以下、添付図面を参照して、医用情報処理装置及び医用情報処理方法の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る医用情報処理装置100の構成の一例を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る医用情報処理装置100は、ネットワーク200を介して、各システムと通信可能に接続される。例えば、本実施形態に係る医用情報処理装置100は、ネットワーク200を介して、検体検査システム300、画像検査システム400、電子カルテシステム500等と通信可能に接続される。医用情報処理装置100及び各システムは、例えば、病院等に設置され、院内LAN(Local Area Network)等のネットワーク200によって相互に接続される。
検体検査システム300は、被検体(例えば、患者)に対して実施された検体検査に関する診療データを生成し、システム内の記憶回路に記憶する。そして、検体検査システム300は、医用情報処理装置100からの要求に応じて、記憶回路に記憶されている診療データを医用情報処理装置100に送信する。
画像検査システム400は、被検体に対して実施されたバイタルや画像検査に関する診療データを生成し、システム内の記憶回路に記憶する。例えば、画像検査システム400としては、PACS(Picture Archiving and Communication Systems)等が挙げられる。この場合、画像検査には、X線CT(Computed Tomography)装置によって撮像されたCT画像を用いた検査や、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置によって撮像されたMR画像を用いた検査、超音波診断装置によって撮像された超音波画像を用いた検査、X線診断装置によって撮像されたX線画像を用いた検査等が含まれる。そして、画像検査システム400は、医用情報処理装置100からの要求に応じて、記憶回路に記憶されている診療データを医用情報処理装置100に送信する。
電子カルテシステム500は、被検体の所見、被検体に対して実施された処方や看護記録に関する診療データを生成して、システム内の記憶回路に記憶する。そして、電子カルテシステム500は、医用情報処理装置100からの要求に応じて、記憶回路に記憶されている診療データを医用情報処理装置100に送信する。
医用情報処理装置100は、ネットワーク200を介して、電子カルテシステム500から各種の診療データを取得し、取得した診療データを用いて各種の情報処理を行う。例えば、医用情報処理装置100は、ワークステーションやパーソナルコンピュータ、タブレット端末等のコンピュータ機器によって実現される。
具体的には、医用情報処理装置100は、入力インターフェース110と、ディスプレイ120と、通信インターフェース130と、記憶回路140と、処理回路150とを有する。
入力インターフェース110は、処理回路150に接続されており、操作者から各種指示及び各種情報の入力操作を受け付ける。具体的には、入力インターフェース110は、操作者から受け付けた入力操作を電気信号へ変換して処理回路150に出力する。例えば、入力インターフェース110は、トラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、及び音声入力回路等によって実現される。なお、本明細書において、入力インターフェース110は、マウス、キーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェース110の例に含まれる。なお、入力インターフェース110は、入力部の実現手段の一例である。
ディスプレイ120は、処理回路150に接続されており、各種情報及び各種画像を表示する。具体的には、ディスプレイ120は、処理回路150から送られる各種情報及び各種画像のデータを表示用の電気信号に変換して出力する。例えば、ディスプレイ120は、液晶モニタやCRT(Cathode Ray Tube)モニタ、タッチパネル等によって実現される。なお、ディスプレイ120は、表示部の実現手段の一例である。
通信インターフェース130は、処理回路150に接続されており、医用情報処理装置100と各システムとの間で行われる各種データの伝送及び通信を制御する。例えば、通信インターフェース130は、各システムから診療データを受信し、受信した診療データを処理回路150に出力する。通信インターフェース130は、例えば、ネットワークカードやネットワークアダプタ、NIC(Network Interface Controller)等によって実現される。
記憶回路140は、処理回路150に接続されており、各種データを記憶する。具体的には、記憶回路140は、各システムから受信した診療データを記憶する。例えば、記憶回路140は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子や、ハードディスク、光ディスク等によって実現される。なお、記憶回路140は、記憶部の実現手段の一例である。また、記憶回路140は、医用情報処理装置100がネットワーク200上でアクセス可能であれば、医用情報処理装置100に内蔵されていなくてもよい。
記憶回路140は、診療DB(Data Base)141を含む。診療DB141は、検体検査システム300、画像検査システム400、及び、電子カルテシステム500から取得した各種の診療データを記憶する。ここで、診療DB141に記憶される診療データには、数値(計測値)や診療記録等の情報と、それらの記録日時を示す情報とが含まれる。
