JP2020503929A - 低線量および高線量セッションを織り込むことによる放射線療法からの損傷の減少および癌の死滅率の上昇 - Google Patents

低線量および高線量セッションを織り込むことによる放射線療法からの損傷の減少および癌の死滅率の上昇 Download PDF

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Abstract

非新生物細胞に低線量放射線を照射することによって、非新生物、例えば健康な細胞への損傷を防ぐ方法が提供される。この方法は、放射線療法による非新生物細胞への後の損傷および新生物細胞に対する免疫応答を防ぐ防護的細胞応答を開始する。非新生物細胞への損傷を防ぐ方法は、低線量放射線が、それ自体が週単位のスケジュールを通して変化する高線量のセッションを間に入れる場合に提供される。【選択図】図1

Description

関連出願との相互参照
本出願は、2016年12月31日に出願された米国仮特許出願第62/441,265号の優先権を主張し、その全内容は本出願の開示の一部とみなされ、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。
技術分野
本発明は、放射線療法の分野に関し、より詳細には、新生物性疾患、制御されない細胞成長、癌などの治療において放射線療法を使用するプロセスに関する。
技術分野
癌として一般に認識されている新生物性疾患は、細胞の異常な成長のため、または細胞が成長調節シグナルに正常に応答しないときに身体のいずれかの場所に形成され得る。その結果、それらの子孫の一部または全部が不適切に増殖して、腫瘍を生じ得る。周囲組織に侵入し、最終的に身体全体に広がる新生物は、悪性新生物または癌と呼ばれている。新生物性疾患を治療するいくつかの方法が長年にわたって開発されている。2つの主な方法は、放射線療法および化学療法であり、免疫療法などの新しい方法が開発されている。周囲の健康な細胞への損傷を減らすために、放射線ビーム構造および患者の周りの放射線源の動きを含む様々な方式が利用されている。これらの方式のうちの1つは、近接照射療法と呼ばれる、癌自体の内部に配置された放射性ペレットを伴う。
放射線療法の間、癌性細胞は致死量の放射線に曝露され、癌性細胞における成長を止め、中断させ、それによって新生物細胞の除去を助ける。しかし、高線量放射線は、癌性細胞と共に周囲の健康な組織にも影響を与える。周囲の健康な組織に対する高線量放射線によって引き起こされる影響を最小限に抑えるために、さまざまな研究が行われている。
研究者らは、癌性細胞を取り囲む健康な細胞への低線量放射線の曝露が、健康な細胞において適応応答を誘発し、これにより、健康な細胞が標準的な放射線療法治療中のその後の高線量放射線による曝露から保護されることを見出した。これに関して、低線量放射線および高線量放射線への細胞曝露の応答を示す研究が、「Comparison of low and high dose ionizing radiation using topological analysis of gene co−expression networks」(BMC Genomics (2012年)、Monika Ray、Reem Yunis、Xiucui Chen、およびDavid M.Rocke(以下、Rayらと呼ぶ))において行われた。実験は、2つの異なる同一細胞を低線量放射線および高線量放射線に曝露することによって行われ、細胞を曝露後4つの時点で観察して、対照サンプルと比較して異なる遺伝子セットの調節の変化を測定した。低線量放射線による細胞の曝露は、曝露後3時間で免疫応答に関与する遺伝子の調節をもたらすことが見出された。曝露後8時間で、代謝過程およびG1/S期の調節などのDNA損傷について設定された遺伝子が発現した。曝露後24時間で、WNTシグナル伝達、有糸分裂期チェックポイント、細胞周期におけるNeK制御に関与する遺伝子セットの変化が観察された。高線量放射線に曝露された細胞の遺伝子調節において、同様の変化が観察された。曝露後3時間の時点で、SCF複合体、細胞周期の調節、およびG1/S移行の調節に関与する遺伝子に変化がある。曝露後8時間の時点で、G2/MおよびG1/Sチェックポイントの調節およびアポトーシスが起こる。曝露後24時間の時点で、グルタチオン代謝に関与する遺伝子の調節、有糸分裂期チェックポイント、有糸分裂段階プロセス、細胞周期におけるWNTシグナル伝達およびNeK制御が観察された。Rayらから、細胞を低線量放射線に曝露することで、曝露後のある期間にわたって細胞修復タンパク質および免疫応答に関与する1つ以上の遺伝子経路が調節されること、およびこの遺伝的応答が、高線量放射線によってもたらされるものとは著しく異なることが観察された。
研究者らはまた、ヒト細胞における高線量曝露の有害な影響を減らすために、低線量曝露の影響を調べた。これに関しては、低線量曝露に応答した細胞修復遺伝子の調節を開示している「Global Gene Expression Alterations as a Crucial Constituent of Human Cell Response to Low Doses of Ionizing Radiation Exposure」(National Institutes of Health(2015年)、Mykyta SokolovおよびRonald Neumann、今後Sokolovらと称する)のレビューを参照されたい。Sokolovらは、低線量の電離放射線により、問題となる線量曝露の有害な影響からヒト細胞/組織を保護するために遺伝子発現が変化することを開示している。低線量放射線が照射された後、細胞は、修復シーケンスを開始し、多くの遺伝子がこの手順で調節された。修復タンパク質を産生する遺伝子がオンになり、その後、関連タンパク質が、最長数日間であることがわかっているある期間にわたって産生された。例えば、ヒトBER経路における塩基除去修復(BER)遺伝子およびタンパク質は、核およびミトコンドリアDNAの両方における放射線誘導性一本鎖切断、塩基損傷、および塩基性部位を修復する一方で、非相同末端結合(NHEJ)は、ヒト細胞におけるDNA二本鎖切断(DSB)の固定に関与している。