JP2021008270A - 飛行体 - Google Patents

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JP2021008270A JP2020171328A JP2020171328A JP2021008270A JP 2021008270 A JP2021008270 A JP 2021008270A JP 2020171328 A JP2020171328 A JP 2020171328A JP 2020171328 A JP2020171328 A JP 2020171328A JP 2021008270 A JP2021008270 A JP 2021008270A
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鈴木 陽一
Yoichi Suzuki
陽一 鈴木
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Abstract

【課題】飛行効率を向上し得る飛行体を提供する。【解決手段】飛行体1は、荷物等を搭載可能な搭載部5を有する。飛行体は、揚力発生部2f.2bと、揚力発生部を保持するアーム部4と、アーム部に設けられた搭載部であって、飛行体の重心Ghよりも後方に位置する搭載部と、飛行体の向きを少なくとも水平に維持する維持手段と、を有し、搭載部は、搭載対象物52の向きを少なくとも水平に維持する接続部を有し、維持手段は、飛行体の重心よりも前後方向において前方に設けられたカウンターウェイト6と、カウンターウェイトを、アーム部に対して所定角度の方向に移動可能な移動機構とを有する。これにより、プロペラから生じる後流領域に荷物が進入することを防ぐことができ、飛行効率を向上できる。【選択図】図2

Description

本発明は、飛行体に関し、特に荷物等を搭載可能な搭載部を有する飛行体に関する。
近年、ドローン(Drone)や無人航空機(UAV:Unmanned Aeria
l Vehicle)などの飛行体(以下、「飛行体」と総称する)を利用して荷物の配
達を行う試みがなされている。特許文献1には、飛行体による配達システムが開示されて
いる(例えば、特許文献1参照)。配達システムは、飛行体(ドローン)が自律して宅配
する荷物を宅配先に配達するための出荷目録を形成している。
米国特許公開公報2015−0120094 A1
特許文献1の飛行体は、特に荷物を搭載した状態で前進する際に飛行効率が下がるとい
う問題が生じ得る。
そこで、本発明は、飛行効率を向上し得る飛行体を提供することを一つの目的とする。
本発明による飛行体は、揚力発生部と、揚力発生部を保持するアーム部と、アーム部に
設けられた搭載部であって、飛行体の重心よりも後方に位置する搭載部と、飛行体の向き
を少なくとも水平に維持する維持手段と、を有し、搭載部は、搭載対象物の向きを少なく
とも水平に維持する接続部を有し、維持手段は、飛行体の重心よりも前後方向において前
方に設けられたカウンターウェイトと、カウンターウェイトを、アーム部に対して所定角
度の方向に移動可能な移動機構とを有する。これにより、プロペラから生じる後流領域に
荷物が進入することを防ぐことができ、飛行効率を向上できる。
本発明によれば、飛行効率を向上し得る飛行体を提供し得る。
従来の飛行体の上昇時における飛行体の状態(A)と、進行時における飛行体の状態(B)を表す模式図である。 本実施の形態による飛行体の上昇時及びホバリング時の状態を表す図である。 図2の飛行体を上方から見た図である。 図2の飛行体の進行時の状態を表す図である。 図2の飛行体の下降時の状態を表す図である。 図2の飛行体の下降時の状態を表す他の図である。 図2の飛行体が荷物を離脱した後の状態(再上昇時)を表す図である。 飛行体の一般的な機能ブロック図である。
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の実施の形態による飛行体は、以
下のような構成を備える。
[項目1]
少なくとも前後方向に進行可能な飛行体であって、
揚力発生部と、
前記揚力発生部を保持するアーム部と、
前記アーム部に設けられた搭載部であって、前記飛行体の重心よりも後方に位置する搭
載部と、
前記飛行体の向きを少なくとも水平に維持する維持手段と、を有し、
前記搭載部は、搭載対象物の向きを少なくとも水平に維持する接続部を有し、
前記維持手段は、前記飛行体の重心よりも前記前後方向において前方に設けられたカウ
ンターウェイトと、前記カウンターウェイトを、前記アーム部に対して所定角度の方向に
移動可能な移動機構とを有する、
