[0013] 本開示の様々な実施形態について、これより詳細に参照する。これらの実施形態の一又は複数の実施例は、図面で示されている。図面についての以下の説明の中で、同じ参照番号は、同じ構成要素を表している。概して、個々の実施形態に関する相違のみが説明される。各実施例は、本開示の説明のために提供されるが、本開示を限定することを意図しているわけではない。更に、1つの実施形態の一部として図示又は説明される特徴は、更に別の実施形態を創出するために、他の実施形態で使用されること、また他の実施形態と併用されることも可能である。本記載には、このような修正例及び変形例が含まれるように意図されている。
[0014] 本開示の太陽電池構成は、「ハイパーセル」又は「スーパーセル」とも称されることがある、シングルドセル式太陽電池でありうる。太陽電池構成は、太陽電池モジュール内で使用されうる。太陽電池構成は、部分的に重なり合う複数の太陽電池ピース(「太陽電池要素」とも称される)で作られうる。隣接する太陽電池は、重なり合う領域において互いに電気接続される。太陽電池ピースは、個々の太陽電池ピースによって生成された電流が一連の太陽電池ピースに沿って流れて、例えば太陽電池構成の端部で収集されるように、直列に接続される。この重なり合う構造は高効率の太陽電池構成を提供しうる。具体的には、太陽電池構成は、使用領域又はアクティブ領域を増やすことによって、モジュール出力の増大を可能にする。典型的には、この重なり合う構造で、モジュール出力は、例えば20から40ワット増大しうる。使用領域又はアクティブ領域とは、太陽光に照射され、かつ電力の生成に関与する領域に対応しうる。一例としては、使用領域又はアクティブ領域は、太陽電池の、例えば、フィンガ及び/又はバスバーなどの導電線パターンによって覆われていない領域に対応しうる。
[0015] 隣接する太陽電池ピースの重なりは、太陽電池ストリングなど、太陽電池構成の長さを画定する。製造許容誤差は、太陽電池ピースがわずかに異なる寸法を有する原因となり、太陽電池構成の長さに影響することがある。例えば、太陽電池構成は、太陽電池構成の製造に使用される太陽電池ピースの寸法に応じて、異なる長さを有することがある。
[0016] 本開示の実施形態は、2つの隣接する太陽電池ピースの相対的な位置決めを個別に調整する。具体的には、隣接する太陽電池ピースの重なりは個別に調整されること、及び/又は、隣接する太陽電池ピースのエッジ間に、基本的に一定の距離が設定されることがある。例えば、隣接する太陽電池ピースをほんのわずかに重ねて整列するための2点アルゴリズムが使用されうる。このような2点整列アルゴリズムでは、太陽電池ピースの3辺のみが使用され、X及びY座標に対して2つのコーナーが画定される。シングル幅(shingle width)を計算し、正しい重なりを定義するために使用されうる、第4の辺に関する情報は基本的に不要である。ストリング方向に沿った配置精度と配置角度を計算するための測定値は、ストリングの両方ではなく、一方だけを見ることで測定可能なため、エッジ距離制御を行うことによって、計測は単純化されうる。所定の長さ、すなわち、定義された長さ、又は設定された長さを有する太陽電池構成は作製可能である。シングル寸法に応じたストリング長の差は、縮小可能か、回避することもできる。更に、すべての太陽電池ピース(シングル)について、一定のセル領域が太陽光に曝され、直列接続されている太陽電池構成に対して、基本的に同じ短絡回路電流Iscが供給されうる。
[0017] 図1は、本書に記載の実施形態による、2つ以上の重なり合う太陽電池ピースを有する少なくとも1つの太陽電池構成を製造するための装置100の概略図を示している。装置100は、例えば図9に関連して説明されるように、更に大きな製造ラインの一部になりうる。
[0018] 装置100は、位置決めデバイス120を含む。位置決めデバイス120は、(i)太陽電池構成20の所定の(又は設定された)長さに基づいて、第1の太陽電池ピース11と第2の太陽電池ピース12のように、隣接する太陽電池ピースの重なりを選択的に調整すること、及び、(ii)隣接する太陽電池ピースのエッジ間に基本的に一定の距離を提供すること、のうちの少なくとも1つを実行するように構成されている。距離は、第1の太陽電池ピース11に重なる第2の太陽電池ピース12のエッジ12aと、第1の太陽電池ピース11のエッジ11aとの間に画定され、第1の太陽電池ピースのエッジは第2の太陽電池ピース12に重ならない。エッジは基本的に互いに平行になりうる。
[0019] 「重なりを選択的に調整すること」という表現は、太陽電池構成20の少なくとも1つの隣接する太陽電池ピースのペアに対して、具体的には、太陽電池構成20の隣接する太陽電池ピースの各ペアに対して、重なりが個別に決定又は調整される、という意味に理解されたい。太陽電池構成20の少なくとも一部の重なり又は重なり領域は、異なること、すなわち、一定ではないことがありうる。
[0020] 太陽電池構成20の長さは、N個の太陽電池ピースを有する(完成品の)太陽電池構成の(最終の)長さ、すなわち、エクステンション(extension)に対応しうる。太陽電池構成20は長さと幅を有し、太陽電池構成の幅は個々の太陽電池ピースの幅(「第1のエクステンション」、「メジャーエクステンション」、又は「ロングエッジ」)に対応しうる。太陽電池構成の長さは、すべての太陽電池ピースの長さの和(「第2のエクステンション」、「マイナーエクステンション」、又は「ショートエッジ」)から重なりの和を差し引いた値である。
[0021] 「基本的に一定の距離」という表現は、太陽電池構成の隣接する太陽電池ピースのすべてのペアのそれぞれの距離が基本的に互いに等しくなりうる、という意味に理解されたい。「基本的に」という表現は、エッジ間の基本的に一定の距離(又は、ペアに対して等しい距離)に関連しており、位置決め精度及び/又は製造許容誤差による小さな偏差、例えば1%、2%、或いは5%にも及ぶ偏差も、「基本的に一定」とみなされる。
[0022] 本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる幾つかの実施形態により、シングルドセル式太陽電池のような太陽電池構成は、2つ以上の太陽電池ピースを含みうる。図1は2つの太陽電池ピースを例示的に示しているが、本開示はこれに限定されないこと、また、太陽電池構成はN個の太陽電池ピースを含むか、N個の太陽電池ピースからなり、Nはゼロより大きい整数になりうることを理解されたい。例えば、Nは少なくとも10、具体的には少なくとも20、具体的には少なくとも30、具体的には少なくとも40、及びより具体的には少なくとも50になりうる。
