本発明は、端末装置の技術分野に関し、さらに具体的に、アダプター、端末装置及びそのバッテリー安全性監視方法及び監視システムに関する。
バッテリーは、端末装置の電源であり、携帯電話などの端末装置に長期間安定した電力を供給する。移動端末に最初に使用されたバッテリーは、ニッケルクロムバッテリーとニッケル水素(Ni−MH)バッテリーである。ただし、移動端末の画面の拡大、機能の強化などにつれて、ニッケルクロムバッテリーとニッケル水素バッテリーの容量は、すでに電力要件を満たすことができない。代わりに、リチウムイオンバッテリーは多い利点を有し、例えば、エネルギー密度が高いので、軽量化、高容量化、充電と放電の高速化が可能であり、且つニッケルクロムバッテリーとニッケル水素バッテリーに比べて、メモリー効果がなく、環境に対する元素損害も最小限に抑えることができるので、従来のニッケルクロムバッテリーとニッケル水素バッテリーを徐々に替える。
リチウムイオンバッテリーは、バッテリー容量の問題を効果的に解決したが、安全性問題は依然として存在する。例えば、リチウムイオンバッテリーが損傷して、短絡が発生すると、セル内部の発熱を招く、この発熱が速すぎると、バッテリーに火事が起こって、バッテリーが爆発する可能性があるので、事故を防ぐために、バッテリーの安全性を監視する必要がある。
本発明は、少なくとも上述した技術における1つの技術的問題をある程度解決することを目的とする。このため、本発明の第一目的は、端末装置のバッテリー安全性監視方法を提供することであり、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
本発明の第二目的は、非一時的なコンピューター可読記憶媒体を提供することである。
本発明の第三目的は、端末装置を提供することである。
本発明の第四目的は、アダプターを提供することである。
本発明の第五目的は、端末装置のバッテリー安全性監視システムを提供することである。
本発明の第六目的は、別の端末装置を提供することである。
本発明の第七目的は、別のアダプターを提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明の第一態様に係わる端末装置のバッテリー安全性監視方法は、端末装置のバッテリーが安定状態にあるとき、バッテリーの電圧をリアルタイムで獲得することにより、バッテリー電圧曲線を生成するステップと、バッテリー電圧曲線に基づいて、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を獲得するステップと、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断するステップと、を備える。
本発明の実施形態に係る端末装置のバッテリー安全性監視方法によれば、端末装置のバッテリーが安定状態にあるとき、バッテリーの電圧をリアルタイムで獲得することにより、バッテリー電圧曲線を生成し、その後、バッテリー電圧曲線に基づいて、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を獲得し、且つ少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断する。本発明は、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
本発明の上述した実施形態に係る端末装置のバッテリー安全性監視方法は、さらに以下の追加の技術的特徴を有する。
本発明の一実施形態によれば、バッテリーが完全に充電され、且つ端末装置は依然としてアダプターとの充電接続状態を保持すると、バッテリーが安定状態にあると判断する。
本発明の一実施形態によれば、端末装置が初めて充電される場合、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断することは、
各期間に対応する基準値を獲得すること、
各期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値を比較すること、
任意の1つの期間のバッテリーの電圧降下が対応する基準値より大きい場合、バッテリーが異常であると判断すること、
を備える。
本発明の一実施形態によれば、端末装置の充電回数が予め設定された回数より多い場合、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断することは、
現在の充電前の予め設定された回数の充電後、各期間のバッテリーの電圧降下を獲得して、各期間に対応する予め設定された個数のバッテリーの電圧降下を獲得すること、
各期間に対応する予め設定された個数のバッテリーの電圧降下の平均値を計算することにより、各期間に対応する基準値を獲得すること、
現在の充電後の各期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいか否かを判断すること、
現在の充電後の任意の1つの期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいと、バッテリーが異常であると判断すること、
を備える。
本発明の一実施形態によれば、端末装置の充電回数が予め設定された回数より小さい場合、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断することは、
現在の充電前の各充電後、各期間のバッテリーの電圧降下を獲得して、各期間に対応する複数のバッテリーの電圧降下を獲得すること、
各期間に対応する複数のバッテリーの電圧降下の平均値を計算することにより、各期間に対応する基準値を獲得すること、
現在の充電後の各期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいか否かを判断すること、
現在の充電後の任意の1つの期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいと、バッテリーが異常であると判断すること、
を備える。
本発明の一実施形態によれば、バッテリーが異常であると判断すると、端末装置又はアダプターによってバッテリーの異常を示すリマインダーメッセージを送信する。
本発明の一実施形態によれば、バッテリーが異常であると判断すると、端末装置の対応する機能を制限する。
上記の目的を達成するために、本発明の第二態様は、コンピュータプログラムを記憶した非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を提供し、プログラムがプロセッサによって実行されると、上記のバッテリー安全性監視方法を実施する。
本発明の実施形態に係わる非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によれば、上記のバッテリー安全性監視方法を実施することにより、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
上記の目的を達成するために、本発明の第三態様に係わる端末装置は、メモリと、プロセッサと、メモリに格納され且つプロセッサで実行できるバッテリ安全性監視プログラムと、を含む。端末装置のバッテリ安全性監視プログラムがプロセッサによって実行されると、上記のバッテリー安全性監視方法のステップを実現する。
本発明の実施形態に係る端末装置によれば、上記のバッテリー安全性監視方法のステップを実行することにより、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
上記の目的を達成するために、本発明の第四態様は、アダプターを提供する。アダプターと端末装置との間に充電接続が確立されると、アダプターと端末装置の間で双方向通信が実行される。アダプターは、メモリと、プロセッサと、メモリに格納され且つプロセッサで実行できるバッテリ安全性監視プログラムと、を含み、アダプターのバッテリ安全性監視プログラムがプロセッサによって実行されると、上記のバッテリー安全性監視方法のステップを実行する。
本発明の実施形態に係るアダプターによれば、上記のバッテリー安全性監視方法のステップを実行することにより、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
上記の目的を達成するために、本発明の第五態様に係わる端末装置のバッテリー安全性監視システムは、端末装置のバッテリーが安定状態にあるとき、バッテリーの電圧をリアルタイムで獲得することにより、バッテリー電圧曲線を生成する第一獲得モジュールと、バッテリー電圧曲線に基づいて、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を獲得する第二獲得モジュールと、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断する安全性監視モジュールと、を備える。
本発明の実施形態に係る端末装置のバッテリー安全性監視システムは、第一獲得モジュールによって、端末装置のバッテリーが安定状態にあるとき、バッテリーの電圧をリアルタイムで獲得することによりバッテリー電圧曲線を生成し、第二獲得モジュールによって、バッテリー電圧曲線に基づいて少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を獲得し、安全性監視モジュールによって、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいてバッテリーが異常であるか否かを判断する。本発明は、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
本発明の実施形態に係る端末装置のバッテリー安全性監視システムは、さらに以下の追加の技術的特徴を有する。
本発明の一実施形態によれば、バッテリーが完全に充電され、且つ端末装置は依然としてアダプターとの充電接続状態を保持すると、安全性監視モジュールはバッテリーが安定状態にあると判断する。
本発明の一実施形態によれば、端末装置が初めて充電される場合、安全性監視モジュールは、さらに、各期間に対応する基準値を獲得し、各期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値を比較し、任意の1つの期間のバッテリーの電圧降下が対応する基準値より大きい場合、バッテリーが異常であると判断するために用いられる。
本発明の一実施形態によれば、端末装置の充電回数が予め設定された回数より多い場合、安全性監視モジュールは、さらに、現在の充電前の予め設定された回数の充電後、第二獲得モジュールによって各期間のバッテリーの電圧降下を獲得して、各期間に対応する予め設定された個数のバッテリーの電圧降下を獲得し;各期間に対応する予め設定された個数のバッテリーの電圧降下の平均値を計算することにより、各期間に対応する基準値を獲得し;現在の充電後の各期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいか否かを判断し;現在の充電後の任意の1つの期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいと、バッテリーが異常であると判断するために用いられる。
本発明の一実施形態によれば、端末装置の充電回数が予め設定された回数より小さい場合、安全性監視モジュールは、さらに、現在の充電前の各充電後、第二獲得モジュールによって各期間のバッテリーの電圧降下を獲得して、各期間に対応する複数のバッテリーの電圧降下を獲得し;各期間に対応する複数のバッテリーの電圧降下の平均値を計算することにより、各期間に対応する基準値を獲得し;現在の充電後の各期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいか否かを判断し;現在の充電後の任意の1つの期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいと、バッテリーが異常であると判断するために用いられる。
本発明の一実施形態によれば、バッテリーが異常であると判断すると、安全性監視モジュールは、端末装置又はアダプタを制御してバッテリーの異常を示すリマインダーメッセージを送信する。
本発明の一実施形態によれば、バッテリーが異常であると判断すると、安全性監視モジュールは端末装置の対応する機能を制限する。
上記の目的を達成するために、本発明の第六態様は、上記の端末装置のバッテリー安全性監視システムを備える端末装置を提供する。
本発明の実施形態に係わる端末装置によれば、上記の端末装置のバッテリー安全性監視システムによって、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
上記の目的を達成するために、本発明の第七態様は、上記の端末装置のバッテリー安全性監視システムを備えるアダブターを提供する。
本発明の実施形態に係わるアダプターによれば、上記の端末装置のバッテリー安全性監視システムによって、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
図1は、本発明の実施例に係わる端末装置のバッテリー安全性監視方法のフローチャートである。
図2は、本発明の一実施例に係わるバッテリー電圧曲線を示す概略図である。
図3は、本発明の一実施例に係わる移動端末のリマインダーメッセージを示す概略図である。
図4は、本発明の一実施例に係わる端末装置のブロック図である。
図5は、本発明の一実施例に係わるアダブターのブロック図である。
図6は、本発明の実施例に係わる端末装置のバッテリー安全性監視システムのブロック図である。
図7は、本発明の別の実施例に係わる端末装置のブロック図である。
図8は、本発明の別の実施例に係わるアダブターのブロック図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施例を詳細に説明する。同一又は類似の符号は、同一又は類似の部品、又は同一又は類似の機能を有する部品を示す。以下、添付図面を参照して説明される実施例は、例示的であり、本発明を解釈するために用いられ、本発明を制限するものであると理解されるべきではない。
本発明の実施例に係わる端末装置のバッテリー安全性監視方法、端末装置のバッテリー安全性監視システム及びバッテリー安全性監視方法又はバッテリー安全性監視システムを有する端末装置及びアダブターを説明する前に、 先ず、端末装置内のバッテリーの構造及びバッテリーの潜在的な安全上の危険について説明する。
例えば、リチウムイオンバッテリーは主にセルとバッテリー保護システムから構成される。セルは、リチウムイオンバッテリーの「心臓」と呼ばれ、アノード材料、カソード材料、電解質、隔離膜及びハウジングを含み、セルの外側はバッテリー保護システムである。セルのアノード材料は、マンガン酸リチウム、コバルト酸リチウムなどのリチウム分子材料である。アノード材料は、バッテリーのエネルギーを決める。カソード材料は、グラファイトである。隔離膜は、バッテリーのアノードとカソードの間に配置される。理解しやすくするために、隔離膜は小さなバッテリーケース内で連続的に折り畳まれ、アノード材料、カソード材料及び電解質で満たされた紙のようなものである。充電プロセスにおいて、アノード材料内のリチウム分子が活性化され、外部電界の作用下でカソードに移動し、グラファイトカーボン構造のギャップに保存される。より多いリチウム分子が移動すると、より多いエネルギーが蓄積される。放電プロセスにおいて、カソードのリチウムイオンがアノードに移動し、リチウムイオンはアノードの最初のリチウム分子になる。上記の手順を繰り返して、バッテリーの充電と放電を行う。
隔離膜は、主にセルのアノード材料とカソード材料を完全に隔離するために用いられる。アノード材料とカソード材料が直接に接触すると、バッテリー内部で短絡が発生し、潜在的な安全上の危険を招く。従って、隔離膜は損傷する傾向があるので、隔離膜は薄すぎてはならない。ただし、ユーザーは端末装置に対してより高い要求を有し、例えば、移動端末がより軽く、より薄く、その画面が大きく、バッテリー持続時間が長いことを要求するので、メーカーはより高いエネルギー密度を有するバッテリーを探し始める。例えば、より多いアノード材料とカソード材料を充填することにより、バッテリーのエネルギー密度を高める。しかし、同じ体積に対して、より多いアノード材料とカソード材料が充填されると、隔離膜が薄くなる。バッテリーが外部衝撃などの損傷を受けた場合、隔離膜の損傷を招き易く、短絡が発生する恐れがある。
1つの例示として、バッテリーが圧迫、落下、突き刺しなどの外部の機械的損傷を受けた場合、隔離膜が非常に薄いので、隔離膜が損傷し易く、アノードとカソード間の短絡、即ちバッテリー内部短絡が発生し易い。別の例示として、バッテリーの充電及び放電過程で、リチウムイオンがアノードとカソードに蓄積する場合がある。蓄積が発生すると、結晶枝を形成し(我々が見たことがある多い物が結晶を形成することと類似する)、且つ結晶枝は徐々に長くなる。この過程で、結晶枝が隔離膜を突き刺し、バッテリーの内部短絡を引き起こす可能性がある。バッテリーの使用中に短絡が発生すると、セル内部で大量の熱が発生し、この熱により、セル内の電解質が蒸発する可能性がある。熱が非常に速く生成されると、それに応じて気化過程が非常に速くなり、セルの内部圧力が上昇し、内部圧力が一定のレベルに達すると、ハウジングが耐えられないので、ハウジングに亀裂が発生して、爆発が生じる可能性がある。火に遭遇すると、バッテリーの火災が発生する可能性もあり、従って安全事故を引き起こす。
さらに、エネルギー密度が高ければ高いほど、隔離膜がますます薄くなり、隔離膜が損傷し易く、安全事故を引き起こすことに加えて、急速充電もバッテリーの潜在的な安全上の危険の主要な要因の1つである。
急速充電は、その名前が示すように、充電式バッテリーを急速に充電する過程である。例えば、バッテリーの充電過程は、トリクル充電段階、定電流充電段階及び定電圧充電段階の少なくとも1つを含むことができる。トリクル充電段階では、電流フィードバックループを使用して、トリクル充電段階でバッテリーに流れる電流がバッテリーの予想充電電流の大きさ(例えば、第一充電電流である)を満たすようにする。例えば、電圧が3.0v未満である場合、100mA(ミリアンペア)の充電電流がバッテリのプリチャージに用いられる。定電流充電段階では、電流フィードバックループを使用して、定電流充電段階でバッテリーに流れる電流がバッテリーの予想充電電流の大きさ(例えば、第一充電電流より大きい第二充電電流である)を満たすようにする。例えば、異なるバッテリーによって、充電電流は0.1C(クーロン)からいくつかのクーロンまでの範囲になる(Cはバッテリー容量である)。一般的に、定電流充電段階において、通常の充電モードでの充電に0.1Cの充電電流が用いられるが、急速充電モードでの充電に0.1Cを超える充電電流が用いられ、短時間で充電が完了する。定電圧充電段階では、電圧フィードバックループを使用して、定電圧充電段階でバッテリーに印加される電圧がバッテリーの予想充電電圧の大きさを満たすようにする。例えば、バッテリーの電圧が4.2Vと等しい場合、定電圧充電段階に入る。この段階では、充電電圧は常に4.2Vである。バッテリーが徐々に完全に充電されると、充電電流はだんだん小さくなり、充電電流が100mAより小さい場合、バッテリーが完全に充電されていると判断できる。
定電流充電段階では、充電電流が大きく(例えば、0.2C〜0.8Cであることができ、又は1Cまでに達することもできる)、且つバッテリーの充電過程は電気化学反応過程であるので、必然的に発熱を伴い、充電電流が大きいほど、短時間で大量の熱が発生する。隔離膜が損傷すると、アノードとカソード間の短絡を引き起こし易い。短絡が発生すると、さらに多い熱が生成されて、電解質の蒸発が発生し、セルの内部圧力が上昇し、内部圧力が一定のレベルに達すると、ハウジングが耐えられないので、ハウジングに亀裂が発生して、爆発などの安全事故が生じる可能性がある。
換言すると、バッテリーに内部短絡が発生すると、バッテリーが異常になり、潜在的な安全上の危険が存在し、バッテリーの使用中に安全事故を引き起こす可能性がある。
さらに、バッテリーの使用頻度の増加に伴い、バッテリーが正常に使用できなくなるまで、バッテリー内部のリチウムイオンの流れ経路がだんだん増加される障害物によって妨害される。バッテリーのアノードとカソードに蓄積するこのような物質は、バッテリーの安定性を直接低下させる。例えば、バッテリー内部の無数の化学反応後に生成されたいくつかの遊離金属物質はバッテリーのアノードに大量に蓄積し、同時に少数の遊離金属物質がカソードに蓄積し、最終的にはアノードとカソードの両方に全て金属コーティングが形成される。さらに、バッテリーの電解質も電極を損害し、アノードが絶えずに酸化するので、リチウムイオンの交換が困難になり、バッテリーの性能が低下する。例えば、バッテリーの充電及び放電容量は、一定期間後に大幅に減少する。例えば、バッテリーを完全に充電するのに時間がかかり、バッテリーを非常に短い時間内に完全に放電できるので、バッテリーを正常に使用できなくなる。
従って、通常の使用によるバッテリーの経年老化であるか、それとも外部損傷などによるバッテリーの内部短絡であるかに係わらず、バッテリーの通常の使用に大きな影響をもたらす。深刻な状況では、安全事故を引き起こす可能性もある。従って、バッテリーが異常であるか否かを判断することを必要とする。バッテリーが異常であるか否かを効果的に監視し、バッテリーの安全上の危険を回避し、さらに安全事故を回避するために、本開示は、バッテリーが異常であるか否かを効果的に監視することができる安全性監視方法を提供する。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態に係わる端末装置のバッテリー安全性監視方法、非一時的なコンピューター可読記憶媒体、端末装置のバッテリー安全性監視システム、端末装置及びアダブターについて説明する。
