JP2020171335A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の興趣を向上できる遊技機を提供すること。【解決手段】判別手段の判別結果が予め定められた特定の判別結果となったことに基づいて、所定の払出条件が成立し易い特典遊技が実行される。払出手段によって払い出された遊技媒体の払出個数が予め定められた第1条件を満たしたことに基づいて、払出手段によって遊技媒体が払い出され難くなる第1制御が実行された後で、払出手段によって払い出された遊技媒体の払出個数が第1条件とは異なる第2条件を満たしたことに基づいて、払出手段によって遊技媒体が払い出され易くなる第2制御が実行されるので、遊技の興趣を向上できる。【選択図】図1

Description

本発明は、パチンコ機などの遊技機に関するものである。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがある。
特開2012−217766号公報
しかしながら、更なる遊技の興趣向上が求められていた。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技の興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、所定の払出条件の成立に基づいて所定量の遊技媒体を払い出す払出手段と、所定の判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が予め定められた特定の判別結果となったことに基づいて、前記所定の払出条件が成立し易い特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記払出手段によって払い出された前記遊技媒体の払出個数が予め定められた第1条件を満たしたことに基づいて、前記払出手段によって前記遊技媒体が払い出され難くなる第1制御を実行する第1制御手段と、前記第1制御が実行された後で、前記払出手段によって払い出された前記遊技媒体の払出個数が前記第1条件とは異なる第2条件を満たしたことに基づいて、前記払出手段によって前記遊技媒体が払い出され易くなる第2制御を実行する第2制御手段と、を備えるものである。
請求項2記載の遊技機は、請求項1記載の遊技機において、前記第1制御が実行されることにより規制された情報を記憶可能な記憶手段を有し、前記第2制御手段は、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて前記遊技媒体を払い出し易くすることが可能である。
請求項3記載の遊技機は、請求項2記載の遊技機において、前記記憶手段に記憶されている前記情報を示唆するための示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段を有するものである。
請求項1記載の遊技機によれば、所定の払出条件の成立に基づいて所定量の遊技媒体を払い出す払出手段と、所定の判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が予め定められた特定の判別結果となったことに基づいて、前記所定の払出条件が成立し易い特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記払出手段によって払い出された前記遊技媒体の払出個数が予め定められた第1条件を満たしたことに基づいて、前記払出手段によって前記遊技媒体が払い出され難くなる第1制御を実行する第1制御手段と、前記第1制御が実行された後で、前記払出手段によって払い出された前記遊技媒体の払出個数が前記第1条件とは異なる第2条件を満たしたことに基づいて、前記払出手段によって前記遊技媒体が払い出され易くなる第2制御を実行する第2制御手段と、を備えるものである。
よって、遊技の興趣を向上することができるという効果がある。
請求項2記載の遊技機によれば、請求項1記載の遊技機の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記第1制御が実行されることにより規制された情報を記憶可能な記憶手段を有し、前記第2制御手段は、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて前記遊技媒体を払い出し易くすることが可能である。
よって、遊技の興趣を向上することができるという効果がある。
請求項3記載の遊技機によれば、請求項2記載の遊技機の奏する効果に加え、次の効果を奏するものである。即ち、前記記憶手段に記憶されている前記情報を示唆するための示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段を有するものである。
よって、遊技の興趣を向上することができるという効果がある。
第1実施形態におけるパチンコ機の正面図である。 第1実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 第1実施形態における遊技盤の部分拡大図であり、普電入賞装置の構造を模式的に示した模式図である。 第1実施形態における遊技盤の部分拡大図であり、普電入賞装置内に入賞した球がアウト口へ流入する流れを示した模式図である。 第1実施形態における遊技盤の部分拡大図であり、普電入賞装置内に入賞した球が特電作動口へ流入する流れを示した模式図である。 第1実施形態における遊技盤の部分拡大図であり、V入賞装置の構造を模式的に示した模式図である。 第1実施形態における遊技盤の部分拡大図であり、役物当たり遊技のうち、貯留弁が貯留状態である場合におけるV入賞装置内の球流れを示す模式図である。 第1実施形態における遊技盤の部分拡大図であり、役物当たり遊技のうち、貯留弁が貯留状態から解除状態へと移行し、第1可動弁が誘導位置に位置していた場合における球流れを示す模式図である。 第1実施形態における遊技盤の部分拡大図であり、役物当たり遊技のうち、貯留弁が貯留状態から解除状態へと移行し、第1可動弁が通過位置に位置していた場合における球流れを示す模式図である。 第1実施形態におけるパチンコ機の背面図である。 (a)は、第3図柄表示装置81に表示される表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、(b)は、第3図柄表示装置81に表示される表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第1実施形態において第3図柄表示装置81に表示される大当たりエンディング時の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第1実施形態において第3図柄表示装置81に表示されるVラッシュ開始時の表示態様の一例を示した図であり、(c)は、図12(a)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図であり、(d)は、図12(b)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図である。 (a)は、第1実施形態において第3図柄表示装置81に表示されるVラッシュ中の普通図柄当たりの場合の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第1実施形態において第3図柄表示装置81に表示されるVラッシュ中の役物当たりの場合の表示態様の一例を示した図であり、(c)は、図13(a)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図であり、(d)は、図13(b)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図である。 (a)は、第1実施形態において第3図柄表示装置81に表示されるVラッシュ中役物当たりV入賞の場合の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第1実施形態において第3図柄表示装置81に表示されるVラッシュ中役物当たりハズレの場合の表示態様の一例を示した図であり、(c)は、図14(a)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図であり、(d)は、図14(b)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図である。 (a)は、第1実施形態において第3図柄表示装置81に表示されるVラッシュ中の大当たりエンディングの場合の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第1実施形態において第3図柄表示装置81に表示されるVラッシュ中のタイマ上乗せの表示態様の一例を示した図であり、(c)は、図15(a)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図であり、(d)は、図15(b)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図である。 (a)は、第1実施形態において第3図柄表示装置81に表示されるVラッシュ終了時の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第1実施形態において第3図柄表示装置81に表示されるVラッシュ延長時の表示態様の一例を示した図であり、(c)は、図16(a)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図であり、(d)は、図16(b)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図である。 (a)は、第1実施形態において第3図柄表示装置81に表示される大当たりエンディング時の特殊画面の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第1実施形態において第3図柄表示装置81に表示される天国モード中の場合の表示態様の一例を示した図であり、(c)は、図17(a)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図であり、(d)は、図17(b)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図である。 (a)は、第1実施形態において第3図柄表示装置81に表示される役物当たり中チャンス演出の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第1実施形態において第3図柄表示装置81に表示されるVラッシュ中の普図停止の場合の表示態様の一例を示した図であり、(c)は、図18(a)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図であり、(d)は、図18(b)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図である。 (a)は、第1実施形態において第3図柄表示装置81に表示されるVラッシュ中の特図停止の場合の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第1実施形態において第3図柄表示装置81に表示されるVラッシュ中のラッキータイム演出の表示態様の一例を示した図であり、(c)は、図19(a)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図であり、(d)は、図19(b)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図である。 第1実施形態におけるパチンコ機のゲームフローを模式的に示した模式図である。 第1実施形態におけるパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について模式的に示した模式図である。 (a)は、第1実施形態における主制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第1実施形態における第1当たり乱数テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(c)は、第1実施形態における第2当たり乱数テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第1実施形態における第1当たり種別選択テーブルの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第1実施形態における特図大当たり種別選択テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(c)は、第1実施形態におけるV大当たり種別選択テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第1実施形態における変動パターン選択テーブルの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第1実施形態における通常用テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(c)は、第1実施形態における時短用テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第1実施形態における各種動作シナリオテーブルの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第1実施形態における役物当たり動作シナリオテーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第1実施形態における第1可動弁動作シナリオテーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第1実施形態における普図当たり動作シナリオテーブルの構成を模式的に示した模式図であり、(c)は、第1実施形態における通常用普図当たりシナリオの内容を模式的に示した模式図である。 第1実施形態における時短用普図当たりシナリオの内容を模式的に示した模式図である。 第1実施形態における主制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 (a)は、第1実施形態における音声ランプ制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第1実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 (a)〜(i)は、第1実施形態における通常状態において、普図当たり遊技が実行された場合の遊技の流れを示したタイミングチャートである。 (a)〜(i)は、第1実施形態における時短状態において、普図当たり遊技が実行された場合の遊技の流れを示したタイミングチャートである。 第1実施形態における表示制御装置の電気的構成のブロック図である。 (a)〜(c)は、電源投入時画像を説明する説明図である。 (a)は、背面Aを説明する説明図であり、(b)は、背面B〜Dを説明する説明図である。 表示データテーブルの一例を模式的に示した模式図である。 転送データテーブルの一例を模式的に示した模式図である。 描画リストの一例を模式的に示した模式図である。 第1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄大当たり判定処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動パターン選択処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動実行中処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される先読み処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される普通図柄変動処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるスルーゲート通過処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特電始動口入賞処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるV入口通過処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるV通過処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり制御処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される入賞処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される役物当たり制御処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示したフローチャートである。 第1実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。 第1実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。 第1実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図変動開始処理を示したフローチャートである。 第1実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される入賞コマンド処理を示したフローチャートである。 第1実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される状態コマンド受信処理を示したフローチャートである。 第1実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される停止関連処理を示したフローチャートである。 第1実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される普図関連処理を示したフローチャートである。 第1実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される当たり関連処理を示したフローチャートである。 第1実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される大当たり関連処理を示したフローチャートである。 第1実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される大当たり終了処理を示したフローチャートである。 第1実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される役物当たり関連処理を示したフローチャートである。 第1実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示設定処理を示したフローチャートである。 第1実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出更新処理を示したフローチャートである。 第1実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。 第1実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行されるブート処理を示すフローチャートである。 (a)は、第1実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行されるコマンド割込処理を示したフローチャートであり、(b)は、第1実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行されるV割込処理を示したフローチャートである。 第1実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。 (a)は、第1実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行される変動パターンコマンド処理を示したフローチャートであり、(b)は、第1実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行される停止種別コマンド処理を示したフローチャートである。 (a)は、第1実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行されるオープニングコマンド処理を示したフローチャートであり、(b)は、第1実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行されるラウンド数コマンド処理を示したフローチャートである。 第1実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行されるエンディングコマンド処理を示したフローチャートである。 (a)は、第1実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行される変動停止コマンド処理を示したフローチャートであり、(b)は、第1実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行される報知コマンド処理を示したフローチャートである。 (a)は、第1実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行される背面画像変更コマンド処理を示したフローチャートであり、(b)は、第1実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行されるエラーコマンド処理を示したフローチャートである。 第1実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行される表示設定処理を示したフローチャートである。 第1実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行される警告画像設定処理を示したフローチャートである。 第1実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行されるポインタ更新処理を示したフローチャートである。 (a)は、第1実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行される転送設定処理を示したフローチャートであり、(b)は、第1実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行される常駐画像転送設定処理を示したフローチャートである。 第1実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行される通常画像転送設定処理を示したフローチャートである。 第1実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行される描画処理を示したフローチャートである。 第2実施形態における遊技盤の部分拡大図であり、普電入賞装置の構造を模式的に示した模式図である。 第2実施形態における遊技盤の部分拡大図であり、普電入賞装置に入賞した球が第2特電作動口へと流下し得る状態を示した模式図である。 (a)は、第2実施形態において第3図柄表示装置81に表示される時短状態(Vラッシュ)中において普図ロング当たり遊技と、役物当たり遊技と、が重複して実行されている状態の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第2実施形態において第3図柄表示装置81に表示される時短状態(Vラッシュ)中において普図ロング変動と、役物当たり遊技と、が重複して実行されている状態の表示態様の一例を示した図であり、(c)は、図90(a)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図であり、(d)は、図90(b)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図である。 (a)は、第2実施形態において第3図柄表示装置81に表示される中断されている特別図柄変動の残期間が所定期間よりも短い場合の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第2実施形態において第3図柄表示装置81に表示される中断されている特別図柄変動の残期間が所定期間よりも長い場合の表示態様の一例を示した図であり、(c)は、図91(a)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図であり、(d)は、図91(b)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図である。 (a),(b)は、第2実施形態における普図ロング当たり中に実行される役物当たり遊技の終了条件を異ならせた場合の遊技の流れを示したタイミングチャートである。 (a),(b)は、第2実施形態における普図ロング変動中に実行される役物当たり遊技の終了条件を異ならせた場合の遊技の流れを示したタイミングチャートである。 第2実施形態におけるパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 (a)は、第2実施形態における主制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第2実施形態における普図当たり種別選択テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(c)は、第2実施形態における普図変動パターン選択テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第2実施形態における各種動作シナリオテーブルの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第2実施形態における第2役物当たり動作シナリオテーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第2実施形態における普図当たり動作シナリオテーブルの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第2実施形態における時短用普図当たり2シナリオの内容を模式的に示した模式図である。 第2実施形態における時短用普図当たり3シナリオの内容を模式的に示した模式図である。 第2実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 第2実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特電始動口入賞処理2を示すフローチャートである。 第2実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される普図関連処理2を示すフローチャートである。 第2実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される普図変動開始処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される役物当たり関連処理2を示すフローチャートである。 第2実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される役物当たり開始処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出更新処理2を示すフローチャートである。 第2実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図残変動示唆処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される普図関連時間更新処理を示すフローチャートである。 (a),(c)は、第3実施形態において第3図柄表示装置81に表示されるVラッシュ中デンジャータイムに突入した場合の表示態様の一例を示した図であり、(b),(d)は、第3実施形態において第3図柄表示装置81に表示されるVラッシュ中デンジャータイムにて大当たり破棄した場合の表示態様の一例を示した図である。 (a),(b)は、第3実施形態において第3図柄表示装置81に表示されるVラッシュ中デンジャータイムにて大当たり中断した場合の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第3実施形態におけるV大当たり種別選択3テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第3実施形態における音声ランプ制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図であり、(c)は、第3実施形態におけるデンジャータイム選択テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第3実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特電始動口入賞処理3を示すフローチャートである。 第3実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される演出更新処理3を示すフローチャートである。 第3実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるデンジャータイム設定処理を示すフローチャートである。 第4実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 第4実施形態における主制御装置のRAM内に設けられるカウンタ等について模式的に示した模式図である。 第4実施形態における主制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図である。 第4実施形態における小当たり乱数テーブルの構成を模式的に示した模式図である。 第4実施形態における主制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理4を示すフローチャートである。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄大当たり判定処理を示すフローチャートである。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動パターン選択処理を示すフローチャートである。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動実行中処理を示すフローチャートである。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される時短更新処理を示すフローチャートである。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄大当たり判定処理を示すフローチャートである。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特図2外れ変動処理を示すフローチャートである。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄変動パターン選択処理を示すフローチャートである。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特図2外れ変動パターン選択処理を示すフローチャートである。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄変動実行中処理を示すフローチャートである。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特図2外れ停止処理を示すフローチャートである。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理4を示すフローチャートである。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1先読み処理を示すフローチャートである。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第2先読み処理を示すフローチャートである。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるV通過処理4を示すフローチャートである。 変形例における遊技盤の部分拡大図であり、普電入賞装置の構造を模式的に示した模式図である。 第5実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動開始処理5を示すフローチャートである。 第5実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動停止処理5を示すフローチャートである。 第5実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される普通図柄変動処理5を示すフローチャートである。 第5実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図変動開始処理5を示したフローチャートである。 第5実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される停止関連処理5を示したフローチャートである。 第6実施形態におけるパチンコ機の正面図である。 (a)は、第6実施形態において第3図柄表示装置81に表示される大当たりエンディング時の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第6実施形態において第3図柄表示装置81に表示される終了条件選択画面の表示態様の一例を示した図であり、(c)は、図145(a)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図である。 (a)は、第6実施形態において第3図柄表示装置81に表示される終了条件選択後の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第6実施形態において第3図柄表示装置81に表示されるVラッシュ開始画面の表示態様の一例を示した図であり、(c)は、図146(b)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図である。 第6実施形態における主制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 第6実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 第6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理6を示したフローチャートである。 第6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特電始動口入賞処理6を示したフローチャートである。 第6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される切替処理を示したフローチャートである。 第6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり制御処理6を示したフローチャートである。 第6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される終了条件設定処理を示したフローチャートである。 第6実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理6を示したフローチャートである。 第6実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される終了条件関連処理を示したフローチャートである。 (a),(b)は、第2変形例において第3図柄表示装置81に表示されるVラッシュ中の表示態様の一例を示した模式図である。 第7実施形態におけるパチンコ機10の遊技盤13を模式的に示した正面図である。 (a),(b)は、第7実施形態における右電動役物の構造を模式的に示した部分斜視図である。 第7実施形態における右電動役物の開閉蓋を模式的に示した平面図である。 (a),(b)は、第7実施形態における右側領域の一部を模式的に示した部分拡大図である。 (a)は、第7実施形態において第3図柄表示装置81に表示される確変状態中の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第7実施形態において第3図柄表示装置81に表示される確変状態から潜確状態へと移行する場合の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第7実施形態において第3図柄表示装置81に表示される潜確状態中のうち第2特別図柄変動が開始されていない時点における表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第7実施形態において第3図柄表示装置81に表示される潜確状態中のうち第2特別図柄変動が開始された場合の表示態様の一例を示した図である。 第7実施形態において第3図柄表示装置81に表示される潜確状態中に実行されるRUSH遊技中の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第7実施形態において第3図柄表示装置81に表示されるRUSH遊技中に特図保留球が可変される場合における表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第7実施形態において第3図柄表示装置81に表示されるRUSH遊技中に特図保留球が特定数となった場合の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第7実施形態において第3図柄表示装置81に表示されるスーパーRUSH遊技中における表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第7実施形態において第3図柄表示装置81に表示されるスーパーRUSH遊技の終了を示唆する表示態様の一例を示した図である。 第7実施形態において第3図柄表示装置81に表示されるスーパーRUSH遊技の終了を示唆する表示態様の一例を示した図である。 第7実施形態における遊技の流れを模式的に示した遷移図である。 (a)は、第7実施形態における主制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第7実施形態における第1当たり乱数7テーブルの構成を模式的に示した模式図であり、(c)は、第7実施形態における小当たり乱数7テーブルの構成を模式的に示した模式図であり、(d)は、第7実施形態における第2当たり乱数7テーブルの構成を模式的に示した模式図である。 第7実施形態における主制御装置のROMが有する大当たり種別選択テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第7実施形態における主制御装置のROMが有する通常用7テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第7実施形態における主制御装置のROMが有する確変用7テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第7実施形態における主制御装置のROMが有する潜確用7テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第7実施形態における主制御装置のROMが有する小当たり種別選択7テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第7実施形態における主制御装置のROMが有する普図変動パターン選択テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第7実施形態における主制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 第7実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 第7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動停止処理7を示すフローチャートである。 第7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される時短更新処理7を示すフローチャートである。 第7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄変動開始処理7を示すフローチャートである。 第7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄大当たり判定処理7を示すフローチャートである。 第7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特図2外れ変動パターン選択処理7を示すフローチャートである。 第7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄変動停止処理7を示すフローチャートである。 第7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特図2外れ停止処理7を示すフローチャートである。 第7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり処理を示すフローチャートである。 第7実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理7を示したフローチャートである。 第7実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される停止関連処理7を示したフローチャートである。 第7実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される準備状態設定処理を示したフローチャートである。 第7実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図破棄設定処理を示したフローチャートである。 第7実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示設定処理7を示したフローチャートである。 第7実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出態様設定処理を示したフローチャートである。 第7実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される天井演出設定処理を示したフローチャートである。 第7実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図2用変動表示設定処理7を示したフローチャートである。 第7実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される確変中設定処理を示したフローチャートである。 第7実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるRUSH中設定処理7を示したフローチャートである。 第7実施形態の変形例におけるパチンコ機10の遊技盤13を模式的に示した正面図である。 第7実施形態の変形例におけるV入賞装置の構造を示した分解斜視図である。 (a)〜(c)は、第7実施形態の変形例におけるV入賞装置の部分断面図である。 (a),(b)は、第7実施形態の変形例におけるV入賞装置の部分断面図である。 (a),(b)は、第7実施形態の第2変形例におけるパチンコ機のV入賞装置の部分断面図である。 第7実施形態の変形例における遊技の流れを模式的に示した遷移図である。 (a),(b)は、第7実施形態の変形例において第3図柄表示装置81に表示される潜確状態中の表示態様の一例を示した図である。 a),(b)は、第7実施形態の変形例において第3図柄表示装置81に表示される潜確状態中の表示態様の一例を示した図である。 第8実施形態におけるパチンコ機10の遊技盤13を模式的に示した正面図である。 第8実施形態における主制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図である。 第8実施形態における主制御装置110にて実行される小当たり乱数テーブル202gaの内容を模式的に示した遷移図である。 第8実施形態における主制御装置のROMが有する大当たり種別選択8テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第8実施形態における主制御装置のROMが有する確変用8テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第8実施形態における主制御装置のROMが有する潜確用8テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第8実施形態における主制御装置のROMが有する小当たり種別選択8テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第8実施形態における主制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 第8実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄大当たり判定処理8を示すフローチャートである。 第8実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特図1外れ変動処理8を示すフローチャートである。 第8実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動パターン選択処理8を示すフローチャートである。 第8実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特図1外れ変動パターン選択処理8を示すフローチャートである。 第8実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動停止処理8を示すフローチャートである。 第8実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特図1外れ停止処理8を示すフローチャートである。 第8実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり処理8を示すフローチャートである。 (a),(b)は、第9実施形態おいて第3図柄表示装置81に表示される潜確状態中の表示態様の一例を示した図である。 (a),(b)は、第9実施形態おいて第3図柄表示装置81に表示される潜確状態中の表示態様の一例を示した図である。 (a),(b)は、第9実施形態おいて第3図柄表示装置81に表示される潜確状態中の表示態様の一例を示した図である。 第9実施形態おいて第3図柄表示装置81に表示される潜確状態中の表示態様の一例を示した図である。 第9実施形態における主制御装置のROMが有する大当たり種別選択9テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第9実施形態における主制御装置のROMが有する小当たり種別選択9テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第9実施形態における主制御装置のROMが有する普図変動パターン選択9テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第9実施形態における音声ランプ制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第9実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 (a)は、第9実施形態における音声ランプ制御装置のROMが有するアイコン表示数選択テーブルの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第9実施形態における音声ランプ制御装置のROMが有する連続演出選択テーブルの構成を模式的に示した模式図である。 第9実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される入賞コマンド処理9を示したフローチャートである。 第9実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される大当たり終了処理9を示したフローチャートである。 第9実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される準備状態設定処理9を示したフローチャートである。 第9実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるRUSH中演出設定処理9を示したフローチャートである。 第9実施形態の変形例における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される大当たり関連処理10を示したフローチャートである。 第10実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 (a)は、第10実施形態における第3図柄表示装置81に表示される表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、(b)は、第10実施形態における第3図柄表示装置81に表示される表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第10実施形態において第3図柄表示装置81に表示される通常時にリーチが成立した場合の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第10実施形態において第3図柄表示装置81に表示される通常時の普図当たり変動中の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第10実施形態において第3図柄表示装置81に表示される通常時の普図当たり中の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第10実施形態において第3図柄表示装置81に表示される通常時に第2特別図柄抽選(変動)が実行されるチャンスゾーンが設定された場合の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第10実施形態において第3図柄表示装置81に表示される特殊変動演出中において第3図柄が仮停止した場合の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第10実施形態において第3図柄表示装置81に表示される特殊変動演出中において第3図柄が再始動した場合の表示態様の一例を示した図である。 第10実施形態において第3図柄表示装置81に表示される特図2保留を獲得していない状態で実行される特殊変動演出において第3図柄が再始動した場合の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第10実施形態において第3図柄表示装置81に表示される確変状態が設定されている状態で第1特別図柄変動が実行された場合の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第10実施形態において第3図柄表示装置81に表示される確変状態が設定されている状態で第2特別図柄変動が実行された場合の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第10実施形態において通常大当たり遊技のエンディング期間のうち、前半期間に表示される表示態様の一例を模式的に示した模式図であり、(b)は、第10実施形態において確変大当たり遊技のエンディング期間のうち、前半期間に表示される表示態様の一例を模式的に示した模式図であり、(c)は、第10実施形態において通常大当たり遊技のエンディング期間のうち、後半期間に表示される表示態様の一例を模式的に示した模式図であり、(d)は、第10実施形態において確変大当たり遊技のエンディング期間のうち、後半期間に表示される表示態様の一例を模式的に示した模式図である。 (a)は、第10実施形態において非リーチ変動パターンの場合の遊技の流れを示したタイミングチャートであり、(b)は、第10実施形態においてリーチ変動パターンの場合の遊技の流れを示したタイミングチャートである。 (a)〜(c)は、第10実施形態における大当たり遊技のエンディング期間中に実行される演出の流れを示したタイミングチャートである。 (a)は、第10実施形態における主制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第10実施形態における主制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 (a)は、第10実施形態における主制御装置のROMが有する特別図柄大当たり乱数10テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第10実施形態における主制御装置のROMが有する普通当たり乱数10テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第10実施形態における大当たり種別選択10テーブルの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第10実施形態における特図1大当たり用10テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(c)は、第10実施形態における特図2大当たり用10テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第10実施形態における変動パターン選択10テーブルの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第10実施形態における通常用10テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(c)は、第10実施形態における確変・時短用10テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第10実施形態における音声ランプ制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第10実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 第10実施形態における音声ランプ制御装置のROMが有する通常中特図2演出選択テーブルの構成を模式的に示した模式図である。 第10実施形態における音声ランプ制御装置のROMが有する確変中演出選択テーブルの構成を模式的に示した模式図である。 第10実施形態における遊技の流れを模式的に示した遷移図である。 第10実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理10を示すフローチャートである。 第10実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される更新処理10を示すフローチャートである。 第10実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される普通図柄変動処理10を示すフローチャートである。 第10実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるスルーゲート通過処理10を示すフローチャートである。 第10実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり制御処理10を示すフローチャートである。 第10実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり動作設定処理を示すフローチャートである。 第10実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり終了処理10を示すフローチャートである。 第10実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される入賞処理10を示すフローチャートである。 第10実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される異常処理を示すフローチャートである。 第10実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理10を示したフローチャートである。 第10実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される入賞コマンド処理10を示したフローチャートである。 第10実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される普図関連処理10を示したフローチャートである。 第10実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される大当たり関連処理10を示したフローチャートである。 第10実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるエンディング処理10を示したフローチャートである。 第10実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示設定処理10を示したフローチャートである。 第10実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図1演出態様設定処理10を示したフローチャートである。 第10実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図2演出態様設定処理10を示したフローチャートである。 第11実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 第11実施形態におけるパチンコ機の背面図である。 (a)〜(d)は、第11実施形態において設定変更を行うための手順を模式的に示した模式図であり、(e)〜(g)は、第11実施形態において設定確認を行うための手順を模式的に示した模式図である。 第11実施形態において設定変更状態を終了して通常遊技が可能な状態に移行した場合における演出態様の推移を示したタイミングチャートである。 (a)は、第11実施形態における主制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第11実施形態における主制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 (a)は、第11実施形態における第1当たり乱数11テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第11実施形態における小当たり乱数11テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第11実施形態における大当たり種別選択11テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第11実施形態における潜確用11テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第11実施形態におけるRAMクリア時用テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第11実施形態における変動パターンシナリオテーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第11実施形態における遊技の流れを模式的に示した遷移図である。 第11実施形態における音声ランプ制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図である。 第11実施形態における設定示唆演出選択テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第11実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理11を示すフローチャートである。 第11実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動開始処理11を示すフローチャートである。 第11実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄大当たり判定処理11を示すフローチャートである。 第11実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特図1外れ変動処理11を示すフローチャートである。 第11実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動パターン選択処理11を示すフローチャートである。 第11実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される遊技状態更新処理を示すフローチャートである。 第11実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動停止処理11を示すフローチャートである。 第11実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特図1外れ停止処理を示すフローチャートである。 第11実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄変動開始処理11を示すフローチャートである。 第11実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄大当たり判定処理11を示すフローチャートである。 第11実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特図2外れ変動処理11を示すフローチャートである。 第11実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄変動パターン選択処理11を示すフローチャートである。 第11実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄変動停止処理11を示すフローチャートである。 第11実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特図2外れ停止処理11を示すフローチャートである。 第11実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理11を示すフローチャートである。 第11実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される設定値制御処理を示すフローチャートである。 第11実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり制御処理11を示すフローチャートである。 第11実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理11を示すフローチャートである。 第11実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される状態コマンド受信処理11を示すフローチャートである。 第11実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示設定処理11を示すフローチャートである。 第11実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出態様設定処理11を示すフローチャートである。 (a)は、第12実施形態において、潜確状態中に第1特別図柄の抽選で外れとなった場合に第3図柄表示装置において表示される連続外れ演出の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第12実施形態において、連続外れ演出が実行され、且つ、チャンスゾーンが設定されるまで外れを連続させることができなかった場合に第3図柄表示装置において表示される表示態様の一例を示した図である。 第12実施形態において、潜確状態中に第1特別図柄の抽選が3回連続で外れになった場合の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第12実施形態における第1当たり乱数12テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第12実施形態における小当たり乱数12テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第12実施形態における大当たり種別選択12テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第12実施形態における潜確用12テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第12実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 第12実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特図2外れ停止処理12を示すフローチャートである。 第12実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出態様設定処理12を示すフローチャートである。 第12実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図1演出設定処理を示すフローチャートである。 第12実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される外れ時演出設定処理を示すフローチャートである。 第13実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 第13実施形態における遊技盤の部分拡大図であり、抽選装置の内部構造を模式的に示した模式図である。 (a)は、第13実施形態において球排出扉、および球止め部がどちらも閉鎖されている状態で複数の遊技球が抽選装置の内部に入球した場合を模式的に示した模式図であり、(b)は、第13実施形態において抽選装置の内部に遊技球が停留されている状態で球排出扉が開放された場合を模式的に示した模式図である。 第13実施形態における振分回転体の上面図である。 第13実施形態における小当たり当選時の各部の状態の経時変化を示したタイミングチャートである。 (a)は、第13実施形態におけるチャンスゾーン終了直後における振分回転体の配置(回転位置)の経時変化の一例を示したタイミングチャートであり、(b)は、第13実施形態におけるチャンスゾーン終了後における遊技の推移を示したタイミングチャートである。 (a)は、第13実施形態における時短状態において、第2特別図柄の抽選で外れとなった場合に第3図柄表示装置に表示されるチャージタイム演出の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第13実施形態において、チャージタイム演出の実行中に第2入球口へと遊技球が入球して保留球が増加した場合の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第13実施形態における主制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第13実施形態における主制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 (a)は、第13実施形態における第1当たり乱数13テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第13実施形態における小当たり乱数13テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(c)は、第13実施形態における第2当たり乱数13テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第13実施形態における大当たり種別選択13テーブルの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第13実施形態における直当たり用テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(c)は、第13実施形態におけるV当たり用テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第13実施形態における時短用13テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第13実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理13を示すフローチャートである。 第13実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動開始処理13を示すフローチャートである。 第13実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり開始処理を示すフローチャートである。 第13実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される普通図柄変動処理13を示すフローチャートである。 第13実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理13を示すフローチャートである。 第13実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり制御処理13を示すフローチャートである。 第13実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり制御処理を示すフローチャートである。 第13実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるV通過検出処理を示すフローチャートである。 第13実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示設定処理13を示すフローチャートである。 第13実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出態様設定処理13を示すフローチャートである。 第14実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 第14実施形態における動作ユニットの正面斜視図である。 第14実施形態における動作ユニットの分解正面斜視図である。 第14実施形態において起立役物が張出位置に動作した状態における動作ユニットの正面図である。 第14実施形態において傾倒役物が張出位置に動作した状態における動作ユニットの正面図である。 (a),(b)は、第14実施形態における当選率示唆演出の実行中の第3図柄表示装置81の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第14実施形態における当選率示唆演出で設定6が確定する当選率が報知された場合の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第14実施形態において、高設定確定スーパーリーチの変動種別に対応する設定示唆演出が実行された場合の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第14実施形態における主制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第14実施形態における主制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 (a)は、第14実施形態における第1当たり乱数14テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第14実施形態における大当たり種別選択14テーブルの構成を模式的に示した模式図である。 (a)は、第14実施形態における特1当たり用テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第14実施形態における特2当たり用テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第14実施形態における変動パターン選択14テーブルの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第14実施形態における左打ち状態用テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第14実施形態における当たり乱数の分布の一例を模式的に示した模式図である。 第14実施形態における右打ち状態用テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第14実施形態における時短付与テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第14実施形態における遊技の流れを模式的に示した遷移図である。 (a)は、第14実施形態における音声ランプ制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第14実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 (a)は、第14実施形態における当選率示唆演出抽選テーブルの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第14実施形態における特別図柄の低確率状態、および確変状態における大当たり確率と、100ゲーム以内の当選率との対応関係を、設定値毎に示した図である。 第14実施形態における演出種別選択テーブルの構成を模式的に示した模式図である。 (a)は、第14実施形態における電源復帰動作テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第14実施形態における役物動作設定テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第14実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理14を示すフローチャートである。 第14実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動開始処理14を示すフローチャートである。 第14実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される設定値制御処理14を示すフローチャートである。 第14実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理14を示すフローチャートである。 第14実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり制御処理14を示すフローチャートである。 第14実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり終了処理14を示すフローチャートである。 第14実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理14を示すフローチャートである。 第14実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される原点復帰処理を示すフローチャートである。 第14実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理14を示すフローチャートである。 第14実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される役物制御処理を示すフローチャートである。 第14実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される初期動作処理を示すフローチャートである。 第14実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理14を示すフローチャートである。 第14実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される状態コマンド受信処理14を示すフローチャートである。 第14実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される通常時状態設定処理を示すフローチャートである。 第14実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される大当たり関連処理14を示すフローチャートである。 第14実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示設定処理14を示すフローチャートである。 第14実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出態様設定処理14を示すフローチャートである。 第15実施形態におけるパチンコ機の電気的構成を示したブロック図である。 (a)は、第15実施形態における第1当たり乱数15テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第15実施形態における乱数範囲設定テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第15実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理15を示すフローチャートである。 第15実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される設定値制御処理15を示すフローチャートである。 (a)は、第14実施形態の変形例において、リーチ図柄選択演出が実行された場合における第3図柄表示装置の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第14実施形態の変形例において、リーチ図柄先読み演出が実行された場合における第3図柄表示装置の表示態様の一例を示した図である。 第16実施形態におけるパチンコ機の正面図である。 第16実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 第16実施形態におけるパチンコ機の背面図である。 (a)は、第16実施形態における表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、(b)は、第16実施形態における実際の表示画面を例示した図である。 第16実施形態におけるパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 第16実施形態における主制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 第16実施形態における各種カウンタ、保留球格納エリア、保留球実行エリアの構成を模式的に示した図である。 (a)は、第16実施形態における大当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第16実施形態における大当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図であり、(c)は、第16実施形態における保留球数が2の場合の大当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図であり、(d)は、第16実施形態における保留球数が2の場合の外れ用(通常)変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図であり、(e)は、第16実施形態における保留球数が2の場合の外れ用(確変)変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 第16実施形態における賞球数テーブルの一例を模式的に示した図である。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるスイッチ読み込み処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される変動処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される変動開始処理を示したフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内の役物比率管理チップにより実行される役物比率管理メイン処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内の役物比率管理チップにより実行される設定情報受信処理の一部を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内の役物比率管理チップにより実行される設定情報受信処理の一部を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内の役物比率管理チップにより実行される役物比率算出処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内の役物比率管理チップにより実行される検査結果出力処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示したフローチャートである。 第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。 第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。 第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示処理を示したフローチャートである。 (a)は、第16実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行されるコマンド割込処理を示したフローチャートであり、(c)は、第16実施形態における表示制御装置内のMPUにより実行されるV割込処理を示したフローチャートである。 第17実施形態における主制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 第17実施形態における主制御装置内の役物比率管理チップにより実行される入賞情報保存処理を示すフローチャートである。 第17実施形態における主制御装置内の役物比率管理チップにより実行される検査結果出力処理を示すフローチャートである。 第18実施形態におけるパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 第18実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 第18実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される役比処理を示すフローチャートである。 第18実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される役比メイン処理を示すフローチャートである。 第19実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される役比処理を示すフローチャートである。 第19実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される役比メイン処理を示すフローチャートである。 第20実施形態におけるパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 (a)は、第20実施形態におけるベース表示装置を模式的に示した模式図であり、(b)は、第20実施形態におけるベース表示装置の表示内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第20実施形態における主制御装置のMPU内のRAMの外作業エリアに格納される、ベース値を表示させるために必要な情報を模式的に示した模式図であり、(b)は、第20実施形態における各ベース値データの構成を模式的に示した模式図である。 第20実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 第20実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるベース値処理を示すフローチャートである。 第20実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるベース値算出処理を示すフローチャートである。 第20実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるベース値表示処理の一部を示すフローチャートである。 第20実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるベース値表示処理の残りの一部を示すフローチャートである。 第21実施形態におけるパチンコ機の背面図である。 (a)は、第21実施形態における設定キーがオフ状態にある場合を示した設定キーの正面図であり、(b)は、第21実施形態における設定キーがオン状態にある場合を示した設定キーの正面図である。 第21実施形態におけるパチンコ機の立ち上げモードと、各立ち上げモードに対してその立ち上げモードで立ち上げるためのパチンコ機の電源オン時のRAM消去スイッチ、設定キー及び扉開放スイッチの各々の状態とを示した図である。 (a)は、第21実施形態における設定変更モードにおいてRAM消去スイッチ及び設定キーの役割を示した図であり、(b)は、第21実施形態における設定確認モードにおいて設定キーの役割を示した図である。 第21実施形態における設定変更モード及び設定確認モードのベース表示装置の表示内容の種々の例を模式的に示した模式図である。 第21実施形態におけるエラー履歴をベース表示装置に表示させる場合の表示内容の種々の例を模式的に示した模式図である。 (a)は、第21実施形態における第1図柄表示装置のLEDの配置を模式的に示した模式図であり、(b)は、第21実施形態のラウンド数報知LEDにおいて、最大ラウンド数が2であることを報知する場合の点灯パターンと、最大ラウンド数が15であることを報知する場合の点灯パターンと、設定変更中表示であることを報知する場合の点灯パターンと、設定確認中表示であることを報知する場合の点灯パターンとを示した図である。 第21実施形態におけるパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 第21実施形態における主制御装置のMPU内のRAMの外作業エリアに格納されるデータを模式的に示した模式図である。 第21実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 第21実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される設定変更処理を示すフローチャートである。 第21実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される設定確認処理を示すフローチャートである。 第21実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるベース表示処理を示すフローチャートである。 第21実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 第22実施形態におけるパチンコ機の主制御装置内のMPUにより実行される設定変更処理を示すフローチャートである。 第23実施形態におけるパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 第23実施形態における主制御装置のMPU内のRAMの内作業エリアに格納されるデータを模式的に示した模式図である。 第23実施形態における設定変更中又は設定確認中に電源が断された後に電源がオンされたときの各立ち上げ操作に対応して設定される立ち上げモードを説明するための図である。 第23実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 第23実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される設定変更処理を示すフローチャートである。 第23実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される設定確認処理を示すフローチャートである。 第23実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 第24実施形態におけるパチンコ機の背面図である。 (a)は、第24実施形態における保護カバーの左側正面から見た左前方斜視図であり、(b)は、第24実施形態における保護カバーの右側後方から見た右後方斜視図である。 第24実施形態におけるパチンコ機の右側面図である。 第24実施形態における外枠に対する保護カバー部材の取付方法を説明するための左前方斜視図である。 第24実施形態における外枠及び該外枠に取り付けられた保護カバー部材の正面図である。 第24実施形態における主制御装置の基板ボックスの正面図である。 図335のA−A線におけるパチンコ機の断面図である。 図441のB領域における主制御装置と保護カバー部材との部分拡大断面図である。 第24実施形態における保護カバー部材を取り付けた外枠に対して、内枠及び前面枠を展開して示す左前方斜視図である。 第25実施形態におけるパチンコ機の立ち上げモードと、各立ち上げモードに対してその立ち上げモードで立ち上げるためのパチンコ機の電源オン時のRAM消去スイッチ及び設定キーの各々の情報とを示した図である。 第25実施形態におけるパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 第25実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 第26実施形態におけるパチンコ機の立ち上げモードと、各立ち上げモードに対してその立ち上げモードで立ち上げるためのパチンコ機の電源オン時のRAM消去スイッチ及び設定キーの各々の情報とを示した図である。 第26実施形態におけるパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 第26実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 第27実施形態におけるパチンコ機の背面図である。 第27実施形態におけるパチンコ機の右側面図である。 第28実施形態のパチンコ機の遊技盤の正面図である。 第28実施形態のパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 第28実施形態の各種カウンタ、各保留球格納エリア、各保留球実行エリアの構成を模式的に示した図である。 (a)は、第28実施形態の特図1の大当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第28実施形態の特図2の大当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第28実施形態の特図1の大当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第28実施形態の特図2の大当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図である。 第28実施形態の保留数テーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第28実施形態の停止パターンテーブルのAテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第28実施形態の停止パターンテーブルのBテーブルの一例を模式的に示した図であり、(c)は、第28実施形態の停止パターンテーブルのCテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第28実施形態の停止パターンテーブルのDテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第28実施形態の停止パターンテーブルのEテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第28実施形態の特図1のハズレ用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第28実施形態の特図1の大当たり・小当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第28実施形態の「通常遊技状態」における特図2のハズレ用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第28実施形態の「通常遊技状態」における特図2の大当たり・小当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第28実施形態の「確率変動状態」又は「時間短縮状態」における特図2のハズレ用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第28実施形態における「確率変動状態」又は「時間短縮状態」における特図2の大当たり・小当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第28実施形態の普図当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第28実施形態の普図変動テーブルの一例を模式的に示した図であり、(c)は、第28実施形態の電役開放テーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第28実施形態の大当たり開放テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第28実施形態の小当たり開放テーブルの一例を模式的に示した図である。 第28実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される設定変更処理を示すフローチャートである。 第28実施形態の主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 第28実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される外部出力処理を示すフローチャートである。 第28実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。 第28実施形態の主制御装置内のMPUにより実行されるゲート通過処理を示すフローチャートである。 第28実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される特図変動処理を示すフローチャートである。 第28実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される特図1変動開始処理を示すフローチャートである。 第28実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される特図2変更処理を示すフローチャートである。 第28実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される特図2変動開始処理を示すフローチャートである。 第28実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される特図1変更処理を示すフローチャートである。 第28実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される変動停止処理を示すフローチャートである。 第28実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される普図変動処理を示すフローチャートである。 第28実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される当たり処理を示すフローチャートである。 第28実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される大入賞口開閉制御処理を示すフローチャートである。 第28実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 第28実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される大当たり終了処理を示すフローチャートである。 第28実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される小入賞口開閉制御処理を示すフローチャートである。 第28実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される普通電役制御処理を示すフローチャートである。 第29実施形態のパチンコ機の遊技盤の正面図である。 第29実施形態のパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 第29実施形態の各種カウンタ、各保留球格納エリア、各保留球実行エリアの構成を模式的に示した図である。 (a)は、第29実施形態の特図1の大当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第29実施形態の特図2の大当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第29実施形態の特図1の大当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第29実施形態の特図2の大当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図であり、(c)は、第29実施形態の特図2の小当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図である。 第29実施形態の保留数テーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第29実施形態の停止パターンテーブルのAテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第29実施形態の停止パターンテーブルのBテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第29実施形態の停止パターンテーブルのDテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第29実施形態の停止パターンテーブルのEテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第29実施形態の特図1のハズレ用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第29実施形態の特図1の大当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第29実施形態の特図2のハズレ用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第29実施形態の特図2の大当たり・小当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第29実施形態の普図当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第29実施形態の普図変動テーブルの一例を模式的に示した図であり、(c)は、第29実施形態の電役開放テーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第29実施形態の大当たり開放テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第29実施形態の小当たり開放テーブルの一例を模式的に示した図である。 第29実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。 第29実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される特図変動処理を示すフローチャートである。 第29実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される特図2変動開始処理を示すフローチャートである。 第29実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される特図1変動開始処理を示すフローチャートである。 第29実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される時短減算処理を示すフローチャートである。 第29実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される当たり処理を示すフローチャートである。 第29実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される大当たり終了処理を示すフローチャートである。 第29実施形態の主制御装置内のMPUにより実行される小入賞口開閉制御処理を示すフローチャートである。 (a)は、第30実施形態の特図1の大当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第30実施形態の特図2の大当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第31実施形態の特図1の大当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第31実施形態の特図2の大当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図である。 (a)は、第32実施形態の特図1の大当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、第32実施形態の特図2の大当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図である。 第33実施形態におけるパチンコ機を示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を分解して示す斜視図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 遊技領域を流下した遊技球の排出に関する構成を説明するための説明図である。 主制御装置の正面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 主側ROMに記憶されている各種テーブルを説明するための説明図である。 主側CPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される設定値更新処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される特図特電制御処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される特図変動開始処理を示すフローチャートである。 主側CPUに入球検知センサの検知結果が入力されるようにする構成を説明するための説明図である。 主側CPUにて実行される入球検知処理を示すフローチャートである。 払出制御装置及び当該払出制御装置との間で通信を行う各種装置の電気的構成を説明するためのブロック図である。 払出側CPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 管理用ICの電気的構成を説明するためのブロック図である。 管理側I/Fの入力ポートの構成を説明するための説明図である。 対応関係用メモリの構成を説明するための説明図である。 履歴用メモリの構成を説明するための説明図である。 主側CPUにて実行される認識用処理を示すフローチャートである。 管理側CPUにて実行される管理処理を示すフローチャートである。 (a)〜(d)は、第1〜第15バッファと信号の種類との対応関係の情報が対応関係用メモリに格納される様子を示すタイムチャートである。 主側CPUにて実行される管理用出力処理を示すフローチャートである。 管理側CPUにて実行される履歴設定処理を示すフローチャートである。 (a)〜(e)は、履歴用メモリに履歴情報が格納されていく様子を示すタイムチャートである。 主側CPUにて実行される設定値更新信号の出力処理を示すフローチャートである。 管理側CPUにて実行される設定更新認識用処理を示すフローチャートである。 管理側CPUにて実行される表示出力処理を示すフローチャートである。 管理側CPUにて実行される表示用処理を示すフローチャートである。 (a)は、主側CPUにて実行されるデータ出力用処理を示すフローチャートであり、(b)は、管理側CPUにて実行される外部出力用処理を示すフローチャートである。 第34実施形態における主側ROMに記憶されている各種テーブルを説明するための説明図である。 第35実施形態における別保存用メモリの構成を説明するための説明図である。 管理側CPUにて実行される設定更新認識用処理を示すフローチャートである。 管理側CPUにて実行される繰り返し変更の監視処理を示すフローチャートである。 第36実施形態における主側CPUにて実行される繰り返し変更の監視処理を示すフローチャートである。 第37実施形態における管理側CPUにて実行される設定更新認識用処理を示すフローチャートである。 第38実施形態における履歴用メモリの構成を説明するための説明図である。 管理側CPUにて実行される履歴設定処理を示すフローチャートである。 管理側CPUにて実行される設定更新認識用処理を示すフローチャートである。 第39実施形態における履歴用メモリの構成を説明するための説明図である。 管理側CPUにて実行される設定更新認識用処理を示すフローチャートである。 第40実施形態における履歴用メモリの構成を説明するための説明図である。 管理側CPUにて実行される設定更新認識用処理を示すフローチャートである。 管理側CPUにて実行される履歴設定処理を示すフローチャートである。 管理側CPUにて実行される表示出力処理を示すフローチャートである。 第41実施形態における管理側I/Fの入力ポートの構成を説明するための説明図である。 主側CPUにて実行される認識用処理を示すフローチャートである。 管理側CPUにて実行される管理処理を示すフローチャートである。 (a)〜(h)は、第1〜第12バッファと信号の種類との対応関係の情報が対応関係用メモリに格納される様子を示すタイムチャートである。 第42実施形態における各入球検知センサの検知結果を主側CPU及び管理用ICに送信する信号経路の構成を説明するためのブロック図である。 第43実施形態における主制御装置の正面図である。 MPUの制御に基づき第1〜第4報知用表示装置において各種表示を行うための電気的な構成を説明するためのブロック図である。 管理側CPUにて実行される表示用処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される設定値更新処理を示すフローチャートである。 (a)は、遊技履歴の管理結果が表示される場合における第1〜第4報知用表示装置の表示態様を説明するための説明図であり、(b)は、パチンコ機の設定状態が変更される場合における第1〜第4報知用表示装置の表示態様を説明するための説明図である。 (a)〜(h)は、第1〜第4報知用表示装置が表示状態となる様子を示すタイムチャートである。 (a)は、第44実施形態における第1報知用表示装置の構成を説明するための説明図であり、(b)は、第2報知用表示装置の構成を説明するための説明図である。 第1〜第4報知用表示装置にて遊技履歴の管理結果を表示する場合及びパチンコ機の設定状態を変更することが可能な変更可能状態であることを表示する場合における第1報知用表示装置及び第2報知用表示装置の表示内容を説明するための説明図である。 主側CPUにて実行される設定値更新処理を示すフローチャートである。 第45実施形態における異常表示エリアの構成を説明するための説明図である。 主側CPUにて実行される異常設定処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される異常表示用処理を示すフローチャートである。 第46実施形態における主側CPUにて実行される管理用出力処理を示すフローチャートである。 別形態における主側CPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 第47実施形態における主側ROMのプログラム及びデータの設定態様を説明するための説明図である。 主側RAMにおける各エリアの設定態様を説明するための説明図である。 主側CPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される管理用処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される管理実行処理を示すフローチャートである。 遊技履歴を管理するために使用される非特定制御用のワークエリアの各種エリアを説明するための説明図である。 主側CPUにて実行されるチェック処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される通常の入球管理処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される結果演算処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される表示用処理を示すフローチャートである。 第48実施形態における主側CPUにて実行される管理用処理を示すフローチャートである。 第49実施形態における主側CPUにて実行される管理実行処理を示すフローチャートである。 第50実施形態における主側CPUにて実行される管理実行処理を示すフローチャートである。 第51実施形態における主側CPUにて実行される管理実行処理を示すフローチャートである。 第52実施形態における主側CPUにて実行される管理用処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される管理実行処理を示すフローチャートである。 第53実施形態における電気的構成を説明するための説明図である。 第54実施形態における主側CPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される設定値更新処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される設定確認用処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行されるRAM監視処理を示すフローチャートである。 別形態における主側CPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 別形態における主側CPUにて実行される設定値更新処理を示すフローチャートである。 第55実施形態における主側CPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 第56実施形態における主側CPUにて実行されるRAM監視処理を示すフローチャートである。 第57実施形態における主側CPUにて実行されるRAM監視処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される管理実行処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される別監視処理を示すフローチャートである。 第58実施形態における主側CPUにて実行される管理用処理を示すフローチャートである。 第59実施形態における主側CPUにて実行される管理用処理を示すフローチャートである。 第60実施形態における主側CPUにて実行される管理用処理を示すフローチャートである。 第61実施形態における主側CPUにて実行される管理用処理を示すフローチャートである。 第62実施形態における主側CPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される停電情報記憶処理を示すフローチャートである。 (a)は、MPUの構成を説明するためのブロック図であり、(b)は、リセット信号出力部によるリセット信号の出力の様子を示すタイムチャートである。 主側CPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される設定監視処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される管理用処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される管理実行処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される別監視処理を示すフローチャートである。 第63実施形態における主側CPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される異常時のクリア処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される非特定制御用のクリア処理を示すフローチャートである。 第64実施形態における主側CPUにて実行される停電情報記憶処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行されるチェックサムの監視処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される非特定制御用のクリア処理を示すフローチャートである。 第65実施形態における主側CPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される設定確認用処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される設定値更新処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される第1タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される設定監視処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて各種表示回路を表示制御するための構成を説明するためのブロック図である。 (a)は、特定制御用のワークエリアに設けられた各種バッファを説明するための説明図であり、(b)は、非特定制御用のワークエリアに設けられた各種記憶エリアを説明するための説明図である。 表示ICの電気的な構成を説明するための説明図である。 (a)〜(g)は、主側CPUから表示ICに種別データ及び表示データが送信されるとともに表示ICから送信された表示データが第1表示回路又は第2表示回路にて受信される様子を示すタイムチャートである。 主側CPUにて実行される第2タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 (a)は、設定値が更新される状況における第1〜第4報知用表示装置の表示内容を説明するための説明図であり、(b)は、設定値が確認される状況における第1〜第4報知用表示装置の表示内容を説明するための説明図である。 第66実施形態における主側CPUにて実行される設定値更新処理を示すフローチャートである。 第67実施形態における演算結果記憶エリアの電気的構成を説明するための説明図である。 (a)〜(d)は、第1〜第4報知用表示装置の表示内容を説明するための説明図である。 (a)〜(c)は、第1〜第4報知用表示装置の表示内容を説明するための説明図である。 (a)〜(e)は、第1〜第4報知用表示装置にて各種エリアのベース値が報知される様子を示すタイムチャートである。 主側CPUにて実行される結果演算処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される表示用処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される第1タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される第2タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される通常時の設定処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される設定確認用処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される設定値更新処理を示すフローチャートである。 (a)〜(f)は、主側CPUへの動作電力の供給が開始された場合における第1〜第4報知用表示装置の表示内容を説明するためのタイムチャートである。 第68実施形態における主側CPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 第69実施形態における主側CPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 第70実施形態における主側CPUにて実行される通常時の設定処理を示すフローチャートである。 (a)〜(d)は、第71実施形態における主側ROMに設けられた設定対応記憶エリアを説明するための説明図である。 主側CPUにて実行される当否テーブルの読み出し処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される設定更新中における第5表示データバッファへの設定処理を示すフローチャートである。 (a)〜(c)は、第72実施形態における主側ROMに設けられた設定対応記憶エリアを説明するための説明図である。 (a)は、第73実施形態における窓パネルを通じてパチンコ機前方から視認可能となる領域に設けられた各種表示部を説明するための説明図であり、(b)は、ラウンド表示部の表示内容を説明するための説明図である。 第74実施形態における主側CPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される第1タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 第75実施形態における主側CPUにて実行される結果演算処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される表示用処理を示すフローチャートである。 (a)〜(g)は、第1〜第4報知用表示装置にて各種エリアのベース値が報知される様子を示すタイムチャートである。 (a)〜(g)は、第76実施形態における第1〜第4報知用表示装置にて各種エリアのベース値が報知される様子を示すタイムチャートである。 第77実施形態における主側CPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 特定制御用のワークエリアに設けられた設定値に関する記憶エリアの内容を説明するための説明図である。 主側CPUにて実行される設定確認用処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される設定確認中における第5表示データバッファへの設定処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される設定値更新処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される設定更新中における第5表示データバッファへの設定処理を示すフローチャートである。 設定値更新処理又は設定確認用処理が実行されている状況において停電時処理が実行された場合にその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理にて実行される処理の内容を説明するための説明図である。 (a)〜(e)は、設定値更新処理及び設定確認用処理の設定キー挿入部の操作状態との関係での終了タイミングを示すタイムチャートである。 第78実施形態における主側CPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 設定値更新処理又は設定確認用処理が実行されている状況において停電時処理が実行された場合にその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理にて実行される処理の内容を説明するための説明図である。 第79実施形態における設定値更新処理又は設定確認用処理が実行されている状況において停電時処理が実行された場合にその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理にて実行される処理の内容を説明するための説明図である。 第80実施形態における設定値更新処理又は設定確認用処理が実行されている状況において停電時処理が実行された場合にその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理にて実行される処理の内容を説明するための説明図である。 第81実施形態における主側CPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される設定確認用処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される設定値更新処理を示すフローチャートである。 (a)〜(h)は、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の割込みが許可される様子を示すタイムチャートである。 (a)〜(g)は、停電フラグ、チェックサム又は設定値に関する異常が発生した場合における処理の進行態様を示すタイムチャートである。 (a)〜(g)は、主側CPUへの動作電力の供給が開始された場合における第1〜第4報知用表示装置の表示内容を示すタイムチャートである。 設定値更新処理又は設定確認用処理が実行されている状況において停電時処理が実行された場合にその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理にて実行される処理の内容を説明するための説明図である。 音声発光制御装置の電気的構成を説明するための説明図である。 音光側CPUにて実行される演出制御処理を示すフローチャートである。 主側CPUにおける動作電力の供給開始時の処理にて実行された処理の内容に対応する作用を説明するための説明図である。 第82実施形態における音光側CPUにて実行される演出制御処理を示すフローチャートである。 主側CPUにおける動作電力の供給開始時の処理にて実行された処理の内容に対応する作用を説明するための説明図である。 第83実施形態における主側CPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 第84実施形態における主側CPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 第85実施形態における主側CPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 (a)〜(g)は、設定値更新処理が実行されている状況において主側CPUへの動作電力の供給が停止された場合におけるその後の処理の様子を示すタイムチャートである。 主側CPUにて実行される設定値更新処理を示すフローチャートである。 特定制御用のワークエリアに設けられた記憶エリアの内容を説明するための説明図である。 (a)〜(f)は、更新対象の設定値が更新される様子を示すタイムチャートである。 第86実施形態における主側CPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 第87実施形態における主側CPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 特定制御用のワークエリアに設けられたクリア対象エリア及びクリア対象外エリアを説明するための説明図である。 主側CPUにて実行される表示開始処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される第2タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部及び普図表示部の表示内容を説明するための説明図である。 第88実施形態における特定制御用のワークエリアのクリア対象エリアに設けられた各エリアを説明するための説明図である。 主側CPUにて実行される表示開始処理を示すフローチャートである。 動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部及び普図表示部の表示内容を説明するための説明図である。 第89実施形態における主側CPUにて実行される表示開始処理を示すフローチャートである。 動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部及び普図表示部の表示内容を説明するための説明図である。 第90実施形態における特定制御用のワークエリアのクリア対象エリア及びクリア対象外エリアに設けられた各エリアを説明するための説明図である。 主側CPUにて実行される第1タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される表示開始処理を示すフローチャートである。 (a)は、特図用の外れ表示抽選テーブルを説明するための説明図であり、(b)は、普図用の外れ表示抽選テーブルを説明するための説明図である。 第91実施形態における主側CPUにて実行される表示開始処理を示すフローチャートである。 (a)は、特図用の初期表示抽選テーブルを説明するための説明図であり、(b)は、普図用の初期表示抽選テーブルを説明するための説明図である。 動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部及び普図表示部の表示内容を説明するための説明図である。 第92実施形態における主側CPUにて実行される表示開始処理を示すフローチャートである。 動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部及び普図表示部の表示内容を説明するための説明図である。 第93実施形態における主側CPUにて実行される表示開始処理を示すフローチャートである。 第94実施形態における主側CPUにて実行される設定値更新処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される表示開始処理を示すフローチャートである。 (a)は、特図用の第1表示振分テーブルを説明するための説明図であり、(b)は、特図用の第2表示振分テーブルを説明するための説明図であり、(c)は、普図用の第1表示振分テーブルを説明するための説明図であり、(d)は、普図用の第2表示振分テーブルを説明するための説明図である。 第95実施形態における主側CPUにて実行される表示開始処理を示すフローチャートである。 第96実施形態における遊技盤の正面図である。 (a)は、非誘導状態である場合における第2作動部の縦断面図であり、(b)は、誘導状態である場合における第2作動部の縦断面図である。 (a),(b)は、遊技回が実行される場合における図柄表示装置の表示内容を説明するための説明図である。 (a)〜(j)は、各図柄列にて変動表示される主図柄及び副図柄を説明するための説明図である。 振分入賞装置の内部構成を説明するための縦断面図である。 主側CPUにて各種抽選を行うための電気的な構成を説明するための説明図である。 (a)は、第1特図の当否テーブルを説明するための説明図であり、(b)は、第2特図の当否テーブルを説明するための説明図である。 (a)は、大当たり用の種別テーブルを説明するための説明図であり、(b)は、複数種類の大当たり結果のそれぞれの内容を説明するための説明図であり、(c)は、小当たり用の種別テーブルを説明するための説明図であり、(d)は、複数種類の小当たり結果のそれぞれの内容を説明するための説明図である。 主側CPUにて実行される普図普電制御処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される特図特電制御処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される特図変動開始処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される特図確定中処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される振分用処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される特電終了処理を示すフローチャートである。 特定制御用のワークエリアのクリア対象エリアに設けられた各エリアを説明するための説明図である。 主側CPUにて実行される第2タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 (a)は、主側CPUにて実行される設定更新中における第1表示データバッファへの設定処理を示すフローチャートであり、(b)は、主側CPUにて実行される設定確認中における第6表示データバッファへの設定処理を示すフローチャートである。 (a)〜(g)は、パチンコ機の状態に応じて第1特図表示部、第2特図表示部及び特別表示部の表示内容が変化する様子を示すタイムチャートである。 第97実施形態における主側CPUにて実行される第2タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 第98実施形態における主側CPUにて実行される第2タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される設定値更新処理を示すフローチャートである。 第99実施形態における主側CPUにて実行される第2タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 (a)は、第100実施形態における特別表示部の構成を説明するための説明図であり、(b)は、設定値更新処理又は設定確認用処理が実行されている状況における15R表示部、6R表示部及び小当たり表示部の表示内容を示すタイムチャートである。 第101実施形態における遊技盤の正面図である。 主側CPUにて各種抽選を行うための電気的な構成を説明するための説明図である。 (a)は、低確率時の第1当否テーブルを説明するための説明図であり、(b)は、高確率時の第1当否テーブルを説明するための説明図であり、(c)は、低確率時の第2当否テーブルを説明するための説明図であり、(d)は、高確率時の第2当否テーブルを説明するための説明図である。 (a)は、種別テーブルを説明するための説明図であり、(b)は、複数種類の大当たり結果のそれぞれの内容及び1種類の小当たり結果の内容を説明するための説明図であり、(c)は、サポートモードの内容を説明するための説明図である。 遊技回の表示継続期間の設定態様を説明するための説明図である。 主側CPUにて実行される第1特図特電制御処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される第2特図特電制御処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される特図変動開始処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される特図確定中処理を示すフローチャートである。 (a)は、第102実施形態における低確率時の第1当否テーブルを説明するための説明図であり、(b)は、高確率時の第1当否テーブルを説明するための説明図であり、(c)は、低確率時の第2当否テーブルを説明するための説明図であり、(d)は、高確率時の第2当否テーブルを説明するための説明図である。 (a)は、第103実施形態における低確率時の第1当否テーブルを説明するための説明図であり、(b)は、高確率時の第1当否テーブルを説明するための説明図であり、(c)は、低確率時の第2当否テーブルを説明するための説明図であり、(d)は、高確率時の第2当否テーブルを説明するための説明図である。 第104実施形態における遊技盤の正面図である。 主制御装置及び音声発光制御装置の電気的構成を説明するための説明図である。 主側CPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される設定確認用処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される設定値更新処理を示すフローチャートである。 主側RAMにおける各エリアの設定態様を説明するための説明図である。 (a)は、アドレスカウンタの内容を説明するための説明図であり、(b)〜(e)は、対象アドレスが更新された結果、キャリーフラグに「1」が設定される様子を説明するための説明図である。 主側CPUにて実行されるRAMクリア処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される対象アドレスの加算処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される非特定制御用のクリア処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行されるチェックサムの算出処理を示すフローチャートである。 音光側CPUにて実行される演出制御処理を示すフローチャートである。 (a)〜(f)は、主側CPU及び音光側CPUへの動作電力の供給が開始された場合に第1〜第4報知用表示装置にてチェック用表示が実行されるとともに可動体にて初期動作が実行される様子を示すタイムチャートである。 第105実施形態における音光側CPUにて実行される演出制御処理を示すフローチャートである。 第106実施形態における主側CPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される設定確認用処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される設定値更新処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行されるRAMクリア処理を示すフローチャートである。 主側CPUにて実行される開閉監視処理を示すフローチャートである。 音声発光制御装置の電気的構成を説明するための説明図である。 確認後報知用テーブルの内容を説明するための説明図である。 各種報知用テーブルと読み出し対象となる実行エリアの種類との関係を説明するための説明図である。 (a)〜(h)は、確認後報知と本体閉鎖報知との関係、及びクリア後報知と本体閉鎖報知との関係を示すタイムチャートである。 音光側CPUにて実行される演出制御処理を示すフローチャートである。 音光側CPUにて実行されるタスク処理を示すフローチャートである。 第Z1実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 振分装置の部分拡大正面図である。 第Z1実施形態におけるパチンコ機の電気的構成を示したブロック図である。 (a)は、第Z1実施形態における主制御装置のROMの内容の一部を模式的に示した模式図であり、(b)は、第Z1実施形態における主制御装置のRAMの内容の一部を模式的に示した模式図である。 (a)は、第Z1実施形態における特別図柄大当たり乱数テーブルを模式的に示した模式図であり、(b)は、第Z1実施形態における普通図柄当たり乱数テーブルを模式的に示した模式図である。 第Z1実施形態における大当たり種別選択テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第Z1実施形態における変動パターン選択テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第Z1実施形態における変動パターン選択テーブルの一部である通常用変動パターン選択テーブルの一例を模式的に示した模式図であり、(c)は、第Z1実施形態における変動パターン選択テーブルの一部である時短・確変用変動パターン選択テーブルの一例を模式的に示した模式図である。 (a)は、第Z1実施形態における変動パターン選択テーブルの一部である高速変動用変動パターン選択テーブルの一例を模式的に示した模式図であり、(b)は、第Z1実施形態における変動パターン選択テーブルの一部である遅延用変動パターン選択テーブルの一例を模式的に示した模式図である。 第Z1実施形態における監視レベル選択テーブルを模式的に示した模式図である。 第Z1実施形態における大当たり態様選択テーブルを模式的に示した模式図である。 (a)は、第Z1実施形態における出玉率の推移を模式的に示した模式図であり、(b)は、第Z1実施形態における出玉率増加抑制制御を実行した場合における出玉率の推移を模式的に示した模式図である。 第Z1実施形態における出玉率強制低下制御を実行した場合における出玉率の推移を模式的に示した模式図である。 第Z1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示したフローチャートである。 第Z1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるスイッチ読み込み処理を示したフローチャートである。 第Z1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理を示したフローチャートである。 第Z1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄1変動開始処理を示したフローチャートである。 第Z1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示したフローチャートである。 第Z1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される初期設定処理を示したフローチャートである。 第Z1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される設定値制御処理を示したフローチャートである。 第Z1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。 第Z1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される賞球加算処理を示したフローチャートである。 第Z1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり制御処理を示したフローチャートである。 第Z1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される監視処理を示したフローチャートである。 第Z1実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される出率監視処理を示したフローチャートである。 (a)は、第Z2実施形態における第3図柄表示装置81に表示される大当たりA1に当選した場合の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第Z2実施形態における第3図柄表示装置81に表示される監視レベルが「s」の状態で大当たりA1に当選した場合の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第Z2実施形態における第3図柄表示装置81に表示される大当たり遊技中に実行されるストック獲得演出の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第Z2実施形態における第3図柄表示装置81に表示されるストック獲得演出にてラウンドストックを獲得した場合の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第Z2実施形態における第3図柄表示装置81に表示されるラウンドストックを獲得している状態での変動演出の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第Z2実施形態における第3図柄表示装置81に表示されるストック放出される大当たり中の表示態様の一例を示した図である。 第Z2実施形態におけるパチンコ機の電気的構成を示したブロック図である。 (a)は、第Z2実施形態における主制御装置のROMの内容の一部を模式的に示した模式図であり、(b)は、第Z2実施形態における主制御装置のRAMの内容の一部を模式的に示した模式図である。 第Z2実施形態における監視レベル選択2テーブルを模式的に示した模式図である。 第Z2実施形態における大当たり態様選択2テーブルを模式的に示した模式図である。 (a)は、第Z2実施形態における出玉率の推移を模式的に示した模式図であり、(b)は、第Z2実施形態における出玉率増加制御を実行した場合における出玉率の推移を模式的に示した模式図である。 (a)は、第Z2実施形態における音声ランプ制御装置のROMの内容の一部を模式的に示した模式図であり、(b)は、第Z2実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの内容の一部を模式的に示した模式図である。 第Z2実施形態における放出示唆態様選択テーブルを模式的に示した模式図である。 第Z2実施形態における示唆態様の一例を模式的に示した模式図である。 第Z2実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理を示したフローチャートである。 第Z2実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり態様決定処理2を示したフローチャートである。 第Z2実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される監視処理2を示したフローチャートである。 第Z2実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理2を示したフローチャートである。 第Z2実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理2を示したフローチャートである。 第Z2実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される大当たり関連処理2を示したフローチャートである。 第Z2実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される大当たり演出態様設定処理を示したフローチャートである。 第Z2実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるラウンド中演出設定処理を示したフローチャートである。 第Z2実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出態様設定処理2を示したフローチャートである。 (a)は、第Z3実施形態における第3図柄表示装置81に表示される残期間における獲得可能賞球数を示す表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第Z3実施形態における第3図柄表示装置81に表示される獲得可能賞球数に到達した場合の表示態様の一例を示した図である。 第Z3実施形態における第3図柄表示装置81に表示される残期間が0になった場合の表示態様の一例を示した図である。 第Z3実施形態におけるパチンコ機の電気的構成を示したブロック図である。 (a)は、第Z3実施形態における主制御装置のROMの内容の一部を模式的に示した模式図であり、(b)は、第Z3実施形態における主制御装置のRAMの内容の一部を模式的に示した模式図である。 第Z3実施形態における監視レベル選択3テーブルを模式的に示した模式図である。 (a)は、第Z3実施形態における1時間当たりの賞球数の推移を模式的に示した模式図であり、(b)は、第Z3実施形態における発射禁止制御を実行した場合における賞球数の推移を模式的に示した模式図である。 第Z3実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの内容の一部を模式的に示した模式図である。 第Z3実施形態における計時装置の電気的構成を示すブロック図である。 第Z3実施形態における計時装置のレジスタテーブルを模式的に示した模式図である。 第Z3実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示したフローチャートである。 第Z3実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される時刻取得処理を示したフローチャートである。 第Z3実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される賞球加算処理3を示したフローチャートである。 第Z3実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される監視処理3を示したフローチャートである。 第Z3実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される出率監視処理3を示したフローチャートである。 第Z5実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 第Z5実施形態における迂回役物の正面図である。 第Z5実施形態における第3図柄表示装置で表示される大当たり中の表示態様の一例を示した図である。 第Z6実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 (a)は、第Z6実施形態における右可変入賞装置の開閉扉が閉鎖された状態を示した正面斜視図であり、(b)は、第Z6実施形態における右可変入賞装置の開閉扉が開放されている途中の状態を示した正面斜視図である。 (a)は、第Z6実施形態における右可変入賞装置の開閉扉が完全に開放された状態を示した断面図であり、(b)は、第Z6実施形態における右可変入賞装置の開閉扉が完全に閉鎖された状態を示した断面図である。 (a)は、第Z6実施形態においてV入賞可能な開放パターンが設定された場合における、右特定入賞口の状態の経時変化を模式的に示した図であり、(b)は、第Z6実施形態において、V入賞困難な開放パターンが設定された場合における、右特定入賞口650aの状態の経時変化を模式的に示した図である。 (a)〜(d)は、第Z6実施形態においてV入賞可能な開放パターンが設定された場合における1の開放期間の間の開閉扉の状態をより詳細に示した図である。 第Z6実施形態において、V入賞可能な開放パターンが設定される大当たりの1ラウンド開始時における第3図柄表示装置の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第Z6実施形態における主制御装置のROMの構成を示したブロック図であり、(b)は、第Z6実施形態における主制御装置のROMに設定された第1当たり種別選択テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 第Z6実施形態における主制御装置のRAMの構成を示したブロック図である。 第Z6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり制御処理7を示したフローチャートである。 第Z6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり動作設定処理を示したフローチャートである。 第Z6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり終了処理を示したフローチャートである。 第Z6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される入賞処理を示したフローチャートである。 第Z6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される異常処理を示したフローチャートである。 第Z7実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 第Z7実施形態における第3図柄表示装置で表示される確変状態中、および時短状態中における第3図柄表示装置の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第Z7実施形態における主制御装置のROMに設定された第1当たり種別選択テーブルの規定内容を模式的に示した図であり、(b)は、第Z7実施形態における主制御装置のRAMの構成を示したブロック図である。 第Z7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理8を示したフローチャートである。 第Z7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理8を示したフローチャートである。 第Z7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される先読み処理を示したフローチャートである。 第Z7実施形態の第1の変形例におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 第Z7実施形態の第2の変形例におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 第Z7実施形態の第3の変形例におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 第Z8実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 第Z8実施形態における小当たり入賞装置近傍の部分拡大図である。 第Z8実施形態における小当たり用入賞装置内の球流れを示した図である。 第Z8実施形態における役物ルート用流路への球流れを示した図である。 第Z8実施形態における直V流路への球流れを示した図である。 (a)は、第Z8実施形態における作動状態に位置する回転体の構成を模式的に示した断面図であり、(b)は、第Z8実施形態における初期状態に位置する回転体の構成を模式的に示した断面図である。 (a)は、第Z8実施形態における役物装置の構成を模式的に示した正面図であり、(b)は、第Z8実施形態における役物装置の構成を模式的に示した平面図である。 (a)は、第Z8実施形態における役物装置内の球流れのうち、球がV入賞した場合の球流れを模式的に示した平面図であり、(b)は、第Z8実施形態における役物装置内の球流れのうち、球がアウト入賞した場合の球流れを模式的に示した平面図である。 第Z8実施形態におけるゲート式電動役物近傍の部分拡大図である。 第Z8実施形態における小当たり開放パターンAの動作内容を示したタイミングチャートである。 第Z8実施形態における小当たり開放パターンBの動作内容を示したタイミングチャートである。 第Z8実施形態におけるパチンコ機のゲームフローを示した図である。 (a)は、第Z8実施形態における小当たりA当選から小当たり遊技までの期間を示した図であり、(b)は、第Z8実施形態における小当たりB当選から小当たり遊技までの期間を示した図である。 (a)は、第Z8実施形態における小当たり当選時の表示画面を模式的に示した図であり、(b)は、第Z8実施形態における小当たり遊技開始時の表示画面を模式的に示した図である。 (a)は、第Z8実施形態における小当たり遊技中にV入賞した場合の表示画面を模式的に示した図であり、(b)は、第Z8実施形態における小当たり遊技中に実行される役物チャレンジ演出の表示画面を模式的に示した図である。 (a)は、第Z8実施形態における役物チャレンジ演出中の表示画面を模式的に示した図であり、(b)は、第Z8実施形態における役物チャレンジ演出の成功画面を模式的に示した図である。 (a)は、第Z8実施形態における役物チャレンジ演出の失敗画面を模式的に示した図であり、(b)は、第Z8実施形態におけるエラー状態での電源立ち上げ時に表示される表示画面を模式的に示した図である。 (a)は、第Z8実施形態におけるV入賞しやすい時短状態の表示画面を模式的に示した図であり、(b)は、第Z8実施形態におけるV入賞し難い時短状態の表示画面を模式的に示した図である。 第Z8実施形態における通常時短状態から超時短状態へと昇格する場合に表示される表示画面を模式的に示した図である。 (a)は、第Z8実施形態における主制御装置のROMの構成を示したブロック図であり、(b)は、第Z8実施形態における主制御装置のROMに設定された第1当たり乱数14テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 (a)は、第Z8実施形態における主制御装置のROMに設定された第1当たり種別選択14テーブルの規定内容を模式的に示した図であり、(b)は、第Z8実施形態における主制御装置のROMに設定された小当たり種別選択14テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 (a)は、第Z8実施形態における主制御装置のROMに設定された小当たりシナリオテーブルの規定内容を模式的に示した図であり、(b)は、第Z8実施形態における主制御装置のROMに設定された小当たりシナリオ選択テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 (a)は、第Z8実施形態における主制御装置のROMに設定された変動パターン選択14テーブルの構成を示したブロック図であり、(b)は、第Z8実施形態における主制御装置のROMに設定された通常用変動パターン14テーブルの規定内容を模式的に示した図であり、(c)は、第Z8実施形態における主制御装置のROMに設定された時短用変動パターン14テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 第Z8実施形態における主制御装置のRAMの構成を示したブロック図である。 (a)は、第Z8実施形態における音声ランプ制御装置のROMの構成を示したブロック図であり、(b)は、第Z8実施形態における音声ランプ制御装置のROMに設定された表示コメント選択テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 第Z8実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を示したブロック図である。 第Z8実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理15を示したフローチャートである。 第Z8実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり開始処理15を示したフローチャートである。 第Z8実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理15を示したフローチャートである。 第Z8実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり中復帰処理を示したフローチャートである。 第Z8実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり制御処理15を示したフローチャートである。 第Z8実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるV通過検出処理15を示したフローチャートである。 第Z8実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される遊技状況設定処理を示したフローチャートである。 第Z8実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される遊技状況判別処理を示したフローチャートである。 第Z8実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり中監視処理を示したフローチャートである。 第Z8実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出更新処理15を示すフローチャートである。 第Z8実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される当たり関連処理15を示したフローチャートである。 第Z8実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される小当たり入賞コマンド処理を示したフローチャートである。 (a)は、第Z9実施形態における第3図柄表示装置81に表示される30分間の賞球数が4000球の場合の確変中、或いは、時短中の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第Z9実施形態における第3図柄表示装置81に表示される30分間の賞球数が6000球の場合の確変中、或いは、時短中の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第Z9実施形態における第3図柄表示装置81に表示される30分間で払い出しされた賞球数が6000球を超えた場合の確変中、或いは、時短中の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第Z9実施形態における第3図柄表示装置81に表示される30分間の賞球数が6000球の場合の大当たり確定の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第Z9実施形態における第3図柄表示装置81に表示される30分間で払い出しされた賞球数が6000球を超えた場合の大当たりのオープニング中のの表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第Z9実施形態における第3図柄表示装置81に表示される所定期間内に払い出しされた賞球数が6000球を超えた場合の大当たりのオープニング中の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第Z9実施形態における第3図柄表示装置81に表示される30分間で払い出しされた賞球数が6000球を超えた場合の大当たりのオープニング中の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第Z9実施形態における第3図柄表示装置81に表示される30分間で払い出しされた賞球数が6000球を超えていない場合の大当たりのオープニング中の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第Z9実施形態における第3図柄表示装置81に表示される大当たりのラウンド期間における表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第Z9実施形態における第3図柄表示装置81に表示される大当たりのラウンド期間の表示態様の一例を示した図である。 第Z9実施形態における第3図柄表示装置81に表示される払い出しされた賞球数に関わらず共通の確変中、或いは、時短中の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第Z9実施形態における主制御装置のROMの内容の一部を模式的に示した模式図であり、(b)は、第Z9実施形態における主制御装置のRAMの内容の一部を模式的に示した模式図である。 (a)は、第Z9実施形態における変動パターン選択9テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第Z9実施形態における変動パターン選択テーブルの一部である時短・確変用変動パターン選択テーブルの一例を模式的に示した模式図である。 (a)は、第Z9実施形態における音声ランプ制御装置のROMの内容の一部を模式的に示した模式図であり、(b)は、第Z9実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの内容の一部を模式的に示した模式図である。 第Z9実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される出率監視処理9を示したフローチャートである。 第Z9実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される強監視設定処理を示したフローチャートである。 第Z9実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理9を示したフローチャートである。 第Z9実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出更新処理を示したフローチャートである。 第Z9実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される大当たり関連処理9を示したフローチャートである。 第Z9実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される大当たり演出態様設定処理9を示したフローチャートである。 第Z9実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出態様設定処理9を示したフローチャートである。 第Z10実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 (a)は、第Z10実施形態において開閉扉が閉鎖された状態における右可変入賞装置の正面斜視図であり、(b)は、第Z10実施形態において開閉扉が開放された状態における右可変入賞装置の正面斜視図である。 第Z10実施形態において開閉扉が閉鎖された状態における開閉扉の上面図である。 (a)は、第Z10実施形態において監視レベル2以下で大当たりに当選した場合に各特定入賞口に対して設定される開放パターンを模式的に示した図であり、(b)は、第Z10実施形態において監視レベル4以上で大当たりに当選した場合に各特定入賞口に対して設定される開放パターンを模式的に示した図である。 第Z10実施形態における主制御装置のROMに設定された大当たり種別選択テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 第Z10実施形態における主制御装置のROMに設定された大当たり態様選択テーブルの規定内容を模式的に示した図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1から図87を参照し、第1実施形態として、本発明をパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)10に適用した場合の一実施形態について説明する。図1は、第1実施形態におけるパチンコ機10の正面図であり、図2はパチンコ機10の遊技盤13の正面図であり、図3〜5はパチンコ機10の遊技盤13の正面視右下領域に設けられた普電入賞装置640の構造を模式的に示した模式図であり、図6〜図9はパチンコ機10の遊技盤13の正面視左上領域に設けられた特殊可変入賞装置65の構造を模式的に示した模式図であり、図10はパチンコ機10の後面図である。
図1に示すように、パチンコ機10は、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や球が入球可能な入球口63,64,640等を有する遊技盤13(図2参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の正面を球(遊技球)が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の正面領域(遊技領域)に発射する球発射ユニット112a(図21参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の正面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。尚、遊技盤13に設けられた多数の入球口の内容については、図2を参照して後述する。
内枠12の正面側には、その正面上側を覆う正面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。正面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として正面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と正面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
正面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。正面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の正面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。
正面枠14には、球を貯留する上皿17が正面側へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図1参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112a(図21参照)へと案内される。また、上皿17の上面には、枠ボタン22が設けられている。この枠ボタン22は、例えば、第3図柄表示装置81(図2参照)で表示される演出のステージを変更したり、スーパーリーチの演出内容を変更したりする場合などに、遊技者により操作される。
正面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、LED等の発光手段を内蔵した電飾部29〜33が設けられている。パチンコ機10においては、これら電飾部29〜33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時やリーチ演出時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29〜33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前のリーチ中である旨が報知される。また、正面枠14の正面視(図1参照)左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。
また、右側の電飾部32下側には、正面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13正面の貼着スペースK1(図2参照)に貼付される証紙等がパチンコ機10の正面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29〜33の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)(図示せず)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の正面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設される。
操作ハンドル51の内部には、球発射ユニット112aの駆動を許可するためのタッチセンサ51aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する発射停止スイッチ51bと、操作ハンドル51の回動操作量(回動位置)を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)などが内蔵されている。操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回動操作されると、タッチセンサ51aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が回動操作量に対応して変化し、その可変抵抗器の抵抗値に対応した強さ(発射強度)で球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の正面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ51aおよび発射停止スイッチ51bがオフとなっている。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。この球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、上述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿53が取り付けられている。
図2に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工したベース板60に、球案内用の多数の釘(図示せず)や風車の他、レール61,62、一般入球口63、特図入球口64、640、可変入賞装置65、V入賞装置650、普通図柄始動口(スルーゲート)67、可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12(図1参照)の裏面側に取り付けられる。ベース板60は光透過性の樹脂材料からなり、その正面側からベース板60の後面側に配設された各種構造体を遊技者に視認させることが可能に形成される。一般入球口63、特図入球口64、普電入賞装置640、V入賞装置65、可変入賞装置650、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の正面側からタッピングネジ等により固定されている。
遊技盤13の正面中央部分は、正面枠14の窓部14c(図1参照)を通じて内枠12の正面側から視認することができる。以下に、主に図2を参照して、遊技盤13の構成について説明する。
遊技盤13の正面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の正面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図1参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の正面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の正面であって2本のレール61,62とレール間を繋ぐ樹脂製の外縁部材73とにより区画して形成される領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図9参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図2の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図2の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。
返しゴム69の左上側には第1図柄表示装置37が設けられている。この第1図柄表示装置37は、透明の樹脂(例えば、ABS)にて形成されている遊技盤13の裏面(遊技領域を形成する面とは反対側の面)に覆われるように配設されており、発射された球が第1図柄表示装置37に衝突しないように構成している。
この第1図柄表示装置37には、発光手段である複数のLED及び7セグメント表示器を備える第1図柄表示装置37が配設されている。第1図柄表示装置37は、主制御装置110(図21参照)で行われる各制御に応じた表示がなされるものであり、主にパチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。本実施形態では、球が、特図入球口64へ入球(入賞)した場合に、第1図柄表示装置37が作動するように構成されている。つまり、第1図柄表示装置37は、特図入球口64に球が入球した場合に実行される抽選(特図抽選)の抽選結果を示すための表示手段である。なお、本実施形態では、特別図柄の種別が1種類のパチンコ機10を用いているため、第1図柄表示装置37にて1種類の特図抽選の結果が表示されるが、例えば、特別図柄の種別を2種類(第1特別図柄、第2特別図柄)有するパチンコ機10であれば、第1図柄表示装置37に各特別図柄の種別に応じた表示領域を設ければ良い。
また、第1図柄表示装置37は、LEDにより、パチンコ機10の遊技状態(例えば、通常状態、時短状態等)の何れであるかを点灯状態により示したり、特別図柄(第1図柄)が変動中(抽選結果を示すための図柄の組み合わせを停止表示させるための動的表示中)であるか否かを点灯状態により示したり、停止図柄が遊技者に有利な大当たりに対応した図柄か不利な大当たりに対応した図柄か外れ図柄であるかを点灯状態により示したり、保留球数を点灯状態により示すと共に、7セグメント表示装置により、大当たり中のラウンド数やエラー表示を行う。また、特別図柄の変動を一時的に停止(中断)させている状態であることも点灯状態にて示すことが可能に構成している。複数のLEDは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。なお、本実施形態では、発光手段(7セグメント表示装置)の発光色の組み合わせにより各種遊技状態を報知するように構成しているが、遊技者が各種遊技状態を識別可能な構成であれば良く、例えば、発光手段が点灯している期間と消灯している期間との長さ(点滅態様)を可変させることにより各種遊技状態を報知するように構成しても良い。
尚、本パチンコ機10では、特図入球口64へ入球(入賞)があったことを契機として抽選(特別図柄の抽選)が行われる。そして、その特別図柄の抽選において、大当たりか否かの当否判定(大当たり抽選)を行う。ここで、大当たりに当選したと判定されたことに基づいて、遊技者に有利な特典遊技状態となる大当たり遊技が実行される。
大当たり遊技が実行されると、可変入賞装置650の特定入賞口650aに球を容易に入賞させることが可能な開放状態となり、特定入賞口650aに球を入賞させることで多くの賞球を短期間で獲得可能な遊技が実行される。この大当たり遊技は、特別図柄の抽選結果が停止表示(確定表示)された後に(場合に)実行されるものであり、所定時間(例えば1秒)のオープニング期間(可変入賞装置650の特定入賞口650aに球を入球させ難い閉鎖状態が設定される期間)と、開放状態が設定されるラウンド遊技期間と、1のラウンド遊技期間が終了した後に、次のラウンド遊技が開始されるまでの所定期間(例えば、0.5秒)、閉鎖状態が設定されるインターバル期間と、最後のラウンド遊技期間が終了した後に、所定期間(例えば、2秒)の閉鎖状態が設定されるエンディング期間と、からなる大当たり遊技期間が設定される。
このように、大当たり当選を示す特別図柄の抽選結果が停止表示(確定表示)された後に、オープニング期間が設定することにより、大当たり遊技中において特定入賞口650aが開放状態となるタイミングに合わせて球を任意の方向に向けて発射させる準備を行うことができるため、大当たり遊技を円滑に行わせることができる。また、このオープニング期間を、今回の大当たり遊技の遊技内容を遊技者に報知する期間として用いることができるため、分かり易い遊技を提供することができる。
また、大当たり遊技の最終期間としてエンディング期間を設定することにより、最後のラウンド遊技が終了した直後から、新たな特別図柄の抽選が実行されることを抑制することができるため、大当たり遊技の終了後に実行される遊技に向けて、球を任意の方向に向けて発射させる準備を行うことができるため、遊技の切り替えを円滑に行わせることができる。
なお、特別図柄の抽選で大当たり当選した場合に実行される大当たり遊技の各期間(オープニング期間、ラウンド期間、エンディング期間)の長さについては、大当たり当選した時点における遊技状態や、当選した大当たりの種別に応じて異なる長さを設定しても良く、例えば、大当たり遊技終了後に実行される遊技内容として、大当たり当選時の遊技内容とは異なる遊技内容が設定される大当たりに当選した場合には、その大当たり遊技のエンディング期間(例えば、10秒)が、他の大当たり遊技のエンディング期間(例えば、2秒)よりも長くなるように設定しておき、そのエンディング期間中に遊技者に対して大当たり遊技終了後に実行される遊技内容を事前に案内する演出を実行可能に構成すると良い。これにより、遊技者に対して分かり易い遊技を提供することができる。
一方、大当たり当選時の遊技内容と、大当たり遊技終了後に実行される遊技内容とが同一となる大当たりに当選した場合には、その大当たりのエンディング期間(例えば、1秒)を、他の大当たり遊技のエンディング期間(例えば、2秒)よりも短くなるように設定するように構成すると良い。これにより、遊技者に対して効率良く遊技を行わせることができる。
また、大当たり当選時の遊技内容と、大当たり遊技終了後に実行される遊技内容とを実際に判別する構成を用いること無く、例えば、当選した大当たりの種別と、大当たり当選した時点における遊技状態とに基づいて、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態を予め規定しておき、その規定内容に応じて、各大当たり遊技のエンディング期間を予め設定しておけば良い。
具体的な説明は後述するが、本実施形態におけるパチンコ機10では、遊技状態が通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)である場合に遊技者に実行させる遊技と、時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)である場合に遊技者に実行させる遊技と、を異ならせるように構成し、通常状態中に実行させる遊技よりも、時短状態中に実行させる遊技のほうが遊技者に有利となる(大当たり遊技が実行され易くなる)ように構成している。
つまり、通常状態が設定されている状態で大当たり当選し、その大当たり当選に基づいて実行される大当たり遊技の終了後に時短状態が設定される大当たり遊技のエンディング期間のほうが、既に時短状態が設定されている状態で大当たり当選し、その大当たり当選に基づいて実行される大当たり遊技の終了後に再度時短状態が設定される大当たり遊技のエンディング期間よりも長くなるように大当たり遊技の内容(動作シナリオ)を規定しておけば良い。これにより、予め規定された内容に従って大当たり遊技を実行するだけで、遊技者に適した期間のエンディング期間を設定することができる。
なお、当選した大当たりの種別や、大当たり当選時の遊技状態に応じてエンディング期間以外の期間を異ならせるように予め規定しても良く、オープニング期間や、インターバル期間を異ならせても良い。また、当選した大当たりの種別が同一であっても、大当たり当選時の遊技状態に応じて大当たり遊技中の各期間の長さを異ならせるように構成しても良い。これにより、遊技者に対して、どの大当たり種別で大当たり当選したか(特別図柄の抽選結果)だけでは無く、大当たり当選時の遊技状態についても興味を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、大当たり抽選において大当たり当選した場合は、その大当たり種別の判定も行う。詳細な説明は後述するが、判定される大当たり種別としては、大当たり遊技のラウンド数が4ラウンドで大当たり遊技終了後に時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)が付与される4R時短大当たりとして、時短状態の継続期間を異ならせた大当たり種別(時短状態が設定された後、大当たり当選することなく特別図柄の抽選が4回実行されるまで時短状態が継続する時短大当たり(時短回数4回)と、大当たり当選することなく特別図柄の抽選が15回実行されるまで時短状態が継続する時短大当たり(時短回数15回))が用意されている。
なお、本実施形態では、特別図柄の抽選で大当たりに当選しなかった場合は外れと判定され、遊技者に特典が付与されないように構成しているが、これに限ること無く、例えば、大当たり抽選の抽選結果として上述した大当たりでは無い外れと判定された場合の一部において、上述した大当たりよりも遊技者に付与される特典が少ない(例えば、1ラウンドのみV入賞装置65を開放させる特典)小当たり遊技が実行されるように構成しても良い。第1図柄表示装置37には、変動終了後の停止図柄として抽選の結果が大当たりであるか否か(小当たりであるか否か)が示されるだけでなく、大当たりである場合はその大当たり種別に応じた図柄が示される。
本実施形態では、遊技状態として、「通常状態」、「時短状態」の何れかが設定されるように構成している。通常状態は、特別図柄の大当たり確率が低確率(1/100)に設定され、普通図柄の当たり確率が低確率(1/1000)に設定される遊技状態(以下、特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態と称す)であり、時短状態は、特別図柄の大当たり確率が低確率(1/100)に設定され、普通図柄の当たり確率が高確率(300/1000)に設定される遊技状態(以下、特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態と称す)である。
ここで、「4R大当たり(時短4回)」とは、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たり遊技(可変入賞装置650を4ラウンド分開放させる大当たり遊技)の後に、時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)へ移行させることが可能な大当たりのことであって、大当たり遊技終了後に時短回数が4回の時短状態が設定される。
「4R大当たり(時短15回)」とは、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たり遊技(可変入賞装置650を4ラウンド分開放させる大当たり遊技)の後に、時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)へ移行させることが可能な大当たりのことであって、大当たり遊技終了後に時短回数が15回の時短状態が設定される。
本実施形態では、時短状態が設定された後、所定の終了条件(時短終了条件)が成立した場合に、遊技状態が時短状態から通常状態へと移行するように構成しており、上述した時短回数とは、時短終了条件を示すものである。つまり、時短回数4回とは、時短状態が設定されてから大当たりに当選すること無く、特別図柄の抽選が4回実行された(4回目の特別図柄変動が停止表示した)場合に時短終了条件が成立し、時短回数15回とは、時短状態が設定されてから大当たりに当選すること無く、特別図柄の抽選が15回実行された(15回目の特別図柄変動が停止表示した)場合に時短終了条件が成立するように規定されている。
即ち、「4R大当たり(時短4回)」のほうが、「4R大当たり(時短15回)」よりも、成立し易い時短終了条件が規定されている大当たり種別となるため、「4R大当たり(時短4回)」よりも、「4R大当たり(時短15回)」のほうが、時短状態が継続し易い大当たり種別となり、遊技者に有利となる大当たり種別となる。
なお、本実施形態では、時短状態を終了させるための時短終了条件として、時短状態中の特別図柄抽選の回数に関する条件(時短回数)を規定しているが、時短終了条件としてそれ以外の構成を用いても良く、例えば、特別図柄抽選の結果が大当たり以外であって、特定の抽選結果(特定の外れ)である回数が所定回数(例えば、3回)に到達した場合に成立する時短終了条件や、時短状態が設定されてからの経過時間が所定時間(例えば、100秒)経過した場合に成立する時短終了条件や、時短状態中に球が特定の入球口(例えば、一般入球口63a)に入球した個数が所定個数(例えば、5個)に到達した場合に成立する終了条件を設定しても良い。
図2に戻り説明を続ける。遊技盤13の表面に形成される遊技領域の左下方側には、球が入球することにより10個の球が賞球として払い出される複数の左一般入球口63aが配設されている。また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、特図入球口64への入球(始動入賞)をトリガとして、第1図柄表示装置37における変動表示と同期させながら、第3図柄の変動表示を行う液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す)で構成された第3図柄表示装置81と、普通図柄始動口(スルーゲート)67への球の通過をトリガとして普通図柄(第2図柄)を変動表示するLEDで構成される第2図柄表示装置(図示せず)とが設けられている。また、可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。
第3図柄表示装置81は15インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、表示制御装置114(図21参照)によって表示内容が制御されることにより、例えば左、中及び右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄(第3図柄)によって構成され、これらの第3図柄が図柄列毎に縦スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変表示(動的表示)されるようになっている。本実施形態の第3図柄表示装置81は、主制御装置110(図21参照)の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37で行われるのに対して、その第1図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示を行うものである。なお、表示装置に代えて、例えばリール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
第2図柄表示装置は、球が普通図柄始動口(スルーゲート)67を通過する毎に表示図柄(第2図柄(図示せず))としての「○」の図柄と「×」の図柄とを所定時間交互に点灯させる変動表示を行うものである。パチンコ機10では、球が普通図柄始動口(スルーゲート)67を通過したことが検出されると、当たり抽選が行われる。その当たり抽選の結果、当たりであれば、第2図柄表示装置において、第2図柄の変動表示後に「○」の図柄が停止表示される。また、当たり抽選の結果、外れであれば、第2図柄表示装置において、第3図柄の変動表示後に「×」の図柄が停止表示される。
パチンコ機10は、第2図柄表示装置における変動表示が所定図柄(本実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に、普電入賞装置640に付随された電動役物640aが所定時間だけ作動状態(開放状態)となる当たり遊技(普図当たり遊技)が実行されるよう構成している。
第2図柄の変動表示にかかる時間は、普図抽選の結果、及び、普通図柄の確率状態(低確率状態、高確率状態)に関わらず常に一定(3秒)となるように構成されている。このように構成することで、例えば、普通図柄の低確率状態中(通常状態中)に普図当たり遊技が実行され難くするために、普通図柄の変動表示にかかる時間(普図変動時間)が時短状態中よりも通常状態中のほうが長くなるように構成したパチンコ機10において、普通図柄の当たり遊技(普図当たり遊技)が実行され難い通常状態(普通図柄の低確率状態)から、普図当たり遊技が実行され易い時短状態(普通図柄の高確率状態)へと遊技状態が移行する場合に、通常状態中に実行された長時間の普通図柄変動(時短状態中よりも遊技者に不利となる普図当たり遊技)の実行中に時短状態へと移行してしまい、時短状態が設定されたにも関わらず、時短状態中の普通図柄抽選が実行されない期間が長時間設定されてしまうことを抑制することができる。
本実施形態では、通常状態と時短状態とで、普通図柄の変動時間を可変させること無く、実行される普図当たり遊技の遊技内容(電動役物640aの開放パターン)を異ならせるように構成している。具体的には、通常状態中に実行される普図当たり遊技よりも、時短状態中に実行される普図当たり遊技のほうが、遊技者に有利な普図当たり遊技、即ち、球が、特電作動口643に入賞し易くなるように構成している。具体的には、通常状態が設定されている場合は、4.1秒間のオープニング期間(電動役物640aの閉鎖期間)を経て、0.1秒の開放期間が設定される普図当たり遊技(通常普図当たり遊技)が実行され、時短状態が設定されている場合は、0.1秒のオープニング期間(電動役物640aの閉鎖期間)を経て、3秒の開放期間が設定される普図当たり遊技(時短普図当たり遊技)が実行される。
このように、普通図柄の確率状態に応じて、電動役物640aが開放状態となる期間を異ならせた普図当たり遊技を実行することにより、通常状態(普通図柄の低確率状態)よりも時短状態(普通図柄の高確率状態)のほうが普図当たり遊技中に普電入賞装置640内に球を入賞させ易くすることができる。
さらに、詳細な説明は後述するが、本実施形態では、通常状態と、時短状態とで普図当たり遊技中に普電入賞装置640に入賞した球が特電作動口643へと入球する割合を異ならせるように構成している。具体的には、通常状態中に実行される通常普図当たり遊技中に普電入賞装置640に入賞した球よりも、時短普図当たり遊技中に普電入賞装置640に入賞した球のほうが、特電作動口643に入球し易くなるように構成している。このように構成することで、通常状態が設定されている場合は、球を普電入賞装置640に入賞させ難く、且つ、たとえ普電入賞装置640に入賞した場合であっても特電作動口643へと入球し難くし、時短状態が設定されている場合は、球を普電入賞装置640に入賞させ易く、且つ、普電入賞装置640に入賞した場合に特電作動口643へと球を入球させ易くすることができる。
つまり、本実施形態では、発射された球が特電作動口643へと入球するまでの複数の過程において、特電作動口643への球の入球を許容する状態と、規制する状態とを設定される遊技状態に応じて可変しているため、特電作動口643への球の入球のし易さを、設定される遊技状態に応じて確実に異ならせることができる。
図2を参照して上述した通り、本実施形態では、通常状態が設定されている遊技状態中も、時短状態が設定されている遊技状態中も、遊技者に有利となる遊技方法が同一(左打ち遊技)となるように構成している。このように構成されたパチンコ機10では、通常状態中にも普通図柄の抽選契機が成立し(スルーゲート67への球通過が発生し)、普通図柄の抽選が実行される。そして、普通図柄抽選の結果、当たり当選した場合には、左打ち遊技によって発射された球が到達可能な遊技領域に設けられた電動役物640aが開放制御されるため、時短普図当たり遊技よりも普電入賞装置640内に球を入賞させ難い通常普図当たり遊技の実行中において、球が普電入賞装置640に入賞してしまう虞があった。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10は、通常状態中に実行される普図当たり遊技中に球が普電入賞装置640に入賞したとしても、その入賞球が特電作動口643へと入球し難くなるように構成している。このように構成することで、通常状態(普通図柄の低確率状態)と、時短状態(普通図柄の高確率状態)と、で同一の遊技方法で遊技を実行する構成を有するパチンコ機10において、通常状態中に普電入賞装置640に球が入球してしまったとしても、その球が特電作動口643へと入球してしまうことを抑制することができる。
なお、本実施形態では、通常状態(普通図柄の低確率状態)と、時短状態(普通図柄の高確率状態)とで、普通図柄の変動パターンとして同一の変動時間(3秒)が設定されるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、遊技状態が普通図柄の低確率状態(通常状態)の場合と、普通図柄の高確率状態(時短状態)の場合とで、普通図柄の高確率状態(時短状態)の方が普通図柄の変動時間が短くなるように構成しても良い。また、普通図柄の高確率状態中(普図高確中)において、普通図柄の当たり確率を高める、1回の当たりに対する電動役物640aの開放時間や開放回数を増やすなど、その他の方法を用いて普通図柄の高確率状態を、普通図柄の低確率状態よりも普電入賞装置640へ球が入球しやすい状態としている場合は、第2図柄の変動表示にかかる時間を遊技状態にかかわらず一定としてもよい。一方、第2図柄の変動表示にかかる時間を、普図高確中において通常状態よりも短く設定する場合は、当たり確率を遊技状態にかかわらず一定にしてもよいし、また、1回の当たりに対する電動役物640aの開放時間や開放回数を遊技状態にかかわらず一定にしてもよい。
普通図柄始動口(スルーゲート)67は、可変表示装置ユニット80の左側の領域(左側領域)において遊技盤13に組み付けられ、遊技盤に発射された球のうち、遊技盤13の左側領域を流下する球の殆ど(約100%)が通過可能に構成されている。普通図柄始動口(スルーゲート)67を球が通過すると、第2図柄の当たり抽選が行われる。この第2図柄の当たり抽選の後、第2図柄表示装置にて変動表示を行い、当たり抽選の結果が当たりであれば、変動表示の停止図柄として「○」の図柄を表示し、当たり抽選の結果が外れであれば、変動表示の停止図柄として「×」の図柄を表示する。
球の普通図柄始動口(スルーゲート)67の通過回数は、合計で最大1回まで保留され、その保留球数が上述した第2図柄保留ランプ84において表示される。第2図柄保留ランプ84は、最大保留数分の1つ設けられ、第3図柄表示装置81の下方に左右対称に配設されている。
なお、第2図柄の変動表示は、本実施形態のように、第2図柄表示装置において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置37a,37b及び第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、第2図柄保留ランプの点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、普通図柄始動口(スルーゲート)67の球の通過に対する最大保留球数は1回に限定されるものでなく、2回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、普通図柄始動口(スルーゲート)67の組み付け数は1つに限定されるものではなく、複数(例えば、2つ)であっても良い。また、普通図柄始動口(スルーゲート)67の組み付け位置は可変表示装置ユニット80の左方に限定されるものではなく、例えば、可変表示装置ユニット80の右方でも良い。また、本実施形態では、左打ち遊技によって遊技盤13の左側領域を流下する球の殆どがスルーゲート67を通過するように構成しているが、これに限ること無く、一部の球のみがスルーゲート67を通過するように構成しても良い。
次に、普通図柄抽選で当たり当選した場合に開放状態となる普電入賞装置640の構成について説明をする。普電入賞装置640は、図2に示した通り、可変表示装置ユニット80の下方に設けられており、その内部へと球を入賞可能にする開放状態と、その開放状態よりも入賞し難い閉鎖状態とに可変可能な電動役物640aが、遊技盤13上に形成された遊技領域のうち左側領域(可変表示装置ユニット80よりも正面視左側の領域)を流下する球が到達する箇所に電動役物640aが付設されている。本実施形態では、左打ち遊技によって発射された球が、約3球の1球の割合で普電入賞装置640へと到達(電動役物640aが開放状態であれば普電入賞装置640へと入賞可能な位置に到達)するように構成している。
電動役物640aは、通常、閉鎖状態を維持しているものであり、普通図柄抽選で当たり当選した場合に、電動役物640aが予め定められた可変パターンで所定期間開放状態へと可変動作される普図当たり遊技が実行される。つまり、本実施形態では、普通図柄抽選によって当たり当選し普図当たり遊技が実行させることにより、普電入賞装置640に球が入賞し易い状態を遊技者に提供可能に構成している。
以上、説明をした通り、本実施形態では、継続して左打ち遊技を実行することにより、普通図柄の抽選契機を成立可能にし(スルーゲート67へと球を通過可能にし)、且つ、普通図柄の抽選で当たり当選した場合に開放状態となる普電入賞装置640内に球を入賞させることが可能となるように構成している。さらに、左打ち遊技によって、特別図柄の抽選契機も成立させることができるように構成している。加えて、特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に実行される大当たり遊技によって可変動作される可変入賞装置650も左打ち遊技によって発射された球が入賞可能となる位置に配設されている。
このように構成することで、遊技状態に関わらず、常に同一の遊技方法(左打ち遊技)で遊技者に遊技を行わせることができるため、遊技者に対して遊技方法を変更させる煩わしさを与えることが無く、スムーズに遊技を行わせることができる。
ここで、図3から図5を参照して、普電入賞装置640の構成および普電入賞装置640内に入賞した球の流れについて詳細に説明をする。図3は、普電入賞装置640の内部構成を模式的に示した模式図であって、図4は、普電入賞装置640内に入賞した球がアウト口644へ流入する流れを示した模式図であって、図5は、普電入賞装置640内に入賞した球が特電作動口643に入球する流れを示した模式図である。
本実施形態では、スルーゲート67を球が通過したことを契機に普通図柄の抽選が実行され、普通図柄の抽選で当たりに当選した場合に、電動役物640aを所定の可変パターンで開放動作させる普図当たり遊技が実行される。そして、この普図当たり遊技にて電動役物640aが開放状態へと可変すると、球が普電入賞装置640内へと入賞し得る状態となる。
図3に示した通り、普電入賞装置640内には第2可動弁642が設けられている。この第2可動弁642は、普図当たり遊技の実行を契機に、普電入賞装置640内に流入し第1流路641aを流下した球を、特電作動口643へと連通する第2流路641bへと誘導可能な第1状態と、アウト口644へと連通する第3流路641cへと誘導可能な第2状態とに所定の可変パターンで可変するように構成されている。また、普電入賞装置640に入賞した球は、球検知センサ640sにより検知され、1回の普図当たり遊技における普電入賞装置640への球の入賞数を計測可能に構成している。詳細な説明は省略するが、本実施形態では、1回の普図当たり遊技にて普電入賞装置640へと入賞した球数が所定個数(例えば10個)に到達した場合には、その時点で普図当たり遊技が終了するように構成している。なお、本実施形態では、球が特電作動口643へと入賞した場合に賞球(4個)が払い出され、アウト口644に入球した場合には賞球が払い出されないように構成している。
この普電入賞装置640は、遊技者が普電入賞装置640内の球流れを視認できるように透過性を有するアクリル樹脂でカバー体が形成されており、そのカバー体が遊技盤13に取り付けられている。よって、普電入賞装置640内の球流れを遊技者に視認させることができるため、普電入賞装置640に入賞した球の挙動を遊技者に楽しませることができる。
普電入賞装置640に設けられた電動役物640aは、第2隔壁640k2の上端部側を回動の基部として設けられており、球が普電入賞装置640へと入賞し難い閉鎖状態(図3参照)と、その閉鎖状態よりも球が普電入賞装置640へと入賞し易い開放状態(図4参照)と、に可変可能に構成されている。図3に示した通り、閉鎖状態中の電動役物640aは、普電入賞装置640内に収納されるように構成されており、具体的には、第2隔壁640k2の垂直線上よりも左側(図3の視点で左側)に第1隔壁640k1の先端部が突出するように構成されており、その第1隔壁640k1の先端部の下方位置に閉鎖状態の電動役物640aが収まるように構成している。このように構成することで、閉鎖状態の電動役物640aが、左打ち遊技によって発射された球と接触し難くすることができるため、電動役物640aが破損する事態を発生させ難くすることができる。
詳細な説明は後述するが、本実施形態では普図当たり遊技が実行される時点にて設定されている遊技状態に応じて、普電入賞装置640内に入賞した球が特電作動口643に入賞する確率(入賞のし易さ)を異ならせるように構成している。具体的には、普図当たり遊技が実行されてから電動役物640aが所定の開放パターンで開放制御されるまでの期間(普図当たりオープニング期間)を異ならせることにより、通常状態中に実行される普図当たり遊技にて普電入賞装置640内に入賞した球が、時短状態中に実行される普図当たり遊技にて普電入賞装置640内に入賞した球よりも、特電作動口643に入賞し難くなるように構成している。
このように構成することで、通常状態中も時短状態中も同一の遊技方法(左打ち遊技)で遊技を行わせる本実施形態のパチンコ機10において、通常状態中に特電作動口643へ球が入賞することを抑制することができる。さらに、本実施形態では、通常状態中に実行される普図当たり遊技のほうが、時短状態中に実行される普図当たり遊技よりも球が普電入賞装置640内に入賞し難い普図当たり遊技が実行されるように構成している。この構成によっても、通常状態中に特電作動口643へ球が入賞することを抑制することができる。つまり、本実施形態では、通常状態中は時短状態中よりも普電入賞装置640内に球を入賞させ難くする対策に加え、通常状態中に普電入賞装置640内に球が入賞した場合には、時短状態中に普電入賞装置640内に球が入賞した場合よりも特電作動口643に球が入賞し難くする対策を有している。このように、通常状態中における特電作動口643への球の入賞を抑制する構成を複数段階で設けることにより、より確実に抑制することができる。
次に、図4を参照して、通常状態が設定されている場合に実行される普図当たり遊技にて球が普電入賞装置640内に入賞した際の球流れについて説明をする。図4は、通常状態中における普図当たり遊技にて普電入賞装置640に入賞した球の流れを示した模式図である。本実施形態では、遊技者に遊技方法を変更させる煩わしさを与えないようにするために、常時左打ち遊技で遊技が実行可能となるように構成している。よって、普通図柄の低確率状態である通常状態中においても、普通図柄の抽選契機が成立し(スルーゲート67へと球が通過し)、普図当たり遊技が実行された場合に普電入賞装置640内に球が入賞する虞があった。
即ち、通常状態(普通図柄の低確率状態)は、普電入賞装置640内に球を入賞させ易い時短状態(普通図柄の高確率状態)に比べて、普電入賞装置640内に球を入賞させ難い遊技状態ではあるが、本実施形態では、通常状態と時短状態とで同一の遊技方法(左打ち遊技)が実行されるため、低確率ではあるが、通常状態中に普電入賞装置640内に球が入賞してしまう可能性があった。
上述した通り、普電入賞装置640内には、V入賞装置65を開放動作させる当たり遊技(役物当たり遊技)の実行契機となる特電作動口643が設けられており、通常状態中に球が特電作動口643へ入球し、役物当たり遊技が実行されてしまうと、通常状態の遊技を行っている遊技者に対して過剰に有利な遊技を提供してしまうという問題があった。
これに対して、本実施形態では、通常状態中に普電入賞装置640に入賞した球が特電作動口643に入球する割合と、時短状態中に普電入賞装置640に入賞した球が特電作動口643に入球する割合と、を異ならせるように構成している。具体的には、通常状態で普図当たり遊技が実行される場合は、時短状態で普図当たり遊技が実行される場合よりも、普図当たり遊技が開始されてから電動役物640aが開放状態となる(最初に開放状態となる)までの期間を長く設定し、普図当たり遊技の開始に基づいて可動する第2可動弁642が第2状態(普電入賞装置640に入賞した球をアウト口644へと誘導可能な状態)を維持するタイミングでのみ球が普電入賞装置640に入賞し得るように構成している。
つまり、図4に示した通り、通常状態中に実行される普図当たり遊技中に普電入賞装置640へと球が入賞すると、球の流下期間が約0.5秒に設計された第1流路641aを球が流下し、第2状態に位置する第2可動弁642によって第3流路641cへと誘導され、アウト口644に入球することになる(第2可動弁642に到達してからアウト口644へと入球するまでの期間が約0.3秒に設計)。このように構成することで、たとえ、通常状態中に普電入賞装置640に球が入賞したとしても、特電作動口643に球が入球することを抑制することができるため、通常状態の遊技を行っている遊技者に対して過剰に有利な遊技を提供してしまうことを抑制することができる。
また、通常状態中に球が特電作動口643に入球することを抑制するために、通常状態中に実行される普図当たり遊技によって球が普電入賞装置640に入賞しないようにするための特殊な構成を用いる必要が無いため、遊技盤13の設計自由度を高めることができる。
さらに、詳細な説明は後述するが、通常状態中に実行される普図当たり遊技では、第2可動弁642を第2状態へと可変させるタイミング(普図当たり遊技開始時)が、電動役物640aが開放状態となるタイミング(普図当たり遊技開始から4.1秒後)よりも早く、例え、第2可動弁642が第1状態に位置している状態で普図当たり遊技が開始されたとしても、第2可動弁642が可変動作している際中に球が第2可動弁642に到達することが無いように構成している。このように構成することで、可変動作中の第2可動弁642と普電入賞装置640に入賞した球とが接触してしまい、普電入賞装置640内で球詰まりが発生してしまう事態や、第2可動弁642が故障してしまう事態を防止することができる。
なお、本実施形態では、普電入賞装置640内に設けられた特電作動口643に球が入球した場合には、賞球として4個の球が払い出され、アウト口644に球が入球した場合には、賞球が払い出されないように構成しているが、これに限ること無く、例えば、アウト口644に球が入球した場合には、特電作動口643に球が入球した場合よりも多くの数の賞球(例えば、10個)が払い出されるように構成しても良い。このように構成することで、普通図柄の抽選に基づいて遊技者に付与される特典を遊技状態に応じて可変させることが可能となる。具体的には、通常状態が設定されている状態では、遊技者に対して時短状態よりも多くの賞球を特典として付与し、時短状態が設定されている状態では、遊技者に対して、通常状態よりも少ない賞球に加え、通常状態では付与されない(され難い)役物当たり遊技を特典として付与することができる。よって、何れの遊技状態が設定されている場合であっても、普通図柄の抽選結果に対して遊技者に興味を持たせることができる。
