JP2020533466A - 熱可塑性ポリオキサゾリジノン重合体の製造方法 - Google Patents

熱可塑性ポリオキサゾリジノン重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

熱可塑性ポリオキサゾリジノンの製造方法であって、前記方法は次工程:(i)溶媒(E)中、触媒(C)および化合物(D)の存在下、ジイソシアネート化合物(A)とビスエポキシド化合物(B)とを反応させて、化合物(F)を生成させる工程;ならびに(ii)化合物(G)と工程(i)において生成した中間体(F)とを反応させる工程を含み、化合物(D)は、単官能イソシアネートおよび単官能エポキシドからなる群から選択される1種以上の化合物であり、化合物(G)は酸化アルキレンである、方法。本発明は、該得られた熱可塑性ポリオキサゾリジノンにも関する。

Description

熱可塑性ポリオキサゾリジノンの製造方法であって、前記方法は次工程:(i)溶媒(E)中、触媒(C)および化合物(D)の存在下、ジイソシアネート化合物(A)とビスエポキシド化合物(B)とを反応させて、中間体化合物(F)を生成させる工程;ならびに(ii)化合物(G)と工程(i)において生成した中間体(F)とを反応させる工程を含み、化合物(D)は、単官能イソシアネートおよび単官能エポキシドからなる群から選択される1種以上の化合物であり、化合物(G)は酸化アルキレンである、方法。本発明は、得られた熱可塑性ポリオキサゾリジノンにも関する。
オキサゾリジノンは、医薬用途において広く使用される構造モチーフであり、エポキシドおよびイソシアネートの環化付加は、オキサゾリジノンへの便利なワンポット合成経路であると思われる。高価な触媒、反応性極性溶媒、長い反応時間および低化学選択性は、オキサゾリジノン合成に関する早期報告において知られている(M.E.Dyen and D.Swern,Chem.Rev.,67,197,1967)。これらの欠点が原因で、オキサゾリジノン製造、特に、高分子用途における構造モチーフとしてのオキサゾリジノンの用途のための代替方法に対するニーズがあった。
国際公開第2016/052689(A1)号は、熱安定性を有する熱可塑性ポリオキサゾリジノン、ならびに連鎖調整剤としてモノカルバメート、モノイソシアネートおよび/またはモノエポキシド化合物および触媒として≦9のpKb値を有する適切な塩基の存在下にビスカルバメートまたはジイソシアネート化合物とビスエポキシド化合物とを反応する工程を含む、熱可塑性ポリオキサゾリジノンの製造方法を開示している。熱可塑性ポリオキサゾリジノンは重縮合経路によって得られ、ビスカルバメートおよびビスエポキシドはバッチ式または半バッチ式でアミン触媒の存在下で反応する。第二工程において、連鎖基調整剤を添加した。
加えて、1つの実施例は重付加経路による熱可塑性ポリオキサゾリジノン生成を開示しており、ジイソシアネート化合物はビスエポキシド化合物および触媒の混合物に半バッチ式方法で添加される。16時間後、単官能イソシアネート化合物を、熱可塑性ポリオキサゾリジノン混合物に添加した。反応時間全体は22時間であった。
欧州未公開特許出願第17154416.6号は、動的粘度のわずかな増大、および5−オキサゾリジノンおよび4−オキサゾリジノン位置異性体の位置選択性の制御によって熱安定性向上を有する熱可塑性ポリオキサゾリジノンの製造方法を開示している。熱可塑性ポリオキサゾリジノンは、少なくとも1種の塩基、少なくとも1種のルイス酸触媒、および必要に応じて少なくとも1種の連鎖基調整剤の存在下、少なくとも1種のビスカルバメート化合物と少なくとも1種のビスエポキシド化合物とを含んでなる重縮合経路によって得られ、連鎖基調整剤はモノカルバメート基、モノイソシアネート基および/またはモノエポキシド基を含んでなり、塩基は≦9のpKb値を有する。第一工程では、ビスカルバメート化合物は、バッチ式方法で塩基およびルイス酸触媒の存在下ビスエポキシド化合物と反応し、次いで、第二工程で単官能連鎖基調整剤を添加する。
科学文献J.Polym.Sci.8(1970)2759−2773は、アルカリ金属ハロゲン化物触媒の存在下様々なビスエポキシドおよび様々なジイソシアネートから製造されるポリオキサゾリジノンを開示している。同モル量のビスエポキシドおよびジイソシアネートの溶液を、還流条件下DMF中に溶解されたLiCl触媒を含む反応器に1時間で滴下し、次いで、反応を完了するように還流条件下12〜23時間の後反応を行った。単官能連鎖基調整剤の添加は開示されていない。
したがって、本発明の目的は、重付加経路による既知の熱可塑性ポリオキサゾリジノンより改良された熱安定性を有する熱可塑性ポリオキサゾリジノンの最適で簡単な製造方法を特定すること、特に適切な方法条件を開発することであった。数分間260℃〜280℃までの温度における合成熱可塑性ポリオキサゾリジノンの高い熱安定性は、熱可塑性ポリオキサゾリジノン材料のガラス転移温度以上で行う必要があるその後の押出および射出成形過程にとって極めて重要である。
加えて、後者の方法条件は、高反応性であることおよび重付加経路による熱可塑性ポリオキサゾリジノンの既知の製造方法まで反応時間を短縮することを可能として、下流のコストを最小限にし、得られた熱可塑性ポリオキサゾリジノンの性能を最適にする熱可塑性ポリオキサゾリジノン生成を目指して経済的方法および高選択性を確立するべきである。公知の系と比較してその後の押出および射出成形過程中に分解および/または蒸発し得る副生成物数を減らすために、熱可塑性材料として有用である既知の熱可塑性ポリオキサゾリジノンより高い熱安定性(より高い分解温度TDonset)が得られるべきである。
驚くべきことに、この問題は、熱可塑性ポリオキサゾリジノンの製造方法であって、該方法が次工程:
(i)溶媒(E)中、触媒(C)および化合物(D)の存在下、ジイソシアネート化合物(A)とビスエポキシド化合物(B)とを反応させて、中間体化合物(F)を生成させる工程;ならびに
(ii)化合物(G)と工程(i)において生成した中間体(F)とを反応させる工程
を含んでなり、
化合物(D)は、単官能イソシアネートおよび単官能エポキシドからなる群から選択される1種以上の化合物であり、
化合物(G)は酸化アルキレンである、方法によって解決することができることが分かった。
発明の具体的説明
本明細書で使用されるとき、用語「熱可塑性ポリオキサゾリジノン」は、分子中に少なくとも2個のオキサゾリジノン基を含む化合物を示すものとする。熱可塑性ポリオキサゾリジノンは、ジイソシアネート化合物とビスエポキシド化合物との反応によって得られる。
本発明の実施態様では、工程(i)は、次の副工程:
(i−1)反応器中に溶媒(E)および触媒(C)を入れて混合物を得る工程;
(i−2)槽中にジイソシアネート化合物(A)、ビスエポキシド化合物(B)および化合物(D)を入れて混合物を得る工程;ならびに
(i−3)工程(i−1)から得られた混合物に、工程(i−2)から得られた混合物を添加する工程
を含む。
本発明の工程の好ましい実施態様では、工程(i−2)から得られた混合物を、工程(i−1)の混合物に連続的方法で添加する。連続式添加工程に対する本発明の代替の実施態様では、工程(i−2)から得られた混合物を、工程(i−1)の混合物に、2つ以上の個々の添加工程を含む段階的方法で添加する。
本発明に記載の方法の実施態様では、工程i)を、≧130℃〜≦280℃の反応温度、好ましくは≧140℃〜≦240℃の温度、より好ましくは≧155℃〜≦210℃の温度で行う。130℃未満の温度を設定する場合、反応は概して非常に遅い。280℃以上の温度では、望ましくない副産物の量はかなり増加する。
本発明に記載の方法の実施態様では、工程i)を、1時間〜20時間、好ましくは1時間〜10時間、より好ましくは1時間〜6時間の反応時間で行う。
本発明に記載の方法の実施態様では、工程i)を、≧130℃〜≦280℃の反応温度および1時間〜6時間の反応時間で行う。
本発明に記載の方法の実施態様では、工程ii)を、≧130℃〜≦280℃の反応温度、好ましくは≧140℃〜≦240℃の温度、より好ましくは≧155℃〜≦210℃の温度で行う。130℃未満の温度を設定する場合、反応は概して非常に遅い。280℃以上の温度では、望ましくない副産物の量はかなり増加する。
本発明に記載の方法の実施態様では、工程ii)を、1時間〜20時間、好ましくは1時間〜10時間、より好ましくは1時間〜6時間の反応時間で行う。
本発明に記載の方法の実施態様では、工程ii)を、≧130℃〜≦280℃の反応温度および1時間〜6時間の反応時間で行う。
ジイソシアネート化合物(A)
本明細書で使用されるとき、用語「ジイソシアネート化合物(A)」は、2個のイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物(I=2)、イソシアネート末端ビウレット、イソシアヌレート、ウレトジオン、カルバメートおよび/またはイソシアネート末端プレポリマーを示すものとする。
本発明に記載の方法の実施態様では、ジイソシアネート化合物(A)は、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2−メチルペンタメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレンジイソシアネート(THDI)、ドデカンメチレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、3−イソシアナトメチル−3,3,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、IPDI)、ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン(H12−MDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジイソシアナト−2,2−ジシクロヘキシルプロパン、ポリ(ヘキサメチレンジイソシアネート)、オクタメチレンジイソシアネート、トリレン−α,4−ジイソシアネート、ポリ(プロピレングリコール)トリレン−2,4−ジイソシアネート末端、ポリ(エチレンアジペート)トリレン−2,4−ジイソシアネート末端、2,4,6−トリメチル−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−クロロ−6−メチル−1,3−フェニレンジイソシアネート、ポリ[1,4−フェニレンジイソシアネート−co−ポリ(1,4−ブタンジオール)]ジイソシアネート、ポリ(テトラフルオロエチレンオキシド−co−ジフルオロメチレンオキシド)α,ω−ジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトブタン、1,8−ジイソシアナトオクタン、1,3−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼン、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトベンゼン、2,4−または2,5−および2,6−ジイソシアナトトルエン(TDI)またはこれらの異性体の混合物、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジイソシアナトジフェニルメタンまたはこれらの異性体の混合物、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジイソシアナト−2,2−ジフェニルプロパン−p−キシレンジイソシアネートおよびα,α,α’,α’−テトラメチル−m−または−p−キシレンジイソシアネート(TMXDI)およびビウレット類、イソシアヌレート類、カルバメート類および前述のイソシアネート類のウレトジオン類からなる群から選択される少なくとも1種の化合物である。
より好ましいジイソシアネート化合物(A)は、トリレン−α,4−ジイソシアネート、ポリ(プロピレングリコール)トリレン−2,4−ジイソシアネート末端、2,4,6−トリメチル−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−クロロ−6−メチル−1,3−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジイソシアナトジフェニルメタンまたはこれらの異性体の混合物、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジイソシアナト−2,2−ジフェニルプロパン−p−キシレンジイソシアネートおよびα,α,α’,α’−テトラメチル−m−または−p−キシレンジイソシアネート(TMXDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトベンゼン、2,4−または2,5−および2,6−ジイソシアナトトルエン(TDI)またはこれらの異性体の混合物からなる群から選択される。
