JP2020180286A - 改善された泡立ちを有する食器洗浄組成物 - Google Patents

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フレデリック・クララ・ペー・ヴァンデンベルゲ
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Abstract

【課題】所望の洗浄を提供しながらも、特に油脂汚れ及び粒子状汚れの存在下において、食器手洗い用液体組成物を使用して食器類を洗浄するときの改善された泡立ちの体積及び寿命を有する、食器手洗い用液体組成物を提供する。【解決手段】組成物全体の5重量%〜50重量%の界面活性剤系と、0.05重量%〜5.0重量%の20mPa・s〜55mPa・sの粘度を有するポリビニルアルコールと、少なくとも15重量%の水とを含む、食器手洗い用液体組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、食器手洗い用液体洗浄組成物に関する。
洗浄組成物を希釈した水で満たされたシンク内で食器を手洗いしている間、ユーザは、典型的には、希釈された洗浄組成物の残りの洗浄効果の目安として泡のレベルに依存する。大きな泡体積及び/又は安定した長持ちする泡寿命(すなわち、マイレージ)は、所望の洗浄を行うために十分な活性成分(例えば、界面活性剤)が残っていることをユーザに示す。泡寿命が不十分であると、典型的には、洗浄効果が残っている場合であってもユーザが追加の洗浄組成物を投入することにつながる。
食器手洗い中に泡を提供するためにアニオン性界面活性剤が使用されており、高い比率のC12、C13、及びC14鎖、特にC12及びC13鎖を有するアルキルサルフェート及びアルキルアルコキシサルフェートが、所望の洗浄に加えて改善された泡立ちをもたらすのに特に有効であることが判明している。このようなサルフェート界面活性剤は、OXO−アルコール及びFisher Tropshアルコールなどの合成アルコールから、若しくは天然由来のアルコールから、又はこれらの混合物から誘導することができる。分留を使用して、C12、C13、及びC14アルキル鎖、好ましくはC12及びC13アルキル鎖の比率を増加させることができる。泡体積及び/又は寿命を更に高めるために、これらのアニオン性界面活性剤は、典型的には、両性界面活性剤、双性イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤、代替的なアニオン性界面活性剤、又はこれらの混合物からなる群から選択される更なる補助界面活性剤と共に配合される。
泡の体積及び寿命は、特に高レベルの油脂汚れ及び粒子状汚れの両方が食器洗浄液中に存在する場合、油脂汚れ又は粒子状汚れの存在によって著しい影響を受ける。多くの場合、油脂汚れの存在下における泡のマイレージを改善するための配合方法は、粒子状汚れの存在下において泡のマイレージの低下を引き起こし、逆もまた同様である。
したがって、依然として所望の洗浄を提供しながら、特に油脂汚れ及び粒子状汚れの存在下において、希釈された食器手洗い用液体組成物を使用して食器類を洗浄するときの泡立ちの体積及び寿命を更に改善する必要性が存在する。
米国特許第3629122(A)号は、(A)1000〜4000の分子量を有する水溶性ポリビニルアルコール70重量%〜98重量%と、(B)脂肪族アルコール、脂肪族カルボン酸及びこれらのアルカリ金属塩20、脂肪族カルボン酸アミド、並びに脂肪族アミンからなる群から選択され、8〜22個の炭素原子を有する少なくとも1つの脂肪族又は脂肪族脂環式基を有する発泡防止化合物2重量%〜30重量%と、から本質的になる食器洗浄機用に適合された低発泡性のリンス及び洗浄組成物、並びに低発泡性のリンス及び洗浄組成物を含有する水溶液に関する。中国特許出願公開第107057861(A)号は、磁器釉薬及びガラス器具用の洗浄調製物に関する。洗浄調製物は、固体酸、炭酸塩及び/又は炭酸水素塩、増粘剤及び/又は安定剤、並びに界面活性剤を含み、消毒剤、芳香剤、脱臭剤、及び分散剤を更に含む。中国特許出願公開第104818134号は、茶渋用洗剤に関する。茶渋用洗剤は、5〜10重量部の塩化ナトリウム、3〜8重量部のジクロロイソシアヌレートナトリウム、7〜11重量部のラウリルポリオキシエチレンエーテル硫酸ナトリウム、1〜3重量部の防汚乳化剤、3〜7重量部のトリクロロヒドロキシジフェニルエーテル、4〜8重量部のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、3〜5重量部の硫酸ナトリウム、5〜10重量部のラウロイルジエタノールアミド、3〜9重量部のクエン酸、1〜5重量部のポバール、4〜6重量部のヘキサポリグリセロールモノオクタノインエーテル、1〜3重量部の炭酸ナトリウム、6〜10重量部のスクロース脂肪酸エーテル、及び80重量部の水によって、調製される。茶渋用洗剤は、茶渋を迅速に洗浄でき、残留物が極めて少なく、人体に無害であり、発泡が少なく、洗浄が容易であるという利点を提供しようとするものである。
米国特許第4539145(A)号は、1つ以上のポリビニルアルコールと水との混合物、又は好ましくはポリビニルアルコールと、トリメチロールメラミンなどのカチオン性ポリマーと、水との混合物を含み、窓又は他の硬表面を改善又は変性し、その結果、水が一様な膜状に流れ去り、これにより、汚れ、清浄組成物、又は2つの組み合わせの付着に起因する残留物又は斑点が視覚的に残らない外窓用清浄剤に関する。更なる実施形態では、選択されたカチオン性又は非イオン性界面活性剤を当該発明の配合に添加すると、すすぎ時に一様に流れ去る利点を保持しながら洗浄性が改善する。中国特許出願公開第104371855号は、6〜8重量部のエチルセロソルブ、3〜9重量部のグリセロール、6〜9重量部のルリヂサ種子油、6〜9重量部のワセリン、0.2〜1重量部のアンモニア水、5〜8重量部の重炭酸ナトリウム、6〜8重量部のポリビニルアルコール、5〜7重量部のラウリル硫酸ナトリウム、2〜4重量部のシリコーン、5〜10重量部のアルカノールアミド、5〜11重量部の脂肪族アルコールポリエテノキシエーテル、2〜6重量部のブタンジオール、3〜6重量部のトリエタノールアミン、4〜8重量部のコカミドプロピルベタイン、2〜6重量部の安息香酸ナトリウム、及び1〜5重量部のテトラデシルアルコールの原料から調製される低発泡ガラス洗浄剤に関する。低発泡ガラス洗浄剤は、低発泡及び低コストの利点を有し、洗浄が容易であり、洗浄プロセスにおいて特定の防曇機能を有する。国際公開第2018/169532(A)号は、カプセル化されたコア中にポリビニルアルコールを含む、消費者製品での使用に好適な有益剤含有デリバリー粒子に関する。米国特許第9913781(B)号は、非水溶性顔料を含有する顔料顆粒と、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、ポリビニルピロリドン、及びポリビニルピロリドン誘導体からなる群から選択される少なくとも2つの化合物と、を含む洗剤組成物に関する。
米国特許第3629122(A)号 中国特許出願公開第107057861(A)号 中国特許出願公開第104818134号 米国特許第4539145(A)号 中国特許出願公開第104371855号 国際公開第2018/169532(A)号 米国特許第9913781(B)号
本発明は、食器手洗い用液体洗浄組成物であって、組成物全体の5重量%〜50重量%の界面活性剤系と、0.05重量%〜5.0重量%のポリビニルアルコールであって、ポリビニルアルコールは、脱塩水中20℃で4%水溶液として測定したときに、20mPa・s〜55mPa・sの粘度を有し、ポリビニルアルコール水溶液の粘度は、英国規格EN ISO 15023−2:2006付録Eブルックフィールド試験法に記載されるように、ULアダプタを備えたブルックフィールドLV型粘度計を使用して測定される、ポリビニルアルコールと、少なくとも15重量%の水と、を含む、食器手洗い用液体洗浄組成物に関する。
