JP2020179303A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】不正行為を抑止することのできる遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ機10は、遊技球の払出しを制御する払出制御装置242を備えている。払出制御装置242の基板ボックス244には、払出制御基板の端子部に対応してコネクタ用開口部が設けられ、前記端子部が基板ボックス244の外部に露出した状態となっている。また、基板ボックス244には、端子部に接続された接続ケーブルのコネクタを覆うようにコネクタカバー700が取付けられている。コネクタカバー700は、基板ボックス244のうち、払出制御基板の実装面に対し略直交して配設される水平段差部及び垂直段差部に対し両面接着テープにより接着固定される。【選択図】 図10
Description
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機には、遊技に関する所定の制御を行う制御基板が各種設けられている。かかる制御基板は、通常、基板ボックスと呼ばれるケース部材内に収容された状態で配置されている。また、各制御基板には、接続ケーブルのコネクタを接続するための端子部が設けられており、当該端子部が基板ボックスの外部に露出している。そして、当該端子部に接続された接続ケーブルを介して、所定の制御基板が他の制御基板等と電気的に接続される(例えば、特許文献1参照。)。
ところが、近年では、例えば遊技機の隙間から侵入させた不正な器具を端子部やコネクタに対し接触させるなど、端子部等に対する不正行為が問題となっている。
本発明は、上記例示した問題点などを解決するためになされたものであり、その目的は、不正行為を抑止することのできる遊技機を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明に係る遊技機は、
所定の電気機器との間で信号の送信又は受信を行うための端子部を具備してなる基板と、
前記端子部を露出させた状態で前記基板を被包する被包部材とを備え、
前記端子部に対し、前記電気機器と電気的に接続された接続ケーブルのコネクタが接続される遊技機において、
前記端子部に接続された接続ケーブルのコネクタを覆う被覆部材を備え、
前記被覆部材を所定の接着手段により前記被包部材に対し接着固定し、
前記被覆部材は、透明部材又は半透明部材で構成されると共に、略L字状に形成され、
前記被包部材のうち、前記基板の実装面に対し略直交して配設される第1側壁部に対し接着固定されると共に、
前記基板の実装面に対し略直交しかつ前記第1側壁部に対し略直交して配置される第2側壁部に対し接着固定され、
更に、前記被包部材のうち、前記基板の実装面に対し略並行して配設される正面壁部に対し前記被覆部材が接着固定され、
前記基板の実装面上の所定の電子部品に対応して、前記接着手段の一部に切欠き部又は窓部を形成したことをその要旨としている。
所定の電気機器との間で信号の送信又は受信を行うための端子部を具備してなる基板と、
前記端子部を露出させた状態で前記基板を被包する被包部材とを備え、
前記端子部に対し、前記電気機器と電気的に接続された接続ケーブルのコネクタが接続される遊技機において、
前記端子部に接続された接続ケーブルのコネクタを覆う被覆部材を備え、
前記被覆部材を所定の接着手段により前記被包部材に対し接着固定し、
前記被覆部材は、透明部材又は半透明部材で構成されると共に、略L字状に形成され、
前記被包部材のうち、前記基板の実装面に対し略直交して配設される第1側壁部に対し接着固定されると共に、
前記基板の実装面に対し略直交しかつ前記第1側壁部に対し略直交して配置される第2側壁部に対し接着固定され、
更に、前記被包部材のうち、前記基板の実装面に対し略並行して配設される正面壁部に対し前記被覆部材が接着固定され、
前記基板の実装面上の所定の電子部品に対応して、前記接着手段の一部に切欠き部又は窓部を形成したことをその要旨としている。
本発明の遊技機によれば、不正行為を抑止することができるという優れた効果を奏する。
上述したように、遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、遊技領域に向けて遊技球が発射され、当該遊技球が遊技領域内に配置された入球手段へ入球した場合に、所定数の賞球が払出される。さらに、始動用の入球手段に遊技球が入球した場合には大当たり状態を発生させるか否かの当落抽選を行い、当選結果が得られると遊技者に有利な大当たり状態が発生する。大当たり状態が発生すると、遊技者は、大当たり用の入球手段に遊技球を入球させることにより、多くの賞球を獲得することができる。
パチンコ機等の遊技機には、遊技に関する所定の制御を行う制御基板が各種設けられている。かかる制御基板は、通常、基板ボックスと呼ばれるケース部材内に収容された状態で配置されている。また、各制御基板には、接続ケーブルのコネクタを接続するための端子部が設けられており、当該端子部が基板ボックスの外部に露出している。そして、当該端子部に接続された接続ケーブルを介して、所定の制御基板が他の制御基板等と電気的に接続される(例えば、特許文献1参照。)。
ところが、近年では、例えば遊技機の隙間から侵入させた不正な器具を端子部やコネクタに対し接触させるなど、端子部等に対する不正行為が問題となっている。
例えば、遊技球の払出しを制御する払出制御基板は、接続ケーブルや所定の中継基板等を介して、遊技機横に設置されたカードユニット等と接続されている。当該カードユニットは、遊技者が遊技球の貸出しを受けるためのものであり、これに対し遊技者が磁気カード等の記憶媒体を挿入し、貸出ボタンを操作すると、当該磁気カードに記憶された残高度数(残金)の限度内で、払出制御基板に対し貸出要求信号が出力される。一方、貸出要求信号を入力した払出制御基板は、賞球の払出しと同様、払出装置を駆動し、遊技球の貸出しを実行する。かかる構成の下では、例えばカードユニットと接続される払出制御基板の端子部等に対し不正な部品を差込み、カードユニットからは実際の貸出要求信号が出力されていないにも拘わらず、払出制御手段に対し偽の貸出要求信号を出力する等して、不正に遊技球を獲得するといった不正行為が行われるおそれがある。
勿論、端子部等に対する不正行為は、パチンコ機の払出制御基板等に限らず、他の遊技機や他の基板等に対しても行われるおそれのある問題である。
本発明は、上記例示した問題点などを解決するためになされたものであり、その目的は、不正行為を抑止することのできる遊技機を提供することにある。
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10を示す斜視図である。図2(a)は内枠13及び前扉枠14を開放した状態を示す斜視図であり、図2(b)は内枠13及び裏パックユニット15等を開放した状態を示す斜視図である。なお、図2(a)では便宜上パチンコ機10における遊技領域PE内の構成やガラスユニット22等を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とを有している。
外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。外枠11を島設備に取り付け固定することにより、パチンコ機10が遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機主部12は、外枠11によって開閉可能な状態で支持されている。具体的には、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具18が設けられている。これら上側支持用金具17及び下側支持用金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている。
図2(a),(b)に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
次に、前扉枠14について説明する。図1に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20を主体に構成されており、内枠13における前面のほぼ全域を覆っている。枠体20の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部21が形成されており、その窓部21はガラスユニット22によって同前扉枠14の背面側から塞がれている。
ガラスユニット22は、透明性を有する複数のガラスパネル23と、それらガラスパネル23を保持するガラスホルダとを備えている。ガラスホルダには、ガラスパネル23の保持領域を前後に仕切る仕切り部が形成されており、両ガラスパネル23は仕切り部を挟んで前後に相対向している。つまり、両ガラスパネル23の間に所定の隙間を確保することにより、ガラスパネル23同士の干渉を回避しつつ、それらガラスパネル23によって遊技領域PEをパチンコ機10の正面側から2重に覆った状態となっている。
なお、必ずしも両ガラスパネル23をガラスホルダを用いてユニット化する必要は無く、各ガラスパネル23を枠体20に対して個々に取り付ける構成としてもよい。更には、ガラスパネルの枚数は任意であり、1枚としてもよいし、3枚以上としてもよい。但し、安全性及び防犯性向上の観点から、複数のガラスパネルを採用し、それら各ガラスパネルを所定の隙間を挟んで前後に対向させることが好ましい。因みに、ガラスパネルに代えて透明性を有する合成樹脂性のパネル部材を採用することも可能である。
ガラスユニット22(詳しくは窓部21)の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部26が設けられている。環状電飾部26では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、環状電飾部26の中央であってパチンコ機10の最上部には所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ部27が設けられ、さらにその左右側方には賞球払出中に点灯する賞球ランプ部28が設けられている。また、左右の賞球ランプ部28に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部29が設けられている。
前扉枠14(枠体20)における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部31と下側膨出部32とが上下に並設されている。上側膨出部31内側には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部32内側には同じく上方に開口した下皿34が設けられている。上皿33は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構側へ導くための機能を有する。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
