JP2020534515A - マイクロ波共振空洞 - Google Patents

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Abstract

マイクロ波共振空洞および関連する方法および装置が説明される。1つの例において、空洞(100)はそれぞれ第1および第2の周波数のマイクロ波を入力するための第1および第2の入力ポート(102、104)を備える。第1の周波数のマイクロ波放射は空洞のサンプルを励起するためのものであってもよく一方で第2の周波数のマイクロ波放射は解析用の空洞のサンプルを調査するためのものであってもよい。空洞はそれが第1および第2の周波数の両方で共振するような寸法を有する。【選択図】図1

Description

本発明はマイクロ波共振空洞のマイクロ波放射を用いた試料分析を実施するための方法および装置に関し、特に、電子常磁性共鳴や核磁気共鳴分光法などのマイクロ波共振分光法で使用するための共振マイクロ波空洞、ナノ粒子によるマイクロ波吸収などの他のマイクロ波分析技術、およびかかる空洞の使用に関連するその他の方法に関するが、これらに限定されない。
マイクロ波分析技術において、サンプルはマイクロ波空洞内に置かれてもよく、かつマイクロ波は空洞に導入されてもよい。空洞の寸法と放射の周波数は定常波または空洞内で発達する「共鳴モード」をもたらすために選択される。
例えば、マイクロ波共鳴分光法は、材料の性質を研究するために使用されうる。電子常磁性共鳴(EPR)分光法といった技術は不対電子で材料を調べるために使用されうる。核磁気共鳴(NMR)分光法といった他の技術は非ゼロスピンによる核を含むサンプルを調べるために使用されることができる。EPRおよびNMRの双方は例えば分子の構造および/または化学的環境を調べるために使用されうる。
EPR信号は外部の磁場内での不対電子の存在により生じる。電子の磁気モーメントは平行または逆平行のいずれかの形で場と整列し、各整列は異なるエネルギーを有する。この2つの状態のエネルギーの差に等しいエネルギーを有する光子を放出または吸収することで電子は平行と逆平行の状態の間を遷移しうる。電子常磁性共鳴測定を実施するため、サンプルが固定周波数のマイクロ波に曝されて変動外部磁場が適用される。平行と逆平行の状態のエネルギーの差は適用された外部磁場と比例する。適用された外部磁場が適用されたマイクロ波放射の周波数と対応する2つの電子の状態の間のエネルギーの差に帰着するならば、適用された磁場を掃引することでスペクトルとして検出および観察されうるマイクロ波エネルギーの正味の吸収が生じるであろう。このスペクトルの性質はテストされるサンプルの性質を決定するのに使用されうる。
NMR信号はEPR信号といくつかの点において類似しているが、核が光子を吸収しかつ再放射しつつ、電子スピンというよりもむしろ核スピンから生じる。奇数の陽子および/または中性子を含む核は非ゼロ磁気モーメントを有し、適用された外部磁場に平行または逆平行に整列しうる。電子に関して上述した通り、核はこれらの状態の間のエネルギーの差に等しいエネルギーを有する光子を放射または吸収することでこれらの状態の間を遷移することができる。これら2つの状態の間のエネルギーの差は適用された磁場に比例するので、電磁放射が適用されたとき、放射の周波数がエネルギーレベルの間の差に対応する際に吸収が存在する。サンプルの性質は外部磁場が掃引されたときにかかる測定からのスペクトルから導かれてもよい。
さらなるマイクロ波分析技術は、液体中のナノロッドといった磁性ナノ粒子が磁場に曝されたときの整列および/または回転を測定し、そこに結合された材料の性質を決定するために用いられてもよい。液体中の磁性ナノ粒子が磁場に曝されたとき、ナノロッドの軸は適用された磁場の方向に沿って整列する傾向がある。電磁放射がナノロッドを含む液体を通過する場合、サンプルによる放射の伝達はナノロッドの方向によって変化する。この効果はコットン−ムートン効果として知られている。
ナノロッドが回転する磁場といった時変磁場に曝された場合、コットン−ムートン効果における伝達放射の代わりに、マイクロ波空洞内部のマイクロ波吸収の変化の測定はナノロッドの性質を決定することにも用いることができる。例えば、ナノロッドが磁場で回転する速度はナノロッドの寸法または形状に依存しうる。回転速度は適用された電磁放射線の吸収における変化を観察することで決定されうる。したがって磁場を適用しマイクロ波吸収を測定することで、ナノロッドの性質が決定されうる。
いくつかの例において、ナノロッドは溶液で他の分子と結合するように構成されうる。分子がナノロッドと結合するとき、それは適用された磁場でのそれらの動きに影響を及ぼすことができる。このように、ナノロッドはそれが存在する液体の性質を決定するのに使用されることができる。いくつかの例において、液体はナノロッドに結合しうるDNAなどの生物学的物質を含みうる。これらの例ではこの技術は生物学的物体の起源を決定するのに使用されてもよく、それゆえ診断で使用されてもよい。
本発明の第1の態様によると、第1の周波数でマイクロ波放射を入力するための第1の入力ポートを備えるマイクロ波共振空洞が提供され、第1の周波数の前記マイクロ波放射は空洞のサンプルを励起するためのものであり、第2の周波数のマイクロ波放射を入力するための第2の入力ポートをさらに備え、第2の周波数の前記マイクロ波放射は前記空洞における分析用のサンプルを調査するための放射であり、空洞は第1の周波数および第2の周波数の双方で共振するような寸法を有する。
第1および第2の入力ポートは異なる周波数のマイクロ波(例えば、2つの異なる供給源から)が空洞に入力されることを可能にする。入力放射の周波数は空洞の共振モードの周波数となるよう選択されることができる。その代わりに、空洞の寸法がその共振モードの周波数が都合よくまたは最適化されるように選択されうる。例えば共振モードが従来のマイクロ波放射源により生成されることができる周波数であるようにそれらは選択されうる。各点での放射入力の出力は異ならせてもよい。例えば、第1の入力ポートにおけるマイクロ波の出力は第2の入力ポートにおけるマイクロ波の出力よりも大きくてもよい。より高いマイクロ波の出力はサンプルを調査するのに用いられるというよりもサンプルを励起させるのに用いられうるからである。
いくつかの例においては少なくとも部分的に同時に、マイクロ波放射分析を用いた調査を行うためのサンプルは空洞内に置かれて励起および分析の双方がされてもよい。
