のうちの例えば最小値(ここでは10)よりも小さく(以下でもよい)なっている。なお、無音の場合を除くエラー音量レベルの変動幅を、通常音量レベルの場合の遊技者設定値1段階分の音量レベル差のうちの最大値(ここでは20)よりも小さく(以下でもよい)してもよい。
図72(d)は、図72(a)に対応するエラー音用の音量レベル設定テーブルの第3の例である。この図72(d)の例では、通常モードに対応するホール設定値T3〜T7を上下2つのグループに分け、下側のホール設定値T3,T4に対応するエラー音量レベルは通常音量レベルの上限値とし、上側のホール設定値T5〜T7に対応するエラー音量レベルは最大音量レベルに設定している。なお図72(d)の例では、通常モード以外のホール設定値(無音を除く)T1,T2,T8,T9に対応するエラー音量レベルは全て最大音量レベルに設定している。
図72(e)は、特定報知音用の音量レベル設定テーブルをエラー音用の音量レベル設定テーブルとは別に設ける場合の例を示している。この場合のエラー音用の音量レベル設定テーブルは図72(b)〜(d)の何れかを用いてもよいし、第4の実施形態のように各ホール設定値における最大音量レベルをエラー音量レベルとしてもよい。図72(e)に示す特定報知音用の音量レベル設定テーブルでは、無音の場合を除き特定報知音は全て最大音量レベルで出力するようになっている。
なお、図72(b)〜(e)に示す音量レベル設定テーブルは、第5の実施形態に係る音量レベル設定テーブル(図57)に対しても同様に適用可能である。
図73は本発明の第16の実施形態を例示し、第6の実施形態を一部変更して、エラー音用の音量レベル設定テーブルを別途設けた例を示している。
図73(a)は、本実施形態において通常の遊技音の出力に用いる音量レベル設定テーブルで、エラー音用の設定以外は第6の実施形態の音量レベル設定テーブル(図59)と同一である。
図73(b)は、図73(a)に対応するエラー音用の音量レベル設定テーブルの第1の例である。この図73(b)の例では、全てのホール設定値に対応するエラー音量レベルが、図73(a)におけるホール設定値毎の通常音量レベルの上限値以上であって最大音量レベル(ここでは86)を超えない値に設定されている。例えばホール設定値T3に対応する通常音量レベルの上限値は50であるため、そのホール設定値T3に対応するエラー音量レベルはそれよりも大の59に設定され、またホール設定値T7に対応する通常音量レベルの上限値は最大音量レベルである86であるため、そのホール設定値T7に対応するエラー音量レベルは最大音量レベルと同じ86に設定されている。
図73(c)は、図73(a)に対応するエラー音用の音量レベル設定テーブルの第2の例である。この図73(c)の例では、図73(b)と同様、全てのホール設定値に対応するエラー音量レベルが、図73(a)におけるホール設定値毎の通常音量レベルの上限値以上であって最大音量レベル(ここでは86)を超えない値に設定されているが、無音の場合を除くエラー音量レベルの変動幅(ここでは6)が、通常音量レベルの場合の遊技者設定値1段階分の音量レベル差(ここでは9)よりも小さく(以下でもよい)なっている。
図73(d)は、図73(a)に対応するエラー音用の音量レベル設定テーブルの第3の例である。この図73(d)の例では、通常モードに対応するホール設定値T3〜T7を上下2つのグループに分け、下側のホール設定値T3,T4に対応するエラー音量レベルは通常音量レベルの上限値とし、上側のホール設定値T5〜T7に対応するエラー音量レベルは最大音量レベルに設定している。なお図73(d)の例では、通常モード以外のホール設定値(無音を除く)T1,T2,T8,T9に対応するエラー音量レベルは全て最大音量レベルに設定している。
図73(e)は、特定報知音用の音量レベル設定テーブルをエラー音用の音量レベル設定テーブルとは別に設ける場合の例を示している。この場合のエラー音用の音量レベル設定テーブルは図73(b)〜(d)の何れかを用いてもよいし、第6の実施形態のように各ホール設定値における最大音量レベルをエラー音量レベルとしてもよい。図73(e)に示す特定報知音用の音量レベル設定テーブルでは、無音の場合を除き特定報知音は全て最大音量レベルで出力するようになっている。
なお、図73(b)〜(e)に示す音量レベル設定テーブルは、第7の実施形態に係る音量レベル設定テーブル(図62)に対しても同様に適用可能である。
図74は本発明の第17の実施形態を例示し、第8の実施形態を一部変更して、エラー音用の音量レベル設定テーブルを別途設けた例を示している。
図74(a)は、本実施形態において通常の遊技音の出力に用いる音量レベル設定テーブルで、エラー音用の設定以外は第8の実施形態の音量レベル設定テーブル(図64)と同一である。
図74(b)は、図74(a)に対応するエラー音用の音量レベル設定テーブルの第1の例である。この図74(b)の例では、全てのホール設定値に対応するエラー音量レベルが、図74(a)におけるホール設定値毎の通常音量レベルの上限値以上であって最大音量レベル(ここでは86)を超えない値に設定されている。例えばホール設定値T0に対応する通常音量レベルの上限値は5であるため、そのホール設定値T0に対応するエラー音量レベルはそれよりも大の14に設定され、またホール設定値T9に対応する通常音量レベルの上限値は最大音量レベルである86であるため、そのホール設定値T9に対応するエラー音量レベルは最大音量レベルと同じ86に設定されている。
図74(c)は、図74(a)に対応するエラー音用の音量レベル設定テーブルの第2の例である。この図74(c)の例では、図74(b)と同様、全てのホール設定値に対応するエラー音量レベルが、図74(a)におけるホール設定値毎の通常音量レベルの上限値以上であって最大音量レベル(ここでは86)を超えない値に設定されているが、エラー音量レベルの変動幅(ここでは9)が、通常音量レベルの場合の遊技者設定値1段階分の音量レベル差(ここでは9)以下となっている。なお、エラー音量レベルの変動幅を、通常音量レベルの場合の遊技者設定値1段階分の音量レベル差よりも小さくしてもよい。
図74(d)は、図74(a)に対応するエラー音用の音量レベル設定テーブルの第3の例である。この図74(d)の例では、通常モードに対応するホール設定値T0〜T9を上下2つのグループに分け、下側のホール設定値T0〜T2に対応するエラー音量レベルは通常音量レベルの上限値とし、上側のホール設定値T3〜T9に対応するエラー音量レベルは最大音量レベルに設定している。
図74(e)は、特定報知音用の音量レベル設定テーブルをエラー音用の音量レベル設定テーブルとは別に設ける場合の例を示している。この場合のエラー音用の音量レベル設定テーブルは図74(b)〜(d)の何れかを用いてもよいし、第8の実施形態のように各ホール設定値における最大音量レベルをエラー音量レベルとしてもよい。図74(e)に示す特定報知音用の音量レベル設定テーブルでは、特定報知音は全て最大音量レベルで出力するようになっている。
なお、図74(b)〜(e)に示す音量レベル設定テーブルは、第9,第10の実施形態に係る音量レベル設定テーブル(図65〜図67)に対しても同様に適用可能である。
図75は本発明の第18の実施形態を例示し、第11の実施形態を一部変更して、エラー音用の音量レベル設定テーブルを別途設けた例を示している。
図75(a)は、本実施形態において通常の遊技音の出力に用いる音量レベル設定テーブルで、エラー音用の設定以外は第11の実施形態の音量レベル設定テーブル(図68)と同一である。
図75(b)は、図75(a)に対応するエラー音用の音量レベル設定テーブルの第1の例である。この図75(b)の例では、全てのホール設定値に対応するエラー音量レベルが、図75(a)におけるホール設定値毎の通常音量レベルの上限値以上であって最大音量レベル(ここでは86)を超えない値に設定されている。例えばホール設定値T0に対応する通常音量レベルの上限値は5であるため、そのホール設定値T0に対応するエラー音量レベルはそれよりも大の14に設定され、またホール設定値T9に対応する通常音量レベルの上限値は最大音量レベルである86であるため、そのホール設定値T9に対応するエラー音量レベルは最大音量レベルと同じ86に設定されている。
図75(c)は、図75(a)に対応するエラー音用の音量レベル設定テーブルの第2の例である。この図75(c)の例では、図75(b)と同様、全てのホール設定値に対応するエラー音量レベルが、図75(a)におけるホール設定値毎の通常音量レベルの上限値以上であって最大音量レベル(ここでは86)を超えない値に設定されているが、無音の場合を除くエラー音量レベルの変動幅(ここでは9)が、通常音量レベルの場合の遊技者設定値1段階分の音量レベル差(ここでは9)以下となっている。なお、無音の場合を除くエラー音量レベルの変動幅を、通常音量レベルの場合の遊技者設定値1段階分の音量レベル差よりも小さくしてもよい。
図75(d)は、図75(a)に対応するエラー音用の音量レベル設定テーブルの第3の例である。この図75(d)の例では、通常モードに対応するホール設定値T0〜T9、節電モードに対応するホール設定値TA〜TEを夫々上下2つのグループに分け、下側のホール設定値に対応するエラー音量レベルは通常音量レベルの上限値とし、上側のホール設定値に対応するエラー音量レベルは最大音量レベルに設定している。
図75(e)は、特定報知音用の音量レベル設定テーブルをエラー音用の音量レベル設定テーブルとは別に設ける場合の例を示している。この場合のエラー音用の音量レベル設定テーブルは図75(b)〜(d)の何れかを用いてもよいし、第11の実施形態のように各ホール設定値における最大音量レベルをエラー音量レベルとしてもよい。図75(e)に示す特定報知音用の音量レベル設定テーブルでは、無音の場合を除き特定報知音は全て最大音量レベルで出力するようになっている。
図76は本発明の第19の実施形態を例示し、第12の実施形態を一部変更して、エラー音用の音量レベル設定テーブルを別途設けた例を示している。
図76(a)は、本実施形態において通常の遊技音の出力に用いる音量レベル設定テーブルで、エラー音用の設定以外は第12の実施形態の音量レベル設定テーブル(図69)と同一である。
図76(b)は、図76(a)に対応するエラー音用の音量レベル設定テーブルの第1の例である。この図76(b)の例では、全てのホール設定値に対応するエラー音量レベルが、図76(a)におけるホール設定値毎の通常音量レベルの上限値以上であって最大音量レベル(ここでは86)を超えない値に設定されている。例えばホール設定値T0に対応する通常音量レベルの上限値は5であるため、そのホール設定値T0に対応するエラー音量レベルはそれよりも大の14に設定され、またホール設定値T9に対応する通常音量レベルの上限値は最大音量レベルである86であるため、そのホール設定値T9に対応するエラー音量レベルは最大音量レベルと同じ86に設定されている。
図76(c)は、図76(a)に対応するエラー音用の音量レベル設定テーブルの第2の例である。この図76(c)の例では、図76(b)と同様、全てのホール設定値に対応するエラー音量レベルが、図76(a)におけるホール設定値毎の通常音量レベルの上限値以上であって最大音量レベル(ここでは86)を超えない値に設定されているが、無音の場合を除くエラー音量レベルの変動幅(ここでは9)が、通常音量レベルの場合の遊技者設定値1段階分の音量レベル差(ここでは9)以下となっている。なお、無音の場合を除くエラー音量レベルの変動幅を、通常音量レベルの場合の遊技者設定値1段階分の音量レベル差よりも小さくしてもよい。
図76(d)は、図76(a)に対応するエラー音用の音量レベル設定テーブルの第3の例である。この図76(d)の例では、通常モードに対応するホール設定値T0〜T9、節電モードに対応するホール設定値TA〜TEを夫々上下2つのグループに分け、下側のホール設定値に対応するエラー音量レベルは通常音量レベルの上限値とし、上側のホール設定値に対応するエラー音量レベルは最大音量レベルに設定している。
図76(e)は、特定報知音用の音量レベル設定テーブルをエラー音用の音量レベル設定テーブルとは別に設ける場合の例を示している。この場合のエラー音用の音量レベル設定テーブルは図76(b)〜(d)の何れかを用いてもよいし、第12の実施形態のように各ホール設定値における最大音量レベルをエラー音量レベルとしてもよい。図76(e)に示す特定報知音用の音量レベル設定テーブルでは、無音の場合を除き特定報知音は全て最大音量レベルで出力するようになっている。
なお、図76(b)〜(e)に示す音量レベル設定テーブルは、第13の実施形態に係る音量レベル設定テーブル(図70)に対しても同様に適用可能である。
図77〜図79は本発明の第20の実施形態を例示し、第1の実施形態の大当り判定処理(図20〜図23)の内容を変更した例を示している。
第1の実施形態の大当り判定処理では、1つの大当り判定テーブルの中で、大当り判定値の下限値、低確時大当り判定値の上限値、高確時大当り判定値の上限値、小当り判定値の下限値、小当り判定値の上限値、大当り判定乱数の上限値を夫々規定したが、本実施形態の大当り判定処理では、低確時大当り判定値、高確時大当り判定値、小当り判定値の各範囲を夫々個別の判定テーブルで規定するようになっている。
即ち、本実施形態の大当り判定処理では、図78に示す低確時大当り判定テーブル、高確時大当り判定テーブル、小当り判定テーブルを使用する。それら各判定テーブルは、各判定値の下限値を規定するための下限値情報と、上限値を規定するための上限値情報とで構成されている。なお、本実施形態における低確時大当り判定値、高確時大当り判定値、小当り判定値の各範囲は、第1の実施形態と全く同一(図22参照)であるとする。
低確時大当り判定テーブルは、低確時における大当り判定値の範囲を規定するもので、下限値情報には低確時大当り判定値の下限値−1が、上限値情報には低確時大当り判定値の上限値が夫々セットされている。また、低確時大当り判定値の範囲は設定値(設定1〜6)毎に異なっているが、本実施形態では下限値は設定値に拘わらず一定で、上限値が設定値毎に異なっている。従って、低確時大当り判定テーブルでは、下限値情報と上限値情報とのうちの上限値情報のみが、設定1〜6に対応する6種類の値で構成されている。
高確時大当り判定テーブルは、高確時における大当り判定値の範囲を規定するもので、下限値情報には高確時大当り判定値の下限値−1が、上限値情報には高確時大当り判定値の上限値が夫々セットされている。また、高確時大当り判定値の範囲は設定値(設定1〜6)毎に異なっているが、本実施形態では下限値は設定値に拘わらず一定で、上限値が設定値毎に異なっている。従って、高確時大当り判定テーブルでは、下限値情報と上限値情報とのうちの上限値情報のみが、設定1〜6に対応する6種類の値で構成されている。
なお、本実施形態では低確時大当り判定値の下限値と高確時大当り判定値の下限値とは同じ値(10000)であるが(図22)、低確時大当り判定テーブルと高確時大当り判定テーブルとで別々に規定している。
小当り判定テーブルは、小当り判定値の範囲を規定するもので、下限値情報には小当り判定値の下限値−1が、上限値情報には小当り判定値の上限値が夫々セットされている。なお、小当り判定値の範囲は全ての設定値(設定1〜6)で共通であるため、小当り判定テーブルでは下限値情報と上限値情報の何れも1つの値で構成されている。