本発明は更に、本発明による液体洗剤組成物を製造する方法であって、界面活性剤系を添加する前に、ポリビニルアルコールを水性組成物に添加する工程を含む、方法に関する。
本発明は更に、食器類を手作業で洗う方法であって、本発明による組成物を所定の体積の水に供給して洗浄溶液を形成する工程と、溶液中に食器類を浸漬する工程と、を含む、方法に関する。
本発明の組成物は、油脂汚れ及び粒子状汚れの存在下であっても、希釈された食器手洗い用液体組成物中の食器類を洗浄するとき、改善された泡立ちの体積及び泡寿命を提供する。また、本発明の組成物は、良好な油脂除去、特に、良好な未調理油脂及び粒子状汚れの除去を提供する。
本明細書で使用するとき、請求項において使用される「a」及び「an」などの冠詞は、特許請求される又は記載されるものの1つ以上を意味すると理解される。
本明細書で使用するとき、用語「含む(comprising)」とは、特に言及したもの以外の工程及び成分を付加することができることを意味する。この用語は、「〜からなる(consisting of)」及び「〜から本質的になる(consisting essentially of)」という用語を包含する。本発明の組成物は、本明細書に記載される本発明の必須要素及び制限事項、並びに本明細書に記載されるあらゆる追加若しくは任意の成分、構成要素、工程、又は制限事項を含み、これらからなり、これらから本質的になることができる。
本明細書で使用するとき、用語「食器類」は、非限定的な例として、セラミック、陶磁器、金属、ガラス、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなど)及び木材から製造された調理器具及び食卓用食器類を含む。
本明細書で使用するとき、用語「油脂」又は「油脂の」は、少なくとも部分的に(すなわち、油脂の少なくとも0.5重量%)、飽和及び不飽和の脂肪及び油、好ましくは、牛肉、豚肉、及び/又は鶏肉などの動物性原料に由来する油及び脂肪を含む物質を意味する。
用語「含む(include)」、「含む(includes)」、及び「含む(including)」とは、非限定的であることを意味する。
本明細書で使用するとき、用語「粒子状汚れ」は、無機及び特に有機の固体汚れ粒子、特に食品粒子、例えば、非限定的な例としては、超微粒子状元素炭素、焼成された油脂粒子、及び肉粒子を意味する。
本明細書で使用するとき、用語「泡立ちプロファイル」とは、食器洗浄プロセスの間の泡の性質に関する洗浄組成物の特性のことを指す。洗浄組成物の「泡立ちプロファイル」という用語は、水性洗浄液中の洗浄組成物の溶解及び撹拌、典型的には手動撹拌の際に発生する泡の体積、並びに食器洗浄プロセス中の泡の保持を含む。好ましくは、「良好な泡立ちプロファイル」を有すると特徴付けられる食器手洗い用洗浄組成物は、特に食器手洗いプロセスのかなりの部分又は全体にわたって、大きな泡体積及び/又は持続性の泡体積を有する傾向がある。これは、十分な洗浄組成物が投入されたことの指標として消費者が泡の多さを使用しているので、重要である。更に、消費者は、食器洗浄プロセスの終盤に向かっていても、持続性の泡体積を、十分な活性洗浄成分(例えば、界面活性剤)が存在していることの指標として使用する。消費者は、通常、発泡が少なくなったときに洗浄溶液を新しくする。したがって、低発泡洗浄組成物は、発泡レベルが低いことから、消費者によって必要以上に頻繁に補給される傾向がある。
本明細書に述べられ、かつ特許請求される、出願人らによる発明のパラメータのそれぞれの値を決定するには、本出願の試験方法の項に開示される試験方法が使用されなければならない点は理解されよう。
本発明の全ての実施形態では、特にそうでない旨が具体的に述べられない限り、文脈から明らかであるように、全ての割合は、組成物全体の重量によるものである。特にそうでない旨が具体的に述べられない限り、全ての比は重量比であり、全ての測定は、特に指定しない限り25℃で行われる。
洗浄組成物
洗浄組成物は、液体形態の食器手洗い用洗浄組成物である。当該洗浄組成物は、好ましくは、水性洗浄組成物である。したがって、当該組成物は、組成物全体の少なくとも15重量%、50重量%〜85重量%、好ましくは50重量%〜75重量%の水を含み得る。
好ましくは、本組成物のpHは、20℃の蒸留水中10%希釈で測定されるとき、約6〜約14、好ましくは約7〜約12、又はより好ましくは約7.5〜約10である。組成物のpHは、当該技術分野において既知のpH調整成分を使用して調整することができる。
本発明の組成物は、ニュートン流体又は非ニュートン流体とすることができ、好ましくはニュートン流体である。好ましくは、当該組成物は、10mPa・s〜10,000mPa・s、好ましくは100mPa・s〜5,000mPa・s、より好ましくは300mPa・s〜2,000mPa・s、又は最も好ましくは500mPa・s〜1,500mPa・s、あるいはこれらの組み合わせの粘度を有する。粘度は、40%〜60%のトルクを達成するように粘度計のRPMが調整されたスピンドル31を使用して、ブルックフィールドRT粘度計で20℃で測定する。
界面活性剤系
洗浄組成物は、組成物全体の8重量%〜45重量%、好ましくは15重量%〜40重量%の界面活性剤系を含む。
改善された泡立ちのために、界面活性剤系は、アニオン性界面活性剤を含み得る。界面活性剤系は、好ましくは界面活性剤系の60重量%〜90重量%のアニオン性界面活性剤を含む。アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤、特にアルキルサルフェート、アルキルアルコキシサルフェート、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが好ましい。
泡立ちを更に改善するために、界面活性剤系は、30%未満、好ましくは15%未満、より好ましくは10%未満の更なるアニオン性界面活性剤を含み得、最も好ましくは、界面活性剤系は、更なるアニオン性界面活性剤を含まない。アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、好ましくは8〜18個、好ましくは10〜14個、より好ましくは12〜14個、最も好ましくは12〜13個の炭素原子の平均アルキル鎖長を有する。アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、5未満、好ましくは3未満、より好ましくは0.5〜2.0、最も好ましくは0.5〜0.9の平均アルコキシル化度を有する。好ましくは、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、エトキシル化されている。すなわち、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、5未満、好ましくは3未満、より好ましくは0.5〜2.0、最も好ましくは0.5〜0.9の平均エトキシル化度を有する。
平均アルコキシル化度は、全てのアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤のアルコキシル化度のモル平均(すなわち、モル平均アルコキシル化度)である。したがって、モル平均アルコキシル化度を計算するとき、非アルコキシル化サルフェートアニオン性界面活性剤のモルが含まれる。
モル平均アルコキシル化度=(x1界面活性剤1のアルコキシル化度+x2界面活性剤2のアルコキシル化度+....)/(x1+x2+....)