また、特電作動口643に球が入球した場合と、アウト口644に球が入球した場合と、で同一数の賞球(4個)を払い出すように構成しても良く、この場合、普電入賞装置640に入賞した球が特電作動口643に入球したのか、アウト口644に入球したのかを分かり難くするように構成すると良い。これにより、払い出された賞球の数によって何れの入球口(特電作動口643、アウト口644)に球が入球したのかを遊技者が把握できないため、遊技者に対して普電入賞装置640に球を入賞させた後、V入賞装置65を開放動作させる当たり遊技(役物当たり遊技)が実行されるか否かが抽選で決定されているように思わせる演出を実行することができ、演出効果を高めることができる。さらに、この場合、球検知センサ640sが球を検知した場合に、賞球(4個)を払い出すように構成すると良い、これにより、遊技者に対して普電入賞装置640への球の入賞に基づいて遊技者に付与される賞球をいち早く払い出すことができる。
図4に示した通り、電動役物640aが開放状態へと位置した場合は、第1隔壁640k1の先端側と電動役物640aとが略並行となりその間に球流路が形成される。よって、開放状態へと位置した電動役物640aが球を受け止めた際に、その衝撃で球が普電入賞装置640外に跳ね返ってしまうことを抑制することができる。
次に、図5を参照して、時短状態が設定されている場合に実行される普図当たり遊技にて球が普電入賞装置640内に入賞した際の球流れについて説明をする。図5は、時短状態中における普図当たり遊技にて普電入賞装置640に入賞した球の流れを示した模式図である。図5に示した通り、時短状態中に普図当たり遊技が実行された場合は、通常状態中に実行される普図当たり遊技よりも、普図当たり遊技が開始されてから電動役物640aが開放状態(最初に開放状態)となるまでの期間が短く設定されているため、第2可動弁642が第1状態(普電入賞装置640に入賞した球を特電作動口643へと誘導可能な状態)を維持しているタイミングで電動役物640aが開放状態となる。
よって、普電入賞装置640に入賞した球が第1流路641aを流下し、第2可動弁642へと到達した場合には(普電入賞装置640に球が入賞してから0.5秒には)、第2可動弁642が第1状態に位置しているため、第1流路641aと連通する第2流路641bを流下し(流下期間は約0.2秒に設計)、特電作動口643に入球する。そして、特電作動口643への球の入球を図示しない検知手段(近接センサ)が検知することに基づいてV入賞装置65を開放動作させる役物当たり遊技が開始される。
図5に示した通り、第2可動弁642が第1状態に位置した場合には、第1流路641aを流下(図5の視点で垂直下方向に流下)する球が第2可動弁642と接触し難くなる位置まで、第2可動弁642が可変するように構成している。これにより、球と第2可動弁642とが頻繁に接触してしまい第2可動弁642が故障してしまうことを抑制することができる。なお、詳細な説明は後述するが、時短状態中に普図当たり遊技が実行される場合には、普図当たり遊技が開始されてから0.1秒後に電動役物640aが開放状態となり、普電入賞装置640に球が入賞可能な状態となる。よって、普図当たり遊技が実行されてから第2可動弁642の位置に球を到達させるまでの最短期間は、0.6秒(普図当たり遊技が開始してから電動役物640aが開放状態となるまでの0.1秒と、普電入賞装置640に入賞した球が第2可動弁642に到達するまでの0.5秒とを、合算した値)となる。
第2可動642は、普図当たり遊技が開始されると同時に可変動作し、その可変動作期間(第1状態から第2状態(第2状態から第1状態)へと可変させるために要する期間)が0.1秒となるように構成している。また、普図当たり遊技にて電動役物640aが閉鎖状態となってから1秒後に第2可動弁642を可変動作させるように構成しているため、電動役物640aが閉鎖状態へと可変される直前に普電入賞装置640に入賞した球が第2可動弁642に到達するまでの期間(0.5秒)の倍の期間(1秒)が経過した場合に第2可動弁642を可変動作するように構成している。よって、時短状態中に実行される普図当たり遊技においても、可変動作中の第2可動弁642と球とが接触し難くすることができる。
図2に戻り説明を続ける。可変表示装置ユニット80の左方(図2の視点で左方)には、左打ち遊技によって発射され左側領域を流下する球が入賞し得るようにV入賞装置65が設けられている。ここで、図6から図9を参照して、V入賞装置65の具体的な構成、及び、V入賞装置65内に入賞した球の流れについて説明をする。本実施形態では、普電入賞装置640内に設けられた特電作動口643に球が入球したことを契機に、V入賞装置65を開放動作させる役物当たり遊技が実行されるように構成している。そして、V入賞装置65内に設けられたV入賞口165に球が入賞することで大当たり遊技(V大当たり遊技)が実行されるように構成している。
つまり、本実施形態では、特別図柄の抽選で大当たり当選した場合に成立する大当たり遊技(特図大当たり遊技)の実行契機に加え、特定の入賞口(V入賞口165)に球が入賞した場合に成立する大当たり遊技(V大当たり遊技)の実行契機を有している。このように、大当たり遊技を実行させるための契機を複数設けることにより、遊技者に対して飽きの来ない遊技を提供することができる。
まず、図6を参照して、V入賞装置65の構成について説明をする。V入賞装置65には、V入賞装置65内に球が入賞し易い開放状態と、その開放状態よりも球が入賞し難い閉鎖状態とに可変可能な開閉扉65aが設けられている。この開閉扉65aは、遊技盤13の左側領域を流下する球が到達し得る位置(図2参照)に設けられており、役物当たり遊技が実行される場合に開放状態へと可変される。
V入賞装置65内には、開放状態中の開閉扉65aを通過した球が流下する第1流路65bが第1隔壁65k1と第2隔壁65k2との間の空間に形成され、その第1流路65bを流下した球(流下期間0.5秒)が到達する位置に貯留弁66aが設けられている。この貯留弁66aの上面には球を1個貯留可能な貯留部が形成されており、役物当たり遊技中に最初にV入賞装置65に入賞した球が貯留部に一時的に貯留するように構成している。また、貯留弁66aの上方には貯留センサ65sが設けられており、球が貯留部に貯留されていることを検知可能に構成している。さらに、V入賞装置65に入賞した球を検知するための球検知センサ65s2が第1流路65bの上流側に設けられており、球検知センサ65s2が球を検知したことに基づいて、役物当たり遊技中にV入賞装置65へと入賞した球数を計測すると共に、入賞した球に対する賞球払出制御が実行される。このように、V入賞装置65に入賞した球が直後に流下する位置に球検知センサ65s2を設けることにより、V入賞装置65へと規定数以上の球が入賞してしまう事態を抑制することができると共に、役物当たり遊技中の賞球を遊技者に即座に付与することができる。
また、第1流路65bと連通するように第2流路65cが形成されており、第2流路65cの下流側には、第1アウト口163aが設けられている。図6に示した通り、第2流路65cは、第1流路65bを流下した球が直接流入するのでは無く、貯留弁66aの貯留部に球が貯留されている状態で、第1流路65bを流下した後続の球が、貯留弁66aの貯留部に貯留されている球と接触し、第2流路65cへと誘導されるように構成している。第2流路65cの下流側に設けられた第1アウト口163aは、入球した球をパチンコ機10の外部へと排出するための入球口であって、第2流路65cを流下(流下期間0.1秒)し、第1アウト口163aに入球した球は、図示しない球排出経路を流下してパチンコ機10の外部へと排出される。
詳細な説明は後述するが、貯留弁66aは、役物当たり遊技の進行に応じて(役物当たり遊技が実行される動作シナリオに対応させて)、球を貯留可能な貯留状態と、その貯留状態よりも球を貯留し難い解除状態と、に可変動作されるように構成している。この貯留弁66aが解除状態に位置すると、第1流路65bと、第3流路65dと、が連通し、第1流路65bを流下した球、又は、貯留弁66aの貯留部に貯留されていた球が第3流路65dを流下する。この第3流路65dは、第1隔壁65k1の下端側と、第3隔壁65k3との間の空間に形成された幅が約15ミリの垂直方向に直線状に形成された流路である。
第3流路65dの下流側が臨む位置には、第1可動弁66bが配設されている。この第1可動弁66bは、パチンコ機10に電源が投入されたことを契機に予め定められた可動パターンで、第3流路65dを流下した球を受け止め可能な誘導位置(突出位置)と、第3流路65dを流下した球を受け止め不可能な通過位置(埋没位置)と、に可動するように構成している。具体的には、主制御装置110の入出力ポート205に接続され、主制御装置110によって駆動制御される第1可動弁ソレノイド209dの動作に応じて可動するように構成しており、第1可動弁ソレノイド209dがオンに設定された場合(通電させた場合)に、第1可動弁66bがV入賞装置65内から退避する通過位置(遊技盤13に埋没する位置)へと可動し、第1可動弁ソレノイド209dがオフに設定された場合(電気を遮断させた場合)に、第1可動弁66bがV入賞装置65内に突出する誘導位置(遊技盤13から突出する位置)へと可動するように構成している。
誘導位置(突出位置)に位置する第1可動弁66bは、その上面を球が流下可能に構成されており、図6に示した通り、第1可動弁66bの上面の下流端側が第4流路65eに向けて下り傾斜するように構成している。よって、第1可動弁66bが誘導位置(突出位置)に位置した状態で第3流路65dを流下した球(流下期間0.2秒)は、第1可動弁66bの上面を第4流路65eに向けて流下することになる。第4流路65eの下流側には第2アウト口163bが設けられており、第4流路65eを流下した球(流下期間0.2秒)は第2アウト口163bに入球する。この第2アウト口163bは、上述した第1アウト口163aと同様に、入球した球をパチンコ機10の外部へと排出させるための入球口であって、第2アウト口163bに入球した球は図示しない球排出経路を流下し、パチンコ機10の外部へと排出される。
一方、第1可動弁66bが通過位置に位置している状態では、第3流路65dと、第5流路65fとが連通し、第3流路65dを流下した球(流下期間0.2秒)が第5流路65f(流下期間0.1秒)へと流入する。そして、第5流路65fの下流側にはV入賞口165が設けられている。V入賞口165は、大当たり遊技を実行するための契機となり得る入賞口であって、大当たり遊技が実行されていない状態で球がV入賞口165に入賞した場合に、大当たり遊技が実行される。
図6に示した通り、V入賞装置65内には、第1アウト口163aと、第2アウト口163bとが設けられている。このように構成することで、貯留弁66aが貯留状態である場合にV入賞装置65に入賞した球が、貯留弁66aが解除状態となった場合に球が通過し得る流路(第3流路65d、第4流路65e、第5流路65f)へと流入することを確実に防止することができる。なお、本実施形態の構成に限ること無く、例えば、第1アウト口163aを排除し、第2流路65cと、第4流路65eと、を連通させ、貯留弁66aが貯留状態であって、第2流路65cを流下した球が、第2アウト口163bへと入球するように構成しても良い。この場合、図6では垂直方向に直線的に設けられている第3隔壁65k3を、上端側から下端側に向けて図6の視点で右下方向へと傾けて、即ち、隔壁65k3の下端側方向に向けての延長線上が第4隔壁65k4の右側(図6の視点で右側)となるように設けると良い。このように構成することで、第2流路65cを流下した球が第5流路65fへと流入してしまう事態を抑制することができる。
このように、本実施形態では、大当たり遊技を実行させる契機が2つ、即ち、特別図柄の抽選によって大当たり当選したことを契機として大当たり遊技を実行させる場合と、役物当たり遊技中に球がV入賞口165へと入賞したことを契機として大当たり遊技を実行させる場合とがある。以降、実行契機を区分けして大当たり遊技を説明する際に、V入賞口165へと入賞したことを契機として実行される大当たり遊技のことをV大当たり遊技とも称す。
上述した通り、本実施形態のV入賞装置65は、役物当たり遊技が実行されることで球が入賞可能な開放状態となり、貯留弁66aに貯留された1個の球のみが第3流路65dを流下するように構成し、第3流路65dを流下した球が第1可動弁66bに到達した際における第1可動弁66bの稼働状況に応じて、V入賞口165に球が入賞するか否かが決定するように構成している。
詳細な説明は後述するが、第1可動弁66bは、誘導位置に位置する時間(球がV入賞口165へと入賞し得ない時間)が5秒に対して、通過位置に位置する時間(球がV入賞口165へと入賞し得る時間)が0.5秒となる可動パターンで常時可動しているため、第3流路65dを流下した球がV入賞口165へと入賞する割合は、約1/11となる。
また、1回の役物当たり遊技においてV入賞装置65へと複数個の球を入賞させたとしても、第3流路65dを流下させる球数が1個となるように貯留弁66aが動作制御されるため、役物当たり遊技が11回実行された場合に1回の大当たり遊技が実行される割合となるように構成している。
次に、図7から図9を参照して、役物当たり遊技の実行中におけるV入賞装置65に入賞した球流れの内容について説明をする。まず、図7を参照して、役物当たり遊技の前半期間(貯留弁66aが貯留状態である期間)における球流れについて説明をする。図7は、役物当たり遊技のうち、貯留弁66aが貯留状態である場合におけるV入賞装置65内の球流れを示す模式図である。詳細な説明は後述するが、貯留弁66aは、役物当たり遊技が実行されてから、V入賞装置65が閉鎖状態となるまでの間、貯留状態となるように動作制御されるように構成している。そして、貯留弁66aが貯留状態中に複数の球がV入賞装置65に入賞した場合には、最初に入賞した球P1が貯留弁66aに形成される貯留部に貯留され、次点で入賞した球P2は、貯留弁66aに貯留されている球P1と当接し、第2流路65cを流下し、アウト口163aに入球する。
このように、貯留弁66aが貯留状態である場合は、貯留弁66aの貯留部に貯留された球P1以外の入賞球(例えば、球P2)が、全てアウト口163aに入球するように構成しているため、複数の球がV入賞装置65内に滞留することが無い。また、貯留弁66aは、V入賞装置65のV開閉扉65aが閉鎖状態となってから(閉鎖状態にさせるための動作制御を実行してから)、貯留状態が解除されるため、1回の役物当たり遊技にて第3流路65dを流下させる球数を確実に1個にすることが可能となる。
このように構成することで、役物当たり遊技中にV入賞装置65へと球を入賞させるタイミングや、入賞数に応じて、V入賞口165への球の入賞のし易さが可変することが無いため、全ての遊技者に対して公平な遊技を提供することができる。
次に、図8を参照して、貯留弁66aが貯留状態から解除状態へと移行した際の球流れ(役物当たり遊技の後半期間)の内容について説明をする。図8は、役物当たり遊技のうち、貯留弁66aが貯留状態から解除状態へと移行した場合における球流れを示す模式図である。図8に示した通り、V開閉扉65aが閉鎖状態となり、新たな球がV入賞装置65に入賞し得ない状態となった後に、貯留弁66aが解除状態(図では点線で表示)へと移行すると、貯留弁66aの貯留部に貯留されていた球P1(図7参照)が、第3流路65dを流下する。図8に示した状態では、第1可動弁66bが誘導位置に位置しているため、球P1が第1可動弁66bの上面に形成された下り傾斜を転動し、第4流路65eを流下し、第2アウト口163bに入球する。
一方、貯留弁66aの貯留部に貯留されていた球P1(図7参照)が、第3流路65dを流下し、第1可動弁66bに到達したタイミングで、第1可動弁66bが通過位置に位置している場合の球流れについて、図9を参照して説明をする。図9は、役物当たり遊技のうち、貯留弁66aが貯留状態から解除状態へと移行した場合における球流れを示す模式図である。図9に示した通り、第3流路65dを流下した球が第1可動弁66bに到達したタイミングにおいて、第1可動弁66bが通過位置に位置している場合は、第5流路66fを流下し、V入賞口165へと入賞する。
図2に戻り説明を続ける。可変表示装置ユニット80の下方には、球が入球し得る特図入球口64が配設されている。この特図入球口64へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる特図入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その特図入球口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図21参照)で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37aで示される。また、特図入球口64に球が入球した場合には、特典として4個の賞球が払い出される。本実施形態では、左打ち遊技によって発射された球のうち、約15球に1球の割合で球が特図入球口64へと入球し得るように構成している。
図10に示すように、パチンコ機10の後面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100〜104に収納されている。基板ボックス100〜104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図21参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ122が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図21参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ122は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
次に、図21を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図21は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。主制御装置110では、MPU201によって、大当たり抽選や第1図柄表示装置37a,37b及び第3図柄表示装置81における表示の設定、第2図柄表示装置における表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。
なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
RAM203は、各種エリア、カウンタ、フラグのほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図示せず)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図示せず)において実行される。なお、MPU201のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図示せず)が即座に実行される。
主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、第1図柄表示装置37a,37b、第2図柄表示装置、第2図柄保留ランプが接続される。また、大当たり遊技が実行される場合に可変入賞装置650の特定入賞口650aを開状態と閉状態とに可変させるための開閉扉を開閉駆動するための特定入賞口ソレノイド209a、V入賞装置65の開閉扉を開閉駆動するためのV入賞口ソレノイド209b、V入賞装置65内に設けられた貯留弁66aを可変駆動させるための貯留ソレノイド209c、同じく、V入賞装置65内に設けられた第1可動弁66bを可変駆動させるための第1可動弁ソレノイド209d、普電入賞装置640内に設けられた第2可動弁641を可変駆動させるための第2可動弁ソレノイド209e、その他の各種装置を駆動させるためのその他ソレノイド209z等からなるソレノイド209が接続され、MPU201は、入出力ポート205を介してこれらに対し各種コマンドや制御信号を送信する。
また、入出力ポート205には、図示しないスイッチ群(各入球口に球が入球したことを検知するスイッチや、球が特定位置に位置していることを検知するスイッチ等)からなる各種スイッチ208、電源装置115に設けられた後述のRAM消去スイッチ回路253が接続され、MPU201は各種スイッチ208から出力される信号や、RAM消去スイッチ回路253より出力されるRAM消去信号SG2に基づいて各種処理を実行する。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図示せず)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、図示はしないが、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチが接続されている。なお、該賞球検出スイッチは、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回動操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための発射停止スイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動操作量(回動位置)に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29〜33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動演出(変動表示)や予告演出といった表示制御装置114で行われる第3図柄表示装置81の表示態様の設定などを制御するものである。演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、その他装置228、枠ボタン22などがそれぞれ接続されている。その他装置228には、パチンコ機10に設けられる演出用の駆動役物を動作させるための各種駆動モータが含まれる。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から受信した各種のコマンド(変動パターンコマンド、停止種別コマンド等)に基づいて、第3図柄表示装置81の表示態様を決定し、決定した表示態様をコマンド(表示用変動パターンコマンド、表示用停止種別コマンド等)によって表示制御装置114へ通知する。また、音声ランプ制御装置113は、枠ボタン22からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は、第3図柄表示装置81で表示されるステージを変更したり、スーパーリーチ時の演出内容を変更したりするように、表示制御装置114へ指示する。ステージが変更される場合は、変更後のステージに応じた後面画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、変更後のステージに関する情報を含めた後面画像変更コマンドを表示制御装置114へ送信する。ここで、後面画像とは、第3図柄表示装置81に表示させる主要な画像である第3図柄の後面側に表示される画像のことである。表示制御装置114は、この音声ランプ制御装置113から送信されるコマンドに従って、第3図柄表示装置81に各種の画像を表示する。
なお、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合に、図示しない演出用の役物を駆動させるためにその他装置228へ役物駆動コマンドを送信したり、枠ボタン22への操作内容に対応した音声を音声出力装置226に出力させるための音声出力コマンドを設定したり、枠ボタン22への操作内容に対応した発光態様でランプ表示装置227を発光させるためのランプ出力コマンドを設定したりするように構成しても良い。
また、音声ランプ制御装置113は、表示制御装置114から第3図柄表示装置81の表示内容を表すコマンド(表示コマンド)を受信する。音声ランプ制御装置113では、表示制御装置114から受信した表示コマンドに基づき、第3図柄表示装置81の表示内容に合わせて、その表示内容に対応する音声を音声出力装置226から出力し、また、その表示内容に対応させてランプ表示装置227の点灯および消灯を制御する。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出などの表示を制御するものである。また、表示制御装置114は、第3図柄表示装置81の表示内容を通知する表示コマンドを適宜音声ランプ制御装置113へ送信する。音声ランプ制御装置113は、この表示コマンドによって示される表示内容にあわせて音声出力装置226から音声を出力することで、第3図柄表示装置81の表示と音声出力装置226からの音声出力とをあわせることができる。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252と、RAM消去スイッチ122(図10参照)が設けられたRAM消去スイッチ回路253とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110〜114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110〜114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理(図示せず)を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路253は、RAM消去スイッチ122(図10参照)が押下された場合に、主制御装置110へ、バックアップデータをクリアさせるためのRAM消去信号SG2を出力するための回路である。主制御装置110は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、バックアップデータをクリアすると共に、払出制御装置111においてバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを払出制御装置111に対して送信する。
次に、本実施形態における第3図柄表示装置81の表示内容について図11〜図19を参照して説明する。図11(a)および(b)は本実施形態における第3図柄表示装置81の表示内容を模式的に示した模式図である。第3図柄表示装置81は、15インチサイズの液晶ディスプレイで構成されるものであり、後述する表示制御装置114によって表示内容が制御されることにより、例えば上、中及び下の3つの図柄列(L1〜L3)が表示される(図11(b)参照)。第3図柄表示装置81の表示画面に表示される第3図柄(特別図柄)の変動表示に対応して変動する装飾図柄)は、「0」から「9」の数字を模した識別情報が付された10種類の主図柄によりそれぞれ構成されている。
本実施形態のパチンコ機10では、主図柄が数字を模した識別情報に応じて異なる種類の表示態様を用いて形成されている。このように、各識別情報に対応させた表示態様を用いることで、遊技者に対して特別図柄の抽選結果を視覚的に報知することができるため分かり易い遊技を行わせることができる。また、本実施形態のパチンコ機10においては、後述する主制御装置110による抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄が揃う(例えば「777」)変動表示が行われ、その変動表示が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。つまり、第3図柄は、主制御装置110による特別図柄の抽選結果を示すための図柄として第3図柄表示装置81に表示されるものである。
主表示領域Dmは、左・中・右のそれぞれ3つの図柄列Z1,Z2,Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、上述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列Z1〜Z3には、数字の昇順または降順に主図柄が配列され、図柄列Z1〜Z3毎に周期性をもって上下方向へスクロールして変動表示が行われる。
そして、図11(a)に示した通り、主表示領域Dmは、左右方向に形成される1つの有効ラインL1を有しており、各図柄列Z1〜Z3が停止表示された状態で、第3図柄が有効ラインL1上に大当たり図柄の組合せ(本第1実施形態では、同一の主図柄の組合せ)で揃って停止されれば、大当たりとして大当たり動画が表示される。
なお、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動表示の態様は、上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、第3図柄表示装置81にて変動表示される図柄は上記に限られることはなく、例えば図形やキャラクタ等の画像と数字とを組み合わせた図柄を第3図柄として構成してもよい。さらに、第3図柄が変動表示される領域を可変させる構成にしてもよく、例えば、第3図柄表示装置81の表示画面上で特定の演出が実行される場合は、第3図柄の変動表示領域を小さくしたり、変動表示領域を遊技者が視認し難い位置(例えば、表示画面の隅部)へと移動させたりすることで、第3図柄が変動しているか否かを遊技者が分かり難くするようにしてもよい。また、特別図柄が変動している期間中に、第3図柄の変動を一旦停止(仮停止)させ、再度変動させるように構成してもよい。
さらに、本実施形態では、特別図柄の変動に対応した第3図柄を変動表示(動的表示)させるように構成しているが、これに限ること無く、普通図柄の変動に対応した第3図柄を変動表示(動的表示)させるように構成しても良い。この場合、第3図柄表示装置81の表示面にて実行されている第3図柄の変動表示が特別図柄の変動に対応しているのか、普通図柄の変動に対応しているのかを、遊技者に分かり難く報知するように構成しても良い。これにより、第3図柄表示装置81の表示面にて実行されている第3図柄の変動表示の結果に応じてどのような特典が遊技者に付与されるのかを分かり難くすることができる。
また、特別図柄の変動(抽選)に対応した変動表示と、普通図柄の変動(抽選)に対応した変動表示と、を共に実行可能に構成したパチンコ機10であれば、実行される遊技内容(遊技状態)に応じて第3図柄の対象を切り替えるように構成しても良く、例えば、通常状態中は特別図柄の変動(抽選)に対応させた第3図柄の変動表示を実行し、時短状態中は普通図柄の変動(抽選)に対応させた第3図柄の変動表示を実行するように構成しても良い。この場合、遊技者に有利な抽選(遊技者が抽選結果をより注視する側の抽選)が実行される図柄種別に対応させて第3図柄を変動表示させると良い。一方、変動している図柄の種別に対応するように第3図柄の表示態様や表示領域を異ならせても良い。これにより分かり易い遊技を遊技者に提供することができる。
図11(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、大きくは上下に2分割され、下側の2/3が第3図柄を変動表示する主表示領域Dm、それ以外の上側の1/3が予告演出、キャラクタおよび保留球数などを表示する副表示領域Dsとなっている。
主表示領域Dmは、左・中・右の3つの表示領域Dm1〜Dm3に区分けされており、その3つの表示領域Dm1〜Dm3に、それぞれ3つの図柄列Z1,Z2,Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、上述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列Z1〜Z3には、数字の昇順または降順に主図柄が配列され、図柄列Z1〜Z3毎に周期性をもって上から下へとスクロールして変動表示が行われる。特に、左図柄列Z1においては主図柄の数字が降順に現れるように配列され、中図柄列Z2及び右図柄列Z3においては主図柄の数字が昇順に現れるように配列されている。
また、主表示領域Dmには、図柄列Z1〜Z3毎に上・中・下の3段に第3図柄が表示される。この主表示領域Dmの中段部が有効ラインL1として設定されており、毎回の遊技に際して、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に、有効ラインL1上に第3図柄が停止表示される。この停止表示状態は最低1秒間保持される。このように、停止した第3図柄を一定期間(1秒以上)表示させておくことで、遊技者が大当たりに対応する第3図柄の組み合わせであるか否か(特別図柄の抽選結果が大当たりであるか否か)を見落としてしまうことを抑制することができる。また、第3図柄の停止時に有効ラインL1上に大当たり図柄の組合せ(本実施形態では、同一の主図柄の組合せ)が揃えば、大当たりが確定し、大当たり遊技が開始され、大当たり動画(オープニング演出)が表示される。
また、停止表示された第3図柄の組み合わせが外れに対応する組み合わせであって、保留球が存在する場合は、1秒間の停止表示(確定表示)後に、保留球に基づく抽選に対応する変動表示が開始される。なお、複数の保留球が存在する場合は、時間的に最も古い入球に対応する保留球に基づいて抽選が実行される。
一方、保留球が存在しない状態で、特別図柄の外れに対応する組み合わせの第3図柄が1秒間停止表示(確定表示)された場合は、その後も第3図柄が停止表示された状態が継続する。この状態は、所定時間(例えば、15秒)が経過するか、または、特図入球口64に対して新たに遊技球が入球するまで継続する。そして、第3図柄が停止表示されてから所定時間(例えば、15秒)が経過した場合は、遊技が実行されていないことを示すデモ演出が表示される。遊技者が遊技球を所定時間(例えば、15秒)連続して発射させているにも関わらず、特図入球口64への入球が無いという状況は稀であり、第3図柄が停止表示された状態が所定時間(例えば、15秒)継続する場合の多くは、遊技者が遊技を辞めたことで、パチンコ機10による遊技が全く行われていないことに起因する。よって、本実施形態のパチンコ機10では、第3図柄が停止表示されてから所定時間(例えば、15秒)が経過した時点で、遊技者が遊技を行っていないと判断し、デモ演出を開始する。これにより、遊技を開始するためにパチンコ機10を選択しようとしている遊技者が、デモ演出の表示の有無に基づいて遊技が行われているか否かを容易に判断することができる。一方、所定時間(例えば、15秒)が経過する前に特図入球口64に対して新たに遊技球が入球した場合は、その新たな入球に対応する第3図柄の変動表示が実行される。
副表示領域Dsは、主表示領域Dmよりも上方に横長に設けられており、さらに左右方向に3つの小領域Ds1〜Ds3に等区分されている。このうち、小領域Ds1は、特図入球口64、スルーゲート67に入球された遊技球のうち変動が未実行である遊技球(保留球)の数である保留球数を表示する領域であり、小領域Ds2およびDs3は、予告演出画像を表示する領域である。
実際の表示画面では、図11(b)に示すように、主表示領域Dmに第3図柄の主図柄が合計9個表示される。副表示領域Dsにおいては、右の小領域Ds3に動画が表示され、通常より大当たりへ遷移し易い状態であることが遊技者に示唆される。中央の小領域Ds2では、通常は、所定のキャラクタ710(本実施形態ではハチマキを付けた少年)が所定動作をし、時として所定動作とは別の特別な動作をしたり、別のキャラクタが現出する等して予告演出が行われる。
一方、第3図柄表示装置81(第1図柄表示装置37)にて変動表示が行われている間に球が特図入球口64に入球した場合、その入球回数は最大4個まで保留され、その保留球数は第1図柄表示装置37により示されると共に、副表示領域Dsの小領域Ds1においても示される。またスルーゲート67へ入球した場合、その入球回数は最大1回まで保留され、その保留球数は第1図柄表示装置37により示されると共に、副表示領域Dsの小領域Ds1においても示される。小領域Ds1には、保留球数1球につき1つの保留球数図柄が表示され、その保留球数図柄の表示数に応じて、保留球数が表示される。即ち、小領域Ds1に1つの保留球数図柄が表示されている場合は、保留球数が1球であることを示し、4つの保留球数図柄が表示されている場合は、保留球数が4球であることを示す。また、小領域Ds1に保留球数図柄が表示されていない場合は、保留球数が0球である、即ち、保留球が存在しないことを示す。なお、小領域Ds1のうち、左半分には、特図入球口64への入球に基づく保留球数を示す保留球数図柄を表示し、小領域Ds1のうち、右半分には、スルーゲート67への入球に基づく保留球数を示す保留球数図柄を表示する構成としている。図11(b)の例では、小領域Ds1の左半分に4つの保留球数図柄が表示されている一方で、右半分には保留球数図柄が1つも表示されていないので、特別図柄の保留球が4つ存在するが、普通図柄の保留球は0個となっている状態を示している。
なお、本実施形態においては、特図入球口64への入球は、最大4回まで保留されるように構成し、スルーゲート67への入球は、最大1回まで保留されるように構成したが、最大保留球数はこれに限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、小領域Ds1における保留球数図柄の表示に代えて、保留球数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、第1図柄表示装置37により保留球数が示されるので、第3図柄表示装置81に保留球数を表示させないものとしてもよい。更に、可変表示装置ユニット80に、保留球数を示す保留ランプを最大保留数分の4つ設け、点灯状態の保留ランプの数に応じて、保留球数を表示するものとしてもよい。
また、図11を参照して示した表示画面では、主表示領域Dmの上方に副表示領域Dsが形成されているが、表示領域をこれ以外の態様で形成しても良く、例えば、主表示領域Dmの下方に副表示領域Dsを形成しても良い。また、この場合、設定されている遊技状態に応じて、第3図柄表示装置81の表示画面の表示領域を可変形成すると良い。これにより、第3図柄表示装置81の表示画面を見るだけで、異なる遊技状態へ移行したことを遊技者が容易に把握することができる。さらに、特別図柄の抽選結果が大当たり当選している期待度が高いことを示す第3図柄の変動表示が実行されている状態といった、遊技者に対して主表示領域Dmの表示態様を注視させる状態では、副表示領域Dsの表示領域を小さくしたり、副表示領域Dsを非表示にしたりするように構成しても良い。
<第1実施形態における第3図柄表示装置81での演出内容について>
次に、図12〜図19を参照して、本実施形態における第3図柄表示装置81で実行される演出内容について説明する。本実施形態では、特別図柄の抽選(特図抽選)で大当たりに当選した場合、その大当たり遊技終了後に、時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定される。この時短状態は、特別図柄の抽選が規定回数に達するまで(予め定められた時短状態の終了条件が成立するまで)継続され、特別図柄の抽選が規定回数実行されると、時短状態の終了条件が成立し、通常状態が設定されるように構成している。
時短状態は、普通図柄の高確率状態が設定される状態であり、遊技状態が通常状態である場合と比べ、普図当たり遊技によって普電入賞装置640へと球が入球可能な開放状態が設定され易くなるように構成している。
そして、普通図柄の当たりに当選し、球が普電入賞装置640内の特電作動口643に入球すると役物当たり遊技が実行され、V入賞装置65内に設けられたV入賞口165に球を入賞させるための遊技が実行される。
ここで、本実施形態では、遊技盤13の左側領域を狙って発射した遊技球は、100%の確率でスルーゲート67を通過するよう構成されている。そして、スルーゲート67を遊技球が通過したことで実行される普通図柄の抽選において、時短状態が設定されている場合は、3/10の確率で当たり当選するように設計されており、普通図柄の抽選で当たり当選した場合には、電動役物640aが開放状態となる普図当たり遊技が実行される。
時短状態中に実行される普図当たり遊技は、左打ち遊技を継続して実行することでその殆どで(約100%)球を普電入賞装置640へと入賞させることができる期間(3秒間)電動役物640aが開放状態となる普図当たり遊技が実行される。
さらに、時短状態中に実行される普図当たり遊技では、普電入賞装置640に入賞した球の殆どが特電作動口643へと入球するように構成され、球が特電作動口643へと入球したことを契機に役物当たり遊技が実行される。そして、役物当たり遊技が実行されることでV入賞装置65が開放動作され、V入賞装置65に入賞した球が約1/11の割合でV入賞口165へと入賞し、V入賞口165へと球の入賞を契機に大当たり遊技(V大当たり遊技)が実行されるように構成している。
つまり、時短状態中は、特別図柄の抽選で大当たり当選を狙う遊技(特図遊技)を実行するよりも、V入賞口165に遊技球を入賞(V入賞)させることで大当たりを狙う遊技(特電遊技)のほうが大当たり遊技を実行させ易くできるので、遊技者は特電遊技において役物当たり遊技によるV入賞(V大当たり遊技)を所望しながら遊技を実行することになる。
上述したように、本実施形態では、特電遊技として普電入賞装置640に球を入賞させるため(普通図柄抽選の実行契機となるスルーゲート67に球を通過させるため)に遊技盤13の左側領域を狙って球を発射する必要がある。さらに、本実施形態では、遊技盤13の左側領域を狙って遊技(左打ち遊技)を実行していると、特図入球口64にも球が入球するため、時短状態中において、特図遊技(特別図柄の抽選を行う遊技)と、特電遊技(普通図柄の抽選を行う遊技)と、の両方が実行されることになる。
特図遊技よりも特電遊技のほうが遊技者に有利な遊技となる時短状態は、特図遊技によって実行される特別図柄抽選が規定回数に達するまでの時間(即ち、規定回数分の特別図柄の変動時間)が経過するまで継続するように構成しているため、遊技状態が時短状態へ移行すると、その時短状態が終了し通常状態へと移行する契機となる特別図柄の変動時間が経過するまでに、特電遊技によるV入賞を期待しながら遊技を実行することが、本実施形態における時短状態中の基本的な遊技方法となる。
この時短遊技の状態を、遊技者に分かり易く伝えるべく、第3図柄表示装置81において、様々な演出を実行する。詳しくは、図12〜図19を参照して後述するが、大当たり遊技が実行され、大当たり終了時に、遊技状態が遊技者にとって有利な状態である時短状態であることを示すためのVラッシュモードへと移行し、時短状態が設定されたことを報知する。そして、Vラッシュ中における様々な演出について説明する。以下、説明の簡略化のために、時短状態を「Vラッシュ」と称す。
まず、図12(a)を参照して、本実施形態における第3図柄表示装置81において表示される大当たりエンディング画面について説明する。図12(a)は、大当たり(遊技)のエンディング画面の一例を示した図である。大当たり遊技の最終ラウンドが終了すると、図12(a)に示した通り、第3図柄表示装置81の副表示領域Dsには、「大当たり終了後Vラッシュが始まるよ!!」という文字が表示され、大当たり遊技終了後に時短状態が設定されることを示すVラッシュモードに移行することを遊技者に分かりやすく示している。そして、主表示領域Dmには、大当たり遊技の終了後に設定される時短状態が継続する期間を示すための残時短期間態様801が「40秒」の「Vラッシュ期間40秒ゲット」というコメントが表示される。
ここで、残時短期間態様801の表示内容について説明をする。本実施形態では、上述したように、時短状態の終了条件として、特別図柄の抽選回数が規定回数(例えば、4回)に到達した場合に成立する終了条件が設定されている。よって、特別図柄の抽選が規定回数に達するまでの時間(即ち、規定回数分の特別図柄の変動時間を合計した時間)が経過するまで時短状態が継続される。残時短期間態様801は、時短状態の終了条件が成立するまでの特別図柄の変動時間を合計した合計時間の示す表示態様が表示される。
次に、図12(a)に示した状態における各図柄の保留状況について図12(c)を参照して説明をする。図12(c)は、図12(a)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図である。本実施形態では、特別図柄の保留記憶を最大で4個、普通図柄の保留記憶を最大で1個、記憶可能に構成している。図12(c)では、実行中の特別図柄変動の状況を説明するための実行中特図th0と、保留記憶されている特別図柄の入賞情報を説明するための特図第1保留th1〜特図第4保留th4と、実行中の普通図柄変動の状況を説明するための実行中普図fh0と、保留記憶されている普通図柄の入賞情報を説明するための普図第1保留fh1と、を用いて各図柄の状況を説明している。
図12(c)は、特図第1保留th1〜特図第4保留th4には、10秒間の変動パターンが設定されている特別図柄の保留が4つ貯まっている状態である。つまり、今回の時短状態の期間は、特別図柄抽選4回分の変動時間を合算した値である40秒が設定される。よって、遊技者にとって有利となる遊技状態の継続期間を示すための残時短期間表示態様801には「40秒」の文字が表示され、Vラッシュの期間がいつまで続くかを分かり易く報知することができる。
なお、上述したように、本実施形態では、遊技者に有利となるVラッシュの継続期間を残時短期間表示態様801に示すように、具体的な秒数で表示するよう構成したが、継続期間の残期間が分かるものであればよく、インジケータなどを用いて遊技者に報知しても良い。このように構成することで、遊技者によりどきどき感のある遊技を提供することができる。
また、本実施形態では、図12(a)に示した通り、Vラッシュの継続期間として算出された「40秒」の全てを示す表示態様で残時短期間態様801を表示しているが、これに限ること無く、Vラッシュに突入することを報知する時点では、Vラッシュの継続期間として算出された値(例えば、40秒)のうち一部のみ(例えば、30秒)を報知するように構成し、Vラッシュの実行中に未報知分(例えば、10秒)に対応する値を追加報知するように構成しても良い。
この場合、例えば、時短回数4回が設定される場合において、獲得済の4個の特別図柄の保留(特図保留)のうち、3個の特図保留に対応する特別図柄の変動時間を合算した値、つまり、図12(c)の場合であれば、特図第1保留th1〜特図第3保留th3の合算値である「30秒」をVラッシュ突入時に表示すれば良い。このように構成することで、Vラッシュの継続期間として算出された値の一部のみを報知するための処理を簡素化することができる。
図12(a)に示した通り、本実施形態では、時短状態が終了するまでに実行される複数回の特別図柄抽選の変動時間を合算してVラッシュの継続期間を表示するように構成している。さらに、現在の特図保留数が遊技者に把握され難くするために、第3図柄表示装置81の表示面にて特図保留数を示すための表示態様を表示しないように構成している。これにより、Vラッシュの継続期間として表示される残時短期間態様801の値が、何個分の特図保留に対応した変動時間の合算値であるかを遊技者に分かり難くすることができる。また、個々の特別図柄抽選の変動時間を遊技者に分かり難くすることができる。
よって、例えば、特別図柄の抽選結果が大当たりである場合と、外れである場合とで異なる変動時間の変動パターンが設定されるパチンコ機10であっても、残時短期間態様801の表示態様によって、特図保留内の抽選結果(特図保留内に大当たり当選に対応する入賞情報が含まれているか否か)が遊技者に事前に把握されてしまうことを抑制することができる。
また、例えば、特別図柄の抽選結果が大当たりである場合に変動時間が50秒の変動パターンが選択されるように構成し、特別図柄の抽選結果が外れである場合に変動時間が10秒、20秒、30秒の何れかの変動パターンが選択されるように構成したパチンコ機10であって、特図第1保留th1が「10秒」、特図第2保留th2が「30秒」、特図第3保留th3が「20秒」、特図第4保留th4が「10秒」である場合には、Vラッシュの継続期間を示す残時短期間態様801の表示態様として、「50秒」を表示させるように構成すると良い。このように構成することで、Vラッシュの継続期間である「90秒」(特図保留4個分の変動時間の合算値)よりも少ない期間であって、且つ、時短状態中に実行される特別図柄抽選にて大当たり当選(時短1回目の特別図柄抽選が大当たり当選しており、変動時間50秒が設定)していることに対する期待感を遊技者に持たせることができる。
つまり、Vラッシュが継続する全期間では無く、一部の期間のみを表示する場合には、上述したように大当たり当選している場合に設定される変動時間(50秒)に対応した値を表示する構成以外にも、例えば、時短1回目が外れ変動(変動時間10秒)で、時短2回目が大当たり変動(変動時間50秒)であると遊技者に思わせる「60秒」の表示態様で残時短期間態様801を表示するように構成しても良い。つまり、実際のVラッシュの継続期間を示す値よりも小さく、且つ、少なくとも大当たり変動で選択され得る変動時間と、外れ変動で選択され得る変動時間と、を組み合わせた場合に算出される値を表示すれば良い。
なお、本実施形態では、第3図柄表示装置81の表示面に獲得済の特図保留数を表示しないように構成しているが、これに限ること無く、特図保留数を示すための表示態様を表示しても良い。この場合であっても、特図保留数を示すための表示態様を遊技者がその内容を視認し難い表示態様で表示することで遊技者に対して現在獲得している特図保留数を分かり難くすることができる。
次に、図12(b)を参照し、第3図柄表示装置81において表示されるVラッシュ開始画面について説明する。図12(b)は、大当たりのエンディング期間が終了し、Vラッシュが開始される表示態様の一例を示した図であり、図12(d)は、図12(b)に示した表示画面が表示された場合における各図柄状況を示した図である。つまり、図12(b)は、大当たりのエンディング時に特図第1保留th1で示されていた特図保留が変動を開始する時点における表示画面を示したものであって、大当たりのエンディング時に特図第1保留th1であった特図保留が実行中特図th0へとシフトし、また、特図第2保留th2は特図第1保留th1に、特図第3保留th3は特図第2保留th2に、特図第4保留th4は特図第3保留th3にそれぞれシフトされた状態における表示画面である。また、Vラッシュが開始されてから新たに特図入球口64に入球が無く、特図第4保留th4が空の状態である。そして、実行中普図fh0に示す様に、普通図柄の抽選も変動を開始しており、普図第1保留fh1に保留が貯まっている状態である(図12(d)参照)。
Vラッシュが開始されると、主表示領域Dmには、現在がVラッシュ期間であることを示す遊技状況報知態様として「Vラッシュ中」の文字が表示される。そして主表示領域Dmの横には、うさぎを模したキャラクタ810が袋810aの中から何かを取り出そうとしているように動的表示される。これは、普通図柄が変動中であることを示している。
そして、主表示領域Dmの中央には、遊技者に有利となるVラッシュ期間の残期間を示すためのタイマ812が表示されている。このタイマ812には、時短状態の終了契機までの特別図柄の規定回数分の変動時間が合算された値が表示される。図12(b)では、時短状態中の特別図柄の抽選回数が4回に規定されており、実行中特図th0の変動時間である10秒と、特図第1保留th1から特図第3保留th3までの変動時間を合算した値である「40.0秒」がタイマ812に示されている。このタイマ812は、実行中特図th0の変動時間が減算される度にその値が減算されるように表示され、遊技者がVラッシュの期間が進行していることを容易に理解させることができる。
さらに、副表示領域Dsには、「タイマが0になるとVラッシュ終了!!」の文字が表示され、減算されているタイマ812の値が0になった場合に、Vラッシュが終了してしまうことを遊技者に報知している。上述したように、Vラッシュ期間中は、遊技者は、V入賞口165に球を入球させることを目的として遊技が実行される。よって、遊技者は、タイマ812に表示されている値の変位状況を視認することにより有利期間が終了してしまうまでの期間(残期間)を容易に理解することができる。
そして、主表示領域Dmの左上の表示領域HR1には「1連目」の文字が示され、通常状態から大当たりに当選し(所謂、初当たり)、Vラッシュが開始されてから、遊技状態が通常状態に移行しないまま何回目のVラッシュ期間であるかを示している。さらに、表示領域HR1の下に示される表示領域HR2には「0pt」が表示されており、Vラッシュ期間中に当選した大当たりで獲得した賞球数が表示される。このように、表示領域HR1にVラッシュが継続している回数、表示領域HR2にVラッシュ中の大当たりで獲得した賞球数を表示しておくことで、遊技者が遊技者自身のタイミングで、遊技履歴を確認することができ、遊技の利便性を向上することができる。
また、主表示領域Dmには、Vラッシュ変動領域811が表示され、このVラッシュ変動領域811の左領域811a、中領域811b、右領域811cにはそれぞれ図柄が変動(動的表示)するような表示態様が表示されている。このVラッシュ変動領域811には、Vラッシュ中の遊技状況を遊技者に示唆するための情報が表示される。図12(b)では、現在、特図と普図との変動中であり、Vラッシュ変動領域811によって、Vラッシュ期間が経過していることを示している。
次に、図13(a)を参照して、本実施形態における第3図柄表示装置81において表示されるVラッシュ中に普図当たりに当選した場合の表示画面について説明する。図13(a)は、Vラッシュ中に普図当たりに当選した場合の表示画面の一例を示した図であり、図13(c)は、図13(a)に示した表示画面が表示された場合における各図柄状況を示した図である。本実施形態では、上述したように、普通図柄の抽選に当選した場合に、普電入賞装置640に付随する電動役物640aが、遊技球が入球可能となるよう開放される。
図13(c)に示すように、実行中普図保留fh0は、普通図柄の抽選で当たり当選したことを示す「○」が示される。そして、主表示領域Dmの右上には、Vラッシュの開始時には(図12(b)参照)袋810aから何かを探していたキャラ810が、普通図柄の抽選に当選し特典を獲得したことを示すための報知態様である「ラッキー」の文字が書かれたチケット810bを取り出すアニメーションが表示される。そして、主表示領域Dmの右下の表示領域HR3には、普電入賞装置640を模式的に示した画像が表示され、普通図柄の抽選に当選し、電動役物640aが開放されている状態で表示されている。さらに、副表示領域Dsには「電チューに入ればV獲得チャンス!!」という文字が表示される。これらの表示内容により、遊技者は電チューを狙って遊技を実行することを理解できるので、正しい遊技方法を遊技者に案内することができる。つまり、上述した表示領域HR3の表示態様、および、副表示領域Dsの表示態様は、遊技者に対して実行すべき遊技の内容を案内するための案内報知態様となる。
また、主表示領域Dm中央に表示されているタイマ812は、その値として30.9秒が表示されている。図13(a)の遊技状況では、実行中特図th0に示される実行中の特図変動の残り変動時間は、0.9秒であり、特図第1保留th1〜特図第3保留th3までの特図抽選がVラッシュの期間である。よって、その合算した値である30.9秒がタイマ812に表示されている。なお、図13(a)では、Vラッシュの開始時(図12(b)参照)には貯留されていなかった特図第4保留th4が保留されているが、これはVラッシュの規定回数の期間が経過した後に実行される特図抽選となるため、この特図第4保留th4の変動時間は合算されない。よって、特図第4保留th4には「‐」が示されている(図13(c)参照)。
次に、図13(b)を参照して、本実施形態における第3図柄表示装置81において表示されるVラッシュ中に役物当たりした場合の表示画面について説明する。図13(b)は、Vラッシュ中に役物当たり遊技が実行された場合の表示画面の一例を示した図であり、図13(d)は、図13(b)に示した表示画面が表示された場合における各図柄状況を示した図である。本実施形態では、上述したように、普電入賞装置640内の特電作動口643に遊技球が入賞した場合には、V入賞装置65に付随するV開閉扉65aが開放状態となる役物当たり遊技が実行される。
図13(b)は、図13(a)で示した普図当たりによって普電入賞装置640内の特電作動口643に遊技球が入賞した場合の表示画面である。図13(a)では、特図第1保留th1に保留されていた保留球が、図13(b)では実行中特図th0にシフトされている。そして、その残変動時間が9.9秒であり変動が仮停止していることを示す「?」が示されている(図13(d)参照)。本実施形態では、役物当たり遊技、或いは、大当たり遊技が実行される場合に、実行中の特別図柄変動の変動時間の減算を、各当たり遊技が終了するまで中断(仮停止)させるように構成している。
そして、主表示領域Dmには、図13(a)までは、特図の変動時間と共に減少していたタイマ812の値の減算表示が、特図の変動(特別図柄変動の変動時間の減算)が中断された時間(即ち、特電作動口643に入賞した時間)で中断表示されている。さらに、タイマ812の減算表示が中断していることを示すための「STOP!!」の文字が表示される。これらの表示内容により、遊技者はVラッシュの期間が経過することが中断されていることを把握することができる。そして、表示領域HR3には、V開閉扉65aが開放された状態のV入賞装置65が模式的に表示され、「狙え!!」という文字と共に表示されている。
これにより遊技者は、V入賞装置65のV開閉扉65aの開放していること(役物当たり遊技が実行されていること)を、第3図柄表示装置81を視認することで理解することができる。つまり、図13(b)における表示領域HR3の表示態様、及び、副表示領域Dsの表示態様は、Vラッシュ中における遊技状況を遊技者に報知するための遊技状況報知態様の機能と、役物当たり遊技中において実行すべき遊技を遊技者に案内するための案内報知態様の機能と、を有するものとなる。
また、Vラッシュ変動領域811は、左領域811aと右領域811cとに「V」の文字が停止表示され、所謂リーチ表示態様となるように表示されている。さらに、副表示領域Dsには、「Vに入れば大当たり!!」の文字が表示されており、これらの表示内容により、遊技者は、もう少しでV入賞口165に遊技球を入賞させることができるのではないかという期待感をもちながら遊技を実行することができる。
つまり、図11(b)に示した通り、パチンコ機10における一般的な遊技、即ち、特別図柄の抽選を実行し、その抽選結果が大当たり当選であることを期待しながら実行される遊技(特図遊技)では、抽選結果を示すための複数の識別情報(第3図柄表示装置81にて動的表示される各図柄(第3図柄))が複数列(例えば、3列)で変動表示(動的表示)され、その複数の図柄列のうち、一の図柄列を除いた他の図柄列が大当たり当選を示すための識別情報の組合せとなるリーチ表示態様(例えば、同一の識別情報の組合せ)で停止表示されると、大当たり当選の期待度が高まるリーチ演出が実行されるように構成している。
本実施形態のパチンコ機10における時短状態(Vラッシュ)中に実行される遊技(特電遊技)は、特別図柄の抽選では無く、普通図柄の抽選を基点に様々な過程を経て最終的にV入賞口165へと球を入賞させることで大当たり遊技(V大当たり遊技)を実行させる遊技となるため、特電遊技の具体的な遊技内容を遊技者が理解し難いという問題があった。これに対して、本実施形態では、上述した複雑な遊技性を有する特電遊技の進行状況(大当たり遊技が実行されるまでの各種過程)に応じて、Vラッシュ変動領域811の左領域811a、中領域811b、右領域811cの各領域にて変動表示(動的表示)される図柄(文字)の変動表示態様を、あたかも特図遊技が実行されているかのような演出態様が実行されるように構成している。このように構成することで、遊技者は特電遊技における具体的な遊技内容を把握しなくとも、第3図柄表示装置81の表示面に表示される各表示態様を把握することができるため、遊技者に対して分かり易い遊技を提供することができる。
次に、図14(a)を参照して、本実施形態における第3図柄表示装置81において表示されるVラッシュ中の役物当たり遊技中のV入賞画面について説明する。図14(a)は、Vラッシュ中の役物当たり遊技中にV入賞口165に遊技球が入賞し、大当たりが付与される場合の表示画面の一例を示した図であり、図14(c)は、図14(a)に示した表示画面が表示された場合における各図柄状況を示した図である。本実施形態では上述したように、Vラッシュ中に、役物当たり遊技が実行され、役物当たり遊技中にV入賞口165に球を入賞した場合(V入賞した場合)には、大当たり遊技(V大当たり遊技)が付与される。
図14(a)は、図13(b)で示した役物当たり遊技中に、V入賞口165に球が入賞した場合の表示画面である。上述した通り、役物当たり遊技中は特別図柄の変動が中断されているため、実行中特図th0は、変動時間を9.9秒残したまま仮停止している。そして、特図第1保留th1と特図第2保留th2は今回のVラッシュの規定回数内の保留であり、変動時間はそれぞれ10秒が設定されている。よって、Vラッシュ期間の残期間は、図13(b)で示した時点から変わること無く「29.9秒」となる(図14(c)参照)。
そして、球がV入賞して大当たり遊技(V大当たり遊技)が実行されることが確定した場合には、Vラッシュ期間の減算が所定期間(大当たり遊技期間)の間減算されない状態となるため、図13(b)に示したタイマ812にて表示させた「29.9秒」の表示態様が、そのタイマ812よりも目立たない表示領域HR4にて表示される。表示領域HR4には「タイムストック29.9秒」が表示されている。
本実施形態では、特図の仮停止中にV入賞(V大当たり遊技)が発生した場合には、その仮停止していた特図変動が終了した後に実行される特別図柄抽選が今回実行される大当たり遊技の大当たり種別に対応して設定される時短回数分実行されるまで時短状態が継続するように構成している。即ち、大当たり遊技終了後に実行される中断されていた特別図柄変動(再開特図変動)によって、時短終了条件を成立させるための情報(時短回数)が更新(減算)されないように構成している。
つまり、図14(c)に示した状態では、大当たり遊技終了後に時短回数4回が設定される場合には、中断中の特別図柄変動の残期間(9.9秒)に、特図保留4個分の特図変動時間を合算した値が、次のVラッシュの継続期間となる。このように構成することで、通常状態において特図遊技を行い、大当たり当選することで設定される時短状態(Vラッシュ初突入時)に対して、Vラッシュ中に大当たり遊技(V大当たり遊技)が実行され、その大当たり遊技終了後に再度設定される時短状態(Vラッシュ継続時)のほうが、再開特図変動の変動時間(残変動時間)分、Vラッシュ継続期間を長く設定することができるため、Vラッシュ初突入時よりも、Vラッシュ継続時のほうが遊技者に有利なVラッシュを提供し易くすることができる。よって、遊技者に対して、Vラッシュが継続することをより期待させながら遊技を行わせることができる。
なお、Vラッシュ初突入時よりも、Vラッシュ継続時のほうが遊技者に有利な時短状態を設定するために他の手法を用いても良く、例えば、通常状態中に大当たり遊技の実行条件が成立(特図抽選で大当たりに当選)し、その大当たり遊技終了後に時短状態が設定される場合と、時短状態で大当たり遊技の実行条件が成立(特電遊技でV入賞)し、その大当たり遊技終了後に時短状態が設定される場合とで、特別図柄の変動パターンとして異なる変動パターンが選択されるように構成しても良く、具体的には、通常状態中に大当たり遊技の実行条件が成立(特図抽選で大当たりに当選)し、その大当たり遊技終了後に時短状態が設定される場合よりも、時短状態で大当たり遊技の実行条件が成立(特電遊技でV入賞)し、その大当たり遊技終了後に時短状態が設定される場合のほうが長い変動時間の変動パターンが選択され易くなるように構成すると良い。このように構成することで、Vラッシュ初突入時よりも、Vラッシュ継続時のほうが時短状態中に実行される特別図柄変動の変動時間を長くし易くすることができるため、結果として、Vラッシュの継続期間を長くすることができる。よって、Vラッシュを継続させた遊技者に対して付加価値を付与することができるため遊技者の遊技意欲を高めることができる。
一方、本実施形態のパチンコ機10とは反対の技術思想として、再開特図変動の実行により時短終了条件を成立させるための情報(時短回数)が更新(減算)されるように構成しても良いし、Vラッシュ初突入時のほうがVラッシュ継続時よりも長い変動時間の特別図柄変動が実行され易くなるように構成しても良い。このように構成することで、Vラッシュが過剰に継続してしまうことを抑制しつつ、Vラッシュ中に実行される特電遊技にて一度も大当たり遊技(V大当たり遊技)を実行させることなくVラッシュが終了してしまい遊技意欲が低下することを抑制することができる。
また、本実施形態のように、実行中の特図変動の中断タイミングが、大当たり遊技(V大当たり遊技)終了後のVラッシュの継続期間の長さに大きな影響を与える構成を用いる場合には、特図変動を中断させることが可能となる状態(例えば、普通当たり遊技に当選した状態)において、実行中の特図変動の残変動時間を示すための情報を遊技者に報知するように構成し、遊技者が、特図変動を中断させるか否かを選択し得るように構成しても良い。つまり、実行中の特図変動の残変動時間が所定時間よりも長い(例えば、30秒)である場合には、特図変動を中断させるための遊技(普図当たり遊技中に特電作動口643に球を入賞させ役物当たり遊技を実行させる遊技)を実行し、V入賞を狙う遊技を選択し、実行中の特図変動の残変動時間が所定時間よりも短い(例えば、2秒)である場合には、特図変動を中断させない遊技を選択することが可能となるように構成しても良い。
また、V入賞によって大当たり遊技(V大当たり遊技)が付与された場合には、その仮停止していた特別図柄の変動時間と、その時点で保留されていたVラッシュの規定回数内の特別図柄の変動時間が次のVラッシュの予め設定された期間として表示されるよう構成している。そしてその時間を主表示領域DmのH表示領域HR4に表示するよう構成している。よって、遊技者は、表示領域HR4を確認することで、次のVラッシュにストックされた期間を確認することができる。
そして、主表示領域DmのVラッシュ中の遊技状態を示すためのVラッシュ変動領域811では、図13(b)では変動していた中領域811bに「V」が停止表示される。そして、左領域811aと右領域811cは役物当たりが実行された際に、「V」の文字が停止表示されているため、左領域811aと中領域811bと右領域811cとを合わせて「VVV」と大当たりに当選したことを示唆する報知態様が表示される。また、副表示領域Dsには「大当たりおめでとう!!」の文字が表示される。これらの表示内容により、役物当たり中に、V入賞口165に遊技球を入賞させ、大当たりが付与されたことを遊技者に分かりやすく示している。
なお、本実施形態では、Vラッシュ変動領域811は、役物当たりが実行された場合に左領域811aと右領域811cとを停止表示し、役物当たり中にV入賞した場合に中領域811bを停止表示するよう構成したが、これに限ることなく、普図当たりに当選した場合に、左領域811aを、役物当たりが実行された場合に、右領域811cを、V入賞した場合に中領域811bを停止表示するよう構成しても良い。このように遊技条件の成立などを契機として、段階的な演出を実行するよう構成することで、遊技者はV変動領域811を視認すると、遊技段階がどの段階なのかを瞬時に判断することができる。よって、遊技者により多くの情報を提供することができる。また、停止される文字は、大当たりが付与され、遊技者が特典を獲得することが出来ることを示すためのものならよく、「当たり」や「V入賞」などと表示してもよい。このように大当たりを示す文字を複数表示されるよう構成することで、よりバリエーションのある演出を遊技者に提供することができる。
次に、図14(b)を参照して、本実施形態における第3図柄表示装置81において表示されるVラッシュ中の役物当たり中の外れ画面について説明する。図14(b)は、Vラッシュ中の役物当たり中にV入賞口165に遊技球が入賞しなかった場合の表示画面の一例を示した図である。本実施形態では、役物当たりに実行された場合に、実行されていた特別図柄の変動を仮停止するよう構成したが、役物当たり中にV入賞できなかった場合には、その仮停止していた特別図柄の変動が再開される。
図14(b)は、図13(b)において役物当たりが実行された場合からV入賞口165に遊技球が入賞しなかった場合の表示画面である。主表示領域Dmの、Vラッシュ中の遊技状況を示すV変動領域811では、中領域811bにV入賞しなかったことを示す「×」の文字が表示される。よってVラッシュ変動領域811には「V×V」という外れ表示態様が表示される。これにより、遊技者は、今回の役物当たり中に、V入賞口165に遊技球を入賞させることができなかったことを理解することができる。
そして、主表示領域Dmには、仮停止していた特図の変動が再開することを示すための「再開!!」という文字が表示される。そして、タイマ812に示されるVラッシュの残期間を示すための表示態様が、実行中特図th0に示す特図の変動再開(図14(d)参照)とともに再び減少し始める。これにより遊技者は、このタイマ812に示す時間内にV入賞させることを目指して遊技を実行しなければならないことを容易に理解できる。
次に、図15(a)を参照して、本実施形態における第3図柄表示装置81において表示されるVラッシュ中の大当たりエンディング画面について説明する。図15(a)は、Vラッシュ中の大当たりエンディングの表示画面の一例を示した図であり、図15(c)は、図15(a)に示した表示画面が表示された場合における各図柄状況を示した図である。本実施形態では、Vラッシュ期間中に、大当たりに当選、或いは、V入賞した場合には、再度Vラッシュ期間(時短状態)が設定される。
図15(a)は、図14(a)に示したV入賞より付与された大当たりのエンディング画面を示した図である。上述したように、Vラッシュ中に大当たりが付与された場合には、仮停止していた実行中特図th0と前回のVラッシュ期間の規定回数であった特図第2保留th2までの変動時間を合算した値がタイムストックとして表示領域HR4に「タイムストック29.9秒」の文字が表示されている。そして、図15(c)の特図第3保留th3に対応する特図保留、即ち、大当たり遊技が実行される前のVラッシュ中では、Vラッシュ期間(時短期間)として加算されていなかった特図保留の変動時間が算出される。
上述したように、Vラッシュ中に大当たりが付与された場合には、その大当たり遊技の終了時に、再度Vラッシュが設定される。そのVラッシュの期間は大当たり中に仮停止していた特図の変動の残時間と、大当たり種別により付与された特図の抽選回数分の変動時間が合算された値が設定される。図15(a)では、表示領域HR4に表示されているようにタイムストックとして29.9秒、即ち、中断されている特図変動の残期間(9.9秒)と、前回のVラッシュ中に既にタイマ812に加算表示されていた特図第1保留th1、及び特図第2保留th2に対応する特図保留の変動時間(合計20秒)を合算した秒数がタイムストックとして既に表示されており、このタイムストックされている秒数に対して、大当たり遊技終了時点において新たにVラッシュ期間に加算可能な値として特図第3保留th3に対応する特図保留の変動時間(15秒)が加算される。
なお、図15(a)に示した例では、大当たり遊技の終了後に時短4回が付与される大当たり遊技のエンディング画面を示しており、タイムストックとして保留されている特図保留は特図第2保留th2まで(特図保留2個分)であるため、あと2個分の特図保留の変動時間を今回のVラッシュ期間としてタイマ812に加算表示することができるが、図15(a)では、タイマ812に加算表示可能な特図保留が1個しか無いため(特図第4保留th4に特図保留が記憶されていないため)、特図第3保留th3に対応する特図保留の変動時間のみが加算表示される。
本実施形態では、Vラッシュ中に大当たりが付与され、その時点でタイムストックされている特図保留数が今回付与される時短(Vラッシュ)の規定回数(時短回数)に足りない場合には、大当たり遊技終了後までに保留記憶された特図保留に対応する変動時間を、タイムストックの値に上乗せする演出を実行するように構成しており、図15(a)では、特図第3保留th3に示された15秒の外れ変動パターンが実行される特図保留に対応させて上乗せ期間表示態様802に「+15秒GET」の文字が表示される。これにより、遊技者は、遊技者にとって有利となる期間がさらに延長されたという喜びを得ることができる。さらに、本実施形態では、大当たり遊技のエンディング期間中にVラッシュ期間を上乗せする演出を実行するように構成しているため、大当たり遊技のエンディング時に有利期間が延長されるのではないかという期待感を持ちながら遊技を実行することができるため、大当たり中の演出により注目させることが出来る。
また、主表示領域Dmの表示領域HR1にはVラッシュが2回継続されたことを示す「2連目」の文字が表示され、また、表示領域HR2にはVラッシュ中の大当たりで獲得出来た賞球数である「670P」が表示される。このように、遊技結果を遊技者が視認しやすい位置に表示し、大当たりが実行され特典を得るたびにその値が増加することで、より満足感を遊技者に与えることができる。そして、副表示領域Dsには、Vラッシュが再度設定されたことを示す「Vラッシュ継続」の文字が表示される。これにより遊技者は、遊技者にとって有利となるVラッシュが継続されることを容易に理解することができる。
次に、図15(b)を参照して、本実施形態における第3図柄表示装置81において表示されるVラッシュ中のタイマ上乗せ画面について説明する。図15(b)は、Vラッシュ中のタイマ上乗せ画面の表示内容の一例を示した図である。上述したように、本実施形態では、Vラッシュ中に実行された大当たりエンディング時に新たに入賞した特図保留や、大当たり前にはVラッシュの規定回数の期間外であった特別図柄の変動時間の上乗せ演出を実行する。そして、大当たり終了時にVラッシュの規定回数分の保留球数が保留されていない状態である場合には、Vラッシュの規定回数分の特図保留が貯まるまで、Vラッシュ期間中も新たに増加した保留球数分の上乗せ演出を実行する。
図15(b)は、図15(a)に示した大当たりのエンディング時から遊技が進行し、新たに特図入球口64に遊技球が入賞した場合の表示画面を示した図であり、図15(d)は、図15(b)に示した表示画面が表示された場合における各図柄状況を示した図である。主表示領域Dmには、Vラッシュ変動領域がVラッシュの期間が経過していることを示す変動表示態様が表示されている。図15(b)は、図15(d)に示した通り、実行中特図th0が変動を再開し、残変動時間が3.2秒となり、特図第1保留th1と特図第2保留th2とには、変動時間としてそれぞれ10秒が設定されている保留が記憶されている。そして、特図第3保留th3は15秒の変動時間の保留球が記憶されている状態である。よって、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに表示されているタイマ812は、これらの値が合算された「38.2」秒が表示されている。
図15(a)の状態は、上述した通り、Vラッシュ期間として新たな特図保留2個分の変動時間を上乗せ可能な状態であるが、新たな特図保留を1個しか獲得していない状態(特図第3保留th3のみ)である。この場合、図15(b)に示した通り、次に新たな特図保留を獲得した場合に、その獲得した特図保留の変動時間が上乗せ表示されるように構成している。
具体的には、特図第4保留th4には追加入賞があったことが示されており、この新たな特図保留には、20秒の変動時間が設定されている。よって、今回のVラッシュ期間に20秒が加算される演出が実行される。そして主表示領域Dmに表示されているキャラ810が、Vラッシュの期間が追加され、遊技者に有利期間延長を示すためのチケット810bを、Vラッシュの残期間を示すためのタイマ812に投げている様子が表示される。この演出が実行された後、タイマ812に表示されている残期間に今回追加入賞した特図の変動時間がVラッシュの残期間に加算され、タイマ812にその値である「58.2秒」が表示される。また、副表示領域Dsには、「タイマ上乗せ!!」の文字が表示され、Vラッシュ期間が延長(追加)されたことを分かり易く報知している。
次に、図16(a)を参照して、本実施形態における第3図柄表示装置81において表示されるVラッシュ終了画面について説明する。図16(a)は、Vラッシュの終了を示す表示画面の一例を示した図であり、図16(c)は、図16(a)に示した表示画面が表示された場合における各図柄状況を示した図である。本実施形態では、Vラッシュ期間中に、V入賞口165に遊技球を入賞させられなかった場合、或いは、特別図柄の抽選で大当たりに当選しなかった場合には、Vラッシュ期間が終了し、遊技状態が通常状態へと移行する。
図16(c)に示した通り、今回のVラッシュの最終変動である実行中特図th0fが外れで停止したことを示す「×」の表示が示されている。特図第1保留th1〜特図第3保留th3まで保留球は貯まっているが、これらの保留球はVラッシュの規定回数外の保留球である。なお、実行中普図fh0は変動している状態であり、普図第1保留fh1普図保留球が貯まっている。
そして、主表示領域Dmには「VGET×2」という今回何回Vラッシュが継続されたかどうか示す文字が表示され、さらに、「PGET×1500」という今回のVラッシュ中の大当たりで、賞球(特典)をどれだけ獲得できたかを示すための文字が表示される。これにより、今回のVラッシュの遊技結果を遊技者が分かり易く報知している。また、副表示領域Dsには、有利期間が終了してしまったことを報知するための「Vラッシュ終了」の文字が表示される。これらの表示態様により、遊技者に対し、Vラッシュ期間が終了してしまったことを遊技者に対し分かり易く報知することができる。
次に、図16(b)を参照して、Vラッシュ延長画面について説明する。図16(b)は、Vラッシュの期間が延長したことを示す表示画面の一例を示した図であり、図16(d)は、図16(b)に示した表示画面が表示された場合における各図柄状況を示した図である。
本実施形態では、時短状態が設定されている場合において、Vラッシュ演出を実行するように構成している。そして、時短状態は、予め定められた規定回数の特別図柄変動が終了した場合に終了するように構成している。具体的には、時短回数4回が設定された場合には、時短状態が設定されてから4回目の特別図柄変動が停止表示(確定表示)した場合に、時短状態を終了し、通常状態へと移行するように構成している。ここで、特別図柄の抽選(変動)と、普通図柄の抽選(変動)とは、独立して実行されるものであるため、Vラッシュ期間の終了間際(時短状態における特別図柄の最終変動が停止表示する直前)に、普図当たり遊技が実行された場合には、時短状態が終了した後(通常状態へと移行した後)に、役物当たり遊技を実行させることができる場合がある。
この場合、遊技状態が時短状態から通常状態へと移行するタイミングでVラッシュ演出を終了してしまうと、Vラッシュ演出が終了したにも関わらず、役物当たり遊技が開始される事態は発生してしまい、遊技者を困惑させてしまう虞があった。そこで、本実施形態では、Vラッシュ期間の終了タイミング(時短状態における特別図柄の最終変動停止タイミング)において、普図当たり遊技が実行されている場合には、その普図当たり遊技が終了するまで、或いは、その普図当たり遊技を契機に実行される役物当たり遊技が終了するまで、Vラッシュ演出を延長するように構成している。これにより、V大当たり遊技を狙う特電遊技期間に対応させてVラッシュ演出を実行することができるため、遊技者に分かり易い演出を実行することができる。
具体的には、図16(d)に示した通り、実行中普図tf0に当たり当選したことを示す「○」の文字が示される状態、即ち、普図当たり遊技中に、時短状態の最終変動である特別図柄変動が停止表示(実行中特図th0が外れで停止していることを示す「×」で停止表示)した場合には、図16(b)に示した通り、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmには、Vラッシュ中の遊技状況を示すためのVラッシュ変動領域811の左領域811a、中領域811b、右領域811cが変動している状態で表示されている。即ち、Vラッシュが継続されていることを遊技者に示唆している。
そして、タイマ812には、時短状態の規定回数分の特図の変動が全て終了したことを示す「00.0秒」が表示される。しかしながら、主表示領域の上方には、「Vラッシュ延長中」の文字が表示されている。このように表示されることで、遊技者は、終了してしまったと思っていたVラッシュが延長されていることを知り、思わぬ喜びを得ることができる。そして、副表示領域Dsには「ラストチャンス!!」の文字が表示され、今回の普図当たりで特電作動口643に遊技球を入賞させ、V入賞口165に遊技球を入賞させなければ、Vラッシュが終了してしまうことを、遊技者は容易に理解することができる。
なお、図16(b)に示した状態、即ち、Vラッシュの延長表示中に球を特電作動口643へと入球させた場合には、通常のVラッシュ期間中と同様に役物当たり遊技が実行される。この場合、図13(b)に示した役物当たり遊技中の表示画面が表示されると共に、副表示領域Dsには継続して「ラストチャンス!!」の文字が表示される。これにより、今回の役物当たり遊技にてV入賞口165に球が入賞しなければVラッシュ期間が終了してしまうことを遊技者に分かり易く報知することができる。そして、「ラストチャンス!!」と表示された役物当たり遊技にて球がV入賞口165に入賞した場合には、通常のVラッシュ期間中と同一のV大当たり遊技が実行される。一方で球がV入賞口165に入賞しなかった場合には、役物当たり遊技終了後に、図16(a)に示したVラッシュ終了画面が表示される。
以上、図16(a)、及び図16(b)を参照して説明をした通り、本実施形態では、遊技状態の移行状況では無く、特電遊技を実行可能な期間をVラッシュ期間として一連のVラッシュ演出を実行するように構成している。このように構成することで遊技者に分かり易い演出を提供することができる。なお、図16(a)に示したVラッシュ期間の終了を示す終了画面の表示タイミングは、Vラッシュ期間の特別図柄の最終変動が停止表示された後に限ること無く、例えば、特別図柄の最終変動の残期間が所定時間(例えば、5秒)となった場合に表示を開始し、特別図柄の最終変動が停止表示され、次の特図変動が開始されるタイミングで終了画面の表示を終了させるように構成しても良い。この場合、タイマ812に表示するVラッシュ期間を、Vラッシュの終了画面が表示されるまでの期間として算出すると良い。
このように構成することで、タイマ812の値が0になった後に、所定時間(例えば、5秒)を用いて終了画面を表示することができるため、遊技者にVラッシュ期間中の遊技結果を分かり易く報知することができる。なお、このような構成を用いた場合には、例えば、Vラッシュの終了画面を表示する時点において普通図柄の抽選状況を事前判別し、Vラッシュの終了画面を表示し得る期間内にて普図当たり遊技が実行されると事前判別した場合には、Vラッシュの終了画面を表示するタイミングにて、図16(b)に示した延長画面を表示するように構成しても良いし、一旦終了画面を表示した後に、普図当たり遊技が実行された場合に、終了画面を延長画面へと切り替えるように構成しても良い。このよに、終了画面を延長画面へと切り替えるように構成を用いることで、終了画面が表示された後にもV大当たり遊技を狙える可能性を残すことができるため、遊技者に対して最後まで期待感を持たせたまま遊技を行わせることができる。なお、本実施形態では、図16(b)に示した延長画面が表示されている状態では、遊技状態として通常状態が設定されるように構成している。このような構成を用いた場合、例えば、時短状態中にV大当たり遊技が実行される場合よりも、通常状態中にV大当たり遊技が実行された場合のほうが遊技者に有利となる大当たり遊技が実行されるように構成すると良い。これにより、延長画面が表示されている期間は、Vラッシュ期間が間もなく終了してしまうことを示す期間であると共に、有利な大当たり遊技が実行され得る期間であることを示すことになる。よって、Vラッシュ期間中の遊技を行っている遊技者に対して、最後まで期待感を持たせた遊技を行わせることができる。加えて、この場合、遊技状態として通常状態が設定されている状態を、Vラッシュ期間が延長している特殊通常状態と、通常の通常状態とに区分けして管理可能に構成し、特殊通常状態が設定されている場合のみ、遊技者に有利な大当たり遊技が付与されるように構成し、通常の通常状態中にV大当たり遊技が実行された場合にはペナルティとして賞球を殆ど得ることが出来ず、大当たり遊技の終了後に通常状態が設定される不利大当たり遊技が実行されるように構成すると良い。また、これに限ること無く、例えば、Vラッシュ期間の特別図柄の最終変動が停止表示された時点で延長画面の表示条件が成立している場合には、時短状態を終了させず、延長画面表示の終了条件が成立した場合に時短状態を終了させるように構成しても良い。これにより、時短状態が終了するタイミングが可変することになるため、遊技者に対して、どのタイミングで時短状態が終了するのかを分かり難くすることができる。
次に、図17(a)を参照して、本実施形態における第3図柄表示装置81において表示される大当たり遊技のエンディング時の特殊画面について説明する。図17(a)は、大当たり遊技のエンディング時の特殊画面の表示画面の一例を示した図であり、図17(c)は、図17(a)に示した表示画面が表示された場合における各図柄状況を示した図である。本実施形態では、上述したように、Vラッシュ中に大当たり遊技が実行された場合に、大当たり遊技の終了後、再度Vラッシュの期間が特別図柄の保留球数と変動時間とに基づいて設定されるが、大当たり遊技のエンディング時に保留球内に変動時間が200秒の当たり変動が実行される保留球があれば、所定期間の経過後に必ず大当たりに当選することを示す天国モード演出が実行される。
図17(a)は、大当たり遊技のエンディング時に、変動時間が200秒の当たり変動が保留されている場合の表示画面である。図17(c)に示すように、図17(a)で示す大当たり遊技のエンディング時の各図柄の保留状況は、実行中特図th0は、大当たり遊技中であるため特別図柄の変動が実行されていない。また、実行中普図fh0は変動中であることを示す「↓」が示されており、普図第1保留fh1は記憶されていることが示されている。そして、特図第1保留th1と特図第2保留th2とには、それぞれ10秒の外れ変動パターンが実行される保留球が記憶されていることが示されている。
そして、特図第3保留th3には、200秒の当たり変動パターンが実行される保留球が示されている。本実施形態では、詳しくは後述するが、時短遊技中(Vラッシュ中)の特別図柄の変動パターンとして、当否判定結果が当たりである場合に、変動時間が200秒の当たりロング変動(以下、特殊当たりと称す)が実行される場合がある。さらに、特別図柄の抽選において当選する大当たり(大当たりA、大当たりB)においては、大当たり遊技終了後に時短状態が設定される。よって、遊技者はこの特殊当たりの変動が停止するまで(天国モード中)は、特電遊技においてV入賞口165に入賞させることができなくても、必ず、特殊当たりにより当選した大当たり遊技により、大当たり遊技終了後再度Vラッシュの期間が設定されることため、安心して特電遊技を実行することができる。なお、図17(c)に示すように、特図第4保留th4は保留球があることを示しているが、特図第3保留th3において大当たり遊技が実行されるので、特図第3保留th3の保留球によって実行される大当たり遊技の終了後に設定されるVラッシュの期間として設定されるため、変動時間は「‐」が示されている。
そして、図17(a)に示す様に、大当たり遊技のエンディング時に保留内に特殊当たりがある場合には、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて、保留内に特殊当たりがあることを示す「天国モード突入」の文字が表示される。また、遊技状態が通常状態である場合や、保留内に特殊当たりがないVラッシュ中には表示されない第1ラッキーキャラクタ820aと第2ラッキーキャラクタ820bが表示される。また、副表示領域Dsに「超ラッキー!!」の文字が表示される。このように、通常状態時や保留内に特殊当たりがないVラッシュ中には表示されない第1ラッキーキャラクタ820aと第2ラッキーキャラクタ820bとが表示されることで遊技者は、遊技状況が特殊な状況であるのではないかという期待感を持つことができ、わくわくしながら遊技を継続することができる。つまり、第1ラッキーキャラクタ820aと第2ラッキーキャラクタ820bとは、遊技者にとって現在の遊技状況が特殊な遊技状況であることを示唆するための特殊遊技状況示唆態様となる。
また、主表示領域Dmの中央には、「220秒」と書かれた特殊期間表示態様803が表示される。この特殊期間表示態様803に表示される値は、特別図柄の抽選で特殊当たりに当選する変動が停止するまでの時間、即ち、天国モードの期間として設定される値が表示される。つまり、これから実行される特殊遊技期間を示すための特殊遊技期間報知態様となる。よって、この特殊期間表示態様803に表示される値は、特殊当たりの変動時間である200秒と、特殊当たりに当選するまでの保留球数分の変動時間が合算された値が表示される。図17(c)では、特図第1保留th1と特図第2保留th2とがそれぞれ10秒の変動時間が設定されている。さらに、特図第3保留th3に示される特殊当たりの変動時間は200秒であるため、特図第1保留th1〜特図第3保留th3までの変動時間の値を合算した「220秒」が、天国モードが設定される期間である。
本実施形態のパチンコ機10における時短状態(Vラッシュ)の期間は、大当たり遊技のエンディング時に第3図柄表示装置81において遊技者に対し報知するよう構成したが、時短遊技状態における特別図柄の変動時間は、特殊当たり変動である200秒を除くと最大でも50秒が最長の変動時間として設定される変動パターンが実行されるよう構成している(図25(c)参照)。よって、図17(a)に示す様に、200秒を超える極端に長い時間が特殊期間表示態様803に表示される場合には、必ず再度時短状態が設定されることを遊技者は理解することができ、安心して特電遊技を実行することができる。
なお、本実施形態では、大当たり遊技のエンディング時に、保留球内に特殊当たり変動があるかを判別し、特殊当たりがある場合には、大当たり遊技のエンディング時に、遊技者に対し報知するよう構成したが、報知態様はこれに限られるものではない。例えば、保留内に特殊当たりがある場合には、大当たりのエンディング時には、特殊当たり変動が実行されるまでの時間を報知するよう構成し、特殊当たりの変動が開始される時に、「200秒」の期間延長があったことを遊技者に報知するようにしてもよい。このように構成することで、終わってしまったかと思われたVラッシュの期間が、突然長い期間延長されたという思わぬ喜びを遊技者に対し与えることができる。
次に、図17(b)を参照して、本実施形態における第3図柄表示装置81において表示される天国モード中の画面について説明する。図17(b)は、天国モード中の表示画面の一例を示した図であり、図17(d)は、図17(b)に示した表示画面が表示された場合における各図柄状況を示した図である。本実施形態では、大当たりのエンディング時に保留球内に特殊当たりがある場合に、その特殊当たりの変動が停止するまでの時間を、天国モードと称し、遊技者が安心して特電遊技を実行することができる期間となるよう構成している。図17(b)は、図17(a)に示した天国モードに移行してから、遊技状況が進行した場合の表示画面の一例である。
図17(b)に示す様に、主表示領域Dmの表示領域HR1には、遊技状態が通常状態から時短状態(Vラッシュ)に移行してから10回目のVラッシュ期間であることを示す「10連目」の文字が表示されている。そして、表示領域HR1の下方に設けられている表示領域HR2には、Vラッシュに移行してから実行された大当たり遊技によって獲得した賞球数を示す「6000pt」の文字が表示されている。主表示領域Dmの上方には「天国モード中」の文字が表示され、現在の遊技状態を遊技者が瞬時に判断できるよう示している。また、Vラッシュ中と同様に、Vラッシュ変動領域811が表示され、左領域811a、中領域811b、右領域811cの各領域には、普通図柄の抽選が実行されており、特電遊技が進行していることを示す変動表示態様が示されている。また、Vラッシュ中と同様に、主表示領域Dmの右上には、キャラクタ810が袋810aの中から何かを探しているアニメーションが表示される。これは、普通図柄の抽選が実行されていることを示すものである。
そして、図17(d)に示す様に、実行中特図th0では、残り変動時間30秒の特別図柄の変動が実行されている。この実行中特図th0は、図17(c)に示した遊技状況では、特図第3保留th3に示されていた特殊当たりが実行される保留球が変動を開始しているものである。よって図17(b)で実行されている天国モードの残期間は、この実行中特図th0の残変動時間である30秒である。また、特図第1保留th1〜特図第3保留th3には保留球が存在していることを示しているが、実行されている天国モードの期間外に実行される特図抽選であるため、変動時間は「‐」が示されている。また、実行中普図fh0は、普図抽選が実行されていることを示す「↓」が示されており、また普図第1保留fh1にも保留球が記憶されている状況である。
主表示領域Dmのタイマ812は、実行中特図th0の変動の残期間に合わせて減算されるよう表示されている。図17(d)に示す様に、実行中特図th0の残変動時間はth0であるため、タイマ812には「30.0秒」の文字が表示されている(図17(b)参照)。また、副表示領域Dsには「タイマ0でいいことがあるよ」という文字が表示され、タイマ812に表示されている残期間の値が0になると大当たりに当選することを遊技者に対して示唆している。つまり、副表示領域Dsには、これからの遊技状況を遊技者に対して示唆するための示唆演出報知態様が表示される。
上述したように、本実施形態では、特殊当たりに当選し、当たり図柄が停止するまでの期間である天国モード中の一部の表示態様を、Vラッシュモードと同一となるよう構成している。このように構成することで、天国モード中もVラッシュ中と同様に、特電遊技を実行し、V入賞口165に遊技球を入賞させることが、遊技者にとって有利となる基本的な遊技方法であることを遊技者に対し案内することができる。よって、分かり易い遊技を遊技者に提供することができる。
なお、表示態様はこれに限られるものではなく、天国モード専用の演出を実行するように構成しても良い。このように構成することで、演出の種類に幅を持たせることができ、演出効果を更に高めることができる。
次に、図18(a)を参照して、本実施形態における第3図柄表示装置81において表示される役物当たり中のチャンス演出画面について説明する。図18(a)は、役物当たり中のチャンス演出の表示画面の一例を示した図であり、図18(c)は、図18(a)に示した表示画面が表示された場合における各図柄状況を示した図である。本実施形態では、上述したように、普通図柄の当たりに当選し、特電作動口643に遊技球が入賞すると役物当たりが実行され、役物当たりの実行中にV入賞装置65内のV入賞口165に遊技球が入賞した場合に大当たりが付与される。図18(a)では、図13(b)に示した遊技状況から役物当たり中にV入賞口165内に遊技球が入賞しやすいタイミングをチャンス演出とし遊技者に対し報知する。
図18(c)に示すように、図18(a)の各図柄の保留状況は、実行中特図th0は役物当たり中であるため、変動を仮停止していることを示す「?」が示されている。そして、特図第1保留th1〜特図第2保留th2までの各保留球は、それぞれ10秒のはずれ変動を示している。また、特図第3保留th3は、現在実行されているVラッシュの期間外に実行される特図変動であるため、変動時間は「‐」を示している。さらに、特図第4保留th4は保留されていないことを示している。そして、実行中普図fh0は、普図抽選の当たりに当選したことを示す「○」が示されている。
そして、図18(a)は、図13(b)に示した役物当たり中に、V入賞口165に遊技球が入賞しやすいことを遊技者に報知するための報知画面である。本実施形態では、上述したように、役物当たり中にV入賞装置65内に入賞した遊技球は、貯留弁66aに貯留される。そして、この貯留弁66aは、3秒の期間のうち1.5秒間は、遊技球が第3流路65d(図7参照)を流下するよう開放状態となるよう構成されている。そして、V入賞口165の上方に配設されている第1可動弁66bは、遊技状態に関わらず5.5秒間の内、0.5秒間遊技球が、V入賞口165への第5流路を流下可能な開放状態となるよう構成されている(図27(a)参照)。
つまり、V入賞口165に遊技球を入賞させるには、貯留弁66aが開放されてから第3流路65dを流下した遊技球を第1可動弁66bが開放状態に設定されている間に、V入賞口165に入球させる必要がある。よって、本実施形態では、貯留弁66aが開放状態に設定されてから2秒以内に第1可動弁66bが開放状態になるかを判別し、2秒以内に第1可動弁66bが開放状態となると判別した場合には、図18(a)に示すように、主表示領域Dmに表示されているVラッシュ変動領域811のまわりに強調態様811zを表示する。そして、副表示領域Dsには、「V入賞の大チャンス!!」という文字が表示される。つまり、遊技者に対し強調態様811zは、有利となる遊技状態に移行しやすいタイミングを報知するためのタイミング報知態様となる。このように構成することで遊技者は、V入賞し易いタイミングを理解することができ、遊技を実行しやすくなる。
なお、本実施形態では、V入賞し易いタイミングを強調表示態様811zや、副表示領域Dsのコメントにて報知するよう構成したが、これに限ることなく、V入賞し難いタイミングも報知するよう構成しても良い。このように構成することで、より親切な遊技を遊技者に対し提供することができる。
次に、図18(b)を参照して、本実施形態における第3図柄表示装置81において表示されるVラッシュ中の普図停止画面について説明する。図18(b)は、Vラッシュの期間中に普通図柄の抽選が停止した場合の表示画面の一例を示した図であり、図18(d)は、図18(b)に示した表示画面が表示された場合における各図柄状況を示した図である。本実施形態では、上述したように、Vラッシュ(時短状態)中には、普通図柄の抽選に当選し、特電作動口643に遊技球を入賞させ、V入賞を狙う特電遊技を実行することが、遊技者にとって最も有利な遊技方法となる。よって、このVラッシュ中に、普通図柄の抽選が実行されていない場合には、特電遊技を実行できない状態であるため、遊技球の発射を促す演出を第3図柄表示装置81において実行する。
図18(d)に示す様に、図18(a)のVラッシュ中の各図柄の保留状況は、実行中特図th0は変動中であり、残変動時間が2秒であることが示されている。また、特図第1保留th1と特図第2保留th2とにはそれぞれ10秒間の外れ変動が実行される保留球が記憶されている。そして、特図第3保留th3と特図第4保留th4とは、保留球が記憶されていない状態である。よって、図18(b)に示すVラッシュの残期間は実行中特図th0の残変動時間と、特図第1保留th1と特図第2保留th2との変動時間を合算した22.2秒である。そして、実行中普図fh0は、普図抽選が実行されていないことを示す「‐」が示されている。さらに、普通第1保留fh1にも保留球が記憶されていない。
図18(d)に示した様に、Vラッシュ中に普通図柄の抽選が実行されずに停止している場合には、普通入賞装置640に付随する電動役物640aが開放状態に設定されず、特電作動口643に遊技球を入球させることは不可能である。つまり、Vラッシュ中の基本的な遊技方法となる特電遊技を実行することができず、さらに、特図抽選は実行されているため、規定回数分の特図抽選が狩猟した場合にそのままVラッシュが終了してしまう。さらに、本実施形態では、特図入球口64、或いは、普通入賞装置640に遊技球を入球させるには、遊技盤13の左側領域を狙って遊技球を発射する左打ち遊技を実行する必要があり、左打ち遊技を実行した場合には、普通図柄の抽選の契機となるスルーゲート67への遊技球の通過が100%実行されるよう構成している。つまり、図18(b)に示した特図抽選は実行されていながら、普図抽選が実行されていないという遊技状況は、遊技球が発射されていない状況である。よって、第3図柄表示装置81において、遊技者に対して、遊技球の発射を促す演出を実行する。
主表示領域Dmには「Vラッシュ中」の文字が表示され、さらに、タイマ812にはVラッシュの残り期間を示す「22.2秒」が時間の経過に合わせて減算されているように表示している。これらの表示内容により、遊技者はVラッシュ遊技が実行されており、その残期間が減少していることを容易に理解することができる。また、普通図柄の抽選が実行されている場合には変動表示が実行されていたV変動領域811では、左領域811aには「打」、中領域811bには「っ」、右領域には「て」と合わせて「打って」という文字が、キャラクタ810が案内しているアニメーションによって、遊技者に示されている。つまり、V変動領域811は、普通図柄の抽選が実行されていないことを示し、Vラッシュが終了してしまうことを遊技者に対し示すための警告表示態様となっている。
また、副表示領域Dsには「遊技を開始してください」の文字が表示される。これらの表示内容により、遊技者に対し、普通図柄の抽選が実行されておらず特電遊技が実行できないことを報知することができ、また、特図抽選は実行されているため、このまま遊技者にとって有利な期間となるVラッシュ期間が終了してしまうことを警告することができる。このように構成することで、遊技者が思わぬ形で有利期間が終了してしまうことを抑制することができる。
なお、上述した遊技球の発射を促す演出は、この表示態様に限られるものではない。つまり、普通図柄の抽選が実行されていないことが遊技者に対して伝わるものであればよく、「WARNING」など危険を示す文字を第3図柄表示装置81全体に表示しても良い。このように構成することで、遊技者が損をしてしまう恐れがあることをより警告することができる。
次に、図19(a)を参照して、本実施形態における第3図柄表示装置81において表示されるVラッシュ中の特図停止画面について説明する。図19(a)は、Vラッシュ中に特別図柄の抽選が実行されていない場合の表示画面の一例を示した図であり、図19(c)は、図19(a)に示した表示画面が表示された場合における各図柄状況を示した図である。本実施形態では、上述したように、時短状態(Vラッシュ)は、特別図柄の抽選がその規定回数分実行されるまで継続し、その規定回数分の変動時間を合算した値をVラッシュの規定期間として遊技者に対し報知するよう構成している。よって、特別図柄の抽選が実行されていない場合には、その規定された期間が判別されていないため、遊技者にVラッシュがいつまで続くかを期待させるような演出を実行する。
図19(c)に示すように、図19(a)に示す遊技状況の各保留図柄の保留状況は、実行中特図th0は特別図柄の抽選が実行されていないことを示す「‐」が示されている。また特図第1保留th1〜特図第4保留th4は、保留球が記憶されていないことを示している。一方、実行中普図fh0は普図抽選が実行されていることを示す「↓」が示めされており、普図第1保留fh1も記憶されている状態である。
このように、Vラッシュ中に特図抽選が実行されていない場合には、規定回数分の特別図柄の抽選が実行されるまで、特電遊技を実行することができる。図19(a)に示す様に、タイマ812には特別図柄の抽選が実行されておらず、また規定期間に到達していないことを示す「???秒」の文字が表示されている。またV変動領域811には普通図柄の抽選が実行されていることを示す「↓↓↓」の変動表示が表示されている。そして、副表示領域Dsには、「いつまで続くかドキドキ」というVラッシュの規定期間に到達していないことを示唆するための報知態様が表示されている。これらの表示内容により、遊技者は、特別図柄の抽選が実行されていないためVラッシュの残期間が減っていない状態であるが、普通図柄の抽選は実行されているため特電遊技を実行できていることを理解することができる。このように構成することで、Vラッシュの期間が経過しないまま特電遊技を実行できるという遊技者にとって有利な遊技状況がいつまで続くかを遊技者がわくわくしながら遊技を実行することができる。つまり、図19(a)に示す表示内容は、遊技者に対し、有利な状態であることを示すための示唆報知内容となっている。
なお、上述したようにVラッシュ期間中に特別図柄の保留球がなくなった場合には、一度Vラッシュの期間が終了してしまったように報知し、次に特図入球口64に遊技球が入球した場合に、Vラッシュの期間が復活したような復活演出を実行しても良い。このように構成することで、遊技者は終了してしまったかと思われたVラッシュ期間が復活したように思い、思わぬ喜びを得ることができる。
次に、図19(b)を参照して、本実施形態における第3図柄表示装置81において表示されるVラッシュ中のラッキータイム画面について説明する。図19(b)は、Vラッシュ中のラッキータイム画面の一例を示した図であり、図19(d)は、図19(b)に示した表示画面が表示された場合における各図柄状況を示した図である。本実施形態では、上述したように、時短状態(Vラッシュ)中にV大当たり遊技が実行されると、中断中の特別図柄変動の残時間と、V大当たり遊技終了後に設定される時短回数(4回)分の特別図柄変動時間が、V大当たり遊技終了後の時短期間(Vラッシュ期間)として設定されるように構成している。
よって、V大当たり遊技が実行される時点において中断されている特別図柄変動の残期間が長ければ長いほど、次回のVラッシュ期間を長くすることができる。しかしながら、第3図柄表示装置81の表示面ではVラッシュ期間をタイマ812の表示態様を用いて表示(減算表示)しているが、実行中の特別図柄変動の残期間は表示していないため、遊技者は、特別図柄変動が中断する毎に、実行中の特別図柄変動の残期間の長さが長いことを期待しながら遊技を行う必要があった。
そこで、本実施形態では、実行中の特別図柄変動の残期間の長さが所定条件を満たしている場合に、その旨を遊技者に報知するための演出を実行するように構成している。具体的には、特別図柄変動の残期間が所定時間(例えば、30秒)よりも長い場合、或いは、次に実行される特別図柄変動の変動時間よりも、実行中の特別図柄変動の残期間が長い場合に、ラッキータイム演出を実行し得るように構成している。このように構成することで、ラッキータイム中にV当たり遊技を実行させた場合には、次回のVラッシュ期間を長くすることができるため、遊技者に対して、意欲的に遊技を行わせることができる。
ラッキータイム演出が実行されると、主表示領域Dmに「ラッキータイム突入」の文字が表示されると共に、期間表示態様851として「10秒」が表示される。図19(b)に示した表示画面では、実行中の特別図柄変動の残期間が、次に実行される特別図柄変動の変動時間よりも長い状態であることを示すラッキータイム演出が実行されており、図19(d)に示した通り、実行中の特別図柄変動の残期間が20秒で、次に実行される特別図柄変動の変動時間が10秒である場合に、その差分である10秒が期間表示態様851に表示される。この期間表示態様851に表示された秒数は、特別図柄変動の変動時間の減算に対応させて減算表示され、0秒が表示された場合に、ラッキータイム演出が終了する。
そして、副表示領域Dsには、ラッキータイム中の特典を遊技者に案内するための案内表示態様として「ラッキータイム中の役物当たりはチャンス」のコメントが表示される。これにより、遊技者に対してラッキータイム中の遊技を意欲的に行わせることができる。なお、詳細な図示は省略したが、本実施形態では、実行中の特別図柄変動の残期間が所定時間未満(例えば、5秒未満)である場合に、その旨を遊技者に報知可能な演出としてアンラッキー演出も実行可能に構成している。つまり、このアンラッキー演出が実行されている場合にV大当たり遊技が実行されると、次に設定されるVラッシュ期間が短くなり易いことを遊技者に把握させることができるように構成している。
このようにアンラッキー演出を実行することで、遊技者に対して、Vラッシュ期間中に取りあえずV大当たり遊技を実行させるためにアンラッキー演出中も積極的に特電遊技を実行するか、Vラッシュ期間は減算されていくが、アンラッキー演出が終了するまで特電遊技を行わず、V大当たり遊技終了後により長いVラッシュ期間が設定されることを目指すかを選択させることが可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態では、上述したラッキータイム演出やアンラッキー演出を特別図柄の変動時間が所定条件を満たした場合に実行するように構成しているが、これに限ること無く、所定条件を満たした場合に、演出の実行の有無を抽選で決定するように構成しても良いし、遊技者が操作可能な操作手段(枠ボタン22)への操作結果に基づいて演出の実行の有無を決定するように構成しても良い。さらに、ラッキータイム演出やアンラッキー演出として表示可能な期間の長さに応じて演出の実行頻度を可変させても良く、実行中の特別図柄変動の残期間が50秒を越える場合には、高確率でラッキータイム演出が実行されるように構成しても良い。
本実施形態では、図19(b)に示した通り、ラッキータイム演出が実行されている期間中に、遊技者に有利となる期間を、期間表示態様851を用いて遊技者に報知しているが、これに限ること無く、期間表示態様851を表示すること無くラッキータイムであることを示す表示態様のみを表示するように構成しても良い。これにより、遊技者に対して、有利度合いを把握させ難くすることができるため、V大当たり遊技終了後に設定されるVラッシュ期間の長さを予測する楽しみを提供することができる。
さらに、ラッキータイム演出やアンラッキー演出の実行条件として、Vラッシュ期間の残期間、即ち、時短状態が終了するまでの特別図柄変動の合算期間が所定時間(例えば、30秒)以上であることを実行条件として設けても良いし、Vラッシュ期間における特別図柄の最終変動中はラッキータイム演出やアンラッキー演出が実行されないように構成しても良い。
<第1実施形態におけるパチンコ機10の遊技状態の遷移について>
次に、図20を参照して、本第1実施形態におけるパチンコ機10の遊技状態の遷移内容について説明をする。図20は本第1実施形態におけるパチンコ機10にて設定される遊技状態の流れを示した遷移図である。
本第1実施形態では、遊技状態として、通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)と、時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)と、2つの遊技状態を設定可能に構成しており、遊技状態に関わらず、大当たり遊技が終了した後に時短状態が設定され、その時短状態中に時短終了条件(例えば、特別図柄抽選が大当たりに当選すること無く所定回数(4回)実行された場合に成立する条件)が成立した場合に通常状態が設定されるように構成している。
まず、遊技状態として通常状態が設定されている場合について説明をする。本実施形態のパチンコ機10では、初期状態(主制御装置110の立ち上げ処理(図54参照)にてRAM消去スイッチ122(図10参照)が操作されたと判別した際の処理が実行された状態)では、遊技状態として通常状態が設定される。この通常状態は、普通図柄の低確率状態となるため普電入賞装置640内に球を入賞させ難い(普通図柄の高確率状態よりも入賞させ難い)遊技状態であることから、特図入球口64に球を入球させるための左打ち遊技が実行される。
この通常状態中において、特別図柄(特図)の抽選(特図抽選)にて大当たりに当選した場合には、大当たり種別として大当たりA、或いは大当たりBの何れかが設定され、大当たり遊技が実行される。詳細な説明は、図24を参照して後述するが、本実施形態では、特図抽選で大当たりに当選した場合の99%の割合で大当たり種別として「大当たりA(4R(ラウンド)、時短4回)」が設定され、1%の割合で大当たり種別として「大当たりB(4R(ラウンド)、時短15回)」が設定されるように構成している。
つまり、通常状態中に大当たりに当選した場合には、大当たり遊技終了後に時短状態が設定されるように構成しており、設定された大当たり種別に応じて時短状態の終了条件が異なるように構成している。具体的には、設定され易い大当たり種別(大当たりA)のほうが、設定され難い大当たり種別(大当たりB)よりも、成立し易い時短終了条件が設定されるように構成している。このように構成することで、通常状態の遊技を行っている遊技者に対して、特図抽選で大当たり当選を目指す遊技に加え、設定される大当たり種別が遊技者に有利な大当たり種別(大当たりB)となることを期待しながら遊技を行わせることができる。
なお、詳細な説明は省略するが、通常状態が設定されている間は、特図抽選の抽選結果を示すための動的表示(演出表示)が第3図柄表示装置81の表示面にて実行され、第3図柄表示装置81の表示面にて実行される動的表示態様(演出態様)を把握することにより、実行中の特図抽選の結果を遊技者が予測できるように構成している。また、上述した通り、通常状態中は、普通図柄の低確率状態が設定されているため、普通図柄の抽選(普図抽選)によって普電入賞装置640に球が入賞し難い状態であることから、第3図柄表示装置81の表示面にて普図抽選の結果を遊技者に示唆するための演出表示が実行されない、或いは、特図抽選の結果を示唆するための動的表示態様よりも、目立たない表示態様で実行するように構成している。
このように構成することで、通常状態が設定されている期間は、普図抽選の結果に基づいて実行される演出よりも、特図抽選の結果に基づいて実行される演出を、遊技者に注視させることができるため、通常状態中は、特図抽選を主とした遊技(特図遊技)が実行されることを視覚的に把握させることが可能となる。よって、遊技者に分かり易い遊技を提供することができる。
そして、大当たり遊技の終了後に時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定されると、普図抽選に基づいて普電入賞装置640が開放状態となり易くなり、普図抽選に基づいて特電作動口643に球を入球させることで実行される役物当たり遊技にて大当たり遊技(V大当たり遊技)を目指す遊技(特電遊技)のほうが、特図抽選に基づいて大当たり遊技(特図大当たり遊技)を目指す遊技(特図遊技)よりも遊技者に有利な遊技となるように構成している。
このように、設定される遊技状態に応じて遊技者が狙うべき大当たりの実行契機を異ならせることで、設定される遊技状態に応じて異なる遊技を遊技者に実行させることができるため、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制することができる。なお、本実施形態では、通常状態中は特図抽選を狙う特図遊技が普図抽選を狙う特電遊技よりも遊技者に有利となるように構成し、時短状態中は普図抽選を狙う特電遊技が特図抽選を狙う特図遊技よりも遊技者に有利となるように構成することで、遊技状態に応じて遊技者が実行すべき遊技の内容を異ならせているが、これに限ること無く、特別図柄の種別を複数設け(第1特別図柄、第2特別図柄)、設定される遊技状態に応じて、遊技者が実行すべき特図抽選に対応する特別図柄の種別を異ならせるように構成しても良く、例えば、通常状態が設定されている場合は、第1特別図柄の特図抽選を狙う第1特図遊技が第2特別図柄の特図抽選を狙う第2特図遊技よりも遊技者に有利となるようにし、通常状態とは異なる遊技状態(例えば、時短状態)が設定されている場合は、第2特別図柄の特図抽選を狙う第2特図遊技が第1特別図柄の特図抽選を狙う第1特図遊技よりも遊技者に有利となるように構成しても良い。
また、本実施形態では、図2を参照して上述した通り、特図遊技を実行する場合も、特電遊技を実行する場合も、同一の遊技方法(左打ち遊技)を実行させるように遊技盤13を構成することで、遊技状態が可変する毎に遊技方法を可変させる煩わしさを遊技者に与え無いように構成しているが、これに限ること無く、設定される遊技状態に応じて遊技方法を異ならせるように構成しても良く、例えば、通常状態中は左打ち遊技(可変表示装置ユニット80の左側に形成される遊技領域(左側領域)を狙う遊技)を実行させ、時短状態中は右打ち遊技(可変表示装置ユニット80の右側に形成される遊技領域(右側領域)を狙う遊技)を実行させるように構成しても良い。この場合、左側領域に特図遊技を実行させるための構成として、特図入球口64を設け、右側領域に特電遊技を実行させるための構成として、スルーゲート67、普電入賞装置640、V入賞装置65を設け、左側領域、或いは右側領域を流下した球が到達可能な遊技領域(下方領域)に、大当たり遊技として開放動作される可変入賞装置650を設けるように構成すると良い。
このように構成することで、遊技者に主として実行させる遊技内容(特図遊技、特電遊技)に応じて遊技方法(左打ち遊技、右打ち遊技)を異ならせることができるため、遊技者に対して、遊技方法を可変させる楽しさを提供することができる。
また、このように、遊技者に主として実行させる遊技内容(特図遊技、特電遊技)に応じて遊技方法(左打ち遊技、右打ち遊技)を異ならせる場合には、遊技者に対して実行すべき遊技方法(左打ち遊技、右打ち遊技)を案内するための案内報知(例えば、第3図柄表示装置81の表示面にて表示される「右打ち」の表示態様)を実行するように構成すると良い。
さらに、遊技者に主として実行させる遊技内容(特図遊技、特電遊技)に応じて遊技方法(左打ち遊技、右打ち遊技)を異ならせる場合に、左側領域、或いは右側領域を流下した球が到達可能な遊技領域(下方領域)に、大当たり遊技として開放動作される可変入賞装置650を設けることで、特図遊技に基づいて大当たり遊技が実行される場合も、特電遊技に基づいて大当たり遊技が実行される場合も、大当たり遊技の実行を契機に遊技方法を可変させる必要が無く、円滑に遊技を行わせることができる。
図20に戻り説明を続ける。本実施形態では、特別図柄の変動回数(特図抽選の回数)に基づいて時短状態の終了条件が成立するように構成している。また、普通図柄の抽選(普図抽選)は、特別図柄の抽選(特図抽選)に関わること無く独立して実行可能に構成している。つまり、普図抽選の実行契機は、特図抽選の状況に関わらず成立するように構成している。
加えて、本実施形態では、特別図柄変動(特図変動)普電入賞装置640内に設けられた特電作動口643に球が入賞し、役物当たり遊技が実行されると、実行中の特別図柄変動を中断するように構成し、役物当たり遊技が終了した場合に、中断していた特別図柄変動を再開させるように構成している。また、役物当たり遊技中に球がV入賞口165に入賞し大当たり遊技(V大当たり遊技)が実行された場合には、その大当たり遊技が終了した場合に、中断していた特別図柄変動を再開させるように構成している。
このように構成された本実施形態では、時短状態が設定されている場合に、特図抽選に基づいて成立し得る時短状態の終了条件(時短終了条件)が成立するまでに、即ち、所定回数(例えば、4回)の特図抽選が実行されるまでに、数多くのV大当たり遊技を狙う特電遊技が実行される。具体的に例を示すと、時短終了条件として特図変動4回が設定された場合には、4回目の特図抽選が終了するまでの期間、即ち、4回の特図抽選に対してそれぞれ10秒の変動時間が設定された場合には、今回設定された時短状態が40秒後(4回目の特図抽選が終了するタイミング)まで継続することになる。
この場合、図12(a)に示した通り、大当たり遊技終了時に特図保留数が4個ある場合には、大当たり遊技終了後に設定される時短状態が終了するまでの期間として「40秒」が表示される。
さらに、上述した通り、本実施形態では、時短状態中の役物当たり遊技や大当たり遊技(V大当たり遊技)が実行されている間、実行中の特図変動の変動時間が減算されないように構成しているため、実際に時短状態が設定される期間は、時短終了条件が成立するまでの特図変動時間と、その特図変動時間の減算が中断されている中断時間と、を合算した期間となる。特図変動の減算が中断される中断時間は、上述した通り、当たり遊技(役物当たり遊技、大当たり遊技)が実行されている期間が該当し、その当たり遊技の実行期間は、遊技者の遊技内容によって期間の長さが前後するため遊技者に対して中断時間を正確に報知することができない。
よって、本実施形態では、時短状態が終了するまでの残時間(特図変動時間)を表示し(図13(a)参照)、特図変動時間の減算が中断される場合には、その減算が再開されるまで、時短状態が終了するまでの残時間(特図変動時間)の減算表示が中断されていることを示すための表示態様(図13(b)参照)を表示するように構成している。
このように構成することで、第3図柄表示装置81の表示面に表示される時短状態が終了するまでの期間を示す表示態様(図12(a)の残時短期間表示態様801)の表示内容と、実際に時短状態が終了するまで期間と、が相違すること無く、遊技者に分かり易い遊技を提供することができる。
時短状態(普通図柄の高確率状態)中に実行される普通図柄抽選(普図抽選)は、当たり当選の確率が約33%となるように構成しており、通常状態(普通図柄の低確率状態)中に実行される普通図柄抽選(普図抽選)の当たり確率(1%)に比べて、普図当たりに当選し易くなるように構成している。さらに、本実施形態では、設定されている遊技状態に関わらず、普通図柄の変動パターンとして3秒の変動時間が設定されるように構成している。よって、時短状態中に継続して左打ち遊技を実行することにより、約10秒に1回は普図当たり遊技が実行され普電入賞装置640が開放状態となるように構成している。
図3から図5を参照して上述した通り、時短状態中に普図当たり遊技が実行された場合には、普電入賞装置640に入賞した球が特電作動口643へと入球し易く(通常状態中に実行される普図当たり遊技よりも入球し易く)なるように構成しており、普図当たり遊技の実行回数と略同一回数の役物当たり遊技を実行可能に構成している。そして、図6から図9を参照して上述した通り、1回の役物遊技において球がV入賞口165に入賞し、大当たり遊技(V大当たり遊技)が実行される確率が約1/11となるように構成している。
つまり、本第1実施形態では、時短状態中において、約10秒に1回の割合で、球をV入賞口165に入賞させるチャンスとなる役物当たり遊技が実行されるように構成している。役物当たり遊技の遊技結果がV入賞口165へと球を入賞できた場合(V入賞である場合)は、役物当たり遊技の後、大当たり遊技(大当たり種別が大当たりCの大当たり遊技(10R(ラウンド)、時短4回))が実行され、その大当たり遊技終了後に再度時短状態が設定される。つまり、時短状態中にV大当たり遊技(球をV入賞口165に入賞させることにより実行される大当たり遊技)が実行された場合には、その大当たり遊技終了後に必ず時短状態が設定されるように構成している。よって、一旦時短状態が設定されると、特電遊技にて大当たり遊技を実行させ続ける限り時短状態が終了することが無いため、遊技者に対して期待感を持たせて特電遊技を実行させることができる。
また、詳細な説明は後述するが、特電遊技によって大当たり遊技が実行された場合は、その大当たり遊技の終了後に、中断していた特図変動が再開されることになるが、その再開された特図変動によって、時短終了条件を成立させるための特図抽選(特図変動)回数が更新されないように構成している。即ち、再開後の特図変動が終了した後に、特図変動が4回実行されるまで時短状態が継続するように構成している。
つまり、特図変動の残期間が長時間(例えば、30秒)である場合に役物当たり遊技が実行され、その役物当たり遊技によってV大当たり遊技が実行された場合には、大当たり遊技後に設定される時短状態の期間が、「30秒+特図変動4回分」となるのに対して、特図変動の残期間が短時間(例えば、0.5秒)である場合に役物当たり遊技が実行され、その役物当たり遊技によってV大当たり遊技が実行された場合には、大当たり遊技後に設定される時短状態の期間が、「0.5秒+特図変動4回分」となる。
このように構成することで、経過時間に基づいて終了条件が成立する時短状態中にV大当たり遊技を狙う特電遊技を実行する場合において、V大当たり遊技が早く実行されるほうが遊技者に有利となるのでは無く、実行中の特図変動の残期間が長い状態でV大当たり遊技が実行されたほうが遊技者に有利とすることが可能となる。よって、時短状態が設定されてから所定期間が経過した状態でV大当たり遊技が実行されていない場合であっても、遊技者に対して期待感を持たせながら継続して遊技を行わせることが可能となる。
なお、本実施形態では、大当たり終了後に再開される特図変動に基づいて時短回数(時短終了条件を成立させるために更新される特図変動回数)が更新(減算)されないように構成しているが、これに限ること無く、大当たり終了後に再開される特図変動に基づいて時短回数(時短終了条件を成立させるために更新される特図変動回数)が更新されるように構成しても良い。このように構成した場合であっても、再開後の特図変動期間(残変動期間)が長いほど、遊技者に有利とすることができるため、時短状態が設定されてから所定期間が経過した状態でV大当たり遊技が実行されていない場合であっても、遊技者に対して期待感を持たせながら継続して遊技を行わせることが可能となる。
図20に戻り、説明を続ける。時短状態中に実行される役物当たり遊技の遊技結果が、V入賞口165へと球を入賞させることが出来なかった場合(非V入賞の場合)は、時短状態が終了するまで繰り返し特電遊技が実行される。
また、時短状態中において、特別図柄変動(特図変動)が終了すると、時短終了条件が成立しているか、即ち、時短終了条件として設定された回数分の特図変動が終了したかが判別され、時短終了条件が成立している場合には、遊技状態が通常状態へと移行し、特図遊技が実行される。一方、時短終了条件が成立していない場合は、次の特図変動が実行される。詳細な説明は図25(c)を参照して後述するが、本実施形態では、時短状態中に実行される特図抽選の変動パターンとして、特図抽選の結果が当たり当選(1/100)の場合には50秒、或いは200秒の変動時間が設定される変動パターンが選択され、特図抽選の結果が外れ(99/100)の場合には、10秒〜50秒の変動時間が設定される変動パターンが選択されるように構成している。即ち、時短終了条件が成立するまでに実行される特図抽選(時短終了条件として時短4回が設定された場合には、大当たり遊技終了後に実行される4回の特図抽選)にて大当たり当選した場合のほうが、長い期間時短状態を継続させ易くすることができるように構成している。さらに、時短状態中に特図抽選で大当たり当選した場合には、その大当たり遊技終了後に再度時短状態が設定される。よって、時短状態が設定される限られた期間内で特図抽選により大当たり当選した場合の付加価値を遊技者に提供することができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態では、大当たり遊技終了時に獲得している特別図柄の保留記憶内に200秒の変動時間が設定される大当たり情報があると判別した場合には、その旨を報知するための特殊演出を実行するように構成している(図17(a)参照)。
さらに、本実施形態では、大当たり遊技終了後に設定される時短状態の終了条件として、成立し易い時短終了条件(時短4回)と、成立し難い時短終了条件(時短15回)と、を設定可能に構成している。ここで、時短15回が設定された場合には、時短状態中に実行される15回目の特図抽選が終了するまで時短状態が継続することになるため、特図変動回数の増加分に応じて時短期間を長くすることができると共に、時短状態中に大当たり当選する確率を高くすることができ、大当たり当選時に設定される長時間の変動パターンによってより時短期間を長くすることができる。
また、本第1実施形態のパチンコ機10は、図2に示した通り、通常状態中も、時短状態中も、大当たり遊技中も、全て同一の遊技方法(左打ち遊技)で遊技を行わせるように構成されているため、時短状態中に特図抽選が実行されない状況が発生することを抑制することができる。なお、本実施形態では、特図変動の変動パターンが特別図柄の保留数(特図保留数)に関わらず選択されるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、時短状態が設定されている場合は、特図保留数が多いほど長い変動時間が設定される変動パターンが選択され易くなるように構成すると良い。
このように構成することで、時短状態が設定される前段階(例えば、大当たり遊技中)において、特図保留数を上限(4個)に到達させようと意欲的に遊技を行わせることができる。また、時短状態中に特図変動が実行されない状態(時短終了条件が成立しない状態)が発生することを抑制することができる。
さらに、詳細な説明は省略するが、本実施形態では、時短状態が設定されている期間中において、即ち、所定回数の特別図柄変動(特図変動)が終了するまでの期間において、普通図柄の抽選を実行させ、最終的にV入賞装置65内のV入賞口165に球を入賞させる特電遊技を実行させるように構成している。そして、V入賞装置65は役物当たり遊技中に球を入賞させ易く構成しており、役物当たり遊技中は特図変動の変動時間が減算されない(中断する)ように構成している。さらに、役物当たり遊技は複数の終了条件を有しており、具体的には、役物当たり遊技中にV入賞装置65に入賞した球数が所定数(3個)に到達した場合に成立する第1終了条件(球入賞終了条件)と、役物当たり遊技が実行されてからの経過期間が所定期間(3秒)に到達した場合に成立する第2終了条件(時間経過終了条件)と、を有しており、第1終了条件、或いは、第2終了条件のうち何れかの終了条件が成立した場合に、役物当たり遊技を終了するように構成している。また、普通図柄の変動期間中、及び、普図当たり遊技の実行期間中は、新たな普通図柄の抽選(普図抽選)が実行されないが、普図当たり遊技中に特電作動口643へと球が入賞し、役物当たり遊技が実行されている期間中は、新たな普図抽選を実行可能に構成している。
このように構成されたパチンコ機10では、時短状態中に役物当たり遊技を実行させることで、特図変動を中断させながらより多くの役物当たり遊技が実行されることを目指して特電遊技が行われる。しかしながら、普通図柄の抽選結果が停止表示されるまでの普通図柄の変動期間や、普図当たり遊技の実行期間中において球を普電入賞装置640へと入賞させることができない期間(電動役物640aが閉鎖状態となる期間)といった役物当たり遊技を実行させることができない期間は、時短状態中における特別図柄の変動時間を無駄に減算させる期間となるため、時短状態中において、遊技者に不利な不利時短期間となる。
よって、例えば、時短状態中に設定される普通図柄の変動パターンとして、変動時間が短い普図短変動パターン(変動時間3秒)と、変動時間が長い普図長変動パターン(変動時間15秒)と、を選択可能に構成した場合には、上述した不利時短期間が短くなるように、普図短変動パターンが選択されることを期待しながら遊技を行うことになる。さらに、本実施形態のように、役物当たり遊技の実行期間中は特図変動が中断される(特図変動の変動時間を減算する処理を中断させる)構成を用いた場合には、不利時短期間と、特図変動の中断期間と、が重複する期間を長くすることにより、不利時短期間中に特別図柄の変動時間が減算されてしまうことを抑制することができる。
そこで、時短状態中の不利時短期間を短くするために、時短状態中において役物当たり遊技が実行される場合に実行中の普図変動の残時間を判別し、その残時間が所定時間(例えば、10秒)よりも長い場合は、役物当たり遊技を球入賞によって終了させるのでは無く、時間経過によって終了させたほうが良いことを促す演出を実行するように構成すると良い。このように構成することで、役物当たり遊技の実行期間を長くすることができる分、不利時短期間を短くすることができる。
<第1実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成について>
次に、図21を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図21は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
主制御装置110では、特別図柄の抽選、普通図柄の抽選、第1図柄表示装置37における表示の設定、第2図柄表示装置83における表示の設定、および、第3図柄表示装置81における表示の設定といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。そして、RAM203には、これらの処理を制御するための各種カウンタが設けられている。ここで、図22を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。図22は、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等を模式的に示した模式図である。これらのカウンタ等は、特別図柄の抽選、普通図柄の抽選、第1図柄表示装置37における表示の設定、第2図柄表示装置83における表示の設定、および、第3図柄表示装置81における表示の設定などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。
特別図柄の抽選や、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の表示の設定には、特別図柄の抽選に使用する第1当たり乱数カウンタC1と、特別図柄の大当たり種別を選択するために使用する第1当たり種別カウンタC2と、特別図柄における外れの停止種別を選択するために使用する停止種別選択カウンタ(図示せず)と、第1当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1と、が用いられる。
また、普通図柄の抽選には、第2当たり乱数カウンタC4が用いられ、第2当たり乱数カウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2と、普通図柄の変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1と、が用いられる。これら各カウンタは、更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図39参照)の実行間隔である2ミリ秒間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図55参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM203には、4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる特図入球口64への入球に対応する特別図柄保留球格納エリア203aが設けられており、特別図柄保留球格納エリア203aには、特図入球口64への入球タイミングに合わせて、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、及び変動種別カウンタCS1の各値がそれぞれ格納される。
そして、特別図柄の始動条件(変動条件)が成立した場合に、特別図柄保留球格納エリア203aの保留第1エリアに格納されている各種値を特別図柄実行エリアへシフトし、格納されている各種値に基づいた特別図柄変動が開始される。
なお、本実施形態では、特別図柄の種別が1種類の構成を用いているが、これに限ること無く、特別図柄の種別を2種類以上設けても良い。この場合、例えば、特図入球口64(第1入球口)への球の入球に基づいて一の特別図柄種別(例えば、第1特別図柄)の抽選条件を成立させるために、第1特別図柄保留球格納エリアに上述した各値を格納し、特図入球口64(第1入球口)とは異なる入球口(例えば、第2入球口)への球の入球に基づいて他の特別図柄種別(例えば、第2特別図柄)の抽選条件を成立させるために、第1特別図柄保留球格納エリアとは異なる第2特別図柄保留球格納エリアに上述した各値を格納するように構成すれば良い。
そして、第1特別図柄の始動条件(変動条件)、或いは、第2特別図柄の始動条件(変動条件)が成立した場合に、対応する特別図柄種別の特別図柄保留球格納エリアの保留第1エリアに格納されている各種値を特別図柄実行エリアへシフトし、格納されている各種値に基づいた特別図柄変動が開始されるように構成すれば良い。このように構成することで、複数の特別図柄種別を用いたパチンコ機10であっても、各々の特別図柄変動を円滑に実行することができる。
さらに、複数の特別図柄種別(第1特別図柄、第2特別図柄)を有するパチンコ機10であれば、第1特別図柄の抽選と、第2特別図柄の抽選とを同時に(並行して)実行可能に構成しても良く、この場合、各特別図柄保留球格納エリア(第1特別図柄保留球格納エリア、第2特別図柄保留球格納エリア)がそれぞれ特別図柄実行エリアを有するように構成すれば良い。これにより、各特別図柄の始動条件が成立した場合に、速やかに次の特別図柄変動を実行させることができる。
また、本実施形態では、特別図柄の抽選結果が大当たりと外れのみとなるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、特別図柄の抽選結果が外れである場合の一部において、大当たり当選時よりも少ない特典(大当たり当選時とは異なる特典)を遊技者に付与可能な小当たりに当選し得るように構成しても良い。このように構成することで、大当たり当選しなかった場合であっても、遊技者に特典を付与する機会を設けることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。この場合、主制御装置110のRAM203内に、小当たり種別カウンタを設け、取得した小当たり種別カウンタの値を特別図柄保留球格納エリアに格納可能に構成し、特別図柄の抽選を実行する場合に参照するように構成すれば良い。
加えて、特別図柄抽選で小当たり当選可能に構成した場合には、例えば、大当たり当選に基づく遊技状態の移行内容と、小当たり当選に基づく遊技状態の移行内容と、を異ならせるように構成しても良く、例えば、大当たり当選した場合は、大当たり遊技の開始時に遊技状態を通常状態へと移行させ、さらに、設定された大当たり種別に基づいて、大当たり遊技終了後に新たな遊技状態を設定可能に構成し、小当たり当選した場合は、小当たり当選時の遊技状態を維持したまま小当たり遊技を実行し、その小当たり遊技終了後も遊技状態を移行させないように構成しても良い。
このように構成することで、当選した当たり種別(大当たり、小当たり)に応じて、遊技状態の移行の有無や、移行内容を異ならせることができるため、バリエーションに富んだ遊技を提供することができる。
さらに、本実施形態のRAM203には、1つの保留エリア(保留第1エリア)からなるスルーゲート67への入球(球の通過)に対応する普通図柄保留球格納エリア203bが設けられており、普通図柄保留球格納エリア203bには、スルーゲート67への入球タイミングに合わせて、第2当たり乱数カウンタC4、及び普図変動種別カウンタCS2の各値がそれぞれ格納される。
そして、普通図柄の始動条件(変動条件)が成立した場合に、普通図柄保留球格納エリア203bの保留第1エリアに格納されている各種値を普通図柄実行エリアへシフトし、格納されている各種値に基づいた普通図柄変動が開始される。
次に、図22を参照して、各カウンタについて詳しく説明する。第1当たり乱数カウンタC1は、所定の範囲(例えば、0〜399)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0〜399の値を取り得るカウンタの場合は399)に達した後0に戻る構成となっている。特に、第1当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該第1当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。
また、第1初期値乱数カウンタCINI1は、第1当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、例えば、第1当たり乱数カウンタC1が0〜399の値を取り得るループカウンタである場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1もまた、0〜399の範囲のループカウンタである。この第1初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図39参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図55参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
第1当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が特図入球口64に入球したタイミングでRAM203の特別図柄保留球格納エリア203aに格納される。そして、特別図柄の大当たりとなる乱数の値は、主制御装置110のROM202に格納される第1当たり乱数テーブル202aによって設定されており、第1当たり乱数カウンタC1の値が、第1当たり乱数テーブル202aによって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、特別図柄の大当たりと判定する。
ここで、図23(b)を参照して、第1当たり乱数テーブル202aについて説明する。図23(b)は、第1当たり乱数テーブル202aに規定されている内容を模式的に示した模式図である。この第1当たり乱数テーブル202aは、特別図柄の抽選において、大当たりと判別される乱数値(判定値)が規定されたテーブルである。
具体的には、第1当たり乱数テーブル202aには、大当たりと判定される判定値が所定範囲内に規定されており所定範囲の判定値が規定されている。図23(b)に示した通り、第1当たり乱数カウンタC1の値のうち「0〜3」が大当たり判定値として規定されており、それ以外の値(「4〜399」)が外れの判定値として規定されている。
なお、本実施形態では、大当たりに当選する確率が遊技状態に関わらず同一の確率となるように構成しているが、これに限ること無く、遊技状態に応じて大当たり確率が異なる様に構成しても良い。また、その場合、特別図柄の大当たり確率を、高確率状態と低確率状態の2種類、或いは、3種類以上にしても良い。この場合、例えば、特別図柄の状態と、普通図柄の状態と、を組み合わせることによって設定される最大で4種類の遊技状態毎に特別図柄の大当たり確率を異ならせるように構成しても良いし、単純に、特別図柄の状態を高確率状態、通常確率状態、低確率状態のように3種類以上設定可能にし、各状態に対して異なる大当たり確率を設定するように構成しても良い。
なお、特別図柄の抽選結果として「小当たり」に当選し得るように構成する場合は、第1当たり乱数テーブル202aに「小当たり」に対応する第1当たり乱数カウンタC1の値を規定するように構成すれば良い。このように構成することで、特別図柄の大当たり抽選と小当たり抽選と、を同一の処理で実行することができるため、大当たり抽選と小当たり抽選とを異なる処理で実行する場合に比べ、主制御装置110の処理負荷を軽減することができる。また、1つの特別図柄抽選において、大当たりと小当たりとに重複して当選してしまうことを禁止することができる。
第1当たり種別カウンタC2は、特別図柄の大当たりとなった場合に、第1図柄表示装置37の表示態様を決定するものであり、所定の範囲(例えば、0〜99)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0〜99の値を取り得るカウンタの場合は99)に達した後0に戻る構成となっている。第1当たり種別カウンタC2の値は、例えば、定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が特図入球口64へと入球したタイミングでRAM203の特別図柄保留球格納エリア203aに格納される。
本実施形態のパチンコ機10における第1当たり種別カウンタC2の値は、0〜99の範囲のループカウンタとして構成されている。本実施形態では取得した第1当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1当たり種別選択テーブル202cを参照して大当たりに当選した場合の大当たり種別を判別するように構成している。ここで、図24を参照して第1当たり種別選択テーブル202c内容について説明をする。
図24(a)は、第1当たり種別選択テーブル202cに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図24(a)に示した通り、この第1当たり種別選択テーブル202cには、特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に参照される特図大当たり種別選択テーブル202c1と、V入賞口165へと球が入賞(V入賞)した場合に参照されるV大当たり種別選択テーブル202c2と、を有している。
まず、図24(b)を参照して、特図大当たり種別選択テーブル202c1の内容について説明をする。図24(b)は、特図大当たり種別選択テーブル202c1に規定されている内容を示した模式図である。上述した通り、この特図大当たり種別選択テーブル202c1は、特別図柄の抽選で大当たり当選した場合に設定する大当たり種別を選択するためのデータテーブルであって、取得した第1当たり種別カウンタC2の値に応じて異なる大当たり種別が規定されているものである。
具体的には、第1当たり種別カウンタC2の値が「0〜98」の範囲には、「大当たりA」が規定されており、「99」の値には、「大当たりB」が規定されている。
ここで、各大当たり種別に対応して実行される大当たり遊技の内容、及び、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態の内容について説明をする。本実施形態では、各大当たり種別に応じて実行される大当たり遊技の開放動作内容(ラウンド遊技内容)、即ち、大当たり遊技中に実行される可動部材(可変入賞装置650)に対する動作内容(開放タイミング、開放回数)を時系列に規定した開放動作シナリオが主制御装置110のROM202が有する各種動作シナリオテーブル202eに予め記憶されている。
そして、大当たりに当選した場合に設定された大当たり種別に対応する開放動作シナリオが各種動作シナリオテーブル202eから読み出され、主制御装置110のRAM203内の実行中シナリオ格納エリア(図示せず)に格納される。開放動作シナリオが実行中シナリオ格納エリア(図示せず)に格納されると、主制御装置110のメイン処理(図55参照)が実行される毎(4ミリ秒毎)に、シナリオ内容が更新され、大当たり遊技中の制御を実行する大当たり制御処理(図56のS1804参照)において、現在のシナリオ内容を判別し、その判別結果に基づいた処理を実行するように構成している。
このように構成することで、例えば、一つの開放動作制御によって複数の可動部材を可動させる場合において、各可動部材の動作内容を時系列に規定した開放動作シナリオを用いることにより、複数の可動部材に対する動作制御を一元管理することができる。よって、各可動部材に対して別個に動作制御を実行する場合に比べて、各可動部材の動作タイミングを適正に設定することができるとともに、一つの可動部材に不具合が生じた場合における他の可動部材に対する動作処理を円滑に実行することができる。
「大当たりA」は、大当たり遊技としてラウンド数(ラウンド遊技が実行される回数)が4ラウンドで、4ラウンドの間、可変入賞装置650が開放動作される大当たり遊技が実行される大当たり種別である。このラウンド遊技とは、球が可変入賞装置650に10球入賞する、或いは、開放期間が30秒を経過するまでの間、第1アタッカ650を継続して開放させる遊技のことである。つまり、4ラウンドのラウンド遊技が実行される「大当たりA」では、最大で40個の球を可変入賞装置650へと入賞させることができる大当たり遊技となる。
さらに、「大当たりA」は、大当たり遊技終了後に時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定されるように規定されており、時短状態が継続する期間として「時短4回」、即ち、時短状態中に特別図柄の抽選で大当たり当選すること無く4回実行されるまで(4回目の特別図柄の抽選結果が停止表示(確定表示)されるまで)の時短期間が規定されている。
「大当たりB」は、大当たり遊技としてラウンド数(ラウンド遊技が実行される回数)が4ラウンドで、4ラウンドの間、可変入賞装置650が開放動作される大当たり遊技が実行される大当たり種別である。そして、大当たり遊技終了後に時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定されるように規定されており、時短状態が継続する期間として「時短15回」、即ち、時短状態中に特別図柄の抽選で大当たり当選すること無く15回実行されるまで(15回目の特別図柄の抽選結果が停止表示(確定表示)されるまで)の時短期間が規定されている。
つまり、本実施形態では、特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合には、必ず4ラウンドの大当たり遊技が実行され、その大当たり遊技の終了後に時短状態が設定されるように構成している。そして、設定された大当たり種別が「大当たりA」である場合(大当たり当選時の99%)には時短回数「4回」が、「大当たりB」である場合(大当たり当選時の1%)には時短回数「15回」が設定されるように構成している。
本実施形態のパチンコ機10では、時短状態中に、通常状態中における特図遊技(特図入球口64へと球を入球させ、特別図柄抽選で大当たり当選を目指す遊技)よりも、大当たり遊技が実行され易い特電遊技(普通図柄の抽選を基点としてV入賞口165に球を入賞(V入賞)させることで大当たりを目指す遊技)が実行されるように構成しており、通常状態よりも時短状態のほうが遊技者に有利な遊技状態となるように構成している。よって、遊技者に有利な遊技状態である時短状態が終了し難い(時短状態の終了条件が成立し難い)「大当たりB」のほうが、「大当たりA」よりも遊技者に有利な大当たり種別となる。
なお、本実施形態では、特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に、全ての大当たりで同一のラウンド数の大当たり遊技が実行されるように構成しているが、これに限ることなく、選択された大当たり種別に応じて異なる数のラウンド遊技を実行可能に構成しても良い。また、本実施形態では、特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に、全ての大当たりで大当たり遊技終了後に時短状態を設定するように構成し、大当たり種別に応じて時短回数(時短終了条件)を異ならせるように構成しているが、これに限ること無く、選択される大当たり種別に応じて大当たり遊技終了時に時短状態が設定される大当たり種別と、通常状態が設定される大当たり種別と、を設けても良い。
次に、図24(c)を参照して、V大当たり種別選択テーブル202c2の内容について説明をする。図24(c)は、V大当たり種別選択テーブル202c2に規定されている内容を模式的に示した模式図である。このV大当たり種別選択テーブル202c2は、球がV入賞口165に入賞(V入賞)したことを契機に実行される大当たり遊技(V大当たり遊技)の遊技内容が規定されているデータテーブルである。具体的には、第1当たり種別カウンタC2の値が「0〜99」の全範囲に「大当たりC」が規定されている。
この「大当たりC」は、大当たり遊技としてラウンド数(ラウンド遊技が実行される回数)が10ラウンドで、10ラウンドの間、可変入賞装置650が開放動作される大当たり遊技が実行される大当たり種別である。そして、大当たり遊技終了後に時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定されるように規定されており、時短状態が継続する期間として「時短4回」、即ち、時短状態中に特別図柄の抽選で大当たり当選すること無く4回実行されるまで(4回目の特別図柄の抽選結果が停止表示(確定表示)されるまで)の時短期間が規定されている。
つまり、本実施形態では、特図抽選に基づいて実行される大当たり遊技(特図遊技で実行される大当たり遊技)よりも、V入賞に基づいて実行される大当たり遊技(特電遊技で実行される大当たり遊技)のほうが、ラウンド数の多い大当たり遊技が実行されるように構成している。つまり、大当たり遊技中に付与される特典量(賞球数)の面でも、通常状態よりも時短状態のほうが遊技者に有利な遊技状態となる。
本実施形態では、特電作動口643に球が入賞したことに基づいて、第1当たり種別カウンタC2の値を取得するように構成し、役物当たり遊技中にV入賞したことに基づいて実行される大当たり遊技(V大当たり遊技)は、V入賞した役物当たり遊技の実行契機となった特電作動口643への球の入賞時に取得した第1当たり種別カウンタC2の値に基づいてV大当たり種別選択テーブル202c2を参照して選択された大当たり種別に基づいて実行されるように構成している。
なお、本実施形態では、V大当たり種別選択テーブル202c2に規定されている大当たり種別が1種類(大当たりC)のみであるため、何れの役物当たり遊技によってV入賞した場合であっても同一内容の大当たり遊技が実行されるものであるが、これに限ること無く、V大当たり種別選択テーブル202c2に、取得した第1当たり種別カウンタC2の値に応じて複数の大当たり種別を規定しても良い。また、普電入賞装置640内に複数の特電作動口を設け、その複数の特電作動口のうち球が入賞した特電作動口に対応させて大当たり種別を設定するように構成しても良い。さらに、役物当たり遊技が実行されている間にV入賞口165に球が入賞したことに基づいて第1当たり種別カウンタC2の値を取得し、その取得した第1当たり種別カウンタC2の値に基づいて大当たり種別を選択するように構成しても良い。
また、本実施形態では、大当たりに当選した時点、或いは、V入賞口165に球が入賞した時点において設定されている遊技状態に関わらず、大当たり遊技終了後の遊技状態を選択するように構成しているが、これに限ることなく、大当たりに当選した時点、或いは、V入賞口165に球が入賞した時点において設定されている遊技状態に応じて、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態を可変させるように構成しても良く、この場合、例えば、時短状態の終了間際(時短状態における特別図柄の最終変動の停止直前)に、普図当たり遊技が実行され、時短状態が終了した後の通常状態が設定されている状態で実行される役物当たり遊技中にV入賞した場合、即ち、通常状態中に特電遊技でV入賞した場合にのみ、大当たり遊技の終了後に時短終了条件が成立し難い時短状態(例えば、時短回数が20回の時短状態)が設定されるように構成しても良い。
本実施形態では、大当たり種別の種類は3種類としたが、それに限らず、2種類以下でもよいし、4種類以上設けるように構成してもよい。また、特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合と、特電遊技でV入賞した場合とで、同一の大当たり種別が設定され得るように構成しても良い。さらに、過去に選択された大当たり種別に関する情報(例えば、大当たり遊技内容や、遊技状態の移行内容)に基づいて、今回選択される大当たり種別の選択割合や種類を異ならせるように構成しても良い。このように構成することで、過去の遊技履歴(大当たり履歴)に対しても遊技者に興味を持たせることができる。また、この場合、過去の大当たり履歴に基づいて次回の大当たり時に設定され易い大当たり種別を遊技者に示唆可能な示唆演出を実行するように構成すると良い。これにより、遊技者に対して遊技を継続的に行わせ易くすることができる。
変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1によって、いわゆる短時間外れ、長時間外れ、ノーマルリーチ、スーパーリーチ等の大まかな表示態様(変動時間)が決定される。表示態様の決定は、具体的には、図柄変動の変動時間の決定である。変動種別カウンタCS1により決定された変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114により第3図柄表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様が決定される。変動種別カウンタCS1の値は、後述するメイン処理(図55参照)が1回実行される毎に1回更新され、当該メイン処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。尚、変動種別カウンタCS1の値(乱数値)から、図柄変動の変動時間を一つ決定する乱数値を格納した変動パターン選択テーブル202d(図25参照)は、主制御装置110のROM202内に設けられている。
ここで、図25を参照して変動パターン選択テーブル202dの内容について説明をする。図25(a)は変動パターン選択テーブル202dに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図25(a)に示した通り、変動パターン選択テーブル202dには、遊技状態として通常状態を設定している状態で用いられる通常用テーブル202d1と、時短状態を設定している状態で用いられる時短用テーブル202d2と、が規定されている。詳細については後述するが、本実施形態では遊技状態に応じて変動パターンを選択するために用いるデータテーブルを異ならせているため、遊技状態に応じて選択される変動パターン(変動時間)を異ならせることができる。
次に、変動パターン選択テーブル202dに規定されている各テーブルの詳細な内容について、図25(b)及び図25(c)を参照して説明をする。図25(b)は通常用テーブル202d1に規定されている内容を模式図に示した模式図である。この通常用テーブル202d1は、遊技状態として通常状態が設定されている場合に参照されるデータテーブルであって、特別図柄の抽選結果が大当たりである場合のほうが、外れである場合よりも長い変動時間の変動パターンが選択され易くなるように規定している。
具体的には、図25(b)に示した通り、特別図柄(特図)の抽選結果が「大当たり(当たり)」であって、変動種別カウンタCS1の値が「0〜50」の範囲に変動時間が20秒の当たりノーマルリーチ各種が対応付けて規定され、「51〜198」の範囲に変動時間が60秒〜120秒の当たりスーパーリーチが規定されている。図25(b)では、当たりスーパーリーチの変動パターンの説明を簡略化するために、変動種別カウンタCS1の値が「51〜198」の範囲に「60秒〜120秒」と示しているが、実際には、予め定められた変動時間(例えば、変動時間60秒、変動時間100秒、変動時間120秒)が、対応する変動種別カウンタCS1の値の範囲にそれぞれ規定されているものである。つまり、特別図柄の抽選結果が「大当たり(当たり)」であって、取得した変動種別カウンタCS1の値が「51〜198」の範囲である場合には、取得した値に対応する「60秒〜120秒」の何れかの変動時間が設定された変動パターンが設定されるものである。
また、抽選結果が「外れ」の場合は、変動種別カウンタCS1の値が「0〜179」の範囲に変動時間が8秒の短外れが対応付けて規定され、「180〜194」の範囲に変動時間が20秒の外れノーマルリーチ対応付けて規定され、「195〜198」の範囲に変動時間が60秒〜120秒の外れスーパーリーチが対応付けて規定されている。なお、抽選結果が「外れ」であって、変動種別カウンタCS1の値が「195〜198」の範囲に示した内容は、上述した抽選結果が「大当たり(当たり)」の場合と同一の目的であり、その説明を簡素化したものである。
つまり、本実施形態では、通常状態中において実行される特別図柄抽選の結果に関わらず、選択され得る変動時間の種類を同一にし、各変動時間が選択される割合のみを異ならせるように構成している。そして、特別図柄の抽選結果が大当たり(当たり)である場合のほうが、外れである場合よりも長い変動時間が選択される割合を高くするように構成している。よって、実行中の特別図柄変動が長くなればなるほど、大当たり当選の期待度を高めることができるため、長い変動時間の特別図柄変動が実行された場合において、その変動時間が経過するまでに遊技者が遊技に飽きてしまうことを抑制することができる。
なお、本実施形態では、つまり、本実施形態では、通常状態で実行される特別図柄の抽選に対して設定される変動時間として、第1特別図柄の保留球数が少ないほど長い変動時間が設定されるように構成している。このように構成することで、第1特別図柄の抽選が実行されない期間が頻繁に発生してしまう事態を抑制することができる。また、第1特別図柄の保留球数が上限に到達している場合には、短い変動時間が設定されるため、保留球数が上限に到達した状態で特図入球口64に球が入球してしまう事態を抑制することができる。
また、本実施形態では、通常状態中において実行される特別図柄抽選の結果に関わらず、選択され得る変動時間の種類が同一となるように構成することで、設定される変動時間の長さを把握することにより特別図柄の抽選結果が遊技者に事前にばれてしまうことを抑制することができるように構成しているが、これに限ること無く、特別図柄の抽選結果が大当たり(当たり)の場合のみ選択される変動時間や、外れの場合のみ選択される変動時間を一部設定可能に構成しても良い。
図25(b)に示した通り、本実施形態では、特別図柄の抽選結果(当否判定結果)と、取得した変動種別カウンタCS1の値と、に基づいて変動パターンを選択するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、大当たり当選した場合において設定される大当たり種別に基づいて変動パターンを選択するように構成しても良い。
次に、図25(c)を参照して変動パターン選択テーブル202dに設けられた時短用テーブル202d2の内容について説明をする。図25(c)は時短用テーブル202d2に規定された内容を模式的に示した模式図である。図25(c)に示した通り、時短用テーブル202d2には、図柄種別、抽選結果、および変動種別カウンタCS1の値の範囲と、変動パターンとが対応付けて規定されている。
具体的には、図25(c)に示した通り、当否判定結果(抽選結果)が「当たり(大当たり)」である場合は、変動種別カウンタCS1の値が「0〜99」の範囲に変動時間が50秒の「当たりショート」が規定され、「100〜198」の範囲に変動時間が200秒の「当たりロング」が規定されている。また、「外れ」である場合は、変動種別カウンタCS1の値が「0〜149」の範囲、に変動時間が10秒の「ショート外れA」が規定され、「150〜169」の範囲に、変動時間が15秒の「ショート外れB」が規定され、「170〜189」の範囲に、変動時間が20秒の「ショート外れC」が規定され、「190〜196」の範囲に、変動時間が30秒の「ロング外れA」が規定され、「197,198」の値に、変動時間が50秒の「ロング外れB」が規定されている。
上述した通り、時短状態中は、通常状態中とは異なり、特別図柄の抽選結果が当たりである場合と、外れである場合とで、選択され得る変動時間の種類が異なるように構成しており、大当たりに当選した場合に選択され得る変動時間のほうが、外れの場合に選択され得る変動時間よりも長くなるように構成している。
本実施形態では、上述した通り、時短状態が設定されている期間が遊技者に有利な遊技状態となり、その時短期間において、普通図柄の抽選を基点に特電遊技が実行される。また、時短状態の終了条件(時短終了条件)として、特別図柄の変動回数(抽選回数)に基づく終了条件(時短回数)が設定されている。
よって、時短状態中に実行される特別図柄変動として、長い変動時間が選択されたほうが、遊技者に有利な遊技状態である時短状態が設定される期間を長くすることができる。そして、時短状態中に実行される特別図柄抽選、例えば、時短4回が設定されている場合には、時短状態が設定されてから実行される4回分の特別図柄抽選において、大当たり当選(1/100)した場合に、その付加価値として長い変動時間の変動パターンが選択されるように構成している。このように構成することで、時短状態という限られた期間内に特別図柄の大当たりに当選した場合に、遊技者により有利な遊技を提供することができるため、遊技者に対して意欲的に遊技を行わせることができる。
また、特別図柄の抽選結果が外れである場合にも、「10秒〜50秒」と選択される変動時間に最大で5倍の差を設けているため、より長い変動時間の外れ変動が選択されることを遊技者に期待させながら遊技を行うことができる。
なお、本実施形態では、図12(a)に示した通り、大当たり遊技の終了画面において、時短状態の期間(Vラッシュ期間)の長さを示すための残時短期間態様801が表示されるように構成しており、この残時短期間態様801は、時短終了条件が成立するまでの範囲内であって、既に獲得済の特別図柄保留に含まれる入賞情報に基づいて事前に判別された変動時間を合算した値を表示するように構成している。
このように構成することで、残時短期間態様801として表示された秒数が、複数個の外れ変動の変動時間を合算した表示態様なのか、それとも1個の大当たり変動の変動時間に対応する表示態様なのか、を遊技者に予測させる楽しみを提供することができる。
図22に戻り説明を続ける。第2当たり乱数カウンタC4は、例えば0〜999の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり999)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。また、第2当たり乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値が当該第2当たり乱数カウンタC4の初期値として読み込まれる。第2当たり乱数カウンタC4の値は、本実施形態ではタイマ割込処理(図39参照)毎に、例えば定期的に更新され、球が普通始動口(スルーゲート)67を通過したことが検知された時に取得され、RAM203の普通図柄保留球格納エリア203bに格納される。
そして、普通図柄の当たりとなる乱数の値は、主制御装置のROM202に格納される第2当たり乱数テーブル202bによって設定されており、第2当たり乱数カウンタC4の値が、第2当たり乱数テーブル202bによって設定された当たりとなる乱数の値と一致する場合に、普通図柄(第2図柄)の当たりと判定する。また、この第2当たり乱数テーブル202bは、普通図柄の低確率時用と、その低確率時より普通図柄の当たりとなる確率の高い高確率時用との2種類に分けられ、それぞれに含まれる大当たりとなる乱数の個数が異なって設定されている。このように、当たりとなる乱数の個数を異ならせることにより、普通図柄の低確率時と普通図柄の高確率時とで、当たりとなる確率が変更される。
この第2当たり乱数テーブル202bに規定されている内容について、図23(c)を参照して説明をする。図23(c)は、第2当たり乱数テーブル202bに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図23(c)に示した通り、普通図柄の低確率状態である場合は、取得した第2当たり乱数カウンタC4が「0」の値に普図当たりが規定され、普通図柄の高確率状態である場合は、取得した第2当たり乱数カウンタC4が「0〜299」の範囲に普図当たりが規定されている。
つまり、本実施形態では、普通図柄の低確率状態が設定されている場合には、普通図柄の抽選で当たりとなる確率(1/1000)が低確率に設定されている。これにより、普通図柄の低確率状態である通常状態と、普通図柄の高確率状態である時短状態と、で同一の遊技方法(左打ち遊技)が実行される本実施形態において、通常状態中に普図当たりに当選し難くすることができるため、通常状態中に普図当たり遊技が実行され普電入賞装置640内に球が入賞する事態を発生し難くすることができる。一方、普通図柄の高確率状態が設定されている場合には、普通図柄の抽選で当たりとなる確率(300/1000)が高確率に設定されている。これにより、時短状態中において普通図柄の当たり当選に基づく普図当たり遊技を実行し易くすることができる。
なお、本実施形態では上述した通り、通常状態中に実行される普図当たり遊技では、時短状態中に実行される普図当たり遊技に対して、球が普電入賞装置640に入賞し難くなるように構成し、さらに、通常状態中に普電入賞装置640に球が入賞したとしても、その入賞した球が特電作動口643に入球し難くなるように構成している。即ち、本実施形態では、通常状態中において普図当たりに当選し難くし、万が一、普図当たりに当選した場合であっても、その普図当たり遊技中に球が普電入賞装置640に入賞し難くし、さらに、球が普電入賞装置640に入賞したとしても、その入賞した球が特電作動口643に入賞し難くなるように構成している。
このように、普通図柄の抽選が実行されてから特電作動口643へと球が入賞するまでの複数の過程(3つの過程)において、通常状態中は時短状態中よりも遊技を進行させ難くするように構成することで、通常状態中に実行された普通図柄の抽選を契機に特電作動口643に球が入賞し、役物当たり遊技が実行されることを確実に防止することができる。
また、本実施形態では、上述した3つの過程において、通常状態中に普通図柄の抽選が実行されたことに基づく特電作動口643への球の入賞を規制するように構成するかわりに、通常状態中においても普通図柄の変動時間として短い変動時間(時短状態中と同一の3秒)が設定されるように構成している。つまり、短い期間で普通図柄の抽選が実行され易くなるように構成したとしても、上述した3つの過程における規制によって、球が特電作動口643に入賞することを規制しているため、通常状態中に実行された普通図柄の抽選を契機に特電作動口643に球が入賞し、役物当たり遊技が実行されることを確実に防止することができる。
このように、通常状態中における普通図柄の変動時間を短く設定することで、遊技状態が切り替わるタイミング、例えば、大当たり遊技終了後に時短状態が設定されるタイミングにおいて、通常状態(普通図柄の低確率状態)中に実行された長い変動時間の普通図柄変動が遊技状態の移行タイミングを跨いで実行されてしまい、時短状態中の特別図柄変動が開始されたにも関わらず、時短状態中の普通図柄の抽選を実行することができない事態が発生することを抑制することができる。よって、本実施形態のように、時短状態が期間管理されるパチンコ機10において、限定された時短期間を有効に用いた遊技(特電遊技)を遊技者に提供することができる。
なお、本実施形態では、上述した3つの過程(普通図柄の当たり確率、普図当たり遊技における普電入賞装置640への球の入賞率、普電入賞装置640に入賞した球が特電作動口643へと入賞する入賞率)において、通常状態中における特電作動口643への球の入賞を規制するように構成しているが、これに限ること無く、2つ以下の過程において規制するように構成しても良い。また、本実施形態では、普電入賞装置640に入賞した球が特電作動口643に入賞しない場合は、アウト口644に入球し、遊技者に特典(例えば、賞球)が付与されないように構成しているが、これに限ること無く、例えば、アウト口644に球が入球した場合には、特電作動口643に球が入球した場合よりも多くの賞球が払い出されるように構成しても良い。
このように構成することにより、通常状態中に特電作動口643へと球が入賞することを抑制しながらも、普電入賞装置640に入賞した場合に異なる特典(役物当たり遊技を実行する特典とは異なる特典)を遊技者に付与することができるため、遊技者に対して、意外性のある遊技を提供することができる。また、普通図柄の低確率状態が設定されている状態において、普図当たり当選した場合の付加価値を遊技者に提供することができる。
第2初期値乱数カウンタCINI2は、第2当たり乱数カウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜999)、タイマ割込処理(図39参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図55参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
このように、RAM203には種々のカウンタ等が設けられており、主制御装置110では、このカウンタ等の値に応じて大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81における表示の設定、第2図柄表示装置83における表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行することができる。
普図変動種別カウンタCS2は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。この普図変動種別カウンタCS2の値は、後述するメイン処理(図55参照)が1回実行される毎に1回更新され、当該メイン処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、普図変動種別カウンタCS2の値によって、普通図柄の変動時間が決定される。具体的には、取得した普図変動種別カウンタCS2の値を用いて、普通図柄の変動時間が決定されるように構成している。
図21に戻り説明を続ける。ROM202は、図22に図示した各種カウンタに対応して規定される各種データテーブル等を有している。ここで、図23(a)を参照して、本実施形態のパチンコ機10における主制御装置110のROM202の内容について説明をする。図23(a)は、本実施形態におけるパチンコ機10の主制御装置110のROM202の内容を模式的に示した模式図である。
図23(a)に示した通り、本実施形態におけるパチンコ機10の主制御装置110のROM202は、第1当たり乱数テーブル202a、第2当たり乱数テーブル202b、大当たり種別選択テーブル202c、変動パターン選択テーブル202d、各種動作シナリオテーブル202eを少なくとも有している。なお、第1当たり乱数テーブル202a、第2当たり乱数テーブル202b、大当たり種別選択テーブル202c、変動パターン選択テーブル202dについては、図22に図示した各種カウンタを説明する際に上述したため、その説明を省略する。
各種動作シナリオテーブル202eは、主制御装置110が動作制御を管理する各種可動部材の動作内容が予め時系列で規定されている動作シナリオを有するデータテーブルであって、主制御装置110の制御処理において、可動部材を動作制御する際に読み出されるものである。本実施形態では、可動部材を動作制御する際に、この各種動作シナリオテーブル202eのうち、今回の動作制御条件と合致する動作シナリオを読み出し、その読み出した動作シナリオをRAM203の記憶エリアに一時的に記憶する。そして、4ミリ秒間隔で実行されるメイン処理(図55参照)において、記憶エリアに記憶された動作シナリオの内容を定期的に(4ミリ秒単位で)更新させ、更新後の値に対応するエリアに可動部材を可変動作させる動作シナリオがある場合には、その動作シナリオに基づく動作制御を実行するように構成している。また、各動作シナリオテーブルは、可動部材毎に設けられるのでは無く、可動部材を動作制御させる1つのイベント(大当たり遊技、普図当たり遊技、役物当たり遊技)単位で設定されるものである。よって、1つのイベント内で複数の可動部材を動作制御する必要があるイベント(例えば、普図当たり遊技)に対応する動作シナリオテーブルには、複数の可動部材に対して実行する動作制御内容が規定されている。
ここで、図26〜図28を参照して、各種動作シナリオテーブル202eの内容について説明をする。図26(a)は、各種動作シナリオテーブル202eの内容を模式的に示した模式図である。図26(a)に示した通り、各種動作シナリオテーブル202eには、大当たり動作シナリオテーブル202e1、役物当たり動作シナリオテーブル202e2、普図当たり動作シナリオテーブル202e3、第1可動弁シナリオテーブル202e4を有している。
まず、図26(b)を参照して、役物当たり動作シナリオテーブル202e2の内容について説明をする。図26(b)は、役物当たり動作シナリオテーブル202e2に規定されている各種内容を模式的に示した模式図である。役物当たり動作シナリオテーブル202e2は、役物当たり遊技中の動作内容が設定された役物当たりシナリオが規定されているデータテーブルであり、役物当たり遊技のオープニング期間(役物当たり遊技が開始されてからV入賞装置65が開放するまで(V入賞口ソレノイド209bがオンに設定されるまで)の期間)、ラウンド期間(V入賞装置65が開放される最大期間)、エンディング期間(V入賞装置65の開放期間が終了し、貯留ソレノイド209cがオフに設定されてからの猶予期間)が規定されており、役物当たり遊技が開始される場合に設定され、周期的(主制御装置110のメイン処理が実行される毎に)値が1加算されるシナリオカウンタ(図示せず)の値に対応した動作制御が実行される。
具体的には、役物当たり遊技が開始されると、シナリオカウンタの値が「1」にセットされる。シナリオカウンタ「1」には、対応する動作シナリオとして、貯留ソレノイド209cをオンに設定する動作シナリオが規定されているため、役物当たり遊技の開始と同時に貯留ソレノイド209cがオンに設定され、貯留弁66aの上面に形成される貯留部に球を貯留可能な状態へと貯留弁66aが可動される。そして、シナリオカウンタの値が4ミリ秒毎に加算されていき、シナリオカウンタ「25」、即ち、役物当たり遊技が開始されてから0.1秒後にオープニング期間を終了させ、次いで、シナリオカウンタの値が「26」となるタイミングでV入賞口ソレノイド209bをオンに設定し、V開閉扉65a(Vアタッカー)を開放させる。つまり、本実施形態では、役物当たり遊技が開始されてからV入賞装置65を開放状態とするまでの期間を用いて貯留弁66aを貯留状態へと可変させるように構成している。このように構成することで、V入賞装置65が開放状態となった直後に勢いよく球がV入賞装置65へと入賞したとしても、V入賞装置65が開放状態となるタイミングにおいて既に貯留弁66aを貯留状態へと可変されているため、球が貯留弁66aを通過してV入賞口165に入賞してしまうことを確実に防止することができる。
次いで、シナリオカウンタの値が「375」のタイミング、即ち、役物当たり遊技が開始されてから1.6秒経過したタイミングに、V入賞口ソレノイド209bをオフに設定し、V開閉扉65a(Vアタッカー)を閉鎖させるシナリオが規定されている。そして、V開閉扉65a(Vアタッカー)の閉鎖制御を実行後、即ち、シナリオカウンタの値が「376」のタイミングで、役物当たり遊技のエンディング期間が設定され、貯留ソレノイド209cがオフに設定されるように規定している。そして、シナリオカウンタの値が「750」に到達するまで、役物当たり遊技の閉鎖状態(エンディング期間)が設定される。
つまり、本実施形態のパチンコ機10において実行される役物当たり遊技では、貯留弁66aを貯留状態へと移行させた後に、V入賞装置65が開放するように構成している。そして、V入賞装置65を閉鎖するタイミング(シナリオカウンタ「375」)よりも後に、貯留ソレノイド209cがオフに設定されるようにシナリオが規定されている。このように構成することで、役物当たり遊技の開始時、或いは終了時において、不測の事態が発生してしまい、意図しないタイミングで役物当たり遊技が実行されることを抑制することができる。
次に、図27(a)を参照して、第1可動弁動作シナリオ202e4の内容について説明をする。図27(a)は、第1可動弁シナリオ202e4に規定されているシナリオの内容を示した模式図である。本実施形態の第1可動弁66bは、パチンコ機10に電源が投入されている間、予め定められた動作パターンで可動するように動作制御されるものであり、パチンコ機10に電源が投入された場合に実行される主制御装置110の立ち上げ処理(図54参照)にて第1可動弁66bの動作が設定されるものである(図54のS1715参照)。そして、主制御装置110のメイン処理(図55参照)にて4ミリ秒毎に実行される処理によってシナリオカウンタの値が更新(1加算)されるように構成されている。
図27(a)に示した通り、本実施形態における第1可動弁66bは、V入賞口165へと球を入賞させることが可能なV入賞可能状態と、V入賞口165へと球を入賞させることが困難なV入賞困難状態との何れかの状態に位置するように構成している。第1可動弁動作シナリオ202e4は、シナリオカウンタの値が「1」〜「1500」の範囲に対して、第1可動弁ソレノイド209dをオン(第1可動弁66bを球がV入賞口165に入賞可能な状態)にする動作シナリオと、第1可動弁ソレノイド209dをオフ(第1可動弁66bを球がV入賞口165に入賞困難な状態)にする動作シナリオと、が規定されている。
具体的には、シナリオカウンタの値が「1」〜「1250」の範囲、即ち、第1可動弁動作シナリオ202e4が設定されてから5秒が経過するまでは、第1可動弁ソレノイド209dがオフ、シナリオカウンタの値が「1251」〜「1500」の範囲、即ち、第1可動弁動作シナリオ202e4が設定されてから5秒〜5.5秒の間は、第1可動弁ソレノイド209dがオンに設定されるように動作シナリオが規定されている。そして、シナリオカウンタの値が上限値「1500」に到達した場合には、次のメイン処理(図55参照)が実行される際に、シナリオカウンタの値を「1500」から「1」へと切り替え、以降、パチンコ機10の電源が断されるまで繰り返し第1可動弁動作シナリオ202e4に基づく動作制御を実行するように構成している。
つまり、本実施形態のパチンコ機10では、V入賞口165への球の入賞を許容、禁止するための可変部材である第1可動弁66bを、5.5秒間の間、0.5秒間だけV入賞口165に球を入賞させることが可能な状態へと切り替えるように可変動作するように構成している。これにより、第1可動弁66bにランダムなタイミングで球が到達した場合において、その球が第1可動弁66bを通過し、V入賞口165へと入賞する確率は、1/11となるように構成している。よって、遊技者に対してどの役物当たり遊技でV入賞口165へと球が入賞するのかを分かり難くすることができ、全ての役物当たり遊技において意欲的に遊技を行わせることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、1回の役物当たり遊技中にV入賞装置65へと複数個の球が入賞したとしても、第1可動弁66bへと到達し得る球の数が1個となるように構成している。これにより、役物当たり遊技における大当たり確率(球がV入賞口165へと入賞する確率)が約1/11となるため、遊技者に対して過剰に大当たり遊技が提供されてしまうことを抑制することができる。
なお、本実施形態では、第1可動弁66bの動作内容として、パチンコ機10に電源が投入されている期間中、常時同一の動作内容が設定されるように構成しているが、これに限らず予め定められている動作パターンで有れば良く、例えば、第1可動弁ソレノイド209dのオフ期間(5.5秒)、オン期間(0.5)秒と規定される第1動作パターンと、オフ期間(3秒)、オン期間(0.2秒)、オフ期間(2秒)、オン期間(0.3秒)と規定される第2動作パターンと、を順に設定する動作シナリオを設定しても良い。
また、本実施形態では、パチンコ機10に電源が投入されてから同一の動作シナリオを繰り返し設定するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、パチンコ機10に電源が投入されてからの経過時間を計測する計測手段を設け、その計測手段による計測結果に基づいて、異なる動作シナリオへと切り替えるように構成しても良い。この場合、計測手段の計測結果が特定の計測結果(例えば、電源投入から1時間以内や、電源投入から3時間〜3時間10分等)である場合のみ、通常の動作シナリオよりも、第1可動弁ソレノイド209dがオンに設定される期間の割合が、オフに設定される期間の割合に対して高くなるように構成すると良い。このように構成することで、特定の期間だけ時短遊技中に大当たり遊技(V大当たり遊技)が実行され易くすることができ、その期間を目指して遊技者に遊技を行わせることが可能となり、遊技の稼働を向上させることができる。
また、遊技状況に応じて動作シナリオの制御内容を異ならせても良く、例えば、特定の大当たり遊技が実行されるタイミング、終了するタイミング、にて第1可動弁動作シナリオ202e4を初期状態(シナリオカウンタの値「1」)から開始させるように構成しても良いし、特別図柄抽選の結果が所定回数(例えば、本パチンコ機10の大当たり確率の逆数である300回)に渡って連続して外れであった場合に、通常の動作シナリオよりも、第1可動弁ソレノイド209dがオンに設定される期間の割合が、オフに設定される期間の割合に対して高くなる特殊動作シナリオを設定するように構成しても良い。そして、この特殊動作シナリオが一旦設定されると、その後、時短状態が設定され、その時短状態が終了するまでの期間継続して設定され続けるように構成すると良い。これにより、特殊動作シナリオが設定されることで遊技者に対して継続して遊技を行わせることができる。なお、この場合、遊技者に対して特殊動作シナリオが設定されたことを報知するための報知手段を設けると良い。このように構成することで、遊技者に対して特殊動作シナリオが設定されていることを分かり易く報知することができる。
次に、図27(b)を参照して、普図当たり動作シナリオテーブル202e3の内容について説明をする。図27(b)は、普図当たり動作シナリオテーブル202e3に規定されている内容を示した模式図である。この普図当たり動作シナリオテーブル202e3は、普通図柄抽選で当たり当選した場合に実行される普図当たり遊技の動作パターンが格納されているデータテーブルであって、普図当たり遊技が開始される時点において設定されている遊技状態に対応した動作シナリオが設定されるものである。
具体的には、普図当たり動作シナリオテーブル202e3には、通常状態中に実行される普図当たり遊技の動作シナリオが規定されている通常用普図当たりシナリオ202e31と、時短状態中に実行される普図当たり遊技の動作シナリオが規定されている時短用普図当たりシナリオ202e32と、が規定されている。
ここで、図27(c)を参照して、通常用普図当たりシナリオ202e31の内容について説明をする。図27(c)は、通常用普図当たりシナリオ202e31に規定されているシナリオ内容を示した模式図である。この通常用普図当たりシナリオ202e31は、普通図柄変動処理(図48のS106参照)において、当たり当選した普通図柄変動が停止した(確定した)時点における遊技状態が通常状態であると判別した場合(図48のS1118:No)設定される動作シナリオである。
通常用普図当たりシナリオ202e31は、シナリオカウンタの値が「1」〜「1050」の範囲に対して、普電入賞装置640の電動役物640aを動作制御する普電ソレノイドと、普電入賞装置640へと入賞した球の流下先を振り分ける第2可動弁642を動作制御する第2可動弁ソレノイド209eと、をそれぞれオン、オフに設定するための動作シナリオが規定されている。
具体的には、シナリオカウンタの値が「1」〜「1025」の範囲、即ち、通常用普図当たりシナリオ202e31が設定されてから(通常状態中の普図当たり遊技が実行されてから)4.1秒が経過するまでは、普電ソレノイドがオフ(電動役物640aが閉鎖状態)、第2可動弁ソレノイド209eがオフ(球をアウト口644へと流下させる状態)が継続し、その後、シナリオカウンタの値が「1026」〜「1050」の範囲、即ち、通常用普図当たりシナリオ202e31が実行されてから4.1秒から4.2秒の間の0.1秒間、普電ソレノイドがオン(電動役物640aが開放状態)、第2可動弁ソレノイド209eがオン(球を特電作動口643へと流下させる状態)となるように動作シナリオが規定されている。
つまり、通常状態で普図当たり遊技が実行された場合には、閉鎖状態(4.1秒)、開放状態(0.1秒)の普図当たり遊技が実行される。さらに、0.1秒間の開放状態中に球が普電入賞装置640へと入賞したとしても、その時点では第2可動弁643が入賞球をアウト口644へと流下させる位置(図4参照)へと可変しているため、球が特電作動口643へと入賞することを確実に防止することができる。
次に、図28を参照して、時短用普図当たりシナリオ202e32の内容について説明をする。図28は、時短用普図当たりシナリオ202e32に規定されているシナリオ内容を示した模式図である。この時短用普図当たりシナリオ202e32は、普通図柄変動処理(図48のS106参照)において、当たり当選した普通図柄変動が停止した(確定した)時点における遊技状態が通常状態であると判別した場合(図48のS1118:Yes)設定される動作シナリオである。
時短用普図当たりシナリオ202e32、シナリオカウンタの値が「1」〜「1025」の範囲に対して、普電入賞装置640の電動役物640aを動作制御する普電ソレノイドと、普電入賞装置640へと入賞した球の流下先を振り分ける第2可動弁642を動作制御する第2可動弁ソレノイド209eと、をそれぞれオン、オフに設定するための動作シナリオが規定されている。
具体的には、シナリオカウンタの値が「1」〜「25」の範囲、即ち、通常用普図当たりシナリオ202e31が設定されてから(通常状態中の普図当たり遊技が実行されてから)0.1秒が経過するまでは、普電ソレノイドがオフ(電動役物640aが閉鎖状態)、第2可動弁ソレノイド209eがオン(球を特電作動口643へと流下させる状態)に設定される状態を継続し、その後、シナリオカウンタの値が「26」〜「775」の範囲、即ち、時短用普図当たりシナリオ202e32が設定されてから0.1秒から3.1秒の間の3秒間、普電ソレノイドがオン(電動役物640aが開放状態)に設定され、第2可動弁ソレノイド209eが継続してオンに設定され、シナリオカウンタの値が「776」〜「1024」の範囲、即ち、時短用普図当たりシナリオ202e32が設定されてから3.1秒〜4.1秒が経過するまでは、普電ソレノイドがオフ(電動役物640aが閉鎖状態)、第2可動弁ソレノイド209eがオン(球を特電作動口643へと流下させる状態)に設定され、シナリオカウンタの値が「1025」、即ち、時短用普図当たりシナリオ202e32に規定される上限値となった場合に、第2可動弁ソレノイド209eがオフ(球をアウト口644へと流下させる状態)となるように動作シナリオが規定されている。
つまり、時短状態で普図当たり遊技が実行された場合には、短時間の閉鎖状態(0.1秒)、を経て、即座に普図当たり遊技における電動役物640aの開放動作が3秒間実行される。よって、通常状態における普図当たり遊技よりも、球を普電入賞装置640へと入賞させ易くすることができる。
さらに、時短用普図当たりシナリオ202e32では、球が普電入賞装置640へと入賞可能な期間において、第2可動弁643を特電作動口643へと球を入賞させることが可能な位置(図5参照)を設定することができるため、普図当たり遊技中に特電作動口643へと球を入賞させ易くすることができる。
加えて、上述した通常用普図当たりシナリオ202e31と、時短用普図当たりシナリオ202e32と、では、第2可動弁ソレノイド209dに対する動作シナリオが同一となるように規定しているため、動作シナリオに基づく動作制御内容を統一化することができ、可変部材を制御する処理を簡略化することができる。
なお、詳細な説明は省略するが、この普図当たり遊技には、時間経過に基づいて成立する時間終了条件(普図当たりシナリオが上限値まで更新される成立する条件)と、普電入賞装置640への球の入賞数が上限値(例えば、5個)に到達した場合に成立する入賞終了条件と、が設定されている。通常の遊技を行っている場合は、時間終了条件が先に成立するように入賞終了条件が設定されている。これにより、例えば、普図当たり遊技において、普電入賞装置640内へと不正に球を大量に入賞させる行為を抑制することができる。
図21に戻り、説明を続ける。RAM203は、図22に図示した各種カウンタのほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。
なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図55参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図54参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図53参照)が即座に実行される。
また、RAM203は、図29に示すように、特別図柄保留球格納エリア203a、普通図柄保留球格納エリア203b、特別図柄保留球数カウンタ203c、普通図柄保留球数カウンタ203d、入賞個数カウンタ203e、動作カウンタ群203f、遊技状態格納エリア203g、時短カウンタ203h、大当たりフラグ203i、時短終了フラグ203j、役物当たりフラグ203k、特図仮停止フラグ203m、特図変動時間カウンタ203n、Vフラグ203p、その他メモリエリア203zを有している。
特別図柄保留球格納エリア203aは、上限個数(本実施形態では、4個)まで、特図入球口64に球が入球(始動入賞)したことに基づいて取得された各種カウンタ値を記憶するための記憶エリアである。
特別図柄保留球実行エリア(図示せず)は、特別図柄を変動表示開始するための各種カウンタ値が格納される記憶エリアであり、特別図柄が変動停止した場合に、特別図柄保留球格納エリア203aに各種カウンタ値が記憶されている場合に、その各種カウンタ値がシフトして記憶される記憶エリアである。
特別図柄保留球格納エリア203a、特別図柄保留球実行エリア(図示せず)は、始動入賞の検出に伴ってカウンタ用バッファ(図22参照)より取得した第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、変動種別カウンタCS1の値がそれぞれ記憶される。MPU201は、タイマ割込処理(図39参照)の中で、球が特図入球口64へ球が入球(始動入賞)したことを検出すると、カウンタ用バッファから各カウンタC1〜C2,CS1の値を取得し、特別図柄保留球格納エリア203aにそれぞれ格納する。
MPU201は、特別図柄変動(抽選)の実行開始タイミングであることを検出すると、大当たり抽選や、第1図柄表示装置37または第3図柄表示装置81の表示の設定等の処理を実行するために、上述した特別図柄保留球格納エリア203aに記憶されている各始動入賞に対応するデータ(カウンタC1〜C2,CS1の各値)のうち、一の始動入賞に対応するデータを、この特別図柄保留球実行エリアへシフトする。なお、本実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
普通図柄保留球格納エリア203bはスルーゲート67への球の通過(始動入賞)検出に伴ってカウンタ用バッファ(図22参照)より取得した第2当たり乱数カウンタC4、普図変動種別カウンタCS2の各値が記憶される記憶エリアである。主制御装置110のMPU201は、タイマ割込処理(図39参照)の中で、球がスルーゲート67を通過(始動入賞)したことを検出すると、カウンタ用バッファから第2当たり乱数カウンタC4の値、普図変動種別カウンタCS2の値を取得し、普通図柄保留球格納エリア203bに格納する。普通図柄保留球格納エリア203bは、一の始動入賞に対応するデータ(カウンタC4,CS2の値)が、最大1回分まで記憶(保留)できるように、1つの保留エリアを有している。普通図柄保留球格納エリア203bには、スルーゲート67へ通過(始動入賞)した順に保留球のデータが、データが空いている保留エリアの内、消化される順序の早い保留エリアから順に記憶される。
また、普通図柄保留球実行エリア(図示せず)は、始動入賞に基づいて、普通図柄の変動表示演出の実行開始タイミングであることを検出すると、各カウンタ値が格納され、普通図柄の当たり抽選や、第1図柄表示装置37または第3図柄表示装置81の表示(変動パターン)の設定等の処理において参照すべきデータ(カウンタC4,CS2の値)を記憶するためのメモリである。
なお、MPU201は、普通図柄の変動表示演出の実行開始タイミングであることを検出すると、当たり抽選や、第2図柄表示装置83の表示の設定等の処理を実行するために、上述した普通図柄保留球格納エリア203bに記憶されている各始動入賞に対応するデータ(第2当たり乱数カウンタC4の値、普図変動種別カウンタCS2の値)のうち、一の始動入賞に対応するデータを、この普通図柄保留球実行エリア(図示せず)へシフトする。なお、本実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
第1特別図柄保留球数カウンタ203c、2ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図39参照)の中で検出される特図入球口64への入賞に基づいて、第1図柄表示装置37で行われる変動表示演出(第3図柄表示装置81で行われる変動表示演出)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。特別図柄保留球数カウンタ203cは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図54のS1701参照)によって、初期値としてゼロが設定される。そして、始動入賞が検出されて変動表示の保留球数が増加する毎に、それぞれ最大値4まで1加算される。一方、特別図柄保留球数カウンタ203cは、変動表示演出が実行される毎に1減算される。
また、特別図柄保留球数カウンタ203cの値(即ち、保留球数)は、特特図入球口64に球が入球(始動入賞)したことに基づいて、特別図柄保留球格納エリア203aにカウンタ値が格納された場合に、主制御装置110から出力される特別図柄保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される。特別図柄保留球数コマンドは、始動入賞が検出されて特別図柄保留球数カウンタ203cが1加算される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
MPU201は、特別図柄保留球実行エリア(図示せず)にカウンタ用バッファから取得される上記カウンタC1〜C2,CS1の各値がそれぞれ記憶された場合には、特別図柄保留球実行エリア(図示せず)に格納されたデータを、特別図柄変動開始処理(図41のS205参照)において参照し、その参照データに基づいて大当たり抽選を行うと共に、その抽選結果に対応する変動パターン及び停止種別を決定する。第1図柄表示装置37では、主制御装置110の制御により、この決定された変動パターンおよび停止種別に基づいて、変動表示が行われる。
また、ここで決定された変動パターン及び停止種別は、特図変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドによって、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114へ通知される。そして、表示制御装置114の制御によって、第3図柄表示装置81では、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドにより通知された変動パターンおよび停止種別に基づいて、変動表示演出が行われる。
普通図柄保留球数カウンタ203dは、2ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図39参照)の中で検出されるスルーゲート67を球が通過(以下「始動入賞」と称す)したことに基づいて、第2図柄表示装置83で行われる変動表示の保留球数(待機回数)を最大1回まで計数するカウンタである。この普通図柄保留球数カウンタ203dは、スルーゲート67を球が通過したことに基づいて記憶される保留球数の合計を記憶するカウンタである。電源投入後のRAM203の初期設定処理(図54のS1701参照)によって、初期値としてゼロが設定される。そして、始動入賞が検出されて変動表示の保留球数が増加する毎に、最大値まで1加算される(図49のS1204参照)。一方、普通図柄保留球数カウンタ203dは、普通図柄の変動表示が実行される毎に1減算される(図48のS1105参照)。
入賞個数カウンタ203eは、役物当たり遊技におけるラウンド遊技中にV入賞装置65に入賞した球の数や可変入賞装置650の特定入賞口650aに入賞した球の数をカウントするためのカウンタである。具体的には、V入賞装置65に設けられた検出口(図示せず)を球が通過したと検出されることに基づいて、1ずつ加算されて更新される。一方、1つのラウンドが終了した場合に、V入賞装置65に入賞した個数(入賞個数カウンタ203eの値)と排出された個数(各入賞口に設けられた球の通過数を検知可能な検知手段の検知結果を累積した個数)とが一致しているか判別された後に、初期値である「0」にリセットされる。なお、この入賞個数カウンタ203eの値は、電源断時にはバックアップされる。また、初期化された状態では、0に設定される。
動作カウンタ群203kは、設定された各種動作シナリオの進行状況を計測(更新)するためのカウンタであって、各種動作シナリオテーブル202eに格納されているシナリオのそれぞれに対応させたシナリオカウンタから構成されており、各種動作シナリオテーブル202eの何れかの動作シナリオが設定された場合に、主制御装置110のメイン処理(図55参照)における4ミリ秒毎に実行される処理として、カウンタ値の更新処理が実行される。
本実施形態では、各種動作シナリオテーブル202eに格納されているシナリオが重複して実行される場合がある。例えば、普図当たり遊技に関するシナリオと、役物当たり遊技に関するシナリオは同時に実行可能に構成している。よって、シナリオカウンタを各種動作シナリオテーブル202eに格納されているシナリオに対応させて設けているが、これに限ること無く、同時に実行し得るシナリオの上限数分のシナリオカウンタを設けて場良い。この場合、シナリオカウンタに種別を設け、新たな動作シナリオを設定する場合に、未使用のシナリオカウンタ種別を判別し、その判別結果に基づいてシナリオカウンタを設定し、設定したシナリオカウンタに対して、どの動作シナリオで用いるかを示すための使用情報を設定し、主制御装置110のRAM203の記憶手段に設定した使用情報を設定するように構成すれば良い。さらに、使用情報が設定される記憶手段に対して、他のRAM203の各種構成と同様に、パチンコ機10の電源が断された状態でも記憶された情報を保持可能なバックアップ機能を持たせると良い。このように構成することで、動作シナリオに基づく動作制御中に停電等によりパチンコ機10の電源が断された場合であっても、電源復旧後の動作制御を、停電前の状態から継続させることが可能となる。
遊技状態格納エリア203gは、現在設定されている遊技状態を一時的に格納するための記憶領域であって、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態(時短カウンタ203hの設定状況)に対応した遊技状態が記憶される。具体的には、時短カウンタ203hの値が0である場合に通常状態が記憶され、時短カウンタ203hの値が0よりも大きい値である場合に時短状態が記憶される。
さらに、大当たり遊技や、役物当たり遊技が実行されている状態では、各当たり遊技が実行されている状態であることを示す当たり遊技状態(大当たり状態、役物当たり遊技状態)と、実行されている大当たり遊技に対応する大当たり種別を示す種別情報も記憶されるように構成されている。加えて、普図当たり遊技の実行中であることを示す普図当たり遊技中情報も記憶されるように構成されている。
そして、遊技状態格納エリア203gに格納(記憶)された情報に基づいて、状態コマンドが設定され、その状態コマンドが音声ランプ制御装置113へと出力される。音声ランプ制御装置113では出力された状態コマンドを受信し、従状態設定エリア223gに一時的に記憶する。
この遊技状態格納エリア203gに記憶された情報は、パチンコ機10の電源が断された場合であっても、その情報を保持可能に構成されており、パチンコ機10の電源を入れた際に実行される立ち上げ処理(図54参照)において、遊技状態格納エリア203gに記憶されている情報に対応する状態コマンドを設定するように構成している。
これにより、停電等によりパチンコ機10の電源が断された場合であっても、現在の遊技状態を音声ランプ制御装置113側が判別可能にすることができる。
時短カウンタ203jは、普通図柄の高確率状態が設定されている状態を示すためのカウンタであって、普通図柄の高確率状態が設定されている場合に対応する値が設定される。この時短カウンタ203jには、大当たり遊技終了後に、その当選した大当たり種別に対応した値が設定される(図56のS1914,1915)。そして、大当たり遊技に当選した場合に0にクリアされる。これにより、大当たり遊技中は普通図柄の高確率状態が設定されないため、大当たり遊技中において遊技者に過度な特典を付与してしまうことを抑制することができる。
なお、本実施形態では、普通図柄の高確率状態が設定されると、時短カウンタ203jの値がセットされ、特別図柄抽選(変動)に基づいて、時短カウンタ203jの値が減算され、時短カウンタ203jの値が0となった場合に、時短状態が終了し、通常状態へと移行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、次回の大当たり遊技が実行されるまでは、普通図柄の高確率状態が継続するように構成しても良い。この場合、時短カウンタ203jの値として、「10000」を設定するように構成すれば良い。
また、本実施形態では、時短状態を終了させるための条件、時短カウンタ203jの値を減算させるための条件として、特別図柄抽選(変動)の回数に基づいて時短カウンタ203jの値を減算させる条件のみを設定しているが、これに限ること無く、例えば、主制御装置110の実行する各種処理の処理内容によって成立し得る終了条件が成立した場合に、時短カウンタ203jの値を減算するように構成してもよい。具体的には、普通図柄の高確率状態が設定されている状態で実行される各図柄抽選の抽選結果が所定の抽選結果(例えば、特殊外れ当選)となった場合、或いは、普通図柄抽選の結果が所定の抽選結果(例えば、特殊普図当たり当選)となった場合にも、時短カウンタ203jの値を減算させるように構成しても良いし、特電作動口643へと球が入賞した場合に、時短カウンタ203jの値を減算させるように構成しても良い。
加えて、本実施形態では、時短カウンタ203jの値を1ずつ減算するように構成しているが、成立した終了条件の種別に応じて、時短カウンタ203jの値を複数まとめて(例えば、2)減算するように構成しても良いし、現状の時短カウンタ203jの値に関わらず、時短カウンタ203jの値が「0」になるように減算するように構成しても良い。このように構成することで、時短状態がいつまで継続するのかを遊技者に分かり難くすることができ、時短状態中の遊技に対して遊技者に興味を持たせることができる。
さらに、時短状態が設定される条件の成立内容(大当たり種別)に応じて、時短状態を終了させる条件を異ならせても良い。これにより、遊技者に対して、大当たり遊技を実行させることだけでは無く、実行された大当たり遊技に対応する大当たり種別に対しても興味を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
大当たりフラグ203iは、特図入球口64に球が入球したことに基づいて、取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が、変動開始時に大当たりであると判定された場合に、オンに設定されるフラグである。また、大当たり遊技が終了するとオフに設定される。
時短終了フラグ203hは、時短の終了条件が成立している状態であることを示すためのフラグであって、時短の終了条件が成立している場合にオンに設定されるものである。この時短終了フラグ203hは、主制御装置110のMPU201が実行する特別図柄変動開始処理(図41のS205参照)において、時短カウンタ203hの値が1である、即ち、今回の特図変動が時短状態の最終変動であると判別した場合にオンに設定される(図41のS311参照)。そして、特別図柄変動停止処理(図45のS208参照)において参照され(図45のS802参照)、オンであると判別した場合に、時短カウンタ203jの値を「0」にリセットし、時短状態を終了させるための処理を実行し(図45のS803参照)、オフに設定される(図45のS804参照)。
また、時短終了フラグ203jがオンに設定されている状態で実行される特別図柄変動中(時短状態の最終変動中)において、V入賞口165に球が入賞しV大当たり遊技が実行された場合にも、オフに設定される(図52のS1508参照)。
つまり、本実施形態では、特別図柄の変動開始タイミングにて時短カウンタ203hの減算処理を実行し、特別図柄の変動停止タイミングにて時短終了を決定するための終了処理を実行するように構成している。そして、特別図柄の変動中に役物当たり遊技によって特別図柄変動が中断され、その役物当たり遊技を契機に大当たり遊技(V大当たり遊技)が実行された場合には、時短終了フラグ203hがオフに設定されるように構成している。
よって、例えば、時短終了フラグ203hがオンに設定されている状態でV大当たり遊技が実行され、その大当たり遊技終了後に中断されていた特別図柄変動を再開したとしても、その再開された特別図柄変動の変動停止タイミングにて時短状態が終了してしまうことを抑制することができる。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の変動開始時にて時短カウンタ203hの減算処理を実行しているため、特別図柄変動の再開時に時短終了フラグ203hの減算処理が実行されることが無い。よって、大当たり遊技の終了後に時短状態が設定される場合には、再開後の特別図柄変動が終了した次の特別図柄変動が開始された時点から時短カウンタ203jの値を減算する処理が実行される。
このように構成することで、遊技者に対して設定された時短状態でより長く遊技を行わせることが可能となり、遊技者の遊技意欲を高めることができる。なお、本実施形態では、時短状態の最終変動のみ時短状態を更新させる処理を特別図柄の変動停止時としているが、これに限ること無く、例えば、時短カウンタ203jの値が所定値(例えば、2)である場合も時短状態を更新させる処理を特別図柄の変動停止時としても良い。
