以下の技術は、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)などのような様々な無線接続システムに用いることができる。CDMAは、UTRAN(Universal Terrestrial Radio Access Network)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)によって具現することができる。TDMAは、GSM(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)のような無線技術によって具現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、E−UTRAN(Evolved UTRAN)などのような無線技術によって具現することができる。UTRANは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project)LTE(long term evolution)システムは、E−UTRANを用いるE−UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、3GPP LTE−A(Advanced)システムは、3GPP LTEの進化したバージョンであり、LET−Aプロシステムは、3GPP LTE−Aの進化したバージョンである。
説明の明確性のために、以下では、3GPP LTE/LTE−A/LTE−Aプロを中心として説明するが、本発明の技術的原理はこれに制限されない。また、以下の説明で使われる特定用語は、本発明の理解を助けるために提供されたもので、これらの特定用語の使用は、本発明の技術的原理から逸脱することなく他の形態に変更されてもよい。例えば、本発明は、3GPP LTE/LTE−A/LTE−Aプロ標準によるシステムだけではなく、その他の3GPP標準、IEEE 802.xx標準又は3GPP2標準によるシステムにも適用可能であり、3GPP 5G又はNR(New RAT)のような次世代通信システムにも適用できる。
本発明において、ユーザ機器(user equipment,UE)は、固定していても、移動性を有していてもよいもので、基地局(base station,BS)と通信してデータ及び/又は制御情報を送受信する各種機器を含む。UEを、端末(Terminal)、MS(Mobile Station)、MT(Mobile Terminal)、UT(User Terminal)、SS(Subscribe Station)、無線機器(wireless device)、PDA(Personal Digital Assistant)、無線モデム(wireless modem)、携帯機器(handheld device)などと呼ぶこともできる。以下、UEは端末と混用できる。
本発明において、基地局(BS)は一般に、UE及び/又は他のBSと通信する固定局(fixed station)を意味し、UE及び他のBSと通信して各種データ及び制御情報を交換する。基地局(BS)を、ABS(Advanced Base Station)、NB(Node−B)、eNB(evolved−NodeB)、gNB(next generation NodeB)、BTS(Base Transceiver System)、アクセスポイント(Access Point)、PS(Processing Server)、ノード(node)、TP(Transmission Point)などと呼ぶこともできる。以下、基地局(BS)はeNB又はgNBと混用できる。
無線接続システムにおいて、端末は、下りリンク(DL:Downlink)を介して基地局から情報を受信して、上りリンク(UL:Uplink)を介して基地局へ情報を送信する。基地局及び端末が送受信する情報は、一般のデータ情報及び様々な制御情報を含み、基地局及び端末が送受信する情報の種類/用途に応じて様々な物理チャネルが存在する。
端末は、電源がオフ状態から再びオンになったり、新しくセルに進入したりした場合に、基地局と同期を取る等の初期セル探索(Initial cell search)作業を行う。そのために、端末は、基地局からプライマリ同期チャネル(Primary Synchronization Signal,PSS)及びセカンダリ同期チャネル(Secondary Synchronization Signal,SSS)を受信して基地局と同期を取り、セルID(cell identity)などの情報を取得すればよい。その後、端末は、基地局から物理ブロードキャストチャネル(Physical Broadcast Channel,PBCH)を介してセル内においてブロードキャストされるシステム情報を取得できる。一方、端末は、初期セル探索段階で、下りリンク参照信号(Downlink Reference Signal,DL RS)を受信し、下りリンクチャネル状態を確認できる。
初期セル探索を終えた端末は、物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel,PDCCH)、及び該物理下りリンク制御チャネル情報に基づく物理下りリンク共有チャネル(Physical Downlink Control Channel,PDSCH)を受信することによって、より具体的なシステム情報を取得できる。
その後、端末は、基地局への接続を完了するために、ランダム接続過程(Random Access Procedure)を行うことができる。このため、端末は、物理ランダム接続チャネル(Physical Random Access Channel,PRACH)を介してプリアンブル(preamble)を送信して、物理下りリンク制御チャネル及びそれに対応する物理下りリンク共有チャネルを介して、プリアンブルへの応答メッセージを受信することができる。競合ベースランダム接続(contention based random access)の場合、追加の物理ランダム接続チャネルの送信、物理下りリンク制御チャネル及びこれに対応する物理下りリンク共有チャネル受信のような競合解決手順(Contention Resolution Procedure)を行うことができる。
上述したような手順を行った端末は、その後、一般的な上りリンク/下りリンク信号送信手順として、物理下りリンク制御チャネル/物理下りリンク共有チャネルの受信、及び物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel,PUSCH)/物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel,PUCCH)送信を行うことができる。端末が基地局へ送信する制御情報を総称して上りリンク制御情報(Uplink Control Information,UCI)という。UCIは、HARQ ACK/NACK(Hybrid Automatic Repeat reQuest Acknowledgement/Negative−ACK)、SR(Scheduling Request)、CSI(Channel State Information)などを含む。CSIは、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、RI(Rank Indication)などを含む。UCIは、一般に、PUCCHを介して送信されるが、制御情報とトラフィックデータが同時に送信される必要がある場合は、PUSCHを介して送信されてもよい。また、ネットワークの要請/指示によってPUSCHを介してUCIを非周期的に送信してもよい。
図1は、本発明において用いられる無線フレーム(radio frame)の構造を例示する。セルラーOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)無線パケット通信システムにおいて、上りリンク/下りリンクデータパケット送信は、サブフレーム(subframe,SF)単位で行われ、一サブフレームは、複数のOFDMシンボルを含む一定の時間区間で定義される。LTE(−A)システムでは、FDD(Frequency Division Duplex)に適用可能なタイプ1の無線フレーム(radio frame)構造と、TDD(Time Division Duplex)に適用可能なタイプ2の無線フレーム構造を支援する。
図1は、タイプ1の無線フレームの構造を例示する。例えば、下りリンク無線フレームは、10個のサブフレームで構成され、1サブフレームは、時間ドメイン(time domain)において2個のスロット(slot)で構成される。1サブフレームを送信するのにかかる時間をTTI(Transmission Time Interval)という。或いは、TTIは、1個のスロットを送信するのにかかる時間を称してもよい。例えば、1サブフレームの長さは1msであり、1スロットの長さは0.5msである。1スロットは時間ドメインにおいて複数のOFDMシンボルを含み、周波数ドメイン(frequency domain)において複数のリソースブロック(resource block,RB)を含む。LTE(−A)システムでは、下りリンクでOFDMを用いるため、OFDMシンボルが1シンボル区間を表す。OFDMシンボルは、SC−FDMAシンボル又はシンボル区間とも呼ばれる。リソース割り当て単位としてのリソースブロック(RB)は、1スロットにおいて複数の連続したサブキャリア(subcarrier)を含んでもよい。
1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、循環前置(Cyclic Prefix,CP)の構成(configuration)によって変更可能である。CPには、拡張CP(extended CP)と一般CP(normal CP)とがある。例えば、OFDMシンボルが一般CPによって構成された場合、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は7個である。OFDMシンボルが拡張CPによって構成された場合、1OFDMシンボルの長さが増加するため、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、一般CPの場合に比べて少ない。例えば、拡張CPの場合に、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は6個である。端末が速い速度で移動する場合などのようにチャネル状態が不安定な場合は、シンボル間干渉をより減らすために、拡張CPが用いられてもよい。
タイプ2の無線フレームは、2ハーフフレーム(half frame)で構成され、各ハーフフレームは、5サブフレームで構成され、下りリンク区間(例えば、DwPTS(Downlink Pilot Time Slot))、保護区間(Guard Period,GP)、上りリンク区間(例えば、UpPTS(Uplink Pilot Time Slot))を含む。1サブフレームは2スロットで構成される。例えば、下りリンク区間(例えば、DwPTS)は、端末における初期セル探索、同期化又はチャネル推定に用いられる。例えば、上りリンク区間(例えば、UpPTS)は、基地局におけるチャネル推定と端末の上りリンク送信同期を取るために用いられる。例えば、上りリンク区間(例えば、UpPTS)は、基地局においてチャネル推定のためのSRS(Sounding Reference Signal)が送信され、上りリンク送信同期を取るためのランダム接続プリアンブル(random access preamble)を運ぶPRACH(Physical Random Access Channel)が送信される。保護区間は、上りリンクと下りリンクとの間に下りリンク信号の多重経路遅延によって上りリンクで生じる干渉を除去するための区間である。
上述した無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、又はスロットに含まれるシンボルの数は様々に変更されてもよい。
図2は、本発明において用いられる下りリンクスロットのためのリソースグリッドを例示する。
図2を参照すると、下りリンクスロットは、時間ドメインにおいて複数のOFDMシンボルを含む。ここで、1下りリンクスロットは、7OFDMシンボルを含み、1リソースブロック(RB)は、周波数ドメインにおいて12サブキャリアを含むものと例示されている。しかし、本発明はこれらに限られない。リソースグリッド上のそれぞれの要素は、リソース要素(Resource Element,RE)と呼ばれる。1RBは12×7REを含む。下りリンクスロットに含まれたRBの数NDLは下りリンク送信帯域に依存する。上りリンクスロットの構造は、下りリンクスロットの構造と同一であってもよい。
