JP2020203368A - ロボットシステム - Google Patents
ロボットシステム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020203368A JP2020203368A JP2019113816A JP2019113816A JP2020203368A JP 2020203368 A JP2020203368 A JP 2020203368A JP 2019113816 A JP2019113816 A JP 2019113816A JP 2019113816 A JP2019113816 A JP 2019113816A JP 2020203368 A JP2020203368 A JP 2020203368A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- robot
- coordinate system
- axis
- dimensional coordinate
- instruction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 claims abstract description 86
- 239000013598 vector Substances 0.000 claims description 74
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 11
- 230000008859 change Effects 0.000 claims description 8
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 24
- 238000000034 method Methods 0.000 description 13
- 238000004590 computer program Methods 0.000 description 8
- 239000012636 effector Substances 0.000 description 6
- 230000008569 process Effects 0.000 description 6
- 238000004891 communication Methods 0.000 description 2
- 238000009434 installation Methods 0.000 description 2
- 210000004705 lumbosacral region Anatomy 0.000 description 2
- 239000011159 matrix material Substances 0.000 description 2
- 230000009466 transformation Effects 0.000 description 2
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 description 1
- 239000003638 chemical reducing agent Substances 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 210000000245 forearm Anatomy 0.000 description 1
- 230000014509 gene expression Effects 0.000 description 1
- 230000006872 improvement Effects 0.000 description 1
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 1
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 description 1
- 239000007787 solid Substances 0.000 description 1
- 239000007921 spray Substances 0.000 description 1
- 230000007704 transition Effects 0.000 description 1
- 210000000707 wrist Anatomy 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Numerical Control (AREA)
- Manipulator (AREA)
Abstract
【課題】より少ない操作でロボットに直観的に指示を行うことが可能なロボットシステムを提供する。【解決手段】ロボット(100)および移動可能な操作装置(3)を有し、操作装置を利用して入力された指示を利用してロボットを動作させるロボットシステム(1)を提供する。操作装置は、ロボットを動作させるために入力装置(200)およびジャイロセンサを有する。ロボットシステムの信号処理回路(4)は、第1指示を、第1変換規則を用いて第2指示に変換する。第1および第2の二次元座標系の相対位置が変化すると、信号処理回路はジャイロセンサの出力を利用して、現在の第1の二次元座標系を、相対位置が変化する前の第1の二次元座標系に変換する第2変換規則を生成し、第1変換規則および第2変換規則を用いて、現在の第1の二次元座標系で表現された第1指示を、第2の二次元座標系で表現された第2指示に変換する。【選択図】図1
Description
本開示は、ロボットシステムに関する。
実開昭61−103703号公報は、ロボットにおける教示装置を開示する。教示装置からのキー入力は、エンコーダに入力され、エンコーダの出力によりロボットが移動する。
教示装置には方角設定スイッチが設けられている。教示者は、ロボットに対する教示装置の位置に応じて方角設定スイッチを「正」、「逆」、「横」、「横逆」のいずれかに設定する。エンコーダは、方角設定スイッチの設定に応じて、教示装置へのキー入力とロボットの移動方向との関係を変更する。これにより、ロボットに対して教示装置の方向が変わった場合でも、誤りなく教示を行うことができる。
上記公報の技術では、あらかじめロボットの固定部の見やすい位置に4つの方向が表示されており、
教示者はその表示を視認して方角設定スイッチを作動させる必要がある。ロボットに対して教示装置の方向が変わった場合には、教示者はその都度方角設定スイッチを作動させる必要がある。教示者にとっては行うべき操作が多く、煩雑である。
教示者はその表示を視認して方角設定スイッチを作動させる必要がある。ロボットに対して教示装置の方向が変わった場合には、教示者はその都度方角設定スイッチを作動させる必要がある。教示者にとっては行うべき操作が多く、煩雑である。
より少ない操作でロボットに指示を行うことが可能であり、それにより操作者の負担を低減することが可能な、利便性が高いロボットシステムが必要とされている。
本開示のロボットシステムは、例示的な実施形態において、ロボットおよび移動可能な操作装置を有し、前記操作装置を利用して入力された指示を利用して前記ロボットを動作させるロボットシステムであって、前記操作装置は、前記操作装置に固定された第1の二次元座標系を有し、かつ、前記ロボットを動作させるために前記第1の二次元座標系で表現された第1指示を受け付ける入力装置およびジャイロセンサを有し、前記ロボットは、前記ロボットに固定された第2の二次元座標系を有し、かつ、前記第2の二次元座標系で表現された第2指示に従って動作し、前記ロボットシステムは、前記入力装置が受け付けた前記第1指示を、第1変換規則を用いて前記第2指示に変換する信号処理回路を備え、 前記信号処理回路は、前記操作装置が移動されたことによって前記第1の二次元座標系と前記第2の二次元座標系との相対位置が変化したことを前記ジャイロセンサの出力に基づいて検出すると、前記ジャイロセンサの出力を利用して、現在の第1の二次元座標系を、前記相対位置が変化する前の前記第1の二次元座標系に変換する第2変換規則を生成し、前記第1変換規則および前記第2変換規則を用いて、現在の前記第1の二次元座標系で表現された第1指示を、前記第2の二次元座標系で表現された前記第2指示に変換して、前記第2指示により前記ロボットを動作させる。