役物当たりフラグ203kは、役物当たり遊技が実行されることを示すためのフラグであって、役物当たり遊技が実行される場合にオンに設定されるものである。この役物当たりフラグ203kは、普図当たり遊技中において普電入賞装置640に入賞した球が特電作動口643へと入賞し、且つその時点で、役物当たり遊技が実行されていない場合にオンに設定される(図50のS1307参照)。そして、主制御装置110のMPU201により実行される各種処理において、役物当たり遊技中であるかを判別する際に参照され、役物当たり遊技が終了する場合にオフに設定される。なお、本実施形態では、役物当たりフラグ203kがオンに設定されている場合は、特別図柄変動が中断されるように構成している。
特図仮停止フラグ203mは、特図の変動時間の更新(減算)を停止する期間を示すフラグであって、オンに設定されている場合に変動時間の更新(減算)を停止し、オンに設定された状態からオフに設定された場合に、停止されていた変動時間の更新(減算)が再開されるものである。
この特図仮停止フラグ203mは、特別図柄変動が仮停止(中断)されていることを示すためのものであって、特別図柄変動が仮停止(中断)されている場合に、オンに設定されものである。なお、本実施形態では、特電作動口643に球を入賞させた場合に役物当たり遊技を実行可能に構成し、その役物当たり遊技が実行されると、実行中の特別図柄の変動が停止されるように構成している。
特図変動時間カウンタ203nは、特別図柄の変動時間を計測するためのカウンタであって、特別図柄変動パターン選択処理(図43のS6のS307参照)にて選択された変動パターンに対応する変動時間を示す値がセットされる(図43のSS509参照)。そして、特別図柄変動実行中処理(図44のS206参照)が実行される毎に値が更新(減算)される。特別図柄変動処理(図40のS104参照)にて値が0であるかが判別される(図40のS204参照)。ここで、特図変動時間カウンタ203aの値が0であると判別されると(図40のS204:No)、変動中の特別図柄を停止させるための特別図柄変動停止処理(図45のS287参照)が実行される。
さらに、この特図変動時間カウンタ203nは、役物当たり遊技や大当たり遊技が実行された場合に、その値を減算するための処理が中断されるように構成されている。よって、役物当たり遊技中、或いは、大当たり遊技中に特図変動時間カウンタ203nの値が減算されることがない。
Vフラグ203pは、役物当たり遊技中に球がV入賞口へと入賞したことを示すためのフラグであって、役物当たり遊技中に球がV入賞口へと入賞した場合にオンに設定されるものである。このVフラグ203pの設定状況は、役物当たり制御処理(図58のS1805参照)において参照され(図58のS2008参照)、オンに設定されている場合は大当たり遊技(V大当たり遊技)の開始が設定される(図58のS2010参照)。その後、オフに設定される(図58のS2011参照)。
その他メモリエリア203zは、遊技に必要なその他のデータや、カウンタ、フラグ等が設定(記憶)される。
図9に戻って説明を続ける。主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、第1図柄表示装置37、第2図柄表示装置83、第2図柄保留ランプ、特定入賞口650aの開閉板650bの下辺を軸として前方側に開閉駆動するための特定入賞口ソレノイド209aや、V入賞装置65の開閉扉65aを開閉駆動するためのV入賞口ソレノイド209bや、V入賞装置65内に設けられた貯留弁66aを駆動させるための貯留ソレノイド209cや、第1可動弁66bを駆動させるための第1可動弁ソレノイド209dや、普電入賞装置640内の第2可動弁643を駆動させるための第2可動弁ソレノイド209eや、電動役物640aを駆動するためのソレノイド(その他ソレノイド209z)などからなるソレノイド209が接続され、MPU201は、入出力ポート205を介してこれらに対し各種コマンドや制御信号を送信する。
また、入出力ポート205には、図示しないスイッチ群やセンサ群(例えば、V入賞装置65内の貯留弁66aに形成される貯留部に貯留されている球を検知する貯留センサ65s等)などからなる各種スイッチ208や、電源装置115に設けられた後述のRAM消去スイッチ回路253が接続され、MPU201は各種スイッチ208から出力される信号や、RAM消去スイッチ回路253より出力されるRAM消去信号SG2に基づいて各種処理を実行する。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図53参照)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、図示はしないが、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチが接続されている。なお、該賞球検出スイッチは、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29〜33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動演出(変動表示)や予告演出といった表示制御装置114で行われる第3図柄表示装置81の表示態様の設定などを制御するものである。演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、枠ボタン22などがそれぞれ接続されている。
音声ランプ制御装置113は、枠ボタン22からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は、第3図柄表示装置81で表示されるステージを変更したり、スーパーリーチ時の演出内容を変更したりするように、音声出力装置226、ランプ表示装置227を制御し、また、表示制御装置114へ指示する。ステージが変更される場合は、変更後のステージに応じた背面画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、変更後のステージに関する情報を含めた背面画像変更コマンドを表示制御装置114へ送信する。ここで、背面画像とは、第3図柄表示装置81に表示させる主要な画像である第3図柄の背面側に表示される画像のことである。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110からのコマンドや、音声ランプ制御装置113に接続された各種装置等の状況に応じてエラーを判定し、そのエラーの種別を含めてエラーコマンドを表示制御装置114へ送信する。表示制御装置114では、受信したエラーコマンドによって示されるエラー種別(例えば、振動エラー)に応じたエラーメッセージ画像を第3図柄表示装置81に遅滞無く表示させる制御が行われる。
音声ランプ制御装置113のROM222には、図30(a)に示すように、変動パターン選択テーブル222aと、動作シナリオテーブル222bと、が少なくとも記憶されている。
変動パターン選択テーブル222aは、図示しない変動パターン選択用のカウンタ値に各変動パターンの種別(ど外れ、リーチ外れ、リーチ各種等)の変動パターンがそれぞれ設定されている。音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドが示す変動パターン種別、当否判定結果、取得した選択用のカウンタ値に基づいて、詳細な変動パターンを選択する。これにより、変動時間や変動パターンの種別等の大まかな情報は厳守しつつ、音声ランプ制御装置113が多種多様の変動態様を選択することができる。よって、同じ変動表示態様等が頻繁に表示されることが防止でき、遊技者が早期に飽きてしまう不具合を抑制できる。
なお、本実施形態では、遊技状態が通常状態である場合には、実行される特別図柄変動に対応させて第3図柄表示装置81にて第3図柄が変動表示される変動演出が実行される。この変動演出では、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドが示す変動パターン種別、当否判定結果、取得した選択用のカウンタ値に基づいて、詳細な変動パターンが決定されるため、遊技者は、第3図柄表示装置81にて実行される変動演出を視認することで今回の特別図柄変動が大当たり当選しているか否かを予測しながら遊技(特図遊技)を行うことができる。
一方、時短状態が設定されている場合は、特別図柄抽選の結果を示すための変動演出が第3図柄表示装置81にて実行されず、普通図柄の抽選を契機にV当たり遊技を目指す特電遊技の遊技内容を案内するための演出(Vラッシュ演出)が実行されるように構成している。よって、変動パターン選択テーブル222aには、遊技状態が通常状態である場合に参照される変動パターンとして様々な変動パターンが規定されており、時短状態である場合に参照される変動パターンが規定されていない。なお、時短状態中において第3図柄表示装置81の表示面にて特別図柄変動に対応させて第3図柄を小さく表示する場合には、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドが示す変動パターン種別(変動時間)に対応させた変動表示態様のみを規定するように構成すれば良い。
動作シナリオテーブル222bは、主制御装置110側で実行されている各種装置に対する動作制御の状況を音声ランプ制御装置113側で把握するためのデータテーブルであって、主制御装置110のROM202が有する各種動作シナリオテーブル202eと同一のデータテーブルから形成されるものである。この動作シナリオテーブル222bは、主制御装置110側から動作制御の開始を示すコマンド(例えば、当たり遊技の開始を示すコマンド)を受信した場合に、受信したコマンドに対応する動作シナリオを設定する際に参照される。ここで設定された動作シナリオは、主制御装置110側の更新動作と同期するように更新制御される。
このように構成することで、動作制御の開始を示すコマンドのみを主制御装置110側から出力するだけで、音声ランプ制御装置113側で各種装置の動作状況や今後の動作展開を容易に把握することが可能となる。なお、本実施形態では、主制御装置110側の処理負荷を軽減させることを目的として、音声ランプ制御装置113側に動作シナリオテーブル222bを設けているが、これに限ること無く、主制御装置110の各種動作シナリオテーブル202eが有する各種動作シナリオの進捗状況をコマンド設定し、音声ランプ制御装置113側へと出力するように構成しても良い。
次に、図30(b)を参照して、音声ランプ制御装置113のMPU221のRAM223について説明する。図30(b)に示すように、音声ランプ制御装置113のRAM223には、コマンド記憶領域223a、入賞情報格納エリア223b、特別図柄保留球数カウンタ223c、特図変動開始フラグ223d、停止種別選択フラグ223e、演出カウンタ223f、従状態設定エリア223g、先読みカウンタ223h、時短期間カウンタ223i、未報知期間格納エリア223j、未報知保留数格納エリア223k、中断フラグ223m、特殊当たりフラグ223n、延長フラグ223p、Vラッシュフラグ223q、変動時間カウンタ223r、報知済保留数格納エリア223s、その他メモリエリア223zが少なくとも設けられている。
コマンド記憶領域223aは、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ出力された各種コマンドがそのコマンドに対する処理が実行されるまで一時的に記憶され領域である。詳細には、リングバッファで構成され、FIFO(First In First Out)方式によってデータの読み書きが行われる。音声ランプ処理装置113のコマンド判定処理(図61参照)が実行されると、コマンド記憶領域223aに記憶された未処理のコマンドのうち、最初に格納されたコマンドが読み出され、コマンド判定処理によって、そのコマンドが解析されて、そのコマンドに応じた処理が行われる。
入賞情報格納エリア223bは、1つの実行エリアと、4つのエリア(第1エリア〜第4エリア)とを特別図柄に対して有しており、これらの各エリアには、入賞情報がそれぞれ格納される。この入賞情報格納エリア223aに格納される情報により、保留球の抽選結果等が変動開始前に音声ランプ制御装置113により判別できる。
特別図柄保留球数カウンタ223cは、主制御装置110の特別図柄保留球数カウンタ203cと同様に、第1図柄表示装置37(および第3図柄表示装置81)で行われる変動演出(変動表示)であって、主制御装置110において保留されている変動演出の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。即ち、特別図柄に対応する保留球の数が、主制御装置110より出力される保留球数コマンドに基づいて設定される。
上述したように、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110に直接アクセスして、主制御装置110のRAM203に格納されている特別図柄保留球数カウンタ203cの値を取得することができない。よって、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信される保留球数コマンドに基づいて保留球数をカウントし、特別図柄保留球数カウンタ223cにて、その保留球数を管理するようになっている。
具体的には、主制御装置110では、特図入球口64への入球によって変動表示の保留球数が加算された場合、又は、主制御装置110において特別図柄における変動表示が実行されて保留球数が減算された場合に、加算後または減算後の特別図柄保留球数カウンタ203cの値を示す保留球数コマンドを、音声ランプ制御装置113へ送信する。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より送信される保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから、主制御装置110の特別図柄保留球数カウンタ203cの値を取得して、特別図柄保留球数カウンタ223cに格納する。このように、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110より送信される保留球数コマンドに従って、特別図柄保留球数カウンタ223cの値を更新するので、主制御装置110の特別図柄保留球数カウンタ203cと同期させながら、その値を更新することができる。
特別図柄保留球数カウンタ223cの値は、保留球数図柄の表示に用いられる。即ち、音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドの受信に応じて、そのコマンドにより示される保留球数を特別図柄保留球数カウンタ223cに格納すると共に、格納後の特別図柄保留球数カウンタ223cの値を表示制御装置114に通知するべく、表示用保留球数コマンドを表示制御装置114に対して送信する。
表示制御装置114では、この表示用保留球数コマンドを受信すると、そのコマンドにより示される保留球数の値、即ち、音声ランプ制御装置113の特別図柄保留球数カウンタ223cの値分の保留球数を第3図柄表示装置81の副表示領域Ds1(図11(b)参照)に表示するように、画像の描画を制御する。上述したように、第1特別図柄保留球数カウンタ223cは、主制御装置110の特別図柄保留球数カウンタ203cと同期しながら、その値が変更される。従って、第3図柄表示装置81に表示される保留球数図柄の数も、主制御装置110の特別図柄保留球数カウンタ203cの値に同期させながら、変化させることができる。よって、第3図柄表示装置81には、変動表示が保留されている保留球の数を正確に表示させることができる。
特図変動開始フラグ223dは、電源投入時に初期値としてオフに設定され、主制御装置110から出力された特別図柄の変動パターンを通知する特図変動パターンコマンドを受信した場合にオンに設定される。一方、第3図柄表示装置81における変動表示の設定がなされるときにオフされる。
特図停止種別選択フラグ223eは、主制御装置110から出力される特別図柄の変動停止種別を通知する停止種別コマンドを受信した場合にオンに設定される。一方、第3図柄表示装置81における変動表示の設定がなされるときにオフされる。
演出カウンタ223fは、変動パターンの選択や、各種演出の選択等に使用されるカウンタであって、0から98の範囲で繰り返し更新される。なお、メイン処理が実行される毎に1ずつ加算されて更新される。
従状態設定エリア223gは、主制御装置110から出力される状態コマンドに対応したデータが設定される。従状態設定エリア223gに設定されるデータにより、現在の遊技状態を音声ランプ制御装置113でも判別することができる。なお、状態設定コマンドは、電源投入時にも主制御装置110より出力されて、バックアップされた遊技状態が音声ランプ制御装置113により判別可能に構成されている。
先読みカウンタ223hは、時短状態として設定される時短回数のうち、変動時間が先読みされている特図保留数を計測するためのカウンタであって、時短状態が設定される場合に設定される時短回数に対応する値がセットされ、変動時間の先読みを実行した特図保留数に応じて減算されるものである。そして、後述する時短期間カウンタ223iの値が0となった場合において参照され、先読みカウンタ223hの値が0では無い場合は、時短状態中にも関わらず、特別図柄変動が実行されている状態となり、専用の演出(図19(a)参照)を表示するための処理が実行される。
時短期間カウンタ223iは、時短状態が終了するまでの特別図柄変動の時間(特図変動時間)を示すカウンタであって、時短状態の終了条件が成立する特別図柄変動が終了するまでの複数個の特図変動時間を累積した値が設定されるものである。この時短期間カウンタ223iの値は、音声ランプ制御処理113のメイン処理(図60参照)にて1ミリ秒毎に実行される演出更新処理(図72のS4111)において、参照、減算される(図72のS5303,S5304参照)。
時短期間カウンタ223iの示す値は、時短状態中に実行されるVラッシュ演出にてVラッシュの残期間を示すためタイマ812の表示態様を設定する際に用いられる(図12(c)参照))。本実施形態では、図2に示した通り、通常状態中、大当たり遊技中、時短状態中と同一の遊技方法(左打ち遊技)で遊技が行われるように構成しており、大当たり遊技終了後に設定される時短状態が開始されるタイミングでは特別図柄保留球数カウンタ223cの値が上限(4)に到達し易くなるように構成している。
よって、時短回数4回が設定される大当たり遊技のエンディング画面(図12(a)参照)では、その時点で獲得している特別図柄保留情報(入賞情報格納エリア223bに格納されている特別図柄の入賞情報)に基づいて、時短状態が終了するまでの変動時間(特図変動4回分の変動時間の累計値)が表示される。
なお、時短回数が特別図柄保留球数カウンタ223cの上限値(4)よりも多い値であったり、時短回数4回が設定された場合であっても、大当たり遊技終了時の特別図柄保留数(特図保留数)が4個に到達していない場合は、その時点で獲得されている特別図柄保留情報に応じて時短期間カウンタ223iの値を設定すると共に、先読みカウンタ223hの値から、時短期間カウンタ223iに加算された特別図柄保留の数が減算される。そして、新たな特別図柄保留情報を獲得した場合に、獲得した特別図柄保留情報に基づいて特別図柄変動時間が時短期間カウンタ223iに加算され、先読みカウンタ223hの値が減算される。
未報知期間格納エリア223jは、時短期間カウンタ223iに変動時間を加算可能な状態、即ち、先読みカウンタ223hの値が1以上である場合において、入賞コマンドを受信したにも関わらず、その入賞コマンドに含まれる特別図柄保留情報に応じた特図変動時間の値を時短期間カウンタ223iに加算できない場合(例えば、大当たり遊技中、役物当たり遊技中)において、受信した入賞コマンドに含まれる特別図柄保留情報に応じた特図変動時間を一時的に格納するエリアである。
この未報知期間格納エリア223jに格納された値(特図変動時間)は、時短期間を加算可能な状態となった場合に読み出され、時短期間カウンタ223iに加算する際に参照される。このように構成することで、時短期間を加算可能な状態か否かに関わらず、入賞コマンドを受信した際に、その入賞コマンドに含まれる特図変動時間を読み出す処理を実行するだけで良く、音声ランプ制御装置113の処理負荷を軽減することができる。
未報知保留数格納エリア223kは、上述した未報知期間格納エリア223jに特図変動時間が格納された入賞コマンドの数、即ち、特別図柄保留球の数を一時的に格納するための記憶エリアであって、時短期間を加算可能な状態となった場合に読み出され、読み出した値に対応させて先読みカウンタ223hの値が減算される。
中断フラグ223mは、時短期間カウンタ223hの値が減算されない状態であることを示すためのフラグであって、時短期間カウンタ223hの値が減算されない状態、即ち、役物当たり遊技、大当たり遊技が実行される場合にオンに設定されるものである。
特殊当たりフラグ223nは、保留記憶されている特別図柄内に特殊当たり(「大当たりB」)を示す入賞情報が含まれている場合にオンに設定されるフラグである。この特殊当たりフラグ223nは、大当たり終了処理(図69のS4914参照)において、保留記憶内に特殊当たりを示す入賞情報が含まれていると判別した場合にオンに設定される(図69のS5013参照)。
本実施形態では、大当たり遊技終了時点で獲得している特図保留内に特殊当たりが存在する場合には、その特殊当たりに対応する特別図柄変動が終了するまでの期間のみがVラッシュ中の時短期間として表示されるように構成し、さらに、特図保留内に特殊当たりが存在していることを遊技者に報知するための演出(天国モード)が実行されるように構成している(図17(a)参照)。
このように構成することで、遊技者に対して、所定期間経過後(第3図柄表示装置81の表示面に表示される時短期間の経過後)に、大当たり遊技(特図抽選で当選した大当たり遊技)が実行されることを事前に報知することができるため、遊技者に安心して遊技を行わせることができる。さらに、本実施形態では、天国モードが設定された場合には、特殊当たりに対応する特別図柄変動の変動時間が終了するまでの期間が時短期間として報知されるように構成しているため、大当たり遊技(特殊当たり)時点における時短期間の残期間を0秒にすることができる。よって、何秒後に大当たり遊技が実行されるのかを遊技者に分かり易く報知することができるため、天国モードの時短期間中(特殊当たりの大当たり遊技が実行されるまでの期間中)に、V大当たり遊技を何回実行させることができるかを楽しませながら遊技を行わせることができる。
さらに、天国モードが設定された場合には、特殊当たりに対応する特別図柄変動の変動時間が終了するまでの期間が時短期間として報知されるように構成しているため、特殊当たりに対応する特図保留よりも後に獲得した特図保留に対応する特図変動時間を遊技者が事前に判別できないようにすることができる。これにより、例えば、時短期間が残り10秒の段階で特殊当たりに対応した大当たり遊技が実行された場合に、次に実行される特別図柄変動の変動時間が10秒であることが事前に遊技者に把握されてしまい、遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
延長フラグ223pは、時短状態の終了条件が成立したタイミングで普図当たり遊技が実行されていることを示すためのフラグであって、時短状態の終了条件が成立したタイミングで普図当たり遊技が実行されている場合に、オンに設定される。本実施形態では、普図当たり遊技の動作シナリオとして、通常状態中の普図当たり遊技に対応する通常用普図当たりシナリオ202e31と、時短状態中の普図当たり遊技に対応する時短用普図当たりシナリオ202e32と、を有しており、普図当たり遊技の実行タイミングにおいて設定されている遊技状態に基づいて普図当たり遊技の遊技内容を可変設定するように構成している。
よって、例えば、時短状態の終了間際に普図当たり遊技が実行された場合には、遊技状態が通常状態へと移行した後も、時短状態中の普図当たり遊技が実行される場合がある。そのような状態が発生した場合には、時短状態中の遊技モードを示すVラッシュ演出の終了タイミングを普図当たり遊技の終了タイミングまで延長させた演出を実行するように構成している(図16(c)参照)。これにより、遊技者に対してV入賞を狙うべき期間(Vラッシュ期間)を分かり易く報知することができる。
Vラッシュフラグ223qは、Vラッシュ期間であることを示すためのフラグであって、通常状態中の特別図柄抽選(特図抽選)にて大当たり当選した場合にオンに設定され、時短状態の終了条件が成立した場合にオフに設定されるものである。このVラッシュフラグ223qは、時短期間中(Vラッシュ中)に大当たり遊技が実行される場合も継続してオンが設定されるように構成している。これにより、Vラッシュ期間における各種累積情報(V大当たり遊技獲得数や、Vラッシュ期間中の獲得球数を示すための情報)の算出対象となる期間を容易に設定することができる。
変動時間カウンタ223rは、特別図柄の変動時間を計測するためのカウンタであって、特別図柄の変動パターンコマンドを受信した場合に、受信した変動パターンコマンドに対応する変動時間が設定され、音声ランプ制御処理113のメイン処理(図60参照)にて1ミリ秒毎に実行される演出更新処理(図72のS4111)において、参照、減算される(図72のS5303,S5304参照)。この変動時間カウンタ223hの値は、特別図柄変動が中断し得るタイミングにおける実行中の特別図柄変動の残期間を判別する際に参照され、その残期間に応じて異なる演出態様を設定するために用いられる。
報知済保留数格納エリア223sは、既に時短期間カウンタ223iの値に加算した変動時間に対応する特図保留数を格納するためのエリアであって、未報知保留数格納エリア223kの値が更新された際に、更新された値が格納されると共に、特別図柄変動が終了した場合に値が減算されるものである。そして、新たな時短回数が設定される大当たり遊技の終了時において、先読みカウンタ223hに設定される値から報知済保留数格納エリア223sに格納される値を減算することで、新たな時短状態が設定された場合において、既に、時短状態の残期間として報知されている特別図柄保留球数を減算し、時短期間を新たに加算表示可能な特別図柄保留球数を先読みカウンタ223hの値に対応させるために用いられる。
その他メモリエリア223zは上述したデータ以外のデータを格納する領域として設けられており、音声ランプ制御装置113のMPU221が使用するその他カウンタ値などを一時的に記憶しておくための領域である。
なお、本実施形態では、通常状態中において獲得している特図保留に対応した変動時間を遊技者に示唆する演出が実行されないように構成しているが、これに限ること無く、通常状態における特図保留内容に応じて演出態様を可変させるように構成しても良い。
例えば、特別図柄の停止種別(大当たりを示す第3図柄の組合せ)を、獲得している特図保留に対応した変動時間に基づいて可変設定しても良く、特図保留の変動時間の合計が100秒を越えている状態で大当たり当選した場合に、奇数の数字がぞろ目で停止表示される第3図柄の組合せを表示するように構成しても良い。
また、通常状態中に第3図柄表示装置81の表示面に表示される保留図柄の表示態様を、特図抽選による大当たり当選の有無に加え、変動時間の長短に基づいて可変設定するように構成しても良い。
なお、本実施形態では、Vラッシュに突入した場合に、獲得済の特図保留に基づく変動時間を全て報知するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、獲得済の特図保留に基づく変動時間の一部のみを遊技者に報知するように構成しても良いし、遊技者が操作手段を操作することにより、Vラッシュの継続期間(時短状態が終了するまでの期間)を示すための特別図柄の変動時間が報知されない遊技性を選択可能に構成しても良い。
また、本実施形態では、時短終了条件が成立するまでに実行される複数回の特図変動に対応する変動時間を合算して報知するように構成しているが、これに限ること無く、個々の特図保留に対応する変動時間を通技者が識別可能となるように構成しても良い。この場合、例えば、時短終了条件が成立するまでに実行される特図変動に対応する特図保留の表示態様を、キャラクタを模した表示態様で表示し、その表示されるキャラクタの種別に応じて当該特図保留に対応する特図変動の変動時間の長さを遊技者が大まかに把握できるように構成しても良い。
本実施形態では、大当たり遊技が実行された後に必ず遊技者に有利な遊技状態である時短状態が設定されるように構成しているため、大当たり遊技が実行されるとVラッシュフラグを設定するための処理を実行するように構成しているが、例えば、大当たり遊技終了後に時短状態と、通常状態とが特定の割合で設定されるように構成している場合には、大当たり遊技が実行されたとしても、その大当たり遊技の終了後に時短状態が設定されない虞がある。この場合は、大当たり遊技終了後(大当たり遊技のエンディング期間中)に、大当たり遊技終了後に時短状態が設定されるか否かを設定されている大当たり種別に基づいて判別し、時短状態が設定されると判別した場合に、その時点で獲得している特図保留後に可変させることができる。
次に、本実施形態のパチンコ機10における普通図柄抽選を契機に実行される遊技内容について、図31及び図32を参照して説明をする。図31は、通常状態において、普図当たり遊技が実行された場合の遊技の流れを示したタイミングチャートであって、図32は、時短状態において、普図当たり遊技が実行された場合の遊技の流れを示したタイミングチャートである。
ここで、図31を参照して、通常状態において、普図当たり遊技が実行された場合の遊技の流れについて説明をする。本実施形態では、普通図柄の抽選で当たり当選したことを契機に、普図当たり遊技、役物当たり遊技、大当たり遊技(V大当たり遊技)の順で進行し得る遊技(特電遊技)を実行可能に構成している。つまり、特別図柄の抽選を行うこと無く、大当たり遊技を実行させることができるように構成している。
まず、通常状態において、普通図柄抽選で当たり当選した場合は、通常用普図当たりシナリオ202e31(図27(c)参照)に基づいた普図当たり遊技が実行され、普電入賞装置640が開放制御される。通常状態中に実行される普図当たり遊技では、図27(c)に示した通り、普図当たり遊技が開始されてから電動役物640aが開放状態となるまでに4秒(t1)を要し、その後0.1秒(t2)の開放状態を経て、1秒(t3)の閉鎖状態を経て、普図当たり遊技が終了する。そして、普図当たり遊技の開始タイミングから4秒(t4)の間、第2可動弁643を球が特電作動口643へと入賞可能な状態となるように第2可動弁ソレノイド209eがオンに設定され、その後、球がアウト口644へと誘導される状態となるように第2可動弁ソレノイド209eがオフに設定される。
よって、通常状態中に実行される普図当たり遊技では、球が普電入賞装置640内へ入賞し難く、且つ、入賞した場合であっても、その入賞球がアウト口644へと誘導されることになる。これにより、通常状態中に特電作動口643へと球が入賞し、役物当たり遊技が実行されることを確実に抑制することができる。このように構成することで、特別図柄の抽選により大当たり遊技の実行を狙う特図遊技が実行される通常状態中と、普通図柄の抽選により大当たり遊技の実行を狙う特電遊技が実行される時短状態中と、で同一の遊技方法を実行させるように構成したとしても、通常状態中に特電遊技によって大当たり遊技が実行されることを抑制し、遊技者に過剰に大当たり遊技を提供してしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態では、時短状態中において特別図柄抽選が所定回数(4回、又は15回)実行されることで時短状態が終了するように構成しているため、時短状態中に特別図柄抽選が実行されない事態を防止する必要がある。これに対して、本実施形態では、通常状態、大当たり遊技状態、時短状態と、同一の遊技方法を実行させるように構成しているため、時短状態中に普通図柄の抽選のみを実行させる遊技が行われることを抑制することができる。
なお、本実施形態では、通常状態中に特電遊技が実行されることを禁止するように普図当たり遊技の動作内容を設定しているが、これに限ること無く、例えば、通常状態中に実行される普図当たり遊技の一部にて、時短状態中に実行される普図当たり遊技と同一の動作シナリオが選択されるように構成しても良い。これにより、遊技者に対して意外性のある遊技を行わせることができる。
図31に戻り説明を続ける。上述した通り、通常状態中に普図当たり遊技が実行された場合は、普電入賞装置640に入賞した球が特電作動口643へと入賞することが無いため、特電作動口643への球の入賞を契機に実行される役物当たり遊技が実行されることが無く、V入賞装置65が開放動作される役物当たり遊技、及び、可変入賞装置650が開放動作される大当たり遊技が実行されず、普図当たり遊技が終了したことに基づいて新たな普通図柄変動(普図変動)が実行される。なお、第1可動弁66b(図31(h))は、パチンコ機10に電源が投入されている期間、常時駆動する動作シナリオが設定されるため、役物当たり遊技の実行の有無に関わらず、第1可動弁動作シナリオ202e4(図27(a)参照)に基づいた動作パターンで駆動されている。
次に、図32を参照して、時短状態において、普図当たり遊技が実行された場合の遊技の流れのうち、大当たり遊技(V大当たり遊技)が実行される場合における遊技の流れについて説明をする。
まず、時短状態において、普通図柄抽選で当たり当選した場合は、時短用普図当たりシナリオ202e32(図28参照)に基づいた普図当たり遊技が実行され、普電入賞装置640が開放制御される。時短状態中に実行される普図当たり遊技では、図28に示した通り、普図当たり遊技が開始されてから電動役物640aが開放状態となるまで0.1秒(t1)を要し、その後3秒(t2)の開放状態を経て、1秒(t3)の閉鎖状態を経て、普図当たり遊技が終了する。そして、普図当たり遊技の開始タイミングから4秒(t4)の間、第2可動弁643を球が特電作動口643へと入賞可能な状態となるように第2可動弁ソレノイド209eがオンに設定され、その後、球がアウト口644へと誘導される状態となるように第2可動弁ソレノイド209eがオフに設定される。
よって、時短状態中に実行される普図当たり遊技では、球が普電入賞装置640内へ入賞し易く(通常状態中の普図当たり遊技よりも入賞し易く)、且つ、入賞球が特電作動口643へと入賞し易く(通常状態中の普図当たり遊技よりも入賞し易く)なるように構成している。これにより、時短状態中に実行される普図当たり遊技にて、特電作動口643へと球を入賞させ易くし役物当たり遊技を実行され易くすることができる。
特電作動口643へと入賞した球、図示しない特電作動口入賞スイッチ(図32(e))により球の通過(入賞)が検知され、その検知結果を契機にV入賞装置65を開放動作させる役物当たり遊技が実行される。役物当たり遊技が開始されると、0.1秒(t5)の待機期間を経過した後に、V開閉扉65aを開放させるためにV入賞口ソレノイド209bが1.5秒(t6)オンに設定され、その後、1.4秒(t7)の間V入賞口ソレノイド209bをオフに設定する役物当たり遊技が実行される。また、役物当たり遊技の開始を契機に、1.6秒(t8)の間、貯留弁66aを貯留状態に位置させるために貯留ソレノイド209cがオンに設定される。つまり、役物当たり遊技によって球がV入賞装置65へと入賞可能となる期間においては、貯留弁66aが貯留状態(図7参照)に維持されるため、1回の役物当たり遊技中に、V入賞口165に複数の球が到達し得ないようにすることができる。
そして、期間t8の経過後に貯留ソレノイド209cがオフに設定されると、貯留弁66aの貯留部に貯留されていた1個の球が第1可動弁66bに向けて流下する。第1可動弁66bは5秒(t10)の閉鎖状態と、0.5秒(t9)の開放状態と、に交互に切り替わるように第1可動弁動作シナリオ202e4に基づいて駆動されており、貯留弁66aにて貯留されていた球が第1可動弁66aに到達した場合に、第1可動弁66bが閉鎖状態であれば球が第2アウト口163bに向けて流下し、第1可動弁66bが開放状態であれば球がV入賞口165に向けて流下する。V入賞口165に球が入賞すると、図示しないV入賞スイッチ(図32(i))により、球の通過が検知され、その検知結果に基づいて、大当たり遊技(V大当たり遊技)が開始される。
以上、説明をした通り、本実施形態では、時短状態中に普図当たり遊技が実行される場合には、普電入賞装置640に球を入賞させ易く(通常状態中の普図当たり遊技よりも入賞させ易く)、且つ、入賞した球が特電作動口643へと入賞し易い普図当たり遊技を実行し、通常状態中に普図当たり遊技が実行される場合には、普電入賞装置640に球を入賞させ難く(時短状態中の普図当たり遊技よりも入賞させ難く)、且つ、球が普電入賞装置640に入賞した場合であっても、その入賞した球が特電作動口643へと入賞し難い普図当たり遊技を実行するように構成している。
このように構成することで、時短状態中に特別図柄変動を継続的に実行させるために、特別図柄の抽選契機となる特別入球口64を狙う遊技方法と、普通図柄の抽選契機となるスルーゲート67を狙う遊技方法と、を同一にした場合であっても、遊技状態に応じて役物当たり遊技が実行される確率を大きく異ならせることができる。また、通常状態中の普図当たり遊技において、不正に球を普電入賞装置640へと入賞させる行為(例えば、電動役物640aの近傍に球を磁石で止めておき、開放タイミングに合わせて球を入賞させる行為)が実行されたとしても、その入賞球が特電作動口643に入賞することを防止することができるため、遊技者に公平な遊技を提供することができる。
また、本実施形態では、特別図柄の抽選契機、或いは、普通図柄の抽選契機を成立させるための遊技だけでは無く、普図当たり遊技、役物当たり遊技、大当たり遊技の何れも左打ち遊技で実行させることができるため、遊技者に対して遊技方法を変更させる煩わしさを感じさせること無く円滑に遊技を行うことができる。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動表示(変動演出)や予告演出を制御するものである。この表示制御装置114の詳細については、詳細について後述する。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252と、RAM消去スイッチ122(図10参照)が設けられたRAM消去スイッチ回路253とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110〜114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110〜114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理(図53参照)を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路253は、RAM消去スイッチ122(図10参照)が押下された場合に、主制御装置110へ、バックアップデータをクリアさせるためのRAM消去信号SG2を出力するための回路である。主制御装置110は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、バックアップデータをクリアすると共に、払出制御装置111においてバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを払出制御装置111に対して送信する。
<第1実施形態における表示制御装置の電気的構成について>
次に、図33〜図38を参照して、本第1制御例における表示制御装置114の電気的構成について説明する。図33は、表示制御装置114の電気的構成を示すブロック図である。表示制御装置114は、MPU231と、ワークRAM233と、キャラクタROM234と、常駐用ビデオRAM235と、通常用ビデオRAM236と、画像コントローラ237と、入力ポート238と、出力ポート239と、バスライン240,241とを有している。
入力ポート238の入力側には音声ランプ制御装置113の出力側が接続され、入力ポート238の出力側には、MPU231、ワークRAM233、キャラクタROM234、画像コントローラ237がバスライン240を介して接続されている。画像コントローラ237には、常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236が接続されると共に、バスライン241を介して出力ポート239が接続されている。また、出力ポート239の出力側には、第3図柄表示装置81が接続されている。
なお、パチンコ機10は、特別図柄の大当たりとなる抽選確率や、1回の特別図柄の大当たりで払い出される賞球数が異なる別機種であっても、第3図柄表示装置81で表示される図柄構成が全く同じ仕様の機種があるので、表示制御装置114は共通部品化されコスト低減が図られている。
以下では、先にMPU231、キャラクタROM234、画像コントローラ237、常駐用ビデオRAM235、通常用ビデオRAM236について説明し、次いで、ワークRAM233について説明する。
まず、MPU231は、主制御装置110の変動パターンコマンドに基づく音声ランプ制御装置113から出力された表示用変動パターンコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81の表示内容を制御するものである。MPU231は、命令ポインタ231aを内蔵しており、命令ポインタ231aで示されるアドレスに格納された命令コードを読み出してフェッチし、その命令コードに従って各種処理を実行する。MPU231には、電源投入(停電からの復電を含む。以下、同じ。)直後に、電源装置115からシステムリセットがかけられるようになっており、そのシステムリセットが解除されると、命令ポインタ231aは、MPU231のハードウェアによって自動的に「0000H」に設定される。そして、命令コードがフェッチされる度に、命令ポインタ231aは、その値が1ずつ加算される。また、MPU231が命令ポインタの設定命令を実行した場合は、その設定命令により指示されたポインタの値が命令ポインタ231aにセットされる。
なお、詳細については後述するが、本実施形態において、MPU231によって実行される制御プログラムや、その制御プログラムで使用される各種の固定値データは、従来の遊技機のように専用のプログラムROMを設けて記憶させるのではなく、第3図柄表示装置81に表示させる画像のデータを記憶させるために設けられたキャラクタROM234に記憶させている。
詳細については後述するが、キャラクタROM234は、小面積で大容量化を図ることが可能なNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されている。これにより、画像データだけでなく制御プログラム等を十分に記憶させておくことができる。そして、キャラクタROM234に制御プログラム等を記憶させておけば、制御プログラム等を記憶する専用のプログラムROMを設ける必要がない。よって、表示制御装置114における部品点数を削減することができ、製造コストを削減できるほか、部品数増加による故障発生率の増加を抑制することができる。
一方で、一般的にNAND型フラッシュメモリは、特にランダムアクセスを行う場合において読み出し速度が遅くなるという問題点がある。例えば、複数のページに連続して並んだデータの読み出しを行う場合において、2ページ目以降のデータは高速読み出しが可能であるが、最初の1ページ目のデータの読み出しには、アドレスが指定されてからデータが出力されるまでに大きな時間を要する。また、連続していないデータを読み出す場合は、そのデータを読み出す度に大きな時間を要する。このように、NAND型フラッシュメモリは、その読み出しに係る速度が遅いため、MPU231が直接キャラクタROM234から制御プログラムを読み出して各種処理を実行するように構成すると、制御プログラムを構成する命令の読み出しに時間がかかる場合が発生し、MPU231として高性能のプロセッサを用いても、表示制御装置114の処理性能を悪化させてしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、MPU231のシステムリセットが解除されると、まず、キャラクタROM234のNAND型フラッシュメモリ234aに記憶されている制御プログラムを、各種データの一時記憶用に設けたワークRAM233に転送して格納する。そして、MPU231はワークRAM233に格納された制御プログラムに従って、各種処理を実行する。ワークRAM233は、後述するようにDRAM(Dynamic RAM)によって構成され、高速でデータの読み書きが行われるので、MPU231は遅滞なく制御プログラムを構成する命令の読み出しを行うことができる。よって、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、第3図柄表示装置81を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
キャラクタROM234は、MPU231において実行される制御プログラムや、第3図柄表示装置81に表示される画像のデータを記憶したメモリであり、MPU231とバスライン240を介して接続されている。MPU231は、バスライン240を介してシステムリセット解除後にキャラクタROM234に直接アクセスし、そのキャラクタROM234の後述する第2プログラム記憶エリア234a1に記憶された制御プログラムを、ワークRAM233のプログラム格納エリア233aへ転送する。また、バスライン240には画像コントローラ237も接続されており、画像コントローラ237はキャラクタROM234の後述するキャラクタ記憶エリア234a2に格納された画像データを、画像コントローラ237に接続されている常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236へ転送する。
このキャラクタROM234は、NAND型フラッシュメモリ234a、ROMコントローラ234b、バッファRAM234c、NOR型ROM234dをモジュール化して構成されている。
NAND型フラッシュメモリ234aは、キャラクタROM234におけるメインの記憶部として設けられる不揮発性のメモリであり、MPU231によって実行される制御プログラムの大部分や第3図柄表示装置81を駆動させるための固定値データを記憶する第2プログラム記憶エリア234a1と、第3図柄表示装置81に表示させる画像(キャラクタ等)のデータを格納するキャラクタ記憶エリア234a2とを少なくとも有する。
ここで、NAND型フラッシュメモリは、小さな面積で大きな記憶容量が得られる特徴を有しており、キャラクタROM234を容易に大容量化することができる。これにより、本パチンコ機において、例えば2ギガバイトの容量を持つNAND型フラッシュメモリ234aを用いることにより、第3図柄表示装置81に表示させる画像として、多くの画像をキャラクタ記憶エリア234a2に記憶させることができる。よって、遊技者の興趣をより高めるために、第3図柄表示装置81に表示される画像を多様化、複雑化することができる。
また、NAND型フラッシュメモリ234aは、多くの画像データをキャラクタ記憶エリア234a2に記憶させた状態で、更に、制御プログラムや固定値データも第2プログラム記憶エリア234a1に記憶させることができる。このように、制御プログラムや固定値データを、従来の遊技機のように専用のプログラムROMを設けて記憶させることなく、第3図柄表示装置81に表示させる画像のデータを記憶させるために設けられたキャラクタROM234に記憶させることができるので、表示制御装置114における部品点数を削減することができ、製造コストを削減できるほか、部品数増加による故障発生率の増加を抑制することができる。
ROMコントローラ234bは、キャラクタROM234の動作を制御するためのコントローラであり、例えば、バスライン240を介してMPU231や画像コントローラ237から伝達されたアドレスに基づいて、NAND型フラッシュメモリ234a等から該当するデータを読み出し、バスライン240を介してMPU231又は画像コントローラ237へ出力する。
ここで、NAND型フラッシュメモリ234aは、その性質上、データの書き込み時にエラービット(誤ったデータが書き込まれたビット)が比較的多く発生したり、データを書き込むことができない不良データブロックが発生したりする。そこで、ROMコントローラ234bは、NAND型フラッシュメモリ234aから読み出したデータに対して公知の誤り訂正を施し、また、不良データブロックを避けてNAND型フラッシュメモリ234aへのデータの読み書きが行われるように公知のデータアドレスの変換を実行する。
このROMコントローラ234bにより、エラービットを含むNAND型フラッシュメモリ234aから読み出されたデータに対して誤り訂正が行われるので、キャラクタROM234としてNAND型フラッシュメモリ234aを用いたとしても、誤ったデータに基づいてMPU231が処理を行ったり、画像コントローラ237が各種画像を生成したりすることを抑制することができる。
また、ROMコントローラ234bによってNAND型フラッシュメモリ234aの不良データブロックが解析され、その不良データブロックへのアクセスが回避されるので、MPU231や画像コントローラ237は、個々のNAND型フラッシュメモリ234aで異なる不良データブロックのアドレス位置を考慮することなく、キャラクタROM234へのアクセスを容易に行うことができる。よって、キャラクタROM234にNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、キャラクタROM234へのアクセス制御が複雑化することを抑制することができる。
バッファRAM234cは、NAND型フラッシュメモリ234aから読み出したデータを一時的に記憶するバッファとして用いられるメモリである。MPU231や画像コントローラ237からバスライン240を介してキャラクタROM234に割り振られたアドレスが指定されると、ROMコントローラ234bは、その指定されたアドレスに対応するデータを含む1ページ分(例えば、2キロバイト)のデータがバッファRAM234cにセットされているか否かを判断する。そして、セットされていなければ、その指定されたアドレスに対応するデータを含む1ページ分(例えば、2キロバイト)のデータをNAND型フラッシュメモリ234a(またはNOR型ROM234d)より読み出してバッファRAM234cに一旦セットする。そして、ROMコントローラ234bは、公知の誤り訂正処理を施した上で、指定されたアドレスに対応するデータを、バスライン240を介してMPU231や画像コントローラ237に出力する。
このバッファRAM234cは、2バンクで構成されており、1バンク当たりNAND型フラッシュメモリ234aの1ページ分のデータがセットできるようになっている。これにより、ROMコントローラ234bは、例えば、一方のバンクにデータをセットした状態のまま他方のバンクを使用して、NAND型フラッシュメモリ234aのデータを外部に出力したり、MPU231や画像コントローラ237より指定されたアドレスに対応するデータを含む1ページ分のデータをNAND型フラッシュメモリ234aから一方のバンクに転送してセットする処理と、MPU231や画像コントローラ237によって指定されたアドレスに対応するデータを他方のバンクから読み出してMPU231や画像コントローラ237に対して出力する処理とを、並列して処理したりすることができる。よって、キャラクタROM234の読み出しにおける応答性を向上させることができる。
NOR型ROM234dは、キャラクタROM234におけるサブの記憶部として設けられる不揮発性のメモリであり、NAND型フラッシュメモリ234aを補完することを目的にそのNAND型フラッシュメモリ234aよりも極めて小容量(例えば、2キロバイト)に構成されている。このNOR型ROM234dには、キャラクタROM234に記憶される制御プログラムのうち、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されていないプログラム、具体的には、MPU231においてシステムリセット解除後に最初に実行されるブートプログラムの一部を格納する第1プログラム記憶エリア234d1が少なくとも設けられている。
ブートプログラムは、第3図柄表示装置81に対する各種制御が実行可能となるように表示制御装置114を起動するための制御プログラムであり、システムリセット解除後にMPU231が先ずこのブートプログラムを実行する。これにより、表示制御装置114において各種制御が実行可能に状態とすることができる。第1プログラム記憶エリア234d1は、このブートプログラムのうち、バッファRAM234cの1バンク分(即ち、NAND型フラッシュメモリ234aの1ページ分)の容量の範囲で、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令(例えば、1ページの容量が2キロバイトであれば、1024ワード(1ワード=2バイト)分の命令)を格納する。なお、第1プログラム記憶エリア234d1に格納されるブートプログラムの命令数は、バッファRAM234cの1バンク分の容量以下に収まっていればよく、表示制御装置114の仕様に合わせて適宜設定されるものであってもよい。
MPU231は、システムリセットが解除されると、ハードウェアによって命令ポインタ231aの値を「0000H」に設定すると共に、バスライン240に対して命令ポインタ231aにて示されるアドレス「0000H」を指定するように構成されている。一方、キャラクタROM234のROMコントローラ234bは、バスライン240にアドレス「0000H」が指定されたことを検知すると、NOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されたブートプログラムをバッファRAM234cの一方のバンクにセットして、対応するデータ(命令コード)をMPU231へ出力する。
MPU231は、キャラクタROM234から受け取った命令コードをフェッチすると、そのフェッチした命令コードに従って各種処理を実行するとともに、命令ポインタ231aを1だけ加算し、命令ポインタ231aにて示されるアドレスをバスライン240に対して指定する。そして、キャラクタROM234のROMコントローラ234bは、バスライン240によって指定されたアドレスがNOR型ROM234dに記憶されたプログラムを指し示すアドレスである間、先にNOR型ROM234dからバッファRAM234cにセットされたプログラムの中から、対応するアドレスの命令コードをバッファRAM234cより読み出して、MPU231に対して出力する。
ここで、本実施形態において、制御プログラムを全てNAND型フラッシュメモリ234aに格納するのではなく、ブートプログラムのうち、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令をNOR型ROM234dに格納するのは、次の理由による。即ち、NAND型フラッシュメモリ234aは、上述したように、最初の1ページ目のデータの読み出しにおいて、アドレスを指定してからデータが出力されるまでに大きな時間を要する、というNAND型フラッシュメモリ特有の問題がある。
このようなNAND型フラッシュメモリ234aに対して制御プログラムを全て格納すると、システムリセット解除後にMPU231が最初に実行すべき命令コードをフェッチするためにMPU231からバスライン240を介してアドレス「0000H」が指定された場合、キャラクタROM234はアドレス「0000H」に対応するデータ(命令コード)を含む1ページ分のデータをNAND型フラッシュメモリ234aから読み出してバッファRAM234cにセットしなければならい。そして、NAND型フラッシュメモリ234aの性質上、その読み出しからバッファRAM234cへのセットに多大な時間を要することになるので、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してからアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取るまでに多くの待ち時間を消費する。よって、MPU231の起動にかかる時間が長くなるので、結果として、表示制御装置114における第3図柄表示装置81の制御が即座に開始されないおそれがあるという問題点が生じる。
これに対し、NOR型ROMは高速にデータを読み出すことが可能なメモリであるので、ブートプログラムのうち、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令をNOR型ROM234dに格納することによって、システムリセット解除後にMPU231からバスライン240を介してアドレス「0000H」が指定されると、キャラクタROM234は即座にNOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されたブートプログラムをバッファRAM234cにセットして、対応するデータ(命令コード)をMPU231へ出力することができる。よって、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してから短い時間でアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取ることができ、MPU231の起動を短時間で行うことができる。従って、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234に制御プログラムを格納しても、表示制御装置114における第3図柄表示装置81の制御を即座に開始することができる。
さて、ブートプログラムは、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラム、即ち、NOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムを除く制御プログラムや、その制御プログラムで用いられる固定値データ(例えば、後述する表示データテーブル、転送データテーブルなど)を、所定量(例えば、NAND型フラッシュメモリ234aの1ページ分の容量)ずつワークRAM233のプログラム格納エリア233aやデータテーブル格納エリア233bへ転送するようにプログラミングされている。そして、MPU231は、まず、システムリセット解除後に第1プログラム記憶エリア234d1から読み出したブートプログラムに従って、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを、第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムがセットされているバッファRAM234cのバンクとは異なるバンクを使用しながら、所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、格納する。
ここで、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムは、上述したように、バッファRAM234cの1バンク分に相当する容量で構成されているので、内部バスのアドレスが「0000H」に指定されたことを受けて第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムがバッファRAM234cにセットされる場合、そのブートプログラムはバッファRAM234cの一方のバンクにのみセットされる。よって、第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムに従って、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムをプログラム格納エリア233aに転送する場合は、バッファRAM234cの一方のバンクにセットされた第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムを残したまま、他方のバンクを使用してその転送処理を実行することができる。従って、その転送処理後に、第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムを再度バッファRAM234cにセットし直すといった処理が不要であるので、ブート処理に係る時間を短くすることができる。
第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムは、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを所定量だけプログラム格納エリア233aに転送すると、命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233a内の第1の所定番地に設定するようにプログラミングされている。これにより、システムリセット解除後、MPU231によって第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムが所定量だけプログラム格納エリア233aに転送されると、命令ポインタ231aがプログラム格納エリア233aの第1の所定番地に設定される。
よって、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムのうち所定量のプログラムがプログラム格納エリア233aに格納されると、MPU231は、そのプログラム格納エリア233aに格納された制御プログラムを読み出して、各種処理を実行することができる。即ち、MPU231は、第2プログラム記憶エリア234a1を有するNAND型フラッシュメモリ234aから制御プログラムを読み出して命令フェッチするのではなく、プログラム格納エリア233aを有するワークRAM233に転送された制御プログラムを読み出して命令フェッチし、各種処理を実行することになる。後述するように、ワークRAM233はDRAMによって構成されるため、高速に読み出し動作が行われる。よって、制御プログラムの殆どを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aに記憶させた場合であっても、MPU231は高速に命令をフェッチし、その命令に対する処理を実行することができる。
ここで、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムには、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されていない残りのブートプログラムが含まれている。一方、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムは、ワークRAM233のプログラム格納エリア233aに所定量だけ第2プログラム記憶エリア234a1から転送される制御プログラムの中に、その残りのブートプログラムが含まれるようにプログラミングされていると共に、プログラム格納エリア233aに格納されたその残りのブートプログラムの先頭アドレスを第1の所定番地として命令ポインタ231aを設定するようにプログラミングされている。
これにより、MPU231は、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムによって、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを所定量だけプログラム格納エリア233aに転送した後、その転送した制御プログラムに含まれる残りのブートプログラムを実行する。
この残りのブートプログラムでは、プログラム格納エリア233aに転送されていない残りの制御プログラムやその制御プログラムで用いられる固定値データ(例えば、後述する表示データテーブル、転送データテーブルなど)を全て第2プログラム記憶エリア234a1から所定量ずつプログラム格納エリア233a又はデータテーブル格納エリア233bに転送する処理を実行する。また、ブートプログラムの最後で、命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233a内の第2の所定番地に設定する。具体的には、この第2の所定番地として、プログラム格納エリア233aに格納された、ブートプログラムによるブート処理(図73のS6001参照)の終了後に実行される初期設定処理(図73のS6002参照)に対応するプログラムの先頭アドレスを設定する。
MPU231は、この残りのブートプログラムを実行することによって、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムや固定値データが全てプログラム格納エリア233a又はデータテーブル格納エリア233bに転送される。そして、ブートプログラムがMPU231により最後まで実行されると、命令ポインタ231aが第2の所定番地に設定され、以後、MPU231は、NAND型フラッシュメモリ234aを参照することなく、プログラム格納エリア233aに転送された制御プログラムを用いて各種処理を実行する。
よって、制御プログラムの殆どを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、システムリセット解除後にその制御プログラムをワークRAM233のプログラム格納エリア233aに転送することで、MPU231は、読み出し速度が高速なDRAMによって構成されるワークRAMから制御プログラムを読み出して各種制御を行うことができる。従って、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、第3図柄表示装置81を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
また、上述したように、NOR型ROM234dにブートプログラムを全て格納せずに、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令を格納しておき、残りのブートプログラムについては、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶させても、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを確実にプログラム格納エリア233aに転送することができる。よって、キャラクタROM234は、極めて小容量のNOR型ROM234dを追加するだけで、MPU231の起動を短時間で行うことができるようになるので、その短時間化に伴うキャラクタROM234のコスト増加を抑制することができる。
画像コントローラ237は、画像を描画し、その描画した画像を所定のタイミングで第3図柄表示装置81に表示させるデジタル信号プロセッサ(DSP)である。画像コントローラ237は、MPU231から送信される後述の描画リスト(図38参照)に基づき1フレーム分の画像を描画して、後述する第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれか一方のフレームバッファに描画した画像を展開すると共に、他方のフレームバッファにおいて先に展開された1フレーム分の画像情報を第3図柄表示装置81へ出力することによって、第3図柄表示装置81に画像を表示させる。画像コントローラ237は、この1フレーム分の画像の描画処理と1フレーム分の画像の表示処理とを、第3図柄表示装置81における1フレーム分の画像表示時間(本実施形態では、20ミリ秒)の中で並列処理する。
画像コントローラ237は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に、MPU231に対して垂直同期割込信号(以下、「V割込信号」と称す)を送信する。MPU231は、このV割込信号を検出する度に、V割込処理(図75(b)参照)を実行し、画像コントローラ237に対して、次の1フレーム分の画像の描画を指示する。この指示により、画像コントローラ237は、次の1フレーム分の画像の描画処理を実行すると共に、先に描画によって展開された画像を第3図柄表示装置81に表示させる処理を実行する。
このように、MPU231は、画像コントローラ237からのV割込信号に伴ってV割込処理を実行し、画像コントローラ237に対して描画指示を行うので、画像コントローラ237は、画像の描画処理および表示処理間隔(20ミリ秒)毎に、画像の描画指示をMPU231より受け取ることができる。よって、画像コントローラ237では、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファに、新たな描画指示に伴って画像が展開されたりすることを防止することができる。
画像コントローラ237は、また、MPU231からの転送指示や、描画リストに含まれる転送データ情報に基づいて、画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236に転送する処理も実行する。
なお、画像の描画は、常駐用ビデオRAM235および通常用ビデオRAM236に格納された画像データを用いて行われる。即ち、描画の際に必要となる画像データは、その描画が行われる前に、MPU231からの指示に基づき、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235または通常用ビデオRAM236へ転送される。
ここで、一般的にNAND型フラッシュメモリは、ROMの大容量化を容易にする一方、読み出し速度がその他のROM(マスクROMやEEPROMなど)と比して遅い。これに対し、表示制御装置114では、MPU231が、キャラクタROM234に格納されている画像データのうち一部の画像データを電源投入後に常駐用ビデオRAM235に転送するように、画像コントローラ237に対して指示するよう構成されている。そして、後述するように、常駐用ビデオRAM235に格納された画像データは、上書きされることなく常駐されるように制御される。
これにより、電源が投入されてから常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データの転送が終了した後は、常駐用ビデオRAM235に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ237にて画像の描画処理を行うことができる。よって、描画処理に使用する画像データが常駐用ビデオRAM235に常駐されていれば、画像描画時に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234から対応する画像データを読み出す必要がないため、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って第3図柄表示装置81に描画した画像を表示することができる。
特に、常駐用ビデオRAM235には、頻繁に表示される画像の画像データや、主制御装置110または表示制御装置114によって表示が決定された後、即座に表示すべき画像の画像データを常駐させるので、キャラクタROM234をNAND型フラッシュメモリ234aで構成しても、第3図柄表示装置81に何らかの画像を表示させるまでの応答性を高く保つことができる。
また、表示制御装置114は、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データを用いて画像の描画を行う場合は、その描画が行われる前に、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して描画に必要な画像データを転送するように、MPU231が画像コントローラ237に対して指示するよう構成されている。後述するように、通常用ビデオRAM236に転送された画像データは、画像の描画に用いられた後、上書きによって削除される可能性はあるものの、画像描画時には、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234から対応する画像データを読み出す必要がなく、その読み出しにかかる時間を省略できるので、画像の描画を即座に行って第3図柄表示装置81に描画した画像を表示することができる。
また、通常用ビデオRAM236にも画像データを格納することによって、全ての画像データを常駐用ビデオRAM235に常駐させておく必要がないため、大容量の常駐用ビデオRAM235を用意する必要がない。よって、常駐用ビデオRAM235を設けたことによるコスト増大を抑えることができる。
画像コントローラ237は、NAND型フラッシュメモリ234aの1ブロック分の容量である132キロバイトのSRAMによって構成されたバッファRAM237aを有している。
MPU231が、転送指示や描画リストの転送データ情報によって画像コントローラ237に対して行う画像データの転送指示には、転送すべき画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、転送先の情報(常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236のいずれに転送するかを示す情報)、及び転送先(常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスが含まれる。なお、格納元最終アドレスに代えて、転送すべき画像データのデータサイズを含めてもよい。
画像コントローラ237は、この転送指示の各種情報に従って、キャラクタROM234の所定アドレスから1ブロック分のデータを読み出して一旦バッファRAM237aに格納し、常駐用ビデオRAM235または通常用ビデオRAM236の未使用時に、バッファRAM237aに格納された画像データを常駐RAM235または通常用ビデオRAM236に転送する。そして、転送指示により示された格納元先頭アドレスから格納元最終アドレスに格納された画像データが全て転送されるまで、その処理を繰り返し実行する。
これにより、キャラクタROM234から時間をかけて読み出された画像データを一旦そのバッファRAM237aに格納し、その後、その画像データをバッファRAM237aから常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ短時間で転送することができる。よって、キャラクタROM234から画像データが常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ転送される間に、常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236が、その画像データの転送で長時間占有されるのを防止することができる。従って、画像データの転送により常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236が占有されることで、画像の描画処理にそれらのビデオRAM235,236が使用できず、結果として必要な時間までに画像の描画や、第3図柄表示装置81への表示が間に合わないことを防止することができる。
また、バッファRAM234cから常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236への画像データへの転送は、画像コントローラ237によって行われるので、常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236が画像の描画処理や第3図柄表示装置81への表示処理に未使用である期間を容易に判定することができ、処理の単純化を図ることができる。
常駐用ビデオRAM235は、キャラクタROM234より転送された画像データが、電源投入中、上書きされることがなく保持され続けるように用いられ、電源投入時主画像エリア235a、背面画像エリア235c、キャラクタ図柄エリア235e、エラーメッセージ画像エリア235fが設けられているほか、電源投入時変動画像エリア235b、第3図柄エリア235dが少なくとも設けられている。
電源投入時主画像エリア235aは、電源が投入されてから常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データが格納されるまでの間に第3図柄表示装置81に表示する電源投入時主画像に対応するデータを格納する領域である。また、電源投入時変動画像エリア235bは、第3図柄表示装置81に電源投入時主画像が表示されている間に遊技者によって遊技が開始され、特図入球口64への入球が検出された場合に、主制御装置110において行われた抽選結果を変動演出によって表示する電源投入時変動画像に対応する画像データを格納する領域である。
MPU231は、電源部251から電源供給が開始されたときに、キャラクタROM234から電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを電源投入時主画像エリア235aへ転送するように、画像コントローラ237へ転送指示を送信する(図73のS6003,S6004参照)。
ここで、図34を参照して、電源投入時変動画像について説明する。図34は、表示制御装置114が電源投入直後において、常駐用ビデオRAM235に対して格納すべき画像データをキャラクタROM234から転送している間に、第3図柄表示装置81にて表示される電源投入時画像を説明する説明図である。
表示制御装置114は、電源投入直後に、キャラクタROM234から電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを、電源投入時主画像エリア235aおよび電源投入時変動画像エリア235bへ転送すると、続いて、常駐用ビデオRAM235に格納すべき残りの画像データを、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に対して転送する。この残りの画像データの転送が行われている間、表示制御装置114は、先に電源投入時主画像エリア235aに格納された画像データを用いて、図34(a)に示す電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示させる。
このとき、変動開始の指示コマンドである主制御装置110からの変動パターンコマンドに基づき音声ランプ制御装置113から送信される表示用変動パターンコマンドを受信すると、表示制御装置114は、図34(b)に示すように、電源投入時主画像の表示画面上に、画面に向かって右下の位置に「○」図柄の電源投入時変動画像と、図34(c)に示すように、「○」図柄と同位置に「×」図柄の電源投入時変動画像とを、変動期間中、交互に繰り返して表示する。そして、主制御装置110からの変動パターンコマンドや停止種別コマンドに基づき音声ランプ制御装置113から送信される表示用変動パターンコマンドおよび表示用停止種別コマンドから、主制御装置110にて行われた抽選の結果を判断し、「特別図柄の大当たり」である場合は図34(b)に示す画像を変動演出の停止後に一定期間表示させ、「特別図柄の外れ」である場合は図34(c)に示す画像を変動演出の停止後に一定期間表示させる。
MPU231は、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データが常駐用ビデオRAM235に対して転送されるまで、画像コントローラ237に対し、電源投入時主画像エリア235aに格納された画像データを用いて電源投入時主画像の描画を行うよう指示する。これにより、残りの常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM235に転送されている間、遊技者やホール関係者は、第3図柄表示装置81に表示された電源投入時主画像を確認することができる。よって、表示制御装置114は、電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示させている間に、時間をかけて残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送することができる。また、遊技者等は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間、何らかの処理が行われていることを認識できるので、残りの常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データが、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されるまでの間、動作が停止していないか、といった不安を持つことなく、常駐用ビデオRAM235への画像データの転送が完了するまで待機することができる。
また、製造時の工場等における動作チェックにおいても、電源投入時主画像がすぐに第3図柄表示装置81に表示されることによって、第3図柄表示装置81が電源投入によって問題なく動作が開始されていることをすぐに確認することができ、更に、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いることにより動作チェックの効率が悪化することを抑制できる。
また、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間に遊技者が遊技を開始し、特図入球口64に入球が検出された場合は、電源投入時変動画像エリア235bに常駐された電源投入時変動画像に対応する画像データを用いて電源投入時変動画像が描画され、図34(b)及び(c)に示す画像が交互に第3図柄表示装置81に表示されるように、MPU231から画像コントローラ237に対して指示される。これにより、電源投入時変動画像を用いて簡単な変動演出を行うことができる。よって、遊技者は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間であっても、その簡単な変動演出によって確実に抽選が行われたことを確認することができる。
また、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示される段階で、すでに電源投入時変動演出画像に対応する画像データが電源投入時変動画像エリア235bに常駐されているので、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間に特図入球口64に入球が検出された場合は、対応する変動演出を第3図柄表示装置81に即座に表示させることができる。
図33に戻って、説明を続ける。背面画像エリア235cは、第3図柄表示装置81に表示される背面画像に対応する画像データを格納する領域である。ここで、図35を参照して、背面画像と、その背面画像のうち、背面画像エリア235cに格納される背面画像の範囲について説明する。図35は、4種類の背面画像と、各背面画像に対して常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納される背面画像の範囲を説明する説明図であり、図35(a)は、「街中ステージ」に対応する背面Aに対して、図35(b)は、「森ステージ」、「川ステージ」、および「空ステージ」に対応する背面B〜Dに対してそれぞれ示したものである。また、図28は、「島ステージ」に対応する背面Eに対して示したものである。
各背面A〜Dに対応する背面画像は、図35に示すように、いずれも第3図柄表示装置81において表示される表示領域よりも水平方向に長い画像が、キャラクタROM234に用意されている。画像コントローラ237は、その画像を水平方向に左から右へスクロールさせながら背面画像が第3図柄表示装置81に表示されるように、画像の描画をおこなう。
各背面A〜Dに用意された画像(以下、「スクロール用画像」と称す。)は、いずれも位置aおよび位置cのところで背面画像が連続するように画像が構成されている。そして、位置cから位置dの間の画像および位置aから位置a’の間の画像は、表示領域の水平方向の幅分の画像によって構成されており、位置cから位置dの間にある画像が表示領域として第3図柄表示装置81に表示された後に、位置aから位置a’の間にある画像を表示領域として第3図柄表示装置81に表示させると、第3図柄表示装置81にスムーズなつながりで背面画像がスクロール表示されるようになっている。
背面種別選択テーブル(図示せず)に基づいて背面種別の変更が決定され、ステージが「街中ステージ」、「森ステージ」、「川ステージ」、または「空ステージ」に変更されると、MPU231は、対応する背面画像のまず位置aから位置a’の間を表示領域の初期位置として設定し、その初期位置の画像が第3図柄表示装置81に表示されるように、画像コントローラ237を制御する。そして、時間の経過とともに、表示領域をスクロール用画像に対して左から右に移動させ、順次その表示領域が第3図柄表示装置81に表示されるように画像コントローラ237を制御し、更に、表示領域が位置cから位置dの間の画像に到達した場合、再び表示領域を位置aから位置a’の画像として第3図柄表示装置81に表示されるように画像コントローラ237を制御する。よって、第3図柄表示装置81には、位置a〜位置cの間の画像を、左方向に向かって流れるように、スムーズなつながりで繰り返しスクロールされて表示させることができる。
一方、背面Eにおける背面画像は、時間の経過とともに、(a)→(b)→(c)→(a)→・・・の順で、第3図柄表示装置81に表示される。具体的には、背面Eは、島にそびえる山の画像と、山のふもとに広がる砂浜の画像と、島を囲む海の画像とが、その表示される位置が固定された状態で第3図柄表示装置81に表示される。一方、山の上に広がる空の画像は、その色調が時間経過とともに変化する。
ステージが「島ステージ」に変更されると、背面Eの初期背面画像として、朝やけを示すオレンジ色の空が表示される。そして、時間の経過とともに空の色調がオレンジ色から徐々に鮮やかな青色に変化して、所定時間経過後、昼を示す鮮やかな青色の空が表示される。次に、時間の経過とともに空の色調が鮮やかな青色から徐々に黒色に変化して、所定時間経過後、夜を示す黒色の空が表示される。その後、時間の経過とともに空の色調が黒色から徐々に白みはじめ更にオレンジ色に変化する。そして、所定時間経過後、朝やけ示す背面画像に戻る繰り返し背面画像が第3図柄表示装置81に表示される。
次いで、各背面画像において、背面画像エリア235cに格納される背面画像の範囲について説明する。初期ステージである街中ステージに対応する背面Aは、図35(a)に示すように、その背面Aの全範囲、即ち、位置aから位置dに対応する画像データが全て常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納される。通常、初期ステージである「街中ステージ」を表示させたまま、ステージを変更せずに遊技が行われる場合が多いので、多頻度で表示される「街中ステージ」に対応する背面Aの画像データを全て背面画像エリア235cに常駐させておくことで、キャラクタROM234へのデータアクセス回数を減らすことができる。よって、表示制御装置114にかかる処理負荷を軽減することができる。
一方、「森ステージ」に対応する背面B、「川ステージ」に対応する背面C、および「空ステージ」に対応する背面Dは、図35(b)に示すように、その背面の一部領域、即ち、位置aから位置bの間の画像に対応する画像データだけが常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納される。また、島ステージに対応する背面Eに対応する画像データが、電源投入後の立ち上げ処理の中で常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納され、常駐される。
ここで、即座に背面画像を変更するためには、全ての背面画像について全範囲の画像データを常駐用ビデオRAM235に常駐させておくことが理想的であるが、そのようにすると常駐用ビデオRAM235として非常に大きな容量のRAMを用いなければならず、コストの増大につながるおそれがある。
これに対し、本パチンコ機10では、ステージが変更された場合に最初に表示される背面画像の初期位置を、位置aから位置a’の範囲に固定し、その初期位置を含む位置aから位置bの間の画像に対応する画像データを常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納しておく構成としているので、キャラクタROM234を読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成しても、変動開始時の抽選によりステージの変更が決定された場合に、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐されている画像データを用いることによって、即座にその背面B〜Dの初期位置を第3図柄表示装置81に表示させることができ、また、時間経過とともにスクロール表示または色調を変化させながら表示させることができる。また、背面B〜Dについては、一部範囲の画像に対応する画像データだけを格納するので、常駐用ビデオRAM235の記憶容量の増大を抑制でき、コストの増大を抑えることができる。
また、背面B〜Dは、初期位置の画像が表示された後、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐された画像データを用いて位置aから位置bの範囲を左から右に向けてスクロールさせている間に、位置b’から位置dの画像に対応する画像データをキャラクタROM234から通常用RAM236へ転送完了できるように、その位置aから位置bの範囲が設定されている。これにより、位置aから位置bの範囲をスクロールさせる間に位置b’から位置dの画像データを通常用ビデオRAM236へ転送できるので、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納された画像データを用いて位置aから位置bの範囲をスクロールさせた後、遅滞なく通常用ビデオRAM236に格納された背面画像に対応する画像データを用いて、位置b’から位置dの範囲をスクロールさせて第3図柄表示装置81に表示させることができる。
同様に、背面Eは、初期位置の画像が表示された後、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐された画像データを用いて画像を表示させている間に、残りの画像の画像データがキャラクタROM234から通常用RAM236へ転送が完了できるように、画像データの範囲が設定されている。これにより、画像を表示させている間に残りの画像に対応する画像データを通常用ビデオRAM236へ転送できるので、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐された画像データを用いて画像を表示させた後、遅滞なく通常用ビデオRAM236に格納された背面画像に対応する画像データを用いて、残りの画像を時間経過とともに、順次、第3図柄表示装置81に表示させることができる。
なお、背面B〜Eにおいて、通常用ビデオRAM236に格納される画像データは、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236a(図33参照)に設けられた背面画像専用のサブエリアに格納される。これにより、背面画像専用のサブエリアに格納された背面画像データが、他の画像データによって上書きされることがないので、背面画像を確実に表示させることができる。
また、背面B〜Dにおいて、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納される画像データと、通常用ビデオRAM236に格納される画像データとでは、位置b’から位置bの間の画像に対応する画像データが重複して格納される。そして、MPU231による画像コントローラ237の制御により、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納された画像データを用いて位置bまでの画像を第3図柄表示装置81に表示させ、次いで、通常用ビデオRAM236に格納された画像データを用いて位置b’からの画像を第3図柄表示装置81に表示させることで、第3図柄表示装置81にスムーズなつながりで背面画像がスクロール表示されるようになっている。
更に、MPU231は、通常用ビデオRAM236の画像データを用いて、位置cから位置dの間の画像を表示領域として第3図柄表示装置81に表示されるように画像コントローラ237を制御すると、次いで、MPU231は、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cの画像データを用いて、位置aから位置a’の間の画像を表示領域として第3図柄表示装置81に表示されるように画像コントローラ237を制御する。これにより、第3図柄表示装置81には、位置a〜位置cの間の画像が、左方向に向かって流れるように、スムーズなつながりで繰り返しスクロールされて表示させることができる。
図33に戻って、説明を続ける。第3図柄エリア235dは、第3図柄表示装置81に表示される変動演出において使用される第3図柄を常駐するためのエリアである。即ち、第3図柄エリア235dには、第3図柄である「0」から「9」の数字を付した上述の10種類の主図柄に対応する画像データが常駐される。これにより、第3図柄表示装置81にて変動演出を行う場合、逐一キャラクタROM234から画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM234にNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、第3図柄表示装置81において素早く変動演出を開始することができる。よって、特図入球口64、または第2入球口640への入球が発生してから、第1図柄表示装置37では変動演出が開始されているにも関わらず、第3図柄表示装置81において変動演出が即座に開始されないような状態が発生するのを抑制することができる。
また、第3図柄エリア235dには、「0」から「9」の数字が付されていない主図柄として、木箱といった後方図柄からなる主図柄や、後方図柄とかんな,風呂敷,ヘルメット等のキャラクタを模した付属図柄とからなる主図柄に対応する画像データも常駐される。これらの画像データは、一の変動演出が停止してから所定時間経過しても、始動入賞に伴う次の変動演出が開始されない場合に、第3図柄表示装置81に表示されるデモ演出に用いられる。これにより、デモ演出が第3図柄表示装置81に表示されると、そのデモ演出において、第3図柄として数字の付されていない主図柄が表示される。よって、遊技者は、数字の付されていない主図柄を第3図柄表示装置81の表示画像から視認することによって、当該パチンコ機10がデモ状態にあることを容易に認識することができる。
キャラクタ図柄エリア235eは、第3図柄表示装置81に表示される各種演出で使用されるキャラクタ図柄に対応する画像データを格納する領域である。本パチンコ機10では、「少年」や「老人」、「少女」をはじめとする様々なキャラクタが各種演出にあわせて表示されるようになっており、これらに対応するデータがキャラクタ図柄エリア235eに常駐されることにより、表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドの内容に基づいてキャラクタ図柄を変更する場合、キャラクタROM234から対応の画像データを新たに読み出すのではなく、常駐用ビデオRAM235のキャラクタ図柄エリア235eに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ237にて所定の画像を描画できるようになっている。これにより、キャラクタROM234から対応の画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、キャラクタ図柄を即座に変更することができる。
エラーメッセージ画像エリア235fは、パチンコ機10内にエラーが発生した場合に表示されるエラーメッセージに対応する画像データを格納する領域である。本パチンコ機10では、例えば、遊技盤13の裏面に取り付けられた振動センサ(図示せず)の出力から、音声ランプ制御装置113によって振動を検出すると、音声ランプ制御装置113は振動エラーの発生をエラーコマンドによって表示制御装置114に通知する。また、音声ランプ制御装置113により、その他のエラーの発生が検出された場合にも、音声ランプ制御装置113は、エラーコマンドによって、そのエラーの発生をそのエラー種別と共に表示制御装置114へ通知する。表示制御装置114では、エラーコマンドを受信すると、その受信したエラーに対応するエラーメッセージを第3図柄表示装置81に表示させるように構成されている。
ここで、エラーメッセージは、遊技者の不正防止やエラーに対する遊技者の保護の観点から、エラーの発生とほぼ同時に表示されることが求められる。本パチンコ機10では、エラーメッセージ画像エリア235fに、各種エラーメッセージに対応する画像データが予め常駐されているので、表示制御装置114は、受信したエラーコマンドに基づいて、常駐用ビデオRAM235のエラーメッセージ画像エリア235fに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ237にて各エラーメッセージ画像を即座に描画できるようになっている。これにより、キャラクタROM234から逐次エラーメッセージに対応する画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、エラーコマンドを受信してから対応するエラーメッセージを即座に表示させることができる。
通常用ビデオRAM236は、データが随時上書きされ更新されるように用いられるもので、画像格納エリア236a、第1フレームバッファ236b、第2フレームバッファ236cが少なくとも設けられている。
画像格納エリア236aは、第3図柄表示装置81に表示させる画像の描画に必要な画像データのうち、常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを格納するためのエリアである。画像格納エリア236aは、複数のサブエリアに分割されており、サブエリア毎に、そのサブエリアに格納される画像データの種別が予め定められている。
MPU231は、常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データのうち、その後の画像の描画で必要となる画像データを、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに設けられたサブエリアのうち、その画像データの種別を格納すべき所定のサブエリアに転送するように、画像コントローラ237に対して指示をする。これにより画像コントローラ237は、MPU231により指示された画像データをキャラクタROM234から読み出し、バッファRAM237aを介して、画像格納エリア236aの指定された所定のサブエリアにその読み出した画像データを転送する。
なお、画像データの転送指示は、MPU231が画像コントローラ237に対して画像の描画を指示する後述の描画リストの中に、転送データ情報を含めることによって行われる。これにより、MPU231は、画像の描画指示と、画像データの転送指示とを、描画リストを画像コントローラ237に送信するだけで行うことができるので、処理負荷を低減することができる。
第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cは、第3図柄表示装置81に表示すべき画像を展開するためのバッファである。画像コントローラ237は、MPU231からの指示に従って描画した1フレーム分の画像を、第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれか一方のフレームバッファに書き込むことによって、そのフレームバッファに1フレーム分の画像を展開すると共に、その一方のフレームバッファに画像を展開している間、他方のフレームバッファから先に展開された1フレーム分の画像情報を読み出し、駆動信号と共に第3図柄表示装置81に対してその画像情報を送信することによって、第3図柄表示装置81に、その1フレーム分の画像を表示させる処理を実行する。
このように、フレームバッファとして、第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cの2つを設けることによって、画像コントローラ237は、一方のフレームバッファに描画した1フレーム分の画像を展開しながら、同時に、他方のフレームバッファから先に展開された1フレーム分の画像を読み出して、第3図柄表示装置81にその読み出した1フレーム分の画像を表示させることができる。
そして、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、第3図柄表示装置81に画像を表示させるために1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとは、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に、MPU231によって、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかが交互に入れ替えて指定される。
即ち、あるタイミングで、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定されて、画像の描画処理および表示処理が実行されると、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒後に、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定される。これにより、先に第1フレームバッファ236bに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第2フレームバッファ236cに新たな画像が展開される。
そして、更に次の20ミリ秒後には、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定される。これにより、先に第2フレームバッファ236cに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第1フレームバッファ236bに新たな画像が展開される。以後、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとを、20ミリ秒毎に、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかを交互に入れ替えて指定することによって、1フレーム分の画像の描画処理を行いながら、1フレーム分の画像の表示処理を20ミリ秒単位で連続的に行わせることができる。
ワークRAM233は、キャラクタROM234に記憶された制御プログラムや固定値データを格納したり、MPU231による各種制御プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリであり、DRAMによって構成される。このワークRAM233は、プログラム格納エリア233a、データテーブル格納エリア233b、簡易画像表示フラグ233c、表示データテーブルバッファ233d、転送データテーブルバッファ233e、ポインタ233f、描画リストエリア233g、計時カウンタ233h、格納画像データ判別フラグ233i、描画対象バッファフラグ233j、背面画像変更フラグ233w、背面画像判別フラグ233x、デモ表示フラグ233y、確定表示フラグ233zを少なくとも有している。
プログラム格納エリア233aは、MPU231によって実行される制御プログラムを格納するためのエリアである。MPU231は、システムリセットが解除されると、キャラクタROM234から制御プログラムを読み出してワークRAM233へ転送し、このプログラム格納エリア233aに格納する。そして、全ての制御プログラムをプログラム格納エリア233aに格納すると、以後、MPU231はプログラム格納エリア233aに格納された制御プログラムを用いて各種制御を実行する。上述したように、ワークRAM233はDRAMによって構成されるため、高速に読み出し動作が行われる。よって、制御プログラムを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、第3図柄表示装置81を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
データテーブル格納エリア233bは、主制御装置110からのコマンドに基づき表示させる一の演出に対し、時間経過に伴い第3図柄表示装置81に表示すべき表示内容を記載した表示データテーブルと、表示データテーブルにより表示される一の演出において使用される画像データのうち常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データの転送データ情報ならびに転送タイミングを規定した転送データテーブルとが格納される領域である。
これらのデータテーブルは、通常、キャラクタROM234のNAND型フラッシュメモリ234aに設けられた第2プログラム記憶エリア234a1に固定値データの一種として記憶されており、システムリセット解除後にMPU231によって実行されるブートプログラムに従って、これらのデータテーブルがキャラクタROM234からワークRAM233へ転送され、このデータテーブル格納エリア233bに格納される。そして、全てのデータテーブルがデータテーブル格納エリア233bに格納されると、以後、MPU231は、データテーブル格納エリア233bに格納されたデータテーブルを用いて第3図柄表示装置81の表示を制御する。上述したように、ワークRAM233はDRAMによって構成されるため、高速に読み出し動作が行われる。よって、各種データテーブルを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、第3図柄表示装置81を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
ここで、各種データテーブルの詳細について説明する。まず、表示データテーブルは、主制御装置110からのコマンドに基づいて第3図柄表示装置81に表示される各演出の演出態様毎に1つずつ用意されるもので、例えば、変動演出、オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出、デモ演出に対応する表示データテーブルが用意されている。
変動演出は、音声ランプ制御装置113からの表示用変動パターンコマンドを受信した場合に、第3図柄表示装置81おいて開始される演出である。なお、表示用変動パターンコマンドが受信される場合には、変動演出の停止種別を示す表示用停止種別コマンドも受信される。例えば、変動演出が開始された場合に、その変動演出の停止種別が外れであれば、外れを示す停止図柄が最終的に停止表示される一方、その変動演出の停止種別が大当たりA、大当たりBのいずれかであれば、それぞれの大当たり示す停止図柄が最終的に停止表示される。遊技者は、この変動演出における停止図柄を視認することで大当たり種別を認識でき、大当たり種別に応じて付与される遊技価値を容易に判断することができる。
オープニング演出は、これからパチンコ機10が特別遊技状態へ移行して、通常時には閉鎖されている大開放口が繰り返し開放されることを遊技者に報知するための演出であり、ラウンド演出は、これから開始されるラウンド数を遊技者に報知するための演出である。エンディング演出は、特別遊技状態の終了を遊技者に報知するための演出である。
なお、デモ演出は、上述したように、一の変動演出が停止してから所定時間経過しても、始動入賞に伴う次の変動演出が開始されない場合に、第3図柄表示装置81に表示される演出であり、「0」から「9」の数字が付されていない主図柄からなる第3図柄が停止表示されると共に、背面画像のみが変化する。第3図柄表示装置81にデモ演出が表示されていれば、遊技者やホール関係者が、当該パチンコ機10において遊技が行われていないことを認識することができる。
データテーブル格納エリア233bには、オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出およびデモ演出に対応する表示データテーブルをそれぞれ1つずつ格納する。また、変動演出用の表示データテーブルである変動表示データテーブルは、設定される変動演出パターンが32パターンあれば、1変動演出パターンに1テーブル、合計で32テーブルが用意される。
ここで、図36を参照して、表示データテーブルの詳細について説明する。図36は、表示データテーブルのうち、変動表示データテーブルの一例を模式的に示した模式図である。表示データテーブルは、第3図柄表示装置81において1フレーム分の画像が表示される時間(本実施形態では、20ミリ秒)を1単位として表したアドレスに対応させて、その時間に表示すべき1フレーム分の画像の内容(描画内容)を詳細に規定したものである。
描画内容には、1フレーム分の画像を構成する表示物であるスプライト毎に、そのスプライトの種別を規定すると共に、そのスプライトの種別に応じて、表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報、フィルタ指定情報といった、スプライトを第3図柄表示装置81に描画させるための描画情報が規定されている。
スプライトの種別は、表示すべきスプライトを特定するための情報である。表示位置座標は、そのスプライトを表示すべき第3図柄表示装置81上の座標を特定するための情報である。拡大率は、そのスプライトに対して予め設定された標準的な表示サイズに対する拡大率を指定するための情報で、その拡大率に従って表示されるスプライトの大きさが特定される。なお、拡大率が100%より大きい場合は、そのスプライトが標準的な大きさよりも拡大されて表示され、拡大率が100%未満の場合は、そのスプライトが標準的な大きさもよりも縮小されて表示される。
回転角度は、スプライトを回転させて表示させる場合の回転角度を特定するための情報である。半透明値は、スプライト全体の透明度を特定するためのものであり、半透明値が高いほど、スプライトの背面側に表示される画像が透けて見えるように画像が表示される。αブレンディング情報は、他のスプライトとの重ね合わせ処理を行う場合に用いられる既知のαブレンディング係数を特定するための情報である。色情報は、表示すべきスプライトの色調を指定するための情報である。そして、フィルタ指定情報は、指定されたスプライトを描画する場合に、そのスプライトに対して施すべき画像フィルタを指定するための情報である。
変動表示データテーブルでは、各アドレスに対応して規定される1フレーム分の描画内容として、1つの背面画像、9個の第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)、その画像において光の差し込みなどを表現するエフェクト、少年画像や文字などの各種演出に用いられるキャラクタといった各スプライトに対する描画情報が、アドレス毎に規定されている。なお、エフェクトやキャラクタに関する情報は、そのフレームに表示すべき内容に合わせて、1つ又は複数規定される。
ここで、背面画像は、表示位置は第3図柄表示装置81の画面全体に固定され、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報およびフィルタ指定情報は、時間経過に対して一定とされるので、変動表示データテーブルでは、背面画像の種別を特定するための情報である背面種別のみが規定されている。この背面種別は、遊技者によって選択されているステージ(「街中ステージ」、「森ステージ」、「川ステージ」、「空ステージ」、「島ステージ」のいずれか)に対応する背面A〜Eのいずれかを表示させるか、背面A〜Eとは異なる背面画像を表示させるかを特定する情報が記載されている。また、背面種別は、背面A〜Eとは異なる背面画像を表示させることを特定する場合、どの背面画像を表示させるかを特定する情報も合わせて記載されている。
MPU231は、この背面種別によって、背面A〜Eのいずれかを表示させることが特定される場合は、背面A〜Eのうち抽選により決定されたステージに対応する背面画像を描画対象として特定し、また、そのフレームに対して表示すべき背面画像の範囲を時間経過に合わせて特定する。一方、背面A〜Eとは異なる背面画像を表示させることが特定される場合は、背面種別から表示させるべき背面画像を特定する。
なお、本実施形態では、表示データテーブルにおいて、背面画像の描画内容として背面種別のみを規定する場合について説明するが、これに代えて、背面種別と、その背面種別に対応する背面画像のどの範囲を表示すべきかを示す位置情報とを規定するようにしてもよい。この位置情報は、例えば、初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間を示す情報であってもよい。この場合、MPU231は、そのフレームに対して表示すべき背面画像の範囲を、位置情報により示される初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間に基づいて特定する。
また、位置情報は、この表示データテーブルに基づく画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間を示す情報であってもよい。この場合、MPU231は、そのフレームに対して表示すべき背面画像の範囲を、表示用データベースに基づき画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始された段階で表示されていた背面画像の位置と、位置情報により示される該画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間とに基づいて特定する。
更に、位置情報は、背面種別に応じて、初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間を示す情報および表示データテーブルに基づく画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間を示す情報のいずれかを示すものであってもよいし、背面種別および位置情報とともに、その位置情報の種別情報(例えば、初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間を示す情報であるか、表示用データベースに基づく画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間を示す情報であるかを示す情報)を、背面画像の描画内容として規定してもよい。その他、位置情報は、経過時間を示す情報ではなく、表示すべき背面画像の範囲が格納されたアドレスを示す情報であってもよい。
第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)は、表示すべき第3図柄を特定するための図柄種別情報として、図柄種別オフセット情報が記載されている。このオフセット情報は、各第3図柄に付された数字の差分を表す情報である。第3図柄の種別を直接特定するのではなく、オフセット情報を特定するのは、変動演出における第3図柄の表示は、1つ前に行われた変動演出の停止図柄および今回行われる変動演出の停止図柄に応じて変わるためであり、変動が開始されてから所定時間経過するまでの図柄オフセット情報では、1つ前に行われた変動演出の停止図柄からのオフセット情報を記載する。これにより、1つ前の変動演出における停止図柄から変動演出が開始される。
一方、変動が開始されてから所定時間経過後は、音声ランプ制御装置113を介して主制御装置110より受信した停止種別コマンド(表示用停止種別コマンド)に応じて設定される停止図柄からのオフセット情報を記載する。これにより、変動演出を、主制御装置110より指定された停止種別に応じた停止図柄で停止させることができる。
なお、各第3図柄には固有の数字が付されているので、1つ前の変動演出における変動図柄や、主制御装置110より指定された停止種別に応じた停止図柄を、その第3図柄に付された数字で管理し、また、オフセット情報を、各第3図柄に付された数字の差分で表すことにより、そのオフセット情報から容易に表示すべき第3図柄を特定することができる。
また、図柄オフセット情報において、1つ前に行われた変動演出の停止図柄のオフセット情報から今回行われている変動演出の停止図柄のオフセット情報に切り替えられる所定時間は、第3図柄が高速に変動表示されている時間となるように設定されている。第3図柄が高速に変動表示されている間は、その第3図柄が遊技者に視認不能な状態であるので、その間に、図柄オフセット情報を1つ前に行われた変動演出の停止図柄のオフセット情報から今回行われている変動演出の停止図柄のオフセット情報に切り替えることによって、第3図柄の数字の連続性が途切れても、その数字の連続性の途切れを遊技者に認識させないようにすることができる。
表示データテーブルの先頭アドレスである「0000H」には、データテーブルの開始を示す「Start」情報が記載され、表示データテーブルの最終アドレス(図37の例では、「02F0H」)には、データテーブルの終了を示す「End」情報が記載されている。そして、「Start」情報が記載されたアドレス「0000H」と「End」情報が記載されたアドレスとの間の各アドレスに対して、その表示データテーブルで規定すべき演出態様に対応させた描画内容が記載されている。
MPU231は、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、使用する表示データテーブルを選定し、その選定した表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、表示データテーブルバッファ233dに格納すると共に、ポインタ233fを初期化する。そして、1フレーム分の描画処理が完了する度にポインタ233fを1加算し、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにおいて、ポインタ233fが示すアドレスに規定された描画内容に基づき、次に描画すべき画像内容を特定して後述する描画リスト(図33参照)を作成する。この描画リストを画像コントローラ237に送信することで、その画像の描画指示を行う。これにより、ポインタ233fの更新に従って、表示データテーブルで規定された順に描画内容が特定されるので、その表示データテーブルで規定された通りの画像が第3図柄表示装置81に表示される。
このように、本パチンコ機10では、表示制御装置114において、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、MPU231により実行すべきプログラムを変更するのではなく、表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに適宜置き換えるという単純な操作だけで、第3図柄表示装置81に表示すべき演出画像を変更することができる。
ここで、従来のパチンコ機のように、第3図柄表示装置81に表示させる演出画像を変更する度にMPU231で実行されるプログラムを起動するように構成した場合、演出画像の多種多様化に伴って複雑かつ膨大化するプログラムの起動や実行の処理に多大な負荷がかかるため、表示制御装置114における処理能力が制限となって、制御可能な演出画像の多様化に限界が生じてしまうおそれがあった。これに対し、本パチンコ機10では、表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに適宜置き換えるという単純な操作だけで、第3図柄表示装置81に表示すべき演出画像を変更することができるので、表示制御装置114の処理能力に関係なく、多種多様な演出画像を第3図柄表示装置81に表示させることができる。
また、このように各演出態様に対応して表示データテーブルを用意し、表示すべき演出態様に応じた表示データテーブルバッファを設定して、その設定されたデータテーブルに従い、1フレームずつ描画リストを作成することができるのは、パチンコ機10では、始動入賞に基づいて行われる抽選の結果に基づいて、予め第3図柄表示装置81に表示させる演出が決定されるためである。これに対し、パチンコ機といった遊技機を除くゲーム機などでは、ユーザの操作に基づいてその場その場で表示内容が変わるため、表示内容を予測することができず、よって、上述したような各演出態様に対応する表示データテーブルを持たせることはできない。このように、各演出態様に対応して表示データテーブルを用意し、表示すべき演出態様に応じた表示データテーブルバッファを設定して、その設定されたデータテーブルに従い、1フレームずつ描画リストを作成する構成は、パチンコ機10が、始動入賞に基づいて行われる抽選の結果に基づき予め第3図柄表示装置81に表示させる演出態様を決定する構成であることに基づいて初めて実現できるものである。
次いで、図37を参照して、転送データテーブルの詳細について説明する。図37は、転送データテーブルの一例を模式的に示した模式図である。転送データテーブルは、演出毎に用意された表示データテーブルに対応して用意されるもので、上述したように、表示データテーブルで規定されている演出において使用されるスプライトの画像データのうち、常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに転送するための転送データ情報ならびにその転送タイミングが規定されている。
なお、表示データテーブルに規定された演出において使用されるスプライトの画像データが、全て常駐用ビデオRAM235に格納されていれば、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルは用意されていない。これにより、データテーブル格納エリア233bの容量増大を抑制することができる。
転送データテーブルは、表示データテーブルにおいて規定されるアドレスに対応させて、そのアドレスで示される時間に転送を開始すべきスプライトの画像データ(以下、「転送対象画像データ」と称す)の転送データ情報が記載されている(図37のアドレス「0001H」及び「0097H」が該当)。ここで、表示データテーブルに従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されるように、その転送対象画像データの転送開始タイミングが設定されており、転送データテーブルでは、その転送開始タイミングに対応するアドレスに対応させて、転送対象画像データの転送データ情報が規定される。
一方、表示データテーブルにおいて規定されるアドレスで示される時間に、転送を開始すべき転送対象画像データが存在しない場合は、そのアドレスに対応して転送を開始すべき転送対象画像データが存在しないことを意味するNullデータが規定される(図37のアドレス「0002H」が該当)。
転送データ情報としては、その転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスが含まれる。
なお、転送データテーブルの先頭アドレスである「0000H」には、表示データテーブルと同様に、データテーブルの開始を示す「Start」情報が記載され、転送データテーブルの最終アドレス(図37の例では、「02F0H」)には、データテーブルの終了を示す「End」情報が記載されている。そして、「Start」情報が記載されたアドレス「0000H」と「End」情報が記載されたアドレスとの間の各アドレスに対して、その転送データテーブルで規定すべき転送対象画像データの転送データ情報が記載されている。
MPU231は、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、使用する表示データテーブルを選定すると、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルが存在する場合は、その転送データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、後述するワークRAM233の転送データテーブルバッファ233eに格納する。そして、ポインタ233fの更新毎に、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルから、ポインタ233fが示すアドレスに規定された描画内容を特定して、後述する描画リスト(図33参照)を作成すると共に、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルから、その時点において転送を開始すべき所定のスプライトの画像データの転送データ情報を取得して、その転送データ情報を作成した描画リストに追加する。
例えば、図37の例では、ポインタ233fが「0001H」や「0097H」となった場合に、MPU231は、転送データテーブルの当該アドレスに規定された転送データ情報を、表示データテーブルに基づいて作成した描画リストに追加して、その追加後の描画リストを画像コントローラ237へ送信する。一方、ポインタ233fが「0002H」である場合、転送データテーブルのアドレス「0002H」には、Nullデータが規定されているので、転送を開始すべき転送対象画像データが存在しないと判断し、生成した描画リストに転送データ情報を追加せずに、描画リストを画像コントローラ237へ送信する。
そして、画像コントローラ237は、MPU231より受信した描画リストに転送データ情報が記載されていた場合、その転送データ情報に従って、転送対象画像データを、キャラクタROM234から画像格納エリア236aの所定のサブエリアに転送する処理を実行する。
ここで、上述したように、表示データテーブルに従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されるように、転送データテーブルでは、転送対象画像データの転送データ情報が所定のアドレスに対して規定されているので、この転送データテーブルに規定された転送データ情報に従って、画像データをキャラクタROM234から画像格納エリア236aに転送することにより、表示データテーブルに従って所定のスプライトを描画する場合に、そのスプライトの描画に必要な常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず画像格納エリア236aに格納させておくことができる。そして、その画像格納エリア236aに格納された画像データを用いて、表示データテーブルに基づき、所定のスプライトの描画を行うことができる。
これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236へ転送しておくことができるので、表示データテーブルで指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブルの記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
また、本パチンコ機10では、表示制御装置114において、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定するのに合わせて、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルが転送データテーブルバッファ233eに設定されるので、その表示データテーブルで用いられるスプライトの画像データを、所望のタイミングで確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
また、転送データテーブルでは、スプライトに対応する画像データ毎にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ画像データが転送されるように、その転送データ情報を規定する。これにより、その画像データの転送をスプライト毎に管理し、また、制御することができるので、その転送に係る処理を容易に行うことができる。そして、スプライト単位でキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236への画像データの転送を制御することにより、その処理を容易にしつつ、詳細に画像データの転送を制御できる。よって、転送にかかる負荷の増大を効率よく抑制することができる。
また、転送データテーブルは、表示データテーブルと同様のデータ構造を有し、表示データテーブルにおいて規定されるアドレスに対応させて、そのアドレスで示される時間に転送を開始すべき転送対象画像データの転送データ情報が規定されているので、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルに基づいて所定のスプライトの画像データが用いられる前に、確実にその画像データが通常用ビデオRAM236へ格納されるように、転送開始のタイミングを指示することができるので、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、多種多様な演出画像を容易に第3図柄表示装置81に表示させることができる。
簡易画像表示フラグ233cは、第3図柄表示装置81に、図34(a)〜(c)に示す電源投入時画像(電源投入時主画像および電源投入時変動画像)を表示するか否かを示すフラグである。この簡易画像表示フラグ233cは、電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データが常駐用ビデオRAMの電源投入時主画像エリア235a又は電源投入時変動画像エリア235bに転送された後に、MPU231により実行されるメイン処理(図73参照)の中でオンに設定される(図73のS6005参照)。そして、画像転送処理の常駐画像転送処理によって、全ての常駐対象画像データが常駐用ビデオRAM235に格納された段階で、第3図柄表示装置81に電源投入時画像以外の画像を表示させるために、オフに設定される(図85(b)のS7605参照)。
この簡易画像表示フラグ233cは、画像コントローラ237から送信されるV割込信号を検出する毎にMPU231によって実行されるV割込処理の中で参照され(図75(b)のS6301参照)、簡易画像表示フラグ233cがオンである場合は、電源投入時画像が第3図柄表示装置81に表示されるように、簡易コマンド判定処理(図75(b)のS6308参照)および簡易表示設定処理(図75(b)のS6309参照)が実行される。一方、簡易画像表示フラグ233cがオフである場合は、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンドに応じて、種々の画像が表示されるように、コマンド判定処理(図76〜図81参照)および表示設定処理(図82〜図84参照)が実行される。
また、簡易画像表示フラグ233cは、V割込処理の中でMPU231により実行される転送設定処理の中で参照され(図85(a)のS7501参照)、簡易画像表示フラグ233cがオンである場合は、常駐用ビデオRAM235に格納されていない常駐対象画像データが存在するため、常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送する常駐画像転送設定処理(図85(b)参照)を実行し、簡易画像表示フラグ233cがオフである場合は、描画処理に必要な画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送する通常画像転送設定処理(図86参照)を実行する。
表示データテーブルバッファ233dは、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド等に応じて第3図柄表示装置81に表示させる演出態様に対応する表示データテーブルを格納するためのバッファである。MPU231は、その音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド等に基づいて、第3図柄表示装置81に表示させる演出態様を判断し、その演出態様に対応する表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから選定して、その選定された表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに格納する。そして、MPU231は、ポインタ233fを1ずつ加算しながら、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにおいてそのポインタ233fで示されるアドレスに規定された描画内容に基づき、1フレーム毎に画像コントローラ237に対する画像描画の指示内容を記載した後述の描画リスト(図33参照)を生成する。これにより、第3図柄表示装置81には、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルに対応する演出が表示される。
MPU231は、ポインタ233fを1ずつ加算しながら、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにおいてそのポインタ233fで示されるアドレスに規定された描画内容に基づき、1フレーム毎に画像コントローラ237に対する画像描画の指示内容を記載した後述の描画リスト(図38参照)を生成する。これにより、第3図柄表示装置81には、表示データテーブルに対応する演出が表示される。
転送データテーブルバッファ233eは、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド等に応じて、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルに対応する転送データテーブルを格納するためのバッファである。MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに表示データテーブルを格納するのに合わせて、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから選定して、その選定された転送データテーブルを転送データテーブルバッファ233eに格納する。なお、表示データテーブルバッファ233dに格納される表示データテーブルにおいて用いられるスプライトの画像データが全て常駐用ビデオRAM235に格納されている場合は、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルが用意されていないので、MPU231は、転送データテーブルバッファ233eに転送対象画像データが存在しないことを意味するNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする。
そして、MPU231は、ポインタ233fを1ずつ加算しながら、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルにおいてそのポインタ233fで示されるアドレスに規定された転送対象画像データの転送データ情報が規定されていれば(即ち、Nullデータが記載されていなければ)、1フレーム毎に生成される画像コントローラ237に対する画像描画の指示内容を記載した後述の描画リスト(図38参照)に、その転送データ情報を追加する。
これにより、画像コントローラ237は、MPU231より受信した描画リストに転送データ情報が記載されていた場合、その転送データ情報に従って、転送対象画像データを、キャラクタROM234から画像格納エリア236aの所定のサブエリアに転送する処理を実行する。ここで、上述したように、表示データテーブルに従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されるように、転送データテーブルでは、転送対象画像データの転送データ情報が所定のアドレスに対して規定されている。よって、この転送データテーブルに規定された転送データ情報に従って、画像データをキャラクタROM234から画像格納エリア236aに転送することにより、表示データテーブルに従って所定のスプライトを描画する場合に、そのスプライトの描画に必要な常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず画像格納エリア236aに格納させておくことができる。
これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236へ転送しておくことができるので、表示データテーブルで指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブルの記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
ポインタ233fは、表示データテーブルバッファ233dおよび転送データテーブルバッファ233eの各バッファにそれぞれ格納された表示データテーブルおよび転送データテーブルから、対応する描画内容もしくは転送対象画像データの転送データ情報を取得すべきアドレスを指定するためのものである。MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに表示データテーブルが格納されるのに合わせて、ポインタ233fを一旦0に初期化する。そして、画像コントローラ237から1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒ごとに送信されるV割込信号に基づいてMPU231により実行されるV割込処理の表示設定処理(図75(b)のS6303参照)の中で、ポインタ更新処理(図84のS7205参照)が実行され、ポインタ233fの値が1ずつ加算される。
MPU231は、このようなポインタ233fの更新が行われる毎に、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルから、ポインタ233fが示すアドレスに規定された描画内容を特定して、後述する描画リスト(図38参照)を作成すると共に、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルから、その時点において転送を開始すべき所定のスプライトの画像データの転送データ情報を取得して、その転送データ情報を作成した描画リストに追加する。
これにより、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルに対応する演出が第3図柄表示装置81に表示される。よって、表示データテーブルバッファ233dに格納する表示データテーブルを変更するだけで、容易に第3図柄表示装置81に表示させる演出を変更することができる。従って、表示制御装置114の処理能力に関わらず、多種多様な演出を表示させることができる。
また、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルが格納されている場合は、その転送データテーブルに基づいて、対応する表示データテーブルによって所定のスプライトの描画が開始されるまでに、そのスプライトの描画で用いられる常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず画像格納エリア236aに格納させておくことができる。これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236へ転送しておくことができるので、表示データテーブルで指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブルの記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
描画リストエリア233gは、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブル、及び、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルに基づいて生成される、1フレーム分の画像の描画を画像コントローラ237に指示する描画リストを格納するためのエリアである。
ここで、図38を参照して、描画リストの詳細について説明する。図38は、描画リストの内容を模式的に示した模式図である。描画リストは、画像コントローラ237に対して、1フレーム分の画像の描画を指示する指示表であり、図38に示すように、1フレームの画像で使用する背面画像、第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)、エフェクト(エフェクト1,エフェクト2,・・・)、キャラクタ(キャラクタ1,キャラクタ2,・・・,保留球数図柄1,保留球数図柄2,・・・,エラー図柄)といったスプライト毎に、そのスプライトの詳細な描画情報(詳細情報)を記述したものである。また、描画リストには、画像コントローラ237に対して所定の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送させるための転送データ情報もあわせて記述される。
各スプライトの詳細な描画情報(詳細情報)には、対応するスプライト(表示物)の画像データが格納されているRAM種別(常駐用ビデオRAM235か、通常用ビデオRAM236か)を示す情報と、そのアドレスとが記述されており、画像コントローラ237は、そのRAM種別およびアドレスによって指定されるメモリ領域から、当該スプライトの画像データを取得する。また、その詳細な描画情報(詳細情報)には、表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報およびフィルタ指定情報が含まれており、画像コントローラ237は、各種ビデオRAMより読み出した当該スプライトの画像データにより生成される標準的な画像に対し、拡大率に応じて拡大縮小処理を施し、回転角度に応じて回転処理を施し、半透明値に応じて半透明化処理を施し、αブレンディング情報に応じて他のスプライトとの合成処理を施し、色情報に応じて色調補正処理を施し、フィルタ指定情報に応じてその情報により指定された方法でフィルタリング処理を施した上で、表示位置座標に示される表示位置に各種処理を施して得られた画像を描画する。そして、描画した画像は、画像コントローラ237によって、描画対象バッファフラグ233jで指定される第1フレームバッファ236b又は第2フレームバッファ236cのいずれかに展開される。
MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにおいて、ポインタ233fによって示されるアドレスに規定された描画内容と、その他の描画すべき画像の内容(例えば、保留球数図柄を表示する保留画像や、エラーの発生を通知する警告画像など)とに基づき、1フレーム分の画像の描画に用いられる全スプライトに対する詳細な描画情報(詳細情報)を生成すると共に、その詳細情報をスプライト毎に並び替えることによって描画リストを作成する。
ここで、各スプライトの詳細情報のうち、スプライト(表示物)のデータの格納RAM種別とアドレスとは、表示データテーブルに規定されるスプライト種別や、その他の画像の内容から特定されるスプライト種別に応じて生成される。即ち、スプライト毎に、そのスプライトの画像データが格納される常駐用ビデオRAM235のエリア、又は、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aのサブエリアが固定されているので、MPU231は、スプライト種別に応じて、そのスプライトの画像データが格納されている格納RAM種別とアドレスとを即座に特定し、それらの情報を描画リストの詳細情報に容易に含めることができる。
また、MPU231は、各スプライトの詳細情報のうち、その他の情報(表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報およびフィルタ指定情報)について、表示データテーブルに規定されるそれらの情報をそのままコピーする。
また、MPU231は、描画リストを生成するにあたり、1フレーム分の画像の中で、最も背面側に配置すべきスプライトから前面側に配置すべきスプライト順に並び替えて、それぞれのスプライトに対する詳細な描画情報(詳細情報)を記述する。即ち、描画リストでは、最初に背面画像に対応する詳細情報が記述され、次いで、第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)、エフェクト(エフェクト1,エフェクト2,・・・)、キャラクタ(キャラクタ1,キャラクタ2,・・・,保留球数図柄1,保留球数図柄2,・・・,エラー図柄)の順に、それぞれのスプライトに対応する詳細情報が記述される。
画像コントローラ237では、描画リストに記述された順番に従って、各スプライトの描画処理を実行し、フレームバッファにその描画されたスプライトを上書きによって展開していく。従って、描画リストによって生成した1フレーム分の画像において、最初に描画したスプライトが最も背面側に配置させ、最後に描画したスプライトが最も前面側に配置させることができるのである。
また、MPU231は、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルにおいて、ポインタ233fによって示されるアドレスに転送データ情報が記載されている場合、その転送データ情報(転送対象画像データが格納されたキャラクタROM234における格納元先頭アドレスおよび格納元最終アドレスと、その転送対象画像データを格納すべき画像格納エリア236aに設けられたサブエリアの格納先先頭アドレス)を、描画リストの最後に追加する。画像コントローラ237は、描画リストにこの転送データ情報が含まれていれば、その転送データ情報に基づいて、キャラクタROM234の所定の領域(格納元先頭アドレスおよび格納元最終アドレスによって示される領域)から画像データを読み出して、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに設けられた所定のサブエリア(格納先アドレス)に、転送対象となる画像データを転送する。
計時カウンタ233hは、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにより第3図柄表示装置81にて表示される演出の演出時間をカウントするカウンタである。MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに一の表示データテーブルを格納するのに合わせて、その表示データテーブルに基づいて表示される演出の演出時間を示す時間データを設定する。この時間データは、演出時間を第3図柄表示装置81における1フレーム分の画像表示時間(本実施形態では、20ミリ秒)で割った値である。
そして、1フレーム分の画像の描画処理および表示処理が完了する20ミリ秒毎に画像コントローラ237から送信されるV割込信号に基づいて、MPU231により実行されるV割込処理(図75(b)参照)の表示設定処理が実行される度に、計時カウンタ233hが1ずつ減算される(図82のS7207参照)。その結果、計時カウンタ233hの値が0以下となった場合、MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにより表示される演出が終了したことを判断し、演出終了に合わせて行うべき種々の処理を実行する。
格納画像データ判別フラグ233iは、対応する画像データが常駐用ビデオRAM235に常駐されない全てのスプライトに対して、それぞれ、そのスプライトに対応する画像データが通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納されているか否かを表す格納状態を示すフラグである。
この格納画像データ判別フラグ233iは、電源投入時にメイン処理の中でMPU231により実行される初期設定処理(図74のS6002参照)によって生成される。ここで生成される格納画像データ判別フラグ233iは、全てのスプライトに対する格納状態が、画像格納エリア236aに格納されていないことを示す「オフ」に設定される。
そして、格納画像データ判別フラグ233iの更新は、MPU231により実行される通常画像転送設定処理(図86参照)の中で、一のスプライトに対応する転送対象画像データの転送指示を設定した場合に行われる。この更新では、転送指示が設定された一のスプライトに対応する格納状態を、対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されていることを示す「オン」に設定する。また、その一のスプライトと同じ画像格納エリア236aのサブエリアに格納されることになっているその他のスプライトの画像データは、一のスプライトの画像データが格納されることによって必ず未格納状態となるので、その他のスプライトに対応する格納状態を「オフ」に設定する。
また、MPU231は、常駐用ビデオRAM235に画像データが常駐されていないスプライトの画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送する際に、格納画像データ判別フラグ233iを参照し、転送対象のスプライトの画像データが、既に通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納されているか否かを判断する(図86のS7713参照)。そして、転送対象のスプライトに対応する格納状態が「オフ」であり、対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されていなければ、その画像データの転送指示を設定し(図86のS7714参照)、画像コントローラ237に対して、その画像データをキャラクタROM234から画像格納エリア236aの所定サブエリアに転送させる。一方、転送対象のスプライトに対応する格納状態が「オン」であれば、既に対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されているので、その画像データの転送処理を中止する。これにより、無駄にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して転送されるのを抑制することができ、表示制御装置114の各部における処理負担の軽減や、バスライン240におけるトラフィックの軽減を図ることができる。
描画対象バッファフラグ233jは、2つのフレームバッファ(第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236c)の中から、画像コントローラ237によって描画された画像を展開するフレームバッファ(以下、「描画対象バッファ」と称す)を指定するためのフラグで、描画対象バッファフラグ233jが0である場合は描画対象バッファとして第1フレームバッファ236bを指定し、1である場合は第2フレームバッファ236cを指定する。そして、この指定された描画対象バッファの情報は、描画リストと共に画像コントローラ237に送信される(図87のS7802参照)。
これにより、画像コントローラ237は、描画リストに基づいて描画した画像を、指定された描画対象バッファ上に展開する描画処理を実行する。また、画像コントローラ237は、描画処理と同時並列的に、描画対象バッファとは異なるフレームバッファから先に展開済みの描画画像情報を読み出し、駆動信号と共に第3図柄表示装置81に対して、その画像情報を転送することで、第3図柄表示装置81に画像を表示させる表示処理を実行する。
描画対象バッファフラグ233jは、描画対象バッファ情報が描画リストと共に画像コントローラ237に対して送信されるのに合わせて、更新される。この更新は、描画対象バッファフラグ233jの値を反転させることにより、即ち、その値が「0」であった場合は「1」に、「1」であった場合は「0」に設定することによって行われる。これにより、描画対象バッファは、描画リストが送信される度に、第1フレームバッファ236bと第2フレームバッファ236cとの間で交互に設定される。また、描画リストの送信は、1フレーム分の画像の描画処理および表示処理が完了する20ミリ秒毎に画像コントローラ237から送信されるV割込信号に基づいて、MPU231により実行されるV割込処理の描画処理(図75(b)のS6306参照)が実行される度に行われる。
即ち、あるタイミングで、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定されて、画像の描画処理および表示処理が実行されると、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒後に、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定される。これにより、先に第1フレームバッファ236bに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第2フレームバッファ236cに新たな画像が展開される。
そして、更に次の20ミリ秒後には、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定される。これにより、先に第2フレームバッファ236cに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第1フレームバッファ236bに新たな画像が展開される。以後、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとを、20ミリ秒毎に、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかを交互に入れ替えて指定することによって、1フレーム分の画像の描画処理を行いながら、1フレーム分の画像の表示処理を20ミリ秒単位で連続的に行わせることができる。
背面画像変更フラグ233wは、第3図柄表示装置81に表示される背面画像の種別を変更するか否かを判別するためのフラグである。この背面画像変更フラグ233wがオンであれば、背面画像の種別を変更することを意味し、オフであれば変更を行わないことを意味する。背面画像変更フラグ233wは、音声ランプ制御装置113から送信される背面画像変更コマンドを受信した場合にオンに設定される(図81(a)のS7001参照)。また、この背面画像変更フラグ233wは、通常画像転送設定処理において参照され(図86のS7709参照)、背面画像の変更処理が実行される際にオフに設定される(図86のS7710参照)。これにより、音声ランプ制御装置113から受信した背面画像変更コマンドや演出モード変更コマンドに対応した背面画像を表示することができる。
背面画像判別フラグ233xは、設定されている背面画像種別を示すフラグである。このフラグは、例えば1バイトで構成されており、各ビットに対して各背面種別が対応付けられている。この背面画像判別フラグ233xのうち、いずれかのビットがオンであれば、そのオンのビットに対応する背面種別が現在の背面種別として設定されていることを意味する。例えば、背面画像判別フラグ233xの0ビット目がオンであれば、背面Aが設定されていることを意味する。この背面画像判別フラグ233xは、音声ランプ制御装置113から送信される背面画像変更コマンドを受信した場合に、そのコマンドにより通知された背面画像に対応するビットがオンに設定される(図81(a)のS7002参照)。この際、他のビットは全てオフに設定される。この背面画像判別フラグ233xにより、容易に現在設定されている背面種別を特定することができる。
デモ表示フラグ233yは、デモ演出中であるか否かを示すフラグである。このデモ表示フラグ233yがオンであればデモ演出中であることを意味し、オフであればデモ演出中でないことを意味する。このデモ表示フラグ233yは、表示設定処理(図82参照)において、デモ用表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定した場合にオンに設定され(図82のS7221参照)、デモ用表示データテーブル以外の他の表示データテーブルが表示データテーブルバッファ233dに対して設定された場合にオフに設定される(図77(a)のS6505、図78(a)のS6705、図78(b)のS6805、図79のS6905参照)。このデモ表示フラグ233yにより、現在がデモ演出中であるか否かを容易に判別することができる。
確定表示フラグ233zは、確定表示演出の実行中であるか否かを示すフラグである。ここで、確定表示演出とは、変動パターン後に停止図柄を所定期間(例えば、1秒)停止表示(確定表示)する演出を示す。この確定表示フラグ233zがオンであれば、確定表示演出中であることを意味し、オフであれば、確定表示演出中でないことを意味する。確定表示フラグ233zは、表示設定処理(図82参照)の中で、確定表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定した場合にオンに設定され(図82のS7214)、確定表示データテーブル以外の他の表示データテーブルが表示データテーブルバッファ233dに対して設定された場合にオフに設定される(図86(a)のS6505、図78(a)のS6705、図78(b)のS6805、図79のS6905参照)。この確定表示フラグ233zにより、現在が確定表示演出中であるか否かを容易に判別することができる。
<第1実施形態における主制御装置により実行される制御処理について>
次に、図39から図58のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2m秒間隔で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込処理とNMI割込処理とを説明し、その後、立ち上げ処理とメイン処理とを説明する。
図39は、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込処理は、例えば2ミリ秒毎に実行される定期処理である。タイマ割込処理では、まず各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S101)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチの状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S102)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では399)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では999)に達した際、0にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するバッファ領域に格納する。
更に、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、第2当たり乱数カウンタC4の更新を実行する(S103)。具体的には、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、第2当たり乱数カウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、399,99,999)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1,C2,C4の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
次に、第1図柄表示装置37a,37bにおいて表示を行うための処理であると共に、第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する特別図柄変動処理を実行する(S104)。その後、特図入球口64への球の入球(始動入賞)や普電入賞装置640への球の入球(始動入賞)に伴う始動入賞処理を実行する(S105)。尚、特別図柄変動処理、始動入賞処理の詳細は、図40〜図47を参照して後述する。
始動入賞処理を実行した後は、第2図柄表示装置において表示を行うための処理である普通図柄変動処理を実行し(S106)、普通図柄始動口(スルーゲート)67における球の通過に伴うスルーゲート通過処理を実行する(S107)。尚、普通図柄変動処理、及び、スルーゲート通過処理の詳細は、図48および図49を参照して後述する。スルーゲート通過処理を実行した後は、特電始動口入賞処理を実行し(S108)、次いで、V入口通過処理(S109)とV通過処理(S110)を実行する。尚、特電始動口入賞処理、V入口通過処理、およびV通過処理の詳細は、図50から52を参照して後述する。V通過処理を実行した後は、次いで、発射制御処理を実行し(S111)、更に、定期的に実行すべきその他の処理を実行して(S112)、タイマ割込処理を終了する。なお、発射制御処理は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、且つ、発射を停止させるための発射停止スイッチ51bが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。主制御装置110は、球の発射がオンである場合に、発射制御装置112に対して球の発射指示をする。
次に、図40を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理の一処理である特別図柄変動処理(S104)を説明する。図40は、この特別図柄変動処理(S104)を示すフローチャートである。特別図柄変動処理(図40、S104)は、特別図柄を、取得した各カウンタ値に基づいて、各種判定(当否判定)や決定を行い、所定の制御によりその決定された変動表示態様で、第1図柄表示装置37に変動表示を可能に制御したり、第3図柄表示装置81にて第3図柄、第4図柄の変動表示演出を実行させるための各種コマンドを設定したり、判定結果(当否判定結果)を示す表示態様で停止表示させるための制御が実行される。以下、特別図柄変動処理(図40、S104)について説明する。
特別図柄変動処理(図40、S104)では、まず、大当たり遊技中(大当たり中)、或いは役物当たり遊技中(役物当たり中)であるかを判別する(S201)。ここでは、遊技状態格納エリア203gに記憶されている情報に基づいて現在が大当たり遊技中(大当たり中)、或いは役物当たり遊技中(役物当たり中)であるかが判別される。
S201の処理において、大当たり中又は役物当たり中であると判別した場合には(S201:Yes)、次に、特図仮停止フラグ203mがオンに設定されているかを判別し(S202)、オンに設定されていると判別した場合は(S202:Yes)、仮停止されている特図に対応する第1図柄表示装置83の表示を更新し(S203)、本処理を終了する。一方、S202の処理において、特図仮停止フラグ203mがオンに設定されていないと判別した場合は(S202:No)、そのまま本処理を終了する。
ここで、特図仮停止フラグ203mは、役物当たり遊技が実行される場合オンに設定されるものである。本実施形態では、役物当たり遊技が実行されている間は、特別図柄の抽選結果を示すための変動表示(特図変動表示)に設定されている変動時間が更新(減算)されないように構成しており、その期間は、第1図柄表示装置83にて特別図柄の変動表示が仮停止されていることを示すための仮停止表示態様が表示されるように構成している。
このように構成することで、遊技者に対して、役物当たり遊技の開始に伴って実行中であった特別図柄の変動表示が仮停止していることを報知することができるため、実行中の特別図柄変動が消滅してしまったと遊技者に不信感を与えてしまうことを抑制することができる。なお、特別図柄の変動表示が仮停止中であることを示すための表示態様としては、例えば、通常の変動表示中であることを示すための表示態様(例えば、0.2秒間隔で点灯、消灯を繰り返す点滅表示態様)と同一の表示態様でも良いし、変動表示中であることを示すための表示態様よりも点滅間隔が遅い表示態様(例えば、0.5秒間隔で点灯、消灯を繰り替える点滅表示態様)を用いても良い。さらに、第1図柄表示装置83の表示態様として複数色の表示態様を表示可能に構成している場合は、仮停止中である場合にのみ表示され得る専用色を用いた点滅表示態様を用いても良い。
一方、S201の処理において、現在が大当たり中、或いは役物当たり中では無いと判別した場合には(S201:No)、特図変動時間カウンタ203nの値が0よりも大きいか、即ち、特別図柄が変動表示中であるかを判別する(S204)。特別図柄の変動表示中である(特図変動時間カウンタ203nの値が0よりも大きい)と判別した場合には(S204:Yes)、特別図柄変動実行中処理を実行する(S206)。
この特別図柄変動実行中処理(S206)では、特別図柄が変動している期間中に第1図柄表示装置83に表示されている特別図柄の変動表示態様を可変(更新)するための処理が実行される。この特別図柄変動実行中処理(S206)については、図44を参照して詳しく後述する。
そして、S206の処理を終えると、次に、特別図柄変動実行中処理(S206)にて更新された特図変動時間カウンタ203nの値が0であるかを判別し(S207)、S207の処理にて特図変動時間カウンタ203nが0であると判別した場合は(S207:Yes)、特別図柄変動停止処理を実行し(S208)、その後、本処理を終了する。
特別図柄変動停止処理(S208)では、変動表示中の特別図柄に規定されている変動時間が経過した場合に、特別図柄の抽選結果を示す図柄で変動表示を停止する処理が実行される。この特別図柄変動停止処理(S208)の詳細については、図45を参照して後述する。また、S207の処理にて特図変動時間カウンタ203nが0では無いと判別した場合は(S207:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、S204の処理において特図変動時間カウンタ203nが0よりも大きくない(0である)と判別した場合は(S204:No)、即ち、現在が特図変動中では無いと判別した場合は、次に、特別図柄変動開始処理を実行する(S205)。この特別図柄変動開始処理(S205)では、特別図柄の新たな抽選(変動)を実行するための処理が行われるものであり、新たな抽選(変動)を実行可能な状態であるかの判別と、新たな抽選(変動)を実行可能な状態である場合には、新たな抽選(変動)を行う処理が実行される。この特別図柄変動開始処理(S205)については、図41から図43を参照して詳しく後述する。特別図柄変動開始処理(S205)を実行した後、本処理を終了する。
以上、図40を参照して説明をした通り、本実施形態では特別図柄の抽選(変動)を実行可能な構成において、1回の特別図柄変動処理内で特別図柄に関する変動処理(S204〜S208)を実行するように構成している。よって、特別図柄に対して新たな抽選(変動)の実行が可能となった場合に遅滞なく変動処理を実行することができ、円滑な遊技を提供することができる。
次に、図41を参照して、特別図柄変動処理(図40、S104)の一処理である特別図柄変動開始処理(S205)について説明する。図41は、この特別図柄変動開始処理(S205)を示すフローチャートである。
特別図柄変動開始処理(図41のS205)では、まず、特別図柄保留球数カウンタ203cの値(N1)を取得し(S301)、取得した特別図柄保留球数カウンタ203cの値(N1)が0より大きいかを判別する(S302)。特別図柄保留球数カウンタ203cの値(N1)が0であると判別した場合には(S302:No)、そのまま本処理を終了する。一方、特別図柄保留球数カウンタ203cの値(N1)が0より大きいと判別した場合には(S302:Yes)、特別図柄保留球数カウンタ203cの値(N1)を1減算する(S303)。
そして、減算後の保留球数を示した保留球数コマンドを設定し(S304)、特別図柄保留球格納エリア203aの保留エリア1〜保留エリア4に格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う(S305)。より具体的には、保留エリア1→実行エリア、保留エリア2→保留エリア1、保留エリア3→保留エリア2、保留エリア4→保留エリア3といった具合に各エリア内のデータをシフトする。
次に、特別図柄大当たり判定処理を実行する(S306)。この特別図柄大当たり判定処理(S306)の詳細については、図42を参照して後述するが、特別図柄保留球実行エリア(図示せず)にシフトされた第1当たり乱数カウンタC1の値を用いて、設定されている遊技状態に基づいて、大当たりか否かの大当たり判定を実行する。
次に、特別図柄変動パターン選択処理が実行される(S307)。特別図柄変動パターン選択処理(S307)は、詳しく後述するが、特別図柄保留球実行エリア(図示せず)に格納された変動種別カウンタCS2の値に基づいた当否判定の結果に基づいて、変動パターンを各カウンタ値に基づいて選択するための処理である。
S307の処理を実行後、次いで、時短カウンタ203hの値が0より大きいかを判別する(S308)。時短カウンタ203hの値が0であると判別した場合には(S308:No)、そのまま本処理を終了する。一方、時短カウンタ203hの値が0より大きいと判別した場合には(S308:Yes)、次に、時短カウンタ203hの値が1であるか否かを判別する(S309)。時短カウンタ203hの値が1ではないと判別した場合には(S309:No)、時短カウンタ203hの値を1減算し(S310)、その後、本処理を終了する。一方、時短カウンタ203hの値が1であると判別した場合には(S309:Yes)、時短終了フラグ203jをオンに設定し(S311)、その後、本処理を終了する。
つまり、本実施形態では、時短状態中において、特別図柄の変動開始タイミングに時短回数を更新するための処理を実行し、今回の特別図柄変動が時短状態における最終変動である場合には、時間回数を更新すること無く、時短終了フラグ203jをオンに設定する処理を実行するように構成している。詳細は後述するが、この時短終了フラグ203jの設定状況は、特別図柄の変動停止時に参照され、特別図柄の変動停止時に時短終了フラグ203jがオンに設定されている場合には、時短カウンタ203hの値を0にセットし、時短状態を終了させるように構成している。そして、特別図柄の変動中に特電遊技によって役物当たり遊技が実行され、V大当たり遊技が開始されると、時短終了フラグ203jをオフに設定する処理を実行するように構成している。
このように構成することで、例えば、時短状態における特別図柄の最終変動中にV大当たり遊技が実行されることに基づいて、特別図柄変動が中断した場合には、その大当たり遊技終了後において、中断していた特別図柄変動の残期間に対応する特別図柄変動が再開されるが、その再開後の特別図柄変動が停止表示された場合には、時短終了フラグ203jがオフに設定されているため、時短状態が終了することが無い。また、特別図柄変動の再開時には、特別図柄変動開始処理(図41のS205参照)が実行されないため、時短カウンタ203hの値が減算されることも無い。
これにより、時短状態中に大当たり遊技(V大当たり遊技)が実行された場合には、その大当たり遊技に対応する大当たり種別(大当たりC)に対応する時短回数(4回)に中断中の特別図柄変動の残期間を加算した期間が、時短状態が設定される時短期間として設定されることになる。よって、通常状態中に特図遊技を実行し、特別図柄抽選で大当たり当選した場合に設定される時短状態の継続期間よりも、時短状態中に特電遊技を実行し、V入賞口165へと球の入賞で大当たり遊技(V大当たり遊技)を実行した場合のほうが、中断されている特別図柄変動の残期間が加算される分、遊技者に有利となる時短状態の継続期間を長くし易くすることができる。
即ち、通常状態中の遊技に基づいて時短状態が設定される場合よりも、時短状態中の遊技に基づいて時短状態が再度設定される場合のほうが、設定される時短状態の継続期間を長くし易くすることができるため、遊技者に対して、より有利な遊技状態が設定されることを期待しながら意欲的に遊技を行わせることができる。
さらに、特別図柄の変動開始タイミングに、時短回数を更新するための処理と、時短状態を終了させるための処理と、を実行する構成を用いた場合では、特別図柄変動の再開時には、特別図柄変動開始処理(図41のS205参照)が実行されないため、時短カウンタ203hの値が減算されることは無いが、時短状態における最後の特別図柄変動の変動期間中の遊技状態が通常状態となるため、時短状態中の遊技を遊技者に最大限提供することができないという問題があった。
これに対して、本実施形態では、時短回数を更新するための処理と、時短状態を終了させるための処理と、を異なるタイミングで実行可能に構成している。具体的には、特別図柄の変動開始タイミングにて時短回数を更新するための処理を実行し、特別図柄の変動停止タイミングにて時短状態を終了させるための処理を実行するように構成している。このように構成することで、特別図柄変動の再開時に時短回数が更新されること無く、且つ、時短状態における最後の特別図柄変動の変動期間中の遊技状態として時短状態を設定することができるため、遊技者に対して時短状態中の遊技を最大限提供することができる。
なお、本実施形態では、特別図柄の変動停止タイミングにて時短状態を終了させるための処理を実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、次の特別図柄変動の開始条件が成立した状態であって、次の特別図柄変動の抽選が実行されるまでの期間、例えば、特別図柄変動開始処理(図41のS205参照)においてS305の処理が実行され、S306の処理が実行される前のタイミングで時短状態を終了させるための処理を実行するように構成しても良い。
また、詳細な説明は後述するが、本実施形態では、時短状態中における残時短回数の管理を音声ランプ制御装置113側で実行するように構成している。つまり、大当たり遊技終了時に設定される状態コマンドに含まれる遊技状態を示す情報(時短状態が設定されることを示す情報、時短回数を示す情報)を受信したことに基づいて、今回設定される時短状態の情報を記憶し、特別図柄変動が開始されることを示す特図変動パターンコマンドを受信したことに基づいて、残時短回数を更新することで、音声ランプ制御装置113側で時短状態の遊技状況を管理するように構成している。
このように構成することで、主制御装置110の制御処理において、残時短回数を示すためのコマンドや、時短状態の最終変動(時短終了フラグ203jがオンに設定されたこと)を示すためのコマンドを設定しなくても、音声ランプ制御装置113が時短状態の遊技状況を管理し、現在の遊技状況に対応した演出態様を設定することができる。よって、主制御装置110における制御処理を簡素化することができる。
次に、図42を参照して、特別図柄変動開始処理(図41のS205)の一処理である特別図柄大当たり判定処理(S306)について説明する。図42は、この特別図柄大当たり判定処理(S306)を示すフローチャートである。
特別図柄大当たり判定処理(図42のS306)では、まず、特別図柄保留球実行エリア(図示せず)に記憶されている各カウンタ値を取得する(S401)。そして、第1当たり乱数テーブル202a(図23(b)参照)に基づいて、S401の処理で取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たり判定値と一致するか否かを判定し、その抽選結果(判定結果)を取得する(S402)。
S402の処理を終えると、次に、今回の抽選結果が大当たりであるかを判別し(S403)、大当たりであると判別した場合は(S403:Yes)、特別図柄の大当たり当選を示すように大当たりフラグ203iをオンに設定する(S404)。本実施形態では大当たりフラグ203iが、大当たり当選の有無を示す情報を記憶(設定)することが可能に構成されている。
そして、特別図柄の抽選結果を大当たりに設定し(S405)、取得した当たり種別カウンタC2の値に基づいて、第1図柄表示装置37に表示する特別図柄の大当たり図柄をセットし(S406)、本処理を終了する。一方、S403の処理において今回の抽選結果が大当たりでは無いと判別した場合は(S403:No)、第1図柄表示装置37に特別図柄の外れ図柄をセットし(S407)、本処理を終了する。
次に、図43を参照して、特別図柄変動開始処理(図41のS205)の一処理である特別図柄変動パターン選択処理(S307)について説明する。図43はこの特別図柄変動パターン選択処理(S307)を示すフローチャートである。
特別図柄変動パターン選択処理(図43のS307)では、まず、特別図柄大当たり判定処理(図42のS306)において、特別図柄の抽選結果が大当たりであるか否か、即ち、特別図柄の大当たりが設定されているか否かを判別する(S501)。ここで、大当たりであるか否かの判定は、特別図柄に対して大当たりフラグ203iがオンであるか否かで判別される。この大当たりフラグ203iは、上述した特別図柄大当たり判定処理(図42参照)におけるS404の処理でオンに設定されるものである。
S501の処理において、特別図柄の大当たりが設定されていると判別された場合には(S501:Yes)、大当たり種別選択テーブル202c(図24参照)と、取得している第1当たり種別カウンタC2の値とに基づいて、大当たり種別を決定する(S502)。次いで、特別図柄実行エリアに格納されている変動種別カウンタCS2の値を取得し(S503)、遊技状態格納エリア203gに記憶されている情報に対応する現在の遊技状態(通常状態、潜伏状態、確変状態)に対応した変動パターン選択テーブル202dを読み出す(S504)。
そして、S503の処理で取得した変動種別カウンタCS2の値と、S504の処理で読み出した変動パターン選択テーブル202dとに基づいて変動パターンを選択し(S505)、S505の処理で選択した変動パターンに基づいて、特図変動パターンコマンドを設定する(S506)。ここで設定される特図変動パターンコマンドには、特別図柄抽選の抽選結果、特別図柄の変動時間を示す情報が含まれており、主制御装置110のメイン処理(図55)の外部出力処理(図55のS1801参照)にて音声ランプ制御装置113へと出力される。
次に、特別図柄の停止図柄を示す特図停止種別コマンドを設定し(S507)、第1図柄表示装置37で特別図柄の変動開始を設定し(S508)、選択した変動パターンの変動時間を示す値を特図変動時間カウンタ203nの値にセットし(S509)、本処理を終了する。S507の処理で設定される特図停止種別コマンドには、今回の特別図柄変動の結果を示す停止図柄の種別、即ち、リーチ外れや、リーチにならない外れといった大まかな種別を示す情報が含まれており、主制御装置110のメイン処理(図55)の外部出力処理(図55のS1801参照)にて音声ランプ制御装置113へと出力される。
一方、S501の処理において、特別図柄の抽選結果が外れである(即ち、特別図柄に対する大当たりフラグ203iがオフである)と判別した場合には(S501:No)、S502の処理をスキップしてS503の処理へ移行する。
次に、図44を参照して、特別図柄変動処理(図40のS104)の一処理である特別図柄変動実行中処理(S206)について説明をする。図44は特別図柄変動実行中処理(S206)を示すフローチャートである。この特別図柄変動実行中処理(S206)では、実行中の特別図柄変動の変動時間を更新するための処理が実行される。
特別図柄変動実行中処理(S206)では、まず、特図仮停止フラグ203mがオンに設定されているかを判別する(S701)。
S701の処理において、特図仮停止フラグ203mがオンに設定されていると判別した場合は(S701:Yes)、特図変動再開コマンドを設定し(S702)、特図仮停止フラグ203mをオフに設定し(S703)、特図変動時間カウンタ203nの値を1減算し(S704)、第1図柄表示装置37の特別図柄の表示を更新し(S705)、本処理を終了する。
本実施形態では、2ミリ秒毎に実行されるタイマ割込処理(図39参照)にて実行される特別図柄変動処理(図40のS104参照)内で、特別図柄変動実行中処理(図44のS206参照)を実行するように構成しており、その特別図柄変動実行中処理(図44のS205参照)内で特図変動時間カウンタ203nの値を更新(1減算)するように構成している。よって、例えば、特別図柄の変動時間として30秒の変動時間が設定された場合には、特図変動時間カウンタ203nの値として「15000」が設定され、2ミリ秒毎に値が1減算されるように構成している。
一方、S701の処理において特図仮停止フラグ203mがオンに設定されていないと判別した場合(S701:No)は、S702,S703の処理をスキップしてS704の処理へ移行する。
次に、図45を参照して、特別図柄変動処理(図40のS104)の一処理である特別図柄変動停止処理(S208)について説明する。図45はこの特別図柄変動停止処理(S208)を示すフローチャートである。この特別図柄変動停止処理(S208)は、現在が特図変動時間カウンタ203nの値が「0」であると判別した場合、即ち、特別図柄(特図)の変動時間が経過した場合に実行される処理である。
特別図柄変動停止処理(図45のS208)を実行すると、まず大当たりフラグ203iがオンに設定されているかを判別する(S801)。大当たりフラグ203iがオンに設定されていると判別した場合には(S801:Yes)、次に、今回の特別図柄変動で当選した大当たりシナリオを設定し(S806)、大当たりフラグ202i、時短カウンタ203hの値をリセットし(S807)、遊技状態格納エリア203gに現在の遊技状態が大当たり中(大当たり遊技中)であることを示す情報を記憶し(S808)、S809の処理へ移行する。遊技状態格納エリア203gは、抽選遊技に関する遊技状態(通常状態、時短状態)と、当たり遊技に関する遊技状態を記憶することができるように構成しており、S808の処理を実行することにより、大当たり当選したタイミングにおける抽選遊技に関する遊技状態(通常状態、時短状態)と、大当たり中であることを示す遊技状態とが記憶される。
このように構成することで、大当たり遊技終了時点で、大当たりに当選したタイミングで設定されていた遊技状態を判別することができる。
一方、S801の処理において、大当たりフラグ203iがオフに設定されていると判別した場合、即ち、今回の特別図柄抽選の結果が外れであった場合には(S801:No)、次いで、時短終了フラグ203jがオンに設定されているか否かを判別する(S802)。時短終了フラグ203jがオンに設定されていると判別した場合には(S802:Yes)、即ち、今回変動停止された特別図柄変動が時短状態の最終変動であると判別した場合は、時短カウンタ203hの値を0にリセットし(S803)、時短終了フラグ203jをオフに設定し(S804)、遊技状態格納エリア203gに現在の遊技状態が通常状態であることを示す情報を記憶し(S805)、S809の処理へ移行する。S802の処理において、時短終了フラグ203jがオフに設定されていると判別した場合には(S802:No)、S803〜S805の処理をスキップし、S809の処理へ移行する。
S809の処理では、特別図柄を確定停止することを音声ランプ制御装置113に対して指示するための特図確定コマンドを設定し(S809)、第1図柄表示装置37で変動表示している特別図柄の変動表示を停止する処理を実行し(S810)、本処理を終了する。
このように、特別図柄変動停止処理(S208)では、特別図柄の抽選(抽選遊技)結果を示す図柄で変動表示を停止する処理(S809,S810)が実行される。
なお、本実施形態では、特電作動口643に球が入賞し、役物当たり遊技が実行されると、実行中の特別図柄変動を中断させるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、特電作動口643に球が入賞した場合に実行される所定判別の結果に基づいて、実行中の特別図柄変動を中断させるのでは無く、破棄するように構成しても良い。このように構成することで、時短状態の継続期間を示す特別図柄変動が中断する場合と、破棄される場合とを現出させることが可能となるため、時短状態の継続期間を急に減算(終了)させることが可能となり、遊技者に対して緊張感のある演出を実行することができる。
次に、図46を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図39)の一処理である始動入賞処理(S105)を説明する。図46は、この始動入賞処理(S105)を示すフローチャートである。始動入賞処理(図46のS105)は、特図入球口64に球が入球(始動入賞)したか判別して、始動入賞した場合には、保留上限個数(特図入球口64に最大4個)まで、取得した各カウンタ値を特別図柄保留球格納エリア203aにそれぞれ格納する処理である。
また、保留球に基づいて取得された各カウンタ値が、特別図柄保留球格納エリア203aにそれぞれ記憶されると、特別図柄保留球格納エリア203aのそれぞれに記憶されている各カウンタ値に基づいて、事前に当否判定結果や選択される変動パターン等を予測する処理(所謂、先読み処理)が実行される。以下、始動入賞処理(図46のS105)について説明する。
始動入賞処理(図46のS105)では、まず、球が始動口である特図入球口64に入球(始動入賞)したか否かを判別する(S901)。ここでは、特図入球口64内に設けられた球検知スイッチ(図示せず)への球の入球を検出する。球が特図入球口64に入球した(始動入賞があった)と判別した場合には(S901:Yes)、特別図柄保留球数カウンタ203cの値(N1)を取得し(S902)、その取得した値(N1)が4未満であるかを判別する(S903)。
つまり、現時点で特図入球口64に対する保留個数が上限値である4個よりも少ない状態であるか(即ち、保留個数が上限値まで記憶されていないか)が判別される。取得した値(N1)が4未満であると判別した場合には(S903:Yes)、特別図柄保留球数カウンタ203cの値(N1)を1加算し(904)、音声ランプ制御装置113に対して始動口の保留個数(特別図柄の抽選権利保留数)を通知するための保留球数コマンドを設定する(S905)。
そして、各種カウンタ値(第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、変動種別カウンタCS1)の各値をカウンタ用バッファから読み出し(取得して)、RAM203の特別図柄保留球実行エリアの対応する保留球数の記憶エリアに各々保留(格納)する(S906)。
次に、先読み処理を実行し(S907)、その後、本処理を終了する。この先読み処理(S907)については、図47を参照して後述するが、新たに特別図柄保留球格納エリア203aに記憶された各カウンタ値から当否判定結果や、決定される変動パターン、停止種別等を判別する処理が実行される。なお、本実施形態では、新たに記憶された各カウンタ値に基づいて当否判定結果や、決定される変動パターン、停止種別等を判別する処理を実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、新たな始動入賞があった場合に、特別図柄保留球格納エリア203aに記憶(格納)されている全ての保留記憶に対して当否判定結果や、決定される変動パターン、停止種別等を判別する処理を実行するように構成しても良い。
また、本実施形態では、特別図柄保留球格納エリア203aに新たな情報(入賞情報)を格納する場合、即ち、特別図柄の抽選権利を新たに獲得した場合に、特別図柄の抽選権利(入賞情報)の内容を事前に判別する構成としているが、これに限ること無く、例えば、球がスルーゲート67を通過した場合や、普通図柄の抽選結果に応じて、特別図柄の抽選権利(入賞情報)の内容を事前に判別するように構成しても良い。
また、S901の処理で球が特図入球口64に入球していないと判別した場合(S901:No)、或いは、S903の処理で、現時点で特図入球口64に対する保留個数が上限値であると判別した場合(S903:No)は、特別図柄保留球数カウンタ203cの値(N1)を加算する処理をスキップして、本処理を終了する。
上述した通り、本実施形態では、特別図柄保留球数カウンタ203cの値(N1)を加算した場合に、加算された入賞に関する情報(入賞情報)に基づいた先読み処理(S907)を実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、S903の処理で特別図柄保留球数カウンタ203cの値(N1)が上限数(4)であると判別した場合(S903:No)、即ち、特別図柄の保留球数が上限に到達している状態で特図入球口64に球を入球させた場合に先読み処理(S907)を実行することができるように構成しても良い。これにより、特別図柄の保留球数が上限に到達している状態においても、先読み処理を実行させるために遊技者に継続して遊技を行わせることができる。また、特別図柄の保留球数が上限に到達している状態で特図入球口64に球を入球させた場合に付加価値を付与することができるため、特別図柄の保留球数が上限に到達している状態で特図入球口64に球が入球した際に遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
次に、図47を参照して、始動入賞処理(図46のS105)の一処理である先読み処理(S907)について説明する。図47は、この先読み処理(S907)を示すフローチャートである。
先読み処理(図47のS907)では、まず、新たに特別図柄保留格納エリア203aに記憶された格納エリアから各種カウンタ値である、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、変動種別カウンタCS1の各値を読み出す(S1001)。そして、読み出したデータを先読み保留記憶エリアの空いている記憶エリアのうち、入賞順序がもっとも小さいエリアに記憶する(S1002)。
次に、新たに先読み保留記憶エリアに記憶された各カウンタ値に基づいて、当否判定結果を判定する。なお、ここでは、特別図柄の低確率状態である場合の当否判定と、特別図柄の高確率状態である場合の当否判定との両方が判別される。これは、新たな保留記憶が発生したタイミング(特別図柄保留格納エリア203aに新たな保留(入賞情報)が記憶されたタイミング)と、今回新たに保留された入賞情報に基づいて大当たり判定が実行されるタイミングとにはタイムラグが発生することから、今回新たに保留された入賞情報に基づく大当たり判定が実行されるタイミングで設定されている遊技状態(特別図柄の確率状態)を予測することが困難だからである。
次に、当否判別結果が大当たりであるか否かを判別する(S1003)。判別結果が大当たりであると判別した場合は(S1003:Yes)、大当たりに当選する条件(抽選時に設定される遊技状態)と、当選した場合の大当たり種別とを示す入賞コマンドを設定し(S1004)、その後、本処理を終了する。
一方、S1003の処理における判別結果が大当たりでは無いと判別した場合は(S1003:No)、外れを示す入賞コマンドを設定し(S1005)、その後、本処理を終了する。
ここで、S1004、或いはS1005の処理で設定された入賞コマンドは、上述した当否判定結果を示すための情報(当否判定結果に基づいて異なる意味を持たせる情報)に加え、共通情報として、S1001の処理によって読み出された各種カウンタ値の値を示すための情報も含んで設定される。そして、本処理で設定された入賞コマンドが主制御装置110のメイン処理(図55参照)にて実行される外部出力処理(S1801)によって音声ランプ制御装置113に対して出力される。
音声ランプ制御装置113側では、入賞コマンドを受信した場合に、入賞コマンドに含まれる各種情報に基づいて、保留球の表示態様を可変させて(例えば、保留球の色を通常とは異なる色で可変して)表示させたり、変動開始前に予告図柄等を表示して遊技者に当否判定結果を示唆したりする演出(先読み演出)を実行できる。
なお、本実施形態では、特別図柄の確率状態が1つ(特別図柄の低確率状態)しかないため、入賞コマンドに設定する情報(当否判定結果)を遊技状態に関わらず設定することができるが、例えば、特別図柄の確率状態を複数(特別図柄の高確率状態、特別図柄の低確率状態)有する遊技機においては、特別図柄の高確率状態の場合の当否判定結果と、特別図柄の低確率状態の場合の当否判定結果とを判別し、各判別の結果に基づいた入賞コマンドを設定するように構成しても良いし、特別図柄が高確率状態であっても、低確率状態であっても大当たりと判定される判定値(第1当たり乱数カウンタC1の値)を規定し、その判定値を読み出した場合のみ特別図柄の大当たりを示す入賞コマンドを設定するように構成しても良い。
このように構成することで、音声ランプ制御装置113側に対して、特定の大当たりであることを事前判別した場合のみ大当たりを示す入賞コマンドを出力することになるため、先読み演出が実行されない特別図柄変動に対して、大当たり当選の期待感を持たせることができる。
さらに、特別図柄保留格納エリア203aに格納(記憶)されている保留記憶(入賞情報)に基づく特別図柄の抽選が行われる際の遊技状態を正確に判別して、その遊技状態に基づいて当否判定を実行するように構成してもよい。この場合には、変動パターンの選択を保留球数によって可変するのではなく、変動開始時の保留球数に関わらず一定の変動パターンを選択するように構成することで判別が可能となる。先読みを実行する場合に、その保留球が変動開始されるまでの変動順序を保留記憶されている情報に基づいて判別することで変動開始時の遊技状態を判別できる。
また、本実施形態では、特別図柄保留格納エリア203aに新たな保留記憶(入賞情報)が格納(記憶)された場合に、その入賞情報に基づく先読み処理を実行し、その先読み処理の中で当否判定を事前に予測する構成を用いているが、これに限ること無く、主制御装置110の先読み処理において、特別図柄保留格納エリア203aに新たに格納(記憶)された入賞情報(保留記憶)の内容(各カウンタ値)を示す情報を入賞コマンドとして設定し、音声ランプ制御装置113側で受信した入賞コマンドに含まれる情報に基づいて当否判定結果を予測するように構成しても良い。
このように構成することで、主制御装置110の処理負荷を軽減することができる。また、音声ランプ制御装置113側で、先読み演出を実行するか否かを判別する処理を実行し、先読み演出を実行すると判別した場合に、主制御装置110から受信した入賞コマンドに含まれる情報を解析(当否判定結果の予測)するように構成すると良い。これにより、先読み演出を実行しない場合には、具体的な先読み処理(当否判定結果の予測)が実行されないため、パチンコ機10にて無駄な制御が実行されることを抑制することができる。また、無題に実行された先読み処理の結果を遊技者に不正に取得されてしまう不具合を抑制することができる。
次に、図48を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理の一処理である普通図柄変動処理(S106)について説明する。図48は、この普通図柄変動処理(S106)を示すフローチャートである。普通図柄変動処理(S106)は、第2図柄(普通図柄)の変動表示や、電動役物640aの開放時間などを制御するための処理である。
この普通図柄変動処理(図48のS106)では、まず、今現在が、普通図柄(第2図柄)の当たり中であるかを判別する。(S1101)。普通図柄(第2図柄)の当たり中としては、第2図柄表示装置83において当たりを示す表示がなされてから(当たり図柄が停止表示してから)電動役物640aの開閉制御がなされている最中まで(当たり遊技が終了するまで)が含まれる。普通図柄(第2図柄)の当たり中であると判別した場合には(S1101:Yes)、そのまま本処理を終了する。
一方、普通図柄(第2図柄)の当たり中でないと判別した場合には(S1101:No)、第2図柄表示装置83の普通図柄が変動表示中であるかを判別する(S1102)。普通図柄の変動表示中では無い、即ち、現在が新たな普通図柄変動(抽選)を実行可能な状態であると判別した場合は(S1102:No)、次に、普通図柄保留球数カウンタ203dの値(M)を取得し(S1103)、その値が0よりも大きいかを判別する(S1104)。
S1104の処理で普通図柄保留球数カウンタ203dの値(M)が0であると判別された場合には(S1104:No)、そのまま本処理を終了する。一方、普通図柄保留球数カウンタ203dの値が0よりも大きいと判別した場合は(S1104:Yes)、普通図柄保留球数カウンタ203dの値(M)を1減算する(S1105)。つまり、S1104の処理において新たな普通図柄変動を実行するための条件(普通図柄変動に用いるための入賞情報が保留記憶されていること)が成立していると判別された場合は、保留記憶されている入賞情報を用いて普通図柄変動を実行するため、普通図柄保留球数カウンタ203dの値を1減算する。
次に、普通図柄保留球格納エリア203bに格納されたデータをシフトする(S1106)。S1106の処理では、普通図柄保留球格納エリア203bの普通図柄保留1〜普通図柄保留4に格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、普通図柄保留1→実行エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトする。データをシフトした後は、普通図柄保留球実行エリア(図示せず)に格納されている第2当たり乱数カウンタC4の値を取得する(S1107)。
次に、時短カウンタ203hがオンであるか否か、即ち、現在が普通図柄の高確率状態であるか否かを判別し(S1108)、時短カウンタ203hがオンに設定されていると判別した場合は(S1108:Yes)、高確率時用の第2当たり乱数テーブル202b(図23(c)参照)の当たり判定値に基づいて当否判定結果(抽選結果)を取得しS1111の処理へ移行する。一方、時短カウンタ203hがオフであると判別した場合は(S1108:No)、低確率時用の第2当たり乱数テーブル202b(図23(c)参照)の当たり判定値に基づいて、当否判定結果が取得され(S1110)、S1111の処理へ移行する。
S1111の処理では、今回の普通図柄変動(抽選)が当たりであるかを判別し(S1111)、当たりであると判別した場合は(S1111:Yes)、当たり時の表示態様である「○」の表示態様を設定し(S1112)、普図変動種別カウンタの値を用いて普図変動パターンに基づいて普通図柄の変動時間を決定する(S1114)。一方、S1111の処理で、今回の普通図柄変動(抽選)が当たりでは無い(外れである)と判別した場合は(S1111:No)、外れ時の表示態様である「×」の表示態様を設定し(S1113)、上述したS1114の処理へ移行する。
上述した通り、本実施形態では、設定されている遊技状態に関わらず、常に変動時間として3秒が設定されるように構成している。このように構成することで、遊技状態が切り替わるタイミングにおいて、具体的には、一般的に長い変動時間が設定され易い通常状態(普通図柄の低確率状態)から、短い変動時間が設定され易い時短状態(普通図柄の高確率状態)へと遊技状態が切り替わる大当たり遊技終了のタイミングにおいて、長い変動時間の普通図柄変動が実行されており、時短状態が設定されたにも関わらず、時短状態中の普通図柄抽選が実行されない事態が発生することを抑制することができる。
また、本実施形態では、時短状態中において普通図柄抽選を契機に大当たり遊技(V大当たり遊技)を狙う特電遊技(Vラッシュ)が実行されるように構成しており、時短状態中(Vラッシュ中)は、第3図柄表示装置81の表示面にも、普通図柄抽選に基づく演出が表示されるように構成している。このように、普通図柄抽選(変動)に基づく演出を実行する場合において、変動時間を統一させることで演出データの量を減らすことができる。
さらに、本実施形態では、通常状態中に普図当たり遊技が実行され、普電入賞装置640へと球が入賞した場合であっても、役物当たり遊技の実行契機となる特電作動口643へと球が入賞させ難くなるように構成している。よって、同一の変動時間(3秒)のみが設定されるように構成したとしても、普図当たり遊技の実行タイミングを計って遊技を行うメリットを生じなくさせることができる。
なお、普通図柄の変動時間の設定方法については、本実施形態の構成に限ること無く、遊技状態に応じて変動時間を異ならせたり、普図保留球数に応じて変動時間を異ならせたり、取得した所定値に応じて変動時間を異ならせたりしても良く、例えば、本実施形態では、普通図柄変動の変動時間を、設定されている普通図柄の確率状態(高確率状態、低確率状態)と、普通図柄保留球数カウンタ203dの値(普図保留数)と、に基づいて可変設定するように構成しても良い。さらに、設定された普通図柄の変動時間によって、普電入賞装置640への球の入球のし易さが異なるように構成しても良い。
このように、設定される普通図柄の変動時間の長さに応じて、普電入賞装置640への球の入球具合を可変させるように構成することで、普電入賞装置640への球の入球のし易さを遊技状態に応じて容易に可変することができるため、様々な遊技性を創り出すことができる。
一方、S1102の処理において、普通図柄(第2図柄)が変動表示中ではないと判別した場合には(S1102:No)、第2図柄表示装置83において実行している普通図柄の変動時間が経過したかを判別し(S1115)、変動時間が経過していないと判別した場合は(S1115:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、S1115の処理において変動時間が経過していると判別した場合は(S1115:Yes)、次に、第2図柄表示装置83の停止表示を設定する(S1116)。S1116の処理では、今回の普通図柄の抽選が当たりである場合には、第2図柄表示装置83には「○」図柄が停止表示(点灯表示)されるように設定する。一方、普通図柄の抽選が外れである場合には、第2図柄表示装置83には「×」図柄が停止表示(点灯表示)される。つまり、上述したS1112、或いはS1113の処理で設定された表示態様を停止表示させるための設定が行われる。
S1116の処理により、停止表示を設定すると、第2図柄表示装置83における変動表示が終了し、S1112の処理、或いはS1113の処理で設定された表示態様で、停止図柄(第2図柄)が第2図柄表示装置83に停止表示(点灯表示)される。
次に、今回の普通図柄の抽選結果は当たりであるかを判別する(S1117)。今回の普通図柄の抽選結果は当たりであると判別した場合には(S1117:Yes)、電動役物640aの開閉制御態様(開放パターン)を設定するための処理が実行される。一方、子泣きの普通図柄の抽選結果が当たりでは無い(外れである)と判別した場合は(S1117:No)、そのまま本処理を終了する。
次に、本実施形態における電動役物640aの開閉制御態様(開放パターン)について説明をする。本実施形態のパチンコ機10では、普通図柄の当否判定を行うタイミング(S1108〜S1111の処理を行うタイミング)にて設定されている普通図柄の確率状態(高確率状態、低確率状態)に基づいて普通図柄の当否判定を実行し、電動役物640aの開放制御態様(開放パターン)を設定するタイミング(S1115の処理で変動時間が経過したと判別したタイミング)にて設定されている普通図柄の確率状態(高確率状態、低確率状態)に基づいて電動役物640aの開放制御態様(開放パターン)を設定するように構成している。
即ち、本実施形態では、普通図柄に関する変動処理(抽選処理)と、特別図柄に関する変動処理(抽選処理)とが独立して実行されるように構成されており、さらに、特別図柄に関する変動処理(抽選処理)の結果に基づいて普通図柄の確率状態(高確率状態、低確率状態)が可変するように構成している。よって、普通図柄に関する変動処理(抽選処理)が実行されている期間中に並行して実行される特別図柄に関する変動処理(抽選処理)の結果によっては、普通図柄の当否判定を行うタイミングでは普通図柄の高確率状態が設定され、電動役物640aの開放制御態様(開放パターン)を設定するタイミングでは普通図柄の低確率状態が設定される場合が発生する。
このような状況において、例えば、普通図柄の当否判定を行うタイミングにて設定されている普通図柄の確率状態(高確率状態、低確率状態)に基づいて、電動役物640aの開放制御態様(開放パターン)を設定してしまうと、普通図柄の低確率状態が設定されている状態で、電動役物640aがロング開放(普通図柄の高確率状態中が設定されている場合に実行される開放パターン)してしまうという問題があった。
そこで、本実施形態では、電動役物640aの開放制御態様(開放パターン)を設定するタイミングにおける普通図柄の確率状態(高確率状態、低確率状態)を判別し、その判別結果に基づいて電動役物640aの開放制御態様(開放パターン)を設定するように構成している。これにより、設定されている遊技状態に応じた開放パターンで電動役物640aを開放させることができる。
S1117の処理において、今回の普通図柄の抽選結果が当たりであると判別した場合は(S1117:Yes)、次に、現在の普通図柄の確率状態(高確率状態、低確率状態)を判別するために、時短カウンタ203hがオンであるかを判別し(S1118)、時短カウンタ203hがオンでは無い(オフである)、即ち、現在が普通図柄の低確率状態であると判別した場合は(S1118:No)、通常用普図当たりシナリオ動作を設定する(S1119)。
一方、S1118の処理において、時短カウンタ203hがオンに設定されていると判別した場合は(S1118:Yes)、時短用普図当たりシナリオ動作を設定する(S1120)。
次いで、S1119、或いはS1120の処理において設定されたシナリオに基づいて電動役物640aの開閉制御開始を設定し(S1121)、本処理を終了する。
なお、本実施形態では、普通図柄の当否判定を行うタイミングにおける普通図柄の確率状態に基づいて普通図柄の当否判定を実行し、普通図柄の当たり遊技にて可動させる電動役物640aの開放制御態様(開放パターン)を設定するタイミングにおける普通図柄の確率状態に基づいて電動役物640aの開放パターンを設定するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、普通図柄の当否判定を行うタイミングで普通図柄の高確率状態が設定されており、且つ普通図柄の当たり遊技にて可動させる電動役物640aの開放制御態様(開放パターン)を設定するタイミングでも普通図柄の高確率状態が設定されている場合にのみ、電動役物640aがロング開放するように構成しても良いし、普通図柄の当否判定を行うタイミングで設定されている遊技状態に基づいて、電動役物640aの開放パターンを設定するように構成しても良い。
また、詳細な説明は省略しているが、普通図柄変動処理(図48のS106参照)において決定された各種情報(普通図柄抽選の結果、普通図柄変動の変動時間、普図当たりシナリオ等)は、それぞれ各種情報の内容を示すコマンドが設定され、主制御装置110のメイン処理(図55)の外部出力処理(図55のS1801参照)にて音声ランプ制御装置113へと出力される。
次に、図49を参照して、本第1実施形態にて実行されるスルーゲート通過処理(S107)を実行する。本処理は、タイマ割込処理(図39参照)の中で実行され、普通図柄始動口(スルーゲート)67における球の通過の有無を判断し、球の通過があった場合に、第2当たり乱数カウンタC4が示す値を取得し実行エリアに格納するための処理である。
スルーゲート通過処理(図49のS107)では、まず、球が普通図柄始動口(スルーゲート)67を通過したか否かを判定する(S1201)。ここでは、普通図柄始動口(スルーゲート)67における球の通過を3回のタイマ割込処理にわたって検出する。そして、球が普通図柄始動口(スルーゲート)67を通過したと判定されると(S1201:Yes)、次に、普通図柄保留球数カウンタ203dの値(M)を取得し(S1202)、次いで、その取得した普通図柄保留球数カウンタ203dの値(M)が1よりも大きくないか(普通図柄の保留球数が上限値に到達していないか)を判別する(S1203)。
S1203の処理で、普通図柄保留球数カウンタ203dの値(M)が1よりも大きい(上限値の1である)と判別した場合は(S1203:No)、そのまま本処理を終了する。一方、普通図柄保留球数カウンタ203dの値(M)が1よりも大きくない(0である)と判別した場合は(S1203:Yes)、普通図柄保留球数カウンタ203dの値(M)に1を加算し(S1204)、普図保留球数コマンド(普通図柄保留球数カウンタ203dの値(M)を示すためのコマンド)を設定し(S1205)、第2当たり乱数カウンタC4の値を普通図柄保留球格納エリア203bに格納し(S1206)、本処理を終了する。
次に、図50を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特電始動口入賞処理(S108)について説明する。図50は、タイマ割込処理(図39参照)の中で実行される特電始動口入賞処理(S108)を示すフローチャートである。本実施形態のパチンコ機10は、図2に示した通り、普電入賞装置640内に特電作動口643を有しており、球を特電作動口643に入賞させることにより、V入賞装置65を所定の可変パターンが開放させる役物当たり遊技を実行するように構成している。この特電始動口入賞処理(S108)では、特電作動口643に球が入賞した場合における各種処理が実行される。
特電始動口入賞処理(S108)が実行されると、まず、特電始動入賞、即ち、特電作動口643に遊技球が入賞したかを判別する(S1301)。このS1301の処理では、特電作動口643に入賞した球を検知可能な検知スイッチ(図示せず)から球を検知したことを示す検知信号が出力されたか(されているか)が判別される。S1301の処理において、特電作動口643に遊技球が入賞していないと判別した場合は(S1301:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、特電作動口643に遊技球が入賞したと判別した場合は(S1301:Yes)、次いで、現在が普通図柄の当たり遊技中であるかを判別する(S1302)。現在が普通図柄の当たり遊技中ではないと判別した場合は(S1302:No)、特電作動口643に球が入賞し得ない状態であるため、エラーコマンドを設定し(S1309)、その後、本処理を終了する。S1309の処理を行うことで、普図当たり遊技期間外に遊技球が特電作動口643に入賞した状態、即ち、不正に遊技球を特電作動口643に入賞させる遊技が行われた場合、或いは、特電作動口643に付設された部材(例えば、電動役物640a、第2可動弁642)の不具合が発生している場合を迅速に外部に報知することができる。
S1302の処理において、現在が普通図柄の当たり遊技中であると判別した場合は(S1302:Yes)、次に、現在が特電作動中(役物当たり遊技中)であるかを判別し(S1303)、現在が特電作動中(役物当たり遊技中)であると判別した場合は(S1303:Yes)、新たな役物当たり遊技を実行することができない状態であるため、そのまま本処理を終了する。一方、現在が特電作動中(役物当たり遊技中)ではないと判別した場合は(S1303:Yes)、次いで、現在が特別図柄の変動中であるか否かを判別する(S1304)。現在が特別図柄の変動中であると判別した場合には(S1304:Yes)、特図仮停止フラグ203mをオンに設定し(S1305)、特図仮停止コマンドを設定し(S1306)、役物当たりフラグ203kをオンに設定し(S1307)、S1308の処理へ移行する。