本発明の実施例に用いられる「端末装置」は、有線回線によって接続される装置及び/又は無線インタフェースを介して通信信号を受信/送信する装置であることができるが、それに限定されるものではない。有線回線は、例えば、公衆交換電話網(public switched telephone network, PSTN)、デジタル加入者線(digital subscriber line, DSL)、デジタルケーブル、直接接続ケーブル、及び/又は他のデータ接続ライン又はネットワーク接続ラインであることができる。無線インターフェースは、例えば、セルラーネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network,WLAN)、デジタルビデオ放送ハンドヘルド(digital video broadcasting handheld,DVB-H)ネットワークのようなデジタルテレビネットワーク、衛星ネットワーク、振幅変調周波数変調(amplitude modulation-frequency modulation, AM−FM)放送送信機、及び/又は他の通信端末と通信することであることができる。無線インタフェースを介して通信するように構成された端末は、「無線通信端末」、「無線端末」、及び/又は「移動端末」と呼ぶことができる。移動端末の例としては、衛星又はセルラー電話、パーソナル通信システム(personal communication system,PCS)端末(セルラー無線電話とデータ処理、ファックス及びデータ通信能力を組み合わせることができる)、パーソナルデジタルアシスタント(Persona Digital Assistant, PDA)(無線電話(radio telephone)、ページャ(pager)、インターネット/イントラネットアクセス(Internet/Intranet access)、ウェブブラウジング(web browsing)、ノートブック(notebook)、カレンダー(calendar)及び/又は全地球測位システム(global positioning system, GPS)受信機を備えることができる)及び通常のラップトップ型及び/又はハンドヘルド受信機、又は無線電話機能を備えた他の電子デバイスを備えるが、それに限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例に係わる端末装置のバッテリー安全性監視方法のフローチャートである。図1に示されたように、本発明の実施例に係わる端末装置のバッテリー安全性監視方法は、以下のステップを備える。
S1、端末装置のバッテリーが安定状態にあるとき、バッテリーの電圧をリアルタイムで獲得することにより、バッテリー電圧曲線を生成する。
本発明の一実施例において、バッテリーが完全に充電され、且つ端末装置は依然としてアダプターとの充電接続状態を保持すると、バッテリーが安定状態にあると判断する。
具体的には、バッテリーが完全に充電され且つ端末装置は依然としてアダプターとの充電接続状態を保持することは、現在の端末装置のバッテリーが完全に充電され、アダプター(充電器など)が端末装置に接続されたままであることを意味する。この場合、端末装置のバックグラウンドアプリケーションが閉じられていなくても、バッテリーの安全性を検出することができる。その理由は、端末装置のディスプレイ画面が点灯し、及び/又はアプリケーションが起動されると、アダプターが端末装置に接続されたままであるので、端末装置の電力消費は完全に充電器によって供給されるからである。
例えば、一般的に、交流(AC)電源を使用して電力を供給する場合、ほとんどのデバイスはAC(AC電流/電圧)で直接動作できない。代わりに、AC電源から供給されるAC(220Vなど)はアダプターによって安定な直流(DC)に変換されてから、DCは充電されるデバイス(端末装置など)の変換回路によって変換されて、充電されるデバイス(端末装置など)のバッテリーの予想充電電圧及び/又は充電電流を取得する。
1つの例示として、変換回路は、移動端末の充電集積回路(IC)のような充電管理モジュールであることができる。バッテリーの充電過程において、変換回路は、バッテリーの充電電圧及び/又は充電電流を管理するために用いられる。変換回路は、電圧フィードバックモジュール及び/又は電流フィードバックモジュールとして機能し、バッテリーの充電電圧及び/又は充電電流を管理する。例えば、ユーザーは、通常、寝る前に移動端末とアダプターを接続させる。この時、移動端末の充電ICはバッテリーに対してトリクル充電を開始し、それからバッテリーに対し定電流充電と定電圧充電を行う。充電電圧が4.2Vに達し、充電電流が100mA未満であると、充電ICはバッテリーが完全に充電されたと判断する。この時、アダプターは引き出されていないので、変換回路の入力端にはまだ電圧と電流が存在する。これは、アダプターがまだ端末装置に接続されていることを示す。この場合、充電ICは、本発明に関連するアプリケーションを起動して、バッテリーの安全性を検出し始める。
本発明の別の実施例において、端末装置がスクリーンオフスタンバイ状態にあるとき、バッテリーが安定状態にあると判断する。
「スクリーンオフスタンバイ状態」とは、端末装置の表示画面がオフ状態にあり、すべてのバックグラウンドアプリケーションが閉じられ、本発明に関連するアプリケーションのみが起動されることを意味する。つまり、バッテリーの安全性を検出するとき、端末装置は電力消費がほとんどない状態にある。即ち、バッテリーは自然放電状態にある。これにより、表示画面又はアプリケーションの電力消費による検出の不正確さを回避することができる。
1つの例示として、大部分のユーザーが端末装置を使用しない期間(夜明け前の特定の期間など)を選択して、すべてのバックグラウンドアプリケーションを閉じ、端末装置の表示画面をオフ状態に切り替え、そして本発明に関連するアプリケーションを起動して、バッテリーの安全性を検出し始める。例えば、端末装置のシステムによって現在午前1時であるか否かを検出することができる。「はい」である場合、端末装置の表示画面が現在オン状態(つまり、点灯状態)にあるか否かを検出する。「はい」である場合、ユーザーがまだ端末装置を使用していることを示し、この状況ではバッテリーの安全性を検出しない。「いいえ」である場合、システムはすべてのバックグラウンドアプリケーションを閉じるように自動的に制御し、本発明に関連するアプリケーションを起動して、バッテリーの安全性を検出し始める。
別の例示として、バッテリーの安全性を検出することを必要とする場合、ユーザーは手動で端末装置をスクリーンオフスタンバイ状態に設定できる。例えば、ユーザーは本発明に関連するアプリケーションを起動してから、アプリケーションのボタンを使用してシステムのすべてのバックグラウンドアプリケーションを一度に閉じ、電源ボタンを使用して表示画面をオフ状態に制御する。この時点で、アプリケーションは、システムのすべてのバックグラウンドアプリケーションが閉じていること、表示画面がオフ状態にあることを検出し、アプリケーションはバッテリーの安全性を検出し始める。
図2に示されたように、端末装置のバッテリーの安全性を検出するとき、バッテリーの電圧を持続的に監視することにより、比較的に安定したバッテリー電圧曲線を獲得する。本発明の実施例において、バッテリーの電圧検出は、従来の技術のバッテリーの電圧検出回路によって達成することができ、ここで詳細に説明しない。
S2、バッテリー電圧曲線に基づいて、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を獲得する。
S3、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断する。
具体的には、バッテリーが安定状態にあるとき、バッテリーは自己放電する。バッテリーの自己放電は、漏れ電流として知られるバッテリーの内部電流に起因し、異常なバッテリーの漏れ電流は、正常のバッテリーの漏れ電流よりも高い。つまり、同じ期間で、異常なバッテリーの電圧降下は正常なバッテリーの電圧降下より高い。従って、バッテリー電圧曲線の中の1つの期間の電圧降下又は複数の期間の電圧降下を選択して、バッテリーの漏れ電流を表すパラメータとすることができ、1つの期間の電圧降下又は複数の期間の電圧降下に基づいてバッテリーが異常であるか否かを判断する。
例えば、アダプターをテスト対象である移動端末(携帯電話など)に差し込み、移動端末を充電し始める。移動端末が完全に充電された後、充電器を抜かなく、バッテリーの電圧の低下を観察する。例えば、デジタルマルチメータを使用してバッテリの電圧を記録し、表1に示すようにデータを記録する。その後、表1のデータに基づいて、アダプターを抜かない条件下でメインボードの消費電力がバッテリーの電圧に与える影響を観察する。
バッテリーの定格容量は2750mAhであり、定格電圧は4.35Vである。1#、2#、3#、...、10#は、テスト用の10個の異なるサンプルを示す。
表1に示されたように、アダプターを引き抜かなく、移動端末のバッテリーが正常状態にある場合、バッテリーが完全に充電された後に一定時間(例えば、1hである)放置すると、バッテリーの電圧変化量は、所定の時間内(例えば、10minである)で1mV以内に維持することができる。
次に、新しいバッテリーを選択し、バッテリーを容量の半分まで充電(半分充電)してから、バッテリーを1.8mの高さから10回(コーナーは6回、表面は4回)繰り返して落下させる。落下するたびに、赤外線サーマルイメージャーでバッテリーの発熱状況を確認する。バッテリーの局所領域の温度変化が5℃を超えると、バッテリーを落下させることを停止する。その後、バッテリーを移動端末に入れて完全に充電し、表2に示されたように、アダプターを引き抜かなく、バッテリーが落下させた後の電圧降下を観察し始める。
バッテリーの定格容量は2980mAhであり、定格電圧は4.35Vである。1#、2#、3#、...、10#は、テスト用の10個の異なるサンプルを示す。また、サンプル4#、5#は、落下実験後、明らかに持続的に発熱し、バッテリーの電圧は約4Vにしか達することができず、充電してもそれ以上の電圧に達することはできない。
表2から、バッテリーが落下されて損傷を受けると、アダプターを引き抜かなく、バッテリーが完全に充電された後に一定時間(例えば、1hである)放置すると、所定の時間内(例えば、10minである)でバッテリーの電圧変化量は相対的に明らかであることを分かることができる。従って、バッテリーの電圧変化に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを高い確率で検出でき、即ちバッテリーに安全上の問題があるか否かを検出できる。
具体的には、一実施形態において、端末装置が初めて充電される場合、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断することは、各期間に対応する基準値を獲得すること、各期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値を比較すること、任意の1つの期間のバッテリーの電圧降下が対応する基準値より大きい場合、バッテリーが異常であると判断すること、を備える。異なるタイプのバッテリー(容量、素材などが異なる)に対応する基準値は異なり、同じタイプのバッテリーであっても、対応する基準値は期間によって異なり、具体的には、実験によってテストして事前に獲得することができる。
具体的には、1つの例示として、端末装置が初めて充放電される場合、バッテリー電圧曲線の1つの期間の電圧降下を選択して、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。
例えば、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができ、期間T1=30minであると設定し、バッテリー型番と期間T1に基づいて対応する基準値a=8mVを獲得する。端末装置が初めて充放電される場合、端末装置が完全に充電されてから40min後にバッテリーの異常を検出し始め、この時点のバッテリーの電圧はV40minとして記録される。端末装置が完全に充電されてから70min経過すると、この時点のバッテリーの電圧はV70minとして記録され、期間T1の電圧降下V1=V40min−V70minであると計算できる。次に、期間T1の電圧降下V1が基準値aより大きいか否かを判断する。期間T1の電圧降下V1が基準値aより大きいと、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに1つの期間の電圧降下を監視することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して電圧降下を計算する開始時点とする目的は、バッテリーの電圧を安定状態まで降下させるためである。実際の応用において、電圧降下を計算する開始時点を1hに設定することもでき、具体的に実際の状況によって選択する。
別の例示として、端末装置が初めて充放電される場合、バッテリー電圧曲線の複数の期間の電圧降下を選択して、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。以下、バッテリー電圧曲線の2つの期間の電圧降下を選択して、バッテリーが異常であるか否かを判断することを詳しく説明する。
例えば、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができる。バッテリーが異常であるか否かを迅速に検出するために、期間T1を20min又は30minなどの小さい値に設定する一方、他の期間T2を50min又は70minなどの大きい値に設定することができる。他の期間T2の閾値はn(通常、バッテリーの放電の合計持続時間の2/3以下である)である。さらに、期間T1=30min、T2=50minであると設定することができ、バッテリーの型番と期間T1に基づいて対応する基準値a=8mVを獲得し、バッテリーの型番と期間T2に基づいて対応する基準値b=12mVを獲得する。
端末装置が初めて充放電される場合、端末装置が完全に充電されてから40min後にバッテリーの異常を検出し始め、この時点のバッテリーの電圧はV40minとして記録され、端末装置が完全に充電されてから70min経過すると、この時点のバッテリーの電圧はV70minとして記録され、期間T1の電圧降下V1=V40min−V70minであると計算できる。その後、端末装置が完全に充電されてから120min経過すると、この時点のバッテリーの電圧はV120minとして記録され、期間T2の電圧降下K1=V40min−V120minであると計算できる。最後に、期間T1の電圧降下V1が基準値aより大きいか否かを判断するとともに、期間T2の電圧降下K1が基準値bより大きいか否かを判断する。期間T1の電圧降下V1が基準値aより大きいか、又は期間T2の電圧降下K1が基準値bより大きい場合、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに複数の期間の電圧降下を監視することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。また、1つの期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することに比べて、複数の期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することは、さらに正確に判断することができ、外部干渉による検出の不正確さを効果的に回避することができる。
本発明の一実施形態によれば、端末装置の充電回数が予め設定された回数より多い場合、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断することは、現在の充電前の予め設定された回数の充電後、各期間のバッテリーの電圧降下を獲得して、各期間に対応する予め設定された個数のバッテリーの電圧降下を獲得すること、各期間に対応する予め設定された個数のバッテリーの電圧降下の平均値を計算することにより、各期間に対応する基準値を獲得すること、現在の充電後の各期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいか否かを判断すること、現在の充電後の任意の1つの期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいと、バッテリーが異常であると判断すること、を備える。
異なるタイプのバッテリー(容量、素材などが異なる)に対応する予め設定された閾値は異なり、同じタイプのバッテリーであっても、予め設定された閾値は期間によって異なり、具体的には、実験によってテストして事前に獲得することができる。
即ち、本発明の実施例において、連続的な複数の充放電の平均電圧降下を選択して基準値Aとすることができ、つまり、A=(Vx+1+Vx+2+...+Vx+i)/iであり、iは充放電の回数を示し、Vx+1は1回目の充放電過程で獲得した電圧降下を示し、Vx+2は2回目の充放電過程で獲得した電圧降下を示し、Vx+iはi回目の充放電過程で獲得した電圧降下を示す。次に、(i+1)回目の充放電過程の電圧降下Vx+i+1と基準値Aとの間の差を計算して△Vと記録する。ここで、△V=Vx+i+1−Aであり、△Vが対応する予め設定された閾値より大きいか否かを判断する。△Vが対応する予め設定された閾値より大きいと、バッテリーが異常であると判断する。
具体的には、1つの例示として、端末装置が充放電されるたびに、バッテリー電圧曲線の1つの期間の電圧降下を選択することにより、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。
例えば、充放電されるたびに、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができ、期間T1=30min、予め設定された回数i=5であると設定し、バッテリーの型番と期間T1に基づいて対応する予め設定された閾値m=5mVを獲得する。バッテリーの安全性を検出する場合、端末装置が現在11回目に充電放電されていると仮定すると、端末装置の充電回数は既に一定の回数に達したので、基準値Aは動的に更新され、即ち、この時の基準値A=(V6+V7+V8+V9+V10)/5であり、V6、V7、...、V10は、それぞれ6番目、7番目、...、10番目の充放電過程の期間T1の電圧降下である。次に、11番目の充放電過程の電圧降下V11と前の5回の充放電過程の平均電圧降下を比較する。即ち、先ず11番目の充放電過程の電圧降下V11と基準値Aとの間の差△Vを計算し、△V=V11−Aであり、△Vが対応する予め設定された閾値mより大きいか否かを判断する。△Vが対応する予め設定された閾値mより大きい場合、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに1つの期間の電圧降下を監視し且つ動的アルゴリズムを採用することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
別の例示として、端末装置が充放電されるたびに、バッテリー電圧曲線の複数の期間の電圧降下を選択することにより、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。以下、バッテリー電圧曲線の2つの期間の電圧降下を選択してバッテリーが異常であるか否かを判断することを詳しく説明する。
例えば、充放電されるたびに、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができ、期間T1=30min、期間T2=50min、予め設定された回数i=5であると設定し、バッテリーの型番と期間T1に基づいて対応する予め設定された閾値m=5mVを獲得し、バッテリーの型番と期間T2に基づいて対応する予め設定された閾値n=10mVを獲得する。バッテリーの安全性を検出する場合、端末装置が現在11回目に充放電されていると仮定すると、端末装置の充電回数は既に一定の回数に達したので、期間T1に対応する基準値Aと期間T2に対応する基準値Bは全て動的に更新され、即ち、この時の基準値A=(V6+V7+V8+V9+V10)/5であり、V6、V7、...、V10は、それぞれ6番目、7番目、...、10番目の充放電過程の期間T1の電圧降下であり、基準値B=(K6+K7+K8+K9+K10)/5であり、K6、K7、...、K10は、それぞれ6番目、7番目、...、10番目の充放電過程の期間T2の電圧降下である。次に、11番目の充放電過程の期間T1の電圧降下V11と基準値Aを比較し、且つ11番目の充放電過程の期間T2の電圧降下K11と基準値Bを比較する。即ち、先ず11番目の充放電過程の期間T1の電圧降下V11と基準値Aとの間の差△Vを計算し、△V=V11−Aであり、且つ11番目の充放電過程の期間T2の電圧降下K11と基準値Bとの間の差△Kを計算し、△K=K11−Bであり、△Vが期間T1に対応する予め設定された閾値mより大きいか否かを判断し、且つ△Kが期間T2に対応する予め設定された閾値nより大きいか否かを判断する。△Vが期間T1に対応する予め設定された閾値mより大きいか又は△Kが期間T2に対応する予め設定された閾値nより大きい場合、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに複数の期間の電圧降下を監視し、且つ動的アルゴリズムを採用することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。また、1つの期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することに比べて、複数の期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することは、さらに正確に判断することができ、外部干渉による検出の不正確さを効果的に回避することができる。
本発明に係わる端末装置のバッテリー安全性監視方法は、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
さらに、本発明の一実施形態によれば、端末装置の充電回数が予め設定された回数より小さい場合、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断することは、現在の充電前の各充電後、各期間のバッテリーの電圧降下を獲得して、各期間に対応する複数のバッテリーの電圧降下を獲得すること、各期間に対応する複数のバッテリーの電圧降下の平均値を計算することにより、各期間に対応する基準値を獲得すること、現在の充電後の各期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいか否かを判断すること、現在の充電後の任意の1つの期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいと、バッテリーが異常であると判断すること、を備える。
