JP2020204903A - エネルギー管理システム及びエネルギー管理方法 - Google Patents

エネルギー管理システム及びエネルギー管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】工場のエネルギー管理を高精度に行うことができるエネルギー管理システム及びエネルギー管理方法を提供する。【解決手段】エネルギー管理システム(1)は、状態遷移データベース(21)と、設備データベース(22)と、エネルギーデータベース(23)と、スケジュール作成部(3)と、状態遷移時系列作成部(4)と、エネルギー算出部(6)と、評価算出部(7)と、を備えている。エネルギー算出部(6)は、状態遷移時系列作成部(4)により作成された状態遷移時系列データ、設備データベース(22)に記憶された状態情報及びエネルギーデータベース(23)に記憶された各設備の状態毎の時系列的なエネルギー消費量を用いて、各設備の時系列的なエネルギー消費量を算出する。評価算出部(7)は、各設備及び工場のエネルギー利用効率を示す評価指標を算出する。【選択図】図1

Description

本発明は、エネルギー管理システム及びエネルギー管理方法に関する。
従来、エネルギー管理システムとして、例えば工場のエネルギー管理を行う工場エネルギー管理システム(Factory Energy Management System:FEMS)がある。この工場エネルギー管理システムでは、工場毎、生産ライン毎等に使用する消費エネルギーを監視することで、省エネルギー化を図っている。
複数の設備を有する工場やビルにおいては、エネルギーの需要と供給とのバランスを図るために、エネルギー供給者側からエネルギー消費量に関する抑制条件を要求されるデマンドレスポンス(Demand Response:DR)を受信することがある。しかし、デマンドレスポンスを受信してから、抑制条件を満たす各設備の運転スケジュールを作成・変更しようとすると、有利な運転スケジュールを実行することが難しいという問題がある。
特許文献1には、予め複数のエネルギー消費量の抑制条件を設定しておき、当該抑制条件及び複数の設備によるエネルギー消費量を予測した最適な運転スケジュールを作成し、デマンドレスポンスに対応した抑制条件で計算された運転スケジュールに基づいて各設備を制御するエネルギー管理方法が提案されている。これにより、デマンドレスポンスの受信から即座に有利な運転スケジュールに基づく制御を行うことを可能としている。
特開2014−115878号公報
しかしながら、特許文献1のエネルギー管理方法では、複数の設備における状態間の遷移に関する情報を取り扱っていない。また、エネルギーの予測単位が1時間単位であって、数十秒から数分のような短い時間のエネルギー管理を行うことができない。また、エネルギー管理サーバに接続されていない設備に関しては、エネルギー消費量の予測の対象外であった。
以上のことから、特許文献1のエネルギー管理方法では、エネルギー管理を高い精度で行うことが困難であるという課題がある。
本発明の一態様は、工場のエネルギーの管理を高い精度で行うことが可能なエネルギー管理システム及びエネルギー管理方法を提供することを目的とする。
本発明の態様1に係るエネルギー管理システムは、複数の設備を有し、生産物を生産する工場のエネルギー管理を行う。エネルギー管理システムは、状態遷移データベースと、設備データベースと、エネルギーデータベースと、スケジュール作成部と、状態遷移時系列作成部と、エネルギー算出部と、評価算出部と、を備えている。状態遷移データベースは、各設備がとり得る状態、及び各設備における状態間の遷移に関する遷移情報を記憶する。設備データベースは、各設備の特性及び各設備がとり得る状態の継続時間を含む設備情報、並びに異なる2つの設備間における、一方の設備における状態遷移と他方の設備における状態遷移との関係を示す状態情報を記憶する。エネルギーデータベースは、各設備が消費するエネルギー消費量を当該設備の状態毎に時系列的に記憶する。
スケジュール作成部は、或る生産物の生産計画に基づき各設備の稼働スケジュールを作成する。状態遷移時系列作成部は、スケジュール作成部により作成された稼働スケジュール、状態遷移データベースに記憶された遷移情報、及び設備データベースに記憶された状態情報を用いて、各設備における状態間の遷移を時系列的に並べた状態遷移時系列データを作成する。
エネルギー算出部は、状態遷移時系列作成部により作成された状態遷移時系列データ、設備データベースに記憶された状態情報及びエネルギーデータベースに記憶された各設備の状態毎の時系列的なエネルギー消費量を用いて、スケジュール作成部により作成された稼働スケジュールに基づき各設備が稼働した場合における、各設備の時系列的なエネルギー消費量を算出する。そして、評価算出部は、エネルギー算出部により算出された各設備の時系列的なエネルギー消費量に基づいて、各設備及び/又は工場のエネルギー利用効率を示す評価指標を算出する。
上記した構成のエネルギー管理システムによれば、エネルギー算出部によって、状態遷移時系列作成部により作成された状態遷移時系列データ、設備データベースに記憶された状態情報、及び、エネルギーデータベースに記憶された各設備の状態毎の時系列的なエネルギー消費量をそれぞれ照らし合わせることで、スケジュール作成部により作成された稼働スケジュールに基づく各設備の時系列的なエネルギー消費量を算出できる。そして、評価算出部によって、エネルギー算出部により算出された各設備の時系列的なエネルギー消費量に基づいて、各設備及び工場のエネルギー利用効率を示す評価指標を算出できる。これにより、各設備間の状態遷移を考慮して、工場のエネルギーの管理を高い精度で行うことができる。
