JP2020180554A - 斜板式圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的簡単な構成で斜板のバタツキ挙動を抑制し、振動を低減することができる斜板式圧縮機を提供する。【解決手段】斜板式圧縮機100は、シリンダボア101aが形成されたハウジング107と、シリンダボア101a内に配設されたピストン136と、ハウジング107に回転可能に支持された駆動軸110と、駆動軸110により回転される斜板111と、斜板111の回転をピストン136の往復運動に変換する変換機構を備える。駆動軸110に対して斜板111が傾斜する方向と直交する方向に位置する部分の当該斜板111に、動吸振部材150が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用のエアコンシステム等に使用される斜板式圧縮機に関するものである。
従来よりこの種の斜板式圧縮機は、駆動軸により回転される斜板の回転を、シリンダボア内のビストンの往復運転に変換することで冷媒の吸入と圧縮を行うように構成されている。特に、可変容量式の斜板式圧縮機では、駆動軸と一体に回転するロータに、連結部材を介して斜板が連結されており、クランク室の内部圧力を変更することで、斜板を駆動軸と摺動させつつ、駆動軸に対する斜板の傾角を変更することで、吐出容量を変更可能とされていた(例えば、特許文献1参照)。
特許第6047307号公報
上記のような斜板式圧縮機では、ピストンの往復動によりシリンダボア内で冷媒の吸入と圧縮が行われるため、回転する斜板には、その傾斜方向と直交する方向の位置の部分に、シリンダボア内の圧力に応じた力が加わることになる。この力は、冷媒を吸入する吸入工程のシリンダボア側では低く、冷媒を圧縮する圧縮工程のシリンダボア側では高くなるため、斜板がバタツキ、駆動軸とハウジング間の荷重が変動して、圧縮機に振動が発生することになる。
特に、前述したような容量可変型の斜板式圧縮機では、斜板は駆動軸に対して摺動自在に当接する構成とされているので、斜板のバタツキ挙動が大きくなり、振動も増大すると云う問題があった。
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、比較的簡単な構成で斜板のバタツキ挙動を抑制し、振動を低減することができる斜板式圧縮機を提供することを目的とする。
本発明の斜板式圧縮機は、内部に吐出室、吸入室、クランク室、及び、シリンダボアが形成されたハウジングと、シリンダボア内に配設されたピストンと、ハウジングに回転可能に支持された駆動軸と、この駆動軸により回転される斜板と、この斜板の回転をピストンの往復運動に変換する変換機構を備えたものであって、駆動軸に対して斜板が傾斜する方向と直交する方向に位置する部分の当該斜板に、動吸振部材が設けられていることを特徴とする。
請求項2の発明の斜板式圧縮機は、上記発明において駆動軸と一体に回転するロータと、開度に応じてクランク室の内部圧力を制御可能な圧力制御弁を備え、斜板は、連結部材を介してロータに連結され、当該ロータの回転に同期して回転すると共に、圧力制御弁の開度によりクランク室の内部圧力を変更し、斜板を駆動軸と摺動させつつ当該斜板の駆動軸に対する傾角を変更してピストンのストロークを変更することにより、吸入室からシリンダボアに吸入される冷媒を圧縮して吐出室に吐出する際の吐出容量を変更可能とされていることを特徴とする。
請求項3の発明の斜板式圧縮機は、上記各発明において動吸振部材は、駆動軸を挟んで両側に位置する部分の斜板にそれぞれ設けられていることを特徴とする。
請求項4の発明の斜板式圧縮機は、上記各発明において動吸振部材は、斜板に取り付けられたバネ部材と、このバネ部材に設けられた錘部材とから構成されていることを特徴とする。
請求項5の発明の斜板式圧縮機は、上記発明においてバネ部材は、板バネ、又は、コイルバネから構成されていることを特徴とする。
請求項6の発明の斜板式圧縮機は、請求項4又は請求項5の発明においてバネ部材の一端部が斜板に取り付けられ、他端部に錘部材が設けられていることを特徴とする。