(式中、x1、x2...は、混合物の各アルキル(又はアルコキシ)サルフェートアニオン性界面活性剤のモル数であり、アルコキシル化度は、各アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤中のアルコキシ基の数である)。
アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、10%超、好ましくは20%超、より好ましくは30%超、更により好ましくは30%〜60%、最も好ましくは30%〜50%の重量平均分岐度を有し得る。アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、当該アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤の少なくとも5重量%、好ましくは少なくとも10重量%、最も好ましくは少なくとも25重量%のC2位における分岐を含み得る(非アルコキシル化アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤のサルフェート基から炭素原子をカウントし、アルコキシル化アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤のサルフェート基から最も遠いアルコキシ基からカウントして測定したとき)。より好ましくは、分岐アルキル全量の75重量%超、更により好ましくは90重量%超が、C1〜C5アルキル部分、好ましくはC1〜C2アルキル部分からなる。前述の分岐度を有するアルキルサルフェート界面活性剤を使用して本発明の組成物を配合した結果、低温安定性が改善されることが判明している。このような組成物は、低温における良好な物理的安定性を達成するために必要な溶媒がより少ない。したがって、当該組成物は、依然として改善された低温安定性を有しながら、洗浄組成物の5.0重量%未満の有機溶媒という低濃度の有機溶媒を含み得る。界面活性剤の分岐がより多いことによっても、初期の泡発生がより速くなるが、典型的には、泡のマイレージが低くなる。本明細書に記載される重量平均分岐は、改善された低温安定性、初期泡発生、及び泡寿命を提供することが判明している。
アニオン性界面活性剤混合物の重量平均分岐度は、以下の式を用いて計算することができる。
重量平均分岐度(%)=[(x1アルコール1中の分岐アルコール1の重量%+x2アルコール2中の分岐アルコール2の重量%+....)/(x1+x2+....)]100
(式中、x1、x2...は、アルキル(アルコキシ)サルフェートアニオン性界面活性剤を生成するために(アルコキシル化及び)硫酸化の前に出発物質として用いたアルコールの全アルコール混合物中の各アルコールの重量(グラム)である)。重量平均分岐度の計算では、分岐していないアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤を形成するために使用されたアルキルアルコールの重量が含まれる。
重量平均分岐度及び分岐分布は、典型的には、界面活性剤又は構成アルキルアルコールの技術データシートから得ることができる。あるいは、分岐は、溶媒としてヘキサンを使用する、中極性キャピラリカラムにおける炎イオン化検出を伴うキャピラリガスクロマトグラフィーを含む、当該技術分野において既知の分析方法を通して決定することもできる。重量平均分岐度及び分岐分布は、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤を生成するために使用した出発アルコールに基づく。
アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤のアルキル鎖のC12及びC13鎖のモル分率は、少なくとも50%、好ましくは少なくとも65%、より好ましくは少なくとも80%、最も好ましくは少なくとも90%である。アルキル鎖のC13/C12モル比が少なくとも50/50、好ましくは少なくとも57/43、好ましくは60/40〜90/10、より好ましくは60/40〜80/20、最も好ましくは60/40〜70/30であるとき、特に油脂汚れの存在下において、泡のマイレージが特に改善され、また、粒子状汚れの存在における泡のマイレージが損なわれることはない。
好適な対イオンとしては、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン、アルカノールアンモニウム、又はアンモニウム若しくは置換アンモニウムが挙げられるが、好ましくはナトリウムである。
市販のアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤の好適な例としては、Shellによってブランド名Neodol(登録商標)で、若しくはSasolによってブランド名Lial(登録商標)、Isalchem(登録商標)、及びSafol(登録商標)で販売されているアルコールに由来するもの、又はProcter & Gamble Chemicals社によって製造された天然アルコールのうちのいくつかが挙げられる。供給元からの技術データシートから又は当該技術分野において既知の方法を使用した分析から得られた、出発アルコール内のC13及びC12の相対分率に基づいて、C12及びC13鎖の所望のモル分率及び所望のC13/C12比を実現するためにアルコールをブレンドすることができる。
希釈後の界面活性剤の充填を改善し、ひいては泡のマイレージを改善するために、当該界面活性剤系は、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤及び補助界面活性剤を含み得る。好ましい補助界面活性剤は、両性界面活性剤、双性イオン界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される。補助界面活性剤は、好ましくは、両性界面活性剤、より好ましくは、アミンオキシド界面活性剤である。補助界面活性剤は、界面活性剤系の一部として含まれる。
当該組成物は、好ましくは、洗浄組成物の0.1重量%〜20重量%、より好ましくは0.5重量%〜15重量%、特に2重量%〜10重量%の補助界面活性剤を含む。本発明の洗浄組成物の界面活性剤系は、好ましくは、当該界面活性剤系の10重量%〜40重量%、好ましくは15重量%〜35重量%、より好ましくは20重量%〜30重量%の補助界面活性剤を含む。アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤と補助界面活性剤との重量比は、1:1〜8:1、好ましくは2:1〜5:1、より好ましくは2.5:1〜4:1であり得る。
前述したように、アミンオキシド界面活性剤は、補助界面活性剤としての使用に好ましい。アミンオキシド界面活性剤は、直鎖状であっても分枝状であってもよいが、直鎖状が好ましい。好適な直鎖アミンオキシドは、典型的には水溶性であり、式R1−N(R2)(R3)O(式中、R1は、C8〜18アルキルであり、R2及びR3部分は、C1〜3アルキル基、C1〜3ヒドロキシアルキル基、及びこれらの混合物からなる群から選択される)によって特徴付けられる。例えば、R2及びR3は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、及び3−ヒドロキシプロピル、並びにこれらの混合物からなる群から選択することができるが、R2及びR3の一方又は両方がメチルであることが好ましい。直鎖アミンオキシド系界面活性剤としては、特に、直鎖C10〜C18アルキルジメチルアミンオキシド及び直鎖C8〜C12アルコキシエチルジヒドロキシエチルアミンオキシドを挙げることができる。
