JP2020508058A - 新規マイナー組織適合性抗原およびそれらの使用 - Google Patents

新規マイナー組織適合性抗原およびそれらの使用 Download PDF

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Abstract

特定のヒト白血球抗原(HLA)アレルへのマイナー組織適合性抗原(MiHA)の結合が記載されている。これらのMiHAは、(i)少なくとも0.05のマイナーアレル頻度(MAF)を備える遺伝子座によってコードされること、および(ii)適切な組織分布を有すること、という2つの特徴に基づいて選択された。これらのMiHAに関連する組成物、核酸、および細胞も記載されている。本出願はまた、例えば、白血病などの血液癌の治療のための癌免疫療法に関連する用途における、これらのMiHA、ならびに関連する組成物、核酸、および細胞の使用を開示する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2017年2月22日に出願された、米国仮特許出願第62/462,035号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、概して、組織適合性抗原に関し、より具体的には、マイナー組織適合性抗原(MiHA)および例えば免疫療法におけるそれらの使用に関する。
癌免疫療法に対していくつかの治療法が有効であると証明されているが、癌免疫療法士は、それらの治療器具において1つを超える強みが明らかに必要であろう。具体的には、高い突然変異負荷を有する腫瘍対低い突然変異負荷を有する腫瘍については、異なる手法が必要とされる。発癌性物質によって誘発された固形腫瘍(例えば、黒色腫、肺癌)は、エクスビボで拡大された腫瘍浸潤リンパ球の注入およびチェックポイント分子に対する抗体の投与の2つの手法を使用して標的化することができる腫瘍特異的抗原(TSA)を作り出す多数の突然変異を発現する。1〜3しかしながら、TSAは、それらの非常に低い突然変異負荷のために、血液癌(HC)上では極めてまれであり、したがって、HCの免疫療法に対する代替の標的が見出されなければならない。改変キメラ抗原受容体を有するCD19またはCD20抗原標的に転嫁されたT細胞は、B細胞悪性腫瘍の治療に非常に有効であり、癌免疫療法における飛躍的進歩を表す。4、5しかしながら、キメラ抗原受容体が骨髄の悪性腫瘍の治療のために使用され得るかどうかは、いまだ推測の域を出ない。
主要組織適合性複合体(MHC)分子は、ヒトの第6染色体上に位置する密接に関連した多型遺伝子座によってコードされた膜貫通糖タンパク質である。それらの主要な役割は、ペプチドをT細胞に結合させ、かつそれらをT細胞に提示することである。MHC分子(ヒト白血球抗原またはヒトのHLA)は、ヒト細胞の表面に数千個のペプチドを提示する。これらのMHC関連ペプチド(MAP)は、免疫ペプチドームとも称される。一卵性双生児(別名、同系個体)の自己タンパク質に由来する正常な免疫ペプチドームは一致している。対照的に、HLA一致の非同系個体由来の細胞上に存在する自己タンパク質に由来するMAPは、i)不変のゲノム領域から生じ、したがって所与のHLA型を有するすべての個体内に存在する単形性MAP、およびii)多型ゲノム領域によってコードされ、したがっていくつかの個体内に存在するが、他の個体内には不在である多型MAP(別名MiHA)、の2つのカテゴリーに分類される。MiHAは、T細胞の観点から見て、本質的に、遺伝的多型である。MiHAは、典型的に、2アレルの遺伝子座によってコードされ、各アレルは、優性(MAPを作成する)または劣性(MAPを作成しない)であり得る。実際に、MAPコードゲノム配列における非同義の一塩基多型(ns−SNP)は、MAP作成(劣性アレル)を妨げるか、または変異型MAP(優性アレル)を生成するかのいずれかであろう。癌免疫療法のために使用することができる別の戦略は、養子T細胞免疫療法(ATCI)である。「ATCI」という用語は、患者(自己輸血)、遺伝的に一致する双子のドナー(同系輸血)、または一致しないHLA適合性ドナー(同種輸血)から得られたTリンパ球を患者に輸血することを指す。これまで、ATCIは、ワクチンよりもはるかに高い癌の寛解および治癒率をもたらしており、最も広く使用される形態の癌ATCIは、同種造血細胞移植(AHCT)である。同種造血細胞移植(AHCT)によって誘発される、いわゆる移植片対白血病(GVL)効果は、主に、宿主MiHAに対するT細胞反応に起因しており、ドナーが一卵性双生児である場合(レシピエントとのMiHAの差はない)、または移植片のTリンパ球が欠乏している場合、GVLは無効にされるか、または有意に減少される。血液癌について治療される400,000人超の個体は、腫瘍を根絶するためのヒト免疫系の能力の最も顕著な兆候を現わすMiHA依存性GVL効果のおかげで命を救われている。同種GVT効果は、本質的に、血液の悪性腫瘍を有する患者を治療するために使用されているが、予備的兆候は、固形腫瘍の治療にも有効であり得ることを示唆している。MiHA標的化癌免疫療法の高い潜在能力は、薬剤において適切に活用されていない。現在の医療行為では、MiHAに基づく免疫療法は、「従来の」AHCT、すなわち、同種HLA適合ドナー由来の造血細胞の注入に限定される。そのような同種リンパ球の非選択的注入は、MiHA標的化療法の非常に基礎的な形態である。第1に、それは特異性を欠いており、したがって、毒性が高く、非選択的な同種T細胞は、多数の宿主MiHAに対して反応し、それにより、レシピエントの60%において移植片対宿主病(GVHD)を誘発する。GVHDは、常に身体機能を奪い、高い頻度で致死的である。第2に、従来のAHCTは、ドナーT細胞が患者への注入前に癌細胞上に発現された特異的MiHAに対して感作(予備活性化)されていないため、弱毒化された形態のGVT反応のみを誘発する。感作されたT細胞は耐性誘導に対する耐性を示すが、未感作T細胞は、腫瘍細胞によって寛容化され得る。AHCTのマウスモデルにおいて、非選択的なドナーリンパ球を単一のMiHAに対して感作されたCD8T細胞と置換することによって、GVHDまたは任意の他の悪影響を引き起こすことなく、白血病および黒色腫を治癒することが可能であることが実証されている。成功は、新生細胞上に発現された免疫原性MiHAの選択、およびAHCTの前の標的MiHAに対するドナーCD8T細胞の感作の2つの重要な要素に依存している。最近の報告では、MiHA標的化ATCIがなぜこれほど有効であるのか、および診療所でのこの手法の翻訳が癌免疫療法に対していかに多大な影響を有し得るかが考察されている。腫瘍を根絶することができる高結合能T細胞反応は、同種環境において作成され得る。血液の悪性腫瘍では、同種HLA適合造血幹細胞移植(ASCT)は、T細胞媒介性移植片対腫瘍(GVT)免疫反応の誘発による同種免疫療法のためのプラットフォームを提供する。同種環境における免疫療法は、レシピエントの自己抗原に対する低反応性のためにドナー起源のT細胞が選択されないという事実のために、有効なT細胞反応の誘発を可能にする。したがって、腫瘍特異的抗原またはレシピエント特異的抗原に対する高親和性T細胞は、ASCT中または後の患者に投与されるT細胞接種材料に見出され得る。腫瘍反応性T細胞反応の主な標的は、ドナーおよびレシピエントが異種、すなわちMiHAである、多型タンパク質である。しかしながら、ヒトにおけるMiHA標的化免疫療法の実施は、主に分子的に定義されたヒトMiHAの不足によって制限されている。現在知られているMiHAに基づいて、白血病を有する患者の33%のみが、MiHAに基づくATCIに対して適格であるだろう。MiHAの発見は、標準的なゲノムおよびプロテオーム方法を使用して達成することができないため、困難な問題である。実際に、i)1%未満のSNPがMiHAを作成し、ii)現在の質量分析法は、MiHAを検出することができない。よって、免疫療法で使用され得るMiHAを同定する必要がある。
本記載は、いくつかの文献を参照し、それらの内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、以下の項目1〜65に関する。
1.式Iの8〜14個のアミノ酸のマイナー組織適合性抗原(MiHA)ペプチドであって、
−X−Z (I)
式中、
が、アミノ末端修飾基であるか、または不在であり、
が、表Iに記載の、かつ図示される多型アミノ酸を含む、MiHA番号3、2、1、および4〜138、またはMiHA番号3、2、1、および4〜81、好ましくはMiHA番号3、5、8〜15、25〜28、30〜33、36〜49、54〜61、65〜66、68〜77、および79〜81のペプチド配列のうちの1つの少なくとも8つの連続する残基を含む配列であり、
が、カルボキシ末端修飾基であるか、または不在である、マイナー組織適合性抗原(MiHA)ペプチド。
2.Xが、表Iに記載の、MiHA番号3、5、8〜15、25〜28、30〜33、36〜49、54〜61、65〜66、68〜77、および79〜81のペプチド配列のうちのいずれか1つからなる、項目1のMiHAペプチド。
3.Zが不在である、項目1または2のMiHAペプチド。
4.Zが不在である、項目1〜3のうちのいずれか1つのMiHAペプチド。
5.当該MiHAペプチドが、表Iに記載の、MiHA番号3、5、8〜15、25〜28、30〜33、36〜49、54〜61、65〜66、68〜77、および79〜81のペプチド配列のうちのいずれか1つからなる、項目1〜4のうちのいずれか1つのMiHAペプチド。
6.当該MiHAが、少なくとも0.1のマイナーアレル頻度(MAF)を有する遺伝子座に由来する、項目1〜5のうちのいずれか1つのMiHAペプチド。
7.当該MiHAが、少なくとも0.2のマイナーアレル頻度(MAF)を有する遺伝子座に由来する、項目6のMiHAペプチド。
8.当該MiHAペプチドが、HLA−A*01:01アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号5、47、および81のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、項目1〜7のうちのいずれか1つのMiHAペプチド。
9.当該ペプチドが、HLA−A*03:01アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号36および77のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、項目1〜7のうちのいずれか1つのMiHAペプチド。
10.当該ペプチドが、HLA−A*11:01アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号1、3、13、31、61、62、および69のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、項目1〜7のうちのいずれか1つのMiHAペプチド。
11.当該ペプチドが、HLA−A*24:02アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号33、39、40、および79のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、項目1〜7のうちのいずれか1つのMiHAペプチド。
12.当該ペプチドが、HLA−A*29:02アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号21の少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、項目1〜7のうちのいずれか1つのMiHAペプチド。
13.当該ペプチドが、HLA−A*32:01アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号55の少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、項目1〜7のうちのいずれか1つのMiHAペプチド。
14.当該ペプチドが、HLA−B*07:02アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号8〜12、26、28、42、43、45、46、48、49、56〜59、65、66、70、73、74のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、項目1〜7のうちのいずれか1つのMiHAペプチド。
15.当該ペプチドが、HLA−B*08:01アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号25、27、および71のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、項目1〜7のうちのいずれか1つのMiHAペプチド。
16.当該ペプチドが、HLA−B*13:02アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号67の少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、項目1〜7のうちのいずれか1つのMiHAペプチド。
17.当該ペプチドが、HLA−B*14:02アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号14、15、および44のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、項目1〜7のうちのいずれか1つのMiHAペプチド。
18.当該ペプチドが、HLA−B*15:01アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号38、40、72、および76のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、項目1〜7のうちのいずれか1つのMiHAペプチド。
19.当該ペプチドが、HLA−B*18:01アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号2、20、34、41、50、52、および54のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、項目1〜7のうちのいずれか1つのMiHAペプチド。
20.ペプチドが、HLA−B*27:05アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号1、30、32、37、65、および68のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、項目1〜7のうちのいずれか1つのMiHAペプチド。
21.当該ペプチドが、HLA−B*35:01アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号75の少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、項目1〜7のうちのいずれか1つのMiHAペプチド。
22.当該ペプチドが、HLA−B*40:01アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号2、19、21、22、29、34、35、52、および64のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、項目1〜7のうちのいずれか1つのMiHAペプチド。
23.当該ペプチドが、HLA−B*44:02アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号2、4、6、7、16〜24、29、34、35、50〜53、63、64、および78のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、項目1〜7のうちのいずれか1つのMiHAペプチド。
24.当該ペプチドが、HLA−B*57:01アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号34の少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、項目1〜7のうちのいずれか1つのMiHAペプチド。
25.項目1〜24のうちのいずれか1つに定義されるMiHAペプチドのうちの少なくとも1つのアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、当該ポリペプチドが以下の式Iaのものであり、
−X−X−X−Z (Ia)
式中、
、X、およびZが、項目1〜24のうちのいずれか1つに定義される通りであり、
およびXが、各々独立して不在であるか、または1つ以上のアミノ酸の配列であり、
当該ポリペプチドが、天然タンパク質のアミノ酸配列を含まないか、またはこれからならず、細胞による当該ポリペプチドのプロセシングが、当該細胞によって発現されるMHCクラスI分子のペプチド結合溝内へのMiHAペプチドの負荷をもたらす、ポリペプチド。
26.(i)項目1〜24のうちのいずれか1つに定義されるMiHAペプチドのうちの少なくとも2つ、または(ii)項目1〜24のうちのいずれか1つに定義されるMiHAペプチドのうちの少なくとも1つおよび少なくとも1つの追加のMiHAペプチドを含む、ペプチドの組み合わせ。
27.項目1〜24のうちのいずれか1つのMiHAペプチド、または項目25のポリペプチドをコードする、核酸。
28.プラスミドまたはベクター内に存在する、項目27の核酸。
29.項目1〜24のうちのいずれか1つのMiHAペプチドをそのペプチド結合溝内に含む、単離された主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子。
30.多量体の形態である、項目29の単離されたMHCクラスI分子。
31.当該多量体が四量体である、項目30の単離されたMHCクラスI分子。
32.項目1〜24のうちのいずれか1つのMiHAペプチド、項目25のポリペプチド、項目26のペプチドの組み合わせ、または項目27もしくは28の核酸を含む、単離された細胞。
33.項目1〜24のうちのいずれか1つのMiHAペプチド、または項目26のペプチドの組み合わせを、それらのペプチド結合溝内に含む、主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子をその表面に発現する、単離された細胞。
34.抗原提示細胞(APC)である、項目33の細胞。
35.当該APCが樹状細胞である、項目34の細胞。
36.項目29〜31のうちのいずれか1つの単離されたMHCクラスI分子、および/または項目32〜35のうちのいずれか1つの細胞の表面に発現されたMHCクラスI分子を特異的に認識する、T細胞受容体(TCR)。
37.項目36のTCRのアルファ鎖およびベータ鎖をコードする、1つ以上の核酸。
38.プラスミドまたはベクター内に存在する、項目37の1つ以上の核酸。
39.項目36のTCRをその細胞表面に発現する、単離されたCD8Tリンパ球。
40.項目37または38の1つ以上の核酸でトランスフェクトされているか、またはそれらを導入されている、項目39のCD8Tリンパ球。
41.項目39または40に定義されるCD8Tリンパ球の少なくとも0.5%を含む、細胞集団。
42.(i)項目1〜24のうちのいずれか1つのMiHAペプチド、(ii)項目25のポリペプチド、(iii)項目26のペプチドの組み合わせ、(iv)項目27もしくは28の核酸、(iv)項目29〜31のうちのいずれか1つのMHCクラスI分子、(v)32〜35のうちのいずれか1つの細胞、(v)項目36のTCR、(vi)項目37もしくは38の1つ以上の核酸、項目39もしくは40のCD8Tリンパ球、および/または(vii)項目41の細胞集団を含む、組成物。
43.緩衝液、賦形剤、担体、希釈剤、および/または媒体をさらに含む、項目42の組成物。
44.当該組成物がワクチンであり、補助剤をさらに含む、項目42または43の組成物。
45.当該組成物が、項目26のペプチドの組み合わせ、または当該ペプチドの組み合わせ内に存在する少なくとも2つのMiHAペプチドをコードする1つ以上の核酸を含む、項目42〜44のうちのいずれか1つの組成物。
46.項目32〜35のうちのいずれか1つの細胞および項目38または39のCD8Tリンパ球を含む、項目42〜45のうちのいずれか1つの組成物。
47.項目1〜24のうちのいずれか1つに定義されるMiHAペプチドのうちの1つ以上を特異的に認識するCD8Tリンパ球を拡大させる方法であって、CD8Tリンパ球の拡大に好適な条件下で、項目32〜35のうちのいずれか1つによる細胞の存在下で、当該1つ以上のMiHAペプチドを発現しない候補ドナー由来のCD8Tリンパ球を培養することを含む、方法。
48.癌を治療する方法であって、有効量の(i)項目39もしくは40のCD8Tリンパ球、(ii)項目41の細胞集団、および/または(iii)(i)もしくは(ii)を含む組成物を、それらを必要とする対象に投与することを含む、方法。
49.項目48に記載の方法であって、それを必要とする当該対象によって発現される1つ以上のMiHA変異型を判定することをさらに含み、CD8Tリンパ球が、MHCクラスI分子によって提示される当該1つ以上のMiHA変異型を特異的に認識する、方法。
50.当該判定することが、当該MiHAをコードする核酸を配列決定することを含む、項目49の方法。
51.当該CD8Tリンパ球が、項目47に記載の方法により調製される、エクスビボで拡大されたCD8Tリンパ球である、項目48〜50のうちのいずれか1つの方法。
52.当該方法が、項目47の方法によりCD8Tリンパ球を拡大させることをさらに含む、項目48〜51のうちのいずれか1つの方法。
53.項目48〜52のうちのいずれか1つの方法であって、それを必要とする当該対象が、同種幹細胞移植(ASCT)レシピエントである、方法。
54.当該CD8Tリンパ球によって認識された有効量のMiHAペプチド、および/または(ii)(i)に定義されるMiHAペプチドをそれらのペプチド結合溝内に含む、MHCクラスI分子をその表面に発現する細胞を投与することをさらに含む、項目48〜53のうちのいずれか1つの方法。
55.当該癌が血液癌である、項目48〜54のうちのいずれか1つの方法。
56.当該血液癌が、白血病、リンパ腫、または骨髄腫である、項目55の方法。
57.項目1〜24のうちのいずれか1つのMiHAペプチド、または項目26のペプチドの組み合わせを提示する、抗原提示細胞を模倣する、抗原提示細胞または人工構築物。
58.細胞毒性Tリンパ球(CTL)をインビトロで生成するための方法であって、Tリンパ球を抗原特異的方法で活性化するのに十分な期間、抗原提示細胞を模倣する、好適な抗原提示細胞または人工構築物の表面上に発現された、項目1〜24のうちのいずれか1つのMiHAペプチドまたは項目26のペプチドの組み合わせで負荷されたヒトクラスI MHC分子を、Tリンパ球と接触させることを含む、方法。
59.項目58の方法によって得られる、活性化された細胞毒性Tリンパ球。
60.有効量の項目59の細胞毒性Tリンパ球を患者に投与することを含む、血液癌を有する対象を治療する方法。
61.項目1〜24のうちのいずれか1つのMiHAペプチドまたは項目26のペプチドの組み合わせで負荷されたヒトクラスI MHC分子を発現する腫瘍細胞に対する免疫反応を対象において作成する方法であって、項目59の細胞毒性Tリンパ球を投与することを含む、方法。
62.項目1〜24のうちのいずれか1つに定義されるMiHAペプチドのうちの1つ以上、または項目26のペプチドの組み合わせで人工的に負荷された、抗原提示細胞(APC)。
63.治療ワクチンとして使用するための項目62のAPC。
64.免疫反応を対象において作成するための方法であって、同種Tリンパ球、および項目1〜24のうちのいずれか1つに定義されるMiHAペプチドのうちの1つ以上、または項目26のペプチドの組み合わせを含む組成物を対象に投与することを含む、方法。
65.当該対象が、白血病、リンパ腫、および骨髄腫から選択される血液癌を有する、項目60、61、および64のうちのいずれか1つの方法。
本発明の他の目的、利点、および特徴は、例示のみの方法によって与えられる、それらの特定の実施形態の以下の非制限的な記載を読む際に、より明らかになるであろう。
PCT公開第WO/2016/127249号(図1A)および同第WO/2014/026277号(図1B)、Spaapen and Mutis,Best Practice&Research Clinical Hematology,21(3):543−557(図1C)、ならびにAkatsuka et al.,Cancer Sci,98(8):1139−1146,2007(図1D)に記載されるMiHAペプチドを示す。図1Cは、Spaapen and Mutisの表1に由来する。図1Dは、Akatsuka et al.の表1に由来する。 PCT公開第WO/2016/127249号(図1A)および同第WO/2014/026277号(図1B)、Spaapen and Mutis,Best Practice&Research Clinical Hematology,21(3):543−557(図1C)、ならびにAkatsuka et al.,Cancer Sci,98(8):1139−1146,2007(図1D)に記載されるMiHAペプチドを示す。図1Cは、Spaapen and Mutisの表1に由来する。図1Dは、Akatsuka et al.の表1に由来する。 PCT公開第WO/2016/127249号(図1A)および同第WO/2014/026277号(図1B)、Spaapen and Mutis,Best Practice&Research Clinical Hematology,21(3):543−557(図1C)、ならびにAkatsuka et al.,Cancer Sci,98(8):1139−1146,2007(図1D)に記載されるMiHAペプチドを示す。図1Cは、Spaapen and Mutisの表1に由来する。図1Dは、Akatsuka et al.の表1に由来する。 PCT公開第WO/2016/127249号(図1A)および同第WO/2014/026277号(図1B)、Spaapen and Mutis,Best Practice&Research Clinical Hematology,21(3):543−557(図1C)、ならびにAkatsuka et al.,Cancer Sci,98(8):1139−1146,2007(図1D)に記載されるMiHAペプチドを示す。図1Cは、Spaapen and Mutisの表1に由来する。図1Dは、Akatsuka et al.の表1に由来する。
本明細書で使用される遺伝学、分子生物学、生物化学、および核酸の用語および符号は、当該分野における標準的な論文および文章のもの、例えば、Kornberg and Baker,DNA Replication,Second Edition(W University Science Books,2005);Lehninger,Biochemistry,sixth Edition(W H Freeman&Co(Sd),New York,2012);Strachan and Read、Human Molecular Genetics,Second Edition(Wiley−Liss,New York,1999);Eckstein,editor,Oligonucleotides and Analogs:A Practical Approach(Oxford University Press,New York,1991);Gait,editor,Oligonucleotide Synthesis:A Practical Approach(IRL Press,Oxford,1984)などに従う。すべての用語が、関連技術において構築された典型的な意味で理解されるべきである。
「a(1つ)」および「an(1つ)」という品目は、品目の文法的目的のうちの1つまたは1つ超(すなわち、少なくとも1つ)を指すために本明細書で使用される。例として、「1つの要素」とは、1つの要素または1つ超の要素を意味する。本明細書全体にわたって、文脈上他に要求されない限り、「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、および「含むこと(comprising)」という語句は、述べられたステップもしくは要素またはステップもしくは要素の群を包含するが、任意の他のステップもしくは要素またはステップもしくは要素の群を除外しないことを暗に示すことが理解されるであろう。「対象」、「患者」、および「レシピエント」という用語は、本明細書において互換的に使用され、本明細書に記載される1つ以上のMiHAを使用した癌の治療を必要とする動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを指す。「個体」という用語は、癌を有しない(すなわち、健康な)動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを指す。これらの用語は、成人および子供の両方を包含する。「ドナー」は、癌患者(自家細胞輸血の場合)または健康な患者(同種細胞輸血の場合)のいずれかである。