請求項7の発明の斜板式圧縮機は、請求項4又は請求項5の発明においてバネ部材の両端部が斜板に取り付けられ、両端部間のバネ部材に錘部材が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、内部に吐出室、吸入室、クランク室、及び、シリンダボアが形成されたハウジングと、シリンダボア内に配設されたピストンと、ハウジングに回転可能に支持された駆動軸と、この駆動軸により回転される斜板と、この斜板の回転をピストンの往復運動に変換する変換機構を備えた斜板式圧縮機において、駆動軸に対して斜板が傾斜する方向と直交する方向に位置する部分の当該斜板に、動吸振部材を設けたので、この動吸振部材により、斜板のバタツキ挙動を抑制することが可能となる。
これにより、比較的簡単な構成で振動の低減を図ることができるようになる。これは、請求項2の発明の如き容量可変型の斜板式圧縮機の場合に、特に有効である。
更に、請求項3の発明の如く、駆動軸を挟んで両側に位置する部分の斜板に動吸振部材をそれぞれ設けるようにすれば、より一層効果的に斜板のバタツキ挙動を抑制して振動を大幅に低減することができるようになる。
この場合の動吸振部材としては、請求項4の発明の如く斜板に取り付けられたバネ部材と、このバネ部材に設けられた錘部材とから構成されたものを採用することができる。
その場合のバネ部材としては、請求項5の発明の如き板バネや、コイルバネを用いることができる。
また、実際の取り付け構造としては、請求項6の発明の如くバネ部材の一端部を斜板に取り付け、他端部に錘部材を設けるようにしてもよく、請求項7の発明の如くバネ部材の両端部を斜板に取り付け、両端部間のバネ部材に錘部材を設けるようにしてもよい。
本発明を適用した一実施例の斜板式圧縮機の一部切欠縦断側面図である。 図1の斜板式圧縮機のロータや斜板、ピストン等の斜視図である。 図1の斜板式圧縮機の斜板の正面図である(実施例1)。 図3の斜板の平面図である。 図3の斜板の斜視図である。 図3の斜板を用いた場合の周波数応答解析による斜板バタツキの応答量を示す図である。 図1の斜板式圧縮機の他の実施例の斜板の正面図である(実施例2)。 図7の斜板の平面図である。 図7の斜板の斜視図である。 図9の要部拡大図である。 図7の斜板を用いた場合の周波数応答解析による斜板バタツキの応答量を示す図である。 図1の斜板式圧縮機のもう一つの他の実施例の斜板の正面図である(実施例3)。 図12の斜板の平面図である。 図12の斜板の斜視図である。 図14の要部拡大図である。 図1の斜板式圧縮機の更にもう一つの他の実施例の斜板の正面図である(実施例4)。 図16の斜板の平面図である。 図16の斜板の斜視図である。 図18の要部拡大図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した実施例の斜板式圧縮機1は、車両のエアコンシステムに使用される可変容量型の斜板式圧縮機である。
(1)斜板式圧縮機100の基本構成
実施例の斜板式圧縮機100は所謂クラッチレスの容量可変型斜板式圧縮機であって、複数のシリンダボア101aを備えたシリンダブロック101と、シリンダブロック101の一端に設けられたフロントハウジング102と、シリンダブロック101の他端にバルブプレート103を介して設けられたシリンダヘッド104とを備えている。
シリンダブロック101と、フロントハウジング102とによって規定されるクランク室140内を横断して、駆動軸110が設けられ、その中間部の周囲には、斜板111が配置されている。斜板111には駆動軸110が挿通される貫通孔111aが形成され、貫通孔111aは斜板の傾角(駆動軸110に対して斜板111が傾斜する角度)が斜板111の円環状の平面と直交し、斜板の上死点位置と下死点位置とを含む平面に直交する枢軸Kを中心に最大傾角と最小傾角の範囲で傾動可能となるように形状が形成されている。
尚、斜板111の上死点位置とはピストン136の圧縮工程が終了する位置を指し、下死点位置とはピストン136の吸入工程が終了する位置を指す。斜板111は駆動軸110に固定されたロータ112とリンク機構120を介して連結されているので、貫通孔111aの側面が駆動軸110の外周面に摺動支持されながら、その傾角が変化可能な構成とされている。
尚、貫通孔111aには駆動軸110と当接する最小傾角規制部が形成されており、実施例においては、斜板111の円環状の平面が駆動軸110に対して直交するときの斜板の傾角θを0°とした場合、貫通孔111aの最小傾角規制部は斜板111の傾角が、好ましくは0°以上、0.5°未満となるように形成されている。
