JP2020204164A - 動力伝達機構及びそれを備えたスマートロック装置 - Google Patents

動力伝達機構及びそれを備えたスマートロック装置 Download PDF

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Shiannon Liu
シィァンノン リィゥ
岡本 健
Takeshi Okamoto
健 岡本
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Abstract

【課題】回転駆動力の伝達と遮断を切り替えるクラッチ機能と、回転方向を切り替える回転方向切り替え機能とを少ない部品点数で実現して小型化する。【解決手段】スマートロック装置1は、動力伝達機構31と、動力伝達機構31の回転駆動力によりサムターンを回転させるサムターン回転機構33とを有し、動力伝達機構31は、回転駆動力により正方向及び逆方向に切り替え可能に回転する伝動シャフトと、伝動シャフトに軸支され、共に回転する伝動ギア2311と、伝動シャフトに回転自在に軸支された支点部と、支点部を旋回中心として旋回する旋回部とを有したクラッチアーム2322と、クラッチアーム2322の旋回部に設けられ、伝動ギア2311に噛合されたクラッチギア2321と、クラッチギア2321をクラッチアーム2322方向に付勢し、クラッチギア2321の一方面をクラッチアーム2322に摺動自在に当接させる付勢機構とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、動力伝達機構及びそれを備えたスマートロック装置に関する。
現在のスマートロック装置は、キーパスワードや指紋認証、リモートコントロールなど、さまざまなクラッチロックモードを実装している。そのため、スマートロック装置は、従来の機械式のロック解除とは異なり、ドアロックを駆動して切り替え操作を実行するための特定の動力伝達機構を装備する必要がある。従来の動力伝達機構は、ウォームギアとウォームギア装置との間でモーターのクラッチ操作を行うことで実現されているが、ウォームギアおよびウォームギア装置は駆動過程で正確に制御することが容易でない。
そこで、例えば、特許文献1においては、ウォームギアを用いない動力伝達機構が開示されている。具体的には、モーターの駆動力が正方向及び逆方向に切り替え可能に伝達される伝動ギアと、伝動ギアに噛合された左右一対の従動ギアと、これら従動ギアを伝動ギアを回転中心として回転可能に支持する支持機構とを有した動力伝達機構が開示されている。この動力伝達機構は、支持機構を傾斜させて何れか一方の従動ギアを本体側のギアに噛合させることによって、回転駆動力の伝達と遮断とを切り替えるクラッチ機能と、回転方向を切り替える回転方向切り替え機能とを備えている。
特開2019−015165号公報
ところで、スマートロック装置は、ドアへの設置スペースの関係で、小型であることが好ましいため、スマートロック装置に搭載された動力伝達機構も小型であることが望まれている。従って、上記従来のように、左右一対の従動ギアの何れか一方を本体側のギアに噛合させる動力伝達機構よりも、さらに小型化できることが望まれている。
そこで、本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、小型化を実現することができる動力伝達機構及びそれを備えたスマートロック装置を提供することを目的としている。
本発明は、動力伝達機構であって、回転駆動力により正方向及び逆方向に切り替え可能に回転する伝動シャフトと、
前記伝動シャフトに軸支され、当該伝動シャフトと共に回転する伝動ギアと、
前記伝動シャフトに回転自在に軸支された支点部と、前記支点部を旋回中心として旋回する旋回部とを有したクラッチアームと、
前記クラッチアームの前記旋回部に設けられ、前記伝動ギアに噛合されたクラッチギアと、
前記クラッチギアを前記クラッチアーム方向に付勢し、前記クラッチギアの一方面を前記クラッチアームに摺動自在に当接させる付勢機構とを有する。
上記の構成によれば、回転駆動力の伝達と遮断とを切り替えるクラッチ機能と、回転方向を切り替える回転方向切り替え機能とを少ない部品点数で実現し、小型化することができる。
具体的には、伝動シャフトが回転駆動力により回転すると、伝動シャフトに軸支された伝動ギアは、クラッチギアに噛合されているため、クラッチギアを回転させるように駆動力を伝達する。この際、クラッチギアは、付勢機構のクラッチアーム方向への付勢によって、一方面がクラッチアームに押し付けられている。従って、クラッチギアとクラッチアームとの摩擦力がクラッチギアの回転を阻止するブレーキ力として作用している。一方、クラッチアームの支点部は、伝動シャフトにより回転自在に軸支されている。これにより、伝動ギアが回転すると、クラッチギアがクラッチアームに対して摩擦力により固定した状態になっているため、クラッチアームが支点部を回転中心として回転することによって、クラッチギアが伝動ギアの周囲を旋回することになる。この結果、クラッチギアの旋回移動先に、クラッチギアに噛合するギアを備えた処理機構を配置した場合、クラッチギアが処理機構のギアに噛合したときに、クラッチアームの旋回が停止されるため、摩擦力(ブレーキ力)でクラッチアームに固定されていたクラッチギアが回転を開始し、処理機構のギアを回転させることになる。そして、回転駆動力の正方向及び逆方向の切り替えにより、クラッチギアを正方向及び逆方向に旋回移動させることによって、クラッチギアと処理機構のギアとの噛合(動力伝達)及び噛合解除(動力遮断)を切り替えることができると共に、処理機構のギアの回転方向を切り替えることができる。このように、動力伝達機構は、回転駆動力の伝達と遮断とを切り替えるクラッチ機能と、回転方向を切り替える回転方向切り替え機能とを、少ない部品点数で実現し、小型化を可能にしている。
本発明における前記付勢機構は、
前記クラッチギアの他方面に当接されたバネと、
前記クラッチギアを軸支し、一端部が前記クラッチアームに回転自在に連結されたクラッチシャフトと、
前記クラッチシャフトの他端部に連結され、前記バネを前記クラッチアーム方向に弾性変形させた状態で保持するバネ保持機構と
を有する。
上記の構成によれば、弾性変形するバネを用いた簡単な構成により、クラッチギアをクラッチアームに摺動自在に当接させることができる。
本発明における動力伝達機構は、前記クラッチギアに噛合可能に配置され、前記クラッチギアとの噛合により回転駆動力が伝達されるギア機構を有する。
