JP2020171477A - 遊技機 - Google Patents

Abstract

【課題】興趣を高めることができる遊技機を提供すること。【解決手段】スーパーリーチ演出が不利態様にて実行された後に、スーパーリーチ演出よりも有利状態に制御される割合が高い発展演出を実行可能であり、発展演出の実行前に、該発展演出の実行を示唆する示唆演出として第１発展演出と第２発展演出とを実行可能であり、第１発展演出の実行を示唆する第１示唆演出と第２発展演出の実行を示唆する第２示唆演出とを実行可能であり、スーパーリーチ演出が不利態様で実行されてからＴａ経過後に第１示唆演出を実行可能であり、第１示唆演出の実行後に第１発展演出が実行されない場合に、当該第１示唆演出が終了してからＴａよりも短いＴｂ経過後に第２示唆演出を実行可能である。これにより、興趣を高めることができる。【選択図】図８−９

Description

本発明は、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能なパチンコ機やスロット機等の遊技機に関する。

遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示（「変動」ともいう。）可能な可変表示領域が設けられ、可変表示領域において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、遊技状態（遊技機の状態。よって、具体的には、遊技機が制御されている状態。）を変更して、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある（いわゆるパチンコ機）。

また、所定の遊技媒体を１ゲームに対して所定数の賭数を設定した後、遊技者がスタートレバーを操作することにより可変表示領域による識別情報の可変表示を開始し、遊技者が各可変表示領域に対応して設けられた停止ボタンを操作することにより、その操作タイミングから予め定められた最大遅延時間の範囲内で識別情報の可変表示を停止し、全ての可変表示領域の可変表示を停止したときに導出された表示結果に従って入賞が発生し、入賞に応じて予め定められた所定の遊技媒体が払い出され、特定入賞が発生した場合に、遊技状態を所定の遊技価値を遊技者に与える状態にするように構成されたものがある（いわゆるスロット機）。

なお、遊技価値とは、賞球の払い出しや、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。

パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示領域において開始される演出図柄（識別情報）の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様が導出表示された場合に、「大当り」が発生する。なお、導出表示とは、図柄（最終停止図柄）を最終的に停止表示させることである。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個（例えば、１０個）の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数（例えば、１５ラウンド）に固定されている。なお、各開放について開放時間（例えば、２９秒）が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。また、ラウンドにおける遊技をラウンド遊技ということがある。

また、可変表示領域において、最終停止図柄（例えば、左中右図柄のうち中図柄）となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定の表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態（以下、これらの状態をリーチ状態という。）において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、可変表示領域に変動表示される図柄の表示結果が特定の表示結果でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。

また、はずれ図柄を仮停止した後に発展する特定演出（例えば発展演出）を実行可能なものがあり、例えば複数種類の発展演出を実行可能なものがあった（例えば、特許文献１参照。）。

特開２０１８−２９７１３号公報（図３８、段落０２７０〜０２７５）

しかし、興趣が不十分であった。

そこで、本発明は、興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。

（手段１）本発明による遊技機は、遊技者にとって有利な有利状態（例えば、大当り遊技状態）に制御可能な遊技機であって、少なくとも有利状態に制御されることを示唆する有利態様（例えば、大当り図柄を仮停止する態様）と有利状態に制御されないことを示唆する不利態様（例えば、はずれ図柄を仮停止する態様）とを含む複数種類の演出態様で所定演出（例えば、スーパーリーチ（スーパーリーチＡ，Ｂを含む））を実行可能な所定演出実行手段（例えば、演出制御用ＣＰＵ１２０におけるステップ０１７ＩＷＳ２１４およびステップＳ１７２を実行する部分）と、所定演出が不利態様にて実行された後に、所定演出よりも有利状態に制御される割合が高い特定演出（例えば、第１発展演出、第２発展演出）を実行可能な特定演出実行手段（例えば、演出制御用ＣＰＵ１２０におけるステップ０１７ＩＷＳ２１４およびステップＳ１７２を実行する部分）と、特定演出の実行前に、該特定演出の実行を示唆する示唆演出（例えば、第１示唆演出、第２示唆演出）を実行可能な示唆演出実行手段（例えば、演出制御用ＣＰＵ１２０におけるステップ０１７ＩＷＳ２１４およびステップＳ１７２を実行する部分）とを備え、特定演出実行手段は、少なくとも第１特定演出（例えば、第１発展演出）と該第１特定演出とは異なる第２特定演出（例えば、第２発展演出）とを含む複数種類の特定演出を実行可能であり、示唆演出実行手段は、少なくとも第１特定演出の実行を示唆する第１示唆演出（例えば、第１示唆演出）と第２特定演出の実行を示唆する第２示唆演出（例えば、第２示唆演出）とを含む複数種類の示唆演出を実行可能であり、所定演出が不利態様で実行されてから所定期間（例えば、仮停止期間Ｔａ）経過後に第１示唆演出を実行可能であり、第１示唆演出の実行後に第１特定演出が実行されない場合（例えば、第１示唆演出の失敗パターンが実行される場合）に、当該第１示唆演出が終了してから所定期間よりも短い特定期間（例えば、仮停止期間Ｔｂ（Ｔｂ＜Ｔａ））経過後に第２示唆演出を実行可能である（図８−９参照）ことを特徴とする。そのような構成によれば、興趣を高めることができる。

（手段２）本発明による他の遊技機は、遊技者にとって有利な有利状態（例えば、大当り遊技状態）に制御可能な遊技機であって、少なくとも有利状態に制御されることを示唆する有利態様（例えば、大当り図柄を仮停止する態様）と有利状態に制御されないことを示唆する不利態様（例えば、はずれ図柄を仮停止する態様）とを含む複数種類の演出態様で所定演出（例えば、スーパーリーチ（スーパーリーチＡ，Ｂを含む））を実行可能な所定演出実行手段（例えば、演出制御用ＣＰＵ１２０におけるステップ０１７ＩＷＳ２１４およびステップＳ１７２を実行する部分）と、所定演出が不利態様にて実行された後に、所定演出よりも有利状態に制御される割合が高い特定演出（例えば、第１発展演出、第２発展演出）を実行可能な特定演出実行手段（例えば、演出制御用ＣＰＵ１２０におけるステップ０１７ＩＷＳ２１４およびステップＳ１７２を実行する部分）と、特定演出の実行前に、該特定演出の実行を示唆する示唆演出（例えば、第１示唆演出、第２示唆演出）を実行可能な示唆演出実行手段（例えば、演出制御用ＣＰＵ１２０におけるステップ０１７ＩＷＳ２１４およびステップＳ１７２を実行する部分）とを備え、特定演出実行手段は、少なくとも第１特定演出（例えば、第１発展演出）と該第１特定演出とは異なる第２特定演出（例えば、第２発展演出）とを含む複数種類の特定演出を実行可能であり、示唆演出実行手段は、少なくとも第１特定演出の実行を示唆する第１示唆演出（例えば、第１示唆演出）と第２特定演出の実行を示唆する第２示唆演出（例えば、第２示唆演出）とを含む複数種類の示唆演出を実行可能であり、所定演出が不利態様で実行された後に第１示唆演出を実行可能であり、第１示唆演出の実行後に第１特定演出が実行されない場合（例えば、第１示唆演出の失敗パターンが実行される場合）に、当該第１示唆演出の終了に対応して第２示唆演出を開始する（図８−２参照）ことを特徴とする。そのような構成によれば、興趣を高めることができる。

（手段３）手段１または手段２において、特定演出実行手段は、第１特定演出（例えば、第１発展演出）と該第１特定演出よりも遊技者にとって有利度の高い第２特定演出（例えば、第２発展演出）とを実行可能である（図８−３参照）こととしてもよい。そのような構成によれば、興趣の低下を軽減することができる。

（手段４）手段１から手段３のうちのいずれかにおいて、示唆演出実行手段は、第２示唆演出よりも短い演出期間で第１示唆演出を実行する（例えば、第１示唆演出の実行期間Ｔ１＜第２示唆演出の実行期間Ｔ２。図８−２参照）こととしてもよい。そのような構成によれば、遊技者に演出が冗長であると感じさせることを防止することができる。

（手段５）手段１から手段４のうちのいずれかにおいて、第１示唆演出の演出音よりも第２示唆演出の演出音の方が、遊技者が認識しやすい態様で出力される（図８−７（Ａ）（１）および図８−７（Ｂ）（１）参照）こととしてもよい。そのような構成によれば、遊技者を第２示唆演出の開始に注目させることができる。

（手段６）手段１から手段５のうちのいずれかにおいて、示唆演出実行手段は、第１示唆演出よりも遊技者が認識しやすい態様（例えば、画像表示装置５に表示する演出画像の大きさが大きい態様）で第２示唆演出を実行可能であり（図８−７（Ａ）および図８−７（Ｂ）参照）、特定演出実行手段は、第２示唆演出よりも遊技者が認識しやすい態様（例えば、画像表示装置５に表示する演出画像の大きさが大きい態様）で第１特定演出の実行を開始する（図８−７（Ｂ）および図８−８（Ａ）参照）こととしてもよい。そのような構成によれば、第１特定演出に発展したことによる落胆を軽減することができる。

（手段７）手段１から手段６のうちのいずれかにおいて、示唆演出実行手段は、第１特定演出が実行された後に有利状態に制御されなかった場合に第２示唆演出を実行可能である（例えば、変形例２における演出制御用ＣＰＵ１２０は、Ｐｔ１９，Ｐｔ２５の変動パターンに応じて演出を実行可能である。図８−１０および図８−１１参照）こととしてもよい。そのような構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。

（手段８）手段１から手段７のうちのいずれかにおいて、所定演出実行手段は、所定演出として、第１所定演出（例えば、変形例３におけるスーパーリーチＡ）と該第１所定演出よりも有利状態に制御される割合が高い第２所定演出（例えば、変形例３におけるスーパーリーチＢ）とを実行可能であり、第１所定演出が実行された後に示唆演出が実行される場合の方が、第２所定演出が実行された後に示唆演出が実行される場合よりも、示唆演出の実行後に特定演出が実行される割合が高い（例えば、スーパーリーチＡを経て成功パターンの第１示唆演出を実行する変動パターンであるＰｔ３６，Ｐｔ５３の方が、スーパーリーチＢを経て成功パターンの第１示唆演出を実行する変動パターンであるＰｔ４１，Ｐｔ５６よりも、選択割合が高い。図８−１３参照）こととしてもよい。そのような構成によれば、第１所定演出が実行された場合の遊技興趣の低下を低減することができる。

（手段９）手段１から手段８のうちのいずれかにおいて、有利状態として、第１有利状態（例えば、通常大当り）と該第１有利状態よりも遊技者にとって有利度の高い第２有利状態（例えば、確変大当り）とを含み、所定演出実行手段は、所定演出として、第１所定演出（例えば、変形例４におけるスーパーリーチＡ）と該第１所定演出よりも第２有利状態に制御される割合が高い第２所定演出（例えば、変形例４におけるスーパーリーチＢ）とを含む複数種類の所定演出を実行可能であり、示唆演出実行手段は、所定演出実行手段により第２所定演出が実行された後には、第１示唆演出を実行することなく、第２示唆演出を実行する（例えば、変形例４における演出制御用ＣＰＵ１２０は、Ｐｔ８０，Ｐｔ８１，Ｐｔ９６の変動パターンに応じて演出を実行可能である。図８−１４参照）こととしてもよい。そのような構成によれば、遊技興趣の低下を防止することができる。

（手段１０）手段１から手段１０のうちのいずれかにおいて、有利状態に制御されることを報知する報知演出（例えば、確定演出）を実行可能な報知演出実行手段（例えば、演出制御用ＣＰＵ１２０における、ステップ０１７ＩＷＳ２０６〜Ｓ２０８およびステップＳ１７２を実行する部分。）を備え、示唆演出の実行タイミングよりも前のタイミングで報知演出が実行されることを制限する（例えば、演出制御用ＣＰＵ１２０は、示唆演出を伴う変動である場合にはステップ０１７ＩＷＳ２０６〜Ｓ２０８を行わない）こととしてもよい。そのような構成によれば、示唆演出の演出効果が低下することを防止することができる。

（手段１１）手段１から手段１０のうちのいずれかにおいて、複数の可変表示部（例えば、飾り図柄表示エリア５Ｌ、５Ｃ、５Ｒ）において識別情報（例えば、飾り図柄）の可変表示を実行可能な遊技機であって、可変表示に対応した特定表示（例えば、保留表示）を特定表示部（例えば、保留表示領域）に表示可能な特定表示手段（例えば、演出制御用ＣＰＵ１２０におけるステップ０１７ＩＷＳ１００Ｅを実行する部分）と、少なくとも第１表示態様（例えば、通常態様）から該第１表示態様よりも有利状態に制御される割合が高い第２表示態様（例えば、青色態様）に特定表示の表示態様を変化させる変化演出を実行可能な変化演出実行手段（例えば、演出制御用ＣＰＵ１２０におけるステップ０１７ＩＷＳ４８０４を実行する部分）とを備え、特定表示手段は、複数の特定表示を表示可能であるとともに、当該複数の特定表示を、それぞれ対応した特定表示部に表示することが可能であり（例えば、演出制御用ＣＰＵ１２０は４個を上限として、１個目の保留表示を第１保留表示領域に、２個目の保留表示を第２保留表示領域に、３個目の保留表示を第３保留表示領域に、４個目の保留表示を第４保留表示領域に、表示可能である。図８−２１参照。）、変化演出実行手段は、複数の可変表示部において可変表示される識別情報が、当該複数の可変表示部にそれぞれ対応した特定表示部に表示された特定表示に作用したことにもとづいて、特定表示を第１表示態様から第２表示態様に変化させることが可能である（例えば、演出制御用ＣＰＵ１２０は、作用演出を行うとともに保留表示の表示態様を通常態様から青色態様に変化可能である）こととしてもよい。そのような構成によれば、演出効果を高めることができる。

この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 あらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを示す説明図である。 Ｐｔ１８，Ｐｔ２４における演出内容を示すタイムチャートである。 ＲＯＭに記憶されている変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理を示すフローチャートである。 確定演出実行抽選テーブルを示す説明図である。 本実施例における画像表示装置の表示例を示す説明図である。 本実施例における画像表示装置の表示例を示す説明図である。 本実施例における画像表示装置の表示例を示す説明図である。 変形例１におけるＰｔ１８，Ｐｔ２４における演出内容を示すタイムチャートである。 変形例２におけるあらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを示す説明図である。 変形例２におけるＰｔ１９，Ｐｔ２５における演出内容を示すタイムチャートである。 変形例３におけるあらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを示す説明図である。 変形例３におけるＲＯＭに記憶されている変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 変形例４におけるあらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを示す説明図である。 変形例４におけるＲＯＭに記憶されている変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 第２の実施の形態における、先読予告設定処理の一例を示すフローチャートである。 第２の実施の形態における、先読み演出実行抽選テーブルと、最終態様決定抽選テーブルと、変化タイミング決定抽選テーブルとを示す説明図である。 第２の実施の形態における、演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理を示すフローチャートである。 第２の実施の形態における、先読み用停止図柄決定抽選テーブルを示す説明図である。 第２の実施の形態における、演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理を示すフローチャートである。 第２の実施の形態における、画像表示装置の表示例を示す説明図である。

（基本説明）
まず、パチンコ遊技機１の基本的な構成及び制御（一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。）について説明する。

（パチンコ遊技機１の構成等）
図１は、パチンコ遊技機１の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機（遊技機）１は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤（ゲージ盤）２と、遊技盤２を支持固定する遊技機用枠（台枠）３とから構成されている。遊技盤２には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。

遊技盤２の所定位置（図１に示す例では、遊技領域の右側方）には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄（特図ともいう）の可変表示（特図ゲームともいう）を行う第１特別図柄表示装置４Ａ及び第２特別図柄表示装置４Ｂが設けられている。これらは、それぞれ、７セグメントのＬＥＤなどからなる。特別図柄は、「０」〜「９」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、ＬＥＤを全て消灯したパターンが含まれてもよい。

なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである（後述の他の図柄についても同じ）。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、１以上の図柄の変形、１以上の図柄の拡大／縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、１以上の飾り図柄が変形や拡大／縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示（導出又は導出表示などともいう）される（後述の他の図柄の可変表示についても同じ）。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。

なお、第１特別図柄表示装置４Ａにおいて可変表示される特別図柄を「第１特図」ともいい、第２特別図柄表示装置４Ｂにおいて可変表示される特別図柄を「第２特図」ともいう。また、第１特図を用いた特図ゲームを「第１特図ゲーム」といい、第２特図を用いた特図ゲームを「第２特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は１種類であってもよい。

遊技盤２における遊技領域の中央付近には画像表示装置５が設けられている。画像表示装置５は、例えばＬＣＤ（液晶表示装置）や有機ＥＬ（Electro Luminescence）等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置５は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置５には、各種の演出画像が表示される。