いくつかの例では、第1の周波数のマイクロ波放射により生じた励起は加熱である。サンプルの加熱はサンプルの温度変化の影響の分析を可能にする。急速な温度ジャンプの分光法測定はTジャンプ分光法として知られている。Tジャンプ分光法はサンプルの温度を急速に増加させて何らかの平衡のシフトを調べることに関係し例えば化学的過程の化学速度論を調べるのに使用されうる。従来、温度ジャンプを与えるエネルギーは高圧放電またはレーザーパルスによって供給されることができ、加熱されたサンプルは分析のためにチャンバーに置かれることができる。しかし、本願発明の第1の態様の空洞は加熱と分析が同一の空洞で実行されることが可能である。さらに、マイクロ波加熱はその体積の至る所均一にサンプルを加熱することができ(いわゆる体積加熱)、かつ従来の方法よりも早く効率的な加熱を提供する。
電子常磁性共鳴分光法は、特に常磁性酸化還元状態、フリーラジカル種、ノンイノセント配位子、または短寿命中間体を伴う化学的過程のため、化学速度論、平衡、およびコンフォメーションへの摂動をTジャンプ分光法において調べるのに使用されうる。
マイクロ波空洞は複数の異なる放射周波数に対する共振モードを有していてもよい。例えば、9.6GHz付近のTE102共振モードを有する従来の矩形Xバンド電子常磁性共鳴空洞は7.3GHz付近のTE101共振モードを有していてもよい。しかし、1つだけのモードがどの時点においても単一のポートから通常励起される。
いくつかの例において、空洞はサンプル受け取り領域を有しかつ第1の周波数のマイクロ波放射がサンプル受け取り領域において比較的高い、例えば最大またはおおよそ最大の電場となりかつ/または第2の周波数のマイクロ波放射がサンプル受け取り領域において比較的高い、例えば最大またはおおよそ最大の磁場をもたらすような寸法を有する。
電場成分は第1の周波数に対応する共振モードのサンプルを励起するために用いられてもよく、したがって第1の周波数に対応する共振モードのサンプルで高い電場を有することが有利である。磁場成分はマイクロ波分光法といったマイクロ波放射吸収分析を実施するために用いられてもよく、したがって第2の周波数に対応する共振モードのサンプルで高い磁場を有することが有利である。
いくつかの例において、空洞はサンプル受け取り領域を有しかつ第1の周波数のマイクロ波がサンプル受け取り領域において低い磁場をもたらしかつ/または第2の周波数のマイクロ波がサンプル受け取り領域において低い電場をもたらすような寸法を有する。これはマイクロ波解析を実施するためのマイクロ波放射入力がサンプルを励起しないので有利であるかもしれないが、これはサンプルを励起する原因となる放射の電気成分だからである。したがってサンプルは第1の周波数の放射を適用することで励起できるので分析測定はサンプルを励起することとは独立して実施されかつ制御されてもよい。
サンプル受け取り領域は空洞の軸に沿っていてもよく、かつ/または空洞の中心に位置していてもよい。いくつかの例において、サンプル受け取り領域の軸は第2のモードの電場の最低値に近接していてもよく、サンプル受け取り領域の軸は第2のモードの電場の最低値に沿っていてもよい。
いくつかの例において空洞はサンプル受け取り領域を有しかつ第1の周波数はTE101共振モードをもたらしかつ第2の周波数はTE102共振モードをもたらすような寸法を有している。
TE101共振モードにおいて、空洞の中心には電場の最大値と磁場の最小値が存在する。上述のようにこの性質は空洞の中心に位置するサンプルを効率的に励起することのできる空洞をもたらす。
TE102共振モードにおいて、分析中のサンプルにとって適切な場所となりうる空洞の中心で磁場の最大値および電場の最小値が存在する。かかる空洞はしたがってサンプルを含有する可能性のある領域にある磁場成分(マイクロ波分析で利用される)で最大値を有する。電場に最小値を提供することでTE102共振モードからのサンプルの励起が低減され、TE101モードの放射を用いて制御されるべきサンプルの励起が許容される。
空洞の寸法および形状がかかる共振モードが生じる周波数を決定する。一般的により大きい空洞がより低い周波数の共振モードをもたらす。
いくつかの例において第1の入力ポートは第1の周波数のマイクロ波放射の共振モードの磁場の最大値に近接しており第2の入力ポートは第2の周波数のマイクロ波放射の共振モードの磁場の最大値に近接する。この最大値は理論的最大値というよりも、空洞をもたらす実用的最大値であってもよい。
第1の入力ポートを第1の共振周波数の磁場の最大値に近接して配置しチャンバーの第1の共振モードを励起することが有利である。ここで使用される通り、磁場の最大値に「近接した」用語はすなわち、比較的高い場の強度の領域における最大値に近いことを意味すると捉えられるべきである。例えば磁場の最大値は空洞の中心軸に沿って配置されていてもよいが、磁場の最大値に「近接した」入力の配置は場の効率的な結合を許容するために十分に最大値に近い空洞の側面への配置であってもよい。例えば、入力ポートは少なくとも1次元の最大値(例えば、空洞の長さ、幅、または高さ)に実質的に揃えられていてもよい。
電場または磁場のいずれかに結合することは可能であるが、この結合が結合ループを回転することで調整しうるようにするために磁場の最大値に近接した入力を配置することが有利である。
いくつかの例において第2の入力ポートは空洞をマイクロ波分析ユニットに接続するための導波管である。導波管は電磁放射を伝送するのに用いられることができる。導波管は特定の周波数の波を伝送するように設計されていてもよく、例えば導波管は導波管のカットオフ周波数として知られている波が(少なくとも実質的に)それ未満で伝送されない周波数を有していてもよい。カットオフ周波数を超える周波数の波のみが導波管によって伝送される。したがって導波管は特定の周波数を超える波の伝送のみを許容するハイパスフィルターとして作動する。
いくつかの例において第2の入力ポートは励起されたサンプルによる放射出力を受け取るようさらに構成される。換言すると、第2のポートは出力、および分光解析を実施するために測定されるべき出力放射としても機能してもよい。
いくつかの例において導波管は第1の周波数よりも大きくかつ第2の周波数よりも小さいより低い周波数カットオフ周波数を有する。導波管のカットオフ周波数が第2の周波数よりも小さい場合それは第2の周波数の放射を伝送する。したがって導波管は第2の周波数の放射を入力および出力の双方を行うために使用できる(例えば、空洞内部で反射する出力放射)。第2の放射はサンプルのスペクトル分析のために用いられてもよい。カットオフ周波数が第1の入力周波数よりも大きい場合導波管は第1の周波数の波を伝送しない。したがって第1の周波数は導波管によってフィルターされるので第1の周波数の放射は分光測定の間当該測定と干渉することなく空洞に入力されうる。放射を供給するために用いられる導波管の形態でフィルターを提供することは単純かつコンパクトな装置を可能にするが、他のフィルター装置は他の例で提供されてもよい。
いくつかの例において第1の入力ポートは同軸入力ポートである。同軸入力ポートの結合は調節可能であってもよい。これにより結合が反射されたパワーの低減をするために調節されることが可能であろう。
