JP2021001775A - 形状測定システム - Google Patents

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Takashi Iwakura
崇 岩倉
貴行 石田
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Abstract

【課題】GPS環境に依存することなく高精度に構造物の形状を測定可能な形状測定システムを提供する。【解決手段】飛行体2は、測定対象の形状測定を行なう際の飛行体2の飛行ルートを示す飛行シナリオに従って飛行するように構成される。レーザートラッカー6は、飛行体2の位置を測定する。距離測定機器20は、飛行体2に搭載され、測定対象上の測定点との距離を測定する。測定制御部16は、レーザートラッカー6により測定される飛行体2の位置を示す位置情報と、距離測定機器20により測定される距離測定機器20と測定点との距離とを用いて、測定点の位置を算出する。【選択図】図1

Description

本発明は、構造物の形状測定システムに関する。
主に遠隔操作で操縦される無人飛行体(たとえば、ドローン、マルチコプタ、UAV(Unmanned Air Vehicle:無人航空機)等)にカメラ等の撮影装置を搭載し、構造物や地形等を測定するシステムが提案されている。一般的に、このような測定システムでは、使用する飛行体に対して、有人による制御又はGPS(Global Positioning System)を用いた誘導制御が行なわれている。そして、飛行体を撮影ポイントに誘導し、複数の撮影ポイントで撮影し、撮影された全ての画像を合成することで、構造物等の形状測定を行なっている。
撮影装置を用いない形状測定システムも提案されている。たとえば、特開2018−72206号公報(特許文献1)には、無人飛行体にレーザー距離計を搭載して構造物の測定を行なう測定装置が開示されている。この測定装置では、GPSを用いて測定される飛行体の位置情報と、レーザー距離計によるレーザー光の照射結果とによって、測定対象における所定の3以上の点について基準座標が算出される。そして、算出された基準座標に基づいて、測定対象を測定するために飛行体が移動する基準となる移動基準面が算出され、算出された移動基準面に飛行体を維持して測定が行なわれる(特許文献1参照)。
特開2018−72206号公報
特許文献1に開示された測定装置では、GPSを用いて測定される飛行体の位置情報に基づいて基準座標系を算出しているため、非GPS環境下(たとえば、GPS信号を受信できない閉鎖空間等)では使用できず、また、GPS環境下であっても、GPSの位置精度は一般に数m程度であるため、GPSの位置精度に問題があると測定精度が低下する可能性がある。
それゆえに、この発明の目的は、GPS環境に依存することなく高精度に構造物の形状を測定可能な形状測定システムを提供することである。
本開示の形状測定システムは、構造物の形状測定システムであって、無人飛行体と、無人飛行体の位置を地上から測定するように構成された地上測定機器と、測定対象である構造物の形状を測定するための測定装置とを備える。無人飛行体は、測定対象の形状測定を行なう際の無人飛行体の飛行ルートを示す飛行シナリオに従って飛行するように構成される。測定装置は、距離測定機器と、測定制御部とを含む。距離測定機器は、無人飛行体に搭載され、測定対象上の測定点との距離を測定するように構成される。測定制御部は、地上測定機器により測定される無人飛行体の位置を示す位置情報と、距離測定機器により測定される測定点との距離とを用いて、測定点の位置を算出するように構成される。
上記の形状測定システムにおいては、地上測定機器により測定される無人飛行体の位置を示す位置情報と、無人飛行体に搭載される距離測定機器により測定される測定点との距離とを用いて、測定点の位置を算出するので、GPSを用いることなく測定点の位置を算出することができる。そして、測定対象につきこのような測定点を複数求めることで、測定対象の形状を測定することが可能である。したがって、この形状測定システムによれば、GPS環境に依存することなく高精度に構造物の形状を測定することができる。
本発明の実施の形態1に従う形状測定システムの構成例を示すブロック図である。 飛行体に搭載される機上制御装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。 遠隔制御装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。 形状測定システムの使用場面の一例を説明する概念図である。 飛行体の外観の一例を示す図である。 アクティブターゲットの構成例を示す図である。 アクティブターゲットの動作例を説明するフローチャートである。 図4に示す構造物及び飛行体を構造物の上方から視たときの平面図である。 基準座標系における測定点のX−Y座標を示す図である。 基準座標系における測定点のX−Z座標を示す図である。 形状測定に先立って実行される飛行前準備の手順の一例を示すフローチャートである。 飛行体の飛行に関する手順の一例を示すフローチャートである。 測定処理の手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態2に従う形状測定システムの構成例を示すブロック図である。 実施の形態2における飛行前準備の手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態2における測定処理の手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態3に従う形状測定システムの構成例を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、複数の実施の形態について説明するが、各実施の形態で説明された構成を技術的に矛盾しない範囲で適宜組合わせることは出願当初から予定されている。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
実施の形態1.