例えば、画像表示装置５の画面上では、第１特図ゲームや第２特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄（数字などを示す図柄など）の可変表示が行われる。ここでは、第１特図ゲーム又は第２特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア５Ｌ、５Ｃ、５Ｒにおいて飾り図柄が可変表示（例えば上下方向のスクロール表示や更新表示）される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。

画像表示装置５の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。

保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第１特図ゲームに対応する保留記憶数を第１保留記憶数、第２特図ゲームに対応する保留記憶数を第２保留記憶数ともいう。また、第１保留記憶数と第２保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。

また、遊技盤２の所定位置には、複数のＬＥＤを含んで構成された第１保留表示器２５Ａと第２保留表示器２５Ｂとが設けられ、第１保留表示器２５Ａは、ＬＥＤの点灯個数によって、第１保留記憶数を表示し、第２保留表示器２５Ｂは、ＬＥＤの点灯個数によって、第２保留記憶数を表示する。

画像表示装置５の下方には、入賞球装置６Ａと、可変入賞球装置６Ｂとが設けられている。

入賞球装置６Ａは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第１始動入賞口を形成する。第１始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個（例えば３個）の賞球が払い出されるとともに、第１特図ゲームが開始され得る。

可変入賞球装置６Ｂ（普通電動役物）は、ソレノイド８１（図２参照）によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第２始動入賞口を形成する。可変入賞球装置６Ｂは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド８１がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置６Ａに近接し、第２始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる（第２始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。）。その一方で、可変入賞球装置６Ｂは、ソレノイド８１がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第２始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる（第２始動入賞口が開放状態になるともいう。）。第２始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個（例えば３個）の賞球が払い出されるとともに、第２特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置６Ｂは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。

遊技盤２の所定位置（図１に示す例では、遊技領域の左右下方４箇所）には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口１０が設けられる。この場合には、一般入賞口１０のいずれかに進入したときには、所定個数（例えば１０個）の遊技球が賞球として払い出される。

入賞球装置６Ａと可変入賞球装置６Ｂの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置７が設けられている。特別可変入賞球装置７は、ソレノイド８２（図２参照）によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。

一例として、特別可変入賞球装置７では、大入賞口扉用（特別電動役物用）のソレノイド８２がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入（通過）できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置７では、大入賞口扉用のソレノイド８２がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。

大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数（例えば１４個）の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第１始動入賞口や第２始動入賞口及び一般入賞口１０に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。

一般入賞口１０を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口（第１始動入賞口、第２始動入賞口始動口）への入賞を始動入賞ともいう。

遊技盤２の所定位置（図１に示す例では、遊技領域の左側方）には、普通図柄表示器２０が設けられている。一例として、普通図柄表示器２０は、７セグメントのＬＥＤなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「０」〜「９」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、ＬＥＤを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。

画像表示装置５の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート４１が設けられている。遊技球が通過ゲート４１を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。

普通図柄表示器２０の上方には、普図保留表示器２５Ｃが設けられている。普図保留表示器２５Ｃは、例えば４個のＬＥＤを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をＬＥＤの点灯個数により表示する。

遊技盤２の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。

遊技機用枠３の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ８Ｌ、８Ｒが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ９が設けられている。遊技効果ランプ９は、ＬＥＤを含んで構成されている。

遊技盤２の所定位置（図１では図示略）には、演出に応じて動作する可動体３２が設けられている。

遊技機用枠３の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル（操作ノブ）３０が設けられている。

遊技領域の下方における遊技機用枠３の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持（貯留）する打球供給皿（上皿）が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿（下皿）が設けられている。

遊技領域の下方における遊技機用枠３の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ３１Ａが取り付けられている。スティックコントローラ３１Ａには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ３１Ａに対する操作は、コントローラセンサユニット３５Ａ（図２参照）により検出される。

遊技領域の下方における遊技機用枠３の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン３１Ｂが設けられている。プッシュボタン３１Ｂに対する操作は、プッシュセンサ３５Ｂ（図２参照）により検出される。

パチンコ遊技機１では、遊技者の動作（操作等）を検出する検出手段として、スティックコントローラ３１Ａやプッシュボタン３１Ｂが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。

（遊技の進行の概略）
パチンコ遊技機１が備える打球操作ハンドル３０への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート４１を通過すると、普通図柄表示器２０による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート４１を通過した場合（遊技球が通過ゲート４１を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合）には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数（例えば４）まで保留される。

この普図ゲームでは、特定の普通図柄（普図当り図柄）が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄（普図ハズレ図柄）が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置６Ｂを所定期間開放状態とする開放制御が行われる（第２始動入賞口が開放状態になる）。

入賞球装置６Ａに形成された第１始動入賞口に遊技球が進入すると、第１特別図柄表示装置４Ａによる第１特図ゲームが開始される。

可変入賞球装置６Ｂに形成された第２始動入賞口に遊技球が進入すると、第２特別図柄表示装置４Ｂによる第２特図ゲームが開始される。

なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入（入賞）した場合（始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合）には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数（例えば４）までその実行が保留される。

特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄（大当り図柄、例えば「７」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。）が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄（小当り図柄、例えば「２」）が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄（ハズレ図柄、例えば「−」）が停止表示されれば「ハズレ」となる。

特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。

大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置７により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間（例えば２９秒間や１．８秒間）の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数（例えば９個）に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。所定期間は、１ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる１のサイクルをラウンド（ラウンド遊技）という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数（１５回や２回）に達するまで繰り返し実行可能となっている。

大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。

なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様（ラウンド数や開放上限期間）や、大当り遊技状態後の遊技状態（後述の、通常状態、時短状態、確変状態など）を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。

小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置７により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様（大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等）で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。

大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。

時短状態では、平均的な特図変動時間（特図を変動させる期間）を通常状態よりも短縮させる制御（時短制御）が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間（普図を変動させる期間）を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第２始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御（高開放制御、高ベース制御）も実行される。時短状態は、特別図柄（特に第２特別図柄）の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。

確変状態（確率変動状態）では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。

時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか１つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り（回数切り時短、回数切り確変等）ともいう。

通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機１が、パチンコ遊技機１の初期設定状態（例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき）と同一に制御される状態である。

確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。

小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される（但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される）。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。

なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域（例えば、大入賞口内の特定領域）を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。

（演出の進行など）
パチンコ遊技機１では、遊技の進行に応じて種々の演出（遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出）が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置５に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ８Ｌ、８Ｒからの音声出力、及び／又は、遊技効果ランプ９の点等／消灯、可動体３２の動作等により行われてもよい。

遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置５に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア５Ｌ、５Ｃ、５Ｒでは、第１特図ゲーム又は第２特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第１特図ゲームや第２特図ゲームにおいて表示結果（確定特別図柄ともいう。）が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄（３つの飾り図柄の組合せ）も停止表示（導出）される。

飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる（リーチが成立する）ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置５の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。

また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機１では、演出態様に応じて表示結果（特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果）が「大当り」となる割合（大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。）が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。

特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置５の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される（飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる）。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア５Ｌ、５Ｃ、５Ｒにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄（例えば、「７」等）が揃って停止表示される。

大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄（例えば、「７」等）が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り（通常大当り）」である場合には、偶数の飾り図柄（例えば、「６」等）が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄（通常図柄）ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。

特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置５の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄（例えば、「１ ３ ５」等）が導出される（飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる）。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア５Ｌ、５Ｃ、５Ｒにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別（小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別）の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。

特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄（「非リーチハズレ」ともいう。）が停止表示される（飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる）ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ（「リーチハズレ」ともいう）の確定飾り図柄が停止表示される（飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる）こともある。

パチンコ遊技機１が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示（保留表示やアクティブ表示）を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示（実行が保留されている可変表示）における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示（保留表示やアクティブ表示）の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。

また、画像表示装置５において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、１回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。

大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別（小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別）での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。

また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置５にデモ（デモンストレーション）画像が表示される（客待ちデモ演出が実行される）。

（基板構成）
パチンコ遊技機１には、例えば図２に示すような主基板１１、演出制御基板１２、音声制御基板１３、ランプ制御基板１４、中継基板１５などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機１の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。

主基板１１は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機１における上記遊技の進行（特図ゲームの実行（保留の管理を含む）、普図ゲームの実行（保留の管理を含む）、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など）を制御する機能を有する。主基板１１は、遊技制御用マイクロコンピュータ１００、スイッチ回路１１０、ソレノイド回路１１１などを有する。

主基板１１に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ１００は、例えば１チップのマイクロコンピュータであり、ＲＯＭ（Read Only Memory）１０１と、ＲＡＭ（Random Access Memory）１０２と、ＣＰＵ（Central Processing Unit）１０３と、乱数回路１０４と、Ｉ／Ｏ（Input/Output port）１０５とを備える。

ＣＰＵ１０３は、ＲＯＭ１０１に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理（主基板１１の機能を実現する処理）を行う。このとき、ＲＯＭ１０１が記憶する各種データ（後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ）が用いられ、ＲＡＭ１０２がメインメモリとして使用される。ＲＡＭ１０２は、その一部または全部がパチンコ遊技機１に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップＲＡＭとなっている。なお、ＲＯＭ１０１に記憶されたプログラムの全部又は一部をＲＡＭ１０２に展開して、ＲＡＭ１０２上で実行するようにしてもよい。

乱数回路１０４は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値（遊技用乱数）を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、ＣＰＵ１０３が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの（ソフトウェアで更新されるもの）であってもよい。

Ｉ／Ｏ１０５は、例えば各種信号（後述の検出信号）が入力される入力ポートと、各種信号（第１特別図柄表示装置４Ａ、第２特別図柄表示装置４Ｂ、普通図柄表示器２０、第１保留表示器２５Ａ、第２保留表示器２５Ｂ、普図保留表示器２５Ｃなどを制御（駆動）する信号、ソレノイド駆動信号）を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。

スイッチ回路１１０は、遊技球検出用の各種スイッチ（ゲートスイッチ２１、始動口スイッチ（第１始動口スイッチ２２Ａおよび第２始動口スイッチ２２Ｂ）、カウントスイッチ２３）からの検出信号（遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など）を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ１００に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。

ソレノイド回路１１１は、遊技制御用マイクロコンピュータ１００からのソレノイド駆動信号（例えば、ソレノイド８１やソレノイド８２をオンする信号など）を、普通電動役物用のソレノイド８１や大入賞口扉用のソレノイド８２に伝送する。

主基板１１（遊技制御用マイクロコンピュータ１００）は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド（遊技の進行状況等を指定（通知）するコマンド）を演出制御基板１２に供給する。主基板１１から出力された演出制御コマンドは、中継基板１５により中継され、演出制御基板１２に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板１１における各種の決定結果（例えば、特図ゲームの表示結果（大当り種別を含む。）、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン（詳しくは後述））、遊技の状況（例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態）、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。

演出制御基板１２は、主基板１１とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出（遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体３２の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む）を実行する機能を有する。

演出制御基板１２には、演出制御用ＣＰＵ１２０と、ＲＯＭ１２１と、ＲＡＭ１２２と、表示制御部１２３と、乱数回路１２４と、Ｉ／Ｏ１２５とが搭載されている。

演出制御用ＣＰＵ１２０は、ＲＯＭ１２１に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部１２３とともに演出を実行するための処理（演出制御基板１２の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む）を行う。このとき、ＲＯＭ１２１が記憶する各種データ（各種テーブルなどのデータ）が用いられ、ＲＡＭ１２２がメインメモリとして使用される。

演出制御用ＣＰＵ１２０は、コントローラセンサユニット３５Ａやプッシュセンサ３５Ｂからの検出信号（遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号）に基づいて演出の実行を表示制御部１２３に指示することもある。

表示制御部１２３は、ＶＤＰ（Video Display Processor）、ＣＧＲＯＭ（Character Generator ROM）、ＶＲＡＭ（Video RAM）などを備え、演出制御用ＣＰＵ１２０からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。

表示制御部１２３は、演出制御用ＣＰＵ１２０からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置５に供給することで、演出画像を画像表示装置５に表示させる。表示制御部１２３は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ９の点灯／消灯を行うため、音指定信号（出力する音声を指定する信号）を音声制御基板１３に供給したり、ランプ信号（ランプの点灯／消灯態様を指定する信号）をランプ制御基板１４に供給したりする。また、表示制御部１２３は、可動体３２を動作させる信号を当該可動体３２又は当該可動体３２を駆動する駆動回路に供給する。

音声制御基板１３は、スピーカ８Ｌ、８Ｒを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ８Ｌ、８Ｒを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ８Ｌ、８Ｒから出力させる。

ランプ制御基板１４は、遊技効果ランプ９を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ９を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ９を点灯／消灯する。このようにして、表示制御部１２３は、音声出力、ランプの点灯／消灯を制御する。

なお、音声出力、ランプの点灯／消灯の制御（音指定信号やランプ信号の供給等）、可動体３２の制御（可動体３２を動作させる信号の供給等）は、演出制御用ＣＰＵ１２０が実行するようにしてもよい。

乱数回路１２４は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値（演出用乱数）を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用ＣＰＵ１２０が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの（ソフトウェアで更新されるもの）であってもよい。

演出制御基板１２に搭載されたＩ／Ｏ１２５は、例えば主基板１１などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号（映像信号、音指定信号、ランプ信号）を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。

演出制御基板１２、音声制御基板１３、ランプ制御基板１４といった、主基板１１以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機１のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、１のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。

（動作）
次に、パチンコ遊技機１の動作（作用）を説明する。

（主基板１１の主要な動作）
まず、主基板１１における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機１に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ１００が起動し、ＣＰＵ１０３によって遊技制御メイン処理が実行される。図３は、主基板１１におけるＣＰＵ１０３が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。

図３に示す遊技制御メイン処理では、ＣＰＵ１０３は、まず、割込禁止に設定する（ステップＳ１）。続いて、必要な初期設定を行う（ステップＳ２）。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス（ＣＴＣ（カウンタ／タイマ回路）、パラレル入出力ポート等）のレジスタ設定、ＲＡＭ１０２をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。

次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する（ステップＳ３）。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号（クリア信号）が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ１００に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合（ステップＳ３；Ｙｅｓ）、初期化処理（ステップＳ８）を実行する。初期化処理では、ＣＰＵ１０３は、ＲＡＭ１０２に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするＲＡＭクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。

また、ＣＰＵ１０３は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板１２に送信する（ステップＳ９）。演出制御用ＣＰＵ１２０は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置５において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。

クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には（ステップＳ３；Ｎｏ）、ＲＡＭ１０２（バックアップＲＡＭ）にバックアップデータが保存されているか否かを判定する（ステップＳ４）。不測の停電等（電断）によりパチンコ遊技機１への電力供給が停止したときには、ＣＰＵ１０３は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、ＲＡＭ１０２にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、ＲＡＭ１０２のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号（チェックサム、パリティビット等）の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ（各種フラグ、各種タイマの状態等を含む）の他、バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップＳ４では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでＲＡＭ１０２にバックアップデータが記憶されていない場合（ステップＳ４；Ｎｏ）、初期化処理（ステップＳ８）を実行する。

ＲＡＭ１０２にバックアップデータが記憶されている場合（ステップＳ４；Ｙｅｓ）、ＣＰＵ１０３は、バックアップしたデータのデータチェックを行い（誤り検出符号を用いて行われる）、データが正常か否かを判定する（ステップＳ５）。ステップＳ５では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、ＲＡＭ１０２のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、ＲＡＭ１０２のデータが正常であると判定する。

ＲＡＭ１０２のデータが正常でないと判定された場合（ステップＳ５；Ｎｏ）、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理（ステップＳ８）を実行する。

ＲＡＭ１０２のデータが正常であると判定された場合（ステップＳ５；Ｙｅｓ）、ＣＰＵ１０３は、主基板１１の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理（ステップＳ６）を行う。復旧処理では、ＣＰＵ１０３は、ＲＡＭ１０２の記憶内容（バックアップしたデータの内容）に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。

そして、ＣＰＵ１０３は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板１２に送信する（ステップＳ７）。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用ＣＰＵ１２０は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置５において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用ＣＰＵ１２０は、演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。

復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板１２に演出制御コマンドを送信した後には、ＣＰＵ１０３は、乱数回路１０４を初期設定する乱数回路設定処理を実行する（ステップＳ１０）。そして、所定時間（例えば２ｍｓ）毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ１００に内蔵されているＣＴＣのレジスタの設定を行い（ステップＳ１１）、割込みを許可する（ステップＳ１２）。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間（例えば２ｍｓ）ごとにＣＴＣから割込み要求信号がＣＰＵ１０３へ送出され、ＣＰＵ１０３は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。

こうした遊技制御メイン処理を実行したＣＰＵ１０３は、ＣＴＣからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図４のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図４に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、ＣＰＵ１０３は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路１１０を介してゲートスイッチ２１、第１始動口スイッチ２２Ａ、第２始動口スイッチ２２Ｂ、カウントスイッチ２３といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する（ステップＳ２１）。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機１の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする（ステップＳ２２）。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機１の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報（大当りの発生回数等を示す情報）、始動情報（始動入賞の回数等を示す情報）、確率変動情報（確変状態となった回数等を示す情報）などのデータを出力する（ステップＳ２３）。

