図1を参照すると、剃毛かみそりシステム10の斜視図が示されている。剃毛かみそりシステム10は、第1の端部14及び第2の端部16を有するハンドル12を含むことができる。特定の実施形態では、ハンドル12は、剃毛前又は剃毛後の補助組成物などの液体を含有するトトル18を含むことができる。トトル18は、ポリプロピレン又はポリエチレンなどの可撓性材料を含むことができる(例えば、トトル18が、消費者によって圧搾されて、トトルに収容される流体を放出することを可能にするように)。トトルは、端部にあるキャップに着座するボトルのタイプ(ケチャップ、シャンプー、などに使われることが多い)の業界用語である。例えば、「ボトル」はその「下部」に着座し、キャップを有する反対側の端部(上部)から液体を分配するが、「トトル」はその「上部」に着座し、これは液体を分配し、キャップを有する端部である。ハンドル12は、ハンドル12の第1の端部14に取り付けられたカプラ20、及びハンドル12の第2の端部16にある、流体が開放位置でハンドルから出ることを可能にし、閉鎖位置にあるときに流体がハンドルから出るのを防止する、端部キャップ22(例えば、取り外し可能なカバー又はフリップトップ)も、含むことができる。剃毛かみそりカートリッジ24は、カプラ20に取り付けることができる。剃毛かみそりカートリッジ24は、キャップ26、ガード28、及びキャップ26とガード28との間に配置された刃先32を有する少なくとも1つの刃30、を含むことができる。キャップ26及びガード28は、剃毛面P1(すなわち、キャップ26及びガード28に接する面)を画定することができる。
カプラ20は、ユーザの指又は親指を受容して適切に位置決めするために、ハンドル12(例えば、トトル18)の上面36上に指パッド34を含んでもよい。指パッド34は円形であってもよく、ユーザの指を指パッド34上により良好に維持するために、ユーザの親指を受容するように大きな半径を有してもよい。例えば、指パッド34は、約5mm〜約15mmの半径を有してもよい。指パッド34は、凹状上面38及び前縁40も有することができる。剃毛かみそりカートリッジ24は、指パッド34の前縁40の前方に配置されてもよい(例えば、剃毛中に別の人の顔の方向に剃毛かみそりカートリッジ24を向けることを容易にするために)。凹面38は上方向に弧を描くことができ、約7mm〜約25mmの半径を有することができる。特定の実施形態では、指パッド22は、指パッド34を貫通してハンドル12の上面36(例えば、トトル18)まで完全に貫通して延びる貫通開口部42を画定することができ、したがってユーザの指又は親指が指パッド34内でより深く静止することを可能にする。貫通開口部42の下部におけるトトル18の上面36も、快適性の改善のためにクッションを提供することができる。特定の実施形態では、指パッド34は、ユーザに自分の指を、反対側の下面ではなく上面36上の指パッド34上に配置するように指示するための表示部35を含むことができる。したがって、カプラ20がトトル18に関して非対称であることが有利であり得る。表示部は、指パッド34をカプラ20の他の部分と区別するために単語、画像、色又は記号を含むことができる。
別の人の顔を剃毛するとき、剃毛かみそりシステム10は、剃毛されている人を切ることを防止するために剃毛ストロークの制御の改善を提供することができる。自分を剃毛するとき、かみそりハンドルは、通常、下向きのストローク又は上向きのストロークのいずれかの形で、剃毛される皮膚の表面の平面に対して30度と平行(すなわち、180度)との間の角度に保持される。自分自身を剃毛する人にとって、この配置は一般に快適で直感的であり、鏡をのぞいているときに、剃毛されるエリアに対する良好な視認性も提供する。手は剃毛面から十分な距離を保っており、つまり、剃毛されるエリアの反射されたビューが、剃毛者自身の手によって隠されることはない。このシナリオは、かみそりが100年以上にわたって設計され、最適化されてきた方法を提供する。しかしながら、剃毛かみそりハンドルと剃毛されている人(対象)との位置関係は、自己剃毛と比較して非常に異なる。