上述したスロットのリソースグリッドは例示に過ぎず、スロットに含まれるシンボル、リソース要素、RBの数は様々に変更可能である。
図3は、本発明において用いられる下りリンクサブフレームの構造を例示する。
図3を参照すると、サブフレームにおいて最初のスロットの先頭部に位置する最大3(又は、4)個のOFDMシンボルが、制御チャネル割り当てのための制御領域に該当する。その他のOFDMシンボルは、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)が割り当てられるデータ領域に該当し、データ領域の基本リソース単位はRBである。LTE(−A)システムにおいて用いられる下りリンク制御チャネルの例は、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PHICH(Physical Hybrid ARQ Indicator Channel)などを含む。
PCFICHはサブフレームの最初のOFDMシンボルから送信され、サブフレームにおいて制御チャネルの送信に用いられるOFDMシンボルの数に関する情報を運ぶ。PCFICHは、4個のリソース要素グループ(Resource Element Group,REG)からなり、それぞれのREGは、セルIDに基づき、制御領域内に均等に分散される。1REG(Resource Element Group)は4リソース要素で構成できる。PCFICHは、1〜3(又は、2〜4)の値を指示して、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)に変調される。PHICHは、上りリンク送信への応答としてHARQ ACK/NACK信号を運ぶ。PHICH区間(duration)によって設定された1個以上のOFDMシンボルにおいて、CRS及びPCFICH(最初のOFDMシンボル)を除くその他のREG上にPHICHが割り当てられる。PHICHは、周波数ドメイン上において最大に分散された3個のREGに割り当てられる。以下、PHICHをより詳しく説明する。
PDCCHは、サブフレームの最初のn個のOFDMシンボル(以下、制御領域)内に割り当てられる。ここで、nは1以上の整数であって、PCFICHによって指示される。PDCCHを介して送信される制御情報をDCI(Downlink Control Information)という。PDCCHは、下りリンク共有チャネル(downlink shared channel,DL−SCH)の送信フォーマット及びリソース割り当て情報、上りリンク共有チャネル(uplink shared channel,UL−SCH)の送信フォーマット及びリソース割り当て情報、ページングチャネル(paging channel,PCH)上のページング情報、DL−SCH上のシステム情報、PDSCH上から送信されるランダム接続応答のような上位階層制御メッセージのリソース割り当て情報、端末グループ内の各々の端末へのTxパワー制御命令セット、Txパワー制御命令、VoIP(Voice over IP)の活性化指示情報などを運ぶ。より具体的に、DCIフォーマットは、用途に応じて、ホッピングフラッグ(hopping flag)、RB割り当て、MCS(Modulation Coding Scheme)、RV(Redundancy Version)、NDI(New Data Indicator)、TPC(Transmit Power Control)、循環シフトDM−RS(DeModulation Reference Signal)、CQI(Channel Quality Information)要請、HARQプロセス番号、TPMI(Transmitted Precoding Matrix Indicator)、PMI(Precoding Matrix Indicator)確認(confirmation)などの情報を選択的に含む。
基地局は端末に送信されるDCIに応じてPDCCHフォーマットを決定して、制御情報にCRC(cyclic redundancy check)を付加する。CRCはPDCCHの所有者又は用途に応じて識別子(例えば、RNTI(radio network temporary identifier))でマスクされる。例えば、PDCCHが特定の端末のためのものである場合、該当端末の識別子(例えば、cell−RNTI(C−RNTI))がCRCにマスクされる。PDCCHがページングメッセージのためのものである場合、ページング識別子(例えば、paging−RNTI(P−RNTI))がCRCにマスクされる。PDCCHがシステム情報(より具体的に、システム情報ブロック(system information block,SIC))のためのものである場合、SI−RNTI(system information RNTI)がCRCにマスクされる。PDCCHがランダム接続応答のためのものである場合、RA−RNTI(random access−RNTI)がCRCにマスクされる。PDCCHが上りリンク電力制御のためのものである場合、TPC−RNTI(Transmit Power Control−RNTI)が用いられ、TPC−RNTIは、PUCCH電力制御のためのTPC−PUCCH−RNTIとPUSCH電力制御のためのTPC−PUSCH−RNTIとを含むことができる。PDCCHがマルチキャスト制御チャネル(Multicast Control Channel,MCCH)のためのものである場合、M−RNTI(Multimedia Broadcast Multicast Service−RNTI)が用いられる。
PDCCHを介して送信される制御情報は、DCI(Downlink Control Information)という。多様なDCIフォーマットが用途に応じて定義される。具体的に、上りリンクスケジューリングのために、DCIフォーマット0、4(以下、ULグラント)が定義され、下りリンクスケジューリングのために、DCIフォーマット1、1A、1B、1C、1D、2、2A、2B、2C(以下、DLグラント)が定義される。DCIフォーマットは、用途に応じて、ホッピングフラッグ(hopping flag)、RB割り当て、MCS(Modulation Coding Scheme)、RV(Redundancy Version)、NDI(New Data Indicator)、TPC(Transmit Power Control)、循環シフトDM−RS(DeModulation Reference Signal)、CQI(Channel Quality Information)要請、HARQプロセス番号、TPMI(Transmitted Precoding Matrix Indicator)、PMI(Precoding Matrix Indicator)確認(confirmation)などの情報を選択的に含む。
LTE(−A)システムでは、各々の端末のためにPDCCHが位置可能な制限されたセットのCCE位置を定義する。端末が自身のPDCCHが検索可能な制限されたセットのCCE位置は、検索空間(Search Space,SS)と呼ばれる。LTE(−A)システムにおいて、検索空間は、各々のPDCCHフォーマットに応じて異なるサイズを有する。また、UE−特定(UE−specific)及び共通(common)検索空間が別に定義される。基地局は端末にPDCCHが検索空間のどこに位置するかに関する情報を提供しないため、端末は検索空間内においてPDCCH候補(candidate)の集合をモニタリングすることで自身のPDCCHを探し出す。ここで、モニタリング(monitoring)とは、端末が受信されたPDCCH候補に対して各々のDCIフォーマットに従って復号化を試みることを意味する。検索空間からPDCCHを探すことをブラインド検出(blind decoding又はblind detection)という。ブラインド検出によって、端末は自身に送信されたPDCCHの識別(identification)と該当PDCCHを介して送信される制御情報の複合化とを同時に行う。
図4は、本発明において用いられる上りリンクサブフレームの構造を例示する。
図4を参照すると、上りリンクサブフレームは、複数(例えば、2)のスロットを含む。スロットは、CPの長さに応じて互いに異なる数のSC−FDMAシンボルを含んでもよい。一例として、一般(normal)CPの場合、スロットは7個のSC−FDMAシンボルを含む。上りリンクサブフレームは、周波数ドメインにおいて、データ領域と制御領域とに区分できる。データ領域はPUSCHを含み、音声などのデータ信号の送信に用いられる。制御領域はPUCCHを含み、制御情報の送信に用いられる。PUCCHは周波数軸においてデータ領域の両端部に位置するRB対(RB pair)(例えば、m=0,1,2,3)を含み、スロットを境界としてホッピングする。
図5は、ランダム接続過程(Random Access Procedure)を例示する。
ランダム接続過程は、上りリンクで(短い)データを送信するために用いられる。例えば、ランダム接続過程は、RRC_IDLEにおける初期接続、無線リンク失敗後の初期接続、ランダム接続過程を求めるハンドオーバー、RRC_CONNECTED中にランダム接続過程が求められる上り/下りリンクデータが発生するときに行われる。RRC(Radio Resource Control)接続要請メッセージ(RRC Connection Request Message)、セル更新メッセージ(Cell Update Message)、URA更新メッセージ(URA Update Message)などの一部のRRCメッセージもランダム接続過程を用いて送信される。論理チャネルCCCH(Common Control Channel)、DCCH(Dedicated Control Channel)、DTCH(Dedicated Traffic Channel)が送信チャネルRACHにマッピングされてもよい。送信チャネルRACHは、物理チャネルPRACH(Physical Random Access Channel)にマッピングされる。端末のMAC階層が端末物理階層にPRACH送信を指示すると、端末物理階層は、先に、1個の接続スロット(access slot)と1個のシグネチャー(signature)を選択し、PRACHプリアンブルを上りリンクで送信する。ランダム接続過程は、競合ベース(contention based)過程と非競合ベース(non−contention based)過程とに区分できる。
図5を参照すると、端末は、システム情報により、基地局からランダム接続に関する情報を受信して格納する。その後、ランダム接続が必要である場合、端末はランダム接続プリアンブル(Random Access Preamble;メッセージ1又はMsg1とも呼ぶ)を基地局へ 送信する(S510)。基地局が端末からランダム接続プリアンブルを受信すると、基地局はランダム接続応答メッセージ(Random Access Response;メッセージ2又はMsg2とも呼ぶ)を端末へ送信する(S520)。具体的に、ランダム接続応答メッセージに対する下りスケジューリング情報は、RA−RNTI(Random Access−RNTI)でCRCにマスクされ、L1/L2制御チャネル(PDCCH)上から送信できる。RA−RNTIでマスクされた下りスケジューリング信号を受信した端末は、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)からランダム接続応答メッセージを受信してデコードすることができる。その後、端末は、ランダム接続応答メッセージに自身に指示されたランダム接続応答情報があるか否かを確認する。自身に指示されたランダム接続応答情報が存在するか否かは、端末が送信したプリアンブルに対するRAID(Random Access preamble ID)が存在するか否かによって確認することができる。このランダム接続応答情報は、同期化のためのタイミングオフセット情報を示すタイミングアドバンス(Timing Advance;TA)、上りリンクに用いられる無線リソース割り当て情報、端末識別のための仮の識別子(例えば、Temporary C−RNTI)などを含む。端末はランダム接続応答情報を受信すると、応答情報に含まれた無線リソース割り当て情報に従って、上りリンクSCH(Uplink Shared Channel)でRRC接続要請メッセージを含む上りリンク送信(メッセージ3又はMsg3とも呼ぶ)を行う(S530)。基地局は端末から上りリンク送信を受信した後、競合解決(contention resolution)のためのメッセージ(メッセージ4又はMsg4とも呼ぶ)を端末に送信する(S540)。競合解決のためのメッセージは、競合解決メッセージとも呼び、RRC接続設定メッセージを含むことができる。端末は基地局から競合解決メッセージを受信した後、接続設定を完了して、接続設定完了メッセージ(メッセージ5又はMsg5とも呼ぶ)を基地局へ送信する(S550)。