情報出力処理に続いて、主基板１１の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する（ステップＳ２４）。この後、ＣＰＵ１０３は、特別図柄プロセス処理を実行する（ステップＳ２５）。ＣＰＵ１０３がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される（詳しくは後述）。

特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される（ステップＳ２６）。ＣＰＵ１０３がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ２１からの検出信号に基づく（通過ゲート４１に遊技球が通過したことに基づく）普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置６Ｂの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器２０を駆動することにより行われ、普図保留表示器２５Ｃを点灯させることにより普図保留数を表示する。

普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、ＣＰＵ１０３は、コマンド制御処理を実行する（ステップＳ２７）。ＣＰＵ１０３は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップＳ２７のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板１２などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。

図５は、特別図柄プロセス処理として、図４に示すステップＳ２５にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、ＣＰＵ１０３は、まず、始動入賞判定処理を実行する（ステップＳ１０１）。

始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、ＲＡＭ１０２の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果（大当り種別を含む）や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板１２に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図４に示すステップＳ２７のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板１１から演出制御基板１２に対して伝送される。

Ｓ１０１にて始動入賞判定処理を実行した後、ＣＰＵ１０３は、ＲＡＭ１０２に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップＳ１１０〜Ｓ１２０の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理（ステップＳ１１０〜Ｓ１２０）では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板１２に送信するための送信設定が行われる。

ステップＳ１１０の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“０”（初期値）のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第１特図ゲーム又は第２特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定（事前決定）する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄（大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか）が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“１”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第２特図を用いた特図ゲームが第１特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい（特図２優先消化ともいう）。また、第１始動入賞口及び第２始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい（入賞順消化ともいう）。

乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ＲＯＭ１０１に格納されている各種のテーブル（乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル）が参照される。主基板１１における他の決定、演出制御基板１２における各種の決定についても同じである。演出制御基板１２においては、各種のテーブルがＲＯＭ１２１に格納されている。

ステップＳ１１１の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“１”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“２”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。

変動パターンは、特図ゲームの実行時間（特図変動時間）（飾り図柄の可変表示の実行時間でもある）や、飾り図柄の可変表示の態様（リーチの有無等）、飾り図柄の可変表示中の演出内容（リーチ演出の種類等）を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。

ステップＳ１１２の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“２”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第１特別図柄表示装置４Ａや第２特別図柄表示装置４Ｂにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“３”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。

ステップＳ１１３の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“３”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第１特別図柄表示装置４Ａや第２特別図柄表示装置４Ｂにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示（導出）させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“４”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“８”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“０”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。

ステップＳ１１４の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“４”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド８２に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“５”に更新され、大当り開放前処理は終了する。

ステップＳ１１５の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“５”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ２３によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド８２に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“６”に更新し、大当り開放中処理を終了する。

ステップＳ１１６の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“６”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“５”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“７”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。

ステップＳ１１７の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“７”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“０”に更新され、大当り終了処理は終了する。

ステップＳ１１８の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“８”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“９”に更新され、小当り開放前処理は終了する。

ステップＳ１１９の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“９”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“１０”に更新され、小当り開放中処理は終了する。

ステップＳ１２０の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“１０”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機１における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“０”に更新され、小当り終了処理は終了する。

（演出制御基板１２の主要な動作）
次に、演出制御基板１２における主要な動作を説明する。演出制御基板１２では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用ＣＰＵ１２０が起動して、図６のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図６に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用ＣＰＵ１２０は、まず、所定の初期化処理を実行して（ステップＳ７１）、ＲＡＭ１２２のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板１２に搭載されたＣＴＣ（カウンタ／タイマ回路）のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する（ステップＳ７２）。初期動作制御処理では、可動体３２を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体３２の初期動作を行う制御が実行される。

その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う（ステップＳ７３）。タイマ割込みフラグは、例えばＣＴＣのレジスタ設定に基づき、所定時間（例えば２ミリ秒）が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば（ステップＳ７３；Ｎｏ）、ステップＳ７３の処理を繰り返し実行して待機する。

また、演出制御基板１２の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板１１からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板１１からの演出制御ＩＮＴ信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御ＩＮＴ信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用ＣＰＵ１２０は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないＣＰＵを用いている場合には、割込み禁止命令（ＤＩ命令）を発行することが望ましい。演出制御用ＣＰＵ１２０は、演出制御ＩＮＴ信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、Ｉ／Ｏ１２５に含まれる入力ポートのうちで、中継基板１５を介して主基板１１から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばＲＡＭ１２２に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用ＣＰＵ１２０は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。

ステップＳ７３にてタイマ割込みフラグがオンである場合には（ステップＳ７３；Ｙｅｓ）、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに（ステップＳ７４）、コマンド解析処理を実行する（ステップＳ７５）。コマンド解析処理では、例えば主基板１１の遊技制御用マイクロコンピュータ１００から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをＲＡＭ１２２の所定領域に格納したり、ＲＡＭ１２２に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部１２３に指示してもよい。

ステップＳ７５にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する（ステップＳ７６）。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置５の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ８Ｌ、８Ｒからの音声出力動作、遊技効果ランプ９及び装飾用ＬＥＤといった装飾発光体における点灯動作、可動体３２の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板１１から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。

ステップＳ７６の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され（ステップＳ７７）、演出制御基板１２の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップＳ７３の処理に戻る。ステップＳ７３の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。

図７は、演出制御プロセス処理として、図６のステップＳ７６にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図７に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用ＣＰＵ１２０は、まず、先読予告設定処理を実行する（ステップＳ１６１）。先読予告設定処理では、例えば、主基板１１から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。

ステップＳ１６１の処理を実行した後、演出制御用ＣＰＵ１２０は、例えばＲＡＭ１２２に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップＳ１７０〜Ｓ１７７の処理のいずれかを選択して実行する。

ステップＳ１７０の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“０”（初期値）のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板１１から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置５における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置５における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“１”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。

ステップＳ１７１の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“１”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果（確定飾り図柄）、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン（表示制御部１２３に演出の実行を指示するための制御データの集まり）を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部１２３に指示し、演出プロセスフラグの値を“２”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部１２３は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置５において、飾り図柄の可変表示を開始させる。

ステップＳ１７２の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“２”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用ＣＰＵ１２０は、表示制御部１２３を指示することで、ステップＳ１７１にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置５の表示画面に表示させることや、可動体３２を駆動させること、音声制御基板１３に対する指令（効果音信号）の出力によりスピーカ８Ｌ、８Ｒから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板１４に対する指令（電飾信号）の出力により遊技効果ランプ９や装飾用ＬＥＤを点灯／消灯／点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板１１から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“３”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。

ステップＳ１７３の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“３”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用ＣＰＵ１２０は、主基板１１から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“６”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“４”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“０”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。

ステップＳ１７４の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“４”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用ＣＰＵ１２０は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板１１から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“５”に更新し、小当り中演出処理を終了する。

ステップＳ１７５の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“５”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用ＣＰＵ１２０は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“０”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。

ステップＳ１７６の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“６”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用ＣＰＵ１２０は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板１１から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“７”に更新し、大当り中演出処理を終了する。

ステップＳ１７７のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“７”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用ＣＰＵ１２０は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“０”に更新し、エンディング演出処理を終了する。

（基本説明の変形例）
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機１に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。

上記基本説明のパチンコ遊技機１は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。

特別図柄の可変表示中に表示されるものは１種類の図柄（例えば、「−」を示す記号）だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい（表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい）。

上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機１を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機（例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、ＲＴ、ＡＴ、ＡＲＴ、ＣＺ（以下、ボーナス等）のうち１以上を搭載するスロット機）にも本発明を適用可能である。

本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機１に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。

そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。

なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現（「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現）は、一方が「０％」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「０％」の割合で、他方が「１００％」の割合又は「１００％」未満の割合であることも含む。

（特徴部０１７ＩＷに関する説明）
次に、特徴部０１７ＩＷについて説明する。

（第１の実施の形態）
特徴部０１７ＩＷが備えるパチンコ遊技機１においては、図８−１に示す変動パターンが設けられている。

図８−１は、あらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを示す説明図である。図８−１に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、Ｐｔ１１およびＰｔ１２の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、Ｐｔ１３〜Ｐｔ１８の変動パターンが用意されている。

また、図８−１に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、Ｐｔ２１〜Ｐｔ２４の変動パターンが用意されている。

また、本実施例では、変動パターンに対応して実行される演出として、リーチ演出（ノーマルリーチ、スーパーリーチを経て実行されるスーパーリーチ）、発展演出（第１発展演出、第２発展演出）および該発展演出に発展することを示唆する示唆演出（第１発展演出に発展することを示唆する第１示唆演出、第２発展演出に発展することを示唆する第２示唆演出）が設けられている。第１示唆演出が行われて該第１示唆演出の演出結果が成功（○）である場合には第１発展演出が行われるが、第１示唆演出の演出結果が失敗（×）である場合には第１発展演出は行われないようになっている。第２示唆演出が行われて該第２示唆演出の演出結果が成功（○）である場合には第２発展演出が行われるが、第２示唆演出の演出結果が失敗（×）である場合には第２発展演出は行われないようになっている。

例えば、Ｐｔ１１，Ｐｔ１２は通常変動を行ってからいずれのリーチ演出も行わずに変動を終了する変動パターンである。なお、非リーチはずれに対応する変動パターンとして、通常時はＰｔ１１が選択されるが、特定条件が成立している状態ではＰｔ１１よりも変動時間が短い短縮変動としてのＰｔ１２が選択されるものである。特定条件とは、例えば、保留記憶数が所定数以上であること、高ベース状態であることなどである。

例えば、Ｐｔ１３，Ｐｔ２１は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行う変動パターンである。

Ｐｔ１４，Ｐｔ２２は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチに発展して大当り図柄（Ｐｔ２２）またははずれ図柄（Ｐｔ１４）を仮停止した後に停止表示する変動パターンである。

Ｐｔ１５は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチに発展してからはずれ図柄を仮停止させた後に、第１示唆演出を行い該第１示唆演出の演出結果が失敗（×）である変動パターンである。

Ｐｔ１６，Ｐｔ２３は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチに発展してからはずれ図柄を仮停止させた後に、第１示唆演出を行い該第１示唆演出の演出結果が成功（○）であり第１発展演出が行われる変動パターンである。

Ｐｔ１７は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチに発展してからはずれ図柄を仮停止させた後に、第１示唆演出を行い該第１示唆演出の演出結果が失敗（×）であり、更に第２示唆演出を行い該第２示唆演出の演出結果が失敗（×）である変動パターンである。

Ｐｔ１８，Ｐｔ２４は、図８−２に示すように、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチに発展してからはずれ図柄を仮停止させた後に、第１示唆演出を行い該第１示唆演出の演出結果が失敗（×）であり、更に第２示唆演出を行い該第２示唆演出の演出結果が成功（○）であり第２発展演出が行われる変動パターンである。このとき、第１示唆演出の実行期間Ｔ１よりも第２示唆演出の実行期間Ｔ２の方が長くなるよう構成されている。また、第１示唆演出が終了した場合、該第１示唆演出の終了タイミングから第２示唆演出が開始されるよう構成されている。

図８−３は、ＲＯＭ１０１に記憶されている変動パターン判定テーブルを示す説明図である。

図８−３（Ａ），（Ｂ）は、ＲＯＭ１０１に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブルは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数（ランダム３）にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。

例えば、図８−３（Ａ）に示すように、短縮変動を選択可能とする条件が成立していない場合、Ｐｔ１１が７０％の割合で、Ｐｔ１３が１０％の割合で、Ｐｔ１４が６％の割合で選択され、Ｐｔ１５が５％の割合で選択され、Ｐｔ１６が４％の割合で選択され、Ｐｔ１７が３％の割合で選択され、Ｐｔ１８が２％の割合で選択されるようになっている。

また例えば、図８−３（Ｂ）に示すように、短縮変動を選択可能とする条件が成立している場合、Ｐｔ１２が７０％の割合で、Ｐｔ１３が１０％の割合で、Ｐｔ１４が６％の割合で選択され、Ｐｔ１５が５％の割合で選択され、Ｐｔ１６が４％の割合で選択され、Ｐｔ１７が３％の割合で選択され、Ｐｔ１８が２％の割合で選択されるようになっている。

図８−３（Ｃ），（Ｄ）は、ＲＯＭ１０１に記憶されている大当り変動パターン判定テーブルを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブルは、可変表示結果を「大当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別などに応じて、変動パターン判定用の乱数（ランダム３）にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、大当り種別としては、大当り遊技状態終了後に確変状態（高確率状態）に移行する確変大当りと、大当り遊技状態終了後に確変状態に移行せずに時短状態（低確率状態）へ移行する通常大当りとが設けられている。すなわち、確変大当りの方が通常大当りよりも有利な大当り種別である。高確率状態は、低確率状態よりも大当りの当選確率が高い遊技状態である。

例えば、図８−３（Ｃ）に示すように、大当り種別が通常大当りである場合、Ｐｔ２１が２０％の割合で、Ｐｔ２２が３０％の割合で、Ｐｔ２３が５０％の割合で選択され、Ｐｔ２４は選択されないようになっている。

また例えば、図８−３（Ｄ）に示すように、大当り種別が確変大当りである場合、Ｐｔ２１が１０％の割合で、Ｐｔ２２が２０％の割合で、Ｐｔ２３が３０％の割合、Ｐｔ２４が４０％の割合で選択されるようになっている。

このように、各演出の実行時に大当りとなることに対する信頼度は、ノーマルリーチ＜スーパーリーチ＜第１発展演出＜第２発展演出となっている。

またこのように、第１発展演出が行われた場合よりも第２発展演出が行われた場合の方が有利な大当りである確変大当りとなる割合が高い。つまり、第１発展演出よりも第２発展演出の方が有利な演出となっている。

ＣＰＵ１０３は、始動入賞時に乱数を取得して格納しておき、変動開始時に可変表示結果、該乱数および図８−３に示した変動パターン判定テーブルを用いていずれかの変動パターンを選択し、選択した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを演出制御基板１２に送信する。変動パターンコマンドを受信した演出制御用ＣＰＵ１２０は、コマンド解析処理（ステップＳ７５）において変動パターンコマンド格納領域に格納するようになっている。

また、ＣＰＵ１０３は、変動開始時に可変表示結果（大当り、はずれ、大当りである場合には大当り種別）を抽選により決定し、決定結果を特定可能な表示結果指定コマンドを演出制御基板１２に送信する。表示結果指定コマンドを受信した演出制御用ＣＰＵ１２０は、コマンド解析処理（ステップＳ７５）において表示結果指定コマンド格納領域に格納するようになっている。

図８−４は、図７に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理（ステップＳ１７１）を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用ＣＰＵ１２０は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す（ステップ０１７ＩＷＳ２０１）。次いで、演出制御用ＣＰＵ１２０は、ステップ０１７ＩＷＳ２０１で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ（すなわち、受信した表示結果指定コマンド）に応じて飾り図柄の表示結果（停止図柄）を決定する（ステップ０１７ＩＷＳ２０２）。すなわち、演出制御用ＣＰＵ１２０によってステップ０１７ＩＷＳ２０２の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン（変動パターン）に応じて、識別情報の可変表示の表示結果（飾り図柄の停止図柄）を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用ＣＰＵ１２０は、ステップ０１７ＩＷＳ２０２において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄（例えば、「２２３」や「４４５」のように、リーチとならないものの大当り図柄と１つ図柄がずれている図柄の組み合わせ）も決定する。なお、演出制御用ＣＰＵ１２０は、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップ０１７ＩＷＳ２０２において、演出制御用ＣＰＵ１２０は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。

例えば、受信した表示結果指定コマンドが「通常大当り」を示している場合には（受信した表示結果指定コマンドが表示結果２指定コマンドである場合）、演出制御用ＣＰＵ１２０は、停止図柄として３図柄が同じ偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「確変大当り」を示している場合には（受信した表示結果指定コマンドが表示結果３指定コマンドである場合）、演出制御用ＣＰＵ１２０は、停止図柄として３図柄が同じ奇数図柄で揃った飾り図柄の組合せを決定する。

また、「はずれ」の場合には（受信した表示結果指定コマンドが表示結果１指定コマンドである場合）、上記以外の飾り図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の２図柄が揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。また、画像表示装置５に導出表示される３図柄の組合せが飾り図柄の「停止図柄」である。

演出制御用ＣＰＵ１２０は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。

なお、飾り図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄（左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ）を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。また、確変状態となることを想起させる図柄（この実施の形態では、奇数図柄）を確変図柄ともいい、確変状態とならないことを想起させる図柄（この実施の形態では、偶数図柄）を非確変図柄ともいう。

次いで、演出制御用ＣＰＵ１２０は、飾り図柄の変動表示中に画像表示装置５において予告演出（例えば、ステップアップ予告演出や、キャラクタ予告演出、群予告演出、ボタン予告演出。）を実行するか否かを決定する予告演出設定処理を実行する（ステップ０１７ＩＷＳ２０３）。