図2A及び図2Bを参照すると、別の人によって剃毛される人の顔の側面図が示されている。剃毛かみそりカートリッジ50は、長手方向軸56を備えた細長い把持部分54を有する剃毛かみそりハンドル52の端部に取り付けることができる。剃毛かみそりカートリッジ50は、剃毛面58(すなわち、剃毛かみそりカートリッジ50のガード53及びキャップ55に接する平面)を画定することができる。一般的な自己剃毛モデルは、いくつかの問題を生じるため、別の人を剃毛するときにはもはや有効ではない。別の人を剃毛するとき、剃毛される人(すなわち、対象)は、一般に、剃毛機能を実行する人(すなわち、介護者)が立っている間、座っているか横たわっている配置にある。介護者と対象の相対位置は、比較的低い顔面及び首の位置を作り出し、誇張された手首角度「α」によって示されるように、従来の把持及びストロークを利用して剃毛かみそりカートリッジ50を配置する(図2Aに示すように)ことを、はるかに困難で不快にする。手は、ハンドル軸56(及び剃毛面58)とほぼ平行であってもよく、したがって手首を手に対して横方向の位置に置く。
図2Bに示すように、他のハンドルグリップを使用することができる。例えば、ハンドル52は、剃毛される皮膚に対してほぼ垂直であり得る、より高いかみそりハンドル角度で対象の顔に接近することができる。手首の角度は、よりニュートラルな位置(例えば、真っ直ぐ又は180度)を作り出すことができ、それは介護者にとってより快適な位置をもたらすことができる。しかしながら、この位置は、皮膚に対する刃の角度が不十分となり、結果として剃毛性能(例えば効率及び安全性)が不十分となる。例えば、剃毛面58は、剃毛される皮膚の表面とあまり良好に一致しない(例えば、剃毛面58は剃毛される表面から持ち上げられる)。更に、カートリッジ50が皮膚上に配置されると、カートリッジ50は時期尚早に完全枢動位置に枢動することができる。したがって、枢動式カートリッジの皮膚適合性及び安全性の利点は大幅に低減される。今日市場で販売されているほとんどの剃毛かみそりは、カートリッジに取り付けるために下方に湾曲する遠位端部を備えたハンドルを有する。
また、現在のかみそりハンドルの設計は、対象の位置が比較的低いため、介護者が視認性及び剃毛されるエリアへのアクセスを改善するために対象に向かって前かがみにならなければならないため、最適ではない。このシナリオでは、顎の下側及び首が顎と交わるエリアなど、剃毛するのが著しく困難である顔及び首の多くのエリアが存在する。身体的又は精神的能力が低下している人を剃毛するときには、対象の頭部を上げたり旋回させたりすることが可能でない場合が多い。理髪師は通常、最適な身体的設定を達成するために、リクライニング、旋回、及び高さを変更することができる椅子に対象を座らせることによって、この問題を解決する。これは、自宅又は介護者の施設で人を剃毛するときには実用的でないことが多い。更に、精神的能力が低下している、介護を受けている多くの男性にとって、剃毛プロセス中にじっと座っていることは必ずしも可能ではない。予測不可能な動きは深刻な安全性リスクをもたらし、対象を剃毛することを著しく困難にする。
図3Aを参照すると、図1の剃毛かみそりシステム10の側面図が示されている。特定の実施形態では、第2の端部16は、図4に示されるように、ユーザの手のひらが快適にもたれるためのエリアを提供するように、平坦な下面60(例えば、端部キャップ端部22の)を有することができる。以下により詳細に記載されるように、下面60は、下面60がユーザの手のひらに対して快適に着座することを可能にするように、概ね円形の断面を有してもよい。剃毛かみそりシステム10は、下面60から剃毛かみそりカートリッジ24の前端部面62までの水平距離として測定される、約70mm〜約100mmの第1の距離「D1」を有することができる。距離「D1」は、ユーザが剃毛かみそりシステム10を快適に保持し、また、意図しない開き及び液体の分配を防止するためにユーザの手のひらに対して下面60を配置するのに十分な長さであることができる。例えば、ハンドル12が長すぎると、ユーザは、自分の手のひらに対して下面60に達しない可能性があり、またハンドル12の側面(又は上面及び下面)により多くの圧力を加え得る。ハンドル12(すなわち、トトル)に加えられる圧力は、端部キャップ22を強制的に開いて、ハンドル12(すなわち、トトル)に含有される液体を意図せずに排出する可能性がある。
剃毛かみそりシステム10は、ハンドル12の下面60から指パッド34の前縁40までの水平距離として測定される第2の距離「D2」を有することができる。距離「D2」は、ユーザが自分の手を、別の人を剃毛するための適切な位置に配置するのを助けることもできる。例えば、「D2」が大きすぎると、ハンドル12は、ユーザの指(指パッド34内に静止している)とユーザの手のひら(下面60にもたれている)との間に快適に適合しない。したがって、前縁40はユーザの指に対する基準として機能することができ、第2の端部16(すなわち、下面60)はユーザの手(例えば、手のひら)に対する基準として機能することができ、直感的な保持位置をもたらす。特定の実施形態では、距離「D2」は、約50mm〜約90mm、より好ましくは約60mm〜約80mmであることができる。