非競合ベース過程の場合、端末がランダム接続プリアンブルを送信(S510)する前に、基地局が非競合ランダム接続プリアンブル(Non−contention Random Access Preamble)を端末に割り当ててもよい。非競合ランダム接続プリアンブルは、ハンドオーバー命令(handover command)又はPDCCHのような専用シグナリング(dedicated signaling)によって割り当てることができる。端末は、非競合ランダム接続プリアンブルが割り当てられた場合、ステップS510のように、割り当てられた非競合ランダム接続プリアンブルを基地局へ送信することができる。基地局は、端末から非競合ランダム接続プリアンブルを受信すると、ステップS520のように、基地局はランダム接続応答を端末へ送信することができる。
上述したランダム接続過程において、ランダム接続応答(S520)に対してはHARQが適用されないものの、ランダム接続応答に対する上りリンク送信又は競合解決のためのメッセージに対してはHARQが適用されてもよい。よって、ランダム接続応答に対して、端末はACK/NACKを送信する必要がない。
一方、次世代システムでは、計量器の検針、水位測定、監視カメラの活用、自動販売機の在庫報告などのデータ通信を中心とする安価/低スペックの端末を構成することを考慮している。この端末は、低い機器複雑さ及び低い電力消耗を有するにもかかわらず、接続した機器間に適宜な処理率を提供することが求められ、便宜上、MTC(Machine Type Communication)又はIoT(Internet of Things)端末とも呼ばれ、本明細書では簡単に端末(UE)と総称する。
また、次世代システムは、セルラーネットワーク又は第3のネットワークを活用するに当って、狭帯域(narrowband)を用いた通信(又は、NB−IoT通信)を行うことができる。例えば、狭帯域は180kHzである。この領域内においてUE(又は、NB−IoT UE)又はeNBは、単一又は複数の物理チャネルを多重化して送信してもよい。一方、NB−IoT UEは、橋梁下、海底、海上などチャネル環境の不良な領域において通信を行うこともあり、この場合、これを補償するために、特定チャネルの繰り返し(例えば、数TTIの間に繰り返し送信)及び/又は電力増幅(Power boosting)を行ってもよい。電力増幅の一例として、特定の帯域内で送信する周波数リソース領域をさらに減らし、時間当たり電力を特定のリソースに集中してもよい。一例として、12REで構成されたRB(resource block)を介して特定のチャネルを送信するとき、RB単位のRE割り当ての代わりに、特定のREを選択して割り当てる方式によって、全体のRBにわたって分散する電力を特定のRE(ら)に集中することもできる。特に、RB内において1個のREにデータ及び電力を集中し、通信を行う方式を単一−トーン(Single−tone)送信方式と総称してもよい。NB−IoTは、セルラーIoT(又は、cIoT)と混用されてもよい。
図6は、NPRACHプリアンブル送信方法を例示する。NPRACHプリアンブルは、LTE−Aプロシステムにおいて支援するNB−IoTのためのPRACHプリアンブルを称し、PRACHプリアンブルと総称してもよい。図6のランダム接続シンボルグループは、(N)PRACHシンボルグループと称してもよく、単にシンボルグループとも称する。
NPRACHプリアンブルは、4個のシンボルグループ(シンボルグループ0〜シンボルグループ3)で構成され、それぞれのシンボルグループは、図6に示されたように、CP(Cyclic Prefix)とシーケンス部分(sequence part)とで構成できる。シーケンス部分は、5個のサブブロックで構成できるが、各サブブロックは同一のシンボルを含む。例えば、同一のシンボルは、固定されたシンボル値1を有する。
NPRACHプリアンブルは、指定された時間/周波数リソースを用いて送信され、NPRACHプリアンブル送信のための時間/周波数リソースは、NPRACH構成情報(configuration information)により設定される。NPARCH構成情報は、上位階層信号(例えば、RRC階層信号)又はシステム情報(例えば、SIB2)によって端末へ送信される。NPRACH構成情報は、以下のような情報を含む。
− 時間領域においてNPRACHリソースの周期を指示する情報
− 周波数領域においてNPRACHリソースの最初のサブキャリアを指示する情報
− NPRACHに割り当てられたサブキャリアの個数を指示する情報
− 競合ベースランダム接続に割り当てられた開始サブキャリアの個数を指示する情報
時間領域においてNPRACHプリアンブル送信は、
を満たす無線フレームの開始後に
が指示する位置から開始することができる。
NPRACHプリアンブル送信のための周波数領域は、上位階層信号(例えば、RRC階層信号)又はシステム情報(例えば、SIB2)によって設定されたサブキャリアオフセット
とサブキャリア個数
によって決定できる。NPRACHプリアンブルを構成する各々のシンボルグループは、間隔(gap)なく送信され、指定された周波数領域内においてシンボルグループごとに周波数ホッピングする。周波数ホッピングにおいて( i+1)番目のシンボルグループ(即ち、シンボルグループ i、i=0、1、2、3)の周波数位置は、
で示し、数式1によって決定できる。
数式1において、
は、NPRACHプリアンブルの開始サブキャリアインデックスを示し、数式2によって決定される。数式1において、
は、サブキャリアオフセットを示し、数式3によって決定される。数式2において
で与えられる。
数式3において、
は、NPRACHプリアンブルのシンボルグループ0のためのサブキャリアオフセットを示し、数式4によって決定できる。数式3において、
は、数式5によって決定され、数式4において、
は、
から上位階層(例えば、MAC階層)によって選ばれる値である。
NPRACHプリアンブルは、カバレッジ向上又はカバレッジ拡張のために、特定の回数(例えば、図6のN)だけ繰り返し送信されることができる。特定の繰り返し回数は、上位階層信号(例えば、RRC階層信号)又はシステム情報(例えば、SIB2)によって設定できる。NPRACHプリアンブルを構成する4個のシンボルグループ(シンボルグループ0〜シンボルグループ3)は、シンボルグループごとに、数式1〜5を用いて決定された周波数位置にホッピングしながら送信され、このように、1番目のNPRACHプリアンブルを送信した後、2番目のNPRACHプリアンブルの各シンボルグループも数式1〜5に基づいて周波数ホッピングして送信することができる。同様な方式を適用して、NPRACHプリアンブルを特定の回数(例えば、N)だけ繰り返し送信することができる。繰り返し送信される各NPRACHプリアンブルの1番目のシンボルグループ(即ち、シンボルグループ0)の周波数位置は、ランダムに決定できる。
図6に示されたNPRACHプリアンブルのシンボルグループは、間隔(gap)なく送信されるため、NPRACHプリアンブルには保護時間が適用されない。よって、図6に示されたNPRACHプリアンブルの場合、保護時間の代わりにCP長さを考慮して支援するセル半径を決定することができる。一般に、セル半径とラウンドトリップ遅延(RTD)との関係は、(セル半径)=(光速)*(RTD/2)で表現でき、RTDは保護時間に該当するため、セル半径とCP長さとの関係は、数式6のように表現できる。
[数6]
(セル半径)=(光速)*(CP長さ/2)
表1は、NPRACHプリアンブルフォーマットによるCP長さ、セル半径の概略的な値を例示する。表1に示されたように、NPRACHプリアンブルフォーマットは、フォーマット0、1を有することができ、各々のNPRACHプリアンブルフォーマットは、同一のシーケンス長さを有し、CP長さが異なるように設定されてもよい。CP長さは、上位階層信号(例えば、RRC階層信号)又はシステム情報(例えば、SIB2)によって設定され、CP長さに応じて該当するNPRACHプリアンブルフォーマットが決定できる。表1では、usはマイクロ秒(microsecond)を示し、kmはキロメータを示す。
また、セル半径によるラウンドトリップ遅延(round trip delay,RTD)を考慮して保護時間(guard time,GT)が与えられる。例えば、セルエッジにある端末とセルの中心にある端末とが同一のTTI(例えば、サブフレーム又はスロット)においてPRACHプリアンブルを送信する場合、基地局が該当TTI内で各端末のPRACHプリアンブルが受信できるようにするために、保護時間が与えられる。一般に、セル半径とラウンドトリップ遅延(RTD)との関係は、(セル半径)=(光速)*(RTD/2)で表現でき、RTDは保護時間に該当するため、セル半径と保護時間との関係は、数式7のように表現できる。
[数7]
(セル半径)=(光速)*(GT/2)
表2は、従来のLTE/LTE−AシステムのプリアンブルフォーマットによるCP長さ、GT長さ、セル半径の概略的な値を例示する。表2において、プリアンブルフォーマット値は、PRACH構成インデックスによって指示される。プリアンブルフォーマット0は、1個のTTI(例えば、1ms)で送信されてもよく、プリアンブルフォーマット1、2は、2個のTTI(例えば、2ms)で送信されてもよく、プリアンブルフォーマット3は、3個のTTI(例えば、3ms)で送信されてもよく、msはミリ秒(millisecond)を示す。表2において、usはマイクロ秒(microsecond)を示し、kmはキロメータを示す。
表2から分かるように、現在のLTEシステムで支援する最大のセル半径は100.2kmである。よって、NB−IoTのためのUEがLTEネットワークを用いたインバンド動作(in−band operation)を行うためには、少なくとも同一レベルのセル半径を支援する必要がある。
図7は、上りリンク−下りリンクのタイミング関係(timing relation)を例示する。
上りリンク直交(Uplink orthogonal)送受信のために、基地局が各々の端末の上りリンク送信タイミングを個別に管理(manage)又は調整(adjust)する必要がある。このように、基地局によって行われる送信タイミングの管理又は調整をタイミングアドバンス(timing advance)又はタイミング整列(time alignment)と称してもよい。
タイミングアドバンス又はタイミング整列は、上述のように、ランダム接続過程によって行われることができる。ランダム接続過程中、基地局は端末からランダム接続プリアンブルを受信して、受信されたランダム接続プリアンブルを用いて、タイミングアドバンス値を算出することができる。算出されたタイミングアドバンス値は、ランダム接続応答によって端末へ送信され、端末は受信されたタイミングアドバンス値に基づき、信号送信タイミングを更新(update)することができる。或いは、基地局は端末から周期的に又はランダムに送信される上りリンク参照信号(例えば、SRS(Sounding Reference Signal))を受信してタイミングアドバンスを算出することができ、端末は算出されたタイミングアドバンス値に基づき、信号送信タイミングを更新することができる。
上述のように、基地局は、ランダム接続プリアンブル又は上りリンク参照信号を介して端末のタイミングアドバンスを測定することができ、タイミング整列のための調整値(adjustment value)を端末に知らせることができる。この場合、タイミング整列のための調整値は、タイミングアドバンス命令(Timing Advance Command,TAC)又はタイミングアドバンス値(TA value)と称してもよい。
図7を参照すると、端末からの上りリンク無線フレーム i の送信は、対応する下りリンク無線フレームを開始する(NTA+NTAoffset)×Ts秒の前に開始することができる。0≦NTA≦20512であってもよく、FDDフレーム構造の場合、NTAoffset=0、TDDフレーム構造の場合は、NTAoffset=624であってもよい。NTAは、タイミングアドバンス命令によって指示されてもよい。Tsはサンプリングタイムを示す。上りリンク送信タイミングは、16Tsの倍数の単位に調整可能である。TACは、ランダム接続応答において11ビットで与えられてもよく、0〜1282の値を指示することができる。NTAはTA*16で与えられてもよい。或いは、TACは6ビットであり、0〜63の値を指示することができる。この場合、NTAはNTA,old+(TA−31)*16で与えられてもよい。サブフレームnで受信されたタイミングアドバンス命令は、サブフレームn+6から適用できる。