例えば、診療DB141に記憶される診療データとしては、検体検査データ、バイタルデータ、画像データ、処方データ、看護記録データ等が挙げられる。検体検査データは、検体検査システム300から取得した検体検査に関する診療データである。また、バイタルデータは、放射線部門システム400から取得したバイタルに関する診療データである。また、画像データは、放射線部門システム400から取得した画像検査に関する診療データである。また、処方データは、電子カルテシステム500から取得した処方に関する診療データである。また、看護記録データは、電子カルテシステム500から取得した看護記録に関する診療データである。なお、診療DB141に記憶される診療データは、検体検査システム300、画像検査システム400、及び、電子カルテシステム500の各々から取得されたデータそのものでもよいし、各システムから取得したデータを統合したものであってもよい。
更に、記憶回路140は、後述する処理回路150が有する各処理機能によって用いられる各種のテーブルを記憶する。各種のテーブルについては後述する。
処理回路150は、入力インターフェース110を介して操作者から受け付けた入力操作に応じて、医用情報処理装置100の構成要素を制御する。具体的には、処理回路150は、通信インターフェース130から出力される診療データを記憶回路140に記憶させる。また、処理回路150は、記憶回路140から診療データを読み出し、ディスプレイ120に表示する。
例えば、処理回路150は、図1に示すように、表示制御機能151と、ステージ定義機能152と、取得機能153と、記録処理機能154とを実行する。ここで、例えば、処理回路150の構成要素である表示制御機能151、ステージ定義機能152、取得機能153及び記録処理機能154が実行する各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路140に記録されている。処理回路150は、各プログラムを記憶回路140から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路150は、図1の処理回路150内に示された各機能を有することとなる。ここで、表示制御機能151は、表示制御部の一例である。ステージ定義機能152は、ステージ定義部の一例である。取得機能153は、取得部の一例である。記録処理機能154は、記録処理部の一例である。
なお、上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable GateArray:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。
以上、本実施形態に係る医用情報処理装置100の全体構成について説明した。このような構成のもと、診療を行ったときの状況を確認するために、本実施形態に係る医用情報処理装置100は、以下の処理を行う。まず、本実施形態に係る医用情報処理装置100では、ステージ定義機能152は、被検体に対する複数の診療ステージを定義する。そして、取得機能153は、複数の診療ステージの各々において、被検体に対して行われた診療に関連する第1情報と、第1情報とは異なり、当該診療において収集される第2情報とを取得し、記録処理機能154は、取得した第1情報と第2情報とを記憶回路140に記憶させる。表示制御機能151は、複数の診療ステージのうちの1つの診療ステージが選択された場合、選択された診療ステージにおける第1情報と第2情報とをディスプレイ120に表示させる。第2情報は、被検体に対して行われた診療において収集される情報であるため、将来的に何等かの理由で使用される可能性がある。本実施形態に係る医用情報処理装置100では、第2情報を記憶回路140に記憶させておくことにより、診療を行ったときの状況を確認することができる。
図2、図3は、表示制御機能151によって表示される画面の一例を示す図である。例えば、図2に示すように、表示制御機能151は、操作者からの要求に応じて、処理切替表示領域11と、診療ステージ表示領域12と、動的情報表示領域13と、診察環境表示領域14とを含む画面10をディスプレイ120に表示させる。
例えば、処理切替表示領域11は、操作者が処理を選択する選択ボタン11Aと、現在選択されている処理を表示する処理表示領域11Bとを含む。例えば、操作者が入力インターフェース110を用いて選択ボタン11Aを操作することにより、図3に示すように、処理切替表示領域11上、又は、処理切替表示領域11の近辺に、操作者が処理を選択するための一覧表11Cが表示される。一覧表11Cに表示される処理としては、例えば、診療ステージを定義する処理「定義」、記憶回路140に記録するデータの項目を定義する処理「記録」、記憶回路140に記録したデータを画面10の診療ステージ表示領域12、動的情報表示領域13及び診察環境表示領域14に再生する処理「再生」等が挙げられる。処理「再生」において、画面10の診療ステージ表示領域12、動的情報表示領域13及び診察環境表示領域14に表示される表示内容については後述する。
まず、処理「定義」において、ステージ定義機能152が行う処理について説明する。ステージ定義機能152は、被検体に対する複数の診療ステージを定義する。
例えば、操作者が入力インターフェース110を用いて選択ボタン11Aを操作することにより、一覧表11Cから処理「定義」を選択した場合、表示制御機能151は、診療ステージテーブルをディスプレイ120に表示させて、ステージ定義機能152は、診療ステージテーブル上で操作者が入力インターフェース110を操作することにより、被検体(例えば、患者)に対する診療ステージを定義する。
図4は、診療ステージテーブルの一例を示す図である。例えば、図4に示すように、診療ステージテーブルは、患者番号と、診療名と、診療ステージと、ログコードとを対応付けて記憶する。診療ステージテーブルに記憶される患者番号には、被検体(患者)を一意に識別する識別情報が設定される。また、診療ステージテーブルに記憶される診療名には、当該被検体に対する診療の名称が設定される。診療ステージテーブルに記憶される診療ステージには、当該被検体に対する診療の流れを表す情報が設定される。