ロータ112と斜板111の間には、斜板111を最小傾角に至るまで付勢する圧縮コイルバネからなる傾角減少バネ114が装着され、また、斜板111とバネ支持部材116との間には、斜板111の傾角を最大傾角より小さい所定の傾角まで増大する方向に付勢する圧縮コイルバネからなる傾角増大バネ115が装着されている。最小傾角において傾角増大バネ115の付勢力は傾角減少バネ114の付勢力より大きくなるように設定されているので、駆動軸110が回転していないときは、傾角減少バネ114の付勢力と傾角増大バネ115の付勢力との合力がゼロとなる所定の傾角を成すように斜板111が位置決めされる。
駆動軸110の一端は、フロントハウジング102の外側に突出したボス部102a内を貫通して外側まで延在し、図示しない動力伝達装置に連結されている。尚、駆動軸110とボス部102aとの間には軸封装置130が挿入され、内部と外部とを遮断している。駆動軸110及びロータ112はラジアル方向に軸受131、132で支持され、スラスト方向は軸受133、スラストプレート134で支持されており、外部駆動源からの動力が動力伝達装置に伝達され、駆動軸110は動力伝達装置の回転と同期して回転可能とされている。尚、駆動軸110のスラストプレート134への当接部とスラストプレート134との隙間は、調整ネジ135により所定の距離に調整されている。
シリンダボア101a内にはピストン136が配置され、ピストン136のクランク室140側に突出している端部の内側空間には、斜板111の外周部が収容され、斜板111は一対のシュー137を介してピストン136と連動する構成とされている。従って、斜板111の回転によりピストン136がシリンダボア101a内を往復動することが可能である。
シリンダヘッド104には、中心部側に吸入室141と、吸入室141の径方向外側部分を環状に取り囲む吐出室142とが区画形成されている。吸入室141は、シリンダボア101aとは、バルブプレート103に設けられた連通孔103a、吸入弁(図示せず)を介して連通している。吐出室142は、シリンダボア101aとは、吐出弁(図示せず)、バルブプレート103に設けられた連通孔103bを介して連通している。
フロントハウジング102、シリンダブロック101、バルブプレート103、シリンダヘッド104が、図示しないガスケットを介して複数の通しボルト105によって締結されてハウジング107が形成される。
また、図1においてシリンダブロック101の上部にはマフラが設けられ、マフラは蓋部材106と、シリンダブロック101上部に区画形成された形成壁101bが図示しないシール部材を介してボルトで締結されることにより形成される。マフラ空間143には逆止弁200が配置されている。逆止弁200は、連通路144とマフラ空間143との接続部に配置され、連通路144(上流側)とマフラ空間143(下流側)との圧力差に応答して動作し、例えば圧力差が所定値より小さい場合に連通路144を遮断し、圧力差が所定値より大きい場合に連通路144を開放する。このように吐出室142は、連通路144、逆止弁200、マフラ空間143及び吐出ポート106aで形成される吐出通路を介してエアコンシステムの吐出側冷媒回路と接続されている。
シリンダヘッド104には、吸入ポート104a、連通路104bが形成され、吸入室141は、連通路104b及び吸入ポート104aで形成される吸入通路を介してエアコンシステムの吸入側冷媒回路と接続されている。吸入通路は、シリンダヘッド104の径方向外側から吐出室142の一部を横切るように直線状に伸びている。
シリンダヘッド104には、更に制御弁300が設けられている。制御弁300は、吐出室142とクランク室140とを連通する連通路145の開度を調整し、クランク室140への吐出ガス導入量を制御する。また、クランク室140内の冷媒は、連通路101c、空間146、バルブプレート103に形成されたオリフィス103cを経由して吸入室141へ流れる。
従って、制御弁300によりクランク室140の圧力を変化させ、斜板111の傾角を変化させる(即ち、ピストン136のストロークを変化させる)ことにより、斜板式圧縮機100の吐出容量を可変に制御することができる。