本開示の他のロボットシステムは、例示的な実施形態において、ロボットおよび移動可能な操作装置を有し、前記操作装置を利用して入力された指示を利用して前記ロボットを動作させるロボットシステムであって、前記操作装置は、前記操作装置に固定された第1の二次元座標系を有し、かつ、前記ロボットを動作させるために前記第1の二次元座標系で表現された第1指示を受け付ける入力装置を有し、前記ロボットは、前記ロボットに固定された第2の二次元座標系を有し、かつ、前記第2の二次元座標系で表現された第2指示に従って動作し、前記ロボットシステムは、さらに、前記ロボットの周辺に存在する物体をセンシングするセンサと、前記センサの検出結果を利用して、前記ロボットに対する前記操作装置または前記操作者の位置を検出し、前記入力装置が受け付けた前記第1指示を、第1変換規則を用いて前記第2指示に変換する信号処理回路と、を備え、前記信号処理回路は、前記センサの検出結果を利用して、前記操作装置または前記操作者が、前記第2の二次元座標系上に規定される少なくとも2つの区画のいずれに存在するかを判定し、決定した区画から、前記操作装置および前記ロボットの並びを決定し、前記操作装置および前記ロボットの並びに応じて、前記入力装置が受け付けた前記第1指示を予め定められた変換規則を用いて前記第2指示に変換し、前記第2指示に従い前記ロボットを動作させる。
本開示のさらに他のロボットシステムは、例示的な実施形態において、ロボットおよび移動可能な操作装置を有し、前記操作装置を利用して入力された指示を利用して前記ロボットを動作させるロボットシステムであって、前記操作装置は、前記操作装置に固定され、第1の基準方向が定義された第1の二次元座標系を有し、かつ、前記ロボットを動作させるために前記第1の二次元座標系で表現された第1指示を受け付ける入力装置を有し、前記ロボットは、前記ロボットに固定され、第2の基準方向が定義された第2の二次元座標系を有し、かつ、前記第2の二次元座標系で表現された第2指示に従って動作し、前記ロボットシステムは、前記入力装置が受け付けた前記第1指示を前記第2指示に変換する信号処理回路を備え、前記操作装置が新たな基準方向を指定する指示を受け付け、さらに前記第1指示として前記新たな基準方向へ前記ロボットを動作させる指示を受け付けたとき、前記信号処理回路は、前記第1指示から前記ロボットを前記第2の基準方向に動作させる第2指示を生成し、前記第2指示により、前記ロボットを前記第2の基準方向に動作させる。
本開示のさらに他のロボットシステムは、例示的な実施形態において、ロボット、移動可能な操作装置、および信号処理回路を有し、前記操作装置を利用して入力された指示を利用して前記ロボットを動作させるロボットシステムであって、前記操作装置は、前記操作装置に固定された第1の二次元座標系を有し、かつ、前記ロボットを動作させるために前記第1の二次元座標系で表現された第1指示を受け付ける入力装置およびジャイロセンサを有し、前記ロボットは、前記ロボットに固定された第2の二次元座標系を有し、かつ、前記第2の二次元座標系で表現された第2指示に従って動作し、前記信号処理回路は、前記ジャイロセンサの出力に基づいて、前記操作装置が移動されたことによって前記第1の二次元座標系と前記第2の二次元座標系との相対角度が変化したことを検出し、前記相対角度の変化に応じて、前記入力装置が受け付けた前記第1指示を、変換規則を用いて前記第2指示に変換し、前記第1の二次元座標系はX軸およびY軸によって張られる座標系であり、前記第2の二次元座標系はP軸およびQ軸によって張られる座標系であり、前記第1指示が、前記第1の二次元座標系上のベクトル(x,y)で表現され、前記第2指示が、前記第2の二次元座標系上のベクトル(p,q)で表現され、前記第1の二次元座標系の原点を前記第2の二次元座標系の原点に重ね合わせたときの前記X軸と前記P軸との相対角度の初期値をθ0、前記ジャイロセンサの出力に基づいて取得される相対角度の変化量をΔθ、前記ベクトル(x,y)と前記X軸とのなす角をφ、前記ベクトル(x,y)の長さをr、係数をk(>0)としたとき、前記変換規則は、(p,q)=(k・r・cos(θ0−Δθ+φ),k・r・sin(θ0−Δθ+φ))によって表される。
本開示のコンピュータプログラムは、上述した信号処理回路に実行されることにより、信号処理回路に上述した例示的な実施形態にかかる処理を実行させる。
本開示の実施形態によれば、ロボットに対して教示装置の方向が変わった場合でも、教示者が設定を手動で変更することなく、教示装置の操作方向とロボットの移動方向とを一致させることができる。教示者はより少ない操作で教示作業を行うことが可能になるとともに、直観的にロボットを操作することができる。
以下、添付の図面を参照しながら、例示的なロボットシステムの実施形態を説明する。本明細書では、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。たとえば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、本発明者は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図しない。以下の説明においては、同一または類似する構成要素には、同一の参照符号を付している。
<用語>
「垂直軸」および「水平面」の用語は、ロボットアームが取り付けられる基台(ベース)の上面(設置面)を基準として定められる方向を示している。具体的には、設置面に垂直な方向を「垂直軸」と呼び、この「垂直軸」に直交する平面を「水平面」と呼ぶ。これらの用語は、発明の構成要素の配置関係をわかりやすくする目的で使用されており、ロボットアームの使用時における方向を制限する意図はない。本開示の実施形態において、垂直軸は鉛直方向に一致しているが、「垂直軸」の用語の意義は、この例に限定されない。「垂直軸」は、鉛直方向から傾斜していても良い。
「垂直軸」および「水平面」の用語は、ロボットアームが取り付けられる基台(ベース)の上面(設置面)を基準として定められる方向を示している。具体的には、設置面に垂直な方向を「垂直軸」と呼び、この「垂直軸」に直交する平面を「水平面」と呼ぶ。これらの用語は、発明の構成要素の配置関係をわかりやすくする目的で使用されており、ロボットアームの使用時における方向を制限する意図はない。本開示の実施形態において、垂直軸は鉛直方向に一致しているが、「垂直軸」の用語の意義は、この例に限定されない。「垂直軸」は、鉛直方向から傾斜していても良い。
「第1アーム」は「上腕」に相当する用語として使用されるが、「第2アーム」は「前腕および手首の両方」を含み得る用語として使用される。第2アームは、複数の関節を含み得るが、エンドエフェクタを含まない。
「エンドエフェクタ」は、ロボットアームが作業を行えるように第2アームに取り付けて用いられる機器である。エンドエフェクタの典型例は、把持部、ナット回し、溶接ガン、およびスプレーガンを含む。エンドエフェクタは、ロボットアームの用途に応じて、ユーザが適宜取り替えて使用することができる。
「第2アームの先端部」とは、第2アームが有するエンドエフェクタの取付面である。取付面はメカニカルインタフェースとも呼ばれる。「第2アームの先端部」は、ツールセンタポイントと呼んでも良い。
(実施形態1)
図1は、本開示の実施形態1にかかるロボットシステム1を模式的に示している。また図2は、ロボットシステム1の各構成要素のハードウェア構成を模式的に示している。本開示のロボットシステム1は、非限定的で例示的な実施形態において、ロボット2と、移動可能な操作装置3とを有しており、操作装置3を利用して入力された操作指示(以下、単に「指示」と略記することがある。)を利用してロボット2を動作させる。後述するように、ロボットシステム1では、操作装置3が移動されることによってロボット2と操作装置3との相対的な位置関係(以下「相対位置」と表記する。)が変わった場合でも、ロボット2を移動させたい方向に操作装置3を操作すればロボット2がその方向に移動する。換言すると、操作装置3に同じ操作を行ったとしても、ロボット2と操作装置3との相対位置が異なる場合にはロボット2の移動方向が異なる。相対位置の変化に応じて操作装置3の操作方向が自動的に変更される。教示者は設定を手動で変更することなく、教示装置の操作方向とロボットの移動方向とを一致させることができる。教示者はより少ない操作で教示作業を行うことが可能になるとともに、直観的にロボットの教示操作を行うことができる。
図1は、本開示の実施形態1にかかるロボットシステム1を模式的に示している。また図2は、ロボットシステム1の各構成要素のハードウェア構成を模式的に示している。本開示のロボットシステム1は、非限定的で例示的な実施形態において、ロボット2と、移動可能な操作装置3とを有しており、操作装置3を利用して入力された操作指示(以下、単に「指示」と略記することがある。)を利用してロボット2を動作させる。後述するように、ロボットシステム1では、操作装置3が移動されることによってロボット2と操作装置3との相対的な位置関係(以下「相対位置」と表記する。)が変わった場合でも、ロボット2を移動させたい方向に操作装置3を操作すればロボット2がその方向に移動する。換言すると、操作装置3に同じ操作を行ったとしても、ロボット2と操作装置3との相対位置が異なる場合にはロボット2の移動方向が異なる。相対位置の変化に応じて操作装置3の操作方向が自動的に変更される。教示者は設定を手動で変更することなく、教示装置の操作方向とロボットの移動方向とを一致させることができる。教示者はより少ない操作で教示作業を行うことが可能になるとともに、直観的にロボットの教示操作を行うことができる。
