JP2020187903A - スパークプラグの製造方法 - Google Patents

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吉田 友紀
Tomonori Yoshida
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【課題】おねじに傷を付けずにガスケットを主体金具に取り付けることができるスパークプラグの製造方法を提供すること。【解決手段】主体金具のおねじと座部との間にガスケットが配置されたユニットの、筒状の工具に対する傾きを修正する修正工程と、修正工程の後、ガスケットに工具を押し込むことによってガスケットを塑性変形させる変形工程と、を備え、工具は、変形工程においてガスケットに自身の端部を押し込み、ガスケットを塑性変形させる加工部と、修正工程において主体金具の先端部の先端または絶縁体の先端に自身の端部を当て、ユニットの工具に対する傾きを修正すると共に、加工部の中心軸に主体金具の軸線を沿わせて加工部をガスケットまで案内する案内部と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明はスパークプラグの製造方法に関し、特に主体金具にガスケットを取り付けるスパークプラグの製造方法に関するものである。
スパークプラグの主体金具の先端部には、エンジンのねじ穴に結合するおねじが形成されている。先端部の後端側に隣接する座部とおねじとの間に配置されたガスケットは、スパークプラグをエンジンに取り付けたときにエンジンと座部との間に挟まれ、エンジンのねじ穴と主体金具のおねじとの間からのガス漏れを防ぐ。特許文献1には、スパークプラグの製造工程において、座部とおねじとの間にガスケットを配置した後、軸方向に爪が突出した円筒状の工具に主体金具の先端部を挿入し、おねじ側からガスケットに爪を押し込む技術が開示されている。爪が押し込まれたガスケットの内側の縁に接する仮想の内接円の直径が、おねじの外径より小さくなるまでガスケットを塑性変形させ、主体金具にガスケットを取り付ける。
特開2013−125587号公報
しかし上記技術では、工具に主体金具の先端部を挿入するときに工具の中心軸がおねじの軸に対して傾いていると、おねじに工具の爪が当たり、おねじに傷が付くことがある。
本発明はこの問題点を解決するためになされたものであり、おねじに傷を付けずにガスケットを主体金具に取り付けることができるスパークプラグの製造方法を提供することを目的としている。
この目的を達成するために本発明は、外周面におねじが形成された先端部と、先端部の後端側に隣接しおねじの外径よりも外径が大きい座部と、を備え、先端側から後端側へと軸線に沿って延びる筒状の主体金具と、主体金具の内側に固定される絶縁体と、おねじと座部との間に配置される環状のガスケットと、を備えるスパークプラグを製造する方法であって、主体金具の内側に絶縁体が固定されおねじと座部との間にガスケットが配置されたユニットの、筒状の工具に対する傾きを修正する修正工程と、修正工程の後、ガスケットに工具を押し込むことによって、ガスケットの内側の縁に接する仮想の内接円の直径がおねじの外径より小さくなるまで、ガスケットを塑性変形させる変形工程と、を備え、工具は、変形工程においてガスケットに自身の端部を押し込み、ガスケットを塑性変形させる加工部と、修正工程において主体金具の先端部の先端または絶縁体の先端に自身の端部を当て、ユニットの工具に対する傾きを修正すると共に、加工部の中心軸に主体金具の軸線を沿わせて加工部をガスケットまで案内する案内部と、を備える。
請求項1記載のスパークプラグの製造方法によれば、主体金具の内側に絶縁体が固定されたユニットの座部とおねじとの間にガスケットが配置される。ガスケットを塑性変形させる変形工程の前に修正工程が行われる。修正工程では、主体金具の先端部の先端または絶縁体の先端に工具の案内部の端部が当たり、工具に対するユニットの傾きが修正されると共に、工具の加工部の中心軸に主体金具の軸線を沿わせて加工部がガスケットまで案内される。変形工程では、加工部の端部がガスケットに押し込まれる。修正工程により工具に対するユニットの傾きが修正され、加工部がガスケットまで案内されるので、おねじに加工部が当たらないようにできる。よって、おねじに傷を付けずにガスケットを主体金具に取り付けることができる。
