JP2020187805A - ホログラムシンボルおよびホログラム記録再生装置 - Google Patents

ホログラムシンボルおよびホログラム記録再生装置 Download PDF

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木下 延博
Nobuhiro Kinoshita
延博 木下
哲彦 室井
Tetsuhiko Muroi
哲彦 室井
祐太郎 片野
Yutaro Katano
祐太郎 片野
石井 紀彦
Norihiko Ishii
紀彦 石井
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Abstract

【課題】多値のホログラムメモリーにおいて、再生時にノイズの影響を小さくしてヒストグラムの輝度レベルの分散を小さくし、これによりビット誤りを低減し、正しくデータを復元し得るホログラムシンボルおよびホログラム記録再生装置を提供する。【解決手段】情報記録用のホログラム記録媒体に記録されるページデータの画像要素を構成し、かつ所定の複数画素120からなり、多値の階調を表すように構成されたホログラムシンボルにおいて、複数画素の各画素120の表示は明と暗の2値とされ、複数の画素120のうちの、明または暗の表示とされた画素の数に応じて、シンボル110全体の階調が規定される。【選択図】図1

Description

本発明は、記録すべきページデータを構成するホログラムシンボル、およびこのページデータをホログラム記録媒体に記録するホログラム記録再生装置に関するものであり、大規模な情報アーカイブ装置およびそれを利用したアーカイブシステムに寄与するものであって、デジタルライブラリー、医療機関、データセンターおよび映像アーカイブス等への適用が可能なホログラムシンボルおよびホログラム記録再生装置に関する。
近年、大容量かつ高速な情報記録再生システムとしてホログラムメモリーが注目されている。ホログラムメモリーは、参照光・信号光と称される2つのコヒーレント光を干渉させ、生じた干渉縞を記録媒体に屈折率変化として記録・保持する。信号光は、液晶パネルなどの空間光変調器に表示された「ページデータ」と称される2次元データ画像により空間的に変調され、この後レンズを通じて記録媒体へ照射される。
ページデータは画素毎に明点もしくは暗点とした明暗パターンであり、例えば記録すべきデータが1または0の2値データの並びであるとすれば、これを2次元状に順序よく配列し、1を明点、0を暗点に対応させて表示したものである。1つの明点または暗点は空間光変調器の1つの画素で構成されるとは限らず、例えば縦3画素、横3画素の計9画素等の、隣接する複数画素で構成することもあるので、これ以降、明点、暗点の単位を「シンボル」と称することとする。
ところで、上記のようなホログラムメモリーは、参照光の条件(例えば記録媒体への入射角度、波長、あるいは波面など)を変化させながら、媒体の同一箇所に複数のページデータを多重して記録することにより高密度化・大容量化が可能である。多重の方式としてはこれまで様々なものが提案されている。そのうち角度多重方式は媒体を光学系に対し静止させた状態で、参照光の媒体入射角度を変化させることにより、媒体の同一箇所に異なるホログラム、すなわち異なるページデータを重ね書きする。このため、ホログラムメモリーを容易に高密度記録化することが可能である。
ホログラムメモリーに記録されたページデータの再生時には、参照光の媒体入射角度を記録時と同一の角度となるように選択すれば、ブラッグの回折条件を満たすホログラムからのみ強い回折光が生じ、これにより一つのページデータを選択的に再生することができる。
回折された再生光はイメージセンサで撮像する。撮像された再生像には記録したページデータが含まれているので、この領域を特定し、補間などの座標変換を用いて元のページデータ配列に並べ替える。その後、デインターリーブ、誤り訂正などの信号処理を施すことにより元のページデータを復元できる。このような一連の流れは、例えば後述する非特許文献1や後述する特許文献1に詳述されている。