なお、本明細書では操作装置3を利用したロボット2の教示操作を行う例を説明する。しかしながら本開示は、操作装置3を用いてリアルタイムでロボット2の操作を行う場合にも適用可能である。
操作装置3は、入力装置200およびジャイロセンサ240を有している。
入力装置200は、ロボット2を動作させるための教示者の操作指示を受け付けるハードウェアである。図3Aおよび図3Bは、入力装置200の例を示している。図3Aは、ロボットを少なくとも前後左右の各方向に動作させるためのスティック210を有する入力装置200を示している。ただしスティック210を用いれば任意の方向の指示を与えることが可能である。図3Bは、ロボットを少なくとも前後左右の各方向に動作させるための複数のボタン220a、220b、220cおよび220dを有する入力装置200を示している。
操作装置3は、操作装置3に固定された第1の二次元座標系(XY座標系)を有する。より具体的には、操作装置3は、入力装置200に仮想的に設定されたXY座標系を有する。教示者からの操作指示は少なくとも移動方向を特定可能な指示である。入力装置200は、教示者からの操作指示を、XY座標系で表現された物理量として受け付ける。図1、3Aおよび3BにはXY座標系を規定する、互いに直交するX軸およびY軸が示されている。
再び図1および図2を参照する。
ジャイロセンサ240(図2)は、単位時間当たりの物体の角度の変化量、すなわち物体の角速度を計測し、角速度の大きさおよび向きを示す信号を出力する。ジャイロセンサ240は、角速度センサとも呼ばれる。
ロボット2は、非限定的で例示的な実施形態において、ロボットアーム100と、ロボットコントローラ140とを有している。ロボットアーム100はマニピュレータとも呼ばれる。ロボットアーム100は、水平面である平面U上に設置されている。ロボットアーム100は複数の関節を有しており、各関節にはモータが設けられている。ロボットコントローラ140は、ロボットアーム100の各関節の各モータを回転させ、ロボットアーム100の姿勢を制御する。図1ではロボットシステム1とロボットコントローラ140とは別個の装置として記載されているが、両者を一体化させてもよい。
ロボット2もまた、ロボット2に固定された第2の二次元座標系(PQ座標系)を有する。より具体的には、ロボット2は、ロボットアーム100に仮想的に設定されたPQ座標系を有する。ロボットコントローラ140は、PQ座標系で表現された操作指示に従ってロボットアーム100の姿勢を制御する。図1にはPQ座標系を規定する、互いに直交するP軸およびQ軸が示されている。上述の平面UはPQ座標系上に存在する。
ロボットシステム1はさらに、信号処理回路4を有している。信号処理回路4はロボット2および操作装置3とは別に設けられたハードウェアであってもよいし、ロボット2または操作装置3の一方に搭載されてもよい。図1には、信号処理回路4が、ロボット2のロボットコントローラ140内に設けられた例と、操作装置3内に設けられた例とが示されている。また図2には、信号処理回路4がロボット2および操作装置3とは別個の構成要素として設けられた例を示している。
信号処理回路4は、いわゆるコンピュータであり、CPUまたはマイコンとも呼ばれ得る。信号処理回路4は、たとえば不図示のメモリ、二次記憶装置との間でデータを授受するための通信端子または入出力ポートを備える。メモリにはコンピュータプログラムが格納されている。コンピュータプログラムは、信号処理回路4が実行する命令の集合である。
また信号処理回路4は、通信端子または入出力ポートを介して、操作装置3の入力装置200およびジャイロセンサ240との間、および、ロボットコントローラ140との間でもデータを授受することが可能である。信号処理回路4は、予め用意されたコンピュータプログラムをメモリから順次読み込みながら、コンピュータプログラムを実行する。これにより信号処理回路4は、操作装置3が受け付けたXY座標系で表現された操作指示を、ロボット2と操作装置3との相対位置に応じて、ロボット2のPQ座標系で表現される操作指示に変換することができる。
ロボットシステム1は、記憶装置5を有していてもよい。記憶装置5は、ロボットシステム1で利用され得るデータを記憶する包括的なハードウェアとして記載されている。例えば記憶装置5は、教示された操作を示すデータを記憶するために利用され得る。その場合、記憶装置5は比較的容量が大きい記憶媒体、例えばハードディスクに代表される磁気記憶媒体、ソリッドステートドライブに代表される半導体記憶媒体、を有する。信号処理回路4は、記憶装置5に記憶された教示データを読み出し、教示データに基づいてロボット2を動作させることができる。なお教示データは、XY座標系で表現された指示であってもよいし、PQ座標系で表現された指示であってもよい。
また、記憶装置5は信号処理回路4が処理を行う際に利用され得るレジスタ、キャッシュメモリ等を含み得る。その場合、記憶装置5の記憶容量は数キロバイトから数メガバイト程度である。さらに記憶装置5は、信号処理回路4が実行するコンピュータプログラムを格納するRAMであってもよい。
信号処理回路4の動作をより具体的に説明する。なお記憶装置5には予め「第1変換規則」が格納されているとする。「第1変換規則」は、XY座標系をPQ座標系に変換するための規則である。本実施形態では、「第1変換規則」は、相対位置が変化する前(後述)のXY座標系で表現された移動方向を、PQ座標系で表現されたロボットアーム100の移動方向に変換する規則である。第1変換規則はさらに、相対位置が変化する前のXY座標系で表現された操作量(移動量)を、PQ座標系で表現されたロボットアーム100の操作量(移動量)に変換する規則でもあり得る。
例えば、図1に示すロボットシステム1において、教示者が手Hに操作装置3を持って、Q軸上で、ロボットコントローラ140側からロボットアーム100を見たとする。このとき、XY座標系を規定するX軸とPQ座標系を規定するP軸とが平行かつ同じ向きであり、XY座標系を規定するY軸とPQ座標系を規定するQ軸とが平行かつ同じ向きである。いま、操作装置3の入力装置200を介して受け付けられた操作が、XY座標系で(x,y)と表されるとする。PQ座標系の(p,q)が、非ゼロの実数kを用いて(p,q)=(kx,ky)と記述されるとき、「第1変換規則」は、「xをk倍し、yをk倍する」という規則として記述され得る。あるいは「第1変換規則」は、XY座標系で表現されたベクトル(x,y)をk倍する規則として記述され得る。このときPQ座標系上の移動方向はベクトル(p,q)によって表される。上述の例ではベクトル(p,q)の方向はベクトル(kx,ky)が示す方向である。
第1変換規則が得られたときのXY座標系とPQ座標系との相対的な位置関係は、教示者が操作装置3を持って移動すると変化する。
信号処理回路4は、操作装置3が移動されたことによってXY座標系とPQ座標系との相対位置が変化したことをジャイロセンサ240の出力に基づいて検出する。すると信号処理回路4は、ジャイロセンサ240の出力を利用して、現在のXY座標系を、相対位置が変化する前のXY座標系に変換する「第2変換規則」を生成する。例えば信号処理回路4は、ジャイロセンサ240の出力の時間積分値からXY座標系上の回転角度Δθおよび回転の向きを算出する。そして信号処理回路4は、算出した回転の向きとは逆向きにΔθだけ回転させる変換規則を、「第2変換規則」として生成する。
信号処理回路4は、第1変換規則および第2変換規則を用いて、現在のXY座標系で表現された第1操作指示を、PQ座標系で表現された第2操作指示に変換する。詳細は後述する。信号処理回路4は、得られた第2操作指示をロボットコントローラ140に送り、第2操作指示によりロボットを動作させる。
以下、図4Aから図13を参照しながらより詳細に説明する。
まず図4A〜図7Bを参照しながら、ロボットアーム100の動作と、その動作の図面上の表記を説明する。一例として、ロボットアーム100の腕振り動作を挙げて説明する。
図4Aは、ロボットアーム100を説明するための外観模式図である。
ロボットアーム100は、水平面Uに直交する垂直軸の周りに旋回する腰部10を有している。腰部10は、当該垂直軸の周りに回転する第1関節を有している。第1関節は、回転関節である。本開示において、「関節」は、関節の運動を引き起こすモータおよび減速機などの電気機械要素、ならびに関節の回転角度(関節変数)を検出するセンサを含み得る。このため、「関節」の用語は、「関節部」または「関節ユニット」の意義を持つ用語として使用され得る。ただし、図示されている「関節」を駆動するモータの位置は、「関節」を示す符号が付された構成要素の内部に限定されない。