請求項2記載のスパークプラグの製造方法によれば、加工部の端部は、中心軸に垂直な第1面と、第1面の内側の縁に連なり中心軸に平行な第2面と、を備える。第2面により加工部の端部をガスケットに進入し易くしつつ、第1面をガスケットに押し付けることによりガスケットの変形量を確保できる。よって、請求項1の効果に加え、ガスケットを塑性変形させて、ガスケットの内側の縁に接する仮想の内接円の直径をおねじの外径より小さくし易くできる。
請求項3記載のスパークプラグの製造方法によれば、修正工程において、おねじが形成された主体金具の先端部の先端に案内部の端部が当てられるので、修正工程において案内部の端部が絶縁体の先端に当てられる場合に比べ、おねじの軸と工具の中心軸とを一致させ易くできる。よって、請求項1又は2の効果に加え、さらにおねじに傷を付け難くできる。
請求項4記載のスパークプラグの製造方法によれば、変形工程において、加工部の端部は、ガスケットに押し込まれた後、加工部の端部が中心軸側に変位してガスケットをさらに塑性変形させるので、変形工程において加工部の端部が中心軸側に変位しない場合に比べ、修正工程における加工部の端部と中心軸との間の距離を長くできる。よって、請求項1から3のいずれかの効果に加え、さらにおねじに傷を付け難くできる。
一実施の形態におけるスパークプラグの片側断面図である。 工具の片側断面図である。 図2の矢印III方向から見た工具の正面図である。 図2のIVで示す部分を拡大した工具の断面図である。 主体金具の先端部が案内部に当たったときの工具の片側断面図である。 図5のVIで示す部分を拡大した工具の断面図である。 ガスケットが円筒部に当たったときの工具の断面図である。 図7のVIIIで示す部分を拡大した工具の断面図である。 ガスケットに加工部が押し込まれたときの工具の断面図である。 図9のXで示す部分を拡大した工具の断面図である。 加工部が中心軸側に変位したときの工具の断面図である。 図11のXIIで示す部分を拡大した工具の断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は一実施の形態におけるスパークプラグ10の軸線Oを境にした片側断面図である。図1では、紙面上側をスパークプラグ10の軸方向の先端側、紙面下側をスパークプラグ10の軸方向の後端側という。スパークプラグ10は絶縁体11、主体金具20及びガスケット28を備えている。
図1に示すように絶縁体11は、機械的特性や高温下の絶縁性に優れるアルミナ等により形成された筒状の部材であり、軸線Oに沿って貫通する軸孔12が形成されている。絶縁体11は、円筒状の先端部13と、先端部13の後端側に連なり先端部13の径方向の外側に張り出す円環状の張出部15と、張出部15の後端側に連なり張出部15の外径よりも外径が小さい円筒状の後端部16と、を備えている。先端部13の外周面には、先端側に向かうにつれて外径が次第に縮小するテーパ面14が形成されている。軸孔12の先端側に中心電極17が配置される。
中心電極17は、軸線Oに沿って延びる棒状の部材であり、銅または銅を主成分とする芯材がニッケル製またはニッケル基合金製の母材で覆われている。芯材を省略することは可能である。中心電極17は絶縁体11に保持され、先端が軸孔12から露出する。
端子金具18は、高圧ケーブル(図示せず)が接続される棒状の部材であり、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成されている。端子金具18は、先端側が軸孔12に挿入された状態で、絶縁体11の後端に固定されている。端子金具18は、軸孔12内で中心電極17が電気的に接続されている。絶縁体11の外周に主体金具20が固定されている。
主体金具20は、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成された略円筒状の部材である。主体金具20は、絶縁体11の主に先端部13を囲む先端部21と、先端部21の後端側に連なる座部23と、座部23の後端側に連なる接続部24と、接続部24の後端側に連なる工具係合部25と、工具係合部25の後端側に連なる加締め部26と、を備えている。
先端部21は、軸線Oに沿って延びる円筒状の部位であり、エンジン(図示せず)のねじ穴に結合するおねじ22が外周面に形成さている。おねじ22の軸は、主体金具20(先端部21)の軸線Oに一致する。先端部21の内周面には、絶縁体11のテーパ面14の先端側に位置する円環状の棚部20aが形成されている。棚部20aの後端面は、絶縁体11のテーパ面14に対面する。