最も好ましいジイソシアネート化合物(A)は、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトベンゼン、2,4−または2,5−および2,6−ジイソシアナトトルエン(TDI)またはこれらの異性体の混合物からなる群から選択される。
前述のジイソシアネート化合物(A)の2つ以上の混合物も使用することができる。
ビスエポキシド化合物(B)
本明細書で使用されるとき、用語「ビスエポキシド化合物(B)」は、2個のエポキシド基(F=2)を有するジエポキシド化合物を示すものとする。
本発明の好ましい実施態様では、ビスエポキシド化合物(B)は、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、水素化ビスフェノール−Aジグリシジルエーテル、ビスフェノール−Aジグリシジルエーテル、ビスフェノール−Fジグリシジルエーテル、ビスフェノール−Sジグリシジルエーテル、9,9−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)フッ素、テトラブロモビスフェノール−Aジグリシジルエーテル、テトラクロロビスフェノール−Aジグリシジルエーテル、テトラメチルビスフェノール−Aジグリシジルエーテル、テトラメチルビスフェノール−Fジグリシジルエーテル、テトラメチルビスフェノール−Sジグリシジルエーテル,ジグリシジルテレフタレート、ジグリシジルo−フタレート、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルエステル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリブタジエンジグリシジルエーテル、ブタジエンジエポキシド、ビニルシクロヘキセンジエポキシド、リモネンジエポキシド、二不飽和脂肪酸C1〜C18アルキルエステル類のジエポキシド、2−ジヒドロキシベンゼンジグリシジルエーテル、1,4−ジヒドロキシベンゼンジグリシジルエーテル、4,4’−(3,3,5−トリメチルシクロヘキシリデン)ビスフェニルジグリシジルエーテルおよびジグリシジルイソフタレートからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である。
より好ましいビスエポキシド化合物(B)は、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ビスフェノール−Aジグリシジルエーテル、およびビスフェノール−Fジグリシジルエーテルからなる群から選択される。
最も好ましいビスエポキシド化合物(B)は、ビスフェノール−Aジグリシジルエーテル、およびビスフェノール−Fジグリシジルエーテルからなる群から選択される。
前述のビスエポキシド化合物(B)の2つ以上の混合物も使用することができる。
得られた熱可塑性ポリオキサゾリジノンの分子量を、ジイソシアネート化合物(A)に対する、必要に応じて化合物(D)に対するビスエポキシド化合物(B)のモル比によって決定する。
ジイソシアネート化合物(A)に対するビスエポキシド化合物(B)のモル比は、好ましくは1:2〜2:1の範囲、より好ましくは45:55〜2:1の範囲、さらにより好ましくは47.8:52.2〜52.2:47.8の範囲である。
ジイソシアネート化合物(A)を過剰に使用する場合、好ましくはモノ−エポキシドを化合物(D)として使用する。ビスエポキシド化合物(B)を過剰に使用する場合、好ましくはモノ−イソシアネートを化合物(D)として使用する。
触媒(C)
本発明の好ましい実施態様では、触媒(C)は、
Li(I)、Rb(I)、Cs(I)、Ag(I)、Au(I)、
Mg(II)、Ca(II)、Sr(II)、Ba(II)、Dy(II)、Yb(II)、Cu(II)、Zn(II)、V(II)、Mo(II)、Mn(II)、Fe(II)、Co(II)、
Ni(II)、Pd(II)、Pt(II)、Ge(II)、Sn(II)、
Sc(III)、Y(III)、La(III)、Ce(III)、Pr(III)、Nd(III)、Sm(III)、Eu(III)、Gd(III)、Tb(III)、Dy(III)、Ho(III)、
Er(III)、Tm(III)、Yb(III)、Lu(III)、Hf(III)、Nb(III)、Ta(III)、Cr(III)、Ru(III)、Os(III)、Rh(III)、Ir(III)、
Al(III)、Ga(III)、In(III)、Tl(III)、Ge(III)、
Ce(IV)、Ti(IV)、Zr(IV)、Hf(IV)、Nb(IV)、Mo(IV)、W(IV)、Ir(IV)、Pt(IV)、Sn(IV)、Pb(IV)、
Nb(V)、Ta(V)、Bi(V)、
Mo(VI)、W(VI)、および
式(I)により表される化合物:
[M(R1)(R2)(R3)(R4)]+n Yn− (I)
〔式中、Mは、窒素、リンまたはアンチモン、好ましくはリンであり、
(R1)、(R2)、(R3)、(R4)は、ヘテロ原子および/もしくは置換基を含むヘテロ原子により置換されていてもよい1〜22個の炭素原子を含む直鎖もしくは分岐鎖アルキル基を含んでなる基、ヘテロ原子および/もしくは置換基を含むヘテロ原子により置換されていてもよい3〜22個の炭素原子を含む環式脂肪族基、ヘテロ原子および/もしくは置換基を含むヘテロ原子により置換されていてもよい3〜22個の炭素原子を含むC1〜C3アルキル架橋環式脂肪族基ならびに1〜10個の炭素原子を含む1種以上のアルキル基ならびに/または置換基を含むヘテロ原子および/もしくはヘテロ原子により置換されていてもよい6〜18個の炭素原子を含むアリール基から互いに独立して選択され、
Yは、ハロゲン化物アニオン、炭酸アニオン、硝酸アニオン、硫酸アニオンまたはリン酸アニオン、より好ましくはハロゲン化物または炭酸であり、
nは、1、2または3の整数である〕
からなる群から選択される少なくとも1種の化合物である。
本発明のより好ましい実施態様では、触媒(C)は、LiCl、LiBr、LiI、MgCl、MgBr、MgI、SmI、PhSbBr、PhSbCl、PhPBr、PhPCl、Ph(C−OCH)PBr、Ph(C−OCH)PCl、Ph(CF)PCl,およびPh(CF)PBr、好ましくはLiCl、LiBr、LiIおよびMgClからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である。
本発明のより好ましい実施態様では、触媒(C)は、LiCl、LiBr、およびLiIからなる群から選択される。
本発明のより好ましい実施態様では、触媒(C)は、LiClである。
本発明による方法の1つの実施態様では、触媒(C)は、熱可塑性ポリオキサゾリジノンの理論収率に対して、≧0.001〜≦5.0重量%の量で、好ましくは≧0.01〜≦3.0重量%の量で、より好ましくは≧0.05〜≦0.2重量%の量で存在する。
化合物(D)
モノ−エポキシド基および/またはモノ−イソシアネート基を含んでなる化合物を、本発明による「化合物(D)」とも呼ぶ。モノ−イソシアネート基および/またはモノ−エポキシド基を含んでなる化合物は好ましい化合物であり、モノ−エポキシド基は本発明による最も好ましい化合物(D)である。
本発明の実施態様では、熱可塑性ポリオキサゾリジノンの製造方法は、化合物(D)の存在にあり、化合物(D)は熱可塑性ポリオキサゾリジノンの連鎖調整剤の機能を果たし、熱可塑性ポリオキサゾリジノンの熱安定性を更に増大する。
本発明の好ましい実施態様では、化合物(D)は、フェニルグリシジルエーテル、o−クレシル(kresyl)グリシジルエーテル、m−クレシル(kresyl)グリシジルエーテル、p−クレシル(kresyl)グリシジルエーテル、4−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、1−ナフチルグリシジルエーテル、2−ナフチルグリシジルエーテル、4−クロロフェニルグリシジルエーテル、2,4,6−トリクロロフェニルグリシジルエーテル、2,4,6−トリブロモフェニルグリシジルエーテル、ペンタフルオロフェニルグリシジルエーテル、シクロヘキシルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、安息香酸グリシジル、酢酸グリシジル、シクロヘキシルカルボン酸グリシジル、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、C10〜C18アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化スチレン、1,2−ブテンオキシド、2,3−ブテンオキシド、1,2−ヘキセンオキシド、C10〜C18α−オレフィン類の酸化物、シクロヘキセンオキシド、ビニルシクロヘキセンモノオキシド、リモネンモノオキシド、ブタジエンモノオキシドおよび/またはN−グリシジルフタルイミドおよび/またはn−ヘキシルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、ω−クロロヘキサメチレンイソシアネート、2−エチルヘキシルイソシアネート、n−オクチルイソシアネート、ドデシルイソシアネート、ステアリルイソシアネート、メチルイソシアネート、エチルイソシアネート、ブチルイソシアネート、イソプロピルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート、6−クロロ−ヘキシルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、2,3,4−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、2−ノルボルニルメチルイソシアネート、デシルイソシアネート、ドデシルイソシアネート、テトラデシルイソシアネート、ヘキサデシルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート、3−ブトキシプロピルイソシアネート、3−(2−エチルヘキシルオキシ)−プロピルイソシアネート、(トリメチルシリル)イソシアネート、フェニルイソシアネート、オルト−、メタ−、パラ−トリルイソシアネート、クロロフェニルイソシアネート(2,3,4−異性体)、ジクロロフェニルイソシアネート、4−ニトロフェニルイソシアネート、3−トリフルオロメチルフェニルイソシアネート、ベンジルイソシアネート、ジメチルフェニルイソシアネート(工業的混合物および個々の異性体)、4−ドデシルフェニルイソシアネート、4−シクロヘキシル−フェニルイソシアネート、4−ペンチルフェニルイソシアネート、4−tert−ブチルフェニルイソシアネート、1−ナフチルイソシアネート、好ましくは4−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテルおよび4−イソプロピルフェニルイソシアネートからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である。
本発明の好ましい実施態様では、化合物(D)は、4−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、4−イソプロピルフェニルイソシアネート、およびp−トリルイソシアネートからなる群から選択される。
本発明による方法の1つの実施態様では、化合物(D)は、熱可塑性ポリオキサゾリジノンの理論収率に対して、≧0.1〜≦7.0重量%の量で、好ましくは≧0.2〜≦5.0重量%の量で、より好ましくは≧0.5〜≦3.0重量%の量で存在する。
質量比
本発明の実施態様では、工程(i)におけるジイソシアネート化合物(A)、ビスエポキシド化合物(B)、化合物(D)および溶媒(E)の合計に対するジイソシアネート化合物(A)、ビスエポキシド化合物(B)および化合物(D)の合計の算出質量比は、5重量%〜30重量%、好ましくは8重量%〜26重量%、より好ましくは13重量%〜24重量%である。30重量%、好ましくは26重量%、より好ましくは24重量%より大きい質量比では、熱可塑性ポリオキサゾリジノンの熱安定性が増大する。5重量%、好ましくは8重量%、より好ましくは13重量%より小さい質量比では、分離、必要に応じて精製する必要がある溶媒(E−1)を必要に応じて含んでなる溶媒(E)量が少なくなる。これは、エネルギー節約および溶媒量の減少のためにより効率的な全体的方法をもたらす。
