JP2020502188A - Ar−v7インヒビター - Google Patents

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Abstract

本発明は、Ar−V7阻害活性を有する化合物、該化合物の製造、該化合物を含む医薬組成物、及び治療活性物質としての該化合物の使用をもたらす。本発明による活性化合物は、ガンの治療的及び/又は予防的な処置において有用である。【選択図】なし

Description

背景技術
アンドロゲンセレプター(AR)は、核内受容体である。AR−V7は、アンドロゲンセレプターのホルモン依存性スプライスバリアントである。AR−V7の阻害は、様々な適応症、特にがん(例えば前立腺がん)と関連している(Krause et al. 1、及びScher et al.2)。
前立腺がんは、がんとして診断される頻度が二番目に高く、先進国における男性の死因では三番目に挙がっている(Damber et al.3)。ARシグナリングの重要性は、乳がんにも(Hickey et al.4)、また前立腺以外の様々な疾患にも(Antonarakis 5)認められる。
Luoは、がん患者由来の腫瘍細胞においてAR−V7を測定可能なことを記載している
よってヒトARの効果的な阻害は、様々ながん(特に前立腺がん)の処置にとって効果的な治療アプローチであると考えられる。新規かつ有用なAR−V7インヒビターが、医療科学において必要とされている。
国際公開第2015120543号は、AR−V7インヒビターとしての化合物と、様々な適応症(例えば前立腺がん)の処置におけるその使用を記載している。国際公開第2015065919号は、AR−V7インヒビターの組成物と、様々な適応症(例えば前立腺がん)の処置におけるその使用を記載している。
Li et al.9は、ヒトアンドロゲンセレプターのDNA結合ドメインを選択的にターゲット化する低分子阻害剤を記載している。Dalal et al.10は、アンドロゲンセレプターのDNA結合ドメインを選択的にターゲット化する化合物を、有望な前立腺がん治療として記載している。
本発明は、式Iの新規化合物、その製造、本発明による化合物に基づく医薬、及びその製造、並びに疾病、例えばがん(特に前立腺がん、乳がん、膀胱がん、子宮内膜がん及び卵巣がん、肝細胞癌及びすい臓がん、並びに唾液腺がん)の制御又は予防における、式Iの化合物の使用をもたらす。式Iの新規化合物は、良好な活性及び医薬特性を有する。
技術分野
本発明は、AR−V7阻害特性を有するブロモイミダゾリル化合物、該化合物の製造、該化合物を含む医薬組成物、及び治療活性物質としての該化合物の使用をもたらす。
本発明によって、式Iの化合物:
Figure 2020502188
[式中、置換基及び変数は、以下の明細書及び特許請求の範囲に記載する通りである]
又は該化合物の薬学的に許容される塩が提供される。
本化合物は、AR−V7阻害特性を有するため、がん、特に前立腺がん、乳がん、膀胱がん、子宮内膜がん及び卵巣がん、肝細胞がん及びすい臓がん、並びに唾液腺がんの治療的及び/又は予防的処置において使用することができる。
本発明は、式Iの化合物、及び該化合物の薬学的に許容される塩、上記化合物の調製、該化合物を含む医薬、及びその製造、並びにがん(特に前立腺がん、乳がん、膀胱がん、子宮内膜がん及び卵巣がん、肝細胞がん及びすい臓がん、並びに唾液腺がん)の治療及び/又は予防的な処置における前述の化合物の使用をもたらす。
本明細書で使用される一般的な用語についての以下の定義は、当該用語が単独で、又は他の基との組み合わせで用いられるかどうかに拘わらず、当てはまる。
特に断りのない限り、本願(明細書及び特許請求の範囲を含む)で使用される以下の用語は、以下の定義を有する。明細書及び添付特許請求の範囲で使用するように、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」には、文脈上明示的にそうではない旨が述べられている場合を除き、複数形が含まれることに留意されたい。
「C1〜6アルキル」という用語は、単独で、又は他の基との組み合わせで、炭化水素基を表し、該炭化水素基は、直鎖状であるか、又は単分岐若しくは多分岐の分枝状であってよく、ここでアルキル基は一般的に1〜6個の炭素原子を有し、これは例えばメチル(Me)、エチル(Et)、プロピル、イソプロピル(i−プロピル)、n−ブチル、i−ブチル(イソブチル)、2−ブチル(sec−ブチル)、t−ブチル(tert−ブチル)、イソペンチル、2−エチル−プロピル(2−メチル−プロピル)、1,2−ジメチル−プロピルなどである。「C1〜6アルキル」は特に、「C1〜3アルキル」である。特定の基は、メチル及びエチルである。
「ハロゲンC1〜6アルキル」という用語は、単独で、又は他の基との組み合わせで、本明細書で既定するC1〜6アルキルであって、1つ又は複数のハロゲン、特に1〜5つのハロゲン、より具体的には1〜3つのハロゲンによって置換されたものをいう。特定のハロゲンは、フルオロである。具体的な「ハロゲンC1〜6アルキル」は、フルオロC1〜6アルキルであり、特に「ハロゲンC1〜3アルキル」は、フルオロC1〜3アルキルである。その例は、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチルなどである。特定の基は、CFである。
「ヒドロキシ−C1〜6アルキル」という用語は、単独で、又は他の基との組み合わせで、本明細書で既定するC1〜6アルキルであって、1つ又は複数のヒドロキシ、特に1つのヒドロキシによって置換されたものをいう。特定の基は、ヒドロキシ−CHCHである。
「シアノ」という用語は、単独で、又は他の基との組み合わせで、N≡C−(NC−)をいう。
「ハロゲン」という用語は、単独で、又は他の基との組み合わせで、クロロ(Cl)、ヨード(I)、フルオロ(F)及びブロモ(Br)を表す。特定の「ハロゲン」は、Br、Cl及びIである。特別な基は、Brである。
「ヘテロアリール」という用語は、単独で又は他の基との組み合わせで、1つの4〜8員環、特に5〜8員環又は6〜14個、特に6〜10個の環原子を有する多重縮合環と、N、O及びSから別個に選択されるヘテロ原子を1個、2個又は3個(特に1N若しくは2N)とを有する芳香族炭素環式基であって、該基において少なくとも1つの複素環が芳香族であるものをいう。「ヘテロアリール」の例には、ベンゾフリル、ベンゾイミダゾリル、1H−ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサジニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾチアジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾトリアゾリル、フリル、イミダゾリル、インダゾリル、1H−インダゾリル、インドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル(ピラジル)、1H−ピラゾリル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジニル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロールイル、キノリニル、テトラゾリル、チアゾリル、チエニル、トリアゾリル、6,7−ジヒドロ−5H−[1]ピリンジイルなどが含まれる。特定の基は、チアゾリルである。
「C1〜6アルキル」という用語は、単独で、又は他の基との組み合わせで、−O−C1〜6−アルキル基を表し、該アルキル基は、直鎖状であるか、又は単分岐若しくは多分岐の分枝状であってよく、ここでアルキル基は一般的に1〜6個の炭素原子を有し、これは例えばメトキシ(OMe、MeO)、エトキシ(OEt)、プロポキシ、イソプロポキシ(i−プロポキシ)、n−ブトキシ、i−ブトキシ(イソ−ブトキシ)、2−ブトキシ(sec−ブトキシ)、t−ブトキシ(tert−ブトキシ)、イソペンチルオキシ(i−ペンチルオキシ)などである。「C1〜6アルコキシ」は特に、1〜4個の炭素原子を有する基である。これは特に、メトキシである。
「アリール」という用語は、6〜10個の環原子を有する一価の芳香族炭素環式系であって、単環又は二環のものを表す。アリール部分の例には、フェニル及びベンジルが含まれる。
「C3〜7シクロアルキル」という用語は、単独で又は他の基との組み合わせで、3〜7個の環原子の単環又は二環の一価飽和炭化水素基、特に3〜5個の環原子の単環式一価飽和炭化水素基を表す。二環とは、1つ又は複数の炭素原子を共通に有する2つの飽和炭素環から成ることを意味する。シクロアルキル基は特に、単環である。単環式シクロアルキルの例は、シクロプロピル、シクロブタニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、又はシクロヘプチルである。特定の基は、シクロプロピルである。
「シクロヘテロアルキル」という用語は、単独で、又は他の基との組み合わせで、4〜11個の環原子の飽和又は一部不飽和の一価の環系であって、N、O及びSから選択される1個、2個又は3個の環原子を含むとともに、残りの環原子が炭素であるものを表す。二環とは、2個の環原子を共通して有する2つの環から成ること、すなわち、2つの環を分離する架橋が単結合であるか、又は1個若しくは2個の環原子の鎖であることを意味する。単環式飽和ヘテロシクロアルキルの例は、1,1−ジオキソ−チオモルホリン−4−イル、アゼパニル、アゼチジニル、ジアゼパニル、ホモピペラジニル、イミダゾリジニル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、オキサニル、オキサゼパニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピラゾリジニル、ピローリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロチオピラニル、チアゾリジニル、チオモルホリニルなどである。二環式飽和ヘテロシクロアルキルの例は、1,9−ジオキサ−4−アザスピロ[5.5]ウンデカニル、2,3,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロベンゾ[b][1,4]オキサジニル、2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタニル、3,4a,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−2H−シクロペンタ[b][1,4]オキサジニル又は2−アザスピロ[3.3]ヘプタン−2−イル、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、3−オキサ−9−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノニル、3−チア−9−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノニル、6−オキサ−9−アザスピロ[4.5]デカニル、7−オキサ−2−アザスピロ[3.5]ノナニル、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、8−オキサ−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、9−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノニル、キヌクリジニルなどである。部分的に不飽和のヘテロシクロアルキルの例は、ジヒドロフリル、ジヒドロ−オキサゾリル、ジヒドロピラニル、イミダゾリニル、テトラヒドロ−ピリジニルなどである。特定の基は、1,4−オキセパニル、1,4−チアジナニル、1,1−ジオキシド、1,9−ジオキサ−4−アザスピロ[5.5]ウンデカニル、2,3,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロベンゾ[b][1,4]オキサジニル、2−アザスピロ[3.3]ヘプタン−2−イル、2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタニル、3,4a,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−2H−シクロペンタ[b][1,4]オキサジニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナニル、6−オキサ−9−アザスピロ[4.5]デカニル、7−オキサ−2−アザスピロ[3.5]ノナニル、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、アゼチジニル、モルホリニル、オキサン−4−イル及びチオモルホリニルである。特定の基は、モルホリニルである。
