以下、本発明の好適な実施形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。添付の図面と共に以下に開示される詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態を説明するためのもので、本発明を実施できる唯一の実施形態を示すものではない。以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的な細部事項を含む。しかし、当業者には、本発明がそれらの具体的な細部事項なしにも実施可能であるということが理解される。例えば、以下の詳細な説明は移動通信システムが3GPP LTE、LTE−Aシステムである場合を仮定して具体的に説明するが、3GPP LTE、LTE−Aの特有の事項を除けば他の任意の移動通信システムにも適用できる。
場合によっては、本発明の概念が曖昧になるのを避けるために、公知の構造及び装置は省略されたり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で示されることもある。また、本明細書全体において同一の構成要素には同一の図面符号を使用して説明する。
なお、以下の説明において、端末は、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、AMS(Advanced Mobile Station)等、移動または固定型のユーザ端機器を総称すると仮定する。また、基地局は、Node B、eNode B、Base Station、AP(access Point)など端末と通信するネットワーク端の任意のノードを総称すると仮定する。
移動通信システムにおいて、端末或いはユーザ機器(User Equipment)は基地局から下りリンクにより情報を受信することができ、端末は上りリンクにより情報を送信することができる。端末が送信又は受信する情報としては、データ及び様々な制御情報があり、端末が送信又は受信する情報の種類用途によって様々な物理チャネルが存在する。
以下の技術は、CDMA(code division multiple access)、FDMA(frequency division multiple access)、TDMA(time division multiple access)、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)、SC−FDMA(single carrier frequency division multiple access)などのような様々な無線接続システムに用いることができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)によって具現することができる。TDMAは、GSM(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)のような無線技術によって具現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術によって具現することができる。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project)LTE(long term evolution)は、E−UTRAを用いるE−UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、下りリンクでOFDMAを採用し、上りリンクでSC−FDMAを採用する。LTE−A(Advanced)は、3GPP LTEの進化したバージョンである。
一方、以下の説明で使用される特定用語は、本発明の理解を助けるために提要されたもので、これらの特定用語の使用は、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で他の形態に変更可能である。
図2は無線通信システム100における基地局105及び端末110の構成を示すブロック図である。
無線通信システム100を簡略に示すために、1つの基地局105と1つの端末110(D2D端末を含む)を示したが、無線通信システム100は1つ以上の基地局及び/又は1つ以上の端末を含む。
図2を参照すると、 基地局105は、送信(Tx)データプロセッサ115、シンボル変調器120、送信器125、送受信アンテナ130、プロセッサ180、メモリ185、受信器190、シンボル復調器195及び受信データプロセッサ197を含む。そして、端末110は、送信(Tx)データプロセッサ165、シンボル変調器170、送信器175、送受信アンテナ135、プロセッサ155、メモリ160、受信器140、シンボル復調器155及び受信データプロセッサ150を含む。送受信アンテナ130、135は夫々基地局105及び端末110に1つが示されているが、基地局105及び端末110は複数の送受信アンテナを備えている。よって、本発明による基地局105及び端末110はMIMO(Multiple Input Multiple Output)システムを支援する。また、本発明による基地局105はSU−MIMO(Single User−MIMO)MU−MIMO(Multi User−MIMO)方式を全て支援することができる。
下りリンク上で、送信データプロセッサ115はトラフィックデータを受信し、受信したトラフィックデータをフォーマットしてコードし、コードされたトラフィックデータをインタリーブして変調し(又はシンボルマッピングし)、変調シンボル(“データシンボル”)を提供する。シンボル変調器120はこのデータシンボルとパイロットシンボルを受信及び処理してシンボルのストリームを提供する。
シンボル変調器120は、データ及びパイロットシンボルを多重化し、これを送信器125に送信する。ここで、夫々の送信シンボルはデータシンボル、パイロットシンボル又はゼロの信号値であり得る。夫々のシンボル周期で、パイロットシンボルが連続して送信されることもできる。パイロットシンボルは周波数分割多重化(FDM)、直交周波数分割多重化(OFDM)、時分割多重化(TDM)又はコード分割多重化(CDM)シンボルである。
送信器125はシンボルのストリームを受信し、これを1つ以上のアナログ信号に変換し、さらにこのアナログ信号を追加的に調節して(例えば、増幅、フィルタリング及び周波数アップカンバーティング(upconverting))して、無線チャネルを介した送信に適した下りリンク信号を発生させる。すると、送信アンテナ130は発生した下りリンク信号を端末に送信する。
端末110の構成において、受信アンテナ135は基地局からの下りリンク信号を受信し、受信された信号を受信器140に提供する。受信器140は受信された信号を調整し(例えば、フィルタリング、増幅、及び周波数ダウンカンバーティング(downconverting))、調整された信号をデジタル化してサンプルを獲得する。シンボル復調器145は受信されたパイロットシンボルを復調し、チャネル推定のためにこれをプロセッサ155に提供する。
また、シンボル復調器145はプロセッサ155から下りリンクに対する周波数応答推定値を受信し、受信されたデータシンボルに対してデータ復調を行って(送信されたデータシンボルの推定値である)データシンボル推定値を獲得し、データシンボル推定値を受信(Rx)データプロセッサ150に提供する。受信データプロセッサ150はデータシンボル推定値を復調(即ち、シンボルデマッピング(demapping))し、デインタリーブ(deinterleaving)し、デコードして送信トラフィックデータを復旧する。
シンボル復調器145及び受信データプロセッサ150による処理は夫々基地局105でのシンボル変調器120及び送信データプロセッサ115による処理に対して相補的である。
端末110は上りリンク上で、送信データプロセッサ165はトラフィックデータを処理してデータシンボルを提供する。シンボル変調器170はデータシンボルを受信して多重化し、変調を行い、シンボルのストリームを送信器175に提供することができる。送信器175はシンボルのストリームを受信及び処理して上りリンク信号を発生させる。そして、送信アンテナ135は発生した上りリンク信号を基地局105に送信する。
基地局105で、端末110から上りリンク信号が受信アンテナ130を介して受信され、受信器190は受信した上りリンク信号を処理してサンプルを獲得する。次いで、シンボル復調器195はこのサンプルを処理し、上りリンクに対して受信されたパイロットシンボル及びデータシンボル推定値を提供する。受信データプロセッサ197はデータシンボル推定値を処理し、端末110から送信されたトラフィックデータを復旧する。
端末110及び基地局105の夫々のプロセッサ155、180は夫々端末110及び基地局105での動作を指示(例えば、制御、調整、管理など)する。夫々のプロセッサ155、180はプログラムコード及びデータを保存するメモリユニット160、185と連結されることができる。メモリ160、185はプロセッサ180に連結され、オペレーティングシステム、アプリケーション、及び一般ファイル(general files)を保存する。送信器及び受信器はRF unitで構成される。
プロセッサ155、180はコントローラー(controller)、マイクロコントローラー(microcontroller)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、マイクロコンピューター(microcomputer)などとも言える。一方、プロセッサ155、180はハードウェア(hardware)又はファームウエア(firmware)、ソフトウェア、又はこれらの組合せによって実現されることができる。ハードウェアを用いて本発明の実施例を実現する場合には、本発明を実行するように構成されたASICs(application specific integrated circuits)又はDSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)などがプロセッサ155、180に備えられることができる。