MiHAペプチドおよび核酸
一態様では、本開示は、MiHAペプチドのアミノ酸配列を含むポリペプチド(例えば、単離または合成ポリペプチド)であって、当該ポリペプチドが以下の式Iaのものであり、
−X−X−X−Z (Ia)
式中、
、X、およびZが以下に定義される通りであり、
およびXが、各々独立して不在であるか、または1つ以上のアミノ酸の配列であり、
当該ポリペプチドが、天然タンパク質のアミノ酸配列(例えば、MiHAペプチドが由来する天然タンパク質のアミノ酸配列)を含まないか、またはこれからならず、細胞(例えば、抗原提示細胞)による当該ポリペプチドのプロセシングが、当該細胞によって発現されるMHCクラスI分子のペプチド結合溝内への配列XのMiHAペプチドの負荷をもたらす、ポリペプチドを提供する。
一実施形態では、Xおよび/またはXは、各々独立して、約1〜約5、10、15、20、25、30、40、50、100、200、300、400、500、または1000個のアミノ酸の配列である。一実施形態では、Xは、MiHAが由来する天然ポリペプチドにおけるXの配列に対する直後のアミノ末端であるアミノ酸の配列である(本明細書に記載されるMiHAが由来する遺伝子に対応するEnsembl遺伝子IDについて表IIを参照されたい)。一実施形態では、Xは、MiHAが由来する天然ポリペプチドにおけるXの配列に対する直後のカルボキシ末端であるアミノ酸の配列である(表IIを参照されたい)。例えば、MiHA番号2は、タンパク質Ras関連ドメインファミリーメンバー1(RASSF1)に由来し、よってXおよび/またはXは、RASSF1中の配列A/SEIEQKIKEYに対する直後のアミノ末端および/またはカルボキシ末端である1つ以上のアミノ酸を含み得る(Ensembl遺伝子ID番号ENSG00000068028、NCBI参照配列:NP_009113)。よって、本明細書に記載されるMiHAの配列に対する直後のアミノ末端および/またはカルボキシ末端の配列は、例えば、以下の表IIに提供されるSNP ID番号および/またはEnsembl遺伝子ID番号を使用して検索され得る、Ensembl、NCBI、UniProtなどの公開データベースにおいて入手可能な情報を使用して容易に同定され得る。本明細書に提供される(例えば、表IIに)SNP ID番号およびEnsembl遺伝子ID番号に対応するすべての転写産物およびコードされたポリペプチドの全配列を含む全体的な内容および情報は、参照により本明細書に組み込まれる。
別の実施形態では、Xおよび/またはXは不在である。さらなる実施形態では、XおよびXは共に不在である。
よって、別の態様では、本開示は、式Iの約8〜約14個のアミノ酸のMiHAペプチド(例えば、単離または合成ペプチド)であって、
−X−Z (I)
式中、Zが、アミノ末端修飾基であるか、または不在であり、Xが、以下の表Iに記載の、MiHA番号1〜81、好ましくはMiHA番号3、5、8〜15、25〜28、30〜33、36〜49、54〜61、65〜66、68〜77、および79〜81のペプチド配列のうちの1つの少なくとも8つの(好ましくは連続する)残基を含み、図示された(下線が引かれた、例えば、MiHA番号2について、N末端残基AまたはSはXに含まれ、MiHA番号3について、残基PまたはHはドメインXに含まれるなど)多型アミノ酸(変種)を含む配列であり、Zが、カルボキシ末端修飾基であるか、または不在である、MiHAペプチドを提供する。MiHA番号1〜81に対する参照は、図示される配列によって定義される変異型のうちの各々を包含する。例えば、「MiHA番号2」(
Figure 2020508058
、配列番号4)という用語は、
Figure 2020508058
(配列番号5)および/または
Figure 2020508058
(配列番号6)を指す。
Figure 2020508058
Figure 2020508058
●アミノ酸は不在である
このMiHAが由来する遺伝子は、染色体Y上に位置する。したがって、このMiHaは、雄個体において存在するが、雌個体においては不在である。
MiHAの不在をもたらす欠失突然変異(CGCコドン)(SNP rs151075597)。
●イタリック体でのMiHAペプチドは、以前に報告されているが、他のHLAアレルにおいて報告された。
別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、MiHA番号1〜138、またはMiHA番号1〜81、好ましくはMiHA番号3、5、8〜15、25〜28、30〜33、36〜49、54〜61、65〜66、68〜77、および79〜81のペプチド配列のうちの1つの少なくとも8、9、10、11、12、13、または14個のアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。
一実施形態では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドのうちの2、3、4、5、6、7、8、9、10個以上を含むペプチドプールまたは組み合わせを提供する。
別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号1の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号2の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号3の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号4の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号5の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号6の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号7の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号8の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号9の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号10の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号11の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号12の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号13の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号14の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号15の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号16の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号17の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号18の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号19の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号20の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号21の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号22の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号23の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号24の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号25の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号26の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号27の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号28の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号29の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号30の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号31の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号32の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号33の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号34の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号35の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号36の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号37の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号38の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号39の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号40の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIa

のMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号41の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号42の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号43の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号44の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号45の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号46の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号47の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号48の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号49の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号50の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号51の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号52の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号53の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号54の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号55の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号56の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号57の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号58の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号59の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号60の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号61の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号62の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号63の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号64の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号65の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号66の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号67の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号68の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号69の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号70の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号71の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号72の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号73の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号74の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号75の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号76の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号77の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号78の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号79の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号80の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、X
が、表Iに記載の、MiHA番号81の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号82の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号83の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号84の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号85の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号86の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号87の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号88の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号89の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号90の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号91の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号92の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号93の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号94の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号95の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号96の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号97の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号98の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号99の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号100の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号101の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号102の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号103の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号104の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号105の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号106の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号107の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号108の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号109の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号110の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号111の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号112の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号113の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号114の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号115の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号116の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号117の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号118の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号119の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号120の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、X

が、表Iに記載の、MiHA番号121の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号122の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号123の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号124の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号125の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号126の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号127の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号128の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号129の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号130の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号131の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号132の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号133の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号134の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号135の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号136の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号137の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式IまたはIaのMiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号138の少なくとも8つのアミノ酸を含む配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、MiHAペプチドを提供する。
一実施形態では、MiHAペプチドは、HLA−A1分子(HLA−A*01:01アレル)に結合することができるか、またはこれらによって提示され得る。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式Iの8〜14個のアミノ酸のHLA−A1/HLA−A*01:01結合MiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号5、47、81、83、85、86、90、98、105、118、119、121、122、125、または127、好ましくはMiHA番号5、47、および81のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、HLA−A1/HLA−A*01:01結合MiHAペプチドを提供する。一実施形態では、HLA−A1/HLA−A*01:01結合MiHAペプチドは、MiHA番号5、47、81、83、85、86、90、98、105、118、119、121、122、125、または127、好ましくはMiHA番号5、47、および81の配列を含むか、またはこれらからなる。一実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるHLA−A1/HLA−A*01:01結合MiHAペプチドを含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。さらなる実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるすべてのHLA−A*01:01結合MiHAペプチドを含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。
一実施形態では、MiHAペプチドは、HLA−A3分子(HLA−A*03:01アレル)に結合することができるか、またはこれらによって提示され得る。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式Iの8〜14個のアミノ酸のHLA−A3/HLA−A*03:01結合MiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号36および77のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、HLA−A3/HLA−A*03:01結合MiHAペプチドを提供する。一実施形態では、HLA−A3/HLA−A*03:01結合MiHAペプチドは、MiHA番号36または77の配列を含むか、またはこれからなる。一実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるHLA−A3/HLA−A*03:01結合MiHAペプチドを含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。
一実施形態では、MiHAペプチドは、HLA−A11分子(HLA−A*11:01アレル)に結合することができるか、またはこれらによって提示され得る。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式Iの8〜14個のアミノ酸のHLA−A11/HLA−A*11:01結合MiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号1、3、13、31、61、62、69、134、および136、好ましくはMiHA番号1、3、13、31、61、62、および69のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、HLA−A11/HLA−A*11:01結合MiHAペプチドを提供する。一実施形態では、HLA−A11/HLA−A*11:01結合MiHAペプチドは、MiHA番号1、3、13、31、61、62、69、134、および136、好ましくはMiHA番号1、3、13、31、61、62、または69の配列を含むか、またはこれらからなる。一実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるHLA−A11/HLA−A*11:01結合MiHAペプチドのうちの2、3、4つ以上を含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。さらなる実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるすべてのHLA−A11/HLA−A*11:01結合MiHAペプチドを含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。