「モルホリノ部分は、−(CH1〜3−部分によって架橋されている」という表現は、以下の意味を有する:
Figure 2020502188
式中、残基R4a〜7bは全て、
i)R4bは、R6bとともに、−(CH1〜3−部分を形成する、
ii)R4bは、R7bとともに−(CH1〜3−部分を形成する、
iii)R5bは、R6bとともに−(CH1〜3−部分を形成する、
iv)R5bは、R7bとともに−(CH1〜3−部分を形成する
以外は、水素である。
「Rは、Rとともに、−(Z)−である」というような表現は、「R-(Z)-R」を意味する(ただしx<y)。
「薬学的に許容される塩」という用語は、ヒト及び動物の組織と接触して使用するために適した塩をいう。無機酸及び有機酸との適切な塩の例は、酢酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、塩化水素酸、酪酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、硝酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸、コハク酸、硫酸(緑礬油)、酒石酸、トリフルオロ酢酸などである。特定の酸は、ギ酸、トリフルオロ酢酸、及び塩化水素酸である。
「薬学的に許容される担体」及び「薬学的に許容される補助物質」という用語は、調剤のその他の成分と相溶性の担体及び助剤物質、例えば希釈剤又は賦形剤をいう。
「医薬組成物」という用語は、所定の成分を所定の量又は割合で含む生成物、並びに特定の成分を特定の量で組み合わせることによって直接的又は間接的に生じるあらゆる生成物をいう。これは特に、1つ又は複数の活性成分と、不活性成分を含有する任意の担体とを含む生成物、並びに2つ若しくはそれより多い成分の組み合わせ、複合若しくは集合から、又は1つ又は複数の成分の解離から、又はその他の種類の1つ若しくは複数の成分の反応若しくは相互作用から、直接的若しくは間接的に生じるあらゆる生成物を包含する。
「インヒビター」という用語は、特定のレセプターへの特定のリガンドの結合と競合する、この結合を低減、若しくは防止する化合物、又は特定タンパク質の機能の阻害を低減若しくは防止する化合物を表す。
「半数阻害濃度(IC50)」という用語は、インビトロにおける生物学的な進行について50%の阻害を達成するために必要な特定の化合物の濃度を表す。IC50値は、pIC50値(−logIC50)へと対数変換することができ、ここではより高い値が、指数的により大きな効能を示す。IC50値は絶対値ではないが、実験条件、例えば使用濃度に依存する。IC50値は、チェン−プルソフ式によって、絶対値の阻害定数(Ki)へと変換することができる(Biochem. Pharmacol. (1973) 22:3099)。「阻害定数」(Ki)という用語は、レセプターに対する特定のインヒビターの絶対的な結合親和性を表す。これは、競合結合アッセイを用いて測定され、特定のインヒビターが、競合リガンド(例えば放射性リガンド)が存在しなかった場合に、レセプターの50%を占める濃度に等しい。Ki値は、pKi値(−logKi)へと対数変換することができ、ここではより高い値が、指数的により大きな効能を示す。
「治療的な有効量」とは、疾病状態を処置するために被験者に投与した場合、疾病状態の処置を行うのに充分な化合物の量を意味する。「治療的な有効量」は、化合物、処置する疾病状態、処置する疾病の深刻さ、患者の年齢及び相対的な健康度、投与の経路及び形態、担当する医療従事者又は獣医学的従事者の判断、及びその他の要因に応じて、様々であり得る。
変項との関連で述べる場合の「本明細書で規定する」及び「本明細書に記載するように」という用語は、参照によって該変項の広い範囲を、そして存在する場合には、具体的な、より具体的な、最も具体的な定義をも組み込む。
化学反応との関連で述べる場合の「処理」、「接触」及び「反応」という用語は、2つ又はそれより多くの試薬を、適切な条件下で添加又は混合して、指示通りのかつ/又は所望の生成物を生成することを意味する。指示通りのかつ/又は所望の生成物を生成する反応が、必ずしも最初に添加された2つの試薬の組み合わせから直接的に生成するわけではないこと、すなわち、混合物中に生成されるとともに、最終的に指示通りのかつ/又は所望の生成物の形成につながる1つ又は複数の中間体があり得ることが、肯定的に評価されるべきである。
「芳香族」という用語は、文献、特にIUPAC(Compendium of Chemical Terminology, 2nd, A. D. McNaught & A. Wilkinson (Eds).Blackwell Scientific Publications, Oxford (1997))に規定された芳香族についての従来の考えを示す。
「薬学的に許容される賦形剤」という用語は、治療的活性を有さず、毒性を示さないあらゆる成分を表し、例えば医薬製品の調合において使用される分解剤、結合剤、充填材、溶媒、バッファ、張性剤、安定剤、酸化防止剤、界面活性剤又は潤滑剤を表す。
キラルな炭素が化学構造に存在する場合、キラルな炭素と関連する全ての立体異性体が、その構造により、純粋な立体異性体として、またその混合物として包含される。
本発明はまた、医薬組成物、前述の化合物の使用方法及びその製造方法を提供する。
別個の実施態様は全て、組み合わせることができる。
E1:本発明の1つの態様は、式Iの化合物:
Figure 2020502188
又は薬学的に許容される式Iの化合物の塩を提供し、
式中、
は、
i)水素、
ii)ハロゲン、
iii)CN、
iv)−C(=O)O−C1〜6アルキル、
v)ヒドロキシ−C1〜6アルキル、及び
vi)−X0〜1−C1〜6アルキル
から成る群から選択され、
は、
i)アリール、
ii)水素、
iii)ハロゲン、
iv)CN、
v)ヒドロキシ−C1〜6アルキル、及び
vi)C1〜6アルキル
から成る群から選択され、
は、
i)水素、
ii)ハロゲン、
iii)ヒドロキシ−C1〜6アルキル、及び
iv)C1〜6アルキル
から成る群から選択され、
4aは、
i)水素、
ii)C3〜7シクロアルキル、及び
iii)C1〜6アルキル
から成る群から選択され、
4bは、水素であるか、又は
i)R5b
ii)R6b、若しくは
iii)R7b
とともに−(CH1〜4−であり、
5aは、
i)アリール、
ii)ヘテロアリール、
iii)水素、
iv)ハロゲン−C1〜6アルキル、及び
v)C1〜6アルキル、
から成る群から選択されるか、又は
vi)R5bとともに
a.−(CH1〜4−、若しくは
b.−(CH1〜2−O−(CH1〜2−であり、
5bは、
i)水素、及び
ii)C1〜6アルキル、
から成る群から選択されるか、又は
iii)R5aとともに
a.−(CH1〜4−、若しくは
b.−(CH1〜2−O−(CH1〜2−であるか、又は
iv)R4bとともに−(CH1〜4−であるか、又は
v)R6bとともに−(CH1〜4−であるか、又は
vi)R7bとともに−(CH1〜4−であり、
6aは、
i)水素、及び
ii)C1〜6アルキル
から成る群から選択され、
6bは、
i)水素、及び
ii)C1〜6アルキルから成る群から選択されるか、又は
iii)
a.R4b、若しくは
b.R5b
とともに−(CH1〜4−であり、
7aは、水素であり、
7bは、
i)水素、及び
ii)R4bとともに−(CH1〜4−、
から成る群から選択され、
Xは、
i)S、及び
ii)O
から成る群から選択される。
E2:本発明の特定の態様は、本明細書に記載する式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩であって、
が、
i)水素、
ii)Br、
iii)CN、
iv)−C(=O)O−CHCH
v)ヒドロキシ−CH−、及び
vi)−S−CH
vii)−O−CH、及び
viii)CH
から成る群から選択されるものを提供する。
E3:本発明の特定の態様は、本明細書に記載する式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩であって、RがBrであるものを提供する。
E4:本発明の特定の態様は、本明細書に記載する式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩であって、
が、
i)フェニル、
ii)水素、
iii)Br、
iv)Cl、
v)I、
vi)CN、
vii)ヒドロキシ−CH−、及び
viii)CH
から成る群から選択されるものを提供する。
E5:本発明の特定の態様は、本明細書に記載する式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩であって、RがBrであり、かつRがBrであるものを提供する。
E6:本発明の特定の態様は、本明細書に記載する式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩であって、RがBrであり、かつRがBrであるものを提供する。
E7:本発明の特定の態様は、本明細書に記載する式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩であって、
が、
i)フェニル、
ii)水素、
iii)CN、
iv)ヒドロキシ−CH−、及び
v)CH
から成る群から選択されるものを提供する。
E8:本発明の特定の態様は、本明細書に記載する式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩であって、RがBrであるものを提供する。
E9:本発明の特定の態様は、本明細書に記載する式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩であって、
が、
i)水素、
ii)Br、
iii)Cl、
iv)I、
v)ヒドロキシ−CH−、及び
vi)CH
から成る群から選択されるものを提供する。
E10:本発明の特定の態様は、本明細書に記載する式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩であって、Rが水素であるものを提供する。
E11:本発明の特定の態様は、本明細書に記載する式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩であって、モルホリノ部分が−(CH1〜3−によって架橋されているものを提供する。
E12:本発明の特定の態様は、本明細書に記載する式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩であって、以下のもの:
(1−(2−((1R,5S)−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)チアゾール−4−イル)−4−クロロ−1H−イミダゾール−2−イル)メタノール、