一方、ファームウエア又はソフトウェアを用いて本発明の実施例を具現する場合には、本発明の機能又は動作を行うモジュール、過程又は関数などを含むようにファームウエア又はソフトウェアが構成されることができ、本発明を実行するように構成されたファームウエア又はソフトウェアはプロセッサ155、180内に備えられるとかメモリ160、185に保存されてプロセッサ155、180によって駆動されることができる。
端末と基地局の無線通信システム(ネットワーク)間の無線インターフェースプロトコルのレイヤーは通信システムでよく知られたOSI(open system interconnection)モデルの下位3個レイヤーに基づいて第1レイヤーL1、第2レイヤーL2及び第3レイヤーL3に分類されることができる。物理レイヤーは前記第1レイヤーに属し、物理チャネルを介して情報送信サービスを提供する。RRC(Radio Resource Control)レイヤーは前記第3レイヤーに属し、UEとネットワーク間の制御無線リソースを提供する。端末、基地局は無線通信ネットワークとRRCレイヤーを介してRRCメッセージを交換することができる。
この明細書において、端末のプロセッサ155と基地局のプロセッサ180は各々端末110及び基地局105が信号を送受信する機能及び貯蔵機能などを除いて、信号及びデータを処理する動作を行うが、以下では説明の便宜上、特にプロセッサ155,180について言及しない。特にプロセッサ155,180について言及しなくても、信号を送受信する機能及び貯蔵機能ではない、データ処理などの一連の動作を行っているといえる。
図3は無線通信システムの一例である3GPP LTE/LTE−Aシステムで使用される無線フレームの構造を例示する。
通常的な無線送信表現であって、無線デバイスにおける基地局と無線端末の間の無線送信において、基地局から無線端末への送信を下りリンク送信、無線端末から基地局への送信を上りリンク送信と称する。かかる下りリンク送信と上りリンク送信の間の無線リソースを区分する方式をデュプレックス(duplex)と定義し、周波数バンドを下りリンク送信バンドと上りリンク送信バンドに区分して両方向送受信する場合を周波数分割テュプレックス(Frequency Division Duplex、FDD)と表現し、同じ周波数バンドにおいて時間領域(time domain)の無線リソースを下りリンク時区間リソースと上りリンク時区間リソースに区分して送受信する場合を時間分割デュプレックス(Time Division Duplex、TDD)と表現する。
セルラーOFDM無線パケット通信システムにおいて、上りリンク/下りリンクデータパケット送信はサブフレーム単位で行われ、一つのサブフレームは多数のOFDMシンボルを含む一定時間区間として定義される。3GPP LTE標準では、FDD(Frequency Division Duplex)に適用可能なタイプ1の無線フレーム(Radio frame)構造及びTDD(Time Division Duplex)に適用可能なタイプ2の無線フレーム構造を支援する。
図3(a)は、タイプ1の無線フレームの構造を示す図である。下りリンク無線フレーム(radio frame)は、10個のサブフレームで構成され、一つのサブフレームは、時間領域(time domain)において2個のスロットで構成される。一つのサブフレームが送信されるのにかかる時間をTTI(transmission time interval)と言い、例えば、一つのサブフレームの長さは1msであり、一つのスロットの長さは0.5msであってもよい。一つのスロットは、時間領域で複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域で多数のリソースブロック(Resource Block;RB)を含む。3GPP LTEシステムでは、下りリンクでOFDMAを使用するので、OFDMシンボルが一つのシンボル区間を表す。OFDMシンボルはまた、SC−FDMAシンボルまたはシンボル区間と呼ぶこともできる。リソースブロック(Resource Block;RB)は、リソース割当単位であり、一つのスロットにおいて複数個の連続的な副搬送波(subcarrier)を含むことができる。
一つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は、CP(Cyclic Prefix)の構成(configuration)によって変わることができる。CPには、拡張CP(extended CP)と一般CP(normal CP)がある。例えば、OFDMシンボルが一般CPにより構成された場合、一つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は7個であってもよい。OFDMシンボルが拡張CPにより構成された場合、1OFDMシンボルの長さが伸びるので、一つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は一般CPの場合よりも少ない。拡張CPの場合に、例えば、一つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は6個であってもよい。端末が速い速度で移動する場合のように、チャネル状態が不安定な場合、シンボル間干渉をより減少させるために、拡張CPを用いることができる。
一般CPを用いる場合、一つのスロットは7個のOFDMシンボルを含むので、一つのサブフレームは14個のOFDMシンボルを含む。この時、各サブフレームの最初の2個のまたは3個のOFDMシンボルは、PDCCH(physical downlink control channel)に割り当てられ、残りのOFDMシンボルは、PDSCH(physical downlink shared channel)に割り当てられることができる。
図3(b)はタイプ2の無線フレーム構造を例示する。
タイプ2の無線フレームは2つのハーフフレームで構成され、各ハーフフレームは5つのサブフレームとDwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、保護区間(Guard Period、GP)及びUpPTS(Uplink Pilot Time Slot)で構成され、これらのうち、1つのサブフレームは2つのスロットで構成される。DwPTSは端末における初期セル探索、同期化又はチャネル推定に使用される。UpPTSは基地局におけるチャネル推定、端末の上りリンク送信同期を合わせる時に使用される。保護区間は上りリンクと下りリンクの間に下りリンク信号の多重経路遅延によって上りリンクで発生する干渉を除去するための区間である。
各ハーフフレームは5つのサブフレームを含み、"D"と表示されたサブフレームは下りリンク送信のためのサブフレーム、"U"と表示されたサブフレームは上りリンク送信のためのサブフレームであり、"S"と表示されたサブフレームはDwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、保護区間(Guard Period、GP)及びUpPTS(Uplink Pilot Time Slot)で構成される特別サブフレームである。DwPTSは端末における初期セル探索、同期化又はチャネル推定に使用される。UpPTSは基地局におけるチャネル推定、端末の上り送信同期を合わせる時に使用される。保護区間は上りリンクと下りリンクの間に下りリンク信号の多重経路遅延によって上りリンクで発生する干渉を除去するための区間である。
5ms下りリンク−上りリンクスイッチ−ポイント周期である場合、特別サブフレーム(S)はハーフ-フレームごとに存在し、5ms下りリンク−上りリンクスイッチ−ポイント周期である場合は、1番目のハーフ-フレームにのみ存在する。サブフレームインデックス0,5及びDwPTSは、下りリンク送信のみのための区間である。UpPTS及び特別サブフレームにすぐ続くサブフレームは、常に上りリンク送信のための区間である。マルチ−セルが併合された(aggregated)場合、端末は全てのセルにわたって同じ上りリンク−下りリンク構成であることを仮定し、互いに異なるセルにおける特別サブフレームの保護区間は少なくとも1456Ts重複される。無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレーム数又はサブフレームに含まれるスロット数、スロットに含まれるシンボル数は様々に変更可能である。
以下の表1は、特別フレームの構成(DwPTS/GP/UpPTSの長さ)を示す。
以下の表2は、3GPP LTEシステムにおいてタイプ2フレーム構造の上りリンク−下りリンクの構成を示す。
表2を参照すると、3GPP LTEシステムではタイプ2のフレーム構造として7つの上りリンク−下りリンク構成がある。各構成ごとに下りリンクサブフレーム、特別フレーム及び上りリンクサブフレームの位置又は数が異なる。以下、表2に示したタイプ2のフレーム構造の上りリンク−下りリンク構成に基づいて本発明の様々な実施例について説明する。以下の表3はTDD configurations 0〜6に対するk値を示す。
タイプ1のフレーム構造において、サブフレームiで端末に割り当てられたPHICH上で受信されたHARQ−ACKは、サブフレームi−4におけるPUSCH送信に関連する。タイプ2のフレーム構造UL/DL configuration 1〜6において、サブフレームiで端末に割り当てられたPHICH上で受信されたHARQ−ACKは、サブフレームi−k(kは表3に示されている)におけるPUSCH送信に関連する。
以下、3GPP LTE/LTE−AシステムにおけるUE HARQ−ACK procedureについて簡略に説明する。本発明は3GPP LTE/LTE−AシステムにおけるUE HARQ−ACK procedureに基づいて説明する。
以下、3GPP LTE/LTE−AシステムにおけるPHICH Assigment procedureを簡略に説明する。本発明は3GPP LTE/LTE−AシステムにおけるPHICH Assigment procedureに基づいて説明する。
図4は、無線通信システムの一例である3GPPLTE/LTE−Aシステムの下りリンクスロットのリソースグリッドの一例を示す図である。
