JP2020516907A - X線断層撮影検査のシステムおよび方法 - Google Patents

X線断層撮影検査のシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

品目を走査するX線検査システムが提供される。このシステムは、方形の走査体積の周りに延び、そこから走査体積を通してX線を送出することができる複数の線源点を画定する静止X線源と、走査体積を通過した線源点からのX線を検出するように配置された、やはり上記の方形の走査体積の周りに延びるX線検出器アレイと、品目を走査体積を通して搬送するように配置されたコンベヤと、検出したX線を処理して品目の走査画像を生成する少なくとも1つのプロセッサと、を含む。【選択図】図2C

Description

相互参照
本明細書は、2017年4月17日出願の「X−Ray Tomography Inspection Systems and Methods」と題する米国特許仮出願第62/486130号に依拠して優先権を主張するものである。
さらに、本明細書は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2017年12月11日出願の「X−Ray Tomography Inspection Systems and Methods」と題する米国特許仮出願第62/597155号に関する。
さらに、本明細書は、2016年4月19日出願の「X−Ray Sources」と題する米国特許出願第15/132439号(「439号出願」)に関する。439号出願は、2015年3月2日出願の「X−Ray Sources」と題する米国特許出願第14/635814号の一部継続出願であり、この米国特許出願第14/635814号は、現在米国特許第9001973号として発行され、2011年12月7日出願の同題の米国特許出願第13/313854号の継続出願であり、この米国特許出願第13/313854号は、現在米国特許第8094784号として発行されている2009年6月4日出願の米国特許出願第12/478、757号(757号出願)の継続出願であり、この757号出願は、2009年2月2日出願の米国特許出願第12/364067号の一部継続出願であり、この米国特許出願第12/364067号は、2008年2月19日出願の米国特許出願第12/033035号の継続出願であり、この米国特許出願第12/033035号は、2005年10月25日出願の米国特許出願第10/554569号の継続出願であり、この米国特許出願第10/554569号は、2004年4月23日出願のPCT/GB2004/001732号の国内段階出願であり、2003年4月25日出願の英国特許出願第0309374.7号に依拠して優先権を主張するものである。757号出願も、2008年7月15日出願の英国特許出願第0812864.7に依拠して優先権を主張する。
上記の出願は全て、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
本明細書は、X線走査システムに関する。さらに詳細には、本明細書は、異なるビーム角度を有するX線ビームを放出するように検査体積の周りに位置決めされた複数のX線源を有する静止ガントリX線検査システムに関する。
X線コンピュータ断層撮影(CT:computed tomography)スキャナは、何年にもわたって空港での保安検査に使用されている。従来のシステムは、同じ軸を中心に同じ速度で回転する弓形のX線検出器とともに軸を中心に回転するX線管を備える。手荷物が搬送されるコンベヤベルトは、回転中心軸の周りの適当な開口内に配置され、管が回転する間に軸に沿って移動する。X線の扇形ビームが、線源から検査対象の物体を通過し、その後にX線検出器アレイに到達する。
X線検出器アレイは、その長さに沿ったいくつかの位置で検査対象の物体を通過したX線の強度を記録する。いくつかの線源角度のそれぞれにおいて、1組の投影データのセットが記録される。記録されたX線強度から、通常はフィルタ補正逆投影アルゴリズムによって、断層撮影(断面)画像を形成することができる。鞄や小包などの物体の正確な断層撮影画像を生成するためには、X線源が物体内の全ての平面を通過するという要件がある。上述の構成では、これは、X線源の回転走査、および物体が搬送されるコンベヤの長手方向の動きによって実現される。
このタイプのシステムでは、X線断層撮影走査像を収集することができる速度は、X線源および検出器アレイを保持するガントリの回転速度によって決まる。最新のCTガントリでは、管/検出器アセンブリおよびガントリの全体が、毎秒2回転から4回転する。これにより、毎秒最大で4枚から8枚の断層撮影走査像を収集することができる。
現況技術は発展しているので、1つのX線検出器のリングが、複数の検出器のリングで置き換えられている。これにより、多数(通常は8枚)のスライスを同時に走査し、単一走査機械から応用されたフィルタ補正逆投影法を用いて再構成することができる。撮像システム内をコンベヤが連続的に移動することにより、線源は、物体の周りの螺旋状の走査動作を行う。これにより、原理的にはさらに正確な体積画像再構成をもたらすことができる、さらに洗練された円錐ビーム画像再構成方法を適用することが可能になる。
ただし、回転ガントリX線検査システムは、設置に費用がかかり、占有面積も大きく、大量の電力を消費する。
いくつかの従来のCTスキャナは、固定された静止源から走査対象の被検体にX線ビームを投影する非回転式の静止ガントリシステムを備える。これらのシステムは、X線を放出する1つまたは複数の空間的に分散したX線源と、X線を検出する1つまたは複数のX線検出器とを含む。物体の3次元走査画像を作成するためには、複数のX線源を同時に起動してX線の扇形ビームを生成する必要がある。静止ガントリシステムは、十数個から数百個の間の任意の数のX線源を使用して、使用されるX線源の数によって画質が変化する走査画像を生成することができる。ただし、線源の数を増加させると、走査システムの設計が複雑になり、また製造コストおよび稼働コストも増加する。さらに、従来の静止ガントリシステムは、大量の電力を消費し、維持することが困難である。
したがって、危険物の検出において効率的であり、それほど高価でなく、占有面積が小さく、通常の線間電圧電力を用いて動作させることができる、改良されたX線検査システムが必要とされている。
以下の実施形態およびその特徴は、範囲の限定ではなく例示および例証を目的としたシステム、ツール、および方法に関連して説明し、図示する。
本明細書は、物体を走査するX線検査システムであって、走査体積(scanning volume)を封入する筐体と、検査のために物体を走査体積を通して移送するコンベヤと、走査体積の周りに非円形の幾何学的形状で配置された複数のX線源点を有する多焦点X線源であり、複数のX線源点のそれぞれによって生成されるX線のビーム角度が、複数のX線源点にわたって一様ではない、多焦点X線源と、X線源と走査体積の間に位置決めされた検出器アレイであり、走査体積の周りに非円形の幾何学的形状で配置された、走査中に物体を透過するX線を検出する複数の多重エネルギー検出器モジュールを有する、検出器アレイと、検査中の物体のシノグラム(sinogram)データおよび再構成画像データを解析して脅威を識別するプロセッサと、を備える、X線検査システムを開示する。
任意選択で、筐体は、実質的に方形であり、筐体は、800mmから1400mmの範囲の幅、および600mmから1500mmの範囲の高さを有する。
任意選択で、複数のX線源点の非円形の幾何学的形状は、方形である。
任意選択で、複数の多重エネルギー検出器モジュールの非円形の幾何学的形状は、方形である。
任意選択で、走査体積は、500mmから1050mmの範囲の幅、および300mmから1050mmの範囲の高さを有する。
任意選択で、複数の多重エネルギー検出器モジュールはそれぞれ、検出した光子を2個から64個のエネルギービンに割り当てるように構成される。
任意選択で、多焦点X線源は、64個から2048個の範囲の複数のX線源点を有し、複数のX線源点は、複数のグループに分けて構成され、複数のグループはそれぞれ、4個から32個のX線源点を有する。グループは、8個のX線源点を含むこともある。任意選択で、共通の絶縁基板が、複数のグループの各グループを支持する。
任意選択で、コンベヤは、0.1m/sから1.0m/sの範囲の速度を有する。
本明細書は、また、走査体積を有するX線スキャナを使用して物体を走査する方法であって、コンベヤを用いて物体を走査体積を通して移送するステップと、多焦点X線源によって生成されるX線を物体に照射するステップであり、X線源は、走査体積の周りに第1の非円形の幾何学的形状で配置された複数のX線源点を有し、複数のX線源点のX線ビーム角度が一様ではない、ステップと、X線源と走査体積の間に位置決めされた検出器アレイを用いて物体を透過するX線を検出するステップであり、検出器アレイは、走査体積の周りに第2の非円形の幾何学的形状で配置された複数の多重エネルギー検出器モジュールを有する、ステップと、検査中の物体のシノグラムデータおよび再構成画像データを解析して脅威を識別するステップと、を含む、方法も開示する。
任意選択で、複数のX線源点の第1の非円形の幾何学的形状は、方形である。
任意選択で、複数の多重エネルギー検出器モジュールの第2の非円形の幾何学的形状は、方形である。
任意選択で、第1の非円形の幾何学的形状は、第2の非円形の幾何学的形状と同じである。
任意選択で、走査体積は、500mmから1050mmの範囲の幅、および300mmから1050mmの範囲の高さを有する。
任意選択で、複数の多重エネルギー検出器モジュールはそれぞれ、検出した光子を2個から64個のエネルギービンに割り当てる。
