JP2020186801A - アクチュエータ - Google Patents

アクチュエータ Download PDF

Info

Publication number
JP2020186801A
JP2020186801A JP2019093376A JP2019093376A JP2020186801A JP 2020186801 A JP2020186801 A JP 2020186801A JP 2019093376 A JP2019093376 A JP 2019093376A JP 2019093376 A JP2019093376 A JP 2019093376A JP 2020186801 A JP2020186801 A JP 2020186801A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
folding
shape
folding member
fluid
fold portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019093376A
Other languages
English (en)
Inventor
将広 渡辺
Masahiro Watanabe
将広 渡辺
杜織 清水
Tori Shimizu
杜織 清水
多田隈 建二郎
Kenjiro Tadakuma
建二郎 多田隈
雅司 昆陽
Masashi Konyo
雅司 昆陽
諭 田所
Satoshi Tadokoro
諭 田所
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku University NUC
Original Assignee
Tohoku University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohoku University NUC filed Critical Tohoku University NUC
Priority to JP2019093376A priority Critical patent/JP2020186801A/ja
Publication of JP2020186801A publication Critical patent/JP2020186801A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Actuator (AREA)
  • Diaphragms And Bellows (AREA)

Abstract

【課題】加圧前後の体積変化を大きくすることができ、より大きい仕事を行うことができるアクチュエータを提供する。【解決手段】剛体折り紙構造を有する1対の折り畳み部材11が、平面形状と、長さ方向に縮んだ折り畳み形状との間で変形可能に構成されている。各折り畳み部材11は、それぞれ平面形状のとき互いに平行に接触または近接して配置され、それぞれ平面形状から折り畳み形状に変形するとき、長さ方向と交差する幅方向の中間部で互いの間隔が開くよう、幅方向の両端部で互いに連結されている。供給排出手段が、流体を各折り畳み部材11の間に供給することにより、各折り畳み部材11の間隔を開いて、各折り畳み部材11を長さ方向に縮め、供給した流体を各折り畳み部材11の間から排出することにより、各折り畳み部材11を平面形状に戻すよう構成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、アクチュエータに関する。
従来、流体を利用したアクチュエータは、ファクトリーオートメーション用の駆動機器の一つとして広く使われている。また、近年、その柔軟・軽量という特徴から、対人作業や脆弱物体のハンドリングを行うロボットへの適用も試みられている。このアクチュエータは、流体を利用した柔軟構造を有しているため、接触時の安全性を確保しやすいだけでなく、単純な制御のみで柔らかい動作の実現が可能である。
従来の流体を利用したアクチュエータとして、一般的なベローズのように内部の加圧により長手方向に伸長するものだけではなく、径方向への膨張によって長手方向に収縮するものも開発されている。加圧により長手方向に収縮するアクチュエータは、例えば人工筋として利用可能であり、図10(a)に示すように、ゴムチューブの外側にメッシュチューブを被せ、加圧後に一定断面で収縮するよう構成された、いわゆるMcKibben(マッキベン)型ゴム人工筋(例えば、非特許文献1または2参照)や、図10(b)に示すように、袋体を径方向に膨張し軸方向には膨張しないような異方性材料で構成し、径方向の膨張拘束部材を軸方向に一定間隔で配置することにより、加圧後に軸対称形にくびれを生成しながら収縮する、いわゆるPleated PAMs(プリーツ型空気圧人工筋:軸方向繊維強化型;例えば、非特許文献3または4参照)、図10(c)に示すように、パウチ包装のような扁平な袋構造を成し、加圧後に面対称にくびれを生成しながら収縮する、いわゆるPouch motor(パウチモータ:パウチ型;例えば、非特許文献5または6参照)がある。これらのアクチュエータは、袋状の膜構造を有しているため、従来のシリンダ構造のものとは異なり、駆動装置を軽くすることができるとともに、座屈せず力学的に安定した収縮動作を行うことができる。また、摺動部が無いため、パッキンが不要であり、粉体や流体中で使用することもできる。