また、上側膨出部31の右端には、遊技ホールにてパチンコ機10の横側(左側)に隣接して配置される貸出指示手段としてのカードユニット(図11参照)に対応して、貸球操作部420が配設されている。貸球操作部420は、カードユニットを操作するためのものであり、後述するカードユニット接続基板250を介してカードユニットに接続されている。
貸球操作部420は、貸出ボタン421と、返却ボタン422と、度数表示部423とを備えている。
貸出ボタン421は、遊技者が遊技球の貸出しを受けるために操作するものである。カードユニットに紙幣や磁気カードを挿入した状態で、この貸出ボタン421が押下操作されると、磁気カードに残高度数が存在する限りにおいて、貸出しが実行され、貸球が上皿33に供給される。
返却ボタン422は、カードユニットに挿入された磁気カードの返却を遊技者が求める際に操作するものである。返却ボタン422が押下操作されると、カードユニットに挿入中の磁気カードが、カード挿入口から排出される。この際、最新の残高度数が磁気カードに書き込まれる。
度数表示部423は、カードユニットにより読み取られた磁気カードの残高度数を表示するためのものであり、例えば複数の7セグメントLEDよりなる。
下側膨出部32の右方には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル41が設けられている。遊技球発射ハンドル41が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。
図2(a)に示すように、前扉枠14の背面には、通路形成ユニット16が取り付けられている。通路形成ユニット16は、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路16aと、下皿34に通じる前扉側下皿通路16bとが形成されている。通路形成ユニット16において、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部16cが形成されており、当該受口部16cを仕切壁によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路16aの入口部分と前扉側下皿通路16bの入口部分とが区画形成されている。前扉側上皿通路16a及び前扉側下皿通路16bは上流側が後述する遊技球分配部に通じており、前扉側上皿通路16aに入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路16bに入った遊技球は下皿34に導かれる。
前扉枠14の背面における回動基端側には、その上端部及び下端部に突起軸が設けられている。これら突起軸は内枠13に対する組付機構を構成する。また、前扉枠14の背面における回動先端側には、図2(a)に示すように、後方に延びる鉤金具63が上下方向に複数並設されている。これら鉤金具63は内枠13に対する施錠機構を構成する。
次に、図3に基づき内枠13について詳細に説明する。図3は内枠13の正面図である。なお、図3においては図2(a)と同様に便宜上パチンコ機10の遊技領域PE内の構成を省略している。
内枠13は、外形が外枠11と同様に略矩形状をなす樹脂ベース70を主体に構成されている。樹脂ベース70の高さ寸法は、外枠11の高さ寸法よりも若干小さく設定されている。また、樹脂ベース70は外枠11の上側枠部に寄せて配置され、外枠11の下側枠部と樹脂ベース70との間には若干の隙間が形成されている。外枠11にはこの隙間を塞ぐようにして幕板11aが装着されている。幕板11aは、樹脂ベース70(詳しくはその下端部)の下方に配置されており、内枠13が外枠11に対して閉じられた状態では樹脂ベース70が幕板11aの上に載ることとなる。なお、幕板11aと樹脂ベース70との間に若干のクリアランスを設けてもよい。
樹脂ベース70の前面における回動基端側(図3の左側)には、その上端部及び下端部に支持金具71,72が取り付けられている。図示は省略するが、支持金具71,72には軸孔が形成されており、それら軸孔に前扉枠14の突起軸が挿入されることにより、内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。
樹脂ベース70の前面における回動先端側(図3の右側)には、前扉枠14の背面に設けられた鉤金具63(図2(a)参照)を挿入するための挿入孔73がそれぞれ設けられている。本パチンコ機10では、内枠13や前扉枠14を施錠状態とするための施錠装置75が内枠13の背面側に隠れて配置される構成となっている。したがって、鉤金具63が挿入孔73を介して施錠装置75(詳しくは前扉用鉤受け部材76)に係止されることによって、前扉枠14が内枠13に対して開放不能に施錠される。また、施錠装置75は、内枠13の後方へ延びる内枠用鉤部材77を有している。これら内枠用鉤部材77が外枠11の鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
樹脂ベース70の右下隅部には、施錠装置75の解錠操作を行うためのシリンダ錠78が設置されている。シリンダ錠78は施錠装置75に一体化されており、シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを右に回すと内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを左に回すと外枠11に対する内枠13の施錠が解除されるように施錠装置75が構成されている。
樹脂ベース70の中央部には略楕円形状の窓孔74が形成され、樹脂ベース70に装着された遊技盤80によって同窓孔74が後方から塞がれている。遊技盤80は、木製の合板と同合板における前側の板面を覆うシート材とを有してなり、その前面が上記窓孔74を通じて樹脂ベース70の正面側に露出している。この露出している部位、すなわち遊技盤80の前面には、遊技球が流下する遊技領域PEが形成されている。既に説明したように遊技領域PEはガラスユニット22(詳しくは後側のガラスパネル23)によって覆われている。ガラスユニット22は、後側のガラスパネル23と遊技盤80の前面との隙間が遊技球の直径よりも僅かに大きくなるように、すなわち遊技領域PEを流下する遊技球が同遊技領域PEの同一箇所にて前後に並ばないように配置されている。これにより、遊技領域PEでの球詰まりを抑制している。なお、遊技盤80は木製に限定されるものではなく、合成樹脂製とすることも可能である。
以下、図4に基づき遊技盤80(特に遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図4は遊技盤80の正面図である。
遊技盤80には、ルータ加工が施されることによって自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口が形成されている。各開口には、一般入賞口81、可変入賞装置82,83、作動口84,85、スルーゲート86、主表示ユニット87及び可変表示ユニット88等がそれぞれ配設されている。一般入賞口81、可変入賞装置82,83及び作動口84,85に遊技球が入ると、それら遊技球が後述する検知センサにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。その他に、遊技盤80の最下部にはアウト口89が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口89を通って遊技領域PEから排出される。以下の説明では、アウト口89への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口81、可変入賞装置82,83、作動口84,85、スルーゲート86への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
また、遊技盤80には、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の釘90が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。これら釘90や風車等の各種構成によって、遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口81等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
上記可変表示ユニット88は遊技盤80の中央に配されており、同可変表示ユニット88の周辺に作動口84,85等が配設されている。作動口84,85は、可変表示ユニット88の下方に配設された下側の作動口84(以下便宜上、下作動口84と称する)と、同可変表示ユニット88の右方に配設された右側の作動口85(以下便宜上、右作動口85と称する)とによって構成されており、特に右作動口85には、開閉式の入球補助装置としての電動役物91が設けられている。図5の模式図に示すように電動役物91は、左右一対の可動片91aと同可動片91aを駆動させるソレノイド式の駆動部(電動役物駆動部)91bとを有してなり、図5(a)に示すように右作動口85への入球が可能又は容易となる開状態と、図5(b)に示すように同入球が不可又は困難となる閉状態とに切替可能となっている。
再び図4を参照して説明すれば、この右作動口85の上方に上記スルーゲート86が配置されており、遊技球のスルーゲート86の通過をトリガとした抽選にて当選となった場合には、電動役物91が所定時間だけ開状態となる。
なお、下作動口84への入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行され、右作動口85への入球が発生した場合には4個の遊技球の払出が実行されるが、遊技球の払出個数は上記のものに限定されることはない。但し、下作動口84に対する右作動口85の有利性を高める上では、下作動口84に係る払出個数よりも右作動口85に係る払出個数を多く設定することが好ましい。
可変入賞装置82,83についても、下作動口84及び右作動口85と同様に、可変表示ユニット88の下方及び右方に個別に配置されている。以下便宜上、可変表示ユニット88の下方(詳しくは下作動口84の下方)に配置された可変入賞装置82を「下側可変入賞装置82」と称し、可変表示ユニット88の右方(詳しくは右作動口85の下方)に配置された可変入賞装置83を「右側可変入賞装置83」と称する。
下側可変入賞装置82は、遊技盤80の背面側へと通じる大入賞口82aを備えているとともに、当該大入賞口82aを開閉する開閉部材としての開閉扉82bを備えている。開閉扉82bは、遊技球の入球が可能又は容易となる開状態と、同入球が不可又は困難となる閉状態とに切替可能となっている。また、同開閉扉82bは、遊技盤80の背面側に設けられた可変入賞駆動部82c(詳しくはソレノイド)と連結されており、通常時においては開閉扉82bは閉状態のまま維持され、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選した場合に開状態に切り替えられるようになっている。
ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードにおける可変入賞装置82の開放態様としては、例えば所定時間(例えば30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限とした開閉扉82bの開放が繰り返されるように設定されているものがある。
右側可変入賞装置83は、下側可変入賞装置82と同様に、遊技盤80の背面側へと通じる右側大入賞口302と、当該右側大入賞口302を開閉する開閉部材としての開閉扉303とを備えている。開閉扉303は、遊技球の入球が可能又は容易となる開状態と、同入球が不可又は困難となる閉状態とに切替可能となっている。また、同開閉扉303は、遊技盤80の背面側に設けられた可変入賞駆動部304(図11参照)と連結されており、通常時においては、開閉扉303は閉状態のまま維持され、右作動口85への入球に基づく内部抽選において後述する特別当たりに当選した場合に抽選結果確定モードに切り替えられるようになっている。
抽選結果確定モードとは、右作動口85における抽選結果(特別当たり)が有効となって下側可変入賞装置82が開閉実行モードへ移行されるか、つまり開閉実行モードへの移行が確定されるか、それとも抽選結果が無効となり開閉実行モードへの移行が回避されるかを抽選するモードである。
右側可変入賞装置83は、右側大入賞口302へ流入した遊技球を案内する案内通路と、当該案内流路の下流側にて分岐した第1下流側通路及び第2下流側通路と、案内流路から流下する遊技球を第1下流側通路又は第2下流側通路へと誘導する切替部材とを備え、右側大入賞口302へ流入した遊技球はその流入タイミング等に応じてその移動先が変化する構成となっている。
詳しくは、開閉扉303は上記右作動口85への入賞に基づく抽選にて特別当たりが発生した場合に閉鎖状態から開放状態に切り替り、これと同期して切替部材が遊技球を第2下流側通路へ誘導する誘導状態へと切り替る。そして、第2下流側通路へと流入した遊技球が検知センサ325(図11参照)によって検知されると右作動口85への入賞に基づく抽選結果に応じた当たりが確定し、第1下流側通路へと流入した遊技球が検知センサ326(図11参照)によって検知されると右作動口85への入賞に基づく抽選結果に応じた当たりがキャンセルされる。
ここで、大当たり結果と特別当たり結果と違いについて説明する。各作動口84,85への入賞に基づいた抽選により大当たり結果となった場合には、下側可変入賞装置82が開閉実行モードへ移行される。一方、同抽選により特別当たり結果となった場合には、直ちに下側可変入賞装置82が開閉実行モードへ移行されるのではなく、もう一度別の抽選を行う権利が付与されることとなり、その抽選に当選することで上記大当たり結果の場合と同様に下側可変入賞装置82が開閉実行モードへ移行されることとなる。
具体的には、特別当たり結果となった場合には、先ず右側可変入賞装置83が開状態に移行される。その際、右側大入賞口302に入賞した遊技球が上記第2下流側通路に流入することで当たりが確定し、下側可変入賞装置82が開閉実行モードに移行される。言い換えれば、特別当たりに当選した場合には、第2下流側通路への入球を契機として大当たりと同様の結果が遊技者に対して付与される。なお、第2下流側通路への入球によって当たりが確定する点に着目すれば、同第2下流側通路を「有利入球部(特定入球部)」と称することも可能である。
次に、可変表示ユニット88について説明する。可変表示ユニット88には、作動口84,85への入賞をトリガとして図柄を可変表示する図柄表示装置96が設けられている。また、可変表示ユニット88には、図柄表示装置96を囲むようにしてセンターフレーム97が配設されている。センターフレーム97の下部には、下作動口84に対応する下作動口用保留ランプ部98と、右作動口85に対応する右作動口用保留ランプ部99とが設けられている。本実施の形態においては、遊技球が各作動口84,85を通過した回数はそれぞれ最大4回まで保留される構成となっているが、保留ランプ部98,99の点灯によって各作動口84,85に対応する保留個数が個別に表示されるようになっている。
図柄表示装置96は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置96には、例えば左、中及び右に並べて図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の組合せの図柄が停止表示された場合には、特別遊技状態(以下、大当たりという)が発生することとなる。
作動口84,85は、可変表示ユニット88寄りとなる位置に配置されている。作動口84,85への入賞をトリガとして、大当たりが発生し得るため、遊技者は作動口84,85に入賞するか否かに注目するとともに、大当たりが発生するか否かを把握するため図柄表示装置96に注目するものと考えられる。作動口84,85を可変表示ユニット88寄りに設けたことは、遊技者が注目したい箇所を可変表示ユニット88周辺に集中させるための工夫である。
可変表示ユニット88を挟んで右側可変入賞装置83とは反対側には、上記主表示ユニット87が配されている。主表示ユニット87は、遊技領域PEの下部側の外縁に沿って配置されており、遊技盤80の前面からパチンコ機10前方に突出している。主表示ユニット87の前面は、遊技領域PEをパチンコ機10前方から視認可能とする上記ガラスユニット22(詳しくは後側のガラスパネル23)と対向しており、さらに後側のガラスパネル23との間の距離は遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、主表示ユニット87の前面の前方を遊技球が落下することが回避されている。
ここで、図6を参照して主表示ユニット87について補足説明する。図6は主表示ユニット87を正面側から見た概略図である。
主表示ユニット87においてガラスユニット22と対向している部分には、所定の絵柄等が表示される主表示部Dが設けられている。主表示部Dは、下作動口84への入賞に基づいた抽選結果を表示する下作動口用表示部DLと、右作動口85への入賞に基づいて行われた抽選結果を表示する右作動口用表示部DRとを有してなる。
下作動口用表示部DLでは、下作動口84への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下作動口84への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。下作動口84への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、下作動口用表示部DLにて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
右作動口用表示部DRでは、右作動口85への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、右作動口85への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。右作動口85への入賞に基づく内部抽選の結果が大当たり又は特別当たりに対応した当選結果であった場合には、右作動口用表示部DRにて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、その結果に応じて上記開閉実行モード又は抽選結果確定モードに移行される。
ここで、いずれかの作動口84,85への入賞に基づいて、対応する表示部DL,DRにて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、主表示ユニット87において単一の表示領域が設けられ、いずれの作動口84,85への入賞が発生したとしてもその単一の表示領域にて変動表示が行われる構成においては、当該単一の表示領域にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止されるまでを遊技回の1回とする。
また、主表示ユニット87の主表示部Dには両表示部DL,DR以外に、スルーゲート86への入賞に基づいた抽選結果を表示するスルーゲート用表示部DSが併設されている。スルーゲート用表示部DSでは、スルーゲート86への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート86への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。スルーゲート86への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、スルーゲート用表示部DSにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、右作動口85に設けられた上記電動役物91が所定の態様で開放される。
更に、本実施の形態においては遊技球がスルーゲート86を通過した回数は最大4回まで保留される構成が採用されているが、主表示ユニット87の主表示部Dにはその保留個数を表示する保留数用表示部DHが設けられている。
これら各表示部DL,DR,DS,DHについては、前扉枠14のガラスユニット22を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら各種表示部DL,DR,DS,DHの前方を遊技球が移動することが回避されることで視認性が担保されている。
再び図3を用いて内枠13の構成について説明すれば、樹脂ベース70における遊技盤80の下方には、上記遊技球発射ハンドル41の操作に基づいて遊技領域PEへ遊技球を発射する発射手段としての遊技球発射機構110が設けられている。遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111〜113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が樹脂ベース70に固定されることで、樹脂ベース70に対して一体化されている。
発射レール112は、遊技盤80側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパが配されている。球ストッパよりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技盤80側、詳しくは遊技盤80に装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
誘導レール100は、遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも若干大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分→出口部分)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。なお、遊技盤80において出口部分の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100を構成している各レール101,102は、遊技領域PEの略中央部分を中心とする円弧状をなしている。このため、誘導通路103を通過する遊技球は、自身に発生する遠心力により外レール102に沿って、すなわち外レール102に接触したまま移動(摺動又は転動)しやすくなっている。