本発明における動力伝達機構は、前記クラッチアームに当接することにより前記クラッチギアの旋回移動を停止させる規制部材を有し、前記規制部材は、前記クラッチギアが前記ギア機構に噛合した位置で前記クラッチアームに当接するように配置及び形成されている。
上記の構成によれば、旋回移動するクラッチギアがギア機構に衝突することによる破損を防止することができる。
本発明は、サムターンを回転させて扉を施錠または開錠するスマートロック装置であって、
上記構成の動力伝達機構と、
前記ギア機構の前記回転駆動力により前記サムターンを回転させるサムターン回転機構と、
を有する。
上記の構成によれば、少ない部品点数でスマートロック装置を構成することができる。
本発明における前記ギア機構は、
回転中心に前記サムターン回転機構が連結された駆動ギアと、
前記駆動ギアに噛合され、前記クラッチギアに噛合可能に配置されたオーバーギアと
を有する。
上記の構成によれば、駆動ギアとオーバーギアとの組み合わせによりギア機構の設計の自由度を高めることができる。
本発明において、前記サムターン回転機構は、
前記サムターンを着脱可能に保持するサムターン保持機構と、
前記サムターン保持機構と前記ギア機構とを連結し、前記サムターン保持機構を前記ギア機構の前記回転駆動力により回転させるサムターン連結機構と、を有し、
前記サムターン連結機構は、
前記サムターン保持機構を前記サムターンの回転軸に対して垂直方向に移動自在にする設置誤差吸収機構を有する。
上記の構成によれば、スマートロック装置の取付け位置に誤差がある場合でも、設置誤差吸収機構がサムターン保持機構をサムターンの適正な保持位置に移動させることができる。
本発明における前記設置誤差吸収機構は、
前記サムターン保持機構を収容した収容カバーと、前記収容カバーに摺動自在に当接された中間プレートと、前記中間プレートに摺動自在に当接された上部プレートとを、前記サムターン保持機構側から前記ギア機構側にかけてこの順に有しており、
前記中間プレートは、前記サムターン保持機構の回転軸に対して左右対称に配置された一対の第1突起部を一方面に有し、前記第1突起部同士を結ぶ線分に対して直交する線分上において前記回転軸に対して左右対称に配置された一対の第2突起部を他方面に有しており、
前記収容カバーは、前記中間プレートの前記一対の第1突起部が摺動自在に勘合される長穴形状の第1摺動孔を有し、
前記上部プレートは、前記中間プレートの前記一対の第2突起部が摺動自在に勘合される長穴形状の第2摺動孔を有する。
上記の構成によれば、収容カバーと中間プレートと上部プレートとの少ない部品点数で設置誤差吸収機構を形成することができる。
本発明は、前記クラッチギアと前記ギア機構との噛合解除を検出する第1検出機構と、
前記クラッチギアと前記ギア機構との噛合を検出する第2検出機構と、
前記第1検出機構の検出信号と前記第2検出機構の検出信号とに基づいて前記クラッチアームの旋回動作を制御する制御装置と
を有する。
上記の構成によれば、回転駆動力の伝達と遮断とを切り替えるクラッチ動作と、回転方向を切り替える回転方向切り替え動作との制御を容易に行うことができる。
本発明において、前記第1検出機構は、前記クラッチギアが前記ギア機構から最も離れた待機位置に移動した待機状態を検出する第1検出センサを有し、
前記第2検出機構は、前記ギア機構の回転を検出する第2検出センサを有し、
前記制御装置は、
解錠/施錠信号を受け付ける処理、
前記解錠/施錠信号に応じた旋回方向に、前記クラッチギアを旋回させる処理、
旋回待機時間内に、前記第2検出センサが前記ギア機構の回転を検出したか否かを判定する処理、
前記ギア機構の回転を前記旋回待機時間内に検出しない場合に、前記クラッチギアを逆方向に旋回移動させる処理、
前記ギア機構の回転を前記旋回待機時間内に検出した場合に、前記ギア機構の回転が停止したときか、又は異常判定時間が経過したときに、前記クラッチギアを逆方向に旋回移動させる処理、
前記クラッチギアの逆方向の旋回移動を、前記第1検出センサが前記クラッチギアの待機状態を検出するまで継続するか、又は復帰判定時間が経過するまで継続する処理を実行する。
また、本発明の一態様として、以下のように構成されていてもよい。具体的に説明すると、スマートロック装置のクラッチ構造は、クラッチアセンブリとプリント回路基板とを含み、プリント回路基板は電源に接続され、クラッチアセンブリは、ブラケットプレートと、ロック本体を回転させるように駆動するための動力伝達機構と、サムターン回転機構とを含み、ブラケットプレートには円弧状の回転溝が形成されている。
動力伝達機構は、モーターとクラッチアームアセンブリとオーバーギアとを含み、クラッチアームアセンブリは、クラッチギアと、クラッチアームと、クラッチシャフトとを含み、クラッチギアスリーブは、クラッチシャフトに外挿され、クラッチギアスリーブは回転溝に嵌合される。クラッチギアは伝動ギアと噛み合っており、伝動ギアは伝動シャフトを介してモーターに連結されており、モーターは伝動ギアとクラッチギアとを順次回転駆動し、クラッチギアは回転溝に沿ってクラッチシャフトを回転駆動する。
クラッチシャフトが回転溝の左右に回転すると、クラッチギアがオーバーギアと噛み合い、オーバーギアがサムターン回転機構を介してロック本体を駆動してオン/オフロックを実行する。
本発明は、クラッチアームがバネをさらに備え、バネスリーブがクラッチシャフトに外挿され、その上端がクラッチギアに固定連結されている。尚、バネスリーブは、クラッチギアスリーブに代替されていてもよい。即ち、クラッチギアスリーブは、バネスリーブの機能とクラッチギアスリーブの機能とを有していてもよい。
本発明は、プリント回路基板は、MCU(Micro Controller Unit)と、第1検出センサと、第2検出センサとを備え、第1検出センサは、MCUに接続され、クラッチアームは、MCUに接続されている。第1検出センサの感知部はクラッチアーム上のクラッチアームカウント歯と接触しており、第2検出センサはMCUに接続されており、オーバーギアは複数のオーバーギアカウント歯を備えており、オーバーギアの回転は、第2検出センサをオーバーギアカウント歯に接触させる。
本発明は、ブラケットプレートに規制部材を設け、規制部材を回転溝の左右両端間であって、且つ伝動ギアとオーバーギアとの間に配置し、クラッチアームが回転溝の左右端まで回転すると、クラッチアームが規制部材に当接される。