<形状測定システムの構成>
図1は、本発明の実施の形態1に従う形状測定システムの構成例を示すブロック図である。図1を参照して、この形状測定システム1は、飛行体2と、飛行体2を遠隔制御する遠隔制御装置40と、飛行体2の位置を地上から測定するためのレーザートラッカー6とを備える。
飛行体2は、空中静止可能に構成された無人飛行体であり、たとえば、ドローン、マルチコプタ、UAV等である。飛行体2には、機上制御装置10と、距離測定機器20と、通信部22と、障害物検知部24と、飛行推進部26と、電池28と、アクティブターゲット30とが搭載されている。
機上制御装置10は、測定データ記憶部12と、飛行シナリオ記憶部14と、飛行位置補正部15と、測定制御部16と、飛行制御部18とを含む。測定データ記憶部12は、距離測定機器20及び測定制御部16によって測定された測定対象(構造物)の形状測定データを一時的に記憶する。測定データ記憶部12に格納された測定データは、通信部22によって所定のタイミングで読み出され、遠隔制御装置40へ送信される。
飛行シナリオ記憶部14は、飛行体2の飛行シナリオを記憶する。飛行シナリオは、測定対象の形状測定を行なう際の飛行体2の飛行ルートを示し、遠隔制御装置40によって作成され、飛行体2の機上制御装置10に転送される。
測定制御部16は、飛行シナリオ記憶部14に記憶されている飛行シナリオに従って、距離測定機器20を制御する。距離測定機器20は、測定対象上の測定点との距離を測定する機器であり、たとえば、レーザー距離計(ポイントレーザー又はラインレーザー)、レーザースキャナ、LiDAR(Light Detection and Ranging、又はLaser Imaging Detection and Ranging)等である。距離測定機器20は、任意の角度に作動可能なジンバル等によって飛行体2に取り付けられており、飛行体2の位置及び姿勢を変えることなく複数の測定点について距離を測定可能である。このような距離測定機器は、カメラ等の撮影装置を用いる写真測量と比べて、距離の制約が少なく、離れた位置の測定が可能である。
そして、測定制御部16は、レーザートラッカー6により測定される飛行体2の位置を示す位置情報と、距離測定機器20により測定される測定点との距離とを用いて、測定点の位置を算出する。この測定点の位置の算出方法は、後ほど詳しく説明する。測定対象(構造物)において、複数の測定点の位置を算出することによって、測定対象の形状を測定することができる。なお、測定点の位置の算出は、遠隔制御装置40において行なってもよい。
飛行制御部18は、飛行シナリオ記憶部14に記憶されている飛行シナリオに従って、飛行体2の飛行を制御する。飛行位置補正部15は、レーザートラッカー6による飛行体2の位置の測定結果に基づいて、飛行シナリオが示す位置からの飛行体2の位置のずれ量を演算し、飛行体2の位置の補正量を飛行制御部18に指示する。好ましくは、飛行位置補正部15は、飛行シナリオ上の所定の測定ポイントに飛行体2が移動した後に、その測定ポイントの座標と、飛行体2の位置の座標とのずれ量を演算し、飛行制御部18に補正を指示する。
なお、飛行体2の位置ずれ量の算出及び指示は、遠隔制御装置40上で行なってもよい。すなわち、飛行シナリオが示す位置からの飛行体2の位置のずれ量を遠隔制御装置40において算出し、位置ずれ量の補正指示を遠隔制御装置40から飛行体2へ送信し、飛行制御部18がこの指示に基づいて飛行体2の位置補正を行なってもよい。
障害物検知部24は、飛行体2に搭載され、飛行体2の周囲の障害物を検知する。障害物検知部24は、たとえば、赤外線カメラ、近接センサ、超音波センサ、レーザーセンサ、地磁気センサ等である。飛行制御部18は、飛行中に障害物検知部24によって飛行ルート上に障害物が検出された場合には、障害物を回避するように飛行ルートを変更する。
飛行推進部26は、飛行体2を飛行させるためのプロペラと、プロペラを回転駆動するモータとを含む。電池28は、飛行推進部26を駆動するための電力を蓄える。
遠隔制御装置40は、飛行体2を遠隔操作するための制御装置であり、制御用パソコン等を用いることができる。遠隔制御装置40は、主演算部50と、表示部60と、入力部62とを含む。主演算部50は、シナリオ作成部56と、シミュレータ部58と、シナリオ転送部54と、測定データ受信部52とを含む。
シナリオ作成部56は、オペレータによる入力部62からの入力に基づいて飛行シナリオを作成する。シナリオ作成部56は、測定対象である構造物の3次元CAD(Computer-Aided design)情報に基づく形状情報を表示部60に表示してオペレータに提示し、オペレータによる入力部62からの入力に従って複数の測定ポイントを決定する。そして、シナリオ作成部56は、飛行開始ポイントから複数の測定ポイントを経由して飛行終了ポイントへ至る飛行ルートを決定する。なお、測定ポイントは、構造物の形状を測定するときに飛行体2が位置するポイントである。
シミュレータ部58は、シナリオ作成部56で作成された飛行シナリオを飛行体2で実行する前に模擬実行をして確認する。シミュレータ部58は、飛行シナリオによる飛行ルート上の障害物の有無と、飛行時間予測値と、飛行体2が飛行ルートを飛行した後の電池28の残量予測値とをオペレータに提示する。
シナリオ転送部54は、シナリオ作成部56により作成された飛行シナリオを飛行体2へ転送する。飛行体2に転送された飛行シナリオは、機上制御装置10の飛行シナリオ記憶部14に格納される。
測定データ受信部52は、飛行体2の距離測定機器20及び測定制御部16によって測定されて測定データ記憶部12に格納された測定データを、通信部22から受信し、表示部60へ出力する。
レーザートラッカー6は、飛行体2の位置を地上から測定するための地上測定機器である。レーザートラッカー6は、飛行体2に向けてレーザー光を照射し、飛行体2に搭載されるアクティブターゲット30から反射されたレーザー光を受けて飛行体2の位置を算出する。レーザートラッカー6により測定された飛行体2の位置情報は、飛行体2へ送信され、機上制御装置10の測定制御部16において、測定点の位置の算出に用いられる。