図4を参照すると、下りリンクスロットは時間ドメインにおいて複数のOFDMシンボルを含む。1つの下りリンクスロットは7つ(或いは6つ)のOFDMシンボルを含み、リソースブロックは周波数ドメインで12つの副搬送波を含む。リソースグリッド上の各要素をリソース要素(Resource Element、RE)と称する。1つのRBは12×7(6)個のREを含む。下りリンクスロットに含まれるRBの数NRBは、下りリンク送信帯域に依存する。上りリンクスロットの構造は下りリンクスロットの構造と同一であり、OFDMシンボルがSC−FDMAシンボルに代替される。
図5は無線通信システムの一例の3GPP LTE/LTE−Aシステムの下りリンクサブフレームの構造を例示する。
図5を参照すると、一つのサブフレーム内で1番目のスロットの前側の最大3(4)個のOFDMシンボルは、制御チャネルが割り当てられる制御領域に該当する。残りのOFDMシンボルはPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)が割り当てられるデータ領域に該当する。LTEで使用される下りリンク制御チャネルの例はPCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PHICH(Physical Hybrid automatic repeat request Indicator Channel)などを含む。PCFICHはサブフレームの1番目のOFDMシンボルで送信され、サブフレーム内で制御チャネルの送信に使用されるOFDMシンボルの数に関する情報を運ぶ。PHICHは上りリンク送信に対する応答としてHARQ ACK/NACK(Hybrid Automatic Repeat Request acknowledgment/Negative−acknowledgment)信号を運ぶ。
PDCCHを介して送信される制御情報をDCI(Downlink control Information)という。DCIフォーマットは上りリンク用としてフォーマット0、下りリンク用としてフォーマット1、1A、1B、1C、1D、2、2A、3、3Aなどのフォーマットが定義されている。DCIフォーマットは用途によってホッピングフラッグ(hopping flag)、RB割り当て、MCS(modulation coding scheme)、RV(redundancy version)、NDI(new data indicator)、TPC(transmit power control)、サイクリックシフトDM RS(demodulation reference signal)、CQI(channel quality information)要請、HARQプロセス番号、TPMI(transmitted precoding matrix indicator)及びPMI(precoding matrix indicator)確認などの情報を選択的に含む。
PDCCHは下りリンク共有チャネル(downlink shared channel、DL−SCH)の送信フォーマット及びリソース割り当て情報、上りリンク共有チャネル(uplink shared channel、UL−SCH)の送信フォーマット及びリソース割り当て情報、ページングチャネル(paging channel、PCH)上のページング情報、DL−SCH上のシステム情報、PDSCH上で送信されるランダム接続応答のような上位階層制御メッセージのリソース割り当て情報、端末グループ内の個別端末に対するTxパワー制御命令セット、Txパワー制御命令及びVoIP(Voice over IP)の活性化指示情報などを運ぶ。複数のPDCCHが制御領域内で送信される。端末は複数のPDCCHをモニタリングする。PDCCHは1つ又は複数の連続する制御チャネル要素(control channel element、CCE)の集合上で送信される。CCEはPDCCHに無線チャネル状態に基づくコードレイトの提供時に使用される論理的割り当てユニットである。CCEは複数のリソース要素グループ(resource element group、REG)に対応する。PDCCHのフォーマット及びPDCCHビット数はCCEの数により決定される。基地局は端末に送信されるDCIによってPDCCHフォーマットを決定し、制御情報にCRC(cyclic redundancy Check)を付加する。CRCはPDCCHの所有者又は使用目的によって識別子(例えば、RNTI(radio network temporary identifier))によりマスキングされる。例えば、PDCCHが特定の端末のためのものである場合、該当端末の識別子(例えば、cell−RNTI(C−RNTI))がCRCにマスキングされる。PDCCHがページングメッセージのためのものである場合、ページング識別子(例えば、paging−RNTI(P−RNTI))がCRCにマスキングされる。PDCCHがシステム情報(より具体的には、システム情報ブロック(System information block、SIC))のためのものである場合、SI−RNTI(System information RNTI)がCRCにマスキングされる。PDCCHがランダム接続応答のためのものである場合、RA−RNTI(random Access−RNTI)がCRCにマスキングされる。
図6は無線通信システムの一例である3GPP LTE/LTE−Aシステムで使用される上りリンクサブフレームの構造を例示する。
図6を参照すると、上りリンクサブフレームは複数(例えば、2つ)のスロットを含む。スロットはCP長さによって異なった数のSC−FDMAシンボルを含む。上りリンクサブフレームは周波数領域においてデータ領域と制御領域とに区別される。データ領域はPUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)を含み、音声などのデータ信号の送信に使用される。制御領域はPUCCH(Physical Uplink control CHannel)を含み、上りリンク制御情報(Uplink control Information、UCI)の送信に使用される。PUCCHは周波数軸においてデータ領域の両端部に位置するRB対を含み、スロットを境界にホッピングする。
PUCCHは以下の制御情報送信に使用される。
−SR(scheduling Request):上りリンクUL−SCHリソースの要請に使用される情報である。OOK(On−Off Keying)方式を用いて送信される。
−HARQ ACK/NACK:PDSCH上の下りリンクデータパケットに対する応答 信号である。下りリンクデータパケットの受信に成功したか否かを示す。単一の下りリンクコードワード(CodeWord、CW)に対する応答としてACK/NACK1ビットが送信され、2つの下りリンクコードワードに対する応答としてACK/NACK2ビットが送信される。
−CQI(channel Quality Indicator):下りリンクチャネルに対するフィードバック情報である。MIMO(Multiple Input Multiple Output)関連フィードバック情報は、RI(Rank Indicator)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、PTI(Precoding type Indicator)などを含む。サブフレーム当たり20ビットが使用される。
端末がサブフレームで送信可能な制御情報(UCI)の量は、制御情報の送信に可用なSC−FDMAの個数に依存する。制御情報送信に可用なSC−FDMAは、サブフレームにおいて参照信号送信のためのSC−FDMAシンボルを除いた残りのSC−FDMAシンボルを意味し、SRS(Sounding Reference Signal)が設定されたサブフレームでは、サブフレームの最後のSC−FDMAシンボルも除外される。参照信号はPUCCHのコヒーレント検出に使用される。PUCCHは送信される情報によって7つのフォーマットを支援する。
同じ周波数バンド上において上りリンクと下りリンクの信号を同時に送受信可能なFDR送受信システムは、周波数又は時間を分けて上りリンクと下りリンクの信号を送受信する既存のシステムに比べて周波数効率(Spectral efficiency)を最大2倍増加させることができるので、次世代5G移動通信システムの核心技術の1つとして脚光を浴びている。
単一の周波数送信バンドを使用したFDRは、任意の無線デバイスの観点では、単一の周波数送信バンドにより送受信を同時に行う送信リソース設定方式により定義できる。その特別な一例として、一般的な基地局(又は中継器、リレーノード、RRH(remote radio head)など)と無線端末の間の無線通信について、単一の周波数送信バンドにより基地局の下りリンク送信と上りリンク受信、無線端末の下りリンク受信と上りリンク送信を同時に行う送信リソース設定方式により表現できる。他の一例としては、無線端末の間のデバイス間の直接通信(Device−to−Device direct communication、D2D)の状況で無線端末の間の送信と受信が同じ周波数送信バンドで同時に行われる送信リソース設定方式により表現できる。以下、本発明において一般基地局と無線端末の間の無線送受信を例示し、FDR関連の提案技術について説明するが、一般基地局以外の端末と無線送受信を行うネットワーク無線デバイスの場合も含み、端末間の直接通信の場合も含む。
図7はFDR通信状況において送受信リンクと自己干渉(SI)の概念図を例示している。
図7のように、自己干渉(SI)は送信アンテナから送信された信号が経路減殺無しに自らの受信アンテナに直ぐ入る直接干渉(direct interference)と周辺の地形によって反射された反射干渉(reflected interference)に区分され、そのサイズは物理的な距離差によって所望の信号(desired signal)より極端的に大きくなる。このように極端的に大きな干渉の強度のため、FDRシステムの駆動のためには自己干渉の効果的な除去が必須である。
効果的にFDRシステムを駆動するためには、装置の最大送信パワーによる自己干渉の除去(self−IC)の要求事項を以下の表1(移動通信システムにおけるFDRの適用時、self−IC要求事項(BW=20MHz))のように決定できる。