任意選択で、多焦点X線源は、64個から2048個の範囲の複数のX線源点を有し、複数のX線源点は、複数のグループに分けて構成され、この複数のグループはそれぞれ、4個から32個のX線源点を有する。
任意選択で、コンベヤは、0.1m/sから1.0m/sの範囲の速度を有する。
任意選択で、X線源点はそれぞれ、走査投影当たり50μsから500μsの範囲のドウェル時間を有する。
本明細書は、また、物体を走査するX線検査システムであって、走査体積を封入する筐体と、検査のために物体を走査体積を通して移送するコンベヤと、走査体積の周りに非円形の幾何学的形状で配置された複数のX線源点を有する多焦点X線源であり、複数のX線源点のそれぞれによって生成されるX線ビームの視野は、複数のX線源点にわたって変化する、多焦点X線源と、X線源と走査体積の間に位置決めされた第1の検出器アレイであり、走査体積の周りに非円形の幾何学的形状で配置された、走査中に物体を透過するX線を検出する複数の多重エネルギー検出器モジュールを有する、第1の検出器アレイと、X線源と走査体積の間に位置決めされた、走査中に物体から回折されるX線を検出する第2の検出器アレイであり、X線ビームに対して角度をなす複数の関連する視準器の背後に位置する複数のエネルギー分散検出器モジュールを有する、第2の検出器アレイと、物体を透過するX線を用いて断層撮影透過画像を生成し、それと同時に物体から回折されるX線を用いて断層撮影回折画像を生成して脅威を識別するプロセッサと、を備える、X線検査システムも開示する。
任意選択で、視野は、約60度から120度の範囲である。
任意選択で、視準器は、X線ビームの方向に対して3度から10度の範囲の角度をなす。
任意選択で、第1の検出器アレイおよび第2の検出器アレイのうちの少なくとも一方の一部分は、物体から後方散乱したX線を検出し、プロセッサは、やはり脅威物体を識別するために使用される物体の後方散乱画像も生成する。断層撮影回折画像および/または後方散乱画像は、断層撮影透過画像の解析によって判明した脅威をクリアまたは確認するために使用されることがある。
本明細書は、また、品目を走査するX線検査システムであって、方形の走査体積の周りに延び、そこから走査体積を通してX線を送出することができる複数の線源点を画定する静止X線源と、走査体積を通過した線源点からのX線を検出するように配置された、やはり上記の方形の走査体積の周りに延びるX線検出器アレイと、品目を走査体積を通して搬送するように配置されたコンベヤと、検出したX線を処理して品目の走査画像を生成する少なくとも1つのプロセッサと、を備える、X線検査システムも開示する。
任意選択で、各線源点は、異なるビーム角度を有するX線を放出する。
任意選択で、各線源点は、ガラス、金属、およびセラミックのうちの1つで構成されたエンベロープに封入される。
任意選択で、各線源点は、高電圧電源に結合された標的と、標的の熱膨張を補償するための1つまたは複数のすべり結合ブロックと、標的および電源をX線から保護するためのシールド電極とを備えるアノードアセンブリ、ならびに少なくとも1つのグリッドと、ディスペンサカソードと、フィラメントと、プリント回路基板にプラグ接続された1次集束電極と、カソードアセンブリを任意のエネルギーフラッシュから保護する2次集束電極とを備えるカソードアセンブリ、を備える。
任意選択で、標的は、冷却剤をアノードアセンブリに供給する銅製冷却剤管で構成される。
任意選択で、冷却剤管は、ハイドロホーミングを用いて標的に成形される。
任意選択で、2次電極は、接地電位に維持される。
任意選択で、標的は、炭化ケイ素で被覆され、次いで、タングステンを多く含む炭化タングステンストリップでパターン形成される。
任意選択で、標的は、扇形開口を画定する複数の隆起部分を含む。
本明細書の上記その他の実施形態について、図面、および以下に与える詳細な説明においてさらに深く説明する。
本発明の上記その他の特徴および利点は、以下の詳細な説明を添付の図面と関連付けて考慮することによって理解が深まるにつれて、さらに理解されるであろう。
従来のシステムによって製造される円形配列の線源点を有する実時間断層撮影保安走査システムを示す長手方向の概略図である。 本明細書の1実施形態による走査ユニットを示す斜視図である。 図2Aの走査ユニットの複数の図を、従来の走査ユニットの複数の対応する図と比較して示す概略図である。 本明細書の1実施形態による、走査体積の周りに実質的に方形に配置された複数のX線源点および検出器を備える、図2Aの走査ユニットの筐体/エンクロージャを示す断面図である。 本明細書の1実施形態による、ガラス製エンベロープ内に密封されたX線源を示す図である。 本明細書の1実施形態による、ガラス製エンベロープ内に密封されたX線源を示す図である。 本明細書の1実施形態によるカソードアセンブリを示す図である。 図4Aに示すカソードアセンブリの展開図である。 図4Bに示すカソードアセンブリの上面図である。 図5Aは、本明細書の1実施形態によるカソードアレイの上面図である。 図5Bは、本明細書の1実施形態による、図5Aに示すカソードアレイの底面図である。 図5Cは、図5Bに示すカソードアレイを示す別の図である。 本明細書の1実施形態による、X線源の要素のグリッド制御シーケンスを示す図である。 図7Aは、本明細書の1実施形態によるX線源アセンブリのアノードを示す平面図である。 図7Bは、本明細書の1実施形態による、パターン形成されたアノード表面を示す平面図である。 図7Cは、本明細書の別の実施形態による、パターン形成されたアノード表面を示す平面図である。 本明細書の別の実施形態による、走査体積の周りに実質的に方形に配置された複数のX線源点および検出器を備える、図2Aの走査ユニットの筐体を示す断面図である。 本明細書の1実施形態による、図8Aに示す走査ユニットの一部分を表す、隣接する直線部分レイアウトを両側に有する角部に配置された複数の電子銃線源点を示す図である。 本明細書の1実施形態による、16×4ピクセルアレイの多重エネルギーセンサを示す図である。 本明細書の実施形態による、複数の熱伝導性電圧供給構造を示す図である。 いくつかの実施形態による、多焦点X線源の複数のX線源点または電子銃を示す拡大レイアウト図である。 本明細書の実施形態による走査ユニットの撮像体積を通る断面図である。 図9の走査ユニットの撮像体積の1つの端部に位置決めされた電子銃/検出器アレイアセンブリを示す断面図である。 本明細書の1実施形態による、X線回折撮像システムと組み合わされた走査ユニットの撮像体積を通る断面図である。 図11に示す組み合わされたX線透過システムおよびX線回折システムを使用した自動脅威検出およびクリア方法を説明する流れ図である。 図4Aのカソードアセンブリを製造する方法の複数の例示的なステップを示す流れ図である。 図10のX線源または電子銃を製造する方法の複数の例示的なステップを示す流れ図である。
実施形態では、本明細書は、走査体積を走査するために使用される実質的に方形または非円形配列の線源点を有する検査システムを提供する。1実施形態では、検査システムは、実時間断層撮影(RTT:real−time tomography)システムである。1実施形態では、線源点は、走査体積の周りに非円形または実質的に方形の幾何学的形状で配置される。X線源点が非円形の幾何学的形状であることにより、この検査システムは、費用対効果が高く、占有面積が小さくなり、X線源に電力を供給するために使用される高電圧電源に電力を供給するための通常の線間電圧を用いて動作させることができる。
様々な実施形態では、X線源は、撮像体積に対するX線源点の位置に基づいて異なるビーム角度を有する扇形ビームを放出する。
1実施形態では、X線を生成するX線管のアノードおよびカソードは両方とも、機械で作製され、ガラス製基体(base)上に設置される。次いで、この基体が、ガラス溶融技術を用いてガラス製天板(top)で密封され、それによりガラス製真空エンベロープに封入されたアノードおよびカソードが得られる。ガラスは(低Z材料であるので)透過材料としてX線の吸収が少ないので、本明細書の検査システムは、材質識別の改善をもたらす。1実施形態では、カソードは、カソード内のエネルギーフラッシュまたは短絡を吸収する、接地電位に保持された2次電極を備える。
本明細書は、複数の実施形態を対象とする。以下の開示は、当業者が本発明を実施することを可能にするために与えるものである。本明細書で使用される表現は、任意の1つの特定の実施形態を一般的に否認するものとして解釈されたり、あるいは特許請求の範囲を、特許請求の範囲で使用される用語の意味を超えて制限するために使用されたりしないものとする。本明細書で定義される一般的原理は、本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく、他の実施形態および応用例にも適用され得る。また、使用される用語および表現は、例示的な実施形態を説明するためのものであり、限定的なものとはみなされないものとする。したがって、本発明には、開示される原理および特徴と矛盾しない多数の代替形態、修正形態、および均等物を包含する最も広い範囲が与えられるものとする。明確にするために、本発明に関係する技術分野で既知の技術的内容に関する詳細については、本発明を不要に分かりにくくしないように、詳細には説明していない。
本願の説明および特許請求の範囲では、「備える」、「含む」、および「有する」という言葉、ならびにそれらの言葉の様々な形態はそれぞれ、必ずしもそれらの言葉が関連する可能性があるリスト内の部材に限定されるとは限らない。本明細書では、明確に否定されていない限り、特定の実施形態に関連して記載される任意の特徴または構成要素は、その他の任意の実施形態でも使用および実施される可能性があることに留意されたい。