飛行体。
[項目2]
項目1に記載の飛行体であって、
前記揚力発生部は、後流が発生する複数の回転翼であり、前記飛行体の飛行時において
当該回転翼による後流領域が生じるものであり、
前記搭載部は、前記飛行体が進行する場合に、前記搭載対象物が前記後流領域の外にあ
るように前記アーム部に位置する、
飛行体。
[項目3]
項目1または項目2のもいずれかに記載の飛行体であって、
前記カウンターウェイトは、前記飛行体のバッテリーである、
飛行体。
[項目4]
項目1に記載の飛行体であって、
前記搭載部は、ダンパーを有する、飛行体。
[項目5]
項目1乃至項目4のいずれかに記載の飛行体であって、
前記飛行体は、少なくとも前記前後方向に移動する場合には、進行方向に向かって前方
にある回転翼の回転数よりも、進行方向に向かって後方にある回転翼の回転数を多くする
ように制御する、
飛行体。
[項目6]
項目5に記載の飛行体であって、
前記搭載部は、前記回転翼の上方から見た場合に当該回転翼と前記搭載対象物とが重複
しない位置に設けられている、
飛行体。
[項目7]
項目1乃至項目6のいずれかに記載の飛行体であって、
前記接続部は、前記搭載部を前記前後方向のみに可動可能に接続する、
飛行体。

<実施の形態の詳細>
以下、本発明の実施の形態による飛行体について、図面を参照しながら説明する。
<背景>
配達システムに用いられる従来の飛行体は、高層ビル等において発生する上昇気流に対
応することができる飛行体となっていない。現在、宅配用飛行体と称される飛行体は、空
撮用飛行体等に用いられる一般的な飛行体を宅配用飛行体として、そのまま転用した飛行
体である。一般的な飛行体を宅配用飛行体に転用した場合には、以下のような技術的な問
題点が発生する。
一般的な飛行体は風によって、斜めに傾いてしまう。一般的な飛行体を配達用飛行体に
転用する場合には、配達直前における荷物の位置をそのまま保持しながら、出発地から目
的地まで荷物を迅速に配達しなければならない。なぜなら、飛行体が傾くことに伴って、
飛行体が配達している荷物も必然的に傾くことになるからである。
一般的な飛行体は、風によって、容易に傾き易い。また、前進を行うには傾斜する必要
がある。当該飛行体が配達している荷物がたとえ一瞬でも傾いた場合には、当該荷物の商
品価値は無くなってしまう。特に、当該飛行体が配達している荷物が宅配ピザ、宅配すし
、洋菓子、飲料等の液体を含む食べ物である場合には、飛行体が傾くことによるビジネス
上の損失は大きい。飛行体が日用品を宅配するでも同様である。
また、一般的な飛行体が目的地に着陸する寸前のタイミングにおいて、当該飛行体が高
層ビル等において発生する気流によって傾くことがある。気流によって傾いた一般的な飛
行体は、最初に当該飛行体の片側の脚を目的地に接触させる。その後、飛行体は、他の一
方の片側の脚を目的地に接触させなければならない。当該飛行体の片側の脚が接触してか
ら、他の一方の片側の脚が目的地に接触するまでの間は気流に適切に対抗する機体の傾き
を保持することが出来ない。結果として風下に機体が流されたり、バランスを崩し、転倒
しまう場合もある。すなわち、目的地において発生する気流によって、飛行体は、目的地
に着陸する直前に転倒してしまうという問題点を有する。特に、一般的な飛行体が下部に
搭載するペイロード(荷重)に対応するために、そのゲインを高く設定している場合には
、転倒の可能性が高い。
また、飛行体によって配達される荷物は、顧客ニーズにより、商品によっては数分〜数
10分の間に配達先から目的地まで配達しなければならない。迅速に商品が配達されなけ
れば、商品価値がなくなってしまうからである。しかしながら、一般的な飛行体の飛行速
度は、迅速に商品を配達するという観点からすると十分ではない。
飛行体は、荷物を配達先から目的地まで正確に配達しなければならない。飛行体の操縦
者は、配送先から目的地までの道のりをGPS装置等によって、現在位置を正確に把握し
て、当該飛行体を操縦する必要がある。しかしながら、飛行体が傾いた場合には、飛行体
に備えられているGPSアンテナも傾く。結果として、飛行体のGPS受信感度が下がる
という問題点がある。さらに、飛行体から荷物を配達した直後にバランスを崩し、転倒、
墜落するという問題点がある。
従来の飛行体における上記課題を解決するために図1(A)に示されるように、飛行体
1’にヒンジ50を設けることによって、図1(B)に示される前進時においても荷物5
2の向きが水平に保たれることとしている。しかしながら、図1(B)から理解されるよ
うに、前進時においては、飛行体1’のプロペラ2による後流が発生する後流領域Bsに
荷物52が進入することから、飛行効率が悪い。