アクティブターゲット30は、飛行体2に搭載され、レーザートラッカー6から照射されるレーザー光を受光部にて捕捉すると、レーザー光の照射方向を認識してその方向に受光部の向きを変更することによって、レーザートラッカー6からのレーザー光を追尾する機能を有する。レーザートラッカー6及びアクティブターゲット30を用いた飛行体2の位置制御については、後ほど詳しく説明する。
図2は、飛行体2に搭載される機上制御装置10のハードウェア構成例を示すブロック図である。図2を参照して、機上制御装置10は、制御部351と、主記憶部352と、外部記憶部353と、入力部354と、表示部355と、送受信部356とを備える。主記憶部352、外部記憶部353、入力部354、表示部355、及び送受信部356は、いずれも内部バス350を介して制御部351に接続されている。
制御部351は、CPU(Central Processing Unit)等によって構成され、外部記憶部353に記憶されている制御プログラム359に従って、飛行処理、形状測定処理等を実行する。
主記憶部352は、RAM(Random-Access Memory)等によって構成され、外部記憶部353に記憶されている制御プログラム359をロードし、制御部351の作業領域として用いられる。
外部記憶部353は、フラッシュメモリ、ハードディスク等の不揮発性メモリによって構成され、機上制御装置10において実行される各種処理を制御部351に行なわせるためのプログラムを記憶している。また、外部記憶部353は、制御部351の指示に従って、このプログラムが記憶するデータを制御部351に供給し、制御部351から供給されたデータを記憶する。図1に示される測定データ記憶部12及び飛行シナリオ記憶部14は、外部記憶部353に構成される。
入力部354は、操作ボタン等を内部バス350に接続するインターフェース装置である。オペレータが強制停止や再起動などの指令を機上制御装置10に入力する場合に、入力部354は、入力された情報を制御部351へ出力する。
表示部355は、LED(Light Emitting Diode)、LCD(Liquid Crystal Display)等によって構成される。オペレータが強制停止や再起動などの指令を入力する場合に、表示部355は、機上制御装置10の状態を表示する。
制御部351及び送受信部356は、外部記憶部353に記憶されたプログラムを制御部351が実行することによって、飛行位置補正部15、測定制御部16、及び飛行制御部18(図1)として機能する。
図3は、遠隔制御装置40のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3を参照して、遠隔制御装置40の主演算部50は、制御部331と、主記憶部332と、外部記憶部333と、送受信部336とを含む。主記憶部332、外部記憶部333、入力部62、表示部60、及び送受信部336は、いずれも内部バス330を介して制御部331に接続されている。
制御部331は、CPU等によって構成され、外部記憶部333に記憶されている制御プログラム339に従って、飛行シナリオの作成処理、転送処理等を実行する。主記憶部332は、RAM等によって構成され、外部記憶部333に記憶されている制御プログラム339をロードし、制御部331の作業領域として用いられる。
外部記憶部333は、フラッシュメモリ、ハードディスク、DVD−RAM(Digital Versatile Disc Random-Access Memory)、DVD−RW(Digital Versatile Disc ReWritable)等の不揮発性メモリによって構成され、遠隔制御装置40において実行される各種処理を制御部331に行なわせるためのプログラムを予め記憶し、また、制御部331の指示に従って、このプログラムが記憶するデータを制御部331に供給し、制御部331から供給されたデータを記憶する。
入力部62は、キーボード及びマウスなどのポインティングデバイス等と、キーボード及びポインティングデバイス等を内部バス330に接続するインターフェース装置とを含んで構成される。オペレータが飛行ルートの設定をする場合に、遠隔制御装置40においては、入力部62を介して入力された情報が制御部331に供給される。表示部60は、CRT(Cathode Ray Tube)又はLCD等によって構成される。オペレータが飛行ルートの設定をする場合に、表示部60は、入力用の画面等を表示する。
制御部331及び送受信部336は、外部記憶部333に記憶されたプログラムを制御部331が実行することによって、測定データ受信部52、シナリオ転送部54、シナリオ作成部56、及びシミュレータ部58(図1)として機能する。
図2及び図3に示したハードウェア構成は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。たとえば、上記の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM等)に格納して配布し、当該コンピュータプログラムをコンピュータにインストールすることにより、機上制御装置10及び遠隔制御装置40を構成してもよい。また、インターネット等の通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置に当該コンピュータプログラムを格納しておき、通常のコンピュータシステムがダウンロード等することで機上制御装置10及び遠隔制御装置40を構成してもよい。
また、機上制御装置10又は遠隔制御装置40の機能を、OS(オペレーティングシステム)とアプリケーションプログラムの分担、又はOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合等には、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
上記のような構成を有する形状測定システム1における飛行制御について、以下、詳しく説明する。
<飛行制御の説明>