ここで転送速度と記録密度・容量について考察する。ページデータの画素数としては縦横方向のいずれも1000画素〜2000画素程度を配列することが一般的である。これは使用する空間光変調器の画素数にも依存して決められる。ここで、例えばページデータの画素数が縦1000画素×横1000画素の百万画素だとする。1シンボルを1画素で構成するものとし、1シンボルに1ビット(明と暗の2値)の情報量を割り当てると、1つのページデータが1Mビットの情報量を有することになる。このとき、1つのページデータのホログラムとしての記録またはホログラムからの再生を1ミリ秒で完了させると、データ転送速度は1Gビット/秒となる。面記録密度については、例えば記録媒体面におけるホログラム面積が0.5×0.5mmであり、角度多重により400多重した場合には面記録密度1.6Gビット/平方ミリとなる。この面記録密度は約1Tビット/平方インチであり、一辺3インチの正方形の記録媒体面の全面にデータをホログラムとして記録すると、約1Tバイトの容量となる。
転送速度と密度・容量のさらなる向上にむけて種々の手法が提案されているが、中でも多値記録は両者を同時に向上できるものとして有望である。多値記録とは、具体的には、1シンボルに1ビットを超える情報量を割り当てることを意味する。また、「多値」とは1シンボルに2値を超える輝度レベル数を割り当てることを意味する。例えば1シンボルに4値を単純に割り当てた場合、1シンボルあたりのビット数は2ビットとなり、転送速度も密度・容量もそれぞれ2倍に向上できる。
多値の実現には位相変調と振幅変調のどちらか、あるいはその混合が考えられるが、本願発明者等は、振幅変調型の多値に注目して本発明をなしたものである。以降の「多値」および「4値」は、振幅変調型における多値および4値を意味するものとする。
ところで、多値の場合、2値と同じノイズ量のもとではビット誤りが増えてしまうという問題がある。このことを、図4、5を用いて説明する。図4は8ビット階調のイメージセンサにおける2値の場合の典型的なヒストグラムの例である。記録時にはページデータ内でシンボル(明点、暗点)を、それぞれ一つの画素で構成して空間光変調器に表示するとした場合、これをホログラムとして記録したのち再生すると、そのシンボル輝度は拡がりをもったヒストグラムを形成する。これは、さまざまな要因によるノイズが重畳されることから、ページデータ内の各シンボル値がばらつきをもつためである。しかしながら、2値の場合のケースでは、図4に示すように、暗点と明点の分布に重なりがみられず、例えばシンボル輝度Tを境目として、Tより低いシンボル輝度は暗点であり、Tより高いシンボル輝度は明点である、と判定すればビット誤り無くデータを復号することができる。
一方、同じノイズ量のもとで4値を記録再生した場合のヒストグラムの例を図5に示す。
ここで、4つの振幅値を明点、明灰点、暗灰点、暗点と称することとする。ノイズにより各画素値にばらつきが生じるため、分布が相互に重なりをもつ。重なる部分はいずれの振幅値に相当するか明確に判定できないため、ビット誤りとなることが問題である。
ホログラムメモリーにおける種々のノイズ要因については後述する特許文献2に記載されており、そのうち支配的なものを挙げると次のとおりである。
1)信号光生成の段階で発生するもの:レーザ光のビームプロファイルに起因するノイズ、および信号光生成系での光学部品間の多重干渉に起因するノイズ等である。
2)信号光生成から記録再生までの間に発生するもの:参照光の波面誤差に起因するノイズ、および信号光生成系以外の光学系での光学部品間の多重干渉に起因するノイズ等である。
3)信号光の伝搬時のもの:変調パターン伝送時における光学系の光学伝達関数(OTF:Optical Transfer Function)、および復元時のリサンプリングに起因するノイズのうち光のあるシンボルに重畳されるもの等である。
4)再生光の撮影時に関するもの:撮像素子のショットノイズ、および撮像素子の固定パターンノイズ等である。
これらのノイズ1)〜4)の影響で、図5に示すようにヒストグラムの各曲線の分散が大きくなるため、ビット誤りが生じることとなり、記録したデータを正しく復元できない、という問題がある。
このようなノイズ要因に対して、その低減手法も提案されている。