なお、従来、剛体折り紙構造を利用した展開構造物やパウチ包装体、伸縮継手、ベローズ管、内部の加圧により長手方向に伸長するアクチュエータ、その逆メカニズムのポンプ等が提案されている(例えば、特許文献1、2、非特許文献7または8参照)。ここで、剛体折り紙構造とは、稜線を回転ヒンジとし、各稜線に囲まれた領域が剛体面として接続された構造であり、変形過程において、伸びや縮み、ねじれ、曲げが起こらないと考えられるものである(例えば、非特許文献9参照)。
Schulte, H. F., "The characteristics of the McKibben artificial muscle", The Application of External Power in Prosthetics and Orthotics, Washington, DC: National Academy of Sciences, Appendix H, Publication 874, 1961, p.94-115 Wakimoto S., Suzumori K, Takeda J., "Flexible artificial muscle by bundle of McKibben fiber actuators", IEEE/ASME International Conference on Advanced Intelligent Mechatronics (AIM), July 3-7, 2011 Morecki A. and Nazarczuk K., "Some Problems of Bioelectric Control of Natural and Artificial Limbs", The Active Mechanical Engineering Quarterly, 1969 松下繁、「ゴム人工筋製作法ノート」、計測と制御、1968年12月、第7巻、第12号、p.946-952 Ryuma Niiyama, Daniela Rus, and Sangbae Kimpouch, "Pouch Motors: Printable/inflatable soft actuators for robotics", In: Proceedings of IEEE International Conference on Robotics and Automation, 2014, p.6332-6337 Joseph D. Greer, Tania K. Morimoto, Allison M. Okamura, and Elliot W. Hawkes1, "Series Pneumatic Artificial Muscles (sPAMs) and Application to a Soft Continuum Robot", IEEE International Conference on Robotics and Automation (ICRA) Singapore, May 29 - June 3, 2017 Tomohiro Tachi, Koryo Miura, "Rigid-foldable Cylinders and Cells," Journal of the International Association for Shell and Spatial Structures: J. IASS, December 2012, 53, 174, p.217-226 E. T. Filipov, T. Tachi, and G. H. Paulino, "Origami tube assembled into stiff, yet reconfigurable structures and metamaterials", Proc. Natl. Acad. Sci. USA, October 2015, vol. 112, No. 40, p. 12321-12326 舘知宏、「剛体折紙メカニズム」、日本ロボット学会誌、2016年4月、Vol.34、No.3、p.184-191
特開2011−68328号公報 特開2012−92956号公報
図10(a)〜(c)に示すような、加圧により長手方向に収縮するアクチュエータについて、加圧前後の形状の変化による物理的な仕事を考えると、仮想仕事の原理から、以下の(1)式が得られる。
F・dx=−p・dV (1)
ここで、Fは収縮力、pは作動流体の圧力、Vは袋体の体積、xは長手方向の変位である。
(1)式に示すように、1ストローク当たりの仕事、すなわち収縮力Fと収縮変位xとを乗じたものは、圧力pと体積Vの変化とを乗じたものに等しいことから、体積変化が大きなアクチュエータは、加圧後の直径が同じでも、よりコンパクトで大きい仕事が可能であるといえる。このため、加圧後の大きさが同じで、大きい仕事を行うことができるものとして、図10(d)に示すように、加圧前の体積がゼロで、加圧後に一定断面で変形して収縮する構造が理想的である。