即ち、S1304の処理において、現在が特別図柄の変動中であると判別した場合には、実行中の特別図柄変動の変動時間の減算を中断させるためにS1305,S1306の処理を実行する。これにより、役物当たり遊技が実行される場合に実行中の特別図柄変動が中断する。また、S1307の処理において設定された仮停止コマンドは、主制御装置110のメイン処理(図55)の外部出力処理(図55のS1801参照)にて音声ランプ制御装置113へと出力される。
一方、S1304の処理において、現在が特別図柄の変動中ではないと判別した場合には(S1304:No)、S1305,S1306の処理をスキップし、S1307の処理へ移行する。S1308の処理では、特電作動コマンドを設定し(S1308)、その後、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、特電始動口入賞処理(S108)は、特電作動口643に球が入賞した場合において、その入賞が正常に入賞したものであるかの判別処理手段と、その入賞に基づいて新たな役物当たり遊技を実行可能であるかの判別処理手段と、特別図柄変動に対する処理(実行中の特別図柄変動を中断させる処理、役物当たり遊技中に新たな特別図柄変動が実行されないようにする処理)を実行する手段と、役物当たり遊技を実行する手段と、を有するものである。
次に、図51を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるV入口通過処理(S109)について説明する。図51は、タイマ割込処理(図39参照)の中で実行されるV入口通過処理(S109)を示すフローチャートである。
V入口通過処理(S109)では、まず貯留センサ65s(図6参照)がオンであるかを判定し(S1401)、貯留センサ65sがオンでなければ(貯留センサ65s01:No)、そのまま本処理を終了する。一方、貯留センサ65sがオンであると判定した場合は(S1401:Yes)、次に、V入賞口開放期間中、即ち、役物当たり遊技中であるかを判別する(S1402)。S1402の処理において、V入賞口開放期間中(役物当たり遊技中)であると判別された場合は(S1402:Yes)、V入口通過コマンドを設定し(S1403)、本処理を終了する。V入賞口開放期間中ではない場合は(S1402:No)、役物当たり遊技中でないにも関わらず、V入賞装置65へ遊技球が入球した場合であるので、エラーコマンドを設定し(S1404)、本処理を終了する。
S1403の処理において設定されたV入口通過コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理(図55参照)の外部出力処理(S1801)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113では、V入口通過コマンドを受信すると、V入口を通過した遊技球をカウントすると共に、表示制御装置114へV入口通過に基づく演出を実行させるためのコマンドを送信する。これにより、V入賞装置65への入球に基づく役物当たり遊技中の演出を実行することができる。
次に、図52を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるV通過処理(S110)について説明する。図52は、タイマ割込処理(図39参照)の中で実行されるV通過処理(S110)を示すフローチャートである。
V通過処理(S110)が実行されると、まず、V通過ありか、即ち、V入賞口165に遊技球が入賞したかを判別し(S1501)、V入賞口165に遊技球が入賞していないと判別した場合は(S1501:No)、そのまま本処理を終了する。V入賞口165に遊技球が入賞したと判別した場合は(S1501:Yes)、次いで、現在がV有効期間中であるかを判別する(S1502)。S1502の処理では、役物当たり遊技に関する動作シナリオが設定されている期間をV有効期間中であると判別し、それ以外の場合に、V有効期間中では無いと判別する。
S1502の処理において、V有効期間中であると判別した場合は(S1502:Yes)、次に、現在が役物当たり遊技中であるかを判別し(S1503)、役物当たり遊技中であれば(S1503:Yes)、今回の役物当たり遊技に対応するV通過時大当たり種別値を取得し(S1504)、大当たり種別に対応したVフラグをオンに設定し(S1505)、時短カウンタ203hの値を0に設定し(S1506)、S1507の処理へ移行する。
つまり、S1504〜S1506の処理では、役物当たり遊技中に遊技球がV入賞口165へ入賞したことに基づいて、大当たり遊技を実行するための処理が実行される。一方、S1503の処理において、役物当たり遊技中では無いと判別した場合は(S1503:No)、新たに大当たり遊技を実行するための処理を行う必要が無いため、S1504〜S1506の処理をスキップして、S1507の処理へ移行する。
S1507の処理では、V通過コマンドを設定し(S1507)、本処理を終了する。ここで設定されるV通過コマンドは、主制御装置110の制御処理で設定される他のコマンドと同様に音声ランプ制御装置113へと送信される。音声ランプ制御装置113がV通過コマンドを受信した場合、例えば、役物当たり遊技中にV通過コマンドを受信した場合は、役物当たり遊技中に実行されるVラッシュ中の演出に成功し、役物当たり遊技に続いて、大当たり遊技が実行されることを示すための演出を実行する。また、大当たり遊技中にV通過コマンドを受信した場合は、役物当たり遊技中にV通過コマンドを受信した場合と同様の演出を実行する。
一方で、役物当たり遊技中の所定タイミングでV通過コマンドを受信しなかった場合は、Vチャレンジに失敗したことを示すための残念演出を実行し、大当たり遊技中の所定タイミングでV通過コマンドを受信しなかった場合は、残念演出からの復活演出を実行し、継続して大当たり遊技が実行されることを遊技者に報知する。
なお、本実施形態では、V入賞口165に遊技球が入賞したことを示すためのコマンド(V通過コマンド)のみを設定する構成を示したが、V入賞口165に遊技球が入賞しなかったことを示すためのコマンド(例えば、V非通過コマンド)を設定するように構成しても良い。この場合、例えば、本実施形態ではV入賞口165に入球可能な遊技球は、貯留弁66aにより滞留されている遊技球(例えば、1個)だけであるため、貯留弁66aに貯留されている遊技球の有無(個数)を判別する個数判別手段と、痔亜2アウト高163bへの遊技球の通過を検知する検知手段と、を設け、個数判別手段により判別された個数分の遊技球が検知手段により検知された場合に、上述したV非通過コマンドを設定するように構成すれば良い。これにより、音声ランプ制御装置113にて適切な演出を実行することができ、演出効果を高めることができる。また、上述した構成を用いることで、V入賞装置65内で遊技球が詰まったことを迅速に判別することができる。
一方、S1502の処理において、現在がV有効期間中では無いと判別した場合は(S1502:No)、エラーコマンドを設定し(S1508)、本処理を終了する。S1508の処理を行うことで、V有効期間外に遊技球がV入賞口165に入賞した状態、即ち、不正に遊技球をV入賞口165に入賞させる遊技が行われた場合、或いは、V入賞口165に付設された部材(例えば、V開閉扉65a、貯留弁66a、第1可動弁66b)の不具合が発生している場合を迅速に外部に報知することができる。
なお、本実施形態では、図26(b)に示した通り、役物当たり遊技において球がV入賞口165へと入賞し得るタイミングが役物当たり遊技のエンディング期間となるように動作シナリオを規定しているため、S1506〜S1508の処理をV通過処理(S110)にて実行するように、即ち、球がV入賞口165へと入賞したタイミングで実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、役物当たり遊技中に常に球がV入賞口165へと入賞し得るように役物当たり遊技の動作シナリオが規定されている場合であれば、V通過処理(S110)では、S1505の処理のみを実行し、S1506〜S1508の処理を、役物当たり制御処理(図58のS1805参照)において、Vフラグがオンに設定されている場合に実行される処理として実行するように構成すると良い。これにより、役物当たり遊技中が実行された直後に球がV入賞口165に入賞したとしても、大当たり遊技が開始されるまでは時短状態を継続させることができるため、遊技者に違和感を与えること無く遊技を行わせることができる。
次に、図53を参照して、NMI割込処理について説明をする。図53は、主制御装置110内のMPU201により実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。すると、MPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S1601)、NMI割込処理を終了する。
なお、上記のNMI割込処理は、払出発射制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
次に、図54を参照して、主制御装置110に電源が投入された場合に主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理について説明する。図54は、この立ち上げ処理を示すフローチャートである。
この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。立ち上げ処理(図54)では、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S1701)。例えば、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。次いで、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウエイト処理(本実施形態では1秒)を実行する(S1702)。そして、RAM203のアクセスを許可する(S1703)。
その後は、電源装置115に設けたRAM消去スイッチ122(図10参照)がオンされているか否かを判別し(S1704)、オンされていれば(S1704:Yes)、処理をS1712へ移行する。一方、RAM消去スイッチ122がオンされていなければ(S1704:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S1705)、記憶されていなければ(S1705:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合も、処理をS1712へ移行する。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S1705:Yes)、RAM判定値を算出し(S1706)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S1707:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS1712へ移行する。なお、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
S1712の処理では、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる払出制御装置111を初期化するために払出初期化コマンドを送信する(S1712)。払出制御装置111は、この払出初期化コマンドを受信すると、RAM213のスタックエリア以外のエリア(作業領域)をクリアし、初期値を設定して、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。主制御装置110は、払出初期化コマンドの送信後は、RAM203の初期化処理(S1713、S1714)を実行する。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ122を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ122が押されていれば、RAM203の初期化処理(S1713、S1714)を実行する。
また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、RAM203の初期化処理(S1713、S1714)を実行する。RAMの初期化処理(S1713、S1714)では、RAM203の使用領域を0クリアし(S1713)、その後、RAM203の初期値を設定する(S1714)。RAM203の初期化処理の実行後は、S1710の処理へ移行する。
一方、RAM消去スイッチ122がオンされておらず(S1704:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S1705:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S1707:Yes)、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S1708)。次に、サブ側の制御装置(周辺制御装置)を駆動電源遮断時の遊技状態に復帰させるための復電時の払出復帰コマンドを送信し(S1709)、S1710の処理へ移行する。払出制御装置111は、この払出復帰コマンドを受信すると、RAM213に記憶されたデータを保持したまま、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。
次に、音声ランプ制御装置113に対して、各種演出を実行することを許可する演出許可コマンドを出力する(S1710)。その後、割込みを許可し(S1711)、第1可動弁動作シナリオに基づく動作を設定する(S1715)。そして、後述するメイン処理に移行する。
次に、図55を参照して、上記した立ち上げ処理後に主制御装置110内のMPU201により実行されるメイン処理について説明する。図55は、このメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では、大別して、カウンタの更新処理と、電源断時処理とが実行される。
メイン処理(図55参照)においては、まず、タイマ割込処理(図39参照)の中でRAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信する外部出力処理を実行する(S1801)。具体的には、タイマ割込処理(図39参照)におけるスイッチ読み込み処理で検出した入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置111に対して獲得球数に対応する賞球コマンドを送信する。また、特別図柄変動処理(図40参照)や始動入賞処理(図46参照)で設定された保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113に送信する。更に、この外部出力処理(図55のS1801)により、主制御装置110の各種処理にて設定された各種コマンドを音声ランプ制御装置113に送信し、第3図柄表示装置81にて表示される各種演出(変動演出、装飾演出等)を設定するための情報とする。また、大当たり制御処理(図56参照)で設定されたオープニングコマンド、ラウンド数コマンド、エンディングコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信する。さらに、その他制御処理において設定された各種コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信する。加えて、球の発射を行う場合には、発射制御装置112へ球発射信号を送信する。
次に、変動種別カウンタCS1の値を更新する(S1802)。具体的には、変動種別カウンタCS1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では198)に達した際、0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
変動種別カウンタCS1の更新が終わると、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S1803)、次いで、特別図柄の大当たり状態である場合に、音声ランプ制御装置113にて大当たり演出を実行させるためのコマンドの設定や、可変入賞装置650の特定入賞口(大開放口)650aを開放動作するための大当たり制御処理を実行する(S1804)。
大当たり制御処理(S1804)の詳細な内容については、図56〜図57を参照して後述するが、この大当たり制御処理(S1804)では、大当たり状態のラウンド毎に特定入賞口650a(以下、入賞口等と称す)を開放し、入賞口等(特定入賞口650a)の最大開放時間が経過したか、又は入賞口等(特定入賞口650a)に球が規定数入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立すると入賞口等(特定入賞口650a)を閉鎖する。この入賞口等(特定入賞口650a)の開放と閉鎖とを所定ラウンド数繰り返し実行する。尚、本実施形態では、大当たり制御処理(S1804)をメイン処理において実行しているが、タイマ割込処理において実行しても良い。
次いで、球が特電作動口643に入賞した場合に実行される役物当たり遊技に関する役物当たり制御処理を実行する(S1805)。この役物当たり制御処理(S1805)では、役物当たり遊技中に開放動作されるV入賞装置65に対して、V開閉扉65aを開放する期間と、閉鎖する期間とを、予め定められたシナリオ(役物当たり動作シナリオ)に基づいて設定するための処理が実行される。なお。役物当たり制御処理(S1805)の詳細な内容については、図58を参照して後述する。
次に、普電入賞装置640に付随する電動役物640aの開閉制御を行う電動役物開閉処理を実行する(S1806)。電動役物開閉処理では、普通図柄変動処理(図48参照)のS1121の処理によって電動役物の開閉制御開始が設定された場合に、電動役物の開閉制御を開始する。尚、この電動役物の開閉制御は、普通図柄変動処理におけるS1119の処理、S1120の処理、によって設定された期間が終了するまで継続される。
次に、第1図柄表示装置37A,37Bの表示を更新する第1図柄表示更新処理を実行する(S1807)。第1図柄表示更新処理では、特別図柄変動開始処理(図41のS205)によって変動パターンが設定された場合に、その変動パターンに応じた変動表示を、第1図柄表示装置37A,37Bにおいて開始する。本実施形態では、第1図柄表示装置37A,37BのLEDの内、変動が開始されてから変動時間が経過するまでは、例えば、現在点灯しているLEDが赤であれば、その赤のLEDを消灯すると共に緑のLEDを点灯させ、緑のLEDが点灯していれば、その緑のLEDを消灯すると共に青のLEDを点灯させ、青のLEDが点灯していれば、その青のLEDを消灯すると共に赤のLEDを点灯させる。
なお、メイン処理は4ミリ秒毎に実行されるが、そのメイン処理の実行毎にLEDの点灯色を変更すると、LEDの点灯色の変化を遊技者が確認することができない。そこで、遊技者がLEDの点灯色の変化を確認することができるように、メイン処理が実行される毎にカウンタ(図示せず)を1カウントし、そのカウンタが100に達した場合に、LEDの点灯色の変更を行う。即ち、0.4s毎にLEDの点灯色の変更を行う。尚、カウンタの値は、LEDの点灯色が変更されたら、0にリセットされる。
また、第1図柄表示更新処理では、特別図柄変動開始処理(図41参照)によって設定された変動パターンに対応する変動時間が終了した場合に、第1図柄表示装置37A,37Bにおいて実行されている変動表示を終了し、特別図柄変動停止処理(図45のS208参照)によって、特別図柄変動パターン選択処理(図43のS307参照)のS507で設定された表示態様で、停止図柄を第1図柄表示装置37A,37Bに停止表示(点灯表示)する。
さらに、本実施形態では、一方の特別図柄が大当たりを示す表示態様(大当たり図柄)で停止表示された場合に、他方の特別図柄を、外れを示す表示態様(外れ図柄)で停止表示させるように構成しており、そのための停止表示も実行される。
次に、第2図柄表示装置の表示を更新する第2図柄表示更新処理を実行する(S1808)。第2図柄表示更新処理では、普通図柄変動開始処理(図48参照)のS1114の処理によって第2図柄の変動時間が設定された場合に、第2図柄表示装置において変動表示を開始する。これにより、第2図柄表示装置では、第2図柄としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる変動表示が行われる。また、第2図柄表示更新処理(S1808)では、普通図柄変動処理(図48参照)のS1116の処理によって第2図柄表示装置の停止表示が設定された場合に、第2図柄表示装置において実行されている変動表示を終了し、普通図柄変動開始処理(図48参照)のS1112の処理またはS1113の処理によって設定された表示態様で、停止図柄(第2図柄)を第2図柄表示装置に停止表示(点灯表示)する。
その後は、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S1809)、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S1809:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、次のメイン処理の実行タイミングに至ったか否か、即ち今回のメイン処理の開始から所定時間(本実施形態では4m秒)が経過したか否かを判別し(S1810)、既に所定時間が経過していれば(S1810:Yes)、処理をS1801へ移行し、上述したS1801以降の各処理を繰り返し実行する。
一方、今回のメイン処理の開始から未だ所定時間が経過していなければ(S1810:No)、所定時間に至るまで間、即ち、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1の更新を繰り返し実行する(S1811,S1812)。
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S1811)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では479、232)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域にそれぞれ格納する。次に、変動種別カウンタCS1の更新を、S1811の処理と同一の方法によって実行する(S1812)。なお、このS1812の処理では、変動種別カウンタCS1の値と同様に普図変動種別カウンタCS2の値も更新される。
ここで、S1801〜S1808の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を繰り返し実行することにより、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、第1当たり乱数カウンタC1の初期値、第2当たり乱数カウンタC4の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1、普図変動種別カウンタCS2の値についてもランダムに更新することができる。よって、特別図柄や普通図柄の抽選に関する判定値を更新するための処理内容を把握され難くすることができ、当たりに対応する判定値が取得されるタイミングを狙った不正遊技が実行されることを抑制することができる。
また、S1809の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S1809:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図53のNMI割込処理が実行されたということなので、S1813以降の電源遮断時の処理が実行される。まず、各割込処理の発生を禁止し(S1813)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信する(S1814)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S1815)、RAM203のアクセスを禁止して(S1816)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S1809の処理は、S1801〜S1808で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるS1811とS1812の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置110のメイン処理において、各設定が終わったタイミングで電源断の発生情報を確認しているので、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS1801の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS1801の処理から開始することができる。よって、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S1701)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S1801の処理から開始することができる。従って、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走したりすることなく正確な制御を行うことができる。
次に、図56のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり制御処理(S1804)を説明する。図56は、この大当たり制御処理(S1804)を示すフローチャートである。この大当たり制御処理(S1804)は、メイン処理(図55参照)の中で実行され、パチンコ機10が特別図柄の大当たり状態である場合に、大当たりに応じた各種演出を実行するための情報(コマンド)の設定や、入賞口等(特定入賞口(大開放口)650a)を開放又は閉鎖するための処理である。
大当たり制御処理(S1804)では、まず、特別図柄の大当たりが開始されるタイミングであるかを判別する(S1901)。具体的には、特別図柄変動停止処理(図45のS208参照)のS806の処理が実行され、特別図柄の大当たりの開始が設定されている場合、或いは、役物当たり制御処理(図58のS1805参照)のS2010の処理が実行され、大当たりの開始が設定されている場合に、各種動作シナリオテーブル202eが有する大当たり動作シナリオテーブル202e1に対応させて動作カウンタがセットされる。そして、動作カウンタの値が大当たり動作シナリオテーブル202e1に規定されている大当たり開始タイミングと一致した場合に、大当たりが開始されると判別する。S1901の処理において、特別図柄の大当たり開始タイミングであると判別した場合には(S1901:Yes)、オープニングコマンドを設定して(S1902)、本処理を終了する。
なお、オープニングコマンドは遊技状態や大当たり種別に応じて遅延(可変)して送信するように構成してもよい。具体的には、定期的(4ms毎)に更新されるオープニングカウンタを設ける。そして、特別図柄の大当たりまたは役物当たりが開始される場合に、オープニングカウンタを0に初期化して、その後、オープニングカウンタが所定値(例えば、大当たりA,Bの場合は2500、大当たりCの場合は5000)となった場合に、オープニングコマンドを送信するようにすればよい。このようにすることで、例えば、左打ち遊技であって、特図抽選で大当たりとなった場合には、大当たりの開始(特定入賞口650aが開放される)までの時間を短くし、左打ち遊技であって、特電遊技の結果、役物当たり遊技にて大当たりとなった場合には、大当たりの開始(特定入賞口650aが開放される)までの時間を長くすることができる。このように構成することで、役物当たり遊技中の球流れ状況を注視していた遊技者に対して大当たり遊技への準備をさせる期間を確保することができる。
一方、S1901の処理において、大当たり開始タイミングでは無いと判別した場合は(S1901:No)、次に、現在が大当たり中であるかを判別する(S1903)。このS1903の処理では、遊技状態格納エリア203gに記憶されている当たり遊技に関する遊技情報を読み出して判別が行われる。
大当たり中としては、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81において特別図柄の大当たり(特別図柄の大当たり遊技中も含む)を示す表示がなされている最中と、大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。また、V入賞口165に球が入賞したことを示す表示がなされている最中も含まれる。S1903の処理において大当たり中では無いと判別した場合は(S1903:No)、そのまま本処理を終了する。一方、大当たり中であると判別した場合は(S1903:Yes)、次に、新たなラウンドの開始タイミングであるか判別する(S1904)。
S1904の処理において新たなラウンドの開始タイミングであると判別した場合、即ち、取得した動作カウンタの値が大当たり動作シナリオテーブル202e1に規定されているラウンド遊技の開始タイミングであると判別した場合は(S1904:Yes)、特定入賞口ソレノイド209aをオンに設定し(S1905)、新たに開始するラウンド数を示すラウンド数コマンドを設定し(S1906)、その後、本処理を終了する。
一方、S1904の処理において、新たなラウンドの開始タイミングではないと判別した場合には(S1904:No)、ラウンドの終了タイミングであるか判別する(S1907)。ラウンドの終了タイミングであると判別した場合には、即ち、取得した動作カウンタの値が大当たり動作シナリオテーブル202e1に規定されているラウンド遊技の終了タイミングであると判別した場合は(S1907:Yes)、特定入賞口ソレノイド209aをオフに設定し(S1908)、入賞個数カウンタ203eの値を0にクリアする(S1909)。その後、この処理を終了する。
一方、S1907の処理において、ラウンドの終了タイミングでないと判別した場合には(S1907:No)、エンディング演出の開始タイミングであるか判別する(S1910)。エンディング演出の開始タイミングは、大当たり遊技における最終ラウンド(大当たりAの場合であれば4ラウンド目)が終了して特定入賞口650aが閉状態にされ、球はけ時間である待機時間(本実施形態では、3秒)が経過した場合に、エンディング演出の開始タイミングであると判別する。エンディング演出の開始タイミングであると判別した場合には(S1910:Yes)、エンディングの開始を示すエンディングコマンドを設定して(S1911)、本処理を終了する。
一方、S1910の処理において、エンディング演出の開始タイミングでないと判別した場合は(S1910:No)、次に、大当たりの終了タイミングであるか否かを判別する(S1912)。なお、大当たりの終了タイミングとは、具体的には、取得した動作カウンタの値が大当たり動作シナリオテーブル202e1に規定されている大当たり遊技の終了タイミングである。S1912の処理において、大当たりの終了タイミング(エンディング演出の終了タイミング)であると判別した場合は(S1912:Yes)、次いで、大当たりの種別が大当たりBであるか否かを判別する(S1913)。大当たりBであると判別した場合は(S1913:Yes)、時短カウンタ203hの値に15を設定し(S1914)、S1916の処理へ移行する。S1913の処理において、大当たりの種別が大当たりBではない(大当たりA、又は大当たりCである)と判別した場合には(S1913:No)、S1915の処理へ移行する。
S1915の処理では、時短カウンタ203hの値に4を設定し(S1915)、次に、大当たり後の遊技状態に対応する状態コマンドを設定し(S1916)、大当たりの終了を設定するための大当たり終了を設定して(S1917)、本処理を終了する。
一方、S1912の処理において、大当たり終了のタイミングではないと判別した場合には(S1912:No)、入賞処理を実行し(S1918)、その後、本処理を終了する。ここで、図57を参照して、この入賞処理(S1918)について詳細に説明する。図57は、この入賞処理(S1918)の内容を示したフローチャートである。
入賞処理(図57のS1918)では、まず、ラウンド有効期間であるか判別する(S2001)。ラウンド有効期間とは、ラウンド遊技が設定されている期間、即ち、特定入賞口650aが開放している期間である。ラウンド有効期間外であると判別した場合には(S2001:No)、この処理を終了する。一方、ラウンド有効期間内であると判別した場合には(S2001:Yes)、次いで、特定入賞口650aを球が通過したかを判別する(S2002)。特定入賞口650aを球が通過したと判別した場合には(S2002:Yes)、入賞個数カウンタの値に1加算して更新し(S2003)、加算後の入球数を示すコマンドを設定する(S2004)。一方、特定入賞口650aを球が通過していないと判別した場合には(S2002:No)、そのまま本処理を終了する。
S2004の処理を実行後、次いで、入賞個数カウンタの値が10であるか判別する(S2005)。入賞個数カウンタの値が10であると判別した場合には(S2005:Yes)、動作カウンタの値を現在のラウンド終了を示す値の1つ手前に更新し(S2006)、その後、本処理を終了する。S2005の処理において、入賞個数カウンタの値が10ではないと判別した場合には(S2005:No)、S2006の処理をスキップし、そのまま本処理を終了する。
このように構成することで、ラウンド遊技の終了条件として、時間の経過(30秒経過)を契機に成立する終了条件と、球の入賞(10個入賞)を契機に成立する終了条件と、を設けた場合において、何れの終了条件が成立した場合であっても、同一の動作シナリオに基づいて大当たり遊技の動作制御を実行することができる。よって、主制御装置110の制御処理を簡素化することができる。
次に、図58のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される役物当たり制御処理(S1805)を説明する。図58は、この役物当たり制御処理(S1805)を示すフローチャートである。この役物当たり制御処理(S1805)は、メイン処理(図55参照)の中で実行されるものであり、特電始動口入賞処理(図50のS108参照)にて役物当たりフラグ203kがオンに設定されたことを契機に設定される動作シナリオ(役物当たり動作シナリオテーブル202e2に規定されている動作シナリオ)の更新状況(取得した動作カウンタの値)に基づいて各種制御処理が実行される。
役物当たり制御処理(S1805)では、まず、役物当たりが開始されるタイミングであるかを判別する(S2101)。ここでは、役物当たり動作シナリオテーブル202e(図26(b)参照)に対応する動作カウンタの値が1であるかを判別する。役物当たりの開始タイミングであると判別した場合には(S2101:Yes)、役物当たりオープニングコマンドを設定して(S2102)、本処理を終了する。
一方、S2101の処理において、役物当たり開始タイミングでは無いと判別した場合は(S2101:No)、次に、現在が役物当たり中であるかを判別する(S2103)。役物当たり中では無いと判別した場合は(S2103:No)、そのまま本処理を終了する。一方、役物当たり中であると判別した場合は(S2103:Yes)、次に、開放動作のタイミングであるか判別する(S2104)。具体的には、役物当たり動作シナリオテーブル202eに対応する動作カウンタの値が26であるかを判別する。開放動作のタイミングであると判別した場合には(S2104:Yes)、開放ソレノイド(V入賞口ソレノイド209b)をオンに設定し(S2105)、その後、本処理を終了する。なお、図示は省略するが、V入賞装置65の役物当たり動作シナリオテーブル202eに対応する動作カウンタの値に応じて、開放ソレノイド(V入賞口ソレノイド209b)を閉鎖(オフに設定)する処理や、貯留ソレノイド209cをオンに設定する処理が実行される。
一方、S2104の処理において、開放動作のタイミングではないと判別した場合には(S2104:No)、次に、役物当たり終了のタイミングであるか判別する(S2106)。具体的には、役物当たり動作シナリオテーブル202eに対応する動作カウンタの値が750であるかを判別する。役物当たり終了のタイミングであると判別した場合には(S2106:Yes)、役物当たりフラグ203kをオフに設定し(S2107)、次に、Vフラグ203pがオンであるか否かを判別する(S2108)。Vフラグ203pがオフであると判別した場合には(S2108:No)、そのまま本処理を終了する。Vフラグ203pがオンであると判別した場合には(S2108:Yes)、大当たりの開始を設定し(S2110)、Vフラグ203pをオフに設定し(S2111)、その後、本処理を終了する。
一方、S2106の処理において、役物当たり終了のタイミングではないと判別した場合には(S2106:No)、V通過検出処理を実行し(S2112)、その後、本処理を終了する。
<第1実施形態における音声ランプ制御装置により実行される制御処理について>
次に、図59から図72を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU221の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理とがある。
まず、図59を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を説明する。図59は、この立ち上げ処理を示したフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。
立ち上げ処理が実行されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S4001)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。その後、電源断処理中フラグがオンしているか否かによって、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下(瞬間的な停電、所謂「瞬停」)によって、S4117の電源断処理(図60参照)の実行途中に開始されたものであるか否かが判断される(S4002)。図60を参照して後述する通り、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から電源断の発生情報を受信すると(図60のS4114参照)、S4117の電源断処理を実行する。かかる電源断処理の実行前に、電源断処理中フラグがオンされ、該電源断処理の終了後に、電源断処理中フラグはオフされる。よって、S4117の電源断処理が実行途中であるか否かは、電源断処理中フラグの状態によって判断できる。
電源断処理中フラグがオフであれば(S4002:No)、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であってS4117の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。よって、これらの場合には、RAM223のデータが破壊されているか否かを確認する(S4003)。
RAM223のデータ破壊の確認は、次のように行われる。即ち、RAM223の特定の領域には、S4006の処理によって「55AAh」のキーワードとしてのデータが書き込まれている。よって、その特定領域に記憶されるデータをチェックし、該データが「55AAh」であればRAM223のデータ破壊は無く、逆に「55AAh」でなければRAM223のデータ破壊を確認することができる。RAM223のデータ破壊が確認されれば(S4003:Yes)、S4004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。一方、RAM223のデータ破壊が確認されなければ(S4003:No)、S4008へ移行する。
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合には、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードは記憶されていないので(電源断によってRAM223の記憶は喪失するから)、RAM223のデータ破壊と判断され(S4003:Yes)、S4004へ移行する。一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS4117の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって開始された場合には、RAM223の特定領域には「55AAh」のキーワードが記憶されているので、RAM223のデータは正常と判断されて(S4003:No)、S4008へ移行する。
電源断処理中フラグがオンであれば(S4002:Yes)、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって、S4117の電源断処理の実行途中に、音声ランプ制御装置113のMPU221にリセットがかかって開始されたものである。かかる場合は電源断処理の実行途中なので、RAM223の記憶状態は必ずしも正しくない。よって、かかる場合には制御を継続することはできないので、処理をS4004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。
S4004の処理では、RAM223の全範囲の記憶領域をチェックする(S4004)。チェック方法としては、まず、1バイト毎に「0FFh」を書き込み、それを1バイト毎に読み出して「0FFh」であるか否かを確認し、「0FFh」であれば正常と判別する。かかる1バイト毎の書き込み及び確認を、「0FFh」に次いで、「55h」、「0AAh」、「00h」の順に行う。このRAM223の読み書きチェックにより、RAM223のすべての記憶領域が0クリアされる。
RAM223のすべての記憶領域について、読み書きチェックが正常と判別されれば(S4005:Yes)、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードを書き込んで、RAM破壊チェックデータを設定する(S4006)。この特定領域に書き込まれた「55AAh」のキーワードを確認することにより、RAM223にデータ破壊があるか否かがチェックされる。一方、RAM223のいずれかの記憶領域で読み書きチェックの異常が検出されれば(S4005:No)、RAM223の異常を報知して(S4007)、電源が遮断されるまで無限ループする。RAM223の異常は、表示ランプ34により報知される。なお、音声出力装置226により音声を出力してRAM223の異常報知を行うようにしても良いし、表示制御装置114にエラーコマンドを送信して、第3図柄表示装置81にエラーメッセージを表示させるようにしてもよい。
S4008の処理では、電源断フラグがオンされているか否かを判別する(S4008)。電源断フラグはS4117の電源断処理の実行時にオンされる(図60のS4116参照)。つまり、電源断フラグは、S4117の電源断処理が実行される前にオンされるので、電源断フラグがオンされた状態でS4008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS4117の電源断処理の実行を完了した状態で開始された場合である。従って、かかる場合には(S4008:Yes)、音声ランプ制御装置113の各処理を初期化するためにRAMの作業エリアをクリアし(S4009)、RAM223の初期値を設定した後(S4010)、割込み許可を設定して(S4011)、メイン処理へ移行する。なお、RAM223の作業エリアとしては、主制御装置110から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。
一方、電源断フラグがオフされた状態でS4008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば電源が完全に遮断された後に開始されたためにS4004からS4006の処理を経由してS4008の処理へ至ったか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。よって、かかる場合には(S4008:No)、RAM223の作業領域のクリア処理であるS4009をスキップして、処理をS4010へ移行し、RAM223の初期値を設定する(S4010)。
なお、S4009のクリア処理をスキップするのは、S4004からS4006の処理を経由してS4008の処理へ至った場合には、S4004の処理によって、既にRAM223のすべての記憶領域はクリアされているし、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって、立ち上げ処理が開始された場合には、RAM223の作業領域のデータをクリアせず保存しておくことにより、音声ランプ制御装置113の制御を継続できるからである。
次に、図60を参照して、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理後に音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理について説明する。図60は、このメイン処理を示したフローチャートである。メイン処理が実行されると、まず、該メイン処理が開始されてから、又は、前回S4101の処理が実行されてから1ミリ秒以上が経過したか否かが判別され(S4101)、1ミリ秒以上経過していなければ(S4101:No)、S4102〜S4111の処理を行わずにS4112の処理へ移行する。S4101の処理で、1ミリ秒経過したか否かを判別するのは、S4102〜S4111が表示(演出)に関する処理であり、短い周期(1ミリ秒以内)で編集する必要がないのに対して、S4112のコマンド判定処理やS4113の変動表示設定処理を短い周期で実行する方が好ましいからである。S4112の処理が短い周期で実行されることにより、主制御装置110から送信されるコマンドの受信洩れを防止でき、S4112の処理が短い周期で実行されることにより、コマンド判定処理によって受信されたコマンドに基づき、変動表示演出に関する設定を遅滞なく行うことができる。
S4101の処理で1ミリ秒以上経過していれば(S4101:Yes)、まず、S4103〜S4113の処理によって設定された、表示制御装置114に対する各種コマンドを、表示制御装置114に対して送信するコマンド出力処理を実行する(S4102)。次いで、表示ランプ34の点灯態様の設定や後述するS4108の処理で編集されるランプの点灯態様となるよう各ランプの出力を設定し(S4103)、その後電源投入報知処理を実行する(S4104)。電源投入報知処理は、電源が投入された場合に所定の時間(例えば30秒)電源が投入されたことを知らせる報知を行うものであり、その報知は音声出力装置226やランプ表示装置227により行われる。また、第3図柄表示装置81の画面において電源が供給されたことを報知するようコマンドを表示制御装置114に送信するものとしても良い。なお、電源投入時でなければ、電源投入報知処理による報知は行わずにS4105の処理へ移行する。
S4105の処理では客待ち演出が実行され、その後、保留個数表示更新処理が実行される(S4106)。客待ち演出では、パチンコ機10が遊技者により遊技されない時間が所定時間経過した場合に、第3図柄表示装置81の表示をタイトル画面に切り替える設定などが行われ、その設定がコマンドとして表示制御装置114に送信される。
その後、枠ボタン入力監視・演出処理が実行される(S4107)。この枠ボタン入力監視・演出処理では、演出効果を高めるために遊技者に操作される枠ボタン22が押されたか否かの入力を監視し、枠ボタン22の入力が確認された場合に対応した演出を行うよう設定する処理である。この処理では、枠ボタン22の遊技者による操作が検出されると、表示制御装置114に対して枠ボタン22が操作されたことを通知する枠ボタン操作コマンドを設定する。
枠ボタン入力監視・演出処理が終わると、次いで、ランプ編集処理を実行し(S4108)、その後音編集・出力処理を実行する(S4109)。ランプ編集処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう電飾部29〜33の点灯パターンなどが設定される。音編集・出力処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう音声出力装置226の出力パターンなどが設定され、その設定に応じて音声出力装置226から音が出力される。
S4109の処理後、液晶演出実行管理処理を実行し(S4110)、次に、演出更新処理を実行する(S4111)。この演出更新処理(S4111)の詳細については、図72を参照して後述する。S4111の処理を実行後、S4112の処理へ移行する。液晶演出実行管理処理では、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドに基づいて第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間が設定される。この液晶演出実行監視処理で設定された時間に基づいてS4108のランプ編集処理が実行される。なお、S4109の音編集・出力処理も第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間で実行される。
S4111の処理後、主制御装置110より受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド判定処理(S4112)が実行され、S4113の処理へ移行する。このコマンド判定処理(S4112)の詳細については、図61を参照して後述する。
S4113の処理では、第3図柄表示装置81において変動表示演出を表示させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドに基づいて表示用変動パターンコマンドを生成し、そのコマンドを表示制御装置114に送信するために設定する処理である変動表示設定処理を実行する。この変動表示設定処理の詳細については、図71を参照して後述する。
S4113の処理が終わると、ワークRAM233に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S4114)。電源断の発生情報は、主制御装置110から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。S4114の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(S4114:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(S4116)、電源断処理を実行する(S4117)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(S4118)、その後、処理を、無限ループする。電源断処理では、割込処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフして、音声出力装置226およびランプ表示装置227からの出力をオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。
一方、S4114の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(S4114:No)、RAM223に記憶されるキーワードに基づき、RAM223が破壊されているか否かが判別され(S4115)、RAM223が破壊されていなければ(S4115:No)、S4101の処理へ戻り、繰り返しメイン処理が実行される。一方、RAM223が破壊されていれば(S4115:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。ここで、RAM破壊と判別されて無限ループするとメイン処理が実行されないので、その後、第3図柄表示装置81による表示が変化しない。よって、遊技者は、異常が発生したことを知ることができるので、ホールの店員などを呼びパチンコ機10の修復などを頼むことができる。また、RAM223が破壊されていると確認された場合に、音声出力装置226やランプ表示装置227によりRAM破壊の報知を行うものとしても良い。
次に、図61を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(S4112)について説明する。図61は、このコマンド判定処理(S4112)を示したフローチャートである。このコマンド判定処理(S4112)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図60参照)の中で実行され、上述したように、主制御装置110から受信したコマンドを判定する。以下、コマンド判定処理(S4112)の詳細を説明する。
コマンド判定処理(S4112)では、まず、RAM223に設けられたコマンド記憶領域223aから、未処理のコマンドのうち主制御装置110より受信した最初のコマンドを読み出して解析し、主制御装置110より第1可動弁動作コマンドを受信したか否かを判別する(S4201)。第1可動弁動作コマンドを受信したと判別された場合には(S4201:Yes)、受信した第1可動弁動作コマンドに基づいて、動作シナリオの更新を設定し(S4202)、その後、本処理を終了する。
つまり、本実施形態では、パチンコ機10において電源投入時に実行される第1可動弁66bへの動作制御に関するコマンド(第1可動弁動作コマンド)を受信した場合に、遅滞無く動作シナリオを更新させるために、コマンド判定処理の最優先判別順序に第1可動弁コマンドの受信を判別するための処理を設けている。このように構成することで、主制御装置110側の動作制御内容と、音声ランプ制御装置113側での状況把握内容とを容易に同期させることができる。
なお、本実施形態では、パチンコ機10において電源投入時に実行される第1可動弁66bへの動作制御に関するコマンド(第1可動弁動作コマンド)を受信した場合にのみ動作シナリオ(第1可動弁66bの動作状況を音声ランプ制御装置113側で把握するための動作シナリオ)を設定するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、所定期間毎(1時間毎)に主制御装置110側から第1可動弁66bの動作制御内容を示すコマンドを出力したり、大当たり遊技が実行される毎に第1可動弁66bの動作制御内容を示すコマンドを出力したりするように構成しても良い。そして、受信したコマンドの内容と、更新している動作シナリオの内容と、を比較し、動作シナリオの更新内容を補正する処理を実行しても良い。これにより、音声ランプ制御装置113側による主制御装置110側の動作制御内容の把握精度をより高めることができる。さらに、主制御装置110側から出力されるコマンドを受信するまでに要するタイムラグを予め考慮して、音声ランプ制御装置113側の動作シナリオの更新処理を実行するように構成しても良い。
一方、S4201の処理において、第1可動弁動作コマンドを受信していないと判別された場合には(S4201:No)、主制御装置110より特図変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する(S4203)。ここで、特図変動パターンコマンドは、特別図柄の変動パターン(変動時間)を通知するためのコマンドである。S4203の処理において、特図変動パターンコマンドを受信したと判別された場合には(S4203:Yes)、特図変動開始処理を実行し(S4204)、本処理を終了する。この特図変動開始処理(S4204)の詳細については、図62を参照して後述する。
一方、S4203の処理において、特図変動パターンコマンドを受信していないと判別した場合には(S4203:No)、特図停止種別コマンドを受信したか否かを判別する(S4205)。特図停止種別コマンドを受信したと判別した場合は(S4205:Yes)、停止種別選択フラグ223eをオンに設定し(S4206)、受信した特図停止種別コマンドから停止種別を抽出し(S4207)、その後、本処理を終了する。
一方、S4205の処理において、特図停止種別コマンドを受信していないと判別した場合は(S4205:No)、次に、主制御装置110より保留球数コマンドを受信したか判別する(S4208)。ここで、保留球数コマンドを受信したと判別した場合には(S4208:Yes)、受信した保留球数コマンドの図柄種別(特別図柄、普通図柄)を解析し、音声ランプ制御装置113のRAM223に設けられた対応するカウンタの値を更新する(S4209)。具体的には、特別図柄の保留球数コマンドを受信した場合は、その保留球数コマンドに含まれる主制御装置110の特別図柄保留球数カウンタ203cの値(即ち、特別図柄の変動表示の保留球数)を抽出し、その抽出したカウンタ値に合わせて、音声ランプ制御装置113のRAM223に設けられた特別図柄保留球数カウンタ223cの値を更新する。
また、普通図柄の保留球数コマンドを受信した場合は、その保留球数コマンドに含まれる主制御装置110の普通図柄保留球数カウンタ203dの値(即ち、普通図柄の変動表示の保留球数)を抽出し、その抽出したカウンタ値に合わせて、音声ランプ制御装置113のRAM223に設けられた普通図柄保留球数カウンタの値を更新する。
ここで、保留球数コマンドは、球が各種入球口(特図入球口64、スルーゲート67)に入球(始動入賞)し、各種保留球数カウンタの値が加算された場合、或いは、各種変動開始処理を実行する際に、各種保留球数カウンタの値が減算されたときに主制御装置110から送信されるものであるので、始動入賞時や変動表示設定時毎に、S4209の処理によって、音声ランプ制御装置113の特別図柄保留球数カウンタ223c、普通図柄保留球数カウンタの値を、主制御装置110の特別図柄保留球数カウンタ203c、普通図柄保留球数カウンタ203dの値に合わせることができる。
よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113のRAM223が有する特別図柄保留球数カウンタ223cの値が、主制御装置110の各種保留球数カウンタ203c,203dの値とずれてしまっても、始動入賞時、変動表示設定時、即ち、各種保留球数変更されることに基づいて保留球数コマンドが通知されれば、音声ランプ制御装置113の特別図柄保留球数カウンタ223cの値を修正し、主制御装置110の各種保留球数カウンタ各種保留球数カウンタ203c,203dの値に合わせることができる。
また、S4208の処理において、保留球数コマンドを受信していないと判別した場合は(S4208:No)、主制御装置110より入賞コマンドを受信したか判別する(S4210)。S4210の処理において、入賞コマンドを受信したと判別した場合は(S4210:Yes)、入賞コマンド処理を実行し(S4211)、本処理を終了する。この入賞コマンド処理(S4211)は、受信した入賞情報コマンドに含まれる入賞情報に対応する図柄種別(特別図柄、普通図柄)を解析し、その解析結果に対応する記憶領域(音声ランプ制御装置113のRAM223内の入賞情報格納エリア223b)に格納(記憶)する処理と、受信した入賞情報に基づいた演出(先読み演出)を実行するための処理を行うものである。なお、詳細な内容については、図63を参照して後述する。
S4210の処理において、入賞コマンドを受信していないと判別した場合は(S4210:No)、次に、主制御装置110より状態コマンドを受信したか否かを判別する(S4212)。状態コマンドを受信したと判別した場合には(S4212:Yes)、状態コマンド受信処理を実行し(S4213)、本処理を終了する。この状態コマンド受信処理(S4213)の詳細については、図64を参照して後述するが、主制御装置110から出力される状態コマンドに基づいてパチンコ機10の遊技状態(通常状態、時短状態)と、当たり遊技状態(大当たり中、役物当たり中)を従状態設定エリア223gに設定する処理が実行される。
次に、S4212の処理において、状態コマンドを受信していないと判別した場合は(S4212:No)、主制御装置110より停止関連コマンドを受信したかを判別する(S4214)。S4214の処理において停止関連コマンドを受信したと判別した場合は(S4214:Yes)、停止関連処理を実行し(S4215)、本処理を終了する。この停止関連処理(S4215)の詳細な説明は図65を参照して後述するが、主制御装置110から出力される各種停止コマンドに基づいて、第3図柄表示装置81に表示される第3図柄や第4図柄を用いた変動演出の表示態様を設定するための処理が実行される。
本実施形態では、特別図柄の変動表示が実行される期間として、特別図柄変動を実行する際に変動パターン(変動時間)を予め設定するように構成しているが、予め設定された変動パターンに基づいて特別図柄変動を実行している最中でも、他の特別図柄変動の結果に応じて強制的に特別図柄変動を停止させる処理を実行する場合がある。そのため、音声ランプ制御装置113側で停止関連処理(S4215)を実行し、特別図柄変動が停止されたタイミングに対応させて第3図柄、第4図柄の変動表示(変動演出)を停止することができるように構成している。これにより、特別図柄の変動状況と第3図柄表示装置81に表示される変動演出の状況とを同期させることができ、遊技者に分かり易い表示態様を提供することができる。
一方、S4214の処理において、停止関連コマンドを受信していないと判別した場合は(S4214:No)、主制御装置110より普図関連コマンドを受信したかを判別し(S4216)、普図関連コマンドを受信したと判別した場合は(S4216:Yes)、普図関連処理を実行し(S4217)、本処理を終了する。普図関連処理(S4217)の詳細については、図66を参照して後述する。
S4216の処理において、普図関連コマンドを受信していないと判別した場合には(S4216:No)、主制御装置110より当たり関連コマンドを受信したかを判別し(S4218)、当たり関連コマンドを受信したと判別した場合は(S4218:Yes)、当たり関連処理を実行し(S4219)、本処理を終了する。当たり関連処理(S4219)の詳細については、図67を参照して後述するが、特別図柄の抽選の結果、大当たり又は小当たりに当選した場合に実行される大当たり遊技又は小当たり遊技に対応した演出表示を第3図柄表示装置81に実行させるための処理を行うものである。
S4218の処理において、当たり関連コマンドを受信していないと判別した場合には(S4218:No)、その他のコマンドに応じた処理を実行して(S4220)、本処理を終了する。S4220の処理では、その他のコマンドが、音声ランプ制御装置113で用いるコマンドであればそのコマンドに対応した処理を行い、処理結果をRAM223に記憶し、表示制御装置114で用いるコマンドであればそのコマンドを表示制御装置114に送信するように、コマンドの設定を行うものである。
以上、本実施形態の音声ランプ制御装置113にて実行されるコマンド判定処理(図61のS4112)について説明をしたが、コマンド判定処理(S4112)において、各種コマンドに対する受信の有無を判別する順序について、本実施形態に示した順序以外の順序を用いても良く、例えば、状態コマンドを受信したか否かを判別する処理を、特図変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する処理よりも先に実行するよう判別順序を規定しても良い。
このように構成することで、変動パターンコマンドと状態コマンドとが同時に主制御装置110から出力される場合、即ち、主制御装置110の特別図柄変動開始処理(図41のS205参照)の中で、特別図柄変動パターン選択処理(図43のS307参照)を実行し、特図変動パターンコマンドを設定し、その後に遊技状態が可変したことを示す状態コマンドを設定した場合であっても、音声ランプ制御装置113側で現在設定されている遊技状態を特図変動パターンコマンドよりも先に判定することができる。
次に、図62を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される特図変動開始処理(S4204)について説明をする。図62は、特図変動開始処理(S4204)を示したフローチャートである。この特図変動開始処理(S4204)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(図61参照)の中で実行されるものであって、設定されている遊技状態に応じて第3図柄表示装置81に表示される特別図柄に対応する表示態様(主変動用変動パターン、従変動用変動パターン)を設定する処理が実行される。
そして、表示制御装置114は、ここで設定された表示態様(表示用コマンド)と、後述する変動表示設定処理(図71参照)にて設定された表示用変動パターンコマンドとに基づいて第3図柄表示装置81の表示領域に表示される表示態様を設定する。以下、特図変動開始処理(S4204)の詳細を説明する。
特図変動開始処理が設定されると、まず。特図変動開始フラグ223dをオンに設定し(S4301)、受信した特図変動パターンコマンドから変動パターンを抽出し(S4302)、変動パターン選択テーブル222aを用いて詳細な表示態様を選択する(S4303)。
次に、従状態設定エリア223gに設定(記憶)されている情報(現在の遊技状態を示す情報)を読み出して、現在の遊技状態が時短状態であるかを判別する(S4304)。S4304の処理で、現在が時短状態では無い(通常状態)であると判別した場合は(S4304:No)、通常状態中の表示用コマンドを設定し(S4305)、本処理を終了する。S4305の処理において表示用コマンドが設定されると、音声ランプ制御装置113のメイン処理(図60参照)のコマンド出力処理(図60のS4102)において、表示制御装置114へと送信され、図11(b)に示したような主表示領域Dmにて特別図柄抽選の結果を示すための演出態様が設定される。
一方、S4304の処理で、現在の遊技状態が時短状態であると判別した場合は(S4304:Yes)、時短状態中の表示用コマンドを設定し(S4306)、報知済保留数格納エリア223sの値を1減算し(S4307)、今回受信した変動パターンに対応する値(変動時間)を、変動時間カウンタ223rにセットし(S4308)、本処理を終了する。
次に、図63を参照して音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される入賞コマンド処理(S4211)について説明をする。図63は、入賞コマンド処理(S4211)を示したフローチャートである。この入賞コマンド処理(S4211)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(図61参照)の中で実行されものであって、受信した入賞コマンドの種別(特別図柄、普通図柄)と、現在の遊技状態と、に応じて入賞コマンド受信時に実行する演出(所謂、先読み演出)を設定するための処理が実行される。
入賞コマンド処理(S4211)を実行すると、まず、受信した入賞コマンドに含まれる情報に基づいてどの図柄種別に対応するものであるのかを解析し、対応する入賞情報記憶エリア223bに設定(格納)する(S4401)。そして、Vラッシュフラグ223qがオンに設定されているかを判別し(S4402)、オンに設定されていないと判別した場合は(S4402:No)、S4412の処理へ移行し、その後、本処理を終了する。一方、オンに設定されていると判別した場合は(S4402:Yes)、受信した入賞コマンドに含まれる変動時間情報を抽出する(S4403)。
そして、先読みカウンタ223hの値が1以上であるか否かを判別する(S4404)。先読みカウンタ223hの値が1より小さい(0である)と判別した場合は(S4404:No)、今回受信した入賞情報に含まれる変動時間(特別図柄の変動時間)を、Vラッシュの残期間として上乗せ報知することが出来ない状態であるため、抽出した変動時間を未報知期間格納エリア223jに格納し(S4410)、未報知保留数格納エリア223kの値を1加算し(S4411)、S4412の処理へ移行する。
一方、S4404の処理において、先読みカウンタ223hの値が1以上であると判別した場合は(S4404:Yes)、今回受信した入賞コマンドに含まれる変動時間(特別図柄の変動時間)を、Vラッシュの残期間として上乗せ報知することが可能な状態であるため、次いで、中断フラグ223mがオンであるか否かを判別する(S4405)。S44405の処理では、現時点が上乗せ報知を実行可能なタイミングであるかを判別する。本実施形態では、Vラッシュ中において、役物当たり遊技期間中、及び大当たり遊技期間中は、Vラッシュの残期間を上乗せ報知しないように構成している。このように構成することで、遊技者に対して各種当たり遊技に集中させて遊技を行わせることができる。
S4405の処理において、中断フラグ223mがオフであると判別した場合は(S4404:No)、次に、特殊当たりフラグ223nがオンであるか否かを判別する(S4406)。特殊当たりフラグ223nがオフであると判別した場合は(S4406:No)、現在が、上乗せ報知を実行可能な状態であるため、時短期間カウンタ223iの値にS4403の処理で抽出した変動時間に対応する値を加算し(S4407)、報知済保留数格納エリア223sの値を1加算し、S4409の処理へ移行する。
図示は省略するが、S4407の処理において変動時間が加算された場合には、その加算値に対応する表示用コマンドが設定され第3図柄表示装置81の表示面にて上乗せ報知演出(図15(a)参照)が実行される。なお、本実施形態では、上乗せ報知演出として、S4407の処理で加算された全ての値を報知するように構成しているが、これに限ること無く、加算された値を上限に複数回に分けて上乗せ報知演出を実行するように構成しても良い。このように構成することで、何を契機にVラッシュの残期間(残時短期間)が上乗せされているのかを遊技者に分かり難くすることができるため、遊技者が早期に飽きることの無い演出を実行することができる。
また、それ以外にも、S4407の処理において加算された値が所定値に到達するまで、或いは、時短期間カウンタ223iの値が所定値まで減算するまでは、S4407の処理において加算された値を報知しないように構成し、複数の入賞コマンドに含まれる変動時間(特別図柄の変動時間)を合算して報知するように構成しても良い。これにより、1回の上乗せ報知演出にて上乗せされる残時短期間の長さに意外性を持たせることができる。また、この場合、例えば、特別図柄の大当たり当選時に設定される長さの変動時間(例えば、50秒)と同一の変動時間分の時短期間カウンタ223iに加算された場合に、上乗せ報知演出にて50秒の上乗せ報知演出を実行するように構成すると良い。このように構成することで、特別図柄の大当たりに当選したのではと遊技者に思わせることができ、演出効果を高めることができる。
一方、S4405の処理において、中断フラグ223mがオンであると判別した場合と(S4405:Yes)、S4406の処理において、特殊当たりフラグ223nがオンであると判別した場合は(S4406:Yes)、抽出した変動時間を未報知期間格納エリア223jに格納し(S4410)、上述したS4411の処理へ移行する。
S4411の処理を終えると、先読みカウンタ223hの値を1減算し(S4409)、次いで、その他の処理を実行し(S4412)、その後、本処理を終了する。
次に、図64を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される状態コマンド受信処理(S4212)について説明する。図64は、この状態コマンド受信処理(S4212)を示したフローチャートである。この状態コマンド受信処理(S4212)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(図61参照)の中で実行されるものであって、設定されている遊技状態に応じて第3図柄表示装置81に表示される表示モードを異ならせて設定するための処理を実行するものである。以下、状態コマンド受信処理(S4213)の詳細を説明する。
状態コマンド受信処理(S4213)が実行されると、まず、現在設定されている遊技状態が変更されるか否かを判別する(S4501)。ここでは、従状態設定エリア223gに設定されている遊技状態と、今回受信した状態コマンドが示す遊技状態とが、相違するか否かが判別される。S4501の処理において、遊技状態に変更がないと判別した場合は(S4501:No)、S4502〜S4508の処理をスキップし、S4509の処理へ移行する。遊技状態に変更があると判別した場合は(S4501:Yes)、変更後の遊技状態が通常状態であるかを判別する(S4502)。
S4502の処理において、変更後の遊技状態が通常状態であると判別した場合(今回受信した状態コマンドが通常状態を示すコマンドである場合)は(S4502:Yes)、次いで、現在が、普通図柄の当たり中であるか否かを判別する(S4503)。普通図柄の当たり中ではないと判別した場合は(S4503:No)、通常モードを示す表示用コマンドを設定し(S4504)、今回受信した状態コマンドが示す情報を従状態設定エリア223gに記憶(設定)し(S4509)、本処理を終了する。
ここで、S4504の処理で設定されたコマンドが表示制御装置114に通知されることにより通常状態中における変動演出表示が実行されることになる。このように、本実施形態では、音声ランプ制御装置113にて、主制御装置110から出力された状態コマンドに基づいて第3図柄表示装置81の表示領域にて表示される各種表示態様の種別(モード、背景)を設定し、その種別を示すコマンドを表示制御装置114へと出力するように構成している。
このように構成することで、例えば、音声ランプ制御装置113側で設定されている遊技状態に対してそれぞれ変動演出表示の表示態様を設定する必要を無くすことが可能となる。つまり、現在設定されている遊技状態に対応する各種表示態様の種別を示すコマンド(種別コマンド)と、特別図柄の変動表示に対応する変動パターンコマンド(共通コマンド)とを表示制御装置114に出力するだけで、表示制御装置114側で受信した種別コマンドと、共通コマンドとに基づいて、現在の遊技状態と受信した変動パターンとに対応した表示態様で第3図柄表示装置81に表示させる表示データを設定することができる。よって、音声ランプ制御装置113の処理負荷を軽減させることができる。
なお、上述したように、音声ランプ制御装置113から受信した複数のコマンドを表示制御装置114側で組み合わせることにより第3図柄表示装置81に表示させる表示データを設定するように構成した場合には、表示制御装置114側から音声ランプ制御装置113側へと設定後の表示データの内容を示す情報(確認情報)を出力するように構成し、音声ランプ制御装置113側で受信した確認情報が適正であるかを判別する判別手段を設け、その判別結果が適正では無いと判別した場合に、適正な情報を示す簡易的な表示用変動パターンコマンドを設定し、既に設定されている表示データの内容を簡易的な表示データに書き換えるように構成すると良い。
このように構成することで、音声ランプ制御装置113が主制御装置110から受信した各種コマンドに対して適正な表示データが設定されなかった場合に、適正な情報を示す簡易的な表示データを設定することができ、その簡易的な表示データに基づく変動演出表示を表示することができる。よって、実際の遊技結果(特別図柄の抽選結果)とは異なる内容の変動演出表示が実行されてしまい、遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。また、上述した簡易的な表示データにとしては、例えば、どの遊技状態にも対応しない特殊モード(例えば、黒背景のモード)を表示する表示データや、第4図柄の変動表示を実行する表示データといった、通常の変動演出表示にて用いる表示データよりもデータ量の少ない表示データを用いれば良い。
なお、本実施形態では、上述した構成を用いているがこれに限ること無く、音声ランプ制御装置113側で、現在の遊技状態と、受信した変動パターンとに基づいた表示用変動パターンコマンドを設定するように構成しても良い。
図64に戻り説明を続ける。S4502の処理において、変更後の遊技状態が通常状態では無いと判別した場合(今回受信した状態コマンドが通常状態を示すコマンドでは無い場合)は(S4502:No)、次いで、変更後の遊技状態が時短状態であるかを判別し(S4507)、遊技状態が時短状態である(今回受信した状態コマンドが時短状態を示すコマンドである)と判別した場合は(S4507:Yes)、Vラッシュモードを示す表示用コマンドを設定し(S4508)、上述したS4509の処理へ移行する。遊技状態が時短状態はないと判別した場合は(S4507:No)、S4508の処理をスキップし、本処理を終了する。
一方、S4503の処理において、現在が普通図柄の当たり中であると判別した場合は(S4503:Yes)、延長モードを示す表示用コマンドを設定し(S4505)、延長フラグ223pをオンに設定し(S4506)、上述したS4509の処理へ移行する。S4505の処理において表示用コマンドが設定されると、音声ランプ制御装置113のメイン処理(図60参照)のコマンド出力処理(図60のS4102)において、表示制御装置114へと送信され、図16(b)に示した延長画面を示す表示態様が設定される。
次に、図65を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(図61参照)内の一処理である停止関連処理(S4215)について説明する。図65は、停止関連処理(S4215)の内容を示したフローチャートである。この停止関連処理(S4215)は、主制御装置110から停止関連コマンド(他の特別図柄抽選の抽選結果に基づいて停止表示される場合に設定されるコマンド)を受信した場合の表示態様を設定するための処理が実行される。
停止関連処理(S4215)が実行されると、まず、今回受信した停止関連コマンドが特図確定コマンドであるかを判別する(S4601)。特図確定コマンドであると判別した場合は(S4601:Yes)、変動停止用の表示コマンドを設定し(S4602)、S4603の処理へ移行する。一方、特図確定コマンドを受信していないと判別した場合は(S4601:No)、S4602の処理をスキップし、S4603の処理へ移行する。
S4603の処理では、今回受信した停止関連コマンドが特図仮停止コマンドであるかを判別する(S4603)。特図仮停止コマンドを受信したと判別した場合は(S4603:Yes)、中断フラグ223mをオンに設定し(S4604)、特別図柄の仮停止態様を示す表示コマンドを設定し(S4605)、S4606の処理へ移行する。一方、特図仮停止コマンドを受信していないと判別した場合は(S4603:No)、S4604,S4605の処理をスキップし、S4606の処理へ移行する。
S4605の処理で特別図柄の仮停止態様を示す表示コマンドが設定されると、図13(b)に示したように、仮停止中であることを示す表示態様(「STOP」の文字)が表示されると共に、特別図柄変動の残期間を示すためのタイマ812の減算表示が中断される。
S4606の処理では、今回受信した停止関連コマンドが特図変動再開コマンドであるかを判別する(S4606)。この特図変動再開コマンドは、主制御装置110の特別図柄変動実行中処理(図44のS206参照)において、特別図柄の変動が再開した場合に設定されるコマンドである(図44のS702参照)。特図変動再開コマンドを受信したと判別した場合は(S4606:Yes)、中断フラグ223mをオフに設定し(S4607)、特別図柄の変動再開を示す表示コマンドを設定し(S4608)する。
そして、中断フラグ223mがオンに設定されていた期間中に、未報知情報の更新があったかを判別する(S4609)。この処理では、未報知期間格納エリア223j、未報知保留数格納エリア223kに新たな変動時間を示す情報が格納されたかを判別する。S4609の処理において、更新が無いと判別した場合は(S4609:No)、そのまま本処理を終了する。一方、更新があると判別した場合は(S4609:Yes)、更新内容に対応させて時短期間カウンタ223iの値を加算し(S4610)、未報知期間格納エリア223j、未報知保留数格納エリア223k、報知済保留数格納エリア223sの情報を更新し、本処理を終了する。一方、特図変動再開コマンドを受信していないと判別した場合は(S4606:No)、そのまま本処理を終了する。
なお、S4610の処理によって加算された値は、中断フラグ223がオフに設定されるタイミング、即ち、特図変動が再開され、第3図柄表示装置81の表示面にて表示されるタイマ812の数値が減算を開始するタイミングで纏めて上乗せ報知される。このように構成することで、特別図柄の変動時間の減算がストップしている状態では、各種当たり遊技に注視させると共に、各種当たり遊技の終了後に纏めて上乗せ報知演出が実行されるため、各種当たり遊技の終了後においても遊技者にVラッシュの残期間が大量に上乗せされることに期待を持たせることができる。
次に、図66を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される普図関連処理(S4217)について説明する。図66は、この普図関連処理(S4217)を示したフローチャートである。この普図関連処理(S4217)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(図61参照)の中で実行されるものである。以下、普図関連処理(S4217)の詳細を説明する。
普図関連処理(S4217)が実行されると、まず、今回受信した普図関連コマンドが普図変動パターンコマンドであるか否かを判別する(S4701)。受信したコマンドが普図変動パターンコマンドであると判別した場合は(S4701:Yes)、表示用小当たり開始コマンドを設定し(S4702)、その後、本処理を終了する。
S4701の処理において、受信したコマンドが普図変動パターンコマンドではないと判別した場合は(S4701:No)、次いで、今回受信した普図関連コマンドが普図当たり開始コマンドであるか否かを判別する(S4703)。受信したコマンドが普図当たり開始コマンドであると判別した場合は(S4703:Yes)、表示用小当たり入賞コマンドを設定し(S4704)、その後、本処理を終了する。
S4703の処理において、受信したコマンドが普図当たり開始コマンドではないと判別した場合は(S4703:No)、次いで、今回受信した普図関連コマンドが特電作動コマンドであるか否かを判別する(S4705)。受信したコマンドが特電作動コマンドであると判別した場合は(S4705:Yes)、表示用V当たり入賞コマンドを設定し(S4706)、次いで、延長フラグ223pがオンに設定されているかを判別し(S4707)、オンに設定されていると判別した場合、即ち、時短状態の終了タイミングにおいて実行中の普図当たり遊技にて特電作動口643へと球が入賞したことにより実行された役物当たり遊技であると判別した場合は(S4707:Yes)、延長フラグ223pをオフに設定し(S4708)、その後、本処理を終了する。一方、S4707の処理において延長フラグ223pがオンでは無いと判別した場合は(S4707:No)、S4708の処理をスキップして本処理を終了する。
S4705の処理において、受信したコマンドが特電作動コマンドではないと判別した場合は(S4705:No)、次いで、今回受信した普図関連コマンドが普図当たり終了コマンドであるか否かを判別する(S4709)。受信したコマンドが普図当たり終了コマンドではないと判別した場合は(S4709:No)、そのまま本処理を終了する。受信したコマンドが普図当たり終了コマンドであると判別した場合は(S4709:Yes)、次いで、延長フラグ223pがオンであるか否かを判別する(S4710)。延長フラグ223pがオンであると判別した場合は(S4710:Yes)、延長フラグ223pをオフに設定し(S4711)、Vラッシュ終了を示す表示用コマンドを設定し(S4712)、Vラッシュフラグ223qをオフに設定し(S4713)、その後、本処理を終了する。
S4710の処理において、延長フラグ223pがオフであると判別は(S4710:No)、普図当たり終了を示す表示用コマンドを設定し(S4714)、その後、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、本実施形態では、時短状態における特別図柄の最終変動が停止した状態で普図当たり遊技が実行されている場合には、Vラッシュ演出を延長させるために延長フラグ223pがオンに設定される。そして、その普図当たり遊技に基づいて実行される特電遊技の進行状況に応じて、Vラッシュ演出の終了タイミングを異ならせている。具体的には、普図当たり遊技にて特電作動口643へと球が入賞しなかった場合は、その普図当たり遊技の終了タイミングでVラッシュ演出を終了させ、特電作動口643へと球が入賞し、役物当たり遊技が実行された場合は、その役物当たり遊技の終了タイミングでVラッシュ演出を終了させる。なお、役物当たり遊技にてV入賞口165へと球が入賞した場合は、大当たり遊技(V大当たり遊技)に基づく演出が優先して実行される。
このように構成することで、遊技者に対して、V大当たり遊技を目指すことが可能な期間を遊技状態に問わず報知することができるため、遊技者に分かり易い遊技を提供することができる。
次に、図67を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(図61参照)内の一処理である当たり関連処理(S4219)について説明する。図67は、当たり関連処理(S4219)の内容を示したフローチャートである。この当たり関連処理(S4219)では、特別図柄の抽選の結果、大当たり又は役物当たりに当選した場合に実行される大当たり遊技又は役物当たり遊技に対応した演出表示を第3図柄表示装置81に実行させるための処理を行うものであり、大当たり又は役物当たりに当選した場合に主制御装置110から送信される様々なコマンドに対応した処理が実行される。
加えて、当たり遊技(大当たり遊技、役物当たり遊技)中に獲得した賞球の数を示すための賞球数コマンドを受信した場合に、その賞球数コマンドが示す賞球数を累積し、累積結果に基づいた表示用賞球数コマンドを設定する処理が実行される。
当たり関連処理(S4219)では、まず、コマンド判定処理(図61参照)により受信したコマンドが、大当たり関連コマンドであるかを判別する(S4801)。受信したコマンドが大当たり関連コマンドであると判別した場合には(S4801:Yes)、大当たり関連処理を実行し(S4802)、本処理を終了する。
ここで、図68を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される当たり関連処理(図67のS4219)内の一処理である大当たり関連処理(S4802)について説明する。図68は、大当たり関連処理(S4802)の内容を示したフローチャートである。大当たり関連処理では、大当たりに当選した場合に実行される大当たり遊技に対応した演出表示を第3図柄表示装置81に実行させるための処理を行うものであり、大当たりに当選した場合に、主制御装置110から送信される様々なコマンドに対応した処理が実行される。
大当たり関連処理(S4802)では、まず、当たり関連処理(図67のS4801)により受信した当たり関連のコマンドが、大当たり開始コマンドであるかを判別する(S4901)。大当たり開始コマンドであると判別した場合には(S4901:Yes)、表示用大当たり開始コマンドを設定する(S4902)。ここで設定される表示用大当たり開始コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU221により実行されるメイン処理(図60参照)のコマンド出力処理(S4102)の中で、表示制御装置114に向けて送信される。表示制御装置114は、表示用大当たり開始コマンドを受信すると、大当たりの開始を示唆する演出を第3図柄表示装置81に表示する。
次いで、Vラッシュフラグ223qがオンであるか否かを判別する(S4903)。Vラッシュフラグ223qがオンであると判別した場合は(S4903:Yes)、今回の大当たりが特殊当たり(大当たりB)であるかを判別し(S4911)、特殊当たり(大当たりB)であると判別した場合は(S4911:Yes)、特殊当たりフラグ223nをオフに設定し(S4912)、そのまま本処理を終了する。一方、S4911の処理で今回の大当たりが特殊当たり(大当たりB)では無いと判別した場合は(S4911:No)、S4912の処理をスキップして、そのまま本処理を終了する。
S4903の処理において、Vラッシュフラグ223qがオフであると判別した場合は(S4903:No)、今回実行される大当たりで付与される時短回数を抽出し(S4904)、入賞情報格納エリア223bに格納されている特図入賞情報を読み出し(S4905)、読み出した特図入賞情報から抽出した時短回数を上限に対象を選定し(S4906)、選定した特図入賞情報の数を未報知保留数格納エリア223kに格納し(S4907)、選定した特図入賞情報に含まれる変動時間を算出し(S4908)、算出した変動時間を未報知期間格納エリア223jに格納し(S4909)、Vラッシュフラグ223qをオンに設定し(S4910)、その後、本処理を終了する。
一方、S4901の処理において、大当たり開始コマンドを受信していないと判別した場合には(S4901:No)、次に、ラウンド数コマンドを受信したか判別する(S4913)。ラウンド数コマンドを受信した場合には(S4913:Yes)、ラウンド数に基づいて表示用ラウンド数コマンドを設定し(S4914)、本処理を終了する。なお、本実施形態では主制御装置110からラウンド数コマンドとしてラウンド数を示す情報を送信しているため、受信したラウンド数コマンドに基づいて表示用ラウンド数コマンドを設定しているが、例えば、主制御装置110から送信するコマンドデータの容量を軽減するために、主制御装置110から新たなラウンドが開始されたことを示すための情報をラウンド更新コマンドとして送信する構成する場合は、音声ランプ制御装置113のRAM223にラウンド更新コマンドを受信した場合に、受信したラウンド更新コマンドの数を蓄積するラウンド数蓄積カウンタを設け、そのラウンド数蓄積カウンタの値に基づいて音声ランプ制御装置113側で現在のラウンド数を算出し、表示用ラウンド数コマンドを設定するように構成しても良い。
一方、S4913の処理において、ラウンド数コマンドを受信していないと判別した場合には(S4913:No)、大当たり終了コマンドを受信したか判別する(S4915)。大当たり終了コマンドを受信していないと判別した場合には(S4915:No)、そのまま本処理を終了する。一方、大当たり終了コマンドを受信したと判別した場合には(S4915:Yes)、大当たり終了処理を実行し(S4916)、本処理を終了する。
ここで、図69を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される大当たり関連処理(図68のS4802)内の一処理である大当たり終了処理(S4919)について説明する。図69は、大当たり終了処理(S4919)の内容を示したフローチャートである。
大当たり終了処理(S4919)では、今回実行される大当たりで付与される時短回数を先読みカウンタ223hにセットし(S5001)、先読みカウンタ223hの値から、報知済保留数格納エリア223sの値を減算し(S5002)、その後、未報知保留数格納エリア223kに格納されている値を読み出す(S5003)。次いで、未報知保留数格納エリア223kの値が1以上であるか否かを判別し(S5004)。未報知保留数格納エリア223kの値が1より小さい(0である)と判別した場合は(S5004:No)、大当たり遊技のエンディング画面(図15(a)参照)にて上乗せ報知演出を実行することが出来ない状態であるため(上乗せさせる変動時間情報が無いため)、表示用上乗せ無しコマンドを設定し(S5014)、その後、本処理を終了する。
一方、S5004の処理において、未報知保留数格納エリア223kの値が1以上であると判別した場合は(S5004:Yes)、即ち、上乗せ報知可能な変動時間を示す情報(上乗せ報知に用いられていない特別図柄の変動時間情報)がある場合は、読み出した値に対応させて先読みカウンタ223hの値を減算し(S5005)、未報知保留数格納エリア223kに格納されている値のうち、S5005の処理で減算された値に対応した値をクリアし(S5006)、未報知期間格納エリア223jに格納されている変動時間を読み出す(S5007)。
その後、入賞情報格納エリア223bに含まれている入賞情報(特図保留情報)の中に特殊当たり(大当たりB)の当選を示す入賞情報が含まれているかを判別し(S5008)、含まれていないと判別した場合は(S5008:No)、読み出した変動時簡に対応する表示用上乗せコマンドを設定し(S5009)、未報知期間格納エリア223jに格納されている変動時間のうち、今回今回の上乗せ演出に用いられた変動時間に対応する期間をクリアし(S5010)、本処理を終了する。
一方、S5008の処理において、入賞情報格納エリア223b内に特殊当たり(大当たりB)の当選を示す入賞情報が含まれていると判別した場合は(S5008:Yes)、特殊当たり変動が終了するまでの変動時間に対応する表示用コマンドを設定する(S5011)。つまり、次々々回に実行される特別図柄変動が特殊当たり当選に対応する特別図柄変動である場合は、たとえ、上乗せ報知演出として特別図柄保留4個分の変動時間を合算して報知可能な状態であったとしても、次回の特別図柄変動の変動時間と、次々回の特別図柄変動の変動時間と、特殊当たり当選に対応する特別図柄変動(特殊当たり変動)の変動時間とを合算した変動時間のみが上乗せ報知演出で用いられる。
さらに、特殊モード(天国モード)を示す表示用コマンドを設定し(S5012)、特殊当たりフラグ223nをオンに設定し(S5013)、上述したS5010の処理へ移行する。
これにより、大当たり遊技の終了時点で特別図柄の保留内に特殊当たり(大当たりB)の当選を示す入賞情報がある場合には、図17(a)に示した通り、特殊モード(天国モード)への移行を報知する演出と、特殊当たり変動が終了するまでの変動時間「220秒」が表示されることになる。よって、特殊当たり遊技(大当たりBが設定される大当たり遊技)が実行されるまでの期間を遊技者に分かり易く報知することができる。また、特殊当たり遊技の終了後は、再度時短状態が設定されるため、遊技者に安心して天国モード中の遊技を行わせることができる。さらに、特殊当たり変動より後に保留記憶されている特別図柄の変動時間を遊技者に報知することが無いため、大当たり遊技終了後に設定される時短状態(Vラッシュ)の期間を大当たり遊技が終了するまで遊技者に分かり難くすることができる。
図67に戻り、説明を続ける。S4801の処理において、受信したコマンドが大当たり関連コマンドではないと判別した場合には(S4801:No)、受信したコマンドが、役物当たり関連コマンドであるかを判別する(S4803)。受信したコマンドが役物当たり関連コマンドであると判別した場合には(S4803:Yes)、役物当たり関連処理(S4804)を実行し、本処理を終了する。
ここで、図70を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される当たり関連処理(図67のS4219)内の一処理である役物当たり関連処理(S4804)について説明する。図70は、役物当たり関連処理(S4804)の内容を示したフローチャートである。役物当たり関連処理では、役物当たりが実行された場合に実行される役物当たり遊技に対応した演出表示を第3図柄表示装置81に実行させるための処理を行うものであり、役物当たりが実行された場合に、主制御装置110から送信される様々なコマンドに対応した処理が実行される。
役物当たり関連処理(S4804)では、まず、当たり関連処理(図67のS4219)により受信した当たり関連のコマンドが、役物当たり開始コマンドであるかを判別する(S5101)。
S5101の処理において、役物当たり開始コマンドを受信したと判別した場合には(S5101:Yes)、表示用役物当たり開始コマンドを設定し(S5102)、本処理を終了する。
一方、S5101の処理において、受信したコマンドが役物当たり開始コマンドではないと判別した場合には(S5101:No)、次に、受信したコマンドがV入口通過コマンドであるかを判別する(S5103)。
S5103の処理において、V入口通過コマンドを受信したと判別した場合には(S5103:Yes)、表示用役物当たり入賞コマンドを設定し(S5104)、本処理を終了する。
一方、S5103の処理において、受信したコマンドがV入口通過コマンドではないと判別した場合には(S5103:No)、次に、受信したコマンドがV通過コマンドであるかを判別する(S5105)。
S5105の処理において、V通過コマンドを受信したと判別した場合には(S5105:Yes)、表示用V当たりコマンドを設定し(S5106)、本処理を終了する。
一方、S5105の処理において、受信したコマンドがV通過コマンドではないと判別した場合には(S5105:No)、次に、受信したコマンドがエンディングコマンドであるかを判別する(S5107)。受信したコマンドがエンディングコマンドではないと判別した場合には(S5107:No)、そのまま本処理を終了する。一方、受信したコマンドがエンディングコマンドであると判別した場合には(S5107:Yes)、表示用エンディングコマンドを設定し(S5108)、本処理を終了する。
図67に戻り、説明を続ける。S4803の処理において、受信したコマンドが役物当たり関連コマンドではないと判別した場合には(S4803:No)、賞球コマンドを受信したかどうか判別する(S4805)。受信したコマンドが賞球コマンドではないと判別した場合には(S4805:No)、そのまま本処理を終了する。一方、受信したコマンドが、賞球コマンドであると判別した場合には(S4805:Yes)、受信したコマンドに対応する値を賞球数カウンタ(図示せず)の値に加算し(S4806)、加算した後の賞球数カウンタの値に対応した表示用賞球数コマンドを設定し(S4807)、本処理を終了する。
なお、詳細な説明は省略するが、本実施形態のパチンコ機10では、Vラッシュフラグ223qがオンに設定されている期間(有利継続期間)中に受信した賞球数コマンドに対応する賞球数を賞球数カウンタにて累積するように構成している。そして、当たり遊技(大当たり遊技、役物当たり遊技)中やVラッシュ演出中に、賞球数カウンタの累積値に応じた賞球数を示す情報が表示されるように構成している(図12(c)の表示領域HR2参照)。
このように構成することで、時短状態(Vラッシュ)が設定されてから、Vラッシュが終了するまでの期間(有利継続期間)中に獲得した球数の累計を遊技者に分かり易く報知することができる。
本実施形態では、有利継続期間中に獲得した賞球数の累計値を有利継続期間中に表示するように構成しているが、有利継続期間中に獲得した賞球数を遊技者に報知可能な構成であれば良く、例えば、有利継続期間中のうち、大当たり遊技で獲得した賞球数と、役物当たり遊技で獲得した賞球数とを区分けして表示するように構成しても良い。この場合、賞球コマンドを受信した時点の当たり遊技状態(大当たり中、役物当たり中)を従状態設定エリア223gに設定されている情報に基づいて判別し、判別結果毎に賞球数を累積する手段を設けると良い。これにより、有利継続期間中に獲得した賞球数を容易に区分けすることができる。
さらに、有利継続期間内における1回の遊技期間(大当たり遊技期間と、次の大当たり遊技が実行されるまでの潜確状態期間とを合わせた期間)において獲得した賞球数を累積して表示するように構成しても良い。この場合、1回の遊技期間内に獲得した賞球数の累積数を履歴情報として記憶する記憶手段を設け、その記憶手段に記憶されている情報を履歴表示するように構成すると良い。
また、本実施形態では、Vラッシュ期間中において特電遊技に基づいて実行されたV大当たり遊技の回数を累積表示するように構成している(図12(c)の表示領域HR1参照)が、これに限ること無く、上述した通り、有利継続期間内に獲得した賞球数を累積表示する構成を用いる場合は、特別図柄の抽選結果が遊技者に有利となる抽選結果(大当たり)となった回数を表示したり、特別図柄の抽選結果が遊技者に有利となる抽選結果(大当たり)となった抽選確率を表示したりするように構成しても良い。
このように構成することで、有利継続期間中に実行された特別図柄の抽選結果と、有利継続期間中に獲得した賞球数と、を遊技者に分析させることが可能となり、意欲的に遊技を行わせることができる。
次に、図71を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動表示設定処理(S4113)について説明する。図71は、この変動表示設定処理(S4113)を示したフローチャートである。この変動表示設定処理(図71のS4113)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図60参照)の一処理である。上述したように、変動表示設定処理(図71のS4113)は、第3図柄表示装置81において変動表示演出を表示させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドに基づいて、特別図柄の表示用変動パターンコマンドを設定し、そのコマンドを表示制御装置114に送信する処理を実行する。また、抽出した停止種別(大当たりA〜大当たりC)に基づいて、その停止種別を表示制御装置114に通知するための表示用特図停止種別コマンドを設定する処理を実行する。
変動表示設定処理(S4113)では、まず、RAM223に設けられた特図変動開始フラグ223dがオンに設定されているか判別する(S5201)。そして、特図変動開始フラグ223dはオフであると判別した場合には(S5201:No)、主制御装置110より特図変動パターンコマンドを受信していない状態であるので、S5205の処理へ移行する。一方、特図変動開始フラグ223dはオンであると判別した場合には(S5201:Yes)、特図変動開始フラグ223dをオフに設定する(S5202)。
そして、コマンド判定処理(図61のS4112参照)にて実行される特図変動開始処理(図62のS4204参照)のS4302の処理において、主制御装置110から受信した変動パターンコマンドから抽出した変動演出に関する変動パターンに基づいて、特別図柄の表示用変動パターンコマンドを設定し(S5203)、特別図柄保留球数カウンタ223cの値を1減算し(S5204)、S5205の処理へ移行する。
S5203の処理で設定された表示用変動パターンコマンドは、音声ランプ制御装置113のメイン処理(図60参照)で実行されるコマンド出力処理(図60のS4102)にて表示制御装置114へと出力される。表示制御装置114は受信した表示用変動パターンコマンドと、遊技状態を示すための各種表示用コマンドとに基づいて第3図柄表示装置81の表示領域(表示画面)に表示する表示データを作成する。
S5205の処理では、停止種別選択フラグ223eがオンに設定されているかを判別し(S5205)、オンに設定されていないと判別した場合は(S5205:No)、そのまま本処理を終了する。一方、オンに設定されていると判別した場合は(S5205:Yes)、停止種別選択フラグ223eをオフに設定し(S5206)、抽出した停止種別をそのまま設定し(S5207)、表示用特図停止種別コマンドを設定し(S5208)、本処理を終了する。
次に、図72を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される演出更新処理(S4111)について説明する。図72は、この演出更新処理(S4111)を示したフローチャートである。この演出更新処理(S4111)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図60参照)の一処理であり、Vラッシュ期間中に設定された各種カウンタの値を更新すると共に、更新後のカウンタの値に基づいた演出態様を設定するための処理を実行するものである。
演出更新処理(S4111)では、まず、中断フラグ223mがオンに設定されているかを判別し(S5300)、中断フラグ223mがオンに設定されている場合は(S5300:Yes)、S5309の処理へ移行し、本処理を終了する。一方、中断フラグ223mがオンに設定されていない場合、即ち、特別図柄変動が中断されていない場合は(S5300:No)、次に、変動時間カウンタ223rの値が0より大きいか否かを判別する(S5301)。変動時間カウンタ223rの値が0よりも大きく無い(0である)と判別した場合は(S5301:No)、S5309の処理へ移行する。変動時間カウンタの値が0より大きいと判別した場合は(S5301:Yes)、変動時間カウンタの値を更新し(S5302)、次いで、時短期間カウンタ223iの値が0より大きいか否かを判別する(S5303)。時短期間カウンタ223iの値が0であると判別した場合は(S5303:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、S5303の処理において、時短期間カウンタ223iの値が0より大きいと判別した場合は(S5303:Yes)、時短期間カウンタ223iの値を更新し(S5304)、次いで、更新後の時短期間カウンタ223iの値が0であるか否かを判別する(S5305)。更新後の時短期間カウンタ223iの値が0ではないと判別した場合は(S5305:No)、時短期間カウンタ223iの値に対応する表示用コマンドを設定する(S5306)。ここで設定された表示用コマンドは、他の表示用コマンドと同様に、音声ランプ制御装置113のメイン処理(図60参照)のコマンド出力処理(図60のS4102参照)にて表示制御装置114へと出力される。そして、表示制御装置114にて画像データが作成され、Vラッシュ中に第3図柄表示装置81の表示面に表示されるタイマ812の表示態様として表示される(図13(a)参照)。
次いで、変動時間カウンタの値が残期間5秒を示す値であるか否かを判別する(S5307)。S5307の処理において、変動時間カウンタ223rの値が残期間5秒を示す値であると判別した場合は(S5307:Yes)、残変動時間が少ないことを示す表示用コマンドを設定し(S5308)、S5309の処理へ移行する。S5308の処理において表示用コマンドが設定されると、音声ランプ制御装置113のメイン処理(図60参照)のコマンド出力処理(図60のS4102)において、表示制御装置114へと送信され、遊技者に対して、実行中の特別図柄変動の残時間が少ないことを示すための演出態様(例えば、アンラッキー演出)が設定される。これにより、遊技者は、V大当たり遊技を実行させるための特電遊技を実行するか否かを選択しながら遊技を行うことが出来る。
なお、本実施形態では、実行中の特別図柄変動の残期間が5秒となった場合に(S5307:Yes)、残変動時間が少ないことを示す表示用コマンドを設定するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、S5308の処理を実行する前に、残変動時間が少ないことを示す表示用コマンドを設定するか否かを決定するための抽選処理を実行し、その抽選処理の結果が表示用コマンドを設定すると決定した場合にのみ残変動時間が少ないことを示す表示用コマンドを設定するように構成しても良い。このように構成することで、実行中の特別図柄変動の残時間が少ないことを示すための演出態様(例えば、アンラッキー演出)が設定されていない(第3図柄表示装置81にてアンラッキー演出が実行されていない)状態では、実行中の特別図柄変動の残期間が長いか短いかを遊技者が判別し難くすることができる。
また、S5307の処理において、変動時間カウンタ223rの値が残期間5秒を示し値では無いと判別した場合は(S5307:No)、入賞情報格納エリア223bから次変動の変動時間(次に実行される特別図柄変動の変動時間)を読み出し(S5313)、変動時間カウンタ223rの値が示す秒数(実行中の特別図柄変動の残秒数)に10秒を加算した値のほうが、S5313の処理で読み出した次変動の変動時間を示す秒数よりも大きいか(長いか)を判別する(S5314)。
S5314の処理で、変動時間カウンタ223rの値が示す秒数(実行中の特別図柄変動の残秒数)に10秒を加算した値のほうが、S5313の処理で読み出した次変動の変動時間を示す秒数よりも大きい(長い)と判別した場合は(S5314:Yes)、現在の状況が遊技者に有利な状況、即ち、V大当たり遊技を実行した場合に、V大当たり遊技終了後に設定されるVラッシュ期間が長くなり易い状況であることを遊技者に報知するためのラッキータイムを示す表示用コマンドを設定し(S5315)、S5309の処理へ移行する。一方、S5314の処理で、変動時間カウンタ223rの値が示す秒数(実行中の特別図柄変動の残秒数)に10秒を加算した値のほうが、S5313の処理で読み出した次変動の変動時間を示す秒数よりも大きくない(短い)と判別した場合は(S5314:No)、S5315の処理をスキップしてS5309の処理へ移行する。
S5315の処理において表示用コマンドが設定されると、音声ランプ制御装置113のメイン処理(図60参照)のコマンド出力処理(図60のS4102)において、表示制御装置114へと送信され、図19(b)に示したラッキータイム演出の表示態様が設定される。このように構成することで、Vラッシュ期間において遊技者により有利となる期間を遊技者が把握することができるため、Vラッシュ期間中の遊技が単調になることを抑制することができる。なお、本実施形態では、ラッキータイム演出の実行契機として、実行中の特別図柄変動の残期間が、次の特別図柄変動の変動時間よりも10秒以上長い場合を設定しているが、これに限ること無く、特別図柄変動を中断させた場合に残変動時間が長くなる期間をラッキータイム演出にて遊技者に報知できれば良く、例えば、次の特別図柄変動の変動時間に関わらず、実行中の特別図柄変動の残期間が所定秒数(例えば、50秒)以上であると判別したことをラッキータイム演出の実行契機としても良い。
また、本実施形態では、S5314の処理において、変動時間カウンタ223rの値が示す秒数(実行中の特別図柄変動の残秒数)に10秒を加算した値のほうが、S5313の処理で読み出した次変動の変動時間を示す秒数よりも大きい(長い)場合に、必ずS5315の処理を実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、S5315の処理を実行する前に、残変動時間が長いことを示す表示用コマンドを設定するか否かを決定するための抽選処理を実行し、その抽選処理の結果が表示用コマンドを設定すると決定した場合にのみ残変動時間が長いことを示す表示用コマンドを設定するように構成しても良い。このように構成することで、実行中の特別図柄変動の残時間が長いことを示すための演出態様(例えば、ラッキータイム演出)が設定されていない(第3図柄表示装置81にてラッキータイム演出が実行されていない)状態では、実行中の特別図柄変動の残期間が長いか短いかを遊技者が判別し難くすることができる。
一方、S5305の処理において、更新後の時短期間カウンタ223iの値が0であると判別した場合は(S5305:Yes)、先読みカウンタ223hの値が0より大きいか否かを判別する(S5310)。先読みカウンタ223hの値が0より大きいと判別した場合は(S5310:Yes)、時短状態の終了条件が成立していないにも関わらず、特別図柄変動が実行されていない状態であるため、Vラッシュ継続の「???」を示す表示用コマンドを設定し(S5311)、S5309の処理へ移行する。S5311の処理にて設定された表示コマンドは、他の表示用コマンドと同様に、音声ランプ制御装置113のメイン処理(図60参照)のコマンド出力処理(図60のS4102参照)にて表示制御装置114へと出力される。そして、表示制御装置114にて画像データが作成され、Vラッシュ中にて、時短終了条件が更新されない期間であることを示す表示態様(図19(a)参照)が表示される。
一方、S5310の処理において、先読みカウンタ223hの値が0であると判別した場合は(S5310:No)、Vラッシュ終了を示す表示用コマンドを設定し(S5312)、Vラッシュフラグ223qをオフに設定し、S5309の処理へ移行する。S5309の処理では、その他の演出更新処理を実行し(S5309)、本処理を終了する。
<第1実施形態における表示制御装置の制御処理について>
次に、図73から図87を参照して、表示制御装置114のMPU231により実行される各制御について説明する。かかるMPU231の処理としては大別して、電源投入後から繰り返し実行されるメイン処理と、音声ランプ制御装置113よりコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込処理と、画像コントローラ237より1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に送信されるV割込信号をMPU231が検出した場合に実行されるV割込処理とがある。MPU231は、通常、メイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込信号の検出に合わせて、コマンド割込処理やV割込処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込信号の検出とが同時に行われた場合は、コマンド受信処理を優先的に実行する。これにより、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込処理を実行させることができる。
まず、図73を参照して、表示制御装置114内のMPU231により実行されるメイン処理について説明する。図73は、このメイン処理を示したフローチャートである。メイン処理は、電源投入時の初期化処理を実行するものである。
このメイン処理の起動は、具体的には、以下の流れに従って行われる。電源装置115から表示制御装置114に対して電源が投入され、システムリセットが解除されると、MPU231は、そのハードウェア構成によって、MPU231内に設けられた命令ポインタ231aを「0000H」に設定すると共に、命令ポインタ231aにて示されるアドレス「0000H」をバスライン240に対して指定する。キャラクタROM234のROMコントローラ234bは、バスライン240に指定されたアドレスが「0000H」であることを検知すると、NOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されたブートプログラムをバッファRAM234cにセットして、対応するデータ(命令コード)をMPU231へ出力する。そして、MPU231は、キャラクタROM234から受け取った命令コードをフェッチし、そのフェッチした命令に応じた処理の実行を開始することで、メイン処理を起動する。
ここで、仮にシステムリセット解除後にMPU231によって最初に処理されるブートプログラムを全てNAND型フラッシュメモリ234aに記憶させた場合、キャラクタROM234は、バスライン240に指定されたアドレスが「0000H」であることを検知すると、アドレス「0000H」に対応するデータ(命令コード)を含む1ページ分のデータをNAND型フラッシュメモリ234aから読み出してバッファRAM234cにセットしなければならない。そして、NAND型フラッシュメモリ234aの性質上、その読み出しからバッファRAM234cへのセットに多大な時間を要するので、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してからアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取るまでに多くの待ち時間を消費することとなる。よって、MPU231の起動にかかる時間が長くなるので、結果として、表示制御装置114における第3図柄表示装置81の制御が即座に開始されないおそれがあるという問題点が生じる。
これに対し、本実施形態のように、ブートプログラムのうち、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令がNOR型ROM234dに格納されることにより、NOR型ROMは高速にデータを読み出すことが可能なメモリであるため、システムリセット解除後にMPU231からバスライン240を介してアドレス「0000H」が指定されると、キャラクタROM234は即座にNOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されたブートプログラムをバッファRAM234cにセットして、対応するデータ(命令コード)をMPU231へ出力することができる。よって、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してから短い時間でアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取ることができるので、MPU231においてメイン処理の起動を短時間で行うことができる。従って、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234に制御プログラムを格納しても、表示制御装置114における第3図柄表示装置81の制御を即座に開始することができる。
以上のようにしてメイン処理が実行されると、まず、ブートプログラムによって実行されるブート処理を実行し(S6001)、第3図柄表示装置81に対する各種制御が実行可能となるように表示制御装置114を起動する。
ここで、図74を参照して、ブート処理(S6001)について説明する。図74は、表示制御装置114のMPU231において、メイン処理の中で実行されるブート処理(S6001)を示すフローチャートである。
上述したように、本実施形態では、MPU231によって実行される制御プログラムや固定値データは、従来の遊技機のように専用のプログラムROMを設けて記憶させるのではなく、第3図柄表示装置81に表示させる画像のデータを記憶させるために設けられたキャラクタROM234に記憶させている。そしてキャラクタROM234は、小面積で大容量化を図ることが可能なNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されているため、画像データだけでなく制御プログラム等を十分に記憶させておくことができる一方、制御プログラム等を記憶する専用のプログラムROMを設ける必要がない。よって、表示制御装置114における部品点数を削減することができ、製造コストを削減できるほか、部品数増加による故障発生率の増加を抑制することができる。
一方、NAND型フラッシュメモリは、特にランダムアクセスを行う場合において読み出し速度が遅いため、MPU231がNAND型フラッシュメモリ234aに格納された制御プログラムや固定値データを直接読み出して処理していては、MPU231として高性能のプロセッサを用いても、表示制御装置114の処理性能を悪化させてしまうおそれがある。そこで、本ブート処理では、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラム及び固定値データを、DRAMによって構成されるワークRAM233に設けられたプログラム格納エリア233aやデータテーブル格納エリア233bへ転送し格納する処理を実行する。
具体的には、まず、上述のMPU231及びキャラクタROM234のハードウェアによる動作に基づき、システムリセット解除後にNOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1より読み出されバッファRAM234cにセットされたブートプログラムに従って、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムのうち、所定量だけプログラム格納エリア233aへ転送する(S6101)。ここで転送される所定量の制御プログラムには、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されていない残りのブートプログラムが含まれる。
そして、命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233aの第1の所定番地、即ち、プログラム格納エリア233aに格納されたその残りのブートプログラムの先頭アドレスを設定する(S6102)。これにより、MPU231は、S6101の処理によってプログラム格納エリア233aに転送され格納された制御プログラムに含まれる残りのブートプログラムの実行を開始する。
また、S6102の処理により命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233aの所定番地に設定することで、MPU231は、そのワークRAM233のプログラム格納エリア233aに格納された制御プログラムを読み出しながら、各種処理を実行することになる。即ち、MPU231は、第2プログラム記憶エリア234a1を有するNAND型フラッシュメモリ234aから制御プログラムを読み出して命令フェッチするのではなく、プログラム格納エリア233aを有するワークRAM233に転送された制御プログラムを読み出して命令フェッチし、各種処理を実行する。上述したように、ワークRAM233はDRAMによって構成されるため、高速に読み出し動作が行われる。よって、制御プログラムを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、MPU231は高速に命令をフェッチし、その命令に対する処理を実行することができる。
S6102の処理により命令ポインタ231aが設定されると、続いて、その設定された命令ポインタ231aによって実行が開始される残りのブートプログラムに従って、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムのうちプログラム格納エリア233aに未転送である残りの制御プログラムと固定値データとを、所定量ずつプログラム格納エリア233a又はデータテーブル格納エリア233bへ転送する(S6103)。具体的には、制御プログラムおよび一部の固定データを、ワークRAM233のプログラム格納エリア233aに格納し、また、固定値データのうち上述の各種データテーブル(表示データテーブル、転送データテーブル)をデータテーブル格納エリア233bに転送する。
そして、ブート処理に必要なその他の処理を実行(S6104)した後、命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233aの第2の所定番地、即ち、このブート処理(図73のS6001参照)の終了後に実行すべき初期化処理(図73のS6002参照)に対応するプログラムの先頭アドレスを設定することで(S6105)、ブートプログラムの実行を終え、本ブート処理を終了する。
このように、ブート処理(S6001)が実行されることによって、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラム及び固定値データは、全てDRAMによって構成されたワークRAM233のプログラム格納エリア233a及びデータテーブル格納エリア233bに転送され、格納される。そして、ブート処理の終了時に、命令ポインタ231aが上述の第2の所定番地に設定され、以後、MPU231は、NAND型フラッシュメモリ234aを参照することなく、プログラム格納エリア233aに転送された制御プログラムを用いて各種処理を実行する。
よって、制御プログラムを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、システムリセット解除後にその制御プログラムや固定値データをワークRAM233のプログラム格納エリア233a及びデータテーブル格納エリア233bに転送することで、MPU231は、読み出し速度が高速なDRAMによって構成されるワークRAMから制御プログラムや固定値データを読み出して各種制御を行うことができるので、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、補助演出部を用いて多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
一方、NOR型ROM234dにブートプログラムを全て格納せずに、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令を格納しておき、残りのブートプログラムについては、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶させても、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを確実にプログラム格納エリア233aに転送することができる。よって、キャラクタROM234は、極めて小容量のNOR型ROM234dを追加するだけで、MPU231の起動を短時間で行うことができるようになるので、その短時間化に伴うキャラクタROM234のコスト増加を抑制することができる。
なお、図74に示すブート処理では、S6101の処理によってプログラム格納エリア233aに転送される所定量の制御プログラムに、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されていない残りのブートプログラムが全て含まれるように構成されているが、必ずしもこれに限られるものではなく、S6101の処理によってプログラム格納エリア233aに転送される所定量の制御プログラムは、S6102の処理に続いて処理すべきブート処理を実行するブートプログラムの一部としてもよい。ここで転送されるブートプログラムは、残りのブートプログラムを全て含む制御プログラムを所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、更に、これによりプログラム格納エリア233aに格納されたブートプログラムの先頭アドレスを命令ポインタ231aに設定する処理を実行するものであってもよい。そして、プログラム格納エリア233aに格納された残り全てのブートプログラムによって、S6103〜S6105の処理を実行するようにしてもよい。
また、S6101の処理によって転送されるブートプログラムは、残りのブートプログラムの一部を更に所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、続いて、これによりプログラム格納エリア233aに格納されたブートプログラムの先頭アドレスを命令ポインタ231aに設定する処理を実行するものであってもよい。また、この処理によってプログラム格納エリア233aに格納された一部のブートプログラムは、更に残りのブートプログラムの一部を所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、続いて、これによりプログラム格納エリア233aに格納されたブートプログラムの先頭アドレスを命令ポインタ231aに設定する処理を実行するものであってもよい。そして、残りのブートプログラムの一部を所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、続いて、これによりプログラム格納エリア233aに格納されたブートプログラムの先頭アドレスを命令ポインタ231aに設定する処理を、S6101及びS6102の処理を含めて複数回繰り返した後、S6103〜S6105の処理を実行するようにしてもよい。
これにより、ブートプログラムのプログラムサイズが大きく、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されていない残りのブートプログラムが一度にプログラム格納エリア233aへ転送できなくても、MPU231はプログラム格納エリア233aに既に格納されたブートプログラムを使用して、所定量ずつプログラム格納エリア233aに転送することができる。
また、本実施形態では、第1プログラム記憶エリア234d1に、ブートプログラムのうち、システムリセット解除時にまずMPU231によって実行されるブートプログラムの一部を記憶させる場合について説明したが、全てのブートプログラムを第1プログラム記憶エリア234d1に記憶させてもよい。この場合、MPU231は、ブート処理を開始すると、S6101及びS6102の処理を行わずに、S6103〜S6105の処理を実行してもよい。これにより、ブートプログラムをプログラム格納エリア233aへ転送する処理が不要となるので、キャラクタROM234かプログラム格納エリア233aへのプログラムの転送処理回数が減るため、ブート処理の処理時間を減らすことができる。よって、ブート処理後に可能となるMPU231における補助演出部の制御の開始をより早く行うことができる。
ここで、図73の説明に戻る。ブート処理を終了すると、次いで、ワークRAM233のプログラム格納エリア233aに転送され格納された制御プログラムに従って、初期設定処理を実行する(S6002)。具体的には、スタックポインタの値をMPU231内に設定すると共に、MPU231内のレジスタ群や、I/O装置等に対する各種の設定などを行う。また、ワークRAM233、常駐用ビデオRAM235、通常用ビデオRAM236の記憶をクリアする処理などが行われる。更に、ワークRAM233に各種フラグを設け、それぞれのフラグに初期値を設定する。なお、各フラグの初期値として、特に明示した場合を除き、「オフ」又は「0」が設定される。
更に、初期設定処理では、画像コントローラ237の初期設定を行った後、第3図柄表示装置81に特定の色の画像が画面全体に表示されるように、画像コントローラ237に対して、画像の描画および表示処理の実行を指示する。これにより、電源投入直後において、第3図柄表示装置81には、まず、特定の色の画像が画面全体に表示される。ここで、電源投入直後に第3図柄表示装置81の画面全体に表示される画像の色が、パチンコ機の機種に応じて異なる色となるように設定されている。これにより、製造時の工場等における動作チェックにおいて、電源投入直後に、その機種に応じた色の画像が第3図柄表示装置81に表示されるか否かを検査することで、パチンコ機10が正常に起動開始できるか否かを簡易かつ即座に判断することができる。
次いで、電源投入時主画像に対応する画像データを常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aへ転送するように、画像コントローラ237に対して転送指示を送信する(S6003)。この転送指示には、電源投入時主画像に対応する画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスおよび最終アドレスと、転送先の情報(ここでは、常駐用ビデオRAM235)と、転送先である電源投入時主画像エリア235aの先頭アドレスとが含まれており、画像コントローラ237は、この転送指示に従って、電源投入時主画像に対応する画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aに転送される。
そして、転送指示により示された画像データの転送が全て完了すると、画像コントローラ237は、MPU231に対して転送終了を示す転送終了信号を送信する。MPU231はこの転送終了信号を受信することにより、転送指示で指定した画像データの転送が終了したことを把握することができる。なお、画像コントローラ237は、転送指示により示された画像データの転送を全て完了した場合、画像コントローラ237の内部に設けられたレジスタまたは内蔵メモリの一部領域に、転送終了を示す転送終了情報を書き込むようにしてもよい。そして、MPU231は随時このレジスタまたは内蔵メモリの一部領域の情報を読み出し、画像コントローラ237による転送終了情報の書き込みを検出することによって、転送指示で指定した画像データの転送が終了したことを把握するようにしてもよい。
電源投入時主画像エリア235aに転送された画像データは、電源が遮断されるまで上書きされないように保持される。S6003の処理により画像コントローラ237に対して送信された転送指示に基づき、電源投入時主画像に対応する画像データの電源投入時主画像エリア235aへの転送が終了すると、次いで、電源投入時変動画像に対応する画像データを常駐用ビデオRAM235の電源投入時変動画像エリア235bへ転送するように、画像コントローラに対して転送指示を送信する(S6004)。この転送指示には、電源投入時変動画像に対応する画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスと、その画像データのデータサイズと、転送先の情報(ここでは、常駐用ビデオRAM235)と、転送先である電源投入時変動画像エリア235bの先頭アドレスとが含まれており、画像コントローラは、この転送指示に従って、電源投入時変動画像に対応する画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の電源投入時変動画像エリア235bに転送される。そして、電源投入時変動画像エリア235bに転送された画像データは、電源が遮断されるまで上書きされないように保持される。
S6004の処理により画像コントローラ237に対して送信された転送指示に基づき、電源投入時変動画像に対応する画像データの電源投入時変動画像エリア235bへの転送が終了すると、次いで、簡易画像表示フラグ233cをオンする(S6005)。これにより、簡易画像表示フラグ233cがオンの間は、後述する転送設定処理(図85(a)参照)において、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送するように画像コントローラ237へ転送を指示する常駐画像転送設定処理が実行される(図85(a)のS7502参照)。
また、簡易画像表示フラグ233cは、この常駐画像転送設定処理による画像コントローラ237への転送指示に基づき、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データのキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235への転送が終了するまでの間、オンに維持される。これにより、その間は、V割込処理(図75(b)参照)において、電源投入時画像(電源投入時主画像や電源投入時変動画像)(図示せず)が描画されるように、簡易コマンド判定処理(図75(b)のS6308参照)および簡易表示設定処理(図75(b)のS6309参照)が実行される。
上述したように、本パチンコ機10では、キャラクタROM234にNAND型フラッシュメモリ234aを用いているため、その読み出し速度が遅いことに起因して、常駐用ビデオRAM235に格納すべき全ての画像データが、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されるまでに多くの時間を要する。そこで、本メイン処理のように、電源が投入された後、まず先に電源投入時主画像および電源投入時変動画像をキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送し、電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示することで、残りの常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM235に転送されている間、遊技者やホール関係者は、第3図柄表示装置81に表示された電源投入時主画像を確認することができる。よって、表示制御装置114は、電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示させている間に、時間をかけて残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送することができる。一方、遊技者等は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間、何らかの初期化処理が行われていることを認識できるので、残りの常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されるまでの間、動作が停止していないか、といった不安を持つことなく、初期化が完了するまで待機することができる。
また、製造時の工場等における動作チェックにおいても、電源投入時主画像がすぐに第3図柄表示装置81に表示されることによって、第3図柄表示装置81が電源投入によって問題なく動作が開始されていることをすぐに確認することができ、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いることにより動作チェックの効率が悪化することを抑制できる。
また、パチンコ機10の表示制御装置114では、電源投入後に電源投入時主画像とあわせて電源投入時変動画像もキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送するので、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間に遊技者が遊技を開始したことにより、特図入球口64へ入球(始動入賞)があり、変動演出の開始指示が主制御装置110より音声ランプ制御装置113を介してあった場合、即ち、表示用変動パターンコマンドを受信した場合は、電源投入時変動画像をその変動演出期間中に即座に表示させ、簡単な変動演出を行うことができる。よって、遊技者は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間であっても、その簡単な変動演出によって確実に抽選が行われたことを確認することができる。
また、上述したように、残りの常駐すべき画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されている間は、第3図柄表示装置81に電源投入時主画像が表示され続けるが、キャラクタROM234は読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されており、その転送に時間がかかるので、電源投入後、電源投入時主画像が表示され続ける時間も長くなる。しかしながら、本パチンコ機10では、電源投入後に常駐用ビデオRAM235に転送された電源投入時変動画像を用いて簡易的な変動演出を行うことができるので、電源が投入された直後、例えば、停電復帰直後などにおいて、電源投入時主画像が表示されている間であっても、遊技者に安心して遊技を行わせることができる。
S6005の処理の後、割込許可を設定し(S6006)、以後、メイン処理は電源が切断されるまで、無限ループ処理を実行する。これにより、S6006の処理によって割込許可が設定されて以降、コマンドの受信およびV割込信号の検出に従って、コマンド割込処理およびV割込処理を実行する。
次いで、図75(a)を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるコマンド割込処理について説明する。図75(a)は、そのコマンド割込処理を示すフローチャートである。上述したように、音声ランプ制御装置113からコマンドを受信すると、MPU231によってコマンド割込処理が実行される。
このコマンド割込処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM233に設けられたコマンドバッファ領域に、その抽出したコマンドデータを順次格納して(S6201)、終了する。このコマンド割込処理によってコマンドバッファ領域に格納された各種コマンドは、後述するV割込処理のコマンド判定処理または簡易コマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに応じた処理が行われる。
次いで、図75(b)を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理について説明する。図75(b)は、そのV割込処理を示すフローチャートである。このV割込処理では、コマンド割込処理によってコマンドバッファ領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行すると共に、第3図柄表示装置81に表示させる画像を特定した上で、その画像の描画リストを作成し、その描画リストを画像コントローラ237に送信することで、画像コントローラ237に対し、その画像の描画処理および表示処理の実行を指示するものである。
上述したように、このV割込処理は、画像コントローラ237からのV割込信号が検出されることによって実行が開始される。このV割込信号は、画像コントローラ237において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成され、MPU231に対して送信される信号である。よって、このV割込信号に同期させてV割込処理を実行することにより、画像コントローラ237に対して描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。よって、画像コントローラ237では、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファに、新たな描画指示に伴って画像が展開されたりすることを防止することができる。
ここでは、まず、V割込処理のフローの概略について説明し、次いで、各処理の詳細について他の図面を参照して説明する。このV割込処理では、図75(b)に示すように、まず、簡易画像表示フラグ233cがオンであるか否かを判別し(S6301)、簡易画像表示フラグ233cがオンではない、即ち、オフであれば(S6301:No)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データの転送が完了していることを意味するので、電源投入時画像ではなく、通常の演出画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、コマンド判定処理(S6302)を実行し、次いで、表示設定処理(S6303)を実行する。
コマンド判定処理(S6302)では、コマンド割込処理によってコマンドバッファ領域に格納された音声ランプ制御装置113からのコマンドの内容を解析し、そのコマンドに応じた処理を実行すると共に、表示用デモコマンドや表示用変動パターンコマンドが格納されていた場合は、デモ用表示データテーブル又は変動パターン種別に応じた変動表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定すると共に、設定された表示データテーブルに対応する転送データテーブルを転送データテーブルバッファ233eに設定する。
このコマンド判定処理では、その時点でコマンドバッファ領域に格納されている全てのコマンドを解析して、処理を実行する。これは、コマンド判定処理が、V割込処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンドバッファ領域に格納されている可能性が高いためである。特に、主制御装置110において、変動演出の開始が決定された場合、表示用変動パターンコマンドや表示用停止種別コマンドなどが同時にコマンドバッファ領域に格納されている可能性が高い。従って、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、主制御装置110や音声ランプ制御装置113によって選定された変動演出の態様や停止種別を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を第3図柄表示装置81に表示させるように、画像の描画を制御することができる。なお、このコマンド判定処理の詳細については、図76〜図81を参照して後述する。
表示設定処理(S6303)では、コマンド判定処理(S6302)などによって表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルの内容に基づき、第3図柄表示装置81において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を具体的に特定する。また、処理の状況などに応じて、第3図柄表示装置81に表示すべき演出態様を決定し、その決定した演出態様に対応する表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定する。なお、この表示設定処理の詳細については、図82〜図84を参照して後述する。
表示設定処理が実行された後、次いで、タスク処理を実行する(S6304)。このタスク処理では、表示設定処理(S6303)もしくは簡易表示設定処理(S6309)によって特定された、第3図柄表示装置81に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するスプライト(表示物)の種別を特定すると共に、各スプライト毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度といった描画に必要な各種パラメータを決定する。
次に、転送設定処理を実行する(S6305)。この転送設定処理では、簡易画像表示フラグ233cがオンである間は、画像コントローラ237に対して、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の所定エリアへ転送させる転送指示を設定する。また、簡易画像表示フラグ233cがオフである間は、転送データテーブルバッファ233eに設定される転送データテーブルの転送データ情報に基づき、画像コントローラ237に対して、所定の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aの所定サブエリアへ転送させる転送指示を設定すると共に、音声ランプ制御装置113から連続予告コマンドや背面画像変更コマンドを受信した場合にも、画像コントローラ237に対して、連続予告演出で使用する連続予告画像の画像データや変更後の背面画像の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aの所定サブエリアへ転送させる転送指示を設定する。なお、転送設定処理の詳細については、図85および図86を参照して後述する。
次いで、描画処理を実行する(S6306)。この描画処理では、タスク処理(S6304)で決定された、1フレームを構成する各種スプライトの種別やそれぞれのスプライトの描画に必要なパラメータと、転送設定処理(S6305)により設定された転送指示とから、図38に示す描画リストを生成し、描画対象バッファ情報と共に、その描画リストを画像コントローラ237に対して送信する。これにより、画像コントローラ237では、描画リストに従って、画像の描画処理を実行する(S6306)。なお、描画処理の詳細については、図87を参照して後述する。
次いで、表示制御装置114に設けられた各種カウンタの更新処理を実行する(S6307)。そして、V割込処理を終了する。S6307の処理によって更新されるカウンタとしては、例えば、停止図柄を決定するための停止図柄カウンタ(図示せず)がある。この停止図柄カウンタの値は、ワークRAM233に格納され、V割込処理が実行される度に、更新処理が行われる。そして、コマンド判定処理において、表示用停止種別コマンドの受信が検出されると、表示用停止種別コマンドにより示される停止種別(大当たりA、大当たりB、前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れ)に対応する停止種別テーブルと停止種別カウンタとが比較され、第3図柄表示装置81に表示される変動演出後の停止図柄が最終的に設定される。
一方、S6301の処理において、簡易画像表示フラグ233cがオンであると判別されると(S6301:Yes)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データの転送が完了していないことを意味するので、電源投入時画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、簡易コマンド判定処理(S6308)を実行し、次いで、簡易表示設定処理(S6309)を実行して、S6304の処理へ移行する。
次いで、図76〜図81を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理の一処理である上述のコマンド判定処理(S6302)の詳細について説明する。まず、図76は、このコマンド判定処理を示すフローチャートである。
このコマンド判定処理では、図76に示すように、まず、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがあるか否かを判別し(S6401)、未処理の新規コマンドがなければ(S6401:No)、コマンド判定処理を終了してV割込処理に戻る。一方、未処理の新規コマンドがあれば(S6401:Yes)、オン状態で新規コマンドを処理したことを表示設定処理(S6303)に通知する新規コマンドフラグをオンに設定し(S6402)、次いで、コマンドバッファ領域に格納されている未処理のコマンドすべてについて、そのコマンドの種別を解析する(S6403)。
そして、未処理のコマンドの中に、表示用変動パターンコマンドがあるか否かを判別する(S6404)。そして、表示用変動パターンコマンドがあれば(S6404:Yes)、変動パターンコマンド処理を実行して(S6405)、S6401の処理へ戻る。
ここで、図77(a)を参照して、変動パターンコマンド処理(S6405)の詳細について説明する。図77(a)は、変動パターンコマンド処理(S6405)を示すフローチャートである。この変動パターンコマンド処理(S6405)は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用変動パターンコマンドに対応する処理を実行するものである。
変動パターンコマンド処理では、まず、表示用変動パターンコマンドによって示される変動演出パターンに対応した変動表示データテーブルを決定し、その決定した変動表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、表示データテーブルバッファ233dに設定する(S6501)。
ここで、主制御装置110において変動の開始の判断は、必ず数秒以上離れて行われるので、20ミリ秒以内に2以上の表示用変動パターンコマンドを受信することはなく、したがって、コマンド判定処理を実行する場合に、コマンドバッファ領域に2以上の表示用変動パターンコマンドが格納されている場合はあり得ないが、ノイズ等の影響によってコマンドの一部が変化し、別のコマンドが誤って表示用変動パターンコマンドとして解釈されるおそれもあり得る。S6501の処理では、このような場合に備え、2以上の表示用変動パターンコマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判断される場合は、変動時間が最も短い変動パターンに対応する変動表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定する。
仮に、変動時間の長い変動パターンに対応する変動表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定してしまうと、実際には、設定した表示データテーブルよりも短い変動時間を有する変動演出が主制御装置110によって指示されていた場合に、設定された変動表示データテーブルに従った変動演出を第3図柄表示装置81に表示させている最中に主制御装置110から次の表示用変動パターンコマンドを受信することとなり、別の変動表示が急に開始されてしまうので、遊技者に対して違和感を持たせるおそれがあった。
これに対し、本実施形態のように、変動時間が最も短い変動パターンに対応する変動表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定することで、実際には、設定した表示データテーブルよりも長い変動時間を有する変動演出が主制御装置110によって指示されていた場合であっても、後述するように、表示データテーブルバッファ233dに従った変動演出が終了したのち、主制御装置110から次の表示用パターンコマンドを受信するまでの間、デモ演出が表示されるように、表示設定処理によって、第3図柄表示装置81の表示が制御されるので、遊技者は違和感なく第3図柄表示装置81における第3図柄の変動を見続けることができる。
次いで、S6501で設定された表示データテーブルに対応する転送データテーブルを決定してデータテーブル格納エリア233bから読み出し、それを転送データテーブルバッファ233eに設定する(S6502)。そして、S6501の処理によって表示データテーブルバッファ233dに設定された変動表示データテーブルに対応する変動パターンの変動時間を基に、その変動時間を表す時間データを計時カウンタ233hに設定し(S6503)、ポインタ233fを0に初期化する(S6504)。そして、デモ表示フラグおよび確定表示フラグをいずれもオフに設定して(S6505)、変動パターンコマンドを終了し、コマンド判定処理に戻る。
この変動パターンコマンド処理が実行されることにより、表示設定処理では、S6505の処理によって初期化されたポインタ233fを更新しながら、S6501の処理によって表示データテーブルバッファ233dに設定された変動表示データテーブルから、ポインタ233fに示されるアドレスに規定された描画内容を抽出し、第3図柄表示装置81において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定すると同時に、S6502の処理によって転送データテーブルバッファ233eに設定された転送データテーブルから、ポインタ233fに示されるアドレスに規定された転送データ情報を抽出し、設定された変動表示データテーブルにおいて必要なスプライトの画像データが、予めキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに転送されるように、画像コントローラ237を制御する。
また、表示設定処理では、S6503の処理によって時間データが設定された計時カウンタ233hを用いて、変動表示データテーブルで規定された変動演出の時間を計時し、変動表示データテーブルにおける変動演出が終了すると判断された場合、主制御装置110からの表示用停止種別コマンドに応じた停止図柄を第3図柄表示装置81に表示するように、その停止表示の設定を制御する。
ここで、図76の説明に戻る。S6404の処理において、表示用変動パターンコマンドがないと判別されると(S6404:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用停止種別コマンドがあるか否かを判別し(S6406)、表示用停止種別コマンドがあれば(S6406:Yes)、停止種別コマンド処理を実行して(S6407)、S6401の処理へ戻る。
ここで、図77(b)を参照して、停止種別コマンド処理(S6407)の詳細について説明する。図77(b)は、停止種別コマンド処理を示すフローチャートである。この停止種別コマンド処理は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用変動種別コマンドに対応する処理を実行するものである。
停止種別コマンド処理(S6407)では、まず、表示用停止種別コマンドによって示される停止種別情報(大当たりA〜G、小当たりA〜C、リーチ外れ、完全外れ、のいずれか)に対応する停止種別テーブルを決定し(S6601)、その停止種別テーブルと、V割込処理(図75(b)参照)が実行されるたびに更新される停止種別カウンタの値とを比較して、第3図柄表示装置81に表示される変動演出後の停止図柄を最終的に設定する(S6602)。
そして、各停止図柄毎に設けられた停止図柄判別フラグのうち、S6602の処理によって設定された停止図柄に対応する停止図柄判別フラグをオンすると共に、その他の停止図柄に対応する停止図柄判別フラグをオンに設定し(S6603)、コマンド判定処理に戻る。
ここで、上述したように、変動表示データテーブルでは、そのデータテーブルに基づく変動が開始されてから所定時間経過後において、第3図柄表示装置81に表示すべき第3図柄を特定する種別情報として、S6602の処理によって設定された停止図柄からのオフセット情報(図柄オフセット情報)が記載されている。上述のタスク処理(S6304)では、変動が開始されてから所定時間が経過した後、S6603によって設定された停止図柄判別フラグからS6602の処理によって設定された停止図柄を特定すると共に、その特定した停止図柄に対して表示設定処理により取得された図柄オフセット情報を加算することによって、実際に表示すべき第3図柄を特定する。そして、この特定された第3図柄に対応する画像データが格納されたアドレスを特定する。第3図柄に対応する画像データは、上述したように、常駐用ビデオRAM235の第3図柄エリア235dに格納されている。
なお、主制御装置110において変動の開始の判断は、必ず数秒以上離れて行われるので、20ミリ秒以内に2以上の表示用停止種別コマンドを受信することはなく、したがって、コマンド判定処理を実行する場合に、コマンドバッファ領域に2以上の表示用停止種別コマンドが格納されている場合はあり得ないが、ノイズ等の影響によってコマンドの一部が変化し、別のコマンドが誤って表示用停止種別コマンドとして解釈されるおそれもあり得る。S6601の処理では、このような場合に備え、2以上の表示用停止種別コマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判断される場合は、停止種別が完全外れであると仮定して、停止種別テーブルを決定する。これにより、完全外れに対応する停止図柄がS6602の処理によって設定される。
仮に、「特別図柄の大当たり」に対応する停止図柄が設定されてしまうと、実際には、「特別図柄の外れ」であった場合であっても、第3図柄表示装置81には「特別図柄の大当たり」に対応する停止図柄が表示されることとなり、遊技者にパチンコ機10が「特別図柄の大当たり」となったと勘違いさせてしまい、パチンコ機10の信頼性を低下させるおそれがあった。これに対し、本実施形態のように、完全外れに対応する停止図柄が設定されることで、実際には、「特別図柄の大当たり」であれば、第3図柄表示装置81に完全外れの停止図柄が表示されても、パチンコ機10が「特別図柄の大当たり」になるので、遊技者を喜ばせることができる。
図76に戻り、説明を続ける。S6406の処理において、表示用停止種別コマンドがないと判別されると(S6406:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用オープニングコマンドがあるか否かを判別し(S6408)、表示用オープニングコマンドがあれば(S6408:Yes)、オープニングコマンド処理を実行して(S6409)、S6401の処理へ戻る。
ここで、図78(a)を参照して、オープニングコマンド処理(S6409)の詳細について説明する。図78(a)は、オープニングコマンド処理を示すフローチャートである。このオープニングコマンド処理は、音声ランプ制御装置113より受信したオープニングコマンドに対応する処理を実行するものである。
オープニングコマンド処理では、まず、オープニング表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定する(S6701)。その後、オープニング表示データテーブルに対応する転送データテーブルを転送データテーブルバッファ233eに設定し(S6702)、設定したオープニング表示データテーブルを基に、時間データを計時カウンタ233hに設定する(S6703)。その後、ポインタ233fを0に初期化する(S6704)。そして、デモ表示フラグ233y、および確定表示フラグ233zをいずれもオフに設定して(S6705)、オープニングコマンドを終了し、コマンド判定処理に戻る。
図76に戻り、説明を続ける。S6408の処理において、表示用オープニングコマンドがないと判別されると(S6408:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用ラウンド数コマンドがあるか否かを判別し(S6410)、表示用ラウンド数コマンドがあれば(S6410:Yes)、ラウンド数コマンド処理を実行して(S6411)、S6401の処理へ戻る。
ここで、図78(b)を参照して、ラウンド数コマンド処理(S6411)の詳細について説明する。図78(b)は、ラウンド数コマンド処理を示すフローチャートである。このラウンド数コマンド処理は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用ラウンド数コマンドに対応する処理を実行するものである。
ラウンド数コマンド処理では、まず、表示用ラウンド数コマンドによって示されるラウンド数に対応したラウンド数表示データテーブルを決定し、その決定したラウンド数表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、表示データテーブルバッファ233dに設定する(S6801)。次いで、転送データテーブルバッファ233eにNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする(S6802)。
そして、S6801の処理によって表示データテーブルバッファ233dに設定されたラウンド数表示データテーブルを基に、その演出時間を表す時間データを計時カウンタ233hに設定し(S6803)、ポインタ233fを0に初期化する(S6804)。そして、デモ表示フラグ233y、および確定表示フラグ233zをいずれもオフに設定して(S6805)、ラウンド数コマンド処理を終了し、コマンド判定処理に戻る。
図76に戻って説明を続ける。S6410の処理において、表示用ラウンド数コマンドがないと判別されると(S6410:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用エンディングコマンドがあるか否かを判別し(S6412)、表示用エンディングコマンドがあれば(S6412:Yes)、エンディングコマンド処理を実行して(S6413)、S6401の処理へ戻る。
ここで、図79を参照して、エンディングコマンド処理(S6413)の詳細について説明する。図79は、エンディングコマンド処理を示すフローチャートである。このエンディングコマンド処理は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用エンディングコマンドに対応する処理を実行するものである。
エンディングコマンド処理では、まず、表示用エンディングコマンドによって示されるエンディング演出の表示態様に対応したエンディング表示データテーブルを決定し、その決定したエンディング表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、表示データテーブルバッファ233dに設定する(S6901)。次いで、転送データテーブルバッファ233eにNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする(S6902)。
次いで、S6901の処理によって表示データテーブルバッファ233dに設定されたエンディング表示データテーブルを基に、その演出時間を表す時間データを計時カウンタ233hに設定し(S6903)、ポインタ233fを0に初期化する(S6904)。そして、デモ表示フラグ233y、および確定表示フラグ233zをいずれもオフに設定して(S6905)、エンディングコマンド処理を終了し、コマンド判定処理に戻る。
図76に戻り、説明を続ける。S6412の処理において、表示用エンディングコマンドがないと判別されると(S6412:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用変動停止コマンドがあるか否かを判別し(S6414)、表示用変動停止コマンドがあれば(S6414:Yes)、変動停止コマンド処理を実行して(S6415)、S6401の処理へ戻る。
ここで、図80(a)を参照して、変動停止コマンド処理(S6415)の詳細について説明する。図80(a)は、変動停止コマンド処理を示すフローチャートである。この変動停止コマンド処理は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用変動停止コマンドに対応する処理を実行するものである。
この表示用変動停止コマンドとは、音声ランプ制御装置113の変動表示設定処理(図73のS4112参照)において設定された表示用変動パターンコマンドの終了タイミング、即ち、主制御装置110における各特別図柄の変動パターンを設定する処理にて設定された変動パターン(変動時間)の終了タイミング(主制御装置110が停止コマンドを設定するタイミング)にて、音声ランプ制御装置113から出力される表示用停止コマンド(正常停止コマンド)と、音声ランプ制御装置113のへ変動停止処理(図70のS4217参照)にて設定された各種表示コマンドを示すものである。
上述した通り、本実施形態のパチンコ機10は、第1特別図柄の抽選(変動)と、第2特別図柄の抽選(変動)とを独立(並行)して実行可能に構成されており、さらに、一方の特別図柄が特定の抽選結果(例えば、大当たり)を示す図柄で停止(確定)表示された場合に、変動中の他方の特別図柄を、予め定められた変動パターン(変動時間)の終了の有無に関わらず、強制的に外れを示す図柄で停止表示するように構成している。
そして、音声ランプ制御装置113では主制御装置110から強制的に特別図柄の変動を停止させる際に設定されるコマンドを受信した場合に、変動停止処理(図70のS4217参照)を実行することで、特別図柄変動に対応する第3図柄、或いは第4図柄の表示態様を可変表示(強制的に停止表示される特別図柄の表示態様に対応させるように可変表示)させるための表示用コマンド(強制停止コマンド)を設定するように構成している。
なお、本実施形態では、上述した正常停止コマンドを既に受信している場合であっても、第3図柄表示装置81に第3図柄、或いは第4図柄が停止表示されていない状態であれば、後で受信した強制停止コマンドに基づく停止表示が実行されるように構成している。即ち、強制停止コマンドが、正常停止コマンドよりも優先して処理されるように構成している。これにより、主制御装置110の制御内容に対応した表示態様で第3図柄、第4図柄を確実に表示することができる。
加えて、表示用変動停止コマンドには、音声ランプ制御装置113の変動停止処理(図70のS4217参照)において設定される仮停止を示す表示コマンドも含まれており、この仮停止を示す表示コマンド(表示用仮停止コマンド)を受信した場合には、変動停止表示データとして、停止表示される図柄が若干揺動する表示データが設定されるデータテーブルが決定されるように構成している。
変動停止コマンド処理では、まず、表示用変動停止コマンドによって示される変動停止データテーブルを決定し、その決定した変動停止データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、表示データテーブルバッファ233dに設定する(S6931)。次いで、転送データテーブルバッファ233eにNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする(S6932)。
次いで、S6931の処理によって表示データテーブルバッファ233dに設定された変動停止データテーブルを基に、その演出時間を表す時間データを計時カウンタ233hに設定し(S6933)、ポインタ233fを0に初期化する(S6934)。そして、デモ表示フラグ233y、および確定表示フラグ233zをいずれもオフに設定して(S6935)、変動停止コマンド処理を終了し、コマンド判定処理に戻る。
図76に戻り、説明を続ける。S6412の処理において、変動停止コマンドがないと判別されると(S6414:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用報知コマンドがあるか否かを判別し(S6416)、表示用報知コマンドがあれば(S6416:Yes)、表示用報知コマンド処理を実行して(S6417)、S6401の処理へ戻る。
ここで、図80(b)を参照して、追加演出コマンド処理(S6415)の詳細について説明する。図80(b)は、報知コマンド処理を示すフローチャートである。この報知コマンド処理は、音声ランプ制御装置113より受信した(表示用)報知コマンドに対応する処理を実行するものである。
この報知コマンドは、主制御装置110にて設定された各種異常状態を示すためのコマンドを音声ランプ制御装置113が受信した場合に設定される各種報知コマンドのうち、表示制御装置114に出力された表示用報知コマンドを表示制御装置114が受信した場合に実行される処理である。
報知コマンド処理では、まず、報知コマンドによって示される報知態様に対応した表示(報知)データテーブルを決定し、その決定した表示(報知)データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、表示データテーブルバッファ233dに設定する(S6951)。次いで、転送データテーブルバッファ233eにNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする(S6952)。
次いで、S6951の処理によって表示データテーブルバッファ233dに設定された表示(報知)データテーブルを基に、その演出時間を表す時間データを計時カウンタ233hに設定し(S6953)、ポインタ233fを0に初期化する(S6954)。そして、デモ表示フラグ233y、および確定表示フラグ233zをいずれもオフに設定して(S6955)、報知コマンド処理を終了し、コマンド判定処理に戻る。
なお、本実施形態では、音声ランプ制御装置113の設定した各種報知コマンドのうち、報知対象が第3図柄表示装置81(表示装置)であることを示す表示用コマンドのみを表示制御装置114が判別するように構成しているが、これに限ること無く、表示用コマンド以外の発光用コマンドや、音声出力用コマンドや、役物駆動用コマンドといった関連コマンドも一旦受信し、表示制御装置114の処理にて設定されたデータ内容(表示態様)を示すための情報を追加した状態で、関連コマンドを対応する制御装置に出力するように構成しても良い。
図76に戻り、説明を続ける。S6416の処理において、表示用報知コマンドがないと判別されると(S6416:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、背面画像変更コマンドがあるか否かを判別し(S6418)、背面画像変更コマンドがあれば(S6418:Yes)、背面画像変更コマンド処理を実行して(S6419)、S6401の処理へ戻る。
ここで、図81を参照して、背面画像変更コマンド処理(S6419)の詳細について説明する。図81は、背面画像変更コマンド処理を示すフローチャートである。この背面画像変更コマンド処理は、音声ランプ制御装置113より受信した背面画像変更コマンドに対応する処理を実行するものである。
背面画像変更コマンド処理では、まず、オン状態で背面画像変更コマンドを受信したことに伴う背面画像の変更を通常画像転送設定処理(S7503)に通知する背面画像変更フラグ233wをオンに設定する(S7001)。そして、背面画像種別(背面A,B)毎に設けられた背面画像判別フラグ233xの各ビットのうち、背面画像変更コマンドによって示された背面画像種別に対応するビットをオンに設定すると共に、その他の背面画像種別に対応するビットをオフに設定して(S7002)、この背面画像変更コマンド処理を終了し、コマンド判定処理に戻る。
通常画像転送設定処理では、S7001の処理により設定される背面画像変更フラグ233wがオンされていることを検出すると、S7002の処理によって設定される背面画像判別フラグ233xから、変更後の背面画像種別を特定する。
また、タスク処理では、表示データテーブルに規定された背面画像の背面種別によって、背面A,Bのいずれかを表示させることが規定されていた場合、S7002によって設定された背面画像判別フラグ233xから、その時点において表示すべき背面画像種別を特定し、更に、表示すべき背面画像の範囲を時間経過に合わせて特定して、その背面画像の範囲に対応する画像データが格納されているRAM種別(常駐用ビデオRAM235か、通常用ビデオRAM236か)と、そのRAMのアドレスを特定する。
なお、遊技者が枠ボタン22を20ミリ秒以下で連続して操作することはないので、20ミリ秒以内に2以上の背面画像変更コマンドを受信することはなく、したがって、コマンド判定処理を実行する場合に、コマンドバッファ領域に2以上の背面画像変更コマンドが格納されている場合はないはずであるが、ノイズ等の影響によってコマンドの一部が変化し、別のコマンドが誤って背面画像変更コマンドとして解釈されるおそれもあり得る。S7002の処理では、2以上の背面画像コマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判断される場合、先に受信した背面画像コマンドによって示される背面画像種別に対応する背面画像判別フラグ233xをオンしてもよいし、後に受信した背面画像コマンドによって示される背面画像種別に対応する背面画像判別フラグ233xをオンしてもよい。また、任意の1の背面画像変更コマンドを抽出し、そのコマンドによって示される背面画像種別に対応する背面画像判別フラグ233xをオンしてもよい。この背面画像の変更は、パチンコ機10における遊技価値の直接影響を与えるものではないので、パチンコ機10の特性や操作性に応じて、適宜設定するのが好ましい。
ここで、図76の説明に戻る。S6418の処理において、背面画像変更コマンドがないと判別されると(S6418:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、エラーコマンドがあるか否かを判別し(S6420)、エラーコマンドがあれば(S6420:Yes)、エラーコマンド処理を実行して(S6421)、S6401の処理へ戻る。
ここで、図81(b)を参照して、エラーコマンド処理(S6421)の詳細について説明する。図81(b)は、エラーコマンド処理を示すフローチャートである。このエラーコマンド処理は、音声ランプ制御装置113より受信したエラーコマンドに対応する処理を実行するものである。
エラーコマンド処理では、まず、オン状態でエラーが発生していることを示すエラー発生フラグをオンに設定する(S7101)。そして、エラー種別毎に設けられたエラー判別フラグのうち、エラーコマンドによって示されるエラー種別に対応するエラー判別フラグをオンすると共に、その他のエラー判別フラグをオフに設定して(S7102)、エラーコマンド処理を終了し、コマンド判定処理に戻る。
表示設定処理では、S7101の処理によって設定されたエラー発生フラグに基づいて、エラーの発生を検出すると、S7102の処理によって設定されたエラー判別フラグから発生したエラー種別を判断し、そのエラー種別に対応する警告画像を第3図柄表示装置81に表示させるように処理を実行する。
なお、2以上のエラーコマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判断される場合、S7102に処理では、それぞれのエラーコマンドによって示される全てのエラー種別に対応するエラー判別フラグをオンに設定する。これにより、全てのエラー種別に対応する警告画像が第3図柄表示装置81に表示されるので、遊技者やホール関係者が、エラーの発生状況を正しく把握することができる。
ここで、図76の説明に戻る。S6416の処理において、エラーコマンドがないと判別されると(S6420:No)、次いで、その他の未処理のコマンドに対応する処理を実行し(S6422)、S6401の処理へ戻る。
各コマンドの処理が実行された後に再び実行されるS6401の処理では、再度、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがあるか否かを判別し、未処理の新規コマンドがあれば(S6401:Yes)、再びS6402〜S6422の処理を実行する。そして、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがなくなるまで、S6401〜S6422の処理が繰り返し実行され、S6401の処理で、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがないと判別されると、このコマンド判定処理を終了する。
なお、V割込処理(図75(b)参照)において簡易画像表示フラグ233cがオンの場合に実行される簡易コマンド判定処理(S6308)も、コマンド判定処理と同様の処理が行われる。ただし、簡易コマンド判定処理では、コマンドバッファ領域に格納されている未処理のコマンドから、電源投入時画像を表示するのに必要なコマンド、即ち、表示用変動パターンコマンドおよび表示用停止種別コマンドだけを抽出して、それぞれのコマンドに対応する処理である、変動パターンコマンド処理(図77(a)参照)および停止種別コマンド処理(図77(b)参照)を実行すると共に、その他のコマンドについては、そのコマンドに対応する処理を実行せずに破棄する処理を行う。
ここで、この場合に実行される、変動パターンコマンド処理(図77(a)参照)では、S6501の処理で、電源投入時変動画像の表示に対応した表示データテーブルバッファが表示データテーブルバッファ233dに設定され、また、その場合に必要となる電源投入時主画像および電源投入時変動画像の画像データは常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aおよび電源投入時変動画像エリア235bに格納されているので、S6502の処理では、転送データテーブルバッファ233eにはNullデータを書き込み、その内容をクリアする処理が行われる。
次いで、図82〜図84を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理の一処理である上述の表示設定処理(S6303)の詳細について説明する。図82は、この表示設定処理を示すフローチャートである。
この表示設定処理では、図82に示すように、まず、新規コマンドフラグがオンであるか否かを判別し(S7201)、新規コマンドフラグがオンではない、即ち、オフであれば(S7201:No)、先に実行されるコマンド判定処理において新規コマンドが処理されていないと判断して、S7202〜S7204の処理をスキップし、S7205の処理へ移行する。一方、新規コマンドフラグがオンであれば(S7201:Yes)、先に実行されるコマンド判定処理において新規コマンドが処理されたと判断し、新規コマンドフラグをオフに設定した後(S7202)、S7203〜S7204の処理によって、新規コマンドに対応する処理を実行する。
S7203の処理では、エラー発生フラグがオンであるか否かを判別する(S7203)。そして、エラー発生フラグがオンであれば(S7203:Yes)、警告画像設定処理を実行する(S7204)。
ここで、図83を参照して、警告画像設定処理の詳細について説明する。図83は、警告画像設定処理を示すフローチャートである。この処理は、発生したエラーに対応する警告画像を第3図柄表示装置81に表示させる画像データを展開するための処理で、まず、エラー判別フラグを参照し、オンが設定された全てのエラー判別フラグに対応したエラーの警告画像を第3図柄表示装置81に表示させる警告画像データを展開する(S7301)。
タスク処理(S6304)では、この展開された警告画像データを元に、その警告画像を構成するスプライト(表示物)の種別を特定すると共に、各スプライト毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度といった描画に必要な各種パラメータを決定する。
そして、警告画像設定処理では、S7301の処理の後、エラー発生フラグをオフに設定して(S7302)、表示設定処理に戻る。
ここで、図82の説明に戻る。警告画像設定処理(S7204)の後、又は、S7203の処理において、エラー発生フラグがオンではない、即ち、オフであると判別されると(S7203:No)、次いで、S7205の処理へ移行する。
S7205では、ポインタ更新処理を実行する(S7205)。ここで、図84を参照して、ポインタ更新処理の詳細について説明する。図84は、ポインタ更新処理を示すフローチャートである。このポインタ更新処理は、表示データテーブルバッファ233dおよび転送データテーブルバッファ233eの各バッファにそれぞれ格納された表示データテーブルおよび転送データテーブルから、対応する描画内容もしくは転送対象画像データの転送データ情報を取得すべきアドレスを指定するポインタ233fの更新を行う処理である。
このポインタ更新処理では、まず、ポインタ233fに1を加算する(S7401)。即ち、ポインタ233fは、原則、V割込処理が実行される度に1だけ加算されるように更新処理が行われる。また、上述したように、各種データテーブルは、アドレス「0000H」には、Start情報が記載されており、それぞれのデータの実体はアドレス「0001H」以降に規定されているところ、表示データテーブルが表示データテーブルバッファ233dに格納されるのに合わせてポインタ233fの値が0に初期化された場合は、このポインタ更新処理によってその値が1に更新されるので、アドレス「0001H」から順に、それぞれのデータテーブルから実体的なデータを読み出すことができる。
S7401の処理によって、ポインタ233fの値を更新した後、次いで、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルにおいて、その更新後のポインタ233fで示されるアドレスのデータがEnd情報であるか否かを判別する(S7402)。その結果、End情報であれば(S7402:Yes)、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルにおいて、その実体データが記載されたアドレスを過ぎてポインタ233fが更新されたことを意味する。
そこで、表示データテーブルバッファ233dに格納されている表示データテーブルがデモ用表示データテーブルであるか否かを判別して(S7403)、デモ用表示データテーブルであれば(S7403:Yes)、表示データテーブルバッファ233dに設定されているデモ用表示データテーブルの演出時間に対応する時間データを計時カウンタ233hに設定し(S7404)、ポインタ233fを1に設定して初期化し(S7405)、本処理を終了し、表示設定処理に戻る。これにより、表示設定処理では、デモ用表示データテーブルの先頭から順に描画内容を展開することができるので、第3図柄表示装置81には、デモ演出を繰り返し表示させることができる。
一方、S7403の処理において、表示データテーブルバッファ233dに格納されている表示データテーブルがデモ用表示データテーブルでないと判別された場合は(S7403:No)、ポインタ233fの値を1だけ減算して(S7406)、本処理を終了し、表示設定処理に戻る。これにより、表示設定処理では、表示データテーブルバッファ233dにデモ用表示データテーブル以外の表示データテーブル、例えば、変動表示データテーブルが設定されている場合は、End情報が記載された1つ前のアドレスの描画内容が常に展開されるので、第3図柄表示装置81には、その表示データテーブルで規定される最後の画像を停止させた状態で表示させることができる。一方、S7402の処理において、更新後のポインタ233fで示されるアドレスのデータがEnd情報でなければ(S7402:No)、本処理を終了し、表示設定処理に戻る。
ここで、図82に戻り説明を続ける。ポインタ更新処理の後、表示データテーブルバッファ233dに設定されている表示データテーブルから、ポインタ更新処理によって更新されたポインタ233fで示されるアドレスの描画内容を取得する(S7206)。タスク処理(S6304)では、先に展開された警告画像などと共に、S7206の処理で展開された描画内容を元に、画像を構成するスプライト(表示物)の種別を特定すると共に、各スプライト毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度といった描画に必要な各種パラメータを決定する。
次いで、計時カウンタ233hの値を1だけ減算し(S7207)、減算後の計時カウンタ233hの値が0以下であるか否かを判別する(S7208)。そして、計時カウンタ233hの値が1以上である場合は(S7208:No)、そのまま表示設定処理を終了してV割込処理に戻る。一方、計時カウンタ233hの値が0以下である場合は(S7208:Yes)、表示データテーブルバッファ233dに設定されている表示データテーブルに対応する演出の演出時間が経過したことを意味する。このとき、表示データテーブルバッファ233dに変動表示データテーブルが設定されている場合は、その変動表示を終了すると共に停止表示を行うタイミングであるので、確定表示フラグがオンであるか否かを確認する(S7209)。
その結果、確定表示フラグがオフであれば(S7209:No)、まだ確定表示の演出を行っておらず、確定表示の演出を行うタイミングなので、まず、確定表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定し(S7210)、次いで、転送データテーブルバッファ233eにNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする(S7211)。そして、確定表示データテーブルの演出時間に対応する時間データを計時カウンタ233hに設定し(S7212)、更に、ポインタ233fの値を0に初期化する(S7213)。そして、オン状態で確定表示演出中であることを示す確定表示フラグをオンに設定した後(S7214)、停止図柄判別フラグの内容をそのままワークRAM233に設けられた前回停止図柄判別フラグにコピーして(S7215)、V割込処理に戻る。
これにより、表示データテーブルバッファ233dに変動表示データテーブルが設定されている場合などにおいて、その演出の終了に合わせて、変動演出における停止図柄の確定表示演出が第3図柄表示装置81に表示されるように、その描画内容を設定することができる。また、表示データテーブルバッファ233dに設定される表示データテーブルを確定表示データテーブルに変更するだけで、容易に、第3図柄表示装置81に表示させる演出を確定表示演出に変更することができる。そして、従来のように、別のプログラムを起動させることによって表示内容を変更する場合と比較して、プログラムが複雑かつ肥大化することなく、よって、MPU231に多大な負荷がかかることがないので、表示制御装置114の処理能力に関係なく、多種多様な演出画像を第3図柄表示装置81に表示させることができる。
なお、S7215の処理によって設定された前回停止図柄判別フラグは、次に行われる変動演出において第3図柄表示装置81に表示すべき第3図柄を特定するために用いられる。即ち、上述したように、変動演出における第3図柄の表示は、1つ前に行われた変動演出の停止図柄に応じて変わるためであり、変動表示データテーブルでは、そのデータテーブルに基づく変動が開始されてから所定時間経過するまでは、1つ前に行われた変動演出の停止図柄からの図柄オフセット情報が記載されている。タスク処理(S6304)では、変動が開始されてから所定時間が経過するまで、S7215によって設定された前回停止図柄判別フラグから、1つ前に行われた変動演出の停止図柄を特定すると共に、その特定した停止図柄に対して表示設定処理により取得された図柄オフセット情報を加算することによって、実際に表示すべき第3図柄を特定する。これにより、1つ前の変動演出における停止図柄から変動演出が開始される。
一方、S7209の処理において、確定表示フラグがオンであれば(S7209:Yes)、デモ表示フラグがオンであるか否かを判別する(S7216)。そして、デモ表示フラグがオフであれば(S7216:No)、確定表示演出の終了に伴って計時カウンタ233hの値が0以下になったことを意味するので、確定表示演出の終了から一定時間経過後に、第3図柄表示装置81にデモ演出を表示させるための処理を行う。
まず、デモ表示データテーブルを取得して表示データテーブルバッファ233dへ設定し(S7217)、転送データテーブルバッファ233eにNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする(S7218)。そして、デモ表示データテーブルの演出時間に対応する時間データを計時カウンタ233hに設定する(S7219)。そして、ポインタ233fを0に初期化し(S7220)、オン状態でデモ演出中であることを示すデモ表示フラグをオンに設定して(S7221)、本処理を終了し、V割込処理に戻る。
これにより、確定表示演出が終了した後に、次の変動演出開始を示す表示用変動パターンコマンドを受信しなかった場合には、自動的に、第3図柄表示装置81にデモ演出が表示されるように、その描画内容を設定することができる。
S7216の処理において、デモ表示フラグがオンであれば(S7216:Yes)、確定表示演出が終了した後にデモ演出が行われ、そのデモ演出が終了したことを意味するので、そのまま表示設定処理を終了し、V割込処理に戻る。そして、この場合、次回のV割込処理の中で実行されるポインタ更新処理によって、上述したように、再びデモ演出が開始されるように、各種設定が行われるので、音声ランプ制御装置113より新たな表示用変動パターンコマンドを受信するまでは、デモ演出を繰り返し第3図柄表示装置81に表示させることができる。
なお、V割込処理(図75(b)参照)において簡易画像表示フラグ233cがオンの場合に実行される簡易表示設定処理(S6309)でも、表示設定処理と同様の処理が行われる。ただし、簡易表示設定処理では、電源投入時変動画像による変動演出の演出時間が終了した後、所定時間、表示用停止種別コマンドに基づいて設定された停止図柄に応じた電源投入時変動画像の一方の画像を停止表示させることを規定した表示データテーブルを、表示データテーブルバッファ233dに設定する処理が行われる。
次いで、図85及び図86を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理の一処理である上述の転送設定処理(S6305)の詳細について説明する。まず、図85(a)は、この転送設定処理を示すフローチャートである。
この転送設定処理では、まず、簡易画像表示フラグ233cがオンか否かを判別する(S7501)。そして、簡易画像表示フラグ233cがオンであれば、(S7501:Yes)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されていないので、常駐画像転送設定処理を実行して(S7502)、転送設定処理を終了し、V割込処理へ戻る。これにより、画像コントローラ237に対して、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送させるための転送指示が設定される。なお、常駐画像転送設定処理の詳細については、図85(b)を参照して後述する。
一方、S7501の処理の結果、簡易画像表示フラグ233cがオンではない、即ち、オフであれば、(S7501:No)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されている。この場合は、通常画像転送設定処理を実行し(S7503)、転送設定処理を終了して、V割込処理へ戻る。これにより、以後のキャラクタROM234からの画像データの転送は、通常用ビデオRAM236に対して行われるように転送指示が設定される。なお、通常画像転送設定処理の詳細については、図86を参照して後述する。
次いで、図85(b)を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行される転送設定処理(S6305)の一処理である常駐画像転送設定処理(S7502)について説明する。図85(b)は、この常駐画像転送設定処理(S7502)を示すフローチャートである。
この常駐画像転送設定処理では、まず、画像コントローラ237に対して、未転送の画像データの転送指示をしているか否かを判別し(S7601)、転送指示を送信していれば(S7601:Yes)、更に、その転送指示に基づき画像コントローラ237により行われる画像データの転送処理が終了したか否かを判別する(S7602)。このS7602の処理では、画像コントローラ237に対して画像データの転送指示を行った後、画像コントローラ237から、転送処理の終了を示す転送終了信号を受信した場合に、転送処理が終了したと判断する。そして、S7602の処理により、転送処理が終了していないと判別される場合(S7602:No)、画像コントローラ237において画像の転送処理が継続して行われているので、この常駐画像転送設定処理を終了する。一方、転送処理が終了したと判別される場合(S7602:Yes)、S7603の処理へ移行する。また、S7601の処理の結果、画像コントローラ237に対して、未転送の画像データの転送指示を送信していない場合も(S7601:No)、S7603の処理へ移行する。
S7603の処理では、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての常駐対象画像データを転送したか否かを判別し(S7603)、未転送の常駐対象画像データがあれば(S7603:No)、その未転送の常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送するように、画像コントローラ237に対する転送指示を設定し(S7604)、本処理を終了する。
これにより、描画処理において画像コントローラ237に対して送信される描画リストに、未転送の常駐対象画像データに関する転送データ情報が含められることになり、画像コントローラ237は、その描画リストに記載された転送データ情報を基に、常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送することができる。なお、転送データ情報には、常駐対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスと最終アドレス、転送先の情報(この場合は、常駐用ビデオRAM235)、及び転送先(ここで転送される常駐対象画像データを格納すべき常駐用ビデオRAM235に設けられたエリア)の先頭アドレスが含められる。画像コントローラ237は、この転送データ情報に基づいて画像転送処理を実行し、転送処理で指定された画像データをキャラクタROM234から読み出して一旦バッファRAM237aに格納した後、常駐用ビデオRAM235の未使用期間中に、常駐用ビデオRAM235の指定されたアドレスに転送する。そして、転送が完了すると、MPU231に対して、転送終了信号を送信する。
S7603の処理の結果、全ての常駐対象画像データが転送されていれば(S7603:Yes)、簡易画像表示フラグ233cをオフに設定して(S7605)、本処理を終了する。これにより、V割込処理(図75(b)参照)において、簡易コマンド判定処理(図75(b)のS6308参照)および簡易表示設定処理(図75(b)のS6309参照)ではなく、コマンド判定処理(図76〜図81参照)および表示設定処理(図82〜図84参照)が実行されるので、通常時の画像の描画が設定されることになり、第3図柄表示装置81には通常時の画像が表示される。また、以後のキャラクタROM234からの画像データの転送は、通常画像転送設定処理(図86参照)により、通常用ビデオRAM236に対して行われる(図85(a)のS7501:No参照)。
MPU231は、この常駐画像転送設定処理を実行することにより、既にメイン処理の中で転送されている電源投入時主画像および電源投入時変動画像を除く、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に対して転送することができる。そして、MPU231は、常駐用ビデオRAM235に転送された画像データを、電源投入中、上書きすることなく保持され続けるよう制御する。これにより、常駐画像転送設定処理によって常駐用ビデオRAM235に転送された画像データは、電源投入中、常駐用ビデオRAM235に常駐されることになる。
よって、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データが常駐用ビデオRAM235に転送された後、表示制御装置114は、この常駐用ビデオRAM235に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ237にて画像の描画処理を行うことができる。これにより、描画処理に使用する画像データが常駐用ビデオRAM235に常駐されていれば、画像描画時に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234から対応する画像データを読み出す必要がないため、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って第3図柄表示装置81に描画した画像を表示することができる。
特に、常駐用ビデオRAM235には、背面画像や、第3図柄、キャラクタ図柄、エラーメッセージといった、頻繁に表示される画像の画像データや、主制御装置110、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114などによって表示が決定された後、即座に表示すべき画像の画像データを常駐させるので、キャラクタROM234をNAND型フラッシュメモリ234aで構成しても、遊技者によって任意のタイミングで行われる種々の操作から、第3図柄表示装置81に何らかの画像を表示させるまでの応答性を高く保つことができる。
次いで、図86を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行される転送設定処理(S6305)の一処理である通常画像転送設定処理(S7503)について説明する。図86は、この通常画像転送設定処理(S7503)を示すフローチャートである。
この通常画像転送設定処理では、まず、転送データテーブルバッファ233eに設定されている転送データテーブルから、先に実行された表示設定処理(S6303)のポインタ更新処理(S7205)によって更新されたポインタ233fで示されるアドレスに記載された情報を取得する(S7701)。そして、取得した情報が転送データ情報であるか否かを判別し(S7702)、転送データ情報であれば(S7702:Yes)、その転送データ情報から、転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスを抽出して、ワークRAM233に設けられた転送データバッファに格納し(S7703)、更に、ワークRAM233に設けられ、オン状態で転送開始すべき画像データが存在することを示す転送開始フラグをオンに設定して(S7704)、S7705の処理へ移行する。
また、S7702の処理において、取得した情報が転送データ情報ではなく、Nullデータであれば(S7702:No)、S7703及びS7704の処理をスキップして、S7705の処理へ移行する。S7705の処理では、画像コントローラ237に対して、前回行われた画像データの転送が終了した後に、新たに画像データの転送指示を設定したか否かを判別し(S7705)、転送指示を設定していれば(S7705:Yes)、更に、その転送指示に基づき画像コントローラ237により行われる画像データの転送が終了したか否かを判別する(S7706)。
このS7706の処理では、画像コントローラ237に対して画像データの転送指示を設定した後、画像コントローラ237から、転送処理の終了を示す転送終了信号を受信した場合に、転送処理が終了したと判断する。そして、S7706の処理により、転送処理が終了していないと判別される場合(S7706:No)、画像コントローラ237において画像の転送処理が継続して行われているので、この通常画像転送設定処理を終了する。一方、転送処理が終了したと判別される場合(S7706:Yes)、S7707の処理へ移行する。また、S7705の処理の結果、前回の転送処理の終了後に、画像コントローラ237に対して画像データの転送指示を設定していない場合も(S7705:No)、S7707の処理へ移行する。
S7707の処理では、転送開始フラグがオンか否かを判別し(S7707)、転送開始フラグがオンであれば(S7707:Yes)、転送開始すべき画像データが存在しているので、転送開始フラグをオフにし(S7708)、S7703の処理によって転送データバッファに格納した各種情報によって示されるスプライトの画像データを転送対象画像データに設定した上で、S7713の処理へ移行する。一方、転送開始フラグがオンではなく、オフであれば(S7707:No)、次いで、背面画像変更フラグ233wはオンか否かを判別する(S7709)。そして、背面画像変更フラグ233wがオンではなく、オフであれば(S7709:No)、転送開始すべき画像データが存在していないので、そのまま通常画像転送設定処理を終了する。
一方、背面画像変更フラグ233wがオンであれば(S7709:Yes)、背面画像の変更を意味するので、背面画像変更フラグ233wをオフに設定した後(S7710)、背面画像種別毎に設けられた背面画像判別フラグ233xのうち、オン状態にある背面画像判別フラグ233xに対応する背面画像の画像データを特定し、その画像データを転送対象画像データに設定する(S7711)。更に、オン状態にある背面画像判別フラグ233xに対応する背面画像の画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスを取得し(S7712)、S7713の処理へ移行する。
S7713の処理では、転送対象画像データが通常用ビデオRAM236に既に格納されているか否かを判別する(S7713)。このS7713の処理における判別では、格納画像データ判別フラグ233iを参照することによって行われる。即ち、転送対象画像データとされたスプライトに対応する格納状態を格納画像データ判別フラグ233iより読み出して、その格納状態が「オン」であれば、転送対象となったスプライトの画像データが通常用ビデオRAM236に格納されていると判断し、格納状態が「オフ」であれば、転送対象となったスプライトの画像データが通常用ビデオRAM236に格納されていないと判断する。
そして、S7713の処理の結果、転送対象画像データが通常用ビデオRAM236に格納されていれば(S7713:Yes)、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して、その画像データを転送する必要がないので、そのまま通常画像転送設定処理を終了する。これにより、無駄に画像データがキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して転送されるのを抑制することができ、表示制御装置114の各部における処理負担の軽減や、バスライン240におけるトラフィックの軽減を図ることができる。
一方、S7713の処理の結果、転送対象画像データが通常用ビデオRAM236に格納されていなければ(S7713:No)、その転送対象画像データの転送指示を設定する(S7714)。これにより、描画処理において画像コントローラ237に対して送信される描画リストに、転送対象画像データの転送データ情報が含められることになり、画像コントローラ237は、その描画リストに記載された転送データ情報を基に、転送対象画像の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。なお、転送データ情報には、転送対象画像の画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスと最終アドレス、転送先の情報(この場合は、通常用ビデオRAM236)、及び転送先(ここで転送される転送対象画像の画像データを格納すべき通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに設けられたサブエリア)の先頭アドレスが含められる。画像コントローラ237は、この転送データ情報に基づいて画像転送処理を実行し、転送処理で指定された画像データをキャラクタROM234から読み出して、指定されたビデオRAM(ここでは、通常用ビデオRAM236)の指定されたアドレスに転送する。そして、転送が完了すると、MPU231に対して、転送終了信号を送信する。
S7714の処理の後、格納画像データ判別フラグ233iを更新し(S7715)、この通常用転送設定処理を終了する。格納画像データ判別フラグ233iの更新は、上述したように、転送対象画像データとなったスプライトに対応する格納状態を「オン」に設定し、また、その一のスプライトと同じ画像格納エリア236aのサブエリアに格納されることになっているその他のスプライトに対応する格納状態を「オフ」に設定することによって行われる。
このように、この通常用画像転送処理を実行することによって、先に実行されたコマンド判定処理の中で、表示用停止種別コマンドに対応する処理が実行され、その結果、表示用停止種別コマンドによって示される停止種別情報が大当たりの停止種別であると判別された場合は、ファンファーレ演出において使用する画像データを遅滞なくキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に転送させることができる。また、先に実行されたコマンド判定処理の中で背面画像変更コマンドの受信に基づいて背面画像の変更が行われた場合は、その背面画像で用いられる画像データのうち、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納されていない画像データを、遅滞なく、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に転送させることができる。
また、本実施形態では、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、表示データテーブルが表示データテーブルバッファ233dに設定されるのに合わせて、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルが転送データテーブルバッファ233eに設定される。そして、MPU231は、通常画像転送設定処理を実行することにより、転送データテーブルバッファ233eに設定された転送データテーブルのポインタ233fで示されるエリアに記載されている転送データ情報に従って、画像コントローラ237に対し転送対象画像データの転送指示を設定するので、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルで用いられるスプライトの画像データを、所望のタイミングで確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
ここで、表示データテーブルに従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されるように、転送データテーブルでは、転送対象画像データの転送データ情報が所定のアドレスに対して規定されているので、この転送データテーブルに規定された転送データ情報に従って、画像データをキャラクタROM234から画像格納エリア236aに転送することにより、表示データテーブルに従って所定のスプライトを描画する場合に、そのスプライトの描画に必要な常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず画像格納エリア236aに格納させておくことができる。
これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236へ転送しておくことができるので、表示データテーブルで指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブルの記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
また、転送データテーブルでは、スプライトに対応する画像データ毎にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ画像データが転送されるように、その転送データ情報を規定する。これにより、その画像データの転送をスプライト毎に管理し、また、制御することができるので、その転送に係る処理を容易に行うことができる。そして、スプライト単位でキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236への画像データの転送を制御することにより、その処理を容易にしつつ、詳細に画像データの転送を制御できる。よって、転送にかかる負荷の増大を効率よく抑制することができる。
次いで、図87を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理の一処理である上述の描画処理(S6306)の詳細について説明する。図87は、この描画処理を示すフローチャートである。