[0023] 本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる幾つかの実施形態により、装置100は、太陽電池構成20の製造に使用される第1の太陽電池ピース11と第2の太陽電池ピース12のように、太陽電池10を2つ以上の太陽電池ピースに分離するように構成されている分離デバイス110を含む。幾つかの実装では、装置100は、2つ以上の重なり合う太陽電池ピースを支持するように構成された支持デバイス130を含む。位置決めデバイス120は、隣接する太陽電池ピースが重なるように、2つ以上の太陽電池ピースを支持デバイス130の上に位置決めするように構成されうる。
[0024] 幾つかの実行形態では、分割されて2つ以上の太陽電池ピースになる太陽電池10は、その上に設けられた、フィンガ及び/又はバスバーなどの一又は複数の導電パターンを有しうる。具体的には、「太陽電池」という用語は、例えば、未処理の半導体基板ではなく、完成した、又はほぼ完成した太陽電池を表しうる。太陽電池10は表側と裏側とを有しうる。フィンガ及び/又はバスバーは、例えばスクリーン印刷などのプリント技法を使用して、表側に堆積されうる。オプションでは、太陽電池10は、一又は複数の裏側接点を有しうる。
[0025] 図2Aは、本書に記載の実施形態による装置、システム、及び方法を使用して製造されうる、太陽電池構成20の概略図を示している。太陽電池構成20は、複数の太陽電池又は太陽電池構成の、パッケージングされ、接続されたアセンブリである、太陽電池モジュール内で使用されうる。
[0026] シングルドセル式太陽電池は、第1の太陽電池ピース11及び第2の太陽電池ピース12などの、複数の重なり合う太陽電池ピースを含む。隣接する太陽電池ピースの重なりOは、太陽電池ピースの表側又は裏側などの全表面積の20%未満、具体的には10%未満、より具体的には5%未満になりうる。
[0027] 幾つかの実装では、太陽電池構成20の複数の重なり合う太陽電池ピースの各太陽電池ピースは、その上に設けられた、フィンガ14及び/又はバスバー13などの、一又は複数の導電パターンを有しうる。例えば、少なくとも1つの第1太陽電池ピース11などの太陽電池ピースは、元の太陽電池の表側と裏側にそれぞれ対応する、表側と裏側とを有しうる。オプションでは、太陽電池ピースは、一又は複数の裏側接点を有しうる。図2Aに例示的に示したように、第1の太陽電池ピース11は裏側接点15を有し、第2の太陽電池ピース12は裏側接点15’を有しうる。
[0028] 隣接する太陽電池ピースは、重なり合う領域において互いに電気接続される。したがって、太陽電池ピースは、個々の太陽電池ピースによって生成された電流が一連の太陽電池ピースに沿って流れて、例えば太陽電池構成20の端部(図示せず)で収集されるように、直列に接続される。この重ね合わせ構造は、高い出力電力を有する太陽電池構成を提供することができる。例えば、第1の太陽電池ピース11上に設けられたバスバー13は、第2の太陽電池ピース12の裏側接点15’に電気接続されうる。図2Aの実施例に示すように、分離デバイスは、太陽電池のバスバーに隣接する太陽電池を分離するよう構成されうる。換言すると、各太陽電池ピースは、その上に設けられたバスバー、具体的には1つのバスバーのみを有してよく、このバスバーは、太陽電池ピースのエッジに位置しうる。
[0029] 幾つかの実装では、重なり合う領域で太陽電池ピースに接続するため、導電性接着剤などの接着剤17が提供されうる。本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる幾つかの実施形態により、本開示の装置は、2つ以上の太陽電池ピースが支持デバイス上に位置決めされる前に、接着剤17を太陽電池又はその太陽電池ピースに塗布するよう構成された、接着剤塗布デバイスを含む。2つの太陽電池ピースは、2つの太陽電池ピースが電気的かつ機械的に互いに接続されうるように、接着剤17が2つの太陽電池ピースのうちの一方の太陽電池ピースに提供されている状態で、重ね合わされうる。例えば、接着剤が太陽電池又は太陽電池ピースに塗布される時に、接着剤は実質的に液体形態であってもよい。
[0030] 幾つかの実施形態により、接着剤塗布デバイスは、太陽電池又はその太陽電池ピースのバスバーなどの導電線パターンの少なくとも一部分の上に、接着剤17を塗布するよう構成されうる。幾つかの実装では、接着剤は、太陽電池が2つ以上の太陽電池ピースに分割される前に塗布される。他の実装では、接着剤は、太陽電池が2つ以上のピースに分割された後に、太陽電池ピースに塗布される。幾つかの実施形態により、接着剤は、はんだ、銀ペースト、シリコンベースの導電性接着剤、及びエポキシベースの導電性接着剤からなる群から選択される。例えば、太陽電池構成の組立中に、ピースが重ねられると、接着剤を乾燥させるために乾燥プロセスが実行されうる。幾つかの実装では、乾燥プロセスは、例えば、赤外線ヒータなどのヒータを使用して2つの太陽電池ピースの重なり合う領域を加熱することを含みうる。
[0031] 各太陽電池ピースは、太陽電池ピースの表側及び/又は裏側に対して、基本的に平行に画定されうる第1のエクステンションと第2のエクステンションを有することができる。第1のエクステンションは、第2のエクステンションより長くなりうる。第1のエクステンションと第2のエクステンションは、太陽電池ピースのエッジにおいて、又はエッジによって画定されうる。第1のエクステンションはまた、「メジャーエクステンション」又は「ロングエッジ」と称されることがあり、第2のエクステンションは「マイナーエクステンション」又は「スモールエッジ」と称されることがありうる。幾つかの実施形態によれば、第1のエクステンションは、バスバーに対して実質的に平行に、及び/又は、太陽電池ピースのフィンガに対して実質的に垂直に画定され、第2のエクステンションは、バスバーに対して実質的に垂直にに、及び/又は、フィンガに対して実質的に平行に画定されうる。
[0032] 位置決めデバイスは、太陽電池構成の所定の長さに基づいて、隣接する太陽電池ピースの重なりOを選択的に又は個別的に調整するように構成されうる。重なりOは、第2のエクステンションに沿って、例えば、太陽電池ピースのショートエッジに対して平行に、及び/又は、バスバーのレングスエクステンション(length extension)に対して垂直に画定されうる。具体的には、重なりOは、太陽電池構成20のレングスエクステンションに対して基本的に平行に画定されうる。重なりは、例えば、太陽電池構成20のレングスエクステンションに沿って、2mm未満に、具体的には1mm未満に、より具体的には0.5mm未満になりうる。隣接する太陽電池ピースの各ペアに対して、重なりOを選択的に調整することによって、明確に定義された長さの太陽電池構成が提供されうる。