しかしながら、図10(a)乃至(c)に示す非特許文献1乃至6に記載のアクチュエータは、加圧前に既に所定の体積を有していたり、加圧後に大きなくびれが発生していたりするため、図10(d)の理想的な構造と比べて、加圧前後の体積変化が小さく、仕事も小さくなってしまうという課題があった。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、加圧前後の体積変化を大きくすることができ、より大きい仕事を行うことができるアクチュエータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るアクチュエータは、剛体折り紙構造を有し、平面形状と、長さ方向に縮んだ折り畳み形状との間で変形可能に構成された1対の折り畳み部材と、流体の供給排出手段とを有し、各折り畳み部材は、それぞれ前記平面形状のとき互いに平行に接触または近接して配置され、それぞれ前記平面形状から前記折り畳み形状に変形するとき、前記長さ方向と交差する幅方向の中間部で互いの間隔が開くよう、前記幅方向の両端部で互いに連結されており、前記供給排出手段は、前記流体を前記幅方向の中間部の各折り畳み部材の間に供給することにより、前記間隔を開いて各折り畳み部材を前記長さ方向に縮め、供給した前記流体を前記幅方向の中間部から排出することにより、各折り畳み部材を前記平面形状に戻すよう構成されていることを特徴とする。
本発明に係るアクチュエータは、供給排出手段により、各折り畳み部材を、互いに平行に接触または近接して配置された平面形状と、各折り畳み部材の幅方向の中間部で互いの間隔を開いて、各折り畳み部材を長さ方向に縮めた形状との間で変形することができる。これにより、加圧前の体積がほぼゼロの平面形状と、加圧後の収縮した形状との間で、加圧前後の体積変化を大きくすることができ、より大きい仕事を行うことができる。また、加圧時の各折り畳み部材の折り目数を増やすことにより、加圧後の収縮した形状を一定断面に近づけることができ、加圧前後の体積変化をさらに大きくすることができ、さらに大きい仕事を行うことができる。
本発明に係るアクチュエータは、流体を利用して加圧を行うため、単純な制御のみで柔らかい動作の実現が可能であり、外部との接触時の安全性を確保しやすい。また、各折り畳み部材が剛体折り紙構造を有しており、伸縮性のゴムを使用しないため、材料の劣化や、加圧前後のヒステリシスによる損失、非線形特性を軽減することができると共に、耐圧性能を高めることができる。
本発明に係るアクチュエータで、供給排出手段は、流体の供給および排出により各折り畳み部材を変形可能であれば、いかなる構成であってもよい。前記供給排出手段は、例えば、各折り畳み部材の間の前記幅方向の中間部に設けられた気密性の袋体を有し、前記袋体の内部に前記流体を供給することにより、前記間隔を開いて各折り畳み部材を前記長さ方向に縮め、前記袋体の内部から前記流体を排出することにより、各折り畳み部材を前記平面形状に戻すよう構成されていてもよく、各折り畳み部材の間の幅方向の中間部が気密性を有し、そこに流体を供給したり、そこから流体を排出したりするよう構成されていてもよい。
本発明に係るアクチュエータで、各折り畳み部材は、剛体折り紙構造を有していればよく、特許文献1、2、非特許文献7乃至9に記載の構造であってもよい。各折り畳み部材は、例えば、台形、平行四辺形および三角形のうちの少なくともいずれか1種類の図形から成る複数の板状の剛体部を、それぞれの側辺で隣接するよう平面状に並べて配置し、隣接する前記剛体部の側辺同士を接続して成り、隣接する前記剛体部の境界が、前記平面形状から前記折り畳み形状に変形するときの山折部または谷折部を成していてもよい。
より具体的には、各折り畳み部材は、各剛体部のうち同じ形状の図形、前記山折部および前記谷折部が、前記長さ方向および/または前記幅方向で周期的に配置された構造を有していてもよい。また、各折り畳み部材は、各剛体部のうち同じ形状の図形、前記山折部および前記谷折部が前記長さ方向で周期的に配置され、その周期が互いに半周期ずれた構造を有しており、半周期ずれて対応する前記山折部および前記谷折部が反対向きの折り目になるよう、互いに対向して配置されていてもよい。これらの場合、本発明に係るアクチュエータを、比較的簡単な構造で容易に構成することができる。
本発明によれば、加圧前後の体積変化を大きくすることができ、より大きい仕事を行うことができるアクチュエータを提供することができる。
本発明の実施の形態のアクチュエータの、平面形状のときの1対の折り畳み部材を示す(a)平面図、(b)斜視図、(c)正面図、(d)側面図である。 本発明の実施の形態のアクチュエータの、折り畳み形状のときの1対の折り畳み部材を示す(a)平面図、(b)斜視図、(c)正面図、(d)側面図である。 本発明の実施の形態のアクチュエータの、供給排出手段を示す(a)折り畳み形状のときの側面図、(b)平面形状のときの側面図である。 本発明の実施の形態のアクチュエータの、1対の折り畳み部材の変形例を示す(a)折り畳み形状のときの斜視図、(b)平面形状のときの斜視図である。 図1乃至図3に示すアクチュエータの、流体の供給圧力(Pressure)と収縮率(Contraction ratio)との関係を示すグラフである。 図1乃至図3に示すアクチュエータの、(a)折り畳み部材の展開図、(b)1対の折り畳み部材を分解したときの斜視図である。 図4に示すアクチュエータの、(a)折り畳み部材の展開図、(b)1対の折り畳み部材を分解したときの斜視図である。 図1乃至図3に示すアクチュエータの、体積(Volume)Vと収縮率(Contraction ratio)εとの関係を示すグラフである。 図4に示すアクチュエータの、体積(Volume)Vと収縮率(Contraction ratio)εとの関係を示すグラフである。 加圧により長手方向に収縮する人工筋の、(a)従来のMcKibben(マッキベン)型ゴム人工筋、(b)従来のPleated PAMs(プリーツ型空気圧人工筋:軸方向繊維強化型)、(c)従来のPouch motor(パウチモータ:パウチ型)、(d)理想型の構造を示す、加圧前後の断面図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図9は、本発明の実施の形態のアクチュエータを示している。