上述のように、従来のNB−IoTシステムは、セル半径35kmを支援するGERAN(GSM EDGE Radio Access Network)ネットワークに基づいて設計されたため、ランダム接続プリアンブルの循環前置(CP)が最大40km程度のセル半径まで支援するように設計されている。しかし、NB−IoTシステムの代表的な展開シナリオ(deployment scenario)の1つであるLTEネットワークにおけるインバンド動作(in−band operation)を支援するためには、セル半径100kmまで支援することが必要である。また、NB−IoTシステムは、人跡まれな、換言すれば、LTEネットワークがよく整備されていないところでの移動式自律報告(mobile autonomous reporting)システムなどを含んでいるため、支援可能なセル半径を拡張した方が好ましい。
ランダム接続プリアンブルの支援可能な最大のセル半径を拡張するためには、(NPRACH) プリアンブルのCPを拡張することができる。例えば、セル半径100kmを支援するためのCPの最小長さは、数式6に基づいて数式8のように演算できる。
[数8]
CP長さ(us)=200km/(3E8m/s)=666.7us
このように、拡張されたセル半径を支援するために拡張されたCPを拡張CP(extended CP,E−CP)と称する。さらに、遅延拡散(delay spread)を考慮して、少し余裕を有するようにE−CPの長さを設計してもよい。このとき、基地局の観点から、端末から受信されたランダム接続プリアンブルと、直後の隣接するサブフレームが重なることを避けるために、E−CPと同一長さ(例えば、666.7us)の時間間隔(time gap)が必要となり、この時間間隔を保護時間(GT)という。
循環前置及び保護時間はいずれもシンボル間の干渉を避けるために追加されたものである。換言すれば、循環前置及び保護時間は、性能的な側面から付加的に追加された信号であるため、システム送信率(system throughput)次元からオーバーヘッドとして分類される可能性がある。よって、より効率的なプリアンブル送信のために、このような循環前置や保護時間のパーセントオーバーヘッド(%overhead)を減らし、循環前置及び保護時間を除いたプリアンブル情報に該当する部分(例えば、シンボル又はシンボルグループ部分)を増加させることを考慮してもよい。
また、セル半径を拡張支援するために、CP拡張と共に、タイミングアドバンス(TA)動作のためのタイミング推定曖昧(timing estimation ambiguity)の問題を解決する必要がある。図7を参照して説明したように、上りリンク直交(uplink orthogonal)の送受信のために、基地局が各UEの上りリンク送信タイミングを個別に制御することが必要であり、この過程をタイミングアドバンス(TA)又はタイミング整列という。初期タイミングアドバンスは、ランダム接続過程を介して行われる。NB−IoTシステムでは、端末がランダム接続プリアンブルを送信すると、基地局は受信されたプリアンブルから上りリンク送信遅延(delay)を推定して、ランダム接続応答(RAR)メッセージを介してタイミングアドバンス命令の形態で端末へ伝達する。端末はRARメッセージを介して伝達されたTA命令を用いて送信タイミングを調節する。
図6を参照して説明したように、NB−IoTのためのランダム接続プリアンブル(又は、NPRACHプリアンブル)は、単一のキャリア周波数ホッピング(single carrier frequency hopping)方式によって送信され、タイミング推定(timing estimation)取得範囲及び精度をいずれも考慮して設計されている。従来のランダム接続プリアンブル(又は、NPRACHプリアンブル)のサブキャリア間隔(subcarrier spacing)は3.75kHzで、40kmセル半径まで曖昧(ambiguity)なくタイミング推定ができるように設計されている。2個のサブキャリア間の間隔を用いてタイミング推定を行う場合、曖昧なく支援可能なセル半径は、以下のように算出できる。離れた2個のサブキャリア間の間隔を用いて推定する場合、2個のサブキャリア上で送信される信号の位相差は、2*pi*delta_fで表現でき、delta_fはサブキャリア間隔をHz(Hertz)単位に示したものである。また、ラウンドトリップ遅延を考慮した2個のサブキャリア上で送信される信号の位相差は、2*pi*delta_f*tau_RTTで表現でき、tau_RTTはラウンドトリップ遅延を示す。位相差とセル半径が一対一の対応値を有するには、2*pi*delta_f*tau_RTT<2*piの関係が成り立つ必要がある。よって、曖昧のない推定のためには、tau_RTT<1/delta_fの関係が成り立つ必要がある。ラウンドトリップ距離は、tau_RTT*(光速)/2、光速=3E8m/sであるため、サブキャリア間隔が3.75kHzである場合、セル半径は1/delta_f*3E8/2=1/3.75(kHz)*3E8(m/s)/2=40kmである。従来のランダム接続プリアンブル(又は、NPRACHプリアンブル)の3.75kHzサブキャリア間隔で曖昧なくタイミング推定が可能なセル半径が40kmであるため、100kmセル半径の支援のためには、サブキャリア間隔を1.5kHz以下に縮小する必要がある。或いは、サブキャリア間隔をレガシープリアンブルと同様に3.75kHzに保つが、小数点周波数ホッピング(fractional frequency hopping)を適用することで、タイミング推定曖昧(timing estimation ambiguity)の問題を解決することができる。
要するに、100kmのセル半径を支援するために、ランダム接続プリアンブルの循環前置を少なくとも666.7us程度に拡張し、曖昧なくタイミング推定を行うために、ランダム接続プリアンブルのサブキャリア間隔を1.5kHz以下に縮小するか、又は3.75kHzのサブキャリア間隔を維持しながら、小数点周波数ホッピングを適用して、タイミング推定の曖昧を解決する。
本発明は、LTEネットワーク又はLTEシステムの最大のセル半径を支援するネットワークにおいて、NB−IoTシステムを使用可能にするものであって、具体的には、LTEネットワーク又はLTEシステムの最大のセル半径を支援するネットワークにおいて、NB−IoT NPRACHのためのリソース割り当て及び周波数ホッピングを行う方法を提案する。
説明の便宜のために、本発明で提案する拡張されたセル半径(例えば、100km)を支援するランダム接続プリアンブルを「向上された(enhanced)」プリアンブルと定義し、これに対して、従来のランダム接続プリアンブルを「レガシー(legacy)」プリアンブルと定義する。本発明において、レガシープリアンブルを第1のプリアンブルフォーマットと称してもよく、向上されたプリアンブルは第2のプリアンブルフォーマットと称してもよい。また、本発明では、ランダム接続プリアンブル又は(N)PRACHプリアンブル又は(N)PRACH信号又は(N)PRACHは混用されてもよく、単にプリアンブルと称してもよい。また、本発明では、(N)PRACHシンボルグループ又はランダム接続シンボルグループは混用されてもよく、単にシンボルグループと称してもよい。また、従来のNB−IoT(又は、レガシープリアンブル)を支援する端末(UE)は、レガシー端末(legacy UE)と称してもよく、向上されたプリアンブル(又は、レガシープリアンブル及び向上されたプリアンブルをいずれも)を支援する端末は、向上された端末(enhanced UE)と称してもよい。
本発明は、NB−IoTを支援する端末/基地局/システムに基づいて説明されるが、本発明はこれに限られない。本発明は、NB−IoT通信を支援しない端末/基地局/システムにも同様に適用できる。例えば、本発明は、mMTC(massive Machine Type Communication)を支援する端末/基地局/システムだけではなく、IoT及びMTCを支援しない一般の端末/基地局/システム(例えば、LTE/LTE−A/LTE−A Pro/5Gシステム及び該当システムにおいて動作可能な端末/基地局)にも同様に適用できる。本明細書において、端末/基地局/システムは、NB−IoTを支援する端末/基地局/システムとNB−IoTを支援しない一般の 端末/基地局/システムを総称してもよい。
向上されたプリアンブルフォーマット(Enhanced preamble format)
本明細書において、向上されたプリアンブルは、NPRACH範囲向上のために、従来のプリアンブルに対して複数のシンボルに該当するようにCP長さを増加させるか、3.75/NkHz(N>1である整数)にサブキャリア間隔を縮小するなどで、レガシープリアンブルに比べてより大きいセル半径を支援するように設計されたプリアンブルを称する。向上されたプリアンブルは、従来のレガシープリアンブルに追加される新たな形態のPRACHフォーマットであってもよい。
向上されたプリアンブルの一例として、従来のNB−IoTのためのランダム接続プリアンブル(又は、NPRACHプリアンブル)(例えば、図6及び関連説明を参照)を構成するシンボルグループ内においてCPとして用いられるシンボルの個数を増加させることができる。本発明において、シンボルグループ内において複数のシンボルに該当するCPをE−CP(enhanced CP)と称する。例えば、E−CP(>666.7us)を支援するために、レガシープリアンブルの6個のシンボルのうち、先頭の3個のシンボルをCPとして用いて、3個のシンボルをシーケンス部分として用いることができる(図8を参照)。この例では、UEは、3個のシンボル長さに該当するCP部分と5個のシンボル長さに該当するシーケンス部分とを含むフォーマットでランダム接続プリアンブルを送信し、基地局は、先頭の3個のシンボルをE−CP(enhanced CP)とみなし、先頭の3個のシンボルを除くその他の5個のシンボルを用いて、プリアンブル検出及びタイミング推定を行う。図8のランダム接続プリアンブルフォーマットは例示に過ぎず、本発明は、図8のランダム接続プリアンブルフォーマットに限られるものではない。
向上されたプリアンブルの別の例として、タイミング推定を行うとき、曖昧なくセル半径100kmを支援するために、ランダム接続プリアンブル(又は、NPRACHプリアンブル)のサブキャリア間隔を1.5kHz以下に縮小することができる。例えば、更なる遅延拡散(delay spread)及びFDMにおける干渉まで考慮して、向上されたプリアンブルのサブキャリア間隔を3.75/NkHz(N>1である整数)に設定することができ、より具体的に、120kmセル半径まで支援するために、サブキャリア間隔を1.25kHz(N=3)に設定することができる。このように、ランダム接続プリアンブル(又は、NPRACHプリアンブル)送信のために、小さいサブキャリア間隔を用いることで、タイミング推定時において曖昧なく範囲を向上させることができる。
NPRACHリソース割り当て及びホッピング
レガシープリアンブルと向上されたプリアンブルとが共存するシステムにおいて、NPRACH時間/周波数リソースの効率的な活用及び/又は逆互換性(backward compatibility)のために、向上されたプリアンブルを送信するとき、レガシープリアンブルのNPRACHリソースを共有するか、レガシープリアンブルと同一のNPRACHリソース構成(resource configuration)方法を用いることができる。このために、(時間領域において)向上されたプリアンブルの長さをレガシープリアンブルの長さと同一に設計することができるが、このような動作をレガシープリアンブルと向上されたプリアンブルとのプリアンブル境界整列(preamble boundary alignment)という。
プリアンブル境界整列のために、シンボルグループ当たりのシンボル及び/又はプリアンブル当たりのシンボルグループの数を調整することができる。例えば、レガシープリアンブルは、1個のプリアンブルが4個のシンボルグループからなり、1個のシンボルグループが6個のシンボルからなるため(例えば、図6を参照)、プリアンブル当たりシンボル数は、4*6=24個である。他方、例えば、向上されたプリアンブルにおいて8個のシンボルが1個のシンボルグループを構成する場合(例えば、図8を参照)、プリアンブル当たりシンボル数は、8*4=32(即ち、プリアンブル当たりシンボル=8シンボル/シンボルグループ*4シンボルグループ/プリアンブル=32シンボル/プリアンブル)である。この例において、向上されたプリアンブルのプリアンブル当たりシンボルグループ数を3個に調整する場合、向上されたプリアンブルのプリアンブル当たりシンボル数は、8*3=24(即ち、プリアンブル当たりシンボル=8シンボル/シンボルグループ*3シンボルグループ/プリアンブル=24シンボル/プリアンブル)である。よって、この例において、向上されたプリアンブルを構成するシンボルグループの数を3個に調整することで、レガシープリアンブルとプリアンブル境界整列を行うことができる。