本発明の態様2に係るエネルギー管理システムでは、前記状態は、起動状態と、待機状態と、稼働状態と、段替状態と、終了状態とを有するメイン状態と、各設備に応じて設定されたサブ状態とを含む。
上記した構成のエネルギー管理システムによれば、設備の状態として、起動状態と、待機状態と、稼働状態と、段替状態と、終了状態とを有するメイン状態と、各設備に応じて設定されたサブ状態とを考慮して、エネルギー算出部により各設備の時系列的なエネルギー消費量を算出することができる。これにより、評価算出部によって、各設備のとりうるすべての状態を考慮した正確な評価指標を算出でき、エネルギー効率の評価を高精度に行うことができる。
本発明の態様3に係るエネルギー管理システムは、前記評価算出部により算出される前記評価指標が所定の条件を満たすように、前記各設備の前記稼働スケジュール及び前記或る生産物の生産に使用する前記設備の種類及び数量を選定する最適演算部を備えている。
上記した構成のエネルギー管理システムによれば、最適演算部により、評価指標が所望の条件を満たすように、各設備の稼働スケジュール及び使用する設備の種類及び数量を選定することができる。
本発明の態様4に係るエネルギー管理システムでは、前記最適演算部は、所定の最適化手法を用いることにより、前記評価指標が最大となるように、前記各設備の前記稼働スケジュール及び前記或る生産物の生産に使用する前記設備の種類及び数量を選定する。
上記した構成のエネルギー管理システムによれば、最適演算部によって、評価指標が最大となるように、各設備の稼働スケジュール及び使用する設備の種類及び数量を選定することができるので、工場のエネルギー利用効率の最適化を実現することができる。
本発明の態様5に係るエネルギー管理システムでは、前記複数の設備は、前記工場内の生産機器、空調、及び照明を含む。
上記した構成のエネルギー管理システムによれば、工場内の生産機器毎、空調及び照明毎に、無駄なエネルギー消費が発生していないかを把握することができる。
本発明の態様6に係るエネルギー管理システムでは、前記エネルギーデータベースには、前記設備データベースに記憶された前記状態情報に対応するように、消費電力、二酸化炭素の排出量、消費コストを含む1秒単位の前記エネルギー消費量が記憶されている。
上記した構成のエネルギー管理システムによれば、エネルギー算出部によって、各設備の状態毎の時系列的なエネルギー消費量を1秒単位で算出できるので、エネルギーの利用効率を高い精度で把握することができる。これにより、1秒単位の短い時間におけるエネルギー消費の無駄を省くことができる。
本発明の態様7に係るエネルギー管理システムは、前記エネルギー算出部により算出された前記各設備の時系列的なエネルギー消費量の算出結果、及び前記評価算出部により算出された前記評価指標を表示する表示装置を、更に備えている。
上記した構成のエネルギー管理システムによれば、工場の管理者等が、表示装置を視認することで、エネルギー算出部により算出された各設備の時系列的なエネルギー消費量の算出結果、及び評価算出部により算出された評価指標を迅速に把握することができる。
本発明の態様8に係るエネルギー管理方法では、複数の設備を有し、生産物を生産する工場のエネルギー管理を行う。エネルギー管理方法は、スケジュール作成ステップと、状態遷移時系列作成ステップと、エネルギー算出ステップと、評価ステップと、を含む。スケジュール作成ステップにおいて、設備の数、設備の配置及び或る生産物の生産を行う工程を含む生産条件及び或る生産物の生産計画と、設備データベースに記憶された各設備の特性及び各設備がとり得る状態の継続時間を含む設備情報、並びに異なる2つの設備間における一方の設備における状態遷移と他方の設備における状態遷移との関係を示す状態情報とを用いて、各設備の稼働スケジュールを作成する。
状態遷移時系列作成ステップにおいて、スケジュール作成ステップにより作成された稼働スケジュールと、状態遷移データベースに記憶された各設備がとり得る状態、及び各設備における状態間の遷移に関する遷移情報とを用いて、各設備における状態間の遷移を時系列的に並べた状態遷移時系列データを作成する。
エネルギー算出ステップにおいて、状態遷移時系列作成ステップにより作成された状態遷移時系列データと、設備データベースに記憶された状態情報及びエネルギーデータベースに記憶された各設備の状態毎の時系列的なエネルギー消費量を用いて、スケジュール作成ステップにて作成された稼働スケジュールに基づき各設備が稼働した場合における、各設備の時系列的なエネルギー消費量を算出する。そして、評価ステップにおいて、エネルギー算出ステップにより算出された時系列的なエネルギー消費量に基づいて、各設備及び/又は工場のエネルギー利用効率に関する評価指標を算出する。
上記したエネルギー管理方法によれば、エネルギー算出ステップによって、状態遷移時系列作成ステップにより作成された状態遷移時系列データ、設備データベースに記憶された状態情報、及び、エネルギーデータベースに記憶された各設備の状態毎の時系列的なエネルギー消費量をそれぞれ照らし合わせることで、スケジュール作成ステップにより作成された稼働スケジュールに基づく各設備の時系列的なエネルギー消費量を算出できる。そして、評価算出ステップによって、エネルギー算出ステップにより算出された各設備の時系列的なエネルギー消費量に基づいて、各設備及び工場のエネルギー利用効率を示す評価指標を算出できる。これにより、各設備間の状態遷移を考慮して、工場のエネルギーの管理を高い精度で行うことができる。
