[関連出願への相互参照]
この出願は、2017年1月26日付で国家知的財産管理局に出願された"情報伝送方法、基地局、及びユーザ機器"と題する中国特許出願番号第201710061732.5号に基づく優先権を主張し、その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[技術分野]
この出願の複数の実施形態は、無線通信技術に関し、特に、情報伝送方法、基地局、及びユーザ機器に関する。
ユーザ機器(user equipment, UE)とネットワーク側との間の通信プロセスにおいては、そのUEには、通常、アイドル(idle)モード及び接続(connected)モードの2つのモードがある。UEをアイドルモードから接続モードへと切り替える間に、UEとネットワーク側との間の接続の確立及び基地局とコアネットワークとの間のそのUEのための接続の確立の双方は、大量のシグナリングインタラクションを必要とする。加えて、シグナリングインタラクションは、UEのデータ送信の待ち時間を生じさせ、それに続いて、サービスデータの伝送に影響を与える。
無線インターフェイス及びネットワークインターフェイスにおいてシグナリングオーバーヘッドを減少させるとともに、通信待ち時間を減少させるために、ロングタームエボリューション(long term evolution, LTE)システムにおいて、UEのために軽度な接続(light connected)モードを設計するとともに、新たな無線(new radio, NR)システムにおいて、UEのために非アクティブ(inactive)モードを設計する。UEが軽度な接続モード又は非アクティブモードにあるときに、そのUEと基地局との間の無線インターフェイス接続は解放される。一方で、そのUEは、すべての構成を保持し、基地局は、UEのコンテキストを保持し、基地局とコアネットワークとの間でUEのために以前に確立されている接続もまた保持される。
通信品質を保証するために、UEは、そのUEが移動しているときに、複数のサービング基地局の間でハンドオーバーされる。従来技術においては、UEの以前のサービング基地局及び新たなサービング基地局が異なるRATに関している場合に、非アクティブモード又は軽度な接続モードにあるUEが、新たなサービング基地局にハンドオーバーされるときに、以前のサービング基地局は、そのUEのすべてのコンテキストを解放する。さらに、新たなサービング基地局がそのUEのためにコンテキストを再生成する際には、複数の基地局の間のインターフェイスにおける大量のシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおける大量のシグナリングインタラクションを必要とし、高いシグナリングオーバーヘッドを引き起こす。
この出願の複数の実施形態は、情報伝送方法、基地局、ユーザ機器、及び通信システムを提供する。
第1の態様によれば、この出願のある1つの実施形態は、情報伝送方法であって、
第1の基地局によって端末に、第1の指標を送信するステップであって、前記第1の指標は、前記第1の基地局が前記端末に割り当てる第1の識別子を含み、前記第1の指標は、非接続モードに入るよう前記端末に指示するのに使用され、そして、前記第1の識別子は、前記第1の基地局が構成するエリアの中の前記非接続モードにある前記端末の識別子である、ステップと、前記第1の基地局によって、第2の基地局から要求メッセージを受信するステップであって、前記要求メッセージは、前記第1の基地局に前記端末のコンテキストを要求するのに使用され、前記要求メッセージは、前記第1の識別子を含む、ステップと、前記第1の基地局によって前記第2の基地局に、前記端末の前記コンテキストを送信するステップと、を含み、前記第1の基地局は、第1のRAT基地局であり、前記第2の基地局は、第2のRAT基地局である、情報伝送方法を提供する。
この出願のこの実施形態によって提供される情報伝送方法によれば、UEは、第1のRAT基地局の指示にしたがって非接続モードに入る。その非接続モードにあるUEが、第2のRAT基地局のセルに移動するときに、第1のRAT基地局は、第2のRAT基地局の要求にしたがって、その第2のRAT基地局に、UEのコンテキストを送信する。第2のRAT基地局は、そのUEの受信したコンテキストに基づいて、無線リソース制御(radio resource control, RRC)構成を実行して、その第2のRAT基地局とそのUEとの間のRRC接続を実行する。UEのためのRRC構成の生成を含むRRC構成を実行するときに、第2のRAT基地局は、例えば、第1のRAT基地局が送信するUEのコアネットワーク関連のコンテキスト等のUEのコンテキストを使用してもよい。したがって、第2のRAT基地局とUEとの間の通信プロセスにおいて、複数の基地局の間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させることが可能であり、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させることが可能である。
第1の態様のある1つの可能な実装において、前記第1の基地局によって前記第2の基地局に、前記端末の前記コンテキストを送信する前記ステップは、前記第1の基地局によって前記第2の基地局に、前記端末のコアネットワーク関連のコンテキストを送信するステップを含む。
第1の態様のある1つの可能な実装において、前記第1の基地局によって前記第2の基地局に、前記端末の前記コンテキストを送信する前記ステップは、前記第1の基地局によって前記第2の基地局に、前記端末の第1のRAT RRCコンテキスト及び前記端末のコアネットワーク関連のコンテキストを送信するステップを含む。
第1の態様のある1つの可能な実装において、前記第1の基地局によって前記第2の基地局に、前記端末の前記コンテキストを送信する前記ステップは、前記第1の基地局によって前記第2の基地局に、前記端末の第1のRAT RRCコンテキスト、前記端末の第2のRAT RRCコンテキスト、及び前記端末のコアネットワーク関連のコンテキストを送信するステップを含む。
コアネットワーク関連のコンテキストは、コアネットワークセキュリティ情報、UEの一時移動体加入者識別子(TMSI)、プロトコルデータユニット(protocol data unit, PDU)セッション情報、UEのコアネットワークインターフェイス識別子、及び、UE能力情報のうちの1つ又は複数のタイプの情報を含む。
RRCコンテキストは、UEとネットワーク側との間の通信プロセスにおいて生成されるRRC構成及び状態情報を含む。
第2の基地局は、端末の受信したコンテキストに含まれている異なる内容に基づいて、対応するRRC構成を実行してもよいということを理解することが可能である。選択的に、端末のコンテキストが、第2のRAT RRCコンテキストを含む、すなわち、第2の基地局のRATに対応するRRCコンテキストを含む場合には、第2の基地局は、第2のRAT RRCコンテキストの中のRRC構成を直接的に使用することが可能であり、UEのための新たな第2のRAT RRC構成を生成するプロセスを省略してもよく、それにより、シグナリングオーバーヘッドを減少させることが可能である。
第1の態様のある1つの可能な実装において、前記第1の基地局は、前記第2の基地局から指標情報を受信し、前記指標情報は、前記第2の基地局のRATを示すのに使用される。
第1の態様のある1つの可能な実装において、前記第1の識別子のフォーマットは、前記第2の基地局が前記非接続モードにある前記端末に割り当てる識別子のフォーマットとは異なる。選択的に、第1の識別子の長さは、第2の基地局が非接続モードにある端末に割り当てる識別子の長さとは異なる。
第2の態様によれば、本発明のある1つの実施形態は、情報伝送方法であって、
第2の基地局によって、第1の基地局が端末に割り当てる第1の識別子を前記端末から受信するステップであって、前記第1の識別子は、前記第1の基地局が構成するエリアの中の非接続モードにある前記端末の識別子である、ステップと、前記第2の基地局によって、前記第1の識別子に基づいて、前記第1の基地局を識別するステップと、前記第2の基地局によって前記第1の基地局に、要求メッセージを送信するステップであって、前記要求メッセージは、前記第1の基地局に前記端末のコンテキストを要求するのに使用され、前記要求メッセージは、前記第1の識別子を含む、ステップと、前記第2の基地局によって、前記第1の基地局から前記端末の前記コンテキストを受信するステップと、前記第2の基地局によって、前記端末の前記コンテキストに基づいて、RRC構成を実行するステップと、を含み、前記第1の基地局は、第1のRAT基地局であり、前記第2の基地局は、第2のRAT基地局である、情報伝送方法を提供する。
第2の態様のある1つの可能な実装において、前記第2の基地局によって、前記第1の基地局から前記端末の前記コンテキストを受信する前記ステップは、前記第2の基地局によって、前記第1の基地局から前記端末のコアネットワーク関連のコンテキストを受信するステップを含む。
第2の態様のある1つの可能な実装において、前記第2の基地局によって、前記第1の基地局から前記端末の前記コンテキストを受信する前記ステップは、前記第2の基地局によって、前記第1の基地局から、前記端末のコアネットワーク関連のコンテキスト及び前記端末の第1のRAT RRCコンテキストを受信するステップを含む。
第2の態様のある1つの可能な実装において、前記第2の基地局によって、前記第1の基地局から前記端末の前記コンテキストを受信する前記ステップは、前記第2の基地局によって、前記第1の基地局から、前記端末のコアネットワーク関連のコンテキスト、前記端末の第1のRAT RRCコンテキスト、及び前記端末の第2のRAT RRCコンテキストを受信するステップを含む。
第2の態様のある1つの可能な実装において、前記第2の基地局によって、前記端末の前記コンテキストに基づいて、RRC構成を実行する前記ステップは、前記第2の基地局によって、前記端末の前記コンテキストに基づいて、第2のRAT RRC構成を生成するステップと、前記第2の基地局によって前記端末に、前記第2のRAT RRC構成を送信するステップと、を含む。第2の基地局は、端末のコンテキストのうちのコアネットワーク関連のコンテキストに基づいて、UEのための第2のRAT RRC構成を生成してもよい。
第2の態様のある1つの可能な実装において、前記第2の基地局によって、前記端末の前記コンテキストに基づいて、RRC構成を実行する前記ステップは、前記第2の基地局によって、前記端末の前記コンテキストに含まれる第2のRAT RRC構成を実行するステップを含む。
第2の態様のある1つの可能な実装において、前記第1の識別子のフォーマットは、前記第2の基地局が前記非接続モードにある前記端末に割り当てる識別子のフォーマットとは異なる。選択的に、第1の識別子の長さは、第2の基地局が非接続モードにある端末に割り当てる識別子の長さとは異なる。
第3の態様によれば、本発明のある1つの実施形態は、情報伝送方法であって、
端末によって、第1の基地局から第1の指標を受信するステップであって、前記第1の指標は、前記第1の基地局が前記端末に割り当てる第1の識別子を含み、前記第1の指標は、非接続モードに入るように前記端末に指示するのに使用され、前記第1の識別子は、前記第1の基地局が構成するエリアの中の前記非接続モードにある前記端末の識別子である、ステップと、前記端末によって第2の基地局に、前記第1の識別子を送信するステップであって、前記第1の識別子は、前記第2の基地局が前記第1の基地局に前記端末のコンテキストを要求するのに使用され、前記第1の基地局は、第1のRAT基地局であり、前記第2の基地局は、第2のRAT基地局である、ステップと、前記端末によって、前記端末の前記コンテキストに基づいて、RRC構成を実行するステップと、を含む、情報伝送方法を提供する。
第3の態様のある1つの可能な実装において、当該方法は、前記端末によって、セキュリティ構成情報を除く第1のRAT RRCコンテキストを解放し、そして、コアネットワーク関連のコンテキストを保持するステップをさらに含む。セキュリティ構成情報は、鍵を含む。
第3の態様のある1つの可能な実装において、当該方法は、前記端末によって、第1のRAT RRCコンテキスト及びコアネットワーク関連のコンテキストを保持するステップをさらに含む。
選択的に、UEは、無線インターフェイスメッセージを使用することによって、又は、他の方式で、現在のサービング基地局と以前のサービング基地局が複数の異なるRATの基地局であるか否かを決定して、さらに、以前のサービング基地局に関連するRRCコンテキストを解放するか又は保持するかを決定してもよい。
第3の態様のある1つの可能な実装において、前記端末によって第2の基地局に、前記第1の識別子を送信する前記ステップは、前記端末によって前記第2の基地局に、エリア更新メッセージを送信するステップを含み、前記エリア更新メッセージは、前記第1の識別子を含む。
第3の態様のある1つの可能な実装において、前記第1の識別子のフォーマットは、前記第2の基地局が前記非接続モードにある前記端末に割り当てる識別子のフォーマットとは異なる。選択的に、第1の識別子の長さは、第2の基地局が非接続モードにある端末に割り当てる識別子の長さとは異なる。
第1の態様にしたがった情報伝送方法を実装するために、第4の態様によれば、この出願のある1つの実施形態は、基地局を提供し、その基地局は、その情報伝送方法における第1の基地局の挙動を実装する機能を有する。その機能は、ハードウェアを使用することによって実装されもよく、又は、ハードウェアによって対応するソフトウェアを実行することによって実装されもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、その機能に対応する1つ又は複数のモジュールを含む。
第4の態様のある1つの可能な実装において、基地局は、複数の機能的なユニットを含み、それらの複数の機能的なユニットは、第1の態様にしたがったいずれかの情報伝送方法を実装するように構成される。基地局は、第2の基地局に端末のコンテキストを送信し、それによって、第2の基地局は、その端末のコンテキストに基づいて、RRC構成を実行する。したがって、第2の基地局と端末との間の通信プロセスにおいて、複数の基地局の間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させ、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させる。
第4の態様のある1つの可能な実装において、基地局の構成は、プロセッサ及びトランシーバーを含む。プロセッサは、基地局が上記の情報伝送方法における対応する機能を実行するのを支援するように構成される。トランシーバーは、基地局と端末との間の通信をサポートし、そして、上記の情報伝送に使用される情報又は命令を端末に送信する、ように構成される。基地局は、メモリをさらに含んでもよい。メモリは、プロセッサに接続されるように構成され、そのメモリは、基地局に必要となるプログラム命令及びデータを格納する。基地局は、通信インターフェイスをさらに含んでもよい。通信インターフェイスは、他の基地局デバイス又はコアネットワークデバイスと通信するように構成される。
第2の態様にしたがった情報伝送方法を実装するために、第5の態様によれば、この出願のある1つの実施形態は、基地局を提供し、その基地局は、その情報伝送方法における第2の基地局の挙動を実装する機能を有する。その機能は、ハードウェアを使用することによって実装されもよく、又は、ハードウェアによって対応するソフトウェアを実行することによって実装されもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、その機能に対応する1つ又は複数のモジュールを含む。
第5の態様のある1つの可能な実装において、基地局は、複数の機能的なユニットを含み、それらの複数の機能的なユニットは、第2の態様にしたがったいずれかの情報伝送方法を実装するように構成される。基地局は、第1の基地局から端末のコンテキストを受信し、それによって、その基地局は、その端末のコンテキストに基づいて、RRC構成を実行する。したがって、第2の基地局と端末との間の通信プロセスにおいて、複数の基地局の間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させ、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させる。
第5の態様のある1つの可能な実装において、基地局の構成は、プロセッサ及びトランシーバーを含む。プロセッサは、基地局が上記の情報伝送における対応する機能を実行するのを支援するように構成される。トランシーバーは、基地局と端末との間の通信をサポートし、そして、上記の情報伝送方法に使用される情報又は命令を端末に送信する、ように構成される。基地局は、メモリをさらに含んでもよい。メモリは、プロセッサに接続されるように構成され、そのメモリは、基地局に必要となるプログラム命令及びデータを格納する。基地局は、通信インターフェイスをさらに含んでもよい。通信インターフェイスは、他の基地局デバイス又はコアネットワークデバイスと通信するように構成される。
第3の態様にしたがった情報伝送方法を実装するために、第6の態様によれば、この出願のある1つの実施形態は、端末を提供し、その端末は、その情報伝送方法における端末の挙動を実装する機能を有する。その機能は、ハードウェアを使用することによって実装されもよく、又は、ハードウェアによって対応するソフトウェアを実行することによって実装されもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、その機能に対応する1つ又は複数のモジュールを含む。
第6の態様のある1つの可能な実装において、端末は、複数の機能的なユニットを含み、それらの複数の機能的なユニットは、第3の態様にしたがったいずれかの情報伝送方法を実装するように構成される。端末は、第2の基地局に第1の識別子を送信し、それによって、第2の基地局は、第1の基地局にその端末のコンテキストを要求する。したがって、第2の基地局と端末との間の通信プロセスにおいて、複数の基地局の間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させ、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させる。
第6の態様のある1つの可能な実装において、端末の構成は、プロセッサ及びトランシーバーを含む。プロセッサは、端末が上記の情報伝送方法における対応する機能を実行するのを支援するように構成される。トランシーバーは、端末と基地局との間の通信をサポートするように構成される。端末は、メモリをさらに含んでもよい。メモリは、プロセッサに接続されるように構成され、そのメモリは、端末に必要となるプログラム命令及びデータを格納する。
第7の態様によれば、本発明のある1つの実施形態は、通信システムを提供し、その通信システムは、第4の態様にしたがった基地局及び第5の態様にしたがった基地局を含む。通信システムは、第6の態様にしたがった端末をさらに含んでいてもよい。
第8の態様によれば、この出願のある1つの実施形態は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、命令を格納する。コンピュータにおいてその命令が実行されるときに、そのコンピュータは、上記の複数の態様による情報伝送方法を実行する。
第9の態様によれば、この出願のある1つの実施形態は、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータにおいてその命令が実行されるときに、そのコンピュータは、上記の複数の態様にしたがって情報伝送方法を実行する。
この出願の複数の実施形態によって提供される複数の技術的解決方法によれば、端末は、第1のRAT基地局の指示にしたがって非接続モードに入る。非接続モードにあるその端末が、第2のRAT基地局のセルに移動するときに、第1のRAT基地局は、第2のRAT基地局の要求にしたがって、第2のRAT基地局に端末のコンテキストを送信する。第2のRAT基地局は、端末の受信したコンテキストに基づいて、RRC構成を実行して、端末へのRRC接続を完了する。端末のためのRRC構成を生成することを含むRRC構成を実行するときに、第2のRAT基地局は、例えば、第1のRAT基地局が送信する端末のコアネットワーク関連のコンテキスト等の端末のコンテキストを使用してもよい。したがって、第2のRAT基地局と端末との間の通信プロセスにおいて、複数の基地局の間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させ、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させる。
この出願の複数の実施形態による複数の技術的解決方法をより明確に説明するために、以下の記載は、それらの複数の実施形態を説明するのに必要となる複数の添付の図面を簡潔に説明する。明らかなことではあるが、以下の説明のそれらの複数の添付の図面は、この出願のいくつかの実施形態を示しているにすぎず、当業者は、創造的な努力を行うことなく、これらの複数の添付の図面から他の図面を導き出すことが可能である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった通信システムの概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった情報伝送方法の概略的なフローチャートである。
この出願のある1つの実施形態にしたがった情報伝送方法のためのシグナリングの概略的なフローチャートである。
この出願のある1つの実施形態にしたがった情報伝送方法のためのシグナリングの概略的なフローチャートである。
この出願のある1つの実施形態にしたがった基地局500の概略的な構成図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった基地局600の概略的な構成図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった基地局700の概略的な構成図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった基地局800の概略的な構成図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがったUE900の概略的な構成図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがったUE1000の概略的な構成図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった通信システム1100の概略的な図である。
LTEシステム等の4G(the 4th generation, 第4世代)システム、NR通信システム等の5G(the 5th generation, 第5世代)システム、及び、進化型LTE(evolved LTE, eLTE)システム等の複数の通信システムに、この出願の複数の実施形態によって説明される技術を適用してもよい。
この出願の複数の実施形態によって説明される基地局デバイスは、LTEシステムの中の進化型NodeB(eNodeB, eNB, 又は e-NodeB, evolved NodeB)、或いは、NRシステムの中のgNB、送信受信点(transmission point, TRP)、又は中央ユニット(central unit, CU)等の基地局デバイスを含む。LTE eNBが、5Gコアネットワークに接続することが可能であるときは、LTE eNBは、また、eLTE eNBと称されてもよい。具体的には、eLTE eNBは、LTE eNBから発展したLTE基地局デバイスであり、5Gコアネットワーク(5G-Core, 5G CN)に直接的に接続することが可能である。基地局のタイプは、この出願の複数の実施形態においては特に限定されない。
この出願の複数の実施形態における5G CNは、また、新たなコアネットワーク(New Core)、又は、5G New Core等と称されてもよい。5G CNは、進化型パケットコア(evolved packet core, EPC)ネットワーク等の既存のコアネットワークとは独立して配置される。
この出願の複数の実施形態におけるUEは、ハンドヘルドデバイス、車載型デバイス、ウェアラブルデバイス、又は無線通信機能を有するコンピューティングデバイス、又は、無線モデムに接続される他の処理デバイス、及び、さまざまな形態のユーザ機器、移動局(mobile station, MS)、端末(terminal)、及び端末デバイス(terminal equipment)等を含んでもよい。説明を容易にするために、この出願のそれらの複数の実施形態においては、これらのデバイスは、"ユーザ機器"又は"UE"と称される。
この出願の複数の実施形態においては、基地局からUEへの一方向性通信リンクは、ダウンリンクとして定義され、UEから基地局への一方向性通信リンクは、アップリンクとして定義される。
本明細書における"及び/又は"の語は、関連する複数の対象物を説明するための関連性関係のみを記載し、3つの関係が存在する場合があるということを表すということを理解すべきである。例えば、A及び/又はBは、Aのみが存在する場合、A及びBの双方が存在する場合、及び、Bのみが存在する場合の3つの場合を表してもよい。加えて、本明細書における文字"/"は、関連する複数の対象物の間の"又は"の関係を示す。
この出願の複数の実施形態においては、"複数の"は、2つ又はそれ以上を意味する。
この出願の複数の実施形態における"第1の"及び"第2の"等の記載は、説明されている複数の対象物を図示しそして判別するためのみに使用され、また、この出願の複数の実施形態におけるデバイスの数に対する順序又は特別な限定を示すように字下げされてはいない。これらの説明は、この出願のそれらの複数の実施形態に対するいかなる限定も構成する場合はない。
この出願の複数の実施態様において、"接続"は、複数のデバイスの間の通信を実装するための直接的な接続又は非直接的な接続等のさまざまな接続方式を意味する。このことは、この出願のそれらの複数の実施態様においては限定されない。
この出願の複数の実施態様において、"ネットワーク"及び"システム"は、同じ概念であり、通信システムは、通信ネットワークである。
図1は、この出願のある1つの実施形態にしたがった通信システムの概略的な図である。
図1に示されている通信システムは、(LTE基地局として以下で及び図1に示されている)LTE-RAT基地局デバイス及び(NR基地局として以下で及び図1に示されている)NR-RAT基地局デバイスを含む。