座部23は、エンジン(図示せず)にガスケット28を押し付けるための部位であり、おねじ22の外径よりも外径が大きく形成されている。接続部24は、加締め部26(後述する)を用いて主体金具20を絶縁体11に組み付けるときに、湾曲状に塑性変形した部位である。工具係合部25は、エンジンのねじ穴におねじ22を締め付けるときに、レンチ等の工具を係合させる部位である。
加締め部26は、主体金具20を絶縁体11に組み付けるときに塑性変形して、径方向の内側へ向けて屈曲した部位である。加締め部26は、絶縁体11の張出部15よりも後端側に位置する。主体金具20は棚部20aと加締め部26により絶縁体11を保持する。主体金具20に保持された絶縁体11は、先端部13の先端が、主体金具20の先端よりも先端側に位置する。
接地電極27は、主体金具20の先端部21に接続された棒状の部材であり、銅または銅を主成分とする芯材がニッケル製またはニッケル基合金製の母材で覆われている。芯材を省略することは可能である。接地電極27は中心電極17との間に火花ギャップを形成する。
ガスケット28は、主体金具20の座部23とおねじ22との間に配置された金属製の円環状の部材である。本実施形態では、ガスケット28は中実の板状である。エンジン(図示せず)と座部23との間に挟まれたガスケット28は、エンジンのねじ穴と主体金具20のおねじ22との間からのガス漏れを防ぐ。ガスケット28の内側の縁に接する仮想の内接円の直径は、おねじ22の外径より小さい。これにより主体金具20の座部23とおねじ22との間からガスケット28が脱落しないようにできる。
図2から図4を参照してガスケット28を塑性変形させる工具30について説明する。図2は工具30の中心軸Cを境にした片側断面図である。図2では、紙面下側を工具30の軸方向の先端側、紙面上側を工具30の軸方向の後端側という(図4から図12においても同じ)。
図2に示すように工具30は、有底円筒状のハウジング31と、円筒状の第1部材40と、第1部材40の径方向の外側に配置される円環状の第2部材50と、第1部材40の径方向の内側の中心軸C上に配置される第3部材60と、を備えている。第1部材40、第2部材50及び第3部材60は、ハウジング31の内側に配置されている。ハウジング31、第1部材40、第2部材50及び第3部材60は例えば鉄鋼材料によって形成されている。
ハウジング31は、円板状の底部32と、底部32の径方向の外側に接続され先端側に延びる円筒状の第1筒部33と、第1筒部33の径方向の外側に接続され先端側に延びる円筒状の第2筒部34と、第2筒部34の外周面に形成されたおねじ34aに結合するめねじが形成された第3筒部35と、を備えている。第3筒部35は、内周面にめねじが形成された円筒状のねじ部36と、ねじ部36の軸方向の先端から径方向の内側に張り出す円環状の蓋部37と、を備えている。
第1部材40は、円環状の基部41と、基部41の径方向の内側に接続され先端側に延びる円筒部42と、円筒部42の径方向の外側に接続され先端側に延びる棒状の加工部43と、を備えている。第1部材40は、第1筒部33の先端側、且つ、第2筒部34の内側に配置されている。基部41は、第1筒部33の端面33aにより後端側への移動が規制され、第2筒部34の内周面34bにより径方向の移動が規制される。基部41の内周面41aは、第1筒部33の内周面33bより径方向の内側に位置する。中心軸Cを含む断面において、基部41の内周面41a及び第2筒部34の内周面34bは中心軸Cに平行である。
第2部材50は、円環状の基部51と、基部51の径方向の内側に接続され先端側に延びる円筒部52と、を備えている。基部51は、第2筒部34の内側、且つ、第1部材40の基部41の先端側に基部41と間隔をあけて配置されている。第2部材50は、第2筒部34の内周面34bにより基部51の径方向の移動が規制される。第2部材50は、基部51と第1部材40の基部41との間に配置された圧縮ばね55により、先端側に付勢される。蓋部37は基部51の端面51aに当接して、第2部材50の先端側への移動を規制する。中心軸Cを含む断面において、基部51の外周面51bは中心軸Cに平行である。
第3部材60は、中心軸C上に配置された軸状の案内部61と、案内部61の後端から径方向の外側に張り出すフランジ62と、を備えている。フランジ62の反対側に設けられた案内部61の先端側の端部63は、先端側に延びる円筒状に形成されている。中心軸Cを含む断面において、案内部61の外周面61aは中心軸Cに平行である。