描画処理では、タスク処理(S6304)で決定された1フレームを構成する各種スプライトの種別ならびにそれぞれのスプライトの描画に必要なパラメータ(表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報、フィルタ指定情報)、及び、転送設定処理(S6305)により設定された転送指示から、描画リスト(図38)を生成する(S7801)。即ち、S7801の処理では、タスク処理(S6304)で決定された1フレームを構成する各種スプライトの種別から、各スプライト毎に、そのスプライトの画像データが格納されている格納RAM種別とアドレスとを特定し、その特定された格納RAM種別とアドレスとに対して、タスク処理で決定されたそのスプライトに必要なパラメータを対応付ける。そして、各スプライトを、1フレーム分の画像の中で最も背面側に配置すべきスプライトから前面側に配置すべきスプライト順に並び替えた上で、その並び替え後のスプライト順に、それぞれのスプライトに対する詳細な描画情報(詳細情報)として、スプライトの画像データが格納されている格納RAM種別ならびにアドレスおよびそのスプライトの描画に必要なパラメータを記述することで、描画リストを生成する。また、転送設定処理(S6305)により転送指示が設定された場合は、その描画リストの末尾に、転送データ情報として、転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスを追記する。
なお、上述したように、スプライト毎に、そのスプライトの画像データが格納される常駐用ビデオRAM235のエリア、又は、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aのサブエリアが固定されているので、MPU231は、スプライト種別に応じて、そのスプライトの画像データが格納されている格納RAM種別とアドレスとを即座に特定し、それらの情報を描画リストの詳細情報に容易に含めることができる。
描画リストを生成すると、その生成した描画リストと、描画対象バッファフラグ233jによって特定される描画対象バッファ情報とを画像コントローラへ送信する(S7802)。ここでは、描画対象バッファフラグ233jが0である場合は、描画対象バッファ情報として第1フレームバッファ236bに描画された画像を展開するよう指示する情報を含め、描画対象バッファフラグ233jが1である場合は、描画対象バッファ情報として第2フレームバッファ236cに描画された画像を展開するよう指示する情報を含める。
画像コントローラ237は、MPU231より受信した描画リストに基づいて、その描画リストの先頭に記述されたスプライトから順に画像を描画し、それを描画対象バッファ情報によって指示されたフレームバッファに上書きによって展開する。これにより、描画リストによって生成された1フレーム分の画像において、最初に描画したスプライトが最も背面側に配置させ、最後に描画したスプライトが最も前面側に配置させることができる。
また、描画リストに転送データ情報が含まれている場合は、その転送データ情報から、転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスを抽出し、その格納元先頭アドレスから格納元最終アドレスまでに格納された画像データを順にキャラクタROM234から読み出してバッファRAM237aに一時的に格納した後、通常用ビデオRAM236が未使用状態にあるときを見計らって、バッファRAM237aに格納した画像データを通常用ビデオRAM236の転送先先頭アドレスによって示されるエリアに順次転送する。そして、この通常用ビデオRAM236に格納された画像データは、その後にMPU231より送信される描画リストに基づいて使用され、描画リストに従った画像の描画が行われる。
なお、画像コントローラ237は、描画対象バッファ情報によって指示されたフレームバッファとは異なるフレームバッファから、先に展開された画像の画像情報を読み出して、駆動信号と共にその画像情報を第3図柄表示装置81に送信する。これにより、第3図柄表示装置81に対して、フレームバッファに展開した画像を表示させることができる。また、一方のフレームバッファに描画した画像を展開しながら、一方のフレームバッファから展開した画像を第3図柄表示装置81に表示させることができ、描画処理と表示処理とを同時並列的に処理することができる。
描画処理は、S7802の処理の後、描画対象バッファフラグ233jを更新する(S7803)。そして、描画処理を終了して、V割込処理に戻る。描画対象バッファフラグ233jの更新は、その値を反転させることにより、即ち、値が「0」であった場合は「1」に、「1」であった場合は「0」に設定することによって行われる。これにより、描画対象バッファは、描画リストが送信される度に、第1フレームバッファ236bと第2フレームバッファ236cとの間で交互に設定される。
ここで、描画リストの送信は、1フレーム分の画像の描画処理および表示処理が完了する20ミリ秒毎に画像コントローラ237から送信されるV割込信号に基づいて、MPU231により実行されるV割込処理(図75(b)参照)の描画処理が実行される度に、行われることになる。これにより、あるタイミングで、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定されて、画像の描画処理および表示処理が実行されると、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒後に、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定される。よって、先に第1フレームバッファ236bに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第2フレームバッファ236cに新たな画像が展開される。
そして、更に次の20ミリ秒後には、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定される。よって、先に第2フレームバッファ236cに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第1フレームバッファ236bに新たな画像が展開される。以後、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとを、20ミリ秒毎に、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかを交互に指定することによって、1フレーム分の画像の描画処理を行いながら、1フレーム分の画像の表示処理を20ミリ秒単位で連続的に行わせることができる。
<第2実施形態>
次に、図88〜図107を参照して本パチンコ機10の第2実施形態について説明する。本第2実施形態では、第1実施形態に対して、遊技盤13の構成の一部と、主制御装置110の構成の一部と、音声ランプ制御装置113の構成の一部と、が相違している。
上述した第1実施形態では、図3に示した通り、普電入賞装置640に入賞した球が入球し得る入球口として特電作動口643と、アウト口644と、を設けるように構成していた。そして、特電作動口643に球が入賞した場合に役物当たり遊技が実行されるように構成していた。しかしながら、上述した第1実施形態では、役物当たり遊技を実行させるための作動口が1つしか無く、役物当たり遊技に対してバリエーションを持たせることができないため、遊技が単調となってしまい遊技に早期に飽きてしまうことに加え、毎回同一の動作パターンで役物当たり遊技が実行されることから、球をV入賞口165に入賞させ易いタイミングを図って役物遊技を実行させる(特電作動口643に球を入賞させる)遊技が実行され易くなるという問題があった。
これに対して、本第2実施形態では、普電入賞装置640内に新たに第2特電作動口1643を設け、普電入賞装置640に入賞した球が特電作動口643、第2特電作動口1643、或いは、アウト口644の何れかに入賞し得るように構成している点で相違している。
さらに、球が特電作動口643に入賞した場合と、第2特電作動口1643に入賞した場合とで異なる開放パターンの役物当たり遊技が実行されるように構成しており、特電作動口643に球が入賞した場合に実行される役物当たり遊技よりも、第2特電作動口1643に球が入賞した場合に実行される役物当たり遊技のほうが、役物当たり遊技中に球をV入賞口165(図6参照)に入賞させ易くするように構成している。
このように構成することで、普図当たり遊技中に普電入賞装置640に入賞した球の流下状況に対して遊技者により興味を持たせることができる。また、球が特電作動口643に入賞した場合と、第2特電作動口1643に入賞した場合とで、異なる動作パターンの役物当たり遊技が実行されるため、球をV入賞口165に入賞させ易いタイミングを図って役物遊技を実行させる(特電作動口643に球を入賞させる)遊技が実行され難くすることができる。
さらに、本第2実施形態では、上述した第1実施形態にて実行される各種演出に対して、時短状態中に役物当たり遊技が実行される場合において実行中の普通図柄の残変動時間に基づいて実行される第1遊技方法示唆演出と、時短状態中に役物当たり遊技が実行される場合において中断されている特別図柄変動(特図変動)の残変動時間に基づいて実行される第2遊技方法示唆演出と、を新たに実行可能に構成している点で相違している。
上述した第1実施形態では、図12から図19を参照して上述した通り、時短状態中の遊技(特電遊技)の遊技内容を示すための演出として、時短状態の残継続期間、普通図柄の抽選結果、普図当たり遊技の実行状況、役物当たり遊技の実行状況、を報知するための演出を第3図柄表示装置81の表示面にて表示するように構成し、時短状態中の遊技を遊技者に分かり易く報知するものであった。
しかしながら、上述した第1実施形態のパチンコ機10にて実行される演出内容では、時短状態中(Vラッシュ中)の遊技状況を遊技者に分かり易く報知することは可能であるが、Vラッシュ中において、より良い遊技を遊技者に実行させるために遊技方法を遊技者に選択させることはできなかった。つまり、Vラッシュの残期間となる特別図柄変動の残変動時間(時短終了条件が成立する特別図柄変動が終了するまでの期間)の減算を中断させる役物当たり遊技が実行された場合に、現状が、V入賞装置65に複数の球を入賞させることで、V入賞口165への球の入賞を狙いながらいち早く役物当たり遊技を終了させたほうが良い状態であるか、V入賞口165への球の入賞を諦め、なるべく長い期間役物当たり遊技を継続させたほうが良い状態であるかを、遊技者に示唆(報知)することができなかった。
これに対して、本第2実施形態では、上述した第1遊技方法示唆演出と、第2遊技方法示唆演出と、を実行可能に構成しているため、遊技者に対して実行される各種示唆演出の演出内容に基づいて役物当たり遊技の遊技方法を選択させることが可能となる。よって、遊技者が任意に選択した遊技方法によってVラッシュ中の遊技が実行され、遊技方法の選択結果に応じてVラッシュ中の有利性を異ならせることができるため、実行される各種示唆演出に対して遊技者に興味を持たせることができる。また、自身の選択結果に応じてVラッシュ中の有利度合いを異ならせることができるため、遊技者を積極的に遊技に参加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
まず、図88、及び図89を参照して、本第2実施形態にて用いられる普電入賞装置640の構成について説明をする。図88は、本第2実施形態のパチンコ機10における普電入賞装置640の構成を模式的に示した模式図であって、図89は、本第2実施形態のパチンコ機10における普電入賞装置640に入賞した球が第2特電作動口1643へと流下し得る状態を示した模式図である。本第2実施形態のパチンコ機10の遊技盤13の構成は、上述した第1実施形態のパチンコ機10に対して普電入賞装置640内の構成を異ならせた点で相違し、それ以外は同一である。同一の構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図88に示した通り、本第2実施形態の普電入賞装置640は、上述した第1実施形態の普電入賞装置640(図3参照)に対して、第2隔壁640k2の下端側(第2可動弁642により区切られる位置よりも下方側)に切欠きを設け、その切欠き部により形成される開口部から球が流入し得る第4流路641dを形成するために、第2隔壁640k2の下端側と連結される第4隔壁640k4を設けている点で相違している。
そして、第1流路641aを流下した球が第4流路641dに流入すること無く、第2流路641bを特電作動口643に向けて流下させるために、第2流路641bと第4流路641dとを遮蔽する通常位置(図88参照)と、第1流路641aを流下した球が第2流路641bを流下し特電作動口643へと入球する流路を遮蔽し、第4流路641dへと誘導する作動位置(図89参照)とに可変可能な第3可動弁1643を設けた点で相違している。
詳細な説明は後述するが、この第3可動弁1643は、主制御装置110の入出力ポート205に接続される第3可動弁ソレノイド209fの駆動によって可変動作されるように構成しており、主制御装置110による普図当たり遊技の動作制御が開始された場合に予め定められた可変パターンで上述した通常位置と、作動位置とに可変動作される。第3可動弁1643は、第3可動弁ソレノイド209がオンに設定される場合(通電される場合)に作動位置に位置し、第3可動弁ソレノイド209dがオフに設定される場合(通電されない場合)に通常位置に位置するように構成されている。よって、普図当たり遊技が実行されていない状態では通常位置に位置する。なお、本第2実施形態では、特電作動口643に球を入賞させた場合と、第2特電作動口1643に球を入賞させた場合と、で実行される役物当たり遊技の遊技内容(動作パターン)を異ならせており、第2特電作動口1643に球を入賞させた場合のほうが、役物当たり遊技中に球をV入賞口165へと入賞させ易くなるように構成している。よって、第3可動弁ソレノイド209dがオフに設定されている場合に、第3可動弁1642を第2特電作動口1643に球が入賞し得ない通常位置に位置させることにより、不正に球を第2特電作動口1643に入賞させる行為を抑制することができる。
また、第3可動弁1643の可動範囲は、第2状態(第1流路641aを流下した球が第3流路641cへと誘導される状態(図88参照))に位置している第2可動弁642と接触しない範囲となるように設計されている。このように構成することで、第2可動弁642の可動状況を考慮すること無く第3可動弁1642を可動させることができる。
そして、第2可動弁642が第1状態に位置し、第3可動弁1642が作動位置に位置した場合には、図89に示した通り、普電入賞装置640に入賞した球が第3可動弁1642の上面で受け止められ、第2特電作動口1643へと誘導される。詳細な説明は後述するが、第3可動弁1642は、普図当たり遊技が開始されることを契機に予め定められた可変パターンで可変動作されるものであり、作動位置(図89参照)を0.2秒維持し、通常位置(図88参照)を1.5秒維持する可変動作を繰り返し実行するように構成している。つまり、第1状態に位置している第2可動弁642を通過した球の約85%が特電作動口643へと入賞し、約15%が第2特電作動口1643へと入賞するように構成している。よって、普図当たり遊技中において、特電作動口643のほうが第2特電作動口1643よりも球が入賞し易い作動口となる。
さらに、特電作動口643に球が入賞した場合よりも、第2特電作動口1643に球が入賞した場合のほうが、実行される役物当たり遊技において球がV入賞口165へと入賞し易くなるように構成している。よって、本第2実施形態では、上述した第1実施形態とは異なり、普通図柄抽選を契機にV大当たり遊技を目指す特電遊技において、普図当たり遊技中の遊技結果(何れの作動口に球が入賞するか)に応じて、役物当たり遊技中のV入賞口165への球の入賞のし易さが異なるため、普図当たり遊技と、役物当たり遊技との両方に対して遊技者が注視することになり、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態では、時短状態中に実行される普図当たり遊技において、球が入賞する作動口が、特電作動口643になるか、第2特電作動口1643になるかが、第3可動弁1642の可変動作によって決定されるため、実行される普図当たり遊技によって球が入賞し易い作動口が可変することが無く、常に第2特電作動口1643へと球が入賞することを期待させながら遊技者に意欲的に普図当たり遊技を実行させることができるものであるが、これに限ること無く、例えば、普通図柄抽選で当たり当選した場合に設定される普図当たり種別として、第1状態に位置している第2可動弁642を通過した球の約85%が特電作動口643へと入賞し、約15%が第2特電作動口1643へと入賞する通常普図当たり遊技が実行される通常普図当たり種別と、その通常普図当たり遊技よりも第2特電作動口1643へと球が入賞する割合を高くした有利普図当たり遊技が実行される有利普図当たり種別と、を設定可能に構成しても良い。
このように構成することで、特電遊技によってV大当たり遊技を狙う遊技者に対して、普通図柄の抽選結果(設定される普図当たり種別)、普図当たり遊技、役物当たり遊技の全てにおいて、遊技者を注視させることができ、特電遊技をより意欲的に遊技させることができる。
<第2実施形態において実行される演出内容について>
次に、図90、及び図91を参照して、本第2実施形態のパチンコ機10で実行される各種演出の特徴的な内容について説明をする。図90(a)は、時短状態(Vラッシュ)中において普図ロング当たり遊技と、役物当たり遊技と、が重複して実行されている状態のうち、普図ロング当たり遊技の残期間が所定期間未満(15秒未満)である場合に表示される表示内容の一例を示した模式図であって、図90(b)は、時短状態(Vラッシュ)中において普図ロング当たり遊技と、役物当たり遊技と、が重複して実行されている状態のうち、普図ロング当たり遊技の残時間が所定期間以上(15秒以上)である場合に表示される表示内容の一例を示した模式図である。なお、上述した第1実施形態にて説明をした第3図柄表示装置81の表示面に表示される各表示態様と同一の表示態様については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態では、上述した第1実施形態と同様に、時短状態の終了条件が成立する特別図柄変動が終了するまで時短状態が継続するように構成しており、その時短状態中(特別図柄変動中)に役物当たり遊技が実行されると、実行中の特別図柄変動が中断(特別図柄変動の変動時間を減算する処理が中断)するように構成している。つまり、役物当たり遊技が実行されている間は、時短状態の残期間が減算されない期間となる。よって、役物当たり遊技が実行されてから球をV入賞口165に入賞(V入賞)させるまでの間は、時短状態の残期間を気にすること無く遊技を行うことができる。
本実施形態のパチンコ機10では、時短状態中(Vラッシュ中)に、多くの大当たり遊技(V大当たり遊技)を実行させるためには、時短状態中に実行される特別図柄変動として長い変動時間が設定されることにより、時短状態の期間(時短終了条件が成立するまでの期間)を長くする方法と、役物当たり遊技が実行させる間隔を短くすることで時短状態の残期間の減算をなるべく多く中断させる方法と、がある。前者の方法は特別図柄抽選の結果によるものであり遊技者の技量に関わらず設定されるため、時短状態中に実行される特別図柄変動として短い変動時間が設定された場合には遊技者の遊技意欲が低下してしまう虞があった。
一方、本実施形態では、遊技者の技量によって時短状態の残期間が減算される期間の長さを可変させることを可能に構成しているため、上述した後者の方法に対して、遊技者に意欲的に遊技を行わせることができる。
ここで、役物当たり遊技が実行させる間隔を短くすることで時短状態の残期間の減算をなるべく多く中断させる方法について説明をする。本実施形態のパチンコ機10における時短状態中の遊技は、上述した第1実施形態と同一であり、まず、普通図柄の抽選を実行し、普図当たり当選に基づいて普図当たり遊技を実行させる。そして、普図当たり遊技中に普電入賞装置640内の特電作動口643、第2特電作動口1643に球を入賞させ、役物当たり遊技を実行させ、その役物当たり遊技中にV入賞装置65内のV入賞口165へと球を入賞(V入賞)させ、大当たり遊技(V大当たり遊技)を狙う遊技(特電遊技)が実行される。
そして、特電遊技の開始契機となる普通図柄の抽選は、既に普通図柄の抽選が実行されている状態、或いは、普図当たり遊技中に新たに実行されないように構成している。つまり、役物当たり遊技と普通図柄の抽選とは重複して実行可能に構成している。さらに、役物当たり遊技には、複数の終了条件が設定されており、役物当たり遊技中にV入賞装置65に球が所定数(3個)入賞した場合、或いは、所定期間(役物当たり遊技の動作シナリオが役物当たり遊技の終了タイミングまで更新される期間)の経過によって役物当たり遊技が終了するように構成している。
よって、普通図柄の抽選期間(変動期間)、即ち、普図当たり遊技が実行されていない期間と重複して実行される役物当たり遊技の実行期間を長くすることにより、普図当たり遊技が実行されていない期間における特別図柄変動の実行期間を短くすることができる。これにより、普通図柄の抽選期間中(変動期間中)に特別図柄変動が実行されることにより、役物当たり遊技の実行間隔が長くなることを抑制することができる。
また、本実施形態では、普図当たり遊技として複数の開放動作パターンを実行可能に構成しており、普図当たり遊技中に球を普電入賞装置640へと入賞可能な開放状態(電動役物640aが開放される状態)が比較的長く設定される有利普図当たり遊技と、その有利普図当たり遊技よりも開放状態が短く設定される不利普図当たり遊技と、を実行可能に構成している。さらに、不利普図当たり遊技では、球を普電入賞装置640へと入賞させることが可能な開放状態が設定された後に、球を普電入賞装置640へと入賞させ難い閉状態が長期間(15秒間)設定されるように構成している。
この不利普図当たり遊技における長期間の閉鎖状態においても、上述した普通図柄の変動期間中と同様に、新たな役物当たり遊技を実行させることが実質不可能な状態であるため、役物当たり遊技と、不利普図当たり遊技と、が重複して実行されている場合において、役物当たり遊技の実行期間を長くすることにより、新たな役物当たり遊技が実行されない期間における特別図柄変動の実行期間を短くすることができる。これにより、普図当たり遊技中における閉鎖期間中に特別図柄変動が実行されることにより、役物当たり遊技の実行間隔が長くなることを抑制することができる。
上述した通り、Vラッシュ中において新たな役物当たり遊技が実行されない(され難い)不利期間(普図変動期間、普図当たり遊技の閉鎖期間)を判別し、その不利期間と、特図変動の減算が中断される役物当たり遊技期間と、が重複した場合に、実行中の役物当たり遊技の実行期間を長くさせることにより、不利期間中における特別図柄変動の実行期間を短くすることが可能であり、本実施形態では、不利期間と役物当たり遊技とが重複した場合において、遊技者にその旨を報知可能に構成している。
つまり、第3図柄表示装置81の表示面にて表示される演出内容によって、役物当たり遊技中の普図当たり遊技の遊技状況を遊技者が視認可能に構成している。そして、役物当たり遊技中における普図当たり遊技の遊技状況に応じて演出態様を異ならせるように構成している。具体的には、図90(a)に示した通り、役物当たり遊技の実行中(特図変動が中断されている状態)であって、不利普図当たり遊技における長時間(15秒間)の閉鎖期間中である場合には、表示領域HR10にて、不利普図当たり遊技の終了までの残期間(閉鎖期間が終了するまでの残期間)を示す情報として「普図当たり終了まで10秒」のコメントが表示される。また、副表示領域Dsには役物当たり遊技の遊技期間を長くすることの利点を遊技者に報知するための報知態様として「役物当たり非入賞でSTOP継続」のコメントが表示される。それ以外の表示要素については、上述した第1実施形態の図13(b)と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
このように、表示領域HR10の表示態様、および副表示領域Dsの表示態様を遊技者に把握させることにより、遊技者に実行中の役物当たり遊技に対して、V入賞装置65へと球を入賞させることでV入賞を狙う遊技、即ち、球入賞に基づく役物当たり遊技の終了条件が成立し易く、役物当たり遊技期間が短くなり易いが、V入賞により大当たり遊技(V大当たり遊技)を狙える第1遊技を実行するか、V入賞による大当たり遊技(V大当たり遊技)の実行を諦めると共に、時間経過に基づく役物当たり遊技の終了条件を成立させることで役物当たり遊技期間を長くする第2遊技(球を発射させない遊技)を実行するかを選択させることが可能となる。
また、図90(b)に示した通り、役物当たり遊技と、普通図柄の長時間変動と、が重複している場合においても、図90(a)と同様に、遊技者に遊技方法(第1遊技、第2遊技)を選択させるための情報が表示される。具体的には、役物当たり遊技の実行中(特図変動が中断されている状態)であって、実行中の普通図柄変動の残期間が所定期間(15秒)以上である場合には、表示領域HR11にて、普通図柄変動の残期間を示す情報として「普図変動終了まで15秒」のコメントが表示される。また、副表示領域Dsには役物当たり遊技の遊技期間を長くすることの利点を遊技者に報知するための報知態様として「役物当たり非入賞でSTOP継続」のコメントが表示される。それ以外の表示要素については、上述した第1実施形態の図13(b)と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
このように構成することで、遊技者に技量(実行する遊技内容)により、特別図柄変動を中断させる期間の長さを異ならせることが可能となるため、遊技者に対してVラッシュ中(時短状態中)における遊技を積極的に実行させることができる。また、何れの遊技を遊技者が選択した場合であっても、異なる点で遊技者に有利となり得る遊技結果が発生し得るように構成しているため、遊技者が選択した遊技によって、その後の遊技結果を大きく異ならせることができ、より積極的に遊技方法を選択させることができる。
また、本実施形態では、時短状態中に実行される普図当たり遊技の動作パターンとして、有利普図当たり遊技と不利普図当たり遊技とを少なくとも実行可能に構成し、時短状態中に実行される普通図柄の変動時間も長時間変動と、短時間変動と、を設定可能に構成している。そして、有利普図当たり遊技中に役物当たり遊技が実行される場合と、普通図柄の短時間変動中に役物当たり遊技が実行される場合には、役物当たり遊技中に球をV入賞装置65へと入賞させる遊技(第1遊技)を実行した場合のほうが、遊技者に有利となるように構成している。
このように、時短状態中(Vラッシュ中)における不利期間(新たな役物当たり遊技が実行され得ない期間)となるタイミング(不利期間の有無)を普通図柄の抽選結果に応じて可変させることにより、時短遊技中(Vラッシュ中)における遊技が単調になることを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、役物当たり遊技として、V入賞装置65に入賞した球がV入賞口165へと入賞(V入賞)し易い有利役物当たり遊技と、その有利役物当たり遊技よりも不利な不利役物当たり遊技と、を実行可能に構成しており、有利役物当たり遊技が実行された場合は、その役物当たり遊技中の略100%の割合で球をV入賞させることが可能で、不利役物当たり遊技が実行された場合は、V入賞する確率が約1/11となるように構成している。
そこで、上述した不利期間と重複して実行される役物当たり遊技が有利役物当たり遊技である場合には、図90(a),(b)にて示した演出が実行されないように構成している。このように構成することで、遊技者に対して容易にV大当たり遊技を獲得可能な状況が発生したにも関わらず、V大当たり遊技の実行を狙わない遊技(第2遊技)が実行されてしまい、遊技者に過剰に不利な遊技を実行させてしまうことを抑制することができる。
次に、図91(a),(b)を参照して、役物当たり遊技において中断されている特別図柄変動の残期間(残変動時間)の長さに基づいて実行される演出について説明をする。図91(a)は、中断されている特別図柄変動の残期間が所定期間(例えば、5秒)よりも短い場合における第3図柄表示装置81の表示面の表示内容を模式的に示した模式図であって、図91(b)は、中断されている特別図柄変動の残期間が所定期間(例えば、5秒)よりも長い場合における第3図柄表示装置81の表示面の表示内容を模式的に示した模式図である。
本実施形態では、上述した第1実施形態と同様に、時短状態中(Vラッシュ中)に、大当たり遊技(V大当たり遊技)が実行された場合には、大当たり遊技の終了後に設定される時短状態の期間として、実行される大当たり遊技の大当たり種別に対応して設定される時短回数(例えば、時短4回)に、中断中の特別図柄変動の残期間を加算した期間が設定されるように構成している。つまり、大当たり遊技の終了後に再開される特別図柄変動(大当たり遊技実行時に中断されていた特別図柄変動)の終了後に、時短回数の減算が開始されるように構成している。
よって、同一の大当たり種別が設定される大当たり遊技(V大当たり遊技)が実行される場合であっても、大当たり遊技(V大当たり遊技)時における特別図柄変動の残期間に応じて、大当たり遊技終了後に設定される新たな時短状態の期間が異なることになる。本実施形態のパチンコ機10のように、時短状態中に特別図柄抽選とは異なる遊技によって、大当たりを目指す遊技性を有し、時短状態中の特別図柄抽選を、時短状態が終了させるための要素(時短状態の継続期間を設定するための要素)として用いるパチンコ機10においては、特別図柄変動の残期間が長い状態で大当たり遊技(V大当たり遊技)を実行させることが望ましい。しかし、上述した第1実施形態と同様に、時短状態の継続期間を示す残時短期間態様801(図12(a)参照)は、個々の特別図柄変動の残期間を示すこと無く、時短状態の終了条件が成立する特別図柄変動が終了するまでの合計時間に対応する情報が表示され、タイマ812(図12(b)参照)では、時短状態の終了条件が成立する特別図柄変動が終了するまでの時間がカウントダウン表示されるように構成している。
つまり、上述した第1実施形態にて説明をした演出態様では、遊技者に対して、役物当たり遊技が実行されることにより中断されている特別図柄変動の残期間を遊技者が把握出来ないものであった。これに対して、本実施形態では、上述した第1実施形態の演出態様に加え、中断中の特別図柄変動の残期間に応じた演出を実行可能に構成している。具体的には、図91(a)に示した通り、役物当たり遊技中における中断中の特別図柄変動の残期間が0.1秒(図91(c)参照)である場合には、副表示領域Dsにて「次の役物当たりでVGETしたほうが大チャンス」のコメントを表示し、図91(b)に示した通り、役物当たり遊技中における中断中の特別図柄変動の残期間が20.1秒(図91(d)参照)である場合には、副表示領域Dsにて「今回の役物当たりでVGETすると大チャンス」のコメントを表示するように構成している。
即ち、本実施形態では、中断中の特別図柄変動の残期間を判別し、その判別結果が予め定められた所定期間(例えば、5秒)よりも短い場合には、今回の役物当たり遊技にてV入賞口165に球を入賞させ、V大当たり遊技を実行した場合に、そのV大当たり遊技の後に設定される時短状態の期間(Vラッシュ期間)が短くなり易い状態であることを示す演出が実行され、中断中の特別図柄変動の残期間が所定期間(例えば、5秒)よりも長い場合には、今回の役物当たり遊技にてV入賞口165に球を入賞させ、V大当たり遊技を実行した場合に、そのV大当たり遊技の後に設定される時短状態の期間(Vラッシュ期間)が長くなり易い状態であることを示す演出が実行されるように構成している。よって、V大当たり遊技中の遊技方法を実行される演出の内容に基づいて遊技者が選択(V入賞口165へと球を入賞させるか、入賞させないかを選択)することが可能となり、遊技者が任意に選択した遊技方法に基づいてVラッシュ期間中の遊技結果を大きく異ならせることが可能となる。
なお、詳細な説明は省略するが、図91(a)に示した演出を実行するには、その他にも演出実行条件を設けており、具体的には、獲得済の普図保留記憶(獲得済の普通図柄の入賞情報)内に当たり当選している入賞情報が含まれている場合に成立する第1条件と、中断中の特別図柄変動が時短終了条件を成立させることとなる特別図柄変動(時短最終変動)では無い場合に成立する第2条件と、を有している。このように演出実行条件を設定することにより、副表示領域Dsにて表示されたコメントに従って、実行中の役物当たり遊技中に球をV入賞させない遊技を選択した後に、直ぐに時短状態が終了してしまう事態が発生してしまうことを抑制することができる。
なお、上述した図91(a),(b)の演出の実行条件は本実施形態にて用いた実行条件を用いても良く、例えば、中断中の特別図柄変動の残期間と、次に実行される特別図柄変動の変動時間と、を比較する比較手段を設け、その比較結果が中断中の特別図柄変動の残期間のほうが長いと判別した場合には、今回の役物当たり遊技中のV入賞促す演出(図91(b)参照)を実行し、中断中の特別図柄変動の残期間のほうが短いと判別した場合には、今回の役物当たり遊技中にはV入賞を抑制する演出(図91((a)参照)を実行するように構成しても良い。これにより、実際に実行される特別図柄変動の期間(次に実行される特別図柄変動の期間)に対して、中断中の特別図柄変動の残期間を相対的に判別することが可能となるため、遊技者に精度の高い演出を実行(設定)することができ、演出効果を高めることができる。
以上、図90及び図91で示したように、本実施形態では、Vラッシュ中の役物当たり遊技中(特別図柄変動の中断中)における普通図柄の変動状況、普図当たり遊技の遊技状況、及び、中断されている特別図柄変動の残期間に基づいて、遊技者に対して有利となり得る遊技方法を示唆する演出を実行するように構成することで、遊技者に対して遊技方法を選択させる楽しさを提供することができるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、役物当たり遊技中における普通図柄の変動状況、普図当たり遊技の遊技状況、及び、中断されている特別図柄変動の残期間のそれぞれを示唆する演出を実行する、即ち、Vラッシュ期間中における各種状況を示唆する状況示唆演出のみを実行するように構成しても良い。このように構成することで、状況示唆演出を把握した遊技者がVラッシュ期間中の遊技状況を分析し、最も有利となる遊技方法を自ら予測して遊技方法を選択する楽しさを提供することができる。
<第2実施形態における時短状態中の遊技の流れについて>
次に、図92及び図93を参照して、第2実施形態における時短状態中の遊技の流れについて説明をする。本第2実施形態では、時短状態中の普通図柄抽選で当たり当選した場合に実行される普図当たり遊技として、普図当たり遊技の期間が短い普図当たり遊技と、普図当たり遊技の期間が長い普図当たり遊技とを実行可能に構成している。そして、普図当たり遊技の期間が短い普図当たり遊技よりも、普図当たり遊技の期間が長い普図当たり遊技のほうが、普図当たり遊技全体の期間の長さに対する普電入賞装置640が開放状態となる期間の長さの割合が低くなるように構成している。つまり、普図当たり遊技の期間が短い普図当たり遊技は、普図当たり遊技中に普電入賞装置640へと球を入賞させることができ、且つ、短い期間(約3.5秒)で普図当たり遊技が終了する有利普図当たり遊技となり、普図当たり遊技の期間が長い普図当たり遊技は、普図当たり遊技中に普電入賞装置640へと球を入賞させることができるが、普図当たり遊技が終了するまでの期間が長い(約17.5秒)不利普図当たり遊技となる。
さらに、詳細な説明は後述するが、上述した不利普図当たり遊技は、有利普図当たり遊技と同一の可変動作で普電入賞装置640を開放動作させた後、普電入賞装置640が閉鎖状態となる期間が15秒間設定される普図当たり遊技であり、その15秒間は、特別図柄変動の残期間が無駄に減算される不利期間となる。
そこで、上述した不利期間が設定されるタイミングと、役物当たり遊技の遊技内容について図92を参照して説明をする。図92は、不利普図当たり遊技(普図当たりB)が実行された場合における遊技の流れを示したタイミングチャートである。普通図柄抽選で当たり当選し、不利普図当たり遊技が実行されると、普電入賞装置640が1秒開放、0.5秒閉鎖、1秒開放、15秒閉鎖、0.1秒開放する普図当たり遊技が実行される。そして、最初の1秒開放の期間中に普電入賞装置640に入賞した球が特電作動口643へと入賞すると、その入賞を契機に役物当たり遊技が実行される。
そして、詳細は図96(b)を参照して後述するが、図92(a)に示したように、特電作動(役物当たり遊技)中に球をV入賞装置65へと入賞させること無く、時間経過で終了させた場合には、役物当たり遊技が開始されてから8.1秒後に役物当たり遊技が終了するため、8.1秒の間、特図変動(特別図柄変動)の変動時間の減算が中断される。よって、不利普図当たり遊技(普図当たりB)が実行される場合に設定される不利期間の一部を特別図柄変動の変動時間が減算されない状態と重複させることができるため、不利期間中に減算される特別図柄変動の変動時間を減少させることができる。
一方、図92(b)に示した通り、特電作動(役物当たり遊技)中に球をV入賞装置65へと規定個数(3個)入賞させ、球入賞に基づいて役物当たり遊技を終了させた場合には、図92(a)に示した時間経過で役物当たり遊技を終了させた場合に比べて、役物当たり遊技の期間(特別図柄変動の変動時間の減算が中断されている期間)が短くなるため、不利期間中に減算される特別図柄変動の変動時間が長くなる。
このような状況において、本実施形態では、図90(a)に示した通り、普図当たり遊技が終了するまでの期間を表示領域HR10に表示し、さらに、副表示領域Dsにて特別図柄変動の変動時間の減算を継続して中断させる遊技方法が案内表示されるため、遊技者に対して、役物当たり遊技中の遊技方法を選択させ易くすることができる。なお、役物当たり遊技中に球がV入賞口165へと入賞し、V大当たり遊技が実行された場合には、その大当たり遊技期間と、不利普図当たり遊技(普図当たりB)が実行される場合に設定される不利期間とが重複するため、不利期間が設定されることにより遊技者に不利となることが無い。
よって、遊技者に対して、実行中の役物当たり遊技を時間経過で終了させ無駄に特別図柄変動の変動時間の減算が行われてしまうことを防ぐ遊技方法を選択するか、実行中の役物当たり遊技にてV入賞口165へと球を入賞させ(入賞確率は約1/11)、V大当たり遊技を狙う遊技方法を選択するかを、選択させる楽しみを提供することができる。
次に、図93を参照して、時短状態中に実行される普通図柄変動の変動時間として、遊技者に不利となる長時間変動(15秒)が選択された場合における遊技の流れについて説明をする。図93は、時短状態中に実行される普通図柄変動の変動時間として、遊技者に不利となる長時間変動(15秒)が選択された場合における遊技の流れを模式的に示したタイミングチャートである。
詳細は後述するが、本実施形態では、時短状態中に実行される普通図柄変動の変動時間として、1秒の短変動と、15秒の長変動と、が選択されるように構成している。ここで、時短状態中における普通図柄の変動期間中は、特別図柄変動の変動時間の減算が実行され、且つ、普図当たり遊技が実行されない期間であるため、遊技者に不利な不利期間となる。よって、図92を参照して上述した普図当たり遊技中における閉鎖状態期間と同様に、役物当たり遊技の遊技期間、即ち、特別図柄変動の変動時間の減算が中断されている期間と、普通図柄変動の変動期間とを重複させ、不利期間中の無駄に特別図柄変動の変動時間が減算されないようにしたほうが、時短状態中の遊技を効率良く実行することができる。
詳細は図96(b)を参照して後述するが、図93(a)に示した通り、特電作動(役物当たり遊技)中に球をV入賞装置65へと規定個数(3個)入賞させ、球入賞に基づいて役物当たり遊技を終了させた場合には、図92(a)に示した時間経過で役物当たり遊技を終了させた場合に比べて、役物当たり遊技の期間(特別図柄変動の変動時間の減算が中断されている期間)が短くなるため、不利期間中に減算される特別図柄変動の変動時間が長くなる。
一方、図93(b)に示したように、特電作動(役物当たり遊技)中に球をV入賞装置65へと入賞させること無く、時間経過で終了させた場合には、役物当たり遊技が開始されてから8.1秒後に役物当たり遊技が終了するため、8.1秒の間、特図変動(特別図柄変動)の変動時間の減算が中断される。よって、長時間の普通図柄変動(15秒)の変動期間を特別図柄変動の変動時間が減算されない状態と重複させることができるため、不利期間中に減算される特別図柄変動の変動時間を減少させることができる。
このような状況において、本実施形態では、図90(b)に示した通り、普図当たり変動が終了するまでの期間を表示領域HR11に表示し、さらに、副表示領域Dsにて特別図柄変動の変動時間の減算を継続して中断させる遊技方法が案内表示されるため、遊技者に対して、役物当たり遊技中の遊技方法を選択させ易くすることができる。なお、役物当たり遊技中に球がV入賞口165へと入賞し、V大当たり遊技が実行された場合には、その大当たり遊技期間と、長時間の普通図柄変動(15秒)の変動期間とが重複するため、不利期間が設定されることにより遊技者に不利となることが無い。
よって、遊技者に対して、実行中の役物当たり遊技を時間経過で終了させ無駄に特別図柄変動の変動時間の減算が行われてしまうことを防ぐ遊技方法を選択するか、実行中の役物当たり遊技にてV入賞口165へと球を入賞させ(入賞確率は約1/11)、V大当たり遊技を狙う遊技方法を選択するかを、選択させる楽しみを提供することができる。
<第2実施形態における電気的構成について>
次に、図94〜図99を参照して、本第2実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成について説明をする。本第2実施形態では、上述した第1実施形態に対して、主制御装置110のROM202の構成の一部と、音声ランプ制御装置113のRAMの構成の一部とが相違している。同一の要素については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
ここで、図94を参照して、本第2実施形態のパチンコ機10おける電気的構成について説明をする。図94は、本第2実施形態のパチンコ機10における電気的構成を示すブロック図である。本第2実施形態では、上述した第1実施形態のパチンコ機10における電気的構成(図21参照)に対して、主制御装置110のROM202の構成の一部と、音声ランプ制御装置113のRAMの構成の一部と、主制御装置110の入出力ポート205に接続されるソレノイド209に新たなソレノイドを追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
本第2実施形態では、図88、及び図89を参照して上述した通り、普電入賞装置640内に第3可動弁1642を設けており、その第3可動弁1642を駆動させるための第3可動弁ソレノイド209fを追加している点で相違している。詳細な説明は後述するが、この第3可動弁ソレノイド209fは、普図当たり遊技の実行を契機に所定間隔でオン状態とオフ状態とに切り替え制御される。これにより、普図当たり遊技中は第3可動弁1642が通常位置(図88参照)と、作動位置(図89参照)とに可変される。よって、普図当たり遊技中に第2可動弁642が作動し、普電入賞装置640に入賞した球が特電作動口643に向けて流下した場合には、第3可動弁1642の状況に応じて、球が特電作動口643に入賞するか、第2特電作動口1643に入賞するかが切り替わることになる。よって、遊技者に対して普電入賞装置640内に入賞した球の流下状況に興味を持たせることができる。
次に、図95(a)を参照して、本第2実施形態における主制御装置110のMPU201のROM202の内容について説明をする。図95(a)は、本第2実施形態における主制御装置110のMPU201のROM202の内容を模式的に示した模式図である。本第2実施形態では、上述した第1実施形態におけるROM202(図23参照)に対して、各種動作シナリオテーブル202eに替えて各種動作シナリオ2テーブル202aaを設け、新たに普図当たり種別選択テーブル202ab、普図変動パターン選択テーブル202acを設けた点で相違している。それ以外の要素は同一であり、同一の要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、普図当たり種別選択テーブル202abについて図95(b)を参照して説明をする。図95(b)は、普図当たり種別選択テーブル202abに規定されている内容を模式的に示した模式図である。本第2実施形態は、上述した第1実施形態と異なり、時短状態中において実行される普図当たり遊技に複数の種別を設け、動作パターンを異ならせた普図当たり遊技を実行可能に構成している。具体的な説明は省略するが、普通図柄変動処理(図48のS106参照)において、普図当たりに当選した普通図柄変動が停止した場合に(S1117:Yes)、スルーゲート67を球が通過した際に取得した第2当たり種別カウンタC9(0〜99)の値と、設定されている遊技状態と、に基づいて普図当たり種別選択テーブル202abを参照して、普図当たり種別が選択されるように構成している。
普図当たり種別選択テーブル202abに規定されている内容を具体的に説明すると、設定されている遊技状態が時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)であって、取得した第2当たり種別カウンタC9の値が「0〜89」の範囲には、普図当たり種別として「普図当たりA」が規定され、「90〜99」の範囲には、普図当たり種別として「普図当たりB」が規定されている。具体的な普図当たり遊技の動作内容については後述するが、「普図当たりA」が選択された場合は(選択率90%)、普図当たり遊技期間の全体に渡って複数回(2回)、電動役物640aが開放状態となり、比較的、球を普電入賞装置640へと入賞させ易い普図当たり遊技が実行される。一方、「普図当たりB」が選択された場合は(選択率10%)、「普図当たりA」と同様の普図当たり遊技が実行された後に(普図当たり遊技期間の後半に)、電動役物640aが閉鎖状態となる期間が長期間(15秒)設定される普図当たり遊技が実行される。
上述した通り、普図当たり遊技は、特別図柄変動が中断されることなく実行されるため、「普図当たりA」は、普図当たり遊技中の全体に渡って球を特電作動口643、或いは第2特電作動口1643へと入賞させ、役物当たり遊技を狙う遊技を実行可能だが、「普図当たりB」は、普図当たり遊技の後半に球を普電入賞装置640へと入賞させることが困難な期間が長期間設定されるため、特別図柄変動の残期間が無駄に減算されてしまい、遊技者にとって不利となる不利普図当たり遊技となる。
本実施形態では、このような遊技者に不利となる普図当たり遊技が実行される場合において、遊技者が役物当たり遊技を実行中であれば、その役物当たり遊技を長く継続させることで、不利普図当たり遊技の実行期間中に減算される特別図柄の残期間を減少させる遊技を遊技者に選択させることが可能な演出(図90(a)参照)を実行するように構成している。これにより、遊技者の技量に基づいて時短状態が継続する期間を可変させることが可能となるため、遊技者の遊技意欲を高めることができる。
次に、図95(c)を参照して、普図変動パターン選択テーブル202acの内容について説明をする。図95(c)は、普図変動パターン選択テーブル202acに規定されている内容を模式的に示した模式図である。この普図変動パターン選択テーブル202acは、スルーゲート67を球が通過したことを契機に実行される普通図柄の変動パターンを選択するためのデータテーブルであって、普通図柄変動処理(図48のS106参照)において、普通図柄の変動時間を選択する際に参照される。
上述した第1実施形態では、図48に示した通り、普通図柄の変動時間が3秒に統一されていたため、普通図柄の変動パターンを選択する処理(図48のS1114参照)では、3秒の変動時間(変動パターン)が設定されるだけであった。これに対して、本第2実施形態では、設定されている遊技状態と、普通図柄の変動種別を選択する際に参照される変動種別カウンタCS2の値とに基づいて、異なる変動パターンを選択可能に構成している。
具体的には、遊技状態が通常状態である場合には、取得した変動種別カウンタCS2の全範囲(0〜198)に対して変動時間3秒の通常変動が選択されるように構成している。つまり、通常状態においては、上述した第1実施形態と同一の3秒間の普通図柄変動が実行されるように構成している。一方、遊技状態が時短状態である場合には、変動種別カウンタCS2の値が「0〜179」の範囲に変動時間が1秒の変動パターンとして、短変動が規定されており。「180〜197」の範囲に変動時間が15秒の変動パターンとして、長変動が規定されている。
このように、本実施形態では、時短状態中に選択される普図変動パターンによって、普通図柄が変動している期間の長さが大きく異なることになる。この時短状態中における普通図柄の変動期間中は、普図当たり遊技が実行されることの無い期間であり、さらに、特別図柄変動の残期間が減算処理される期間であるため、時短状態中において、遊技者に不利となる普図変動パターンとなる。
本実施形態では、このような遊技者に不利となる不利普図変動パターンで普通図柄変動が実行される場合において、遊技者が役物当たり遊技を実行中であれば、その役物当たり遊技を長く継続させることで、不利普図変動の実行期間中に減算される特別図柄の残期間を減少させる遊技を遊技者に選択させることが可能な演出(図90(c)参照)を実行するように構成している。これにより、遊技者の技量に基づいて時短状態が継続する期間を可変させることが可能となるため、遊技者の遊技意欲を高めることができる。
次に、図96(a)を参照して、各動作シナリオテーブル202eのうち、上述した第1実施形態とは異なる内容について説明をする。図96(a)は、本第2実施形態における各動作シナリオテーブル202eの内容を模式的に示した模式図である。本第2実施形態では、上述した第1実施形態の各動作シナリオテーブル202e(図26参照)に対して、普図当たり動作シナリオテーブル202e3の一部を変更した点と、第2役物当たり動作シナリオテーブル202e5を追加した点で相違している。それ以外は、同一であり、同一の内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、図96(b)を参照して、第2役物当たり動作シナリオテーブル202e5の内容について説明をする。図96(b)は、第2役物当たり動作シナリオテーブル202e5に規定されている内容を模式的に示した模式図である。この第2役物当たり動作シナリオテーブル202e5は、普図当たり遊技において、第2特電作動口1643に球が入賞した場合に実行される役物当たり遊技の動作シナリオが規定されているデータテーブルである。
具体的には、シナリオカウンタの値が「1」のタイミング、即ち、役物当たり遊技が実行された直後に貯留ソレノイド209cがオフに設定され、貯留ソレノイド209cがオフの状態が、役物当たり遊技が終了するまで継続するように規定されている。そして、シナリオカウンタの値が「25」、即ち、役物当たり遊技が開始されてから0.1秒後までオープニング期間(V開閉扉65aが閉鎖状態の期間)が継続し、その後、シナリオカウンタの値が「26」〜「400」までの範囲、即ち、1.5秒間の間、V入賞口ソレノイド209bがオンに設定(ラウンド期間が設定)される動作シナリオが規定されている。このV入賞口ソレノイド209bがオンに設定されると、V開閉扉65aが開放状態となり、球がV入賞装置65へと入賞可能となる。このラウンド期間中にV入賞装置65へと入賞した球は、球非貯留状態(退避状態)へと移動している貯留弁66aを通過し、第1可動弁66bへと到達する。よって、1回の役物当たり遊技中に複数の球を第1可動弁66bへと流入させることができるため、役物当たり遊技中のV入賞確率を高めることができる。
そして、シナリオカウンタの値が「400」に到達すると、V入賞口ソレノイド209bがオフに設定され、V開閉扉65aが閉鎖状態となる状態がシナリオカウンタの値が「1650」に到達するまで、即ち、5秒間継続するように動作シナリオが規定されている。その後、シナリオカウンタの値が「1650」に到達すると、「1675」までの間、即ち、0.1秒間、V入賞口ソレノイド209bがオンに設定された後に、シナリオカウンタの値が「2025」までの間V入賞口ソレノイド209bがオフに設定される。
なお、本実施形態では、上述した役物当たり動作シナリオテーブル202e2に規定されている貯留弁66aに対する動作シナリオと、第2役物当たり動作シナリオテーブル202e5に規定されている貯留弁66aに対する動作シナリオとで、貯留弁66aの動作内容を異ならせているが、これに限ること無く、実行される役物当たり遊技において、貯留弁66aの動作内容を統一化しつつ、役物当たり遊技中におけるV入賞口165へと球の入賞割合を異ならせるように構成しても良い。
具体的には、貯留ソレノイド209cの動作シナリオを、役物当たり遊技が開始されてから3秒間、貯留ソレノイド209cをオフに設定した後に、貯留ソレノイド209cを2秒間オンに設定し、その後、再度貯留ソレノイド209cをオフに設定するように規定し、第2特電作動口1643に球が入賞した場合には、オープニング期間(V開閉扉65aが閉鎖状態の期間)0.1秒、ラウンド期間(V開閉扉65aが開放状態の期間)1.5秒、エンディング期間(V開閉扉65aが閉鎖状態の期間)1.5秒となる役物当たり遊技が実行されるように動作シナリオを規定する。
一方、特電作動口643に球が入賞した場合には、オープニング期間(V開閉扉65aが閉鎖状態の期間)3.1秒、ラウンド期間(V開閉扉65aが開放状態の期間)1.5秒、エンディング期間(V開閉扉65aが閉鎖状態の期間)1.5秒となる役物当たり遊技が実行されるように動作シナリオを規定すれば良い。このように構成することで、第2特電作動口1643に球が入賞したことに基づいて実行される役物当たり遊技では、V入賞装置65へと球を入賞させることが可能な期間において貯留弁66aが球を貯留できない退避状態(球非貯留状態)となるため、V入賞装置65へと入賞した複数の球が第1可動弁66bへと流入することになり、V入賞口165へと入賞する確率を高めることができる。
また、特電作動口643に球が入賞したことに基づいて実行される役物当たり遊技では、V入賞装置65へと球を入賞させることが可能な期間において貯留弁66aが球を貯留可能な突出状態(球貯留状態)となるため、V入賞装置65へと入賞した球のうち、貯留弁66aの貯留部に貯留された球のみが第1可動弁66bへと流入することになり、V入賞口165へと入賞する確率を低くすることができる。
このように構成することで、実行される役物当たり遊技の種別に応じて、役物当たり遊技中におけるV入賞口165へと球の入賞のし易さ(V入賞率)を可変させる場合において、V開閉扉65aの開放パターン、貯留弁66aの動作パターンのうち、最初にV開閉扉65aを開放させるまでの期間(オープニング期間)の長さのみを異ならせるだけで、V入賞率を可変させることができるため、役物当たり遊技における動作制御を簡素化することができる。つまり、役物当たり遊技が開始されてからオープニング期間が終了するまでの期間のみ、役物当たり遊技の種別毎に動作シナリオを設定し、それ以降は共通の動作シナリオに基づいて各種装置の動作制御を実行することができるため、動作制御を簡素化することができる。
また、上述した例によれば、遊技者に有利となる役物当たり遊技(第2特電作動口1643に球が入賞した場合に実行される役物当たり遊技)のほうが、遊技者に不利となる役物当たり遊技(特電作動口643に球が入賞した場合に実行される役物当たり遊技)よりも、役物当たり遊技が開始されてから早い段階でV入賞装置65へと球を入賞させることができるように構成している。これにより、遊技者に有利な遊技を効率良く実行させることができる。また、貯留弁66aの動作内容として、遊技者に有利な動作(貯留ソレノイド209cをオフにする動作)を、遊技者に不利となる役物当たり遊技によって、V入賞装置65へと球を入賞させることが可能となるタイミングよりも前に設定しているため、遊技者に不利となる役物当たり遊技中にV入賞装置65へと入賞した球が、V入賞装置65内にて詰まり、或いは、意図的に滞留させたとしても、その後に、遊技者に有利な動作(貯留ソレノイド209cをオフにする動作)が実行されないため、不正に球をV入賞口165へと入賞させる行為を抑制することができる。
なお、詳細な説明は省略するが、本実施形態では、役物当たり動作シナリオテーブル202e2に規定されている動作シナリオを、上述した第1実施形態に対して異ならせており、具体的には、図96(b)を参照して説明をした第2役物当たり動作シナリオテーブル202e5と同様に、役物当たり遊技の後半期間に15秒間の閉鎖期間と、0.1秒間の開放期間とを規定している点で相違している。
即ち、本実施形態では、役物当たり遊技が実行された場合に、球入賞に基づいて役物当たり遊技を終了させる場合と、時間経過に基づいて役物当たり遊技を終了させる場合と、で役物当たり遊技の遊技期間を大きく異ならせることができるように構成している。これにより、役物当たり遊技中における遊技方法の選択結果に応じて、時短状態中の遊技結果を大きく異ならせることが可能となり、遊技者に対して意欲的に遊技を行わせることができる。
次に、図97(a)を参照して、本第2実施形態の普図当たり動作シナリオテーブル202e3のうち、上述した第1実施形態とは異なる点について説明をする。図97(a)は、本第2実施形態の普図当たり動作シナリオテーブル202e3の内容を模式的に示した模式図である。本第2実施形態では、上述した第1実施形態に対して、時短状態中に実行される普図当たり遊技の動作内容を異ならせた点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。図97(a)に示した通り、本第2実施形態では、時短状態中に実行される普図当たり遊技の動作シナリオを上述した第1実施形態と異ならせており、時短用普図当たり2シナリオ202e33と、時短用普図当たり3シナリオ202e33と、を有している。
まず、図97(b)を参照して、時短用普図当たり2シナリオ202e33の内容について説明をする。図97(b)は、時短用普図当たり2シナリオ202e33に規定されている内容を模式的に示した模式である。この時短用普図当たり2シナリオ202e33は、普図当たり種別として「普図当たりA」が選択された場合に実行される普図当たり遊技の動作シナリオが規定されており、普図当たり遊技全体の長さが3.6秒であって、普図当たり遊技期間全体に占める電動役物640aが開放状態となる期間の割合が、後述する時短用普図当たり3シナリオ202e34に規定されている動作シナリオよりも高い普図当たり遊技が実行される。
具体的には、シナリオカウンタの値が「1」に対して、第2可動弁ソレノイド209eがオンに設定される動作シナリオが規定され、第3可動弁ソレノイド209fがオンに設定される動作シナリオが規定されている。なお、第2可動弁ソレノイド209eは、普図当たり遊技が終了する時点(シナリオカウンタの値が「900」となる)までオン状態が設定される。つまり、「普図当たりA」に対応して実行される普図当たり遊技では、電動役物640aに入賞した球が必ず特電作動口643、或いは、第2特電作動口1643へと入賞するように構成している。
また、第3可動弁ソレノイド209fは、0.2秒のオン期間(第2特電作動口1643に球が入賞可能となる作動位置に第3可動弁1642を位置させる期間)と、1.5秒のオフ期間(特電作動口643に球が入賞可能となる通常位置に第3可動弁1642を位置させる期間)と、が繰り返し設定されるように構成している。つまり、第2可動弁642を通過した球が第2特電作動口1643へと入賞する割合が約11%となり、第2可動弁642を通過した球が特電作動口643へと入賞する割合が約89%となるように構成している。
そして、シナリオカウンタの値が「25」、即ち、普図当たり遊技が開始されてから0.1秒後までオープニング期間(電動役物640aが閉鎖状態の期間)が継続し、その後、シナリオカウンタの値が「26」〜「274」までの範囲、即ち、1秒間の間、普電ソレノイドがオンに設定され(電動役物640aが開放状態となり)、「275」〜「400」までの範囲、即ち、0.5秒の間、普電ソレノイドがオフに設定される(電動役物640aが閉鎖状態となる)。そして、「401」〜「649」までの範囲、即ち、1秒間の間、再度普電ソレノイドがオンに設定され、その後、「650」〜「900」までの範囲、即ち1秒間の間、普電ソレノイドがオフに設定される動作シナリオが規定されている。つまり、時短用普図当たり2シナリオ202e33に規定されている動作シナリオに基づく普図当たり遊技が実行されると、電動役物640aが1秒間開放される開放動作が2回実行される普図当たり遊技が実行され、普図当たり遊技全体の期間(3.6秒)に対して、球が普電入賞装置640へと入賞可能となる電動役物640aの開放状態期間の合計が2秒となるため、普図当たり遊技期間における約40%が遊技者に有利な期間(特電遊技を進行させることが可能(特電作動口643、或いは、第2特電作動口1643へと球を入賞させることが可能)な期間)となる。
次に、図98を参照して、時短用普図当たり3シナリオ202e34の内容について説明をする。図98は、時短用普図当たり3シナリオ202e34に規定されている内容を模式的に示した模式図である。この時短用普図当たり3シナリオ202e34は、「普図当たりB」が選択された場合に実行される普図当たり遊技の動作シナリオが規定されているものである。時短用普図当たり3シナリオ202e34に規定されている内容は、上述した時短用普図当たり2シナリオ202e33に対して、シナリオカウンタの値が「650」に到達するまでは同一であるため、その詳細な説明を省略する。
シナリオカウンタの値が「650」〜「3500」の範囲、即ち、15秒間の間、普電ソレノイドがオフに設定され、その後、シナリオカウンタの値が「3501」〜「3524」の範囲、即ち、0.1秒の間、普電ソレノイドがオンに設定され、その後、シナリオカウンタの値が「3525」となる場合に、普電ソレノイドがオフに設定される。
つまり、時短用普図当たり3シナリオ202e34に規定されている普図当たり遊技は、普図当たり遊技期間全体の長さが17.7秒であって、普図当たり遊技中に球を普電入賞装置640へと入賞させることが可能な期間の合計が2.1秒となるように構成している。よって、普図当たり遊技全体の期間(17.7秒)に対して、球が普電入賞装置640へと入賞可能となる電動役物640aの開放状態期間の合計が2.1秒となるため、普図当たり遊技期間における約12%が遊技者に有利な期間(特電遊技を進行させることが可能(特電作動口643、或いは、第2特電作動口1643へと球を入賞させることが可能)な期間)となる。さらに、2回目の電動役物640a開放動作を終えると、そこから15秒間もの間、電動役物640aが閉鎖状態となる。
よって、時短状態中に時短用普図当たり3シナリオ202e34が設定された場合には、球が普電入賞装置640に入賞し得ない期間が長く設定されるため遊技者に不利となる普図当たり遊技となる。また、本実施形態では、上述した第1実施形態と同様に、時短状態中に実行される特別図柄抽選が所定回数(例えば、4回)に到達した場合に(4回目の特別図柄変動が終了した場合に)、時短状態が終了するように構成しており、普図当たり遊技中は、特別図柄変動の残期間が減算されるように構成している。つまり、15秒間の閉鎖状態中も、特別図柄変動の残期間が減算されることになるため、遊技者により不利となる普図当たり遊技となる。
次に、図99を参照して、本第2実施形態におけるパチンコ機10の音声ランプ制御装置113のRAM223の内容について説明をする。図99は、音声ランプ制御装置113のRAMの構成を模式的に示した模式図である。図99に示した通り、本第2実施形態では、上述した第1実施形態の音声ランプ制御装置113のRAM223に対して、普図変動時間カウンタ223aaと、普図当たり時間カウンタ223abと、発射禁止示唆フラグ223acと、演出設定済フラグ223adと、追加した点で相違している。それ以外の要素については同一であり、同一の内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
普図変動時間カウンタ223aaは、普通図柄の変動時間を計測するためのカウンタであって、普図変動パターンコマンドを受信した場合に、受信したコマンドに対応する変動時間が設定され、音声ランプ制御装置113のメイン処理(図60参照)にて定期的(1ミリ秒毎)に実行される演出更新処理にて設定されているカウンタの値が減算されるように構成している。役物当たり遊技が実行される際に参照され、カウンタ値に基づいて様々な演出が実行されるように構成している。
普図当たり時間カウンタ223abは、普図当たり遊技が実行される遊技期間を計測するためのカウンタであって、普図当たり開始コマンドを受信した場合に、受信したコマンドに対応する普図当たり遊技期間がセットされ、音声ランプ制御装置113のメイン処理(図60参照)にて定期的(1ミリ秒毎)に実行される演出更新処理にて設定されているカウンタの値が減算されるように構成している。
発射禁止示唆フラグ223acは、役物当たり遊技をパンクさせる(時間経過によって役物当たり遊技を終了させる)ためのパンク示唆演出を実効する際にオンに設定され、オンに設定されている状態で役物当たり遊技が終了した場合にオフに設定される。役物当たり遊技が終了した際に、フラグの設定状況と、成立した役物当たり遊技の終了条件(入賞終了、時間経過終了)とに基づいて役物当たり遊技のエンディング画面の表示態様を可変させる際に参照される。
演出設定済フラグ223adは、役物当たり遊技を時間経過に基づいて終了させることを示唆するパンク示唆演出や、役物当たり遊技中に球をV入賞装置65へと入賞させることを示唆する演出が設定されたことを示すためのものであって、役物当たり遊技中に専用の演出が設定された場合にオンに設定される。
<第2実施形態における主制御装置により実行される制御処理について>
本第2実施形態では、上述した第1実施形態に対して、普図当たり遊技中に球が入賞する作動口(特電作動口643、第2特電作動口1643)に応じて異なる役物当たり遊技を実行可能に構成した点で大きく相違している。また、詳細な図示は省略するが、普通図柄抽選において普通図柄の変動時間を遊技状態、及び、取得した変動種別カウンタCS2の値に基づいて、普図変動パターン選択テーブル202ac(図95(c)参照)を参照して選択可能に構成した点と、時短状態中に実行される普図当たり遊技として異なる動作内容の普図当たり遊技を実行可能に構成している点で相違している。主制御装置110により実行される制御処理について上述した内容以外は同一であり、同一の内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
ここで、図100を参照して、特電始動口入賞処理2(S108)の内容について説明をする。図100は、特電始動口入賞処理2(S108)の内容を示したフローチャートである。この特電始動口入賞処理2(S108)は、上述した第1実施形態の特特電始動口入賞処理(図50のS108参照)に対して、球が入賞した作動口(特電作動口643、第2特電作動口1643)に対応する当たり種別を設定可能に構成した点で相違し、それ以外は同一である。同一の制御内容については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
<第2実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図101〜図107を参照して、本第2実施形態における音声ランプ制御装置113により実行される制御処理について、上述した第1実施形態における音声ランプ制御装置113にて実行される制御処理との相違点を中心に説明を行う。本第2実施形態の音声ランプ制御装置113により実行される制御処理は、上述した第1実施形態の音声ランプ制御装置113にて実行される制御処理に対して、コマンド判定処理(図61のS4112参照)にて実行される普図関連処理(図66のS4217参照)に替えて普図関連処理2(図101のS4217参照)を、当たり関連処理(図67のS4219)にて実行される役物当たり関連処理(図70のS4804)に替えて役物当たり関連処理2(図103のS4851参照)を、演出更新処理(図72のS4111参照)に替えて演出更新処理2(図105のS4151参照)を、実行する点で相違している。それ以外の要素は同一であり、同一の要素については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
ここで、図101を参照して、普図関連処理2(S4217)の内容について説明をする。図101は、普図関連処理2(S4217)の内容を示したフローチャートである。この普図関連処理2(S4217)は、上述した第1実施形態の普図関連処理(図66のS4217参照)に対して、普図変動パターンコマンドを受信した場合に実行される処理と、普図当たり開始コマンドを受信した場合に実行される処理と、を変更した点で相違し、それ以外は同一である。
普図関連処理2(S4217)が実行されると、まず、普図変動パターンコマンドを受信したかを判別し(S4701)、受信したと判別した場合は(S4701:Yes)、普図変動開始処理を実行し(S4751)、その後、本処理を終了する。なお、S4751の処理で実行される普図変動開始処理(S4751)については、詳細は図102を参照して後述するが、普通図柄変動の変動時間を計測するための処理が実行される。本実施形態では、普通図柄の変動パターンとして複数の変動時間を選択可能(図95(c)参照)に構成しており、選択される変動パターンに応じて時短状態中に実行される遊技の有利度合いを可変させるように構成している。
S4701の処理において、普図変動パターンコマンドを受信していないと判別した場合は(S4701:No)、普図当たり開始コマンドを受信したかを判別し(S4703)、受信したと判別した場合は(S4703:Yes)、受信したコマンドに基づいて普図当たりの時間(対応する普図当たり遊技動作シナリオのEND時間)を普図当たり時間カウンタにセットし(S4752)、表示用普図当たり開始コマンドをセットし(S4704)、本処理終了する。一方、S4703の処理で普図当たり開始コマンドを受信していないと判別した場合は(S4703:No)、上述した第1実施形態の普図関連処理(図66参照)と同一のS4705〜S4714の処理を実行し、本処理を終了する。
次に、図102を参照して普図変動開始処理(S4751)の内容について説明をする。図102は、普図変動開始処理(S4751)の内容を示したフローチャートである。普図変動開始処理(S4751)が実行されると、まず、現在が時短中(時短状態中)であるかを判別し(S4771)、時短中では無いと判別した場合は(S4771:No)、表示用普図変動コマンドを設定し(S4771)、本処理を終了する。一方、S4771の処理において時短中では無いと判別した場合は(S4771:Yes)、受信した普図変動パターンコマンドから普図変動時間を抽出し(S4772)、抽出した値を普図変動時間カウンタ223aaにセットし(S4773)、上述したS4774の処理を実行し、本処理を終了する。
次に、図103を参照して、役物当たり関連処理2(S4851)の内容ついて説明をする。図103は、役物当たり関連処理2(S4851)の内容を示したフローチャートである。この役物当たり関連処理2(S4851)は、上述した役物当たり関連処理(S4804)に対して、役物当たり開始コマンドを受信した場合、エンディングコマンドを受信した場合に実行される処理の内容を変更した点で相違し、それ以外の要素は同一であり、同一の要素については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
役物当たり関連処理2(S4851)が実行されると、まず、役物当たり開始コマンドを受信したかを判別し(S5101)、受信したと判別した場合は(S5101:Yes)、役物当たり開始処理を実行し(S5151)、本処理を終了する。一方、S5101の処理において受信していないと判別した場合は(S5101:No)、上述した役物当たり関連処理(S4804)と同一のS5103〜S5107の処理を実行し、S5107の処理でエンディングコマンドを受信したと判別した場合に(S5107:Yes)、次いで、発射禁止示唆フラグ223acがオンに設定されているかを判別する(S5152)。
つまり、S5152の処理では、遊技者に球の発射を禁止させたほうが有利な状態であることを示唆するための演出を実行している状態であるかを判別している。S5152の処理で発射禁止示唆フラグ223acがオンでは無いと判別した場合は(S5152:No)、上述した役物当たり関連処理(S4804)と同一のS5108〜S5109の処理を実行し、本処理を終了する。一方、S5152の処理でオンに設定されていると判別した場合は(S5152:Yes)、発射禁止示唆フラグ223acをオフに設定し(S5153)、今回の普図当たり遊技の終了条件が時間経過であるかを判別する(S5154)。
時間経過に基づく普図当たり遊技の終了であると判別した場合は(S5154:Yes)、「成功」を示す表示用コマンドを設定し(S5155)、時間経過に基づく普図当たり遊技の終了では無い、即ち、球入賞に基づく普図当たり遊技の終了であると判別した場合は(S5154:No)、「残念」を示す表示用コマンドを設定する(S5156)。このように、時短状態中における普図当たり遊技の遊技内容に基づいて遊技者に球を発射させたほうが有利な状態か、不利な状態かを予測し、その予測結果に基づいて遊技者に遊技方法を示唆する演出を実行した場合に、その示唆内容に基づいて普図当たり遊技が終了したのかを判別し、その判別結果に基づいて普図当たり遊技の終了画面の表示態様を可変するように構成することで、遊技者に対して、今回の遊技方法が正しい選択であったのか否かを分かり易く報知することができる。
なお、本実施形態とは異なり、例えば、時短状態中における普図当たり遊技の遊技内容に基づいて遊技者に球を発射させたほうが有利な状態か、不利な状態かを予測し、その予測結果に基づいて遊技者に遊技方法を示唆する演出を実行した場合において、遊技者に本当に有利な遊技方法を予測し選択させるために、実際の予測結果とは異なる遊技方法を示唆する演出(所謂、ガセ演出)も実行可能に構成した場合には、S5154の処理において、実際の予測結果に対応した遊技(時間経過、球入賞)で普図当たり遊技を終了させたかを判別し、その判別結果に基づいて終了画面の表示態様を可変させるように構成しても良い。これにより、遊技者に対して意外性のある演出を実行することができる。
また、この場合、上述した遊技者に遊技方法を示唆する演出以外に、実際の遊技状況を遊技者に予測させるための状況報知演出(例えば、普図当たり遊技の種別を示唆する演出)を実行すると良い。これにより、遊技者に遊技方法を示唆する演出がガセ演出であるか否かを遊技者に予測させる楽しみを提供することができる。さらに、本実施形態では、普図当たり遊技と役物当たり遊技とが重複して実行される場合において、遊技者に遊技方法を示唆する演出を実行するように構成しているが、これに限ること無く、遊技者が遊技方法を選択可能な状態であれば、遊技者に遊技方法を示唆する演出を同一の手法で実行するように構成しても良い。
次に、図104を参照して、役物当たり開始処理(S5151)の内容について説明をする。図104は、役物当たり開始処理(S5151)の内容を示したフローチャートである。役物当たり開始処理(S5151)では、役物当たり遊技の開始タイミングにおける遊技状況に応じて、実行させる演出態様を可変させるための各種処理が実行される。
役物当たり開始処理(S5151)が実行されると、まず、受信したコマンドに基づいて入賞した特電作動口の種別を抽出する(S5301)。そして、今回の役物当たり遊技が、特電作動口643(特電作動口1)に球が入賞した場合に実行される役物当たり遊技であるかを判別し(S5302)、特電作動口1への入賞に基づくものでは無いと判別した場合は(S5302:No)、有利役物当たりを示すための表示用コマンドを設定し(S5303)、本処理を終了する。
一方、S5301の処理において、特電作動口1への入賞に基づくものであると判別した場合は(S5301:Yes)、次に、普図変動時間カウンタの値を読み出し(S5304)、読み出した値が10秒以上を示す値であるかを判別する(S5305)。10秒以上を示す値であると判別した場合は(S5305:Yes)、役物当たり時間経過終了を示唆するための表示用コマンドを設定し(S5306)、発射禁止示唆フラグ223acをオンに設定し(S5307)、S5310の処理へ移行する。S5306の処理で設定された表示用コマンドに基づいて、図90(a)に示した表示画面のように、球の発射を抑制(禁止)させるための表示態様(副表示領域Dsのコメントに相当)が表示される。
また、S5305の処理において、10秒以上を示す値では無いと判別した場合は(S5305:No)、次に、S5304の処理で読み出した値が5秒以下を示す値であるかを判別し(S5308)、5秒以下であると判別した場合は(S5308:Yes)、早く役物当たり遊技を終了させることで、次の普図当たり遊技によって、再度、役物当たり遊技を実行させることが可能な状態であるため、役物当たり入賞終了を示唆するための表示用コマンドを設定し(S5309)、S5310の処理へ移行する。ここで、S5309の処理によって設定された表示用コマンドに基づいて、第3図柄表示装置81の表示面には、球の発射を促す表示態様(例えば、「球を早く発射して、役物当たり遊技を終了させるとチャンス」)が表示される。
S5308の処理で5秒以下を示す値では無い、即ち、5〜10秒を示す値であると判別した場合は、専用の表示用コマンドを設定すること無く、役物当たりを示すための表示用コマンドを設定し(S5310)、演出設定済フラグ223adをオンに設定し(S5311)、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、本第2実施形態では、上述した第1遊技方法示唆演出と、第2遊技方法示唆演出と、を実行可能に構成しているため、遊技者に対して実行される各種示唆演出の演出内容に基づいて役物当たり遊技の遊技方法を選択させることが可能となる。よって、遊技者が任意に選択した遊技方法によってVラッシュ中の遊技が実行され、遊技方法の選択結果に応じてVラッシュ中の有利性を異ならせることができるため、実行される各種示唆演出に対して遊技者に興味を持たせることができる。また、自身の選択結果に応じてVラッシュ中の有利度合いを異ならせることができるため、遊技者を積極的に遊技に参加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本第2実施形態では、役物当たり遊技中に実行される普通図柄変動や普図当たり遊技の状況に応じて、役物当たり遊技の遊技方法を遊技者が選択することができるように示唆演出を実行するように構成しているが、それ以外にも重複して複数の遊技が実行される場合において、同様の示唆演出を実行するように構成しても良く、例えば、大当たり遊技終了後に時短状態が設定される場合において、その大当たり遊技の終了タイミングを、実行中の普通図柄変動の残期間の長さに基づいて遊技者に選択させることが可能な示唆演出を実行するように構成しても良い。このように構成することで、大当たり遊技終了後に時短状態が設定された場合において、通常状態(普通図柄の低確率状態)中に実行された普通図柄変動が長時間実行されてしまい、時短状態中の普通図柄変動が実行されない期間が長くなり遊技意欲が低下してしまう事態を抑制することができる。
<第3実施形態>
次に、図108〜図113を参照して、第3実施形態について説明をする。上述した第1実施形態、及び第2実施形態では、特電作動口(特電作動口643、或いは第2特電作動口1643)に球が入賞したことに基づいて、役物当たり遊技を実行すると共に、実行中の特別図柄変動の減算を中断させるように構成していた。つまり、役物当たり遊技を実行させればさせるほど遊技者に有利となるように構成していた。よって、時短状態中(Vラッシュ中)における遊技方法が単調となり、遊技者が遊技に飽きてしまう虞があった。
これに対して、本第3実施形態は、役物当たり遊技が実行される場合における実行中の特別図柄変動に対する処理内容を異ならせている点で上述した第1実施形態、及び第2実施形態と相違しており、具体的には、実行される(設定される)役物当たり遊技種別に応じて、実行中の特別図柄変動を中断させる処理と、破棄する(残変動時間を破棄し、抽選結果に関わらず外れで強制停止させる)処理と、破棄に加え、時短状態を終了させる処理とのうち、何れかが実行されるように構成している。
このように構成することで、役物当たり遊技の実行に基づいて、時短状態中の遊技状況を大きく可変させることができるため、遊技者に対して飽きのこない遊技を提供することができる。
さらに、時短状態(Vラッシュ)中に実行される演出に基づいて、遊技者に役物当たり遊技を実行させるか否かを選択させることが可能な演出を実行するように構成している。これにより、例えば、時短状態が終了してしまう役物当たり遊技が実行された場合に、遊技者に対して、急に時短状態が終了してしまい不信感を与えてしまうことを抑制することができる。また、実行される演出の内容に基づいて、役物当たり遊技を実行するか否かを遊技者自身が選択することができるため、意欲的に遊技に参加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
<第3実施形態における演出内容について>
まず、図108、図109を参照して、本第3実施形態において第3図柄表示装置81の表示面にて実行される演出のうち、特徴的な演出の内容について説明をする。本実施形態で実行される演出は、上述した各実施形態に対して、時短状態の継続期間(Vラッシュの継続期間)がタイマ812に表示される値の計時的な減算表示以外に、役物当たり遊技が実行されることにより実行中の特別図柄変動が破棄された場合に大幅にタイマ812に表示されている値が減少してしまう減少表示や、役物当たり遊技が実行されることにより時短状態が終了してしまう消滅表示を実行可能に構成している点で大きく相違する。
さらに、実行中の特別図柄変動が大当たり当選している場合(大当たり変動中)において、役物当たり遊技が実行されることにより、実行中の大当たり変動が破棄されてしまうことを示唆する示唆演出を実行するように構成している点で大きく相違する。それ以外の表示内容については、上述した相違点を表示するために、表示領域の大きさや位置が変化する程度で表示内容については同一である。同一の表示内容については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図108(a)は、特別図柄の大当たり変動の残期間が所定期間(10秒)に到達した場合に実行される表示内容の一例を示した模式図であり、図108(c)は、図108(a)に示した表示画面が表示される場合における各図柄の保留状況を示した模式図である。図108(a)に示した通り、大当たり変動の残期間が10秒に到達すると、「デンジャータイム突入」の表示態様が表示され、デンジャータイムが終了するまで(大当たり変動が停止表示するまで)の期間を示す期間表示態様851として「10秒」が表示される。この期間表示態様851は、タイマ812に表示される値と同様に、音声ランプ制御装置113の演出更新処理によって定期的に減算表示(カウントダウン表示)される。
さらに、Vラッシュ変動領域811では、Vラッシュ中における遊技の成功(V大当たり遊技の実行)に対応させた「V」を模した図柄に加え、遊技者に不利となる遊技結果を示す「ドクロ」を模した図柄が変動表示される。また、副表示領域Dsには「デンジャータイム中の役物当たりは大ピンチ」の文字が表示される。
つまり、デンジャータイムに突入すると、所定時間後(10秒後)に、大当たり変動が停止(特図抽選に基づく大当たり遊技の実行)する可能性があることを遊技者に示唆することになる。一方、詳細は後述するが、このデンジャータイムは、特別図柄の抽選結果が外れである場合の一部においても実行されるように構成している。
よって、遊技者はデンジャータイムに突入した場合に、デンジャータイムが終了するまで、役物当たり遊技を狙う特電遊技を実行しない(球を発射しない)か、デンジャータイム中にも関わらず特電遊技を実行し、意欲的にV当たり遊技を狙いに行くのかを選択することになる。
なお、本実施形態では、デンジャータイムの突入条件を実行中の特別変動の残期間が所定期間(10秒)に到達した場合としているが、これに限ること無く、例えば、実行中の特別図柄変動の抽選結果が大当たりの場合と、外れの場合とで、デンジャータイムの突入条件を異ならせても良く、大当たり変動中は、残期間が「27秒」、「17秒」、「10秒」、「7秒」となった場合にデンジャータイムに突入し得るように構成し、外れ変動中は残期間が「10秒」の場合にのみデンジャータイムに突入し得るように構成しても良い。これにより、デンジャータイム突入時に表示されるデンジャータイムの残期間表示に基づいて、実行中の特別図柄変動の抽選結果を遊技者に予測させることが可能となる。
また、上述した例では、大当たり変動中専用のデンジャータイム突入条件を設けた例を示したが、これに限ること無く、例えば、外れ変動中であることを遊技者に示唆するために、外れ変動の残期間が「14秒」となった場合にデンジャータイムに突入し得るように構成しても良い。これにより、外れ変動中であることを理解した遊技者に対して、球を発射させること無く意欲的に遊技を行わせることが可能となる。
次いで、図108(b)を参照して、デンジャータイム中に役物当たり遊技が実行され、大当たり変動が破棄された場合の表示内容について説明をする。図108(b)は、デンジャータイム中に役物当たり遊技が実行され、大当たり変動が破棄された場合の表示内容を示した模式図である。図108(b)に示した通り、デンジャータイム中に役物当たりが実行されると、期間表示態様851には「終了」の文字が表示され、デンジャータイムが終了したことが報知される。そして、実行中であった大当たり変動が破棄されたことを示すためにVラッシュ変動領域811には、「ドクロ」を模した図柄がぞろ目で停止表示される。さらに、副表示領域Dsには「残念・・・引き戻せ」のコメントが表示される。
一方、役物当たり遊技が実行されているため、役物遊技にてV入賞を狙うための表示態様が表示される。
また、実行中の特別図柄変動が破棄されたので、時短状態(Vラッシュ)の残期間を示す表示領域HR4には、次変動の変動時間である「10秒」のみが表示される。このような表示画面を表示することにより、大当たり変動が破棄されたことについて遊技者に分かり易く報知することができる。
また、大当たり変動が中断する役物当たり遊技を、デンジャータイム中に実行させた場合は、図109に示した通り、デンジャータイムを継続させた上で、V大当たり遊技が実行されたことを報知する演出が実行される。
<第3実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成について>
次に、図110を参照して、本第3実施形態における電気的構成について説明をする。本第3実施形態では、上述した第1実施形態に対して、特電作動口643に球が入賞した場合に、第1当たり種別カウンタC2の値を取得するように構成し、取得した第1当たり種別カウンタC2の値に基づいて、V入賞口165に入賞した場合に実行される大当たり遊技(V大当たり遊技)の種別(大当たり種別)を選択可能に構成した点と、音声ランプ制御装置113のROM222の構成を一部変更した点と、で相違する。それ以外の要素は同一であり、同一の要素については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
まず、図110(a)を参照して、V大当たり種別選択3テーブル202c3の内容について説明をする。図110(a)は、V大当たり種別選択3テーブル202c3の内容を模式的に示した模式図である。図110(a)に示した通り、V大当たり種別選択3テーブル202c3には3種類の大当たり種別が規定されており、選択された大当たり種別に応じて、実行されるV大当たり遊技の遊技内容、V大当たり遊技終了後に設定される遊技状態(時短回数)、役物当たり遊技実行時における実行中の特別図柄への影響が異なるように構成している。
具体的には、取得した第1当たり種別カウンタC2の値が「0〜79」の範囲には大当たりCが規定され、「80〜94」の範囲には大当たりDが規定され、「95〜99」の範囲には大当たりEが規定されている。
「大当たりC」(選択率80%)は、上述した各実施形態にて実行されるV大当たり遊技と同一内容であり、10ラウンド(R)の大当たり遊技、時短回数4回、実行中の特別図柄を中断する内容が設定されている。「大当たりD」(選択率15%)は、10ラウンド(R)の大当たり遊技、時短回数4回、実行中の特別図柄変動を破棄する内容が設定されている。「大当たりE」(選択率5%)は、15ラウンド(R)の大当たり遊技、時短回数15回、実行中の特別図柄変動を破棄し、且つ、時短状態を終了させるように設定されている。
上述した通り、実行中の特別図柄変動に対する影響が最も遊技者に不利となる「大当たりE」が設定された場合は、その役物当たり遊技中にV入賞した場合に、最も遊技者に有利な大当たり遊技、及び、大当たり遊技終了後の遊技状態(時短回数)が設定されることになるため、遊技者に対して最後のチャンスを付与することができる。また、例えば、時短状態の最終変動が外れであって、その外れ変動の終了間際であれば、即ち、何もしなくても後数秒で時短状態が終了してしまう状態であれば、この「大当たりE」が遊技者に最も有利な大当たり種別とすることができる。
次に、図110(b)を参照して、音声ランプ制御装置113のROM222の内容について説明をする。図110(b)は、本第3実施形態における音声ランプ制御装置113のROM222の構成を模式的に示した模式図である。図110(b)に示した通り、本実施形態では、上述した第1実施形態に対してデンジャータイム選択テーブル222caを追加した点で相違している。それ以外は同一であるため、その詳細な説明を省略する。
デンジャータイム選択テーブル222caは、デンジャータイム突入条件が成立した場合に、実際にデンジャータイム演出を実行するかを決定する際に参照されるデータテーブルであって、実行中の特別図柄変動の抽選結果に基づいて実行確率を異ならせるように構成している。
ここで、図110(c)を参照して、デンジャータイム選択テーブル222caの内容について説明をする。図110(c)は、デンジャータイム選択テーブル222caの内容を模式的に示した模式図である。図110(c)に示した通り、実行中の特別図柄変動が大当たり変動である場合のほうが、外れ変動である場合よりも、デンジャータイム演出が実行され易くなるように構成している。これにより、デンジャータイム演出が実行された場合に、大当たり変動中であることを期待させながら遊技を行うことができる。
具体的には、特別図柄の抽選結果(特図判定結果)が大当たりである場合は取得した演出カウンタ223fの値に関わらず、デンジャータイムの実行有りが選択され、特別図柄の抽選結果(特図判定結果)が外れの場合は、演出カウンタ223fの値が「0〜89」の範囲で、デンジャータイム演出を実行しないことが選択され、「90〜99」の範囲で、デンジャータイム演出を実行することが選択されるように構成している。
このように構成することで、実行中の特図抽選結果が外れの場合であってもデンジャータイム演出を実行することができるため、デンジャータイム中における遊技者の遊技に予測と選択に関するゲーム性を持たせることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
<第3実施形態における制御処理内容について>
次に、図111〜図113を参照して、本第3実施形態における制御処理内容について説明をする。本実施形態では、主制御装置110にて実行される制御処理の内容と、音声ランプ制御装置113にて実行される制御処理の内容と、を一部変更している点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素に対しては、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、図111を参照して、主制御装置110で実行される特電始動口入賞処理3(S158)について説明をする。図111は、特電始動口入賞処理3(S158)の内容を示したフローチャートである。この特電始動口入賞処理3(S158)は、上述した第1実施形態の特電始動入賞処理(図50のS108参照)に対して、特電作動口643に球が入賞した場合に異なる大当たり種別を選択可能に構成し、その選択された大当たり種別に対応させた処理を実行させる点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
特電始動口入賞処理3(S158)が実行されると、上述した特電始動入賞処理(図50のS108参照)と同一のS1301〜S1303,S1305〜S1309の処理を実行するように構成している。そして、S1303の処理において、特電作動中(役物当たり遊技中)であることを判別し、特電作動中であると判別した場合は、次いで、今回選択された大当たり種別が「大当たりE」であるかを判別し(S1371)、「大当たりE」であると判別した場合は(S1371:Yes)、時短カウンタ203hの値を0にセットし(S1373)、特別図柄変動停止処理を実行し(S1374)、S1375の処理へ移行する。なお、特別図柄変動停止処理(S1374)の内容は、上述した第1実施形態の特別図柄変動停止処理(図45のS208参照)と同一内容であるため、その詳細な説明を省略する。
一方、S1371の処理において、「大当たりE」では無いと判別した場合は(S1371;No)、次いで、「大当たりD」であるかを判別し(S1372)、「大当たりD」であると判別した場合は(S1372:Yes)、S1374の処理を実行し、S1375の処理へ移行する。S1372の処理で「大当たりD」では無い、即ち、「大当たりC」であると判別した場合は(S1372:No)は、S1305,S1306の処理を実行し、S1375の処理へ移行する。
S1375の処理では、役物当たりフラグをオンに設定し(S1375)、今回の当たり種別(「大当たりC」〜「大当たりE」)に対応するコマンドを設定し(S1376)、特電作動コマンドを設定し(S1308)、本処理を終了する。
次に、図112を参照して音声ランプ制御装置113で実行される演出更新処理3(S4171)について説明をする。図112は、演出更新処理3(S4171)の内容を示したフローチャートである。この演出更新処理3(S4171)は、上述した第2実施形態の演出更新処理2(図105のS4151参照)に対して、デンジャータイム演出の設定に関するデンジャータイム設定処理(S5371)を、S5306の処理の後に実行するように構成した点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
ここで、図113を参照してデンジャータイム設定処理(S5371)の内容について説明をする。図113は、デンジャータイム設定処理(S5371)の内容を模式的に示した模式図である。このデンジャータイム設定処理(S5371)では、デンジャータイム演出の実行条件が成立した場合に、実際にデンジャータイムを実行するかを判別し、判別結果に基づいてデンジャータイム演出を設定するための処理が実行される。
デンジャータイム設定処理(S5371)が実行されると、まず、変動時間カウンタ223rの値が残期間10秒を示す値であるかを判別し(S5601)、残期間10秒を示す値では無いと判別した場合は(S5601:No)、デンジャータイムの実行条件が成立していない場合であるため、そのまま本処理を終了する。
S5601の処理において、残期間10秒を示す値であると判別した場合は(S5601:Yes)、実行中の特別図柄変動の抽選結果(特図抽選結果)と、取得した演出カウンタ223fの値とに基づいてデンジャータイム選択テーブル222caを参照してデンジャータイム演出の実行の有無を選択する(S5602)。
S5603の処理では、S5602の処理結果(選択結果)に基づいて、デンジャータイム演出を実行するかを判別し(S5603)、実行すると判別した場合は(S5603:Yes)、デンジャータイム演出を示す表示用コマンドを設定し(S5604)、本処理を終了する。一方、S5603の処理において、デンジャータイム演出を実行しないと判別した場合は(S5603:No)、そのまま本処理を終了する。
S5604の処理において設定された表示コマンドにより、図90(a)に示したデンジャータイム演出が実行される。
<第4実施形態>
次に、図114〜図137を参照して本パチンコ機10の第4実施形態について説明する。本第4実施形態では、第1実施形態に対して、遊技盤13の構成と、主制御装置110の構成とが相違している。
上述した第1実施形態では、図2に示した通り、通常遊技状態では、特図入球口64に入球させる特図遊技を実行し、遊技状態が時短状態に移行すると、電動役物640aが開放されやすくなるため、普電入賞装置640内の特電作動口643に遊技球を入球させ、V入賞装置65内のV入賞口165に遊技球を入球させることを狙う特電遊技が遊技者に対し有利となる遊技方法となるよう構成していた。これに対し、本第4実施形態では、特電作動口643に代わって、第2特別図柄の抽選契機となる入球口(第2入球口1645)を設けている(図114参照)。そして、V開閉扉65aは、第2特別図柄の抽選で特定の抽選結果(小当たり)となった場合に開放されるように構成している。即ち、本第4実施形態では、V入賞装置65に付随するV開閉扉65aの開放契機が、特電作動口643への入球による役物当たりではなく、第2入球口1645への入球を契機として実行される第2特別図柄の抽選により小当たりに当選した場合となる。この小当たりは、外れの一種であり、遊技状態の変更を伴わずに所定の入賞装置(V入賞装置65)を作動させることが可能となる抽選結果である。
更に、本第4実施形態では、第1特別図柄の抽選と第2特別図柄の抽選とが同時に実行される(所謂、同時変動)よう構成している。そして、時短状態中は、第1特別図柄の抽選よりも第2特別図柄の抽選のほうが、変動時間が短くなるように設定し、第2特別図柄の抽選が実行されやすくなるように構成している。
加えて、時短状態を終了させるための時短終了条件として、第1特別図柄の抽選回数(変動回数)と、第2特別図柄の抽選回数(変動回数)と、の合計が100回となった場合に成立する累積時短終了条件と、第1特別図柄の抽選回数(変動回数)が4回に到達した場合に成立する特図1時短終了条件と、が設定され、累積時短終了条件或いは特図1時短終了条件が成立した場合に時短状態が終了するように構成している。
上述した構成を有する本第4実施形態では、時短状態中に設定される第1特別図柄の変動パターンが、上述した第1実施形態のパチンコ機10において時短状態中に設定される特別図柄の変動パターンと同一内容となるように構成しており、時短状態中(Vラッシュ中)の遊技性が、上述した第1実施形態に対して、特電始動口643に球を入球させ、役物当たり遊技(V入賞装置65を開放させる当たり遊技)を実行させる遊技に替えて第2入球口1645に球を入球させ、第2特別図柄の抽選で小当たり当選することにより小当たり遊技(V入賞装置65を開放させる遊技)を実行させる遊技を用いた点と、第1特別図柄の変動回数(抽選回数)が所定回数(例えば、4回)に到達する前に、累積時短終了条件が成立した場合にも時短状態が終了する遊技を用いた点と、で相違する。
つまり、本第4実施形態では、上述した第1実施形態に対して、第2特別図柄の抽選結果を示すための期間(第2特別図柄の変動期間)を可変設定可能に構成しているため、例えば、第2特別図柄の変動期間として、短い変動期間(例えば、0.1秒の変動時間)と、長い変動期間(例えば、10秒の変動時間)と、を設定可能に構成することで、時短状態中に実行される小当たり遊技の間隔を、設定される第2特別図柄の変動期間に応じて大きく異ならせることができる。よって、時短状態中における遊技のバリエーションをより富んだものにすることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第2特別図柄の抽選が実行されることに基づいて累積時短終了条件が成立し得るため、時短状態中に実行される小当たり遊技の回数に上限を設定することが可能となる。よって、時短状態中に遊技者に対して過度に特典(V大当たり遊技)が付与されてしまうことを抑制することができる。さらに、時短状態中に設定される第2特別図柄の変動期間として短い変動期間(例えば、0.1秒)が設定され難く構成することで、時短状態中に小当たり遊技が頻繁に実行されることを抑制することができる。これにより、遊技者に対して短時間で過剰に特典(賞球)が付与されることを抑制することができる。
以下、本第4実施形態の特徴的な構成や遊技性について主に説明をする。まず、本第4実施形態における時短回数の更新タイミングと、時短状態を終了させるための判別処理タイミングとについて説明をする。本第4実施形態と同様に第1特別図柄の抽選と、第2特別図柄の抽選と、を並行して実行可能な同時変動タイプの遊技機では、時短状態中に実行される特別図柄の変動回数が規定回数(例えば、100回)を越えないように、各特別図柄の変動開始タイミングにおいて、時短回数の更新処理と、時短状態を終了させるための判別処理と、を実行するように構成していた。これにより、規定回数目の特別図柄変動が実行されるタイミングで時短状態を終了させることができるため、規定回数(例えば、100回)を越えた101回目の特別図柄変動を、通常状態で確実に実行することができ、遊技者に過剰に特典(時短状態での特別図柄変動)が付与されてしまうことを抑制していた。しかしながら、時短状態の最終変動(100回目の特別図柄変動)が停止表示される前、具体的には、100回目の特別図柄変動が開始された直後に、時短状態が終了してしまうため、各特別図柄の判別(変動)タイミングによっては、時短状態が設定される期間が短くなり遊技者に不快感を与えてしまうという問題があった。
具体的には、例えば、第1特別図柄の判別(変動)として、100回転目(時短回数の最終回)の特図変動が実行された直後に、第2特別図柄の判別(変動)、即ち、101回転目の特図変動が実行される場合は、100回目の特図変動が実行されるタイミング(101回転目の特図変動が実行される直前)で時短状態が終了させることができるため、遊技者に不快感を与えることは無いが、100回転目(時短回数の最終回)の特図変動が実行された状態で101回転目の特図変動が実行されない場合、例えば、100回転目の特図変動が終了した後に、101回転目の特図変動が開始されるような場合では、100回転目の特図変動が実行されるタイミングで時短状態が終了してしまうため、100回転目の特図変動中の普通図柄の状態に対して遊技者に不快感を与えてしまうという問題があった。
これに対して、本第4実施形態では、普通図柄の高確率状態を終了させるための時短終了条件として特図変動回数(例えば、100回)が設定されている場合において、時短終了条件が成立する特図変動(例えば、100回転目の特図変動)の終了タイミングと、時短終了条件が成立した以降において最初に実行される特図変動(例えば、101回転目の特図変動)の開始タイミングと、を判別可能にし、何れかタイミングのうち、先に実行されるタイミングに基づいて時短状態を終了させるように構成している。
このように構成することで、規定回数目の特別図柄変動が停止表示するタイミング、或いは規定回数を超えた回数目の特別図柄変動が実行されるタイミングまで普通図柄の高確率状態(時短状態)を設定することができ、遊技者に対して最大限の期間、時短状態を提供することができ、遊技者の遊技意欲を高めることができる。
また、本第4実施形態では、101回転目の特図変動が実行されるタイミングとして、101回転目の特図変動を実行可能な条件が成立したタイミングを判別可能に構成し、101回転目の特別図柄の判別が行われる前に時短状態が終了するように構成している。これにより、予め定められた時短回数を超えた範囲で時短状態を設定してしまい、その時短状態において特別図柄の抽選が実行されてしまうことを確実に防止することができる。
なお、本実施形態では、時短終了条件が成立する特図変動の終了タイミングと、時短終了条件が成立する特図変動の次に特図変動が実行されるタイミングと、のうち、先に成立するタイミングに基づいて時短状態を終了させるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、時短終了条件が成立する特図変動の次に特図変動が実行されるタイミングのみに基づいて時短状態を終了させるように構成しても良い。
また、本実施形態では、第2特別図柄の抽選において小当たりに当選した場合には、第1特別図柄の変動(第1特別図柄の変動時間を減算する処理)を仮停止(中断)するよう構成している。そして、小当たり遊技中にV入賞(V入賞口165への球の入賞)が発生し、大当たりが付与された場合には、その大当たり遊技終了後に、仮停止していた特別図柄変動が再開されるように構成している。そして、本第4実施形態では、時短回数の減算の契機を、時短遊技中に変動が開始された特別図柄の変動が停止される場合に、減算するよう構成している。
このように構成することで、仮停止していた特別図柄の変動は、大当たり遊技の前に開始された変動であるため、仮停止していた特別図柄の変動が再開し停止した場合には、時短回数は減算されない。つまり、本実施形態は、V入賞により大当たりが付与された場合には、大当たりにより付与された時短回数に加えて、その仮停止していた特別図柄の変動が停止されるまでの期間も、時短遊技状態として設定する。このように構成することで、遊技者にとって最も有利となる時短状態を可能な限り長く設定することが出来る。
ここで、本第4実施形態は、上述した第1実施形態から第3実施形態において説明をしたパチンコ機10の遊技性(特別図柄抽選と、特電作動口643への球の入賞と、により大当たり遊技を目指す遊技性)を別の手法で実現させるための一例として示したものであり、上述した第1実施形態から第3実施形態に記載した各技術思想や、実行される演出内容等は適宜転用しても良い。なお、上述した第1実施形態から第3実施形態と同一に用いられる各技術思想や演出内容については、その詳細な説明を省略する。
<第4実施形態におけるパチンコ機の遊技盤構成について>
まず、図114を参照して、本第4実施形態のパチンコ機10に用いられる遊技盤13の構成について説明をする。本第4実施形態のパチンコ機10の遊技盤13は、上述した第1実施形態のパチンコ機10の遊技盤13に対して、普電入賞装置640に代わって、第2入球口ユニット1640を設けた点と、特電作動口643に替えて第2入球口1645を設けた点とで相違している。
上述した第1実施形態では、図2に示した通り、左打ち遊技を実行することで特図入球口64に球が入球したことに基づいて第1特別図柄の抽選が実行され、スルーゲート67を通過することで、普通図柄の抽選が実行され当選すると電動役物640aが、遊技球が普電入賞装置640内に入球可能な開放状態となるよう構成していた。そして、特電作動口643に遊技球が入球すると役物当たりが実行され、V入賞装置65に付随するV開閉扉65aが開放状態となるよう構成していた。
これに対して、本第4実施形態では、上述した特電作動口643に代えて第2特別図柄の抽選契機となる第2入球口1645を設けている点で大きく相違している。よって、本実施形態では、V開閉扉65aの開放契機が特電作動口643への入賞ではなく、第2入球口1645への入球に基づき、第2特別図柄の抽選により小当たりに当選することがV開閉扉65aの開放契機となる。
遊技者は、遊技状態が通常状態である場合には、上述した第1実施形態と同様に遊技盤13の左側領域に向けて遊技球を発射し、特図入球口64に入球させ、第1特別図柄の抽選で大当たりに当選することを所望しながら遊技を実行する。そして、第1特別図柄の抽選で大当たりに当選すると、100%の割合で、時短遊技状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)へと遊技状態が移行する。
本実施形態では、上述した第1実施形態と同様に、遊技盤13の左側領域を狙って遊技を実行していれば、スルーゲート67に遊技球が100%の割合で通過可能な状態であり、そのスルーゲート67への遊技球の通過を契機として実行される普通図柄の抽選に当選した場合には、第2入球ユニット1640に付随する第2電動役物1640aが開放状態(遊技球が第2入球ユニット1640に入球可能な状態)が設定される。
第2入球ユニット1640内には、第2入球口1645が設けられており、遊技球が入球した場合には、第2特別図柄の抽選が実行される。そして、本実施形態では、第2特別図柄の抽選において小当たりに当選するよう構成している。小当たりに当選した場合には、V入賞装置65内のV開閉扉65aが開放状態に設定され、遊技球がV入賞口165に入賞した場合に大当たりが付与される。
なお、本実施形態では、詳しくは後述するが、第2特別図柄の抽選において小当たりに当選する確率が396/400(約9/10)となるように規定されている。第2入球口1645に遊技球が入球しやすい状態である時短状態が、V入賞が発生し易い状態となるため、遊技者にとって最も有利な状態となる。
<第4実施形態の電気的構成について>
次に、図115から図118を参照して、本第4実施形態における電気的構成について説明をする。本第4実施形態では、上述した第1実施形態に対して、特別図柄抽選の方法が相違しており、上述した相違点に対応して主制御装置110のROM202、RAM203の一部構成を異ならせている。
まず、図115を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。図115は、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等を模式的に示した模式図である。これらのカウンタ等は、特別図柄の抽選、普通図柄の抽選、第1図柄表示装置37における表示の設定、第2図柄表示装置83における表示の設定、および、第3図柄表示装置81における表示の設定などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。
特別図柄の抽選や、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の表示の設定には、特別図柄の抽選に使用する第1当たり乱数カウンタC1と、特別図柄の大当たり種別を選択するために使用する第1当たり種別カウンタC2と、特別図柄における外れの停止種別を選択するために使用する停止種別選択カウンタ(図示せず)と、特別図柄の小当たり種別を選択するために使用する小当たり種別カウンタC5と、第1当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1と、が用いられる。
また、普通図柄の抽選には、第2当たり乱数カウンタC4が用いられ、第2当たり乱数カウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2と、普通図柄の変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1と、が用いられる。これら各カウンタは、更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図39参照)の実行間隔である2ミリ秒間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図55参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM203には、4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる特図入球口64への入球に対応する第1特別図柄保留球格納エリア203daと、4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる第2入球口1645への入球に対応する第2特別図柄保留球格納エリア203dbと、が設けられており、第1特別図柄保留球格納エリア203daには、特図入球口64への入球タイミングに合わせて、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、及び変動種別カウンタCS1の各値がそれぞれ格納される。
そして、第1特別図柄の始動条件(変動条件)が成立した場合に、第1特別図柄保留球格納エリア203daの保留第1エリアに格納されている各種値を第1特別図柄実行エリアへシフトし、格納されている各種値に基づいた特別図柄変動が開始される。
同様に、第2特別図柄保留球格納エリア203dbには、第2入球口1645への入球タイミングに合わせて、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、小当たり種別カウンタC5、及び変動種別カウンタCS1の各値がそれぞれ格納される。
そして、第2特別図柄の始動条件(変動条件)が成立した場合に、第2特別図柄保留球格納エリア203dbの保留第1エリアに格納されている各種値を第2特別図柄実行エリアへシフトし、格納されている各種値に基づいた特別図柄変動が開始される。
以上、説明をした通り、本実施形態のパチンコ機10は、第1特別図柄の抽選と、第2特別図柄の抽選とを同時に(並行して)実行可能に構成されているため、各特別図柄保留球格納エリア(第1特別図柄保留球格納エリア203da、第2特別図柄保留球格納エリア203db)がそれぞれ実行エリアを有するように構成している。これにより、各特別図柄の始動条件が成立した場合に、速やかに次の特別図柄変動を実行させることができる。
なお、本実施形態では、第2特別図柄のみ抽選結果として小当たりを有するように構成しているため、第1特別図柄保留球格納エリア203daに対して小当たり種別カウンタC5の値を格納しないように構成しているが、例えば、第1特別図柄の抽選結果として小当たりを有するように構成し、小当たり種別カウンタC5の値を第1特別図柄保留球格納エリア203daに対して格納するように構成しても良い。
また、本実施形態のように、抽選結果として小当たりを有さない特別図柄種別(第1特別図柄)に対応した保留球格納エリア(第1特別図柄保留球格納エリア203da)においても、小当たり種別カウンタC5の値を格納するように構成しても良い。このように、特別図柄の抽選の仕様(小当たりの有無)に関わらず、特別図柄の抽選契機となる始動口(特図入球口64、第2入球口1645)への球の入球によって取得した各カウンタ値を全て格納するように構成し、特別図柄の始動条件(変動条件)が成立した場合に、取得した各カウンタ値のうち、必要となる値のみを用いて特別図柄の抽選を実行するように構成することで、特別図柄の抽選の仕様(小当たりの有無)が異なる複数の遊技機に対して、同一の構成を用いることができるため、部品、技術の共通化を図ることができ、コストの削減を図ることができる。
さらに、本実施形態のRAM203には、上述した特別図柄と同様に4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)からなるスルーゲート67への入球(球の通過)に対応する普通図柄保留球格納エリア203dcが設けられており、普通図柄保留球格納エリア203dcには、スルーゲート67への入球タイミングに合わせて、第2当たり乱数カウンタC4、及び普図変動種別カウンタCS2の各値がそれぞれ格納される。
そして、普通図柄の始動条件(変動条件)が成立した場合に、普通図柄保留球格納エリア203dcの保留第1エリアに格納されている各種値を普通図柄実行エリアへシフトし、格納されている各種値に基づいた普通図柄変動が開始される。
なお、本実施形態では第2入球口1645への入球に基づいて取得した各カウンタ値を保留して格納する構成、および、スルーゲート67を球が通過したことに基づいて取得した各カウンタ値を保留して格納する構成を有しているが、これに限ること無く、各図柄(特別図柄、普通図柄)に対して取得した各カウンタ値を格納する機能(保留記憶機能)を設けないように構成しても良い。
このように構成することで、設定される遊技状態に応じて一の特別図柄種別の抽選として遊技者に有利となる抽選と、不利となる抽選とが切り替わる遊技機において、有利抽選を実行させるために一の特別図柄の保留記憶を多く獲得した状態で、異なる遊技状態が設定され、一の特別図柄にて不利抽選が実行されてしまう事態を抑制することができる。
次に、図116を参照して、本第4実施形態における主制御装置110のMPU201が有するROM202の構成について説明をする。本第4実施形態における主制御装置110のROM202は、上述した第1実施形態における主制御装置110のMPU201が有するROM202に対して、大当たり種別選択テーブル202d(図24(a)参照)に替えて大当たり種別選択4テーブル202dbを、変動パターン選択テーブル202eに替えて変動パターン選択4テーブル202dcを設けた点で相違し、また、新たに小当たり乱数テーブルdaを設けた点で相違する。なお、それ以外は同一であるため、同一の要素については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
まず、図117(a)を参照して、本第4実施形態における主制御装置110のROM202に設けられる小当たり乱数テーブル202daについて説明する。図117(a)は、小当たり乱数テーブル202daに規定されている内容を模式的に示した模式図である。この小当たり乱数テーブル202daは、第2特別図柄の抽選において、小当たりと判定される乱数値(判定値)が規定されたテーブルである。
具体的には、小当たり乱数テーブル202daには、小当たりと判定される判定値が特別図柄の種別(第1特別図柄、第2特別図柄)毎に規定されており、特別図柄の状態(低確率状態、高確率状態)に関わらず所定範囲の判定値が規定されている。図117(a)に示した通り、図柄種別が第1特別図柄の場合には、小当たりに対応する第1当たり乱数カウンタC1の値が規定されておらず、第1特別図柄の抽選で小当たりに当選することが無いように規定されている。
一方、図柄種別が第2特別図柄の場合には、小当たりに対応する第1当たり乱数カウンタC1の値が「4〜399」の範囲に規定されている。つまり、本実施形態では、第1特別図柄の抽選で小当たりに当選する確率が0(当選しない)で、第2特別図柄の抽選で小当たりに当選する確率が396/400(約9/10)となるように規定されている。
さらに、本実施形態では上述した通り、大当たりに当選する第1当たり乱数カウンタC1の値と、小当たりに当選する第1当たり乱数カウンタC1値とが異なるように構成されており、特別図柄の抽選を実行する1回の処理(当たりの有無を判別する処理)において、大当たりの当否判定と小当たりの当否判定とを連続して(同時に)実行するように構成している。
このように構成することで、取得した1つのカウンタ値(第1当たり乱数カウンタC1値)に対して、予め規定されている確率で大当たり、或いは小当たりの抽選を実行することができる。
そして、本実施形態では、小当たりに当選した場合には、V入賞装置65に付随するV開閉扉65aが、一定期間開放(遊技球がV入賞装置65内に入球可能となる状態)されるよう構成している。V開閉扉65aが開放されている期間内に、遊技球をV入賞装置65内のV入賞口165に入賞させることで、大当たりが付与される。よって、遊技者は小当たりに多く当選することを所望しながら遊技を実行する。
なお、本実施形態では、小当たりに当選した場合に定められた期間V開閉扉65aが開放されるよう構成したが、これに限ることなく、当選する小当たりに種別を設けて、当選した小当たり種別に基づいて、V開閉扉65aが開放される期間を異ならせるよう構成しても良い。このように構成する場合には、小当たり種別テーブルを設け、そのテーブルを参照し、小当たり種別を決定するとよい。このように構成することで、遊技者は、小当たりに当選することだけではなく、その当選する小当たり種別にも興味を持つことができ、より長い期間V開閉扉65aが開放される小当たりに当選することを所望しながら遊技を実行する。よって、遊技の興趣を向上することができる。
なお、本実施形態では、第1特別図柄の抽選と第2特別図柄の抽選とで、小当たりに当選する確率を異ならせて規定している。このように構成することにより、第1特別図柄の抽選と、第2特別図柄の抽選とで、遊技者に付与する特典を異ならせることができる。また、遊技者に対して、より有利となる特別図柄の抽選をより多く実行しようと意欲的に遊技を行わせることができる。上述した通り、本実施形態では、特定の遊技状態(時短状態)が設定されない限り、遊技者に有利となる第2特別図柄の抽選が頻繁に実行されないように構成しているため、遊技者に対して、特定の遊技状態が設定されるように意欲的に遊技を行わせることができる。
また、本実施形態では、大当たり抽選を実行する際に参照されるテーブル(第1当たり乱数テーブル202a)と、小当たり抽選を実行する際に参照されるテーブル(小当たり乱数テーブル202da)と、を別々に構成しているが、これに限ること無く、1つのテーブルを用いて、大当たり抽選と、小当たり抽選とを実行するように構成しても良い。この場合、例えば、第1当たり乱数テーブル202aに、小当たり当選するカウンタ値の範囲を特別図柄の種別毎に規定するように構成すれば良い。このように構成することで、主制御装置110のROM202が有するデータテーブルの数を削減することができる。
以上、説明をしたとおり、本実施形態では、取得した第1当たり乱数カウンタC1の値と、特別図柄の種別と、特別図柄の状態と、に応じて予め規定されている判定値に応じて大当たり当選、或いは小当たり当選の判定を実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、所定条件が成立するまでの特定期間内における大当たり当選回数や小当たり当選回数に応じて、大当たり当選、或いは小当たり当選として規定されている第1当たり乱数カウンタC1値を可変させるように構成しても良いし、所定の異常条件が成立している状態において実行される大当たり抽選、小当たり抽選において参照される異常時用のデータテーブルとして、大当たりに対応する判定値や小当たりに対応する判定値が規定されていないデータテーブルを設けても良い。
また、本実施形態のパチンコ機10は、第1特別図柄の抽選(変動)と第2特別図柄の抽選(変動)とを同時に(並行して)実行可能に構成し、且つ、両方の特別図柄が同時に(並行して)大当たりに当選しないように(大当たり遊技が実行されないように)制限を設けている。このような制限を有するパチンコ機10において、例えば、一方の特別図柄の抽選で大当たりに当選し、その大当たり当選に対応する大当たり遊技が実行されるまでの期間中は、他方の特別図柄の抽選で大当たりに当選することが無いように、大当たりに対応する判定値を規定せず、小当たりに対応する判定値のみを規定させた専用のデータテーブルを参照して特別図柄の抽選を実行するように構成しても良い。
次に、図118を参照して、本第4実施形態における主制御装置110のMPU201のRAM203の内容について説明をする。図118は本第4実施形態における主制御装置110のMPU201のRAM203の内容を模式的に示した模式図である。図118に示した通り、本第4実施形態のRAM203は、上述した第1実施形態のRAM203に対して、第1特別図柄保留球格納エリア203da、第2特別図柄保留球格納エリア203db、普通図柄保留球格納エリア203dc、第1特別図柄保留球数カウンタ203dd、第2特別図柄保留球数カウンタ203de、特図2変動停止フラグ203cf、小当たりフラグ203dg、特図1仮停止フラグ203dh、特図1変動時間カウンタ203di、特図2変動時間カウンタ203dj、特図1減算フラグ203dk、特図2減算フラグ203dl、時短終了待機フラグ203dmを追加した点で相違している。それ以外の要素は同一であり、同一の要素については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
第1特別図柄保留球格納エリア203daは、上限個数(本実施形態では、4個)まで、特図入球口64に球が入球(始動入賞)したことに基づいて取得された各種カウンタ値を記憶するための記憶エリアである。また、第2特別図柄保留球格納エリア203dbは、上限個数(本実施形態では、4個)まで、遊技球が第2入球口1645に球が入球(始動入賞)したことに基づいて取得された各種カウンタ値を記憶するための記憶エリアである。
第1特別図柄保留球実行エリア(図示せず)は、第1特別図柄を変動表示開始するための各種カウンタ値が格納される記憶エリアであり、第1特別図柄が変動表示停止した場合に、第1特別図柄保留球格納エリア203daに各種カウンタ値が記憶されている場合に、その各種カウンタ値がシフトして記憶される記憶エリアである。第2特別図柄保留球実行エリア(図示せず)は、第2特別図柄を変動表示開始するための各種カウンタ値が格納される記憶エリアであり、詳細については第1特別図柄保留球実行エリア(図示せず)と同様である。
第1特別図柄保留球格納エリア203da、第2特別図柄保留球格納エリア203db、第1特別図柄保留球実行エリア(図示せず)、第2特別図柄保留球実行エリア(図示せず)は、始動入賞の検出に伴ってカウンタ用バッファ(図115参照)より取得した第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、変動種別カウンタCS1、小当たり種別カウンタC5の各値がそれぞれ記憶される。MPU201は、タイマ割込処理(図39参照)の中で、球が特図入球口64へ球が入球(始動入賞)したことを検出すると、カウンタ用バッファから各カウンタC1〜C2,C5,CS1の値を取得し、第1特別図柄保留球格納エリア203daにそれぞれ格納する。一方、球が第2入球口1645へ入球(始動入賞)したことを検出すると、第1特別図柄保留球格納エリア203daと同様に、カウンタ用バッファから各カウンタC1〜C2,C5,CS1の値を取得し、各対応するエリア(図示せず)にそれぞれ同様に記憶される。
MPU201は、特別図柄変動(抽選)の実行開始タイミングであることを検出すると、大当たり抽選や、第1図柄表示装置37または第3図柄表示装置81の表示の設定等の処理を実行するために、上述した第1特別図柄保留球格納エリア203da、第2特別図柄保留球格納エリア203dbに記憶されている各始動入賞に対応するデータ(カウンタC1〜C2,C5,CS1の各値)のうち、一の始動入賞に対応するデータを、この特別図柄保留球実行エリアへシフトする。なお、本実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
普通図柄保留球格納エリア203dcはスルーゲート67への球の通過(始動入賞)検出に伴ってカウンタ用バッファ(図115参照)より取得した第2当たり乱数カウンタC4、普図変動種別カウンタCS2の各値が記憶される記憶エリアである。主制御装置110のMPU201は、タイマ割込処理(図39参照)の中で、球がスルーゲート67を通過(始動入賞)したことを検出すると、カウンタ用バッファから第2当たり乱数カウンタC4の値、普図変動種別カウンタCS2の値を取得し、普通図柄保留球格納エリア203dcに格納する。普通図柄保留球格納エリア203dcは、一の始動入賞に対応するデータ(カウンタC4,CS2の値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリアを有している。普通図柄保留球格納エリア203dcには、スルーゲート67へ通過(始動入賞)した順に保留球のデータが、データが空いている保留エリアの内、消化される順序の早い保留エリアから順に記憶される。
また、普通図柄保留球実行エリア(図示せず)は、始動入賞に基づいて、普通図柄の変動表示演出の実行開始タイミングであることを検出すると、各カウンタ値が格納され、普通図柄の当たり抽選や、第1図柄表示装置37または第3図柄表示装置81の表示(変動パターン)の設定等の処理において参照すべきデータ(カウンタC4,CS2の値)を記憶するためのメモリである。
なお、MPU201は、普通図柄の変動表示演出の実行開始タイミングであることを検出すると、当たり抽選や、第2図柄表示装置83の表示の設定等の処理を実行するために、上述した普通図柄保留球格納エリア203dcに記憶されている各始動入賞に対応するデータ(第2当たり乱数カウンタC4の値、普図変動種別カウンタCS2の値)のうち、一の始動入賞に対応するデータを、この普通図柄保留球実行エリア(図示せず)へシフトする。なお、本実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
第1特別図柄保留球数カウンタ203dd、第2特別図柄保留球数カウンタ203deは、2ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図39参照)の中で検出される特図入球口64または第2入球口1645への入賞に基づいて、第1図柄表示装置37で行われる変動表示演出(第3図柄表示装置81で行われる変動表示演出)の保留球数(待機回数)をそれぞれ最大4回まで計数するカウンタである。第1特別図柄保留球数カウンタ203dd、第2特別図柄保留球数カウンタ203deは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図54のS1701参照)によって、初期値としてゼロが設定される。そして、始動入賞が検出されて変動表示の保留球数が増加する毎に、それぞれ最大値4まで1加算される。一方、第1特別図柄保留球数カウンタ203dd、第2特別図柄保留球数カウンタ203deは、変動表示演出が実行される毎に1減算される。
また、第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値(即ち、保留球数)は、特図入球口64に球が入球(始動入賞)したことに基づいて、第1特別図柄保留球格納エリア203daにカウンタ値が格納された場合に、主制御装置110から出力される第1特別図柄保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される。第1特別図柄保留球数コマンドは、始動入賞が検出されて第1特別図柄保留球数カウンタ203ddが1加算される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
また、第2特別図柄保留球数カウンタ203deの値(即ち、保留球数)は、第2入球口1645に球が入球(始動入賞)したことに基づいて、第2特別図柄保留球格納エリア203dbにカウンタ値が格納された場合に、主制御装置110から出力される第2特別図柄保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される。第2特別図柄保留球数コマンドは、始動入賞が検出されて第2特別図柄保留球数カウンタ203deが1加算される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
MPU201は、第1特別図柄保留球実行エリア(図示せず)または第2特別図柄保留球実行エリア(図示せず)にカウンタ用バッファから取得される上記カウンタC1〜C2,C5,CS1の各値がそれぞれ記憶された場合には、第1特別図柄保留球実行エリア(図示せず)または第2特別図柄保留球実行エリア(図示せず)に格納されたデータを、第1特別図柄変動開始処理(図123のS255参照)または第2特別図柄変動開始処理(図126のS260)において参照し、その参照データに基づいて大当たり抽選を行うと共に、その抽選結果に対応する変動パターン及び停止種別を決定する。第1図柄表示装置37では、主制御装置110の制御により、この決定された変動パターンおよび停止種別に基づいて、変動表示が行われる。
また、ここで決定された変動パターン及び停止種別は、第1または特図2変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドによって、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114へ通知される。そして、表示制御装置114の制御によって、第3図柄表示装置81では、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドにより通知された変動パターンおよび停止種別に基づいて、変動表示演出が行われる。
特図2変動停止フラグ203dfは、第2特別図柄が変動表示中に、第1特別図柄の大当たりが実行されることを示すフラグであって、第2特別図柄の変動表示中に、第1特別図柄の大当たりが実行される場合にオンに設定されるものである。この特図2変動停止フラグ203dfは、主制御装置110のMPU201が実行する第1特別図柄変動停止処理(図124のS257参照)のS852においてオンに設定される。また、第2特別図柄変動開始処理(図126のS260参照)のS952の処理において、オフに設定される。
これにより、第1特別図柄の抽選で大当たりに当選し、その大当たり図柄が停止表示された時点で、強制的に外れ図柄で停止表示させた第2特別図柄が再度抽選を実行することを防止することができる。
なお、本実施形態のパチンコ機10の主制御装置110では、1回の特別図柄変動処理4(図119のS151参照)内で、第1特別図柄に関する処理を実行した後に、第2特別図柄に関する処理を実行するように構成することで、各特別図柄に対する変動処理を遅滞なく実行するように構成している。
そして、特別図柄変動処理4(図119のS151参照)において、何れかの特別図柄が大当たりを示す表示態様で停止表示されると、主制御装置110のメイン処理(図55参照)にて大当たり制御処理(図56のS1804)が実行されるように構成している。加えて、特別図柄変動処理4(図119のS151参照)は、現在が大当たり状態または小当たり状態である場合(図151のS251:Yes)には、各特別図柄に対する変動処理(図119のS254〜S263)をスキップするように構成している。
つまり、本実施形態では、特別図柄の抽選結果に基づいて大当たり遊技、或いは、小当たり遊技が実行されている間は、新たな特別図柄変動(抽選)が実行されないように構成しているが、特別図柄変動処理4(図119のS151参照)において先に実行される第1特別図柄に対する変動処理によって、抽選結果が大当たりであることを示すための表示態様で第1特別図柄が停止表示された場合に、その特別図柄変動処理4(図119のS151参照)内で第2特別図柄に対する新たな変動処理が行われるように構成している。
このように構成された本実施形態において、特図2変動停止フラグ203dfを用いることで、抽選結果が大当たりであることを示すための表示態様で第1特別図柄が停止表示された場合に、その特別図柄変動処理4(図119のS154参照)内で第2特別図柄に対する新たな変動処理が実行されてしまうことを抑制することができる。
小当たりフラグ203dgは、第2特別図柄の当否判定結果が小当たりであることを示すフラグであって、小当たりに当選した場合にオンに設定されるものである。この小当たりフラグ203dgは、第2特別図柄の当否判定結果が小当たりとなる場合にオンに設定され(図128のS1151参照)、当選結果が小当たりである特別図柄変動が停止表示された場合にオフに設定される(図128のS1655参照)。
特図1仮停止フラグ203dhは、特図1の変動時間の更新(減算)を停止する期間を示すフラグであって、オンに設定されている場合に変動時間の更新(減算)を停止し、オンに設定された状態からオフに設定された場合に、停止されていた変動時間の更新(減算)が再開されるものである。
この特図1仮停止フラグ203dhは、抽選結果が小当たりである第2特別図柄(特図2)の変動を停止する際にオンに設定され(図133のS1652)、特別図柄変動処理4(図119参照)において参照される(図119のS252)。S252の処理においてオンに設定されている場合には、第1特別図柄(特図1)に対応する第1図柄表示装置37の表示を変動中と同様に更新する処理が実行される(図119のS253)。つまり、特図1仮停止フラグ203dhがオンに設定されている間は、変動時間の更新(減算)は停止しているが、第1図柄表示装置は変動表示が継続して実行される状態となる。これにより、特図1仮停止フラグ203dhがオンに設定されたことにより、特図1の変動が強制停止されていないことを報知することができる。そして、第1特別図柄変動実行中処理(図123参照)においてオンに設定されていると判別された場合に(図123のS751:Yes)、オフに設定される(図123のS753)。
なお、本実施形態では、第2特別図柄の抽選のみ小当たりに当選し得るように構成しているため、小当たりに当選したことに基づいて変動表示が仮停止される特別図柄が第1特別図柄のみとなるが、第1特別図柄の抽選についても小当たりに当選し得るように構成した場合は、第2特別図柄の変動表示を仮停止させるために特図2仮停止フラグを設けても良い。
上述した通り、本実施形態では、一方の特別図柄の抽選結果が大当たりである場合には、大当たりを示す組み合わせで一方の特別図柄が停止したことに基づいて(大当たり遊技が実行されることに基づいて)、他方の特別図柄の変動表示を強制的に外れで停止させる処理と、一方の特別図柄の抽選結果が小当たりである場合には、小当たりを示す組み合わせで一方の特別図柄が停止したことに基づいて、他方の特別図柄の変動表示を一旦停止(小当たり遊技が終了するまで停止)するように構成している。
即ち、一方の特別図柄の抽選結果に応じて、他方の特別図柄の変動表示を様々な態様に加工することができるように構成している。このように構成することで、一方の特別図柄の抽選結果が遊技者に最も有利な遊技結果(例えば、大当たり)となり、その遊技結果を示すための変動表示が実行されている最中に、他方の特別図柄(抽選結果は小当たり)が停止表示されてしまい、小当たりによって大当たりが消去されてしまうことを抑制することができる。
特図1変動時間カウンタ203diは、第1特別図柄の変動時間を計測するためのカウンタであって、第1特別図柄変動パターン選択処理(図122のS357参照)にて選択された変動パターンに対応する変動時間を示す値がセットされる(図122のS559参照)。そして、第1特別図柄変動実行中処理(図123のS255参照)が実行される毎に値が更新(減算)され、特別図柄変動処理4(図119のS151参照)にて値が0であるかが判別される(図119のS256参照)。ここで、特図1変動時間カウンタ203diの値が0であると判別されると(図119のS256:Yes)、変動中の第1特別図柄を停止させるための第1特別図柄変動停止処理(図119のS257参照)が実行される。
さらに、この特図1変動時間カウンタ203diの値は、第2特別図柄が大当たりを示す表示態様で停止表示された場合に、その値が0にクリアされる(図132のS1555参照)。これにより、第2特別図柄の大当たり停止表示時に第1特別図柄を、外れを示す表示態様で強制的に停止表示した場合に、特図1変動時間カウンタ203diの値が残ってしまい、強制的に停止表示した後に、特図2変動時間カウンタ203djに残された値に基づいて再度第1特別図柄の変動が再開されてしまうことを抑制することができる。
特図2変動時間カウンタ203djは、第2特別図柄の変動時間を計測するためのカウンタであって、第2特別図柄変動パターン選択処理(図129のS956参照)にて選択された変動パターンに対応する変動時間を示す値がセットされる(図129のS1260参照)。そして、第2特別図柄変動実行中処理(図131のS261参照)が実行される毎に値が更新(減算)され、特別図柄変動処理4(図119のS151参照)にて値が0であるかが判別される(図119のS262参照)。ここで、特図2変動時間カウンタ203djの値が0であると判別されると(図119のS262:Yes)、変動中の第2特別図柄を停止させるための第2特別図柄変動停止処理(図119のS263参照)が実行される。
さらに、この特図2変動時間カウンタ203djの値は、第1特別図柄が大当たりを示す表示態様で停止表示された場合に、その値が0にクリアされる(図124のS855参照)。これにより、第1特別図柄の大当たり停止表示時に第2特別図柄を、外れを示す表示態様で強制的に停止表示した場合に、特図2変動時間カウンタ203djの値が残ってしまい、強制的に停止表示した後に、特図2変動時間カウンタ203djに残された値に基づいて再度第2特別図柄の変動が再開されてしまうことを抑制することができる。
特図1減算フラグ203dkは、第1特別図柄の変動において、変動停止時に時短カウンタ203hの値を減算するべき変動であるか否かを示すフラグである。この特図1減算フラグ203dkは、第1特別図柄変動開始処理(図120のS258参照)において、時短カウンタ203hの値が0より大きい値であると判別した場合に(図120のS358:Yes)、オンに設定され(図120のS359)、第1特別図柄変動停止処理(図124のS257参照)の時短更新処理(図125のS863参照)にて、特図1減算フラグ203dkがオンであると判別した場合には(図125のS2101:Yes)、時短カウンタ203hの値を減算してから(S2102)、特図1減算フラグ203dkをオフに設定する(S2103)。
なお、第1特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合には、第1特別図柄変動停止処理(図124のS257参照)において、オフに設定される。また同様に、第2特別図柄の抽選において、大当たりに当選した場合には、第2特別図柄変動停止処理(図132のSS263参照)において、オフに設定される。また、特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に特図1減算フラグ203dkをオフに設定することで、大当たり遊技終了後、第1特別図柄の変動が仮停止している場合には、変動が再開されてからその変動停止時に、特図1減算フラグ203dkがオフであるかどうかを判別し(図125のS2101)、特図1減算フラグ203dkがオフであると判別した場合には(図125のS2101:No)、時短カウンタ203hの値を減算する処理(図125のS2102参照)をスキップし、その変動を停止する処理を実行する。
このように構成することで、大当たり遊技が終了し、仮停止していた第1特別図柄の変動が再開し、その変動が停止する場合に残時短回数が更新(減算)されることはない。よって、本実施形態では、V入賞により付与された大当たり遊技の終了後の時短遊技は、その大当たりによって規定された特別図柄の抽選回数に加えて、仮停止していた第1特別図柄の残変動時間も時短遊技状態となる。このように構成することで、遊技者にとって有利な期間となる時短遊技状態をより長く設定することができる。
特図2減算フラグ203dlは、第2特別図柄の変動において、変動停止時に時短カウンタ203hの値を減算するべき変動であるか否かを示すためのフラグである、この特図2減算フラグ203dlは、第2特別図柄変動開始処理(図126のS260参照)において、時短カウンタ203hの値が0より大きい値であるかを判別し(図126のS960参照)、時短カウンタ203hの値が0より大きい値である(即ち、時短中である)と判別した場合に(S960:Yes)、オンに設定される(図126のS961参照)。そして、特図2外れ停止処理(S1564)の時短更新処理(S1661)にて参照され、オンである場合には、時短カウンタ203hの値を減算し、特図2減算フラグ203dlをオフに設定する。また、第1特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合には、第1特別図柄変動停止処理(図124のS257参照)にてオフに設定され(図124のS860参照)、第2特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合には、第2特別図柄変動停止処理(図132のS263参照)にてオフに設定される(図132のS1560参照)。
なお、本実施形態では、第1特別図柄の抽選において、大当たりに当選した場合に、第2特別図柄が変動している場合には、その変動を外れで強制停止するよう構成している。上述したように、第1特別図柄の抽選において大当たりに当選した場合には、この特図2減算フラグ203dlがオフに設定されるよう構成しているため、その外れで強制停止した変動の停止時には、時短カウンタ203hの値を更新する処理をスキップすることができる。よって、処理負荷を軽減することが出来る。
時短終了待機フラグ203dmは、時短状態の終了条件が成立する特図変動が開始されたことを示すフラグである。具体的に、本実施形態では、大当たり遊技の終了後に、時短状態の規定期間として、特別図柄の変動が4回、或いは、15回の変動が実行され、時短状態が終了するよう構成したが、この時短の最終変動が開始され、時短状態が終了させる待機状態であることを示している。
この時短終了待機フラグ203dmは、第1特別図柄変動開始処理(図120のS258参照)において、時短カウンタ203hの値が1である(即ち、時短状態の規定回数の最終変動である)か判別し(S360)、時短カウンタ203hの値が1であると判別した場合に(S360:Yes)、オンに設定される(図120のS361参照)。また、第2特別図柄変動開始処理(図126のS260参照)においても、時短カウンタ203hの値が1である場合には(S962:Yes)、オンに設定される(図126のS963参照)。
そして、特別図柄の変動停止タイミングである時短更新処理(図125のS862参照)が実行された場合、或いは、新たな特別図柄の判別を実行する場合(第1特別図柄大当たり判定処理(図121のS356参照))、第2特別図柄大当たり判定処理(図127のS955参照))において参照され、時短終了待機フラグ203dmがオンに設定されている場合に、時短終了待機フラグ203dmがオフに設定される。
このように構成することで、時短終了待機フラグ203dmがオンに設定されている状態(即ち、待機状態)である場合において、何れかの時短終了タイミングが到来した場合に、各タイミングに応じて確実に時短終了処理を実行させることができる。
<第4実施形態における主制御装置により実行される制御処理について>
次に、図119から図136のフローチャートを参照して、本第4実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。本第4実施形態は、上述した第1実施形態における主制御装置110の制御処理に対して、第1特別図柄の抽選と、第2特別図柄の抽選と、を重複して(並行して)実行可能に構成している点で相違しており、上述した相違点に対応する制御処理の内容が相違している。それ以外の要素については同一であり、同一の要素については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、図119を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理の一処理である特別図柄変動処理4(S151)を説明する。図119は、この特別図柄変動処理4(S151)を示すフローチャートである。特別図柄変動処理4(図119のS151)は、第1特別図柄と第2特別図柄とを、取得した各カウンタ値に基づいて、各種判定(当否判定)や決定を行い、所定の制御によりその決定された変動表示態様で、第1図柄表示装置37に変動表示を可能に制御したり、第3図柄表示装置81にて第3図柄、第4図柄の変動表示演出を実行させるための各種コマンドを設定したり、判定結果(当否判定結果)を示す表示態様で停止表示させるための制御が実行される。以下、特別図柄変動処理4(図119のS151)について説明する。
特別図柄変動処理4(図119のS151)では、まず、大当たり遊技中(大当たり中)、或いは小当たり遊技中(小当たり中)であるかを判別する(S251)。ここでは、遊技状態格納エリア203gに記憶されている情報に基づいて現在が大当たり遊技中(大当たり中)、或いは小当たり遊技中(小当たり中)であるかが判別される。
S251の処理において、大当たり中又は小当たり中であると判別した場合には(S251:Yes)、次に、特図1仮停止フラグ203dhがオンに設定されているかを判別し(S252)、オンに設定されていると判別した場合は(S252:Yes)、仮停止されている特図(本実施形態では第1特別図柄(特図1))に対応する第1図柄表示装置83の表示を更新し(S253)、本処理を終了する。一方、S252の処理において、特図1仮停止フラグ203dhがオンに設定されていないと判別した場合は(S252:No)、そのまま本処理を終了する。
ここで、特図1仮停止フラグ203dhは、第2特別図柄が小当たり当選を示す表示態様で停止表示(確定表示)される場合にオンに設定されるものである。本実施形態では、小当たり遊技が実行されている間は、特別図柄の抽選結果を示すための変動表示(特図変動表示)に設定されている変動時間が更新(減算)されないように構成しており、その期間は、第1図柄表示装置83にて第1特別図柄の変動表示が仮停止されていることを示すための仮停止表示態様が表示されるように構成している。
このように構成することで、遊技者に対して、小当たり遊技の開始に伴って実行中であった第1特別図柄の変動表示が仮停止していることを報知することができるため、実行中の第1特別図柄変動が消滅してしまったと遊技者に不信感を与えてしまうことを抑制することができる。なお、第1特別図柄の変動表示が仮停止中であることを示すための表示態様としては、例えば、通常の変動表示中であることを示すための表示態様(例えば、0.2秒間隔で点灯、消灯を繰り返す点滅表示態様)と同一の表示態様でも良いし、変動表示中であることを示すための表示態様よりも点滅間隔が遅い表示態様(例えば、0.5秒間隔で点灯、消灯を繰り替える点滅表示態様)を用いても良い。さらに、第1図柄表示装置83の表示態様として複数色の表示態様を表示可能に構成している場合は、仮停止中である場合にのみ表示され得る専用色を用いた点滅表示態様を用いても良い。
一方、S251の処理において、現在が大当たり中、或いは小当たり中では無いと判別した場合には(S251:No)、特図1変動時間カウンタ203diの値が0よりも大きいか、即ち、第1特別図柄が変動表示中であるかを判別する(S254)。第1特別図柄の変動表示中である(特図1変動時間カウンタ203diの値が0よりも大きい)と判別した場合には(S254:Yes)、第1特別図柄変動実行中処理を実行する(S255)。
この第1特別図柄変動実行中処理(S255)では、第1特別図柄が変動している期間中に第1図柄表示装置83に表示されている特別図柄の変動表示態様を可変(更新)するための処理が実行される。そして、S255の処理を終えると、次に、第1特別図柄変動実行中処理(S255)にて更新された第1変動時間カウンタ203a2の値が0であるかを判別し(S256)、S256の処理にて特図1変動時間カウンタ203diが0であると判別した場合は(S256:Yes)、第1特別図柄変動停止処理を実行し(S257)、後述するS259の処理へ移行する。
第1特別図柄変動停止処理(S257)では、変動表示中の第1特別図柄に規定されている変動時間が経過した場合に、第1特別図柄の抽選結果を示す図柄で変動表示を停止する処理が実行される。また、第1特別図柄変動停止処理(S257)では、第1特別図柄の抽選結果が大当たりである場合に、実行中の第2特別図柄を、強制的に外れを示す表示態様で停止表示させる処理が実行される。さらに、実行中の第2特別図柄が大当たりに当選している場合にはその大当たりに関する情報を消去するための処理が実行される。この第1特別図柄変動停止処理(S257)の詳細については、図124を参照して後述する。また、S256の処理にて特図1変動時間カウンタ203diが0では無いと判別した場合は(S256:No)、S257の処理をスキップしてS259の処理へ移行する。
一方、S254の処理において特図1変動時間カウンタ203diが0よりも大きくない(0である)と判別した場合は(S254:No)、即ち、現在が特図1変動中では無いと判別した場合は、次に、第1特別図柄変動開始処理を実行する(S258)。この第1特別図柄変動開始処理(S258)では、第1特別図柄の新たな抽選(変動)を実行するための処理が行われるものであり、新たな抽選(変動)を実行可能な状態であるかの判別と、新たな抽選(変動)を実行可能な状態である場合には、新たな抽選(変動)を行う処理が実行される。この第1特別図柄変動開始処理(S258)については、図120から図122を参照して詳しく後述する。
第1特別図柄変動開始処理(S258)を実行した後、S256の処理で特図1の変動中であると判別(S256:No)した後、或いは、第1特別図柄変動停止処理(S257)を実行した後には、次に、第2特別図柄に関する変動処理(S259〜S263)を実行する。
まず、特図2変動時間カウンタ203djの値が0よりも大きいかを判別する(S259)。即ち、現在が第2特別図柄(特図2)の変動表示中であるかを判別する。S259の処理において特図2変動時間カウンタ203djの値が0よりも大きくない(0である)と判別した場合は(S259:No)、現在が特図2変動中では無い場合であるため、次に、第2特別図柄の新たな抽選(変動)を実行するための第2特別図柄変動開始処理を実行し(S260)、本処理を終了する。
第2特別図柄変動開始処理(S260)では、第2特別図柄保留球数格納エリア203bに保留データ(各種カウンタ値)が記憶されていれば、その保留データに基づいた大当たり判定や変動パターンの選択処理が実行される。また、第2特別図柄変動開始処理(S260)では、抽選結果が大当たり(または小当たり)となる場合には、大当たりフラグ203i(または小当たりフラグ203y)をオンに設定する。
一方で、S259の処理において、特図2変動時間カウンタ203djの値が0よりも大きい、即ち、現在が特図2変動中であると判別した場合は(S259:Yes)、次に、第2特別図柄変動実行中処理を実行する(S261)。この第2特別図柄変動実行中処理(S261)の内容については、図131を参照して後述するが、上述した第1特別図柄変動実行中処理(S255)と同様の内容の処理を、処理対象を第1特別図柄から第2特別図柄へと変更して実行するものである。
そして、第2特別図柄変動実行中処理(S261)を終えると、現在の特図2変動時間カウンタ203djの値が0であるかを判別し(S262)、0であると判別した場合は(S262:Yes)、第2特別図柄変動停止処理を実行し(S263)、その後本処理を終了する。一方、S262の処理において特図2変動時間カウンタ203djの値が0では無いと判別した場合は(S262:No)、S263の処理をスキップして本処理を終了する。
第2特別図柄変動停止処理(S263)については、図132を参照して後述するが、第1特別図柄変動停止処理(S257)と同様に、変動表示中の第2特別図柄に規定されている変動時間が経過した場合に、第2特別図柄の抽選結果を示す図柄で変動表示を停止する処理が実行される。また、第2特別図柄変動停止処理(S263)では、第2特別図柄の抽選結果が大当たりである場合に、実行中の第1特別図柄変動を、強制的に外れを示す表示態様で停止表示させる処理が実行される。さらに、実行中の第2特別図柄が大当たりに当選している場合にはその大当たりに関する情報を消去するための処理が実行される。加えて、本実施形態では第2特別図柄の抽選で小当たりに当選し得るように構成していることから、第2特別図柄の抽選結果が大当たりでは無い場合に、小当たり或いは、外れに対応した処理が実行される。
以上、図119を参照して説明をした通り、本実施形態では第1特別図柄の抽選(変動)と、第2特別図柄の抽選(変動)と、を同時に(並行して)実行可能な構成において、1回の特別図柄変動処理内で第1特別図柄に関する変動処理(S254〜S258)と、第2特別図柄に関する変動処理(S259〜S263)と、を実行するように構成している。よって、各特別図柄に対して新たな抽選(変動)の実行が可能となった場合に遅滞なく変動処理を実行することができ、円滑な遊技を提供することができる。
また、本実施形態では、1回の特別図柄変動処理において、第1特別図柄に関する変動処理を第2特別図柄に関する変動処理よりも先に(優先して)実行するように構成している。このように、各特別図柄の処理順位を明確に設定することにより、たとえ、第1特別図柄の変動停止タイミングと第2特別図柄の変動停止タイミングとが同一となったとしても、優先して第1特別図柄の変動停止処理が実行されることになる。
なお、本実施形態では、第1特別図柄に関する変動処理を、第2特別図柄に関する変動処理よりも優先して実行するように構成しているが、これに限ること無く、第2特別図柄に関する変動処理を、第1特別図柄に関する変動処理よりも優先して実行するように構成してもよい。
また、設定されている遊技状態において遊技者に有利となる抽選が実行される特別図柄種別に対する変動処理を優先して実行するように構成しても良く、設定される遊技状態に応じて遊技者に有利となる抽選が実行される特別図柄種別が切り替わるパチンコ機10であれば、変動処理を実行する特別図柄種別の順番を切り替える手段を設けると良い。このように構成することで、遊技者に有利となる抽選の抽選結果が、遊技者に不利となる抽選結果によって消滅(破棄)されてしまうことを抑制することができる。
次に、図120を参照して、特別図柄変動処理4(図119のS151)の一処理である第1特別図柄変動開始処理(S258)について説明する。図120は、この第1特別図柄変動開始処理(S258)を示すフローチャートである。
第1特別図柄変動開始処理(図120のS258)では、まず、第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値(N1)を取得し(S351)、取得した第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値(N1)が0より大きいかを判別する(S352)。第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値(N1)が0より大きいと判別した場合には(S352:Yes)、第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値(N1)を1減算する(S353)。
そして、減算後の保留球数を示した保留球数コマンドを設定し(S354)、第1特別図柄保留球数格納エリア203aの保留エリア1〜保留エリア4に格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う(S355)。より具体的には、保留エリア1→実行エリア、保留エリア2→保留エリア1、保留エリア3→保留エリア2、保留エリア4→保留エリア3といった具合に各エリア内のデータをシフトする。
次に、第1特別図柄大当たり判定処理を実行する(S356)。第1特別図柄大当たり判定処理(図120のS356)については、詳しく後述するが、第1特別図柄保留球実行エリア(図示せず)にシフトされた第1当たり乱数カウンタC1の値を用いて、設定されている遊技状態に基づいて、大当たりか否かの大当たり判定を実行する。
次に、第1特別図柄変動パターン選択処理が実行される(S357)。第1特別図柄変動パターン選択処理(S357)は、詳しく後述するが、第1特別図柄保留球実行エリア(図示せず)に格納された変動種別カウンタCS2の値に基づいた当否判定の結果に基づいて、変動パターンを各カウンタ値に基づいて選択するための処理である。
第1特別図柄変動パターン選択処理(S357)を実行し、次に、時短カウンタ203hの値が0より大きい値であるか、即ち、現在の遊技状態が時短中であるかどうかを判別する(S358)。時短カウンタ203hの値が0より大きい値であると判別した場合には(S358:Yes)、特図1減算フラグ203dkをオンに設定し(S359)、S360の処理に移行する。一方、S358の処理において時短カウンタ203hの値が0より大きい値ではないと判別した場合には(S358:No)、遊技状態は通常状態であるため、そのまま本処理を終了する。このように、時短カウンタ203hの値が0より大きい値である場合、即ち、時短中である場合には、特図1減算フラグ203dkをオンに設定することで、変動停止時に時短中に開始された変動であるかを判別することができ、変動停止時に時短の終了条件を更新(時短カウンタ203hの値を減算)することができる。
上述したS359の処理を実行した後、時短カウンタ203hの値が1であるか判別する(S360)。即ち、時短状態の終了条件である最終変動であるか判別する。時短カウンタ203hの値が1であると判別した場合には(S360:Yes)、時短終了待機フラグ203dmをオンに設定し(S361)、本処理を終了する。一方、S360の処理において、時短カウンタ203hの値が1ではないと判別した場合には、時短遊技状態の最終変動ではないため、そのまま本処理を終了する。
次に、図121を参照して、第1特別図柄変動開始処理(図120のS258)の一処理である第1特別図柄大当たり判定処理(S356)について説明する。図121は、この第1特別図柄大当たり判定処理(S356)を示すフローチャートである。
第1特別図柄大当たり判定処理(図121のS356)では、まず、第1特別図柄保留球実行エリア(図示せず)に記憶されている各カウンタ値を取得する(S451)。そして、時短の終了条件が成立し待機している状態であるか、即ち、第2特別図柄の抽選で時短の最終変動が実行されている状態であるか否かを判別するために、時短終了待機フラグ203dmがオンに設定されているかを判別する(S452)。時短終了待機フラグ203dmがオンである(即ち、第2特別図柄が時短の最終変動中である)と判別した場合には(S452:Yes)、今回設定されている時短状態の期間は終了しているため、遊技状態格納エリア203gに通常状態を設定し(S453)、時短終了待機フラグ203dmと特図2減算フラグ203dlをオフに設定する(S454)。次に、時短カウンタ203hの値を0に設定し(S455)、遊技状態が通常状態に切り替わったことを示す状態コマンドを設定し(S456)、S457の処理に移行する。一方、S452の処理において、時短終了待機フラグ203dmがオンではないと判別した場合(S452:No)、時短状態の最終変動が実行されている状態ではないため、S453〜S456の処理をスキップし、S457の処理に移行する。
このように、時短状態の終了を待機している状態(他方の特別図柄で時短状態の最終変動が開始されている状態)である場合には、特別図柄の抽選結果を取得する前に、遊技状態を通常状態に設定することで、時短遊技状態が終了しているにも関わらず、時短状態の最終変動が実行されている特別図柄の変動が終了するまで、他方の特別図柄で時短遊技状態に基づく遊技を実行してしまうという不具合をなくすことが出来る。よって、適正な遊技を遊技者に提供することができる。
S452またはS453の処理を終えると、次に、第1当たり乱数テーブル202a(図23(b)参照)に基づいて、第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たり判定値と一致するか否を判定し、その抽選結果(判定結果)を取得する(S457)。そして、今回の抽選結果が大当たりであるかを判別し(S458)、大当たりであると判別した場合は(S458:Yes)、第1特別図柄の大当たり当選を示すように大当たりフラグ203iをオンに設定する(S459)。本実施形態では大当たりフラグ203iが、大当たり当選の有無を示す情報に加え、大当たり当選した特別図柄の種別を示す情報も記憶(設定)することが可能に構成されており、具体的には、特別図柄種別毎に大当たりの有無を示す情報を設定可能に構成している。よって、S459の処理では、大当たりフラグ203iのうち、第1特別図柄に対応する領域に対して大当たりを示す情報が設定される。
そして、第1特別図柄の抽選結果を大当たりに設定し(S460)、取得した当たり種別カウンタC2の値に基づいて、第1図柄表示装置37に表示する第1特別図柄の大当たり図柄をセットし(S461)、本処理を終了する。一方、S458の処理において今回の抽選結果が大当たりでは無いと判別した場合は(S458:No)、第1図柄表示装置37に第1特別図柄の外れ図柄をセットし(S462)、本処理を終了する。
次に、図122を参照して、第1特別図柄変動開始処理(図120のS258)の一処理である第1特別図柄変動パターン選択処理(S357)について説明する。図122はこの第1特別図柄変動パターン選択処理(S357)を示すフローチャートである。
第1特別図柄変動パターン選択処理(図236のS357)では、まず、第1特別図柄大当たり判定処理(図121のS356)において、第1特別図柄の抽選結果が大当たりであるか否か、即ち、第1特別図柄の大当たりが設定されているか否かを判別する(S551)。ここで、大当たりであるか否かの判定は、第1特別図柄に対して大当たりフラグ203iがオンであるか否かで判別される。この大当たりフラグ203iは、上述した第1特別図柄大当たり判定処理(図121参照)におけるS459の処理でオンに設定されるものである。
S551の処理において、第1特別図柄の大当たりが設定されていると判別された場合には(S551:Yes)、大当たり種別選択4テーブル202dbと、取得している第1当たり種別カウンタC2の値とに基づいて、大当たり種別を決定する(S552)。次いで、第1特別図柄実行エリアに格納されている変動種別カウンタCS2の値を取得し(S553)、遊技状態格納エリア203gに記憶されている情報に対応する現在の遊技状態(通常状態、潜伏状態、確変状態)に対応した変動パターン選択4テーブル202dcを読み出す(S554)。
そして、S553の処理で取得した変動種別カウンタCS2の値と、S554の処理で読み出した変動パターン選択4テーブル202dcとに基づいて変動パターンを選択し(S555)、S555の処理で選択した変動パターンに基づいて、特図1変動パターンコマンドを設定する(S556)。
次に、第1特別図柄の停止図柄を示す特図1停止種別コマンドを設定し(S557)、第1図柄表示装置37で第1特別図柄の変動開始を設定し(S558)、選択した変動パターンの変動時間を示す値を特図1変動時間カウンタ203diの値にセットし(S559)、本処理を終了する。
一方、S551の処理において、第1特別図柄の抽選結果が外れである(即ち、第1特別図柄に対する大当たりフラグ203iがオフである)と判別した場合には(S551:No)、S552の処理をスキップしてS553の処理へ移行する。
次に、図123を参照して、特別図柄変動処理4(図119のS151)の一処理である第1特別図柄変動実行中処理(S255)について説明をする。図123は第1特別図柄変動実行中処理(S255)を示すフローチャートである。この第1特別図柄変動実行中処理(S255)では、実行中の特別図柄変動の変動時間を更新するための処理と、第2特別図柄の抽選にて小当たりに当選したことにより中断された特別図柄変動を再開するための処理が実行される。
第1特別図柄変動実行中処理(S255)では、まず、特図1仮停止フラグ203dhがオンに設定されているかを判別する。この特図1仮停止フラグ203dhは第2特別図柄の抽選で小当たりに当選した場合にオンに設定されるものである。本実施形態では、一方の特別図柄にて小当たりに当選した時点で、他方の特別図柄が変動表示中である場合には、その他方の特別図柄変動を所定期間(小当たり当選から小当たり遊技が終了するまでの期間)中断し、所定期間経過後(小当たり遊技終了後)に再度他方の特別図柄変動を再開させるように構成している。
このように構成することで、一方の小当たり遊技中に他方の特別図柄変動が終了してしまい、遊技者に分かり難い遊技が実行されてしまうことを抑制することができる。さらに、一方の特別図柄抽選で小当たり遊技に当選したことに基づいて、他方の特別図柄抽選の抽選結果が破棄されることが無いため、例えば、小当たりに当選したことによって、大当たり当選となる抽選結果(小当たり当選よりも遊技者に有利となる抽選結果)が破棄されてしまう事態が発生することを禁止(抑制)することができる。
S751の処理において、特図1仮停止フラグ203dhがオンに設定されていると判別した場合は(S751:Yes)、特図1変動再開コマンドを設定し(S752)、特図1仮停止フラグをオフに設定し(S753)、特図1変動時間カウンタ203diの値を1減算し(S754)、第1図柄表示装置37の第1特別図柄の表示を更新し(S755)、本処理を終了する。
本実施形態では、2ミリ秒毎に実行されるタイマ割込処理(図39参照)にて実行される特別図柄変動処理4(図119のS151参照)内で、第1特別図柄変動実行中処理(図119のS255参照)を実行するように構成しており、その第1特別図柄変動実行中処理(図123のS255参照)内で特図1変動時間カウンタ203diの値を更新(1減算)するように構成している。よって、例えば、第1特別図柄の変動時間として30秒の変動時間が設定された場合には、特図1変動時間カウンタ203diの値として「15000」が設定され、2ミリ秒毎に値が1減算されるように構成している。
一方、S751の処理において特図1仮停止フラグ203dhがオンに設定されていないと判別した場合(S751:No)、即ち、第2特別図柄の抽選で小当たりに当選していないと判別した場合は、S752,S753の処理をスキップしてS754の処理へ移行する。
次に、図124を参照して、特別図柄変動処理4(図119のS151)の一処理である第1特別図柄変動停止処理(S257)について説明する。図124はこの第1特別図柄変動停止処理(S257)を示すフローチャートである。この第1特別図柄変動停止処理(S257)は、現在が特図1変動時間カウンタ203diの値が「0」であると判別した場合、即ち、第1特別図柄(特図1)の変動時間が経過した場合に実行される処理である。
第1特別図柄変動停止処理(図124のS257)を実行すると、まず第1特別図柄(特図1)に対して大当たりフラグ203iがオンに設定されているかを判別する(S851)。第1特別図柄に対して大当たりフラグ203iがオンに設定されていると判別した場合には(S851:Yes)、次に、特図2変動停止フラグ203dfをオンに設定し(S852)、特図2変動停止フラグ203dfがオンになったことを示す特図2変動停止コマンドを設定する(S853)。
次に、第1図柄表示装置37の第2特別図柄を外れ図柄で停止表示し(S854)、特図2変動時間カウンタ203djの値を0に設置する(S855)。これにより、第1特別図柄が大当たりを示す表示態様で停止表示された場合に、実行中の第2特別図柄(特図2)の変動表示を、外れを示す表示態様(外れ図柄)で停止表示(確定表示)することができる。
S855の処理を終えると、次に、第2特別図柄に対する大当たりフラグ203iがオンに設定されているかを判別し(S856)、オンに設定されていると判別した場合は(S856:Yes)、上述したS854の処理にて強制的に外れで停止表示された第2特別図柄に対して第2特別図柄の抽選結果を適応させるために、第2特別図柄に対する大当たりフラグ203iをオフに設定し(S857)、特図2大当たりに対する記憶情報を削除し(S858)、S859の処理へ移行する。一方で、S856の処理において、第2特別図柄の抽選で大当たりに当選していないと判別した場合は、S857,808の処理をスキップして、S859の処理へ移行する。
S859の処理では、まず、今回の特別図柄変動で当選した大当たりシナリオを設定し、(809参照)次いで、第1特別図柄に対応する大当たりフラグ203i、特図1減算フラグ203dk、特図2減算フラグ203dl、時短終了待機フラグ203dmをオフに設定し、時短カウンタ203hの値をリセットする(S860)。そして、遊技状態格納エリア203gに現在の遊技状態が大当たり中(大当たり遊技中)であることを示す情報を記憶する(S861)。遊技状態格納エリア203gは、抽選遊技に関する遊技状態(通常状態、時短状態)と、当たり遊技に関する遊技状態(大当たり中、小当たり中)とを分けて記憶することができるように構成しており、S861の処理を実行することにより、大当たり当選したタイミングにおける抽選遊技に関する遊技状態(通常状態、時短状態)と、大当たり中であることを示す遊技状態とが記憶される。
このように構成することで、大当たり遊技終了時点で、大当たりに当選したタイミングで設定されていた遊技状態を判別することができる。
S861の処理を終えると、次に、第1特別図柄を確定停止することを音声ランプ制御装置113に対して指示するための特図1確定コマンドを設定し(S863)、第1特別図柄表示装置37で変動表示している第1特別図柄の変動表示を停止する処理を実行し(S864)、本処理を終了する。
一方、S851の処理において、第1特別図柄に対して大当たりフラグ203iがオンに設定されていないと判別した場合には(S851:No)、時短更新処理(S862)を実行し、上述したS863の処理に移行する。時短更新処理(S862)の詳細な説明については、図125を参照し後述する。
このように、第1特別図柄変動停止処理(S257)では、第1特別図柄の抽選(第1抽選遊技)結果を示す図柄で変動表示を停止する処理(S859〜S864)が実行される。また、今回の抽選結果が大当たりである場合には(S851:Yes)、変動中の第2特別図柄が、抽選結果が外れとなるように強制的に停止表示される(S854)。このように、一方の特別図柄を、大当たりを示す図柄で停止表示(確定表示)させる処理において、変動中の他方の特別図柄を強制的に停止させる処理を実行するように構成することで、同時に実行される複数の特別図柄変動に対して適正な処理を実行することができる。
つまり、本実施形態のパチンコ機10のように、第1特別図柄に関する変動処理と、第2特別図柄に関する変動処理とを順に実行する構成において、第1特別図柄の抽選結果に基づいて実行される第2特別図柄の変動処理(強制停止処理)を、第1特別図柄に関する変動処理内で実行することにより、第2特別図柄に関する変動処理が実行されていないタイミングで第2特別図柄を強制停止することができるため、第2特別図柄に関する処理が重複してしまうことを防ぐことができスムーズに処理を実行することができる。
なお、本実施形態では一方の特別図柄が大当たりを示す図柄で停止表示したタイミングで他方の特別図柄を、外れを示す図柄で強制的に停止させる処理を実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、一方の特別図柄が大当たりに当選したと判別した場合、即ち、第1特別図柄大当たり判定処理(図121のS356)において今回の抽選結果が大当たりであると判別した場合(図121のS458:Yes)に、他方の特別図柄の変動を強制的に外れ図柄で停止させるように構成しても良い。この場合、強制的に外れ停止された他方の特別図柄に対して、一方の特別図柄の大当たり変動が終了するまでの期間、大当たりに当選することのない特殊変動を実行させるように構成すると良い。このように構成することで、一方の特別図柄で大当たりに当選した際に強制的に他方の特別図柄変動を停止させたことを遊技者が気づき難くすることができる。よって、他方の特別図柄変動が強制的に停止表示されたことを判別し、大当たり当選の有無を遊技者が把握してしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、一方の特別図柄が大当たりを示す図柄で停止表示した場合に、実行中の他方の特別図柄変動に対する抽選結果を破棄するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、一方の特別図柄に基づく大当たり遊技が終了するまでの間、他方の特別図柄変動を中断し、大当たり遊技終了後に中断中の特別図柄変動を再開させるように構成しても良い。これにより、遊技者が実行した抽選遊技の遊技結果が破棄されることにより遊技者がパチンコ機10に不信感を持ってしまうことを抑制することができる。
加えて、一方の特別図柄の抽選結果に基づいて、実行中の他方の特別図柄変動を制御する場合に、実行中の他方の特別図柄の抽選結果に応じて変動制御内容を異ならせるように構成しても良く、例えば、第1特別図柄が大当たり図柄で停止表示したタイミングで、第2特別図柄の抽選が外れであることを示すための変動(外れ変動)中である場合には、その抽選結果を破棄し、且つ、その外れ変動を強制停止させる強制停止処理を実行し、第2特別図柄の抽選結果が当たり(大当たり、小当たり)であることを示すための変動(当たり変動)中である場合には、第1特別図柄の大当たり遊技が終了した後に、第2特別図柄の変動が再開できるように中断処理を実行するように構成しても良い。
この場合、第1特別図柄の大当たり遊技が終了した後に、新たな第2特別図柄変動が実行されるのか、中断中の第2特別図柄変動が再開されるのかについて遊技者に興味を持たせながら遊技を行わせることができる。さらに、このような構成を用いた場合は、第1特別図柄の大当たり遊技中における第2特別図柄の状況(中断中か否か)を遊技者に示唆するための示唆演出を実行するように構成すると良い。
次に、図125を参照して、特別図柄の変動停止処理(第1特別図柄変動停止処理(図119のS151参照)、第2特別図柄変動停止処理(図132のS263参照))の一処理である時短更新処理(S862(S1661))について説明する。図125はこの時短更新処理(S862(S1661))の内容を示すフローチャートである。この時短更新処理(S862(S1661))では、遊技状態が時短状態である場合に、特別図柄の変動停止時に時短カウンタ203hの値を更新し、終了条件が満たされる場合には、遊技状態を通常状態へと移行する処理を実行する。なお、後述する説明では、第1特別図柄の変動が停止される場合の処理について説明するが、対象が第2特別図柄である場合にも同様の処理を実行する。
時短更新処理(S864(S1661))が実行されると、まず、特図1減算フラグ203dkがオンであるかどうか、即ち、今回実行されている特別図柄の変動が、時短遊技中に変動を開始したものであるかどうかを判別する(S2101)。特図1減算フラグ203dkがオンではある、即ち、時短遊技中に変動を開始していると判別した場合には(S2101:Yes)、時短カウンタ203hの値を減算する(S2102)。そして、特図1減算フラグ203dkをオフに設定し(S2103)、S2104の処理に移行する。一方、S2101の処理において、特図1減算フラグ203dkがオンではないと判別した場合には(S2101:No)、時短状態の更新の契機となる変動停止ではないため、S2102〜S2106の処理をスキップし、S2107の処理へと移行する。
上述したように、特別図柄の変動開始時に、遊技状態が時短状態である場合には、対応する図柄種別の減算フラグをオンに設定することで変動停止時に、時短カウンタ203hの値を減算することができる。よって、時短遊技状態の最終変動が停止するまで時短遊技状態を設定することが出来る。このように構成することで、遊技者にとって有利となる時短遊技状態を、最大限長い期間として提供することができる。
また、上述したように、本実施形態では、第2特別図柄の抽選で小当たりに当選した場合に、第1特別図柄の変動を仮停止し、小当たり遊技が終了するまでの期間は変動を再開しないよう構成している。そして、その小当たり遊技中にV入賞が発生し、大当たりが付与され、その大当たり遊技終了後に、仮停止していた第1特別図柄の変動が再開する。さらに、詳しくは図137を参照し後述するが、大当たり遊技が開始される前に特図1減算フラグ203dkをオフに設定するため、仮停止していた変動が再開し停止する場合には、特図1減算フラグ203dkがオフであるため、時短カウンタ203hの値が減算されない。即ち、V入賞による大当たり遊技終了後の仮停止していた特別図柄の変動停止時には残時短回数が減算されないように構成している。このように構成することで、大当たり種別により設定された時短の規定期間に加えて、仮停止していた特図の残変動時間も時短遊技が設定されるため、遊技者にとって有利な期間となる時短状態を最大限長い期間となるよう設定することができる。よって、遊技の興趣が向上する。
S2104の処理では、時短終了待機フラグ203dmがオンであるか判別する(S2104)。時短終了待機フラグ203dmがオンであると判別した場合(S2104:Yes)、即ち、今回の特別図柄の変動が時短の最終変動であり、また、第2特別図柄(他方の特別図柄)において、時短の最終変動から次の変動が開始されていない状態である場合には、遊技状態を通常状態へと移行するタイミングであるため、時短終了待機フラグ203dmをオフに設定し(S2105)、遊技状態格納エリア203gに通常状態を設定する(S2106)。そして、S2107の処理へ移行する。
一方、S2104の処理において、時短終了待機フラグ203dmがオンではないと判別した場合には(S2104:Yes)、時短遊技の最終変動が実行されていない状態、即ち、時短状態が継続している状態であるため、上述したS2105〜S2106の処理をスキップし、S2107の処理に移行する。このように、同時変動タイプの遊技機において、時短遊技の最終変動となる変動の停止時に、他方の特別図柄で時短遊技状態の規定回数を超えた変動(最終変動から次の変動)が実行されていないかを判別し、実行されていない場合には、遊技状態を移行させる。このように構成することで違和感のない遊技を遊技者に対し提供することができる。
S2101、S2104、S2106のいずれかの処理が終了するとS2107の処理に移行する。S2107の処理では、時短カウンタ203hの値と遊技状態とを示すコマンドを設定し(S2107)、本処理を終了する。
次に、図126を参照して、特別図柄変動処理4(図119のS151)の一処理である第2特別図柄変動開始処理(S260)について説明する。図126はこの第2特別図柄変動開始処理(S260)を示すフローチャートである。
第2特別図柄変動開始処理(S260)が実行されると、まず、特図2変動停止フラグ203dfがオンに設定されているかを判別する(S951)。即ち、本処理が実行される直前に(同一の特別図柄変動処理4(図119のS151参照)内で)実行された第1特別図柄の抽選(第1特別図柄大当たり判定処理(図121のS356参照))にて大当たりに当選したか否かを判別する。
S951の処理において、特図2変動停止フラグ203dfがオンに設定されていると判別した場合は(S951:Yes)、第2特別図柄の変動を開始するための各種処理をスキップし、特図2変動停止フラグ203dfをオフに設定し(S952)、本処理を終了する。つまり、本実施形態では、特図2変動停止フラグ203dfを用いることで、第1特別図柄大当たり判定処理(図121のS356参照)において、第1特別図柄を大当たり図柄で停止表示すると共に、第2特別図柄を外れ図柄で強制的に停止表示させた後に、新たな第2特別図柄変動が実行されることを禁止している。これにより、第1特別図柄に関する変動処理内で第2特別図柄を強制的に停止表示させたとしても不具合が生じること無く制御処理を実行することができる。
本実施形態では、S951の処理において特図2変動停止フラグ203dfがオンに設定されていると判別すると(S951:Yes)、特図2変動停止フラグ203dfをオフに設定するように構成しているため、特図2変動停止フラグ203dfを設定することで、第2特別図柄変動開始処理(図126のS260)を1回だけスキップすることができるように構成している。
これは、第2特別図柄変動開始処理(S260)が実行される直前に(同一の特別図柄変動処理4(図119のS151参照)内で)実行された第1特別図柄の抽選(第1特別図柄大当たり判定処理(図121のS356参照))にて大当たりに当選した場合のみ、直後に実行される第2特別図柄変動開始処理(図126のS260)をスキップすれば、その後、第1特別図柄大当たり判定処理(図121のS356参照)にて設定された大当たり情報(大当たりシナリオ)に基づいて大当たり遊技が開始され、特別図柄変動処理4(図119のS151参照)のS251の処理によって、大当たり遊技が終了するまで、第2特別図柄変動開始処理(図119のS260)が実行されないように構成されているためである。
このように構成することで、一方の特別図柄の抽選結果に基づいて、他方の特別図柄の変動処理をスキップする処理を簡素化することができるため、主制御装置110にて実行される制御処理の処理負荷を軽減させることができる。
なお、本実施形態では、一方の特別図柄の抽選結果が所定の抽選結果(大当たり当選)である場合に、他方の特別図柄を強制的に停止表示(外れ図柄で停止表示)させ、一方の特別図柄の抽選結果に基づく大当たり遊技が実行されるまで、他方の特別図柄の新たな変動(抽選)が実行されないようにするために特図2変動停止フラグ203dfを設定し他方の特別図柄の変動処理を1回スキップさせる構成を用いているが、これ以外の構成を用いても良い。
つまり、一方の特別図柄の抽選結果が所定の抽選結果(大当たり当選)である場合に、その大当たり当選に基づく大当たり遊技が終了するまで、他方の特別図柄抽選(変動)で大当たりに当選しないように構成すれば良く、例えば、後述する主制御装置110のメイン処理(図55参照)にて大当たり遊技を実行するための大当たり制御処理(図56のS1804参照)が実行される場合に、特図2変動停止フラグ203dfをオフに設定するように構成しても良い。
このように構成することで、特図2変動停止フラグ203dfをオンにするタイミングを第1特別図柄が大当たり図柄で停止表示されるタイミングよりも前に設定したとしても、大当たり遊技が実行されるまで新たな第2特別図柄の変動(抽選)が実行されることを禁止することができる。
また、本実施形態では、特図2変動停止フラグ203dfがオンに設定されている状態で第2特別図柄変動開始処理(図126のS260参照)が実行された場合に、第2特別図柄の変動処理をスキップする、即ち、新たな変動を開始しない(第2特別図柄を停止させたままにする)ように構成しているが、これに限ること無く、特図2変動停止フラグ203dfがオンに設定されている場合専用の第2特別図柄の変動表示を実行するように構成しても良い。
この場合、大当たりに当選しない特殊抽選を用いて第2特別図柄の抽選を行い、その特殊抽選の結果に基づいて決定した変動パターンに対応する期間、第2特別図柄の変動表示を実行するように構成しても良いし、第2特別図柄の抽選を実行すること無く、第1特別図柄の大当たり当選に基づく大当たり遊技が実行されるまでの期間、大当たり遊技中の特定タイミングに到達するまでの期間、或いは、大当たり遊技が終了するまでの期間、第2特別図柄を変動表示するように構成しても良い。これにより、遊技者に対して、特別図柄変動を強制停止させたことを分かり難くすることができる。
なお、上述した各特別図柄に関する変動処理の内容は、その内容を示すコマンドを設定することにより、適宜、音声ランプ制御装置113側へと出力されるように構成されており、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに表示される第3図柄、第4図柄の変動表示を上述した第1図柄表示装置37に表示される各特別図柄の表示態様と同期させることができるように構成しているが、第1図柄表示装置37に表示される第2特別図柄を強制停止させている間、第2特別図柄が強制的に停止表示されたことを示すコマンドを音声ランプ制御装置113側で受信した場合に、第3図柄表示装置81にて変動表示される第2特別図柄に対応する第3図柄、或いは、第4図柄を用いて、強制停止中の変動演出を実行するように構成しても良い。
このように、遊技者が視認し易い第3図柄表示装置81に特別図柄の変動表示と同期させて変動表示される各図柄(第3図柄、第4図柄)を用いて、実際の第2特別図柄が強制停止中に変動演出を実行するように構成した場合であっても、遊技者に対して、特別図柄変動を強制停止させたことを分かり難くすることができる。
S951の処理において、特図2変動停止フラグ203dfがオンに設定されていない、即ち、第1特別図柄が大当たり図柄で停止表示されていないと判別した場合は(図126のS951:No)は、S953〜S959の処理を実行し、後述するS960の処理へ移行する。このS953〜S959の処理は、上記した第1特別図柄変動開始処理(図120のS258)のS351〜S357までの各処理に対して、第1特別図柄保留球数カウンタ203dd、第1特別図柄保留球数カウンタの値(N1)、第1特別図柄保留球格納エリア203da、第1特別図柄大当たり判定処理(S355)、第1特別図柄変動パターン選択処理(S356)を、第2特別図柄保留球数カウンタ203de、第2特別図柄保留球数カウンタの値(N2)、第2特別図柄保留球格納エリア203db、第2特別図柄大当たり判定処理(S958)、第2特別図柄変動パターン選択処理(S959)に変更した点を除いては同一であるので、その説明は省略する。
さらに、第2特別図柄変動パターン選択処理(S909)を実行した後、S960〜S963の処理を実行し、本処理を終了する。このS960〜S963の処理は、上述した第1特別図柄変動開始処理(図120のS258)のS358〜S361までの各処理に対して、特図1減算フラグ203dkを特図2減算フラグ203dlに変更した点を除いては同一であるのでその説明は省略する。
上述したように、本実施形態では、第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動が同時に実行される遊技機であるため、両方の特別図柄の変動開始時に、同一の処理を実行することで他方の特別図柄において、残時短回数が減算されないなどの不具合を防止することが出来る。
次に、図127を参照して、第2特別図柄変動開始処理(図126のS260)の一処理である第2特別図柄大当たり判定処理(S955)について説明する。図127は、第2特別図柄大当たり判定処理(S955)を示すフローチャートである。この第2特別図柄大当たり判定処理(S955)は、上述した第1特別図柄大当たり判定処理(図121のS356)に対して、対象となる特別図柄の種別を第1特別図柄から第2特別図柄へと変更し、その他、一部処理を追加したものである。
第2特別図柄大当たり判定処理(図127のS955)では、上記した第1特別図柄大当たり判定処理(図121のS356)に対して、次の点で相違する。即ち、S451の処理に対応するS1051の処理で、第1特別図柄保留球実行エリア(図示せず)を、第2特別図柄保留球実行エリア(図示せず)に変更した点と、S452〜S461の処理に対応するS1052〜S1061の処理で、対象を特図1(第1特別図柄)から特図2(第2特別図柄)に変更した点と、特別図柄の抽選結果が外れである場合に実行される処理を変更した点で相違する。その他の点は同一であるので、その説明は省略する。
第2特別図柄大当たり判定処理(図127のS955)において、今回の抽選が大当たりでは無いと判別した場合は(S1058:No)、特図2外れ変動処理を実行し(S1062)、本処理を終了する。
この特図2外れ変動処理(S1062)は、第2特別図柄の抽選結果が大当たり以外、即ち、小当たり、或いは外れである場合に実行される処理である。詳細な説明は図128を参照して後述するが、抽選結果が外れである場合は、上述した第1特別図柄大当たり判定処理(図121のS356)のS462の処理と同様の処理が実行され、抽選結果が小当たりである場合は、小当たり当選に対応する処理が実行される。
ここで、図128を参照して、特図2外れ変動処理(S1062)の内容について説明をする。図128は、特図2外れ変動処理(S1062)を示したフローチャートである。
特図2外れ変動処理(S1062)では、まず、今回の抽選結果(第2特別図柄大当たり判定処理(図127のS955参照)のS1057の処理で取得した抽選結果)が小当たりであるかを判別する(S1151)。
S1151の処理で小当たりに当選していると判別した場合は(S1151:Yes)、小当たりフラグ203dgをオンに設定し(S1152)、第2特別図柄の抽選結果を小当たりに設定し(S1153)、次いで、第1図柄表示装置37に表示する第2特別図柄の小当たり図柄をセットし(S1154)、本処理を終了する。
一方、S1151の処理において、今回の抽選結果が小当たりでは無い、即ち、外れであると判別した場合は(S1151:No)、第1図柄表示装置37に表示する第2特別図柄の外れ図柄をセットし(S1155)、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、第2特別図柄変動開始処理(図126のS260参照)の一処理として実行される特図2外れ変動処理(図128のS1062)、即ち、特別図柄の変動(抽選)を開始するタイミングにて実行される処理で小当たりに当選したと判別した場合に小当たりフラグ203dgをオンに設定することで、第2特別図柄の変動停止タイミングでその小当たりフラグ203dgの設定状況に基づいて小当たり当選に対応する処理を容易に実行することができる。
次に、図129を参照して、第2特別図柄変動開始処理(図126のS260)の一処理である第2特別図柄変動パターン選択処理(S959)について説明する。図129はこの第2特別図柄変動パターン選択処理(S959)を示すフローチャートである。
第2特別図柄変動パターン選択処理(図129のS959)では、上記した第1特別図柄変動パターン選択処理(図122のS357)に対して、次の点で相違する。S551の処理に対応するS1251の処理で、特図1抽選結果(第1特別図柄の抽選結果)が特図2抽選結果(第2特別図柄の抽選結果)に変更される点と、S552〜S559までの各処理に対応するS1252〜S1256、S1258〜S1260の各処理で、特図1変動パターンコマンド(第1特別図柄の変動パターンコマンド)が特図2変動パターンコマンドに変更される点と、特図2外れ変動パターン選択処理(S1257)の処理を追加する点と、でそれぞれ相違する。その他の点は同一であるので、詳細な説明は省略する。
次に、図130を参照して、第2特別図柄変動開始処理(図126のS260)の一処理である第2特別図柄変動パターン選択処理(S959)にて実行される特図2外れ変動パターン選択処理(図130のS1257)の内容について説明をする。
第2特別図柄変動開始処理(図126のS260)が実行されると、まず、今回の抽選結果が小当たりであるかを判別する(S1351)。このS1351の処理では、第2特別図柄大当たり判定処理(図127のS959参照)のS1057の処理にて取得した抽選結果に基づいて判別を実行する。
S1351の処理において、今回の抽選結果が小当たりであると判別した場合は(S1351:Yes)、次に、小当たり種別カウンタC5の値を取得し(S1352)、取得した小当たり種別カウンタC5の値に基づいて小当たり種別を選択する(S1353)。なお、本実施形態のパチンコ機10では、小当たり種別が1種類しかないため、取得した小当たり種別カウンタC5の値に基づいて異なる小当たり種別が設定されることがないが、例えば、複数の小当たり種別を設定可能に構成されたパチンコ機10であれば、取得した小当たり種別カウンタC5の値の範囲に対して異なる小当たり種別が規定される小当たり種別選択テーブルを設け、S1352及びS1353の処理によって異なる小当たり種別を選択するように構成すれば良い。
本実施形態のように、小当たり種別が1種類しかないにも関わらず、S1352及びS1353の処理を用いるように構成しておくことで、例えば、パチンコ機10の開発期間中に遊技の仕様が変更されたとしても、その変更に対して容易に対応をすることができる。
S1353の処理を終えると、次いで、現在の遊技状態に応じた変動パターン選択テーブルを読み出し(S1354)、読み出した変動パターン選択テーブルと、取得した変動種別カウンタCS1の値と、に基づいて小当たり用の変動パターン(小当たり変動パターン)を選択する(S1355)。そして、S1355の処理で選択した小当たり変動パターンを示す特図2変動パターンコマンドを設定し(S1356)、本処理を終了する。
一方、S1351の処理で、今回の抽選結果が小当たりでは無い(外れである)と判別した場合は(S1351:No)、抽選結果が外れである場合の処理(S1357〜S1359)を実行する。S1357の処理では、まず、遊技状態に応じた変動パターン選択テーブルを読み出し(S1357)、取得した変動種別カウンタCS2の値に基づいて変動パターンを選択し(S1358)、選択した変動パターンに基づいて特図2変動パターンコマンドを設定し(S1359)、本処理を終了する。
次に、図131を参照して、特別図柄変動処理4(図119のS151)の一処理である第2特別図柄変動実行中処理(S261)の内容について説明をする。図131は、第2特別図柄変動実行中処理(S261)を示したフローチャートである。本実施形態では、第1特別図柄の抽選で小当たりに当選しないように構成しているため、この第2特別図柄変動実行中処理(S261)では、上述した第1特別図柄変動実行中処理(図123のS255参照)に対して、他方の特別図柄にて小当たりに当選(小当たり遊技を実行)した場合に設定されるフラグ(特図1仮停止フラグ203dh)がオンに設定されているかを判別する処理を省略している点で相違し、それ以外は、処理の対象を第1特別図柄から第2特別図柄へと変更した点以外が同一であるため、その詳細な説明を省略する。
なお、第1特別図柄の抽選において小当たりに当選し得るように構成したパチンコ機10であれば、第1特別図柄の抽選で小当たりに当選したこと(小当たり遊技が実行されること)を示すためのフラグ(例えば、特図2仮停止フラグ)を設け、この第2特別図柄変動実行中処理にて、上述した第1特別図柄変動実行中処理(図123のS255参照)と同様の処理を実行すれば良い。
次に、図132を参照して、特別図柄変動処理4(図119のS151)の一処理である第2特別図柄変動停止処理(S263)について説明する。図132はこの第2特別図柄変動停止処理(S263)を示すフローチャートである。第2特別図柄変動停止処理(S263)では、上記した第1特別図柄変動停止処理(図124のS257参照)に対して、処理の対象を第1特別図柄から第2特別図柄に変更した点と、抽選結果が大当たり以外である場合に実行される処理の内容を変更した点と、他方の特別図柄の変動を停止させるためのフラグを設定する処理とを省略した点で相違する。
即ち、第1特別図柄変動停止処理(図124のS257参照)におけるS852の処理を削除した点と、S851及びS853〜S864の処理対象を第2特別図柄に変更した点(S1551及びS1553〜S1513)と、今回の抽選結果が大当たりでは無いと判別した場合に(S1551:No)、特図2外れ停止処理(S1558)を実行する点とでそれぞれ相違する。その他の点は同一であるので、詳細な説明は省略する。
次に、図133を参照して、第2特別図柄変動停止処理(図132参照)において実行される特図2外れ停止処理(S1564)の内容について説明をする。図133は特図2外れ停止処理(S1564)の内容を示したフローチャートである。この特図2外れ停止処理(S1564)は、第2特別図柄大当たり判定処理(図127のS955参照)にて取得した抽選結果が大当たり以外(小当たり、または外れ)である場合に対応した特別図柄変動の停止処理を実行するものである。
特図2外れ停止処理(S1564)が実行されると、まず小当たりフラグ203dgがオンに設定されているかを判別し(S1651)、小当たりフラグ203dgがオンに設定されていると判別した場合は(S1651:Yes)、特図1仮停止フラグ203dhをオンに設定し(S1652)、特図1仮停止フラグ203dhがオンに設定されたことを示すための特図1仮停止コマンドを設定する(S1653)。ここで設定された特図1仮停止コマンドは、主制御装置110のメイン処理(図55参照)で実行される外部出力処理(S1801)によって音声ランプ制御装置113へと出力される。そして、音声ランプ制御装置113側で特図1仮停止コマンドを受信した場合には、第1特別図柄(特図1)が仮停止したこと(していること)を示すための仮停止態様を第3図柄表示装置81に表示させるための表示用コマンドを設定し、表示制御装置114へと出力する。表示制御装置114は受信した表示用コマンドに基づいて第3図柄表示装置81に特図1の仮停止態様表示を表示するための処理を実行する。このように構成することで、遊技者に対して、第1特別図柄が仮停止していることを容易に把握させることができる。
図133に戻り説明を続ける。S1653の処理を終えると、次に、小当たり遊技に対応する小当たりシナリオ(小当たり用の開放動作シナリオ)を設定し(S1654)、小当たりフラグ203dgをオフに設定し(S1655)、遊技状態格納エリア203gに小当たり遊技中(小当たり中)であることを示す当たり情報を記憶し(S1656)、第2特別図柄が小当たりを示す図柄(小当たり図柄)で停止表示(確定表示)されることを示すための特図2確定コマンドをセットし(S1657)、第1図柄表示装置37の第2特別図柄を小当たり図柄で変動停止(確定表示)する(S1658)。そして、残時短回数の減算などの処理を行う時短更新処理(S1661(S863))を実行し、本処理を終了する。
一方、S1651の処理で小当たりフラグ203dgがオフに設定される場合は(S1651:No)、第2特別図柄が外れを示す図柄(外れ図柄)で停止表示(確定表示)されることを示すための特図2確定コマンドをセットし(S1659)、第1図柄表示装置37の第2特別図柄を外れ図柄で変動停止(確定表示)する(S1660)。そして、時短更新処理を実行し(S1661(S863))、本処理を終了する。
なお、時短更新処理(S1661(S863))については、図125を参照して上述した時短更新処理(S863(S1661))のS2101とS2104の処理において参照した特図1減算フラグ203dkを、特図2減算フラグ203dlに変更する点で相違するのみであるため、その詳細な説明を省略する。
以上、説明をした通り、本実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示の制御はそれぞれ独立して並行して実行可能に構成されているので、第1特別図柄と第2特別図柄とを同時に変動表示させることができる。よって、所定時間内に、より多くの特別図柄の抽選遊技を実行させることができ、遊技者に大当たりが所定時間内に付与される確率が高くできる。従って、遊技者は、効率よく遊技を行うことができる。
また、第1特別図柄と第2特別図柄が同時に変動表示して抽選遊技が実行される構成であっても、第1または第2特別図柄の一方で大当たり遊技が発生した場合には、他方の特別図柄の変動表示が停止されるので、遊技者は、大当たり遊技に集中して遊技を行うことができる。
なお、本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とのどちらか一方で大当たりを示す図柄(大当たり図柄)が停止表示された場合に、他方の特別図柄を強制的に外れ図柄で停止表示させるように構成したが、それに限らず、他方の特別図柄を仮停止または変動時間の計測を中断した状態で変動表示するように構成してもよい。このような場合では、仮停止した特別図柄は、仮停止中であることが遊技者に分かる表示態様または報知態様で停止されているので、遊技者は変動表示途中であった抽選遊技が消滅していないことを把握することができ、安心して大当たり遊技を行うことができる。
次に、図134を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図39)の一処理である始動入賞処理4(S152)を説明する。図134は、この始動入賞処理4(S152)を示すフローチャートである。始動入賞処理4(図134のS152)は、特図入球口64、第2入球口1645のいずれかに球が入球(始動入賞)したか判別して、始動入賞した場合には、保留上限個数(特図入球口64、第2入球口1645にそれぞれに最大4個)まで、取得した各カウンタ値を第1特別図柄保留球格納エリア203daまたは第2特別図柄保留球格納エリア203dbにそれぞれ格納する処理である。
また、保留球に基づいて取得された各カウンタ値が、第1特別図柄保留球格納エリア203daまたは第2特別図柄保留球格納エリア203dbにそれぞれ記憶されると、第1特別図柄保留球格納エリア203daまたは第2特別図柄保留球格納エリア203dbのそれぞれに記憶されている各カウンタ値に基づいて、事前に当否判定結果や選択される変動パターン等を予測する処理(所謂、先読み処理)が実行される。以下、始動入賞処理4(図134のS152)について説明する。
始動入賞処理4(図147のS152)では、まず、球が第1始動口である特図入球口64に入球(始動入賞)したか否かを判別する(S1751)。ここでは、特図入球口64内に設けられた球検知スイッチ(図示せず)への球の入球を検出する。球が特図入球口64に入球した(始動入賞があった)と判別する(S1751:Yes)、第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値(N1)を取得し(S1752)、その取得した値(N1)が4未満であるかを判別する(S1753)。
つまり、現時点で特図入球口64に対する保留個数が上限値である4個よりも少ない状態であるか(即ち、保留個数が上限値まで記憶されていないか)が判別される。取得した値(N1)が4未満であると判別した場合には(S1753:Yes)、第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値(N1)を1加算し(S1754)、音声ランプ制御装置113に対して特図入球口64の保留個数(第1特別図柄の抽選権利保留数)を通知するための保留球数コマンドを設定する(S1755)。
そして、各種カウンタ値(第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、変動種別カウンタCS1)の各値をカウンタ用バッファから読み出し(取得して)、RAM203の第1特別図柄保留球実行エリア203aの対応する保留球数の記憶エリアに各々保留(格納)する(S1756)。
次に、第1先読み処理を実行する(S1757)。この第1先読み処理(S1757)については、図135を参照して後述するが、新たに第1特別図柄保留球格納エリア203daに記憶された各カウンタ値から当否判定結果や、決定される変動パターン、停止種別等を判別する処理が実行される。なお、本実施形態では、新たに記憶された各カウンタ値に基づいて当否判定結果や、決定される変動パターン、停止種別等を判別する処理を実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、新たな始動入賞があった場合に、第1特別図柄保留球格納エリア203daに記憶(格納)されている全ての保留記憶に対して当否判定結果や、決定される変動パターン、停止種別等を判別する処理を実行するように構成しても良い。
また、本実施形態では、第1特別図柄保留球格納エリア203daに新たな情報(入賞情報)を格納する場合、即ち、第1特別図柄の抽選権利を新たに獲得した場合に、第1特別図柄の抽選権利(入賞情報)の内容を事前に判別する構成としているが、これに限ること無く、第1特別図柄の抽選権利を新たに獲得した場合に、第2特別図柄の抽選権利(入賞情報)の内容を事前に判別するように構成しても良い。
そして、S1757の処理を実行すると、次にS1758の処理を実行する。また、S1751の処理で球が特図入球口64に入球していないと判別した場合(S1751:No)、或いは、S1753の処理で、現時点で特図入球口64に対する保留個数が上限値であると判別した場合(S1753:No)は、第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値(N1)を加算する処理をスキップして、S1758の処理へ移行する。
上述した通り、本実施形態では、第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値(N1)を加算した場合に、加算された入賞に関する情報(入賞情報)に基づいた第1先読み処理(S1757)を実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、S1753の処理で第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値(N1)が上限数(4)であると判別した場合(S1753:No)、即ち、第1特別図柄の保留球数が上限に到達している状態で特図入球口64に球を入球させた場合に第1先読み処理(S1757)を実行することができるように構成しても良い。これにより、第1特別図柄の保留球数が上限に到達している状態においても、先読み処理を実行させるために遊技者に継続して遊技を行わせることができる。また、第1特別図柄の保留球数が上限に到達している状態で特図入球口64に球を入球させた場合に付加価値を付与することができるため、第1特別図柄の保留球数が上限に到達している状態で特図入球口64に球が入球した際に遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
次に、S1758〜S1764までの各処理については、S1751〜S1757までの各処理で実行された第1始動口(特図入球口64)への球の入賞に対して行われた処理と同様の処理が、第2入球口1645に対して実行される処理であることが相違するのみであるので、詳細な説明は省略する。なお、本実施形態では、第2特別図柄の抽選で小当たりに当選し得るように構成していることから、S1763の処理では、小当たり種別カウンタC5の値も取得される。
次に、図135を参照して、始動入賞処理4(図134のS152)の一処理である第1先読み処理(S1757)について説明する。図136は、この第1先読み処理(S1757)を示すフローチャートである。
第1先読み処理(図135のS1757)では、まず、新たに第1特別図柄保留格納エリア203aに記憶された格納エリアから各種カウンタ値である、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、変動種別カウンタCS1の各値を読み出す(S1821)。そして、読み出したデータを先読み保留記憶エリアの空いている記憶エリアのうち、入賞順序がもっとも小さいエリアに記憶する(S1822)。
次に、新たに先読み保留記憶エリアに記憶された各カウンタ値に基づいて、当否判定結果を判定する。なお、ここでは、特別図柄の低確率状態である場合の当否判定と、特別図柄の高確率状態である場合の当否判定との両方が判別される。これは、新たな保留記憶が発生したタイミング(第1特別図柄保留格納エリア203aに新たな保留(入賞情報)が記憶されたタイミング)と、今回新たに保留された入賞情報に基づいて大当たり判定が実行されるタイミングとにはタイムラグが発生することから、今回新たに保留された入賞情報に基づく大当たり判定が実行されるタイミングで設定されている遊技状態(特別図柄の確率状態)を予測することが困難だからである。
具体的には、本実施形態のパチンコ機10は、第1特別図柄の抽選(変動)と、第2特別図柄の抽選(変動)とが、同時に(並行して)実行されるように構成されており、且つ、各特別図柄の抽選結果に対応させて設定される変動時間が、特別図柄の抽選時における保留記憶数(保留図柄個数)によって可変されるように設定されるので、各特別図柄の変動(抽選)が開始するタイミングを事前に判別することが困難だからである。