一実施形態では、MiHAペプチドは、HLA−A24分子(HLA−A*24:02アレル)に結合することができるか、またはこれらによって提示され得る。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式Iの8〜14個のアミノ酸のHLA−A24/HLA−A*24:02結合MiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号33、39、40、および79のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、HLA−A24/HLA−A*24:02結合MiHAペプチドを提供する。一実施形態では、HLA−A24/HLA−A*24:02結合MiHAペプチドは、MiHA番号33、39、40または79の配列を含むか、またはこれらからなる。一実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるHLA−A24/HLA−A*24:02結合MiHAペプチドのうちの2、3、4つ以上を含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。さらなる実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるすべてのHLA−A24/HLA−A*24:02結合MiHAペプチドを含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。
一実施形態では、MiHAペプチドは、HLA−A29分子(HLA−A*29:02アレル)に結合することができるか、またはこれらによって提示され得る。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式Iの8〜14個のアミノ酸のHLA−A29/HLA−A*29:02結合MiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号21の少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、HLA−A29/HLA−A*29:02結合MiHAペプチドを提供する。一実施形態では、HLA−A29/HLA−A*29:02結合MiHAペプチドは、MiHA番号21の配列を含むか、またはこれからなる。
一実施形態では、MiHAペプチドは、HLA−A32分子(HLA−A*32:01アレル)に結合することができるか、またはこれらによって提示され得る。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式Iの8〜14個のアミノ酸のHLA−A32/HLA−A*32:01結合MiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号55の少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、HLA−A32/HLA−A*32:01結合MiHAペプチドを提供する。一実施形態では、HLA−A32/HLA−A*32:01結合MiHAペプチドは、MiHA番号55の配列を含むか、またはこれからなる。
一実施形態では、MiHAペプチドは、HLA−B7分子(HLA−B*07:02アレル)に結合することができるか、またはこれらによって提示され得る。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式Iの8〜14個のアミノ酸のHLA−B7/HLA−B*07:02結合MiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号8〜12、26、28、42、43、45、46、48、49、56〜59、65、66、70、73、74、80、82、87〜89、91、93〜97、99〜103、109〜116、120、124、126、および128、好ましくはMiHA番号8〜12、26、28、42、43、45、46、48、49、56〜59、65、66、70、73、74、および80のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、HLA−B7/HLA−B*07:02結合MiHAペプチドを提供する。一実施形態では、HLA−B7/HLA−B*07:02結合MiHAペプチドは、MiHA番号8〜12、26、28、42、43、45、46、48、49、56〜59、65、66、70、73、74、80、82、87〜89、91、93〜97、99〜103、109〜116、120、124、126、および128、好ましくはMiHA番号8〜12、26、28、42、43、45、46、48、49、56〜59、65、66、70、73、74、および80の配列を含むか、またはこれらからなる。一実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるHLA−B7/HLA−B*07:02結合MiHAペプチドのうちの2、3、4つ以上を含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。さらなる実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるすべてのHLA−B7/HLA−B*07:02結合MiHAペプチドを含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。
一実施形態では、MiHAペプチドは、HLA−B8分子(HLA−B*08:01アレル)に結合することができるか、またはこれらによって提示され得る。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式Iの8〜14個のアミノ酸のHLA−B8/HLA−B*08:01結合MiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号25、27、および71のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であって、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、HLA−B8/HLA−B*08:01結合MiHAペプチドを提供する。一実施形態では、HLA−B8/HLA−B*08:01結合MiHAペプチドは、MiHA番号25、27または71の配列を含むか、またはこれらからなる。一実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるHLA−B8/HLA−B*08:01結合MiHAペプチドのうちの2、3、4つ以上を含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。さらなる実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるすべてのHLA−B8/HLA−B*08:01結合MiHAペプチドを含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。
一実施形態では、MiHAペプチドは、HLA−B13分子(HLA−B*13:02アレル)に結合することができるか、またはこれらによって提示され得る。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式Iの8〜14個のアミノ酸のHLA−B13/HLA−B*13:02結合MiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号67の少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、HLA−B13/HLA−B*13:02結合MiHAペプチドを提供する。一実施形態では、HLA−B13/HLA−B*13:02結合MiHAペプチドは、MiHA番号67の配列を含むか、またはこれからなる。
一実施形態では、MiHAペプチドは、HLA−B14分子(HLA−B*14:02アレル)に結合することができるか、またはこれらによって提示され得る。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式Iの8〜14個のアミノ酸のHLA−B14/HLA−B*14:02結合MiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号14、15、および44のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、HLA−B14/HLA−B*14:02結合MiHAペプチドを提供する。一実施形態では、HLA−B14/HLA−B*14:02結合MiHAペプチドは、MiHA番号14、15または44の配列を含むか、またはこれらからなる。一実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるHLA−B14/HLA−B*14:02結合MiHAペプチドのうちの2、3、4つ以上を含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。さらなる実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるすべてのHLA−B14/HLA−B*14:02結合MiHAペプチドを含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。
一実施形態では、MiHAペプチドは、HLA−B15分子(HLA−B*15:01アレル)に結合することができるか、またはこれらによって提示され得る。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式Iの8〜14個のアミノ酸のHLA−B15/HLA−B*15:01結合MiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号38、40、72、および76のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、HLA−B15/HLA−B*15:01結合MiHAペプチドを提供する。一実施形態では、HLA−B15/HLA−B*15:01結合MiHAペプチドは、MiHA番号38、40、72または76の配列を含むか、またはこれらからなる。一実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるHLA−B15/HLA−B*15:01結合MiHAペプチドのうちの2、3、4つ以上を含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。さらなる実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるすべてのHLA−B15/HLA−B*15:01結合MiHAペプチドを含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。
一実施形態では、MiHAペプチドは、HLA−B18分子(HLA−B*18:01アレル)に結合することができるか、またはこれらによって提示され得る。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式Iの8〜14個のアミノ酸のHLA−B18/HLA−B*18:01結合MiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号2、20、34、41、50、52、および54のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、HLA−B18/HLA−B*18:01結合MiHAペプチドを提供する。一実施形態では、HLA−B18/HLA−B*18:01結合MiHAペプチドは、MiHA番号2、20、34、41、50、52または54の配列を含むか、またはこれらからなる。一実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるHLA−B18/HLA−B*18:01結合MiHAペプチドのうちの2、3、4つ以上を含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。さらなる実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるすべてのHLA−B18/HLA−B*18:01結合MiHAペプチドを含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。
一実施形態では、MiHAペプチドは、HLA−B27分子(HLA−B*27:05アレル)に結合することができるか、またはこれらによって提示され得る。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式Iの8〜14個のアミノ酸のHLA−B27/HLA−B*27:05結合MiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号1、30、32、37、65、および68のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、HLA−B27/HLA−B*27:05結合MiHAペプチドを提供する。一実施形態では、HLA−B27/HLA−B*27:05結合MiHAペプチドは、MiHA番号1、30、32、37、65または68の配列を含むか、またはこれらからなる。一実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるHLA−B27/HLA−B*27:05結合MiHAペプチドのうちの2、3、4つ以上を含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。さらなる実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるすべてのHLA−B27/HLA−B*27:05結合MiHAペプチドを含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。
一実施形態では、MiHAペプチドは、HLA−B35分子(HLA−B*35:01アレル)に結合することができるか、またはこれらによって提示され得る。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式Iの8〜14個のアミノ酸のHLA−B35/HLA−B*35:01結合MiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号75の少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、HLA−B35/HLA−B*35:01結合MiHAペプチドを提供する。一実施形態では、HLA−B35/HLA−B*35:01結合MiHAペプチドは、MiHA番号75の配列を含むか、またはこれからなる。
一実施形態では、MiHAペプチドは、HLA−B40分子(HLA−B*40:01アレル)に結合することができるか、またはこれらによって提示され得る。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式Iの8〜14個のアミノ酸のHLA−B40/HLA−B*40:01結合MiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号2、19、21、22、29、34、35、52、64、130、131、および133、好ましくはMiHA番号2、19、21、22、29、34、35、52、および64のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、HLA−B40/HLA−B*40:01結合MiHAペプチドを提供する。一実施形態では、HLA−B40/HLA−B*40:01結合MiHAペプチドは、MiHA番号2、19、21、22、29、34、35、52、64、130、131、および133、好ましくはMiHA番号2、19、21、22、29、34、35、52、または64の配列を含むか、またはこれらからなる。一実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるHLA−B40/HLA−B*40:01結合MiHAペプチドのうちの2、3、4つ以上を含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。さらなる実施形態では、本開示は本明細書に定義されるすべてのHLA−B40/HLA−B*40:01結合MiHAペプチドを含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。
一実施形態では、MiHAペプチドは、HLA−B44分子(HLA−B*44:02またはHLA−B*44:03アレル)に結合することができるか、またはこれらによって提示され得る。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式Iの8〜14個のアミノ酸のHLA−B44/HLA−B*44:02結合MiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号2、4、6、7、16〜24、29、34、35、50〜53、63、64、および78のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、HLA−B44/HLA−B*44:02結合MiHAペプチドを提供する。一実施形態では、HLA−B44/HLA−B*44:02結合MiHAペプチドは、MiHA番号2、4、6、7、16〜24、29、34、35、50〜53、63、64、または78の配列を含むか、またはこれらからなる。一実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるHLA−B44/HLA−B*44:02結合MiHAペプチドのうちの2、3、4つ以上を含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。さらなる実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるすべてのHLA−B44/HLA−B*44:02結合MiHAペプチドを含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式Iの8〜14個のアミノ酸のHLA−B44/HLA−B*44:03結合MiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号92、106、108、117、123、129、132、135、137、および138のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、HLA−B44/HLA−B*44:03結合MiHAペプチドを提供する。一実施形態では、HLA−B44/HLA−B*44:03結合MiHAペプチドは、MiHA番号92、106、108、117、123、129、132、135、137、および138の配列を含むか、またはこれらからなる。一実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるHLA−B44/HLA−B*44:03結合MiHAペプチドのうちの2、3、4つ以上を含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。さらなる実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるすべてのHLA−B44/HLA−B*44:03結合MiHAペプチドを含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。
一実施形態では、MiHAペプチドは、HLA−B57分子(HLA−B*57:01アレル)に結合することができるか、またはこれらによって提示され得る。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式Iの8〜14個のアミノ酸のHLA−B57/HLA−B*57:01結合MiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号34の少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、HLA−B57/HLA−B*57:01結合MiHAペプチドを提供する。一実施形態では、HLA−B57/HLA−B*57:01結合MiHAペプチドは、MiHA番号34の配列を含むか、またはこれからなる。
一実施形態では、MiHAペプチドは、HLA−C07分子(HLA−C*07:02アレル)に結合することができるか、またはこれらによって提示され得る。別の態様では、本開示は、本明細書に定義される式Iの8〜14個のアミノ酸のHLA−C07/HLA−C*07:02結合MiHAペプチドであって、式中、Xが、表Iに記載の、MiHA番号104または107の少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、当該配列が、図示される多型アミノ酸を含む、HLA−C07/HLA−C*07:02結合MiHAペプチドを提供する。一実施形態では、HLA−C07/HLA−C*07:02結合MiHAペプチドは、MiHA番号104または107の配列を含むか、またはこれからなる。一実施形態では、本開示は、本明細書に定義されるHLA−C07/HLA−C*07:02結合MiHAペプチドを含む、ペプチドプールまたは組み合わせを提供する。
一実施形態では、MiHAペプチドは、遍在的発現を示さない遺伝子に由来する。「遍在的発現を示さない」という表現は、Fagerberg et al.,Mol Cell Proteomics 2014 13:397−406からのデータに従って、同文献に開示される全27個の組織においてFPKM>10で発現されない遺伝子を指すために本明細書で使用される。
一実施形態では、MiHAペプチドは、dbSNPデータベース(NCBI)および国立心肺血液研究所(NHLBI)エキソーム配列決定プロジェクト(ESP)(表IIに記載の)からのデータに従って判定される、少なくとも0.05のマイナーアレル頻度(MAF)を有する遺伝子座に由来する。一実施形態では、MiHAペプチドは、dbSNPデータベース(NCBI)および/またはNHLBIエキソーム配列決定プロジェクト(ESP)からのデータに従って判定される、少なくとも0.1のMAFを有する遺伝子座に由来する。一実施形態では、MiHAペプチドは、dbSNPデータベース(NCBI)およびNHLBIエキソーム配列決定プロジェクト(ESP)からのデータに従って判定される、少なくとも0.1のMAFを有する遺伝子座に由来する。一実施形態では、MiHAペプチドは、dbSNPデータベース(NCBI)および/またはNHLBIエキソーム配列決定プロジェクト(ESP)からのデータに従って判定される、少なくとも0.15のMAFを有する遺伝子座に由来する。一実施形態では、MiHAペプチドは、dbSNPデータベース(NCBI)およびNHLBIエキソーム配列決定プロジェクト(ESP)からのデータに従って判定される、少なくとも0.15のMAFを有する遺伝子座に由来する。一実施形態では、MiHAペプチドは、dbSNPデータベース(NCBI)および/またはNHLBIエキソーム配列決定プロジェクト(ESP)からのデータに従って判定される、少なくとも0.2のMAFを有する遺伝子座に由来する。一実施形態では、MiHAペプチドは、dbSNPデータベース(NCBI)およびNHLBIエキソーム配列決定プロジェクト(ESP)からのデータに従って判定される、少なくとも0.2のMAFを有する遺伝子座に由来する。一実施形態では、MiHAペプチドは、dbSNPデータベース(NCBI)および/またはNHLBIエキソーム配列決定プロジェクト(ESP)からのデータに従って判定される、少なくとも0.25のMAFを有する遺伝子座に由来する。一実施形態では、MiHAペプチドは、dbSNPデータベース(NCBI)およびNHLBIエキソーム配列決定プロジェクト(ESP)からのデータに従って判定される、少なくとも0.25のMAFを有する遺伝子座に由来する。一実施形態では、MiHAペプチドは、dbSNPデータベース(NCBI)および/またはNHLBIエキソーム配列決定プロジェクト(ESP)からのデータに従って判定される、少なくとも0.3のMAFを有する遺伝子座に由来する。一実施形態では、MiHAペプチドは、dbSNPデータベース(NCBI)およびNHLBIエキソーム配列決定プロジェクト(ESP)からのデータに従って判定される、少なくとも0.3のMAFを有する遺伝子座に由来する。一実施形態では、MiHAペプチドは、dbSNPデータベース(NCBI)および/またはNHLBIエキソーム配列決定プロジェクト(ESP)からのデータに従って判定される、少なくとも0.35のMAFを有する遺伝子座に由来する。一実施形態では、MiHAペプチドは、dbSNPデータベース(NCBI)およびNHLBIエキソーム配列決定プロジェクト(ESP)からのデータに従って判定される、少なくとも0.35のMAFを有する遺伝子座に由来する。一実施形態では、MiHAペプチドは、dbSNPデータベース(NCBI)および/またはNHLBIエキソーム配列決定プロジェクト(ESP)からのデータに従って判定される、少なくとも0.4のMAFを有する遺伝子座に由来する。一実施形態では、MiHAペプチドは、dbSNPデータベース(NCBI)およびNHLBIエキソーム配列決定プロジェクト(ESP)からのデータに従って判定される、少なくとも0.4のMAFを有する遺伝子座に由来する。
いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に定義される特徴または特性の任意の組み合わせ/部分的組み合わせを含むMiHAペプチド、例えば、本明細書に定義される式IのMiHAペプチドであって、ペプチドが、(i)HLA−A2分子に結合し、(ii)遍在的発現を示さない遺伝子に由来し、かつ(iii)dbSNPデータベース(NCBI)および/またはNHLBIエキソーム配列決定プロジェクト(ESP)からのデータに従って判定される、少なくとも0.1のMAFを有する遺伝子座に由来する、MiHAペプチドを提供する。