例えば、レーザ光のビームプロファイル、撮像素子の固定パターンノイズ、あるいは光学部品間の多重干渉等に起因するような、時間変動せずに再生ページデータ内で位置的に移動のない「固定パターンノイズ」の場合には、そのパターンを取得し、再生ページデータを、そのパターンで除算することで軽減する手法が知られている(下記特許文献3を参照)。
特開2014-32714号公報 特許第5100729号 特許第4863913号
木下ほか、"高精細映像再生に向けたホログラムメモリー信号処理アルゴリズム" 映像情報メディア学会論文誌, Vol.68, No.8, pp.J348-J357 (July 2014)
4値に代表される振幅多値では、ページデータ内のシンボルがそれぞれ輝度レベルをもつが、上述したようなノイズ低減手法によっても、振幅値の重なりを回避する程度までノイズを低減することは難しく、再生時に、シンボルがいずれの輝度レベルに属するか明確に判定できない。
特に暗点以外のシンボルにおいて、光にノイズが重畳された状態となることを改善する手法が望まれている。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、多値のホログラムメモリーにおいて、再生時にノイズの影響を小さくしてヒストグラムの輝度レベルの分散を小さくし、もってビット誤りを低減し、正しくデータを復元し得るホログラムシンボルおよびホログラム記録再生装置を提供することを目的とするものである。
本発明のホログラムシンボルは、
情報記録用のホログラム記録媒体に記録されるページデータの画像要素を構成し、かつ互いに隣接する所定の複数画素から構成されることで、多値の階調を表すように形成されたシンボル部の集合体であるホログラムシンボルにおいて、
前記複数画素の各画素の表示は明と暗の2値とし、前記複数画素のうちの、明または暗の表示とされた画素の数に応じて、前記シンボル部全体の階調のレベルが規定された構成とされていることを特徴とするものである。
なお、本願の特許請求の範囲ならびに、明細書の課題を解決するための手段および発明の効果の欄における記載では、「シンボル部」単体を多数集合した「シンボル部」の群を「ホログラムシンボル」と称するものとする。
また、本願の特許請求の範囲および明細書の記載において、「暗の表示」とは、明るさにより分類された複数の階調レベルのうち、最も明るさのレベルが低い階調レベルの表示を称し、「明の表示」とは、「暗の表示」以外の階調レベルの表示を称するものとする。
また、前記シンボル部が、縦方向および横方向が同数の画素を配列した正方形状とされ、かつ該シンボル部の各々において、前記明の表示とされた画素群の領域は、縦方向および横方向に同数の画素を配列した正方形状とされてなることが好ましい。
また、隣接する該シンボル部同士の、前記明の表示とされた画素が互いに隣接しないように、前記暗の表示とされた画素を間に介在させた形状とすることが好ましい。
前記シンボル部は、少なくとも最外周を構成する画素が前記暗の表示とされた構成であることが好ましい。
さらに、本発明のホログラム記録再生装置は、上記のいずれかのホログラムシンボルを用いたページデータを記録再生するホログラム記録再生装置において、前記ページデータを表示する空間光変調素子と、該空間光変調素子に表示された該ページデータの情報を担持してなる信号光と参照光とを干渉させてホログラム記録媒体に該ページデータの情報をホログラム記録するとともに、ホログラム記録された該ページデータの情報を再生する記録再生光学系と、該再生された該ページデータの情報を撮像するイメージセンサと、から構成されてなることを特徴とするものである。
本発明のホログラムシンボルおよびホログラム記録再生装置によれば、シンボル部は明と暗の2値とし、前記複数画素のうちの、明または暗の表示とされた画素の数に応じて、前記シンボル全体の階調を制御することができ、また、このホログラムシンボルを用いて形成されたページデータを良好に復元することができる。
すなわち、各画素の階調自体は2値で表されているので、明点なのか暗点なのかの識別を明確に行うことができ、その明点の数に応じて、階調のレベルを判断することができるので、再生時におけるノイズの影響を極めて小さくすることができる。
これにより、ヒストグラムの輝度レベルの分散を、大幅に小さくすることができ、ビット誤りを低減し、正しくデータを復元することが可能となる。