LTE基地局及びNR基地局は、NGインターフェイスを使用することによって、5G CNにそれぞれ接続され、例えば、図に示されているXnインターフェイス等の直接的な通信インターフェイスが、LTE基地局とNR基地局との間に存在してもよく、複数の基地局の間の情報交換のために使用される。LTE基地局とNR基地局との間にいかなる直接的な通信インターフェイスも確立されない場合には、LTE基地局とNR基地局との間で交換される情報は、5G CNを使用することによって転送されてもよいということを理解することが可能である。この出願のこの実施形態においては、NGインターフェイス及びXnインターフェイスの双方は、例であるということを理解することが可能である。2つのタイプのインターフェイスは、また、他の名称を使用することによって表現されてもよい。このことは、特に限定されない。
図1に示すように、LTE基地局及びNR基地局は、少なくとも1つのセル(cell)を個別に管理する。この出願のこの実施形態においては、LTE基地局が管理するセルは、LTEセルと称され、NR基地局が管理するセルは、NRセルと称される。
UEは、NRセルに入り、NR基地局にアクセスし、そのNR基地局が提供する通信サービスを取得するということを仮定する。接続モードにあるUEが、ある時間期間の範囲内でサービスデータを伝送しないということを決定するときに、NR基地局は、非アクティブモードに入るようにUEに指示してもよい。非アクティブモードにおいては、UEとNR基地局との間の無線インターフェイス接続は解放されるが、一方で、UEは、NR基地局がそのUEのために構成するさまざまなタイプの構成情報を保持し、そのNR基地局は、そのUEのコンテキストを保持し、そのNR基地局は、そのUEのために、NR基地局と5G CNとの間に確立される接続を保持する。同様に、UEが、LTE eNBにアクセスする場合には、UEは、LTE eNBの指示にしたがって、軽度な接続(light connected)モードに入ってもよい。軽度な接続モードは、非アクティブモードと同様であり、繰り返しては説明しない。
この出願のこの実施形態においては、非アクティブモード及び軽度な接続モード等は、アイドルモード及び接続モード以外のUEの第3のモードを表し、集合的に、"非接続モード"と称される。
移動プロセスにおいて、UEは、サービング基地局を更新して、通信品質を維持する。UEが、以前のサービング基地局がそのUEのために構成したRNA RAN based notification area、すなわち、無線アクセスネットワークベースの通知エリア)から移動して、又は、UEが、無線アクセスネットワークベースのページングエリア(RAN based paging area, RPA)から移動して、新たなサービング基地局のRNA又はRPAに入るときに、そのUEは、最初に、新たなサービング基地局へのエリア更新プロセスを開始して、その新たなサービング基地局にアクセスし、そして、その後、そのUEは、接続モードに切り替わってもよい。例えば、図1に示されているように、UEは、LTEセルからNRセルに移動し、LTEセル及びNRセルは、複数の異なるRNAに属する。したがって、UEは、NR基地局へのエリア更新プロセスを開始してもよい。
代替的に、図1に示されていない他のシナリオにおいては、移動の後に、UEは、依然として、以前のサービング基地局が構成したRNA範囲の中に位置しているが、異なるRATの基地局のセルに入っている。例えば、UEの以前のサービング基地局は、LTE基地局であり、UEは、そのLTE基地局が属しているRNAの中のNRセルに入っているか、又は、以前のサービング基地局は、NR基地局であり、UEは、NR基地局が属しているRNAの中のLTEセルに入っている。この状況において、UEがアップリンクサービス又はダウンリンクサービスを伝送する場合には、そのUEは、最初に、新たなサービング基地局との接続モードに入る。
RNAは、少なくとも1つのセルを含んでもよく、又は、少なくとも1つのロケーションエリアを含んでもよい。ロケーションエリアは、1つ又は複数のセルを含んでもよい。ロケーションエリアが複数のセルを含むときは、それらの複数のセルは、同じRAT又は異なるRATのセルであってもよい。ロケーションエリアは、代替的に、LTEシステム又は5Gシステムの中のトラッキングエリア(Tracking Area, TA)等であってもよい。
LTE基地局及びNR基地局の双方は、5G CNに接続され、5G CNとそれらの2つの基地局の各々との間のインターフェイスは、ともにNGインターフェイスである。LTEシステム及びNRシステムの双方において、接続モード及びアイドルモード以外の第3のモードが存在し、2つの第3のモードのメカニズムは、基本的には同じである。したがって、この出願のある1つの実施形態は、情報伝送方法を提供し、それによって、UEが、同じコアネットワークに接続されている複数の異なるRATの複数の基地局の間でハンドオーバーされるときに、そのUEは、以前のサービング基地局の中に、そのUEのコンテキストを保持することが可能である。例えば、UEが、同じ5G CNに接続されているLTE基地局とNR基地局との間でハンドオーバーされるときに、そのUEは、LTE基地局の軽度な接続モードとNR基地局の非アクティブモードとの間で直接的に切り替わることが可能であり、それにより、以前のサービング基地局の指示にしたがって非接続モードにあるUEが、異なるRATの新たなサービング基地局にアクセスするときに、そのUEは、最初に、アイドルモードに入る必要があり、そして、その次に、接続モードに切り替わり、結果として、通信待ち時間が長くなるという問題を解決することが可能である。
図2は、この出願のある1つの実施形態にしたがった情報伝送方法の概略的なフローチャートである。図1に示されている通信システムにその方法を適用することが可能である。
通信システムは、同じコアネットワークに接続されている第1の基地局及び第2の基地局を含み、第1の基地局及び第2の基地局は、複数の異なるRATの基地局である。説明を容易にするために、この出願のこの実施形態においては、第1の基地局が使用する通信RATは、"第1のRAT"と称され、第2の基地局が使用する通信RATは、"第2のRAT"と称される。
第1の基地局の特定のRAT及び第2の基地局の特定のRATは、この出願のこの実施形態においては、特に限定されないということを理解することが可能である。例えば、第1の基地局は、LTE基地局であり、第2の基地局は、NR基地局であるか、又は、第1の基地局は、NR基地局であり、第2の基地局は、LTE基地局である。
その方法は、以下のステップを含む。
S201: 第1の基地局は、UEに第1の指標を送信し、第1の指標は、第1の基地局がそのUEに割り当てる第1の識別子を含み、第1の指標は、非接続モードに入るようそのUEに指示するのに使用され、そして、第1の識別子は、第1の基地局が構成するエリアの中の非接続モードにあるUEの識別子である。
具体的には、第1の基地局は、その第1の基地局が構成するエリアの中の非接続モードにあるUEに識別子を割り当ててもよい。そのエリアは、RNA又はRPAであってもよく、そのRNA又はRPAは、少なくとも1つのセル又は少なくとも1つのロケーションエリアを含む。そのUEが、第1の基地局が構成するそのエリアの中の複数のセルの間で移動するときに、そのUEは、そのUEの移動状態を第1の基地局に通知しなくてもよい。そのUEがそのエリアの外側のセルに移動するときに、そのUEは、そのセルの基地局へのエリア更新を開始してもよい。
移動プロセスにおいて、UEのサービング基地局は、第1の基地局から第2の基地局に切り替えることが可能である。第1の基地局は、UEのアンカー基地局(anchor base station)と称されるか、又は、以前のサービング基地局(previous serving base station)と称される。第2の基地局は、UEの現在のサービング基地局と称されるか、又は、新たなサービング基地局と称される。
具体的には、UEは、最初に、第1の基地局にアクセスする。UEが非接続モードに入ることが可能であるということを決定すると、第1の基地局は、UEに対応する指標情報を送信する。この出願のこの実施形態においては、第1の基地局によって、UEが非接続モードに入るということを決定するための条件は、特に限定されない。例えば、第1の基地局は、タイマを使用してもよい。タイマが指定する時間の範囲内でUEと第1の基地局との間でサービスデータが伝送されない場合には、その第1の基地局は、非接続モードに入るようにUEに指示する。
選択的に、第1の基地局がLTE基地局であり、第2の基地局がNR基地局であるときは、非接続モードは、軽度な接続モードである。言い換えると、LTE基地局は、軽度な接続モードに入るようにUEに指示する。
選択的に、第1の基地局がNR基地局であり、第2の基地局がLTE基地局であるときは、非接続モードは、非アクティブモードである。言い換えると、NR基地局は、非アクティブモードに入るようにUEに指示する。
S202: UEは、第1の基地局が送信する第1の指標を受信する。
第1の指標を受信した後に、UEは、非接続モードに入る。具体的にいうと、UEは、第1の基地局からの無線インターフェイス接続を解放するが、一方で、そのUEは、そのUEの第1のRATコンテキストを保持する。加えて、第1の基地局は、UEのRRCコンテキスト及びコアネットワーク関連のコンテキストを保持し、また、そのUEのために第1の基地局とコアネットワークとの間に確立されている接続を保持する。
具体的には、第1の指標を受信した後に、UEは、そのUEの第1のRATコンテキストを保持してもよく、その第1のRATコンテキストの保持は、第1のRAT RRCコンテキスト及びコアネットワーク関連のコンテキストの保持を含む。第1のRAT RRCコンテキストは、UEのために第1の基地局によって生成されてもよい。
選択的に、第1のRAT RRCコンテキストは、RRC構成及び他のRRC関連情報を含んでもよい。例えば、第1の基地局等の第1のRAT基地局が、UEのサービング基地局として機能し、他のRRC関連情報が、UEと、例えば、第1の基地局等の第1のRAT基地局との間の通信プロセスにおいて生成されるときに、RRC構成は、UEのために生成される。他のRRC関連情報は、状態情報を含む。具体的には、RRC構成は、ベアラ構成及びプロトコル層構成等の情報を含む。状態情報は、UEが使用するベアラの順序番号等の情報を含む。
あるRATの基地局が生成するRRC構成は、その基地局のそのRATに対応しており、複数の異なるRATのRRC構成は、複数の異なる情報要素の設計又は複数の異なるフォーマットの設計を有するということを理解することが可能である。例えば、第1のRAT RRC構成のフォーマットは、第1の基地局のRATに対応しており、第2のRAT RRC構成のフォーマットは、第2の基地局のRATに対応している。複数の異なるRATのRRC構成は、互いに対して透明である。具体的には、一方のRATの基地局は、他方のRATの基地局に関するRRC構成を理解しない。例えば、第1の基地局は、第2のRAT RRC構成を理解しておらず、第2の基地局は、第1のRAT RRC構成を理解していない。
コアネットワーク関連のコンテキストは、UEのコンテキストのうちのコアネットワーク関連の情報であり、コアネットワークセキュリティ情報、UEのTMSI、PDUセッション情報、UEのコアネットワークインターフェイス識別子、及びUEの能力情報のうちの1つ又は複数のタイプの情報を含んでもよい。
S203: UEは、第2の基地局に第1の識別子を送信し、第1の識別子は、第2の基地局が第1の基地局にUEのコンテキストを要求するのに使用される。
選択的に、UEは、第2の基地局にエリア更新メッセージを送信し、エリア更新メッセージは、第1の識別子を含む。エリア更新メッセージは、UEが(例えば、第1の基地局等の)以前のサービング基地局が構成したエリアから移動し、(例えば、第2の基地局等の)新たなサービング基地局のセルに入るときに、UEが、そのUEのためにRNA又はRPA等のエリアを構成することをその新たなサービング基地局に要求するのに使用される。UEが開始するエリア更新プロセスにおいて、UEは、以前のサービング基地局にUEのコンテキストを要求するように新たなサービング基地局をトリガしてもよい。UEのコンテキストは、UEが新たなサービング基地局にアクセスするプロセスにおいて、その新たなサービング基地局が、そのUEのためにその新たなサービング基地局のRATに対応するRRC構成を生成するのに使用される。
選択的に、UEは、さらに、第2の基地局に検証情報を送信する。検証情報は、第2の基地局が第1の基地局にUEのコンテキストを要求するときに、第1の基地局が、UEを検証して、UEの識別子が正しいということを決定し、そして、要求誤りを回避するのに使用される。検証情報は、完全性のための短いメッセージ認証コード(short message authentication code for integrity, short MAC-I)であってもよい。選択的に、検証情報は、エリア更新メッセージの中に含まれていてもよい。
選択的に、UEは、第2の基地局のRATが第1の基地局のRATとは異なるということを識別する。したがって、UEは、セキュリティ構成情報を除く第1のRAT RRCコンテキストを解放し、コアネットワーク関連のコンテキストを保持する。セキュリティ構成情報は、RRC構成の一種であり、具体的には、鍵であってもよい。その鍵は、UEが通信を実行するときに、データを暗号化し及び復号化するのに使用されてもよい。
選択的に、UEは、複数の異なる無線インターフェイスメッセージを使用することによって、第1の基地局のRATと第2の基地局のRATとを区別することが可能である。具体的には、第2の基地局のセルに入った後に、UEは、第2の基地局のブロードキャストメッセージを受信してもよい。UEは、ブロードキャストメッセージに基づいて、現在のセルのRATを決定してもよく、又は、UEは、第2の基地局のブロードキャストメッセージのフォーマットを、第1の基地局の以前に取得したブロードキャストメッセージのフォーマットと比較してもよい。それらの2つのブロードキャストメッセージのフォーマットが異なっている場合には、UEは、第1の基地局及び第2の基地局が異なるRATの基地局であるということを決定する。この出願のこの実施形態において、UEが複数の基地局の複数のRATを区別する方式は、特に限定されないということを理解することが可能である。
選択的に、たとえ、UEが、第1の基地局のRATが第2の基地局のRATとは異なるということを識別した場合であっても、そのUEは、さらに、第1のRAT RRCコンテキストを保持してもよい。UEが、第1の基地局のセル又は第1の基地局のRATと同じRATを有する基地局、すなわち、第1のRAT基地局のセルに再度入り込み、そして、サービング基地局として第1のRAT基地局を使用するときに、そのUEは、以前に保持されている第1のRAT RRCコンテキストの中のRRC構成を直接的に使用してもよく、再度、第1のRAT基地局からRRC構成を取得する必要はなく、それにより、シグナリングオーバーヘッドを減少させる。
S204: 第2の基地局は、第1の識別子に基づいて、第1の基地局を識別する。
選択的に、第1の識別子のフォーマットは、第2の基地局における非接続モードにあるUEの識別子のフォーマットとは異なる。
具体的には、UEがアクセスする各々の基地局は、UEにその基地局における識別子を割り当ててもよく、各々の基地局が割り当てるUEの識別子のフォーマットは、その基地局のRATに対応している。第2の基地局における非接続モードにあるUEの識別子は、第2識別子と称されるということを仮定する。第1の識別子のフォーマットが第2の識別子のフォーマットとは異なるということは、第1の識別子の長さが、第2の識別子の長さとは異なるということを含む。
代替的に、第1の識別子の構成部分は、第2の識別子の構成部分とは異なる。具体的には、第1の識別子の合計の長さは、第2の識別子の合計の長さと同じであってもよい。第1の識別子及び第2の識別子は、各々、基地局識別子及び基地局がUEに割り当てる識別子の2つの部分を含む。一方で、第1の識別子の中での基地局識別子の長さは、第2の識別子の中での基地局識別子の長さとは異なり、第1の識別子の中でのUEの識別子の長さは、第2の識別子の中でのUEの識別子の長さとは異なる。例えば、NR基地局がUEに割り当てる識別子は、LTE基地局がUEに割り当てる識別子よりも長くてもよい。
第1の識別子は、第1の基地局がUEに割り当てるとともにUEが非接続モードにあることを示す一意の識別子であり、第1の識別子のフォーマットは、第1の基地局のRATに対応している。したがって、第2の基地局は、第1の識別子を使用することによって、第1の基地局のRAT及びいずれの基地局が第1の基地局であるかを識別することが可能である。
S205: 第2の基地局は、第1の基地局に要求メッセージを送信し、要求メッセージは、第1の基地局にUEのコンテキストを要求するのに使用され、要求メッセージは、第1の識別子を含む。
選択的に、要求メッセージは、指標情報をさらに含み、指標情報は、第2の基地局のRATを示すのに使用される。第1の基地局は、指標情報に基づいて、第2の基地局及び第1の基地局が異なるRATの基地局であるということを決定して、第2の基地局に送信されるUEのコンテキストの特定の内容を決定してもよい。
選択的に、第2の基地局と第1の基地局との間の通信インターフェイスが確立されると、第2の基地局及び第1の基地局は、互いに対して指標情報を送信して、基地局のRATを示す。
選択的に、要求メッセージは、UEの検証情報をさらに含む。
S206: 第1の基地局は、第2の基地局にUEのコンテキストを送信する。
具体的には、第2の基地局の要求メッセージを受信した後に、第1の基地局は、その要求メッセージの中の第1の識別子及び検証情報に基づいて、UEを検証してもよい。検証を完了した後に、第1基地局は、第2の基地局に返信メッセージを送信する。返信メッセージは、UEのコンテキストを含む。
選択的に、第1の基地局は、第2の基地局にUEのコアネットワーク関連のコンテキストを送信する。具体的には、第1の基地局が、第2の基地局が送信する指標情報に基づいて、第2の基地局及び第1の基地局が複数の異なるRATの基地局であるということを決定するときに、第1の基地局は、第2の基地局にUEのコアネットワーク関連のコンテキストを送信してもよい。選択的に、第1の基地局は、さらに、第2の基地局にセキュリティ構成情報を送信してもよい。
選択的に、第1の基地局は、第2の基地局に、UEの第1のRAT RRCコンテキスト及びUEのコアネットワーク関連のコンテキストを送信する。
選択的に、第1の基地局は、第2の基地局に、UEの第1のRAT RRCコンテキスト、UEの第2のRAT RRCコンテキスト、及びUEのコアネットワーク関連のコンテキストを送信する。UEの第2のRAT RRCコンテキストは、UEのRRCコンテキストであってもよく、そのUEのRRCコンテキストは、例えば、第2の基地局又は第2の基地局のRATと同じRATを有する他の基地局等の第2のRAT基地局から第1の基地局が取得し、その第1の基地局が保持し、そして、第2のRAT基地局の中に存在する。
S207: 第2の基地局は、UEのコンテキストに基づいて、RRC構成を実行する。
選択的に、この出願のある1つの実装において、第2の基地局が第1の基地局から受信するUEのコンテキストが、UEのコアネットワーク関連のコンテキストのみを含むとき、又は、UEのコアネットワーク関連のコンテキスト及び第1のRAT RRCコンテキストを含むときに、第2の基地局は、UEのコアネットワーク関連のコンテキストに基づいて、UEのためのRRC構成を生成してもよい。加えて、第2の基地局は、生成されたRRC構成を実行する。そのRRC構成は、第2の基地局のRATに対応している。そのRRC構成は、また、第2のRAT RRC構成と称されてもよい。
加えて、第2の基地局及び第1の基地局は、複数の異なるRATの基地局であるため、それらの2つのタイプの基地局のRRC構成は、互いに対して透明である。第2の基地局が、さらに、第1の基地局から第1のRAT RRCコンテキストを受信する場合に、第2の基地局は、第1のRAT RRCコンテキストを保持するが、第1のRAT RRCコンテキストを構文解析しない。
選択的に、第2の基地局が送信する第2のRAT RRC構成を受信した後に、UEは、第1のRAT RRCコンテキストを解放してもよい。
選択的に、この出願のある1つの実装において、第2の基地局が第1の基地局から受信するUEのコンテキストが、第2のRAT RRC構成を含むときに、第2の基地局は、第2のRAT RRC構成を直接的に実行してもよい。具体的には、第1の基地局は、第2の基地局のRATと同じRATを有する基地局から第2のRAT RRCコンテキストを取得してもよく、第2のRAT RRCコンテキストは、第2のRAT RRC構成を含み、第2の基地局は、第2のRAT RRC構成を直接的に使用してもよい。加えて、UEは、また、第2のRAT RRC構成を含むRRCコンテキストを保持する。言い換えると、第2の基地局及びUEは、同じRRC構成を保持する。したがって、第2の基地局は、UEに第2のRAT RRC構成を送信する必要はない。
選択的に、この出願のある1つの実装において、第2の基地局が第1の基地局から受信するUEのコンテキストが、第2のRAT RRCコンテキストを含むときに、第2の基地局は、第2のRAT RRCコンテキストを更新してもよく、そして、UEに更新されたRRC構成を送信してもよい。例えば、UEが第2の基地局にアクセスすると、UEのサービスは終了し、UEのベアラの数は、実際に減少する。したがって、第2の基地局は、受信した第2のRAT RRC構成の中のベアラの数を更新してもよく、そして、UEにベアラのその更新された数を送信してもよい。第2の基地局は、UEに特定の更新された構成のみを送信してもよく、又は、UEにすべての更新されたRRC構成のすべてを送信してもよい。
S208: UEは、そのUEのコンテキストに基づいて、RRC構成を実行する。
RRC構成は、第2の基地局がUEのコンテキストに基づいて生成する第2のRAT RRC構成であってもよい。代替的に、RRC構成は、UEが保持する第2のRAT RRC構成であってもよい。UEは、第2のRAT RRC構成を使用することによって、第2の基地局へのRRC接続を実行してもよい。
選択的に、この出願のある1つの実装において、UEは、第2の基地局がUEのために生成する第2のRAT RRC構成を受信しそして実行する。UEが受信する第2のRAT RRC構成は、他の第2のRAT基地局のRRC構成に基づいて、第2の基地局によって更新されてもよく、又は、第2の基地局がUEのために生成する完全なRRC構成であってもよい。詳細は説明されない。
選択的に、この出願のある1つの実装において、UEは、他の第2のRAT基地局から取得したRRC構成を保持する。この場合には、第2の基地局へのRRC接続を確立するプロセスにおいて、UEは、RRC構成を継続して使用してもよく、第2の基地局から新たなRRC構成を受信する必要はない。
UE及び第2の基地局がそれぞれ保持されている第2のRAT RRC構成を使用するときに、S206及びS207の実行順序を限定する必要はなく、それらの2つのステップを同時に実行してもよいということを理解することが可能である。図2に示されているS206及びS207の実行順序は、ある1つの例にすぎず、この出願に対するいかなる限定も構成しない。
この出願のこの実施形態によって提供される情報伝送方法によれば、UEは、第1のRAT基地局の指示にしたがって非接続モードに入る。非接続モードにあるそのUEが、第2のRAT基地局のセルに移動するときに、第1のRAT基地局は、第2のRAT基地局の要求にしたがって、第2のRAT基地局にUEのコンテキストを送信する。第2のRAT基地局は、UEの受信したコンテキストに基づいて、RRC構成を実行して、第2のRAT基地局とUEとの間のRRC接続を実行する。UEのためのRRC構成を生成することを含むRRC構成を実行するときに、第2のRAT基地局は、例えば、第1のRAT基地局が送信するUEのコアネットワーク関連のコンテキスト等のUEのコンテキストを使用してもよい。したがって、第2のRAT基地局とUEとの間の通信プロセスにおいて、複数の基地局の間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させることが可能であり、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させる。
図3は、この出願のある1つの実施形態にしたがった情報伝送方法のためのシグナリングの概略的なフローチャートである。
図3に示されている実施形態において、第1の基地局は、NR基地局であり、第2の基地局は、LTE基地局であるということを仮定する。説明のために、NR基地局が、UEの以前のサービング基地局として機能し、LTE基地局が、UEの新たなサービング基地局として機能するある1つの例を使用する。UEは、NR基地局において非アクティブモードに入り、UEは、NR基地局が構成したRNAから移動し、そして、LTE基地局のLTEセルに入り、そのLTEセルは、NR基地局が構成したRNAには属していないということを仮定する。この場合には、UEは、エリア更新を開始する。
S301: NR基地局は、非アクティブモードに入るようにUEに指示する。
具体的には、NR基地局は、UEに非アクティブモード指標を送信して、非アクティブモードに入るようにUEに指示してもよい。非アクティブモード指標は、NR基地局が非アクティブモードにあるUEに割り当てる識別子(identifier, ID)を含む。
説明を容易にするために、以下の実施形態においては、NR基地局が非アクティブモードにあるUEに割り当てる識別子は、"NR ID"と称される。
非アクティブモード指標は、RNA識別子をさらに含んでもよい。具体的には、RNA識別子は、RNAの中の1つ又は複数のセルのセル識別子であってもよく、又は、LTEシステム又は5GシステムにおけるRNAの中のTAI等のロケーションエリア識別子であってもよい。
この実施形態においては、NR IDのフォーマットは、LTE基地局が軽度な接続モードにあるUEに割り当てる(以下で、"LTE ID"と称される)IDのフォーマットとは異なる。たとえば、NR ID及びLTE IDは、異なる長さを有する。NR IDのフォーマット及びLTE IDのフォーマットの詳細な説明については、図2に示されている実施形態の関連する内容を参照するべきである。詳細は、再度説明されない。
非アクティブモードに入った後に、UEは、NR基地局に関連するコンテキストを保持してもよい。
S302: UEは、LTE基地局にRNA更新メッセージを送信し、RNA更新メッセージは、上記のNR IDを含む。
具体的には、UEが、NR基地局がUEのために構成するRNAから移動するときに、そのUEは、RNA更新プロセスを開始する必要がある。RNA更新メッセージは、NR ID及び検証情報を含んでいてもよい。LTE基地局は、NR IDを使用することによって、NR基地局にUEのコンテキストを要求してもよい。検証情報は、LTE基地局がUEを検証するのに使用される。