特定の実験では、末梢血単核細胞を精製し、0.1Gyの初回低線量放射線(priming low dose radiation)に曝露した。4時間後、末梢血単核細胞を、2.0Gyの高線量放射線に曝露した。前述の遺伝子およびタンパク質の対応する発現プロファイルを、高線量投与後30分から4時間にわたって調べた。低線量および高線量の放射線の結果として、APE1、FEN1、LIG1、MBD4およびOGG1などのBER遺伝子は、感作細胞のmRNAおよびタンパク質レベルで上方制御を示した。同様に、XRCC5、XRCC6、NHEJ1およびLIG4などのNHEJ遺伝子を、転写物レベルおよびタンパク質レベルの両方で照射後4時間の時点で過剰発現させた。いくつかのBER遺伝子およびNHEJ遺伝子およびタンパク質におけるこうした種類の過剰発現は、ヒト放射性適応応答(RAR)におけるBER経路およびNHEJ経路の両方の積極的な関与の根底にある。他の線量が続く手順の間に、低線量放射線の曝露は、その後の高線量放射線損傷から保護するために細胞の警告応答を誘発し、RARが、細胞の修復プロセスをもたらした。
同様に、低線量放射線の曝露および高線量放射線の曝露後のDNA損傷応答性(DDR)遺伝子の遺伝子発現プロファイルを、照射後1時間および5時間の時点で調べた。ATM、ATR、GADD45A、CDKN1A、TP53、CDK2、HDM2、およびCCNEの発現レベルをRT−qPCRを用いて調べた。このデータは、照射後5時間の時点で、1GyまでのCDKN1AおよびGADD45A遺伝子の有意な用量依存的誘導を示した。RARは、TP53、CDK2、およびCCNEでのみ観察された。
Sokolovらによって行われた前述の研究および実験では、細胞に適用される、適切に選択された低線量放射線がその修復遺伝子を調節することを開示した。その一部が、修復に影響を与えるタンパク質を産生するためにオンになった。他の遺伝子は、オフであった。この後者の作用により、修復に必要なエネルギーが保存され得、次に予定されている有糸分裂(細胞分裂)までの時間を増長させることもできる。これにより、エラーを次の世代に渡すことができるようになる前に、修復に影響を与えるための時間が増長される。
「A History of the United States Department of Energy (DOE) Low Dose Radiation Research Program:1998年−2008年」(Dr.Antone L.Brooks)の別の研究では、照射が多くの遺伝子において遺伝子発現を変化させ、遺伝子発現は、放射線線量と対応して、特定された低線量および高線量遺伝子により変化したことを示した。前述の研究では、1つ以上の非新生物細胞における低線量放射線により、遺伝的経路が調節されていることを示している。
上記の分析を利用して、その後の高線量放射線への曝露の前に低線量放射線を使用して、健康な細胞において適応応答を生じさせるための様々な方法が従来技術において提唱されてきた。米国特許第7,963,902号は、健康な細胞において低線量放射線によって生成された適応応答を利用する方法を開示している。この方法では、癌性細胞を取り囲んでいる非新生物細胞は、その後の放射線療法などの様々な傷害の際に、健康な組織が生存する確率を高める健康な細胞内の代謝経路を誘導する低線量放射線に曝露される。健康な細胞への放射線の事前投与により、はるかに高い確率のそれらの長期生存が保証され、それによって放射線療法に関連する有害事象が減少する。
米国特許第7,963,902号に開示されている方法では、健康な細胞における適応応答以外に、低線量放射線の曝露に関連する他の利点を利用しておらず、したがって、低線量放射線の利点を利用するためのプロトコルおよび拡張におけるさらなる改良が必要である。健康な細胞および癌性細胞に対する低線量放射線の他の影響を調べるための研究も行われてきた。この点に関して、「Consensus of the effect of X−rays on bacterias」(Ross、Hygie第56巻、341−344頁、(1909年))で行った調査が、低レベルの放射線で処置されたマウスが細菌性疾患に対して耐性がより高いことを最初に示した。このことは、低線量放射線によって誘導される免疫応答によって説明されている。E.J.Broome、D.L.BrownおよびR.E.J.Mitchel(International Journal of Radiation Biology.75、681−690(1999年))は、DNA損傷発癌物質を適用する24時間前に、マウス皮膚における低線量のインビボベータ放射線により、腫瘍頻度を約5倍減少させることを見出した。低放射線量では、DNA切断の修復が活性化される。このグループはまた、これまでに調べたすべての生物において(単細胞下等真核生物から哺乳動物まで)、低線量のLET放射線に対する適応応答が起こることを示している。これらの応答により、マウスにおける放射線誘導または自然発生的な癌および非癌性疾患など、DNA損傷事象の有害な結果が減少される。
免疫応答は、癌に対する有効な武器として使用することができる。このように使用するためには、血流を離れて腫瘍に到達する必要があるが、その周囲の変化が、多くの場合、こうした使用を妨げる。ドイツの癌研究センター(Deutsches Krebsforschungszentrum、DKFZ)で行われた研究(Kas/Selによる「Radiation therapy mobilizes the immune system against tumors」)では、低線量放射線を局所に適用することにより、試験されたすべての哺乳動物において、免疫細胞が血管から逃げ、腫瘍組織に侵入するのを助けることが発見された。しかし、健康な組織における癌細胞またはその近くの癌組織に拮抗する適応応答を健康な組織において生じさせるための治療法はこれまで知られていない。
