JP2020528048A - 用途依存ペイロード、制御された薬物動態学的分散、および腎クリアランスのための薬剤設計 - Google Patents

用途依存ペイロード、制御された薬物動態学的分散、および腎クリアランスのための薬剤設計 Download PDF

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Abstract

ナノ粒子または分子の形で投与される薬物の設計および使用を記載する。ある例では、ナノ粒子は、コア、およびコアを包囲するシェルを有する。コアを、有用なX線減衰特性、ガンマ線放射特性、磁気特性、または治療効果を提供するように構成または設計することができる。ナノ粒子または分子は、画像化中に血液プール内に残存するように、約3〜4nm超のサイズ範囲最小値および約5〜6nm未満のサイズ範囲最大値を有するか、または画像化中に血液プールから分散するように、約3〜4nm未満に選択したサイズ範囲最大値を有しつつも、依然として腎臓によって排出される。

Description

本発明は、契約番号R01 EB015476の下で国立衛生研究所から授与された政府の助成を受けてなされたものである。米国政府は、本発明について一定の権利を有する。
非侵襲的画像技術により、患者の内部構造または特徴の画像を得ることが可能になる。特に、このような非侵襲的画像技術は、データを取得し、画像を構築するかそうでなければ対象の内部特徴を表すために、標的体積を通るX線光子の差分透過率または音波の反射などの様々な物理的原理に依存している。
例えば、X線に基づいた画像技術では、X線照射はヒト患者などの目的の対象に及び、放射線の一部が強度データを収集する検出器に影響を与える。デジタルX線システムでは、検出器は、検出器表面の個別のピクセル領域に影響を与える放射線の量または強度を表す信号を生成する。次いで、信号を処理して、評価用に表示され得る画像を作製することができる。
コンピュータ断層撮影(CT)として既知であるそのようなX線に基づいた技術の1つでは、スキャナは、患者の周りの多数の視野角位置でX線源からのX線ビームを投射し得る。X線ビームは、物体を通過するときに減衰され、検出器上の入射X線強度の強度を表す信号を生成する一連の検出器要素によって検出される。信号を処理して、X線経路に沿った物体の線減衰係数の線積分を表すデータを生成する。これらの信号は通常、「投影データ」または単に「投影」と呼ばれる。フィルタ補正逆投影法などの再構築技術を使用することによって、患者または画像化物体の関心領域の体積または体積レンダリングを表す画像を生成することができる。医学的状況では、その後、目的の病理または他の構造を、再構築画像またはレンダリングした体積から探索または確認することができる。
目的の特定のタイプの解剖学的構造と他の組織との間の画像コントラストを高めるために、造影剤を使用することができ、造影剤を投与すると、造影剤が存在する組織の不透過度が増大される。例えば、臨床X線/CT画像化では、目的の解剖学的構造は、造影剤の非存在下でX線において隣接組織と区別するのが困難な、血液を含有する脈管または臓器実質であり得る。
しかし、現在の画像化造影剤は、様々な制約を有する。例えば、ヨウ素化小分子のサイズが比較的小さいと、それらは血液プールから間質液へとほぼすぐに分散し始めることが可能になり、投与後数分で造影剤は実質上希釈される。これにより、取得画像が目的の血管および臓器の最大造影剤濃度を含有する利用可能時間が制限される。したがって、取得ウィンドウ内であっても、コントラスト強調は画像化体積中の目的の解剖学的区画内の薬剤の濃度に少なくとも部分的に依存するため、分散効果は、取得ウィンドウ内の異なる時間に得られた画像の比較可能性に影響を与える可能性がある。さらに、より大きな分子は患者の腎臓で効率的に除去することができないため、このような薬剤を含む分子のサイズには上限がある。薬剤が患者の身体内、例えば、腎臓、肝臓、および脾臓などの臓器中に保持されないように、腎臓による除去は重要である。急速な腎クリアランスは一般に、薬剤への組織曝露を最小限に抑えることによって毒性の可能性を低減する。
本来の特許請求する主題の範囲に相応するいくつかの実施形態を以下に要約する。これらの実施形態は特許請求する主題の範囲を限定することを意図するものではなく、むしろこれらの実施形態が、可能な実施形態の概要を提供することのみを意図するものである。実際、本発明は、以下に述べる実施形態と類似または異なり得る様々な形態を包含し得る。
一態様では、対象(例えば、患者)に注入することができる薬剤を提供する。この態様によれば、薬剤は、対象の組織、器官、または身体区画間に特定の分散の程度または分散の欠如をもたらしつつも、依然として腎臓によって排出されるサイズのナノ粒子または分子を含む。
さらなる一態様では、コントラスト強調画像取得を行う方法を提供する。この態様によれば、画像化する患者または患者内の解剖学的領域のサイズを決定する。患者または解剖学的領域のサイズに基づいて、患者または患者内の解剖学的領域の1つまたは複数の画像の取得に使用するX線エネルギースペクトルを決定する。解剖学的サイズまたはX線エネルギースペクトルの一方または両方に基づいて、造影剤の構成成分として使用することになる1種または複数のX線を減衰させる元素を選択する。造影剤を患者に投与する。造影剤は、患者の組織、器官、または身体区画間に特定の分散の程度または分散の欠如をもたらしつつも、依然として腎臓によって排出されるように選択したサイズを有するナノ粒子または分子を含む。患者の1つもしくは複数のコントラスト強調画像が取得される。
追加の一態様では、患者に注入することができる1または複数のタイプの薬物を使用して操作を行う方法を提供する。この態様によれば、1または複数のタイプの薬物を、操作の一部として患者に投与する。薬物は、複数存在する場合、同時または連続注入することができる。薬物の1または複数のタイプは、患者の組織、器官、または身体区画間に特定の分散の程度または分散の欠如をもたらしつつも、依然として腎臓によって排出されるように選択したサイズを有するナノ粒子または分子を含む。
本発明の上記その他の特徴、態様、および利点は、添付の図面を参照して以下の詳細な説明を読めばよりよく理解されるであろう。図面では、同様の文字は、図面全体にわたって同様の部分を表す。
