JP2020176296A - 基板処理装置、基板処理システム及び基板処理方法 - Google Patents

基板処理装置、基板処理システム及び基板処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板処理性能の安定性を向上する基板処理装置、基板処理システム及び基板処理方法を提供する。【解決手段】チャンバ1と、回転速度制御可能なポンプ42を有し、チャンバ1からガスを排気するガス排気装置4と、制御装置6と、を備え、制御装置6は、チャンバ1内からガス排気装置4への排気速度が基準排気速度となるように、ポンプ42の回転速度を調整する、基板処理装置100。【選択図】図1

Description

本開示は、基板処理装置、基板処理システム及び基板処理方法に関する。
例えば、チャンバ内を真空雰囲気に制御し、チャンバ内に処理ガスを供給して、チャンバ内の基板に所望の処理を施す基板処理装置が知られている。
特許文献1には、炉体に排気管路を介して接続した真空ポンプの回転数制御により、炉体内圧力の制御をおこなう真空熱処理装置の真空排気装置が開示されている。
特開2007−315729号公報
一の側面では、本開示は、基板処理性能の安定性を向上する基板処理装置、基板処理システム及び基板処理方法を提供する。
上記課題を解決するために、一の態様によれば、チャンバと、回転速度制御可能なポンプを有し、前記チャンバからガスを排気するガス排気装置と、制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記チャンバ内から前記ガス排気装置への排気速度が基準排気速度となるように、前記ポンプの回転速度を調整する、基板処理装置が提供される。
一の側面によれば、基板処理性能の安定性を向上する基板処理装置、基板処理システム及び基板処理方法を提供することができる。
第1実施形態に係る基板処理装置の構成の一例を示す断面模式図。 第1実施形態に係る基板処理装置におけるプロセスシーケンスの一例を示す図。 処理容器内の圧力変化の一例を模式的に示したグラフ。 経時変化による処理容器に供給するガスの流量と処理容器内の圧力の関係の一例を示すグラフ。 第2実施形態に係るクラスタシステムの構成の一例を示す平面図。 第2実施形態に係るクラスタシステムの構成の一例を示す模式図。 機差による処理容器に供給するガスの流量と処理容器内の圧力の関係の一例を示すグラフ。 第3実施形態に係る基板処理装置の構成の一例を示す断面模式図。
以下、図面を参照して本開示を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
<基板処理装置>
第1実施形態に係る基板処理装置100について、図1を用いて説明する。図1は、第1実施形態に係る基板処理装置100の構成の一例を示す断面模式図である。以下の説明において、基板処理装置100は、ウェハ等の基板Wに原料ガスであるTiClガス及び還元ガスであるNHガスを供給して、基板Wの表面にTiN膜を成膜するALD(Atomic Layer Deposition)装置である場合を例に説明する。
基板処理装置100は、処理容器(チャンバ)1、基板載置台2、シャワーヘッド3、ガス排気装置4、処理ガス供給部5、制御装置6を有する。
処理容器1は、アルミニウム等の金属により構成され、略円筒状を有する。処理容器1の側壁には基板Wを搬入又は搬出するための搬入出口11が形成され、搬入出口11はゲートバルブ12で開閉可能となっている。処理容器1の本体の上には、断面が矩形状をなす円環状の排気ダクト13が設けられている。排気ダクト13には、内周面に沿ってスリット13aが形成されている。また、排気ダクト13の外壁には排気口13bが形成されている。排気ダクト13の上面には処理容器1の上部開口を塞ぐように天壁14が設けられている。天壁14と排気ダクト13の間はシールリング15で気密にシールされている。
基板載置台2は、処理容器1内で基板Wを水平に支持する。基板載置台2は、基板Wに対応した大きさの円板状をなし、支持部材23に支持されている。基板載置台2は、窒化アルミニウム(AlN)等のセラミックス材料や、アルミニウムやニッケル基合金等の金属材料で構成されており、内部に基板Wを加熱するためのヒータ21が埋め込まれている。ヒータ21は、ヒータ電源(図示せず)から給電されて発熱する。そして、基板載置台2の上面のウエハ載置面近傍に設けられた熱電対(図示せず)の温度信号によりヒータ21の出力を制御することにより、基板Wを所定の温度に制御するようになっている。
基板載置台2には、ウエハ載置面の外周領域、及び基板載置台2の側面を覆うようにアルミナ等のセラミックスからなるカバー部材22が設けられている。
支持部材23は、基板載置台2の底面中央から処理容器1の底壁に形成された孔部を貫通して処理容器1の下方に延び、その下端が昇降機構24に接続されている。昇降機構24により基板載置台2が支持部材23を介して、図1で示す処理位置と、その下方の二点鎖線で示すウエハの搬送が可能な搬送位置との間で昇降可能となっている。また、支持部材23の処理容器1の下方には、鍔部25が取り付けられており、処理容器1の底面と鍔部25の間には、処理容器1内の雰囲気を外気と区画し、基板載置台2の昇降動作にともなって伸縮するベローズ26が設けられている。
処理容器1の底面近傍には、昇降板27aから上方に突出するように3本(2本のみ図示)のウエハ支持ピン27が設けられている。ウエハ支持ピン27は、処理容器1の下方に設けられた昇降機構28により昇降板27aを介して昇降可能になっており、搬送位置にある基板載置台2に設けられた貫通孔2aに挿通されて基板載置台2の上面に対して突没可能となっている。このようにウエハ支持ピン27を昇降させることにより、ウエハ搬送機構(図示せず)と基板載置台2との間で基板Wの受け渡しが行われる。
シャワーヘッド3は、処理容器1内に処理ガスをシャワー状に供給する。シャワーヘッド3は、金属製であり、基板載置台2に対向するように設けられており、基板載置台2とほぼ同じ直径を有する。シャワーヘッド3は、処理容器1の天壁14に固定された本体部31と、本体部31の下に接続されたシャワープレート32とを有する。本体部31とシャワープレート32との間にはガス拡散空間33が形成されており、ガス拡散空間33には、本体部31及び処理容器1の天壁14の中央を貫通するようにガス導入孔36が設けられている。シャワープレート32の周縁部には下方に突出する環状突起部34が形成され、シャワープレート32の環状突起部34の内側の平坦面にはガス吐出孔35が形成されている。