そして、演出制御用ＣＰＵ１２０は、大当り変動であるか否かを判定し（ステップ０１７ＩＷＳ２０４）、大当り変動でない場合にはステップ０１７ＩＷＳ２１４へ移行する。大当り変動である場合、示唆演出を伴う変動（変動パターンがＰｔ２３，Ｐｔ２４のいずれか）であるか否かを判定し（ステップ０１７ＩＷＳ２０５）、示唆演出を伴う変動ではない場合、確定演出の実行の有無を決定するための確定演出実行抽選を行う（ステップ０１７ＩＷＳ２０６）。確定演出とは、大当りとなることを確定的に報知する演出であり、ノーマルリーチ中に実行される演出である。ステップ０１７ＩＷＳ２０６では、具体的に、図８−５に示す確定演出実行抽選テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、確定演出の実行の有無を決定する。

図８−５は、確定演出実行抽選テーブルを示す説明図である。図８−５に示す確定演出実行抽選テーブルでは、確定演出の実行の有無に対する判定値が割り振られている。例えば、１０％の割合で確定演出を実行することが決定され、９０％の割合で確定演出を実行しないことが決定される。

そして、演出制御用ＣＰＵ１２０は、確定演出を実行することが決定された場合、確定演出の実行を設定し（ステップ０１７ＩＷＳ２０８）、ステップ０１７ＩＷＳ２１４へ移行する。

このように、示唆演出を伴う変動においては確定演出を行わないこととしている。これにより、示唆演出よりも早いタイミングで確定演出が行われることによる示唆演出の演出効果の低減を防止することができる。

ステップ０１７ＩＷＳ２１４では、変動パターンおよび予告演出を実行する場合にはその予告演出に応じたプロセステーブルを選択する（ステップ０１７ＩＷＳ２１４）。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ１におけるプロセスタイマをスタートさせる（ステップ０１７ＩＷＳ２１５）。

プロセステーブルは、演出制御基板１２におけるＲＯＭに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。

なお、演出制御用ＣＰＵ１２０は、予告演出を実行することに決定されている場合には、ステップ０１７ＩＷＳ２１４において予告演出に対応したプロセステーブルを選択する。

なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。

また、演出制御用ＣＰＵ１２０は、プロセスデータ１の内容（表示制御実行データ１、ランプ制御実行データ１、音番号データ１）に従って演出装置（演出用部品としての画像表示装置５、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ８Ｌ，８Ｒ）の制御を実行する（ステップ０１７ＩＷＳ２１６）。例えば、画像表示装置５において変動パターンに応じた画像を表示させるために、ＶＤＰに指令を出力する。また、各種ランプを点灯／消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板１４に対して制御信号（ランプ制御実行データ）を出力する。また、スピーカ８Ｌ，８Ｒからの音声出力を行わせるために、音声制御基板１３に対して制御信号（音番号データ）を出力する。

なお、この実施の形態では、演出制御用ＣＰＵ１２０は、変動パターンコマンドに１対１に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用ＣＰＵ１２０は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。

次いで、演出制御用ＣＰＵ１２０は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する（ステップ０１７ＩＷＳ２１７）。

そして、演出制御用ＣＰＵ１２０は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理（ステップＳ１７２）に対応した値にする（ステップ０１７ＩＷＳ２１８）。

次に、本実施例における画像表示装置５の表示例について説明する。図８−６〜図８−８は、本実施例における画像表示装置５の表示例を示す説明図である。

例えば、リーチを伴う変動パターン（Ｐｔ１３〜Ｐｔ１８，Ｐｔ２１〜Ｐｔ２４）である場合には、図８−６に示すように、（１）飾り図柄および小図柄の変動が開始され、（２）飾り図柄の左右図柄が同じ図柄（図示する例では「７」）で仮停止することによりリーチ状態が発生し、（３）飾り図柄の中図柄が左右図柄と異なる図柄（図示する例では「６」）で仮停止する。この後、変動パターンがＰｔ１３であればそのまま飾り図柄がはずれ図柄のまま停止表示されるとともに、小図柄もはずれ図柄が停止表示されて変動が終了する。変動パターンがＰｔ１４〜Ｐｔ１８，Ｐｔ２１〜Ｐｔ２４であれば第１示唆演出が実行される。

第１示唆演出を伴う変動では、図８−７（Ａ）に示すように、（１）飾り図柄がはずれ図柄で仮停止している状態でキャラクタ画像の半身が表示され、（２）変動パターンがＰｔ１６，Ｐｔ２３であればキャラクタ画像の全身が表示される成功パターンにて第１示唆演出が行われ、第１発展演出に発展する。また、（３）変動パターンがＰｔ１５，Ｐｔ１７，Ｐｔ１８，Ｐｔ２４であれば全身が表示されることなくキャラクタ画像が消去される失敗パターンにて第１示唆演出が行われ、変動パターンがＰｔ１５であればそのまま飾り図柄がはずれ図柄にて停止表示されるとともに、小図柄もはずれ図柄が停止表示されて変動が終了する。変動パターンがＰｔ１７，Ｐｔ１８，Ｐｔ２４であれば第２示唆演出が実行される。

第２示唆演出を伴う変動では、図８−７（Ｂ）に示すように、（１）飾り図柄がはずれ図柄で仮停止している状態で扉画像が表示され、（２）変動パターンがＰｔ１８，Ｐｔ２４であれば扉画像が開放表示される成功パターンにて第２示唆演出が行われ、第２発展演出に発展する。また、（３）変動パターンがＰｔ１７であれば開放表示されることなく扉画像が消去される失敗パターンにて第２示唆演出が行われ、そのまま飾り図柄がはずれ図柄にて停止表示されるとともに、小図柄もはずれ図柄が停止表示されて変動が終了する。

また、第１示唆演出と第２示唆演出とを比較すると、各示唆演出の実行開始時にスピーカ８Ｌ、８Ｒから出力される音声の音量が異なっている。具体的に、第１示唆演出の実行開始時にスピーカ８Ｌ、８Ｒから出力される音声の音量よりも、第２示唆演出の実行開始時にスピーカ８Ｌ、８Ｒから出力される音声の音量の方が大きくなるよう構成されている（図８−７（Ａ）（１）および図８−７（Ｂ）（１）参照）。

また、第１示唆演出と第２示唆演出とを比較すると、各示唆演出において画像表示装置５に表示される演出画像の大きさが異なっている。具体的に、第１示唆演出における演出画像は図８−７（Ａ）に示すキャラクタ画像である一方、第２示唆演出における演出画像は図８−７（Ｂ）に示す扉画像であり、第２示唆演出における演出画像の方が第１示唆演出における演出画像よりも大きくなるよう構成されている。

第１発展演出を伴う変動では、図８−８（Ａ）に示すように、（１）第１示唆演出で表示されたキャラクタ画像と「アイテムをキャッチだ！」といった文字情報が表示され、（２）変動パターンがＰｔ２３であればキャラクタ画像がアイテムとして飛来してきた星をキャッチする表示が行われ、大当り図柄が停止表示される。また、（３）変動パターンがＰｔ１６であればキャラクタ画像がアイテムとして飛来してきた星をキャッチできない表示が行われ、はずれ図柄が停止表示される。なお、第１発展演出の実行中は、図８−８（Ａ）に示すように、飾り図柄は表示されない一方で小図柄は変動表示される。

第２発展演出を伴う変動では、図８−８（Ｂ）に示すように、（１）味方キャラクタ画像と敵キャラクタ画像と「ボス戦」といった文字情報が表示され、（２）変動パターンがＰｔ２４であれば味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する表示が行われ、大当り図柄が停止表示される。また、（３）変動パターンがＰｔ１８であれば味方キャラクタが敵キャラクタに敗北する表示が行われ、はずれ図柄が停止表示される。なお、第２発展演出の実行中は、図８−８（Ｂ）に示すように、飾り図柄は表示されない一方で小図柄は変動表示される。

また、第２示唆演出と第１発展演出とを比較すると、画像表示装置５に表示される演出画像の大きさが異なっている。具体的に、第２示唆演出における演出画像は図８−７（Ｂ）に示す扉画像である一方、第１発展演出における演出画像は図８−８（Ａ）に示す全画面画像であり、第２示唆演出における演出画像よりも第１発展演出における演出画像の方が大きくなるよう構成されている。

以上に説明したように、この特徴部０１７ＩＷによれば、遊技者にとって有利な有利状態（本例では、大当り遊技状態）に制御可能な遊技機であって、少なくとも有利状態に制御されることを示唆する有利態様（本例では、大当り図柄を仮停止する態様）と有利状態に制御されないことを示唆する不利態様（本例では、はずれ図柄を仮停止する態様）とを含む複数種類の演出態様で所定演出（本例では、スーパーリーチ（スーパーリーチＡ，Ｂを含む））を実行可能な所定演出実行手段（本例では、演出制御用ＣＰＵ１２０におけるステップ０１７ＩＷＳ２１４およびステップＳ１７２を実行する部分）と、所定演出が不利態様にて実行された後に、所定演出よりも有利状態に制御される割合が高い特定演出（本例では、第１発展演出、第２発展演出）を実行可能な特定演出実行手段（本例では、演出制御用ＣＰＵ１２０におけるステップ０１７ＩＷＳ２１４およびステップＳ１７２を実行する部分）と、特定演出の実行前に、該特定演出の実行を示唆する示唆演出（本例では、第１示唆演出、第２示唆演出）を実行可能な示唆演出実行手段（本例では、演出制御用ＣＰＵ１２０におけるステップ０１７ＩＷＳ２１４およびステップＳ１７２を実行する部分）とを備え、特定演出実行手段は、少なくとも第１特定演出（本例では、第１発展演出）と該第１特定演出とは異なる第２特定演出（本例では、第２発展演出）とを含む複数種類の特定演出を実行可能であり、示唆演出実行手段は、少なくとも第１特定演出の実行を示唆する第１示唆演出（本例では、第１示唆演出）と第２特定演出の実行を示唆する第２示唆演出（本例では、第２示唆演出）とを含む複数種類の示唆演出を実行可能であり、所定演出が不利態様で実行された後に第１示唆演出を実行可能であり、第１示唆演出の実行後に第１特定演出が実行されない場合（本例では、第１示唆演出の失敗パターンが実行される場合）に、当該第１示唆演出の終了に対応して第２示唆演出を開始する（図８−２参照）こととした。これにより、興趣を高めることができる。また、遊技者の期待感を過度に高めることを防止することができる。

また、以上に説明したように、この特徴部０１７ＩＷによれば、遊技者にとって有利な有利状態（本例では、大当り遊技状態）に制御可能な遊技機であって、少なくとも有利状態に制御されることを示唆する有利態様（本例では、大当り図柄を仮停止する態様）と有利状態に制御されないことを示唆する不利態様（本例では、はずれ図柄を仮停止する態様）とを含む複数種類の演出態様で所定演出（本例では、スーパーリーチ（スーパーリーチＡ，Ｂを含む））を実行可能な所定演出実行手段（本例では、演出制御用ＣＰＵ１２０におけるステップ０１７ＩＷＳ２１４およびステップＳ１７２を実行する部分）と、所定演出が不利態様にて実行された後に、所定演出よりも有利状態に制御される割合が高い特定演出（本例では、第１発展演出、第２発展演出）を実行可能な特定演出実行手段（本例では、演出制御用ＣＰＵ１２０におけるステップ０１７ＩＷＳ２１４およびステップＳ１７２を実行する部分）と、特定演出の実行前に、該特定演出の実行を示唆する示唆演出（本例では、第１示唆演出、第２示唆演出）を実行可能な示唆演出実行手段（本例では、演出制御用ＣＰＵ１２０におけるステップ０１７ＩＷＳ２１４およびステップＳ１７２を実行する部分）とを備え、特定演出実行手段は、少なくとも第１特定演出（本例では、第１発展演出）と該第１特定演出よりも遊技者にとって有利度の高い第２特定演出（本例では、第２発展演出）とを含む複数種類の特定演出を実行可能であり、示唆演出実行手段は、少なくとも第１特定演出の実行を示唆する第１示唆演出（本例では、第１示唆演出）と第２特定演出の実行を示唆する第２示唆演出（本例では、第２示唆演出）とを含む複数種類の示唆演出を実行可能であり、所定演出が不利態様で実行された後に第１示唆演出を実行可能であり、第１示唆演出の実行後に第１特定演出が実行されない場合（本例では、第１示唆演出の失敗パターンが実行される場合）に、当該第１示唆演出が実行された後に第２示唆演出を実行可能である（本例では、Ｐｔ１７，Ｐｔ１８，Ｐｔ２４に対応する演出を実行可能である。図８−３参照）こととした。これにより、遊技の興趣の低下を防止することができる。

また、特徴部０１７ＩＷでは、第１状態（本例では、低確率状態）と、該第１状態よりも有利状態に制御される確率が高い第２状態（本例では、高確率状態）とに制御可能であり、有利状態として、第１有利状態（本例では、通常大当り）と、該第１有利状態よりも終了後に第２状態に制御される割合が高い第２有利状態（本例では、確変大当り）とを有し、特定演出実行手段は、第１特定演出よりも、第２特定演出の方が、第２有利状態に制御される割合が高くなるように、特定演出を実行可能である（本例では、第１発展演出が行われた場合よりも第２発展演出が行われた場合の方が確変大当りに対する信頼度が高い。図８−３参照）こととした。これにより、第１示唆演出から第１特定演出へ発展しなかったことを意識させにくくすることができ、遊技の興趣の低下を防止することができる。

また、特徴部０１７ＩＷでは、特定演出実行手段は、第１特定演出（本例では、第１発展演出）と該第１特定演出よりも遊技者にとって有利度の高い第２特定演出（本例では、第２発展演出）とを実行可能である（図８−３参照）こととした。これにより、興趣の低下を軽減することができる。

また、特徴部０１７ＩＷでは、示唆演出実行手段は、第２示唆演出よりも短い演出期間で第１示唆演出を実行する（本例では、第１示唆演出の実行期間Ｔ１＜第２示唆演出の実行期間Ｔ２。図８−２参照）こととした。これにより、遊技者に演出が冗長であると感じさせることを防止することができる。

また、特徴部０１７ＩＷでは、第１示唆演出の演出音よりも第２示唆演出の演出音の方が、遊技者が認識しやすい態様で出力される（図８−７（Ａ）（１）および図８−７（Ｂ）（１）参照）こととした。これにより、遊技者を第２示唆演出の開始に注目させることができる。

なお、音声出力における「遊技者が認識しやすい態様」とは、音量が大きいものに限られるものではなく、例えば、遊技者が認識しやすい音域の音声を出力することとしてもよい。また、第１示唆演出の演出音や第２示唆演出の演出音とは異なる他の演出音の出力態様を変化させることにより、遊技者の認識のしやすさが異なるものとしてもよい。例えば、第１示唆演出の実行時には他の演出音の音量を小さくしない一方で、第２示唆演出の実行時には他の演出音の音量を小さくするにより、相対的に第１示唆演出の演出音よりも第２示唆演出の演出音の方が認識しやすい態様となることとしてもよい。

また、特徴部０１７ＩＷでは、示唆演出実行手段は、第１示唆演出よりも遊技者が認識しやすい態様（本例では、画像表示装置５に表示する演出画像の大きさが大きい態様）で第２示唆演出を実行可能であり（図８−７（Ａ）および図８−７（Ｂ）参照）、特定演出実行手段は、第２示唆演出よりも遊技者が認識しやすい態様（本例では、画像表示装置５に表示する演出画像の大きさが大きい態様）で第１特定演出の実行を開始する（図８−７（Ｂ）および図８−８（Ａ）参照）こととした。これにより、第１特定演出に発展したことによる落胆を軽減することができる。

なお、「遊技者が認識しやすい態様」とは、画像表示装置５に表示する演出画像の大きさが大きい態様に限るものではなく、例えば、表示する演出画像の表示優先度が高い態様や、表示する演出画像の明度が高い態様などであってもよい。具体的に、第２示唆演出の演出画像を表示するレイヤーは第１示唆演出の演出画像を表示するレイヤーよりも表示優先度が高く、第１特定演出の演出画像を表示するレイヤーは第２示唆演出の演出画像を表示するレイヤーよりも表示優先度が高いこととしてもよい。また、第２示唆演出の演出画像の明度は第１示唆演出の演出画像の明度よりも高く、第１特定演出の演出画像の明度は第２示唆演出の演出画像の明度よりも高いこととしてもよい。また、第１示唆演出と第２示唆演出の実行期間の一部が重複する場合には、第２示唆演出の実行を開始する際に第１示唆演出の演出画像や他の演出画像にマスキング処理を行うことにより第２示唆演出を認識しやすい演出としてもよい。