RNA更新メッセージの具体的な内容については、図2に示されている実施形態のエリア更新メッセージを参照すべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
選択的に、UEは、現在のセル及び以前のサービングセルが、異なるRATのセルであるということを識別する。したがって、UEがRNA更新を開始するときに、UEは、NR RRC関連コンテキストを解放する。具体的には、UEは、セキュリティ構成情報を除くすべてのRRCコンテキストを解放してもよい。
S303: LTE基地局は、NR基地局を識別する。
具体的には、LTE基地局は、RNA更新メッセージに含まれているNR IDを使用することによって、NR基地局を識別してもよい。具体的なプロセスの説明については、図2に示されている実施形態の関連する内容を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
S304: LTE基地局は、NR基地局にコンテキスト要求メッセージを送信する。
コンテキスト要求メッセージは、NR ID及び検証情報を含む。
選択的に、メッセージは、指標情報をさらに含み、その指標情報は、LTE基地局のRATを示すのに使用される。
S305: NR基地局は、その要求メッセージの中に存在するNR ID及び検証情報に基づいて、UEを検証する。
具体的には、NR基地局は、検証アルゴリズムのためにNR ID及び検証情報を使用してもよく、そして、その検証アルゴリズムの結果に基づいて、UEの識別子を検証してもよい。
S306: NR基地局は、LTE基地局に返信メッセージを送信し、その返信メッセージは、UEのコアネットワーク関連のコンテキストを含む。
具体的には、UEに対する検証を完了した後に、NR基地局は、LTE基地局に返信メッセージを送信し、その返信メッセージは、UEのコアネットワーク関連の情報を含む。NR基地局は、LTE基地局から、そのLTE基地局のRATに関する指標情報を受信するので、NR基地局は、UEの以前のサービング基地局及びNR基地局が、複数の異なるRATの基地局であるということを知ることが可能であり、そして、NR基地局は、NR基地局におけるUEのRRCコンテキストを返信メッセージに追加する必要はない。返信メッセージは、NR基地局におけるUEコンテキストのうちのコアネットワーク関連の情報のみを含んでもよい、言い換えると、UEのコアネットワーク関連のコンテキストのみを含んでもよい。
S307: LTE基地局は、NR基地局から受信したUEのコアネットワーク関連のコンテキストに基づいて、LTE RRC構成を生成する。
具体的には、コアネットワーク関連のコンテキストは、PDUセッション(PDU session)情報及びフロー(flow)情報を含む。LTE基地局は、その情報に基づいて、DRB構成及びフローからデータ無線ベアラ(data radio bearer, DRB)へのマッピング等のLTE RRC構成を生成することが可能である。
LTE基地局が、生成されたLTE RRC構成を実行することは、UEへのRRC接続のために、その生成されたLTE RRC構成を使用することを含む。
選択的に、S302において、UEが、現在のサービングセル及び以前のサービングセルが複数の異なるRATのセルであるということを発見したときは、そのUEは、NR RRC関連のコンテキストを解放する。代替的に、LTE基地局が送信したLTE RRC構成を受信した後に、そのUEは、NR RRC関連のコンテキストを解放し、そして、LTE基地局が生成したLTE RRC構成を実行してもよい。
S308: LTE基地局は、UEにその生成されたLTE RRC構成を送信する。
S309: UEは、LTE基地局が生成したLTE RRC構成を実行する。
具体的には、LTE RRC構成を受信した後に、そのUEは、LTE基地局へのRRC接続のために、LTE RRC構成を使用してもよい。
選択的に、LTE基地局及びNR基地局は、直接的なインターフェイスを使用することによって情報を交換する。代替的に、LTE基地局とNR基地局との間にいかなる直接的なインターフェイスも存在しないときは、LTE基地局とNR基地局との間で交換される情報は、5G CNを使用することによって転送されてもよい。
また、ページングプロセス又はUEがサービス要求を開始するプロセスにおいて、図3に示されている実施形態によって提供される情報伝送方法を使用することが可能であるということを理解することが可能である。
例えば、図3に示されている実施形態における方法等のこの出願のこの実施形態によって提供される情報伝送方法によれば、UEは、NR基地局の指示にしたがって非アクティブモードに入る。非アクティブモードにあるそのUEが、LTE基地局のセルに移動するときに、NR基地局は、LTE基地局の要求にしたがって、LTE基地局にUEのコアネットワーク関連のコンテキストを送信する。LTE基地局は、UEの受信したコアネットワーク関連のコンテキストに基づいて、UEのためのLTE RRC構成を生成して、LTE基地局とUEとの間のRRC接続を実行する。したがって、NR基地局とLTE基地局との間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させ、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させる。
図4は、この出願のある1つの実施形態にしたがった情報伝送方法のためのシグナリングの概略的なフローチャートである。
図4に示されている実施形態において、第1の基地局は、NR基地局であり、第2の基地局は、LTE基地局であるということを仮定する。説明のために、NR基地局が、UEの以前のサービング基地局として機能し、LTE基地局が、UEの新たなサービング基地局として機能し、そして、LTE基地局は、UEにダウンリンクデータを送信する必要があるある1つの例を使用する。この実施形態においては、UEは、NR基地局の指示にしたがって非アクティブモードに入る。
S401: NR基地局は、非アクティブモードに入るようにUEに指示する。
具体的には、NR基地局がUEに送信する非アクティブモード指標は、NR基地局が非アクティブモードにあるUEに割り当てる識別子を含む。
説明を容易にするために、以下の実施形態においては、NR基地局が非アクティブモードにあるUEに割り当てる識別子は、"NR ID"と称される。NR IDの詳細な説明については、この出願の他の実施形態の関連する内容を参照すべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
非アクティブモードに入った後に、UEは、NR基地局に関連するコンテキストを保持してもよい。
S402: NR基地局は、LTE基地局にページングメッセージを送信する。
ページングメッセージは、NR IDを含む。LTE基地局は、NR基地局が送信するページングメッセージを構文解析し、UEへのページングを開始する。
S403: LTE基地局は、UEにページングメッセージを送信する。
LTE基地局がUEに対して開始するページングプロセスにおいて、いずれかのページング方法を使用することが可能であり、本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
S404: UEは、LTE基地局にNR ID及び検証情報を送信する。
S405: LTE基地局は、NR基地局を識別する。
S406: LTE基地局は、NR基地局にコンテキスト要求メッセージを送信し、そのコンテキスト要求メッセージは、NR ID及び検証情報を含む。
S407: NR基地局は、コンテキスト要求メッセージの中に存在するNR ID及び検証情報に基づいて、UEを検証する。
ステップS404乃至S407の詳細な説明については、図3に示されている実施形態の中のステップS303乃至S305を参照すべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
S408: NR基地局は、LTE基地局に返信メッセージを送信し、その返信メッセージは、UEのNR RRCコンテキスト及びコアネットワーク関連のコンテキストを含む。
S409: LTE基地局は、NR基地局から受信したUEのコアネットワーク関連のコンテキストに基づいて、LTE RRC構成を生成する。
具体的には、この実施形態においては、NR基地局は、LTE基地局にNR RRCコンテキスト及びコアネットワーク関連のコンテキストの双方を送信する。LTE基地局は、NR IDを使用することによって、ピア基地局及びLTE基地局が異なるRATの基地局であるということを識別してもよい。さらに、LTE基地局は、NR IDを使用することによって、いずれのNR基地局がピア基地局であるかを識別してもよい。したがって、LTE基地局は、NR RRCコンテキストを保持し、コアネットワーク関連のコンテキストの中のコアネットワーク関連の情報を使用することによって、UEのためのLTE RRC構成を生成する。加えて、LTE基地局は、生成されたLTE RRC構成を実行する。
LTE RRC構成を生成する方法の詳細な説明については、この出願の他の実施形態の関連する内容を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
S4010: LTE基地局は、UEにその生成したLTE RRC構成を送信する。
S4011: UEは、LTE基地局が生成したLTE RRC構成を実行する。
選択的に、この出願のある1つの実装において、NR基地局が、一旦、他のLTE基地局から、他のLTE基地局の中のUEのLTE RRCコンテキストを取得し、そして、NR基地局がUEのサービングLTE基地局に送信するUEのコンテキストが、LTE RRCコンテキスト、NR RRCコンテキスト、及びコアネットワーク関連のコンテキストを含む場合に、LTE基地局は、NR RRCコンテキストを保持し、そして、LTE RRCコンテキストの中のRRC構成及びコアネットワーク関連のコンテキストの中のコアネットワーク関連の情報を使用することによって、UEへのRRC接続を実行する。この実装においては、UEは、また、サービング基地局として機能する他のLTE基地局がUEのために生成したLTE RRC構成を保持し、UEは、保持されているLTE RRC構成を直接的に実行してもよい。LTE基地局及びUEは、それぞれ、保持されているLTE RRC構成を使用するので、LTE基地局は、UEのための新たなRRC構成を生成する必要がなく、それにより、LTE基地局とUEとの間のRRC接続を実行する効率を改善する。
選択的に、この出願のある1つの実装において、LTE基地局が、他のLTE基地局の中のUEのLTE RRCコンテキストを取得する場合に、そのLTE基地局は、LTE基地局の実際の稼動状況に基づいて、他のLTE基地局の中のLTE RRCコンテキストのLTE RRC構成のいくつか又はすべてを更新し、そして、UEにそれらの更新されたLTE RRC構成を送信してもよい。UEは、LTE基地局へのRRC接続のために、更新されたLTE RRC構成及びUEが局所的に保持するLTE RRC構成を使用する。
図4に示されている実施形態によって提供される情報伝送方法は、また、UEがエリア更新プロセス又はページングプロセスを開始するのに使用されてもよいということを理解することが可能である。
例えば、図4に示されている実施形態における方法等のこの出願のこの実施形態によって提供される情報伝送方法によれば、UEは、NR基地局の指示にしたがって非アクティブモードに入る。その非アクティブモードにあるUEが、LTE基地局のセルに移動するときに、NR基地局は、LTE基地局の要求にしたがって、LTE基地局に、UEのコアネットワーク関連のコンテキスト及びNR RRCコンテキストを含むUEのコンテキストを送信する。LTE基地局は、UEの受信したコアネットワーク関連のコンテキストに基づいて、UEのためのLTE RRC構成を生成して、LTE基地局とUEとの間のRRC接続を実行する。したがって、NR基地局とLTE基地局との間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させ、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させる。さらに、LTE基地局は、NR RRCコンテキストを保持する。UEが再びNR-RAT基地局にアクセスするときに、LTE基地局は、NR-RAT基地局にNR RRCコンテキストを送信することが可能であり、NR-RAT基地局は、NR RRCコンテキストを直接的に使用し、それにより、UEのコンテキストの利用を改善し、UEによるNR-RAT基地局へのアクセスの待ち時間を短縮する。
図3及び図4における上記の複数の実施形態は、第1の基地局がNR基地局であり、第2の基地局がLTE基地局であるある1つの例を使用することによって説明されているということを理解することが可能である。このことは、この出願の複数の実施形態に対するいかなる限定も構成しない。例えば、この出願の他の実装においては、第1の基地局は、LTE基地局であってもよく、第2の基地局は、NR基地局であってもよい。この場合には、LTE基地局は、軽度な接続モードに入るようにUEに指示してもよい。エリア更新プロセス、ページングプロセス、又はサービス要求プロセスを開始する過程において、UEは、新たなサービング基地局として機能するNR基地局に、アンカー基地局として機能するLTE基地局がUEに割り当てた識別子を送信し、それによって、NR基地局は、LTE基地局からUEのコンテキストを取得し、そして、NR基地局の中のUEのRRC構成を完了する。具体的な手順は、この出願の他の実施形態において説明されている情報伝送方法の手順と同様であり、本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。加えて、第1の基地局及び第2の基地局は、複数の異なるRATの他の基地局であってもよく、本明細書においては、詳細は説明されない。
図2に示されている実施形態における情報伝送方法は、さらに、図3又は図4に示されている実施形態において説明されており、この出願の複数の実施形態において説明されている内容を相互に参照することが可能であるということを理解することが可能である。
図5は、この出願のある1つの実施形態にしたがった基地局500の概略的な構成図である。
図1に示されている通信システムに基地局500を適用することが可能である。基地局500は、図2乃至図4に示されている複数の実施形態のいずれか1つにおいて、第1の基地局が実行する動作を実行することが可能である。
基地局500は、
UEに第1の指標を送信するように構成される第1の送信ユニット501であって、第1の指標は、当該基地局がUEに割り当てる第1の識別子を含み、第1の指標は、非接続モードに入るようUEに指示するのに使用され、そして、第1の識別子は、当該基地局が構成するエリアの中の非接続モードにあるUEの識別子である、第1の送信ユニット501と、
第2の基地局から要求メッセージを受信するように構成される受信ユニット502であって、要求メッセージは、基地局500にUEのコンテキストを要求するのに使用され、要求メッセージは、第1の識別子を含む、受信ユニット502と、
第2の基地局にUEのコンテキストを送信するように構成される第2の送信ユニット503と、を含む。
基地局500は、第1のRAT基地局であり、第2の基地局は、第2のRAT基地局である。言い換えると、基地局500のRATは、第2の基地局のRATとは異なる。
移動プロセスにおいて、UEは、基地局500から第2の基地局にハンドオーバーされてもよい。基地局500は、UEの以前のサービング基地局であり、第2の基地局は、UEの現在のサービング基地局である。
非接続モードは、UEのアイドルモード及び接続モード以外の第3のモードであってもよく、例えば、軽度な接続モード又は非アクティブモードであってもよい。具体的な内容については、この出願の複数の方法の複数の実施形態のうちのいくつかにおける関連する説明を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
第1の識別子のフォーマットは、基地局500のRATに対応し、第2の基地局が非接続モードにあるUEに割り当てた識別子のフォーマットとは異なる。例えば、複数の異なるRATの基地局がUEに割り当てる識別子は、異なる長さを有する。第1の識別子の詳細な説明については、この出願の複数の方法の複数の実施形態のうちのいくつかにおける関連する内容を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
選択的に、第2の送信ユニット503は、特に、第2の基地局にUEのコアネットワーク関連のコンテキストを送信するように構成される。
選択的に、第2の送信ユニット503は、特に、第2の基地局にUEのコアネットワーク関連のコンテキスト及び鍵を送信するように構成される。その鍵は、UEの第1のRAT RRCコンテキストに属する。
選択的に、第2の送信ユニット503は、特に、第2の基地局に、UEの第1のRAT RRCコンテキスト及びUEのコアネットワーク関連のコンテキストを送信するように構成される。
選択的に、第2の送信ユニット503は、特に、第2の基地局に、UEの第1のRAT RRCコンテキスト、UEの第2のRAT RRCコンテキスト、及びUEのコアネットワーク関連のコンテキストを送信するように構成される。
基地局500が第2の基地局に送信するUEのコンテキストは、異なる内容を含んでもよいことを理解することが可能である。UEのコンテキストの詳細な説明については、この出願の複数の方法の複数の実施形態のうちのいくつかにおける関連する内容を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
選択的に、受信ユニット502は、さらに、第2の基地局から指標情報を受信するように構成される。その指標情報は、第2の基地局のRATを示すのに使用される。指標情報の詳細な説明については、この出願の複数の方法の複数の実施形態のうちのいくつかにおける関連する内容を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
選択的に、コアネットワーク関連のコンテキストは、UEのTMSI、コアネットワークセキュリティ情報、PDUセッション情報、UEのコアネットワークインターフェイス識別子、及びUE能力情報のうちの1つ又は複数のタイプの情報を含む。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
図5に示されているように、通信バスを使用することによって、基地局500の複数のユニットを相互接続することが可能である。代替的に、図5には示されていない他の接続方式によって、基地局500のそれらの複数のユニットを接続してもよい。このことは、この出願のこの実施形態においては特に限定されない。
図6は、この出願のある1つの実施形態にしたがった基地局600の概略的な構成図である。
図1に示されている通信システムに基地局600を適用することが可能である。基地局600は、図2乃至図4に示されている複数の実施形態のうちのいずれか1つにおいて、第1の基地局が実行する動作を実行することが可能である。
基地局600は、1つ又は複数のリモート無線ユニット(remote radio unit, RRU)601及び1つ又は複数のベースバンドユニット(baseband unit, BBU)602を含む。RRU601は、トランシーバーユニット、トランシーバー、又はトランシーバー回路等と称されてもよく、少なくとも1つのアンテナ6011及び無線周波数ユニット6012を含んでもよい。RRU601は、主として、無線周波数信号を送信/受信し、そして、無線周波数信号とベースバンド信号との間の変換を実行する、ように構成され、例えば、UEに上記の複数の方法の実施形態において説明したシグナリング指標等の情報を送信するように構成される。BBU602は、主として、ベースバンド処理を実行し、又は基地局の制御等を行う、ように構成される。RRU601及びBBU602は、物理的に一緒に配置されてもよく、又は、具体的にいうと、分散されている基地局の中に物理的に個別に配置されてもよい。代替的に、BBU602の動作は、中央ユニット(central unit, CU)によって実行されてもよく、RRU601の動作は、分散ユニット(distributed unit, DU)又はTRPによって実行される。
BBU602は、基地局の制御センターであり、また、処理ユニットと称されてもよく、主として、チャネル符号化、多重化、変調、又は拡散等のベースバンド処理機能を完了するように構成される。例えば、BBU602(処理ユニット)は、図2乃至図4に示されている複数の実施形態において第1の基地局が実行する動作を実行するように基地局600を制御するように構成されてもよい。
ある1つの例において、BBU602は、1つ又は複数の回路基板を含んでもよい。複数の回路基板は、単一のアクセスRATの(例えば、LTEアクセスネットワーク又はNRアクセスネットワーク等の)無線アクセスネットワークを共同でサポートしてもよく、又は、複数の異なるアクセスRATの無線アクセスネットワークをサポートしてもよい。BBU602は、メモリ6021及びプロセッサ6022をさらに含む。メモリ6021は、必要な命令及び必要なデータを格納するように構成される。例えば、メモリ6021は、上記の複数の実施形態において、UEのコンテキストを格納する。プロセッサ6022は、必要な動作を実行するように基地局600を制御するように構成され、例えば、図2乃至図4に示されている複数の実施形態の中の第1の基地局の動作を実行するように基地局600を制御するように構成される。メモリ6021及びプロセッサ6022は、1つ又は複数の回路基板を提供してもよい。言い換えると、メモリ及びプロセッサは、各々の回路基板に配置されてもよく、又は、複数の回路基板は、同じメモリ及びプロセッサを共有してもよい。加えて、必要な回路は、さらに、各々の基板に配置される。
ある1つの例において、BBU602は、通信ユニット6023をさらに含む。通信ユニット6023は、基地局600が、他の基地局デバイス又はコアネットワークデバイス等のネットワーク要素と通信するのを支援するように構成される。例えば、通信ユニット6023は、基地局600が、第2の基地局の要求メッセージを受信し、そして、第2の基地局にUEのコンテキストを送信するのを支援する。通信ユニット6023は、例えば、基地局600と第2の基地局との間の通信インターフェイス又は基地局600とコアネットワークデバイスとの間の通信インターフェイス等の通信インターフェイスを含んでもよい。
この出願の複数の実施形態によって提供される基地局500又は基地局600は、第2の基地局の要求にしたがって、第2の基地局にUEのコンテキストを送信する。第2の基地局の要求メッセージは、第1の識別子を含み、第1の識別子は、第1の基地局が構成するエリアの中の非接続モードにあるUEの識別子である。UEのコンテキストは、コアネットワーク関連のコンテキストを含む。第2の基地局は、UEのコンテキストに基づいて、UEのためのRRC構成を生成することを含む対応するRRC構成を実行するときに、コアネットワーク関連のコンテキストを使用してもよく、又は、第2の基地局は、第2の基地局のRATに対応するUEのコンテキストの中のRRC構成を直接的に実行してもよい。基地局500のRAT又は基地局600のRATは、第2の基地局のRATとは異なる。したがって、第2の基地局とUEとの間の通信プロセスにおいて、複数の基地局の間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させることが可能であり、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させることが可能である。
図7は、この出願のある1つの実施形態にしたがった基地局700の概略的な構成図である。
図1に示されている通信システムに基地局700を適用することが可能である。基地局700は、図2乃至図4に示されている複数の実施形態のうちのいずれか1つにおいて、第2の基地局が実行する動作を実行することが可能である。
基地局700は、第1の受信ユニット701、処理ユニット702、第1の送信ユニット703、第2の受信ユニット704、及び第2の送信ユニット705を含む。
第1の受信ユニット701は、第1の基地局がUEに割り当てる第1の識別子をUEから受信するように構成される。第1の識別子は、第1の基地局が構成するエリアの中の非接続モードにあるUEの識別子である。
処理ユニット702は、第1の識別子に基づいて、第1の基地局を識別するように構成される。
第1基地局の詳細な説明については、この出願の複数の方法の複数の実施形態のうちのいくつかにおける関連する内容を参照すべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
第1の送信ユニット703は、第1の基地局に要求メッセージを送信するように構成される。要求メッセージは、第1の基地局にUEのコンテキストを要求するのに使用され、要求メッセージは、第1の識別子を含む。
第2の受信ユニット704は、第1の基地局からUEのコンテキストを受信するように構成される。
処理ユニット702702は、さらに、UEのコンテキストに基づいて、RRC構成を実行するように構成される。
第1の基地局は、第1のRAT基地局であり、基地局700は、第2のRAT基地局である。言い換えると、基地局700のRATは、第1の基地局のRATとは異なる。
移動プロセスにおいて、UEは、第1の基地局から基地局700にハンドオーバーされてもよい。第1の基地局は、UEの以前のサービング基地局であり、基地局700は、UEの現在のサービング基地局である。
非接続モードは、UEのアイドルモード及び接続モード以外の第3のモードであってもよく、例えば、軽度な接続モード又は非アクティブモードであってもよい。具体的な内容については、この出願の複数の方法の複数の実施形態のうちのいくつかにおける関連する説明を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
第1の識別子のフォーマットは、第1の基地局のRATに対応し、第2の基地局が非接続モードにあるUEに割り当てた識別子のフォーマットとは異なる。例えば、複数の異なるRATの基地局がUEに割り当てる識別子は、異なる長さを有する。第1の識別子の詳細な説明については、この出願の他の実施形態における関連する内容を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
選択的に、第2の受信ユニット704は、特に、第1の基地局からUEのコアネットワーク関連のコンテキストを受信するように構成される。
選択的に、第2の受信ユニット704は、特に、第1の基地局から、UEのコアネットワーク関連のコンテキスト及びUEの第1のRAT RRCコンテキストを受信するように構成される。