好ましくは、アミンオキシド界面活性剤は、アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルアミドプロピルジメチルアミンオキシド、及びこれらの混合物からなる群から選択される。C8〜18アルキルジメチルアミンオキシド、又はC10〜16アルキルジメチルアミンオキシド(ココジメチルアミンオキシドなど)などのアルキルジメチルアミンオキシドが好ましい。好適なアルキルジメチルアミンオキシドとしては、C10アルキルジメチルアミンオキシド界面活性剤、C10〜12アルキルジメチルアミンオキシド界面活性剤、C12〜C14アルキルジメチルアミンオキシド界面活性剤、及びこれらの混合物が挙げられる。C12〜C14アルキルジメチルアミンオキシドが特に好ましい。
別の好適なアミンオキシド界面活性剤としては、中鎖分枝状(mid-branched)アミンオキシド界面活性剤が挙げられる。本明細書で使用するとき、「中鎖分枝状」とは、アミンオキシドが、n1個の炭素原子を有する1つのアルキル部分を有し、当該アルキル部分における1つのアルキル分岐がn2個の炭素原子を有することを意味する。アルキル分岐は、アルキル部分上で、窒素からα炭素上に位置する。アミンオキシドにおけるこの種の分枝は、当該技術分野において、内部アミンオキシドとしても知られている。n1とn2との合計は、10〜24個、好ましくは12〜20個、より好ましくは10〜16個の炭素原子であってよい。1つのアルキル部分と1つのアルキル分岐とが対称となるように、1つのアルキル部分の炭素原子数(n1)は、好ましくは、炭素原子数が1つのアルキル分岐(n2)と同じか又は類似している。本明細書で使用するとき、「対称」とは、本明細書で使用される中鎖分岐状アミンオキシドの少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも75重量%〜100重量%において、|n1−n2|が5以下、好ましくは4、最も好ましくは0〜4の炭素原子であることを意味する。アミンオキシドは、C1〜3アルキル、C1〜3ヒドロキシアルキル基、又は平均約1〜約3個のエチレンオキシド基を含有するポリエチレンオキシド基から独立して選択される2つの部分を更に含む。好ましくは、2つの部分は、C1〜3アルキルから選択され、より好ましくは、いずれもC1アルキルとして選択される。
あるいは、アミンオキシド界面活性剤は、ローカットアミンオキシド及びミッドカットアミンオキシドの混合物を含む、アミンオキシドの混合物であってもよい。次いで、本発明の組成物のアミンオキシドは、
a)当該アミンオキシドの約10重量%〜約45重量%の式R1R2R3AO(式中、R1及びR2は、独立して、水素、C1〜C4アルキル、又はこれらの混合物から選択され、R3は、C10アルキル及びこれらの混合物から選択される)のローカットアミンオキシドと、
b)当該アミンオキシドの55重量%〜90重量%の式R4R5R6AO(式中、R4及びR5は、独立して、水素、C1〜C4のアルキル、又はこれらの混合物から選択され、R6は、C12〜C16のアルキル又はこれらの混合物から選択される)のミッドカットアミンオキシドと、を含み得る。
本明細書で使用するのに好ましいローカットアミンオキシドでは、R3はn−デシルであり、好ましくはR1及びR2の両方がメチルである。式R4R5R6AOのミッドカットアミンオキシドでは、好ましくはR4及びR5の両方がメチルである。
好ましくはアミンオキシドは、当該アミンオキシドの約5重量%未満、より好ましくは3重量%未満の式R7R8R9AO(式中、R7及びR8は水素、C1〜C4のアルキル及びこれらの混合物から選択され、R9はC8のアルキル及びこれらの混合物から選択される)のアミンオキシドを含む。式R7R8R9AOのアミンオキシドの量を制限することにより、物理的安定性及び泡のマイレージの両方が改善される。
好適な双性イオン界面活性剤としては、ベタイン界面活性剤が挙げられる。このようなベタイン界面活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アミドアゾリニウムベタイン、スルホベタイン(INCIスルタイン)、並びにホスホベタインが挙げられ、好ましくは式(I)を満たす:
Figure 2020180286
式(I)中、
R1は、飽和又は不飽和のC6〜22アルキル残基、好ましくは、C8〜18アルキル残基、より好ましくは、飽和C10〜16アルキル残基、最も好ましくは、飽和C12〜14アルキル残基からなる群から選択され、
Xは、NH、NR4(式中、R4は、C1〜4アルキル残基である)、O、及びSからなる群から選択され、
nは、1〜10、好ましくは2〜5、より好ましくは3の整数であり、
xは、0又は1、好ましくは1であり、
R2及びR3は、独立して、C1〜4アルキル残基、ヒドロキシエチルなどの置換されているヒドロキシ、及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、R2及びR3の両方がメチルであり、
mは、1〜4、好ましくは1、2、又は3の整数であり、
yは、0又は1であり、
Yは、COO、SO3、OPO(OR5)O、又はP(O)(OR5)O(式中、R5は、H又はC1〜4アルキル残基である)からなる群から選択される。
好ましいベタインは、式(Ia)のアルキルベタイン、式(Ib)のアルキルアミドプロピルベタイン、式(Ic)のスルホベタイン、及び式(Id)のアミドスルホベタインであり:
Figure 2020180286
式中、R1は、式(I)と同じ意味を有する。特に好ましいのは、式(Ia)及び(Ib)のカルボベタイン[すなわち、式(I)中、Y−はCOO−である]であり、より好ましいのは、式(Ib)のアルキルアミドベタインである。
好適なベタインは、カプリル/カプラミドプロピルベタイン、セチルベタイン、セチルアミドプロピルベタイン、コカミドエチルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ココベタイン、デシルベタイン、デシルアミドプロピルベタイン、水素添加タローベタイン/アミドプロピルベタイン、イソステアルアミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、ラウリルベタイン、ミリスチルアミドプロピルベタイン、ミリスチルベタイン、オレアドプロピルベタイン、オレイルベタイン、パームアミドプロピルベタイン、パルミトアミドプロピルベタイン、パーム核アミドプロピルベタイン、ステアルアミドプロピルベタイン、ステアリルベタイン、タローアミドプロピルベタイン、タローベタイン、ウンデシレンアミドプロピルベタイン、ウンデシルベタイン、及びこれらの混合物からなる群から選択することができるか、又は[INCIに従って命名される]。好ましいベタインは、コカミドプロピルベタイン、ココベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、ラウリルベタイン、ミリスチルアミドプロピルベタイン、ミリスチルベタイン、及びこれらの混合物からなる群から選択される。コカミドプロピルベタインが特に好ましい。
好ましくは、本発明の組成物の界面活性剤系は、当該界面活性剤系の1重量%〜25重量%、好ましくは1.25重量%〜20重量%、より好ましくは1.5重量%〜15重量%、最も好ましくは1.5重量%〜5重量%の非イオン性界面活性剤を更に含む。