[0033] 重なりは、隣接する太陽電池ピースのエッジ間に、基本的に一定の距離Dを提供するように調整されうる。距離は、第2の太陽電池ピース12のエッジ12aであって、第1の太陽電池ピース11に重なるエッジ12aと、第1の太陽電池ピース11のエッジ11aであって、第2の太陽電池ピース12に重ならないエッジ11aとの間に画定される。エッジは、互いに対して基本的に平行で、例えば、太陽電池ピースの第1のエクステンションに沿っている。エッジは、太陽電池ピースのロングエッジになりうる。
[0034] 距離Dは、第1の太陽電池ピース12によって覆われていない第2のエクステンションに沿った、第1の太陽電池ピース11の一部に対応しうる。例えば、エッジは太陽電池ピースの同じ側のエッジで、例えば、左側エッジ又は右側エッジになる。図2Aは、第1の太陽電池ピース11の右側エッジと第2の太陽電池ピース12との間に画定される距離Dを例示的に示している。太陽電池構成の隣接する太陽電池ピースのすべてのペアに対して、基本的に一定の距離Dを提供することによって、太陽電池構成は明確に定義された長さを有することができる。
[0035] 図2Bは、本書に記載の更なる実施形態による、重なり合う太陽電池ピースの概略図を示す。例示的に3つの太陽電池ピース、すなわち、第1の太陽電池ピース11、第2の太陽電池ピース12及び第3の太陽電池ピース12’が示されている。第1の太陽電池ピース11、第2の太陽電池ピース12、及び第3の太陽電池ピース12’は、丸いエッジ(「疑似正方形ピース」)を有する疑似正方形の太陽電池の(エッジ)ピースである。図2Bは、隣接する太陽電池ピースのペアの左側エッジの間に画定される距離Dを例示的に示している。
[0036] 図3は、本書に記載の実施形態による分離デバイス110の概略上面図を示す。
[0037] 分離デバイス110は、太陽電池10を2つ以上の太陽電池ピースに分離するよう構成される。具体的には、分離デバイス110は、(大きな)太陽電池から小型のセル(太陽電池ピース又は太陽電池要素)を作り出しうる。本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる幾つかの実施形態により、分離デバイス110は、太陽電池10を分割するため、機械的に太陽電池10に接触するように構成された切断デバイスを含むか、このような切断デバイスである。幾つかの実装では、切断デバイスは、可動本体と、可動本体に固定された接触要素とを含む。接触要素114は、太陽電池10を切断して分割するために太陽電池10に接触するよう構成された鋭利な先端を備えたブレード又は要素でありうる。幾つかの実装では、可動本体は、太陽電池10におけるシャープな分割ラインを提供するために、例えば素早い動作で、接触要素114を太陽電池に向けて動かすよう構成されうる。
[0038] 分離デバイス110は、製造許容誤差によりわずかに異なる寸法を有する太陽電池ピース、切断されることになる太陽電池10の不整合部分などをもたらすことがある。本開示の実施形態は、明確に定義された長さを有する太陽電池構成が製造されうるように、異なる寸法に対しては補正を行うことができる。
[0039] 幾つかの実装では、本開示の装置、具体的には分離デバイス110は、第1の支持要素116、及びオプションで第2の支持要素117を有する、支持構成を含む。幾つかの実装では、第1の支持要素116及び/又は第2の支持要素117は、太陽電池10及び/又は太陽電池ピースを運搬するよう構成されたベルトコンベヤになりうる。第1の支持要素116は、分離プロセス中に、太陽電池10が第1の支持要素116のエッジを超えて突出するように、構成されうる。太陽電池10から分離された太陽電池ピースは、第2の支持要素117によって収集又は捕捉されうる。第2の支持要素117は、第1の支持要素116に対して、例えば垂直方向にオフセットされることがある。例えば、太陽電池ピースが太陽電池10から分離されると、太陽電池ピースは第2の支持要素117の上に落下しうる。
[0040] 図4A及び図4Bは、本書に記載の実施形態による、完全正方形の太陽電池40と疑似正方形の太陽電池40の概略図をそれぞれ示している。
[0041] 完全正方形の太陽電池40は、例えば、シリコンインゴットから切り出された平方多結晶(quadratic multi crystalline)ウエハになりうる。フィンガ14及びバスバー13が上に設けられている完全正方形の太陽電池40は、切断されて、図4Aに例示的に示している3つのピース41、42、及び43などの複数のピースになりうる。
[0042] 疑似正方形の太陽電池40は、単結晶シリコンインゴットから切り出された、丸いエッジ44を備えた正方形状ウエハになりうる。完全正方形の太陽電池40と比較すると、疑似正方形の太陽電池40は、製造プロセス中に出る無駄が少ないという点で有益でありうる。疑似正方形の太陽電池40’は、切断されて、図4Bに例示的に示している3つのピース41’、42’、及び43’などの複数のピースになりうる。
[0043] 本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる幾つかの実施形態により、完全正方形の太陽電池40及び/又は疑似正方形の太陽電池40などの太陽電池は、それぞれの太陽電池のバスバー13に隣接した部分で分離又は分割されうる。換言すると、各太陽電池ピースは、その上に設けられたバスバー、具体的には1つのバスバーのみを有してよく、このバスバーは、太陽電池ピースのエッジに位置しうる。
[0044] 図5Aは、本書に記載の更なる実施形態による、少なくとも1つの太陽電池構成を製造するための装置の概略側面図を示している。図5Bは装置の概略上面図を示し、図5Cは、本書に記載の実施形態による、支持デバイス上の重なり合う太陽電池ピースの概略図を示す。
[0045] 本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる幾つかの実施形態により、装置、特に位置決めデバイス120は、少なくとも2つの太陽電池構成、例えば、第1の太陽電池構成20’と第2の太陽電池構成20’’を製造するように構成されている。位置決めデバイス120は、少なくとも2つの太陽電池構成を並行して組み立てるために、例えば、支持デバイス130上の分離デバイスによって提供される太陽電池ピースを位置決めするように構成されうる。幾つかの実装では、位置決めデバイス120は、第1の太陽電池構成20’を形成するため、支持デバイス130上に2つ以上の太陽電池ピースを位置決めし、また、第2の太陽電池構成20’’を形成するため、支持デバイス130上に2つ以上の更なる太陽電池ピースを位置決めするように構成されている。