選択的に、第2の受信ユニット704は、特に、第1の基地局から、UEのコアネットワーク関連のコンテキスト、UEの第1のRAT RRCコンテキスト、及びUEの第2のRAT RRCコンテキストを受信するように構成される。
基地局700が第1の基地局から受信するUEのコンテキストは、異なる内容を含んでいてもよいということを理解することが可能である。UEのコンテキストの詳細な説明については、この出願の方法のいくつかの実施形態における関連する内容を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
選択的に、処理ユニット702は、特に、UEのコンテキストに基づいて、第2のRAT RRC構成を生成するように構成され、第2の送信ユニット705は、UEに第2のRAT RRC構成を送信する。具体的には、処理ユニット702は、UEの受信したコアネットワーク関連のコンテキストを使用して、第2のRAT RRC構成を生成してもよく、第2の送信ユニット705は、UEに生成されたRRC構成を送信する。加えて、処理ユニット702は、生成されたRRC構成を実行する。第2のRAT RRC構成を生成する特定の方式の説明については、この出願の他の実施形態における関連する説明を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
選択的に、処理ユニット702は、特に、UEのコンテキストの中に含まれる第2のRAT RRC構成を実行するように構成される。第2のRAT RRC構成は、第2のRAT RRCコンテキストに属している。具体的には、UEのコンテキストは、第2のRAT RRCコンテキストを含み、その第2のRAT RRCコンテキストは、基地局700のRATと同じRATを有する他の基地局(すなわち、他の第2のRAT基地局)から取得される。第2の基地局は、その第2のRAT RRCコンテキストの中のRRC構成を直接的に使用してもよい。UEのコンテキストの中に含まれる第2のRAT RRC構成の詳細な説明については、この出願の他の実施形態における関連する内容を参照すべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
選択的に、基地局700が受信するUEのコンテキストが、他の第2のRAT基地局から取得した第2のRAT RRCコンテキストを含むときに、処理ユニット702は、第2のRAT RRCコンテキストの中のRRC構成のうちのいくつかの又はすべてを更新し、そして、UEにその更新されたRRC構成を送信してもよい。更新されたRRC構成の詳細な説明については、この出願の他の実施形態における関連する内容を参照すべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
図7に示されているように、通信バスを使用することによって、基地局700の複数のユニットを相互接続することが可能である。代替的に、図7には示されていない他の接続方式によって、その基地局のそれらの複数のユニットを接続してもよい。このことは、この出願のこの実施形態においては特に限定されない。
図8は、この出願のある1つの実施形態にしたがった基地局800の概略的な構成図である。
図1に示されている通信システムに基地局800を適用することが可能である。基地局800は、図2乃至図4に示されている複数の実施形態のうちのいずれか1つにおいて、第2の基地局が実行する動作を実行することが可能である。
基地局800は、1つ又は複数のRRU801及び1つ又は複数のBBU802を含む。代替的に、BBU802の動作は、CUによって実行されてもよく、RRU801の動作は、DU又はTRPによって実行されてもよい。
BBU802は、図2乃至図4に示されている複数の実施形態において第2の基地局が実行する動作を実行するように基地局800を制御するように構成されてもよい。
ある1つの例において、BBU802は、1つ又は複数の回路基板を含んでもよい。複数の回路基板は、単一のアクセスRATの(例えば、LTEアクセスネットワーク又はNRアクセスネットワーク等の)無線アクセスネットワークを共同でサポートしてもよく、又は、複数の異なるアクセスRATの複数の無線アクセスネットワークをサポートしてもよい。BBU802は、メモリ8021及びプロセッサ8022をさらに含む。メモリ8021は、必要な命令及び必要なデータを格納するように構成される。例えば、メモリ8021は、上記の複数の実施形態において第1の基地局から取得するUEのコンテキストを格納する。プロセッサ8022は、必要な動作を実行するように基地局800を制御するように構成され、例えば、図2乃至図4に示されている複数の実施形態における第2の基地局の動作を実行するように基地局800を制御するように構成される。
ある1つの例において、BBU802は、通信ユニット8023をさらに含む。通信ユニット8023は、基地局800が、他の基地局デバイス又はコアネットワークデバイス等のネットワーク要素と通信するのを支援するように構成される。例えば、通信ユニット8023は、基地局800が、第1の基地局に要求メッセージを送信し、そして、第1の基地局が送信するUEのコンテキストを受信するのを支援する。通信ユニット8023は、例えば、基地局800と第1の基地局との間の通信インターフェイス又は基地局800とコアネットワークデバイスとの間の通信インターフェイス等の通信インターフェイスを含んでもよい。
RRU及びBBUの機能の詳細な説明、及び、BBUの中のメモリ及びプロセッサ等の装置の機能の詳細な説明については、図6に示されている実施形態の中の関連する内容を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
この出願の複数の実施形態によって提供される基地局700又は基地局800は、UEから受信した第1の識別子に基づいて、第1の基地局を識別し、第1の識別子は、第1の基地局が構成するエリアの中の非接続モードにあるUEの識別子であり、そして、第1の基地局に要求メッセージを送信して、UEのコンテキストに基づいて、RRC構成を実行し、要求メッセージは、第1の基地局にUEのコンテキストを要求するのに使用され、基地局700のRAT又は基地局800のRATは、第1の基地局のRATとは異なる。UEのためのRRC構成の生成を含むRRC構成の実行のときに、基地局700又は基地局800は、例えば、第1の基地局が送信するUEのコアネットワーク関連のコンテキスト等のUEのコンテキストを使用してもよい。したがって、UEと基地局700又は基地局800との間の通信プロセスにおいて、複数の基地局の間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させることが可能であり、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させることが可能である。
図9は、この出願のある1つの実施形態にしたがったUE900の概略的な構成図である。
UE900は、受信ユニット901、送信ユニット902、及び処理ユニット903を含む。
受信ユニット901は、第1の基地局から第1の指標を受信するように構成される。第1の指標は、第1の基地局がUE900に割り当てる第1の識別子を含み、第1の指標は、非接続モードに入るように当該UEに指示するのに使用され、第1の識別子は、第1の基地局が構成するエリアの中の非接続モードにある当該UEの識別子である。
選択的に、第1の識別子のフォーマットは、第2の基地局が非接続モードにあるUEに割り当てる識別子のフォーマットとは異なる。
選択的に、送信ユニット902は、特に、第2の基地局にエリア更新メッセージを送信するように構成される。エリア更新メッセージは、第1の識別子を含む。
第1の識別子の詳細な説明については、この出願の他の実施形態における関連する内容を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
送信ユニット902は、第2の基地局に第1の識別子を送信するように構成される。第1の識別子は、第2の基地局が第1の基地局に当該UEのコンテキストを要求するのに使用される。
第1の基地局は、第1のRAT基地局であり、第2の基地局は、第2のRAT基地局である。
処理ユニット903は、当該UEのコンテキストに基づいて、RRC構成を実行するように構成される。
RRC構成は、UEのコンテキストに基づいて第2の基地局が生成する第2のRAT RRC構成であってもよい。代替的に、RRC構成は、UEが保持している第2のRAT RRC構成であってもよい。UEは、第2のRAT RRC構成を使用することによって、第2の基地局へのRRC接続を実行してもよい。第2のRAT RRC構成の詳細な説明については、この出願の他の実施形態における関連する内容を参照すべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
選択的に、処理ユニット903は、さらに、セキュリティ構成情報を除く第1のRAT RRCコンテキストを解放し、そして、コアネットワーク関連のコンテキストを保持する、ように構成される。
選択的に、処理ユニット903は、さらに、第1のRAT RRCコンテキスト及びコアネットワーク関連のコンテキストを保持するように構成される。
処理ユニット903による第1のRAT RRCコンテキストの解放又は保持の詳細な説明については、この出願の他の実施形態における関連する内容を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
図9に示されているように、通信バスを使用することによって、UE900の複数のユニットを相互接続することが可能である。代替的に、図9には示されていない他の接続方式によって、そのUEのそれらの複数のユニットを接続してもよい。このことは、この出願のこの実施形態においては特に限定されない。
図10は、UE1000の概略的な構成図である。
図1に示されている通信システムにUE1000を適用することが可能である。UE1000は、図2乃至図4に示されている複数の実施形態のうちのいずれか1つにおいて、UEが実行する動作を実行することが可能である。
説明を容易にするために、図10は、UE1000の主要な構成要素のみを示している。図10に示されているように、UE1000は、プロセッサ、メモリ、制御回路、アンテナ、及び入力/出力装置を含む。プロセッサは、主として、通信プロトコル及び通信データを処理し、ユーザ機器全体を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、そして、そのソフトウェアプログラムのデータを処理する、ように構成され、例えば、UE1000が、図2乃至図4に記載されているUEの動作を実行するのを支援するように構成される。メモリは、主として、例えば、上記の複数の実施形態において説明されているUEのコンテキストを格納するといったように、ソフトウェアプログラム及びデータを格納するように構成される。制御回路は、主として、ベースバンド信号と無線周波数信号との変換を実行し、そして、無線周波数信号を処理する、ように構成される。制御回路とアンテナの組み合わせは、また、トランシーバーと称されてもよく、そのトランシーバーは、主として、電磁波の形態で、無線周波数信号を送信し/受信するように構成される。例えば、トランシーバーは、図2のS202を実行して、第1の基地局が送信する第1の指標を受信するように構成されてもよい。他の例では、トランシーバーは、S203を実行して、第2の基地局に第1の識別子を送信するように構成されてもよい。詳細については、複数の方法の複数の実施形態における関連する説明を参照するべきである。タッチスクリーン、ディスプレイスクリーン、又はキーボード等の入力/出力装置は、主として、ユーザが入力したデータを受信し、そして、ユーザにデータを出力する、ように構成される。
UEの電源がオンにされた後に、プロセッサは、メモリの中のソフトウェアプログラムを読み出し、ソフトウェアプログラムの命令を解釈して実行し、そして、ソフトウェアプログラムのデータを処理してもよい。プロセッサが、アンテナを使用することによって、データを送信する必要があるときは、送信されるデータに対してベースバンド処理を実行した後に、そのプロセッサは、無線周波数回路にベースバンド信号を出力する。そのベースバンド信号に対して無線周波数処理を実行した後に、無線周波数回路は、アンテナを使用することによって、電磁波の形態で、その無線周波数信号を送信する。データがUEに送信されるときに、その無線周波数回路は、アンテナを使用することによって、無線周波数信号を受信し、その無線周波数信号をベースバンド信号に変換し、そして、プロセッサにそのベースバンド信号を出力する。プロセッサは、そのベースバンド信号をデータに変換し、そして、そのデータを処理する。
当業者は、説明を容易にするために、図10が、1つのみのメモリ及び1つのみのプロセッサを示しているということを理解することが可能である。実際には、UEは、複数のプロセッサ及び複数のメモリを有していてもよい。メモリは、また、記憶媒体又は記憶デバイス等と称されてもよい。このことは、この出願のこの実施形態においては限定されない。
ある1つの選択的な実装において、プロセッサは、ベースバンドプロセッサ及び中央処理ユニットを含んでもよい。ベースバンドプロセッサは、主として、通信プロトコル及び通信データを処理するように構成される。中央処理ユニットは、主として、UE全体を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、そして、そのソフトウェアプログラムのデータを処理する、ように構成される。図10のプロセッサは、ベースバンドプロセッサ及び中央処理ユニットの機能を統合する。当業者は、ベースバンドプロセッサ及び中央処理ユニットが、代替的に、互いに独立のプロセッサであってもよく、バス等の技術を使用することによって相互接続されてもよいということを理解することが可能である。当業者は、UEが、複数のベースバンドプロセッサを含んで、複数の異なるネットワークRATに適応してもよく、また、UEが、複数の中央処理ユニットを含んで、そのUEの処理能力を高めてもよいということを理解することが可能である。UEのそれらの複数の構成要素は、さまざまなバスを使用することによって接続されてもよい。ベースバンドプロセッサは、また、ベースバンド処理回路又はベースバンド処理チップとして表現されてもよい。中央処理ユニットは、また、中央処理回路又は中央処理チップとして表現されてもよい。通信プロトコル及び通信データを処理する機能は、プロセッサの中に埋め込まれてもよく、又は、ソフトウェアプログラムの形態でメモリの中に格納されてもよい。プロセッサは、ソフトウェアプログラムを実行して、ベースバンド処理機能を実装する。
例えば、この出願のこの実施形態において、受信機能及び送信機能を有するアンテナ及び制御回路は、UE1000のトランシーバーユニット1001として考えられてもよく、処理機能を有するプロセッサは、UE1000の処理ユニット1002として考えられる。図10に示されているように、UE1000は、トランシーバーユニット1001及び処理ユニット1002を含む。トランシーバーユニットは、また、トランシーバー又はトランシーバー装置等と称されてもよい。選択的に、トランシーバーユニット1001の中に存在するとともに、受信機能を実装するように構成される構成要素は、受信ユニットとして考えられてもよく、トランシーバーユニット1001の中に存在するとともに、送信機能を実装するように構成される構成要素は、送信ユニットとして考えられてもよい。言い換えると、トランシーバーユニット1001は、受信ユニット及び送信ユニットを含む。例えば、受信ユニットは、また、受信機、受信機、又は、受信機回路等と称されてもよく、送信ユニットは、送信機、送信機、又は、送信機回路等と称されてもよい。
この出願の複数の実施形態によって提供されるUE900又はUE1000は、第1の基地局から第1の指標を受信し、第1の指標は、第1の基地局がUEに割り当てる第1の識別子を含み、第1の指標は、非接続モードに入るようにUEに指示するのに使用され、第1の識別子は、第1の基地局が構成するエリアの中の非接続モードにあるUEの識別子であり、第2の基地局に第1の識別子を送信し、第1の識別子は、第2の基地局が第1の基地局にUEのコンテキストを要求するのに使用され、そして、UEのコンテキストに基づいてRRC構成を実行し、第1の基地局のRATは、第2の基地局のRATとは異なる。UEが第2の基地局にアクセスするプロセスにおいて、そのUEは、第1の基地局が送信するUEのコンテキストに基づいて、第2の基地局が生成するRRC構成を実行してもよく、又は、UEが局所的に保持しているRRC構成を実行してもよい。したがって、UEと第2の基地局との間の通信プロセスにおいて、複数の基地局の間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させることが可能であり、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させることが可能である。
図11は、この出願のある1つの実施形態にしたがった通信システム1100の概略的な図である。
通信システム1100は、
第1の基地局1101であって、第1の基地局1101は、図2乃至図4に示されている複数の実施形態のうちのいずれか1つにおいて、第1の基地局が実行する動作を実行してもよく、具体的には、図5又は図6に示されている実施形態における基地局であってもよい、第1の基地局1101と、
第2の基地局1102であって、第2の基地局1102は、図2乃至図4に示されている複数の実施形態のうちのいずれか1つにおいて、第2の基地局が実行する動作を実行してもよく、具体的には、図7又は図8に示されている実施形態における基地局であってもよい、第2の基地局1102と、を含む。
通信システム1100は、ユーザ機器1103をさらに含んでもよく、そのユーザ機器1103は、第1の基地局1101及び第2の基地局1102と個別に通信する。ユーザ機器1103は、図2乃至図4に示されている複数の実施形態のうちのいずれか1つにおいてUEが実行する動作を実行してもよく、具体的には、図9又は図10に示されている実施形態におけるUE又は端末であってもよい。
第1の基地局1101及び第2の基地局1102は、異なるRATの基地局である。加えて、第1の基地局1101及び第2の基地局1102は、同じコアネットワークに接続されている。例えば、第1の基地局1101及び第2の基地局1102は、LTE基地局及び第5G CNに接続されているNR基地局である。
ユーザ機器1103は、第1の基地局1101の指示にしたがって非接続モードに入る。第2の基地局1102は、UEへのRRC接続を実行するために、第1の基地局1101にUE1103のコンテキストを要求してもよい。各々のデバイスの機能又は各々のデバイスが実行する特定の動作については、この出願の他の実施形態における関連する内容を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
この出願のこの実施形態によって提供される通信システム1100によれば、UEは、第1のRAT基地局の指示にしたがって非接続モードに入る。その非接続モードにあるUEが、第2のRAT基地局のセルに移動するときに、第1の基地局は、第2の基地局の要求にしたがって、その第2の基地局に、UEのコンテキストを送信する。第2の基地局は、そのUEの受信したコンテキストに基づいて、RRC構成を実行して、その第2の基地局とそのUEとの間のRRC接続を実行する。第2の基地局が、UEのためのRRC構成の生成を含むRRC構成の実行を行うときに、第2の基地局は、例えば、第1の基地局が送信するUEのコアネットワーク関連のコンテキスト等のUEのコンテキストを使用してもよい。したがって、第2の基地局とUEとの間の通信プロセスにおいて、複数の基地局の間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させることが可能であり、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させることが可能である。
この出願の複数の実施形態において基地局又はUEの中で使用されるプロセッサは、中央処理ユニット(CPU)、汎用プロセッサ、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は他のプログラマブル論理デバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェアコンポーネント、又はそれらのいずれかの組み合わせであってもよいということを理解することが可能である。プロセッサは、この出願によって開示されている内容を参照して説明されている論理ブロック、モジュール、及び回路の様々な例を実装し又は実行することが可能である。代替的に、プロセッサは、例えば、1つ又は複数のマイクロプロセッサの組み合わせ又はDSP及びマイクロプロセッサの組み合わせ等の計算機能を実装するプロセッサの組み合わせであってもよい。
この出願の複数の実施形態におけるバスは、産業用RATアーキテクチャ(Industry RAT Architecture, ISA)バス、周辺構成要素相互接続(Peripheral Component, PCI)バス、又は、拡張産業用標準アーキテクチャ(Extended Industry Standard Architecture, EISA)バス等であってもよい。バスは、アドレスバス、データバス、及び制御バス等に分類されてもよい。表現を容易にするために、この出願の添付図面において、バスを表すのに、1つのみの太線を使用するが、このことは、1つのみのバスが存在し、又は、1つのタイプのバスのみが存在するということを意味するものではない。
当業者は、この出願によって提供される複数の実施形態の説明を相互に参照してもよいということを明確に理解することが可能である。説明を簡単かつ簡潔にするために、例えば、この出願のそれらの複数の実施形態によって提供される装置及びデバイスの機能及び実行されるステップについては、この出願の複数の方法の実施形態における関連する説明を参照すべきである。
ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらのいずれかの組み合わせを使用することによって、上記の複数の実施形態のすべて又は一部を実装してもよい。それらの複数の実施形態を実装するのにソフトウェアを使用するときに、コンピュータプログラム製品の形態で、それらの複数の実施形態のすべて又は一部を実装してもよい。コンピュータプログラム製品は、1つ又は複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がロードされ、コンピュータによって実行されるときに、本発明の複数の実施形態にしたがった複数の手順又は複数の機能のうちのすべて又は一部が生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラム可能な装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されてもよく、又は、一方のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体から他方のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に伝送されてもよい。例えば、(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、又はディジタル加入者線(DSL)等の)有線方式又は(例えば、赤外線、無線、又はマイクロ波等の)無線方式によって、一方のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターから他方のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターへ、コンピュータ命令を伝送してもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能であるいずれかの使用可能な媒体であってもよく、又は、1つ又は複数の使用可能な媒体を統合しているサーバ又はデータセンター等のデータ記憶デバイスであってもよい。使用可能な媒体は、(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、又は磁気テープ等の)磁気媒体、(例えば、DVD等の)光媒体、又は(例えば、ソリッドステートディスク(Solid State Disk, SSD)等の)半導体媒体等であってもよい。
この出願によって提供される複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、この出願の範囲から離れることなく、他の方式によって、開示されているシステム、デバイス、及び方法を実装してもよいということを理解すべきである。例えば、説明されている実施形態は、ある1つの例であるにすぎない。例えば、モジュール又はユニットの分割は、論理的な機能の分割にすぎず、実際の実装においては、他の分割であってもよい。例えば、複数のユニット又は構成要素を組み合わせ又は一体化して、他のシステムとしてもよく、或いは、複数の特徴のうちのいくつかを無視してもよく又は実行しなくてもよい。個別の部分として説明されている複数のユニットは、物理的に分離されていてもよく、又は、物理的に分離されていなくてもよく、ユニットとして示されている複数の部分は、複数の物理的なユニットであってもよく、又は、複数の物理的なユニットでなくてもよく、1つの場所に位置していてもよく、或いは、複数のネットワークユニットに分散されていてもよい。複数の実施形態の複数の解決方法の目的を達成する実際の必要性に基づいて、それらの複数のモジュールのうちのいくつか又はすべてを選択してもよい。当業者は、創造的努力なくして、この出願のそれらの複数の実施形態を理解し、そして、実装することが可能である。
加えて、この出願の範囲から離れることなく、システム、デバイス、方法、及び複数の異なる実施形態を示している概略的な図を、他のシステム、モジュール、技術、又は方法と組み合わせ又は一体化してもよい。加えて、複数のインターフェイスのうちのいくつかを使用することによって、示され又は説明されている相互結合、直接的な結合、又は通信接続を実装してもよい。電子的な形態、機械的な形態、又は他の形態によって、複数の装置又は複数のユニットの間の非直接的な結合又は通信接続を実装してもよい。
上記の説明は、この出願の特定の実装であるにすぎず、この出願の保護の範囲を限定することを意図してはいない。この出願によって開示されている技術的範囲の中に存在するとともに、当業者が容易に理解することが可能である変更又は置換は、この出願の保護の範囲に属するものとする。したがって、この出願の保護の範囲は、特許請求の範囲の保護の範囲にしたがうものとする。