ロボットアーム100は、腰部10に接続されて水平面に平行な第2軸の周りに回転する第2関節20と、第2関節20に接続されて第2軸の周りに回転する第1アーム110と、第1アーム110に接続されて第2軸に平行な第3軸の周りに回転する第3関節30と、第3関節30に接続されて第3軸の周りに回転する第2アーム120とを有している。
第2アーム120は、本開示の実施形態において、第3軸に直交する第4軸の周りに回転する第4関節40と、第4軸に直交する第5軸の周りに回転する第5関節50と、第5軸に直交する第6軸の周りに回転する第6関節60とを更に有している。第2アーム120の先端部122にはエンドエフェクタが取り付けられる。図4Aでは図示は省略しているが、図1ではハンドが記載されている。
図4Aの例では、第2アーム120はQ軸に平行な方向に伸びている。図4Bは、図4Aに示す第2アーム120の先端部122の位置の表現である。なお、図4Aに示すP軸とQ軸との交点(原点)は腰部の回転中心(垂直軸)を想定しており、第2アーム120の先端部122は必ずしも原点を通らない場合があり得る。しかしながら、図4Bでは記載の便宜のため、原点からの方向および長さにより、第2アーム120の先端部122の位置を示している。
図5Aは、図4Aの姿勢から第2アーム120がやや鉛直下向きに移動したロボットアーム100の姿勢を示している。図5Bは、図5Aに示す第2アーム120の先端部122の位置の表現である。
さらに図6Aは、第2アーム120が鉛直下向きに位置したときのロボットアーム100の姿勢を示している。図6Bは、図6Aに示す第2アーム120の先端部122の位置の表現である。第2アーム120の先端部122は原点Oとして表現されている。
さらに図7Aは、第2アーム120が鉛直下向きから−Q方向に移動したときのロボットアーム100の姿勢を示している。図7Bは、図7Aに示す第2アーム120の先端部122の位置の表現である。
以後、図4B、5B、6B、7Bに示すような表現を用いて、ロボットアーム100の動作を説明する。
図8は、基準方向の設定操作を説明するための図である。図8は、ロボットアーム100と操作装置3との相対的な位置関係も示している。なお、操作装置3は入力装置200としてスティック210を有しているとする。また信号処理回路4は操作装置3内に設けられているとする。
教示者は、例えば操作装置3のモード切替スイッチ(図示せず)を操作して基準方向設定モードを選択する。すると信号処理回路4は、基準方向を受け付ける状態に遷移する。教示者は、スティック210を、現在のロボットアーム100の基準方向と平行な方向に2回往復させる。
例えば、ロボットアーム100のQ軸の正方向(矢印の方向)を「ロボットアーム100の基準方向」とする。教示者はQ軸の正方向に沿ってスティック210を一度倒し、そしてもとに戻す。さらにもう一度同じ動作を行う。信号処理回路4は、スティック210が倒された方向を示す操作指示を受け付ける。当該操作指示は、スティック210のXY座標系で表現されている。スティック210が倒された方向を示す操作指示が(x0,y0)と表現されるとする。ベクトル(x0,y0)が示す方向が、Q軸の方向と平行かつ同じ向きである。
この一連の操作により、信号処理回路4は、スティック210によって入力された方向がロボットアーム100のQ軸方向であることを認識し、スティック210によって入力された方向を基準方向として保存する。先ほどスティック210によって入力された方向と同じ方向の操作指示を受け付けると、信号処理回路4は、その方向の操作指示を、ロボットアーム100のQ軸の正方向に沿った方向への指示に変換し、変換した指示をロボットコントローラ140に送る。これによりロボットアーム100の第2アーム120の先端部122はQ軸の正方向に沿った方向に移動する。
基準方向(Q軸方向)が定まると、信号処理回路4はもう一つの基準方向であるP軸の方向と平行かつ同じ向きであるベクトル(x1,y1)を求める。ベクトル(x1,y1)はベクトル(x0,y0)を90度右回りに回転させることによって得られる。周知であるため具体的な演算の説明は省略する。
これ以後、信号処理回路4は、スティック210に入力された任意の方向の操作指示を、2つの基準方向を利用してロボットアーム100の移動方向に変換することができる。スティック210に入力された任意の方向の操作指示を示すベクトル(x,y)は、ベクトル(x0,y0)およびベクトル(x1,y1)の線形結合によって表すことができる。線形結合で用いたベクトル(x0,y0)およびベクトル(x1,y1)を、PQ座標系上の2つの基底ベクトル(p0,q0)および(p1,q1)に置き換えれば、PQ座標系で表現されたロボットアーム100への操作指示として利用し得る。例えば、基底ベクトル(p0,q0)としてPQ座標系の(0,1)を採用し、基底ベクトル(p1,q1)としてPQ座標系の(1,0)を採用できる。
具体的には変換式は以下のようにして得られる。なお、k1、k2、m1、m2は非ゼロの係数であり、既定ベクトルの取り方、操作装置3およびロボットアーム100の各仕様等に応じて適宜決定され得る。
(x,y)=k1(x0,y0)+k2(x1,y1)
(p,q)=m1・k1(p0,q0)+m2・k2(p1,q1)
(x,y)=k1(x0,y0)+k2(x1,y1)
(p,q)=m1・k1(p0,q0)+m2・k2(p1,q1)
上述の処理によって得られた変換式は、上述の「第1変換規則」として保存される。
「第1変換規則」として他の記述方法も考えられる。
図10は、XY座標系の原点とPQ座標系の原点とが一致するよう重ね合わせたときの、XY座標系とPQ座標系との関係を示している。スティック210に受け付けられた操作指示が、XY座標系上のベクトル(x,y)と表現され、またX軸とP軸とのオフセット角をθ0、ベクトル(x,y)とX軸とのなす角をφ、ベクトル(x,y)の長さ、つまりスティック210の操作量、をr、係数をk(≠0)とする。
すると、以下の式によって求められるPQ座標系のベクトル(p,q)を、ロボットアーム100の操作指示として採用することができる。
(p,q)=(k・r・cos(θ0+φ),k・r・sin(θ0+φ))
(p,q)=(k・r・cos(θ0+φ),k・r・sin(θ0+φ))
つまり、上述の変換式を第1変換規則として採用し得る。図10から理解されるように、原点から見て、PQ座標系上のベクトル(p,q)とXY座標系上のベクトル(x,y)とは同じ向きを有する。これにより、スティック210が受け付けた操作指示の方向が、そのままロボットアーム100の移動方向に反映される。
図9は、操作装置3のスティック210に入力された方向と同じ方向にロボットアーム100が移動するロボットシステム1を模式的に示している。上述の変換式を用いて信号処理回路4は、スティック210を介して受け付けられた任意のベクトルD1と同じ向きD2にロボットアーム100を移動させるための操作指示を生成する。これにより、操作装置3を用いてロボットアーム100の操作を直観的に行うことが可能になる。
図9に示されるように、第1変換規則は、少なくとも、XY座標系で表現された移動方向を、PQ座標系で表現されたロボットの移動方向に変換する規則であると言える。このとき、ロボットの移動方向は、XY座標系で表現された移動方向を、PQ座標系上の方向として見たときのその移動方向と平行かつ同じ向きである。
次に、第1変換規則が生成された後、XY座標系とPQ座標系との相対的な位置関係が変化した場合の処理を説明する。
ロボットアーム100の教示中・操作中であっても、近隣の設備や治具の配置等により教示者の立ち位置が制限される場合が多い。また教示作業の対象物によっては多方向から確認しながら位置合わせを行うため、立ち位置の変更が頻繁に繰り返される場合もあり得る。そのような場合、操作装置3が持ち運び可能であること、すなわち操作装置3が移動可能であることは利便性が高い。ただし、操作装置3が移動されて、操作装置3のXY座標系とロボットアーム100のPQ座標系の相対的な位置関係が変化すると、図9に示す直観的な操作ができなくなる。毎回、図8に示す方法で基準方向を設定し直してもよいが、それでは教示者は煩雑である。
そこで本発明者は、操作装置3にジャイロセンサ240を設けて操作装置3の移動量(回転角度)を検出し、その回転角度を相殺するよう演算を行うことにした。これにより、基準方向の再設定を不要にすることができる。
図11は、操作装置3の位置が位置M1から位置M2に変わった後でも、操作装置3のスティック210の操作方向が、ロボットアーム100の操作方向として維持される様子を示す図である。操作装置3が受け付けた操作D1−aの方向D2−aにロボットアーム100が移動し、他の操作D1−bの方向D2−bにロボットアーム100が移動している。このような処理を実現するための処理は、ジャイロセンサ240を用いて実現される。