続いて、図77に示す大当り判定処理の処理手順について説明する。大当り判定処理(図77)では、まず大当り判定乱数を取得する(S161)。また、その時点の確率状態(低確中/高確中)に応じた大当り判定テーブルのアドレスを取得し(S162)、そのアドレスから下限値情報を取得する(S163)。例えば、低確中であれば低確時大当り判定テーブルのアドレスを取得し、低確時大当り判定値の下限値−1を下限値情報として取得する。
次に、その下限値情報と、S161で取得した大当り判定乱数値とを比較する(S164)。そして、大当り判定乱数値が下限値情報よりも大であれば(S165:Yes)、大当り判定乱数値が大当り判定値の範囲内にある可能性があるため、引き続き大当り判定値における上限値情報との比較に関するS166以降の処理を実行する。即ち、設定値データ(0〜5の何れか)を取得し(S166)、その設定値データをオフセットしてアドレスを変更した上で(S167)、そのアドレスから上限値情報、即ち低確時又は高確時の大当り判定値の上限値を取得する(S168)。
図78に示す低確時/高確時大当り判定テーブルの場合、上限値情報は設定1〜設定6に対応して6種類設けられているため、S166で取得した設定値データ(0〜5)をオフセットして、例えば設定1であればオフセット=0で1番目の上限値情報を、設定6であればオフセット=5で6番目の上限値情報を取得する(S167,S168)。
S168で上限値情報を取得すると、その上限値情報の値と、S161で取得した大当り判定乱数値とを比較する(S169)。そして、大当り判定乱数値が上限値情報(低確時又は高確時の大当り判定値の上限値)以下であれば(S170:Yes)、大当り判定乱数値は大当り判定値の範囲内であることが確定するから、大当り判定結果は低確時大当り又は高確時大当りとなり(図22)、その大当り判定結果に応じた大当り判定フラグをセットし(S171)、大当り判定処理を終了する。例えば、大当り判定結果が低確時大当りであれば、低確時大当りフラグ及び高確時大当りフラグに5AHがセットされ、大当り判定結果が高確時大当りであれば、高確時大当りフラグにのみ5AHがセットされる。
S165で大当り判定乱数値が下限値情報以下であると判定された場合(S165:No)、及びS170で大当り判定乱数値が上限値情報よりも大であると判定された場合(S170:No)は、大当り判定乱数値が大当り判定値の範囲内にはないことが確定するから、小当り判定に関するS172以降の処理を実行する。即ち、まず小当り判定テーブルのアドレスを取得し(S172)、そのアドレスから下限値情報(小当り判定値の下限値−1)を取得する(S173)。
次に、その下限値情報と、S161で取得した大当り判定乱数値とを比較する(S174)。そして、大当り判定乱数値が下限値情報以下であれば(S175:No)、大当り判定乱数値は大当り判定値と小当り判定値の何れの範囲内にもないことが確定するから、大当り判定結果ははずれとなり、そのまま大当り判定処理を終了する。
一方、大当り判定乱数値が下限値情報よりも大であれば(S175:Yes)、大当り判定乱数値が小当り判定値の範囲内にある可能性があるため、次のアドレスから上限値情報(小当り判定値の上限値)を取得し(S176)、その上限値情報の値と、S161で取得した大当り判定乱数値とを比較する(S177)。
そして、大当り判定乱数値が上限値情報(小当り判定値の上限値)以下であれば(S178:Yes)、大当り判定乱数値は小当り判定値の範囲内であることが確定するから、大当り判定結果は小当りとなり(図22)、例えば小当り判定フラグに5AHをセットして大当り判定処理を終了するが、大当り判定乱数値が上限値情報(小当り判定値の上限値)よりも大であれば(S178:No)、大当り判定乱数値は大当り判定値と小当り判定値の何れの範囲内にもないことが確定するから、大当り判定結果ははずれとなり、そのまま大当り判定処理を終了する。
ところで、本実施形態の大当り判定処理(図77)は、第1の実施形態の大当り判定処理(図20)と同様、設定変更機能を搭載しない(即ち設定値が1段階のみの)パチンコ機にも対応可能である。即ち本実施形態では、設定値を複数段階に変更可能な(設定値が複数段階存在する)機種と、設定変更機能を搭載しない(設定値が1段階の)機種とで、大当り判定処理のプログラムを共通にすることができる。
設定変更機能を搭載しない機種で図77に示す大当り判定処理を実行する場合には、大当り判定テーブルを図79に示すように構成する。図79に示す低確時/高確時大当り判定テーブル(設定1段階用)が図78に示す低確時/高確時大当り判定テーブル(設定6段階用)と異なるのは、設定1〜6に対応する6種類の上限値情報のうち、設定1の場合の上限値情報に低確時/高確時大当り判定値の上限値をセットし、その他の設定2〜6の場合の上限値情報にはダミーデータをセットしている点のみである(図79の網掛け部分)。
本実施形態の大当り判定処理(図77)では、設定値データ(0〜5の何れか)を取得し(S166)、その設定値データをオフセットとしてアドレスを変更した上で(S167)、そのアドレスから上限値情報を取得する(S168)ようになっているが、設定値が1段階のみのパチンコ機の場合、設定値データには0がセットされているため、S168ではオフセット=0で1番目の上限値情報が取得されるから、大当り判定処理を正常に実行することが可能である。
また、図79に示す大当り判定テーブル(設定1段階用)では、設定2〜6の場合の上限値情報にダミーデータがセットされているから、データサイズは図35に示す大当り判定テーブル(設定6段階用)と同じである。
以上の実施形態では、遊技機から発する音声演出として、音声データに基づいてスピーカーから出力される第1音演出と、駆動手段が駆動することに伴い出力される第2音演出とがあり、前記第1音演出の出力音量を第1音量値又は当該第1音量値よりも出力音量が大きい第2音量値とに変更可能な音量変更手段を備え、前記第1音量値に設定された状態で、前記第1音演出のみを実行する場合に遊技機から発せられる出力音量と、前記第2音量値に設定された状態で、前記第1音演出のみを実行する場合に遊技機から発せられる出力音量との音量差を第1音量差とし、前記第1音量値に設定された状態で、前記第1音演出と前記第2音演出とを実行する場合に遊技機から発せれる出力音量と、前記第2音量値に設定された状態で、前記第1音演出と前記第2音演出とを実行する場合に遊技機から発せれる出力音量との音量差を第2音量差とした場合に、前記第1音量差よりも前記第2音量差の方が小さくなるように構成している。
また、遊技機から発する音声演出として、音声データに基づいてスピーカーから出力される第1音演出と、駆動手段が駆動することに伴い出力される第2音演出とがあり、遊技者の操作により前記第1音演出の出力音量を、第1音量値又は当該第1音量値よりも出力音量が大きい第2音量値とに変更可能な第1音量変更手段と、所定の条件が成立した場合に、遊技者の操作によらず前記第1音演出の出力音量を前記第2音量値に変更する第2音量変更手段を備え、前記第1音量値では、前記第1音演出の出力音量に対して前記第2音演出の出力音量が聴容容易であり、前記第2音量値では、前記第1音演出の出力音量に対して前記第2音演出の出力音量が聴容困難であるように構成されている。
また、図柄変動遊技を表示可能な表示手段と、前記図柄変動遊技の結果が特定態様となった場合に、通常遊技状態から遊技者に有利な特別遊技状態とする遊技機において、
遊技機から発する音声演出として、音声データに基づいてスピーカーから出力される第1音演出と、駆動手段が駆動することに伴い出力される第2音演出とがあり、遊技者の操作により前記第1音演出の出力音量を、複数数種類のうちからいずれかの出力音量に変更可能な音量変更手段と、前記特別遊技状態と前記通常遊技状態とは、遊技機から発せられる出力音量が異なり、前記通常遊技状態と前記特別遊技状態のいずれにおいても、前記音量変更手段により最小の出力音量に変更された場合は、前記第1音演出の出力音量に対して前記第2音演出の出力音量が聴容容易であり、前記音量変更手段により最大の出力音量に変更された場合は、前記第1音演出の出力音量に対して前記第2音演出の出力音量が聴容困難であるように構成されている。
また、図柄の変動遊技の結果が特定態様となった場合に遊技者に有利な特別遊技を実行可能な遊技機において、遊技機から発する音声演出として、音声データに基づいてスピーカーから出力される第1音演出と、駆動手段が駆動することに伴い出力される第2音演出とがあり、遊技者の操作により前記第1音演出の出力音量を、複数の設定音量に変更可能な音量変更手段とを備え、前記第1音演出と前記第2音演出との両方を実行する演出として、前記第2音演出の出力音量に対して前記第1音演出の出力音量が相対的に低い第1特定演出と、前記第2音演出の出力音量に対して前記第1音演出の出力音量が相対的に高い第2特定演出とがあり、前記図柄が前記特定態様となる可能性を示唆する場合に前記第1特定演出を実行し、前記図柄が前記特定態様となることを報知する場合に第2特定演出を実行し、前記第1特定演出の方が前記第2特定演出のいずれにおいても、前記音量変更手段により最小の出力音量に変更された場合は、前記第1音演出の出力音量に対して前記第2音演出の出力音量が聴容容易であり、前記音量変更手段により最大の出力音量に変更された場合は、前記第1音演出の出力音量に対して前記第2音演出の出力音量が聴容困難であるように構成されている。
また、遊技機から発する音声演出として、音声データに基づいてスピーカーから出力される第1音演出と、駆動手段が駆動することに伴い出力される第2音演出とがあり、遊技機の前側に配置され、遊技者の操作により前記第1音演出の出力音量を、第1音量値又は当該第1音量値よりも出力音量が大きい第2音量値又は該第2音量値よりも出力音量が大きい第3音量値に変更可能な音量変更手段と、遊技機の後側に配置され、前記音量変更手段による出力音量の変更範囲を切り替え可能な音量変更範囲切替手段と、前記音量変更範囲切替手段は、前記第1音量値及び前記第2音量値及び前記第3音量値を含む第1音量変更範囲と、前記第1音量値及び前記第2音量値を含み前記第3音量値を含まない第2音変更範囲とを含み、前記第1音量値では、前記第1音演出の出力音量に対して前記第2音演出の出力音量が聴容容易であり、前記第2音量値又は前記第3音量値では、前記第1音演出の出力音量に対して前記第2音演出の出力音量が聴容困難であるように構成されている。
また、遊技機から発する音声演出として、音声データに基づいてスピーカーから出力される第1音演出と、駆動手段が駆動することに伴い出力される第2音演出とがあり、遊技機の前側に配置され、遊技者の操作により前記第1音演出の出力音量を、第1音量値又は当該第1音量値よりも出力音量が大きい第2音量値に変更可能な音量変更手段と、遊技機の後側に配置され、前記第1音量値と前記第2音量値の出力音量を選択可能な出力音量選択手段と、前記出力音量選択手段は、第1選択値と、当該第1選択値よりも前記第1音量値と前記第2音量値の出力音量のうち当該第2音量値の出力音量が小さく設定された第2選択値とを含み、前記第1選択値又は前記第2選択値における前記第1音量値では、前記第1音演出の出力音量に対して前記第2音演出の出力音量が聴容容易であり、前記第1選択値又は前記第2選択値における前記第2音量値では、前記第1音演出の出力音量に対して前記第2音演出の出力音量が聴容困難であるように構成されている。
また、遊技機から発する音声演出として、音声データに基づいてスピーカーから出力される第1音演出と、駆動手段が駆動することに伴い出力される第2音演出とがあり、前記第1音演出の出力音量を変更可能な第1音量変更手段と、前記第2音演出の出力音量を変更可能な第2音量変更手段を備え、前記第1音量変更手段は、前記第1音演出の実行中か否かにかかわらず出力音量を変更可能とする一方、前記第2音量変更手段は、前記第2音演出の実行中にのみ出力音量を変更可能とするように構成されている。
また、図柄変動遊技を表示可能な表示手段と、音声を出力可能な音声手段と、前記表示手段にて、所定の表示演出を実行可能な表示演出実行手段と、前記音声手段にて、所定の音演出を実行可能な音演出実行手段とを備え、前記表示演出は、複数のシーンを繋ぎ合わせた一連の動画で構成されており、前記音演出として、第1音演出と第2音演出とがあり、前記表示演出の実行中において、前記音声演出実行手段は、前記第1音演出の実行後、消音期間を経て、前記第2音演出を実行し、前記表示演出実行手段は、前記音声手段が第2音演出を実行するタイミングで前記表示演出のシーンを変更するように構成されている。
また、図柄変動遊技を表示可能な表示手段と、前記図柄変動遊技の結果が特定態様となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態とする遊技機において、前記図柄変動中において、前記特定態様となる可能性を示唆可能な特定予告を実行可能であり、前記特定予告は、前記表示手段に表示された場合に前記特定態様となる可能性を未だ示唆しない前半区間と、当該前半区間の後に前記特定態様となる可能性を示唆する後半区間とがあり、前記特定予告を実行する場合に、該特定予告に関する音声を出力可能な音声出力手段とを有し、前記音声出力手段は、前記前半区間を実行する場合に、前記特定予告に関する音声を第1音量で出力し、前記後半区間を実行する場合に、前記特定予告に関する音声を前記第1音量よりも大きい第2音量で出力するように構成されている。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、図33の例では、振動音の発生タイミング及び発生期間を「衝突変化音」と同じにしているが、これに限られるものではない。例えば振動音を「色変化」の前の例えば「衝突」時に発生させてもよいし、「色変化」と同じタイミングで発生させてもよい。また、振動音を「矢出現」時に発生させてもよいし、「矢出現」時と「衝突」及び/又は「色変化」時との両方で発生させてもよい。「矢出現」時と「衝突」及び/又は「色変化」時との両方で振動音を発生させる場合、「衝突」及び/又は「色変化」時よりも「矢出現」時の振動時間を短く(又は長く)するなど、夫々の振動パターンを異ならせてもよい。
また出現音は、変化する保留の色(導出される予定の信頼度)に応じて、その種類及び/又は出力音量を異ならせてもよい。またこのように出現音の種類及び/又は出力音量を複数種類設ける場合、出力される出現音に応じて、保留変化のし易さ(所定の信頼度が導出されるか否か、即ち演出の成功度合)を異ならせるようにしてもよい。これにより出現時の出現音に応じて、その後の結果を期待させることができ、より遊技者の目線を奪うための仕掛けとして利用することができる。
また、出現音の出力音量を異ならせる場合、出力音量の異なる出現音の全てにおいて、出現音と煽り音と衝突変化音の出力音量のバランスについては図33の説明で示した関係となるように設定することが望ましい。しかしながらこれに限らず、例えば信頼度が比較的低い場合(導出結果の内容が比較的低い場合や、導出されない失敗パターンが選択されている場合など)には、出力音量を低くすることで、上述の関係とは異なるバランスとする(例えば煽り音よりも出現音の音量を小さくする)ように構成し、反対に、信頼度が比較的高い場合(導出結果の内容が比較的高い場合や、導出される成功パターンが選択されている場合など)には、上述したバランスの出力音量とするように構成してもよい。またその場合には、例えば(出現音の音量)>(衝突変化音又は煽り音の音量)のように設定してもよく、いずれにしてもスマートフォンから目線を奪うとともに、その際の予告演出の内容についても幅を利かすことができるので、予告演出の興趣が高まることに加えて、遊技者においてはさらに詳細なタイミングで目線を切替える際のきっかけを選択することが可能となる。つまり既知の遊技者にとっては、失敗パターンではなるべく目線を切替えず、成功パターンで目線を切替えるようにすることも可能である。また、これらは衝突音に限らず、煽り音や衝突変化音にも同様に適用可能である。またその場合、これら全ての音に対して同様に適用してもよいし、いずれか1つまたは複数の音に対して適用するようにしてもよい。