[関連出願への相互参照]
この出願は、2017年1月26日付で国家知的財産管理局に出願された"情報伝送方法、基地局、及びユーザ機器"と題する中国特許出願番号第201710061732.5号に基づく優先権を主張し、その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[技術分野]
この出願の複数の実施形態は、無線通信技術に関し、特に、情報伝送方法、基地局、及びユーザ機器に関する。
ユーザ機器(user equipment, UE)とネットワーク側との間の通信プロセスにおいては、そのUEには、通常、アイドル(idle)モード及び接続(connected)モードの2つのモードがある。UEをアイドルモードから接続モードへと切り替える間に、UEとネットワーク側との間の接続の確立及び基地局とコアネットワークとの間のそのUEのための接続の確立の双方は、大量のシグナリングインタラクションを必要とする。加えて、シグナリングインタラクションは、UEのデータ送信の待ち時間を生じさせ、それに続いて、サービスデータの伝送に影響を与える。
無線インターフェイス及びネットワークインターフェイスにおいてシグナリングオーバーヘッドを減少させるとともに、通信待ち時間を減少させるために、ロングタームエボリューション(long term evolution, LTE)システムにおいて、UEのために軽度な接続(light connected)モードを設計するとともに、新たな無線(new radio, NR)システムにおいて、UEのために非アクティブ(inactive)モードを設計する。UEが軽度な接続モード又は非アクティブモードにあるときに、そのUEと基地局との間の無線インターフェイス接続は解放される。一方で、そのUEは、すべての構成を保持し、基地局は、UEのコンテキストを保持し、基地局とコアネットワークとの間でUEのために以前に確立されている接続もまた保持される。
通信品質を保証するために、UEは、そのUEが移動しているときに、複数のサービング基地局の間でハンドオーバーされる。従来技術においては、UEの以前のサービング基地局及び新たなサービング基地局が異なるRATに関している場合に、非アクティブモード又は軽度な接続モードにあるUEが、新たなサービング基地局にハンドオーバーされるときに、以前のサービング基地局は、そのUEのすべてのコンテキストを解放する。さらに、新たなサービング基地局がそのUEのためにコンテキストを再生成する際には、複数の基地局の間のインターフェイスにおける大量のシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおける大量のシグナリングインタラクションを必要とし、高いシグナリングオーバーヘッドを引き起こす。
この出願の複数の実施形態は、情報伝送方法、基地局、ユーザ機器、及び通信システムを提供する。
第1の態様によれば、この出願のある1つの実施形態は、情報伝送方法であって、
第1の基地局によって端末に、第1の指標を送信するステップであって、前記第1の指標は、前記第1の基地局が前記端末に割り当てる第1の識別子を含み、前記第1の指標は、非接続モードに入るよう前記端末に指示するのに使用され、そして、前記第1の識別子は、前記第1の基地局が構成するエリアの中の前記非接続モードにある前記端末の識別子である、ステップと、前記第1の基地局によって、第2の基地局から要求メッセージを受信するステップであって、前記要求メッセージは、前記第1の基地局に前記端末のコンテキストを要求するのに使用され、前記要求メッセージは、前記第1の識別子を含む、ステップと、前記第1の基地局によって前記第2の基地局に、前記端末の前記コンテキストを送信するステップと、を含み、前記第1の基地局は、第1のRAT基地局であり、前記第2の基地局は、第2のRAT基地局である、情報伝送方法を提供する。
この出願のこの実施形態によって提供される情報伝送方法によれば、UEは、第1のRAT基地局の指示にしたがって非接続モードに入る。その非接続モードにあるUEが、第2のRAT基地局のセルに移動するときに、第1のRAT基地局は、第2のRAT基地局の要求にしたがって、その第2のRAT基地局に、UEのコンテキストを送信する。第2のRAT基地局は、そのUEの受信したコンテキストに基づいて、無線リソース制御(radio resource control, RRC)構成を実行して、その第2のRAT基地局とそのUEとの間のRRC接続を実行する。UEのためのRRC構成の生成を含むRRC構成を実行するときに、第2のRAT基地局は、例えば、第1のRAT基地局が送信するUEのコアネットワーク関連のコンテキスト等のUEのコンテキストを使用してもよい。したがって、第2のRAT基地局とUEとの間の通信プロセスにおいて、複数の基地局の間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させることが可能であり、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させることが可能である。
第1の態様のある1つの可能な実装において、前記第1の基地局によって前記第2の基地局に、前記端末の前記コンテキストを送信する前記ステップは、前記第1の基地局によって前記第2の基地局に、前記端末のコアネットワーク関連のコンテキストを送信するステップを含む。
第1の態様のある1つの可能な実装において、前記第1の基地局によって前記第2の基地局に、前記端末の前記コンテキストを送信する前記ステップは、前記第1の基地局によって前記第2の基地局に、前記端末の第1のRAT RRCコンテキスト及び前記端末のコアネットワーク関連のコンテキストを送信するステップを含む。
第1の態様のある1つの可能な実装において、前記第1の基地局によって前記第2の基地局に、前記端末の前記コンテキストを送信する前記ステップは、前記第1の基地局によって前記第2の基地局に、前記端末の第1のRAT RRCコンテキスト、前記端末の第2のRAT RRCコンテキスト、及び前記端末のコアネットワーク関連のコンテキストを送信するステップを含む。
コアネットワーク関連のコンテキストは、コアネットワークセキュリティ情報、UEの一時移動体加入者識別子(TMSI)、プロトコルデータユニット(protocol data unit, PDU)セッション情報、UEのコアネットワークインターフェイス識別子、及び、UE能力情報のうちの1つ又は複数のタイプの情報を含む。
RRCコンテキストは、UEとネットワーク側との間の通信プロセスにおいて生成されるRRC構成及び状態情報を含む。
第2の基地局は、端末の受信したコンテキストに含まれている異なる内容に基づいて、対応するRRC構成を実行してもよいということを理解することが可能である。選択的に、端末のコンテキストが、第2のRAT RRCコンテキストを含む、すなわち、第2の基地局のRATに対応するRRCコンテキストを含む場合には、第2の基地局は、第2のRAT RRCコンテキストの中のRRC構成を直接的に使用することが可能であり、UEのための新たな第2のRAT RRC構成を生成するプロセスを省略してもよく、それにより、シグナリングオーバーヘッドを減少させることが可能である。
第1の態様のある1つの可能な実装において、前記第1の基地局は、前記第2の基地局から指標情報を受信し、前記指標情報は、前記第2の基地局のRATを示すのに使用される。
第1の態様のある1つの可能な実装において、前記第1の識別子のフォーマットは、前記第2の基地局が前記非接続モードにある前記端末に割り当てる識別子のフォーマットとは異なる。選択的に、第1の識別子の長さは、第2の基地局が非接続モードにある端末に割り当てる識別子の長さとは異なる。
第2の態様によれば、本発明のある1つの実施形態は、情報伝送方法であって、
第2の基地局によって、第1の基地局が端末に割り当てる第1の識別子を前記端末から受信するステップであって、前記第1の識別子は、前記第1の基地局が構成するエリアの中の非接続モードにある前記端末の識別子である、ステップと、前記第2の基地局によって、前記第1の識別子に基づいて、前記第1の基地局を識別するステップと、前記第2の基地局によって前記第1の基地局に、要求メッセージを送信するステップであって、前記要求メッセージは、前記第1の基地局に前記端末のコンテキストを要求するのに使用され、前記要求メッセージは、前記第1の識別子を含む、ステップと、前記第2の基地局によって、前記第1の基地局から前記端末の前記コンテキストを受信するステップと、前記第2の基地局によって、前記端末の前記コンテキストに基づいて、RRC構成を実行するステップと、を含み、前記第1の基地局は、第1のRAT基地局であり、前記第2の基地局は、第2のRAT基地局である、情報伝送方法を提供する。
第2の態様のある1つの可能な実装において、前記第2の基地局によって、前記第1の基地局から前記端末の前記コンテキストを受信する前記ステップは、前記第2の基地局によって、前記第1の基地局から前記端末のコアネットワーク関連のコンテキストを受信するステップを含む。
第2の態様のある1つの可能な実装において、前記第2の基地局によって、前記第1の基地局から前記端末の前記コンテキストを受信する前記ステップは、前記第2の基地局によって、前記第1の基地局から、前記端末のコアネットワーク関連のコンテキスト及び前記端末の第1のRAT RRCコンテキストを受信するステップを含む。
第2の態様のある1つの可能な実装において、前記第2の基地局によって、前記第1の基地局から前記端末の前記コンテキストを受信する前記ステップは、前記第2の基地局によって、前記第1の基地局から、前記端末のコアネットワーク関連のコンテキスト、前記端末の第1のRAT RRCコンテキスト、及び前記端末の第2のRAT RRCコンテキストを受信するステップを含む。
第2の態様のある1つの可能な実装において、前記第2の基地局によって、前記端末の前記コンテキストに基づいて、RRC構成を実行する前記ステップは、前記第2の基地局によって、前記端末の前記コンテキストに基づいて、第2のRAT RRC構成を生成するステップと、前記第2の基地局によって前記端末に、前記第2のRAT RRC構成を送信するステップと、を含む。第2の基地局は、端末のコンテキストのうちのコアネットワーク関連のコンテキストに基づいて、UEのための第2のRAT RRC構成を生成してもよい。
第2の態様のある1つの可能な実装において、前記第2の基地局によって、前記端末の前記コンテキストに基づいて、RRC構成を実行する前記ステップは、前記第2の基地局によって、前記端末の前記コンテキストに含まれる第2のRAT RRC構成を実行するステップを含む。
第2の態様のある1つの可能な実装において、前記第1の識別子のフォーマットは、前記第2の基地局が前記非接続モードにある前記端末に割り当てる識別子のフォーマットとは異なる。選択的に、第1の識別子の長さは、第2の基地局が非接続モードにある端末に割り当てる識別子の長さとは異なる。
第3の態様によれば、本発明のある1つの実施形態は、情報伝送方法であって、
端末によって、第1の基地局から第1の指標を受信するステップであって、前記第1の指標は、前記第1の基地局が前記端末に割り当てる第1の識別子を含み、前記第1の指標は、非接続モードに入るように前記端末に指示するのに使用され、前記第1の識別子は、前記第1の基地局が構成するエリアの中の前記非接続モードにある前記端末の識別子である、ステップと、前記端末によって第2の基地局に、前記第1の識別子を送信するステップであって、前記第1の識別子は、前記第2の基地局が前記第1の基地局に前記端末のコンテキストを要求するのに使用され、前記第1の基地局は、第1のRAT基地局であり、前記第2の基地局は、第2のRAT基地局である、ステップと、前記端末によって、前記端末の前記コンテキストに基づいて、RRC構成を実行するステップと、を含む、情報伝送方法を提供する。
第3の態様のある1つの可能な実装において、当該方法は、前記端末によって、セキュリティ構成情報を除く第1のRAT RRCコンテキストを解放し、そして、コアネットワーク関連のコンテキストを保持するステップをさらに含む。セキュリティ構成情報は、鍵を含む。
第3の態様のある1つの可能な実装において、当該方法は、前記端末によって、第1のRAT RRCコンテキスト及びコアネットワーク関連のコンテキストを保持するステップをさらに含む。
選択的に、UEは、無線インターフェイスメッセージを使用することによって、又は、他の方式で、現在のサービング基地局と以前のサービング基地局が複数の異なるRATの基地局であるか否かを決定して、さらに、以前のサービング基地局に関連するRRCコンテキストを解放するか又は保持するかを決定してもよい。
第3の態様のある1つの可能な実装において、前記端末によって第2の基地局に、前記第1の識別子を送信する前記ステップは、前記端末によって前記第2の基地局に、エリア更新メッセージを送信するステップを含み、前記エリア更新メッセージは、前記第1の識別子を含む。
第3の態様のある1つの可能な実装において、前記第1の識別子のフォーマットは、前記第2の基地局が前記非接続モードにある前記端末に割り当てる識別子のフォーマットとは異なる。選択的に、第1の識別子の長さは、第2の基地局が非接続モードにある端末に割り当てる識別子の長さとは異なる。
第1の態様にしたがった情報伝送方法を実装するために、第4の態様によれば、この出願のある1つの実施形態は、基地局を提供し、その基地局は、その情報伝送方法における第1の基地局の挙動を実装する機能を有する。その機能は、ハードウェアを使用することによって実装されもよく、又は、ハードウェアによって対応するソフトウェアを実行することによって実装されもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、その機能に対応する1つ又は複数のモジュールを含む。
第4の態様のある1つの可能な実装において、基地局は、複数の機能的なユニットを含み、それらの複数の機能的なユニットは、第1の態様にしたがったいずれかの情報伝送方法を実装するように構成される。基地局は、第2の基地局に端末のコンテキストを送信し、それによって、第2の基地局は、その端末のコンテキストに基づいて、RRC構成を実行する。したがって、第2の基地局と端末との間の通信プロセスにおいて、複数の基地局の間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させ、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させる。
第4の態様のある1つの可能な実装において、基地局の構成は、プロセッサ及びトランシーバーを含む。プロセッサは、基地局が上記の情報伝送方法における対応する機能を実行するのを支援するように構成される。トランシーバーは、基地局と端末との間の通信をサポートし、そして、上記の情報伝送方法に使用される情報又は命令を端末に送信する、ように構成される。基地局は、メモリをさらに含んでもよい。メモリは、プロセッサに接続されるように構成され、そのメモリは、基地局に必要となるプログラム命令及びデータを格納する。基地局は、通信インターフェイスをさらに含んでもよい。通信インターフェイスは、他の基地局デバイス又はコアネットワークデバイスと通信するように構成される。
第2の態様にしたがった情報伝送方法を実装するために、第5の態様によれば、この出願のある1つの実施形態は、基地局を提供し、その基地局は、その情報伝送方法における第2の基地局の挙動を実装する機能を有する。その機能は、ハードウェアを使用することによって実装されもよく、又は、ハードウェアによって対応するソフトウェアを実行することによって実装されもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、その機能に対応する1つ又は複数のモジュールを含む。
第5の態様のある1つの可能な実装において、基地局は、複数の機能的なユニットを含み、それらの複数の機能的なユニットは、第2の態様にしたがったいずれかの情報伝送方法を実装するように構成される。基地局は、第1の基地局から端末のコンテキストを受信し、それによって、その基地局は、その端末のコンテキストに基づいて、RRC構成を実行する。したがって、第2の基地局と端末との間の通信プロセスにおいて、複数の基地局の間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させ、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させる。
第5の態様のある1つの可能な実装において、基地局の構成は、プロセッサ及びトランシーバーを含む。プロセッサは、基地局が上記の情報伝送方法における対応する機能を実行するのを支援するように構成される。トランシーバーは、基地局と端末との間の通信をサポートし、そして、上記の情報伝送方法に使用される情報又は命令を端末に送信する、ように構成される。基地局は、メモリをさらに含んでもよい。メモリは、プロセッサに接続されるように構成され、そのメモリは、基地局に必要となるプログラム命令及びデータを格納する。基地局は、通信インターフェイスをさらに含んでもよい。通信インターフェイスは、他の基地局デバイス又はコアネットワークデバイスと通信するように構成される。
第3の態様にしたがった情報伝送方法を実装するために、第6の態様によれば、この出願のある1つの実施形態は、端末を提供し、その端末は、その情報伝送方法における端末の挙動を実装する機能を有する。その機能は、ハードウェアを使用することによって実装されもよく、又は、ハードウェアによって対応するソフトウェアを実行することによって実装されもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、その機能に対応する1つ又は複数のモジュールを含む。
第6の態様のある1つの可能な実装において、端末は、複数の機能的なユニットを含み、それらの複数の機能的なユニットは、第3の態様にしたがったいずれかの情報伝送方法を実装するように構成される。端末は、第2の基地局に第1の識別子を送信し、それによって、第2の基地局は、第1の基地局にその端末のコンテキストを要求する。したがって、第2の基地局と端末との間の通信プロセスにおいて、複数の基地局の間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させ、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させる。
第6の態様のある1つの可能な実装において、端末の構成は、プロセッサ及びトランシーバーを含む。プロセッサは、端末が上記の情報伝送方法における対応する機能を実行するのを支援するように構成される。トランシーバーは、端末と基地局との間の通信をサポートするように構成される。端末は、メモリをさらに含んでもよい。メモリは、プロセッサに接続されるように構成され、そのメモリは、端末に必要となるプログラム命令及びデータを格納する。
第7の態様によれば、本発明のある1つの実施形態は、通信システムを提供し、その通信システムは、第4の態様にしたがった基地局及び第5の態様にしたがった基地局を含む。通信システムは、第6の態様にしたがった端末をさらに含んでいてもよい。
第8の態様によれば、この出願のある1つの実施形態は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、命令を格納する。コンピュータにおいてその命令が実行されるときに、そのコンピュータは、上記の複数の態様による情報伝送方法を実行する。
第9の態様によれば、この出願のある1つの実施形態は、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータにおいてその命令が実行されるときに、そのコンピュータは、上記の複数の態様にしたがって情報伝送方法を実行する。
この出願の複数の実施形態によって提供される複数の技術的解決方法によれば、端末は、第1のRAT基地局の指示にしたがって非接続モードに入る。非接続モードにあるその端末が、第2のRAT基地局のセルに移動するときに、第1のRAT基地局は、第2のRAT基地局の要求にしたがって、第2のRAT基地局に端末のコンテキストを送信する。第2のRAT基地局は、端末の受信したコンテキストに基づいて、RRC構成を実行して、端末へのRRC接続を完了する。端末のためのRRC構成を生成することを含むRRC構成を実行するときに、第2のRAT基地局は、例えば、第1のRAT基地局が送信する端末のコアネットワーク関連のコンテキスト等の端末のコンテキストを使用してもよい。したがって、第2のRAT基地局と端末との間の通信プロセスにおいて、複数の基地局の間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させ、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させる。
この出願の複数の実施形態による複数の技術的解決方法をより明確に説明するために、以下の記載は、それらの複数の実施形態を説明するのに必要となる複数の添付の図面を簡潔に説明する。明らかなことではあるが、以下の説明のそれらの複数の添付の図面は、この出願のいくつかの実施形態を示しているにすぎず、当業者は、創造的な努力を行うことなく、これらの複数の添付の図面から他の図面を導き出すことが可能である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった通信システムの概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった情報伝送方法の概略的なフローチャートである。
この出願のある1つの実施形態にしたがった情報伝送方法のためのシグナリングの概略的なフローチャートである。
この出願のある1つの実施形態にしたがった情報伝送方法のためのシグナリングの概略的なフローチャートである。
この出願のある1つの実施形態にしたがった基地局500の概略的な構成図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった基地局600の概略的な構成図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった基地局700の概略的な構成図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった基地局800の概略的な構成図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがったUE900の概略的な構成図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがったUE1000の概略的な構成図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった通信システム1100の概略的な図である。
LTEシステム等の4G(the 4th generation, 第4世代)システム、NR通信システム等の5G(the 5th generation, 第5世代)システム、及び、進化型LTE(evolved LTE, eLTE)システム等の複数の通信システムに、この出願の複数の実施形態によって説明される技術を適用してもよい。
この出願の複数の実施形態によって説明される基地局デバイスは、LTEシステムの中の進化型NodeB(eNodeB, eNB, 又は e-NodeB, evolved NodeB)、或いは、NRシステムの中のgNB、送信受信点(transmission reception point, TRP)、又は中央ユニット(central unit, CU)等の基地局デバイスを含む。LTE eNBが、5Gコアネットワークに接続することが可能であるときは、LTE eNBは、また、eLTE eNBと称されてもよい。具体的には、eLTE eNBは、LTE eNBから発展したLTE基地局デバイスであり、5Gコアネットワーク(5G-Core, 5G CN)に直接的に接続することが可能である。基地局のタイプは、この出願の複数の実施形態においては特に限定されない。
この出願の複数の実施形態における5G CNは、また、新たなコアネットワーク(New Core)、又は、5G New Core等と称されてもよい。5G CNは、進化型パケットコア(evolved packet core, EPC)ネットワーク等の既存のコアネットワークとは独立して配置される。
この出願の複数の実施形態におけるUEは、ハンドヘルドデバイス、車載型デバイス、ウェアラブルデバイス、又は無線通信機能を有するコンピューティングデバイス、又は、無線モデムに接続される他の処理デバイス、及び、さまざまな形態のユーザ機器、移動局(mobile station, MS)、端末(terminal)、及び端末デバイス(terminal equipment)等を含んでもよい。説明を容易にするために、この出願のそれらの複数の実施形態においては、これらのデバイスは、"ユーザ機器"又は"UE"と称される。
この出願の複数の実施形態においては、基地局からUEへの一方向性通信リンクは、ダウンリンクとして定義され、UEから基地局への一方向性通信リンクは、アップリンクとして定義される。
本明細書における"及び/又は"の語は、関連する複数の対象物を説明するための関連性関係のみを記載し、3つの関係が存在する場合があるということを表すということを理解すべきである。例えば、A及び/又はBは、Aのみが存在する場合、A及びBの双方が存在する場合、及び、Bのみが存在する場合の3つの場合を表してもよい。加えて、本明細書における文字"/"は、関連する複数の対象物の間の"又は"の関係を示す。
この出願の複数の実施形態においては、"複数の"は、2つ又はそれ以上を意味する。
この出願の複数の実施形態における"第1の"及び"第2の"等の記載は、説明されている複数の対象物を図示しそして判別するためのみに使用され、また、この出願の複数の実施形態におけるデバイスの数に対する順序又は特別な限定を示すようには意図されてはいない。これらの説明は、この出願のそれらの複数の実施形態に対するいかなる限定も構成する場合はない。
この出願の複数の実施態様において、"接続"は、複数のデバイスの間の通信を実装するための直接的な接続又は非直接的な接続等のさまざまな接続方式を意味する。このことは、この出願のそれらの複数の実施態様においては限定されない。
この出願の複数の実施態様において、"ネットワーク"及び"システム"は、同じ概念であり、通信システムは、通信ネットワークである。
図1は、この出願のある1つの実施形態にしたがった通信システムの概略的な図である。
図1に示されている通信システムは、(LTE基地局として以下で及び図1に示されている)LTE-RAT基地局デバイス及び(NR基地局として以下で及び図1に示されている)NR-RAT基地局デバイスを含む。