本発明は、ブラケットプレートの上側にカバーが設けられ、プリント回路基板がカバーの上側に固定されている。
サムターン回転機構は、駆動ギアと、駆動シャフトと、サムターンとを含み、駆動ギアは、オーバーギアと噛合しており、駆動ギアは、駆動シャフトを介してサムターンに連結され、サムターンはロック本体に固定的に連結されている。
また、駆動シャフトの側面には制限切欠部が形成されており、駆動シャフトは制限切欠部を介して駆動ギアに連結されている。
さらに、駆動シャフトの上端はサムターンハンドルに固定的に接続されている。
また、サムターンハンドルがサムターン固定板に固定され、サムターン固定板の下端がサムターン駆動板に固定的に連結され、サムターン駆動板に平坦な規制孔が設けられ、駆動軸の上端部は、規制孔に対応する規制片を備えている。
また、サムターン固定板とサムターン駆動板との間にはクッションが配置されている。
さらに、サムターン回転機構は、上部プレート、中間プレート、および収容カバーをさらに含み、駆動シャフトの上端部は上部プレートに固定的に接続される。上部プレートには長尺状の第2摺動孔が2つ設けられ、収容カバーには長尺状の第1摺動孔が2つ設けられている。中間プレートの上側には、2つの第2突起部が設けられており、第2突起部は、第2摺動孔に嵌め込まれ、第2摺動孔に沿って滑動する。中間プレートの下側には、2つの第1突起部が設けられており、第1突起部は、第1摺動孔内に嵌め込まれ、第1摺動孔に沿って滑動する。
また、中間プレートにおける2つの2つの第1突起部を結ぶ線は、2つの第2突起部を結ぶ線と直交する。また、駆動シャフトの制限切欠部は、上部プレートの第2摺動孔に接続されている。また、収容カバーはサムターン固定カバーに連結されており、サムターンはサムターン固定カバーの内側に軟質のゴムスリーブに勘合されている。
別の態様では、スマートロック装置は、ハウジングと上述のスマートロック装置とを含むクラッチ構造を有している。
また、スマートロック装置は、以下の構成を有している。外側ケーシングは、フェイスシェル、サイドシェル、第1ボトムシェルおよび第2ボトムシェルを含む。サイドシェルはフェイスシェルの外周に嵌合されている。第1ボトムシェルは、サムターン回転機構の外側を覆うように設けられ、第2ボトムシェルはモーターおよび動力伝達機構の外側を覆うように設けられている。また、第2ボトムシェルの底部には、固定底板が設けられ、固定底板の下端には固定底枠が設けられている。さらに、フェイスシェル上にボタンが配置され、ボタンの下端がボタン基板と接触し、ボタン基板の下端がプリント回路基板上のボタン構成要素と接触する。
スマートロック装置のためのクラッチ制御方法は、以下のステップSTを有している。
ST1:ユーザがオン/オフロック操作をする。
ST2:PCB上のMCUが第2検出センサの初期状態を読み取り、第1タイマーと第2タイマーの計時時間を設定し、そしてMCUがモーターを正逆回転させるように制御する。
ST3:第2タイマーの計時時間で第2検出センサの状態が変化したかどうかを検出し、変化があれば次のステップに進み、変化がなければステップST6に進む。
ST4:錠を開/閉する動作を実行する。
ST5:第2検出センサの状態が一定時間内に変化したかどうかを検出し、第1タイマーの計時時間がタイムアップしたかどうかを検出する。第2検出センサが一定時間内に変化した場合、または第1タイマーの計時時間が到来しなかった場合、ステップST4に戻る。
ST6:モーターが逆方向に回転し、第3タイマーがオンにされる。
ST7:第1検出センサに変化があるか否かを検出し、第3タイマーの計時時間が到来したか否かを検出する。変化がない、または第3タイマーの計時時間が到来していない場合、処理はステップST6に戻る。
第3タイマーの計時時間は、第1タイマーの計時時間よりも小さく、第2タイマーの計時時間よりも長い。また、第1タイマーのタイミングは10秒、第2タイマーのタイミングは800ミリ秒、第3タイマーのタイミングは1秒である。ステップST5において、一定時間が第2タイマーの計時時間よりも短く設定されている。また、一定時間は500msである。
上記態様の発明によれば、以下の効果がある。クラッチアームの回転によるクラッチギア等の駆動部とオーバーギア等のクラッチロック制御部とのクラッチ処理を実現し、クラッチアームを最後まで変位させると接続が実現され、中間部では接続が切り離されることから、開動作および閉動作が正確に制御され、クラッチロック動作の精度が保証され、スマートロック装置が破損しにくくなり、寿命が保証される。
本発明のクラッチロック装置の作動では、伝動ギア、クラッチギア、オーバーギアおよび駆動ギアの協働だけでクラッチプロセスを実現することができ、少ない部品およびコンパクトな接続であることから、駆動部分の占有スペースを減少させ、スマートロック装置の組み立てと切り替え操作を容易にしている。本発明は、第1検出センサ及び第2検出センサによるクラッチ位置の検出を実現し、クラッチアームの制御がより正確になることを保証している。本発明のクラッチ制御方法は、簡単で応答性があり、クラッチロック装置の制御に好適である。
本発明によれば、回転駆動力の伝達と遮断とを切り替えるクラッチ機能と、回転方向を切り替える回転方向切り替え機能とを少ない部品点数で実現し、小型化することができる。
スマートロック装置の斜視図である。 スマートロック装置の分解斜視図である。 スマートロック装置に分解斜視図である。 スマートロック装置をドアに取り付ける状態を示す説明図である。 スマートロック装置の外部構造を示す説明図である。 クラッチアームアセンブリの概略構成図である。 クラッチアームアセンブリの概略構成図である。 スマートロック装置の動作状態を説明図である。 スマートロック装置の動作状態を説明図である。 スマートロック装置の動作状態を説明図である。 サムターン回転機構の分解斜視図である。 サムターン連結機構の分解斜視図である。 設置誤差吸収機構の動作状態を示す説明図である。 設置誤差吸収機構の動作状態を示す説明図である。 スマートロック装置の制御動作を示すフローチャートである。
本発明の一実施形態を図面に基づいて以下に説明する。
図1乃至図3に示すように、スマートロック装置1は、外側ケーシング2とクラッチ構造3とを有している。クラッチ構造3は、動力伝達機構31とサムターン回転機構33とを有している。外側ケーシング2は、フェイスシェル110、サイドシェル120、第1ボトムシェル130、および第2ボトムシェル140を有している。