同図3に示すように、誘導レール100及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分と発射レール112の先端部分とが遊技盤80の下端縁を挟んで斜めに対峙するように配置されている。つまり、それら両レール100,112は、同誘導レール100の入口部分と発射レール112の先端部分とが遊技盤80の下端縁近傍にて左右にずれるようにして配置されている。これにより両レール100,112を遊技盤80の下端縁に近づけつつ、誘導レール100の入口部分と発射レール112との間には所定間隔の隙間を形成している。
前扉枠14の閉鎖時において、上記隙間の下側に位置する上記通路形成ユニット16にはファール球通路16dが形成されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路16d内に入ることとなる。ファール球通路16dは前扉側下皿通路16bに通じており、ファール球通路16dに入った遊技球は図1に示した下皿34に排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
樹脂ベース70において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には樹脂ベース70を前後方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔に通路形成部材121が配設されている。通路形成部材121は、樹脂ベース70に対してネジ止めされており、本体側上皿通路122と本体側下皿通路123とを有している。それら本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニット16の受口部16cが入り込んでおり、本体側上皿通路122の下方には前扉側上皿通路16aが配置され、本体側下皿通路123の下方には前扉側上皿通路16bが配置されている。
樹脂ベース70において通路形成部材121の下方には、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を開閉する開閉部材124が取り付けられている。開閉部材124はその下端に設けられた支軸により前後方向に回動可能に支持されており、さらに本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を閉鎖する前方位置に付勢する付勢部材が設けられている。従って、前扉枠14を内枠13に対して開いた状態では開閉部材124が図示の如く起き上がり、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を閉鎖する。これにより、本体側上皿通路122又は本体側下皿通路123に遊技球が貯留されている状態で前扉枠14を開放した場合、その貯留球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できる。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット16に設けられた受口部16cにより付勢力に抗して開閉部材124が押し開けられる。この状態では、本体側上皿通路122と前扉側上皿通路16aとが連通し、さらに本体側下皿通路123と前扉側下皿通路16bとが連通している。
次に、図7に基づき内枠13(樹脂ベース70及び遊技盤80)の背面構成について説明する。図7は内枠13の背面図である。
樹脂ベース70の背面における回動基端側(図7の右側)には、軸受け金具132が上下に並設されている。軸受け金具132には、上下に離間させて軸受け部が形成されており、これら軸受け部により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。
樹脂ベース70の背面には、係止金具135が複数設けられており、これら係止金具135によって上述したように樹脂ベース70に対して遊技盤80が取り付けられている。ここで、図8及び図9を参照して遊技盤80の背面の構成を説明する。図8は遊技盤80を遊技機後方から見た斜視図、図9は遊技盤80から主制御装置ユニットを取り外した状態を示す背面図である。
図8に示すように、遊技盤80の中央に配置される可変表示ユニット88には、センターフレーム97を背後から覆う合成樹脂製のフレームカバー141が後方に突出させて設けられており、フレームカバー141に対して後側から上述した図柄表示装置96が取り付けられるとともに、その図柄表示装置96を駆動するための表示制御装置が取り付けられている(図示は省略)。これら図柄表示装置96及び表示制御装置は前後方向に重ねて配置され(図柄表示装置が前、表示制御装置が後)、さらにその後方に音声ランプ制御装置ユニット142が搭載されている。音声ランプ制御装置ユニット142は、音声ランプ制御装置143と、取付台144とを具備する構成となっており、取付台144上に音声ランプ制御装置143が装着されている。
音声ランプ制御装置143は、後述する主制御装置からの指示に従い音声やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス145に収容されて構成されている。
図9に示すように、可変表示ユニット88の下方には一般入賞口81や作動口84,85等を介して遊技盤80の背面側に移動した遊技球を回収する集合板ユニット150が設けられている。集合板ユニット150は遊技盤80に固定されており、同集合板ユニット150には当該集合板ユニット150を後方から覆うようにして主制御装置ユニット160が搭載されている(図8参照)。なお、主制御装置ユニット160の搭載対象は、集合板ユニット150に限定されるものではない。例えば、主制御装置ユニット160を遊技盤80に搭載することも可能である。
主制御装置ユニット160は、合成樹脂製を用いて形成された無色透明な取付台161と、同取付台161に搭載された主制御装置162とによって構成されている。取付台161は、集合板ユニット150によって回動可能に支持されており、取付台161ごと主制御装置ユニット160を回動させることで同取付台161から主制御装置162を取り外すことなく目視による確認作業が可能となっている。
主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としての封印部164によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。封印部164は、基板ボックス163の長辺部に5つ設けられ、そのうち少なくとも一つが用いられて封印処理が行われる。
封印部164はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、封印部164を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。封印部164による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、5つの封印部164のうち、少なくとも一つの長孔に係止爪を挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止爪が挿入された封印部と他の封印部との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の封印部の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163の一方の短辺部には、その側方に突出するようにして複数の結合片が設けられている。これら結合片は、取付台161に形成された複数の被結合片と1対1で対応しており、結合片と被結合片とにより基板ボックス163と取付台161との間で封印処理が行われる。
次に、図2及び図10に基づき裏パックユニット15について説明する。図10はパチンコ機10の背面図である。
既に説明したように内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。図10に示すように、裏パックユニット15は、裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤203及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は透明性を有する合成樹脂により成形されており、払出機構部202などが取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有する。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも上記可変表示ユニット88を囲むのに十分な大きさを有する。
ベース部211には、その右上部に外部端子板213が設けられている。外部端子板213には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技ホール側の管理制御装置に対して各種信号が出力される。また、ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン214が設けられており、掛止ピン214を内枠13に設けられた軸受け金具132(詳しくは軸受け部)に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。また、ベース部211における回動先端部には、内枠13に設けられた被締結孔79に対して締結するための締結具215が設けられており、当該締結具215を被締結孔79に嵌め込むことで内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の下方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール222が連結され、タンクレール222の下流側には上下方向に延びるケースレール223が連結されている。ケースレール223の最下流部には払出手段としての払出装置224が設けられている。払出装置224より払い出された遊技球は、当該払出装置224の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部225に供給される。
遊技球分配部225は、払出装置224より払い出された遊技球を上皿33、下皿34又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部が上述した本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路16aを介して上皿33に通じ、外側の開口部が本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路16bを介して下皿34に通じるように形成されている。
ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤203及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている(図2(b)参照)。排出通路盤203には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路231が形成されており、当該排出通路231の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路231は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、後述する集合板151の回収通路等から排出通路231に導出された遊技球は当該排出通路231を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
図10に示すように、制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台241を有し、取付台241に払出制御装置242、電源・発射制御装置243及びカードユニット接続基板250が搭載されている。なお、払出制御装置242及びカードユニット接続基板250は、電源・発射制御装置243の背面側に重ねて配置されている。
払出制御装置242、電源・発射制御装置243及びカードユニット接続基板250は、各種電子部品を実装した基板を有しており、当該基板が透明樹脂材料等よりなる被包部材としての基板ボックスに収容されている。
払出制御装置242においては基板ボックス244内に払出装置224を制御する払出制御基板242aが収容されており(図17参照)、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチ245が基板ボックス244外に突出している。例えば、払出装置224における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ245が押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
なお、払出制御装置242の基板ボックス244は、主制御装置162の基板ボックス163と同様、基板ボックス244を構成するボックスカバー244aとボックスベース244bとが封印部249によって開封不能に連結されている(図12等参照)。
電源・発射制御装置243は、基板ボックス246内に電源・発射制御基板が収容されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、電源・発射制御装置243にはRAM消去スイッチ247が設けられている。本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。したがって、例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、RAM消去スイッチ247を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
カードユニット接続基板250は、払出制御装置242、貸球操作部420及びカードユニットが上述したように各種信号を送受信するための中継基板であり、基板ボックス251内に収容されている。
ここで、上記集合板ユニット150とそれに関連する構成とについて補足説明する。集合板ユニット150は、上述した一般入賞口81等を介して遊技盤80の背面側に誘導された遊技球を回収する集合板151を備えている。集合板151は、光透過性を有する(具体的には無色透明な)合成樹脂材料によって形成されており、遊技球の流下経路の目視による確認が容易化されている。これにより、仮に集合板151にて球詰まり等が発生した場合であっても、そのような不都合がどの箇所で生じているかを容易に把握することが可能となっている。
集合板151は、遊技球を回収する機能が付与された本体部と遊技盤80に対する取付部とが一体成形されてなり、全体として遊技盤80の左右両端部に跨って延びる横長状をなしている。取付部は、遊技盤80の背面に対して平行な板状をなしており、同取付部261が遊技盤80に面当りした状態でネジ止めされることにより、集合板151と遊技盤80とが一体化されている。
集合板151の本体部には遊技盤80の背面に向けて起立する一対の壁部が設けられており、これら各壁部によって遊技球を回収する回収通路が区画形成されている。回収通路は、一般入賞口81、作動口84,85及び可変入賞装置82,83等の各入球部に対応して複数設けられている。それら各入球部に入賞した遊技球は何れも回収通路を介して遊技盤80の下部に集められる。
遊技盤80の下方には上述した排出通路盤203が配置されており、回収通路によって遊技盤80の下部に集められた遊技球は排出通路231に導出され、その後パチンコ機10の外部に排出される、詳しくは島設備に返却される。なお、上述したアウト口89についても同様に排出通路231に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球は同アウト口89を介して排出通路231内に導出され、パチンコ機10の外部に排出される。
各回収通路のうち一般入賞口81及び下作動口84に対応する回収通路の途中位置には、遊技球の通過を検知する検知センサが設けられている。各検知センサ270は、各回収通路の途中位置に設けられた検知領域を遊技球が通過することで、一般入賞口81等の入球部への入球を検知するものであり、具体的には上記検知領域を遊技球が通過した場合に生じる磁場の変化を把握する磁気センサが採用されている。
これら各検知センサは、遊技盤80の背面側に設けられた主制御装置ユニット160(詳しくは主制御装置162)に電気的に接続されており、それら検知センサにて生成された検知信号が同主制御装置162に対して出力される構成となっている。
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図11のブロック図に基づき説明する。
主制御装置162に設けられた主制御基板601には、MPU602が搭載されている。MPU602には、当該MPU602により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM603と、そのROM603内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM604と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。なお、MPU602が有する機能の一部、例えば、ROM603の機能やRAM604の機能などを別の素子として有する構成としてもよい。
ROM603には、当否テーブル記憶エリア621、振分テーブル記憶エリア622、変動表示時間テーブル記憶エリア623、停止結果テーブル記憶エリア624、コマンド情報記憶エリア625などが設けられている。
RAM604には、抽選カウンタ用バッファ631、保留球格納エリア632、電役保留エリア633、各種カウンタエリア634、各種フラグ格納エリア635などが設けられている。
MPU602には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU602の入力側には、主制御装置162に設けられた停電監視基板605、払出制御装置242及び各種検知センサなどが接続されている。この場合に、停電監視基板605には電源・発射制御装置243が接続されており、MPU602には停電監視基板605を介して電力が供給される。また、センサ群の一部として、一般入賞口81,下側可変入賞装置82,右側可変入賞装置83,下作動口84,右作動口85及びスルーゲート86などといった入賞対応入球部(払出対応入球部)に設けられた複数の検知センサが接続されており、主制御装置162のMPU602において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU602では、下作動口84及び右作動口85への入賞に基づいて大当たりや特別当たりの発生抽選を実行するとともに、スルーゲート86への入賞に基づいて後述するサポートモードの発生抽選を実行する。
MPU602の出力側には、外部端子板213、停電監視基板605、払出制御装置242及び音声ランプ制御装置143(詳しくは音声ランプ制御基板651)が接続されている。払出制御装置242には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリア625が参照される。そして、一般入賞口81への入賞を特定した場合には、10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、可変入賞装置82,83への入賞を特定した場合には、15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、下作動口84への入賞を特定した場合には、3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、右作動口85への入賞を特定した場合には、4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
音声ランプ制御装置143には、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリア625が参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
また、MPU602の出力側には、下側可変入賞装置82の可変入賞駆動部82c、右側可変入賞装置83の可変入賞駆動部304(図11参照)、切替部材341の駆動部352(図11参照)、右作動口85の電動役物91を開閉動作させる電動役物駆動部91b、及び主表示ユニット87が接続されている。主制御基板601には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU602は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては下側可変入賞装置82の開閉扉82bが開閉されるように、MPU602において可変入賞駆動部82cの駆動制御が実行される。また、電動役物91の開放状態当選となった場合には、電動役物91が開閉されるように、MPU602において電動役物駆動部91bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU602において主表示部Dの発光制御が実行される。