図1乃至図3に示すように、本発明の実施の形態のアクチュエータは、1対の折り畳み部材11と供給排出手段12とを有している。
図1および図2に示すように、1対の折り畳み部材11は、剛体折り紙構造を有し、図1に示す平面形状と、長さ方向に縮んだ図2に示す折り畳み形状との間で変形可能に構成されている。
図1に示すように、各折り畳み部材11は、ほぼ矩形状を成し、細長い8つの矩形板状の区画11aを、各区画11aの幅方向(各折り畳み部材11の長さ方向)に連結して形成されている。各折り畳み部材11の各区画11aは、板状の剛体部11bとして、中央部に等脚台形が配置され、その両脇に平行四辺形が配置され、両端部に直角三角形が配置されている。各区画11aは、各剛体部11bを、それぞれの側辺で隣接するよう平面状に並べて配置し。隣接する剛体部11bの側辺同士を接続して形成されている。各折り畳み部材11は、各区画11aの幅方向で反転させた区画11aを、各区画11aの幅方向に交互に並べて配置し、隣接する区画11a同士を接続して形成されている。各折り畳み部材11は、各区画11a内の隣接する剛体部11bの境界、および、隣り合う区画11aとの間で隣接する剛体部11bの境界が、平面形状から折り畳み形状に変形するときの山折部11cまたは谷折部11dを成すよう構成されている。
図1および図2に示すように、各折り畳み部材11は、各剛体部11bのうち同じ形状の図形、山折部11cおよび谷折部11dが、各折り畳み部材11の長さ方向(各区画11aの幅方向)で周期的に配置された構造を有している。各折り畳み部材11は、その周期が互いに半周期ずれた構造、すなわち各区画11aの位置が1つずれた構造を有している。図1に示すように、各折り畳み部材11は、それぞれ平面形状のとき互いに平行に近接して配置されており、各折り畳み部材11の幅方向の両端縁11eで互いに連結されている。
各折り畳み部材11は、半周期ずれて対応する山折部11cおよび谷折部11dが反対向きの折り目になると共に、折り畳み形状に変形したとき、各区画11aの中央の等脚台形の剛体部11bが、対向する折り畳み部材11とは反対側に向かって突出するよう、各山折部11cおよび各谷折部11dが配置されている。これにより、各折り畳み部材11は、図2に示すように、それぞれ平面形状から折り畳み形状に変形するとき、各折り畳み部材11の長さ方向と交差する幅方向の中間部で互いの間隔が開くよう構成されている。また、各折り畳み部材11は、長さ方向の両端縁の中央部に、それぞれ等脚台形状および矩形状の突出部11fを有している。各折り畳み部材11は、対応する各突出部11fの先端で連結されている。
各折り畳み部材11は、一体積層成型により形成されている。各折り畳み部材11は、各剛体部11bがABS樹脂等の剛性の高い材料から成っており、各剛体部11bの境界の山折部11cおよび谷折部11dが、屈曲時の抵抗が小さくなるよう低剛性材料から成っている。また、各折り畳み部材11は、応力集中による亀裂の発生を防ぐよう、山折部11cおよび谷折部11dが4つ集まる結節点に、貫通孔11gが形成されている。なお、図1および図2に示す具体的な一例では、各折り畳み部材11は、長さが249mm、幅が170mm、厚みが2mmである。
図3に示すように、供給排出手段12は、各折り畳み部材11の間に配置された、矩形状で気密性の袋体21と、袋体21の内部に連通するよう、一端が袋体21の一方の端部中央に取り付けられたチューブ22と、チューブ22の他端に接続され、チューブ22を介して袋体21の内部に流体を供給可能かつ、袋体21の内部から流体を排出可能に設けられたポンプ23とを有している。袋体21は、高強度かつ非伸縮性で、各折り畳み部材11と同じ大きさの矩形状の2枚のポリウレタンシートの周縁部を、ヒートプレス機で熱溶着して形成されている。なお、図3に示す具体的な一例では、流体は空気であるが、他の気体であっても液体であってもよい。また、各ポリウレタンシートの厚みは、0.2mmである。
供給排出手段12は、ポンプ23によりチューブ22を介して袋体21の内部に流体を供給することにより、各折り畳み部材11の間隔を開いて平面形状から折り畳み形状に変形させ、各折り畳み部材11をその長さ方向に縮めるよう構成されている。また、供給排出手段12は、ポンプ23によりチューブ22を介して袋体21の内部から流体を排出することにより、各折り畳み部材11を折り畳み形状から平面形状に戻すよう構成されている。
次に、作用について説明する。
本発明の実施の形態のアクチュエータは、供給排出手段12により、各折り畳み部材11を、図1に示す平面形状と、図2に示す折り畳み形状との間で変形することにより、加圧前の体積がほぼゼロの平面形状と、加圧後の収縮した折り畳み形状との間で、加圧前後の体積変化を大きくすることができ、より大きい仕事を行うことができる。また、加圧時の各折り畳み部材11の折り目数を増やすことにより、加圧後の収縮した形状を一定断面に近づけることができ、加圧前後の体積変化をさらに大きくすることができ、さらに大きい仕事を行うことができる。