案内部61は、第1部材40の内側に配置されている。フランジ62は、第1部材40の基部41の後端側であって、基部41の内周面41aよりも径方向の外側まで張り出し、第1筒部33の内側に位置する。案内部61は、第1部材40の基部41の内周面41aにより径方向の移動が規制される。案内部61は、案内部61とハウジング31の底部32との間に配置された圧縮ばね66により、先端側に付勢される。フランジ62は第1部材40の基部41に当接して、案内部61の先端側への移動を規制する。
図3は図2の矢印III方向から見た工具30の正面図であり、図4は図2のIVで示す部分を拡大した工具30の断面図である。図3に示すように加工部43は、円筒部42の先端から先端側(図3紙面手前側)に突出しており、周方向に等しい間隔をあけて中心軸Cの回りに複数(本実施形態では8つ)配置されている。加工部43の径方向の内側に配置された案内部61の端部63には、端部63の周の一部が取り除かれた切れ目65が形成されている。切れ目65の周方向の長さは、接地電極27(図1参照)の幅より長い。
図4に示すように端部63には、径方向の内側を向く円錐状のテーパ面64が形成されている。テーパ面64の直径は、先端側へ向かうにつれて次第に拡大している。第2部材50の円筒部52にも、径方向の内側を向く円錐状のテーパ面54が形成されている。テーパ面54の直径は、先端側へ向かうにつれて次第に拡大している。
加工部43の端部44は、円筒部52よりも径方向の内側であって、テーパ面54よりも後端側に位置する。端部44は、中心軸Cを含む断面において、中心軸Cに垂直な第1面45と、第1面45の内側の縁に連なり中心軸Cに平行な第2面46と、第1面45の外側の縁に連なり後端側に向かうにつれて第2面46との間の距離が拡大する第3面47と、を備えている。
本実施形態では、第1面45と第2面46とが作る角には、面取りが施されている。これにより第1面45と第2面46とが作る角の破損を抑制できるので、加工部43の耐久性を確保できる。なお、第2面46は曲面(円筒面の一部)であるが、中心軸Cに第2面46が平行というのは、第2面46上の各点から第2面46の法線方向へ中心軸Cが一定の距離にあることをいう。
第1面45は、案内部61の端部63の先端63aよりも後端側に位置する。加工部43の径方向の外側の面には、第3面47よりも後端側に、径方向の外側へ向かって隆起する第1凸起48が形成されている。
円筒部52の内周面には、径方向の内側へ向かって隆起する第2凸起53が形成されている。第2凸起53は、第1凸起48の先端側に位置する。第2部材50(図2参照)が後端側へ移動して第2凸起53が第1凸起48に当たり、そこからさらに第2部材50が後端側へ移動すると、第2凸起53に第1凸起48が押された加工部43は弾性変形して、端部44が径方向の内側へ変位する。
図5から図12を参照して、先端部21のおねじ22と座部23との間に配置されたガスケット28を、工具30を使って主体金具20に取り付ける方法を説明する。図5は主体金具20の先端部21が案内部61に当たったときの工具30の片側断面図であり、図6は図5のVIで示す部分を拡大した工具30の断面図である。図7はガスケット28が円筒部52に当たったときの工具30の断面図であり、図8は図7のVIIIで示す部分を拡大した工具30の断面図である。図9はガスケット28に加工部43が押し込まれたときの工具30の断面図であり、図10は図9のXで示す部分を拡大した工具30の断面図である。図11は加工部43が中心軸C側に変位したときの工具30の断面図であり、図12は図11のXIIで示す部分を拡大した工具30の断面図である。
図5に示すようにユニット70は、ガスケット28が主体金具20に取り付けられる前のスパークプラグ10の製造途中の半製品である。ユニット70は、先端部21におねじ22が形成された主体金具20と、主体金具20に保持された絶縁体11と、おねじ22と座部23との間に配置されたガスケット28と、を備えている。ガスケット28は、おねじ22の外径よりもガスケット28の内側の縁の直径が大きい状態で、主体金具20の座部23とおねじ22との間に配置されている。ガスケット28は工具30によって塑性変形され、ガスケット28の内側の縁に接する仮想の内接円の直径が、おねじ22の外径より小さくなる。
本実施形態のユニット70は、接地電極27が主体金具20に接合されているが、これに限られるものではない。例えば、主体金具20への接地電極27の接合に先立って主体金具20にガスケット28を配置したユニット70を組み立てた後、工具30を使ってガスケット28を主体金具20に取り付けることは当然可能である。