このように、出現音、煽り音、衝突変化音の音量の大小関係については、図33で示した(衝突変化音の音量)>(出現音の音量)>(煽り音の音量)に限られず、出現音の音量(第1音量)を衝突変化音の音量(第2音量)よりも大きくすることで例えば(出現音の音量)>(煽り音の音量)>(衝突変化音の音量)としてもよいし、(衝突変化音の音量)>(煽り音の音量)>(出現音の音量)としてもよい。
図33の例では、出現音の発生時に矢の画像を表示するようにしたが、音の出力タイミングと画像表示とを完全に一致させる必要はなく、例えば出現音の発生時には矢の画像を表示せず、出現音の発生後に矢の画像を表示する様にしてもよいし、煽り音の発生時に矢の画像を表示する様にしてもよい。このように画像よりも音を先行させることにより、まず音によって遊技者の目線を液晶画面に切り替えさせた後、その音に対応する画像変化の様子を遊技者に見せることができ、演出の途中で目線を移してきた遊技者の興味をより引き付けることができる。
また、保留変化演出の少なくとも一部期間においてBGMの出力音量を低下させるようにしてもよい。これにより、出現音、煽り音、衝突変化音等の音量上昇演出や振動音をより際立たせて遊技者の注目を奪いやすくすることが可能である。この場合、演出の前半区間と後半区間とでBGMの出力音量の低下率を異ならせてもよい。例えば、前半区間より後半区間の方がBGMの出力音量の低下率を小さく(BGMの出力音量を大きく)してもよいし、その逆でもよい。また、BGMの出力音量の低下率を大きくする場合は消音してもよい。
図33の例では、保留変化演出中は画像演出のカット割りを変更していないが、途中でカット割りを変更するようにしてもよい。シーンに応じてカット割りを変更することで、各シーンの特徴を最大限発揮させることができると共に、目線を移動させてきた遊技者を退屈させることなく演出に集中させることが可能である。この場合、カット割りの変更回数は任意であり、例えば矢出現、接近、衝突の各シーンでカット割りを変更してもよいし、矢出現〜衝突までを1カットとし、色変化以降を別のカット割りとしてもよい。
また、図33に示した各シーンの時間配分は任意であり、例えば矢出現シーン、接近シーン、衝突シーンの各時間を異ならせてもよい。この場合の時間設定としては、(接近シーンの時間)>(衝突シーンの時間)>(矢出現シーンの時間)とすることが望ましい。これにより遊技者の目線を奪ってから結果が出現するまでに十分な時間を設定することができ、目線を奪ってから結果が導出されるまでに遊技者が頭の中で情報を整理するための時間を設けることができる。また、(接近シーンの時間)>(矢出現シーンの時間)>(矢衝突シーンの時間)としてもよく、この場合も同様の効果を発揮することが可能となる。また、(矢出現シーンの時間)>(接近シーンの時間)>(矢衝突シーンの時間)としてもよい。この場合には、矢の出現シーンから接近シーン(煽り時)へと移行するまでに十分な時間を設定することができるので、こちらも前述と同様の効果を発揮することができる。
また、矢の画像(保留変化を促す画像)、即ち出現音の対象になっている画像に対して、所定のエフェクト画像を設けてもよい。その際、シーン毎、即ち出現時(出現タイミング)と、煽り時(煽り中)、衝突変化時(衝突タイミングまたは衝突後)とでエフェクト画像を異ならせてもよい。またそのエフェクト画像については矢の画像とは異なる画像データで異なるレイヤ上に構成するようにしてもよいし、矢+エフェクトの1つの画像として構成してもよい。また、矢の出現から衝突又は衝突後までの画像を1連の動画像として構成してもよい。また、図33に示す成功パターンに対し、失敗パターン(保留変化失敗パターン)に関しては、出現から煽りを挟んで、矢が衝突せずに画面端へとフェードアウトしていくまでを1連の動画像として構成するようにしてもよい。また、成功時と失敗時とで、衝突前の所定時点までの矢の画像やエフェクト画像の表示態様を略同一としてもよいし、異なるものとしてもよい。また、衝突前の所定時点までの画像の種類に応じて、成功パターンになりやすい場合と失敗パターンとなりやすい場合とを設けてもよい。
矢の画像(保留変化を促す画像)を移動させる際の移動速度を、出現から衝突までの間に変化させてもよい。この場合、出現時(出現音の発生時)よりも煽り時(煽り音の発生時)の移動速度を遅くする等、出現時(出現音の発生時)と煽り時(煽り音の発生時)とで移動速度を異ならせてもよい。もちろん、出現時(出現音の発生時)よりも煽り時(煽り音の発生時)の移動速度を速くしてもよい。また、煽り時(煽り音の発生時)よりも衝突時(衝突音発生時)の移動速度を速くする等、煽り時(煽り音の発生時)と衝突時(衝突音発生時)とで移動速度を異ならせてもよい。もちろん、煽り時(煽り音の発生時)よりも衝突時(衝突音発生時)の移動速度を遅くしてもよい。また、出現時(出現音の発生時)よりも衝突時(衝突音発生時)の移動速度を遅くする等、出現時(出現音の発生時)と衝突時(衝突音発生時)とで移動速度を異ならせてもよい。もちろん、出現時(出現音の発生時)よりも衝突時(衝突音発生時)の移動速度を速くしてもよい。なお、矢の画像(保留変化を促す画像)を移動させる際の移動速度に関しては、(出現時)>(衝突時)>(煽り時)、又は(衝突時)>(出現時)>(煽り時)の関係とすることが望ましい。
出現音の出力と同時又はそれよりも後に矢の画像を出現させる際に、動的表示する方が、遊技者の目線を奪った後に、その演出や予告への注目度をより高めることができる。同様に、衝突変化音の発生時、即ち保留変化(信頼度を開示)するタイミングにおいては、衝突変化音の発生と同時又はそれよりも後に変化後の保留画像(信頼度を示す画像)を表示することが望ましい。また、矢の画像(保留変化を促す画像)については動的表示することが望ましいが、静的表示するようにしてもよい。
図33の例では、演出の開始時(矢出現シーン)から接近シーンまでの期間に画面をトーンダウン(視認性抑制)させたが、このトーンダウンの終了時期はそれよりも前(例えば接近開始時)でもよいし後(例えば衝突時)でもよい。またトーンダウンは実行しなくてもよい。また図33の例では、衝突変化音の出力時に演出ボタン41を振動させて振動音を発生させるように構成したが、振動音は発生させなくてもよい。
図33に示す保留変化演出では、保留変化前演出として矢が保留画像に向けて飛行する画像演出を実行するように構成したが、保留変化前演出はこれに限られるものではなく、キャラクタが変化対象の保留画像に対して何らかのアクションを実行するものなど、その内容は任意である。このように、保留変化前演出の内容が異なっても、上述した図33,図34について説明した事項については同様に適用可能である。
また、図33,図34は特定予告の一例として保留変化演出について説明したが、特定予告は保留変化演出に限られるものではない。図33,図34について説明した事項については、保留変化演出以外の任意の特定予告に対して同様に適用可能である。
実施形態では、遊技中にスマートフォンの利用に興じる遊技者の目線を遊技機の液晶画面に切り替えさせるための演出(以下、「目線を奪う演出」という)として、図33に示す保留変化演出を例示したが、以下に示すように、目線を奪う演出はこれに限られるものではない。
目線を奪う演出において導出される信頼度示唆については、プレミア結果(当該変動が当たりであることを示唆・報知する信頼度結果)となる可能性が高くなるように構成してもよい。例えば、目線を奪う演出と同種の他の演出(出現音を出力しないなど、目線を奪う演出に対して少なくとも一部が異なる演出であって、例えば目線を奪う演出が図33に示す保留変化演出である場合には、図33に示す以外の保留変化演出)と比較して、プレミア結果が導出される可能性が高くなるように構成してもよい。また、目線を奪う演出において導出される信頼度示唆がプレミア結果となる場合とそうでない場合との実行割合は100:0としてもよい。もちろん、目線を奪う演出は保留変化演出に限られるものではなく、ステップアップ予告、擬似連演出、タイマ演出、会話予告、リーチテンパイ予告、可動体演出、SPリーチ発展演出などどのようなものでもよく、これらの場合についても、目線を奪う演出と、目線を奪う演出と同種の他の演出との関係を上述のようにしてもよい。
目線を奪う演出は、通常時におけるリーチ変動中など、当たりの期待度が比較的高い変動における、ある程度期待度が高まってきた段階で実行することが望ましい。このように遊技者の演出や予告に対する興味の度合いが高まってきているタイミングで目線を奪う演出を実行することにより、目線移動の成功確率がより高まると考えられる。同様の理由で、目線を奪う演出は、リーチ変動から発展してSPリーチへと移行する前(具体的にはSPリーチのタイトル表示よりも前)や、SPリーチ中に実行するようにしてもよい。同様に、目線を奪う演出は、通常変動中(非テンパイ状態)よりもリーチ後の方が、またリーチ後よりもSPリーチ実行中又はSPリーチ実行後の方が、実行確率が高くなるように構成することが望ましい。
また、目線を奪う演出は、通常変動中(非テンパイ状態)には実行せず、リーチ後に実行するようにしてもよい。もちろんその逆に、目線を奪う演出は、通常変動中(非テンパイ状態)に実行し、リーチ後には実行しないようにしてもよい。
また、目線を奪う演出は、通常遊技状態中の方が、確変状態中等の特別遊技状態中よりも実行確率が高くなるように構成してもよく、その場合の実行割合は100:0であってもよい。確変状態中はすでに遊技者にとって有利な状態であり、遊技者は既に液晶画面を見ている可能性が高いためである。但しその逆に、目線を奪う演出は、確変状態中等の特別遊技状態中に実行し、通常遊技状態中には実行しないようにしてもよい。
また、目線を奪う演出は、通常変動中(非テンパイ状態)には実行せず、リーチ後に実行するようにしてもよいし、確変状態中等の特別遊技状態中には実行せず、通常遊技状態中に実行するようにしてもよい。もちろんその逆に、目線を奪う演出は、通常変動中(非テンパイ状態)に実行し、リーチ後には実行しないようにしてもよいし、確変状態中等の特別遊技状態中に実行し、通常遊技状態中には実行しないようにしてもよい。
目線を奪う演出は、擬似連演出の前に実行するように構成してもよい。これにより、目線を液晶画面に移した遊技者に、引き続き擬似連演出をみせることができる。また、目線を奪う演出は、擬似連演出前の方が擬似連演出後よりも実行確率を高く(実行可能な目線を奪う演出を多く)してもよく、その場合の実行割合は100:0であってもよい。またその逆に、目線を奪う演出は、擬似連演出前の方が擬似連演出後よりも実行確率を低く(実行可能な目線を奪う演出を少なく)してもよく、その場合の実行割合は0:100であってもよい。
目線を奪う演出は、その他のプレミア演出(当りであることを示唆する演出)や、レインボー演出(ランプを、その変動が当たりであることを示唆する特定発光パターンで発光させる演出)を実行するよりも前に実行するように構成してもよい。これにより、目線を液晶画面に移した遊技者に、引き続きプレミア演出やレインボー演出をみせることができる。また、目線を奪う演出は、プレミア演出やレインボー演出の前の方が後よりも実行確率を高くしてもよく、その場合の実行割合は100:0であってもよい。またその逆に、目線を奪う演出は、プレミア演出やレインボー演出の前の方が後よりも実行確率を低くしてもよく、その場合の実行割合は0:100であってもよい。
目線を奪う演出は、通常変動中(非テンパイ状態)と、リーチ後又はSPリーチ中などで複数実行可能に構成してもよい。その場合、複数の演出は同種の演出でもよい(それぞれが保留変化に関する演出でもよいし)し、異なる種類の演出や予告であってもよい。またその場合、目線を奪う演出を、1回の変動で複数回実行可能としてもよいし、1回の変動では1回しか実行しないようにしてもよい。また、1回の変動で複数回実行する場合の方が1回しか実行しない場合よりも信頼度が高くなるようにしてもよい。
目線を奪う演出については、比較的信頼度の高い予告演出として設定することが望ましい。例えば、保留変化演出を目線を奪う演出として実行する場合、その他の保留変化演出に比べて、期待度の高い内容(例えば赤以上)が導出されやすいように構成するようにしてもよい。また、保留変化演出に限らず、その他の予告を目線を奪う演出として実行する場合であっても、同様の構成とすることが望ましく、目線を奪うタイミングにおいては、比較的信頼度の高い演出や予告を実行することが望ましい。
目線を奪う演出を実行するよりも前のタイミングで、目線を奪う演出と同種の予告演出(ここでは保留変化演出)を実行する場合には、比較的期待度の低い内容(例えば赤以下)が導出されやすいように構成することが望ましい。
1回の変動において目線を奪う演出を実行するよりも前に実行する演出は、目線を奪う演出と同種の他の演出(出現音を出力しないなど、目線を奪う演出に対して少なくとも一部が異なる演出であって、例えば目線を奪う演出が図33に示す保留変化演出である場合には、図33に示す以外の保留変化演出)を実行するように構成してもよい。これにより、目線を奪う前と後とで、演出や予告の態様を異ならせて、遊技者に対してより効果的に演出や予告を魅せることができる。
目線を奪う演出より前は、ボタン演出等の操作演出を実行せず、目線を奪う演出よりも後で操作演出を実行するようにしてもよい。操作演出は遊技者にボタン操作等を要求する演出であるため、目線がスマートフォン等に向いている状態でいきなり実行しても遊技者が操作に応じる可能性は低く、十分な演出効果が得られないからである。もちろん、目線を奪う演出よりも前であっても操作演出を実行してもよい。この場合、例えば目線を奪う演出前の操作演出よりも目線を奪う演出後の操作演出の方が信頼度が高くなるように構成することが望ましい。
目線を奪う演出より前でも操作演出を実行する場合、例えば目線を奪う演出よりも前の操作演出では、第1操作演出(遊技者に操作を促すための操作誘導画像として、信頼度の比較的低いPUSHボタン画像を用いた操作演出)が出現し易く、目線を奪う演出よりも後の操作演出では第2操作演出(同じく操作誘導画像として、信頼度の比較的高いパトボタン画像を用いた操作演出(ボタンの形状が変化するような実施形態でもよい))が出現し易くしてもよい。また、目線を奪う演出よりも前の操作演出では、第1操作演出しか出現しないようにしてもよいし、目線を奪う演出よりも後の操作演出では、第1操作演出と第2操作演出のいずれかが出現するように構成してもよい。これにより、目線を奪う演出よりも前は、比較的信頼度の低い第1操作演出しか出現しないので、遊技者が仮にスマートフォンに夢中で操作演出を見逃したとしても影響は少なく、逆に目線を奪う演出よりも後においては、信頼度の比較的低い第1操作演出か第2操作演出のいずれが出現するかについて遊技者が見逃す可能性は低いため、遊技者は緊張感を持ちながら演出を楽しむことができる。