<本発明による実施の形態の詳細>
図2に示されるように、本発明の実施の形態による飛行体1は、プロペラ2(揚力発生
部:回転翼)と、プロペラ2を回転させるためのモータ3と、モータ3が取り付けられて
いるアーム4と、荷物52が搭載される搭載部5と、カウンターウェイトとしてのバッテ
リー部6を備えている。飛行体1は図の矢印Dの方向(+X方向)を進行方向としている
(詳しくは後述する)。
なお、以下の説明において、以下の定義に従って用語を使い分けることがある。
前後方向:+X方向及びX方向
上下方向(または鉛直方向):+Z方向及びZ方向
左右方向(または水平方向):+Y方向及びY方向
進行方向(前方):+X方向
後退方向(後方):−X方向
上昇方向(上方):+Z方向
下降方向(下方):−Z方向
プロペラ2は、モータ3からの出力を受けて回転する。プロペラ2が回転することによ
って、飛行体1を出発地から離陸させ、水平移動させ、目的地に着陸させるための推進力
が発生する。なお、プロペラ2は、右方向への回転、停止及び左方向への回転が可能であ
る。
本発明のプロペラ2は、羽根は細長い形状を有している。任意の羽根(回転子)の数(
例えば、1、2、3、4、またはそれ以上の羽根)でよい。また、羽根の形状は、平らな
形状、曲がった形状、よじれた形状、テーパ形状、またはそれらの組み合わせ等の任意の
形状が可能である。なお、羽根の形状は変化可能である(例えば、伸縮、折りたたみ、折
り曲げ等)。羽根は対称的(同一の上部及び下部表面を有する)または非対称的(異なる
形状の上部及び下部表面を有する)であってもよい。羽根はエアホイル、ウイング、また
は羽根が空中を移動される時に動的空気力(例えば、揚力、推力)を生成するために好適
な幾何学形状に形成可能である。羽根の幾何学形状は、揚力及び推力を増加させ、抗力を
削減する等の、羽根の動的空気特性を最適化するために適宜選択可能である。
モータ3は、プロペラ2の回転を生じさせるものであり、例えば、駆動ユニットは、電
気モータ又はエンジン等を含むことが可能である。羽根は、モータによって駆動可能であ
り、時計方向に及び/または反時計方向に、モータの回転軸(例えば、モータの長軸)の
周りに回転する。
羽根は、すべて同一方向に回転可能であるし、独立して回転することも可能である。羽
根のいくつかは一方の方向に回転し、他の羽根は他方方向に回転する。羽根は、同一回転
数ですべて回転することも可能であり、夫々異なる回転数で回転することも可能である。
回転数は移動体の寸法(例えば、大きさ、重さ)や制御状態(速さ、移動方向等)に基づ
いて自動又は手動により定めることができる。
アーム4は、それぞれ対応するモータ3及びプロペラ2を支持している部材である。ア
ーム4には、回転翼機の飛行状態、飛行方向等を示すためにLED等の発色体を設けるこ
ととしてもよい。本実施の形態によるアーム4は、カーボン、ステンレス、アルミニウム
、マグネシウム等またはこれらの合金又は組合わせ等から適宜選択される素材で形成する
ことが可能である。
搭載部5は、荷物52を搭載・保持するための機構である。搭載部5は、搭載された荷
物52の位置及び向きを維持することができるように、常に所定の方向(例えば、水平方
向(鉛直下向き))に、その状態を保持する。
より具体的には、搭載部5は、ヒンジ(ジンバル)50を有しており、当該ヒンジ50
を支点として、荷物52が飛行体1の傾きに応じて、折れ曲がるように構成されている。
ヒンジ50が折れ曲がる角度は、特に限定されない。例えば、図4に示されるように、飛
行体1が前傾姿勢で飛行した場合であっても荷物52の位置・方向を水平に保つことがで
きればよい。これにより、荷物52は、常に鉛直方向下向きに懸垂された状態で保持され
、出発地点における位置、状態を保持しながら、目的地まで配達することが可能となる。
本実施の形態によるヒンジ50は、進行方向と同じ方向である前後方向のみに可動するも
のである。しかしながら、左右方向に可動するものであってもよい。
ここで、ヒンジ50は、モータ等によって制御することとしてもよい。これにより、飛
行時に荷物52のふらつき(自然振動等)がより防止される。また、搭載部5の、アーム
4とヒンジ50とを接続する部分にダンパー53を設けることにより、ヒンジ50が可動
した場合に生じ得る振動を吸収することができる。
搭載部5の形状・機構は、荷物52を収納したり保持したりすることができれば特に制
限されるものではなく、第1搭載部30に搭載される荷物52が傾いたりその位置を保持
することができるものであればどのようなものであってもよい。
図2及び図3に示されるように、本実施の形態による搭載部5は、飛行体1の前後方向