また、特徴部０１７ＩＷでは、有利状態に制御されることを報知する報知演出（本例では、確定演出）を実行可能な報知演出実行手段（本例では、演出制御用ＣＰＵ１２０における、ステップ０１７ＩＷＳ２０６〜Ｓ２０８およびステップＳ１７２を実行する部分。）を備え、示唆演出の実行タイミングよりも前のタイミングで報知演出が実行されることを制限する（本例では、演出制御用ＣＰＵ１２０は、示唆演出を伴う変動である場合にはステップ０１７ＩＷＳ２０６〜Ｓ２０８を行わない）こととした。これにより、示唆演出よりも早いタイミングで有利状態に制御されることが報知されて示唆演出の演出効果が低下することを防止することができる。

また、示唆演出および特定演出については必ずスーパーリーチを経てから実行されるものとして説明したが、これに限るものではなく、例えば通常変動の後にノーマルリーチを行い、その後にスーパーリーチを行うことなく示唆演出や特定演出を実行可能であることとしてもよい。また例えば通常変動の後に、ノーマルリーチおよびスーパーリーチを行うことなく示唆演出や特定演出を実行可能であることとしてもよい。

また、一般的な遊技機には複数の演出が設けられているが、該複数の演出のうち特定の演出を行った後に飾り図柄を仮停止した場合には、該仮停止後の示唆演出および特定演出の実行を制限する構成としてもよい。例えば、特定の機種において遊技者による注目度の高い注目演出が設けられている場合、該注目演出以外の演出が行われて飾り図柄がはずれ図柄で仮停止した後には示唆演出や特定演出を実行可能とする一方で、注目演出が行われて飾り図柄のはずれ図柄で仮停止した後には示唆演出や特定演出の実行をせずに、そのままはずれ図柄が停止表示する構成とすることにより、注目演出の特別感を担保することができる。

なお、第１示唆演出の実行後に第１特定演出が実行されない場合に、当該第１示唆演出が終了する前のタイミングから第２示唆演出を実行可能であること、すなわち、第１示唆演出と第２示唆演出とが時間的に重複するように実行可能であることとしてもよい。第２示唆演出の実行を開始するタイミングとしては、例えば、第１示唆演出の演出結果が表示される前のタイミングであってもよいし、第１示唆演出の演出結果が表示されてから該第１示唆演出が終了する前のタイミングであってもよい。

また、所定演出が不利態様で実行されてから所定期間経過後に第１示唆演出を実行可能であり、第１示唆演出の実行後に第１特定演出が実行されない場合に、当該第１示唆演出が終了してから所定期間よりも短い特定期間経過後に第２示唆演出を実行可能であることとしてもよい。具体的には、以下の変形例１を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。

変形例１におけるＰｔ１８，Ｐｔ２４は、図８−９に示すように、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチに発展してからはずれ図柄を仮停止させた後に、第１示唆演出を行い該第１示唆演出の演出結果が失敗（×）であり、その後に再度はずれ図柄を仮停止させた後に、更に第２示唆演出を行い該第２示唆演出の演出結果が成功（○）であり第２発展演出が行われる変動パターンである。このとき、第１示唆演出の実行期間よりも第２示唆演出の実行期間の方が長くなるよう構成されている。

また、図示は省略するが、変形例１におけるＰｔ１７は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチに発展してからはずれ図柄を仮停止させた後に、第１示唆演出を行い該第１示唆演出の演出結果が失敗（×）であり、その後に再度はずれ図柄を仮停止させた後に、更に第２示唆演出を行い該第２示唆演出の演出結果が失敗（×）である変動パターンである。

また、図示は省略するが、変形例１におけるＰｔ１５においても、第１示唆演出の演出結果が失敗（×）である場合には、該第１示唆演出が終了した後に再度はずれ図柄を仮停止させてから飾り図柄を停止表示するものである。これにより、Ｐｔ１５の変動においても第２示唆演出が行われることへの期待感を与えるものである。

以上に説明したように、この変形例１によれば、遊技者にとって有利な有利状態（本例では、大当り遊技状態）に制御可能な遊技機であって、少なくとも有利状態に制御されることを示唆する有利態様（本例では、大当り図柄を仮停止する態様）と有利状態に制御されないことを示唆する不利態様（本例では、はずれ図柄を仮停止する態様）とを含む複数種類の演出態様で所定演出（本例では、スーパーリーチ（スーパーリーチＡ，Ｂを含む））を実行可能な所定演出実行手段（本例では、演出制御用ＣＰＵ１２０におけるステップ０１７ＩＷＳ２１４およびステップＳ１７２を実行する部分）と、所定演出が不利態様にて実行された後に、所定演出よりも有利状態に制御される割合が高い特定演出（本例では、第１発展演出、第２発展演出）を実行可能な特定演出実行手段（本例では、演出制御用ＣＰＵ１２０におけるステップ０１７ＩＷＳ２１４およびステップＳ１７２を実行する部分）と、特定演出の実行前に、該特定演出の実行を示唆する示唆演出（本例では、第１示唆演出、第２示唆演出）を実行可能な示唆演出実行手段（本例では、演出制御用ＣＰＵ１２０におけるステップ０１７ＩＷＳ２１４およびステップＳ１７２を実行する部分）とを備え、特定演出実行手段は、少なくとも第１特定演出（本例では、第１発展演出）と該第１特定演出とは異なる第２特定演出（本例では、第２発展演出）とを含む複数種類の特定演出を実行可能であり、示唆演出実行手段は、少なくとも第１特定演出の実行を示唆する第１示唆演出（本例では、第１示唆演出）と第２特定演出の実行を示唆する第２示唆演出（本例では、第２示唆演出）とを含む複数種類の示唆演出を実行可能であり、所定演出が不利態様で実行されてから所定期間（本例では、仮停止期間Ｔａ）経過後に第１示唆演出を実行可能であり、第１示唆演出の実行後に第１特定演出が実行されない場合（本例では、第１示唆演出の失敗パターンが実行される場合）に、当該第１示唆演出が終了してから所定期間よりも短い特定期間（本例では、仮停止期間Ｔｂ（Ｔｂ＜Ｔａ））経過後に第２示唆演出を実行可能である（図８−９参照）こととした。これにより、興趣を高めることができる。また、遊技者の期待感を過度に高めることを防止することができる。

また、示唆演出実行手段は、第１特定演出が実行された後に有利状態に制御されなかった場合に第２示唆演出を実行可能であることとしてもよい。具体的には、以下の変形例２を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。

変形例２に示すパチンコ遊技機１においては、図８−１０に示す変動パターンが設けられている。

図８−１０は、あらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを示す説明図である。図８−１０に示すように、可変表示結果が「はずれ」であり飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、Ｐｔ１３〜Ｐｔ１９の変動パターンが用意されている。

また、図８−１０に示すように、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、Ｐｔ２１〜Ｐｔ２５の変動パターンが用意されている。

Ｐｔ１９，Ｐｔ２５以外の変動パターンは、図８−１に示した変動パターンと同じ変動パターンであるため、詳細な説明は省略する。Ｐｔ１９，Ｐｔ２５は、図８−１１に示すように、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチに発展してからはずれ図柄を仮停止させた後に、第１示唆演出を行い該第１示唆演出の演出結果が成功（○）であり、図８−８（Ａ）（３）に示すパターンの第１発展演出を行い、更に第２示唆演出を行い該第２示唆演出の演出結果が成功（○）であり第２発展演出が行われる変動パターンである。

このように、変形例２では、示唆演出実行手段は、第１特定演出が実行された後に有利状態に制御されなかった場合に第２示唆演出を実行可能である（本例では、変形例２における演出制御用ＣＰＵ１２０は、Ｐｔ１９，Ｐｔ２５の変動パターンに応じて演出を実行可能である。図８−１０および図８−１１参照）こととした。これにより、遊技の興趣を向上させることができる。

また、所定演出実行手段は、所定演出として、第１所定演出と該第１所定演出よりも有利状態に制御される割合が高い第２所定演出とを実行可能であり、第１所定演出が実行された後に示唆演出が実行される場合の方が、第２所定演出が実行された後に示唆演出が実行される場合よりも、示唆演出の実行後に特定演出が実行される割合が高いこととしてもよい。具体的には、以下の変形例３を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。

変形例３に示すパチンコ遊技機１においては、図８−１２に示す変動パターンが設けられている。

図８−１２は、変形例３においてあらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを示す説明図である。図８−１２に示すように、可変表示結果が「はずれ」であり飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、Ｐｔ３１およびＰｔ３２の変動パターンが用意されている。可変表示結果が「はずれ」であり飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、Ｐｔ３３〜Ｐｔ４３の変動パターンが用意されている。

また、図８−１２に示すように、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、Ｐｔ５１〜Ｐｔ５７の変動パターンが用意されている。

例えば、Ｐｔ３１，Ｐｔ３２は通常変動を行ってからいずれのリーチ演出も行わずに変動を終了する変動パターンである。なお、通常時はＰｔ３１が選択されるが、特定条件が成立している状態ではＰｔ３１よりも変動時間が短い短縮変動としてのＰｔ３２が選択されるものである。特定条件とは、例えば、保留記憶数が所定数以上であること、高ベース状態であることなどである。

例えば、Ｐｔ３３，Ｐｔ５１は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行う変動パターンである。

Ｐｔ３４，Ｐｔ５２は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチＡに発展して大当り図柄またははずれ図柄を仮停止した後に停止表示する変動パターンである。

Ｐｔ３５は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチＡに発展してからはずれ図柄を仮停止させた後に、第１示唆演出を行い該第１示唆演出の演出結果が失敗（×）である変動パターンである。

Ｐｔ３６，Ｐｔ５３は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチＡに発展してからはずれ図柄を仮停止させた後に、第１示唆演出を行い該第１示唆演出の演出結果が成功（○）であり第１発展演出が行われる変動パターンである。

Ｐｔ３７は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチＡに発展してからはずれ図柄を仮停止させた後に、第１示唆演出を行い該第１示唆演出の演出結果が失敗（×）であり、更に第２示唆演出を行い該第２示唆演出の演出結果が失敗（×）である変動パターンである。

Ｐｔ３８，Ｐｔ５４は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチＡに発展してからはずれ図柄を仮停止させた後に、第１示唆演出を行い該第１示唆演出の演出結果が失敗（×）であり、更に第２示唆演出を行い該第２示唆演出の演出結果が成功（○）であり第２発展演出が行われる変動パターンである。

Ｐｔ３９，Ｐｔ５５、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチＢに発展して大当り図柄またははずれ図柄を仮停止した後に停止表示する変動パターンである。

Ｐｔ４０は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチＢに発展してからはずれ図柄を仮停止させた後に、第１示唆演出を行い該第１示唆演出の演出結果が失敗（×）である変動パターンである。

Ｐｔ４１，Ｐｔ５６は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチＢに発展してからはずれ図柄を仮停止させた後に、第１示唆演出を行い該第１示唆演出の演出結果が成功（○）であり第１発展演出が行われる変動パターンである。

Ｐｔ４２は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチＢに発展してからはずれ図柄を仮停止させた後に、第１示唆演出を行い該第１示唆演出の演出結果が失敗（×）であり、更に第２示唆演出を行い該第２示唆演出の演出結果が失敗（×）である変動パターンである。

Ｐｔ４３，Ｐｔ５７は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチＢに発展してからはずれ図柄を仮停止させた後に、第１示唆演出を行い該第１示唆演出の演出結果が失敗（×）であり、更に第２示唆演出を行い該第２示唆演出の演出結果が成功（○）であり第２発展演出が行われる変動パターンである。

図８−１３は、変形例３におけるＲＯＭ１０１に記憶されている変動パターン判定テーブルを示す説明図である。

図８−１３（Ａ），（Ｂ）は、変形例３におけるＲＯＭ１０１に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブルは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数（ランダム３）にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。

例えば、図８−１３（Ａ）に示すように、短縮変動を選択可能とする条件が成立していない場合、Ｐｔ３１が６０％の割合で、Ｐｔ３３が２０％の割合で、Ｐｔ３４が３％の割合で選択され、Ｐｔ３５が２％の割合で選択され、Ｐｔ３６が４％の割合で選択され、Ｐｔ３７が２％の割合で選択され、Ｐｔ３８が４％の割合で選択されるようになっている。また、Ｐｔ３９が１％の割合で、Ｐｔ４０が１．５％の割合で、Ｐｔ４１が０．５％の割合で選択され、Ｐｔ４２が１．５％の割合で選択され、Ｐｔ４３が０．５％の割合で選択されるようになっている。

このように、スーパーリーチＡを伴う変動パターンであるＰｔ３４〜Ｐｔ３８は１５％の割合で選択され、スーパーリーチＢを伴う変動パターンであるＰｔ３９〜Ｐｔ４３は５％の割合で選択されるようになっている。

また例えば、図８−１３（Ｂ）に示すように、短縮変動を選択可能とする条件が成立している場合、Ｐｔ３２が６０％の割合で、Ｐｔ３３が２０％の割合で、Ｐｔ３４が３％の割合で選択され、Ｐｔ３５が２％の割合で選択され、Ｐｔ３６が４％の割合で選択され、Ｐｔ３７が２％の割合で選択され、Ｐｔ３８が４％の割合で選択されるようになっている。また、Ｐｔ３９が１％の割合で、Ｐｔ４０が１．５％の割合で、Ｐｔ４１が０．５％の割合で選択され、Ｐｔ４２が１．５％の割合で選択され、Ｐｔ４３が０．５％の割合で選択されるようになっている。

このように、スーパーリーチＡを伴う変動パターンであるＰｔ３４〜Ｐｔ３８は１５％の割合で選択され、スーパーリーチＢを伴う変動パターンであるＰｔ３９〜Ｐｔ４３は５％の割合で選択されるようになっている。

図８−１３（Ｃ）は、変形例３におけるＲＯＭ１０１に記憶されている大当り変動パターン判定テーブルを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブルは、可変表示結果を「大当り」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン判定用の乱数（ランダム３）にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。

例えば、図８−１３（Ｃ）に示すように、Ｐｔ５１が１０％の割合で、Ｐｔ５２が１０％の割合で、Ｐｔ５３が１５％の割合で、Ｐｔ５４が１５％の割合で、選択されるようになっている。また、Ｐｔ５５が１５％の割合で、Ｐｔ５６が１５％の割合で、Ｐｔ５７が２０％の割合で、選択されるようになっている。

このように、スーパーリーチＡを伴う変動パターンであるＰｔ５２〜Ｐｔ５５は４０％の割合で選択され、スーパーリーチＢを伴う変動パターンであるＰｔ５５〜Ｐｔ５７は５０％の割合で選択されるようになっている。

このように、各スーパーリーチの実行時に大当りとなることに対する信頼度は、スーパーリーチＡ＜スーパーリーチＢとなっている。

またこのように、スーパーリーチＡの後に第１示唆演出が行われる場合の方が、スーパーリーチＢの後に第１示唆演出が行われる場合よりも、実行される第１示唆演出が成功パターンである割合が高くなっている。

このように、変形例３では、所定演出実行手段は、所定演出として、第１所定演出（本例では、変形例３におけるスーパーリーチＡ）と該第１所定演出よりも有利状態に制御される割合が高い第２所定演出（本例では、変形例３におけるスーパーリーチＢ）とを実行可能であり、第１所定演出が実行された後に示唆演出が実行される場合の方が、第２所定演出が実行された後に示唆演出が実行される場合よりも、示唆演出の実行後に特定演出が実行される割合が高い（本例では、スーパーリーチＡを経て成功パターンの第１示唆演出を実行する変動パターンであるＰｔ３６，Ｐｔ５３の方が、スーパーリーチＢを経て成功パターンの第１示唆演出を実行する変動パターンであるＰｔ４１，Ｐｔ５６よりも、選択割合が高い。図８−１３参照）こととした。これにより、第１所定演出が実行された場合の遊技興趣の低下を低減することができる。

また、第１有利状態と該第１有利状態よりも遊技者にとって有利度の高い第２有利状態とを含み、所定演出実行手段は、所定演出として、第１所定演出と該第１所定演出よりも第２有利状態に制御される割合が高い第２所定演出とを含む複数種類の所定演出を実行可能であり、示唆演出実行手段は、所定演出実行手段により第２所定演出が実行された後には、第１示唆演出を実行することなく、第２示唆演出を実行することとしてもよい。具体的には、以下の変形例４を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。

変形例４に示すパチンコ遊技機１においては、図８−１４に示す変動パターンが設けられている。

図８−１４は、変形例４においてあらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを示す説明図である。図８−１４に示すように、可変表示結果が「はずれ」であり飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、Ｐｔ７１およびＰｔ７２の変動パターンが用意されている。可変表示結果が「はずれ」であり飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、Ｐｔ７３〜Ｐｔ８１の変動パターンが用意されている。

また、図８−１４に示すように、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、Ｐｔ９１〜Ｐｔ９６の変動パターンが用意されている。

例えば、Ｐｔ７１，Ｐｔ７２は通常変動を行ってからいずれのリーチ演出も行わずに変動を終了する変動パターンである。なお、通常時はＰｔ７１が選択されるが、特定条件が成立している状態ではＰｔ７１よりも変動時間が短い短縮変動としてのＰｔ７２が選択されるものである。特定条件とは、例えば、保留記憶数が所定数以上であること、高ベース状態であることなどである。