つまり、本発明の実施例において、端末装置の充電回数が予め設定された回数(例えば、5回である)より小さい場合、直接に以前のすべての充放電過程の平均電圧降下を基準値Aとして、バッテリーが異常か否かを判断する。
具体的には、1つの例示として、端末装置が充放電されるたびに、バッテリー電圧曲線の1つの期間の電圧降下を選択して、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。
例えば、充放電されるたびに、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができ、期間T1=30min、予め設定された回数i=5であると設定し、バッテリーの型番と期間T1に基づいて対応する予め設定された閾値m=5mVを獲得する。バッテリーの安全性を検出する場合、端末装置が現在4回目に充放電されていると仮定すると、この時の基準値A=(V1+V2+V3)/3であり、V1、V2、V3は、それぞれ端末装置の1番目、2番目、3番目の充放電過程の期間T1の電圧降下である。次に、4番目の充放電過程の電圧降下V4と前の3回の充放電過程の平均電圧降下を比較し、4番目の充放電過程の電圧降下V4と基準値Aとの間の差△Vを計算し、△V=V4−Aであり、△Vが予め設定された閾値mより大きいか否かを判断する。△Vが予め設定された閾値mより大きい場合、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに1つの期間の電圧降下を監視することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
別の例示として、端末装置が充放電されるたびに、バッテリー電圧曲線の複数の期間の電圧降下を選択することにより、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。以下、バッテリー電圧曲線の2つの期間の電圧降下を選択してバッテリーが異常であるか否かを判断することを詳しく説明する。
例えば、充放電されるたびに、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができ、期間T1=30min、期間T2=50min、予め設定された回数i=5であると設定し、バッテリーの型番と期間T1に基づいて対応する予め設定された閾値m=5mVを獲得し、バッテリーの型番と期間T2に基づいて対応する予め設定された閾値n=10mVを獲得する。バッテリーの安全性を検出する場合、端末装置が現在4回目に充放電されていると仮定すると、この時の基準値A=(V1+V2+V3)/3であり、V1、V2、V3は、それぞれ端末装置の1番目、2番目、3番目の充放電過程の期間T1の電圧降下であり、基準値B=(K1+K2+K3)/3であり、K1、K2、K3は、それぞれ端末装置の1番目、2番目、3番目の充放電過程の期間T2の電圧降下である。次に、4番目の充放電過程の期間T1の電圧降下V4と基準値Aを比較し、且つ4番目の充放電過程の期間T2の電圧降下K4と基準値Bを比較する。即ち、先ず4番目の充放電過程の期間T1の電圧降下V4と基準値Aとの間の差△Vを計算し、△V=V4−Aであり、△Vが期間T1に対応する予め設定された閾値mより大きいか否かを判断し、且つ4番目の充放電過程の期間T2の電圧降下K4と基準値Bとの間の差△Kを計算し、△K=K4−Bであり、△Kが期間T2に対応する予め設定された閾値nより大きいか否かを判断する。△Vが期間T1に対応する予め設定された閾値mより大きいか又は△Kが期間T2に対応する予め設定された閾値nより大きい場合、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに複数の期間の電圧降下を監視することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。また、1つの期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することに比べて、複数の期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することは、さらに正確に判断することができ、外部干渉による検出の不正確さを効果的に回避することができる。
本発明に係わる端末装置のバッテリー安全性監視方法は、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
さらに、本発明の一実施形態によれば、バッテリーが異常であると判断すると、端末装置又はアダプターによってバッテリーの異常を示すリマインダーメッセージを送信する。
例えば、バッテリーが現在異常であると検出された場合、ユーザーに通知する必要がある。1つの例示として、図3に示されるように、端末機器(携帯電話など)の「バッテリーの安全性メッセージ:お客様、現在バッテリーは異常な状態にあります。安全に使用するために、***のカスタマーサービスアウトレットに行って検査修理してください、ありがとうございます!」というリマインダーメッセージでユーザーにリマインドできる。別の例示として、図3に示されたリマインダーメッセージでユーザーにリマインドするとき、さらに端末装置の指示ランプの点滅によってユーザーにリマインドでき、例えば、指示ランプを制御して赤色光を発出し且つ高い頻度で点滅するようにする。さらに別の例示として、端末装置の音声機能を介してユーザーにリマインドできる。
一般的に、ユーザーは、上記のリマインダーメッセージを受信すると、すぐカスタマーサービスアウトレットに行って検査修理する。ただし、一部のユーザーは、上記のリマインダーメッセージを受信しても、問題の深刻さを認識できない場合がある。従って、リマインダーメッセージを無視し、端末装置を正常に使用し続ける可能性がある。この場合、ユーザーに何度も通知することができる。例えば、ユーザーに少なくとも三回通知することができる。何度も通知したが、ユーザーは依然として問題を処理しない場合、端末装置の一部の機能を制限することができる。
本発明の実施例において、バッテリーが異常である場合、リマインダーメッセージを送信してユーザーに通知するために、アダプターに指示ランプ、音声モジュール、表示画面などを設置することができ、具体的なリマインド方式は、端末装置のリマインド方式を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
本発明の一実施形態によれば、バッテリーが異常であると判断すると、端末装置の対応する機能を制限する。
つまり、バッテリーの電圧降下の大きさに応じて、異常グレードを決定することができる。例えば、バッテリーの電圧降下が大きいほど、バッテリーの異常はさらに深刻である(例えば、損傷や老化度が深刻である)。従って、バッテリーの異常は、バッテリーの電圧降下に応じて、一般的なグレード、比較的深刻なグレード、深刻なグレード、完全故障グレードに分割され、異なる異常グレードに応じて端末装置の対応する機能を制限することができる。
例えば、一般的に、端末装置のアプリケーションの消費電力が小さいほど、バッテリーの使用過程で発生する熱は小さくなる。例えば、ビデオチャットは実行されなく、インスタントメッセージング(IM)アプリケーションのみが起動された場合、バッテリーの消費電力が低く、バッテリーの発熱量も少ないので、バッテリーの危険発生可能性も低くなる。ただし、ビデオの視聴、モバイルゲームのプレイなど、アプリケーションの消費電力が高い場合、バッテリーの消費電力が高く、バッテリーの発熱量も大きいので、安全事故が発生し易い。従って、バッテリーが異常であると判断された場合、異常グレードが一般的なグレードであると、ビデオアプリケーション、ゲームアプリケーションなどの高消費電力アプリケーションの使用を禁止する。異常グレードが比較的深刻なグレード、深刻なグレードである場合、安全事故の発生を防止するために、システム全体を起動することを禁止し、且つ端末装置の表示画面に「バッテリーには潜在的な安全上の危険があるので、システムを起動することを禁止します。***のカスタマーサービスアウトレットに行って検査修理してください。ご協力ありがとうございます!」というメッセージを表示することにより、ユーザーにリマインドする。異常グレードが完全故障グレードである場合、バッテリーが無効になり、システムの電源がオフになり、起動できなくなる。
さらに、バッテリーの充電過程でも熱が発生する可能性があり、特に急速充電状態では、短時間でより多い熱が発生するので、バッテリーが異常であると判断されると、バッテリーの急速充電も禁止する。さらに深刻な状況では、安全事故の発生を防止するために、バッテリーを充電することさえ禁止し、且つ端末装置の表示画面に「バッテリーの損傷のため、バッテリーの充電は禁止します。***のカスタマーサービスアウトレットに行って検査修理してください。ご協力ありがとうございます!」というメッセージを表示することにより、ユーザーにリマインドする。
上述したように、本発明の実施形態に係わる端末装置のバッテリー安全性監視方法によれば、端末装置のバッテリーが安定状態にあるとき、バッテリーの電圧をリアルタイムで獲得することにより、バッテリー電圧曲線を生成する。バッテリー電圧曲線に基づいて、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を獲得し、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断する。本発明は、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
さらに、本発明の実施例は、コンピュータプログラムを記憶した非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を提供し、プログラムがプロセッサによって実行されると、上記のバッテリー安全性監視方法を実施する。
本発明の実施形態に係わる非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によれば、上記のバッテリー安全性監視方法を実施することにより、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
図4は、本発明の一実施例に係わる端末装置のブロック図である。図4に示されたように、端末装置100は、メモリ110と、プロセッサ120と、メモリ110に格納され且つプロセッサ120によって実行可能なバッテリー安全監視性プログラムと、を含む。端末装置100のバッテリー安全性監視プログラムがプロセッサ120によって実行されると、上述したバッテリー安全性監視方法のステップを実現する。
本発明の実施形態に係わる端末装置によれば、上述したバッテリー安全性監視方法のステップを実現することにより、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
図5は、本発明の一実施例に係わるアダブターのブロック図である。図5に示されたように、アダプター200と端末装置100との間に充電接続が確立されると、アダプター200と端末装置100は双方向通信を行う。アダプター200は、メモリ210と、プロセッサ220と、メモリ210に格納され且つプロセッサ220で実行可能なバッテリー安全性監視プログラムと、を含む。アダプター200のバッテリー安全性監視プログラムがプロセッサ220によって実行されると、上述したバッテリー安全性監視方法のステップを実現する。
本発明の実施形態に係わるアダプターによれば、上述したバッテリー安全性監視方法のステップを実現することにより、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
図6は、本発明の実施例に係わる端末装置のバッテリー安全性監視システムのブロック図である。図6に示されたように、端末装置のバッテリー安全性監視システム300は、第一獲得モジュール310と、第二獲得モジュール320と、安全性監視モジュール330と、を備える。
第一獲得モジュール310は、端末装置のバッテリーが安定状態にあるとき、バッテリーの電圧をリアルタイムで獲得することにより、バッテリー電圧曲線を生成するために用いられる。第二獲得モジュール320は、バッテリー電圧曲線に基づいて、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を獲得するために用いられる。安全性監視モジュール330は、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断するために用いられる。
本発明の一実施形態によれば、バッテリーが完全に充電され、且つ端末装置は依然としてアダプターとの充電接続状態を保持すると、安全性監視モジュール330はバッテリーが安定状態にあると判断する。
具体的には、バッテリーが完全に充電され且つ端末装置は依然としてアダプターとの充電接続状態を保持することは、現在の端末装置のバッテリーが完全に充電され、アダプター(充電器など)が端末装置に接続されたままであることを意味する。この場合、端末装置のバックグラウンドアプリケーションが閉じられていなくても、バッテリーの安全性を検出することができる。その理由は、端末装置のディスプレイ画面が点灯し、及び/又はアプリケーションが起動されると、アダプターが端末装置に接続されたままであるので、端末装置の電力消費は完全に充電器によって供給されるからである。
例えば、一般的に、交流(AC)電源を使用して電力を供給する場合、ほとんどのデバイスはAC(AC電流/電圧)で直接動作できない。代わりに、AC電源から供給されるAC(220Vなど)はアダプターによって安定な直流(DC)に変換されてから、DCは充電されるデバイス(端末装置など)の変換回路によって変換されて、充電されるデバイス(端末装置など)のバッテリーの予想充電電圧及び/又は充電電流を取得する。
1つの例示として、変換回路は、移動端末の充電集積回路(IC)のような充電管理モジュールであることができる。バッテリーの充電過程において、変換回路は、バッテリーの充電電圧及び/又は充電電流を管理するために用いられる。変換回路は、電圧フィードバックモジュール及び/又は電流フィードバックモジュールとして機能し、バッテリーの充電電圧及び/又は充電電流を管理する。例えば、ユーザーは、通常、寝る前に移動端末とアダプターを接続させる。この時、移動端末の充電ICはバッテリーに対してトリクル充電を開始し、それからバッテリーに対し定電流充電と定電圧充電を行う。充電電圧が4.2Vに達し、充電電流が100mA未満であると、充電ICはバッテリーが完全に充電されたと判断する。この時、アダプターは引き出されていないので、変換回路の入力端にはまだ電圧と電流が存在する。これは、アダプターがまだ端末装置に接続されていることを示す。この場合、充電ICは、そのような状態を安全性監視モジュール330に送り、安全性監視モジュール330はバッテリーが安定状態にあると判断する。
安全性監視モジュール330は、バッテリーの充電電圧及び充電電流、変換回路の入力端の電圧及び電流に基づいて、バッテリーが現在安定状態にあるか否かを判断することができるが、充電ICの機能に基づいて、充電ICによってバッテリーの状態を直接取得することができる。
本発明の別の実施例において、安全性監視モジュール330は、端末装置がスクリーンオフスタンバイ状態にあるとき、バッテリーが安定状態にあると判断する。
「スクリーンオフスタンバイ状態」とは、端末装置の表示画面がオフ状態にあり、すべてのバックグラウンドアプリケーションが閉じられ、本発明のバッテリー安全性監視システムのみが起動されることを意味する。つまり、バッテリーの安全性を検出するとき、端末装置は電力消費がほとんどない状態にある。即ち、バッテリーは自然放電状態にある。これにより、表示画面又はアプリケーションの電力消費による検出の不正確さを回避することができる。
1つの例示として、大部分のユーザーが端末装置を使用しない期間(夜明け前の特定の期間など)を選択して、すべてのバックグラウンドアプリケーションを閉じ、端末装置の表示画面をオフ状態に切り替え、そして本発明のバッテリー安全性監視システムを起動して、バッテリーの安全性を検出し始める。例えば、バッテリー安全性監視システムの安全性監視モジュール330によって現在午前1時であるか否かを検出することができる。「はい」である場合、端末装置の表示画面が現在オン状態(つまり、点灯状態)にあるか否かを検出する。「はい」である場合、ユーザーがまだ端末装置を使用していることを示し、この状況ではバッテリーの安全性を検出しない。「いいえ」である場合、安全性監視モジュール330はすべてのバックグラウンドアプリケーションを閉じるように自動的に制御し、バッテリーの安全性を検出し始める。
別の例示として、バッテリーの安全性を検出することを必要とする場合、ユーザーは手動で端末装置をスクリーンオフスタンバイ状態に設定できる。例えば、ユーザーは本発明のバッテリー安全性監視システムを起動してから、システムのボタンを使用してシステムのすべてのバックグラウンドアプリケーションを一度に閉じ、電源ボタンを使用して表示画面をオフ状態に制御する。この時点で、バッテリー安全性監視システムは、システムのすべてのバックグラウンドアプリケーションが閉じていること、表示画面がオフ状態にあることを検出し、バッテリー安全性監視システムはバッテリーの安全性を検出し始める。
図2に示されたように、端末装置のバッテリーの安全性を検出するとき、先ず、第一獲得モジュール110によってバッテリーの電圧を持続的に監視することにより、比較的に安定したバッテリー電圧曲線を獲得する。次に、第二獲得モジュール320によって、バッテリー電圧曲線に基づいて少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を獲得する。最後に、安全性監視モジュール330によって、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断する。
具体的には、本発明の一実施形態によれば、端末装置が初めて充電される場合、安全性監視モジュール330は、さらに、各期間に対応する基準値を獲得し、各期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値を比較し、任意の1つの期間のバッテリーの電圧降下が対応する基準値より大きい場合、バッテリーが異常であると判断するために用いられる。異なるタイプのバッテリー(容量、素材などが異なる)に対応する基準値は異なり、同じタイプのバッテリーであっても、対応する基準値は期間によって異なり、具体的には、実験によってテストして事前に獲得することができる。
具体的には、1つの例示として、端末装置が初めて充放電される場合、バッテリー電圧曲線の1つの期間の電圧降下を選択して、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。
例えば、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができ、期間T1=30minであると設定し、バッテリー型番と期間T1に基づいて対応する基準値a=8mVを獲得する。端末装置が初めて充放電される場合、端末装置が完全に充電されてから40min後にバッテリーの異常を検出し始め、第二獲得モジュール120はこの時点のバッテリーの電圧をV40minとして記録する。端末装置が完全に充電されてから70min経過すると、第二獲得モジュール120はこの時点のバッテリーの電圧をV70minとして記録し、期間T1の電圧降下V1=V40min−V70minであると計算できる。次に、安全性監視モジュール330は、期間T1の電圧降下V1が基準値aより大きいか否かを判断する。期間T1の電圧降下V1が基準値aより大きいと、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに1つの期間の電圧降下を監視することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して電圧降下を計算する開始時点とする目的は、バッテリーの電圧を安定状態まで降下させるためである。実際の応用において、電圧降下を計算する開始時点を1hに設定することもでき、具体的に実際の状況によって選択する。
別の例示として、端末装置が初めて充放電される場合、バッテリー電圧曲線の複数の期間の電圧降下を選択して、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。以下、バッテリー電圧曲線の2つの期間の電圧降下を選択して、バッテリーが異常であるか否かを判断することを詳しく説明する。
例えば、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができる。バッテリーが異常であるか否かを迅速に検出するために、期間T1を20min又は30minなどの小さい値に設定する一方、他の期間T2を50min又は70minなどの大きい値に設定することができる。他の期間T2の閾値はn(通常、バッテリーの放電の合計持続時間の2/3以下である)である。さらに、期間T1=30min、T2=50minであると設定することができ、バッテリーの型番と期間T1に基づいて対応する基準値a=8mVを獲得し、バッテリーの型番と持続時間T2に基づいて対応する基準値b=12mVを獲得する。