好適な非イオン性界面活性剤は、アルコキシル化非イオン性界面活性剤、アルキルポリグルコシド(「APG」)界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
好適なアルコキシル化非イオン性界面活性剤は、直鎖又は分枝鎖、一級又は二級アルキルアルコキシル化非イオン性界面活性剤であってもよい。アルキルエトキシル化非イオン性界面活性剤が好ましい。エトキシル化非イオン性界面活性剤は、アルキル鎖中に平均9〜15個、好ましくは10〜14個の炭素原子を含み得、かつアルコール1モル当たり平均5〜12単位、好ましくは6〜10単位、最も好ましくは7〜8単位のエチレンオキシドを含み得る。このようなアルキルエトキシル化非イオン性界面活性剤は、OXO−アルコール及びFisher Tropshアルコールなどの合成アルコール、若しくは天然由来のアルコール、又はこれらの混合物から誘導することができる。市販のアルキルエトキシレート非イオン性界面活性剤の好適な例としては、Shellによってブランド名Neodol(登録商標)で、若しくはSasolによってブランド名Lial(登録商標)、Isalchem(登録商標)、及びSafol(登録商標)で販売されている合成アルコールに由来するもの、又はProcter & Gamble Chemicals社によって製造された天然アルコールのうちのいくつかが挙げられる。
本発明の組成物は、アルキルポリグルコシド(「APG」)界面活性剤を含み得る。アルキルポリグルコシド界面活性剤の添加は、アルキルエトキシル化界面活性剤などの比較非イオン性界面活性剤を超えて泡立ちを改善することが判明している。好ましくは、アルキルポリグルコシド界面活性剤は、C8〜C16アルキルポリグルコシド界面活性剤、好ましくはC8〜C14アルキルポリグルコシド界面活性剤である。アルキルポリグルコシドは、好ましくは0.1〜3、より好ましくは0.5〜2.5、更により好ましくは1〜2の平均重合度を有する。最も好ましくは、アルキルポリグリコシド界面活性剤は、10〜16、好ましくは10〜14、最も好ましくは12〜14の平均アルキル炭素鎖長を有し、平均重合度は0.5〜2.5、好ましくは1〜2、最も好ましくは1.2〜1.6である。C8〜C16アルキルポリグリコシドは、いくつかの供給者から市販されている(例えば、Seppic CorporationからのSimusol(登録商標)界面活性剤;並びにBASF CorporationからのGlucopon(登録商標)600 CSUP、Glucopon(登録商標)650 EC、Glucopon(登録商標)600 CSUP/MB、及びGlucopon(登録商標)650 EC/MB)。
ポリビニルアルコール
食器手洗い用液体組成物は、ポリビニルアルコールを含む。界面活性剤系及びポリビニルアルコールは水性組成物中に溶解した形態で存在するため、ポリビニルアルコールは泡を安定化させることができ、したがって、泡のマイレージを改善することができると考えられる。ポリビニルアルコール(PVA)は、典型的には、ビニルアセテートモノマーを重合させ、次いで、加水分解によってアセテート基をヒドロキシル基に置換することによって製造される。ポリビニルアルコールの特性は、主に、分子量及び置換度(加水分解)によって支配される。ポリビニルアルコールの分子量を測定することの困難さにより、ポリビニルアルコールの分子量は、典型的には粘度として表される。本発明で使用されるポリビニルアルコールは、20℃で脱塩水中4%水溶液として測定したときに、20mPa・s〜55mPa・sの粘度を有する。新たに製造したポリビニルアルコール水溶液の粘度は、英国規格EN ISO 15023−2:2006付録Eブルックフィールド試験法に記載されるように、ULアダプタを備えたブルックフィールドLV型粘度計を使用して測定される。更なる泡立ち効果のために、ポリビニルアルコールは、25cps〜50cpsの粘度を有し得る。
泡のマイレージは、ポリビニルアルコールが部分的にのみ加水分解され、それによってアセテート基の一部が残存するとき、更に改善される。特に、ポリビニルアルコールは、好ましくは、75%〜95%、より好ましくは75%〜90%、最も好ましくは80%〜88%の加水分解度(dH)を有する。当業者に周知のように、加水分解度はモル%として表される。ポリビニルアルコールが最大限(>99%)まで加水分解された場合、水素結合の形成が非常に激しくなる可能性があり、その結果、ポリビニルアルコールの溶解度が低下することに加えて、溶液中に強いネットワークが形成される。このように、部分的に加水分解されたポリビニルアルコールは、典型的には、洗剤組成物中にポリビニルアルコールのより緩くかつより弱いネットワークをもたらす。加水分解度が前述の範囲内にあるとき、より多くのポリビニルアルコールが泡の空気−水界面に移動すると考えられる。
ポリビニルアルコールは、好ましくはホモポリマー、すなわち、ビニルアセテート及びビニルアルコール単位のみを含み、更なるモノマー又はポリマー修飾を排除するものである。
ポリビニルアルコールは、組成物の0.05重量%〜5.0重量%、好ましくは0.1重量%〜3.5重量%、より好ましくは0.1重量%〜2.0重量%の濃度で存在する。
好適なポリビニルアルコールは、クラレ、積水化学、日本合成、信越化学などの様々供給元から入手できる。好ましいポリビニルアルコールとしては、積水化学からのSelvol(登録商標)523(25cps、88% dH)、いずれもクラレにより供給されるPoval(登録商標)40−80(40cps、80% dH)、Poval(登録商標)30−75(30cps、75% dH)が挙げられる。
泡のマイレージの更なる改善は、界面活性剤系を添加する前にポリビニルアルコールを水性組成物に添加することによって達成することができる。
両親媒性アルコキシル化ポリアルキレンイミン:
本発明の組成物は、組成物全体の約0.05重量%〜約2重量%、好ましくは約0.07重量%〜約1重量%の両親媒性ポリマーを更に含み得る。好適な両親媒性ポリマーは、両親媒性アルコキシル化ポリアルキレンイミン及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。両親媒性アルコキシル化ポリアルキレンイミンポリマーは、その液体組成物を洗浄前に洗浄用具(スポンジなど)に直接添加し、その結果、ひどく油脂で汚れた表面と接触するとき、特に、洗浄用具が少量〜ゼロの水を含むとき、例えば、予め軽く湿らせたスポンジを使用するときに、洗浄される硬質表面上におけるゲル形成を低減することが判明している。
好ましい両親媒性アルコキシル化ポリエチレンイミンポリマーは、式(II)の一般構造を有する。
Figure 2020180286
ポリエチレンイミン主鎖の重量平均分子量は約600であり、式(II)のnの平均は約10であり、式(II)のmの平均は約7であり、式(II)のRは、水素、C〜Cアルキル、及びこれらの混合物から選択され、好ましくは水素である。式(II)の永久的な四級化度は、ポリエチレンイミン主鎖の窒素原子の0%〜約22%であってもよい。この両親媒性アルコキシル化ポリエチレンイミンポリマーの分子量は、好ましくは、10,000〜15,000Daである。