本発明の実施形態(実施例)に係るホログラムシンボルの原理を説明するための概略図である。 本発明の実施形態に係るホログラム記録再生装置の構成を示す概略図である。 本発明の実施例に係るホログラムシンボルによるページデータを再生した場合の明るさ分布のヒストグラムを示すものである。 ホログラムシンボルの階調が2値の場合における再生ページデータの明るさ分布のヒストグラムを示すものである。 ホログラムシンボルの階調が4値の場合における再生ページデータの明るさ分布のヒストグラムを示すものである。 従来技術(比較例)に係るホログラムシンボルを説明するための概略図である。 図6に示す従来技術(比較例)に係るホログラムシンボルによるページデータを再生した場合の明るさ分布のヒストグラムを示すものである。 図1に示す実施形態に係るホログラムシンボルの変更態様を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係るホログラムシンボルを、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、1つのシンボル110を、縦6×横6の36個の画素120で構成し、各画素120を、明または暗の2値のいずれかに設定する。
また、明るい画素(以下、明画素と称する)の数と、暗い画素(以下、暗画素と称する)の数(36-明画素の数)を調整することにより、各シンボル110が暗点、暗灰点、明灰点、明点のいずれか(本実施形態においては4階調とされている)となるように設定する。
本実施形態におけるシンボル構成は、信号品質を向上させるように、ノイズの影響を軽減し得るものであり、イメージセンサ21(図2を参照)で再生像を取得する際に、中間調である暗灰点と明灰点の輝度が飽和しないようイメージセンサ21のゲイン、露光時間およびレーザーパワーが調整される。
換言すれば、シンボル110の明点については輝度が飽和(8ビット階調で255)状態に設定することも可能である。この場合、暗灰点と明灰点に重畳されているノイズとその影響による輝度レベル変動が直接的に再現されて、イメージセンサ21において認識される。
そこで、中間調であっても、そのシンボル110を構成する画素120の輝度値を、明画素についてはシンボル110の飽和(8ビット階調で255)状態と一致させ、その画素120の画素数を変化させることで開口率を変化させ、これにより、シンボル110を暗灰点や明灰点の中間調を表現するように構成するようにしている。
すなわち、図1に示すように、暗灰点((b)を参照)、明灰点((c)を参照)、および明点((d)を参照)については、シンボル110内でON(明画素)となる画素120の数がそれぞれ4個、9個、および16個であり、シンボル110内での開口率としてはそれぞれ11%、25%、44%となる。
なお、暗点については、シンボル110内でON(明画素)となる画素120の数は0個であり、シンボル110内での開口率としては0%となる。
このように本実施形態により形成されたシンボル110は、各画素120の階調を2値で表しているので、各画素120の明るさのレベル識別を明確に行うことができ、その明点の数に応じてシンボル110の階調を判断するようにしているので、再生像におけるノイズの影響を極めて小さくすることができることになる。
なお、本実施形態においては、上述したように、シンボル110の暗灰点、明灰点、および明点については、シンボル110内でON(明画素)となる画素120の数がそれぞれ4個、9個、および16個とされているが、いずれも、明画素となる画素120の群が縦、横、共に等しい数の正方形状とされている。
また、これらの暗灰点、明灰点、および明点のいずれについても、明画素となる画素120の群の周囲に、少なくとも1画素の暗画素の帯111を設けている。このように、シンボル110の外周部に暗画素の帯111を設けることにより、隣接するシンボル110同士の、明画素となる画素120が隣りあう状態となるのを防止することができ、解像特性の低下をきたすことがないので、ビット誤りの増加を防止することができる。