したがって、癌細胞を治療するために、周囲の健康な細胞および感受性器官における適応応答、ならびに身体の免疫応答を利用するアプローチが必要とされている。前述の問題を解決するために、本発明では、高線量照射の前に、健康な細胞および感受性器官に対する不注意による損傷を減少させ、高線量放射線と共に、非新生細胞および新生細胞に対して低線量放射線を織り込んで適用することによって、癌細胞の死滅率を高めるために、健康な組織において修復機構を誘発するのみでなく、癌性および近傍の癌性組織の双方において免疫応答を生じさせる方法を提供することによって問題を解決する。
従来技術は、癌細胞に低線量放射線を適用することを教示している。本発明は、新生物細胞における細胞修復応答を凌駕する新生物細胞における即時免疫応答を誘発することによって先行技術を進歩させる。低線量放射線新生物細胞性応答は、従来技術には直観に反するものである。これまでのすべての研究に反して、癌細胞への低線量放射線は、癌死滅率を5倍にまで高めることが示されている。
本発明では、放射線療法から正常な健康な細胞を保護し、かつ腫瘍細胞に対する免疫応答を生じさせるための方法を提供することによって当該分野における必要性に取り組む。一度でもこうした保護がなされると、患者は、放射線療法を受けて、器官および組織への損傷、その後の癌、癌細胞の隣接している健康な細胞への移動、ライフスパンの短縮およびかなりの患者の不快感などの有害事象の軽減または消失を経験し得る。
本発明の第1の態様では、癌性細胞を死滅させる方法が提供される。この方法は、(a)低線量放射線を新生物組織および新生物細胞を取り囲んでいる非新生物細胞に投与することであって、低線量放射線が、非新生物細胞において修復機構を誘発し、新生物組織に対する抗体を誘発し、かつ新生物組織への低線量放射線により、新生物組織内の血管内にアンカーが形成され、これによりアンカーに対する抗体の掛留を助け、抗体が近くの新生物組織に侵入して、それらを死滅させることができるようにする、投与することと、(b)48〜72時間待機して、高線量放射線を新生物組織に投与することと、を含む。非新生物細胞に照射することにより、細胞修復タンパク質、および身体内における新生物組織に対する免疫応答に関与する1つ以上の遺伝子経路が調節される。腫瘍または新生物細胞に対する免疫応答は、48時間から72時間活性を維持し、その間に新生物組織に対して存在する抗体が、血流から出て、新生物細胞上に存在するアンカーに掛留される。これらのアンカーは、腫瘍細胞に対する低線量放射線への曝露によって新生物細胞上に形成される。新生物細胞に投与される低線量放射線は、5cGy〜20cGyの範囲である。低線量放射線に曝露される非新生物細胞は、新生物細胞に近接している(0.1センチメートル〜3センチメートル)。この方法は、放射線療法による癌の治療的処置の方法として使用することができる。
本発明の第2の態様では、癌性細胞を死滅させるための方法が提供される。この方法は、(a)腫瘍組織、および腫瘍組織の近傍に存在する1つ以上の非新生物細胞を所定の低線量放射線により標的化することであって、低線量放射線が、1つ以上の非新生物細胞における細胞修復プロセス、および腫瘍組織に対する免疫応答を誘導し、かつ腫瘍組織への低線量放射線により、腫瘍組織内の血管内にアンカーが形成され、これによりアンカーに対する抗体の掛留を助け、抗体が近くの腫瘍細胞に侵入して、腫瘍細胞を死滅させることができるようにする、標的化することと、(b)48〜72時間待機して、腫瘍組織に高線量放射線を投与することと、を含み、推奨される高放射線量が完了するまで、上記のステップが繰り返される。腫瘍組織に形成された1つ以上のアンカーは、低線量放射線への腫瘍組織の曝露の結果である。抗体は、アンカーに結合して、癌細胞を破壊する。これにより、治療の過程において腫瘍組織が周囲の健康な細胞に拡がるのを防ぐ。腫瘍組織および非新生物細胞に適用される低線量放射線は、5cGy〜20cGyの範囲にある。低線量放射線はまた、健康な組織における遺伝子経路を調節して、修復タンパク質を生成し、その後の高線量放射線の有害な影響を防ぐ。このように低線量放射線によって開始された免疫応答により、治療過程の間に新生物細胞の増殖および隣接する健康な組織への新生物細胞の移動が阻害される。
本発明の第3の態様では、癌性細胞を死滅させるための方法が提供される。この方法は、(a)低線量放射線を新生物組織および新生物組織を取り囲んでいる非新生物細胞に投与することであって、低線量放射線が、新生物組織に対する抗体を誘発し、非新生物細胞において修復機構を誘発し、かつ新生物組織への低線量放射線により、新生物組織内の血管内にアンカーが形成され、これによりアンカーに対する抗体の掛留を助け、抗体が近くの新生物組織に侵入して、それらを死滅させることができるようにする、投与することと、(b)48〜72時間待機し、新生物組織を取り囲んでいる非新生物細胞に第2の所定の低線量放射線を投与することであって、第2の所定の低線量放射線が、非新生物細胞において修復機構を誘発する、投与することと、(c)24時間待機して、高線量放射線を投与して、残りの新生物組織に作用させることと、を含む。適用される低線量放射線は、5cGy〜15cGyの範囲であり、低線量放射線は、非新生物細胞における修復機構に関与する遺伝子を調節する。新生物組織に対して作られた抗体は、侵入新生物細胞が新生物細胞に入るのを防ぐ。また、非新生物細胞に誘導される修復機構は、細胞を高線量放射線から保護する。
免疫応答を利用する新しいプロトコルと米国特許第7,963,902号(その内容全体が参照により本明細書に組み入れられる)に記載されている先行技術とを組み合わせることにより、より効果的な治療を達成することが可能である。修復および免疫応答を利用する3つの例示的プロトコルは、以下のとおりである:先行技術において、提唱されたプロトコルは、周囲の健康な細胞の低線量照射と、それに続いて約24時間後に、癌細胞の標準高線量治療を行い、これは、数日にわたって繰り返され得る。このプロトコルを変更して、健康な細胞および癌細胞の両方に低線量を適用し、その後24〜48時間後に標準の高線量療法を適用する。第3のプロトコルでは、健康な細胞および癌細胞の両方に低線量を適用し、約24〜48時間待機し、健康な細胞に低線量を適用し、24時間後、高線量の標準治療を開始させる。他の類似の配列も可能である。
本発明の一実施形態による放射線量の効果の表である。 本発明の一実施形態による治療レジメンの時間グラフを示す図である。