図4は、形状測定システム1の使用場面の一例を説明する概念図である。図4を参照して、構造物100は、形状測定システム1による形状の測定対象である。構造物100上の任意の位置にレーザートラッカー6が設置される。この例では、レーザートラッカー6は、構造物100の略中心に設置されている。そして、この形状測定システム1では、レーザートラッカー6の設置点を原点とする基準座標系80が設定される。
飛行体2は、この基準座標系80において予め決められた飛行シナリオ65に従って、飛行シナリオ65に示される1つ以上の経由位置90を経由して移動するように飛行する。また、この形状測定システム1では、基準座標系80を基に飛行シナリオ65の経由位置90からのずれ量が算出され、ずれ量に基づいて飛行体2の移動方向、移動量、移動速度等を修正することで、飛行体2の位置精度の向上を図る。
レーザートラッカー6を用いて、基準座標系80における飛行体2の位置が測定される。また、飛行シナリオ65上に設定された測定ポイント(経由位置90としてもよい。)において、飛行体2に搭載される距離測定機器20(図1)により、測定ポイントにおいて測定する測定エリアにおける各測定点の位置(距離及び方向)が測定される。そして、基準座標系80における飛行体2の位置情報と、飛行体2の距離測定機器20の測定結果とに基づいて、基準座標系80における測定点の位置が算出される。このような測定点の位置データを測定対象全体について取得することにより、基準座標系80において測定対象全体の形状が測定される。
この形状測定システム1では、レーザートラッカー6を用いて基準座標系80における飛行体2の位置を測定することにより、リアルタイムでの飛行体2の飛行位置の制御が可能であり、GPS等の位置情報が取得できない閉鎖空間でも飛行体2を用いた形状測定が可能となる。また、レーザートラッカー6によるレーザー光を用いることで、レーザートラッカー6と飛行体2の距離が大きくなっても安定して制御が可能となる。
図5は、飛行体2の外観の一例を示す図である。図5を参照して、飛行体2は、飛行推進部26(図1)であるプロペラ26A〜26Fと、障害物検知部24と、距離測定機器20と、アクティブターゲット30とを含む。
図5とともに図4も参照して、レーザートラッカー6は、飛行体2(アクティブターゲット30)に向けてレーザー光を照射し、アクティブターゲット30から反射されたレーザー光を受けて飛行体2の位置を算出する。具体的には、レーザートラッカー6は、アクティブターゲット30からの反射光から、飛行体2の方向及び距離を測定し、基準座標系80における飛行体2の位置を示す直交座標に変換する。レーザートラッカー6上で直交座標系に変換できるため、測定された飛行体2の位置は、飛行体2の位置制御にそのまま用いることが可能となる。また、同じ座標系を保持したまま、レーザートラッカー6を移動させて再度測定することも可能である。
図6は、アクティブターゲット30の構成例を示す図である。図6を参照して、アクティブターゲット30は、第1回転軸31と、第2回転軸32と、レーザー受光部33とを含む。第1回転軸31は、ヨー軸回転方向A1の回転軸であり、第2回転軸32は、ピッチ軸回転方向A2の回転軸である。第1回転軸31及び第2回転軸32の各々は、モータを内蔵しており、第1回転軸31及び第2回転軸32をモータで適宜回転させることにより、レーザー受光部33の向きを変更することができる。そして、アクティブターゲット30は、レーザートラッカー6から照射されたレーザー光を捕捉すると、レーザー受光部33の向きを変更することによって、レーザー光を自動追尾する機能を有する。
図7は、アクティブターゲット30の動作例を説明するフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、所定周期毎に繰り返し実行される。
図7を参照して、レーザートラッカー6から照射されたレーザー光がアクティブターゲット30において受光されると(ステップS1)、アクティブターゲット30は、レーザー光の受光方向及び受光強度を認識する(ステップS2)。
アクティブターゲット30は、レーザー光の受光方向と飛行体2の動作とから、レーザー光の位置を算出する(ステップS3)。そして、アクティブターゲット30は、算出されたレーザー光の位置に基づいてモータを制御し、レーザー光の受光強度が最も強くなる位置に第1回転軸31及び第2回転軸32を回転させる(ステップS4)。
なお、アクティブターゲット30を用いずに、プリズム或いは再帰反射体を用いることも考えられるが、プリズム及び再帰反射体は、アクティブターゲット30とは異なり、位置測定装置(トータルステーション)からの光を単純に反射するものである。このため、飛行角度、飛行位置により、位置の測定が難しいことが想定される。これに対して、アクティブターゲット30は、初期にレーザー光を受けた状態を設定することでレーザー光の照射方向、受光強度を自動で認識し、アクティブターゲット30が取り付けられた飛行体2が動いても、レーザー光の方向にレーザー受光部33を向ける。プリズム等と異なり、アクティブターゲット30であれば、レーザートラッカー6から照射されるレーザー光を自動で補足するように動作するので、測定が容易になる。
再び図5を参照して、距離測定機器20は、測定対象上の測定点との距離を測定する。距離測定機器20は、レーザーを用いて測定点との距離を測定するため、カメラ等を用いる測定装置と比較して、距離の制約が少なく、離れた位置の測定が可能である。
飛行体2の位置情報と、飛行体2に搭載された距離測定機器20による測定点までの距離情報とから、基準座標系80上での測定点の位置を算出することができる。そのため、距離測定機器20を用いた形状測定の開始前(たとえば、飛行体2の飛行開始前)に、レーザートラッカー6からのレーザー光をアクティブターゲット30に認識・補足させるときに、レーザートラッカー6による飛行体2の位置情報と、距離測定機器20による測定点の位置情報との同期がとられる。