における重心Ghよりも所定距離L1だけ進行方向Dにおいて後方に設けられている。所
定距離L1は、荷物52が、部分的にであっても、少なくとも後方のプロペラ2bが回転
することによって生じる円領域(図3におけるプロペラ2bの1点鎖線で示される領域を
参照)と上下方向において重複しないように定められる。換言すれば、所定距離L1は、
プロペラ2の上方から見た場合に回転するプロペラ2と荷物52とが重複しないような値
に定められる。より好ましくは、荷物52が後方のプロペラ2bから発生する後流領域B
bの影響を受けない位置に設けられている。なお、搭載部5は、アーム上の任意の位置に
設けることが可能である。また、取り付け後にスライド移動等することによって、その位
置を変更することも可能である。
移動機構として作用するバッテリー部6は、リチウムイオン二次電池(Li−Poバッ
テリー等)等のバッテリー60と、アーム4に対して固定される固定部62と、バッテリ
ー60に対して固定され、固定部62に設けられた(図示しない)溝を移動することで、
バッテリー60の位置を移動させる変動部61とを有している。本実施の形態によるバッ
テリー部6は、少なくとも重心よりも前方に設けられており、上述した搭載部5と前後方
向においてバランスをとるカウンターウェイトとしての機能を有している。当該機能の詳
細については後述する。本実施の形態においては、バッテリー60が2個使用されており
、変動部61は、カーボン、ステンレス、アルミニウム、マグネシウム等またはこれらの
合金又は組合わせ等から適宜選択される素材の平板状の部材として形成される。固定部6
2は、カーボン、ステンレス、アルミニウム、マグネシウム等またはこれらの合金又は組
合わせ等から適宜選択される素材で形成され、バッテリー60及び変動部61を挟み込む
ように、対向する位置にセットとして設けられ、平板状の変動部61の可動範囲となり得
る溝をバッテリー60及び変動部61が位置する側に各々有する。固定部62は、アーム
4に対して所定角度で固定されるよう設けられており、これにより、変動部61によって
、バッテリー60は、アーム4に対して所定角度の方向に移動する。なお、変動部61は
、当該変動部の移動を制御するためのモータ(図示せず)を有しており、制御部(図示せ
ず:後述する)からの指示に応じてバッテリー60の位置を変更することが可能である。
本実施の形態による変動部61は、進行方向と同じ方向である前後方向のみに可動するも
のである。しかしながら、左右方向に可動するものであってもよい。
<飛行時の説明>
続いて、図2、図4乃至図6を参照して、本実施の形態による飛行体1の飛行態様につ
いて説明する。なお。以下の説明においては、説明を明確にするため、上昇時、水平移動
時、下降時、再上昇時の4つの態様をそれぞれ説明するが、例えば、上昇しながら水平移
動を行う等のように、これらの態様の組み合わせによって飛行する態様も当然含まれる。
<上昇時>
図2に示されるように、ユーザが操作部を備えたラジオコントロール用の送信機を操作
して、飛行体のモータ3の出力を上昇させて、プロペラ2の回転数を増加させる。プロペ
ラ2が回転することによって、飛行体1を浮上させるために必要な揚力が鉛直上向きに発
生する。当該揚力が飛行体1に働く重力を超えると飛行体1は、地面を離れて出発地を離
陸する。
図示されるように、上昇時は、アーム4を含む飛行体1が全体として水平に維持される
。この際、バッテリー部6の位置は、図2に示されるように、前方側、上方向に位置する
よう維持される。換言すれば、プロペラ2によって発生する揚力がそれぞれ同等である場
合、前後方向においては、飛行体1にかかる重力は重心Ghに関して一致している(重心
Ghを中心とした左右方向周りの回転モーメントは打ち消しあっている)。これにより、
飛行体1は水平を保ちながら上昇することができる。
なお、バッテリー部6の位置は、荷物52の重さによって変更することが可能である。
即ち、軽い荷物の場合にはバッテリー6は後方に移動し、重い荷物の場合にはバッテリー
部6は前方に移動することでバランスをとる。
なお、飛行体1は、当該飛行体1にかかる重量とプロペラ2の回転によって飛行体1に
発生する揚力とが力学的に釣り合っている場合に、ホバリングすることができる。このと
き、飛行体1の高度は、一定レベルに維持されている。本実施の形態における飛行体1は
、ホバリングの際にも上述した図2と同様の姿勢を維持する。
<水平移動時>
飛行体1は、水平方向に進行する場合には進行方向に向かって前方にあるプロペラ2の
回転数よりも、進行方向に向かって後方にあるプロペラ2の回転数を多くするように制御