[0046] 本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる幾つかの実施形態により、装置は、第1の太陽電池ピース11と第2の太陽電池ピース12など、太陽電池の太陽電池ピースを搬送するよう構成された搬送デバイス150を含む。搬送デバイス150は、第1の回転軸156の周りに回転可能なローラ154と、ローラ154上に提供された一又は複数の第1のベルト152とを有するベルトコンベヤを含むか、ベルトコンベヤになりうる。幾つかの実装では、搬送デバイス150は、平行に配置された2つ以上のベルトであって、それらの間に間隙が設けられている、2つ以上のベルトを有しうる。
[0047] 幾つかの実施形態により、本書に記載の実施形態による太陽電池構成を製造するための装置の支持デバイス130は、ベルトコンベヤを含みうるか、ベルトコンベヤになりうる。ベルトコンベヤ等の支持デバイス130は、第1の太陽電池構成20’と第2の太陽電池構成20’’など、太陽電池構成を支持し、固定し、搬送するよう構成されうる。具体的には、支持デバイス130は、実質的に水平方向になりうる搬送方向4(図5C参照)に、太陽電池構成を搬送するように構成されうる。
[0048] 支持デバイス130を構成するベルトコンベヤは、第2の回転軸134の周りに回転可能なローラ136と、ローラ136上に提供された一又は複数の第2のベルト132とを含みうる。幾つかの実装では、支持デバイス130は、平行に配置された2つ以上のベルトであって、それらの間に間隙が設けられている、2つ以上のベルトを有しうる。例えば、2つ以上のベルトの各ベルトは、1つの太陽電池構成(のみ)を支持するように構成されうる。本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる幾つかの実施形態により、支持デバイス130は、静電チャックと真空チャックの少なくとも一方を含むか、又はそれらの少なくとも一方である。
[0049] 位置決めデバイス120は、太陽電池の太陽電池ピースを、例えば、搬送デバイス150から支持デバイス130に、移動又は搬送するよう構成されうる(参照番号3で示す)。例えば、位置決めデバイス120は、連続的に、太陽電池ピースを搬送デバイス150から把持するか又は取り上げ、太陽電池ピースを支持デバイス130に移動させ、オプションにより太陽電池ピースを整列し、かつ、太陽電池ピースを所定の位置で解放することができる。具体的には、位置決めデバイス120は、太陽電池構成を形成するため、例えば、第1の太陽電池構成20’と第2の太陽電池構成20’’が個別の調整された重なりで、及び/又は一定のピッチで重なり合うように、太陽電池ピースを配置するように構成されうる。太陽電池構成が支持デバイス130上で組み立てられている間には、(部分的に)組み立てられた太陽電池構成が位置決めされて上に載っている支持デバイス130は、搬送方向4に連続的に移動可能である。連続的な製造プロセスが提供されうる。
[0050] 本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる幾つかの実施形態により、位置決めデバイス120は、太陽電池ピースを把持及び保持するよう構成された、把持部122を含む。把持部122は、真空把持部、機械的把持部、静電把持部、動電把持部、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択されうる。把持部122の実施形態は、図6に関連して更に説明される。
[0051] 幾つかの実装では、位置決めデバイス120は、第1の方向1と第2の方向2のうちの少なくとも一方に移動可能である。第1の方向1は実質的に水平な方向になりうる。第2の方向2は実質的に垂直な方向になりうる。位置決めデバイス120は、第1の方向1と第2の方向2のうちの少なくとも一方に、連続的に又は同時に移動可能である。位置決めデバイス120によって保持された太陽電池ピースは、第1の太陽電池構成20’及び/又は第2の太陽電池構成20’’などの、太陽電池構成の組み立てのため、第1の方向1と第2の方向2に移動することによって、支持デバイス130まで移動することができる。
[0052] 例えば、位置決めデバイス120は、搬送デバイス150から太陽電池ピースを持ち上げるため、第2の方向2に移動可能である。位置決めデバイス120は次いで、例えば、太陽電池ピースを搬送デバイス150から支持デバイス130まで移動するため、第1の方向1に(例えば、前方に)移動可能である。位置決めデバイス120は、支持デバイス130上に太陽電池ピースを配置するため、第2の方向2に(例えば、下方に)移動可能である。位置決めデバイス120は次いで、搬送デバイス150から別の太陽電池ピースを持ち上げるため、第2の方向2及び第1の方向1に(例えば、搬送デバイス150に戻るように)移動可能である。第1の方向1への移動とは、前方への移動にも後方への移動にもなりうることを理解されたい。同様に、第2の方向2への移動とは、上方への移動にも下方への移動にもなりうる。
[0053] 「垂直方向」という用語は、「水平方向」と区別するためのものであると理解される。すなわち、「垂直方向」とは実質的に垂直な移動に関し、正確な垂直方向からの数度のずれは(例えば、5°まで、或いは10°までであっても)、依然として「実質的に垂直な方向」と見なされる。垂直方向は、重力に実質的に平行でありうる。
[0054] 幾つかの実施形態により、装置は、位置決めデバイス120を制御するよう構成されたコントローラ140を含む。具体的には、コントローラ140は、太陽電池ピースを移動して、選択的に調整された重なりで、及び/又は一定のピッチで太陽電池構成を組み立てるように、位置決めデバイス120の動きを制御することができる。例えば、コントローラ140は、幾何形状、電気特性、光学特性、印刷品質、及びこれらの任意の組み合わせなど、ピースの一又は複数の特性(例えば、幾何学的特性、及び/又は物理特性)に基づいて、第1の太陽電池構成20’又は第2の太陽電池構成20’’のいずれかに太陽電池ピースを移動させるように、位置決めデバイス120を制御することができる。
[0055] 図5Cの例では、位置決めデバイス120は、支持デバイス130上に既に提供されている第1の太陽電池ピース11に、第2の太陽電池ピース12を重ね合わせるように構成されている。装置、特に位置決めデバイス120は、太陽電池ピースが支持デバイス130上に配置される前に、例えば、第1の太陽電池ピース11などの別の太陽電池ピースに重ね合わせられる前に、第2の太陽電池ピース11など、位置決めデバイス120によって保持されている太陽電池ピースを整列するように構成されうる。幾つかの実装では、コントローラ140は、整列を実施するため、位置決めデバイス120を制御するように構成されている。装置、特に位置決めデバイス120は、太陽電池構成の所定の長さに基づいて隣接する太陽電池ピースの重なりを選択的に調整するため、及び/又は、隣接する太陽電池ピースのエッジ間に基本的に一定の距離(又はピッチ)を提供するため、太陽電池ピースを整列するように構成されうる。