概して、HLAクラスIの文脈で提示されるペプチドは、約7もしくは8〜約15、または好ましくは8〜14個のアミノ酸残基の長さにおいて変化する。本開示の方法のいくつかの実施形態では、本明細書に定義されるMiHAペプチド配列を含む、より長いペプチドは、細胞によってプロセシングされる抗原提示細胞(APC)などの細胞に人工的に負荷され、MiHAペプチドは、APCの表面でMHCクラスI分子によって提示される。この方法では、15個のアミノ酸残基より長いペプチド/ポリペプチド(すなわち、本明細書の式Iaによって定義されるものなど、MiHA前駆体ペプチド)は、APCに負荷され得、APCサイトゾル内のプロテアーゼによってプロセシングされ、提示のために本明細書に定義される対応するMiHAペプチドを提供する。いくつかの実施形態では、本明細書に定義されるMiHAペプチドを作成するために使用される前駆体ペプチド/ポリペプチド(例えば、本明細書に定義される式Iaのポリペプチド)は、例えば、1000、500、400、300、200、150、100,75、50、45、40、35、30、25、20、または15個以下のアミノ酸である。よって、本明細書に記載されるMiHAペプチドを使用したすべての方法およびプロセスは、細胞(APC)によるプロセシング後の「最後の」8〜14個のMiHAペプチドの提示を誘発するための、より長いペプチドまたはポリペプチド(天然タンパク質を含む)、すなわち、MiHA前駆体ペプチド/ポリペプチドの使用を含む。いくつかの実施形態では、本明細書で述べられたMiHAペプチドは、HLAクラスI分子(例えば、HLA−A1、HLA−A3、HLA−A11、HLA−A24、HLA−A29、HLA−A32、HLA−B7、HLA−B8、HLA−B13、HLA−B14、HLA−B15、HLA−B18、HLA−B27、HLA−B35、HLA−B40、HLA−B44、またはHLA−B57分子)において直接適合するのに十分小さい約8〜14、8〜13、または8〜12個のアミノ酸長さ(例えば、8、9、10、11、12または13アミノ酸長さ)であるが、12〜約20、25、30、35、40、45、または50個のアミノ酸の間でより長い場合もあり、本明細書のXによって定義されるドメインに対応するMiHAペプチドは、本明細書に説明されるように、プロテアソームおよび/または他のプロテアーゼによる細胞取り込みおよび細胞内プロセシング、ならびにHLAクラスI分子(HLA−A1、HLA−A3、HLA−A11、HLA−A24、HLA−A29、HLA−A32、HLA−B7、HLA−B8、HLA−B13、HLA−B14、HLA−B15、HLA−B18、HLA−B27、HLA−B35、HLA−B40、HLA−B44、またはHLA−B57分子)の溝内の提示前の運搬の後にのみHLA分子によって提示される。一実施形態では、MiHAペプチドは、8〜14個のアミノ酸、例えば、8、9、10、11、12、13、または14個のアミノ酸のアミノ酸配列からなり、配列が、表Iに記載の、MiHA番号1〜138、またはMiHA番号1〜81のうちのいずれか1つの配列である。別の態様では、本開示は、8〜14個のアミノ酸、例えば、8、9、10、11、12、13、または14個のアミノ酸のアミノ酸配列からなるMiHAペプチドであって、当該アミノ酸配列が、MiHA番号1〜138、またはMiHA番号1〜81、好ましくはMiHA番号3、5、8〜15、25〜28、30〜33、36〜49、54〜61、65〜66、68〜77、および79〜81の配列からなる、MiHAペプチドを提供する。一実施形態では、MiHA番号MiHA番号1〜138、またはMiHA番号1〜81、好ましくはMiHA番号3、5、8〜15、25〜28、30〜33、36〜49、54〜61、65〜66、68〜77、および79〜81のうちの1つの少なくとも8つのアミノ酸は、連続するアミノ酸である。一実施形態では、Xが、MiHA番号1〜138、またはMiHA番号1〜81、好ましくはMiHA番号3、5、8〜15、25〜28、30〜33、36〜49、54〜61、65〜66、68〜77、および79〜81のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸を含むドメインであり、当該配列は、図示される多型アミノ酸を含む。別の実施形態では、Xが、MiHA番号1〜138、またはMiHA番号1〜81、好ましくはMiHA番号3、5、8〜15、25〜28、30〜33、36〜49、54〜61、65〜66、68〜77、および79〜81のうちのいずれか1つのアミノ酸を含むか、またはこれらからなる配列である。
本明細書で使用される場合、「アミノ酸」という用語は、MiHAペプチドの合成アナログを調製するためのペプチド化学において使用される天然に生じるアミノ酸ならびに他のアミノ酸(例えば、天然に生じるアミノ酸、天然に生じないアミノ酸、核酸配列によってコードされないアミノ酸など)のL体およびD体の両方を含む。天然に生じるアミノ酸の例は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニンなどである。他のアミノ酸には、例えば、非遺伝子的にコードされた形態のアミノ酸、ならびにL−アミノ酸の保存的な置換が含まれる。天然に生じる非遺伝子的にコードされたアミノ酸には、例えば、ベータ−アラニン、3−アミノ−プロピオン酸,2,3−ジアミノプロピオン酸、アルファ−アミノイソ酪酸(Aib)、4−アミノ−酪酸、N−メチルグリシン(サルコシン)、ヒドロキシプロリン、オルニチン(例えば、L−オルニチン)、シトルリン、t−ブチルアラニン、t−ブチルグリシン、N−メチルイソロイシン、フェニルグリシン、シクロヘキシルアラニン、ノルロイシン(Nle)、ノルバリン、2−ナフチルアラニン、ピリジルアラニン、3−ベンゾチエニルアラニン、4−クロロフェニルアラニン、2−フルオロフェニルアラニン、3−フルオロフェニルアラニン、4−フルオロフェニルアラニン、ペニシラミン、1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン−3−カルボン酸、ベータ−2−チエニルアラニン、メチオニンスルホキシド、L−ホモアルギニン(Hoarg)、N−アセチルリジン、2−アミノ酪酸、2−アミノ酪酸、2,4,−ジアミノ酪酸(D−またはL−)、p−アミノフェニルアラニン、N−メチルバリン、ホモシステイン、ホモセリン(HoSer)、システイン酸、イプシロン−アミノヘキサン酸、デルタ−アミノバレリアン酸、または2,3−ジアミノ酪酸(D−またはL−)などが含まれる。これらのアミノ酸は、生物化学/ペプチド化学の技術分野においてよく知られている。一実施形態では、MiHAペプチドは、天然に生じるアミノ酸のみ含む。
実施形態では、本明細書に記載されるMiHAペプチドは、本明細書で述べられた配列と比較して、機能的に同等のアミノ酸残基の置換を含有する変更された配列を有するペプチドを含む。例えば、配列内の1つ以上のアミノ酸残基は、機能的等価物として作用する類似の極性(類似の物理化学的特性を有する)の別のアミノ酸と置換することができ、沈黙変更(silent alteration)をもたらす。配列内のアミノ酸の置換は、アミノ酸が所属するクラスの他のメンバーから選択され得る。例えば、正電荷を持つ(塩基性)アミノ酸には、アルギニン、リジン、およびヒスチジン(ならびにホモアルギニンおよびオルニチン)が含まれる。無極性(疎水性)アミノ酸には、ロイシン、イソロイシン、アラニン、フェニルアラニン、バリン、プロリン、トリプトファン、およびメチオニンが含まれる。非電荷極性アミノ酸には、セリン、トレオニン、システイン、チロシン、アスパラギン、およびグルタミンが含まれる。負電荷(酸性)アミノ酸には、グルタミン酸およびアスパラギン酸が含まれる。アミノ酸グリシンは、無極性アミノ酸ファミリーまたは非電荷(中性)極性アミノ酸ファミリーのいずれかに含まれ得る。アミノ酸のファミリー内で行われた置換は、保存的な置換であると一般に理解されている。本明細書で述べられたMiHAペプチドは、あらゆるL−アミノ酸、あらゆるD−アミノ酸、またはL−アミノ酸とD−アミノ酸との混合物を含み得る。一実施形態では、本明細書で述べられたMiHAペプチドは、あらゆるL−アミノ酸を含む。
一実施形態では、MiHA番号1〜138、またはMiHA番号1〜81の配列のうちの1つを含むMiHAペプチドの配列において、T細胞受容体との相互作用に実質的に寄与しないアミノ酸残基は、その組み込みがT細胞反応性に実質的に影響を与えず、関連するMHCへの結合を除去しない、他のアミノ酸との置換によって修飾され得る。
MiHAペプチドはまた、分解を防いで、安定性、親和性、および/または取り込みを改善するために、N−および/またはC−末端封鎖または修飾され得る。一実施形態では、MiHAペプチドのアミノ末端残基(すなわち、N末端の遊離アミノ基)は、例えば、部分/化学基(Z)の共有結合によって、修飾される(例えば、分解に対する保護のために)。Zが、1〜8つの炭素の直鎖もしくは分岐アルキル基、またはアシル基(R−CO−)であり得、式中、Rは、疎水性部分(例えば、アセチル、プロピオニル、ブタニル、イソ−プロピオニル、またはイソ−ブタニル)、またはアロイル基(Ar−CO−)であり、式中、Arは、アリール基である。一実施形態では、アシル基は、C−C16またはC−C16アシル基(直鎖または分岐、飽和または不飽和)であり、さらなる実施形態では、飽和C−Cアシル基(直鎖または分岐)または不飽和C−Cアシル基(直鎖または分岐)、例えば、アセチル基(CH−CO−、Ac)である。一実施形態では、Zは不在である。MiHAペプチドのカルボキシ末端残基(すなわち、MiHAペプチドのC−末端の遊離カルボキシ基)は、例えば、アミド化(NH基によるOH基の置換)によって修飾され得(例えば、分解に対する保護のために)、よって、そのような場合、ZはNH基である。一実施形態では、Zは、ヒドロキサメート基、ニトリル基、アミド(第1級、第2級、または第3級)基、メチルアミン、イソ−ブチルアミン、イソ−バレリルアミン、もしくはシクロヘキシルアミンなどの1〜10個の炭素の脂肪族アミン、アニリン、ナフチルアミン、ベンジルアミン、シンナミルアミン、もしくはフェニルエチルアミンなどの芳香族もしくはアリールアルキルアミン、アルコール、またはCHOHであり得る。一実施形態では、Zは不在である。一実施形態では、MiHAペプチドが、表Iに記載の配列番号1〜138または1〜81、好ましくはMiHA番号3、5、8〜15、25〜28、30〜33、36〜49、54〜61、65〜66、68〜77、および79〜81のうちの1つを含む。一実施形態では、MiHAペプチドが、表Iに記載の配列番号1〜138または1〜81、好ましくはMiHA番号3、5、8〜15、25〜28、30〜33、36〜49、54〜61、65〜66、68〜77、および79〜81のうちの1つからなり、すなわち、ZおよびZは不在である。
本開示のMiHAペプチドは、MiHAペプチド(組み換え発現)をコードする核酸を含む宿主細胞における発現によって、または化学合成(例えば、固相ペプチド合成)によって生成され得る。ペプチドは、当該技術分野でよく知られている手動および/または自動化固相手順によって容易に合成することができる。好適な合成は、例えば、「T−boc」または「Fmoc」手順を利用することによって行うことができる。固相合成のための技術および手順は、例えば、Solid Phase Peptide Synthesis:A Practical Approach,by E.Atherton and R.C.Sheppard,published by IRL,Oxford University Press,1989に記載されている。代替的に、MiHAペプチドは、例えば、Liu et al.,Tetrahedron Lett.37:933−936,1996;Baca et al.,J.Am.Chem.Soc.117:1881−1887,1995;Tam et al.,Int.J.Peptide Protein Res.45:209−216,1995;Schnolzer and Kent,Science 256:221−225,1992;Liu and Tam,J.Am.Chem.Soc.116:4149−4153,1994;Liu and Tam,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:6584−6588,1994;and Yamashiro and Li,Int.J.Peptide Protein Res.31:322−334,1988)に記載されるような、区分濃縮の方法によって調製され得る。MiHAペプチドを合成するのに有用な他の方法は、Nakagawa et al.,J.Am.Chem.Soc.107:7087−7092,1985に記載されている。一実施形態では、式IまたはIaのMiHAペプチドは、化学的に合成される(合成ペプチド)。本開示の別の実施形態は、天然に生じないペプチドであって、本明細書に定義されるアミノ酸配列からなるか、または本質的にこれらからなり、薬学的に許容可能な塩として合成により生成されている(例えば、合成されている)、天然に生じないペプチドに関する。本開示によるペプチドの塩は、インビボで作成されるペプチドが塩を有しないので、インビボでのそれらの状態(複数可)においてペプチドとは実質的に異なる。非天然塩形態のペプチドは、具体的には、ペプチド、例えば、本明細書に開示されるペプチドワクチンを含む医薬組成物の文脈において、ペプチドの溶解度を調節することができる。好ましくは、塩は、ペプチドの薬学的に許容可能な塩である。
一実施形態では、本明細書で述べられたMiHAペプチドは、実質的に純粋である。化合物は、それを天然に伴う成分から分離されたときに「実質的に純粋」である。典型的に、化合物は、試料中の総材料の重量当たり、少なくとも60%、より一般には、75%、80%、または85%、好ましくは90%超、およびより好ましくは95%超であるときに実質的に純粋である。よって、例えば、組み換え技術によって化学的に合成または生成されるポリペプチドは、一般に、その天然に付随する成分、例えば、その源高分子の成分を実質的に含まないであろう。核酸分子は、核酸が由来する有機体の天然に生じるゲノムにおいて正常に連続しているコード配列と直後に連続しない(すなわち、共有結合されていない)ときに実質的に純粋である。実質的に純粋な化合物は、例えば、天然源からの抽出によるか、ペプチド化合物をコードする組み換え核酸分子の発現によるか、または化学合成によって得られ得る。純度は、カラムクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、HPLCなどの任意の適切な方法を使用して測定することができる。一実施形態では、MiHAペプチドは、溶液中にある。別の実施形態では、MiHAペプチドは、固形形態であり、例えば、凍結乾燥されている。
別の態様では、本開示は、本明細書で述べられたMiHAペプチドまたはMiHA前駆体−ペプチドをコードする核酸(単離)をさらに提供する。一実施形態では、核酸は、約21ヌクレオチド〜約45ヌクレオチド、約24〜約45ヌクレオチド、例えば、24、27、30、33、36、39、42または45ヌクレオチドを含む。本明細書で使用される場合、「単離」とは、分子または天然に生じる源高分子の自然環境において存在する他の成分(例えば、他の核酸、タンパク質、脂質、砂糖などを含む)から分離されたペプチドまたは核分子を指す。本明細書で使用される場合、「合成」とは、例えば、組み換え技術を通して、または化学合成を使用して生成される、その天然源から単離されていないペプチドまたは核分子を指す。本開示の核酸は、本開示のMiHAペプチドの組み換え発現のために使用することができ、宿主細胞にトランスフェクトされ得るクローニングベクターまたは発現ベクターなどのベクターまたはプラスミド内に含まれ得る。一実施形態では、本開示は、本開示のMiHAペプチドをコードする核酸配列を含むクローニングもしくは発現ベクターまたはプラスミドを提供する。代替的に、本開示のMiHAペプチドをコードする核酸は、宿主細胞のゲノムに組み込まれ得る。いずれにしても、宿主細胞は、核酸によってコードされたMiHAペプチドまたはタンパク質を発現する。本明細書で使用される場合、「宿主細胞」という用語は、特定の対象細胞のみならず、そのような細胞の子孫または潜在的子孫を指す。宿主細胞は、本明細書に記載されるMiHAペプチドを発現することができる任意の原核細胞(例えば、大腸菌)または真核細胞(例えば、昆虫細胞,酵母菌、または哺乳動物細胞)であり得る。ベクターまたはプラスミドは、挿入されたコード配列の転写および翻訳のために必要な要素を含有し、耐性遺伝子、クローニング部位などの他の構成要素を含有し得る。当業者によく知られている方法を使用して、ペプチドまたはポリペプチドをコードする配列、ならびにこれに操作可能に結合された適切な転写および翻訳制御/調節要素を含有する発現ベクターを構築することができる。これらの方法には、インビトロで組み換えDNA技術、合成技術、およびインビボでの遺伝子組み換えが含まれる。そのような技術は、Sambrook.et al.(1989)Molecular Cloning,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Press,Plainview,N.Y.、およびAusubel,F.M.et al.(1989)Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley&Sons,New York,N.Y.に記載されている。「操作可能に結合された」とは、成分の正常な機能を行うことができるような、成分の並置、特にヌクレオチド配列を指す。よって、調節配列に操作可能に結合されたコード配列は、コード配列が調節配列の調節制御、すなわち、転写および/または翻訳制御下で発現され得る、ヌクレオチド配列の構成を指す。本明細書で使用される場合、「調節/制御領域」または「調節/制御配列」とは、コード核酸の発現の調整に関わる非コードヌクレオチド配列を指す。よって、調節領域という用語は、プロモーター配列、調節タンパク質結合部位、上流活性化因子配列などを含む。
別の態様では、本開示は、MiHAペプチドを含む(すなわち、これを提示するか、またはこれに結合される)MHCクラスI分子を提供する。一実施形態では、MHCクラスI分子は、HLA−A*01:01分子のさらなる実施形態では、HLA−A1分子である。一実施形態では、MHCクラスI分子は、HLA−A*03:01分子のさらなる実施形態では、HLA−A3分子である。一実施形態では、MHCクラスI分子は、HLA−A*11:01分子のさらなる実施形態では、HLA−A11分子である。一実施形態では、MHCクラスI分子は、HLA−A*24:02分子のさらなる実施形態では、HLA−A24分子である。一実施形態では、MHCクラスI分子は、HLA−A*29:02分子のさらなる実施形態では、HLA−A29分子である。一実施形態では、MHCクラスI分子は、HLA−A*32:01分子のさらなる実施形態では、HLA−A32分子である。別の実施形態では、MHCクラスI分子は、HLA−B*44:02またはHLA−B*44:03分子のさらなる実施形態では、HLA−B44分子である。別の実施形態では、MHCクラスI分子は、HLA−B*07:02分子のさらなる実施形態では、HLA−B7分子である。別の実施形態では、MHCクラスI分子は、HLA−B*08:01分子のさらなる実施形態では、HLA−B8分子である。別の実施形態では、MHCクラスI分子は、HLA−B*13:02分子のさらなる実施形態では、HLA−B13分子である。別の実施形態では、MHCクラスI分子は、HLA−B*14:02分子のさらなる実施形態では、HLA−B14分子である。別の実施形態では、MHCクラスI分子は、HLA−B*15:01分子のさらなる実施形態では、HLA−B15分子である。別の実施形態では、MHCクラスI分子は、HLA−B*18:01分子のさらなる実施形態では、HLA−B18分子である。別の実施形態では、MHCクラスI分子は、HLA−B*27:05分子のさらなる実施形態では、HLA−B27分子である。別の実施形態では、MHCクラスI分子は、HLA−B*35:01分子のさらなる実施形態では、HLA−B35分子である。別の実施形態では、MHCクラスI分子は、HLA−B*40:01分子のさらなる実施形態では、HLA−B40分子である。別の実施形態では、MHCクラスI分子は、HLA−C*07:02分子のさらなる実施形態では、HLA−C07分子である。一実施形態では、MiHAペプチドは、MHCクラスI分子に非共有結合される(すなわち、MiHAペプチドは、MHCクラスI分子のペプチド結合溝/ポケットに負荷されるか、または非共有結合される)。別の実施形態では、MiHAペプチドは、MHCクラスI分子(アルファ鎖)に共有結合(attached)/結合(bound)される。そのような構築物において、MiHAペプチドおよびMHCクラスI分子(アルファ鎖)は、典型的には短い(例えば、5〜20個の残基、好ましくは約8〜12個、例えば、10個)可動性リンカーまたはスペーサー(例えば、ポリグリシンリンカー)を有する、合成融合タンパク質として生成される。別の態様では、本開示は、MHCクラスI分子(アルファ鎖)に融合された本明細書に定義されるMiHAペプチドを含む融合タンパク質をコードする核酸を提供する。一実施形態では、MHCクラスI分子(アルファ鎖)−ペプチド複合体は多量体化される。したがって、別の態様では、本開示は、本明細書で述べられたMiHAペプチドで負荷された(共有的にまたは非共有的に)MHCクラスI分子の多量体を提供する。そのような多量体は、多量体の検出を可能にするタグ、例えば蛍光タグに付着され得る。MHC二量体、四量体、五量体、八量体などを含むMHC多量体の生成のために、多数の戦略が開発されている(Bakker and Schumacher,Current Opinion in Immunology 2005,17:428−433で検討されている)。MHC多量体は、例えば、抗原特異的T細胞の検出および精製に有用である。よって、別の態様では、本開示は、本明細書に定義されるMiHAペプチドに特異的なCD8Tリンパ球を検出または精製(単離、濃縮)するための方法であって、MiHAペプチドで負荷された(共有的にまたは非共有的に)MHCクラスI分子の多量体と細胞集団を接触させること、およびMHCクラスI多量体によって結合されたCD8Tリンパ球を検出または単離することを含む、方法を提供する。MHCクラスI多量体によって結合されたCD8Tリンパ球は、既知の方法、例えば、蛍光活性化細胞選別(FACS)または磁気活性化細胞選別(MACS)を使用して単離され得る。
また別の態様では、本開示は、細胞(例えば、宿主細胞)、一実施形態では、本明細書で述べられた本開示の核酸、ベクター、またはプラスミド、すなわち、1つ以上のMiHAペプチドをコードする核酸またはベクターを含む、単離された細胞を提供する。別の態様では、本開示は、本開示によるMiHAペプチドに結合されるか、またはこれを提示するMHCクラスI分子(例えば、HLA−A1、HLA−A3、HLA−A11、HLA−A24、HLA−A29、HLA−A32、HLA−B7、HLA−B8、HLA−B13、HLA−B14、HLA−B15、HLA−B18、HLA−B27、HLA−B35、HLA−B40、HLA−B44、またはHLA−B57分子)をその表面に発現する細胞を提供する。一実施形態では、宿主細胞は、哺乳動物細胞、好ましくはヒト細胞、細胞株、または不死化細胞などの真核細胞である。別の実施形態では、細胞は、抗原提示細胞(APC)である。一実施形態では、宿主細胞は、初代細胞、細胞株、または不死化細胞である。別の実施形態では、細胞は、抗原提示細胞(APC)である。核酸およびベクターは、従来の形質転換またはトランスフェクション技術を介して細胞に導入され得る。「形質転換」および「トランスフェクション」という用語は、リン酸カルシウムまたは塩化カルシウム共沈、DEAE−デキストラン媒介性トランスフェクション、リポフェクション、電気穿孔、マイクロ注入、およびウイルス媒介性トランスフェクションを含む、外来核酸を宿主細胞に導入するための技術を指す。宿主細胞を形質転換またはトランスフェクトするのに好適な方法は、例えば、Sambrook et al.(上記を参照)、および他の実験室マニュアルに見出され得る。核酸をインビボで哺乳動物細胞に導入するための方法も知られており、遺伝子療法のために本開示のベクターDNAを対象に送達するために使用することができる。
APCなどの細胞は、当該技術分野で知られている様々な方法を使用して1つ以上のMiHAペプチドで負荷され得る。本明細書で使用される場合、MiHAペプチドで「細胞を負荷する」とは、MiHAペプチドをコードするRNAもしくはDNA、もしくはMiHAペプチドが細胞にトランスフェクトされていること、または代替的に、APCがMiHAペプチドをコードする核酸で形質転換されることを意味する。細胞はまた、細胞表面(例えば、ペプチドパルス細胞)に存在するMHCクラスI分子に直接結合し得る外因性MiHAペプチドと細胞を接触させることによって負荷され得る。MiHAペプチドはまた、MHCクラスI分子によってその提示を促進するドメインまたはモチーフに、例えば、小胞体(ER)検索シグナル、C末端Lys−Asp−Glu−Leu配列(Wang et al.,Eur J Immunol.2004 Dec;34(12):3582−94を参照されたい)に融合され得る。
組成物
別の態様では、本開示は、本明細書に定義されるMiHAペプチド(または当該ペプチド(複数可)をコードする核酸)のうちのいずれか1つまたは任意の組み合わせを含む、組成物またはペプチドの組み合わせ/プールを提供する。一実施形態では、組成物は、本明細書に定義されるMiHAペプチドの任意の組み合わせ(例えば、表Iに記載の、MiHA番号1〜138または1〜81、好ましくはMiHA番号3、5、8〜15、25〜28、30〜33、36〜49、54〜61、65〜66、68〜77、および79〜81の任意の組み合わせ)、または当該MiHAペプチドをコードする核酸の組み合わせ)を含む。例えば、組成物は、MiHA番号1に対応する第1のMiHAペプチドおよびMiHA番号2に対応する第2のMiHAペプチドを含み得る。本明細書に定義されるMiHAペプチドの任意の組み合わせ/部分的組み合わせを含む組成物が本開示によって包含される。別の実施形態では、組み合わせまたはプールは、PCT公開第WO/2016/127249号および同第WO/2014/026277号、Spaapen and Mutis,Best Practice&Research Clinical Hematology,21(3):543−557、ならびにAkatsuka et al.,Cancer Sci,98(8):1139−1146,2007に開示されるMiHAなどの1つ以上の既知のMiHAを含み得る(図1A〜1Dを参照されたい)。一実施形態では、組成物またはペプチドの組み合わせ/プールは、少なくとも2、3、4、5、6,7、8、9、または10個のMiHAペプチドを含み、当該MiHAペプチドのうちの少なくとも1つは、MiHA番号1〜138または1〜81、好ましくはMiHA番号3、5、8〜15、25〜28、30〜33、36〜49、54〜61、65〜66、68〜77、および79〜81を含む。一実施形態では、組成物またはペプチドの組み合わせ/プールは、同じMHCクラスI分子(例えば、HLA−A1、HLA−A3、HLA−A11、HLA−A24、HLA−A29、HLA−A32、HLA−B7、HLA−B8、HLA−B13、HLA−B14、HLA−B15、HLA−B18、HLA−B27、HLA−B35、HLA−B40、HLA−B44、またはHLA−B57分子)に結合する少なくとも2、3、4、5、6,7、8、9、または10個のMiHAペプチドを含む。さらなる実施形態では、MiHAペプチドを提示するMHCクラスI分子(HLA−A1、HLA−A3、HLA−A11、HLA−A24、HLA−A29、HLA−A32、HLA−B7、HLA−B8、HLA−B13、HLA−B14、HLA−B15、HLA−B18、HLA−B27、HLA−B35、HLA−B40、HLA−B44、またはHLA−B57分子)は、細胞、例えば、APCの表面に発現される。一実施形態では、本開示は、MHCクラスI分子に結合された1つ以上のMiHAペプチドで負荷されるAPCを提供する。またさらなる実施形態では、本開示は、単離されたMHCクラスI/MiHAペプチド複合体を提供する。
よって、別の態様では、本開示は、本明細書に定義されるMiHAペプチド、およびMHCクラスI分子(HLA−A1、HLA−A3、HLA−A11、HLA−A24、HLA−A29、HLA−A32、HLA−B7、HLA−B8、HLA−B13、HLA−B14、HLA−B15、HLA−B18、HLA−B27、HLA−B35、HLA−B40、HLA−B44、またはHLA−B57分子)を発現する細胞のうちのいずれか1つまたは任意の組み合わせを含む、組成物を提供する。本開示に使用するためのAPCは、特定のタイプの細胞に限定されるものではなく、CD8Tリンパ球によって認識されるように、それらの細胞表面上にタンパク質性抗原を提示することが知られている、樹状細胞(DC)、ランゲルハンス細胞、マクロファージ、およびB細胞などの専門的APCを含む。例えば、APCは、末梢血単球からDCを誘発し、次に、インビトロ、エクスビボまたはインビボのいずれかで、MiHAペプチドに接触する(これを刺激する)ことによって得ることができる。APCはまた、本開示のMiHAペプチドのうちの1つ以上が対象に投与されるMiHAペプチドをインビボで提示するように活性化され得、MiHAペプチドを提示するAPCは、対象の体内で誘発される。「APCを含む」または「APCを刺激する」という語句は、MiHAペプチドがMHCクラスI分子(例えば、HLA−A1、HLA−A3、HLA−A11、HLA−A24、HLA−A29、HLA−A32、HLA−B7、HLA−B8、HLA−B13、HLA−B14、HLA−B15、HLA−B18、HLA−B27、HLA−B35、HLA−B40、HLA−B44、またはHLA−B57分子)によってその表面に提示されるように、1つ以上のMiHAペプチド、またはMiHAペプチドをコードする核酸と細胞を接触させるか、またはこれで細胞を負荷することを含む。本明細書で留意されるように、本開示によると、MiHAペプチドは、例えば、MiHAの配列を含むより長いペプチド/ポリペプチド(天然タンパク質を含む)を使用して間接的に負荷され得、次に、APCの内側でプロセシングされて(例えば、プロテアーゼによって)、細胞の表面にMiHAペプチド/MHCクラスI複合体を作成する。APCをMiHAペプチドで負荷し、APCがMiHAペプチドを提示することを可能にした後、APCをワクチンとして対象に投与することができる。例えば、エクスビボでの投与は、(a)第1の対象からAPCを回収するステップと、(b)ステップ(a)のAPCをMiHAペプチドと接触/負荷させて、APCの表面にMHCクラスI/MiHAペプチド複合体を形成するステップと、(c)ペプチド負荷されたAPCを、治療を必要とする第2の対象に投与するステップと、を含み得る。