具体的には、飛行体2の位置情報と測定点の位置情報との取得タイミング及び取得周期が合わせられる。たとえば、タイムスタンプを用いた時刻同期や、レーザートラッカー6により飛行体2の位置情報が取得されたことを示す信号をトリガにして飛行体2の距離測定機器20を作動させることにより、同期をとることが可能である。
次に、形状測定システム1における形状測定方法について、以下に説明する。
<形状測定方法の説明>
図8は、図4に示した構造物100及び飛行体2を構造物100の上方から視たときの平面図である。図8を参照して、レーザートラッカー6の設置点を原点O[XO,YO,ZO]=[0,0,0]とする基準座標系80が設定される。この例では、基準座標系80は、構造物100の上方から視たときの平面をX−Y平面とし、構造物100の上方をZ方向(図示せず)としている。
基準座標系80における飛行体2の位置は、D[XD,YD,ZD]で示される。厳密には、後述のように、飛行体2におけるアクティブターゲット30及び距離測定機器20の設置位置が考慮される。基準座標系80における測定点の位置は、P[XP,YP,ZP]で示される。角度θLT1は、X−Y平面において、原点Oからみた飛行体2の方向(角度)を示す。角度θDl1は、X−Y平面において、飛行体2からみた測定点Pの方向(角度)を示す。距離|DP|XYは、距離測定機器20によって測定される飛行体2と測定点Pとの距離である。
図9は、基準座標系80における測定点PのX−Y座標を示す図である。また、図10は、基準座標系80における測定点PのX−Z座標を示す図である。図9及び図10を参照して、基準座標系80の原点O[XO,YO,ZO]は、レーザートラッカー6の設置点に設定される。点Da[XDa,YDa,ZDa]は、飛行体2においてレーザートラッカー6からのレーザー光を受けるアクティブターゲット30の位置である。角度θLT1(図9)は、X−Y平面において原点Oからみた点Daの角度であり、角度θLT2(図10)は、X−Z平面において原点Oからみた点Daの角度である。
点Dl[XDl,YDl,ZDl]は、飛行体2における距離測定機器20の設置位置である。詳しくは、点Dlは、飛行体2上において、点Daを原点としたときの距離測定機器20の位置である。角度θDa1(図9)は、X−Y平面において飛行体2上の点Daからみた点Dlの角度であり、角度θDa2(図10)は、X−Z平面において飛行体2上の点Daからみた点Dlの角度である。角度θDa1,θDa2は、飛行体2におけるアクティブターゲット30と距離測定機器20との配置関係によって決まる既知の値である。
測定点P[XP,YP,ZP]は、基準座標系80における測定対象上の測定点の位置である。この測定点Pの位置を正確に求めることで、測定対象の形状を正確に測定することができる。角度θDl1(図9)は、X−Y平面において飛行体2上の点Dlからみた測定点Pの角度であり、距離|DP|XY(図9)は、距離測定機器20により測定される距離測定機器20と測定点PとのX−Y方向の距離である。また、角度θDl2(図10)は、X−Z平面において飛行体2上の点Dlからみた測定点Pの角度であり、距離|DP|XZ(図10)は、距離測定機器20により測定される距離測定機器20と測定点PとのX−Z方向の距離である。
レーザートラッカー6では、基準座標系80における点Da[XDa,YDa,ZDa]の位置情報を取得することができる。距離測定機器20は、任意の角度に作動可能なジンバル等によって飛行体2に取り付けられており、距離測定機器20により測定点Pとの距離|DP|(|DP|XY,|DP|XZ)が取得されるとともに、飛行体2上での距離測定機器20のジンバル角θDl1,θDl2が取得される。
点Daの位置情報、距離測定機器20により取得される測定点Pとの距離情報、及び距離測定機器20のジンバル角の情報から、次式によって基準座標系80における測定点P[XP,YP,ZP]の位置を算出することができる。
P=XDa+XDl+|DP|XY×cosθDl1 …(1)
P=YDa+YDl−|DP|XY×sinθDl1 …(2)
P=ZDa+ZDl−|DP|XZ×sinθDl2 …(3)
なお、測定点PのX座標XPは、次式によって求めてもよい。
P=XDa+XDl+|DP|XZ×cosθDl2 …(4)
なお、飛行体2において、アクティブターゲット30と距離測定機器20との設置位置を同じ高さにすることにより、ZDl=0として計算を簡略化することができる。なお、飛行体2が傾いて飛行している場合には、その傾き角を加味して座標計算を行なう必要がある。
以上のようにして、各測定点Pの位置を算出し、各測定点Pの位置情報の集合が、測定対象の形状を示す情報となる。GPSを用いることなく測定点Pの位置を算出することができるので、精度の高い形状情報を得ることができる。
<形状測定手順の説明>
図11は、形状測定に先立って実行される飛行前準備の手順の一例を示すフローチャートである。図11を参照して、形状測定システム1のオペレータは、3次元CAD上で、測定対象の3Dモデルにおいて基準座標系80を定義する(ステップS11)。具体的には、たとえば、測定対象である構造物100の中心(レーザートラッカー6の設置点)を原点とする基準座標系80が設定される。
次いで、オペレータは、飛行開始点、測定点、中間点、飛行終了点(着陸点)等を飛行シナリオに設定することにより、飛行ルートを設定する(ステップS12)。設定された飛行ルート(飛行シナリオ)は、ステップS11において設定された基準座標系80に基づく座標データとなる。
次いで、オペレータは、設定された飛行ルートを飛行体2又は遠隔制御装置40にインプットする(ステップS13)。そして、オペレータは、3Dモデル上で設定された基準座標系80に従って、レーザートラッカー6を原点Oにセットし、飛行体2を飛行開始点にセットする(ステップS14)。
図12は、飛行体2の飛行に関する手順の一例を示すフローチャートである。図12を参照して、オペレータは、レーザートラッカー6からレーザー光を出力させ、アクティブターゲット30にレーザー光を認識・捕捉させるために、レーザートラッカー6で飛行体2の位置を確認する(ステップS21)。この確認は、飛行体2の飛行開始前に行なうものとしているが、飛行体2の飛行開始後に空中で飛行体2が静止した状態で行なってもよい。レーザートラッカー6で飛行体2の位置が確認されると、レーザートラッカー6による飛行体2の追尾が開始される(ステップS22)。