基板載置台2が処理位置に存在した状態では、シャワープレート32と基板載置台2との間に処理空間37が形成され、環状突起部34と基板載置台2のカバー部材22の上面が近接して環状隙間38が形成される。
基板処理装置100は、処理容器1内からガスを排気するガス排気装置4が設けられている。ガス排気装置4は、排気配管41と、真空ポンプ42と、APCバルブ43と、圧力センサ44と、を備える。処理に際して、処理容器1内のガスは、スリット13aを介して排気ダクト13に至り、排気ダクト13からガス排気装置4の真空ポンプ42により排気配管41を通って排気される。
排気配管41は、処理容器1の排気口13bと真空ポンプ42の吸入ポートとを接続する。真空ポンプ42は、インバータ制御による可変速制御が可能となっている。排気配管41には、圧力制御(APC:Adaptive Pressure Control)バルブ(以下、「APCバルブ」と称する。)43が設けられている。APCバルブ43は、開度制御が可能なバルブであり、排気経路のコンダクタンスを調節することによって、処理容器1内の圧力を調節する。
圧力センサ44は、APCバルブ43よりも上流側の排気配管41に設けられ、排気配管41内の圧力を検出する。なお、処理容器1内の圧力を検出する圧力センサを備えていてもよく、APCバルブ43よりも下流側(真空ポンプ42の一次側)の排気配管41内の圧力を検出する圧力センサを備えていてもよい。
処理ガス供給部5は、原料ガス供給ラインL1、還元ガス供給ラインL2、第1の連続Nガス供給ラインL3、第2の連続Nガス供給ラインL4を有する。
原料ガス供給ラインL1は、TiClガス(原料ガス)の供給源である原料ガス供給源GS1から延び、合流配管L7に接続されている。合流配管L7は、ガス導入孔36に接続されている。原料ガス供給ラインL1には、原料ガス供給源GS1側から順に、マスフローコントローラM1、バッファタンクT1、及び開閉弁V1が設けられている。マスフローコントローラM1は、原料ガス供給ラインL1を流れるTiClガスの流量を制御する。バッファタンクT1は、TiClガスを一時的に貯留し、短時間で必要なTiClガスを供給する。開閉弁V1は、ALDプロセスの際にTiClガスの供給・停止を切り替える。
還元ガス供給ラインL2は、NHガス(還元ガス)の供給源である還元ガス供給源GS2から延び、合流配管L7に接続されている。還元ガス供給ラインL2には、還元ガス供給源GS2側から順に、マスフローコントローラM2、バッファタンクT2、及び開閉弁V2が設けられている。マスフローコントローラM2は、還元ガス供給ラインL2を流れるNHガスの流量を制御する。バッファタンクT2は、NHガスを一時的に貯留し、短時間で必要なNHガスを供給する。開閉弁V2は、ALDプロセスの際にNHガスの供給・停止を切り替える。
第1の連続Nガス供給ラインL3は、Nガスの供給源であるNガス供給源GS3から延び、原料ガス供給ラインL1に接続されている。これにより、第1の連続Nガス供給ラインL3を介して原料ガス供給ラインL1側にNガスが供給される。第1の連続Nガス供給ラインL3は、ALD法による成膜中にNガスを常時供給し、TiClガスのキャリアガスとして機能するとともに、パージガスとしての機能も有する。第1の連続Nガス供給ラインL3には、Nガス供給源GS3側から順に、マスフローコントローラM3、開閉弁V3、及びオリフィスF3が設けられている。マスフローコントローラM3は、第1の連続Nガス供給ラインL3を流れるNガスの流量を制御する。オリフィスF3は、バッファタンクT1によって供給される比較的大きい流量のガスが第1の連続Nガス供給ラインL3に逆流することを抑制する。
第2の連続Nガス供給ラインL4は、Nガスの供給源であるNガス供給源GS4から延び、還元ガス供給ラインL2に接続されている。これにより、第2の連続Nガス供給ラインL4を介して還元ガス供給ラインL2側にNガスを供給される。第2の連続Nガス供給ラインL4は、ALD法による成膜中にNガスを常時供給し、NHガスのキャリアガスとして機能するとともに、パージガスとしての機能も有する。第2の連続Nガス供給ラインL4には、Nガス供給源GS4側から順に、マスフローコントローラM4、開閉弁V4、及びオリフィスF4が設けられている。マスフローコントローラM4は、第2の連続Nガス供給ラインL4を流れるNガスの流量を制御する。オリフィスF4は、バッファタンクT2によって供給される比較的大きい流量のガスが第2の連続Nガス供給ラインL4に逆流することを抑制する。
制御装置6は、基板処理装置100の各部の動作を制御する。制御装置6は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を有する。CPUは、RAM等の記憶領域に格納されたレシピに従って、所望の処理を実行する。レシピには、プロセス条件に対する装置の制御情報が設定されている。制御情報は、例えばガス流量、圧力、温度、プロセス時間であってよい。なお、レシピ及び制御装置6が使用するプログラムは、例えばハードディスク、半導体メモリに記憶されてもよい。また、レシピ等は、CD−ROM、DVD等の可搬性のコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体に収容された状態で所定の位置にセットされ、読み出されるようにしてもよい。
制御装置6は、CPUが実行する制御ブロックとして、処理ガス制御部61と、真空ポンプ制御部62と、APCバルブ制御部63と、を有する。
処理ガス制御部61は、レシピに従ってバルブV1〜V4の開閉を制御することにより、処理ガス供給部5による処理容器1内への処理ガスの供給を制御する。
真空ポンプ制御部62は、真空ポンプ42をインバータ制御する。即ち、真空ポンプ制御部62は、真空ポンプ42のモータの回転速度をインバータ制御する。ここで、真空ポンプ42の排気速度は、真空ポンプ42のモータの回転速度により決定される。このため、真空ポンプ制御部62は、真空ポンプ42の排気速度を制御することができる。