(1R,5S)−3−[4−(4,5−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1R,5S)−3−[4−(4−ブロモ−5−クロロ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1R,5S)−3−[4−(5−ブロモ−4−クロロ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1R,5S)−8−(4−(4−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル)−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1R,5S)−8−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1R,5S)−8−[4−(4,5−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1R,5S)−8−[4−(4,5−ジクロロイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1R,5S)−8−[4−(4−ブロモ−2−メチルスルファニル−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1R,5S)−8−[4−(4−ブロモ−5−クロロ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1R,5S)−8−[4−(5−ブロモ−4−クロロ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1R,5S)−9−[4−(4−ブロモ−5−クロロ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン、
(1R,5S)−9−[4−(5−ブロモ−4−クロロ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン、
(1S,4S)−5−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、
(1S,4S)−5−[4−(4,5−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、
(1S,5R)−3−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1S,5R)−3−[4−(4,5−ジクロロイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1S,5R)−8−[4−(4−ブロモ−2−メトキシ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1S,5R)−9−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン、
(1S,5R)−9−[4−(4,5−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン、
(2−((1R,5S)−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−4−(4−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)チアゾール−5−イル)メタノール、
[4,5−ジブロモ−1−[2−[(1R,5S)−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル]チアゾール−4−イル]イミダゾール−2−イル]メタノール、
[5−ブロモ−1−(2−モルホリノチアゾール−4−イル)イミダゾール−4−イル]メタノール、
[5−ブロモ−3−(2−モルホリノチアゾール−4−イル)イミダゾール−4−イル]メタノール、
1−(2−モルホリノチアゾール−4−イル)イミダゾール−4−カルボニトリル、
2,6−ジtert−ブチル−4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
2−ベンジル−4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
3−シクロプロピル−4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
4−(4−(4,5−ジブロモ−1H−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル)−2,2−ジエチルモルホリン、
4−(4−イミダゾール−1−イルチアゾール−2−イル)モルホリン、
4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−1,9−ジオキサ−4−アザスピロ[5.5]ウンデカン、
4−[4−(2,4−ジブロミイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2−(2−チエニル)モルホリン、
4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2−(トリフルオロメチル)モルホリン、
4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2−(トリフルオロメチル)モルホリン、
4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2,2−ジエチル−モルホリン、
4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−モルホリン、
4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2,3,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロベンゾ[b][1,4]オキサジン、
4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2,5−ジメチル−モルホリン、
4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2−イソプロピル−モルホリン、
4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2−メチル−モルホリン、
4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2−フェニル−モルホリン、
4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3,4a,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−2H−シクロペンタ[b][1,4]オキサジン、
4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−エチル−モルホリン、
4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
4−[4−(2−ブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
4−[4−(2−メチル−4−フェニル−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
4−[4−(4,5−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2,6−ジメチル−モルホリン、
4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2,6−ジメチル−モルホリン、
4−[4−(4,5−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
4−[4−(4,5−ジクロロイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
4−[4−(4,5−ジヨードイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
4−[4−(4,5−ジメチルイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
4−[4−(4−ブロモ−2−メチル−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
4−[4−(4−ブロモ−2−メチルスルファニル−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
4−[4−(4−ブロモ−5−クロロ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
4−[4−(4−ブロモ−5−メチル−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
4−[4−(4−ブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
4−[4−(4−クロロ−5−ヨード−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
4−[4−(4−クロロイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
4−[4−(5−ブロモ−4−クロロ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
4−[4−(5−ブロモ−4−メチル−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
4−ブロモ−1−(2−モルホリノチアゾール−4−イル)イミダゾール−2−カルボニトリル、
5−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、
8−(4−(4,5−ジブロモ−1H−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル)−2,5−ジオキサ−8−アザスピロ[3.5]ノナン、
8−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2,5−ジオキサ−8−アザスピロ[3.5]ノナン、
9−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−6−オキサ−9−アザスピロ[4.5]デカン、
エチル4,5−ジブロモ−1−(2−モルホリノチアゾール−4−イル)イミダゾール−2−カルボキシレート、及び
エチル4,5−ジブロモ−1−(2−モルホリノチアゾール−4−イル)イミダゾール−2−カルボキシレート
から成る群から選択されるもの、又は薬学的に許容される式Iの化合物の塩を提供する。
E13:本発明の特定の態様は、本明細書に記載する式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩であって、以下のもの:
(1−(2−((1R,5S)−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)チアゾール−4−イル)−4−クロロ−1H−イミダゾール−2−イル)メタノール、