レーザートラッカー6による追尾が開始されると、飛行シナリオに基づいて最初の経由位置90が指示され、飛行体2は、オペレータからの飛行開始の指示に従って、飛行シナリオに沿って経由位置90へ向けて飛行を開始する(ステップS23)。
飛行体2の飛行が開始されると、飛行体2の機上制御装置10は、指示された経由位置90と飛行体2の現在位置とから、飛行体2の移動量、方向、速度を算出し、飛行推進部26に対して指示を行なう(ステップS24)。
飛行体2の飛行中、レーザートラッカー6は、飛行体2の位置を追尾するとともに飛行体2の位置を算出し、飛行体2の機上制御装置10は、レーザートラッカー6から通信部22を通じて飛行体2の位置データをリアルタイムで受信する(ステップS25)。
機上制御装置10は、受信した飛行体2の位置データに基づいて、飛行体2の位置が飛行シナリオの飛行ルートから外れているか否かを判定する(ステップS26)。飛行ルートから外れていると判定された場合には(ステップS26においてYES)、機上制御装置10は、飛行シナリオからのずれ量を算出し(ステップS27)、移動量、方向、速度等で飛行位置の補正を飛行推進部26に指示する(ステップS28)。
なお、移動量、方向、速度のうち、速度については、飛行シナリオからのずれによる遅れ量が算出され、遅れ量を0に近づけるように速度が算出され、実現可能な速度範囲で指示が与えられる。移動量、方向については、基準座標系80上での現在位置の座標と経由位置の座標とを用いて、ベクトル量として移動量、方向の指示が与えられる。このように、飛行シナリオに基づきリアルタイムで飛行位置を測定しつつ、飛行シナリオとのずれ量を演算しながら飛行制御することにより、座標変換等が不要となり、座標変換のための演算量を削減することが可能となる。
一方、ステップS26において、飛行ルートに沿って飛行していると判定された場合には(ステップS26においてNO)、そのまま飛行ルートに沿って飛行が継続される(ステップS29)。
次いで、機上制御装置10は、飛行体2が測定ポイント(この例では、経由位置90とする。)に到達したかの確認を行なう(ステップS30)。未到達の場合には(ステップS30においてNO)、ステップS25へ処理が戻され、飛行が継続される。
飛行体2が測定ポイントに到達すると(ステップS30においてYES)、その測定ポイントにおいて、距離測定機器20による測定が行なわれる(ステップS31)。なお、測定は、空中で静止した状態で行なってもよいし、次の経由位置に向けて移動しながら行なってもよい。
測定後、機上制御装置10は、飛行シナリオに次の測定ポイントがあるか確認する(ステップS32)。次の測定ポイントがある場合は(ステップS32においてYES)、その測定ポイントと飛行体2の現在位置とから、飛行体2が次の測定ポイントに移動するための移動量、方向、速度の情報が与えられる(ステップS33)。
一方、次の測定ポイントがない場合は(ステップS32においてNO)、機上制御装置10は、測定を完了し(ステップS34)、着陸地点への飛行ルートを指示する(ステップS35)。具体的には、測定ポイント(経由位置90)への移動と同様に、移動量、方向、速度の情報が与えられる。着陸が完了すると、測定は終了する。
なお、飛行シナリオに示された経由位置90(測定ポイント)に移動して測定する際に、移動量、方向を算出することに加え、実現可能な速度を考慮することにより、測定にかかる時間を事前に計算でき、電池容量を考慮した飛行が可能となる。
なお、速度については、定速飛行を基本としつつも、飛行中にステップS28において細かく補正してもよい。速度は、全体の飛行時間、測定時間を考慮し、設定することが可能である。
図13は、測定処理の手順の一例を示すフローチャートである。図13を参照して、形状の測定に先立ち、機上制御装置10は、レーザートラッカー6からの飛行体2の位置情報の取得タイミング及び取得周期と、距離測定機器20による測定点の位置情報の取得タイミング及び取得周期との同期を開始する(ステップS41)。
そして、飛行シナリオに沿って飛行体2の飛行が開始されると(ステップS42)、機上制御装置10は、距離測定機器20を用いた測定対象の形状測定を開始する(ステップS43)。具体的には、上述のように、飛行体2が測定ポイントに到達すると、距離測定機器20による測定が行なわれる。
測定中、機上制御装置10は、測定データの取得状況が良好であるか否かを判定する(ステップS44)。気象条件等、何らかの理由でデータが取得できない、或いは、データが不安定である場合は、データ取得状況が不良であると判定され(ステップS44においてNO)、測定は中断される(ステップS45)。なお、特に図示していないが、測定が中断されると、飛行体2は、着陸地点又は飛行開始地点へ移動する。
ステップS44において測定データの取得状況は良好であると判定されると(ステップS44においてYES)、飛行ルートに沿って飛行が継続され、測定ポイントでの測定が継続される(ステップS46)。
そして、全測定ポイントで測定データが取得されたか否かが判定され(ステップS47)、全測定ポイントでのデータ取得が終わっていない場合には(ステップS47においてNO)、ステップS46へ処理が戻され、飛行及び計測が継続される。
ステップS47において全測定ポイントで測定データが取得されたと判定されると(ステップS47においてYES)、測定完了とされ(ステップS48)、一連の測定処理が終了する。
以上のように、この実施の形態1においては、レーザートラッカー6により測定される飛行体2の位置情報と、飛行体2の距離測定機器20により測定される測定点Pとの距離とを用いて、基準座標系80における測定点Pの位置を算出するので、GPSを用いることなく測定点Pの位置を算出することができる。そして、測定対象につきこのような測定点を複数求めることで、測定対象の形状を測定することが可能である。したがって、この実施の形態1によれば、GPS環境に依存することなく高精度に構造物100の形状を測定することができる。