いくつかの例において空洞は楕円柱である。楕円柱は矩形の空洞と比較すると、第1の周波数と第2の周波数との間のより大きい差を提供しつつ、改良されたパフォーマンスを維持または提供しさえすることが可能であろう。より大きな周波数の相違は、例えば導波管といったフィルターを用いて第1および第2の周波数の放射を分離するためのフィルタリングの容易さを増加させるであろう。楕円柱空洞は第1のモードの電場と第2のモードの磁場の最大値の間のより大きな分離をさらに提供するであろう。
さらに、磁気共鳴分光法(または他のマイクロ波分析技術)のための空洞はテストされるサンプルの実質的位置で最大の磁場(および最小の電場)を有するように設計されていてもよい。いくつかの例においてサンプルは空洞の中心に置かれている。したがってサンプルを励起させる可能性があるサンプルの電場成分の影響を低減させるために空洞の中心から離れた最小の電場を有するという利点がある。楕円柱は空洞の中心の最小の磁場を有する共振モードに、空洞の中心と電場の最大値との間で比較可能な寸法の矩形の空洞に比して増加された距離を与えてもよい。第1のモードの電場の最大値と第2のモードの磁場の最大値との間により大きな分離を有する空洞によりサンプルの励起および分析のより大きく独立した制御が可能となる。
いくつかの例において楕円柱は第2の周波数がXバンドマイクロ波周波数となるような寸法を有している。電子常磁性共鳴分光法といったいくつかの応用において、Xバンドマイクロ波放射は分析のためのサンプルを調べるために従来から用いられている。したがって磁気共鳴分光法に適した共鳴がXバンド周波数で存在するような寸法を有する楕円柱マイクロ波空洞が従来のマイクロ波分光法器具と互換性を有するようになる。
いくつかの例において楕円柱は第1および第2の末端を備え、空洞は2つの分離可能なパーツであって楕円柱の末端と直交する平面で分離可能なパーツを備える。かかる空洞の設計において第1および第2のモードの電流は2つの分離可能なパーツの間の結合により影響されない(TE101およびTE102は楕円形空洞の意味で一般的には用いられないことに注目されてもよい)。したがってかかる設計において空洞の2つのパーツは空洞が機能するために接している必要はなく、マイクロ波分光測定中であってもテストされるサンプルへの物理的アクセスを可能にするであろう。これにより視覚的検査といった他の手段によるサンプルの検査または調査が可能となる。クリーニングなどのために空洞が開けられて簡単に再組立てされうるので、この空洞の設計はメンテナンスも容易にする。
いくつかの例において、マイクロ波空洞のマイクロ波分析を実施する方法はマイクロ波空洞を第1の周波数で照射してサンプルを励起することおよび第2の周波数でマイクロ波共振空洞を照射してサンプルの調査を実施することを含んでもよく、マイクロ波空洞を照射してサンプルを励起しマイクロ波共振空洞を照射してサンプルの調査を実施するステップは少なくとも部分的かつ同時に実施される。空洞でサンプルを2つの周波数で少なくとも部分的かつ同時に照射することにより、サンプルを調査しながらサンプルが励起されうる。これによりサンプルが温度変化にどのように反応するかの測定が可能となる。またこれはサンプルの加熱を正確に制御するための手段が提供する。
いくつかの例において第1の周波数はサンプルの位置で最大の電場を有するモードで空洞を照射し第2の周波数はサンプルの位置で最大の磁場を有するモードで空洞を照射する。上述のように、サンプルの位置の最大の磁場はサンプルを調査するのに好ましくサンプルの位置の最大の電場はサンプルを励起するのに有益であろう。
いくつかの例においてマイクロ波分析を実施することは電子常磁性共鳴スペクトルを測定することを含む。かかる例においてサンプルは外部的時変磁場に曝されるであろう。調査のマイクロ波照射が空洞に適用されて外部磁場が掃引されたときにスペクトルが引き出され、このスペクトルの吸収はサンプルの性質に対応する。
いくつかの例においてこの方法は測定に先立ち信号から第1の周波数をフィルタリングすることをさらに含み、フィルタリングはハイパスフィルターとして動作する導波管を介して放射を通過させることを含む。導波管はそれ未満で無の(または最小の)放射が伝送されるカットオフ周波数を有していてもよい。第2の周波数が導波管によって伝送され第1の周波数がカットオフ周波数を下回り導波管によって伝送されなくなるように導波管が選択されうる。これにより第1の周波数の放射が測定と干渉することなくサンプルを調査しつつ第1の周波数の放射が空洞に供給されることが可能となる。
いくつかの例において、分析はマイクロ波共振分光法である。いくつかの例においてマイクロ波共振分光法は電子常磁性共鳴分光法である。他の例においてマイクロ波共振分光法は核磁気共鳴分光法である。マイクロ波共振分光法は時変磁場をサンプルに適用し第2の周波数でチャンバーのサンプルを励起することにより実施されうる。マイクロ波共鳴スペクトルを決定するためマイクロ波吸収での変化の測定が実施されて適用された磁場と比較されうる。第1の周波数のマイクロ波を適用することでサンプルを励起することが可能であるが、例えばTジャンプ分光法を実施するためにサンプルを加熱しサンプルの温度を急速に変化させることで反応の平衡を調べるのに有用である。
いくつかの例においてこの方法は第2の周波数で放射の吸収の変化を決定することを含む。サンプルによる放射の吸収は交代する磁場の適用によって変化し、かかる変化が決定され、サンプルに関する情報を与えるであろう。例えば外部磁場の存在においてコットン−ムートン効果が観察されるであろう。コットン−ムートン効果は伝送された放射の変化となる放射の一定の分極の屈折率の相対的変化を表現する。磁性ナノ粒子を含む物質、例えばナノロッドは、特に強いコットン−ムートン効果を示すであろう。
いくつかの例においてこの方法は回転磁場をサンプルに適用することをさらに含みかかるいくつかの例においてサンプルは磁性ナノ粒子を含む。サンプルが磁性粒子を含む場合、回転磁場は当該粒子の運動を誘導するであろう。ナノ粒子は例えば一般的に磁場に曝されると整列し回転磁場に曝されると回転しうる磁性ナノロッドであってもよい。
いくつかの例においてこの方法はマイクロ波吸収の決定された変化に基づいてサンプルのナノ粒子の回転率を決定することをさらに含む。ナノ粒子の整列はマイクロ波放射の吸収を測定することで決定されうる。マイクロ波吸収の変化を観察することにより、ナノ粒子の回転率が決定されうる。