(1R,5S)−3−[4−(4,5−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1R,5S)−3−[4−(4−ブロモ−5−クロロ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1R,5S)−3−[4−(5−ブロモ−4−クロロ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1R,5S)−8−(4−(4−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル)−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1R,5S)−8−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1R,5S)−8−[4−(4,5−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1R,5S)−8−[4−(4,5−ジクロロイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1R,5S)−8−[4−(4−ブロモ−2−メチルスルファニル−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1R,5S)−8−[4−(4−ブロモ−5−クロロ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1R,5S)−8−[4−(5−ブロモ−4−クロロ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1R,5S)−9−[4−(4−ブロモ−5−クロロ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン、
(1R,5S)−9−[4−(5−ブロモ−4−クロロ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン、
(1S,4S)−5−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、
(1S,4S)−5−[4−(4,5−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、
(1S,5R)−3−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1S,5R)−3−[4−(4,5−ジクロロイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1S,5R)−8−[4−(4−ブロモ−2−メトキシ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1S,5R)−9−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン、
(1S,5R)−9−[4−(4,5−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン、
(2−((1R,5S)−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−4−(4−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)チアゾール−5−イル)メタノール、
[4,5−ジブロモ−1−[2−[(1R,5S)−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル]チアゾール−4−イル]イミダゾール−2−イル]メタノール、及び
5−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
から成る群から選択されるもの、又は薬学的に許容される式Iの化合物の塩を提供する。
E13:本発明の特定の態様は、本明細書に記載する式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩であって、4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリノであるものを提供する。
E14:本発明の特定の態様は、本明細書に既定される方法によって調製される、本明細書に記載する式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
E15:本発明の特定の態様は、治療活性物質として使用するための、本明細書に記載する式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
E16:本発明の特定の態様は、AR−V7のインヒビターとして使用するための、本明細書に記載する式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
E17:本発明の特定の態様は、がん、特に前立腺がん、乳がん、膀胱がん、子宮内膜がん及び卵巣がん、肝細胞がん及びすい臓がん、並びに唾液腺がんの治療的及び/又は予防的処置のための治療活性物質として使用するための、本明細書に記載する式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
E18:本発明の特定の態様は、がん、特に前立腺がん、乳がん、膀胱がん、子宮内膜がん及び卵巣がん、肝細胞がん及びすい臓がん、並びに唾液腺がんを処置するための治療活性物質として使用するための、本明細書に記載する式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
E19:本発明の特定の態様は、前立腺がん、特に転移性の去勢抵抗性前立腺がんを処置するための治療活性物質として使用するための、本明細書に記載する式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
E20:本発明の特定の態様は、本明細書に記載する式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体、及び/又は薬学的に許容される補助物質を提供する。
E21:本発明の特定の態様は、AR−V7の阻害において使用するための医薬を製造するための、本明細書に記載する式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
E22:本発明の特定の態様は、がん、特に前立腺がん、乳がん、膀胱がん、子宮内膜がん及び卵巣がん、肝細胞がん及びすい臓がん、並びに唾液腺がんの治療的及び/又は予防的処置のための治療活性物質のための医薬を製造するための、本明細書に記載する式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩の使用を提供する。
E23:本発明の特定の態様は、AR−V7活性の阻害における、とりわけ、がん、特に前立腺がん、乳がん、膀胱がん、子宮内膜がん及び卵巣がん、肝細胞がん及びすい臓がん、並びに唾液腺がんの治療的及び/又は予防的処置のための治療活性物質のための、本明細書に記載する式Iの化合物又は該化合物の薬学的に許容される塩の使用方法を提供する。
E24:本発明の特定の態様は、がん、特に前立腺がんに罹患したAR−V7陽性患者におけるAR−V7状態を判定すること、及び式Iの化合物を本明細書に記載のように前記患者に投与することを含む、前記患者の治療における医薬として使用するための、本発明に記載する式Iの化合物又は該化合物の薬学的に許容される塩を提供する。
本発明はさらに、全ての光学異性、すなわちジアステレオ異性体、ジアステレオマー混合物、ラセミ体混合物、これらに対応する全てのエナンチオマー及び/又は互変異生体、並びに式Iの化合物のこれらの溶媒和物を含む。
式Iの化合物は、1つ又は複数の不斉中心を有することができ、このためラセミ体、ラセミ体混合物、単独のエナンチオマー、ジアステレオマー混合物、及び個別のジアステレオマーとして生じ得る。さらなる不斉中心は、分子上にある様々な置換基の性質に応じて存在し得る。このような不斉中心はそれぞれ、独立して2つの光学異性体を生じ、混合物においてあり得る全ての光学異性体及びジアステレオマー、及び純粋な化合物又は一部精製された化合物が、本発明に含まれることが意図されている。本発明は、これらの化合物の異性体形態を全て包含することが意図されている。これらのジアステレオマー又はこれらのクロマトグラフ分離についての独立した合成は、この分野で知られたように、本明細書に開示される手法を適切に変更することによって達成できる。これらの絶対的な立体化学は、結晶性生成物、又は既知の絶対配置の不斉中心を有する試薬により必要に応じて誘導された結晶性中間体のX線結晶学によって、特定することができる。所望の場合には、各エナンチオマーが単離されるように、化合物のラセミ体混合物を分離することができる。この分離は、当分野でよく知られたように行うことができ、例えば化合物のラセミ体混合物をエナンチオマー的に純粋な化合物と結合させて、ジアステレオマー混合物を形成し、それから標準的な方法(例えば分別晶析又はクロマトグラフィー)によって、各ジアステレオマーを分離する。
光学的に純粋なエナンチオマーがもたらされる実施態様では、光学的に純粋なエナンチオマーとは、化合物が、所望の異性体を>90重量%、特に所望の異性体を>95%、又はとりわけ所望の異性体を>99%含有することを意味し、この重量%は、化合物の1つ又は複数の異性体の合計重量に基づくものである。キラル的に純粋な、又はキラルが豊富な化合物は、キラル選択的合成によって、又はエナンチオマー分離によって調製することができる。エナンチオマーの分離は、最終的な生成物で、又は代替的には適切な中間体で、行うことができる。
式Iの化合物は、以下の反応式に従って作製できる。出発材料は、市販で手に入るか、又は既知の方法に従って作製できる。先に規定したあらゆる基及び変項は、特にそうでない旨を明示しない限り、先に既定した意味を有する。
Figure 2020502188
式中、R1〜R7bは、本明細書に記載の意味を有する。
反応式1
工程A及びBは、ワンポット法で行うことができる。
Figure 2020502188
式中、R1〜R7bは、本明細書に記載の意味を有する。
反応式2
Figure 2020502188
式中、R1〜R7bは、本明細書に記載の意味を有する。
反応式3
Figure 2020502188
式中、R1〜R7bは、本明細書に記載の意味を有する。
反応式4
酸との、相応する薬学的に許容される塩は、当業者に知られた標準的な方法によって得ることができ、例えば式Iの化合物を適切な溶媒、例えばジオキサン又はテトラヒドロフラン中に溶解させて、それから相応する酸を適切な量で添加することによって得られる。生成物は通常、ろ過又はクロマトグラフィーによって単離できる。式Iの化合物を、塩基との薬学的に許容される塩へと変換することは、このような化合物を、このような塩基によリ処理することによって実施できる。このような塩を形成するために可能な方法の1つが、1/n等量の塩基性塩、例えばM(OH)[Mは、金属又はアンモニウムカチオンであり、nは水酸化物アニオンの数である]を、適切な溶媒(例えばエタノール、エタノールと水との混合物、テトラヒドロフランと水との混合物)中の化合物の溶液に加えて、蒸発又は凍結乾燥によって溶媒を除去することである。特定の塩は、塩酸塩、ギ酸塩、及びトリフルオロ酢酸塩である。特定の塩は、トリフルオロ酢酸塩である。
その製造法が実施例に記載されていない限り、式Iの化合物、またその中間体生成物は、同様の方法に従って、又は本明細書に規定される方法に従って作製できる。出発材料は、市販で手に入るか、この分野で知られているか、又は当分野で知られた方法若しくはこれに類似の方法によって作製できる。
本発明における一般式Iの化合物は、官能基で誘導化して、インビボではもとの化合物へと逆変換可能な誘導体を提供できることが肯定的に評価されるだろう。
医薬試験
式Iの化合物及び薬学的に許容される塩は、有用な医薬特性を持っている。本発明の化合物は、AR−V7活性の阻害と関連していることが判明した。本化合物は、以下に記載する試験に従って調査した。