真空ポンプ制御部62は、処理容器1内からガス排気装置4への排気速度が予め設定された排気速度となるように、モータの回転速度を決定する。そして、真空ポンプ制御部62は、決定した回転速度となるように、真空ポンプ42のモータをインバータ制御する。
APCバルブ制御部63は、レシピに従ってAPCバルブ43の開度を制御する。
次に、第1実施形態に係る基板処理装置100におけるALDプロセスによるTiN膜の成膜処理について説明する。図2は、第1実施形態に係る基板処理装置100におけるプロセスシーケンスの一例を示す図である。図2(a)は、供給されるガスの量の変化を示すタイミングチャートである。図2(a)において、横軸は時間を示し、縦軸はガス供給量を示す。図2(b)は、APCバルブ43の開度を示すグラフである。図2(b)において、横軸は時間を示し、縦軸はAPCバルブ43の開度を示す。図2(c)は、処理容器1内の圧力を示すグラフである。図2(c)において、横軸は時間を示し、縦軸はガス供給量を示す。
まず、基板処理装置100の処理容器1内に基板Wを搬入する。具体的には、ヒータ21により所定温度(例えば、300℃〜700℃)に加熱された基板載置台2を搬送位置(図1において二点鎖線で示す。)に下降させた状態でゲートバルブ12を開く。続いて、搬送アーム(図示せず)により基板Wを、搬入出口11を介して処理容器1内に搬入し、ウエハ支持ピン27で支持する。搬送アームが搬入出口11から退避すると、ゲートバルブ12を閉じる。また、ウエハ支持ピン27を下降させて、基板Wを基板載置台2に載置する。続いて、基板載置台2を処理位置(図1において実線で示す。)まで上昇させ、処理容器1内を所定の真空度まで減圧する。その後、開閉弁V3,V4を開き、開閉弁V1,V2,V5を閉じる。これにより、Nガス供給源GS3,GS4から第1の連続Nガス供給ラインL3及び第2の連続Nガス供給ラインL4を経てN2ガスを処理容器1内に供給して圧力を上昇させ、基板載置台2上の基板Wの温度を安定させる。このとき、バッファタンクT1内には、原料ガス供給源GS1からTiClガスが供給されて、バッファタンクT1内の圧力は略一定に維持されている。また、バッファタンクT2内には、還元ガス供給源GS2からNHガスが供給されて、バッファタンクT2内の圧力は略一定に維持されている。
続いて、TiClガスとNHガスとを用いたALDプロセスによりTiN膜を成膜する。
ALDプロセスは、TiCl供給工程S1、第1のパージ工程S2、NH供給工程S3、及び、第2のパージ工程S4を所定サイクル繰り返し、基板Wの上に所望の膜厚のTiN膜を形成するプロセスである。
TiCl供給工程S1は、TiClガスを処理空間37に供給する工程である。TiCl供給工程S1では、まず、開閉弁V3,V4を開いた状態で、Nガス供給源GS3,GS4から、第1の連続Nガス供給ラインL3及び第2の連続Nガス供給ラインL4を経てNガス(連続Nガス)を供給し続ける。また、開閉弁V1を開くことにより、原料ガス供給源GS1から原料ガス供給ラインL1を経てTiClガスを処理容器1内の処理空間37に供給する。このとき、TiClガスは、バッファタンクT1に一旦貯留された後に処理容器1内に供給される。これにより、基板Wの表面にTiClガスが吸着される。
第1のパージ工程S2は、処理空間37の余剰のTiClガス等をパージする工程である。第1のパージ工程S2では、第1の連続Nガス供給ラインL3及び第2の連続Nガス供給ラインL4を介してのNガス(連続Nガス)の供給を継続した状態で、開閉弁V1を閉じてTiClガスの供給を停止する。これにより、処理空間37の余剰のTiClガス等をパージする。
NH供給工程S3は、NHガスを処理空間37に供給する工程である。NH供給工程Sでは、第1の連続Nガス供給ラインL3及び第2の連続Nガス供給ラインL4を介してのNガス(連続Nガス)の供給を継続した状態で、開閉弁V2を開く。これにより、還元ガス供給源GS2から還元ガス供給ラインL2を経てNHガスを処理空間37に供給する。このとき、NHガスは、バッファタンクT2に一旦貯留された後に処理容器1内に供給される。これにより、基板W上に吸着したTiClが還元される。このときのNHガスの流量は、十分に還元反応が生じる量とすることができる。
第2のパージ工程S4は、処理空間37の余剰のNHガスをパージする工程である。第2のNガスを供給する工程では、第1の連続Nガス供給ラインL3及び第2の連続Nガス供給ラインL4を介してのNガス(連続Nガス)の供給を継続した状態で、開閉弁V2を閉じてNHガスの供給を停止する。これにより、処理空間37の余剰のNHガス等をパージする。
以下、これらの工程を所定サイクル繰り返すことにより、基板Wの上に所望の膜厚のTiN膜を形成する。なお、図2(b)に示すように、ALDプロセスにおいて、APCバルブ43の開度は一定である。また、ALDプロセスにおいて、真空ポンプ42のモータの回転速度(真空ポンプ42の排気速度)は、一定である。
このように、制御装置6は、真空ポンプ制御部62により真空ポンプ42のモータの回転速度を所定の回転速度(例えば、初期設置時は真空ポンプ42の最大出力より小さい出力)で維持しつつ、APCバルブ制御部63によりAPCバルブ43の開度を所定の開度(例えば、初期設置時はフルオープンより小さい開度)で維持しつつ、処理ガス制御部61によりバルブV1〜V4の開閉を制御することにより、ALDプロセスを実行する。
ところで、基板処理装置100は、原料ガスであるTiClガスのように低蒸気圧の液体を気化させて供給するプロセスである。また、原料ガスとして固体の材料を気化させて供給するプロセスもある。また、処理ガスにより副生成物等が生成されるプロセスもある。このようなプロセスでは、基板処理装置100の稼働時間が増えるに連れて、凝固した材料や副生成物等が排気配管41や真空ポンプ42内部に付着し、コンダクタンスが低下する。また、コンダクタンスが低下することにより、初期設置時と比較して、処理容器1内からガス排気装置4への排気速度も低下する。また、排気配管41等のクリーニング、メンテナンス、交換等が行われたときにも、ガス排気装置4への排気速度は変動する。