本開示の態様に従って患者のCT画像を取得し、画像を処理するように構成されたコンピュータ断層撮影(CT)システムの一実施形態の模式図である。 異なるストークス−アインシュタイン半径の分子に対する内皮単層の透過性を説明する曲線を示す図である。 ブタ血漿中の造影剤イオプロミドの濃度を時間の関数として示す図である。 一連のピークX線エネルギーにわたる様々な元素のCT画像コントラストを示す図である。 本手法の態様による造影剤ナノ粒子の一例を示す断面図および化学的表示である。 ブタにTaCZナノ粒子造影剤または従来のヨウ素化小分子造影剤であるイオプロミドを注入した後、脂肪等価容器に入れられたブタのCT画像を示す。 TaCZナノ粒子造影剤または従来のヨウ素化小分子造影剤であるイオプロミドを使用して生成した、ブタのCT画像のマルチリーダー評価の結果を示す図である。 ブタ血漿中のTaCZナノ粒子またはイオプロミドを評価する研究結果を示す図である。 ブタ尿中のTaCZナノ粒子またはイオプロミドを評価する研究結果を示す図である。
1つまたは複数の特定の実施形態を以下に説明する。これらの実施形態の簡潔な説明を提供するために、実際の実施の全特徴が本明細書に記載されていない場合がある。このようないずれの実際の実施の開発においても、任意の工学的技術または設計プロジェクトにおいてのように、実施ごとに変わり得る、システム関連およびビジネス関連の制約の遵守など、開発者の特定の目標を達成するためには多くの実施に固有の決定を行わなければならないことを認識されたい。さらに、そのような開発努力は複雑かつ時間がかかる可能性があるが、それでもなお、本開示の利益を受ける当業者にとっては設計、製作、および製造のルーチン業務であることを認識されたい。
本発明の様々な実施形態の要素を紹介するとき、冠詞「1つの(a、an)」、「その(the)」、および「前記(said)」は、要素のうちの1つまたは複数であることを意味することを意図している。用語「含む(comprising)」、「包含する(including)」、および「有する(having)」は、包括的であること意図し、列挙した要素以外の追加の要素があり得ることを意味する。さらに、以下の考察におけるいずれの数値例も非限定的であることを意図しており、したがって、追加の数値、範囲、およびパーセンテージは開示した実施形態の範囲内にある。
以下の考察は医療用画像化状況において一般に提供されるが、本技術はそのような画像化状況に限定されないことを認識されたい。実際、このような画像化状況における例および説明の提供は、実世界の実施および用途の実例を提供することによって説明を容易にするためだけのものである。しかし、本手法はまた、癌治療薬、PETトレーサー(ガンマ線を放出する分子)、磁気要素、ならびに/または様々な造影剤および/もしくは治療薬と組み合わせた造影剤の多重もしくは混合ペイロードの送達を包含するがこれらに限らない、他の薬物または薬理学的薬剤の送達状況においても利用することができる。通常、本手法は、制御された薬物動態学的分散および/または腎クリアランスが要因である任意の薬剤送達状況において望ましい場合がある。
本明細書でより詳細に説明するように、本手法から利益を得ることができる投与薬剤の一タイプは、目的の解剖学的構造と他の組織との間の画像コントラストを高める医療用画像化で使用される造影剤である。例えば、臨床X線またはコンピュータ断層撮影(CT)画像化では、目的の解剖学的構造は、血液を含有する脈管または臓器実質であり得、この場合、造影剤を血流に注入すると、造影剤が存在する体積の相対的な不透過度が増大される。
造影剤の効果は、造影剤中のX線を減衰させる元素、その元素の注入濃度、スキャンする患者/解剖学的構造の直径および使用する関連X線スペクトル、造影剤の薬物動態学的(PK)特性、スキャンする臓器および組織の血行動態生理機能、ならびにスキャンを実行する造影剤注入後の時間を包含する様々な要因に依存する。本明細書で論じるように、造影剤を含む分子またはナノ粒子のサイズは、血液プールからの分散(またはより一般には薬物動態学的分散)および腎クリアランスに関して重要性を有し得る。本手法は、X線に基づく造影剤だけでなく、同様の問題、ならびにより一般的には制御された薬物動態学的分散と腎クリアランスの一方または両方が重要である任意の投与薬物の影響を受け得る、他のモダリティで使用する造影剤の状況においてこれらの問題のいくつかに対処する。本明細書では、目的の分散は、組織、臓器、または身体区画の間にある。さらに、本手法は、各薬物の薬物動態学的特性および/または画像コントラスト強調特性が他の薬物と組み合わされて投与された場合に最高の効果が得られるように設計された、同時または連続投与される複数の造影剤および/または薬物の投与に対処する。
認識されるように、以下で説明する様々な実施形態で使用するナノ粒子のサイズは、本開示の焦点である。ナノ粒子および分子は、球、楕円、棒などを包含する様々な形状および形態をとることができる。以下の考察では、分子またはナノ粒子の関連サイズは、分子またはナノ粒子が相互作用する生物学的構造に応じた、最大寸法、最小寸法、流体力学的直径、流体力学的半径、ストークス半径、またはサイズの他のいくつかの推定値であり得る。分子およびナノ粒子の状況において、用語「サイズ」は、以下で使用するように、観察された生物学的効果をもたらすまたは所望の生物学的効果を達成する関連サイズを意味する。用語「サイズ」の使用は、形状もしくは形態の制限、または特定寸法のサイズを意味するものではない。さらに、従来の小分子造影剤は、通常、サイズが単分散、すなわち、すべての分子のサイズが同じであるが、ナノ粒子配合物は一般にサイズが多分散である、すなわち、ナノ粒子配合物は一般に、所定のサイズ分布を有する。サイズ分布はガウス分布であり得るが、必ずしもそうではない。本明細書では、「公称ナノ粒子サイズ」は、サイズ分布のモードを指し、「サイズ範囲最小値」は、ナノ粒子の大部分(例えば、約90〜95%)を包含するサイズよりも大きいサイズを指し、「サイズ範囲最大値」は、ナノ粒子の大部分(例えば、約90〜95%)を包含するサイズよりも小さいサイズを指し、「サイズ範囲」は、サイズ範囲最小値とサイズ範囲最大値との間のすべてのサイズを指す。
説明を容易にするために、本手法を説明するいくつかの例を本明細書で説明する。というのは、それが医療用画像化システムの状況において造影剤の送達に関連する場合があるからである。具体例として、造影剤を使用し得る状況がより明白になるように、コントラスト強調画像の生成に使用することができるそのようなシステム(ここではCTシステム)の動作原理の簡単な説明を最初に提供する。しかし、認識され得るように、この例は、医学的に有用な状況における造影剤などの薬剤の送達のいくつかの態様をよりよく理解するための枠組みおよび背景を提供することのみを意図しており、本手法を造影剤またはCT画像化で使用する造影剤のいずれかに限定するものとみなすべきではない。実際、本手法は、制御された薬物動態学的分散および/または腎クリアランスが問題となる様々な状況で有益であり得る。さらに、画像コントラストの状況においても、本手法は、磁気共鳴画像法(MRI)および陽電子放射断層撮影法(PET)を包含するがこれらに限らない、CTに加えて様々な画像化モダリティのコントラストの配信に有用であり得る。