DNA結合ドメインは、AR二量体化及び/又はDNA結合を阻害するための魅力的なターゲットである。潜在的なDBDバインダを特定するために、インシリコ創薬法を使用して、購入可能な>3百万のリード化合物をZINCデータベース(Irwin, J. et al.11)からバーチャルスクリーニングした。インシリコ法には、大規模なドッキング、インサイトでのリスコアリング(in-site rescoring)及び同意投票(consensus voting)による手順が含まれていた。COOH及びNRには、相応するイオン(例えばカルボン酸イオン及びアンモニウムイオン)がそれぞれ含まれ得ることが、当業者には理解されるだろう。或いは、イオンが現れる場合、対イオンも存在し得ることが、当業者により肯定的に評価されるだろう。さらに、その他の部分には、対応するイオンが含まれ得ることが当業者により肯定的に評価されるだろうし、イオンが現れる場合、対イオンも存在し得ることが、当業者により肯定的に評価されるだろう。以下の表には、試験した化合物が、構造及び関連する識別子により示されている。阻害率(%)、eGFP IC50又はPSA IC50の欄に値が記載されていない場合、これは測定が行われなかったこと、又は阻害率(%)の場合には、この値が計算されなかったことが原因であり得る。AR DBDをターゲットとするARインヒビターのインビトロ特定において、選択した化合物を、AR転写活性のレベルを定量化する非破壊eGFPアッセイにより分析し、これを特定した(下記表参照)。
Figure 2020502188
Figure 2020502188
Figure 2020502188
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Figure 2020502188
Figure 2020502188
その他の化合物については、これらのうちほとんどについて一回投与のスクリーニングを行ったのだが、IC50は、相対的に阻害率の%は低いが興味深い幾つかのものを除き、阻害率のパーセンテージが高いものについてのみ測定した。阻害率の%は3μM又は1μMの濃度で測定したため、活性及び不活性についての阻害率の%による閾値は低かった。3μMで約30%の阻害率によって、およそ50μMのIC50が得られることが判明した。従って一般的には、30%より低い阻害率を有する化合物が、不活性であると判断され得る。とは言え、化合物の活性は、常に阻害率の%によって特定されるべきではない。実際に、不活性だと判断され得る試験したあらゆる化合物は、系の敏感性がいくらか低減されれば、活性であると判断することができた。化合物がより良好になるにつれて、敏感性のレベルは増大した。従って、アッセイ系において低活性化合物を測定することは、より困難になった。しかしながら、比較的新しい化合物は、事前に見込みがあるとされた化合物に基づくため、ある程度のレベルにおいてある程度の活性を有することができる。従って、「不活性」とは、不正確な用語であるかもしれず、「検知されない」という方が、より適切かもしれない。本明細書に記載する化合物への部分の共有結合点は例えば、特定の条件下では開裂し得ること(これに限られない)を、当業者は肯定的に評価するだろう。特定の条件には例えば、インビボでの酵素的又は非酵素的な手段が含まれ得るが、これに限られない。部分の開裂は例えば、自発的に起こることもあり、或いは別の試薬によって、又は物理的なパラメータ若しくは環境的なパラメータ(例えば酵素、光、酸、温度若しくはpH)における変化によって引き起こされる触媒作用を受けることもあるが、これらに限られない。この部分は例えば、官能基をマスクするために作用する保護基、1つ若しくは複数の能動的若しくは受動的な輸送メカニズムのための基質として作用する基、又は化合物の特性(例えば可溶性、バイオアベイラビリティ若しくは局在化)を付与若しくは強化するために作用する基であり得るが、これらに限られない。
2つの参照化合物(イミプラミン及びプロプラノロール)についてのヒトミクロソーム安定性データ、並びに本発明による代表的な化合物を、以下の表に示す:
Figure 2020502188
代表的な化合物21、24、36、55、57及び61は、ヒト肝ミクロソーム試験系において高い代謝安定性を示す。試験したその他の化合物は、中程度の安定性を示した。「補因子なし」の対照データは、化合物18の安定性の低さが、CYP450活性によってのみ判定されるものではないことを示しており、一方でその他の試験品について観察された代謝率は、主にシトクロムP450駆動によると思われる。
材料及び手法
化合物のインビトロ特定
1.細胞培養:LNCaP及びPC3ヒト前立腺がん細胞は、American Type Culture Collection(ATCC、バージニア州マナサス在)から入手し、5%のウシ胎児血清(FBS)(Invitrogen)を補ったRPMI 1640媒体で成長させた。LNCaP eGFP細胞系は、レンチウイルスアプローチを用いてeGFPレポーター(LN−ARR2PB−eGFP)に融合したアンドロゲン応答性プロバシン駆動型プロモータによって安定的にトランスフェクションを起こし、5%のCSSを補ったフェノールレッド不含のRPMI 1640で成長させた。自社で開発したMDV3100耐性LNCaP細胞を、5%のFBS及び10μMのMDV3100を補ったRPMI 1640で培養した。全ての細胞は、37℃で5%のCO内に保った。
2.eGFP細胞AR転写アッセイ:AR転写活性は、先に記載したように(Tavassoli, P., et al.12)分析評価した。
3.前立腺特定抗原(PSA)アッセイ:媒体内へと分泌されたPSAレベルの評価は、同じプレートを用いてeGFPアッセイと並行して行った。細胞を3日間インキュベートした後、150μlの媒体を各ウェルから取り出し、これを150μlのPBSに加えた。それからPSAレベルを、分析器具のCobas e 411(Roche Diagnostics)を用いて、製造元の指示に従って評価した。
4.バイオレイヤー干渉(BLI)アッセイ:小分子とARとの間での直接的な可逆相互作用を、先に記載の通りに測定した(Lack, N. et al.13)。
5.アンドロゲン変位アッセイ:アンドロゲン変位は、Polar Screen Androgen Receptor Competitor Green Assay Kitにより、製造元の指示に従って分析した(Lack, N.,13)
6.細胞生死判別アッセイ:PC3、LNCaP、及びMDV3100耐性細胞を、各ウェルに3,000個の細胞で、5%のチャコール処理済み血清(CSS)を含有するRPMI 1640中で、96ウェルプレートで培養し、0.1nMのR1881及び化合物(0〜25μM)で96時間、処理した。4日間の処理後、細胞密度を、3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−5−(3−カルボキシメトキシフェニル)−2−(4−スルホフェニル)−2H−テトラゾリウムアッセイにより、製造元のプロトコルに従って測定した(CellTiter 961 Presto BlueTM, ThermoFischerTM)。
7.変異の研究:予測された結合箇所における残渣を、QuickchangeTM Site-Directed Mutagenesis Kitにより指示書の通りに変異させた。
8.一過的なトランスフェクション:PC3細胞を、96ウェルプレート(ウェル1つあたり2,000個の細胞)に播種した。24時間後、野生種のAR(ウェル1つあたり50ng)/AR変位体、及びAR3TKルシフェラーゼプラスミド(1:3)を、トランスフェクション剤TT20によりPC3細胞に同時にトランスフェクションした。トランスフェクションから24時間後、細胞を化合物により様々な濃度で処理した。そして24時間後、細胞を溶解させ、ルミノメータを用いて読み取りを行った。
構成
完全な長さのヒトAR(hARWT)又はスプライスバリアント(AR−V7)を、pcDNA3.1発現プラスミドでエンコードした。DBDにおけるポイントミューテーションを、突然変異誘発キットのQuikChangeTM(StratageneTM)を用いて、hARWT又はAR−V7テンプレートにより発生させた。プライマーデザインツール(AgilentTM)を用いて、変位導入プライマーを発生させた。グルココルチロイドレセプター(GR)は、先に記載した通り(Miesfeld, R. et al.14)、pGR哺乳類発現ベクターから発現したものであった。プロゲステロン受容体(PR)は、pSG5−PRBベクターから発現したものであり、Dr. X. Dongから得たものであった。AR−DBD_ヒンジドメイン(アミノ酸558〜689)は、hARWT構成体から増幅し、ポリメラーゼ不完全プライマー伸長法(PIPE:polymerase incomplete primer extension method)を用いて、pTrc発現ベクターへとクローニングした(N末端His6タグ、InvitrogenTM)。端的に言うと、AR−DBD+ヒンジドメインは、以下のテンプレートから生じるPCR生成物と、プライマーとを混合することによってクローニングした:hARWTテンプレートから挿入されたAR(558〜689)である5’−CAT CAT CAT CAT CAT CAT GGT ACC TGC CTG ATC TGT GG及び5’−CAG GCT GAA AAT CTT CTC TCA GTG TCC AGC ACA CAC TAC AC;複数のクローニングサイトを欠くpTrcベクターである5’−ATCTCCACAGATCAGGCAGGT ACC ATG ATG ATG ATG ATG ATG及び5’−GGT GTA GTG TGT GCT GGA CAC−TGA GAG AAG ATT TTC AGC CTG;下線を付したプライマー部分は、特定のテンプレートにアニールするが、これらの5’延長部(斜体にしたもの)は、その他のPCRの対応するプライマー配列に対して相補的である。プラスミドアセンブリは、各反応からのPCR生成物を混合することによって(Klock, H. E. et al.15)、続いて化学的に競合するバクテリアへの形質転換により、達成される。同様の戦略を使用してAR−DBD+ヒンジを、N末端ビオチニル化配列(GLNDIFEAQKIEWHE)及びC末端Hisタグを発現するPan4ベクター(アビジティ)へとクローニングした。YFP−ARプラスミドは、Dr. Jan Trapman (van Royen, M. E. et al. 16)から得たものであり、pEYFP−C1(ClontechTM)に基づく。YFP−V7は、以下のプライマー及びテンプレートを用いて、ポリメラーゼ不完全プライマー伸長法によって構成した:pcDNA3.1AR−V7テンプレートから挿入されたAR−V7である5’−GGT GCT GGA GCA GGT GCT GGA ATG GAA GTG CAG TTA GGG CTG及び5’−GGA AAT AGG GTT TCC AAT GCT TCA GGG TCT GGT CAT TTT GAG;完全な長さのARを欠くpEYFPC1ベクターである5’−CAG CCC TAA CTG CAC TTC CAT TCC AGC ACC TGC TCC AG及び5’−CTC AAA ATG ACC AGA CCC TGA AGC ATT GGA AAC CCT ATT TCC。
細胞培養、トランスフェクション、及びルシフェラーゼアッセイ