本発明の実施形態の以下の詳細な説明では、本発明の実施形態の完全な理解をもたらすために多数の特定の詳細が説明されている。しかし、本発明の実施形態がこれらの具体的な詳細を伴ってまたは伴わずに実施され得ることは当業者には明らかであろう。他の例では、本発明の実施形態の態様を不必要に曖昧にすることのないように、周知である方法、手順、および構成要素は、詳細に説明していない。
さらに、本発明がこれらの実施形態のみに限定されないことは明らかであろう。本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、数多くの修正、変更、変形、置換および均等物が当業者には明らかであろう。
本明細書で使用される場合、用語、新生物(その形態のすべて)、癌(その形態のすべて)、および腫瘍(その形態のすべて)は、特定の型の1つ以上の細胞の制御不能であるか、または異常に速い成長が存在する癌、組織、または状態を示すために同義的に用いられる。こうした成長は、ヒトなどの生物内で大量の細胞を産生するためにインビボで起こり得るか、または細胞株の特徴を有し得るか、または有し得ない細胞の培養物を産生するためにインビトロで起こり得る。したがって、このような細胞または組織は、不死であり得るが、必ずしもそうである必要はない。同様に、細胞または組織は、必ずではないが、癌性組織から直接得られる初代細胞であり得る。
さらに、本明細書で使用されるとき、用語放射線(およびその形態のすべて)ならびに電磁エネルギーは、電磁スペクトルの1つ以上の波長のエネルギーを示すために同義的に使用される。本発明は、特定の波長の使用に限定するものではなく、代わりに電磁スペクトルのあらゆる波長と共に使用することができる。例えば、本発明では、一波長のエネルギーを吸収し、別の波長で再放射できる物質を活性化できる特定の波長のエネルギーの使用が企図される。言及を容易にするために、本明細書では、電磁エネルギーを典型的には放射線と称し、この用語は広く解釈され得るものとする。
より具体的には、放射線は、放射線線源から、ある物質または空間を通って進むエネルギーである。したがって、光、熱、および音は、放射線の一種である。本発明による1つの有用な種類の放射線は、電離放射線であり、これは、物質中に荷電粒子(すなわちイオン)を生成できる放射線である。電離放射線は、医療現場では、多くの場合、CTスキャン、X線、または直線加速器(LINAC)などの人工機器によって生じる。電離放射線は、不安定な原子(すなわち放射性原子)によって生成され得ることは周知であり、この原子は、過剰なエネルギー、質量、またはその両方を有し、かつ、安定状態を達成するために、放射線の形態でそのエネルギーおよび/または質量を発散または放出する。本発明の目的のために、2種類の放射線:電磁気(例えば、光、ガンマ線、X線)および粒子状物質(例えば、陽子または中性子放出、ベータおよびアルファ線)があることが理解される。
本発明が対象の治療的処置に関する場合、限局性癌の診断がなされ、癌性腫瘤の大きさ、形状、および位置が当該分野で公知の標準的な方法によって決定されていることもまた理解されるべきである。換言すれば、本発明は、それを必要とする患者のインビボ療法に関するものであり、こうした患者を同定し、それらの腫瘍(複数可)の特徴を明らかにするための日常的な手技が実施されていることを理解すべきである。対象とは、新生物が存在し得るあらゆる生物を意味する。したがって、対象は、ヒトまたは他の動物(例えば、イヌ、ネコ、ウマ、鳥、または他のペットまたは農業用動物)であり得るが、これらに限定されない。本明細書で使用される場合、対象、患者、ヒト、および動物という用語は、別段の指定がない限り、新形成が存在し得る生存生物を示すために同義的に使用される。したがって、本発明は、ヒトの健康分野および獣医学の両方において用途を有する。
本発明は、健康な細胞において保護機構を誘導し、身体内で免疫応答を誘発することによって、および放射線量スケジュールを設計するために保護機構および免疫系を利用することによって、正常な健康な細胞を放射線療法から保護するための方法を開示する。低線量放射線により正常な健康な細胞を保護した後、患者は、新生物性疾患の治療のために放射線療法を受け、健康な器官および組織への損傷、その後の癌、ライフスパンの短縮などの有害事象および不快感の低減または消失を経験し得る。さらに、低線量放射線によって開始された免疫応答は、腫瘍細胞を死滅させるのに役立ち、放射線療法治療の過程の間に周囲の健康な細胞への腫瘍細胞の広がりを防ぐ。
一般的な問題として、この方法は、腫瘍組織および新生物成長を取り囲むものなど、健康な細胞を低線量放射線により前処理することに関する。こうした低線量放射線の曝露により、健康な細胞において適応応答がもたらされ、それにより、その後の放射線療法などの様々な傷害の際に健康な組織が生存する確率を高める。癌性細胞を死滅させるために選択された好適なプロトコルによるその後の腫瘍の放射線治療の間、周囲の健康な細胞も必然的に同様に損傷を受けることになる。低線量放射線を健康な細胞に事前投与することで、それらのはるかに高い長期生存の可能性を保証し、それによって放射線療法に関連する有害事象を減少させる。新生物も組織低線量放射線に曝露され、癌性細胞内の血管内にアンカーが形成されることによって、癌性細胞に対する免疫応答が開始される。抗体はアンカーに掛留し、したがって抗体が近くの癌性細胞に侵入して、それらを死滅させることができるようにする。低線量放射線による新生物細胞への事前投与は、癌の死滅率を最大5倍上昇させる。
細胞に対する放射線の影響は、細胞の型および放射線の線量およびその線量率に強く依存する。一旦、低線量放射線が照射されると、細胞は、修復シーケンスを開始する。この手順では、多くの遺伝子が調節されている。修復タンパク質を産生する遺伝子がオンになり、次いで、関連タンパク質は、最長数日間であることが公知である期間にわたって産生される。これらのタンパク質は、産生され、細胞全体を移動するにつれて、損傷の修復を開始する。この活性修復期間は数日間続くので、その後、細胞が、この間に、例えば放射線(すなわち放射線療法)または高線量放射線により、再び損傷を受ける場合には、修復は、直ちに、かつ完全に近い強度で始まる。