剃毛かみそりシステム10は、指パッド34の前縁40から刃30の刃先32までの水平距離として測定される第3の距離「D3」を有することができる。特定の実施形態では、距離「D3」は、約3mm〜約20mm、より好ましくは約5mm〜約15mmであることができる。距離「D3」は、剃毛される表面にできるだけ近くユーザの指を配置することを可能にすることができ、これは、別の人を剃毛するときに剃毛かみそりシステム10の制御を改善するのに重要であり得る。刃先32に対する指パッド34の前縁40の配置は、ユーザに、剃毛される表面の視線の改善を提供することができる。例えば、前縁40で終端する指パッド34の前面64は、刃先32の方に向いていてもよい。したがって、ユーザは視線に対してより少ない障害を有し、ユーザは、剃毛ストロークに垂直な前面の表面に対して適切な圧力を加えることができるので、適切な圧力が皮膚に加えられる。ハンドル12は、剃毛かみそりカートリッジ24及び/又は刃30を通過する中心長手方向軸66を有してもよい。剃毛かみそりカートリッジ24が静止位置にあるとき、中心長手方向軸66は、剃毛平面P1を横切ることができる。特定の実施形態では、前縁40は、ハンドル12の中心長手方向軸66から約0mm〜約25mmの垂直距離「D4」オフセットされていてもよい。前縁40はまた、ブレード30の刃先32から約7mm〜約32mmの全距離に配置されて、剃毛かみそりカートリッジの枢動を妨げることなくユーザの指が刃先に対してできるだけ近くに置かれることを可能にする。特定の実施形態では、上面36に配置された指パッド34、指パッド34の真下の下面68に配置された剛性タブ70を用いてカプラ20をトトル18に固定することができ、ハンドル12の剛性を向上させる。剛性タブ70は、指パッド34よりも低い輪郭を有してもよく、これにより、顎及び顎線の下の上首などの別の人の顔のエリアへのアクセスが改善され得る。剛性タブ70は、それが間違った面を上にしていることを示す表示部を有することができる(すなわち、指は反対側の指パッド34上に配置されるべきである)。
特定の実施形態では、端部キャップ22は、肩部72を提供するために、トトル18の最大断面積よりも大きな断面積を有することができる。肩部72は、ユーザが1本以上の指を快適に配置してハンドル12を保持又は把持することを可能にし得る。指パッド34は、指パッド34の前縁64よりも中心長手方向軸66の近くに配置された後縁部74を有することができる。指パッドの後縁部74は、下面60から約20mm〜約80mmの水平距離「d5」に配置することができる。特定の実施形態では、トトル18の内容積は、単一の剃毛のみに対して十分であり得る。例えば、トトル18の容積は、約5mL〜約50mLであり得る。トトル18の容積は、消費者が剃毛かみそりシステム10を適切に保持することを可能にすることができる。特に空になっているときは、トトルは可撓性構造である。したがって、トトルタイプのハンドルは、ユーザの手の中で柔らかくなることがあり、これは、制御を失ったため、別の人を剃毛するときに危険であり得る。トトル18のサイズ、及びカプラ20は、剃毛かみそりシステムをユーザの手の中でカプラ20と端部キャップ22との間で適切に支持して、トトル18の屈曲を制限することを可能にすることができる。
トトルは、単に流体を分配することを意図しており、通常、任意の特定の構成で保持し、別の物体に力を加え、又は任意のかなりの時間保持するようには設計されていない。典型的には、それらの唯一の機能は流体を分配することである。したがって、ハンドルとしてトトルを利用することは、消費者が自分の手、親指、及び指を配置するのに十分な把持を提供しない場合がある。トトル18は、トトル18の側面78(すなわち、上面36に対して横方向)上に、50μmを超える厚さを有する少なくとも1つの把持部材76を有することができる。例えば、把持部材76は、約200μm〜約2.0mmの厚さを有することができる。把持部材76は、端部キャップ22とカプラ20との間に配置することができる。剃毛かみそりシステム10の一方の側だけが示されているが、反対側も同じ特徴を有し得ることが理解される。