PC3ヒトPCa細胞(AATC)を、5%のチャコール処理済み血清(CSS)を補ったRPMI 1640媒体(InvitrogenTM)(5%のCSSを入れたRPMI 1640媒体)中で、トランスフェクションに先立ち5日間、血清飢餓処理した。ルシフェラーゼアッセイのために、96ウェルプレート(ウェル1つあたり5000個の細胞)にPC3細胞を播種し、5%のCSSを入れたRPMI 1640中に24時間置き、それからhAR又はその他の核内受容体プラスミド50ng、ARR3tkルシフェラーゼ50ng、及びウェル1つあたり0.3μlのTransIT20/20トランスフェクション剤(TT20, MirusTM)により48時間にわたってトランスフェクションした。それから細胞を、化合物により様々な濃度及び0.1nMのR1881(100%のエタノール中)で24時間、処理した。GRまたはPR活性を、1nMのデキサメタソン又はプロゲステロンによって、それぞれ刺激した。Er−αトランスフェクション活性は、エストロゲン−応答性エレメント−ルシフェラーゼレポーターの安定的なトランスフェクションを担うMCF−7細胞系により、1nMのエストラジオールにより刺激される転写活性で測定した。細胞溶解は、1倍の受動的な溶解バッファ60μl/ウェル(PromegaTM)により行った。各ウェルからの細胞溶解体20μlを、ルシフェラーゼアッセイ試薬(PromegaTM)50μlと混合し、ルミネッセンスをTECANTM M200pro plate readerにより記録した。スプライスバリアントARによるルシフェラーゼアッセイは、5ngのpcDNA3.1 AR−V7のみで行い(高レベルのAR−V7発現を制限するため)、R1881を使用しなかった以外の点では、同じように行った。R1−AD1、及びTALENにより遺伝子工学的に作製されたR1−D567細胞系は、先に記載した通りである(Nyquist, M. D. et al.17)。R1−AD1及びR1−D567細胞による分析は、ARR3tkルシフェラーゼレポーターのみ及びウェル1つあたり10,000個の細胞を用いてトランスフェクションした点を除いては、前述のように行った。
ウェスタンブロット
ルシフェラーゼアッセイ(96ウェルプレート)からの細胞溶解体(40μl)を、10%のSDSポリアクリルアミドミニゲル上に分けた。タンパク質を、メタノールを充填したPVDF膜に移し、抗AR441(マウス、SigmaTM)モノクローナル一次抗体により検出する。ブロットも、等しい負荷量を示すためにポリクローナル抗アクチン(ウサギ、SigmaTM)により検出し、アポトーシスの誘導を試験するために、ポリクローナル抗PARP/抗開裂PARP(ウサギ、SigmaTM)により検出する。CWR−R1細胞からの溶離液は、化合物とともに2日間培養した後、ポリクローナル抗FKBP5(ウサギ、SigmaTM)によってさらに検出した。
ミクロソーム安定性アッセイ
ミクロソームインキュベートは、96ウェルプレートにおいて、それぞれ40μLの5つのアリコート(各時点について1つ)で行った。肝ミクロソームインキュベート媒体は、PBS(100mM、pH7.4)、MgCl(3.3mM)、NADPН(3mM)、グルコース−6−ホスフェート(5.3mM)、グルコース−6−ホスフェート デヒドロゲナーゼ(0.67単位/ml)、及び1mlあたり0.41mgの肝ミクロソームタンパク質を含有していた。対照のインキュベートは、NADPH補因子系をPBSに置き換えて行った。試験化合物(2μM、最終溶媒濃度1.6%)を、ミクロソームとともに37℃でインキュベートし、100rpmで振とうした。インキュベートは、同じものを2つ用意して行った。40分にわたる5つの時点で分析した。反応は、90%のアセトニトリル−水を12体積、インキュベートアリコートに添加することによって停止させ、続いて5500rpmで5分間、遠心分離することにより、タンパク質を沈殿させた。上澄みを、タンデム式質量分析器に結合されたHPLCシステムを用いて分析した。排出定数(kel)、半減期(t1/2)、及び固有クリアランス(Clint)は、時間に対してln(AUC)をプロットして、線形回帰分析により特定した:
Figure 2020502188
試薬及び消耗品
DMSO Chromasolv Plus、HPLCグレード、≧99.7%(Sigma-AldrichTM, USA; Lot #34869);アセトニトリルChromasolv、勾配グレード、HPLC用、≧99.9%(Sigma-AldrichTM, USA; Lot #34851);リン酸カリウム一塩基性ACSグレード(HeliconTM, Lot # AmO781);リン酸カリウム二塩基性ACSグレード(HeliconTM, Lot # Am-O705);塩化マグネシウム六水和物(HeliconTM, Lot # Am-O288);ヒト肝ミクロソーム、InVitroCYP Mclass (BioreclamationIVTTM, 製品番号 X008069, Lot HPH);グルコース−6−ホスフェート デヒドロゲナーゼ、baker’s yeast社製(S. cerevisiae)、XV型(Sigma-AldrichTM, USA; Lot # G6378);グルコース−6−ホスフェートナトリウム塩、Sigma GradeTM、結晶性(Sigma-AldrichTM, USA; Lot # G7879);NADPH四ナトリウム塩、≧95%(Santa Cruz Biotechnology, Inc. TM, USA; Lot # sc-202725);質量分析用ギ酸、約98%(FlukaTM, USA; Lot #94318);試験化合物のDMSOストック溶液10mM;プロパノロールヒドロクロライド≧99%(TLC)、粉末(Sigma-AldrichTM, USA; Lot # P0884);イミプラミンヒドロクロリド≧99%(TLC)(Sigma-AldrichTM, USA; Lot # I7379);Zorbax Eclipse Plus C18カラム、2.1×50 mm, 3.5 μm(Agilent Technologies, Inc. TM USA);及びマイクロラックでの1.1mlのマイクロ管、ピペットチップ(Thermo ScientificTM, USA)。
装置
勾配式HPLCシステムVP(日本のShimadzuTM)、TurboIonSpray ElectrosprayTMモジュール付きMS/MS検知器API 3000 PE(PE SciexTM, USA);VWR膜式窒素発生器N2-04-L1466、窒素純度99%+(VWRTM, USA);Innova 4080 Incubator ShakerTM (New Brunswick ScientificTM, USA);水浄化システムのNANOpure Diamond D11911TM (Thermo ScientificTM, Barnstead, USA);及びマルチチャネル電動ピペット、2〜125μL、5〜250μL、15〜1250μL、マトリックス(Thermo ScientificTM, USA; Cat ## 2001, 2002, 2004)。分析系による全ての測定は、真空脱気装置、勾配ポンプ、逆相HPLCカラム、カラム炉、及びオートサンプラーを備えるShimadzu VP HPLCシステムを用いて行った。HPLCシステムは、タンデム式質量分析計API 3000TM(PE SciexTM)と結合されていた。TurboIonSprayイオン源を、陽イオンモードと陰イオンモードの双方で使用した。取得及びデータの分析は、Analyst 1.5.2TMソフトウェア(PE SciexTM)を用いて行った。
さらなる参考文献:Dalal K. et al.18
医薬組成物
式Iの化合物、及び薬学的に許容される塩は、治療活性物質として、例えば医薬調製物の形態で使用できる。医薬調製物は、経口投与することができ、例えば錠剤、コーティング錠剤、糖衣錠、硬ゼラチン及び軟ゼラチンのカプセル、溶液、エマルション又は懸濁液の形態であり得る。しかしながらその投与は、直腸経由で行うこともでき、例えば坐薬又は非経口の形態で、例えば注射液の形態でも投与できる。
式Iの化合物、及びその薬学的に許容される塩は、薬学的に不活性な、医薬調製物を製造するための無機又は有機の担体により、加工することができる。ラクトース、コーンスターチ若しくはその誘導体、タルク、ステアリン酸若しくはステアリン酸塩などは例えば、このような担体として、錠剤、コーティング錠剤、糖衣錠、及び硬ゼラチンカプセルのために使用できる。軟ゼラチンカプセルに適切な担体は例えば、植物油、ワックス、脂肪、半固体及び液状のポリオールなどである。しかしながら活性物質の性質に応じて、担体は、軟ゼラチンカプセルの場合には通常、必要とならない。溶液及びシロップの製造に適した担体は例えば、水、ポリオール、グリセロール、植物油などである。坐薬に適した担体は例えば、天然油若しくは硬化油、ワックス、脂肪、半固体若しくは液状のポリオールなどである。
医薬調製物はさらに、薬学的に許容される補助物質を含むことができ、それは例えば、保存料、可溶化剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色料、香料、浸透圧を調整するための塩、バッファ、マスキング剤又は酸化防止剤である。これらはさらに、その他の治療上有用な物質を含むこともできる。
式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩と、治療上不活性な担体とを含む医薬も、本発明により提供され、また、1つ若しくは複数の式Iの化合物及び/又はその薬学的に許容される塩、及び所望の場合には1つ若しくは複数のその他の治療上有用な物質を、所望の場合には1つ若しくは複数の治療上有用な担体とともに、ガレヌス投与形態にすることを含む、これらの製造方法も提供される。
投与量は、幅広い制限内で変化することができ、もちろん、具体的な各事例における要求に対して個別に調整する必要がある。経口投与の場合、成人への投与量は、式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩の対応する量について、1日あたり約0.01〜約1000mgの間で変わり得る。毎日の投与量は、一回投与又は分割投与量で投与することができ、さらにその上限は、必要であると判明した場合には、超えてもよい。
以下の実施例は、本発明を限定することなく説明するものであり、その代表例を示すに過ぎない。医薬調製物は、式Iの化合物を約1〜500mg、特に1〜100mg含むことが、便利である。本発明による組成物の実施例は、以下の通りである:
実施例A
以下の組成の錠剤を、通常のやり方で作製した:
Figure 2020502188
作製手順
1.成分1、2、3及び4並びに顆粒を、純水と混合
2.顆粒を50℃で乾燥
3.顆粒を適切なミリング装置へと通過
4.成分5を加え、3分間混合;適切なプレス機で圧縮
実施例B−1
以下の組成物のカプセルを作製:
Figure 2020502188
作製手順
1.成分1、2及び3を適切な混合器で30分間、混合
2.成分4及び5を加え、3分間混合
3.適切なカプセル内に充填
式Iの化合物、ラクトース及びコーンスターチを、まずミキサで混合し、それから粉砕機で混合した。この混合物をミキサに戻し、これにタルクを加え、よく混合する。この混合物を機械によって適切なカプセル(例えば硬ゼラチンカプセル)内に充填する。
実施例B−2
以下の組成物の軟ゼラチンカプセルを作製:
Figure 2020502188
Figure 2020502188
作製手順
式Iの化合物を、その他の成分の暖かい溶融物中に溶解させ、この混合物を、適切な大きさの軟ゼラチンカプセル内に充填する。充填した軟ゼラチンカプセルを、通常の手順に従って処理する。
実施例C
以下の組成物の座薬を作製:
Figure 2020502188
作製手順
座薬材料をガラス又はスチールの容器内で溶融させ、よく混合し、45℃に冷却する。それから、微細に粉末化された式Iの化合物をこれに加え、完全に分散するまで撹拌する。この混合物を、適切な大きさの座薬型に注ぎ、冷ます。その後、座薬を型から取り出し、ろう紙又は金属シート内へ個々に包装する。
実施例D
以下の組成物の注射液を作製:
Figure 2020502188
作製手順
式Iの化合物を、ポリエチレングリコール400と注射液用の水(一部)との混合物に溶解させる。pHは、酢酸により5.0に調整する。水の残量を添加することによって、体積を1.0mlに調整する。溶液をろ過し、適切な超過量及び滅菌を用いてバイアル内に充填する。