プリアンブル境界整列に追加に又は独立に、シンボルグループ境界整列(symbol group boundary alignment)を考慮してもよい。少数周波数ホッピング(Fractional Frequency Hopping)ベースの向上されたプリアンブルの場合、サブキャリア間隔がレガシープリアンブルと同様に3.75kHzであるため、6個のシンボルで1個のシンボルグループを構成して、シンボルグループ境界整列を行うことができる。1.25kHzのサブキャリアベースの向上されたプリアンブルの場合、1個のシンボルの長さがレガシープリアンブルに比べて3倍であるため、向上されたプリアンブルにおいて1個のシンボルグループを2個のシンボルで構成すれば、レガシープリアンブルとのシンボルグループ境界整列が可能である。
上述したプリアンブル境界整列及び/又はシンボルグループ境界整列の方法に追加に又は独立に、FDMでNPRACHリソースを共有する方法が考えられる。より具体的に、FDMベースのNPRACHリソース共有方法は、NPRACH周波数リソースを区分して、一部をレガシープリアンブルに割り当てて、残りを向上されたプリアンブルに割り当てることで、レガシーNPRACHリソース構成(resource configuration)領域においてレガシーUEの動作に影響を及ぼさずに、向上されたプリアンブルとレガシープリアンブルとを共存させることができる。
これに基づいて、本発明では、向上されたプリアンブルのためのNPRACHリソース割り当て及び周波数ホッピングの方法を提案する。説明の便宜のために、1個のプリアンブルにおいて、最初のシンボルグループをシンボルグループ0又は第1のシンボルグループといい、第2番目のシンボルグループをシンボルグループ1又は第2のシンボルグループといい、第3番目のシンボルグループをシンボルグループ2又は第3のシンボルグループといい、第4番目のシンボルグループをシンボルグループ3又は第4のシンボルグループという。
NPRACHリソース割り当て及び周波数ホッピングの方法1−1
本発明に係る方法1−1では、レガシープリアンブルのための方法を最小限に変更して、向上されたプリアンブルに適用する。具体的に、本発明に係る方法1−1によれば、プリアンブルのシンボルグループ0のためのサブキャリアインデックス情報
は、上位階層(例えば、MAC階層)によって選択される値に基づいて決定され(例えば、数式3及び数式4を参照)、プリアンブルのシンボルグループ1のためのサブキャリアインデックス情報
は、シンボルグループ0のためのサブキャリアインデックス情報が奇数であるか偶数であるかによって、1/Nを足すか引いて決定され、プリアンブルのシンボルグループ2のためのサブキャリアインデックス情報
は、シンボルグループ1のためのサブキャリアインデックス情報に6を適用して決定され、プリアンブルのシンボルグループ3のためのサブキャリアインデックス情報
は、シンボルグループ2のためのサブキャリアインデックス情報が奇数であるか偶数であるかによって、1/Nを足すか引いて決定される。各々のシンボルグループの周波数位置は、該当サブキャリアインデックス情報
に開始サブキャリアインデックス
を足して決定される(例えば、数式1を参照)。その他のNPRACH構成情報は、図6に基づいて説明したように与えられる。
本発明の方法1−1は、最小周波数ホッピング距離=3.75kHz/Nを仮定する。Nは、レガシープリアンブルと向上されたプリアンブルの最小周波数ホッピング距離(minimum frequency hopping distance)又はサブキャリア間隔(subcarrier spacing)の比であってもよい。Nは1より大きい整数に設定されてもよいが、上述したように、Nが3より大きいか同一の場合、曖昧なく正確なTA命令生成のためのタイミング推定が可能となる。
本発明の方法1−1は、数式9によって具現できる。数式9より分かるように、シンボルグループ1、3のためのサブキャリアインデックス情報を求めるとき、1/Nが適用される。具体的に、シンボルグループ0、2のためのサブキャリアインデックス情報が偶数である場合(即ち、modulo−2値が0である場合)、シンボルグループ1、3のためのサブキャリアインデックス情報は、シンボルグループ0、2のためのサブキャリアインデックス情報に1/Nを足して決定できる。シンボルグループ0、2のためのサブキャリアインデックス情報が奇数である場合(即ち、modulo−2値が1である場合)、シンボルグループ1、3のためのサブキャリアインデックス情報は、シンボルグループ0、2のためのサブキャリアインデックス情報から1/Nを引いて決定できる。
図9は、本発明の方法1−1に係るNPRACHリソース割り当て及び周波数ホッピングの方法を例示する。図9では、N=3(例えば、サブキャリア間隔=1.25kHz)を仮定したが、本発明はN=3ではない場合にも同様に/類似に適用できる。また、図9では、開始サブキャリアインデックス
を0に仮定したが、本発明は、開始サブキャリアインデックスが0ではない場合にも同様に/類似に適用できる。この場合、開始サブキャリアインデックスを該当サブキャリアインデックスに足して、実際の周波数位置を求めることができる。
図9を参照すると、プリアンブル繰り返しの基本単位を例示する。プリアンブル繰り返しの基本単位は、3.75kHzのサブキャリア間隔を基準として、12個のサブキャリアと4個のシンボルグループからなる。シンボルグループは、複数のシンボルから構成されるが、構成されたシンボルのサブキャリア間隔に応じてシンボルグループを構成するシンボルの個数が変更される。また、図9では、シンボルグループ内のシンボルが同一の中心周波数を有する単一トーン(single tone)であることを仮定した。図9では、互いに異なるプリアンブルを区別するために、各々のプリアンブルを互いに異なるパターンで示した。
例えば、プリアンブル(910)のシンボルグループ0は、サブキャリアインデックス2(の中心周波数)から送信され、シンボルグループ1は、+1/3だけの少数周波数ホッピング(fractional frequency hopping)し、シンボルインデックス2から+6だけサブキャリア間隔を整数周波数ホッピング(integer frequency hopping)した後、シンボルインデックス3から再び−1/3だけ少数周波数ホッピングするように動作する。便宜のために、シンボルインデックス0から始めるプリアンブルホッピングパターンのうち、サブキャリアインデックス0〜5だけを示しているが、その他の上位サブキャリアインデックス6〜11に対しても、図9に示されたパターンの鏡像(mirror image)のように動作することが分かる。
NPRACHリソース割り当て及び周波数ホッピングの方法1−2
図9のパターンから分かるように、本発明の方法1−1は、シンボルグループ1、2において互いに異なるプリアンブル間の最小周波数分離(minimum frequency separation)がシンボルグループ0、3に比べて縮小することが分かる。例えば、図9のように、1/N(例えば、N=3)を適用する場合、シンボルグループ0、3では、互いに異なるプリアンブル間の間隔が3.75kHzであるのに対して、シンボルグループ1、2では、互いに異なるプリアンブル間の間隔が3.75kHzから1.25kHzに狭くなる。よって、本発明の方法1−1によれば、プリアンブル間の干渉に弱くなる可能性がある。
本発明の方法1−2は、互いに異なるプリアンブル間の最小周波数分離を一定にする方法である。具体的に、本発明の方法1−1に比べて、本発明の方法1−2では、プリアンブルのシンボルグループ1のためのサブキャリアインデックス情報
がシンボルグループ0のためのサブキャリアインデックス情報に1/Nを足して決定され、プリアンブルのシンボルグループ3のためのサブキャリアインデックス情報
がシンボルグループ2のためのサブキャリアインデックス情報から1/Nを引いて決定される点が異なる。より具体的に、本発明の方法1−2では、以前のシンボルグループ(シンボルグループ0、2)のサブキャリアインデックス情報が奇数であるか偶数であるかに関係なく、シンボルグループ1のためのサブキャリアインデックス情報
は、シンボルグループ0のためのサブキャリアインデックス情報に1/Nを足して決定され、シンボルグループ3のためのサブキャリアインデックス情報
は、シンボルグループ2のためのサブキャリアインデックス情報から1/Nを引いて決定される。各々のシンボルグループの周波数位置は、該当サブキャリア インデックス情報
に開始サブキャリアインデックス
を足して決定される(例えば、数式1を参照)。その他のNPRACH構成情報は、図6に基づいて説明したように与えられる。
本発明の方法1−2によれば、互いに異なるプリアンブル間の最小周波数分離が3.75kHzに一定に与えられるため、本発明の方法1−1に比べて、互いに異なるプリアンブル間の干渉の側面においてメリットがある。
本発明の方法1−2は、最小周波数ホッピング距離=3.75kHz/Nを仮定する。Nは、レガシープリアンブルと向上されたプリアンブルとの最小周波数ホッピング距離又はサブキャリア間隔の比であってもよい。Nは1より大きい整数に設定されてもよいが、上述したように、Nが3より大きいか同一の場合、曖昧なく正確なTA命令生成のためのタイミング推定が可能となる。
本発明の方法1−2は、数式10によって具現できる。数式10より分かるように、シンボルグループ1、3( i=1、3)のためのサブキャリアインデックス情報は、数式9とは異なるが、シンボルグループ0、2( i=0、2)のためのサブキャリアインデックス情報は、数式9と同様に求められる。
図10は、本発明の方法1−2に係るNPRACHリソース割り当て及び周波数ホッピングの方法を例示する。図10では、N=3(例えば、サブキャリア間隔=1.25kHz)を仮定したが、本発明は、N=3ではない場合にも同様に/類似に適用できる。また、図10では、開始サブキャリアインデックス
を0に仮定したが、本発明は、開始サブキャリアインデックスが0ではない場合にも同様に/類似に適用できる。この場合、開始サブキャリアインデックスを該当サブキャリアインデックスに足して、実際の周波数位置を求めることができる。
図9に比べて、図10のプリアンブルパターンでは、互いに異なるプリアンブル間の最小周波数分離が3.75kHzに一定に与えられることが分かる。例えば、図9の場合、サブキャリアインデックス0及び1において、シンボルグループ0、3間の間隔は3.75kHzであり、シンボルグループ1、2間の間隔は1.25kHzに縮小されるが、一方、図10の場合、シンボルグループ間の間隔は3.75kHzに一定である。よって、本発明の方法1−2は、互いに異なるプリアンブル間の干渉の側面においてメリットがある。
図10は、プリアンブル繰り返しの基本単位を例示し、互いに異なるプリアンブルを区別するために、各々のプリアンブルを互いに異なるパターンで示した。便宜のために、シンボルインデックス0から始めるプリアンブルホッピングパターンのうち、サブキャリアインデックス0〜5のみを示したが、その他の上位サブキャリアインデックス6〜11に対しても同様な方式によって動作することが分かる。
本発明の方法1−1又は方法1−2に係る向上されたプリアンブルは、レガシープリアンブルとFDM(Frequency Division Multiplexing)方式によって動作することができる。FDMとは、レガシープリアンブルと向上されたプリアンブルを連続した互いに異なる周波数領域に区分して、互いに侵害せずに動作させる方法をいう。
NPRACHリソース割り当て及び周波数ホッピングの方法1−3
上述した連続した周波数領域に区分するFDM方法は、NPRACHリソースを分割して使用する方法である。向上されたプリアンブルとレガシープリアンブルのより効率的な共存のために、同一の周波数領域(例えば、同一のサブキャリア)において向上されたプリアンブルとレガシープリアンブルを運用する方法が考えられる。向上されたプリアンブルとレガシープリアンブルを同一の周波数領域において運用する場合、レガシープリアンブルのシンボルグループ0、3は、各々のサブキャリアの中心周波数から送信され、向上されたプリアンブルのシンボルグループ0、3も同一の中心周波数から送信されるため、レガシープリアンブルと向上されたプリアンブル間に衝突が発生する。よって、レガシープリアンブルと同一の周波数領域(例えば、同一のサブキャリア)において本発明の方法1−1及び方法1−2を運用する場合、向上されたプリアンブルとレガシープリアンブルが衝突する可能性があるため、相互干渉による性能劣化が予想される。本発明の方法1−3は、かかる技術的な問題を改善するためのものである。