第1の対象および第2の対象は、同じ対象(例えば、自己ワクチン)であり得るか、または異なる対象(例えば、同種ワクチン)であり得る。代替的に、本開示によると、抗原提示細胞を誘発するための組成物(例えば、医薬組成物)を製造するための本明細書に記載されるMiHAペプチド(またはその組み合わせ)の使用が提供される。加えて、本開示は、抗原提示細胞を誘発するための医薬組成物を製造するための方法またはプロセスであって、方法またはプロセスが、MiHAペプチド、またはその組み合わせを薬学的に許容可能な担体と混合または配合するステップを含む、方法またはプロセスを提供する。本明細書に定義されるMiHAペプチドのうちのいずれか1つまたは任意の組み合わせで負荷されたMHCクラスI分子(例えば、HLA−A1、HLA−A3、HLA−A11、HLA−A24、HLA−A29、HLA−A32、HLA−B7、HLA−B8、HLA−B13、HLA−B14、HLA−B15、HLA−B18、HLA−B27、HLA−B35、HLA−B40、HLA−B44、またはHLA−B57分子)を発現するAPCなどの細胞は、CD8Tリンパ球、例えば、自己CD8Tリンパ球を刺激/増幅するために使用され得る。したがって、別の態様では、本開示は、本明細書に定義されるMiHAペプチド(またはそれをコードする核酸もしくはベクター)、MHCクラスI分子(例えば、HLA−A1、HLA−A3、HLA−A11、HLA−A24、HLA−A29、HLA−A32、HLA−B7、HLA−B8、HLA−B13、HLA−B14、HLA−B15、HLA−B18、HLA−B27、HLA−B35、HLA−B40、HLA−B44、および/またはHLA−B57分子)およびTリンパ球を発現する細胞、より具体的には、CD8Tリンパ球(例えば、CD8Tリンパ球を含む細胞集団)のうちのいずれか1つまたは任意の組み合わせを含む組成物を提供する。
一実施形態では、組成物は、緩衝液、賦形剤、担体、希釈剤、および/または媒体(例えば、培地)をさらに含む。さらなる実施形態では、緩衝液、賦形剤、担体、希釈剤、および/または媒体は、薬学的に許容可能な緩衝液(複数可)、賦形剤(複数可)、担体(複数可)、希釈剤(複数可)、および/または媒体(培地)である。本明細書で使用される場合、「薬学的に許容可能な緩衝液、賦形剤、担体、希釈剤、および/または媒体」には、生理学的に適合性であり、活性成分(複数可)の生物活性の有効性を阻害せず、対象に対して有毒でない、任意のあらゆる溶媒、緩衝液、結合剤、潤滑剤、充填剤、増粘剤、崩壊剤、可塑剤、被覆剤、障壁層配合物、潤滑剤、安定剤、放出遅延剤、分散媒質、被覆剤、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤などが含まれる。医薬活性物質のためのそのような培地および薬剤の使用は、当該技術分野でよく知られている(Rowe et al.,Handbook of pharmaceutical excipients,2003,4th edition,Pharmaceutical Press,London UK)。任意の従来の培地または薬剤が活性化合物(ペプチド、細胞)と不適合である限りを除いて、本開示の組成物におけるそれらの使用が考えられる。一実施形態では、緩衝液、賦形剤、担体、および/または媒体は、天然に生じない緩衝液、賦形剤、担体、および/または媒体である。
別の態様では、本開示は、本明細書に定義されるMiHAペプチド(または当該ペプチド(複数可)をコードする核酸)のうちのいずれか1つまたは任意の組み合わせ、ならびに緩衝液、賦形剤、担体、希釈剤、および/または媒体のうちの1つ以上を含む組成物を提供する。細胞(例えば、APC、Tリンパ球)を含む組成物について、組成物は、生細胞の維持を可能にする好適な媒体を含む。そのような培地の代表的な例としては、生理食塩水、Earlの緩衝塩類溶液(Life Technologies(登録商標))、またはPlasmaLyte(登録商標)(Baxter International(登録商標))が挙げられる。一実施形態では、組成物(例えば、医薬組成物)は、「免疫原性組成物」、「ワクチン組成物」、または「ワクチン」である。本明細書で使用される場合、「免疫原性組成物」、「ワクチン組成物」、または「ワクチン」という用語は、1つ以上のMiHAペプチドまたはワクチンベクターを含み、対象に投与されたときに内部に存在する1つ以上のMiHAペプチドに対する免疫反応を誘発することができる組成物または配合物を指す。哺乳動物における免疫反応を誘発するためのワクチン接種方法は、ワクチンの分野で知られている任意の従来の経路によって、例えば、粘膜(例えば、眼球、経鼻、経肺、経口、胃、腸管、直腸、膣、または尿路)表面を介して、非経口(例えば、皮下、皮内、筋肉内、静脈内、または腹腔内)経路を介して、または局所投与によって(例えば、パッチなどの経皮送達システムを介して)投与されるワクチンまたはワクチンベクターの使用を含む。一実施形態では、MiHAペプチド(またはその組み合わせ)は、MiHAペプチド(複数可)の免疫原性を増加させるために担体タンパク質(接合ワクチン)に接合される。よって、本開示は、MiHAペプチド(またはその組み合わせ)および担体タンパク質を含む組成物(接合体)を提供する。例えば、MiHAペプチド(複数可)は、トール様受容体(TLR)リガンド(例えば、Zom et al.,Adv Immunol.2012,114:177−201を参照されたい)またはポリマー/デンドリマー(例えば、Liu et al.,Biomacromolecules.2013 Aug 12;14(8):2798−806を参照されたい)に接合され得る。一実施形態では、免疫原性組成物またはワクチンは、補助剤をさらに含む。「補助剤」とは、抗原などの免疫原性(本開示によるMiHAペプチドおよび/または細胞)に添加されたときに、混合物への曝露時に、宿主内の薬剤に対する免疫反応を非特異的に向上または増強する物質を指す。ワクチンの分野で現在使用されている補助剤の例としては、(1)無機塩(リン酸アルミニウムおよび水酸化アルミニウム、リン酸カルシウムゲルなどのアルミニウム塩)、スクアレン、(2)油乳剤および界面活性剤系配合物などの油系補助剤、例えば、MF59(微小流体化された洗浄剤で安定化された水中油型乳剤)、QS21(精製サポニン)、AS02[SBAS2](水中油型乳剤+MPL+QS−21)、(3)粒子状補助剤、例えば、ビロソーム(インフルエンザの血球凝集素を組み込む単層リポソームビヒクル)、AS04(MPLを有する[SBAS4]アルミニウム塩)、ISCOMS(サポニンおよび脂質の構造複合体)、ポリラクチド−コ−グリコリド(PLG)、(4)微生物誘導体(天然および合成)、例えば、モノホスホリルリピドA(MPL)、デトックス(MPL+M.フレイ細胞壁骨格)、AGP[RC−529](合成アシル化単糖類)、DC_Chol(リポソームに自己組織化することができるリポイド免疫刺激剤)、OM−174(脂質A誘導体)、CpGモチーフ(免疫刺激CpGモチーフを含有する合成オリゴヌクレオチド)、修飾LTおよびCT(無毒補助剤効果を提供するように遺伝子組み換えされた細菌毒素)、(5)内因性ヒト免疫調節剤、例えば、hGM−CSFもしくはhIL−12(コードされたタンパク質またはプラスミドのいずれかとして投与され得るサイトカイン)、Immudaptin(C3dタンデムアレイ)、ならびに/または(6)金粒子などの不活性ビヒクルなどが挙げられる。
一実施形態では、MiHAペプチド(複数可)またはそれを含む組成物は、凍結乾燥形態である。別の実施形態では、MiHAペプチド(複数可)またはそれを含む組成物は、液体組成物である。さらなる実施形態では、MiHAペプチド(複数可)は、組成物中に約0.01μg/mL〜約100μg/mLの濃度である。さらなる実施形態では、MiHAペプチド(複数可)は、組成物中に約0.2μg/mL〜約50μg/mL、約0.5μg/mL〜約10、20、30、40、もしくは50μg/mL、約1μg/mL〜約10μg/mL、または約2μg/mLの濃度である。
MiHA特異的TCRおよびTリンパ球
本明細書で留意されるように、本明細書に定義されるMiHAペプチドのうちのいずれか1つまたは任意の組み合わせで負荷されるか、またはこれらに結合される、MHCクラスI分子(例えば、HLA−A1、HLA−A3、HLA−A11、HLA−A24、HLA−A29、HLA−A32、HLA−B7、HLA−B8、HLA−B13、HLA−B14、HLA−B15、HLA−B18、HLA−B27、HLA−B35、HLA−B40、HLA−B44、および/またはHLA−B57分子)を発現するAPCなどの細胞は、CD8Tリンパ球をインビボでまたはエクスビボで刺激/増幅するために使用され得る。したがって、別の態様では、本開示は、本明細書で述べられたMHCクラスI分子/MiHAペプチド複合体と相互作用または結合することができるT細胞受容体(TCR)分子、およびそのようなTCR分子をコードする核酸分子、ならびにそのような核酸分子を含むベクターを提供する。本開示によるTCRは、MHCクラスI分子(例えば、HLA−A1、HLA−A3、HLA−A11、HLA−A24、HLA−A29、HLA−A32、HLA−B7、HLA−B8、HLA−B13、HLA−B14、HLA−B15、HLA−B18、HLA−B27、HLA−B35、HLA−B40、HLA−B44、またはHLA−B57分子)上で負荷されるか、またはこれによって提示されるMiHAペプチドと、好ましくは生細胞の表面でインビトロまたはインビボで、特異的に相互作用するか、または結合することができる。TCRおよび具体的には本開示のTCRをコードする核酸は、例えば、Tリンパ球(例えば、CD8Tリンパ球)またはMHCクラスI MiHAペプチド複合体を特異的に認識する新規Tリンパ球クローンを作成する他のタイプのリンパ球を遺伝子的に形質転換/修飾するために適用され得る。特定の実施形態では、患者から得られたTリンパ球(例えば、CD8Tリンパ球)は、MiHAペプチドを認識する1つ以上のTCRを発現するように形質転換され、形質転換された細胞は、患者に投与される(自己細胞輸血)。特定の実施形態では、ドナーから得られたTリンパ球(例えば、CD8Tリンパ球)は、MiHAペプチドを認識する1つ以上のTCRを発現するように形質転換され、形質転換された細胞は、レシピエントに投与される(同種細胞輸血)。別の実施形態では、本開示は、Tリンパ球、例えば、MiHAペプチド−特異的TCRをコードするベクターまたはプラスミドによって形質転換/トランスフェクトされたCD8Tリンパ球を提供する。さらなる実施形態では、本開示は、MiHA特異的TCRで形質転換された自己細胞または同種細胞で患者を治療する方法を提供する。またさらなる実施形態では、癌を治療するための自己細胞または同種細胞の製造におけるMiHA特異的TCRの使用が提供される。
いくつかの実施形態では、本開示の組成物(例えば、医薬組成物)で治療される患者は、同種幹細胞移植(ASCL)、同種リンパ球点滴、または自己リンパ球点滴での治療前または後に治療される。本開示の組成物には、MiHAペプチドに対してエクスビボで活性化された同種Tリンパ球(例えば、CD8Tリンパ球)、MiHAペプチドで負荷された同種もしくは自己APCワクチン、MiHAペプチドワクチンおよび同種もしくは自己Tリンパ球(例えば、CD8Tリンパ球)、またはMiHA特異的TCRで形質転換されたリンパ球が含まれる。本開示によるMiHAペプチドを認識することができるTリンパ球クローンを提供するための方法は、対象(例えば、移植片レシピエント)、例えば、ASCTおよび/またはドナーリンパ球点滴(DLI)レシピエントにおいてMiHAを発現する腫瘍細胞のために作成され得、これを特異的に標的とし得る。したがって、本開示は、MiHAペプチド/MHCクラスI分子複合体を特異的に認識するか、またはこれに結合することができるT細胞受容体をコードおよび発現するCD8Tリンパ球を提供する。当該Tリンパ球(例えば、CD8Tリンパ球)は、組み換え(改変)または天然に選択されるTリンパ球であり得る。よって、本明細書は、本開示のCD8Tリンパ球を生成するための少なくとも2つの方法であって、インビトロで、またはインビボで(すなわち、APCがMiHAペプチドで負荷されるAPCワクチンを投与された患者内で、またはMiHAペプチドワクチンで治療された患者内で)行われ得る、T細胞活性化および拡大をトリガする導電性条件下で未分化リンパ球をMiHAペプチド/MHCクラスI分子複合体(典型的には、APCなどの細胞の表面に発現される)と接触させるステップを含む、方法を提供する。MHCクラスI分子に結合されたMiHAペプチドの組み合わせまたはプールを使用して、複数のMiHAペプチドを認識することができる集団CD8Tリンパ球を作成することが可能である。代替的に、MiHA特異的または標的化Tリンパ球は、MHCクラスI分子/MiHA複合体(すなわち、改変または組み換えCD8Tリンパ球)に特異的に結合するTCR(より具体的には、アルファ鎖およびベータ鎖)をコードする1つ以上の核酸(遺伝子)をクローニングすることによって、インビトロで、またはエクスビボで生成/作成され得る。本開示のMiHA特異的TCRをコードする核酸は、MiHAペプチドに対して活性化されたTリンパ球からエクスビボで(例えば、MiHAペプチドで負荷されたAPCにより)、またはペプチド/MHC分子複合体に対して免疫反応を示す個体から、当該技術分野で知られている方法を使用して得られ得る。本開示のMiHA特異的TCRは、移植片レシピエントまたは移植片ドナーから得られた宿主細胞および/または宿主リンパ球において組み換え発現され、任意選択的に、インビトロで分化されて、細胞毒性Tリンパ球(CTL)を提供し得る。TCRアルファ鎖およびベータ鎖をコードする核酸(複数可)(導入遺伝子(複数可))は、トランスフェクション(例えば、電気穿孔)または形質導入(例えば、ウイルスベクターを使用した)などの任意の好適な方法を使用して、T細胞(例えば、治療される対象または別の個体由来の)に導入され得る。MiHAに特異的なTCRを発現する改変CD8Tリンパ球は、よく知られている培養方法を使用して、インビトロで拡大され得る。
本開示は、MiHAペプチド(すなわち、細胞の表面に発現されたMHCクラスI分子に結合されるMiHAペプチド)、またはMiHAペプチドの組み合わせによって、特異的に誘発、活性化、および/または増幅(拡大)される単離されたCD8Tリンパ球を提供する。本開示はまた、本開示によるMiHAペプチド、またはその組み合わせ(すなわち、MHCクラスI分子に結合された1つ以上のMiHAペプチド)および当該MiHAペプチド(複数可)を認識することができるCD8Tリンパ球を含む組成物を提供する。別の態様では、本開示は、本明細書に記載される1つ以上のMHCクラスI分子/MiHAペプチド複合体(複数可)を特異的に認識するCD8Tリンパ球において濃縮された細胞集団または細胞培養(例えば、CD8Tリンパ球集団)を提供する。そのような濃縮された集団は、本明細書に開示されるMiHAペプチドのうちの1つ以上で負荷された(例えば、これらを提示する)MHCクラスI分子を発現するAPCなどの細胞を使用して特異的Tリンパ球のエクスビボでの拡大を行うことによって得られ得る。本明細書で使用される場合、「濃縮された」とは、集団内のMiHA特異的CD8Tリンパ球の比率が天然細胞集団と比較して有意に高い、すなわち、特異的Tリンパ球のエクスビボでの拡大のステップに供されないことを意味する。さらなる実施形態では、細胞集団内のMiHA特異的CD8Tリンパ球の比率は、少なくとも約0.5%、例えば、少なくとも約1%、1.5%、2%、または3%である。いくつかの実施形態では、細胞集団内のMiHA特異的CD8Tリンパ球の比率は、約0.5〜約10%、約0.5〜約8%、約0.5〜約5%、約0.5〜約4%、約0.5〜約3%、約1%〜約5%、約1%〜約4%、約1%〜約3%、約2%〜約5%、約2%〜約4%、約2%〜約3%、約3%〜約5%、または約3%〜約4%である。対象となる1つ以上のMHCクラスI分子/ペプチド(MiHA)複合体(複数可)を特異的に認識するCD8Tリンパ球において濃縮されたそのような細胞集団または培養物(例えば、CD8Tリンパ球集団)が、以下に詳述されるように、MiHAに基づく癌免疫療法において使用され得る。いくつかの実施形態では、MiHA特異的CD8Tリンパ球の集団は、例えば、本明細書に定義されるMiHAペプチド(複数可)で負荷された(共有的にまたは非共有的に)MHCクラスI分子の多量体などの親和性に基づくシステムを使用して、さらに濃縮される。よって、本開示は、MiHA特異的CD8Tリンパ球の精製または単離された集団であって、例えば、MiHA特異的CD8Tリンパ球の比率が、少なくとも約50%、60%,70%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%である、MiHA特異的CD8Tリンパ球の精製または単離された集団を提供する。
MiHAに基づく癌免疫療法
本開示はさらに、任意のペプチド、核酸、発現ベクター、T細胞受容体、細胞(例えば、Tリンパ球、APC)、および/もしくは本開示による組成物、または任意のそれらの組み合わせの、薬品としてのまたは薬品の製造における使用に関する。一実施形態では、薬品は、癌の治療のためのものであり、例えば、癌ワクチンである。本開示は、癌の治療における、例えば、癌ワクチンとしての使用のための、任意のペプチド、核酸、発現ベクター、T細胞受容体、細胞(例えば、Tリンパ球、APC)、および/もしくは本開示による組成物(例えば、ワクチン組成物)、または任意のそれらの組み合わせに関する。本明細書で同定されたMiHAペプチド配列は、i)移植(AHCT)レシピエントに注入されるMiHA特異的T細胞のインビトロでの感作および拡大のために、および/またはii)移植後のMiHA特異的T細胞のレシピエントにおける移植片対腫瘍効果(GvTE)を強化するためのワクチンとして使用される合成ペプチドの生成のために使用され得る。本開示によって提供される治療方法であるMiHA標的化癌免疫療法の潜在的な影響力は、顕著である。血液癌(例えば、白血病、リンパ腫、および骨髄腫)について、抗MiHAT細胞の使用は、GvHDを引き起こさずに、優れた抗腫瘍活性を提供することによって、従来のAHCTを置換し得る。それは、それらのリスク/利益(GvHD/GVT)比が過度に高いため、従来のAHCTによっては治療することができない血液悪性腫瘍を有する多くの患者に有益であり得る。最後に、マウスにおける研究は、MiHA標的化免疫療法が固形腫瘍の治療のために有効であり得ることを示しているため、MiHAに基づく癌免疫療法は、固形癌などの非血液癌のMiHA標的化療法のために使用することができる。一実施形態では、癌は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、有毛細胞白血病(HCL)、T細胞前リンパ球性白血病(T−PLL)、大型顆粒リンパ球性白血病または成人T細胞白血病を含むがこれらに限定されない白血病である。別の実施形態では、癌は、ホジキンリンパ腫(HL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、バーキットリンパ腫、前駆体T細胞白血病/リンパ腫、濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、外套細胞リンパ腫、B細胞慢性リンパ球性白血病/リンパ腫またはMALTリンパ腫を含むがこれらに限定されないリンパ腫である。さらなる実施形態では、癌は、形質細胞骨髄腫、骨髄腫症、およびカーレル病を含むがこれらに限定されない骨髄腫(多発性骨髄腫)である。
別の態様では、本開示は、本明細書に記載されるMiHAペプチド、またはその組み合わせ(例えば、ペプチドプール)の、対象において癌を治療するためのワクチンとしての使用を提供する。本開示はまた、対象において癌を治療するためのワクチンとしての使用のための、本明細書に記載されるMiHAペプチド、またはその組み合わせ(例えば、ペプチドプール)を提供する。一実施形態では、対象は、MiHA特異的CD8Tリンパ球のレシピエントである。したがって、別の態様では、本開示は、癌を治療する(例えば、腫瘍細胞の数を低減する、腫瘍細胞を殺傷する)方法であって、1つ以上のMHCクラスI分子/MiHAペプチド複合体(APCなどの細胞の表面に発現される)を認識する(すなわち、これらに結合するTCRを発現する)有効量のCD8Tリンパ球を、それを必要とする対象に投与(注入)することを含む、方法を提供する。一実施形態では、本方法は、有効量のMiHAペプチド、またはその組み合わせ、および/またはMiHAペプチド(複数可)で負荷されたMHCクラスI分子(複数可)を発現する細胞(例えば、樹状細胞などのAPC)を、当該CD8Tリンパ球の投与/注入後に当該対象に投与することをさらに含む。またさらなる実施形態では、本方法は、1つ以上のMiHAペプチドで負荷された治療的に有効量の樹状細胞を、それを必要とする対象に投与することを含む。またさらなる実施形態では、本方法は、MHCクラスI分子によって提示されたMiHAペプチドに結合する組み換えTCRを発現する治療的に有効量の同種または自己細胞を、それを必要とする患者に投与することを含む。
別の態様では、本開示は、対象において癌を治療する(例えば、腫瘍細胞の数を低減する、腫瘍細胞を殺傷する)ための、MiHAペプチド、またはその組み合わせで負荷された(これを提示する)1つ以上のMHCクラスI分子を認識するCD8Tリンパ球の使用を提供する。別の態様では、本開示は、対象において癌を治療するための(例えば、腫瘍細胞の数を低減する、腫瘍細胞を殺傷するための)薬品の調製/製造のための、MiHAペプチド、またはその組み合わせで負荷された(これを提示する)1つ以上のMHCクラスI分子を認識するCD8Tリンパ球の使用を提供する。別の態様では、本開示は、対象において癌の治療に使用するための(例えば、腫瘍細胞の数を低減する、腫瘍細胞を殺傷するための)、MiHAペプチド、またはその組み合わせで負荷された(これを提示する)1つ以上のMHCクラスI分子(複数可)を認識するCD8Tリンパ球(細胞毒性Tリンパ球)を提供する。さらなる実施形態では、本使用は、当該MiHA特異的CD8Tリンパ球の使用後の、有効量のMiHAペプチド(またはその組み合わせ)、および/または式IのMiHAペプチドで負荷された(これを提示する)1つ以上のMHCクラスI分子(複数可)を発現する細胞(例えば、APC)の使用をさらに含む。一実施形態では、MiHA特異的CD8 T細胞を注入されるか、またはこれで治療された対象は、AHCTまたはドナーリンパ球点滴(すなわち、MHCクラスI分子によって提示されたMiHAペプチドに対してインビトロで活性化されていないT細胞を含むリンパ球)による前治療を受けている。
本開示はまた、対象において本明細書に開示されるMiHAペプチドのうちのいずれか、またはその組み合わせで負荷されたヒトクラスI MHC分子を発現する腫瘍細胞に対する免疫反応を作成する方法であって、MiHAペプチドのMiHAペプチドまたは組み合わせで負荷されたクラスI MHC分子を特異的に認識する細胞毒性Tリンパ球を投与することを含む、方法を提供する。本開示はまた、MiHAペプチドまたはその組み合わせで負荷されたヒトクラスI MHC分子を発現する腫瘍細胞に対する免疫反応を作成するための、本明細書に開示されるMiHAペプチドのMiHAペプチドのうちのいずれかまたは組み合わせで負荷されたクラスI MHC分子を特異的に認識する細胞毒性Tリンパ球の使用を提供する。
さらなる実施形態では、癌は、血液癌、例えば、白血病、リンパ腫、および骨髄腫である。一実施形態では、癌は白血病である。
治療およびドナー選択方法
本明細書に記載される同種治療細胞は、患者の(レシピエントの)腫瘍細胞によって提示されるが、ドナーの細胞によっては提示されないMiHAペプチドを認識するTCRを発現する。本開示は、癌(例えば、血液癌)を有する患者に有効な治療組成物を選択する方法であって、(a)患者から生体試料を得ることと、(b)表II、VI、またはVIIから選択される1つ以上のSNPの存在または不在を判定することと、(c)患者由来の腫瘍試料中の表II、VI、またはVIIにおいて提供されるSNPのうちの1つ以上に対応するRNAまたはタンパク質生成物の発現を判定することと、を含む、方法を提供する。同種細胞による治療について、(a)レシピエントの癌細胞によって発現されたMHCクラスI分子によって提示されるMiHAペプチドに対応する遺伝的変異体を発現しないドナー(すなわち、本明細書の表II、VI、またはVIIに提供されるもの)が選択され、(b)リンパ球はドナーから得られ、(c)提示されるMiHAペプチドに特異的なCD8Tリンパ球は、本明細書に提供される方法を使用して調製され、患者に投与される。代替的に、選択されるドナーから得られた同種細胞であって、対象となるMiHAペプチドを発現しないものは、対象となるMiHAに対してTCRを発現するように遺伝子的に形質転換することができ、患者に投与され得る。
自己細胞による治療について、患者の癌細胞の細胞表面上に存在するMHCクラスI分子によって提示された1つ以上のMiHAペプチド(複数可)を認識するTCRを発現する自己Tリンパ球が投与される。本開示は、患者のためにTリンパ球療法を選択する方法であって、(a)患者から生体試料を得ることと、(b)表II、VI、またはVIIから選択される1つ以上のSNPの存在または不在を判定することと、(c)患者由来の腫瘍試料中の表II、VI、またはVIIに提供されたSNPのうちの1つ以上に対応するRNAまたはタンパク質生成物の発現を判定することと、を含む、方法を提供する。
所与のMiHAのどの変異型が対象の治療において使用されるべきかを判定するために(例えば、MiHA番号2(
Figure 2020508058
)を例として使用して、
Figure 2020508058
のどちらが使用されるべきかを判定するために)、対象によって発現されるアレル変異型が最初に判定されるべきである。本明細書に記載されるMiHA(表II、VI、またはVII)に対応する、タンパク質中のアミノ酸置換ならびに転写産物中のヌクレオチド置換は、例えば、公開データベースに提供される情報を使用して、当業者が容易に同定することができる。例えば、表II、VI、およびVIIは、ゲノム、転写産物、およびタンパク質のレベルでの変種に関する詳細な情報を提供する、dbSNPデータベース中のMiHAについての参照/識別番号を含む。この情報に基づいて、対象によって発現される変異体(多型または一塩基多型(SNP))の判定は、当該技術分野で知られているいくつかの方法によって、試料上の核酸および/またはタンパク質のレベルで容易に行われ得る。表IIはまた、MiHAペプチドが由来する遺伝子についてのEnsemblデータベースにおける参照IDを含む。
核酸レベルでの変更を検出するのに好適な方法の例には、対象となる核酸の関連する部分(変種を含む)(例えば、MiHAをコードする、mRNA、cDNA、またはゲノムDNA)の配列決定、多型を含む(第1のアレル)対象となる核酸に特異的にハイブリダイズすることができ、多型を含まない(第2のアレル)対応する核酸にはハイブリダイズすることができない(またはより小さい範囲でハイブリダイズする)(厳しいハイブリダイゼーション条件などの比較可能なハイブリダイゼーション条件下で)、またはその逆も同様の核酸プローブのハイブリダイゼーション;制限断片長多型分析(RFLP);断片長多型PCR(AFLP−PCR)の増幅;アレルの一方に特異的なプライマーを使用した核酸断片の増幅が含まれ、プライマーは、アレルが存在する場合に増幅された生成物を生成し、他方のアレルが増幅のための鋳型(例えば、アレル特異的PCR)として使用される場合に同じ増幅された生成物を精製しない。他の方法には、インサイチュでのハイブリダイゼーション分析および一本鎖高次構造多型分析が含まれる。さらに、対象となる核酸は、本明細書で留意される検出方法の前に、またはこれと併せて、既知の方法(例えば、ポリメラーゼ鎖反応[PCR])を使用して増幅され得る。そのような増幅のための様々なプライマーの設計が当該技術分野で知られている。核酸(mRNA)はまた、分析前に、cDNAに逆転写され得る。