エアコン作動時(即ち、斜板式圧縮機100が作動状態にある時)には、外部信号に基づいて制御弁300に内蔵されるソレノイドへの通電量が調整され、吸入室141の圧力が所定値になるように吐出容量が可変に制御される。制御弁300は、外部環境に応じて吸入圧力を最適に制御することができる。
また、エアコン非作動時(即ち、斜板式圧縮機100が非作動状態にある時)には、制御弁300に内蔵されるソレノイドへの通電をOFFすることにより、連通路145を強制開放し、可変容量圧縮機100の吐出容量を最小に制御することができる。
(2)リンク機構120
駆動軸110にはロータ112が固定され、ロータ112には一対の第1アーム112aが突設されている。一対の第1アーム112aの内側に、略筒状に形成されたリンクアーム121の一端側121aがガイドされる。更に、第1アーム112aに形成された貫通孔と、リンクアーム121の一端側121aに形成された貫通孔との中に、連結手段としての第1連結ピン122を挿通することにより、リンクアーム121は、一対の第1アーム112aにガイドされながら第1連結ピン122の軸心を中心として回動可能とされている。
尚、第1連結ピン122はリンクアーム121に形成された貫通孔に圧入保持され、第1連結ピン122の外周と第1アーム112aに形成された貫通孔との間には微小な隙間が形成されているものとする。
リンクアーム121の他端側121cは、筒状に形成された一端側121aから突設された一対のアームとなっており、その内側に斜板111から突設された第2アーム111bがガイドされる。リンクアーム121の他端側121cに形成された貫通孔と、第2アーム111bに形成された貫通孔との中に連結手段としての第2連結ピン123を挿通することにより、リンクアーム121と斜板111とが連結され、第2連結ピン123の軸心を中心としてリンクアーム121と斜板111とが相対的に回動可能とされている。
尚、第2連結ピン123は第2アーム111bの貫通孔に圧入保持され、第2連結ピン123の外周とリンクアーム121に形成された貫通孔との間には微小な隙間が形成されているものとする。
第1アーム112a、第2アーム111b、リンクアーム121、第1連結ピン122及び第2連結ピン123からリンク機構120が構成されている。従って、斜板111は、駆動軸110に固定されたロータ112とリンク機構120を介して連結され、ロータ112の回転トルクを受けることで回転し、且つ、駆動軸110に沿ってその傾角が変化可能とされている。
(3)動吸振部材150(その1)
また、本発明の斜板式圧縮機100の斜板111には、図1を一部切り欠いて示すように、動吸振部材150が取り付けられている。この実施例の動吸振部材150は図2〜図5に示すように、一端部151aが斜板111に取り付けられた板バネから成るバネ部材151と、このバネ部材151の他端部(先端部)151bに設けられて所定の重量を有する錘部材152から構成されている。
この場合、動吸振部材150は駆動軸110に対して斜板111が傾斜する方向と直交する方向に位置する部分に取り付けられている。ここで、斜板111の第2アーム111bとは駆動軸110を挟んで反対側の位置には、カウンタウエイト111cが形成されており、動吸振部材150はこのカウンタウエイト111cの立ち上がり壁111eに取り付けられている。これにより、動吸振部材150がピストン136のクランク室140側に突出している端部と干渉することを防止することができる。
特に、この実施例では動吸振部材150が、駆動軸110を挟んで両側に位置する部分の斜板111(カウンタウエイト111cの立ち上がり壁111e)にそれぞれ取り付けられており、各動吸振部材150のバネ部材151の一端部151aが駆動軸110側にそれぞれ位置し、他端部151bの錘部材152が駆動軸110から離間した位置、即ち、斜板111のラジアル方向の端部に位置するように配設されている(図3〜図5)。
ここで、前述した如く回転する斜板111には、シリンダボア101a内の圧力により、その傾斜方向と直交する方向に位置する部分において、駆動軸110を挟んだ一側ではシリンダボア101aから離間する軸方向に、他側ではシリンダボア101aに近づく軸方向に力が加わる。この力により斜板111は捻られ、バタツキが発生することになる。