工具30はプレス機(図示せず)に取り付けられている。工具30の軸方向に離れて支持部材80が配置されている。支持部材80はユニット70を支持する部材である。支持部材80には、絶縁体11の後端部16及び主体金具20の加締め部26が挿入される穴81があいている。穴81の中心は、工具30の中心軸Cを先端側に延長した直線上に位置する。支持部材80には、穴81につながる円錐状のテーパ面82が形成されている。テーパ面82の直径は、工具30に近づくにつれて次第に拡大している。テーパ面82は工具係合部25を後端側から受ける部位である。
ユニット70は、主体金具20の先端部21を工具30側に向け、さらに接地電極27の位置を工具30の切れ目65の位置に合わせて支持部材80に支持される。工具30が取り付けられたプレス機(図示せず)を作動させることにより、工具30によって、工具30に対するユニット70の傾きを修正する修正工程、及び、ガスケット28を塑性変形させる変形工程が行われる。
図6に示すように主体金具20の先端21aの直径は、案内部61の端部63のテーパ面64の直径の範囲内にあるので、プレス機(図示せず)を作動して工具30をユニット70に近づけると、主体金具20に接続された接地電極27が、案内部61の端部63に形成された切れ目65の内側に進入し、主体金具20の先端21aの角がテーパ面64に当たる。さらに加工部43がガスケット28に近づくようにプレス機を作動させると、修正工程において、第3部材60を介して圧縮ばね66が主体金具20に押され、案内部61は第1部材40の基部41に沿ってスライドする。
工具30の中心軸Cを含む断面において、案内部61の外周面61a及び基部41の内周面41aは中心軸Cに平行なので、案内部61はスライドしながらユニット70の工具30に対する傾きを修正する。加工部43の端部44の第2面46に接する内接円の直径は、主体金具20のおねじ22の外径より大きいので、主体金具20のおねじ22は、加工部43の端部44に当たることなく加工部43の内側に進入する。また、案内部61の端部63には切れ目65が形成されているので、接地電極27は案内部61に当たることなく加工部43の内側に進入する。
図7及び図8に示すようにガスケット28の外径は、第2部材50の円筒部52のテーパ面54の直径の範囲内にあるので、プレス機(図示せず)を作動して主体金具20のおねじ22を加工部43の内側に進入させると、座部23に配置されたガスケット28がテーパ面54に当たる。さらに、加工部43にガスケット28が近づくようにプレス機を作動させると、第2部材50を介して圧縮ばね55がガスケット28に押され、第2部材50は第2筒部34に沿ってスライドする。
図9及び図10に示すように加工部43の端部44の第2面46は、ガスケット28を中心軸Cに沿って投影した範囲内にあるので、プレス機(図示せず)を作動して加工部43をさらにガスケット28に近づけると、変形工程において、加工部43の端部44がガスケット28に押し込まれる。修正工程により工具30に対するユニット70の傾きが修正され、加工部43がガスケット28まで案内されるので、おねじ22に加工部43が当たらないようにできる。よって、おねじ22に傷を付けないようにできる。
修正工程において、おねじ22が形成された主体金具20の先端部21の先端21aに案内部61の端部63が当てられるので、おねじ22の軸と絶縁体11の中心軸とのずれを考慮しないで済む。修正工程において案内部61の端部63が絶縁体11の先端に当てられる場合に比べ、おねじ22の軸と工具30の中心軸Cとを一致させ易くできるので、さらにおねじ22に傷を付け難くできる。
加工部43の端部44は、中心軸Cに垂直な第1面45と、第1面45の内側の縁に連なり中心軸Cに平行な第2面46と、を備えているので、第2面46により加工部43の端部44をガスケット28に進入し易くできる。さらに、中心軸Cと垂直に第1面45をガスケット28に押し付けることによりガスケット28の変形量を確保できる。よって、ガスケット28を塑性変形させて、ガスケット28の内側の縁に接する仮想の内接円の直径D2をおねじ22の外径D1より小さくし易くできる。
加工部43の端部44の第1面45の外側の縁に連なる第3面47は、中心軸Cに対して傾斜する面であって、工具30の後端側に向かうにつれて第3面47と第2面46との間の距離は拡大している。よって、加工部43の端部44は、第3面47に作用するガスケット28の反力によって、中心軸C側に変位し易くなる。その結果、ガスケット28は端部44の第2面46に押されて、中心軸C側に変形し易くなる。