図3は、処理容器1内の圧力変化の一例を模式的に示したグラフである。図3(a)は、基板処理装置100の初期設置時における処理容器1内の圧力変化の一例を示す。初期設置時においては、ステップS2の終了時(ステップS3の開始時)において、処理容器1内の圧力は圧力Pとなっており、TiClが好適にパージされることを示している。同様に、ステップS4の終了時(ステップS1の開始時)において、処理容器1内の圧力は圧力Pとなっており、NHが好適にパージされることを示している。
図3(b)は、稼働時間経過後の基板処理装置100における圧力変化の一例を示す。稼働時間が経過して排気配管41等のコンダクタンスが低下することにより、初期設置時と同じ条件で真空ポンプ42の回転速度、APCバルブ43の開度、バルブV1〜V4の開閉を制御しても、ステップS2の終了時(ステップS3の開始時)における圧力が初期状態の圧力Pよりも圧力差ΔPの分だけ上昇している。このため、処理容器1内のTiClが十分にパージされる前にNHの供給が開始される場合がある。また、図示は省略するがステップS4の終了からステップS1の開始時においても、処理容器1内のNHが十分にパージされる前にTiClの供給が開始される場合がある。
このため、処理容器1内にはTiClとNHとが混在する状態となり、所望のALD反応が得られず、初期設置時と同様の成膜性能が得られないおそれがある。例えば、ステップS3において、供給されたNHがパージしきれなかった処理容器1内のTiClと反応して消費されることにより、基板Wの表面に吸着されたTiClとNHとの反応が低下し、成膜速度が低下するおそれがある。また、ステップS1において、供給されたTiClがパージしきれなかった処理容器1内のNHと反応して消費されることにより、基板Wの表面に吸着するTiClが減少し、成膜速度が低下するおそれがある。
ここで、コンダクタンスの低下に対して、排気配管41に設けられたAPCバルブ43の開度を増加させてコンダクタンスが初期設置時と等しくなるように調整する場合、開度の増加には限界がある。
これに対し、第1実施形態に係る基板処理装置100は、処理容器1内からガス排気装置4への排気速度が基板処理装置100の初期設置時における排気速度(以下、「基準排気速度」と称する。)となるように、真空ポンプ42のモータの回転速度を制御する。
図4は、経時変化による処理容器1に供給するガスの流量と処理容器1内の圧力の関係の一例を示すグラフである。
基板処理装置100の初期設置時において、真空ポンプ42の出力を所定の出力とし、処理容器1に供給される複数のガス(原料ガス、還元ガス、キャリアガス(不活性ガス))の夫々について、流量を変化させたときの処理容器1内の圧力をプロットし、近似線71を求める。ここで、初期設置時における真空ポンプ42の回転速度(出力)は、真空ポンプ42の最大回転速度よりも少ない回転速度で設定される。例えば、真空ポンプ42の最大回転速度を100%とした場合、実運用上の観点から最大回転速度の95%以下に設定されるのがよく、より好ましくは80%以下に設定されるのがよい。基準排気速度のポンプの回転速度が、最大回転速度に近くなるほど、調整、制御のマージンが小さくなり、安定したプロセス性能は満たすことができない。
次に、真空ポンプ制御部62は、所定の判定基準を満たした場合、真空ポンプ42のモータの回転速度を調整する。ここで、所定の判定基準とは、排気配管41等のコンダクタンスが低下したと判定するための基準であり、例えば、所定の稼働時間が経過した場合、サイクル数が所定の閾値を超えた場合である。また、排気速度に影響を与える機器(排気配管41、真空ポンプ42、APCバルブ43等)のメンテナンスや交換が行われた場合であってもよい。なお、成膜プロセス中は処理容器1内の圧力制御に影響を与えるおそれがあるため、回転速度の調整を不許可とすることが好ましい。
真空ポンプ制御部62は、真空ポンプ42のモータの回転速度を初期設置時の回転速度よりも増加させる。
ここで、真空ポンプ42のモータの回転速度を初期設置時のままとし、コンダクタンス低下状態(稼働時間経過後)における供給ガスの流量と処理容器1内の圧力との関係を示す近似線72を示す。排気配管41等のコンダクタンスが低下することにより、近似線72の傾きは、初期設置時の近似線71の傾きよりも大きくなり、乖離している。
また、コンダクタンス低下状態(稼働時間経過後)において、真空ポンプ42のモータの回転速度を調整(増加)した場合における供給ガスの流量と処理容器1内の圧力との関係を示す近似線72aを示す。このように、真空ポンプ42のモータの回転速度を調整(増加)させることにより、近似線72aの傾きを初期設置時の近似線71の傾きに近づけることができるので、初期設置時と同様の成膜性能が得られる。
なお、調整後の回転速度は、基準排気速度が得られる回転速度とする。真空ポンプ制御部62は、圧力センサ44の検出値と基準排気速度に基づいて、真空ポンプ42のモータの回転速度を調整する。例えば、真空ポンプ制御部62は、圧力センサ44の検出値の変化から現在の排気速度を取得する。真空ポンプ制御部62は、取得した現在の排気速度と基準排気速度とを比較して、比較結果に基づいて、真空ポンプ42のモータの回転速度を調整する。例えば、真空ポンプ制御部62は、取得した排気速度が基準排気速度となるように真空ポンプ42のモータの回転速度を調整する。これにより、図4の近似線72aに示すように、供給ガスの流量と処理容器1内の圧力との関係を初期設置時の近似線71と等しくすることができるので、図3(c)に示すように、処理容器1内の圧力変化を初期設置時(図2(a)参照)と同様にすることができ、初期設置時と同様の成膜性能が得られる。
以上、第1実施形態に係る基板処理装置100によれば、インバータ制御の真空ポンプ42を用いてモータの回転速度を制御することにより、排気配管41等に副生成物等が付着してコンダクタンスが経時変化しても、排気速度を一定にすることができ、基板処理性能の安定性を向上させることができる。