図2は、本発明の実施形態に係るホログラム記録再生装置100の構成を示すものである。このホログラム記録再生装置100は、上記実施形態に係るホログラムシンボルを用いたページデータをホログラム記録媒体11にホログラム記録し、再生する装置であって、多重記録機能が付加されたホログラム記録再生装置100とされている。
図2に示すホログラム記録再生装置100は、記録媒体(ホログラム記録媒体:以下同じ)11に対するホログラムの記録・再生を行うホログラム光学系300と、空間光変調器(SLM)23に対して、記録に係るページデータ情報を出力するページデータ出力手段123と、再生されたホログラムを撮像する、CCD撮像素子やCMOS撮像素子等からなるイメージセンサ21と、イメージセンサ21により撮像された再生像情報を格納する再生像格納メモリ121を備えてなる。なお、使用に供される記録媒体11は、例えば、2枚のガラス板に挟持された厚さ1mm程度のフォトポリマー材料により構成される。
上記ホログラム光学系300において、レーザ光源1から出射された光ビームは、シャッタ2を開くことでスペイシャルフィルタ3に導かれ、このスペイシャルフィルタ3により空間的なノイズが除去されるとともにビーム径が拡大される。
信号記録時において、スペイシャルフィルタ3からの光ビームは、ミラー4を介して半波長板5により所望の偏光比に調整され、この後、PBS(偏光ビームスプリッタ)6により分離された偏光のうち、例えば、縦偏光成分(S偏光成分)は参照光として、横偏光成分(P偏光成分)は、後に信号(ページデータ)が担持される信号搬送用光として各々利用される。なお、この光ビームとしては、例えば、波長405nmのレーザ光が使用される。
上記信号搬送用光は、レンズ7とレンズ8により後述の元ページデータ配列の大きさ程度までビーム径が拡大された後、シャッタ22を開くことでPBS9を透過して、SLM(Spatial Light Modulator:空間光変調器)23に照射される。このとき、SLM23には、前述したように、ページデータ出力手段123から送出された、前述したシンボル110を用いて形成された元ページデータが表示されており、これにより信号搬送用光が空間的に変調されて信号光となる。なお、SLM23としては、例えば、画素数4096×2400、画素ピッチ3.8μmの反射型液晶パネル(LCOS)を用い、元ページデータの画素配列として、例えば、3480×2088の大きさとする。なお、反射型液晶パネルに替えて、透過型液晶パネルやDMD等の他のSLMを用いることも可能である。
元ページデータへの情報の格納は、例えば、記録すべき情報列をkビットずつ取り出し、所定の変換テーブルを用いてm×nの画素配列に変換した後、元ページデータ配列の左上端から右方向へ順に格納する。右端まで格納し終えたら1つ下の行へ移り、同様に変換、格納を続ける。
上記信号光は、その縦偏光成分のみがPBS9によってFTL(Fourier Transform Lens:フーリエ変換レンズ)10の方向へ反射される。反射された信号光(縦偏光成分)は、FTL10を透過することにより光学的なフーリエ変換を受け、その後、フーリエ変換面に配置された開口絞り12の開口(空間フィルタ)により0次の回折光のみが通過を許容され、リレーレンズ24を介して記録媒体11上に照射される。
一方、上記参照光は、縦偏光状態のまま半波長板14を通過する。半波長板14を通過した参照光は、ミラー15を介して(開口)絞り16に入射し、光束径を縮小された後、PBS17において記録時参照光として直角に反射され、ミラー18、ガルバノメータミラー19およびリレーレンズ20を介して、所定の角度で記録媒体11上に照射される。
記録時参照光と信号光が交差した部分において光の干渉縞、すなわち光の明暗が生じ、この位置に記録媒体11が配置されていることにより記録媒体11の記録面において屈折率分布が形成され、1つのホログラムの記録操作が完了する。なお、ガルバノメータミラー19の角度を変えて参照光の記録媒体11への入射角度を変えることにより、記録媒体11の同一領域に複数のホログラムを記録する角度多重記録を行うことができる。なお、この角度多重処理における角度ピッチは例えば0.15°、多重数は例えば96とする。