端末装置が初めて充放電される場合、端末装置が完全に充電されてから40min後にバッテリーの異常を検出し始め、第二獲得モジュール120はこの時点のバッテリーの電圧をV40minとして記録し、端末装置が完全に充電されてから70min経過すると、第二獲得モジュール120はこの時点のバッテリーの電圧をV70minとして記録し、期間T1の電圧降下V1=V40min−V70minであると計算できる。その後、端末装置が完全に充電されてから120min経過すると、第二獲得モジュール120はこの時点のバッテリーの電圧をV120minとして記録し、期間T2の電圧降下K1=V40min−V120minであると計算できる。最後に、安全性監視モジュール330は、期間T1の電圧降下V1が基準値aより大きいか否かを判断するとともに、期間T2の電圧降下K1が基準値bより大きいか否かを判断する。期間T1の電圧降下V1が基準値aより大きいか、又は期間T2の電圧降下K1が基準値bより大きい場合、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに複数の期間の電圧降下を監視することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。また、1つの期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することに比べて、複数の期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することは、さらに正確に判断することができ、外部干渉による検出の不正確さを効果的に回避することができる。
本発明の一実施形態によれば、端末装置の充電回数が予め設定された回数より多い場合、安全性監視モジュール330は、さらに、第二獲得モジュール320によって、現在の充電前の予め設定された回数の充電後、各期間のバッテリーの電圧降下を獲得して、各期間に対応する予め設定された個数のバッテリーの電圧降下を獲得し、各期間に対応する予め設定された個数のバッテリーの電圧降下の平均値を計算することにより、各期間に対応する基準値を獲得し、現在の充電後の各期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいか否かを判断し、現在の充電後の任意の1つの期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいと、バッテリーが異常であると判断するために用いられる。
異なるタイプのバッテリー(容量、素材などが異なる)に対応する予め設定された閾値は異なり、同じタイプのバッテリーであっても、予め設定された閾値は期間によって異なり、具体的には、実験によってテストして事前に獲得することができる。
即ち、本発明の実施例において、連続的な複数の充放電の平均電圧降下を選択して基準値Aとすることができ、つまり、A=(Vx+1+Vx+2+...+Vx+i)/iであり、iは充放電の回数を示し、Vx+1は1回目の充放電過程で獲得した電圧降下を示し、Vx+2は2回目の充放電過程で獲得した電圧降下を示し、Vx+iはi回目の充放電過程で獲得した電圧降下を示す。次に、(i+1)回目の充放電過程の電圧降下Vx+i+1と基準値Aとの間の差を計算して△Vと記録する。ここで、△V=Vx+i+1−Aであり、△Vが対応する予め設定された閾値より大きいか否かを判断する。△Vが対応する予め設定された閾値より大きいと、バッテリーが異常であると判断する。
具体的には、1つの例示として、端末装置が充放電されるたびに、バッテリー電圧曲線の1つの期間の電圧降下を選択することにより、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。
例えば、充放電されるたびに、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができ、期間T1=30min、予め設定された回数i=5であると設定し、バッテリーの型番と期間T1に基づいて対応する予め設定された閾値m=5mVを獲得する。バッテリーの安全性を検出する場合、端末装置が現在11回目に充電放電されていると仮定すると、端末装置の充電回数は既に一定の回数に達したので、基準値Aは動的に更新され、即ち、この時、第二獲得モジュール120が獲得した基準値A=(V6+V7+V8+V9+V10)/5であり、V6、V7、...、V10は、それぞれ6番目、7番目、...、10番目の充放電過程の期間T1の電圧降下である。次に、安全性監視モジュール330は、11番目の充放電過程の電圧降下V11と前の5回の充放電過程の平均電圧降下を比較する。即ち、先ず11番目の充放電過程の電圧降下V11と基準値Aとの間の差△Vを計算し、△V=V11−Aであり、△Vが対応する予め設定された閾値mより大きいか否かを判断する。△Vが対応する予め設定された閾値mより大きい場合、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに1つの期間の電圧降下を監視し且つ動的アルゴリズムを採用することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
別の例示として、端末装置が充放電されるたびに、バッテリー電圧曲線の複数の期間の電圧降下を選択することにより、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。以下、バッテリー電圧曲線の2つの期間の電圧降下を選択してバッテリーが異常であるか否かを判断することを詳しく説明する。
例えば、充放電されるたびに、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができ、期間T1=30min、期間T2=50min、予め設定された回数i=5であると設定し、バッテリーの型番と期間T1に基づいて対応する予め設定された閾値m=5mVを獲得し、バッテリーの型番と期間T2に基づいて対応する予め設定された閾値n=10mVを獲得する。バッテリーの安全性を検出する場合、端末装置が現在11回目に充放電されていると仮定すると、端末装置の充電回数は既に一定の回数に達したので、期間T1に対応する基準値Aと期間T2に対応する基準値Bは全て動的に更新され、即ち、この時、第二獲得モジュール120が獲得した基準値A=(V6+V7+V8+V9+V10)/5であり、V6、V7、...、V10は、それぞれ端末装置の6番目、7番目、...、10番目の充放電過程の期間T1の電圧降下であり、基準値B=(K6+K7+K8+K9+K10)/5であり、K6、K7、...、K10は、それぞれ端末装置の6番目、7番目、...、10番目の充放電過程の期間T2の電圧降下である。次に、安全性監視モジュール330は、11番目の充放電過程の期間T1の電圧降下V11と基準値Aを比較し、且つ11番目の充放電過程の期間T2の電圧降下K11と基準値Bを比較する。即ち、先ず11番目の充放電過程の期間T1の電圧降下V11と基準値Aとの間の差△Vを計算し、△V=V11−Aであり、且つ11番目の充放電過程の期間T2の電圧降下K11と基準値Bとの間の差△Kを計算し、△K=K11−Bであり、△Vが期間T1に対応する予め設定された閾値mより大きいか否かを判断し、且つ△Kが期間T2に対応する予め設定された閾値nより大きいか否かを判断する。△Vが期間T1に対応する予め設定された閾値mより大きいか又は△Kが期間T2に対応する予め設定された閾値nより大きい場合、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに複数の期間の電圧降下を監視し、且つ動的アルゴリズムを採用することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。また、1つの期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することに比べて、複数の期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することは、さらに正確に判断することができ、外部干渉による検出の不正確さを効果的に回避することができる。
本発明に係わる端末装置のバッテリー安全性監視システムは、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
さらに、本発明の一実施形態によれば、端末装置の充電回数が予め設定された回数より小さい場合、安全性監視モジュール330は、さらに、第二獲得モジュール320によって、現在の充電前の各充電後、各期間のバッテリーの電圧降下を獲得して、各期間に対応する複数のバッテリーの電圧降下を獲得し、各期間に対応する複数のバッテリーの電圧降下の平均値を計算することにより、各期間に対応する基準値を獲得し、現在の充電後の各期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいか否かを判断し、現在の充電後の任意の1つの期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいと、バッテリーが異常であると判断するために用いられる。
つまり、本発明の実施例において、端末装置の充電回数が予め設定された回数(例えば、5回である)より小さい場合、直接に以前のすべての充放電過程の平均電圧降下を基準値Aとして、バッテリーが異常か否かを判断する。
具体的には、1つの例示として、端末装置が充放電されるたびに、バッテリー電圧曲線の1つの期間の電圧降下を選択して、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。
例えば、充放電されるたびに、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができ、期間T1=30min、予め設定された回数i=5であると設定し、バッテリーの型番と期間T1に基づいて対応する予め設定された閾値m=5mVを獲得する。バッテリーの安全性を検出する場合、端末装置が現在4回目に充放電されていると仮定すると、第二獲得モジュール120が獲得した基準値A=(V1+V2+V3)/3であり、V1、V2、V3は、それぞれ端末装置の1番目、2番目、3番目の充放電過程の期間T1の電圧降下である。次に、安全性監視モジュール330は、4番目の充放電過程の電圧降下V4と前の3回の充放電過程の平均電圧降下を比較し、4番目の充放電過程の電圧降下V4と基準値Aとの間の差△Vを計算し、△V=V4−Aであり、△Vが予め設定された閾値mより大きいか否かを判断する。△Vが予め設定された閾値mより大きい場合、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに1つの期間の電圧降下を監視することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
別の例示として、端末装置が充放電されるたびに、バッテリー電圧曲線の複数の期間の電圧降下を選択することにより、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。以下、バッテリー電圧曲線の2つの期間の電圧降下を選択してバッテリーが異常であるか否かを判断することを詳しく説明する。
例えば、充放電されるたびに、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができ、期間T1=30min、期間T2=50min、予め設定された回数i=5であると設定し、バッテリーの型番と期間T1に基づいて対応する予め設定された閾値m=5mVを獲得し、バッテリーの型番と期間T2に基づいて対応する予め設定された閾値n=10mVを獲得する。バッテリーの安全性を検出する場合、端末装置が現在4回目に充放電されていると仮定すると、この時、第二獲得モジュール120が獲得した基準値A=(V1+V2+V3)/3であり、V1、V2、V3は、それぞれ端末装置の1番目、2番目、3番目の充放電過程の期間T1の電圧降下であり、基準値B=(K1+K2+K3)/3であり、K1、K2、K3は、それぞれ端末装置の1番目、2番目、3番目の充放電過程の期間T2の電圧降下である。次に、安全性監視モジュール330は、4番目の充放電過程の期間T1の電圧降下V4と基準値Aを比較し、且つ4番目の充放電過程の期間T2の電圧降下K4と基準値Bを比較する。即ち、先ず4番目の充放電過程の期間T1の電圧降下V4と基準値Aとの間の差△Vを計算し、△V=V4−Aであり、△Vが期間T1に対応する予め設定された閾値mより大きいか否かを判断し、且つ4番目の充放電過程の期間T2の電圧降下K4と基準値Bとの間の差△Kを計算し、△K=K4−Bであり、△Kが期間T2に対応する予め設定された閾値nより大きいか否かを判断する。△Vが期間T1に対応する予め設定された閾値mより大きいか又は△Kが期間T2に対応する予め設定された閾値nより大きい場合、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに複数の期間の電圧降下を監視することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。また、1つの期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することに比べて、複数の期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することは、さらに正確に判断することができ、外部干渉による検出の不正確さを効果的に回避することができる。
本発明に係わる端末装置のバッテリー安全性監視システムは、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
さらに、本発明の一実施形態によれば、バッテリーが異常であると判断すると、安全性監視モジュール330は、端末装置又はアダプター制御してバッテリーの異常を示すリマインダーメッセージを送信する。
例えば、バッテリーが現在異常であると検出された場合、ユーザーに通知する必要がある。1つの例示として、図3に示されるように、安全性監視モジュール330は、端末機器(携帯電話など)の「バッテリーの安全性メッセージ:お客様、現在バッテリーは異常な状態にあります。安全に使用するために、***のカスタマーサービスアウトレットに行って検査修理してください、ありがとうございます!」というリマインダーメッセージでユーザーにリマインドできる。別の例示として、図3に示されたリマインダーメッセージでユーザーにリマインドするとき、安全性監視モジュール330は、さらに端末装置の指示ランプの点滅によってユーザーにリマインドでき、例えば、指示ランプを制御して赤色光を発出し且つ高い頻度で点滅するようにする。さらに別の例示として、安全性監視モジュール330は、端末装置の音声機能を介してユーザーにリマインドできる。
一般的に、ユーザーは、上記のリマインダーメッセージを受信すると、すぐカスタマーサービスアウトレットに行って検査修理する。ただし、一部のユーザーは、上記のリマインダーメッセージを受信しても、問題の深刻さを認識できない場合がある。従って、リマインダーメッセージを無視し、端末装置を正常に使用し続ける可能性がある。この場合、安全性監視モジュール330は、ユーザーに何度も通知することができる。例えば、ユーザーに少なくとも三回通知することができる。何度も通知したが、ユーザーは依然として問題を処理しない場合、端末装置の一部の機能を制限することができる。
本発明の実施例において、アダプターに指示ランプ、音声モジュール、表示画面などを設置することができ、バッテリーが異常である場合、安全性監視モジュール330は、アダプターによってリマインダーメッセージを送信してユーザーに通知することができ、具体的なリマインド方式は、端末装置のリマインド方式を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
本発明の一実施形態によれば、バッテリーが異常であると判断すると、安全性監視モジュール330は、端末装置の対応する機能を制限する。
つまり、バッテリーの電圧降下の大きさに応じて、異常グレードを決定することができる。例えば、バッテリーの電圧降下が大きいほど、バッテリーの異常はさらに深刻である(例えば、損傷や老化度が深刻である)。従って、バッテリーの異常は、バッテリーの電圧降下に応じて、一般的なグレード、比較的深刻なグレード、深刻なグレード、完全故障グレードに分割され、異なる異常グレードに応じて端末装置の対応する機能を制限することができる。
例えば、一般的に、端末装置のアプリケーションの消費電力が小さいほど、バッテリーの使用過程で発生する熱は小さくなる。例えば、ビデオチャットは実行されなく、インスタントメッセージング(IM)アプリケーションのみが起動された場合、バッテリーの消費電力が低く、バッテリーの発熱量も少ないので、バッテリーの危険発生可能性も低くなる。ただし、ビデオの視聴、モバイルゲームのプレイなど、アプリケーションの消費電力が高い場合、バッテリーの消費電力が高く、バッテリーの発熱量も大きいので、安全事故が発生し易い。従って、バッテリーが異常であると判断された場合、異常グレードが一般的なグレードであると、安全性監視モジュール330は、ビデオアプリケーション、ゲームアプリケーションなどの高消費電力アプリケーションの使用を禁止する。異常グレードが比較的深刻なグレード、深刻なグレードである場合、安全性監視モジュール330は、安全事故の発生を防止するために、システム全体を起動することを禁止し、且つ端末装置の表示スクリーンに「バッテリーには潜在的な安全上の危険があるので、システムを起動することを禁止します。***のカスタマーサービスアウトレットに行って検査修理してください。ご協力ありがとうございます!」というメッセージを表示することにより、ユーザーにリマインドする。異常グレードが完全故障グレードである場合、バッテリーが無効になり、安全性監視モジュール330は、システムの電源をオフに制御し、起動できなくなる。
さらに、バッテリーの充電過程でも熱が発生する可能性があり、特に急速充電状態では、短時間でより多い熱が発生するので、バッテリーが異常であると判断されると、安全性監視モジュール330は、バッテリーの急速充電も禁止する。さらに深刻な状況では、安全事故の発生を防止するために、バッテリーを充電することさえ禁止し、且つ端末装置の表示スクリーンに「バッテリーの損傷のため、バッテリーの充電は禁止します。***のカスタマーサービスアウトレットに行って検査修理してください。ご協力ありがとうございます!」というメッセージを表示することにより、ユーザーにリマインドする。
本発明の実施形態に係わる端末装置のバッテリー安全性監視システムによれば、第一獲得モジュールによって、端末装置のバッテリーが安定状態にあるとき、バッテリーの電圧をリアルタイムで獲得することにより、バッテリー電圧曲線を生成し、第二獲得モジュールによって、バッテリー電圧曲線に基づいて、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を獲得し、安全性監視モジュールによって、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断する。本発明は、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
図7は、本発明の別の実施例に係わる端末装置のブロック図である。図7に示されたように、端末装置10は、上述した端末装置のバッテリー安全性監視システム300を備える。
本発明の実施形態に係わる端末装置によれば、上述した端末装置のバッテリー安全性監視システムによって、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
図8は、本発明の別の実施例に係わるアダブターのブロック図である。図8に示されたように、アダプター20は、上述した端末装置のバッテリー安全性監視システム300を備える。
本発明の実施形態に係わるアダプターによれば、上述した端末装置のバッテリー安全性監視システムによって、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
本明細書で言及される参照用語「1つの実施例」、「いくつかの実施例」、「例示」、「具体的な例示」、又は「いくつかの例示」などは、該実施例又は例示を結合して説明する具体的な特徴、構造、材料、又は特性が本発明の少なくとも1つの実施例又は例示に含まれることを意味する。本明細書において、上述した用語の例示的な記載は、必ず同じ実施例又は例示を指すことに限定されない。記載された特定の特徴、構造、材料、又は特性は、任意の1つ又は複数の実施例又は例示で適切に組み合わせることができる。さらに、矛盾がない限り、当業者は本明細書に記載された異なる実施例又は例示、及び異なる実施例又は例示の特徴を組み合わせることができる。
さらに、「第一」、「第二」などの用語は、ただ説明するために用いられ、相対的な重要性を明示又は暗示するか、又はここで言及される技術的特徴の数を暗示するものであると理解するべきではない。従って、「第一」、「第二」などの用語によって制限される特徴は、少なくとも1つの該特徴を含むことを明示又は暗示する。本発明の説明において、特に明記しない限り、「複数」は、2つ、3つなどの「少なくとも2つ」を指す。
フローチャート又は他の方式で説明されるいかなるプロセス又は方法は、カスタムロジック機能又はプロセスのステップを実現するための1つ以上の実行可能プログラムコードのモジュール、セグメント、一部を含むと理解できる。加えて、本発明の好ましい実施形態の範囲は他の実施形態を含み、図示又は説明されたものとは異なる順序で実行され得る。例えば、機能はほぼ同時に実行されるか、又は逆の順序で実行されることを当業者は理解されるべきである。
フローチャートに示されるか又は他の方式で説明されるロジック及び/又はステップは、例えば、ロジック機能を実現するための実行可能プログラムのシーケンスリストであると見なすことができ、コンピューター可読媒体で実現でき、命令実行システム、装置、又はデバイス(コンピューターに基づくシステム、プロセッサーを含むシステム、又は命令実行システム、装置又はデバイスから命令を取得し且つ命令を実行するシステム)が使用するようにするか、又はこれらの命令実行システム、装置、又はデバイスを組み合わせて使用するようにする。本明細書において、「コンピューター可読媒体」は、命令実行システム、装置、デバイスが使用するように、又はこれらの命令実行システム、装置、デバイスを組み合わせて使用するように、プログラムを含む、格納する、通信する、送信する、又は伝播することができる装置である。コンピューター可読媒体の具体的な例示(網羅的ではない)は、1つ以上のワイヤを含む電気接続部(電子装置)、ポータブルコンピュータディスクボックス(磁気装置)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバーデバイス、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CDROM)を含む。さらに、コンピューター可読媒体は、プログラムを印刷できる紙、又は他の適切な媒体であることができる。例えば、紙又は他の媒体に対して光学スキャンを実行してから、プログラムをコンパイル、解釈するか、又は必要とするときに他の方式で処理して、電子方式でプログラムを取得し、その後、プログラムはコンピュータのメモリに格納される。