また、初期設置時における真空ポンプ42の回転速度は、真空ポンプ42の最大回転速度よりも少ない回転速度(例えば95%以下、より好ましくは80%以下)で設定される。これにより、排気配管41等に副生成物等が付着してコンダクタンスが経時変化しても、真空ポンプ42の回転速度を増加させることで基板処理性能の安定性を確保することができるので、メンテナンス周期を延命することができる。なお、最大出力の大きい真空ポンプ42を用いることにより、メンテナンス周期をさらに延命することができる。
また、初期設置時における排気速度の取得、現在の排気速度の取得、モータの回転速度を調整は、制御装置20により行うことができるので、人的な作業を不要とすることができる。
また、制御装置20は、排気速度の低下に関係を与えるような信号を常時モニタする監視ソフトウエアを作動させてもよい。なお、排気速度の低下に関係を与えるような信号は、例えば、処理容器1の圧力センサ(図示せず)、排気配管41の圧力センサ44、真空ポンプ42の一次側の圧力センサ(図示せず)、真空ポンプ42の負荷状況(例えば、モータの電流値や温度)、APCバルブ43の開度等を用いることができる。これにより、排気速度の変化に起因する成膜プロセス不良が発生する前に、その予兆を検知して、プロセス不良を未然に防止することができる。
<クラスタシステム>
次に、第2実施形態に係るクラスタシステム300について、図5を用いて説明する。図5は、第2実施形態に係るクラスタシステム300の構成の一例を示す平面図である。クラスタシステム300は、4つの基板処理装置100A〜100Dを有する。これらは、平面形状が七角形をなす真空搬送室301の4つの壁部にそれぞれゲートバルブGを介して接続されている。真空搬送室301内は、真空ポンプにより排気されて所定の真空度に保持される。
基板処理装置100A〜100Dは、基板Wに対して処理(例えば、成膜処理)を施す装置であり、CVD(Chemical Vapor Deposition)装置、ALD装置等により構成される。基板処理装置100A〜100Dの一例は、図1に示す基板処理装置100であり、重複する説明を省略する。なお、基板処理装置100A〜100Dは、基板Wに対して同じ処理を施すものであり、同様の構成を有している。但し、後述するように、排気配管41A〜41Dの構造が異なっている。
また、真空搬送室301の他の3つの壁部には、3つのロードロック室302がゲートバルブG1を介して接続されている。ロードロック室302を挟んで真空搬送室301の反対側には、大気搬送室303が設けられている。3つのロードロック室302は、ゲートバルブG2を介して大気搬送室303に接続されている。ロードロック室302は、大気搬送室303と真空搬送室301との間で基板Wを搬送する際に、大気圧と真空との間で圧力制御するものである。
大気搬送室303のロードロック室302取り付け壁部とは反対側の壁部には、基板Wを収容するキャリア(FOUP等)Cを取り付ける3つのキャリア取り付けポート305を有している。また、大気搬送室303の側壁には、基板Wのアライメントを行うアライメントチャンバ304が設けられている。大気搬送室303内には清浄空気のダウンフローが形成されるようになっている。
真空搬送室301内には、搬送機構306が設けられている。搬送機構306は、基板処理装置100A〜100D、ロードロック室302に対して基板Wを搬送する。搬送機構306は、独立に移動可能な2つの搬送アーム307a,307bを有していてもよい。
大気搬送室303内には、搬送機構308が設けられている。搬送機構308は、キャリアC、ロードロック室302、アライメントチャンバ304に対して基板Wを搬送するようになっている。
クラスタシステム300は全体制御部310を有している。全体制御部310は、基板処理装置100A〜100Dの各構成部、真空搬送室301の排気機構や搬送機構306、ロードロック室302の排気機構やガス供給機構、大気搬送室303の搬送機構308、ゲートバルブG、G1、G2の駆動系等を制御するCPU(コンピュータ)を有する主制御部と、入力装置(キーボード、マウス等)、出力装置(プリンタ等)、表示装置(ディスプレイ等)、記憶装置(記憶媒体)を有している。全体制御部310の主制御部は、例えば、記憶装置に内蔵された記憶媒体、または記憶装置にセットされた記憶媒体に記憶された処理レシピに基づいて、クラスタシステム300に、所定の動作を実行させる。なお、全体制御部310は、制御装置6(図1参照)のような各ユニットの制御部の上位の制御部であってもよい。
次に、以上のように構成されるクラスタシステム300の動作について説明する。以下の処理動作は、全体制御部310における記憶媒体に記憶された処理レシピに基づいて実行される。
まず、全体制御部310は、搬送機構308により大気搬送室303に接続されたキャリアCから基板Wを取り出して、大気搬送室303に搬送する。全体制御部310は、いずれかのロードロック室302のゲートバルブG2を開け、搬送機構308で保持された基板Wをそのロードロック室302に搬入する。搬送機構308の搬送アームが大気搬送室303へと退避した後、全体制御部310は、ゲートバルブG2を閉じ、ロードロック室302内を真空排気する。なお、基板WをキャリアCから基板Wを取り出した後、ロードロック室302に搬入する前に、アライメントチャンバ304で基板Wのアライメントを行う。
ロードロック室302が所定の真空度になった時点で、全体制御部310は、ロードロック室302のゲートバルブG1を開け、搬送機構306によりロードロック室302から基板Wを取り出して真空搬送室301に搬送する。搬送機構306の搬送アームが真空搬送室301へと退避した後、全体制御部310は、ゲートバルブG1を閉じる。
全体制御部310は、いずれかの基板処理装置100AのゲートバルブGを開け、搬送機構306で保持された基板Wをその基板処理装置100Aに搬入する。搬送機構306の搬送アームが真空搬送室301へと退避した後、全体制御部310は、ゲートバルブGを閉じ、その基板処理装置100Aにより、基板Wに処理を施す。
基板処理装置100Aの処理が終了後、全体制御部310は、基板処理装置100AのゲートバルブGを開け、搬送機構306により基板処理装置100Aから基板Wを取り出して真空搬送室301に搬送する。搬送機構306の搬送アームが真空搬送室301へと退避した後、全体制御部310は、基板処理装置100AのゲートバルブGを閉じる。