停電監視基板605は、主制御基板601と電源・発射制御装置243とを中継し、また電源・発射制御装置243から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置242は、主制御装置162から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置224により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置243は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板601や払出制御装置242等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源・発射制御装置243は、遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構110(詳しくはソレノイド111)は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声ランプ制御装置143は、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に設けられた各種ランプ部26〜28やスピーカ部29を駆動制御するとともに、表示制御装置725を制御するものである。
音声ランプ制御基板651は、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて各種ランプ部26〜28、スピーカ部29及び表示制御装置725を制御するものである。演算装置であるMPU661は、そのMPU661により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM662と、ワークメモリ等として使用されるRAM663とを備えている。RAM663は、各種カウンタエリア671や各種フラグ格納エリア672を備えている。
表示制御装置725では、音声ランプ制御装置143から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置96の表示制御を実行する。この場合に、音声ランプ制御装置143では、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置96における図柄の変動表示時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を決定するとともに、リーチ発生の有無及びリーチ演出の内容を決定する。
ここで、右作動口85の電動役物91におけるサポートモードについて説明する。本実施形態におけるサポートモードとしては、遊技領域PEに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、右作動口85の電動役物91が単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(低頻度サポート状態又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(高頻度サポート状態又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC3を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物91が開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物91の開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間が短く設定されている。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも右作動口85への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、右作動口85よりも下作動口84への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、下作動口84よりも右作動口85への入賞が発生する確率が高くなる。そして、右作動口85への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間を短くする(すなわち、スルーゲート用表示部DSにおける1回の変動表示時間を短くする)及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。
本パチンコ機10では、大当たり結果又は特別当たり結果となった場合の低頻度サポートモード及び高頻度サポートモードへの振分態様は、下作動口84への入賞に基づいて当たり当選となった場合と、右作動口85への入賞に基づいて当たり当選となった場合とで異なっている。
具体的には、上記振分に際して下作動口用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、高頻度サポートモード当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「0〜14」の15個である。一方、上記振分に際して右作動口用の振分テーブルが参照されることとなる遊技状況下では、高頻度サポートモード当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「0〜24」の25個である。つまり、下作動口84への入賞により大当たりに当選した場合には1/2の確率で高頻度サポートモードに振り分けられ、右作動口85への入賞により大当たり又は特別当たりに当選した場合には、5/6の確率で高頻度サポートモードに振り分けられることとなる。
なお、当否抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、さらにサポートモードの変更は発生しない。
次に本実施形態の特徴的構成について図12〜図17を参照して説明する。本実施形態では、払出制御装置242及びカードユニット接続基板250を電気的に接続し各種信号を送受信するための接続ケーブルのコネクタ接続部分を覆う被覆部材としてのコネクタカバーを備えた点に特徴を有している。
図12は、制御装置集合ユニット204の正面図である。図13は、コネクタカバー700,800を取外した状態の制御装置集合ユニット204(取付台241を除く)を示す斜視図であり、図14は、コネクタカバー700,800を取付けた状態の制御装置集合ユニット204(取付台241を除く)を示す斜視図である。但し、図12〜14においては、便宜上、接続ケーブルの図示を省略する。
まずは、払出制御装置242側の構成から説明する。払出制御装置242には、基板ボックス244(ボックスカバー244a)の上縁部に沿って凹部244cが設けられている(図17参照)。凹部244cは、ボックスカバー244aの上縁部を構成する土手部244fと、これに平行して設けられた水平段差部244gとによって画定されている。
また、凹部244cに対応する払出制御基板242aの上縁部近傍には、接続ケーブルCCのコネクタCNを接続するため端子部242dが突出形成されている(図17参照)。そして、凹部244cには、端子部242dに対応してコネクタ用開口部244eが設けられており、当該開口部244eを介して端子部242dが基板ボックス244の外部に露出した状態となっている。
かかる基板ボックス244に対し、端子部242dに接続された接続ケーブルCCのコネクタCNを覆うように、コネクタカバー700が取付けられている。
図15(a),(b),(c)は、それぞれコネクタカバー700を示す左側面図、正面図、平面図である。コネクタカバー700は、正面視略L字状の正面壁部701と、当該正面壁部701の横片部702の上辺部から奥行き方向へ延出した上壁部703と、当該上壁部703と平行するように、横片部702の下辺部から奥行き方向へ延出した下壁部704と、横片部702の左端にて上壁部703と下壁部704との間を連結する左壁部705と、正面壁部701の縦片部706の右辺部から奥行き方向へ延出した右壁部707とを具備しており、これらが透明樹脂素材により一体成形されている。
横片部702の右端部における上壁部703と下壁部704の間、及び、縦片部706の上端部における横片部702の上壁部703と縦片部706の右壁部707との間には、それぞれ接続ケーブルCCのケーブルCAを導出するための開口部709,710が形成されている。
開口部709,710の内周縁部には、その全域又は一部において内方に向け突出したリブ709a,710aが形成されている。また、縦片部706の左辺部及び下辺部には、奥行き方向へ向け突出したリブ711,712が形成されている。これらリブ709a,710a,711,712により、コネクタカバー700の剛性が高められると共に、開口部709,710等からコネクタカバー700内へ不正な器具を侵入させにくくすることができる。
また、正面壁部701の横片部702と左壁部705との連結部は円弧状に湾曲した面取り部715となっている。これにより、仮に端子部242dの左隣りに他の端子部が存在し、当該端子部に対しコネクタが接続された状態等であっても、コネクタカバー700を取付けるにあたり、当該コネクタカバー700と他の端子部等とが干渉するのを避けることができる。結果として、取付性の向上等を図ることができる。逆に、端子部242dに対しコネクタカバー700が取付けられた状態において、隣接する他の端子部に対しコネクタを抜き差しする場合等においても、作業性が良くなる。
また、下壁部704の下面及び右壁部707の左側面には、接着手段としての両面接着テープ717,718が貼付されている。本実施形態における両面接着テープ717,718は所定の厚みをもったものである。かかる構成することで、コネクタカバー700と基板ボックス244との間に若干の位置ズレや隙間があったとしても、両面接着テープ717,718の厚みによってそれを吸収でき、相互の接着性をより高めることができる。特に両面接着テープ717,718に弾性を持たせることで、両面接着テープ717,718が圧縮可能となり、上記作用効果をより高めることができる。
尚、図17に示すように、凹部244cの上下方向(図17の左右方向)における幅W1は、コネクタカバー700の上壁部703と下壁部704の上下方向における幅W2よりも大きく設定されている。
次にコネクタカバー700の取付手順について説明する。コネクタカバー700は、図13に示す向きで、基板ボックス244(ボックスカバー244a)の正面側から取付けられる。
まずコネクタカバー700の下壁部704及び右壁部707に貼付された両面接着テープ717,718の他面側の剥離紙を剥がす(図示略)。
そして、基板ボックス244の端子部242dに接続された接続ケーブルCCのコネクタCNを覆うようにして、コネクタカバー700の横片部702側(上壁部703、下壁部704及び左壁部705)を基板ボックス244の凹部244cに差し込む。同時に、開口部709,710を介して、接続ケーブルCCのケーブルCAを外部に導出する。横片部702、上壁部703、下壁部704及び左壁部705により、コネクタカバー700の被覆部が構成される。
この際、コネクタカバー700の下壁部704(両面接着テープ717)が水平段差部244gに接触しないように、土手部244f及び水平段差部244gに対し上壁部703及び下壁部704を傾斜させた状態とする。
そして、下壁部704と左壁部705との角部を水平段差部244gに接触させると共に、上壁部703の右端部(開口部710の左端)を土手部244fに接触させた状態で、当該土手部244f及び水平段差部244gに沿わせるようにスライドさせ、コネクタカバー700の位置決めを行う(図12の2点鎖線参照)。例えば、下壁部704の右端部が凹部244cの右縁部に当接するまでスライドさせる。