フェイスシェル110には、二つのボタン311a・311bが設けられている。ボタン311a・311bの下端は、ボタン基板310に接触している。ボタン基板310の下面は、プリント回路基板300上のボタン部品と接触している。ボタン311a・311bを押すと、ボタン基板310とボタン部品が順次駆動され、サムターンの回転によるドアロックのボタン制御が実現される。
ボタン311a・311は、何れか一方がドアロックの解錠用に設定され、何れか他方が施錠用に設定されていてもよい。例えば、第1のボタン311aが押圧されると、サムターンが正方向に回転してドアロックを解錠し、第2のボタン311bが押圧されると、サムターンが逆方向に回転してドアロックを施錠するようになっていてもよい。尚、本実施形態においては、ボタン311a・311bを押圧操作することにより解錠/施錠を行う構成であるが、これに限定されるものではなく、指紋認証や顔認証等の生体認証により解錠/施錠を行ってもよいし、無線キーから解錠・施錠を指示する無線信号を送信することにより解錠/施錠を行ってもよい。さらに、解錠/施錠は、QRコード(登録商標)等の識別情報コードをスマートフォン等の携帯端末で読み取ることにより行ってもよい。この場合は、例えば、識別情報コードを印刷した表示シールをスマートロック装置1に貼付したり、室内側や室外側のドアやノブ等に貼付することができるため、ユーザーの好みの場所に識別情報コードからなる暗号キーを配置することができる。
サイドシェル120は、フェイスシェル110の外周を覆うように配置され、第1ボトムシェル130は、サムターン回転機構33の外側を覆うように配置され、第2ボトムシェル140は、動力伝達機構31(モーター231等)の外側を覆うように配置されている。第2ボトムシェル140の底部には、固定底板141が設けられている。固定底板141の上面には、第2ボトムシェル140側に突出された係止部141aが形成されている。係止部141aは、第2ボトムシェル140の係止凹部140aに嵌合することによって、固定底板141と第2ボトムシェル140とを着脱可能に連結している。固定底板141の下面は、固定底枠142にネジにより固定されている。固定底枠142は、図4に示すように、接着剤や粘着剤によりドア5に取り付け可能にされている。これにより、スマートロック装置1は、固定底枠142をドア5に貼り付け、その後、固定底枠142に固定底板141をネジ締結し、固定底板141に第2ボトムシェル140を嵌合して係止部141aにより係止することによって、ドア5への取り付けを行うことが可能になっている。
図2及び図3に示すように、固定底板141と第2ボトムシェル140とで囲まれた空間には、図示しないバッテリーパックが配置されている。バッテリーパックは、スマートロック装置1のクラッチ構造3に電力を供給する。クラッチ構造3は、クラッチアセンブリ200とプリント回路基板300とを有している。クラッチアセンブリ200は、ブラケットプレート220と、クラッチ駆動部31と、ロック本体の回転を駆動するサムターン回転機構33とを有している。
プリント回路基板300は、電源(即ち、バッテリーパック)に接続され、プリント回路基板300は、フェイスシェル110とクラッチアセンブリ200との間に固定されている。尚、プリント回路基板300は、ブラケットプレート220に設けられたカバー210の上面に固定されることが好ましい。
図5に示すように、動力伝達機構31は、ブラケットプレート220に支持されており、モーター231とクラッチアームアセンブリ232とギア機構235とを有している。ブラケットプレート220には、クラッチアームアセンブリ232のクラッチギア2321(図6参照)が移動自在に勘合された回転溝221が形成されている。回転溝221は、クラッチアームアセンブリ232の回転中心に一致した中心点を有し、両端部がギア機構235に近接した位置となる円弧形状に形成されている。ギア機構235は、オーバーギア233と、オーバーギア233に噛合された駆動ギア243とを有している。オーバーギア233は、伝動ギア2311から離れた位置であって、クラッチアームアセンブリ232のクラッチギア2321(図6参照)が噛合可能な位置に配置されている。オーバーギア233には、オーバーギアカウント歯2331が設けられている。オーバーギアカウント歯2331は、回転中心がオーバーギア233の回転中心に一致されており、オーバーギア233の回転に連動するようになっている。オーバーギアカウント歯2331は、複数のカウント部2331aを有しており、第2検出センサ322によるカウント部2331aの検出によりオーバーギア233の回転の有無を検出可能にしている。尚、第2検出センサ322は、接触式及び非接触式の何れの方式によるセンサであってもよい。
また、ブラケットプレート220には、回転溝221の左右両端の間に位置し、且つ、伝動ギア2311とオーバーギア233との間に位置する規制部材222が設けられている。クラッチアームアセンブリ232が回転溝221の左右両端に回転すると、クラッチアーム2322は規制位置で規制部材222に当接される。規制部材222の規制作用により、クラッチアーム2322が規制位置を超えて移動することが阻止され、クラッチアームアセンブリ232及びクラッチギア2321を保護するという目的が達成される。
図6及び図7に示すように、クラッチアームアセンブリ232は、回転中心側において伝動ギア2311を有している。伝動ギア2311は、伝動シャフト2312を介してモーター231に連結されている。また、クラッチアームアセンブリ232は、自由端側においてクラッチギア2321、クラッチアーム2322、及びクラッチシャフト2323を有している。クラッチギア2321は、クラッチシャフト2323に回転自在に軸支されている。クラッチギア2321は、図5の回転溝221に移動自在に嵌合されている。クラッチギア2321は、伝動ギア2311に噛合されている。モーター231は、伝動ギア2311およびクラッチギア2321を順次駆動し、クラッチギア2321によりクラッチアーム2322を回転溝221に沿って回転駆動させる。また、クラッチアーム2322には、クラッチアームカウント歯2325が設けられている。クラッチアームカウント歯2325は、クラッチアーム2322の回転中心からクラッチシャフト2323の軸心に向かう線上における回転中心の近傍に配置され、クラッチアーム2322の回転と共に旋回するようになっている。クラッチアームカウント歯2325は、第1検出センサ321に検出されることによって、クラッチアーム2322がクラッチギア2321とオーバーギア233との噛合を解除した旋回位置に回転したことを検出可能にしている。尚、第1検出センサ321は、接触式及び非接触式の何れの方式によるセンサであってもよい。