例えば、被検体が外来患者である場合、当該被検体に対する診療の流れとして、受付から会計までの診療の流れが診療ステージテーブルに記憶される。例えば、図4において、診療ステージテーブルには、患者番号「P1234」の被検体に対して、診療名「痛風経過観察」が記憶される。また、診療ステージテーブルには、患者番号「P1234」と診療名「痛風経過観察」とに対応付けて、診療ステージ「受付」、「診察」、「検査」、「診察(再)」、「処方」、「会計」の情報が記憶される。
次に、処理「記録」において、取得機能153及び記録処理機能154が行う処理について説明する。取得機能153は、複数の診療ステージの各々において、被検体に対して行われた診療に関連する第1情報と、第1情報とは異なり、当該診療において収集される第2情報とを取得し、記録処理機能154は、取得した第1情報と第2情報とを記憶回路140に記憶させる。
取得機能153は、診療ステージ毎に、検体検査システム300、画像検査システム400、及び、電子カルテシステム500等の各システムから診療データを、被検体に対して行われた診療に関連する診療関連情報として取得し、記録処理機能154は、取得した診療関連情報を診療ステージテーブルに記憶させる。診療関連情報は、例えば、操作者が入力インターフェース110を用いて処理切替表示領域11上で処理「記録」を選択した場合に定義され、その後、取得機能153により取得され、記録処理機能154により診療ステージテーブルに記録される。なお、診療関連情報は、第1情報の一例である。
図5は、取得機能153が取得する診療関連情報を説明するための図である。例えば、被検体が外来患者である場合、診療ステージ「受付」、「診察」、「検査」、「診察(再)」、「処方」、「会計」の順で診療が行われる。「診察」は、1回目の診察を表し、「診察(再)」は、2回目の診察を表す。
例えば、診療ステージ「受付」において、取得機能153は、各システムから被検体の基本情報を診療関連情報として取得し、記録処理機能154は、取得した診療関連情報を診療ステージテーブルに記憶させる。基本情報は、被検体の患者番号「P1234」、氏名、生年月日、性別、血液型、身長、体重等を含む。
例えば、診療ステージ「診察」において、取得機能153は、被検体の基本情報と、診療名「痛風経過観察」と、前回までの診療「痛風」の被検体の投薬の履歴を表す「薬歴」と、前回までの診療「痛風」の被検体の検体検査の履歴を表す「検歴」と、前回の診療「痛風」の診察内容を表す「診察(前回)」と、医師が診断結果に基づいて出した指示内容を表す「指示」とを診療関連情報として取得し、記録処理機能154は、取得した診療関連情報を診療ステージテーブルに記憶させる。
例えば、診療ステージ「検査」において、取得機能153は、被検体の基本情報と、前回の診療「痛風」で検査したときの検査値を表す「検査値(前回)」と、上記診療ステージ「診察」で医師が出した指示を表す「指示(今回)」とを診療関連情報として取得し、記録処理機能154は、取得した診療関連情報を診療ステージテーブルに記憶させる。
例えば、診療ステージ「診察(再)」において、取得機能153は、被検体の基本情報と、診療名「痛風経過観察」と、前回の診療「痛風」で検査したときの検査値を表す「検査値(前回)」と、上記診療ステージ「検査」で検査したときの検査値を表す「検査値(今回)」と、医師が検査結果に基づいて出した指示内容を表す「指示」とを診療関連情報として取得し、記録処理機能154は、取得した診療関連情報を診療ステージテーブルに記憶させる。
例えば、診療ステージ「処方」において、取得機能153は、被検体の基本情報と、診療名「痛風経過観察」と、前回までの診療「痛風」で処方された薬剤の履歴を表す「薬歴」と、上記診療ステージ「診察(再)」で医師が出した指示内容を表す「指示(今回)」とを診療関連情報として取得し、記録処理機能154は、取得した診療関連情報を診療ステージテーブルに記憶させる。
例えば、診療ステージ「会計」において、取得機能153は、被検体の基本情報と、診療名「痛風経過観察」とを診療関連情報として取得し、記録処理機能154は、取得した診療関連情報を診療ステージテーブルに記憶させる。
なお、本実施形態では、被検体が外来患者である場合を例にしているが、これに限定されない。例えば、被検体が入院患者である場合、当該被検体に対する診療の流れとして、入院日から退院日までの設定期間中の診療の流れが診療ステージテーブルに記憶されてもよい。
ここで、被検体が外来患者である場合、図4において、診療ステージテーブルに記憶される情報として、診療ステージ「受付」、「診察」、「検査」、「診察(再)」、「処方」、「会計」に対応付けて、それぞれログコード「11111」、「11112」、「11113」、「11114」、「11115」、「11116」が設定される。
各診療ステージにおいて、取得機能153は、後述する操作情報、診察時体調情報、診察環境ノイズ情報、及び、患者ノイズ情報を取得して、記録処理機能154は、取得した情報を診療ステージテーブルに記憶させる。例えば、図6に示すように、診療ステージ「診察」において、取得機能153は、期間「2018年3月1日9時〜2018年3月1日12時」に、操作情報、診察時体調情報、診察環境ノイズ情報、及び、患者ノイズ情報を取得して、記録処理機能154は、取得した情報をログコード「11112」に対応付けて診療ステージテーブルに記憶させる。操作情報、診察時体調情報、診察環境ノイズ情報、及び、患者ノイズ情報は、上述の診療関連情報とは異なり、当該診療において収集される情報である。ここで、操作情報、診察時体調情報、診察環境ノイズ情報、及び、患者ノイズ情報は、第2情報の一例である。