全体制御部310は、いずれかのロードロック室302のゲートバルブG1を開け、搬送機構306で保持された基板Wをそのロードロック室302に搬入する。搬送機構306の搬送アームが真空搬送室301へと退避した後、全体制御部310は、ゲートバルブG1を閉じ、ロードロック室302内を大気雰囲気に戻す。
ロードロック室302が所定の大気雰囲気になった時点で、全体制御部310は、ロードロック室302のゲートバルブG2を開け、搬送機構308によりロードロック室302から基板Wを取り出して大気搬送室303に搬送する。搬送機構308の搬送アームが大気搬送室303へと退避した後、全体制御部310は、ロードロック室302のゲートバルブG2を閉じる。また、全体制御部310は、搬送機構308で保持された基板WをキャリアCに戻す。
このように第2実施形態に係るクラスタシステム300によれば、基板処理装置100A〜100Dで基板Wに処理を施すことができる。
次に、第2実施形態に係るクラスタシステム300について、図6を用いて更に説明する。図6は、第2実施形態に係るクラスタシステム300の構成の一例を示す模式図である。図6に示す例において、クラスタシステム300は、4台の基板処理装置100A〜100Dを備えている。基板処理装置100A〜100Dは、図1に示す基板処理装置100と同様の構成を有している。但し、基板処理装置100A〜100Dでは、排気配管41A〜41Dの長さ、形状が異なっている。
例えば、半導体量産工場において、同じ半導体工程のための同じ仕様の基板処理装置100A〜100Dを複数台設置している。一方で、複数台の基板処理装置100A〜100Dをできるだけ省スペース・小フットプリントに設置することが求められている。このため、同工程・同仕様の基板処理装置100A〜100Dであっても、処理容器1から真空ポンプ42までの排気配管41A〜41Dの長さや曲げまでも完全に統一することは現実的には困難である。このため、基板処理装置100A〜100Dにおいて、構造上の差異が生じる。
排気配管41A〜41Dの長さや曲げが異なることにより、コンダクタンスに差が生じる。図7は、各基板処理装置100A〜100Dにおいて、機差による処理容器1に供給するガスの流量と処理容器1内の圧力の関係の一例を示すグラフである。また、近似線81は基板処理装置100Aにおける関係を示し、近似線82は基板処理装置100Bにおける関係を示し、近似線83は基板処理装置100Cにおける関係を示し、近似線84は基板処理装置100Dにおける関係を示す。また、近似線82a〜84aは回転速度調整後の場合における関係を示す。
ここで、基板処理装置100Aを基準の装置とするものとして説明する。基板処理装置100B〜100Dにおいて、基板処理装置100Aと同じ条件で真空ポンプ42の回転速度、APCバルブ43の開度、バルブV1〜V4の開閉を制御しても、近似線81〜84に示すように排気速度が異なるため、基板処理装置100Aと同様の成膜性能が得られないおそれがある。
これに対し、第2実施形態に係るクラスタシステム300は、基板処理装置100A〜100Dの構造上の差異に応じて、モータの回転速度を個別に設定する。まず、基準の装置である基板処理装置100Aの真空ポンプ制御部62は、基板処理装置100Aの排気速度(以下、「基準排気速度」と称する。)を予め取得する。取得された基準排気速度は、基板処理装置100B〜100Dの制御装置6に入力される。なお、入力方法は限定するものではなく、例えば、制御装置6同士を接続したネットワークNによる通信により行われてもよく、記録媒体を介して行われてもよく、作業者が入力することにより行われてもよい。
次に、基板処理装置100Bの真空ポンプ制御部62は、基板処理装置100Bの真空ポンプ42のモータの回転速度を調整する。調整後の回転速度は、基準排気速度が得られる回転速度とする。これにより、図7の近似線82aに示すように、基板処理装置100Bの排気速度を基準排気速度(近似線81)と等しくすることができるので、処理容器1内の圧力変化を基板処理装置100Aと同様にすることができ、基板処理装置100Aと同様の成膜性能が得られる。基板処理装置100Cにおいても、同様に基板処理装置100Cの真空ポンプ42のモータの回転速度を調整する。
以上、第2実施形態に係るクラスタシステム300によれば、インバータ制御の真空ポンプ42を用いてモータの回転速度を制御することにより、排気配管41A〜41Dに構造上の差異が生じていても、排気速度を一定にすることができ、基板処理性能の安定性を向上させることができる。よって、同工程・同仕様の基板処理装置100A〜100Dにおいて、機差をなくすことができ、同様の成膜性能が得られる。
換言すれば、排気配管41A〜41Dの長さや曲げの自由度が増えるので、基板処理装置100A〜100Dを省スペース・小フットプリントに設置することができる。
なお、1つのクラスタシステム300内の複数の基板処理装置100について排気配管41A〜41Dの差異を解消する場合を例に説明したが、これに限られるものではない。複数のクラスタシステム300間の基板処理装置100についても同様に制御してもよい。
また、クラスタシステム300の初期設置時において、第2実施形態で示した制御を採用してクラスタシステム300全体のコンダクタンスを最適化した後、第1実施形態で示した制御により各基板処理装置100におけるコンダクタンスを最適化してもよい。これにより、基板処理装置100A〜100Dの機差を解消するとともに、コンダクタンスが経時変化に対しても、排気速度を一定にすることができる。
また、各基板処理装置100A〜100Dにおいて、第1実施形態で示した制御により各基板処理装置100A〜100Dにおけるコンダクタンスを最適化した後、第2実施形態で示した制御を採用してクラスタシステム300全体のコンダクタンスを最適化してもよい。
例えば、基板処理装置100Aの制御装置6は、基板処理装置100Aの処理容器1内から基板処理装置100Aのガス排気装置4への排気速度が第1排気速度となるように基板処理装置100Aの真空ポンプ42のモータの回転速度を調整する。また、基板処理装置100Bの制御装置6は、基板処理装置100Bの処理容器1内から基板処理装置100Bのガス排気装置4への排気速度が第2排気速度となるように基板処理装置100Bの真空ポンプ42のモータの回転速度を調整する。全体制御部310は、第1排気速度と第2排気速度に基づいて、第3排気速度を決定する。例えば、全体制御部310は、第1排気速度と第2排気速度とを比較して、比較結果に基づいて、第3排気速度を決定する。