される。従って、図4に示されるように、進行方向に水平移動時は、飛行体1は前傾姿勢
をとる。この際、バッテリー部6は、図2に示す固定部62に対する相対的な位置よりも
後方側に移動することによって、バランスをとる。このとき、ヒンジ50があることによ
って、荷物52の向きは水平に保たれている。さらにダンパー53があることによって、
姿勢調整に伴う振動を吸収することができる。
図1(B)と図4とを比較して理解されるように、搭載部5が重心Ghよりも後方に位
置しているため、荷物52がプロペラ2f及びプロペラ2bの後流領域Bf、Bb内に位
置していない。従って、本実施の形態による飛行体1によれば、少なくとも水平方向の進
行時における飛行効率を上げることができる。
<下降時(着陸時)>
図5に示されるように、下降時においては、バッテリー部6は固定部62において後方
側、かつ、下方向に位置する。一般的な飛行体1に上昇気流による上向きの力がかかると
、飛行体1はバランスを崩して、墜落する恐れがある。しかしながら、飛行体1は、下降
前にバッテリー部6を下方向に位置させることから、当該飛行体1の重心は垂直方向に下
がる(図6内に模式的に表したバッテリー部6移動前の位置GV0とGV1を参照)。飛
行体1の重心を下げることによって、上昇気流によって、飛行体1にかかる上向きの力を
打ち消すことができる。このように、本実施の形態による飛行体1は、飛行体1の重心G
hを下げる手段を適宜組み合わせて採択することによっても、上昇気流によって発生する
力に対抗することができる。
飛行体1は、目的地に着陸して、搭載部5に搭載されている荷物52を目的地に下ろす
。即ち、目的地において、飛行体1と荷物52は分離される。飛行体1と荷物52の分離
は、荷物52が搭載部5から切り離すことによって行われる。本実施の形態における飛行
体1は、軽量化を図るために着陸脚を有していない。従って、着陸時には、搭載された荷
物52自身が着陸脚の機能を有することとなる。しかしながら、荷物の特性等の事情に応
じて、着陸脚を設けることとしてもよい。
通常、飛行体1から荷物Lが分離された直後はペイロードが小さくなり、当該飛行体1
の重心は、上方向に瞬間的に移動することが考えられる。しかしながら、図6を参照して
説明したように、飛行体1は、目的上空に到着した後、バッテリー部6が下方になるよう
にその位置を変更し、重心をプロペラ2によって発生する揚力の中心(以下「揚力中心」
という)よりも鉛直下向きに位置するようにしている。このため、飛行体1から荷物52
が分離された後であっても、依然として重心の鉛直方向における位置は揚力中心よりも下
方に位置させることができる。
<再上昇時>
図7に示されるように、搭載部5から荷物52が分離した後、バッテリー部6は更に後
方に回転する。これにより、飛行体1は、当該荷物52の分離による重心の変化に対して
バランスをとることが可能となる。本実施の形態におけるバッテリー部6は、図示しない
ロック機構を備えている。ロック機構は、バッテリー部6を図7に示される位置にロック
する。飛行体1は、この状態のまま再上昇し出発地等の指定された場所に戻る。
上述した実施の形態においては、搭載部52とバランスをとるためのカウンターウェイ
トとしてバッテリー部を利用することとしていた。しかしながら、搭載部52とバランス
をとるための手段はこれに限定されない。例えば、プロペラ2の回転速度を変更すること
でバランスを取るという方法も考えられる。
上述した飛行体は、図8に示される機能ブロックを有している。なお、図8の機能ブロ
ックは最低限の参考構成である。フライトコントローラは、所謂処理ユニットである。処
理ユニットは、プログラマブルプロセッサ(例えば、中央処理ユニット(CPU))など
の1つ以上のプロセッサを有することができる。処理ユニットは、図示しないメモリを有
しており、当該メモリにアクセス可能である。メモリは、1つ以上のステップを行うため
に処理ユニットが実行可能であるロジック、コード、および/またはプログラム命令を記
憶している。メモリは、例えば、SDカードやランダムアクセスメモリ(RAM)などの
分離可能な媒体または外部の記憶装置を含んでいてもよい。カメラやセンサ類から取得し
たデータは、メモリに直接に伝達されかつ記憶されてもよい。例えば、カメラ等で撮影し
た静止画・動画データが内蔵メモリ又は外部メモリに記録される。
処理ユニットは、飛行体の状態を制御するように構成された制御モジュールを含んでい
る。例えば、制御モジュールは、6自由度(並進運動x、y及びz、並びに回転運動θ
、θ及びθ)を有する飛行体の空間的配置、速度、および/または加速度を調整する
ために飛行体の推進機構(モータ等)を制御する。制御モジュールは、搭載部、センサ類