例えば、Ｐｔ７３，Ｐｔ９１は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行う変動パターンである。

Ｐｔ７４，Ｐｔ９２、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチＡに発展して大当り図柄またははずれ図柄を仮停止した後に停止表示する変動パターンである。

Ｐｔ７５は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチＡに発展してからはずれ図柄を仮停止させた後に、第１示唆演出を行い該第１示唆演出の演出結果が失敗（×）である変動パターンである。

Ｐｔ７６，Ｐｔ９３は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチＡに発展してからはずれ図柄を仮停止させた後に、第１示唆演出を行い該第１示唆演出の演出結果が成功（○）であり第１発展演出が行われる変動パターンである。

Ｐｔ７７は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチＡに発展してからはずれ図柄を仮停止させた後に、第１示唆演出を行い該第１示唆演出の演出結果が失敗（×）であり、更に第２示唆演出を行い該第２示唆演出の演出結果が失敗（×）である変動パターンである。

Ｐｔ７８，Ｐｔ９４は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチＡに発展してからはずれ図柄を仮停止させた後に、第１示唆演出を行い該第１示唆演出の演出結果が失敗（×）であり、更に第２示唆演出を行い該第２示唆演出の演出結果が成功（○）であり第２発展演出が行われる変動パターンである。

Ｐｔ７９，Ｐｔ９５、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチＢに発展して大当り図柄またははずれ図柄を仮停止した後に停止表示する変動パターンである。

Ｐｔ８０は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチＢに発展してからはずれ図柄を仮停止させた後に、第２示唆演出を行い該第２示唆演出の演出結果が失敗（×）である変動パターンである。

Ｐｔ８１，Ｐｔ９６は、通常変動を行ってからノーマルリーチを行い、更にスーパーリーチＢに発展してからはずれ図柄を仮停止させた後に、第２示唆演出を行い該第２示唆演出の演出結果が成功（○）であり第２発展演出が行われる変動パターンである。

図８−１５は、変形例４におけるＲＯＭ１０１に記憶されている変動パターン判定テーブルを示す説明図である。

図８−１５（Ａ），（Ｂ）は、変形例４におけるＲＯＭ１０１に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブルは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数（ランダム３）にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。

例えば、図８−１５（Ａ）に示すように、短縮変動を選択可能とする条件が成立していない場合、Ｐｔ７１が６０％の割合で、Ｐｔ７３が２０％の割合で、Ｐｔ７４が６％の割合で選択され、Ｐｔ７５が３．５％の割合で選択され、Ｐｔ７６が３％の割合で選択され、Ｐｔ７７が２．５％の割合で選択され、Ｐｔ７８が２％の割合で選択されるようになっている。また、Ｐｔ７９が１．５％の割合で、Ｐｔ８０が１％の割合で、Ｐｔ８１が０．５％の割合で選択されるようになっている。

このように、スーパーリーチＡを伴う変動パターンであるＰｔ７４〜Ｐｔ７８は１７％の割合で選択され、スーパーリーチＢを伴う変動パターンであるＰｔ７９〜Ｐｔ８１は３％の割合で選択されるようになっている。

また例えば、図８−１５（Ｂ）に示すように、短縮変動を選択可能とする条件が成立している場合、Ｐｔ７２が６０％の割合で、Ｐｔ７３が２０％の割合で、Ｐｔ７４が６％の割合で選択され、Ｐｔ７５が３．５％の割合で選択され、Ｐｔ７６が３％の割合で選択され、Ｐｔ７７が２．５％の割合で選択され、Ｐｔ７８が２％の割合で選択されるようになっている。また、Ｐｔ７９が１．５％の割合で、Ｐｔ８０が１％の割合で、Ｐｔ８１が０．５％の割合で選択されるようになっている。このように、スーパーリーチＡを伴う変動パターンであるＰｔ７４〜Ｐｔ７８は１７％の割合で選択され、スーパーリーチＢを伴う変動パターンであるＰｔ７９〜Ｐｔ８１は３％の割合で選択されるようになっている。

このように、スーパーリーチＡを伴う変動パターンであるＰｔ７４〜Ｐｔ７８は１５％の割合で選択され、スーパーリーチＢを伴う変動パターンであるＰｔ７９〜Ｐｔ８３は５％の割合で選択されるようになっている。

図８−１５（Ｃ），（Ｄ）は、変形例４におけるＲＯＭ１０１に記憶されている大当り変動パターン判定テーブルを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブルは、可変表示結果を「大当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別などに応じて、変動パターン判定用の乱数（ランダム３）にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。

例えば、図８−１５（Ｃ）に示すように、大当り種別が通常大当りである場合、Ｐｔ９１が１０％の割合で、Ｐｔ９２が２０％の割合で、Ｐｔ９３が３０％の割合で、Ｐｔ９４が０％の割合で、選択されるようになっている。また、Ｐｔ９５が４０％の割合で、Ｐｔ９６が０％の割合で、選択されるようになっている。

このように、スーパーリーチＡを伴う変動パターンであるＰｔ９２〜Ｐｔ９４は５０％の割合で選択され、スーパーリーチＢを伴う変動パターンであるＰｔ９５〜Ｐｔ９６は４０％の割合で選択されるようになっている。

また例えば、図８−１５（Ｄ）に示すように、大当り種別が確変大当りである場合、Ｐｔ９１が１０％の割合で、Ｐｔ９２が５％の割合で、Ｐｔ９３が１５％の割合で、Ｐｔ９４が２０％の割合で、選択されるようになっている。また、Ｐｔ９５が２０％の割合で、Ｐｔ９６が３０％の割合で、選択されるようになっている。

このように、スーパーリーチＡを伴う変動パターンであるＰｔ９２〜Ｐｔ９４は４０％の割合で選択され、スーパーリーチＢを伴う変動パターンであるＰｔ９５〜Ｐｔ９６は５０％の割合で選択されるようになっている。

このように、各スーパーリーチの実行時に確変大当りとなることに対する信頼度は、スーパーリーチＡ＜スーパーリーチＢとなっている。

このように、変形例４では、有利状態として、第１有利状態（本例では、通常大当り）と該第１有利状態よりも遊技者にとって有利度の高い第２有利状態（本例では、確変大当り）とを含み、所定演出実行手段は、所定演出として、第１所定演出（本例では、変形例４におけるスーパーリーチＡ）と該第１所定演出よりも第２有利状態に制御される割合が高い第２所定演出（本例では、変形例４におけるスーパーリーチＢ）とを含む複数種類の所定演出を実行可能であり、示唆演出実行手段は、所定演出実行手段により第２所定演出が実行された後には、第１示唆演出を実行することなく、第２示唆演出を実行する（本例では、変形例４における演出制御用ＣＰＵ１２０は、Ｐｔ８０，Ｐｔ８１，Ｐｔ９６の変動パターンに応じて演出を実行可能である。図８−１４参照）こととした。これにより、遊技興趣の低下を防止することができる。

（第２の実施の形態）
複数の可変表示部において識別情報の可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、可変表示に対応した特定表示を特定表示部に表示可能な特定表示手段と、少なくとも第１表示態様から該第１表示態様よりも有利状態に制御される割合が高い第２表示態様に特定表示の表示態様を変化させる変化演出を実行可能な変化演出実行手段とを備え、特定表示手段は、複数の特定表示を表示可能であるとともに、当該複数の特定表示を、それぞれ対応した特定表示部に表示することが可能であり、変化演出実行手段は、複数の可変表示部において可変表示される識別情報が、当該複数の可変表示部にそれぞれ対応した特定表示部に表示された特定表示に作用したことにもとづいて、特定表示を第１表示態様から第２表示態様に変化させることが可能であるように構成してもよい。以下、そのように構成した第２の実施の形態について説明する。

なお、この実施の形態において、第１の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第１の実施の形態と異なる部分について説明する。

第２の実施の形態における先読み予告演出として、飾り図柄が保留表示に作用する作用演出を行うとともに該保留表示の表示態様を変化させる先読み演出を実行可能である。保留表示の表示態様としては、通常態様と、通常態様よりも大当りに対する信頼度が高い青色態様と、青色態様よりも大当りに対する信頼度が高い赤色態様とが設けられている。いずれの保留表示も通常態様にて表示が開始され、先読み演出により青色態様や赤色態様に変化するようになっている。通常態様から赤色態様に変化する場合には、青色態様を経てから変化するようになっており、つまり、表示開始から表示終了まで通常態様であるパターンと、表示開始時は通常態様であるが先読み演出により通常態様から青色態様に変化するパターンと、表示開始時は通常態様であるが先読み演出により通常態様から青色態様に変化し、更に赤色態様に変化するパターンとが設けられている。

図８−１６は、第２の実施の形態における、先読予告設定処理の一例を示すフローチャートである。図８−１６に示す先読予告設定処理において、演出制御用ＣＰＵ１２０は、新たな始動入賞時コマンドを受信したか否かを判定し（ステップ０１７ＩＷＳ１００Ａ）、受信していない場合には先読み予告設定処理を終了する。新たな始動入賞時コマンドとは、始動入賞が発生したときに始動入賞判定処理（ステップＳ１０１）にて判定された表示結果や変動パターンを示すコマンドや、該始動入賞により第１特別図柄に対応する第１保留記憶および第２特別図柄に対応する第２保留記憶のいずれが記憶されたかを示すコマンドである。すなわち、新たな始動入賞時コマンドを受信した場合とは、新たな始動入賞が発生した場合のことである。なお、ＲＡＭ１２２には始動入賞時コマンドの格納領域が設けられており、遊技制御用マイクロコンピュータ１００におけるＲＯＭ１０１に記憶されている保留記憶に対応する始動入賞時コマンドが格納されている。すなわち、４個の保留記憶が記憶されているときには、各保留記憶に対応する始動入賞時コマンドがＲＡＭ１２２に記憶されているものである。

新たな始動入賞時コマンドを受信した場合、演出制御用ＣＰＵ１２０は、低ベース状態（通常状態）に制御されており、且つ、新たな保留記憶が第１特別図柄に対応する第１保留記憶である場合（ステップ０１７ＩＷＳ１００ＢのＮ，Ｓ１００ＣのＹ）、または、高ベース状態（確変状態または時短状態）に制御されており、且つ、新たな保留記憶が第２特別図柄に対応する第２保留記憶である場合（ステップ０１７ＩＷＳ１００ＢのＹ，Ｓ１００ＤのＹ）、新たな保留表示の表示を開始する（ステップ０１７ＩＷＳ１００Ｅ）。これにより、低ベース状態では第１保留記憶に対応する第１保留表示が表示され、高ベース状態では第２保留記憶に対応する第２保留表示が表示されるようになっている。

ステップ０１７ＩＷＳ１００Ｅの後、演出制御用ＣＰＵ１２０は、高ベース状態であり、保留表示数が４個であり、これまでに記憶されている保留記憶は全てはずれ変動に対応する保留記憶であり、先読み演出の実行中であることを示す先読み中フラグがセットされていない場合（ステップ０１７ＩＷＳ１０１のＹ，Ｓ１０２のＹ，Ｓ１０３のＹ，Ｓ１０４のＮ）、新たな保留記憶を予告対象とする先読み演出の実行の有無を決定するための先読み演出実行抽選を行う（ステップ０１７ＩＷＳ１０５）。具体的に、図８−１７（Ａ）に示す先読み演出実行抽選テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、先読み演出の実行の有無を決定する。

図８−１７（Ａ）は、第２の実施の形態における、先読み演出実行抽選テーブルを示す説明図である。図８−１７（Ａ）に示す先読み演出実行抽選テーブルでは、入賞時判定結果（大当り、スーパーリーチはずれ、その他）毎に先読み演出の実行の有無に対する判定値が割り振られている。

例えば、入賞時判定結果が大当りである場合、７０％の割合で先読み演出を実行することが決定され、３０％の割合で確定先読み演出を実行しないことが決定される。

また例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合、４０％の割合で先読み演出を実行することが決定され、６０％の割合で確定先読み演出を実行しないことが決定される。

例えば、入賞時判定結果がその他である場合、５％の割合で先読み演出を実行することが決定され、９５％の割合で確定先読み演出を実行しないことが決定される。

ステップ０１７ＩＷＳ１０５の後、演出制御用ＣＰＵ１２０は、先読み演出を実行しないことを決定した場合、そのまま先読予告設定処理を終了する。先読み演出を実行することを決定した場合（ステップ０１７ＩＷＳ１０６のＹ）、新たな保留記憶に対応する保留表示における最終態様（保留表示の最終的な表示態様）を決定する最終態様決定抽選を行う（ステップ０１７ＩＷＳ１０７）。具体的に、図８−１７（Ｂ）に示す最終態様決定抽選テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、新たな保留記憶に対応する保留表示における最終態様を決定する。

図８−１７（Ｂ）は、最終態様決定抽選テーブルを示す説明図である。図８−１７（Ｂ）に示す最終態様決定抽選テーブルでは、入賞時判定結果（大当り、スーパーリーチはずれ、その他）毎に新たな保留記憶に対応する保留表示における最終態様（通常態様、青色態様、赤色態様）に対する判定値が割り振られている。

例えば、入賞時判定結果が大当りである場合、最終態様として通常態様を２０％の割合で決定し、青色態様を３０％の割合で決定し、赤色態様を５０％の割合で決定する。

また例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合、最終態様として通常態様を３０％の割合で決定し、青色態様を４０％の割合で決定し、赤色態様を３０％の割合で決定する。

また例えば、入賞時判定結果がその他である場合、最終態様として通常態様を９０％の割合で決定し、青色態様を１０％の割合で決定する。

ステップ０１７ＩＷＳ１０７の後、演出制御用ＣＰＵ１２０は、保留表示の表示態様の変化タイミングを決定するための変化タイミング決定抽選を行う（ステップ０１７ＩＷＳ１０８）。なお、図示は省略するが、最終態様として通常態様が決定された場合には表示態様の変化が発生しないため、変化タイミング決定抽選については実行されない。ステップ０１７ＩＷＳ１０８では、具体的に、図８−１７（Ｃ）（Ｄ）に示す変化タイミング決定抽選テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、保留表示の表示態様の変化タイミングを決定する。

図８−１７（Ｃ）（Ｄ）は、変化タイミング決定抽選テーブルを示す説明図である。図８−１７（Ｃ）（Ｄ）に示す変化タイミング決定抽選テーブルでは、入賞時判定結果（大当り、スーパーリーチはずれ、その他）毎に保留表示の表示態様の変化タイミング（１個目、２個目、３個目、１個目／２個目、１個目／３個目、２個目／３個目）に対する判定値が割り振られている。

なお、保留表示の表示態様の変化タイミングとしては、変動が行われる時期が近い保留表示から何個目の保留表示として表示されている期間であるかが決定されるものであり、例えば、１個目の保留表示として表示されている期間である「１個目」、２個目の保留表示として表示されている期間である「２個目」、３個目の保留表示として表示されている期間である「３個目」が設けられている。また、保留表示の表示態様が２回変化する場合には、２回の変化タイミングの組み合わせが選択されるようになっている。２回の変化タイミングの組み合わせとしては、「１個目／２個目」、「１個目／３個目」、「２個目／３個目」が設けられている。

図８−１７（Ｃ）は、最終態様が青色態様である場合に用いられる第１変化タイミング決定抽選テーブルを示す説明図である。

例えば、入賞時判定結果が大当りである場合、変化タイミングとして「１個目」を２０％の割合で決定し、「２個目」を３０％の割合で決定し、「３個目」を５０％の割合で決定する。

また例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合、変化タイミングとして「１個目」を３０％の割合で決定し、「２個目」を４０％の割合で決定し、「３個目」を３０％の割合で決定する。

また例えば、入賞時判定結果がその他である場合、変化タイミングとして「１個目」を９０％の割合で決定し、「２個目」を１０％の割合で決定する。

図８−１７（Ｄ）は、最終態様が赤色態様である場合に用いられる第２変化タイミング決定抽選テーブルを示す説明図である。

例えば、入賞時判定結果が大当りである場合、変化タイミングの組み合わせとして「１個目／２個目」を２０％の割合で決定し、「１個目／３個目」を３０％の割合で決定し、「２個目／３個目」を５０％の割合で決定する。

また例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合、変化タイミングの組み合わせとして「１個目／２個目」を５０％の割合で決定し、「１個目／３個目」を３０％の割合で決定し、「２個目／３個目」を２０％の割合で決定する。

ステップ０１７ＩＷＳ１０８の後、演出制御用ＣＰＵ１２０は、決定結果を記憶し（ステップ０１７ＩＷＳ１０９）、先読み中フラグをセットし（ステップ０１７ＩＷＳ１１０）、先読み演出を実行する残りの変動回数を示す残余変動回数Ｋに４をセットする（ステップ０１７ＩＷＳ１１１）。