[0056] 本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる幾つかの実施形態により、装置は、重ね合わせられる2つの太陽電池ピースのうちの少なくとも1つの太陽電池ピースの位置及び/又は配向を決定するように構成されている。例えば、装置は、第1の太陽電池ピース11と第2の太陽電池ピース12などを整列するため、両方の太陽電池ピースの位置及び/又は配向を決定するように構成されている。装置は、例えば、位置決めデバイス120によって保持される太陽電池ピースの位置及び/又は配向を検出するよう構成されたカメラ等を含みうる検査システムによって取得された情報を、使用することができる。
[0057] 本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる幾つかの実施形態により、装置は更に、第1の太陽電池ピース11及び/又は第2の太陽電池ピース12など、少なくとも1つの太陽電池ピースの一又は複数の構造的特徴を検出するように構成された検査デバイス190を含む。具体的には、太陽電池ピースと第2の太陽電池ピース12などの別の太陽電池ピースが重ね合わせられる前に、検査デバイス190は、太陽電池ピースの一又は複数の構造的特徴を検出するように構成可能である。幾つかの実装では、位置決めデバイス120は、検査デバイス190によって検出された一又は複数の構造的特徴に基づいて、隣接する太陽電池ピースのエッジ間で、重なりを選択的に調整する、及び/又は、基本的に一定の距離を提供するように構成可能である。装置、特にコントローラ140及び/又は検査デバイス190は、検査デバイス190によって検出された一又は複数の構造的特徴に基づいて、第1の太陽電池ピース11及び/又は第2の太陽電池ピース12の位置及び/又は配向を決定するように構成可能である。
[0058] 本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる幾つかの実施形態により、検査デバイス190は、太陽電池ピースの一又は複数のエッジ及び/又はコーナーなど、一又は複数の構造的特徴を検出するように構成された一又は複数のセンサを含む。検査デバイス190、特に一又は複数のセンサは、図5Aの実施例に示されているように、太陽電池ピース及び/又は太陽電池構成の上方など、太陽電池ピース及び/又は太陽電池構成の1つの面の上(だけ)に位置決めされうる。反対に、本書に記載されていないが、一定の重なりを利用するシステムでは、センサはストリングの両側に、すなわちストリングの上方と下方に設けられる。本開示の実施形態では、センサは向かい合う2つの面ではなく、片面だけに配置しうるため、(計測又は)検査システムの構成は単純化されうる。
[0059] 本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる幾つかの実施形態により、検査デバイス190は、第1の太陽電池ピース11の一又は複数の構造的特徴、及び/又は第2の太陽電池ピース120の構造的特徴を検出するように構成されている。位置決めデバイス120は、検査デバイス190によって検出された一又は複数の第1の構造的特徴、及び/又は、一又は複数の第2の構造的特徴に基づいて、隣接する太陽電池ピースのエッジ間で、重なりを選択的に調整すること、並びに、基本的に一定の距離を提供すること、のうちの少なくとも1つを行うように構成されうる。
[0060] 本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる幾つかの実施形態により、一又は複数の第1の構造的特徴、及び/又は、一又は複数の第2の構造的特徴など、各太陽電池ピースの一又は複数の構造的特徴は、太陽電池ピースのエッジ、太陽電池ピースのエッジの一部、太陽電池ピース上のパターン(例えば、フィンガ及び/又はバスバーなどの導電線パターン)、太陽電池ピース上の整列マーク、及びこれらの任意の組み合わせを含む(又は、これらからなる)群から選択される。
[0061] 幾つかの実装では、位置決めデバイス120は、実質的に水平な平面などの平面で移動可能である。このような移動は「Θ移動」とも称されうる。例えば、位置決めデバイス120は、位置決めデバイス120によって保持される太陽電池ピースの角度配向をこの平面内で調整するか、又は整列するよう構成されうる。太陽電池ピースの角度配向は、例えば、支持デバイス130、及び/又は、支持デバイス130上の別の太陽電池ピースと整列され、位置決めデバイス120によって保持される太陽電池ピースはこの別の太陽電池ピースと重ね合わされることになる。一定の長さの太陽電池構成を提供するため、太陽電池構成は様々な重なりで組み立てられうる。
[0062] 幾つかの実行形態により、位置決めデバイス120は、太陽電池ピースを実質的に垂直な回転軸の周りに約180°回転させるよう構成されうる。具体的には、疑似正方形の太陽電池のエッジピースは、同様に配向にされうる。例えば、疑似正方形の太陽電池の1つのエッジピース(例えば、前方又は前縁のエッジピース)は約180°回転されることはないが、疑似正方形の太陽電池の他のエッジピース(例えば、後方又は後縁のエッジピース)は、
図2Bに例示したように、それらのエッジピースの幾何形状が等しく配向されるか、又は整列されるように、約180°回転される。
[0063] 幾つかの実施形態により、位置決めデバイス120は、例えば、第1の方向1及び/又は水平平面に対してチルト可能である。例えば、位置決めデバイス120は、調整された重なり及び/又は一定のエッジ距離を提供するため、太陽電池ピースの配向を支持デバイス130上の別の太陽電池ピースに対して整列するように、位置決めデバイス120によって保持される太陽電池ピースをチルトさせることができる。具体的には、位置決めデバイス120によって保持される太陽電池ピースの裏側又は裏側平面が、支持デバイス130上の別の太陽電池ピースの表側又は表側平面に実質的に平行になるよう、配向されうる。幾つかの実装では、位置決めデバイス120は、裏側接点と表側接点との間の電気的接触が、例えば、それらの接点間に提供された接着剤を用いて確立されうるように、太陽電池ピースの裏側接点を、支持デバイス130上の別の太陽電池ピースの表側接点(バスバーなど)に対して整列するよう、構成される。