本発明の態様9に係るエネルギー管理方法では、前記評価ステップにて算出される前記評価指標が所定の条件を満たすように、前記各設備の前記稼働スケジュール及び前記或る生産物の生産に使用する前記設備の種類及び数量を選定する最適演算ステップを、更に含む。
上記したエネルギー管理方法によれば、最適演算ステップにより、評価指標が所望の条件を満たすように、各設備の稼働スケジュール及び使用する設備の種類及び数量を選定することができる。
本発明の態様10に係るエネルギー管理方法では、最適演算ステップにおいて、所定の最適化手法を用いて、前記スケジュール作成ステップ、前記状態遷移時系列作成ステップ、前記エネルギー算出ステップ、及び前記評価ステップを順に繰り返すことにより、前記評価指標が最大となるように、各設備の前記稼働スケジュール及び或る生産物の生産に使用する設備の種類及び数量を選定する。
上記したエネルギー管理方法によれば、最適演算ステップによって、評価指標が最大となるように、各設備の稼働スケジュール及び使用する設備の種類及び数量を選定することができるので、工場のエネルギー利用効率の最適化を実現することができる。
本発明の態様11に係るエネルギー管理方法は、前記エネルギー算出ステップにて算出された前記各設備の時系列的なエネルギー消費量の算出結果、及び前記評価ステップにて算出された前記評価指標を表示装置に表示する表示ステップを、更に含むことを特徴とする。
上記したエネルギー管理方法によれば、工場の管理者等が、表示装置を視認することで、エネルギー算出ステップにより算出された各設備の時系列的なエネルギー消費量の算出結果、及び評価算出ステップにより算出された評価指標を迅速に把握することができる。
本発明の一態様によれば、工場のエネルギーの管理を高い精度で行うことができる。
本発明の実施形態1に係るエネルギー管理システムの構成を示すブロック図である。 実施形態1に係るエネルギー管理システムによりエネルギー管理を行う工場内の設備の構成の一例を示す図である。 図2の工場内の各設備の状態遷移の関係の一例を示す図である。 図3の射出成形機のメイン状態及びサブ状態の一例を示す図である。 実施形態1に係るエネルギー管理システムの状態遷移データベースに記憶された各設備における状態間の遷移に関する遷移情報の一例を示す図である。 実施形態1に係るエネルギー管理システムの設備データベースに記憶された設備情報の一例を示す図である。 実施形態1に係るエネルギー管理システムの設備データベースに記憶された状態遷移の関係の一例を示す図である。 実施形態1に係るエネルギー管理システムのエネルギーデータベースに記憶された各設備の状態毎の時系列的なエネルギー消費量の一例を示す図である。 実施形態1に係るエネルギー管理システムによるエネルギー管理方法の流れを示すフローチャートである。 実施形態1に係るエネルギー消費量の算出結果の表示例である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1に係るエネルギー管理システム1について、図1〜図10を参照して説明する。図1は、エネルギー管理システム1の構成を示すブロック図である。エネルギー管理システム1は、図1に示すように、データベース2と、スケジュール作成部3と、状態遷移時系列作成部4と、工場モデル作成部5と、エネルギー算出部6と、評価算出部7と、最適演算部8と、表示装置9と、を備えている。エネルギー管理システム1は、生産物を生産する工場のエネルギー管理を行うシステムである。
まず、エネルギー管理システム1のエネルギー管理対象である工場100について、図2を参照して説明する。図2は、エネルギー管理システム1によりエネルギー管理を行う工場100内の設備の構成を示す図である。なお、図2の工場100の構成は一例であり、これに限定されない。
工場100は、図2に示すように、受電盤101と、ユーティリティ10と、第1生産ライン10Aと、第2生産ライン10Bと、を備えている。受電盤101は、外部の電力供給元から電力を工場100内の各設備に供給する。具体的には、受電盤101は、ユーティリティ10、第1生産ライン10A、第2生産ライン10B等に電力を供給する。
ユーティリティ10には、空調11、照明12、冷却器13等の設備が含まれる。空調11は、工場100内の温度や湿度の調整を行うための装置である。照明12は、工場100内に光を照射することにより、工場100内の明るさを調整することが可能である。冷却器13は、第1生産ライン10Aの金型温調機17a、及び第2生産ライン10Bの金型温調機17bに冷却水を供給する。
第1生産ライン10Aは、材料供給機14a、材料乾燥機15a、射出成形機16a、金型温調機17a、金型交換台車18a、製品取出機19a等を有している。第1生産ライン10Aは、例えば車両の部品であるドアトリムロアボード(以下、「第1部品」と呼ぶ。)を製造するための生産ラインである。第1生産ライン10Aの材料供給機14aには、第1部品の原料が供給される。原料としては、例えばポリプロピレン等がある。
材料供給機14aは、材料乾燥機15aに原料を供給する。材料乾燥機15aは、供給された原料を、所望の状態に乾燥させるための装置である。乾燥した原料は、射出成形機16aに搬送される。射出成形機16aには、金型交換台車18aにより金型が運ばれる。金型温調機17aは、例えば熱媒体物を循環させることにより、金型の温度を所望の条件に調節する。射出成形機16aは、原料を金型に流し込んだ後に射出成形を行う。製品取出機19aは、射出成形機16aにより射出成形が行われた第1部品を取り出す。なお、第1部品の生産数が所定数に到達後、金型は、金型交換台車18aにより元の場所に戻される。