目線を奪う演出より前でも操作演出を実行する場合、例えば目線を奪う演出より前に実行されうる操作演出の数よりも、目線を奪う演出よりも後に実行されうる操作演出の数が多くなるように構成することが望ましい。
目線を奪う演出として、ボタン演出等の操作演出を伴う演出を用いてもよい。この場合、出現音を出力した後に、操作演出を実行するようにしてもよく、また遊技者が操作手段を操作したタイミングで衝突変化音等を例えば出現音よりも大きな音量で出力するように構成してもよい。
実施形態の目線を奪う演出(図33)では、音出力により遊技者の注意を引くようにしたが、これに限らず、ランプ発光、振動、送風、特定部分の温度変化等、或いはそれらの組み合わせによって遊技者の注意を引くように構成してもよい。その場合、実施形態における音出力の関係と同様、出現時、煽り時、衝突変化時のように段階的にランプの輝度等、振動の強弱、風速、特定部分の温度等を変化させるようにしてもよい。その場合、上述した目線を奪う演出に関する音出力の設定内容は、全てランプ、振動、送風、特定部分の温度変化等に置き換えることが可能である。
目線を奪う演出は1回の変動中に1回だけ実行するようにしてもよいし、複数回実行するようにしてもよい。目線を奪う演出を複数回実行することにより、遊技者がそのような演出に気付く可能性を高めることが可能である。またその場合、複数回の目線を奪う演出に関しては、先に実行する演出の結果導出される信頼度よりも後に実行する演出の結果導出される信頼度の方が高くなるように構成することが望ましい。また先の演出と後の演出を同種の演出(例えば保留変化演出)としてもよいし、異なる種類としてもよい。
遊技中に遊技者がスマートフォンを操作する場合、遊技者の胸元よりやや下側であったり、遊技機の上皿33や演出ボタン41付近にスマートフォンを構えて操作することが多いため、遊技者の目線は遊技機の下部方向に向いていると考えられる。そこで、目線を奪う演出において、実施形態の構成に加えてランプ演出を付加するようにしてもよい。この場合のランプ演出に関しては、例えば遊技機下部周辺のランプを発光させる発光演出(以下、特定ランプ演出という)を含むものとすることが望ましい。具体的には、遊技機枠の中央下部に配置された演出ボタン41周辺のランプ、上皿33付近のランプ、遊技機枠のガラス扉7周辺に配置されたランプのうち特に下部側に配置されたランプ等を発光させることが望ましい。また遊技者は、遊技中は右手で発射ハンドル35を操作していることから、左手でスマートフォンを所持していることが考えられるので、特に遊技機枠の左側に配置されたランプを用いて特定ランプ演出を実行することが効果的であると考えられる。
また、特定ランプ演出は、目線を奪う演出の実行を開始するタイミング(実施形態においては出現音を出力するタイミング)で実行することが望ましい。これにより、スマートフォンに目線をやっている遊技者が周辺視野にて特定ランプ演出を確認することができるので、目線を奪う演出をより効果的なものとすることが可能となる。このように、特定ランプ演出は演出の開始と共に行うことが望ましいが、これに限らず、演出の途中で特定ランプ演出を実行するようにしてもよい。具体的には、出現音が出力された後や、煽り音の出力中または出力後や、衝突変化音の出力中または出力後などが考えられる。この場合、例えば出現音の出力タイミングにおいては特定ランプ演出を実行しない(特定ランプ演出以外のランプ演出は実行してもよいし実行しなくてもよい)ようにし、その後の、衝突変化音の出力タイミングにて特定ランプ演出を実行する(特定ランプ演出以外のランプ演出は実行してもよいし実行しなくてもよい)ようにしてもよい。これにより、目線を奪う演出の中で、開始時(出現音出力時)には少なくとも第1演出手段(音声出力手段)を用いて演出を行い(実施形態のように同時に液晶画像を用いてもよい)、実際に演出結果が導出されるタイミング(衝突変化音出力時)には、第1演出手段に加えて第2演出手段(ランプ)を用いて演出を行う(実施形態のように同時に液晶画像を用いることが望ましい)ため、スマートフォンを操作している遊技者自身が、スマートフォンに目線をやりながらでも音やランプの演出を通じて演出内容を把握でき、1回の目線を奪う演出の中で、液晶画面に目線を切替えるタイミングを複数回提供することが可能となる。
また、前述の記載に限らず、開始時(出現音出力時)に第1演出手段と第2演出手段とを用いるようにし、実際に演出結果が導出されるタイミング(衝突変化音出力時)では第1演出手段と第2演出手段の何れかを用いるようにしてもよい。また、両タイミングにおいて第1演出手段と第2演出手段の両方を用いるようにしてもよい。その場合には、夫々のタイミングで特定ランプ演出における発光パターンを異ならせることが望ましい。また、開始時(出現音出力時)の特定ランプ演出の方が発光時間が比較的長いパターンであり、実際に演出結果が導出されるタイミング(衝突変化音出力時)の特定ランプ演出では発光時間が比較的短いパターンを用いるようにしてもよい。またその逆でもよい。また特定ランプ演出における発光時間だけでなく、発光色や発光態様(点滅や点灯フェード、消灯フェードなど)を異ならせるようにしてもよい。
目線を奪う演出が複数ある場合に、それら複数の演出間で共通の特定の出現音を出力するように構成してもよい。これにより、スマートフォンを操作している遊技者は、その特定の出現音にだけ注意を払えばいいので、遊技者の負担を少なくすることができる。また、その場合の特定の出現音は、その他の予告演出では使用しないことが望ましい。これにより、よりメリハリの利いた分かり易い予告演出を実行することが可能となる。また、出現音の出力に代えて、或いは出現音の出力とともにランプ発光、振動、送風、特定部分の温度変化等を実行する場合には、複数の演出間で共通の特定の発光パターン、振動パターン、送風パターン、温度変化パターンを用いるように構成してもよい。
また、このように複数の演出間で共通の演出態様を用いる場合には、出現音のみならず煽り音や衝突変化音も共通にしてもよい。その場合、それら複数の全てを共通にしてもよいし、一部のみを共通にしてもよい。
目線を奪う演出の実行前の音声の出力音量(dB)は小音又は消音状態であることが望ましい。これにより、目線を奪う演出を実行する際の出現音をより際立たせることができ、遊技者の気付きのギミックとしての効果を高めることができる。
目線を奪う演出の実行前から、画像演出にてその前兆となる演出を実行するように構成してもよい。例えば、出現音の出力を行うよりも前のタイミングで、視認性抑制画像により液晶画面を暗転させ、通常とは違う雰囲気を表現するようにしてもよい。これにより、スマートフォンに目線を向けている遊技者に対しては、周辺視野にある液晶画面が暗転したことによる違和感を与えることができるとともに、液晶画面に目線を向けている遊技者に対しては、これから始まる予告演出に対する期待感を違和感という形で表現することが可能となる。またその場合、視認性抑制画像による暗転以外の画像演出、例えば所定のエフェクト画像やキャラクタ画像を表示する演出を実行してもよい。また、実施形態でいうところの矢の画像、即ち目線を奪う演出で用いる画像を前兆演出でも用いるようにしてもよいが、前兆演出で矢の画像を先に出現させることに限らず、矢の画像が出現することを示唆するような別の画像演出を実行するように構成してもよい。
成功パターンと失敗パターンがある演出を目線を奪う演出として使用する場合、出現音を出力する(または出現音が比較的大きい)成功パターンと失敗パターンがある演出では、成功パターンが実行される可能性が高くなるように構成し、出現音を出力しない(または比較的小さい)成功パターンと失敗パターンがある演出では、失敗パターンが実行される可能性が高い(少なくとも出演音を出力する場合と比較して失敗パターンが実行される可能性が高ければよい)ように構成してもよい。また、出現音を出力した場合には、必ず成功パターンが実行されるように構成してもよい。
図80は、1回の図柄変動中における目線を奪う演出の前と後で、種々の事項の望ましい設定例を2通り示したものである。
目線を奪う演出の前は、遊技者の目線は液晶画面とは別のスマートフォン等に向けられており、目線を奪う演出以降、遊技者の目線は液晶画面に向けられると考えた場合、目線を奪う演出以外の演出については、その種類に拘わらず、基本的には目線を奪う演出の前よりも後に実行する方が望ましいと考えられる。即ち、図80(a)に示すように、一般的な予告(ステップアップ予告、擬似連予告、タイマ予告、会話予告等)、信頼度の高い予告、メーカー柄の出現、振動演出、送風演出、操作演出(一発押し演出、連打演出、長押し演出)、プレミア演出、期待度の高い操作演出、目線を奪う演出と同種の他の演出、ブラックアウト演出、目線を奪う演出により導出された信頼度結果よりも高い信頼度を導出可能な予告演出、成功パターンと失敗パターンがある演出、確定音演出やレインボー演出等の一発告知演出については、出現率、出現可能ポイント(タイミング)の数、導出可能性(所定演出の実行後、導出部分においてその演出が実行される可能性)の多少(あり/なし)については、一般的には目線を奪う演出の前よりも後の方が多くなるように設定することが望ましい。同様に、平均出力音量については目線を奪う演出の前よりも後の方が大きくし、最高出力音量のタイミングは目線を奪う演出の後に設定し、ランプ演出の発光頻度については目線を奪う演出の前よりも後の方が多くなるように設定し、最高出力ランプ輝度のタイミングは目線を奪う演出の後に設定することが望ましい。
また、図80(a)の上部に矢印で示すように、1変動の変動時間のうち、目線を奪う演出より前の変動時間よりも、目線を奪う演出より後の変動時間の方が長くなるように構成することが望ましい。これにより、遊技者が液晶画面に注目してからの時間をより長くすることができるため、より有意義に液晶演出を楽しんでもらうことが可能となる。
このように、目線を奪う演出の前後の演出については図80(a)に示すような設定とするのが最も望ましいが、変動全体のバランス等を考慮すると、全ての演出について図80(a)のように設定することは現実的ではない。
そこで、図80(b)に示すように、信頼度の高い予告、メーカー柄の出現、プレミア演出、期待度の高い操作演出等、変動後半に実行することが前提の演出については、原則通り出現率、出現可能ポイント(タイミング)の数、導出可能性(所定演出の実行後、導出部分においてその演出が実行される可能性)の多少(あり/なし)に関し、目線を奪う演出の前よりも後の方が多くなるように設定するが、それ以外の一般的な予告(ステップアップ予告、擬似連予告、タイマ予告、会話予告等)、振動演出、送風演出、操作演出(一発押し演出、連打演出、長押し演出)、目線を奪う演出と同種の他の演出、ブラックアウト演出、目線を奪う演出により導出された信頼度結果よりも高い信頼度を導出可能な予告演出、成功パターンと失敗パターンがある演出、確定音演出やレインボー演出等の一発告知演出等については、出現率、出現可能ポイント(タイミング)の数、導出可能性(所定演出の実行後、導出部分においてその演出が実行される可能性)の多少(あり/なし)に関し、目線を奪う演出の後よりも前の方が多くなるように設定してもよい。また、平均出力音量については目線を奪う演出の後よりも前の方が大きくし、最高出力音量のタイミングは目線を奪う演出の前に設定し、ランプ演出の発光頻度については目線を奪う演出の後よりも前の方が多くなるように設定し、最高出力ランプ輝度のタイミングは目線を奪う演出の前に設定してもよい。
なお、図80(a),(b)ではいずれも、1変動の変動時間のうち、目線を奪う演出より前の変動時間よりも、目線を奪う演出より後の変動時間の方が長くなるように構成したが、その逆に、目線を奪う演出より後の変動時間よりも、目線を奪う演出より前の変動時間の方が長くなるように構成してもよい。
遊技機から発せられる音の出力音量については、より大きな音声を出力することで、演出の興趣をより高めることが考えられるため、一定の制限を設けずに遊技機を製造した場合には、過度な音声出力を行ってしまう可能性がある。これは、例えば自社の遊技機がホールに設置された際に、隣接する他社の遊技機よりも大きな音声出力を行うことで、他社の遊技機から出力される音声を妨げ、自社の遊技機をより目立たせることができると考えられるからである。しかしながら、このような競争を許してしまうと、ホール内での騒音問題を誘発する等の問題があるため、遊技機を製造する際には出力音量について一定の制限を設けている。そのような遊技機製造上の制約・条件下で、より抑揚やメリハリのある音声演出を実行するために、実施形態に記載したような音量レベルの推移となるような演出体系を構成することが望ましい。
実施形態で示した音量(dB)のデータに関しては、遊技機から発せられる音を集音マイクで拾うことによって測定したものである。従ってそれらのデータは、少なからず周囲の環境音の影響を受けており、例えば実施形態においては消音状態においても音量は0dBとはならず、データ上は所定の音量値を保っている。このように、遊技機の周囲には常に何らかの環境音が存在するから、遊技機の音量に関する問題については周囲の環境音を切り離して考えることはできず、環境音を考慮した上で、遊技機から発せられる音量がある程度の範囲内となるように製造する必要がある。逆に言えば、周囲の環境音を完全に排除して、純粋に遊技機が発する音量(dB)を何等かの方法で測定したとしても、得られたデータは実際の遊技機の設置状況や使用状況には全く即さないものであり、無意味なデータである。
また、遊技機が発する音に関しては、スピーカから出力する音声に限らず、実施形態で示したように、演出ボタンなどを振動させた場合の振動音等の動作音についても考慮する必要がある。昨今では特に、可動物を用いた多種多様な演出が実行されるようになっているが、それらの中には、例えばバイブモータにより演出ボタンなどの対象物を振動させる演出や、駆動モータにより演出ボタンなどの対象物を上下、左右等の所定の方向に高速で往復させてガタガタ音を出力させる演出など、大きな動作音を伴う演出も多い。それらの演出では、演出ボタンなどの動作物が、その運動により周囲の装飾体や構造体と衝突することで生じる衝突音等の音量も大きくなってきており、その音量も考慮して、全体的な演出を設計する必要がある。更に、スピーカから出力する音声(通常音演出)の音量は変更可能であるのに対し、振動音等の動作音(特定音演出)の音量は変更することができないため、設定可能な複数段階の音量レベルそれぞれでより最適な対応関係となるように、音量レベルと振動音量等との関係性を構築する必要がある。上述した実施形態は、より最適と考えられる形で演出体系を構築している例を開示するものである。
実施形態では、振動する演出ボタン41に遊技者が手を触れ、或いは押下することによっり、振動装置(駆動手段)72による演出ボタン(所定部位)41の駆動が制限され、演出ボタン41に触れていない状態に比べて振動音の音量を調整可能である点について説明したが、特定音演出としての振動音の調整についてはこれに限られるものではない。例えば、振動装置72等の駆動手段による演出ボタン41等の所定部位の振動が実行される際の振動幅や、振動が実行される際の速度(周波数)、振動が実行される頻度などを変更可能に構成し、それらを振動音調整操作手段(スイッチ/ボタン等)の操作により変更可能とすることで、振動音の音量等を調整可能としてもよい。この場合、振動音調整操作手段は、遊技者が操作可能となるように遊技機本体1の前側に設けてもよいし、ホール関係者のみが操作可能となるように遊技機本体1の後側に設けてもよい。また、その調整量を段階的に或いは無段階(連続的)に変更可能としてもよく、更にその調整量(調整レベル等)を遊技者或いはホール関係者が把握できるよう、遊技機本体1の前側の表示手段(液晶表示手段106等)或いは遊技機本体1の後側の表示手段に表示可能としてもよい。