溶媒(E)
本発明による反応を、高沸点非プロトンハロゲン化芳香族溶媒、高沸点非プロトン脂肪族複素環式溶媒、ハロゲン化芳香族または脂肪族複素環式溶媒中で行う。
適切な溶媒(E)は、例えば、直鎖もしくは分岐鎖アルカンまたはアルカンの混合物、トルエン、キシレンおよびキシレン異性体混合物、メシチレン、一置換もしくは多置換ハロゲン化芳香族溶媒またはハロゲン化アルカン溶媒、例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン(THF)もしくはメチル−tert−ブチルエーテル(MTBE)などの直鎖もしくは環式エーテル、直鎖もしくは環式エステル、または1,4−ジオキサンなどの極性非プロトン溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、エチレンカーボネートもしくはプロピレンカーボネートなどの環式カーボネート、N−メチルピロリドン(NMP)、スルホラン、テトラメチルウレア、N,N’−ジメチルエチレンウレアまたは上記溶媒の混合物および/または他の溶媒との混合物などの有機溶媒である。好ましい溶媒(E)は、1,2−ジクロロベンゼン、スルホランおよびN−メチルピロリドン(NMP)である。
溶媒(E−1)
本発明の実施態様では、工程(i−1)における溶媒(E)は、溶媒(E−1)を含んでなる。好ましい溶媒(E−1)は、スルホラン、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシドおよびN−メチルピロリドン(NMP)である。後者の溶媒(E−1)は、LiCl、LiBr、およびLiIなどの好ましいリチウム系触媒(C)の溶解度を向上する。
中間体化合物(F)
工程(i)では、溶媒(E)中、触媒(C)および化合物(D)の存在下、ジイソシアネート化合物(A)とビスエポキシド化合物(B)は中間体化合物(F)を生成し、中間体化合物(F)はジイソシアネート化合物(A)とビスエポキシド化合物(B)および化合物(D)との付加反応によって生成されるオキサゾリジノン構造単位を有する。
本発明の実施態様では、中間体化合物(F)は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定したとき、≧500〜≦500,000g/モル、より好ましくは≧1,000〜≦50,000g/モル、更により好ましくは≧5,000〜≦25,0000g/モルの数平均分子量Mを有する。
化合物(G)
本発明の実施態様では、化合物(G)を、工程(i)で生成された中間体(F)に、工程(ii)において、2回以上の個々の添加工程を含む段階的方法で、または連続的方法で添加する。
本発明の好ましい実施態様では、化合物(G)は、単官能酸化アルキレン(G−1)である。
本発明の好ましい実施態様では、化合物(D)および化合物(G)は、単官能酸化アルキレン(G−1)である。
本発明による方法の1つの実施態様では、化合物(G)は、熱可塑性ポリオキサゾリジノンの理論収率に対して、≧0.1〜≦7.0重量%の量で、好ましくは≧0.2〜≦5.0重量%の量で、より好ましくは≧0.5〜≦3.0重量%の量で存在する。
単官能酸化アルキレン(G−1)
本発明の実施態様では、単官能酸化アルキレン(G−1)は、フェニルグリシジルエーテル、o−クレシル(kresyl)グリシジルエーテル、m−クレシル(kresyl)グリシジルエーテル、p−クレシル(kresyl)グリシジルエーテル、1−ナフチルグリシジルエーテル、2−ナフチルグリシジルエーテル、4−クロロフェニルグリシジルエーテル、2,4,6−トリクロロフェニルグリシジルエーテル、2,4,6−トリブロモフェニルグリシジルエーテル、ペンタフルオロフェニルグリシジルエーテル、シクロヘキシルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、安息香酸グリシジル、酢酸グリシジル、シクロヘキシルカルボン酸グリシジル、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、C10〜C18アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化スチレン、1,2−ブテンオキシド、2,3−ブテンオキシド、1,2−ヘキセンオキシド、C10〜C18α−オレフィン類の酸化物、シクロヘキセンオキシド、ビニルシクロヘキセンモノオキシド、リモネンモノオキシド、ブタジエンモノオキシド、N−グリシジルフタルイミド、および4−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテルからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である。
本発明の最も好ましく最良の実施態様では、単官能酸化アルキレン(G−1)は、4−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテルまたはフェニルグリシジルエーテルである。
本発明による方法の1つの実施態様では、化合物(G−1)は、熱可塑性ポリオキサゾリジノンの理論収率に対して、≧0.1〜≦7.0重量%の量で、好ましくは≧0.2〜≦5.0重量%の量で、より好ましくは≧0.5〜≦3.0重量%の量で存在する。
プロダクトバイプロセスクレーム
本発明の別の態様は、本発明による方法によって得られる熱可塑性ポリオキサゾリジノンである。
本発明の実施態様では、熱可塑性ポリオキサゾリジノンの数平均分子量Mnは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定したとき、好ましくは≧500〜≦500,000g/モル、より好ましくは≧1,000〜≦50,000g/モル、更により好ましくは≧5,000〜≦25,0000g/モルである。溶離液としてDMAC+LiBr(1.7g/L)、屈折率(RI)検出器を装備したPSSのPSS GRAM分析カラム(1×100Å、2×3000Å)を用いたAgilent1100シリーズ装置でGPCを行った。全測定におけるカラム流速は、1mL/分に設定した。分子量を決定するため、ポリスチレン標準品を使用して校正を行った(PSSのReadyCal−Kit PS−Mp 370−2520000Da)。サンプルを、PSS WinGPC UniChrom V8.2ソフトウェアを使用して測定した。
好ましくは、化合物(D)として添加されるモノ−エポキシドおよび/またはモノ−イソシアネート化合物のモル量は、ビスエポキシド化合物(B)およびジイソシアネート化合物(A)のモル量に対して特定の基準を満たす。比rは、次式(II)に従って、ビスエポキシド化合物(B)のモル量(nビスエポキシド)とジイソシアネート化合物(A)(nジイソシアネート)のモル量との差に対する化合物(D)のモル量(n)の絶対値と定義される:
r = │n/(nビスエポキシド−nジイソシアネート)│ (II)
好ましくは≧1.5〜≦2.5の範囲、より好ましくは≧1.9〜≦2.1の範囲、特に好ましくは≧1.95〜≦2.05の範囲である。理論に束縛されないが、このような量の連鎖調整剤が使用されている場合、全てのエポキシド基および全てのイソシアネート基が、反応の最後には既に反応しているだろう。
代替として、ビスエポキシドおよびジイソシアネート間の反応が完了後、過剰のモノ−エポキシドおよび/またはモノ−イソシアネート化合物を連鎖調整剤として反応混合物に添加する。理論に束縛されないが、ビスエポキシドおよびジイソシアネートの反応から得られた末端エポキシド基または末端イソシアネート基は、調整剤との反応によって不活性な末端基に転化されるだろう。その後、過剰量の調整剤を、例えば、抽出、沈殿、蒸留、ストリッピングまたは薄膜蒸発によって生成物から取り除く。
本発明は、本発明による熱可塑性ポリオキサゾリジノンを含んでなる紡糸繊維およびかかる紡糸繊維を含んでなる織物に更に関する。
本発明による方法は、例えば、医薬品または抗菌薬として使用するための興味深い特性を有するオキサゾリジノンの合成に適している。
本発明による方法によって得られる熱可塑性ポリオキサゾリジノンは、ポリウレタン科学におけるポリマービルディングブロックとして特に適している。例えば、エポキシ末端オリゴマーオキサゾリジノン(オリゴオキサゾリジノン)をポリオールまたはポリアミンと反応させてフォームまたは熱硬化性樹脂を生成してよい。かかるエポキシ末端オリゴマーオキサゾリジノンは、複合材の製造にも適している。エポキシ末端オリゴマーオキサゾリジノン(オリゴオキサゾリジノン)をこれらのNCO末端相当品と反応させて、透明な高温安定性材料として有用である高分子量熱可塑性ポリオキサゾリジノンを生成してもよい。本発明による方法によって得られる高分子量を有する熱可塑性ポリオキサゾリジノンは、透明な高温安定性熱可塑性材料として特に適している。
フィラー、UV安定剤、熱安定剤、防腐剤および顔料などのこれらの熱可塑性樹脂のための従来の添加剤を、本発明による熱可塑性ポリオキサゾリジノンに従来の量で添加することもでき;離型特性、流動特性および/または難燃性を、外部離型剤、流動剤および/または防炎加工剤(例えば、亜リン酸およびリン酸アルキルおよびアリール、アルキルおよびアリールホスファンならびに低分子量カルボン酸アルキルおよびアリールエステル、ハロゲン化合物、塩類、チョーク、石英粉末、ガラス繊維および炭素繊維、顔料ならびにこれらの組合せ)の添加によって改良してもよい。かかる化合物は、例えば、国際公開第99/55772号、15〜25頁、および“Plastics Additives Handbook”,ed.Hans Zweifel,5th edition 2000,Hanser Publishers,Munichの対応する章に記載されている。
本発明により得られる熱可塑性ポリオキサゾリジノンは、剛性、硬さおよび薬品耐性に関する優れた特性を有する。
これらは、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン(強化用ゴムによる改質ポリスチレン、通常、ポリブタジエン)、スチレン−アクリロニトリル共重合体(SAN)などのスチレン共重合体、スチレン、α−メチルスチレンおよびアクリロニトリルの共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−マレイミド共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン重合体)、ASA(アクリロニトリル−スチレン−アクリレート)、AES(アクリロニトリル−EPDM−スチレン)、ACS(アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン)重合体などの強化用ゴムのグラフト化による改質SAN、ポリブタジエンもしくはEPDMなどのゴムにより改質されたスチレン、α−メチルスチレンおよびアクリロニトリルの共重合体、MBS/MABS(ポリブタジエンもしくはEPDMなどのゴムによる改質メタクリル酸メチル−スチレン)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)などの芳香族ポリエステル、PA6、PA6,6、PA4,6、PA11もしくはPA12などの脂肪族ポリアミド、ポリ乳酸、ビスフェノールAのポリカーボネートなどの芳香族ポリカーボネート、ビスフェノールAおよびビスフェノールTMCのコポリカーボネートなどのコポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリ塩化ビニル、ポリメチレンオキシド(POM)、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリスルホン、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの他の重合体とのポリマー配合物においても有用である。
これらは、上記の重合体または他のものと組み合わせた配合物、例えば、ポリカーボネートおよびABS、ポリカーボネートおよびPET、ポリカーボネートおよびPBT、ポリカーボネートおよびABSおよびPBTまたはポリカーボネートおよびABSおよびPBTの配合物にも有用である。