より好ましくは、当該両親媒性アルコキシル化ポリエチレンイミンポリマーは、式(II)の一般構造を有するが、ポリエチレンイミン主鎖の重量平均分子量は約600Daであり、式(II)のnの平均は約24であり、式(II)のmの平均は約16であり、式(II)のRは、水素、C〜Cアルキル、及びこれらの混合物から選択され、好ましくは水素である。式(II)の永久的な四級化度は、ポリエチレンイミン主鎖窒素原子の0%〜約22%であってよく、好ましくは0%である。この両親媒性アルコキシル化ポリエチレンイミンポリマーの分子量は、好ましくは25,000〜30,000Da、最も好ましくは28,000Daである。
両親媒性アルコキシル化ポリエチレンイミンポリマーは、国際公開第2007/135645号により詳細に記載されている方法によって作製することができる。
環状ポリアミン
当該組成物は、洗浄を助けるアミン官能基を有する環状ポリアミンを含み得る。本発明の組成物は、好ましくは当該組成物の約0.1重量%〜約3重量%、より好ましくは約0.2重量%〜約2重量%、特に約0.5重量%〜約1重量%の環状ポリアミンを含む。
環状ポリアミンは、少なくとも2つの一級アミン官能基を有する。一級アミンは、環状アミン内の任意の位置に存在してよいが、油脂洗浄の観点から、一級アミンが1,3位に存在するときにより良好な性能が得られることが見出されている。置換基のうちの1個が−CH3であり、残りがHである環状アミンが、改善された油脂洗浄性能を提供することも見出されている。
したがって、本発明の洗浄組成物で使用するのに最も好ましい環状ポリアミンは、2−メチルシクロヘキサン−1,3−ジアミン、4−メチルシクロヘキサン−1,3−ジアミン、及びこれらの混合物からなる群から選択される環状ポリアミンである。これら特定の環状ポリアミンは、本発明の組成物の界面活性剤系と共に配合されたとき、食器洗浄プロセス全体を通して泡及び油脂洗浄プロファイルを改善する機能を有する。
追加成分:
本発明の組成物は、i)塩、ii)ヒドロトロープ、iii)有機溶媒、及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの活性物質を更に含み得る。
塩:
本発明の組成物は、組成物全体の約0.05重量%〜約2重量%、好ましくは約0.1重量%〜約1.5重量%、又はより好ましくは約0.5重量%〜約1重量%の塩、好ましくは一価若しくは二価の無機塩、又はこれらの混合物、より好ましくは、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、及びこれらの混合物から選択される塩を含み得る。塩化ナトリウムが最も好ましい。
ヒドロトロープ:
本発明の組成物は、組成物全体の約0.1重量%〜約10重量%、又は好ましくは約0.5重量%〜約10重量%、又はより好ましくは約1重量%〜約10重量%のヒドロトープ又はその混合物、好ましくはクメンスルホン酸ナトリウムを含み得る。
有機溶媒:
当該組成物は、組成物全体の約0.1重量%〜約10重量%、又は好ましくは約0.5重量%〜約10重量%、又はより好ましくは約1重量%〜約10重量%の有機溶媒を含み得る。好適な有機溶媒としては、アルコール、グリコール、グリコールエーテル、及びこれらの混合物、好ましくはアルコール、グリコール、及びこれらの混合物からなる群から選択される有機溶媒が挙げられる。エタノールが好ましいアルコールである。ポリアルキレングリコール、特にポリプロピレングリコールが好ましいグリコールである。
構造化剤
本発明の一実施形態では、本明細書の液体洗剤組成物は、1つ以上の構造化剤を更に含む。一般的に、構造化剤は組成物の0.001重量%〜3重量%、好ましくは0.01重量%〜1重量%、より好ましくは0.02重量%〜0.8重量%の濃度で含まれる。そのような構造化剤を本明細書の組成物に添加する1つの目的は、製品の濃度及び外観、製品の注入可能性、製品の光学的特性、及び/又は粒子懸濁性能の観点から、適切に機能的であり、審美的に満足できる液体組成物に到達することである。
本発明に使用するのに好ましい構造化剤1つは、米国特許出願第2008/0108714号(CP Kelco)又は同第2010/0210501号(P&G)に記載されているような、ミクロフィブリル化セルロース(MFC)である。好ましくは、MFCは、カチオン性多糖、疎水変性カチオン性多糖、又はこれらの混合物などの併用剤及び/又は共加工剤と共に用いられる。好ましい一実施形態では、MFCは、微小繊維状セルロースを用いて、(変性)カルボキシメチルセルロース(CMC)及び四級化グアーガム並びに/又はキサンタンなどの共加工剤、及び/若しくはグアーガムと共加工される。市販のMFCの一例は、CPKelkoから商品名Cellulon(登録商標)で販売されている。
本発明の組成物に特に有用である構造化剤の別の種類は、その場でマトリックス中に結晶化されると、液体マトリックスの全体にわたって糸状構造系を形成することができる非ポリマー(従来のアルコキシル化を除く)結晶性ヒドロキシ官能物質を含む。かかる物質は、一般的には、結晶性ヒドロキシル含有脂肪酸、脂肪酸エステル又は脂肪ワックスとして特徴付けることができる。好ましい実施形態では、構造化剤は実際に、ヒマシ油及びその誘導体などの結晶性のヒドロキシル含有レオロジー変性剤である。特に好ましいものは、硬化ヒマシ油及び硬化キャスターワックスなどの硬化ヒマシ油誘導体である。市販のヒマシ油系結晶性ヒドロキシル含有レオロジー変性剤としては、Rheox,Inc.(現Elementis)製のTHIXCIN(登録商標)が挙げられる。
構造化剤としての使用に好適な別の市販材料は、天然由来及び/又は合成ポリマー構造化剤、R,R及びS,Sの型の1,4−ジ−O−ベンジル−D−トレイトール、スメクタイト粘土などの粘度、アミドゲル化剤、ジベンジリデンソルビトールアセタール誘導体(DBS)などのジベンジリデンポリオールアセタール誘導体、並びにこれらの混合物からなる群から選択することができる。本発明において使用される天然由来のポリマー構造化剤の例としては、ヒドロキシエチルセルロース、疎水変性ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、多糖類誘導体、及びこれらの混合物が挙げられる。多糖誘導体としては、ペクチン、アルギン酸塩、アラビノガラクタン(アラビアゴム)、カラギーナン、カラヤゴム、トラガカントガム、ジェランガム、キサンタンガム、及びグアーガムが挙げられるが、これらに限定されない。ジェランガムは、商品名KELCOGELで、CP Kelco U.S.,Inc.により市販されている。本発明で使用する合成ポリマー構造化剤の例としては、ポリカルボキシレート、ポリアクリレート、疎水変性エトキシ化ウレタン、疎水変性非イオン性ポリオール、ISPからの商品名FlexiThixで入手可能なものなどの架橋ポリビニルピロリドン、Dow Chemicalsから商品名Acusol 880及びAcusol 882で入手可能なものなどの疎水変性エトキシル化ウレタン(hydrophobically modified Ethoxylated Urethane、HEUR)、商品名Acusol 810A、830、835、若しくは842でDow Chemicalから入手可能なものなどの、非会合性膨潤機構を介して増粘するアルカリ可溶性エマルション(Alkali Soluble Emulsions、ASE)、並びに商品名Acusol 801S、805S、820、若しくは823でDow Chemicalから入手可能なもの、又は商品名Rheovis AT120でBASFから入手可能なものなどの界面活性剤との相互作用を伴う会合性膨潤機構を介して増粘する疎水変性アルカリ可溶性エマルション(hydrophobically modified Alkali Soluble Emulsions、HASE)が挙げられる。