ポリペプチドレベルでの変更/多型を検出するのに好適な方法の例には、対象となるポリペプチドの関連する部分(変種を含む)の配列決定、ポリペプチドの消化、その後のペプチド断片のHPLC分析の質量分析であって、対象となるポリペプチドの変種/多型が変更された質量分析またはHPLCスペクトルをもたらす、ポリペプチドの消化、その後のペプチド断片のHPLC分析の質量分析;対応する変更(第2のアレル)を含まない天然ポリペプチドと比較して、変更(第1のアレル)を含むポリペプチドによる変更された免疫活性を示す免疫学的試薬(例えば、抗体、リガンド)を使用した、例えば、アミノ酸変種を含むエピトープを標的とすることによる免疫検出が含まれる。免疫検出は、抗タンパク質抗体または抗タンパク質抗体に結合する二次抗体のいずれかに取り付けられる酵素、色力、放射性、磁気、または発光ラベルの使用によって、ポリペプチド分子と抗タンパク質抗体との間の結合の量を測定することができる。加えて、他の高親和性リガンドを使用してもよい。使用することができる免疫アッセイには、例えば、ELISA法、ウエスタンブロット法、および当業者に知られている他の技術が含まれる(Harlow and Lane,Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,1999 and Edwards R,Immunodiagnostics:A Practical Approach,Oxford University Press,Oxford;England,1999を参照されたい)。すべてのこれらの検出技術がまた、マイクロアレイ、タンパク質アレイ、抗体マイクロアレイ、組織マイクロアレイ、電子バイオチップまたはタンパク質チップに基づく技術の形態で用いられ得る(Schena M.,Microarray Biochip Technology,Eaton Publishing,Natick,Mass.,2000を参照されたい)。
一実施形態では、本開示は、(a)患者由来の癌細胞(例えば、血液癌細胞)からMHCクラスI提示ペプチドを単離することと、(b)当該MHCクラスI提示ペプチドの中でも特に表Iに図示される1つ以上のMiHAペプチドの存在または不在を同定することと、を含む、患者に有効な治療組成物を選択する方法を提供する。さらなる実施形態では、表Iに図示される1つ以上のMiHAペプチドの存在または不在の同定は、質量分析によって、および/または1つ以上のMiHAペプチドについて選択的である抗体検出試薬を使用して行われる。質量分析を使用したMiHAペプチドの検出または同定は、PCT公開第WO2014/026277号および同第WO/2016/127249号に記載されているものなど、当該技術分野で知られている方法を使用して行うことができる。癌細胞の試料から単離された、MHCクラスI分子によって提示されたMiHAペプチドの質量分析(MS)配列決定は、MiHAペプチドについてコンピュータで演算されたスペクトルと単離および消化されたペプチドについて得られたMSスペクトルを比較することを伴う。癌を有する患者を治療するための本明細書に記載される治療同種Tリンパ球は、患者内の癌細胞によって発現されるが、ドナーの細胞によっては発現されない、1つ以上のMiHAペプチドを提示するMHCクラスI分子を標的とする。このように、本開示の同種Tリンパ球を作成するための適切なドナーの選択が、表II、VI、またはVIIに提供される1つ以上の一塩基多型の存在または不在について候補ドナーの遺伝子型決定を行うことを伴う。
一実施形態では、本開示は、癌を有する患者に有効な免疫療法治療(すなわち、MHCクラスI分子/MiHAペプチド複合体標的)を選択する方法であって、患者由来の腫瘍細胞内のMHCクラスI分子によって提示されるMiHAペプチドの存在を判定することを含む、方法を提供する。別の実施形態では、本開示は、患者のための候補同種細胞ドナーをスクリーニングする方法であって、ドナー由来の生体試料内の表IIに提供されるものから選択される1つ以上のSNPの存在または不在を判定することを含む、方法を提供する。一実施形態では、患者から得られた癌細胞内のMHCクラスI分子によって提示されることが知られているMiHAペプチドに対応するSNPの存在または不在は、候補ドナーにおいて判定される。さらなる実施形態では、候補同種ドナーから得られた生体試料の遺伝子型決定を行って、患者によって担持されることが知られている1つ以上のSNPの存在または不在を判定し、検出されるSNPが、表IIに提供されるものから選択される。さらなる実施形態では、本開示が、表II、VI、またはVIIから選択される複数のSNPの検出のために固形表面に接合された複数のオリゴヌクレオチドプローブを含む、遺伝子型決定システムを提供する。
例えば、MiHA番号2のどの変異型(
Figure 2020508058
)が対象の治療に使用されるべきかを判定するために、(i)RASSF1遺伝子からの転写産物が、Ensembl転写産物ID番号ENST00000359365.8(ENSG00000068028)の528位に対応する位置にGもしくはTを含むかどうか、(ii)ヒトゲノムアセンブリGRCh38.p7内の染色体3の50322115位に対応するヌクレオチドがGもしくはTであるかどうか、および/または(iii)RASSF1ポリペプチドが、Ensembl転写産物ID番号ENST00000359365.8によってコードされたポリペプチドの133位に対応する位置にアラニンもしくはセリン残基を含むかどうかについて、対象由来の試料上で任意の好適な方法(配列決定など)を使用して判定されるべきである。(i)RASSF1遺伝子由来の転写産物が、Ensembl転写産物ID番号ENST00000359365.8の528位に対応する位置にGを含む場合、(ii)ヒトゲノムアセンブリGRCh38.p7内の染色体3の50322115位に対応するヌクレオチドがGである場合、および/または(iii)RASSF1ポリペプチドが、Ensembl転写産物ID番号ENST00000359365.8によってコードされたポリペプチドの133位に対応する位置にアラニン残基を含む場合、MiHA変異型
Figure 2020508058
を使用するべきである。代替的に、(i)RASSF1遺伝子由来の転写産物が、Ensembl転写産物ID番号ENST00000359365.8の528位に対応する位置にTを含む場合、(ii)ヒトゲノムアセンブリGRCh38.p7内の染色体3の50322115位に対応するヌクレオチドがTである場合、および/または(iii)RASSF1ポリペプチドが、Ensembl転写産物ID番号ENST00000359365.8によってコードされたポリペプチドの133位に対応する位置にセリン残基を含む場合、MiHA変異型
Figure 2020508058
を使用するべきである。同じ手法を適用して、表IのMiHA番号1および3〜138のうちのいずれかのどの変異型が所与の対象において使用されるべきかを判定することができる。MiHA番号4は、雄対象においてのみ使用することができる(コード遺伝子は染色体Y上に位置するため、MiHAは雄対象においてのみ発現される)。
一実施形態では、本明細書で述べられたCD8Tリンパ球は、本明細書に記載されるように、インビトロで、またはエクスビボで拡大されたCD8Tリンパ球である。拡大されたCD8Tリンパ球は、CD8Tリンパ球の増殖(増幅)および/または分化を可能にする条件下で、一次CD8Tリンパ球(同種ドナー由来の)を培養することによって得られ得る。そのような条件は、典型的には、IL−2、IL−7、および/またはIL−15などの好適な媒体(造血/リンパ球細胞のための媒体、例えば、X−VIVO(商標)15およびAIM−V(登録商標))の成長因子および/またはサイトカインの存在下で、対象となるMiHAペプチド(複数可)/MHC複合体をそれらの表面に発現するAPCなどの細胞とCD8Tリンパ球を接触させることを含む(例えば、Montes et al.,Clin Exp Immunol.2005 Nov;142(2):292−302を参照されたい)。次に、そのような拡大されたCD8Tリンパ球を、例えば、静脈内点滴を通してレシピエントに投与する。養子免疫療法のために抗原特異的CD8Tリンパ球を増幅および調製するための方法および条件は、例えば、DiGiusto et al.,Cytotherapy 2007;9(7):613−629 and Bollard et al.,Cytotherapy.2011 May;13(5):518−522)に開示されている。抗原特異的CD8Tリンパ球を増幅するための標準的な操作手順(SOP)は、the Center for Cell and Gene Therapy,Baylor College of Medicine,Texas Children’s Hospital,The Methodist Hospital,Houston,Texas,USAから入手可能である(Sili et al.,Cytotherapy.2012 Jan;14(1):7−11,Supplementary Materialを参照されたい)。一実施形態では、対象(レシピエント)は、同種幹細胞移植(ASCT)またはドナーリンパ球点滴(DLI)レシピエントである。
別の態様では、本開示は、CD8Tリンパ球(例えば、養子T細胞免疫療法のために)を培養または拡大させる方法であって、(a)CD8Tリンパ球の拡大/増殖に好適な条件下で、MiHAペプチドの当該変異型で負荷された、好適なHLAアレル(例えば、HLA−A1、HLA−A3、HLA−A11、HLA−A24、HLA−A29、HLA−A32、HLA−B7、HLA−B8、HLA−B13、HLA−B14、HLA−B15、HLA−B18、HLA−B27、HLA−B35、HLA−B40、HLA−B44、またはHLA−B57分子)のMHCクラスI分子を発現する細胞の存在下、MiHAペプチドの変異型を発現しない第1の個体からCD8Tリンパ球を増殖することを含む、方法を提供する。別の態様では、本開示は、細胞免疫療法のために細胞を生成/製造する方法であって、MHCクラスI分子によって提示されたMiHAペプチドを含むAPCの存在下でヒトリンパ球を培養することを含み、MHCクラスI分子が、HLA−A1、HLA−A3、HLA−A11、HLA−A24、HLA−A29、HLA−A32、HLA−B7、HLA−B8、HLA−B13、HLA−B14、HLA−B15、HLA−B18、HLA−B27、HLA−B35、HLA−B40、HLA−B44、またはHLA−B57サブタイプのものである、方法を提供する。本方法で使用されるヒトTリンパ球は、同種細胞、すなわち、同種細胞でレシピエントを治療するために製造される、ドナーから得られる細胞である、別の態様では、本開示は、細胞免疫療法のために細胞を生成/製造する方法であって、(a)培養された細胞株からリンパ球(例えば、Tリンパ球)を得ることと、(b)MHCクラスI分子/MiHAペプチド複合体を含むAPCの存在下で細胞を培養することと、を含み、MHCクラスI分子が、HLA−A1、HLA−A3、HLA−A11、HLA−A24、HLA−A29、HLA−A32、HLA−B7、HLA−B8、HLA−B13、HLA−B14、HLA−B15、HLA−B18、HLA−B27、HLA−B35、HLA−B40、HLA−B44またはHLA−B57サブタイプのものである、方法を提供する。本方法で使用されるヒトTリンパ球は、好ましくは、同種細胞、すなわち、同種細胞でレシピエントを治療するために製造される、ドナーから得られる細胞である。さらなる実施形態では、本開示は、細胞免疫療法のために細胞を生成/製造する方法であって、(a)例えば、白血球除去輸血によって、ドナー、例えば、造血癌(例えば、白血病)を有する患者または健康な個体から細胞を得ることと、(b)MHCクラスI分子/MiHAペプチド複合体に結合する組み換えTCRで細胞を形質転換することと、を含む、方法を提供する。さらなる実施形態では、本開示は、細胞免疫療法のために細胞を製造する方法であって、本明細書に定義されるMHCクラスI分子/MiHAペプチド複合体に結合する組み換えTCRでヒト細胞株を形質転換することを含む、方法を提供する。
別の態様では、本開示は、養子T細胞免疫療法のためにCD8Tリンパ球を拡大させる方法であって、(a)MiHA番号1〜138または1〜81、好ましくはMiHA番号3、5、8〜15、25〜28、30〜33、36〜49、54〜61、65〜66、68〜77、および79〜81のうちのいずれかのどの変異型が対象(レシピエント)によって発現されるかを判定することと、CD8Tリンパ球の拡大に好適な条件下で、対象によって発現されたMiHA変異型で負荷された、好適なHLAアレル(例えば、HLA−A1、HLA−A3、HLA−A11、HLA−A24、HLA−A29、HLA−A32、HLA−B7、HLA−B8、HLA−B13、HLA−B14、HLA−B15、HLA−B18、HLA−B27、HLA−B35、HLA−B40、HLA−B44、またはHLA−B57分子)のMHCクラスI分子を発現する細胞の存在下で、候補ドナーからCD8Tリンパ球を培養することと、を含み、当該候補ドナーがMiHA変異体(対象(レシピエント)によって発現される)を発現しない、方法を提供する。別の態様では、本開示は、癌、例えば、白血病を有する患者のための治療手法を選択する方法であって、(a)患者から得られた癌(例えば、白血病)細胞内に発現されるMHCクラスI分子によって提示されるMiHAペプチドの存在を検出することと、(b)候補ドナーから得られた生体試料内の、表IIに示されるような、ステップ(a)で検出されたMiHAペプチドに対応するSNPの存在または不在を判定することと、を含む、方法を提供する。
別の態様では、本開示は、白血病を有する患者のために治療組成物を調製する方法であって、(a)患者から得られた白血病細胞内に発現されるMHCクラスI分子によって提示されるMiHAペプチドの存在を検出することと、(b)白血球除去輸血によって患者からリンパ球を得ることと、(c)ステップ(a)で検出された提示されるMiHAペプチドを認識するTCRで当該リンパ球を形質転換することと、を含む、方法を提供する。別の態様では、本開示は、例えば、白血病を有する患者のために治療組成物を調製する方法であって、(a)患者の遺伝子型決定を行って、表II、VI、またはVIIから選択される複数のSNPの存在を判定することと、(b)患者内のSNPのうちの1つの存在を判定することと、(c)白血球除去輸血によって患者から細胞を得ることと、(d)当該患者内に存在するSNPによってコードされた多型を含有するMiHAペプチドを含む、MHCクラスI分子/MiHAペプチド複合体を発現するAPCで当該細胞を培養することと、を含む、方法を提供する。
再び、本方法を例示するためにMiHA番号2を代表的な例として使用すると、対象由来の試料において、(i)RASSF1遺伝子由来の転写産物が、Ensembl転写産物ID番号ENST00000359365.8の528位に対応する位置にGを含むこと、(ii)ヒトゲノムアセンブリGRCh38.p7内の染色体3の50322115位に対応するヌクレオチドがGであること、および/または(iii)RASSF1ポリペプチドが、Ensembl転写産物ID番号ENST00000359365.8によってコードされたポリペプチドの133位に対応する位置にアラニン残基を含むことが判定された場合、候補ドナー由来のCD8Tリンパ球は、CD8Tリンパ球の拡大に好適な条件下で、MiHA変異型
Figure 2020508058
で負荷された、HLA−B18、HLA−B40、および/またはHLA−B44アレルのMHCクラスI分子を発現する細胞の存在下で培養される。代替的に、対象由来の試料において、(i)RASSF1遺伝子由来の転写産物が、Ensembl転写産物ID番号ENST00000359365.8の528位に対応する位置にTを含むこと、(ii)ヒトゲノムアセンブリGRCh38.p7内の染色体3の50322115位に対応するヌクレオチドがTであること、および/または(iii)RASSF1ポリペプチドが、Ensembl転写産物ID番号ENST00000359365.8によってコードされたポリペプチドの133位に対応する位置にセリン残基を含むことが判定された場合、候補ドナー由来のCD8Tリンパ球は、CD8Tリンパ球の拡大に好適な条件下で、MiHA変異型
Figure 2020508058
で負荷された、HLA−B18、HLA−B40および/またはHLA−B44アレルのMHCクラスI分子を発現する細胞の存在下で培養される。同じ手法を、本明細書に定義されるMiHA番号1および3〜138のうちのいずれかに適用することができる。
一実施形態では、本開示は、癌を治療する方法であって、(i)本明細書に定義される方法による養子T細胞免疫療法のために式Iのペプチドで負荷されたMHCクラスI分子を認識するCD8Tリンパ球を拡大させることと、(ii)有効量の拡大されたCD8Tリンパ球を、それらを必要とする対象に投与(注入)することと、含む、方法を提供する。一実施形態では、本方法は、式Iの有効量のペプチド、および/または式IのMiHAペプチドで負荷されたMHCクラスI分子を発現する細胞(例えば、APC)を、当該CD8Tリンパ球の投与/注入後に当該対象に投与することをさらに含む。一実施形態では、本明細書で述べられた癌が、表Iに記載の、MiHA番号1〜138または1〜81、好ましくはMiHA番号3、5、8〜15、25〜28、30〜33、36〜49、54〜61、65〜66、68〜77、および/または79〜81をコードする遺伝子、またはそれらの組み合わせを発現する腫瘍細胞を含む。
本発明は、以下の非限定的な例によってさらに詳細に例示される。
実施例1:材料および方法(実施例2および3について)
PCT公開第WO2014/026277号および同第WO2016/127249号に記載されている方法/戦略に従って、MiHAを同定した。
細胞培養。以下の一般的なアレルHLA−A*01:01、HLA−A*03:01、HLA−A*11:01、HLA−A*24:02、HLA−A*29:02、HLA−A*32:01、HLA−B*07:02、HLA−B*08:01、HLA−B*13:02、HLA−B*14:02、HLA−B*15:01、HLA−B*18:01、HLA−B*27:05、HLA−B*35:01、HLA−B*40:01、HLA−B*44:02、およびHLA−B*57:01のうちの少なくとも1つを発現する、9人の健康な女性の被験者および9人の健康な男性の被験者の血液試料から末梢血単核細胞(PBMC)を単離した。エプスタインバーウイルス(EBV)形質転換Bリンパ芽腫細胞株(B−LCL)は、以前記載されているFicoll−Paque(商標)Plus(Amersham)によるPBMCに由来した(Tosato and Cohen,2007)。10%のウシ胎児血清、25mMのHEPES、2mMのL−グルタミン、およびペニシリン−ストレプトマイシン(すべてInvitrogen(登録商標)に由来する)を補充されたRPMI 1640媒体内に、構築されたB−LCLを維持した。
DNA抽出。製造業者の指示に従って、PureLink(商標)ゲノムDNAミニキット(Invitrogen(登録商標))を使用して、500万個のB−LCLからゲノムDNAを抽出した。Taqman(登録商標)RNase P検出試薬キット(Life Technologies(登録商標))を使用して、DNAを定量化および品質評価した。
HLA型別。Maisonneuve−Rosemont Hospitalで500ngのゲノムDNAを使用して、高分解能HLA遺伝子型決定を行った。
ゲノムDNAライブラリーの調製。製造業者のプロトコルに従って、Ion AmpliSeq(商標)エキソームRDYライブラリー調製キット(Life Technologies(登録商標))を使用して、200ngのゲノムDNAからゲノムライブラリーを構築した。これには、以下のステップ:標的の増幅、プライマー配列の部分的消化、Ion Xpress(商標)バーコードアダプターのアンプリコンへの結紮、AMPure(登録商標)XP試薬(Beckman Coulter(登録商標))を使用したライブラリーの精製、およびqPCRによる非増幅ライブラリーの定量化が含まれた。次に、Ion PI(商標)IC 200キットおよびIon Chef(商標)システムを使用して、Ion Proton(商標)Iチップに、ライブラリーの鋳型を調製および負荷した。
エキソーム配列決定および変異型呼び出し。AmpliSeq(商標)エキソームライブラリーのデフォルトパラメータを使用して、Ion Proton(商標)シーケンサー上にチップ当たり2つのエキソームライブラリーを配列した。Ionリポーターソフトウエアの「germ Line Proton−Low Stringency」パラメータによる、Torrent Variant Callerプラグインを使用して、変異型呼び出しを行った。
RNA抽出。製造業者の指示に従って、DNase I治療(Qiagen(登録商標))を含むTRizol RNA試薬(Life Technologies(登録商標))を使用して、500万個のB−LCLから総RNAを単離した。NanoDrop(商標)2000(Thermo Scientific(登録商標))を使用して、総RNAを定量化し、2100 Bioanalyzer(商標)(Agilent Technologies(登録商標))を用いて、RNA品質を評価した。
トランスクリプトームライブラリーの調製。製造業者のプロトコルに従って、TruSeq(商標)RNA試料調製キット(v2)(RS−930−1021、Illumina(登録商標))を使用して、1μgの総RNAからライブラリーを作成した。簡単に言うと、2つのラウンドの精製を使用したポリ−T オリゴ付着磁気ビーズを使用して、ポリ−A mRNAを精製した。ポリ−A RNAの第2の溶出中に、RNAを断片化し、cDNA合成のために感作した。ランダムプライマーおよびSuperScript(商標)II(InvitroGene(登録商標))を使用して、第1の鎖の逆転写(RT)を行った。第2のラウンドのRTも行って、二本鎖cDNAを作成し、次に、Agencourt AMpure(商標)XP PCR精製システム(Beckman Coulter(登録商標))を使用して、これを精製した。製造業者のプロトコルに従って、断片化されたcDNAの末端修復、3’末端のアデニル化、およびアダプターの結紮を行った。15周期のPCR増幅ならびにIllumina(登録商標)PCRミックスおよびプライマーカクテルを使用して、両末端上にアダプター分子を含有するDNA断片の濃縮を行った。
全体的なトランスクリプトーム配列決定(RNA−Seq)。Illumina HiSeq2000(商標)マシンランニングTruSeq(商標)v3化学を使用して、対末端(2×100bp)配列決定を行った。約600〜800kクラスタ/mmのクラスタ密度を標的にした。レーン当たり2つのトランスクリプトームを配列した(スライド当たり8つのレーン)。Illumina配列決定技術の詳細は、https://www.illumina.com/techniques/sequencing.htmlに見出され得る。
マッピングの読み取り。Ilumina Casava(商標)1.8.1およびEland(商標)v2マッピングソフトウエアを使用して、配列データをヒト参照ゲノム(hg19、UCSC)にマッピングした。第1に、*.bclファイルを、圧縮されたFASTQファイルに変換し、その後、指標による個別の多重化配列実行の逆多重化を行った。次に、マルチシードおよびギャップドアラインメント方法を使用して、ミトコンドリアゲノムを含むヒト参照ゲノムに、単一の読み取り値をアラインメントした。2つ以上の場所(マルチリード)でマッピングされた読み取り値は、さらなる分析に含まれなかった。スライス接合部および不純物(リボソームRNA)に対して、追加のアラインメントを行った。
トランスクリプトームにおける単一のヌクレオチド変種の同定。第1に、参照ゲノム(GRCh37.p2,NCBI)と個体の各々の配列されたトランスクリプトームとの間に観察されたすべての単一のヌクレオチド変種のリストを検索した。Ilumina(登録商標)からのSNP呼び出しプログラムCasava(商標)v1.8.2を使用して、これを行った(https://support.illumina.com/sequencing/sequencing_software/casava.html)。少なくとも3つの読み取り値(範囲≧3)内で観察された、唯一の高い信頼度の単一のヌクレオチド変種(Qmax_gt値>20)を検討した。この閾値未満のQmax_gt値を有するSNVに、代わりに、参照ベースを割り当てた。この戦略を使用して、個体の各々と参照ゲノムとの間の転写産物レベルで単一のヌクレオチド変種を同定した。
コンピュータでの翻訳トランスクリプトーム。各個体の同定された単一のヌクレオチド変種を含有する配列をさらにプロセシングした。各配列について、Ensemblで報告されたすべての転写産物(http://useast.ensembl.org/info/data/ftp/index.html,Flicek et al.,Ensembl 2012,Nucleic Acids Research 2012 40 Database issue:D84−D90)を検索し、社内ソフトウエアpyGenoバージョン(python package pyGeno 1.1.7,https://pypi.python.org/pypi/pyGeno/1.1.7),Granados et al.,2012(PMID:22438248))を使用して、タンパク質へとコンピュータで翻訳した。コンピュータで翻訳されたトランスクリプトームには、所与の位置に対して1つ超の非同義の多型が見出された場合が含まれた。大部分のMAPが11個のアミノ酸(33bp)の最大長さを有することを考慮すると、ヘテロ接合位置の存在が、各ns−SNPに中央配置された21(66bp)アミノ酸のウィンドウにMiHA変異型をもたらし得る。ウィンドウが1つ超のns−SNPを含有した場合、すべての可能な組み合わせを翻訳した。1つのns−SNPによって影響を受けた組み合わせの数を10,240に制限して、ファイルのサイズを制限した。このように、ns−SNPによって影響を受けた最大11個のアミノ酸のすべての可能な配列のリストが得られ、これがMAPの同定のためにさらに使用された、個体特異的タンパク質データベースに含まれた。
質量分析およびペプチド配列決定。B−LCLを指数関数的に成長させる、5−6×10の3〜4つの生物学的複製を各個体から調製した。MHCクラスI関連ペプチドを、弱酸治療によって放出し、HLBカートリッジで脱塩することによって事前処理し、以前に記載されている3,000Daのカットオフカラム(Caron et al.2011(PMID:21952136))で濾過した。2つの異なる方法に従って、試料をさらにプロセシングした。第1の方法では、試料を真空乾燥し、SCX再溶解液(Protea(登録商標)に再懸濁し、SCXスピンチップ(Protea(登録商標))およびギ酸アンモニウム緩衝液ステップ勾配(50、75、100、300、600、1500mM)を使用して、6つの画分に分離した。真空乾燥された画分を、5%のアセトニトリル、0.2%のギ酸に再懸濁し、LTQ−Orbitrap ELITE(商標)質量分析計(Thermo Electron(登録商標))に連結されたEksigent(登録商標)LCシステムを使用して、LC−MS/MSによって分析した。600nL/分の流量および56分で5〜40%の水性ACN(0.2%のギ酸)の直鎖勾配を使用して、カスタムC18逆相カラム(プレカラム:内径0.3mm×5mm、分析カラム:内径150μm×100mm、Jupiter(登録商標)C18、3μm、300Å)上で、ペプチドを分離した。60,000の分解能で(m/z400で)動作されたOrbitrap(登録商標)分析装置により、完全なマススペクトルを得た。質量較正は、内部ロックマス(プロトン化された(Si(CHO))、m/z445.120029)を使用し、ペプチド測定値の質量精度は、5ppm以内であった。28の正常化された衝突エネルギーを有するより高いエネルギー衝突解離で、MS/MSスペクトルを得た。最大10個の前駆イオンを、100msの最大注入時間で50,000の標的値まで蓄積し、断片イオンを、m/z400で60,000の分解能で動作するOrbitrap(登録商標)分析装置に移した。第2の方法では、試料を、3,000Daの濾過ステップ後に、2つの同一の技術的複製に分割し、真空乾燥した。一方の技術的複製を、3%のアセトニトリル、0.2%のギ酸に再懸濁し、Q−Exactive(商標)プラス質量分析計(Thermo Scientific(登録商標))に連結されたEASY−nLC(登録商標)IIシステムを使用して、LC−MS/MSによって分析した。ペプチドを、600nl/分の流量、および146分で3〜25%の水性ACN(0.2%のギ酸)の直鎖勾配、その後、5分で25〜40%の直鎖勾配を使用して、第1の方法としてカスタムC18逆相カラム上で分離した。70,000(m/z400で)の分解能で動作されるOrbitrap(登録商標)分析装置により、完全なマススペクトルを得た。質量較正は、内部ロックマス(プロトン化された(Si(CHO))、m/z445.120029)を使用し、ペプチド測定値の質量精度は、5ppm以内であった。25の正常化された衝突エネルギーを有する、より高いエネルギー衝突解離で、MS/MSスペクトルを得た。最大12個の前駆イオンを、200msの最大注入時間で1,000,000の標的値まで蓄積し、断片イオンを、m/z400で17,500の分解能で動作するOrbitrap(登録商標)分析装置に移した。