本発明の方法1−3は、向上されたプリアンブルをレガシープリアンブルのサブキャリア間隔の境界部分に位置付けることで、相互干渉を最小化し、向上されたプリアンブルとレガシープリアンブルが同時に運用されるシステムにおいてより効率的にNPRACHリソースを運用する方法である。
図11は、本発明の方法1−3に係るNPRACHリソース割り当て及び周波数ホッピングの方法を例示する。図11では、N=3(例えば、サブキャリア間隔=1.25kHz)を仮定するが、本発明は、N=3ではない場合にも同様に/類似に適用できる。また、図11では、開始サブキャリアインデックス
を0に仮定したが、本発明は、開始サブキャリアインデックスが0ではない場合にも同様に/類似に適用できる。この場合、開始サブキャリアインデックスを該当サブキャリアインデックスに足して、実際の周波数位置を求めることができる。また、図11は、プリアンブル繰り返しの基本単位を例示して、互いに異なるプリアンブルを区別するために、各々のプリアンブルを互いに異なるパターンで示した。便宜のために、シンボルインデックス0から始めるプリアンブルホッピングパターンのうち、サブキャリアインデックス0〜5及び11のみを示したが、その他の上位サブキャリアインデックス6〜10に対しても同様な方式によって動作することが分かる。
図9及び図10に基づいて説明したように、本発明の方法1−1及び方法1−2の場合、プリアンブルのシンボルグループ0が各々のサブキャリアの中心周波数にマッピングされて送信されるため、レガシープリアンブルとの干渉が発生する可能性がある。これに対して、図11を参照すると、本発明の方法1−3によれば、プリアンブルのシンボルグループ0が各サブキャリアの境界部分にマッピングされて送信されるため、レガシープリアンブルとの干渉を最小化することができる。
一方、本発明の方法1−3によれば、NPRACHに割り当てられた周波数領域を超えてサブキャリアインデックスが決定されてもいい。図11の例において、プリアンブル(1110)のシンボルグループ0は、サブキャリアインデックス11の境界部分にマッピングされ、シンボルグループ1のサブキャリアインデックスは、ここに1/N(例えば、N=3)を足して決定されるため、割り当てられた周波数領域から外れてマッピングされることがある。このような問題を防止するために、本発明の方法1−3の場合、割り当てられた周波数領域を超える部分に対しては、modulo M動作などによって割り当てられた周波数領域の反対側に割り当てる。ここで、Mは、NPRACHリソース領域に割り当てられたサブキャリアの個数
となる。Modulo M動作は、割り当てられた周波数領域において周波数ホッピング動作のために使用したサブキャリアインデックス
に対して行うことができる。
図11に戻って、プリアンブル(1110)のシンボルグループ1のためのサブキャリアインデックスにmodulo Mを適用する場合、プリアンブル(1110)のシンボルグループ1は、割り当てられた周波数領域の反対側にマッピングされる。同様に、プリアンブル(1130)のシンボルグループ2のためのサブキャリアインデックスにmodulo Mを適用する場合、プリアンブル(1130)のシンボルグループ2は、割り当てられた周波数領域の反対側にマッピングされる。
割り当てられた周波数領域の境界においてmodulo Mによって反対側に移動した向上されたプリアンブルに対しては、受信器でタイミング推定する動作が異なり得る。例えば、シンボルグループ0/1/2/3の位相をそれぞれp0/p1/p2/p3とするとき、プリアンブル(1120)の場合、p1とp0の位相差情報と、p2とp3の位相差情報との組み合わせによって粗いタイミング推定(coarse timing estimation)を行い、p2とp1の位相差情報と、p3とp0の位相差情報を用いて、細密なタイミング推定(fine timing estimation)を行うことができる。これとは異なり、NPRACH周波数割り当て領域から外れたmodulo Mが適用されたプリアンブル(1110)の場合、p2とp3の位相差情報の組み合わせのみで粗いタイミング推定を行い、p2とp1の位相差情報と、p0とp3の位相差情報を用いて、細密なタイミング推定を行った後、さらにp0とp1の位相差情報を用いて、細密なタイミング推定の正確度を向上させることができる。同様に、プリアンブル(1130)の場合、p0とp1の位相差情報の組み合わせのみで粗いタイミング推定を行い、p2とp1の位相差情報と、p0とp3の位相差情報を用いて、細密なタイミング推定を行った後、さらにp2とp3の位相差情報を用いて、細密なタイミング推定の正確度を向上させることができる。
NPRACHリソース割り当て及び周波数ホッピングの方法1−3−1
本発明の方法1−3では、NPRACH周波数割り当て領域から外れてmodulo Mが適用されたプリアンブル(1110)又はプリアンブル(1130)の場合、それぞれ、p2とp3の位相差情報の組み合わせ又はp1とp0の位相差情報の組み合わせのみで粗いタイミング推定を行うことができる。この場合、p1とp0の位相差情報と、p2とp3の位相差情報をいずれも用いるNPRACH周波数割り当て領域内に全て存在するプリアンブルの場合に比べて粗いタイミング推定の性能が低下する可能性がある。本発明の方法1−3−1は、このようなプリアンブルリソース選択による性能差を防止するための方法であって、NPRACH周波数割り当て領域から外れてmodulo Mが適用されたプリアンブル(プリアンブル(1110)又はプリアンブル(1130))は選択可能なNPRACHリソースから除く方法である。
図12は、本発明の方法1−3−1に係るNPRACHリソース割り当て及び周波数ホッピングの方法を例示する。図11に比べて、同じ仮定が図12にも適用されるが、プリアンブル(1110)及びプリアンブル(1130)のためのサブキャリアインデックスは使用可能なNPRACHリソースから除外され、該当周波数ではNPRACHプリアンブルが送信されない。
NPRACHリソース割り当て及び周波数ホッピングの方法1−4
向上されたプリアンブルは、タイミング推定の曖昧の問題を解決するために、最小周波数ホッピング距離3.75/N kHz(例えば、N>=3)を満たすように設計される。本発明の方法1−1/1−2/1−3/1−3−1は、このように設計した向上されたプリアンブルに適用可能である。制限されたNPRACH周波数リソースを提案する方法1−1/1−2/1−3/1−3−1よりも効率的に用いるために、3.75/N kHz単位で向上されたプリアンブルを割り当てることができる。3.75/N kHz単位で向上されたプリアンブルを割り当てる方法は、サブキャリア間隔を3.75kHzに維持しながら少数周波数ホッピング方法を用いるか、サブキャリア間隔を3.75/N kHzに縮小する方法を用いることができる。本発明の方法1−1/1−2/1−3/1−3−1は、サブキャリア間隔を3.75kHzに維持しながら少数周波数ホッピング方法を適用したものである。本発明の方法1−4では、サブキャリア間隔を3.75/N kHzに縮小し、方法1−1/1−2/1−3/1−3−1を適用する。
図13は、本発明の方法1−4に係るNPRACHリソース割り当て及び周波数ホッピングの方法を例示する。図13ではN=3を仮定したが、本発明はN=3ではない場合にも同様に/類似に適用できる。
図13を参照すると、縦軸は3.75kHzを基準とするサブキャリアインデックスを示す。図13ではN=3を仮定して、1.25kHzのサブキャリアを基準として、12*3=36個のサブキャリアが存在する。よって、方法1−4を用いる場合、従来の12個のNPRACH送信のための周波数リソースが12個から12*N個にN倍増加する。図13において、0から35までの周波数ホッピングパターンが例示され、例として2個のプリアンブル(1310、1320)の周波数ホッピングパターンが示される。本発明の方法1−4は、本発明の方法1−1/1−2/1−3/1−3−1と同様に、最小周波数ホッピング距離3.75/N kHz(例えば、シンボルグループ0と1との周波数ホッピング距離、シンボルグループ2と3との周波数ホッピング距離)を保障し、3.75kHzのサブキャリアを基準とする6個のサブキャリア間隔のホッピング(例えば、シンボルグループ1と2との周波数ホッピング距離)を提供する。
方法1−4において3.75/N kHz単位で定義したNPRACHリソースを向上されたNPRACHリソースであると定義する場合、向上されたNPRACHリソースにおいても方法1−3/1−3−1と同じ目的のために、向上されたプリアンブルをレガシープリアンブルのサブキャリア間隔の境界部分に位置付けてもよい。
図14は、本発明の方法1−3に基づいて本発明の方法1−4を適用する例示である。
本発明の方法1−4は、向上されたNPRACHリソースを用いて、向上されたプリアンブルの多重化能力を拡張させるために用いられるか、図14に示されたように、レガシープリアンブルとの相互干渉を最小化し、レガシープリアンブルと共存するときに効率を高めるために用いられる。或いは、FDMのように分割し、一部の時間/周波数領域は、図14に示されたような方式を適用して、レガシープリアンブルとの共存効率を高めるために用いて、一部の時間/周波数領域は、向上されたUEのNPRACHリソースを拡張させるために用いることができる。
本発明の方法1−2/1−3/1−3−1/1−4はいずれも、図10に示されるようなリソース割り当て及びホッピングパターンに基づいて説明したが、このパターンに限られず、様々なパターンに同様に/類似に適用される。図15〜図17は、本発明の方法1−2/1−3/1−3−1/1−4が適用可能な様々な基本パターンを例示する。
NPRACHインター−プリアンブル周波数ホッピング(inter−preamble frequency hopping)
上述した方法1−1/1−2/1−3/1−3−1/1−4は、プリアンブルにおけるリソース割り当て及び周波数ホッピングに関する方法である。よって、上述した方法1−1/1−2/1−3/1−3−1/1−4は、イントラ−プリアンブル周波数ホッピング又はインター−シンボルグループ周波数ホッピングに関する。以下、向上されたプリアンブルが繰り返されて送信されるとき、プリアンブル間の周波数ホッピングパターンについて説明する。即ち、以下では、インター−プリアンブル周波数ホッピング方法について説明する。
NPRACHインター−プリアンブル周波数ホッピングの方法2−1
本発明の方法2−1は、ランダム(random)インター−プリアンブル周波数ホッピング方法である。ランダムインター−プリアンブル周波数ホッピングは、セル間又はUE間の干渉ランダム化(interference randomization)又は周波数ダイバーシティ(frequency diversity)などのために適用され、本発明の方法2−1は、セル間又はUE間の干渉を緩和し、周波数ダイバーシティ性能を向上させることができる。ランダムインター−プリアンブル周波数ホッピングのためのランダムシケーンスは、セルID、UE ID、開始時間/周波数位置などに基づいて初期化することができる。
図18は、本発明の方法2−1に係るランダムインター−プリアンブル周波数ホッピングを例示する。プリアンブル間の周波数ホッピングについて説明するために、3個のプリアンブルが繰り返されることを仮定したが、本発明はその他の回数のプリアンブルの繰り返しにも同様に/類似に適用される。また、プリアンブル繰り返しインデックス0内では、本発明の方法1−4に従ってインター−シンボルグループ周波数ホッピングを行うことを例示するが、本発明の方法1−1/1−2/1−3/1−3−1が適用されてもよい。その他のプリアンブル繰り返しインデックスに対しても、本発明の方法1−1/1−2/1−3/1−3−1/1−4が適用できる。
図18を参照すると、特定のプリアンブル繰り返しインデックス内では、本発明の方法1−4に従ってインター−シンボルグループ周波数ホッピングを行い、プリアンブル繰り返し間には、ランダム周波数ホッピングを行う。Rは、ホッピング間隔が一定数を示すのではなく、ランダムに生成された整数を示す。よって、本発明の方法2−1によれば、プリアンブル繰り返し間の周波数ホッピング距離は、R*3.75kHzに決定される。
NPRACHインター−プリアンブル周波数ホッピングの方法2−2
本発明の方法2−2は、最小周波数ホッピング距離が3.75/N kHzに減少することで発生可能なタイミング推定における問題点を改善するための方法である。上述のように、タイミング推定は、サブキャリア間の位相差を用いるが、最小周波数ホッピング距離が減らすと、粗いタイミング推定の際に曖昧なく推定できる取得範囲が増加するものの、推定後の残余誤差は大きくなるため、細密なタイミング推定の際に、過度な残余誤差により細密なタイミング推定の取得範囲外に外れる可能性がある。