いくつかの例においてこの方法はナノ粒子の回転率に基づいてサンプルの特定の生物学的物質の存在を決定することを含む。ナノ粒子の回転率はナノ粒子のサイズ、ナノ粒子の形状、液体の粘度、磁場の強度および時間依存性および/またはナノ粒子の材料といった数多くの要因によって影響されうる。ナノ粒子の型はそれらが特定の化学的または生物学的化合物に結合するように選択されうる。それらの化学的または生物学的化合物がナノ粒子を含む液体と混合されるとそれらはナノ粒子と結合しそれの性質に影響を与えうる。例えば、ナノ粒子は他の化合物と結合すると結合していない場合と比較してより大きな抗力を体験しより遅く回転するであろう。したがってナノ粒子の回転率を測定することで特定の化学的または生物学的化合物が存在するか否かを決定することが可能であろう。
本発明のさらなる態様によると、マイクロ波空洞でのマイクロ波分析を実施する方法が提供され、この方法は第1の周波数でマイクロ波空洞を照射してサンプルを励起することおよび第2の周波数でマイクロ波空洞を照射してサンプルの調査を実施することを含む。いくつかの例においてこの方法は第2の周波数の放射の吸収の変化を決定することをさらに含みいくつかの例においてこの方法は回転磁場をサンプルに適用することをさらに含む。サンプルは磁性ナノ粒子を含んでいてもよく前記ナノ粒子の回転率が決定された吸収の変化に基づいて決定されてもよい。いくつかの例においてこの方法はナノ粒子の回転率に基づいてサンプルの特定の生物学的物質の存在を決定することをさらに含んでもよい。
本発明のさらなる態様によると、励起マイクロ波周波数の第1の共振モードと調査マイクロ波周波数の第2の共振モードとを有するマイクロ波空洞と、調査マイクロ波源を備える調査部と、励起マイクロ波源とを備え、調査マイクロ波源と励起マイクロ波源とは空洞の第1および第2の共振モードで空洞を励起するよう構成されているマイクロ波共振装置が提供される。
いくつかの例においてマイクロ波空洞は空洞内で測定されるサンプルを受け取るよう構成される。これにより調査のため空洞内に置かれたサンプルを励起することが可能となる。サンプルは調査の間励起されていてもよい。
いくつかの例においてマイクロ波共振装置は導波管をさらに備え、導波管は調査マイクロ波源からマイクロ波空洞へ調査マイクロ波を供給するよう構成される。導波管はXバンドマイクロ波放射を伝送するのに適した導波管であってもよい。マイクロ波源は例えば低ノイズガンダイオード発振器、またはその他のマイクロ波源を用いてマイクロ波放射を生成してもよい。
いくつかの例において調査部はマイクロ波分析部をさらに備え、導波管はマイクロ波空洞からマイクロ波分析部へマイクロ波リターン信号を伝送するように構成される。例えばマイクロ波共振分光法で使用されるマイクロ波分析部は種の密度およびそれらの環境といった化学的情報を提供してもよい。
いくつかの例において空洞は励起マイクロ波源からマイクロ波空洞に励起マイクロ波を入力するよう構成された同軸入力ポートをさらに備える。
いくつかの例においてマイクロ波共振装置は磁場源をさらに備える。磁場源はサンプルの調査に役立つ磁場を提供してもよい。
いくつかの例において磁場源は磁気共振分光法または磁気ナノ粒子分極分析のうち少なくとも1つのための磁場を提供するよう構成される。時変磁場が提供されてもよい。例えば長さが変化する磁場が分光法に用いられてもよいが、回転磁場が磁気ナノ粒子分極分析に用いられてもよい。
装置の空洞は本発明の第1の態様で説明した特徴のいずれかを有していてもよい。装置は上述の方法のステップの少なくとも1つを実行するために用いられてもよい。
本発明のさらなる態様において、分析用のサンプルをマイクロ波共振空洞に置くこと、第1の周波数でマイクロ波共振空洞を照射すること、および第2の周波数でマイクロ波共振空洞を照射することを含み、第1の周波数の照射はサンプルを励起するためのものであり、第2の周波数の照射はサンプルの解析のためであるマイクロ波解析を実施する方法が提供される。
本発明のさらなる態様において、分析用のサンプルをマイクロ波共振空洞に置くこと、第1の周波数でマイクロ波共振空洞を照射すること、および第2の周波数でマイクロ波共振空洞を照射することを含み、第1の周波数の照射はサンプルの位置で最大の電場を有しかつ第2の周波数の照射はサンプルの位置で最大の磁場を有するマイクロ波解析を実施する方法が提供される。電場成分はサンプルを励起してもよく、例えばそれはサンプルを加熱してもよい。したがってサンプルを励起するときサンプルの位置で電場成分が最大化されることが有利である。磁場はサンプルの解析に用いられしたがって第2の周波数の照射が適用されたときサンプルの位置でそれが最大化されることが有利である。
いくつかの例においてサンプルは第1の周波数の照射による励起と第2の周波数による照射による解析の双方のために空洞内にとどまる。励起および分析の双方を提供するために同じ空洞が照射されるので、サンプルを空洞から取り除く必要がない。したがってサンプルは双方の照射の間空洞にとどまることができ、励起および分析の利便性、時間および効率性を改善する。
いくつかの例においてこの方法は時変磁場をサンプルに適用することをさらに含みサンプルは磁性ナノ粒子を備える。磁場はサンプルのナノ粒子の回転を誘導するために時変場であってもよい。いくつかの例においてこの方法は第2の周波数でマイクロ波照射の吸収を測定することをさらに含み第2の周波数で測定された吸収に基づいてサンプルの性質を決定することをさらに含んでもよい。
いくつかの例においてサンプルはナノ粒子を備えこの方法は第2の周波数のマイクロ波照射の吸収の変化を用いてサンプルのナノ粒子の回転率を決定することをさらに含む。いくつかの例において、この方法はナノ粒子の回転率に基づいてサンプルの特定の生物学的物質の存在を決定することを含んでもよい。
本発明の一態様に関して説明された特徴は本発明の他の態様のものと組み合わされてもよい。例えば、一方法の態様に関連して説明された特徴は他の一方法の態様と組み合わされてもよいし、装置によって実施されてもよい。
以下において限定されないいくつかの例を、添付の図面を参照しながら説明される。
図1はマイクロ波共振空洞の回路図である。 図2AはTE101共振モードの磁場強度の図である。 図2BはTE101共振モードの電場強度の図である。 図2CはTE102共振モードの磁場強度の図である。 図2DはTE102共振モードの電場強度の図である。 図3はマイクロ波共振装置の回路図である。 図4はマイクロ波共振空洞でマイクロ波解析を実施するための例の方法のフローチャートである。
図1はマイクロ波共振空洞100を示す。マイクロ波共振空洞は第1の周波数でマイクロ波放射を入力するための第1入力ポート102を備える。
また、マイクロ波空洞は第2の周波数の放射を入力する第2の入力ポート104を備えている。第1の周波数の放射は空洞100のサンプル106を励起するためのものであり第2の周波数の放射はサンプル106を分析するためのものである。空洞100は第1および第2の周波数で共振するような寸法x、x、xを有する。