実施例E
以下の組成物の薬包を作製:
Figure 2020502188
作製手順
式Iの化合物をラクトース、微結晶セルロース、及びナトリウムカルボキシメチルセルロースと混合し、ポリビニルピロリドンを水中に入れた混合物によって顆粒化する。この顆粒を、ステアリン酸マグネシウム及びフレーバー付け添加剤と混合し、薬包内に充填する。
実験部
本発明を説明するために、以下の実施例を提供する。これらの実施例は、本発明を制限するものではなく、単なる代表的な実施例である。
Figure 2020502188
式中、
及びRは、これらが結合しているNとともに、以下に示す各例のモルホリノ部分を形成する。
、R、及びRは、本明細書に記載の通りである。
反応式A:2,4−ジブロモチアゾール(2)(4mmol)をジメチルホルムアミド(DMF)(15mL)に入れて撹拌した溶液に、相応するアミン(1)(4mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)(1.55g、2mL、12mmol)を、窒素流のもとで添加した。この反応混合物を、80℃で4〜10時間、撹拌し(薄層クロマトグラフィー(TLC)によりモニタリング)、それから室温(rt)に冷却し、冷水(HO)(50mL)で急冷し、酢酸エチル(EtOAc)(3×30mL)で抽出した。一つにまとめた有機層を、HO(2×10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗製化合物3を得た。生じる生成物3、相応するイミダゾール4(12mmol)、パラジウム(II)ビス(トリフェニルホスフィン)ジアセテート(Pd(OAc)(PPh)(0.1mmol)、及びトルエン(50mL)を24時間、還流させた。冷却後に、有機溶媒を真空下で除去した。生じた残渣を、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)(溶離液としてEtOAc−ヘキサン(1:5))によって精製すると、最終的な生成物5が固体として得られた。逆相HPLC(勾配アセトニトリル(MeCN)−HO、溶離液としてのMeCNは20〜80%)により、さらに精製した。式5の化合物は例えば、1〜15、17〜22、24〜40、42〜50及び52〜62である。
Figure 2020502188
反応式B:5a(2.3mmol)とナトリウムメトキシド(0.37g、6.9mmol)との混合物を、メタノール(MeOH)(15mL)中に溶解させる。この反応混合物を撹拌式マイクロウェーブバイアル中で12時間、120℃で加熱した。冷却後、有機溶媒を真空下で除去した。生じた残渣を、分取HPLC(溶離液としてEtOAc−ヘキサン(1:5))によって精製すると、最終的な生成物6が固体として得られた。逆相HPLC(勾配MeCN−HO、溶離液としてのMeCNは20〜80%)により、さらに精製した。式6の化合物は例えば、実施例23のものである。
Figure 2020502188
式中、
及びRは、これらが結合しているNとともに、以下に示す各例のモルホリノ部分を形成する。
反応式C:式5aの化合物(3.9mmol)(Li, H. et al.19に従って作製)、及びシアン化銅(I)(0.50g、1.3mmol)を、DMF(10mL)中に溶解させた。この反応混合物を撹拌式マイクロウェーブバイアル中で6時間、140℃で加熱した。冷却後、有機溶媒を真空下で除去した。生じた残渣を、分取HPLC(溶離液としてEtOAc−ヘキサン(1:5))によって精製すると、最終的な生成物7が固体として得られた。逆相HPLC(勾配MeCN−HO、溶離液としてのMeCNは20〜80%)により、さらに精製した。式7の化合物は例えば、実施例51のものである。
Figure 2020502188
式中、
及びRは、これらが結合しているNとともにモルホリノ部分、又は以下に示す各例のものを形成する。
反応式D:5aの化合物(0.31mmol)を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)(2mL)に溶解させた。撹拌した溶液に、ナトリウムチオメトキシド(MeSNa)(0.032g、0.47mmol)を添加し、反応混合物を50℃で48時間、撹拌した。反応混合物の液体クロマトグラフィー質量分析(LCMS)スペクトルは、目標化合物8の式を示した。この反応混合物を、脱イオン化したHO(5mL)中に注ぎ、形成された沈殿物をろ過し(53mg、粗収率47%)、分取逆相HPLC(勾配MeCN−HO、溶離液としてのMeCNは20〜80%)(18mg、合計収率15%)。式8の化合物は例えば、実施例16及び41のものである。
Figure 2020502188
式中、
及びRは、これらが結合しているNとともにモルホリノ部分、又は以下に示す各例のものを形成する。
反応式E:化合物57(540mg、0.58mmol)は、エタノール(4.23ml)中に溶解させた。この溶液を0℃に冷却し、この温度でナトリウムボロヒドリド(25.2mg、0.67mmol)を添加した。この混合物を1時間にわたり0℃で、そして2時間、周辺温度で撹拌した。水を添加し、揮発性物質を減圧下で除去した。フラッシュクロマトグラフィーにより精製(シリカゲル、ヘプタン/酢酸エチル勾配、0〜100%の酢酸エチル)。オフホワイトの固体、202mg、0.48mmol、収率82.2%。式9の化合物は例えば、実施例36及び57のものである。
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19 Li, H. et al. J. Med. Chem. 2014, 57, 6458-6467; DOI: 10.1021/jm500802j

Claims (15)

  1. 式Iの化合物:
    Figure 2020502188
    [式中、
    は、
    i)水素、
    ii)ハロゲン、
    iii)CN、
    iv)−C(=O)O−C1〜6アルキル、
    v)ヒドロキシ−C1〜6アルキル、及び
    vi)−X0〜1−C1〜6アルキル
    から成る群から選択され、
    は、
    i)アリール、
    ii)水素、
    iii)ハロゲン、
    iv)CN、
    v)ヒドロキシ−C1〜6アルキル、及び
    vi)C1〜6アルキル
    から成る群から選択され、
    は、
    i)水素、
    ii)ハロゲン、
    iii)ヒドロキシ−C1〜6アルキル、及び
    iv)C1〜6アルキル
    から成る群から選択され、
    4aは、
    i)水素、
    ii)C3〜7シクロアルキル、及び
    iii)C1〜6アルキル
    から成る群から選択され、
    4bは、水素であるか、又は
    i)R5b
    ii)R6b、若しくは
    iii)R7b
    とともに−(CH1〜4−であり、
    5aは、
    i)アリール、
    ii)ヘテロアリール、
    iii)水素、
    iv)ハロゲン−C1〜6アルキル、及び
    v)C1〜6アルキル
    から成る群から選択されるか、又は
    vi)R5bとともに
    a.−(CH1〜4−、若しくは
    b.−(CH1〜2−O−(CH1〜2−であり、
    5bは、
    i)水素、及び
    ii)C1〜6アルキル
    から成る群から選択されるか、又は
    iii)R5aとともに
    a.−(CH1〜4−、若しくは
    b.−(CH1〜2−O−(CH1〜2−であり、又は
    iv)R4bとともに−(CH1〜4−であるか、又は
    v)R6bとともに−(CH1〜4−であるか、又は
    vi)R7bとともに−(CH1〜4−であり、
    6aは、
    i)水素、及び
    ii)C1〜6アルキル
    から成る群から選択され、
    6bは、
    i)水素、及び
    ii)C1〜6アルキル、
    から成る群から選択されるか、又は
    iii)
    a.R4b、若しくは
    b.R5b
    とともに−(CH1〜4−であり、
    7aは、水素であり、
    7bは、
    i)水素、及び
    ii)R4bとともに−(CH1〜4−、
    から成る群から選択され、
    Xは、
    i)S、及び
    ii)O
    から成る群から選択される]
    又は薬学的に許容される式Iの化合物の塩。
  2. が、
    i)水素、
    ii)Br、
    iii)CN、
    iv)−C(=O)O−CHCH
    v)ヒドロキシ−CH−、及び
    vi)−S−CH
    vii)−O−CH、及び
    viii)CH
    から成る群から選択される、請求項1に記載の式Iの化合物。
  3. がBrである、請求項1又は2に記載の式Iの化合物。
  4. が、
    i)フェニル、
    ii)水素、
    iii)Br、
    iv)Cl、
    v)I、
    vi)CN、
    vii)ヒドロキシ−CH−、及び
    viii)CH
    から成る群から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の式Iの化合物。
  5. がBrである、請求項1から4のいずれか一項に記載の式Iの化合物。
  6. が、
    i)水素、
    ii)Br、
    iii)Cl、
    iv)I、
    v)ヒドロキシ−CH−、及び
    vi)CH
    から成る群から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の式Iの化合物。
  7. が水素である、請求項1から6のいずれか一項に記載の式Iの化合物。
  8. モルホリノ部分が、−(CH1〜3−部分によって架橋されている、請求項1から7のいずれか一項に記載の式Iの化合物。
  9. 以下のもの:
    (1−(2−((1R,5S)−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)チアゾール−4−イル)−4−クロロ−1H−イミダゾール−2−イル)メタノール、
    (1R,5S)−3−[4−(4,5−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
    (1R,5S)−3−[4−(4−ブロモ−5−クロロ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
    (1R,5S)−3−[4−(5−ブロモ−4−クロロ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
    (1R,5S)−8−(4−(4−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル)−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
    (1R,5S)−8−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
    (1R,5S)−8−[4−(4,5−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
    (1R,5S)−8−[4−(4,5−ジクロロイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
    (1R,5S)−8−[4−(4−ブロモ−2−メチルスルファニル−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