本発明による熱可塑性ポリオキサゾリジノンまたは上記重合体もしくは他のものとの配合物の特性を、ガラス繊維、中空もしくは中実ガラス球、シリカ(例えば、ヒュームドシリカまたは沈降シリカ)、滑石、炭酸カルシウム、二酸化チタン、炭素繊維、カーボンブラック、わら、亜麻、綿もしくは木部繊維などの天然繊維などのフィラーによっても改質することができる。
熱可塑性ポリオキサゾリジノンを、難燃剤だけでなく、酸化防止剤、光安定剤、耐衝撃性改良剤、酸掃去剤、潤滑剤、加工助剤、ブロッキング防止剤、滑剤、防曇剤、帯電防止剤、抗菌剤、化学的発泡剤、着色料、蛍光増白剤、フィラーおよび補強材などのいずれかの通常のプラスチック用添加剤と混合することができる。
適切な衝撃性改良剤は、典型的には、オレフィン類、モノビニル芳香族モノマー、アクリル酸およびメタクリル酸ならびにこれらの誘導体、ならびに共役ジエン類から誘導される高分子量エラストマー材料である。共役ジエン類から生成される重合体は、完全または部分水素化されていてもよい。エラストマー材料は、ランダム、ブロック、ラジカルブロック、グラフト、およびコア−シェル共重合体を含むホモ重合体または共重合体であり得る。衝撃性改良剤の組合せを使用することができる。
衝撃性改良剤の特定の種類は、(i)10℃未満、より特に−10℃未満、またはより特に−40℃〜−80℃のTgを有するエラストマー(すなわち、弾性のある)重合体基材、および(ii)エラストマー重合体基材にグラフト化された硬質ポリマーシェルを含んでなるエラストマー改質グラフト共重合体である。エラストマー相として使用するために適した材料としては、例えば、共役ジエンゴム、例えば、ポリブタジエンおよびポリイソプレン;共役ジエンと、50重量%未満の共重合可能なモノマー、例えば、スチレン、アクリロニトリル、アクリル酸n−ブチル、またはアクリル酸エチルなどのモノビニル化合物との共重合体;エチレンプロピレン共重合体(EPR)もしくはエチレン−プロピレン−ジエンモノマーゴム(EPDM)などのオレフィンゴム;エチレン−酢酸ビニルゴム;シリコーンゴム;エラストマー(メタ)アクリル酸C1〜8アルキル;(メタ)アクリル酸C1〜8アルキルとブタジエンおよび/もしくはスチレンとのエラストマー共重合体;または前述のエラストマーの少なくとも1つを含んでなる組合せが挙げられる。硬質相として使用するために適した材料としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレンなどのモノビニル芳香族モノマー、ならびにアクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、ならびにクリル酸のC1〜C6エステルおよびメタクリル酸のC1〜C6エステル、特にメタクリル酸メチルなどのモノビニルモノマーが挙げられる。
特定の例示的エラストマー改質グラフト共重合体としては、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン(SEBS)、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)、アクリロニトリル−エチレン−プロピレン−ジエン−スチレン(AES)、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン(MBS)、およびスチレン−アクリロニトリル(SAN)から生成されるものが挙げられる。
衝撃性改良剤は、概して、難燃組成物中の重合体の総量に対して、1〜30重量%、特に3〜20重量%の量で存在する。例示的衝撃性改良剤は、難燃組成物中の重合体の総量に対して、2〜15重量%、特に3〜12重量%の量でアクリルポリマーを含んでなる。
組成物は、無機フィラーを含んでなってもよい。実施態様では、無機フィラーは、相乗剤の機能を果たす。相乗剤は、相乗剤を除く同量で全ての同じ成分を含有する比較の熱可塑性ポリオキサゾリジノン組成物に対して、難燃組成物に添加された場合、難燃性向上を促進する。無機フィラーの例は、雲母、タルク、炭酸カルシウム、ドロマイト、珪灰石、硫酸バリウム、シリカ、カオリン、長石、重晶石など、または前述の無機フィラーの少なくとも1つを含んでなる組合せである。無機フィラーは、0.1〜20μm、特に0.5〜10μm、より特に1〜3μmの平均粒度を有してよい。例示的無機フィラーは、1〜3μmの平均粒度を有するタルクである。
無機フィラーは、難燃組成物中の重合体の総量に対して、0.1〜20重量%、特に0.5〜15重量%、より特に1〜5重量%の量で存在する。
熱可塑性ポリオキサゾリジノンを、有機または無機のいずれかであり得るあらゆる種類の可溶性有機染料および顔料色素で着色してもよい。
本発明による熱可塑性ポリオキサゾリジノンの更に可能な使用は:
01.ランプカバーなどの透明または半透明ハウジングを含む電化製品(例えば、家庭電化製品、コンピュータ、携帯電話、ディスプレイスクリーン、テレビ、・・・)用ハウジング、
02.ライトガイドパネルおよびBLU、
03.光学的データ記憶装置(CD、DVD、Blu−rayディスク)、
04.導電体、プラグ用ハウジング、プラグコネクター、有機光伝導体用キャリア材料、チップ箱およびチップ支持体、ヒューズ封入用電気絶縁材、
05.防爆用途の制電性/導電性配合物およびそれぞれの要件を有する他のもの、
06.光学、ディフューザー、レフレクター、導光器ならびにLEDおよび従来の照明、例えば、街灯、工業用ランプ、サーチライト、交通信号灯、・・・用ハウジング、
07.ヒートシンクなどの温度管理用途用の熱伝導性配合物、
08.ウインドウとして自動車および他の運搬用車両(乗用車、バス、トラック、鉄道、航空機、船)用の用途、安全ガラス、照明(例えば、ヘッドランプ、レンズ、テールライト、方向指示器、後退灯、フォグライト;ベゼルおよびレフレクター)、サンルーフおよびパノラマルーフ、コックピットキャノピ、鉄道または他のキャビンの被覆、フロントガラス、内装および外装部品(例えば、計器カバー、コンソール、ダッシュボード、ミラーハウジング、ラジエーターグリル、バンパー、スポイラー)、
09.EVSEおよびバッテリー、
10.ギアの金属置換、シール、支持リング、
11.ルーフ構造物(例えば、スポーツアリーナ、駅、サンルーム、温室)、
12.窓(盗難防止窓および防弾窓、銀行窓口用窓、銀行の防護壁を含む)、
13.仕切り、
14.ソーラーパネル、
15.医療機器(血液ポンプコンポーネント、自動注入装置および携帯用医療注入ポンプ、静脈内アクセスデバイス、腎治療および吸入機器(ネブライザー、吸入装置など)、滅菌適性外科手術装置、医療用インプラント、;酸素供給装置、透析装置、・・・)、
16.食品接触用途(食卓用食器具、食器、コップ、タンブラー、食品用容器、おなじみの食事用トレー、水筒、浄水システム)、
17.例えば、スラーロムポールまたはスキー靴バックルなどのスポーツ用物品、
18.例えば、台所用シンクおよび郵便受ハウジングなどの家庭用品、
19.安全用途(メガネ、バイザーまたは光学矯正メガネ、ヘルメット、バイザー、出動服(ヘルメットおよび盾)、安全ペイン)、
20.サングラス、水泳用ゴーグル、スキューバマスク、
21.標識、ディスプレイ、ポスター保護、
22.軽量手荷物、
23.給水用具、ポンプインペラ、水処理用細い中空繊維、
24.工業用ポンプ、バルブおよびシール、コネクター、
25.膜、
26.ガス分離、
27.コーティング用途(例えば、腐食防止塗料、粉末コーティング)
である。
本願は、本発明による重合体からの造形品ならびに成形品および押出品を同様に提供する。
第一実施態様では、本発明は、熱可塑性ポリオキサゾリジノンの製造方法であって、該方法は次工程:
(i)溶媒(E)中、触媒(C)および化合物(D)の存在下、ジイソシアネート化合物(A)とビスエポキシド化合物(B)とを反応させて、化合物(F)を生成させる工程;ならびに
(ii)化合物(G)と工程(i)において生成した中間体(F)とを反応させる工程
を含んでなり、
前記化合物(D)は、単官能イソシアネートおよび単官能エポキシドからなる群から選択される1種以上の化合物であり、
前記化合物(G)は、酸化アルキレンである、方法に関する。
第二実施態様では、本発明は、工程(i)が次の副工程:
(i−1)反応器中に溶媒(E)および触媒(C)を入れて混合物を得る工程;
(i−2)槽中に化合物(A)、ビスエポキシド化合物(B)および化合物(D)を入れて混合物を得る工程;ならびに
(i−3)工程(i−1)から得られた混合物に、工程(i−2)から得られた混合物を添加する工程
を含む、第一実施態様に記載の方法に関する。
第三実施態様では、工程(i−2)から得られた混合物を、工程(i−1)の混合物に、連続的方法または2つ以上の個々の添加工程を含む段階的方法で添加する、第二実施態様に記載の方法に関する。
第四実施態様では、工程(i−2)から得られた混合物を、工程(i−1)の混合物に、2つ以上の個々の添加工程を含む段階的方法で添加する、第二実施態様に記載の方法に関する。
第五実施態様では、化合物(G)を、工程(i)で生成された中間体(F)に、工程(ii)において2回以上の個々の添加工程を含む段階的方法または連続的方法で添加する、第三または第四実施態様に記載の方法に関する。
第六実施態様では、本発明は、ジイソシアネート化合物(A)は、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2−メチルペンタメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレンジイソシアネート(THDI)、ドデカンメチレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、3−イソシアナトメチル−3,3,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、IPDI)、ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン(H12−MDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジイソシアナト−2,2−ジシクロヘキシルプロパン、ポリ(ヘキサメチレンジイソシアネート)、オクタメチレンジイソシアネート、トリレン−α,4−ジイソシアネート、ポリ(プロピレングリコール)トリレン−2,4−ジイソシアネート末端、ポリ(エチレンアジペート)トリレン−2,4−ジイソシアネート末端、2,4,6−トリメチル−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−クロロ−6−メチル−1,3−フェニレンジイソシアネート、ポリ[1,4−フェニレンジイソシアネート−co−ポリ(1,4−ブタンジオール)]ジイソシアネート、ポリ(テトラフルオロエチレンオキシド−co−ジフルオロメチレンオキシド)α,ω−ジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトブタン、1,8−ジイソシアナトオクタン、1,3−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼン、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトベンゼン、2,4−または2,5−および2,6−ジイソシアナトトルエン(TDI)またはこれらの異性体の混合物、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジイソシアナトジフェニルメタンまたはこれらの異性体の混合物、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジイソシアナト−2,2−ジフェニルプロパン−p−キシレンジイソシアネートおよびα,α,α’,α’−テトラメチル−m−または−p−キシレンジイソシアネート(TMXDI)またはビウレット類、イソシアヌレート類、カルバメート類および前述のイソシアネート類のウレトジオン類からなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、第一〜第五実施態様のいずれかに記載の方法に関する。