図1は、円形配列の線源点を有する従来の検査システムを示す図である。図1を参照すると、コンコース手荷物走査システム6は、多焦点X線源10とX線検出器アレイ12とを含む走査ユニット8を備える。線源10は、線源上のそれぞれの離間した位置に位置決めされ、システムのX−X軸(コンベヤベルト20と平行である)の周りに360度全周円形アレイに配置された多数の線源点14を備える。360度の全周角未満の角度をカバーする湾曲したアレイを用いることもできることは理解されるであろう。線源10は、各線源ユニットの各線源点14からX線を発生させ、それにより各線源点14からのX線が円形線源10内の走査領域16を通って内向きに向けられるように制御され得る。線源10は、(グリッドワイヤに)印加される電位を制御し、それにより各線源点14からのX線の放出を制御する、制御ユニット18によって制御される。
この多焦点X線源10では、電子制御回路18を使用して、多焦点X線源内の多数の個別のX線源点14のうちのどれを任意の瞬間に活動状態にするかを選択することができる。したがって、多焦点X線管を電子走査することによって、機械部品を実際に物理的に動かさなくても、X線源の仮想的な「動き」が生み出される。この場合には、線源の回転の角速度を、従来の回転式のX線管アセンブリを使用したときには実現することができないレベルまで増大させることができる。この高速回転走査が、それに応じてスピードアップしたデータ取得プロセスにつながり、その結果として、高速の画像再構成につながる。
検出器アレイ12も円形であり、X−X軸の周りの、線源10から軸方向にわずかにずれた位置に配置される。線源10は、それが発生させるX線を、走査領域16を通して、走査領域の反対側の検出器アレイ12に向かって送るように配置される。したがって、X線ビームの経路は、スキャナ軸X−Xに対して実質的に、またはほぼ直交する方向に走査領域16を通過し、軸の付近で互いに交差する。したがって、走査および撮像される走査領域の体積は、スキャナ軸X−Xに直交する薄いスライスの形状をしている。線源は、各線源点がそれぞれの期間にわたってX線を放出するように走査され、それらの放出期間は、所定の順序で配列される。各線源点14がX線を放出するので、検出器に入射するX線の強度に依存する検出器12からの信号が生成され、それらの信号が提供する強度データが、メモリに記録される。線源が走査を完了したら、検出器信号を処理して、走査体積の画像を形成することができる。
コンベヤベルト20は、撮像体積を通って、図1に示すように左から右に、スキャナの軸X−Xと平行に移動する。X線散乱シールド22は、主X線システムの上流側および下流側でコンベヤベルト20の周りに位置決めされ、散乱したX線によるオペレータの被爆を防止する。X線散乱シールド22は、システムの開放端部に鉛ゴムストリップカーテン24を含み、検査中の物品26が検査領域に入るときに1つのカーテンを通って搬送され、検査領域を出るときに別のカーテンを通って搬送されるようになっている。図示の一体型システムでは、主電子制御システム18、処理システム30、電源32、および冷却ラック34は、コンベヤ20の下方に取り付けられるものとして示されている。コンベヤ20は、通常時には一定のコンベヤ速度で連続走査動作で運転されるように構成され、通常は撮像体積内にカーボンファイバフレームアセンブリを有する。
なお、本明細書に記載するシステムは、システムおよびその構成要素の動作を制御するための少なくとも1つのプロセッサ(処理システム30など)を備えることに留意されたい。さらに、この少なくとも1つのプロセッサが、プログラム命令を処理することができ、プログラム命令を記憶することができるメモリを有し、本明細書に記載するプロセスを実行するための複数のプログラム命令で構成されたソフトウェアを利用することも理解されたい。1実施形態では、この少なくとも1つのプロセッサは、揮発性または不揮発性のコンピュータ可読媒体に記憶された複数のプログラム命令を受信し、実行し、伝送することができるコンピューティングデバイスである。
本発明は、複数の実施形態を対象とする。以下の開示は、当業者が本発明を実施することを可能にするために与えるものである。本明細書で使用される表現は、任意の1つの特定の実施形態を一般的に否認するものとして解釈されたり、あるいは特許請求の範囲を、特許請求の範囲で使用される用語の意味を超えて制限するために使用されたりしないものとする。本明細書で定義される一般的原理は、本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく、他の実施形態および応用例にも適用され得る。また、使用される用語および表現は、例示的な実施形態を説明するためのものであり、限定的なものとはみなされないものとする。したがって、本発明には、開示される原理および特徴と矛盾しない多数の代替形態、修正形態、および均等物を包含する最も広い範囲が与えられるものとする。明確にするために、本発明に関係する技術分野で既知の技術的内容に関する詳細については、本発明を不要に分かりにくくしないように、詳細には説明していない。
本願の説明および特許請求の範囲では、「備える」、「含む」、および「有する」という言葉、ならびにそれらの言葉の様々な形態はそれぞれ、必ずしもそれらの言葉が関連する可能性があるリスト内の部材に限定されるとは限らない。本明細書では、明確に否定されていない限り、特定の実施形態に関連して記載される任意の特徴または構成要素は、その他の任意の実施形態でも使用および実施される可能性があることに留意されたい。
本明細書では、フィルタ補正逆投影法は、ビームが最初に透過または回折されたときとは逆に、またはほぼ逆に、フィルタ補正投影が物体空間内に逆投影される、すなわち物体空間内に逆伝搬される、物体を部分的または全体的に再構成するための任意の透過または回折断層撮影技術を記述するものとして定義される。フィルタ補正逆投影法は、通常は、フィルタの畳み込みとして実施され、1つの再構成ステップで画像を直接計算する。
本明細書では、反復再構成法とは、物体の複数の投影から画像が再構成されなければならないコンピュータ断層撮影法など2Dおよび3D画像を再構成するために使用される反復アルゴリズム(1回再構成アルゴリズムに対して)を指す。
本明細書の様々な実施形態では、上述のように、走査体積を走査するために、非円形配列の線源点が使用される。これにより、図1に示す走査システムと同じ検査体積で、より小さな占有面積を有する検査システムが得られる。さらに、占有面積がより小さくなることにより、電力利用要件が低くなり、本明細書に記載するスキャナは、図1に示すような従来の走査システムで必要とされる三相電力ではなく、X線源に給電するために使用される高電圧電源に給電するために使用される通常の線間電圧で動作させることができる。
本明細書の1実施形態によれば、図2Aは、複数のX線源点および検出器を収容するための実質的に方形の筐体/エンクロージャ201を備える走査ユニット200を、第1の側245から示す斜視図である。代替の実施形態では、筐体201が、限定されるわけではないが正方形など、四角形の形状を有することもあることを理解されたい。検査中の物体は、第1の開放端部または走査開口203を通って搬送され、検査領域206に入り、第2の開放端部(第1の開放端部203の反対側の)を通って出る。1実施形態によれば、供給コンベヤループおよび戻しコンベヤループは両方とも、検査領域206のすぐ下の空間216を通過するが、自動トレイ戻しに対応するシステムに一体化されたときにトレイの自動戻しに対応するために、走査システムの基部(約200mmの深さ)に空間または区画240が確保されている。走査ユニット200はq、上述の構成要素をその内部に備える外部体を有する。実施形態では、ユニット200の本体は、大きな細長い直方体プリズムまたは湾曲した角部を有する直方体に似た形状をしている。いくつかの実施形態では、ユニット200は、筐体/エンクロージャ201の形状を延長したものである。実施形態では、筐体201内に位置決めされた検査領域206は、筐体201と同様の形状をしている。いくつかの実施形態では、細い突出部290は、ユニット200の3つの外面を包含する。
図2Bは、従来の走査システム205と同じ検査体積で、より小さい占有面積を有するシステムを示す、本明細書の走査ユニット200の複数の図である。この小さな占有面積には、電力使用の減少および騒音の減少という利点がある。次に図2Bを参照すると、図241は、検査対象の物体が検査領域206に入るための走査システム200の第1の開放端部または走査開口203を示している。実施形態では、走査開口203および検査領域206は、500mmから1050mmの範囲の幅、および300mmから1050mmの範囲の高さを有する。いくつかの実施形態では、走査開口203と、したがって検査体積206とは、620mmの幅、および420mmの高さを有する。図244は、従来の走査システム205の開放端部の同様の図である。様々な実施形態で、図241に示す走査ユニットは、800mmから1400mmの範囲の幅を有する。図244に示す走査システム205は、走査ユニット200より大きな幅を有する。図242は、走査ユニット200の長手方向に沿った側面図(図2Aの第1の側245から見た図)である。図246は、従来の走査システム205の同様の側面図である。図243は、走査ユニット200の長手方向に沿った上面図であり、図247は、従来の走査システム205の同様の上面図である。なお、図243に示す走査システム200の長手方向の長さは、鮮明な画像を生成するために必然的に使用されるより大きなビーム電流によって生じる検査対象の物体からのより高水準のX線散乱に対応するために、図247に示す走査システム205の長手方向の長さより長いことに留意されたい。図241および242は、自動トレイ戻しに対応するシステムに一体化されたときにトレイが通過することができる空間240も示している。