MS/MS配列決定およびペプチドクラスタリング。PEAKS(登録商標)7(Bioinformatics Solutions Inc.,http://www.bioinfor.com/)を使用して、各個体に特異的なデータベース(「in silico−generated proteome and personalized databases」の節を参照されたい)に対して、データベース検索を行った。前駆イオンおよび断片イオンのための質量公差を、それぞれ、5p.p.m.および0.02Daに設定した。酵素特異性を有さずに、システイニル化、リン酸化(Ser、Thr、およびTyr)、酸化(Met)、および脱アミド(Asn、Gln)のための変数変更により、検索を行った。原データファイルを、本明細書のすべての検出されたイオンについてのm/z値、荷電状態、保持時間、および強度、ならびに30,000カウント値の閾値を含むペプチドマップに変換した。社内ソフトウエア(Proteoprofile)(Granados et al.2014)を使用して、すべての同定されたペプチドイオンに対応するペプチドマップを一緒にアラインして、試料複製にわたるそれらの度数を相関させた。PEAKSデコイ融合手法を使用して、定量化された特殊なペプチド配列の偽発見率を計算した。Xcalibur(商標)ソフトウエアバージョン2.2 SP1.48(Thermo Scientific(登録商標))を使用して、個体のうちの少なくとも1つに検出されたMHCクラスIペプチドの最高スコア付けMS/MSスペクトルを手動で検証した。
MiHAの選択。ペプチドをそれらの長さで濾過し、正準MAP長さ(典型的に、8〜14量体)を有するそれらのペプチドを保持した。NetMHCバージョン3.4(http://www.cbs.dtu.dk/services/NetMHC/,Lundegaard et al.,2008(PMID:18413329))を使用して、アレル生成物へのペプチドの予測される結合親和性(IC50)を得た。5,000nM未満のIC50を有するペプチドを、HLA結合剤とみなした。
以下の基準に従って、MiHAを選択した。
i)対応するペプチド(複数可)の表面発現をもたらす個体のペプチドコード領域内の報告された非同義のSNP(nsSNP)の存在。これらは、個体と、報告されたSNPについて代替アレルを保持する他の個体との間のMiHA差を構成する。
ii)MiHAの明確な起源。ゆえに、MiHAは、個体のゲノム内に単一の遺伝子原因を有する。
iii)MiHAは、これらの遺伝子が高度に多型であり、個体間で非常に変化しやすいため、免疫グロブリンまたはHLAクラスIもしくはクラスII遺伝子に由来していない。
iv)MiHAは、dbSNPデータベース構築138(NCBI)および/またはNHLBIエキソーム配列決定プロジェクト(ESP)に従って、少なくとも0.05の報告されたマイナーアレル頻度(MAF)を有する。
Integrative Genomics Viewer v2.3.25(The Broad Institute)を使用して、MiHAをコードするRNA(cDNA)およびDNA配列を手動で調査した。反復領域に対応する候補を棄却するために、UCSC Repeat Maskerトラックを含めた。
アレル頻度の判定。dbSNPデータベース構築138(NCBI)および/またはNHLBIエキソーム配列決定プロジェクト(ESP)から、各ns−SNPのマイナーアレル頻度(MAF)を得た。MAFの定義は、(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/projects/SNP/docs/rs_attributes.htmlに見出され得る。簡単に言うと、dbSNPは、デフォルトグローバル集団に含まれる各rsについてのマイナーアレル頻度を報告している。これは一般的な多型とまれな変異型とを区別するために提供されているため、MAFは、実際に、第2の最も頻度の高いアレル値である。換言すると、0.50、0.49、および0.01の頻度を有する3つのアレルがある場合、MAFは、0.49として報告されるであろう。デフォルトグローバル集団は、2011年5月のデータセットにおいて放出された1094個の全世界個体からの1000ゲノム相1遺伝子型データである。
MiHA配列のMS/MS検証。XcaliburTMソフトウエアバージョン2.2SP1.48(Thermo Scientific(登録商標))を使用して、個体のうちの少なくとも1つの検出されたすべての候補MiHAの最高スコア付けMS/MSスペクトルを手動で検証した。Genscriptによって合成された合成MiHAバージョンを使用して、選択されたMiHAのMS/MSスペクトルをさらに検証した。続いて、生体試料を分析するのに使用されたものと同じパラメータを使用して、250〜500fmolの各ペプチドを、LTQ−Orbitrap ELITE(商標)またはQ−Exactive(商標)プラス質量分析計に注入した。
遺伝子発現の組織分布の判定。同種T細胞は、造血/リンパ球器官におけるよりも他の場所で発現された多数の宿主MiHAに対して反応し、GVHDを誘発することができる。したがって、GVHDを回避するために、MiHA発現は、ユビキタスであるべきではない。残念なことに、現在の技術的限界が、質量分析法によるこれらの組織におけるMiHA発現を実験的に評価することを妨げている。代替として、MAPが、優先的に、豊富な転写産物に由来することが以前に示された(Granados et al.Blood 2012)。よって、MiHAをコードする転写産物の発現レベルは、MiHA発現の指標として使用することができるであろう。Fagerberg et al.,Mol Cell Proteomics 2014 13:397−406から公開されているデータを使用し、これは、The Human Project Atlas(THPA)(http://www.proteinatlas.org/tissue,Uhlen et al(2010).Nat Biotechnol.28(12):1248−50)の一部であり、32個の組織についてヒト遺伝子の発現プロファイルを列挙している。このデータから、同定されたMiHAをコードする遺伝子の発現レベルを得た。次に、32個の組織中に、>10の「Fragments Per Kilobase of exons per Million mapped reads(FPKM)」で発現された場合、「ユビキタス」として分類し、または全32個の組織中に、>10のFPKMで発現されない場合、「非ユビキタス」として、遺伝子を分類した。また、これらのデータを使用して、皮膚と比較した、骨髄におけるMiHA遺伝子発現の比を計算した。注目すべきことに、Fagerberg et al.(上記を参照)から使用される骨髄試料は、間質、脂肪細胞、骨、および血管の非造血成分、ならびに完全に分化された赤血球新生および骨髄造血集団の大部分を除去したFicoll(商標)分離調製物であった(http://www.proteinatlas.org/humanproteome/bone+marrow)。TCGAデータポータルバージョン3.1.6から、AML試料中のMiHAコード遺伝子のReads Per Kilobase per Million mapped reads(RPKM)値を得た。AMLデータは、異なるサブタイプ:分類されない、16 M0、42 M1、41 M2、16 M3、36 M4、21 M5、2 M6、3 M7、2の179個の試料を含んだ。可視化のために、値をログ10(1,000RPKM+1)に変換した。Y染色体コード化UTY遺伝子を除いた179個のAMLを使用して、平均値を計算し、そのうち95個の雄試料のみを検討した。
個体当たりの同定されたMiHAの累積数。カスタムソフトウエアツールを使用して、研究される各追加の個体について予測される、HLA−A*01:01、HLA−A*02:01、HLA−A*03:01、HLA−A*11:01、HLA−A*24:02、HLA−A*29:02、HLA−A*32:01、HLA−B*07:02、HLA−B*08:01、HLA−B*13:02、HLA−B*14:02、HLA−B*15:01、HLA−B*18:01、HLA−B*27:05、HLA−B*35:01、HLA−B*40:01、HLA−B*44:02、HLA−B*44:03、またはHLA−B*57:01関連のMiHAの累積数を推定した。この数は、各個体に存在するMiHA、および個体が分析される順序によって影響を受けるため、研究される個体群のすべての組み合わせおよび再配列において研究される各追加の個体について予測される新規に同定されたMiHAの数は、網羅的に列挙された。次に、研究される個体の各数についてのMiHAの平均数を演算した。最大20個の個体に関するMiHAの累積数を近似するために、予測曲線をデータポイント上にマッピングした。「scipy」Pythonライブラリーの「最適化」モジュールからの曲線_フィットツールを使用して、曲線を関数上に合わせた(Jones E,Oliphant E,Peterson P,et al.SciPy:Open Source Scientific Tools for Python,2001−,http://www.scipy.org/)。以下の方程式を使用して、同定されたMiHAの累積数を表した。
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治療MiHA不整合の頻度。治療MiHA不整合の数を推定するために、生物情報学的シミュレーション手法を使用した。39個の最適MiHAをコードする各ns−SNPについて、エキソーム配列決定プロジェクト(ESP)から、または入手不能な場合、「The 1,000 Genomes Project」(http://www.1000genomes.org/)の欧州集団から、報告されたアレルを検索した。次に、MiHAがMSによって検出されたか、もしくは免疫原性であると知られている場合、「優性」として、またはMiHAがMSによって検出されなかったか、もしくは免疫原性であるとも示されていない場合、「劣性」として、アレルをペプチドの観点からカテゴリー化した。注目すべきことに、いくつかの遺伝子座では、アレルの両方が相互優性であった。優性アレル存在が、常に、MiHAの表面発現をもたらすことが想定された。同じns−SNPに由来するMiHAを重ね合わせる場合、MiHA遺伝子座を1回のみ検討した。このシミュレーションでは、MiHAコードSNPが独立した事象であることも想定された。Y染色体由来のMiHA(雌には不在)の場合、すべての雄レシピエント/雌ドナー対において、治療不整合が生じた。報告されたマイナーアレル頻度(MAF)に基づいて、すべてのMiHAコード遺伝子座において、「優性」または「劣性」MiHAのアレル頻度を判定した。1:1の雌/雄比を想定して、1×10の非関連ドナー/レシピエント対をランダムに作成し、MiHAのこのランク付けリストの増加するサブセット(1〜30)を使用して、実質的に、遺伝子型決定を行った。よって、各MiHAサブセットについて、1つの集団を作成した。各MiHAのMAFを確率として使用して、各個体の母系および父系MiHAアレルを作成した。試験された各MiHAサブセットについて、この手順により、個体当たり2つのセットのMiHAアレル(またはMiHAアレル)がもたらされた。各対に見られるMiHA不整合の数を判定し、少なくとも1つ不整合が達成された場合、治療不整合と呼んだ。関連対について、試料採取集団が親集団の子孫に対応し、メンデル遺伝に従って作成されたことを除いて同じ手順を使用した。関連対および非関連対の両方について、この手順を1×10回繰り返した。
統計分析およびデータ可視化。特に明記しない限り、RStudio(商標)バージョン0.98.1091、Rバージョン3.1.2、およびPrism(商標)バージョン5.0dソフトウエアを使用して、分析および統計を行った。Wilcoxon順位和検定を使用して、エキソンおよびエキソン−エキソン接合部、またはMiHAコード遺伝子、および非多型MAPをコードする遺伝子の多型指標分布を比較した。R内のgplotsパッケージを使用して、異なるAMLサブタイプにおいて発現するMiHA遺伝子の階層的クラスタリングおよびヒートマップを行った。ANOVAを使用して、その後、テューキーの多重比較検定を行って、AMLサブタイプ中のMiHA遺伝子の平均発現を比較した。
実施例2:ヒトMiHAの同定および特徴付け
MiHAは、本質的に、ns−SNPを含有するゲノム領域によってコードされたMAPである。13、21今日までに発見されたすべてのヒトMiHAが、2つの相互優性アレルまたは1つの優性および1つの劣性アレルのいずれかを有する2アレルの遺伝子座に由来する。21、26実際に、MAPコード配列におけるns−SNPは、MAP作成を妨げるか、または変異型MAPを作成するかのいずれかであろう。11ゆえに、ペプチドレベルで、各アレルは、優性(MAPを作成する)または劣性(MAPを作成しないヌルアレル)であり得る。この作業で報告されたすべてのMiHAは、MSによって検出されたため、優性アレルによってコードされる。2つの特徴が、これらのMiHAのどれがHCの免疫療法に適切な標的を表しうるかを決定するべきであることは、理にかなっていた。第1に、MiHAコードns−SNPのアレル頻度によって、MiHAの有用性を判定する。実際に、同種T細胞によって認識されるために、MiHAは、宿主細胞上に存在しなければならず、ドナー細胞内に不在してはならない(別様に、ドナーT細胞は、MiHAを非自己として認識しないであろう).この状況は、「治療不整合」と称される。治療不整合を有する確率は、標的MiHAのアレル頻度が0.5であるときに最大であり、アレル頻度が0および1の2つの極値に近づいたときに減少する。14よって、0.01または0.99のアレル頻度を有するMiHAは、低頻度の治療不整合を生じ、第1の場合、MiHA陽性レシピエントは、まれであり、第2の場合、MiHA陰性ドナーは、発見するのが困難であろう。原則として、MAF≧0.05を有する変異型のみを、一般的な平均のとれた遺伝的多型とみなす。33よって、最も一般的でない(マイナー)アレルが<0.05の頻度を有する遺伝子座によってコードされたすべてのMiHAを除外した。第2に、MiHAの組織分布は、MiHA標的化の有効性および無害の両方に関係している。HC免疫療法について、標的MiHAは、造血細胞(HC細胞を含む)内に発現されるべきであるが、宿主組織によってユビキタス的に発現されるべきでない。
以下のアレルのうちの少なくとも1つを発現する18個の個体(9つの雌および9つの雄)由来のBリンパ芽腫細胞株(BLCL)上で、プロテオゲノム分析を行った。HLA−A*01:01、HLA−A*03:01、HLA−A*11:01、HLA−A*24:02、HLA−A*29:02、HLA−A*32:01、HLA−B*07:02、HLA−B*08:01、HLA−B*13:02、HLA−B*14:02、HLA−B*15:01、HLA−B*18:01、HLA−B*27:05、HLA−B*35:01、HLA−B*40:01、HLA−B*44:02、およびHLA−B*57:01。ns−SNPを同定するために、各細胞株について、全体的なエキソームおよびトランスクリプトームの配列決定を行い、次に、ゲノム配列をコンピュータで翻訳して、個別化プロテオームを作り出した。続いて、各プロテオームを参照として使用して、高スループットMSによって、MAPの個体特異的レパートリーを配列した。26ns−SNPによって作成されたいくつかのMiHA候補を、MSによって同定した。しかしながら、これらのns−SNPのうちのほとんどが、<0.05のMAFを有するまれな変異型であったので、臨床的関心が限定的であった。さらなる分析は、MAF≧0.05を有する一般的な変異型に焦点を当てた。33濾過および手動MS検証の後、いくつかの高頻度MiHAを同定した(表II)。
Figure 2020508058
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太字で「/」によって分離される残基は、MiHA内に存在するアミノ酸変種(複数可)を示す。
このMiHAが由来する遺伝子は、染色体Y上に位置する。したがって、このMiHaは、雄個体内に存在するが、雌個体内には不在である。
MiHAの不在をもたらす欠失突然変異(CGCコドン)(SNP rs151075597)。
以下の表III−a〜III−qは、HLAアレルによって分類される、本明細書で同定されたMiHAを図示する。本明細書で同定されたMiHAのうちのいくつかは、示されるように、他のHLAアレルについて以前に報告されていた。
Figure 2020508058
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実施例3:造血細胞に優先的に発現された遺伝子によって、同定されたMiHAをコードした。
造血癌(HC)免疫療法について、最適MiHAは、標的HC細胞を含む、造血細胞上に発現されるべきであるが、理想的には、ユビキタス的には発現されるべきでないことが想定された。実際に、遍在的発現は、MiHA特異的T細胞の枯渇を引き起こすことによって、免疫療法の有効性を低減し、正常な宿主上皮細胞に向かう毒性のリスクを必然的に伴う(移植片対宿主病、GvHD)。MAPの度数は、その源転写産物の度数との良好な相関を示し、22、38−40およびRNA−Seqは現在、転写産物度数の評価のための最も正確な方法であるため、MiHAコード転写産物の発現レベルを、RNA−Seqによって評価した。すべての解剖学的部位由来の精製された初代上皮細胞について、RNA−Seqデータは入手可能でないが、全体的に組織および器官について、この情報は入手可能である。したがって、異なる個体30由来の27個のヒト組織上の公開されているRNA−Seqデータを使用して、HLA−A*01:01、HLA−A*03:01、HLA−A*11:01、HLA−A*24:02、HLA−A*29:02、HLA−A*32:01、HLA−B*07:02、HLA−B*08:01、HLA−B*13:02、HLA−B*14:02、HLA−B*15:01、HLA−B*18:01、HLA−B*27:05、HLA−B*35:01、HLA−B*40:01、HLA−B*44:02、および/またはHLA−B*57:01アレルによって提示されたMiHAをコードする遺伝子の発現プロファイルを評価した。造血対上皮細胞におけるMiHAコード遺伝子の関連する発現を評価するために、骨髄対皮膚細胞から得られたRNA−Seqデータを使用した。皮膚細胞は、上皮細胞の純粋集団ではない(それらは単球および樹状細胞系譜の細胞を含有する)が、それにもかかわらず、造血細胞と比較して、上皮内で高度に濃縮されている。造血細胞における好ましい発現のための基準として、皮膚に対する骨髄における≧2の発現比を使用した。
急性骨髄性白血病 (AML)は、the Center for International Blood and Marrow Transplant Research(CIBMTR,http://www.cibmtr.org)によれば最も一般的なAHCTの兆候である。よって、The Cancer Genome Atlas(TCGA)から入手可能な179 AML試料からのRNA−Seqデータを使用して、AML細胞における本明細書で同定されたMiHAをコードする遺伝子の発現を分析した。NetMHC58−60を使用して、本明細書で同定されたMiHAの予測される結合親和性も判定した。これらの分析からの結果を表IVに図示する。
Figure 2020508058
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MAF Global/EA:dbSNPによって報告されたGlobal MAF、およびエキソーム配列決定プロジェクト(ESP)において報告されたEuropean Americans(EA)におけるMAF;IC50(nm):NetMHC(v.3.458−60による検出されたMiHA変異型の予測されるHLA結合親和性(IC50);BM/皮膚割合:MiHAコード転写産物の関連するBM/皮膚発現。AML(RPKM):TCGAから得られた一次AML試料(RPKM)における平均MiHA遺伝子発現。
実施例4:材料および方法(実施例5について)
試料の調製。エプスタインバーウイルス(EBV)形質転換Bリンパ芽腫細胞株は、以前に記載されている[26]末梢血単核細胞に由来した。HEPESを含有し、10%の熱失活されたウシ胎児血清、ペニシリン/ストレプトマイシン、およびL−グルタミンを補充されたRPMI1640中に細胞を成長させ、ローラーボトル内で拡大させた。次に、細胞を回収し、PBSで洗浄し、新鮮な状態で使用するか、または−80℃で保存するかのいずれかを行った。この研究で使用されるB−ALL検体は、成人男性B−ALL患者由来のものであり、モントリオールのMaisonneuve−Rosemont Hospitalのケベック白血病細胞バンクで回収および凍結保存された。以下のようにマウスに移植した後、B−ALL細胞をインビボで拡大させた。NOD Cg−PrkdcscidIl2rgtm1Wjl/SzJ(NSG)マウスをJackson Laboratoryから購入し、特定の無菌の動物施設で繁殖させた。B−ALL細胞を37℃で解凍し、洗浄して、RPMI(Life Technologies)内で再懸濁した。合計1〜2×10個のB−ALL細胞を、尾静脈を介して、8〜12週齢の亜致死的に放射線を浴びた(250cGy、137Cs−ガンマ線源)NSGマウスに移植した。疾患の兆候を示した場合、注入後30〜60日目にマウスを犠牲にした。脾臓を機械的に解離させ、白血病細胞をFicoll(登録商標)勾配によって単離した。次に、試料の純度および生存率(通常、>90%)を、フローサイトメトリーによって評価した。B−ALL細胞をヒトCD45+CD19+として同定した。
フローサイトメトリー。BD Canto II血球計算器(BD Bioscience)上で、データ取得を行った。BD FACSDiva(登録商標)4.1ソフトウエアを用いて分析を行った。使用される抗体は、抗ヒトCD45パシフィック・ブルー(BioLegend 304029)、抗ヒトCD19 PE−Cy7(BD Bioscience 557835)、抗マウスCD45.1 APC−efluor 730(eBioscience 47−0453−82)、および抗ヒトHLA−ABC PE(Cedarlane CLHLA−01PE)であった。製造業者の指示に従って、市販のQIFIKIT(登録商標)(Dako)を使用して、精製された抗ヒトHLA−ABC(クローンW6/32、eBioscience 14−9983−82)で間接的にラベルすることによって、MHC Iの絶対膜密度を評価した。
細胞生存率アッセイ。10μLの再懸濁された細胞(MAEの前および後)を、10μLの0.4%のトリパンブルー溶液に添加した。混合した後、10μLをピペットで注入し、血球計算盤のスライドに移した。次に、無数自動化細胞計数盤(Invitrogen)を使用して、細胞生存率の判定を行った。
免疫沈降によるペプチド単離。W6/32抗体(BioXcell)を、スラリーのmL当たり1mgの抗体の比で、PureProteomeタンパク質A磁気ビーズ(Millipore)を用いて、室温で60分間PBS中で培養した。[61]に記載されるジメチルピメリデートを使用して、抗体を磁気ビーズに共有結合的に架橋した。ビーズを、pH7.2のPBSおよび0.02%のNaN中に4℃で保存した。両細胞型由来の2×10、20×10、および100×10個の細胞ペレットの生物学的複製を、pH7.2の1mLのPBSに再懸濁し、pH7.2のPBSを含有する1mLの洗浄剤緩衝液、プロテアーゼ阻害剤カクテル(シグマ)を補充された1%(w/v)のCHAPS(シグマ)を添加することによって可溶化した。4℃でのタンブリングによる60分間の培養の後、試料を、4℃で30分間10000gで遠心脱水させた。核除去後の上清を、1×10個の細胞当たり10μgのW6/32抗体の比で、W6/32抗体に連結された磁気ビーズを含有する新規管に移した。試料を、4℃で180分間タンブリングにより培養し、磁石上に置いて、磁気ビーズに結合されたMHC I複合体を回復させた。磁気ビーズを、最初に4×1mLのPBSで、次に1×1mLの0.1X PBSで、最後に1×1mLの水で洗浄した。0.2%のトリフルオロ酢酸(TFA)を使用した酸性治療によって、MHC I複合体を磁気ビーズから溶出させた。任意の残存する磁気ビーズを除去するために、溶出液を、2.0mLのCostar mL Spin−X遠心分離管フィルター(0.45μm、Corning)に移し、3000gで2分間遠心脱水した。20個の直径1mmのオクタデシル(C−18)固相抽出ディスク(EMPORE)で充填された自家製のステージチップを使用して、ペプチドを含有する濾液をMHC Iサブユニット(HLA分子およびβ−2マクログロブリン)から分離した。ステージチップを、最初にメタノールで、次に0.2%のTFA中の80%のアセトニトリル(ACN)で、最後に0.1%のギ酸(FA)で予め洗浄した。試料をステージチップに負荷し、HLA分子およびβ−2マクログロブリンがフロースルー中に見出される間、ペプチドをステージチップ上に保持した。ステージチップを0.1%のFAで洗浄し、ペプチドを0.1%のTFA中の30%のACNに溶出させた。真空遠心分離を使用して、ペプチドを乾燥させ、次に、MS分析まで−20℃で保存した。
弱酸溶出によるペプチド単離。両細胞型由来の2×10、20×10、および100×10個の細胞の生物学的複製を使用した。2×10および20×10個の細胞試料に対して、1mLのクエン酸pH3.3緩衝液を使用して、弱酸溶出によってペプチドを放出し、100×10個の細胞試料に対して、1.5mLのクエン酸pH3.3緩衝液を使用した。次に、HLBカートリッジを使用して、試料を脱塩し、以前[38]に記載される3,000Daのカットオフカラムで濾過した。
質量分析およびペプチド配列決定。真空乾燥された画分を、17μLの5%のACN、0.2%のFAに再懸濁し、Q Exactive HF質量分析計(Thermo Fisher Scientific)に連結されたEasy nLC1000を使用して、LC−MS/MSによって分析した。600nL/分の流量、および56分間の5〜30%のACN(0.2%のFA)、続いて3.3分間の80%のACN(0.2%のFA)の直鎖勾配を使用して、カスタムC18逆相カラム(内径150μm×100mm、Jupiter Proteo 4μm、Phenomenex)上で、ペプチドを分離した。100msの最大注入時間で3×10の標的値で、350〜1200m/zのスキャン範囲にわたって、60,000(m/z200で)の分解能で、Orbitrapによりサーベイスキャン(MS1)を得た。質量較正は、内部ロックマス(プロトン化された(Si(CHO));m/z445.120029)を使用し、ペプチド測定値の質量精度は、5ppm以内であった。25の正常化された衝突エネルギーを有する、より高いエネルギー衝突解離で、MS/MSスペクトルを得た。最大20個の前駆イオンを、1.6m/zの前駆体単離ウィンドウ、50msの最大注入時間を有する5×10の改良型ゲイン制御(AGC)を用いて蓄積し、断片イオンを、m/z200で30,000の分解能で動作するOrbitrap分析装置に移した。
ペプチド同定およびラベルフリーの定量化。PEAKS 8(Bioinformatics Solutions Inc.)を使用して、データベース検索を行った。前駆体および断片イオンについての質量公差を、それぞれ、10ppmおよび0.02Daに設定した。脱アミド(N、Q)および酸化(M)について、酵素特異性を用いず、変数変更を用いて、検索を行った。Pythonスクリプト依存pyGeno(v1.2.9)[62]を用いて、RNAseqによって検出された単一のアミノ酸多型(SAP)を組み込む対象特異的タンパク質配列データベースを作成した。B−LCLおよびB−ALL細胞について、それぞれ、Ensembl参照ゲノム放出75(GRCh37.p13)および88(GRCh38.p10)を使用した。B−ALLのためのB−LCLおよびFreeBayes[63]について、Casava(Illumina)によって多型を呼び出した。加えて、B−ALLのために、発現された転写産物を有する配列のみを保持した。MHC Iペプチド度数を試料にわたって比較するために、6ppmの質量公差および0.8分の保持時間ウィンドウを有するPEAKSを使用して、ラベルフリー定量化を行った。同じ条件の複製についてのみ、ピーク領域を中央正規化した。