本発明の態様の下では、放射線療法セッションの時間間隔ならびにセッション当たりの線量は、健康な細胞が受ける放射線損傷の修復における適応応答の有効性を高めるために選択される。細胞が高線量放射線を受けると、遺伝子も調節されるが、この遺伝子セットは、低線量によって調節されるものとは大きく異なる。細胞応答時間もまた変化するので、本発明の態様下では、健康な細胞領域および癌性細胞領域の両方への高線量放射線を間に入れた低線量放射線の混合スケジュールを設計して、癌性細胞の死滅効果を高め、かつ周囲の健康な細胞への損傷を減少させるか、または軽減することができる。
一実施形態では、本発明は、放射線療法の有効性を改善するための、低線量放射線によって開始される適応応答および免疫応答の時間依存性の使用を開示する。細胞性応答および応答時間スケールは、低線量と高線量とでは異なる。したがって、この違いを利用し、低線量セッションと高線量セッションを適切に織り込むことによって、治療における全体的な改善を達成することができる。
低線量放射線は、新生物細胞および腫瘍を取り囲む健康な細胞に適用される。その後、選択された待機期間の後、放射線療法治療が適用される。低線量放射線は、複数の放射線治療の前に、または一連のもしくは単一の放射線治療の前に適用することができる。健康な細胞は、放射線療法セッション中に必然的に放射線曝露を受けるが、放射線療法の前に適用された低線量放射線によって開始される適応応答のさらなる保護を有する。
本発明は、細胞のインビボおよびインビトロ処置に関する。インビボでの使用に関する態様において、これは、一般に治療的処置の方法であり、治療的または予防的であり得る。したがって、この方法は、このような新生物塊が成長したものなど、新生物性疾患に罹患している対象において、新生物性塊の成長を低下させる、そのサイズを縮小する、または新生物性塊を消失させるために、実施することができる。さらに、この方法は、新生物性塊を外科手術または放射線治療によって除去したものなど、以前に新生物性疾患に罹患していた対象に対して実施して、その塊のすべての新生物細胞を確実に死滅させることができる。本発明は、健康な細胞/組織において細胞修復応答を誘導するために、癌性細胞に照射することを避けながら、低線量放射線を健康な細胞および組織に事前投与し、その後標準放射線療法プロトコルを実施する、特定のプロトコルを提供する。
本発明の一実施形態では、有害な量の電磁エネルギーにより、少なくとも1つの新生物細胞を治療するための方法が提供される。この方法は、腫瘍塊を取り囲んでいる健康な細胞における適応応答の誘導を伴い、その結果これらの細胞は、その後の高線量放射線の曝露の有害な影響に耐え得る。この方法は、身体内で免疫応答を開始することも伴う。実験中に、癌性細胞および健康な細胞への低線量曝露により、癌性細胞に対する身体内での免疫応答が開始されることが見出された。
少なくとも1つの新生物細胞を治療するための方法は、a)腫瘍0.1〜3.0cm以内の新生物組織および新生物細胞を取り囲んでいる非新生物細胞に低線量放射線を投与することであって、低線量放射線が、非新生物細胞における修復機構および新生物組織に対する抗体を誘発し、かつ新生物組織への低線量放射線により、新生物組織内の血管内にアンカーが形成され、アンカーに対する抗体の掛留を助け、これにより抗体が近くの新生物細胞に侵入し、それらを死滅させることができるようにする、投与することと、(b)48〜72時間待機して、新生物組織に高線量放射線を投与することと、を含む。この期間中、患者の身体内で誘導された免疫応答は、癌性細胞に作用し、また隣接する健康な組織における新生物細胞の確立を妨げる。放射線療法曝露と高線量放射線適用との間の時間間隔は、健康な細胞が被った損傷の修復における適応応答の有効性を最大にするように選択される。
健康な細胞に対する低線量放射線は、細胞内の修復タンパク質遺伝子を調節して、非癌性組織において保護的適応応答を誘導する。この方法では、放射線治療線量スケジュールを調節するために、細胞の保護的適応応答を利用する。低線量放射線を健康な細胞に事前投与することで、それらのはるかに高い長期生存の可能性を保証し、それによって放射線療法に関連する有害事象を減少させる。細胞に対する放射線の影響は、細胞の型および放射線の線量およびその線量率に依存する。例えば、筋肉細胞、肝細胞、および乳房細胞などは異なる様式で放射線に反応し、反応の規模は、放射線ビームパラメータに依存する。治療のための最適な低線量放射線ビームの詳細を選択する際に、これら放射線ビームパラメータは、照射される細胞型に応じて選択される。
健康な細胞に低線量放射線を事前投与した後、細胞は、特に免疫応答を生じさせるなど、特定の細胞機能を制御する修復タンパク質を産生する遺伝子を調節することによって応答する。その後、これらのタンパク質は、細胞への損傷の修復に進む。このプロセスは、何日も継続する。低線量放射線により、非新生物細胞における代謝変化が誘導され、細胞修復機構に関与する修復タンパク質遺伝子が調節される。これらのタンパク質は、産生され、細胞全体を移動するにつれて、損傷の修復を開始する。タンパク質産生遺伝子は、数時間、最大7日の期間、活性化されたままである。このため、関連タンパク質が産生され、その期間中損傷を受けた細胞を修復し続ける。活性修復期間は数日間続くので、その後、細胞が、この間に例えば標準的な高線量放射線療法により、再び損傷を受ける場合には、修復は、直ちに、かつ完全に近い強度で始まる。
低線量放射線に曝露することで他の遺伝子もオフになり、この作用により、修復に必要なエネルギーが保存され、また次のスケジュールされた有糸分裂(細胞分裂)のための時間が長くなる。これにより、エラーを次の世代に渡すことができるようになる前に、修復に影響を与えるための時間が増長される。
表1は、低線量放射線に応答することが知られている遺伝子の一部を表している。