第2生産ライン10Bは、材料供給機14b、材料乾燥機15b、射出成形機16b、金型温調機17b、金型交換台車18b、製品取出機19b等を有している。第2生産ライン10Bは、例えば車両の部品であるドアトリムオーナメント(以下、「第2部品」と呼ぶ。)を製造するための生産ラインである。第2生産ライン10Bの材料供給機14bには、第2部品の原料が供給される。原料としては、例えばポリプロピレン等がある。
材料供給機14bは、材料乾燥機15bに原料を供給する。材料乾燥機15bは、供給された原料を、所望の状態に乾燥させるための装置である。乾燥した原料は、射出成形機16bに搬送される。射出成形機16bには、金型交換台車18bにより金型が運ばれる。金型温調機17bは、例えば熱媒体物を循環させることにより、金型の温度を所望の条件に調節する。射出成形機16bは、原料を金型に流し込んだ後に射出成形を行う。製品取出機19bは、射出成形機16bにより射出成形が行われた第2部品を取り出す。なお、第2部品の生産数が所定数に到達後、金型は、金型交換台車18bにより元の場所に戻される。
以下の説明において、「設備」には、第1生産ライン10A及び第2生産ライン10Bに設置された各生産機器である材料供給機14a、材料乾燥機15a、射出成形機16a、金型温調機17a、金型交換台車18a、製品取出機19a、材料供給機14b、材料乾燥機15b、射出成形機16b、金型温調機17b、金型交換台車18b、製品取出機19b等、及び、空調11、照明12、冷却器13等が含まれるものとする。
以下、上述した工場100を例とし、エネルギー管理システム1の機能及び動作について、説明する。
図1に示すように、データベース2は、状態遷移データベース21と、設備データベース22と、エネルギーデータベース23と、を有している。データベース2は、工場100内に設置されていてもよいし、工場100の外部の管理センター等に設置されていてもよい。
状態遷移データベース21には、各設備がとり得る「状態」、及び、各設備における状態間の遷移に関する「遷移情報」が記憶されている。
まず、各設備がとり得る「状態」について、図3〜図5を参照して説明する。図3は、工場100内の各設備の状態遷移の関係の一例を示す図である。図4は、図3の射出成形機16bのメイン状態及びサブ状態の一例を示す図である。なお、各設備がとり得る状態のパターンは、これらに限定されない。
図3及び図4に示すように、各設備がとりうる「状態」は、「起動状態」、「待機状態」、「稼働状態」、「段替状態」及び「終了状態」を有する「メイン状態」と、各設備に応じて設定された「サブ状態」とを含む。「起動状態」は、各設備の電源がオンになった状態等をいう。「待機状態」は、各設備の電源がオンになった後、稼働するまで待機している状態等をいう。「稼働状態」は、各設備が稼働中の状態や、部品等を成形している状態をいう。「段替状態」は、ある設備で製造する部品を変更するために、例えば使用する金型や材料を取り換えている状態をいう。「終了状態」は、各設備の使用が終了した状態等をいう。
「メイン状態」の下層には、「サブ状態」が設定されている。図4に示す例では、図3の射出成形機16bの「稼働」の状態に対応して、「型閉」、「射出」、「可塑・冷却」、「型開」及び「製品取出」の5つのサブ状態が設定されている。「型閉」は、例えば2つに分割された金型を1つに型閉じすることである。「可塑・冷却」は、例えば金型に流し込まれた可塑性の樹脂等を冷却することで成形することである。「型開」は、型閉じされた金型を分割することである。「製品取出」は、金型から成形された部品を取り出すことである。
次に、各状態の遷移について説明する。図3に示すように、例えば第1生産ライン10Aの射出成形機16aでは、「起動」、「待機」、「稼働」、「段替」、「稼働」、「段替」、「終了」の順に状態が遷移する。このように、時間の経過につれて、各設備のメイン状態が遷移する。各設備のメイン状態は、状態の継続時間、消費電力等が異なっている。
図5は、状態遷移データベース21に記憶された各設備における状態間の遷移に関する遷移情報の一例を示す図である。図5に示すように、状態遷移データベース21には、各設備の状態が、レベル1〜レベル5までの5段階の階層構造で記憶されている。「レベル1」は、どの工場100で生産が行われるかの情報を示す。「レベル2」は、どのユーティリティ、又はどの生産ラインで使用されるかの情報を示す。「レベル3」は、どの機器が使用されるかの情報を示す。「レベル4」は、5つのメイン状態のうち、どの状態であるかの情報を示す。「レベル5」は、サブ状態のうち、どの状態であるかの情報を示す。「レベル5」において、該当する状態がなければ「なし」とする。このように、状態遷移データベース21には、各設備がとりうるすべての状態が区別されて記憶されている。
図5の「状態キー」に示されるように、階層構造の番地と状態の有無から各機器の状態に状態キーを割り当てることにより、状態遷移データベース21に記憶された情報と、後述する設備データベース22及びエネルギーデータベース23に記憶された情報とを照らし合わせることが可能となっている。
設備データベース22には、以下に示す「設備情報」が記憶されている。図6は、設備データベース22に記憶された設備情報の一例を示す図である。図6には、射出成形機16aの設備特性及び状態の継続時間が示されている。「設備情報」は、各設備の設備特性、及び、各設備がとり得る状態の継続時間等の情報である。
図6に示すように、設備データベース22には、設備特性として、定格消費電力、生産能力、生産品目等が記憶されている。また、設備データベース22には、状態の継続時間として、各設備の各メイン状態の継続時間、及び各サブ状態の継続時間が記憶されている。なお、状態の継続時間は、生産物の加工条件等によって異なる。このように、設備データベース22に各設備の消費電力、生産能力等を記憶しておくことで、各設備の状態毎にエネルギー消費量等を算出することが可能となる。