この状況において、図1は、造影剤が存在し得る体積の画像データを包含する画像データを取得および処理するためのCT画像化システム10の実施形態を示す。特に、コンピュータ断層撮影システム10は、X線投影データを取得し、表示および分析のために投影データを体積再構築する。そうしなければX線で周辺組織と相対区別できないある種の物質および構造を画像化するために、造影剤が存在する、血管または他の脈管ならびに臓器実質などの領域でX線不透過度を高める造影剤を患者に投与する。
これを念頭に置いて、CT画像化システム10は、画像化セッション中にX線光子を生成する1つまたは複数のX線源12を含む。生成したX線ビーム20は、対象(例えば、患者24)が配置されている領域に入る。対象は、ビーム20のX線光子の少なくとも一部を減衰させ、その結果、本明細書で論じるように複数の検出器素子(例えば、ピクセル)によって形成される検出器アレイ28に衝突するX線光子26を減衰させる。本考察に関係するように、X線減衰の一部は、画像化時に関心領域中に存在するように画像化前および/または画像化中に患者に投与される1種または複数の造影剤に起因し得る。
検出器28は通常、検出器素子のアレイを規定し、各素子はX線光子に曝露されると電気信号を生成する。電気信号を取得かつ処理して、1つまたは複数の投影データセットを生成する。示した例では、検出器28はシステムコントローラ30に連結されており、システムコントローラ30は検出器28によって生成されたデジタル信号の取得を命令する。
システムコントローラ30は、画像化システム10の動作を命令し、取得されたデータを処理することができる。システムコントローラ30は、電力、焦点位置、制御信号などをX線源12に提供し(図示のX線コントローラ38を介してなど)、CTガントリ(またはX線源12および検出器28が取り付けられている他の構造的支持部)の動作、ならびに/または検査過程にわたる患者支持器の移動および/もしくは傾斜を制御することができる。
さらに、システムコントローラ30は、モータコントローラ36を介して、対象24、および/または画像化システム10の構成部品をそれぞれ動かすために使用される線形位置決めサブシステム32および/または回転サブシステム34の動作を制御することができる。このような構成部品は、患者に対して異なる位置および角度での投影データの取得を容易にし、それにより、画像化された領域の体積再構築が可能になる。
システムコントローラ30は、データ取得システム(DAS)40を包含してよい。DAS40は、検出器28からのデジタル信号など、検出器28の読み出し電子機器によって収集されたデータを受信する。次いで、DAS40は、コンピュータ42などのプロセッサベースのシステムによる後続処理のためにデータを変換および/または処理することができる。コンピュータ42は、コンピュータ42によって処理されたデータ、コンピュータ42によって処理されるデータ、またはコンピュータ42の画像処理回路44によって実行される命令を記憶することができる1つまたは複数の非一時的メモリデバイス46を含む、またはそれと通信することができる。
コンピュータ42はまた、オペレータワークステーション48を介してオペレータによって提供される命令およびスキャニングパラメータに応じてなど、システムコントローラ30によって有効化される機能(すなわち、スキャニング動作およびデータ取得)を制御するように構成することができる。システム10はまた、オペレータが、関連するシステムデータ、画像化パラメータ、生の画像化データ、再構築された画像または体積などを見ることを可能にする、オペレータワークステーション48に連結されたディスプレイ50を包含することができる。さらに、システム10は、オペレータワークステーション48に連結され、かつ任意の所望の測定結果を印刷するように構成されたプリンタ52を包含することができる。ディスプレイ50およびプリンタ52はまた、(図1に示すように)直接またはオペレータワークステーション48を介してコンピュータ42に接続することができる。さらに、オペレータワークステーション48は、画像保管および通信システム(PACS)54を包含する、またはそれに連結することができる。異なる場所にいる他者が画像データにアクセスすることができるように、PACS54は、遠隔システムまたはクライアント56、放射線科情報システム(RIS)、病院情報システム(HIS)、または内部もしくは外部ネットワークに連結することができる。
画像化システム10全体の前述の考察を念頭に置いて、CT画像化システム10が、ある種の画像化操作に関して、本手法に従って設計および投与される造影剤の使用から利益を得ることができる画像化システムの一タイプであることが認識されよう。特に、このような薬剤は、本明細書で論じるように、このようなシステムによる画像化にとって特性を向上させることができる。
図1に示すようにCTシステム10を使用して脈管画像などの画像を取得するために使用することができる造影剤に関して、現在の臨床注入用CT/X線造影剤は、通常、分子サイズが約1nm〜2nm程度のヨウ素化小分子(すなわち、減衰させる元素がヨウ素に固定されている)であり、結果として、これらは理想的でない可能性があるほぼ同一の薬物動態学的(PK)特性(例えば、分散速度定数(α)、分散半減期(T1/2)、クリアランス速度定数(β)、クリアランス半減期(T1/2)など)を有することになる。本目的のために、適切な臨床濃度(すなわち、240〜400mg/mL)の造影剤では、約20mPa・sまでの粘度および約1600mOsmまでの浸透圧重量モル濃度が許容可能であるが、約280mOsmの浸透圧重量モル濃度が患者の快適性にとって好ましいことが理解されよう。
さらに、このような小分子は、内皮間接合部(IEJ)と呼ばれる、毛細血管壁を含む内皮細胞間の空間に収まる可能性がある。特に、正常な非神経毛細血管のIEJは、約3.5nmの流体力学的直径で比較的鋭いカットオフまで分子またはナノ粒子の質量輸送を可能にする。これを図2において、異なるストークス−アインシュタイン半径の分子に対する内皮単層の透過性(P)を表す曲線を描くことで示す。図2に示すように、内皮透過性(したがって、血液から間質液への急速な分散)のカットオフサイズは、半径が約1.5nm〜2nm、または直径が3nm〜4nmである。しかし、このカットオフはまた、形状因子、問題の分子またはナノ粒子の表面電荷、および分子またはナノ粒子と身体内に存在し得る他の分子種との潜在的な会合に依存し得る。