[0064] 本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる幾つかの実施形態により、装置は、例えば、支持デバイス130に、又はその上方に、加熱デバイス160を更に含む。加熱デバイス160は、第1の太陽電池構成20’及び/又は第2の太陽電池構成20’’など、支持デバイス130上の太陽電池構成のうちの少なくとも1つを、加熱するよう構成されうる。加熱デバイス160は、伝導ヒータ(例えば、ホットプレート)、対流ヒータ、抵抗ヒータ、赤外線ヒータ、ランプヒータ、温風ヒータ、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択されうる。
[0065] 図6は、本書に記載の実施形態による位置決めデバイス620の概略図を示す。
[0066] 本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる幾つかの実施形態により、位置決めデバイス620は、第1の太陽電池ピース11及び/又は第2の太陽電池ピース12など、太陽電池ピースを把持及び保持するよう構成された、一又は複数の把持部622を含む。一又は複数の把持部622は、真空把持部、機械的把持部、静電把持部、動電把持部、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択されうる。真空は、太陽電池ピースを把持部に保持するために吸引力を使用しうる。機械的把持部は、太陽電池ピースを把持部に保持するために、クランプなどの機械的デバイスを使用しうる。静電把持部及び動電把持部は、太陽電池ピースを把持部に保持するために、それぞれ静電力及び動電力を使用しうる。
[0067] 幾つかの実装では、一又は複数の把持部622のうちの少なくとも1つの把持部、具体的には各把持部は、一又は複数の把持要素624を含みうる。例えば、把持部は、太陽電池ピースに接触し、それを把持するよう構成された2つ以上の、例えば3つ、4つ、5つ、又は6つの把持要素を含みうる。例えば、一又は複数の把持要素624は、太陽電池ピースの表面に負圧を提供して、そのピースを太陽電池ピースの表面に保持するよう構成された、吸引カップになりうる。
[0068] 幾つかの実施形態により、一又は複数の把持部622の各把持部は、1つの太陽電池ピースを保持し、移動させるよう構成される。更なる実施形態では、一又は複数の把持部622の各把持部は、2つ以上の太陽電池ピースを同時に保持し、移動させるよう構成される。
[0069] 図7は、本書に記載の実施形態による、シングルドセル式太陽電池のような少なくとも2つの太陽電池構成を製造するための装置300の概略図を示している。
[0070] 本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる幾つかの実施形態により、装置300は、複数の太陽電池を分離デバイス310内に投入するよう構成された、第1の投入コンベヤ302及び第2の投入コンベヤ304など、一又は複数の投入コンベヤを含みうる。一又は複数の投入コンベヤは、複数の太陽電池を分離デバイス310内に同時に投入するための、平行なレーンになりうる。一又は複数の投入コンベヤは、ベルトコンベヤになりうる。幾つかの実施形態により、図5A及び図5Bに関連して説明されている搬送デバイスは、一又は複数の投入コンベヤによって提供されうる。
[0071] 位置決めデバイス320は、少なくとも2つの太陽電池構成を並行して組み立てるために、分離デバイス310によって支持デバイス330上に提供される太陽電池ピースを位置付けるように構成される。少なくとも2つの太陽電池構成の隣接する太陽電池ピースの重なりは、基本的に一定にストリング長を提供するため、個別に調整される。
[0072] 本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる幾つかの実施形態により、支持デバイス330は、平行に配置された2つ以上の支持ユニットを有しうる。2つ以上の支持ユニットは、互いから分離されうる。2つ以上の支持ユニットの各支持ユニットは、少なくとも2つの太陽電池構成のそれぞれの太陽電池構成を支持するよう構成されうる。例えば、第1の支持ユニット332は第1の太陽電池構成を支持するよう構成されてよく、第2の支持ユニット334は第2の太陽電池構成を支持するよう構成されうる。支持デバイス330は、更なる太陽電池構成を支持するよう構成された、第3の支持ユニット336及び第4の支持ユニット338など、更なる支持ユニットを含みうる。しかしながら、本開示はこれに限定されず、1つの単一ベルトなどの1つの単一支持体ユニットは、少なくとも2つの太陽電池構成が並行して組み立てられるように提供されうる。
[0073] 幾つかの実施形態により、支持デバイス330は少なくとも1つのベルトコンベヤを含み、少なくとも1つのベルトコンベヤは、互いに離間された2つ以上のベルトコンベヤを含む。例えば、第1のベルトコンベヤは第1の太陽電池構成を支持するよう構成され、第1のベルトコンベヤから離間された第2のベルトコンベヤは、第2の太陽電池構成を支持するよう構成される。幾つかの実装では、2つ以上の支持ユニットは、平行に配置されたベルトコンベヤである。例えば、第1の支持ユニット332は第1のベルトコンベヤであり、第2の支持ユニット334は第2のベルトコンベヤであり、第3の支持ユニット336は第3のベルトコンベヤであり、第4の支持ユニット338は第4のベルトコンベヤである。第1から第4のベルトコンベヤは、平行に配置されうる。
[0074] 幾つかの実装では、ベルトコンベヤによって提供される支持デバイス330の動きと、少なくとも1つの位置決めデバイス320の動きとは、互いに同期しているか、又は関連付けられる。例えば、第1の投入コンベヤ302の動きと、第1の投入コンベヤ302を介して投入された太陽電池の切断プロセスと、位置決めデバイス320の操作と、第1の支持ユニット332及び第2支持ユニット334の動きとは、同期しているか、又は関連付けられる。同様に、第2の投入コンベヤ304の動きと、第2の投入コンベヤ304を介して投入された太陽電池の切断プロセスと、位置決めデバイス320の動作と、第3の支持ユニット336及び第4の支持ユニット338の動きとは、同期しているか、又は関連付けられる。
[0075] 図8は、本書に記載された実施形態による、太陽電池構成の製造のためのシステム500の概略図を示す。システム500は、シングルドセル式太陽電池のための生産ラインの一部となるか、又はこの生産ラインを構成しうる。
[0076] システム500は、本書に記載の実施形態による、太陽電池構成を製造するための装置を含む。システム500は更に、複数の太陽電池を製造するための生産ツール510と、複数の太陽電池を分離して太陽電池ピースにするように構成された分離デバイス530と、位置決めデバイス540と、太陽電池構成がその上に組み立てられる支持デバイス550とを含む。