第七実施態様では、本発明は、ビスエポキシド化合物(B)は、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、水素化ビスフェノール−Aジグリシジルエーテル、ビスフェノール−Aジグリシジルエーテル、ビスフェノール−Fジグリシジルエーテル、ビスフェノール−Sジグリシジルエーテル、9,9−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)フッ素、テトラブロモビスフェノール−Aジグリシジルエーテル、テトラクロロビスフェノール−Aジグリシジルエーテル、テトラメチルビスフェノール−Aジグリシジルエーテル、テトラメチルビスフェノール−Fジグリシジルエーテル、テトラメチルビスフェノール−Sジグリシジルエーテル,ジグリシジルテレフタレート、ジグリシジルo−フタレート、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルエステル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリブタジエンジグリシジルエーテル、ブタジエンジエポキシド、ビニルシクロヘキセンジエポキシド、リモネンジエポキシド、二不飽和脂肪酸C1〜C18アルキルエステル類のジエポキシド、2−ジヒドロキシベンゼンジグリシジルエーテル、1,4−ジヒドロキシベンゼンジグリシジルエーテル、4,4’−(3,3,5−トリメチルシクロヘキシリデン)ビスフェニルジグリシジルエーテルおよびジグリシジルイソフタレートからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、第一〜第六実施態様のいずれかに記載の方法に関する。
第八実施態様では、本発明は、触媒(C)が、
Li(I)、Rb(I)、Cs(I)、Ag(I)、Au(I)、
Mg(II)、Ca(II)、Sr(II)、Ba(II)、Dy(II)、Yb(II)、Cu(II)、Zn(II)、V(II)、Mo(II)、Mn(II)、Fe(II)、Co(II)、
Ni(II)、Pd(II)、Pt(II)、Ge(II)、Sn(II)、
Sc(III)、Y(III)、La(III)、Ce(III)、Pr(III)、Nd(III)、Sm(III)、Eu(III)、Gd(III)、Tb(III)、Dy(III)、Ho(III)、
Er(III)、Tm(III)、Yb(III)、Lu(III)、Hf(III)、Nb(III)、Ta(III)、Cr(III)、Ru(III)、Os(III)、Rh(III)、Ir(III)、
Al(III)、Ga(III)、In(III)、Tl(III)、Ge(III)、
Ce(IV)、Ti(IV)、Zr(IV)、Hf(IV)、Nb(IV)、Mo(IV)、W(IV)、Ir(IV)、Pt(IV)、Sn(IV)、Pb(IV)、
Nb(V)、Ta(V)、Bi(V)、
Mo(VI)、W(VI)、および
式(I)により表される化合物:
[M(R1)(R2)(R3)(R4)]+n Yn− (I)
〔式中、
Mは、窒素、リンまたはアンチモン、好ましくはリンであり、
(R1)、(R2)、(R3)、(R4)は、ヘテロ原子および/もしくは置換基を含むヘテロ原子により置換されていてもよい1〜22個の炭素原子を含む直鎖もしくは分岐鎖アルキル基を含んでなる基、ヘテロ原子および/もしくは置換基を含むヘテロ原子により置換されていてもよい3〜22個の炭素原子を含む環式脂肪族基、ヘテロ原子および/もしくは置換基を含むヘテロ原子により置換されていてもよい3〜22個の炭素原子を含むC1〜C3アルキル架橋環式脂肪族基ならびに1〜10個の炭素原子を含む1種以上のアルキル基ならびに/または置換基を含むヘテロ原子および/もしくはヘテロ原子により置換されていてもよい6〜18個の炭素原子を含むアリール基から互いに独立して選択され、
Yは、ハロゲン化物アニオン、炭酸アニオン、硝酸アニオン、硫酸アニオンまたはリン酸アニオン、より好ましくはハロゲン化物または炭酸であり、
nは、1、2または3の整数である〕
からなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、第一〜第七実施態様のいずれかに記載の方法に関する。
第九実施態様では、本発明は、触媒(C)が、LiCl、LiBr、LiI、MgCl、MgBr、MgI、SmI、PhSbBr、PhSbCl、PhPBr、PhPCl、Ph(C−OCH)PBr、Ph(C−OCH)PCl、Ph(CF)PCl,およびPh(CF)PBr、好ましくはLiCl、LiBr、およびLiI、最も好ましくはLiClからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、第一〜第八実施態様のいずれかに記載の方法に関する。
第十実施態様では、本発明は、化合物(D)が、フェニルグリシジルエーテル、o−クレシル(kresyl)グリシジルエーテル、m−クレシル(kresyl)グリシジルエーテル、p−クレシル(kresyl)グリシジルエーテル、4−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、1−ナフチルグリシジルエーテル、2−ナフチルグリシジルエーテル、4−クロロフェニルグリシジルエーテル、2,4,6−トリクロロフェニルグリシジルエーテル、2,4,6−トリブロモフェニルグリシジルエーテル、ペンタフルオロフェニルグリシジルエーテル、シクロヘキシルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、安息香酸グリシジル、酢酸グリシジル、シクロヘキシルカルボン酸グリシジル、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、C10〜C18アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化スチレン、1,2−ブテンオキシド、2,3−ブテンオキシド、1,2−ヘキセンオキシド、C10〜C18α−オレフィン類の酸化物、シクロヘキセンオキシド、ビニルシクロヘキセンモノオキシド、リモネンモノオキシド、ブタジエンモノオキシドおよび/またはN−グリシジルフタルイミドおよび/またはn−ヘキシルイソシアネート、4−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、シクロヘキシルイソシアネート、ω−クロロヘキサメチレンイソシアネート、2−エチルヘキシルイソシアネート、n−オクチルイソシアネート、ドデシルイソシアネート、ステアリルイソシアネート、メチルイソシアネート、エチルイソシアネート、ブチルイソシアネート、イソプロピルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート、6−クロロ−ヘキシルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、2,3,4−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、2−ノルボルニルメチルイソシアネート、デシルイソシアネート、ドデシルイソシアネート、テトラデシルイソシアネート、ヘキサデシルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート、3−ブトキシプロピルイソシアネート、3−(2−エチルヘキシルオキシ)−プロピルイソシアネート、(トリメチルシリル)イソシアネート、フェニルイソシアネート、オルト−、メタ−、パラ−トリルイソシアネート、クロロフェニルイソシアネート(2,3,4−異性体)、ジクロロフェニルイソシアネート、4−ニトロフェニルイソシアネート、3−トリフルオロメチルフェニルイソシアネート、ベンジルイソシアネート、ジメチルフェニルイソシアネート(工業的混合物および個々の異性体)、4−ドデシルフェニルイソシアネート、4−シクロヘキシル−フェニルイソシアネート、4−ペンチル−フェニルイソシアネート、4−t−ブチルフェニルイソシアネート、1−ナフチルイソシアネート、好ましくは4−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテルおよびp−トリルイソシアネートからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、第一〜第九実施態様のいずれかに記載の方法に関する。
第十一実施態様では、本発明は、工程(i)におけるジイソシアネート化合物(A)、ビスエポキシド化合物(B)、化合物(D)および溶媒(E)の合計に対するジイソシアネート化合物(A)、ビスエポキシド化合物(B)および化合物(D)の合計の算出質量比は、5重量%〜30重量%、好ましくは8重量%〜26重量%、より好ましくは13重量%〜24重量%である、第一〜第十実施態様のいずれかに記載の方法に関する。
第十二実施態様では、本発明は、工程(i−1)における溶媒(E)が溶媒(E−1)を更に含んでなる、第二〜第十一実施態様のいずれかに記載の方法に関する。
第十三実施態様では、本発明は、化合物(G)が単官能酸化アルキレン(G−1)である、第一〜第十二実施態様のいずれかに記載の方法に関する。
第十四実施態様では、本発明は、単官能酸化アルキレン(F−1)が、フェニルグリシジルエーテル、o−クレシル(kresyl)グリシジルエーテル、m−クレシル(kresyl)グリシジルエーテル、p−クレシル(kresyl)グリシジルエーテル、4−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、1−ナフチルグリシジルエーテル、2−ナフチルグリシジルエーテル、4−クロロフェニルグリシジルエーテル、2,4,6−トリクロロフェニルグリシジルエーテル、2,4,6−トリブロモフェニルグリシジルエーテル、ペンタフルオロフェニルグリシジルエーテル、シクロヘキシルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、安息香酸グリシジル、酢酸グリシジル、シクロヘキシルカルボン酸グリシジル、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、C10〜C18アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化スチレン、1,2−ブテンオキシド、2,3−ブテンオキシド、1,2−ヘキセンオキシド、C10〜C18α−オレフィン類の酸化物、シクロヘキセンオキシド、ビニルシクロヘキセンモノオキシド、リモネンモノオキシド、ブタジエンモノオキシド、N−グリシジルフタルイミドからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、第十三実施態様に記載の方法に関する。
第十五実施態様では、本発明は、化合物(D)および化合物(G)が単官能酸化アルキレン(G−1)である、第一〜第十四実施態様のいずれかに記載の方法に関する。
第十六実施態様では、本発明は、単官能酸化アルキレン(F−1)が、フェニルグリシジルエーテル、o−クレシル(kresyl)グリシジルエーテル、m−クレシル(kresyl)グリシジルエーテル、p−クレシル(kresyl)グリシジルエーテル、4−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、1−ナフチルグリシジルエーテル、2−ナフチルグリシジルエーテル、4−クロロフェニルグリシジルエーテル、2,4,6−トリクロロフェニルグリシジルエーテル、2,4,6−トリブロモフェニルグリシジルエーテル、ペンタフルオロフェニルグリシジルエーテル、シクロヘキシルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、安息香酸グリシジル、酢酸グリシジル、シクロヘキシルカルボン酸グリシジル、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、C10〜C18アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化スチレン、1,2−ブテンオキシド、2,3−ブテンオキシド、1,2−ヘキセンオキシド、C10〜C18α−オレフィン類の酸化物、シクロヘキセンオキシド、ビニルシクロヘキセンモノオキシド、リモネンモノオキシド、ブタジエンモノオキシド、N−グリシジルフタルイミドからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、第十五実施態様に記載の方法に関する。
第十七実施態様では、本発明は、第一〜第十六実施態様の1つに記載の方法によって得られる熱可塑性ポリオキサゾリジノン化合物に関する。