そして、S1823の処理における判別結果が大当たりである(低確率状態のみ大当たり、高確率状態のみ大当たり、低確率状態、高確率状態の何れも大当たり)と判別した場合は(S1823:Yes)、大当たりに当選する条件(抽選時に設定される遊技状態)と、当選した場合の大当たり種別とを示す第1入賞コマンドを設定し(S1824)、本処理を終了する。
一方、S1823の処理における判別結果が大当たりでは無い(特別図柄が高確率状態でも、低確率状態でも外れである)と判別した場合は(S1823:No)、外れを示す第1入賞コマンドを設定し(S1825)、本処理を終了する。
ここで、S1824、或いはS1825の処理で設定された第1入賞コマンドは、上述した当否判定結果を示すための情報(当否判定結果に基づいて異なる意味を持たせる情報)に加え、共通情報として、S1821の処理によって読み出された各種カウンタ値の値を示すための情報も含んで設定される。そして、本処理で設定された入賞コマンドが主制御装置110のメイン処理(図54参照)にて実行される外部出力処理(S2401)によって音声ランプ制御装置113に対して出力される。
音声ランプ制御装置113側では、入賞コマンドを受信した場合に、入賞コマンドに含まれる各種情報に基づいて、保留球の表示態様を可変させて(例えば、保留球の色を通常とは異なる色で可変して)表示させたり、変動開始前に予告図柄等を表示して遊技者に当否判定結果を示唆したりする演出(先読み演出)を実行できる。
なお、本実施形態では、先読み処理を実行する場合に、特別図柄の高確率状態の場合の当否判定結果と、特別図柄の低確率状態の場合の当否判定結果とを判別し、各判別の結果に基づいた入賞コマンドを設定するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、特別図柄が高確率状態であっても、低確率状態であっても大当たりと判定される判定値(第1当たり乱数カウンタC1の値)を規定し、その判定値を読み出した場合のみ特別図柄の大当たりを示す入賞コマンドを設定するように構成しても良い。
このように構成することで、音声ランプ制御装置113側に対して、特定の大当たりであることを事前判別した場合のみ大当たりを示す入賞コマンドを出力することになるため、先読み演出が実行されない特別図柄変動に対して、大当たり当選の期待感を持たせることができる。
さらに、第1特別図柄保留格納エリア203aに格納(記憶)されている保留記憶(入賞情報)に基づく特別図柄の抽選が行われる際の遊技状態を正確に判別して、その遊技状態に基づいて当否判定を実行するように構成してもよい。この場合には、変動パターンの選択を保留球数によって可変するのではなく、変動開始時の保留球数に関わらず一定の変動パターンを選択するように構成することで判別が可能となる。先読みを実行する場合に、その保留球が変動開始されるまでの変動順序を保留記憶されている情報に基づいて判別することで変動開始時の遊技状態を判別できる。
また、本実施形態では、第1特別図柄保留格納エリア203aに新たな保留記憶(入賞情報)が格納(記憶)された場合に、その入賞情報に基づく先読み処理を実行し、その先読み処理の中で当否判定を事前に予測する構成を用いているが、これに限ること無く、主制御装置110の先読み処理において、第1特別図柄保留格納エリア203aに新たに格納(記憶)された入賞情報(保留記憶)の内容(各カウンタ値)を示す情報を入賞コマンドとして設定し、音声ランプ制御装置113側で受信した入賞コマンドに含まれる情報に基づいて当否判定結果を予測するように構成しても良い。
このように構成することで、主制御装置110の処理負荷を軽減することができる。また、音声ランプ制御装置113側で、先読み演出を実行するか否かを判別する処理を実行し、先読み演出を実行すると判別した場合に、主制御装置110から受信した入賞コマンドに含まれる情報を解析(当否判定結果の予測)するように構成すると良い。これにより、先読み演出を実行しない場合には、具体的な先読み処理(当否判定結果の予測)が実行されないため、パチンコ機10にて無駄な制御が実行されることを抑制することができる。また、無題に実行された先読み処理の結果を遊技者に不正に取得されてしまう不具合を抑制することができる。
次に、図136を参照して、始動入賞処理4(図134のS152)の一処理である第2先読み処理(S1764)について説明する。図136は、この第2先読み処理(S1764)を示すフローチャートである。第2先読み処理(図134のS1764)は、上記した第1先読み処理(図133のS1757)が第1始動口(特図入球口64)に球が入球(始動入賞)したことに基づく保留データ(入賞情報)を事前に判別(先読み)して、各種判定を行う処理であるのに対して、判定を行う対象を第1始動口に始動入賞したことに基づく入賞情報から第2始動口(第2入球口1645)に始動入賞したことに基づく入賞情報へと変更した点でなるのみであり、その他は同一の処理が実行されるため、詳細な説明は省略する。
次に、図137を参照して、本第4実施形態におけるV通過処理4(S153)の詳細について説明する。図137は、このV通過処理4(S153)の内容を示したフローチャートである。本第4実施形態におけるV通過処理4(S153)は、第1実施形態におけるV通過処理(図52のS153参照)に対して、第2特別図柄の抽選で小当たりに当選し、その小当たり遊技中にV入賞が発生した場合に、時短終了待機フラグ203dmと特図1減算フラグ203dkとをオフに設定する処理が追加される。その他の処理については同一であるため、同一の符号を付しその詳細な説明を省略する。
V通過処理4(S153)では、まず、上述したS1501〜S1502の処理を実行し、V有効期間中であると判別した場合には(S1502:Yes)、小当たり中であるか判別する(S1571)。小当たり中であると判別した場合には(S1571:Yes)、上述したS1504〜S1506の処理を実行し、S1572の処理に移行する。一方、小当たり中ではないと判別した場合には(S1571:No)、S1504〜S1506及びS1572〜S1575の処理をスキップし、S1509の処理に移行する。
S1572の処理では、時短終了待機フラグ203dmがオンであるか判別する(S1572)。時短終了待機フラグ203dmがオンであると判別した場合には(S1572:Yes)、このV入賞より付与される大当たり遊技の終了後に、新たな時短状態の期間が設定されるため、時短終了待機フラグ203dmをオフに設定する(S1573)。このように、時短遊技の最終変動で小当たりに当選し、V入賞が発生し大当たりが付与された場合には、新たな時短期間が付与される。よって、V入賞した場合に、時短終了待機フラグ203dmをオフに設定することで新たな時短期間が設定されてから、すぐに通常遊技状態に移行してしまうという不具合を防止することができる。
S1572、或いは、S1573の処理を実行した後、S1574の処理に移行する。S1574の処理では、特図1減算フラグ203dkがオンであるか判別する(S1574)。即ち、今回の第2特別図柄の変動と並行して第1特別図柄の変動が実行されており、その第1特別図柄の変動がまだ停止しておらず仮停止されている状態かを判別する。特図1減算フラグ203dkがオンであると判別した場合には(S1574:Yes)、特図1減算フラグ203dkをオフに設定し(S1575)、S1509の処理に移行する。一方、特図1減算フラグ203dkがオフであると判別した場合には(S1574:Yes)、S1575の処理をスキップし、S1509の処理へ移行する。
本実施形態では、第2特別図柄の抽選で小当たりに当選するよう構成している。そして、小当たり当選時に第1特別図柄の抽選が実行されている場合には、第1特別図柄の変動を仮停止するよう構成している。そして、小当たり遊技終了後に仮停止していた特別図柄の変動が再開するよう構成しているが、本実施形態では、小当たり遊技中にV入賞し、大当たりが付与される場合がある。その大当たり遊技中も第1特別図柄の抽選を仮停止するよう構成している。そして、大当たり遊技終了後に仮停止していた特別図柄の変動が再開されるが、本実施形態では変動停止時に残時短回数が減算されてしまうため、この仮停止していた変動でも、残時短期間が減少してしまうという問題点があった。
そこで、本実施形態では、小当たり中にV入賞が発生した場合には、特図1減算フラグ203dkをオフに設定することで、仮停止していた変動の停止時では時短期間が減算されない。よって、遊技者には、時短の規定された期間に加えて、この仮停止していた図柄の残変動時間も時短期間として設定することができる。このように構成することで、遊技者にとって有利となる時短期間をより長く設定することが可能であり、より長い期間喜びを与えることができる。
なお、本実施形態では、他方の特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合には、他方の特別図柄の変動を外れで強制停止(破棄)するよう構成している。さらに、小当たりに当選した場合には、他方の特別図柄の変動を仮停止するよう構成しているが、これに限るものではなく、小当たりに当選した場合には、他方の特別図柄の変動を破棄するよう構成してもよい。このように構成することで、V入賞により大当たり遊技が付与された後に、仮停止していた変動で大当たりに当選し、遊技者に対して過剰な特典を与えられることを防止することができる。
また、一方の特別図柄で遊技者にとって不利となる大当たりに当選した場合には、もう一方の特別図柄で小当たりに当選することで不利な大当たり変動を破棄することができる。よって、より多様な遊技性を遊技者に対して提供することができる。
以上、本第4実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄の変動が並行して行われる遊技機であり、小当たり当選した場合には、他方の図柄を仮停止するよう構成した。そして、その小当たり遊技中にV入賞が発生し、大当たりが付与された場合には、その大当たり遊技終了後に仮停止していた図柄が変動を再開する。また、本実施形態では、変動の開始時に、遊技状態が時短状態である場合には、変動開始時に時短カウンタの値を減算する予定であることを示すフラグをオンに設定することで、その変動停止時に時短カウンタ203hの値を更新する。
よって、仮停止していた特別図柄の変動は、V入賞発生時に減算フラグをオフに設定することで、その変動が再開し、停止する際には、時短カウンタは減算されない。即ち、仮停止していた図柄が変動を再開し、停止する際には、時短期間は更新されないため、遊技者は、あらかじめ設定された時短期間に加えて、仮停止していた特別図柄の残変動期間も設定することができる。よって、遊技者にとって有利となる時短期間を最大限長く設定することができる。
なお、本実施形態では、V入賞により付与される大当たりの種別を1つとするよう構成したが、これに限ることなく、複数設けるよう構成してもよい。このように構成する場合には遊技者にとって、有利となる大当たり種別と不利となる大当たり種別とを設けるよう構成するとよい。このように構成することで、遊技者は、V入賞が発生するかだけではなく、付与される大当たり種別にも関心を持ちながら遊技を実行することができる。
また、本実施形態では、当選する小当たり種別を1つとするよう構成したが、これに限ることなく、複数の小当たり種別を設けても良い。さらに、第1特別図柄の抽選でも小当たりに当選するよう構成してもよい。このように、複数の小当たり種別を設けることで、遊技者は、よりV入賞を発生させやすい小当たりを期待しながら遊技を実行することができる。
また、本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄の変動が並行して行われるよう構成したが、これに限ることなく、入球口に入球した順に対応する特別図柄の変動が実行される(所謂、入賞順変動)よう構成しても良い。なお、このように構成した場合、第1特別図柄と第2特別図柄とで、当選する大当たり種別の有利度合いを異なるよう構成するとよい。このように構成することで、遊技者は、より有利となる特図の抽選が実行されている際に、大当たりに当選することを所望しながら遊技を実行することができるので、緊張感のある遊技を提供することができる。
なお、本実施形態では、第2特別図柄の抽選において、小当たりに当選した場合に、第1特別図柄の変動を仮停止するよう構成したが、小当たり種別を複数設けることにより、第1特別図柄の変動を破棄する(外れで強制停止する)小当たりと、仮停止する小当たりとを分けて設定されるようにしてもよい。このように構成した場合には、他方の特別図柄の変動が、遊技者にとって不利となる大当たりに当選した場合に、それを破棄することを遊技者に促すような演出を実行するようにするとよい。このように構成することで、多様な遊技性を遊技者に対して提供することができる。
本実施形態では、設定される遊技状態を2種類(通常状態、時短状態)としたが、3種類(通常状態、時短状態、確変状態)としてもよいし、4種類(通常状態、時短状態、確変状態、潜確状態)としてもよい。また、2種類以下としてもよい。
さらに、本実施形態では、遊技状態に関わらず、遊技盤13の左側領域を遊技球が流下するよう狙って遊技を実行するよう構成したが、これに限ることはなく、遊技盤13の右側領域を狙う遊技方法を実行させても良い。そして、その遊技方法の切替を遊技状態に基づいて設定するよう構成しても良い。さらに、このように構成した場合には、遊技者に現在の遊技方法を示すための案内表示態様を実行するとよい。遊技者は、この案内表示態様によって、遊技方法だけでなく現在の遊技状態も把握することができる。
以上、説明をした通り、本第4実施形態では、時短状態の更新タイミング、即ち、時短回数を減算するタイミングと、時短状態の終了条件が成立しているかを判別するタイミングと、を異ならせるように構成として、時短状態を更新させた後に、時短状態の終了条件の成立を判別する構成を用いているが、これに限ること無く、例えば、時短状態の終了条件が成立しているかを先に判別し、終了条件が成立していない場合に、時短状態の更新処理を実行するように構成しても良い。また、特図抽選を実行した後に時短回数を減算する処理を行っているが、時短回数を減算した後に特図抽選を実行するように構成しても良い。
また、本第4実施形態では、時短状態における特別図柄最終変動(時短終了条件が成立している状態で実行されている特別図柄変動)にて小当たり当選した場合であっても、特別図柄変動が停止表示したタイミングで時短状態を終了させるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、特別図柄最終変動にて小当たり当選した場合には、その小当たり遊技が終了するまで時短状態が終了しないように構成しても良い。即ち、時短終了条件が成立している状態で、時短終了条件の成立を判別するタイミングにおいて、切替条件(特別図柄抽選の結果が小当たり当選)が成立している場合には、時短終了条件の成立を判別するタイミングを切り替える(小当たり遊技終了時に遅延させる)ように構成すると良い。これにより、時短状態中における特別図柄抽選の結果に基づいて時短状態が継続する期間を可変させることができるため、遊技者に対して、最後まで期待感を持たせて遊技を行わせることができる。
なお、上述した切替条件として上述した内容(小当たり当選)以外を用いても良く、例えば、時短終了条件が成立している状態で、時短終了条件の成立を判別するタイミングにおいて、普通図柄変動が実行していることや、普図当たり遊技が実行されていることを切替条件として設定しても良いし、時短終了条件の成立を判別するタイミングにおいて、保留記憶されている特別図柄保留や普通図柄保留に含まれる入賞情報に特定の情報(当たり情報)が含まれていることを切替条件として設定しても良い。このように複数の切替条件を設けることにより、遊技者に対して、時短状態が終了するタイミングを分かり難くすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
<普電入賞装置640の組合せ変形例>
次に、図138を参照して、変形例について説明をする。上述した第1実施形態では、普電入賞装置640内に特電作動口643を設け、普図当たり遊技中に普電入賞装置640に入賞した球が特電作動口643へと入賞した場合に役物当たり遊技を実行するように構成して。また、上述した第2実施形態では、第1実施形態のパチンコ機10において生じ得る問題点、即ち、時短状態中における遊技の単調化により遊技意欲が低下してしまうという問題点を解決するために、普電入賞装置640内に複数の特電作動口(特電作動口643、第2特電作動口1643)を設け、球が入賞した特電作動口に応じて、V大当たり遊技が実行され易い役物当たり遊技と、V大当たり遊技が実行され難い役物当たり遊技を実行可能に構成していた。
さらに、上述した第1実施形態、或いは第2実施形態では、役物当たり遊技の実行を契機に実行中の特別図柄変動を中断(特別図柄変動の変動時間を減算する処理を中断)させることで、時短状態の期間が長くするように構成していたため、時短状態中には役物当たり遊技を数多く実行したほうが遊技者に有利となり、時短状態中の遊技が単調になってしまうという問題があった。これに対して、上述した第3実施形態では、特電作動口643へと球が入賞したことに基づいてV大当たり種別を選択するように構成し、選択されたV大当たり種別に応じて役物当たり遊技実行時に実行中の特別図柄変動を中断させるパターンと、破棄するパターンと、破棄した上で時短状態も終了させるパターンと、の何れかが実行されるように構成し、時短状態中において役物当たり遊技を実行させるか否かを遊技者に選択させる新たな遊技性を提供することで、時短状態中の遊技が単調になることを抑制するものであった。
加えて、上述した第1実施形態から第3実施形態では、普電入賞装置640内に特電作動口643を設け、特電作動口643へと球が入賞した場合に役物当たり遊技を実行する構成であるのに対し、第4実施形態では、普電入賞装置640内に第2特別図柄抽選の実行契機となる第2入球口1645を設け、上述した第1実施形態から第3実施形態と同様の遊技性を、第1特別図柄の抽選と、第2特別図柄の抽選とを、並行して実行させる、所謂同時変動タイプの仕様で実現するように構成していた。
これに対して、本変形例では、図138に示した通り、上述した第2実施形態のパチンコ機10が有する普電入賞装置640の構成(図88参照)をベースに、第2特電作動口1643に替えて、第2入球口1645を設け、普電入賞装置640内に入賞した球が特電作動口643、或いは、第2入球口1645に入球し得るように構成している点で他の実施形態と相違している。
そして、第2入球口1645に球が入球したことに基づいて実行される第2特別図柄抽選で小当たり当選した場合に実行される小当たり遊技と、特電作動口643に球が入賞したことに基づいて実行される役物当たり遊技と、でV入賞装置65が同一内容で開放動作されるように構成している。
このように構成することで、小当たり遊技によってV入賞装置65が開放動作される場合は、第2特別図柄抽選が実行されているため、上述した第4実施形態と同様に時短状態の終了条件である累積時短終了条件の成立要素が更新されるのに対し、役物当たり遊技にV入賞装置65が開放動作される場合は、時短終了条件に関わる要素が更新されることが無い。よって、V入賞装置65が開放動作された回数と、時短終了条件の成立要素が更新される回数と、が一致しなくなるため、遊技者に対して、時短状態が終了するまでの期間を把握させ難くすることができる。
なお、本変形例では、時短状態の終了条件として、上述した第4実施形態と同一の終了条件を設定する例を示しているが、これに限ること無く、例えば、役物当たり遊技が実行された回数が特定回数(例えば、50回)に到達した場合にも時短終了条件が成立するように構成しても良い。このように構成することで、第2特別図柄の抽選に基づいて時短終了条件が成立するのが先か、役物当たり遊技が実行されることに基づいて時短終了条件が成立するのが先かを、遊技者に予測させながら遊技を行わせることができる。
また、この場合、第3図柄表示装置81の表示面にて実行される演出として、第2特別図柄の抽選に基づいて成立する時短終了条件と、役物当たり遊技が実行されることに基づいて成立する時短終了条件とのうち、何れの時短終了条件が成立し易い状況であるかを遊技者に示唆するための示唆演出(例えば、各時短終了条件が成立するまでの回数を示唆する演出)を実行するように構成すると良い。このように構成することで、いずれかの時短終了条件が成立するまでの期間を遊技者に把握させることができるため、普電入賞装置640に入賞した球の流下先について一喜一憂させることができる。
図138に示した通り、本変形例では、普電入賞装置640内に特電作動口643と、第2入球口1645を設けているが、これに限ること無く、第2特電作動口1643も設け、普電入賞装置640に入賞した球が上述した3つのうち、何れかに入賞するように構成しても良い。
さらに、本変形例の構成を用いた場合において、第2入球口1645に球が入球したことに基づいて小当たり遊技が実行される場合と、特電作動口643に球が入賞したことに基づいて役物当たり遊技が実行される場合と、で実行中の特別図柄変動に対する処理内容を異ならせても良く、例えば、小当たり遊技が実行された場合は、役物当たり遊技が実行された場合よりも、実行中の特別図柄変動を破棄し易くし、役物当たり遊技が実行された場合は、小当たり遊技が実行された場合よりも、実行中の特別図柄変動を中断させ易くするように構成すると良い。
なお、本変形例では、第1特別図柄変動と第2特別図柄変動とが実行されている状態で、特電作動口643へと球が入賞する場合がある。この場合には、第1特別図柄変動も、第2特別図柄変動も中断させるように構成している。そして、役物当たり遊技が終了した後には、中断されている第1特別図柄変動と、第2特別図柄変動とを、再開させるように構成している。そして、再開後の第2特別図柄変動が小当たり当選している場合には、その小当たり当選に基づいて小当たり遊技が実行される場合に、実行中の第1特別図柄変動を中断、或いは、破棄するように構成している。
このように、第1特別図柄変動(抽選)、第2特別図柄変動(抽選)、特電作動口643への球入賞と、3種類の遊技を同時に実行可能に構成した本変形例では、時短状態中において、第2特別図柄変動よりも長い変動時間が選択され易い第1特別図柄変動を、複数の契機で中断させることが可能となる。よって、時短状態中において第1特別図柄変動が中断されるタイミングや中断される期間について遊技者に意外性のある遊技を提供することができる。
また、本変形例では、普電入賞装置640内に入賞した球が特電作動口643、或いは、第2入球口1645に入賞し得るように構成しているが、これに限ること無く、例えば、遊技者が第2入球口1645、或いは特電作動口643を狙って遊技が行えるように遊技盤13の構成を変更しても良く、具体的には、普電入賞装置640内に特電作動口643を設け、遊技盤13の右側領域(図2参照)に第2入球口1645を設けるように構成しても良い。このように構成することで、遊技者に対して遊技方法を選択する楽しみを提供することができる。
<第5実施形態>
次に、図139から図143を参照して、第5実施形態について説明をする。本第5実施形態は、上述した第1実施形態に対して、主制御装置110のMPU201にて実行された制御処理内容を音声ランプ制御装置113側へと出力するための各種コマンドの設定方法を異ならせた点、及び、音声ランプ制御装置113側にて主制御装置110から出力された各種コマンドを受信した場合に実行する制御処理の一部を変更した点で相違し、それ以外は同一である。同一の制御内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
上述した第1実施形態では、時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)中における特別図柄変動に応じた演出(Vラッシュ)の演出態様を、時短状態の残期間(時短状態中に実行される特別図柄変動の残期間)に応じて可変設定するために、時短状態が設定された時点で主制御装置110から出力される情報(状態コマンド)に基づいて音声ランプ制御装置113側で時短状態が終了するまでの期間、即ち、時短状態の終了条件として設定される時短回数(特別図柄の変動回数)を記憶し、特別図柄の変動開始を示す情報(変動パターンコマンド)を受信した場合に、時短回数を更新する処理を実行することにより、音声ランプ制御装置113側で時短状態の残期間を判別可能に構成していた。
このように構成することで、時短回数を更新するタイミング(特別図柄変動開始時)と、時短条件が成立したかを判別するタイミング(特別図柄変動停止時)とを、異ならせた第1実施形態において、主制御装置110側で専用のコマンドを設定すること無く、即ち、遊技状態を変更した場合に設定する状態コマンドや、特別図柄の変動を開始する場合に設定する変動パターンコマンドといった特別図柄抽選を用いた遊技の内容を示すコマンドのみを用いて、時短状態の残期間を音声ランプ制御装置113側で把握することができ、時短状態中における期間の経過に応じた演出を設定することができるものであった。
しかしながら、上述した第1実施形態で用いた制御内容では時短状態における遊技状態の更新状況を、バックアップ機能を有していない音声ランプ制御装置113のRAM223にて管理(一時的に記憶)しているため、例えば、時短状態が設定されている期間中にパチンコ機10に供給されている電源が遮断され(停電が発生し)、その後、電源の供給が再開された場合には、音声ランプ制御装置113側のRAM223に一時的に記憶されていた各種情報がクリア(初期化)されてしまい、音声ランプ制御装置113側で時短状態における遊技状態の更新状況を判別することができないという問題があった。
これに対して、本第5実施形態では主制御装置110にて特別図柄変動を開始する処理(変動パターンコマンドを設定する処理)を実行する際に時短回数の更新結果を示すコマンド(時短回数コマンド)を設定可能に構成し、実行中の特別図柄変動を停止する処理(確定コマンドを設定する処理)を実行する際に時短状態の終了判別結果を示すためのコマンド(時短継続コマンド)を設定するように構成している。
そして、変動パターンコマンドと時短回数コマンドとを同一タイミングで出力可能に構成し、確定コマンドと時短継続コマンドとを同一タイミングで出力可能に構成している。さらに、音声ランプ制御装置113側で変動パターンコマンドを受信した場合に、併せて時短回数コマンドを受信しているかを判別し、その判別結果に基づいて現在の時短状況を判別可能にし、さらに、確定コマンドを受信した場合に、併せて時短継続コマンドを受信しているかを判別し、その判別結果に基づいて現在の時短状況を判別可能に構成している。
このように構成することで、主制御装置110にて設定され、音声ランプ制御装置113で受信した各コマンドの組合せによって時短状態の状況を音声ランプ制御装置113側で判別することが可能となり、特別図柄の変動表示中において停電が発生した場合であっても、主制御装置110から出力されるコマンドに基づいて時短状態の状況を音声ランプ制御装置113側で判別することが可能となる。
また、同一タイミングで受信したコマンドの組合せによって、時短状態の状況を判別するように構成しているため、主制御装置110側にて時短状態の状況を示すために個々のコマンドを設定する場合よりも、主制御装置110にて設定するコマンドの種類を削減することができ、主制御装置110における制御処理の処理負荷を軽減させることができる。
<第5実施形態における主制御装置の制御処理内容について>
次に、図139から図141を参照して本第5実施形態のパチンコ機10における主制御装置110の制御処理内容のうち、上述した第1実施形態とは異なる点について説明をする。本第5実施形態では、上述した第1実施形態に対して、特別図柄変動開始処理(図41のS205参照)に替えて特別図柄開始処理5(図139のS235参照)を、特別図柄変動停止処理(図45のS208参照)に替えて特別図柄変動停止処理5(図140のS238参照)を、普通図柄変動処理(図48のS106参照)に替えて普通図柄変動処理5(図141のS136参照)を設けた点で相違し、それ以外は同一である。同一の処理内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
上述した第1実施形態では、時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定されている場合において、特別図柄の変動を開始する場合に時短回数(時短カウンタ203hの値)を更新(減算)するための処理(図139のS205参照)を実行し、特別図柄の変動を停止する場合に時短状態を終了させる条件が成立しているかを判別するための処理(図45のS208参照)を実行するように構成していた。
さらに、上述した第1実施形態では、音声ランプ制御装置113側で時短状態の状況を管理するために、主制御装置110から出力される状態コマンド(図56のS1916の処理で設定される状態コマンド)と、変動パターンコマンド(図43のS506にて設定される特図変動パターンコマンド)と、に基づいて、時短状態の残期間を判別可能に構成していた。
これに対して、本第5実施形態では、特別図柄の変動開始時、或いは、特別図柄の変動停止時において、特別図柄変動の開始、停止を示すコマンドに加え、時短状態の状況(残時短回数等)を示すための各種コマンドを設定するように構成し、音声ランプ制御装置113側で記憶している時短状態の状況を管理するための情報が消去された場合(停電等により音声ランプ制御装置113のRAM223に記憶されている情報が消去された場合)であっても、主制御装置110側から出力される各種コマンドに基づいて音声ランプ制御装置113側で時短状態の状況(残時短回数)を把握することが可能となるように構成している。
まず、図139を参照して、特別図柄変動開始処理5(S235)の内容について説明をする。図139は、特別図柄変動開始処理5(S235)の内容を示したフローチャートである。この特別図柄変動開始処理5(S235)では、上述した第1実施形態の特別図柄変動開始処理(図41のS205参照)に対して、特別図柄変動の開始時における時短状態を更新するための処理が相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
上述した通り、上述した第1実施形態では、主制御装置110にて実行される時短状態を更新するための処理の処理内容(更新結果)を示すための情報を音声ランプ制御装置113へと出力する必要が無いため、今回の特別図柄変動が時短状態の最終変動であるか否かを一時的に記憶する(今回実行された特別図柄変動が停止表示されるまで記憶する)ための処理(時短カウンタ203hの値の更新処理、及び時短終了フラグ203jの設定処理)を実行するものであった。
これに対して、本第5実施形態では、特別図柄の時短回数(残時短回数)を示すためのコマンドを設定し、音声ランプ制御装置113へと出力可能に構成している。
特別図柄変動開始処理5(S235)の処理内容を、図139を参照して具体的に説明をすると、まず、上述した第1実施形態の特別図柄変動開始処理(図41のS205参照)と同一のS301からS308の処理を実行する。そして、S308の処理において時短カウンタ203hの値が0よりも大きい、即ち、現在が時短状態中であると判別した場合は(S308:Yes)、次に、時短カウンタ203hの値を減算し(S371)、減算後の時短カウンタ203hの値が0であるかを判別する(S372)。
S372の処理において時短カウンタ203hの値が0では無い(1以上である)と判別した場合は、減算後の時短カウンタ203hの値、即ち、残時短回数を示す時短回数コマンドを設定し(S373)、本処理を終了する。S373の処理で設定された時短回数コマンドは、特別図柄変動パターン選択処理(図43のS307参照)にて設定される特図変動パターンコマンド(図43のS506参照)と同一のタイミングで、主制御装置110のメイン処理(図55参照)にて実行される外部出力処理(図55のS1801参照)にて音声ランプ制御装置113へと出力される。
詳細な説明は後述するが、本第5実施形態では、音声ランプ制御装置113の制御処理において、時短状態中に変動パターンコマンド(特図変動パターンコマンド)を受信した場合に併せて時短回数コマンドも受信しているかを判別し、その判別結果に基づいて、今回の特別図柄変動に対応する時短回数(残時短回数)を判別するように構成している。
また、本第5実施形態では、図139のS372の処理において、更新後(減算後)の時短カウンタ203hの値が1以上であると判別した場合に(S372:No)のみ、時短回数コマンドを設定するように構成しているため、音声ランプ制御装置113の制御処理において、時短状態中に変動パターンコマンド(特図変動パターンコマンド)を受信した場合に併せて時短回数コマンドを受信していない場合は、時短状態における特別図柄の最終変動であると判別することができる。
図139に戻り、説明を続ける。S372の処理において、更新後の時短カウンタ203hの値が0であると判別した場合(S372:Yes)、即ち、今回実行される特別図柄変動が時短状態の最終変動である場合には、上述した第1実施形態と同様に時短終了フラグ203jをオンに設定し(S311)、本処理を終了する。
なお、詳細な説明は後述するが、本実施形態では、時短カウンタ203hの値が0よりも大きい(1以上である)場合に加え、時短カウンタ203hの値が0であっても、時短終了フラグ203jがオンに設定されている間は、普通図柄の高確率状態が設定されるように構成している。よって、図139に示した通り、特別図柄の変動開始タイミングにおいて時短カウンタ203hの値が0よりも大きい場合には(S308:Yes)、必ず時短カウンタ203hの値を減算する処理が実行されるため制御処理の共通化を図ることができる。
また、上述した通り、本第5実施形態では、減算後(更新後)の時短カウンタ203h値が0よりも大きい(1以上)の場合に時短回数コマンドを設定し、減算後(更新後)の時短カウンタ203h値が0である場合には時短回数コマンドを設定しないように構成している。加えて、特別図柄の変動パターンコマンド(特図変動パターンコマンド)を設定する処理(図43のS506参照)と同一の処理内(特別図柄変動開始処理)にて時短回数コマンドが設定されるように構成し、主制御装置110のメイン処理(図55参照)にて実行される外部出力処理(図55のS1801)において、同一タイミングで音声ランプ制御装置113へと出力されるように構成している。
このように構成することにより、音声ランプ制御装置113側では、時短状態が設定されている状態で変動パターンコマンドを受信した場合に、併せて時短回数コマンドを受信したか否かの判別を実行することで、今回実行される特別図柄変動が時短状態の最終変動であるか否かの判別を行うことができる。また、併せて時短回数コマンドを受信した場合には、今回特別図柄変動が実行されることにより更新される時短状態の残期間(残時短回数)の判別を行うことができる。
また、更新後の時短カウンタ203hの値が0になる場合、即ち、今回実行される特別図柄変動が時短状態の最終変動である場合は、時短回数コマンドを設定しないように構成しているため、音声ランプ制御装置113側では、時短状態が設定されている状態で変動パターンコマンドを受信した場合に、併せて時短回数コマンドを受信しなかった場合には、時短状態の最終変動であると判別し、時短状態の最終変動に対応する演出態様を設定することになる。このように、時短状態における特別図柄の最終変動(時短最終変動)が実行される場合に時短回数コマンドとして残時短回数0回を示す時短回数コマンドを設定するのでは無く、時短回数コマンドを設定しないように構成することで、主制御装置110にて設定された時短回数コマンドを受信することができなかった場合、例えば、ノイズ等により正常にコマンドを受信できなかった場合には、時短最終変動時の演出が実行されることになる。
よって、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へと出力されたコマンドを正常に受信できなかった場合における専用の演出データを用いること無く、且つ、実際に設定されている残時短回数よりも少ない残時短回数0回に対応した演出を実行することができるため、パチンコ機10の処理負荷を軽減しながら遊技者に違和感を与えることの無い演出を実行することができる。
なお、本実施形態では、時短状態を終了させるための時短終了条件として、時短状態中有に実行される特別図柄の変動回数が所定回数(例えば、4回)に到達した場合に成立する時短終了条件のみを設けているが、これに限ること無く、例えば、特別図柄の変動回数に基づいて成立する終了条件に加え、特別図柄の抽選結果に基づいて成立する終了条件(特別図柄の抽選で特定の抽選結果(例えば、小当たり)に所定回数(例えば、2回)当選した場合に成立する終了条件)を設けても良い。
このように、時短状態を終了させるための終了条件を複数有するパチンコ機10では、複数の終了条件のうち、何れの終了条件が成立するのかが遊技者の遊技内容に応じて可変するため、各終了条件に対して終了条件が成立するまでの更新状況を判別する必要がある。しかしながら、本実施形態のパチンコ機10では、時短状態の最終変動が実行される場合において、時短回数コマンドを設定することが無い。よって、複数成立し得る時短終了条件のうち、何れの時短終了条件が成立したとしても、今回の特別図柄変動が時短状態の最終変動であることを音声ランプ制御装置113側で容易に判別することができる。
次に、図140を参照して、特別図柄変動停止処理5(S238)の内容について説明をする。図140は、本第5実施形態における特別図柄変動停止処理5(S238)の内容を示したフローチャートである。この特別図柄変動停止処理5(S238)は、上述した第1実施形態における特別図柄変動停止処理(図45のS208参照)に対して、特別図柄変動の停止時における時短状態の更新内容を異ならせている点で相違し、それ以外は同一である。同一の処理内容については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
特別図柄変動停止処理5(S238)が実行されると、まず、上述した第1実施形態における特別図柄変動停止処理(図45のS208参照)と同一のS801,S802の処理を実行し、S802の処理において時短終了フラグ203jがオンでは無いと判別した場合には(S802:No)、次に、時短カウンタ203hの値が0よりも大きいか(1以上か)を判別し(S871)、0よりも大きい、即ち、今回停止表示される特別図柄変動が時短最終変動では無いと判別した場合は(S871:Yes)、時短状態が継続することを示す時短継続コマンドを設定し(S872)、上述した第1実施形態における特別図柄変動停止処理(図45のS208参照)と同一のS809,S810の処理を実行し、本処理を終了する。
一方、S871の処理において、時短カウンタ203hの値が0よりも大きくないと判別した場合(S871:No)、即ち、現在の遊技状態が通常状態である場合は、S872の処理をスキップしてS809の処理へ移行する。また、S802の処理において、時短終了フラグ203jがオンに設定されていると判別した場合、即ち、今回停止表示される特別図柄変動が時短最終変動であると判別した場合は(S802:Yes)、上述した第1実施形態における特別図柄変動停止処理(図45のS208参照)と同一のS804,S805の処理を実行し、次いで、S809,S810の処理を実行し本処理を終了する。
なお、S801の処理において、大当たりフラグ203iがオンに設定されていると判別した場合は(S801:Yes)、S806〜S810の処理を実行し、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、本第5実施形態では、特別図柄変動を停止表示(確定表示)させるための特別図柄変動停止処理5(図140のS238参照)にて、特図確定コマンドを設定すると共に、時短継続コマンドを設定するように構成している。そして、特別図柄変動停止処理5(図140のS238参照)にて設定された特図確定コマンド、及び、時短継続コマンドは、主制御装置110のメイン処理(図55)にて実行される外部出力処理(図55のS1801参照)にて同一のタイミングで音声ランプ制御装置113へと出力される。音声ランプ制御装置113は、時短状態が設定されている状態で特図確定コマンドを受信した場合に、併せて時短継続コマンドを受信したかを判別し、その判別結果に基づいて、今回停止表示される特別図柄変動が時短状態の最終変動(時短最終変動)であるかを把握し演出態様を設定することになる。
具体的には、時短状態が設定されている状態において、音声ランプ制御装置113が特図確定コマンドと、時短継続コマンドと、を同一タイミングで受信した場合には、時短状態が継続することを示すための演出態様が設定され、特図確定コマンドのみを受信した場合には、時短状態が終了することを示すための演出態様が設定される。このように、同一タイミングで主制御装置110から出力される複数のコマンドの組合せによって、現在の時短状態の状況を音声ランプ制御装置113側で把握可能に構成することにより、主制御装置110にて時短状態の状況を示すために個々のコマンドを設定する場合よりも、主制御装置110にて設定されるコマンドの種類を削減することができる。
なお、本実施形態では、特別図柄変動停止処理5(図140のS238参照)内で特図確定コマンドと、時短継続コマンドと、を設定するように構成しているが、主制御装置110のメイン処理(図55)にて実行される外部出力処理(図55のS1801参照)にて同一のタイミングで各コマンドが出力されるものであれば良く、主制御装置110のメイン処理(図55参照)にて外部出力処理(S1801)が実行される4ミリ秒の間隔内で特図確定コマンドと、時短継続コマンドと、をそれぞれ設定可能に構成すれば良い。
また、本実施形態では、主制御装置110のメイン処理(図55)にて実行される外部出力処理(図55のS1801参照)を実行する場合に、前回の外部出力処理が実行されてからの間(4ミリ秒間)に設定された各種コマンドを、一度に音声ランプ制御装置113へと出力するように(シリアルデータとして出力するように)構成しているが、これに限ること無く、例えば、特図確定コマンドが設定された場合は、外部出力処理(S1801参照)が所定回数(例えば3回)実行されるまで特図確定コマンドの出力を待機させるように構成しても良い。このように構成することで、特図確定コマンドと、時短継続コマンドと、を同一処理内で設定させ無くても同一タイミングで音声ランプ制御装置113へと出力させることが可能となる。
次に、図141を参照して、普通図柄変動処理5(S136)の内容について説明をする。図141は、普通図柄変動処理5(S136)の内容を示したフローチャートである。この普通図柄変動処理5(S136)は、上述した第1実施形態の普通図柄変動処理(図48のS106参照)に対して、現在の遊技状態が普通図柄の高確率状態であるかを判別するための処理を変更した点で相違し、それ以外は同一である。同一の処理内容については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
本第5実施形態では、時短カウンタ203hの値が0よりも大きい状態(時短カウンタ203hの値が1以上の状態)と、時短終了フラグ203jがオンに設定されている状態とが、普通図柄の高確率状態を示す情報として管理されるように構成しており、時短カウンタ203hの値が0よりも大きい状態(時短カウンタ203hの値が1以上の状態)のみを普通図柄の高確率状態を示す情報として管理される第1実施形態と相違している。
つまり、時短カウンタ203hの値が1である場合には時短カウンタ203hの値を減算する処理がスキップされる第1実施形態とは異なり、本第5実施形態では、特別図柄変動開始処理5(図139のS235)において、時短カウンタ203hの値が0になるまで減算されるように構成することで、時短カウンタ203hの更新処理の簡素化を図り、時短カウンタ203hの値が0に減算された場合であっても、その特別図柄変動が停止表示されるまでの期間、普通図柄の高確率状態を継続させるために時短終了フラグ203jをオンに設定するように構成している点で相違している。
よって、普通図柄変動処理5(図141のS136)が実行されると、まず、上述した第1実施形態の普通図柄変動処理(図48のS106参照)と同一のS1101〜S1108の処理を実行し、S1108の処理で時短カウンタ203hの値が0より大きく無い(0である)と判別した場合は(S1108:No)、時短終了フラグ203jがオンに設定されている、即ち、特別図柄の時短最終変動中であるかを判別し(S1171)、オンに設定されていると判別した場合は(S1171:Yes)、普通図柄の高確率状態中であるため、上述した第1実施形態の普通図柄変動処理(図48のS106参照)と同一のS1109の処理を実行し、その後S1111〜S1114の処理を実行し、本処理を終了する。
また、S1171の処理において、時短終了フラグ203jがオンに設定されていないと判別した場合は(S1171:No)、現在が普通図柄の低確率状態(通常状態)であるため、上述した第1実施形態の普通図柄変動処理(図48のS106参照)と同一のS1110〜S1114の処理を実行し、本処理を終了する。
一方、S1102の処理において、普通図柄の変動中であると判別した場合は(S1102:Yes)、上述した第1実施形態の普通図柄変動処理(図48のS106参照)と同一のS1115〜S1118の処理を実行し、S1118の処理において、時短カウンタ203hの値が0よりも大きい(1以上)であると判別した場合は(S1118:Yes)、時短用普図当たりシナリオ動作を設定し(S1120)、電動役物の開閉制御開始を設定し(S1121)、本処理を終了する。
S1118の処理において、時短カウンタ203hの値が0よりも大きくない(0である)と判別した場合は(S1118:No)、次に、時短終了フラグ203jがオンに設定されているかを判別し(S1172)、オンに設定されていると判別した場合は(S1172:Yes)、現在が普通図柄の高確率状態中であるため、上述した第1実施形態の普通図柄変動処理(図48のS106参照)と同一のS1120,S1121の処理を実行し、本処理を終了する。また、S1172の処理において、時短終了フラグ203jがオンに設定されていないと判別した場合は(S1172:No)、現在が普通図柄の低確率状態であるため、上述した第1実施形態の普通図柄変動処理(図48のS106参照)と同一のS1119,S1121の処理を実行し、本処理を終了する。
つまり、本第5実施形態では、上述した第1実施形態と同様に、普通図柄の抽選結果を停止表示させるための期間(動的表示期間)の長さ(動的表示期間の長さ)、或いは、普通図柄の抽選(普図抽選)で当たり当選した場合に実行される普図当たり遊技の内容(電動役物640aの開放パターン)を、普通図柄の確率状態に応じて異ならせて設定するように構成しており、普通図柄の確率状態を判別するために、時短カウンタ203hの値に加え、時短終了フラグ203jの設定状況を参照するように構成している。このように構成することで、普通図柄の確率状態を適切に判別することができる。
<第5制御例における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図142、及び図143を参照して、本第5実施形態における音声ランプ制御装置113の制御処理について説明をする。本第5実施形態のパチンコ機10における音声ランプ制御装置113のMPU221にて実行される制御処理は、上述した第1実施形態のパチンコ機10における音声ランプ制御装置113のMPU221にて実行される制御処理に対して、特図変動開始処理(図62のS4204参照)に替えて特図変動開始処理5(図142のS4254参照)を、停止関連処理(図65のS4215参照)に替えて停止関連処理5(図143のS4265参照)を、実行する点で相違し、それ以外は同一である。同一の処理内容については、その詳細な説明を省略する。
本第5実施形態では、上述した第1実施形態に対して、主制御装置110から出力されるコマンドの種類が追加されており、主制御装置110から出力される各種コマンドに基づいて、時短状態中の状況(残時短回数)を音声ランプ制御装置113側で判別可能に構成している。このように構成することで、時短状態中に停電等によりパチンコ機10への電源供給が遮断されてしまい、音声ランプ制御装置113のMPU221のRAM223にて一時的に記憶していたデータが消去された場合であっても、電源の供給が復帰した後に、実際の時短状態の状況(残時短回数)に応じた適切な演出態様を設定することができる。
まず、図142を参照して、特図変動開始処理5(S4254)の内容について説明をする。図142は、特図変動開始処理5(S4254)の内容を示したフローチャートである。この特図変動開始処理5(S4254)は、コマンド判別処理(図61のS4112参照)にて特図変動パターンコマンドを受信した場合に実行される処理であって、上述した第1実施形態の特図変動開始処理(図62のS4204参照)に対して、時短状態中における処理内容を変更した点で相違し、それ以外は同一である。同一の処理内容については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
特図変動開始処理5(S4254)が実行されると、上述した第1実施形態の特図変動開始処理(図62のS4204参照)と同一のS4301〜S4305の処理を実行し、本処理を終了する。なお、S4304の処理において、現在の遊技状態が時短状態であると判別した場合、即ち、時短状態が設定されている状態で特図変動パターンコマンドを受信した場合は(S4304:Yes)、今回受信したコマンドの中に、時短回数コマンドが含まれているかを判別する(S4351)。
本実施形態では、主制御装置110のメイン処理(図60参照)にて実行される外部出力処理(図60のS1801参照)にて、複数のコマンドを格納可能なシリアルデータを用いて音声ランプ制御装置113へとコマンドを出力するように構成している。よって、主制御装置110にて実行される特別図柄変動開始処理5(図139のS235参照)にて、特図変動パターンコマンドと、時短回数コマンドと、が同一処理内で設定された場合には、同一のシリアルデータ内に少なくとも特図変動パターンコマンドと、時短回数コマンドとが格納され音声ランプ制御装置113へと出力されることになる。
S4351の処理において、今回受信したコマンドに時短回数コマンドがあるか、即ち、特図変動パターンコマンドが格納されていたシリアルデータ内に、時短回数コマンドも含まれていたかを判別し(S4351)、時短回数コマンドが含まれていると判別した場合は(S4351:Yes)、時短状態が設定されている状態であって、今回受信した特図変動パターンコマンドに対応する特別図柄変動が時短状態の最終変動(時短最終変動)では無い場合であるため、時短状態中であることを示すための表示用コマンドを設定し(S4306)、上述した第1実施形態の特図変動開始処理(図62のS4204参照)と同一のS4306〜S4308の処理を実行し、本処理を終了する。
一方、S4351の処理にて、受信したコマンドに時短回数コマンドが無いと判別した場合は(S4351:No)、今回の特図変動パターンコマンドに対応する特別図柄変動が時短最終変動であるため、時短最終変動を示す表示用コマンドを設定し(S4352)、上述したS4307の処理へ移行した後に、S4308の処理を実行し本処理を終了する。
このように構成することで、時短状態中において特図変動パターンコマンドを受信した場合において、受信した特図変動パターンコマンドと同時に受信したコマンドの種別を判別することにより、時短状態の状況(残時短回数)を音声ランプ制御装置113側で容易に判別することが可能となる。
次に、図143を参照して、停止関連処理5(S4265)の内容について説明をする。図143は、停止関連処理5(S4265)の内容を示したフローチャートである。この停止関連処理5(S4265)では、上述した第1実施形態の停止関連処理(図65のS4215参照)に対して、特図確定コマンドを受信した場合に実行される処理内容を変更した点で相違している。それ以外の処理内容については同一であり、同一の処理内容については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
停止関連処理5(S4265)が実行されると、まず、特図確定コマンドを受信したかを判別し(S4601)、特図確定コマンドを受信していないと判別した場合は(S4601:No)、上述した第1実施形態の停止関連処理(図65のS4215参照)と同一のS4602〜S4611の処理を実行し本処理を終了する。
一方、S4601の処理において、特図確定コマンドを受信したと判別した場合は(S4601:Yes)、次に、時短継続コマンドを受信したかを判別し(S4631)、時短継続コマンドを受信したと判別した場合は(S4631:Yes)、時短継続を示す変動停止用の表示コマンドを設定し(S4632)、S4602の処理へ移行する。
S4631の処理において、時短継続コマンドを受信していないと判別した場合は、次いで、時短終了コマンドを受信したかを判別し(S4633)、時短終了コマンドを受信したと判別した場合は(S4633:yes)、時短状態の終了を示す変動停止用の表示用コマンドを設定する。
このように、特図確定コマンドを受信した場合において、時短継続コマンド、或いは、時短終了コマンドを同時に受信可能に構成しているため、停止関連処理5(図143のS4265参照)を実行することにより、第3図柄表示装置81の表示面に表示される表示態様(演出態様)を、時短継続コマンドを受信した場合、時短終了コマンドを受信した場合、何れのコマンドも受信しなかった場合とで、可変させて設定することができる。よって、特図確定コマンドを受信した場合に実行する変動停止用の表示態様を設定するための処理と、時短状態の状況(残時短回数)を示すための表示態様を設定するための処理と、を同一の処理内で実行することができ、制御処理の処理負荷を軽減させることができる。
<第6実施形態>
次に、図144から図155を参照して、第6実施形態について説明をする。上述した第1実施形態では、普通図柄の抽選で当たり当選した場合に実行される普図当たり遊技を契機に役物当たり遊技を狙い(普図当たり遊技で開放される普電入賞装置640内に設けられた特電作動口643への球の入賞を狙い)、その役物当たり遊技中(V入賞装置65が開放される期間内)に、V入賞装置65内に設けられたV入賞口165へと球を入賞させることで大当たり遊技(V大当たり遊技)が実行されることを目指す遊技(特電遊技)を遊技者に実行させるように構成していた。
そして、特電遊技が実行される時短状態は、特別図柄抽選が所定回数(4回または15回)実行されるまで(所定回数目の特別図柄変動が停止表示するまで)、或いは、所定回数に到達するよりも前に特別図柄抽選で大当たり当選するまで(抽選結果が大当たりであることを示すための特別図柄が停止表示するまで)継続するように構成しており、時短状態中における特別図柄の変動時間が長くなればなるほど、時短状態が設定される期間(時短期間)を長くすることができ、時短期間中に実行させる普通図柄抽選の回数を増加させることができるものであった。
さらに、普図当たり遊技中に特電作動口643へと球が入賞したことを契機に役物当たり遊技が実行されると、実行中の特別図柄変動が中断され(特別図柄変動の変動時間を減算するための処理が中断され)るように構成しており、その中断させた特別図柄変動(特別図柄変動の変動時間を減算するための処理)を、役物当たり遊技の終了後や大当たり遊技(V大当たり遊技)の終了後、即ち、新たな特別図柄変動を実行可能な条件が成立した場合に再開させるように構成している。
このように構成されたパチンコ機10では、特電遊技の実行期間(時短期間)の長さが、特別図柄変動の変動時間と、役物当たり遊技による中断期間によって可変することになるため、特電遊技中の遊技者に対して、特別図柄変動としてなるべく長い変動時間が選択させることを願いながら、且つ、役物当たり遊技を数多く実行させるように意欲的に遊技を行わせることができるものであった。
しかしながら、特電遊技中において、例えば、普通図柄の変動期間中や、普図当たり遊技中において球を普電入賞装置640へと入賞させることが出来ない(入賞させ難い)期間(電動役物640aの閉鎖期間)は、役物当たり遊技を実行させることが出来ず、且つ、特別図柄変動の変動時間が減算される期間となるため、電動役物640aへと球を入賞させることが可能な普図当たり遊技中における電動役物640aの開放期間、即ち、特別図柄変動の変動時間が減算される期間ではあるが、役物当たり遊技を実行させることが可能な期間よりも遊技者に不利な不利期間となる。
また、特別図柄変動が中断される役物当たり遊技は、V入賞装置65への球の入賞数が所定個数(3個)に到達した場合に成立する終了条件(入賞終了条件)、或いは、役物当たり遊技が開始されてから所定期間(1.6秒)が経過した場合に成立する終了条件(時間終了条件)のうち、何れかの終了条件が成立した場合に終了するように構成されており、役物当たり遊技中における遊技者による遊技内容(球の発射の有無)に応じて、いずれかの終了条件が成立した場合に役物当たり遊技が終了するものであった。
つまり、上述した第1実施形態では、特電遊技中において普通図柄の変動状況や、普図当たり遊技の遊技状況を鑑み、実行中の役物当たり遊技に対して何れの終了条件を成立させるかを選択させる遊技性を有するものであった。このように構成することにより、遊技者の技量によって、上述した特電遊技中における不利期間(普通図柄の変動期間、普図当たり遊技の電動役物640a閉鎖期間)と、役物当たり遊技の実行期間とが重複する期間の長さを可変することができ、遊技者に対して意欲的に遊技を行わせることができるものであった。
しかしながら、上述した第1実施形態のパチンコ機10によれば、終了条件が複数設定されているため、例えば、入賞終了条件を成立させようと遊技を行ったにも関わらず、V入賞装置65へと球が思うように入賞せず時間終了条件が成立してしまったり、時間終了条件を成立させようと遊技を行ったにも関わらず、事前に発射されていた球がV入賞装置65へと入賞してしまい入賞終了条件が成立してしまったりする事態が発生し、遊技者が所望する終了条件を成立させることができないという問題があった。
これに対して、本第6実施形態では、役物当たり遊技の終了条件として、入賞終了条件または時間終了条件の何れかを遊技者が選択可能に構成している。つまり、入賞終了条件を選択した場合には、時間終了条件が成立し得る期間が経過したとしても時間終了条件が成立することが無く、時間終了条件を選択した場合には、V入賞装置65への入賞数が、入賞終了条件が成立し得る個数に到達した場合であっても入賞終了条件が成立しないように構成している。このように構成することで、遊技者が所望する終了条件が成立した場合に役物当たり遊技を終了させることができるため、特電遊技中の遊技をより積極的に遊技者に行わせることができる。
なお、本第6実施形態では、入賞終了条件を選択した場合には、役物当たり遊技中の経過時間に基づいて役物当たり遊技が終了すること無く、時間終了条件を選択した場合には、役物当たり遊技中のV入賞装置65への球の入賞数に基づいて役物当たり遊技が終了することが無いように構成しているが、これに限ること無く、例えば、入賞終了条件を選択した場合には、通常の時間終了条件として設定される経過時間(例えば、1.6秒)よりも長い時間(例えば、10秒)が経過した場合に成立する強制時間終了条件や、時間終了条件を選択した場合には、通常の入賞終了条件として設定される入賞数(例えば、3個)よりも多い入賞数(例えば、10個)に到達した場合に成立する強制入賞終了条件を設定するように構成しても良い。このように構成することで、役物当たり遊技が長時間実行されてしまうことを抑制することができる。
まず、図144を参照して、本第6実施形態におけるパチンコ機10の構成のうち、特徴的な構成について説明をする。図144は、本第6実施形態におけるパチンコ機10の正面図である。本第6実施形態のパチンコ機10では、上述した第1実施形態のパチンコ機10(図2参照)に対して、遊技者が操作可能な操作手段(切替ボタン22za、第1選択ボタン22zb、第2選択ボタン22zc)を新たに設けた点で相違し、それ以外は同一である。同一の構成については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図144に示した通り、本第6実施形態のパチンコ機10では、貸球操作部40に設けられた返却ボタン43の右側(図144の正面視で右側)に、切替ボタン22zaが設けられており、上皿17の右側(図144の正面視で右側)に、第1選択ボタン22zbと、第2選択ボタン22zcとが設けられている。切替ボタン22za、第1選択ボタン22zb、第2選択ボタン22zc(以下、終了条件切替ボタン群22zとも称す)は、遊技者が押下操作した場合に、図示しない検知スイッチが押下を検知し、検知結果を主制御装置110の入出力ポート205(図21参照)へと出力するように構成している。
具体的には、切替ボタン22zaを押下操作した場合には、切替ボタン用検知スイッチ(図示せず)が切替ボタン22zaの押下を検知し、第1選択ボタン22zbを押下操作した場合には、第1選択ボタン用検知スイッチ(図示せず)が第1選択ボタン22zbの押下を検知し、第2選択ボタン22zcを押下操作した場合には、第2選択ボタン用検知スイッチ(図示せず)が第2選択ボタン22zcの押下を検知するように構成し、各々の検知スイッチが検知結果をそれぞれ主制御装置110へと出力するように構成している。
つまり、切替ボタン用検知スイッチ、第1選択ボタン用検知スイッチ、第2選択ボタン用検知スイッチは、図21を参照して上述した各種スイッチ208に含まれるものである。
また、本第6実施形態では、上述した終了条件切替ボタン群22zを、枠ボタン22と約10センチ離間させて設けている。このように構成することにより、第3図柄表示装置81の表示面にて実行される各種演出に対して遊技者に興味を持たせるために、枠ボタン22を用いた操作演出を実行し、遊技者に対して枠ボタン22を操作させる際に遊技者が誤って終了条件切替ボタン群22zを操作してしまうことを抑制することができる。
以上、説明をした通り、本実施形態では、パチンコ機10に、演出用の操作手段(枠ボタン22)と、遊技性能に影響を与えることとなる操作手段(終了条件切替ボタン群22z)と、を設けており、演出面においても遊技性能面においても遊技者が任意に内容を選択可能に構成している。よって、遊技者に対して意欲的に遊技への参加を促すことができる。
<第6実施形態における演出内容について>
次に、図145及び図146を参照して、本第6実施形態のパチンコ機10において第3図柄表示装置81の表示面にて実行される特徴的な演出内容について説明をする。本第6実施形態では、上述した第1実施形態に対して、終了条件切替ボタン群を遊技者に操作させるための選択演出と、終了条件切替ボタン群に対する遊技者の操作結果を示すための切替演出と、を実行可能に構成している。
まず、図145(a)を参照して、大当たり遊技におけるエンディング画面の表示内容について説明をする。図145(a)は、本第6実施形態における大当たりエンディング画面にて表示される表示内容の一例を模式的に示した模式図である。図145(a)に示した表示画面は、上述した第1実施形態における大当たりエンディング画面(図12(a)参照)に対して、遊技者に切替ボタン22zaへの操作を促すための表示態様を追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の表示内容については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図145(a)に示した通り、第3図柄表示装置81の副表示領域Dsには、「大当たり終了後Vラッシュが始まるよ!!」という文字が表示され、大当たり遊技終了後に時短状態が設定されることを示すVラッシュモードに移行することを遊技者に分かりやすく示している。そして、主表示領域Dmには、大当たり遊技の終了後に設定される時短状態が継続する期間を示すための残時短期間態様801が「40秒」の「Vラッシュ期間40秒ゲット」というコメントが表示される。なお、図145(a)の表示画面が表示される際に特別図柄の保留記憶状況(図145(c)参照)は、上述した第1実施形態の図12(a)の表示画面が表示される際の特別図柄の保留記憶状況(図12(c)参照)と、同一であるため、その詳細な説明を省略する。
加えて、主表示領域Dmの左下側(図145の正面視で左下側)には表示領域HR20が形成され、切替ボタン22zaを操作することを促すための表示態様として「ボタンPUSHで終了条件選択」のコメントと、切替ボタン22zaを模したアイコンが表示される。
本第6実施形態では、大当たり遊技のエンディング画面が表示されている期間中に遊技者が切替ボタン22zaを操作(押下)することで、役物当たり遊技の終了条件を選択可能に構成している。つまり、本第6実施形態では、大当たり遊技が実行された場合に役物当たり遊技の終了条件を選択可能に構成し、大当たり遊技終了後に設定される時短状態(Vラッシュ)中は、役物当たり遊技の終了条件を切り替えることができないように構成している。
このように構成することで、Vラッシュ中の遊技状況、即ち、特別図柄の変動状況と、普通図柄の変動状況と、に応じて役物当たり遊技の終了条件が頻繁に切り替え、遊技者に過剰に有利な遊技状況を提供してしまうことを抑制することができる。また、大当たり遊技において可変入賞装置650に球を入賞させる遊技が終了したタイミングであって、特電遊技が実行される前のタイミングにて役物当たり遊技の終了条件を選択可能に構成しているため、球を発射させる遊技と、終了条件を選択する行為とが重複することなく、遊技者に分かり易い遊技を提供することができる。
加えて、図145(a)に示した通り、大当たり遊技の終了後に設定される時短状態の期間(40秒)が報知されている状態で役物当たり遊技の終了条件を選択可能に構成しているため、大当たりエンディング画面に表示される残時短期間態様801を把握した状態で遊技者に役物当たり遊技の終了条件を選択させることができる。具体的には、残時短期間態様801の表示態様として時短状態の期間が短い(例えば、40秒)ことを示す表示態様が表示された場合は、役物当たり遊技の終了条件として入賞終了条件を選択し、役物当たり遊技の遊技期間を任意に調整することで、特別図柄変動を中断させる期間を効率良く設定する特電遊技を目指し、残時短期間態様801の表示態様として時短状態の期間が長い(例えば、200秒)ことを示す表示態様が表示された場合は、時間終了条件を選択し、1回の役物当たり遊技にてV入賞装置65へと入賞させる球数を増加させることにより単位時間当たりにおける特典量(賞球数)が大きくなる特電遊技を目指すことができる。
なお、本第6実施形態では、大当たり遊技のエンディング画面が表示されている期間中に役物当たり遊技の終了条件を遊技者が選択可能に構成しているが、これに限ること無く、例えば、大当たり遊技中のどのタイミングであっても役物当たり遊技の終了条件を選択可能に構成しても良い。
また、時短状態中であって、特別図柄変動が実行されていない場合に表示される待機画面(デモ画面)が表示されている場合にも役物当たり遊技の終了条件を選択可能に構成しても良いし、役物当たり遊技が実行されている期間中に役物当たり遊技の終了条件を選択可能に構成しても良い。このような場合であっても、時短状態の残時間(時短期間)が減算されないタイミングで役物当たり遊技の終了条件を選択することができるため、遊技者に時間的余裕を持たせながら役物当たり遊技の終了条件を選択させることができる。
一方、本第6実施形態の技術思想とは異ならせ、時短状態の残時間(時短期間)が減算される期間中にのみ役物当たり遊技の終了条件を選択可能に構成しても良い。このように構成することで、時短状態の残時間(時短期間)が減算されている特電遊技中において、特電遊技のみに集中して遊技を行うか、役物当たり遊技の終了条件を選択する操作を実行するのかを遊技者に選択させることが可能となり、今後の遊技内容を予測させながら遊技者に遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図145(a)に示した画面が表示されている状態で、遊技者が切替ボタン22zaを押下すると、図145(b)に示した表示画面が表示される。次に、図145(b)を参照して、役物当たり遊技の終了条件を遊技者に選択させるための選択画面の表示内容について説明をする。図145(b)は、終了条件選択画面として表示される表示内容の一例を示した模式図である。
上述した通り、本実施形態では切替ボタン22zaを押下したことを切替ボタン用検知スイッチ(図示せず)が検知した場合に、その検知結果が主制御装置110へと出力される。主制御装置110では切替ボタン22zaが押下されたことを示すコマンド(切替中コマンド)を設定し、その設定したコマンド(切替中コマンド)がメイン処理(図55参照)で実行される外部出力処理(図55のS1801参照)にて音声ランプ制御装置113へと出力されるように構成している。そして、音声ランプ制御装置113では切替中コマンドを受信したことに基づいて、図145(b)に示した表示画面の表示態様を設定する。
役物当たり遊技の終了条件を選択するための終了条件選択画面の表示内容について、図145(b)を参照して具体的に説明をすると、主表示領域Dmの上部には「役物当たりの終了条件を選んでね」のコメントが表示される。遊技者は、このコメントを視認することで、現在表示されている画面が役物当たり遊技の終了条件を選択するための画面であることを容易に把握することができる。
主表示領域Dmには、遊技者が選択可能な複数の終了条件に対応させた表示領域(HR21,HR22)が区画形成されており、複数の終了条件(入賞終了条件、時間終了条件)の内容(終了条件を成立させるための内容)が表示されている。具体的には、表示領域HR21が役物当たり遊技の終了条件として入賞終了条件が対応付けて表示され、表示領域HR22が役物当たり遊技の終了条件として時間終了条件が対応付けて表示されている。
表示領域HR21には、入賞終了条件を成立させるための要件として「Vアタッカーに球が3個入ると終わるよ」のコメントが表示されると共に、対象の終了条件を示すための「入賞終了」が表示領域HR21aに表示される。また、入賞終了条件を選択する場合に遊技者が操作すべき選択ボタンを案内するための案内表示態様871として、第1選択ボタン22zbを模したアイコン(数字の1が付された丸印)が表示されている。
一方、表示領域HR22には、時間終了条件を成立させるための要件として「役物当たり開始から1.6秒経過で終わるよ」のコメントが表示されると共に、対象の終了条件を示すための「時間終了」が表示領域HR22aに表示される。また、時間終了条件を選択する場合に遊技者が操作すべき選択ボタンを案内するための案内表示態様872として、第2選択ボタン22zcを模したアイコン(数字の2が付された丸印)が表示されている。
さらに、主表示領域Dmの右下側には、表示領域HR23が形成されており、役物当たり遊技の終了条件として現在設定されている終了条件の種別を示すための「時間」の文字が表示されている。つまり、図145(b)では、役物当たり遊技の終了条件として時間終了条件が設定されている状態を示している。なお、役物当たり遊技の終了条件として入賞終了条件が設定されている場合には、表示領域HR23に「入賞」の文字が設定される。また、副表示領域Dsには、役物当たり遊技の終了条件を選択するために遊技者が実行すべき操作を案内するための案内表示態様として「ボタンで選択してね」のコメントと、第1選択ボタン22zb、或いは第2選択ボタン22zcを操作(押下)させることを示すアイコンが表示される。
このような選択画面を表示することにより、遊技者に対して、役物当たり遊技の終了条件の内容を把握しながら、容易に選択することが可能となる。なお、図145(b)に示した表示画面では、役物当たり遊技の終了条件を選択可能な選択画面が表示されている場合に、大当たり遊技終了後に設定される時短状態の期間(時短期間)の長さを示唆する情報(例えば、図145(a)にて示した残時短期間態様801)が表示されないように構成しているが、これに限ること無く、選択画面が表示されている状態で残時短期間態様801が表示されるように構成しても良い。これにより、直後に設定される時短状態の期間の長さを参照しながら役物当たり遊技の終了条件を選択し易くすることができる。
終了条件選択画面(図145(b)参照)が表示されている状態で、第1選択ボタン22zbを操作(押下)すると、第1選択ボタン22zbが操作(押下)されたことを第1選択ボタン検知スイッチが検知し、その検知結果が主制御装置110の入出力ポート205へと出力される。そして、主制御装置110のMPU201にて実行される制御処理において、第1選択ボタン22zbが操作されたことに基づく処理(選択された終了条件を記憶するための処理)を実行するとともに、第1選択ボタン22zbが有効に操作されたことを示すためのコマンド(操作コマンド)を設定する。
主制御装置110の制御処理にて操作コマンドが設定された場合には、主制御装置110のメイン処理(図55参照)で実行される外部出力処理(図55のS1801参照)において音声ランプ制御装置113へと操作コマンドが出力され、音声ランプ制御装置113では、受信した操作コマンドに含まれる情報(操作された選択ボタンの種別を示す情報)に基づいて、終了条件選択後の表示態様が設定される。ここで、終了条件選択後に表示される表示画面の一例について、図146(a)を参照して説明する。図146(a)は、役物当たり遊技の終了条件として入賞終了条件を選択した後に表示される表示内容の一例を示した模式図である。
図145(b)に示した終了条件選択画面が表示されている状態で、入賞終了条件に対応する第1選択ボタン22zbが操作(押下)されると、図146(a)に示した通り、選択された終了条件(入賞終了条件)に対応する表示領域が主表示領域Dmの全面に形成され、主表示領域Dmの上部に終了条件の選択が完了したことを示す「決定」の文字が表示される。そして、副表示領域Dsには今回の選択結果が反映されるタイミングを遊技者に案内するための案内態様として「次の役物当たりから入賞終了になるよ」のコメントが表示されると共に、表示領域HR23には、現在設定されている終了条件が入賞終了条件であることを示す「入賞」の文字が表示される。
詳細な説明は省略するが、本実施形態では、役物当たり遊技の終了条件を選択可能な期間内であれば、役物当たり遊技の終了条件を複数回選択することが可能に構成し、役物当たり遊技の終了条件を選択可能な期間が経過した時点において選択されている終了条件が役物当たり遊技の終了条件として設定されるように構成している。よって、遊技者が間違って終了条件を選択した場合であっても、役物当たり遊技の終了条件を選択可能な期間が経過するまでの間であれば、再度終了条件を選択することができる。
加えて、本実施形態では、役物当たり遊技の終了条件を選択可能な状態で、第1選択ボタン22zb、或いは、第2選択ボタン22zcが操作された場合には、選択ボタンが操作された旨と、操作された選択ボタンの種別と、を示す操作コマンドを設定し、大当たり遊技のエンディング期間が終了した時点、即ち、役物当たり遊技の終了条件を選択可能な期間が終了した時点で、最終的に選択された役物当たり遊技の終了条件を示すコマンド(終了条件コマンド)を設定するように構成している。
つまり、役物当たり遊技の終了条件を選択可能な期間中は、遊技者が終了条件を複数回選択する場合があるため、各選択ボタンを操作した旨のみを音声ランプ制御装置113へと出力し、選択ボタンの操作に応じた表示態様が第3図柄表示装置81の表示面に表示されるようにし、最終的に選択された終了条件のみが音声ランプ制御装置113へと出力されるように構成している。このように構成することで、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へと無用なコマンドが出力されてしまうことを抑制することができる。
そして、大当たり遊技が終了し、時短状態が設定されると、図146(b)に示した通り、第3図柄表示装置81の表示面にはVラッシュが開始されたことを示す表示態様が標示される。図145(b)は、Vラッシュ中に表示される表示内容の一例を示した模式図である。この図146(b)に示した表示画面は、上述した第1実施形態の図12(b)に示した表示画面が表示される状況(図12(c)参照)と、同一の状況(図146(c)参照)で表示される表示画面であって、上述した第1実施形態に対して、現在設定されている役物当たり遊技の終了条件を示すための表示領域HR23が形成されている点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図146(b)に示した通り、Vラッシュ中の表示画面には役物当たり遊技の終了条件として入賞終了条件が設定されていることを示す「入賞」の文字が表示されている。このように構成することで、Vラッシュ中に実行される役物当たり遊技の終了条件を遊技者に分かり易く報知することができる。なお、図示は省略しているが、この表示領域HR23は、Vラッシュ期間中は常に表示されるように構成しており、例えば、役物当たり遊技中も役物当たり遊技の終了条件を遊技者が容易に把握できるように構成している。なお、このように役物当たり遊技中に終了条件を表示する場合には、終了条件を成立させるための要素(入賞終了条件が設定されている場合にはVアタッカー(V入賞装置65)への球の入賞数、時間終了条件が設定されている場合には、役物当たり遊技が開始されてからの経過時間)の更新状況と、終了条件が成立する値と、を表示面に表示するように構成すると良い。このように構成することで、役物当たり遊技が急に終了してしまい、遊技者が困惑してしまう事態が発生してしまうことを抑制することができる。
<第6実施形態における主制御装置の電気的構成について>
次に、図147を参照して、本第6実施形態における主制御装置110の電気的構成について説明をする。図147は、本第6実施形態における主制御装置110のMPU201が有するRAM203の内容を模式的に示した模式図である。図147に示した通り、本第6実施形態のRAM203は、上述した第1実施形態のRAM203(図29参照)に対して、終了条件格納エリア203ea、切替可能フラグ203eb、切替中フラグ203ecを追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
終了条件格納エリア203eaは、遊技者が選択した役物当たり遊技の終了条件を記憶するための記憶エリアであって、切替処理(図151のS171参照)において、選択ボタン(第1選択ボタン22zb、第2選択ボタン22zc)が操作されたと判別した場合に、操作内容に対応した終了条件が記憶される。そして、大当たり遊技が終了した場合に記憶されている終了条件が読み出され、読み出された終了条件に対応する終了条件コマンドを設定する際に参照される。また、役物当たり遊技を実行する場合に読み出され、読み出された終了条件に基づいた役物当たり遊技が実行される。
本第6実施形態では、終了条件格納エリア203eaには、初期データとして入賞終了条件を示す情報が記憶されるように構成されている。具体的には、主制御装置110の立ち上げ処理(図54参照)において、RAM消去スイッチ122(図10参照)が操作されていると判別した場合に(図54のS1704:Yes)、S1714の処理の一環として終了条件格納エリア203eaに入賞終了条件を示すための情報が記憶される。
このように、役物当たり遊技の終了条件として少なくとも何れかの終了条件が初期データとして終了条件格納エリア203eaに記憶されるように構成することで、役物当たり遊技の終了条件を選択可能な機能を有しているパチンコ機10において、役物当たり遊技の終了条件が何れも設定されていない状況を発生してしまうことを確実に防止することができる。なお、本実施形態では、役物当たり遊技の終了の終了条件の初期データとして、入賞終了条件に対応する情報が終了条件格納エリア203eaに記憶(格納)されるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、役物当たり遊技の終了条件の初期データとして、少なくとも入賞終了条件と時間終了条件とが設定されるように構成しても良い。
切替可能フラグ203ebは、役物当たり遊技の終了条件を選択可能な期間であることを示すためのフラグであって、大当たり遊技のエンディング期間を開始する場合にオンに設定され、大当たり遊技のエンディング期間が終了する場合にオフに設定されるものである。
本第6実施形態では、切替可能フラグ203ebがオンに設定されていない状態で切替ボタン22zaが操作された場合には、その切替ボタン22zaに対する操作が無効となるように構成している。このように構成することで、切替可能フラグ203ebがオンに設定されていない状態で、遊技者が誤って第1選択ボタン22zbや第2選択ボタン22zcを操作したとしても、その操作に基づく処理が実行されてしまうことを抑制することができる。
切替中フラグ203ecは、役物当たり遊技の終了条件を選択可能な期間(切替可能フラグ20ebがオンに設定されている期間)中に、切替ボタン22zaが操作(押下)され、第1選択ボタン22zb、或いは第2選択ボタン22zcを操作することで終了条件を選択することが可能な期間であることを示すためのフラグであって、第1選択ボタン22zb、或いは第2選択ボタン22zcを操作することで終了条件を選択することが可能な期間が設定される場合にオンに設定される。
この切替中フラグ203ecは、切替処理(図151のS171参照)において、切替可能フラグ203ebがオンに設定されている状態で(図151のS2201:Yes参照)、切替ボタン22zaが操作された場合、即ち、大当たり遊技のエンディング期間中に切替ボタン22zaを操作した場合(図151のS2203:Yes)にオンに設定される(図151のS2204参照)。
そして、切替中フラグ203ecの設定状況が、切替処理(図151のS171参照)にて、第1選択ボタン22zb、第2選択ボタン22zcに対する操作を有効に判別可能な期間であるかを判別する際に参照され(図151のS2202)、第1選択ボタン22zb、第2選択ボタン22zcへの操作に基づいて終了条件が選択された場合(図151のS2206参照)にオフに設定される(図151のS2209参照)。また、切替中フラグ203ecがオンに設定されている状態で、遊技者による選択操作が実行されなかった場合は、大当たり遊技の終了タイミングにてオフに設定される(図153のS2303参照)。
<第6実施形態における音声ランプ制御装置の電気的構成について>
次に、図148を参照して、本第6実施形態のパチンコ機10における音声ランプ制御装置113のMPU221が有するRAM223の内容について説明をする。図148は、本第6実施形態のパチンコ機10における音声ランプ制御装置113のRAM223の構成を模式的に示した模式図である。図148に示した通り、本第6実施形態では、上述した第1実施形態における第1実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223(図30(b)参照)に対して、終了格納エリア223eaを追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
終了格納エリア223eaは、選択された役物当たり遊技の終了条件を記憶するための記憶エリアであって、終了条件関連処理(図156のS4272参照)において、操作コマンドを受信した場合に、その操作コマンドに含まれる操作情報(第1選択ボタン22zbを操作したか、第2選択ボタン22zcを操作したかを示す情報)に基づいて、対応する終了条件が記憶される(図155のS5706,S5707参照)。そして、大当たり遊技の終了時に出力される終了条件コマンドを受信した場合に(図155のS5709:Yes)、受信した終了条件コマンドの内容(設定された終了条件の種別)と、終了格納エリア223eaに格納されている情報(操作コマンドに基づいて予め格納しておいた終了条件の種別)とが比較され(図155のS5710)、比較結果が相違している場合には、終了条件コマンドの内容に対応する終了条件が格納されるものである。
つまり、この終了格納エリア223eaは、遊技者により選択ボタン(第1選択ボタン22zb、第2選択ボタン22zc)が操作されたことを示す操作コマンドを受信した場合に、その受信した操作コマンドに基づいた終了条件が記憶され、終了格納エリア223eaに記憶されている終了条件に基づいて第3図柄表示装置81の表示面にて実行される切替演出の表示態様を設定可能にしている。そして、最終的に選択された終了条件を示すための終了条件コマンドを受信した場合に、操作コマンドに基づいて音声ランプ制御装置113側で設定した終了条件と、実際に設定された終了条件と、を比較し、比較結果が同一では無い場合には、終了条件コマンドの内容に対応した終了条件が記憶される。
このように構成することで、最終的に選択された終了条件を示すためのコマンド(終了条件コマンド)が大当たり遊技の終了時に設定される構成を用いたパチンコ機10において、終了条件コマンドを受信するよりも前段階では操作コマンドに基づいて遊技者が選択した終了条件を予測し、その予測結果に基づいた演出態様を設定することができ、遊技者に違和感の無い演出を実行することができる。なお、本実施形態では、終了条件コマンドの設定タイミングを大当たり遊技の終了タイミングとしているが、これに限ること無く、例えば、遊技者が選択ボタン(第1選択ボタン22zb、第2選択ボタン22zc)を操作した場合に、操作コマンドに加え、終了条件コマンドを設定するように構成しても良い。このように構成した場合には、受信した終了条件コマンドに基づいて、即ち、実際に設定された終了条件に基づいて第3図柄表示装置81の表示面にて実行される表示態様を選択することができる。
<第6実施形態における主制御装置の制御処理について>
図149から図153を参照して、本第6実施形態のパチンコ機10における主制御装置110の制御処理について説明をする。本第6実施形態では、上述した第1実施形態に対して、タイマ割込処理(図39参照)に替えてタイマ割込処理6(図149参照)を、特電始動口入賞処理(図50のS108参照)に替えて特電始動口入賞処理6(図150のS178参照)を、大当たり制御処理(図56のS1804参照)に替えて大当たり制御処理6(図152のS1854参照)を実行する点で相違し、それ以外は同一である。同一の処理内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、図149を参照してタイマ割込処理6の内容について説明をする。図149は、タイマ割込処理6の内容を示したフローチャートである。このタイマ割込処理6は、上述したタイマ割込処理(図39参照)に対して、特電始動口入賞処理(図50のS108参照)に替えて特電始動口入賞処理6(図150のS178参照)を実行し、切替処理(S171参照)を追加した点で相違し、それ以外の処理(S101〜S107,S109〜S112)は、上述したタイマ割込処理(図39参照)と同一であるためその詳細な説明は省略する。
次に、図150を参照して、特電始動口入賞処理6(S178)の内容について説明をする。図150は、特電始動口入賞処理6(S178)の内容を示したフローチャートである。この特電始動口入賞処理6(S178)では、上述した特電始動口入賞処理(図50のS108参照)に対して、役物当たり遊技の実行条件が成立した場合に実行される処理内容を変更した点で相違し、それ以外は同一である。同一の処理内容については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
特電始動口入賞処理6(S178)が実行されると、まず、上述した第1実施形態の特電始動口入賞処理(図50のS108参照)と同一のS1301〜S1307の処理を実行し、その後、終了条件格納エリア203eaに格納されている終了条件を読み出し(S1381)、読み出した終了条件を設定(S1382)する。その後、特電作動コマンドを設定し(S1308)、本処理を終了する。また、S1302の処理において普図当たり中ではないと判別した場合は(S1302:No)、エラーコマンドを設定し(S1309)、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、本第6実施形態では、役物当たり遊技の実行条件が成立した場合に、終了条件格納エリア203eaに格納されている情報を読み出し、読み出した情報に対応した終了条件を設定することにより、役物当たり遊技の終了条件を可変させるように構成している。これにより、遊技者が選択した終了条件が成立した場合に役物当たり遊技を終了させることが可能となるため、特電遊技中に付与される特典の大小を遊技者が選択することができ、遊技意欲を高めることができる。なお、本実施形態では、役物当たり遊技の実行条件が成立する毎に、実行される役物当たり遊技の終了条件を設定するように構成しているが、本実施形態のように大当たり遊技中にのみ役物当たり遊技の終了条件を選択可能に構成しているパチンコ機10であれば、大当たり遊技が終了した時点、或いは、大当たり遊技が終了してから最初に役物当たり遊技の実行条件が成立した場合に、終了条件格納エリア203eaに格納されている終了条件を読み出し、その終了条件に対応する役物当たり動作シナリオを設定するように構成し、次に大当たり遊技が実行されるまでは設定された役物当たり動作シナリオに基づいた役物当たり遊技を実行するように構成しても良い。
このように構成することで、役物当たり遊技の実行条件が成立する毎に終了条件格納エリア203eaから情報を読み出す処理を実行しなくても、遊技者が選択した終了条件に対応させた役物当たり遊技を実行することができる。
また、本第6実施形態とは異なり、特電遊技中(時短状態中)において役物当たり遊技の終了条件を選択可能に構成したパチンコ機10の場合であっても、例えば、役物当たり遊技の終了条件が切り替わったことを示すフラグ(終了条件切替フラグ)を設け、その終了条件切替フラグがオンに設定されている場合にのみ、終了条件格納エリア203eaに格納されている情報を読み出して、役物当たり遊技の終了条件を切り替えるように構成すると良い。これにより、前回の役物当たり遊技と同一の終了条件で新たな役物当たり遊技を実行する場合には、終了条件格納エリア203eaに格納されている情報を読み出す処理をスキップすることができるため、役物当たり遊技を実行する際の制御処理を簡素化することができる。
次に、図151を参照して、切替処理(S171)の内容について説明をする。図151は、切替処理(S171)の内容を示したフローチャートである。この切替処理(S171)は、タイマ割込処理6(図149参照)にて実行される制御処理であって、終了条件切替ボタン群22zに対する遊技者の操作に基づく処理が実行される。
切替処理(S171)が実行されると、まず、切替可能フラグ203ebがオンに設定されているかを判別し(S2201)、オンに設定されていないと判別した場合、即ち、現在が大当たり遊技のエンディング期間中では無いと判別した場合は(S2201:No)、終了条件切替ボタン群22zへの操作が無効の期間であるため、そのまま本処理を終了する。一方、S2201の処理において切替可能フラグ203ebがオンに設定されていると判別した場合、即ち、現在が大当たり遊技のエンディング期間中であると判別した場合は(S2201:Yes)、次に、切替中フラグ203ecがオンに設定されているかを判別する(S2202)。
S2202の処理において、切替中フラグ203ecがオンに設定されていない場合、即ち、大当たり遊技のエンディング期間中であって、切替ボタン22zaが操作されていない状態(図145(a)の表示画面が表示されている状態)である場合は(S2202:No)、切替ボタン22zaへの操作があるかを判別し(S2203)、操作されていないと判別した場合は(S2203:No)、そのまま本処理を終了する。一方で、切替ボタン22zaへの操作があったと判別した場合は(S2203:Yes)、次に、切替中フラグ203ecをオンに設定し(S2204)、切替中コマンドを設定し(S2205)、本処理を終了する。
ここで、S2203の判別処理について説明をする。本実施形態では、切替ボタン22zaを遊技者が操作(押下)した場合に、押下された切替ボタン22zaを切替ボタン用検知スイッチが検知し、その検知結果を主制御装置110の入出力ポート205へと出力されるように構成している。そして、S2203の判別処理では、上述した切替ボタン用検知スイッチから検知信号が出力されているかを判別している。
一方、S2202の処理において、切替中フラグ203ecがオンに設定されている場合、即ち、大当たり遊技のエンディング期間中であって、既に切替ボタン22zaが操作されている状態(図145(b)の表示画面が表示されている状態)である場合は(S2202:Yes)、選択ボタン(第1選択ボタン22zb、第2選択ボタン22zc)の何れかが操作されているかを判別する(S2206)。このS2206の判別処理では、第1選択ボタン22zbが操作(押下)されている場合は、押下された第1選択ボタン22zbを第1選択ボタン用検知スイッチが検知し、その検知結果が主制御装置110の入出力ポート205へと出力されるため、第1選択ボタン用検知スイッチから検知信号が出力されているか否かが判別される。また、第2選択ボタン22zcが操作(押下)されている場合は、押下された第2選択ボタン22zcを第2選択ボタン用検知スイッチが検知し、その検知結果が主制御装置110の入出力ポート205へと出力されるため、第2選択ボタン用検知スイッチから検知信号が出力されているか否かが判別される。
S2206の処理において、第1選択ボタン22zb、或いは第2選択ボタン22zcの何れかが操作されていると判別した場合は(S2206:Yes)、選択ボタンが操作されたことを示す情報と、操作された選択ボタンの種別を示す情報と、を含む操作コマンドを設定し(S2207)、S2206の処理によって選択された終了条件を終了条件格納エリア203eaに格納し(S2208)、切替中フラグ203ecをオフに設定し(S2209)、本処理を終了する。
また、S2206の処理において、第1選択ボタン22zb、或いは第2選択ボタン22zcの何れも操作されていないと判別した場合、即ち、第1選択ボタン用検知スイッチからも第2選択ボタン用検知スイッチからも検知信号が出力されていないと判別した場合は(S2206:Yes)、そのまま本処理を終了する。
以上、説明をした通り、切替処理(図151のS171参照)では、選択ボタン(第1選択ボタン22zb、第2選択ボタン22zc)への操作が有効に判別されるタイミングにおいて、何れかの選択ボタン(第1選択ボタン22zb、第2選択ボタン22zc)が操作された場合に、終了条件格納エリア203eaに選択された終了条件を示す情報が格納されるが、選択された終了条件を示すコマンドを設定すること無く、選択ボタン(第1選択ボタン22zb、第2選択ボタン22zc)が操作されたことを示す情報と、操作された選択ボタンの種別を示す情報が含まれる操作コマンドを設定するように構成している。また、S2209の処理において切替中フラグ203ecをオフに設定するため、大当たり遊技のエンディング期間中であれば、終了条件切替ボタン群22zを操作し、再度、終了条件を選択することが可能に構成している。
つまり、大当たり遊技のエンディング期間が終了するまでは、終了条件が確定しないため、音声ランプ制御装置113に向けて選択された終了条件を示すためのコマンド(終了条件コマンド)を出力しないように構成している。このように構成することで、音声ランプ制御装置113側では終了条件コマンドを受信した場合に、次の大当たり遊技が実行されるまで、受信した終了条件コマンドに含まれている情報(終了条件種別)に応じた演出を設定することができる。よって、遊技者が選択ボタン(第1選択ボタン22zb、第2選択ボタン22zc)を操作する毎に終了条件コマンドが設定される場合に比べて、音声ランプ制御装置113側の制御処理を簡素化することができる。
また、切替中フラグ203ecがオンに設定されている状態で選択ボタン(第1選択ボタン22zb、第2選択ボタン22zc)が操作されたことを示す操作コマンドを設定可能に構成しているため、大当たり遊技のエンディング期間中は、受信した操作コマンドに基づいた演出を実行することができる。よって、選択ボタン(第1選択ボタン22zb、第2選択ボタン22zc)を操作した遊技者に対して違和感を与えることの無い演出を実行することができる。
次に、図152を参照して、大当たり制御処理6(S1854)の内容について説明をする。図152は、大当たり制御処理6(S1854)の内容を示したフローチャートである。この大当たり制御処理6(S1854)では、上述した第1実施形態の大当たり制御処理(図56のS1804参照)に対して、エンディング期間の開始タイミングにて実行される処理と、大当たり遊技の終了タイミングにて実行される処理と、が相違し、それ以外は同一である。同一の処理内容については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
大当たり制御処理6(S1854)が実行されると、まず、上述した第1実施形態の大当たり制御処理(図56のS1804参照)と同一のS1901〜S1911の処理を実行し、S1911の処理を終えた後に、切替可能フラグ203ebをオンに設定し(S1951)、本処理を終了する。つまり、本実施形態では、大当たり遊技において最後のラウンド遊技が終了した後に設定されるエンディング期間が設定された場合に、切替可能フラグ203ebをオンに設定することで、切替ボタン22zaに対する遊技者の操作を有効に判別するように構成している。
一方、S1910の処理において、エンディング期間の開始タイミングでは無いと判別した場合は(S1910:No)、次に、大当たり終了のタイミング、即ち、エンディング期間の終了タイミングであるかを判別し(S1912)、大当たり終了のタイミングであると判別した場合は(S1912:Yes)、上述した第1実施形態の大当たり制御処理(図56のS1804参照)と同一のS1913〜S1917の処理を実行し、その後、終了条件設定処理を実行し(S1952)、本処理を終了する。また、S1912の処理において大当たり終了のタイミングでは無いと判別した場合は(S1912:No)、上述した第1実施形態の大当たり制御処理(図56のS1804参照)と同一のS1918の処理を実行し、本処理を終了する。
次に、図153を参照して、終了条件設定処理(S1952)の内容について説明をする。図153は、終了条件設定処理(S1952)の内容を示したフローチャートである。この終了条件設定処理(S1952)は、大当たり制御処理6(図152のS1854参照)にて実行されるものであり、大当たり遊技のエンディング期間中に実行された役物当たり遊技の終了条件選択の選択結果に基づいた処理を実行するものである。
終了条件設定処理(S1952)が実行されると、まず、切替可能フラグ203ebをオフに設定し(S2301)、次いで、切替中フラグ203ecがオンに設定されているかを判別し(S2302)、オンに設定されていると判別した場合、即ち、終了条件を選択する選択画面(図145(b)参照)が表示された状態で大当たり終了タイミングとなった場合は(S2302:Yes)、切替中フラグ203ecをオフに設定し(S2303)、終了条件格納エリア203eaに格納されている情報(最終的に選択した終了条件種別)を読み出し(S2304)、終了条件格納エリア203eaから読み出した情報に基づいて終了条件コマンドを設定し(S2305)、本処理を終了する。一方、S2302の処理で切替中フラグ203ecがオンに設定されていないと判別した場合、即ち、大当たりエンディング画面(図145(a)参照)にて切替ボタン22zaを操作しなかった場合、或いは、終了条件選択画面(図145(b)参照)にて所望の選択ボタン(第1選択ボタン22zb、第2選択ボタン22zc)を操作(押下)した場合は(S2302:No)、S2303の処理をスキップしてS2304の処理へ移行する。
以上、説明をした通り、本実施形態では、大当たり遊技の終了タイミングにおいて実行される終了条件設定処理(図153のS1952参照)にて、最終的に選択された終了条件のみを対象に終了条件コマンドを設定するように構成している。さらに、役物当たり遊技の終了条件を選択可能な期間が大当たり遊技中のみとなるように構成している。このように構成することで、1回の大当たり遊技を契機に音声ランプ制御装置113側へと出力される終了条件コマンドの数を1つにすることができ、その終了条件コマンドに含まれる終了条件に対応した終了条件が、少なくとも次の大当たり遊技が実行されるまで適用されることになる。
よって、音声ランプ制御装置113側では、受信した終了条件コマンドに基づいた演出を、少なくとも次の大当たり遊技が実行されるまでは継続して実行することができるため、役物当たり遊技の終了条件に応じて演出態様を可変させる場合において、演出態様を可変させるための処理が煩雑になることを抑制することができる。
<第6実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図154、及び図155を参照して、本第6実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221にて実行される制御処理の内容について説明をする。本第6実施形態では、上述した第1実施形態に対して、コマンド判定処理(図61のS4102)に替えてコマンド判定処理6(図154のS4172)を実行する点で相違し、それ以外は同一である。同一の処理内容に対しては同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、図154を参照して、コマンド判定処理6(S4172)の内容について説明をする。図154は、コマンド判定処理6(S4172)の内容を示したフローチャートである。このコマンド判定処理6(図154のS4172)は、上述した第1実施形態におけるコマンド判定処理(図61のS4102)に対して、役物当たり遊技の終了条件に関するコマンドを受信したかの判別処理と、その判別処理の結果に基づいて実行される処理と、を追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
コマンド判定処理6(図154のS4172)が実行されると、まず、上述した第1実施形態のコマンド判定処理(図61のS4102参照)と同一のS4201〜S4219の処理を実行する。そして、S4218の処理において、当たり関連コマンドを受信していないと判別した場合は(S4218:No)、次に、終了条件関連コマンドを受信したかを判別する(S4271)。ここで、終了条件関連コマンドとしては、主制御装置110の切替処理(図151のS171参照)にて設定される切替中コマンド、操作コマンドと、終了条件設定処理(図153のS1952参照)にて設定される終了条件コマンドと、が該当する。
S4271の処理において、終了条件関連コマンドを受信したと判別した場合は(S4271:Yes)、次に、終了条件関連処理を実行し(S4272)、本処理を終了する。一方、S4271の処理において、終了条件関連コマンドを受信していないと判別した場合は(S4271:No)、その他のコマンドに応じた処理を実行し(S4220)、本処理を終了する。
次に、図155を参照して、終了条件関連処理(S4272)の内容について説明をする。図155は、終了条件関連処理(S4272)の内容を示したフローチャートである。この終了条件関連処理(S4272)は、遊技者が役物当たり遊技の終了条件を選択する選択操作を実行した場合に、その選択操作に対応する演出態様を設定するための様々な処理が実行される。
終了条件関連処理(S4272)が実行されると、まず、現在が大当たり遊技中であるかを判別し(S5701)、大当たり遊技中では無いと判別した場合は(S5701:No)、そのまま本処理を終了する。つまり、本実施形態では、大当たり遊技中にのみ役物当たり遊技の終了条件を選択可能に構成しているため、大当たり遊技中以外に終了条件関連コマンドを受信した場合には、受信したコマンドに対応する演出を設定しないように構成している。よって、ノイズ等により誤ったコマンドを受信した場合に遊技者の意図しない演出が実行されてしまうことを抑制することができる。
S5701の処理において、現在が大当たり遊技中であると判別した場合は(S5701:Yes)、次に、切替中コマンドを受信したか、即ち、大当たりのエンディング期間中に遊技者が切替ボタン22zaを操作(押下)したかを判別する(S5702)。S5702の処理において切替中コマンドを受信したと判別した場合は(S5702:Yes)、選択画面を示す表示用コマンドを設定し(S5703)、本処理を終了する。
S5703の処理が実行されると、大当たりのエンディング画面(図145(a)参照)を、役物当たり遊技の終了条件を選択するための選択画面(図145(b)参照)へと切り替えるための表示用コマンドが設定される。ここで設定された表示用コマンドは、その他の表示用コマンドと同様に、音声ランプ制御装置113のメイン処理(図60参照)のコマンド出力処理(図60のS4102参照)にて表示制御装置114へと出力される。そして、表示制御装置114がS5703の処理で設定された表示用コマンドを受信すると、終了条件の選択画面(図145(b)参照)を表示するための画像データを作成し、第3図柄表示装置81に選択画面が表示される。
一方、S5702の処理において、切替中コマンドを受信していないと判別した場合は(S5702:No)、次いで、操作コマンドを受信したかを判別する(S5704)。この操作コマンドは、遊技者が選択ボタン(第1選択ボタン22zb、第2選択ボタン22zc)を操作(押下)したことが有効に判別された場合に、即ち、大当たりのエンディング期間中に、切替ボタン22zaを操作し、終了条件の選択画面を表示させた状態で選択ボタン(第1選択ボタン22zb、第2選択ボタン22zc)を操作した場合に、設定されるコマンドであって、遊技者が操作した選択ボタンの種別を示すための情報を含むコマンドである。
S5704の処理において、操作コマンドを受信したと判別した場合は(S5704:Yes)、今回受信した操作コマンドが第1選択ボタン22zbに対応する操作コマンドであるか、即ち、操作コマンドに含まれる情報に第1選択ボタン22zbを操作したことを示すための情報が含まれているかを判別し(S5705)、第1選択ボタン22zbであると判別した場合は(S5705:Yes)、第1選択ボタン22zbに対応する終了条件である入賞終了(条件)を示す表示用コマンドを設定する(S5706)。S5706の処理で表示用コマンドが設定されると、終了条件の選択画面(図145(b)参照)から、遊技者が入賞終了条件を選択したことを示す終了条件決定画面(図146(a)参照)が表示される。その後、設定した終了条件(入賞終了条件)を終了格納エリア223eaに格納し、本処理を終了する。
S5705の処理において、今回受信した操作コマンドが第1選択ボタン22zbを操作したものでは無いと判別した場合は(S5705:No)、今回受信した操作コマンドが第2選択ボタン22zcを操作したものであるため、時間終了(条件)を示す表示用コマンドを設定し(S5707)、本処理を終了する。S5707の処理で表示用コマンドが設定されると、終了条件の選択画面(図145(b)参照)から、遊技者が時間終了条件を選択したことを示す終了条件決定画面が表示される。具体的には、図146(a)を参照して上述した表示画面に対して、表示領域HR21に替えて表示領域HR22(図145(b)参照)が拡大表示され、表示領域HR22aに「時間終了」が表示され、表示領域HR23に「時間」の文字が表示される。その後、設定した終了条件(時間終了条件)を終了格納エリア223eaに格納し、本処理を終了する。
S5704の処理において、操作コマンドを受信していないと判別した場合は(S5704:No)、次に、終了条件コマンドを受信したかを判別し(S5709)、終了条件コマンドを受信していないと判別した場合は(S5709:No)、そのまま本処理を終了する。一方、終了条件コマンドを受信したと判別した場合は(S5709:Yes)、終了格納エリア223eaに格納されている終了条件を示す情報と、今回受信した終了条件コマンドに含まれる情報と、を比較し、同一の終了条件を示しているかを判別する(S5710)。
S5710の処理において、同一の終了条件であると判別した場合、即ち、受信した操作コマンドに基づいて設定した終了条件と、終了条件コマンドが示す終了条件とが、同一の終了条件を示している場合は(S5710:Yes)、そのまま本処理を終了する。また、受信した操作コマンドに基づいて設定した終了条件と、終了条件コマンドが示す終了条件とが、同一の終了条件を示していない場合は(S5710:No)、実際に設定される終了条件と、第3図柄表示装置81の表示面にて表示した選択結果とが相違する場合であるため、第3図柄表示装置81の表示面に表示される表示態様を、終了条件コマンドが示す終了条件に対応する表示態様へと切り替えるための表示用コマンドを設定し(S5711)、本処理を終了する。
S5711の処理において表示用コマンドが設定されると、主表示領域Dmの中央部にて「終了条件切替中」のコメントを表示しながら、表示領域HR23に終了条件コマンドが示す終了条件に対応した表示態様が表示される。
以上、説明をした通り、本第6実施形態では、役物当たり遊技の終了条件として、入賞終了条件または時間終了条件の何れかを遊技者が選択可能に構成している。つまり、入賞終了条件を選択した場合には、時間終了条件が成立し得る期間が経過したとしても時間終了条件が成立することが無く、時間終了条件を選択した場合には、V入賞装置65への入賞数が、入賞終了条件が成立し得る個数に到達した場合であっても入賞終了条件が成立しないように構成している。このように構成することで、遊技者が所望する終了条件が成立した場合に役物当たり遊技を終了させることができるため、特電遊技中の遊技をより積極的に遊技者に行わせることができる。
なお、本第6実施形態では、入賞終了条件を選択した場合には、役物当たり遊技中の経過時間に基づいて役物当たり遊技が終了すること無く、時間終了条件を選択した場合には、役物当たり遊技中のV入賞装置65への球の入賞数に基づいて役物当たり遊技が終了することが無いように構成しているが、これに限ること無く、例えば、入賞終了条件を選択した場合には、通常の時間終了条件として設定される経過時間(例えば、1.6秒)よりも長い時間(例えば、10秒)が経過した場合に成立する強制時間終了条件や、時間終了条件を選択した場合には、通常の入賞終了条件として設定される入賞数(例えば、3個)よりも多い入賞数(例えば、10個)に到達した場合に成立する強制入賞終了条件を設定するように構成しても良い。このように構成することで、役物当たり遊技が長時間実行されてしまうことを抑制することができる。
また、本第6実施形態では、大当たり遊技のエンディング画面が表示されている期間中に遊技者が切替ボタン22zaを操作(押下)することで、役物当たり遊技の終了条件を選択可能に構成している。つまり、本第6実施形態では、大当たり遊技が実行された場合に役物当たり遊技の終了条件を選択可能に構成し、大当たり遊技終了後に設定される時短状態(Vラッシュ)中は、役物当たり遊技の終了条件を切り替えることができないように構成している。
このように構成することで、Vラッシュ中の遊技状況、即ち、特別図柄の変動状況と、普通図柄の変動状況と、に応じて役物当たり遊技の終了条件が頻繁に切り替え、遊技者に過剰に有利な遊技状況を提供してしまうことを抑制することができる。また、大当たり遊技において可変入賞装置650に球を入賞させる遊技が終了したタイミングであって、特電遊技が実行される前のタイミングにて役物当たり遊技の終了条件を選択可能に構成しているため、球を発射させる遊技と、終了条件を選択する行為とが重複することなく、遊技者に分かり易い遊技を提供することができる。
さらに、大当たり遊技の終了後に設定される時短状態の期間(40秒)が報知されている状態で役物当たり遊技の終了条件を選択可能に構成しているため、大当たりエンディング画面に表示される残時短期間態様801を把握した状態で遊技者に役物当たり遊技の終了条件を選択させることができる。具体的には、残時短期間態様801の表示態様として時短状態の期間が短い(例えば、40秒)ことを示す表示態様が表示された場合は、役物当たり遊技の終了条件として入賞終了条件を選択し、役物当たり遊技の遊技期間を任意に調整することで、特別図柄変動を中断させる期間を効率良く設定する特電遊技を目指し、残時短期間態様801の表示態様として時短状態の期間が長い(例えば、200秒)ことを示す表示態様が表示された場合は、時間終了条件を選択し、1回の役物当たり遊技にてV入賞装置65へと入賞させる球数を増加させることにより単位時間当たりにおける特典量(賞球数)が大きくなる特電遊技を目指すことができる。
なお、本第6実施形態では、大当たり遊技のエンディング画面が表示されている期間中に役物当たり遊技の終了条件を遊技者が選択可能に構成しているが、これに限ること無く、例えば、大当たり遊技中のどのタイミングであっても役物当たり遊技の終了条件を選択可能に構成しても良い。
また、時短状態中であって、特別図柄変動が実行されていない場合に表示される待機画面(デモ画面)が表示されている場合にも役物当たり遊技の終了条件を選択可能に構成しても良いし、役物当たり遊技が実行されている期間中に役物当たり遊技の終了条件を選択可能に構成しても良い。このような場合であっても、時短状態の残時間(時短期間)が減算されないタイミングで役物当たり遊技の終了条件を選択することができるため、遊技者に時間的余裕を持たせながら役物当たり遊技の終了条件を選択させることができる。
一方、本第6実施形態の技術思想とは異ならせ、時短状態の残時間(時短期間)が減算される期間中にのみ役物当たり遊技の終了条件を選択可能に構成しても良い。このように構成することで、時短状態の残時間(時短期間)が減算されている特電遊技中において、特電遊技のみに集中して遊技を行うか、役物当たり遊技の終了条件を選択する操作を実行するのかを遊技者に選択させることが可能となり、今後の遊技内容を予測させながら遊技者に遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
<第2変形例>
次に、図156を参照して、上述した各実施形態における第2変形例について説明をする。上述した各実施形態では、通常状態が設定されている場合、時短状態が設定されている場合、当たり遊技(役物当たり遊技、小当たり遊技、大当たり遊技)といった全ての遊技において、遊技盤13上に形成される遊技領域のうち、左側領域(可変表示ユニット80の左側)を球が流下するように球を発射させる遊技(左打ち遊技)を実行するように構成していた。
これにより、遊技者に対して球を発射させる遊技領域を可変させることが無いため、遊技者に分かり易い遊技を提供することができるものであった。また、各実施形態では、上述した通り、遊技の途中(例えば、当たり遊技が実行される際)で、遊技方法を可変する必要が無いため、普図当たり遊技が実行される場合(図13(a)参照)や、役物当たり遊技が実行される場合(図18(a)参照)であっても、遊技方法を可変させるための案内報知(例えば、「右打ちしろ」のコメント表示)を実行せず、表示領域HR3にて、実行される当たり遊技中に開放状態となる装置(例えば、普電入賞装置640、V入賞装置65等)を遊技者に報知するように構成していた。
しかしながら、上述した各実施形態における表示領域HR3(図13(a)参照)には、単に、実行される当たり遊技に対応する入賞装置(普電入賞装置640)を模式的に示した画像表示が表示されるだけであり、実行される当たり遊技の内容を理解している遊技者に対しては不必要な表示になるという問題があった。また、パチンコ機10に設けられる第3図柄表示装置81の表示面の領域には制限があるため、不必要な表示が表示領域HR3(図13(a)参照)に表示されると、その他の演出表示を実行する領域が狭くなり、パチンコ機10の演出効果が低下してしまうという問題があった。一方で、他の演出表示を実行する領域を広くし、演出効果を高めることを目的として第3図柄表示装置81の表示面の各表示領域を設定してしまうと、表示領域HR3の表示領域が狭くなり、遊技者に分かり難い遊技が提供されてしまうという問題があった。
これに対して、本第2変形例では、当たり遊技中において遊技者が狙うべき入賞装置(普電入賞装置640、V入賞装置65、可変入賞装置650)を示す案内表示態様(表示領域HR3に表示される表示画像の表示態様)を様々な条件に基づいて可変設定可能に構成している点で上述した各実施形態と相違している。それ以外の内容は上述した各実施形態と同一であり、同一の内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
ここで、本第2変形例のパチンコ機10にて第3図柄表示装置81の表示面に表示される表示画面の一例について図156を参照して説明をする。図156(a)は、Vラッシュ期間中に普図当たり遊技が実行された場合に表示される表示内容の一例を模式的に示した模式図であって、図156(b)は、図156(a)に示した表示画面が表示されている状態で遊技者が操作手段(枠ボタン22)に対して所定の操作を実行した場合に表示される表示画面の一例を模式的に示した模式図である。
本第2変形例では、上述した各第1実施形態と同様に、普図当たり遊技が実行された場合に、普電入賞装置640へと球が入賞可能な状態となる。そして、普電入賞装置640の内部に特電作動口643が設けられており、特電作動口643へと球が入賞した場合に、V入賞装置65へと球が入賞可能となる役物当たり遊技が実行されるように構成している。さらに、V入賞装置65内にはV入賞口165が設けられており、そのV入賞口165へと球が入賞することで、可変入賞装置650へと球が入賞可能となる大当たり遊技(V大当たり遊技)が実行されるように構成している。つまり、一の当たり遊技(普図当たり遊技)を基点に、複数可能の当たり遊技を実行し得るように構成している。
このように構成されたパチンコ機10では、例えば、普図当たり遊技中に球が特電作動口643へと入球することで、普図当たり遊技と継続して役物当たり遊技が実行されることになる。この場合、実行中の当たり遊技の種別に対応させて案内表示態様を表示してしまうと、普図当たり遊技から役物当たり遊技へと切り替わるタイミングに合わせて表示領域HR3に表示される案内表示態様が切り替わるため、役物当たり遊技に対応する入賞装置(V入賞装置65)を遊技者に案内するための案内表示態様が表示されるタイミングが遅れてしまうという問題があった。また、案内表示態様が表示されるタイミングが遅れることを考慮し、例えば、普図当たり遊技から役物当たり遊技へと当たり遊技が切り替わる際に、具体的には、普図当たり遊技が終了してから(特電作動口643へと球が入賞してから)、役物当たり遊技が実行されるまでの間に待機期間(例えば、3秒)を設定することも考えられるが、待機期間を設定することにより、一連の流れで大当たり遊技(V大当たり遊技)を目指す特電遊技のスピード感が低下してしまい、遊技の興趣を向上させることができないという問題があった。
これに対して、本第2変形例では、図156(a)に示した通り、普図当たり遊技であって、表示領域HR3にて案内表示態様として普電入賞装置640を模した画像表示が実行されている状態において、次に実行され得る当たり遊技、即ち、実行中の普図当たり遊技にて球を特電作動口643へと入球させた場合に実行される当たり遊技(役物当たり遊技)にて遊技者が狙うべき入賞装置(V入賞装置65)を、事前に遊技者に案内するための第2案内表示態様が表示領域HR30に表示されるように構成している。
このように構成することで、今回の普図当たり遊技の遊技結果が特定の遊技結果(特電作動口643へと球を入賞させた遊技結果)である場合に、次に実行される当たり遊技にて狙うべき入賞装置を遊技者に分かり易く報知することができるため、遊技者に分かり易い遊技を提供することができる。また、普図当たり遊技中に次に実行され得る役物当たり遊技の遊技内容を予め報知することで、普図当たり遊技が終了してから役物当たり遊技が実行されるまでの期間に、役物当たり遊技の遊技内容(狙うべき入賞装置)を遊技者に把握させるための待機期間を設ける必要を無くすことができる(待機期間の長さを短くすることができる)。よって、一連の流れで大当たり遊技(V大当たり遊技)を目指す特電遊技を円滑に行わせることで遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上述した通り、実行中の普図当たり遊技の遊技結果が特定の遊技結果となった場合に役物当たり遊技が実行されるように構成しているため、普図当たり遊技中に表示領域HR30にて表示される第2案内表示態様には、「狙え」のコメントが表示されない。また、役物当たり遊技の実行が確定していない状態、即ち、普図当たり遊技中であって、球が特電作動口643へと入球していない状態では、V入賞装置65を模した表示画像(例えば、図18(a)の表示領域HR3に表示される画像)の一部のみが表示されるように構成している。このように構成することで、実行中の当たり遊技の遊技内容を示す第1案内表示態様と、次に実行され得る当たり遊技の遊技内容を示す第2案内表示態様と、を遊技者に分かり易く識別させることができるため、例えば、普図当たり遊技中にV入賞装置65を狙う遊技が実行されることを抑制することができる。
図156(a)を参照して示した例では、第1案内表示態様、及び第2案内表示態様として、対応する当たり遊技にて開放状態となる入賞装置を模した画像表示を用いているが、これに限ること無く、文字表示のみで第1案内表示態様、及び第2案内表示態様を設定しても良いし、文字と画像の両方を用いて設定しても良い。
また、第1案内表示態様、及び第2案内表示態様として表示される入賞装置を模した画像表示として、実際にパチンコ機10に設けられている各入賞装置を撮影した撮影データを用いても良い。これにより、第3図柄表示装置81の表示面にて表示される画像として実際に入賞装置を撮影した画像を用いることができるため、遊技者により分かり易い演出を実効することができる。
反対に、当たり遊技に対応する入賞装置のうち、必要最低限の表示情報のみを表示する簡易表示を用いても良い。この場合、複数のパチンコ機10にて簡易表示を流用することができるため、遊技機開発の費用を削減することができる。
さらに、詳細な説明は省略するが、本第2変形例では、第1案内表示態様、及び第2案内表示態様が表示領域HR3に表示されている場合に、現在実行中の当たり遊技(例えば、大当たり遊技)の実行契機となった当たり遊技の種別を報知可能にするための過去履歴情報態様も表示するように構成している。
このように構成することで、大当たり遊技(V大当たり遊技)が実行された場合に、過去の遊技内容を見返すことが可能となるため、今回実行された大当たり遊技が特別図柄の抽選で大当たり当選したことに基づいて実行された大当たり遊技であるか、役物当たり遊技中にV入賞口165へと球が入賞したことに基づいて実行された大当たり遊技であるかを遊技者に分かり易く報知することができる。
さらに、本第2実施形態では、普図当たり遊技中に表示される第2案内表示態様を、普図当たり遊技の進行状況に応じて、即ち、実行中の普図当たり遊技において特電作動口643に球が入賞する期待度の変化に応じて可変設定するように構成されている。具体的には、音声ランプ制御装置113にて、主制御装置110から普図当たり遊技の開始を示すコマンドを受信した場合に、第1案内表示態様として表示すべき第1画像データ(普電入賞装置640を模式的に示した画像データ)を示す表示用コマンドと、第2案内表示態様として表示すべき第2画像データ(V入賞装置65を模式的に示した画像データ)を示す表示用コマンドと、を設定し、表示制御装置114へと送信する。
表示制御装置114では、上述した表示用コマンドを受信したことに基づいて、図156(a)に示した第1案内表示態様の画像表示データと、第2案内表示態様の画像表示データを作成し、第3図柄表示装置81の表示面に表示する。つまり、普図当たり遊技が開始された直後は、図156(a)に示した表示画面が表示される。そして、普図当たり遊技中に球が普電入賞装置640へと入賞したことを入賞センサ640sが検知したことを示す入賞コマンドが主制御装置110から出力されると、音声ランプ制御装置113は、表示制御装置114へと普図当たり遊技の進展を示すコマンドを出力する。
これにより、実行中の普図当たり遊技において特電作動口643に球が入賞する期待度が高くなったことを示すように第2案内表示態様として、V入賞装置65を模した画像が図156(a)に示した表示態様よりも多く露出した画像表示データ(V入賞装置65を模した画像の約3/4が表示される画像表示データ)が作成し、第3図柄表示装置81の表示面に表示する。そして、同様に、球が特電作動口643へと入賞することが確定する状態、例えば、第2可動弁642を通過し、球が特電作動口643に向けて流下する状態を検知したことを示すコマンドが主制御装置110から出力されると、第3図柄表示装置81の表示面に第2案内表示態様として、V入賞装置65を模した画像全体が表示される。
このように構成することで、実行中の当たり遊技の進行具合に応じて、次に実行され得る当たり遊技に対する案内表示の表示態様(第2案内表示態様)を可変させることができるため、即ち、実行中の普図当たり遊技において特電作動口643に球が入賞する期待度が高くなるほど、次に実行され得る当たり遊技を案内するための案内表示を明確に表示させることができる。
なお、図156(a)を参照して示した例は、あくまでも一例であり、複数の当たり遊技を一連の流れで実行可能な遊技機において、一の当たり遊技が実行されている期間中に、次に実行され得る当たり遊技の遊技方法を案内可能であれば良く、例えば、実行される一の当たり遊技(例えば、普図当たり遊技)の種別に応じて、次の当たり遊技(例えば、役物当たり遊技)が実行される確率を異ならせる構成を用いた場合には、実行される普図当たり遊技の種別に応じて、普図当たり遊技中に表示される第1案内表示態様、或いは、第2案内表示態様を可変させても良い。具体的には、第1案内表示態様の表示色や大きさを、次の当たり遊技(例えば、役物当たり遊技)が実行される確率が高いほど遊技者に目立つ態様へと可変させるように構成すると良い。また、普図当たり遊技の開始時に表示される第2案内表示態様の表示態様を可変させても良く、例えば、次の当たり遊技(例えば、役物当たり遊技)が実行される確率が低い不利普図当たり遊技が実行される場合は、第2案内表示態様としてV入賞装置65の画像の約半分が表示される表示態様とし、不利普図当たり遊技よりも役物当たり遊技が実行され易い有利普図当たり遊技が実行される馬合は、第2案内表示態様としてV入賞装置65の画像の3/4が表示される表示態様を表示させるように構成すると良い。
このように構成することで、第1案内表示態様や第2案内表示態様を視認することにより、実行される当たり遊技の遊技方法を分かり易く把握するだけでは無く、実行中の当たり遊技が遊技者に有利な当たり遊技であるか否かを遊技者に予測させることができるため、第1案内表示態様、及び第2案内表示態様の演出効果を高めることができる。また、上述した通り、遊技者に有利な遊技結果と期待度に応じて段階的に表示態様を可変させるように構成し、実行される当たり遊技(普図当たり遊技)の有利度合いに応じて、最初に設定される表示態様の段階を異ならせるように構成することで、即ち、期待度が高いことを示す表示態様を表示するタイミングを異ならせることで、共通の画像データを用いながらも実行される当たり遊技の有利度合いを遊技者に報知することができるため、画像データの容量を削減することができる。
なお、上述した内容では、普図当たり遊技と役物当たり遊技とが一例の当たり遊技として実行される例を示したが、これに限ること無く、複数の当たり遊技が一連の当たり遊技として実行される全ての場合に当然用いても良い。
次に、図156(b)を参照して、普図当たり遊技中に遊技者が操作手段(枠ボタン22)を操作した場合における表示される表示内容について説明をする。図156(a)に示した表示画面が表示されている状態で遊技者が枠ボタン22を1回操作すると(押下すると)、実行中の普図当たり遊技の遊技方法を案内する表示領域HR3が拡大表示される。これにより、実行中の当たり遊技の遊技方法を知りたい遊技者に対して分かり易い遊技を提供することができる。また、枠ボタン22を2回操作すると、表示領域HR3が図156(a)に示した大きさよりも縮小表示され、枠ボタン22を3回操作すると、表示画面から表示領域HR3が削除され、枠ボタン22を4回操作すると、図156(a)に示した表示画面へと戻るように構成している。
このように、実行中の当たり遊技の遊技方法を案内するための案内表示態様(第1案内表示態様)の大きさを遊技者の操作に基づいて可変させることにより、遊技者の所望する大きさで案内表示態様を表示させることができる。また、案内表示態様を縮小、或いは、削除した場合には、案内表示態様の表示タイミングと重複して表示画面に表示されるその他の演出表示(符号811、符号812等の演出表示)の表示領域が大きくなるように構成している。さらに、その他の演出表示の表示領域が大きくなった場合にのみ実行される演出表示を有している。これにより、遊技者に対して積極的に枠ボタン22を操作させることができる。
なお、これに限ること無く、例えば、第1案内表示態様を拡大表示することで、第1案内表示態様の詳細な表示箇所、例えば、普電入賞装置640内の第2可動弁642を模した表示態様が通常とは異なる特定表示態様であることを遊技者に視認可能に構成し、この特定表示態様は、遊技者に有利な当たり遊技が実行されている場合に表示され易くなるように構成すると良い。これにより、既に遊技方法を理解している遊技者に対しても、第3図柄表示装置81の表示面に表示される表示態様に興味を持たせることができる。
以上、説明をした例では、遊技者が操作手段(枠ボタン22)を操作することにより、案内表示態様を拡大または縮小可能に構成しているが、操作手段への操作に基づいて案内表示態様が可変されるものであれば良く、例えば、操作手段として、少なくとも左右方向、或いは上下方向を示す操作を実行可能な方向操作手段(十字スイッチ)を設けているパチンコ機10であれば、方向操作手段を操作することで、案内表示態様の対象となる入賞装置以外の領域(パチンコ機10の遊技盤13にて対象となる入賞装置が配設されている領域の付近)が表示されるように案内表示態様を可変させても良いし、案内表示態様の対象となる入賞装置を回転(横回転、縦回転)させるように案内表示態様を可変させても良い。この場合、表示制御装置114に予め、遊技盤13の遊技領域全体を示す画像データと、入賞装置の立体的な画像データ(3Dデータ)と、を記憶させておき、方向操作手段に対する操作内容を示す操作信号に対応するコマンドを受信した場合に、そのコマンドに対応する画像データを作成し表示すれば良い。さらに、この場合、方向操作手段を操作した場合にのみ、表示され得る領域に遊技者に有利となる情報が表示されるように構成すると良い。これにより、遊技者に対して操作手段を意欲的に操作させることができる。
以上、説明をした本第2変形例では、上述した第1実施形態と同様に、全ての遊技を左打ち遊技で実行可能に構成しているが、例えば、複数の当たり遊技を一連の遊技として実行可能な遊技機であって、一の当たり遊技を左打ち遊技、次の当たり遊技を右打ち遊技で実行する場合には、第1案内表示態様が表示される表示領域HR3を、第3図柄表示装置81の表示面の左側に形成し、第2案内表示態様が表示される表示領域HR30を、第3図柄表示装置81の表示面の右側に形成するように構成すると良い。このように構成することで、第3図柄表示装置81の表示面に形成される表示領域の位置によっても、遊技者に遊技方法を示唆することが可能となる。また、この場合、上述した方向操作手段を操作することで、表示領域HR3や表示領域HR30が表示される位置を遊技者が操作可能に構成しても良い。
以上、説明をした本第2変形例では、複数の当たり遊技を一連の遊技として実行する場合について説明をしたが、特定の当たり遊技が単体で実行される場合においても、上述した内容の演出を適用することができる。例えば、特別図柄変動期間と大当たり遊技と、を一連の遊技として設定し、特別図柄変動期間中には第1案内表示態様として特図入球口64を狙う画像を表示させ、第2案内表示態様として可変入賞装置650を示す画像を表示するように適用しても良い。この場合、遊技者に遊技方法を案内する必要性が少ない第1案内表示態様を削除し、第2案内表示態様のみを表示させるように構成しても良い。また、特別図柄抽選で大当たり当選した場合に開放動作される可変入賞装置650を複数設けた遊技機であれば、第2案内表示態様として、いずれの可変入賞装置650が最終的に表示されるのかを遊技者に煽る演出を実行可能に構成しても良い。
また、上述した第2変形例では、普図当たり遊技が実行されている場合の案内表示態様について説明をしたが、例えば、普通図柄の抽選にて当たり当選し、普図当たり遊技が実行されるまでの期間は、第1案内表示態様のみを表示するように構成すれば良い。また、そのタイミングにて、一例の遊技が全て成功した場合の遊技の流れ、即ち、普図当たり遊技、役物当たり遊技、大当たり遊技の流れを順に示すように案内表示態様を順に切り替えて表示するように構成しても良い。
さらに、当たり遊技中に表示される案内表示態様の可変内容を適宜設定しても良く、例えば、拡大、縮小、回転以外にも、点滅や変色を用いて案内表示態様を可変させても良いし、案内表示態様の近傍にキャラクタを出現させることで案内表示態様を可変させても良い。また、実際の入賞装置を模した装飾用構造物と、第3図柄表示装置81の表示面とを組み合わせて遊技方法を案内しても良い。
さらに、上述した各第2変形例では、遊技者に分かり易く当たり遊技中の遊技方法を案内するために、実物を模した画像を用いた画像表示を実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、対象となる入賞装置が遊技領域のどの位置に配設されているかと、入賞装置のうち球が入球可能となる箇所と、入賞装置内に球が通過し得る領域として遊技機に有利な領域と不利な領域とが設けられている場合には、有利な領域の箇所と、の少なくとも1つを遊技者に把握させることが可能な程度に簡素化した表示画像を用いても良い。このように構成することで、遊技者に最低限必要な情報を提供することが出来ると共に、異なるパチンコ機10にも共通の画像データを用いることが可能となるため、パチンコ機10の開発費用、製造コストを抑えることができる。
上述した第1実施形態では、特別図柄の抽選結果が大当たりである場合、或いは、役物当たり遊技中に球が特定領域(V入賞口165)へと入球(入賞)した場合に、大当たり遊技を実行可能に構成し、その大当たり遊技終了後に時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定されるように構成している。加えて、時短状態の終了条件として、特別図柄の抽選で大当たり当選すること無く所定回数(例えば、4回)の特別図柄抽選が実行されたことに基づいて成立する時短終了条件(時短回数)が設定されるように構成している。さらに、特別図柄抽選が実行されてから抽選結果が停止表示されるまでの動的表示期間(特別図柄の変動期間)中に役物当たり遊技が実行されると、動的表示期間を減算するための処理を中断し、役物当たり遊技の終了、或いは、役物当たり遊技中に球が特定領域を通過(入球)したことに基づいて実行される大当たり遊技の終了に基づいて、中断されていた動的表示期間を減算するための処理を再開するように構成している。
さらに、第1実施形態では、時短状態中に実行された特別図柄抽選の回数を更新する処理(残時短回数を減算する処理)を、特別図柄抽選が実行されたことに基づいて実行し、具体的には、特別図柄抽選が実行されてから特別図柄変動が実行されるまでの期間に実行し、特別図柄変動が停止表示した後に、時短終了条件が成立したかを判別するように構成している。
このように構成することで、特別図柄変動の実行中に、役物当たり遊技が実行されたことに基づいて動的表示期間を減算するための処理が中断され、その後、中断されていた動的表示期間を減算するための処理を再開した場合において、その再開後の動的表示期間が経過し特別図柄が停止表示された場合に、時短回数が更新されないようにすることができる。よって、例えば、大当たり遊技終了後に時短状態が設定された場合において、中断中の動的表示の残動的表示期間が極端に短く、大当たり遊技終了後に設定された時短回数が再開後の特別図柄変動の停止表示によって、即座に減算されてしまうことを抑制することができる。
更に、本実施形態では、時短状態の終了条件が成立しているかの判別を実行するタイミングを、特別図柄の動的表示期間が経過したタイミングとしている。よって、時短状態の終了条件が成立することになる特別図柄抽選の抽選結果が停止表示されるまで時短状態を継続させることができるため、遊技者に対して有利となる遊技状態を可能な限り長く継続させることができる。さらに、特別図柄の動的表示期間中に時短状態の終了条件が成立しているかの判別を実行しないため、特別図柄の動的表示期間中に遊技状態が時短状態から通常状態へと移行することが無い。よって、遊技者に分かり易い遊技を提供することができる。
なお、上述した内容を、第4実施形態のパチンコ機10に用いても良い。上述した通り、第4実施形態のパチンコ機10は、特別図柄を複数種類(第1特別図柄、第2特別図柄)設け、第1特別図柄の抽選(変動)と第2特別図柄の抽選(変動)とを重複して実行可能に構成している。そして、一方の特別図柄抽選の結果が所定の抽選結果(小当たり、大当たり)である場合には、その抽選結果が停止表示された場合に、実行中の他方の特別図柄変動(特別図柄の動的表示期間を減算するための処理)を中断、或いは破棄するように構成している。具体的には、一方の特別図柄抽選で大当たり当選した場合には、実行中の他方の特別図柄変動を破棄し、小当たり当選した場合には、実行中の他方の特別図柄変動を中断するように構成している。
そして、第4実施形態のパチンコ機10では、時短状態が設定された場合に、第1特別図柄の抽選回数と第2特別図柄の抽選回数とを合算した累積抽選回数が所定回数(例えば、100回)に到達した場合、或いは、第1特別図柄の抽選回数が特定回数(例えば、4回)に到達した場合に、時短終了条件が成立するように構成している。
上述した第4実施形態のパチンコ機10は、時短状態中に実行された特別図柄抽選の回数を更新する処理(残時短回数を減算する処理)を、特別図柄抽選が実行されたことに基づいて実行し、時短終了条件が成立したか否かの判別を、時短状態の終了条件が成立しているかの判別を実行するタイミングを、特別図柄の動的表示期間が経過したタイミング、或いは、一方の特別図柄変動時に実行された残時短回数を減算する処理の処理結果として、時短終了条件が成立し得る特別図柄変動(減算後の時短回数が0となる特別図柄変動)の実行中に、他方の特別図柄抽選の実行条件が成立した場合であって、その特別図柄抽選が実行される前のタイミングとしている。
このように構成することで、第4実施形態のパチンコ機10であっても、規定回数以上の特別図柄抽選(変動)が時短状態中に実行されること無く、且つ、遊技者に対して有利となる遊技状態(時短状態)を可能な限り長く継続させることができる。
なお、上述した第1実施形態、及び第4実施形態では、時短状態の終了条件が成立しているかを判別する処理と、その処理結果に基づいて時短状態を終了させる(通常状態へと移行させる)処理とを、特別図柄が停止表示されるタイミング(特別図柄が停止表示されるタイミング)としているが、これ以外のタイミングでも良く、例えば、特別図柄の停止表示が所定期間(例えば1秒)経過したタイミング(確定表示されたタイミング)でも良いし、時短終了条件が成立する特別図柄変動(時短状態の最終変動)が当たり(小当たり、又は、大当たり)当選している場合には、その当たり遊技が実行されるタイミング、当たり遊技中の所定タイミング(例えば、当たり遊技が開始されてから1秒後)、当たり遊技の終了タイミングとしても良い。つまり、時短状態中に実行された特別図柄抽選の回数を更新する処理(残時短回数を減算する処理)が実行され、その実行対象となった特別図柄変動が停止表示されてから次の特別図柄抽選が実行されるまでの期間であれば良い。
さらに、上述した第1実施形態では、時短状態を終了させるための時短終了条件として、特別図柄の抽選回数が特定回数(例えば4回)に到達した場合に成立する時短終了条件を設けているが、これに限ること無く、特別図柄の抽選結果が特定の抽選結果(例えば、大当たり当選以外の抽選結果であって、外れ当選した場合の一部の抽選結果)となった回数が所定回数(例えば、5回)に到達した場合に成立する時短終了条件や、時短状態中の特定の終了領域を通過した球数が特定数(例えば、10個)に到達した場合に成立する時短終了条件や、時短状態が設定されてからの経過時間が所定時間(例えば、200秒)を超えた場合に成立する時短終了条件を設定可能に構成しても良い。また、上述した第4実施形態のように、大当たり遊技とは異なる当たり遊技(小当たり遊技)を実行可能に構成した遊技機であれば、その小当たり遊技が実行された回数が特定回数に到達した場合に成立する時短終了条件を設定可能に構成しても良い。
また、様々な条件で成立する時短状態の終了条件を設定可能に構成する場合には、時短状態が設定される契機に応じて異なる時短終了条件を設定するように構成すると良い。具体的には、大当たり遊技終了後に時短状態が設定される場合には、大当たり当選した際の遊技状態や、大当たり当選時に設定される大当たり種別に基づいて時短終了条件を設定しても良いし、大当たり当選するまでに実行された特別図柄抽選の回数に基づいて時短終了条件を設定しても良い。さらに、遊技者に有利な遊技状態(時短状態)が大当たり遊技を跨いで連続して設定されている回数に基づいて時短終了条件を設定しても良い。このように構成することで、遊技者に対して設定される時短終了条件を予測する楽しみを提供することができる。
加えて、時短終了条件として設定可能な複数の時短終了条件のうち、今回の時短状態に対して設定される時短終了条件を遊技者が選択できるように構成しても良い。このように構成することで、どの時短終了条件を選択した場合に最も有利な遊技を実行することができるのかを遊技者に予測させながら遊技を行わせることができる。
また、上述した各実施形態のパチンコ機10では、時短状態中に特別図柄変動が中断した場合において、再開した特別図柄変動が停止表示された際に時短回数が減算されないように構成しているが、これに限ること無く、再開した特別図柄変動が停止表示された場合に時短回数が減算されるように構成しても良く、具体的には、特別図柄変動が停止表示されるタイミングにて時短回数の更新(減算)処理を実行するように構成しても良い。このような構成を用いた場合であっても、中断時における特別図柄変動の残変動期間の長さに応じて、再開後の時短期間の長さが異なることになるため、遊技者に対してどのタイミングで特別図柄変動が中断したのか(大当たり遊技が実行されたのか)、興味を持たせることができる。
さらに、上述した各実施形態では、時短回数を更新(減算)する処理を、特別図柄抽選が実行されてから特別図柄変動が開始されるまでの期間に実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、特別図柄変動が開始されてから所定期間経過後(5秒後)に実行するように構成しても良い。このように構成することで、特別図柄変動が中断されたタイミングによって、再開後の特別図柄変動に基づいて時短回数が更新(減算)される場合と、されない場合とを設けることができる。具体的には、特別図柄変動が開始されてから2秒後に特別図柄変動が中断された場合は、特別図柄変動が再開されてから3秒後に時短回数の更新処理が実行される。一方、特別図柄変動が開始されてから10秒後に特別図柄変動が中断された場合は、特別図柄変動が再開されてから時短回数の更新処理が実行されることが無い。よって、特別図柄変動が開始された直後、即ち、残変動時間が長い状態で特別図柄変動を中断させた場合であっても、遊技者に不利な状態が発生する場合があるため、遊技者に対して、再開後の遊技(時短状態中の遊技)に対して興味を持たせることができる。加えて、特別図柄が変動している期間中に時短回数の更新(減算)処理を実行するように構成した場合には、選択された特別図柄の変動パターン(変動時間や大当たり抽選結果や停止種別)に応じて、時短回数の更新(減算)処理を実行するタイミングを異ならせるように構成すると良い。このように構成することで、遊技者に有利となる(再開後の特別図柄変動によって時短回数が更新されない。或いは、再開時に設定されている時短状態を長期間継続させることができる)特別図柄変動の中断タイミングを遊技者に分かり難くすることができるため、後に実行される遊技の内容を予測しながら遊技者に遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、上述した各実施形態では、実行中の特別図柄変動の残期間の長さが所定条件を満たしている場合に、その旨を遊技者に報知するための演出を実行するように構成している。具体的には、特別図柄変動の残期間が所定時間(例えば、30秒)よりも長い場合、或いは、次に実行される特別図柄変動の変動時間よりも、実行中の特別図柄変動の残期間が長い場合に、ラッキータイム演出を実行し得るように構成している。このように構成することで、ラッキータイム中にV当たり遊技を実行させた場合には、次回のVラッシュ期間を長くすることができるため、遊技者に対して、意欲的に遊技を行わせることができる。
また、実行中の特別図柄変動の残期間の長さを判別する際に、残期間が予め定められた長さ(例えば、30秒)よりも長いか否かを判別する手法(絶対的判別)と、次に実行される特別図柄変動の変動時間よりも長いか否かを判別する手法(相対的判別)と、を実行可能に構成している。これにより、特別図柄変動を有利に中断させるタイミングを遊技者が把握することができる。
なお、上述した各実施形態では、実行中の特別図柄変動の残期間の長さを遊技者に報知し得る演出を実行可能に構成しているが、遊技者に有利となる特別図柄変動の中断タイミングを遊技者が予測可能な演出であれば良く、特別図柄変動の残期間の長さ以外を実行条件として演出を実行するように構成しても良い。例えば、特別図柄変動の時短回数の更新処理を特別図柄変動中に実行する構成を用いたパチンコ機10であれば、時短回数の更新処理が実行されたことを示す演出を実行するように構成しても良い。
上述した各実施形態では、特別図柄変動の実行中に特定の当たり遊技(役物当たり遊技、小当たり遊技、大当たり遊技)が実行される場合に、実行中の特別図柄変動を中断、或いは破棄するように構成しているが、これに限ること無く、当たり遊技以外の条件が成立した場合に、実行中の特別図柄変動を中断、或いは破棄するように構成しても良い。
上述した各実施形態では、普通図柄の抽選で当たり当選し、普図当たり遊技が実行された場合に球が入賞し易くなる普電入賞装置640を設け、その普電入賞装置640内に入賞した球が特定領域(特電作動口643、特電作動口1643、第2入球口1645)を通過(入球)した場合に、遊技者に有利な遊技(役物当たり遊技、小当たり遊技)、即ち、その遊技結果によっては大当たり遊技が実行され得る遊技を実行可能に構成している。さらに、普電入賞装置640に入賞した球が、上述した特定領域を通過し易い遊技状態(時短状態)と、通過し難い遊技状態(通常状態)と、を設定可能に構成している。
このように構成することで、通常状態中に実行される普図当たり遊技中に普電入賞装置640へと球が入賞したとしても、特定領域に球が入球することを抑制することができるため、通常状態の遊技を行っている遊技者に対して過剰に有利な遊技を提供してしまうことを抑制することができる。
また、通常状態中に球が特定領域に入球することを抑制するために、通常状態中に実行される普図当たり遊技によって球が普電入賞装置640に入賞しないようにするための特殊な構成を遊技盤13に設ける必要が無いため、遊技盤13の設計自由度を高めることができる。なお、上述した各実施形態では、普電入賞装置640に入賞した球のうち、特定領域を通過(入球)しなかった球はアウト口へと入球するように構成し、遊技者に対して特典(賞球)が付与されないように構成しているが、これに限ること無く、特定領域を通過(入球)した場合に付与される第1特典(大当たり遊技の契機となり得る遊技の提供)とは異なる第2特典(賞球)を付与するように構成しても良い。
このように構成することで、設定されている遊技状態に応じて普電入賞装置640に入賞した球により遊技者に付与される特典の種類を異ならせることができるため、遊技者に対して意外性のある遊技を提供することができる。
さらに、上述した第2実施形態では、普電入賞装置640に入賞した球が、上述した特定領域を通過し易い遊技状態(時短状態)と、通過し難い遊技状態(通常状態)と、を設定可能に構成したうえで、時短状態中に普電入賞装置640に入賞した球が入球する特定領域を、大当たり遊技の実行契機が成立し易い役物当たり遊技を実行させるための第1特定領域(第2特電作動口1643)と、その第1特定領域よりも大当たり遊技の実行契機が成立し難い役物当たり遊技を実行させるための第2特定領域(特電作動口643)との何れかに切り替える切替手段(第3可動弁1642)を設けている。
このように構成することで、普電入賞装置640に入賞した球が特定領域を通過する割合(通過し易さ)を設定されている遊技状態によって異ならせた上で、特定領域を通過し易い遊技状態(時短状態)が設定されている状態で普電入賞装置640に入賞した球が遊技者に有利な第1特定領域、或いは、その第1特定領域よりも不利な第2特定領域の何れかを通過させることができる。よって、遊技者に対して、普電入賞装置640に入賞した球によって第1特典が付与されることが確定した状態(付与され易い状態)においても、何れの特定領域に球が入球(通過)するのかに対して興味を持たせることができる。よって、時短状態中に実行される普図当たり遊技に対して最後まで興味を持たせることができる。
なお、上述した第2実施形態では、球が入球する特定領域(特電作動口)の種別に応じて、実行される役物当たり遊技におけるV入賞口165への球の入賞のし易さを異ならせている。即ち、役物当たり遊技経由で実行されるV大当たり遊技の実行確率を異ならせているが、これに限ること無く、例えば、V入賞口165へと球が入賞した場合に実行されるV大当たり遊技の内容(ラウンド数、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態(時短回数))を、球が入球する特定領域(特電作動口)の種別に応じて異ならせるように構成しても良い。
また、上述した第1実施形態及び第2実施形態のパチンコ機10では、球が特電作動口643に入賞した場合に、実行中の特別図柄変動を中断(変動時間の減算処理を中断)させるように構成しているが、上述した第3実施形態のように、球が特電作動口643に入賞した場合に成立する条件に応じて、実行中の特別図柄変動を破棄(特別図柄変動を強制的に外れで停止させる)させたり、破棄させた上で時短状態を終了させるように構成しても良い。
さらに、上述した第4実施形態のように、複数種類の特別図柄の抽選(第1特別図柄の抽選、第2特別図柄の抽選)を重複して実行するように構成したパチンコ機10に対して、上述した第2実施形態の技術思想を適用しても良い。上述した第4実施形態では、普電入賞装置640内に第2特別図柄の抽選の実行契機となる第2入球口1645を設け、通常状態中に普電入賞装置640内に球が入賞した場合よりも、時短状態中に普電入賞装置640内に球が入賞した場合のほうが、入賞した球が第2入球口1645へと入球し易くなるように構成しているが、これに加え、普電入賞装置640内に第1特別図柄の抽選契機となる右第1入球口を設け、時短状態中に普電入賞装置640に入賞した球が第2入球口1645、或いは、右第1入球口の何れかに入球するように切替手段を設けても良い。この場合、通常状態中も実行し得る第1特別図柄の抽選契機となる右第1入球口よりも、第2入球口1645に球が入球した場合のほうが、遊技者に有利な抽選が実行されるように構成すると良い。
このように構成することで、時短状態中に実行される普図当たり遊技の結果を最後まで遊技者に楽しませることができる。また、時短状態の終了条件として第1特別図柄の抽選回数(変動回数)が規定される上述した各実施形態のような構成を用いた場合において、時短状態中に第1特別図柄の抽選(変動)が実行されない事態が発生することを抑制することができる。さらに、この場合、普電入賞装置640内に設けられた切替手段の動作を、第1特別図柄抽選の実行状況や、第1特別図柄の保留球数に基づいて可変可能に構成すると良く、例えば、時短状態が設定されている場合であって、第1特別図柄抽選が実行されていない状態、或いは、第1特別図柄の保留球数が少ない(例えば、1個)場合には、普電入賞装置640に入賞した球が右第1入球口へと入球し易くなるように切替手段を動作制御するように構成すると良い。このように構成することで、時短状態中に第1特別図柄抽選をより確実に実行させることができる。
また、上述した各実施形態では、普電入賞装置640内に設けられた各可動弁の動作を、普図当たり遊技の開始を契機に実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、普図当たり当選を示す普通図柄が停止表示されたタイミングや、停止表示期間が経過したタイミングに基づいて実行するように構成しても良いし、普図当たり遊技が開始されてから所定期間(例えば、0.5秒)が経過したタイミングで実行するように構成しても良く、予め定められた規則に従って動作するものであればどのタイミングで実行しても良い。
上述した各実施形態では、時短状態が設定されている場合において、時短状態が終了するまでに(時短状態の終了条件が成立する特別図柄変動が終了するまでに)、特定遊技(役物当たり遊技、或いは小当たり遊技)を経由して大当たり遊技(V大当たり遊技)を狙う遊技性を有するパチンコ機10について説明をした。
このような遊技性を有するパチンコ機10では、時短状態中における特別図柄の変動時間が長くなればなるほど、時短状態が設定される期間(時短期間)を長くすることができ、時短期間中における特定遊技の実行回数を増加させることができるものであった。
さらに、特定遊技が実行されると、実行中の特別図柄変動が中断され(特別図柄変動の変動時間を減算するための処理が中断され)るように構成しており、その中断させた特別図柄変動(特別図柄変動の変動時間を減算するための処理)を、特定遊技の終了後や大当たり遊技(V大当たり遊技)の終了後、即ち、新たな特別図柄変動を実行可能な条件が成立した場合に再開させるように構成している。
このように構成されたパチンコ機10では、時短期間の長さが、特別図柄変動の変動時間と、特定遊技による中断期間によって可変することになるため、遊技者に対して、特別図柄変動としてなるべく長い変動時間が選択させることを願いながら、且つ、特定遊技を数多く実行させるように意欲的に遊技を行わせることができるものであった。
しかしながら、例えば、特定遊技を実行させるための遊技期間(普通図柄の変動期間中や、普図当たり遊技中において球を普電入賞装置640へと入賞させることが出来ない(入賞させ難い)期間(電動役物640aの閉鎖期間))は、特定遊技を実行させることが出来ず、且つ、特別図柄変動の変動時間が減算される期間となるため、特定遊技を実行させることが可能な遊技期間(電動役物640aへと球を入賞させることが可能な普図当たり遊技中における電動役物640aの開放期間、即ち、特別図柄変動の変動時間が減算される期間ではあるが、役物当たり遊技を実行させることが可能な期間)よりも遊技者に不利な不利期間となる。
また、特別図柄変動が中断される特定遊技は、特定遊技中に開放される可変入球手段(V入賞装置65)への球の入賞数が所定個数(例えば、3個)に到達した場合に成立する終了条件(入賞終了条件)、或いは、役物当たり遊技が開始されてから所定期間(例えば、1.6秒)が経過した場合に成立する終了条件(時間終了条件)のうち、何れかの終了条件が成立した場合に終了するように構成されており、役物当たり遊技中における遊技者による遊技内容(球の発射の有無)に応じて、いずれかの終了条件が成立した場合に役物当たり遊技が終了するものであった。
これに対して、上述した各実施形態では、特定遊技が実行されている状態と上述した不利期間とが重複した場合において、その不利期間の長さに基づいて特定遊技の演出態様を可変可能に構成している。これにより、特定遊技中における遊技の内容(成立させる終了条件)を遊技者に選択させることが可能となるため、意欲的に遊技を行わせることができる。
上述した各実施形態では、図3、図88、或いは図89に示した通り、普電入賞装置640内に実行中の特別図柄変動を中断させる契機となる特電作動口643を設けている。また、上述した第4実施形態においても、図114に示した通り、普電入賞装置640内に実行中の特別図柄変動を中断させる契機となる第2入球口1645を設けている。このよう構成を遊技機において、普電入賞装置640に入賞した球が特電作動口、或いは第2入球口へと入球するまでの期間(球の流下期間)をランダムにする(遅延させる)遅延手段を設けると良い。
即ち、上述した各実施形態では、複数回の特別図柄変動が終了するまでの期間が時短期間となるように構成し、大当たり遊技が実行されることで新たに時短状態(時短回数)が設定された場合には、中断されていた特図変動の残期間が時短回数を減算させること無く追加されるように構成している。よって、残時短回数が残っている状態で、且つ、実行中の特図変動の残期間が短い場合よりも、それ以降であって、残時間回数が減った状態で、且つ、実行中の特図変動の残期間が長い場合で大当たり遊技が実行されたほうが(時短期間が短くなってから大当たり遊技が実行されたほうが)、遊技者に有利となる場合が生じるように構成している。
これにより、普電入賞装置640内に遅延手段を設け、球が特電作動口、或いは第2入球口へと入球するタイミングを遅らせることにより、遊技者に有利となる場合がある。これにより、普電入賞装置640に入賞した球がどのタイミングで特電作動口、或いは第2入球口に入球するのかを楽しませることができる。また、特図変動の残期間が長い状態で特電作動口、或いは第2入球口へと球を入球させる遊技が意図的に行われることを抑制することができる。
なお、この場合、遅延手段として、球が転動可能なクルーン部材を設け、クルーン部材に複数の球が流入した場合に、クルーン部材の中央部に設けられた通過口へと球が流入し易くなるように構成し、その通過口を通過した球が特電作動口、或いは第2入球口へと流入するように構成しても良い。このように構成することで、遅延手段を設けながらも普図当たり遊技中の遊技内容(普電入賞装置640への球の入賞度合い)に応じて球が特電作動口、或いは第2入球口へと入球するタイミングを操作することが可能となる。よって、任意のタイミングで球が特電作動口、或いは第2入球口へと入球するように意欲的に遊技を行わせることができる。
また、遅延手段(クルーン部材)に球が流入したことを契機に、遊技者に有利な期間(特図変動の残期間が長い期間)を遊技者に示唆する示唆演出を実行したり、球が特電作動口、或いは第2入球口に入球したタイミングが遊技者に有利なタイミング(特図変動の残期間が長い期間)であるかを報知する結果報知手段を設けても良い。さらに、上述した例では、遅延手段としてクルーン部材を用いた例を説明したが、普電入賞装置640に入球した球の流下期間を可変させることができるものであれば良く、例えば、普電入賞装置640に入球してから特電作動口、或いは第2入球口へと入球するまでの期間(流下期間)を異ならせた複数の流路を設け、複数の流路の何れかに球を振り分ける振分手段を設けても良い。
<第7実施形態>
次に、図157から図192を参照して、第7実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述した第4実施形態にて用いたパチンコ機10のように、第1特別図柄の抽選(特図1抽選)と、第2特別図柄の抽選(特図2抽選)と、を重複して実行可能に構成し(所謂、同時変動仕様)、設定されている遊技状態に応じて選択される第1特別図柄の変動時間の長さと第2特別図柄の変動時間の長さとを可変させることにより、重複して実行可能な2種類の特別図柄抽選のうち、抽選が実行され易い特別図柄種別を、遊技状態に応じて可変させるものがある。具体的には、一の遊技状態(例えば、通常状態)が設定されている場合は、第1特別図柄の変動時間として短い変動時間(例えば、5秒〜60秒)が選択され、第2特別図柄の変動時間として長い変動時間(例えば、10分)が選択されるように構成し、通常状態とは異なる特定の遊技状態(例えば、潜確状態)が設定されている場合は、第1特別図柄の変動時間として長い変動時間(例えば、10分)が選択され、第2特別図柄の変動時間として短い変動時間(例えば、0.5秒)が選択されるように構成し、通常状態中は第1特別図柄抽選が実行され易く、潜確状態中は第2特別図柄抽選が実行され易くなるように構成するものがある。
さらに、上述した構成を有する遊技機において、第2特別図柄抽選にて高確率(例えば、約1/1)で小当たりに当選するように構成し、小当たり当選に基づいて実行される小当たり遊技が頻繁に実行される潜確状態を、遊技者に有利な遊技状態とするものがある。
上述した遊技機では、小当たり遊技を頻発させる遊技(有利遊技)を特定の遊技状態(潜確状態)でのみ実行可能としているため、遊技者に対して、遊技状態が移行することを期待させながら遊技を行わせることができるものであった。しかしながら、潜確状態中に実行される第2特別図柄変動の変動時間として固定された変動時間(0.5秒)が選択されるように構成しているため、潜確状態中における小当たり遊技実行頻度に大きな差を設けることができない、つまり、上述した遊技機では、第2特別図柄抽選が実行されると殆ど小当たり当選することから第2特別図柄抽選の実行頻度によってのみ小当たり遊技実行頻度に差を設けるものであるため、潜確状態中における遊技が単調になってしまうという虞があった。
これに対して、本第7実施形態では、第1特別図柄の保留球数に応じて第2特別図柄の変動時間として選択され得る範囲を可変させるように構成している。具体的には、第1特別図柄の保留球数が少ないほど、第2特別図柄変動の変動時間として短い変動時間が選択され易くなるように構成している。
さらに、本第7実施形態では、潜確状態中の遊技(右打ち遊技)を実行することで、第1特別図柄の始動入賞(保留記憶)と、第2特別図柄の始動入賞と、を共に獲得可能にし、第2特別図柄抽選で小当たり当選した場合に設定される小当たり種別に応じて、実行中の第1特別図柄変動を中断させたり、外れを示す抽選結果で強制停止(破棄)させたりすることが可能に構成している。そして、実行中の第1特別図柄変動を強制停止させることにより、積極的に第1特別図柄の保留数を減少させることが可能に構成している。これにより、潜確状態中に主として実行される第2特別図柄の抽選結果に基づいて第1特別図柄の保留記憶数を減少させることができる。
この第7実施形態におけるパチンコ機10が、第4実施形態におけるパチンコ機10と構成上において相違する点は、遊技盤13の盤面構成が一部変更となっている点、主制御装置110のROM202、およびRAM203の構成が一部変更となっている点、音声ランプ制御装置113のRAM223の構成が一部変更となっている点、主制御装置110のMPU201により実行される制御処理が一部変更となっている点、および音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理が一部変更となっている点である。その他の構成や、主制御装置110のMPU201によって実行されるその他の処理、音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行されるその他の処理、表示制御装置114のMPU231によって実行される各種処理については、第4実施形態におけるパチンコ機10と同一である。以下、第4実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その図示と説明とを省略する。
まず、本第7実施形態における遊技状態について簡単に説明する。本第7実施形態では、遊技状態として、通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)と、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)と、潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)と、を設定可能に構成しており、詳細な説明は後述するが、潜確状態を最も遊技者に有利な遊技状態として構成し、通常状態を最も遊技者に不利な遊技状態として構成している。また、確変状態は、通常状態よりも有利度合いが高い遊技状態として構成している。以降の説明では、各遊技状態中に実行される演出モードの名称を用いて遊技状態を示す場合があり、例えば、通常状態を通常モード、確変状態を確変モード、潜確状態をラッシュモードと称す場合もある。
次に、図157を参照して、本第7実施形態における遊技盤13の盤面構成について説明する。図157に示した通り、本第7実施形態における遊技盤13の盤面構成は、上述した第4実施形態(および第1実施形態)における遊技盤13の盤面構成(図2参照)に対して、V入賞装置65、および電動役物640が削除され、代わりに右可変入賞装置1650、右電動役物164、および右第2入球口645が設けられている。また、可変入賞装置650、およびスルーゲート67の配設位置を異ならせている点で相違している。それ以外の構成については同一であり、同一の要素については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図157に示した通り、本第7実施形態では、遊技盤13に形成された遊技領域のうち可変表示ユニット80の左側の領域(左側領域)と、右側の領域(右側領域)と、のそれぞれに球を入賞(入球)させることが可能な入賞口(入球口)を配設している。よって、上述した第1実施形態の遊技盤13の盤面構成とは異なり、遊技者に対して左側領域に球を流下させる遊技(左打ち遊技)と、右側領域に球を流下させる遊技(右打ち遊技)と、を実行させることが可能に構成している。
詳細な説明は後述するが、本第7実施形態では、設定されている遊技状態に応じて異なる遊技を遊技者に実行させるように構成しており、通常状態が設定されている場合には、第1入球口64に球を入球させるために左打ち遊技を実行させ、確変状態が設定されている場合には、右電動役物164に球を入賞させるために右打ち遊技を実行させ、潜確状態が設定されている場合には、右第2入球口645に球を入球させるために右打ち遊技を実行させるように構成している。また、当たり遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)が実行された場合にも、右打ち遊技を実行させるように構成している。
つまり、遊技者に有利な遊技が実行される場合には、右打ち遊技を行わせるように構成している。よって、遊技者に対して現在が有利な状況であるか否かを遊技方法によって把握させることができるため、分かり易い遊技を提供することができる。なお、詳細は後述するが、右打ち遊技を実行させる遊技状態(確変状態、潜確状態、および各種当たり状態)中には、第3図柄表示装置81の表示面に、遊技者に右打ち遊技を実行させるための案内表示態様が表示されるように構成している。これにより、より遊技者に分かり易い遊技を提供することができる。
図157に示した通り、第1入球口64(中央第1入球口64c)、左打ち遊技によって左側領域を流下した球が第1入球口64(中央第1入球口64c)に入球する割合と、右打ち遊技によって右側領域を流下した球が第1入球口64に入球する割合と、を遊技盤13の盤面上に植設された釘や、各種構造物によって異ならせるように構成しており、具体的には、左打ち遊技によって左側領域を流下した球の約15球に1球が第1入球口64(中央第1入球口64c)に入球するように構成し、右打ち遊技によって右側領域を流下した球の約250球に1球が第1入球口64(中央第1入球口64c)に入球するように構成している。よって、第1入球口64(中央第1入球口64c)に球を入球させることにより、第1特別図柄の抽選を実行させる通常状態では、左打ち遊技を行うことが遊技者に最も有利な遊技方法となる。
また、図157に示した通り、遊技盤13の右側領域(可変表示ユニット80の右側の領域)には、右可変入賞装置1650と、右可変入賞装置1650の下流に設けられたスルーゲート67と、そのスルーゲート67の下流に設けられた右第1入球口164rと、その右第1入球口164rの上面を開放および閉鎖することが可能な開閉扉164r1を有する右電動役物164と、開閉扉164r1が閉鎖している状態で、その上面を流下(通過)した球が入球可能な右第2入球口645と、上述した各入球口の何れにも入球せずに右側領域を流下した球が到達する下流領域に可変入賞装置650と、が設けられている。
図157に示した通り、右第2入球口645へは、右電動役物164が閉鎖されている状態(開閉扉164r1が閉鎖している状態)でスルーゲート67を通過した遊技球のみが到達可能となるように、遊技球の流下経路が設定されている。つまり、右電動役物164が開放された状態となり易い普通図柄の高確率状態(確変状態)において右打ち遊技を行ったとしても、スルーゲート67を通過したほぼ全ての遊技球が右第1入球口164rへと入球してしまうため、右第2入球口645へと遊技球を入球させることができない。このように構成することで、確変状態(確変モード)においても、右打ち遊技によって遊技を進行することが可能となるように構成できる。
本第7実施形態では、右打ち遊技により右側領域を流下するほぼ全ての球が開放状態の右可変入賞装置1650に入賞し得るように、可変部材(開閉扉)1650aが可変可能に構成されている。この右可変入賞装置1650は、第2特別図柄抽選で小当たり当選した場合に実行される小当たり遊技にて開放される可変入賞装置(可変入球手段)である。
右可変入賞装置1650が閉鎖している状態(小当たり遊技が実行されていない状態)において右側領域を流下した球の約1/2が、スルーゲート67が配設されている領域(右可変入賞装置1650の左方に植設された釘によって区画形成された左右領域のうち、右側の領域(第1経路))を流下し、残りの約1/2が、左側の領域(第2経路)を流下する。この左側の領域(第2経路)を流下する球は、右電動役物164、および右第2入球口1645へと入球すること無く、可変入賞装置650に向けて流下する。
一方、スルーゲート67が配設されている右側の領域(第1経路)を流下した球は、その全てが右電動役物164の上流側(開閉扉164r1の上流端側)に向けて流下し、開閉扉164r1の上面を上流側から下流側へと流下する。そして、右電動役物164の上面から排出された球の約2/3が右第2入球口645へと入球し、残りの約1/3が右電動役物164と、右第2入球口645との間に形成された隙間を通過し、可変入賞装置650に向けて流下する。
つまり、本第7実施形態では、右打ち遊技によって右側領域へと発射された球が可変入賞装置650へと到達する経路を複数設けており、球が流下するのに要する期間が異なるように各経路が形成されている。具体的には、右側の領域(第1経路)の球の流下期間が約2秒、左側の領域(第2経路)の球の流下期間が約1秒となるように構成している。このように構成することで、異なるタイミングで発射された球(右打ち遊技によって発射された球)、具体的には、0.6秒間隔で発射された複数の球を、同様のタイミングで可変入賞装置650へと到達させることが可能となる。よって、可変入賞装置650が開放状態となる期間(大当たり遊技中)において、複数の球を同時に可変入賞装置650へと入賞させ易くすることができるため、遊技者に対して、大当たり遊技中における流下球の挙動に興味を持たせることができる。
右電動役物164は、スルーゲート67を球が通過した場合に抽選条件が成立し得る普通図柄の抽選(普図抽選)において当たり当選した場合(普図当たり遊技が実行された場合)に開放動作される可変入球手段である。ここで、本第7実施形態における普通図柄抽選(普図抽選)、および、普図当たり遊技の内容について簡単に説明をする。
本第7実施形態では、普通図柄の低確率状態が設定されている状態であっても、低確率ではあるが、右打ち遊技によって球が右電動役物164へと入球し得るように構成されており、例えば、通常状態中に右打ち遊技した場合には、約50球に1球の割合で球が右電動役物164に入賞し得るように構成している。この入球割合は、通常状態中において左打ち遊技を行った場合に第1入球口64へと入球する球の割合(約20球に1球の割合)よりも低く設定されている。右電動役物164に入球した球は、必ず右第1入球口164rに入球するように構成されている。そして、右電動役物164に球を入球させた場合には、第1入球口64に球を入球させた場合と同じく、第1特別図柄の抽選権利を獲得(抽選条件を成立させる)するように構成している。
さらに、第1入球口64に球を入球させた場合には、球を入球させた特典として、第1特別図柄の抽選権利に加え、賞球(4個)が付与される。一方、右電動役物164に球を入球させた場合には、球を入球させた特典として、第1特別図柄の抽選権利に加え、賞球(1個)が付与される。即ち、遊技状態として通常状態(普通図柄の低確率状態)が設定されている場合には、右打ち遊技を実行するよりも、左打ち遊技が実行された場合のほうが、第1特別図柄の抽選権利を獲得し易く、且つ、第1特別図柄の抽選権利を獲得するために球を入球させる入球口に球を入球させた際に付与される賞球数が多くなるように構成している。よって、通常状態中は右打ち遊技よりも左打ち遊技のほうが遊技者に有利な遊技となる。
また、通常状態中に右打ち遊技をした場合には、右側領域を流下する球の約1/3が右第2入球口645へと入球することになる。この右第2入球口645に球が入球すると、第2特別図柄の抽選を実行するための抽選権利が付与され、且つ、賞球が1球付与される。詳細な説明は後述するが、通常状態中に実行される第2特別図柄抽選では、その変動時間として長時間(10分)の変動時間が設定されるように構成されている。また、本実施形態では、第2特別図柄の抽選権利が記憶(保留記憶)されないように構成している。よって、通常状態中に右打ち遊技を行ったとしても第2特別図柄抽選が円滑に行われることが無い。
さらに、図157に示した通り、大当たり遊技が実行された場合には、右打ち遊技を行い、球を可変入賞装置650へと入賞させる遊技が実行されることになる。大当たり遊技の実行中は普通図柄の通常状態が設定されるため、大当たり遊技の期間中に、右電動役物164内の右第1入球口164rに球が入球し、その大当たり遊技の終了後には、第1特別図柄の保留記憶数(保留球数)が上限値となる。
これにより、大当たり遊技の終了後に潜確状態が設定された場合には、第1特別図柄の保留球数が上限の状態で遊技が開始されることになる。本実施形態では、潜確状態が設定されると、第2特別図柄の変動時間として短変動(0.5秒,10秒)が選択され、第1特別図柄の変動時間として長時間(10分)が選択されるように構成している。そして、第2特別図柄抽選で小当たり当選を頻発させながら多くの賞球を獲得する遊技(小当たりRUSH)が実行されるように構成している。
さらに、潜確状態中における第1特別図柄の保留球数が所定数(1個、或いは2個)になった場合に、所定数以外の場合(0個、3個、4個)よりも、第2特別図柄変動の変動時間として短時間の変動時間が選択され易くなるように構成している。つまり、潜確状態中に第1特別図柄の保留球数が所定数となる期間が、単位時間当たりで実行される小当たり遊技の回数が最も多くなり易い期間なり、遊技者に有利な遊技期間となる。
本実施形態は、上述した通り、第2特別図柄の抽選権利を記憶する保留記憶機能を有していないため、潜確状態中には継続して右打ち遊技を実行する必要がある。そして、潜確状態中における第1特別図柄の変動時間が長時間(10分)となるように構成している。よって、潜確状態中において、第1特別図柄の変動時間経過では第1特別図柄の保留球数を所定数(1個、或いは2個)へと到達させることが困難である。そこで、本実施形態では、第2特別図柄の抽選で小当たり当選した場合の一部で、実行中の第1特別図柄変動を外れで強制停止(破棄)するように構成している。これにより、潜確状態中において、第2特別図柄の抽選で小当たり当選を目指す遊技を行いながら、第1特別図柄の保留球数を減少させる遊技を遊技者に行わせることができる。
また、本実施形態では、第1特別図柄の保留球数に基づいて潜確状態中における第2特別図柄抽選(変動)の有利期間を設定するように構成し、さらに、第2特別図柄抽選を実行させようとする遊技(右打ち遊技)を実行した場合に第1特別図柄の保留球数が増加し得るように構成している。よって、第2特別図柄抽選(変動)の有利期間が設定された場合において、その有利期間がいつまで継続するのかを遊技者に分かり難くすることができる。
なお、本実施形態のパチンコ機10は、第2特別図柄の抽選権利を記憶する保留記憶機能を有していないため、第1特別図柄の保留記憶数に基づいて、第2特別図柄の変動時間を選択するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、第1特別図柄の保留記憶数と、第2特別図柄の保留記憶数と、を合算した値に基づいて第2特別図柄の変動時間を選択するように構成しても良い。
さらに、本実施形態では、潜確状態中に選択される第1特別図柄の変動時間について、必ず長時間の変動時間が選択されるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、潜確状態中における第1特別図柄変動の変動時間として約1/10の確率で短変動(例えば、20秒)の変動時間が選択されるように構成しても良い。このように構成することで、潜確状態中に第1特別図柄の保留記憶を現象させる現実的な手法の中に、第1特別図柄の変動時間経過を含ませることができる。よって、潜確状態中における第1特別図柄の保留記憶数(保留球数)を減少させる契機を実質複数持たせることができる。
また、詳細な説明は後述するが、本実施形態では、第2特別図柄の抽選で小当たり当選した場合の一部において破棄条件が成立した場合に、実行中の第1特別図柄変動を破棄するように構成していたが、第2特別図柄の抽選結果に関わらず成立し得る破棄条件を用いても良く、例えば、小当たり遊技の実行中に右可変入賞装置1650へと入球した球数が所定の入賞条件(例えば、11個の入賞)を超えたことに基づいて成立する破棄条件を設けても良いし、遊技盤13の遊技領域(右側領域)の何れかに配設された入球口に球が入球した場合に成立し得る破棄条件を設定しても良い。このように、様々な要因によって第1特別図柄への破棄状態が成立することで、遊技者に対して、どのタイミングで有利期間が設定されるのかを分かり難くすることができる。
次に、図158、及び図159を参照して、右電動役物164の構成について詳細に説明をする。図158(a)は、右電動役物164の閉鎖状態(開閉扉164r1が閉じている状態)を模式的に示した正面斜視図であり、図158(b)は、右電動役物164の開放状態(開閉扉164r1が開いている状態)を模式的に示した正面斜視図である。
図158(a)に示した通り、開閉扉164r1の上面には、遊技球の流下を妨げるために設けられている凸部164r1a〜164r1cが設けられている。開閉扉164r1の上面を流下する遊技球は、各凸部164r1a〜164r1cによって流下を妨げられるので、各凸部164r1a〜164r1cの外周に沿って開閉扉164r1上を図示左側から右側へと流下する。つまり開閉扉164r1上には、各凸部164r1a〜164r1cによってつづら折り状の流路が形成されることになる。このため、各凸部164r1a〜164r1cが設けられていない場合(即ち、遊技球が開閉扉164r1上を正面視左方向から右方向へと直線的に流下する場合)と比較して、開閉扉164r1の上面を流下しきるまでに要する期間を長くすることができる。これにより、一つの球が開閉扉164r1の上面を流下している間に、複数の球(後続の球)を開閉扉164r1の上面へと到達させ易くすることができる。よって、スルーゲート67を通過した球が開閉扉164r1の上面を流下している期間を長くすることができ、普図当たり遊技が実行された場合に球を右電動役物164へと入賞させ易くすることができる。
詳細は、図160を参照して後述するが、本実施形態では、遊技状態として普通図柄の高確率状態(確変状態)が設定された場合には、スルーゲート67を通過した球の殆どが右電動役物164に入球するように、普通図柄の変動時間と、普図当たり遊技の動作内容と、スルーゲート67を通過した球の経路が設計されている。このように構成することで、確変状態は、特別図柄抽選で大当たり当選する確率を通常状態中よりも高め、且つ、右打ち遊技を実行することにより、通常状態中よりも第1特別図柄の抽選を実行させ易くすることができる。また、確変状態中は、第2特別図柄の抽選が実行され難くなるため、確変状態中の遊技を行っている遊技者に対して過剰に有利な遊技が実行されてしまうことを抑制することができる。なお、本実施形態では、万が一、確変状態中に右第2入球口645に球が入球し、第2特別図柄の抽選が実行された場合には、通常状態よりも短い変動時間(60秒)が選択されるように構成している。
このように構成することで、長時間(例えば、10分)の第2特別図柄変動が実行されている際中に確変状態から潜確状態へと移行してしまい、潜確状態に移行したにも関わらず、第2特別図柄の抽選を長時間実行することができない事態が発生することを抑制している。
さらに、本実施形態では、遊技状態を確変状態から潜確状態へと移行させるための移行条件として、確変状態中に実行される特別図柄抽選(変動)の実行回数が所定回数(50回)に到達した場合に成立する第1移行条件と、確変状態中に実行された第2特別図柄の抽選にて特定の小当たり(小当たりC)に当選した場合に成立する第2移行条件とを設定している。つまり、第2特別図柄の抽選が実行され難い確変状態において、第2特別図柄の抽選で特定の小当たり(小当たりC)に当選した場合(第2移行条件が成立した場合)には、確変状態中に実行される特別図柄抽選(変動)の実行回数が所定回数(50回)に到達していなくても潜確状態へと移行させることができる。
図158(b)は、開閉扉164r1が開放された状態を示した図である。図158(b)に示した通り、開閉扉164r1は、正面視手前側から正面視奥側に向けてスライド動作し、遊技盤13に設けられている開口部を介して遊技盤13の内側に収納される。これにより、右第1入球口164rが開放された状態となる。なお、詳細な説明は省略するが、この開閉扉164r1は、主制御装置110からの指示に基づいてオン状態と、オフ状態とに切替可能なソレノイド(図示せず)と連結しており、このソレノイドに対して電流を流した場合に、ソレノイドがオン状態となり開閉扉164r1が開放状態となるように構成している。つまり、普通図柄の抽選で当たり当選し、普図当たり遊技が実行された場合にのみソレノイドに対して電流が流れるように構成している。これにより、パチンコ機10に電源が投入されている期間のうち、占める割合が大きい開閉扉164r1が閉鎖状態となる期間では電力を要する必要が無いため、パチンコ機10の消費電力を抑えることができる。
第1入球口164rが開放されると(開閉扉164r1が開放状態になると)、スルーゲート67を通過した球が右電動役物164に入賞可能となる。また、開閉扉164r1を収納するための開口部の高さ方向の間隔は、遊技球の直径に対して十分に低いので、開閉扉164r1のスライド移動が開始される時点で開閉扉164r1の上面を流下中であった遊技球が開閉扉164r1と共に遊技盤13の内部に収納されることが無く、開閉扉164r1が遊技盤13の内部へとスライド移動した場合に、開閉扉164r1の上面に位置する球を第1入球口164rに向けて開閉扉164r1上から落下させることができる。
なお、本第7実施形態では、開閉扉164r1の上面に3つの凸部164r1a〜164r1cを設けることにより、凸部164r1a〜164r1cを遊技球が迂回する構成とし、遊技球が開閉扉164r1を通過する通過期間が長くなるように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、凸部164r1a〜164r1cを設けるのに代えて、または加えて、開閉扉164r1の上面の材質を、他の部分(遊技盤13の表面や可変入賞装置65の内面等)よりも摩擦係数が大きい材質(例えば、弾性体等)で構成したり、遊技球が転動し難くなる加工を施したり(例えば、表面に凹凸を設ける等)してもよい。
図159は、開閉扉164r1を鉛直上面側から見た平面図である。図159に示した通り、開閉扉164r1の上面のうち、球が転動可能(容易)なつづら折り状の経路に、球の通過を検出可能な通過検出センサ228a〜228fが埋め込まれている。これらの通過検出センサ228a〜228fは、開閉扉164r1の上面に形成されている経路において、互いに少なくとも遊技球の直径を超える距離を離して配置されている。これらの通過検出センサ228a〜228fは、その上方に遊技球が配置されている場合に出力がH(ハイ)となり、上方を妨げるものが何もない場合に出力がL(ロー)となる公知の光学センサで構成されている。本第7実施形態では、これらの通過検出センサ228a〜228fの出力の組み合わせを音声ランプ制御装置113側で監視する構成としている。そして、通過検出センサ228a〜228fの出力の組み合わせによって、開閉扉164r1上における球の通過状況を算出し、算出結果に基づいた球通過状況報知を実行可能に構成している。
このように構成することで、確変状態中において右打ち遊技によって発射された球が右第2入球口645にどれくらい近づけたのかを遊技者が把握することが可能となる。よって、実行される球通過状況報知の内容に基づいて、確変状態中における右打ち遊技の実行タイミングをずらしたりすることで、確変状態中における遊技の興趣を向上させることができる。なお、本第7実施形態では、図159に示した通り、通過検出センサ228a〜228fを開閉扉164r1上にのみ配設しているが、これに限ること無く、例えば、球がスルーゲート67を通過してから開閉扉164r1上に到達するまでの領域や、開閉扉164r1の上面を通過した後の領域に通過検出センサを設け、開閉扉164r1に到達する球数や、開閉扉164r1の上面を通過した球数を検出可能に構成しても良い。
次に、図160を参照して、右打ち遊技によって発射された球が右側領域を流下する際の流下状況について説明をする。図160(a)は、潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)であって、球が右第2入球口645に入球する場合における球の流下状況を模式的に示した模式図であり、図160(b)は、潜確状態であって、小当たり遊技が実行されている場合における球の流下状況を模式的に示した模式図である。
本第7実施形態は、潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)が設定されている場合に、右打ち遊技によって、右第2入球口645へと球を入球させる遊技が遊技者に最も有利な遊技となるように構成されている。潜確状態中に右打ち遊技を実行すると、図160(a)に示した通り、スルーゲート67を通過した球が閉鎖状態である右電動役物164の開閉扉164r1上面を流下し、右第2入球口645へと入球する。
詳細な説明は後述するが、普通図柄の低確率状態である潜確状態では、スルーゲート67を球が通過したことに基づいて実行される普通図柄抽選にて当たり当選する確率が1/2に設定されており、且つ、普通図柄抽選が実行されてから抽選結果が停止表示(確定)するまでの期間(変動時間)として30秒が設定されるように構成している。つまり、普通図柄の低確率状態が設定される遊技状態(通常状態、潜確状態、大当たり遊技状態)中に右打ち遊技を行った場合は、2球に1球の割合でスルーゲート67を球が通過するため、4球に1球の割合で普図当たりに当選し、60秒に1回の割合で普図当たり遊技が実行されることになる。
さらに、本第7実施形態では、図158を参照して上述した通り、普図当たり遊技として開放動作される右電動役物164の開閉扉164r1上に蛇行状の球流路(通過期間1.3秒)を形成しているため、右打ち遊技を継続して実行することにより、高確率で複数の球を閉鎖状態である右電動役物164の開閉扉164r1上に滞在させることが可能に構成している。
よって、普通図柄の低確率状態が設定されている場合であっても、1分間に1〜2個の球を右電動役物164へと入賞させることが可能となる。加えて、右電動役物164の開閉扉164r1上に球を滞在させ易く構成しているため、普図当たり遊技の遊技期間を短期間(例えば、0.2秒開放)に設定したとしても、その普図当たり遊技中に球を右電動役物164へと入賞させ易くすることができる。
このように普図当たり遊技の遊技期間を短く設定することにより、普通図柄の停止表示態様に基づいて普図当たり遊技が実行されることを判別した後に右打ち遊技を実行した場合に、その球が右電動役物164へと到達するまでに普図当たり遊技を終了させることが可能となる。よって、普通図柄の抽選結果が当たりであると判別してから右打ち遊技を実行し、効率良く球を右電動役物164へと入賞させる遊技が実行されることを抑制することができる。
また、図160(b)に示した通り、本第7実施形態では、スルーゲート67よりも上方(上流)側に、小当たり遊技中に開放動作される右可変入賞装置(第2アタッカー)が設けられている。よって、普通図柄の低確率状態が設定される状態であっても、第2特別図柄抽選を円滑に実行可能な遊技状態(潜確状態)であれば、小当たり遊技が実行されることにより、球がスルーゲート67、及び右電動役物164へと到達することを抑制することができる。
このように構成することで、普通図柄の低確率状態が設定されている場合であっても、通常状態、或いは大当たり遊技中よりも潜確状態のほうが右電動役物164に球を入賞させ難くすることができる。よって、大当たり遊技中に実行する右打ち遊技では右電動役物164に球を入賞させることにより、第1特別図柄の保留球数(特図1保留球数)を上限まで獲得させることを可能としながら、潜確状態中に実行される右打ち遊技によって過剰に特図1保留球数が増加してしまうことを抑制することができる。
<第7実施形態における演出内容について>
次に、図161から図165を参照して、本第7実施形態のパチンコ機10が実行する各種演出内容のうち、特徴的な演出内容について説明をする。具体的には、遊技状態として確変状態が設定されてから潜確状態が設定されるまでの演出の流れ、及び、潜確状態中に実行される演出の流れについて説明をする。
まず、図161及び図162を参照して、遊技状態として確変状態が設定されてから潜確状態が設定されるまでの演出の流れについて説明をする。本実施形態では、特別図柄抽選で大当たり当選した場合の一部で、その大当たり遊技の終了後に確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定されるように構成している。そして、確変状態が設定されている状態で、所定の移行条件が成立した場合に、遊技状態を確変状態から潜確状態へと移行させるように構成している。具体的には、確変状態として、特別図柄の高確率状態が次回大当たり当選まで継続し、普通図柄の高確率状態が50回の特別図柄抽選が実行されるまで継続するように構成している。つまり、確変状態が設定されてから大当たり当選すること無く、特別図柄抽選を50回実行した場合に、遊技状態が確変状態から潜確状態へと移行するように構成している。そこで、本実施形態では、確変状態が設定された場合において、遊技者に最も有利となる潜確状態が設定されるまでの期間を示唆するための演出が実行される。これにより、遊技者に対して潜確状態が設定されるまでの条件を分かり易く報知することができる。
図161(a)は、確変状態(確変モード)が設定されている状態において第3図柄表示装置81の表示面に表示される表示内容の一例を模式的に示した模式図であって、図161(b)は、確変モード中において、潜確状態への移行条件が成立した場合に第3図柄表示装置81の表示面に表示される表示内容の一例を模式的に示した模式図である。
上述した通り、本第7実施形態では、確変状態において時短回数を経過(加算)させることにより、直接、最も有利な潜確モード(潜確状態)へと移行する構成としている。このため、確変状態(確変モード)では、潜確状態を目指す演出が実行される。具体的には、例えば、図161(a)に示した通り、ウサギを模したキャラクタ811が岩山をよじ登っていく演出が実行される。また、岩山を登るキャラクタ811の上方に形成される表示領域HR1には、「頂上を目指せ!!」という文字が表示されると共に、キャラクタ811の右側に形成される表示領域HR2には、確変モードが終了する(時短回数が所定回数(例えば50回)経過する)までの残りの変動回数(抽選回数)を示唆する表示内容が表示される。図161(a)の例では、表示領域HR2に対して「残り50m」という文字が表示されている場合を例示している。この頂上までの残りのメーター表示は、変動表示(第3図柄の変動表示)が1回実行される毎に1mずつ減算表示されるので、遊技者に対して、頂上までの残りのメーター(距離)が、潜確モードへと移行するまでの残りの変動回数であるということを容易に理解させることができる。
なお、本実施形態では、上述した表示領域HR2に表示されるメーター表示の表示態様を、第3図柄の変動表示が実行される毎に可変(減算)され、可変(減算)後のメーター表示の表示態様が特定の移行表示態様(例えば、「残り0m」)となった場合に、遊技状態が確変状態から潜確状態へと移行するように構成しているが、これにかぎること無く、例えば、第3図柄の変動表示が実行される毎に加算されるように構成し、メーター表示の表示態様(数値)が、特定の数値まで加算された場合に潜確モードが設定されるように構成しても良い。また、必ずしも第3図柄の変動表示が実行される毎にメーター表示の表示態様を可変させる必要は無く、例えば、第3図柄の変動表示が複数回実行された場合に、メーター表示の表示態様が可変されるように構成しても良い。このように構成することにより、メーター表示の表示態様が可変するタイミングを、第3図柄の変動表示タイミングに対して異ならせることができるため、遊技者に対して、潜確モード(潜確状態)が設定されるまでの大凡の期間を認識させながらも、一度にメーター表示の表示態様(数値)が大きく減少させる演出を実行することで意外性のある演出を提供することができる。
さらに、本実施形態では、表示領域HR2に表示されるメーター表示の表示態様として、潜確モードが設定されるまでの期間が短くなっていることを(移行条件の成立タイミングが近づいていること)を遊技者に報知するために、メーター表示の表示態様(数値)を減算させる演出のみを実行するように構成しているが、潜確状態が設定される際に特定の移行表示態様(例えば、「残り0m」)が表示されれば良く、例えば、確変状態が設定されている間に、メーター表示の表示態様(数値)を一時的に増加させる演出を実行しても良い。これにより、どのタイミングで潜確状態が設定されるのかを遊技者に予測させ難くすることができるため、潜確状態が設定されることを常に期待させながら遊技を行わせることができる。
なお、この場合、確変状態から潜確状態へと移行するための移行条件として、少なくとも複数の移行条件、具体的には、確変状態が設定される契機となった大当たり種別や、大当たり当選時の遊技状態に応じて、時短状態を終了させるための時短終了条件として、成立し易い第1移行条件(例えば、時短回数20回)と、その第1移行条件よりも成立し難い第2移行条件(例えば、時短回数50回)とのうち、何れかの時短終了条件を設定するように構成し、確変状態が設定された際に、成立し易い第1移行条件が成立するまでの期間を示す表示態様(例えば、「残り20m」)を表示領域HR2に表示するように構成し、実際に設定されている時短終了条件が第1移行条件である場合は、そのままメーター表示の表示態様を減算させる演出を実行し、実際に設定されている時短終了条件が第2移行条件である場合は、残時短回数に基づいてメーター表示の表示態様を増加させながら、第2移行条件が成立するタイミングで、特定の移行表示態様が表示されるように構成すれば良い。このように構成することにより、大当たり遊技終了後に確変状態が設定された場合において、今回の確変状態に対して設定されている時短終了条件が何であるかを遊技者に分かり難くすることができる。
さらに、本実施形態では、特定の大当たり遊技の実行後に設定される確変状態にて複数の時短終了条件が設定されるように構成している。より具体的には、確変状態中に実行される特別図柄変動(抽選)の実行回数が所定回数(例えば、50回)に到達した場合に成立する第1時短終了条件と、確変状態中に実行される特別図柄変動(抽選)の結果が特定結果(例えば、小当たりC当選)である場合に成立する第2時短終了条件とが設定されるように構成している。そして、表示領域HR2には、予め時短終了条件が成立するタイミングを算出可能な第1時短終了条件に基づいたメーター表示が表示されるように構成している。つまり、確変状態中は、特別図柄変動が実行される毎にメーター表示が減算されていき、メーター表示が特定の移行表示態様(例えば、「残り0m」)となった場合に潜確状態が設定されることを報知する演出が実行される。一方、上述した第1時短終了条件が成立するよりも前に(メーター表示の表示態様が特定の移行表示態様になる前に)、第2時短終了条件が成立した場合には、メーター表示の表示態様(数値)が急激に減少する短縮演出として、キャラクタ811が勢いよく山を登っていく演出の後にメーター表示が特定の移行表示態様(例えば、「残り0m」)となる演出が実行される。
このように、表示領域HR2に表示されるメーター表示が様々な態様で可変されるように構成することで、どのタイミングで潜確状態へと移行するのかを分かり難くすることができるため、確変状態を遊技している遊技者に対して潜確状態への移行を常に期待させながら遊技を行わせることができる。また、何れの時短終了条件が成立した場合であっても、メーター表示の表示態様として特定の移行表示態様が表示されることにより潜確状態への移行を遊技者に報知することができるため、遊技者に分かり易い演出を提供することができる。
次に、図161(b)を参照して、確変状態中において時短終了条件が成立した場合に実行される演出内容について説明をする。図162(a)は、確変モード(確変状態)において時短回数を経過させた(時短終了条件を成立させた)場合における表示内容の一例を示した図である。図162(a)に示した通り、時短終了条件(例えば、所定回数の特別図柄変動)が成立すると、キャラクタ811が岩山の頂上に到達する演出が実行されると共に、表示領域HR1に対して、「頂上到達!!」という文字が表示される。また、表示領域HR2に対して、「残り0m」という文字が表示される。これらの表示内容により、遊技者に対して潜確状態(潜確モード)へと移行したということを容易に理解させることができる。
ここで、本実施形態では、潜確状態が設定されている場合に、右打ち遊技を実行することで、潜確状態以外の遊技状態が設定されている場合よりも、第2特別図柄の抽選が実行され易くなるように構成し、第2特別図柄の抽選では高確率(第1特別図柄の抽選よりも高確率)で小当たり当選するように構成している。そして、第2特別図柄抽選を頻繁に実行することで、小当たり遊技を頻繁に実行させ、遊技者に対して多くの特典(賞球)を獲得可能な遊技を実行させるように構成している。以下、潜確状態において第2特別図柄抽選によって小当たり遊技を頻繁に実行させる遊技を「RUSH」と称し、そのRUSH遊技中に実行される演出を「RUSH演出」と称して説明をする。
図162(a)は、潜確状態(潜確モード)へと移行してから、実際に賞球を獲得可能な状態となるまで(第2特別図柄の抽選で小当たりに当選するまで)の間の状態(準備状態)における表示態様を示した図である。図162(a)に示した通り、準備状態では、小領域Dm3に「右打ち」という文字が表示されると共に、表示領域HR1に対して、「右打ちでRUSHを開始させるんだ!!」という文字が表示される。また、副表示領域Dsに対して、「RUSH準備中」という文字が表示される。これらの表示内容により、右打ち遊技を行うことで賞球を獲得可能なRUSH状態に突入するということを遊技者に対して容易に理解させることができる。
つまり、本実施形態では、確変状態にて時短終了条件が成立した場合に潜確状態が設定されるように構成しているが、潜確状態が設定された直後に第2特別図柄抽選を実行させることができない場合がある。具体的には、確変状態中に第2特別図柄変動が実行され、その第2特別図柄変動が実行されている間に、第1特別図柄変動の実行に基づいて時短終了条件が成立した場合には、第2特別図柄変動が実行されている間に遊技状態が確変状態から潜確状態へと移行することになる。この場合、実行中の第2特別図柄変動(確変状態中に変動が開始された第2特別図柄変動)が停止表示されるまで、潜確状態における第2特別図柄変動が実行されない事態が発生する。
このように、潜確状態が設定された後に、第2特別図柄抽選を新たに実行することが出来ない期間が所定期間生じてしまう場合は、図162(a)に示した表示画面(RUSH準備画面)を表示することにより、遊技者に対して、後にRUSH遊技が実行されることを報知することができるため、潜確状態が設定されたにも関わらずRUSH遊技が実行されない期間に対して遊技者に不信感を与えてしまうことを抑制することができる。
なお、本実施形態では、上述した通り、遊技状態が確変状態から潜確状態へと移行するタイミングにおいて、実行中の第2特別図柄変動の残変動時間が所定期間以上(例えば、10秒以上)である場合に図162(a)に示したRUSH準備期間表示を実行するように構成しているが、遊技者に有利となる有利遊技を実行可能な遊技状態が設定されてから、実際に有利遊技の実行条件が成立するまでの期間の長さが所定期間である場合に、後に有利遊技が実行されることを報知するように構成すれば良く、例えば、不利遊技(確変状態)中に遊技者に実行させる遊技方法(例えば、左打ち遊技)と、有利遊技(潜確状態)中に遊技者に実行させる遊技方法(例えば、右打ち遊技)と、を異ならせたパチンコ機10においては、潜確状態が設定されてから実際に右打ち遊技によって第2特別図柄変動が実行されるまでの期間を用いて、図162(a)に示したRUSH準備中表示を実行するように構成すると良い。
さらに、例えば、遊技者に不利となる不利遊技状態のほうが、遊技者に有利となる有利遊技状態よりも普通図柄の抽選で外れに当選し易く、且つ、選択される変動時間の長さが長くなり易く構成されているパチンコ機10であって、普通図柄抽選で当たり当選した場合に実行される普図当たり遊技中に第2特別図柄抽選が実行され易くなるように構成しているパチンコ機10であれば、有利遊技状態が設定された時点において、不利遊技状態中に実行された普通図柄変動が停止表示されるまでの期間中に、図162(a)に示したRUSH準備期間表示を実行するように構成しても良い。この場合、図162(a)に示した表示画面に対して、案内表示領域Dm3に表示される「右打ち」の表示態様を非表示(見え難く表示)したり、表示領域HR1にて「準備中、暫くお待ち下さい」の文字を表示したりすると良い。即ち、潜確状態が設定されている状態ではあるが、右打ち遊技を実行しても第2特別図柄抽選を実行することが出来ない(実行し難い)状況であることを遊技者に報知するようにRUSH準備期間表示を表示すると良い。これにより、右打ち遊技を実行したにも関わらずRUSH遊技が実行されず、遊技者に不信感を与えてしまうことを抑制することができる。
そして、潜確状態中に第2特別図柄変動(抽選)が実行されると、図162(b)に示した表示画面が表示され、RUSH演出が実行される。図162(b)は、RUSH遊技が実行された場合に表示される表示内容の一例を示した模式図である。図162(b)に示した通り、潜確状態中に球が右第2入球口645へと入球し、小当たり当選している第2特別図柄変動が実行されると、表示領域HR1に「RUSH開始」の文字が表示され、副表示領域Dsにて「RUSH突入!!」の文字が表示される。さらに、主表示領域Dmには宝箱を模したアイコン(宝箱812)が表示される。これにより、RUSH遊技中には、宝箱を模したアイコン(宝箱812)の用いた演出(RUSH演出)が実行されることを遊技者に分かり易く報知することができる。
次に、図163を参照して、本第7実施形態におけるRUSH遊技中に実行されるRUSH演出の表示内容について説明をする。図163は、RUSH演出中に表示される表示内容の一例を示した模式図である。図163に示した通り、RUSH演出が実行されると、キャラクタ811が宝箱812を開けていく演出が実行される。そして、開いた宝箱812の中から、今回の第2特別図柄抽選の抽選結果を示す抽選結果表示態様が表示される演出が実行される。抽選結果表示態様としては、例えば、第2特別図柄抽選の抽選結果が小当たりである場合には「V」を模した表示態様が表示され、大当たりである場合には「当」の文字を模した表示態様が表示され、外れである場合には「バツ印」を模した表示態様が表示される。このように、常時表示されている宝箱812に対して、宝箱812を開放させる演出と、宝箱812の中身を表示させる演出を実行するだけで第2特別図柄の抽選結果を表示することができるため、宝箱812を表示する演出と、宝箱812を開放させる演出と、宝箱812の中身を表示させる演出と、を実行する場合に比べて、第2特別図柄の変動時間を短く設定した場合であっても、実行される演出数を減らすことが出来るため、遊技者に分かり易い演出を実行することができる。
次に、図164、及び図165を参照して、RUSH遊技中において、他のRUSH遊技中よりも、遊技者に有利となるスーパーRUSH遊技中に実行される演出について説明をする。本実施形態では、潜確状態中に実行される第2特別図柄の変動時間が、保留記憶されている特図保留数(第1特別図柄の保留記憶数)に基づいて可変するように構成しており、具体的には、特図保留数が特定数(例えば、1)である場合に実行される第2特別図柄変動では、特図保留数が特定数以外である場合に実行される第2特別図柄変動よりも、短い変動時間が選択され易くなるように構成している。上述した通り、潜確状態が設定されている間は、第2特別図柄抽選の小当たり当選に基づく小当たり遊技を頻発させることで遊技者に特典(賞球)を付与する演出が実行される。
よって、潜確状態中における第2特別図柄変動の変動時間が短ければ短いほど、単位期間に占める小当たり遊技期間の割合を大きくすることができるため、遊技者により遊技な遊技状態とすることができる。以下、RUSH遊技中において、特図保留数が特定数となり、第2特別図柄変動の変動時間が短くなる期間中のRUSH遊技をスーパーRUSH遊技と称し説明をする。
まず、RUSH遊技がスーパーRUSH遊技へと切り替わる際に実行される演出内容について説明をする。図164(a)は、RUSH遊技中において特図保留数が減算され易い状態において実行される演出内容の一例を示した模式図である。本実施形態では、潜確状態中に実行される第2特別図柄抽選にて特定の小当たり(例えば、小当たりB)に当選した場合に、実行中の第1特別図柄変動を強制的に外れで停止表示させるように構成している。また、潜確状態中に実行される第1特別図柄変動に対しては長時間の変動時間(例えば、10分)が選択され易くなるように構成している。さらに、潜確状態中に実行される右打ち遊技によって、第1特別図柄の保留球(特図1保留球)を獲得可能に構成している。つまり、潜確状態中にRUSH遊技を実行しながら、変動時間経過に基づいて特図1保留球を減少させ難くなるように構成している。
よって、スーパーRUSH遊技が実行される条件が成立するまで特図1保留球数を減少させるためには、第2特別図柄抽選にて特定の小当たりに当選させる必要がある。そして、特定の小当たりに当選した第2特別図柄変動が実行されると、図164(a)に示した通り、副表示領域Dsに「さらなる頂きを目指せ」の文字が表示されると共に、主表示領域Dmには、キャラクタ811がより高い位置を目指すための演出が実行される。
具体的には、現在獲得している特図1保留球数と、スーパーRUSH遊技が実行される条件となる特図1保留球数との差分に対応した段階を示す表示態様が表示されると共に、主表示領域Dmの右側に形成される表示領域HR71に、スーパーRUSH遊技が実行されるまでの状況を遊技者に示唆する案内示唆表示が表示される。
そして、RUSH遊技中に特定の小当たりに複数回当選し、特図1保留球数が特定数(2)になると、図164(b)に示した表示態様が表示される。図164(b)は、スーパーRUSH遊技の実行条件が成立した場合において表示される表示内容の一例を模式的に示した模式図である。スーパーRUSH遊技の実行条件(例えば、特図1保留球数が2となる)が成立すると、キャラクタ811が最頂上に到達し、スーパーRUSH遊技の実行条件が成立したことを報知する表示態様を手に取った演出が実行される。そして、表示領域HR71には、現在の特図1保留球数が、スーパーRUSH遊技の実行条件を持たしていることを示す表示態様「2」が表示される。
なお、図164(a),(b)が表示されている状態、即ち、後述する特図破棄設定処理(図186のS4643参照)にてスーパーRUSH突入を示唆する演出態様を設定した後に、新たに特図1保留を獲得した場合には、実行中の第1特別図柄変動が破棄された場合に、スーパーRUSH遊技が実行されない場合がある。よって、図164(a),(b)が表示されている状態では、新たに特図1保留を獲得したか否かを判別する処理を実行し、獲得した場合には、演出態様を切り替えるための処理を実行するように構成している。例えば、特図1保留を新たに獲得した場合には、図164(a)に示した頂が新たに獲得した特図1保留の数に対応して遠ざかる演出が実行される。これにより、スーパーRUSH突入を示唆する演出の実行中にスーパーRUSH突入契機が消滅した場合であっても遊技者に違和感の与えることの無い演出を実行することができる。
また、図164(a),(b)では、特図1保留球数を減少させることでスーパーRUSH遊技が実行される場合の演出内容について説明をしたが、これ以外にも、特図1保留球数を増加させることでスーパーRUSH遊技が実行される場合にもスーパーRUSH突入を示唆する演出が実行される。この場合、現在が、特図1保留数が1個増加することで有利期間(スーパーRUSH遊技が実行される期間)が設定される状態(増加有利状態)であるかを判別する処理を実行し、増加有利状態であると判別した場合に、普図当たり遊技が実行されるか否かを判別する。この判別では、実行中の普通図柄変動の抽選結果、及び、普図保留されている情報に基づく先読み処理(上述した各実施形態にて実行される特別図柄に対する先読み処理と同一の処理を普通図柄に対して実行する処理に相当)にて普図当たり当選する情報が含まれているかの事前判別結果(先読み結果)に基づいて普図当たり遊技が実行されるか否かが判別される。そして、普図当たり遊技が実行されると判別した場合に、間もなく特図1保留が増加する機会が到来することを示唆するためのスーパーRUSH突入演出を実行する。