表7を参照すると、端末(UE)が20MHzの帯域幅(BW)で効果的にFDRシステムを駆動するためには、119dBmのself−IC性能を必要とする。移動通信システムの帯域幅によって熱雑音値(Thermal noise)が式
のように変わり、表7は20MHzの帯域幅を仮定して求めている。表7に関連して、受信器のNF(Noise Figure)は3GPP標準要求事項(specification requirement)を参照して最悪のケースを考慮している。受信器の熱雑音レベルは特定BWにおける熱雑音と受信器のNFの合計により決定される。
自己干渉除去(self−IC)技法の種類及び適用方法
図8は装置のRF送受信端(或いはRF front end)での3つの干渉技法を適用する位置を示した図である。図8では3つのself−IC技法の適用位置を示している。以下、3つのself−IC技法について簡単に説明する。
Antenna self−IC:全てのself−IC技法のうち、最優先に実行されなければならない自己干渉除去技法がアンテナ自己干渉除去技法である。アンテナ端でSI除去が行われる。簡単には、送信アンテナと受信アンテナの間に信号を遮断できる物体を設けてSI信号の伝達を物理的に遮断するか、多重アンテナを活用してアンテナ間の距離を人為的に調節するか、又は特定の送信信号に位相を反転してSI信号を一部除去することができる。また、多重偏波アンテナ又は指向性アンテナを活用してSI信号の一部を除去してもよい。
Analog self−IC:受信信号がADC(analog−to−Digital Convertor)を通過する前にアナログ端で干渉を除去する技法であって、複製されたアナログ信号用いてSI信号を除去する技法である。これは、RF領域或いはIF領域で行われることができる。以下、SI信号を除去する方法について具体的に説明する。まず送信されるアナログ信号を時間遅延させた後、サイズ及び位相を調節して実際に受信されるSI信号の複製信号を作り、受信アンテナに受信される信号から差し引く方式で行われる。しかし、アナログ信号を用いて処理するため、具現複雑度及び回路特性によろ更なる歪曲が発生することもあり、これにより干渉除去性能が大きく変わることができるという欠点がある。
Digital self−IC:受信信号がADCを通過した後に干渉を除去する技法であって、基底帯域で行われる全ての干渉除去技法を含む。簡単には、送信されるデジタル信号を活用してSIの複製信号を作り、受信されたデジタル信号から差し引く方法で具現可能である。或いは多重アンテナを用いて基底帯域でのプリコーディング/ポストコーディングを行うことによって端末又は基地局への送信信号が受信アンテナに受信されないようにするための技法もデジタル自己干渉除去(Digital self−IC)として分類できる。しかし、Digital self−ICはデジタルに変調された信号が所望の信号に関する情報を復元できる程度に量子化されてこそ可能であるので、Digital self−ICを行うためには、上記技法のうち、1つ以上の技法を活用して干渉を除去した後、残っている干渉信号と所望の信号の間の信号パワーのサイズの差がADC範囲内である必要があるという前提条件が必要である。
図9は、図8に基づいて、OFDMを用いた通信システム環境で提案する通信装置において自己干渉除去(self−IC)のための装置のブロック図である。
デジタル自己干渉ブロック(Digital self−IC block)の位置は、図9では、DACの前とADC通過後のデジタル自己干渉信号(digital SI)情報を直ちに用いて行うものと示しているが、IFFT通過後及びFFT通過前のデジタル自己干渉信号を用いて行われることもできる。また図9は、送信アンテナと受信アンテナを分離して自己干渉信号を除去する概念図であるが、1つのアンテナを用いたアンテナ干渉除去技法の使用時には、図5とは異なるアンテナの構成方法となることができる。
3GPP LTEシステムは、以下の表8のように、TDD/FDDがいずれも所定の固定した上りリンク/下りリンク帯域に基づいて動作する。TDDの場合、cell−specificにTDDを設定することができるが、FDDの場合には、所定の上りリンク/下りリンク帯域は互いに異なる周波数帯域に位置し、1つの帯域は端末送信と基地局送信のうち、1つの用途のみに活用されるようになっているので、それ以外の帯域には送信することができない。表8はE−UTRA周波数帯域を示す。
しかし、実際端末のデータ環境は非対称的データトラフィック(asymmetric data traffic)の特性を有し、大部分の通信環境では上りリンクデータトラフィックよりは下りリンクデータトラフィックの比重が大きく、上りリンク/下りリンクの間に約1:9のトラフィック量が報告されている。このような非対称的データトラフィック環境では、上記表8のように固定された上りリンクと下りリンク送信のための周波数割り当てに基づくFDD−LTEによる動作時にリソースの活用が落ちることができるが、この問題を解決するために、FDRシステムの初期段階としてFlexible FDD無線送信方式が提案されている。
Flexible FDDシステムは、実際非対称的データトラフィックの特性によってFDDシステムの動作に対する規制が緩和されることに基づいて、上りリンク帯域を特定時間の間に下りリンク帯域として活用して端末のトラフィック環境に合わせてリソースの利用効率を高める技術である。図10に、既存のFDD−LTEとFlexible FDD無線送信方式におけるリソース利用効率の比較を示す。
図10は既存のFDD−LTEとFlexible FDD無線送信方式のリソース利用効率を比較して示した図である(Symmetric traffic situation and heavy DL data traffic situation)。
図10に示したように、対称的データトラフィック環境では、下りリンクと上りリンクのリソースを大部分使用するので、リソース効率性が高い。しかし、莫大な下りリンクデータトラフィック環境において、既存のLTEシステムにおけるFDD(FDD−LTE)の場合にはリソースを利用せず浪費される周波数リソースが発生することが図10に示したように明らかである。このようにリソースの利用効率が落ちる問題を解決するために、特定時間に上りリンク周波数リソースを下りリンク送信のための周波数リソースとして活用することにより、莫大な下りリンクデータトラフィック環境である時にリソースの効率を高めることができる。図11に、これをFlexible FDD無線送信方式で送信しようとするバッファー状態と共に詳しく示している。
図11はFlexible FDD方式におけるリソース活用を示す図である。
図11に示した対称的トラフィック状況時のリソース利用より、特定時間に上りリンク周波数リソースを下りリンクに送信時の下りリンクリソースとして活用することにより莫大な下りリンクトラフィック(Heavy DL traffic)の環境である時のリソース効率を高めることができる。
図11に示したように、Flexible FDD無線送信方式は、各々のサービス或いは応用プログラムに合わせて下りリンク周波数リソースと上りリンク周波数リソースを柔らかく設定する方式を意味する。この時の時間リソースは、1つ以上の送信シンボルで構成される時間スロット、サブフレーム又はフレームなどの単位で設定される。これにより、個別無線端末単位のサービス、応用特性に最適化された無線送信リソース割り当てを支援すると同時に、任意の基地局カバレッジ上における全体周波数の使用効率を高める利得を得ることができる。
図12は5GのためのIMT 2020核心性能の要求事項とサービスシナリオごとの5G性能の要求事項との連関性を説明する図である。
図12は5GのためのIMT 2020で提示した核心性能の要求事項とサービスシナリオごとの5G性能の要求事項との連関性を示している。
特に、uMTCサービスはOTA(Over The Air)遅延要求が非常に制限的であり、高い移動性及び信頼度を要求する(OTA遅延度:<1ms、移動性:>500Km/h、BLER::<10−6)。
図13はLTE/LTE−Aフレーム構造を示す図である。
図13はLTE/LTE−Aのフレーム構造の基本概念を示している。1つのフレームは10msであり、10つの1msサブフレームからなる。1つのサブフレームは2つの0.5msスロットからなり、1つのスロットは7つのOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルからなる。12つの15kHz間隔の副搬送波と7つのOFDMシンボルにより、1つのリソースブロック(Resource Block、RB)が定義される。基地局は中心周波数(Center Frequency)6RBで同期化のためのPSS(Primary Synchronization Signal)、SSS(Secondary Synchronization Signal)とシステム情報のためのPBCH(Physical Broadcast Channel)を送信する。ここで、一般CP/拡張CP、TDD(Time Division Duplex)/FDD(Frequency Division Duplex)によってフレーム構造及び信号、チャネル位置に差がある。
図14はLTE/LTE−AシステムにおけるFDD/TDDフレーム構造を例示する図である。
図14を参照すると、FDDフレーム構造の場合、下りリンクと上りリンクの周波数帯域が区分されており、TDDフレーム構造の場合、同じ帯域内でサブフレーム単位で下りリンク領域と上りリンク領域が区分される。
図15はself−containedサブフレーム構造を例示する図である。
図15は5G性能要求事項のうち、低遅延の要求条件を満たすためのself−containedサブフレーム構造を示す。TDD基盤のSelf−containedサブフレーム構造は、1つのサブフレーム内に下りリンクと上りリンクのためのリソース区間(例えば、下りリンク制御チャネル及び上りリンク制御チャネル)が存在し、下りリンク/上りリンクの間の干渉問題を解決するためのガード区間(Guard Period、GP)とデータ送信のためのリソース区間が存在する。