演出ボタン(所定部位)41等を手で押さえることによって振動音を調整可能とする場合には、その操作量(操作幅)、操作力等に応じて振動音の変化量が変化するように構成してもよい。この場合、操作量、操作力等に応じて、段階的に或いは無段階(連続的)に音量が変化するようにしてもよい。
特定音演出としての振動音の発生時は、その他の盤や枠の可動体を動作させないように構成してもよい。また、盤や枠の可動体を動作させた後に、演出ボタン41等による振動音を発生させるようにしてもよい。
特定音演出としての振動音の発生は、実施形態で例示した以外のタイミングで発生させてもよい。例えば図41等の例で言えば、ボタン押下後(49s)、液晶のレインボーエフェクトの表示と略同時のタイミング(例えば51s)、レインボーエフェクトの表示が終了した後のタイミング(例えば61s)、その後の液晶演出の進行中(例えば62s〜)などに実行するようにしてよい。またその際、液晶演出の進行に応じた振動パターン(例えば、主人公の攻撃モーションや、モンスターが倒れるようなモーションに合わせて振動させるなど)で振動演出を行い、振動音を発生させるように構成してもよい。
実施形態では、特定音演出(振動演出等)を実行しない場合は、第1設定音量(例えば音量レベル3)に設定された場合と第2設定音量(例えば音量レベル7)に設定された場合とにおける音演出による音量の上昇割合(音量比)を一律(例えば1.2)としたが、これに限らず、特定音演出を実行しない場合の音量の上昇割合が変化するように構成してもよい。またその場合であっても、特定音演出を実行した場合には音量の上昇割合が小さくなるように構成することが望ましい。
実施形態では、遊技者設定値の選択可能範囲における最小値に設定した場合と最大値に設定した場合とにおける音演出による音量の上昇割合(音量比)が略一定(例えば1.2)となるようにしたが、遊技者設定値の選択可能範囲における任意の2つの値における音演出による音量の上昇割合(音量比)が略一定となるようにすればよい。
音量レベルを1段階上げた場合の音量の上昇割合を、音量レベルの段階に応じて(即ち例えば1→2の場合と2→3の場合とで)異ならせるように構成してもよい。またその場合、全ての音量レベル毎に上昇割合を異ならせてもよいし、一部の段階変化における上昇割合のみを他の段階変化における上昇割合と異ならせてもよい。
遊技者が変更可能な音量レベルの上限値をホール関係者が変更可能とする場合(例えば図49,図59等の場合)、特定音演出による音量よりも通常音演出による音量が大きく特定音演出の音が聴容困難となる遊技者設定値の数(以下、第1遊技者設定値数という)と、特定音演出による音量よりも通常音演出による音量が小さく特定音演出の音が聴容容易となる遊技者設定値の数(以下、第2遊技者設定値数という)とが略同じとなるホール設定値を設けることが望ましい。またその場合、第1遊技者設定値数の方が第2遊技者設定値数よりも大となるホール設定値と、第1遊技者設定値数の方が第2遊技者設定値数よりも小となるホール設定値との両方を設けることが望ましいが、それらの何れか一方のみを設けてもよい。
実施形態で示したように、特定音演出の実行中における音量の上昇割合を、特定音演出を実行するタイミングに応じて異ならせてもよい。この場合、リーチ終盤で当否結果を報知するタイミングにおける上昇割合が最も小さくなるように構成することが望ましい。
遊技者操作により調整可能な音量レベルの段階は5段階に限られるものではなく、5段階未満でもよいし6段階以上でもよい。また、遊技者操作により調整可能な音量レベルの段階数が変わったとしても、音量の上昇割合に関しては、最も下の段階と最も上の段階において実施形態に記載した値となれば差支えない。
振動演出における振動パターンが複数ある場合には、それぞれの振動パターンによって、振動音の出力音量を異ならせるように構成してもい。その場合、リーチ終盤の当否結果を報知する際に行う振動演出に伴う振動音の出力音量が最も大となるように構成することが望ましい。また、振動を断続的に発生させる振動パターンと、振動を継続的に発生させる振動パターンとを設け、振動音の音量は共通とするが、前者の方が振動の停止期間がある分だけ全体として振動による音量が小さくなるように構成してもよい。
特定音演出としての振動音の発生中に、複数の通常音演出を実行するようにしてもよい。また、複数の通常音演出それぞれと、特定音演出としての振動音とを同じ期間や同じタイミングで実行するようにしてもよい。また、特定音演出としての振動音の出力中に、第1の通常音演出を実行し、その後に第2の通常音演出を実行するようにしてもよい。また、特定音演出としての振動音の出力中に、第1の通常音演出を実行し、その第1の通常音演出を実行している間に第2の通常音演出を実行するように構成してもよい。
特定音演出としての振動演出により発生する振動音の出力前から、通常音演出を実行するように構成してもよい。また特定音演出としての振動音の出力を行うタイミングと略同じタイミングで、通常音演出を実行するように構成してもよい。
特定音演出としての振動演出により発生する振動音の出力を開始するタイミングまたはその振動音の出力中においては、可動体の動作に対応する通常音演出を実行するように構成し、その後の所定のタイミングで、異なる通常音演出(例:ボタン押下後BGM)を出力するように構成してもよい。
特定音演出としての振動演出により発生する振動音の出力を開始するタイミングまたはその振動音の出力中において、ボタン押下後BGMを出力するようにしてもよい。この場合、ボタン押下後BGMのデータは、前半部分が消音または小音で作成され、振動音の出力中または出力後のタイミングにおいて、BGMの音量が大きくなるように構成することが望ましい。逆に、前半部分の音量が大きく、振動音の出力中または出力後のタイミングにおいて、BGMの音量が消音または小音となるように構成してもよい。
特定音演出としての振動音の出力開始前においては、通常音演出による音量(dB)が比較的小さくなるようにリーチ演出BGMを停止するなどし、振動音の出力後においては、通常音演出による音量(dB)が比較的大きくなるように、リーチ演出BGMとは異なる音声を出力するように構成することが望ましい。これにより、振動音の前後で音量(dB)に抑揚がつくので、より効果的な音声演出を実行することが可能となる。また、音声だけでなくランプについても抑揚をつけるため、振動音の出力前は消灯し又は発光輝度や頻度を低下させ、振動音の出力後は、点灯し又は発光輝度や頻度を高くするように構成してもよい。
各通常音演出は、複数ある音声再生CHのうち、それぞれ異なる再生CHを使用して出力することが望ましい。
スピーカから出力する各種音声のうち、特定音に関しては、遊技者による音量調整に影響を受けないようにしてもよい。この場合、特定音は音量調整の影響を受けないので、例えば遊技者による音量調整により音量レベルが最低レベルに設定されている場合には、スピーカから出力される特定音以外の音声については最低レベルの音量で出力される一方、特定音に関しては、最高レベル、中間レベル等の所定レベルの音量で出力される。このように構成することで、いずれの音量レベルに設定されていたとしても、特定音をその他の音声に比べて遊技者に聴容容易となるように出力することができる。この特定音は、例えば比較的信頼度の高い演出や、実施形態における目線を奪う演出で使用することが望ましい。これにより、最低レベルの音量値に設定されていたとしても、信頼度の高い演出や目線を奪う演出については遊技者に認識され易くすることが可能となる。
また、特定音に関しては、その音量がエラー報知音と同様の音量となるように設定してもよい。また、特定音を出力する際には、特定音以外の音声については例えばフェードアウトさせることで消音又は小音状態とし、特定音をより際立たせるようにしてもよい。また、特定音に関しては、比較的優先度の高い音声が出力される場合におけるフェードアウト処理や消音又は小音とする対象から外すように構成してもよい。これにより、特定音の出力と、比較的優先度の高い音声演出とが並行して実行される場合であっても、特定音が聴容困難となることを防止できる。なお、エラー報知を行う際には、特定音を消音又は小音とするように構成することで、エラー報知を妨げないように構成することが望ましい。また特定音に関しては、特定音演出における動作音、例えば振動音よりも聴容容易な音量となるように設定することが望ましい。また、演出表現として振動音(特定音演出における動作音)を目立たせたい場合には、特定音よりも振動音の方が聴容容易となるように構成してもよい。
また、特定音を上述した目線を奪う演出(保留変化演出等)で出力する場合の例としては、目線を奪う演出で出力される全ての音声を特定音として、音量調整の影響を受けないようにしてもよい。また、矢の出現時等に出力する出現音のみを特定音として設定してもよい。また、矢が保留に衝突した際の衝突音のみを特定音のとして設定してもよい。また、出現音と衝突音の両方を特定音として設定してもよい。このように、予告音として出力される一連の音声を特定音とすることで、目線を奪う演出を遊技者に確実に認識させることができる。また、特に重要性の高い出現音や衝突音のみを特定音とすることで、冗長にならず、よりピンポイントで遊技者に重要性の高い音声を認識させることが可能となる。
実施形態では、役物エフェクトからレインボーエフェクトを1カットで再生するようにしたが(例えば図41の49s〜60s)、これに限らず、それぞれ別々のカットとして再生してもよいし、レインボーエフェクト中にカット割りを入れて、別のレインボーエフェクトを表示するように構成してもよい。その際、カット切り替え前後のレインボーエフェクトは、表示態様が類似または近似するものが望ましい。
実施形態では、特定音演出としての振動音の出力中はカット割りを入れないことにより、遊技者に振動演出をより意識させて演出効果を高めるようにしているが、特定音演出としての振動音の出力中にカット割りを入れてもよい。
可動体の動作中や、動作後に演出位置で停止している間、また演出位置から原点位置に戻る間などに、液晶画面の演出シーンを進行させ、カットを切り替えるように構成してもよい。これにより、可動体の動作中であっても演出シーンの進行を止めることなく進捗させることができる。また、カットを切り替えることで、可動体の動作中に演出シーンの内容が移り変わるので、より意外性に富んだ演出を実行することが可能となる。またこの場合、前後の演出シーンにおいて異なるキャラクタを表示することが望ましい。また、表示しているキャラクタを、カットを切り替えて次のシーンでは表示しないなど、カット割りを利用してキャラクタの有無を表現するようにしてもよい。またこれは、可動体の動作中に限らず、操作演出の実行中においても同様に適用可能である。操作演出においては、操作ボタン画像が表示される前と、操作ボタン画像が表示されている間と、操作ボタン画像の表示が終わった後とが考えられ、前述の内容を操作演出に置き換えて構成してもよい。
可動体の動作後に操作演出を実行する場合、可動体の動作を終えた後に少なくとも1回以上演出シーンのカットを切り替えた後に、操作演出を実行するように構成することが望ましい。これにより、可動体の動作後、いったんは演出シーンの進行を行い、遊技者に対して演出シーンの切り替わりに伴う進捗内容を把握させたうえで、操作演出を実行することができるので、遊技者が演出内容を把握しやすく、演出構成としても各ブロック単位で捉えることができるので、より興趣に富んだ演出進行を行うことが可能となる。また、可動体の動作後に操作演出を実行する場合に限らず、操作演出の実行後に可動体の動作演出を実行する場合であっても、同様の構成とすることが望ましい。また、可動体の動作や操作演出に限らず、その他の演出を実行する場合も同様の構成としてもよい。例えば、可動体の動作前後や、操作演出の前後に、当該変動や当該リーチ演出に関する信頼度を示唆するカットイン予告を実行する場合であっても、同様の構成を採用することが可能である。また、実行する演出の内容によってその態様を変化させるようにしてもよい。すなわち、可動体の動作後に操作演出を実行する場合には、その間に演出シーンのカット割りを行うが、カットイン予告の実行後に操作演出を実行する場合には、その間に演出シーンのカット割りを行わないように構成してもよい。これにより、先に所定演出を実行した後、演出シーンの切り替わりがあったか否かを遊技者が把握することで、その後の所定演出の実行内容を推測することができる。なお、前述の内容はあくまでも一例であり、先の所定演出の内容と、後の所定演出の内容に関しては特に限定されない。すなわち、その前後の予告の内容に限らず、間の期間でカット割りを実行するか否かが重要である。
リーチ終盤に操作演出を実行するよりも前に、液晶にてリーチ図柄(例:「7↓7」)を表示し、未確定の図柄(中図柄)を順次送っていく演出を実行する場合、例えば、「717」⇒「727」⇒…「757」と順に図柄を送っている間は、その背後で実行されている演出シーンのカットを切り替えてもよいが、大当り演出態様である「777」等が近付いてきた所定のタイミング以降は、演出シーンのカットを切り替えないように構成する事が望ましい。その所定のタイミングは任意であり、例えば大当り演出態様である「777」の1つ手前の「767」に到達したときであってもよいし、その後のタメ期間の開始時(ランプや音声の出力を低下させるタイミング)であってもよい。また、「767」になったタイミングで操作演出を実行する場合には、演出ボタン画像のフェードインまでは演出シーンのカットを切り替え、その後は切り替えないように構成してもよいし、演出ボタン画像が表示され操作有効期間が開始した後は切り替えないように構成してもよいし、演出ボタン画像が表示され操作有効期間が開始した否かにかかわらず、大当り演出態様の1つ手前の「767」等の表示後、タメ期間の開始時(ランプや音声の出力を低下させるタイミング)又はその後にカットの切り替えを行わないように構成してもよい。このように、図柄送りや操作演出など、特定の予告演出を実行する前後又はその最中に演出シーンのカット切り替えを許可したり制限したりすることで、よりメリハリのある分かり易いリーチ演出を実行することが可能となる。
カット割りによる演出シーンの切り替えの頻度を変更することで、特定演出が実行されるか否かの煽り演出を実行するようにしてもよい。例えば、操作演出を実行した結果が、成功か失敗かを煽る煽り演出として、第1シーン(例:主人公の顔)と第2シーン(例:モンスターの顔)とを交互に、徐々に高速になるように切り替えることで、成功か失敗かが分かるまでの煽り演出を実行するようにしてもよい。また、このように煽り演出としてカットの切り替えを行う場合と、煽り演出ではなく演出シーンの進行としてカットの切り替えを行う場合とで、演出表現を異ならせることが望ましい。具体的には、煽り演出としてカットの切り替えを行う場合には、第1シーンと第2シーンとを交互に繰り返すことで、それよりも先の第3シーンまでは進捗しないような表現とすることで、遊技者に対して、一旦ここで演出シーンの進捗が停止しているような印象を与えることができる。一方で、演出シーンの進行を目的としてカットの切り替えを行う場合には、第1シーンと第2シーンとを交互に繰り返してしまうと、遊技者は進行が停止してしまったと誤認してしまう恐れがあり、また特に煽りが必要ないタイミングでそのような表現を行ってしまうことで、本当に煽り演出を行いたい場合とのメリハリがなくなってしまい、遊技者に分かり難い演出表現となってしまう。そこでこの場合には、同様のシーンを交互に切り替えるような表現は使用しない又は多用しないことが望ましい。