位置M1は、操作装置3およびロボットアーム100が図9に示す位置関係にあるときの操作装置3の位置を表している。教示者が操作装置3を持ち運ぶことにより、操作装置3が位置M1から位置M2に移動する。
ジャイロセンサ240から刻々出力される信号からは、操作装置3の移動に伴う角速度の大きさおよび向きを示すデータが得られる。信号処理回路4はジャイロセンサ240の出力の時間積分値を算出する。時間積分値は、XY座標系上の回転角度Δθおよび回転の向きを示す。回転の向きは、回転角度Δθの符号として得ることができる。例えば、回転角度Δθが正であれば回転の向きは反時計回りであり、回転角度Δθが負であれば回転の向きは時計回りである。
図12は、操作装置3の移動前後のXY座標系の関係を示している。説明の便宜上、操作装置3の移動前のXY座標系はX1軸およびY1軸によって示されており、移動後のXY座標系はX2軸およびY2軸によって示されている。X1軸とX2軸とは回転角度Δθだけずれており、Y1軸とY2軸も回転角度Δθだけずれている。
X2Y2座標系で表現された操作装置3の操作指示によって指定される方向と同じ方向にロボットアーム100を動作させるためには、X2Y2座標系がX1Y1座標系でどのように表現されるかが分かればよい。X1Y1座標系からPQ座標系への変換は、既に第1変換規則として求められているからである。
行列Aが第2変換規則であり、角度(−Δθ)だけ回転させる回転変換行列である。
信号処理回路4は、第1変換規則および第2変換規則を用いて、現在のXY座標系(X2Y2座標系)で表現された操作指示を、PQ座標系で表現された第2操作指示に変換する。具体的には、信号処理回路4は、まず現在のX2Y2座標系で表現された操作指示を、第2変換規則を用いて、相対位置が変化する前のXY座標系(X1Y1座標系)で表現された操作指示に変換する。そして信号処理回路4は、X1Y1座標系で表現された操作指示を、保持していた第1変換規則を用いて、PQ座標系で表現された操作指示に変換する。この結果、信号処理回路4は、得られた第2操作指示をロボットコントローラ140に送り、第2操作指示によりロボットを動作させることができる。
図13は、実施形態1にかかる信号処理回路4の処理の手順を示すフローチャートを示している。処理の内容は柔術の通りである。このフローチャートに記載された処理を実行する命令群が、コンピュータプログラムとして信号処理回路4に実行される。
ステップS20において、信号処理回路4は第1変換規則を取得する。
ステップS22において、信号処理回路4は、ジャイロセンサ240の出力に基づいてXY座標系とPQ座標系との相対位置が変化したことを検出する。ステップS24において、信号処理回路4はジャイロセンサ240の出力を利用して、現在のXY座標系(X2Y2座標系)を、相対位置が変化する前のXY座標系(X1Y1座標系)に変換する第2変換規則を生成する。ステップS26において、信号処理回路4は操作装置3を介して操作指示を取得する。
ステップS26において、信号処理回路4は、第1変換規則および第2変換規則を用いて、現在のXY座標系で表現された第1操作指示を、PQ座標系で表現された第2操作指示に変換する。第2操作指示により、信号処理回路4はロボットを動作させることができる。
上述した、第1変換規則および第2変換規則を用いる例は、さらに改良の余地がある。すなわち、2つの変換規則を1つの変換規則にまとめることができる。
先の例では、第1の変換規則として以下の数式を挙げた。
(p,q)=(k・r・cos(θ0+φ),k・r・sin(θ0+φ))
(p,q)=(k・r・cos(θ0+φ),k・r・sin(θ0+φ))
この数式の角度パラメータに、ジャイロセンサ240の出力の時間積分値として得られた角度の逆方向の回転を含めれば、第1の変換規則に、第2の変換規則を組み込むことが可能である。すなわち以下の数式によって(p,q)を求めることができる。
(p,q)=(k・r・cos(θ0−Δθ+φ),k・r・sin(θ0−Δθ+φ))
(p,q)=(k・r・cos(θ0−Δθ+φ),k・r・sin(θ0−Δθ+φ))
係数k、r、およびθ0の意味は先に説明した通りである。一方、角度φは、操作装置3の位置が変化した後の、XY座標系で表現された操作指示(x,y)に基づいて決定される角度である。操作指示として与えられたベクトル(x,y)が、操作装置3の位置が変化した後のXY座標系におけるX軸となす角度をφとすればよい。これにより、1回の演算で変換が行われるため、処理が高速化され得る。また第1変換規則および第2変換規則をそれぞれ保持する必要はなくなるため、例えば記憶装置5の記憶容量を抑制できる。
(実施形態2)
実施形態1では、ジャイロセンサの出力を利用して操作装置3の位置が変化しても変化に追従して座標変換を行うロボットシステムを説明した。
実施形態1では、ジャイロセンサの出力を利用して操作装置3の位置が変化しても変化に追従して座標変換を行うロボットシステムを説明した。
本実施形態では、センサを用いて操作者(教示者)が存在する位置(区画)を決定し、区画に応じて操作装置が受けた指示、すなわち操作装置の座標系で表現された指示、をロボットの座標系指示に変換する処理を説明する。
図14は、本開示の実施形態2にかかるロボットシステム6を模式的に示している。ロボットシステム6では、ロボットアーム100の頭上にセンサ180が設置されている。センサ180は、ロボットアーム100の周辺に存在する物体をセンシングすることが可能である。センサ180は、例えばレーザレンジファインダ(測域センサともいう)、LIDAR(Light Detection and Ranging)センサ、カメラ(またはイメージセンサ)であり得る。レーザレンジファインダは周期的にたとえば赤外線または可視光のレーザビームを周囲に放射して周囲の空間を三次元的にスキャンする。レーザビームは、たとえば、壁、柱等の構造物、床の上に置かれた物体等の表面で反射される。レーザレンジファインダは、レーザビームの反射光を受けて各反射点までの距離を計算し、各反射点の位置が示された測定結果のデータを出力する。各反射点の位置には、反射光の到来方向および距離が反映されている。物体が存在しない状況下で空間をスキャンしておき、その初期スキャン結果を記憶しておく。そしてある時刻において同じ空間をスキャンして再スキャン結果を取得する。初期スキャン結果と再スキャン結果との間に差が生じた位置に物体が存在すると言える。またカメラを用いて同様に初期スキャン結果と再スキャン結果とを取得し、両者の差分を利用すれば物体の存在を認識できる。
本実施形態では、信号処理回路4は、センサ180の検出結果を利用して、ロボットアーム100に対する操作装置3または操作者の位置を検出することが可能であるとする。初期スキャン結果と再スキャン結果とを対比することにより、操作者(人)の形状を検出することは容易である。ただし本実施形態では検出原理は周知であるため説明はしない。なお、操作装置3の存在を検出させるために、操作装置3が識別信号を出力してもよい。その場合、センサ180は当該識別信号の受信機であり得る。
本実施形態では、ロボットアーム100の位置を通過する仮想線(P軸)によってPQ座標系を2つの区画に分割する。2つの区画は前面区画(F)および背面区画(B)である。図14では、P軸からみて+Q軸側が前面区画(F)であり、−Q軸側が背面区画(B)である。
図15は、ロボットシステム6の上面図である。図には、前面区画(F)に存在すると判定された
場合の操作装置3Fの位置と、背面区画(B)に存在する操作装置3Bの位置とが例示されている。
場合の操作装置3Fの位置と、背面区画(B)に存在する操作装置3Bの位置とが例示されている。
信号処理回路4は、センサ180の検出結果を利用して、操作装置3または操作者が、前面区画(F)および背面区画(B)のいずれに存在するかを判定する。そして信号処理回路4は、決定した区画から、操作装置3およびロボットアーム100の並びを決定する。「並び」とは操作装置3とロボットアーム100との位置関係を意味する。詳細は後述する。
信号処理回路4は操作装置3およびロボットアーム100の並びに応じて、操作装置3の入力装置200が受け付けた、XY座標系で表現された操作指示を予め定められた変換規則を用いて、PQ座標系で表現された操作指示に変換する。そして信号処理回路4は、変換した指示によりロボットアーム100を動作させる。
以下、図16Aおよび16Bを参照しながら説明する。
図16Aは、背面区画(B)に存在すると判定された操作装置3Bとロボットアーム100との「並び」を示している。図15に示す実際の配置例では、操作装置3Bはロボットアーム100のQ軸上には存在していないが、図16Aでは操作装置3Bはロボットアーム100のQ軸上に存在しているように記載されている。これは、同じ区画内であれば、操作装置3Bとロボットアーム100との位置関係は大きく相違しないと考えられ、図16Aに示す位置関係を有していると見なすことができるからである。