この内皮透過性の図表を考慮すると、投与直後に、小分子造影剤が血液プールから間質液に分散し始めることが認識されよう。この「分散相」により、血液プール中の造影剤の濃度は、注入後最初の数分で2倍以上にすぐに希釈される。これを図3において、ブタ血漿中の造影剤イオプロミドの濃度を時間の関数として示し、分散相でも排出相でも明白であることを説明する。
図3に示すように、注入後、イオプロミドは、すべてのヨウ素化小分子造影剤と同様に、血液(身体体積の約6%)と間質液(身体体積の約21%)との間で濃度の平衡化をすぐに開始する。この分散は、半減期(T1/2)が数分程度の比較的速い速度で起こり、図3では分散相として示されている。図3に示すように、血漿中のイオプロミドの分散相半減期は5分未満である。したがって、血液中の分子の濃度は、この初期分散過程だけのために10分未満で約4倍減少するであろう。しかし、薬物は、T1/2が1〜2時間程度(図3で排出相として表示)の、より遅い速度で腎臓によって血液から同時に除去され、その結果、血液中の濃度がさらに低下する。
したがって、静脈相および遅延相の肝臓CTスキャンなどのある種の診断検査は、急速な分散相に起因する画像化体積のコントラストの低下によって影響を受ける可能性があることが認識されよう。造影剤が分散せず、それ故に血液プール中の濃度がより高かった場合よりも、これにより静脈血栓症または肝臓腫瘍などのある種の疾患の検出率が低くなり、脈管の解剖学的構造の描写が不十分になる。
上記のように、分散相は、脈管から間質液への造影剤の分散の結果である。造影剤を含む分子またはナノ粒子のサイズ範囲最小値を制御することができる場合、血液プールから間質組織空間への分散を軽減、さらには排出させることができるであろう。このようにして、薬物は、脈管内に存在するが排出相がよりゆっくりと進み、その間に薬物が身体から排出されるように製剤化することができる。薬物は、排出されるまで脈管および臓器内の血液量または血液プールに大きく制約されるので、この薬剤は「血液プール造影剤」と呼ぶことができる。より一般には、どんな薬物もこの特性を有するように設計することができ、これはある種の組織または臓器の薬物への曝露を制限するのに有用であり得る。
造影剤を含む分子またはナノ粒子のサイズ範囲最大値を制御することができる場合、クリアランス機序が影響を受ける可能性がある。このようにして、薬物は、主に腎臓を介して(すなわち、腎性)排除するように製剤化することができる。腎クリアランスに関するサイズ制限(例えば、流体力学的サイズ制限)は、約5〜6nm、例えば、5.5nmであり、一方、腎臓の濾過効率は、サイズ、形状、および電荷を包含するいくつかの要因に依存する。代替案では、サイズ範囲最大値が約3〜4nm未満、例えば、約3.4nm未満に選択される場合、分散は画像化中に血液プールから離れていくように調整される。
急速な分散および腎クリアランスは小分子造影剤の特徴であるが、比較すると、他の企図される薬剤は、大きすぎて腎臓で排除できない、すなわち、腎性排除できないナノ粒子サイズを含む。例えば、前臨床動物の画像化に使用されるナノ粒子系造影剤は、一般に数十または数百ナノメートルのサイズを有し、したがって、効率的に腎性排除することができるサイズよりも大きい。そのような薬剤は、そのサイズが内皮間接合部を介して薬剤が分散するのを阻止し、また、腎クリアランスも阻止するため、「血液プール」または「長期循環」薬剤と呼ばれる場合がある。その代わりに、そのような大きな粒子は、細網内皮系(RES)を介して排除されて、身体の組織に長時間保持される。後者の欠点の1つは、この保持が後続のX線/CT検査を妨害する可能性があるということである。他の例では、身体内における薬剤の保持は、潜在的に患者の健康への有害な影響に関連している可能性がある。したがって、これらの大きなナノ粒子薬剤は一般に、汎用の造影剤としてはあまり望ましくない。あるいは、大きなサイズのナノ粒子を含む造影剤は、より迅速な排出を可能にするために小分子に生分解されるように設計されているが、この状況では、排出時間は、生分解速度と生分解分子の分散および排出の速度との両方に依存して、薬物動態プロファイルを複雑にし、クリアランス期間を延長させる。
いくつかの造影剤中のナノ粒子は上記の腎性カットオフよりもサイズが小さいが、これらはまた、IEJカットオフよりもサイズが小さく、したがって、小分子薬剤のようなPK特性を有する;すなわち、それらは、血液プールと組織の間質液との間で薬剤が平衡化する急速な分散相の影響を受ける。
既存の造影剤の制約に関する前述の考察を念頭に置いて、薬剤の設計または構築において、ある種の性質を考慮すべきであることを認識されよう。例えば、有用な造影剤は、大用量(約10g〜90gの主要なX線を減衰させる元素)で血流に注入した場合に良好な耐容性を示す非毒性の実体に基づくべきであり、40〜140keVの範囲で良好なX線減衰をもたらす減衰させる元素を含めるべきであり、許容可能な粘度および浸透圧重量モル濃度を有するべきであり、PK特性を最適化するためにサイズおよび表面化学の点で調整可能または設計可能であるべきであり、急速な腎クリアランスを有するべきである。さらに、本明細書で論じるいくつかの実施によれば、そのような造影剤は、患者または解剖学的サイズ(例えば、直径)などに基づいて特定患者用に選択される特定の減衰させる元素のカスタマイズまたは選択を可能にし、血液プールから間質液に分散するよりはむしろ血液プールに残存するであろう。考慮すべき患者のサイズに関して、画像化される患者または解剖学的構造が大きいほど(例えば、解剖学的サイズが大きいほど)、再構築画像における信号対雑音比を適切にするために患者の解剖学的構造の十分な透過が得られるように画像化作業に使用されるX線エネルギーが高くなる。本明細書で論じるように、様々な造影材料が、様々なX線エネルギー範囲にさらに適している場合がある。
本明細書で論じる造影剤の設計または構造に関する別の考慮事項は、この薬剤を、投影データが、2つ以上の異なるX線放射スペクトル(例えば、二重エネルギー画像化状況での高エネルギーおよび低エネルギー)で、またはエネルギー弁別検出メカニズムを使用して取得されるスペクトルCTまたは放射線画像化状況において使用するかどうかである。このようなスペクトル画像化状況では、所与の患者または解剖学的サイズに適した減衰させる元素は、従来の単一エネルギー画像化に適した減衰させる元素とは異なる可能性がある。