本発明の実施の形態のアクチュエータは、流体を利用して加圧を行うため、単純な制御のみで柔らかい動作の実現が可能であり、外部との接触時の安全性を確保しやすい。また、各折り畳み部材11が剛体折り紙構造を有しており、伸縮性のゴムを使用しないため、材料の劣化や、加圧前後のヒステリシスによる損失、非線形特性を軽減することができると共に、耐圧性能を高めることができる。
また、本発明の実施の形態のアクチュエータは、平面形状から折り畳み形状に変形したとき、各折り畳み部材11の長さ方向だけでなく、各折り畳み部材11の幅方向にも収縮している。このため、各折り畳み部材11の厚み方向(1つの軸方向)に膨張する運動を、それに直交する各折り畳み部材11の長さ方向および幅方向(2つの軸方向)の収縮運動に変換する機構とみなすこともできる。本発明の実施の形態のアクチュエータは、各折り畳み部材11を頑強な部材で構成することができるため、ジャッキやグリッパなどの外部環境と直接接触する用途や、耐久性が求められる用途に利用されると効果的である。
なお、図4に示すように、本発明の実施の形態のアクチュエータは、各折り畳み部材11が剛体折り紙構造を有し、各折り畳み部材11の各区画11aが、剛体部11bとして同じ形状の平行四辺形を2つ接続して形成され、図4(a)に示す平面形状と、長さ方向に縮んだ図4(b)に示す折り畳み形状との間で変形可能に構成されていてもよい。この場合でも、加圧前後の体積変化を大きくすることができ、より大きい仕事を行うことができる。
図1乃至図3に示すアクチュエータを用いて、供給排出手段12により袋体21の内部に流体を供給し、各折り畳み部材11を平面形状から折り畳み形状に変形させたときの収縮率の測定実験を行った。実験では、流体供給時(各折り畳み部材11の収縮時)の流体の供給圧力をデジタル圧力計で測定すると共に、そのときの各折り畳み部材11の長さを測定して収縮率を求めた。各折り畳み部材11は、突出部11fを除いた平面形状のときの長さが176mmである。収縮率は、各折り畳み部材11の平面形状のときからの長さの変化を、各折り畳み部材11の平面形状のときの長さで割って求めた。
求められた流体の供給圧力(Pressure)と収縮率(Contraction ratio)との関係を、図5に示す。図5に示すように、圧力が3kPa以下のとき、圧力の増加に伴って収縮率が増加することが確認された。また、圧力が3kPa以上になると、収縮率が8.6%で一定になることも確認された。これは、(1)式から、各折り畳み部材11の間の体積が最大体積に達して収縮できなくなったためであると考えられる。
図1乃至図3に示すアクチュエータ、および、図4に示すアクチュエータについて、駆動特性の評価のため、収縮率と体積との関係を計算により求めた。計算では、各折り畳み部材11の厚みや、各折り畳み部材11の長さ方向の両端部の気密構造の存在は無視した。また、計算には、袋体21の内部の流体の圧力による剛体部11bの変形を考慮しない幾何モデルを採用した。なお、収縮率は、各折り畳み部材11の平面形状のときからの長さの変化を、各折り畳み部材11の平面形状のときの長さで割った値である。
図1乃至図3に示すアクチュエータでの計算に用いたパラメータを、図6に示す。図6(a)に示すように、このアクチュエータは、剛体部11bの面の長さを表す3つのパラメータa、b、cと、2つの折り目のなす角φの4つのパラメータで表される。谷折部11dの角度をθとすると、2つ分の区画11aに対応する単位セルの体積V(θ)および収縮率ε(θ)は、以下で表される。
また、図4に示すアクチュエータでの計算に用いたパラメータを、図7に示す。図7に示すように、このアクチュエータは、剛体部11bの面の長さを表す2つのパラメータa、cと、2つの折り目のなす角φの3つのパラメータで表される。谷折部11dの角度をθとすると、2つ分の区画11aに対応する単位セルの体積V(θ)および収縮率ε(θ)は、以下で表される。
(2)式および(3)式を用いて、0≦θ≦π/2のときの、図1乃至図3に示すアクチュエータの体積(Volume)Vと収縮率(Contraction ratio)εとの関係を求め、その計算結果を図8に示す。計算に用いたパラメータは、a=1、b=3、c=1、φ=30°、45°、60°とした。また、図8には、φを変化させたときの各φでの体積が最大となる点をつないだ線(図中の「最大体積線」)も示す。
同様に、(4)式および(5)式を用いて、0≦θ≦π/2のときの、図4に示すアクチュエータの体積Vと収縮率εとの関係を求め、その計算結果を図9に示す。計算に用いたパラメータは、a=1、c=1、φ=30°、45°、60°とした。また、図9には、φを変化させたときの各φでの体積が最大となる点をつないだ線(図中の「最大体積線」)も示す。
図8および図9に示すように、体積最大線よりも左側の領域(収縮率が小さい領域)に、袋体21の内部を加圧することにより、各折り畳み部材11が長さ方向に収縮する範囲が存在することが確認された。また、図8では、φ=19°のときに、23.9%の最大収縮率が得られ、図9では、0<φ≪1°のときに、29.3%の最大収縮率が得られることが確認された。なお、(1)式から、図8中の各φおよび図9中の各φでの曲線の勾配が折り畳み部材11の収縮力を表している。
11 折り畳み部材
11a 区画
11b 剛体部
11c 山折部
11d 谷折部
11e 端部
11f 突出部
11g 貫通孔
12 供給排出手段
21 袋体
22 チューブ
23 ポンプ