基板処理装置100Aの制御装置6は、第3排気速度に基づいて、基板処理装置100Aの排気速度を調整する。基板処理装置100Aの制御装置6は、調整後の排気速度となるように基板処理装置100Aの真空ポンプ42のモータの回転速度を調整する。また、基板処理装置100Bの制御装置6は、第3排気速度に基づいて、基板処理装置100Bの排気速度を調整する。基板処理装置100Bの制御装置6は、調整後の排気速度となるように基板処理装置100Bの真空ポンプ42のモータの回転速度を調整する。
また、第2実施形態に係るクラスタシステム300は、各基板処理装置100A〜100Dにおいて上述した第1実施形態で示した制御を実施して各基板処理装置100A〜100Dの初期基準排気速度を求めた後、各基板処理装置100A〜100Dの初期基準排気速度を比較して、比較結果に基づいてクラスタシステム300の基準排気速度を求めてよい。
また、基板処理装置100は、枚葉方式の装置であるものとして説明したが、これに限られるものではなく、バッチ方式の装置であってもよい。
図8は、第3実施形態に係る基板処理装置500の構成の一例を示す断面模式図である。
基板処理装置500は、全体として縦長の鉛直方向に延びた形状を有する。基板処理装置500は、縦長で鉛直方向に延びた処理容器510を有する。
処理容器510は、例えば石英により形成される。処理容器510は、例えば円筒体の内管511と、内管511の外側に同心的に載置された有天井の外管512との2重管構造を有する。処理容器510の下端部は、例えばステンレス鋼製のマニホールド520により気密に保持される。
マニホールド520は、例えばベースプレート(図示せず)に固定される。マニホールド520は、インジェクタ530と、ガス排気部540とを有する。
インジェクタ530は、処理容器510内に各種のガスを導入するガス供給部である。
インジェクタ530には、各種のガスを導入するための配管531が接続される。配管531には、ガス流量を調整するためのマスフローコントローラ等の流量調整部(図示せず)やバルブ(図示せず)等が介設される。インジェクタ530は、1本であってよく、複数本であってもよい。なお、図1には、インジェクタ530が1本の場合を示す。
ガス排気部540は、処理容器510内を排気する。ガス排気部540には、排気配管541が接続されている。排気配管541には、処理容器510内を減圧制御可能な開度可変弁543、真空ポンプ542等が介設されている。
マニホールド520の下端部には、炉口521が形成されている。炉口521には、例えばステンレス鋼製の円盤状の蓋体550が設けられている。
蓋体550は、昇降機構551により昇降可能に設けられており、炉口521を気密に封止可能に構成されている。蓋体550の上には、例えば石英製の保温筒60が設置されている。
保温筒60の上には、多数枚のウエハWを水平状態で所定間隔を有して多段に保持する、例えば石英製のウエハボート570が載置されている。
ウエハボート570は、昇降機構551を用いて、蓋体550を上昇させることで処理容器510内へと搬入され、処理容器510内に収容される。また、ウエハボート570は、蓋体550を下降させることで処理容器510内から搬出される。ウエハボート570は、長手方向に複数のスロット(支持溝)を有する溝構造を有し、ウエハWはそれぞれ水平状態で上下に間隔をおいてスロットに積載される。ウエハボート570に載置される複数のウエハは、1つのバッチを構成し、バッチ単位で各種の熱処理が施される。
処理容器510の外側には、ヒータ580が設けられる。ヒータ580は、例えば円筒形状を有し、処理容器510を所定の温度に加熱する。
基板処理装置500には、例えばコンピュータからなる制御装置590が設けられている。
図8に示すバッチ方式の基板処理装置500においても、図1に示す枚葉方式の基板処理装置100と同様に、インバータ制御の真空ポンプ542を用いてモータの回転速度を制御することにより、排気配管541等に副生成物等が付着してコンダクタンスが経時変化しても、排気速度を一定にすることができ、メンテナンス周期をさらに延命するとともに、基板処理性能の安定性を向上させることができる。
また、複数のバッチ方式の基板処理装置500を有するシステムにおいても、図6に示す複数の枚葉方式の基板処理装置100を有するクラスタシステム300と同様に、インバータ制御の真空ポンプ542を用いてモータの回転速度を制御することにより、排気配管541に構造上の差異が生じていても、排気速度を一定にすることができ、基板処理性能の安定性を向上させることができる。
以上、基板処理装置100,500及びクラスタシステム300の実施形態等について説明したが、本開示は上記実施形態等に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本開示の要旨の範囲内において、種々の変形、改良が可能である。
基板処理装置100は、ALD装置である場合を例に説明したが、これに限られるものではなく、ALE(Atomic Layer Etching)装置であってもよく、その他のサイクルプロセスを行う基板処理装置であってもよい。また、基板処理装置100は、処理容器1や基板載置台2にヒータを備えていてもよい。また、基板処理装置100は、プラズマによる処理を行うプラズマ処理装置であってもよい。また、ガス排気装置4は、副生成物等が真空ポンプ42に吸入されることを抑制するために、真空ポンプ42よりも上流側にトラップを設けてもよい。また、処理ガス供給部5は、4系統のガスを供給する供給ラインを有するものとして説明したが、これに限られるものではなく、3系統以下であってもよく、5系統以上あってもよい。
また、基板処理装置100における処理は、TiClガスとNHガスによるTiN膜を成膜する処理を一例に説明したが、これに限られるものではなく、例えば、SiHClガスとNHガスによるSi膜(SiN膜)を成膜する処理や、その他のALD法による成膜(例えば、W膜、Mo膜、Al膜、ZAZ膜、PoLy−Si膜、SiGe膜、Grapheneなど)処理であってもよく、酸化(拡散)プロセスであってもよい。また、ALDに限られるものではなく、CVD、プラズマ(マイクロ波を含む)CVD、プラズマALDなどであってもよい。