図11及び図12に示すように加工部43に形成された第1凸起48は、円筒部52に形成された第2凸起53を中心軸Cに沿って投影した範囲内にあるので、プレス機(図示せず)を作動して加工部43をさらにガスケット28に近づけると、第2凸起53に第1凸起48が押され、加工部43は、端部44が径方向の内側へ変位するように弾性変形する。これにより加工部43の端部44は、ガスケット28をさらに径方向の内側へ塑性変形させる。その結果、ガスケット28の内側の縁に接する仮想の内接円の直径D2が、おねじ22の外径D1より確実に小さくなるように、ガスケット28が塑性変形する。
ガスケット28に加工部43の端部44が押し込まれた後、端部44が中心軸C側に変位してガスケット28をさらに塑性変形させるので、加工部43の端部44が中心軸C側に変位しない場合に比べ、ガスケット28の径方向の内側への変形量を大きくできる。その結果、修正工程における加工部43の端部44と中心軸Cとの間の距離を長くできるので、加工部43がおねじ22にさらに傷を付け難くできる。
工具30がガスケット28を塑性変形させた後、プレス機(図示せず)の作動により、工具30の案内部61の端部63が、圧縮ばね66の弾性力によって主体金具20の先端21aを支持部材80側へ押しながら、工具30はガスケット28から離れる。案内部61の端部63は、おねじ22が、加工部43の端部44よりも支持部材80側に位置するまで、主体金具20の先端21aを圧縮ばね66によって支持部材80側へ押し続ける。これによりユニット70から工具30が離れるときも、工具30の加工部43がおねじ22に傷を付けないようにできる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
実施形態では、中実の板状のガスケット28を用いる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。中実のガスケットに代えて、中空のガスケットを用いることは当然可能である。
実施形態では、加工部43の端部44が8つに分かれている場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。端部44の数は適宜設定できる。複数の端部44の形や大きさは同じであっても良いし互いに異なっていても良い。複数の端部44の間隔は等間隔であっても不等間隔であっても良い。第1凸起48及び第2凸起53を省略して、ガスケット28に端部44が軸方向に押し込まれることで、ガスケット28の内側の縁に接する仮想の内接円の直径が、おねじ22の外径より小さくなるまでガスケット28を塑性変形させても良い。第1凸起48及び第2凸起53を省略することで、工具30の構造を簡素化できる。
実施形態では、スリットによって複数に分かれた加工部43の端部44が、加工部43に形成された第1凸起48、及び、円筒部52に形成された第2凸起53によって中心軸C側へ弾性変形する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。加工部43の端部44をスリットが無い円筒形状にすることは当然可能である。この場合には、ガスケット28に端部44が軸方向に押し込まれることで、ガスケット28の内側の縁に接する仮想の内接円の直径が、おねじ22の外径より小さくなるまでガスケット28が塑性変形する。第1凸起48及び第2凸起53を不要にできるので、工具30の構造を簡素化できる。
実施形態では、主体金具20の先端部21の先端21aが、工具30の案内部61の端部63に当たって工具30の対するユニット70の傾きを修正する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。絶縁体11の先端を、案内部61の端部63に当てて工具30に対するユニット70の傾きを修正することは当然可能である。これは、絶縁体11が主体金具20に固定されているからである。この場合には、案内部61の端部63のテーパ面64の直径の範囲内に、絶縁体11の先端の直径が入るように、案内部61の端部63の直径を小さくする。案内部61の端部63に切れ目65が形成されているので、切れ目65に接地電極27を進入させれば案内部61に接地電極27がぶつからないようにできる。