本発明の各部分は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの組み合わせにより実現され得ることを理解されたい。上記した実施形態において、複数のステップ又は方法は、メモリに格納され且つ適切な命令実行システムによって実行されるソフトウェア又はファームウェアによって実現される。例えば、ハードウェアによって実現される場合、別の実施形態のように、本技術分野で知られている以下のいずれか1つ又はそれらの組み合わせより実現され得る:データ信号に対してロジック機能を実現するためのロジックゲートを有するディスクリートロジック回路(discrete logic circuit)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit,ASIC)、プログラマブルゲートアレイ(programmable gate array,PGA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array,FPGA)など。
上述した方法実施例のステップの全部又は一部は、プログラムを介して関連するハードウェアを指示することにより完了することができると当業者は理解されるべきである。プログラムはコンピューター可読記憶媒体に格納され、プログラムが実行されると、方法実施例のステップの1つ又はその組み合わせを含む。
また、本発明に係る各実施例の各機能ユニットは、1つの処理モジュールに統合されてもよく、各ユニットは単独に物理的に存在してもよく、2つ以上のユニットは1つのモジュールに統合されてもよい。上記の統合モジュールは、ハードウェア又はソフトウェアにより実行される。上記の統合モジュールがソフトウェア機能ユニットで実現され、独立した製品として販売または使用される場合、このソフトウェアはコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。
上述した記憶媒体は、ROM、磁気ディスク、光ディスクなどであることができる。以上、本発明の実施例を説明したが、上述した実施例は例示的であり、本発明を限定するものであると理解されるべきではなく、当業者であれば、本発明の範囲内で、上述した実施例を変更、修正、置換及び変形することができる。
本発明の説明において、「中央」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「縦」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「半径方向」、「円周方向」などの用語が示す方向関係又は位置関係は、添付図面に基づく方向関係又は位置関係であり、本発明を便利に説明し、簡略化するためのものであり、装置又は構成要素が必ず特定の方向を持っているか、特定の方向に構成され且つ操作されることを明示又は暗示するものではなく、従って本発明を限定するものであると解釈するべきではない。
本発明において、明確な規定及び限定がない限り、「設置する」、「結合する」、「接続する」、「固定する」などの用語は、より広い意味で理解されるべきである。例えば、明確な規定がない限り、固定接続されてもよく、着脱可能に接続されてもよく、又は一体になってもよく、機械的に接続されてもよく、電気的に接続されてもよく、直接に接続されてもよく、媒体を介した間接的に接続されてもよく、2つの構成素子間の連通であることができ、又は2つの構成要素間の相互作用関係であることもできる。当業者にとって、特定の状況に応じて、本発明における上記の用語の具体的な意味を理解され得る。
本発明において、明確な規定及び限定がない限り、第一特徴は第二特徴の「上」又は「下」にあるということは、第一特徴と第二特徴は直接に接触するか、又は第一特徴と第二特徴は媒体を介して間接的に接触することを意味する。第一特徴は第二特徴の「上」、「上方」、「上面」にあることは、第一特徴は第二特徴の真上又は斜め上にあるか、又はただ第一特徴の水平高さが第二特徴の水平高さより高いことを意味する。第一特徴は第二特徴の「下」、「下方」、「下面」にあることは、第一特徴は第二特徴の真下又は斜め下にあるか、又はただ第一特徴の水平高さが第二特徴の水平高さより低いことを意味する。
以上、本発明の実施例を説明したが、上述した実施例は例示的であり、本発明を限定するものであると理解されるべきではなく、当業者であれば、本発明の範囲内で、上述した実施例を変更、修正、置換及び変形することができる。
本発明は、端末装置の技術分野に関し、さらに具体的に、アダプター、端末装置及びそのバッテリー安全性監視方法及び監視システムに関する。
バッテリーは、端末装置の電源であり、携帯電話などの端末装置に長期間安定した電力を供給する。移動端末に最初に使用されたバッテリーは、ニッケルクロムバッテリーとニッケル水素(Ni−MH)バッテリーである。ただし、移動端末の画面の拡大、機能の強化などにつれて、ニッケルクロムバッテリーとニッケル水素バッテリーの容量は、すでに電力要件を満たすことができない。代わりに、リチウムイオンバッテリーは多い利点を有し、例えば、エネルギー密度が高いので、軽量化、高容量化、充電と放電の高速化が可能であり、且つニッケルクロムバッテリーとニッケル水素バッテリーに比べて、メモリー効果がなく、環境に対する元素損害も最小限に抑えることができるので、従来のニッケルクロムバッテリーとニッケル水素バッテリーを徐々に替える。
リチウムイオンバッテリーは、バッテリー容量の問題を効果的に解決したが、安全性問題は依然として存在する。例えば、リチウムイオンバッテリーが損傷して、短絡が発生すると、セル内部の発熱を招く、この発熱が速すぎると、バッテリーに火事が起こって、バッテリーが爆発する可能性があるので、事故を防ぐために、バッテリーの安全性を監視する必要がある。
本発明の第一態様に係わる端末装置のバッテリー安全性監視方法は、端末装置のバッテリーが安定状態にあるとき、バッテリーの電圧をリアルタイムで獲得することにより、バッテリー電圧曲線を生成するステップと、バッテリー電圧曲線に基づいて、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を獲得するステップと、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断するステップと、を備える。
本発明の第二態様に係わる端末装置は、メモリと、プロセッサと、メモリに格納され且つプロセッサで実行できるバッテリー安全性監視プログラムと、を含む。端末装置のバッテリー安全性監視プログラムがプロセッサによって実行されると、バッテリーが完全に充電され、且つ端末装置は依然としてアダプターとの充電接続状態を保持する場合、バッテリーの電圧をリアルタイムで獲得することにより、バッテリー電圧曲線を生成し、バッテリー電圧曲線に基づいて、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を獲得し、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断する。
本発明の第三態様に係わる端末装置のバッテリー安全性監視システムは、端末装置のバッテリーが安定状態にあるとき、バッテリーの電圧をリアルタイムで獲得することにより、バッテリー電圧曲線を生成する第一獲得モジュールと、バッテリー電圧曲線に基づいて、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を獲得する第二獲得モジュールと、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断する安全性監視モジュールと、を備える。
図1は、本発明の実施例に係わる端末装置のバッテリー安全性監視方法のフローチャートである。
図2は、本発明の一実施例に係わるバッテリー電圧曲線を示す概略図である。
図3は、本発明の一実施例に係わる移動端末のリマインダーメッセージを示す概略図である。
図4は、本発明の一実施例に係わる端末装置のブロック図である。
図5は、本発明の一実施例に係わるアダブターのブロック図である。
図6は、本発明の実施例に係わる端末装置のバッテリー安全性監視システムのブロック図である。
図7は、本発明の別の実施例に係わる端末装置のブロック図である。
図8は、本発明の別の実施例に係わるアダブターのブロック図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施例を詳細に説明する。同一又は類似の符号は、同一又は類似の部品、又は同一又は類似の機能を有する部品を示す。以下、添付図面を参照して説明される実施例は、例示的であり、本発明を解釈するために用いられ、本発明を制限するものであると理解されるべきではない。
本発明の実施例に係わる端末装置のバッテリー安全性監視方法、端末装置のバッテリー安全性監視システム及びバッテリー安全性監視方法又はバッテリー安全性監視システムを有する端末装置及びアダブターを説明する前に、 先ず、端末装置内のバッテリーの構造及びバッテリーの潜在的な安全上の危険について説明する。
例えば、リチウムイオンバッテリーは主にセルとバッテリー保護システムから構成される。セルは、リチウムイオンバッテリーの「心臓」と呼ばれ、アノード材料、カソード材料、電解質、隔離膜及びハウジングを含み、セルの外側はバッテリー保護システムである。セルのアノード材料は、マンガン酸リチウム、コバルト酸リチウムなどのリチウム分子材料である。アノード材料は、バッテリーのエネルギーを決める。カソード材料は、グラファイトである。隔離膜は、バッテリーのアノードとカソードの間に配置される。理解しやすくするために、隔離膜は小さなバッテリーケース内で連続的に折り畳まれ、アノード材料、カソード材料及び電解質で満たされた紙のようなものである。充電プロセスにおいて、アノード材料内のリチウム分子が活性化され、外部電界の作用下でカソードに移動し、グラファイトカーボン構造のギャップに保存される。より多いリチウム分子が移動すると、より多いエネルギーが蓄積される。放電プロセスにおいて、カソードのリチウムイオンがアノードに移動し、リチウムイオンはアノードの最初のリチウム分子になる。上記の手順を繰り返して、バッテリーの充電と放電を行う。
隔離膜は、主にセルのアノード材料とカソード材料を完全に隔離するために用いられる。アノード材料とカソード材料が直接に接触すると、バッテリー内部で短絡が発生し、潜在的な安全上の危険を招く。従って、隔離膜は損傷する傾向があるので、隔離膜は薄すぎてはならない。ただし、ユーザーは端末装置に対してより高い要求を有し、例えば、移動端末がより軽く、より薄く、その画面が大きく、バッテリー持続時間が長いことを要求するので、メーカーはより高いエネルギー密度を有するバッテリーを探し始める。例えば、より多いアノード材料とカソード材料を充填することにより、バッテリーのエネルギー密度を高める。しかし、同じ体積に対して、より多いアノード材料とカソード材料が充填されると、隔離膜が薄くなる。バッテリーが外部衝撃などの損傷を受けた場合、隔離膜の損傷を招き易く、短絡が発生する恐れがある。
1つの例示として、バッテリーが圧迫、落下、突き刺しなどの外部の機械的損傷を受けた場合、隔離膜が非常に薄いので、隔離膜が損傷し易く、アノードとカソード間の短絡、即ちバッテリー内部短絡が発生し易い。別の例示として、バッテリーの充電及び放電過程で、リチウムイオンがアノードとカソードに蓄積する場合がある。蓄積が発生すると、結晶枝を形成し(我々が見たことがある多い物が結晶を形成することと類似する)、且つ結晶枝は徐々に長くなる。この過程で、結晶枝が隔離膜を突き刺し、バッテリーの内部短絡を引き起こす可能性がある。バッテリーの使用中に短絡が発生すると、セル内部で大量の熱が発生し、この熱により、セル内の電解質が蒸発する可能性がある。熱が非常に速く生成されると、それに応じて気化過程が非常に速くなり、セルの内部圧力が上昇し、内部圧力が一定のレベルに達すると、ハウジングが耐えられないので、ハウジングに亀裂が発生して、爆発が生じる可能性がある。火に遭遇すると、バッテリーの火災が発生する可能性もあり、従って安全事故を引き起こす。
さらに、エネルギー密度が高ければ高いほど、隔離膜がますます薄くなり、隔離膜が損傷し易く、安全事故を引き起こすことに加えて、急速充電もバッテリーの潜在的な安全上の危険の主要な要因の1つである。
急速充電は、その名前が示すように、充電式バッテリーを急速に充電する過程である。例えば、バッテリーの充電過程は、トリクル充電段階、定電流充電段階及び定電圧充電段階の少なくとも1つを含むことができる。トリクル充電段階では、電流フィードバックループを使用して、トリクル充電段階でバッテリーに流れる電流がバッテリーの予想充電電流の大きさ(例えば、第一充電電流である)を満たすようにする。例えば、電圧が3.0v未満である場合、100mA(ミリアンペア)の充電電流がバッテリのプリチャージに用いられる。定電流充電段階では、電流フィードバックループを使用して、定電流充電段階でバッテリーに流れる電流がバッテリーの予想充電電流の大きさ(例えば、第一充電電流より大きい第二充電電流である)を満たすようにする。例えば、異なるバッテリーによって、充電電流は0.1C(クーロン)からいくつかのクーロンまでの範囲になる(Cはバッテリー容量である)。一般的に、定電流充電段階において、通常の充電モードでの充電に0.1Cの充電電流が用いられるが、急速充電モードでの充電に0.1Cを超える充電電流が用いられ、短時間で充電が完了する。定電圧充電段階では、電圧フィードバックループを使用して、定電圧充電段階でバッテリーに印加される電圧がバッテリーの予想充電電圧の大きさを満たすようにする。例えば、バッテリーの電圧が4.2Vと等しい場合、定電圧充電段階に入る。この段階では、充電電圧は常に4.2Vである。バッテリーが徐々に完全に充電されると、充電電流はだんだん小さくなり、充電電流が100mAより小さい場合、バッテリーが完全に充電されていると判断できる。
定電流充電段階では、充電電流が大きく(例えば、0.2C〜0.8Cであることができ、又は1Cまでに達することもできる)、且つバッテリーの充電過程は電気化学反応過程であるので、必然的に発熱を伴い、充電電流が大きいほど、短時間で大量の熱が発生する。隔離膜が損傷すると、アノードとカソード間の短絡を引き起こし易い。短絡が発生すると、さらに多い熱が生成されて、電解質の蒸発が発生し、セルの内部圧力が上昇し、内部圧力が一定のレベルに達すると、ハウジングが耐えられないので、ハウジングに亀裂が発生して、爆発などの安全事故が生じる可能性がある。
換言すると、バッテリーに内部短絡が発生すると、バッテリーが異常になり、潜在的な安全上の危険が存在し、バッテリーの使用中に安全事故を引き起こす可能性がある。
さらに、バッテリーの使用頻度の増加に伴い、バッテリーが正常に使用できなくなるまで、バッテリー内部のリチウムイオンの流れ経路がだんだん増加される障害物によって妨害される。バッテリーのアノードとカソードに蓄積するこのような物質は、バッテリーの安定性を直接低下させる。例えば、バッテリー内部の無数の化学反応後に生成されたいくつかの遊離金属物質はバッテリーのアノードに大量に蓄積し、同時に少数の遊離金属物質がカソードに蓄積し、最終的にはアノードとカソードの両方に全て金属コーティングが形成される。さらに、バッテリーの電解質も電極を損害し、アノードが絶えずに酸化するので、リチウムイオンの交換が困難になり、バッテリーの性能が低下する。例えば、バッテリーの充電及び放電容量は、一定期間後に大幅に減少する。例えば、バッテリーを完全に充電するのに時間がかかり、バッテリーを非常に短い時間内に完全に放電できるので、バッテリーを正常に使用できなくなる。
従って、通常の使用によるバッテリーの経年老化であるか、それとも外部損傷などによるバッテリーの内部短絡であるかに係わらず、バッテリーの通常の使用に大きな影響をもたらす。深刻な状況では、安全事故を引き起こす可能性もある。従って、バッテリーが異常であるか否かを判断することを必要とする。バッテリーが異常であるか否かを効果的に監視し、バッテリーの安全上の危険を回避し、さらに安全事故を回避するために、本開示は、バッテリーが異常であるか否かを効果的に監視することができる安全性監視方法を提供する。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態に係わる端末装置のバッテリー安全性監視方法、非一時的なコンピューター可読記憶媒体、端末装置のバッテリー安全性監視システム、端末装置及びアダブターについて説明する。
本発明の実施例に用いられる「端末装置」は、有線回線によって接続される装置及び/又は無線インタフェースを介して通信信号を受信/送信する装置であることができるが、それに限定されるものではない。有線回線は、例えば、公衆交換電話網(public switched telephone network, PSTN)、デジタル加入者線(digital subscriber line, DSL)、デジタルケーブル、直接接続ケーブル、及び/又は他のデータ接続ライン又はネットワーク接続ラインであることができる。無線インターフェースは、例えば、セルラーネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network,WLAN)、デジタルビデオ放送ハンドヘルド(digital video broadcasting handheld,DVB-H)ネットワークのようなデジタルテレビネットワーク、衛星ネットワーク、振幅変調周波数変調(amplitude modulation-frequency modulation, AM−FM)放送送信機、及び/又は他の通信端末と通信することであることができる。無線インタフェースを介して通信するように構成された端末は、「無線通信端末」、「無線端末」、及び/又は「移動端末」と呼ぶことができる。移動端末の例としては、衛星又はセルラー電話、パーソナル通信システム(personal communication system,PCS)端末(セルラー無線電話とデータ処理、ファックス及びデータ通信能力を組み合わせることができる)、パーソナルデジタルアシスタント(Persona Digital Assistant, PDA)(無線電話(radio telephone)、ページャ(pager)、インターネット/イントラネットアクセス(Internet/Intranet access)、ウェブブラウジング(web browsing)、ノートブック(notebook)、カレンダー(calendar)及び/又は全地球測位システム(global positioning system, GPS)受信機を備えることができる)及び通常のラップトップ型及び/又はハンドヘルド受信機、又は無線電話機能を備えた他の電子デバイスを備えるが、それに限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例に係わる端末装置のバッテリー安全性監視方法のフローチャートである。図1に示されたように、本発明の実施例に係わる端末装置のバッテリー安全性監視方法は、以下のステップを備える。
S1、端末装置のバッテリーが安定状態にあるとき、バッテリーの電圧をリアルタイムで獲得することにより、バッテリー電圧曲線を生成する。
本発明の一実施例において、バッテリーが完全に充電され、且つ端末装置は依然としてアダプターとの充電接続状態を保持すると、バッテリーが安定状態にあると判断する。
具体的には、バッテリーが完全に充電され且つ端末装置は依然としてアダプターとの充電接続状態を保持することは、現在の端末装置のバッテリーが完全に充電され、アダプター(充電器など)が端末装置に接続されたままであることを意味する。この場合、端末装置のバックグラウンドアプリケーションが閉じられていなくても、バッテリーの安全性を検出することができる。その理由は、端末装置のディスプレイ画面が点灯し、及び/又はアプリケーションが起動されると、アダプターが端末装置に接続されたままであるので、端末装置の電力消費は完全に充電器によって供給されるからである。
例えば、一般的に、交流(AC)電源を使用して電力を供給する場合、ほとんどのデバイスはAC(AC電流/電圧)で直接動作できない。代わりに、AC電源から供給されるAC(220Vなど)はアダプターによって安定な直流(DC)に変換されてから、DCは充電されるデバイス(端末装置など)の変換回路によって変換されて、充電されるデバイス(端末装置など)のバッテリーの予想充電電圧及び/又は充電電流を取得する。
1つの例示として、変換回路は、移動端末の充電集積回路(IC)のような充電管理モジュールであることができる。バッテリーの充電過程において、変換回路は、バッテリーの充電電圧及び/又は充電電流を管理するために用いられる。変換回路は、電圧フィードバックモジュール及び/又は電流フィードバックモジュールとして機能し、バッテリーの充電電圧及び/又は充電電流を管理する。例えば、ユーザーは、通常、寝る前に移動端末とアダプターを接続させる。この時、移動端末の充電ICはバッテリーに対してトリクル充電を開始し、それからバッテリーに対し定電流充電と定電圧充電を行う。充電電圧が4.2Vに達し、充電電流が100mA未満であると、充電ICはバッテリーが完全に充電されたと判断する。この時、アダプターは引き出されていないので、変換回路の入力端にはまだ電圧と電流が存在する。これは、アダプターがまだ端末装置に接続されていることを示す。この場合、充電ICは、本発明に関連するアプリケーションを起動して、バッテリーの安全性を検出し始める。
本発明の別の実施例において、端末装置がスクリーンオフスタンバイ状態にあるとき、バッテリーが安定状態にあると判断する。
「スクリーンオフスタンバイ状態」とは、端末装置の表示画面がオフ状態にあり、すべてのバックグラウンドアプリケーションが閉じられ、本発明に関連するアプリケーションのみが起動されることを意味する。つまり、バッテリーの安全性を検出するとき、端末装置は電力消費がほとんどない状態にある。即ち、バッテリーは自然放電状態にある。これにより、表示画面又はアプリケーションの電力消費による検出の不正確さを回避することができる。