これを念頭に置いて、本手法は、原子番号(Z)がヨウ素(Z=53)からビスマス(Z=83)の範囲の元素で構成されるコア;許容可能なPK、粘度、および浸透圧重量モル濃度に役立つ双性イオン性シェル;ならびに約3.5nm〜5.5nmのナノ粒子サイズ範囲などの、血液プールからの分散および急速な腎クリアランスを促進するナノ粒子サイズを有するナノ粒子である造影剤(または他の投与薬剤)を使用する。しかし、本明細書で論じるように、特定のサイズ範囲は、表面化学、特に表面電荷に依存する可能性がある。したがって、最適なナノ粒子サイズは、使用する特定のナノ粒子被覆物にいくらか依存する可能性がある。
本手法は、粒子のコア(例えば、ペイロード)と粒子のシェルとの両方のカスタマイズを可能にして、全体的な粒子の性質(例えば、ナノ粒子サイズ、表面電荷、および形状因子)をより柔軟にカスタマイズすることを可能にする。
これを念頭に置いて、X線に基づいた画像化で使用する造影剤のコアに関して、このようなコアは、患者および画像化操作に適したX線減衰特性を有すべきである。例を挙げると、本手法による造影剤のコアまたはペイロード材料は、原子番号(Z)がおよそ53(ヨウ素)〜83(ビスマス)に含まれる元素をベースとする分子から選択することができる。毒性が知られておらず、商業的に受け入れられる十分な量で許容可能な費用で入手可能な、その範囲の元素の例としては、ヨウ素、バリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム、ハフニウム、タンタル、タングステン、およびビスマスが挙げられる。同様に、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、および金など、その範囲の商業的に高価な、または入手しにくい元素は、特殊な用途などにおいて有用性が限られる場合がある。
これを念頭に置いて、X線減衰コアの選択は、患者/解剖学的考慮事項、所定の画像化プロトコル(例えば、多重または単一エネルギー)、および各要素のkエッジ減衰特性に基づき得る。
上記のように、患者および/または解剖学的サイズに関して、より大柄な患者は、より大きな組織範囲が十分に透過されるようにより高いX線エネルギー(より高いkVp)で画像化され得る。次に、より高いエネルギーのX線の減衰は、減衰材料としてより高い原子番号のZ元素を使用することで向上させることができるが、以下にいくつかの注意を説明する。例えば、患者のサイズに基づいて適切なX線減衰コア材料を選択するという点では、Z≦67の元素は小柄な患者に適する場合があるが、Z≧60の元素は大柄な患者により適する場合があり、Z値が60〜67の元素ではある程度重複する。
適切な減衰させる元素を選択する際のもう1つの考慮事項は、元素が、k殻電子の結合エネルギーに関係があるkエッジ効果を示すかどうかである。このkエッジ効果は、X線放射スペクトルの領域で減衰中のジャンプとして現れる場合がある。図4に示すように、本明細書で論じる薬剤のコアペイロードに適する多数の元素のコントラストをピークX線エネルギーの範囲にわたって示す。図4から分かるように、対象となるいくつかの元素はkエッジ効果を示すが、他の元素は示さない。例えば、ヨウ素は、臨床的に有用なX線エネルギーでkエッジ効果を示さず(ヨウ素のkエッジエネルギーは33keVであり、全身画像化の典型的なX線エネルギーを大きく下回っている)、その代りに、単調に減少する減衰が示されて、X線エネルギーの臨床的に有用な範囲でピーク電圧が増加する。比較すると、エネルギーの範囲内のある点で減衰が単調に減少しないまたは減衰が増大する元素、例えば、100〜120keVのビスマスおよび80〜100keVのタンタルなどは、kエッジ効果を示す。
このようなkエッジ効果の重要性は、本明細書で論じるような造影剤の減衰コアとして使用する元素を選択する際に考慮すべき別の要因を提供するものである。例えば、X線管電圧(kVp)は、患者および/または解剖学的サイズ(上述)ならびに使用しているX線を減衰させる元素の固有減衰に少なくとも部分的に基づいて選択され得る。例を挙げると、ヨウ素はkVpの増加と共に減衰の単調減少を示し、それにより、より大柄な患者でコントラストの損失をもたらすため、ヨウ素系造影剤は、より大柄な患者での使用には適さない場合がある。
その代わりに、対象となるエネルギー範囲にわたって増加または安定したコントラストを示すより適切な減衰させる元素を選択して、より大柄な患者または解剖学的サイズで使用することができる。単一エネルギーCTでは、適切な減衰させる元素は、検出されたスペクトルの平均エネルギーよりわずかに低いkエッジエネルギーを有するものである。スペクトルCT(例えば、二重または多重エネルギー)では、適切な減衰させる元素は、適切な診断エネルギー範囲(40keV〜140keV)内に置かれたkエッジを有する減衰させる元素である。
本明細書で論じるように、選択した減衰させる元素(または他のペイロード)は、生体適合性シェルに囲まれている。企図する造影剤ナノ粒子200の一例を図5に示しており、ここで、酸化タンタルコア202は、カルボキシベタイン双性イオンシェル204(TaCZ)によって囲まれている。この例では、粒子サイズは、動的光散乱で評価した場合、多分散系であり、公称サイズは約3.1nm〜3.5nm、標準偏差は約0.5nmであり、結果としてサイズ範囲は約2.1nm〜4.5nmとなる。認識され得るように、他の適切な生体適合性シェルを使用してもよい。
本明細書で論じるように、本手法は、血液プール内にとどまるには十分大きい(すなわち、間質液に分散しない、典型的には約3〜4nm超、例えば約3.5nm超のサイズに相当する)が、腎性排除には十分小さい(典型的には約5〜6nm未満、例えば約5.5nm未満のサイズに相当する)ナノ粒子を作製するなど、造影剤ナノ粒子のサイズに関してある程度のカスタマイズを可能にする。上述のように、形状因子および表面化学はまた、これらの性質に影響を及ぼす可能性があり、したがって、適切なサイズを決定する要因にもなり得る。
さらに、本手法はまた、腫瘍または炎症組織で起こるような、健常な脈管に関して正常IEJまたは欠損IEJよりも大きい微小脈管の特徴付けに使用できる造影剤ナノ粒子の作製に有用であり得る。特に、腫瘍IEJを介して質量輸送できるが、健常な脈管のIEJを通過できないサイズの造影剤(または治療)粒子は、腫瘍および炎症の検出、腫瘍微小脈管の特徴付け、ならびに/または治療に対する反応の早期評価の可能化に有用であり得る。したがって、そのような薬剤は、腫瘍または炎症組織内を除き、血液プールに残存するであろう。逆に、肝臓などの一部の正常組織では、内皮開窓の存在により、内皮類洞はより大きなサイズのナノ粒子にとって非常に浸透しやすい。そのような多孔性組織では、多孔性の減少または喪失は、肝線維症などの疾患の徴候である。したがって、健常な類洞内皮開窓を介したより速い質量輸送を可能にするが、病的な類洞内皮開窓を介した質量輸送を減少させるナノ粒子サイズを有する薬剤は、そのような組織の疾患を検出および監視するのに有用であろう。