実施形態では、工具30の第1部材40の基部41に案内部61が擦れて、中心軸Cに沿って案内部61がスライドする場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、第1部材40の基部41と案内部61との間に軸受けを介在することは当然可能である。また、第1部材40の基部41を基準に案内部61をスライドさせる代わりに、ハウジング31の第1筒部33と第3部材60とが重なる部位を第3部材60に設け、第1筒部33を基準に第3部材60を軸方向にスライドさせることは当然可能である。この場合に、第1筒部33に第3部材60が擦れても良いし、第1筒部33と第3部材60との間に軸受けを介在することは当然可能である。
実施形態では、加工部43の第1面45と第2面46とが作る角に面取りが施されている場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものでない。第1面45と第2面46とが作る角に面取りを施す代わりに、第1面45と第2面46とが作る角に丸みを付しても良い。また、第1面45と第2面46とが作る角の面取りや丸みを省略することにより、その分だけガスケット28に押し込まれる加工部43の端部44の体積を増やし、ガスケット28を内側に塑性変形し易くしても良い。
実施形態では、第2面46が曲面の場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。第2面46を中心軸Cに平行な平面にすることは当然可能である。
実施形態では、案内部61の端部63に径方向の内側を向く円錐状のテーパ面64が形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。テーパ面64の代わりに、球帯状の曲面を形成することは当然可能である。
実施形態では、第2部材50の円筒部52に径方向の内側を向く円錐状のテーパ面54が形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。テーパ面54の代わりに、球帯状の曲面を形成することは当然可能である。
10 スパークプラグ
11 絶縁体
20 主体金具
21 先端部
21a 先端部の先端
22 おねじ
23 座部
28 ガスケット
30 工具
43 加工部
44 加工部の端部
45 第1面
46 第2面
61 案内部
63 案内部の端部
70 ユニット
C 加工部の中心軸
D1 おねじの外径
D2 仮想の内接円の直径
O 主体金具の軸線

Claims (4)

  1. 外周面におねじが形成された先端部と、前記先端部の後端側に隣接し前記おねじの外径よりも外径が大きい座部と、を備え、先端側から後端側へと軸線に沿って延びる筒状の主体金具と、
    前記主体金具の内側に固定される絶縁体と、
    前記おねじと前記座部との間に配置される環状のガスケットと、を備えるスパークプラグの製造方法であって、
    前記主体金具の内側に前記絶縁体が固定され前記おねじと前記座部との間に前記ガスケットが配置されたユニットの、筒状の工具に対する傾きを修正する修正工程と、
    前記修正工程の後、前記ガスケットに前記工具を押し込むことによって、前記ガスケットの内側の縁に接する仮想の内接円の直径が前記おねじの外径より小さくなるまで、前記ガスケットを塑性変形させる変形工程と、を備え、
    前記工具は、前記変形工程において前記ガスケットに自身の端部を押し込み、前記ガスケットを塑性変形させる加工部と、
    前記修正工程において前記主体金具の前記先端部の先端または前記絶縁体の先端に自身の端部を当て、前記ユニットの前記工具に対する傾きを修正すると共に、前記加工部の中心軸に前記主体金具の軸線を沿わせて前記加工部を前記ガスケットまで案内する案内部と、を備えるスパークプラグの製造方法。
  2. 前記加工部の前記端部は、前記中心軸に垂直な第1面と、前記第1面の内側の縁に連なり前記中心軸に平行な第2面と、を備える請求項1記載のスパークプラグの製造方法。
  3. 前記修正工程において、前記案内部の前記端部を前記主体金具の前記先端部の先端に当てる請求項1又は2に記載のスパークプラグの製造方法。
  4. 前記変形工程において、前記加工部の前記端部は、前記ガスケットに押し込まれた後、前記加工部の前記端部が前記中心軸側に変位して前記ガスケットをさらに塑性変形させる請求項1から3のいずれかに記載のスパークプラグの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021013795A (ja) * 2020-11-11 2021-02-12 株式会社三洋物産 遊技機

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