Claims (5)

  1. 剛体折り紙構造を有し、平面形状と、長さ方向に縮んだ折り畳み形状との間で変形可能に構成された1対の折り畳み部材と、
    流体の供給排出手段とを有し、
    各折り畳み部材は、それぞれ前記平面形状のとき互いに平行に接触または近接して配置され、それぞれ前記平面形状から前記折り畳み形状に変形するとき、前記長さ方向と交差する幅方向の中間部で互いの間隔が開くよう、前記幅方向の両端部で互いに連結されており、
    前記供給排出手段は、前記流体を前記幅方向の中間部の各折り畳み部材の間に供給することにより、前記間隔を開いて各折り畳み部材を前記長さ方向に縮め、供給した前記流体を前記幅方向の中間部から排出することにより、各折り畳み部材を前記平面形状に戻すよう構成されていることを
    特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記供給排出手段は、各折り畳み部材の間の前記幅方向の中間部に設けられた気密性の袋体を有し、前記袋体の内部に前記流体を供給することにより、前記間隔を開いて各折り畳み部材を前記長さ方向に縮め、前記袋体の内部から前記流体を排出することにより、各折り畳み部材を前記平面形状に戻すよう構成されていることを特徴とする請求項1記載のアクチュエータ。
  3. 各折り畳み部材は、台形、平行四辺形および三角形のうちの少なくともいずれか1種類の図形から成る複数の板状の剛体部を、それぞれの側辺で隣接するよう平面状に並べて配置し、隣接する前記剛体部の側辺同士を接続して成り、隣接する前記剛体部の境界が、前記平面形状から前記折り畳み形状に変形するときの山折部または谷折部を成していることを特徴とする請求項1または2記載のアクチュエータ。
  4. 各折り畳み部材は、各剛体部のうち同じ形状の図形、前記山折部および前記谷折部が、前記長さ方向および/または前記幅方向で周期的に配置された構造を有していることを特徴とする請求項3記載のアクチュエータ。
  5. 各折り畳み部材は、各剛体部のうち同じ形状の図形、前記山折部および前記谷折部が前記長さ方向で周期的に配置され、その周期が互いに半周期ずれた構造を有しており、半周期ずれて対応する前記山折部および前記谷折部が反対向きの折り目になるよう、互いに対向して配置されていることを特徴とする請求項3または4記載のアクチュエータ。
JP2019093376A 2019-05-17 2019-05-17 アクチュエータ Pending JP2020186801A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019093376A JP2020186801A (ja) 2019-05-17 2019-05-17 アクチュエータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019093376A JP2020186801A (ja) 2019-05-17 2019-05-17 アクチュエータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020186801A true JP2020186801A (ja) 2020-11-19