カットの切り替えを行うタイミングで、ホワイトアウト画像やブラックアウト画像を挟むようにしてもよい。具体的には、第1シーン⇒ホワイトアウト画像⇒第2シーンの様に切り替えることで、第1シーン⇒第2シーンに切り替える時よりも、突然シーンが切り替ってしまうことによる見た目上の分かり難さを軽減することが可能となる。この場合、中間シーン(ホワイト画像)を含めて3カット構成となっているが、第1シーン及び/又は第2シーンのカットの長さよりも中間シーン(ホワイトアウト)のカットの長さを短くすることが望ましい。これにより第1シーンと第2シーンに関してはリーチ演出に関する内容であると把握させることができるとともに、中間シーン(ホワイトアウト)については、直接的にリーチ演出には関係のない画像として遊技者に認識させることが可能となる。このように、リーチ演出の内容を表現するためのシーン(第1シーンと第2シーン)と、リーチ演出の内容を分かり易く表現したり、インパクトを与える為に実行するシーン(中間シーン)とで、実行尺を異ならせたり、第1シーン及び/又は第2シーンと中間シーン(ホワイトアウト)の実行中のランプや音の演出態様を異ならせるように構成してもよい。中間シーン(ホワイトアウト)の実行に応じて出力されるランプや音を用意してもよい。またこのような表現を煽り演出時に使用してもよく、例えば第1シーン⇒中間シーン(ホワイトアウト)⇒第2シーン⇒中間シーン(ホワイトアウト)⇒第1シーンのような演出シーンの切り替えを繰り返すことで煽り演出を実行するようにしてもよい。また、第1シーン⇒中間シーン(ホワイトアウト)⇒第2シーン⇒第1シーンのように、第1シーンと第2シーンとを交互に繰り返す場合に、第1シーンから第2シーンへと切り替わる場合にだけ中間シーン(ホワイトアウト)を挟むように構成してもよい。
カット割りの数によってリーチ演出の信頼度が異なるように構成してもよい。例えば、カット割りの多いリーチ演出の方が、少ないリーチ演出よりも信頼度を高く設定するようにしてもよい。これにより、遊技者はカットの切り替え回数を数えることで、そのリーチ演出が期待できるものか否かを判断することができるので、リーチ中に演出シーンのカット切り替えが多発されたか否かという視点で、リーチ演出を楽しむことが可能となる。また、あえてカットの切り替えを一切行わないリーチ演出を実行するようにしてもよく、その場合にはカットの切り替えが行われないリーチ演出が実行されれば当たりが確定するような仕様にすれば、遊技者はカットの切り替えが行われないことを望みながら、リーチ演出を楽しむことができる。このように、カット割りの回数が異なる複数のリーチ演出と、カット割りがないリーチ演出とを実行可能に構成することで、リーチ演出全体の興趣を高めることができ、より質の高い演出体系を構築することが可能となる。
リーチ演出中に、それよりも表示の優先度が高い特定演出(信頼度を示唆する予告や、リーチ演出の発展予告など)がある場合、その特定演出の実行中に、背後で実行されているリーチ演出の演出シーンを進行させカット切り替えを実行するように構成してもよい。また、特定演出の実行中は、背後のリーチ演出の画像が一切視認できないようにしてもよいし、リーチ演出に視認性抑制画像(黒ベタ)等を重ねて、視認はできるが視認困難な状態としてもよいし、単にリーチ演出に重ねて特定演出を実行するようにしてもよい。そして、特定演出の実行が終了するタイミングは、リーチ演出のカット切り替えタイミングと重ならないように終了タイミングを制限することが望ましい。これにより、特定演出の終了後にすぐにカットが切り替わってリーチ演出の内容を遊技者が把握しにくくなるという不都合を防ぐことができる。また、特定演出の開始タイミングに関しても同様のことが言える。また、特定演出の実行前の演出シーンと実行後の演出シーンとで同一キャラクタが表示されるように構成することが望ましい。これにより特定演出中はカット切り替えにより演出シーンが切り替るが、特定演出の前後においては同一キャラクタが表示されるので、演出シーンは進捗させつつ見た目上のわかりにくさを抑制することが可能となる。また、一方でより意外性を重視する場合には、特定演出の前後で異なるキャラクタを表示したり、前のシーンで表示していたキャラクタを後のシーンでは表示しないように構成してもよい。
実施形態では、表示演出の実行中において、第1BGMの出力停止後(第1音演出の実行後)、BGM停止期間(出力停止期間)を経て第2BGMの出力(第2音演出の実行)を開始し、第2BGMを出力する(第2音演出を実行する)タイミングで表示演出のシーンを第1シーンから第2シーンに変更するように構成した例を示したが、この場合の第1音演出、第2音演出はBGMに限られるものではなく、テロップボイス等の任意の音声を出力する任意の音演出としてもよい。また、第1音演出の実行後、第2音演出の実行開始までの間はスピーカから一切の音声を出力しない消音期間としてもよいし、第1音演出及び/又は第2音演出とは異なる所定音を出力可能としてもよい。
第2,第3の実施形態の音量レベル設定テーブル(図49,図53)では、通常モード及び節電モードに対応するホール設定値については、ホール設定値毎に所定ステップ値を一定としたが、例えば遊技者設定値M1〜M5に対応する音量レベルを3→4→6→9→13とするなど所定ステップ値が変化するように構成してもよい。また第2,第3の実施形態の音量レベル設定テーブル(図49,図53)において、最小以外の遊技者設定値の音量レベルを複数のホール設定値間で同一としてもよい。
実施形態では、エラー音の音量レベルについては音量調整つまみ140では調整可能であるが音量操作手段39では調整できないように構成したが、音量操作手段39だけでなく音量調整つまみ140によってもエラー音の音量レベルを調整できないように構成してもよい。
エラー音(及び特定報知音)の音量レベルを音量調整つまみ140で調整可能とする場合であっても、エラー報知時のランプ光量レベルについては調整できないようにしてもよい。
エラー音(及び特定報知音)の音量レベルを音量調整つまみ140で調整可能とする場合、エラー音等のうち、特定種類の報知音(例えばRAMクリア報知音)については音量調整つまみ140による調整ができない(例えば常に最大音量レベル)ようにしてもよい。特定種類の報知音(例えばRAMクリア報知音)については音量調整つまみ140による調整ができないようにする場合でも、音量調整つまみ140で無音に設定した場合には特定種類の報知音(例えばRAMクリア報知音)を無音又は所定の小音量に切り替えるようにしてもよい。
例えば第14の実施形態(図71)では、通常音量レベルの上限値が最大音量レベルよりも小さい場合にはその上限値よりもエラー音量レベルを大とし、通常音量レベルの上限値が最大音量レベルと同じ場合にはその上限値(最大音量レベル)をエラー音量レベルに設定したが、少なくとも一部のホール設定値の場合のエラー音量レベルを通常音量レベルにおける最大音量レベルよりも大としてもよい。
上述した各種の例において、エラー音量レベルに下限値を設け、音量調整つまみ140を小側に操作してもエラー音量レベルについてはその下限値より下がらないようにしてもよい。
エラー音の音量レベルについても、音量調整つまみ140と音量操作手段39との両方で調整可能に構成してもよい。その場合、通常音用の音量レベル設定テーブルをエラー音にそのまま適用してもよいし、エラー音用の音量レベル設定テーブルを別途設けてもよい。但しその場合であっても、エラー報知時のランプ光量レベルについては遊技者操作による調整はできないようにしてもよい。
ホール設定値毎に音量レベルの上限値は異なるが、初期音量レベル(初期位置に対応する音量レベル)は同一としてもよい(図62)。この場合、初期音量レベルは同一でも初期位置を異ならせることにより、音量調整報知画像PVの表示を異ならせてもよい。
節電モードのホール設定値に対応する音量レベルの上限値は、通常モードの場合の音量レベルの最大値、最小値、中間値の何れであってもよい。
音量操作手段39が操作された場合だけでなく、音量調整つまみ140が操作された場合にも音量調整報知期間を開始し、液晶表示手段106に音量調整報知画像PVを表示するように構成してもよい。
実施形態では、光量レベルについては音量調整つまみ140のような操作手段は設けられておらず、光量操作手段40の操作のみによって調整可能としたが、光量レベルについても上述した音量レベルの場合と同様、遊技機本体1の後側に配置した光量調整つまみ(甲操作手段)と光量操作手段40とで調整可能に構成してもよい。即ち、上述した音量レベルに関する記載については全て光量レベルに読み替えることが可能である。この場合、音量調整つまみ140とは別に光量調整つまみを設けてもよいし、音量調整つまみ140と光量調整つまみとを共通化してもよい。音量調整つまみ140とは別に光量調整つまみを設ける場合、ホール設定値の段階数を異ならせてもよい。また、音量と光量とで遊技者設定値の段階数を異ならせてもよい。
図49等に記載した音量レベル設定テーブルに関して、ホール設定値ごとに遊技者が選択可能な最小値を各ホール設定値で同一の値とした上で、選択されたホール設定値によって遊技者が選択可能な設定値の変化量を異ならせることで、各上限値を異ならせることとしたが、これに限らず、例えば、ホール設定値ごとに遊技者が選択可能な最小値を異なる値とした上で、選択されたホール設定値によって遊技者が選択可能な設定値の変化量を同一とすることで、各上限値を異ならせるように設定してもよい。
図71等に記載したエラー音用の音量レベル設定テーブルに関して、ホール設定値に基づいて選択される値はそれぞれ1種類となっているが、これに限らず、複数値を設定可能なエラー音用の音量レベル設定テーブルを参照するようにしてもよい。この場合、1のホール設定値に基づいて選択可能な複数値はすべて同じ値とすることにより、エラー中に遊技者により前側の操作手段が操作されることで、エラー音用の音量レベル設定テーブルの参照先が変更されたとしても、選択される値は、全て同じ値となっているので、実際の出力音量レベルが変更されることはない。これにより、エラー報知中の出力音量レベルが遊技者により変更されることを防止することができる。また、音量調整つまみ140が操作されることで、エラー音用の音量レベル設定テーブルの参照先が変更された場合には、変更前と変更後では異なる値が選択されることとなり、この場合には実際の出力音量が変更されることとなる。これにより、エラー報知中の出力音量レベルがホール従業員により変更可能な構成となっている。また、音量調整つまみ140が操作されることで、エラー音用の音量レベル設定テーブルの参照先が変更された場合に、変更前と変更後で同じ値が選択されるようにエラー音用の音量レベル設定テーブルの値を設定することで、エラー報知中の出力音量レベルがホール従業員により変更不能な構成となるようにしてもよい。
音量調整報知画像PVの表示中に音量調整つまみ140が操作された場合には、表示中の音量調整報知画像PVを非表示とするようにしてもよい。また、一旦非表示とした後、再度表示するようにしてもよい。また、再度表示する場合には、変更後により更新された値に応じて、音量調整報知画像PVの表示内容を更新して表示することが望ましい。また、再度表示する場合には、遊技者による音量調整操作をトリガーとして表示するようにしてもよいし、非表示としてから所定時間が経過したタイミングで再度表示するようにしてもよい。
図63等に記載した音量調整報知画像PVに関して、現在の音量レベル値を示すバー(音量表示図形)と、選択可能な範囲を示すバーと、選択不能な範囲を示すバーとがあり、それらすべての表示のプライオリティを遊技に関する演出表示や図柄表示よりも前側となるように設定することが望ましい。また、少なくとも現在の音量レベル値を示すバーについては遊技に関する演出表示や図柄表示よりも表示のプライオリティを高く設定するようにしてもよく、選択可能な範囲を示すバーと、選択不能な範囲を示すバーは遊技に関する演出表示や図柄表示よりも表示のプライオリティを低く設定するようにしてもよい。またその逆の構成となるようにしてもよい。また、選択不能な範囲を示すバーを演出表示や図柄表示よりも前側となるように設定し、現在の音量レベル値を示すバーと、選択可能な範囲を示すバーの少なくとも1つを遊技に関する演出表示や図柄表示よりも表示のプライオリティを低く設定するようにしてもよい。
また、現在の音量レベル値を示すバーと、選択可能な範囲を示すバーと、選択不能な範囲を示すバーを透過性を有する表示態様とすることで、それぞれの表示のプライオリティを遊技に関する演出表示や図柄表示よりも前側となるように設定した場合であっても、遊技に関する演出表示や図柄表示の視認性を低下させることなく表示を行うことが可能である。またこの場合には、現在の音量レベル値を示すバーと、選択可能な範囲を示すバーと、選択不能な範囲を示すバーの少なくとも1つを又は全部を透過性を有する表示態様とするようにしてもよい。
サブ制御手段(サブ制御基板)は、音量調整つまみ140に基づくボリューム値を記憶する記憶領域(ハードVol)と、音量操作手段39の操作に基づくボリューム値を記憶する記憶領域(ソフトVol)とを備えるようにしてもよい。これらは、前述の音量レベル設定テーブルから選択された設定値を記憶するものである。音量調整つまみ140に基づくボリューム値とは、前述の初期位置に基づいて音量レベル設定テーブルから選択される所定値であり、音量操作手段39の操作に基づくボリューム値とは、遊技者の操作に基づいて音量レベル設定テーブルから選択される所定値である。
ちなみに、後述する各実施形態においては、音量調整つまみ140の位置に応じて設定される初期位置として、それぞれの上限値が初期位置として設定されている音量レベル設定テーブルを使用することが望ましいが、これに限定はされない。また、音量操作手段39に基づくボリューム値として、初期位置に基づいて音量レベル設定テーブルから選択される所定値とすることとしたが、これに限らず、例えば、エラー時などにおいては、音量調整つまみ140の位置に応じてエラー用テーブルから所定値を取得して、音量調整つまみ140に基づくボリューム値を記憶する記憶領域(ハードVol)に所定値を記憶するように構成してもよい。
まず電源投入時に、音量調整つまみ140の位置に応じた所定値をそれぞれ記憶領域(ハードVol)と記憶領域(ソフトVol)とに記憶する。そして、記憶領域(ソフトVol)に記憶された所定値に基づいて、最終的な出力音を決定するために使用するトータルボリュームを記憶する記憶領域(トータルボリューム記憶領域)に、記憶領域(ソフトVol)に記憶された所定値を記憶する。このように、電源投入時に夫々の記憶領域に所定値を設定する初期設定処理を行う。
