JP2020200773A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノッキングの判定精度を高める。【解決手段】エンジンのECU111は、周波数入力部201と、周波数強度算出部202と、エンジン運転状態取得部203と、ノッキング判定部204とを備える。周波数入力部201には、エンジンのノッキングの周波数を含む検出信号が入力される。周波数強度算出部202は、検出信号に基づいてノッキングの周波数帯域毎の周波数強度を算出する。エンジン運転状態取得部203は、エンジンの運転状態を取得する。ノッキング判定部204は、ノッキングの周波数帯域毎の周波数強度、前記エンジンの運転状態及びノッキング状態を学習データとして構築されたノッキング判定モデルを記憶し、ノッキング判定モデルにノッキングの周波数毎の周波数強度及びエンジンの運転状態を入力することによってノッキング状態を判定する。【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
近年、自動車等の車両において、燃費及び排気に対する規制が強化されている。これらの規制は、今後も益々強くなると考えられている。特に、燃費に対する規制は、近年の燃料価格におけるボラティリティの高さ、地球温暖化への影響、及びエネルギ資源枯渇の問題に関連して、極めて関心の高い事項である。
このような状況下において、例えば、自動車産業では、車両の燃費性能及び排気性能の向上を目的とした様々な技術開発が進められている。燃費性能の向上を目的とした技術の一例としては、内燃機関の圧縮比を上げる高圧縮比化技術がある。
ところで、前記した高圧縮比化技術では、内燃機関の圧縮比を上げるため、熱効率が向上して、燃費は改善する。しかし、高圧縮比化技術では、燃焼室内の温度が上昇するため、ノッキングが発生し易くなることが知られている。
このような問題に対し、特許文献1には、「複数のノック周波数帯で得られる一次的な複数のノック判断結果に基づいて最終的にノック発生と判断することによって、ノックの発生を精度よく判別できる」ことが開示されている。
特開2008−280948号公報
しかし、内燃機関の振動(ノッキング)は、内燃機関の運転状態に応じて大きく変化するため、ノッキングセンサの周波数信号だけでは高精度に検出することができない。ノッキングは、エンジンを破損させる可能性があるため、防止する必要がある。ノッキングの発生を抑えるためには、点火時期を遅らせること(リタード)が有効である。一方、点火時期のリタードは、燃費を悪化させてしまう。
さらに、ノッキングの検出精度が低い場合、ノッキングを検出できない可能性がある。したがって、安全性を考慮すると、点火時期を予め全体的に遅く設定しなければならなくなり、燃費を悪化させる。特に、内燃機関の過渡運転領域には、ノッキングが発生しやすく、大きくリタードさせてノッキングの発生を防ぐ必要があり、大幅に燃費を悪化させてしまうことがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ノッキングの判定精度を高めることができる技術を提供することにある。
上記する課題を解決するため一の観点に係る内燃機闘の制御装置は、内燃機関のノッキングの周波数を含む検出信号が入力される周波数入力部と、前記検出信号に基づいてノッキングの周波数帯域毎の周波数強度を算出する周波数強度算出部と、前記内燃機関の運転状態を取得する内燃機関状態取得部と、前記ノッキングの周波数帯域毎の周波数強度、前記内燃機関の運転状態及びノッキング状態を学習データとして構成されたノッキング判定モデルを記憶し、当該ノッキング判定モデルに前記ノッキングの周波数帯域毎の周波数強度及び前記内燃機関の運転状態を入力することによってノッキング状態を判定するノッキング判定部と、を備える。
本発明によれば、ノッキングの判定精度を高めることができる。
第1実施形態に係る内燃機関の制御システムの構成図。 第1実施形態に係るECUのブロック図。 第1実施形態に係るエンジン運転状態計測部のブロック図。 第1実施形態に係る決定木によるノッキング判定の説明図。 第1実施形態に係る決定木によるノッキング判定モデルの説明図。 第2実施形態に係る複数の決定木による運転領域分割方法の説明図。 第3実施形態に係る分割した運転領域の決定木の学習範囲の説明図。 第4実施形態に係る決定木構造の判定方法の説明図。 第4実施形態に係る決定木構造の判定方法のフローチャート。
以下、図面を用いて、実施形態に係る内燃機関の制御システムについて詳細に説明する。本実施形態は、本発明を実現するための一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではないことに注意すべきである。
図1は、第1実施形態に係る内燃機関の制御システムの構成図である。