図16Aに示す並びの場合、XY座標系を張るX軸およびY軸が、PQ座標系を張るP軸およびQ軸とそれぞれ平行であり、X軸の向きとP軸の向きとが一致し、かつ、Y軸の向きとQ軸の向きとが一致する。XY座標系のベクトル(x,y)を、PQ座標系のベクトル(p,q)に変換する場合、信号処理回路4は、(p,q)を、(p,q)=(x,y)によって求める。つまり、そのような変換規則を適用する。なお、XY座標系上およびPQ座標系上の任意のベクトルは、単位ベクトルの実数倍として表現することが可能である。よって上述したベクトル(x,y)およびベクトル(p,q)はそれぞれ、XY座標系の単位ベクトルおよびPQ座標系の単位ベクトルであり得る。
変換規則は、少なくとも、XY座標系で表現された移動方向を、PQ座標系で表現されたロボットアーム100の移動方向に変換する規則である。ロボットアーム100の移動方向は、XY座標系で表現された移動方向をPQ座標系上の方向として見たときの方向と平行かつ同じ向きである。
一方、図16Bは、前面区画(F)に存在すると判定された操作装置3Bとロボットアーム100との「並び」を示している。本例でも、操作装置3Bはロボットアーム100のQ軸上に存在しているように記載されている。これは、図16Aに関連して説明した理由と同じ理由に基づく。すなわち、同じ区画内であれば、操作装置3Bとロボットアーム100との位置関係は大きく相違しないと考えられ、図16Bに示す位置関係を有していると見なすことができるからである。
図16Bに示す並びの場合、XY座標系を張るX軸およびY軸が、PQ座標系を張るP軸およびQ軸とそれぞれ平行であり、X軸の向きと前記P軸の向きとが逆であり、かつ、Y軸の向きとQ軸の向きとが逆である。XY座標系のベクトル(x,y)を、PQ座標系のベクトル(p,q)に変換する場合、信号処理回路4は、(p,q)を、(p,q)=(−x,−y)によって求める変換規則を適用する。なお、本例でもベクトル(x,y)およびベクトル(p,q)はそれぞれ、XY座標系の単位ベクトルおよびPQ座標系の単位ベクトルであり得る。
区画の数は、2つに限られず、3以上であり得る。以下、図17、18Aおよび18Bを参照しながら、区画が4つの例を説明する。
図17は、P軸によってPQ座標系を分割したときの、4つの区画を示している。先の例と同じ前面区画(F)および背面区画(B)のほか、右区画(R)および左区画(L)が新たに設けられている。図17では、P軸とQ軸が交わる原点からみて、+Q軸を挟んで左右それぞれ45度に広がる区画を前面区画(F)とし、−Q軸を挟んで左右それぞれ45度に広がる区画を背面区画(B)としている。また前面区画(F)と背面区画(B)によって規定される2つの区画のうち、原点で+Q軸方向を見たときの右手側が右区画(R)、左手側が左区画(L)である。図には、前面区画(F)、背面区画(B)、右区画(R)および左区画(L)にそれぞれ存在すると判定された場合の操作装置3F、3B、3Rおよび3Lの位置の例が示されている。
操作装置3が前面区画(F)および背面区画(B)に存在すると判定されたときに適用される変換規則は、図16Aおよび16Bに関連して説明した変換規則と同じである。従って再度の説明は省略する。
以下、左区画(L)および右区画(R)に存在すると判定されたときに適用される変換規則を説明する。
図18Aは、右区画(R)に存在すると判定された操作装置3Rとロボットアーム100との「並び」を示している。また図18Bは、左区画(L)に存在すると判定された操作装置3Lとロボットアーム100との「並び」を示している。
図18Aに示す並びの場合、XY座標系を張るX軸およびY軸が、PQ座標系を張るQ軸およびP軸とそれぞれ平行であり、X軸の向きとQ軸の向きとが一致し、かつ、Y軸の向きとP軸の向きとが逆である。XY座標系のベクトル(x,y)を、PQ座標系のベクトル(p,q)に変換する場合、信号処理回路4は、(p,q)を、(p,q)=(−y,x)によって求める変換規則を適用する。なお、本例でもベクトル(x,y)およびベクトル(p,q)はそれぞれ、XY座標系の単位ベクトルおよびPQ座標系の単位ベクトルであり得る。
さらに図18Bに示す並びの場合、XY座標系を張るX軸およびY軸が、PQ座標系を張るQ軸およびP軸とそれぞれ平行であり、X軸の向きとQ軸の向きとが逆であり、かつ、Y軸の向きとP軸の向きとが一致する。XY座標系のベクトル(x,y)を、PQ座標系のベクトル(p,q)に変換する場合、信号処理回路4は、(p,q)を、(p,q)=(y,−x)によって求める変換規則を適用する。なお、本例でもベクトル(x,y)およびベクトル(p,q)はそれぞれ、XY座標系の単位ベクトルおよびPQ座標系の単位ベクトルであり得る。
以上の処理により、信号処理回路4は、得られた変換後の操作指示をロボットコントローラ140に送り、その操作指示によりロボットを動作させることができる。
図19は、実施形態2にかかる信号処理回路4の処理の手順を示すフローチャートを示している。処理の内容は柔術の通りである。このフローチャートに記載された処理を実行する命令群が、コンピュータプログラムとして信号処理回路4に実行される。
ステップS30において、信号処理回路4は、センサ180の検出結果を取得し、ロボットアーム100に対する操作装置3または操作者の位置を検出する。
ステップS32において、信号処理回路4は、センサの検出結果を利用して、操作装置3または操作者が、PQ座標系上に規定される少なくとも2つの区画のうち、どの区画に存在するかを決定する。
ステップS34において、信号処理回路4は、決定した区画から、操作装置3およびロボットの並びを判定する。
ステップS36において、信号処理回路4は、操作装置3の入力装置200を介して操作指示を取得する。
ステップS38において、信号処理回路4は、操作装置3およびロボットアーム100の並びに応じて、入力装置200が受け付けた操作指示(第1操作指示)を、予め定められた変換規則を用いて第2操作指示に変換する。上述のように、変換規則は操作装置3およびロボットアーム100の並びに応じて異なる。
ステップS40において、信号処理回路4は、第2操作指示によりロボットアーム100を動作させる。以上の処理によれば、操作装置3または教示者がどの区画に存在すればよいかを決定するだけで、操作装置3の座標系で表現された操作指示を、ロボットアーム100の座標系で表現された操作指示に変換することができる。簡便な処理でありながら、教示者にとってはロボットアーム100操作を直観的に行うことが可能になる。
本開示のロボットシステムは、ロボットを操作するための操作装置を持ちながら、操作者の立ち位置が変更される作業環境で好適に利用され得る。
1、6 ロボットシステム、 2 ロボットシステム、 3 操作装置、 4 信号処理回路、 5 記憶装置、 100 ロボットアーム、 140 ロボットコントローラ、 200 入力装置、 210 スティック、 220a〜220d ボタン、 240 ジャイロセンサ
Claims (20)
- ロボットおよび移動可能な操作装置を有し、前記操作装置を利用して入力された指示を利用して前記ロボットを動作させるロボットシステムであって、
前記操作装置は、
前記操作装置に固定された第1の二次元座標系を有し、かつ、
前記ロボットを動作させるために前記第1の二次元座標系で表現された第1指示を受け付ける入力装置およびジャイロセンサを有し、
前記ロボットは、
前記ロボットに固定された第2の二次元座標系を有し、かつ、前記第2の二次元座標系で表現された第2指示に従って動作し、
前記ロボットシステムは、前記入力装置が受け付けた前記第1指示を、第1変換規則を用いて前記第2指示に変換する信号処理回路を備え、
前記信号処理回路は、
前記操作装置が移動されたことによって前記第1の二次元座標系と前記第2の二次元座標系との相対位置が変化したことを前記ジャイロセンサの出力に基づいて検出すると、
前記ジャイロセンサの出力を利用して、現在の第1の二次元座標系を、前記相対位置が変化する前の前記第1の二次元座標系に変換する第2変換規則を生成し、
前記第1変換規則および前記第2変換規則を用いて、現在の前記第1の二次元座標系で表現された第1指示を、前記第2の二次元座標系で表現された前記第2指示に変換して、前記第2指示により前記ロボットを動作させる、ロボットシステム。 - 前記信号処理回路は、
前記ジャイロセンサの出力の時間積分値から前記第1の二次元座標系上の回転角度および回転の向きを算出し、
第2変換規則として、二次元座標系を、前記回転角度だけ前記回転の向きと逆向きに回転させる規則を生成する、
請求項1に記載のロボットシステム。 - 前記第1変換規則は、少なくとも、前記相対位置が変化する前の前記第1の二次元座標系で表現された第1移動方向を、前記第2の二次元座標系で表現された前記ロボットの第2移動方向に変換する規則であり、