この例において、空洞100は例えば、空洞100の一部を含まないので図中点線の輪郭で示されたNMRチューブといったガラス張りのチューブであるサンプル受け取り領域106を有するよう構成されている。ここに示されたサンプル受け取り領域106は寸法xに平行な垂直方向の円柱であるが、他の例ではこの領域は例えば寸法xに平行な他の方向に向けられていてもよいし、あるいは実際には各々異なる方向を有する1を超えるサンプル受け取り領域が存在してもよい。
図1に示したように、空洞100は寸法x、x、xを有する。この例では、空洞100は第1の周波数のマイクロ波放射がサンプル受け取り領域で高い電場となりかつ第2の周波数の放射がサンプル受け取り領域で高い磁場となるような寸法を有する。空洞100の形状および寸法はその共振モードの周波数を決定することになる。
この例では、図2A−Dに関して詳細に説明した通り、空洞100の寸法は第1の周波数が空洞100のTE101共振モードに対応しかつ第2の周波数が空洞100のTE102共振モードに対応するよう選択されている。
図1は第1の入力ポート102および第2の入力ポート104を示している。入力ポート102、104はいかなるタイプの入力ポートであってもよい。例えばそれらは導波管入力ポートであってもよいか、または同軸入力ポートであってもよいか、および/または導波管または同軸ケーブルを受け付けてもよい。入力ポートは異なるタイプの入力ポートであってもよく、例えば第1の入力ポートは同軸入力ポートでありかつ第2の入力ポートは導波管入力ポートであってもよい。ポート102、104の位置はチャンバーの特定の共振モードでエネルギー伝送を提供するために選択されてもよい。
空洞は任意の適切な材料、例えばアルミニウム、銅または銀といった低濃度の磁性不純物を有する高い伝導性金属から組み立てられる。空洞は主に第1の材料から組み立てられかつ第2の材料で覆われてもよい。第2の材料は銀がその物理的性質から望ましい材料であるが、その高いコストはチャンバー全体の構築のために使用するのは実用的ではないことを意味する。その代わりチャンバー全体をアルミニウムで構築すれば十分な性能およびより低いコストをもたらし比較的機械加工も容易である。
図1の空洞100は矩形空洞であるが、空洞は他の形状であってもよく、例えば空洞は正方形または円形の断面を有していてもよい。いくつかの例において図3に関して説明された通り、空洞は楕円形断面を有している。図示しないが、空洞100は開口を有しているか、または蓋を備えているか、またはサンプルが挿入および撤去されるのを可能にする分離可能なパーツとして製造されていてもよい。
矩形のマイクロ波空洞のTEmnlモードの共振周波数は以下の式によって決定される。
ここでfmnlはTEmnlモードの周波数であり、μおよびεはそれぞれ空洞の透磁率および誘電率であり、m、n、lは整数であり、x、x、xは空洞の寸法である。
いくつかの例において、マイクロ波共振分光法で使用される放射は8−12GHz周辺の周波数帯(いわゆる「Xバンド」放射)であってもよい。空洞の寸法はテストされるサンプルが置かれる空洞の中心で共振モードは最大の磁場となるように選択されてもよい。例えば、これは矩形の空洞のいわゆるTE102共振モードであってもよい。
上述した通り、これは電子常磁性共鳴測定を実施するために用いられる放射の磁性部品であるので、これは望ましい構成である。
図2A−DはTE101およびTE102共振モードの図1で示された矩形空洞100といった矩形空洞の磁場および電場の大きさの図を示す。これらの図においてより明るい影はより高い場の強さと対応しより暗い影はより低い場の強さと対応する。
図2AはTE101共振モードの磁界の大きさを示し図2BはTE101共振モードの電界の大きさを示す。第1の周波数のマイクロ波放射はTE101共振モードを励起するために用いられてもよい。図2Aおよび2Bから見ることができるように磁場はこのモードでは空洞の中心で磁場が最小となりかつ電場が最大となる。放射の電界成分はサンプル106を励起するために用いられてもよく、したがってサンプルが空洞の中心に置かれた場合空洞は第1の周波数の放射で照射されサンプル106は励起されるであろう。TE101共振が空洞の中心で比較的一様な電場を提供することは図2Bで見ることができる。サンプルの至る所に一様な励起を提供するのでこの特徴はサンプルを励起するために特に適したモードとなる。
図2CはTE102共振モードの磁場の大きさを示し図2DはTE102共振モードの電場の大きさを示す。第2の周波数のマイクロ波放射はTE102共振モードを励起するのに用いられてもよい。図2Cおよび2Dから見ることができるように磁場はこのモードでは空洞の中心で磁場が最大となり(図2C)しかつ電場が最小(図2D)となる。放射の磁場成分はサンプル106の解析または調査に用いられてもよい。したがってサンプルが空洞の中心に置かれた場合空洞は第2の周波数の放射で照射されサンプル106は数多くの異なるマイクロ波吸収解析技術のいずれかを用いて調査されうるであろう。例えばサンプルは電子常磁性共鳴分光法や核磁気共鳴分光法といったマイクロ波共振分光法を用いて調査されうる。他の例ではサンプルは磁性ナノ粒子分極分析技術を用いて調査されうる。
入力ポート102、104は放射の空洞への移動を促進するために置かれてもよい。これらは特定のモードの最大の磁場に近接するよう置かれてもよい。例えば第1の入力ポートは第1の周波数202の共振モードの磁場での最大値に近接するように置かれてもよくかつ第2の入力ポートは第2の周波数204の共振モードの磁場での最大値に近接するように置かれてもよい。ここで用いられるように、用語「に近接」は磁場の最大値が軸に沿った位置に対して用いられる。例えば磁場の最大値は空洞の中心軸に沿って置かれてもよいが、磁場の最大値に近接した位置は場の効率的な結合を可能にするため例えば最大値に実質的に沿うなど十分に近い空洞の側面の位置であってもよい。
空洞100のいくつかの例の寸法を考慮すると、これは約x=5.5cm、x=2.9cmであり(xはTE101およびTE102の決定のために拘束されない)、この場合、TE101モードは7.3GHzの照射で励起されてもよくかつTE102モードは9.6GHzの照射で励起されてもよい。x=35.6mm、x=33.6mmの寸法の空洞はおよそf101=6.2GHzおよびf102=9.6GHzでTE101およびTE102共振モードを有していてもよい。空洞はx≒10mmの寸法を有していてもよいが、この寸法の値は関心のある共振周波数に影響を与えないであろう。
このより低い周波数モードは例のXバンド放射源(例えば8−12GHz周辺のXバンド範囲内の9.1−9.9GHzの動作範囲を有する)を用いて一般的に励起されることはできないであろう。この低い周波数モードに遭遇することはない。本願発明によると、このモードは7.3GHzの第1の周波数でマイクロ波放射を特に提供することにより励起されうるが、これはサンプルの加熱につながる。この放射が分析装置に伝送されることを防ぐようにこの放射をフィルタリングするフィルターが用いられてもよい。