また、信号再生時においては、スペイシャルフィルタ3からの光ビームが半波長板5により完全に縦偏光(S偏光)とされ、PBS6により直角に反射される。この後、半波長板14により完全に横偏光(P偏光)にされることで、PBS17を再生時参照光として透過し、ミラー31、ガルバノメータミラー32およびリレーレンズ33を介して、裏面側より記録媒体11へ照射される。これは、位相共役再生と称される周知の再生手法であり、この場合には再生光は、記録媒体11からFTL10側へ出射されてFTL10を通過する。このときの再生光は横偏光であるから、この後、PBS9を透過してイメージセンサ21に入射する。なお、イメージセンサ21には、例えば、画素数5008×2816、画素ピッチ3.1μmのCMOS撮像素子を用いる。
再生光がイメージセンサ21に入射すると、再生光に担持された再生像情報が取得(撮像)され、この再生像情報は、再生像格納メモリ121に送出され、この後、再生像に対する各処理、すなわち再生像に補間処理、領域切り出し、フィルタリング等の信号処理が施され、さらに復調・エラー訂正処理が施されることで元データを良好に復元することができる。
以下、上記実施形態に係るホログラムシンボルを用いてページデータを作成し、上記ホログラム記録再生装置100を用いて該ページデータをホログラム記録媒体11に記録し、再生した場合を実施例として、その評価を行った。
また、図6に示す、従来技術に係るホログラムシンボルを用いてページデータを作成し、上記ホログラム記録再生装置100と同様に構成されたホログラム記録再生装置を用いて該ページデータをホログラム記録媒体に記録し、再生した場合を比較例としてその評価を行い、本実施例の場合と比較した。
(実施例)
本実施例の諸元を下表1に示す。
上記諸元により規定された条件に設定し、イメージセンサ21で撮影された再生ページデータを補間処理や領域切り出しして、暗点と明点を検出し、そのシンボル輝度を輝度レベル0から255まで規格化することによりページデータ全体に関する明るさのヒストグラムを得た。
その結果は、図3に示す如くである。ヒストグラム上の各シンボル110に対応するピークは分散が低減され曲線が先鋭化されていることが明らかである。これにより、各階調の曲線同士の重なりが解消され、輝度レベルの誤認識が大幅に軽減されていることが確認された。
(比較例)
一方、従来技術(比較例)に係るホログラムシンボルは、図6に示す如く、1つのシンボルを6×6画素で構成するとともに、そのシンボルを縦方向に3個、横方向に3個並べて正方形状としたものである。各表示画素の明るさは、各階調毎に一様であり、暗点、暗灰点、明灰点、明点の4つの階調を表現し得るように構成した。また、3×3シンボルのうち必ず6シンボルが暗点であるものとし、残り3シンボルは暗点ではなく、かつ少なくとも1シンボルは明点となるように規定した。
イメージセンサで撮影された再生ページデータを補間処理や領域切り出しして、3×3シンボルごとに暗点と明点を検出し、そのシンボル輝度を輝度レベル0から255まで規格化することによりページデータ全体に関する明るさのヒストグラムを得た。これを図7に示す。
図7に示すヒストグラムから明らかなように、シンボル間の境界においては、レンズ収差やレンズMTF、瞳径、高周波成分遮断の影響により、隣接シンボルに光が漏れてしまい、波形なまりが発生した。これにより、それぞれの分布は重なりが大きくなり、ビット誤りの発生を阻止することは困難であった。
<変更態様>
本発明のホログラムシンボルおよびホログラム記録再生装置としては上記実施形態のものに限られるものではなく、その他の種々の変更の態様をとることが可能である。例えば、上述したシンボル110の外周部に設けた暗画素の帯111は、隣接するシンボル110同士で、明画素の領域が隣りあう状態となるのを防止することにあるので、例えば図8に示す(4シンボル分を抜粋して示す)ように、シンボル110Aの一つの角(図中、各シンボル110Aの右下の角)を挟む2つの辺に沿って暗画素の帯111Aを設けたシンボル110Aによる構成としてもよい。このような構成とすることにより、当該シンボル110Aの暗画素の帯111Aおよび隣接するシンボル110Aの暗画素の帯111Aによって、隣接するシンボル110Aの、明画素の領域112A同士が連続して配置されることが防止される。