新生物細胞または腫瘍細胞への低線量放射線の曝露は、身体内での免疫応答の開始などの影響を有する。免疫系は、通常、癌細胞を認識し、「キラーT細胞」は、腫瘍組織に侵入する。通常、免疫細胞は、血管によって形成された「アンカー」を介して組織に移動する。侵入免疫細胞が、血流内を流れると、アンカーに掛留し、したがって血流から離れることができる。腫瘍の問題は、それらが、多くの場合、アンカーの形成を妨げ、それによってキラーT細胞がこれらの出口点を使用するのを妨げることである。癌性細胞を低線量放射線に曝露させることで、血管壁内でアンカー分子が形成される。さらに、健康な細胞および癌性細胞へ低線量を曝露することにより、腫瘍細胞に対して抗体が生成され、これは、数日間継続する。腫瘍の表面から1.5cmも離れたところに当たる低線量放射線は、健康な組織のみでなく近くの腫瘍細胞にも免疫応答を励起する。免疫応答が励起されることにより、これらの腫瘍細胞の成長が、その後減少する。低線量放射線によって生じる免疫応答は、細胞が腫瘍塊から周囲の健康な組織に侵入するのを防ぐという点で、さらなる利点を有する。
低線量放射線によって引き起こされる免疫応答の主な経路は、これらに限定されないが、a)T細胞およびB細胞のシグナル伝達の変化、b)抗原提示経路、c)B細胞の発生、d)OX40シグナル伝達経路が挙げられる。これらの経路は、マクロファージおよび単球における樹状細胞成熟、NF‐κBシグナル伝達、およびFcγ受容体媒介性食作用に関連する分子の産生をもたらす。
この免疫応答は、曝露24時間以内に活性化するのに対し、自然による場合は、通常、完全に活性化するまでに6〜8日要することが判明している。この迅速な応答が、低線量放射線を適用する上で非常に重要な特徴であり得る。低線量は、自然免疫応答および誘導された適応応答をオンにする。
一実施形態において、近傍に存在する非新生物細胞に照射される低線量放射線は、5cGy〜20cGyの範囲内、好ましくは8cGy〜15cGyである。
一実施形態では、低線量は、中性子線ならびに標準的なX線/ガンマ線によって投与される。
腫瘍細胞および健康な細胞への低線量放射線の曝露後、免疫系および適応修復系が活性化する。48〜72時間の待機期間があり、その間、両方の系が、健康な細胞および腫瘍細胞に作用する。48〜72時間の待機期間の後、腫瘍性細胞または癌性細胞を死滅させるために腫瘍の新生物細胞に高線量放射線を照射する。
一実施形態では、高線量放射線は、低線量放射線の時点から48〜72時間である待機時間枠後に与えられる。
放射線療法の週単位の投与スケジュールは、異なる種類の腫瘍に対する標準的なスケジュールとして定義され、一日当たりの線量は、週単位の線量を日数で等分することによって決定される。腫瘍細胞の近傍に存在する非新生物細胞の修復期間は、低線量放射線による照射の数日間活性であり続けるので、この活性期間は、標準的な1日線量よりも実質的に高い線量で新生物細胞を照射するために使用できる。この実質的に高線量である放射線の間、非新生物細胞は、所定の低線量放射線によって作動される誘導された保護特性により、生き残る。
一旦非新生物細胞の保護時間枠が終了すると、残りの線量レベルを残りの日数の間で分割する。保護時間枠内では、実質的に高線量である放射線が既に与えられているので、このために、残りの線量レベルがかなり少なくなり、1日または2日で与えられ得る。
一実施形態では、保護時間枠内の高線量放射線の強度は、保護時間枠が閉じられた後の高線量放射線の強度よりも大きい。細胞修復プロセスの時間枠(保護時間枠)中に、非新生物細胞が放射線(放射線療法)または高線量放射線のために再び損傷を受けている場合、修復は、損傷した細胞を直ちに治癒するために開始される。
実施例1
最も近年の実験では、上皮皮膚細胞を有するヒト対象では、2つの方法論を用いて、インビボにおいて治療を行った。最初の患者は、特に局所皮膚癌を取り囲んでいる健康な組織に対して、10cGYの織り込まれた低線量放射線を受けた。2人目の患者も、新生物細胞および腫瘍に隣接する健康な細胞の両方に10cGyの低線量放射線を受けた。患者は双方とも、治療前、低線量治療の24時間後、次いで、標準的な高線量放射線療法の1週間後に生検を受けた。
これらのプロトコルは、低線量放射線の影響を検証するDNA分析を用いてインビボで試験された:a)新生物細胞を取り囲んでいる健康な組織における細胞修復適応および免疫応答の励起、b)癌の死滅率を最大5倍上昇させる、新生物細胞における免疫応答を上回る新生物細胞における細胞修復適応応答の励起。明確にするために、低線量放射線が、新生物組織に対する抗体を誘発し、非新生物細胞および放射線に対して感受性のある非新生物細胞において修復機構を誘発し、かつ新生物組織への低線量放射線により、新生物組織内の血管内にアンカーが形成され、これによりアンカーに対する抗体の掛留を助け、抗体が近くの新生物細胞に侵入して、それらを死滅させることができるようにする。
低/高線量セッションのスケジューリング
本発明の一実施形態では、標準療法の高用量治療に低用量セッションを織り込むための方法が提供される。非新生物細胞への低線量の照射は、免疫応答を引き起こし、特定の修復遺伝子をオンにする適応応答を引き起こし、次に細胞への損傷を修復するように進行する一組のタンパク質を産生する。これらの遺伝子の産生は、ある制限期間継続する。完全な修復プロセス期間は、いくつかの要因に依存する;そのうちの2つは、(1)修復するときおよび細胞が分裂するときのタンパク質自体の寿命、(2)娘細胞の間でのタンパク質の分裂である。遺伝子調節が、少なくとも2細胞周期にわたって持続するいくつかの証拠がある。これらの要因を考慮することで、健康な細胞の生存を最適化するために、低線量セッションおよび高用量セッションを最適に織り込むことが可能になる。
標準治療の高線量治療の間で低線量セッションを織り込む方法は、細胞修復プロセスを誘導するために、所定の低線量放射線を照射することによって腫瘍組織の近くの1つ以上の非新生物細胞を標的とすることを伴う。その後、新生物細胞(腫瘍組織)に標準的な週単位の線量スケジュールを完了させるために高線量放射線を照射する。低線量放射線によって発生した適応応答は、特定の期間持続するため、腫瘍細胞の近傍の非新生物細胞に再度低線量放射線を照射して、細胞修復遺伝子を活性化する。細胞に対する放射線の影響は、細胞の型、放射線の曝露量、および線量率に依存するため、第2の所定の低線量は、さまざまな細胞の型の応答に基づいて、様々な時間セッションでスケジュールされている。