図7は、取得機能153が取得する操作情報を説明するための図である。例えば、診療ステージ「診察」において、取得機能153は、被検体を担当する医療スタッフが働く診察室に設置された端末の操作に関する情報として、当該端末に対して設定された操作番号と、GUI(Graphical User Interface)の種類を示すGUI種と、操作の日時と、当該端末が表示した内容と、当該端末の操作内容とを対応付ける操作情報を取得し、記録処理機能154は、取得した操作情報をログコード「11112」に対応付けて診療ステージテーブルに記憶させる。操作情報は、例えば、操作者が入力インターフェース110を用いて処理切替表示領域11上で処理「記録」を選択した場合に定義され、その後、取得機能153により取得され、記録処理機能154により診療ステージテーブルに記録される。操作情報は、例えば、被検体に対して行われた診療において収集される情報であるため、将来的に何等かの理由で使用される可能性がある。
例えば、図7に示すように、診療ステージ「診察」において、取得機能153は、当該端末に対して設定された操作番号「L2」と、GUI種「マウス」と、操作の日時「2018年3月1日9時」と、当該端末が表示した内容「検歴」と、当該端末の操作内容「x10、y0、cc」とを操作情報として取得し、記録処理機能154は、取得した操作情報を診療ステージテーブルに記憶させる。操作内容「x10、y0、cc」は、例えば、当該端末の操作内容を表し、「x10」、「y0」は、それぞれ、当該端末の画面内のx座標、y座標を表し、「cc」は、当該端末の画面内の座標「x10、y0」に対して、操作者がGUI種「マウス」によりダブルクリックを行ったことを表している。診療ステージ「診察」において、取得機能153は、期間「2018年3月1日9時〜2018年3月1日12時」に操作情報を取得して、記録処理機能154は、取得した操作情報をログコード「11112」に対応付けて診療ステージテーブルに記憶させる。
なお、操作情報として、マウスのダブルクリックの操作を例にしたが、これに限定されず、マウスのクリック(ダブルクリック)の他に、カーソルの移動、キー操作、スクロール操作等が含まれていてもよい。また、操作情報として、表示順の変更、レイアウト変更、印刷処理等が含まれていてもよい。
図8は、取得機能153が取得する診察時体調情報を説明するための図である。例えば、診療ステージ「診察」において、取得機能153は、被検体を担当する医療スタッフの診察時の体調に関する情報として、当該医療スタッフの職員番号と、種類と、項目と、日時と、身体測定データとを対応付ける診察時体調情報を取得し、記録処理機能154は、取得した診察時体調情報をログコード「11112」に対応付けて診療ステージテーブルに記憶させる。職員番号には、医師等の医療スタッフを一意に識別する識別情報が設定される。診察時体調情報は、例えば、操作者が入力インターフェース110を用いて処理切替表示領域11上で処理「記録」を選択した場合に定義され、その後、取得機能153により取得され、記録処理機能154により診療ステージテーブルに記録される。診察時体調情報は、例えば、被検体に対して行われた診療において収集される情報であるため、将来的に何等かの理由で使用される可能性がある。
例えば、図8に示すように、診療ステージ「診察」において、取得機能153は、当該医療スタッフの職員番号「Q1」と、種類「バイタル」と、項目「脈拍」と、日時「2018年3月1日9時」と、身体測定データとして脈拍値「60、65、70、80、80、75、…[/1分間]」とを対応付ける診察時体調情報を取得し、記録処理機能154は、取得した診察時体調情報をログコード「11112」に対応付けて診療ステージテーブルに記憶させる。身体測定データは、設定間隔毎に計測される。身体測定データは、設定間隔毎に計測される。診療ステージ「診察」において、取得機能153は、期間「2018年3月1日9時〜2018年3月1日12時」に診察時体調情報を取得して、記録処理機能154は、取得した診察時体調情報をログコード「11112」に対応付けて診療ステージテーブルに記憶させる。
なお、身体測定データは、脈拍や体温の情報に限らず、図8に示すように、当該医療スタッフの脳波やアルコール濃度等の情報も含まれていてもよい。
図9は、診察時体調情報を取得する構成の一例を示す図である。例えば、医師等の医療スタッフにはウェアラブル端末20が装着される。ウェアラブル端末20は、例えば、腕時計型であり、医療スタッフの腕に装着される。ウェアラブル端末20は、当該医療スタッフの脈拍や体温等の身体測定データを測定する。そして、ウェアラブル端末20は、診察時体調情報として、当該医療スタッフの職員番号「Q1」、種類、項目、日時、身体測定データ(脈拍や体温等)を無線通信21により医用情報処理装置100に送信する。医用情報処理装置100において、取得機能153は、ウェアラブル端末20からの診察時体調情報を取得し、記録処理機能154は、取得した診察時体調情報をログコード「11112」に対応付けて診療ステージテーブルに記憶させる。
図10は、取得機能153が取得する診察環境ノイズ情報を説明するための図である。例えば、診療ステージ「診察」において、取得機能153は、被検体を担当する医療スタッフの周辺(例えば、医療スタッフが働く診察室)で発生した環境ノイズに関する情報として、環境番号と、種類と、項目と、日時と、環境データとを対応付ける診察環境ノイズ情報を取得し、記録処理機能154は、取得した診察環境ノイズ情報をログコード「11112」に対応付けて診療ステージテーブルに記憶させる。環境番号には、例えば、医師等の医療スタッフが働く診察室等を一意に識別する識別情報が設定される。診察環境ノイズ情報は、例えば、操作者が入力インターフェース110を用いて処理切替表示領域11上で処理「記録」を選択した場合に定義され、その後、取得機能153により取得され、記録処理機能154により診療ステージテーブルに記録される。診察環境ノイズ情報は、例えば、被検体に対して行われた診療において収集される情報であるため、将来的に何等かの理由で使用される可能性がある。