図6は斜板111を用いた場合の周波数応答解析による当該斜板111の傾斜方向と直交する方向に位置する両端部のバタツキの応答量を示している。この図においてL1は各動吸振部材150を設けた場合を示し、L2は設けない場合を示している。動吸振部材150を設けない場合(L2)、特定の周波数Hz1付近で応答量はピークとなる。
一方、この実施例のように斜板111の傾斜方向と直交する方向において、駆動軸110を挟んだ両側に位置する部分にそれぞれ動吸振部材150を取り付けた場合、錘部材152が斜板111の変位に遅れて駆動軸11の軸方向に移動するかたちになるので、斜板111の変位量が小さくなり、バタツキ挙動が抑制されることになる。これにより、図6にL1で示す如く周波数Hz1付近の応答量は著しく小さくなっている。
このように本発明では、駆動軸110に対して斜板111が傾斜する方向と直交する方向に位置する部分の当該斜板111に動吸振部材150を設けたので、この動吸振部材150により、斜板111のバタツキ挙動を抑制することが可能となる。即ち、このような比較的簡単な構成で振動の低減を図ることができるようになる。これは、実施例の如き容量可変型の斜板式圧縮機100の場合に、特に有効である。
更に、この実施例では駆動軸110を挟んで両側に位置する部分の斜板111に動吸振部材150をそれぞれ設けているので、より一層効果的に斜板111のバタツキ挙動を抑制して振動を大幅に低減することができるようになる。
尚、上記実施例(実施例1)では駆動軸110を挟んで両側に動吸振部材150をそれぞれ取り付けたが、片方のみに動吸振部材150を設けても効果はある。この場合の取り付け例を図7〜図10に示す。各図中、図1〜図6と同一符号で示すものは同一とする。この実施例では、動吸振部材150が駆動軸110に対して斜板111が傾斜する方向と直交する方向に位置する部分の一側のみに取り付けられている。
そして、図11はこの実施例の場合の周波数応答解析による当該斜板111の傾斜方向と直交する方向に位置する両端部のバタツキの応答量を示している。この図においてL3は動吸振部材150を片方設けた場合を示し、L2は図6と同じく動吸振部材150を設けない場合を示している。
図6のL1よりは効果は小さくなるものの、図11から明らかな如く、動吸振部材150を設けない場合のL2に対し、この実施例のように動吸振部材150を片方に設けただけでも、L3で示すように周波数Hz1付近の斜板111の変位量を小さくし、バタツキ挙動を抑制できていることが分かる。
(4)動吸振部材150(その2)
次に、図12〜図15を参照しながら、もう一つの他の実施例について説明する。尚、各図において図1〜図6と同一符号で示すものは同一若しくは同様の機能を奏するものとする。この実施例の動吸振部材150は図12〜図15に示すように、一端部153aが斜板111に取り付けられたコイルバネから成るバネ部材153と、このバネ部材153の他端部(先端部)153bに設けられて所定の重量を有する錘部材154から構成されている。
この場合も動吸振部材150は、駆動軸110に対して斜板111が傾斜する方向と直交する方向に位置する部分に取り付けられている。特に、この実施例でも動吸振部材150が、駆動軸110を挟んで両側に位置する部分の斜板111(カウンタウエイト111cの立ち上がり壁111e)にそれぞれ取り付けられており、各動吸振部材150のバネ部材153の一端部153aが駆動軸110から離間した位置に取り付けられ、そこから他端部153bの錘部材154まで駆動軸110の軸方向に延在している(図12〜図15)。
この実施例の場合も、錘部材154が斜板111の変位に遅れて駆動軸11の軸方向に移動するかたちになるので、斜板111の変位量が小さくなり、バタツキ挙動が抑制されることになる。これにより、この実施例の動吸振部材150によっても斜板111のバタツキ挙動を抑制することが可能となり、振動の低減を図ることができるようになる。
(5)動吸振部材150(その3)
次に、図16〜図19を参照しながら、更にもう一つの他の実施例について説明する。尚、各図において図1〜図6と同一符号で示すものは同一若しくは同様の機能を奏するものとする。この実施例の動吸振部材150は図16〜図19に示すように、両端部156a、156bが斜板111に取り付けられた板バネから成るバネ部材156と、このバネ部材156の両端部156a、156b間に設けられて所定の重量を有する錘部材157から構成されている。