前記第2移動方向は、前記第2の二次元座標系上の方向として見たときの前記第1移動方向と平行かつ同じ向きである、請求項1または2に記載のロボットシステム。 - 前記第1変換規則はさらに、前記相対位置が変化する前の前記第1の二次元座標系で表現された第1移動量を、前記第2の二次元座標系で表現された前記ロボットの第2移動量に変換する規則である、請求項3に記載のロボットシステム。
- 前記第1の二次元座標系はX軸およびY軸によって張られる座標系であり、
前記第2の二次元座標系はP軸およびQ軸によって張られる座標系であり、
前記第1指示が、前記第1の二次元座標系上のベクトル(x,y)で表現され、
前記第1の二次元座標系の原点を前記第2の二次元座標系の原点に重ね合わせたときの前記X軸と前記P軸とのオフセット角をθ0、前記ベクトル(x,y)と前記X軸とのなす角をφ、前記ベクトル(x,y)の長さをr、係数をk(>0)としたとき
前記第1変換規則は、
(p,q)=(k・r・cos(θ0+φ),k・r・sin(θ0+φ))
によって、前記第1指示であるベクトル(x,y)を前記第2指示であるベクトル(p,q)に変換する規則である、請求項3に記載のロボットシステム。 - 前記入力装置は、前記ロボットを少なくとも前後左右の各方向に動作させるためのスティックまたは複数のボタンを有する、請求項1から5のいずれかに記載のロボットシステム。
- 前記第1指示または前記第2指示を教示データとして記憶する記憶装置をさらに備え、
前記信号処理回路は、前記記憶装置から前記教示データを読み出し、前記教示データに基づいて前記前記ロボットを動作させる、請求項1から6のいずれかに記載のロボットシステム。 - ロボットおよび移動可能な操作装置を有し、前記操作装置を利用して入力された指示を利用して前記ロボットを動作させるロボットシステムであって、
前記操作装置は、
前記操作装置に固定された第1の二次元座標系を有し、かつ、
前記ロボットを動作させるために前記第1の二次元座標系で表現された第1指示を受け付ける入力装置を有し、
前記ロボットは、
前記ロボットに固定された第2の二次元座標系を有し、かつ、前記第2の二次元座標系で表現された第2指示に従って動作し、
前記ロボットシステムは、さらに、
前記ロボットの周辺に存在する物体をセンシングするセンサと、
前記センサの検出結果を利用して、前記ロボットに対する前記操作装置または前記操作者の位置を検出し、前記入力装置が受け付けた前記第1指示を、第1変換規則を用いて前記第2指示に変換する信号処理回路と、を備え、
前記信号処理回路は、
前記センサの検出結果を利用して、前記操作装置または前記操作者が、前記第2の二次元座標系上に規定される少なくとも2つの区画のいずれに存在するかを判定し、
決定した区画から、前記操作装置および前記ロボットの並びを決定し、
前記操作装置および前記ロボットの並びに応じて、前記入力装置が受け付けた前記第1指示を予め定められた変換規則を用いて前記第2指示に変換し、
前記第2指示に従い前記ロボットを動作させる、ロボットシステム。 - 前記変換規則は、少なくとも、前記第1の二次元座標系で表現された第1移動方向を、前記第2の二次元座標系で表現された前記ロボットの第2移動方向に変換する規則である、請求項8に記載のロボットシステム。
- 前記第2移動方向は、第2の二次元座標系上の方向として見たときの前記第1移動方向と平行かつ同じ向きである、請求項9に記載のロボットシステム。
- 前記操作装置の前記第1の二次元座標系はX軸およびY軸によって張られる座標系であり、
前記ロボットの前記第2の二次元座標系はP軸およびQ軸によって張られる座標系であり、
前記第1移動方向を示す単位ベクトルを(x,y)とし、前記第2移動方向を示す単位ベクトルを(p,q)とするとき、
前記操作装置および前記ロボットの並びが第1の並びであって、第1の並びが、
前記第1の二次元座標系を張るX軸およびY軸が、前記第2の二次元座標系を張るP軸およびQ軸とそれぞれ平行であり、
前記X軸の向きと前記P軸の向きとが一致し、かつ、
前記Y軸の向きと前記Q軸の向きとが一致する、場合には、
前記信号処理回路は、前記変換規則として、前記単位ベクトル(p,q)を、(p,q)=(x,y)によって求める規則を適用する、請求項10に記載のロボットシステム。 - 前記操作装置および前記ロボットの並びが、前記第1の並びと異なる第2の並びであって、前記第2の並びが、
前記第1の二次元座標系を張るX軸およびY軸が、前記第2の二次元座標系を張るP軸およびQ軸とそれぞれ平行であり、
前記X軸の向きと前記P軸の向きとが逆であり、かつ、
前記Y軸の向きと前記Q軸の向きとが逆である、場合には、
前記信号処理回廊は、前記変換規則として、前記単位ベクトル(p,q)を、(p,q)=(−x,−y)によって求める規則を適用する、請求項11に記載のロボットシステム。 - 前記少なくとも2つの区画は、前記ロボットの位置を通過する仮想線によって前記第2の二次元座標を分割した2つの区画であり、
前記2つの区画は第1の区画および第2の区画から構成されており、
前記操作装置または前記操作装置を把持する前記操作者が前記第1の区画に存在するとき、前記操作装置および前記ロボットの並びは前記第1の並びであり、
前記操作装置または前記操作装置を把持する前記操作者が、前記第2の区画に存在するとき、前記操作装置および前記ロボットの並びは前記第2の並びである、
請求項12に記載のロボットシステム。 - 前記少なくとも2つの区画は、前記ロボットの位置を通過する非平行の2本の仮想線によって前記第2の二次元座標を分割した4つの区画であり、半時計回りに、第1の区画、第2の区画、第3の区画および第4の区画から構成されており、
前記操作装置の前記第1の二次元座標系はX軸およびY軸によって張られる座標系であり、
前記ロボットの前記第2の二次元座標系はP軸およびQ軸によって張られる座標系であり、
前記第1移動方向を示す単位ベクトルを(x,y)とし、前記第2移動方向を示す単位ベクトルを(p,q)とするとき、
前記操作装置および前記ロボットの並びが第1の並びであって、前記第1の並びが、
前記第1の二次元座標系を張るX軸およびY軸が、前記第2の二次元座標系を張るP軸およびQ軸とそれぞれ平行であり、
前記X軸の向きと前記P軸の向きとが一致し、かつ、
前記Y軸の向きと前記Q軸の向きとが一致する、場合には、
前記信号処理回路は、前記変換規則として、前記単位ベクトル(p,q)を、(p,q)=(x,y)によって求める規則を適用し、
前記操作装置および前記ロボットの並びが第2の並びであって、前記第2の並びが、
前記第1の二次元座標系を張るX軸およびY軸が、前記第2の二次元座標系を張るQ軸およびP軸とそれぞれ平行であり、
前記X軸の向きと前記Q軸の向きとが一致し、かつ、
前記Y軸の向きと前記P軸の向きとが逆である、場合には、
前記信号処理回路は、前記変換規則として、前記単位ベクトル(p,q)を、(p,q)=(−y,x)によって求める規則を適用し、
前記操作装置および前記ロボットの並びが第3の並びであって、前記第3の並びが、
前記第1の二次元座標系を張るX軸およびY軸が、前記第2の二次元座標系を張るP軸およびQ軸とそれぞれ平行であり、
前記X軸の向きと前記P軸の向きとが逆であり、かつ、
前記Y軸の向きと前記Q軸の向きとが逆である、場合には、
前記信号処理回路は、前記変換規則として、前記単位ベクトル(p,q)を、(p,q)=(−x,−y)によって求める規則を適用し、
前記操作装置および前記ロボットの並びが第4の並びであって、前記第4の並びが、
前記第1の二次元座標系を張るX軸およびY軸が、前記第2の二次元座標系を張るQ軸およびP軸とそれぞれ平行であり、
前記X軸の向きと前記Q軸の向きとが逆であり、かつ、
前記Y軸の向きと前記P軸の向きとが一致する、場合には、
前記信号処理回路は、前記変換規則として、前記単位ベクトル(p,q)を、(p,q)=(y,−x)によって求める規則を適用する、請求項10に記載のロボットシステム。 - 前記センサは、LIDARセンサまたはレーザレンジファインダである、請求項8から14のいずれかに記載のロボットシステム。
- 前記センサはカメラであり、前記カメラは前記ロボットの頭上に設置されている、請求項8から14のいずれかに記載のロボットシステム。
- 前記入力装置は、前記ロボットを少なくとも前後左右の各方向に動作させるためのスティックまたは複数のボタンを有する、請求項8から16のいずれかに記載のロボットシステム。
- 前記第1指示または前記第2指示を教示データとして記憶する記憶装置をさらに備え、
前記信号処理回路は、前記記憶装置から前記教示データを読み出し、前記教示データに基づいて前記前記ロボットを動作させる、請求項8から17のいずれかに記載のロボットシステム。 - ロボットおよび移動可能な操作装置を有し、前記操作装置を利用して入力された指示を利用して前記ロボットを動作させるロボットシステムであって、
前記操作装置は、