続いて、上壁部703、下壁部704及び左壁部705を凹部244cに当接させた状態で、下壁部704と左壁部705との角部を支点としてコネクタカバー700を時計回り方向に回動させる。ここで、下壁部704の右端部が凹部244cの右縁部に当接している場合には、下壁部704と左壁部705との角部が水平段差部244gに沿って左方へスライドしつつ、下壁部704の右端部が凹部244cの右縁部に沿って下方へスライドしつつ、コネクタカバー700が回動する。
そして、コネクタカバー700の横片部702及び縦片部706がそれぞれ水平姿勢及び垂直姿勢となると、両面接着テープ717によって下壁部704が水平段差部244gに接着されると共に、両面接着テープ718によって右壁部707がボックスカバー244aの垂直段差部244hに接着される。これにより、コネクタカバー700が基板ボックス244に対し固定された状態となる。ここで、水平段差部244gが本実施形態における第1側壁部に相当し、垂直段差部244hが第2側壁部に相当する。
コネクタカバー700の取付状態にあっては、正面壁部701の縦片部706の一部が基板ボックス244の正面壁部244jに重なるように配置される。但し、縦片部706の左辺部及び下辺部に設けられたリブ711,712が基板ボックス244の正面壁部244jに接触しないようになっている。これにより、基板ボックス244の正面壁部244jに形成された放熱孔244kをコネクタカバー700が塞ぐことを防止すると共に、正面壁部244jに記載された文字表記などを傷つけないようになっている。
次にカードユニット接続基板250側の構成について説明する。カードユニット接続基板250の基板ボックス251の上縁部近傍には、コネクタ用開口部251aが設けられている。そして、接続ケーブルCCの他端側のコネクタ(図示略)を接続するためのカードユニット接続基板250の端子部250aが、開口部251aを介して、基板ボックス251の外部に露出した状態となっている。
かかる基板ボックス251に対し、端子部250aに接続された接続ケーブルCCのコネクタを覆うように、コネクタカバー800が取付けられている。
図16(a),(b),(c)は、それぞれコネクタカバー800を示す左側面図、正面図、平面図である。コネクタカバー800は、正面視略コ字状の取付壁部801と、当該取付壁部801の上辺部に連接された被覆部802とを具備しており、これらが透明樹脂素材により一体成形されている。
被覆部802は、取付壁部801の上辺部から手前方向へ延出した下壁部803と、当該下壁部803と平行するように設けられた上壁部804と、下壁部803と上壁部804との間を連結する手前壁部805及び右壁部806とを備えている。
手前壁部805と右壁部806との連結部は円弧状に湾曲した面取り部815となっている。これにより、仮に端子部250aの右隣りに他の端子部が存在し、当該端子部に対しコネクタが接続された状態等であっても、コネクタカバー800を取付けるにあたり、当該コネクタカバー800と他の端子部等とが干渉するのを避けることができる。結果として、取付性の向上等を図ることができる。逆に、端子部250aに対しコネクタカバー800が取付けられた状態において、隣接する他の端子部に対しコネクタを抜き差しする場合等においても、作業性が良くなる。
被覆部802の左端部における下壁部803と上壁部804の間には、接続ケーブルCCのケーブルCAを導出するための開口部809が形成されている。開口部809周縁には、その全部又は一部において内方に向け突出したリブ809aが形成されている。また、取付壁部801の各辺部(左辺部を除く)には、奥行き方向へ向け突出したリブ801a〜801dが形成されている。これらリブ809a,801a〜801dにより、コネクタカバー800の剛性が高められると共に、開口部809等からコネクタカバー800内へ不正な器具を侵入させにくくすることができる。
また、被覆部802(上壁部804)には、その奥辺部から上方へ向け突出した鉤状の係止片810が形成されている。係止片810に対し、接続ケーブルCCのケーブルCAや、他の接続ケーブルを引っ掛けることで、当該接続ケーブルが基板ボックス251の正面側へ垂れ下がり、基板の視認性を低下させるのを防止することができる。
また、取付壁部801の裏面には、接着手段としての両面接着テープ818が貼付されている。本実施形態における両面接着テープ818は所定の厚みをもったものである。かかる構成することで、コネクタカバー800と基板ボックス251との間に若干の位置ズレや隙間があったとしても、両面接着テープ818の厚みによってそれを吸収でき、相互の接着性をより高めることができる。特に両面接着テープ818に弾性を持たせることで、両面接着テープ818が圧縮可能となり、上記作用効果をより高めることができる。
次にコネクタカバー800の取付手順について説明する。コネクタカバー800は、図13に示す向きで、基板ボックス251の正面側から取付けられる。
まず、コネクタカバー800の取付壁部801の裏面に貼付された両面接着テープ818の他面側の剥離紙を剥がす(図示略)。
続いて、基板ボックス251の端子部250aに接続された接続ケーブルCCのコネクタを被覆部802により覆いつつ、被覆部802の開口部809を介して接続ケーブルCCのケーブルCAを外部に導出する。同時に、コネクタカバー800の取付壁部801を、リブ801a〜801dにより位置決めしつつ、基板ボックス251の正面壁部251cに押圧する。これにより、両面接着テープ818によってコネクタカバー800の取付壁部801が基板ボックス251の正面壁部251cに接着される。そして、コネクタカバー800が基板ボックス251に対し固定された状態となる。
コネクタカバー800の取付状態にあっては、取付壁部801の大部分が基板ボックス251の正面壁部251cに重なるように配置される。但し、両面接着テープ818には、基板ボックス251内部のカードユニット接続基板250に実装された所定の電子部品820に対応して貫通形成された窓部818aが形成されている。これにより、電子部品820の視認性を確保することができる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、コネクタカバー700,800を備えることにより、例えばパチンコ機10の隙間から侵入させた不正な器具を接続ケーブルCCのコネクタCNや端子部242d等に対し接触させるなどの不正行為を抑止することができる。
特に本実施形態では、コネクタカバー700,800を基板ボックス244,251に対し接着固定されるため、係止爪等により係止させただけの構成に比べ、コネクタカバー700,800を取外すことが困難となる。
さらに、コネクタカバー700,800が基板ボックス244,251に接着固定されていることから、万が一コネクタカバー700,800を強引に取外すような不正行為が行われた場合には、何らかの痕跡が残るとともに、コネクタカバー700,800を再び元の状態のように適正に取付けることができなくなるため、それを確認することで当該不正行為を早期かつ容易に発見することができる。そのため、不正行為の直接的な防止はもとより、不正行為を早期発見できるという側面からも不正行為の抑止を図ることができる。
また、コネクタカバー700,800が透明部材により構成されていることから、当該コネクタカバー700,800を介して基板242a,250の実装面(表面)を視認可能となり、基板242a,250の実装面の電子部品の視認性が損なわれるといった不具合を極力少なくすることができる。勿論、接続ケーブルCCのコネクタCNや端子部242d等に対し不正部品が取付けられていることなども容易に発見することができる。
特に、コネクタカバー700に関しては、基板ボックス244のうち、基板242aの実装面に対し略直交して配設される水平段差部244g及び垂直段差部244hに対し接着固定される。これにより、基板242aの実装面の視認性が低下するおそれを低減する。また、コネクタCNの抜け方向への動きを規制する力も強くなり、コネクタカバー700ひいてはコネクタCNを不正に取外す行為を抑止することができる。さらに、2箇所で接着固定されるため、コネクタカバー700の取付状態も安定し、前記作用効果がより向上する。
また、コネクタカバー700に関しては、上壁部703、下壁部704及び左壁部705を基板ボックス244の凹部244cの縁部に沿わせるようにして回動させることにより、下壁部704が水平段差部244gに接着され、右壁部707が垂直段差部244hに接着される構成となっている。これにより、例えば下壁部704又は右壁部707のいずれか一方が接着されない状態で、他方が接着固定されてしまうといった接着ミスを極力防止することができると共に、取付性の向上を図ることができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施形態では、払出制御装置242及びカードユニット接続基板250に対し取付けられるコネクタカバー700,800について具体化しているが、これに限らず、主制御装置162など、その他の各種基板を収納する基板ボックスに取付けられるコネクタカバーに適用することとしてもよい。
(b)コネクタカバー700等の構成は上記実施形態に限定されるものではなく、基板ボックス244等の形状や寸法等に応じて適宜変更、省略することが可能である。例えば、コネクタカバー700の正面壁部701の縦片部706や右壁部707を省略し、コネクタカバー700が1箇所にて接着固定される構成としてもよい。コネクタカバー700,800の各種リブを省略した構成としてもよい。また、コネクタカバー800の両面接着テープ818には電子部品820に対応して窓部818aが形成されているが、これを省略した構成としてもよいし、又は、これに代えて電子部品820を視認可能な切欠き部を形成した構成としてもよい。
(c)上記実施形態では、接着手段として両面接着テープ717,718等を採用しているが、これに限らず、接着剤を塗布して接着固定する構成を採用してもよい。
(d)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。勿論、パチンコ機に限らず、アレンジボール機、雀球、スロットマシン(回胴式遊技機)など他の遊技機として実施してもよい。
以下、特許請求の範囲の請求項に記載されないものであって、上記実施形態から把握できる技術的思想について、その効果とともに記載する。
手段1.所定の電気機器との間で信号の送信又は受信を行うための端子部(基板側コネクタ)を具備してなる基板と、
前記端子部を露出させた状態で前記基板を被包する被包部材(基板ボックス)とを備え、
前記端子部に対し、前記電気機器と電気的に接続された接続ケーブルのコネクタ(ケーブル側コネクタ)が接続される遊技機において、
前記端子部に接続された接続ケーブルのコネクタを覆う被覆部材(コネクタカバー)を備え、
前記被覆部材を所定の接着手段により前記被包部材に対し接着固定したことを特徴とする遊技機。
前記端子部を露出させた状態で前記基板を被包する被包部材(基板ボックス)とを備え、
前記端子部に対し、前記電気機器と電気的に接続された接続ケーブルのコネクタ(ケーブル側コネクタ)が接続される遊技機において、