1つの例示として、大部分のユーザーが端末装置を使用しない期間(夜明け前の特定の期間など)を選択して、すべてのバックグラウンドアプリケーションを閉じ、端末装置の表示画面をオフ状態に切り替え、そして本発明に関連するアプリケーションを起動して、バッテリーの安全性を検出し始める。例えば、端末装置のシステムによって現在午前1時であるか否かを検出することができる。「はい」である場合、端末装置の表示画面が現在オン状態(つまり、点灯状態)にあるか否かを検出する。「はい」である場合、ユーザーがまだ端末装置を使用していることを示し、この状況ではバッテリーの安全性を検出しない。「いいえ」である場合、システムはすべてのバックグラウンドアプリケーションを閉じるように自動的に制御し、本発明に関連するアプリケーションを起動して、バッテリーの安全性を検出し始める。
別の例示として、バッテリーの安全性を検出することを必要とする場合、ユーザーは手動で端末装置をスクリーンオフスタンバイ状態に設定できる。例えば、ユーザーは本発明に関連するアプリケーションを起動してから、アプリケーションのボタンを使用してシステムのすべてのバックグラウンドアプリケーションを一度に閉じ、電源ボタンを使用して表示画面をオフ状態に制御する。この時点で、アプリケーションは、システムのすべてのバックグラウンドアプリケーションが閉じていること、表示画面がオフ状態にあることを検出し、アプリケーションはバッテリーの安全性を検出し始める。
図2に示されたように、端末装置のバッテリーの安全性を検出するとき、バッテリーの電圧を持続的に監視することにより、比較的に安定したバッテリー電圧曲線を獲得する。本発明の実施例において、バッテリーの電圧検出は、従来の技術のバッテリーの電圧検出回路によって達成することができ、ここで詳細に説明しない。
S2、バッテリー電圧曲線に基づいて、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を獲得する。
S3、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断する。
具体的には、バッテリーが安定状態にあるとき、バッテリーは自己放電する。バッテリーの自己放電は、漏れ電流として知られるバッテリーの内部電流に起因し、異常なバッテリーの漏れ電流は、正常のバッテリーの漏れ電流よりも高い。つまり、同じ期間で、異常なバッテリーの電圧降下は正常なバッテリーの電圧降下より高い。従って、バッテリー電圧曲線の中の1つの期間の電圧降下又は複数の期間の電圧降下を選択して、バッテリーの漏れ電流を表すパラメータとすることができ、1つの期間の電圧降下又は複数の期間の電圧降下に基づいてバッテリーが異常であるか否かを判断する。
例えば、アダプターをテスト対象である移動端末(携帯電話など)に差し込み、移動端末を充電し始める。移動端末が完全に充電された後、充電器を抜かなく、バッテリーの電圧の低下を観察する。例えば、デジタルマルチメータを使用してバッテリの電圧を記録し、表1に示すようにデータを記録する。その後、表1のデータに基づいて、アダプターを抜かない条件下でメインボードの消費電力がバッテリーの電圧に与える影響を観察する。
バッテリーの定格容量は2750mAhであり、定格電圧は4.35Vである。1#、2#、3#、...、10#は、テスト用の10個の異なるサンプルを示す。
表1に示されたように、アダプターを引き抜かなく、移動端末のバッテリーが正常状態にある場合、バッテリーが完全に充電された後に一定時間(例えば、1hである)放置すると、バッテリーの電圧変化量は、所定の時間内(例えば、10minである)で1mV以内に維持することができる。
次に、新しいバッテリーを選択し、バッテリーを容量の半分まで充電(半分充電)してから、バッテリーを1.8mの高さから10回(コーナーは6回、表面は4回)繰り返して落下させる。落下するたびに、赤外線サーマルイメージャーでバッテリーの発熱状況を確認する。バッテリーの局所領域の温度変化が5℃を超えると、バッテリーを落下させることを停止する。その後、バッテリーを移動端末に入れて完全に充電し、表2に示されたように、アダプターを引き抜かなく、バッテリーが落下させた後の電圧降下を観察し始める。
バッテリーの定格容量は2980mAhであり、定格電圧は4.35Vである。1#、2#、3#、...、10#は、テスト用の10個の異なるサンプルを示す。また、サンプル4#、5#は、落下実験後、明らかに持続的に発熱し、バッテリーの電圧は約4Vにしか達することができず、充電してもそれ以上の電圧に達することはできない。
表2から、バッテリーが落下されて損傷を受けると、アダプターを引き抜かなく、バッテリーが完全に充電された後に一定時間(例えば、1hである)放置すると、所定の時間内(例えば、10minである)でバッテリーの電圧変化量は相対的に明らかであることを分かることができる。従って、バッテリーの電圧変化に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを高い確率で検出でき、即ちバッテリーに安全上の問題があるか否かを検出できる。
具体的には、一実施形態において、端末装置が初めて充電される場合、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断することは、各期間に対応する基準値を獲得すること、各期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値を比較すること、任意の1つの期間のバッテリーの電圧降下が対応する基準値より大きい場合、バッテリーが異常であると判断すること、を備える。異なるタイプのバッテリー(容量、素材などが異なる)に対応する基準値は異なり、同じタイプのバッテリーであっても、対応する基準値は期間によって異なり、具体的には、実験によってテストして事前に獲得することができる。
具体的には、1つの例示として、端末装置(具体的には端末装置のバッテリー)が初めて充放電される場合、バッテリー電圧曲線の1つの期間の電圧降下を選択して、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。
例えば、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができ、期間T1=30minであると設定し、バッテリー型番と期間T1に基づいて対応する基準値a=8mVを獲得する。端末装置が初めて充放電される場合、端末装置が完全に充電されてから40min後にバッテリーの異常を検出し始め、この時点のバッテリーの電圧はV40minとして記録される。端末装置が完全に充電されてから70min経過すると、この時点のバッテリーの電圧はV70minとして記録され、期間T1の電圧降下V1=V40min−V70minであると計算できる。次に、期間T1の電圧降下V1が基準値aより大きいか否かを判断する。期間T1の電圧降下V1が基準値aより大きいと、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに1つの期間の電圧降下を監視することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して電圧降下を計算する開始時点とする目的は、バッテリーの電圧を安定状態まで降下させるためである。実際の応用において、電圧降下を計算する開始時点を1hに設定することもでき、具体的に実際の状況によって選択する。
別の例示として、端末装置が初めて充放電される場合、バッテリー電圧曲線の複数の期間の電圧降下を選択して、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。以下、バッテリー電圧曲線の2つの期間の電圧降下を選択して、バッテリーが異常であるか否かを判断することを詳しく説明する。
例えば、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができる。バッテリーが異常であるか否かを迅速に検出するために、期間T1を20min又は30minなどの小さい値に設定する一方、他の期間T2を50min又は70minなどの大きい値に設定することができる。他の期間T2の閾値はn(通常、バッテリーの放電の合計持続時間の2/3以下である)である。さらに、期間T1=30min、T2=50minであると設定することができ、バッテリーの型番と期間T1に基づいて対応する基準値a=8mVを獲得し、バッテリーの型番と期間T2に基づいて対応する基準値b=12mVを獲得する。
端末装置が初めて充放電される場合、端末装置が完全に充電されてから40min後にバッテリーの異常を検出し始め、この時点のバッテリーの電圧はV40minとして記録され、端末装置が完全に充電されてから70min経過すると、この時点のバッテリーの電圧はV70minとして記録され、期間T1の電圧降下V1=V40min−V70minであると計算できる。その後、端末装置が完全に充電されてから120min(40+T1+T2=40+30+50=120)経過すると、この時点のバッテリーの電圧はV120minとして記録され、期間T2の電圧降下K1=V40min−V120minであると計算できる。最後に、期間T1の電圧降下V1が基準値aより大きいか否かを判断するとともに、期間T2の電圧降下K1が基準値bより大きいか否かを判断する。期間T1の電圧降下V1が基準値aより大きいか、又は期間T2の電圧降下K1が基準値bより大きい場合、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに複数の期間の電圧降下を監視することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。また、1つの期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することに比べて、複数の期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することは、さらに正確に判断することができ、外部干渉による検出の不正確さを効果的に回避することができる。
本発明の一実施形態によれば、端末装置の充電回数が予め設定された回数より多い場合、前記バッテリー電圧曲線に基づいて、少なくとも1つの期間の前記バッテリーの電圧降下を獲得することは、現在の充電前の予め設定された回数の充電後、各期間のバッテリーの電圧降下を獲得して、各期間に対応する予め設定された個数のバッテリーの電圧降下を獲得することを備え、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断することは、各期間に対応する予め設定された個数のバッテリーの電圧降下の平均値を計算することにより、各期間に対応する基準値を獲得すること、現在の充電後の各期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいか否かを判断すること、現在の充電後の任意の1つの期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいと、バッテリーが異常であると判断すること、を備える。
異なるタイプのバッテリー(容量、素材などが異なる)に対応する予め設定された閾値は異なり、同じタイプのバッテリーであっても、予め設定された閾値は期間によって異なり、具体的には、実験によってテストして事前に獲得することができる。
即ち、本発明の実施例において、連続的な複数の充放電の平均電圧降下を選択して基準値Aとすることができ、つまり、A=(Vx+1+Vx+2+...+Vx+i)/iであり、iは充放電の回数を示し、Vx+1は1回目の充放電過程で獲得した電圧降下を示し、Vx+2は2回目の充放電過程で獲得した電圧降下を示し、Vx+iはi回目の充放電過程で獲得した電圧降下を示す。次に、(i+1)回目の充放電過程の電圧降下Vx+i+1と基準値Aとの間の差を計算して△Vと記録する。ここで、△V=Vx+i+1−Aであり、△Vが対応する予め設定された閾値より大きいか否かを判断する。△Vが対応する予め設定された閾値より大きいと、バッテリーが異常であると判断する。
具体的には、1つの例示として、端末装置が充放電されるたびに、バッテリー電圧曲線の1つの期間の電圧降下を選択することにより、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。
例えば、充放電されるたびに、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができ、期間T1=30min、予め設定された回数i=5であると設定し、バッテリーの型番と期間T1に基づいて対応する予め設定された閾値m=5mVを獲得する。バッテリーの安全性を検出する場合、端末装置が現在11回目に充電放電されていると仮定すると、端末装置の充電回数は既に一定の回数に達したので、基準値Aは動的に更新され、即ち、この時の基準値A=(V6+V7+V8+V9+V10)/5であり、V6、V7、...、V10は、それぞれ6番目、7番目、...、10番目の充放電過程の期間T1の電圧降下である。次に、11番目の充放電過程の電圧降下V11と前の5回の充放電過程の平均電圧降下を比較する。即ち、先ず11番目の充放電過程の電圧降下V11と基準値Aとの間の差△Vを計算し、△V=V11−Aであり、△Vが対応する予め設定された閾値mより大きいか否かを判断する。△Vが対応する予め設定された閾値mより大きい場合、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに1つの期間の電圧降下を監視し且つ動的アルゴリズムを採用することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
別の例示として、端末装置が充放電されるたびに、バッテリー電圧曲線の複数の期間の電圧降下を選択することにより、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。以下、バッテリー電圧曲線の2つの期間の電圧降下を選択してバッテリーが異常であるか否かを判断することを詳しく説明する。
例えば、充放電されるたびに、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができ、期間T1=30min、期間T2=50min、予め設定された回数i=5であると設定し、バッテリーの型番と期間T1に基づいて対応する予め設定された閾値m=5mVを獲得し、バッテリーの型番と期間T2に基づいて対応する予め設定された閾値n=10mVを獲得する。バッテリーの安全性を検出する場合、端末装置が現在11回目に充放電されていると仮定すると、端末装置の充電回数は既に一定の回数に達したので、期間T1に対応する基準値Aと期間T2に対応する基準値Bは全て動的に更新され、即ち、この時の基準値A=(V6+V7+V8+V9+V10)/5であり、V6、V7、...、V10は、それぞれ6番目、7番目、...、10番目の充放電過程の期間T1の電圧降下であり、基準値B=(K6+K7+K8+K9+K10)/5であり、K6、K7、...、K10は、それぞれ6番目、7番目、...、10番目の充放電過程の期間T2の電圧降下である。次に、11番目の充放電過程の期間T1の電圧降下V11と基準値Aを比較し、且つ11番目の充放電過程の期間T2の電圧降下K11と基準値Bを比較する。即ち、先ず11番目の充放電過程の期間T1の電圧降下V11と基準値Aとの間の差△Vを計算し、△V=V11−Aであり、且つ11番目の充放電過程の期間T2の電圧降下K11と基準値Bとの間の差△Kを計算し、△K=K11−Bであり、△Vが期間T1に対応する予め設定された閾値mより大きいか否かを判断し、且つ△Kが期間T2に対応する予め設定された閾値nより大きいか否かを判断する。△Vが期間T1に対応する予め設定された閾値mより大きいか又は△Kが期間T2に対応する予め設定された閾値nより大きい場合、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに複数の期間の電圧降下を監視し、且つ動的アルゴリズムを採用することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。また、1つの期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することに比べて、複数の期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することは、さらに正確に判断することができ、外部干渉による検出の不正確さを効果的に回避することができる。
本発明に係わる端末装置のバッテリー安全性監視方法は、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
さらに、本発明の一実施形態によれば、端末装置の充電回数が予め設定された回数より小さい場合、バッテリー電圧曲線に基づいて、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を獲得することは、現在の充電前の各充電後、各期間のバッテリーの電圧降下を獲得して、各期間に対応する複数のバッテリーの電圧降下を獲得することを備え、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断することは、各期間に対応する複数のバッテリーの電圧降下の平均値を計算することにより、各期間に対応する基準値を獲得すること、現在の充電後の各期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいか否かを判断すること、現在の充電後の任意の1つの期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいと、バッテリーが異常であると判断すること、を備える。
つまり、本発明の実施例において、端末装置の充電回数が予め設定された回数(例えば、5回である)より小さい場合、直接に以前のすべての充放電過程の平均電圧降下を基準値Aとして、バッテリーが異常か否かを判断する。
具体的には、1つの例示として、端末装置が充放電されるたびに、バッテリー電圧曲線の1つの期間の電圧降下を選択して、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。
例えば、充放電されるたびに、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができ、期間T1=30min、予め設定された回数i=5であると設定し、バッテリーの型番と期間T1に基づいて対応する予め設定された閾値m=5mVを獲得する。バッテリーの安全性を検出する場合、端末装置が現在4回目に充放電されていると仮定すると、この時の基準値A=(V1+V2+V3)/3であり、V1、V2、V3は、それぞれ端末装置の1番目、2番目、3番目の充放電過程の期間T1の電圧降下である。次に、4番目の充放電過程の電圧降下V4と前の3回の充放電過程の平均電圧降下を比較し、4番目の充放電過程の電圧降下V4と基準値Aとの間の差△Vを計算し、△V=V4−Aであり、△Vが予め設定された閾値mより大きいか否かを判断する。△Vが予め設定された閾値mより大きい場合、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに1つの期間の電圧降下を監視することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
別の例示として、端末装置が充放電されるたびに、バッテリー電圧曲線の複数の期間の電圧降下を選択することにより、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。以下、バッテリー電圧曲線の2つの期間の電圧降下を選択してバッテリーが異常であるか否かを判断することを詳しく説明する。
例えば、充放電されるたびに、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができ、期間T1=30min、期間T2=50min、予め設定された回数i=5であると設定し、バッテリーの型番と期間T1に基づいて対応する予め設定された閾値m=5mVを獲得し、バッテリーの型番と期間T2に基づいて対応する予め設定された閾値n=10mVを獲得する。バッテリーの安全性を検出する場合、端末装置が現在4回目に充放電されていると仮定すると、この時の基準値A=(V1+V2+V3)/3であり、V1、V2、V3は、それぞれ端末装置の1番目、2番目、3番目の充放電過程の期間T1の電圧降下であり、基準値B=(K1+K2+K3)/3であり、K1、K2、K3は、それぞれ端末装置の1番目、2番目、3番目の充放電過程の期間T2の電圧降下である。次に、4番目の充放電過程の期間T1の電圧降下V4と基準値Aを比較し、且つ4番目の充放電過程の期間T2の電圧降下K4と基準値Bを比較する。即ち、先ず4番目の充放電過程の期間T1の電圧降下V4と基準値Aとの間の差△Vを計算し、△V=V4−Aであり、△Vが期間T1に対応する予め設定された閾値mより大きいか否かを判断し、且つ4番目の充放電過程の期間T2の電圧降下K4と基準値Bとの間の差△Kを計算し、△K=K4−Bであり、△Kが期間T2に対応する予め設定された閾値nより大きいか否かを判断する。△Vが期間T1に対応する予め設定された閾値mより大きいか又は△Kが期間T2に対応する予め設定された閾値nより大きい場合、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに複数の期間の電圧降下を監視することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。また、1つの期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することに比べて、複数の期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することは、さらに正確に判断することができ、外部干渉による検出の不正確さを効果的に回避することができる。
本発明に係わる端末装置のバッテリー安全性監視方法は、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