その際に、暗画素の帯111Aの幅は各々2画素分とし、暗灰点は中央の縦2×横2の4画素を明画素とすること(図8の(A)の領域)により、明灰点は、暗灰点の明画素の領域(A)を含む縦3×横3の9画素を明画素とすること(図8の(A)+(B)の領域)により、さらに明点は、明灰点の明画素の領域(A)+(B)を含む縦4×横4の16画素を明画素とすること(図8の(A)+(B)+(C)の領域)により、各々構成される。
なお、図8に示すようなシンボル構成のSLMを用いることができれば、表示制御処理も容易となり好ましい。その場合において、上述した暗画素の帯111Aは不透明な電気配線部とすればスペース上効率的であり、好ましい。
また、本発明のホログラムシンボルおよびホログラム記録再生装置は、上述した実施形態に示す開口率、シンボルを構成するための画素数、光学系を構成する空間光変調器やイメージセンサの仕様等に限られるものではない。これらの仕様等は、ホログラムメモリーの要求スペックと密接に関連し、種々のシステムパラメータが複雑に絡み合って決定づけられるものであるため、状況に応じ、適宜、態様を変更して適用させることが望ましい。
また、上述した実施形態においては、正方形状のシンボルを複数の正方形状の画素で構成するようにしているが、画素の形状、明表示(高輝度表示)となる画素群がなす領域形状、シンボルの形状等については正方形状に限定されるものではなく、例えば、シンボル110内の離間した画素によって構成される複数の画素により明表示(高輝度表示)とされるようにしてもよい。
1 レーザ光源
2、22 シャッタ
3 スペイシャルフィルタ
4、15、18、31 ミラー
5、14 半波長板
6、9、17 PBS
7、8、10 レンズ(FTLを含む)
11 ホログラム記録媒体
12、16 絞り(開口絞りを含む)
21 イメージセンサ
23 SLM(空間光変調素子)
20、24、33 リレーレンズ
19、32 ガルバノメータミラー
100 ホログラム記録再生装置
110、110A シンボル
111、111A 暗画素の帯(暗画素帯領域)
112A 明画素の領域
120 画素
121 再生像格納メモリ
123 ページデータ出力手段
300 ホログラム光学系

Claims (5)

  1. 情報記録用のホログラム記録媒体に記録されるページデータの画像要素を構成し、かつ互いに隣接する所定の複数画素から構成されることで、多値の階調を表すように形成されたシンボル部の集合であるホログラムシンボルにおいて、
    前記複数画素の各画素の表示は明と暗の2値とし、前記複数画素のうちの、明または暗の表示とされた画素の数に応じて、前記シンボル部全体の階調のレベルが規定された構成とされていることを特徴とするホログラムシンボル。
  2. 前記シンボル部が、縦方向および横方向が同数の画素を配列した正方形状とされ、かつ該シンボル部の各々において、前記明の表示とされた画素群の領域は、縦方向および横方向に同数の画素を配列した正方形状とされてなることを特徴とする請求項1に記載のホログラムシンボル。
  3. 隣接する該シンボル部同士の、前記明の表示とされた画素が互いに隣接しないように、前記暗の表示とされた画素を間に介在させた形状としたことを特徴とする請求項1または2に記載のホログラムシンボル。
  4. 前記シンボル部は、少なくとも最外周を構成する画素が前記暗の表示とされた構成であることを特徴とする請求項3に記載のホログラムシンボル。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか1項に記載のホログラムシンボルを用いたページデータを記録再生するホログラム記録再生装置において、前記ページデータを表示する空間光変調素子と、該空間光変調素子に表示された該ページデータの情報を担持してなる信号光と参照光とを干渉させてホログラム記録媒体に該ページデータの情報をホログラム記録するとともに、ホログラム記録された該ページデータの情報を再生する記録再生光学系と、該再生された該ページデータの情報を撮像するイメージセンサと、から構成されてなることを特徴とするホログラム記録再生装置。
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