また、上述の特許文献1に記載の測定装置では、所定の3点以上の基準点を測定し、それに基づいて基準座標を算出し、さらに、算出された基準座標に基づいて移動基準面を算出し、算出された移動基準面に基づいて飛行体を移動させて測定を行なうため、測定に要する演算量及び制御ステップが多くなる。一方、この実施の形態1によれば、レーザートラッカー6により飛行体2の位置を測定するとともに、距離測定機器20により測定点との距離を測定し、それらの測定結果を用いて式(1)〜(3)(又は式(4))により測定点Pの位置を算出することで測定対象の形状を測定できるので、測定に要する演算量及び制御ステップを少なくすることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、レーザートラッカー6は、飛行体2のアクティブターゲット30からの反射光により飛行体2を自動追尾し、また、アクティブターゲット30は、レーザートラッカー6からのレーザー光の方向を認識して向きを変更することによりレーザー光を自動追尾する機能を有するものとした。この実施の形態2では、飛行シナリオに基づいて、レーザートラッカー6及びアクティブターゲット30の動作パターンを予め作成し、この動作パターンに基づく動作を基本としつつ自動追尾を行なうことにより、レーザー光をロストする可能性の低減を図る。
図14は、実施の形態2に従う形状測定システムの構成例を示すブロック図である。図14を参照して、この形状測定システム1Aは、図1に示した実施の形態1に従う形状測定システム1とは、遠隔制御装置の主演算部の構成が異なる。すなわち、遠隔制御装置40Aの主演算部50Aは、図1に示した主演算部50の構成において、自動追尾プログラム作成部66と、アクティブターゲット動作プログラム作成部68とをさらに含む。
自動追尾プログラム作成部66は、シナリオ作成部56で作成された飛行シナリオから、飛行体2の位置情報に基づいて、レーザートラッカー6の初期位置(初期の照射方向)、角度変化、追尾速度、動作方向(追尾方向)等をプログラム(レーザートラッカー6の動作パターン)として作成する。自動追尾プログラムの作成においては、飛行シナリオ上の経由位置90を当該自動追尾プログラムでも経由位置として扱い、経由位置間の追尾速度(レーザートラッカー6の動作速度)を追加する自動追尾プログラムとしてもよい。
アクティブターゲット動作プログラム作成部68は、レーザートラッカー6及び基準座標系80を基準として、基準座標系80の原点Oへの方向と、アクティブターゲット30の角度変化速度とをプログラム(アクティブターゲット30の動作パターン)として作成する。このアクティブターゲット30の動作プログラムも、シナリオ作成部56で作成された飛行シナリオから、飛行体2の位置情報に基づいて、飛行体2の動作と連動するように作成される。
上記のようなレーザートラッカー6の自動追尾プログラム、及びアクティブターゲット30の動作プログラムが作成されることで、飛行体2の飛行中にレーザー光をロストする可能性を低減することができる。また、障害物等により、レーザートラッカー6によるアクティブターゲット30の追尾がきれた場合でも、上記の自動追尾プログラム及び動作プログラムにより、素早く再追尾が可能となる。
図15は、実施の形態2における飛行前準備の手順の一例を示すフローチャートである。この図15は、実施の形態1で説明した図11に対応するものである。図15を参照して、ステップS51,S52,S54,S56の処理は、図11に示したステップS11〜S14の処理とそれぞれ同じである。
この実施の形態2では、ステップS52において飛行ルートが設定されると、設定された飛行ルートに基づいて、自動追尾プログラム作成部66によりレーザートラッカー6の自動追尾プログラムが作成され、アクティブターゲット動作プログラム作成部68によりアクティブターゲット30の動作プログラムが作成される(ステップS53)。
そして、ステップS54において、設定された飛行ルートが飛行体2又は遠隔制御装置40にインプットされると、オペレータは、ステップS53において作成された自動追尾プログラム及び動作プログラムをそれぞれレーザートラッカー6及びアクティブターゲット30にインプットする(ステップS55)。
そして、ステップS56に処理が移行され、オペレータは、基準座標系80に従って、レーザートラッカー6を原点Oにセットし、飛行体2を飛行開始点にセットする。
図16は、実施の形態2における測定処理の手順の一例を示すフローチャートである。この図16は、実施の形態1で説明した図12に対応するものである。図16を参照して、ステップS61〜S63,S67〜S78の処理は、図12に示したステップS21〜S35の処理とそれぞれ同じである。
この実施の形態2では、ステップS63において飛行シナリオに沿って飛行が開始されると、レーザートラッカー6による飛行体2の自動追尾ができているか否かが判定される(ステップS64)。自動追尾ができていない場合には(ステップS64においてNO)、飛行シナリオに沿って追尾が再実行される。たとえば、飛行体2を一旦静止させ、自動追尾プログラム及び動作プログラムに従って、飛行シナリオに沿ってレーザートラッカー6及びアクティブターゲット30を作動させ、アクティブターゲット30にレーザー光を捕捉させる。
飛行シナリオに沿って追尾を再実行した結果、再追尾ができた場合には(ステップS65においてYES)、ステップS67へ処理が移行される。一方、再追尾ができなかった場合には(ステップS65においてNO)、測定は中止され、飛行体2は飛行開始点に帰還する(ステップS66)。
なお、ステップS67以降の処理は、図12のステップS24以降の処理と同じであるので、説明を繰り返さない。
以上のように、この実施の形態2によれば、自動追尾プログラム作成部66によりレーザートラッカー6の自動追尾がプログラムされ、アクティブターゲット動作プログラム作成部68によりアクティブターゲット30の動作がプログラムされるので、レーザー光をロストする可能性を低減することができる。
実施の形態3.