図2Cおよび図8Aは、それぞれ本明細書の第1の実施形態および第2の実施形態による、走査体積の周りに実質的に方形に配置された複数のX線源点および検出器を備える走査ユニット200および200’の筐体201を示す断面図である。様々な実施形態で、この方形筐体201は、800mmから1400mmの範囲の幅、および600mmから1500mmの範囲の高さを有する。様々な実施形態で、筐体201は、撮像体積または検査トンネル206を画定するように構成され、この撮像体積または検査トンネル206も、やはり方形であり、500mmから1050mmの範囲の幅、および300mmから1050mmの範囲の高さを有する。代替の実施形態では、複数のX線源点および検出器は、限定されるわけではないが正方形など、他の四角形に配置されることもあることを理解されたい。この方形、四角形、または正方形は、丸められた縁部を有することもあり、丸められた方形、角円形(squircle)または角楕円形(rectellipse)と呼ばれる形状も含むことを理解されたい。
図2Cおよび図8Aを同時に参照すると、走査ユニット200および200’は、筐体201内に封入された多焦点X線源202およびX線検出器アレイ204をそれぞれ備える。線源202は、1実施形態によれば、撮像または検査体積206の周りに方形など実質的に非円形の幾何学的形状で配置された、線源202の周りの離間した位置にある多数の線源点または電子銃220を備える。実施形態では、X線検出器アレイ204は、X線源点220と撮像体積206の間に位置決めされ、線源点220と検出器アレイ204とが撮像体積206を取り囲むようになっている。
コンベヤベルト208は、検査対象の物体/荷物を、走査ユニット200および200’の長手方向軸に沿って撮像体積206を通して搬送する。1実施形態では、コンベヤベルト208は、通常は約0.25m/sの速度で動作する従来のX線システムの約2倍、通常は約0.15m/sの速度で動作する従来の回転ガントリシステムの速度の約3倍である、0.5m/sの速度を有する。様々な実施形態では、コンベヤベルト208は、0.1m/sから1.0m/sの範囲の速度を有する。供給コンベヤループおよび戻しコンベヤループは両方とも、約50mmの深さを有する撮像体積206の基部216を通過し、いくつかの実施形態によれば、空間240(深さ約200mmであり、撮像体積206の基部216の幅に等しい幅を有する)が、自動トレイ戻しに対応するシステムに一体化されたときにトレイの自動戻しに対応するために、走査ユニット200および200’の基部に確保される。供給コンベヤループおよび戻しコンベヤループは両方とも、撮像体積206の基部216を通過する。これに対して、コンベヤ208によって検査または撮像体積206内を搬送されたトレイは、100mmから300mmの範囲の深さを有し、好ましくは200mmの深さを有する、領域240を通って戻される。
様々な実施形態では、方形筐体201は、800mmから1400mmの範囲の幅、および600mmから1500mmの範囲の高さを有する。実施形態では、筐体201は、920mmの最大幅、および720mmの最大高さを有する。様々な実施形態では、筐体201は、やはり方形で、500mmから1050mmの範囲の幅、および300mmから1050mmの範囲の高さを有する撮像体積または検査トンネル206を画定するように構成される。いくつかの実施形態では、筐体201は、幅が約620mmで、高さが約420mmである撮像体積または検査トンネル206を画定するように構成される。
1実施形態では、図2Cに示すように、X線源202は、撮像体積206の周りで12mmのピッチで(すなわち隣接する電子銃の間の中心間間隔を12mmとして)実質的に等間隔に離間した16個を単位としてグループ化された256個の電子銃220を備える。様々な実施形態では、X線源202は、4個から32個の電子銃の単位でグループ化された、64個から2048個の電子銃を備える。様々な実施形態では、電子銃220は、10mmから14mmの範囲のピッチで離間している。この構成では、全ての放出源点が、異なる視野(FOV:field of view)を有する。様々な実施形態では、X線源は、撮像体積に対するX線源点の位置に基づいて異なるビーム角度を有する扇形ビームを放出する。
別の実施形態では、図8Aに示すように、X線源202は、撮像体積206の周りで12mmのピッチで(すなわち隣接する電子銃の間の中心間間隔を12mmとして)等間隔に離間した8個を単位としてグループ化された256個の電子銃220を備える。様々な実施形態では、X線源202は、4個から32個の電子銃の単位でグループ化された、64個から2048個の電子銃を備える。様々な実施形態では、電子銃220は、10mmから14mmの範囲のピッチで離間している。図8Bは、図8Aに示す実施形態による、8個を単位としてグループ化された電子銃220の隣接する直線状レイアウト235と両側が接している、複数のX線源点220を含む角部レイアウト230を示す部分切欠き図である。X線源202の各電子銃220は、異なる視野(FOV)を有するX線の扇形ビームを放出する。様々な実施形態では、X線源は、撮像体積に対するX線源点の位置に基づいて異なるビーム角度を有する扇形ビームを放出する。
線源点が円形の幾何学的形状に配置された従来のRTTシステムは、各線源点から発するX線ビーム角度または収束角が同じである。図2C、図8A、および図8Bに示す構成では、ビーム経路上の各線源点から検出器要素までの距離が異なるので、ビーム角度は、線源点によって異なる。実施形態では、方形の検査トンネル領域について、実質的に方形の視野が再構成される。具体的には、縁部に近くなるほど、放出されるX線210によって形成されるビーム角度が狭くなり、走査体積206の中央に近くなるほど、放出されるX線212によって形成されるビーム角度が広くなる。いくつかの実施形態では、ビーム角度は、約60度から120度の範囲である。
1実施形態では、図8Aに示すように、X線検出器アレイ204は、ピクセルピッチ(すなわち隣接する検出器要素またはセンサの間の中心間間隔)を2.5mmとした16×4ピクセルセンサ構成をそれぞれ有する64個の多重エネルギー検出器モジュール(エネルギービン)またはセグメントを備える。図8Cは、本明細書の1実施形態による16×4ピクセルの多重エネルギーセンサ225を示す図である。センサ225は、少なくとも5keVの固有分解能、および少なくとも5Mcps/mm/sの入射光子計数率で、個々の相互作用する光子を検出することができる。実施形態では、検出された光子が、2個から64個のプログラマブルエネルギービンのうちの1つに割り当てられて、後続の画像再構成アルゴリズムにおいて正確な実効原子番号測定(Z−effective measurement)を提供する。いくつかの実施形態では、検出された光子は、6個のプログラマブルエネルギービンのうちの1つに割り当てられる。1実施形態では、6個のプログラマブルエネルギービンのそれぞれのエネルギー範囲またはウィンドウは、それぞれ25keV、40keV、55keV、65keV、100keV、160keVである。6個のプログラマブルエネルギービンのそれぞれのエネルギー範囲またはウィンドウは、様々な実施形態では、実効原子番号精度を最適化するようにカスタマイズ可能である。様々な実施形態では、6個のプログラマブルエネルギービンのそれぞれのエネルギー範囲またはウィンドウは、15keVから200keVの範囲である。
1実施形態では、X線検出器アレイ204の64個の多重エネルギー検出器モジュールまたはセグメントはそれぞれ、60mmの長さを有する。この64個の多重エネルギー検出器モジュールまたはセグメントは、図8Aに示すように、撮像体積206の周りに方形のリングまたは検出器アレイ204を形成する。実施形態では、実質的に正方形の検出器アレイ204にすることで、走査ユニット200’の全体的な高さを低減して、乗客の手荷物の検査中にオペレータと乗客とが目を合わせることができるようにすることもできる。
図2Cに示すように、撮像体積206の周囲に沿った点に位置決めされた複数の支持手段214a、214b、および214cが、X線源202を支持するために設けられる。1実施形態では、支持手段214bおよび214cは、それぞれX線源202および走査システム200に冷却剤および電力を供給するためにも使用される。
再度図8Aを参照すると、熱放散を可能にする複数の第1の構造250、および熱放散を可能にし、電圧供給を提供する少なくとも1つの第2の構造255が示してある。図8Dは、本明細書の実施形態による、複数の第1の構造250のうちの1つ、および少なくとも1つの第2の構造255の断面図を、それぞれの上面図250’および255’とともに示す図である。次に、図8A、図8C、および図8Dを同時に参照すると、複数の第1の構造250は、アノード領域252(図8D)から熱を放散するための熱伝導性要素251を含む。実施形態では、熱伝導性要素251は、セラミック製である。実施形態では、第1の構造250は、機械的一体性および熱伝導性を最大限に高めるように設計される。少なくとも1つの第2の構造は、アノード領域254から熱を放散するための、やはりセラミック製の熱伝導性要素253と、電圧を供給するための、その中心を通る金属棒256とを備える。熱伝導性要素251および253はともに、その両側に、その高さ方向に沿って、熱が空気中に放散することを可能にする複数のフィン258を含む。いくつかの実施形態では、第1の構造250および第2の構造255を使用することにより、電子銃を冷却するために冷却剤を循環させる必要がなくなることを理解されたい。これにより、電子銃の全体的な複雑さおよび製造コストが軽減される。