初期設定処理が終了すると、その後、音量調整つまみ140の位置と記憶領域(ハードVol)の内容とを定期的に比較して監視する監視処理を行う。この監視処理において、音量調整つまみ140の位置と記憶領域(ハードVol)の内容とが一致する場合は、監視処理を終了するが、不一致の場合には、音量調整つまみ140が操作されたと判断し、変更後の音量調整つまみ140の位置に応じた所定値をそれぞれ記憶領域(ハードVol)と記憶領域(ソフトVol)とに記憶する。続いて、変更後の記憶領域(ソフトVol)の値に基づいて、最終的な出力音を決定するために使用するトータルボリュームを記憶する記憶領域(トータルボリューム記憶領域)に、新たな所定値が記憶される。これら一連の処理により、音量調整つまみ140が操作された場合には、遊技機が発する出力音が変更されるようになっている。
次に、遊技者により音量操作手段39が操作された場合の変更処理を説明する。遊技者により音量操作手段39が操作された場合には、その操作に応じた所定値を記憶領域(ハードVol)には記憶せず、記憶領域(ソフトVol)にのみ記憶する。続いて、変更後の記憶領域(ソフトVol)の値に基づいて、最終的な出力音量を決定するために使用するトータルボリュームを記憶する記憶領域(トータルボリューム記憶領域)に、新たな所定値が記憶される。これら一連の処理により、音量操作手段39が操作された場合には、遊技機が発する出力音量が変更されるようになっている。さらに、遊技者により音量操作手段39が操作された場合には、前述の変更処理を実行するとともに、表示手段に音量調整報知画像PVを表示するための信号を送信する表示処理を実行する。これらの処理を併合することで、遊技機の出力音量が調整されるとともに、その調整内容を遊技者が知ることが可能となっている。
次に、遊技に関する音声よりも優先度の高いエラー音(遊技機の異常を報知するものに限られず、例えばRAMクリア報知、バックアップ復帰報知、設定変更報知、設定確認報知なども含む)を出力する場合のエラー報知処理について説明する。
特定のエラーが発生した場合には、エラー出力用の所定値を、記憶領域(ソフトVol)には記憶せず、最終的な出力音量を決定するために使用するトータルボリュームを記憶する記憶領域(トータルボリューム記憶領域)に記憶する。これにより特定のエラーが発生した場合には、遊技機が発する出力音がエラー用の出力音に変更されるようになっている。また、エラー音を出力している間は、遊技に関する音声の出力を停止させて、エラー音を際立たせる必要がある。そのために、エラー音が登録されているチャンネルの出力音を決定するためのエラー用ボリューム値には最大値を設定し、遊技に関する音が登録されているチャンネルの出力音を決定するための遊技用ボリューム値には0を設定することとする。ちなみに、サブ制御手段は、遊技用ボリューム値やエラー用ボリューム値と、記憶領域(トータルボリューム記憶領域)に記憶された所定値との関係から、最終的な出力音量を決定している。例えばいずれかの値が0の場合には、もう一方の値にかかわらず、最終的な出力音量は0となるように構成されている。このように、サブ制御手段は、遊技用ボリューム値やエラー用ボリューム値を設定/変更したり、記憶領域(トータルボリューム記憶領域)に記憶された所定値を設定/変更したりすることで、最終的な出力音量を調整するように構成されている。また、遊技用ボリューム値やエラー用ボリューム値は、1種類ではなく複数用意するようにしてもよく、1次ボリューム値を決定する1次ボリュームと、2次ボリューム値を決定する2次ボリュームを有するようにしてもよい。この場合、遊技に関する音声は、遊技用1次ボリューム値と遊技用2次ボリューム値とトータルボリューム値により計算された出力音量で発せられ、エラーに関する音声は、エラー用1次ボリューム値とエラー用2次ボリューム値とトータルボリューム値により計算された出力音量で発せられることとなる。
ここで、特定のエラーが発生した場合の実施例について説明する。例えば、特定のエラー1(例:可動体エラー)が発生した場合には、遊技機の音・ランプ・表示手段を利用して、エラー状態であることを報知する。この時、サブ制御手段は、エラー状態であることを示すエラーフラグを参照して、音・ランプ・表示手段を利用した報知を実行するが、エラーフラグのONをトリガーとして、記憶領域(ソフトVol)ではなく、記憶領域(ハードVol)に記憶された値を、トータルボリュームを記憶する記憶領域(トータルボリューム記憶領域)に記憶する。これにより、エラー発生中は、記憶領域(ソフトVol)ではなく、記憶領域(ハードVol)に記憶された値に基づいてトータルボリュームが決定されることとなるので、エラー音の出力音量は、音量調整つまみ140の位置に応じた所定値に基づいて決定されることとなる。このように構成することにより、エラー発生中の出力音量を、音量調整つまみ140で調整/変更する事が可能となり、ホール従業員がエラー発生中の出力音量を調整/変更する事ができる。また、エラー発生中は記憶領域(ソフトVol)に記憶された所定値を参照しないこととしたので、仮に遊技者により音量操作手段39が操作された場合であっても、それに基づいて記憶領域(ソフトVol)の値が変更されたか否かにかかわらず(変更してもよいし変更しないようにしてもよい)、記憶領域(ハードVol)に記憶された値に基づいてトータルボリュームを決定しているので、記憶領域(トータルボリューム記憶領域)の値は変更されることがない。これにより、エラー発生中の出力音量を意図的に低下させ、不正行為を見つかりにくくするといった行為が行われることを防止することが可能となっている。
この場合、エラー発生中に関しては遊技者により音量操作手段39が操作された場合であっても、表示手段に音量調整報知画像PVを表示しないように構成することが望ましい。また、音量調整報知画像PVを表示するようにしてもよく、遊技者の操作により音量調整報知画像PVの調整内容が変更されるようにしてもよいが、この場合には音量調整報知画像PVによる調整内容は、実際の出力音量には反映されないように構成することが望ましい。
またこの場合、遊技者による光量調整は可能としてもよい。但し、遊技演出に応じた発光パターンの輝度は調整可能だが、エラーに応じた発光パターンの輝度は調整できないように構成することが望ましい。また、エラー報知中は遊技者による光量調整を不能としてもよい。
そして、特定のエラー1(例:可動体エラー)が終了した場合に、サブ制御手段は、エラー状態であることを示すエラーフラグがOFFになったことを参照して、音・ランプ・表示手段を利用した報知を終了する。この時、エラーフラグのOFFをトリガーとして、記憶領域(ハードVol)ではなく、記憶領域(ソフトVol)に記憶された値を、トータルボリュームを記憶する記憶領域(トータルボリューム記憶領域)に記憶する。そして、エラー発生前と同じく、記憶領域(ソフトVol)に記憶された値に基づいて、トータルボリュームを設定するようにする。
次に、特定のエラー2(例:扉開放エラー)が発生した場合について説明する(前述の特定のエラー1の場合と同じ部分の説明は割愛し、異なる部分の説明を主体的に行う)。扉開放エラーが発生した場合には、遊技機の音・ランプ・表示手段を利用して、エラー状態であることを報知するが、特定のエラー2(例:扉開放エラー)は、音によるエラー報知は所定のタイミングで終了し、表示手段によるエラー報知はエラーの対象となる事象(ここでは扉閉鎖)のタイミングで終了し、ランプによるエラー報知はエラーの対象となる事象(ここでは扉閉鎖)が終了してから所定のタイミング(30秒後)に終了するように構成されている。
(パターン1)演出制御手段は、音によるエラー報知を終了する所定タイミングにて、エラー音出力の有無をトリガーとして、記憶領域(ハードVol)ではなく、記憶領域(ソフトVol)に記憶された値を、トータルボリュームを記憶する記憶領域(トータルボリューム記憶領域)に記憶する。また、音によるエラー報知を終了する所定タイミングまでは、音量調整報知画像PVを非表示とし、音によるエラー報知を終了する所定タイミングにて表示可能(遊技者による調整操作があった場合に表示を行う又は意図的に表示させる)となるようにしてもよい。ここで音量調整報知画像PVを非表示としている場合の変更例としては、前述の特定のエラー1(例:可動体エラー)で記載した音量調整報知画像PVの内容と同様の構成としてもよい。
また、音量調整つまみ140による音量調整と音量操作手段39を操作したことによる音量調整についても、前述の特定のエラー1(例:可動体エラー)で記載した内容と同様の構成としてもよい。
(パターン2)演出制御手段は、エラーの対象となる事象(ここでは扉閉鎖)が終了した所定タイミングにて、エラーの対象となる事象(ここでは扉閉鎖)の検出をトリガーとして、記憶領域(ハードVol)ではなく、記憶領域(ソフトVol)に記憶された値を、トータルボリュームを記憶する記憶領域(トータルボリューム記憶領域)に記憶する。
また、エラーの対象となる事象(ここでは扉閉鎖)が終了した所定タイミングまでは、音量調整報知画像PVを非表示とし、エラーの対象となる事象(ここでは扉閉鎖)が終了した所定タイミングにて表示可能(遊技者による調整操作があった場合に表示を行う又は意図的に表示させる)となるようにしてもよい。ここで音量調整報知画像PVを非表示としている場合の変更例としては、前述の特定のエラー1(例:可動体エラー)で記載した音量調整報知画像PVの内容と同様の構成としてもよい。また、音量調整つまみ140による音量調整と音量操作手段39を操作したことによる音量調整についても、前述の特定のエラー1(例:可動体エラー)で記載した内容と同様の構成としてもよい。
(パターン3)サブ制御手段は、ランプによるエラー報知はエラーの対象となる事象(ここでは扉閉鎖)が終了してから所定のタイミング(30秒後)にて、エラーフラグがOFFになったことをトリガーとして、記憶領域(ハードVol)ではなく、記憶領域(ソフトVol)に記憶された値を、トータルボリュームを記憶する記憶領域(トータルボリューム記憶領域)に記憶する。
また、ランプによるエラー報知はエラーの対象となる事象(ここでは扉閉鎖)が終了してから所定のタイミング(30秒後)までは、音量調整報知画像PVを非表示とし、ランプによるエラー報知はエラーの対象となる事象(ここでは扉閉鎖)が終了してから所定のタイミング(30秒後)にて表示可能(遊技者による調整操作があった場合に表示を行う又は意図的に表示させる)となるようにしてもよい。ここで音量調整報知画像PVを非表示としている場合の変更例としては、前述の特定のエラー1(例:可動体エラー)で記載した音量調整バーの内容と同様の構成としてもよい。また、音量調整つまみ140による音量調整と音量操作手段39を操作したことによる音量調整についても、前述の特定のエラー1(例:可動体エラー)で記載した内容と同様の構成としてもよい。また、これらの場合、遊技者による光量調整は可能としておいてもよい。ただし、遊技演出に応じた発光パターンの輝度は調整可能だが、エラーに応じた発光パターンの輝度は調整できないように構成することが望ましい。また、エラー報知中は遊技者による光量調整を不能としてもよい。
次に、特定のエラー3(例:RAMクリア報知)が発生した場合について説明する(前述の特定のエラー1、2の場合と同じ部分の説明は割愛し、異なる部分の説明を主体的に行う)。また、本実施形態は、設定変更処理を行った後のRAMクリア時の報知や、設定変更処理を行わずに実行されるRAMクリア時の報知の何れか一方又は両方に適用するようにしてもよい。
サブ制御手段は、遊技機の電源が投入された場合に、前述の初期設定処理を行う。そして、RAMクリアを伴う電源投入だった場合には、その後、遊技機の音・ランプ・表示手段を利用して、RAMクリアが行われたことを報知する。また、併せて可動体のイニシャライズ動作を実行する。この時、演出制御手段はエラーフラグ(RAMクリア報知フラグを用意してもよい)のONをトリガーとして、前述の特定のエラー1と同様の処理を実行する。また、エラーフラグ(RAMクリア報知フラグを用意してもよい)のOFFをトリガーとして、前述の特定のエラー1と同様の処理を実行する。
(パターン1)RAMクリア報知中は、裏側のスイッチによる音量調整を可能とし、前側の操作手段の操作による音量調整を不能とするように構成してもよい。音量調整バーについては前述の特定のエラー1と同様の内容としてもよい。
(パターン2)RAMクリア報知中は、音量調整つまみ140による音量調整を可能とし、音量操作手段39の操作による音量調整は、少なくとも可動体のイニシャライズが終了するまでは不能とするように構成してもよい。また、音量調整報知画像PVについても、少なくとも可動体のイニシャライズが終了するまでは非表示として、その後表示可能とするように構成してもよい。非表示に関する内容と、表示可能に関する内容は、前述の特定のエラー1と同様の内容としてもよい。
(パターン3)RAMクリア報知中は、音量調整つまみ140による音量調整及び音量操作手段39の操作による音量調整が可能となるように構成してもよい。また、音量調整報知画像PVについても表示可能とするように構成してもよい。表示可能に関する内容は、前述の特定のエラー1と同様の内容としてもよい。
またこれらの場合、RAMクリア報知中であっても遊技者による光量調整は可能としておいてもよい。ただし、遊技演出に応じた発光パターンの輝度は調整可能だが、RAMクリア報知に応じた発光パターンの輝度は調整できないように構成することが望ましい。また、RAMクリア報知中は遊技者による光量調整を不能としてもよい。
次に、2つめの実施形態について説明する。この実施形態では、これまで説明した実施例とは異なり、エラーが発生したことを示す所定の情報に基づいて、記憶領域(ハードVol)に記憶された値を、トータルボリュームを記憶する記憶領域(トータルボリューム記憶領域)に記憶するのではなく、記憶領域(ソフトVol)に記憶された値を、トータルボリュームを記憶する記憶領域(トータルボリューム記憶領域)に記憶することとする。本実施形態において、例えば、特定のエラー1(例:可動体エラー)が発生した場合には、エラー中も記憶領域(ソフトVol)に記憶された値を、トータルボリュームを記憶する記憶領域(トータルボリューム記憶領域)に記憶しているので、例えば、遊技者により音量操作手段39が操作された場合には、記憶領域(ソフトVol)に記憶された値が変更されてしまう。その結果、記憶領域(トータルボリューム記憶領域)の所定値が変更されるため、エラーに関する音声の出力音量を音量操作手段39により遊技者が自在に変更することが可能な構成となってしまう。そこで、本実施形態においては、エラー中は音量操作手段39による音量調整を不能とするように構成している。このような構成とすることにより、遊技者により音量操作手段39が操作された場合であっても、記憶領域(ソフトVol)の値が変更されることがなく、結果的に記憶領域(トータルボリューム記憶領域)の値も変更されないことから、エラーに関する音声の出力音量が音量操作手段39では変更できない構成となる。
また、エラー報知中に遊技者により音量操作手段39が操作された場合であっても、実際の出力音量を調整/変更することができないこととしたが、音量調整報知画像PVの表示は行うようにしてもよい。この場合、音量操作手段39が操作されたことに応じて、サブ制御手段から音量調整報知画像PVの表示内容を更新するための信号が表示手段に送信される。これにより、実際の出力音量を調整/変更することができないが、音量調整報知画像PVの表示内容を更新することは可能となっている。また、エラー報知中に関しては音量調整報知画像PVの表示を行わない構成としてもよい。