前記端子部に接続された接続ケーブルのコネクタを覆う被覆部材(コネクタカバー)を備え、
前記被覆部材を所定の接着手段により前記被包部材に対し接着固定したことを特徴とする遊技機。
上記手段1によれば、端子部に接続された接続ケーブルのコネクタを覆う被覆部材を備えることにより、例えば遊技機の隙間から侵入させた不正な器具を端子部やコネクタに対し接触させるなどの不正行為を抑止することができる。
被覆部材を被包部材に対し固定する方法としては、例えば被覆部材に係止爪等を設け、当該係止爪を被包部材に係止する方法などが考えられる。しかし、かかる方法では、係止爪の係止状態を解除することで簡単に被覆部材が取外されてしまうおそれがある。
この点、本手段によれば、被覆部材が被包部材に対し接着固定されるため、被覆部材を取外すことが困難となる。また、被覆部材を被包部材に接着するだけでよいため、作業性が良い。
さらに、被覆部材が被包部材に接着固定されていることから、万が一被覆部材を強引に取外すような不正行為が行われた場合には、何らかの痕跡が残るとともに、被覆部材を再び元の状態のように適正に取付けることができなくなるため、それを確認することで当該不正行為を早期かつ容易に発見することができる。そのため、不正行為の直接的な防止はもとより、不正行為を早期発見できるという側面からも不正行為の抑止を図ることができる。
なお、「接着手段」としては、両面接着テープや接着材等が挙げられる。また、「電気機器」としては、例えば上記「基板」との間で信号の送信又は受信を行う他の基板(制御基板、中継基板等)や検出スイッチなどが一例に挙げられる。
手段2.前記被覆部材が、透明部材又は半透明部材により構成されていることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
一般的に、パチンコ機等の遊技機においては、不正防止の観点から、被包部材(基板ボックス)自体が透明部材等により構成されている。そのため、被包部材が遊技機本体に取付けられた状態でも、当該被包部材外部から基板表面(実装面)の電子部品の確認を容易に行うことができる。従って、仮にROM等の電子部品の交換といった不正行為が行われた場合でも、当該不正行為を早期に発見することができると共に、このような不正行為が抑止されている。
ここで、被覆部材を被包部材に接着固定する場合には、基板表面の視認性を低下させるおそれがある。
この点、本手段によれば、被覆部材が透明部材等により構成されることにより、仮に被覆部材の一部が基板表面に重なるように配置された場合でも、透明部材等よりなる当該被覆部材を介して基板表面を視認可能となり、基板表面の電子部品の視認性が損なわれるといった不具合を極力少なくすることができる。勿論、端子部やコネクタに対し不正部品が取付けられていることなども容易に発見することができる。
手段3.前記被包部材のうち、前記基板の実装面に対し略直交して配設される側壁部に対し、前記被覆部材を接着固定したことを特徴とする手段1又は2に記載の遊技機。
仮に基板の実装面と並行して配設される被包部材の正面壁部に対し、被覆部材を接着固定した場合には、基板表面の視認性を低下させるおそれがある。
この点、本手段によれば、基板表面の視認性が低下するおそれを低減することができる。
また、基板の実装面に対し略直交する方向は、当該実装面に突出形成される端子部に対し接続される接続ケーブルのコネクタの取外し方向でもあるため、本手段のように被覆部材を接着固定することにより、コネクタの抜け方向への動きを規制する力も強くなる。結果として、接続ケーブルのコネクタを不正に取外す行為を抑止することができる。
手段4.前記被覆部材は、略L字状に形成され、
前記被包部材のうち、前記基板の実装面に対し略直交して配設される第1側壁部に対し接着固定されると共に、前記基板の実装面に対し略直交しかつ前記第1側壁部に対し略直交して配設される第2側壁部に対し接着固定されることを特徴とする手段1又は2に記載の遊技機。
前記被包部材のうち、前記基板の実装面に対し略直交して配設される第1側壁部に対し接着固定されると共に、前記基板の実装面に対し略直交しかつ前記第1側壁部に対し略直交して配設される第2側壁部に対し接着固定されることを特徴とする手段1又は2に記載の遊技機。
上記手段4によれば、上記手段3と同様の作用効果が奏される。加えて、被包部材のうち、互いに略直交する2つの側壁部に対しそれぞれ被覆部材が接着固定されるため、取付状態が安定し、被覆部材を取外すことがより困難となる。
手段5.前記被包部材は、前記端子部が挿通される開口部を有した凹部を備え、
前記被覆部材は、前記凹部に差し込まれかつ前記端子部に接続された接続ケーブルのコネクタを覆う被覆部を備え、
前記被覆部材の被覆部を前記被包部材の凹部の縁部に沿わせて変位させることにより、当該被覆部材を当該被包部材に接着固定するようにしたことを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の遊技機。
前記被覆部材は、前記凹部に差し込まれかつ前記端子部に接続された接続ケーブルのコネクタを覆う被覆部を備え、
前記被覆部材の被覆部を前記被包部材の凹部の縁部に沿わせて変位させることにより、当該被覆部材を当該被包部材に接着固定するようにしたことを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の遊技機。
上記手段5によれば、被包部材の凹部の縁部に案内されつつ、被覆部材を取付姿勢に導くことができるため、接着ミスを極力防止することができると共に、取付性の向上を図ることができる。特に上記手段4のように2箇所で接着固定する場合には、いずれか一方が接着されない状態で、他方が接着固定されてしまうおそれもあるため、本手段の構成がより奏効することとなる。
手段6.前記被包部材のうち、前記基板の実装面に対し略平行して配設される正面壁部に対し、前記被覆部材を接着固定すると共に、
前記基板の実装面上の所定の電子部品に対応して、前記接着手段の一部に切欠き部又は窓部を形成したことを特徴とする手段2に記載の遊技機。
前記基板の実装面上の所定の電子部品に対応して、前記接着手段の一部に切欠き部又は窓部を形成したことを特徴とする手段2に記載の遊技機。
上記手段6によれば、基板表面の所定の電子部品の視認性が低下するおそれを低減することができる。
手段7.前記基板は、遊技媒体を払出可能な払出手段を制御する払出制御基板であることを特徴とする手段1乃至6のいずれかに記載の遊技機。
上記手段7によれば、払出制御基板に対し偽の信号を出力する等して、不正に遊技媒体を獲得するといった不正行為を抑止することができる。
手段8.前記基板は、遊技者の操作に基づいて遊技媒体の貸出しを要求する貸出指示手段と、前記貸出指示手段からの貸出要求に基づき払出手段を制御し遊技媒体を払出す払出制御基板とを電気的に接続する中継基板であることを特徴とする手段1乃至6のいずれかに記載の遊技機。
上記手段8によれば、上記手段7と同様の作用効果が奏される。
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
A.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する球発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域内に配置された各遊技部品(一般入賞口、可変入賞装置、作動口、可変表示ユニット等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
B.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。
C.上記各手段における遊技機は、スロットマシン等の回胴式遊技機であること。より詳しい態様例としては、「複数の識別情報(図柄)からなる識別情報列(図柄列;具体的には図柄の付されたリール等の回転体)を変動表示(具体的にはリール等の回転)した後に識別情報列を確定停止表示する可変表示手段(具体的にはリールユニット等の回転体ユニット)を備え、始動用操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が開始され、停止用操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して又は所定時間経過することにより識別情報(図柄)の変動が停止され、その停止時の確定識別情報(図柄)が特定識別情報(図柄)であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるよう構成した回胴式遊技機」が挙げられる。
10…パチンコ機、204…制御装置集合ユニット、242…払出制御装置、242a…払出制御基板、242d…端子部、244…基板ボックス、244a…ボックスカバー、244c…凹部、244e…コネクタ用開口部、244f…土手部、244g…水平段差部、244j…正面壁部、244k…放熱孔、250…カードユニット接続基板、250a…端子部、251…基板ボックス、251a…コネクタ用開口部、251c…正面壁部、700…コネクタカバー、701…正面壁部、702…横片部、703…上壁部、704…下壁部、705…左壁部、707…右壁部、709,710…開口部、709a,710a…リブ、711,712…リブ、715…面取り部、717,718…両面接着テープ、800…コネクタカバー、801…取付壁部、801a〜801d…リブ、802…被覆部、803…下壁部、804…上壁部、805…手前壁部、806…右壁部、809…開口部、809a…リブ、810…係止片、815…面取り部、818…両面接着テープ、818a…窓部、CC…接続ケーブル、CN…コネクタ、CA…ケーブル。
Claims (1)
- 所定の電気機器との間で信号の送信又は受信を行うための端子部を具備してなる基板と、
前記端子部を露出させた状態で前記基板を被包する被包部材とを備え、
前記端子部に対し、前記電気機器と電気的に接続された接続ケーブルのコネクタが接続される遊技機において、
前記端子部に接続された接続ケーブルのコネクタを覆う被覆部材を備え、
前記被覆部材を所定の接着手段により前記被包部材に対し接着固定し、
前記被覆部材は、透明部材又は半透明部材で構成されると共に、略L字状に形成され、
前記被包部材のうち、前記基板の実装面に対し略直交して配設される第1側壁部に対し接着固定されると共に、
前記基板の実装面に対し略直交しかつ前記第1側壁部に対し略直交して配置される第2側壁部に対し接着固定され、
更に、前記被包部材のうち、前記基板の実装面に対し略並行して配設される正面壁部に対し前記被覆部材が接着固定され、
前記基板の実装面上の所定の電子部品に対応して、前記接着手段の一部に切欠き部又は窓部を形成したことを特徴とする遊技機。
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- 2020-08-17 JP JP2020137227A patent/JP2020179303A/ja active Pending
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