図８−１８は、第２の実施の形態における、図７に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理（ステップＳ１７１）を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用ＣＰＵ１２０は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す（ステップ０１７ＩＷＳ３０１）。

次いで、演出制御用ＣＰＵ１２０は、先読み中フラグがセットされているか否かを判定し（ステップ０１７ＩＷＳ３２０）、セットされていない場合、ステップ０１７ＩＷＳ３０１で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ（すなわち、受信した表示結果指定コマンド）に応じて飾り図柄の表示結果（停止図柄）を決定する（ステップ０１７ＩＷＳ３０２）。すなわち、演出制御用ＣＰＵ１２０によってステップ０１７ＩＷＳ３０２の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン（変動パターン）に応じて、識別情報の可変表示の表示結果（飾り図柄の停止図柄）を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用ＣＰＵ１２０は、ステップ０１７ＩＷＳ３０２において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄（例えば、「２２３」や「４４５」のように、リーチとならないものの大当り図柄と１つ図柄がずれている図柄の組み合わせ）も決定する。なお、演出制御用ＣＰＵ１２０は、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップ０１７ＩＷＳ３０２において、演出制御用ＣＰＵ１２０は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。

例えば、受信した表示結果指定コマンドが「通常大当り」を示している場合には（受信した表示結果指定コマンドが表示結果２指定コマンドである場合）、演出制御用ＣＰＵ１２０は、停止図柄として３図柄が同じ偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「確変大当り」を示している場合には（受信した表示結果指定コマンドが表示結果３指定コマンドである場合）、演出制御用ＣＰＵ１２０は、停止図柄として３図柄が同じ奇数図柄で揃った飾り図柄の組合せを決定する。

また、「はずれ」の場合には（受信した表示結果指定コマンドが表示結果１指定コマンドである場合）、上記以外の飾り図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の２図柄が揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。また、画像表示装置５に導出表示される３図柄の組合せが飾り図柄の「停止図柄」である。

演出制御用ＣＰＵ１２０は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。

なお、飾り図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄（左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ）を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。また、確変状態となることを想起させる図柄（この実施の形態では、奇数図柄）を確変図柄ともいい、確変状態とならないことを想起させる図柄（この実施の形態では、偶数図柄）を非確変図柄ともいう。

次いで、演出制御用ＣＰＵ１２０は、飾り図柄の変動表示中に画像表示装置５において予告演出（例えば、ステップアップ予告演出や、キャラクタ予告演出、群予告演出、ボタン予告演出。）を実行するか否かを決定する予告演出設定処理を実行する（ステップ０１７ＩＷＳ３０３）。

そして、演出制御用ＣＰＵ１２０は、変動パターンおよび予告演出を実行する場合にはその予告演出に応じたプロセステーブルを選択する（ステップ０１７ＩＷＳ３１４）。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ１におけるプロセスタイマをスタートさせる（ステップ０１７ＩＷＳ３１５）。

プロセステーブルは、演出制御基板１２におけるＲＯＭに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。

なお、演出制御用ＣＰＵ１２０は、予告演出を実行することに決定されている場合には、ステップ０１７ＩＷＳ３１４において予告演出に対応したプロセステーブルを選択する。

なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。

また、演出制御用ＣＰＵ１２０は、プロセスデータ１の内容（表示制御実行データ１、ランプ制御実行データ１、音番号データ１）に従って演出装置（演出用部品としての画像表示装置５、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ８Ｌ，８Ｒ）の制御を実行する（ステップ０１７ＩＷＳ３１６）。例えば、画像表示装置５において変動パターンに応じた画像を表示させるために、ＶＤＰに指令を出力する。また、各種ランプを点灯／消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板１４に対して制御信号（ランプ制御実行データ）を出力する。また、スピーカ８Ｌ，８Ｒからの音声出力を行わせるために、音声制御基板１３に対して制御信号（音番号データ）を出力する。

なお、この実施の形態では、演出制御用ＣＰＵ１２０は、変動パターンコマンドに１対１に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用ＣＰＵ１２０は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。

次いで、演出制御用ＣＰＵ１２０は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する（ステップ０１７ＩＷＳ３１７）。

そして、演出制御用ＣＰＵ１２０は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理（ステップＳ１７２）に対応した値にする（ステップ０１７ＩＷＳ３１８）。

また、ステップ０１７ＩＷＳ３２０において、先読み中フラグがセットされている場合、演出制御用ＣＰＵ１２０は、残余変動回数Ｋを「１」減算し（ステップ０１７ＩＷＳ３２１）、減算後の残余変動回数Ｋの値が３である場合、中図柄を決定するための先読み用中図柄決定抽選を実行する（ステップ０１７ＩＷＳ３２３）。ここで決定される図柄は、これから開始する変動の終了時に飾り図柄の中図柄として停止表示されるとともに、次の変動開始時に作用演出に用いられる図柄である。ステップ０１７ＩＷＳ３２３においては、具体的に、図８−１９に示す先読み用停止図柄決定抽選テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、中図柄を決定する。

図８−１９は、第２の実施の形態における、先読み用停止図柄決定抽選テーブルを示す説明図である。図８−１９に示す先読み用停止図柄決定抽選テーブルでは、次の変動で行う作用演出に対応する保留表示の表示態様の変化の有無毎に停止図柄に対する判定値が割り振られている。

例えば、次の変動で行う作用演出に対応して保留表示の表示態様が変化する場合、停止図柄として「１」、「３」、「５」、「９」がそれぞれ１５％の割合で、「２」、「４」、「６」、「８」がそれぞれ５％の割合で、「７」が２０％の割合で選択される。

また例えば、次の変動で行う作用演出に対応して保留表示の表示態様が変化しない場合、停止図柄として「１」、「３」、「５」、「９」がそれぞれ１０％の割合で、「２」、「４」、「６」、「８」がそれぞれ１４％の割合で、「７」が４％の割合で選択される。

このように、作用演出を行う飾り図柄の停止図柄毎の変化の信頼度の高さは「７」＞「１」、「３」、「５」、「９」＞「２」、「４」、「６」、「８」となっている。

ステップ０１７ＩＷＳ３２３の後、演出制御用ＣＰＵ１２０は、決定した中図柄にもとづいて左右図柄を決定する（ステップ０１７ＩＷＳ３２４）。具体的に、開始する変動ははずれ変動であるため、決定した中図柄とは異なる図柄を左右図柄として決定する。リーチを伴う変動である場合は左右図柄として同じ図柄を決定し、リーチを伴わない変動である場合は左右図柄として異なる図柄を決定するものである。

その後、演出制御用ＣＰＵ１２０は、停止表示されている飾り図柄（前回の変動における停止図柄）のうち右図柄を用いた右図柄作用演出の実行を開始する（ステップ０１７ＩＷＳ３２５）。具体的に、左中図柄については変動表示を開始することで図柄列を半透明に表示する（視認性を低下させる）とともに、右図柄を３個目の保留表示にぶつけるように表示（作用表示）する。

なお、新たに変動を開始することにもとづいて、前回の変動において表示されていたアクティブ表示を削除するとともに、１個目の保留表示をアクティブ表示としてシフト表示し、２個目の保留表示を１個目の保留表示としてシフト表示し、３個目の保留表示を２個目の保留表示としてシフト表示し、４個目の保留表示を３個目の保留表示としてシフト表示するものであるが、ステップ０１７ＩＷＳ３２５において実行する右図柄作用演出では、シフト表示された後の３個目の保留表示を作用対象とする作用演出を行うものである。

また、減算後の残余変動回数Ｋの値が２である場合、左図柄を決定するための先読み用左図柄決定抽選を実行する（ステップ０１７ＩＷＳ３２７）。ここで決定される図柄は、これから開始する変動の終了時に飾り図柄の左図柄として停止表示されるとともに、次の変動開始時に作用演出に用いられる図柄である。ステップ０１７ＩＷＳ３２７においては、具体的に、図８−１９に示す先読み用停止図柄決定抽選テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、左図柄を決定する。

ステップ０１７ＩＷＳ３２７の後、演出制御用ＣＰＵ１２０は、決定した左図柄にもとづいて中右図柄を決定する（ステップ０１７ＩＷＳ３２８）。具体的に、開始する変動ははずれ変動であるため、決定した左図柄とは異なる図柄を中右図柄として決定する。リーチを伴う変動である場合は左右図柄として同じ図柄を決定し、リーチを伴わない変動である場合は左右図柄として異なる図柄を決定するものである。

その後、演出制御用ＣＰＵ１２０は、停止表示されている飾り図柄（前回の変動における停止図柄）のうち中図柄を用いた中図柄作用演出の実行を開始する（ステップ０１７ＩＷＳ３２９）。具体的に、左右図柄については変動表示を開始することで図柄列を半透明に表示する（視認性を低下させる）とともに、中図柄を２個目の保留表示にぶつけるように表示（作用表示）する。ステップ０１７ＩＷＳ３２９において実行する中図柄作用演出では、シフト表示された後の２個目の保留表示を作用対象とする作用演出を行うものである。

また、減算後の残余変動回数Ｋの値が１である場合、演出制御用ＣＰＵ１２０は、停止表示されている飾り図柄（前回の変動における停止図柄）のうち左図柄を用いた左図柄作用演出の実行を開始する（ステップ０１７ＩＷＳ３３１）。具体的に、中右図柄については変動表示を開始することで図柄列を半透明に表示する（視認性を低下させる）とともに、左図柄を１個目の保留表示にぶつけるように表示（作用表示）する。ステップ０１７ＩＷＳ３３１において実行する左図柄作用演出では、シフト表示された後の１個目の保留表示を作用対象とする作用演出を行うものである。

また、減算後の残余変動回数Ｋの値が０である場合、演出制御用ＣＰＵ１２０は、先読み中フラグをリセットする（ステップ０１７ＩＷＳ３３２）。

ステップ０１７ＩＷＳ３３１，Ｓ３３２の後、演出制御用ＣＰＵ１２０は、ステップ０１７ＩＷＳ３０２へ移行する。

図８−２０は、第２の実施の形態における、演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理（ステップＳ１７２）を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用ＣＰＵ１２０は、プロセスタイマの値を１減算するとともに（ステップ０１７ＩＷＳ８１０１）、変動時間タイマの値を１減算する（ステップ０１７ＩＷＳ８１０２）。プロセスタイマがタイムアウトしたら（ステップ０１７ＩＷＳ８１０３）、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する（ステップ０１７ＩＷＳ８１０４）。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する（ステップ０１７ＩＷＳ８１０５）。

演出制御用ＣＰＵ１２０は、先読み中フラグがセットされている場合、作用演出の終了タイミングであるか否かを判定する（ステップ０１７ＩＷＳ４８０１のＹ，Ｓ４８０２）。終了タイミングである場合、実行する変動における保留表示の表示態様の変化予定の有無を確認し、変化予定がある場合には作用演出の実行対象であるターゲット保留の表示態様を変化させる（ステップ０１７ＩＷＳ４８０４）。

そして、演出制御用ＣＰＵ１２０は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば（ステップ０１７ＩＷＳ８１１１）、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理（ステップＳ１７３）に応じた値に更新する（ステップ０１７ＩＷＳ８１１２）。

図８−２１は、第２の実施の形態における、画像表示装置５の表示例を示す説明図である。図８−２１に示す説明図では、高ベース状態において始動入賞が発生し、該始動入賞に対応して表示される保留表示が４個目の保留表示であり、該保留表示に対する先読み演出の実行が決定されたものである。

また、図８−２１に示す表示例では、画像表示装置５の中央に飾り図柄（「１」〜「９」図柄）を表示可能な飾り図柄表示エリア５Ｌ、５Ｃ、５Ｒが設けられているとともに、該飾り図柄表示エリア５Ｌ、５Ｃ、５Ｒの下部には、アクティブ表示を表示するアクティブ表示領域と、保留表示を表示する保留表示領域とが設けられている。アクティブ表示領域は、画像表示装置５の左下隅の四角に囲われた領域である。アクティブ表示領域においては、実行中の変動に対応するアクティブ表示が台座の上に表示される。保留表示領域は、画像表示装置５のアクティブ表示領域の右側の領域である。保留表示領域においては、４個の台座が常時表示されるとともに、各台座の上に保留表示を表示可能になっている。

まず、（１）該始動入賞が発生した際に実行していた変動表示が終了し、左図柄として「４」、中図柄として「６」、右図柄として「１」が停止表示される。これらの図柄は、先読み中フラグがセットされる前に決定された図柄であるため、保留表示の表示態様の変化の有無を示唆するものにはなっていない。その後、（２）次の変動が開始することにもとづいてアクティブ表示が消去されるとともに各保留表示がシフト表示される。そして、左図柄と中図柄については変動表示が開始されることにより視認困難となるが、右図柄は継続して「１」が表示されるとともに、該「１」図柄が３個目の保留表示にぶつかるように表示されることにより作用演出が行われる。そして、（３）作用演出が終了したタイミングで３個目の保留表示の表示態様が通常態様から青色態様に変化する。

（４）変動表示が終了し、左図柄として「１」、中図柄として「４」、右図柄として「３」が停止表示される。これらの図柄は、先読み中フラグがセットされた後に、保留表示の表示態様の変化の有無にもとづいて決定された図柄であるから、保留表示の表示態様の変化の有無を示唆するものである。（５）次の変動が開始することにもとづいてアクティブ表示が消去されるとともに各保留表示がシフト表示される。そして、左図柄と右図柄については変動表示が開始されることにより視認困難となるが、中図柄は継続して「４」が表示されるとともに、該「４」図柄が２個目の保留表示にぶつかるように表示されることにより作用演出が行われる。そして、（６）作用演出が終了したタイミングにおいても２個目の保留表示の表示態様が変化しない。すなわち、ここで行われた作用演出は、いわゆるガセ演出である。

（７）変動表示が終了し、左図柄として「７」、中図柄として「５」、右図柄として「８」が停止表示される。これらの図柄は、先読み中フラグがセットされた後に、保留表示の表示態様の変化の有無にもとづいて決定された図柄であるから、保留表示の表示態様の変化の有無を示唆するものである。（８）次の変動が開始することにもとづいてアクティブ表示が消去されるとともに各保留表示がシフト表示される。そして、中図柄と右図柄については変動表示が開始されることにより視認困難となるが、左図柄は継続して「７」が表示されるとともに、該「７」図柄が１個目の保留表示にぶつかるように表示されることにより作用演出が行われる。そして、（９）作用演出が終了したタイミングで１個目の保留表示の表示態様が青色態様から赤色態様に変化する。

（１０）変動表示が終了し、左図柄として「２」、中図柄として「６」、右図柄として「１」が停止表示される。これらの図柄は、先読み中フラグがセットされた後に、保留表示の表示態様の変化の有無にもとづいて決定された図柄であるが、残余変動回数Ｋが１であるときに決定された図柄であるため、保留表示の表示態様の変化の有無を示唆するものにはなっていない。そして、ターゲット変動が開始されることとなる。

以上に説明したように、この特徴部０１７ＩＷによれば、複数の可変表示部（本例では、飾り図柄表示エリア５Ｌ、５Ｃ、５Ｒ）において識別情報（本例では、飾り図柄）の可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態（本例では、大当り遊技状態）に制御可能な遊技機であって、可変表示に対応した特定表示（本例では、保留表示）を特定表示部（本例では、保留表示領域）に表示可能な特定表示手段（本例では、演出制御用ＣＰＵ１２０におけるステップ０１７ＩＷＳ１００Ｅを実行する部分）と、少なくとも第１表示態様（本例では、通常態様）から該第１表示態様よりも有利状態に制御される割合が高い第２表示態様（本例では、青色態様）に特定表示の表示態様を変化させる変化演出を実行可能な変化演出実行手段（本例では、演出制御用ＣＰＵ１２０におけるステップ０１７ＩＷＳ４８０４を実行する部分）とを備え、特定表示手段は、複数の特定表示を表示可能であるとともに、当該複数の特定表示を、それぞれ対応した特定表示部に表示することが可能であり（本例では、演出制御用ＣＰＵ１２０は４個を上限として、１個目の保留表示を第１保留表示領域に、２個目の保留表示を第２保留表示領域に、３個目の保留表示を第３保留表示領域に、４個目の保留表示を第４保留表示領域に、表示可能である。図８−２１参照。）、変化演出実行手段は、複数の可変表示部において可変表示される識別情報が、当該複数の可変表示部にそれぞれ対応した特定表示部に表示された特定表示に作用したことにもとづいて、特定表示を第１表示態様から第２表示態様に変化させることが可能である（本例では、演出制御用ＣＰＵ１２０は、作用演出を行うとともに保留表示の表示態様を通常態様から青色態様に変化可能である）こととした。これにより、演出効果を高めることができる。

具体的に、識別情報が作用することにより作用対象の特定表示の表示態様が変化することを遊技者に認識させることができるため、注目すべき特定表示を遊技者に認識させ、いずれの保留表示の表示態様が変化したのかを見逃す可能性を低減することができ、演出効果を高めることができる。