この場合も動吸振部材150は、駆動軸110に対して斜板111が傾斜する方向と直交する方向に位置する部分に取り付けられている。特に、この実施例でも動吸振部材150が、駆動軸110を挟んで両側に位置する部分の斜板111(カウンタウエイト111cの立ち上がり壁111e)にそれぞれ取り付けられており、各動吸振部材150のバネ部材156の一端部156aが駆動軸110側、他端部156bが駆動軸110から離間した位置に取り付けられ、一端部156aと他端部156bの間に錘部材157が取り付けられている(図16〜図19)。
この実施例の場合も、錘部材157が斜板111の変位に遅れて駆動軸11の軸方向に移動するかたちになるので、斜板111の変位量が小さくなり、バタツキ挙動が抑制されることになる。これにより、この実施例の動吸振部材150によっても斜板111のバタツキ挙動を抑制することが可能となり、振動の低減を図ることができるようになる。
尚、上記各実施例では可変容量型の斜板式圧縮機100を例に説明したが、請求項1の発明ではそれに限らず、駆動軸110に対する傾角が固定された固定容量型の斜板式圧縮機にも本発明は有効である。
100 斜板式圧縮機
101 シリンダブロック
101a シリンダボア
102 フロントハウジング
104 シリンダヘッド
106 蓋部材
107 ハウジング
110 駆動軸
111 斜板
111a 貫通孔
112 ロータ
120 リンク機構
131、132、133 軸受
136 ピストン
137 シュー
140 クランク室
141 吸入室
142 吐出室
150 動吸振部材
151、153、156 バネ部材
152、154、157 錘部材
300 制御弁

Claims (7)

  1. 内部に吐出室、吸入室、クランク室、及び、シリンダボアが形成されたハウジングと、前記シリンダボア内に配設されたピストンと、前記ハウジングに回転可能に支持された駆動軸と、該駆動軸により回転される斜板と、該斜板の回転をピストンの往復運動に変換する変換機構を備えた斜板式圧縮機において、
    前記駆動軸に対して前記斜板が傾斜する方向と直交する方向に位置する部分の当該斜板に、動吸振部材が設けられていることを特徴とする斜板式圧縮機。
  2. 前記駆動軸と一体に回転するロータと、開度に応じて前記クランク室の内部圧力を制御可能な圧力制御弁を備え、
    前記斜板は、連結部材を介して前記ロータに連結され、当該ロータの回転に同期して回転すると共に、
    前記圧力制御弁の開度により前記クランク室の内部圧力を変更し、前記斜板を前記駆動軸と摺動させつつ当該斜板の前記駆動軸に対する傾角を変更して前記ピストンのストロークを変更することにより、前記吸入室から前記シリンダボアに吸入される冷媒を圧縮して前記吐出室に吐出する際の吐出容量を変更可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の斜板式圧縮機。
  3. 前記動吸振部材は、前記駆動軸を挟んで両側に位置する部分の前記斜板にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の斜板式圧縮機。
  4. 前記動吸振部材は、前記斜板に取り付けられたバネ部材と、該バネ部材に設けられた錘部材とから構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちの何れかに記載の斜板式圧縮機。
  5. 前記バネ部材は、板バネ、又は、コイルバネから構成されていることを特徴とする請求項4に記載の斜板式圧縮機。
  6. 前記バネ部材の一端部が前記斜板に取り付けられ、他端部に前記錘部材が設けられていることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の斜板式圧縮機。
  7. 前記バネ部材の両端部が前記斜板に取り付けられ、前記両端部間の前記バネ部材に前記錘部材が設けられていることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の斜板式圧縮機。
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