また、設備データベース22には、以下に示す「状態情報」が記憶されている。「状態情報」は、異なる2つの設備間における、一方の設備における状態遷移と他方の設備における状態遷移との関係を示す情報である(図3及び図7参照)。
図7は、設備データベース22に記憶された状態遷移の関係の一例を示す図である。図7には、図2の射出成形機16aと材料供給機14aとの状態遷移の関係が示されている。図7に示すように、例えば、射出成形機16aが「稼働状態」のうち「型閉状態」になると、材料供給機14aは「稼働状態」に遷移する(図7の1-2-1-3.稼働参照)。また、射出成形機16aが「段替状態」のうち「金型交換状態」になると、材料供給機14aは「待機状態」に遷移する(図7の1-2-1-4.段替参照)。また、射出成形機16aが「段替状態」のうち「材料交換状態」になると、材料供給機14aは「稼働状態」に遷移する。このように、設備データベース22に各設備間の状態遷移の関係を記憶しておくことで、種々の生産品目の生産に対応したエネルギー消費量を算出すること可能となる。
エネルギーデータベース23には、設備データベース22に記憶された上記状態情報に対応するように、消費電力、二酸化炭素(CO)の排出量、消費コストを含むエネルギー消費量データが、当該設備の状態毎に時系列的に記憶されている。なお、エネルギー消費量データは、例えば、各種の測定装置やシミュレーション装置を用いることによって得られる。
図8は、エネルギーデータベース23に記憶された各設備の状態毎の時系列的なエネルギー消費量の一例を示す図である。図8に示すように、エネルギーデータベース23には、各設備の状態毎の時系列的なエネルギー消費量データが、1秒単位で記憶されている。このエネルギー消費量データは、上述した「状態キー」に対応している。「状態キー」を参照することで、各設備の「状態」と「エネルギー消費量データ」との関連付けができる。
なお、エネルギー消費量データは、各設備の設備特性等に変更があれば、その変更内容に応じて更新することが可能である。また、エネルギー消費量データは、加工条件によって異なる値となるので、生産品目に応じて設定されていてもよい。
スケジュール作成部3は、各設備の稼働スケジュールを作成する。具体的には、スケジュール作成部3は、設備データベース22から設備情報を取得し、予め管理者等によって設定された或る生産物の生産計画、又は、後述する最適演算部8により更新された生産計画に基づいて、各設備の稼働スケジュールを作成する。「生産計画」の内容としては、例えば、生産品目、生産量、生産を行う時間帯、生産する生産品の順序、納期等が含まれる。この生産計画は、年、月、日、時間等の任意の単位で設定可能である。
状態遷移時系列作成部4は、スケジュール作成部3により作成された稼働スケジュールを取得すると共に、状態遷移データベース21に記憶された遷移情報及び設備データベース22に記憶された状態情報を取得する。状態遷移時系列作成部4は、稼働スケジュールで割り出された時刻と、取得した遷移情報及び状態情報を照らし合わせることにより、各設備における状態間の遷移を時系列的に並べた状態遷移時系列データを作成する。状態遷移時系列作成部4は、1秒単位で状態遷移時系列データを作成する。
工場モデル作成部5は、設備データベース22に記憶された各設備の特性及び設備情報を取得すると共に、最適演算部8の算出結果を取得する。工場モデル作成部5は、取得した情報に基づいて、工場100において生産物の生産に使用する各設備の種類及び数量等を定めた工場モデルデータを設定する。
エネルギー算出部6は、設備データベース22に記憶された状態情報、及び、エネルギーデータベース23に記憶された各設備の状態毎の時系列的なエネルギー消費量を取得する。更に、エネルギー算出部6は、工場モデル作成部5により作成された工場モデルデータ、及び、状態遷移時系列作成部4により作成された状態遷移時系列データを取得する。これらの取得データを用いて、エネルギー算出部6は、稼働スケジュールに基づいて各設備が稼働した場合における、各設備の時系列的なエネルギー消費量を算出する。エネルギー算出部6は、各設備の時系列的なエネルギー消費量を1秒単位で算出する。
評価算出部7は、エネルギー算出部6により算出された各設備の時系列的なエネルギー消費量に基づいて、エネルギー利用効率を示す「評価指標」を算出する。ここで、エネルギー利用効率とは、各設備のエネルギー消費量に対する、生産物の生産に直接関与する各設備のエネルギー消費量のことである。すなわち、生産物の生産に関係ない設備のエネルギー消費量が多くなれば、エネルギー利用効率は低い値となり、「評価指標」は小さい値となる。「評価指標」としては、例えば、単位エネルギーあたりの生産量を表すエネルギー生産性がある。
最適演算部8は、公知の最適化手法を用いることにより、上記「評価指標」が最大となるように、各設備の稼働スケジュール、及び生産物の生産に使用する設備の種類及び数量を選定し、上記生産計画を更新する。公知の最適化手法としては、例えば、局所探索法、遺伝的アルゴリズム、タブー探索法等のメタヒューリスティック手法を用いることができる。この場合、最適演算部8は、上記状態キーを参照しながら、各設備の稼働スケジュール、各設備の種類及び数量等をパラメータとして、評価指標が最大となるパラメータの組み合わせを探索する。