内燃機関の制御システムは、「内燃機関」の一例としてのエンジン101と、「制御装置」の一例としてのECU(Electronic Control Unit)111とを備える。エンジン101は、例えば、4つの気筒(シリンダ)105を備えた火花点火式の多気筒ガソリンエンジンである。ECU111は、プロセッサ(以下、CPU)およびメモリを備えている。
各シリンダ105には、燃焼室107が画成されると共に、燃焼室107内に燃料を噴射する燃料噴射装置102が設けられている。各燃焼室107には、点火装置103から高電圧化された点火信号が供給される点火プラグが臨設されている。燃焼室107は、吸気管106及び排気管109と連通している。吸気管106は、エアフローセンサ122と、スロットルバルブ123と、コレクタ120とを備えている。燃料の燃焼に必要な空気は、吸気管106を通り、その吸気管106の下流端となる吸気ポートに配設された吸気カム104により開閉駆動される吸気バルブ112を介して、各燃焼室107に吸入される。吸気カム104には、カム角センサ114が配置されている。
スロットルバルブ123は、運転者のアクセル操作量を検出するアクセル操作センサ118の検出信号と、ブレーキ操作センサ119の検出信号とに応じて適切な開度となるように制御される。これにより、スロットルバルブ123は、コレクタ120及び吸気管106を通って気筒内107へ吸入する吸入空気量を制御する。エアフローセンサ122は、この吸入空気量を計測してECU111へ出力する。
さらに、吸気カム104が吸気バルブ112を開くことによって、吸気管106から燃焼室内107へ取り入れた空気と、燃料噴射装置102から噴射された燃料とを混合した混合空気は、点火装置103によって着火されることによって燃焼する。これにより、燃焼室内107に爆発が起こり、車両の駆動力としてクランクシャフトへトルクが出力される。
この時、燃焼室内107内に噴射される燃料は、ECU111が燃料噴射装置102を制御することによって噴射制御される。例えば、ECU111は、燃料の燃料噴射量と、噴射タイミングとを制御する。噴射された燃料は、同様にECU111によって点火制御され、制御されたタイミングで点火装置103によって着火される。
ECU111には、アクセル操作センサ118、ブレーキ操作センサ119、カム角センサ114、クランク角センサ115、水温センサ124、及びノックセンサ113の検出信号と、他の入力パラメータとが入力される。ECU111は、入力されたセンサの検出信号に基づき、エンジン101の燃料噴射制御及び点火制御を実行する。
カム角センサ114は、吸気カム104の角度を検出する。クランク角センサ115は、エンジン101の回転数を検出する。水温センサ124は、エンジン101の冷却水温を検出するために燃焼室107に取り付けられている。ノックセンサ113は、エンジン101の異常燃焼によるノッキングを検出するために燃焼室107に取り付けられている。
燃焼室107で爆発した後の排気ガスは、排気バルブ108が開いたときに、排気管109を通り、触媒110で排気ガス中の有害ガスが除去された後、車外へ排気される。この際、排気ガス中の有害ガスは、触媒110の前後に取り付けたA/Fセンサ116及びO2センサ117によって検出され、その検出信号がECU111に出力される。
図2は、第2実施形態に係るECUのブロック図である。
ECU111は、周波数入力部201と、周波数強度算出部202と、「内燃機関状態取得部」の一例としてのエンジン運転状態取得部203と、ノッキング判定部204とを備えている。これら周波数入力部201、周波数強度算出部202、エンジン運転状態取得部203、及びノッキング判定部204は、CPUで構成してよい。
周波数入力部201には、ノックセンサ113からエンジン101のノッキングの周波数を含む検出信号が入力される。周波数強度算出部202は、ノックセンサ113の検出信号に基づいてノッキングの周波数帯域毎の周波数強度を算出する。エンジン運転状態取得部203は、エンジン101の運転状態を取得する。ノッキング判定部204は、ノッキングの周波数帯域毎の周波数強度、エンジン101の運転状態及びノッキング状態を学習データとして構築されたノッキング判定モデル(決定木とも呼ぶ)を記憶する。ノッキング判定部204は、ノッキング判定モデルにノッキングの周波数帯域毎の周波数強度、エンジン101の運転状態を入力することによってノッキング状態を判定する。
ここで、ノッキング判定部204は、ノッキングの周波数帯域毎の周波数強度の他に、エンジン101の運転状態に基づいてノッキング状態を判定する。
図3は、第1実施形態に係るエンジン運転状態計測部のブロック図である。