各細胞型は、それ自身、特徴的な寿命を有することが知られている。したがって、低線量曝露間の最適時間は、細胞寿命に依存するので、線量スケジュールは、癌性細胞の場所および周囲の健康な細胞の種類に依存する。例えば、細胞再生のための典型的な期間は、胃では2〜9日、肺胞では8日、皮膚表皮では10〜30日、赤血球では4ヶ月、および肝細胞では6ヶ月である。したがって、実施形態では、低線量放射線は、細胞再生時間枠の満了後かつ次の放射線療法治療の前に繰り返すようにスケジュールされている。
修復遺伝子の各々は、他の多くのその後の遺伝子の励起を伴う複雑な経路を開始することができる。これらの経路の研究は、化学療法および他の薬剤の開発において非常に重要である。これらの経路を励起するためにLDRを使用することは、化学的励起よりも多くの利点を有する。
また、細胞反応の規模は、放射線ビームパラメータに依存する。したがって、治療のために低線量放射線ビームの仕様を選択し、放射線ビームパラメータは、照射される細胞の型に従って選択される。
本発明は、放射線療法の欠点に対処し、かつ放射線療法の利益を増大させるように放射線セッションをスケジュールするために、低線量放射線によって開始される誘導された保護的適応応答および免疫応答を利用する。本発明は、低線量および高線量のセッションを織り込むことにより放射線療法からの損傷をさらに低減できる非新生物細胞における保護的適応応答を誘導するための方法を提供する。この方法は、所定の低線量放射線を使用して、非新生物細胞を標的にし、非新生物細胞、および新生物細胞の持続力を誘導するようにし、身体内で免疫応答を誘導するようにする。新生物細胞の持続力を増長させた後、本方法は、癌性細胞を標的とし、様々な所定レベルの高線量放射線を異なる所定期間照射することにより、癌性細胞を死滅させる。
本発明で提供される方法は、腫瘍細胞の近傍に局在する非新生物細胞を標的とするために所定の低線量放射線を利用して、非新生物細胞において保護的適応応答を誘導し、これにより、有害な放射線から健康な組織が生存する確率を高める。非新生物細胞に対する所定の低線量放射線の曝露は、細胞修復タンパク質を開発するための遺伝子経路の調節を引き起こし、これはさらに、非新生物細胞に対する医薬品または化学薬品剤の反応を決定するために使用される。例示的な実施形態では、所定の低線量放射線は、5cGy〜15cGyの範囲内である。さらに、低線量放射線は、陽子もしくは中性子放出などの粒子状放射線、ベータおよびアルファ線、または光、電波、ガンマ線、およびX線などの電磁放射線のいずれかによって投与することができる。
低線量放射線の適用は、身体内で免疫応答を励起する。健康な身体細胞に照射することで、細胞表面上に提示されたシグナルによって免疫系に警告を発する細胞内において、DNA損傷が誘導され得る。この効果は、先天性免疫系と腫瘍サーベイランスに強い関連がある。免疫応答の活性化は、低線量放射線の影響と癌へのその影響の研究において重要な手段である。免疫応答は、局所的炎症と闘い、癌の成長を遅らせることも公知である。低線量放射線により免疫応答が誘導されることにより、全身での適応応答が生じ、その後の高線量放射線による治療が健康な細胞および組織に及ぼす悪影響が妨げられる。
本発明の別の実施形態では、癌性細胞を死滅させる方法は、(a)新生物組織および新生物細胞を取り囲んでいる非新生物細胞、ならびに高線量放射線に感受性のある細胞に低線量放射線を投与することであって、低線量放射線が、新生物組織に対する抗体を誘発し、非新生物細胞において、および高線量放射線に対して感受性のある非新生物細胞において修復機構を誘発し、かつ新生物組織への低線量放射線により、新生物組織内の血管内にアンカーを形成させ、それによってアンカー、新生物組織に対する抗体の掛留を助け、その結果、新生物細胞を死滅させる、投与することと、(b)48〜72時間待機して、高線量放射線が新生物組織に対してより効果的に作用できるようにすることと、を含む。
他の実施形態では、低線量放射線を適用することはまた、癌細胞に対する身体の典型的な免疫応答よりもより迅速にかつ効率よく、身体内において即時の免疫応答を励起するために使用することができる。健康な身体細胞に照射することで、細胞表面上に提示されたシグナルによって免疫系に警告を発する細胞内において、DNA損傷が誘導される。この効果は、先天性免疫系と腫瘍サーベイランスに強い関連がある。免疫応答の活性化は、低線量放射線の影響と癌へのその影響の研究において重要な手段である。免疫応答は、局所的炎症と闘い、また照射された組織の近くまたは内部、また全身に配置された癌細胞を攻撃することによって、癌の成長を遅らせる。低線量放射線により免疫応答が誘導されることにより、全身にわたって適応応答が生じ、その後の高線量放射線による治療が健康な細胞および組織に及ぼす悪影響を妨げる。
さらに、この方法は、癌性細胞を死滅させるために、1つ以上の所定レベルの高線量放射線を腫瘍組織に照射することを含む。高線量放射線の間、非新生物細胞は、所定の低線量放射線によって活性化される誘導された保護特性のために生存し、このようにして本方法は、放射線療法の悪影響を最小限に抑える。例示的な実施形態では、高線量放射線の第1の所定期間は、癌の死滅率を最適化するために保護的低線量放射線から、24時間〜72時間とし、健康な組織または細胞に対する高線量放射線の致命的な影響を患者が受けないようにする。
この期間中、患者の身体内で誘導された免疫応答は、癌性細胞に作用し、また隣接する健康な組織における新生物細胞の確立を妨げる。放射線療法曝露と高線量放射線との間の時間間隔は、健康な細胞が被った損傷の修復における適応応答の有効性を最大にするように選択される。
別の実施形態では、本発明の方法は、同様の可能な順序で使用することができる。例えば、この方法は、腫瘍組織および新生物組織に隣接している健康な細胞(非新生物細胞)に低線量放射線を投与することを含む。健康な細胞に対する低線量放射線は、適応保護応答を誘発し、腫瘍組織に対しては免疫応答を誘発する。その後、48〜72時間の待機時間が観察され、その間に抗体が腫瘍組織に作用する可能性がある。その後、低線量放射線が再び健康な非新生物細胞に投与され、その結果、それら細胞において適応応答が引き起こされる。24時間の待機期間の後、残存している癌性細胞に高線量放射線が投与される。本発明は、非新生物細胞および新生物細胞への低線量放射線と高線量放射線を織り込むための別の可能なスケジュールを包含する。