LTE基地局及びNR基地局は、NGインターフェイスを使用することによって、5G CNにそれぞれ接続され、例えば、図に示されているXnインターフェイス等の直接的な通信インターフェイスが、LTE基地局とNR基地局との間に存在してもよく、複数の基地局の間の情報交換のために使用される。LTE基地局とNR基地局との間にいかなる直接的な通信インターフェイスも確立されない場合には、LTE基地局とNR基地局との間で交換される情報は、5G CNを使用することによって転送されてもよいということを理解することが可能である。この出願のこの実施形態においては、NGインターフェイス及びXnインターフェイスの双方は、例であるということを理解することが可能である。2つのタイプのインターフェイスは、また、他の名称を使用することによって表現されてもよい。このことは、特に限定されない。
図1に示すように、LTE基地局及びNR基地局は、少なくとも1つのセル(cell)を個別に管理する。この出願のこの実施形態においては、LTE基地局が管理するセルは、LTEセルと称され、NR基地局が管理するセルは、NRセルと称される。
UEは、NRセルに入り、NR基地局にアクセスし、そのNR基地局が提供する通信サービスを取得するということを仮定する。接続モードにあるUEが、ある時間期間の範囲内でサービスデータを伝送しないということを決定するときに、NR基地局は、非アクティブモードに入るようにUEに指示してもよい。非アクティブモードにおいては、UEとNR基地局との間の無線インターフェイス接続は解放されるが、一方で、UEは、NR基地局がそのUEのために構成するさまざまなタイプの構成情報を保持し、そのNR基地局は、そのUEのコンテキストを保持し、そのNR基地局は、そのUEのために、NR基地局と5G CNとの間に確立される接続を保持する。同様に、UEが、LTE eNBにアクセスする場合には、UEは、LTE eNBの指示にしたがって、軽度な接続(light connected)モードに入ってもよい。軽度な接続モードは、非アクティブモードと同様であり、繰り返しては説明しない。
この出願のこの実施形態においては、非アクティブモード及び軽度な接続モード等は、アイドルモード及び接続モード以外のUEの第3のモードを表し、集合的に、"非接続モード"と称される。
移動プロセスにおいて、UEは、サービング基地局を更新して、通信品質を維持する。UEが、以前のサービング基地局がそのUEのために構成した無線アクセスネットワークベースの通知エリア(RAN based notification area, RNA)から移動して、又は、UEが、無線アクセスネットワークベースのページングエリア(RAN based paging area, RPA)から移動して、新たなサービング基地局のRNA又はRPAに入るときに、そのUEは、最初に、新たなサービング基地局へのエリア更新プロセスを開始して、その新たなサービング基地局にアクセスし、そして、その後、そのUEは、接続モードに切り替わってもよい。例えば、図1に示されているように、UEは、LTEセルからNRセルに移動し、LTEセル及びNRセルは、複数の異なるRNAに属する。したがって、UEは、NR基地局へのエリア更新プロセスを開始してもよい。
代替的に、図1に示されていない他のシナリオにおいては、移動の後に、UEは、依然として、以前のサービング基地局が構成したRNA範囲の中に位置しているが、異なるRATの基地局のセルに入っている。例えば、UEの以前のサービング基地局は、LTE基地局であり、UEは、そのLTE基地局が属しているRNAの中のNRセルに入っているか、又は、以前のサービング基地局は、NR基地局であり、UEは、NR基地局が属しているRNAの中のLTEセルに入っている。この状況において、UEがアップリンクサービス又はダウンリンクサービスを伝送する場合には、そのUEは、最初に、新たなサービング基地局との接続モードに入る。
RNAは、少なくとも1つのセルを含んでもよく、又は、少なくとも1つのロケーションエリアを含んでもよい。ロケーションエリアは、1つ又は複数のセルを含んでもよい。ロケーションエリアが複数のセルを含むときは、それらの複数のセルは、同じRAT又は異なるRATのセルであってもよい。ロケーションエリアは、代替的に、LTEシステム又は5Gシステムの中のトラッキングエリア(Tracking Area, TA)等であってもよい。
LTE基地局及びNR基地局の双方は、5G CNに接続され、5G CNとそれらの2つの基地局の各々との間のインターフェイスは、ともにNGインターフェイスである。LTEシステム及びNRシステムの双方において、接続モード及びアイドルモード以外の第3のモードが存在し、2つの第3のモードのメカニズムは、基本的には同じである。したがって、この出願のある1つの実施形態は、情報伝送方法を提供し、それによって、UEが、同じコアネットワークに接続されている複数の異なるRATの複数の基地局の間でハンドオーバーされるときに、そのUEは、以前のサービング基地局の中に、そのUEのコンテキストを保持することが可能である。例えば、UEが、同じ5G CNに接続されているLTE基地局とNR基地局との間でハンドオーバーされるときに、そのUEは、LTE基地局の軽度な接続モードとNR基地局の非アクティブモードとの間で直接的に切り替わることが可能であり、それにより、以前のサービング基地局の指示にしたがって非接続モードにあるUEが、異なるRATの新たなサービング基地局にアクセスするときに、そのUEは、最初に、アイドルモードに入る必要があり、そして、その次に、接続モードに切り替わり、結果として、通信待ち時間が長くなるという問題を解決することが可能である。
図2は、この出願のある1つの実施形態にしたがった情報伝送方法の概略的なフローチャートである。図1に示されている通信システムにその方法を適用することが可能である。
通信システムは、同じコアネットワークに接続されている第1の基地局及び第2の基地局を含み、第1の基地局及び第2の基地局は、複数の異なるRATの基地局である。説明を容易にするために、この出願のこの実施形態においては、第1の基地局が使用する通信RATは、"第1のRAT"と称され、第2の基地局が使用する通信RATは、"第2のRAT"と称される。
第1の基地局の特定のRAT及び第2の基地局の特定のRATは、この出願のこの実施形態においては、特に限定されないということを理解することが可能である。例えば、第1の基地局は、LTE基地局であり、第2の基地局は、NR基地局であるか、又は、第1の基地局は、NR基地局であり、第2の基地局は、LTE基地局である。
その方法は、以下のステップを含む。
S201: 第1の基地局は、UEに第1の指標を送信し、第1の指標は、第1の基地局がそのUEに割り当てる第1の識別子を含み、第1の指標は、非接続モードに入るようそのUEに指示するのに使用され、そして、第1の識別子は、第1の基地局が構成するエリアの中の非接続モードにあるUEの識別子である。
具体的には、第1の基地局は、その第1の基地局が構成するエリアの中の非接続モードにあるUEに識別子を割り当ててもよい。そのエリアは、RNA又はRPAであってもよく、そのRNA又はRPAは、少なくとも1つのセル又は少なくとも1つのロケーションエリアを含む。そのUEが、第1の基地局が構成するそのエリアの中の複数のセルの間で移動するときに、そのUEは、そのUEの移動状態を第1の基地局に通知しなくてもよい。そのUEがそのエリアの外側のセルに移動するときに、そのUEは、そのセルの基地局へのエリア更新を開始してもよい。
移動プロセスにおいて、UEのサービング基地局は、第1の基地局から第2の基地局に切り替えることが可能である。第1の基地局は、UEのアンカー基地局(anchor base station)と称されるか、又は、以前のサービング基地局(previous serving base station)と称される。第2の基地局は、UEの現在のサービング基地局と称されるか、又は、新たなサービング基地局と称される。
具体的には、UEは、最初に、第1の基地局にアクセスする。UEが非接続モードに入ることが可能であるということを決定すると、第1の基地局は、UEに対応する指標情報を送信する。この出願のこの実施形態においては、第1の基地局によって、UEが非接続モードに入るということを決定するための条件は、特に限定されない。例えば、第1の基地局は、タイマを使用してもよい。タイマが指定する時間の範囲内でUEと第1の基地局との間でサービスデータが伝送されない場合には、その第1の基地局は、非接続モードに入るようにUEに指示する。
選択的に、第1の基地局がLTE基地局であり、第2の基地局がNR基地局であるときは、非接続モードは、軽度な接続モードである。言い換えると、LTE基地局は、軽度な接続モードに入るようにUEに指示する。
選択的に、第1の基地局がNR基地局であり、第2の基地局がLTE基地局であるときは、非接続モードは、非アクティブモードである。言い換えると、NR基地局は、非アクティブモードに入るようにUEに指示する。
S202: UEは、第1の基地局が送信する第1の指標を受信する。
第1の指標を受信した後に、UEは、非接続モードに入る。具体的にいうと、UEは、第1の基地局からの無線インターフェイス接続を解放するが、一方で、そのUEは、そのUEの第1のRATコンテキストを保持する。加えて、第1の基地局は、UEのRRCコンテキスト及びコアネットワーク関連のコンテキストを保持し、また、そのUEのために第1の基地局とコアネットワークとの間に確立されている接続を保持する。
具体的には、第1の指標を受信した後に、UEは、そのUEの第1のRATコンテキストを保持してもよく、その第1のRATコンテキストの保持は、第1のRAT RRCコンテキスト及びコアネットワーク関連のコンテキストの保持を含む。第1のRAT RRCコンテキストは、UEのために第1の基地局によって生成されてもよい。
選択的に、第1のRAT RRCコンテキストは、RRC構成及び他のRRC関連情報を含んでもよい。例えば、第1の基地局等の第1のRAT基地局が、UEのサービング基地局として機能し、他のRRC関連情報が、UEと、例えば、第1の基地局等の第1のRAT基地局との間の通信プロセスにおいて生成されるときに、RRC構成は、UEのために生成される。他のRRC関連情報は、状態情報を含む。具体的には、RRC構成は、ベアラ構成及びプロトコル層構成等の情報を含む。状態情報は、UEが使用するベアラの順序番号等の情報を含む。
あるRATの基地局が生成するRRC構成は、その基地局のそのRATに対応しており、複数の異なるRATのRRC構成は、複数の異なる情報要素の設計又は複数の異なるフォーマットの設計を有するということを理解することが可能である。例えば、第1のRAT RRC構成のフォーマットは、第1の基地局のRATに対応しており、第2のRAT RRC構成のフォーマットは、第2の基地局のRATに対応している。複数の異なるRATのRRC構成は、互いに対して透明である。具体的には、一方のRATの基地局は、他方のRATの基地局に関するRRC構成を理解しない。例えば、第1の基地局は、第2のRAT RRC構成を理解しておらず、第2の基地局は、第1のRAT RRC構成を理解していない。
コアネットワーク関連のコンテキストは、UEのコンテキストのうちのコアネットワーク関連の情報であり、コアネットワークセキュリティ情報、UEのTMSI、PDUセッション情報、UEのコアネットワークインターフェイス識別子、及びUEの能力情報のうちの1つ又は複数のタイプの情報を含んでもよい。
S203: UEは、第2の基地局に第1の識別子を送信し、第1の識別子は、第2の基地局が第1の基地局にUEのコンテキストを要求するのに使用される。
選択的に、UEは、第2の基地局にエリア更新メッセージを送信し、エリア更新メッセージは、第1の識別子を含む。エリア更新メッセージは、UEが(例えば、第1の基地局等の)以前のサービング基地局が構成したエリアから移動し、(例えば、第2の基地局等の)新たなサービング基地局のセルに入るときに、UEが、そのUEのためにRNA又はRPA等のエリアを構成することをその新たなサービング基地局に要求するのに使用される。UEが開始するエリア更新プロセスにおいて、UEは、以前のサービング基地局にUEのコンテキストを要求するように新たなサービング基地局をトリガしてもよい。UEのコンテキストは、UEが新たなサービング基地局にアクセスするプロセスにおいて、その新たなサービング基地局が、そのUEのためにその新たなサービング基地局のRATに対応するRRC構成を生成するのに使用される。
選択的に、UEは、さらに、第2の基地局に検証情報を送信する。検証情報は、第2の基地局が第1の基地局にUEのコンテキストを要求するときに、第1の基地局が、UEを検証して、UEの識別子が正しいということを決定し、そして、要求誤りを回避するのに使用される。検証情報は、完全性のための短いメッセージ認証コード(short message authentication code for integrity, short MAC-I)であってもよい。選択的に、検証情報は、エリア更新メッセージの中に含まれていてもよい。
選択的に、UEは、第2の基地局のRATが第1の基地局のRATとは異なるということを識別する。したがって、UEは、セキュリティ構成情報を除く第1のRAT RRCコンテキストを解放し、コアネットワーク関連のコンテキストを保持する。セキュリティ構成情報は、RRC構成の一種であり、具体的には、鍵であってもよい。その鍵は、UEが通信を実行するときに、データを暗号化し及び復号化するのに使用されてもよい。
選択的に、UEは、複数の異なる無線インターフェイスメッセージを使用することによって、第1の基地局のRATと第2の基地局のRATとを区別することが可能である。具体的には、第2の基地局のセルに入った後に、UEは、第2の基地局のブロードキャストメッセージを受信してもよい。UEは、ブロードキャストメッセージに基づいて、現在のセルのRATを決定してもよく、又は、UEは、第2の基地局のブロードキャストメッセージのフォーマットを、第1の基地局の以前に取得したブロードキャストメッセージのフォーマットと比較してもよい。それらの2つのブロードキャストメッセージのフォーマットが異なっている場合には、UEは、第1の基地局及び第2の基地局が異なるRATの基地局であるということを決定する。この出願のこの実施形態において、UEが複数の基地局の複数のRATを区別する方式は、特に限定されないということを理解することが可能である。
選択的に、たとえ、UEが、第1の基地局のRATが第2の基地局のRATとは異なるということを識別した場合であっても、そのUEは、さらに、第1のRAT RRCコンテキストを保持してもよい。UEが、第1の基地局のセル又は第1の基地局のRATと同じRATを有する基地局、すなわち、第1のRAT基地局のセルに再度入り込み、そして、サービング基地局として第1のRAT基地局を使用するときに、そのUEは、以前に保持されている第1のRAT RRCコンテキストの中のRRC構成を直接的に使用してもよく、再度、第1のRAT基地局からRRC構成を取得する必要はなく、それにより、シグナリングオーバーヘッドを減少させる。
S204: 第2の基地局は、第1の識別子に基づいて、第1の基地局を識別する。
選択的に、第1の識別子のフォーマットは、第2の基地局における非接続モードにあるUEの識別子のフォーマットとは異なる。
具体的には、UEがアクセスする各々の基地局は、UEにその基地局における識別子を割り当ててもよく、各々の基地局が割り当てるUEの識別子のフォーマットは、その基地局のRATに対応している。第2の基地局における非接続モードにあるUEの識別子は、第2識別子と称されるということを仮定する。第1の識別子のフォーマットが第2の識別子のフォーマットとは異なるということは、第1の識別子の長さが、第2の識別子の長さとは異なるということを含む。
代替的に、第1の識別子の構成部分は、第2の識別子の構成部分とは異なる。具体的には、第1の識別子の合計の長さは、第2の識別子の合計の長さと同じであってもよい。第1の識別子及び第2の識別子は、各々、基地局識別子及び基地局がUEに割り当てる識別子の2つの部分を含む。一方で、第1の識別子の中での基地局識別子の長さは、第2の識別子の中での基地局識別子の長さとは異なり、第1の識別子の中でのUEの識別子の長さは、第2の識別子の中でのUEの識別子の長さとは異なる。例えば、NR基地局がUEに割り当てる識別子は、LTE基地局がUEに割り当てる識別子よりも長くてもよい。
第1の識別子は、第1の基地局がUEに割り当てるとともにUEが非接続モードにあることを示す一意の識別子であり、第1の識別子のフォーマットは、第1の基地局のRATに対応している。したがって、第2の基地局は、第1の識別子を使用することによって、第1の基地局のRAT及びいずれの基地局が第1の基地局であるかを識別することが可能である。
S205: 第2の基地局は、第1の基地局に要求メッセージを送信し、要求メッセージは、第1の基地局にUEのコンテキストを要求するのに使用され、要求メッセージは、第1の識別子を含む。
選択的に、要求メッセージは、指標情報をさらに含み、指標情報は、第2の基地局のRATを示すのに使用される。第1の基地局は、指標情報に基づいて、第2の基地局及び第1の基地局が異なるRATの基地局であるということを決定して、第2の基地局に送信されるUEのコンテキストの特定の内容を決定してもよい。
選択的に、第2の基地局と第1の基地局との間の通信インターフェイスが確立されると、第2の基地局及び第1の基地局は、互いに対して指標情報を送信して、基地局のRATを示す。
選択的に、要求メッセージは、UEの検証情報をさらに含む。
S206: 第1の基地局は、第2の基地局にUEのコンテキストを送信する。
具体的には、第2の基地局の要求メッセージを受信した後に、第1の基地局は、その要求メッセージの中の第1の識別子及び検証情報に基づいて、UEを検証してもよい。検証を完了した後に、第1基地局は、第2の基地局に返信メッセージを送信する。返信メッセージは、UEのコンテキストを含む。
選択的に、第1の基地局は、第2の基地局にUEのコアネットワーク関連のコンテキストを送信する。具体的には、第1の基地局が、第2の基地局が送信する指標情報に基づいて、第2の基地局及び第1の基地局が複数の異なるRATの基地局であるということを決定するときに、第1の基地局は、第2の基地局にUEのコアネットワーク関連のコンテキストを送信してもよい。選択的に、第1の基地局は、さらに、第2の基地局にセキュリティ構成情報を送信してもよい。
選択的に、第1の基地局は、第2の基地局に、UEの第1のRAT RRCコンテキスト及びUEのコアネットワーク関連のコンテキストを送信する。
選択的に、第1の基地局は、第2の基地局に、UEの第1のRAT RRCコンテキスト、UEの第2のRAT RRCコンテキスト、及びUEのコアネットワーク関連のコンテキストを送信する。UEの第2のRAT RRCコンテキストは、UEのRRCコンテキストであってもよく、そのUEのRRCコンテキストは、例えば、第2の基地局又は第2の基地局のRATと同じRATを有する他の基地局等の第2のRAT基地局から第1の基地局が取得し、その第1の基地局が保持し、そして、第2のRAT基地局の中に存在する。
S207: 第2の基地局は、UEのコンテキストに基づいて、RRC構成を実行する。
選択的に、この出願のある1つの実装において、第2の基地局が第1の基地局から受信するUEのコンテキストが、UEのコアネットワーク関連のコンテキストのみを含むとき、又は、UEのコアネットワーク関連のコンテキスト及び第1のRAT RRCコンテキストを含むときに、第2の基地局は、UEのコアネットワーク関連のコンテキストに基づいて、UEのためのRRC構成を生成してもよい。加えて、第2の基地局は、生成されたRRC構成を実行する。そのRRC構成は、第2の基地局のRATに対応している。そのRRC構成は、また、第2のRAT RRC構成と称されてもよい。
加えて、第2の基地局及び第1の基地局は、複数の異なるRATの基地局であるため、それらの2つのタイプの基地局のRRC構成は、互いに対して透明である。第2の基地局が、さらに、第1の基地局から第1のRAT RRCコンテキストを受信する場合に、第2の基地局は、第1のRAT RRCコンテキストを保持するが、第1のRAT RRCコンテキストを構文解析しない。
選択的に、第2の基地局が送信する第2のRAT RRC構成を受信した後に、UEは、第1のRAT RRCコンテキストを解放してもよい。
選択的に、この出願のある1つの実装において、第2の基地局が第1の基地局から受信するUEのコンテキストが、第2のRAT RRC構成を含むときに、第2の基地局は、第2のRAT RRC構成を直接的に実行してもよい。具体的には、第1の基地局は、第2の基地局のRATと同じRATを有する基地局から第2のRAT RRCコンテキストを取得してもよく、第2のRAT RRCコンテキストは、第2のRAT RRC構成を含み、第2の基地局は、第2のRAT RRC構成を直接的に使用してもよい。加えて、UEは、また、第2のRAT RRC構成を含むRRCコンテキストを保持する。言い換えると、第2の基地局及びUEは、同じRRC構成を保持する。したがって、第2の基地局は、UEに第2のRAT RRC構成を送信する必要はない。
選択的に、この出願のある1つの実装において、第2の基地局が第1の基地局から受信するUEのコンテキストが、第2のRAT RRCコンテキストを含むときに、第2の基地局は、第2のRAT RRCコンテキストを更新してもよく、そして、UEに更新されたRRC構成を送信してもよい。例えば、UEが第2の基地局にアクセスすると、UEのサービスは終了し、UEのベアラの数は、実際に減少する。したがって、第2の基地局は、受信した第2のRAT RRC構成の中のベアラの数を更新してもよく、そして、UEにベアラのその更新された数を送信してもよい。第2の基地局は、UEに特定の更新された構成のみを送信してもよく、又は、UEに更新されたRRC構成のすべてを送信してもよい。
S208: UEは、そのUEのコンテキストに基づいて、RRC構成を実行する。
RRC構成は、第2の基地局がUEのコンテキストに基づいて生成する第2のRAT RRC構成であってもよい。代替的に、RRC構成は、UEが保持する第2のRAT RRC構成であってもよい。UEは、第2のRAT RRC構成を使用することによって、第2の基地局へのRRC接続を実行してもよい。
選択的に、この出願のある1つの実装において、UEは、第2の基地局がUEのために生成する第2のRAT RRC構成を受信しそして実行する。UEが受信する第2のRAT RRC構成は、他の第2のRAT基地局のRRC構成に基づいて、第2の基地局によって更新されてもよく、又は、第2の基地局がUEのために生成する完全なRRC構成であってもよい。詳細は説明されない。
選択的に、この出願のある1つの実装において、UEは、他の第2のRAT基地局から取得したRRC構成を保持する。この場合には、第2の基地局へのRRC接続を確立するプロセスにおいて、UEは、RRC構成を継続して使用してもよく、第2の基地局から新たなRRC構成を受信する必要はない。
UE及び第2の基地局がそれぞれ保持されている第2のRAT RRC構成を使用するときに、S206及びS207の実行順序を限定する必要はなく、それらの2つのステップを同時に実行してもよいということを理解することが可能である。図2に示されているS206及びS207の実行順序は、ある1つの例にすぎず、この出願に対するいかなる限定も構成しない。
この出願のこの実施形態によって提供される情報伝送方法によれば、UEは、第1のRAT基地局の指示にしたがって非接続モードに入る。非接続モードにあるそのUEが、第2のRAT基地局のセルに移動するときに、第1のRAT基地局は、第2のRAT基地局の要求にしたがって、第2のRAT基地局にUEのコンテキストを送信する。第2のRAT基地局は、UEの受信したコンテキストに基づいて、RRC構成を実行して、第2のRAT基地局とUEとの間のRRC接続を実行する。UEのためのRRC構成を生成することを含むRRC構成を実行するときに、第2のRAT基地局は、例えば、第1のRAT基地局が送信するUEのコアネットワーク関連のコンテキスト等のUEのコンテキストを使用してもよい。したがって、第2のRAT基地局とUEとの間の通信プロセスにおいて、複数の基地局の間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させることが可能であり、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させる。
図3は、この出願のある1つの実施形態にしたがった情報伝送方法のためのシグナリングの概略的なフローチャートである。
図3に示されている実施形態において、第1の基地局は、NR基地局であり、第2の基地局は、LTE基地局であるということを仮定する。説明のために、NR基地局が、UEの以前のサービング基地局として機能し、LTE基地局が、UEの新たなサービング基地局として機能するある1つの例を使用する。UEは、NR基地局において非アクティブモードに入り、UEは、NR基地局が構成したRNAから移動し、そして、LTE基地局のLTEセルに入り、そのLTEセルは、NR基地局が構成したRNAには属していないということを仮定する。この場合には、UEは、エリア更新を開始する。
S301: NR基地局は、非アクティブモードに入るようにUEに指示する。
具体的には、NR基地局は、UEに非アクティブモード指標を送信して、非アクティブモードに入るようにUEに指示してもよい。非アクティブモード指標は、NR基地局が非アクティブモードにあるUEに割り当てる識別子(identifier, ID)を含む。
説明を容易にするために、以下の実施形態においては、NR基地局が非アクティブモードにあるUEに割り当てる識別子は、"NR ID"と称される。
非アクティブモード指標は、RNA識別子をさらに含んでもよい。具体的には、RNA識別子は、RNAの中の1つ又は複数のセルのセル識別子であってもよく、又は、LTEシステム又は5GシステムにおけるRNAの中のTAI等のロケーションエリア識別子であってもよい。
この実施形態においては、NR IDのフォーマットは、LTE基地局が軽度な接続モードにあるUEに割り当てる(以下で、"LTE ID"と称される)IDのフォーマットとは異なる。たとえば、NR ID及びLTE IDは、異なる長さを有する。NR IDのフォーマット及びLTE IDのフォーマットの詳細な説明については、図2に示されている実施形態の関連する内容を参照するべきである。詳細は、再度説明されない。
非アクティブモードに入った後に、UEは、NR基地局に関連するコンテキストを保持してもよい。
S302: UEは、LTE基地局にRNA更新メッセージを送信し、RNA更新メッセージは、上記のNR IDを含む。
具体的には、UEが、NR基地局がUEのために構成するRNAから移動するときに、そのUEは、RNA更新プロセスを開始する必要がある。RNA更新メッセージは、NR ID及び検証情報を含んでいてもよい。LTE基地局は、NR IDを使用することによって、NR基地局にUEのコンテキストを要求してもよい。検証情報は、LTE基地局がUEを検証するのに使用される。