最も好ましくは、構造化剤は、微細繊維セルロース及び結晶性ヒドロキシル含有レオロジー変性剤、特に硬化ヒマシ油からなる群から選択される。
補助成分
当該洗浄組成物は、所望により、ビルダー(好ましくはシトレート)、キレート剤、コンディショニングポリマー、他の洗浄ポリマー、表面改質ポリマー、構造化剤、皮膚軟化剤、湿潤剤、皮膚若返り活性物質、酵素、カルボン酸、スクラブ粒子、香料、悪臭抑制剤、顔料、染料、乳白剤、真珠光沢粒子、Ca/Mgイオンなどのアルカリ土類金属などの無機カチオン、抗菌剤、防腐剤、粘度調整剤(例えば、NaCl、並びに他の一価、二価、及び三価の塩などの塩)、並びにpH調整剤及び緩衝手段(例えば、クエン酸などのカルボン酸、HCl、NaOH、KOH、アルカノールアミン、炭酸ナトリウム、重炭酸塩、セスキ炭酸塩などの炭酸塩など)などの多くの他の補助成分を含み得る。
製造方法
本発明による液体洗剤組成物を製造するための好ましい方法において、典型的には粉末として市販されているポリビニルアルコールは、界面活性剤系を添加する前に、当業者に周知の方法を使用して水性組成物に予め溶解される。ポリビニルアルコールは、通常の混合下、例えば15℃〜85℃の範囲の任意の好適な温度で水性組成物に添加することができるが、15℃〜25℃の低温が好ましい。混合物は、水溶液が視覚的に透明になり、残留ポリビニルアルコール粒子がなくなるまで撹拌される。ポリビニルアルコールの溶解を促進するために加熱を用いる場合、適切な水和を確保するためには水溶液を十分にゆっくりと冷却し、完全なポリビニルアルコール溶解が起こるようにする必要がある。好ましくは、脱塩水が用いられる。好ましくは、ポリビニルアルコールは、界面活性剤系、溶媒、ヒドロトロープ、ポリマー、塩、防腐剤、香料、着色剤などの任意の他の成分を添加する前に、脱塩水に溶解される。
界面活性剤系を添加する前にポリビニルアルコールを添加することにより、洗剤組成物中の部分的に加水分解されたポリビニルアルコールの分散が改善されると考えられる。例えば、部分的に加水分解されたポリビニルアルコールは、より完全に事前溶解されているほど、洗剤組成物で形成された洗浄液中の微細分散粒子としてより均一に再結晶化することが見出されている。ポリビニルアルコールを含む洗浄液中の粒子は、好ましくは150ミクロン未満、より好ましくは50〜120ミクロンの体積平均粒径(D[4,3])を有する。液体洗剤組成物及びこれらによって形成される洗浄液内の粒径分布(particle size distribution、PSD)の測定は、当業者には周知であり、例えば、Horiba製のLA−920粒径分布分析器を使用して静的光散乱の原理を使用して行うことができ、水中の洗浄剤溶液の濃度を変化させて(典型的には、0.5%〜1.5%、15dH、35℃)、PSDを決定するのに十分な強い信号を得る。体積平均粒径(D[4,3])は、Horibaにより提供されるソフトウェアを使用して計算することができる。
洗浄方法
本発明は、更に、本発明の組成物で食器類を手作業で洗う方法を目的とする。当該方法は、本発明の組成物を所定の体積の水に供給して洗浄溶液を形成する工程と、当該溶液中に食器類を浸漬する工程と、を含む。食器類は、水の存在下において当該組成物で洗浄される。所望により、食器類をすすいでもよい。本明細書では、「すすぐ」とは、本発明による方法によって洗浄された食器類を、かなりの量の適切な溶媒、典型的には水と接触させることを意味する。「かなりの量」とは、通常、約1〜約20L又は流水下を意味する。
本明細書の組成物は、その希釈形態で適用され得る。汚れた食器類を、有効量、典型的には(処理される食器約25個当たり)約0.5mL〜約20mL、好ましくは約3mL〜約10mLの、水で希釈した本発明の洗剤組成物と、好ましくは液体形態で接触させる。使用される洗浄組成物の実際の量はユーザの判断に基づき、典型的には、洗浄組成物中の有効成分の濃度などを含む洗浄組成物の特定の製品配合、洗浄される汚れた食器の数、食器の汚れの度合などの要因に依存する。一般に、約0.01mL〜約150mL、好ましくは約3mL〜約40mLの本発明の洗浄組成物を、シンク内の約2,000mL〜約20,000mL、より典型的には約5,000mL〜約15,000mLの水と組み合わせる。このように得られた希釈された洗浄組成物の入ったシンク内に汚れた食器類を浸漬した後、当該食器類の汚れた表面を布、スポンジ、又は類似の洗浄用具と接触させる。布、スポンジ、又は類似の洗浄用具を、食器類と接触させる前に洗浄組成物と水との混合物に浸漬してもよく、典型的には、約1〜約10秒間の範囲の時間にわたって食器類と接触させるが、実際の時間は各用途及びユーザによって異なる。布、スポンジ、又は類似の洗浄用具を食器類と接触させることは、同時に食器類をこすることを伴う。
本発明の別の態様は、油脂及び/又は粒子状汚れの存在下における泡安定化を含む、良好な泡立ちプロファイルを提供するための、本発明の食器手洗い用洗浄組成物の使用を目的とする。
試験方法
本明細書に記載され、特許請求される発明がより完全に理解され得るためには、以下に記載するアッセイを用いなければならない。
試験法1:泡マイレージ試験
泡マイレージ試験の目的は、周期的な汚れ注入の影響下にある間の、指定の水硬度、溶液温度、及び製剤濃度における様々な試験製剤について発生した泡体積の経時的発達を比較することである。データを比較し、参照組成物に対する泡マイレージ指数として表す(参照組成物は泡マイレージ指数100を有する)。当該方法の工程は、以下のとおりである。
1.標的とする組成物濃度(ここでは0.12重量%)に応じた規定量の試験組成物を、4barの一定圧力で4Lになるまでシンクを満たす水流(ここでは、水硬度:15gpg、水温:35℃)中に、シンクの底面(寸法:直径300mm及び高さ288mm)から上方37cmの高さで、0.67mL/秒の流速でプラスチック製ピペットを通して分注する。
2.発生した初期泡体積(平均泡高さ×シンクの表面積として測定し、cmで表す)を充填終了直後に記録する。
3.以下のとおり規定の組成を有する固定量(6mL)の汚れを、シンクの中央に直ちに注入する。
4.85RPMで20回回転する、45度の角度でシンクの中央の気液界面に位置する金属ブレード(10cm×5cm)を用いて、得られた溶液を混合する。
5.合計泡体積の別の測定値を、ブレードの回転終了直後に記録する。
6.測定された合計泡体積が400cmの最低レベルに達するまで工程3〜5を繰り返す。400cmのレベルに達するのに必要な汚れの添加量を、試験組成物の泡マイレージとみなす。
7.各試験組成物を、試験条件(すなわち、水温、組成物濃度、水硬度、汚れの種類)につき4回試験する。
8.規定の試験条件につきサンプル毎に4回繰り返した平均として、平均泡マイレージを計算する。
9.参照組成物サンプルに対して試験組成物サンプルの平均マイレージを比較することによって、泡マイレージ指数を計算する。計算は、以下のとおりである。
Figure 2020180286
表1及び2に記載される成分の標準的な混合を通して汚れ組成物を作製する。
Figure 2020180286
Figure 2020180286
以下の実施例は、本発明を更に例証するために与えられるものであり、本発明の範囲から逸脱することなく本発明の多くの変形が可能であることから、本発明を限定すると解釈すべきではない。