図15(a)はSelf−containedサブフレーム構造の一例であって、下りリンク−上りリンク−データのためのリソース区間の順にサブフレームが構成され、リソース区間の間にGPが存在する。図15(a)においてDLで示された下りリンクリソース区間は下りリンク制御チャネルのためのリソース区間であり、ULで示された上りリンクリソース区間は上りリンク制御チャネルのためのリソース区間である。
図15(b)はSelf−containedサブフレーム構造の他の一例であって、下りリンク−データ−上りリンクのためのリソース区間の順にサブフレームが構成され、上りリンクリソース区間の前にのみGPが存在する。図15(b)でも同様に、DLで示された下りリンクリソース区間は下りリンク制御チャネルのためのリソース区間であり、ULで示された上りリンクリソース区間は上りリンク制御チャネルのためのリソース区間である。
図16はpaired spectrumとunpaired spectrumにおいてTDM方式のflexible duplex運用のためのクロス−リンク干渉の例を示す図である。
以下、flexible duplexの運用において、さらに考慮すべき干渉をクロス−リンク干渉と呼ぶ。より詳しくは、隣接基地局の異なる方向のDL/UL動作による隣接基地局における下りリンク信号の発生は、特定基地局の上りリンク受信時に干渉として作用する。また隣接端末における上りリンク信号の発生は、特定端末の下りリンク受信時に干渉として作用する。図16に、paired spectrumとunpaired spectrumにおいてのクロス−リンク干渉についてより詳しく示す。
本発明では、基地局と端末の間の無線送信についてFlexible duplex無線送信方式を効果的に適用するための技術を提案する。本発明の技術は、flexible duplex以外にも、リソースを共有する場合に適用可能である。かかる例は、unpaired spectrumにおいて下りリンク/上りリンクがリソースを共有するか、又はpaired spectrumにおいて1つの帯域に下りリンク/上りリンクがリソースを共有するか、下りリンク/上りリンクとサイドリンク(sidelink、SL)がリソースを共有するか、又は帰路(backhaul)と接続リンク(access link)がリソースを共有する、全ての場合に使用できる。本発明で記載される基地局は、中継器、リレーノード、RRH(remote radio head)及びTRP(transmission and Reception Point)などを包括する。本発明ではFlexible duplex無線送信方式で発生するクロス−リンク干渉を測定するためのタイミング技法及びそれを支援する手順及びシグナリングの一例を提案する。図16に示したクロス−リンク干渉を基地局の観点から再度表現すると、図17の通りである。
本発明では、まず提案について説明し、その後各提案における具体的な実施例について説明する。各提案とそれらの実施例は互いに結合するか或いは組み合わせて使用できる。本発明においてクロス−リンク干渉とは、該当タイミングに干渉を受ける主体と干渉をする主体がリンクが異なる場合に発生する干渉をいう。例えば、干渉を受ける主体はDL受信タイミングである時、干渉をする主体がUL送信タイミングである場合にUL送信により発生する干渉をクロス−リンク干渉と言える。本発明においてクロス−リンク干渉により干渉を受ける立場の端末/基地局を各々victim UE/Victim TRPと表現し、干渉をする立場の端末/基地局をaggressor ue/aggressor TRPと表現する。
図17はTRPでの受信信号及びクロス−リンク干渉の一例を示す図である。
本発明においてVictim TRPに該当する例は以下のような場合である。なお、それ以外の場合を排除しないことは明らかである。
−該当リソースに対する主たる利用者(Primary user)(一例としてリソースが下りリンクとして設定された場合、下りリンクを使用する装置が主たる利用者である)
−coordinated/意図されたDL/UL設定によってリソースを設定する利用者(一例として準−静的(semi−static)TDD DL/UL設定が与えられている時、かかる設定に従う装置が該当する)
−優先順位(priority)が高く設定されたリンク(一例として帰路と接続リンクがある場合、帰路の優先順位が高く設定される。又はWANとサイドリンクの場合には、WANの優先順位が高い)
−グルーピングなどにより優先順位或いは主たる利用者グループに属する装置
TRPと呼ぶが、該当Victim TRPはvictim装置又はvictim利用者である。
本発明においてaggressor TRPに該当する例としては以下のようなものが挙げられる。
−該当リソースに対する2次装置(secondary device)(一例としてリソースが下りリンクリソースとして設定された場合、上りリンク又はサイドリンクを使用する装置が2次利用者である)
−coordinated/意図されたDL/UL設定によってリソース設定をしない、或いはリソース設定が意図されたものとは異なる装置(一例として、準−静的TDD DL/UL設定が与えられている時、かかる設定に従わない装置がaggressor TRPに該当する)
−優先順位が低く設定されたリンク(一例として帰路と接続リンクがある場合、接続リンクの優先順位が低く設定される。又はWANとサイドリンクの場合には、サイドリンクの優先順位が低い)
−グルーピングなどにより優先順位或いは2次利用者グループに属する装置
図17はTDD基盤のself−containedフレーム構造においてTRPの上りリンク受信時に隣接TRPの下りリンク送信による干渉を表している。まず説明の便宜のために、図17ではAggressor TRPとVictim TRPが同じニューマロロジーと同じフレーム構造を有すると仮定している。しかし、図17とは異なり、FDD基盤のDL/UL帯域又は異なるニューマロロジー状況又は異なるフレーム構造の状況でも同じ問題が発生し得る。ここで、Victim TRPに接しており(例えば、Victim TRPとRRC Connected状態)、ULグラントを受信した端末はVictim TRPから指示されたTA(Timing Advance)値に基づいて上りリンク信号を送信して、これによりVictim TRPのUL受信時に時間が早まる。また早まった時間及びAggressor TRPでは、伝播遅延(propagation delay)によってクロス−リンク干渉信号の受信時間に遅延が発生して上りリンク受信信号とクロス−リンク干渉の間のタイミング不一致(timing misalignment)は発生する。
また複数の隣接aggressor TRPが存在する場合には、隣接aggressor TRPとVictim TRPの間の距離が全て異なるなどの理由により、Victim TRP受信の観点では隣接aggressor TRPからのクロス−リンク干渉の受信が各々異なる。これにより、Victim TRPはクロス−リンク干渉の信号が時間同期が合わない状態で受信する。
上りリンク受信信号とクロス−リンク干渉の間のタイミング不一致が発生する場合、Victim TRPは隣接aggressor TRPに基づくクロス−リンク干渉に関する情報(例えば、クロス−リンク干渉のチャネル、クロス−リンク干渉パターン、クロス−リンク干渉の強度、クロス−リンク干渉の性質などの情報)を知らず、上りリンク信号の受信時に干渉によって性能の劣化が発生する。よってVictim TRPのクロス−リンク干渉に関する情報を得るために、以下のような提案が必要である。
提案1
クロス−リンク干渉の測定、除去又は軽減のために、隣接aggressor TRP又はVictim TRPの干渉タイミングの整列によって、CP(Cyclic Prefix)内に時間同期を合わせるように設定することを提案する。
上述したように、クロス−リンク干渉の正確な測定及び情報獲得を目的として、上りリンク信号受信及び干渉信号受信のタイミング整列を得るために、以下のようにVictim TRPに接する端末がタイミングを調節することと、aggressor TRPがタイミングを調節することを提案する。
特に、上述した非対称的トラフィックを解決するために、特定サブフレーム又は特定スロットの下りリンク/上りリンクの方向を上りリンクから下りリンクに変更して異なる設定で動作する場合、即ち、Victim TRPからaggressor TRPに変更された場合、Victim TRPに対する更なる動作無しに隣接Victim TRPに与える影響及び干渉を最小化するために、aggressor TRPがVictim TRPの受信タイミングに合わせてTAを調節することができる。
逆に、上述した非対称的トラフィックを解決するために、特定サブフレーム又は特定スロットの下りリンク/上りリンクの方向を下りリンクから上りリンクに変更して異なる設定で動作する場合、即ち、aggressor TRPからVictim TRPに変更された場合にも、既存の隣接TRPに対する更なる動作無しに隣接aggressor TRPから受ける影響及び干渉を最小化するために、Victim TRPがaggressor TRPの受信タイミングに合わせるためにTAを調節することができる。即ち、特定の目的によってDL/UL設定を変更しようとするTRPは、周辺のTRPの状態に合わせて時間同期を変更することができる。
提案1−1
提案1の具体的な提案として、複数の隣接TRPの干渉がCP内に入るようにVictim TRPが上りリンク受信のためのTAを調節するためのシグナリング(例えば、TA値を含む)を提案する。かかるTA調節のためにシグナリングする方式は、一例として、aggressor TRPからの信号を受信する装置に取り消し(cancel)などの動作があり得ると仮定し、aggressor TRPが干渉軽減技術(例えば、パワー減少)などを行う場合に使用可能である。他の例として、aggressor TRPの端末がUE−to−UE干渉除去を行う場合にシグナリング方式を使用することができる。しかし、この場合、各端末に入る伝播遅延が正確に予測されて、それによりVictim TRPのTA調整が必要であるという短所がある。
この時、TRPがTA値を端末に送信する時、クロス−リンク干渉の測定或いは除去のためのTA値であることを共に指示することができる。