エンジン運転状態取得部203は、ノッキング判定部204がノッキング状態の判定に必要となるパラメータを学習データとして取得する。即ち、エンジン運転状態取得部203には、エンジン101に設けられた各種センサによって計測されたエンジン101の運転状態が学習データとして入力されてもよい。あるいは、エンジン運転状態取得部203は、エンジン101に設けられた各種センサによって計測された運転状態に基づいて学習データを算出してよい。このように、ノッキング判定部204は、ノッキング状態を判定するために、エンジン101の運転状態、あるいはその運転状態を左右する外界の情報が必要となる。
代表的なパラメータは、エンジン101の点火時期、シリンダ内圧、冷却水温、吸気湿度、油温、シリンダ排気温度、回転数、シリンダ吸気温度、負荷、吸排気バルブの作動状態、トルクコンバータの状態、クラッチ情報、及び勾配情報でよい。
即ち、エンジン運転状態取得部203は、冷却水温計測部303、油温計測部305、エンジン回転数計測部307、エンジン負荷計測部309、バルブ作動状態計測部310、トルクコンバータ状態計測部311、クラッチ情報計測部312、及び勾配情報計測部313を備える。さらに、エンジン運転状態取得部203は、点火時期算出部301、シリンダ内圧算出部302、吸気湿度算出部304、シリンダ排気温度算出部306、及びシリンダ吸気温度算出部308を備える。
このように、エンジン101のノッキング状態の判定に用いるパラメータとして、ノックセンサ113の検出信号以外のパラメータを選択肢に加えることによって、より高精度にノッキングを検出することが可能となる。
ノッキング判定部204は、学習により構築されたノッキング判定モデルを記憶しており、必要に応じてパラメータを選択してノッキングを判定する。ノッキング判定部204は、これら全てのパラメータを使用しなくてもよいし、必要であればこれらの他にパラメータを追加してもよい。
図4は、第1実施形態に係る決定木によるノッキング判定の説明図である。
ノッキング判定モデル401は、決定木学習によって構築される。ノッキング判定モデル401は、ノックセンサ113の検出信号に基づいて算出されたノッキングの周波数帯域毎の周波数強度の他、エンジン101の運転状態に関するパラメータの値が学習データとして入力されることによって構築される。
周波数入力部201は、特定の周波数帯域以外のノッキングの検出信号を除去するフィルタ部402を有する。特定の周波数帯域は、ノッキング判定モデル401の学習結果に基づいて設定されてよい。これにより、周波数入力部201には、ノッキング判定モデル401からノッキングの判定に必要な周波数が入力される。例えば、周波数入力部201に入力される周波数は、7.8kHz、8.0kHz、24.2kHz、12.2kHz、12.8kHz、6.4kHz、5.0kHz、25.0kHzでよい。
周波数強度算出部202には、周波数入力部201からノッキングの検出信号及びノッキングの判定に必要な周波数が入力される。周波数強度算出部202は、ノッキングの判定に必要な周波数帯域毎にノッキングの検出信号を周波数強度に変換する。
エンジン運転状態取得部203には、ノッキング判定モデル401の学習結果に基づいて、ノッキングの判定に必要なパラメータが入力される。例えば、エンジン運転状態取得部203に入力されるパラメータは、点火時期、エンジン回転数、負荷の少なくとも何れかでよい。
ノッキング判定部204は、ノッキング判定モデル401の学習結果に従った判定ロジックに基づいて、ノッキング判定モデル401にノッキングの周波数帯域毎の周波数強度と、エンジン101の運転状態に関するパラメータの値とが入力される。これにより、ノッキング判定部204は、決定木判定を行ってノッキングの発生の有無を判定する。
図5は、第1実施形態に係る決定木によるノッキング判定モデルの説明図である。
例えば、ノッキング判定モデル401では、7.8kHz帯の周波数強度が0.0026未満(7.8kHz<0.0026)であるか否かを判定する。この判定結果が真である場合、点火時期が33°未満(SPT<33)であるか否かを判定する。そして、この判定結果が偽の場合、ノッキングが発生していると判定する。
この構成によれば、エンジン101のECU111は、周波数入力部201と、周波数強度算出部202と、エンジン運転状態取得部203と、ノッキング判定部204とを備える。周波数入力部201には、エンジン101のノッキングの周波数を含む検出信号が入力される。周波数強度算出部202は、検出信号に基づいてノッキングの周波数帯域毎の周波数強度を算出する。エンジン運転状態取得部203は、エンジン101の運転状態を取得する。ノッキング判定部204は、ノッキングの周波数帯域毎の周波数強度、エンジン101の運転状態及びノッキング状態を学習データとして構築されたノッキング判定モデル401を記憶し、ノッキング判定モデル401にノッキングの周波数帯域毎の周波数強度及びエンジン101の運転状態を入力することによってノッキング状態を判定する。