表示装置9は、エネルギー算出部6及び評価算出部7に電気的に接続され、エネルギー算出部6及び評価算出部7による算出結果等を表示するための装置である。具体的には、表示装置9は、エネルギー算出部6により算出された各設備の時系列的なエネルギー消費量の算出結果、評価算出部7により算出された評価指標等を表示する。工場100の管理者等は、表示装置9の表示を確認することにより、各設備及び工場全体の時系列的なエネルギー消費量、評価指標等を把握できる。
[エネルギー管理方法]
次に、エネルギー管理システム1によるエネルギー管理方法について、図9のフローチャートを参照して説明する。なお、図9のフローチャートは一例であり、これに限定されない。
まず、工場の管理者等は、生産条件及び生産計画を設定する(S1)。具体的には、管理者等は、所定の入力操作を行うことにより、工場モデル作成部5に生産条件の情報を入力すると共に、スケジュール作成部3に生産計画を入力する。「生産条件」としては、例えば、工場100に設置された設備の数、設備の配置(レイアウト)、或る生産物の生産を行う工程等が含まれる。「生産計画」の内容としては、例えば、生産品目、生産量、納期、生産を行う時間帯、生産工程等が含まれる。この生産計画は、年、月、日、時間等の任意の単位で設定することができる。
続いて、データベース2から各設備の特性、設備情報、遷移情報、及び状態情報を取得する(S2)。具体的には、スケジュール作成部3は、設備データベース22に記憶された各設備の特性及び設備情報、及び設備データベース22に記憶された状態情報を取得する。工場モデル作成部5は、設備データベース22に記憶された各設備の特性及び設備情報を取得する。状態遷移時系列作成部4は、状態遷移データベース21に記憶された遷移情報、及び、設備データベース22に記憶された状態情報を取得する。また、エネルギー算出部6は、設備データベース22に記憶された状態情報、及びエネルギーデータベース23に記憶された各設備の状態毎の時系列的なエネルギー消費量を取得する。
次に、スケジュール作成部3は、各設備の稼働スケジュールを作成する(S3:スケジュール作成ステップ)。具体的には、スケジュール作成部3は、S1において設定された生産条件及び生産計画と、S2において取得した各設備の特性・設備情報及び状態情報とを照らし合わせることによって、各設備の稼働スケジュールを作成する。
続いて、状態遷移時系列作成部4は、各設備の状態遷移時系列データを作成する(S4:状態遷移時系列作成ステップ)。具体的には、状態遷移時系列作成部4は、S3において作成された稼働スケジュール、S2において取得した遷移情報状態情報を照らし合わせることによって、各設備における状態間の遷移を、例えば1秒単位で時系列的に並べた状態遷移時系列データを作成する。S4の後、状態遷移時系列作成部4は、各設備の状態遷移時系列データを合計することにより、工場全体の状態遷移時系列データを作成する(S5)。
次に、エネルギー算出部6は、S3において作成された稼働スケジュールに基づき各設備が稼働した場合における、各設備の時系列的なエネルギー消費量を算出する(S6:エネルギー算出ステップ)。具体的には、エネルギー算出部6は、S4において作成された状態遷移時系列データと、S2において取得した状態情報及び各設備の状態毎の時系列的なエネルギー消費量とを照らし合わせることによって、各設備が稼働した場合における各設備の時系列的なエネルギー消費量を算出する。
そして、評価算出部7は、S6において算出された各設備の時系列的なエネルギー消費量に基づいて、各設備及び工場100のエネルギー利用効率に関する評価指標を算出する(S7:評価ステップ)。具体的には、評価算出部7は、各設備及び工場全体の消費電力、二酸化炭素(CO)の排出量、消費コスト等を考慮した評価指標を算出する。これにより、設備毎、時間帯毎、生産ライン毎等のエネルギー利用の評価指標を算出できる。
次に、最適演算部8は、評価ステップS7において算出された評価指標が最大か否かの判定を行う(S8:評価ステップ)。最適演算部8は、評価指標が最大でない場合(S8:NO)、S3に戻る。以下、最適演算部8は、メタヒューリスティック手法等の最適化手法を用いて、S3〜S8を順に繰り返す。これにより、最適演算部8は、評価指標が最大となるように、各設備の稼働スケジュール及び生産に使用する設備の種類及び数量を選定する(最適演算ステップ)。
そして、最適演算部8は、評価指標が最大である場合(S8:YES)、エネルギー算出ステップS6において算出された各設備の時系列的なエネルギー消費量の算出結果、及び、評価ステップS7において算出された評価指標等を表示装置9に表示する(S9:表示ステップ)。図10は、エネルギー消費量の算出結果の表示例である。図10に示すように、表示装置9には、エネルギー算出部6による各設備のエネルギー消費量の算出結果が1秒間隔で表示される。
以上説明したエネルギー管理システム1によるエネルギー管理方法によれば、エネルギー算出部6によって、状態遷移時系列作成部4により作成された状態遷移時系列データ、設備データベース22に記憶された状態情報、及び、エネルギーデータベース23に記憶された各設備の状態毎の時系列的なエネルギー消費量をそれぞれ照らし合わせることで、スケジュール作成部3により作成された稼働スケジュールに基づく各設備の時系列的なエネルギー消費量を算出できる。そして、評価算出部7によって、エネルギー算出部6により算出された各設備の時系列的なエネルギー消費量に基づいて、各設備及び工場100のエネルギー利用効率を示す評価指標を算出できる。これにより、各設備間の状態遷移を考慮して、工場100のエネルギー管理を高い精度で行うことができる。
特に、最適演算部8によって、評価指標が最大となるように、各設備の稼働スケジュール及び使用する設備の種類及び数量を選定することができるので、工場100のエネルギー利用効率の最適化を実現することができる。