    (1R,5S)−8−[4−(4−ブロモ−5−クロロ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
    (1R,5S)−8−[4−(5−ブロモ−4−クロロ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
    (1R,5S)−9−[4−(4−ブロモ−5−クロロ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン、
    (1R,5S)−9−[4−(5−ブロモ−4−クロロ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン、
    (1S,4S)−5−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、
    (1S,4S)−5−[4−(4,5−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、
    (1S,5R)−3−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
    (1S,5R)−3−[4−(4,5−ジクロロイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
    (1S,5R)−8−[4−(4−ブロモ−2−メトキシ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
    (1S,5R)−9−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン、
    (1S,5R)−9−[4−(4,5−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン、
    (2−((1R,5S)−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−4−(4−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)チアゾール−5−イル)メタノール、
    [4,5−ジブロモ−1−[2−[(1R,5S)−3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル]チアゾール−4−イル]イミダゾール−2−イル]メタノール、
    [5−ブロモ−1−(2−モルホリノチアゾール−4−イル)イミダゾール−4−イル]メタノール、
    [5−ブロモ−3−(2−モルホリノチアゾール−4−イル)イミダゾール−4−イル]メタノール、
    1−(2−モルホリノチアゾール−4−イル)イミダゾール−4−カルボニトリル、
    2,6−ジtert−ブチル−4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
    2−ベンジル−4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
    3−シクロプロピル−4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
    4−(4−(4,5−ジブロモ−1H−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル)−2,2−ジエチルモルホリン、
    4−(4−イミダゾール−1−イルチアゾール−2−イル)モルホリン、
    4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−1,9−ジオキサ−4−アザスピロ[5.5]ウンデカン、
    4−[4−(2,4−ジブロミイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2−(2−チエニル)モルホリン、
    4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2−(トリフルオロメチル)モルホリン、
    4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2−(トリフルオロメチル)モルホリン、
    4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2,2−ジエチル−モルホリン、
    4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−モルホリン、
    4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2,3,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロベンゾ[b][1,4]オキサジン、
    4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2,5−ジメチル−モルホリン、
    4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2−イソプロピル−モルホリン、
    4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2−メチル−モルホリン、
    4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2−フェニル−モルホリン、
    4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3,4a,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−2H−シクロペンタ[b][1,4]オキサジン、
    4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−3−エチル−モルホリン、
    4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
    4−[4−(2−ブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
    4−[4−(2−メチル−4−フェニル−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
    4−[4−(4,5−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2,6−ジメチル−モルホリン、
    4−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2,6−ジメチル−モルホリン、
    4−[4−(4,5−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
    4−[4−(4,5−ジクロロイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
    4−[4−(4,5−ジヨードイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
    4−[4−(4,5−ジメチルイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
    4−[4−(4−ブロモ−2−メチル−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
    4−[4−(4−ブロモ−2−メチルスルファニル−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
    4−[4−(4−ブロモ−5−クロロ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
    4−[4−(4−ブロモ−5−メチル−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
    4−[4−(4−ブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
    4−[4−(4−クロロ−5−ヨード−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
    4−[4−(4−クロロイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
    4−[4−(5−ブロモ−4−クロロ−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
    4−[4−(5−ブロモ−4−メチル−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]モルホリン、
    4−ブロモ−1−(2−モルホリノチアゾール−4−イル)イミダゾール−2−カルボニトリル、
    5−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、
    8−(4−(4,5−ジブロモ−1H−イミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル)−2,5−ジオキサ−8−アザスピロ[3.5]ノナン、
    8−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−2,5−ジオキサ−8−アザスピロ[3.5]ノナン、
    9−[4−(2,4−ジブロモイミダゾール−1−イル)チアゾール−2−イル]−6−オキサ−9−アザスピロ[4.5]デカン、
    エチル4,5−ジブロモ−1−(2−モルホリノチアゾール−4−イル)イミダゾール−2−カルボキシレート、及び
    エチル4,5−ジブロモ−1−(2−モルホリノチアゾール−4−イル)イミダゾール−2−カルボキシレート、
    から成る群から選択される、請求項1から8のいずれか一項に記載の式Iの化合物、又は該化合物の薬学的に許容される塩。
  10. 治療活性物質として使用するための、請求項1から9のいずれか一項に記載の式Iの化合物又は該化合物の薬学的に許容される塩。
  11. がん、特に前立腺がん、乳がん、膀胱がん、子宮内膜がん及び卵巣がん、肝細胞がん及びすい臓がん、並びに唾液腺がんの治療的及び/又は予防的処置のための治療活性物質として使用するための、請求項1から9のいずれか一項に記載の式Iの化合物又は該化合物の薬学的に許容される塩。
  12. がん、特に前立腺がん、乳がん、膀胱がん、子宮内膜がん及び卵巣がん、肝細胞がん及びすい臓がん、並びに唾液腺がんの治療的及び/又は予防的処置のための治療活性物質として使用するための、請求項1から9のいずれか一項に記載の式Iの化合物又は該化合物の薬学的に許容される塩。
  13. 請求項1から9のいずれか一項に記載の式Iの化合物又は該化合物の薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体、及び/又は薬学的に許容される補助物質を含む、医薬組成物。
  14. がん、特に前立腺がんに罹患したAR−V7陽性患者におけるAR−V7状態を判定すること、及び請求項1から9のいずれか一項に記載の式Iの化合物又は該化合物の薬学的に許容される塩を、前記患者に投与することを含む、前記患者の治療における医薬として使用するための請求項1から9のいずれか一項に記載の式Iの化合物又は該化合物の薬学的に許容される塩。
  15. 本願記載の発明。
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