他の例において、異なる共振モードが励起されてもよく、および/または空洞は異なる周波数を有するモードをもたらすような寸法を有していてもよい。
図3はマイクロ波共振装置300を示す。この装置は励起マイクロ波周波数の第1の共振モードおよび調査マイクロ波周波数の第2の共振モードを備えたマイクロ波空洞302を備える。この装置は調査部308をさらに備え、それは調査マイクロ波源310を備える。この装置はまた励起マイクロ波源312を備える。調査マイクロ波源および励起マイクロ波源312は空洞の第1および第2の共振モードで空洞を励起するよう構成されている。いくつかの例において調査マイクロ波源310および励起マイクロ波源312は独立したユニットである。他の例において励起および調査マイクロ波は単一の周波数帯源を備えていてもよい。
調査部308はマイクロ波分析部314をさらに備える。第2入力304は空洞をマイクロ波分析部314に接続する導波管ポートであってもよい。マイクロ波分析部314は第2の周波数でマイクロ波放射の吸収を測定するよう構成されている。
第2の周波数のマイクロ波放射は導波管316を介して入力される。またマイクロ波放射は励起されたサンプルから第2の入力ポートを介して導波管316を介してマイクロ波分析部314に出力されてもよい。
前述した通り、導波管はカットオフ周波数と関連してもよくかつカットオフ周波数を下回る周波数の放射の相当量を伝送しないであろう。この例における空洞302およびこの例における導波管316の寸法は導波管316のカットオフ周波数が第1の周波数よりも大きくかつ第2の周波数よりも小さいように選択されている。
これは、マイクロ波放射が第1および第2の周波数で部分的に同時に空洞に入力された場合、導波管が第1の周波数を除去するフィルターの機能を果たすであろうことを意味する。例えばサンプルは第1の周波数の放射を入力することで励起されかつ導波管316によってマイクロ波分析部314に伝送されている第1の周波数の放射を伴うことなく少なくとも部分的に同時に第2の周波数の放射を用いて調査されてもよい。導波管316は第2の周波数の放射を通過させるがハイパスフィルターとして機能しサンプルの調査を妨げる第1の周波数の放射を制限する。
n、mモードで動作する中空矩形導波管のカットオフ周波数fは以下の数式で決定されることができる。
ここでxおよびxは導波管の断面寸法でありcは光の速度である。
例えばXバンドマイクロ波を送信するよう設計された矩形導波管は22.86mm×10.16mmの断面寸法を有しかつ最も低順位のモードTE10の6.56GHzのカットオフ周波数を有する8.20GHzないし12.40GHzの動作の推奨された周波数帯を有していてもよい。
換言すると、別個のフィルターが提供されてもよい。ただし、モードが適切な離隔を有するよう準備しかつ第1および第2の周波数の間のカットオフ周波数を有する導波管316を選択することで、導波管316はそれ自身がフィルターとして機能することができ、追加の装置が必要なくなる。
いくつかの例において第2の入力ポート306は励起されたマイクロ波源からマイクロ波空洞へ励起したマイクロ波を入力するよう構成された同軸入力ポートである。同軸入力ポートは反射した力を低減するよう結合が調整されることを可能とするように容易に調整されることができる。
図3の例において、空洞302は楕円柱である。楕円柱の空洞の共振モードは空洞の寸法によって決定される。共振モードの間の周波数の違いは楕円の離心率を変化させることによって変化させてもよい。矩形柱と比較可能な寸法の楕円柱はサンプルを励起および調査するために適した共振モードの間の周波数のより大きな違いを提供することができる。例えば39.4mm×35.6mmの寸法を有する楕円柱空洞は6.1GHzおよび9.6GHzの周波数の適切な共振を有するであろう。空洞は例えば10mm周辺の第3の次元を有していてもよいが、これは関心の共振周波数に影響しないであろう。
例えば上述のそれぞれ7.3GHzおよび9.6GHzのTE101およびTE102共振モードを有する矩形空洞を考慮すると、標準のXバンド導波管が例えば上述の6.56GHzのカットオフ周波数とともに用いられたとすると、双方の共振モードに対応する放射は導波管によって伝送されるであろう。したがってTE101モードからの励起放射は測定装置に伝送されるであろうしマイクロ波分析測定を妨げるかもしれない。空洞の形状が実際に楕円であるなら、空洞は、導波管のカットオフ周波数を下回る波長で励起するのに適した異なる共振モードとともに、例えば9.6GHzのXバンド内のマイクロ波分析に適した共振モードを有していてもよい。上述のそれぞれ6.1GHzおよび9.6GHzのTE101およびTE102共振モードを有する他の例の矩形の空洞において、TE102共振モードの周波数はカットオフ周波数を上回っており伝送されるであろうしTE101共振モードの周波数はカットオフ周波数を下回っており導波管によって伝送されないであろう。
この例において、マイクロ波共振装置300は磁場源318をさらに備える。磁場源318は永久磁石であってもよいかまたは電磁石であってもよい。いくつかの例によって導線のコイルは磁場を提供するのに用いられる。電磁石は時間とともに変化する磁場を提供してもよい。例えば電磁石に供給された電流が強度の変化する磁場を提供するように変化されてもよい。他の例において異なるコイルに供給された時変の電圧を調整することで強度および/または方向の変化する場を提供しうる複数の電磁石が提供されてもよい。
磁場源318は磁気共鳴分光法用に構成されてもよい。例えば、電子常磁性共鳴分光法については、時間とともに強度が変化する空洞302の一様な磁場を提供するための2つの電磁コイルが存在してもよい。他の例において磁場源318は磁性ナノ粒子分極分析用の磁場を提供してもよい。かかる分析に関して回転磁場が空洞の周囲に配置された4つのコイルのそれぞれに時変の電圧が加わることによって提供されてもよい。
図3は楕円柱の端に直交する平面で分離可能な2つの分離可能部を備える空洞を示す(「貝殻」構造)。図3に示すように楕円柱空洞に関して、空洞が2つの部分に分離可能であるよう、同様な方法で分離可能なように任意の形状の空洞が構築されうる。この構築は構築を単純化するであろうし空洞内に置かれたサンプルへのより容易なアクセスを可能とする。サンプルへのアクセスはサンプルへの物理的アクセスまたは例えば可視光線など他の非マイクロ波放射形態を用いることによりサンプルを調査するために有用であろう。かかる調査はサンプルを励起するため第1の周波数での空洞の照射の間および/またはサンプルを調査するため第2の周波数での空洞の照射の間に行ってもよい。