把持部材76は、把持の改善を提供するために、少なくとも300のRa値を有するテクスチャ加工面を有してもよい。把持部材76は、把持部材76に隣接するトトル18の表面(例えば、側面78)のRa値より大きなRa値を有するテクスチャ加工面を有してもよい。把持部材は、トトル18の把持を改善するために、端部キャップ22及び/又はトトル18とは異なる材料を含んでもよい。特定の実施形態では、トトル18は複数の把持部材76を有してもよい。例えば、図3Aは、トトル18の側面78上で離間されている4つの把持部材76を示す。把持部材76は、端部キャップ22とカプラ34との間の距離「D6」の約50%〜約100%のスパン「D7」を有することができる。把持部材76は、0.10mm〜10mmの幅及び0.10mm〜10mmの長さを有するストリップを含むことができる。把持部材76の配置(positioning and placement)は、ユーザを適切な保持位置に案内するのを助け、したがってより直感的な保持位置を作り出すことができる。
図3B及び図3Cは、図3Aの把持部材76の代替的な実施形態を示す。例えば、図3Bは、トトル82に適用される円形の隆起部である複数の把持部材84を備えたトトル82を有する剃毛かみそりシステム80を示す。図3Cは、トトル88の円周の周りに延びる環状把持部材90を備えたトトル88を有する剃毛かみそりシステム86を示す。環状把持部材92は、端部キャップ94に適用されてもよい。剃毛かみそりシステム80及び86は、図1に示される剃毛かみそりシステム10と実質的に同じであってもよい。図3B及び図3Cは、把持部材を適用するための他の様々な実行を示す。剃毛かみそりシステム10、80及び86を把持する消費者の能力を高めるための様々な手段があり得ることが理解される。例えば、把持を増加させる手段は、テクスチャ加工外面を有するラベルを貼付すること、接着剤付きエラストマー、打ち抜き機構を適用すること、又は印刷及び他の堆積手段を利用して把持部材を貼付すること、を含むことができる。
図4を参照すると、図1の剃毛かみそりシステム10を用いて別の人の顔を剃毛するユーザの側面図が示されている。図4に示すように、トトル18のサイズ、ハンドル12の下面60に対するカプラ20上の指パッド34の位置は、ユーザが別の人の顔を剃毛しているとき、直感的な手と指の向きを容易にする。例えば、親指と中指はトトル18の両側に配置され、中指は指パッド34上に配置され、ハンドル12の下面60は手のひらにしっかりと押し付けられて、したがって、剃毛かみそりシステム10の固定された把持を提供する。下面60は、ハンドル12がユーザの手に食い込まないように、十分な断面積を有してもよい。例えば、下面は、約140mm2〜約1250mm2、より好ましくは約250mm2〜約500mm2の断面積を有することができる。剃毛かみそりシステム10によって容易になる手の位置は、ユーザが、ハンドル12の中心長手方向軸66に実質的に垂直になるように、剃毛される表面に近づく(例えば、剃毛される表面が平面P1にもたれる)ことを可能にする。理論に束縛されることなく、剃毛面と剃毛かみそりの中心長手方向軸との交点は、別の人を剃毛する(すなわち、第三者剃毛)ためには、より垂直に近くなるべきであると考えられる。
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、このような寸法はそれぞれ、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図されている。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
相互参照されるか又は関連する全ての特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、明示的に除外されるか、又は別途制限されない限り、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献と組み合わせたときに、そのような任意の発明を教示、示唆、又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照することによって組み込まれた文書内の同じ用語の意味又は定義と矛盾する場合、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲にて網羅することを意図したものである。