RNA更新メッセージの具体的な内容については、図2に示されている実施形態のエリア更新メッセージを参照すべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
選択的に、UEは、現在のセル及び以前のサービングセルが、異なるRATのセルであるということを識別する。したがって、UEがRNA更新を開始するときに、UEは、NR RRC関連コンテキストを解放する。具体的には、UEは、セキュリティ構成情報を除くすべてのRRCコンテキストを解放してもよい。
S303: LTE基地局は、NR基地局を識別する。
具体的には、LTE基地局は、RNA更新メッセージに含まれているNR IDを使用することによって、NR基地局を識別してもよい。具体的なプロセスの説明については、図2に示されている実施形態の関連する内容を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
S304: LTE基地局は、NR基地局にコンテキスト要求メッセージを送信する。
コンテキスト要求メッセージは、NR ID及び検証情報を含む。
選択的に、メッセージは、指標情報をさらに含み、その指標情報は、LTE基地局のRATを示すのに使用される。
S305: NR基地局は、そのコンテキスト要求メッセージの中に存在するNR ID及び検証情報に基づいて、UEを検証する。
具体的には、NR基地局は、検証アルゴリズムのためにNR ID及び検証情報を使用してもよく、そして、その検証アルゴリズムの結果に基づいて、UEの識別子を検証してもよい。
S306: NR基地局は、LTE基地局に返信メッセージを送信し、その返信メッセージは、UEのコアネットワーク関連のコンテキストを含む。
具体的には、UEに対する検証を完了した後に、NR基地局は、LTE基地局に返信メッセージを送信し、その返信メッセージは、UEのコアネットワーク関連の情報を含む。NR基地局は、LTE基地局から、そのLTE基地局のRATに関する指標情報を受信するので、NR基地局は、UEの以前のサービング基地局及びNR基地局が、複数の異なるRATの基地局であるということを知ることが可能であり、そして、NR基地局は、NR基地局におけるUEのRRCコンテキストを返信メッセージに追加する必要はない。返信メッセージは、NR基地局におけるUEコンテキストのうちのコアネットワーク関連の情報のみを含んでもよい、言い換えると、UEのコアネットワーク関連のコンテキストのみを含んでもよい。
S307: LTE基地局は、NR基地局から受信したUEのコアネットワーク関連のコンテキストに基づいて、LTE RRC構成を生成する。
具体的には、コアネットワーク関連のコンテキストは、PDUセッション(PDU session)情報及びフロー(flow)情報を含む。LTE基地局は、その情報に基づいて、DRB構成及びフローからデータ無線ベアラ(data radio bearer, DRB)へのマッピング等のLTE RRC構成を生成することが可能である。
LTE基地局が、生成されたLTE RRC構成を実行することは、UEへのRRC接続のために、その生成されたLTE RRC構成を使用することを含む。
選択的に、S302において、UEが、現在のサービングセル及び以前のサービングセルが複数の異なるRATのセルであるということを発見したときは、そのUEは、NR RRC関連のコンテキストを解放する。代替的に、LTE基地局が送信したLTE RRC構成を受信した後に、そのUEは、NR RRC関連のコンテキストを解放し、そして、LTE基地局が生成したLTE RRC構成を実行してもよい。
S308: LTE基地局は、UEにその生成されたLTE RRC構成を送信する。
S309: UEは、LTE基地局が生成したLTE RRC構成を実行する。
具体的には、LTE RRC構成を受信した後に、そのUEは、LTE基地局へのRRC接続のために、LTE RRC構成を使用してもよい。
選択的に、LTE基地局及びNR基地局は、直接的なインターフェイスを使用することによって情報を交換する。代替的に、LTE基地局とNR基地局との間にいかなる直接的なインターフェイスも存在しないときは、LTE基地局とNR基地局との間で交換される情報は、5G CNを使用することによって転送されてもよい。
また、ページングプロセス又はUEがサービス要求を開始するプロセスにおいて、図3に示されている実施形態によって提供される情報伝送方法を使用することが可能であるということを理解することが可能である。
例えば、図3に示されている実施形態における方法等のこの出願のこの実施形態によって提供される情報伝送方法によれば、UEは、NR基地局の指示にしたがって非アクティブモードに入る。非アクティブモードにあるそのUEが、LTE基地局のセルに移動するときに、NR基地局は、LTE基地局の要求にしたがって、LTE基地局にUEのコアネットワーク関連のコンテキストを送信する。LTE基地局は、UEの受信したコアネットワーク関連のコンテキストに基づいて、UEのためのLTE RRC構成を生成して、LTE基地局とUEとの間のRRC接続を実行する。したがって、NR基地局とLTE基地局との間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させ、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させる。
図4は、この出願のある1つの実施形態にしたがった情報伝送方法のためのシグナリングの概略的なフローチャートである。
図4に示されている実施形態において、第1の基地局は、NR基地局であり、第2の基地局は、LTE基地局であるということを仮定する。説明のために、NR基地局が、UEの以前のサービング基地局として機能し、LTE基地局が、UEの新たなサービング基地局として機能し、そして、LTE基地局は、UEにダウンリンクデータを送信する必要があるある1つの例を使用する。この実施形態においては、UEは、NR基地局の指示にしたがって非アクティブモードに入る。
S401: NR基地局は、非アクティブモードに入るようにUEに指示する。
具体的には、NR基地局がUEに送信する非アクティブモード指標は、NR基地局が非アクティブモードにあるUEに割り当てる識別子を含む。
説明を容易にするために、以下の実施形態においては、NR基地局が非アクティブモードにあるUEに割り当てる識別子は、"NR ID"と称される。NR IDの詳細な説明については、この出願の他の実施形態の関連する内容を参照すべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
非アクティブモードに入った後に、UEは、NR基地局に関連するコンテキストを保持してもよい。
S402: NR基地局は、LTE基地局にページングメッセージを送信する。
ページングメッセージは、NR IDを含む。LTE基地局は、NR基地局が送信するページングメッセージを構文解析し、UEへのページングを開始する。
S403: LTE基地局は、UEにページングメッセージを送信する。
LTE基地局がUEに対して開始するページングプロセスにおいて、いずれかのページング方法を使用することが可能であり、本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
S404: UEは、LTE基地局にNR ID及び検証情報を送信する。
S405: LTE基地局は、NR基地局を識別する。
S406: LTE基地局は、NR基地局にコンテキスト要求メッセージを送信し、そのコンテキスト要求メッセージは、NR ID及び検証情報を含む。
S407: NR基地局は、コンテキスト要求メッセージの中に存在するNR ID及び検証情報に基づいて、UEを検証する。
ステップS404乃至S407の詳細な説明については、図3に示されている実施形態の中のステップS303乃至S305を参照すべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
S408: NR基地局は、LTE基地局に返信メッセージを送信し、その返信メッセージは、UEのNR RRCコンテキスト及びコアネットワーク関連のコンテキストを含む。
S409: LTE基地局は、NR基地局から受信したUEのコアネットワーク関連のコンテキストに基づいて、LTE RRC構成を生成する。
具体的には、この実施形態においては、NR基地局は、LTE基地局にNR RRCコンテキスト及びコアネットワーク関連のコンテキストの双方を送信する。LTE基地局は、NR IDを使用することによって、ピア基地局及びLTE基地局が異なるRATの基地局であるということを識別してもよい。さらに、LTE基地局は、NR IDを使用することによって、いずれのNR基地局がピア基地局であるかを識別してもよい。したがって、LTE基地局は、NR RRCコンテキストを保持し、コアネットワーク関連のコンテキストの中のコアネットワーク関連の情報を使用することによって、UEのためのLTE RRC構成を生成する。加えて、LTE基地局は、生成されたLTE RRC構成を実行する。
LTE RRC構成を生成する方法の詳細な説明については、この出願の他の実施形態の関連する内容を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
S4010: LTE基地局は、UEにその生成したLTE RRC構成を送信する。
S4011: UEは、LTE基地局が生成したLTE RRC構成を実行する。
選択的に、この出願のある1つの実装において、NR基地局が、一旦、他のLTE基地局から、他のLTE基地局の中のUEのLTE RRCコンテキストを取得し、そして、NR基地局がUEのサービングLTE基地局に送信するUEのコンテキストが、LTE RRCコンテキスト、NR RRCコンテキスト、及びコアネットワーク関連のコンテキストを含む場合に、LTE基地局は、NR RRCコンテキストを保持し、そして、LTE RRCコンテキストの中のRRC構成及びコアネットワーク関連のコンテキストの中のコアネットワーク関連の情報を使用することによって、UEへのRRC接続を実行する。この実装においては、UEは、また、サービング基地局として機能する他のLTE基地局がUEのために生成したLTE RRC構成を保持し、UEは、保持されているLTE RRC構成を直接的に実行してもよい。LTE基地局及びUEは、それぞれ、保持されているLTE RRC構成を使用するので、LTE基地局は、UEのための新たなRRC構成を生成する必要がなく、それにより、LTE基地局とUEとの間のRRC接続を実行する効率を改善する。
選択的に、この出願のある1つの実装において、LTE基地局が、他のLTE基地局の中のUEのLTE RRCコンテキストを取得する場合に、そのLTE基地局は、LTE基地局の実際の稼動状況に基づいて、他のLTE基地局の中のLTE RRCコンテキストのLTE RRC構成のいくつか又はすべてを更新し、そして、UEにそれらの更新されたLTE RRC構成を送信してもよい。UEは、LTE基地局へのRRC接続のために、更新されたLTE RRC構成及びUEが局所的に保持するLTE RRC構成を使用する。
図4に示されている実施形態によって提供される情報伝送方法は、また、UEがエリア更新プロセス又はページングプロセスを開始するのに使用されてもよいということを理解することが可能である。
例えば、図4に示されている実施形態における方法等のこの出願のこの実施形態によって提供される情報伝送方法によれば、UEは、NR基地局の指示にしたがって非アクティブモードに入る。その非アクティブモードにあるUEが、LTE基地局のセルに移動するときに、NR基地局は、LTE基地局の要求にしたがって、LTE基地局に、UEのコアネットワーク関連のコンテキスト及びNR RRCコンテキストを含むUEのコンテキストを送信する。LTE基地局は、UEの受信したコアネットワーク関連のコンテキストに基づいて、UEのためのLTE RRC構成を生成して、LTE基地局とUEとの間のRRC接続を実行する。したがって、NR基地局とLTE基地局との間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させ、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させる。さらに、LTE基地局は、NR RRCコンテキストを保持する。UEが再びNR-RAT基地局にアクセスするときに、LTE基地局は、NR-RAT基地局にNR RRCコンテキストを送信することが可能であり、NR-RAT基地局は、NR RRCコンテキストを直接的に使用し、それにより、UEのコンテキストの利用を改善し、UEによるNR-RAT基地局へのアクセスの待ち時間を短縮する。
図3及び図4における上記の複数の実施形態は、第1の基地局がNR基地局であり、第2の基地局がLTE基地局であるある1つの例を使用することによって説明されているということを理解することが可能である。このことは、この出願の複数の実施形態に対するいかなる限定も構成しない。例えば、この出願の他の実装においては、第1の基地局は、LTE基地局であってもよく、第2の基地局は、NR基地局であってもよい。この場合には、LTE基地局は、軽度な接続モードに入るようにUEに指示してもよい。エリア更新プロセス、ページングプロセス、又はサービス要求プロセスを開始する過程において、UEは、新たなサービング基地局として機能するNR基地局に、アンカー基地局として機能するLTE基地局がUEに割り当てた識別子を送信し、それによって、NR基地局は、LTE基地局からUEのコンテキストを取得し、そして、NR基地局の中のUEのRRC構成を完了する。具体的な手順は、この出願の他の実施形態において説明されている情報伝送方法の手順と同様であり、本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。加えて、第1の基地局及び第2の基地局は、複数の異なるRATの他の基地局であってもよく、本明細書においては、詳細は説明されない。
図2に示されている実施形態における情報伝送方法は、さらに、図3又は図4に示されている実施形態において説明されており、この出願の複数の実施形態において説明されている内容を相互に参照することが可能であるということを理解することが可能である。
図5は、この出願のある1つの実施形態にしたがった基地局500の概略的な構成図である。
図1に示されている通信システムに基地局500を適用することが可能である。基地局500は、図2乃至図4に示されている複数の実施形態のいずれか1つにおいて、第1の基地局が実行する動作を実行することが可能である。
基地局500は、
UEに第1の指標を送信するように構成される第1の送信ユニット501であって、第1の指標は、当該基地局がUEに割り当てる第1の識別子を含み、第1の指標は、非接続モードに入るようUEに指示するのに使用され、そして、第1の識別子は、当該基地局が構成するエリアの中の非接続モードにあるUEの識別子である、第1の送信ユニット501と、
第2の基地局から要求メッセージを受信するように構成される受信ユニット502であって、要求メッセージは、基地局500にUEのコンテキストを要求するのに使用され、要求メッセージは、第1の識別子を含む、受信ユニット502と、
第2の基地局にUEのコンテキストを送信するように構成される第2の送信ユニット503と、を含む。
基地局500は、第1のRAT基地局であり、第2の基地局は、第2のRAT基地局である。言い換えると、基地局500のRATは、第2の基地局のRATとは異なる。
移動プロセスにおいて、UEは、基地局500から第2の基地局にハンドオーバーされてもよい。基地局500は、UEの以前のサービング基地局であり、第2の基地局は、UEの現在のサービング基地局である。
非接続モードは、UEのアイドルモード及び接続モード以外の第3のモードであってもよく、例えば、軽度な接続モード又は非アクティブモードであってもよい。具体的な内容については、この出願の複数の方法の複数の実施形態のうちのいくつかにおける関連する説明を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
第1の識別子のフォーマットは、基地局500のRATに対応し、第2の基地局が非接続モードにあるUEに割り当てた識別子のフォーマットとは異なる。例えば、複数の異なるRATの基地局がUEに割り当てる識別子は、異なる長さを有する。第1の識別子の詳細な説明については、この出願の複数の方法の複数の実施形態のうちのいくつかにおける関連する内容を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
選択的に、第2の送信ユニット503は、特に、第2の基地局にUEのコアネットワーク関連のコンテキストを送信するように構成される。
選択的に、第2の送信ユニット503は、特に、第2の基地局にUEのコアネットワーク関連のコンテキスト及び鍵を送信するように構成される。その鍵は、UEの第1のRAT RRCコンテキストに属する。
選択的に、第2の送信ユニット503は、特に、第2の基地局に、UEの第1のRAT RRCコンテキスト及びUEのコアネットワーク関連のコンテキストを送信するように構成される。
選択的に、第2の送信ユニット503は、特に、第2の基地局に、UEの第1のRAT RRCコンテキスト、UEの第2のRAT RRCコンテキスト、及びUEのコアネットワーク関連のコンテキストを送信するように構成される。
基地局500が第2の基地局に送信するUEのコンテキストは、異なる内容を含んでもよいことを理解することが可能である。UEのコンテキストの詳細な説明については、この出願の複数の方法の複数の実施形態のうちのいくつかにおける関連する内容を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
選択的に、受信ユニット502は、さらに、第2の基地局から指標情報を受信するように構成される。その指標情報は、第2の基地局のRATを示すのに使用される。指標情報の詳細な説明については、この出願の複数の方法の複数の実施形態のうちのいくつかにおける関連する内容を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
選択的に、コアネットワーク関連のコンテキストは、UEのTMSI、コアネットワークセキュリティ情報、PDUセッション情報、UEのコアネットワークインターフェイス識別子、及びUE能力情報のうちの1つ又は複数のタイプの情報を含む。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
図5に示されているように、通信バスを使用することによって、基地局500の複数のユニットを相互接続することが可能である。代替的に、図5には示されていない他の接続方式によって、基地局500のそれらの複数のユニットを接続してもよい。このことは、この出願のこの実施形態においては特に限定されない。
図6は、この出願のある1つの実施形態にしたがった基地局600の概略的な構成図である。
図1に示されている通信システムに基地局600を適用することが可能である。基地局600は、図2乃至図4に示されている複数の実施形態のうちのいずれか1つにおいて、第1の基地局が実行する動作を実行することが可能である。
基地局600は、1つ又は複数のリモート無線ユニット(remote radio unit, RRU)601及び1つ又は複数のベースバンドユニット(baseband unit, BBU)602を含む。RRU601は、トランシーバーユニット、トランシーバー、又はトランシーバー回路等と称されてもよく、少なくとも1つのアンテナ6011及び無線周波数ユニット6012を含んでもよい。RRU601は、主として、無線周波数信号を送信/受信し、そして、無線周波数信号とベースバンド信号との間の変換を実行する、ように構成され、例えば、UEに上記の複数の方法の実施形態において説明したシグナリング指標等の情報を送信するように構成される。BBU602は、主として、ベースバンド処理を実行し、又は基地局の制御等を行う、ように構成される。RRU601及びBBU602は、物理的に一緒に配置されてもよく、又は、具体的にいうと、分散されている基地局の中に物理的に個別に配置されてもよい。代替的に、BBU602の動作は、中央ユニット(central unit, CU)によって実行されてもよく、RRU601の動作は、分散ユニット(distributed unit, DU)又はTRPによって実行される。
BBU602は、基地局の制御センターであり、また、処理ユニットと称されてもよく、主として、チャネル符号化、多重化、変調、又は拡散等のベースバンド処理機能を完了するように構成される。例えば、BBU602(処理ユニット)は、図2乃至図4に示されている複数の実施形態において第1の基地局が実行する動作を実行するように基地局600を制御するように構成されてもよい。
ある1つの例において、BBU602は、1つ又は複数の回路基板を含んでもよい。複数の回路基板は、単一のアクセスRATの(例えば、LTEアクセスネットワーク又はNRアクセスネットワーク等の)無線アクセスネットワークを共同でサポートしてもよく、又は、複数の異なるアクセスRATの無線アクセスネットワークをサポートしてもよい。BBU602は、メモリ6021及びプロセッサ6022をさらに含む。メモリ6021は、必要な命令及び必要なデータを格納するように構成される。例えば、メモリ6021は、上記の複数の実施形態において、UEのコンテキストを格納する。プロセッサ6022は、必要な動作を実行するように基地局600を制御するように構成され、例えば、図2乃至図4に示されている複数の実施形態の中の第1の基地局の動作を実行するように基地局600を制御するように構成される。メモリ6021及びプロセッサ6022は、1つ又は複数の回路基板を提供してもよい。言い換えると、メモリ及びプロセッサは、各々の回路基板に配置されてもよく、又は、複数の回路基板は、同じメモリ及びプロセッサを共有してもよい。加えて、必要な回路は、さらに、各々の基板に配置される。
ある1つの例において、BBU602は、通信ユニット6023をさらに含む。通信ユニット6023は、基地局600が、他の基地局デバイス又はコアネットワークデバイス等のネットワーク要素と通信するのを支援するように構成される。例えば、通信ユニット6023は、基地局600が、第2の基地局の要求メッセージを受信し、そして、第2の基地局にUEのコンテキストを送信するのを支援する。通信ユニット6023は、例えば、基地局600と第2の基地局との間の通信インターフェイス又は基地局600とコアネットワークデバイスとの間の通信インターフェイス等の通信インターフェイスを含んでもよい。
この出願の複数の実施形態によって提供される基地局500又は基地局600は、第2の基地局の要求にしたがって、第2の基地局にUEのコンテキストを送信する。第2の基地局の要求メッセージは、第1の識別子を含み、第1の識別子は、第1の基地局が構成するエリアの中の非接続モードにあるUEの識別子である。UEのコンテキストは、コアネットワーク関連のコンテキストを含む。第2の基地局は、UEのコンテキストに基づいて、UEのためのRRC構成を生成することを含む対応するRRC構成を実行するときに、コアネットワーク関連のコンテキストを使用してもよく、又は、第2の基地局は、第2の基地局のRATに対応するUEのコンテキストの中のRRC構成を直接的に実行してもよい。基地局500のRAT又は基地局600のRATは、第2の基地局のRATとは異なる。したがって、第2の基地局とUEとの間の通信プロセスにおいて、複数の基地局の間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させることが可能であり、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させることが可能である。
図7は、この出願のある1つの実施形態にしたがった基地局700の概略的な構成図である。
図1に示されている通信システムに基地局700を適用することが可能である。基地局700は、図2乃至図4に示されている複数の実施形態のうちのいずれか1つにおいて、第2の基地局が実行する動作を実行することが可能である。
基地局700は、第1の受信ユニット701、処理ユニット702、第1の送信ユニット703、第2の受信ユニット704、及び第2の送信ユニット705を含む。
第1の受信ユニット701は、第1の基地局がUEに割り当てる第1の識別子をUEから受信するように構成される。第1の識別子は、第1の基地局が構成するエリアの中の非接続モードにあるUEの識別子である。
処理ユニット702は、第1の識別子に基づいて、第1の基地局を識別するように構成される。
第1基地局の詳細な説明については、この出願の複数の方法の複数の実施形態のうちのいくつかにおける関連する内容を参照すべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
第1の送信ユニット703は、第1の基地局に要求メッセージを送信するように構成される。要求メッセージは、第1の基地局にUEのコンテキストを要求するのに使用され、要求メッセージは、第1の識別子を含む。
第2の受信ユニット704は、第1の基地局からUEのコンテキストを受信するように構成される。
処理ユニット702702は、さらに、UEのコンテキストに基づいて、RRC構成を実行するように構成される。
第1の基地局は、第1のRAT基地局であり、基地局700は、第2のRAT基地局である。言い換えると、基地局700のRATは、第1の基地局のRATとは異なる。
移動プロセスにおいて、UEは、第1の基地局から基地局700にハンドオーバーされてもよい。第1の基地局は、UEの以前のサービング基地局であり、基地局700は、UEの現在のサービング基地局である。
非接続モードは、UEのアイドルモード及び接続モード以外の第3のモードであってもよく、例えば、軽度な接続モード又は非アクティブモードであってもよい。具体的な内容については、この出願の複数の方法の複数の実施形態のうちのいくつかにおける関連する説明を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
第1の識別子のフォーマットは、第1の基地局のRATに対応し、第2の基地局が非接続モードにあるUEに割り当てた識別子のフォーマットとは異なる。例えば、複数の異なるRATの基地局がUEに割り当てる識別子は、異なる長さを有する。第1の識別子の詳細な説明については、この出願の他の実施形態における関連する内容を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
選択的に、第2の受信ユニット704は、特に、第1の基地局からUEのコアネットワーク関連のコンテキストを受信するように構成される。
選択的に、第2の受信ユニット704は、特に、第1の基地局から、UEのコアネットワーク関連のコンテキスト及びUEの第1のRAT RRCコンテキストを受信するように構成される。