Family

ID=73222325

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019093376A Pending JP2020186801A (ja) 2019-05-17 2019-05-17 アクチュエータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020186801A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024078577A1 (zh) * 2022-10-12 2024-04-18 万勋科技(深圳)有限公司 软体肌肉、传动结构、机器人、软体肌肉的制造方法和机械臂的设计方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3179088U (ja) * 2012-04-17 2012-10-18 公亮 三浦 アクチュエータ管
WO2017030103A1 (ja) * 2015-08-14 2017-02-23 国立研究開発法人科学技術振興機構 可折構造物、ならびに、可折構造物製造方法、可折構造物製造装置、および、プログラム

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3179088U (ja) * 2012-04-17 2012-10-18 公亮 三浦 アクチュエータ管
WO2017030103A1 (ja) * 2015-08-14 2017-02-23 国立研究開発法人科学技術振興機構 可折構造物、ならびに、可折構造物製造方法、可折構造物製造装置、および、プログラム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024078577A1 (zh) * 2022-10-12 2024-04-18 万勋科技(深圳)有限公司 软体肌肉、传动结构、机器人、软体肌肉的制造方法和机械臂的设计方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Lee et al. Origami-based vacuum pneumatic artificial muscles with large contraction ratios
Guan et al. Novel bending and helical extensile/contractile pneumatic artificial muscles inspired by elephant trunk
Felt et al. Modeling vacuum bellows soft pneumatic actuators with optimal mechanical performance
Daerden et al. Pneumatic artificial muscles: actuators for robotics and automation
Paez et al. Design and analysis of a soft pneumatic actuator with origami shell reinforcement
Zhang et al. Fluid-driven artificial muscles: bio-design, manufacturing, sensing, control, and applications
Robinson et al. Continuum robots-a state of the art
Pritts et al. Design of an artificial muscle continuum robot
Steltz et al. Jamming as an enabling technology for soft robotics
Caldwell et al. Braided pneumatic muscle actuators
US11635094B2 (en) High Strain Peano hydraulically amplified self-healing electrostatic (HASEL) transducers
Felt Folded-tube soft pneumatic actuators for bending
US9506481B1 (en) High force hydraulic actuator
WO2012148472A2 (en) Soft robotic actuators
JP2005524802A (ja) 人工筋肉
Singh et al. Design and analysis of coiled fiber reinforced soft pneumatic actuator
US11014230B2 (en) Actuators
Bruder et al. Force generation by parallel combinations of fiber-reinforced fluid-driven actuators
JP2020186801A (ja) アクチュエータ
KR20150034585A (ko) 벤딩 및 트위스팅 메커니즘 및 로봇 공학 및 에너지 전환에 대한 상기 메커니즘의 이용
Nordin et al. Simulations of two patterns fiber weaves reinforced in rubber actuator
Sun et al. Towards honeycomb pneunets robots
Al-Ibadi et al. Design of two segments continuum robot arm based on Pneumatic Muscle Actuator (PMA)
CN113199485B (zh) 一种介电弹性体驱动的刚性折纸式灵巧手指节的驱动模型
CN112405589B (zh) 基于波纹管的柔性驱动器

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20190520

A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20190524

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220113

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221129

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230523