生物情報工学的分析。以下の基準:ペプチド偽発見率を5%に限定、8〜15個の残基のペプチド長さ、およびNetMHC 4.0による上位2%のランク付けされた予測される配列の閾値を使用して、MHC Iペプチド選択を達成した。Jupyter/IPythonノートブック(v1.0.0/v6.0.0)を使用してPEAKS結果ファイルをプロセシングし、統計分析および可視化を作成した。Pandas(0.20.1)、NumPy(v1.11.3)、およびSciPy(v0.19.0)を使用して、データファイルを解析し、統計値を演算した。プロッティングのために、Holoviews(v1.8.1)、Matplotlib(v2.0.2)、およびmatplotlib−venn(v0.11.5)を使用した。MiHAの同定および検証は、非同義の多型変異体を含有するMHC Iペプチドを抽出するために、pyGeno[62]に基づくPythonスクリプトを使用した。ペプチド配列が別のタンパク質中に存在してはならない(単一の遺伝子原因)、染色体Y上に位置してはならない、HLAまたはIgG遺伝子に由来してはならない、およびマイナーアレル頻度(MAF)が0.05(dbSNP構築150、一般的な)以上でなければならない、という基準を有するJypyter/IPythonノートブックを使用して、MiHAの最後のリストを作成した。MiHAのMS/MSを手動で検証した(必要とされる背景を超える4つの連続した断片)。実験的方法と細胞量との間の検出を比較するために、PEAKSラベルフリー定量化からMiHAペプチドについてのピーク領域を抽出した。
実施例5:2つの単離方法を使用したB細胞リンパ芽球のMHC I免疫ペプチドームレパートリー
共にB細胞に由来する、この研究のために選択されるヒト細胞。第1のモデルは、正常な末梢単核細胞から得られたエプスタインバーウイルス(EBV)形質転換Bリンパ芽球性細胞株(B−LCL)に対応している。この不死化細胞株を、典型的な細胞培養物条件(実施例4を参照されたい)下でインビトロで成長させ、これは以前に記載されている[26、61、64〜66]。第2のモデルは、白血病患者から得られたヒトB急性リンパ芽球性白血病(B−ALL)細胞に由来している。B−ALL細胞は、マウスへの注入および感染した動物の脾臓からの単離の後に、インビボでのみ拡大させることができるであろう。高分解能HLA遺伝子型決定は、両Bリンパ芽球性細胞について得られ、それらの間で共有される2つのアロタイプ(A*02:01およびB*44:03)を明らかにした(表V)。MHC Iペプチドの数は、MHC I分子の発現レベルに比例しているため、我々は、両細胞型について細胞表面で局所化されたMHC I複合体の数も判定した。FACS分析(表1)は、B−LCL細胞が、B−ALL細胞(細胞当たり5×10個の分子)と比較して、およそ6倍多くのMHC I複合体(細胞当たり3×10個の分子)を発現することを明らかにした。
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MAEおよびIP精製方法の両方を使用した、MIPの分析に使用されたワークフローは以下の通りである。MAE手法について、低pHでの生細胞の培養は、MHC I複合体を分断させ、β2−ミクログロブリンタンパク質およびペプチドを緩衝液中に放出し、膜結合性HLA分子は、細胞表面を関連付けられたままである。ペプチドを脱塩し、次に、MS分析の前に限外濾過によってより大きいβ2−ミクログロブリンタンパク質から分離した。IP手法について、MHC I複合体を洗浄剤緩衝液中に可溶化し、次に、固形支持体に連結されたW6/32抗体を使用して、免疫親和性によって捕捉した。このpan−MHC I抗体は、3 HLAクラスIアレル(A、B、およびC)を認識し、HLA分子がβ2−ミクログロブリンおよびペプチドに関連付けられたとき、三元MHC I複合体についてのみ免疫適格性である。抗体/MHC I複合体を洗浄して、汚染タンパク質および洗浄剤を除去し、酸性治療によって変性させて、抗体およびMCH I複合体を分断した。次に、ペプチドを、質量分析計でのMS分析の前に、固相抽出によって、抗体、HLA分子、およびβ2−ミクログロブリンから分離する。各細胞型に特異的なタンパク質配列データベースを使用して、PEAKSソフトウエアにより、MS/MSスペクトルを調べた。
生物製剤上のIPおよびMAE単離方法の再現性は、200万、2000万、および1億個の細胞の抽出物から3倍である。各LC−MS/MSデータセットからのイオン強度を生物学的複製間で相関させた。200万および2000万個のB−LCL細胞のMAE単離、および再現性がより低い200万個のB−ALL細胞のIP単離を除いた大部分の細胞抽出物について、典型的には0.9を超えるピアソン係数による優れた再現性を得た。次に、すべての実験について同定されたペプチドの収率を調べた。両方法によって同定されたペプチドは、単離方法および細胞モデルの両方について、細胞数が漸進的に増加した。例えば、IP方法によって同定されたペプチドの数は、それぞれ、200万〜1億個のB−LCL細胞について、2016〜5093個のペプチドが増加した。平均して、B−ALL細胞と比較して、B−LCL細胞において同定されたペプチドの数が5.4倍増加し、これは細胞表面のMHC I分子の度数と一致する(表V)。両細胞モデルについて同定されたペプチドの比較は、IP方法が、MAE方法よりも多くの同定を一貫して提供することを示したが、この差は、細胞量の増加と共に徐々に減少した。これらの結果についてのより注意深い調査は、IP方法が、典型的に、MAEについて、81〜92%と比較して、90〜92%の範囲の濃縮レベルを有するMAEと比較して、より高い比率のMIPを提供することを明らかにした。
すべての実験において、すべての同定されたペプチドのうちの95%超が、長さ8〜15個のアミノ酸からなるものであった。B−LCL細胞について、MIPの関連する比率は、MAEまたはIP方法のいずれかによって同定されたすべてのペプチドのうちのおよそ80%に対応している。対照的に、B−ALL細胞から、より低い比率のMIPが単離され、MAE方法について、40%のみと比較して、同定されたすべてのペプチドのうちの70%がMIPに割り当てられた。各単離方法は、異なる収率のMIPを提供したが、NetMHC 4.0によって定義されるペプチド親和性の分布は、B−LCLおよびB−ALL細胞について、40nMの平均親和性を有する両方法について比較可能であった。HLA遺伝子型決定(表1)から同定されたアレルによって好まれる結合モチーフに従って、各MIPを分類した。B−LCL細胞のIPおよびMAE抽出物において同定された6048および3682 MIPから、それぞれ、MHC Iアレル生成物B*44:03、B*07:02、A:02:01、およびA*01:01によって、41〜42%、32〜34%、11〜13%、および12%が提示された。B−ALL細胞について、MAE方法とIP方法との間のアレル生成物の類似の分布も留意し、それぞれ、MHC Iアレル生成物B*40:01、B*44:03、A*11:01、およびA*02:01によって、29〜41%、33〜34%、15〜31%、および7〜11%が提示された。集合的に、これらの結果は、IPおよびMAE方法が類似の親和性を有するアレル生成物の比較可能な分布を提供し、HLA結合生成物における有意なバイアスが、これらの方法の間に存在しないことを示した。上記のように、合計6050および2350個の特殊なMAPが、それぞれ、B−LCLおよびB−ALL細胞において同定された。pyGenoを使用して、非同義の多型変異体を含有するMHC Iペプチドを抽出し、676および214ペプチドのサブセットが、それぞれ、B−LCLおよびB−ALL細胞における推定上のMiHA候補に対応することを判定した。これらのペプチド変異型は、一般的に、所与のHLAアレルを担持する対象におけるそれらの相対的な発生(すなわち、マイナーアレル頻度、MAF)、およびよく定義された遺伝的多型[11、14、21]に対するそれらの関連に従って定義される。よって、単一の遺伝子原因から生じるペプチドからの推定上のMiHAは、HLAまたはIgG遺伝子に由来するものではなく、選択される0.05以上のMAF値を有する。同定されたMiHAのリストを、B−LCLおよびB−ALL細胞において検出されたペプチド変異型について、それぞれ、表VIおよびVIIに提示する。すべての実験にわたって同定されたMiHAの数の比較は、それらの検出がまた、それぞれ、2×10〜1×10個のB−LCL細胞から得られたIPおよびMAE抽出物について、細胞数に従って縮尺され、8〜18ペプチドおよび1〜15個のペプチドの範囲であることを示した。IP方法により観察されたMiHAの改善された同定は、MAE方法と比較して、MIPの回復において全体的な増加を反映している。平均して、同定されたMiHAの相対的な比率は、MIPレパートリーのおよそ0.4%に対応しており、これは、B−LCL細胞について以前に報告されたもの[26、67]と一致している。
Figure 2020508058
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特許請求の範囲の範囲は、実施例に記載の好ましい実施形態によって限定されるべきではないが、明細書全体と一致する最も広範囲の解釈が与えられるべきである。
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Claims (65)

  1. 式Iの8〜14個のアミノ酸のマイナー組織適合性抗原(MiHA)ペプチドであって、
    −X−Z(I)
    式中、
    が、アミノ末端修飾基であるか、または不在であり、
    が、表Iに記載の、かつ図示される多型アミノ酸を含む、MiHA番号3、1、2、および4〜138、またはMiHA番号1、2、および4〜81、好ましくはMiHA番号3、5、8〜15、25〜28、30〜33、36〜49、54〜61、65〜66、68〜77、および79〜81のペプチド配列のうちの1つの少なくとも8つの連続する残基を含む配列であり、
    が、カルボキシ末端修飾基であるか、または不在である、マイナー組織適合性抗原(MiHA)ペプチド。
  2. が、表Iに記載の、MiHA番号3、5、8〜15、25〜28、30〜33、36〜49、54〜61、65〜66、68〜77、および79〜81のペプチド配列のうちのいずれか1つからなる、請求項1に記載のMiHAペプチド。
  3. が不在である、請求項1または2に記載のMiHAペプチド。
  4. が不在である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のMiHAペプチド。
  5. 前記MiHAペプチドが、表Iに記載の、MiHA番号3、5、8〜15、25〜28、30〜33、36〜49、54〜61、65〜66、68〜77、および79〜81のペプチド配列のうちのいずれか1つからなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載のMiHAペプチド。
  6. 前記MiHAが、少なくとも0.1のマイナーアレル頻度(MAF)を有する遺伝子座に由来する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のMiHAペプチド。
  7. 前記MiHAが、少なくとも0.2のマイナーアレル頻度(MAF)を有する遺伝子座に由来する、請求項6に記載のMiHAペプチド。
  8. 前記MiHAペプチドが、HLA−A*01:01アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号5、47、および81のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、前記配列が、図示される多型アミノ酸を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のMiHAペプチド。
  9. 前記ペプチドが、HLA−A*03:01アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号36および77のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、前記配列が、図示される多型アミノ酸を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のMiHAペプチド。
  10. 前記ペプチドが、HLA−A*11:01アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号1、3、13、31、61、62、および69のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、前記配列が、図示される多型アミノ酸を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のMiHAペプチド。
  11. 前記ペプチドが、HLA−A*24:02アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号33、39、40、および79のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、前記配列が、図示される多型アミノ酸を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のMiHAペプチド。
  12. 前記ペプチドが、HLA−A*29:02アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号21の少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、前記配列が、図示される多型アミノ酸を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のMiHAペプチド。
  13. 前記ペプチドが、HLA−A*32:01アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号55の少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、前記配列が、図示される多型アミノ酸を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のMiHAペプチド。
  14. 前記ペプチドが、HLA−B*07:02アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号8〜12、26、28、42、43、45、46、48、49、56〜59、65、66、70、73、74のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、前記配列が、図示される多型アミノ酸を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のMiHAペプチド。
  15. 前記ペプチドが、HLA−B*08:01アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号25、27、および71のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、前記配列が、図示される多型アミノ酸を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のMiHAペプチド。
  16. 前記ペプチドが、HLA−B*13:02アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号67の少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、前記配列が、図示される多型アミノ酸を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のMiHAペプチド。
  17. 前記ペプチドが、HLA−B*14:02アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号14、15、および44のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、前記配列が、図示される多型アミノ酸を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のMiHAペプチド。
  18. 前記ペプチドが、HLA−B*15:01アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号38、40、72、および76のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、前記配列が、図示される多型アミノ酸を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のMiHAペプチド。
  19. 前記ペプチドが、HLA−B*18:01アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号2、20、34、41、50、52、および54のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、前記配列が、図示される多型アミノ酸を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のMiHAペプチド。
  20. 前記ペプチドが、HLA−B*27:05アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号1、30、32、37、65、および68のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、前記配列が、図示される多型アミノ酸を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のMiHAペプチド。
  21. 前記ペプチドが、HLA−B*35:01アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号75の少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、前記配列が、図示される多型アミノ酸を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のMiHAペプチド。
  22. 前記ペプチドが、HLA−B*40:01アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号2、19、21、22、29、34、35、52、および64のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、前記配列が、図示される多型アミノ酸を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のMiHAペプチド。
  23. 前記ペプチドが、HLA−B*44:02アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号2、4、6、7、16〜24、29、34、35、50〜53、63、64、および78のうちのいずれか1つの少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、前記配列が、図示される多型アミノ酸を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のMiHAペプチド。
  24. 前記ペプチドが、HLA−B*57:01アレルの主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子に結合し、Xが、表Iに記載の、MiHA番号34の少なくとも8つのアミノ酸の配列であり、前記配列が、図示される多型アミノ酸を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のMiHAペプチド。
  25. 請求項1〜24のいずれか一項に定義されるMiHAペプチドのうちの少なくとも1つのアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、前記ポリペプチドが以下の式Iaのものであり、
    −X−X−X−Z (Ia)
    式中、
    、X、およびZが、請求項1〜24のいずれか一項に定義される通りであり、
    およびXが、各々独立して不在であるか、または1つ以上のアミノ酸の配列であり、
    前記ポリペプチドが、天然タンパク質のアミノ酸配列を含まないか、またはこれからならず、細胞による前記ポリペプチドのプロセシングが、前記細胞によって発現されるMHCクラスI分子のペプチド結合溝内への前記MiHAペプチドの負荷をもたらす、ポリペプチド。
  26. (i)請求項1〜24のいずれか一項に定義されるMiHAペプチドのうちの少なくとも2つ、または(ii)請求項1〜24のいずれか一項に定義されるMiHAペプチドのうちの少なくとも1つおよび少なくとも1つの追加のMiHAペプチドを含む、ペプチドの組み合わせ。
  27. 請求項1〜24のいずれか一項に記載のMiHAペプチド、または請求項25に記載のポリペプチドをコードする、核酸。
  28. プラスミドまたはベクター内に存在する、請求項27に記載の核酸。
  29. 請求項1〜24のいずれか一項に記載のMiHAペプチドをそのペプチド結合溝内に含む、単離された主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子。
  30. 多量体の形態である、請求項29に記載の単離されたMHCクラスI分子。
  31. 前記多量体が四量体である、請求項30に記載の単離されたMHCクラスI分子。
  32. 請求項1〜24のいずれか一項に記載のMiHAペプチド、請求項25に記載のポリペプチド、請求項26に記載のペプチドの組み合わせ、または請求項27もしくは28に記載の核酸を含む、単離された細胞。
  33. 請求項1〜24のいずれか一項に記載のMiHAペプチド、または請求項26に記載のペプチドの組み合わせを、それらのペプチド結合溝内に含む、主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子をその表面に発現する、単離された細胞。
  34. 抗原提示細胞(APC)である、請求項33に記載の細胞。
  35. 前記APCが樹状細胞である、請求項34に記載の細胞。
  36. 請求項29〜31のいずれか一項に記載の単離されたMHCクラスI分子、および/または請求項32〜35のいずれか一項に記載の細胞の前記表面に発現されたMHCクラスI分子を特異的に認識する、T細胞受容体(TCR)。
  37. 請求項36に記載のTCRのアルファ鎖およびベータ鎖をコードする、1つ以上の核酸。
  38. プラスミドまたはベクター内に存在する、請求項37に記載の1つ以上の核酸。
  39. 請求項36に記載のTCRをその細胞表面に発現する、単離されたCD8Tリンパ球。
  40. 請求項37または38に記載の1つ以上の核酸でトランスフェクトされているか、またはそれらを導入されている、請求項39に記載のCD8Tリンパ球。
  41. 請求項39または40に定義されるCD8Tリンパ球の少なくとも0.5%を含む、細胞集団。
  42. (i)請求項1〜24のいずれか一項に記載のMiHAペプチド、(ii)請求項25に記載のポリペプチド、(iii)請求項26に記載のペプチドの組み合わせ、(iv)請求項27もしくは28に記載の核酸、(iv)請求項29〜31のいずれか一項に記載のMHCクラスI分子、(v)32〜35のいずれか一項に記載の細胞、(v)請求項36に記載のTCR、(vi)請求項37もしくは38に記載の1つ以上の核酸、請求項39もしくは40に記載のCD8Tリンパ球、および/または(vii)請求項41に記載の細胞集団を含む、組成物。
  43. 緩衝液、賦形剤、担体、希釈剤、および/または媒体をさらに含む、請求項42に記載の組成物。
  44. 前記組成物がワクチンであり、補助剤をさらに含む、請求項42または43に記載の組成物。
  45. 前記組成物が、請求項26に記載のペプチドの組み合わせ、または前記ペプチドの組み合わせ内に存在する少なくとも2つのMiHAペプチドをコードする1つ以上の核酸を含む、請求項42〜44のいずれか一項に記載の組成物。
  46. 請求項32〜35のいずれか一項に記載の細胞および請求項38または39に記載のCD8Tリンパ球を含む、請求項42〜45のいずれか一項に記載の組成物。
  47. 請求項1〜24のいずれか一項に定義されるMiHAペプチドのうちの1つ以上を特異的に認識するCD8Tリンパ球を拡大させる方法であって、CD8Tリンパ球の拡大に好適な条件下で、請求項32〜35のいずれか一項による細胞の存在下で、前記1つ以上のMiHAペプチドを発現しない候補ドナー由来のCD8Tリンパ球を培養することを含む、方法。
  48. 癌を治療する方法であって、有効量の(i)請求項39もしくは40に記載のCD8+Tリンパ球、(ii)請求項41に記載の細胞集団、および/または(iii)(i)もしくは(ii)を含む組成物を、それらを必要とする対象に投与することを含む、方法。
  49. 請求項48に記載の方法であって、それを必要とする前記対象によって発現される1つ以上のMiHA変異型を判定することをさらに含み、前記CD8Tリンパ球が、MHCクラスI分子によって提示される前記1つ以上のMiHA変異型を特異的に認識する、方法。
  50. 前記判定することが、前記MiHAをコードする核酸を配列決定することを含む、請求項49に記載の方法。
  51. 前記CD8Tリンパ球が、請求項47に記載の方法により調製される、エクスビボで拡大されたCD8+Tリンパ球である、請求項48〜50のいずれか一項に記載の方法。
  52. 前記方法が、請求項47に記載の方法によりCD8Tリンパ球を拡大させることをさらに含む、請求項48〜51のいずれか一項に記載の方法。
  53. 請求項48〜52のいずれか一項に記載の方法であって、それを必要とする前記対象が、同種幹細胞移植(ASCT)レシピエントである、方法。
  54. 前記CD8Tリンパ球によって認識された有効量の前記MiHAペプチド、および/または(ii)(i)に定義される前記MiHAペプチドをそれらのペプチド結合溝内に含む、MHCクラスI分子をその表面に発現する細胞を投与することをさらに含む、請求項48〜53のいずれか一項に記載の方法。
  55. 前記癌が血液癌である、請求項48〜54のいずれか一項に記載の方法。
  56. 前記血液癌が、白血病、リンパ腫、または骨髄腫である、請求項55に記載の方法。
  57. 請求項1〜24のいずれか一項に記載のMiHAペプチド、または請求項26に記載のペプチドの組み合わせを提示する、抗原提示細胞を模倣する、抗原提示細胞または人工構築物。
  58. 細胞毒性Tリンパ球(CTL)をインビトロで生成するための方法であって、前記Tリンパ球を抗原特異的方法で活性化するのに十分な期間、抗原提示細胞を模倣する、好適な抗原提示細胞または人工構築物の表面上に発現された、請求項1〜24のいずれか一項に記載のMiHAペプチドまたは請求項26に記載のペプチドの組み合わせで負荷されたヒトクラスI MHC分子を、Tリンパ球と接触させることを含む、方法。
  59. 請求項58に記載の方法によって得られる、活性化された細胞毒性Tリンパ球。
  60. 有効量の請求項59に記載の細胞毒性Tリンパ球を患者に投与することを含む、血液癌を有する対象を治療する方法。
  61. 請求項1〜24のいずれか一項に記載のMiHAペプチドまたは請求項26に記載のペプチドの組み合わせで負荷されたヒトクラスI MHC分子を発現する腫瘍細胞に対する免疫反応を対象において作成する方法であって、請求項59に記載の細胞毒性Tリンパ球を投与することを含む、方法。
  62. 請求項1〜24のいずれか一項に定義されるMiHAペプチドのうちの1つ以上、または請求項26に記載のペプチドの組み合わせで人工的に負荷された、抗原提示細胞(APC)。
  63. 治療ワクチンとして使用するための請求項62に記載のAPC。
  64. 免疫反応を対象において作成するための方法であって、同種Tリンパ球、および請求項1〜24のいずれか一項に定義されるMiHAペプチドのうちの1つ以上、または請求項26に記載のペプチドの組み合わせを含む組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
  65. 前記対象が、白血病、リンパ腫、および骨髄腫から選択される血液癌を有する、請求項60、61、および64のいずれか一項に記載の方法。
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