第十八実施態様では、本発明は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定したとき、≧500〜≦500,000g/モル、より好ましくは≧1,000〜≦50,000g/モル、更により好ましくは≧5,000〜≦25,0000g/モルの数平均分子量Mを有し、溶離液としてDMAC+LiBr(1.7g/L)、屈折率(RI)検出器を装備したPSSのPSS GRAM分析カラム(1×100Å、2×3000Å)を用いたAgilent1100シリーズ装置でGPCを行い、全測定におけるカラム流速は1mL/分に設定する、第十七実施態様に記載の熱可塑性ポリオキサゾリジノンに関する。分子量を決定するため、ポリスチレン標準品を使用して校正を行い(PSSのReadyCal−Kit PS−Mp 370−2520000Da)、サンプルを、PSS WinGPC UniChrom V8.2ソフトウェアを使用して測定した。
第十九実施態様では、本発明は、工程i)を、≧130℃〜≦280℃の反応温度、好ましくは≧140℃〜≦240℃の温度、より好ましくは≧155℃〜≦210℃の温度で行う、第一〜第十六実施態様のいずれかに記載の方法に関する。
第二十実施態様では、本発明は、工程i)を、1時間〜20時間、好ましくは1時間〜10時間、より好ましくは1時間〜6時間の反応時間で行う、第一〜第十六および第二十実施態様のいずれかに記載の方法に関する。
第二十一実施態様では、本発明は、工程ii)を、≧130℃〜≦280℃の反応温度、好ましくは≧140℃〜≦240℃の温度、より好ましくは≧155℃〜≦210℃の温度で行う、第一〜第十五実施態様のいずれかに記載の方法に関する、第一〜第十六および第二十一実施態様のいずれかに記載の方法に関する。
第二十二実施態様では、本発明は、工程ii)を、1時間〜20時間、好ましくは1時間〜10時間、より好ましくは1時間〜6時間の反応時間で行う、第一〜第十六および第二十〜二十二実施態様のいずれかに記載の方法に関する。
第二十三実施態様では、本発明は、化合物(G)が、熱可塑性ポリオキサゾリジノンの理論収率に対して、≧0.1〜≦7.0重量%の量で、好ましくは≧0.2〜≦5.0重量%の量で、より好ましくは≧0.5〜≦3.0重量%の量で存在する、第一〜第十六および第二十〜二十三実施態様のいずれかに記載の方法に関する。
第二十四実施態様では、本発明は、第一〜第二十三実施態様の1つに記載の方法によって得られる中間体化合物(F)に関する。
第二十五実施態様では、本発明は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定したとき、≧500〜≦500,000g/モル、より好ましくは≧1,000〜≦50,000g/モル、更により好ましくは≧5,000〜≦25,0000g/モルの数平均分子量Mを有し、溶離液としてDMAC+LiBr(1.7g/L)、屈折率(RI)検出器を装備したPSSのPSS GRAM分析カラム(1×100Å、2×3000Å)を用いたAgilent1100シリーズ装置でGPCを行い、全測定におけるカラム流速は1mL/分に設定する、第二十四実施態様に記載の熱可塑性ポリオキサゾリジノンに関する。分子量を決定するため、ポリスチレン標準品を使用して校正を行い(PSSのReadyCal−Kit PS−Mp 370−2520000Da)、サンプルを、PSS WinGPC UniChrom V8.2ソフトウェアを使用して分析した。
本発明を、以下の実施例を参照して更に説明するが、これらにより限定されない。
ジイソシアネート化合物(A)
MDI:メチレンジフェニルジイソシアネート、98%、独国 Covestro AG
ビスエポキシド化合物(B)
BADGE 2−[[4−[2−[4−(オキシラン−2−イルメトキシ)フェニル]プロパン−2−イル]フェノキシ]メチル]オキシラン(ビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル)、二官能エポキシド(Hexion、98%)
触媒(C)
LiCl 塩化リチウム(Sigma−Aldrich、>99.9%)
化合物(D)および(G−1)
BPGE パラ−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル(ABCR Dr.Braunagel GmbH+Co.KG)
溶媒(E)
オルト−ジクロロベンゼン(o−DCB)、純度99%、無水物をSigma−Aldrich(独国)から入手した。
N−メチルピロリドン(NMP)、純度99.5%、無水物をSigma−Aldrich(独国)から入手した。
溶媒(E−1)
スルホラン(Acros Organic、99%)
MDI、NMP、LiCl、およびBPGEを更に精製しないで受入れたまま使用した。BADGE(Epikote162)およびスルホランを、50℃で融解しモレキュラーシーブで乾燥後に使用した。o−DCBを、使用前にモレキュラーシーブで乾燥した。
熱可塑性ポリオキサゾリジノンの特性決定
IR
固体IR分析を、ダイヤモンドプローブヘッドを装備したBruker ALPHA IR分光計で行った。ソフトウェアOPUS7.5を、データ処理のために使用した。バックグラウンドスペクトルを、周囲空気に対して記録した。その後、熱可塑性ポリオキサゾリジノンの少量サンプル(2mg)をダイヤモンドプローブに適用し、IRスペクトルを、4cm−1の解像度で4000〜400cm−1の範囲で得られる24スペクトルを平均して記録した。
分子量
熱可塑性ポリオキサゾリジノンの平均鎖長を、ビスエポキシド、ジイソシアネートおよび/または化合物(D)のモル比によって制御した。
下式は、ジイソシアネート(A)およびビスエポキシド(B)で得られる重合体生成物の平均鎖長nを算出する一般数式を与える:
n = (1+q)/(1+q−2pq) (III)
q = n/n≦1 およびx、y =ビスエポキシド(B)またはジイソシアネート(A)
ならびに転化率p
およびnは、それぞれ、ビスエポキシドまたはジイソシアネートのモル量である。
熱可塑性ポリオキサゾリジノンの平均分子量Mを、以下の式によって算出することができる:
M = n×((M+M)/2)+(2×M) (IV)
、M、およびMは化合物(A)、(B)、および(D)のモル質量である。
TGA
熱可塑性ポリオキサゾリジノンの安定性は、熱重量分析法(TGA)によって特性決定した。
Mettler ToledoのTGA/SDTA 851eシステムで測定を行った。5K/分の加熱速度において30〜500℃の温度範囲で測定を行った。分析のため、オフセットを250℃に設定した。定められた分解温度(T)は、重量減少の正弦曲線のステップ接線法から決定される開始点である。1時間の加熱フェーズで分析を、それぞれ、260℃および280℃において行った。その後、サンプルを冷却し、更なる分析に使用した。サンプル(6〜20mg)を、70μL Aloxパン(事前に1000℃で7時間浄化した)中で秤量した。
GPC
数平均分子量、重量平均分子量および多分散指数の決定を、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって行った。溶離液としてDMAC+LiBr(1.7g/L)、屈折率(RI)検出器を装備したPSSのPSS GRAM分析カラム(1×100Å、2×3000Å)を用いたAgilent1100シリーズ装置でGPCを行った。全測定におけるカラム流速は、1mL/分に設定した。分子量を決定するため、ポリスチレン標準品を使用して校正を行った(PSSのReadyCal−Kit PS−Mp 370−2520000Da)。サンプルを、PSS WinGPC UniChrom V8.2ソフトウェアを使用して測定した。
実施例1:触媒(C)としてのLiClならびに工程(i)において添加される化合物(D)および工程(ii)において添加される化合物(G)としてのパラ−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテルを使用した、ビスエポキシド化合物(B)としてのビスフェノールAジグリシジルエーテルとジイソシアネート化合物(A)としてのメチレンジフェニルジイソシアネートとの反応
窒素の連続流下、ガラス製フラスコ(500mL)に、LiCl(0.0999g)およびスルホラン(20mL)を投入し、175℃で15分間撹拌した。その後、オルト−ジクロロベンゼン(58mL)を添加した。ガラス製フラスコ(200mL)に、メチレンジフェニルジイソシアネート(29.4920g)、パラ−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル(0.9724g)、ビスフェノールAグリシジルエーテル(39.3150g)、および67mLのオルト−ジクロロベンゼンを投入した。モノマー溶液を、90分以内で触媒溶液にゆっくり添加した。添加し終わった後、反応物を175℃で更に30分間撹拌した。総反応時間120分後、オルト−ジクロロベンゼン(10mL)に溶解したパラ−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル(4.862g)を、反応溶液に添加した。添加後、反応物を175℃で更に30分間撹拌した。反応混合物のIRスペクトルにおいてイソシアネートバンド(2260cm−1)のないことによって反応の完了を確認した。その後、80mLのN−メチルピロリドンを反応溶液に添加し、混合物を周囲温度まで冷却した。周囲温度においてエタノール中に重合体を沈殿させた:400mLのエタノール中に溶液(50mL)をゆっくり添加し、ultraturrax分散装置で粉砕した。生成物をエタノールで洗浄し、ろ過し、周囲温度で一夜乾燥した。その後、生成物を、200℃で6時間真空乾燥した。
製品の熱重量分析(280℃で1時間の焼戻し)は、0.25重量%の質量減少を示した。その後、単離サンプルのGPC分析は、280℃焼戻し材料について分子量の僅かな分解を示した。
固体IRスペクトルにおいて、オキサゾリジノンカルボニル基に特徴的なシグナルを、1750cm−1において観察した。
実施例2(比較例):触媒(C)としてのLiClおよび工程(i)において添加される化合物(D)としてのパラ−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテルを使用した、ビスエポキシド化合物(B)としてのビスフェノールAジグリシジルエーテルとジイソシアネート化合物(A)としてのメチレンジフェニルジイソシアネートとの反応
窒素の連続流下、ガラス製フラスコ(500mL)に、LiCl(0.0999g)およびスルホラン(20mL)を投入し、175℃で15分間撹拌した。その後、オルト−ジクロロベンゼン(68mL)を添加した。ガラス製フラスコ(200mL)に、メチレンジフェニルジイソシアネート(29.4920g)、パラ−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル(0.9724g)、ビスフェノールAグリシジルエーテル(39.3150g)、および67mLのオルト−ジクロロベンゼンを投入した。モノマー溶液を、90分以内で触媒溶液にゆっくり添加した。添加し終わった後、反応物を175℃で更に60分間撹拌した。反応混合物のIRスペクトルにおいてイソシアネートバンド(2260cm−1)のないことによって反応の完了を確認した。その後、80mLのN−メチルピロリドンを反応溶液に添加し、混合物を周囲温度まで冷却した。周囲温度においてエタノール中に重合体を沈殿させた:400mLのエタノール中に溶液(50mL)をゆっくり添加し、ultraturrax分散装置で粉砕した。生成物をエタノールで洗浄し、ろ過し、周囲温度で一夜乾燥した。その後、生成物を、200℃で6時間真空乾燥した。
製品の熱重量分析(280℃で1時間の焼戻し)は、0.59重量%の質量減少を示した。その後、単離サンプルのGPC分析は、280℃焼戻し材料について分子量分解を示した。
固体IRスペクトルにおいて、オキサゾリジノンカルボニル基に特徴的なシグナルを、1750cm−1において観察した。
実施例3(比較例):触媒(C)としてのLiClおよび工程(ii)において添加される化合物(G)としてのパラ−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテルを使用した、ビスエポキシド化合物(B)としてのビスフェノールAジグリシジルエーテルとジイソシアネート化合物(A)としてのメチレンジフェニルジイソシアネートとの反応