様々な実施形態では、熱伝導性要素251および253は、AlN(窒化アルミニウム)セラミック電気絶縁体を用いて製造されて、アノードから周囲空気への直接の熱伝達を実現する。図8Aに示すように、いくつかの実施形態では、複数の第1の構造250は、それぞれの第1の構造250が複数の電子銃220の一部分から熱を吸収するように、線源202の周囲に沿って熟慮の上で位置決めされる。いくつかの実施形態では、それぞれの第1の構造250は、32個の電子銃220から熱を吸収する。実施形態によって、異なる組合せおよび異なる数の第1の構造250および第2の構造255が配備される。1実施形態では、9個の第1の構造250および1つの第2の構造255からなる総数10個の構造が利用される。1実施形態では、この10個の構造が、線源の周囲の周りに等間隔に離間する。実施形態では、線源の非円形の外周のそれぞれの辺に沿って、同数の構造が位置決めされる。いくつかの実施形態では、この非円形の外周は、方形であり、第1の長さの等長の対向する2つの辺、および第2の長さの等長の対向する2つの辺を有し、第1の長さが第2の長さより大きい。1実施形態では、第1の長さを有する辺に沿って配備される構造250、252の数が、第2の長さを有する辺に沿って配備される構造250、252の数より多い。1実施形態では、第1の構造および第2の構造は、筐体201に溶接される。1実施形態によれば、第1の構造および第2の構造はそれぞれ、平均で64ワットの熱エネルギーを空気中に放散するように構成される。
図8Eは、いくつかの実施形態による、多焦点X線源202(図2Cおよび図8A)の複数のX線源点または電子銃220の少なくとも一部分を示す様々な図である。図示のように、図270は、8個の電子銃220からなるグループまたはセグメントをそれぞれ含む第1および第2の隣接するX線源モジュール271、272を示している。1実施形態では、2個から20個の電子銃が一体的に形成され、1つの共通の基板280上、またはその内部に位置決めされる。放出器アセンブリまたはX線源モジュール271の上面図274(真空側)は、8個の個別制御可能な電子銃220を備える基板を示している。側断面図273は、個々のフィラメントに並列に電力を供給する電力バスバー290をその下に備える、同じ8個の電子銃220を示している。同じモジュール271の底面図275(空気側)は、共通の絶縁基板280内に取り付けられた、この8個の電子銃220を示している。図282および283は、1つの電子銃220の展開図である。
次に図275、282、および283を参照すると、実施形態では、合焦およびグリッド制御カップ278は、パワープレスを用いてニッケルシートを型押しすることによって、ニッケルで製造される。脚部279は、型押しされたニッケル製カップ278から下方に延びる。脚部279を90度捻って、セラミック製基板280内に位置決めされたカップ278を適所に固定する。いくつかの実施形態では、セラミック製基板280は、ニッケルまたは銅製のリング上に鑞付けされる。タングステンワイヤで構成されたフィラメント281は、セラミック製基板280を通して接続される。実施形態では、ガラス製フリット292(再加熱されると焼結し、軟化し、流動して、シールまたは被膜を形成する微細粉末状ガラス)を使用して、金属/セラミックシールを形成する。カップ278にニッケルを使用し、フィラメント281にタングステンを使用することにより、X線源202(図8Aの)の製造の全体的なコストを最適化することができる。モジュール271および272などのモジュールは、多焦点X線源202(図8A)の筐体201上に鑞付けされる。
図3Aは、本明細書のいくつかの実施形態による、ガラス製エンベロープ内に密封されたX線源を示す断面図である。1実施形態では、X線を発生させるX線源のアノードおよびカソードは、機械製造され、ガラス製基体上に設置される。次に、ガラス溶融技術を用いて、基体がガラス製天板で密封され、それによりガラス製真空エンベロープ306に封入されたアノード302およびカソード304が得られる。1実施形態では、カソード304は、モジュール式である。様々な実施形態では、ガラス製エンベロープ306の厚さは、ガラス製エンベロープ306の本体の全ての部分で均一である。1実施形態では、ガラス製エンベロープ306の厚さは、0.5mmから5mmの範囲である。1実施形態では、ガラス製エンベロープ306の厚さは、1mm±0.3mmである。透過材料であるガラスはX線の吸収が少ない(低Z材料である)ので、図3Aに示す線源の設計は、材質識別の改善をもたらす。実施形態では、アノード302は、ガラス製エンベロープ306とアノードの金属の間の熱膨張の差を見込むように支持される。アノード302の上に設けられたブロック308とシールド電極318とは、1実施形態では、熱膨張を見込んだすべり結合部である。すべり結合ブロック308は、図3Aに示すように、「陥凹」領域312のすぐ下でガラス製エンベロープ306に直接取り付けられる。X線の生成プロセスで生成される熱によってガラス製エンベロープ306の形状/容積が変化すると、この膨張は、すべり結合機構の動きによって補償される。アノード302は、銅管314によって高電圧(HV)電源に接続される。1実施形態では、各すべり結合ブロック308は、遠位端部が陥凹領域312に取り付けられ、近位端部がアノード302に取り付けられる。1実施形態では、すべり結合ブロック308は、図3Aに示すように、少なくとも1つの側に沿って、銅管314にも取り付けられる。セラミックまたがガラス管316は、これらのHV接続および管を生成されるX線から遮蔽するシールド電極318のための絶縁隔離要素として作用する。
図3Bは、本明細書の1実施形態による、ガラス製エンベロープ内に密封されたX線源を示す別の図である。この実施形態では、セラミック製絶縁体316’を使用して、ガラスアセンブリ上に位置決めされたX線源を密封する。ガラス製エンベロープ自体に依拠するのではなく、ガラスに取り付けられたバルク絶縁体であるセラミック製絶縁体316’が設けられる。これにより、ガラス製エンベロープをより頑健にしながら、X線源のHV降伏の耐性を高めることができる。その結果として、個々に示す実施形態は、別個の冷却チャネルを必要としない。
図4Aは、本明細書の1実施形態によるカソードアセンブリを示す図である。カソードアセンブリ400は、図3Aに示すようにガラス製エンベロープ306内に封入され、カソードの要素がプラグ接続されたプリント回路基板402を備える。カソードアセンブリ400は、ガラス製貫通接続要素412によって1次集束電極410と結合され、1次集束電極410によって部分的に封止された、グリッド404、ディスペンサカソード406、およびフィラメント408をさらに備える。カソードアセンブリ400は、2次集束電極414も備える。
様々な実施形態で、検査システムのカソードアセンブリ400は、カソード400内の任意のエネルギーフラッシュを吸収する2次電極414を備える。2次電極414は、接地電位に維持され、カソードアセンブリ400内で短絡が発生した場合に普通なら漏出するはずの電子を捕捉するトラップまたはバッファとして作用する。ディスペンサカソード406からグリッド404までの距離は、全てのカソードにわたって正確に均一な既定の隙間を維持するように較正される。ディスペンサ406は、その周囲に雲を形成する電子を生成する。隙間を小さく保つことにより、一度に既定数の電子のみを放出するゲートキーパとして作用する有効空間電荷制限領域が作成される。
1実施形態では、カソードアセンブリ400は、容積に関して精密製作される。コアカソードは、ロボットを用いて高い許容差で構築される。1実施形態では、2次集束電極414は、この精密製作には含まれず、アセンブリに別個に追加される。1実施形態では、カソード用のガラス製支持体が、ガラス製エンベロープ306(図3Aに示す)に鑞付けされる。
図4Bは、図4Aに示すカソードアセンブリの要素を示す展開図である。図4Cは、図4Bに示すカソードアセンブリの要素を示す上面図である。図4A、図4B、および図4Cを参照すると、ガラス製貫通接続要素412内に配置された、1次集束電極410、グリッド404、およびフィラメント408からの電気接続、ならびに接地接続416は、回路基板402にプラグ接続される。
図13は、図4Aのカソードアセンブリ400を製造する方法の複数の例示的なステップを示す流れ図である。ステップ1305で、個々の予め製造されたカソードアセンブリが、各カソードを他の全てのカソードに対して所要の許容差で位置決めする固定具に挿入される。各カソードは、プリント回路基板にプラグ接続する。ステップ1310で、各カソード要素用の穴を有するプレキャストガラス製エンベロープの半分部分が、カソード要素またはセンブリの位置合わせされたアレイの上に配置される。その後、ステップ1315で、各カソードアセンブリが、このガラスエンベロープ部分に鑞付けされ、そのカソード用のガラス製支持体が、ガラス製エンベロープに鑞付けされる。最後に、ステップ1320で、このカソード部分は、対応するガラス製アノードの半分部分に鑞付けすることができるようになる。
図5Aは、本明細書の1実施形態による、カソードアレイを示す上面図である。アレイ500は、図4Aに示すようにガラス製貫通接続要素によって1次集束電極に結合され、1次集束電極によって部分的に封止された、グリッド、ディスペンサカソード、およびフィラメントをそれぞれ備える、複数のカソードアセンブリ502を備える。図5Bは、本明細書の1実施形態による、図5Aに示すカソードアレイを示す底面図である。図5Cは、図5Bに示すカソードアレイを示す別の図である。2本の線504は2次電極を表し、この2次電極は、1実施形態では、カソードアレイ500を収容する中央部に穴を備えるように型押しされ、レーザ切断される。