[0077] 幾つかの実装では、生産ツール510は、複数の太陽電池の製造において使用される太陽電池基板上に一又は複数の導電線をプリントするよう構成された、一又は複数のプリントデバイスを含む。一又は複数の導電線は、フィンガとバスバーから選択される。一又は複数のプリントデバイスは、一又は複数の導電線を二重プリントするよう構成されうる。具体的には、一又は複数のプリントデバイスは、フィンガとバスバーの少なくとも一方を二重プリントするよう構成されうる。
[0078] 幾つかの実施形態により、システム500、具体的には装置は、太陽電池が分離されて2つ以上の太陽電池ピースになる前に接着剤を太陽電池に塗布するよう構成された、接着剤塗布デバイス520を含む。接着剤は、支持デバイス550の上に配置される2つの隣接する太陽電池ピース間の重なり合う領域に対応する太陽電池の一部に、重なり合うように塗布される。幾つかの実施形態により、接着剤塗布デバイス520は、太陽電池のバスバーなどの導電線パターンの少なくとも一部分の上に接着剤を塗布するよう構成されうる。
[0079] 本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる幾つかの実施形態により、分離デバイス530は、少なくとも1つの太陽電池穿孔デバイスを含む。例えば、少なくとも1つの太陽電池穿孔デバイスは、レーザを含むか、又はレーザである。例えば、少なくとも1つの太陽電池穿孔デバイスは、太陽電池が分離されて2つ以上の太陽電池ピースになる前に、太陽電池を穿孔するよう構成されうる。
[0080] 幾つかの実装では、システム500は、例えば、装置の支持デバイス550に後続して、又は支持デバイス550の上方に、加熱デバイス560を更に含む。加熱デバイス560の実施形態は、図5に関連して説明される。具体的には、加熱デバイス560は、2つの隣接する太陽電池ピース間の重なり合う領域内の接着剤を乾燥させるために、少なくとも1つの太陽電池構成を加熱するよう構成される。加熱デバイス560は、伝導ヒータ(例えば、ホットプレート)、対流ヒータ、抵抗ヒータ、赤外線ヒータ、ランプヒータ、温風ヒータ、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択されうる。
[0081] 本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる幾つかの実施形態により、システム500は、第1の太陽電池構成及び第2の太陽電池構成などの少なくとも2つの太陽電池構成を、その少なくとも2つの太陽電池構成の品質判定に基づいて分類するよう構成された、分類デバイス570を含む。例えば、不具合を有する又は低品質の太陽電池構成は廃棄されうる。オプションでは、不具合を有する太陽電池構成は、例えば、不具合を有する、又は低品質の太陽電池ピースを交換するために、再加工処理又は補修処理を受けることがある。
[0082] 図9は、本書に記載の実施形態による、シングルドセル式太陽電池などの太陽電池構成を製造するための方法1000のフロー図を示している。方法1000は、本書に記載の実施形態による装置及びシステムを使用しうる。同様に、本開示の装置及びシステムは、方法1000を実装するように構成されうる。
[0083] 方法1000は、ブロック1100で支持デバイス上に第1の太陽電池ピースを位置決めすること、並びに、ブロック1200で第2の太陽電池ピースを第1の太陽電池ピースに重ね合わせることを含む。第1の太陽電池ピースと第2の態様電池ピースの重なりは、太陽電池構成の所定の長さに基づいて決定されうる。オプションにより、又は代替的に、基本的に一定の距離又はピッチは、第1の太陽電池ピースに重なる第2の太陽電池ピースのエッジと、第2の太陽電池ピースに重ならない第1の太陽電池ピースのエッジとの間に提供される。
[0084] 本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる幾つかの実施形態により、 方法1000は更に、第2の太陽電池ピースを第1の太陽電池ピースの上に重ね合わせる前に、第1の太陽電池ピース及び第2の太陽電池ピースのうちの少なくとも1つの一又は複数の構造的特徴を検出することを含む。幾つかの実装では、方法1000は、調整された重なり、及び/又は一定の距離又はピッチを提供するように、第1の太陽電池ピースと第2の太陽電池ピースを重ね合わせる前に、第1の太陽電池ピースと第2の太陽電池ピースを整列することを含む。
[0085] 方法100は更に、一又は複数の太陽電池の各太陽電池を分離して2つ以上の太陽電池ピースにすることと、その2つ以上の太陽電池ピースから、少なくとも第1の太陽電池構成及び第2の太陽電池構成を形成することとを含む。2つ以上の太陽電池ピースの各太陽電池ピースは、その太陽電池ピースの一又は複数の幾何学的特性、及び/又は物理特性に基づいて、第1の太陽電池構成又は第2の太陽電池構成に割り当てられうる。幾つかの実装では、一又は複数の太陽電池は、完全正方形の太陽電池と疑似正方形の太陽電池からなる群から選択される。
[0086] 本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる幾つかの実施形態により、一又は複数の太陽電池の各太陽電池は分離されて、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、又はそれ以上の数の太陽電池ピースになる。各太陽電池が分離されて形成される太陽電池ピースの数は、太陽電池のタイプ(例えば、疑似正方形又は完全正方形)、並行して組み立てられることになる太陽電池構成の数、及び、支持デバイスの構造(例えば、1つの単一ベルト、又は、別個のベルトを有する複数の支持ユニット)のうちの少なくとも1つにより、選択されうる。
[0087] 幾つかの実装では、方法1000は更に、2つ以上の太陽電池ピースを把持することと、第1の太陽電池構成及び第2の太陽電池構成など、太陽電池構成を形成するために、2つ以上の太陽電池ピースを支持デバイス上に位置決めすることとを含む。把持することは、本開示による位置決めデバイスを用いて実行されうる。具体的には、真空把持部によって提供される吸引力が、太陽電池ピースを取り上げるために使用されうる。
[0088] 幾つかの実施形態により、方法1000は更に、2つ以上の太陽電池ピースを支持デバイス上に位置決めする前に、太陽電池又は2つ以上の太陽電池ピースに接着剤を塗布することを含む。具体的には、接着剤は、2つの隣接する太陽電池ピースの重なり合う領域内に塗布されうる。幾つかの実施形態により、接着剤は、はんだ、銀ペースト、及び導電性シリコン接着剤からなる群から選択された、導電性の接着剤である。幾つかの実装では、方法1000は、2つ以上のピースが支持デバイスに固定されているか、又は支持デバイス上に保持されている間に、接着剤を乾燥させることを含みうる。乾燥させることは、赤外線ヒータなどの加熱デバイスを使用して実行されうる。加熱デバイスは、支持デバイスに設けられてよく、太陽電池構成が加熱デバイスの下を移動しているか又は搬送されている間に、太陽電池構成を加熱しうる。