このような問題点を改善するために、方法2−2は、インター−プリアンブル周波数ホッピング値をランダムに生成せず、最小周波数ホッピング距離(例えば、3.75/N kHz)と最大周波数ホッピング距離(例えば、3.75kHzを基準として6サブキャリア、又は6*3.75kHz)の中間値を有するように設計する。このように、最小周波数ホッピング距離と最大周波数ホッピング距離の中間値を中間ホッピング周波数(medium hopping frequency)といい、中間ホッピング周波数を用いた周波数ホッピング方法を中間周波数ホッピング(medium frequency hopping)方法という。
図19は、本発明の方法2−2に係るインター−プリアンブル周波数ホッピング方法を例示する。図19の例では、中間ホッピング周波数を3.75kHzを基準として3サブキャリアに設定するが、本発明はこれに制限されない。プリアンブル間の周波数ホッピングについて説明するために、3個のプリアンブルが繰り返されることを仮定したが、本発明は、その他の回数のプリアンブルの繰り返しにも同様に/類似に適用される。或いは、プリアンブル内では、本発明の方法1−4に従ってインター−シンボルグループ周波数ホッピングを行うことを例示したが、本発明の方法1−1/1−2/1−3/1−3−1が適用されてもよい。その他のプリアンブル繰り返しインデックスに対しても、本発明の方法1−1/1−2/1−3/1−3−1/1−4が適用される。
図19を参照すると、各々のプリアンブル内では、本発明の方法1−4に従ってインター−シンボルグループ周波数ホッピングを行い、繰り返し間には中間値(即ち、中間ホッピング周波数)を有して周波数ホッピングを行う。図19に示されたように、中間値は、3.75kHzを基準として3サブキャリア(又は、3*3.75kHz)を有するように設定されるため、プリアンブル繰り返しインデックス0と1の間では3.75kHzを基準として3サブキャリア(又は、3*3.75kHz)だけ周波数ホッピングを行う。
受信器は、粗いタイミング推定(coarse timing estimation)→中間タイミング推定(medium timing estimation)(中間値を用いる、例えば、3*3.75kHz)→細密なタイミング推定(fine timing estimation)の順にタイミング推定を行うことができる。中間値を用いた中間タイミング推定は、精密なタイミング推定を行う前に残余誤差を細密なタイミング推定において問題にならないほどに小さくする役割を果たす。
図20は、本発明の方法2−1と方法2−2とを比較する図である。図20では、NPRACHプリアンブルが8回繰り返し送信されることを仮定するが、本発明はこれに限られない。
図20(a)を参照すると、本発明の方法2−1により、各プリアンブル間においてランダム周波数ホッピングに基づいて周波数ホッピングを行う。よって、以前のプリアンブルの最後のシンボルグループ(例えば、シンボルグループ3)が送信されるサブキャリアインデックスと、現在のプリアンブルの最初のシンボルグループ(例えば、シンボルグループ0)が送信されるサブキャリアインデックス間の周波数ホッピング距離はランダムに決定される。例えば、プリアンブル間の周波数ホッピング距離は、セルID、UE ID、開始時間/周波数位置などに基づいて初期化されるランダムシケーンスによって決定される。
図20(b)を参照すると、ランダムインター−プリアンブル周波数ホッピングに比べて、両プリアンブル間に中間値(即ち、中間ホッピング周波数)を有するように周波数ホッピングするプリアンブルをペアードプリアンブル(paired preamble)という。ペアードプリアンブル間にはランダム周波数ホッピングを行うことができ、ペアードプリアンブルのためのランダム周波数ホッピングの目的、及びランダムホッピング周波数の生成方法は、方法2−1と同様である。例えば、図20(b)の例において、プリアンブル0と1、又はプリアンブル2と3、又はプリアンブル4と5、又はプリアンブル6と7の間には中間値(例えば、3.75/N kHz〜3.75*6kHzの中間値)を有するように周波数ホッピングを行うことができ、プリアンブル0と1、又はプリアンブル2と3、又はプリアンブル4と5、又はプリアンブル6と7は、ペアードプリアンブルに該当する。しかし、ペアードプリアンブル間には(例えば、プリアンブル1と2の間に、プリアンブル3と4の間に、プリアンブル5と6の間には)ランダム周波数ホッピングを行う。
図20(b)の例においては、ペアードプリアンブルが2個のプリアンブルからなるが、ペアードプリアンブルは2個より多いプリアンブルの組み合わせで構成することができ、ペアードプリアンブル内のプリアンブル間の周波数ホッピングの中間値は、同一ではなく、互いに異なる値が適用されてもよい。
本発明の方法2−1及び方法2−2が適用される場合、各々のプリアンブルにおいてシンボルグループ間の周波数ホッピングは、本発明の方法1−1/1−2/1−3/1−3−1/1−4のうち、1つ又は2つ以上の組み合わせによって行われてもよい。
方法3:レガシーNPRACHリソースにおいて向上されたプリアンブルとレガシープリアンブルのFDM
本発明で提案したNPRACHリソース割り当て及び周波数ホッピング方法(方法1−1/1−2/1−3/1−3−1/1−4)と、NPRACHインター−プリアンブル周波数ホッピング方法(方法2−1/2−2)はいずれも、向上されたプリアンブルとレガシープリアンブルがレガシーNPRACHリソースにFDMの形態で共存する状況に適用できる。より具体的に、本発明の方法は、NPRACH周波数リソースを区分して、一部をレガシープリアンブルに割り当てて、その他の部分を向上されたプリアンブルに割り当てることで、レガシーNPRACHリソース設定(resource configuration)領域においてレガシーUEの動作に影響を及ぼさずに、向上されたプリアンブルとレガシープリアンブルとを同時に支援するように適用される。
図21は、向上されたプリアンブル及びレガシープリアンブルのためのNPRACHリソースをFDM方式で区分した例である。図21の例において、NPRACHに48個のサブキャリアが割り当てられると仮定し
、NPRACHプリアンブルは、12個のサブキャリア内で周波数ホッピングしながら送信され
、NPRACHプリアンブルの開始サブキャリアインデックス
は、0、12、24、36のいずれか1つに決定され、3回以上繰り返し送信されると仮定するが、本発明はこれに限られず、その他のNPRACHリソース設定(resource configuration)状況においても同様に/類似に適用される。
図21を参照すると、NPRACHに割り当てられたサブキャリアインデックスのうち、最高値から12個(例えば、サブキャリアインデックス36〜47)を向上されたプリアンブル送信のために割り当てて、その他のサブキャリア(例えば、サブキャリアインデックス0〜35)をレガシープリアンブル送信のために割り当てる方式でレガシーNPRACHリソース設定領域をFDM方式で区分する。この場合、向上されたプリアンブルとレガシープリアンブルは互いに同一の時間/周波数リソースにおいて送信されないため、干渉の影響を最小化することができる。
図21は例示に過ぎず、本発明の方法3では、他のFDM方式に基づいて、レガシープリアンブルのためのサブキャリアと向上されたプリアンブルのためのサブキャリアとを区分することができる。
方法4:向上されたプリアンブルとレガシープリアンブルのNPRACHリソース共有方法
本発明の方法4では、向上されたプリアンブルのリソースマッピング方法を提案する。向上されたプリアンブルとレガシープリアンブルがNPRACHリソースを共有する場合、以下のようなステップ又は手順で向上されたプリアンブルのNPRACHリソース割り当てを行うことができる。
4−i)レガシープリアンブルとの衝突を回避するために境界マッピング(boundary mapping)を優先して行う。
4−ii)リソースが足りない場合、向上されたプリアンブルとの衝突を許容する。
4−iii)依然としてリソースが足りない場合、最終にレガシープリアンブルとの衝突を許容する。
4−i)ステップの場合、レガシープリアンブルとの衝突を回避するために、方法1−3/1−3−1/1−4にて説明した境界マッピングを行う。境界マッピングの際、向上されたプリアンブルとの衝突も回避するようにリソースを割り当てるか、又は向上されたプリアンブル間には衝突を許容するようにリソースを割り当てる。或いは、順次に、向上されたプリアンブル間の衝突を回避するようにリソース割り当てを行い、その後、リソースが足りない場合に限って向上されたプリアンブル間の衝突を許容するようにリソース割り当てを行ってもよい(4−iiステップ)。衝突する向上されたプリアンブルに対しては、競合ベースのランダム接続手順の競合解決(contention resolution)方法に依存してもよい。また、プリアンブル検出性能を向上させるために、各々のUEに互いに異なるホッピングパターン及び/又はホッピング距離、又はシンボル−/シンボルグループ−レベルスクランブリングを適用することができる。
向上されたプリアンブル間の衝突を許容してからも依然としてリソースが足りない場合、レガシープリアンブルとの衝突を許容する(4−iiiステップ)。衝突する向上されたプリアンブルとレガシープリアンブルに対しては、基本的に競合ベースのランダム接続手順の競合解決方法に依存してもよい。
追加に又は代案として、msg2(又は、RARメッセージ)を介して向上されたプリアンブルとレガシープリアンブルとの衝突を区分する方法が考えられる。Msg2で区分する方法として、レガシーUEと互いに異なるRA−RNTI値を用いるか、向上されたUEに対してMACサブヘッダー(sub−header)のRAPID値をレガシーUEと区分される値に定義して用いることができる。
方法4−1:レガシーUEと向上されたUEが互いに異なるRA−RNTI使用
方法4−1の場合、レガシーUE(又は、レガシープリアンブル)と向上されたUE(又は、向上されたプリアンブル)に互いに異なるRA−RNTIを付与することで、RARメッセージがいずれのUEのものであるかを把握する方法である。
レガシーUE(又は、レガシープリアンブル)の場合、RA−RNTIはランダム接続プリアンブルの繰り返し送信を開始する最初(又は、開始)無線フレームのインデックス情報に基づいて決定される。具体例として、レガシーUEは、数式11に基づいてRA−RNTIを決定することができ、数式11においてSFN_idは、ランダム接続プリアンブルの繰り返し送信を開始する最初(又は、開始)無線フレームのインデックス情報を示し、floor()は小数点以下を切り捨てる床関数を示す。レガシーUE、このように決定されたRA−RNTIを用いてPDCCHを検出し、検出されたPDCCHに基づいてRARメッセージを受信する。
[数11]
RA−RNTI=1+floor(SFN_id/4)
レガシーUEのRA−RNTIと区分するために、向上されたUE(又は、向上されたプリアンブル)のためのRA−RNTIは、数式11に基づいて求められたRA−RNTIに特定のオフセット(例えば、1よりも大きい整数)を足して決定される。この場合、RA−RNTI値が異なるように決定されるため、レガシープリアンブルと向上されたプリアンブルが衝突しても、効果的に競合解決が行われる。
方法4−2:RAPID(Random Access Preamble Identifier)で区分
図22(a)及び図22(b)は、レガシーUEのためのRARメッセージヘッダーを例示する。図22(a)は、ランダム接続プリアンブル識別子(random access preamble identifier又はRAPID)を含むタイプのRARメッセージヘッダーを示し、図22(b)は、バックオフ指示子(backoff indicator又はBI)を含むタイプのRARメッセージタイプを示す。図22(a)及び図22(b)において、Eは、拡張フィールド(extension field)であり、その後に他のフィールドがあるか否かを指示し、1の値を有する。Tは、タイプフィールドであり、1である場合、図22(a)のRARヘッダーを指示し、0である場合、図22(b)のRARヘッダーを指示する。BIは、バックオフ指示子フィールドであり、セルのオーバーロード状態(overload condition)を示す。RAPIDは、ランダム接続プリアンブル識別子フィールドであり、UEによって送信されたランダム接続プリアンブルを識別する。Rは、予備ビット(reserved bit)であり、0に設定される。
方法4−2では、向上されたUE(又は、向上されたプリアンブル)のためのRAPIDをランダム接続プリアンブル送信を開始するサブキャリアインデックスに対応する値に特定のオフセット(例えば、1よりも大きい整数)を足した値に設定することで、レガシーUE(又は、レガシープリアンブル)と区分することができる。