薬剤を2種の個別の態様、すなわち、ペイロードまたはコア態様およびシェル態様に分けることによって、以下の2つの利点が実現される:(1)減衰および生体適合性の機能がそれぞれ、コアおよびシェルによって別々に提供され、したがって、どちらか一方の機能の設計を、もう一方の機能とは多少独立して変更することができる;(2)減衰または生体適合性の機能に影響を及ぼさずに、ナノ粒子のサイズを調整して、最適な薬物動態(PK)(上述)を達成することができる(その粒子サイズは粘度および浸透圧重量モル濃度に影響を及ぼす可能性があることに注意)。これにより、患者と画像化操作の両方に関して高度なカスタマイズが可能になる。例えば、減衰材料の戦略的選択により、CT検査の初期(動脈)相中に従来のヨウ素化薬剤(薬剤は同等の質量濃度で注入)によって提供されるコントラスト強調と同等またはそれ以上の両方のコントラスト強調を提供する造影剤を生成することができ、後期(静脈および遅延)相中のコントラストは、サイズ最適化された薬剤を使用すると、従来の小分子薬剤(間質液に分散)よりも実質上高くすることができる。
上述を念頭に置いて、図5に示すTaCZ造影剤を使用して、ラットおよびブタのCTスキャンを行った。これらの研究では、ヨウ素化小分子薬剤を、上述のように、酸化タンタルコアおよびカルボキシベタイン双性イオンシェルを有するナノ粒子であるプロトタイプTaCZ薬剤と比較した。上述のように、今回実現したTaCZの粒子サイズは、多分散系であり、公称サイズは約3.1〜3.5nm、標準偏差は約0.5nmであり、結果としてサイズ範囲は約2.1nm〜4.5nmとなり、したがって、所望の3.5nmの閾値、すなわち、IEJカットオフよりも小さい粒子がいくらか含まれる。
結果を2つの形態:画像品質評価による臨床的有用性および血液試料による薬物動態(PK)モデリングにおいて得た。
臨床的有用性を、ブタのCTスキャンを比較することで観察したが、観察中、同じ動物を、ヨウ素化小分子臨床造影剤またはTaCZを使用して連続スキャンした。スキャンを1日から1週間間隔で行い、スキャンシーケンスをランダム化した。スキャン中、ブタをプラスチック製の脂肪等価容器に入れて、大柄な患者サイズの範囲をエミュレートした。注入後30〜300秒のいくつかの時点でブタの肝臓をスキャンした。各時点での画像品質を、指定血管の画像コントラストなどの事前に定義した基準を使用して、放射線科医によって類別した。結果を図6および7に示す。
図6において、左側の画像220は、従来のヨウ素化造影剤のイオプロミドを使用して取得され、一方、右側の画像220は、上述のTaCZナノ粒子造影剤を使用して取得された。垂直に画像を患者サイズに基づいて配置している。図6に示すように、患者のサイズが大きくなる(それに応じてX線エネルギーも大きくなる)と、ヨウ素系薬剤によって提供される画像コントラスト強調は、TaCZによって提供されるコントラスト強調と比較して低下する。
図7では、マルチリーダー評価の結果をグラフ形式で示す。活性元素タンタルの効果に加えて、血液が毛細管を通過し、小分子造影剤が間質液に分散し始めた後、造影剤の薬物動態は、特に静脈の画像における画像コントラストに影響を及ぼし、それはさらに後で強調される。逆に、より大きなTaCZ粒子の濃度は、介在時間では実質上減少していない。
したがって、これらの結果は、本明細書で論じるような複合造影剤のコアにおいてなど、大柄な患者におけるヨウ素よりも高い原子番号のZ元素に基づく造影剤の使用の利点を示している。さらに、血液プール内に残存するように調整されている粒子のサイズの利点は、図7で評価した静脈相スキャンでも実証されており、TaCZの血液プールからの分散は、小分子薬剤よりもはるかに高い画像コントラスト、したがって血管検出性をもたらす。
別の分析では、造影剤注入の2〜240分後に採取された血液試料中の活性元素(ヨウ素またはタンタル)の濃度を分析することによって、PKモデリングを得た。図8に示すように、結果は、速度定数に基づいて、上述の分散および排出過程に割り当てることができる2つの異なる指数成分を示している。
しかし、図8から分かるように、TaCZを使用した場合、3つの異なる指数関数的過程が観察された。特に、ヨウ素化小分子(例えば、イオプロミド)のように、ナノ粒子薬剤TaCZの一部が間質液に分散しており、数分程度のT1/2、数時間程度のT1/2を有する。この図では、平均(n=ブタ6匹)分散T1/2=1.7分が示され、平均クリアランスT1/2=96分である。しかし、TaCZ曲線は、イオプロミド曲線には見られない指数成分が含まれており、T1/2=15分を有する。これは、IEJカットオフサイズよりも大きいナノ粒子を包含する注入薬剤のサイズ分布の一部に起因する可能性がある。したがって、血液中のタンタルの濃度(より大きなナノ粒子由来)は、ヨウ素化薬剤ほどは希釈されず、その結果、1〜3分のタンタル濃度はヨウ素の2倍になる。これにより、臨床上重要な画像化時間においてイオプロミドに対してTaCZを使用した場合の画像コントラストが高くなる。さらに、これらの大きなナノ粒子は、T1/2=15分で腎臓によって血液から排除され、その結果、イオプロミドよりも速いクリアランスが得られる。
図8のTaCZ曲線は、血液中のタンタルの濃度が減少していることを示しているが、これが分散によるものかクリアランスによるものかは示していないことに留意されたい。したがって、T1/2=15分の指数関数が遅いクリアランス過程ではなく腎クリアランスに対応するという仮説を試験するために、ブタの膀胱に排泄されたタンタルおよびヨウ素の用量をいくつかの時点で測定した。これらの結果を得るために、仮説が正しいと仮定して、尿中に蓄積すると予想される注入薬剤の量を推定した。次いで、膀胱内の注入薬剤の量を測定した。モデルはすべての尿(腎臓、尿管、膀胱内のものを包含)を包含するが、膀胱内の尿のみを測定した場合、結果は概ね一致し(図9)、したがって、仮説は立証された。