このスーパーRUSH突入演出の演出態様としては、特図1保留数を増加させることで(右電動役物164に球を入賞させることで)、スーパーRUSH遊技が実行されることを遊技者に報知する報知態様が設定される。これにより、遊技者に対してスーパーRUSH遊技を実行させるための条件を成立させ易くすることができる。なお、本実施形態では、スーパーRUSH遊技を実行させるための条件を遊技者が把握可能、即ち、特図1保留球数を減少させることでスーパーRUSH遊技が実行される場合と、特図1保留球数を増加させることでスーパーRUSH遊技が実行される場合と、を遊技者が識別可能となる演出を実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、スーパーRUSH遊技を実行させる条件が成立し易い状態であることのみを遊技者に報知し、遊技者に対して特図1保留数を増加させる遊技を実行するか、減少させる遊技を実行するかを選択させるように構成しても良い。
次に、図165を参照して、スーパーRUSH中に実行される演出の内容について説明をする。図165は、スーパーRUSH中の演出画面の一例を示した図である。スーパーRUSH遊技が実行されると、通常のRUSH遊技よりも短い変動時間の第2特別図柄変動が実行され易くなるため、結果として小当たり遊技の実行間隔が短くなり単位時間における小当たり遊技の実行回数を通常のRUSH遊技よりも多くすることができる。よって、スーパーRUSH遊技中は、通常のRUSH遊技中よりも遊技者に有利な遊技期間となる。そして、スーパーRUSH遊技中は、図165(a)に示した通り、主表示領域Dmに「スーパーRUSH」の文字が表示されると共に、複数の宝箱812a〜宝箱812cが表示される。そして、副表示領域Dsには「スピードアップ」の文字が表示される。
つまり、スーパーRUSH遊技中は、第2特別図柄変動の変動時間が短時間(例えば、0.5秒)となり、1回の第2特別図柄変動の変動期間を用いて第2特別図柄抽選の抽選結果を示唆する演出(宝箱を表示する演出)と、抽選結果を報知する演出(宝箱を開放し中身を表示する演出)と、遊技者に分かり易く実行することが困難となるため、予め複数の宝箱812a〜宝箱812cを表示しておき、適宜抽選結果に基づいて宝箱を開放させる演出が実行されるように構成している。
具体的には、表示態様(例えば、色やデザイン)を異ならせた複数の宝箱を予め表示しておき、実行される第2特別図柄の抽選結果に応じた宝箱を開放させる演出を実行するように構成している。この場合、第2特別図柄の抽選結果が遊技者に有利となる抽選結果として、例えば、大当たり遊技の終了後に再度潜確状態が設定される大当たりに当選している場合は、虹色や金色の豪華な宝箱を開放させ、遊技者に不利となる抽選結果として、例えば、大当たり遊技の終了後に通常状態が設定される大当たり、即ち、RUSH遊技が終了する大当たりに当選している場合は、ボロボロの宝箱を開放させる演出が実行される。
このように、予め表示態様の異なる複数の宝箱を表示しておくことで、第2特別図柄抽選の結果に応じて表示されている宝箱の表示態様を可変させる演出を実行しなくとも、抽選結果を示唆する演出(開放する宝箱の表示態様を異ならせる演出)を実行し易くすることができる。
さらに、本実施形態では、RUSH遊技(スーパーRUSH遊技)中に主として実行される第2特別図柄に保留記憶機能を持たせていないため、例えば、保留記憶されている第2特別図柄の入賞情報を事前に判別し、その事前判別結果に基づいて、当該入賞情報に基づく第2特別図柄変動が実行される前の期間から抽選結果を示唆する演出(所謂、先読み演出)を実行することができないように構成している。よって、各第2特別図柄抽選の抽選結果を示唆する演出を実行する期間を長く設定し難いため、上述した予め表示態様の異なる複数の宝箱を表示しておくことの演出効果をより高めることができる。
なお、本実施形態のように予め表示態様の異なる複数の宝箱を表示する構成を用いる場合には、同時に表示される宝箱の表示数や、表示態様をランダムに設定しても良いし、潜確状態中における遊技回数(特別図柄抽選の実行回数)に応じて表示態様を可変させるように構成しても良い。また、現在の特図保留球数(第1特別図柄の保留球数)を読み出し、読み出した結果に基づいてスーパーRUSH遊技が終了し易い状態か否かを判別し、その判別結果に基づいて宝箱の表示態様や表示数を可変させるように構成しても良い。このように構成することで、宝箱の表示態様や表示数を用いて第2特別図柄抽選の抽選結果だけでは無く、スーパーRUSH遊技の遊技状況も遊技者に把握させることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、図165(b)を参照して、スーパーRUSH遊技中において、スーパーRUSH遊技の終了を示唆する演出の演出内容について説明をする。図165(b)は、スーパーRUSH遊技の終了を示唆する終了示唆演出にて表示される表示画面の一例を示した図である。上述した通り、本実施形態では特図保留球数(第1特別図柄の保留球数)が特定数(1個又は2個)である場合に、スーパーRUSH遊技が実行されるように構成しており、スーパーRUSH遊技中に実行される遊技(右打ち遊技)によって、第1特別図柄の保留球数(特図1保留球数)が増加し得るように遊技盤13の右側領域が構成されている(図157参照)。
よって、スーパーRUSH遊技中において特図1保留球数が増加、即ち、特図1保留球数が2個から3個に増加してしまうことでスーパーRUSH遊技が終了する場合がある。そのような場合に、図165(b)に示したような終了示唆演出が実行される。図165(b)に示した状態は、特図1保留球数が2個であって、スーパーRUSH遊技中において普通図柄の当たりに当選(当選確率1/30)し、右電動役物164が開放される際に実行される終了示唆演出であり、主表示領域Dmには、キャラクタ811がしゃがみ込んでしまい、スーパーRUSH遊技が終了することを示唆する表示態様が表示される。そして、副表示領域Dsには、「終了のピンチ」の文字が表示される。
このように終了示唆演出を実行することにより、スーパーRUSH遊技中に右電動役物164に球を入賞させ、特図1保留球数が増加したことによりスーパーRUSH遊技が通常のRUSH遊技へと移行した場合に遊技者に違和感を与えてしまうことを抑制することができる。なお、図165(b)に示した例では、スーパーRUSH遊技が終了する要因、即ち、特図1保留球数が増加することによりスーパーRUSH遊技が終了する状態において、特図1保留球数が増加し易い状態(普図当たり遊技が実行される状態)であることを遊技者に報知しないように構成しているが、これに限ること無く、例えば、「右打ちを中断してウサギを休憩させろ」のコメントを表示し、普図当たり遊技中に球が右電動役物164へと入賞させ難くする案内報知を実行しても良い。これにより、特図1保留球数の増加に基づいてスーパーRUSH遊技が終了してしまうことを抑制することができると共に、遊技者に対してスーパーRUSH遊技中に第3図柄表示装置81の表示面に表示される表示内容を注視させることができるため、演出効果を高めることができる。
また、図165(b)に示した終了示唆演出の実行タイミングとしては、普図当たり遊技の開始タイミングでも良いし、普図当たり当選している普通図柄変動(変動時間10秒〜30秒)の開始タイミングや、当該普通図柄変動の残変動時間が所定時間(例えば5秒)となったタイミングや、普通図柄保留球に含まれる情報を事前に判別し、その事前判別結果に基づいて設定した所定タイミング(例えば、普図当たり遊技が実行される30秒前)でも良い。
さらに、上述した案内報知(右打ち遊技を中断させることで普図当たり遊技中に球が右電動役物164へと入賞させ難くする案内報知)を実行する場合には、その案内報知の報知内容を把握してから右打ち遊技を中断させた場合に、中断前に実行していた右打ち遊技によって発射された球が右電動役物164へと入賞し得ない程度の期間を確保して案内報知を実行すると良く、例えば、普図当たり遊技が実行される10秒前に案内報知を実行するように構成すると良い。これにより、案内報知を把握した遊技者に対して特図1保留球数を増加させない遊技を確実に実行させることができる。また、実際に普図当たり遊技が実行されない場合や、例えば、普通図柄保留球に含まれる情報を事前に判別し、60秒後に普図当たり遊技が実行されると事前判別した場合、即ち、右打ち遊技を中断しなくても特図1保留球数が増加し得ないタイミングにて上述した終了示唆演出(所謂、ガセ演出)を実行するように構成しても良い。
上述した図165(b)では、特図1保留球数が増加することにより特図1保留球数が特定数(1個又は2個)では無くなり、スーパーRUSH遊技が終了し得る場合に実行される終了示唆演出を説明したが、逆に、特図1保留球数が減少することにより特図1特図1保留球数が特定数(1個又は2個)では無くなり、スーパーRUSH遊技が終了し得る場合もある。
ここで、図166を参照して、特図1保留球数が減少することでスーパーRUSH遊技が終了する場合に実行される終了示唆演出について説明をする。図166は、特図1保留球数が減少することでスーパーRUSH遊技が終了する場合に実行される終了示唆演出の演出画面の一例を示した図である。図166に示した状態は、特図1保留球数が1個の状態であって、実行中の第1特別図柄変動の残変動時間が1.5秒の状態である。図166に示した通り、第3図柄表示装置81の表示面の主表示領域Dmには、上述した図165(b)に示した表示態様と同様の表示態様で終了示唆演出が実行されている。
この場合、1.5秒後に第1特別図柄変動が停止表示し、次の第1特別図柄変動が開始されることで特図1保留球数が0個になりスーパーRUSH遊技が終了することになる。よって、副表示領域Dsには、「終了のピンチ!!保留を貯めろ」の文字が表示される。このように終了示唆演出を実行することにより、遊技者に対して、特図1保留球数を増加させなければスーパーRUSH遊技が終了してしまうことを分かり易く報知することができる。
本実施形態では、特図1保留球数を減少させる契機を複数設けており、図166に示した通り、実行中の第1特別図柄変動が変動時間経過で停止表示する場合に加え、第2特別図柄抽選にて特定の小当たり(小当たりB)に当選し、実行中の第1特別図柄変動を強制停止(破棄)する場合がある。何れの契機が成立する(成立し得る)状態においても、図166に示した終了示唆演出を実行することで、遊技者に対して、スーパーRUSH遊技が通常のRUSH遊技へと移行した場合に遊技者に違和感を与えてしまうことを抑制することができる。
なお、図166に示した終了示唆演出を実行するタイミングとしては、実行中の第1特別図柄変動の残変動時間や、小当たりB当選している第2特別図柄変動の残変動時間を判別し、その判別結果に基づいて特図1保留球数が0個になるまでの残期間を算出し、その算出結果が所定期間(例えば、10秒)となるタイミングで実行するように構成しても良いし、特図1保留球数が2個から1個になったタイミングから所定間隔(例えば、30秒間隔)で実行するように構成しても良い。即ち、特図1保留球数が1個の状態は、特図1保留球数が1個増加してもスーパーRUSH遊技が継続する状態であるため、特図1保留球数が0個になり得るタイミングを判別すること無く、特図1保留球数を2個にさせるために終了示唆演出を実行するように構成しても良い。
上述した通り、本実施形態では、特図1保留球数が増加した場合も、減少した場合も、スーパーRUSH遊技が終了し得るように構成しているため、スーパーRUSH遊技中の遊技者に対して、特図1保留球数を増加させることでスーパーRUSH遊技を継続させる遊技と、特図1保留数を増加させないことでスーパーRUSH遊技を継続させる遊技と、を実行させることができるという今までに無い斬新な遊技性を提供することができる。
なお、本実施形態の演出内容とは異ならせ、例えば、特図1保留球数が増加することでスーパーRUSH遊技を終了させる終了条件が成立し易い状態にて実行される終了示唆演出(図165(b)参照)と、特図1保留球数が減少することでスーパーRUSH遊技を終了させる終了条件が成立し易い状態にて実行される終了示唆演出(図166参照)の演出態様を同一にし、副表示領域Dsにて右打ち遊技を継続するか否かを遊技者に選択させる演出を実行するように構成しても良い。これにより、遊技者が選択した遊技方法、即ち、特図1保留球数を増加させるために右打ち遊技を実行することでスーパーRUSH遊技を継続させる遊技方法と、特図1保留球数を増加させないようにするために右打ち遊技を中断することでスーパーRUSH遊技を継続させる遊技方法とによって、スーパーRUSH遊技の継続期間を異ならせることができるため、遊技者に意欲的に遊技を行わせることができる。また、遊技者が誤った遊技方法を選択した場合には、その遊技方法がスーパーRUSH遊技の終了条件を成立させ易くする遊技方法となるため、遊技者の選択した遊技方法が後の遊技結果に与える影響をより大きくすることができる。
以上、説明をした通り、本実施形態ではスーパーRUSH遊技が実行される期間を特図1保留球数が連続する特定範囲(1個、2個)となるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、非連続の範囲にスーパーRUSH遊技が実行される特図1保留球数を設定するように構成しても良く、例えば、特図1保留球数が1個と3個の場合にスーパーRUSH遊技が実行されるように構成しても良い。この場合、終了示唆演出として、特図1保留球数が1個から0個になり得る場合と、3個から4個になり得る場合には、上述した図165(b)、及び図166と同様の終了示唆演出を実行し、特図1保留球数が1個から2個、又は3個から2個になり得る場合には、スーパーRUSHの終了を示唆するのでは無く、スーパーRUSH遊技の待機状態へと移行することを示唆する演出として待機演出を実行するように構成すると良い。つまり、上述した例によれば、特図1保留球数が2個の場合は、特図1保留球数が減少しても、増加してもスーパーRUSH遊技が実行されることになるため、特図1保留球数が0個の場合や、4個の場合に比べて、スーパーRUSH遊技が実行され易い状態(待機状態)となるため、待機演出を実行することによりその旨を遊技者に分かり易く報知することができる。また、この場合、特図1保留球数が2個の場合に実行される第1特別図柄変動(今回の第1特別図柄抽選で用いた特図1保留球を差し引いた状態で特図1保留球数が2個となる場合の第1特別図柄変動)にて選択される変動時間を特図1保留球数が0個の場合や、4個の場合に比べて、短くなるように構成しても良い。これにより、待機状態からスーパーRUSH遊技へと移行させ易くすることができ、待機状態に移行した遊技者に対して意欲的に遊技を行わせることができる。
次に、図167を参照して、本第7実施形態のパチンコ機10における遊技の流れについて説明をする。図167は、本第7実施形態のパチンコ機10における遊技状態の遷移内容を模式的に示した遷移図である。図167に示した通り、本実施形態では、遊技状態として通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)、潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)を設定可能に構成している。そして、設定される遊技状態に応じて、遊技を行う遊技者に対して付与される特典の量が異なるように構成している。具体的には、潜確状態が設定されている場合が遊技者に最も多くの特典が付与され、次いで、確変状態、通常状態の順で遊技者に付与される特典の量が少なくなるように構成している。
本第7実施形態のパチンコ機10では、パチンコ機10の初期状態(RAMクリアスイッチ122を操作しながら電源を投入した状態)として通常状態が設定されるように構成されている。そして、通常状態中は、右打ち遊技を実行するよりも左打ち遊技を実行した場合のほうが特別図柄抽選を実行させ易いため、第1入球口64への球の入球を狙う左打ち遊技が実行される。通常状態中に第1入球口64に球が入球すると、1/200の確率で大当たりに当選する第1特別図柄抽選が実行される。第1特別図柄抽選で大当たりに当選した場合には、35%の割合で大当たり遊技終了後に再度通常状態が設定される大当たり種別(大当たりA7)が設定され、45%の割合で大当たり遊技終了後に確変状態が設定される大当たり種別(大当たりB7)が設定され、20%の割合で大当たり遊技終了後に潜確状態が設定される大当たり種別(大当たりC7)が設定される。
つまり、本第7実施形態では、通常状態中における特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に、確変状態へと最も移行し易く、次いで、通常状態に移行し易く、潜確状態へは最も移行し難くなるように構成している。このように構成することで、複数の遊技状態を経由することで遊技者に最も有利となる潜確状態が設定される遊技性を提供することができる。
次に、確変状態が設定された場合は、普通図柄の高確率状態となるため、右電動役物164が普通図柄の低確率状態よりも開放動作し易くなり、左打ち遊技により第1入球口64に球を入球させるよりも、右打ち遊技により右第1入球口164rへと球を入球させ易くなるため、右打ち遊技によって第1特別図柄抽選を実行させる遊技が実行される。さらに、確変状態中は特別図柄の高確率状態となり、1/60の確率で大当たり当選する第1特別図柄抽選が実行される。確変状態中に実行された第1特別図柄抽選で大当たりに当選すると、35%の割合で大当たり遊技終了後に通常状態が設定される大当たり種別(大当たりA7)が設定され、45%の割合で大当たり遊技終了後に潜確状態が設定される大当たり種別(大当たりB7)が設定され、20%の割合で大当たり遊技終了後に再度確変状態が設定される大当たり種別(大当たりC7)が設定される。
つまり、本第7実施形態では、初期状態である通常状態よりも、確変状態のほうが、大当たり当選した際に、潜確状態へと移行し易くなるように構成している。これにより、通常状態中に大当たり当選し、確変状態へと移行した場合に、その確変状態を、通常状態よりも潜確状態へと移行し易い状態とすることができるため、遊技者に対して継続して遊技を行わせ易くすることができる。
また、確変状態が設定されている状態で大当たりに当選すること無く、50回の特別図柄変動が実行されると、普通図柄の高確率状態を終了させるための条件(時短終了条件)が成立し、潜確状態へと移行するように構成している。つまり、確変状態が設定された場合は、大当たり当選(当選確率1/60)すること無く特別図柄抽選を50回実行した場合に成立する第1移行条件(成立確率は約35%)と、確変状態中に大当たり当選し、且つ、大当たりB7が設定された場合に成立する第2移行条件(成立確率は約30%)のうち、何れかの移行条件が成立した場合に潜確状態が設定されることになる。また、上述した第1移行条件は、確変状態の残期間に応じて成立確率が可変するものであり、例えば、確変状態中に特別図柄変動が49回実行されている状態では、次に実行される50回目の特別図柄変動にて外れ当選(当選確率59/60)した場合に第1移行条件が成立する(成立確率は約90%)。
このように、確変状態から潜確状態へと遊技状態を移行させるための移行条件を複数設けた場合において、特別図柄変動の実行回数に応じて成立確率が可変する移行条件(第1移行条件)と、特別図柄変動の実行回数に応じて成立確率が可変することの無い移行条件(第2移行条件)と、を設けることにより、確変状態中の遊技を行っている遊技者に対して、遊技の経過に応じて所望する遊技結果を可変させることができる。よって、確変状態が設定された直後、即ち、第1移行条件の成立に基づいて潜確状態が設定される確率よりも、第2移行条件の成立に基づいて潜確状態が設定される確率のほうが高くなる期間では、遊技者に対して第2移行条件が成立するか否かを煽る演出を実行し、確変状態が設定されてから所定期間が経過した場合、即ち、第1移行条件の成立に基づいて潜確情報が設定される確率のほうが、第2移行条件の成立に基づいて潜確状態が設定される確率よりも高くなる期間では、遊技者に対して第1移行条件が成立するか否かを煽る演出を実行することが可能となる。
次に、潜確状態中の遊技の流れについて説明をする。潜確状態が設定されると、上述した通り、特図保留数(特図1保留球数)に応じたRUSH遊技が実行される。具体的には、特図保留数(特図1保留球数)が0,3,4個の場合は、潜確状態中の第2特別図柄変動の変動時間として通常の長さが選択され易いRUSH遊技が実行され、特図保留数(特図1保留球数)が1,2個の場合は、潜確状態中の第2特別図柄変動の変動時間として通常よりも短い長さが選択され易いスーパーRUSH遊技が実行されるように構成している。このように、第2特別図柄変動の変動時間を、遊技状況(特図1保留球数)に応じて可変させることにより、単位時間当たりにおける第2特別図柄抽選の実行回数、ひいては、小当たり遊技の実行回数を、可変させることが可能となるため、遊技者に対してより有利なRUSH遊技が実行されることを期待させながら潜確状態中の遊技を行わせることができる。
上述したRUSH遊技、及び、スーパーRUSH遊技は共に、潜確状態中に実行される遊技であって、特別図柄の当たり確率(第2特別図柄で当たり当選)は共通(1/60)に設定されている。また、本実施形態では、第2特別図柄の抽選にて小当たりに当選する確率が高確率(59/60)となるように設定されている。そして、潜確状態中に大当たり当選した場合は、35%の割合で大当たり遊技終了後に通常状態が設定される大当たり種別(大当たりD7)が設定され、65%の割合で大当たり遊技終了後に潜確状態が再度設定される。一方、潜確状態中に小当たり当選した場合は、遊技状態が可変することが無い。つまり、一度潜確状態が設定されると、大当たりD7(大当たり当選の35%)が設定されるまで、RUSH遊技(潜確状態中の遊技)を継続することができる。
<第7実施形態における電気的構成について>
次に、図168から図174を参照して、本第7実施形態のパチンコ機10における電気的構成について説明をする。本第7実施形態のパチンコ機10は、上述した第4実施形態のパチンコ機10に対して、主制御装置110内に設けられているROM202の一部、RAM203の一部、及び、音声ランプ制御装置113内に設けられているRAM223の一部を変更している点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、図168から図172を参照して、本第7実施形態における主制御装置110内に設けられているROM202の構成について説明をする。最初に、図168(a)を参照して本第7実施形態における主制御装置110のROM202の内容について説明をする。図168(a)は、本第7実施形態のパチンコ機10における主制御装置110のROM202に規定されている内容を模式的に示した模式図である。図168に示した通り、本実施形態のROM202は、上述した第4実施形態におけるROM202(図116参照)に対して、第1当たり乱数テーブル202aに代えて第1当たり乱数7テーブル202faを、小当たり乱数テーブル202deに代えて小当たり乱数7テーブルを、第2当たり乱数テーブル202bに代えて第2当たり乱数7テーブル202fcを、大当たり種別選択4テーブル202dbに代えて大当たり種別選択7テーブル202fdを、変動パターン選択4テーブル202dcに代えて変動パターン選択7テーブル202feを設けた点、及び、新たに、小当たり種別選択7テーブル202ffと、普図変動パターン選択7テーブル202fgと、を設けた点で相違している。さらに、図示は省略するが、本第7実施形態では、上述した第4実施形態に対して、第1当たり乱数カウンタC1の値が更新し得る範囲を「0〜399」から「0〜599」に、第2当たり乱数カウンタC2の値が更新し得る範囲を「0〜999」から「0〜299」に変更している点で相違している。それ以外の構成については、同一であるため同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
まず、図168(b)を参照して、第1当たり乱数7テーブル202faについて説明をする。図168(b)は、第1当たり乱数7テーブル202faに規定されている内容を模式的に示した模式図である。この第1当たり乱数7テーブル202faは、上述した第1当たり乱数テーブル202a(図23(b)参照)に対して、特別図柄の図柄種別、及び、特別図柄の確率状態に応じて当たりと判定される第1当たり乱数カウンタC1の値を規定している点で相違している。
具体的には、特別図柄抽選が実行された特別図柄の種別(第1特別図柄、第2特別図柄)に関わらず、特別図柄の低確率状態が設定されている場合は、大当たり判定値(特別図柄の抽選で大当たりと判定される値)として第1当たり乱数カウンタC1の値「0〜2」の範囲が規定され、特別図柄の高確率状態が設定されている場合は、大当たり判定値として第1当たり乱数カウンタC1の値「0〜9」の範囲が規定されている。即ち、本第7実施形態では、特別図柄の低確率状態が設定されている状態で何れの種別の特別図柄抽選が実行されたとしても約1/200の確率で大当たりに当選し、特別図柄の高確率状態が設定されている常態で何れの種別の特別図柄抽選が実行されたとしても約1/60の確率で大当たりに当選するように構成している。なお、本実施形態では各特別図柄種別に対して大当たりと判定される第1当たり乱数カウンタC1の値を共通に規定しているが、これに限ること無く、各特別図柄種別に対して異なる第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たり判定値となるように規定しても良いし、各特別図柄種別に対して大当たり判定値となる第1当たり乱数カウンタC1の値の数を異ならせても良い。
以上、説明をした通り、本実施形態では、特別図柄の低確率状態が設定されている場合に大当たりと判定される第1当たり乱数カウンタC1の値(「0〜2」)が、特別図柄の高確率状態が設定されている場合にも大当たりと判定される第1当たり乱数カウンタC1の値となるように構成している。このように構成することにより、主制御装置110のMPU201により実行される始動入賞処理4(図134のS152参照)にて実行される第1先読み処理(図135のS1757参照)や、第2先読み処理(図136のS1764参照)において、例えば、特別図柄の低確率状態において大当たりと判定される第1当たり乱数カウンタC1の値を取得した場合に、当該入賞情報に対応する特別図柄抽選が実行される時点における遊技状態を判別(予測)する処理を実行すること無く、当該入賞情報に大当たり当選する情報が含まれていることを事前に予測することができる。なお、これに限ること無く、特別図柄の低確率状態において大当たりと判定される第1当たり乱数カウンタC1の値の少なくとも一部、或いは全部が、特別図柄の高確率状態において大当たりと判定されないように第1当たり乱数テーブル202faの内容を規定しても良い。このように構成することで、同一の第1当たり乱数カウンタC1の値を取得した場合において、当該取得した第1当たり乱数カウンタC1の値を用いた大当たり判定が実行される際に設定されている遊技状態に応じて判定結果を異ならせることができる。よって、特定の第1当たり乱数カウンタC1の値を取得する不正行為を行われ難くすることができる。
次に、図168(c)を参照して、小当たり乱数7テーブル202fbの内容について説明をする。図168(c)は、小当たり乱数7テーブル202fbに規定されている内容を模式的に示した模式図である。この小当たり乱数7テーブル202fbは、上述した第4実施形態における小当たり乱数テーブル202da(図117参照)に対して、第1当たり乱数カウンタC1の取り得る値の範囲を変更した点に伴い、図柄種別が第2特別図柄における小当たり判定値の範囲を「10〜599」へと変更した点で相違しているだけであり、それ以外は同一であるため、その詳細な説明を省略する。つまり、本第7実施形態は、第1特別図柄の抽選で小当たり当選すること無く、第2特別図柄の抽選では高確率(590/600)で小当たりに当選するように構成している。
次に、図168(d)を参照して、第2当たり乱数7テーブル202fcの内容について説明をする。図168(d)は、第2当たり乱数7テーブル202fcに規定されている内容を模式的に示した模式図である。この第2当たり乱数7テーブル202fcは、図168(d)に示した通り、普通図柄の低確率状態である場合は、取得した第2当たり乱数カウンタC4が「0」の値に普図当たりが規定され、普通図柄の高確率状態である場合は、取得した第2当たり乱数カウンタC4が「0〜299」の範囲に普図当たりが規定されている。
つまり、本実施形態では、普通図柄の低確率状態が設定されている場合には、普通図柄の抽選で当たりとなる確率(1/299)が低確率に設定されている。これにより、普通図柄の低確率状態である通常状態、潜確状態と、普通図柄の高確率状態である確変状態と、で普図当たり遊技の実行確率を異ならせることができる。
上述した通り、本実施形態では、普通図柄の高確率状態が設定される確変状態と、普通図柄の低確率状態が設定される潜確状態とで同一の遊技方法(右打ち遊技)が実行されるように構成している。そして、潜確状態中に実行される右打ち遊技では右第2入球口645(図157参照)に球を入球させることで第2特別図柄抽選を実行させる遊技が行われ、確変状態中に実行される右打ち遊技では右電動役物164に球を入球させることで第1特別図柄抽選を実行させる遊技が行われるように構成している。
次に、図169を参照して、本第7実施形態における大当たり種別選択7テーブル202fdの詳細について説明する。図169は、大当たり種別選択7テーブル202fdの規定内容を示した図である。この大当たり種別選択7テーブル202fdは、第1実施形態における大当たり種別選択テーブル202dと同様に、大当たり種別を決定するための判定値が特別図柄の種別毎に記憶されているデータテーブルである。
図169に示した通り、本第7実施形態における大当たり種別選択7テーブル202fdには、第1特別図柄(特図1)の大当たり種別として、「大当たりA7」〜「大当たりC7」の3個の大当たり種別が規定されている。一方、第2特別図柄の大当たり種別として、「大当たりD7」〜「大当たりE7」の2個の大当たり種別が規定されている。
図169に示した通り、第1特別図柄(特図1)の大当たり種別としては、第1当たり種別カウンタC2の値が「0〜34」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりA7」が対応付けて規定されている。この「大当たりA7」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後が特別図柄の通常状態に設定される種別の大当たり(8ラウンド(R)通常大当たり)である。なお、大当たり当選時の遊技状態に応じて、普通図柄の高確率状態(時短状態)が設定されるか否かが可変する。より具体的には、通常状態、確変状態、および潜確状態において「大当たりA7」に当選した場合、普通図柄の時短状態は設定されない(時短カウンタ203fの値に0が設定される)。即ち、通常状態、確変状態、および潜確状態において「大当たりA7」に当選すると、最も不利な通常状態が再度設定される。
第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりA7」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が35個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりA7」が決定される割合は35%(35/100)である。
また、図169に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「35〜79」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりB7」が対応付けて規定されている。この「大当たりB7」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後が特別図柄の確変状態に設定される種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。なお、通常状態において「大当たりB7」に当選した場合は、時短カウンタ203hの値に50が設定される一方で、確変状態、および潜確状態において「大当たりB7」に当選した場合、時短カウンタ203hの値に0が設定される。
即ち、通常状態において「大当たりB7」に当選すると、比較的有利な確変状態(50回)へと移行する。これに対し、確変状態或いは潜確状態において「大当たりB7」に当選した場合は、時短回数が0に設定されるので、大当たり終了後の遊技状態が最も有利な潜確状態となる。よって、「大当たりB7」は、通常状態において当選した場合、遊技状態の面で比較的有利な大当たり種別となる。一方、通常状態以外の遊技状態において当選した場合、遊技状態の面で最も有利な大当たり種別となる。
第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりB7」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が45個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりB7」が決定される割合は45%(45/100)である。
また、図169に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「80〜99」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりC7」が対応付けて規定されている。この「大当たりC7」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後が特別図柄の確変状態に設定される種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。なお、確変において「大当たりC7」に当選した場合は、時短カウンタ203hの値に50が設定される一方で、通常状態、および潜確状態において「大当たりC7」に当選した場合、時短カウンタ203hの値に0が設定される。
即ち、通常状態中においては、「大当たりB7」に当選するよりも「大当たりC7」に当選したほうが遊技者に有利となり、確変状態中においては、「大当たりC7」に当選するよりも「大当たりB7」に当選したほうが遊技者に有利となる。また、潜確状態中においては、「大当たりB7」に当選した場合と「大当たりC7」に当選した場合とで、有利度合いが変わることが無い。
第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりC7」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が20個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりC11」が決定される割合は20%(20/100)である。
以上、説明をした通り、本実施形態では、第1特別図柄抽選で大当たりに当選した際の遊技状態に応じて、遊技者に最も有利となる遊技状態(潜確状態)へと移行する割合が異なるように構成しており、通常状態中は20%、確変状態中は45%、潜確状態中は65%の割合で、大当たり遊技終了後に潜確状態が設定されるように構成している。このように構成することで、遊技状態が移行した場合に、例えば、通常状態中に大当たり当選し、大当たり遊技終了後に確変状態が設定された場合に、通常状態よりも潜確状態へと移行し易い有利状態を提供することができるため、潜確状態が設定されなかった遊技者に対して意欲的に遊技を継続させることができる。
また、図169に示した通り、第2特別図柄(特図2)の大当たり種別としては、第1当たり種別カウンタC2の値が「0〜34」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりD7」が対応付けて規定されている。この「大当たりD7」は、上述した「大当たりA7」と同一内容が規定されている大当たり種別であり、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後が特別図柄の通常状態に設定される種別の大当たり(8ラウンド(R)通常大当たり)である。なお、大当たり当選時の遊技状態に応じて、普通図柄の高確率状態(時短状態)が設定されるか否かが可変する。より具体的には、通常状態、確変状態、および潜確状態において「大当たりD7」に当選した場合、普通図柄の時短状態は設定されない(時短カウンタ203fの値に0が設定される)。即ち、通常状態、確変状態、および潜確状態において「大当たりD7」に当選すると、最も不利な通常状態が再度設定される。
第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりD7」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が35個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりD7」が決定される割合は35%(35/100)である。なお、本実施形態では、遊技者に最も有利な遊技状態(潜確状態)が設定されている場合において第2特別図柄抽選が実行され易く構成しているため、この「大当たりD7」は、遊技者に最も有利な遊技状態(潜確状態)を終了させる終了契機となる。
また、図169に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「35〜99」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりE7」が対応付けて規定されている。この「大当たりE7」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後が特別図柄の確変状態に設定される種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。なお、通常状態において「大当たりE7」に当選した場合は、時短カウンタ203hの値に100が設定される一方で、確変状態、および潜確状態において「大当たりE7」に当選した場合、時短カウンタ203hの値に0が設定される。
即ち、通常状態において「大当たりE7」に当選すると、比較的有利な確変状態(100回)へと移行する。これに対し、確変状態或いは潜確状態において「大当たりE7」に当選した場合は、時短回数が0に設定されるので、大当たり終了後の遊技状態が最も有利な潜確状態となる。よって、「大当たりE7」は、通常状態において当選した場合、遊技状態の面で比較的有利な大当たり種別となる。一方、通常状態以外の遊技状態において当選した場合、遊技状態の面で最も有利な大当たり種別となる。
第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりE7」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が65個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりE7」が決定される割合は65%(65/100)である。
以上、説明をした通り、本第7実施形態では、遊技者に最も有利な遊技状態(潜確状態)において、主として実行される第2特別図柄抽選(特図2抽選)にて大当たり当選した場合は、65%の割合で潜確状態がループし、35%の割合で潜確状態が終了(通常状態が設定)されるように構成している。よって、遊技者は、潜確状態が設定されている状態では高確率(59/60)で実行される小当たり遊技によって賞球を獲得しながら、「大当たりE7」に当選しないことを願う遊技が実行されることになる。
次に、図170及び図171を参照して、本第7実施形態における変動パターン選択テーブル202feの詳細について説明する。この変動パターン選択テーブル202feは、第1実施形態における変動パターン選択テーブル202d(図25参照)と同様に、変動種別カウンタCS1の値(乱数値)から、変動表示の変動パターン(変動時間)を決定するためのデータテーブルである。本第7実施形態では、変動パターン選択テーブル202feとして、上述した第1実施形態に対して、遊技状態が通常状態である場合に参照されるデータテーブルの内容を一部変更した点と、遊技状態が確変状態である場合に参照される確変用7テーブル202fe2と、潜確状態である場合に参照される潜確用7テーブル202fe3を追加した点で相違している。
まず、遊技状態が通常状態である場合に参照される通常用7テーブル202fe1の内容について、図170を参照して説明をする。図170は、通常用7テーブル202fe1に規定されている内容を示した図である。この通常用7テーブル202fe1は、上述した第1実施形態の通常用テーブル202d1(図25参照)に対して、図柄種別として第1特別図柄(特図1)に対応する変動パターンと、第2特別図柄(特図2)に対応する変動パターンとがそれぞれ規定されている点で大きく相違している。
具体的には、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に決定される変動パターンとしては、変動種別カウンタCS1の値が「0〜99」の範囲に当たりノーマル変動(10000ミリ秒(10秒))が対応付けられ、「100〜179」の範囲に当たりスーパー変動(15000ミリ秒(15秒))が対応付けられ、「180〜198」の範囲に当たりスペシャル変動(20000ミリ秒(20秒))が対応付けられている。
なお、図170では、各種変動パターンに対して規定される変動時間の長さをミリ秒単位(1/1000秒単位)で示しているが、説明の便宜上、以下の説明では変動時間の長さを、秒単位を用いて説明する。
第1特別図柄の抽選で外れとなった場合に決定される変動パターンとしては、変動種別カウンタCS1の値として「0〜180」の範囲に外れショート変動(1秒)の変動パターンが対応付けられ、「181〜197」の範囲に外れミドル変動(10秒)が対応付けられ、「197,198」の値に外れスーパー変動(15秒)が対応付けられている。
一方、第2特別図柄の抽選では、抽選結果に関わらず、変動種別カウンタCS1の全範囲「0〜198」に対して、ロング変動(当たりロング変動、外れロング変動)(600秒)が対応付けられている。
本実施形態では、特別図柄変動の変動パターンを選択する際には、全特別図柄の保留記憶数の合算値を参照して変動パターンを選択するように構成している。なお、本実施形態では、第1特別図柄のみ保留記憶機能を有するように構成しているため、実質、第1特別図柄の保留記憶数(保留球数)に基づいて第1特別図柄の変動パターン、及び第2特別図柄の変動パターンが選択されることになる。ここで、第1特別図柄の変動パターンを選択する処理(図139のS307参照)は、第1特別図柄の保留球を減算する処理(図139のS303参照)よりも後段で実行される。よって、図170に示した通り、特図保留球数が4個の状態で変動パターンが選択されることはない。一方、第2特別図柄の変動パターンを選択する処理(図179のS1277参照)は、上述した第4実施形態と同様に、第1特別図柄抽選とは独立して実行されるため、特図保留球数(特図1保留球数)が4個の状態で変動パターンが選択される場合がある。
次いで、図171(a)を参照して、確変状態中の特別図柄変動の変動パターンを選択する際に参照される確変用7テーブル202fe2の内容について説明をする。図171(a)は、確変用7テーブル202fe2に規定されている内容を示した図である。本実施形態では、上述した通り、確変状態が設定されている状態では、右打ち遊技によって右電動役物164に球を入賞させ、第1特別図柄抽選を通常状態よりも効率良く実行させる遊技が行われる。そして、確変状態中における第1特別図柄変動に対しては、上述した通常用7テーブル202fe1と同一内容の変動パターンが規定されている。一方、第2特別図柄変動に対しては、通常用7テーブル202fe1に規定されている変動パターンよりも短い変動時間(60秒)が設定される変動パターンが規定されている。それ以外の要素については、上述した通常用7テーブル202fe1と同一であるため詳細な説明を省略する。
つまり、本実施形態では、普通図柄の高確率状態が設定される確変状態では高確率で右電動役物164が開放動作されることにより右第2入球口645へと球が入球し難くなるように構成している。即ち、通常状態において右打ち遊技を実行する場合よりも、確変状態において右打ち遊技を実行する場合のほうが、右第2入球口645へと球を入球させ難くなるように構成している。さらに、通常状態が設定されている場合は左打ち遊技によって第1入球口64へと球を入球させる遊技が適正な遊技方法となり、確変状態が設定されている場合は右打ち遊技によって右電動役物164に球を入球させる遊技が適正な遊技方法となるように構成している。
このように構成されたパチンコ機10では、通常状態中に右打ち遊技を実行した場合には、容易に右第2入球口645へと球を容易に入球させることができるため、通常状態中に実行される第2特別図柄変動の変動パターンとして長時間の変動時間(10分)が規定されている変動パターンを設定することで通常状態中において右打ち遊技を実行し、第2特別図柄抽選を実行させる行為を抑制するようにしている。
一方、確変状態中において、適正な遊技方法である右打ち遊技を実行した場合には、図157から図160を参照して上述した通り、右打ち遊技によって発射された殆どの球が右電動役物164へと入球するが、右側領域を流下する球が不規則な挙動、例えば、右側領域を流下する球同士が衝突し、開放状態の開閉扉164r1を飛び越えた場合に、右第2入球口645へと入球する場合がある。
本実施形態では、このように適正な遊技方法を実行している場合において、予測し得ない挙動で球が流下し、右第2入球口645へと球が入球した場合、即ち、確変状態中に右第2入球口645に球が入球し、第2特別図柄抽選が実行された場合に、通常状態中に第2特別図柄抽選が実行された場合に比べて短い変動時間(60秒)が設定されるように構成している。さらに、詳細は後述するが、第2特別図柄抽選にて特定の小当たり(小当たりC)に当選すると、確変状態中に実行された特別図柄変動の回数に関わらず、確変状態を潜確状態へと移行させることができるように構成している。
これにより、確変状態中の遊技を実行している遊技者に対して、右側領域を流下する球の挙動に注視させ、第2特別図柄抽選が実行されることを期待させながら意欲的に遊技を行わせることができる。
次に、図171(b)を参照し、潜確状態中の特別図柄変動の変動パターンを選択する際に参照される潜確用7テーブル202fe3の内容について説明をする。図171(b)は、潜確用7テーブル202fe3に規定されている内容を示した図である。本実施形態では、上述した通り、潜確状態が設定されている状態では、右打ち遊技によって第2入球口645に球を入球させ、第2特別図柄抽選を通常状態よりも効率良く実行させる遊技が行われる。そして、潜確状態中に実行される第1特別図柄変動に対してはロング変動(10分)を実行させることで、潜確状態中における特別図柄(第1特別図柄)の保留記憶数(特図1保留球数)が上限数となるように構成している。さらに、本実施形態では、特別図柄(第1特別図柄)の保留記憶数(特図1保留球数)に応じて潜確状態中に設定される第2特別図柄の変動パターンを異ならせるように構成している。
具体的には、図171(b)に示した通り、第1特別図柄抽選に対応して決定される変動パターンとしては、第1特別図柄抽選の抽選結果や取得した変動種別カウンタCS1の値に関わらず変動時間が600秒の変動パターン(当たり超ロング変動、外れ超ロング変動)が対応付けられている。つまり、潜確状態中に実行される第1特別図柄変動には必ず600秒の変動時間が設定されるように構成している。
一方、第2特別図柄の抽選で当たり(大当たり)となった場合に決定される変動パターンとしては、特図保留数(特図1保留数)が「0〜3」の場合には、変動種別カウンタCS1の全範囲「0〜198」の範囲に当たりロング変動(10秒)が対応付けられ、特図保留数(特図1保留数)が「4」の場合には、変動種別カウンタCS1の全範囲「0〜198」の範囲に当たりショート変動(1秒)が対応付けられている。
また、第2特別図柄の抽選で外れ(小当たりA,C含む)となった場合に決定される変動パターンとしては、特図保留数(特図1保留数)が「1,2」の場合には、変動種別カウンタCS1の全範囲「0〜198」に外れショート変動(0.5秒)が対応付けられ、特図保留数(特図1保留数)が「0,3,4」の場合には、変動種別カウンタCS1の全範囲「0〜198」に外れミドル変動(10秒)が対応付けられている。
さらに、第2特別図柄の抽選で小当たりBとなった場合に決定される変動パターンとしては、特図保留数(特図1保留数)が「0,1,2」の場合には、変動種別カウンタCS1の全範囲「0〜198」に小当たりミドル変動(10秒)が対応付けられ、特図保留数(特図1保留数)が「3,4」の場合には、変動種別カウンタCS1の全範囲「0〜198」に小当たりショート変動(0.5秒)が対応付けられている。
つまり、本実施形態では、潜確状態中に実行される第2特別図柄変動に対して設定される変動パターン(変動時間)として、第2特別図柄抽選にて小当たり当選した場合に設定される変動パターンとして、0.5秒の短変動と、10秒の長変動とが設定されるように構成しており、小当たり当選時の約95%で設定される小当たりA,Bに当選した場合は、特図保留数が特定数(1,2)であれば、短変動(0.5秒)が設定される遊技(スーパーRUSH遊技)が実行され、特定数以外(0,3,4)であれば、長変動(10秒)が設定される遊技(RUSH遊技)が実行される。
このように構成することで、潜確状態中における特図保留数(特図1保留球数)に応じて、単位時間当たりにおける小当たり遊技回数を異ならせることができるため、結果として、単位時間に遊技者が獲得可能な特典量(賞球数)を異ならせることができる。よって、潜確状態中にRUSH遊技を実行している遊技者に対して、より遊技者に有利となるスーパーRUSH遊技を目指して意欲的に遊技を行わせることができる。
一方、小当たりBに当選した場合、即ち、実行中の第1特別図柄変動を破棄(強制停止)させる処理が実行される小当たり種別に当選した場合は、特図保留数(特図1保留球数)が特定数(1,2)よりも多い場合(3,4)に短変動(0.5秒)が設定され、特図保留数(特図1保留球数)が特定数(1,2)以下である場合(0,1,2)に長変動(10秒)が設定されるように構成している。つまり、特図1保留球数を減少させることが可能な小当たりに当選した場合は、特図1保留球数(特図保留数)が特定数よりも多い場合は、特図1保留球数(特図保留数)が特定数よりも少ない場合よりも短い変動時間が決定されるように構成している。
このように構成することで、特図1保留球数(特図保留数)が特定数よりも多い状態で小当たりBに当選した場合に実行中の第1特別図柄変動を早急に破棄することができるため、特図1保留球数(特図保留数)を特定数にし易くすることができる。一方で、特図1保留球数(特図保留数)が特定数よりも少ない状態で小当たりBに当選した場合は、その小当たり変動として長時間の変動時間が設定されるため、実行中の第1特別図柄変動を破棄するまでに要する期間を長くすることができる、よって、特図1保留球数(特図保留数)が特定数よりも減少してしまうことを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、特図保留球数が下限値である「0」の場合のほうが、特図保留球数が下限値以外である場合よりも、第2特別図柄変動の変動パターン(変動時間)として長時間変動(10秒変動)が設定され易くなるように構成している。具体的には、図171(b)に示した通り、特図保留球数が下限値である「0」の場合は、何れの小当たりに当選した場合であっても長時間変動(10秒変動)が設定されるように構成している。
このように、特図保留球数が下限値である「0」の場合に長時間変動が実行され易くなるというペナルティを課すことにより、潜確状態が設定された後に、特図1保留球数(特図保留数)が「0」になるまで遊技を中断、具体的には、10分の変動時間が設定される潜確状態中の第1特別図柄変動が4回実行されるまで遊技を中断してから、潜確状態中の遊技を実行する行為を抑制することができる。
なお、本実施形態では、特図保留数に応じて潜確状態中の有利度合いを2段階に分けた構成を用いているが、これに限ること無く、特図保留数に応じて潜確状態中の有利度合いを3段階以上に分けて構成しても良い。この場合、例えば、特図保留球数が下限値である「0」の場合において設定される第2特別図柄の変動パターンとして、上述した長時間変動(10秒変動)よりも長い変動時間(例えば、30秒)を設定可能に構成し、特図保留球数が下限値である「0」の場合に長時間変動が実行され易くなるというペナルティをより大きなものにしても良いし、特図保留数が特定数(1,2)のうち、一方(例えば、1)の特図保留数のほうが他方(例えば、2)の特図保留数よりも短い変動時間(例えば、0.1秒)を設定可能に構成し、より遊技者に有利となる有利遊技を実行可能にしても良い。
加えて、潜確状態が設定される契機、即ち、大当たり遊技の終了後に潜確状態が設定される大当たりに当選した場合と、確変状態を経由して潜確状態が設定される場合とで、異なる変動パターンテーブルを参照するように構成し、一方の契機(例えば、大当たり遊技の終了後に潜確状態が設定される契機)が成立したことにより潜確状態が設定されたほうが、他方の契機(例えば、確変状態を経由して潜確状態が設定される契機)が成立したことにより潜確状態が設定されるよりも潜確状態中に遊技者に有利となる有利遊技(第2特別図柄変動の変動パターンとして短い変動時間が選択され易い遊技)が実行され易くなるように構成しても良い。
さらに、本実施形態では、潜確状態中に実行された特別図柄変動の実行回数に関わらず、同一の規定内容で特別図柄の変動パターンを選択(決定)するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、潜確状態が設定されてからの第1期間(前半期間)と、その第1期間経過後の第2期間(後半期間)と、で選択される変動パターンの規定内容を変更させるように構成しても良く、この場合、例えば、図171(b)に示した潜確用7テーブル202fe3に対して、潜確状態が設定されてからの特図変動回数(第1特別図柄変動と第2特別図柄変動とを合算した回数)に応じて異なる変動パターンを規定し、第1期間よりも第2期間のほうが、遊技者に有利となる有利遊技(第2特別図柄変動の変動パターンとして短い変動時間が選択され易い遊技)が実行され易くなるように構成すると良い。このように構成することで、潜確状態を長時間継続させることにより、即ち、潜確状態中に大当たり当選しない期間(所謂、ハマリ期間)が長くなるほど遊技者に有利な状態とすることができるという斬新な遊技性を提供することができる。
また、確変状態が設定されている場合に、第2特別図柄の抽選が実行され、小当たりCに当選したことに基づいて、規定回数(50回)の特別図柄変動を実行すること無く潜確状態へと移行した場合に、遊技者に最も有利となる有利遊技(第2特別図柄変動の変動パターンとして短い変動時間が選択され易い遊技)が実行されるように構成しても良い。この場合、例えば、大当たり遊技の終了後に確変状態が設定された場合に参照される確変用7テーブル202fe2に対して、確変状態中に参照される変動パターンデータを特別図柄変動が規定回数(50回)実行されるまでの期間対応させて規定すると共に、その規定回数内に潜確状態へと移行した場合に参照される特殊変動パターンデータを対応させて規定させておけば良い。即ち、特別図柄変動の回数が規定回数(50回)の範囲に対して変動パターンデータが規定されている確変用7テーブル202fe2に、その規定回数内において確変状態中に実行される特別図柄変動用の変動パターンデータと、潜確状態中に実行される特別図柄変動用の変動パターンデータと、を予め規定しておけば良い。
このように構成することで、確変状態中に第2特別図柄変動(抽選)が実行されることをより期待させながら遊技者に遊技を行わせることができる。なお、この場合、大当たり遊技終了後に実行された特別図柄変動の実行回数が規定回数(50回)に到達した以降は、図171(b)に示した潜確用7テーブル202fe3を参照して変動パターンを設定するように構成しても良いし、大当たり遊技終了後に実行された特別図柄変動の実行回数が規定回数(50回)に到達した以降も、その規定回数内に潜確状態へと移行した場合に参照される特殊変動パターンデータを継続して設定可能に構成しても良い。
以上、図170、及び図171を参照して各遊技状態に対応して設定される変動パターン(変動時間)について説明をしたが、本実施形態で説明した例に限定されるものでは無く、設定されている遊技状態、特別図柄の図柄種別、及び当否判定結果に基づいて、設定される各変動パターンの変動時間が、本実施形態の技術思想を逸脱しない範囲(他の変動パターンと比して相対的に技術思想を逸脱しない範囲)となるように規定されていれば良い。また、本実施形態では、説明を簡略化するために、様々な特定条件下において特定の変動パターン(変動時間)が決定される例を示しているが、各特定条件下において、取得した変動種別カウンタCS1の値に応じて異なる変動パターン(変動時間)を選択可能に構成しても良い。この場合、潜確し得る各変動パターンの選択割合、及び、各変動パターンの変動時間に基づいて算出される平均値が、本実施形態の技術思想を逸脱しない範囲となるように規定していれば良く、例えば、潜確用7テーブル202fe3に規定される特図1用の変動パターンとして、僅かな確率(例えば、変動種別カウンタCS1の値「1」の場合)で、潜確状態中に実行される第2特別図柄変動に設定され得る変動パターン(変動時間)よりも、短い変動時間(例えば、1秒)が設定されるように構成しても良い。
このように構成することで、潜確状態中に実行される主な遊技の流れを可変させること無く、且つ、遊技者に対して意外性のある遊技を稀に提供することができるため、遊技の興趣を向上させることができる。尚、上述した例は、潜確状態に選択される変動パターンを例に挙げているが、同様の技術思想の基、他の遊技状態が設定されている場合に選択される変動パターンに対して同様の技術思想を適用しても勿論良い。
次に、図172(a)を参照して、小当たり種別選択7テーブル202ffの内容について説明をする。この小当たり種別選択7テーブル202ffは、特別図柄抽選で小当たり当選した後、小当たり種別を選択する際に参照されるデータテーブルであって、取得した小当たり種別カウンタC5の値に対応させて「小当たりA7」、「小当たりB7」、「小当たりC7」の3種類の小当たり種別が選択されるよう規定されている。
特別図柄抽選で小当たり当選した場合には、選択された小当たり種別に応じて、小当たり動作内容、図柄確定時間(特別図柄の停止表示を確定させるために要する期間)、実行中の特別図柄変動に対する処理内容を異ならせることができるように構成している。なお、本実施形態では、小当たり乱数7テーブル202fb(図168(c)参照)を用いて説明をした通り、第2特別図柄の抽選によってのみ小当たり当選するように構成しているため、主制御装置110にて実行される特図2外れ変動パターン選択処理7(図179のS1277参照)において、小当たり当選したと判別した場合に小当たり種別選択7テーブル202ffが参照される。
小当たり種別選択7テーブル202ffに規定されている内容について具体的に説明をすると、小当たり種別カウンタC5の値が「0〜74」の範囲には、「小当たりA」が対応付けられており、「75〜79」の範囲には「小当たりB7」が対応付けられており、「80〜99」の範囲には「小当たりC」が対応付けられている。小当たり種別カウンタC5の取り得る値の範囲は「0〜99」の100個であることから、小当たり当選時において「小当たりA」が選択される割合は75%(75/100)、「小当たりB」が選択される割合は5%(5/100)、「小当たりC」が選択される割合は20%(20/100)となるように構成している。
「小当たりA」が選択された場合は、右可変入賞装置(第2アタッカ)650を1.5秒間開放させる小当たり遊技が実行される。また、特別図柄の図柄確定時間として「0.2秒」が選択され、実行中の第1特別図柄(特図1)を中断させる処理が実行される。ここで、実行中の第1特別図柄(特図1)を中断させる処理が実行されると、実行中の第1特別図柄変動の変動時間経過を計測するための処理を中断させるための処理が実行される。具体的には、小当たり遊技が実行される場合に、特図1仮停止フラグ203dhをオンに設定し、特図1仮停止フラグ203dがオンに設定されている間、第1特別図柄(特図1)の変動時間(残変動時間)を示す特図1変動時間カウンタ203diの値を更新する処理をスキップさせる処理を実行する。そして、小当たり遊技の終了を契機に再開条件を成立させ(特図1仮停止フラグ203dhをオフに設定し)、中断されていた特図1変動時間カウンタ203diの値を更新する処理を再開させる。このように構成することで、小当たり遊技が実行されている間(中断条件が成立している間)、実行中の第1特別図柄変動の残変動時間が減少することを禁止することができるため、小当たり遊技が実行されている間に、例えば、当たり当選している第1特別図柄変動が停止表示されてしまい重複して当たり遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)が実行されてしまうことを禁止することができる。よって、遊技者に分かり易い遊技を提供することができる。
また、実行中の特別図柄変動の変動時間経過を計測する処理を中断(スキップ)させているだけであるため、再開条件が成立した後に、小当たり遊技前に実行していた第1特別図柄変動を再開させることができる。よって、既に実行された特別図柄抽選の結果を遊技者に確実に報知することができる。なお、本実施形態では、小当たり当選したことを契機に中断条件が成立した場合に、実行中の特別図柄変動を中断させる処理を実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、実行中の特別図柄変動は継続して実行し、特別図柄変動の変動時間が経過した状態で第1特別図柄変動の停止表示を中断させるように構成しても良い。つまり、中断条件が成立した場合であっても、特別図柄変動の変動時間を更新する更新処理は継続して実行し、予め設定された変動時間が経過するまで更新処理を実行した場合に、中断条件が成立しているか否かを判別し、中断条件が成立していると判別した場合に、再開条件が成立するまで特別図柄変動の停止表示を実行しないように構成しても良い。これにより、特別図柄変動の変動時間を更新する更新処理を途中で中断させる必要が無くなるため、処理負荷を軽減させることができる。
なお、詳細な説明は省略するが、中断条件が成立し、特別図柄変動を中断させている状態、即ち、特図1変動時間カウンタ203diの値を更新する処理をスキップしている状態では、第3図柄表示装置81の表示面にて、特別図柄変動(第1特別図柄変動)の変動表示を中断させた中断演出と、現在の遊技状況として第1特別図柄変動が中断中であることを遊技者に報知するための報知表示と、所定期間経過後(小当たり遊技終了後)に中断中の特別図柄変動が再開されることを示すための案内表示と、を表示可能に構成している。これにより、特別図柄変動が中断された場合において、遊技者にその旨を分かり易く報知することができる。
また、上述した中断演出としては、例えば、第3図柄表示装置81の表示面にて実行されている変動表示演出(第1特別図柄に対応する第3図柄を用いた変動表示演出)の演出態様に応じて異なる中断演出を実行可能に構成すると良く、例えば、中断条件が成立し、特別図柄変動を中断させた時点において、第3図柄表示装置81の表示面にて第3図柄が高速変動、即ち、変動中の第3図柄を遊技者が視認困難な速度で第3図柄が変動している場合は、中断演出として、第3図柄の高速変動を再開条件が成立するまで継続させる演出を実行するように構成し、第3図柄表示装置81の表示面にて第3図柄が低速変動、即ち、変動中の第3図柄を遊技者が視認可能な速度で第3図柄が変動している場合は、中断演出として、第3図柄の低速変動を再開条件が成立するまで継続させる演出を実行するように構成すると良い。このように、中断条件が成立した時点における第3図柄の変動演出態様に応じて、中断条件が成立している期間の変動演出態様(中断演出態様)を異ならせることで、遊技者に対して違和感を与えること無く中断演出を実行することができる。
さらに、第3図柄の変動停止直前において中断条件が成立した場合、例えば、複数の図柄のうち、一の図柄を除く他の図柄が大当たり当選を示す組合せ(同一数字を示す図柄の組合せ)で停止表示されており、残りの一の図柄が大当たり当選を示す組合せで停止するか否か(全ての図柄が同一の数字で停止するか否か)を煽る変動演出(所謂リーチ演出)中に中断条件が成立した場合には、上述した残りの一の図柄に対して変動表示を継続させる中断演出を実行しても良いし、変動表示中の一の図柄を、中断条件が成立したことを示す表示態様(例えば、「一旦休憩!!」)で停止表示させ、リーチ演出を終了させても良い。そして、再開条件が成立した後に、「休憩終了!!」の文字を表示させ、リーチ演出を実行すること無く、中断前に実行されていたリーチ演出の結果を停止表示させるように構成しても良い。これにより、中断条件が成立したタイミングに応じて様々な演出を実行することができるため、中断条件が成立したことに基づいて実行される演出を多様化することが可能となり、演出効果を高めることができる。
図172(a)に戻り説明を続ける。「小当たりB」が選択された場合は、右可変入賞装置(第2アタッカ)650を1.5秒間開放させる小当たり遊技が実行される。また、特別図柄の図柄確定時間として「0.5秒」が選択され、実行中の第1特別図柄(特図1)を破棄させる処理が実行される。ここで、実行中の第1特別図柄(特図1)を破棄させる処理が実行されると、実行中の第1特別図柄変動の抽選結果、及び残変動時間に関わらず、第1特別図柄変動の抽選結果が外れであることを示す表示態様で停止表示させるための処理が実行される。具体的には、小当たり遊技が実行される場合に、第1特別図柄(特図1)の変動時間(残変動時間)を示す特図1変動時間カウンタ203diの値を0にクリアする処理を実行し、第1特別図柄変動を停止表示させたことを示す強制停止コマンドを設定する。さらに、強制停止の対象となる第1特別図柄変動が大当たり当選している場合には、その第1特別図柄変動の開始タイミングで設定されている大当たり当選を示す情報をクリア(特図1大当たりフラグ203iをオフに設定)する。
強制停止コマンドが設定され音声ランプ制御装置113側で強制停止コマンドを受信すると(強制停止表示条件が成立すると)、実行中の第3図柄変動(第1特別図柄変動に対応させて第3図柄表示装置81の表示面に表示している第3図柄変動)の変動表示態様を切り替えるための強制停止演出が実行される。
なお、詳細な説明は省略するが、「小当たりB」に当選したことに基づいて強制停止条件が成立し、特別図柄変動を強制停止させた状態、第3図柄表示装置81の表示面にて、特別図柄変動(第1特別図柄変動)が、抽選結果が外れで強制停止されたことを示す表示態様で停止表示される。また、強制停止条件が成立したタイミングに応じて、実行中の第3図柄変動を強制停止表示させるための強制停止演出の演出態様を異ならせるように構成している。
具体的には、第3図柄表示装置81の表示面にて第3図柄が高速変動、即ち、変動中の第3図柄を遊技者が視認困難な速度で第3図柄が変動している状態で強制停止表示条件が成立した場合は、強制停止演出として、高速変動中の第3図柄変動表示に対して短期間(第1期間)で強制停止表示が実行される演出を実行し、第3図柄表示装置81の表示面にて第3図柄が低速変動、即ち、変動中の第3図柄を遊技者が視認可能な速度で第3図柄が変動している場合は、強制停止演出として、低速変動中の第3図柄変動表示に対して上述した第1期間よりも長い第2期間を用いて強制停止表示が実行される演出を実行するように構成している。
つまり、第3図柄の高速変動中は、変動表示されている第3図柄を遊技者が識別困難な状態であるため、急に外れを示す表示態様で第3図柄が停止表示されても、遊技者に違和感を与えてしまうことが無いため、強制停止条件が成立したことを遊技者に即座に報知することを目的として、短い期間(第1期間)で第3図柄を強制停止表示させるように構成し、一方、第3図柄の高速変動中は、変動表示されている第3図柄を遊技者が識別可能な状態であるため、その状態で急に強制停止演出を実行してしまうと、実行中の第3図柄変動の演出態様が急に切り替わったと遊技者に違和感を与えることになる。また、強制停止演出は最終的に特別図柄抽選の結果が外れであることを示す表示態様で第3図柄を停止表示させるものであるため、実行中の第3図柄変動の演出態様が急に切り替わった後に第3図柄を外れ表示させることになり、遊技者の遊技意欲を低下させてしまうという不具合があった。
これに対して、第3図柄表示装置81の表示面にて第3図柄が低速変動、即ち、変動中の第3図柄を遊技者が視認可能な速度で第3図柄が変動している場合は、強制停止演出として、低速変動中の第3図柄変動表示に対して上述した第1期間よりも長い第2期間を用いて強制停止表示が実行される演出を実行するように構成し、実行中の第3図柄変動表示の内容に応じて第2期間中に実行する強制停止演出の演出態様を設定し、最終的に外れ表示を実行するように構成している。よって、強制停止条件が成立した時点における第3図柄の変動演出態様に応じて、強制停止条件が成立してから第3図柄表示装置81の表示面にて第3図柄が停止表示されるまでの演出態様、及び演出期間を異ならせることで、遊技者に対して違和感を与えること無く強制停止演出を実行することができる。
「小当たりC」が選択された場合は、右可変入賞装置(第2アタッカ)650を1.5秒間開放させる小当たり遊技が実行される。また、特別図柄の図柄確定時間として「1.5秒」が選択され、上述した「小当たりA」と同様に実行中の第1特別図柄(特図1)を破棄させる処理が実行される。さらに、普通図柄の高確率状態(確変状態)中に「小当たりC」が選択された場合には、普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させる処理が実行される。即ち、「小当たりC」は、普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させる時短終了条件として設定されている。
以上、説明をした通り、本実施形態では、第2特別図柄抽選で小当たり当選した場合に選択された小当たり種別に応じて、実行中の第1特別図柄変動に対して実行する処理を異ならせている。このように構成することで、小当たり当選した場合にどの小当たり種別が選択されるかに対して遊技者に興味を持たせることができる。さらに、第1特別図柄変動に対して実行される処理(中断、破棄)の内容に応じて、後に実行される遊技の有利度合いを異ならせることができる。
さらに、上述した通り、本実施形態では、第2特別図柄抽選で小当たり当選した場合に選択された小当たり種別に応じて特別図柄の確定時間を異ならせるように構成している。これにより、小当たり当選を示すための特別図柄が停止表示されてから小当たり遊技が実行されるまでの期間を、選択された小当たり種別に応じて異ならせることができる。よって、小当たり遊技が実行されるタイミングを予測し球を発射させる遊技を実行させ難くすることができる。
なお、本実施形態では、どの小当たり種別が選択された場合にも、同一の開放内容で小当たり遊技が実行されるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、選択された小当たり種別に応じて、小当たり遊技にて開放動作させるアタッカの種別を異ならせても良いし、開放動作内容(開放時間、開放回数)を異ならせても良い。
次に、図172(b)を参照して、普図変動パターン選択テーブル202fgの内容について説明をする。図172(b)は、普図変動パターン選択テーブル202fgに規定されている内容を模式的に示した模式図である。この普図変動パターン選択テーブル202fgは、普通図柄抽選の変動パターンを選択する際に参照されるデータテーブルであって、取得した第2変動種別カウンタCS3の値と、設定されている遊技状態とに応じて異なる変動パターン(変動時間)が選択されるように各データが規定されている。
具体的には、遊技状態が通常状態である場合は、第2変動種別カウンタCS3の値が「0〜198」の範囲に対して、変動時間が10秒〜30秒の範囲で設定されている各変動パターン(ロング変動)が規定されている。より具体的には、「0〜99」の範囲に「10秒」の変動パターン、「100〜149」の範囲に「20秒」の変動パターン、「150〜198」の範囲に「30秒」の変動パターンが対応付けられている。このように、同一の遊技状態が設定されている場合において取得した第2変動種別カウンタCS3の値に応じて異なる変動時間の変動パターンを選択可能に構成することにより、遊技者に対して、普通図柄変動の停止表示タイミング、ひいては、普通図柄変動が普図当たりを示す表示態様で停止表示され、普図当たり遊技が実行されるタイミングを予測させ難くすることができる。
また、確変状態中は、取得した第2変動種別カウンタCS3の値が「0〜198」の全範囲に対して「0.8秒」の変動パターン(ショート変動)が対応付けられている。このように構成することで、確変状態中に実行される右打ち遊技にて普通図柄抽選の実行契機となるスルーゲート67を通過した球を高確率で右電動役物164へと入球させることができる。
一方、潜確状態が設定されている場合は、取得した第2変動種別カウンタCS3の値が「0〜169」の範囲に「0.1秒」の変動パターンが対応付けられ、「170〜198」の範囲に「10秒」の変動パターンが対応付けられている。このように構成することで、確変状態中よりも、潜確状態中のほうが右電動役物164に球が入球し難くすることができると共に、潜確状態中において適度に球を右電動役物164へと入球させることができる。
次に、図173を参照して、本第7実施形態における主制御装置110のRAM203に規定されている内容について説明をする。図173は、本第7実施形態における主制御装置110のRAM203に規定されている内容を模式的に示した模式図である。本第7実施形態のRAM203は、上述した第4実施形態におけるRAM203の構成に対して、特別図柄の高確率状態を記憶するための確変フラグ203faを追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。なお、上述した通り、本第7実施形態では、上述した第4実施形態に対して、設定可能な遊技状態の種類、数を異ならせているため、例えば、遊技状態格納エリア203gに格納し得る情報の種類や数が異なっているが、遊技状態格納エリア203gの役割や、格納されている情報を更新するための処理内容は同一であるためその詳細な説明を省略する。
確変フラグ203faは、遊技状態が確変状態となったことを示すためのフラグであって、確変状態が設定されると判別した場合にオンに設定される。そして、確変状態の終了条件が成立した場合にオフに設定される。
次に、図174を用いて、本第7実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223の構成について説明をする。図174は、音声ランプ制御装置113のRAM223に規定されている内容を模式的に示した模式図である。本実施形態では、上述した第5実施形態に対して、特図2変動開始フラグ223fa、特図2停止種別選択フラグ223fb、変動回数カウンタ223fc、準備状態中フラグ223fd、特図1変動時間カウンタ223fe、特図2変動時間カウンタ203ff、RUSH中フラグ223fg、天井演出実行中フラグ223fh、スーパーRUSH中フラグ223fiを追加している点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
まず、特図2変動開始フラグ223fa、特図2停止種別選択フラグ223fbについて説明をする。この特図2変動開始フラグ223fa、特図2停止種別選択フラグ223fbは、上述した特図変動開始フラグ223d、停止種別選択フラグ223eに対して、その対象を第2特別図柄に変更した点で相違している。よって、特図2変動開始フラグ223fa、特図2停止種別選択フラグ223fbでは、当該フラグをオンに設定するか否かを判別する処理や、当該フラグの設定状況を判別する処理が、第1特別図柄変動に基づいて実行されていたのに対して、特図2変動開始フラグ223fa、特図2停止種別選択フラグ223fbは、第2特別図柄変動に基づいて実行される処理において当該フラグをオンに設定するか否かを判別する処理や、当該フラグの設定状況を判別する処理が実行される。それ以外の要素については同一であるため、その詳細な説明を省略する。
変動回数カウンタ223fcは、特別図柄変動の変動回数を計測するためのカウンタであって、特別図柄変動が実行されたことに基づいてそのカウンタ値が更新されるものである。
準備状態中フラグ223fdは、準備状態であるか否かを示すためのフラグであり、オンであれば準備状態(図162(a)参照)であることを意味し、オフであれば準備状態ではないことを意味する。潜確状態においては、この準備状態中フラグ223fdが参照されて、既に準備状態が終了されている(RUSH中の表示に切り替わっている)か否かが判別され、準備状態の演出を実行するか、RUSH状態の演出を実行するかを決定する。
RUSH中フラグ223fgは、RUSH遊技中(連荘モード)であるか否かを示すためのフラグであり、オンであればRUSH遊技中(連荘モード)であることを意味し、オフであればRUSH遊技中(連荘モード)ではないことを意味する。潜確状態中においては、準備状態中フラグ223fdと、このRUSH中フラグ223fgとが参照されて、いずれの状態用の演出態様を設定するかが判別される。
天井演出実行中フラグ223fhは、確変回数、または時短回数が残り1の状態において実行される、岩山の頂上へとキャラクタ811が到達する演出態様の演出(頂上到達演出)の実行中であるか否かを示すフラグである。この天井演出実行中フラグ223fhがオンであれば、頂上到達演出(図161(b)参照)の実行中であることを意味し、オフであれば、頂上到達演出の実行中ではないことを意味する。この天井演出実行中フラグ223fhがオンの状態で図柄停止タイミングになることで、連荘モードへと移行して準備状態となる。なお、本実施形態では、確変状態における確変回数(時短回数)の残回数が1では無い場合であっても、特別図柄抽選の結果が特定の抽選結果(小当たりC)である場合に時短終了条件が成立するように構成しており、天井演出実行中フラグ223fhがオンに設定される。この場合、確変回数の減算状況に応じて演出態様を徐々に可変させていき、頂上到達演出を実行する場合に比べて、急に頂上到達演出が実行されることになるため、例えば、小当たりCに当選したことを示す情報と、天井演出実行中フラグ223fhの設定状況とに基づいて、専用の頂上到達演出として、ワープ演出を実行するように構成すると良い。これにより、第3図柄表示装置81にて実行される演出を違和感無く実行することが出来ると共に、遊技者に対して、予定よりも早いタイミングで頂上に到達した(潜確状態が設定された)ことを分かり易く報知することができる。
スーパーRUSH中フラグ223fiは、RUSH遊技が実行されている状態で特図保留球数が特定数となり、遊技者に有利なRUSH遊技が実行されていることを示すためのフラグであり、オンであればスーパーRUSH遊技中であることを意味し、オフであればスーパーRUSH遊技中ではないことを意味する。このスーパーRUSH中フラグ223fiがオンに設定されることにより、スーパーRUSH演出(図165参照)が実行される。
<第7実施形態における主制御処理について>
次に、図175から図182を参照して、本第7実施形態における主制御装置110にて実行される制御処理内容について説明をする。本第7実施形態のパチンコ機10は、上述した第4実施形態と同様に、第1特別図柄(特図1)の抽選(特図1抽選)と第2特別図柄(特図2)の抽選(特図2抽選)とを重複して実行可能に構成しており、上述した第4実施形態に対して、第2特別図柄の抽選権利を一時的に記憶する機能(保留記憶機能)を削除した点と、特別図柄の高確率状態を設定可能に構成している点と、特図2抽選で小当たり当選した場合において、設定される小当たり種別の種類を増やし、設定される小当たり種別に応じて実行中の第1特別図柄変動(特図1変動)に対して実行する処理を異ならせるように構成した点と、設定される小当たり種別が特定の小当たり種別である場合に遊技状態を移行させる(普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させる)ように構成した点と、で相違している。また、図168から図172を参照して上述した通り、主制御装置110にて実行される制御処理において参照される各種データテーブルに規定されている内容を異ならせている点で相違している。それ以外は上述した第4実施形態と同一であり、同一の内容については同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
まず、図175を参照して、第1特別図柄変動停止処理7(図175のS278参照)の内容について説明をする。この第1特別図柄変動停止処理7(図175のS278参照)は、上述した第4実施形態の第1特別図柄変動停止処理(図124のS258参照)に対して、特図1大当たりフラグ203iがオンに設定されていないと判別した場合(S581:No)、即ち、今回変動停止される第1特別図柄変動が外れ変動である場合に実行される時短更新処理(図124のS862参照)を、時短更新処理7(図175のS882参照)に変更した点と、特図1大当たりフラグ203iがオンに設定されている判別した場合(S581:Yes)、即ち、今回変動停止される第1特別図柄変動が大当たり変動である場合に実行される各処理のうち、大当たり変動の停止(大当たり遊技の開始)に基づいて各種フラグ、及び各種カウンタをクリアする処理(図124のS860)に、確変フラグ203faを追加した処理(図175のS870)を実行する点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
次に、第1特別図柄変動停止処理7(図175のS278参照)にて実行される時短更新処理7(図176のS882参照)の内容について、図176を参照して説明をする。図176は、時短更新処理7(図176のS882参照)の内容を示したフローチャートである。この時短更新処理7(図176のS882参照)は、上述した第4実施形態における時短更新処理(図125のS862参照)に対して、時短終了待機フラグ203dmがオンに設定されていると判別した場合(図125のS2104:Yes)において設定される遊技状態を変更した点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
本第7実施形態では、図167を参照して上述した通り、遊技状態として通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)と、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)と、潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)と、の3種類の遊技状態を設定可能に構成している。そして、時短終了待機フラグ203dmがオンに設定された場合には、普通図柄の高確率状態が低確率状態へと移行するように構成している。確変モードが設定されている状態から潜確モード(RUSH遊技)が実行される状態へと移行する。
次に、図177を参照して、第2特別図柄変動開始処理7(図177のS280参照)の内容について説明をする。図177は、第2特別図柄変動開始処理7(図177のS280参照)の内容を示したフローチャートである。本第7実施形態では、上述した第4実施形態に対して、第2特別図柄の保留記憶機能を有していない点で相違しているため、第2特別図柄の変動を開始する(第2特別図柄変動を開始する開始条件が成立しているかを判別する)場合に参照する情報の内容を変更している。
具体的には、図177に示した通り、第2特別図柄変動開始処理7(図177のS280参照)が実行されると、特図2変動停止フラグ203dfがオンに設定されているかを判別し(S951)、オンに設定されていると判別した場合には(S951:Yes)、特図2変動停止フラグ203dfをオフに設定し(S952)、本処理を終了する。一方、S951の処理で特図2変動停止フラグ203dfがオンに設定されていると判別した場合は(S951:Yes)、次いで、球が第2入球口(右第2入球口645)に入球したかを判別する(S974)。本実施形態では、第2特別図柄が保留記憶機能を有していないため(第2特別図柄保留球数カウンタ、及び第2特別図柄保留球格納エリアを有していないため)、第2特別図柄変動開始処理7(S280)が実行される状態において、球が右第2入球口645に入球し、第2特別図柄抽選の実行権利を獲得したかを判別する。
詳細な説明は省略するが、球が右第2入球口645に入球したことを図示しない検知スイッチが検知した場合には、主制御装置110の制御処理において第2特別図柄変動開始処理7(S280)が複数回実行される期間の長さであって、第2特別図柄変動に設定される最短の変動時間より短い長さの期間、検知信号が出力されるように構成しており、主制御装置110にて実行される各種制御処理の処理タイミングによって球が右第2入球口645に入球したことを示す検知信号を取りこぼしてしまうことが無いように構成している。ここで、S974の処理において、一度球の入賞を検知した場合には、第2特別図柄変動を開始させるための処理が実行され、所定の変動時間で第2特別図柄変動が実行される。よって、主制御装置110の制御処理において第2特別図柄変動開始処理7(S280)が複数回実行される期間の長さ分、検知信号が出力されるように構成したとしても、1回の検知信号の出力に基づいて、第2特別図柄変動が複数回実行されてしまうことを抑制することができる。なお、これに限らず、検知信号を受信したことに基づいて第2特別図柄変動を開始させるための処理を実行した場合に、現在出力されている検知信号が無効となるようにフラグを設定する処理を追加しても良い。このように構成することで、1回の検知信号の出力に基づいて、第2特別図柄変動が複数回実行されてしまうことをより確実に抑制することができる。
S974の処理において、球が第2入球口(右第2入球口645)へ入球したと判別した場合は(S974:Yes)、次に、第2特別図柄大当たり判定処理7を実行し(S978)、その後、上述した第2特別図柄変動開始処理(図126のS260参照)と同一のS959〜S963の処理を実行し、本処理を終了する。また、S974の処理において、球が第2入球口(右第2入球口645)へ入球していないと判別した場合は(S974:No)、そのまま本処理を終了する。
次に、図178を参照して、第2特別図柄変動開始処理7(図177のS280参照)にて実行される第2特別図柄大当たり判定処理7(図178のS978参照)の内容について説明をする。図178は、第2特別図柄大当たり判定処理7(図178のS978参照)の内容を示したフローチャートである。この第2特別図柄大当たり判定処理7(図178のS978参照)は、上述した第4実施形態の第2特別図柄大当たり判定処理(図127のS955参照)に対して、設定されている特別図柄の確率状態に対応した大当たり判定を実行する点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図178に示した通り、第2特別図柄大当たり判定処理7(図178のS978参照)が実行されると、上述した第2特別図柄大当たり判定処理(図127のS955参照)と同一のS1051,S1052の処理を実行し、S1052の処理において時短終了待機フラグ203dmがオンに設定されていると判別した場合は(S1052:Yes)、S1053〜S1056の処理を実行し、S1071の処理へ移行する。一方、S1052の処理において時短終了待機フラグ203dmがオンに設定されていないと判別した場合は(S1052:No)、そのままS1071の処理へ移行する。
S1071の処理では、確変フラグ203faがオンに設定されているか、即ち、現在が特別図柄の高確率状態であるかを判別し(S1071)、確変フラグ203faがオンに設定されていると判別した場合は(S1071:Yes)、第1当たり乱数テーブル(第1当たり乱数7テーブル)202fa(図168(b)参照)の高確率状態に規定されているデータを参照して抽選結果(当否判定結果)を取得する。一方、S1071の処理において、確変フラグ203faがオンに設定されていない、即ち、特別図柄の低確率状態であると判別した場合は(S1071:No)、第1当たり乱数テーブル(第1当たり乱数7テーブル)202fa(図168(b)参照)の低確率状態に規定されているデータを参照して抽選結果(当否判定結果)を取得する。
そして、S1073の処理、或いは、S1072の処理にて抽選結果を取得した後は、上述した第2特別図柄大当たり判定処理(図127のS955参照)と同一のS1058〜S1062の処理を実行し、本処理を終了する。
次に、図179を参照して、特図2外れ変動パターン選択処理7(S1277)について説明をする。この特図2外れ変動パターン選択処理7(S1277)は、第2特別図柄変動の変動パターンを選択するための第2特別図柄変動パターン選択処理(図129のS956参照)にて実行されるものであり、対象となる第2特別図柄抽選の結果が大当たりでは無い(小当たりを含む外れである)場合の変動パターンを選択する際に実行される処理である。
図179は、特図2外れ変動パターン選択処理7(S1277)の内容を示したフローチャートであり、図179に示した通り、上述した特図2外れ変動パターン選択処理(図130のS1257参照)に対して、変動パターンを選択する際に、今回当選した小当たりに対して小当たり種別を選択(決定)する際の処理内容を異ならせた点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
特図2外れ変動パターン選択処理7(S1277)が実行されると、まず、特図2外れ変動パターン選択処理(図130のS1257参照)と同一のS1371の処理を実行し、今回の第2特別図柄の抽選結果(特図2抽選結果)が小当たりでは無いと判別した場合は(S1371:No)、特図2外れ変動パターン選択処理(図130のS1257参照)と同一のS1377〜S1379の処理を実行し、本処理を終了する。一方、S1371の処理において小当たりであると判別した場合は(S1371:Yes)、小当たり種別カウンタC5の値を取得し(S1372)、取得した小当たり種別カウンタC5の値に基づいて小当たり種別選択7テーブル202ffを参照して小当たり種別を選択する(S1391)。次いで、特図2外れ変動パターン選択処理(図130のS1257参照)と同一のS1374〜S1376の処理を実行し、本処理を終了する。
なお、本実施形態では、第2特別図柄の変動パターンを選択する処理において、小当たり種別を選択する処理を実行しているが、これに限ること無く、例えば、第2特別図柄の抽選結果を判定する処理(第2特別図柄大当たり判定処理7(図178のS978参照))にて今回の抽選結果が小当たりであると判別した場合に、合わせて小当たり種別を選択する処理を実行しても良いし、各小当たり種別に対して異なる小当たり判定値を規定しておき、小当たり当選と判定された際に用いた小当たり判定値(第1当たり乱数カウンタC1の値)に対応させて小当たり種別が決定されるように構成しても良い。これにより、カウンタの種類を減少させることができ、製造コストを削減することができる。
次に、図180を参照して、第2特別図柄変動停止処理7(S283)の内容について説明をする。図180は、第2特別図柄変動停止処理7(S283)の内容を示したフローチャートである。この第2特別図柄変動停止処理7(S283)は、第2特別図柄変動の変動時間が経過し、変動中の第2特別図柄変動を停止させる場合に実行される処理であり、上述した第2特別図柄変動停止処理(図132のS263参照)に対して、処理対象となる第2特別図柄変動が大当たり変動である場合に実行される処理の一部内容を変更した点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
第2特別図柄変動停止処理7(S283)が実行されると、まず、上述した第2特別図柄変動停止処理(図132のS263参照)と同一のS1551〜S1559の処理を実行し、次いで、特図2大当たりフラグ(大当たりフラグ203iのうち第2特別図柄抽選に対応するフラグ)、特図1減算フラグ203dk、特図2減算フラグ203dl、時短終了待機フラグ203dm、確変フラグ203faをオフに設定し、時短カウンタ203hの値の値を0にリセットする(S1580)。
つまり、一方の特別図柄変動が大当たり当選を示す表示態様で停止表示される場合は、実行中の他方の特別図柄変動に対する抽選結果、残変動時間を完全に破棄したうえで停止表示させると共に、設定されている遊技状態に関する情報(確変フラグ203fa、時短カウンタ203h、時短終了待機フラグ203dm)も全てリセットされる。よって、大当たり遊技中は通常状態が設定されることになるため、大当たり遊技によって開放される可変入球手段(第1アタッカ1650)に球を入賞させることにより得る特典(賞球)以外の特典を遊技者が獲得し難くすることができ、遊技者に過剰に特典が付与されてしまう事態を抑制することができる。
さらに、同時変動仕様のパチンコ機10において、大当たり遊技終了後に大当たり遊技前に実行されていた特別図柄変動が再開されたり、大当たり遊技前に実行されていた特別図柄変動に基づく情報により時短回数が減算されたりすることが無いため、遊技者に分かり易い遊技を提供することができる。S1580の処理を終えると、次いで、上述した第2特別図柄変動停止処理(図132のS263参照)と同一のS1561〜S1563の処理を実行し、本処理を終了する。
次に、特図2外れ停止処理7(S1584)の内容について、図181を参照して説明をする。図181は、特図2外れ停止処理7(S1584)の内容を示したフローチャートである。この特図2外れ停止処理7(S1584)は、上述した特図2外れ停止処理(図133のS1564参照)に対して、小当たりフラグ203dgがオンに設定されていると判別した場合(S1651:Yes)に、小当たり処理(S1671)を実行する点で相違する。それ以外の処理内容は同一であるため、詳細な説明を省略する。ここで、特図2外れ停止処理7(S1584)にて実行される小当たり処理(S1671)の内容について、図182を参照して説明をする。
図182は、小当たり処理(S1671)の内容を示したフローチャートである。この小当たり処理(S1671)は、小当たり当選している第2特別図柄を停止表示させる際に実行するものであって、選択されている小当たり種別に応じた処理(中断処理、強制停止(破棄)処理)を、実行中の第1特別図柄変動に対して実行するためのものである。
小当たり処理(S1671)が実行されると、まず、今回の第2特別図柄変動に対して設定されている小当たり種別(特図2外れ変動パターン選択処理7(図179のS1277参照)にて選択した小当たり種別)を読み出し(S1682)、読み出した小当たり種別が「小当たりA」であるかを判別する(S1683)。「小当たりA」であると判別した場合は(S1683:Yes)、現在が特図1変動中(第1特別図柄変動中)であるかを判別し(S1684)、特図1変動中であると判別した場合は(S1684:Yes)、特図1仮停止フラグ203dhをオンに設定し(S1685)、特図1仮停止フラグ203dhのオンを示す特図1仮停止コマンドを設定し(S1686)、本処理を終了する。S1684の処理において、特図1変動中では無いと判別した場合は(S1684:No)、S1685,S1686の処理をスキップして本処理を終了する。
一方、S1683の処理において、「小当たりA」では無いと判別した場合は(S1683:No)、次に、読み出した小当たり種別が「小当たりC」であるかを判別し(S1687)、「小当たりC」であると判別した場合は(S1687:Yes)、時短カウンタ203hの値が0よりも大きいか、即ち、現在が確変状態中(普通図柄の高確率状態中)であるかを判別する(S1688)。現在が確変状態中であると判別した場合(S1688:Yes)、即ち、確変状態中に実行された第2特別図柄抽選にて「小当たりB」に当選した第2特別図柄変動が今回の処理対象である場合は、次に、時短終了待機フラグ203dmがオンに設定されているかを判別し(S1689)、時短終了待機フラグ203dmがオンでは無いと判別した場合(S1689:No)、即ち、確変状態の最終変動では無いと判別した場合は、時短終了待機フラグ203dmをオンに設定し(S1690)、上述したS1684に移行する。また、S1688の処理にて時短カウンタ203hの値が0よりも大きく無い、即ち、現在が確変状態中では無いと判別した場合(S1688:No)、或いは、S1689の処理において時短終了待機フラグ203dmがオンに設定されている、即ち、確変状態の最終変動であると判別した場合は(S1689:Yes)、S1690の処理をスキップして、上述したS1684の処理へ移行する。
つまり、確変状態中において「小当たりC」に当選した場合は、時短カウンタ203hの値が0まで減算されなくても、強制的に時短終了待機フラグ203dmがオンに設定されるため、確変状態中の特別図柄変動(抽選)を所定回数(50回)実行する前に、遊技状態を確変状態から潜確状態へと移行させることが可能となる。よって、「小当たりC」当選は、確変状態(普通図柄の高確率状態)を終了させるための終了条件として設定されている。本実施形態では、確変状態よりも潜確状態のほうが遊技者に有利な遊技状態となるため、確変状態中に実行される特別図柄抽選の回数が少ない状態、即ち、確変状態中に大当たり当選し、潜確状態に移行すること無く通常状態へと移行してしまう可能性が低い状態で潜確状態へと移行させることが出来る分、時短カウンタ203hの値を0にすることで潜確状態へと移行する終了条件よりも、「小当たりC」当選により成立する終了条件のほうが、遊技者に有利となる終了条件となる。なお、時短カウンタ203hの値が0である場合(普通図柄の低確率状態である場合)、即ち、通常状態、或いは潜確状態である場合は、時短状態を終了させるための処理が実行されないため、「小当たりC」当選した場合と、「小当たりA」当選した場合とで同一の処理が実行される。
S1687の処理において、「小当たりC」では無いと判別した場合、即ち、読み出した小当たり種別が「小当たりB」であると判別した場合は(S1687:No)、現在が特図1変動中(第1特別図柄変動中)であるかを判別し(S1691)、特図1変動中であると判別した場合は(S1691:Yes)、特図1変動の停止を示す特図1変動停止コマンドを設定し(S1692)、第1図柄表示装置の第1特別図柄を外れ図柄で停止表示し(S1693)、特図1変動時間カウンタ203diの値を0にセット(S1694)する。
そして、特図1大当たりフラグ(大当たりフラグ203iのうち第1特別図柄に対応するフラグ)がオンに設定されているか、即ち、実行中の第1特別図柄変動が大当たり変動であるかを判別し(S1695)、特図1大当たりフラグ(大当たりフラグ203iのうち第1特別図柄に対応するフラグ)がオンに設定されていると判別した場合は(S1695:Yes)、特図1大当たりフラグ(大当たりフラグ203iのうち第1特別図柄に対応するフラグ)をオフに設定し(S1696)、特図1大当たりに対する記憶情報を削除し(S1697)、本処理を終了する。S1691の処理において、特図1変動中では無いと判別した場合は(S1691:No)、そのまま本処理を終了する。また、S1695の処理において、特図1大当たりフラグ(大当たりフラグ203iのうち第1特別図柄に対応するフラグ)がオンに設定されていない、即ち、実行中の第1特別図柄変動が外れ変動であると判別した場合は(S1695:No)、S1696,S1697の処理をスキップして本処理を終了する。
<第7実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図183から図192を参照して、第7実施形態における音声ランプ制御装置113の制御処理内容について説明をする。まず、図183を参照してコマンド判定処理7(S4192)の内容について説明をする。図183は、コマンド判定処理7(S4192)の内容を示したフローチャートである。このコマンド判定処理7(S4192)は、コマンド判定処理(図61のS4112)に代えて実行される制御処理であって、上述したコマンド判定処理7(S4192)と同様に主制御装置110から受信した様々なコマンドに対応した処理を実行するものである。
コマンド判定処理7(S4192)が実行されるとまず、状態コマンドを受信したかを判別し(S4231)、受信したと判別した場合は(S4231:Yes)、状態コマンド受信処理を実行し(S4232)、本処理を終了する。この受信コマンド処理(S4232)は、上述したコマンド判定処理(図61のS4112)にて実行される受信コマンド処理(図64のS4213参照)と同様の処理を実行するものである。詳細な説明は省略するが、現在の遊技状態を示す状態コマンドを受信し、その遊技状態に応じたモード演出態様を設定し、第3図柄表示装置81の表示面にて対応する演出態様(例えば、背面画像)を表示するための表示用コマンドが設定される。例えば、確変状態を示す状態コマンドを受信した場合は、図161に示したキャラクタ811が山を登る演出態様に対応する表示用コマンドが設定され、潜確状態を示す状態コマンドを受信した場合は、図162に示す準備状態、或いは、図163に示すRUSH遊技状態を示すための演出態様に対応する表示用コマンドが設定される。なお、潜確状態中における演出態様の切替制御の詳細については後述する。
コマンド判定処理7(S4192)では、上述したコマンド判定処理(図61のS4112)に対して、状態コマンドの受信の有無を判別する順序を異ならせている。具体的には、特図変動パターンコマンドを受信したかの判別よりも先に状態コマンドを受信したかの判別を実行するように構成している。このように構成することで、現在の遊技状態を判定した上で、特図変動パターンコマンドに基づく処理を確実に実行することができる。なお、これに限ること無く、上述したコマンド判定処理(図61のS4112)と同一の順序で各種コマンド判定を実行しても良い。
S4231の処理において状態コマンドを受信していないと判別した場合は(S4231:No)、次に、特図変動パターンコマンドを受信したかを判別し(S4203)、受信したと判別した場合は(S4203:Yes)、受信した特図変動パターンコマンドに対応する変動開始フラグ(特図変動開始フラグ223d、特図2変動開始フラグ223fa)をオンに設定し(S4233)、受信したコマンドから変動パターンコマンドを抽出する(S4234)。そして、本処理を終了する。
S4203の処理において特図変動パターンコマンドを受信していないと判別した場合は(S4203:No)、次に、特図停止種別コマンドを受信したかを判別し(S4205)、受信したと判別した場合は(S4205:Yes)、受信した特図停止種別コマンドに対応する停止種別選択フラグ(停止種別選択フラグ223e、特図2停止種別選択フラグ223fb)をオンに設定し(S4235)、受信したコマンドから停止種別を抽出する(S4236)。そして、本処理を終了する。
S4205の処理において特図停止種別コマンドを受信していないと判別した場合は(S4205:No)、上述したコマンド判定処理(図61のS4112)と同一のS4208〜S4214の処理を実行し、S4214の処理において、停止関連コマンドを受信したと判別した場合は、停止関連処理7を実行し(S4236)、本処理を終了する。この停止関連処理7(S4236)の詳細な内容については、図184を参照して後述する。
S4214の処理において、停止関連コマンドを受信していないと判別した場合は(S4214:No)、次いで、上述したコマンド判定処理(図61のS4112)と同一のS4216〜S4218の処理を実行し、S4214の処理において、停止関連コマンドを受信したと判別した場合は、当たり関連処理7を実行し(S4237)、本処理を終了する。この当たり関連処理7(S4237)の詳細な説明は省略するが、上述した当たり関連処理(図67のS4219参照)に対して、役物当たり関連コマンドに代えて小当たり関連コマンドの受信に基づく処理が実行される。この小当たり関連コマンドは、上述した役物当たり関連コマンドと同様に、小当たり遊技の開始を示す小当たり開始コマンド、小当たり遊技中に動作対象となる入賞装置が開放するラウンド遊技の開始を示すラウンドコマンド、小当たり遊技の終了を示すエンディングコマンドが少なくとも含まれており、受信した各コマンドに対応する表示用コマンドを設定する処理が実行される。これにより、主制御装置110にて実行される小当たり遊技に対応させた演出態様を第3図柄表示装置81の表示面にて実行されることができる。
そして、S4218の処理において、当たり関連コマンドを受信していないと判別した場合は(S4220:No)、そのまま本処理を終了する。
次に、コマンド判定処理7(図183のS4192参照)にて実行される停止関連処理7(S4236)の内容について、図184を参照して説明をする。図184は、停止関連処理7(S4236)の内容を示したフローチャートである。この停止関連処理7(S4236)は、上述した停止関連処理(図65のS4215参照)に対して、特図確定コマンドを受信した場合(S4601:Yes)に、準備状態設定処理(図184のS4641参照)を実行する処理を追加した点と、特図破棄コマンドを受信したかを判別する処理を実行し(S4642)、S4642の処理において特図破棄コマンドを受信したと判別した場合に(S4642:Yes)、特図破棄設定処理を実行する(S4643)処理を追加した点で相違しており、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号付してその詳細な説明を省略する。
ここで、準備状態設定処理(S4641)の内容について図185を参照して説明をする。図185は準備状態設定処理(S4641)の内容を示したフローチャートである。この準備状態設定処理(S4641)は、上述した通り、準備状態(図162(a)参照)を設定するための処理である。この準備状態設定処理(S4641)では、まず、天井演出実行中フラグ223fhがオンであるか否かを判別し(S8001)、オフであると判別した場合は(S8001:No)、準備状態に移行させる可能性が無いため、そのまま本処理を終了する。一方、S8001の処理において、天井演出実行中フラグ223fhがオンであると判別した場合は(S8001:Yes)、天井演出実行中フラグ223fhをオフに設定し(S8002)、RUSH準備中の表示態様(図162(a)参照)を設定する(S8003)。次いで、RUSH中フラグ223fg、および準備状態中フラグ223fdをいずれもオンに設定して(S8004)、本処理を終了する。
この準備状態設定処理(図185参照)を実行することにより、連荘モード(RUSH遊技)へと移行した時点から、準備状態の表示態様を設定することができる。
以上説明した通り、本第7実施形態におけるパチンコ機10では、潜確状態を、第2特別図柄の抽選が実行され易く、小当たり遊技が頻繁に実行される有利な遊技状態(連荘モード)として構成し、通常状態を最も不利な通常モードとして構成した。そして、確変状態において確変回数(50回)を終了させることにより、最も有利な連荘モードへと移行する構成とした。つまり、確変状態から、大当たりを介さずに直接最も有利な遊技状態へと移行可能に構成した。このように構成することで、確変状態において、確変回数を経過させることを一つの目標として遊技を行わせることができる。
ここで、従来より、潜確状態を最も有利な遊技状態に設定し、大当たり当選を経て潜確状態を設定可能にする遊技機が知られている。しかしながら、係る従来型の遊技機では、大当たり当選しない限り潜確状態が設定されることが無いため、通常状態に滞在している間(即ち、大当たりに当選するまでの間)は、持ち球が減り易い不利な状態を形成するものであっため、遊技者に対して満足感を抱かせるには至らず、遊技者の興趣を向上させ難いという問題点があった。
これに対して本第7実施形態では、潜確状態よりも不利な確変状態において確変回数を終了(経過)させることにより、大当たり当選を介すること無く直接、最も有利な連荘モード(潜確状態)へと移行する構成とした。つまり、大当たりに当選しなくても、右打ち遊技を継続するだけで容易に賞球を断続的に獲得し続けることができる有利な状態に移行する構成としている。このように構成することで、確変回数を終了させることができた場合に、遊技者に対してより大きな満足感や達成感を抱かせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、確変状態が設定されている状態において、特別図柄抽選の結果が特定の抽選結果(小当たりC)である場合に、確変回数を経過させること無く最も有利な連荘モード(潜確状態)へと移行する構成とした。これにより、確変状態中における大当たり当選以外の抽選結果に対しても遊技者に期待感を持たせることができる。
加えて、上述した抽選結果(小当たりC)は、確変状態中に実行され難い特別図柄(第2特別図柄)の抽選でのみ当選し得るように構成している。よって、確変状態において右打ち遊技により発射された遊技球が不規則な挙動で右第2入球口645へと入球し、第2特別図柄抽選が実行された場合に、遊技者に期待感を持たせることができる。
さらに、本実施形態では、第2特別図柄の保留記憶を有していないため、確変状態中に球を第2入球口645へと入球させない限り、小当たりCに当選し得ないように構成している。よって、遊技者に対して確変状態中の球の挙動を注視させることができる。なお、上述した本実施形態の構成の一部のみを採用しても良く、例えば、第2特別図柄の保留記憶機能を持たせ、例えば、確変状態が設定される大当たり遊技中に獲得した第2特別図柄の保留記憶に基づく第2特別図柄抽選を確変状態中に実行させるように構成しても良い。このように構成することで、確変状態が設定された直後に複数回の第2特別図柄変動を実行させることが可能となる。この場合、第2特別図柄変動が実行される期間中の演出として、例えば、図161(a)に示したキャラクタ811が頂上を目指す演出態様の前段階として、ヘリコプターに乗り込むか否かを煽る演出(ワープ煽り演出)を実行し、第2特別図柄の抽選結果が「小当たりC」である場合に、キャラクタ811がヘリコプターに乗り込み、図161(b)に示した頂上に到達する演出を実行すると良い。
これにより、確変状態が設定された直後に、潜確状態へと移行し易い期間が設定されていることを遊技者に分かり易く報知することができる。さらにこの場合、確変状態中に実行される第2特別図柄変動の変動パターンとして、確変状態が設定されてから実行される特別図柄変動回数が所定回数未満(例えば、10回未満)である場合は、ショート変動(変動時間が5秒)が選択され易くなるように構成すると良い。これにより、大当たり遊技中に獲得した特図2保留に基づく第2特別図柄抽選を円滑に実行することができる。
また、本実施形態では、確変状態中に右電動役物164を頻繁に開放させることで、右打ち遊技によって発射された球が右第2入球口645へと入球し難く構成しているが、例えば、普通図柄の変動パターンとして僅かな確率(例えば、1/100の確率)で長時間の変動時間(例えば、10秒)の変動パターンが選択されるように構成し、一時的に右第2入球口645へと球が入球し易い状態を形成し得るように構成しても良い。これにより、確変状態中において一時的に第2特別図柄抽選を実行し易くすることができる。よって、確変状態が設定されている状態において、特別図柄抽選の結果が特定の抽選結果(小当たりC)となり、潜確状態へと移行する機会を増加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、本実施形態では、確変状態から潜確状態へと移行する契機となる「小当たりC」を第2特別図柄抽選でのみ当選可能に構成しているが、これに限ること無く、第1特別図柄抽選においても、第2特別図柄抽選よりも低い僅かな確率(例えば、1/200)で当選し得るように構成しても良い。
本第7実施形態におけるパチンコ機10では、連荘モード(潜確状態)へと移行してから、第2特別図柄の抽選で最初に小当たりに当選するまでの間を準備状態として報知する構成とし、実際に賞球を獲得し得る状況となった場合(即ち、小当たり変動が開始された場合)に、有利な状態(RUSH状態)となったことを報知する構成としている。このように構成することで、RUSH状態が報知されたにもかかわらず賞球が獲得できない状況が長く続いてしまい、遊技者に不満感を抱かせてしまうことを抑制することができる。
なお、本第7実施形態では、第2特別図柄の抽選で小当たりとなる確率を約1/1(59/60)に設定していたが、これに限られるものではなく、小当たり確率は任意に定めてもよい。例えば、小当たり確率を低くしても良い。
次に、図186を参照して、特図破棄設定処理(S4643)の内容について説明をする。図186は特図破棄設定処理(S4643)の内容を示したフローチャートである。この特図破棄設定処理(S4643)は、停止関連処理7(図184のS4236参照)において、特図破棄コマンドを受信した場合に実行されるものである。本実施形態では、潜確状態中において右打ち遊技を実行することで、第1特別図柄の保留球(特図1保留球)を確保しながら、主として第2特別図柄の抽選を実行し、頻繁に小当たり遊技を実行させるRUSH遊技が実行されるように構成している。
そして、潜確状態中は、第1特別図柄変動として設定される変動時間が長時間(600秒)となり易くなるように構成している。さらに、潜確状態中に実行される第2特別図柄変動の変動時間を、特図1保留球数に応じて異ならせるように構成しており、具体的には、特図1保留球数が少ないほど(特図1保留球数が1、或いは2の場合)、第2特別図柄変動の変動時間として短い変動時間が選択されるように構成している。加えて、第2特別図柄抽選で特定の抽選結果(「小当たりB」)に当選した場合は、実行中の第1特別図柄変動を破棄(強制停止)させるように構成している。
つまり、本実施形態では、潜確状態中において、第2特別図柄抽選で小当たり遊技を頻繁に実行させながら、且つ、特定の小当たり当選によって第1特別図柄の保留球数を減少させ、より効率の良い遊技(単位時間内に実行される小当たり遊技回数を増加させる遊技)を目指す遊技が実行されることになる。
そこで、本実施形態では、潜確状態中に実行されるRUSH遊技を、通常のRUSH遊技と、通常のRUSH遊技よりも単位時間内に実行される小当たり遊技回数が増加するスーパーRUSH遊技と、を遊技者に報知する演出を実行可能にし、第2特別図柄抽選で特定の抽選結果(「小当たりB」)に当選した場合に、スーパーRUSH遊技への移行を示唆する示唆演出(図164参照)を実行可能に構成している。これにより、潜確状態中の遊技を実行している遊技者に対して、より有利な状態(スーパーRUSH遊技)が存在すること、及び、スーパーRUSH遊技が実行されるまでの状況を分かりやすく報知することができ、遊技者の遊技意欲をより高めることができる。
特図破棄設定処理(S4643)が実行されると、まず、RUSH中フラグ223fgがオンに設定されているかを判別し(S8101)、オンに設定されていないと判別した場合は(S8101:No)、現在が潜確状態(RUSH遊技)では無いため、後述するS8102〜S8107の処理をスキップして、S8108の処理へ移行する。
一方、S8101の処理において、RUSH中フラグ223fgがオンに設定されていると判別した場合は(S8101:Yes)、特図保留球数カウンタ(第1特別図柄保留球数カウンタ)203ddの値を読み出し、現在の特図保留球数が3であるかを判別する。即ち、第1特別図柄の保留球数が3個で強制停止された状態であるかを判別する(S8103)。ここで、特図保留球数が3であると判別した場合は(S8103:Yes)、スーパーRUSH突入を示す演出態様(図164(b)参照)を決定し、スーパーRUSH中フラグをオンに設定し(S8105)、第1特別図柄の強制停止態様を決定し(S8108)、決定した各種態様を示すための表示用コマンドを設定し(S8109)、本処理を終了する。
ここで、S8108の処理について説明をする。本実施形態では、第1特別図柄抽選と、第2特別図柄抽選とが並行して(重複して)実行されるように構成しているため、第2特別図柄抽選で特定の小当たり(小当たりB7)に当選した第2特別図柄変動が停止表示されるタイミングは、第1特別図柄変動の変動タイミングとは無関係で決定される。よって、第1特別図柄変動が開始された直後で強制停止(破棄)される場合もあれば、第1特別図柄変動の停止表示直前のタイミングで強制停止(破棄)される場合もある。そして、第1特別図柄変動に対応して変動表示される第3図柄(第3図柄表示装置81の表示面にて変動表示される装飾用図柄)の変動態様が変動時間の経過に基づいて可変されるパチンコ機10であれば、例えば、変動開始直後は遊技者が第3図柄を識別困難な程度の高速変動表示を実行し、変動時間の終了間際(変動停止直前)になると、第3図柄を遊技者が識別可能な程度に変動速度を落とした低速変動表示を実行するものが一般的である。
このように構成されたパチンコ機10において、第1特別図柄変動を強制停止させたことに基づいて、実行中の第3図柄変動を、強制停止を示すコマンドを受信したタイミングで第3図柄表示装置81の表示面に表示している表示態様のまま停止表示させてしまうと、例えば、第3図柄が低速変動表示している場合には、大当たりを示す表示態様で第3図柄を停止表示させてしまう虞があった。
これに対して、本実施形態では、S8108の処理において特図(第1特別図柄)の強制停止態様として実行中の第1特別図柄変動の残期間に基づいて、高速変動時停止態様と、低速変動時停止態様との何れかを決定する。そして、S8109の処理にて設定される表示用コマンドにて表示制御装置114へと出力する。表示制御装置114側では、受信した表示用コマンドに含まれている強制停止態様の種別に基づいて、第3図柄表示装置81にて変動表示されている第3図柄の強制停止表示態様を決定し、決定した強制停止表示態様に基づいた表示制御を実行する。
具体的には、高速変動時停止態様を示す表示用コマンドを受信した場合は、高速変動表示を実行するために準備された画像データに強制停止を示す表示態様の画像データを割り込ませ、高速変動表示が急に強制停止を示す表示態様に切り替わるように表示制御を実行する。このように構成することで、第1特別図柄が強制停止されたことを遅滞無く遊技者に報知することができる。また、高速変動中は変動している第3図柄を遊技者が識別困難な状況であるため、強制停止を示す表示態様が急に停止表示されたとしても、画像が差し替わったことに対して遊技者に違和感を与えることが無い。
一方、低速変動時停止態様を示す表示用コマンドを受信した場合は、第3図柄表示装置81の表示面に表示されている(される)画像を読み出し、リーチ状態(大当たり当選を示す組み合わせで第3図柄を停止表示可能な状態)であるか否かを判別する。そして、現在がリーチ状態では無いと判別した場合は、低速変動表示用に用いられる表示データのうち、各第3図柄が所定位置(成立ライン)に表示される表示データに対応する画像を強制停止画像に決定し、その強制停止画像が表示されるまで低速変動を継続させた後に変動表示を強制停止させる。また、リーチ状態である場合には、変動中の残りの第3図柄列に含まれる一の図柄を、強制停止を示す強制停止図柄に差し替えた画像データを作成し、強制停止図柄が停止表示されるように強制停止用変動表示データを生成し、その強制停止用変動表示データに基づいた表示制御を実行する。
このように、第1特別図柄を強制停止させる場合において、第3図柄表示装置81の表示面にて実行されている第3図柄の変動表示態様に応じて、第3図柄を強制停止させるための処理を異ならせることにより、第1特別図柄変動がどのタイミングで強制停止されたとしても遊技者に違和感を与えること無く第3図柄を停止表示されることができる。
また、上述した表示制御を実行した場合は、第1特別図柄変動が強制停止されてから第3図柄変動表示が停止表示されるまでの期間が、実行中の第3図柄変動の変動表示態様に応じて異なるが、この場合、例えば、第1特別図柄変動を強制停止する場合において、第1特別図柄変動を強制停止表示してから強制停止を確定するまでの期間、或いは、第1特別図柄変動を強制停止させるための強制停止条件が成立する第2特別図柄変動における小当たりB当選を示す特別図柄が停止表示されてから確定するまでの図柄確定期間を所定期間(例えば、1秒)に規定し、その所定期間内において、第3図柄変動を停止表示させる各種強制停止表示制御を実行すれば良い。そして、確定期間が経過したことを示すコマンド(確定コマンド)が主制御装置110から出力されたことに基づいて強制停止確定用の第3図柄表示態様(例えば、「123」)を表示させれば良い。このように構成することで、第3図柄変動表示を強制停止させる際に、実行中の第3図柄変動の変動表示態様に応じて第3図柄変動表示を強制停止させるまでの期間を異ならせたとしても確定期間内で第3図柄変動表示を強制停止させることができ、さらに、確定期間経過時に同一の表示態様で第3図柄を強制停止確定用の表示態様で表示させることができる。
図186に戻り説明を続ける。S8103の処理において、特図保留球数が3では無いと判別した場合は(S8103:No)、次に、特図保留球数が4であるかを判別し(S8106)、4であると判別した場合は(S8106:Yes)、最頂上を目指す演出態様(例えば、図164(a)に示した演出画面からキャラクタ811が一段上に上る演出態様)を決定し(S8107)、S8108の処理へ移行する。また、S8106の処理において4では無いと判別した場合は、S8107の処理をスキップしてS8108の処理へ移行する。
次に、図187を参照して、変動表示設定処理7(S4153)の内容について説明をする。図187は変動表示設定処理7(S4153)の内容を示したフローチャートである。この変動表示設定処理7(S4153)は、第7実施形態において音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理の中で実行され、第3図柄表示装置81において変動演出を実行させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドに基づいて表示用変動パターンコマンドを生成し設定する。
変動表示設定処理7(S4153)では、まず、RAM223に設けられた特図変動開始フラグ223dがオンかを判別する(S5201)。そして、特図変動開始フラグ223dがオンではない(即ち、オフである)と判別した場合(S5201:No)、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信していない状態であるので、S5234の処理へ移行する。一方、特図変動開始フラグ223dがオンであると判別した場合(S5201:Yes)、変動回数カウンタ223fcの値に1を加算し(S5231)、特図変動開始フラグ223dをオフに設定し(S5202)、次いで、表示制御装置114へ通知するための表示用変動パターンコマンドを取得した変動パターン種別に基づいて生成するための演出態様設定処理を実行し(S5232)、入賞情報格納エリア223bのデータをシフトし(S5233)、S5234の処理へ移行する。
S5234の処理では、RAM223に設けられた特図2変動開始フラグ223faがオンかを判別する(S5234)。そして、特図2変動開始フラグ223faがオンではない(即ち、オフである)と判別した場合(S5234:No)、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信していない状態であるので、S5238の処理へ移行する。一方、特図2変動開始フラグ223faがオンであると判別した場合(S5234:Yes)、変動回数カウンタ223fcの値を1加算し(S5235)、特図2変動開始フラグ223faをオフに設定し(S5236)、次いで、特図2用変動表示設定処理7を実行する(S5237)。この特図2用変動表示設定処理7(S5237)の詳細については図190を参照して後述する。S5237の処理を終えると、S5238の処理へ移行する。
S5238の処理では、RAM223に設けられた停止種別選択フラグ223eまたは特図2停止種別選択フラグ223fbがオンかを判別する(S5238)。そして、特図変動開始フラグ223eまたは特図2変動開始フラグ223fbがオンではない(即ち、オフである)と判別した場合(S5238:No)、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信していない状態であるので、そのまま本処理を終了する。一方、特図変動開始フラグ223eまたは特図2変動開始フラグ223fbがオンであると判別した場合(S5238:Yes)、特図変動開始フラグ223eまたは特図2変動開始フラグ223fbをオフに設定し(S5239)、次いで、コマンドから抽出した停止種別に基づいて表示用特図1または特図2停止種別コマンドを設定し(S5240)、その後、本処理を終了する。
次いで、上述した演出態様設定処理(S5232)の詳細について説明する。この演出態様設定処理(S5232)は、上述した通り、変動パターンコマンドにより通知された第1特別図柄の変動種別に応じた演出態様を設定するための処理である。この演出態様設定処理(S5232)では、まず、現在が通常状態であるかを判別し(S8201)、通常状態ではないと判別した場合は(S8201:No)、次いで、確変状態であるかを判別する(S8202)。S8202の処理において、確変状態ではないと判別した場合は(S8202:No)、潜確状態(連荘モード)であることを意味し、天井演出設定処理を実行し(S8203)、決定した演出態様を示す表示用変動パターンコマンドを設定し(S8208)、本処理を終了する。
一方、S8202の処理において、確変状態であると判別した場合は(S8202:Yes)、今回の第1特別図柄が確変状態の最終変動であるかを判別するために、変動回数カウンタ223fcの値が1であるかを判別する(S8204)。S8204の処理において、変動回数カウンタ223fcの値が1であると判別した場合は(S8204:Yes)、RUSH遊技へと移行する前の最後の変動表示演出の演出態様を選択するための天井演出設定処理を実行して(S8206)、処理をS8208へと移行する。一方で、S8204の処理において、残時短回数が1ではないと判別した場合(S8204:No)、即ち、潜確状態(連荘モード)へと移行する可能性が無いため、変動パターンコマンドが示す変動種別に対応する演出態様を決定して(S8205)、処理をS8208へと移行する。これに対し、S8201の処理において、現在の遊技状態が通常状態であると判別した場合は(S8201:Yes)、次いで、変動パターンコマンドが示す変動種別に対応する通常モード用の演出態様を決定して(S8207)、処理をS8208へと移行する。
次に、図188のフローチャートを参照して、上述した天井演出設定処理(S8202,S8206)の詳細について説明する。図188に示した通り、天井演出設定処理(S8203(S8206))では、まず、入賞情報格納エリア223bのうち、第1特別図柄に対応する実行エリアのデータを読み出して(S8301)、読み出した実行エリアのデータが大当たりに対応するデータであるか否かを判別し(S8302)、大当たりであると判別した場合(S8302:Yes)、即ち、今回の特図1変動が大当たり変動であると判別した場合、変動パターンコマンドが示す変動種別に対応する演出態様(大当たりを報知するための演出態様を決定して(S8303)、本処理を終了する。即ち、第1特別図柄抽選にて大当たり当選した場合は、潜確状態へと移行すること無く大当たり遊技が実行されるため、頂上到達を報知する演出(図161(b)参照)の演出態様を決定すること無く、大当たりを報知するための演出態様(例えば、崖を登っている際中に大当たり当選を示す表示態様を表示させる演出態様)が決定される。このように構成することで、頂上到達演出が実行されたにも関わらず、大当たり遊技が実行され、その後、潜確状態以外の遊技状態が設定されてしまい、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
なお、本実施形態では、S8302の処理にて大当たり当選した特別図柄変動であると判別した場合は、選択された大当たり種別に関わらず、頂上到達演出を実行しないように構成しているが、これに限ること無く、大当たり遊技終了後に潜確状態が設定される大当たりに当選している場合は、頂上到達演出を実行した上でさらに、頂上に大当たり当選を示す表示態様を表示させる演出を実行するように構成しても良い。また、本実施形態では、確変状態の最終変動にて頂上到達演出を実行するか否かを判別する処理を実行するように構成しているが、これに限ること無く、確変状態中に大当たり遊技終了後に潜確状態が設定される大当たりに当選している場合(大当たり変動中)に、頂上到達演出を実行した上でさらに、頂上に大当たり当選を示す表示態様を表示させる演出を実行するように構成しても良い。これにより、確変状態中に実行される演出(キャラクタ811が頂上を目指す演出)の演出態様を、確変状態の残期間と、第1特別図柄抽選の抽選結果とに基づいて可変させることができ、且つ、頂上到達演出が実行された場合に、潜確状態が確実に設定されるように構成することができ、演出効果を高めることができる。
これに対し、S8302の処理において、実行エリアから読み出したデータが大当たりを示すデータではないと判別した場合は(S8302:No)、岩山の頂上にキャラクタ811が到達する演出態様(図169(b)参照)を決定し(S8304)、天井演出実行中フラグ223fhをオンに設定して(S8305)、本処理を終了する。
この天井演出設定処理(図189参照)を実行することにより、潜確状態へと移行した時点における第1特別図柄の抽選結果の先読み結果に応じて、頂上到達演出(図169(b)参照)の実行可否を好適に設定することができる。
次に、図190のフローチャートを参照して、上述した変動表示設定処理7(図187のS4153参照)にて実行される特図2用変動表示設定処理7(S5237)の詳細について説明する。この特図2用変動表示設定処理7(S5237)は、第2特別図柄変動の変動パターンに対応した変動演出を設定するための処理である。この特図2用変動表示設定処理7(S5237)が実行されると、まず、RUSH中フラグ223fgがオンであるか否かを判別し(S8401)、RUSH中フラグ223fgがオフであると判別した場合(S8401:No)、即ち、現在の遊技状態が通常状態、或いは潜確状態であると判別した場合は、次いで、確変状態が設定されているかを判別する(S8402)。
S8402の処理において、確変状態が設定されていないと判別した場合、即ち、現在の遊技状態が通常状態であると判別した場合は(S8402:No)、変動パターンコマンドが示す変動種別に対応する第2特別図柄の変動表示態様を決定し(S8403)、本処理を終了する。
一方、S8402の処理において、現在の遊技状態が確変状態であると判別した場合は(S8402:Yes)、確変状態中における第2特別図柄変動の変動表示態様を設定するための確変中設定処理(S8404)を実行し、本処理を終了する。この確変中設定処理(S8404)の詳細な内容については、図191を参照して後述する。
S8401の処理において、RUSH中フラグ223fgがオンであると判別した場合は(S8401:Yes)、次に、準備状態中フラグ223fdがオンであるか否かを判別し(S8405)、準備状態中フラグ223fdがオフであると判別した場合は(S8405:No)、RUSH遊技中(準備状態が終了している状態)であることを意味するため、潜確状態(RUSH遊技)中における第2特別図柄変動の変動表示態様を設定するためのRUSH中設定処理(S8410)を実行し、本処理を終了する。このRUSH中設定処理(S8410)の詳細な内容については、図192を参照して後述する。
一方、S8405の処理において、準備状態中フラグ223fdがオンである(即ち、準備状態中である)と判別した場合は(S8405:Yes)、次いで、変動パターンコマンドにより小当たりの変動種別が通知されたか否かを判別し(S8406)、小当たりの変動種別が通知されたと判別した場合は(S8406:Yes)、準備状態中フラグ223fdをオフに設定し(S8407)、今回の変動表示演出の演出態様として、RUSH突入を報知するRUSH突入演出の演出態様(図162(b)参照)を決定して(S8408)、本処理を終了する。
次に、図191を参照して確変中設定処理(S8404)の処理内容について説明をする。図191は、確変中設定処理(S8404)の内容を示したフローチャートである。この確変中設定処理(S8404)では、確変状態中に第2特別図柄変動が実行された際の演出態様を設定するためのものであり、確変状態中に小当たりCに当選し、確変回数(50回)を経過すること無く、潜確状態が設定される際の演出態様(ショートカット演出態様)を設定するための処理が実行される。上述した通り、本実施形態では確変状態中において右打ち遊技を実行した場合には、右側領域を流下する殆どの球が右電動役物164に入賞し、第1特別図柄変動が実行されるように構成している。しかしながら、右側領域を流下する球同士が衝突する等により、不規則な挙動をとった場合において稀に右第2入球口645へと球が入球し、第2特別図柄抽選が実行される場合がある。そして、確変状態中に実行された第2特別図柄抽選により小当たりCに当選した場合は、確変状態の終了条件である確変回数(50回)分の特別図柄変動の実行を行わずして確変状態を潜確状態へと移行させることができるように構成している。よって、確変状態中に第2特別図柄抽選(変動)が実行された場合には、遊技者に対して潜確状態へと移行するチャンスが訪れたことを示すために特別な演出が実行される。
確変中設定処理(S8404)が実行されるとまず、今回の第2特別図柄変動が小当たりCに当選している変動であるかを判別する(S8501)。小当たりCであると判別した場合は(S8501:Yes)、次に変動回数カウンタ223fcの値を読み出し(S8502)、S8502の処理で読み出した変動回数カウンタ223fcの値に基づいて確変残回数が5回以下であるかを判別し(S8503)、5回以下であると判別した場合は(S8503:Yes)、小当たりRUSH(RUSH遊技)突入を示す演出態様を決定し、後述するS8506の処理へ移行する。
一方で、S8503の処理において、確変算回数が5回以下では無い(6回以上である)と判別した場合は(S8503:No)、小当たりRUSH(RUSH遊技)にショートカット突入することを示す演出態様(例えば、ワープ演出)を決定し(S8504)、S8506の処理へ移行する。また、S8501の処理において、今回の変動が小当たりCに当選していないと判別した場合は(S8501:No)、そのままS8506の処理へ移行する。
S8506の処理では、確変中に特2変動(第2特別図柄変動)が実行されたことを示す演出態様(例えば、図161(a)に示した表示態様からキャラクタ811が炎を身に纏い(キャラクタ811の表示態様を可変させ)、山を勢いよく登り出す演出態様)を決定し(S8506)、決定された各種演出態様を示す表示用パターンコマンドを設定し(S8507)、本処理を終了する。
次に、図192を参照して、RUSH中設定処理(S8410)の内容について説明をする。図192は、RUSH中設定処理(S8410)の内容を示したフローチャートである。このRUSH中設定処理(S8410)では、RUSH遊技中に実行される第2特別図柄変動に対して各種演出を設定するための処理が実行される。
RUSH中設定処理(S8410)が実行されると、スーパーRUSH中フラグ223fiがオンに設定されているかを判別し(S8601)、オンに設定されていると判別した場合は(S8601:Yes)、次に、今回の変動が小当たりB当選しているかを判別する(S8602)。小当たりB当選していると判別した場合は(S8602:Yes)、変動停止時に実行中の第1特別図柄変動が強制停止されるため、スーパーRUSH終了のピンチを示す終了示唆演出の演出態様を設定し(S8603)、その他、変動パターンコマンドが示す変動種別に対応するRUSH用の演出態様を決定し(S8604)、本処理を終了する。
一方、S8602の処理において、今回の変動が小当たりB当選していない場合(S8602:No)、或いは、S8601の処理においてスーパーRUSH中フラグ223fiがオンに設定されていないと判別した場合(S8601:No)は、そのままS8604の処理へ移行し、その後本処理を終了する。
<第7実施形態の遊技盤構成を用いた別例について>
上述した第7実施形態では、図157に示した通り、遊技盤13の右側領域にスルーゲート67を通過した球が流下し得る流路を形成し、その流路内に右電動役物164を配設するように構成し、さらに、右電動役物164が閉状態(球が右電動役物164内に入賞困難となる状態)の間は、右電動役物164の開閉蓋164r1上を球が流下するように流路(図158参照)を形成し、開閉蓋164r1上を流下した球が入球可能となる位置に右第2入球口645を配設するように構成していた。そして、右電動役物164の開放パターン(普図当たり遊技の開放動作パターン)に応じて、右側領域を流下する球、ひいては、スルーゲート67を通過した球が流下可能な流路(以下、特定流路と称す)を流下する球が、右電動役物164へと入賞する割合(右電動役物164内に設けられた右第1入球口164r(第1特別図柄抽選の抽選契機となる始動口)へと入球する割合)と、右第2入球口645へと入球する割合(第2特別図柄抽選の抽選契機となる始動口へと入球する割合)と、を可変させることができるように構成していた。
具体的には、遊技状態として確変状態が設定されている場合は、特定流路を流下する球の殆どが右電動役物164へと入賞するように、普通図柄変動の変動時間と、右電動役物164の開放パターンと、を規定し、潜確状態が設定されている場合は、確変状態が設定されている場合よりも、特定流路を流下した球が右電動役物164へと入賞する割合を低くするように普通図柄変動の変動時間と、右電動―役物164の開放パターンと、を規定している。加えて、通常状態が設定されている場合は、潜確状態が設定されている場合よりもさらに、右電動役物164へと入賞する割合を低くするように普通図柄変動の変動時間を規定している。なお、潜確状態と通常状態とでは、共に普通図柄の低確率状態が設定されており、普図当たり遊技に実行される開放動作パターン(右電動役物164のの開放パターン)は同一であるが、普通図柄の変動時間を可変させることにより、普図当たり遊技が実行される間隔を異ならせ、結果として特定流路を流下した球が右電動役物164へと入賞する割合を異ならせるように構成していた。
上述した第7実施形態の構成によれば、設定されている遊技状態に応じて、球が入球し易い始動口(右第1入球口164r、右第2入球口645)を異ならせることにより、右打ち遊技を実行することにより主として特別図柄抽選が実行される特別図柄の種別を容易に異ならせることができるため、遊技者に対して異なる遊技状態が設定された場合に、異なる遊技性の遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができるものであった。
しかしながら上述した第7実施形態では、設定されている遊技状態(例えば、確変状態)に対して、主として特別図柄抽選が実行される特別図柄種別が規定されており、具体的には、確変状態中は第1特別図柄抽選が、潜確状態中は第2特別図柄抽選が実行され易くなるように構成していた。よって、設定されている遊技状態が可変設定されない限り、主として実行される特別図柄抽選に対応する特別図柄種別を異ならせることができず、同一の遊技状態で長期間遊技を行っている遊技者が早期に遊技に飽きてしまうという問題があった。
上述した問題を解決するためには、第7実施形態の構成に代えて以下の各構成、或いは各構成を組み合わせて用いると良い。
<構成例1:普図変動パターン選択テーブルの構成>
上述した第7実施形態では、図172(b)に示した通り、設定されている遊技状態と、第2変動種別カウンタCS3の値に対応させて変動パターンが規定されており、変動パターンを選択する処理が実行される場合に、取得している第2変動種別カウンタCS3の値に対応した変動パターンを選択するように構成していた。つまり、上述した第7実施形態では、同一の遊技状態が設定されている場合には、当該遊技状態中に実行された特別図柄変動の回数に関わらず、同一内容の変動パターンが規定されているデータテーブルから取得した第2変動種別カウンタCS3の値に基づいて変動パターンを選択するように構成していた。これに対して、本構成例1では、特定の遊技状態(確変状態)が設定されている状態で実行される特別図柄変動回数(確変大当たり遊技終了後に実行された特別図柄抽選回数)に応じて、選択される変動時間の選択割合や、選択される変動時間の長さを異ならせることができるよう普図変動パターン選択テーブルが構成されている。
つまり、上述した第7実施形態の普図変動パターン選択テーブル202fg(図172(b)参照)の構成に対して、遊技状態が設定されてからの特別図柄変動回数に対応させて異なる変動パターンが規定されている点で相違している。具体的には、確変状態が設定されてからの特別図柄変動回数が1〜2回の範囲では、変動時間が2秒の変動パターンが規定されており、3〜50回の範囲では、上述した第7実施形態の普図変動パターン選択テーブル202fgと同様に変動時間が0.8秒の変動パターンが規定されている。
このように構成することで、確変状態が設定されてから特別図柄変動が2回実行されるまでの間、普通図柄変動として変動時間が2秒の変動パターンが選択されることになる。よって、確変状態が設定されてからの所定期間(特別図柄変動が2回実行されるまでの期間)は、当該所定期間外(特別図柄変動が2回実行された以降の期間)よりも、右第2入球口645へと球を入球させ易くすることができる。これにより、確変状態中の一部期間のみ第2特別図柄抽選を実行させ易くすることができる。よって、確変状態中の一部期間のみ第2特別図柄抽選にて特定の小当たり(小当たりC)に当選し、予め定められた所定期間(確変回数50回)の経過を待たずして確変状態から、その確変状態よりも遊技者に有利となる潜確状態へと移行させ易くすることが可能となる。
なお、上述した構成例1では、確変状態が設定されてからの所定期間を、その所定期間以外の期間よりも遊技者に有利とするように選択され得る普通図柄の変動パターンを規定しているが、これに限ること無く、例えば、確変状態が設定されてから特定期間経過した場合に、遊技者に有利となる普通図柄の変動パターンが選択され易くなるように構成しても良い。このように構成することで、確変状態を終了させること無く特定期間を経過させた場合に、特定期間内よりも遊技者に有利な遊技を実行させることができる。よって、遊技状態が可変されること無く長時間の遊技を実行している遊技者に対して意欲的に遊技を行わせることができる。
また、上述した構成例1では、確変状態が設定されてからの特別図柄変動回数に応じて異なる変動時間(変動パターン)を選択するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、特別図柄変動回数に関わらず、変動時間が2秒の変動パターンと、変動時間が0.8秒の変動パターンとを選択可能に構成し、各変動パターンが選択される確率を、特別図柄変動回数に応じて異ならせるように構成し、具体的には、確変状態が設定されてからの特別図柄変動回数が所定条件を満たしている場合(例えば、確変状態が設定されてから実行された特別図柄変動回数が2回以内の場合で、或いは、確変状態が設定されてからの特別図柄変動回数が偶数の場合)のほうが、所定条件を満たしていない場合よりも遊技者に有利となる変動パターン(2秒の変動パターン)が選択され易くなるように構成しても良い。このように構成することで、各変動パターンの選択割合を特別図柄の変動回数に応じて可変設定するだけで遊技者に有利な遊技が実行される期間を容易に設定することができる。
上述した構成例1では、確変状態が設定された場合に参照する普図変動パターン選択テーブルを1種類としているが、これに限ること無く、確変状態が設定される契機となる大当たり種別に応じて、異なるデータテーブルを参照して普通図柄の変動パターンを選択するように構成しても良く、この場合、大当たり遊技の終了後に同一の確変状態が設定される大当たり種別であっても、当選した大当たり種別に応じて、異なるデータテーブル(普図変動パターンテーブル)を参照して普通図柄変動の変動パターン(変動時間)を選択させることができる。この場合、大当たり種別に応じて、有利期間(他の期間よりも遊技者に有利な遊技(例えば、第2特別図柄抽選)が実行され易い期間)の長さや、有利期間が設定されるタイミングを異ならせるように構成すると良い。また、特定の有利大当たり種別が設定された場合は、確変状態の全期間が有利期間となるようにし、特定の不利大当たり種別が設定された場合は、確変状態の全期間に対して有利期間が設定されないように構成しても良い。
なお、上述したように特定の遊技状態(確変状態)が設定されている期間のうち、一部の期間において、他の期間よりも遊技者に有利な遊技を実行可能に構成した場合には、遊技者に対して、現在の遊技状態に加え、現在が有利期間(他の期間よりも遊技者に有利な遊技(例えば、第2特別図柄抽選)が実行され易い期間)であるかを遊技者に示唆(報知)するための期間示唆演出を実行するように構成すると良く、例えば、上述した第7実施形態において確変状態中に実行される山登り演出(図161(a)参照)中に、ウサギを模したキャラクタ811をパワーアップさせた表示態様に変更させ、主表示領域Dmに「パワフルゾーン突入」の文字を表示し、頂上に到達するまでの期間が短縮し得る演出を実行するように構成すると良い。
このように構成することで、遊技者に対して、現在が有利期間であることを分かり易く報知することができる。よって、例えば、確変状態中に参照される普図変動パターンテーブルとして有利期間が異なる複数の普図変動パターンテーブルを複数用意しておき、確変大当たり当選時に設定された大当たり種別に基づいて、一の普図変動パターンテーブルを選択可能に構成した場合であっても、遊技者に対して有利期間を分かり易く報知することができる。なお、上述した期間示唆演出は、有利期間中のほうが有利期間外よりも実行され易くなるように構成されている全ての演出を対象とするものであり、遊技者に対して現在が有利期間であることを直接的に説明する演出以外の演出であっても、その演出が実行された時点で、現在が有利期間の可能性のほうが、有利期間外である可能性よりも高くなるため期間示唆演出に含まれる。よって、期間示唆演出は、その実行頻度が有利期間よりも低くなれば良く、有利期間外の期間(不利期間)にて実行されても良い。
また、上述した期間示唆演出、即ち、現在が有利期間である可能性が高いことを遊技者に示唆するための演出に加え、今回の確変状態にて参照される普図変動パターンテーブルが、確変状態中に参照可能な複数の普図変動パターンテーブルのうち、有利期間が設定され易い普図変動パターンテーブルであることを示唆する状態示唆演出を実行するように構成しても良い。
さらに、確変状態が設定されている場合において、右第2入球口645へと球が入球した場合に、球が右第2入球口645へと入球したことを報知するための報知演出の演出態様を、現在が有利期間であるか否かの判別結果に基づいて異ならせるように構成しても良く、例えば、有利期間中に右第2入球口645へと球が入球した場合には、入球頻度が高い状態(有利期間中)における球の入球であるため、遊技者を過剰に祝福する演出態様を設定すること無く報知演出を実行し、入球頻度が低い状態(不利期間中)で球が右第2入球口645へと入球した場合には、有利期間中に球が右第2入球口645へと入球した場合に設定され得る報知演出の演出態様よりも、遊技者を祝福する演出態様が設定されるように構成すると良い。このように特定の入球口に対する入球のさせ易さを異ならせた複数の期間を設定可能に構成した場合に、設定されている期間に応じて報知演出の演出態様を可変させることにより、入球し難い期間中に球を特定の入球口に入球させることができた場合に特別な演出態様の報知演出を実行することができる。
上述した構成例1では、所定条件(大当たり種別、遊技状態、特別図柄変動回数、変動種別カウンタCS3の値)に応じて普通図柄の変動時間を可変させることにより、特定流路(スルーゲート67を通過した球が流下する流路)を流下した球が右第2入球口645へと到達する割合を可変させるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、普通図柄抽選で当たり当選した場合に、その当たり当選した普通図柄変動が停止表示されてから普図当たり遊技が実行されるまでの期間(普図確定期間)の長さを、当選した普図当たり種別、或いは、選択された普図変動パターンの種別に応じて異ならせても良い。即ち、普通図柄変動が開始されてから普図当たり遊技が実行されるまでの期間を、所定条件(大当たり種別、遊技状態、特別図柄変動回数、変動種別カウンタCS3の値、普図抽選結果等)に応じて可変させることができるように構成しても良い。
<構成例2:右電動役物の開放動作構成>
上述した第7実施形態では、確変状態中に実行される普図当たり遊技における右電動役物164の開放動作パターンが1種類の例を示しているが、これに限ること無く、例えば、確変状態中に実行される普図当たり遊技における右電動役物164の開放動作パターンを複数種類設定可能に構成し、設定された開放動作パターンに応じて、普図当たり遊技中における右電動役物164が閉鎖状態(球が開閉蓋164r1を流下して右第2入球口645に)となる期間の長さを異ならせるように構成しても良い。このように構成することで、確変状態中に実行される普図当たり遊技の当たり種別に応じて特定流路(スルーゲート67を通過した球が流下する流路)を流下した球が右第2入球口645へと到達する割合を可変させることができる。
さらに、例えば、普図当たり遊技の開放動作パターンとして、第1開放状態(球を右電動役物164へと入賞し易い状態)が2秒間、第1閉鎖状態(球を右電動役物164へと入賞し難い状態)が5秒間、第2開放状態が0.5秒間設定される開放動作パターンを設定し、普図当たり遊技中に球が右電動役物164へと1個入賞した場合に普図当たり遊技が終了するように構成しても良い。
このように構成することで、例えば、第1開放状態中に球を右電動役物164に入賞させてしまうと、その時点で普図当たり遊技が終了してしまうが、第1開放状態中に球を右電動役物164へと入賞させないように遊技を実行することで、普図当たり遊技中に球を右第2入球口645へと到達させ易くすることができる。また、この場合、第1開放状態の期間が経過した時点で普図当たり遊技が終了する開放動作パターンも設定可能に構成すると良い。これにより、遊技者に対して普図当たり遊技中に球を発射させるか(右打ち遊技を実行するか)否かを選択させる楽しみを提供することができる。
以上、説明をした第7実施形態、及び第7実施形態の別構成例では、上述した第7実施形態では、図157に示した通り、遊技盤13の右側領域にスルーゲート67を通過した球が流下し得る流路を形成し、その流路内に右電動役物164を配設するように構成し、さらに、右電動役物164が閉状態(球が右電動役物164内に入賞困難となる状態)の間は、右電動役物164の開閉蓋164r1上を球が流下するように流路(図158参照)を形成し、開閉蓋164r1上を流下した球が入球可能となる位置に右第2入球口645を配設するように構成していた。そして、右電動役物164の開放パターン(普図当たり遊技の開放動作パターン)に応じて、右側領域を流下する球、ひいては、スルーゲート67を通過した球が流下可能な流路(以下、特定流路と称す)を流下する球が、右電動役物164へと入賞する割合(右電動役物164内に設けられた右第1入球口164r(第1特別図柄抽選の抽選契機となる始動口)へと入球する割合)と、右第2入球口645へと入球する割合(第2特別図柄抽選の抽選契機となる始動口へと入球する割合)と、を可変させることができるように構成し、確変状態中においては、第1特別図柄抽選よりも第2特別図柄抽選のほうが遊技者に有利となるように構成していた。つまり、特定流路の上流側に設けられた始動口のほうが下流側に設けられた始動口よりも遊技者に不利な抽選が実行されるように構成し、上流側に設けられた始動口への球の入賞割合を可変させることにより遊技者に有利となる抽選が実行される下流側の始動口への球の入賞割合を可変させるように構成していたが、これに限ること無く、例えば、特定領域の上流側に設けられた始動口に球が入球したほうが、下流側に設けられた始動口に球が入球するよりも遊技者に有利な抽選が実行されるように構成しても良い。
また、上述した第7実施形態では、遊技者に最も有利となる潜確状態がどの契機で設定されたとしても、具体的には、大当たり遊技の終了後に潜確状態が設定される大当たりに当選し、大当たり遊技の終了後に潜確状態が設定された場合、或いは、確変状態中に所定の移行条件(例えば、確変回数50回)が成立し潜確状態が設定された場合でも、潜確状態が設定される時点において、第1特別図柄の保留記憶(特図1保留)が所定個数(例えば4個)確保されている状態となり易くするために、大当たり遊技中、或いは確変状態中に実行される右打ち遊技において特図1保留を獲得することができるように構成していた。具体的には、確変状態中は第1特別図柄変動が実行され、大当たり遊技中は第1特別図柄変動が実行されないため、潜確大当たりに当選したことを契機に潜確状態が設定される場合のほうが、確変状態を経由して潜確状態が設定される場合よりも、特図1保留数が上限値(4)の状態で潜確状態が実行され易くなる。
また、潜確状態が設定されると、特図1保留の数に応じて有利度合いの異なる(変動時間の異なる)遊技(第2特別図柄抽選)を実行するように構成し、特図1保留数が少ない方が、特図1保留数が多い場合よりも遊技者に有利な遊技が実行されるように構成していた。
つまり、確変状態中に確変回数(確変状態中に実行される特別図柄変動回数)が50回に到達した場合には、確変回数50回に到達するまでに実行された右打ち遊技によって、特図1保留数が高確率で上限(4個)となるよう構成していた。さらに、上述した第7実施形態では、確変状態中に第2特別図柄抽選で小当たりCに当選した場合には、確変回数が50回に到達するよりも前に確変状態を潜確状態へと移行させることができるように構成していた。よって、例えば、確変状態が設定された直後に小当たりCに当選し、潜確状態に移行した場合は、他の移行条件の成立に基づいて潜確状態が設定された場合に比べて、潜確状態が設定される前における右打ち遊技の実行期間が短くなることから、潜確状態が設定された時点における特図1保留数を少なくし易くすることができる。よって、上述した他の移行条件(確変回数50回到達時に成立する移行条件)よりも遊技者に有利な移行条件とすることができる。
このように、特定の遊技状態(例えば、潜確状態)を設定するために複数の移行条件(大当たり、確変回数50回、小当たりC当選)を予め設定しておき、成立した移行条件の種別に応じて特定の遊技状態が設定されてからの有利度合いを可変可能に構成することにより、遊技者に対して設定される遊技状態だけでは無く、成立する移行条件に対しても興味を持たせることができる。さらに、同一の遊技状態(例えば、確変状態)が設定している状態で特定の遊技状態(例えば、潜確状態)を設定するために複数の移行条件(確変回数50回、小当たりC当選)として大当たりを介すること無く成立し得る移行条件を予め設定しておき、成立した移行条件の種別に応じて特定の遊技状態が設定されてからの有利度合いを可変可能に構成しているため、遊技者に対して大当たり当選することを目指す遊技と、有利な移行条件を成立させることを目指す遊技と、を並行して行わせることができる。さらに、予め設定されている特定の移行条件(小当たりC当選)は、成立するタイミングに応じて潜確状態設定後の有利度合いが可変され易くなるように構成しているため、具体的には、特図1保留数が少ない状態で移行条件が成立した場合は、潜確状態設定後に有利な遊技(スーパーRUSH)が実行され易くなるように構成しているため、遊技者に対してどのタイミングで移行条件が成立するのかを期待を持たせながら遊技を行わせることができる。また、特定の移行条件(小当たりC当選)は、特図1保留数に関わらず成立し得るものであるため、遊技者に対して常に特定の移行条件が成立することを期待させることができる。
上述した第7実施形態では、潜確状態へと移行させる複数の移行条件のうち、小当たりC当選により成立する移行条件が遊技者に最も有利となり得るように構成しているが、これに限ること無く、確変回数50回に到達した場合のほうが、遊技者に有利となるように構成しても良い。この場合、例えば、確変状態のほうが潜確状態よりも遊技者に有利となるように構成したり、特図1保留球数が多い状態で潜確状態が設定されたほうが、少ない状態で潜確状態が設定されるよりも遊技者に有利な遊技が実行されるように構成したりすれば良い。
また、図161(a)及び(b)を参照して示した確変状態中に実行される演出(山登り演出)として、移行条件が成立した場合に実行される演出の演出態様を、その時点における特図1保留球数に応じて可変させても良く、例えば、潜確状態設定後に有利な遊技を実行させるための実行条件が成立している場合(例えば、特図1保留球数が1個の状態で移行条件が成立している場合)は、成立していない場合よりも豪華な頂上(例えば、頂上が花畑になっている演出態様)に到達する演出を実行し、遊技者に対して有利な状態で移行条件が成立したことを報知するように構成しても良い。また、小当たりCに当選した時点(小当たりC当選した第2特別図柄変動が開始された時点)や、確変回数50回に到達することが確定した時点(特図1保留を先読みし、確変回数50回に到達するまでに大当たり当選しないことが確定した時点)で、右打ち遊技を中断させることを促す演出を実行しても良い。これにより、無駄に特図1保留が増加してしまうことを抑制することができる。
さらに、上述した第7実施形態では、潜確状態が設定された状態で、長時間変動の第1特別図柄変動(10分変動)が複数回実行されるまで遊技を中断することで、強制的に有利な遊技状態で遊技を行うことが可能なものであったが、これに対して、潜確状態中に長時間の間遊技を中断することで遊技者に最も不利な遊技が実行されるようにペナルティを設けると良い。具体的には、普通図柄の保留記憶数(普図保留数)に応じて、選択される普図変動パターンを異ならせるように構成し、普通図柄の保留記憶数が0の場合に選択される普図変動パターンが、普通図柄の保留記憶数が0よりも多い場合(例えば、3)の場合に選択される普図変動パターンよりも遊技者に不利となるように構成すると良い。より具体的には、長時間の変動時間が設定される普図変動パターンが選択され易くなるように構成すれば良い。
このように構成することで、潜確状態中に長時間遊技を中断させたことにより、普図保留数を0にした場合には、特図1保留が0から増加させ難い不利状況で遊技者に遊技を行わせることができる。また、これに限ること無く、例えば、普図保留数と特図1保留球数とに基づいて普図変動パターンを選択可能に構成しても良く、例えば、普図保留数が0で、特図保留数が1個或いは2個の場合は、普通図柄の変動時間として特図1保留球数が3個以上になり易くなるように短い変動時間が設定され易くし、普図保留数が0で、特図保留数が0個の場合は、新たに特図1保留を獲得し難くするために、長い変動時間が設定されるように構成すると良い。
さらに、普通図柄の保留記憶数に応じて、普図変動パターンを異ならせる構成を、以下の構成を有するパチンコ機10に適用しても良い。具体的には、パチンコ機10の遊技盤13の構成として、図157に示した第7実施形態のパチンコ機10の遊技盤13に対して、左側領域にもスルーゲート67を設け、左打ち遊技(左側領域に球を流下させる遊技)と、右打ち遊技(右側領域に球を流下させる遊技)との何れの遊技を行ったとしても球を入賞させることができる位置(例えば、第1入球口64の下方位置)に大当たり遊技中に開放動作される可変入賞装置650を配設する点で異ならせた遊技盤13の構成とし、大当たり遊技中に左打ち遊技と、右打ち遊技とを遊技者に選択させることができるように構成する。そして、右打ち遊技を行った場合と、左打ち遊技を行った場合とで、発射した球がスルーゲート67を通過する割合を異ならせる。これにより、大当たり遊技中に何れの遊技を行うかによって、大当たり遊技終了時に獲得している普通図柄の保留記憶数(普図保留数)を異ならせることができる。そして、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態として、普図保留数が多いほうが少ない場合よりも有利となる第1遊技状態と、普図保留数が多い方が少ない場合よりも不利となる第2遊技状態と、を設定可能に構成する。
このように構成することで、遊技者に対して、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態を予測しながら大当たり遊技中の遊技方法を選択させる楽しみを提供することができる。
<第7実施形態の変形例>
次に、図193から図200を参照して、上述した第7実施形態の変形例について説明をする。上述した第7実施形態では、第1特別図柄の抽選(特図1抽選)と、第2特別図柄の抽選(特図2抽選)と、を重複して実行可能な遊技機(所謂、同時変動仕様)において、特定の遊技状態(例えば、潜確状態)が設定された場合に、第1特別図柄変動の変動時間として長時間(例えば、10分)の変動パターンが、第2特別図柄変動の変動時間として短時間(例えば、1秒)の変動パターンが設定されるように構成し、更に、特図2抽選にて小当たり当選し得るように構成していた。
このように構成することで、潜確状態中は特図1抽選の実行回数よりも特図2抽選の実行回数を多くすることが可能となり、特図2抽選の抽選結果に基づいて実行される小当たり遊技を頻発させることで遊技者に有利な遊技を提供可能とするものであった。
これに対して本第7実施形態の変形例では、上述した第7実施形態と同様に第1特別図柄の抽選と、第2特別図柄の抽選と、を重複して実行可能な遊技機(所謂、同時変動仕様)において、特定の遊技状態(例えば、確変状態)が設定された場合に、一方の特別図柄(例えば、第1特別図柄)の変動時間が長くなる(例えば、10分)ように構成し、他方の特別図柄(例えば、第2特別図柄)の変動時間が短くなる(例えば、1秒)ように構成することで、他方の特別図柄抽選を優先的に実行されるものがある。
そして、他方の特別図柄抽選(例えば、第2特別図柄)の抽選が、一方の特別図柄抽選(例えば、第1特別図柄)の抽選よりも有利となるように(例えば、第2特別図柄抽選のほうが第1特別図柄抽選よりも小当たり当選し易くなる、或いは、大当たり当選した場合に実行される大当たり遊技の内容)構成し、特定の遊技状態(例えば、確変状態)中に遊技者に有利な遊技が行われ易くするものがある。
上述した遊技機では、少なくとも、確変状態が設定されている期間中は第1特別図柄抽選が遊技者に不利となる不利抽選となり、第2特別図柄抽選が遊技者に有利となる有利抽選となる。さらに、上述した遊技機では、特定の遊技状態(例えば、確変状態)を終了させるための終了条件の少なくとも1つに、一方の特別図柄抽選(例えば、第1特別図柄抽選)の抽選結果が所定の抽選結果(例えば、外れ当選又は大当たり当選)となった場合に成立する終了条件を設定し、不利特別図柄抽選により終了条件が成立するまでに、有利特別図柄抽選を数多く実行させる遊技性を提供することで、遊技の興趣を向上させるものがある。
しかしながら、上述した遊技機では、遊技者に有利な有利遊技状態となる特定の遊技状態(例えば、確変状態)が設定された場合において、その有利遊技状態が継続する期間が、第1特別図柄抽選の結果によってのみ設定されてしまうため、遊技者に対して有利遊技状態が長く継続することを期待しながら意欲的に遊技を行わせることが出来ないという問題があった。具体的には、第1特別図柄抽選の結果が有利遊技状態を終了させる抽選結果(例えば、大当たり遊技の終了後に通常状態が設定される大当たり当選)である場合は、その抽選結果を示すための特別図柄が停止表示されるまでの期間(抽選結果に基づく大当たり遊技が開始されるまでの期間)が、有利遊技状態が継続する期間となり、有利遊技状態が継続する期間が一旦設定されてしまうと、その期間を可変(破棄)することが出来ないという問題があった。
これに対して、本第7実施形態では、有利遊技状態中において主として実行される有利特別図柄抽選(第2特別図柄抽選)にて小当たり当選した場合に、実行中の不利特別図柄変動(第1特別図柄変動)を破棄し得るように構成している。即ち、実行中の不利特別図柄変動の結果が、有利遊技状態を終了させる結果(例えば、大当たり遊技の終了後に通常状態が設定される大当たり当選を示す結果)である場合には、その抽選結果を破棄することで、有利遊技状態を延長(継続)させることが可能に構成している。また、実行中の不利特別図柄変動(第1特別図柄変動)を破棄した場合には、その破棄された不利特別図柄変動によって不利特別図柄変動の回数が更新(加算)されないように構成しているため、有利遊技状態を終了させるための終了条件として、有利遊技状態中における不利特別図柄変動の回数が所定回数(例えば、2回)に到達した場合に成立する変動回数終了条件を設定している場合においても、有利遊技状態を延長(継続)させることが可能に構成している。
このように構成することで、有利遊技状態が継続する期間を、有利特別図柄(第2特別図柄)の抽選結果に基づいて可変させることができるため、有利遊技状態中の遊技を行う遊技者に対して意欲的に遊技を行わせることができる。
さらに、本変形例では、有利遊技状態(確変状態)にて有利特別図柄抽選で小当たり当選した場合に、上述した実行中の不利特別図柄変動(第1特別図柄変動)を破棄する小当たり種別(小当たりB)と、実行中の不利特別図柄変動(第1特別図柄変動)を破棄した上で、有利遊技状態を終了させる小当たり種別(小当たりC)と、を少なくとも設定可能に構成している。
つまり、本第変形例では、有利遊技状態を終了させるための終了条件として、有利特別図柄(第2当別図柄)の抽選結果に基づいて成立する終了条件を設定するように構成している。このように有利遊技状態を終了させるための終了条件を複数設けることにより、遊技者に対して有利遊技状態が継続する期間の長さを予測させ難くすることができる。
また、有利遊技状態中における有利特別図柄(第2特別図柄)の抽選結果に基づいて成立し得る終了条件を設定しているため、遊技者に意外性のある遊技を提供することができる。加えて、上述した通り、有利特別図柄抽選にて小当たり当選した場合に、設定される小当たり種別によって、有利遊技状態が継続する期間を、短くしたり、長くしたりすることができるため、有利特別図柄(第2特別図柄)の抽選で小当たり当選した場合に、その後の遊技内容を遊技者に注視させることができる。
さらに、本変形例では、上述した第7実施形態と同様に、不利特別図柄(第1特別図柄)の保留球数(特別図柄の保留球数、有利特別図柄の保留球数との合算数)に応じて、有利特別図柄(第2特別図柄)変動の変動時間を可変設定可能に構成しており、具体的には、不利特別図柄(第1特別図柄)の保留球数(不利特別図柄の保留球数、有利特別図柄の保留球数との合算数)が少ないほど、有利遊技状態(確変状態中)中に実行される第2特別図柄変動の変動時間として短時間の変動時間が設定され易くなるように構成している。
これにより、有利特別図柄(第2特別図柄)の抽選で小当たり当選し、実行中の不利特別図柄変動を破棄させることで、有利遊技状態における第2特別図柄の抽選回数を増加させることができる。
さらに、上述した第7実施形態では、大当たり遊技終了後に特別図柄の高確率状態が設定された場合には、次に特別図柄抽選によって大当たり当選するまでの間、特別図柄の高確率状態が継続するように構成し、普通図柄の確率状態は、所定の移行条件(特定の小当たり当選、或いは、所定回数の特別図柄抽選の実行)が成立した場合に高確率状態から低確率状態へと移行するように構成していた。このように構成されたパチンコ機10では、特別図柄の高確率状態が一度設定されると、次の大当たり当選まで特別図柄抽選における大当たり当選確率を高めることができるため遊技者に安心して遊技を行わせることができるものであったが、一方で、特別図柄の高確率状態が設定されてしまうと、大当たり当選するまで特別図柄の高確率状態が終了することが無いため、特別図柄の高確率状態中において遊技者の遊技意欲が低下してしまうという問題があった。
これに対して、本変形例では、特別図柄の高確率状態が低確率状態へと移行する条件を追加し、特別図柄抽選で大当たり当選しない場合であっても、特別図柄の高確率状態が低確率状態へと移行し得るように構成している。これにより、特別図柄の高確率状態が設定された場合であっても、大当たり当選すること無く特別図柄の高確率状態が終了する場合があるため、特別図柄の高確率状態中を遊技している遊技者に対して緊張感を持たせた遊技を行わせることができる。
加えて、本変形例では、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定された場合に、第1移行条件が成立すると特別図柄の低確率状態が設定され、第2移行条件が成立すると普通図柄の低確率状態が設定されるように構成し、第1移行条件が第2移行条件よりも先に成立した場合は、確変状態から時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)へと移行し、第2移行条件が第1移行条件よりも先に成立した場合は、確変状態から潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)へと移行するように構成している。そして、両方の移行条件が成立した場合に通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)が設定されるように構成している。
つまり、確変状態中に成立し得る第1移行条件と、第2移行条件と、の成立順序によって異なる過程を経て、最終的に通常状態へと移行するように構成している。このように構成することで、確変状態中を遊技している遊技者に対して、確変状態がいつ終了するのかだけでは無く、確変状態からどの遊技状態へと移行するのかについても興味を持たせることができる。
さらに、上述した第7実施形態のパチンコ機10は、潜確状態が設定されている間は、第1特別図柄変動の変動時間として長時間(例えば10分)の変動パターンが設定され、通常状態が設定されている間は、第2特別図柄変動の変動時間として長時間(例えば、10分)の変動パターンが設定されるように構成しており、本変形例のように特別図柄抽選で大当たり当選しない場合であっても成立し得る第1移行条件(例えば、特別図柄抽選の実行回数が50回)を設定した場合には、第1移行条件が成立したことに基づいて設定される通常状態中に、第1特別図柄変動と第2特別図柄変動とが共に長時間(例えば、10分)変動してしまう虞があり、遊技者に対して円滑に遊技を行わせることが出来ないという問題があった。
これに対して、本変形例では、一方の特別図柄変動(例えば、第1特別図柄変動)の変動パターンとして長時間変動が設定される遊技状態(例えば、確変状態)から、他方の特別図柄変動(例えば、第2特別図柄変動)の変動パターンとして長時間変動が設定される遊技状態(例えば、通常状態)へと、特別図柄の大当たり当選を介さずに直接移行することが無いように構成し、第1特別図柄変動と第2特別図柄変動とが共に長時間(例えば、10分)変動してしまう事態が発生し難くなるように構成している。これにより、遊技者に対して円滑に遊技を行わせることができる。
まず、図193に基づいて、本変形例におけるパチンコ機10の遊技盤13の構成について説明をする。図193は第7実施形態の変形例におけるパチンコ機10の遊技盤13を模式的に示した正面図である。本変形例のパチンコ機10は、上述した第7実施形態のパチンコ機10(図157参照)に対して、遊技盤13に形成される遊技領域のうち、右側領域(可変表示ユニット80の右側に形成される領域)の構成の一部が相違し、それ以外の構成は同一である。同一の構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図193に示した通り、本変形例では、右側領域の上流側に振分部材700を設け、右打ち遊技によって発射された球が振分部材700の左側に形成される左側流路701と、右側流路702とに交互に振り分けられるように構成している。
左側流路701の上流側には、左側流路701の流下面を形成する可動蓋1500が設けられており、パチンコ機10に電源が投入されると、図示しない可動制御手段によって一定の開閉動作が実行されるように構成されており、可動蓋1500の下方に配設された右側第1入球口64bに球が入球可能な開放状態と、入球困難(不可能)な閉鎖状態とに、位置するように開閉動作が実行されるように構成している。
具体的には、主制御装置110のメイン処理(図55参照)にて4ミリ秒毎に実行される処理として、可動蓋開閉処理を設け、可動蓋開閉処理によって、0.1秒の開放期間と、平均0.8秒の閉鎖期間とを予め定められたシナリオに沿って繰り返す開閉動作が実行される。このように開閉制御される右側第1入球口64bは、第1入球口64よりも球が入球し難くなるように構成されている。
そして、左側流路701を流下し、可動蓋1500上を流下した球(閉鎖状態に位置する可動蓋1500上に形成された流路を流下した球)は、左側流路701の屈曲部を流下し、左側流路701の流下端部が臨む位置に植設された釘により電動役物640aに向けて流下する。
一方、振分装置700により右側流路702には屈曲部が形成されており、その屈曲部の流下面の一部となるように、小当たり用アタッカ(可変入球手段)3650が配設されている。この小当たり用アタッカ3650は、第2特別図柄抽選で小当たり当選したことに基づいて実行される小当たり遊技中に開閉制御される開閉蓋3650aと、開閉蓋3650aが開放状態である場合に流入した球が流下する流路と、その流路を流下した球が入球する小当たり用入賞口3653とから構成されている。なお、小当たり遊技中における開閉蓋3650aの開閉制御内容については、上述した第1実施形態におけるパチンコ機10の主制御装置110のメイン処理(図55参照)にて実行される役物当たり制御処理の内容と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
ここで、常時可動部材1500の動作について詳細に説明をする。この常時可動弁1500は、パチンコ機10に電源が投入されたことに基づいて、予め定められたタイミングで開放位置(開放状態)と閉鎖位置(閉鎖状態)とに可変されるように構成されている。具体的には、主制御装置110のメイン処理(図55参照)において4ミリ秒毎に実行される可動部材駆動処理(図示せず)において、ROM203に格納されている可動シナリオに基づいて動作制御されている。この可動シナリオは、常時可動部材1500を0.1秒間開放させ、その後0.8秒間閉鎖させる動作を繰り返し実行するものである。
つまり、本変形例の遊技盤13では、右打ち遊技にて発射された球が、1.2秒間隔で第1流路701に流入し、常時可動部材1500が配設されている転動面を転動しながら下流方向へと流下していく。この球が第1流路701に流入し、常時可動部材1500上を転動(または、常時可動部材上に落下)するタイミングと、常時可動弁1500が開放状態となるタイミングとが合致した場合に球が開放状態の常時可動部材1500を通過して、右第1入球口64bに入球することになる。
常時可動部材1500上を転動(または、常時可動部材上に落下)するタイミングは、1.2秒間隔であり、常時可動弁1500が開放状態となるタイミングとは、0.9秒中の0.1秒であるため、両者が合致するタイミングは約15.6秒に一回となる。即ち、右打ち遊技を連続して実行した場合には、1分間に約4発の球が右第1入球口64bに入球することになる。
つまり、大当たり遊技中や時短遊技中といった、右打ち遊技が継続的に実行される遊技状態においては、定期的に右第1入球口64bに球が入球することになるため、大当たり遊技が終了して確変状態が設定された場合に、第1特別図柄の保留(特図1保留)が無い状態が発生することを防止することができる。また、常時可動弁1500が1回に開放する期間として、遊技者が狙い打ちすることが困難な期間(0.1秒)が設定されているため、遊技状態が通常状態において、第1入球口64を狙う左打ち遊技よりも右打ち遊技のほうが遊技者に不利とすることができる。
具体的に説明をすると、遊技状態が通常状態の場合において、左打ち遊技を行うと、発射された250発の球のうち、第1入球口64に約15発が入球するように設計されており、球が入球した場合は5発の賞球が払い出される。また、一般入球口63に約5発が入球するように設計されており、球が入球した場合5個の賞球が払い出される。よって、左打ち遊技では、250発の球を発射した場合に、払い出される賞球を再度発射させることも考慮すると、約20個の球を第1入球口64に入球させることが可能となる。
一方、遊技状態が通常状態の場合において、右打ち遊技を行った場合は、発射された250個の球のうち、右第1入球口64bに約9発が入球するように設計されており、球入球した場合は2発の賞球が払い出される。また、右側領域には一般入球口63が設けられていない。よって右打ち遊技では、250発の球を発射した場合に、払い出される賞球を再度発射されることを考慮したとしても、約10個の球を右第1入球口64bに入球させることしかできない。従って、遊技状態が通常状態の場合において、遊技者が右打ち遊技を行うことを抑制することができる。
なお、本実施形態では、右打ち遊技によって発射された球が通過する遊技領域(右側領域)に一般入賞口63を設けていないが、遊技状態が通常状態において、左打ち遊技よりも右打ち遊技のほうが遊技者に有利とならない程度の設計思想の基、一般入賞口63を配設してもよい。これにより、時短状態中や大当たり状態中の右打ち遊技において、賞球として払い出される球数を増加させることができる。
さらに、右打ち遊技によって発射された球が可動蓋1500に到達するまでの経路に、球の流下を遅らせる遅延手段として振分部材700を設けているため、右打ち遊技によって発射された球が可動蓋1500に到達するタイミングを予測させ難くすることができる。なお、本変形例では、球の流下を遅らせる(球の流下挙動を異ならせる)ための目的と、右打ち遊技によって発射された球を複数の流路へと振り分けるための目的と、を兼ねて振分部材700を設けているが、これに限ること無く、個々の目的に対してそれぞれ別の構成を用いても良いし、振分部材700によって第1流路701へと振り分けられた球に対して、その球の流下期間(可動蓋1500へと到達するまでの流下期間)を異ならせるための遅延手段(例えば、流下面の摩擦係数を他の流下面と異ならせた流路や、球の流下方向が途中で分岐し、何れに分岐された場合であっても最終的に可動蓋1500へと到達する流路)を設けても良い。
次に、第1流路701、及び第2流路702を流下した球が到達する電動役物640aについて説明をする。図193に示した通り、電動役物640aは第1流路701を流下した球、及び、第2流路702を流下した球の何れもが到達し得る領域に設けられ、普通図柄抽選にて当たり当選した場合に実行される普図当たり遊技によって、電動役物640aに到達した球を第2入球口640に向けて流下させることが可能な誘導状態(突出状態)と、電動役物640aに到達した球を受け入れることができない解除状態(埋設状態)と、に可変される。
さらに、上述した普図当たり遊技として実行される電動役物640aの可変態様(開閉制御内容)は、設定されている普通図柄の確率状態に応じて異ならせており、普通図柄の高確率状態が設定されている遊技状態(確変状態、時短状態)では、電動役物640aに到達した球が第2入球口640へと到達するのに十分な時間(例えば、3秒)、電動役物640aが誘導状態となるように開閉制御され、普通図柄の低確率状態が設定されている遊技状態(通常状態、潜確状態)では、電動役物640aに到達した球が第2入球口640へと到達し得ない時間(例えば、0.1秒)、電動役物640aが誘導状態となるように開閉制御される。
このように構成することにより、普通図柄の低確率状態が設定される遊技状態(例えば、通常状態、潜確状態)中は、右打ち遊技よりも左打ち遊技が有利者に有利な有利遊技とし、普通図柄の高確率状態が設定される遊技状態(例えば、確変状態、時短状態)中は、左打ち遊技よりも右打ち遊技のほうが遊技者に有利な有利遊技とすることができる。
最後に、電動役物640aを通過した球(第1流路701を流下した球、及び第2流路702を流下した球)は、V入賞装置2650へと到達する。このV入賞装置2650は、特別図柄抽選で大当たり当選した場合に実行される大当たり遊技によって開閉制御されるものであり、大当たり遊技中にV入賞装置2650へと入賞した球が特定ゲートをくぐることによって、その大当たり遊技終了後に特別図柄の高確率状態を設定することができるように構成している。
次に、V入賞装置2650の内部構造について、図194〜図196を参照して説明をする。まず、図194を参照してV入賞装置2650の構造について詳細に説明をする。図194は、このV入賞装置2650の分解斜視図である。
V入賞装置2650は、図194に示すように、遊技盤13の前面側に突出して配置される開口部形成部材2650b、その開口部形成部材2650bの背面側に組み合わされて、V入賞装置2650を遊技盤13にビス留めするためのベース部材2650cと、そのベース部材2650cの背面側に配置されてベース部材2650cの背面側よりパチンコ機10の前面側に対してLEDを点灯させるためのLEDが複数配置されたLED基板2650dと、そのLED基板2650dをベース部材2650cと狭持する裏カバー体2650eと、開口部形成部材2650bに形成されている大当たり用入賞口(大当たり入賞口)2650aを開閉するための開閉扉2650f1を有した開閉ユニット2650fと、裏カバー体2650eの背面側に組み合わされて流路を形成する流路カバー体2650gと、裏カバー体2650eと流路カバー体2650gとで形成された流路に突出して遊技球の流路を切り替える切替部材2650hと、その切替部材2650hと係止されるリンク部材2650iと、流路カバー体2650gの背面側に配置される背面カバー体2650jと、その背面カバー体2650jの背面側に固定されて、リンク部材2650iを作動させる流路ソレノイド2650kと、その流路ソレノイド2650kを背面側から覆って背面カバー体2650jにビスにより固定するための固定用カバー体2650mとで構成されている。
図195は、V入賞装置2650の断面図である。図195(c)はV入賞装置2650の上面図であり、図195(b)は、V入賞装置2650のLb−Lb断面図である。図195(b)に示すように、V入賞装置2650には、遊技球が入球可能な開口部である大当たり用入賞口(大当たり入賞口)2650aが形成されている。大当たり用入賞口(大当たり入賞口)2650aは、パチンコ機10の上方を略長方形状の開口が形成されており、その開口を通過した遊技球が図195(b)の左方向に誘導されるように左下方に傾斜した底面が形成されている。底面の左端部には、遊技球の入賞を検知するための磁気センサ(球検知スイッチ)2650c1で構成された検出口2650a1が配置されている。この検出口2650a1を通過した遊技球は、図195(b)で示す裏カバー体2650eの背面側に形成された振り分け流路へと誘導される。
なお、図195(b)に示すように大当たり用入賞口(大当たり入賞口)2650aの開口は、遊技盤13側より出没可能なシャッター機構で構成された開閉扉2650f1により球が入球可能な開放状態と入球不可能(入球困難)な閉鎖状態とに可変される。閉鎖状態では、開口が完全に開閉扉2650f1によって覆われ、開閉扉の上部を球が転動可能に構成される。また、開放状態では、開閉扉2650f1は、ベース部材2650cの内側(遊技盤13の内部)に退避されることにより大当たり用入賞口(大当たり入賞口)2650a内から退避されるように構成されている。
また、開放状態においては、遊技球が流下する方向と直交する面をV入賞装置2650の開口として構成することができるので、より多くの遊技球を効率よく大当たり用入賞口(大当たり入賞口)2650a内に入賞させることができる。よって、大当たり遊技中に球を確実のV入賞装置2650に入賞させることができ、遊技の効率化を図ることができる。
図195(a)は、図195(b)に示すLa−La断面図である。図195(a)に示すように検出口2650a1を有する磁気センサ2650c1は、裏カバー体2650eの振り分け流路側へと検出口2650a1が傾くようにベース部材2650cに固定されている。
次に、図196を参照して、裏カバー体2650eの振り分け流路に誘導された球が後述する通常排出流路2650e1と特別排出流路2650e2とに振り分けられる構成について説明する。
図196(a)は、球が特別排流路2650e2に振り分けられるように切替部材2650hが作動された状態を示す裏カバー体2650eの背面図である。図196(a)に示すように、切替部材2650hは、リンク部材2650iの突部が挿入される係止穴2650h1と球を誘導する誘導片2650h2とを有しており、流路カバー体2650gに背面側より回動可能に軸支されている。ここで、流路カバー体2650gには、この誘導片2650h2を挿通することが可能な開口部が設けられており、流路カバー体2650gの背面側より振り分け流路内に誘導片2650hを回動可能に配置することが可能に構成されている。
図196(a)に示すように、検出口2650a1より振り分け流路内に誘導された球は、左斜め下方に配置された誘導片2650h2の上面に誘導されて特別排出流路(特定ゲート)2650e2に誘導される。特別排出流路(特定ゲート)2650e2は、流入した球が特定領域(検知スイッチ)2650e3を通過するVルートを有するように構成されており、特別排出流路(特定ゲート)2650e2に流入した球の通過を検出可能な検知スイッチ2650e3に検出され、その後、アウト球としてパチンコ機10外へ排出される。
ここで、詳細については後述するが、本実施形態におけるパチンコ機10では、大当たり遊技中に上記した検知スイッチ2650e3が球を検知した場合、即ち、Vルートを球が通過することにより、特別図柄の高確率状態が設定されるように構成されている。つまり、特定領域(検知スイッチ)2650e3は、特別図柄の高確率状態を設定させるためのトリガとして構成されている。また、切替部材2650hは、大当たり遊技中にV入賞装置2650に入賞した球の流路として、特定領域(検知スイッチ)2650e3を通過可能な流路(特別排出流路(特定ゲート)2650e2)、或いは特定領域(検知スイッチ)2650e3を通過不可能(困難)な流路(通常排出流路2650e1)の何れかの流路を設定するためのものであって、流路ソレノイド2650kをオンに設定することでV入賞装置2650に入賞した球が特別排出流路2650e2を流下するように流路を切り替える(図196(a)参照)ように構成している。
次に、図198を参照して、本変形例における遊技状態の移行内容について説明をする。図198は、第7実施形態の変形例における遊技状態の移行内容を模式的に示した遷移図である。本変形例では、特別図柄抽選で大当たり当選する確率が1/200に設定されており、通常状態が設定されている状態では、左打ち遊技によって第1入球口64に球を入球させることにより第1特別図柄の抽選を実行させる遊技が行われる。第1特別図柄抽選(特図1抽選)で大当たり当選した場合は、大当たり種別として40%の割合で大当たりAが設定され、60%の割合で大当たりBが設定されるように構成している。そして、第2特別図柄抽選(特図2抽選)で大当たり当選した場合は、大当たり種別として100%の割合で大当たりCが設定されるように構成している。
大当たり種別として大当たりAが設定された場合は、上述した第7実施形態の大当たりA7(図169参照)と同一の大当たり遊技が実行され、大当たり遊技の終了後に通常状態が設定される。大当たりBが設定された場合は、上述した第7実施形態の大当たりB7(図169参照)と同一の大当たり遊技が実行され、大当たり遊技の終了後に確変状態が設定される。本変形例では、確変状態が設定される場合に、特別図柄の高確率状態(特図高確率)の終了条件(第1移行条件)として、特別図柄の高確率状態中に実行された特別図柄抽選回数(ST回数)50回が設定され、普通図柄の高確率状態(普図高確率)の終了条件(第2移行条件)として、普通図柄の高確率状態中に実行された特別図柄抽選回数(時短回数)70回(第2移行条件A)、或いは、特図1抽選回数2回(第2移行条件B)が設定されるように構成している。
大当たり遊技が実行されると、右打ち遊技が行われる。図193を参照して上述した通り、大当たり遊技中に右打ち遊技を実行することにより、大当たり遊技終了後には、第1特別図柄の保留球数(特図1保留球数)が上限(4)に到達し易くすることができる。確変状態中は、右打ち遊技により特図2抽選を実行させる遊技が行われる。本変形例では、遊技者に最も有利となる遊技状態が確変状態となるように、特図1抽選よりも特図2抽選が遊技者に有利な抽選を実行するように構成し、且つ、普通図柄の高確率状態が設定されている場合に特図2抽選が実行され易くなるように構成している点で上述した第7実施形態と相違している。
具体的には、特図1抽選よりも特図2抽選のほうが小当たり当選し易く構成しており、特図2抽選で小当たり当選する確率が1/20に設定している。さらに、特図1抽選で大当たり当選する場合よりも、特図2抽選で大当たり当選する場合のほうが、大当たり遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態(確変状態)が設定され易くなるように構成している。また、上述した第7実施形態において潜確状態中の変動パターンを選択する際に参照された潜確用7テーブル203fe3を、普通図柄の高確率状態中の変動パターンを選択する際に参照し、第7実施形態において普通図柄の高確率状態中の変動パターンを選択する際に参照された確変用7テーブル202fe2を、潜確状態中の変動パターンを選択する際に参照するように構成している。
このように構成された本実施形態では、普通図柄の高確率状態が設定される確変状態、及び時短状態において特図2抽選が主に実行される右打ち遊技が行われ、普通図柄の低確率状態が設定される通常状態、及び潜確状態において特図1抽選が主に実行される左打ち遊技が行われる。
次に、確変状態中における遊技結果と、遊技状態の移行内容との関係について説明をする。上述した通り、本変形例では、成立した場合に確変状態から時短状態へと移行する第1移行条件と、成立した場合に確変状態から潜確状態へと移行する第2移行条件と、が設定されている。具体的には、第1移行条件として、特別図柄の高確率状態中に実行された特別図柄抽選回数(ST回数)50回が設定され、第2移行条件として、普通図柄の高確率状態中に実行された特別図柄抽選回数(時短回数)70回(第2移行条件A)、或いは、特図1抽選回数2回(第2移行条件B)が設定されるように構成している。
つまり、確変状態が設定されてから、大当たり当選すること無く、特別図柄抽選が50回実行されると、時短状態へと移行し、その後、時短状態中の特別図柄抽選が20回実行されると、通常状態へと移行するように構成している。ここで、本変形例では、確変状態中において、第1特別図柄の保留球数(特図1保留球数)に応じて、第2特別図柄の変動時間として異なる変動時間が設定されるように構成している。具体的には、上述した第7実施形態における潜確用7テーブル203fe3と同様に、特図1保留球数が所定数以下の場合(例えば1,2)に、所定数以上の場合(例えば、4)よりも短い変動時間が選択され易くなるように構成している。
このように構成することで、設定期間(ST回数50回)が規定されている確変状態において、遊技者に有利な抽選が実行され易い特図2抽選の実行回数を増加させるために、特図2抽選で小当たりBに当選し、特図1変動を破棄することで特図1保留球数を減少させるという斬新な遊技を遊技者に行わせることができる。
さらに、本変形例では、第2移行条件Bを設定しているため、例えば、大当たり遊技が終了後に確変状態が設定された場合に、遊技を中断し、特図1変動を複数回実行させることで特図1保留球数を減少させる行為を実行した場合には、第2移行条件Bが成立し、確変状態から潜確状態へと移行するように構成している。よって、長時間の変動時間が選択され易い確変状態中の特図1変動が実行されている期間、遊技を中断することにより遊技の稼働が低下してしまう事態が発生することを抑制することができる。
次に、遊技状態が移行する場合における各特別図柄の変動状況について説明をする。まず、確変状態が設定されている状態で第2移行条件Bが成立し、潜確状態が設定される際の流れについて説明をする。上述した通り、第2移行条件Bは、特図1変動が停止表示された際に成立し得るものであるため、潜確状態が設定された直後に新たな特図1変動が実行される。この新たに実行される特図1変動は、潜確状態中に参照される変動パターンテーブルを用いて変動パターン(変動時間)が選択されるため、特図1変動の変動パターンとして通常状態中に選択され得る変動パターンが選択されることになる。よって、長時間の特図1変動の実行中に、長時間の特図2変動が実行されてしまうことを抑制することができる。
一方、確変状態中に第1移行条件が成立し、時短状態が設定される場合について説明をする。上述した通り、第1移行条件は、特図1変動が停止表示された場合、或いは、特図2変動が停止表示された場合の何れにおいても成立し得るものであるため、時短状態が設定されたタイミングにおいて、長時間の特図1変動が実行されている場合がある。しかしながら、時短状態は、特図抽選が20回、或いは、特図抽選で大当たり当選するまで継続するように構成しており、時短状態中に実行される特図2変動20回分の変動時間の合算値が少なくとも潜確状態中に設定される特図1変動の変動時間よりも長くなるように構成している。そして、時短状態中に実行される特図1変動は、潜確状態中に実行される特図1変動よりも短い変動時間が選択され易くなるように変動パターンテーブルの内容が規定されている。
このように構成することで、確変状態から時短状態へと移行し、その後、通常状態へと移行する場合において、第1特別図柄変動と第2特別図柄変動とが共に長時間(例えば、10分)変動してしまう事態が発生することを抑制することができる。なお、時短状態中や潜確状態中において、特図抽選で大当たり当選した場合は、実行中の特図変動が破棄されるため、大当たり遊技終了後には、大当たり遊技終了後に設定された遊技状態に応じた新たな特図抽選が実行される。よって、大当たり当選を契機に新たな遊技状態が設定される場合において、大当たり当選前から実行していた長時間の特図変動が大当たり遊技終了後も継続して実行されることにより、第1特別図柄変動と第2特別図柄変動とが共に長時間(例えば、10分)変動してしまう事態が発生することを抑制することができる。
以上、説明をした通り、本変形例では、第1特別図柄抽選と、第2特別図柄抽選とを重複して実行可能に構成し、第1特別図柄抽選で大当たり当選した場合よりも第2特別図柄抽選で大当たり当選したほうが大当たり遊技終了後に確変状態が設定され易くなるように構成している。このように構成することで、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態の点において、第1特別図柄抽選よりも第2特別図柄抽選のほうが遊技者に有利な抽選(遊技)となる。
なお、本変形例と同一の技術思想を本変形例とは異なる遊技性を有するパチンコ機10に適用しても良く、例えば、上述した第1実施形態から第3実施形態を用いてパチンコ機10のように、特別図柄抽選で大当たり当選しなくても、所定の実行条件(例えば、特電始動口への球の入球や、特別図柄抽選で小当たりに当選)が成立した場合に所定遊技(役物当たり遊技、小当たり遊技)を実行可能にし、その所定遊技中に開放動作される可変入球手段へと入球した球が特定領域(例えば、V入賞口)へと入球したことを契機に大当たり遊技が実行されるパチンコ機10に適用しても良い。
この場合、図197(a),(b)に示した通り、小当たり用アタッカ3650の内部構造を変更し、小当たり用アタッカ3650に入賞した球が普通入賞口3652或いはV入賞口3653の何れかに入賞するように可動弁3651が可動するように構成し、球がV入賞口3653へと入賞した場合(図197(b)参照)に大当たり遊技が実行されるように構成すれば良い。また、小当たり用アタッカ3650に入賞した球が普通入賞口3652に入賞した場合(図197(a)参照)であっても、V入賞口3653に入賞した場合と同一の賞球を付与するように構成すると良い。
次に、図199及び図200を参照して、本変形例において実行される演出内容について説明をする。上述した通り、本実施形態では確変状態を終了させるための様々な移行条件が設定されており、成立した移行条件に応じて確変状態を異なる遊技状態へと移行させるように構成している。そのうち、確変状態中に特図1変動が所定回数(2回)実行された場合に成立する第2移行条件Bに関する演出内容について説明をする。
本変形例では、特図2抽選で小当たり当選した場合に、上述した第7実施形態と同様に、実行中の特図1変動を中断させる小当たり種別(小当たりA、小当たりC)と、実行中の特図1変動を破棄させる小当たり種別(小当たりB)と、を設定可能に構成している。そして、特図1変動が破棄されること無く停止表示された場合に、特図1変動回数が更新されるように構成している。
つまり、特図2抽選で小当たり当選した場合に小当たりBが設定されると、実行中の特図1変動が破棄され、特図1変動回数が更新されること無く、新たな特図1変動が実行されるように構成している。よって、確変状態中において、実行中の特図1変動を破棄し続けた場合には、上述した第2移行条件Bが成立し難くなるように構成している。一方、確変状態中の特図1変動の変動パターンとして、長時間(例えば、10分)の変動時間が設定される長特図1変動と、短時間(例えば、1分)の変動時間が設定される短特図1変動と、を選択可能に構成した場合、長特図1変動の実行中であって、その残変動時間が例えば8分である場合には、小当たりBに当選し、長特図1変動を破棄するよりも、小当たりAに当選し、長特図1変動を中断させたほうが遊技者に有利となる。即ち、第2移行条件Bが成立し難くすることができる場合があった。
具体的には、実行中の長特図1変動を破棄した後に新たに実行される特図1変動が短特図1変動である場合には、長特図1変動を破棄しない場合よりも、その短特図1変動の変動時間が経過することにより特図1変動回数が更新されてしまう可能性が高くなる場合があった。
そこで、本変形例では、確変状態が設定されている状態において、実行中の特図1変動の状況(残変動時間の長さ)と、次に実行される特図1変動に対して設定される変動パターン(変動時間)と、主として実行される特図2抽選の抽選結果と、に基づいて、現在の遊技状態が遊技者に有利であるか否か(確変状態を継続させ易い状態であるか否か)を示唆する演出を実行するように構成している。これにより、確変状態中における遊技内容を遊技者に分かり易く報知することができる。
図199(a)は、確変状態(RUSH)中において、特図2抽選で小当たり当選した場合に実行されるRUSH期間可変演出が実行された場合の表示内容の一例を模式的に示した模式図であり、図199(b)は、RUSH期間可変演出の演出結果としてRUSH期間が延長したことを示す延長表示の一例を模式的に示した模式図である。また、図200(a)は、RUSH期間可変演出の演出結果としてRUSH期間が短縮したことを示す延長表示の一例を模式的に示した模式図であって、図200(b)は、RUSH期間可変演出の演出結果としてRUSH期間が延長したことを示す延長表示の一例を模式的に示した模式図である。なお、本変形例において第3図柄表示装置81の表示面に表示される各種表示態様のうち、上述した第7実施形態と同一の要素については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図199(a)に示した通り、RUSH期間中において、特図2抽選の結果が所定の抽選結果(大当たり、小当たり、外れの一部)である場合には、主表示領域Dmにてウサギを模したキャラクタ811がおまけの袋812hが取り付けられた宝箱812を発見する演出(期間可変演出)が実行される。そして、副表示領域Dsには「おまけの中身は何だろう」の文字が表示される。宝箱812は主として実行される特図2抽選の抽選結果を示すための表示態様であり、袋812hは、特図2抽選の抽選結果に基づいてRUSH期間(確変状態期間)がどのように可変するのかを遊技者に報知するための表示態様である。
図199(a)に示した期間可変演出が開始された後、特図2変動が停止表示されると、図199(b)に示した通り、開いた宝箱812の中から、今回の第2特別図柄抽選(特図2抽選)の抽選結果を示す結果表示態様812aが表示される演出が実行される。図199(b)に示した例では、結果表示態様812aとして、特図2抽選で小当たり当選したことを示す「V」の表示態様が表示されている。なお、結果表示態様812aとしては、第2特別図柄抽選の抽選結果が小当たりである場合には「V」を模した表示態様が表示され、大当たりである場合には「当」の文字を模した表示態様が表示され、外れである場合には「バツ印」を模した表示態様が表示される。
そして、開いた袋812hの中から、今回の特図2抽選の抽選結果に基づいてRUSH期間(確変状態期間)が可変するか(可変し易い状態へと移行したか)を示す状況表示態様812jが表示される演出が実行される。図199(b)に示した例では、状況表示態様812jとして、RUSH期間が延長したことを示す「延長」の表示態様が表示されている。なお、状況表示態様812jとしては、RUSH期間が延長したことを示す「延長」の表示態様以外に、RUSH期間が短縮したことを示す「残念」、小当たりCが設定されRUSH期間が終了することを示す「終了」、期間可変演出の対象となる特図2抽選の抽選結果が外れであって、RUSH期間に影響を与えない「?」、期間可変演出の対象となる特図2抽選の抽選結果が大当たりであることを祝福する「祝」といった表示態様が表示される。
ここで、期間可変演出が実行された場合に表示される各種表示態様の設定方法について、上述した第7実施形態の音声ランプ制御装置113にて実行される制御処理(図183〜図192参照)を用いて説明をする。まず、コマンド判定処理7(図183のS4192)にて実行される状態コマンド受信処理(図183のS4232参照)にて、現在の遊技状態が確変状態であるかを判別し、確変状態中であると判別した場合に、図199(a)に示した「RUSH中」を第3図柄表示装置81の表示面にて表示させるための表示用コマンドを設定する処理を実行する。
次に、変動表示設定処理7(図187のS4153参照)にて実行される特図2用変動表示設定処理7(図190のS5237参照)に代えて、今回の特図2変動が大当たり変動、小当たり変動、外れ変動であるかを判別し、判別結果に基づいて期間可変演出を実行するかを選択する選択処理を実行する。この選択処理では専用のデータテーブル(期間可変演出選択テーブル)に規定されている内容に基づいて期間可変演出を実行するか否かが選択される。具体的には、今回の特図2変動が大当たり変動である場合は約20%の割合で、小当たり変動である場合は100%の割合で、外れ変動である場合は10%の割合で期間可変演出の実行が選択されるように期間可変演出選択テーブルの内容が規定されている。
ここで、大当たり変動において期間可変演出を実行すると選択した場合は、特図2変動の停止タイミングに合わせて、結果表示態様812aとして「当」の表示態様を、状況表示態様812jとして「祝」の表示態様を第3図柄表示装置81の表示面に表示させるための表示用コマンドが設定される。また、外れ変動おいて期間可変演出を実行すると選択した場合は、特図2変動の停止タイミングに合わせて、結果表示態様812aとして「バツ印」の表示態様を、状況表示態様812jとして「?」の表示態様を第3図柄表示装置81の表示面に表示させるための表示用コマンドが設定される。
一方、小当たり変動において期間可変演出を実行すると選択した場合は、次いで、今回の小当たり変動にて設定される小当たり種別を読み出し、特図2変動の停止タイミングにて実行中の特図1変動を中断させる小当たり種別であるか、破棄させる小当たり種別であるかを判定する種別判定処理を実行する。次に、現在実行中の特図1変動の残時間を、特図1変動時間カウンタ223feの値に基づいて算出し、入賞情報格納エリア223bに格納されている入賞情報より、次に実行される特図1変動(保留第1エリアに格納されている入賞情報に含まれている変動パターンコマンド)の変動時間を予測する。
そして、種別判定処理の結果、特図1変動を中断させる小当たり種別であると判定した場合は、中断時における特図1変動の残時間が、次に実行される特図1変動の変動時間よりも長い場合には状況表示態様812jとして「延長」の表示態様を、中断時における特図1変動の残時間が、次に実行される特図1変動の変動時間よりも短い場合には「残念」の表示態様を第3図柄表示装置81の表示面に表示させるための表示用コマンドが設定される。また、種別判定処理の結果、特図1変動を破棄させる小当たり種別であると判定した場合は、破棄時における特図1変動の残時間が、次に実行される特図1変動の変動時間よりも長い場合には状況表示態様812jとして「残念」の表示態様を、破棄時における特図1変動の残時間が、次に実行される特図1変動の変動時間よりも短い場合には「延長」の表示態様を第3図柄表示装置81の表示面に表示させるための表示用コマンドが設定される。さらに、今回設定される小当たり種別が小当たりCである場合には、特図2変動の停止タイミングにおいて普通図柄の高確率状態が低確率状態へと移行するため状況表示態様812jとして「終了」の表示態様を第3図柄表示装置81の表示面に表示させるための表示用コマンドが設定される。
以上、説明をした通り、本変形例では、同一の小当たり種別が設定される場合であっても、その小当たり変動が停止表示されるタイミングや、次回実行される特図1変動に対して設定される変動パターンに応じて、期間可変演出の演出結果が可変するように構成している。つまり、期間可変演出の演出結果として、今回の小当たり変動が停止表示されるタイミングにおいて、特図2変動の停止タイミングにて実行中の特図1変動を中断させる小当たり種別である場合と、破棄させる小当たり種別である場合とで何れのほうが遊技者に有利であるかを相対的に判別し、その判別結果に基づいて期間可変演出の演出態様(表示態様)を設定するように構成している。よって、どのタイミングで小当たり変動した場合であっても、その時点において遊技者に有利な小当たり種別が設定されたか否かを遊技者に分かり易く報知することができる。
なお、本変形例では、上述した通り、期間可変演出の演出態様を相対的に設定するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、特図1変動が中断される際の残変動時間が特定時間(例えば、1分)よりも長いか否かで期間可変演出の演出態様を決定しても良いし、特図1変動が破棄される際の残変動時間が特定時間(例えば、30秒)よりも長いか否かで期間可変演出の演出態様を決定しても良い。
また、上述した第7実施形態の技術思想と第7実施形態の変形例の技術思想とを組合せても良く、例えば、第7実施形態の潜確状態中において、大当たり当選以外の終了条件を設け、その終了条件が成立した場合にも潜確状態が終了するように構成しても良い。
具体的には、第1特別図柄の抽選回数と、第2特別図柄の抽選回数との合計が100回に到達した場合に成立し得る第1終了条件と、第1特別図柄の抽選回数が5回に到達した場合に成立し得る第2終了条件と、第2特別図柄の抽選結果が特定の小当たり(小当たりC)である場合に成立し得る第3終了条件と、を設定可能に構成すれば良い。
このように構成することにより、上述した第7実施形態のパチンコ機10に対して、遊技者に有利となる潜確状態が設定された場合に、いつまで潜確状態が継続するのかを遊技者に分かり難くすることができる。つまり、上述した第7実施形態では、一度潜確状態が設定されてしまうと、少なくとも次の大当たり遊技が実行されるまで(大当たり当選するまで)は潜確状態が継続するため、潜確状態中の遊技が単調になってしまうという問題があったが、本変形例では、潜確状態が長く継続する、或いは、大当たり当選するまで継続することを期待しながら遊技者に遊技を行わせることができるため、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制することができる。
さらに、第2特別図柄抽選で小当たり当選した場合に、実行中の第1特別図柄変動を中断させる小当たり種別(小当たりA)と、実行中の第2特別図柄変動を破棄(外れで強制停止)させる小当たり種別(小当たりB)と、を少なくとも含む複数の小当たり種別を設定可能に構成している。そして、小当たり種別として小当たりBが設定され、第1特別図柄変動が破棄された場合には、その破棄された第1特別図柄変動によって潜確状態中における第1特別図柄の抽選回数が更新されないように構成している。このように構成することで、潜確状態中において上述した第2終了条件の成立のし易さを、第2特別図柄の抽選結果に基づいて可変させることができる。また、第1特別図柄の実行状況に応じて、第2特別図柄の抽選結果の有利度合いを異ならせることができる。
例えば、潜確状態中の第1特別図柄の変動時間として変動時間A(2分)と、変動時間B(10分)と、を少なくとも設定可能に構成した遊技機において、変動時間B(10分)が設定された第1特別図柄変動が実行された場合において、実行中の第1特別図柄変動の残時間が2分よりも長い状態では、実行中の第1特別図柄が破棄されるよりも、中断されたほうが遊技者に有利となり、実行中の第1特別図柄変動の残時間が2分よりも短い状態では、実行中の第1特別図柄が中断されるよりも破棄されたほうが遊技者に有利となる。
よって、遊技者に対して特別図柄の抽選結果と、第1特別図柄の変動状況と、の両方に興味を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、複数の事象(特別図柄抽選、第1特別図柄の変動状況)の組合せによって、遊技者への有利度合いを異ならせることができるため、遊技者に予測され難い遊技を提供することができる。
さらに、上述した技術思想を、第3実施形態の構成を用いた遊技機に用いても良い。この場合、特電作動口に入賞した場合に取得した当たり種別に応じて、実行中の特図変動に対する処理を異ならせれば良い。
また、第7実施形態は、第1特別図柄の抽選と、第2特別図柄の抽選と、を重複して実行可能な遊技機(所謂、同時変動仕様)において、第2特別図柄の抽選結果に応じて、実行中の第1特別図柄変動を破棄、或いは中断させることにより、有利遊技状態が設定される期間の長さを可変させるように構成していた。つまり、第1特別図柄変動を破棄させることにより、第1特別図柄抽選の実行回数に基づいて成立し得る終了条件を成立し難くすることで、長期間の有利遊技状態を目指すものであったが、これに代えて、第2特別図柄の抽選で小当たり当選した場合に実行される小当たり遊技にて開放される小当たり用アタッカ内に特定領域を設け、球が特定領域を通過した場合にも大当たり遊技が実行されるように構成しても良い。