クラッチアームアセンブリ232は、さらにバネ2324を含み、バネ2324は、バネスリーブ2326に外挿されている。バネスリーブ2326の一端部は、クラッチシャフト2323及びクラッチギア2321に連結されている。バネスリーブ2326の他端部は、バネ2324の径よりも大きな径の保持部2326aを有し、保持部2326aがバネ2324を圧縮することによって、付勢力によりクラッチギア2321をクラッチアーム2322に押し当てている。
これにより、バネ2324のバネ力がクラッチギア2321の摩擦力として利用されてクラッチアームアセンブリ232の回転を制御するので、クラッチアームアセンブリ232の動作がより円滑になり、移動距離の制御性が向上する。クラッチアーム2322が回転溝221に沿って左右に回転すると、クラッチギア2321がオーバーギア233と噛み合い、オーバーギア233がロック体を駆動してサムターン回転機構によるロックを開閉する。例えば、図8においては、モーター駆動によりクラッチアームアセンブリ232を左方向に回転させてP1位置に移動させ、オーバーギア233を回転駆動させることでドアロックのオンオフを制御する。
図5および図8に示すように、プリント回路基板300は、MCU(Micro Controller Unit)及び入出力インターフェースを備えている。入出力インターフェースは、第1検出センサ321(S1)および第2検出センサ322(S2)に接続されている。MCUは、クラッチアームアセンブリ232が第1検出センサ321に向かって回転し、第1検出センサ321の感知部がクラッチアーム2322上のクラッチアームカウント歯2325に接触して出力された検出信号に基づいて、クラッチアームアセンブリ232のクラッチオフの状態(クラッチギア2321とオーバーギア233との噛合解除状態)を検出する。また、MCUは、第2検出センサ322がオーバーギアカウント歯2331に接触して出力された検出信号に基づいて、クラッチオン状態(クラッチギア2321とオーバーギア233との噛合状態)を検出する。
図8〜図10に示すように、クラッチアームアセンブリ232による開閉ロックの原理は以下の通りである。図8において、ドアロックがオン/オフされると、第2検出センサ322からの信号がないことを検出し、クラッチアーム2322が第1検出センサ321に接触するまで、モーター231がP1位置から反対方向に回転して停止される。これにより、クラッチアームアセンブリ232の分離が達成される。図9において、ロックが開閉された後、モーター231がクラッチアームアセンブリ232を駆動してP2位置まで回転させる。クラッチアームカウント歯2325が第1検出センサ321に接触すると、モーター231が作動を停止する。これにより、クラッチアームアセンブリ232の分離が達成され、クラッチロックが終了する。図10において、モーター231の回転駆動によって、クラッチアームアセンブリ232がP3位置まで回転されると、オーバーギア233が右方向に回転されてドアロックのオン/オフが制御される。
図3、図11および図12に示すように、サムターン回転機構33は、駆動ギア243、駆動シャフト242、およびサムターン249を含み、駆動ギア243はオーバーギア233と噛み合っており、駆動ギア243は駆動シャフト242を介してサムターン249に連結されている。サムターン249は、ロック本体に固定的に連結されている。駆動ギア243と駆動シャフト242との連結部における駆動シャフト242の側面には、制限切欠き部2422が形成されている。駆動シャフト242は、制限切欠き部2422を介して駆動ギア243に連結されて両者の同期回転を実現している。駆動シャフト242の上端部がサムターンハンドル2411に固定的に連結されることによる手動ロック解除制御が実現されることが、ロック解除方法がより多様になる点で好ましい。
本実施形態では、サムターンハンドル2411がサムターン固定板2412に固定され、サムターン固定板2412の下端がサムターン駆動板2414に固定的に接続されている。サムターン駆動板2414は、規制孔2414aを中心部に有している。駆動シャフト242の上端部は、規制孔2414aに対応する規制片2421を有している。規制片2421と規制孔2414aとの係合により、駆動シャフト242とサムターンハンドル2411との同期回転が達成されている。サムターン固定板2412とサムターン駆動板2414との間の堅固な接続により生じる磨耗を避けるために、クッション2413がサムターン固定板2412とサムターン駆動板2414との間に配置されている。
図11および図12に示すように、サムターン回転機構33は、さらに、上部プレート244、中間プレート245、および収容カバー246を有している。駆動シャフト242の下端部は、上部プレート244に固定的に結合されている。駆動シャフト242の下端部は、上部プレート244の中心の上部中央穴2441に接続されており、駆動シャフト242と上部プレート244との同期回転を実現している。上部プレート244には、2つの細長い第2摺動孔2442が形成され、回転軸下カバー246には、2つの長尺状の第1摺動孔2461が形成されている。中間プレート245の上側には、2つの第2突起部2451が形成されており、各第2突起部2451は、第2摺動孔2442にそれぞれ嵌合され、第2摺動孔2442に沿ってスライドする。中間プレート245の下側には、2つの第1突起部2452が形成されており、各第1突起部2452は、第1摺動孔2461にそれぞれ嵌合して第1摺動孔2461に沿ってスライドする。上部プレート244、中間プレート245および収容カバー246の同期回転は、上部プレート244および中間プレート245の回転の制限と、中間プレート245および収容カバー246の回転の制限とによって実現されている。