これにより、ノックセンサ113の検出信号だけでなくエンジン101の運転状態を含めてノッキング状態の判定に必要なパラメータを重要な順に整理して比較することができる。このため、高精度なノッキングの検出が可能であるにもかかわらず、判定ロジックは、YESまたはNO方式の木構造のため、簡易かつ演算の容易なロジックとすることができる。
さらに、エンジン運転状態取得部203は、エンジン101に設けれたセンサが計測したエンジン101の運転状態に基づいて、学習データを算出する。これにより、ノッキング判定モデル401に適切な学習データを入力することができ、ノッキングの判定精度を高めることができる。
さらに、エンジン運転状態取得部203は、エンジン101の複数の運転状態を取得し、ノッキング判定部204は、エンジン運転状態取得部203が取得したエンジン101の複数の運転状態の中からノッキングの周波数帯域毎の周波数強度に応じた運転状態を選択し、選択した運転状態及びノッキングの周波数帯域毎の周波数強度をノッキング判定モデル401に入力することによってノッキングの状態を判定する。これにより、ノッキングの判定に適切なエンジン101の運転状態を選択することができる。
尚、ノッキング判定モデル401は、決定木学習以外の任意の統計的機械学習、例えば、SVM(Support Vector Machine)、最小二乗確率的分類法、ベイズ推定、ニューラルネットワークの手法によって学習されて構築されてもよい。これらの方法でも高精度にノッキングを検出することが可能である。
入力情報は、予め定められた複数のノッキング判定、例えば、ノッキング無し、トレースノック、ヘビーノックのいずれに該当するかを決定するものでもよいし、これら複数のノッキング状態に対する確からしさ(確率)を算出するものでもよい。確率を算出する場合、複数回の判定結果を踏まえて、ノッキングの発生の有無を確定させてもよい。
ノッキング判定部204は、エンジン101の複数の運転状態を判定してもよいし、ノッキング無し、トレースノックだけのように、ノッキングの有無だけを判定してもよい。
さらに、必要であれば、決定木を個別に準備して、トレースノック判定用決定木と、ヘビーノック判定用決定木としてもよい。
図6は、第2実施形態に係る複数の決定木による運転領域分割方法の説明図である。
図6は、機関回転数と、負荷とに応じて、5つの決定木A〜Eを準備した例である。例えば、期間回転数が2000rpm、負荷が“60”の場合、決定木C601が選択され、決定木C601を用いてノッキング判定が行われる。
ここで、エンジン101の全ての運転領域の学習を決定木に対して行った場合、精度よくノッキングを判定しようとすると、非常に多くの周波数帯域を使用した巨大な決定木が必要となる。一方、ECUは、一度に計測できるノックセンサの周波数帯域の数に限りがあることが一般的である。このため、エンジン101の全ての運転状態に対して一つの決定木を作成するのではなく、あるパラメータによって運転領域を分割し、複数の決定木を作成して、使用する決定木を運転領域毎に切り替えてもよい。
これにより、限られたノッキングセンサ113の周波数帯域の数でも、全ての運転領域に対して精度よくノッキングを検出することが可能となる。
尚、図6は、機関回転数と、負荷とに応じた場合分けの例を記載した。しかし、他のパラメータによって場合分けしてもよいし、1つあるいは3つ以上の条件で場合分けしてもよい。
図7は、第3実施形態に係る分割した運転領域の決定木の学習範囲の説明図である。
複数の決定木を準備する場合、使用する決定木が切り替わる運転領域で判定結果が大きく異なってしまう懸念がある。したがって、決定木は、実際にノッキングを判定する運転領域701だけでなく、隣接する運転領域の決定木が本来判定すべき部分まで含めたより広い運転領域702で学習を行うのが望ましい。即ち、決定木は、他の決定木との境界領域に互いの運転領域の学習データが入力されて構築されてもよい。
これによって、運転領域が切り替わる境界領域の判定の段差(ノッキング判定の結果のずれ)を抑えることができ、リニアなノッキング判定を実現することが可能となる。
図8は、第4実施形態に係る決定木構造の判定方法の説明図である。
運転領域を分けると、多くの決定木のロジックを作らなければいけないという課題がある。そのため、多くのロジックができてしまうと、容量を多く使用してしまう。これに対し、図8に記載するようなマスターとなる木構造のロジックを準備して、これに各運転領域で判定するために必要なデータを渡して判定させる方法であれば、一つの木構造を共有して使いまわすことができる。
具体的には、R=0,1,2,3が決定木の階層構造を表し、決定木の判定を行う度、次の階層の該当するセルの情報を読み込んで判定を繰り返し、結果が出るまでこれを継続する。各セルの情報には、比較対象のパラメータと、その閾値と、パラメータ>閾値(=Y)の時の結果と、パラメータ≦閾値(=N)の時の結果とが含まれる。結果は、0/1または1の確率が決定し判定が終了するか、もしくは継続が選択される。継続が選択された場合、次の当該セルの情報を読み出し、判定を繰り返す。