また、設備データベース22の状態情報に対応した、エネルギーデータベース23の消費電力、二酸化炭素の排出量、消費コストを含む1秒単位のエネルギー消費量データを用いて、エネルギー算出部6により各設備の時系列的なエネルギー消費量を1秒単位で算出することができる。これにより、1秒単位の短い時間間隔でエネルギー管理を行うことができる。
また、エネルギー算出部6により、設備毎及び時間毎のエネルギー消費量を算出できるので、生産に直接寄与していないエネルギー消費の発生している設備及び時間帯を特定することができる。また、スケジュール作成部3により作成された稼働スケジュールと、状態遷移データベース21の遷移情報及び設備データベース22の状態情報ネットワークに接続されていない設備を含むエネルギー利用効率に関する評価を行うことができる。
また、設備の状態として、起動状態と、待機状態と、稼働状態と、段替状態と、終了状態とを有するメイン状態と、各設備に応じて設定されたサブ状態とを考慮して、エネルギー算出部6により各設備の時系列的なエネルギー消費量を算出することができる。これにより、評価算出部7によって、各設備のとりうるすべての状態を考慮した正確な評価指標を算出でき、エネルギー効率の評価を高精度に行うことができる。
また、エネルギー算出部6により算出された各設備の時系列的なエネルギー消費量の算出結果、及び評価算出部7により算出された評価指標等を、表示装置9に表示させることができる。これにより、工場100の管理者等が、表示装置9を視認することで、エネルギー消費量の算出結果及び評価指標等を迅速に把握できる。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係るエネルギー管理システム1のエネルギー管理方法について説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
本実施形態では、1日の工場全体のエネルギー消費量のピーク値が所定値以下となり、且つ、1日の各設備のエネルギー消費量の合計値が最小の時に、指標値が最大となるように設定されている。すなわち、エネルギー管理システム1では、図9のS8において、最適演算部8は、1日の工場全体のエネルギー消費量のピーク値が所定値以下となり、且つ、1日のエネルギー消費量の合計値が最小となるように、各設備の稼働スケジュール及び使用する設備の種類及び数量を選定する。
以上説明したエネルギー管理システム1のエネルギー管理方法においても、実施形態1に係るエネルギー管理方法と同様の効果を得ることができる。特に、本実施形態では、1日の工場全体のエネルギー消費量のピーク値を所定値以下にしながら、1日のエネルギー消費量の合計値が最小となるように、各設備の稼働スケジュール及び使用する設備の種類及び数量を設定でき、工場100の省エネルギー化を実現できる。
〔その他の実施形態〕
上記実施形態1及び2では、1つの工場のエネルギー管理を行う場合について説明したが、これに限らない。エネルギー管理システム1によって、複数の工場を有する事業所における各設備のエネルギー管理を行ってもよい。この場合、評価算出部7により事業所全体のエネルギー利用効率を示す評価指標を算出し、最適演算部8によって、例えば事業所全体のエネルギー利用効率が最大となるように、各工場の各設備の稼働スケジュール等を選定することができる。
上記実施形態1では、エネルギー算出部6は、各設備の時系列的なエネルギー消費量を1秒単位で算出するものとしたが、これに限らず、例えば数十秒〜数分単位で、各設備の時系列的なエネルギー消費量を算出するものとしてもよい。
〔ソフトウェアによる実現例〕
エネルギー管理システム1の各機能ブロックは、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、エネルギー管理システム1の各部(スケジュール作成部3、状態遷移時系列作成部4、工場モデル作成部5、エネルギー算出部6、評価算出部7、最適演算部8)の機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 エネルギー管理システム
2 記憶部
21 状態遷移データベース
22 設備データベース
23 エネルギーデータベース
3 スケジュール作成部
4 状態遷移時系列作成部
5 工場モデル作成部
6 エネルギー算出部
7 評価算出部
8 最適演算部
9 表示装置
11 空調
12 照明
14a〜19a,14b〜19b 生産機器
100 工場
S3 スケジュール作成ステップ
S4 状態遷移時系列作成ステップ
S6 エネルギー算出ステップ
S7 評価ステップ
S8 最適演算ステップ
S9 表示ステップ

Claims (11)

  1. 複数の設備を有し、生産物を生産する工場のエネルギー管理を行うエネルギー管理システムであって、
    前記各設備がとり得る状態、及び前記各設備における状態間の遷移に関する遷移情報を記憶する状態遷移データベースと、
    前記各設備の特性及び前記各設備がとり得る状態の継続時間を含む設備情報、並びに異なる2つの設備間における、一方の設備における状態遷移と他方の設備における状態遷移との関係を示す状態情報を記憶する設備データベースと、
    前記各設備が消費するエネルギー消費量を当該設備の状態毎に時系列的に記憶するエネルギーデータベースと、
    或る生産物の生産計画に基づき前記各設備の稼働スケジュールを作成するスケジュール作成部と、
    前記スケジュール作成部により作成された前記稼働スケジュール、前記状態遷移データベースに記憶された前記遷移情報、及び前記設備データベースに記憶された前記状態情報を用いて、前記各設備における状態間の遷移を時系列的に並べた状態遷移時系列データを作成する状態遷移時系列作成部と、