Msg2で区分する方法(方法4−1又は4−2)を適用する場合、向上されたUEは、msg2ステップにおいて向上されたプリアンブル送信を確認し、早期データ送信(early data transmission)などの動作を行うか、基地局がレガシープリアンブルを受信していることを早期に確認し、次の動作を行うことができるため、従来の競合ベースのランダム接続手順の競合解決方法に比べてメリットがある。
レガシープリアンブルと向上されたプリアンブルは、互いに異なる最小ホッピング距離(minimum hopping distance)を有するため、同一の開始周波数を指定しても、次のシンボルグループでは衝突を回避するか、他のプリアンブルと衝突する。よって、4−iii)ステップでは、レガシープリアンブルと向上されたプリアンブルはいずれもある程度の性能劣化が不可避であるが、これを克服するために、シンボル又はシンボルグループ−レベルスクランブリングなどの干渉ランダム化(interference randomization)方法を適用することができる。
干渉ランダム化方法に追加に又は独立に、4−iii)ステップのように、レガシープリアンブルとの衝突を許容しながら検出性能を向上させるために、向上されたプリアンブルにおいて最小周波数ホッピング距離を除いたシンボルグループ間の周波数ホッピング距離をレガシープリアンブルの最大周波数ホッピング距離(例えば、6*3.75kHz)とは区分される値に設定する。例えば、区分される値は、上述した中間周波数ホッピング距離値(例えば、3.75/N kHzと6*3.75kHzの中間値)であるか、最大又は中間周波数ホッピング距離に僅かなオフセットを足して決定される値である。ここで、オフセットは、レガシープリアンブルとの持続的な衝突を回避するための固定値であるか、干渉ランダム化のために各々のシンボル又はシンボルグループにおいて変化する値である。
図23は、本発明によって、ランダム接続過程を行う方法のフローチャートである。説明の便宜のために、UEを中心として説明するが、対応する動作は基地局によって行われてもよい。
図23を参照すると、S2302ステップにおいて、UEは、NPRACH構成情報(configuration information)を受信する。例えば、図6に基づいて説明したように、NPRACH構成情報は上位階層信号(例えば、RRC階層信号)又はシステム情報(例えば、SIB2)によって受信されることができ、周波数領域でNPRACHリソースの最初のサブキャリアを指示する情報
、NPRACHに割り当てられたサブキャリアの個数を指示する情報
、NPRACH繰り返し回数を指示する情報
などを含む。
UEは、受信されたNPRACH構成情報に基づいてNPRACH送信に割り当てられた周波数領域を決定することができる。例えば、図6に基づいて説明したように、UEは、NPRACH構成情報によって受信された情報に基づいて、ランダム接続プリアンブルを送信するサブキャリア領域を決定することができる(例えば、数式2を参照)。例えば、決定された周波数領域は、NPRACHに割り当てられたサブキャリア
内で開始サブキャリアインデックス
から複数の
のサブキャリアを含む。
S2304ステップにおいて、UEは、受信されたNPRACH構成情報に基づいてランダム接続プリアンブルを送信することができる。S2304ステップで送信されるランダム接続プリアンブルは、向上されたプリアンブルを含んでもよい。向上されたプリアンブルフォーマットにおいて説明したように(図8及び関連説明を参照)、向上されたプリアンブルは、E−CP(数式8及び関連説明を参照)を含むプリアンブルを示すか、及び/又はサブキャリア間隔が3.75kHz/N(N>3である整数)に設定されたプリアンブルを示す。
例えば、本発明の方法1−3/1−3−1/1−4を適用する場合、各々のサブキャリアは、中心周波数領域と境界周波数領域とに区分され、ランダム接続プリアンブルがレガシープリアンブルである場合、中心周波数領域にマッピング/送信され、ランダム接続プリアンブルが向上されたプリアンブルである場合、境界周波数領域にマッピング/送信される。或いは、本発明の方法1−3/1−3−1/1−4を適用する場合、各々のサブキャリアは、中心周波数領域と境界周波数領域とに区分され、UEがレガシーUEである場合、中心周波数領域においてランダム接続プリアンブルをマッピング/送信し、UEが向上されたUEである場合、境界周波数領域においてランダム接続プリアンブルをマッピング/送信することができる。
また、例えば、本発明の方法1−1/1−2/1−3/1−3−1/1−4を適用する場合、向上されたプリアンブルのための最小周波数ホッピング距離は3.75/N kHzに設定され、Nは3より大きい同一の整数である。これに対して、レガシープリアンブルのための最小周波数ホッピング距離は3.75kHzに設定される。向上されたプリアンブルのための最大周波数ホッピング距離は6*3.75kHzに設定され、レガシープリアンブルのための最大周波数ホッピング距離も6*3.75kHzに設定される。
向上されたプリアンブルがシンボルグループ0〜シンボルグループ3を含むと仮定する場合、本発明の方法1−1/1−2/1−3/1−3−1/1−4を適用すると、シンボルグループ0とシンボルグループ1との間の周波数ホッピング距離及び/又はシンボルグループ2とシンボルグループ3との間の周波数ホッピング距離は3.75/N kHzに設定され、シンボルグループ1とシンボルグループ2との間の周波数ホッピング距離は6*3.75kHzに設定される。或いは、本発明の方法4にて説明したように、シンボルグループ0とシンボルグループ1との間の周波数ホッピング距離及び/又はシンボルグループ2とシンボルグループ3との間の周波数ホッピング距離は3.75/N kHzに設定されるが、シンボルグループ1とシンボルグループ2との間の周波数ホッピング距離は6*3.75kHzではない値に設定されてもよい。例えば、6*3.75kHzではない値は、中間周波数ホッピング距離値(例えば、3.75/N kHzと6*3.75kHzの中間値)に設定されるか、又は最大又は中間周波数ホッピング距離に特定のオフセット(例えば、1つ以上のサブキャリア間隔又はサブキャリアインデックスでは1よりも大きい整数)を足して決定される値である。
図23の方法において、ランダム接続プリアンブルが繰り返し送信される場合、ランダム接続プリアンブルは、本発明の方法2−1及び/又は2−2に従って、プリアンブル間の周波数ホッピングに基づいて送信される。例えば、本発明の方法2−1が適用される場合、繰り返し送信されるランダム接続プリアンブル間の周波数ホッピング距離はランダムに決定されてもよい。また別の例として、本発明の方法2−2が適用される場合、繰り返し送信されるランダム接続プリアンブル間の周波数ホッピング距離は3.75/N kHzと6*3.75kHzの中間値に決定される。或いは、ランダム接続プリアンブルが少なくとも2個のプリアンブルからなるペアードプリアンブルで構成される場合(例えば、図20及び関連説明を参照)、ペアードプリアンブル間の周波数ホッピング距離はランダムに決定され、ペアードプリアンブル内においてランダム接続プリアンブル間の周波数ホッピング距離は、3.75/N kHzと6*3.75kHzの中間値に決定される。
向上されたプリアンブルとレガシープリアンブルが同一のNPRACHリソースを介して送信される場合、本発明の方法4−1及び/又は方法4−2を適用して区分することができる。例えば、本発明の方法4−1を適用する場合、UEは、ランダム接続プリアンブルへの応答として、向上されたプリアンブルとレガシープリアンブルとに対して互いに異なるRA−RNTIを用いてランダム接続応答メッセージを受信することができる。また別の例として、本発明の方法4−2を適用する場合、ランダム接続応答メッセージは、向上されたプリアンブルとレガシープリアンブルとに対して互いに異なるRAPID(Random Access Preamble Identifier)を有する。
その他にも、本発明で提案した他の方法を図23の方法に適用することができる。例えば、基地局は、本発明の方法(例えば、方法1−3/1−3−1/2−2)で説明した方法に従ってタイミング推定を行うことができる。
図24は、本発明に適用可能な基地局及び端末を例示する。
図24を参照すると、無線通信システムは、基地局(BS)2410及び端末(UE)2420を含む。無線通信システムがリレーを含む場合、基地局又は端末はリレーに取り替えられてもよい。
基地局2410は、プロセッサー2412、メモリ2414及び無線周波数(Radio Frequency:RF)送受信器(transceiver)2416を含む。プロセッサー2412は、本発明で提案した手順及び/又は方法を具現するように構成されてもよい。メモリ2414は、プロセッサー2412と接続して、プロセッサー2412の動作に関する様々な情報を格納する。RF送受信器2416は、プロセッサー2412と接続して、無線信号を送信及び/又は受信する。端末2420は、プロセッサー2422、メモリ2424及び無線周波数ユニット2426を含む。プロセッサー2422は、本発明で提案した手順及び/又は方法を具現するように構成されてもよい。メモリ2424は、プロセッサー2422と接続して、プロセッサー2422の動作に関する様々な情報を格納する。RF送受信器2426は、プロセッサー2422と接続して、無線信号を送信及び/又は受信する。
以上説明してきた実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定形態に結合したものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮される。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施することもでき、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更されてもよい。ある実施例の一部構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替わってもよい。特許請求の範囲において明示的な引用関係にない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正により新たな請求項として含めたりできるということは明らかである。
本文書で基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。即ち、基地局を含む複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局又は基地局以外の他のネットワークノードによって行われ得ることは明らかである。
本発明の実施例は、様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウエア(firmware)、ソフトウェア又はそれらの結合などによって具現されてもよい。ハードウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、1つ又はそれ以上のASICs(Application Specific Integrated Circuits)、DSPs(Digital Signal Processors)、DSPDs(Digital Signal Processing Devices)、PLDs(Programmable Logic Devices)、FPGAs(Field Programmable Gate Arrays)、プロセッサー、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサーなどによって具現されてもよい。
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の実施例に係る方法は、以上で説明した機能又は動作を実行するモジュール、手順又は関数などの形態で具現することができる。ソフトウェアコードは命令語及び/又はデータのような形態でコンピューターで読み込み可能な媒体に格納され、プロセッサーによって駆動されてもよい。前記コンピューターで読み込み可能な媒体は、前記プロセッサーの内部又は外部に設けられ、公知の様々な手段によって前記プロセッサーとデータを交換することができる。
本発明は、本発明の特徴から逸脱しない範囲で、他の特定の形態に具体化することができることは当業者にとって自明であろう。よって、上記の詳細な説明はいずれの面においても制限的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的解釈によって定められなければならず、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。