この実施の形態3では、周囲の気象条件(風向き、風速等)による飛行体2の飛行シナリオからの位置ずれ量(移動量と方向)が予測され、その予測結果がレーザートラッカー6の自動追尾プログラムに反映される。これにより、気象条件を考慮したより安定的な追尾が可能となり、その結果として、より安定した形状測定が可能となる。
図17は、実施の形態3に従う形状測定システムの構成例を示すブロック図である。図17を参照して、この形状測定システム1Bは、図14に示した実施の形態2に従う形状測定システム1Aと遠隔制御装置の主演算部の構成が異なる。すなわち、遠隔制御装置40Bの主演算部50Bは、図14に示した主演算部50Aの構成において、位置ずれ量予測部70と、気象条件取得部72とをさらに含む。
気象条件取得部72は、形状測定が行なわれる地点の気象条件(風向き、風速等)を取得する。位置ずれ量予測部70は、気象条件取得部72により取得された気象条件から、飛行シナリオに対する飛行体2の位置ずれ量を予測する。たとえば、気象条件(風向き、風速等)と位置ずれ量との関係を事前の評価実験等により予め取得しておき、気象条件と位置ずれ量との関係を予め準備しておくことで、取得された気象条件から飛行体2の位置ずれ量を予測することができる。
そして、自動追尾プログラム作成部66は、位置ずれ量予測部70により予測された位置ずれ量に基づいて、自動追尾プログラムを補正する。具体的には、自動追尾プログラム作成部66は、予測された位置ずれ量に基づいて、レーザートラッカー6の動作パターン(角度変化、追尾速度、動作方向(追尾方向)等)を補正する。
この実施の形態3によれば、気象条件を考慮したより安定的な追尾が可能となり、その結果、より安定した形状測定が可能となる。
なお、上記の実施の形態3において、位置ずれ量予測部70により予測された位置ずれ量に基づいて、アクティブターゲット動作プログラムを補正してもよい。具体的には、アクティブターゲット動作プログラム作成部68は、予測された位置ずれ量に基づいて、アクティブターゲット30の動作パターン(方向、角度変化速度等)を補正してもよい。
また、上記の実施の形態2,3において、障害物検知部24により飛行ルート上の障害物が検知され、障害物を回避するように飛行制御部18により飛行ルートが変更された場合に、変更された飛行ルートに基づいて、自動追尾プログラムを補正するようにしてもよい。具体的には、自動追尾プログラム作成部66は、障害物を回避するように飛行ルートが変更された場合に、変更された飛行ルートに基づいて、レーザートラッカー6の動作パターン(角度変化、追尾速度、動作方向(追尾方向)等)を補正してもよい。
今回開示された各実施の形態は、技術的に矛盾しない範囲で適宜組合わせて実施することも予定されている。そして、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1,1A,1B 形状測定システム、2 飛行体、6 レーザートラッカー、10 機上制御装置、12 測定データ記憶部、14 飛行シナリオ記憶部、15 飛行位置補正部、16 測定制御部、18 飛行制御部、20 距離測定機器、22 通信部、24 障害物検知部、26 飛行推進部、26A〜26F プロペラ、28 電池、30 アクティブターゲット、31 第1回転軸、32 第2回転軸、33 レーザー受光部、40,40A,40B 遠隔制御装置、50,50A,50B 主演算部、52 測定データ受信部、54 シナリオ転送部、56 シナリオ作成部、58 シミュレータ部、60,355 表示部、62,354 入力部、65 飛行シナリオ、66 自動追尾プログラム作成部、68 アクティブターゲット動作プログラム作成部、70 位置ずれ量予測部、72 気象条件取得部、80 基準座標系、90 経由位置、100 構造物、330,350 内部バス、331,351 制御部、332,352 主記憶部、333,353 外部記憶部、336,356 送受信部、339,359 制御プログラム。

Claims (10)

  1. 構造物の形状測定システムであって、
    無人飛行体と、
    前記無人飛行体の位置を地上から測定するように構成された地上測定機器と、
    測定対象である構造物の形状を測定するための測定装置とを備え、
    前記無人飛行体は、前記測定対象の形状測定を行なう際の前記無人飛行体の飛行ルートを示す飛行シナリオに従って飛行するように構成され、
    前記測定装置は、
    前記無人飛行体に搭載され、前記測定対象上の測定点との距離を測定するように構成された距離測定機器と、
    前記地上測定機器により測定される前記無人飛行体の位置を示す位置情報と、前記距離測定機器により測定される前記測定点との距離とを用いて、前記測定点の位置を算出するように構成された測定制御部とを含む、形状測定システム。
  2. 前記測定制御部は、前記測定装置による測定開始前に、前記位置情報と前記距離測定機器の測定データとの同期をとるように構成される、請求項1に記載の形状測定システム。
  3. 前記測定制御部は、前記無人飛行体の飛行開始前に、前記位置情報と前記距離測定機器の測定データとの同期をとるように構成される、請求項2に記載の形状測定システム。
  4. 前記地上測定機器は、レーザートラッカーを含み、
    前記無人飛行体は、アクティブターゲットを搭載し、
    前記レーザートラッカーは、前記アクティブターゲットにレーザー光を照射し、前記アクティブターゲットから反射されたレーザー光を受けて前記無人飛行体の位置を測定するように構成される、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の形状測定システム。
  5. 前記飛行シナリオに基づいて、前記レーザートラッカーが前記無人飛行体を自動追尾するための前記レーザートラッカーの動作パターンを作成する自動追尾プログラム作成部をさらに備える、請求項4に記載の形状測定システム。
  6. 前記測定対象の形状測定が行なわれる地点の気象条件から、前記飛行シナリオに対する前記無人飛行体の位置ずれ量を予測する位置ずれ量予測部をさらに備え、
    前記自動追尾プログラム作成部は、前記位置ずれ量予測部により予測された位置ずれ量に基づいて前記レーザートラッカーの動作パターンを補正する、請求項5に記載の形状測定システム。
  7. 前記無人飛行体の飛行ルート上の障害物を検知するように構成された障害物検知部と、
    前記障害物検知部により障害物が検知された場合に、前記障害物を回避するように前記飛行ルートを変更する飛行制御部とをさらに備え、
    前記自動追尾プログラム作成部は、変更された飛行ルートに基づいて前記レーザートラッカーの動作パターンを補正する、請求項5又は請求項6に記載の形状測定システム。
  8. 前記飛行シナリオに基づいて、前記レーザートラッカーに向けてレーザー光を反射するように前記アクティブターゲットの動作パターンを作成する動作プログラム作成部をさらに備える、請求項4から請求項7のいずれか1項に記載の形状測定システム。
  9. 前記無人飛行体は、
    前記地上測定機器の測定結果に基づいて、前記飛行シナリオが示す位置からの前記無人飛行体の位置のずれ量を演算する飛行位置補正部と、
    前記飛行位置補正部からの指示に基づいて、前記無人飛行体の位置を補正する飛行制御部とを含む、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の形状測定システム。
  10. 前記無人飛行体を遠隔制御するように構成された遠隔制御装置をさらに備え、
    前記遠隔制御装置は、
    3次元CADモデルから前記飛行シナリオを作成するシナリオ作成部と、
    前記シナリオ作成部により作成された飛行シナリオを前記無人飛行体へ転送するシナリオ転送部とを含む、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の形状測定システム。
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