    前記状態遷移時系列作成部により作成された前記状態遷移時系列データ、前記設備データベースに記憶された前記状態情報及び前記エネルギーデータベースに記憶された前記各設備の状態毎の時系列的なエネルギー消費量を用いて、前記スケジュール作成部により作成された前記稼働スケジュールに基づき前記各設備が稼働した場合における、前記各設備の時系列的なエネルギー消費量を算出するエネルギー算出部と、
    前記エネルギー算出部により算出された前記各設備の時系列的なエネルギー消費量に基づいて、前記各設備及び/又は前記工場のエネルギー利用効率を示す評価指標を算出する評価算出部と、
    を備えたことを特徴とするエネルギー管理システム。
  2. 前記状態は、起動状態と、待機状態と、稼働状態と、段替状態と、終了状態とを有するメイン状態と、各設備に応じて設定されたサブ状態とを含むことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー管理システム。
  3. 前記評価算出部により算出される前記評価指標が所定の条件を満たすように、前記各設備の前記稼働スケジュール及び前記或る生産物の生産に使用する前記設備の種類及び数量を選定する最適演算部を、備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のエネルギー管理システム。
  4. 前記最適演算部は、所定の最適化手法を用いることにより、前記評価指標が最大となるように、前記各設備の前記稼働スケジュール及び前記或る生産物の生産に使用する前記設備の種類及び数量を選定することを特徴とする請求項3に記載のエネルギー管理システム。
  5. 前記複数の設備は、前記工場内の生産機器、空調、及び照明を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のエネルギー管理システム。
  6. 前記エネルギーデータベースには、前記設備データベースに記憶された前記状態情報に対応するように、消費電力、二酸化炭素の排出量、消費コストを含む1秒単位の前記エネルギー消費量が記憶されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項にエネルギー管理システム。
  7. 前記エネルギー算出部により算出された前記各設備の時系列的なエネルギー消費量の算出結果、及び前記評価算出部により算出された前記評価指標を表示する表示装置を、更に備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のエネルギー管理システム。
  8. 複数の設備を有し、生産物を生産する工場のエネルギー管理を行うエネルギー管理方法であって、
    前記設備の数、前記設備の配置及び或る生産物の生産を行う工程を含む生産条件及び前記或る生産物の生産計画と、設備データベースに記憶された前記各設備の特性及び前記各設備がとり得る状態の継続時間を含む設備情報、並びに異なる2つの設備間における一方の設備における状態遷移と他方の設備における状態遷移との関係を示す状態情報とを用いて、前記各設備の稼働スケジュールを作成するスケジュール作成ステップと、
    前記スケジュール作成ステップにより作成された前記稼働スケジュールと、状態遷移データベースに記憶された前記各設備がとり得る状態、及び前記各設備における状態間の遷移に関する遷移情報とを用いて、前記各設備における状態間の遷移を時系列的に並べた状態遷移時系列データを作成する状態遷移時系列作成ステップと、
    前記状態遷移時系列作成ステップにより作成された前記状態遷移時系列データと、前記設備データベースに記憶された前記状態情報及びエネルギーデータベースに記憶された前記各設備の状態毎の時系列的なエネルギー消費量を用いて、前記スケジュール作成ステップにて作成された前記稼働スケジュールに基づき前記各設備が稼働した場合における、前記各設備の時系列的なエネルギー消費量を算出するエネルギー算出ステップと、
    前記エネルギー算出ステップにより算出された前記時系列的なエネルギー消費量に基づいて、前記各設備及び/又は前記工場のエネルギー利用効率に関する評価指標を算出する評価ステップと、
    を含むことを特徴とするエネルギー管理方法。
  9. 前記評価ステップにて算出される前記評価指標が所定の条件を満たすように、前記各設備の前記稼働スケジュール及び前記或る生産物の生産に使用する前記設備の種類及び数量を選定する最適演算ステップを、更に含むことを特徴とする請求項8に記載のエネルギー管理方法。
  10. 前記最適演算ステップにおいて、所定の最適化手法を用いて、前記スケジュール作成ステップ、前記状態遷移時系列作成ステップ、前記エネルギー算出ステップ、及び前記評価ステップを順に繰り返すことにより、前記評価指標が最大となるように、前記各設備の前記稼働スケジュール及び前記或る生産物の生産に使用する前記設備の種類及び数量を選定することを特徴とする請求項9に記載のエネルギー管理方法。
  11. 前記エネルギー算出ステップにて算出された前記各設備の時系列的なエネルギー消費量の算出結果、及び前記評価ステップにて算出された前記評価指標を表示装置に表示する表示ステップを、更に含むことを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載のエネルギー管理方法。
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