この概念は、ペイロードの互換性、血液プールからの分散、および腎クリアランスから恩恵を受ける他の薬物または薬剤送達用途を包含するように拡張できることに留意されたい。これらには、PET、MRI、および他の画像化モダリティのための造影剤が挙げられる。本明細書で論じる手法の他の使用としては、癌治療薬の送達(ナノ粒子が腫瘍の透過性微小血管から漏れ、ナノ粒子シェルが腫瘍によって消化されるように設計されている場合など)、ペイロードとしての放射性物質の送達(本明細書で論じる粒子のナノ粒子シェルが腫瘍などの病理物に付着するように官能基化され、薬物/ペイロードがPETトレーサーとして作用し得るが、粒子サイズおよび被覆特性によって提供されるような血液プールからの分散を有するという利点を伴う場合など)、ならびに異なる減衰特性を有する複数のX線を減衰させる元素、および/または放射性ペイロード、および/または治療薬を包含する、共有ナノ粒子シェル内の多重または混合ペイロードの送達が挙げられるが、これらに限らない。
さらに、患者への注入または投与は、それぞれが同じまたは異なるPK特性および/または異なるペイロードを有する複数のまたは異なる粒子タイプの混合物を含むことができる。例えば、異なるペイロードは、X線を減衰させる元素、放射性ペイロード、および/または治療薬であり得る。例えば、複数シリンジインジェクタを使用すると、これらの薬剤を同時または連続注入することができる。例えば、個別時間調整注入を使用する特定用途の1つは、異なる時間に異なる減衰させる元素を有する造影剤を注入することである。このような手法は、スペクトル画像化を使用して、静脈および肝実質(物質分解を使用して前の注入を強調表示)ならびに動脈(物質分解を使用して後の注入を強調表示)を同時に画像化して、X線線量の減少およびワークフローの向上を可能にするであろう。
一般に、本手法は、制御された薬物動態学的分散および/または腎クリアランスが要因である任意の薬剤送達の状況において望ましい場合がある。
本発明の技術的効果には、血液プールに残存するには十分大きいサイズであるが、腎性排除されるには十分小さいサイズのナノ粒子が包含される。このような粒子は、より小さな実体(サイズが現行の小分子造影剤と類似した分子またはナノ粒子)よりも重要な利点を有する。例えば、薬剤は、コントラスト画像化状況においてより小さな実体よりも高い血漿濃度および高い画像コントラストを有し;より大きな粒子は、コアの体積ひいては質量がその半径の三乗に応じて増加するため、より小さな粒子よりも粒子あたりのペイロードが実質上大きく;したがって、コントラスト画像化または治療の状況において所与の濃度に必要な粒子が少なく;所与の濃度を提供するために使用されるより大きな粒子がより少ない場合、浸透圧重量モル濃度および粘度がより低く;腎クリアランス速度がより高い。
この書面による説明は、最良の方式を含めた本発明を開示するため、また、任意の当業者が、任意のデバイスまたはシステムを作製および使用することならびに任意の組み込まれた方法を実行することを含めた本発明を実施することを可能にするために例を使用している。特許性のある本発明の範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が思いつく他の例を含んでもよい。そのような他の例は、それらが特許請求の範囲の文言と差異のない構造的要素を有する場合、または特許請求の範囲の文言と実質的に差異のない均等な構造的要素を含む場合、特許請求の範囲内にあることが意図される。
10 CT画像化システム
10 コンピュータ断層撮影システム
10 画像化システム
10 システム
10 CTシステム
12 X線源
20 X線ビーム
20 ビーム
24 患者
24 対象
26 X線光子
28 検出器アレイ
28 検出器
30 システムコントローラ
32 線形位置決めサブシステム
34 回転サブシステム
36 モータコントローラ
38 X線コントローラ
40 データ取得システム
40 DAS
42 コンピュータ
44 画像処理回路
46 非一時的メモリデバイス
48 オペレータワークステーション
50 ディスプレイ
52 プリンタ
54 画像保管および通信システム
54 PACS
56 遠隔システムまたはクライアント
200 造影剤ナノ粒子
202 酸化タンタルコア
204 カルボキシベタイン双性イオンシェル
220 画像
222 画像

Claims (32)

  1. 対象に注入することができる薬剤であって、
    前記薬剤は、前記対象の組織、器官、または身体区画間に特定の分散の程度または分散の欠如をもたらしつつも、依然として腎臓によって排出されるサイズのナノ粒子または分子を含み、
    前記薬剤は、静脈または動脈に注入され、前記薬剤は、画像化中に血液プール内に残存するように、約3〜4nm超のサイズ範囲最小値および約5〜6nm未満のサイズ範囲最大値を有するか、または画像化中に前記血液プールから分散するように、約3〜4nm未満に選択したサイズ範囲最大値を有するナノ粒子または分子を含む、薬剤。
  2. コア;および
    前記コアを包囲するシェル
    を含むナノ粒子を含む、請求項1に記載の薬剤。
  3. 前記ナノ粒子または分子が、1種または複数のX線を減衰させる元素を含有する、請求項1に記載の薬剤。
  4. 前記1種または複数のX線を減衰させる元素が、53〜83の原子番号を有する元素を含む、請求項3に記載の薬剤。
  5. 前記薬剤が、前記静脈または動脈に注入され、前記薬剤が、画像化中に前記血液プールから分散するように、約3〜4nm未満に選択したサイズ範囲最大値を有するナノ粒子または分子を含む、請求項1に記載の薬剤。
  6. 前記薬剤が、前記静脈または動脈に注入され、前記薬剤が、画像化中に前記血液プールから分散するように、約3.5nm未満に選択したサイズ範囲最大値を有するナノ粒子または分子を含む、請求項1に記載の薬剤。
  7. 前記薬剤が、前記静脈または動脈に注入され、前記薬剤が、画像化中に前記血液プール内に残存するように、約3〜4nm超のサイズ範囲最小値および約5〜6nm未満のサイズ範囲最大値を有するナノ粒子または分子を含む、請求項1に記載の薬剤。
  8. 前記薬剤が、前記静脈または動脈に注入され、前記薬剤が、画像化中に前記血液プール内に残存するように、約3.5nm超のサイズ範囲最小値および約5.5nm未満のサイズ範囲最大値を有するナノ粒子または分子を含む、請求項1に記載の薬剤。
  9. 前記コアが、様々なX線減衰特性、ガンマ線放射特性、磁気特性、または治療特性を有する1種または複数の元素または分子を含む、請求項2に記載の薬剤。
  10. コントラスト強調画像取得を行う方法であって、
    画像化する患者のサイズまたは前記患者内の解剖学的領域を決定するステップと;
    前記患者または解剖学的領域のサイズに基づいて、前記患者または前記患者内の解剖学的領域の1つまたは複数の画像の取得に使用するX線エネルギースペクトルを決定するステップと;