図6は、本明細書の1実施形態による、X線源の要素のグリッド制御シーケンスを示す図である。曲線602、604、606、および608は、それぞれ2次電極、1次電極、グリッド開口、およびカソードで維持される電圧を表す。様々な実施形態で、1次電極および2次電極は、標的に集束する電子ビームを制御する。図示のように、2次電極は、接地電位に維持され、1次電極は、−5Vに設定されて、グリッド開口とカソードの間で短絡が発生したときにそれを軽減する。グリッド開口は、カソードの周りに空間電荷制限動作領域を画定し、基部の電子銃の電位を接地電位に設定する。カソードは、主電位切替え構成要素であり、全体的な電子銃の放出を制御するように作用する。図示のように、オフ位置のカソードで維持される電位は、+5Vであり、オン位置であるときには、−50Vから−120Vの範囲である。曲線610は、カソード電位に追従するX線放出を表す。実施形態では、X線放出は、カソード電位に反比例する。カソード電位が負になるほど、ビーム電流は大きくなり、X線の放出は明るくなる。
図7Aは、本明細書の1実施形態による、X線源アセンブリのアノードを示す図である。1実施形態では、アノード702は、ステンレス鋼製の視準構造内に冷却剤を収容する銅管で構成される。1実施形態では、冷却剤管(図3Aに示す銅管314など)は、本明細書の検査システムの線源アセンブリのアノード/標的を形成するように成形される。1実施形態では、冷却剤管は、大量の水を管内に圧送して管を鋳型の形状に合わせて拡張する、ハイドロホーミングを用いて成形される。次いで、既定の材料をフレームのビームに導入し、ファンを使用して、その材料を管に吹き付けて、管の内壁上へのその材料のスプレーコーティングを行う。1実施形態では、低Z材料のコーティングを得るために、使用する材料を炭化ケイ素とする。さらに、1実施形態では、タングステンを使用して、炭化ケイ素コーティング上に既定のパターンを作製する。
1実施形態では、電子進入経路の側壁704は、黒鉛管または厚い炭化ケイ素コーティングで被覆される。様々な実施形態では、アノード702のカソードと向き合う表面を、複数の材料で被覆して、パターン形成されたアノード表面を得る。図7Bは、本明細書の1実施形態による、パターン形成されたアノード表面を示す図である。図7Bに示すように、アノード表面710は、炭化ケイ素で被覆され、次いで、タングステンを多く含む炭化タングステンストリップ712でパターン形成される。図7Cは、本明細書の別の実施形態による、パターン形成されたアノード表面を示す図である。アノード表面710に隆起部分714が追加されて、X線ビーム716が放出する扇形開口を画定する。アノード表面710は、X線形成領域をビーム形成領域と結合して、X線管からの放射線量を制限し、焦点外放射を軽減する。1実施形態では、カソードと向き合う表面だけでなくアノードアセンブリ全体が、炭化ケイ素で被覆され、焦点外X線放出を最小限に抑える。別の実施形態では、アノードの特定の既定の領域が炭化タングステンで被覆されて、X線放出領域を画定する。
再度図2A、図2C、および図8Aを参照すると、従来の回転ガントリシステムとは対照的に、多焦点X線源202の発射パターンは、検査対象の手荷物の周りで標準的な螺旋回転する動きに制限されないことを理解されたい。したがって、様々な実施形態で、線源の発射パターンは、各線源点220において固定されることもあるし、あるいは均一または不均一なドウェル時間で無作為であることもある。様々な実施形態で、ドウェル時間は、走査投影あたり50μsから500μsの範囲である。いくつかの実施形態では、ドウェル時間は、走査投影あたり200μsである。
様々な実施形態で、再構築されたRTT画像において実効原子番号および密度についての実質的に正確な測度を決定するために、シノグラムデータ(各線源投影についてX線検出器によって生成される多重エネルギー「生」データ)および1つまたは複数の多重エネルギービンから得られる再構成画像データの両方が、3D画像データからセグメント化された各オブジェクトについての脅威のタイプの決定に使用される。実施形態では、再構成画像は、コンベヤトレイの後縁部が走査ユニット200、200’のRTT走査領域を出た直後に利用可能になる。
いくつかの実施形態によれば、走査ユニット200および200’は、幅620mm×420mmの検査トンネルサイズにわたって0.8mm×0.8mm×0.8mmの再構成画像ボクセルを実現するようにそれぞれ構成される。これは、775ピクセル(幅)×525ピクセル(高さ)のスライス画像サイズと等価である。0.8mのコンベヤトレイ長では、各3D画像に1000枚のスライスがあることになる。いくつかの実施形態では、RTTシステムの空間分解能は、検査トンネルの中心で1.0mmである。実施形態では、RTTシステムは、検査トンネルの中心における密度分解能を±0.5%として原子番号±0.2分の実効原子番号分解能を実現するように構成される。
図9は、撮像体積を通る走査ユニット900(または図8Aの走査ユニット200’)の断面図である。分離した電子銃または線源点920が、走査または検査体積906の両側に示してある。X線ビーム915は、撮像体積906に入射し、反対側の検出器904の長さに適合する交差角を有する。
図10は、図9の走査ユニット900の撮像体積906の一端に位置決めされた電子銃1020および検出器アレイ1004のアセンブリを示す断面図である。1実施形態では、X線源1020のアノード1085およびカソード1086は、機械製作され、カソード部分1086は、ガラス、金属、またはセラミック製の基体1087のうちの1つの内部に設置される。アノード部分1085は、基体1087の材料と同様の材料(ガラス、金属、またはセラミック)で構成された天板1088内に設置される。次に、適当な溶接技術を用いて基体1087が天板1088で密封され、それにより、アノード1085およびカソード1086が真空エンベロープ内に封入される。1実施形態では、電子銃1020のこの真空エンベロープを作成するために、金属製筐体が使用され、この金属製筐体は、低Z材料で作成された窓を含む。アノード1085の上に設けられたブロック1089、およびシールド電極1090は、熱膨張を補償するすべり結合部である。本明細書の1態様によれば、すべり結合ブロック1089は、熱伝導性貫通接続要素1051(やはり図8Dに示す)に取り付けられて、アノード1085からの熱放散を可能にする。実施形態では、要素1051は、周囲空気への熱放散を可能にする複数のフィンまたは延長部1058を備える。熱伝導性要素1051を使用することにより、アノードの温度を低下させるために冷却剤を循環させる必要がなくなる。
図14は、図10のX線源または電子銃1020を製造する方法の複数の例示的なステップを示す流れ図である。ステップ1405で、X線源のアノードおよびカソードが、機械製作される。ステップ1410で、アノード部分が、ガラス製天板内に設置される。ステップ1415で、すべり結合ブロックが、熱膨張を補償するために、アノードおよびシールド電極の上に設けられる。ステップ1420で、すべり結合ブロックは、アノードからの熱放散を可能にするために、熱伝導性貫通接続要素に取り付けられる。次に、ステップ1425で、カソード部分が、ガラス基体内に設置される。最後に、ステップ1430で、基体が、ガラス溶融技術を使用してガラス製天板で密封され、それによりアノードおよびカソードがガラス製真空エンベロープ内に封入される。
再度図10を参照すると、アノード1085から放出するX線は、視準器1091を用いて視準され、X線ビーム1015となる。様々な実施形態で、X線ビーム1015は、扇形ビームである。実施形態では、自己視準アノード1085により、焦点外放射を最小限にする。X線ビーム1015は、シールド1093の開口1092を通って電子銃1020から出て、検査体積1006に向かう。開口1092は、ビーム1015の低いエネルギー含有量を維持するために、放射線学的に薄い窓である。代替の実施形態では、電子銃1020の真空エンベロープを作成するために金属製筐体が使用され、(金属製筐体の)開口1092は、低Z材料で構成される。検出器アレイ1004は、電子銃1020と検査体積1006の間に位置するように、開口1092の平面の直下(X線ビーム1015と同じ側)に位置決めされる。検出器アレイ1004は、鉛および複合材料製の筐体1094内に位置し、(複数のネジ1095を用いて)検査体積1006の外部から容易に点検できるようになっている。鉛および複合材料製の筐体1094内の筐体1094により、様々な電子機器の放射線による損傷を最小限にする。
再度図2Cおよび図8Aを参照すると、本明細書の態様によれば、個々のX線源点220のそれぞれが「オン」である時間の長さは、実時間で電子的に調節することができるが、各線源露光中には、線源点は(従来の回転ガントリCTシステムの場合のように移動するのではなく)固定される。上述のように、従来の回転ガントリCTシステムとは異なり、多焦点X線源202のX線源発射パターンは、検査対象の物体の周りで標準的な螺旋回転する動きに制限されない。このように無作為な線源発射を行うことができること、および各X線源点220において不均一なドウェル時間を使用することができることにより、X線回折(XRD:X−ray diffraction)システムを透過RTTシステム900(図9)と組み合わせ、XRDシステムおよびRTTシステムの両方で同じX線ビーム215を使用することが可能になる。このように、各X線源点220において不均一なドウェル時間を使用することにより、透過RTTで使用されるのと同じX線ビーム215を使用する関連するXRDシステムのサンプリングを、脅威が疑われる領域で増加させて、自動インライン実時間警報通関手続き(clearance)を行うことができる。