図4はマイクロ波共振空洞でマイクロ波分析を実施する方法を示す。ブロック402においてマイクロ波空洞は第1の周波数で照射されたサンプルを励起する。ブロック404において空洞は第2の周波数で照射されてサンプルの調査を実施する。マイクロ波共振空洞を照射してサンプルを励起しかつマイクロ波共振空洞を照射してサンプルを調査するステップは少なくとも部分的に同時に実行される。
第1の周波数のマイクロ波照射はサンプルの位置で最大の電場を有するモードの空洞を励起しかつ第2の周波数のマイクロ波照射はサンプルの位置で最大の磁場を有するモードの空洞を励起する。サンプルはNMR管または類似のようなガラス管に用意されて空洞に挿入されてもよい。空洞はサンプルを含む容器を挿入するための開口を有していてもよい。いくつかの例において空洞はサンプルへのアクセスを可能にするためパーツに分離可能であってもよい。
第1の周波数のマイクロ波放射は第1の周波数の共振モードの磁場の最大値に近接した第1の入力ポートを介して空洞に入力されてもよくまたマイクロ波放射は第2の周波数の共振モードの磁場の最大値に近接した第2の入力ポートを介して空洞に入力されてもよい。
上述した例において分析はマイクロ波共振分光法であってもよい。マイクロ波共振分光法は例えば電子常磁性共鳴分光法を含んでもよいかまたは核磁気共鳴分光法であってもよい。
他の例においてこの方法は第2の周波数の放射の分極の変化を決定することを含んでもよい。これは分極フィルターを空洞からの放射出力に適用することで達成しうる。出力放射の分極状態は時間とともに変化し分極がどのように変化するかの測定はサンプルの性質を決定するのに使用されうる。
いくつかの例においてサンプルは回転磁場に曝されていてもよい。かかる場は放射の分極状態の周期的変動を含んでいてもよい。サンプルが磁性ナノ粒子を含む場合、この効果は増大するであろう。磁性ナノ粒子を含む液体で、粒子の回転は回転磁場を適用することで誘導される。磁性ナノ粒子は適用された場に整列する傾向があり偏光子として動作し放射の分極状態を変えることができる。
吸収の変化を測定することでナノ粒子の回転率は決定されることができる。ナノ粒子の回転率は粒子またはそれらが含まれている液体に関する情報を提供することができる。例えば粒子の寸法、それらを作る材料またはそれらが含まれる液体の粘度はそれらが時変磁場に曝されたときそれらの動作に影響を与えるだろう。
ナノロッドなどのナノ粒子はアミノ酸配列、ヌクレオチド、ヌクレオシド、DNAまたはRNAなどの一定の化学的または生物学的分子と結合するように構成または選択されてもよい。それらが分子と結合するとそれらの動きに影響を与えるであろう。例えば大きな分子と結合するナノ粒子はより遅く回転するであろう。したがってナノ粒子の回転率を測定することで特定の生物学的または化学的物質の存在が検出されるであろう。したがってかかる技術は診断や化学的または薬学的サンプルをテストするのに有用であろう。
生物学的または化学的化合物を測定するためにサンプルを励起することでサンプルを処理することが好ましいが、これはサンプルを加熱することを含んでもよい。例えば生物学的サンプルは細胞がそれらの構成要素に分解されるために加熱されてもよい。したがってサンプルを用意するために第1の周波数で空洞を励起することにより空洞でサンプルが加熱されてもよい。空洞はサンプルの化学的または生物学的物質の分析のため第2の周波数で励起されてもよい。他の例において励起は非熱的、例えば励起モードのマイクロ波によって引き起こされる電気穿孔法励起であってもよく、ここでは遺伝情報がサンプルとその周囲のものとの間で交換される。いくつかの例において、励起の後、ナノ粒子の解析の前に培養期間(いくつかの場合、数分)が存在してもよい。
より一般的には、ここで説明したいくつかの装置の使用方法において励起および分析が少なくとも部分的に同時に行われてもよい一方、他の例において、これらのステップは、例えば励起および分析の間の遅延を伴う異なる時点で行われてもよい(いくつかの例において、サンプルは培養期間またはそれらのステップの間の遅延の間空洞にとどまっていてもよいが)。
本方法、装置および関連する態様はいくつかの例を参照して説明されたが、本願の開示の精神から離れることなく様々な改変、変更、省略、および置き換えをすることができる。したがって、本方法、装置および関連する態様は以下の請求項およびそれらの均等物の範囲によってのみ制限されることが意図される。上述の例はここで説明されたものを限定するというよりもむしろ添付の特許請求の範囲から離れることなく当業者が数多くの代替手段の実現を企図することができることを示していることに留意すべきである。
用語「備える」は請求項に掲げたもの以外の要素の存在を除外するのではなく、「a」または「an」は複数を除外するのではなく、従属請求項の特徴は他のいかなる実際的結合で結合されてもよい。

Claims (42)

  1. 第1の周波数のマイクロ波放射であって、空洞のサンプルを励起するための前記第1の周波数のマイクロ波放射を入力するための第1の入力ポートと、
    第2の周波数のマイクロ波放射であって、分析用の空洞のサンプルを調べるための前記第2の周波数のマイクロ波放射を入力するための第2の入力ポートと、
    を備え、
    前記空洞は前記第1の周波数および前記第2の周波数で共振するような寸法を有するマイクロ波共振空洞。
  2. 前記第1の周波数の前記マイクロ波放射によって生じる励起は加熱である請求項1に記載のマイクロ波共振空洞。
  3. 前記空洞はサンプル受け取り領域を有し、かつ、前記第1の周波数の前記マイクロ波放射は前記サンプル受け取り領域で高い電場となり、
    前記第2の周波数の前記マイクロ波放射は前記サンプル受け取り領域で高い磁場となる、請求項1または請求項2に記載のマイクロ波共振空洞。
  4. 前記空洞は前記第1の周波数がTE101共振モードとなり、かつ、前記第2の周波数がTE102モードとなるような寸法を有する請求項3に記載のマイクロ波共振空洞。
  5. 前記第1の入力ポートは前記第1の周波数の前記マイクロ波放射の共振モードの磁場の最大値に近接しており、前記第2の入力ポートは前記第2の周波数の前記マイクロ波放射の共振モードの磁場の最大値に近接する請求項3または請求項4に記載のマイクロ波共振空洞。
  6. 前記第2の入力ポートは前記空洞をマイクロ波分析部に接続するための導波管を備える請求項1〜5のいずれか1項に記載のマイクロ波共振空洞。
  7. 前記第2の入力ポートは前記励起されたサンプルによって出力された放射を受け取るようさらに構成されている請求項6に記載のマイクロ波共振空洞。
  8. 前記導波管は前記第1の周波数よりも大きく、かつ、前記第2の周波数よりも小さいカットオフ周波数を有する請求項6または請求項7に記載のマイクロ波共振空洞。