図9は、第4実施形態に係る決定木構造の判定方法のフローチャートである。
まず、ECU111は、初回のR=0,C=0を設定する(S901)。次に、ECU111は、R,Cの情報(パラメータ、その閾値、パラメータ>閾値(=Y)の時の結果、及びパラメータ≦閾値(=N)の時の結果)を読み込む(S902)。
次に、ECU111は、パラメータ>閾値(=Y)か否かを判定する(S903)。S903の判定結果が真の場合、ECU111は、この判定結果を維持するか否かを判定する(S904)。S904の判定結果が真の場合、ECU111は、次の情報の列を選択する(S905)。次に、ECU111は、次の情報の行を選択する(S906)。
一方、S904の判定結果が偽の場合、ECU111は、パラメータ>閾値(=Y)の時の結果を返す(S907)。
さらに、S903の判定結果が偽の場合、ECU111は、パラメータ≦閾値(=N)の時の結果を維持するか否かを判定する(S908)。S908の判定結果が真の場合、ECU111は、次の情報の列を選択する(S909)。S908の判定結果が偽の場合、ECU111は、パラメータ≦閾値(=N)の時の結果を返す(S910)。
これによって、学習結果毎に判定ロジックをつくる必要が無くなり、他制御でも共通で使用できる再利用可能な制御構造とすることができる。
尚、データ構造は、図8に示すような二次元配列の構成でなくてもよい。適切な情報を読み出すことができれば、一次元配列でもよいし、特定のデータ番号を情報に追加して選択できる方式としてもよい。
101…エンジン、111…ECU、201…周波数入力部、202…周波数強度算出部、203…エンジン運転状態取得部、204…ノッキング判定部、401…ノッキング判定モデル、402…フィルタ部、601…運転領域

Claims (8)

  1. 内燃機関のノッキングの周波数を含む検出信号が入力される周波数入力部と、
    前記検出信号に基づいて前記ノッキングの周波数帯域毎の周波数強度を算出する周波数強度算出部と、
    前記内燃機関の運転状態を取得する内燃機関状態取得部と、
    前記ノッキングの周波数帯域毎の前記周波数強度、前記内燃機関の運転状態及びノッキング状態を学習データとして構築されたノッキング判定モデルを記憶し、当該ノッキング判定モデルに前記ノッキングの周波数帯域毎の周波数強度及び前記内燃機関の運転状態を入力することによってノッキング状態を判定するノッキング判定部と、を備える内燃機関の制御装置。
  2. 前記内燃機関状態取得部は、前記内燃機関に設けられたセンサが計測した前記内燃機関の運転状態に基づいて、前記学習データを算出する、
    請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記内燃機関状態取得部は、前記内燃機関の複数の運転状態を取得し、
    前記ノッキング判定部は、前記内燃機関状態取得部が取得した前記内燃機関の複数の運転状態の中から前記ノッキングの周波数帯域毎の周波数強度に応じた運転状態を選択し、当該選択した運転状態及び前記ノッキングの周波数帯域毎の周波数強度を前記ノッキング判定モデルに入力することによってノッキング状態を判定する、
    請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記周波数入力部は、特定の周波数帯域以外の前記検出信号を除去するフィルタ部を有する、
    請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記ノッキング判定部は、
    複数の前記ノッキング判定モデルを有しており、
    前記複数のノッキング判定モデルの中から前記内燃機関の運転状態に応じたノッキング判定モデルを選択する、
    請求項4に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記ノッキング判定モデルは、他のノッキング判定モデルとの境界領域に互いの運転領域の学習データが入力されることによって構築される、
    請求項5に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記ノッキング判定モデルは、決定木学習によって構築される、
    請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記ノッキング判定モデルは、統計的機械学習によって構築される、
    請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
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