図11は、本明細書の1実施形態による、X線回折撮像システムと組み合わされた走査ユニット(図9の走査ユニット900および図10の走査ユニット1000など)を示す撮像体積1115を通る断面図である。図11の複合RTT/XRDシステム1100では、システム1100は、多重エネルギー検出器1102を備える透過RTTを使用する1次走査システム、ならびにインライン実時間X線回折(XRD)を使用する任意選択の2次警報通関手続きシステムとして機能するように構成される。実施形態では、X線回折撮像システムは、透過RTT撮像ビーム1107に対して例えば5度など小さな角度をなす複数の「ベネシアンブラインド」または「スロット」視準器1105を、視準器1105の背後に位置するエネルギー分散X線検出器1110のエリアアレイとともに備える。視準器1105は、X線が、特定の受信方向から来るものでない限り、アレイ1110の各検出器に到達することを防止するバリヤとなる。様々な実施形態で、視準器1105は、3度から10度の範囲の角度をなす。
各電子銃1101ごとに、XRD撮像用のエネルギー分散X線検出器1110は、透過RTT撮像ビーム1107がその電子銃1101から放出する開口1150の平面のすぐ上に位置決めされる。様々な実施形態で、ビーム1107は、扇形ビームである。検出器1110は、鉛および複合材料製の筐体1152内に位置決めされる。透過RTT撮像用の多重エネルギー検出器1102は、別の鉛および複合材料製の筐体1154内で開口1150(図8および図9を参照して説明した)の平面の直下に位置決めされる。筐体1152、1154は、検出器1110、1102の点検および保守のために(ネジを用いて)容易にアクセスすることができる。検出器1102および1110は、検査体積1115の両側に示す各電子銃1101ごとに、開口1150と検査体積1115の間に位置決めされる。
いくつかの実施形態で、各検出器1110は、幅2.5mm×高さ2.5mmの感度領域を有し、全体で撮像体積または検査トンネル1115の全周の周りに延びる高さ60mmのセンサの「壁」を形成する。この大きなエネルギー感受性回折センサ領域(約41000mm)により、従来のシステムが高ビーム光束または開放視準手法によって実現しようとする効率利得が得られる。
図11に示すように、線1120は、回折視野の範囲を示し、線1125および1130は、それぞれ検査/撮像体積または検査トンネル1115の中心から120mmのところにある2つの例示的な幅20mmの領域1135および1140からの(透過RTTビーム1107に対して)5度の散乱経路(X線回折光子を含む)を示す。検査対象の物体において異なる検査領域を定義するために、視準検出器アレイ1110が使用され得ることを理解されたい。
回折検出器アレイ1110内の各光子計数エネルギー感受性ピクセルは、撮像体積1115内の小さな円弧状体積に突出する。この円弧は、各個別のセンサピクセルから逆方向に5度視準器1105を通って進むX線と、電子銃またはX線源点1101から放出して撮像体積1115を通る扇形ビーム1107との交差によって定義される。この円弧を1次元視準とともに使用することにより、2次元視準を使用した場合よりはるかに高い回折効率(すなわち入射X線光子当たりに検出される回折格子の数)が得られる。したがって、回折検出器アレイ1110内の全ての光子計数ピクセルが、空間位置およびエネルギーを測定することができる。相互作用する光子の位置およびエネルギーを知ることにより、散乱光子の出所、およびその位置の元素組成を決定することができる。
妥当なコヒーレント回折を形成するために、断層撮影走査内の全ての線源点801について信号データが収集され、次いで、撮像体積1115の各部分体積ごとにその結果が蓄積される。256個の線源点を有するスキャナについて、走査ごとに部分体積当たり平均で4つから5つのコヒーレント回折散乱結果が得られ、その後にそのデータのセットを蓄積するものとすると、各部分体積は、1000個を超える関連する結果を有することになり、これは、その部分体積内で256回の散乱事象が起きていることに対応する。代表的な部分体積は、撮像平面内で数平方センチメートルの面積を占め、数ミリメートルの体積厚さを有する。
1態様によれば、回折信号(エネルギースペクトル)は、全てのX線源点1101について、回折撮像アレイ1110内の全てのセンサについて記録される。このデータセット(エネルギー分散データおよび角度分散データの両方を含む)は、次いで、反復逆投影法を用いてスライス画像の2Dセットに変換されて、画像内の各ボクセルが撮像体積1115内に位置する物体の空間内のその領域における回折エネルギースペクトル(と、ひいては材料組成と)を記述する3D回折断層撮影画像を生成する。このプロセスは、透過RTT画像が収集されるのと同時に、実時間で行われる。したがって、1次検出画像(透過RTT画像を用いる)および2次通関手続き画像(XRD撮像を用いる)が同時に作成され、それらの両方を使用して、検査対象の物体内の各品目についての全体的な脅威検出能力を生じることができる。
手荷物検査プロセス中にコンベヤを減速または停止させる必要がなく、またRTT撮像プロセスおよび回折撮像プロセスの両方が同時に行われるので、RTT撮像プロセスと回折撮像プロセスの間で検査対象の物体を再登録する必要もないことを理解されたい。脅威となる可能性がある各物体の3Dボリュームは、RTTボリュームデータから既知であるので、第2の検証ステップでは、その1つのボリューム(嵩のあるものでもないものでもよい)に属する全ての回折データを組み合わせて、光子統計を最大限にすることができ、それにより脅威検出機能においてさらに正確なデータ点を作成することができる。
なお、前方X線回折または透過RTT撮像に使用されない検出器は、検査対象の物体の表面付近の低Z材料を示す高感度の指標であるコンプトン後方散乱信号を記録することになることに留意されたい。いくつかの実施形態では、この情報を再構成して、コンプトン散乱画像にすることもでき、さらにRTT走査データと相関させて、検査対象の物体についての全体的な脅威検出機能において別個の物品を生じることもできる。
図12は、図11の複合X線透過RTT/XRDシステムを使用した自動脅威検出および通関手続きの方法の複数の例示的なステップを示す流れ図である。図11および図12を参照すると、ステップ1205で、コンベヤベルトが、検査対象の物体を、スキャナ1100の長手方向軸と平行な撮像体積1115内を移動させる。ステップ1210で、各線源点1101がX線の扇形ビーム1107を放出している間に、検出器1102に入射するX線の強度に依存する検出器1102からの断層撮影透過走査信号が生成され、それらの信号が提供する強度データが、メモリに記録される。同時に、各線源点1101がX線の扇形ビーム1107を放出している間に、全てのX線源点1101について、回折撮像アレイ1110内の全てのセンサについて、回折信号(エネルギースペクトル)が記録される。
ステップ1215で、走査が完了したら、検出器1102からの断層撮影透過信号が、フィルタ補正逆投影アルゴリズムを用いて処理され、走査体積の断層撮影透過画像が形成される。ステップ1220で、脅威検出プロセッサが、その断層撮影透過画像が脅威を表すかどうかを判定する。脅威が検出されない場合には、ステップ1225で、その物体はクリアされる。しかし、その物体が脅威であるという印がつけられた場合には、ステップ1230で、検出器1110を使用して記録された回折信号が、反復逆投影法を使用してスライス画像の2Dセットに変換され、画像内の各ボクセルが撮像体積1115内に位置する物体の空間内のその領域における回折エネルギースペクトル(と、ひいては材料組成と)を記述する3D回折断層撮影画像が得られる。
各走査ごとに、検出器1102からの断層撮影透過画像データは、その断層撮影撮像体積の各部分体積に対応する、その画像の各ピクセルのX線減衰に関するデータを生じる。散乱検出器1110からのデータは、各部分体積内のコヒーレント散乱の量に関係する断層撮影回折画像データ、および各部分体積内の非コヒーレント散乱の量に関係するデータを提供する。ステップ1235で、断層撮影回折画像データ、および断層撮影透過画像データが、脅威検出プロセッサを用いて解析されて、脅威が良性であるかどうかが判定される。透過データおよび/または回折データから抽出されるパラメータの例としては、非コヒーレント回折に対するコヒーレント回折の比、コヒーレント回折データから決定される材料のタイプ、非コヒーレント回折データから決定される材料の密度、断層撮影透過画像ピクセル値と回折データの相関がある。したがって、ブラッグ散乱データから、検出された各回折事象ごとに、X線エネルギーと散乱角の組合せを使用して、回折事象がその内部で起こった材料の原子間距離dを決定することができる。実際には、散乱角は、一定と仮定することができ、エネルギーを使用して、異なる材料を区別することができる。コンプトン散乱では、走査体積の各ボリュームからの散乱のレベルが、そのボリューム内の材料の密度を示す指標となる。コヒーレント散乱に対するコンプトン散乱の比を決定して、撮像された物体の材料を特徴付けるさらに別のパラメータとして使用することもできる。