[0089] 本書に記載の実施形態により、太陽電池構成を製造するための方法は、コンピュータプログラムと、ソフトウェアと、コンピュータソフトウェア製品と、大面積基板を処理するために装置の対応構成要素と通信を行うCPU、メモリ、ユーザインターフェース、及び入出力デバイスを有しうる、相互関連コントローラとを使用して、実施されうる。
[0090] 本開示の実施形態は、2つの隣接する太陽電池ピースの相対的な位置決めを個別に調整する。具体的には、隣接する太陽電池ピースの重なりは個別に調整されること、及び/又は、隣接する太陽電池ピースのエッジ間に、基本的に一定の距離が設定されることがある。所定の長さ、すなわち、定義された長さ、又は設定された長さを有する太陽電池構成は作製可能である。シングル寸法に応じたストリング長の差は、縮小可能か、回避することもできる。
[0091] 以上の記述は、本開示の実施形態を対象としているが、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態及びさらなる実施形態が考案されてよく、本開示の範囲は、下記の特許請求の範囲によって決定される。
[0091] 以上の記述は、本開示の実施形態を対象としているが、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態及びさらなる実施形態が考案されてよく、本開示の範囲は、下記の特許請求の範囲によって決定される。
また、本願は以下に記載する態様を含む。
(態様1)
2つ以上の重なり合う太陽電池ピースを有する太陽電池構成を製造するための装置であって、前記太陽電池構成の所定の長さに基づいて、隣接する太陽電池ピースの重なりを選択的に調整するように構成された位置決めデバイスを備える装置。
(態様2)
前記位置決めデバイスは、前記隣接する太陽電池ピースのエッジ間に基本的に一定の距離を提供するように構成されており、前記距離は、第1の太陽電池ピースに重なる第2の太陽電池ピースのエッジと、前記第2の太陽電池ピースに重ならない前記第1の太陽電池ピースのエッジとの間で画定される、態様1に記載の装置。
(態様3)
2つ以上の重なり合う太陽電池ピースを有する太陽電池構成を製造するための装置であって、隣接する太陽電池ピースのエッジ間に基本的に一定の距離を提供するように構成された位置決めデバイスを備え、前記距離は、第1の太陽電池ピースに重なる第2の太陽電池ピースのエッジと、前記第2の太陽電池ピースに重ならない前記第1の太陽電池ピースのエッジとの間に画定される、装置。
(態様4)
前記位置決めデバイスは、前記太陽電池構成の所定の長さに基づいて、前記隣接する太陽電池ピースの重なりを選択的に調整するように構成される、態様3に記載の装置。
(態様5)
前記位置決めデバイスは、前記隣接する太陽電池ピースが重なり合うように、支持デバイスの上に2つ以上の太陽電池ピースを位置決めするように構成される、態様1から4のいずれか一項に記載の装置。
(態様6)
第1の太陽電池ピースと第2の太陽電池ピースが重なり合う前に、前記第1の太陽電池ピースの一又は複数の構造的特徴を検出するように構成された検査デバイスを更に含む、態様1から5のいずれか一項に記載の装置。
(態様7)
前記位置決めデバイスは、
前記検査デバイスによって検出された前記一又は複数の構造的特徴に基づいて、重なりを選択的に調整すること、及び、
前記検査デバイスによって検出された前記一又は複数の構造的特徴に基づいて、前記隣接する太陽電池ピースのエッジ間に基本的に一定の距離を提供すること
のうちの少なくとも1つを行うように構成されている、態様6に記載の装置。
(態様8)
前記位置決めデバイスは、前記第1の太陽電池ピースを前記支持デバイス上に提供される前記第2の太陽電池ピースに重ね合わせるように構成される、或いは、前記位置決めデバイスは、前記第2の太陽電池ピースを前記支持デバイス上に提供される前記第1の太陽電池ピースに重ね合わせるように構成される、態様6又は7に記載の装置。
(態様9)
前記検査デバイスは、前記第1の太陽電池ピースの一又は複数の第1の構造的特徴、及び前記第2の太陽電池ピースの一又は複数の第2の構造的特徴を検出するように構成され、前記位置決めデバイスは、
前記一又は複数の第1の構造的特徴と前記一又は複数の第2の構造的特徴に基づいて、重なりを選択的に調整すること、及び、
前記一又は複数の第1の構造的特徴と前記一又は複数の第2の構造的特徴に基づいて、前記隣接する太陽電池ピースのエッジ間に基本的に一定の距離を提供すること
のうちの少なくとも1つを行うように構成されている、態様6から8のいずれか一項に記載の装置。
(態様10)
前記検査デバイスは、太陽電池ピースの一又は複数のエッジを、前記太陽電池ピースの前記一又は複数の構造的特徴として検出するように構成されている、態様6から9のいずれか一項に記載の装置。
(態様11)
前記検査デバイスは、前記太陽電池構成の1つの面上に提供されている、態様6から10のいずれか一項に記載の装置。
(態様12)
太陽電池構成を製造するためのシステムであって、
態様1から11のいずれか一項に記載の装置と、
複数の太陽電池セルを製造するための生産ツールと、
前記複数の太陽電池セルを分離して太陽電池ピースにするように構成された分離デバイスと
を備えるシステム。
(態様13)
太陽電池構成の組立方法であって、
支持デバイスの上に第1の太陽電池ピースを位置決めすることと、
第2の太陽電池ピースを前記第1の太陽電池ピースに重ね合わせることとを含み、
前記第1の太陽電池ピースと前記第2の太陽電池ピースの重なりは、前記太陽電池構成の所定の長さに基づいて決定される、組立方法。
(態様14)
太陽電池構成の組立方法であって、
支持デバイスの上に第1の太陽電池ピースを位置決めすることと、
第2の太陽電池ピースを前記第1の太陽電池ピースに重ね合わせることとを含み、
基本的に一定の距離が、前記第1の太陽電池ピースに重なる前記第2の太陽電池ピースのエッジと、前記第2の太陽電池ピースに重ならない前記第1の太陽電池ピースのエッジとの間に提供される、組立方法。
(態様15)
前記第2の太陽電池ピースを重ね合わせる前に、前記第1の太陽電池ピースと前記第2の太陽電池ピースのうちの少なくとも1つの一又は複数の構造的特徴を検出すること、及び、
前記第1の太陽電池ピースと前記第2の太陽電池ピースを重ね合わせる前に、前記第1の太陽電池ピースと前記第2の太陽電池ピースを整列すること
のうちの少なくとも1つを更に含む、態様13又は14に記載の方法。