ポリビニルアルコールを含む食器手洗い用液体洗剤組成物の泡のマイレージ性能
本明細書に記載の試験方法に従って、本発明によるポリビニルアルコール(PVA)を含む食器手洗い用液体洗剤組成物(本発明の組成物1〜5)について、油脂汚れの存在下における泡のマイレージ性能を評価し、本発明によるポリビニルアルコールを含まない食器手洗い用液体洗剤組成物(比較組成物A及びB)との交差比較を行った。
Figure 2020180286
比較例
ポリビニルアルコール:積水化学から入手可能なSelvol(登録商標)523:25cps、88%dH。
ポリビニルアルコール:クラレから入手可能なPoval(登録商標)30−75:30cps、75%dH。
ポリビニルアルコール:クラレから入手可能なPoval(登録商標)40−80:40cps、80%dH。
ポリビニルアルコール:クラレから入手可能なPoval(登録商標)48−80:48cps、80%dH。
Baxxodur(商標)ECX 210:BASFから入手可能な4−メチルシクロヘキサン−1,3−ジアミンと2−メチルシクロヘキサン−1,3−ジアミンの混合物。
BASFから入手可能な、MW600のポリエチレンイミン主鎖、並びにそれぞれ24個の内部EO単位及び16個の末端PO単位を含むアルコキシル化鎖を含む、両親媒性アルコキシル化ポリエチレンイミン(合計MW:約28000)。
試験結果:
以下の表の試験データは、本発明によるポリビニルアルコールの、食器手洗い用液体洗剤配合物への単変数添加(本発明の組成物1〜5)が、ポリビニルアルコールを含まない食器手洗い用液体組成物(比較組成物A及びB)と比較して、油脂汚れの存在下でも、泡のマイレージ性能を改善することを示す。この利益は、2つの異なる配合シャーシにわたって実証されている。
Figure 2020180286
本明細書で開示する寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限られるとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、このような寸法はそれぞれ、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図されている。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。

Claims (15)

  1. 食器手洗い用液体洗浄組成物であって、
    a)組成物全体の5重量%〜50重量%の界面活性剤系と、
    b)0.05重量%〜5.0重量%のポリビニルアルコールであって、前記ポリビニルアルコールは、脱塩水中20℃で4%水溶液として測定したときに、20mPa.s〜55mPa.sの粘度を有し、前記ポリビニルアルコール水溶液の前記粘度は、英国規格EN ISO 15023−2:2006付録Eブルックフィールド試験法に記載されるように、ULアダプタを備えたブルックフィールドLV型粘度計を使用して測定される、ポリビニルアルコールと、
    c)少なくとも15重量%の水と、を含む、食器手洗い用液体洗浄組成物。
  2. 前記ポリビニルアルコールが、前記組成物の0.1重量%〜3.5重量%、好ましくは0.1重量%〜2.0重量%の濃度で存在する、請求項1に記載の食器手洗い用液体洗浄組成物。
  3. 前記ポリビニルアルコールが、25cps〜50cpsの粘度を有する、請求項1又は2に記載の食器手洗い用液体洗浄組成物。
  4. 前記ポリビニルアルコールが、75%〜95%、好ましくは75%〜90%、より好ましくは80%〜88%の加水分解度を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の食器手洗い用液体洗浄組成物。
  5. 前記食器手洗い用液体洗浄組成物が、組成物全体の8重量%〜45重量%、好ましくは15重量%〜40重量%の前記界面活性剤系を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の食器手洗い用液体洗浄組成物。
  6. 前記界面活性剤系が、アニオン性界面活性剤、好ましくは、アルキルサルフェート、アルキルアルコキシサルフェート、及びこれらの混合物からなる群から選択されるアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の食器手洗い用液体洗浄組成物。
  7. 前記界面活性剤系が、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤を含み、前記アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤が、8〜18個、好ましくは10〜14個、より好ましくは12〜14個、最も好ましくは12〜13個の炭素原子の平均アルキル鎖長を有する、請求項6に記載の組成物。
  8. 前記アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤が、5未満、好ましくは3未満、より好ましくは0.5〜2.0、最も好ましくは0.5〜0.9の平均アルコキシル化度を有する、請求項6又は7に記載の組成物。
  9. 前記アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤が、10%超、好ましくは20%超、より好ましくは30%超、更により好ましくは30%〜60%、最も好ましくは30%〜50%の重量平均分岐度を有する、請求項6〜8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記界面活性剤系が、前記界面活性剤系の60重量%〜90重量%の前記アニオン性界面活性剤を含む、請求項6又は9に記載の食器手洗い用液体洗浄組成物。
  11. 前記界面活性剤系が、両性界面活性剤、双性イオン界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される補助界面活性剤を更に含む、請求項6〜10のいずれか一項に記載の食器手洗い用液体洗浄組成物。
  12. 前記界面活性剤系が、アミンオキシド界面活性剤から選択される両性界面活性剤を含み、好ましくは、前記アミンオキシド界面活性剤が、アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルアミドプロピルジメチルアミンオキシド、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項11に記載の食器手洗い用液体洗浄組成物。
  13. 前記アニオン性界面活性剤と前記補助界面活性剤との重量比が、1:1〜8:1、好ましくは2:1〜5:1、より好ましくは2.5:1〜4:1である、請求項11又は12に記載の食器手洗い用液体洗浄組成物。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物を製造する方法であって、前記界面活性剤系を添加する前に、前記ポリビニルアルコールを水性組成物に添加する工程を含む、方法。
  15. 食器類を手作業で洗う方法であって、請求項1〜13のいずれか一項に記載の組成物を所定の体積の水に供給して洗浄溶液を形成する工程と、前記溶液中に前記食器類を浸漬する工程と、を含む、方法。
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