前記操作装置に固定され、第1の基準方向が定義された第1の二次元座標系を有し、かつ、
前記ロボットを動作させるために前記第1の二次元座標系で表現された第1指示を受け付ける入力装置を有し、
前記ロボットは、
前記ロボットに固定され、第2の基準方向が定義された第2の二次元座標系を有し、かつ、
前記第2の二次元座標系で表現された第2指示に従って動作し、
前記ロボットシステムは、前記入力装置が受け付けた前記第1指示を前記第2指示に変換する信号処理回路を備え、
前記操作装置が新たな基準方向を指定する指示を受け付け、さらに前記第1指示として前記新たな基準方向へ前記ロボットを動作させる指示を受け付けたとき、
前記信号処理回路は、前記第1指示から前記ロボットを前記第2の基準方向に動作させる第2指示を生成し、前記第2指示により、前記ロボットを前記第2の基準方向に動作させる、
ロボットシステム。 - ロボット、移動可能な操作装置、および信号処理回路を有し、前記操作装置を利用して入力された指示を利用して前記ロボットを動作させるロボットシステムであって、
前記操作装置は、
前記操作装置に固定された第1の二次元座標系を有し、かつ、
前記ロボットを動作させるために前記第1の二次元座標系で表現された第1指示を受け付ける入力装置およびジャイロセンサを有し、
前記ロボットは、
前記ロボットに固定された第2の二次元座標系を有し、かつ、前記第2の二次元座標系で表現された第2指示に従って動作し、
前記信号処理回路は、
前記ジャイロセンサの出力に基づいて、前記操作装置が移動されたことによって前記第1の二次元座標系と前記第2の二次元座標系との相対角度が変化したことを検出し、
前記相対角度の変化に応じて、前記入力装置が受け付けた前記第1指示を、変換規則を用いて前記第2指示に変換し、
前記第1の二次元座標系はX軸およびY軸によって張られる座標系であり、
前記第2の二次元座標系はP軸およびQ軸によって張られる座標系であり、
前記第1指示が、前記第1の二次元座標系上のベクトル(x,y)で表現され、
前記第2指示が、前記第2の二次元座標系上のベクトル(p,q)で表現され、
前記第1の二次元座標系の原点を前記第2の二次元座標系の原点に重ね合わせたときの前記X軸と前記P軸との相対角度の初期値をθ0、前記ジャイロセンサの出力に基づいて取得される相対角度の変化量をΔθ、前記ベクトル(x,y)と前記X軸とのなす角をφ、前記ベクトル(x,y)の長さをr、係数をk(>0)としたとき、
前記変換規則は、
(p,q)=(k・r・cos(θ0−Δθ+φ),k・r・sin(θ0−Δθ+φ))
によって表される、ロボットシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019113816A JP2020203368A (ja) | 2019-06-19 | 2019-06-19 | ロボットシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019113816A JP2020203368A (ja) | 2019-06-19 | 2019-06-19 | ロボットシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020203368A true JP2020203368A (ja) | 2020-12-24 |
Family
ID=73838610
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019113816A Pending JP2020203368A (ja) | 2019-06-19 | 2019-06-19 | ロボットシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020203368A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011189431A (ja) * | 2010-03-12 | 2011-09-29 | Denso Wave Inc | ロボットシステム |
JP2014147998A (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-21 | Shangyin Sci & Technol Co Ltd | 向き付け式位置制御方法 |
-
2019
- 2019-06-19 JP JP2019113816A patent/JP2020203368A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011189431A (ja) * | 2010-03-12 | 2011-09-29 | Denso Wave Inc | ロボットシステム |
JP2014147998A (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-21 | Shangyin Sci & Technol Co Ltd | 向き付け式位置制御方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11090814B2 (en) | Robot control method | |
WO2021128787A1 (zh) | 一种定位的方法及装置 | |
US11911914B2 (en) | System and method for automatic hand-eye calibration of vision system for robot motion | |
US10310054B2 (en) | Relative object localization process for local positioning system | |
US20150363935A1 (en) | Robot, robotic system, and control device | |
KR20140008262A (ko) | 로봇 시스템, 로봇, 로봇 제어 장치, 로봇 제어 방법 및 로봇 제어 프로그램 | |
WO2018043525A1 (ja) | ロボットシステム、ロボットシステム制御装置、およびロボットシステム制御方法 | |
JP2006329903A (ja) | 3次元計測方法および3次元計測システム | |
WO2019146201A1 (ja) | 情報処理装置、情報処理方法及び情報処理システム | |
JP6897396B2 (ja) | 制御装置、ロボットシステムおよび制御方法 | |
WO2018043524A1 (ja) | ロボットシステム、ロボットシステム制御装置、およびロボットシステム制御方法 | |
TWI807990B (zh) | 機器人示教系統 | |
JP2016013607A (ja) | ロボットへの動作指示システム及び動作指示方法 | |
JP2020203368A (ja) | ロボットシステム | |
JP7364773B2 (ja) | 教示システム及びロボット制御装置 | |
JP3160443B2 (ja) | 非接触点教示装置 | |
CN116723916A (zh) | 臂和身体协调 | |
JPH09323280A (ja) | マニピュレータの制御方法及びシステム | |
JP2000094370A (ja) | ロボットの作業表面の傾き測定方法およびその測定装置 | |
JPH07299776A (ja) | マニプレータ制御装置 | |
EP4382258A1 (en) | Robot control device, robot control system, and robot control method | |
Dean-León et al. | A new method for solving 6D Image-Based Visual Servoing with virtual composite camera model | |
TWI806761B (zh) | 標誌檢測裝置以及機器人示教系統 | |
Hüllmann et al. | Control of a spherical parallel manipulator | |
JP2019042836A (ja) | ロボット制御装置、ロボット、ロボットシステムおよびロボット制御方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220526 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20230426 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230523 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20231114 |