    前記解剖学的サイズまたは前記X線エネルギースペクトルの一方または両方に基づいて、造影剤の構成成分として使用することになる1種または複数のX線を減衰させる元素を選択するステップと;
    前記造影剤を前記患者に投与するステップであって、前記造影剤が、静脈または動脈に注入され、前記造影剤が、画像化中に血液プール内に残存するように、約3〜4nm超のサイズ範囲最小値および約5〜6nm未満のサイズ範囲最大値を有するか、または画像化中に前記血液プールから分散するように、約3〜4nm未満に選択したサイズ範囲最大値を有するナノ粒子または分子を含む、ステップと;
    前記患者の1つまたは複数のコントラスト強調画像を取得するステップと
    を含む、方法。
  11. 前記造影剤が、前記静脈または動脈に注入され、前記造影剤が、画像化中に前記血液プールから分散するように、約3〜4nm未満に選択したサイズ範囲最大値を有するナノ粒子または分子を含む、請求項8に記載の方法。
  12. 前記造影剤が、前記静脈または動脈に注入され、前記造影剤が、画像化中に前記血液プールから分散するように、約3.5nm未満に選択したサイズ範囲最大値を有するナノ粒子または分子を含む、請求項10に記載の方法。
  13. 前記造影剤が、前記静脈または動脈に注入され、前記造影剤が、前記画像化中に前記血液プール内に残存するように、約3〜4nm超のサイズ範囲最小値および約5〜6nm未満のサイズ範囲最大値を有するナノ粒子または分子を含む、請求項8に記載の方法。
  14. 前記造影剤が、前記静脈または動脈に注入され、前記造影剤が、前記画像化中に前記血液プール内に残存するように、約3.5nm超のサイズ範囲最小値および約5.5nm未満のサイズ範囲最大値を有するナノ粒子または分子を含む、請求項8に記載の方法。
  15. 前記1種または複数のX線を減衰させる元素が、53〜83の原子番号を有する元素を含む、請求項10に記載の方法。
  16. 前記造影剤が、
    前記X線を減衰させる元素のうちの1種または複数を含有するコア;および
    前記コアを包囲するシェル
    を含むナノ粒子を含む、請求項10から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記シェルが、双性イオン性シェルを含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記1種または複数のX線を減衰させる元素が、前記1種または複数のX線を減衰させる元素が対象となるX線エネルギー範囲内のkエッジエネルギーを有するかどうかに基づいて選択される、請求項10に記載の方法。
  19. 前記患者または解剖学的領域のサイズに基づいて前記X線エネルギースペクトルを決定するステップが、前記患者または解剖学的領域のより大きなサイズに対してより高いエネルギーのX線スペクトルを選択するステップを含む、請求項10に記載の方法。
  20. 患者に注入することができる1または複数のタイプの薬物を使用して操作を行う方法であって、
    前記1または複数のタイプの薬物を、操作の一部として患者に投与するステップ
    を含み、前記薬物が、複数存在する場合、同時または連続注入することができ、前記1または複数のタイプの薬物のうちの1種または複数が、画像化中に血液プール内に残存するように、約3〜4nm超のサイズ範囲最小値および約5〜6nm未満のサイズ範囲最大値を有するか、または画像化中に前記血液プールから分散するように、約3〜4nm未満に選択したサイズ範囲最大値を有するナノ粒子または分子を含む、方法。
  21. 前記1種または複数の薬物のうちの少なくとも1種が、1種または複数のX線を減衰させる元素を含有する、請求項20に記載の方法。
  22. 前記1種または複数の薬物のうちの少なくとも1種が、1種もしくは複数の磁気要素、治療薬物、ガンマ線放射元素;またはこれらの特性のうちの1つもしくは複数を有する1種もしくは複数の元素を含む分子を含有する、請求項20に記載の方法。
  23. 前記1種または複数のX線を減衰させる元素が、前記1種または複数のX線を減衰させる元素が対象となるX線エネルギー範囲内のkエッジエネルギーを有するかどうかに基づいて選択される、請求項21に記載の方法。
  24. 1種または複数のX線を減衰させる元素を含有する前記1種または複数の薬物のうちの1種が、他のタイプの薬物のうちの1種または複数のX線減衰特性と異なるX線減衰特性を有する、請求項21に記載の方法。
  25. 1種または複数のX線を減衰させる元素を含有する前記1または複数のタイプの薬物のX線減衰特性が、特定の画像化または治療的処置の条件または目的のために選択される、請求項21に記載の方法。
  26. 前記1または複数のタイプの薬物のうちの少なくとも1種が、静脈または動脈に注入され、前記薬物が、画像化中に前記血液プールから分散するように、約3〜4nm未満のサイズ範囲最大値を有するナノ粒子または分子を含む、請求項20に記載の方法。
  27. 前記1または複数のタイプの薬物のうちの少なくとも1種が、静脈または動脈に注入され、前記薬物が、画像化中に前記血液プールから分散するように、約3.5nm未満のサイズ範囲最大値を有するナノ粒子または分子を含む、請求項20に記載の方法。
  28. 前記1または複数のタイプの薬物のうちの少なくとも1種が、静脈または動脈に注入され、前記薬物が、画像化中に前記血液プール内に残存するように、約3〜4nm超のサイズ範囲最小値および約5〜6nm未満のサイズ範囲最大値を有するナノ粒子または分子を含む、請求項20に記載の方法。
  29. 前記1または複数のタイプの薬物のうちの少なくとも1種が、静脈または動脈に注入され、前記薬物が、画像化中に前記血液プール内に残存するように、約3.5nm超のサイズ範囲最小値および約5.5nm未満のサイズ範囲最大値を有するナノ粒子または分子を含む、請求項20に記載の方法。
  30. 前記1または複数のタイプの薬物のうちの少なくとも1種の画像特性および薬物動態学的特性のうちの少なくとも一方が、画像化または治療的処置の条件または目的のうちの少なくとも1つのために選択される、請求項20に記載の方法。
  31. 前記1または複数のタイプの薬物のうちの少なくとも1種が、
    コア;および
    前記コアを包囲するシェル
    を含むナノ粒子を含み、
    前記コアおよびシェルのうちの少なくとも一方が、様々なタイプのナノ粒子によって異なる、請求項20に記載の方法。
  32. 前記シェルが、双性イオン性シェルを含む、請求項31に記載の方法。
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