図18はVictim TRPの上りリンク受信のTAを調節する提案技法の一例を示す図である。
上述したように、複数の隣接TRPの干渉がタイミング不一致の形態で受信された時、Victim TRPは既存端末のTAを調節して受信タイミングをaggressor TRPからのクロス−リンク干渉の受信タイミングに合わせることができる。aggressor TRPからのクロス−リンク干渉の受信タイミングに合わせるために、Victim TRPは該当サブフレームにおける上りリンク送信端末にTA値をシグナリングすることができる。
より詳しくは、該当サブフレームにクロス−リンク干渉を発生させる複数の隣接aggressor TRPの干渉が全て非同期(asynchronous)であるので、該当端末のTAが全てのクロス−リンク干渉のタイミングに合うことはできない。従って、Victim TRPの受信観点でクロス−リンク干渉の電力が最大であるaggressor TRP又はクロス−リンク干渉が大きい複数のaggressor TRPのクロス−リンク干渉タイミングに受信タイミングを合わせることが必要である。Victim TRPで測定又は推定した結果に基づいて決定してTAを調節する時間を計算し、計算された結果を各下りリンクを受信する端末にシグナリングする。従って、下りリンク受信する端末はシグナリングに基づいてaggressor TRPの変更された送信に合わせて下りリンク信号を受信することができる。
また、経時により隣接aggressor TRPのDL/UL送信方向が瞬間的に変わることができるので、クロス−リンク干渉の全体和が変更されて、上述したようにVictim TRP受信の観点でクロス−リンク干渉の電力が最大であるか、又は大きい複数のaggressor TRPの情報が変わることができる。よって、以前のサブフレームにおけるクロス−リンク干渉とのCP内の受信のためのTAと時間が経た後の該当TA値は変更されることができる。明示した時間によるクロス−リンク干渉の変化に対応するために、周期的又は瞬間的なシグナリングが必要である。
提案1−2
提案1の具体的な提案として、複数の隣接TRPの干渉がCP内に入るように、複数の隣接aggressor TRP送信のサブフレーム/スロット境界を各々調節するためのシグナリングを提案する。即ち、スロット境界を少し引き直すか又は押し広げてVictim TRPとタイミングを整列することができる。
図19は複数の隣接aggressor TRP送信のTAを各々調節する提案技法を例示する図である。
図19の提案技法に示したように、複数の隣接TRPの干渉がタイミング不一致の形態で受信された時、aggressor TRP下りリンク信号にTAを適用して下りリンク送信タイミングをVictim TRPの上りリンク受信タイミングに合わせることができる。このために、aggressor TRPは該当サブフレームにおける下りリンク信号を受信する端末にTA値をシグナリングすることができる。
図19に示した該当サブフレームにおいて、クロス−リンク干渉により影響を受ける複数の隣接Victim TRPへの干渉が全て非同期であるので、Victim TRPがVictim TRPに影響を与える全てのクロス−リンク干渉のタイミングに上りリンク受信タイミングを合わせることはできない。よって、aggressor TRP送信の観点でクロス−リンク干渉の受信電力が最大である1つのVictim TRP又はクロス−リンク干渉の受信電力が大きい複数のVictim TRPがaggressor TRPの下りリンク送信タイミングを合わせることが必要である。
クロス−リンク干渉の受信電力が最大である1つのVictim TRP又はクロス−リンク干渉の受信電力が大きい複数のVictim TRPがaggressor TRPの下りリンク送信タイミングを合わせるためには、Victim TRPはタイミング差に対する測定又は推定を行ってTAを調節する時間を計算し、計算されたTAを調節する時間(タイミング差に対する値を含む)をaggressor TRPにX2 interfaceのような基地局間のシグナリングにより送信することができる。そうすると、各aggressor TRPは該当下りリンク信号を受信する端末に上記シグナリングされたTAを調節する時間に関する情報を送信することができ、該当端末はAggressor TRPの変更された送信時間に合わせて下りリンク信号を受信することができる。
また経時により隣接Victim TRPのDL/UL送信方向が瞬間的に変わることができるので、影響を与えるクロス−リンク干渉の対象が変わることができる。よって以前のサブフレームにおけるクロス−リンク干渉とのCP内の受信のためのTAと時間が経た後の該当TA値が変わることができる。時間によるクロス−リンク干渉の変化に対応するために、Aggressor TRPは該当端末に計算されたTAを調節する時間に関する情報を周期的又は瞬間的にシグナリングする必要がある。
提案1−3
意図された(Intended)DL/UL設定或いは所定の優先順位によってaggressor TRPに該当する送受信タイミングをvictim TRPの送受信タイミングにサブフレーム/スロット境界を各々調節して整列するためのシグナリングが必要である。
図20は意図されたDL/UL設定或いは所定の優先順位によってaggressor TRPがタイミングを変更する一例を示す図である。
意図されたDL/UL設定或いはTRP送信の優先順位によって、aggressor TRPの送信タイミングを調節することができる。より詳しくは、優先順位が低いTRP(一例として意図されたDL/UL設定に従わず、異なるDL/UL設定に変更してaggressor TRPに変更されたTRP)は、優先順位が高いTRP(一例として、隣接TRPが意図されたDL/UL設定に従わず、異なるDL/UL設定に変更されることによりVictim TRPに変更されたTRP)を保護するために、サブフレーム/スロット境界を各々調節してデータ受信とクロス−リンク干渉の受信タイミングを調節することができる。
例えば、隣接したところに位置するTRPのDL/UL設定がDSUUUDSUUUと決められた場合、これに従わないTRPが各該当スロット/サブフレームでaggressor TRPであることができる。もしこのggressor TRPが意図されたUからDに変更されて送信を行う場合、提案1−2のようにAggressor TRPで送信する下りリンクのTAをVictim TRPの上りリンク受信タイミングに合わせることができる。即ち、aggressor TRPで送信される下りリンク送信タイミングと端末がVictim TRPに送信する上りリンクの受信タイミングとが一致するように、Victim TRPの上りリンクタイミングを合わせることができる。一例として、aggressor TRPとVictim TRPの間の伝播遅延が30usであり、Aggressor TRPに接している端末からaggressor TRPまでの伝播遅延が15usであるとする時、Victim TRPはTA 30usを追加して端末における受信とTRPにおける受信がCP内に入るようにすることができる。
もし意図されたULでDLを行う時、aggressorのDLがVictim TRPに端末から送信されるULとタイミングを合うために、aggressor TRPとVictim TRPの伝播遅延に対応する時間ほど引き直して送信することができる。この場合、aggressor TRPから下りリンク送信を受ける端末の場合、下りリンクタイミングが引き直されて受信されることを意味し、この情報を知らないと、正確に受信することができない。従って、意図されたULでDLを行うという情報だけではなく、下りリンク送信タイミングの変化値も分かる必要がある。
本発明に記載した提案において、シグナリングされるTA値は正数だけではなく、負数であることもできる。特定環境ではシグナリングされるTA値が負数に設定されることができ、TA値が負数である場合には、より遅延して送信することを意味することができる。
提案2
クロス−リンク干渉の測定、除去又は軽減のために、提案1の隣接aggressor TRP又はVictim TRPの干渉のタイミング整列をCP内に合わせることと、独立して特定のシンボルを空にする(blank)か又は同時に特定のシンボルを変更することを同時に行うことを提案する。提案2は、提案1と共に実施するか、又は個々に実施することができる。
上述したように、Victim TRPに接続した端末がタイミングを調節することとaggressor TRPがタイミングを調節することを行っても、クロス−リンク干渉の正確な測定及び情報獲得を目的としてUL信号受信及び干渉信号受信のタイミング整列を得るための特定の組み合わせが行われないことができる。この場合、上述したTAを行わないか、又は一部TAを行った後に特定TRPの特定シンボルを空にすることを考えることができる。
特に、非対称的トラフィックを解決するために、特定サブフレーム又は特定スロットのDL/UL方向をULからDLに変更して異なる設定で動作する場合、即ち、Victim TRPからaggressor TRPに変更される場合であって、Victim TRPに更なる動作無しに隣接Victim TRPに与える影響及び干渉を最小化するために、aggressor TRPが影響を与える特定のシンボルを空にすることができる。
逆に、非対称的トラフィックを解決するために、特定サブフレーム又は特定スロットのDL/UL方向をDLからULに変更して異なる設定で動作する場合、即ち、aggressor TRPからVictim TRPに変更される場合にも、既存の隣接TRPの更なる動作無しに隣接aggressor TRPに受ける影響び干渉を最小化するために、Victim TRPが影響を受ける特定のシンボルを空にすることができる。特定の目的によってDL/UL設定を変更しようとするTRPは、周辺TRPの状態に合わせて干渉を受けるか又は干渉をする特定のシンボルを空にすることができる。
提案2−1
提案2の細部提案として、複数の隣接TRPからの干渉がCP内に入る組み合わせがない場合、深刻なクロス−リンク干渉を与える隣接aggressor TRP送信の特定リソースを空にするために、該当情報を特定のaggressor TRPにシグナルすることができる。