さらに、本発明の一実施形態によれば、バッテリーが異常であると判断すると、端末装置又はアダプターによってバッテリーの異常を示すリマインダーメッセージを送信する。
例えば、バッテリーが現在異常であると検出された場合、ユーザーに通知する必要がある。1つの例示として、図3に示されるように、端末機器(携帯電話など)の「バッテリーの安全性メッセージ:お客様、現在バッテリーは異常な状態にあります。安全に使用するために、***のカスタマーサービスアウトレットに行って検査修理してください、ありがとうございます!」というリマインダーメッセージでユーザーにリマインドできる。別の例示として、図3に示されたリマインダーメッセージでユーザーにリマインドするとき、さらに端末装置の指示ランプの点滅によってユーザーにリマインドでき、例えば、指示ランプを制御して赤色光を発出し且つ高い頻度で点滅するようにする。さらに別の例示として、端末装置の音声機能を介してユーザーにリマインドできる。
一般的に、ユーザーは、上記のリマインダーメッセージを受信すると、すぐカスタマーサービスアウトレットに行って検査修理する。ただし、一部のユーザーは、上記のリマインダーメッセージを受信しても、問題の深刻さを認識できない場合がある。従って、リマインダーメッセージを無視し、端末装置を正常に使用し続ける可能性がある。この場合、ユーザーに何度も通知することができる。例えば、ユーザーに少なくとも三回通知することができる。何度も通知したが、ユーザーは依然として問題を処理しない場合、端末装置の一部の機能を制限することができる。
本発明の実施例において、バッテリーが異常である場合、リマインダーメッセージを送信してユーザーに通知するために、アダプターに指示ランプ、音声モジュール、表示画面などを設置することができ、具体的なリマインド方式は、端末装置のリマインド方式を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
本発明の一実施形態によれば、バッテリーが異常であると判断すると、端末装置の対応する機能を制限する。
つまり、バッテリーの電圧降下の大きさに応じて、異常グレードを決定することができる。例えば、バッテリーの電圧降下が大きいほど、バッテリーの異常はさらに深刻である(例えば、損傷や老化度が深刻である)。従って、バッテリーの異常は、バッテリーの電圧降下に応じて、一般的なグレード、比較的深刻なグレード、深刻なグレード、完全故障グレードに分割され、異なる異常グレードに応じて端末装置の対応する機能を制限することができる。
例えば、一般的に、端末装置のアプリケーションの消費電力が小さいほど、バッテリーの使用過程で発生する熱は小さくなる。例えば、ビデオチャットは実行されなく、インスタントメッセージング(IM)アプリケーションのみが起動された場合、バッテリーの消費電力が低く、バッテリーの発熱量も少ないので、バッテリーの危険発生可能性も低くなる。ただし、ビデオの視聴、モバイルゲームのプレイなど、アプリケーションの消費電力が高い場合、バッテリーの消費電力が高く、バッテリーの発熱量も大きいので、安全事故が発生し易い。従って、バッテリーが異常であると判断された場合、異常グレードが一般的なグレードであると、ビデオアプリケーション、ゲームアプリケーションなどの高消費電力アプリケーションの使用を禁止する。異常グレードが比較的深刻なグレード、深刻なグレードである場合、安全事故の発生を防止するために、システム全体を起動することを禁止し、且つ端末装置の表示画面に「バッテリーには潜在的な安全上の危険があるので、システムを起動することを禁止します。***のカスタマーサービスアウトレットに行って検査修理してください。ご協力ありがとうございます!」というメッセージを表示することにより、ユーザーにリマインドする。異常グレードが完全故障グレードである場合、バッテリーが無効になり、システムの電源がオフになり、起動できなくなる。
さらに、バッテリーの充電過程でも熱が発生する可能性があり、特に急速充電状態では、短時間でより多い熱が発生するので、バッテリーが異常であると判断されると、バッテリーの急速充電も禁止する。さらに深刻な状況では、安全事故の発生を防止するために、バッテリーを充電することさえ禁止し、且つ端末装置の表示画面に「バッテリーの損傷のため、バッテリーの充電は禁止します。***のカスタマーサービスアウトレットに行って検査修理してください。ご協力ありがとうございます!」というメッセージを表示することにより、ユーザーにリマインドする。
上述したように、本発明の実施形態に係わる端末装置のバッテリー安全性監視方法によれば、端末装置のバッテリーが安定状態にあるとき、バッテリーの電圧をリアルタイムで獲得することにより、バッテリー電圧曲線を生成する。バッテリー電圧曲線に基づいて、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を獲得し、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断する。本発明は、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
さらに、本発明の実施例は、コンピュータプログラムを記憶した非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を提供し、プログラムがプロセッサによって実行されると、上記のバッテリー安全性監視方法を実施する。
本発明の実施形態に係わる非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によれば、上記のバッテリー安全性監視方法を実施することにより、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
図4は、本発明の一実施例に係わる端末装置のブロック図である。図4に示されたように、端末装置100は、メモリ110と、プロセッサ120と、メモリ110に格納され且つプロセッサ120によって実行可能なバッテリー安全監視性プログラムと、を含む。端末装置100のバッテリー安全性監視プログラムがプロセッサ120によって実行されると、上述したバッテリー安全性監視方法のステップを実現する。
本発明の実施形態に係わる端末装置によれば、上述したバッテリー安全性監視方法のステップを実現することにより、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
図5は、本発明の一実施例に係わるアダブターのブロック図である。図5に示されたように、アダプター200と端末装置100との間に充電接続が確立されると、アダプター200と端末装置100は双方向通信を行う。アダプター200は、メモリ210と、プロセッサ220と、メモリ210に格納され且つプロセッサ220で実行可能なバッテリー安全性監視プログラムと、を含む。アダプター200のバッテリー安全性監視プログラムがプロセッサ220によって実行されると、上述したバッテリー安全性監視方法のステップを実現する。
本発明の実施形態に係わるアダプターによれば、上述したバッテリー安全性監視方法のステップを実現することにより、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
図6は、本発明の実施例に係わる端末装置のバッテリー安全性監視システムのブロック図である。図6に示されたように、端末装置のバッテリー安全性監視システム300は、第一獲得モジュール310と、第二獲得モジュール320と、安全性監視モジュール330と、を備える。
第一獲得モジュール310は、端末装置のバッテリーが安定状態にあるとき、バッテリーの電圧をリアルタイムで獲得することにより、バッテリー電圧曲線を生成するために用いられる。第二獲得モジュール320は、バッテリー電圧曲線に基づいて、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を獲得するために用いられる。安全性監視モジュール330は、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断するために用いられる。
本発明の一実施形態によれば、バッテリーが完全に充電され、且つ端末装置は依然としてアダプターとの充電接続状態を保持すると、安全性監視モジュール330はバッテリーが安定状態にあると判断する。
具体的には、バッテリーが完全に充電され且つ端末装置は依然としてアダプターとの充電接続状態を保持することは、現在の端末装置のバッテリーが完全に充電され、アダプター(充電器など)が端末装置に接続されたままであることを意味する。この場合、端末装置のバックグラウンドアプリケーションが閉じられていなくても、バッテリーの安全性を検出することができる。その理由は、端末装置のディスプレイ画面が点灯し、及び/又はアプリケーションが起動されると、アダプターが端末装置に接続されたままであるので、端末装置の電力消費は完全に充電器によって供給されるからである。
例えば、一般的に、交流(AC)電源を使用して電力を供給する場合、ほとんどのデバイスはAC(AC電流/電圧)で直接動作できない。代わりに、AC電源から供給されるAC(220Vなど)はアダプターによって安定な直流(DC)に変換されてから、DCは充電されるデバイス(端末装置など)の変換回路によって変換されて、充電されるデバイス(端末装置など)のバッテリーの予想充電電圧及び/又は充電電流を取得する。
1つの例示として、変換回路は、移動端末の充電集積回路(IC)のような充電管理モジュールであることができる。バッテリーの充電過程において、変換回路は、バッテリーの充電電圧及び/又は充電電流を管理するために用いられる。変換回路は、電圧フィードバックモジュール及び/又は電流フィードバックモジュールとして機能し、バッテリーの充電電圧及び/又は充電電流を管理する。例えば、ユーザーは、通常、寝る前に移動端末とアダプターを接続させる。この時、移動端末の充電ICはバッテリーに対してトリクル充電を開始し、それからバッテリーに対し定電流充電と定電圧充電を行う。充電電圧が4.2Vに達し、充電電流が100mA未満であると、充電ICはバッテリーが完全に充電されたと判断する。この時、アダプターは引き出されていないので、変換回路の入力端にはまだ電圧と電流が存在する。これは、アダプターがまだ端末装置に接続されていることを示す。この場合、充電ICは、そのような状態を安全性監視モジュール330に送り、安全性監視モジュール330はバッテリーが安定状態にあると判断する。
安全性監視モジュール330は、バッテリーの充電電圧及び充電電流、変換回路の入力端の電圧及び電流に基づいて、バッテリーが現在安定状態にあるか否かを判断することができるが、充電ICの機能に基づいて、充電ICによってバッテリーの状態を直接取得することができる。
本発明の別の実施例において、安全性監視モジュール330は、端末装置がスクリーンオフスタンバイ状態にあるとき、バッテリーが安定状態にあると判断する。
「スクリーンオフスタンバイ状態」とは、端末装置の表示画面がオフ状態にあり、すべてのバックグラウンドアプリケーションが閉じられ、本発明のバッテリー安全性監視システムのみが起動されることを意味する。つまり、バッテリーの安全性を検出するとき、端末装置は電力消費がほとんどない状態にある。即ち、バッテリーは自然放電状態にある。これにより、表示画面又はアプリケーションの電力消費による検出の不正確さを回避することができる。
1つの例示として、大部分のユーザーが端末装置を使用しない期間(夜明け前の特定の期間など)を選択して、すべてのバックグラウンドアプリケーションを閉じ、端末装置の表示画面をオフ状態に切り替え、そして本発明のバッテリー安全性監視システムを起動して、バッテリーの安全性を検出し始める。例えば、バッテリー安全性監視システムの安全性監視モジュール330によって現在午前1時であるか否かを検出することができる。「はい」である場合、端末装置の表示画面が現在オン状態(つまり、点灯状態)にあるか否かを検出する。「はい」である場合、ユーザーがまだ端末装置を使用していることを示し、この状況ではバッテリーの安全性を検出しない。「いいえ」である場合、安全性監視モジュール330はすべてのバックグラウンドアプリケーションを閉じるように自動的に制御し、バッテリーの安全性を検出し始める。
別の例示として、バッテリーの安全性を検出することを必要とする場合、ユーザーは手動で端末装置をスクリーンオフスタンバイ状態に設定できる。例えば、ユーザーは本発明のバッテリー安全性監視システムを起動してから、システムのボタンを使用してシステムのすべてのバックグラウンドアプリケーションを一度に閉じ、電源ボタンを使用して表示画面をオフ状態に制御する。この時点で、バッテリー安全性監視システムは、システムのすべてのバックグラウンドアプリケーションが閉じていること、表示画面がオフ状態にあることを検出し、バッテリー安全性監視システムはバッテリーの安全性を検出し始める。
図2に示されたように、端末装置のバッテリーの安全性を検出するとき、先ず、第一獲得モジュール110によってバッテリーの電圧を持続的に監視することにより、比較的に安定したバッテリー電圧曲線を獲得する。次に、第二獲得モジュール320によって、バッテリー電圧曲線に基づいて少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を獲得する。最後に、安全性監視モジュール330によって、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断する。
具体的には、本発明の一実施形態によれば、端末装置が初めて充電される場合、安全性監視モジュール330は、さらに、各期間に対応する基準値を獲得し、各期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値を比較し、任意の1つの期間のバッテリーの電圧降下が対応する基準値より大きい場合、バッテリーが異常であると判断するために用いられる。異なるタイプのバッテリー(容量、素材などが異なる)に対応する基準値は異なり、同じタイプのバッテリーであっても、対応する基準値は期間によって異なり、具体的には、実験によってテストして事前に獲得することができる。
具体的には、1つの例示として、端末装置が初めて充放電される場合、バッテリー電圧曲線の1つの期間の電圧降下を選択して、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。
例えば、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができ、期間T1=30minであると設定し、バッテリー型番と期間T1に基づいて対応する基準値a=8mVを獲得する。端末装置が初めて充放電される場合、端末装置が完全に充電されてから40min後にバッテリーの異常を検出し始め、第二獲得モジュール120はこの時点のバッテリーの電圧をV40minとして記録する。端末装置が完全に充電されてから70min経過すると、第二獲得モジュール120はこの時点のバッテリーの電圧をV70minとして記録し、期間T1の電圧降下V1=V40min−V70minであると計算できる。次に、安全性監視モジュール330は、期間T1の電圧降下V1が基準値aより大きいか否かを判断する。期間T1の電圧降下V1が基準値aより大きいと、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに1つの期間の電圧降下を監視することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して電圧降下を計算する開始時点とする目的は、バッテリーの電圧を安定状態まで降下させるためである。実際の応用において、電圧降下を計算する開始時点を1hに設定することもでき、具体的に実際の状況によって選択する。
別の例示として、端末装置が初めて充放電される場合、バッテリー電圧曲線の複数の期間の電圧降下を選択して、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。以下、バッテリー電圧曲線の2つの期間の電圧降下を選択して、バッテリーが異常であるか否かを判断することを詳しく説明する。
例えば、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができる。バッテリーが異常であるか否かを迅速に検出するために、期間T1を20min又は30minなどの小さい値に設定する一方、他の期間T2を50min又は70minなどの大きい値に設定することができる。他の期間T2の閾値はn(通常、バッテリーの放電の合計持続時間の2/3以下である)である。さらに、期間T1=30min、T2=50minであると設定することができ、バッテリーの型番と期間T1に基づいて対応する基準値a=8mVを獲得し、バッテリーの型番と持続時間T2に基づいて対応する基準値b=12mVを獲得する。
端末装置が初めて充放電される場合、端末装置が完全に充電されてから40min後にバッテリーの異常を検出し始め、第二獲得モジュール120はこの時点のバッテリーの電圧をV40minとして記録し、端末装置が完全に充電されてから70min経過すると、第二獲得モジュール120はこの時点のバッテリーの電圧をV70minとして記録し、期間T1の電圧降下V1=V40min−V70minであると計算できる。その後、端末装置が完全に充電されてから120min経過すると、第二獲得モジュール120はこの時点のバッテリーの電圧をV120minとして記録し、期間T2の電圧降下K1=V40min−V120minであると計算できる。最後に、安全性監視モジュール330は、期間T1の電圧降下V1が基準値aより大きいか否かを判断するとともに、期間T2の電圧降下K1が基準値bより大きいか否かを判断する。期間T1の電圧降下V1が基準値aより大きいか、又は期間T2の電圧降下K1が基準値bより大きい場合、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに複数の期間の電圧降下を監視することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。また、1つの期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することに比べて、複数の期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することは、さらに正確に判断することができ、外部干渉による検出の不正確さを効果的に回避することができる。
本発明の一実施形態によれば、端末装置の充電回数が予め設定された回数より多い場合、安全性監視モジュール330は、さらに、第二獲得モジュール320によって、現在の充電前の予め設定された回数の充電後、各期間のバッテリーの電圧降下を獲得して、各期間に対応する予め設定された個数のバッテリーの電圧降下を獲得し、各期間に対応する予め設定された個数のバッテリーの電圧降下の平均値を計算することにより、各期間に対応する基準値を獲得し、現在の充電後の各期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいか否かを判断し、現在の充電後の任意の1つの期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいと、バッテリーが異常であると判断するために用いられる。
異なるタイプのバッテリー(容量、素材などが異なる)に対応する予め設定された閾値は異なり、同じタイプのバッテリーであっても、予め設定された閾値は期間によって異なり、具体的には、実験によってテストして事前に獲得することができる。
即ち、本発明の実施例において、連続的な複数の充放電の平均電圧降下を選択して基準値Aとすることができ、つまり、A=(Vx+1+Vx+2+...+Vx+i)/iであり、iは充放電の回数を示し、Vx+1は1回目の充放電過程で獲得した電圧降下を示し、Vx+2は2回目の充放電過程で獲得した電圧降下を示し、Vx+iはi回目の充放電過程で獲得した電圧降下を示す。次に、(i+1)回目の充放電過程の電圧降下Vx+i+1と基準値Aとの間の差を計算して△Vと記録する。ここで、△V=Vx+i+1−Aであり、△Vが対応する予め設定された閾値より大きいか否かを判断する。△Vが対応する予め設定された閾値より大きいと、バッテリーが異常であると判断する。
具体的には、1つの例示として、端末装置が充放電されるたびに、バッテリー電圧曲線の1つの期間の電圧降下を選択することにより、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。
例えば、充放電されるたびに、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができ、期間T1=30min、予め設定された回数i=5であると設定し、バッテリーの型番と期間T1に基づいて対応する予め設定された閾値m=5mVを獲得する。バッテリーの安全性を検出する場合、端末装置が現在11回目に充電放電されていると仮定すると、端末装置の充電回数は既に一定の回数に達したので、基準値Aは動的に更新され、即ち、この時、第二獲得モジュール120が獲得した基準値A=(V6+V7+V8+V9+V10)/5であり、V6、V7、...、V10は、それぞれ6番目、7番目、...、10番目の充放電過程の期間T1の電圧降下である。次に、安全性監視モジュール330は、11番目の充放電過程の電圧降下V11と前の5回の充放電過程の平均電圧降下を比較する。即ち、先ず11番目の充放電過程の電圧降下V11と基準値Aとの間の差△Vを計算し、△V=V11−Aであり、△Vが対応する予め設定された閾値mより大きいか否かを判断する。△Vが対応する予め設定された閾値mより大きい場合、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに1つの期間の電圧降下を監視し且つ動的アルゴリズムを採用することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
別の例示として、端末装置が充放電されるたびに、バッテリー電圧曲線の複数の期間の電圧降下を選択することにより、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。以下、バッテリー電圧曲線の2つの期間の電圧降下を選択してバッテリーが異常であるか否かを判断することを詳しく説明する。