回折およびコンプトン後方散乱撮像の目的は、多重エネルギー透過コンピュータ断層撮影画像データの解析によって判明した特定の脅威をクリアするために使用することができる代替のシグネチャを生成することであることを、当業者なら認識されたい。この点で、より高品質の透過X線撮像データの解析によって判明した脅威をクリアするだけでよいので、回折および後方散乱撮像の性能は研究室グレードである必要はない。これにより、通常であればシステムで光子が不足して研究室グレードの信号を生成することができなくなる高速のコンベヤ速度(0.1m/sから0.5m/sの範囲)での回折撮像が容易になる。
上記の例は、本明細書のシステムの多数の応用例の単なる例示に過ぎない。本明細書では、本発明のいくつかの実施形態についてのみ説明したが、本発明は、本発明の趣旨または範囲を逸脱することなく、他の多数の具体的な形態でも実施される可能性があることを理解されたい。したがって、上記の例および実施形態は、制限的なものではなく例示的なものとしてみなされるものとし、本発明は、添付の特許請求の範囲の範囲内で修正を加えることができる。

Claims (33)

  1. 物体を走査するX線検査システムであって、
    走査体積を封入する筐体と、
    検査のために前記物体を前記走査体積を通して移送するコンベヤと、
    前記走査体積の周りに非円形の幾何学的形状で配置された複数のX線源点を有する多焦点X線源であり、前記複数のX線源点のそれぞれによって生成されるX線のビーム角度が、前記複数のX線源点にわたって一様ではない、多焦点X線源と、
    前記X線源と前記走査体積の間に位置決めされた検出器アレイであり、前記走査体積の周りに非円形の幾何学的形状で配置された、走査中に前記物体を透過するX線を検出する複数の多重エネルギー検出器モジュールを有する、検出器アレイと、
    検査中の前記物体のシノグラムデータおよび再構成画像データを解析して脅威を識別するプロセッサと、を備える、X線検査システム。
  2. 前記筐体が、実質的に方形であり、前記筐体が、800mmから1400mmの範囲の幅、および600mmから1500mmの範囲の高さを有する、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記複数のX線源点の前記非円形の幾何学的形状が、方形である、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記複数の多重エネルギー検出器モジュールの前記非円形の幾何学的形状が、方形である、請求項1に記載のシステム。
  5. 前記走査体積が、500mmから1050mmの範囲の幅、および300mmから1050mmの範囲の高さを有する、請求項1に記載のシステム。
  6. 前記複数の多重エネルギー検出器モジュールがそれぞれ、検出した光子を2個から64個のエネルギービンのうちの1つに割り当てるように構成される、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記多焦点X線源が、64個から2048個の範囲の複数のX線源点を有し、前記複数のX線源点が、複数のグループに分けて構成され、前記複数のグループがそれぞれ、4個から32個のX線源点を有する、請求項1に記載のシステム。
  8. グループが、8個のX線源点を含む、請求項7に記載のシステム。
  9. 共通の絶縁基板が、前記複数のグループの各グループを支持する、請求項7に記載のシステム。
  10. 前記コンベヤが、0.1m/sから1.0m/sの範囲の速度を有する、請求項1に記載のシステム。
  11. 走査体積を有するX線スキャナを使用して物体を走査する方法であって、
    コンベヤを用いて前記物体を前記走査体積を通して移送するステップと、
    多焦点X線源によって生成されるX線を前記物体に照射するステップであり、前記X線源が、前記走査体積の周りに第1の非円形の幾何学的形状で配置された複数のX線源点を有し、前記複数のX線源点のX線ビーム角度が一様ではない、照射するステップと、
    前記X線源と前記走査体積の間に位置決めされた検出器アレイを用いて前記物体を透過するX線を検出するステップであり、前記検出器アレイが、前記走査体積の周りに第2の非円形の幾何学的形状で配置された複数の多重エネルギー検出器モジュールを有する、検出するステップと、
    検査中の前記物体のシノグラムデータおよび再構成画像データを解析して脅威を識別するステップと、を含む、方法。
  12. 前記複数のX線源点の前記第1の非円形の幾何学的形状が、方形である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記複数の多重エネルギー検出器モジュールの前記第2の非円形の幾何学的形状が、方形である、請求項11に記載の方法。
  14. 前記第1の非円形の幾何学的形状が、前記第2の非円形の幾何学的形状と同じである、請求項11に記載の方法。
  15. 前記走査体積が、500mmから1050mmの範囲の幅、および300mmから1050mmの範囲の高さを有する、請求項11に記載の方法。
  16. 前記複数の多重エネルギー検出器モジュールがそれぞれ、検出した光子を2個から64個のエネルギービンに割り当てる、請求項11に記載の方法。
  17. 前記多焦点X線源が、64個から2048個の範囲の複数のX線源点を有し、前記複数のX線源点が、複数のグループに分けて構成され、前記複数のグループがそれぞれ、4個から32個のX線源点を有する、請求項11に記載の方法。
  18. 前記コンベヤが、0.1m/sから1.0m/sの範囲の速度を有する、請求項11に記載の方法。
  19. 前記X線源点がそれぞれ、走査投影当たり50μsから500μsの範囲のドウェル時間を有する、請求項11に記載の方法。
  20. 物体を走査するX線検査システムであって、
    走査体積を封入する筐体と、
    検査のために前記物体を前記走査体積を通して移送するコンベヤと、
    前記走査体積の周りに非円形の幾何学的形状で配置された複数のX線源点を有する多焦点X線源であり、前記複数のX線源点のそれぞれによって生成されるX線ビームの視野が、前記複数のX線源点にわたって変化する、多焦点X線源と、
    前記X線源と前記走査体積の間に位置決めされた第1の検出器アレイであり、前記走査体積の周りに非円形の幾何学的形状で配置された、走査中に前記物体を透過するX線を検出する複数の多重エネルギー検出器モジュールを有する、第1の検出器アレイと、
    前記X線源と前記走査体積の間に位置決めされた、走査中に前記物体から回折されるX線を検出する第2の検出器アレイであり、前記X線ビームに対して角度をなす複数の関連する視準器の背後に位置する複数のエネルギー分散検出器モジュールを有する、第2の検出器アレイと、
    前記物体を透過する前記X線を用いて断層撮影透過画像を生成し、それと同時に前記物体から回折される前記X線を用いて断層撮影回折画像を生成して脅威を識別するプロセッサと、を備える、X線検査システム。
  21. 前記視野が、約60度から120度の範囲である、請求項20に記載のシステム。
  22. 前記視準器が、前記X線ビームの方向に対して3度から10度の範囲の角度をなす、請求項20に記載のシステム。
  23. 前記第1の検出器アレイおよび前記第2の検出器アレイのうちの少なくとも一方の一部分が、前記物体から後方散乱したX線を検出し、前記プロセッサが、やはり脅威物体を識別するために使用される前記物体の後方散乱画像も生成する、請求項20に記載のシステム。
  24. 前記断層撮影回折画像および/または前記後方散乱画像が、前記断層撮影透過画像の解析によって判明した脅威をクリアまたは確認するために使用される、請求項23に記載のシステム。
  25. 品目を走査するX線検査システムであって、
    方形の走査体積の周りに延び、そこから前記走査体積を通してX線を送出することができる複数の線源点を画定する静止X線源と、
    前記走査体積を通過した前記線源点からのX線を検出するように配置された、やはり前記方形の走査体積の周りに延びるX線検出器アレイと、
    前記品目を前記走査体積を通して搬送するように配置されたコンベヤと、
    前記検出したX線を処理して前記品目の走査画像を生成する少なくとも1つのプロセッサと、を備える、X線検査システム。
  26. 各線源点が、異なるビーム角度を有するX線を放出する、請求項25に記載のX線検査システム。
  27. 各線源点が、ガラス、金属、およびセラミックのうちの1つで構成されたエンベロープに封入される、請求項25に記載のX線検査システム。
  28. 各線源点が、
    高電圧電源に結合された標的と、前記標的の熱膨張を補償するための1つまたは複数のすべり結合ブロックと、前記標的および前記電源をX線から保護するためのシールド電極とを備えるアノードアセンブリ、ならびに
    少なくとも1つのグリッドと、ディスペンサカソードと、フィラメントと、プリント回路基板にプラグ接続された1次集束電極と、カソードアセンブリを任意のエネルギーフラッシュから保護する2次集束電極とを備えるカソードアセンブリ、を備える、請求項25に記載のX線検査システム。
  29. 前記標的が、冷却剤を前記アノードアセンブリに供給する銅製冷却剤管で構成される、請求項28に記載のX線検査システム。
  30. 前記冷却剤管が、ハイドロホーミングを用いて前記標的に成形される、請求項28に記載のX線検査システム。
  31. 前記2次電極が、接地電位に維持される、請求項28に記載のX線検査システム。
  32. 前記標的が、炭化ケイ素で被覆され、次いで、タングステンを多く含む炭化タングステンストリップでパターン形成される、請求項28に記載のX線検査システム。
  33. 前記標的が、扇形開口を画定する複数の隆起部分を含む、請求項28に記載のX線検査システム。
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