図21はaggressor TRP送信の特定リソースを空にする一例であって、DL制御のシンボルである場合の一例を示しており、図22はaggressor TRP送信の特定リソースを空にする一例であって、UL制御のシンボルである場合の一例を示している。
複数の隣接TRPの干渉がタイミング不一致の形態で受信され、Victim TRPは既存端末のTAを調節してaggressor TRPからのクロスリンク干渉の受信タイミングに合わせることができず、aggressor TRPはDL送信信号にTAを適用してVictim TRPの上りリンク受信タイミングに合わせることができない場合には、提案1−1と提案1−2により上記目的を達成することができない。この場合は、深刻なクロス−リンク干渉を与える隣接aggressor TRP送信の特定リソースを空にすることにより目的を達成することができる。即ち、特定TRPのDL信号のうちの一部リソースを空にして使用しないことにより、提案1−1と提案1−2のような効果を達成することができる。
かかる目的を達成するためには、Victim TRPはクロス−リンク干渉に対する測定により空のシンボルになる候補シンボルを決定し、決定された空の候補シンボルに対する結果をaggressor TRPにX2 interfaceなどの基地局間のシグナリングにより送信することができる。aggressor TRPは上記決定された空のシンボルに対する結果を下りリンク受信端末にシグナリングなどにより送信することにより、Aggressor TRPの変更された送信時間に合わせて端末が下りリンク信号を受信するようにする。
また経時によって、隣接Victim TRPの下りリンク/上りリンクの送信方向が瞬間的に変わるので、影響を与えるクロス−リンク干渉の対象が変わることができる。よって、以前のサブフレームにおけるクロス−リンク干渉とのCP内の受信のための空のシンボルと時間が経た後の該当空にしたリソースの位置及び値は変わることができる。経時によるクロス−リンク干渉の変化に対応するために、決定された空の候補シンボルに対する結果を含むシグナリングは周期的又は瞬間的である必要がある。
提案2−2
Victim TRPの立場で複数の隣接TRPの干渉が全てCP内に入る組み合わせがない場合は、提案2−1とは独立して、特定の信号に限ってタイミング不一致を解決する方案が必要である。上記タイミング不一致の問題を解決するために、意図されたDL/UL設定或いは所定の優先順位によってaggressor TRPの特定信号の繰り返し(repetition)をVictim TRPの特定信号のタイミングに合わせて行う必要があるが、このために必要な該当情報をVictim TRPは特定aggressor TRPにシグナリングすることができる。
図23はaggressor TRP送信の特定リソースを空にした後、RS繰り返しの目的で活用できる一例(DL制御のシンボルである場合の一例)を示した図である。
図23に示したように、複数の隣接TRPの干渉がVictim TRPにタイミング不一致の形態で受信される。この場合、Victim TRPは既存の端末のTAを調節してもaggressor TRPのクロスリンク干渉の受信タイミングに合わせることができず、aggressor TRPは下りリンク送信信号にTAを適用してVictim TRPの上りリンク受信タイミングに合わせることができない場合には、提案1−1及び提案1−2により目的を達成することができない。
この場合、図23に示した既存の技法とは異なって、深刻なクロス−リンク干渉を与える隣接aggressor TRP(例えば、図23ではaggressor TRPn)の送信の特定リソースを繰り返すことにより、特定の信号に限って目的を達成することができる。即ち、特定のTRP(例えば、図23ではaggressor TRPn)の下りリンク信号のうち、RS信号を繰り返して隣接aggressor TRP及びVictim TRPのRSリソースの観点でタイミングが整列されるようにして、特定の信号に限って提案1−1及び提案1−2を達成することができる。
提案2−3
図24はaggressor TRPの信号送信のための特定のリソースを、RSのCPを拡張CPに変更する目的で活用できる一例(DL制御のシンボルである場合の一例)を示す図である。
複数の隣接TRPの干渉がVictim TRPにタイミング不一致の形態で受信されることができる。
Victim TRPの立場で複数の隣接TRPの干渉が全てCP内に入る組み合わせがない場合、提案2−1と独立して特定の信号に限ってタイミング不一致を解決するための方案が必要である。このタイミング不一致の問題を解決するために、意図されたDL/UL設定或いは所定の優先順位によってaggressor TRPの特定の信号のCPを拡張CPに拡張してVictim TRPの特定の信号のタイミングに合わせて行う必要があるが、そのために必要な該当情報をVictim TRPが特定のaggressor TRPにシグナリングすることができる。
図24に示したように、複数の隣接TRPの干渉がVictim TRPにタイミング不一致の形態で受信されることができる。この場合、Victim TRPは既存の端末のTAを調節してもaggressor TRPのクロスリンク干渉の受信タイミングに合わせることができず、aggressor TRPは下りリンク送信信号にTAを適用してVictim TRPの上りリンク受信タイミングに合わせることができない場合には、提案1−1及び提案1−2により上記目的を達成することができない。
この場合、図24に示した既存の技法とは異なって、深刻なクロス−リンク干渉を与える隣接aggressor TRP(例えば、図23ではaggressor TRPn)の送信の特定リソースのCPを拡張することにより、特定の信号に限って目的を達成することができる。即ち、特定のTRP(例えば、図24ではaggressor TRPn)の下りリンク信号のうち、RSのCPを拡張することにより隣接aggressor TRP及びVictim TRPのRSリソースの観点でタイミングが整列されるようにして、特定の信号に限って提案1−1及び提案1−2を達成することができる。
提案2−4
図25は、意図されたDL/UL設定或いは所定の優先順位によってaggressor TRPが一部シンボル(RS)のタイミングを変更する一例を示している。
複数の隣接TRPの干渉がVictim TRPにタイミング不一致の形態で受信されることができる。
Victim TRPの立場で複数の隣接TRPの干渉が全てCP内に入る組み合わせがない場合は、提案2−1とは独立して特定の信号に限ってタイミング不一致を解決する方案が必要である。タイミング不一致の問題を解決するために、意図されたDL/UL設定或いは所定の優先順位によってaggressor TRPのためのリソースのうち、一部シンボル(例えば、RSシンボル)のタイミングを調節してVictim TRPの特定信号のタイミングに合わせて行う必要があるが、そのために必要な該当情報をVictim TRPは特定のaggressor TRPにシグナリングすることができる。
図25に示したように、複数の隣接TRPの干渉がVictim TRPにタイミング不一致の形態で受信されることができる。この場合、Victim TRPは既存端末のTAを調節してもaggressor TRPのクロスリンク干渉の受信タイミングに合わせることができず、aggressor TRPは下りリンク送信信号にTAを適用してVictim TRPの上りリンク受信タイミングに合わせることができない場合には、提案1−1及び提案1−2により上記目的を達成することができない。
この場合、図25に示した既存の技法とは異なって、深刻なクロス−リンク干渉を与える隣接aggressor TRP(例えば、図23ではaggressor TRPn)のためのリソースのうちの一部シンボル(例えば、RSシンボル)のタイミングを調節することにより目的を達成することができる。即ち、特定のTRP(例えば、図25ではaggressor TRPn)のためのリソースのうちの一部シンボル(例えば、RSシンボル)のタイミングを調節することにより隣接aggressor TRP及びVictim TRPのRSリソースの観点でタイミングが整列されるようにして、特定の信号に限って提案1−1及び提案1−2を達成することができる。
提案3
上記提案1及び提案2のためには、Victim TRPとaggressor TRPの間のタイミング不一致を定量的に測定又は予測する必要がある。そのために、特定のTRPは隣接TRPからOTA(Over−The−Air)信号又はTRPの間のインターフェース(例えば、X2インターフェース)によりDL/UL設定のようなクロス−リンク干渉に関連する情報を周期的に受信することができ、又は直接要請してDL/UL設定のようなクロス−リンク干渉に関連する情報を受信して、タイミング不一致に対する定量的な測定に活用することができる。
Victim TRPの上りリンク受信信号が予め端末と基地局の間に所定のTAにより絶対時間に受信されるという仮定下で、Victim TRPとaggressor TRPの間のタイミング不一致の差は隣接aggressor TRPの下りリンク信号送信の伝播遅延及びTRPのTA時間の関数で示すことができる。特に、TRPの位置が固定しているので、隣接TRPからのクロス−リンク干渉が経る伝播時間が固定であるはずであり、これはVictim TRPが隣接ネットワークのレイアウトを知っているという仮定下で予め計算可能であると仮定できる。よって、Victim TRPはVictim TRPにおけるクロス−リンク干渉を予測するためには、DL/UL設定のような情報を受信する必要がある。
提案3−1
Victim TRPは各aggressor TRPからVictim TRPへのクロスリンク干渉の細部タイミング情報をX2インターフェース又はOTA信号などにより周期的に受信するか又は直接要請することにより受信することができる。
Victim TRPはネットワーク内部のTRP配置情報に基づいて各aggressor TRPからVictim TRPへのクロス−リンク干渉の細かいタイミング差(timing difference)を計算し、又は各aggressor TRPからVictim TRPへのクロス−リンク干渉のOTA信号に基づいてタイミング差を予測することができる(隣接TRPのCP検出又は隣接TRPのシグナリングをブラインド検出(blind detection)して予測)。Victim TRPは計算又は予測したタイミング差の情報を(隣接する)各aggressor TRPに送信する。