  9. 前記第1の入力ポートは同軸入力ポートである請求項1〜8のいずれか1項に記載のマイクロ波共振空洞。
  10. 前記空洞は楕円柱である請求項1〜10のいずれか1項に記載のマイクロ波共振空洞。
  11. 前記楕円柱は第1および第2の末端を備え、前記空洞は2つの分離可能なパーツを備え、前記パーツは前記楕円柱の末端と直交する平面で分離可能である請求項9または請求項10に記載のマイクロ波共振空洞。
  12. 前記楕円柱は前記第2の周波数がXバンドマイクロ波周波数であるような寸法を有する請求項1〜11のいずれか1項に記載のマイクロ波共振空洞。
  13. 第1の周波数でマイクロ波共振空洞を照射してサンプルを励起させること、および第2の周波数でマイクロ波共振空洞を照射してサンプルの調査を実施することを備え、
    前記マイクロ波共振空洞を照射して前記サンプルを励起させること、および前記マイクロ波共振空洞を照射して前記サンプルの調査を実施するステップは、少なくとも部分的に同時に実施される、マイクロ波共振空洞でマイクロ波分析を実施する方法。
  14. 前記第1の周波数は前記サンプルの位置で最大の電場を有するモードで前記空洞を励起し、
    前記第2の周波数は前記サンプルの位置で最大の磁場を有するモードで前記空洞を励起する請求項13に記載のマイクロ波分析を実施する方法。
  15. 前記調査放射の分析に先立ち前記第1の周波数を調査信号からフィルタリングすることをさらに含む請求項13または請求項14に記載のマイクロ波分析を実施する方法。
  16. 前記マイクロ波放射吸収解析は電子常磁性共鳴スペクトルを測定することを含む請求項13〜15のいずれか1項に記載のマイクロ波分析を実施する方法。
  17. 前記サンプルのマイクロ波共振分光法を実施することをさらに含む、請求項13〜15のいずれか1項に記載のマイクロ波分析を実施する方法。
  18. 前記マイクロ波共振分光法は電子常磁性共鳴分光法である請求項17に記載のマイクロ波分析を実施する方法。
  19. 前記マイクロ波共振分光法は核磁気共鳴分光法である請求項17に記載のマイクロ波分析を実施する方法。
  20. 前記方法は前記第2の周波数の放射の吸収の変化を決定することを含む請求項13〜15のいずれかに1項に記載のマイクロ波分析を実施する方法。
  21. 前記方法は回転磁場を前記サンプルに適用することを含む請求項20に記載のマイクロ波分析を実施する方法。
  22. 前記サンプルは磁性ナノ粒子を備える請求項21に記載のマイクロ波分析を実施する方法。
  23. 前記決定された吸収の変化に基づいて前記サンプルのナノ粒子の回転率を決定することをさらに含む請求項22に記載のマイクロ波分析を実施する方法。
  24. 前記ナノ粒子の回転率に基づいてサンプルの特定の生物学的物質の存在を決定することをさらに含む請求項23に記載のマイクロ波分析を実施する方法。
  25. 励起マイクロ波周波数の第1の共振モードおよび調査マイクロ波周波数の第2の共振モードを有する空洞と、
    調査マイクロ波源を備える調査部と、
    励起マイクロ波源と、を備え、
    前記調査マイクロ波源および前記励起マイクロ波源はそれぞれ前記空洞の第1および第2共振モードで前記空洞を励起するよう構成されているマイクロ波共振装置。
  26. 前記マイクロ波空洞は前記空洞内で調査されるサンプルを受け取るよう構成されている請求項25に記載のマイクロ波共振装置。
  27. 導波管をさらに備え、前記導波管は前記調査マイクロ波源から前記マイクロ波空洞へ調査マイクロ波を供給するよう構成されている請求項25または請求項26に記載のマイクロ波共振装置。
  28. 前記調査部はマイクロ波分析部をさらに備え、前記導波管は前記マイクロ波空洞から前記マイクロ波分析部へマイクロ波リターン信号をさらに送信し、前記導波管は前記リターン信号から前記励起マイクロ波源からの放射をフィルターする、請求項27に記載のマイクロ波共振装置。
  29. 前記空洞は前記励起マイクロ波源から前記マイクロ波空洞へ励起マイクロ波を入力するよう構成された同軸入力ポートをさらに備える請求項25〜28のいずれか1項に記載のマイクロ波共振装置。
  30. 前記マイクロ波共振装置は磁場源をさらに備える請求項25〜29のいずれか1項に記載のマイクロ波共振装置。
  31. 前記磁場源は磁気共鳴分光法または磁気ナノ粒子分極分析の少なくとも1つに磁場を提供するよう構成されている、請求項30に記載のマイクロ波共振装置。
  32. マイクロ波共振空洞に分析用のサンプルを置くこと、第1の周波数で前記マイクロ波共振空洞を照射すること、および第2の周波数で前記マイクロ波共振空洞を照射することを備え、前記第1の周波数の照射は前記サンプルを励起させることであり、前記第2の周波数の照射は前記サンプルの分析のためであるマイクロ波分析を実施する方法。
  33. 前記第1の周波数の照射は前記サンプルの位置で最大の電場を有し、かつ、前記第2の周波数の照射は前記サンプルの位置で最大の磁場を有する請求項32に記載のマイクロ波分析を実施する方法。
  34. 前記サンプルは前記第1の周波数の放射による励起および前記第2の周波数の放射による分析の双方の間前記空洞内にとどまる請求項32または請求項33に記載のマイクロ波分析を実施する方法。
  35. 前記サンプルは磁性ナノ粒子を備え前記方法は時変磁場を前記空洞の前記サンプルに外部的に適用することをさらに含む請求項32〜34のいずれか1項に記載のマイクロ波分析を実施する方法。
  36. 前記磁場は前記サンプルのナノ粒子の回転を誘導する時変磁場である請求項35に記載のマイクロ波分析を実施する方法。
  37. 前記方法は前記第2の周波数のマイクロ波放射の吸収を測定することをさらに含む請求項32〜36のいずれか1項に記載のマイクロ波分析を実施する方法。
  38. 前記方法は前記第2の周波数のマイクロ波放射の測定された吸収に基づいて前記サンプルの性質を決定することをさらに含む請求項37に記載のマイクロ波分析を実施する方法。
  39. 前記サンプルはナノ粒子を含みかつ前記方法は前記第2の周波数のマイクロ波の吸収の変化を用いて前記サンプルのナノ粒子の回転率を決定することを含む請求項37に記載のマイクロ波分析を実施する方法。
  40. 前記ナノ粒子の回転率に基づいてサンプルの特定の生物学的物質の存在を決定することをさらに含む請求項39に記載のマイクロ波分析を実施する方法。
  41. マイクロ波共振分光法を含む請求項32〜34のいずれか1項に記載の方法。
  42. 前記放射の解析に先立ち前記信号から前記第1の周波数をフィルタリングすることを含む請求項32〜41のいずれか1項に記載の方法。
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