収容カバー246は、サムターン固定カバー247に接続されている。サムターン249は、ソフトラバースリーブ248を介してサムターン固定カバー247の内側に挿入されている。収容カバー246およびサムターン固定カバー247の下限、サムターン固定カバー247、ソフトラバースリーブ248の固定、ソフトラバースリーブ248とサムターン249の固定により、収容カバー246のサムターン249を回転させる操作が実現されている。ソフトラバースリーブ248は、シリコーン製のゴム部材2481を複数有している。これらのゴム部材2481は、ソフトラバースリーブ248の内周面において等間隔に配置されており、全体の組み合わせにより内周面を波形形状にするようになっている。これにより、ソフトラバースリーブ248は、ゴム部材2481により長短の内径を有し、且つ柔軟な弾性力を有した内周壁を備えることによって、様々な形状/サイズのサムターン249を取り付けることが可能になっている。
図12および図13に示すように、本実施形態では、2つの第2突起部2451を結ぶ線は、2つの第1突起部2452を結ぶ線と直交している。回転時には、中間プレート245及び収容カバー246が前後左右方向に移動可能であるため、ユーザがスマートロック装置1を装着したときに、駆動シャフト242とサムターン249との位置関係が異なる条件になった場合でも、サムターン249を正常に回転させてロック解除することができる。
図15に示すように、スマートロック装置の切り替えを実施する方法は以下のステップを含む。
(ST1)ユーザがオン/オフロック操作を行う。ユーザのロック解除操作は、オン/オフキーを押すこと、二次元コードをスキャンすること、遠隔無線制御、および生体認証を含む。
(ST2)プリント回路基板300のMCUは、第2検出センサ322(S2)の初期状態を読み取り、第1タイマーT1および第2タイマーT2の計時時間を設定し、モーター231を正逆回転させるように制御する。第1タイマT1の計時時間は第2タイマT2の計時時間よりも大きく、第1タイマT1の計時時間は10秒であり、第2タイマT2の計時時間は800ミリ秒である。このステップは、照明プロセスを含み、ライトは800ms後に消える。尚、照明用のライトは、ボタン311a・311b等に埋め込まれている。
(ST3)第2タイマーの計時時間(800ミリ秒)の間に第2検出センサ322の検出状態が変化するか否かを確認し、変化がある場合は(ST3:YES)、ST4に進み、変化がない場合は(ST3:NO)、ST6に進む。
(ST4)ロックを開閉する動作を実行する。
(ST5)第2検出センサ322の検出状態が一定時間内に変化するか否かを検出し、第1タイマーT1の計時時間が(10秒)以内であるかどうかを検出する。その後、次のステップに進み、第2検出センサ322が所定時間内に変化した場合(ST5:YES)、または第1タイマT1の計時時間が到達していない場合は(ST5:NO)、S4に戻る。尚、所定時間は、第2タイマーT2の計時時間よりも短く、本実施形態では500msである。
(ST6)モーターが逆方向に回転し、第3タイマーT3がオンになる。第3タイマーT3の計時時間は、第1タイマーT1の計時時間よりも短く、第2タイマーT2の計時時間よりも長いことが好ましい。本実施形態では、第3タイマーT3の計時時間は1秒である。
(ST7)第1検出センサ321(S1)が変更されたか否かを確認し、第3タイマーT3の計時時間が到来したか否かを検出する。変化がない(ST7:NO)、または第3タイマーの計時時間が到来していない場合は(ST7:NO)、ST6に戻る。
このように、クラッチロックの実施過程において、3つのタイマーT1・T2・T3が互いに協働し、第1検出センサ321と第2検出センサ322との検出状態に基づいてクラッチロックプロセスを管理及び制御している。これにより、クラッチロックの制御がより正確になり、スマートロック装置1の保護も実現できる。
以上のように、本実施形態の動力伝達機構31は、図6及び図7に示す構成を有している。尚、本実施形態においては、動力伝達機構31がスマートロック装置1に適用された場合について説明したが、これに限定されるものではなく、クラッチ動作により伝達される駆動力により作動する全ての処理装置及び処理機構に適用することができる。
具体的に説明すると、動力伝達機構31は、回転駆動力により正方向及び逆方向に切り替え可能に回転する伝動シャフト2312と、伝動シャフト2312に軸支され、伝動シャフト2312と共に回転する伝動ギア2311と、伝動シャフト2312に回転自在に軸支された支点部2322Aと、支点部2322Aを旋回中心として旋回する旋回部2322Bとを有したクラッチアーム2322と、クラッチアーム2322の旋回部2322Bに設けられ、伝動ギア2311に噛合されたクラッチギア2321と、クラッチギア2321をクラッチアーム2322方向に付勢し、クラッチギア2321の一方面をクラッチアーム2322に摺動自在に当接させる付勢機構232Aとを有している。
上記の構成によれば、回転駆動力の伝達と遮断とを切り替えるクラッチ機能と、回転方向を切り替える回転方向切り替え機能とを少ない部品点数で実現し、小型化することができる。
動作を詳細に説明すると、伝動シャフト2312が回転駆動力により回転すると、伝動シャフト2312に軸支された伝動ギア2311は、クラッチギア2321に噛合されているため、クラッチギア2321を回転させるように駆動力を伝達する。この際、クラッチギア2321は、付勢機構232Aのクラッチアーム2322方向への付勢によって、一方面がクラッチアーム2322に押し付けられている。従って、クラッチギア2321とクラッチアーム2322との摩擦力がクラッチギア2321の回転を阻止するブレーキ力として作用している。一方、クラッチアーム2322の支点部2322aは、伝動シャフト2312により回転自在に軸支されている。これにより、伝動ギア2311が回転すると、クラッチギア2321がクラッチアーム2322に対して摩擦力により固定した状態になっているため、クラッチアーム2322が支点部2322aを回転中心として回転することによって、クラッチギア2321が伝動ギア2311の周囲を旋回することになる。この結果、クラッチギア2321の旋回移動先に、クラッチギア2321に噛合するギアを備えた処理機構を配置した場合、クラッチギア2321が処理機構のギアに噛合したときに、クラッチアーム2322の旋回が停止されるため、摩擦力(ブレーキ力)でクラッチアーム2322に固定されていたクラッチギア2321が回転を開始し、処理機構のギアを回転させることになる。そして、回転駆動力の正方向及び逆方向の切り替えにより、クラッチギア2321を正方向及び逆方向に旋回移動させることによって、クラッチギア2321と処理機構のギアとの噛合(動力伝達)及び噛合解除(動力遮断)を切り替えることができると共に、処理機構のギアの回転方向を切り替えることができる。このように、動力伝達機構31は、回転駆動力の伝達と遮断とを切り替えるクラッチ機能と、回転方向を切り替える回転方向切り替え機能とを、少ない部品点数で実現し、小型化を可能にしている。