また本実施形態では、エラー中も記憶領域(ソフトVol)に記憶された値を、トータルボリュームを記憶する記憶領域(トータルボリューム記憶領域)に記憶しているので、エラー報知中に音量調整つまみ140が操作された場合には、音量調整つまみ140の位置と記憶領域(ハードVol)に記憶された値とが異なる値となるので、新たな所定値を記憶領域(ハードVol)と記憶領域(ソフトVol)とに設定する。これにより、記憶領域(ソフトVol)に記憶された新たな所定値が、記憶領域(トータルボリューム記憶領域)に記憶されるので、エラー報知中に、音量調整つまみ140を操作することで、エラーに関する音声の出力音量が調整/変更できるようになっている。また、エラー報知中は、音量調整つまみ140を操作してもエラーに関する音声の出力音量が調整/変更できないように構成してもよい。
また、エラー報知中も遊技者による光量調整は可能としておいてもよい。ただし、遊技演出に応じた発光パターンの輝度は調整可能だが、エラーに応じた発光パターンの輝度は調整できないように構成することが望ましい。また、エラー報知中は遊技者による光量調整を不能としてもよい。
次に、特定のエラー2(例:扉開放エラー)が発生した場合について説明する(前述の特定のエラー1の場合と同じ部分の説明は割愛し、異なる部分の説明を主体的に行う)。扉開放エラーが発生した場合には、遊技機の音・ランプ・表示手段を利用して、エラー状態であることを報知するが、特定のエラー2(例:扉開放エラー)は、音によるエラー報知は所定のタイミングで終了し、表示手段によるエラー報知はエラーの対象となる事象(ここでは扉閉鎖)のタイミングで終了し、ランプによるエラー報知はエラーの対象となる事象(ここでは扉閉鎖)が終了してから所定のタイミング(30秒後)に終了するように構成されている。
(パターン1)演出制御手段は、エラーが発生したことを示すエラーフラグがONになったことをトリガーとして音量操作手段39により音量調整を不能とするように構成している。更に、音によるエラー報知を終了する所定タイミングにて、エラー音出力の有無をトリガーとして、音量操作手段39により音量調整が可能となるように構成する。
また、音によるエラー報知を終了する所定タイミングまでは、表示手段の音量調整報知画像PVを非表示とし、音によるエラー報知を終了する所定タイミングにて表示可能(遊技者による調整操作があった場合に表示を行う又は意図的に表示させる)となるようにしてもよい。また、音量調整報知画像PVを表示するようにしてもよく、遊技者の操作により音量調整報知画像PVの調整内容が変更されるようにしてもよいが、この場合には音量調整報知画像PVによる調整内容は、実際の出力音量には反映されないように構成することが望ましい。
またエラー報知中は、音量調整つまみ140を操作してもエラーに関する音声の出力音量が調整/変更できないように構成してもよい。また、エラー報知中も遊技者による光量調整は可能としておいてもよい。ただし、遊技演出に応じた発光パターンの輝度は調整可能だが、エラーに応じた発光パターンの輝度は調整できないように構成することが望ましい。また、エラー報知中は遊技者による光量調整を不能としてもよい。
(パターン2)演出制御手段は、エラーが発生したことを示すエラーフラグがONになったことをトリガーとして前側の操作手段により音量調整を不能とするように構成している。
さらに、エラーの対象となる事象(ここでは扉閉鎖)が終了した所定タイミングにて、エラーの対象となる事象(ここでは扉閉鎖)の検出をトリガーとして、音量操作手段39により音量調整が可能となるように構成する。
また、エラーの対象となる事象(ここでは扉閉鎖)が終了した所定タイミングまでは、表示手段の音量調整報知画像PVを非表示とし、エラーの対象となる事象(ここでは扉閉鎖)が終了した所定タイミングにて表示可能(遊技者による調整操作があった場合に表示を行う又は意図的に表示させる)となるようにしてもよい。また、音量調整報知画像PVを表示するようにしてもよく、遊技者の操作により音量調整報知画像PVの調整内容が変更されるようにしてもよいが、この場合には音量調整報知画像PVによる調整内容は、実際の出力音量には反映されないように構成することが望ましい。
また、エラー報知中は、音量調整つまみ140を操作してもエラーに関する音声の出力音量が調整/変更できないように構成してもよい。また、エラー報知中も遊技者による光量調整は可能としておいてもよい。ただし、遊技演出に応じた発光パターンの輝度は調整可能だが、エラーに応じた発光パターンの輝度は調整できないように構成することが望ましい。また、エラー報知中は遊技者による光量調整を不能としてもよい。
(パターン3)演出制御手段は、ランプによるエラー報知はエラーの対象となる事象(ここでは扉閉鎖)が終了してから所定のタイミング(30秒後)にて、エラーフラグがOFFになったことをトリガーとして、音量操作手段により音量調整を不能とするように構成している。さらに、ランプによるエラー報知はエラーの対象となる事象(ここでは扉閉鎖)が終了してから所定のタイミング(30秒後)にて、エラーフラグがOFFになったことをトリガーとして、音量操作手段39により音量調整が可能となるように構成する。
また、ランプによるエラー報知はエラーの対象となる事象(ここでは扉閉鎖)が終了してから所定のタイミング(30秒後)までは、表示手段の音量調整報知画像PVを非表示とし、ランプによるエラー報知はエラーの対象となる事象(ここでは扉閉鎖)が終了してから所定のタイミング(30秒後)にて表示可能(遊技者による調整操作があった場合に表示を行う又は意図的に表示させる)となるようにしてもよい。また、音量調整報知画像PVを表示するようにしてもよく、遊技者の操作により音量調整報知画像PVの調整内容が変更されるようにしてもよいが、この場合には音量調整報知画像PVによる調整内容は、実際の出力音量には反映されないように構成することが望ましい。
また、エラー報知中は、音量調整つまみ140を操作してもエラーに関する音声の出力音量が調整/変更できないように構成してもよい。また、エラー報知中も遊技者による光量調整は可能としておいてもよい。ただし、遊技演出に応じた発光パターンの輝度は調整可能だが、エラーに応じた発光パターンの輝度は調整できないように構成することが望ましい。また、エラー報知中は遊技者による光量調整を不能としてもよい。
次に、特定のエラー3(例:RAMクリア報知)が発生した場合について説明する(前述の特定のエラー1、2の場合と同じ部分の説明は割愛し、異なる部分の説明を主体的に行う)。また、本実施形態は、設定変更処理を行った後のRAMクリア時の報知や、設定変更処理を行わずに実行されるRAMクリア時の報知の何れか一方又は両方に適用するようにしてもよい。
サブ制御手段は、遊技機の電源が投入された場合に、前述の初期設定処理を行う。そして、RAMクリアを伴う電源投入だった場合には、その後、遊技機の音・ランプ・表示手段を利用して、RAMクリアが行われたことを報知する。また、併せて可動体のイニシャライズ動作を実行する。
(パターン1)演出制御手段はエラーフラグ(RAMクリア報知フラグを用意してもよい)のONをトリガーとして、音量操作手段39により音量調整を不能とするように構成している。
さらに、エラーフラグ(RAMクリア報知フラグを用意してもよい)のOFFをトリガーとして、音量操作手段39により音量調整が可能となるように構成する。また、RAMクリア報知中は、表示手段の音量調整報知画像PVを非表示とし、RAMクリア報知が終了したタイミングにて表示可能(遊技者による調整操作があった場合に表示を行う又は意図的に表示させる)となるようにしてもよい。また、音量調整報知画像PVを表示するようにしてもよく、遊技者の操作により音量調整報知画像PVの調整内容が変更されるようにしてもよいが、この場合には音量調整報知画像PVによる調整内容は、実際の出力音量には反映されないように構成することが望ましい。
また、RAMクリア報知中は、音量調整つまみ140を操作してもエラーに関する音声の出力音量が調整/変更できないように構成してもよい。また、RAMクリア報知中も遊技者による光量調整は可能としておいてもよい。ただし、遊技演出に応じた発光パターンの輝度は調整可能だが、エラーに応じた発光パターンの輝度は調整できないように構成することが望ましい。また、エラー報知中は遊技者による光量調整を不能としてもよい。
(パターン2)前述のパターン1と同様の構成として上で、音量調整報知画像PVについては異なる構成としてもよい。例えば、RAMクリア中に可動体のイニシャライズ動作が終了したタイミングにて、表示手段の音量調整報知画像PVを非表示から表示可能(遊技者による調整操作があった場合に表示を行う又は意図的に表示させる)となるようにしてもよい。
(パターン3)前述のパターン1と同様の構成として上で、音量調整報知画像PVについては異なる構成としてもよい。例えば、RAMクリア報知が開始されたタイミングにて、表示手段の音量調整報知画像PVを非表示から表示可能(遊技者による調整操作があった場合に表示を行う又は意図的に表示させる)となるようにしてもよい。
次に、3つめの実施形態について説明する。エラー報知中は、最終的な出力音を決定するために使用するトータルボリュームを記憶する記憶領域(トータルボリューム記憶領域)にエラー出力用の最大音量値を設定し、前述した1次ボリューム値を決定する1次ボリュームまたは2次ボリューム値を決定する2次ボリュームに対して、音量調整つまみ140の位置に応じた音量値を設定する様にしてもよい。このような構成とすることでエラー音の出力音量を音量調整つまみ140の位置に応じた出力音量とすることができる。また、前述の通り、音量操作手段39による操作にて音量調整が行われた場合には、記憶領域(ソフトVol)の値が更新され、更新された値が記憶領域(トータルボリューム記憶領域)に記憶されることとなる。これにより遊技者が音量操作手段34を操作することによって音量調整を行うことを許容しているが、本実施形態の場合にはエラー報知中は最終的な出力音を決定するために使用するトータルボリュームを記憶する記憶領域(トータルボリューム記憶領域)にエラー出力用の最大音量値を設定することとしたので、エラー報知中に音量操作手段34による操作にて音量調整が行われた場合であっても、記憶領域(トータルボリューム記憶領域)の値が更新されることがなく、遊技者によってエラー報知中の出力音量を低下させられてしまうことを防止することができる。また、音量調整つまみ140が操作された場合には、その位置に応じた音量値を2次ボリューム値として2次ボリュームに設定することで、エラー報知中の出力音量をホール側が調整できる構成となっている。また、遊技に関する音声は、遊技用1次ボリューム値と遊技用2次ボリューム値とトータルボリューム値により計算された出力音量で発せられ、エラーに関する音声は、エラー用1次ボリューム値とエラー用2次ボリューム値とトータルボリューム値により計算された出力音量で発せられることとしたが、本実施形態においてエラー報知中においては、遊技用1次ボリューム値と遊技用2次ボリューム値に消音値(0)又小音値(10)を設定し、エラー用1次ボリューム値とエラー用2次ボリューム値としては、音量調整つまみ140に応じた音量値を設定するように構成することが望ましい。これによりエラー音が遊技音に阻害されることがないので、エラー音をより際立たせることが可能となる。
前述の実施形態において、エラー報知中はエラー報知に関する音声を、音量操作手段34の操作によって音量調整が出来ない構成とすることとしたが、これに限らず、エラー報知に関する音声を遊技者が音量調整可能となるように構成してもよい。この場合には、複数段階の音量調整は可能だが、エラー音に関する音声を消音にすることはできないように構成してもよい。
また、エラー報知中の音声に関しては、音量調整つまみ140により音量調整が可能な範囲と、音量操作手段39の操作により音量調整が可能な範囲とを異ならせる様に構成してもよい。その場合、音量調整つまみ140により音量調整が可能な範囲の方が、音量操作手段39の操作により音量調整が可能な範囲よりも大きくするようにしてもよいが、その逆でもよい。また、音量調整つまみ140による音量調整では、エラー報知中の音声を消音できるように構成してもよい。その場合には、音量操作手段39の操作によってはエラー報知中の音声を消音できないように構成してもよい。
また、エラーの種類によって音量調整つまみ140により音量調整が可能なものと、音量操作手段39の操作により音量調整が可能なものと、エラーの種類によって音量調整つまみ140及び音量操作手段39の操作により音量調整が可能なものとをそれぞれ設定するように構成してもよい。例えば、遊技球の打ち出し位置を報知する打ち出し位置報知や、適正な打ち出し位置ではない方向に遊技球の発射操作が行われている場合に、正確な打ち出し位置を警告する打ち出し位置警告報知や、遊技球を貯留する皿部が満タンであるため遊技球の払出動作が実行できない旨を報知する皿部満タン報知など、エラーの発生/解除に遊技者自身が加担しているエラー報知の場合には、音量操作手段39の操作により音量調整が可能となるように構成してもよい。また、エラーの種類によって音量調整つまみ140及び音量操作手段39の操作により音量調整が可能なものとしてもよい。
また、払出動作を正常に行えない場合や、可動体を正常に動作することができない場合など、エラーの発生/解除に遊技者自身が加担していないエラー報知の場合には、音量調整つまみ140により音量調整が可能なものとしてもよい。また、音量調整つまみ140及び音量操作手段39の操作により音量調整が可能なものとしてもよい。
また、扉開放や磁気センサーエラー、振動センサーエラー、電波センサーエラーなど、ゴト行為が疑われるようなエラーの場合には、音量調整つまみ140により音量調整が可能なものとしてもよい。また、音量調整を不能に構成してもよい。
また、RAMクリア報知や、設定変更中報知、設定確認中報知、バックアップ復帰報知など、電源投入時に行われる所定の報知に関しては、音量調整つまみ140により音量調整が可能なものとしてもよい。また、音量調整つまみ140及び音量操作手段39の操作により音量調整が可能なものとしてもよいし、音量調整を不能に構成してもよい。
非遊技状態が所定時間続いた場合に、デモ画面表示を行う遊技機の場合、非遊技状態で音量操作手段39の操作により音量調整が行われた場合には、デモ画面表示を開始するまでの所定時間の計数をクリアするように構成してもよい。また、この場合、音量調整つまみ99により音量調整が行われた場合には、デモ画面表示を行うまでの所定時間の計数をクリアしないように構成してもよい。
上述した各実施形態は、内容を明確にするために別々の実施形態として記載したが、それぞれの実施形態を組み合わせてもよい。また、異なる実施形態の内容のすべてを組み合わせるようにしてもよいし、各実施形態の1部分を抽出して、別実施形態に組み合わせてもよい。
実施形態では、大当り判定乱数の範囲を規定する下限値情報と上限値情報について、設定値毎に上限値情報を異ならせ、下限値情報を共通とした例を示したが、設定値毎に下限値情報を異ならせ、上限値情報を共通としてもよいし、下限値情報と上限値情報の両方を設定値毎に異ならせてもよい。
また本発明は、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種弾球遊技機の他、スロットマシン等の弾球遊技機以外の遊技機においても同様に実施することが可能である。