また、基板処理装置100は、バラストガスを供給するバラストガス供給装置(図示せず)が設けられていてもよい。なお、バラストガスとしては、Nガス等の不活性ガスを用いることができる。
バラストガス供給装置は、バラストガス供給ラインを有する。バラストガス供給ラインは、バラストガスの供給源であるバラストガス供給源から延び、排気配管41に接続されている。バラストガス供給ラインには、バラストガス供給源側から順に、マスフローコントローラ及びバルブが設けられている。マスフローコントローラは、バラストガス供給ラインを流れるバラストガスの流量を制御する。バルブは、バラストガスの供給・停止を切り替える。排気配管41にバラストガスを供給することにより、処理容器1内からガス排気装置4への排気量を迅速に低下させることができる。また、バラストガスの供給を停止することにより、処理容器1内からガス排気装置4への排気量をバラストガス供給前の状態に迅速に戻すことができる。
なお、バラストガス供給装置のバラストガス供給ラインは、APCバルブよりも上流側の排気配管41に接続されるものとして説明したが、これに限られるものではない。例えば、バラストガス供給装置のバラストガス供給ラインは、処理容器1内に接続され、処理容器1内にバラストガスを供給する構成であってもよい。
1,510 処理容器(チャンバ)
2 基板載置台
3 シャワーヘッド
4 ガス排気装置
5 処理ガス供給部
6 制御装置
20 制御装置
21 ヒータ
41,41A〜41D 排気配管
42 真空ポンプ
43 APCバルブ
44 圧力センサ
100,100A〜100D,500 基板処理装置
300 クラスタシステム
540 ガス排気部
541 排気配管
542 真空ポンプ
543 開度可変弁
580 ヒータ
590 制御装置

Claims (13)

  1. チャンバと、
    回転速度制御可能なポンプを有し、前記チャンバからガスを排気するガス排気装置と、
    制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記チャンバ内から前記ガス排気装置への排気速度が基準排気速度となるように、前記ポンプの回転速度を調整する、
    基板処理装置。
  2. 前記基準排気速度は、前記基板処理装置の初期設置時における排気速度である、
    請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 排気速度に関する信号を検出する検出器を備え、
    前記制御装置は、前記検出器の検出値を監視する、
    請求項1または請求項2に記載の基板処理装置。
  4. 前記制御装置は、前記検出器の検出結果、前記基準排気速度に基づいて、前記ポンプの回転速度を調整する、
    請求項3に記載の基板処理装置。
  5. 前記基準排気速度の前記ポンプの回転速度は、最大回転速度より小さい、
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  6. チャンバと、回転速度制御可能なポンプを有し前記チャンバからガスを排気するガス排気装置と、制御装置と、を有する基板処理装置を複数備え、
    一の前記基板処理装置における排気速度を基準排気速度とし、
    他の前記基板処理装置の前記制御装置は、前記チャンバ内から前記ガス排気装置への排気速度が前記基準排気速度となるように、前記ポンプの回転速度を調整する、
    基板処理システム。
  7. 前記基準排気速度は、一の前記基板処理装置の初期設置時における排気速度である、
    請求項6に記載の基板処理システム。
  8. 複数の前記基板処理装置は、排気速度に関する信号を検出する検出器を備え、
    前記制御装置は、前記検出器の検出値を監視する、
    請求項7に記載の基板処理システム。
  9. 一の前記基板処理装置の前記制御装置は、一の前記基板処理装置の前記検出器の検出結果、一の前記基板処理装置の前記基準排気速度に基づいて、一の前記基板処理装置の前記ポンプの回転速度を調整する、
    請求項8に記載の基板処理システム。
  10. チャンバと、
    回転速度制御可能なポンプを有し、前記チャンバからガスを排気するガス排気装置と、
    制御装置と、を備える基板処理装置の基板処理方法であって、
    前記制御装置は、
    前記チャンバ内から前記ガス排気装置への排気速度が基準排気速度となるように、前記ポンプの回転速度を調整する、
    基板処理方法。
  11. 前記基準排気速度は、前記基板処理装置の初期設置時における排気速度である、
    請求項10に記載の基板処理方法。
  12. 前記基準排気速度は、
    チャンバと、回転速度制御可能なポンプを有し、前記チャンバからガスを排気するガス排気装置と、制御装置と、を備える他の基板処理装置の初期設置時における排気速度である、
    請求項10に記載の基板処理方法。
  13. チャンバと、
    回転速度制御可能なポンプを有し、前記チャンバからガスを排気するガス排気装置と、
    制御装置と、を備える複数の基板処理装置を含む基板処理システムの基板処理方法であって、
    前記制御装置は、
    一の前記基板処理装置の前記チャンバ内から前記ガス排気装置への排気速度が第1基準排気速度となるように、一の前記基板処理装置の前記ポンプの回転速度を調整し、
    他の前記基板処理装置の前記チャンバ内から前記ガス排気装置への排気速度が第2基準排気速度となるように、他の前記基板処理装置の前記ポンプの回転速度を調整し、
    一の前記基板処理装置の前記第1基準排気速度と、他の前記基板処理装置の前記第2基準排気速度に基づいて、第3基準排気速度を決定し、前記第3基準排気速度に基づいて、一の前記基板処理装置の排気速度及び他の前記基板処理装置の排気速度を調整する、
    基板処理方法。
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