また、付勢機構232Aは、クラッチギア2321の他方面に当接されたバネ2324と、クラッチギア2321を軸支し、一端部がクラッチアーム2322に回転自在に連結されたクラッチシャフト2323と、クラッチシャフト2323の他端部に連結され、バネ2324をクラッチアーム2322方向に弾性変形させた状態で保持するバネ保持機構(バネスリーブ2326等)とを有している。
上記の構成によれば、弾性変形するバネ2324を用いた簡単な構成により、クラッチギア2321をクラッチアーム2322に摺動自在に当接させることができる。尚、本実施形態における付勢機構232Aは、バネ2324の弾性力を利用した構成を用いて説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、付勢機構232Aは、クラッチギア2321やクラッチアーム2322の全部や一部を永久磁石で構成し、磁力によりクラッチギア2321をクラッチアーム2322方向に付勢する構成にされていてもよい。
また、図5に示すように、動力伝達機構31は、クラッチギア2321に噛合可能に配置され、クラッチギア2321との噛合により回転駆動力が伝達されるギア機構235を有している。さらに、動力伝達機構31は、クラッチアーム2322に当接することによりクラッチギア2321の旋回移動を停止させる規制部材222を有し、規制部材222は、クラッチギア2321がギア機構235に噛合した位置でクラッチアーム2322に当接するように配置及び形成されている。上記の構成によれば、旋回移動するクラッチギア2321がギア機構235に衝突することによる破損を防止することができる。
また、本実施形態において、サムターン249を回転させて扉を施錠または開錠するスマートロック装置1は、動力伝達機構31と、ギア機構235の回転駆動力によりサムターン249を回転させるサムターン回転機構33とを有する。上記の構成によれば、少ない部品点数でスマートロック装置1を構成することができる。
また、ギア機構235は、回転中心にサムターン回転機構33が連結された駆動ギア243と、駆動ギア243に噛合され、クラッチギア2321に噛合可能に配置されたオーバーギア233とを有している。上記の構成によれば、駆動ギア243とオーバーギア233との組み合わせによりギア機構235の設計の自由度を高めることができる。
また、図11に示すように、サムターン回転機構33は、サムターン249を着脱可能に保持するサムターン保持機構331と、サムターン保持機構331とギア機構235とを連結し、サムターン保持機構331をギア機構235の回転駆動力により回転させるサムターン連結機構332とを有し、サムターン連結機構332は、サムターン保持機構331をサムターン249の回転軸に対して垂直方向に移動自在にする設置誤差吸収機構3321を有する。上記の構成によれば、スマートロック装置1の取付け位置に誤差がある場合でも、設置誤差吸収機構3321がサムターン保持機構331をサムターン249の適正な保持位置に移動させることができる。
設置誤差吸収機構3321は、サムターン保持機構331を収容した収容カバー246と、収容カバー246に摺動自在に当接された中間プレート245と、中間プレート245に摺動自在に当接された上部プレート244とを、サムターン保持機構331側からギア機構235側にかけてこの順に有しており、中間プレート245は、サムターン保持機構331の回転軸に対して左右対称に配置された一対の第1突起部2452を一方面に有し、第1突起部2452同士を結ぶ線分に対して直交する線分上において回転軸に対して左右対称に配置された一対の第2突起部2451を他方面に有しており、収容カバー246は、中間プレート245の一対の第1突起部2452が摺動自在に勘合される長穴形状の第1摺動孔2461を有し、上部プレート244は、中間プレート245の一対の第2突起部2451が摺動自在に勘合される長穴形状の第2摺動孔(上板摺動孔2442)を有している。上記の構成によれば、収容カバー246と中間プレート245と上部プレート244との少ない部品点数で設置誤差吸収機構3321を形成することができる。
また、図5に示すように、スマートロック装置1は、クラッチギア2321とギア機構235との噛合解除を検出する第1検出機構(第2検出センサ322、オーバーギアカウント歯2331)と、クラッチギア2321とギア機構235との噛合を検出する第2検出機構(第1検出センサ321、クラッチアームカウント歯2325)と、第1検出機構の検出信号と第2検出機構の検出信号とに基づいてクラッチアーム2322の旋回動作を制御する制御装置(プリント回路基板300)とを有している。上記の構成によれば、回転駆動力の伝達と遮断とを切り替えるクラッチ動作と、回転方向を切り替える回転方向切り替え動作との制御を容易に行うことができる。
第1検出機構は、クラッチギア2321がギア機構235から最も離れた待機位置に移動した待機状態を検出する第1検出センサ321を有し、第2検出機構は、ギア機構235の回転を検出する第2検出センサ322を有している。そして、制御装置は、
ボタン311a・311bからの解錠/施錠信号を受け付ける処理、
解錠/施錠信号に応じた旋回方向に、クラッチギア2321を旋回させる処理、
旋回待機時間(第2タイマーの計時時間:800ミリ秒)内に、第2検出センサ322がギア機構235の回転を検出したか否かを判定する処理、
ギア機構235の回転を旋回待機時間内に検出しない場合に、クラッチギア2321を逆方向に旋回移動させる処理、
ギア機構235の回転を旋回待機時間内に検出した場合に、ギア機構235の回転が停止したときか、又は異常判定時間(第1タイマーの計時時間:10秒)が経過したときに、クラッチギア2321を逆方向に旋回移動させる処理、
クラッチギア2321の逆方向の旋回移動を、第1検出センサ321がクラッチギア2321の待機状態を検出するまで継続するか、又は復帰判定時間(第3タイマーの計時時間:1秒)が経過するまで継続する処理を実行する。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
1 スマートロック装置
110 フェイスシェル
120 サイドシェル
130 第1ボトムシェル
140 第2ボトムシェル
141 固定底板