例えば、充放電されるたびに、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができ、期間T1=30min、期間T2=50min、予め設定された回数i=5であると設定し、バッテリーの型番と期間T1に基づいて対応する予め設定された閾値m=5mVを獲得し、バッテリーの型番と期間T2に基づいて対応する予め設定された閾値n=10mVを獲得する。バッテリーの安全性を検出する場合、端末装置が現在11回目に充放電されていると仮定すると、端末装置の充電回数は既に一定の回数に達したので、期間T1に対応する基準値Aと期間T2に対応する基準値Bは全て動的に更新され、即ち、この時、第二獲得モジュール120が獲得した基準値A=(V6+V7+V8+V9+V10)/5であり、V6、V7、...、V10は、それぞれ端末装置の6番目、7番目、...、10番目の充放電過程の期間T1の電圧降下であり、基準値B=(K6+K7+K8+K9+K10)/5であり、K6、K7、...、K10は、それぞれ端末装置の6番目、7番目、...、10番目の充放電過程の期間T2の電圧降下である。次に、安全性監視モジュール330は、11番目の充放電過程の期間T1の電圧降下V11と基準値Aを比較し、且つ11番目の充放電過程の期間T2の電圧降下K11と基準値Bを比較する。即ち、先ず11番目の充放電過程の期間T1の電圧降下V11と基準値Aとの間の差△Vを計算し、△V=V11−Aであり、且つ11番目の充放電過程の期間T2の電圧降下K11と基準値Bとの間の差△Kを計算し、△K=K11−Bであり、△Vが期間T1に対応する予め設定された閾値mより大きいか否かを判断し、且つ△Kが期間T2に対応する予め設定された閾値nより大きいか否かを判断する。△Vが期間T1に対応する予め設定された閾値mより大きいか又は△Kが期間T2に対応する予め設定された閾値nより大きい場合、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに複数の期間の電圧降下を監視し、且つ動的アルゴリズムを採用することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。また、1つの期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することに比べて、複数の期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することは、さらに正確に判断することができ、外部干渉による検出の不正確さを効果的に回避することができる。
本発明に係わる端末装置のバッテリー安全性監視システムは、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
さらに、本発明の一実施形態によれば、端末装置の充電回数が予め設定された回数より小さい場合、安全性監視モジュール330は、さらに、第二獲得モジュール320によって、現在の充電前の各充電後、各期間のバッテリーの電圧降下を獲得して、各期間に対応する複数のバッテリーの電圧降下を獲得し、各期間に対応する複数のバッテリーの電圧降下の平均値を計算することにより、各期間に対応する基準値を獲得し、現在の充電後の各期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいか否かを判断し、現在の充電後の任意の1つの期間のバッテリーの電圧降下と対応する基準値との間の差が対応する予め設定された閾値より大きいと、バッテリーが異常であると判断するために用いられる。
つまり、本発明の実施例において、端末装置の充電回数が予め設定された回数(例えば、5回である)より小さい場合、直接に以前のすべての充放電過程の平均電圧降下を基準値Aとして、バッテリーが異常か否かを判断する。
具体的には、1つの例示として、端末装置が充放電されるたびに、バッテリー電圧曲線の1つの期間の電圧降下を選択して、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。
例えば、充放電されるたびに、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができ、期間T1=30min、予め設定された回数i=5であると設定し、バッテリーの型番と期間T1に基づいて対応する予め設定された閾値m=5mVを獲得する。バッテリーの安全性を検出する場合、端末装置が現在4回目に充放電されていると仮定すると、第二獲得モジュール120が獲得した基準値A=(V1+V2+V3)/3であり、V1、V2、V3は、それぞれ端末装置の1番目、2番目、3番目の充放電過程の期間T1の電圧降下である。次に、安全性監視モジュール330は、4番目の充放電過程の電圧降下V4と前の3回の充放電過程の平均電圧降下を比較し、4番目の充放電過程の電圧降下V4と基準値Aとの間の差△Vを計算し、△V=V4−Aであり、△Vが予め設定された閾値mより大きいか否かを判断する。△Vが予め設定された閾値mより大きい場合、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに1つの期間の電圧降下を監視することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
別の例示として、端末装置が充放電されるたびに、バッテリー電圧曲線の複数の期間の電圧降下を選択することにより、バッテリーが異常であるか否かを判断することができる。以下、バッテリー電圧曲線の2つの期間の電圧降下を選択してバッテリーが異常であるか否かを判断することを詳しく説明する。
例えば、充放電されるたびに、端末装置が完全に充電された後の第40minを選択して、電圧降下を計算する開始時点とすることができ、期間T1=30min、期間T2=50min、予め設定された回数i=5であると設定し、バッテリーの型番と期間T1に基づいて対応する予め設定された閾値m=5mVを獲得し、バッテリーの型番と期間T2に基づいて対応する予め設定された閾値n=10mVを獲得する。バッテリーの安全性を検出する場合、端末装置が現在4回目に充放電されていると仮定すると、この時、第二獲得モジュール120が獲得した基準値A=(V1+V2+V3)/3であり、V1、V2、V3は、それぞれ端末装置の1番目、2番目、3番目の充放電過程の期間T1の電圧降下であり、基準値B=(K1+K2+K3)/3であり、K1、K2、K3は、それぞれ端末装置の1番目、2番目、3番目の充放電過程の期間T2の電圧降下である。次に、安全性監視モジュール330は、4番目の充放電過程の期間T1の電圧降下V4と基準値Aを比較し、且つ4番目の充放電過程の期間T2の電圧降下K4と基準値Bを比較する。即ち、先ず4番目の充放電過程の期間T1の電圧降下V4と基準値Aとの間の差△Vを計算し、△V=V4−Aであり、△Vが期間T1に対応する予め設定された閾値mより大きいか否かを判断し、且つ4番目の充放電過程の期間T2の電圧降下K4と基準値Bとの間の差△Kを計算し、△K=K4−Bであり、△Kが期間T2に対応する予め設定された閾値nより大きいか否かを判断する。△Vが期間T1に対応する予め設定された閾値mより大きいか又は△Kが期間T2に対応する予め設定された閾値nより大きい場合、バッテリーが異常であると判断する。従って、バッテリーが安定状態にあるときに複数の期間の電圧降下を監視することにより、バッテリーが異常であるか否かを監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。また、1つの期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することに比べて、複数の期間の電圧降下を監視することによりバッテリーが異常であるか否かを監視することは、さらに正確に判断することができ、外部干渉による検出の不正確さを効果的に回避することができる。
本発明に係わる端末装置のバッテリー安全性監視システムは、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
さらに、本発明の一実施形態によれば、バッテリーが異常であると判断すると、安全性監視モジュール330は、端末装置又はアダプター制御してバッテリーの異常を示すリマインダーメッセージを送信する。
例えば、バッテリーが現在異常であると検出された場合、ユーザーに通知する必要がある。1つの例示として、図3に示されるように、安全性監視モジュール330は、端末機器(携帯電話など)の「バッテリーの安全性メッセージ:お客様、現在バッテリーは異常な状態にあります。安全に使用するために、***のカスタマーサービスアウトレットに行って検査修理してください、ありがとうございます!」というリマインダーメッセージでユーザーにリマインドできる。別の例示として、図3に示されたリマインダーメッセージでユーザーにリマインドするとき、安全性監視モジュール330は、さらに端末装置の指示ランプの点滅によってユーザーにリマインドでき、例えば、指示ランプを制御して赤色光を発出し且つ高い頻度で点滅するようにする。さらに別の例示として、安全性監視モジュール330は、端末装置の音声機能を介してユーザーにリマインドできる。
一般的に、ユーザーは、上記のリマインダーメッセージを受信すると、すぐカスタマーサービスアウトレットに行って検査修理する。ただし、一部のユーザーは、上記のリマインダーメッセージを受信しても、問題の深刻さを認識できない場合がある。従って、リマインダーメッセージを無視し、端末装置を正常に使用し続ける可能性がある。この場合、安全性監視モジュール330は、ユーザーに何度も通知することができる。例えば、ユーザーに少なくとも三回通知することができる。何度も通知したが、ユーザーは依然として問題を処理しない場合、端末装置の一部の機能を制限することができる。
本発明の実施例において、アダプターに指示ランプ、音声モジュール、表示画面などを設置することができ、バッテリーが異常である場合、安全性監視モジュール330は、アダプターによってリマインダーメッセージを送信してユーザーに通知することができ、具体的なリマインド方式は、端末装置のリマインド方式を参照することができ、ここで詳しく説明しない。
本発明の一実施形態によれば、バッテリーが異常であると判断すると、安全性監視モジュール330は、端末装置の対応する機能を制限する。
つまり、バッテリーの電圧降下の大きさに応じて、異常グレードを決定することができる。例えば、バッテリーの電圧降下が大きいほど、バッテリーの異常はさらに深刻である(例えば、損傷や老化度が深刻である)。従って、バッテリーの異常は、バッテリーの電圧降下に応じて、一般的なグレード、比較的深刻なグレード、深刻なグレード、完全故障グレードに分割され、異なる異常グレードに応じて端末装置の対応する機能を制限することができる。
例えば、一般的に、端末装置のアプリケーションの消費電力が小さいほど、バッテリーの使用過程で発生する熱は小さくなる。例えば、ビデオチャットは実行されなく、インスタントメッセージング(IM)アプリケーションのみが起動された場合、バッテリーの消費電力が低く、バッテリーの発熱量も少ないので、バッテリーの危険発生可能性も低くなる。ただし、ビデオの視聴、モバイルゲームのプレイなど、アプリケーションの消費電力が高い場合、バッテリーの消費電力が高く、バッテリーの発熱量も大きいので、安全事故が発生し易い。従って、バッテリーが異常であると判断された場合、異常グレードが一般的なグレードであると、安全性監視モジュール330は、ビデオアプリケーション、ゲームアプリケーションなどの高消費電力アプリケーションの使用を禁止する。異常グレードが比較的深刻なグレード、深刻なグレードである場合、安全性監視モジュール330は、安全事故の発生を防止するために、システム全体を起動することを禁止し、且つ端末装置の表示スクリーンに「バッテリーには潜在的な安全上の危険があるので、システムを起動することを禁止します。***のカスタマーサービスアウトレットに行って検査修理してください。ご協力ありがとうございます!」というメッセージを表示することにより、ユーザーにリマインドする。異常グレードが完全故障グレードである場合、バッテリーが無効になり、安全性監視モジュール330は、システムの電源をオフに制御し、起動できなくなる。
さらに、バッテリーの充電過程でも熱が発生する可能性があり、特に急速充電状態では、短時間でより多い熱が発生するので、バッテリーが異常であると判断されると、安全性監視モジュール330は、バッテリーの急速充電も禁止する。さらに深刻な状況では、安全事故の発生を防止するために、バッテリーを充電することさえ禁止し、且つ端末装置の表示スクリーンに「バッテリーの損傷のため、バッテリーの充電は禁止します。***のカスタマーサービスアウトレットに行って検査修理してください。ご協力ありがとうございます!」というメッセージを表示することにより、ユーザーにリマインドする。
本発明の実施形態に係わる端末装置のバッテリー安全性監視システムによれば、第一獲得モジュールによって、端末装置のバッテリーが安定状態にあるとき、バッテリーの電圧をリアルタイムで獲得することにより、バッテリー電圧曲線を生成し、第二獲得モジュールによって、バッテリー電圧曲線に基づいて、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を獲得し、安全性監視モジュールによって、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下に基づいて、バッテリーが異常であるか否かを判断する。本発明は、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
図7は、本発明の別の実施例に係わる端末装置のブロック図である。図7に示されたように、端末装置10は、上述した端末装置のバッテリー安全性監視システム300を備える。
本発明の実施形態に係わる端末装置によれば、上述した端末装置のバッテリー安全性監視システムによって、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
図8は、本発明の別の実施例に係わるアダブターのブロック図である。図8に示されたように、アダプター20は、上述した端末装置のバッテリー安全性監視システム300を備える。
本発明の実施形態に係わるアダプターによれば、上述した端末装置のバッテリー安全性監視システムによって、バッテリーが安定状態にあるとき、少なくとも1つの期間のバッテリーの電圧降下を監視することにより、バッテリーの異常を監視することができ、且つバッテリーの異常による潜在的な安全上の危険を回避するために、すぐリマインドでき、修理することができる。
本明細書で言及される参照用語「1つの実施例」、「いくつかの実施例」、「例示」、「具体的な例示」、又は「いくつかの例示」などは、該実施例又は例示を結合して説明する具体的な特徴、構造、材料、又は特性が本発明の少なくとも1つの実施例又は例示に含まれることを意味する。本明細書において、上述した用語の例示的な記載は、必ず同じ実施例又は例示を指すことに限定されない。記載された特定の特徴、構造、材料、又は特性は、任意の1つ又は複数の実施例又は例示で適切に組み合わせることができる。さらに、矛盾がない限り、当業者は本明細書に記載された異なる実施例又は例示、及び異なる実施例又は例示の特徴を組み合わせることができる。
さらに、「第一」、「第二」などの用語は、ただ説明するために用いられ、相対的な重要性を明示又は暗示するか、又はここで言及される技術的特徴の数を暗示するものであると理解するべきではない。従って、「第一」、「第二」などの用語によって制限される特徴は、少なくとも1つの該特徴を含むことを明示又は暗示する。本発明の説明において、特に明記しない限り、「複数」は、2つ、3つなどの「少なくとも2つ」を指す。
フローチャート又は他の方式で説明されるいかなるプロセス又は方法は、カスタムロジック機能又はプロセスのステップを実現するための1つ以上の実行可能プログラムコードのモジュール、セグメント、一部を含むと理解できる。加えて、本発明の好ましい実施形態の範囲は他の実施形態を含み、図示又は説明されたものとは異なる順序で実行され得る。例えば、機能はほぼ同時に実行されるか、又は逆の順序で実行されることを当業者は理解されるべきである。
フローチャートに示されるか又は他の方式で説明されるロジック及び/又はステップは、例えば、ロジック機能を実現するための実行可能プログラムのシーケンスリストであると見なすことができ、コンピューター可読媒体で実現でき、命令実行システム、装置、又はデバイス(コンピューターに基づくシステム、プロセッサーを含むシステム、又は命令実行システム、装置又はデバイスから命令を取得し且つ命令を実行するシステム)が使用するようにするか、又はこれらの命令実行システム、装置、又はデバイスを組み合わせて使用するようにする。本明細書において、「コンピューター可読媒体」は、命令実行システム、装置、デバイスが使用するように、又はこれらの命令実行システム、装置、デバイスを組み合わせて使用するように、プログラムを含む、格納する、通信する、送信する、又は伝播することができる装置である。コンピューター可読媒体の具体的な例示(網羅的ではない)は、1つ以上のワイヤを含む電気接続部(電子装置)、ポータブルコンピュータディスクボックス(磁気装置)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバーデバイス、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CDROM)を含む。さらに、コンピューター可読媒体は、プログラムを印刷できる紙、又は他の適切な媒体であることができる。例えば、紙又は他の媒体に対して光学スキャンを実行してから、プログラムをコンパイル、解釈するか、又は必要とするときに他の方式で処理して、電子方式でプログラムを取得し、その後、プログラムはコンピュータのメモリに格納される。
本発明の各部分は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの組み合わせにより実現され得ることを理解されたい。上記した実施形態において、複数のステップ又は方法は、メモリに格納され且つ適切な命令実行システムによって実行されるソフトウェア又はファームウェアによって実現される。例えば、ハードウェアによって実現される場合、別の実施形態のように、本技術分野で知られている以下のいずれか1つ又はそれらの組み合わせより実現され得る:データ信号に対してロジック機能を実現するためのロジックゲートを有するディスクリートロジック回路(discrete logic circuit)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit,ASIC)、プログラマブルゲートアレイ(programmable gate array,PGA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array,FPGA)など。
上述した方法実施例のステップの全部又は一部は、プログラムを介して関連するハードウェアを指示することにより完了することができると当業者は理解されるべきである。プログラムはコンピューター可読記憶媒体に格納され、プログラムが実行されると、方法実施例のステップの1つ又はその組み合わせを含む。
また、本発明に係る各実施例の各機能ユニットは、1つの処理モジュールに統合されてもよく、各ユニットは単独に物理的に存在してもよく、2つ以上のユニットは1つのモジュールに統合されてもよい。上記の統合モジュールは、ハードウェア又はソフトウェアにより実行される。上記の統合モジュールがソフトウェア機能ユニットで実現され、独立した製品として販売または使用される場合、このソフトウェアはコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。
上述した記憶媒体は、ROM、磁気ディスク、光ディスクなどであることができる。以上、本発明の実施例を説明したが、上述した実施例は例示的であり、本発明を限定するものであると理解されるべきではなく、当業者であれば、本発明の範囲内で、上述した実施例を変更、修正、置換及び変形することができる。
本発明の説明において、「中央」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「縦」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「半径方向」、「円周方向」などの用語が示す方向関係又は位置関係は、添付図面に基づく方向関係又は位置関係であり、本発明を便利に説明し、簡略化するためのものであり、装置又は構成要素が必ず特定の方向を持っているか、特定の方向に構成され且つ操作されることを明示又は暗示するものではなく、従って本発明を限定するものであると解釈するべきではない。
本発明において、明確な規定及び限定がない限り、「設置する」、「結合する」、「接続する」、「固定する」などの用語は、より広い意味で理解されるべきである。例えば、明確な規定がない限り、固定接続されてもよく、着脱可能に接続されてもよく、又は一体になってもよく、機械的に接続されてもよく、電気的に接続されてもよく、直接に接続されてもよく、媒体を介した間接的に接続されてもよく、2つの構成素子間の連通であることができ、又は2つの構成要素間の相互作用関係であることもできる。当業者にとって、特定の状況に応じて、本発明における上記の用語の具体的な意味を理解され得る。
本発明において、明確な規定及び限定がない限り、第一特徴は第二特徴の「上」又は「下」にあるということは、第一特徴と第二特徴は直接に接触するか、又は第一特徴と第二特徴は媒体を介して間接的に接触することを意味する。第一特徴は第二特徴の「上」、「上方」、「上面」にあることは、第一特徴は第二特徴の真上又は斜め上にあるか、又はただ第一特徴の水平高さが第二特徴の水平高さより高いことを意味する。第一特徴は第二特徴の「下」、「下方」、「下面」にあることは、第一特徴は第二特徴の真下又は斜め下にあるか、又はただ第一特徴の水平高さが第二特徴の水平高さより低いことを意味する。
以上、本発明の実施例を説明したが、上述した実施例は例示的であり、本発明を限定するものであると理解されるべきではなく、当業者であれば、本発明の範囲内で、上述した実施例を変更、修正、置換及び変形することができる。