例えば、図10に示すように、診療ステージ「診察」において、取得機能153は、被検体を担当する医療スタッフが働く診察室に対して設定された環境番号「R12」と、種類「環境」と、項目「気温」と、日時「2018年3月1日9時」と、環境データとして診察室に設置された温度センサの値「24、24.2、24、24.1、…[度]」とを対応付ける診察環境ノイズ情報を取得し、記録処理機能154は、取得した診察環境ノイズ情報をログコード「11112」に対応付けて診療ステージテーブルに記憶させる。また、例えば、図10に示すように、診療ステージ「診察」において、取得機能153は、環境番号「R12」と、種類「什器」と、項目「診察机」と、日時「2018年3月1日9時」と、環境データとして診察室に設置された診察机の揺らぎの値「0、0.1、0、−0.1、…[cm]」とを対応付ける診察環境ノイズ情報を取得し、記録処理機能154は、取得した診察環境ノイズ情報をログコード「11112」に対応付けて診療ステージテーブルに記憶させる。ここで、診察机の揺らぎとは、診察机の脚の長さが微妙に異なる等の要因で、診察机が僅かに揺れるような振動である。また、例えば、図10に示すように、診療ステージ「診察」において、取得機能153は、環境番号「R12」と、種類「音」と、項目「診察机」と、日時「2018年3月1日9時」と、環境データとして診察室に設置された診察机の音「雑音ファイル」とを対応付ける診察環境ノイズ情報を取得し、記録処理機能154は、取得した診察環境ノイズ情報をログコード「11112」に対応付けて診療ステージテーブルに記憶させる。診察机の音とは、診察机の脚の長さが微妙に異なる等の要因で、診察机が僅かに揺れたときに生じる音である。環境データは、設定間隔毎に計測される。診療ステージ「診察」において、取得機能153は、期間「2018年3月1日9時〜2018年3月1日12時」に診察環境ノイズ情報を取得して、記録処理機能154は、取得した診察環境ノイズ情報をログコード「11112」に対応付けて診療ステージテーブルに記憶させる。
なお、環境データは、気温、揺らぎ、音の情報に限らず、診察室の背景のノイズ(雑音、光(採光の変化)、気圧、湿度、診察机の設置状態(配置、傾き、質感(表面の粗さ、反射率、硬度、模様)等の情報も含まれていてもよい。
図11は、診察環境ノイズ情報を取得する構成の一例を示す図である。例えば、診察室30には、診察机31、端末32が設置されている。また、診察室30には、診察室30の気温として温度を計測する温度センサ33が設置され、端末32は、診察室30の気温を温度センサ33から収集する。また、診察机31には、診察机31の揺らぎを測定する振動センサ34が設置され、端末32は、診察机31の揺らぎを振動センサ34から収集する。また、診察机31には、診察机31の音を集音する集音マイク35が設置され、端末32は、診察机31の音を集音マイク35から収集する。そして、端末32は、診察環境ノイズ情報として、環境番号「R12」、種類、項目、日時、診察環境ノイズ情報(診察室30の気温、診察机31の揺らぎ、診察机31の音など)をネットワーク200により医用情報処理装置100に送信する。医用情報処理装置100において、取得機能153は、端末32からの診察環境ノイズ情報を取得し、記録処理機能154は、取得した診察環境ノイズ情報を診療ステージテーブルに記憶させる。
図12は、取得機能153が取得する患者ノイズ情報を説明するための図である。例えば、診療ステージ「診察」において、取得機能153は、被検体から発生するノイズに関する情報として、患者番号と、種類と、項目と、日時と、患者行動データとを対応付ける患者ノイズ情報を取得し、記録処理機能154は、取得した患者ノイズ情報をログコード「11112」に対応付けて診療ステージテーブルに記憶させる。患者番号には、被検体(患者)を一意に識別する識別情報が設定される。患者ノイズ情報は、例えば、操作者が入力インターフェース110を用いて処理切替表示領域11上で処理「記録」を選択した場合に定義され、その後、取得機能153により取得され、記録処理機能154により診療ステージテーブルに記録される。患者ノイズ情報は、例えば、被検体に対して行われた診療において収集される情報であるため、将来的に何等かの理由で使用される可能性がある。
例えば、図12に示すように、診療ステージ「診察」において、取得機能153は、被検体の患者番号「P1234」と、種類「音」と、項目「本人」と、日時「2018年3月1日9時」と、患者行動データとして被検体の言動「雑音ファイル」とを対応付ける患者ノイズ情報を取得し、記録処理機能154は、取得した患者ノイズ情報をログコード「11112」に対応付けて診療ステージテーブルに記憶させる。また、例えば、図12に示すように、診療ステージ「診察」において、取得機能153は、被検体の患者番号「P1234」と、種類「音」と、項目「スリッパ」と、日時「2018年3月1日9時」と、患者行動データとして被検体の歩行時の音「雑音ファイル」とを対応付ける患者ノイズ情報を取得し、記録処理機能154は、取得した患者ノイズ情報をログコード「11112」に対応付けて診療ステージテーブルに記憶させる。被検体の歩行時の音は、被検体がスリッパにより歩行したときの音である。また、例えば、図12に示すように、診療ステージ「診察」において、取得機能153は、被検体の患者番号「P1234」と、種類「軌跡」と、項目「本人」と、日時「2018年3月1日9時」と、患者行動データとして被検体の行動「動画ファイル」とを対応付ける患者ノイズ情報を取得し、記録処理機能154は、取得した患者ノイズ情報をログコード「11112」に対応付けて診療ステージテーブルに記憶させる。患者行動データは、設定間隔毎に計測される。診療ステージ「診察」において、取得機能153は、期間「2018年3月1日9時〜2018年3月1日12時」に患者ノイズ情報を取得して、記録処理機能154は、取得した患者ノイズ情報をログコード「11112」に対応付けて診療ステージテーブルに記憶させる。