なお、「特定表示部」とは、画像を表示可能な表示手段（例えば画像表示装置５）における特定表示（例えば保留表示）を表示する表示位置（表示領域）を示す概念である。

なお、「可変表示に対応した特定表示」とは、変動を行う権利に対する表示（保留表示）に限るものではなく、例えば、可変表示中に実行される演出における画像であってもよい。具体的に、複数のアイテムを段階的に入手する演出を実行可能な遊技機であれば、既に入手したアイテムに関するアイコンを「特定表示」として表示し、飾り図柄がアイコン表示に作用するとともにアイコンの表示態様が変化するものであってもよい。また、タイマ表示を行って時間経過に応じて該タイマ表示を変化表示する演出を実行可能な遊技機であれば、飾り図柄がタイマ表示似たようするとともにタイマ表示の表示態様が変化するものであってもよい。

また、特徴部０１７ＩＷでは、可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段（本例では、ＲＡＭ１０２の所定領域）を備え、特定表示手段は、保留情報にもとづいて特定表示を表示可能である（本例では、演出制御用ＣＰＵ１２０は、保留表示を表示可能である）こととした。これにより、演出効果を高めることができる。

また、特徴部０１７ＩＷでは、変化演出実行手段は、複数の特定表示が表示されている場合に、識別情報が特定表示に作用する作用演出を実行可能であり、当該複数の特定表示に対応した回数の作用演出を実行可能である（本例では、演出制御用ＣＰＵ１２０は、ステップ０１７ＩＷＳ３２５，Ｓ３２９，Ｓ３３１を実行することにより、飾り図柄が保留表示にぶつかるように作用する作用演出を３回実行可能である）こととした。これにより、特定表示の数に応じた回数の作用演出を実行できるので、遊技者に対して特定表示の表示態様の変化に対する期待感を与えることができ、遊技興趣を向上させることができる。

なお、特徴部０１７ＩＷでは、保留表示が４個表示された場合に先読み演出を実行可能な構成としたため、３回の作用演出を実行可能であることとしたが、これに限るものではない。例えば、保留表示が３個表示された場合にも先読み演出を実行可能とすれば２回の作用演出を実行可能となり、保留表示が２個表示された場合にも先読み演出を実行可能とすれば１回の作用演出を実行可能となる。

また、特徴部０１７ＩＷでは、先読み演出では変動開始時に必ず作用演出を実行することとしたが、これに限るものではない。例えば、作用演出の実行の有無を決定するための作用演出実行抽選を変動毎に実行可能であり、先読み演出中であっても該抽選により作用演出を実行しないことが決定された変動においては作用演出を実行しないこととしてもよい。これにより、先読み演出においては、作用演出が実行されるか否か、および作用演出が実行された場合に保留表示の表示態様が変化するか否かを遊技者に楽しませることができる。また、作用演出を実行しない変動においても、作用演出に用いるための図柄（前回変動における停止図柄）は継続して表示することにより、作用演出の実行タイミングになるまでに作用演出の実行の有無を遊技者が認識してしまうことを回避することができる。

また、作用演出の実行を示唆する作用示唆演出を実行可能であることとしてもよい。例えば、変動が開始されたときに飾り図柄が振動する演出を作用示唆演出として実行し、該作用示唆演出の後に作用演出を行うパターンと、作用演出を行わないパターンとが設けられていてもよい。また、作用示唆演出において作用演出を実行することに対する信頼度の異なる複数の演出態様が設けられていることとしてもよい。例えば、飾り図柄が振動する演出を作用示唆演出として実行するものであれば、振動期間の長さや振幅度合いによって作用演出の実行に対する信頼度が異なることとしてもよい。

また、特徴部０１７ＩＷでは、可変表示部として、第１可変表示部（本例では、右図柄を表示する飾り図柄表示エリア５Ｒ）と該第１可変表示部で可変表示される識別情報とは異なる識別情報が可変表示される第２可変表示部（本例では、中図柄を表示する飾り図柄表示エリア５Ｃ）とを有し、特定表示部として、第１特定表示部（本例では、３個目の保留表示を表示する第３保留表示領域）と該特定表示部とは異なる第２特定表示部（本例では、２個目の保留表示を表示する第２保留表示領域）とを有し、変化演出実行手段は、第１可変表示部で可変表示される識別情報を第１特定表示部に表示される特定表示に対して作用させた後、第２可変表示部で可変表示される識別情報を第２特定表示部に表示される特定表示に対して作用させる作用演出を実行可能である（本例では、演出制御用ＣＰＵ１２０は、ステップ０１７ＩＷＳ３２５を行った次の変動においてステップ０１７ＩＷＳ３２９を実行することにより、一のターゲット保留に対して右図柄作用演出を行った次の変動で中図柄作用演出を実行する）こととした。これにより、演出効果を高めることができる。

また、特徴部０１７ＩＷでは、変化演出実行手段は、識別情報が特定表示に作用する作用演出を実行可能であり、作用演出を実行するときに、複数の可変表示部において可変表示されている識別情報のうち、当該作用演出において用いられる識別情報以外の識別情報の視認性を低下させることが可能である（本例では、演出制御用ＣＰＵ１２０は、右図柄作用演出を行う場合に、左図柄および中図柄の変動表示を開始することで図柄列を半透明に表示する。図８−２１参照。）こととした。これにより、作用演出に用いられる識別情報を強調することができるため、注目すべき識別情報を遊技者に認識させることができ、遊技興趣を向上させることができる。

また、特徴部０１７ＩＷでは、第１識別情報（本例では、「７」図柄）と該第１識別情報とは異なる第２識別情報（本例では、「１」〜「６」、「８」、「９」図柄）とを含む複数種類の識別情報を可変表示させることが可能であり、変化演出実行手段は、第１表示態様で表示されている特定表示に、第１識別情報が作用した場合と、第２識別情報が作用した場合とで、当該特定表示を異なる割合で第２表示態様へ変化させる（本例では、「７」図柄で作用演出を行った場合の変化割合が最も高く、「１」、「３」、「５」、「９」図柄で作用演出を行った場合の変化割合が次に高く、「２」、「４」、「６」、「８」図柄で作用演出を行った場合の変化割合が最も低い。図８−１９参照。）こととした。これにより、作用する識別情報の種類に注目を集めることで、遊技興趣を向上させることができる。

また、特徴部０１７ＩＷでは、前回実行された可変表示において停止表示された識別情報が、対応した特定表示部に表示された特定表示に作用したことにもとづいて、特定表示を第１表示態様から第２表示態様に変化させる（本例では、前回の変動の停止図柄を用いて作用演出を行う。図８−２１参照。）こととした。これにより、前回の可変表示の停止表示時に作用演出に用いられる識別情報を遊技者が確認することができ、変化演出において、特定表示への作用に用いる識別情報を認識しやすくすることができる。

また、作用演出が行われた場合のみ保留表示の表示態様が変化し得る構成としたが、これに限るものではない。例えば、保留表示をシフト表示するときや、所定期間中に遊技者による操作部材への操作を検出されたときなどにも保留表示の表示態様を変化可能であることとしてもよい。

作用演出が行われた場合とは異なる保留表示の表示態様の変化を実行可能な構成とした場合、作用演出が実行されることによる保留表示の表示態様の変化を行う変動では、作用演出が行われた場合とは異なる保留表示の表示態様の変化の実行を制限することとしてもよい。

また、飾り図柄として通常の変動では表示されない特殊図柄（例えば、左から順に「１２３」、「２３４」のように表示する図柄。いわゆるチャンス目）を停止表示する先読み予告演出（具体的に、複数の連続した変動に亘って実行可能な演出であって、チャンス目が停止表示された場合に次の変動においても継続して行うことが報知される演出。以下、チャンス目演出という）を実行可能な構成であれば、作用演出の実行を伴う先読み演出の実行中はチャンス目演出の実行を制限することとしてもよいし、またはチャンス目演出と作用演出とを複合的に実行可能な構成としてもよい。例えば、チャンス目として左から順に「１２３」図柄を表示し、右図柄として停止表示した「３」図柄を用いた作用演出を実行可能であることとしてもよい。

チャンス目演出と作用演出とを複合的に実行可能な構成とした場合、チャンス目演出と作用演出とを複合的に実行する場合と、チャンス目演出とかかわりなく作用演出を実行する場合とで、作用演出の実行対象の保留表示の表示態様が変化することに対する信頼度、または作用演出の実行対象の保留表示の表示態様が有利な表示態様に変化することに対する信頼度が異なることとしてもよい。例えば、チャンス目として左から順に「１２３」図柄を表示し、右図柄として停止表示した「３」図柄を用いた作用演出を実行する場合の方が、チャンス目演出とかかわりなく右図柄として停止表示した「３」図柄を用いた作用演出を実行する場合よりも、作用演出の実行対象の保留表示の表示態様が変化することに対する信頼度が高いこととしてもよい。

また、作用演出における飾り図柄の動作パターンが複数設けられていることとしてもよく、動作パターンによって保留表示の表示態様が変化する割合が異なるものであってもよい。例えば、飾り図柄が保留表示にぶつかる動作が遅い低速パターンよりも、速い高速パターンの方が保留表示の表示態様が変化しやすいこととしてもよい。または低速パターンよりも高速パターンの方が大当りに対する信頼度が高い表示態様に変化する割合が高いこととしてもよい。例えば、高速パターンの作用演出が行われた場合には低速パターンの作用演出が行われた場合よりも赤色態様に変化しやすく、低速パターンの作用演出が行われた場合には高速パターンの作用演出が行われた場合よりも青色態様に変化しやすいこととしてもよい。

また、本実施例では、図８−１７（Ｃ）（Ｄ）に示す変化タイミング決定抽選テーブルを用いて保留表示の表示態様の変化タイミングを決定することとしたが、大当りに対する信頼度の高い表示態様（例えば、赤色態様）へ変化するタイミングとしては、先読み演出の実行期間における前期のタイミング（例えば、３個目、２個目）よりも先読み演出の実行期間における後期のタイミング（例えば、１個目）が選択されやすいこととしてもよい。換言すれば、先読み演出の実行期間における前期のタイミングよりも先読み演出の実行期間における後期のタイミングの方が大当りに対する信頼度の高い表示態様（例えば、赤色態様）へ変化しやすいこととしてもよい。仮に早期に赤色態様に変化してしまうと、該変化よりも後の作用演出においては変化しないことを遊技者が認識することとなるため、該作用演出の演出効果の低下を招くことが考えられる。そこで、先読み演出の実行期間における前期のタイミングよりも先読み演出の実行期間における後期のタイミングの方が大当りに対する信頼度の高い表示態様（例えば、赤色態様）へ変化しやすい、もしくは変化しないこととすれば、作用演出の演出効果の低下を抑制することができる。

また、本実施例では、飾り図柄として変動表示される「１」〜「９」の全ての図柄を用いた作用演出を実行可能であることとしたが、一部の図柄のみを作用演出に用いることが可能であることとしてもよい。また、作用演出に用いられた場合に必ず作用対象の保留表示の表示態様が変化する特殊図柄が設けられていてもよい。

また、擬似連を実行することを示す擬似連図柄を含む複数の図柄の図柄列を飾り図柄として変動表示し、擬似連を伴う変動においては該擬似連図柄を仮停止するとともに再変動を行う遊技機において、作用演出を実行可能な期間（先読み演出の実行期間）においては擬似連図柄を除いた図柄列を変動表示することとしてもよい。

また、本実施例では、先読み演出のターゲットである保留表示が表示された次の変動においては、保留表示の表示態様の変化の有無を示唆しない図柄を用いた作用演出が行われるものであるが、これに限るものではない。例えば、始動入賞が発生して該始動入賞に対応する保留表示をターゲットとした先読み演出を実行することを決定した場合、実行中の変動における停止図柄を作用演出に応じた図柄に変更することとしてもよい。作用演出に応じた図柄とは、例えば図８−１９に示した先読み用停止図柄決定抽選テーブルを用いて決定される図柄である。これにより、いずれのタイミングで行われる作用演出においても、保留表示の表示態様の変化の有無を示唆する図柄を用いた作用演出を行うことができる。

また、本実施例では、変動開始時に作用演出を実行可能であることとしたが、他のタイミングにおいて作用演出を実行可能であることとしてもよい。例えば、擬似連やリーチなどにより飾り図柄を仮停止するタイミングにおいて、該飾り図柄を用いた作用演出を実行可能であることとしてもよい。その場合、擬似連やリーチが行われている変動（作用演出が実行される際に実行されている変動）よりも、先読み演出のターゲット保留に対応する変動の方が大当りに対する信頼度が高い場合のみ、該ターゲット保留を対象とする作用演出を実行可能であることとしてもよい。または、擬似連やリーチが行われている変動（作用演出が実行される際に実行されている変動）において大当りとなった場合に、作用演出の実行対象の保留に対応する変動においても大当りとなることが確定すること（いわゆる、保留連の報知が行われること）としてもよい。

また、先読み演出の実行中であって該先読み演出の予告対象でない保留記憶に対応する変動において大当りが発生し得る構成であってもよい。

また、先読み演出の実行中であって該先読み演出の予告対象でない保留記憶に対応する変動が大当り変動である場合、該大当り変動において大当り図柄を仮停止させた後に該大当り図柄を用いた作用演出を実行可能であることとしてもよく、該作用演出が行われることにより、作用演出の実行対象の保留表示は大当り保留であることが報知されることとしてもよい。すなわち、作用演出の実行対象の保留表示は大当り保留である場合にのみ、大当り図柄を用いた作用演出を実行可能であることとしてもよい。

上述した各実施形態および各変形例に記載した任意の構成を組み合わせた遊技機としてもよい。

１ … パチンコ遊技機
２ … 遊技盤
３ … 遊技機用枠
４Ａ、４Ｂ … 特別図柄表示装置
５ … 画像表示装置
６Ａ … 入賞球装置
６Ｂ … 可変入賞球装置
７ … 特別可変入賞球装置
８Ｌ、８Ｒ … スピーカ
９ … 遊技効果ランプ
１０ … 一般入賞口
１１ … 主基板
１２ … 演出制御基板
１３ … 音声制御基板
１４ … ランプ制御基板
１５ … 中継基板
２０ … 普通図柄表示器
２１ … ゲートスイッチ
２２Ａ、２２Ｂ … 始動口スイッチ
２３ … カウントスイッチ
３０ … 打球操作ハンドル
３１Ａ … スティックコントローラ
３１Ｂ … プッシュボタン
３２ … 可動体
１００ … 遊技制御用マイクロコンピュータ
１０１、１２１ … ＲＯＭ
１０２、１２２ … ＲＡＭ
１０３ … ＣＰＵ
１０４、１２４ … 乱数回路
１０５、１２５ … Ｉ／Ｏ
１２０ … 演出制御用ＣＰＵ
１２３ … 表示制御部

Claims (2)

1. 遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
   少なくとも前記有利状態に制御されることを示唆する有利態様と前記有利状態に制御されないことを示唆する不利態様とを含む複数種類の演出態様で所定演出を実行可能な所定演出実行手段と、
   前記所定演出が前記不利態様にて実行された後に、前記所定演出よりも前記有利状態に制御される割合が高い特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、
   前記特定演出の実行前に、該特定演出の実行を示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
   前記特定演出実行手段は、少なくとも第１特定演出と該第１特定演出とは異なる第２特定演出とを含む複数種類の前記特定演出を実行可能であり、
   前記示唆演出実行手段は、
   少なくとも前記第１特定演出の実行を示唆する第１示唆演出と前記第２特定演出の実行を示唆する第２示唆演出とを含む複数種類の前記示唆演出を実行可能であり、
   前記所定演出が前記不利態様で実行されてから所定期間経過後に前記第１示唆演出を実行可能であり、
   前記第１示唆演出の実行後に前記第１特定演出が実行されない場合に、当該第１示唆演出が終了してから前記所定期間よりも短い特定期間経過後に前記第２示唆演出を実行可能である
   ことを特徴とする遊技機。
2. 遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
   少なくとも前記有利状態に制御されることを示唆する有利態様と前記有利状態に制御されないことを示唆する不利態様とを含む複数種類の演出態様で所定演出を実行可能な所定演出実行手段と、
   前記所定演出が前記不利態様にて実行された後に、前記所定演出よりも前記有利状態に制御される割合が高い特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、
   前記特定演出の実行前に、該特定演出の実行を示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
   前記特定演出実行手段は、少なくとも第１特定演出と該第１特定演出とは異なる第２特定演出とを含む複数種類の前記特定演出を実行可能であり、
   前記示唆演出実行手段は、
   少なくとも前記第１特定演出の実行を示唆する第１示唆演出と前記第２特定演出の実行を示唆する第２示唆演出とを含む複数種類の前記示唆演出を実行可能であり、
   前記所定演出が前記不利態様で実行された後に前記第１示唆演出を実行可能であり、
   前記第１示唆演出の実行後に前記第１特定演出が実行されない場合に、当該第１示唆演出の終了に対応して前記第２示唆演出を開始する
   ことを特徴とする遊技機。

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