142 固定底枠
2 外側ケーシング2
200 スイッチアセンブリ
210 カバー
220 ブラケットプレート
221 回転溝
222 規制部材
231 モーター
2311 伝動ギア
2312 伝動シャフト
232 クラッチアームアセンブリ
2321 クラッチギア
2322 クラッチアーム
2323 クラッチシャフト
2324 バネ
2325 クラッチアームカウント歯
2326 バネスリーブ
232A 付勢機構
233 オーバーギア
2331 オーバーギアカウント歯
2331a カウント部
235 ギア機構
242 駆動シャフト
2421 規制片
243 駆動ギア
244 上部プレート
245 中間プレート
246 収容カバー
247 サムターン固定カバー
248 ソフトラバースリーブ
2481 ゴム部材
249 サムターン
3 クラッチ構造
300 プリント回路基板
31 動力伝達機構
32 ドアロック制御部32
321 第1検出センサ
322 第2検出センサ
33 サムターン回転機構
331 サムターン保持機構
332 サムターン連結機構
3321 設置誤差吸収機構
5 ドア

Claims (10)

  1. 回転駆動力により正方向及び逆方向に切り替え可能に回転する伝動シャフトと、
    前記伝動シャフトに軸支され、当該伝動シャフトと共に回転する伝動ギアと、
    前記伝動シャフトに回転自在に軸支された支点部と、前記支点部を旋回中心として旋回する旋回部とを有したクラッチアームと、
    前記クラッチアームの前記旋回部に設けられ、前記伝動ギアに噛合されたクラッチギアと、
    前記クラッチギアを前記クラッチアーム方向に付勢し、前記クラッチギアの一方面を前記クラッチアームに摺動自在に当接させる付勢機構と
    を有することを特徴とする動力伝達機構。
  2. 前記付勢機構は、
    前記クラッチギアの他方面に当接されたバネと、
    前記クラッチギアを軸支し、一端部が前記クラッチアームに回転自在に連結されたクラッチシャフトと、
    前記クラッチシャフトの他端部に連結され、前記バネを前記クラッチアーム方向に弾性変形させた状態で保持するバネ保持機構と
    を有することを特徴とする請求項1に記載の動力伝達機構。
  3. 前記動力伝達機構は、
    前記クラッチギアに噛合可能に配置され、前記クラッチギアとの噛合により回転駆動力が伝達されるギア機構を有することを特徴とする請求項1に記載の動力伝達機構。
  4. 前記クラッチアームに当接することにより前記クラッチギアの旋回移動を停止させる規制部材を有し、
    前記規制部材は、前記クラッチギアが前記ギア機構に噛合した位置で前記クラッチアームに当接するように配置及び形成されていることを特徴とする請求項3に記載の動力伝達機構。
  5. サムターンを回転させて扉を施錠または開錠するスマートロック装置であって、
    請求項3に記載の動力伝達機構と、
    前記ギア機構の前記回転駆動力により前記サムターンを回転させるサムターン回転機構と、
    を有することを特徴とするスマートロック装置。
  6. 前記ギア機構は、
    回転中心に前記サムターン回転機構が連結された駆動ギアと、
    前記駆動ギアに噛合され、前記クラッチギアに噛合可能に配置されたオーバーギアと
    を有することを特徴とする請求項5に記載のスマートロック装置。
  7. 前記サムターン回転機構は、
    前記サムターンを着脱可能に保持するサムターン保持機構と、
    前記サムターン保持機構と前記ギア機構とを連結し、前記サムターン保持機構を前記ギア機構の前記回転駆動力により回転させるサムターン連結機構と、を有し、
    前記サムターン連結機構は、
    前記サムターン保持機構を前記サムターンの回転軸に対して垂直方向に移動自在にする設置誤差吸収機構を有することを特徴とする請求項5に記載のスマートロック装置。
  8. 前記設置誤差吸収機構は、
    前記サムターン保持機構を収容した収容カバーと、前記収容カバーに摺動自在に当接された中間プレートと、前記中間プレートに摺動自在に当接された上部プレートとを、前記サムターン保持機構側から前記ギア機構側にかけてこの順に有しており、
    前記中間プレートは、前記サムターン保持機構の回転軸に対して左右対称に配置された一対の第1突起部を一方面に有し、前記第1突起部同士を結ぶ線分に対して直交する線分上において前記回転軸に対して左右対称に配置された一対の第2突起部を他方面に有しており、
    前記収容カバーは、前記中間プレートの前記一対の第1突起部が摺動自在に勘合される長穴形状の第1摺動孔を有し、
    前記上部プレートは、前記中間プレートの前記一対の第2突起部が摺動自在に勘合される長穴形状の第2摺動孔を有することを特徴とする請求項7に記載のスマートロック装置。
  9. 前記クラッチギアと前記ギア機構との噛合解除を検出する第1検出機構と、
    前記クラッチギアと前記ギア機構との噛合を検出する第2検出機構と、
    前記第1検出機構の検出信号と前記第2検出機構の検出信号とに基づいて前記クラッチアームの旋回動作を制御する制御装置と
    を有することを特徴とする請求項3に記載のスマートロック装置。
  10. 前記第1検出機構は、前記クラッチギアが前記ギア機構から最も離れた待機位置に移動した待機状態を検出する第1検出センサを有し、
    前記第2検出機構は、前記ギア機構の回転を検出する第2検出センサを有し、
    前記制御装置は、
    解錠/施錠信号を受け付ける処理、
    前記解錠/施錠信号に応じた旋回方向に、前記クラッチギアを旋回させる処理、
    旋回待機時間内に、前記第2検出センサが前記ギア機構の回転を検出したか否かを判定する処理、
    前記ギア機構の回転を前記旋回待機時間内に検出しない場合に、前記クラッチギアを逆方向に旋回移動させる処理、
    前記ギア機構の回転を前記旋回待機時間内に検出した場合に、前記ギア機構の回転が停止したときか、又は異常判定時間が経過したときに、前記クラッチギアを逆方向に旋回移動させる処理、
    前記クラッチギアの逆方向の旋回移動を、前記第1検出センサが前記クラッチギアの待機状態を検出するまで継続するか、又は復帰判定時間が経過するまで継続する処理
    を実行することを特徴とする請求項7に記載のスマートロック装置。
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