選択的に、第2の受信ユニット704は、特に、第1の基地局から、UEのコアネットワーク関連のコンテキスト、UEの第1のRAT RRCコンテキスト、及びUEの第2のRAT RRCコンテキストを受信するように構成される。
基地局700が第1の基地局から受信するUEのコンテキストは、異なる内容を含んでいてもよいということを理解することが可能である。UEのコンテキストの詳細な説明については、この出願の方法のいくつかの実施形態における関連する内容を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
選択的に、処理ユニット702は、特に、UEのコンテキストに基づいて、第2のRAT RRC構成を生成するように構成され、第2の送信ユニット705は、UEに第2のRAT RRC構成を送信する。具体的には、処理ユニット702は、UEの受信したコアネットワーク関連のコンテキストを使用して、第2のRAT RRC構成を生成してもよく、第2の送信ユニット705は、UEに生成されたRRC構成を送信する。加えて、処理ユニット702は、生成されたRRC構成を実行する。第2のRAT RRC構成を生成する特定の方式の説明については、この出願の他の実施形態における関連する説明を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
選択的に、処理ユニット702は、特に、UEのコンテキストの中に含まれる第2のRAT RRC構成を実行するように構成される。第2のRAT RRC構成は、第2のRAT RRCコンテキストに属している。具体的には、UEのコンテキストは、第2のRAT RRCコンテキストを含み、その第2のRAT RRCコンテキストは、基地局700のRATと同じRATを有する他の基地局(すなわち、他の第2のRAT基地局)から取得される。第2の基地局は、その第2のRAT RRCコンテキストの中のRRC構成を直接的に使用してもよい。UEのコンテキストの中に含まれる第2のRAT RRC構成の詳細な説明については、この出願の他の実施形態における関連する内容を参照すべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
選択的に、基地局700が受信するUEのコンテキストが、他の第2のRAT基地局から取得した第2のRAT RRCコンテキストを含むときに、処理ユニット702は、第2のRAT RRCコンテキストの中のRRC構成のうちのいくつかの又はすべてを更新し、そして、UEにその更新されたRRC構成を送信してもよい。更新されたRRC構成の詳細な説明については、この出願の他の実施形態における関連する内容を参照すべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
図7に示されているように、通信バスを使用することによって、基地局700の複数のユニットを相互接続することが可能である。代替的に、図7には示されていない他の接続方式によって、その基地局のそれらの複数のユニットを接続してもよい。このことは、この出願のこの実施形態においては特に限定されない。
図8は、この出願のある1つの実施形態にしたがった基地局800の概略的な構成図である。
図1に示されている通信システムに基地局800を適用することが可能である。基地局800は、図2乃至図4に示されている複数の実施形態のうちのいずれか1つにおいて、第2の基地局が実行する動作を実行することが可能である。
基地局800は、1つ又は複数のRRU801及び1つ又は複数のBBU802を含む。代替的に、BBU802の動作は、CUによって実行されてもよく、RRU801の動作は、DU又はTRPによって実行されてもよい。
BBU802は、図2乃至図4に示されている複数の実施形態において第2の基地局が実行する動作を実行するように基地局800を制御するように構成されてもよい。
ある1つの例において、BBU802は、1つ又は複数の回路基板を含んでもよい。複数の回路基板は、単一のアクセスRATの(例えば、LTEアクセスネットワーク又はNRアクセスネットワーク等の)無線アクセスネットワークを共同でサポートしてもよく、又は、複数の異なるアクセスRATの複数の無線アクセスネットワークをサポートしてもよい。BBU802は、メモリ8021及びプロセッサ8022をさらに含む。メモリ8021は、必要な命令及び必要なデータを格納するように構成される。例えば、メモリ8021は、上記の複数の実施形態において第1の基地局から取得するUEのコンテキストを格納する。プロセッサ8022は、必要な動作を実行するように基地局800を制御するように構成され、例えば、図2乃至図4に示されている複数の実施形態における第2の基地局の動作を実行するように基地局800を制御するように構成される。
ある1つの例において、BBU802は、通信ユニット8023をさらに含む。通信ユニット8023は、基地局800が、他の基地局デバイス又はコアネットワークデバイス等のネットワーク要素と通信するのを支援するように構成される。例えば、通信ユニット8023は、基地局800が、第1の基地局に要求メッセージを送信し、そして、第1の基地局が送信するUEのコンテキストを受信するのを支援する。通信ユニット8023は、例えば、基地局800と第1の基地局との間の通信インターフェイス又は基地局800とコアネットワークデバイスとの間の通信インターフェイス等の通信インターフェイスを含んでもよい。
RRU及びBBUの機能の詳細な説明、及び、BBUの中のメモリ及びプロセッサ等の装置の機能の詳細な説明については、図6に示されている実施形態の中の関連する内容を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
この出願の複数の実施形態によって提供される基地局700又は基地局800は、UEから受信した第1の識別子に基づいて、第1の基地局を識別し、第1の識別子は、第1の基地局が構成するエリアの中の非接続モードにあるUEの識別子であり、そして、第1の基地局に要求メッセージを送信して、UEのコンテキストに基づいて、RRC構成を実行し、要求メッセージは、第1の基地局にUEのコンテキストを要求するのに使用され、基地局700のRAT又は基地局800のRATは、第1の基地局のRATとは異なる。UEのためのRRC構成の生成を含むRRC構成の実行のときに、基地局700又は基地局800は、例えば、第1の基地局が送信するUEのコアネットワーク関連のコンテキスト等のUEのコンテキストを使用してもよい。したがって、UEと基地局700又は基地局800との間の通信プロセスにおいて、複数の基地局の間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させることが可能であり、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させることが可能である。
図9は、この出願のある1つの実施形態にしたがったUE900の概略的な構成図である。
UE900は、受信ユニット901、送信ユニット902、及び処理ユニット903を含む。
受信ユニット901は、第1の基地局から第1の指標を受信するように構成される。第1の指標は、第1の基地局がUE900に割り当てる第1の識別子を含み、第1の指標は、非接続モードに入るように当該UEに指示するのに使用され、第1の識別子は、第1の基地局が構成するエリアの中の非接続モードにある当該UEの識別子である。
選択的に、第1の識別子のフォーマットは、第2の基地局が非接続モードにあるUEに割り当てる識別子のフォーマットとは異なる。
選択的に、送信ユニット902は、特に、第2の基地局にエリア更新メッセージを送信するように構成される。エリア更新メッセージは、第1の識別子を含む。
第1の識別子の詳細な説明については、この出願の他の実施形態における関連する内容を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
送信ユニット902は、第2の基地局に第1の識別子を送信するように構成される。第1の識別子は、第2の基地局が第1の基地局に当該UEのコンテキストを要求するのに使用される。
第1の基地局は、第1のRAT基地局であり、第2の基地局は、第2のRAT基地局である。
処理ユニット903は、当該UEのコンテキストに基づいて、RRC構成を実行するように構成される。
RRC構成は、UEのコンテキストに基づいて第2の基地局が生成する第2のRAT RRC構成であってもよい。代替的に、RRC構成は、UEが保持している第2のRAT RRC構成であってもよい。UEは、第2のRAT RRC構成を使用することによって、第2の基地局へのRRC接続を実行してもよい。第2のRAT RRC構成の詳細な説明については、この出願の他の実施形態における関連する内容を参照すべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
選択的に、処理ユニット903は、さらに、セキュリティ構成情報を除く第1のRAT RRCコンテキストを解放し、そして、コアネットワーク関連のコンテキストを保持する、ように構成される。
選択的に、処理ユニット903は、さらに、第1のRAT RRCコンテキスト及びコアネットワーク関連のコンテキストを保持するように構成される。
処理ユニット903による第1のRAT RRCコンテキストの解放又は保持の詳細な説明については、この出願の他の実施形態における関連する内容を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
図9に示されているように、通信バスを使用することによって、UE900の複数のユニットを相互接続することが可能である。代替的に、図9には示されていない他の接続方式によって、そのUEのそれらの複数のユニットを接続してもよい。このことは、この出願のこの実施形態においては特に限定されない。
図10は、UE1000の概略的な構成図である。
図1に示されている通信システムにUE1000を適用することが可能である。UE1000は、図2乃至図4に示されている複数の実施形態のうちのいずれか1つにおいて、UEが実行する動作を実行することが可能である。
説明を容易にするために、図10は、UE1000の主要な構成要素のみを示している。図10に示されているように、UE1000は、プロセッサ、メモリ、制御回路、アンテナ、及び入力/出力装置を含む。プロセッサは、主として、通信プロトコル及び通信データを処理し、ユーザ機器全体を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、そして、そのソフトウェアプログラムのデータを処理する、ように構成され、例えば、UE1000が、図2乃至図4に記載されているUEの動作を実行するのを支援するように構成される。メモリは、主として、例えば、上記の複数の実施形態において説明されているUEのコンテキストを格納するといったように、ソフトウェアプログラム及びデータを格納するように構成される。制御回路は、主として、ベースバンド信号と無線周波数信号との変換を実行し、そして、無線周波数信号を処理する、ように構成される。制御回路とアンテナの組み合わせは、また、トランシーバーと称されてもよく、そのトランシーバーは、主として、電磁波の形態で、無線周波数信号を送信し/受信するように構成される。例えば、トランシーバーは、図2のS202を実行して、第1の基地局が送信する第1の指標を受信するように構成されてもよい。他の例では、トランシーバーは、S203を実行して、第2の基地局に第1の識別子を送信するように構成されてもよい。詳細については、複数の方法の複数の実施形態における関連する説明を参照するべきである。タッチスクリーン、ディスプレイスクリーン、又はキーボード等の入力/出力装置は、主として、ユーザが入力したデータを受信し、そして、ユーザにデータを出力する、ように構成される。
UEの電源がオンにされた後に、プロセッサは、メモリの中のソフトウェアプログラムを読み出し、ソフトウェアプログラムの命令を解釈して実行し、そして、ソフトウェアプログラムのデータを処理してもよい。プロセッサが、アンテナを使用することによって、データを送信する必要があるときは、送信されるデータに対してベースバンド処理を実行した後に、そのプロセッサは、無線周波数回路にベースバンド信号を出力する。そのベースバンド信号に対して無線周波数処理を実行した後に、無線周波数回路は、アンテナを使用することによって、電磁波の形態で、その無線周波数信号を送信する。データがUEに送信されるときに、その無線周波数回路は、アンテナを使用することによって、無線周波数信号を受信し、その無線周波数信号をベースバンド信号に変換し、そして、プロセッサにそのベースバンド信号を出力する。プロセッサは、そのベースバンド信号をデータに変換し、そして、そのデータを処理する。
当業者は、説明を容易にするために、図10が、1つのみのメモリ及び1つのみのプロセッサを示しているということを理解することが可能である。実際には、UEは、複数のプロセッサ及び複数のメモリを有していてもよい。メモリは、また、記憶媒体又は記憶デバイス等と称されてもよい。このことは、この出願のこの実施形態においては限定されない。
ある1つの選択的な実装において、プロセッサは、ベースバンドプロセッサ及び中央処理ユニットを含んでもよい。ベースバンドプロセッサは、主として、通信プロトコル及び通信データを処理するように構成される。中央処理ユニットは、主として、UE全体を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、そして、そのソフトウェアプログラムのデータを処理する、ように構成される。図10のプロセッサは、ベースバンドプロセッサ及び中央処理ユニットの機能を統合する。当業者は、ベースバンドプロセッサ及び中央処理ユニットが、代替的に、互いに独立のプロセッサであってもよく、バス等の技術を使用することによって相互接続されてもよいということを理解することが可能である。当業者は、UEが、複数のベースバンドプロセッサを含んで、複数の異なるネットワークRATに適応してもよく、また、UEが、複数の中央処理ユニットを含んで、そのUEの処理能力を高めてもよいということを理解することが可能である。UEのそれらの複数の構成要素は、さまざまなバスを使用することによって接続されてもよい。ベースバンドプロセッサは、また、ベースバンド処理回路又はベースバンド処理チップとして表現されてもよい。中央処理ユニットは、また、中央処理回路又は中央処理チップとして表現されてもよい。通信プロトコル及び通信データを処理する機能は、プロセッサの中に埋め込まれてもよく、又は、ソフトウェアプログラムの形態でメモリの中に格納されてもよい。プロセッサは、ソフトウェアプログラムを実行して、ベースバンド処理機能を実装する。
例えば、この出願のこの実施形態において、受信機能及び送信機能を有するアンテナ及び制御回路は、UE1000のトランシーバーユニット1001として考えられてもよく、処理機能を有するプロセッサは、UE1000の処理ユニット1002として考えられる。図10に示されているように、UE1000は、トランシーバーユニット1001及び処理ユニット1002を含む。トランシーバーユニットは、また、トランシーバー又はトランシーバー装置等と称されてもよい。選択的に、トランシーバーユニット1001の中に存在するとともに、受信機能を実装するように構成される構成要素は、受信ユニットとして考えられてもよく、トランシーバーユニット1001の中に存在するとともに、送信機能を実装するように構成される構成要素は、送信ユニットとして考えられてもよい。言い換えると、トランシーバーユニット1001は、受信ユニット及び送信ユニットを含む。例えば、受信ユニットは、また、受信機、受信機、又は、受信機回路等と称されてもよく、送信ユニットは、送信機、送信機、又は、送信機回路等と称されてもよい。
この出願の複数の実施形態によって提供されるUE900又はUE1000は、第1の基地局から第1の指標を受信し、第1の指標は、第1の基地局がUEに割り当てる第1の識別子を含み、第1の指標は、非接続モードに入るようにUEに指示するのに使用され、第1の識別子は、第1の基地局が構成するエリアの中の非接続モードにあるUEの識別子であり、第2の基地局に第1の識別子を送信し、第1の識別子は、第2の基地局が第1の基地局にUEのコンテキストを要求するのに使用され、そして、UEのコンテキストに基づいてRRC構成を実行し、第1の基地局のRATは、第2の基地局のRATとは異なる。UEが第2の基地局にアクセスするプロセスにおいて、そのUEは、第1の基地局が送信するUEのコンテキストに基づいて、第2の基地局が生成するRRC構成を実行してもよく、又は、UEが局所的に保持しているRRC構成を実行してもよい。したがって、UEと第2の基地局との間の通信プロセスにおいて、複数の基地局の間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させることが可能であり、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させることが可能である。
図11は、この出願のある1つの実施形態にしたがった通信システム1100の概略的な図である。
通信システム1100は、
第1の基地局1101であって、第1の基地局1101は、図2乃至図4に示されている複数の実施形態のうちのいずれか1つにおいて、第1の基地局が実行する動作を実行してもよく、具体的には、図5又は図6に示されている実施形態における基地局であってもよい、第1の基地局1101と、
第2の基地局1102であって、第2の基地局1102は、図2乃至図4に示されている複数の実施形態のうちのいずれか1つにおいて、第2の基地局が実行する動作を実行してもよく、具体的には、図7又は図8に示されている実施形態における基地局であってもよい、第2の基地局1102と、を含む。
通信システム1100は、ユーザ機器1103をさらに含んでもよく、そのユーザ機器1103は、第1の基地局1101及び第2の基地局1102と個別に通信する。ユーザ機器1103は、図2乃至図4に示されている複数の実施形態のうちのいずれか1つにおいてUEが実行する動作を実行してもよく、具体的には、図9又は図10に示されている実施形態におけるUE又は端末であってもよい。
第1の基地局1101及び第2の基地局1102は、異なるRATの基地局である。加えて、第1の基地局1101及び第2の基地局1102は、同じコアネットワークに接続されている。例えば、第1の基地局1101及び第2の基地局1102は、LTE基地局及び第5G CNに接続されているNR基地局である。
ユーザ機器1103は、第1の基地局1101の指示にしたがって非接続モードに入る。第2の基地局1102は、UEへのRRC接続を実行するために、第1の基地局1101にUE1103のコンテキストを要求してもよい。各々のデバイスの機能又は各々のデバイスが実行する特定の動作については、この出願の他の実施形態における関連する内容を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
この出願のこの実施形態によって提供される通信システム1100によれば、UEは、第1のRAT基地局の指示にしたがって非接続モードに入る。その非接続モードにあるUEが、第2のRAT基地局のセルに移動するときに、第1の基地局は、第2の基地局の要求にしたがって、その第2の基地局に、UEのコンテキストを送信する。第2の基地局は、そのUEの受信したコンテキストに基づいて、RRC構成を実行して、その第2の基地局とそのUEとの間のRRC接続を実行する。第2の基地局が、UEのためのRRC構成の生成を含むRRC構成の実行を行うときに、第2の基地局は、例えば、第1の基地局が送信するUEのコアネットワーク関連のコンテキスト等のUEのコンテキストを使用してもよい。したがって、第2の基地局とUEとの間の通信プロセスにおいて、複数の基地局の間のインターフェイスにおけるシグナリングインタラクション及び無線インターフェイスにおけるシグナリングインタラクションを減少させることが可能であり、それにより、シグナリングオーバーヘッド及び通信の待ち時間を減少させることが可能である。
この出願の複数の実施形態において基地局又はUEの中で使用されるプロセッサは、中央処理ユニット(CPU)、汎用プロセッサ、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は他のプログラマブル論理デバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェアコンポーネント、又はそれらのいずれかの組み合わせであってもよいということを理解することが可能である。プロセッサは、この出願によって開示されている内容を参照して説明されている論理ブロック、モジュール、及び回路の様々な例を実装し又は実行することが可能である。代替的に、プロセッサは、例えば、1つ又は複数のマイクロプロセッサの組み合わせ又はDSP及びマイクロプロセッサの組み合わせ等の計算機能を実装するプロセッサの組み合わせであってもよい。
この出願の複数の実施形態におけるバスは、産業用RATアーキテクチャ(Industry RAT Architecture, ISA)バス、周辺構成要素相互接続(Peripheral Component, PCI)バス、又は、拡張産業用標準アーキテクチャ(Extended Industry Standard Architecture, EISA)バス等であってもよい。バスは、アドレスバス、データバス、及び制御バス等に分類されてもよい。表現を容易にするために、この出願の添付図面において、バスを表すのに、1つのみの太線を使用するが、このことは、1つのみのバスが存在し、又は、1つのタイプのバスのみが存在するということを意味するものではない。
当業者は、この出願によって提供される複数の実施形態の説明を相互に参照してもよいということを明確に理解することが可能である。説明を簡単かつ簡潔にするために、例えば、この出願のそれらの複数の実施形態によって提供される装置及びデバイスの機能及び実行されるステップについては、この出願の複数の方法の実施形態における関連する説明を参照すべきである。
ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらのいずれかの組み合わせを使用することによって、上記の複数の実施形態のすべて又は一部を実装してもよい。それらの複数の実施形態を実装するのにソフトウェアを使用するときに、コンピュータプログラム製品の形態で、それらの複数の実施形態のすべて又は一部を実装してもよい。コンピュータプログラム製品は、1つ又は複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がロードされ、コンピュータによって実行されるときに、本発明の複数の実施形態にしたがった複数の手順又は複数の機能のうちのすべて又は一部が生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラム可能な装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されてもよく、又は、一方のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体から他方のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に伝送されてもよい。例えば、(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、又はディジタル加入者線(DSL)等の)有線方式又は(例えば、赤外線、無線、又はマイクロ波等の)無線方式によって、一方のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターから他方のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターへ、コンピュータ命令を伝送してもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能であるいずれかの使用可能な媒体であってもよく、又は、1つ又は複数の使用可能な媒体を統合しているサーバ又はデータセンター等のデータ記憶デバイスであってもよい。使用可能な媒体は、(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、又は磁気テープ等の)磁気媒体、(例えば、DVD等の)光媒体、又は(例えば、ソリッドステートディスク(Solid State Disk, SSD)等の)半導体媒体等であってもよい。
この出願によって提供される複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、この出願の範囲から離れることなく、他の方式によって、開示されているシステム、デバイス、及び方法を実装してもよいということを理解すべきである。例えば、説明されている実施形態は、ある1つの例であるにすぎない。例えば、モジュール又はユニットの分割は、論理的な機能の分割にすぎず、実際の実装においては、他の分割であってもよい。例えば、複数のユニット又は構成要素を組み合わせ又は一体化して、他のシステムとしてもよく、或いは、複数の特徴のうちのいくつかを無視してもよく又は実行しなくてもよい。個別の部分として説明されている複数のユニットは、物理的に分離されていてもよく、又は、物理的に分離されていなくてもよく、ユニットとして示されている複数の部分は、複数の物理的なユニットであってもよく、又は、複数の物理的なユニットでなくてもよく、1つの場所に位置していてもよく、或いは、複数のネットワークユニットに分散されていてもよい。複数の実施形態の複数の解決方法の目的を達成する実際の必要性に基づいて、それらの複数のモジュールのうちのいくつか又はすべてを選択してもよい。当業者は、創造的努力なくして、この出願のそれらの複数の実施形態を理解し、そして、実装することが可能である。
加えて、この出願の範囲から離れることなく、システム、デバイス、方法、及び複数の異なる実施形態を示している概略的な図を、他のシステム、モジュール、技術、又は方法と組み合わせ又は一体化してもよい。加えて、複数のインターフェイスのうちのいくつかを使用することによって、示され又は説明されている相互結合、直接的な結合、又は通信接続を実装してもよい。電子的な形態、機械的な形態、又は他の形態によって、複数の装置又は複数のユニットの間の非直接的な結合又は通信接続を実装してもよい。
上記の説明は、この出願の特定の実装であるにすぎず、この出願の保護の範囲を限定することを意図してはいない。この出願によって開示されている技術的範囲の中に存在するとともに、当業者が容易に理解することが可能である変更又は置換は、この出願の保護の範囲に属するものとする。したがって、この出願の保護の範囲は、特許請求の範囲の保護の範囲にしたがうものとする。