なお、患者行動データは、被検体の言動、音、行動の情報に限らず、被検体の視線や歩行時のぶれ等の情報も含まれていてもよい。
図13は、患者ノイズ情報として被検体の言動「雑音ファイル」を取得する構成の一例を示す図である。例えば、被検体にはウェアラブル端末40が装着される。ウェアラブル端末40は、例えば、腕時計型であり、被検体の腕に装着される。ウェアラブル端末40には集音マイク41が設けられ、ウェアラブル端末40は、被検体の言動を集音マイク41から収集する。そして、ウェアラブル端末40は、患者ノイズ情報として、被検体の患者番号「P1234」と、種類「音」と、項目「本人」と、日時「2018年3月1日9時」と、患者行動データとして被検体の言動「雑音ファイル」とを無線通信42により医用情報処理装置100に送信する。ここで、ウェアラブル端末40は、被検体の脈拍や体温等の身体測定データを測定し、診療データとして医用情報処理装置100に送信してもよい。医用情報処理装置100において、取得機能153は、ウェアラブル端末40からの患者ノイズ情報を取得し、記録処理機能154は、取得した患者ノイズ情報を診療ステージテーブルに記憶させる。
図14は、患者ノイズ情報として被検体の歩行時の音「雑音ファイル」を取得する構成の一例を示す図である。例えば、被検体にはウェアラブル端末43が装着される。ウェアラブル端末43は、例えば、腕時計型であり、被検体の足首に装着される。ウェアラブル端末43には集音マイク44が設けられ、ウェアラブル端末43は、被検体がスリッパにより歩行したときの音を集音マイク44から収集する。そして、ウェアラブル端末43は、患者ノイズ情報として、被検体の患者番号「P1234」と、種類「音」と、項目「スリッパ」と、日時「2018年3月1日9時」と、患者行動データとして被検体の歩行時の音「雑音ファイル」とを無線通信45により医用情報処理装置100に送信する。医用情報処理装置100において、取得機能153は、ウェアラブル端末43からの患者ノイズ情報を取得し、記録処理機能154は、取得した患者ノイズ情報を診療ステージテーブルに記憶させる。
次に、処理「再生」において、表示制御機能151が行う処理について説明する。表示制御機能151は、複数の診療ステージのうちの1つの診療ステージが選択された場合、選択された診療ステージにおける第1情報(診療関連情報)と第2情報(操作情報、診察時体調情報、診察環境ノイズ情報、及び、患者ノイズ情報)とをディスプレイ120(画面10)に表示させる。ここで、処理「再生」において、画面10の診療ステージ表示領域12、動的情報表示領域13及び診察環境表示領域14に表示される表示内容について説明する。
まず、画面10の診療ステージ表示領域12について説明する。図15に示すように、例えば、診療ステージ表示領域12は、基本情報表示欄12Aと、診療名表示欄12Bと、診療状況表示欄12Cと、ステージバー表示欄12Dとを含む。基本情報表示欄12Aは、診療ステージテーブルに記憶された診療関連情報のうちの被検体の基本情報を表示する。診療名表示欄12Bは、診療ステージテーブルに記憶された診療関連情報のうちの被検体の診療名を表す情報を表示する。診療状況表示欄12Cは、診療ステージテーブルに記憶された複数の診療ステージのうち、操作者により指定された診療ステージの名称を表示する。
ステージバー表示欄12Dは、当該被検体に対する診療の流れとして受付から会計までの診療の流れを表示する。すなわち、ステージバー表示欄12Dは、診療ステージテーブルに記憶された当該被検体に対する診療ステージ「受付」、「診察」、「検査」、「診察(再)」、「処方」、「会計」を時系列に表示する。また、ステージバー表示欄12Dは、診療ステージ「受付」、「診察」、「検査」、「診察(再)」、「処方」、「会計」を選択するための選択欄を表示する。
例えば、操作者が入力インターフェース110を用いて処理切替表示領域11上で処理「再生」を選択した場合、ステージバー表示欄12Dの選択欄により、診療ステージ「受付」、「診察」、「検査」、「診察(再)」、「処方」、「会計」のうちの1つの診療ステージを選択することができる。例えば、操作者が入力インターフェース110を用いてステージバー表示欄12Dの選択欄により診療ステージ「診察」を選択した場合、表示制御機能151は、診療ステージ「診察」を診療状況表示欄12Cに表示する。また、表示制御機能151は、診療ステージテーブルに記憶された診療関連情報のうち、診療ステージ「診察」における被検体の基本情報、診療名をそれぞれ基本情報表示欄12A、診療名表示欄12Bに表示する。
次に、画面10の動的情報表示領域13について説明する。図15に示すように、例えば、動的情報表示領域13は、5つの表示領域13−1、13−2、13−3、13−4、13−5を含む。
例えば、ステージバー表示欄12Dの選択欄により診療ステージ「診察」が選択された場合、表示制御機能151は、診療ステージテーブルに記憶された診療関連情報のうち、当該診療ステージ「診察」における被検体の検体検査の履歴を表示領域13−1に表示し、その詳細情報を表示領域13−4に表示する。また、表示制御機能151は、例えば、診療ステージテーブルに記憶された診療関連情報のうち、当該診療ステージ「診察」における被検体の投薬の履歴を表示領域13−2に表示する。
また、ステージバー表示欄12Dの選択欄により診療ステージ「診察」が選択された場合、表示制御機能151は、当該診療ステージ「診察」において被検体から発生するノイズを表す情報(患者ノイズ情報)を、記憶回路140の診療ステージテーブルから読み出し、例えば、表示領域13−3に表示する。ここで、患者ノイズ情報が被検体の言動「雑音ファイル」である場合は、処理回路150が、被検体の言動「雑音ファイル」をスピーカから出力してもよいし、処理回路150の表示制御機能151が、被検体の言動「雑音ファイル」を文字に変換して、表示領域13−3に表示してもよい。