放射線療法に関しては、前述の特徴は、治療への追加的アプローチとなり、これは例えば模倣を識別するために使用することができる。重複を避けるために、以下の説明では、放射線治療の誘導された保護的適応応答治療手順、ならびに放射線および職業上の危険などの同等の用途にも、同じ要素が使用されることを念頭に置きながら、放射線治療について述べる。
本発明の他の実施形態が本明細書の考察および本発明の実施から当業者には明らかであることは、当業者には明らかであろう。本発明の前述の説明により、当業者が現在その最良の形態であると考えられるものを製造および使用することが可能になるが、当業者は、特定の実施形態、方法および本明細書の実施例の変形、組合せ、ならびに等価物の存在を理解し、かつ認識するであろう。したがって、本発明は、上記の実施形態、方法、および実施例によって限定されるべきではなく、本発明の範囲および趣旨内のすべての実施形態および方法によって限定されるべきである。明細書および実施例は、特許請求の範囲によって示される本発明の真の範囲および趣旨において、例示としてみなされることを意図するものである。

Claims (18)

  1. 癌性細胞を死滅させるための方法であって、
    a.低線量放射線を新生物組織および新生物組織を取り囲んでいる非新生物細胞に投与することであって、
    前記低線量放射線が、前記非新生物細胞における修復機構を誘発し、新生物組織に対する抗体を誘発し;
    かつ新生物組織への前記低線量放射線により、前記新生物組織内の前記血管内にアンカーが形成され、これによりアンカーに対する抗体の掛留を助け、前記抗体が近くの新生物細胞に侵入して、それらを死滅させることができるようにする、投与することと、
    (b)48〜72時間待機して、高線量放射線を前記新生物組織に投与することと、を含む、方法。
  2. 前記非新生物細胞に照射することにより、細胞修復タンパク質に関与する1つ以上の遺伝子経路を調節する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記非新生物細胞に対する低線量放射線による遺伝子経路の前記調節を用いて、前記1つ以上の非新生物細胞に対する1つ以上の医薬品または化学薬品剤の反応を決定することができる、請求項2に記載の方法。
  4. 前記非新生物細胞に対する低線量放射線による遺伝子経路の前記調節を放射線障害から保護するため(例えば放射線作業員、応急措置者、および宇宙飛行士)に使用することができる、請求項2に記載の方法。
  5. 前記低線量放射線が、5cGy〜20cGyの範囲内である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記非新生物細胞が、新生物性疾患の標的新生物細胞と接触しているかまたは近接している、請求項1に記載の方法。
  7. 放射線療法による癌の治療的処置方法である、請求項1に記載の方法。
  8. 前記低線量が、中性子線ならびに標準的なX線/ガンマ線によって投与され得る、請求項1に記載の方法。
  9. 癌性細胞を死滅させるための方法であって、
    (a)腫瘍組織、および腫瘍組織の近傍に存在する1つ以上の非新生物細胞を所定の低線量放射線により標的化することであって、前記低線量放射線が、前記1つ以上の非新生物細胞における細胞修復プロセス、および腫瘍組織に対する免疫応答を誘導し、
    かつ前記腫瘍組織への前記低線量放射線により、前記腫瘍組織内の前記血管内にアンカーが形成され、これによりアンカーに対する抗体の掛留を助け、前記抗体が近くの腫瘍細胞に侵入して、前記腫瘍細胞を死滅させることができるようにする、標的化することと、
    (b)48〜72時間待機して、前記腫瘍組織に高線量放射線を照射することと、を含み、
    上記のステップが、推奨された高線量放射線が完了するまで繰り返される、方法。
  10. 低線量放射線が、細胞修復タンパク質を誘導するために、非新生物細胞の1つ以上の遺伝子経路を調節する、請求項9に記載の方法。
  11. 前記低線量放射線が、5cGy〜20cGyの範囲内である、請求項9に記載の方法。
  12. 前記低線量放射線によって開始される前記免疫応答が、新生物細胞の増殖を阻害する、請求項9に記載の方法。
  13. 前記免疫応答が、前記高線量放射線から前記健康な非新生物細胞を保護する、請求項9に記載の方法。
  14. 癌性細胞を死滅させる方法であって、
    a.低線量放射線を新生物組織および新生物組織を取り囲んでいる非新生物細胞に投与することであって、
    前記低線量放射線が、新生物組織に対する抗体を誘発し、かつ前記非新生物細胞における修復機構を誘発し、
    かつ新生物組織への前記低線量放射線により、前記新生物組織内の前記血管内にアンカーが形成され、これによりアンカーに対する抗体の掛留を助け、前記抗体が近くの新生物細胞に侵入して、それらを死滅させることができるようにする、投与することと;
    b.48〜72時間待機し、新生物組織を取り囲んでいる前記非新生物細胞に第2の所定の低線量放射線を投与することであって、前記第2の所定の低線量放射線が、前記非新生物細胞において修復機構を誘発する、投与することと、
    c.24時間待機して、前記残りの新生物組織に作用するように高線量放射線を投与することと、を含む、方法。
  15. 前記低線量放射線が5cGy〜15cGyの範囲内である、請求項14に記載の方法。
  16. 前記低線量放射線が、前記非新生物細胞における修復機構に関与する遺伝子を調節する、請求項14に記載の方法。
  17. 新生物組織に対する抗体により、浸潤新生物細胞が非新生物細胞に侵入するのを防ぐ、請求項14に記載の方法。
  18. 非新生物細胞における前記修復機構が、前記細胞を前記高線量放射線から保護する、請求項14に記載の方法。
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