の状態のうちの1つ以上を制御することができる。
処理ユニットは、1つ以上の外部のデバイス(例えば、端末、表示装置、または他の遠
隔の制御器)からのデータを送信および/または受け取るように構成された送受信部と通
信可能である。送受信機は、有線通信または無線通信などの任意の適当な通信手段を使用
することができる。例えば、送受信部は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイ
ドエリアネットワーク(WAN)、赤外線、無線、WiFi、ポイントツーポイント(P
2P)ネットワーク、電気通信ネットワーク、クラウド通信などのうちの1つ以上を利用
することができる。送受信部は、センサ類で取得したデータ、処理ユニットが生成した処
理結果、所定の制御データ、端末または遠隔の制御器からのユーザコマンドなどのうちの
1つ以上を送信および/または受け取ることができる。
本実施の形態によるセンサ類は、慣性センサ(加速度センサ、ジャイロセンサ)、GP
Sセンサ、近接センサ(例えば、ライダー)、またはビジョン/イメージセンサ(例えば
、カメラ)を含み得る。
本発明の飛行体は、宅配業務専用の飛行体としての利用、及び倉庫、工場内における産
業用の飛行体としての利用が期待できる。また、本発明の飛行体は、マルチコプター・ド
ローン等の飛行機関連産業において利用することができ、さらに、本発明は、カメラ等を
搭載した空撮用の飛行体としても好適に使用することができる他、セキュリティ分野、農
業、インフラ監視等の様々な産業にも利用することができる。
上述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定
して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良
することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。
1、1’ 飛行体
2、2f、2b プロペラ(揚力発生部)
3 モータ
4 アーム(アーム部)
5 搭載部
6 バッテリー部(カウンターウェイト)
50 ヒンジ
52 荷物(搭載対象物)
53 ダンパー
60 バッテリー
61 変動部
62 固定部

Claims (7)

  1. 少なくとも前後方向に進行可能な飛行体であって、
    揚力発生部と、
    前記揚力発生部を保持するアーム部と、
    前記アーム部に設けられた搭載部であって、前記飛行体の重心よりも後方に位置する搭
    載部と、
    前記飛行体の向きを少なくとも水平に維持する維持手段と、を有し、
    前記搭載部は、搭載対象物の向きを少なくとも水平に維持する接続部を有し、
    前記維持手段は、前記飛行体の重心よりも前記前後方向において前方に設けられたカウ
    ンターウェイトと、前記カウンターウェイトを、前記アーム部に対して所定角度の方向に
    移動可能な移動機構とを有する、
    飛行体。
  2. 請求項1に記載の飛行体であって、
    前記揚力発生部は、後流が発生する複数の回転翼であり、前記飛行体の飛行時において
    当該回転翼による後流領域が生じるものであり、
    前記搭載部は、前記飛行体が進行する場合に、前記搭載対象物が前記後流領域の外にあ
    るように前記アーム部に位置する、
    飛行体。
  3. 請求項1または請求項2のもいずれかに記載の飛行体であって、
    前記カウンターウェイトは、前記飛行体のバッテリーである、
    飛行体。
  4. 請求項1に記載の飛行体であって、
    前記接続部は、ダンパーを有する、飛行体。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の飛行体であって、
    前記飛行体は、少なくとも前記前後方向に移動する場合には、進行方向に向かって前方
    にある回転翼の回転数よりも、進行方向に向かって後方にある回転翼の回転数を多くする
    ように制御する、
    飛行体。
  6. 請求項5に記載の飛行体であって、
    前記搭載部は、前記回転翼の上方から見た場合に当該回転翼と前記搭載対象物とが重複
    しない位置に設けられている、
    飛行体。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の飛行体であって、
    前記接続部は、前記搭載部を前記前後方向のみに可動可能に接続する、
    飛行体。

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