このように、本実施形態に係る医用情報処理装置100では、被検体から発生するノイズに関する情報を患者ノイズ情報として取得し、記憶回路140の診療ステージテーブルに記録しておくことにより、被検体(患者)の変化等を確認することができる。例えば、被検体の言動「雑音ファイル」を患者ノイズ情報として取得し、記憶回路140の診療ステージテーブルに記録しておくことにより、被検体が認知症の疑いがあり、かつ、被検体が同じことを何回も言う場合、被検体がいつ頃から同じことを言っていたのか等を確認することができる。したがって、本実施形態に係る医用情報処理装置100では、患者ノイズ情報を記憶回路140に記憶させておくことにより、医療スタッフが被検体に対して診療を行ったときの状況として、被検体から発生するノイズを確認することができる。
また、ステージバー表示欄12Dの選択欄により診療ステージ「診察」が選択された場合、表示制御機能151は、当該診療ステージ「診察」において被検体を担当する医療スタッフが働く診察室に設置された端末の操作に関する情報(操作情報)を、記憶回路140の診療ステージテーブルから読み出し、例えば、表示領域13−5に表示する。
このように、本実施形態に係る医用情報処理装置100では、被検体を担当する医療スタッフの端末の操作内容等の情報を操作情報として取得し、記憶回路140の診療ステージテーブルに記録しておくことにより、各診療ステージにおいて医療スタッフが被検体に対して何に注目していたか等を確認することができる。したがって、本実施形態に係る医用情報処理装置100では、操作情報を記憶回路140に記憶させておくことにより、医療スタッフが被検体に対して診療を行ったときの状況として、医療スタッフの端末の操作を確認することができる。
次に、画面10の診察環境表示領域14について説明する。図15に示すように、例えば、診察環境表示領域14は、2つの表示領域14−1、14−2を含む。
例えば、ステージバー表示欄12Dの選択欄により診療ステージ「診察」が選択された場合、表示制御機能151は、当該診療ステージ「診察」において被検体を担当する医療スタッフの体調に関する情報(診察時体調情報)を、記憶回路140の診療ステージテーブルから読み出し、表示領域14−1に表示する。
このように、本実施形態に係る医用情報処理装置100では、被検体を担当する医療スタッフの診察時の体調に関する情報を診察時体調情報として取得し、記憶回路140の診療ステージテーブルに記録しておくことにより、各診療ステージにおいて医療スタッフがどのような体調で対応していたか等を確認することができる。例えば、被検体を担当する医療スタッフの脈拍を診察時体調情報として取得し、記憶回路140の診療ステージテーブルに記録しておくことにより、当該医療スタッフが診療時に落ち着いていたのか等を確認することができる。例えば、被検体を担当する医療スタッフの体温を診察時体調情報として取得し、記憶回路140の診療ステージテーブルに記録しておくことにより、当該医療スタッフの体調が診療時に良好であったのか否か等を確認することができる。したがって、本実施形態に係る医用情報処理装置100では、診察時体調情報を記憶回路140に記憶させておくことにより、医療スタッフが被検体に対して診療を行ったときの状況として、医療スタッフの体調を確認することができる。
また、ステージバー表示欄12Dの選択欄により診療ステージ「診察」が選択された場合、表示制御機能151は、当該診療ステージ「診察」において被検体を担当する医療スタッフが働く診察室で発生した環境ノイズに関する情報(診察環境ノイズ情報)を、記憶回路140の診療ステージテーブルから読み出し、表示領域14−2に表示する。ここで、診察環境ノイズ情報が診察机31の音である場合は、表示制御機能151が、診察机31の音を、時間と雑音レベルとの関係を示すグラフに変換して、表示領域14−2に表示してもよいし、処理回路150が、診察机31の音をスピーカから出力してもよい。
このように、本実施形態に係る医用情報処理装置100では、被検体を担当する医療スタッフの周辺で発生した環境ノイズに関する情報を診察環境ノイズ情報として取得し、記憶回路140の診療ステージテーブルに記録しておくことにより、各診療ステージにおいて医療スタッフがどのような環境で働いていたか等を確認することができる。例えば、診察机31の揺らぎや音を診察環境ノイズ情報として取得し、記憶回路140の診療ステージテーブルに記録しておくことにより、被検体を担当する医療スタッフにストレスがかかっていたのか等を確認することができる。したがって、本実施形態に係る医用情報処理装置100では、診察環境ノイズ情報を記憶回路140に記憶させておくことにより、医療スタッフが被検体に対して診療を行ったときの状況として、医療スタッフが働く診察室で発生した環境ノイズを確認することができる。
図16は、本実施形態に係る医用情報処理装置100による処理の手順を示すフローチャートである。
図16のステップS101は、医用情報処理装置100の処理回路150が記憶回路140からステージ定義機能152に対応するプログラムを読み出して実行するステップである。ステップS101において、ステージ定義機能152は、被検体に対する複数の診療ステージを定義する。
図16のステップS102は、医用情報処理装置100の処理回路150が記憶回路140から取得機能153及び記録処理機能154に対応するプログラムを読み出して実行するステップである。ステップS102において、取得機能153は、複数の診療ステージの各々で被検体に対して行われた診療に関連する第1情報(診療関連情報)と、第1情報とは異なり、当該診療において収集される第2情報(操作情報、診察時体調情報、診察環境ノイズ情報、患者ノイズ情報)とを取得し、記録処理機能154は、取得した第1情報と第2情報とを記憶回路140に記憶させる。