窒素の連続流下、ガラス製フラスコ(500mL)に、LiCl(0.0999g)およびスルホラン(20mL)を投入し、175℃で15分間撹拌した。その後、オルト−ジクロロベンゼン(58mL)を添加した。ガラス製フラスコ(200mL)に、メチレンジフェニルジイソシアネート(29.4920g)およびビスフェノールAグリシジルエーテル(39.3150g)、ならびに67mLのオルト−ジクロロベンゼンを投入した。モノマー溶液を、90分以内で触媒溶液にゆっくり添加した。添加し終わった後、反応物を175℃で更に30分間撹拌した。総反応時間120分後、オルト−ジクロロベンゼン(10mL)に溶解したパラ−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル(4.862g)を、反応溶液に添加した。添加後、反応物を175℃で更に60分間撹拌した。反応混合物のIRスペクトルにおいてイソシアネートバンド(2260cm−1)のないことによって反応の完了を確認した。その後、80mLのN−メチルピロリドンを反応溶液に添加し、混合物を周囲温度まで冷却した。周囲温度においてエタノール中に重合体を沈殿させた:400mLのエタノール中に溶液(50mL)をゆっくり添加し、ultraturrax分散装置で粉砕した。生成物をエタノールで洗浄し、ろ過し、周囲温度で一夜乾燥した。その後、生成物を、200℃で6時間真空乾燥した。
製品の熱重量分析(280℃で1時間の焼戻し)は、1.18重量%の質量減少を示した。その後、単離サンプルのGPC分析は、280℃焼戻し材料について分子量分解を示した。
固体IRスペクトルにおいて、オキサゾリジノンカルボニル基に特徴的なシグナルを、1750cm−1において観察した。
実施例4:(m(A)+m(B)+m(C))/(m(A)+m(B)+m(C)+m(E))=20重量%の低モノマー濃度で、触媒(C)としてのLiClならびに工程(i)において添加される化合物(D)および工程(ii)において添加される化合物(F)としてのパラ−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテルならびに、ビスエポキシド化合物(B)としてのビスフェノールAジグリシジルエーテルとジイソシアネート化合物(A)としてのメチレンジフェニルジイソシアネートとの反応
窒素の連続流下、ガラス製フラスコ(500mL)に、LiCl(0.0999g)およびスルホラン(28mL)を投入し、175℃で15分間撹拌した。その後、オルト−ジクロロベンゼン(95mL)を添加した。ガラス製フラスコ(200mL)に、メチレンジフェニルジイソシアネート(29.4920g)、パラ−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル(0.9724g)、ビスフェノールAグリシジルエーテル(39.3150g)、および85mLのオルト−ジクロロベンゼンを投入した。モノマー溶液を、90分以内で触媒溶液にゆっくり添加した。添加し終わった後、反応物を175℃で更に30分間撹拌した。総反応時間120分後、オルト−ジクロロベンゼン(10mL)に溶解したパラ−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル(4.862g)を、反応溶液に添加した。添加後、反応物を175℃で更に60分間撹拌した。反応混合物のIRスペクトルにおいてイソシアネートバンド(2260cm−1)のないことによって反応の完了を確認した。その後、112mLのN−メチルピロリドンを反応溶液に添加し、混合物を周囲温度まで冷却した。周囲温度においてエタノール中に重合体を沈殿させた:400mLのエタノール中に溶液(50mL)をゆっくり添加し、ultraturrax分散装置で粉砕した。生成物をエタノールで洗浄し、ろ過し、周囲温度で一夜乾燥した。その後、生成物を、200℃で6時間真空乾燥した。
製品の熱重量分析(280℃で1時間の焼戻し)は、それぞれ、0.16重量%の質量減少を示した。その後、単離サンプルのGPC分析は、280℃焼戻し材料について分子量のほんの少しの変化を示した。
固体IRスペクトルにおいて、オキサゾリジノンカルボニル基に特徴的なシグナルを、1750cm−1において観察した。
実施例5(比較例):(m(A)+m(B)+m(C))/(m(A)+m(B)+m(C)+m(E))=20重量%の低モノマー濃度で、触媒(C)としてのLiClならびに工程(i)において添加される化合物(D)としてのパラ−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテルを使用した、ビスエポキシド化合物(B)としてのビスフェノールAジグリシジルエーテルとジイソシアネート化合物(A)としてのメチレンジフェニルジイソシアネートとの反応
窒素の連続流下、ガラス製フラスコ(500mL)に、LiCl(0.0999g)およびスルホラン(28mL)を投入し、175℃で15分間撹拌した。その後、オルト−ジクロロベンゼン(95mL)を添加した。ガラス製フラスコ(200mL)に、メチレンジフェニルジイソシアネート(29.4920g)、パラ−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル(0.9724g)、ビスフェノールAグリシジルエーテル(39.3150g)、および95mLのオルト−ジクロロベンゼンを投入した。モノマー溶液を、90分以内で触媒溶液にゆっくり添加した。添加し終わった後、反応物を175℃で更に60分間撹拌した。反応混合物のIRスペクトルにおいてイソシアネートバンド(2260cm−1)のないことによって反応の完了を確認した。その後、112mLのN−メチルピロリドンを反応溶液に添加し、混合物を周囲温度まで冷却した。周囲温度においてエタノール中に重合体を沈殿させた:400mLのエタノール中に溶液(50mL)をゆっくり添加し、ultraturrax分散装置で粉砕した。生成物をエタノールで洗浄し、ろ過し、周囲温度で一夜乾燥した。その後、生成物を、200℃で6時間真空乾燥した。
製品の熱重量分析(280℃で1時間の焼戻し)は、0.48重量%の質量減少を示した。その後、単離サンプルのGPC分析は、280℃焼戻し材料について分子量分解を示した。
固体IRスペクトルにおいて、オキサゾリジノンカルボニル基に特徴的なシグナルを、1750cm−1において観察した。
実施例6:(m(A)+m(B)+m(C))/(m(A)+m(B)+m(C)+m(E))=23重量%の低モノマー濃度で、触媒(C)としてのLiClおよび工程(i)において添加される化合物(D)としてのパラ−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテルを使用した、ビスエポキシド化合物(B)としてのビスフェノールAジグリシジルエーテルとジイソシアネート化合物(A)としてのメチレンジフェニルジイソシアネートとの反応
窒素の連続流下、ガラス製フラスコ(500mL)に、LiCl(0.0999g)およびスルホラン(22.5mL)を投入し、175℃で15分間撹拌した。その後、オルト−ジクロロベンゼン(76.5mL)を添加した。ガラス製フラスコ(200mL)に、メチレンジフェニルジイソシアネート(29.4920g)、パラ−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル(0.9724g)、ビスフェノールAグリシジルエーテル(39.3150g)、および76mLのオルト−ジクロロベンゼンを投入した。モノマー溶液を、90分以内で触媒溶液にゆっくり添加した。添加し終わった後、反応物を175℃で更に60分間撹拌した。反応混合物のIRスペクトルにおいてイソシアネートバンド(2260cm−1)のないことによって反応の完了を確認した。その後、90mLのN−メチルピロリドンを反応溶液に添加し、混合物を周囲温度まで冷却した。周囲温度においてエタノール中に重合体を沈殿させた:400mLのエタノール中に溶液(50mL)をゆっくり添加し、ultraturrax分散装置で粉砕した。生成物をエタノールで洗浄し、ろ過し、周囲温度で一夜乾燥した。その後、生成物を、200℃で6時間真空乾燥した。
製品の熱重量分析(280℃で1時間の焼戻し)は、0.64重量%の質量減少を示した。その後、単離サンプルのGPC分析は、280℃焼戻し材料についていくらかの分子量分解を示した。
固体IRスペクトルにおいて、オキサゾリジノンカルボニル基に特徴的なシグナルを、1750cm−1において観察した。
実施例7:触媒(C)としてのLiClを使用した、ビスエポキシド化合物(B)としてのビスフェノールAジグリシジルエーテルとジイソシアネート化合物(A)としてのメチレンジフェニルジイソシアネートとの反応
窒素の連続流下、ガラス製フラスコ(500mL)に、LiCl(0.0999g)およびスルホラン(28mL)を投入し、175℃で15分間撹拌した。その後、オルト−ジクロロベンゼン(95mL)を添加した。ガラス製フラスコ(200mL)に、メチレンジフェニルジイソシアネート(29.4920g)およびビスフェノールAグリシジルエーテル(40.1173g)、ならびに95mLのオルト−ジクロロベンゼンを投入した。モノマー溶液を、90分以内で触媒溶液にゆっくり添加した。添加し終わった後、反応物を175℃で更に60分間撹拌した。反応混合物のIRスペクトルにおいてイソシアネートバンド(2260cm−1)のないことによって反応の完了を確認した。その後、112mLのN−メチルピロリドンを反応溶液に添加し、混合物を周囲温度まで冷却した。周囲温度においてエタノール中に重合体を沈殿させた:400mLのエタノール中に溶液(50mL)をゆっくり添加し、ultraturrax分散装置で粉砕した。生成物をエタノールで洗浄し、ろ過し、周囲温度で一夜乾燥した。その後、生成物を、200℃で6時間真空乾燥した。
製品の熱重量分析(280℃で1時間の焼戻し)は、0.26重量%の質量減少を示した。その後、単離サンプルのGPC分析は、280℃焼戻し材料について明らかな分子量分解を示した。
固体IRスペクトルにおいて、オキサゾリジノンカルボニル基に特徴的なシグナルを、1750cm−1において観察した。
実施例8:(m(A)+m(B)+m(C))/(m(A)+m(B)+m(C)+m(E))=23重量%の低モノマー濃度で、触媒(C)としてのLiClならびに工程(i)において添加される化合物(D)および工程(ii)において添加される化合物(F)としてのパラ−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテルを使用した、ビスエポキシド化合物(B)としてのビスフェノールAジグリシジルエーテルとジイソシアネート化合物(A)としてのメチレンジフェニルジイソシアネートとの反応
窒素の連続流下、ガラス製フラスコ(500mL)に、LiCl(0.0999g)およびスルホラン(22.5mL)を投入し、175℃で15分間撹拌した。その後、オルト−ジクロロベンゼン(76.5mL)を添加した。ガラス製フラスコ(200mL)に、メチレンジフェニルジイソシアネート(29.4920g)、パラ−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル(0.9724g)、ビスフェノールAグリシジルエーテル(39.3150g)、および66mLのオルト−ジクロロベンゼンを投入した。モノマー溶液を、90分以内で触媒溶液にゆっくり添加した。添加し終わった後、反応物を175℃で更に30分間撹拌した。総反応時間120分後、オルト−ジクロロベンゼン(10mL)に溶解したパラ−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル(4.862g)を、反応溶液に添加した。添加後、反応物を175℃で更に60分間撹拌した。反応混合物のIRスペクトルにおいてイソシアネートバンド(2260cm−1)のないことによって反応の完了を確認した。その後、90mLのN−メチルピロリドンを反応溶液に添加し、混合物を周囲温度まで冷却した。周囲温度においてエタノール中に重合体を沈殿させた:400mLのエタノール中に溶液(50mL)をゆっくり添加し、ultraturrax分散装置で粉砕した。生成物をエタノールで洗浄し、ろ過し、周囲温度で一夜乾燥した。その後、生成物を、200℃で6時間真空乾燥した。
製品の熱重量分析(280℃で1時間の焼戻し)は、0.65重量%の質量減少を示した。その後、単離サンプルのGPC分析は、280℃焼戻し材料について分子量の少しの変化を示した。