このようにVictim TRPは隣接する各aggressor TRPにタイミング差に関する情報をX2インターフェース又はOTA信号などにより送信することができる。タイミング差に関する情報を受信した各aggressor TRPは、タイミング差に関する情報に基づいて今後Victim TRPにクロス−リンク干渉を及ぼす可能性が高い場合(一例として、短距離であるか、送信電力が大きいか、又はタイミング差が大きい場合など)、提案1,2を行うか、又は提案1,2を行うか否かを隣接TRP(隣接Victim TRPを含む)にX2インターフェース又はOTA信号により知らせることができる。
細かいタイミング差に関する情報は、周期的に送信されるか、又は要請がある時に送信される。例えば、OTA信号に基づいて予測したタイミング差に関する情報の場合、特定TRPの周期的な信号に基づいて予測可能であるので、周期的な情報送信が可能である。しかし、隣接TRPのDL/UL設定によって測定可能なクロス−リンク干渉が決定されるので、この場合には要請により情報送信が可能である。特に、位置情報に基づくタイミング情報は変化がほぼないので、ネットワーク内部のTRP配置情報がアップデートされる場合、追加要請によって送信が可能である。
提案3−2
該当TRPはDL/UL設定に関する情報を隣接TRPにX2インターフェース又はOTA信号などにより周期的に送信するか又は隣接TRPの要請によって送信することができる。
特定の時点での隣接Aggressor TRP又はVictim TRPのDL/UL設定によって、その時のクロス−リンク干渉が決定される。一例として、該当時間区間でVictim TRPのDL/UL設定がULである場合、隣接Aggressor TRPのDL/UL設定がULからDLに変更されると、該当Aggressor TRPのTRP−to−TRPクロス−リンク干渉がさらに発生する。逆に、該当時間区間でAggressor TRPのDL/UL設定がDLからULに変更されると、該当Aggressor TRPのTRP−to−TRPクロス−リンク干渉がなくなる。
また一例として、該当時間区間でVictim UEが接続したTRPのDL/UL設定がDLである場合、隣接Aggressor TRPのDL/UL設定がDLからULに変更されると、該当Aggressor ueのUE−to−UEクロス−リンク干渉がさらに発生する。逆に、該当時間区間でVictim UEが接続したTRPのDL/UL設定がULからDLに変更されると、該当Aggressor ueのUE−to−UEクロス−リンク干渉がなくなる。隣接TRPのDL/UL設定は、クロス−リンク干渉の予測に非常に重要な情報である。よって該当TRPはDL/UL設定に関する情報を隣接TRPにX2インターフェース又はOTA信号などにより周期的に送信するか又は隣接TRPの要請により送信することにより、クロス−リンク干渉を調節することができる(例えば、resource blankingなどの方法)。
よって、瞬間的に変わる隣接aggressor TRPのDL/UL設定を隣接aggressor TRPがVictim TRPに送信するか、又はVictim TRPがVictim TRPのDL/UL設定をaggressor TRPに送信することによりクロス−リンク干渉の該当有無を予測して、それに基づいて提案1,2で必要なタイミングを計算することができる。また、提案3−1での情報と共に、上記提案したDL/UL設定情報により、必要なクロス−リンク干渉を予測することができる。
DL/UL設定情報はTRPの間に周期的に又は要請により送信される。特定TRPのDL/UL設定情報を隣接TRPが周期的に互いに共有することにより、クロス−リンク干渉を予測することができる。しかし、おおよそDL/UL設定を全体的に変更せず、特定の時間区間(例えば、特定のサブフレーム又は特定スロット)のDL/ULを瞬間的に変わる時がある場合には、DL/UL設定情報を周期的に共有することには大きな利得がない。この場合には、特定サブフレーム又は特定スロットのDL/ULを瞬間的に変更しようとする該当TRPは隣接TRPにDL/UL設定情報を要請することができ、逆に隣接TRPに変更しようとするDL/UL設定情報を非周期的に送信することができる。
提案4
上記提案3で予測又は計算されたaggressor TRP及びVictim TRPの間のタイミング不一致の差に関する情報とaggressor TRP又はVictim TRPにおけるTA有無に関する情報は、隣接aggressor TRP又はVictim TRPで分かるようにX2インターフェースによりシグナリングされる必要がある。
上記提案1及び提案2のように、TAにより送信時間及び受信時間を変更する場合には、提案3の情報のみでは正確な時間予測が不可能である。よって、提案1及び提案2のようにTAによるタイミング調節を効果的に行うために、隣接基地局の間にタイミング調節情報を共有し、TA値及びTA有無を隣接TRP又は端末と調整(coordination)する必要がある。
例えば、特定のaggressor TRPが隣接Victim TRPの影響を考慮してDL信号を特定X(ここでXは時間単位であり、ms単位、シンボル単位又は時間で設定可能な如何なる単位により表現可能である)ほど引き直した場合、かかる送信時間の変化によって1つのvictimではなくこのaggressor TRPを考慮してUL信号のTAを考慮している他のVictim TRPに引かれたX時間ほど前もって干渉が入り、多重TRP環境において深刻な影響を与えることができる。即ち、他のaggressor TRPも同じ時間であるXほどの時間変更を考慮して異なる時間に送信しない場合、Victim TRPの立場でクロス−リンク干渉とUL受信時間がCP以内にならず、タイミングが合わないことができる。
従って、提案3で計算されて送信されたタイミング差に関する情報だけではなく、aggressor TRP又はVictim TRPにおけるTA有無を該当TRPが隣接TRPが認知できるように隣接TRPにX2インターフェースにより送信する必要がある。
提案5
タイミング不一致の差を測定する方法としてOTA(over the air)信号を用いることができ、推定又は計算されたaggressor TRP及びVictim TRPの間のタイミング差に関する情報及びaggressor TRP又はVictim TRPにおけるTA有無を隣接aggressor TRP又はVictim TRPで分かるように、X2インターフェースにより該当情報を共有する必要がある。
タイミング不一致がTRP間の距離の関数である絶対時間に受信されるという仮定は、移動しないTRPのみで満足できる仮定である。しかし、移動性を有するTRP又は各TRPのon/offに合わせてTRPの送信電力が変わる場合には、上記仮定に変化が生じ得る。また上述した技法をUE−to−UEのクロス−リンク干渉のタイミング測定に使用することは不適切である。これによりOTA信号を用いてクロス−リンク干渉のタイミングを測定する必要がある。
提案5−1
Victim TRPはDM−RS(DeModulation RS)を用いてクロス−リンク干渉のタイミングを測定することができる。例えば、Victim TRPがaggressor TRPのDM−RSで使用されるシーケンスをX2インターフェースにより把握できれば、Victim TRPは時間ドメインで相関(correlation)性質を用いて特定aggressor TRPのタイミングを推定することができ、これは提案3のような技法で既存のX2インターフェース又はOTAにより伝達されるか又は予測したタイミング値に基づいて上記提案した測定結果により既存情報のアップデートに利用することもできる。
提案5−2
Victim TRPのDL/ULスイッチング時間、ガード時間又は空のRE(Resource Element)などのようなリソースを用いて、クロス−リンク干渉のタイミングを測定することができる。
隣接Aggressor TRPからのクロス−リンク干渉のタイミングを測定するために、測定しようとする特定のVictim TRPがデータ信号を送信せず、隣接Aggressor TRPが送信する信号を受信できる特定リソースが必要である。即ち、Victim TRPはOTA信号により隣接TRPが送信する信号を受信して測定するためのリソースが必要である。フレーム構造では様々な種類の空時間が存在する。例えば、DL/ULスイッチング時間、ガード時間又は空のREなどのようなリソースが可能である。DL/ULスイッチング時間のうち、十分なスイッチング時間後、UL信号受信前の時間に隣接Aggressor TRPのクロス−リンク干渉のタイミングを測定することが可能である。
また、Victim TRPは干渉を減らすために様々に設定されたガード時間又は空のREなどによっても隣接TRPのクロス−リンク干渉のタイミングを測定することができる。
以上で説明した実施例は本発明の構成要素と特徴が所定の形態に結合されたものである。各構成要素又は特徴は別途の明示的言及がない限り選択的なものとして考慮されなければならない。各構成要素又は特徴は他の構成要素又は特徴と結合しない形態に実施されることができる。また、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の実施例で説明する動作の順序は変更されることができる。一実施例の一部の構成又は特徴は他の実施例に含まれることができ、あるいは他の実施例の対応する構成又は特徴と取り替えられることができる。特許請求範囲で明示的な引用関係がない請求項を結合して実施例を構成するとか出願後の補正によって新しい請求項として含ませることができるのは明らかである。
本発明は本発明の精神及び必須特徴から逸脱しない範疇内で他の特定の形態に具体化されることができるのは当業者に明らかである。よって、前記の詳細な説明は全ての面で制限的に解釈されてはいけなく例示的なものとして考慮されなければならない。本発明の範囲は添付の請求項の合理的解釈によって決定されなければならなく、本発明の等価的範囲内での全ての変更は本発明の範囲に含まれる。