図16のステップS103は、医用情報処理装置100の処理回路150が記憶回路140から表示制御機能151に対応するプログラムを読み出して実行するステップである。ステップS103において、表示制御機能151は、複数の診療ステージのうち、指定された診療ステージの第1情報と第2情報とを再生する。すなわち、表示制御機能151は、複数の診療ステージのうちの1つの診療ステージが選択された場合、選択された診療ステージにおける第1情報と第2情報とを記憶回路140から読み出してディスプレイ120に表示させる。
上述のように、第2情報は、被検体に対して行われた診療において収集される情報であるため、将来的に何等かの理由で使用される可能性がある。本実施形態に係る医用情報処理装置100では、第2情報を記憶回路140に記憶させておくことにより、診療を行ったときの状況を確認することができる。
(変形例)
本実施形態に係る医用情報処理装置100では、患者ノイズ情報については、診療ステージ「診察」において診察室で被検体から発生するノイズを例にして説明した。しかし、これに限定されず、本実施形態に係る医用情報処理装置100では、被検体が病院内を移動しているときに被検体から発生するノイズについても、患者ノイズ情報として取得し、記憶回路140の診療ステージテーブルに記録することができる。
図17は、患者ノイズ情報として被検体の行動「動画ファイル」を取得する構成の一例を示す図である。例えば、被検体の腕にはリストバンド45が装着され、リストバンド45には、被検体の患者番号「P1234」を発信する通信部が設けられている。また、病院には、受付・会計、診察室、売店などの各部屋や、廊下や、トイレや、喫煙室などに、カメラ46を有する撮影端末47が設置される。各撮影端末47には、リストバンド45に設けられた通信部と近距離無線通信を行う近距離無線通信機能が搭載されている。例えば、各撮影端末47は、リストバンド45に設けられた通信部が近距離無線通信範囲内に存在する場合、当該通信部から発信された患者番号「P1234」を受信可能である。この場合、各撮影端末47は、リストバンド45に設けられた通信部から発信された患者番号「P1234」を受信したときに、当該リストバンド45を装着した被検体を撮影し、撮影したときの動画ファイルを医用情報処理装置100に送信する。具体的には、各撮影端末47は、患者ノイズ情報として、被検体の患者番号「P1234」と、種類「軌跡」と、項目「本人」と、日時「2018年3月1日9時」と、患者行動データとして被検体の行動「動画ファイル」とを医用情報処理装置100に送信する。医用情報処理装置100において、取得機能153は、各撮影端末47からの患者ノイズ情報を取得し、記録処理機能154は、取得した患者ノイズ情報を診療ステージテーブルに記憶させる。
例えば、図18に示すように、操作者が医用情報処理装置100の入力インターフェース110を用いて画面10の処理切替表示領域11上で処理「再生」を選択し、ステージバー表示欄12Dの選択欄により診療ステージ「受付」と「診察」との間の矢印「→」を選択した場合、表示制御機能151は、診療ステージ「診察へ移動中」を診療状況表示欄12Cに表示する。このとき、表示制御機能151は、被検体が診察室へ移動するときの被検体の患者ノイズ情報として、被検体の行動「動画ファイル」を、記憶回路140の診療ステージテーブルから読み出し、動的情報表示領域13に表示する。ここで、表示制御機能151は、例えば、各撮影端末47からの被検体の行動「動画ファイル」を編集して、図18に示すような被検体の軌跡50を描いた病院施設図を、動的情報表示領域13(図18では表示領域13−5)に表示してもよい。
このように、本実施形態に係る医用情報処理装置100では、被検体から発生するノイズに関する情報を、患者ノイズ情報として、記憶回路140の診療ステージテーブルに記録しておくことにより、被検体(患者)の変化等を確認することができる。例えば、被検体の行動「動画ファイル」を、患者ノイズ情報として、記憶回路140の診療ステージテーブルに記録しておくことにより、被検体が認知症の疑いがあり、かつ、被検体が頻繁に同じ行動をとる場合、被検体がいつ頃から同じ行動をとっていたのか等を確認することができる。したがって、本実施形態に係る医用情報処理装置100では、患者ノイズ情報を記憶回路140に記憶させておくことにより、医療スタッフが被検体に対して診療を行ったときの状況として、被検体から発生するノイズを確認することができる。
なお、本実施形態で図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行われる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、或いは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
また、本実施形態で説明した表示方法は、予め用意された情報処理プログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。この情報処理プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、この情報処理プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上、説明したとおり、本実施形態によれば、診療を行ったときの状況を確認することができる。
本発明の実施形態を説明したが、本実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。本実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。