固体IRスペクトルにおいて、オキサゾリジノンカルボニル基に特徴的なシグナルを、1750cm−1において観察した。
Figure 2020533466

Claims (14)

  1. 熱可塑性ポリオキサゾリジノンの製造方法であって、以下の工程:
    (i)溶媒(E)中、触媒(C)および化合物(D)の存在下、ジイソシアネート化合物(A)とビスエポキシド化合物(B)とを反応させて、中間体化合物(F)を生成させる工程;ならびに
    (ii)化合物(G)と工程(i)において生成した中間体(F)とを反応させる工程
    を含んでなり、
    前記化合物(D)は、単官能イソシアネートおよび単官能エポキシドからなる群から選択される1種以上の化合物であり、
    前記化合物(G)は、酸化アルキレンである、方法。
  2. 工程(i)が以下の副工程:
    (i−1)反応器中に溶媒(E)および触媒(C)を入れて混合物を得る工程;
    (i−2)槽中に前記化合物(A)、前記ビスエポキシド化合物(B)および前記化合物(D)を入れて混合物を得る工程;ならびに
    (i−3)工程(i−1)から得られた混合物に、工程(i−2)から得られた混合物を添加する工程
    を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記工程(i−2)から得られた前記混合物を、前記工程(i−1)から得られた前記混合物に、連続的方法または2つ以上の個々の添加工程を含む段階的方法で添加する、請求項2に記載の方法。
  4. 前記化合物(G)を、前記工程(i)で生成された前記中間体(F)に、前記工程(ii)において、2回以上の個々の添加工程を含む段階的方法または連続的方法で添加する、請求項2または3に記載の方法。
  5. 前記触媒(C)が、
    Li(I)、Rb(I)、Cs(I)、Ag(I)、Au(I)、
    Mg(II)、Ca(II)、Sr(II)、Ba(II)、Dy(II)、Yb(II)、Cu(II)、Zn(II)、V(II)、Mo(II)、Mn(II)、Fe(II)、Co(II)、
    Ni(II)、Pd(II)、Pt(II)、Ge(II)、Sn(II)、
    Sc(III)、Y(III)、La(III)、Ce(III)、Pr(III)、Nd(III)、Sm(III)、Eu(III)、Gd(III)、Tb(III)、Dy(III)、Ho(III)、
    Er(III)、Tm(III)、Yb(III)、Lu(III)、Hf(III)、Nb(III)、Ta(III)、Cr(III)、Ru(III)、Os(III)、Rh(III)、Ir(III)、
    Al(III)、Ga(III)、In(III)、Tl(III)、Ge(III)、
    Ce(IV)、Ti(IV)、Zr(IV)、Hf(IV)、Nb(IV)、Mo(IV)、W(IV)、Ir(IV)、Pt(IV)、Sn(IV)、Pb(IV)、
    Nb(V)、Ta(V)、Bi(V)、
    Mo(VI)、W(VI)、および
    式(I)により表される化合物:
    [M(R1)(R2)(R3)(R4)]+n Yn− (I)
    〔式(I)中、
    Mは、窒素、リンまたはアンチモン、好ましくはリンであり、
    (R1)、(R2)、(R3)、(R4)は、ヘテロ原子および/もしくは置換基を含むヘテロ原子により置換されていてもよい1〜22個の炭素原子を含む直鎖もしくは分岐鎖アルキル基を含んでなる基、ヘテロ原子および/もしくは置換基を含むヘテロ原子により置換されていてもよい3〜22個の炭素原子を含む環式脂肪族基、ヘテロ原子および/もしくは置換基を含むヘテロ原子により置換されていてもよい3〜22個の炭素原子を含むC1〜C3アルキル架橋環式脂肪族基、ならびに1〜10個の炭素原子を含む1種以上のアルキル基ならびに/または置換基を含むヘテロ原子および/もしくはヘテロ原子により置換されていてもよい6〜18個の炭素原子を含むアリール基から互いに独立して選択され、
    Yは、ハロゲン化物アニオン、炭酸アニオン、硝酸アニオン、硫酸アニオンまたはリン酸アニオン、より好ましくはハロゲン化物または炭酸であり、
    nは、1、2または3の整数である〕
    からなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記触媒(C)が、LiCl、LiBr、LiI、MgCl、MgBr、MgI、SmI、PhSbBr、PhSbCl、PhPBr、PhPCl、Ph(C−OCH)PBr、Ph(C−OCH)PCl、Ph(CF)PCl,およびPh(CF)PBr、好ましくはLiCl、LiBr、およびLiI、最も好ましくはLiClからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記化合物(D)が、フェニルグリシジルエーテル、o−クレシル(kresyl)グリシジルエーテル、m−クレシル(kresyl)グリシジルエーテル、p−クレシル(kresyl)グリシジルエーテル、4−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、1−ナフチルグリシジルエーテル、2−ナフチルグリシジルエーテル、4−クロロフェニルグリシジルエーテル、2,4,6−トリクロロフェニルグリシジルエーテル、2,4,6−トリブロモフェニルグリシジルエーテル、ペンタフルオロフェニルグリシジルエーテル、シクロヘキシルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、安息香酸グリシジル、酢酸グリシジル、シクロヘキシルカルボン酸グリシジル、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、C10〜C18アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化スチレン、1,2−ブテンオキシド、2,3−ブテンオキシド、1,2−ヘキセンオキシド、C10〜C18α−オレフィン類の酸化物、シクロヘキセンオキシド、ビニルシクロヘキセンモノオキシド、リモネンモノオキシド、ブタジエンモノオキシドおよび/またはN−グリシジルフタルイミドおよび/またはn−ヘキシルイソシアネート、4−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、シクロヘキシルイソシアネート、ω−クロロヘキサメチレンイソシアネート、2−エチルヘキシルイソシアネート、n−オクチルイソシアネート、ドデシルイソシアネート、ステアリルイソシアネート、メチルイソシアネート、エチルイソシアネート、ブチルイソシアネート、イソプロピルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート、6−クロロ−ヘキシルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、2,3,4−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、2−ノルボルニルメチルイソシアネート、デシルイソシアネート、ドデシルイソシアネート、テトラデシルイソシアネート、ヘキサデシルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート、3−ブトキシプロピルイソシアネート、3−(2−エチルヘキシルオキシ)−プロピルイソシアネート、(トリメチルシリル)イソシアネート、フェニルイソシアネート、オルト−、メタ−、パラ−トリルイソシアネート、クロロフェニルイソシアネート(2,3,4−異性体)、ジクロロフェニルイソシアネート、4−ニトロフェニルイソシアネート、3−トリフルオロメチルフェニルイソシアネート、ベンジルイソシアネート、ジメチルフェニルイソシアネート(工業的混合物および個々の異性体)、4−ドデシルフェニルイソシアネート、4−シクロヘキシル−フェニルイソシアネート、4−ペンチル−フェニルイソシアネート、4−t−ブチルフェニルイソシアネート、1−ナフチルイソシアネート、好ましくは4−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテルおよびp−トリルイソシアネートからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 工程(i)における前記ジイソシアネート化合物(A)、前記ビスエポキシド化合物(B)、前記化合物(D)および前記溶媒(E)の合計に対する前記ジイソシアネート化合物(A)、前記ビスエポキシド化合物(B)および前記化合物(D)の合計の算出質量比が、5重量%〜30重量%、好ましくは8重量%〜26重量%、より好ましくは13重量%〜24重量%である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 工程(i−1)における前記溶媒(E)が、溶媒(E−1)を更に含む、請求項2〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記化合物(G)が、単官能酸化アルキレン(G−1)である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記単官能酸化アルキレン(G−1)が、フェニルグリシジルエーテル、o−クレシル(kresyl)グリシジルエーテル、m−クレシル(kresyl)グリシジルエーテル、p−クレシル(kresyl)グリシジルエーテル、4−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、1−ナフチルグリシジルエーテル、2−ナフチルグリシジルエーテル、4−クロロフェニルグリシジルエーテル、2,4,6−トリクロロフェニルグリシジルエーテル、2,4,6−トリブロモフェニルグリシジルエーテル、ペンタフルオロフェニルグリシジルエーテル、シクロヘキシルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、安息香酸グリシジル、酢酸グリシジル、シクロヘキシルカルボン酸グリシジル、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、C10〜C18アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化スチレン、1,2−ブテンオキシド、2,3−ブテンオキシド、1,2−ヘキセンオキシド、C10〜C18α−オレフィン類の酸化物、シクロヘキセンオキシド、ビニルシクロヘキセンモノオキシド、リモネンモノオキシド、ブタジエンモノオキシド、N−グリシジルフタルイミドからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、請求項10に記載の方法。
  12. 工程i)を、1時間〜20時間、好ましくは1時間〜10時間、より好ましくは1時間〜6時間の反応時間で行う、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 工程ii)を、1時間〜20時間、好ましくは1時間〜10時間、より好ましくは1時間〜6時間の反応時間で行う、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法によって得られる熱可塑性ポリオキサゾリジノンであって、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定したとき、≧500〜≦500,000g/モル、より好ましくは≧1,000〜≦50,000g/モル、更により好ましくは≧5,000〜≦25,0000g/モルの数平均分子量Mを有し、前記GPCは、溶離液としてDMAC+LiBr(1.7g/L)、屈折率(RI)検出器を装備したPSSのPSS GRAM分析カラム(1×100Å、2×3000Å)を用いたAgilent1100シリーズ装置で行われ、全測定におけるカラム流速は1mL/分に設定され、分子量を決定するため、ポリスチレン標準品を使用して校正を行い(PSSのReadyCal−Kit PS−Mp 370−2520000Da)、サンプルが、PSS WinGPC UniChrom V8.2ソフトウェアを使用して分析される、熱可塑性ポリオキサゾリジノン。
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