上述した第7実施形態では、第1特別図柄のみ保留記憶機能を有している構成を用いているが、これに限ること無く、第1特別図柄と第2特別図柄との何れにも保留記憶機能を設けても良い。この場合、遊技者に有利となる遊技状態(潜確状態)において、実行される第2特別図柄の変動時間を選択する際に参照される保留球数として、第1特別図柄の保留球数のみを参照するように構成しても良いし、第1特別図柄の保留球数と第2特別図柄の保留球数とを合算した累計保留球数を参照するように構成しても良い。さらに、第1特別図柄の保留球数と第2特別図柄の保留球数との差分に基づいて第2特別図柄の変動時間を選択するように構成しても良く、この場合、例えば、第2特別図柄の保留球数から第1特別図柄の保留球数を差し引いた値が多いほど、第2特別図柄の変動パターンとして遊技者に有利な変動パターン(変動時間が短い変動パターン)が選択され易くなるように構成すると良い。
このように構成することで、遊技者は、第2特別図柄の保留球を獲得しながら第1特別図柄の保留球数を減少させる必要があるため、遊技を中断して第1特別図柄の保留球数を減少させる行為を抑制することができる。これに加え、第1特別図柄の保留球数と第2特別図柄の保留球数とを合算した累計保留球数と、第1特別図柄の保留球数と第2特別図柄の保留球数との差分との両方に基づいて第2特別図柄の変動時間を選択するように構成し、累計保留球数が特定数(例えば、5個)以上であって、且つ、差分が3個以上である場合において、第2特別図柄の変動パターンとして遊技者に有利な変動パターン(変動時間が短い変動パターン)が選択され易くなるように構成すると良い。これにより、遊技者に積極的に遊技を行わせることができるため、遊技の稼働を向上させることができる。
上述した第7実施形態では、遊技者に有利な遊技状態(潜確状態)が設定されている場合において、第1特別図柄の保留球数が特定数(1個又は2個)である場合に、特定数以外の場合よりも第2特別図柄変動として遊技者に有利な変動パターン(短時間の変動パターン)が選択されるように構成し、特定数として、第1特別図柄の保留球数が少ない値を設定しているがこれに限ること無く、例えば、特定数を第1特別図柄の保留球数の上限数(4)を含む複数の値(例えば、3個又は4個)としても良いし、離れた値(例えば、1個又は3個)としても良い。この場合、第2特別図柄抽選で小当たり当選し、実行中の第1特別図柄変動を破棄させる小当たり種別が設定された場合に、その小当たり当選が遊技者に有利となるか不利となるかを第1特別図柄の保留球数に応じて可変させることができる。換言すれば、第1特別図柄の保留球数に応じて、第1特別図柄変動を破棄したほうが遊技者に有利となる場合と、破棄しない(中断させる)ほうが遊技者に有利となる場合とを設けることができる。このように構成することで、遊技者に対して、第2特別図柄の抽選結果と、第1特別図柄の保留球数との関係性についてより興味を持たせることができる。
また、上述した第7実施形態では、遊技者に有利な遊技状態(潜確状態)が設定されている場合において第2特別図柄の変動パターンを選択する際に参照される変動パターンテーブルを1種類しか設けていないが、これに限ること無く、例えば、大当たり終了後に確変状態や潜確状態が設定される大当たり種別を多数設け、設定された大当たり種別に基づいて、潜確状態中に参照される変動パターンテーブルを異ならせることができるように、潜確状態中に参照される変動パターンテーブルを複数設けるように構成しても良く、この場合、参照される変動パターンテーブルに応じて、第2特別図柄変動として遊技者に有利な変動パターン(短時間の変動パターン)が選択され易い第1特別図柄の保留球数を異ならせると良い。このように構成することで、潜確状態中に遊技者が目指す第1特別図柄の保留球数を可変させることができるため、遊技者に予測され難い遊技を提供することができる。さらに、潜確状態中に参照される変動パターンテーブルを複数設けるように構成した場合には、その一部において、第1特別図柄の保留球数に関わらず、第2特別図柄変動として遊技者に有利な変動パターン(短時間の変動パターン)が選択され易い(必ず選択される)有利変動パターンテーブルと、第1特別図柄の保留球数に関わらず、第2特別図柄変動として遊技者に有利な変動パターン(短時間の変動パターン)が選択され難い(選択されることが無い)不利変動パターンテーブルと、の両方、或いは一方を設けると良い。
また、上述した第7実施形態の変形例では、実行中の第1特別図柄変動が破棄された場合、時短回数が減算されないように構成していたが、これに限ること無く、第1特別図柄変動が破棄された場合に時短回数が減算されるように構成しても良い。このように構成した場合は、遊技者に有利な遊技状態(確変状態)が設定されている場合において、第2特別図柄変動の変動パターンとして短時間(例えば、5秒)の変動時間が設定される変動パターンが選択され易くなるように構成し、第1特別図柄変動の変動パターンとして長時間(例えば10分)の変動時間が設定される変動パターンが選択され易くなるように構成する。そして、第1特別図柄変動に対して効率良く実行される第2特別図柄変動にて、実行中の第1特別図柄変動を破棄する小当たりに所定回数(例えば、2回)当選するまで確変状態中の遊技を実行することができるという斬新な遊技性を遊技者に提供することができる。
上述した第7実施形態では、潜確状態中に第1特別図柄の保留記憶数が1個、或いは2個となった場合に、第2特別図柄変動の変動時間が短くなるように構成していた。さらに、第2特別図柄抽選で特定の小当たり(小当たりB)に当選し、実行中の第1特別図柄変動を破棄(強制停止)することにより第1特別図柄の保留記憶数を減少させるように構成していた。また、パチンコ機10の遊技盤13の構成として、潜確状態中に実行する遊技(右打ち遊技)において、第1特別図柄の保留記憶を獲得可能に構成していた。加えて、潜確状態中に実行される第1特別図柄変動の変動時間が長時間(例えば、10分)となるように構成していた。このように構成することで、潜確状態中の遊技として、第1特別図柄抽選よりも遊技者に有利な抽選が実行される第2特別図柄抽選にて、遊技者に有利な大当たりや小当たりに当選することで多くの賞球を獲得する遊技と、第1特別図柄の保留記憶を減少させ、第2特別図柄抽選の実行頻度を高める遊技と、を同時に実行させるという今までに無い遊技を遊技者に提供することができるものであった。
これに対して、第1特別図柄の保留記憶数が4個(上限)の場合に、第2特別図柄抽選の実行頻度を高めるように構成しても良い。この場合、上述した第7実施形態の構成に対して、潜確状態中の遊技(右打ち遊技)中に第1特別図柄の保留記憶を獲得させ難く構成しても良い。この場合、上述した各実施形態とは異なり、第2特別図柄抽選で特定の小当たり(小当たりB)に当選することが遊技者に不利となる。
このように構成した場合であっても、遊技者に不利な特別図柄(第1特別図柄)の保留記憶数に応じて、遊技者に有利な特別図柄(第2特別図柄)の抽選のし易さを異ならせることできる。また、この場合、例えば、大当たり遊技終了後に潜確状態が設定される大当たり遊技中に第1特別図柄の保留記憶数を上限値まで獲得しておくことで、第2特別図柄抽選が有利に実行される状態を設定し易くすることができる。よって、大当たり遊技中に第1特別図柄の保留記憶数を上限値まで獲得するために意欲的に遊技を行わせることができる。
また、大当たり遊技中に第1特別図柄の保留記憶数を上限値まで獲得したとしても、潜確状態の設定後に、第1特別図柄変動を開始させる処理のほうが、第2特別図柄変動を開始させる処理よりも先に実行されるため、潜確状態設定後に第2特別図柄変動が有利な状態で実行されることを抑制することができる。なお、主制御装置110の制御処理として、第2特別図柄変動を開始させる処理が第1特別図柄変動を開始させる処理よりも先に実行するように構成しても良い。このように構成することで、例えば、大当たり遊技終了後に潜確状態が設定される場合において、第1特別図柄の保留記憶数を、大当たり遊技中に獲得した保留記憶数から可変させる(減少させる)こと無く、第2特別図柄変動を実行させることができる。
以上、説明をした通り、第7実施形態では、特別図柄の保留記憶数(特図保留球数)が特定数(例えば、1個)である場合に、遊技者に有利な遊技(例えば、第2特別図柄変動)が実行され易くなるように構成し、さらに、特別図柄の保留記憶数(特図保留球数)を特定数にし易くする第1遊技(例えば、特別図柄変動を強制停止させる遊技)と、特定数にし難くする第2遊技(例えば、特別図柄変動を変動時間経過で停止させる遊技)と、を実行可能に構成している。また、遊技者に有利な遊技が実行され易い特図保留球の特定数(例えば、1個)が、特図保留球数の上限数(例えば、4個)よりも少ない数となるように設計し、現状の特図保留球数が特定数よりも多い場合には、特定数よりも少ない場合より第1遊技が実行され易くなるように構成している。また、現状の特図保留球数が特定数である場合、或いは、特定数よりも少ない場合には、特定数よりも多い場合より第1遊技が実行され難くなるように構成している。
このように構成することにより、遊技者に対して第1遊技が実行されることを目指して遊技を行わせるだけで、特図保留球数を特定数へと近づけることができ、遊技者に分かり易い遊技を行わせることができる。
なお、上述した第7実施形態では、遊技者に有利な遊技を実行させ易い特図保留球数を特図保留球の上限数より少ない数に設定しているが、これに限ること無く、例えば、特図保留球の上限数を遊技者に有利な遊技を実行させ易い特図保留球数(特定数)として設定しても良い。この場合、特別図柄変動を強制停止させる遊技が実行されると、特図保留球数が減少し易くなるため、遊技者に不利な遊技となる。つまり、特別図柄変動が強制停止される遊技が実行されないことを目指して遊技を行わせるという斬新な遊技性を遊技者に提供することができる。
<第8実施形態>
次に、図201から図215を参照して、第8実施形態について説明をする。上述した第7実施形態では、第2特別図柄の抽選で小当たり当選した場合に設定される小当たり種別に応じて、実行中の第1特別図柄変動に対する処理内容を異ならせるように構成していた。具体的には、小当たり種別として小当たりA或いは小当たりCが設定された場合は、実行中の特別図柄変動を中断させ、小当たりBが設定された場合は、実行中の特別図柄変動を破棄させるように構成していた。
このような構成を用いたパチンコ機10では、実行中の第1特別図柄変動の抽選結果が何であっても、設定された小当たり種別に応じた処理が実行されるため、例えば、小当たり当選よりも遊技者に有利な抽選結果である大当たり変動中であっても、小当たり当選に基づいて大当たり変動が破棄されてしまうという問題があった。また、このような構成を用いた場合、実行中の第1特別図柄変動が大当たりである期待度が高い高期待度演出を、第2特別図柄が停止表示されるよりも前に実行してしまうと、遊技者に大当たり変動が破棄された(大当たり当選が無効になった)ことが気付かれてしまうため、高期待度演出を実行し難いという問題があった。
加えて、上述した第7実施形態では、遊技者に有利な遊技状態(潜確状態)が設定されている場合において、第1特別図柄の変動時間よりも第2特別図柄の変動時間が短く、且つ、第2特別図柄が保留記憶されないように構成しているため、例えば、大当たり当選した第1特別図柄が停止表示されるよりも前のタイミングで小当たり当選した第2特別図柄が停止表示されるか否かを事前に判別する手段を設けたとしても、停止表示されないと判別されるタイミングが、大当たり変動が停止表示される直前となってしまうため、高期待度演出を長時間(大当たり変動の変動時間に対応させた時間)実行し難いという問題があった。
これに対して、本第8実施形態では、小当たり遊技が実行される場合に(実行中の特別図柄変動に対して特殊処理を実行する場合に)、実行中の特別図柄変動の内容に応じて処理内容を決定するように構成した点で上述した第7実施形態と大きく相違している。より具体的には、一方の特別図柄抽選に基づいて小当たり遊技が実行される時点(小当たり当選を示す特別図柄が停止表示される時点)において、実行中の他方の特別図柄変動の変動パターンを判別し、その判別結果が特定の変動パターン(例えば、30秒以上の変動時間が設定されている変動パターン)である場合には、実行中の他方の特別図柄変動を破棄し、特定の変動パターン以外である場合には、実行中の他方の特別図柄変動を中断させることができるように構成している。
さらに、本第8実施形態では、大当たり当選した特別図柄変動(大当たり変動)の変動パターンとして、遊技者に有利な大当たり遊技(例えば、確変大当たり)が実行される有利大当たり種別と、遊技者に不利な大当たり遊技(例えば、通常大当たり)が実行される不利大当たり種別と、で異なる変動パターンが選択されるように構成しており、さらに、特別図柄の保留球数に応じて選択される変動パターンを異ならせるように構成している。
より具体的には、特別図柄の保留球数が多い場合には、特別図柄の保留球数が少ない場合よりも、有利大当たり種別に対応する変動パターンとして30秒未満の変動時間が設定される変動パターンが選択され易く構成し、不利大当たり種別に対応する変動パターンとして30秒以上の変動時間が設定される変動パターンが選択され易く構成している。
このように構成することで、特別図柄の保留球数が多い場合には、特別図柄の保留球数が少ない場合よりも、遊技者に有利な大当たり遊技(例えば、確変大当たり)が実行され易く(小当たり当選により破棄され難く)、且つ、遊技者に不利な大当たり遊技(例えば、通常大当たり)が実行され難く(小当たり当選により破棄され易く)することができる。つまり、特別図柄の保留球数に応じて、大当たり当選時における確変大当たりが占める割合を異ならせることができる。よって、遊技者に対して、有利な大当たり遊技が実行されることを期待しながら意欲的に特別図柄の保留球数を貯めさせることができ、結果として遊技の稼働を向上させることができる。
また、本第8実施形態では、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選との何れの抽選においても小当たり当選し得るように構成している点で上述した第7実施形態と相違している。このように構成することで、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選との何れか一方で大当たり当選した場合であっても、他方の小当たり当選によって大当たり当選を破棄することができるため、特別図柄の保留球数に応じて、大当たり当選時における確変大当たりが占める割合を確実に異ならせることができる。
まず、図201を参照して、本第8実施形態で用いられるパチンコ機10の遊技盤13の構成について説明をする。図201は、第8実施形態で用いられるパチンコ機10の遊技盤13の構成を模式的に示した正面図である。図201に示した通り、本実施形態における遊技盤13の構成は、上述した第7実施形態の変形例(図193参照)に対して、右側領域の構成の一部と、下側領域(可変表示ユニット80の下側の領域)の一部の構成を異ならせている点で相違している。それ以外の構成は同一であり、同一の構成については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図201に示した通り、本第8実施形態で用いられるパチンコ機10の遊技盤13は、上述した第7実施形態の変形例のパチンコ機10の遊技盤13の構成(図193参照)に対して、振分部材700により振り分けられた球が流下し得る第1流路701と第2流路702とが右側領域の下方側まで延伸して設けられている点と、スルーゲート67、電動役物640aの構成及び配設位置を変更した点と、小当たり用アタッカ3650に代えて小当たり遊技にて開放動作される小当たり遊技の一部において開放動作される小当たり用アタッカ(第2アタッカ)5650を遊技盤13の中央下方位置に配設した点で相違している。それ以外は同一であり、同一の構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、遊技盤13の右側領域の構成について、上述した第7実施形態の変形例のパチンコ機10の遊技盤13の構成(図193参照)との相違点を中心に説明をする。振分部材700によって、第1流路701へと振り分けられた球は、屈曲路701aを通過し、スルーゲート67を通過して右側領域下方へと流出する。また、第2流路702へと振り分けられた球は、その下流側に設けられた第3流路703aを流下し、流入口704aに流入して第1流路701の裏面側(図201の視点で奥側)に設けられた第5流路704bを流下し、第2入球口640に付随する電動役物640aを通過して流出口より遊技盤13上の右側領域下方へと流出する。そして振分部材700によって2つの流路(第1流路701、第2流路702)に振り分けられた球は右側領域下方で合流し、可変入賞装置(第1アタッカ)2650上を流下しアウト口66へと流入する。
次に、遊技盤13の右側領域に配設された構成のうち、スルーゲート67と第2入球口640について説明する。本実施形態では、屈曲路701aを有する第1流路701の下流部にスルーゲート67を配設し、第2流路702の下流部(第5流路704bの下端部)に第2入球口640を配設している。このように構成することで、1.2秒間隔で第2流路702に流入する球の流下速度を低下させることなく第2入球口640に向けて流下させることができる。よって、第2流路702を流下する球の流下間隔を一定にすることができるため、第2流路702内で球が連なってしまい複数の球が同時に第2入球口640に入球されてしまうことを抑制することができる。また、電動役物640aが開放動作されたことに気付かず、第3図柄表示装置81にて電動役物640aが開放していることが報知された場合に、いち早く球を第2入球口640へ入球させることができる。
また、普通図柄の抽選の実行契機となるスルーゲート67と、普通図柄の当たり当選によって動作制御される電動役物640aと、を振分部材700によって振り分けられる異なる流路(第1流路701、第2流路702)に配設したため、振分部材700を何れか一方の流路にのみ球を流下させるように破壊された場合(振り分け機能を無効にした場合)に、第2入球口640に球を入球させ難くすることができる。つまり、振分部材700によって振り分けられる一方の流路にスルーゲート67と、電動役物640aを配設した場合、振分部材700を破壊し、一方の流路にのみ球を流下させる状態を作り出すことで第2入球口640に球を入球させやすい状態を作り出すことが可能となってしまうが、本変形例の構成を用いることで、不正に第2入球口640に球を入球させやすい状態を作り出すことを抑制することができる。
次に、球が第2流路702を流下する場合の説明をする。第2流路702は、上述した第1流路701と比べて球が流下する期間が短くなるように構成されている。具体的には、第2流路702に流入した球が流出口から流出されるまでに要する時間が約1.5秒となるように構成されている。このように構成することで、1分間に100個の球を右側領域に向けて発射した場合に、第1流路701に流入した球と、その球の次に発射され、第2流路702に流入した球とがほぼ同時(約0.1秒差)に遊技盤13の右下領域(第1可変入賞装置2650が配設される領域)を流下することとなる。よって、第1可変入賞装置2650が開放される遊技状態(大当たり状態または小当たり状態)において、一度に複数の球を入賞させ易くすることができる。
また、第2流路702の一部(第5流路704b)を、第1流路701の裏側に設け、正面視で複数の流路が重複するように構成している。このように、遊技盤13の奥行き方向を利用して複数の球流路を形成することで、球流路を形成するスペース(遊技盤13を球流路が占有する領域)を小さくすることができる。
さらに、第2流路702の球出口が、第1流路701の流出口(第2入球口640の下流側)よりも下方に位置し、且つ、遊技盤13の右下領域において第1流路701から流出した球よりも下流側に球が流出するように構成されている。これにより、流出口704cから勢いよく流出した球(第1流路701を流下した球よりも高速で流出した球)が、第1流路701から流出した球に直接衝突してしまい不規則な球流れが発生してしまう事態を抑制することができる。
なお、本実施形態では、振分部材700によって右打ち遊技によって発射された球を交互に2つの流路に振り分ける構成を用いているが、それ以外の構成を用いてもよく、例えば、2つの流路に対して交互(1:1)ではなく、異なる割合で球を振り分けるように構成してもよいし、3つ以上の流路に対して球を振り分ける構成にしてもよい。さらに、球の自重や、流下タイミングに応じてランダムに複数の流路へと球を振り分けるように構成しても良い。また、本実施形態では、通過した球の自重によって次に通過する球の振り分け先が変化する振分部材700を用いているが、例えば、予め定められた規則に沿って電気的に駆動する振分部材を用いてもよい。
次に、小当たり用アタッカ5650が配設されている遊技盤13の下方領域について説明をする。この小当たり用アタッカ5650は、第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合に実行される小当たり遊技にて開放動作される可変入球手段である。図201に示した通り、小当たり用アタッカ5650は、第1入球口64の下方位置に配設され、遊技盤13に植設された釘によって、遊技盤13上を流下する球が到達し難くなるように構成している。よって、第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合には、遊技者が賞球を獲得し難い小当たり遊技が実行されることになる。
本実施形態では、第1特別図柄及び第2特別図柄で小当たり当選した場合に、実行中の他方の特別図柄変動を中断、或いは強制停止させる制御を実行可能に構成しており、さらに、実行中の他方の特別図柄変動の変動内容に基づいて実行させる制御内容を切り替えるように構成している。つまり、第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合には、遊技者が賞球を獲得し難いが、実行中の第2特別図柄変動に対して所定の制御(中断、或いは強制停止)を実行させるための実行契機となるものである。
<第8実施形態における電気的構成について>
次に、図202から図208を参照して、本第8実施形態における電気的構成について説明をする。本第8実施形態は、上述した第7実施形態に対して、主制御装置110のMPU201が有するROM202の一部構成と、RAM203の一部構成と、を異ならせた点で相違しており、それ以外は同一である。同一の構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、図202を参照して、本第8実施形態における主制御装置110のROM202に規定されている内容について説明をする。図202は、本第8実施形態における主制御装置110のROM202に規定されている内容を模式的に示した模式図である。図202に示した通り、本第8実施形態のROM202は、上述した第7実施形態のROM202(図168(a)参照)に対して、小当たり乱数7テーブル202fbに代えて小当たり乱数8テーブル202gbを、大当たり種別選択7テーブル202fdに代えて大当たり種別選択8テーブル202gdを、変動パターン選択7テーブル202feに代えて変動パターン選択8テーブル202geを、小当たり種別選択7テーブル202ffに代えて小当たり種別選択8テーブル202gfを設けた点で相違し、それ以外は同一である。
ここで、図203を参照して、小当たり乱数8テーブル202gbの内容について説明をする。図203は、小当たり乱数8テーブル202gbに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図203に示した通り、小当たり乱数8テーブル202gbには、第1特別図柄に対しても小当たり判定値が規定されている。具体的には、図柄種別が第1特別図柄に対して、特別図柄の確率状態に関わらず、第1当たり乱数カウンタC1の値が「300〜599」の範囲に小当たり判定値が規定され、図柄種別が第2特別図柄に対して、特別図柄の確率状態に関わらず、第1当たり乱数カウンタC1の1の値が「550〜599」の範囲に小当たり判定値が規定されている。
つまり、本実施形態では、第1特別図柄抽選が実行された場合の約1/2の確率で小当たり当選し、第2特別図柄抽選が実行された場合の約1/12の確率で小当たり当選するように構成している。なお、本実施形態では、第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合には、その小当たり遊技中に球が入賞し得ない(し難い)小当たり用アタッカ5650が開放動作される小当たり遊技が実行され、第2特別図柄抽選で小当たり当選した場合には、大当たり遊技中に開放動作される可変入賞装置65が開放動作される小当たり遊技が実行されるように構成している。よって、第1特別図柄抽選にて高確率で小当たり当選するように設定したとしても、遊技者に対して過剰に特定(賞球)が付与されてしまうことを抑制することができる。また、第2特別図柄抽選では、第1特別図柄抽選の小当たり確率よりも低い確率で小当たり当選するように設定されており、右打ち遊技によって遊技が実行される確変状態や潜確状態において、遊技者の持ち球を減少させ難くすることができる。
次に、図204を参照して、大当たり種別選択8テーブル202gdの内容について説明をする。図204は、大当たり種別選択8テーブル202gdに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図204に示した通り、この大当たり種別選択8テーブル202gdは、上述した大当たり種別選択7テーブル202fd(図169参照)に対して、大当たり動作が実行される入賞装置(開放対象となる入賞装置)を異ならせた点と、大当たり終了後に設定される時短カウンタ203hの値を異ならせた点とで相違し、それ以外は同一である。なお、上述した第7実施形態にて用いた各大当たり種別と、本第8実施形態にて用いた各大当たり種別とで説明の便宜上、その名称の一部を異ならせている(例えば、大当たりA7と大当たりA8)が、相違点について説明の無い要素については同一である。同一の要素についてはその詳細な説明を省略する。
図204に示した通り、本第8実施形態では、第1特別図柄抽選、或いは、第2特別図柄抽選で通常大当たり(大当たりA8、大当たりD8)に当選した場合には、大当たり当選時に設定されている遊技状態に関わらず、時短カウンタ203hの値が0に設定される、即ち、大当たり遊技終了後に普通図柄の高確率状態が設定されないように規定されている。また、第1特別図柄抽選において大当たり当選した場合のうち20%の割合で設定される大当たりC8に当選した場合は、大当たり当選時に設定されている遊技状態に関わらず、時短カウンタ203hの値が10000に設定される。即ち、実質、次回大当たりに当選するまで確変状態が設定されるように構成している。
上述した通り、第1特別図柄抽選で大当たり当選した場合に設定される大当たり種別には、遊技者にとって有利度合いが異なる大当たり種別が規定されており、遊技者にとって最も不利な順に「大当たりA8」、「大当たりB8」、「大当たりC8」が規定されている。言い換えれば、「大当たりC8」が遊技者に最も有利な大当たり種別となるように規定している。
一方、第2特別図柄抽選で確変大当たりに当選した場合(「大当たりE8」に当選した場合)は、大当たり当選時に設定されている遊技状態に関わらず、時短カウンタ203hの値が100に設定される。即ち、「大当たりE8」に当選した場合は、大当たり遊技終了後に100回(特別図柄変動が100回)の確変状態が設定される。
つまり、本実施形態では、確変状態中に右打ち遊技を実行し、第1特別図柄抽選と第2特別図柄を並行して(重複して)実行する際において、最も有利な大当たり種別である「大当たりC8」に当選することを目指しながら、確変状態が終了してしまう大当たり種別「大当たりA8」、「大当たりD8」に当選しないことを目指す遊技が実行される。
次に、図205及び図206を参照して、本第8実施形態における変動パターン選択テーブルのうち、確変状態中に参照される確変用8テーブル202geと、潜確用8テーブル202geとについて説明をする。図205は、確変用8テーブル202geに規定されている内容を模式的に示した図であり、図206は、潜確用8テーブル202geに規定されている内容を模式的に示した図である。
本実施形態では、確変状態、及び潜確状態が設定されている状態で右打ち遊技が実行され、第1特別図柄と第2特別図柄とを重複して実行させる遊技が行われる。そして、大当たり当選した場合に設定される変動パターンを、選択された大当たり種別に応じて異ならせるように構成している。さらに、第1特別図柄の保留球数(特図1保留球数)と、第2特別図柄の保留球数(特図2保留球数)とを合算した合算特図保留数に基づいて、異なる変動パターンを選択し得るように構成している。
具体的には、合算特図保留数が多い方が、合算特図保留数が短い場合よりも遊技者に有利な大当たりに当選している場合に選択される変動時間が短くなるように構成し、合算特図保留数が多い方が、合算特図保留数が短い場合よりも遊技者に不利な大当たりに当選している場合に選択される変動時間が長くなるように構成している。
さらに、本実施形態では、一方の特別図柄抽選において小当たり当選した場合において、実行中の他方の特別図柄変動の変動パターンに応じて、その実行中の他方の特別図柄変動に対して実行する制御内容を異ならせるように構成しており、具体的には、実行中の他方の特別図柄変動が30秒以上の変動パターンである場合には、その特別図柄変動を破棄するための処理を実行し、30秒未満の変動パターンである場合には、その特別図柄変動を中断させるための処理を実行するように構成している。
このように構成することで、合算特図保留数が多い場合は、合算特図保留数が少ない場合よりも、遊技者に不利となる大当たり種別が設定された場合に、その特別図柄変動を破棄し易くし、遊技者に有利となる大当たり種別が設定された場合には、その特別図柄変動を破棄し難く(中断させ易く)することができる。よって、遊技者に対して、合算特図保留数が多い状態を継続させるように意欲的に遊技を行わせることができる。
図205に示した通り、確変用8テーブル202g2では、特別図柄種別と、当否判定結果(選択された種別の結果)と、特図保留数(合算特図保留数)と、に基づいて異なる変動パターンが規定されている。
より具体的には、特別図柄の図柄種別が第1特別図柄(特図1)であって、当否判定結果が大当たりのうち、大当たり種別が「大当たりA」で、特図保留数(合算特図保留数)が「0〜3」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が28秒のショート変動が対応付けられ、特図保留数(合算特図保留数)が「4〜7」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が30秒のロング変動が対応付けられて規定されている。
また、特別図柄の図柄種別が第1特別図柄(特図1)であって、当否判定結果が大当たりのうち、大当たり種別が「大当たりB」で、特図保留数(合算特図保留数)が「0〜3」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が30秒のロング変動が対応付けられ、特図保留数(合算特図保留数)が「4〜7」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が28秒のショート変動が対応付けられて規定されている。
特別図柄の図柄種別が第1特別図柄(特図1)であって、当否判定結果が大当たりのうち、大当たり種別が「大当たりC」で、特図保留数(合算特図保留数)が「0〜3」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が60秒の超ロング変動が対応付けられ、特図保留数(合算特図保留数)が「4〜7」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が10秒の超ショート変動が対応付けられて規定されている。
また、特別図柄の図柄種別が第1特別図柄(特図1)であって、当否判定結果が外れ(小当たり含む)で、特図保留数(合算特図保留数)が「0〜3」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が35秒のロング変動が対応付けられ、特図保留数(合算特図保留数)が「4〜6」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が25秒のミドル変動が対応付けられ、特図保留数(合算特図保留数)が「7」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が15秒のショート変動が対応付けられて規定されている。
また、特別図柄の図柄種別が第2特別図柄(特図2)であって、当否判定結果が大当たりのうち、大当たり種別が「大当たりD」で、特図保留数(合算特図保留数)が「0〜3」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が20秒のショート変動が対応付けられ、特図保留数(合算特図保留数)が「4〜7」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が35秒のロング変動が対応付けられて規定されている。
特別図柄の図柄種別が第2特別図柄(特図2)であって、当否判定結果が大当たりのうち、大当たり種別が「大当たりE」で、特図保留数(合算特図保留数)が「0〜3」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が35秒のロング変動が対応付けられ、特図保留数(合算特図保留数)が「4〜7」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が20秒のショート変動が対応付けられて規定されている。
また、特別図柄の図柄種別が第2特別図柄(特図2)であって、当否判定結果が外れ(小当たり含む)で、特図保留数(合算特図保留数)が「0〜7」の範囲、即ち、全範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が15秒のショート変動が対応付けられ規定されている。
一方で、図206に示した通り、潜確用8テーブル202g2では、特別図柄種別と、当否判定結果(選択された種別の結果)と、特図保留数(合算特図保留数)と、に基づいて異なる変動パターンが規定されている。
より具体的には、特別図柄の図柄種別が第1特別図柄(特図1)であって、当否判定結果が大当たりのうち、大当たり種別が「大当たりA」で、特図保留数(合算特図保留数)が「0〜4」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が28秒のショート変動が対応付けられ、特図保留数(合算特図保留数)が「5〜7」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が30秒のロング変動が対応付けられて規定されている。
また、特別図柄の図柄種別が第1特別図柄(特図1)であって、当否判定結果が大当たりのうち、大当たり種別が「大当たりB」で、特図保留数(合算特図保留数)が「0〜4」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が28秒のショート変動が対応付けられ、特図保留数(合算特図保留数)が「5〜7」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が30秒のロング変動が対応付けられて規定されている。
特別図柄の図柄種別が第1特別図柄(特図1)であって、当否判定結果が大当たりのうち、大当たり種別が「大当たりC」で、特図保留数(合算特図保留数)が「0〜4」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が30秒のロング変動が対応付けられ、特図保留数(合算特図保留数)が「5〜7」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が28秒のショート変動が対応付けられて規定されている。
また、特別図柄の図柄種別が第1特別図柄(特図1)であって、当否判定結果が外れ(小当たり含む)で、特図保留数(合算特図保留数)が「0〜6」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が35秒のロング変動が対応付けられ、特図保留数(合算特図保留数)が「7」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が25秒のミドル変動が対応付けられて規定されている。
また、特別図柄の図柄種別が第2特別図柄(特図2)であって、当否判定結果が大当たりのうち、大当たり種別が「大当たりD」で、特図保留数(合算特図保留数)が「0〜4」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が28秒のショート変動が対応付けられ、特図保留数(合算特図保留数)が「5〜7」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が30秒のロング変動が対応付けられて規定されている。
特別図柄の図柄種別が第2特別図柄(特図2)であって、当否判定結果が大当たりのうち、大当たり種別が「大当たりE」で、特図保留数(合算特図保留数)が「0〜4」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が30秒のロング変動が対応付けられ、特図保留数(合算特図保留数)が「5〜7」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が28秒のショート変動が対応付けられて規定されている。
また、特別図柄の図柄種別が第2特別図柄(特図2)であって、当否判定結果が外れ(小当たり含む)で、特図保留数(合算特図保留数)が「0〜3」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が35秒のロング変動が対応付けられ、特図保留数(合算特図保留数)が「4〜6」の範囲には、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が325のミドル変動が対応付けられ、特図保留数(合算特図保留数)が「7」の範囲、変動種別カウンタCS1の全範囲(「0〜198」)に、変動パターンとして変動時間が15秒のショート変動が対応付けられて規定されている。以上、説明をした通り、本実施形態では、実行中の特別図柄変動に対して特定制御(例えば、中断或いは破棄)を実行する実行条件が成立した場合(例えば、小当たり遊技実行時)において実行する特定制御の内容を、実行中の特別図柄変動の内容に応じて切り替えるように構成している。そして、実行中の特別図柄変動の変動表示態様(特別図柄変動の実行時に設定された変動表示態様)を、特定制御の内容に応じた変動表示態様へと切り替えるように構成している。これにより、実行中の特別図柄変動の内容に応じて変動表示態様の切替内容を異ならせることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。また、図205及び図206に示した通り、設定されている遊技状態に応じて、実行中の特別図柄変動の変動表示態様を特定変動表示態様(強制停止させる変動表示態様)へと切り替える切替条件の成立のし易さを異ならせている。さらに、実行中の特別図柄の種別や、設定されている大当たり種別に応じて切替条件の成立のし易さを異ならせている(選択される変動時間の長さを異ならせている)。これにより、遊技者に対して、実行条件が成立した場合に変動表示態様がどのように切り替わるのかを予測させる楽しみを提供することができる。加えて、本実施形態では、実行条件の成立のし易さが特別図柄種別に応じて異なる様に構成しており、具体的には、特別図柄抽選にて実行条件が成立し得る抽選結果(小当たり当選)となる確率を特別図柄種別に応じて異ならせ、さらに、小当たり当選した場合に設定される特別図柄変動の変動時間の長さを異ならせている。これにより、どの特別図柄種別がどのタイミングでどの抽選結果を示す変動を実行するかに応じて遊技結果を大きく異ならせることができる。なお、本実施形態では、図205、及び図206に示した通り、各条件に対応させて特定の変動時間が選択されるように構成しているが、これに限ること無く、各条件に対応させて選択され得る変動時間を複数規定しておき、取得した変動種別カウンタCS1の値に応じて異なる変動時間の変動パターンが選択されるように構成しても良い。また、本実施形態では、実行される特定制御の内容を切り替える条件として変動時間30秒を閾値に設定しているが、これに限ること無く、複数の閾値を設定しても良い。また、本実施形態では、実行される特定制御の内容を切り替える条件として設定される閾値に近似する変動時間(例えば、28秒、30秒)が選択されるように構成している。これにより、選択された変動パターンに対応する変動演出が第3図柄表示装置81の表示面にて実行される場合には、同一の演出態様の変動演出を実行することができる。なお、変動時間の差分(2秒分)については、変動演出の開始タイミングを特別図柄変動の開始タイミングより遅らせたり、変動演出の終了タイミングを特別図柄変動の終了タイミングより早めたりすることで対応すればよく、その差分期間については、静止画像(例えば、変動演出開始時に表示される画像や変動演出終了時に表示される画像)を表示するように構成すれば良い。
次に、図207を参照して、本第8実施形態における小当たり種別選択8テーブル202gfの内容について説明をする。図207は、小当たり種別選択8テーブル202gfに規定されている内容を模式的に示した模式図である。この小当たり種別選択8テーブル202gfは、上述した小当たり種別選択7テーブル202ff(図172(a)参照)に対して、第1特別図柄に対しても小当たり種別を規定した点と、小当たり遊技にて開放動作される開放対象を変更した点と、図柄確定時間を変更した点と、実行中の特別図柄変動に対して行う制御内容を変更した点とで相違し、それ以外は同一である。同一の内容については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
小当たり種別選択8テーブル202gfに規定されている内容について具体的に説明をすると、小当たり種別カウンタC5の値が「0〜89」の範囲には、「小当たりA8」が対応付けられており、「90〜99」の範囲には「小当たりB8」が対応付けられている。小当たり種別カウンタC5の取り得る値の範囲は「0〜99」の100個であることから、小当たり当選時において「小当たりA8」が選択される割合は90%(90/100)、「小当たりB8」が選択される割合は10%(10/100)となるように構成している。
「小当たりA」が選択された場合は、小当たり用アタッカ(第2アタッカ)5650を0.1秒間開放させる小当たり遊技が実行される。また、特別図柄の図柄確定時間として「0.1秒」が選択され、実行中の第2特別図柄(特図2)を中断させる処理が実行される。ここで、実行中の第2特別図柄(特図2)を中断させる処理が実行されると、実行中の第2特別図柄変動の変動時間経過を計測するための処理を中断させるための処理が実行される。具体的には、小当たり遊技が実行される場合に、特図2仮停止フラグをオンに設定し、特図2仮停止フラグがオンに設定されている間、第2特別図柄(特図2)の変動時間(残変動時間)を示す特図2変動時間カウンタ203djの値を更新する処理をスキップさせる処理を実行する。そして、小当たり遊技の終了を契機に再開条件を成立させ(特図2仮停止フラグをオフに設定し)、中断されていた特図2変動時間カウンタ203djの値を更新する処理を再開させる。このように構成することで、小当たり遊技が実行されている間(中断条件が成立している間)、実行中の第2特別図柄変動の残変動時間が減少することを禁止することができるため、小当たり遊技が実行されている間に、例えば、当たり当選している第2特別図柄変動が停止表示されてしまい重複して当たり遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)が実行されてしまうことを禁止することができる。よって、遊技者に分かり易い遊技を提供することができる。
また、実行中の特別図柄変動の変動時間経過を計測する処理を中断(スキップ)させているだけであるため、再開条件が成立した後に、小当たり遊技前に実行していた第1特別図柄変動を再開させることができる。よって、既に実行された特別図柄抽選の結果を遊技者に確実に報知することができる。なお、本実施形態では、小当たり当選したことを契機に中断条件が成立した場合に、実行中の特別図柄変動を中断させる処理を実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、実行中の特別図柄変動は継続して実行し、特別図柄変動の変動時間が経過した状態で第1特別図柄変動の停止表示を中断させるように構成しても良い。つまり、中断条件が成立した場合であっても、特別図柄変動の変動時間を更新する更新処理は継続して実行し、予め設定された変動時間が経過するまで更新処理を実行した場合に、中断条件が成立しているか否かを判別し、中断条件が成立していると判別した場合に、再開条件が成立するまで特別図柄変動の停止表示を実行しないように構成しても良い。これにより、特別図柄変動の変動時間を更新する更新処理を途中で中断させる必要が無くなるため、処理負荷を軽減させることができる。
さらに、「小当たりA」が選択された場合は、小当たり遊技の開放対象が小当たりアタッカ(第2アタッカ)5650となり、小当たり遊技中に賞球を獲得し難い小当たり遊技が実行される。
「小当たりB」が選択された場合は、上述した「小当たりA」と同一の動作内容で小当たり遊技が実行される。さらに、実行中の第2特別図柄の変動状況に応じて、実行中の特図2変動を中断させる処理、或いは、強制停止(破棄)させる処理の何れかが実行される。上述した通り、本実施形態では一方の特別図柄抽選で小当たり当選した場合の一部において、実行中の他方の特別図柄変動に対して実行する制御の内容を、他方の特別図柄変動の状況(変動状況、設定状況)に基づいて切替可能に構成している。具体的には、実行中の他方の特別図柄変動に対して設定されている変動パターンが30秒以上の変動時間を有する変動パターンである場合には、その特別図柄変動を強制停止(破棄)し、30秒未満の変動時間を有する変動パターンである場合には、その特別図柄変動を中断させるように制御内容を切替可能に構成している。このように構成することで、実行中の特別図柄変動の変動状況に応じて、実行中の特別図柄抽選の抽選結果を破棄するか否かが決定されるため、小当たりB8に当選するタイミングがどのタイミングであるかに遊技者を注視させることができる。
また、本実施形態では、変動パターンの内容、即ち、変動時間の長さが実行中の特別図柄変動に対する制御内容を切り替える条件として設定しているため、例えば、遊技者に不利な抽選結果に対応する変動パターンの変動時間が長くなるように変動パターンテーブルを規定しておくだけで遊技者に不利な抽選結果に対応する特別図柄変動を強制停止(破棄)させ易くすることができる。なお、制御内容を決定する際に用いる条件はこれに限ること無く、例えば、実行中の特別図柄変動の残変動時間や、抽選結果が特定条件を満たしているか否かを判別し、その判別結果に基づいて制御内容の結果を決定しても良い。さらに、実行中の第1特別図柄変動と、小当たり当選した第2特別図柄の抽選結果との組合せに基づいて実行中の第1特別図柄変動に対して実行する制御内容を決定しても良い。
次に、小当たり種別選択8テーブル202gfのうち、図柄種別として第2特別図柄(特図2)に対応している小当たり種別の内容について説明をする。小当たり種別カウンタC5の値が「0〜79」の範囲には、「小当たりC8」が対応付けられており、「80〜89」の範囲には「小当たりD8」が対応付けられており、「90〜99」の範囲には「小当たりE8」が対応付けられている。小当たり種別カウンタC5の取り得る値の範囲は「0〜99」の100個であることから、小当たり当選時において「小当たりC8」が選択される割合は80%(80/100)、「小当たりD8」が選択される割合は10%(10/100)、「小当たりE8」が選択される割合は10%(10/100)となるように構成している。
「小当たりC8」が選択された場合は、大当たり用アタッカ(第1アタッカ)2650を1.5秒間開放させる小当たり遊技が実行される。また、特別図柄の図柄確定時間として「0.5秒」が選択される。また、「小当たりD8」が選択された場合も、上述した「小当たりC8」と同一の小当たり遊技が実行され、さらに、実行中の第1特別図柄の変動状況に応じて、実行中の特図1変動を中断させる処理、或いは、強制停止(破棄)させる処理の何れかが実行される。なお、「小当たりD8」に基づいて第1特別図柄変動を中断、或いは強制停止させる際の制御処理の内容は、「小当たりB8」に基づいて実行される制御処理の対象を第2特別図柄から第1特別図柄へと切り替えただけであるため、その詳細な説明を省略する。
次に、図208を参照して、本第8実施形態における主制御装置110のRAM203の構成について説明をする。図208は、本第8実施形態における主制御装置110のRAM203の構成を模式的に示した模式図である。図208に示した通り、本実施形態では、上述した第7実施形態のRAM203に対して、特殊変動フラグ203gaを追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
特殊変動フラグ203gaは、実行される特別図柄変動が30秒以上の変動時間が設定されている変動パターンであるかを示すためのものであり、30秒以上の変動時間が設定されている場合にオンに設定される。本実施形態では、特定の小当たり種別に当選した小当たり変動が停止表示した場合に、実行中の他方の特別図柄変動に設定されている変動パターンに応じて、他方の特別図柄変動を中断させる処理を実行するか、破棄(強制停止)する処理を実行するかを切替可能に構成している。つまり、一方の特別図柄抽選にて、他方の特別図柄変動に対して、実行中の変動態様を、他方の特別図柄変動を実行する際に設定した変動態様とは異なる変動態様へと切り替える処理条件が成立した場合に、実行中の変動態様に応じて切り替え後の変動態様を異ならせるように構成している。
このように構成することで、上述した処理条件が成立した場合に、どのような変動態様へと切り替えられるのかが他方の特別図柄変動に基づいて決定されるため、遊技者に対して意外性のある遊技を提供することができる。
<第8実施形態における主制御装置の制御処理について>
次に、図209から図215を参照して、本第8実施形態における主制御装置110の制御処理内容について説明をする。本第8実施形態では、上述した第7実施形態に対して、第1特別図柄抽選にて小当たり当選し得るように構成した点と、変動パターンを選択した際に、30秒以上の変動時間が設定される変動パターンが選択されたかを判別する処理を追加した点と、小当たり当選している特別図柄変動が停止表示される場合に、実行中の他方の特別図柄変動に対して実行する処理内容を決定する処理を追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
なお、本第8実施形態では、第1特別図柄を対象に実行する各種制御処理を用いて、本第8実施形態の特徴的な処理内容を図示しながら説明をするが、同一の処理内容は、対応する第2特別図柄の制御処理においても実行されるが、説明が重複するため図示を用いた詳細な説明を省略する。
まず、図209を参照して、第1特別図柄大当たり判定処理8(S386)の内容について説明をする。図209は、第1特別図柄大当たり判定処理8(S386)の内容を示したフローチャートである。この第1特別図柄大当たり判定処理8(S386)は、上述した第7実施形態(第4実施形態)の第1特別図柄大当たり判定処理(図121のS356参照)に対して、今回の抽選結果が大当たりでは無いと判別した場合(図121のS457参照)に、特図1外れ変動処理8(S481)を実行する点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
次に、第1特別図柄大当たり判定処理8(図209のS386参照)にて実行される特図1外れ変動処理8(S481)の内容について、図210を参照して説明をする。図210は、特図1外れ変動処理8(S481)の内容を示したフローチャートである。この特図1外れ変動処理8では、第1特別図柄抽選にて大当たり当選していない場合(外れ当選している場合)において、小当たり当選の有無を判定するための処理が実行される。なお、詳細な内容については、上述した特図2外れ変動処理(図128のS1059参照)に対して、処理対象を第2特別図柄から第1特別図柄へと切り替えた点で相違し、それ以外は同一である。
特図1外れ変動処理8(S481)では、まず、今回の抽選結果(第1特別図柄大当たり判定処理(図209のS386参照)のS457の処理で取得した抽選結果)が小当たりであるかを判別する(S485)。
S485の処理で小当たりに当選していると判別した場合は(S485:Yes)、小当たりフラグ203iをオンに設定し(S486)、第1特別図柄の抽選結果を小当たりに設定し(S487)、次いで、第1図柄表示装置37に表示する第1特別図柄の小当たり図柄をセットし(S488)、本処理を終了する。
一方、S485の処理において、今回の抽選結果が小当たりでは無い、即ち、外れであると判別した場合は(S485:No)、第1図柄表示装置37に表示する第1特別図柄の外れ図柄をセットし(S485)、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、第1特別図柄変動開始処理(図120のS258参照)の一処理として実行される特図1外れ変動処理(図210のS481)、即ち、特別図柄の変動(抽選)を開始するタイミングにて実行される処理で小当たりに当選したと判別した場合に小当たりフラグ203iをオンに設定することで、第1特別図柄の変動停止タイミングでその小当たりフラグ203iの設定状況に基づいて小当たり当選に対応する処理を容易に実行することができる。
なお、本実施形態で用いられる小当たりフラグ203iは、第1特別図柄抽選で小当たり当選したことを示す特図1領域と、第2特別図柄抽選で小当たり当選したことを示す特図2領域と、を有するように構成しており、第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合には、特図1領域のフラグをオンに設定し、第2特別図柄抽選で小当たり当選した場合には、特図2領域のフラグをオンに設定するように構成している。これにより、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選とで重複して小当たり当選した場合であっても、その状態を容易に記憶させておくことができる。
次に、図211を参照して、第1特別図柄変動パターン選択処理8(S387)の内容について説明をする。図211は、第1特別図柄変動パターン選択処理8(S387)の内容を示したフローチャートである。この第1特別図柄変動パターン選択処理8(S387)は、上述した第7実施形態(第4実施形態)にて実行される第1特別図柄変動パターン選択処理(図122のS357参照)に対して、変動パターンを選択した後に、特殊変動フラグをオンに設定するための判別処理を追加した点と、大当たり当選以外の変動パターンを選択するための処理を追加して点とで相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
第1特別図柄変動パターン選択処理8(S387)が実行されると、第1特別図柄変動パターン選択処理(図122のS357参照)と同一のS551〜S555の処理を実行し、その後、今回選択した変動パターンが、変動時間が30秒以上に変動パターンであるかを判別する(S582)。そして、変動時間が30秒以上であると判別した場合は(S582:Yes)、特殊変動フラグ203gaをオンに設定し(S583)、第1特別図柄変動パターン選択処理(図122のS357参照)と同一のS556〜S559の処理を実行し、本処理を終了する。また、変動時間が30秒以上では無いと判別した場合は(S582:No)、S583の処理をスキップして、第1特別図柄変動パターン選択処理(図122のS357参照)と同一のS556〜S559の処理を実行し、本処理を終了する。
一方、S551の処理において今回の抽選結果が大当たりでは無いと判別した場合は(S551:No)、特図1外れ変動パターン選択処理を実行し(S581)、その後、S553の処理へ移行する。特図1外れ変動パターン選択処理(S581)の内容については、図212を参照して後述する。
ここで、図212を参照して、特図1外れ変動パターン選択処理8(S581)の内容について説明をする。図212は、特図1外れ変動パターン選択処理8(S581)の内容を示したフローチャートである。特図1外れ変動パターン選択処理8(S581)では、上述した第7実施形態の特図2外れ変動パターン選択処理7(図179のS1277参照)と同一の処理内容を、対象を第2特別図柄から第1特別図柄へと切り替えた処理が実行される。
特図1外れ変動パターン選択処理8(S581)が実行されると、今回の第1特別図柄の抽選結果(特図1抽選結果)が小当たりでは無いと判別した場合は(S591:No)、特図2外れ変動パターン選択処理7(図179のS1277参照)のS1377〜S1379と同一内容の処理を、処理対象を第1特別図柄に変更して実行し(S597〜S599)、その後、本処理を終了する。一方、S591の処理において小当たりであると判別した場合は(S591:Yes)、小当たり種別カウンタC5の値を取得し(S592)、取得した小当たり種別カウンタC5の値に基づいて小当たり種別選択8テーブル202gfを参照して小当たり種別を選択する(S593)。次いで、特図2外れ変動パターン選択処理(図179のS1277参照)のS1374〜S1376の処理と同一内容の処理を、処理対象を第1特別図柄に変更して実行し(S594〜S596)、本処理を終了する。
次に、図213を参照して、第1特別図柄変動停止処理8(S288)の内容について説明をする。図213は、第1特別図柄変動停止処理8(S288)の内容を示したフローチャートである。この第1特別図柄変動停止処理8(S288)は、上述した第1特別図柄変動停止処理7(図175のS278参照)に対して、特図1大当たりフラグ203iがオンに設定されていないと判別した場合に(S851;No)、即ち、今回変動停止される第1特別図柄変動が外れ変動である場合に実行される時短更新処理7(図175のS882参照)を、特図1外れ停止処理8(S892)に変更した点と、特図1大当たりフラグ203iがオンに設定されている判別した場合(S581:Yes)に、第2特別図柄変動が実行されているかを判別する処理を実行し(S891)、第2特別図柄変動が実行されていない場合に、S853〜S855の処理をスキップするように構成した点と、大当たり変動の停止(大当たり遊技の開始)に基づいて各種フラグ、及び各種カウンタをクリアする処理(図175のS870)に、特殊変動フラグ203gaを追加した処理(図213のS893)を実行する点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
次に、図214を参照して、特図1外れ停止処理8(S892)の内容について説明をする。図214は、特図1外れ停止処理8(S892)の内容を示したフローチャートである。この特図1外れ停止処理8(S892)では、上述した第7実施形態の特図2外れ停止処理7(図181のS1584参照)と同様の処理を、処理対象を第2特別図柄から第1特別図柄へと切り替えて実行し、且つ、小当たり処理(図181のS1671参照)に代えて小当たり処理8(S1972)を実行する点で相違し、それ以外は同一であるため、その詳細な説明を省略する。
ここで、特図1外れ停止処理8(図214のS892参照)にて実行される小当たり処理8(S1972)について、図215を参照して説明をする。図215は、小当たり処理8(S1972)の内容を示したフローチャートである。この小当たり処理8(S1972)は、上述した第7実施形態の小当たり処理(図182のS1671参照)に対して、当選した小当たり種別に応じて実行される制御処理の内容を異ならせた点で相違している。具体的には、特定の小当たり種別(小当たりB,D,E)に当選した場合に、実行中の特別図柄変動の変動パターンに応じた処理(中断処理、強制停止(破棄)処理)を実行するように構成している点で相違している。
小当たり処理8(S1972)が実行されると、まず、今回の第1特別図柄変動に対して設定されている小当たり種別を読み出し(S1682)、読み出した小当たり種別が「小当たりA又は小当たりC」であるかを判別する(S1981)。「小当たりA」又は「小当たりC」であると判別した場合は(S1981:Yes)、現在が特図2変動中(第2特別図柄変動中)であるかを判別し(S1684)、特図2変動中であると判別した場合は(S1684:Yes)、第2特別図柄変動が中断(仮停止)することを示す特図2仮停止フラグをオンに設定し(S1685)、特図2仮停止フラグのオンを示す特図2仮停止コマンドを設定し(S1686)、本処理を終了する。S1684の処理において、特図2変動中では無いと判別した場合は(S1684:No)、S1685,S1686の処理をスキップして本処理を終了する。
一方、S1981の処理において、「小当たりA」又は「小当たりC」では無いと判別した場合は(S1981:No)、次に、読み出した小当たり種別が「小当たりE8」であるかを判別し(S1982)、「小当たりE8」であると判別した場合は(S1982:Yes)、時短カウンタ203hの値が0よりも大きいか、即ち、現在が確変状態中(普通図柄の高確率状態中)であるかを判別する(S1688)。現在が確変状態中であると判別した場合(S1688:Yes)は、次に、時短終了待機フラグ203dmがオンに設定されているかを判別し(S1689)、時短終了待機フラグ203dmがオンでは無いと判別した場合(S1689:No)、即ち、確変状態の最終変動では無いと判別した場合は、時短終了待機フラグ203dmをオンに設定する(S1690)。
次に、特殊変動フラグ203gaがオンに設定されているかを判別し(S1983)、オンに設定されていないと判別した場合、即ち、実行中の第2特別図柄変動に設定されている変動パターンが30秒以上の変動時間の変動パターンでは無い、或いは、第2特別図柄変動が実行されていない場合は(S1983:No)、上述したS1684に移行する。また、S1688の処理にて時短カウンタ203hの値が0よりも大きく無い、即ち、現在が確変状態中では無いと判別した場合(S1688:No)、或いは、S1689の処理において時短終了待機フラグ203dmがオンに設定されている、即ち、確変状態の最終変動であると判別した場合は(S1689:Yes)、S1690の処理をスキップして、上述したS1684の処理へ移行する。一方で、S1983の処理において特殊変動フラグ203gaがオンに設定されていると判別した場合は(S1983:Yes)、S1692の処理へ移行する。また、S1982の処理で、「小当たりE8」では無いと判別した場合、即ち、「小当たりB8」又は「小当たりD8」であると判別した場合は(S1982:No)、S1688〜S1690の処理をスキップしてS1983の処理へ移行する。
S1692〜S1697の処理では、上述した第7実施形態の小当たり処理(図182のS1671参照)と同様の処理を、処理対象を第2特別図柄から第1特別図柄へと切り替えて実行し、その後、特殊変動フラグ203gaをオフに設定し(S1184)、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、本第8実施形態では、小当たり遊技が実行される場合に(実行中の特別図柄変動に対して特殊処理を実行する場合に)、実行中の特別図柄変動の内容に応じて処理内容を決定するように構成している。より具体的には、一方の特別図柄抽選に基づいて小当たり遊技が実行される時点(小当たり当選を示す特別図柄が停止表示される時点)において、実行中の他方の特別図柄変動の変動パターンを判別し、その判別結果が特定の変動パターン(例えば、30秒以上の変動時間が設定されている変動パターン)である場合には、実行中の他方の特別図柄変動を破棄し、特定の変動パターン以外である場合には、実行中の他方の特別図柄変動を中断させることができるように構成している。つまり、実行中の特別図柄変動に対して特殊処理を実行する特定条件が成立した場合に、実行中の特別図柄の変動パターン(変動時間)を参照して特殊処理の処理内容を決定するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、設定されている遊技状態に応じて特定条件が成立した場合に決定される特殊処理の内容を異ならせても良い。具体的には、通常状態が設定されている場合は、特定条件が成立したとしても、特殊処理として「中断」のみが決定され、確変状態が設定されている場合には、上述した第8実施形態と同様に、「中断」或いは「破棄」が設定されるように構成しても良い。このように設定されている遊技状態に応じて特殊処理の決定内容を異ならせることにより、各遊技状態における遊技性に多様性を持たせることができる。
また、特定条件が成立した特別図柄の種別に応じて、決定される特殊処理の内容を異ならせても良く、例えば、第1特別図柄にて特定条件が成立した場合よりも、第2特別図柄にて特定条件が成立した場合のほうが、「破棄」が決定され易くなるように構成しても良い。具体的には、第1特別図柄抽選のほうが第2特別図柄抽選よりも特定条件が成立し難くなるように(小当たり当選し難くなるように)構成しても良いし、特定条件が成立した場合において、「破棄」が決定される条件(第8実施形態では、実行中の変動パターンが30秒以上)を、第1特別図柄にて特定条件が成立した場合のほうが第2特別図柄にて特定条件が成立した場合よりも成立し難い条件(例えば、実行中の変動パターンが32秒以上)となるように構成しても良い。これにより、何れの特別図柄種別で特定条件が成立したかによって、特殊処理の内容を異ならせることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
本実施形態では、実行中の特別図柄変動に対して特殊処理を実行する特定条件が成立した場合に、実行中の特別図柄の変動パターン(変動時間)を参照して特殊処理の処理内容を決定するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、実行中の特別図柄変動の抽選結果が特定の抽選結果である場合は、実行中の特別図柄変動が「破棄」されないように構成しても良いし、実行中の特別図柄変動の抽選結果が大当たりの場合、小当たりの場合、外れの場合で、「破棄」が決定される条件(第8実施形態では、実行中の変動パターンが30秒以上)を異ならせても良い。このように構成することで、特別図柄抽選の抽選結果に応じて、「破棄」のし易さを異ならせることができるため、設計思想に適した遊技を容易に実行させることができる。
さらに、本第8実施形態では、大当たり当選した特別図柄変動(大当たり変動)の変動パターンとして、遊技者に有利な大当たり遊技(例えば、確変大当たり)が実行される有利大当たり種別と、遊技者に不利な大当たり遊技(例えば、通常大当たり)が実行される不利大当たり種別と、で異なる変動パターンが選択されるように構成しており、さらに、特別図柄の保留球数に応じて選択される変動パターンを異ならせるように構成している。
より具体的には、特別図柄の保留球数が多い場合には、特別図柄の保留球数が少ない場合よりも、有利大当たり種別に対応する変動パターンとして30秒未満の変動時間が設定される変動パターンが選択され易く構成し、不利大当たり種別に対応する変動パターンとして30秒以上の変動時間が設定される変動パターンが選択され易く構成している。
このように構成することで、特別図柄の保留球数が多い場合には、特別図柄の保留球数が少ない場合よりも、遊技者に有利な大当たり遊技(例えば、確変大当たり)が実行され易く(小当たり当選により破棄され難く)、且つ、遊技者に不利な大当たり遊技(例えば、通常大当たり)が実行され難く(小当たり当選により破棄され易く)することができる。つまり、特別図柄の保留球数に応じて、大当たり当選時における確変大当たりが占める割合を異ならせることができる。よって、遊技者に対して、有利な大当たり遊技が実行されることを期待しながら意欲的に特別図柄の保留球数を貯めさせることができ、結果として遊技の稼働を向上させることができる。
また、本第8実施形態では、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選との何れの抽選においても小当たり当選し得るように構成している点で上述した第7実施形態と相違している。このように構成することで、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選との何れか一方で大当たり当選した場合であっても、他方の小当たり当選によって大当たり当選を破棄することができるため、特別図柄の保留球数に応じて、大当たり当選時における確変大当たりが占める割合を確実に異ならせることができる。
上述した第8実施形態では、一方の特別図柄変動(例えば、第1特別図柄変動)に対して特殊処理(中断、或いは破棄)を実行する契機となる条件(特定条件)として、他方の特別図柄変動(例えば、第2特別図柄変動)にて特定の小当たりに当選した場合に成立する条件を示しているが、これ以外に特定条件を成立させる契機を設けても良く、例えば、球が特定の入球口に入球した場合に特定条件が成立するように構成しても良いし、パチンコ機10に対して供給させる電力が正常では無い状態(例えば、ノイズが発生し、一時的に電源が断される状態)であると判別した場合に特定条件が成立するように構成しても良い。また、遊技者が実行する遊技方法が不正な遊技方法(例えば、磁力を検出する磁気センサを設け、その磁気センサが磁力を検出した場合における遊技方法や、パチンコ機10に対する衝撃を検出する衝撃検知センサを設け、その衝撃検知センサが所定量の衝撃を検知した場合における遊技方法)を検知した場合に特定条件が成立するように構成しても良い。
また、上述した各実施形態では、普通図柄の高確率状態が設定される場合(確変状態、時短状態が設定されている場合)において実行される特別図柄変動が破棄(強制停止)された場合に、破棄された特別図柄変動に応じて時短回数(確変回数)が加算されないように構成している。具体的には、確変状態が設定されている状態で特別図柄変動の回数が所定回数(例えば、50回)に到達した場合に、潜確状態が設定されるように構成された遊技機において、確変状態中に実行された特別図柄変動が破棄(強制停止)された場合には、時短回数(確変回数)が加算されないように構成している。このような構成を用いたパチンコ機10では、例えば、第3図柄表示装置81の表示面にて確変状態が終了するまでの時短回数(確変回数)を示すための表示態様(例えば、図161(a)の表示領域HR2に表示される値)も、時短回数に同期して表示態様が更新されないように構成している。よって、遊技者に対して、時短回数を更新させること無く特別図柄変動が破棄されたことを分かり易く報知することができる。なお、この場合において、例えば、第3図柄表示装置81の表示面に表示された時短回数(確変回数)を示すための表示態様を特別図柄変動の開始タイミングで更新するように構成しているパチンコ機10であれば、特別図柄変動が破棄されたことに基づいて、表示態様を復元(例えば、残時短回数を表示している場合であれば加算、経過した時短回数を表示している場合であれば減算)させる演出を実行すれば良い。
また、確変状態から潜確状態へと移行させるための移行条件(普通図柄の高確率状態を終了させるための終了条件(時短終了条件))として、複数の時短終了条件(例えば、第1特別図柄変動と第2特別図柄変動との合算回数が100回に到達した場合に成立する第1時短終了条件と、第2特別図柄変動が5回実行された場合に成立する第2時短終了条件)を設定しているパチンコ機10であって、第3図柄表示装置81の表示面には、複数の時短終了条件のうち、最も成立し易い終了条件(例えば、第2特別図柄変動5回に対応する「5」)のみを表示することで、遊技者に遊技内容を分かり易く報知するように構成されたパチンコ機10であれば、確変状態が設定された直後に第1特別図柄変動が実行されたとしても、第3図柄表示装置81の表示面にて表示される「5」の表示態様が更新されないように構成している。そして、確変状態が設定されてから第1特別図柄変動を95回実行した状態で、更に第1特別図柄変動を実行させた場合(96回目の第1特別図柄変動を実行させた場合)には、第3図柄表示装置81の表示面にて表示される「5」の表示を「4」へと更新する表示制御を実行するように構成している。このように、確変(時短)状態中に特別図柄変動が実行される特別図柄種別に応じて、第3図柄表示装置81の表示面に表示される時短回数表示を更新するか否かを決定することで、確変状態が終了するまでの期間を遊技者に分かり易く報知することができる。
<第9実施形態>
次に、図216から図223を参照して、第9実施形態について説明をする。本第9実施形態は、上述した第7実施形態に対して、第2特別図柄に対しても保留記憶機能を設けた点と、潜確状態中(RUSH遊技中)に実行される演出(RUSH中演出)の演出態様を変更した点と、大当たり種別、小当たり種別、及び普通図柄の変動パターンを異ならせた点で大きく相違している。
上述した第7実施形態では、第3図柄表示装置81の表示面に特別図柄の保留記憶数を示すための特図保留数を表示するように構成していた(図161のdm1a参照)。また、近年の遊技機においては、特図保留数を遊技者に分かり易く示すために、特図保留数に対応した数の保留図柄を第3図柄表示装置81の表示面に表示するものがある。さらに、保留記憶されている特別図柄の入賞情報に対して先読み処理(事前判別処理)を実行し、その先読み結果(事前判別結果)を、対応する保留図柄の表示態様を可変(例えば、保留図柄の色やエフェクトを変更、又は保留図柄のデザインを変更)させることで遊技者に報知する保留変化演出を実行するものがある。
しかしながら、上述した保留変化演出は、獲得している特図保留球の数に応じて保留変化演出の対象となる保留図柄数が決定されるため、特図保留球数が少ない場合には、特図保留球数が多い場合よりも保留変化演出が実行され難くなる。つまり、獲得している特図保留球数に応じて第3図柄表示装置81の表示面に表示される保留図柄を用いた演出を実行する以上、獲得している特図保留球の数に応じて先読み結果(事前判別結果)を遊技者に報知する先読み演出(保留変化演出)の演出効果が可変されてしまうため、例えば、特図保留球を多く獲得することが出来ない遊技者に対しては、特図保留球を多く獲得出来ないことに対する不満感と、先読み演出の演出効果が低下するという不満感とを与えることになり遊技意欲が低下してしまうという問題があった。
これに対して、本実施形態では、保留記憶されている特別図柄の入賞情報に対して実行された先読み処理(事前判別処理)の結果に応じて、獲得している特図保留球の数に関わらず、特定図柄(第3図柄表示装置81の表示面に表示される専用アイコン)の数を可変させる先読み演出(アイコン演出)を実行するように構成している。これにより、獲得している特図保留球数が少ない場合であっても、先読み結果に応じて、獲得している特図保留球数が上限である場合と同様の先読み演出を実行することが可能となる。よって、特図保留球を多く獲得することが出来ない遊技者に対しても、演出効果の高い先読み演出を提供することができるため、遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、上述したアイコン演出において表示される特定図柄の数の上限値が、保留記憶可能な特図保留球数(潜確状態中に主として実行される第2特別図柄の保留記憶数)の上限値(4)となるように構成し、獲得している特図保留球数を示すための保留図柄を第3図柄表示装置81の表示面に表示しない(遊技者が判別し難いように表示する)ように構成している。このように構成することで、遊技者に対してアイコン演出にて表示される特定図柄が、あたかも特図保留球数(潜確状態中に主として実行される第2特別図柄の保留記憶数)を示すための保留図柄であると思わせることができる。特図保留球を多く獲得することが出来ない遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
加えて、本実施形態では先読み結果が特定の結果(例えば、潜確状態が設定される大当たり)である場合に、アイコン演出にて表示される特定図柄の数が保留記憶可能な特図保留球数(潜確状態中に主として実行される第2特別図柄の保留記憶数)の上限値(4)よりも多くなるように構成している。このように構成することで、遊技者に対してアイコン演出にて表示される特定図柄が、保留図柄であると錯覚していた遊技者に対して意外性のある演出を提供することができる。
また、本実施形態では、保留記憶されている特別図柄の入賞情報に対して実行された先読み処理(事前判別処理)の結果として、小当たり遊技にて開放動作されるアタッカの開放回数を判別し、その判別結果に基づいて特定図柄の表示数を決定するように構成している。そして、当選した小当たりの種別に応じて1回の小当たり遊技におけるアタッカの開放回数を異ならせるように構成している。さらに、大当たり当選した場合に実行される大当たり遊技の一部として、小当たり遊技と同一のアタッカ開放動作が実行されるように構成している。
このように構成することにより、アイコン演出として表示される特定図柄の数に基づいて、遊技者に対して今後実行される小当たり遊技の回数を予測させることができる。また、本実施形態では、特定図柄が表示されている期間が、潜確状態(RUSH遊技)が終了しない期間であることを遊技者に報知するように構成している。即ち、大当たり遊技の終了時に特定図柄が1つでも残っている場合は、その大当たり遊技の終了後に潜確状態が設定されることを事前に報知することになる。よって、特定図柄の数が可変される度に遊技者がアイコン演出に注視することになるため演出効果を高めることができる。
<第9実施形態における演出内容について>
次に、図216から図219を参照して、本第9実施形態のパチンコ機10にて実行される演出内容のうち、特徴的な演出内容について説明をする。具体的には、潜確状態中(RUSH遊技中)に実行される特定図柄を可変表示させるアイコン演出の内容について説明をする。このアイコン演出は、獲得済みの第2特別図柄の保留記憶(特図2保留)に対する先読み結果に基づいて、特定図柄(アイコン)の数を可変表示させる演出である。
まず、図216(a)を参照して、直後に潜確状態(RUSH遊技)が設定される大当たり遊技のエンディング画面の表示内容について説明をする。図216(a)は、RUSH遊技突入前の大当たり遊技におけるエンディング期間中に表示されるエンディング画面の一例を示した模式図である。本第9実施形態では、上述した第1実施形態と同様に、潜確状態が設定されていない状態で潜確大当たり(大当たり遊技終了後に潜確状態が設定される大当たり)に当選した場合、即ち、RUSH遊技に突入する初当たり時と、潜確状態が設定されている状態で潜確大当たりに当選した場合とで、そのエンディング期間中に表示される演出態様を異ならせるように構成している。
RUSH遊技に突入する初当たり時のエンディング期間中には、図216(a)に示した通り、主表示領域Dmの左側に表示領域71が形成され、中央部に表示領域HR70が形成される。そして、表示領域HR70には、人参を模したアイコン871と獲得数情報872(図216(a)では4)とが表示される。そして、副表示領域Dsには「アイコンがあるうちは、RUSHが続くよ」の文字が表示される。
本実施形態では、RUSH遊技が実行されると、アイコン871が第3図柄表示装置81の表示面に表示され、そのアイコン871の表示数及び、表示態様に基づいてRUSH遊技中に実行される遊技の内容を遊技者に示唆するように構成している。このアイコン871は、RUSH遊技中に主として実行される第2特別図柄に関する情報(抽選情報、先読み情報)に基づいて、表示数や表示態様が可変設定されるように構成している。
上述した通り、RUSH遊技中にアイコン演出が実行されるように構成された本実施形態では、RUSH遊技に突入する契機となる大当たり遊技のエンディング期間中に図216(a)に示したアイコン演出初期表示画面が表示され、その時点における第2特別図柄の保留球数、及び、先読み結果に関わらず、アイコン871が4個表示されるように構成している。これにより、どのような状態でRUSH遊技が実行されたとしても、RUSH遊技突入時におけるアイコン演出の演出態様を同一にすることができるため、RUSH遊技が開始される時点におけるアイコン演出の演出態様によって遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
なお、本実施形態では、アイコン演出の開始時に、アイコン871を4個表示させるように構成しているが、これに限ること無く、アイコン演出の開始時に特定開始条件が成立している場合、例えば、第2特別図柄の保留球に対する先読み結果に遊技者に有利な大当たり(潜確状態が再度設定される潜確大当たり)が存在する場合に、アイコン演出の開始時において表示されるアイコン871の数が4個以外となるように構成しても良く、この場合、4個よりも少ない数のアイコン871を表示させるように構成すると良い。
RUSH遊技が開始されると、表示領域HR70に表示されたアイコン871が、表示領域HR71に保留アイコン873として表示され、その保留アイコン873と、ウサギを模したキャラクタ811とを用いた演出が主表示領域Dmにて実行される。図216(b)に示した通り、本実施形態では、保留アイコン873の上限表示数を、RUSH遊技中に主として抽選が実行される第2特別図柄の保留上限数と同一に構成している。よって、表示領域HR71には、最大で4個の保留アイコン873a〜873dが表示される。
保留アイコン873a〜873dは、表示領域HRの上から順に第1保留アイコン873a、第2保留アイコン873b、第3保留アイコン873c、第4保留アイコン873dが表示され、第1保留アイコン873aから順に演出に用いられる。そして、演出に用いるために第1保留アイコン873aが表示領域HR71から削除されると、残った第2保留アイコン873b〜第4保留アイコン873dがそれぞれ一つ前の順番の保留アイコンへとシフト表示される。また、新たな保留アイコンを獲得した場合には、既に表示されている保留アイコンの後の順番に追加表示される。
本実施形態では、RUSH遊技中において実行される小当たり遊技、より具体的には、第2アタッカ1650の開放回数を先読みし、その先読み結果に基づいて保留アイコンの数を決定するように構成している。そして、当選した小当たり種別に応じて小当たり遊技にて第2アタッカ1650の開放回数を異ならせており、さらに、大当たり当選した場合にも、当選した大当たりの大当たり種別の一部にて第2アタッカ1650を所定回数開放させる大当たり遊技が実行されるように構成している。
つまり、例えば、獲得済みの特図2保留球数が2個である場合でも、その2個の特図2保留球に対する先読み(事前判別)結果として第2アタッカ1650の開放回数が4回である場合には、保留アイコンの表示数として4個を設定することができるように構成している。このように構成することで、実際に獲得している特図2保留球数に関わらず、保留アイコンの表示数を決定することができるため、特図2保留球を多く獲得出来ていない状態であっても、興趣に富んだアイコン演出を実行することができる。
次に、図217(a)を参照してRUSH遊技中におけるアイコン演出のうち、保留アイコンを消費する演出内容について説明をする。図217(a)は、RUSH遊技中に小当たり遊技が実行された場合に表示される表示画面の一例を示した図である。図217(a)に示した通り、小当たり遊技が実行されると、キャラクタ811が保留アイコン873aを食べる消化演出が実行されると共に、小当たり遊技にて獲得した賞球を示す賞球表示態様874が表示される。図217(a)に示した例では、第2アタッカ1650に球が1個入賞し、15球の賞球があったことを示す「+15」の表示態様で賞球表示態様874が表示されている。また、副表示領域Dsには「いただきます」の文字が表示され、キャラクタ811が保留アイコン873aを食べる演出が実行されることを遊技者に分かり易く報知している。
なお、図217(a)では、第2アタッカ1650の開放回数が1回の小当たり遊技が実行される場合を例に消化演出中に表示される表示画面の説明をしたため、キャラクタ811が手に取る保留アイコン873aの数が1つであるが、例えば、第2アタッカ1650の開放回数が2回の小当たり遊技が実行される場合には、キャラクタ811が2つの保留アイコンを食べる消化演出が実行される。詳細な説明は後述するが、本実施形態では、一部の小当たり遊技、或いは、一部の大当たり遊技において、第2アタッカ1650を複数回開放させる当たり遊技が実行されるように構成しており、小当たり遊技よりも大当たり遊技のほうが第2アタッカ1650が開放される回数が多くなるように構成している。
つまり、図217(a)に示した演出として、キャラクタ811が複数個の保留アイコンを食べる演出が実行されたほうが、大当たり当選に対する期待度を高めることができる。このように構成することで、RUSH遊技中に実行されるアイコン演出のうち、保留アイコンを消費(保留アイコン数を減少)させる演出の内容についても遊技者に興味を持たせることができる。
なお、本実施形態では、小当たり遊技において開放動作される第2アタッカ1650の開放動作態様と、大当たり遊技において開放動作される第2アタッカ1650の開放動作態様と、が同一となるように構成している。よって、当たり遊技中に実行される第2アタッカ1650の開放動作内容を把握することで、今回の当たり遊技の種別(小当たり遊技、大当たり遊技)が遊技者に判別されてしまうことを抑制することができる。
なお、本実施形態では、1回の消化演出にてキャラクタ811が食べる数、即ち、実行中の小当たり遊技における第2アタッカ1650の開放回数に対応した数の保留アイコン873を表示しているが、これに限ること無く、例えば、消化演出の終了タイミングにて消化演出に用いた保留アイコンが残る演出、即ち、小当たり遊技にて第2アタッカ1650が開放される開放回数よりも多い数の保留アイコンを用いた消化演出を実行しても良い。このように構成することで、消化演出の開始時点において表示される保留アイコン数を多くすることができるため、遊技者に対して大当たり当選への期待感を高めさせることができる。
また、消化演出の実行期間中に、消化演出で用いられる保留アイコンの数を可変させるように構成しても良い。これにより、どのタイミングで保留アイコンの数を増加させることができるため、大当たり期待度の低いアイコン演出が実行された場合であっても、その消化演出期間中の演出に用いられる保留アイコンの数が消化演出期間中に増加することを期待させながら遊技を行わせることができる。
次に、図217(b)を参照して、RUSH遊技中に実行されるアイコン演出として、複数の保留アイコンを獲得したことを示す獲得演出の演出内容について説明をする。図217(b)は、RUSH遊技中に実行されるアイコン演出として、複数の保留アイコンを獲得したことを示す獲得演出にて表示される表示画面の一例を示した図である。本実施形態では、上述した第7実施形態のRUSH遊技中に実行される演出(図162(b)参照)と同様に、キャラクタ811が宝箱812を開放する演出が実行される。そして、その宝箱の中から保留アイコンが所定個数(1〜3個)表示される獲得演出を実行するように構成している。
図217(b)に示した通り、RUSH遊技中に表示される宝箱812が開き、表示領域HR70には、人参を模したアイコン871と獲得数情報872(図217(b)では3)とが表示される。そして、副表示領域Dsには「人参ゲット」の文字が表示され、保留アイコンの表示数が増加したことを遊技者に報知する演出が実行される。
上述した通り、本実施形態のアイコン演出では、RUSH遊技が継続する間、保留アイコンが0にならないように保留アイコンの表示数を制御しており、様々なタイミングで保留アイコンを増加させるための獲得演出を実行可能に構成している。そして、1回の獲得演出にて獲得するアイコン871の数が多いほど、遊技者に有利な遊技が実行されることを示唆するように構成している。また、本実施形態では、特図2保留球数の増加タイミングとは異なるタイミングで保留アイコンの表示数を増加させることができるように構成している。
次に、図218(a)を参照して、アイコン演出中に実行される連続演出の内容について説明をする。図218(a)は、アイコン演出中に実行される連続演出中に表示される表示画面の一例を示した図である。本実施形態では、第2特別図柄の変動開始時に所定条件を満たしている場合において、連続演出を実行可能に構成している。この連続演出は、1回の第2特別図柄変動の変動期間に対して実行されるパターンと、複数の第2特別図柄変動に跨がって実行されるパターンとがあり、表示されている保留アイコンを全て用いた演出が実行される。
具体的には、本実施形態では、保留アイコンが4個(上限数)表示されている場合に連続演出が実行され得るように構成しており、連続演出が実行されると、図218(a)に示した通り、表示領域HR71に表示されていた4個の保留アイコン(873a〜873d)が主表示領域Dmの中央部に一列に表示され、キャラクタ811が第1保留アイコン873aから順に食べる演出が実行される。そして、最後の保留アイコン873dの後ろには大当たり当選(遊技者に有利な大当たり種別の大当たり当選)を示すVアイコン873yが表示される。さらに、副表示領域Dsには、連続演出の演出内容を遊技者に示すための「人参を食べ切れ!!中からお宝がでるかも」の文字が表示される。
つまり、連続演出が実行された場合は、保留アイコンを全て消化し大当たり当選するか、保留アイコンを消化しきれず、RUSH遊技が継続するかを示唆することになる。さらに、図218(b)に示した通り、連続演出実行中であって、最後の保留アイコンを消化するまでの状態で消化中の保留アイコンの中からVアイコン873zが表示される場合もある。
ここで、図218(b)を参照して、連続演出中にVアイコン873zが表示される場合の演出内容について説明をする。図218(b)は、連続演出中に保留アイコンを全て消化すること無く、Vアイコン873zを獲得した場合の表示画面の一例を示した図である。図218(b)に示した通り、第3保留アイコン873cを消化している際中(食べている際中)に、第3保留アイコン873cの中からVアイコン873zを発見する演出が実行される。この場合、第4保留アイコン873dが消化されていないため、表示領域HR71に第4保留アイコン873dが表示される。この状態で大当たり遊技が開始されると、保留アイコンが表示されたまま大当たり遊技が実行されることになるため、この時点で大当たり遊技終了後に再度潜確状態(RUSH遊技)が実行されることを遊技者に報知することになる。
次に、図219を参照して、アイコン演出中において通常の保留アイコンとは異なる特殊アイコンが表示される演出の内容について説明をする。図219は、アイコン演出中に特殊アイコンが表示される場合の表示画面の一例を示した模式図である。詳細は後述するが、本実施形態では、特図2保留球数と、先読みして算出した第2アタッカ1650の開放回数と、に基づいて表示可能な保留アイコン数を算出するように構成している。
そして、表示可能な保留アイコン数が所定数以上(例えば、4個以上)、即ち、表示上限数を超えた場合に、特殊アイコンを表示するように構成している。そして、実行中の第2特別図柄変動や第2特別図柄の先読み結果に遊技者に有利な大当たり当選が含まれている場合に、表示可能な保留アイコン数が所定数を超え易くなるように構成している。
図219に示した通り、表示可能な保留アイコン数が所定数以上と算出された場合には、獲得演出にて豪華な人参を模した特殊アイコン873xが宝箱812の中から現れる特殊アイコン演出が実行され、副表示領域Dsにて、今回獲得したアイコンが特殊アイコンであることを遊技者に示すための「ラッキー、SP人参ゲット」の文字が表示される。なお、本実施形態では、表示領域HR71に同時に表示可能なアイコン数が、第2特別図柄の保留球数の上限数である4個に規定しているため、表示可能な保留アイコンの数が4個を超えた場合に、特殊アイコンを表示することで表示領域HR71に同時に表示されるアイコン数の上限を維持した状態で遊技者に対して大当たりへの期待度を高めた演出を実行するように構成しているが、これに限ること無く、表示可能な保留アイコンの数が4個を超えた場合(特殊条件が成立した場合)に、表示領域HR71に同時に表示可能な保留アイコンの上限数を第2特別図柄の保留球数の上限数よりも多くするように構成しても良い。このように構成することで、保留アイコンが第2特別図柄の保留球数を示していると認識していた遊技者に対して、第2特別図柄の保留球数の上限数を超える数の保留アイコンが表示されることで意外性のある演出を実行することができる。さらに、第2特別図柄の保留球数の上限数を超える数の保留アイコンが表示された場合に大当たり当選の期待度を高めることができるため、大当たり期待度の高い演出を遊技者に対して意外性のある演出を用いて実行することができる。
以上、図216〜図219を用いて、本第9実施形態にて実行される特徴的な演出(アイコン演出)中に実行される様々な演出画面について説明をしたが、これに限ること無く、例えば、RUSH遊技が実行されている状態で、特図2保留数が0個になった場合には、保留アイコンを1個以上表示させておき、特別図柄抽選の結果に関わることの無い、保留アイコンを用いた疑似変動演出を実行するように構成しても良いし、保留アイコンを非表示にするように構成しても良い。
また、本実施形態では、保留アイコンの表示態様として、通常の人参を模した表示態様(図217(a)の保留アイコン873a参照)と、豪華な人参を模した表示態様(図219の特殊アイコン873x参照)と、を設定可能に構成しているが、これ以外の表示態様を設定可能に構成しても良く、例えば、小当たり、大当たりの何れかに対応する第1表示態様と、大当たりに対応する第2表示態様と、特定の大当たりに対応する第3表示態様と、を設定可能に構成しても良い。また、一度に大量の保留アイコンを追加表示させるために、大量の保留アイコンを一度に消化させる減少演出を実行するように構成しても良い。
<第9実施形態における電気的構成について>
次に、図220〜図223を参照して、本第9実施形態における電気的構成について説明をする。本第9実施形態では、上述した第7実施形態に対して、主制御装置110のROM202の一部構成と、音声ランプ制御装置113のROM222の一部構成と、RAM223の一部構成とが相違している。それ以外は同一であり、同一の要素については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、図220を参照して、本第9実施形態における主制御装置110のROM202が有する大当たり種別選択9テーブル202hdの内容について説明をする。図220は、大当たり種別選択9テーブル202hdの内容を模式的に示した模式図である。この大当たり種別選択9テーブル202hdは、上述した第7実施形態における大当たり種別選択7テーブル202fd(図169参照)に対して、第1特別図柄(特図1)に対応付けられている大当たり種別(大当たりA〜C)に対して規定されている大当たり動作の開放対象と、大当たり遊技終了後に設定される時短カウンタ203hの値とを異ならせ、第2特別図柄(特図2)に対応付けられている大当たり種別の種類を増加させた点で相違しており、それ以外は同一である。
具体的には、図220に示した通り、第1特別図柄(特図1)の大当たり種別としては、第1当たり種別カウンタC2の値が「0〜34」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりA9」が対応付けて規定されている。この「大当たりA9」は、上述した第7実施形態の「大当たりA7」と同一の大当たり種別であるため、その詳細な内容の説明を省略する。また、第1当たり種別カウンタC2の値が「35〜79」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりB9」が対応付けて規定されている。この「大当たりB9」は、上述した第7実施形態の「大当たりB7」に対して、大当たり遊技終了後に設定される時短カウンタ203hの値を変更した点で相違し、それ以外は同一である。
具体的には、通常状態において「大当たりB9」に当選した場合は、時短カウンタ203hの値に100が設定され、確変状態において「大当たりB9」に当選した場合には、時短カウンタ203hの値に50が設定される。一方、潜確状態において「大当たり9」に当選した場合は、時短カウンタ203hの値に0が設定される。
即ち、通常状態、或いは確変状態において「大当たりB9」に当選すると、比較的有利な確変状態へと移行する。これに対し、潜確状態において「大当たりB9」に当選した場合は、時短回数が0に設定されるので、大当たり終了後の遊技状態が最も有利な潜確状態となる。また、大当たり遊技終了後に確変状態が設定される場合であっても、通常状態で「大当たりB9」に当選した場合よりも、確変状態で「大当たりB9」に当選した場合のほうが遊技者に有利な確変状態が設定されるように、通常状態で当選した場合よりも確変状態で当選した場合のほうが、確変回数が少なくなるように構成している。
このように構成することで、初期の遊技状態である通常状態から異なる遊技状態へと移行することで遊技者に最も有利な遊技状態へと移行し易くさせることができるため、遊技者に対して最も有利な遊技状態を目指して意欲的に遊技を行わせることができる。
また、図220に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「80〜99」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりC9」が対応付けて規定されている。この「大当たりC9」は、上述した第7実施形態の「大当たりC7」に対して、大当たり遊技終了後に設定される時短カウンタ203hの値を変更した点で相違し、それ以外は同一である。
具体的には、通常状態、確変状態および潜確状態において「大当たりC9」に当選した場合、即ち、「大当たりC9」に当選した場合は、設定されている遊技状態に関わらず、時短カウンタ203hの値に0が設定される。即ち、「大当たりC9」に当選した場合には、その大当たり遊技終了後に遊技者に最も有利な遊技状態(潜確状態)が必ず設定される遊技者に最も有利な大当たり種別となる。なお、潜確状態が設定されている状態では、「大当たりB9」と「大当たりC9」との価値が同一となる。
以上、説明をした通り、本実施形態では、第1特別図柄抽選で大当たりに当選した時点の遊技状態に応じて、遊技者に最も有利となる遊技状態(潜確状態)へと移行する割合を、通常状態、及び確変状態が設定されている場合と、潜確状態が設定されている場合とで異なるように構成し、通常状態、確変状態中は20%、潜確状態中は65%の割合で、大当たり遊技終了後に潜確状態が設定されるように構成している。
また、上述した通り、潜確状態への移行割合が20%に設定される通常状態、及び確変状態は、共に45%の割合で確変状態へと移行するように構成しているが、確変状態へと移行した場合における潜確状態への移行期待度が異なるように構成している。このように構成することで、大当たり当選時に設定されている遊技状態として複数の遊技状態に対して大当たり遊技の終了後に遊技者に最も有利な遊技状態(潜確状態)へと移行する移行割合を同一に設定したとしても、大当たり当選時に設定されている遊技状態毎に潜確状態への移行期待度を異ならせることができる。
次に、第2特別図柄抽選で大当たり当選した場合に選択される大当たり種別について説明をする。図220に示した通り、本第9実施形態では、第2特別図柄(特図2)に対応付けた大当たり種別が4種類(大当たりD9〜G9)規定されており、選択される大当たり種別に応じて大当たり遊技の開放動作内容を異ならせている。
具体的には、第2特別図柄(特図2)の大当たり種別としては、第1当たり種別カウンタC2の値が「0〜34」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりD9」が対応付けて規定されている。この「大当たりD9」は、上述した第7実施形態の「大当たりD7」と同一内容が規定されている大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の値が「35〜69」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりE9」が対応付けて規定されている。この「大当たりE9」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後が特別図柄の確変状態に設定される種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。なお、通常状態、確変状態、および潜確状態において「大当たりE9」に当選した場合、時短カウンタ203hの値に0が設定される。
即ち、「大当たりC9」に当選した場合は、設定されている遊技状態に関わらず、時短カウンタ203hの値に0が設定される。即ち、「大当たりC9」に当選した場合には、その大当たり遊技終了後に遊技者に最も有利な遊技状態(潜確状態)が必ず設定される遊技者に最も有利な大当たり種別となる。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりE9」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が35個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりE9」が決定される割合は35%(35/100)である。
第1当たり種別カウンタC2の値が「70〜89」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりF9」が対応付けて規定されている。この「大当たりF9」は、大当たりのラウンド数が9ラウンドであり、1ラウンド(R)目は、第2アタッカ1650が1.5秒開放し、2ラウンド(R)目から9ラウンド(R)目まで、第1アタッカ650が30秒間開放する大当たり遊技が実行され、その大当たり終了後が特別図柄の確変状態に設定される種別の大当たり(9ラウンド確変大当たり)である。なお、通常状態、確変状態、および潜確状態において「大当たりF9」に当選した場合、時短カウンタ203hの値に0が設定される。
上述した通り、「大当たりF9」に当選した場合は、最初の1ラウンド目として小当たり遊技と同一の開放動作が実行される。つまり、第2特別図柄の先読みにおいて、大当たり当選に加え、第2アタッカ1650の開放回数1回が算出されることになる。これにより、第2アタッカ1650の開放回数(小当たり遊技の開放回数)に基づいて保留アイコンの表示数を決定するアイコン演出において、小当たり当選を示唆するパターンと、大当たり当選を示唆するパターンとを遊技者に分かり難くすることができ、演出効果を高めることができる。また、「大当たりF9」では、第1アタッカ650の開放回数が上述した「大当たりE9」と同一となるように、9ラウンドの大当たり遊技が規定されている。このように構成することで、第1アタッカ650の開放動作回数に基づいて選択された大当たり種別が遊技者に把握されてしまうことを抑制することができる。
なお、本実施形態では、1ラウンド(R)目に小当たり遊技と同一の開放動作を実行し、2ラウンド(R)目以降に実際の大当たり遊技を実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、「大当たりF9」に当選した場合も、8ラウンド(R)の大当たり遊技が実行されるようにし、1ラウンド(R)目に第2アタッカ1650を1.5秒開放させる開放動作と、第1アタッカ650を28.5秒開放させる開放動作と、を実行するように構成しても良い。このように構成することで、実行される大当たり遊技のラウンド数を統一することができるため、例えば、第1図柄表示装置37に実行中の大当たり遊技のラウンド数を報知する報知手段(例えば、LEDランプの点灯によりラウンド数を報知する手段)を設けた場合に、報知手段により報知するラウンド数の種類を減らすことができ、パチンコ機10の製造コストを削減することができる。また、報知手段の報知内容に基づいて遊技者に大当たり種別を把握されてしまうことを抑制することができる。
第1当たり種別カウンタC2の値が「90〜99」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりG9」が対応付けて規定されている。この「大当たりG9」は、大当たりのラウンド数が11ラウンドであり、1〜3ラウンド(R)目は、第2アタッカ1650が1.5秒開放し、4ラウンド(R)目から11ラウンド(R)目まで、第1アタッカ650が30秒間開放する大当たり遊技が実行され、その大当たり終了後が特別図柄の確変状態に設定される種別の大当たり(11ラウンド確変大当たり)である。なお、通常状態、確変状態、および潜確状態において「大当たりG9」に当選した場合、時短カウンタ203hの値に0が設定される。
上述した通り、「大当たりG9」に当選した場合は、1〜3ラウンド目として小当たり遊技と同一の開放動作が実行される。つまり、第2特別図柄の先読みにおいて、大当たり当選に加え、第2アタッカ1650の開放回数3回が算出されることになる。これにより、第2アタッカ1650の開放回数(小当たり遊技の開放回数)に基づいて保留アイコンの表示数を決定するアイコン演出において、小当たり当選を示唆するパターンと、大当たり当選を示唆するパターンとを遊技者に分かり難くすることができ、演出効果を高めることができる。加えて、第2特別図柄抽選1回の抽選結果として第2アタッカ1650の開放回数3回が算出されるため、特図2保留球数が少ない場合であっても、第2アタッカ1650の開放回数を多く算出することができ、アイコン演出の演出態様を多様化させることができる。また、「大当たりG9」では、第1アタッカ650の開放回数が上述した「大当たりE9」と同一となるように、11ラウンドの大当たり遊技が規定されている。このように構成することで、第1アタッカ650の開放動作回数に基づいて選択された大当たり種別が遊技者に把握されてしまうことを抑制することができる。
なお、本実施形態では、1ラウンド(R)目〜3ラウンド(R)目に小当たり遊技と同一の開放動作を実行し、4ラウンド(R)目以降に実際の大当たり遊技を実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、「大当たりG9」に当選した場合も、8ラウンド(R)の大当たり遊技が実行されるようにし、1ラウンド(R)目に第2アタッカ1650を1.5秒開放させる開放動作を3回実行し、その後、第1アタッカ650を25.5秒開放させる開放動作を実行するように構成しても良い。このように構成することで、実行される大当たり遊技のラウンド数を統一することができるため、例えば、第1図柄表示装置37に実行中の大当たり遊技のラウンド数を報知する報知手段(例えば、LEDランプの点灯によりラウンド数を報知する手段)を設けた場合に、報知手段により報知するラウンド数の種類を減らすことができ、パチンコ機10の製造コストを削減することができる。また、報知手段の報知内容に基づいて遊技者に大当たり種別を把握されてしまうことを抑制することができる。
次に、図221(a)を参照して、小当たり種別選択9テーブル202hfの内容について説明をする。図221(a)は、小当たり種別選択9テーブル202hfの内容を示した模式図である。図221(a)に示した通り、小当たり種別選択9テーブル202hfは、上述した第7実施形態の小当たり種別選択7テーブル202ffに対して、小当たり種別の種類を増加させた点と、各小当たり種別に対して規定されている小当たり動作内容(小当たり遊技の開放動作内容)、及び、小当たり遊技が実行される場合に実行される第1特別図柄変動への処理内容を変更している点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容についてはその詳細な説明を省略する。
この小当たり種別選択9テーブル202hfは、上述した小当たり種別選択7テーブル202ffと同じく特別図柄抽選で小当たり当選した後、小当たり種別を選択する際に参照されるデータテーブルであって、取得した小当たり種別カウンタC5の値に対応させて「小当たりA9」〜「小当たりD9」の4種類の小当たり種別が選択されるよう規定されている。
特別図柄抽選で小当たり当選した場合には、選択された小当たり種別に応じて、小当たり動作内容、実行中の特別図柄変動に対する処理内容を異ならせることができるように構成している。なお、本実施形態では、何れの小当たり種別が選択された場合も、実行中の特別図柄変動に対して中断処理を実行するように構成している。この中断処理は、実行中の特別図柄変動の変動時間を減算する処理を一時的に(例えば、小当たり遊技が終了するまで)中断させる処理である。この中断処理については、上述した第7実施形態と同一内容であるためその詳細な説明を省略する。
小当たり種別選択7テーブル202ffに規定されている内容について具体的に説明をすると、小当たり種別カウンタC5の値が「0〜59」の範囲には、「小当たりA9」が対応付けられており、「60〜79」の範囲には「小当たりB9」が対応付けられており、「80〜89」の範囲には「小当たりC9」が対応付けられており、「90〜99」の範囲には「小当たりD9」が対応付けられている。小当たり種別カウンタC5の取り得る値の範囲は「0〜99」の100個であることから、小当たり当選時において「小当たりA9」が選択される割合は60%(60/100)、「小当たりB9」が選択される割合は20%(20/100)、「小当たりC9」が選択される割合は10%(10/100)、「小当たりD9」が選択される割合は10%(10/100)となるように構成している。
「小当たりA9」が選択された場合は、可変入賞装置(第1アタッカ650)を1.5秒間開放させる小当たり遊技が実行され、「小当たりB9」が選択された場合は、右可変入賞装置(第2アタッカ)2650を0.5秒間開放させる小当たり遊技が実行され、「小当たりC9」が選択された場合は、右可変入賞装置(第2アタッカ)2650の0.5秒開放を2回実行させる小当たり遊技が実行され、「小当たりC9」が選択された場合は、右可変入賞装置(第2アタッカ)2650の0.5秒開放を3回実行させる小当たり遊技が実行されるように規定している。
つまり、本実施形態では、小当たり当選した場合に選択される小当たり種別に応じて、主として大当たり遊技中に開放動作される第1アタッカ650を開放させる小当たり遊技と、主として小当たり遊技中に開放動作される第2アタッカ2650を開放させる小当たり遊技と、を実行可能に構成している。このように構成することで、小当たり遊技が実行された直後に、大当たり遊技が実行されたのでは?と遊技者に思わせることができる。なお、上述した通り、本実施形態では、潜確状態中において保留アイコンが表示されている状態で大当たり遊技が実行された場合には、その大当たり遊技の終了後に再度潜確状態が設定されるようにアイコン演出が実行される。よって、保留アイコンが表示されている状態で「小当たりA」に当選すると、第1アタッカ650が開放された時点で有利な大当たり遊技が実行されたのではと遊技者に一喜一憂させることができる。
また、「小当たりB9」〜「小当たりD9」が選択された場合には、第2アタッカ1650が開放動作される小当たり遊技が実行されるが、選択される小当たり種別毎に第2アタッカ1650の開放回数を異ならせている。つまり、1回の特別図柄抽選に対して算出される第2アタッカ1650の開放回数を異ならせることができるように構成している。これにより、アイコン演出にて保留アイコンの表示数を算出する際において、第2アタッカ1650の開放回数を、特図2保留球数、ひいては小当たり当選数に対して、大きく乖離させることが可能となる。よって、第2アタッカ1650の開放回数に基づいて決定される保留アイコンの表示数を、特図2保留球数と同期させること無く表示させ易くすることができる。
なお、本実施形態では、選択された小当たり種別に応じて、第1アタッカ650、或いは、第2アタッカ1650のうち何れかを開放動作させる小当たり遊技が実行されるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、1回の小当たり遊技にて、第1アタッカ650と、第2アタッカ1650と、を順に開放させる開放動作を設定しても良い。これにより、1回の小当たり遊技として実行される開放動作を、複数回の小当たり遊技が連続して実行されていると遊技者に思わせることができる。よって、1回の特別図柄抽選と第2アタッカ1650の開放回数との関係性をより分かり難くすることができる。
次に、図221(b)を参照して、普図変動パターン選択9テーブル202hgの内容について説明をする。図221(b)は、普図変動パターン選択9テーブル202hgの内容を模式的に示した模式図である。図221(b)に示した通り、普図変動パターン選択9テーブル202hgは、上述した第7実施形態の普図変動パターン選択テーブル202fgに対して、潜確状態中に選択される普通図柄の変動パターンを、通常状態中と同一にした点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については詳細な説明を省略する。
普図変動パターン選択9テーブル202hgに示した通り、本実施形態では、確変状態中は、第7実施形態同様に右打ち遊技によって発射された球が右電動役物164に入球するように構成している。一方、潜確状態中に右打ち遊技によって発射された球は上述した第7実施形態に比べて右電動役物164に入球難くなるように構成している。つまり、上述した第7実施形態では、潜確状態中であっても右電動役物164に球を入球させ第1特別図柄の保留球数を増加させ易くする遊技性であるのに対し、本第9実施形態では、そのような遊技性を有していないため、通常状態と同一の変動パターンが選択される。
次に、図222(a)を参照して、本第9実施形態の音声ランプ制御装置113が有するROM222の内容について説明をする。図222(a)は、第9実施形態におけるROM222の内容を模式的に示した模式図である。図222(a)に示した通り、本第9実施形態では、上述した第7実施形態の音声ランプ制御装置113のROM222に対して、アイコン表示数選択テーブル222haと、連続演出選択テーブル222hbと、を設けた点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
アイコン表示数選択テーブル222haは、図216及び図217を参照して上述したアイコン演出において表示される保留アイコンの表示数を選択する際に参照されるデータテーブルであって、未表示情報格納エリア223hbに格納されている主制御装置110から受信した入賞情報コマンドに基づいて算出された第2アタッカ1650の開放回数に関する情報と、獲得している特図2保留数とに基づいて保留アイコンの表示数が規定されている。
ここで、図223(a)を参照して、アイコン表示数選択テーブル222haの内容について説明をする。図223(a)は、アイコン表示数選択テーブル222haに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図223(a)に示した通り、選択され得るアイコン表示数(保留アイコン表示数)が、特図2保留数(特別図柄保留球数カウンタ223cのうち、第2特別図柄の保留球数のカウント値)と、未表示情報格納エリア223hbに格納されている値とに基づいてアイコン表示数が規定されている。
具体的には、特図2保留数が「1」であって、未表示情報格納エリア223hbに格納されている値が「0〜2」の場合は、アイコン表示数として「1」が規定されており、未表示情報格納エリア223hbに格納されている値が「3〜5」の場合は、アイコン表示数として「5(特)」が規定されている。一方、特図2保留数が「1」の場合は、未表示情報格納エリア223hbに格納されている値が「6」以上になることが無いため対応する値が規定されていない。
また、特図2保留数が「2」であって、未表示情報格納エリア223hbに格納されている値が「0〜2」の場合は、アイコン表示数として「1〜2」が規定されており、未表示情報格納エリア223hbに格納されている値が「3〜5」の場合は、アイコン表示数として「1〜4」が規定されており、未表示情報格納エリア223hbに格納されている値が「6〜」の場合は、アイコン表示数として「5(特)」が規定されている。
特図2保留数が「3」であって、未表示情報格納エリア223hbに格納されている値が「0〜2」の場合は、アイコン表示数として「1〜3」が規定されており、未表示情報格納エリア223hbに格納されている値が「3〜5」の場合は、アイコン表示数として「2〜4」が規定されており、未表示情報格納エリア223hbに格納されている値が「6〜」の場合は、アイコン表示数として「4」が規定されている。
そして、特図2保留数が「4」であって、未表示情報格納エリア223hbに格納されている値が「0〜2」の場合は、アイコン表示数として「1〜4」が規定されており、未表示情報格納エリア223hbに格納されている値が「3〜5」の場合は、アイコン表示数として「3〜4」が規定されており、未表示情報格納エリア223hbに格納されている値が「6〜」の場合は、アイコン表示数として「4」が規定されている。
ここで、アイコン表示数が「5(特)」が選択された場合は、特図2保留球数の上限数である「4」よりも大きなアイコン表示数が選択される状態であり、本実施形態では、保留アイコンの上限表示数が「4」であるため、選択されたアイコン表示数が特図2保留球数の上限数である「4」を超えたことを示すための特殊アイコン(図219の特殊アイコン873x参照)が表示される。
以上、説明をした通り、本実施形態では、特図2保留球数と、表示情報格納エリア223hbに格納されている値との差が大きいほど、即ち、1つの特図2保留の先読み結果として第2アタッカ1650の開放回数が複数回算出されるほど、特殊アイコンが表示され易くなるように構成している。このように構成することで、例え、特図2保留球数が少ない状況であったとしても、遊技者に期待感を与える演出を実行することができる。
一方で、特図2保留球数が多い場合(例えば、3個、4個)は、先読み対象となる特図2保留球数が多くなることから、特図2保留球数が少ない場合に実行される先読み結果よりも、1つの特図2保留の先読み結果として第2アタッカ1650の開放回数が複数回算出される可能性が高くなるが、特図2保留球数が多い場合(例えば、3個、4個)は、アイコン表示数として「5(特)」が設定されずに、「4」が設定され易くなるように構成している。そして、アイコン表示数が「4」である場合に、後述する連続演出を実行させ易くするように構成している。このように構成することで、特図2保留球数が多い状態において、特殊アイコンが頻繁に表示される事態を抑制することができる。
また、特図2保留球数が少ない(例えば、2)場合であっても、先読み結果として第2アタッカ1650の開放回数が多い場合、即ち、小当たりC9や小当たりD9(図221(a)参照)に当選している場合、又は、大当たりG9(図220参照)に当選している場合には、特図2保留球数よりも多いアイコン表示数が選択されるように構成されている。
一方、特図2保留球数が多い場合であっても、先読み結果として第2アタッカ1650の開放回数が少ない場合、即ち、第2特別図柄の抽選結果が外れの場合、或いは、小当たりA9(図221(a)参照)に当選している場合、又は、大当たりD9、大当たりE9(図220参照)に当選している場合には、特図2保留球数よりも少ないアイコン表示数が選択されるように構成されている。
このように構成することで、アイコン演出に用いられる保留アイコンの表示数を、実際の特図2保留球数に関わらず決定することができるため、特図2保留球数に関わらず興趣に富んだ先読み演出を実行することができる。
本実施形態では、第3図柄表示装置81の表示面に第2特別図柄の保留球数(特図2保留球数)を表示しないように構成しているため、遊技者に対して保留アイコンが特図2保留球数を示すための保留図柄と思わせ実際の特図2保留球数に関わらず興趣に富んだ先読み演出を実行することができるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、アイコン演出に用いられる保留アイコンと、実際の特図2保留球数を示す保留図柄とを第3図柄表示装置81の表示面に表示するように構成しても良い。この場合、遊技者に実際の特図2保留球数と、保留アイコンの表示数とを把握させることができるため、例えば、特図2保留球数が少ない状態で保留アイコンが多く表示されると大当たり当選したのではと思わせることができる。
また、本実施形態では、第2アタッカ1650の開放回数が算出される大当たり種別(大当たりF9或いは大当たりG9)に当選した場合には、その大当たり遊技の終了後に潜確状態が設定されるように構成しているため、保留アイコンの表示数に基づいて予測可能な大当たりは全て潜確状態が設定される大当たりとなる。よって、アイコン演出の演出態様(保留アイコン表示)に基づく予測が遊技者に有利な大当たり当選の予測となるため、遊技者に不利な大当たり当選も含む予測よりも遊技者に興味を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
加えて、本実施形態では、第2アタッカ1650の開放回数が算出されない大当たり当選、即ち、大当たり遊技中に第2アタッカ1650が開放されない大当たり(大当たりD9、大当たりE9)が実行された場合に、その大当たり遊技の終了後に潜確状態が設定される割合が50%となるように構成している。よって、アイコン演出の演出態様が大当たり当選を予測し得ない演出態様である場合(例えば、保留アイコンの表示数が少ない状態)で大当たり当選した場合であっても、大当たり遊技終了後に潜確状態が設定される可能性を残すことができる。なお、この場合は、大当たり遊技の実行前に保留アイコンを完全に消化されるか否かを煽る演出が実行され、大当たり遊技が実行される歳に保留アイコンが1つでも表示されていれば大当たり遊技終了後に潜確状態が設定される(RUSH遊技が継続する)ことを報知するように構成している。
このように、アイコン演出にて表示される保留アイコンを様々な用途で用いることで、より多彩な演出を実行することができ演出効果を高めることができる。
図222に戻り説明を続ける。連続演出選択テーブル222hbは、図218を参照して上述した連続演出を実行するか否かを選択する際に参照されるデータテーブルであって、アイコン演出において保留アイコンの表示数が4個である状態で第2特別図柄変動が開始される場合に参照される。この連続演出選択テーブル222hbは、入賞情報格納エリア223bに格納されている第2特別図柄に関する入賞情報(特図2入賞情報)に基づいて連続演出の実行の有無が規定されている。
ここで、連続演出選択テーブル222hbに規定されている内容について図223(b)を参照して具体的に説明をする。図223(b)は、連続演出選択テーブル222hbに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図223(b)に示した通り、連続演出選択テーブル222hbには、特図2入賞情報のうち、実行エリアの入賞情報(今回の第2特別図柄抽選にて用いられる入賞情報)と、保留内(保留エリア)の入賞情報と、取得した演出カウンタ223fの値と、表示済アイコン数カウンタ223hcの値に基づいて実行の有無が規定されており、表示済アイコン数カウンタ223hcの値が4の場合、即ち、第3図柄表示装置81の表示面に保留アイコン873が4個表示されている状態でのみ連続演出が選択され得るように規定されている。
具体的には、実行エリアに含まれる入賞情報が大当たり、即ち、今回実行される第2特別図柄変動が大当たり変動である場合は、その大当たり種別が「大当たりF9、大当たりG9」である場合には、連続演出Aの実行(実行A)が規定されており、それ以外の大当たり種別「大当たりD9、大当たりE9」である場合は、取得した演出カウンタ223fの範囲が「0〜89」の範囲に連続演出の非実行が対応付けられ、「90〜99」の範囲に連続演出Bの実行(実行B)が対応付けられて規定されている。なお、実行エリアに大当たり当選に関する入賞情報が含まれている場合は、今回の第2特別図柄変動の後に大当たり遊技が実行されるため、保留エリアに格納されている入賞情報を考慮することなく連続演出の実行の有無が規定されている。
ここで、最終的に大当たり当選するパターンの連続演出では、連続演出の演出結果として、保留アイコンを全て消化してVアイコン873yをゲットする第1結果と、保留アイコンを全て消化せずにVアイコン873zをゲットする第2結果とのうち、何れの演出結果とするかの判別が実行される。より具体的には、今回の連続演出の実行対象となる大当たりが確変大当たり(大当たりE9〜G9)であるかを判別し、確変大当たりでは無い(大当たりD9)であると判別した場合(実行Bの場合)は、全ての保留アイコンを消化する第1結果を設定し、確変大当たりであると判別した場合は、第1結果を設定するか第2結果を設定するかを決定するための抽選(結果選択抽選)を実行し、その結果選択抽選の結果に基づいて演出結果の種別を設定するように構成している。このように構成することで、保留アイコンが残った状態で大当たり遊技が実行されたにも関わらず、その大当たり遊技の終了後に潜確状態が設定されない事態が発生することを確実に抑制することができる。
また、確変大当たりに当選している場合(実行A)であっても、連続演出の演出結果として第1結果が設定され得るように構成しているため、例え、Vアイコン873yをゲットする連続演出が実行されたとしても遊技者に最後まで期待を持たせながら遊技を行わせることができる。なお、保留アイコンを全て消化した状態で確変大当たりに対応する大当たり遊技が実行された場合は、その大当たり遊技中に所定の発生条件が成立したことを契機に大当たり遊技が終了するまでに保留アイコンを表示させる演出を実行するように構成すると良く、例えば、大当たり遊技中に遊技者に対して枠ボタン22を操作させる操作演出を実行し、その操作演出の演出結果が所定の演出結果である場合に発生条件が成立するように構成すると良い。
このように構成することで、大当たり遊技中の遊技者に対して、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態をいち早く把握させるために意欲的に遊技を行わせることができる。また、発生条件を成立させる手法はこれに限ること無く、例えば、大当たり遊技中に開放動作される可変入球手段(第1アタッカ650、或いは、第2アタッカ1650)に所定数の球を入賞させた場合に成立する発生条件や、大当たり遊技中に開放動作される可変入球手段とは異なる入球手段に球を所定個数入球させた場合に成立する発生条件を設定しても良い。
図223(b)に戻り説明を続ける。特図2入賞情報の実行エリアに小当たり当選を示す入賞情報が含まれており、その入賞情報が「小当たりB9」〜「小当たりD9」である場合は、保留内に「大当たりE」、「大当たりF」、「大当たりG」の何れかの大当たり種別を示す入賞情報がある場合に、演出カウンタ223fの値が「0〜69」の範囲に連続演出Bの実行(実行B)が対応付けられ、「70〜99」の範囲に連続演出の非実行が対応付けられて規定されている。また、保留内に「大当たりE」、「大当たりF」、「大当たりG」の何れかの大当たり種別を示す入賞情報が無い場合には、演出カウンタ223fの値が「0〜69」の範囲に連続演出の非実行が対応付けられ、「70〜99」の範囲に連続演出Cの実行(実行C)が対応付けられて規定されている。また、特図2入賞情報の実行エリアに小当たり当選を示す入賞情報が含まれており、その入賞情報が「小当たりA9」である場合は、保留エリアに格納されている入賞情報に関わらず、連続演出の非実行が規定されている。
特図2入賞情報の実行エリアに外れ当選を示す入賞情報が含まれている場合は、保留内に「大当たりE」、「大当たりF」、「大当たりG」の何れかの大当たり種別を示す入賞情報がある場合に対応付けて連続演出の実行が規定され、保留内に「大当たりE」、「大当たりF」、「大当たりG」の何れかの大当たり種別を示す入賞情報が無い場合に対応付けて連続演出の非実行が規定されている。
上述した通り、連続演出の実行の有無を選択する際において、今回実行される第2特別図柄の抽選結果、及び、保留記憶されている第2特別図柄の先読み結果(保留エリアに格納されている入賞情報)を参照しているため、大当たり期待度を高めた連続演出を実行することができる。よって、連続演出が実行された時点で大当たりに当選することを把握した上で、連続演出の演出結果が第1結果となるか第2結果となるかを注視させながら連続演出を見させることができるため、演出効果を高めることができる。
また、本実施形態では保留アイコンが4個表示されている場合にのみ連続演出を実行するように構成している。そして、図223(a)に示した通り、実際の特図2保留球数が多いほど、4個の保留アイコンが表示され易くなるように構成している。よって、遊技者に対して4個の保留アイコンが表示されるように意欲的に遊技を行わせることができ、遊技の稼働を高めることができる。加えて、特図2保留球数が上限に到達している状態であっても保留アイコンが上限数(4個)表示されない場合があるため、特図2保留球数が上限に到達している状態においても遊技者に対して4個の保留アイコンが表示されるように意欲的に遊技を行わせることができ、遊技の稼働をより高めることができる。
なお、本実施形態では4個の保留アイコンが表示されている場合にのみ連続演出を実行可能に構成しているが、これに限ること無く、保留アイコンが2個以上表示されている場合に連続演出を実行し得るように構成しても良い。この場合、例えば、実際の特図2保留球数と、先読み結果とに基づいて連続演出の実行の有無を決定するように構成し、例えば、遊技者に有利となる大当たり(大当たりE9)に当選することを示す入賞情報がある場合にのみ、保留アイコンが少ない状態で連続演出を実行するように構成すると良い。これにより、連続演出が実行された時点における保留アイコンの表示数に応じて、連続演出の期待度、即ち、遊技者に有利となる大当たり当選の期待度を異ならせることができるため、遊技者に対して、連続演出が実行されるタイミングに対しても興味を持たせることができる。
さらに、実際の特図2保留球数と、先読み結果とに基づいて連続演出の実行の有無を決定するように構成し、例えば、遊技者に有利となる大当たり(大当たりE9)に当選することを示す入賞情報がある場合に、連続演出を実行させるための準備演出として、保留アイコンの表示数が上限となるように強制増加表示を実行した後に、連続演出を実行するように構成しても良い。
なお、図223(b)を参照して連続演出選択テーブル222hbに規定されている内容を説明した際に、連続演出の種別として、連続演出A(実行A)、連続演出B(実行B)、連続演出C(実行C)を設け、実行Aでは、主として連続演出の途中でVアイコン873zを獲得する連続演出(図218(b)参照)を、実行Bでは、主として連続演出の最後にVアイコンを獲得する演出(図218(a)のVアイコン873yを獲得する演出)を、実行Cでは、連続演出中に人参を模した保留アイコン873a〜873dを消化し切れず(食べきれず)、Vアイコンを獲得出来ない演出が実行されることを説明したが、主として上述した内容の演出が実行されればよく、例えば、低確率で実行Aにて実行Bの演出が実行されるように、即ち、演出結果が実際の遊技結果よりも不利となる演出であれば、別の連続演出を実行可能に構成しても良い。
次に、図222(b)を参照して、本第9実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223の構成について説明をする。図222(b)は、第9実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223の内容を模式的に示した模式図である。図222(b)に示した通り、本第9実施形態の音声ランプ制御装置113のRAM223は、上述した第7実施形態の音声ランプ制御装置113のRAM223(図174参照)に対して、未表示情報格納エリア223ha、未表示アイコン数カウンタ223hb、表示済アイコン数カウンタ223hc、連続演出中フラグ223hdを追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
未表示情報格納エリア223hbは、主制御装置110から受信した入賞情報コマンド(入賞コマンド)に基づいて算出された第2アタッカ1650の開放回数を一時的に記憶するためのデータ領域であって、後述する入賞コマンド処理9(図224のS4281参照)において、抽出した第2アタッカ1650の開放回数が格納される(図224のS4486)。そして、格納された情報に基づいてアイコン表示数を決定する際に参照され、その後、参照された情報が破棄される。また、潜確状態が設定される前に既に獲得済の入賞情報については、大当たり遊技の終了タイミングにて入賞情報格納エリア223hbに格納されている全ての入賞情報に対して第2アタッカ1650の開放回数が抽出され、その結果が格納される。
このように未表示情報格納エリア223hbを設けることにより、特別図柄の入賞情報を受信したタイミングと、演出態様を決定するタイミングとを、容易に異ならせることができる。
未表示アイコン数カウンタ223hbは、現在表示可能な保留アイコン数のうち、まだ表示されていない保留アイコンの数を示すためのカウンタであって、新たな保留アイコンを表示した場合にカウンタの値が減算される。なお、本実施形態では、保留アイコンを増減させる演出として、未表示アイコン数カウンタ223hbの値、表示済アイコン数カウンタ223hcの値を増減させる真アイコン演出と、未表示アイコン数カウンタ223hbの値、表示済アイコン数カウンタ223hcの値を増減させること無く、見た目の保留アイコン数のみを増減させる疑似演出(最終的には同一の値となる演出)と、を実行可能に構成している。
表示済アイコン数カウンタ223hcは、現在表示されている保留アイコン数を計測するためのカウンタであって、新たな保留アイコンが表示される場合に加算され、保留アイコンが減少する場合に減算されるカウンタである。新たな保留アイコンを表示する際には、未表示アイコン数カウンタ223hbの値と、表示済アイコン数カウンタ223hcの値とを参照して、表示させる保留アイコンの総数を決定し、その決定した総数と表示済アイコン数カウンタ223hcの値との差分に基づいて表示数が決定される。
連続演出中フラグ223hdは、連続演出が実行されていることを示すためのフラグであって、連続演出が実行されている間にオンに設定される。連続演出中フラグ223hdがオンに設定されている間は、アイコン演出にて保留アイコン数が増減する演出が実行されないように構成している。
<第9実施形態の音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図224から図227を参照して、本第9実施形態の制御内容のうち、音声ランプ制御装置にて実行される制御処理について説明をする。本第9実施形態における音声ランプ制御装置の制御内容は、上述した第7実施形態に対して入賞コマンド処理(図183のS4211参照)に代えて入賞コマンド処理9(図224のS4281参照)を、大当たり終了処理に代えて大当たり終了処理9(図225のS4954参照)を、準備状態設定処理(図185のS4641参照)に代えて準備状態設定処理9(図226のS4691参照)を、RUSH中設定処理(図192のS8410参照)に代えてRUSH中設定処理9(図227のS8450参照)を実行する点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については詳細な説明を省略する。
まず、図224を参照して、入賞コマンド処理9(図224のS4281参照)の内容を説明する。図224は、入賞コマンド処理9(S4281)の内容を示したフローチャートである。この入賞コマンド処理9(S4281)では、RUSH遊技中に実行されるアイコン演出に関わる情報の更新、及び、アイコン演出で表示される保留アイコン873(図217参照)の表示数を決定する処理が実行される。
入賞コマンド処理9(S4281)が実行されると、まず、受信した入賞コマンドの情報を対応する入賞情報記憶エリア223bに設定し(S4481)、RUSH中フラグ223fgがオンに設定されているかを判別し(S4482)、オンに設定されている場合は(S4482:Yes)、受信した入賞コマンドに含まれる当たり情報(大当たり情報、小当たり情報)を抽出する(S4484)。即ち、今回受信した入賞コマンドが当たり当選する入賞コマンドであるかを判別する。
S4484の処理で当たり情報があると判別した場合は(S4484:Yes)、当たり情報が示す当たり種別(大当たり種別、小当たり種別)に基づいて第2アタッカ1650の開放回数を抽出し(S4485)、抽出した回数に対応する値を未表示情報格納エリア223hbに格納する(S4486)。そして、特図2保留球数と未表示情報格納エリア223hbに格納されている情報に基づいてアイコン表示数選択テーブル222haを参照してアイコン表示数を選択する(S4487)。その後、選択したアイコン表示数と表示済アイコン数カウンタ223hcとの差分を未表示アイコン数カウンタ223hbの値に加算し(S4488)、その他の処理を実行し(S4412)、本処理を終了する。
上述した通り、本実施形態では、入賞コマンドとして当たり入賞コマンドを受信した場合には、アイコン演出に用いる情報の更新を実行するのみで、保留アイコンの表示数を可変させる制御を実行しない。これにより、保留アイコンの表示数が可変するタイミングと、当たり入賞コマンドを受信したタイミングとを異ならせることができるため、保留アイコンの表示数がいつどのように可変するのかを遊技者に分かり難くさせることができる。なお、本実施形態では、入賞コマンドとして当たり入賞コマンドを受信した場合には、アイコン演出に用いる情報の更新を実行するのみで、保留アイコンの表示数を可変させる制御を実行しないように構成しているが、これに限ること無く、保留アイコンの表示数を可変させるための制御を実行しても良いし、所定の抽選を実行し当選した場合に保留アイコンの表示数を可変させるための制御を実行するように構成しても良い。
また、S4484の処理において、当たり情報が無いと判別した場合は(S4484:No)、次に、連続演出中フラグ223hdがオンに設定されているかを判別し(S4489)、オンに設定されていないと判別した場合は(S4489:No)、未表示アイコン数カウンタ223hbの値が0よりも大きいかを判別する(S4490)。0よりも大きいと判別した場合は(S4490:Yes)、アイコン数を増減させる疑似演出の演出態様を設定し(S4491)、疑似演出の実行タイミングを設定し(S4492)、疑似演出の態様に合わせて各種カウンタ(未表示アイコン数カウンタ223hb、表示済アイコン数カウンタ223hc)の値を更新し(S4493)、設定した演出態様を示すための表示用コマンドを設定し(S4494)、S4412の処理へ移行する。
S4489の処理において連続演出中フラグ223hdがオンに設定されていると判別した場合(S4489:Yes)、即ち、現在が連続演出中である場合、或いは、未表示アイコン数カウンタ223hbの値が0の場合(S4404:No)、即ち、保留アイコンの表示数を増加させることができない状態である場合は、疑似演出の設定を行うこと無く、S4412の処理へ移行する。
次に、図225を参照して、大当たり終了処理9(S4954)の内容について説明をする。図225は、大当たり終了処理9(S4954)の内容を示したフローチャートである。この大当たり終了処理9(S4954)は、大当たり終了後にRUSH遊技が実行され得る場合、即ち、潜確状態が設定される場合、確変状態が設定される場合に、既に獲得している入賞情報に基づいてアイコン演出に関する情報を設定するための処理が実行される点で上述した大当たり終了処理と大きく処理内容が相違している。
大当たり終了処理9(S4954)が実行されると、まず、RUSH中フラグ223fgがオンに設定されているかを判別し(S5051)、オンに設定されていないと判別した場合は(S5051:No)、次いで、今回の大当たりが確変大当たりであるかを判別する(S5052)。確変大当たりであると判別した場合(S5052:Yes)、即ち、RUSH遊技中以外のタイミングで実行された大当たりにて確変状態が設定された場合は、入賞情報記憶エリア223bに格納されている全ての入賞情報を読み出し(S5053)、入賞情報に含まれている当たり情報(大当たり情報、小当たり情報)を抽出し(S5054)、抽出した当たり情報に基づいて第2アタッカ1650の開放回数を算出する(S5055)。そして、算出した第2アタッカの合計回数(合計開放回数)を未表示情報格納エリア223hbに格納する(S5056)。
次に、今回の大当たりが潜確大当たりであるかを判別し(S5057)、潜確大当たりである場合は(S5057:Yes)、対応する潜確モード(準備モード、RUSHモード)を示すための表示用コマンドを設定し(S5058)、アイコン表示数を4に設定し(S5059)、表示済アイコン数カウンタの値を4に設定し(S5060)、未表示情報格納エリア223hbに格納されている情報から表示済アイコン数カウンタ223hcの値に対応する情報を削除し(S5061)、大当たり終了を示す表示用コマンドを設定し(S5062)、本処理を終了する。
一方、S5057の処理において潜確大当たりでは無い(確変大当たりである)と判別した場合は(S5057:No)、確変モードを示すための表示用コマンドを設定し(S5063)、S5062の処理へ移行する。
S5051の処理においてRUSH中フラグ223fgがオンに設定されていると判別した場合、即ち、RUSH遊技中に当選した大当たりである場合は(S5051:Yes)、今回の大当たりが通常大当たりであるかを判別し(S5064)、通常大当たりである場合は(S5064:Yes)、RUSH遊技が終了するため、RUSH遊技中に関わる各種フラグ、カウンタをリセット(初期状態に設定)し(S5065)、今回の大当たりに対応するRUSH用表示コマンドを設定し(S5066)、S5062の処理へ移行する。この場合、S5066の処理では、RUSH遊技終了を示す表示コマンドが設定される。また、S5065の処理において通常大当たりでは無いと判別した場合は(S5064:No)、S5065の処理をスキップしてS5066の処理を実行する。この場合、RUSH遊技が継続することを示す表示コマンドが設定される。
次に、図226を参照して、準備状態設定処理9(S4691)の内容について説明をする。図226は、準備状態設定処理9(S4691)の内容を示したフローチャートである。この準備状態設定処理9(S4691)では、上述した第7実施形態の準備状態設定処理(図226のS4641参照)に対して、確変状態から潜確状態へと移行するタイミングで保留アイコンを表示するための処理を追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
準備状態設定処理9(S4691)が実行されると、まず、準備状態設定処理(図226のS4641参照)と同一のS8001〜S8004の処理を実行し、その後、対応する潜確モード(RUSHモード)を示すための表示用コマンドを設定し(S8051)、アイコン表示数を4に設定し(S8052)、表示済アイコン数カウンタの値を4に設定し(S8053)、未表示情報格納エリア223hbに格納されている情報から表示済アイコン数カウンタ223hcの値に対応する情報を削除し(S8054)、本処理を終了する。
即ち、大当たり遊技終了後に潜確状態が設定される場合における大当たり終了時に実行される処理と同一の処理が実行される。これにより、何れの契機で潜確状態が設定された場合もアイコン演出の初期表示(特図2保留球数に関わらず、保留アイコンが4個表示される状態)を統一させることができる。よって、潜確状態への移行契機に応じてアイコン演出の演出態様を可変させるための制御処理を統一することができるため制御処理の負荷を軽減することができる。
次に、図227を参照して、RUSH中設定処理9(S8450)の内容について説明をする。図227は、RUSH中設定処理9(S8450)の内容を示したフローチャートである。このRUSH中設定処理9(S8450)では、RUSH遊技中に実行される第2特別図柄変動に応じて実行させるアイコン演出の演出態様を設定するための処理が実行される。
RUSH中設定処理9(S8450)が実行されると、まず、表示済アイコン数カウンタ223hcの値が4であるかを判別し(S8651)、4である場合は(S8651:Yes)、連続演出選択テーブル222hbを参照して連続演出を選択し(S8652)、連続演出を実行するかを判別する(S4453)。連続演出を実行すると判別した場合は(S4453:Yes)、選択した連続演出の演出態様を示すための表示用コマンドを設定し(S4454)、本処理を終了する。なお、S4454の処理では、選択した連続演出にて用いる(消費する)保留アイコン数に対応させて、表示済アイコン数カウンタ223hcの値、未表示アイコン数カウンタ223hbの値も更新される。S4453の処理において連続演出を実行しないと判別した場合は(S8653:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、S8651の処理において、表示済アイコン数カウンタ223hcの値が4では無いと判別した場合は(S8651:No)、次に、連続演出中フラグ223hdがオンに設定されているかを判別し(S8655)、オンに設定されていないと判別した場合は(S8655:No)、未表示アイコン数カウンタ223hbの値が0よりも大きいかを判別する(S8656)。0よりも大きいと判別した場合は(S8656:Yes)、アイコン数を増減させる疑似演出の演出態様を設定し(S8657)、疑似演出の実行タイミングを設定し(S8658)、疑似演出の態様に合わせて各種カウンタ(未表示アイコン数カウンタ223hb、表示済アイコン数カウンタ223hc)の値を更新し(S8659)、設定した演出態様を示すための表示用コマンドを設定し(S8660)、本処理を終了する。
S8655の処理において連続演出中フラグ223hdがオンに設定されていると判別した場合(S8655:Yes)、即ち、現在が連続演出中である場合、或いは、未表示アイコン数カウンタ223hbの値が0の場合、即ち、保留アイコンの表示数を増加させることができない状態である場合は、疑似演出の設定を行うこと無く、本処理を終了する。
<第9実施形態の変形例について>
次に、上述した第9実施形態の変形例について説明をする。上述した第9実施形態にて実行されるアイコン演出では、先読み結果に基づいて連続演出を実行可能にするものであった。そして、その連続演出の演出態様を、連続演出を設定する際に決定していた。具体的には、連続演出の演出結果として、保留アイコンを残存させるように実行する演出態様や、保留アイコンを全て消化するように実行する演出態様といった、演出態様の種別を予め決定しておき、その種別に応じた演出が実行されるように構成していた。このように構成することで、連続演出の演出結果と、実際の遊技結果とが相違すること無く、且つ、連続演出中の処理負荷を軽減させることができるものであるが、連続演出の演出パターンに多様性を持たせることが出来ないという問題があった。
これに対して本変形例では、連続演出の対象となる大当たり遊技が開始時に、当選した大当たり種別と、残存する保留アイコン数とに基づいて、連続演出の演出態様を可変させるように構成している。このように構成することで、連続演出の演出態様を、例えば、大当たり遊技が開始されるまでの前半期間と、大当たり遊技が開始されてからの後半期間とに分けて演出態様を設定することができるため、連続演出の演出パターンを多様化させ易くすることができる。
また、本変形例では、大当たり遊技が開始されてから保留アイコンの表示数を増加させる処理を実行可能に構成しているため、連続演出の前半期間において保留アイコンを全て消化した演出態様が設定されたとしても、当選した大当たり種別が潜確大当たりである場合には大当たり遊技中に保留アイコンの表示数を増加させることができる。よって、連続演出の演出パターンの前半期間の演出態様を決定する際の禁則条件を緩くすることができ、演出パターンを多様化させ易くすることができる。
さらに、本変形例では、大当たり遊技中に実行される第2アタッカ1650の開放動作に合わせて連続演出が進展するように構成している。これにより、大当たり遊技にて第2アタッカ1650が開放されているにも関わらず、遊技者に対して小当たり遊技が実行されていると思わせることができる。
<第9実施形態の変形例における音声ランプ制御装置の制御処理について>
ここで、図228を参照して、本変形例における音声ランプ制御装置113の制御処理について説明をする。本変形例では、上述した第9実施形態に対して、大当たり遊技の開始タイミングで実行される大当たり関連処理9(S4802)を実行する点で相違し、それ以外は同一である。図228は大当たり関連処理9(S4802)の内容を示したフローチャートである。
大当たり関連処理9(S4802)が実行されると、大当たり開始コマンドを受信したかを判別し(S4901)、受信したと判別した場合は(S4901:Yes)、表示用大当たり開始コマンドを設定し(S4902)、その後、RUSH中フラグ223fgがオンに設定されているかを判別し(S4951)、オンに設定されていると判別した場合は(S4951:Yes)、次に、連続演出中フラグ223hdがオンに設定されているかを判別する(S4952)。即ち、今回の大当たりが連続演出の対象となる大当たりであるかを判別する。
S4952の処理において、連続演出中フラグ223hdがオンに設定されていると判別した場合は(S4952:Yes)、連続演出中フラグ223hdをオフに設定し(S4953)、今回の大当たりが潜確大当たり(大当たり遊技終了後に潜確状態が設定される大当たり)であるかを判別し(S4954)、潜確大当たりであると判別した場合は(S4954:Yes)、大当たり中の第2アタッカ1650の開放数に対応させて未表示情報格納エリア223hbの情報、表示済アイコン数カウンタ223hcの値を更新、即ち、今回実行される大当たり遊技にて実行される第2アタッカ1650の開放に対応させて保留アイコンの表示数を消化させるために、各値を更新する(S4955)。
その後、更新した内容に対応した表示用コマンドを設定し(S4956)、更新後に表示済アイコン数カウンタ223hcの値が0であるかを判別し(S4957)、0であると判別した場合、即ち、潜確大当たりでRUSHが継続するにも関わらず、第2アタッカ1650の開放に合わせて連続演出を進展させた場合に、保留アイコンの表示数が0になる場合は(S4957)、連続演出の実行後に保留アイコンを1個表示させるための追加演出(態様)を設定し(S4958)、本処理を終了する。ここで設定される追加演出態様としては、大当たり遊技中において、空から人参が降ってくる演出等がある。また、詳細な説明は省略するが、RUSH中に実行される大当たり遊技中であって、保留アイコンが表示されていない場合、即ち、今回の大当たり遊技によって、RUSH遊技が終了する可能性がある場合には、上述した追加演出が実行されるか否かの疑似追加演出が実行されるように構成している。この疑似追加演出は追加演出と同様に空から何かが降ってくることを煽る第1演出と、空から人参以外のものが降ってくる第2演出とから形成されている。これにより、遊技者に対して最後まで期待を持たせながら遊技を行わせることができる。
一方、S4954の処理において今回の大当たりが潜確大当たりでは無いと判別した場合は(S4954:No)、即ち、今回の大当たりでRUSH遊技が終了する場合は、表示されている保留アイコンを全て消費する演出態様を決定し(S4959)、表示済アイコン数カウンタ223hcの値をクリアし(S4960)、本処理を終了する。また、S4951の処理において、大当たり開始コマンドを受信していないと判別した場合は(S4951:No)、上述した大当たり関連処理(図68のS4802参照)と同一のS4913〜S4916の処理を実行し、本処理を終了する。
なお、本変形例で用いた技術思想、即ち、大当たり遊技が開始されるタイミングで保留アイコンの表示数を可変させる演出を実行する技術思想を、連続演出の中で実行する以外の用途で用いても良い。
本変形例では、大当たり遊技が開始されてから保留アイコンの表示数を増加させる処理を実行可能に構成しているため、連続演出の前半期間において保留アイコンを全て消化した演出態様が設定されたとしても、当選した大当たり種別が潜確大当たりである場合には大当たり遊技中に保留アイコンの表示数を増加させることができる。よって、連続演出の演出パターンの前半期間の演出態様を決定する際の禁則条件を緩くすることができ、演出パターンを多様化させ易くすることができる。
さらに、本変形例では、大当たり遊技中に実行される第2アタッカ1650の開放動作に合わせて連続演出が進展するように構成している。これにより、大当たり遊技にて第2アタッカ1650が開放されているにも関わらず、遊技者に対して小当たり遊技が実行されていると思わせることができる。
以上、説明をした通り、上述した第9実施形態では、保留記憶されている特別図柄の入賞情報に対して実行された先読み処理(事前判別処理)の結果に応じて、獲得している特図保留球の数に関わらず、特定図柄(第3図柄表示装置81の表示面に表示される専用アイコン)の数を可変させる先読み演出(アイコン演出)を実行するように構成している。これにより、獲得している特図保留球数が少ない場合であっても、先読み結果に応じて、獲得している特図保留球数が上限である場合と同様の先読み演出を実行することが可能となる。よって、特図保留球を多く獲得することが出来ない遊技者に対しても、演出効果の高い先読み演出を提供することができるため、遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、上述したアイコン演出において表示される特定図柄の数の上限値が、保留記憶可能な特図保留球数(潜確状態中に主として実行される第2特別図柄の保留記憶数)の上限値(4)となるように構成し、獲得している特図保留球数を示すための保留図柄を第3図柄表示装置81の表示面に表示しない(遊技者が判別し難いように表示する)ように構成している。このように構成することで、遊技者に対してアイコン演出にて表示される特定図柄が、あたかも特図保留球数(潜確状態中に主として実行される第2特別図柄の保留記憶数)を示すための保留図柄であると思わせることができる。特図保留球を多く獲得することが出来ない遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
加えて、本実施形態では先読み結果が特定の結果(例えば、潜確状態が設定される大当たり)である場合に、アイコン演出にて表示される特定図柄の数が保留記憶可能な特図保留球数(潜確状態中に主として実行される第2特別図柄の保留記憶数)の上限値(4)よりも多くなるように構成している。このように構成することで、遊技者に対してアイコン演出にて表示される特定図柄が、保留図柄であると錯覚していた遊技者に対して意外性のある演出を提供することができる。
また、本実施形態では、保留記憶されている特別図柄の入賞情報に対して実行された先読み処理(事前判別処理)の結果として、小当たり遊技にて開放動作されるアタッカの開放回数を判別し、その判別結果に基づいて特定図柄の表示数を決定するように構成している。そして、当選した小当たりの種別に応じて1回の小当たり遊技におけるアタッカの開放回数を異ならせるように構成している。さらに、大当たり当選した場合に実行される大当たり遊技の一部として、小当たり遊技と同一のアタッカ開放動作が実行されるように構成している。
このように構成することにより、アイコン演出として表示される特定図柄の数に基づいて、遊技者に対して今後実行される小当たり遊技の回数を予測させることができる。また、本実施形態では、特定図柄が表示されている期間が、潜確状態(RUSH遊技)が終了しない期間であることを遊技者に報知するように構成している。即ち、大当たり遊技の終了時に特定図柄が1つでも残っている場合は、その大当たり遊技の終了後に潜確状態が設定されることを事前に報知することになる。よって、特定図柄の数が可変される度に遊技者がアイコン演出に注視することになるため演出効果を高めることができる。
なお、上述した第9実施形態では、特別図柄の入賞情報を示す入賞情報コマンドを受信した場合に実行される入賞コマンド処理9(図224のS4281)にて、表示可能なアイコン数(保留アイコン数)を決定しておき、様々なタイミングで表示されている保留アイコンの数を増減させる演出を実行するように構成しているが、表示可能なアイコン数(保留アイコン数)を決定する処理(表示可能アイコン数決定処理)を、特別図柄の入賞情報を示す入賞情報コマンドを受信した場合に実行される入賞コマンド処理9(図224のS4281)が実行される毎に実行するのでは無く、入賞コマンド処理9(図224のS4281)が実行された場合に所定条件が成立している場合のみ実行するように構成しても良い。具体的には、前回の表示可能アイコン数決定処理が実行されてから所定期間(例えば、30秒の経過時間を示す期間、或いは、入賞情報コマンド(入賞コマンド)の追加受信数が3個となるまでの期間)が経過した場合に表示可能アイコン数決定処理を実行するように構成しても良い。これにより、実際に入賞情報コマンド(入賞コマンド)を受信したタイミングと、そのコマンドに含まれる情報に基づいて表示可能アイコン数を決定するタイミングと、を異ならせることができるため、どの入賞情報(特図保留記憶)に対して保留アイコン数が決定されたのかを分かり難くすることができる。このように、表示可能なアイコン数の決定タイミングを異ならせることで、表示可能なアイコン数の範囲内で表示されている保留アイコン数を増減させる演出の演出態様を、受信した入賞情報コマンドに含まれる入賞情報に対して乖離させ易くすることができるため、遊技者に対して意外性のある演出を提供し易くすることができる。
さらに、入賞コマンド処理9(図224のS4281)以外に、例えば、遊技者が操作可能な操作手段(枠ボタン22)に対して所定の操作を行った場合に、表示可能アイコン数決定処理を実行するように構成しても良い。この場合、第3図柄表示装置81の表示面にて遊技者に操作手段を所定内容で操作させるための操作演出を実行すると良い。これにより、実行される操作演出に対して正しく操作手段を操作した遊技者に対して、受信した入賞情報コマンドに含まれる入賞情報に基づいたアイコン演出を実行させ易くすることができるため、遊技者に対して意欲的に遊技を行わせることができる。
また、それ以外に、遊技盤13に設けられた一般入賞口63やスルーゲート67に球が入球したことを検知し、その検知結果に基づいて(入球した場合の所定確率で)、表示可能アイコン数決定処理を実行するように構成しても良い。このように構成することで特別図柄抽選とは関係の無い遊技によって、表示可能な保留アイコン数が決定されるため、遊技者に対して、実際に入賞情報コマンド(入賞コマンド)を受信したタイミングと、そのコマンドに含まれる情報に基づいて表示可能アイコン数を決定するタイミングと、を異ならせることができるため、どの入賞情報(特図保留記憶)に対して保留アイコン数が決定されたのかを分かり難くすることができる。
なお、本実施形態では、保留アイコンを増減させる演出として、未表示アイコン数カウンタ223hbの値、表示済アイコン数カウンタ223hcの値を増減させる真アイコン演出と、未表示アイコン数カウンタ223hbの値、表示済アイコン数カウンタ223hcの値を増減させること無く、見た目の保留アイコン数のみを増減させる疑似演出(最終的には同一の値となる演出)と、を実行可能に構成し、何れの演出の演出態様も音声ランプ制御装置113にて実行される制御処理にて設定するように構成しているが、これに限ること無く、音声ランプ制御装置113にて疑似演出の実行の有無を判別し、疑似演出を実行すると判別した場合に、疑似演出にて増減させる保留アイコン数の範囲と疑似演出を実行することを示す表示用コマンドを設定し、表示制御装置114へと出力し、表示制御装置114にて疑似演出を実行することを示す表示用コマンドを受信した場合に、受信した表示用コマンドに含まれる情報に基づいた演出態様を決定するように構成しても良い。
このように構成することで、特別図柄の入賞情報に基づいて設定されるアイコン演出(真のアイコン演出)のみ音声ランプ制御装置113にて演出態様を制御すれば良くなるため、音声ランプ制御装置113の制御処理の処理負荷を軽減させることができる。また、未表示アイコン数カウンタ223hbの値、表示済アイコン数カウンタ223hcの値を増減させること無く見た目上の保留アイコン数のみを増減させる(可変させる)疑似演出を実行することで、アイコン演出において保留アイコン数の可変パターンを多様化することができる。加えて、疑似演出は最終的な保留アイコンの増加分と減少分とが一致するように実行されるため、真のアイコン演出の演出態様を設定する際に、疑似演出の演出状況を気にする必要が無く、音声ランプ制御装置113の制御処理の処理負荷を軽減させることができる。
<第10実施形態>
次に、図229〜図263を参照して、第10実施形態について説明をする。本第10実施形態では、上述した第7実施形態に対して、パチンコ機10の遊技盤13の盤面構成を一部変更した点と、主制御装置110のROM202、及びRAM203の構成の一部を変更した点と、音声ランプ制御装置113のROM222、及びRAM223の構成の一部を変更した点と、主制御装置110にて実行される制御処理、及び音声ランプ制御装置113にて実行される制御処理の一部を変更した点で相違している。また、上述した相違点に伴い、第3図柄表示装置81の表示面にて実行される演出内容の一部も相違している。なお、上述した第7実施形態と同一の構成については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
ここで、本第10実施形態と、上述した第7実施形態との大きな相違点について簡単に説明をする。本第10実施形態では、第1特別図柄の抽選と第2特別図柄の抽選とが重複して(並行して)実行されることが無いように構成しており、第2特別図柄の抽選のほうが、第1特別図柄の抽選よりも優先して実行されるように構成している。そして、第1特別図柄の抽選よりも第2特別図柄の抽選のほうが遊技者に有利となる抽選が実行されるように構成している。さらに、設定されている遊技状態に応じて第2特別図柄の抽選の実行し易さを異ならせるように構成している。具体的には、普通図柄の低確率状態が設定されている場合(通常状態)よりも、普通図柄の高確率状態が設定されている場合(時短状態、確変状態)が設定されている場合のほうが、第2特別図柄の抽選権利を取得し易くなるように、普通図柄の当たり当選時に実行される当たり遊技(普図当たり遊技)にて開放動作される電動役物640aが付随する入球口(第2入球口640)に球が入球した場合に、第2特別図柄の抽選権利を取得し得るように構成している。つまり、初期の遊技状態である通常状態にて遊技を行う場合には、第2特別図柄抽選よりも第1特別図柄抽選のほうが実行され易く構成し、第1特別図柄の抽選にて大当たり当選したことを契機に、普通図柄の高確率状態を設定可能にし、普通図柄の高確率状態が設定された場合に、第1特別図柄の抽選よりも有利となる第2特別図柄の抽選を実行するように構成している。このように構成することで、設定される遊技状態に応じて遊技者への有利度合いを大きく異ならせることができるため、遊技者に対して有利度合いの高い遊技状態が設定されることを期待しながら意欲的に遊技を行わせることができる。
ここで、例えば、複数の遊技状態のうち、遊技者に最も不利な遊技状態となる通常状態が設定されている場合において、遊技者に有利な抽選である第2特別図柄の抽選が全く実行されないように構成すると、通常状態を遊技している遊技者の遊技意欲、即ち、より有利な遊技状態(時短状態、確変状態)が設定されることを目指すための遊技意欲が低下してしまい、遊技に早期に飽きてしまうという問題があった。これに対して本第10実施形態では、通常状態が設定されている期間において特定条件が成立した場合に、第2特別図柄の抽選権利を所定個数(最大5個)獲得可能となるように構成している。具体的には、普通図柄の低確率状態が設定されている状態で実行される普通図柄抽選にて当たり当選した場合に、電動役物640が5秒間開放される普図当たり遊技を実行可能に構成している。このように構成することで、遊技者に不利な遊技状態である通常状態であっても、一時的に第2特別図柄抽選を実行させ易い期間を提供することが可能となるため、通常状態を遊技している遊技者に対して、特別図柄抽選大当たり当選を目指す遊技と、普通図柄抽選で当たり当選を目指す遊技と、を実行させることができ、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、通常状態中に実行される第2特別図柄抽選に対応して第3図柄表示装置81の表示面にて実行される特図2変動演出の演出態様を、記憶している第2特別図柄の抽選権利数、即ち、特図2保留数に基づいて可変させるように構成している。具体的には、第2特別図柄抽選の結果が大当たりである場合に実行される特図2変動演出の演出態様として、変動演出の前半期間に抽選結果が外れであることを示す疑似外れ変動演出を実行し、後半期間において、疑似外れ変動演出にて停止(仮停止)された第3図柄を再始動させて抽選結果が大当たりであることを示す疑似当たり変動演出を実行するように構成し、その疑似当たり変動演出にて第3図柄が一時的に停止(仮停止)する回数を、特図2保留数に対応させて可変させるように構成している。このように構成することで、第2特別図柄抽選の結果が大当たりであることを示す組合せで第3図柄が停止表示(確定表示)されるまでに、第3図柄を複数回疑似停止させる変動演出を実行することが可能となる。つまり、複数回の第2特別図柄抽選を経て大当たり当選したと思わせることができる。
これにより、普図当たり遊技中に獲得した複数の特図2保留のうち、最初に実行される第2特別図柄抽選に用いられた特図2保留で大当たり当選した場合であっても、遊技者に対して、複数の特図2保留を普図当たり遊技中に獲得したため大当たり当選したと思わせることができるため、普図当たり遊技中により意欲的に特図2保留を獲得するための遊技を行わせることができる。
また、第2特別図柄抽選で大当たり当選した場合における特図2保留数が0の場合は、上述した疑似当たり変動演出として、第1特別図柄抽選が実行される場合に第3図柄表示装置81の表示面に表示される変動演出(第1特別図柄抽選に対応して第3図柄表示装置81の表示面にて実行される特図1変動演出の演出態様)を模した変動演出を実行するように構成している。このように構成することで、特図2保留を獲得していない状況で擬似的に特図2変動演出が繰り返されることを抑制することができるため、遊技者に対して擬似的な変動演出が実行されていることを識別させ難くすることができる。また、特図1変動演出を模した擬似的な変動演出が実行された後に、第2特別図柄抽選で大当たり当選したことを示す組合せで第3図柄が停止表示(確定表示)されるため、遊技者に対して意外性のある変動演出を実行することが可能となる。
<第10実施形態におけるパチンコ機の遊技盤構成について>
次に、図229を参照して、本第10実施形態のパチンコ機10に用いられる遊技盤13の構成について説明をする。図229は、第10実施形態のパチンコ機10における遊技盤13の構成を模式的に示した正面図である。図229に示した通り、本第10実施形態のパチンコ機10は、上述した第7実施形態のパチンコ機10における遊技盤13の構成(図157参照)に対して、可変表示ユニット80の右側に形成される右側領域の構成、及び、可変表示ユニット80の下側に形成される下側領域の構成を異ならせている点で相違し、それ以外は同一である。同一の構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、本第10実施形態のパチンコ機10は、可変表示ユニット80の左側に形成される左側領域に球を流下させる遊技(左打ち遊技)を実行しても、右側領域に球を流下させる遊技(右打ち遊技)を実行しても、遊技者が得る遊技価値に差が生じ無い(生じ難い)ように遊技盤13が構成されている。具体的には、図229に示した通り、遊技盤13の中央部の垂線に対して左右対称に遊技盤13が形成されており、可変表示ユニット80の下側領域に、球が入球することにより第1特別図柄の抽選契機となり得る第1入球口64と、その第1入球口64の下方位置に設けられ、球が入球することにより第2特別図柄の抽選契機となり得る第2入球口640と、その第2入球口640に付設され、普通図柄抽選で当たり当選した場合に実行される普図当たり遊技にて開放動作される電動役物640aと、その第2入球口640の下方位置に設けられ、特別図柄抽選で大当たり当選した場合に実行される大当たり遊技にて開放動作されるV入賞装置2650と、が配設されている。
左打ち遊技によって発射された球は、左側領域を流下し1/2の割合で左側領域に設けられたスルーゲート67を通過し、スルーゲート67を通過した球も、スルーゲート67を通過しなかった球も、遊技盤13に植設された釘によって、下側領域に設けられた第1入球口64に向けて流下する。ここで、釘の間から直下方向へと流下した球は、2つの一般入球口63へと入球する。なお、本実施形態では、左側領域を流下する球の約1/50が2つの一般入球口63の何れかへと入球するように構成されており、一般入球口63へと球が入球した場合には、10個の賞球(特典)が付与されるように構成している。
第1入球口64は、上述した第1実施形態と同様に15球に1球の割合で球が入球し得るように構成されており、球が入球した場合には、4球の球が賞球として払い出されるように構成している。第2入球口640は、電動役物640が閉鎖している状態(図229にて白色で示した状態)では、殆ど球が入球せず、電動役物640が開放している状態(図229にて黒色で示した状態)では、左打ち遊技にて発射され、左側領域を流下する球の約2球に1球の割合で球が入球するように構成されており、球が入球した場合には、1球の球が賞球として払い出されるように構成している。また、V入賞装置2650は、大当たり遊技が実行されていない状態では、殆ど球が入球せず、大当たり遊技中には約3球に2球の割合で球が入球するように構成されており、球が入球した場合には、15球の球が賞球として払い出されるように構成している。
ここで、V入賞装置2650について説明をする。このV入賞装置2650は、特別図柄抽選で大当たり当選した場合に実行される大当たり遊技にて開放動作される可変入球手段であって、大当たり遊技中にV入賞装置2650へと入賞した球が特定ゲートをくぐることによって、その大当たり遊技終了後に特別図柄の高確率状態を設定することができるように構成している。また、当選した大当たりの種別に応じて、V入賞装置2650へと入賞した球が特定ゲートを流下し易い大当たり遊技と、流下し難い大当たり遊技と、を実行可能に構成しており、本実施形態では、V入賞装置2650へと入賞した球が特定ゲートを流下し易い大当たり遊技、即ち、大当たり遊技中に正常な遊技を行えば特定ゲートへと球を容易に流下させることが可能な大当たり(遊技)を確変大当たり(遊技)、V入賞装置2650へと入賞した球が特定ゲートを流下し難い大当たり遊技、即ち、大当たり遊技中に正常な遊技を行ったとしても特定ゲートへと球を流下させることが困難な大当たり(遊技)を通常大当たり(遊技)と称して説明をする。
なお、上述した通り、確変大当たり遊技が実行されたとしても、その大当たり遊技中に特定ゲートへと球を流下させることができなかった場合は、大当たり遊技終了後に特別図柄の高確率状態(確変状態)が設定されることが無い。つまり、本実施形態では、大当たり遊技が実行されたタイミングでは、その大当たり遊技終了後に設定される遊技状態が確定しないことになる。詳細な説明は後述するが、本実施形態では、大当たり遊技の5ラウンド目に実行されるラウンド遊技にて、最も球を特定ゲートへと流下させ易いラウンド遊技(Vラウンド遊技)が実行されるように構成している。よって、このVラウンド遊技が終了するまで、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態を確定させることができない。このように大当たり遊技中の遊技結果によって大当たり遊技終了後に設定される遊技状態が確定するように構成することで、遊技者は大当たり遊技にて様々な特典(賞球、特別図柄の高確率状態)を獲得するための遊技を行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
一方で、上述した構成を用いた場合、大当たり遊技の終了後に設定される遊技状態を遊技者に報知するための報知演出の演出態様(例えば、大当たりエンディング期間の演出態様)を予め(例えば、大当たり遊技開始時に)設定しておくことが出来ず、出球に関する制御処理や表示に関する制御処理が密に実行される大当たり遊技中に報知演出の演出態様を設定しなければならず、パチンコ機10の制御処理が煩雑になってしまうという問題があった。
これに対して、本実施形態では、確変大当たり遊技が実行される場合には、予め(大当たり遊技開始時に)報知演出の演出態様として大当たり遊技終了後に確変状態が設定されることを示す演出態様を設定しておき、報知演出が実行される直前に(例えば、大当たりエンディング期間の開始時に)特定ゲートへの球の流下結果に基づいて報知演出の演出態様を切り替えるか否かの判別を実行し、特定ゲートを球が流下している場合には、予め設定しておいた演出態様の報知演出を実行し、特定ゲートを球が流下していない場合にのみ、報知演出の演出態様を切り替えるように構成している。
さらに、本実施形態では、大当たりエンディング期間の長さを、確変大当たりと通常大当たりとで異ならせており、遊技者にとって有利となる確変大当たりのほうが通常大当たりよりも長いエンディング期間が設定されるように構成している。これにより、大当たり遊技終了後に確変状態が設定されることを、実際に確変状態が設定されるよりも前に遊技者に分かり易く報知することができる。一方、大当たり遊技終了後に確変状態が設定されない場合には、その旨を長期間報知したとしても遊技者に不快感を与えてしまうだけであるため、エンディング期間が短くなるように構成している。
このように、大当たりエンディング期間の長さを、確変大当たりと通常大当たりとで異ならせている場合において、確変大当たり遊技中に球を特定ゲートへと流下させることができなかった場合には、大当たりエンディング期間の演出態様を単に通常当たり遊技のエンディング期間に実行される演出態様へと切り替える処理を実行するだけではエンディング期間の長さが異なるためエンディング期間中に違和感のある報知演出が実行されてしまうという問題があった。また、確変大当たり遊技において球を特定ゲートへと流下させることができなかった場合にのみ設定される専用の演出態様を予め容易してしまうと、その演出態様に対する画像データ(演出データ)を予め表示制御装置114のキャラクタROM234に記憶させておく必要があり、記憶容量が増加してしまうという問題があった。
これに対して、本実施形態では、大当たりエンディング期間を前半期間と後半期間とに区分けし、後半期間の長さを大当たり種別に関わらず共通の長さとするように構成し、確変大当たり遊技中に球を特定ゲートへと流下させることが出来なかった場合に、大当たりエンディング期間の後半期間に対応する演出態様のみ通常当たり遊技のエンディング期間の後半期間に対して設定される演出態様へと切り替えるように構成している。これにより、確変大当たり遊技中に球を特定ゲートへと流下させることが出来なかった場合にのみ用いられる専用の演出態様を設けること無く、且つ、遊技者に違和感を与えることの無い報知演出を実行することができる。
なお、本実施形態では、大当たりエンディング期間を前半期間と後半期間とに区分けし、後半期間の長さを大当たり種別に関わらず共通の長さとするように構成することで、確変大当たり遊技中に球を特定ゲートへと流下させることが出来なかった場合に実行される報知演出の演出態様を切替設定するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、大当たり遊技の最終ラウンド期間中から報知演出を実行することで、実際の大当たりエンディング期間よりも長い期間実行される報知演出を実行可能に構成しても良いし、大当たりエンディング期間が設定されてから所定期間の間、大当たり遊技の最終ラウンド期間中に実行されるラウンド演出を継続して実行し、その後、報知演出を実行することで、実際の大当たりエンディング期間よりも短い期間の報知演出を実行するように構成しても良い。
このV入賞装置2650は、上述した第8実施形態のV入賞装置2650(図194〜図196参照)と同一内容で構成されているため、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。また、可変表示ユニット80の右側領域の構成、及び、右側領域を流下した球がスルーゲート67、一般入球口63、第1入球口64、第2入球口640、V入賞装置2650へと入球する割合については、上述した左側領域と同一であるため、その詳細な説明は省略する。以上、説明をした通り、本実施形態では、設定されている遊技状態に関わらず、ひいては大当たり遊技が実行されているか否かに関わらず、遊技者が右打ち遊技を実行しても左打ち遊技を実行しても同様の特典が付与されるように構成している。よって、遊技者は自分の気分に合わせて任意の遊技方法で遊技を行うことができる。
なお、本実施形態では、図229に示した通り、パチンコ機10の遊技盤13の構成を左右対称に構成しているが、これに限ること無く、例えば、遊技者が獲得可能な特典量が左打ち遊技を行った場合と、右打ち遊技を行った場合とで大きく乖離しないように構成すれば良く、例えば、左側領域に設けられる一般入球口63の数を、右側領域に設けられる一般入球口63の数よりも少なくし、且つ、第1入球口64へと球が入球する割合を、右打ち遊技よりも左打ち遊技のほうが高くなるように構成し、左打ち遊技のほうが右打ち遊技よりも賞球を獲得し難いが第1特別図柄抽選を実行し易くし、右打ち遊技のほうが左打ち遊技よりも賞球を獲得し易いが第1特別図柄抽選を実行し難くするように構成しても良い。このように構成した場合には、通常状態中、即ち、第1入球口64へと球を入球させる遊技を実行している間は、遊技者が任意の遊技方法で遊技を行うことができ、第2入球口640へと球を入球させる遊技(時短状態や確変状態中の遊技)においては、左打ち遊技よりも右打ち遊技のほうが遊技者に有利な遊技とすることができる。
<第10実施形態における表示内容について>
次に、本第10実施形態における第3図柄表示装置81の表示内容について図230を参照して説明する。図230(a)および(b)は本実施形態における第3図柄表示装置81の表示内容を模式的に示した模式図である。本第10制御例における第3図柄表示装置81の表示内容は、上述した第1制御例における第3図柄表示装置81の表示内容に対して、第3図柄(特別図柄と同期して変動表示される装飾図柄)のスクロール方向を、縦方向から横方向(右から左方向)へと変更した点と、特別図柄の抽選結果を示すための有効ラインの数を1つ(図11(a)参照)から5つ(図230(a)参照)に変更した点と、遊技に関わる情報の報知態様を異ならせた点で相違している。また、第1制御例と同一(同様)の要素であるが説明の便宜上異なる符号を付しているものもある。それ以外は、同一であり、同一の要素に対しては同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
第3図柄表示装置81は、15インチサイズの液晶ディスプレイで構成されるものであり、後述する表示制御装置114によって表示内容が制御されることにより、例えば上、中及び下の3つの図柄列(Z1〜Z3)が表示される(図230(a)参照)。第3図柄表示装置81の表示画面に表示される第3図柄(第1特別図柄(特図1)または第2特別図柄(特図2)の変動表示に対応して変動する装飾図柄)は、「1」から「9」の数字を模した識別情報が付された10種類の主図柄によりそれぞれ構成されている。なお、本実施形態では、特定の数字を模した識別情報(例えば、「4」の数字を模した識別情報)の数が、他の数字を模した識別情報の数よりも多くなるように構成している。これにより、特定の数字を模した識別情報がリーチ状態となった場合には、他の識別情報でリーチ状態となった場合よりも、有効ライン上を通過する大当たり図柄(特定の数字を模した識別情報)の数を増やすことができるため、遊技者に対して大当たり当選の期待度が高いのではと視覚的に予測させることができる。
本制御例のパチンコ機10では、主図柄が数字を模した識別情報毎に異なる種類のキャラクタ(魚等)を用いて形成されている。このように、各識別情報に対応させたキャラクタを用いることで、遊技者に対して特別図柄の抽選結果を視覚的に報知することができるため分かり易い遊技を行わせることができる。また、本実施形態のパチンコ機10においては、後述する主制御装置110による抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄が揃う(例えば「777」)変動表示が行われ、その変動表示が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。つまり、第3図柄は、主制御装置110による特別図柄の抽選結果を示すための図柄として第3図柄表示装置81に表示されるものである。
主表示領域Dmは、上・中・下のそれぞれ3つの図柄列Z1,Z2,Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、上述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列Z1〜Z3は、数字の昇順または降順に主図柄が配列され、図柄列Z1〜Z3毎に周期性をもって左右方向へスクロールして変動表示が行われる。
具体的には、上図柄列Z1は右から左に向かって数字が昇順となるように図柄列が形成され、右から左へとスクロールして変動表示されるように構成されており、中図柄列Z2と下図柄列Z3は左から右に向かって数字が昇順となるように図柄列が形成され、右から左へとスクロールして変動表示されるように構成されている。さらに、各図柄列には、主図柄の間に特別図柄の抽選結果を示さない副図柄(ブランク図柄)も形成されている。図230(b)では三角を模した図柄を用いてブランク図柄(副図柄)を表示している。
そして、図230(a)に示した通り、主表示領域Dmは、上下方向に形成される3つの有効ラインL1〜L3、及び、斜め方向に形成される2つの有効ラインL4,L5を有しており、各図柄列Z1〜Z3が停止表示された状態で、第3図柄が有効ライン上に大当たり図柄の組合せ(本制御例では、同一の主図柄の組合せ)で揃って停止されれば、大当たりとして大当たり動画が表示される。
図230(a)に示した通り、本制御例では、各有効ライン(L1〜L5)が、各図柄列Z1〜Z3の図柄表示位置を含むように形成されているため、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに表示される各図柄列V1〜V3の全てが停止表示されるまで、対応する特別図柄の抽選結果を分かり難くすることができる。よって、最後の図柄列(本制御例では、中図柄列V2)が停止表示されるまでの間、主表示領域Dmにて実行される第3図柄の変動表示に興味を持たせることができる。
なお、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動表示の態様は、上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、第3図柄表示装置81にて変動表示される図柄は上記に限られることはなく、例えば図形やキャラクタ等の画像と数字とを組み合わせた図柄を第3図柄として構成してもよい。さらに、第3図柄が変動表示される領域を可変させる構成にしてもよく、例えば、第3図柄表示装置81の表示画面上で特定の演出が実行される場合は、第3図柄の変動表示領域を小さくしたり、変動表示領域を遊技者が視認し難い位置(例えば、表示画面の隅部)へと移動させたりすることで、第3図柄が変動しているか否かを遊技者が分かり難くするようにしてもよい。また、特別図柄が変動している期間中に、第3図柄の変動を一旦停止(仮停止)させ、再度変動させるように構成してもよい。
さらに、本制御例では、第1特別図柄の変動に対応した第3図柄の表示態様と、第2特別図柄の変動に対応した第3図柄の表示態様とが同一(遊技者が識別困難な程度の相違も含む)となるように構成しているが、変動している特別図柄の種別に対応するように第3図柄の表示態様や表示領域を異ならせても良い。
次に、第3図柄表示装置81に実際に表示される内容について図230(b)を参照して説明をする。図230(b)に示した通り、主表示領域Dmにおける正面視左上には小表示領域Dm1が形成され、正面視右上には小表示領域Dm2が形成されている。この小表示領域Dm1は、特別図柄の抽選状況(抽選中(変動中)であるか否か、及び、抽選結果)を示すための識別情報(第4図柄)が表示される領域であって、第1特別図柄(特図1)の抽選状況を示すための第4図柄(特図1第4図柄)、或いは、第2特別図柄(特図2)の抽選状況を示すための第4図柄(特図2第4図柄)が小表示領域Dm1に表示されるように構成している。
また、小表示領域Dm2は、普通図柄の抽選状況(抽選中(変動中)であるか否か、及び、抽選結果)を示すための識別情報(第4図柄)が表示される領域であって、普通図柄(普図)の抽選状況を示すための第4図柄(普図第4図柄)、或いは、第2特別図柄(特図2)の抽選状況を示すための第4図柄(特図2第4図柄)が小表示領域Dm1に表示されるように構成している。
このように小表示領域Dm1,Dm2を設けることにより、特別図柄の抽選状況や普通図柄の抽選状況を遊技者に報知することができる。なお、詳細は後述するが、本実施形態のパチンコ機10では、第4図柄を、丸印とバツ印といった図形を模した表示態様で示しており、小表示領域Dm1,Dm2にて第4図柄を変動表示させることで(図230(b)の小表示領域Dm1参照)、特別図柄が変動している状況を示し、小表示領域Dm1,Dm2にて第4図柄を停止表示させることで(図230(b)の小表示領域Dm2参照)、特別図柄の抽選結果を示すように構成しているが、これに限ること無く、例えば、第4図柄として数字を用いた表示態様や、複数の色を示す表示態様を用いて、数字や、色を可変させる表示態様によって特別図柄が変動していることを示し、特定の図柄や色を示す表示態様を停止表示させることで、特別図柄の抽選結果を示すように構成しても良い。
さらに、本実施形態では、第4図柄を用いて、特別図柄の抽選状況(抽選中(変動中)であるか否か、及び、抽選結果)を示すように構成しているが、これに限ること無く、特別図柄が抽選中(変動中)であるか否かのみを報知するように構成しても良い。また、図230(b)に示した通り、本実施形態では、特別図柄の抽選状況を示すための第4図柄が表示される第4図柄表示領域(小表示領域Dm1,Dm2)を、主表示領域Dmの左上側、右上側に形成する例を示しているが、この第4図柄表示領域が形成される位置や、大きさを、主表示領域Dmの中央部分で実行される変動演出の演出態様に応じて異ならせても良い。
このように構成することで、第4図柄表示領域によって、変動演出が実行される領域が制限されてしまい、演出効果が低下してしまうことを抑制することができる。なお、この場合、第4図柄表示領域を第3図柄表示装置81の主表示領域Dmから削除し、可変表示装置ユニット80に設けられた発光手段(LED等)を用いて第4図柄の変動表示を実行するように構成すると良い。
副表示領域Dsに表示される表示内容については、第1制御例と略同一であるため詳細な説明は省略するが、副表示領域Dsを左右方向に2つの小領域Ds1,Ds2に区画しているが、本第8制御例では、副表示領域Dsの表示領域を小領域Ds1のみとし、その小領域Ds1内に、実行中領域Ds1aと、待機中領域Ds1bとを形成するように構成している。実行中領域Ds1aの表示内容については、上述した第1制御例の小領域Ds1と同一であるため詳細な説明を省略する。
次に、待機中領域Ds1bの表示内容について説明をする。本実施形態では、待機中領域Ds1bに8つの台座が表示され、通常時は特別図柄の保留球数を示すための保留図柄が表示されるように構成している。
なお、第1特別図柄の保留球(特図1保留球)と、第2特別図柄の保留球(特図2保留球)との合算値が8となった場合、即ち、一番右の台座に保留図柄が表示されると、即ち、特別図柄の保留球数が上限値(8)に到達した場合に、保留記憶されている8個の保留図柄を用いた専用演出(期間演出)が実行されるように構成しても良く、この期間演出が実行されている間は、待機中領域Ds1bには、特別図柄の保留球数を示すための保留図柄では無く、期間演出が実行される期間(期間演出の対象となる保留図柄)のみを示す演出用保留図柄が表示されるように構成しても良い。
このように構成することで、期間演出中に新たな保留球を獲得したとしても、待機中領域Ds1bに新たな保留図柄が表示されることが無いため、遊技者に期間演出がいつまで続くのかを分かり易く報知することができる。
なお、本第10実施形態では、パチンコ機10の遊技盤13が左右対象に構成されており、右打ち遊技を行った場合と、左打ち遊技を行った場合とで、同様の遊技結果が付与されるように構成しているため、表示されることが無いが、例えば、設定されている遊技状態に応じて、左打ち遊技よりも右打ち遊技のほうが有利な遊技方法となる場合と、右打ち遊技よりも左打ち遊技のほうが有利な遊技方法となる場合とを設定可能にしたパチンコ機10であれば、第3図柄表示装置81の表示画面に、遊技者に対して球を発射させる方向(遊技方向)を案内するための案内表示態様が表示されるように構成しても良い。このように構成することで、遊技者は案内表示領域に表示されている案内表示態様を視認するだけで、遊技盤のどの領域に向けて球を発射すれば良いのかを容易に把握することができるため、遊技者に分かり易い遊技機を提供することができる。
より詳細に説明をすると、案内表示領域として、遊技者に対して右打ち遊技を行わせることを案内するための「右打ち」の表示態様と、遊技者に対して左打ち遊技を行わせることを案内するための「左打ち」の表示態様と、が表示されるように構成すると良く、「右打ち」の表示態様は、右打ち遊技が遊技者にとって有利となる遊技状態、例えば、確変状態、時短状態中及び、大当たり遊技中に表示され、「左打ち」の表示態様は、右打ち遊技が終了してから所定期間(例えば、10秒間)表示されるように構成すれば良い。また、左打ち遊技が遊技者にとって有利となる遊技状態、即ち、通常状態中に、右打ち遊技が実行されていることを検知した場合にも、所定期間(例えば、10秒間)「左打ち」の表示態様が表示されるように構成すると良い。また、上述した各実施形態において説明をした第3図柄表示装置81の表示面に表示される各種表示態様を適宜表示可能に構成しても良い。
<第10実施形態の演出内容について>
次に、図231から図236を参照して、本第10実施形態のパチンコ機10の第3図柄表示装置81の表示面にて実行される各種演出内容のうち、特徴的な演出内容について説明をする。まず、図231(a)を参照して、通常状態中におけるリーチ成立時の表示画面について説明をする。図231(a)は、通常時(通常状態)にてリーチ状態となった場合に表示される表示画面の一例を示した模式図である。本実施形態では、変動表示される第3図柄が、上図柄列Z1、下図柄列Z2の順で停止表示され、有効ラインL1〜L5(図230(a)参照)の何れかにて、大当たり当選を示す第3図柄の組合せの一部として上図柄列Z1、下図柄列Z2が停止表示された場合にリーチ状態となり、大当たり当選を示す第3図柄の組合せの一部として上図柄列Z1、下図柄列Z2が停止表示された有効ラインをリーチ有効ラインとして、中図柄列Z2が変動表示されるように構成している。そして、リーチ状態となってからは、中図柄列Z2が各識別情報(第3図柄)を遊技者が視認可能な低速度(主図柄(数字を模した第3図柄)が1つ移行するのに要する時間が約0.5秒の速度)で変動表示されるように構成している。
上述した通り、本実施形態では、1つの図柄列が主図柄を10種類有しているため、中図柄列Z2が低速度で変動表示されている場合には、1周するまでに要する時間が5秒(0.5×10)となるように構成している。そして、低速度で変動表示されている中図柄列Z2が、そのまま停止表示される。或いは、特定の移行条件が成立したことに基づいて異なる演出態様(リーチ態様)へと可変するように構成している。
さらに、本実施形態では、図231(a)に示した通り、どの第3図柄(図231(a)では、「9」を模した識別情報(カニを模した第3図柄))でリーチ状態となった場合であっても、リーチ中に変動表示される中図柄列Z2(図230参照)が数字の「1」を模した識別情報(タコを模した第3図柄)が最初に視認可能となるように低速変動表示が実行されるように構成している。
加えて、本実施形態では、リーチ状態となってからの中図柄列Z2の変動態様に応じて、変動演出の演出態様が可変するように構成しており、例えば、リーチ状態となってから中図柄列Z2が1周したタイミングや、2周したタイミングで異なる演出態様(リーチ態様)へと可変し得るように構成している。よって、本実施形態のように、リーチ状態となってから最初に視認可能となる中図柄列Z2の識別情報を統一させることにより、遊技者に対して、どのタイミングで異なる演出態様(リーチ態様)へと可変するのかを分かり易くすることができる。
なお、本実施形態では、異なる演出態様(リーチ態様)へと可変するタイミングをリーチ状態となってから中図柄列Z2が1周したタイミングや、2周したタイミングとしているがこれに限ること無く、例えば、リーチ状態となってから大当たりを示す組合せとなる識別情報(リーチ停止されている識別情報と同一の識別情報)がリーチ有効ラインを通過するタイミングや、大当たりを示す組合せとなる識別情報から一つずれた識別情報がリーチ有効ラインを通過するタイミングにて異なる演出態様(リーチ態様)へと可変するように構成してもよい。このように、リーチ停止されている識別情報の種別に対応した特定の識別情報がリーチ有効ラインを通過することに基づいて異なる演出態様(リーチ態様)へと可変するように構成することで、遊技者に対して、大当たりとなる組合せで中図柄列Z2が停止表示されるタイミングと、異なる演出態様(リーチ態様)へと可変するタイミングとに関係性を持たせることができる。具体的には、リーチ状態となってから大当たりを示す組合せとなる識別情報(リーチ停止されている識別情報と同一の識別情報)がリーチ有効ラインを通過するタイミングで異なる演出態様(リーチ態様)へと可変するように構成した場合には、遊技者に対して、大当たりとなる組合せで中図柄列Z2が停止表示されるタイミングと、異なる演出態様(リーチ態様)へと可変するタイミングとを重複させることができるため、大当たりを示す組合せとなる識別情報(リーチ停止されている識別情報と同一の識別情報)がリーチ有効ラインに接近する際に遊技者に大きな期待感を持たせながら変動演出を注視させることができる。
ここで、本実施形態では、上述した通り、どの第3図柄でリーチ状態となった場合であっても、特定の識別状態(数字の1を模した第3図柄)が最初に視認可能となるように中図柄列Z2が低速変動表示されるように構成しているため、例えば、最終的に停止表示させる第3図柄の組合せを大当たりとなる第3図柄の組合せに対して1種類ずらした組合せ(リーチ1コマ外れ)とする場合(最終停止表示態様を予め決定する場合)には、リーチ状態となってから全ての第3図柄が停止表示されるまで(最終停止表示態様が停止表示されるまで)の期間が、リーチ状態となる第3図柄の種別によって異なってしまうという新たな問題が発生する。
具体的には、「数字の1を模した第3図柄」でリーチ状態となった場合には、中図柄列Z2は「数字の1を模した第3図柄」を特定の図柄として低速変動表示するため、最終停止表示態様としてリーチ1コマ外れで中図柄列Z2を停止表示させるには、リーチ状態となってから5.5秒(1周目)、10.5秒(2周目)を要し、「数字の6を模した第3図柄」でリーチ状態となった場合には、中図柄列Z2は「数字の1を模した第3図柄」を特定の図柄として低速変動表示するため、最終停止表示態様としてリーチ1コマ外れで中図柄列Z2を停止表示させるには、リーチ状態となってから8秒(1周目)、13秒(2周目)を要することになる。
よって、同一の変動時間が設定される変動パターンにて、異なる種別の第3図柄でリーチ状態を成立させるためには、第3図柄の停止表示タイミングからリーチ状態となるタイミングを逆算して設定する処理を実行する必要があった。つまり、変動開始タイミングからリーチ状態となるまでの期間がリーチ状態となる第3図柄の種別に応じて可変する統一性の無いリーチ演出が実行されてしまい演出効果が低下してしまうという問題があった。
これに対して、本実施形態では、特別図柄の抽選の実行に伴って、特別図柄の抽選結果を示すための第1図柄の変動時間を主制御装置110において抽選により決定し、その決定した変動時間を、変動パターンコマンドにより音声ランプ制御装置113に対して通知する構成としている。そして、音声ランプ制御装置113は、変動パターンコマンドにより通知された変動時間に適合する演出期間の変動表示演出を選択して、第1図柄の変動表示に同期させて、第3図柄の変動表示演出を実行する構成としている。そして、主制御装置110から出力される変動パターンコマンドは、基本の変動時間を示す基本時間コマンドと、加算される変動時間を示す加算時間コマンドとで構成されており、加算時間コマンドに含まれる変動時間の長さに基づいてリーチ状態となる第3図柄の種別を可変させるように構成している。より具体的には、30秒の変動時間の変動パターンが決定された場合には、基本時間コマンドとして30秒に対応するコマンドが通知されると共に、加算時間として0秒に対応するコマンドが通知される。一方で、37秒の変動時間の変動パターンが決定された場合には、基本時間コマンドとして30秒に対応するコマンドが通知されると共に、加算時間として7秒に対応するコマンドが通知される。つまり、加算時間コマンドの通知内容により、基本時間よりも7秒長い変動種別であることを音声ランプ制御装置113側で識別可能に構成されている。これにより、加算時間コマンドの内容を確認するだけで、リーチ状態とする第3図柄の種別を設定することができる。
次に、図231(b)〜図234を参照して、通常状態が設定されている場合に実行される第2特別図柄変動(抽選)に関する演出内容について説明をする。まず、図231(b)を参照して、通常状態において、当たり当選している普通図柄変動の実行中における第3図柄表示装置81の表示内容について説明をする。図231(b)は、通常状態において、当たり当選している普通図柄変動の実行中に表示される表示内容の一例を模式的に示した模式図である。図231(b)に示した通り、普通図柄変動が実行されると、小表示領域Dm2に、普通図柄変動が実行されていることを示す変動表示態様(図では矢印で表示)が表示される。そして、主表示領域Dmの右下側に小表示領域Dm3が形成され、その中に普図当たり遊技にて開放動作される電動役物640を模したアイコンが表示されると共に、小表示領域Dm3が形成されたことを遊技者に報知するための強調表示(図では、6本の線で表示)が実行される。なお、図231(b)で示した状況は、当たり当選している普通図柄変動の実行中であるため、小表示領域Dm3に表示されるアイコンは、閉鎖状態の電動役物640を模した表示態様となっている。このように構成することで、遊技者に対して、間もなく普図当たり遊技が実行されるのでは?と予測させることができ遊技の興趣を向上させることができる。
なお、図231(b)では、当たり当選している普通図柄変動の実行中を一例に挙げて説明をしたが、抽選結果が外れである普通図柄変動の実行中の一部(例えば、外れ変動の1/100の確率)で小表示領域Dm3を形成し、電動役物640を模したアイコンを表示する演出(ガセ演出)を実行するように構成している。この場合、実行中の普通図柄変動(外れ変動)が停止表示するまでに、小表示領域Dm3が消滅する演出態様が設定される。このように構成することで、遊技者に対して普図当たり遊技が実行されることを期待する期間を長くすることができる。
詳細は後述するが、本実施形態では、普通図柄の抽選権利も最大で4個保留可能に構成しており、新たな抽選権利(普図保留)を獲得した場合に、獲得した抽選権利を用いた普通図柄抽選の結果を事前判別可能に構成している。そして、その事前判別結果を示すコマンド(情報)を、音声ランプ制御装置113へと出力可能に構成している。よって、普図当たり遊技の実行を示唆する示唆演出を当たり当選している普通図柄変動が実行されるよりも前段階、即ち、事前判別結果が当たり当選である普図保留を獲得している段階から普図当たり遊技が間もなく実行されることを示唆する示唆演出を実行することができる。この場合、図231(b)に示した示唆演出よりも、遊技者に分かり難い演出態様で示唆演出を実行するように構成すると良く、例えば、実行中の特別図柄変動に対応する特別図柄抽選の結果、或いは、獲得している特図保留に対する事前判別結果、を示唆する演出と同一の演出態様で示唆演出を実行するように構成し、実行された示唆演出によって、遊技者に有利な状況が間もなく訪れることのみを遊技者に報知するように構成しても良い。
このように、実際に普図当たり遊技が実行されるタイミングと、示唆演出の実行タイミングとが乖離するほど遊技者に普図当たり遊技が実行されることを示すための示唆演出の演出態様を分かり難く、ひいては、示唆演出の対象が普図当たり遊技であることを分かり難くすることにより、示唆演出が実行された場合における遊技の興趣を向上させることができる。
次に、図232(a)を参照して、通常状態中に普図当たり遊技(ロング開放当たり遊技)が実行された場合の演出内容について説明をする。図232(a)は、通常時(通常状態中)において普図当たり遊技(ロング開放当たり遊技)が実行された場合に表示される演出内容の一例を模式的に示した模式図である。本実施形態では、普通図柄の低確率状態が設定されている通常状態中では、普通図柄抽選で当たり当選する確率が1/100に設計されており、普通図柄の低確率状態で実行される普通図柄変動の変動時間が10秒に設計されている。そして、図229を参照して上述した通り、右打ち遊技を実行した場合、左打ち遊技を実行した場合の何れにおいても発射した球の約1/2がスルーゲート67を通過するように構成している。また、普通図柄の抽選権利(普図保留)を最大で4個記憶可能に構成している。
つまり、通常状態にて遊技を継続している間は、継続して普通図柄抽選が実行され、約1000秒に1回の割合で普図当たりに当選するように構成している。さらに、通常状態で普図当たり当選した場合には、電動役物640が5秒間開放される普図当たり遊技(ロング開放当たり)が実行されるように構成している。また、図229に示した通り、電動役物640は第1入球口64の下方に設けられているため、第1入球口64を狙う遊技を継続するだけで発射された球が第2入球口640へと入球し得るように構成している。よって、低確率で発生する普通図柄の低確率状態中における普図当たり遊技にて遊技者が球を第2入球口640へと入球させることが出来ない事態が発生することを抑制している。
図232(a)に示した通り、通常状態にて普図当たり遊技が実行されると、小表示領域Dm2にて、普通図柄抽選の結果が当たりであることを示す組合せ(図では2つの丸印)で、識別情報(図柄)が停止表示され、主表示領域Dmの上側にて「電チューを狙ってね」のコメントが表示され、小表示領域Dm3には開状態の電チュー(電動役物640)を模したアイコンが表示される。なお、普通図柄抽選と、特別図柄抽選とは並行して(重複して)実行可能に構成しているため、特別図柄変動に対応して実行される第3図柄の変動表示、及び、小表示領域Dm1にて実行される第4図柄の変動表示は普図当たり遊技中も継続して実行される。
また、副表示領域Dsの待機中領域Ds1bには、第2入球口640に球が入球したことに基づいて獲得した第2特別図柄の保留記憶(特図2保留)の数を示す特図2保留図柄(図では、黒丸で表示)が、獲得している第1特別図柄の保留記憶(特図1保留)の数を示す特図1保留図柄(図では、白丸で表示)よりも優先して(待機中領域Ds1bの左側に)表示される。つまり、図232(a)に示した状態では、普図当たり遊技中に第2入球口640に球を4個以上入球させた後の状態であって、特図2保留を上限数である4個獲得した後の状態を示したものである。
本実施形態では、第1特別図柄の抽選よりも、第2特別図柄の抽選を優先して実行するように構成しているため、後に獲得した特図2保留のほうが先に獲得している特図1保留よりも優先して特別図柄抽選が実行される。このように構成することで、通常状態中に普図当たり遊技が実行され、複数の特図2保留を獲得した場合に、第2特別図柄抽選を優先的に連続して実行することが可能となるため、第2特別図柄の抽選が実行される1つの期間を遊技者に有利な有利期間(チャンスゾーン)として専用の演出を実行することができ、遊技者に分かり易い演出を提供することができる。
次いで、通常状態中に第2特別図柄抽選(変動)が実行されるチャンスゾーン中の演出内容について、図232(b)から図234を参照して説明する。図232(b)は、チャンスゾーンが設定された場合に実行される演出内容の一例を模式的に示した模式図である。図232(b)に示した通り、通常状態中に第2特別図柄抽選(変動)が実行されると、主表示領域Dmの上側に「チャンスゾーン突入」のコメントが表示される。このチャンスゾーンは通常状態中に獲得した全ての特図2保留を消化するまでの期間に設定される有利期間であって、基本的に最初の第2特別図柄抽選(変動)が開始されてから最後の第2特別図柄抽選(変動)が終了するまでの期間、第3図柄表示装置81の表示面に表示されるように構成している。これにより、遊技者に対して現在が有利期間であることを分かり易く報知することができる。
また、副表示領域Dsには、チャンスゾーン中に大当たり当選した場合には、高確率で確変状態を獲得できることを示すための案内表示態様として「確変GET高確率中」の文字が表示される。なお、詳細な説明は後述するが、このチャンスゾーン中には、1回の特別図柄変動(第2特別図柄変動)中に、複数回の特別図柄変動が実行されたように見せる擬似変動演出を実行するように構成している。よって、副表示領域Dsにて表示されていた特別図柄の保留記憶数を示す表示態様(図232(a)参照)が非表示となり、主表示領域Dmの右上側に形成された小表示領域Ds11にて特図1保留数(図では特図1保留数が2個であることを示す「2」)が、小表示領域Ds12にて特図2保留数(図では、特図2保留数が3個であることを示す「3」)が表示される。
図232(b)に示した通り、小表示領域Ds11、及びDs12に表示される表示態様は、副表示領域Dsの待機中領域Ds1b(図232(a)参照)に表示される表示態様よりも遊技者が視認し難くなりように構成しているため、チャンスゾーン中は遊技者に特図保留数を把握させ難くすることができる。よって、チャンスゾーン中に疑似変動演出が実行された際に、実際に複数回の特別図柄抽選(変動)が実行されたのではと思わせることができ演出効果を高めることが出来る。なお、本実施形態では、主表示領域Dmの一部領域(小表示領域Ds11、及びDs12)を用いて、特図保留数を表示するように構成しているが、これに限ること無く、チャンスゾーン中は特図保留数を遊技者に報知しないように構成しても良いし、第3図柄表示装置81の表示面以外の領域(例えば、可変表示ユニット80に設けられたLED)にて特図保留数を報知するように構成しても良い。さらに、遊技者に特図保留数を識別させ難く構成すれば良く、例えば、遊技者が容易に特図保留数を識別可能な数字を用いた表示態様から、各特図保留数に対応させて色を可変させる表示態様へと切替えても良い。このように構成した場合には、特図保留数を示すための表示態様を遊技者が容易に把握できたとしても、現在の特図保留数が容易に識別されてしまうことを抑制することができるため、本実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、図232(b)に示した通り、主表示領域Dmの右下側には、現在が第2特別図柄の変動中であることを示すウサギを模したキャラクタ1801が表示される。上述した通り、特別図柄抽選(変動)と、普通図柄抽選(変動)とは並行して(重複)して実行されるため、普図当たり遊技が実行されている期間が、第1特別図柄の変動期間中と重複する場合(図232(a)参照)と、重複しない場合とがある。第1特別図柄の変動期間中と重複して普図当たり遊技が実行された場合には、実行中の第1特別図柄変動が終了した後に第2特別図柄抽選が実行され、第1特別図柄の変動期間中と重複していない場合には、普図当たり遊技中に球が第2入球口640へと入球した直後(普図当たり遊技中)に第2特別図柄抽選が実行される。つまり、普図当たり遊技が実行された際の第1特別図柄の変動状況に応じて、第2特別図柄抽選の実行タイミングが異なることになり、現在実行されている特別図柄変動が第1特別図柄変動であるか第2特別図柄変動であるかを遊技者が正確に判別し難くなるという問題は発生する。
これに対して本実施形態では、第2特別図柄変動が実行されると、主表示領域Dmにてキャラクタ1801が表示されるように構成しているため、現在実行されている特別図柄変動が第1特別図柄変動であるか第2特別図柄変動であるかを遊技者に分かり易く報知することができる。
次に、図233(a)から図234を参照して、チャンスゾーン中に実行される変動演出のうち、疑似変動演出(特殊変動演出)の演出内容について説明をする。図233(a)は、特殊変動演出中において第3図柄が仮停止した際の表示画面の一例を模式的に示した模式図であって、図233(b)は、特図2保留を獲得している状態で実行される特殊変動演出において第3図柄が再始動した際の表示画面の一例を模式的に示した模式図であって、図234は、特図2保留を獲得していない状態で実行される特殊変動演出において第3図柄が再始動した際の表示画面の一例を模式的に示した模式図である。
ここで、特殊変動演出(疑似変動演出)の演出内容について説明をする。この特殊変動演出は、1回の第2特別図柄変動の変動期間中に第3図柄を停止表示(仮停止表示)させ、その後再始動させる変動演出であり、遊技者に対して複数回の特別図柄変動が実行されたと思わせる擬似的な変動演出である。まず、特殊変動演出の前半期間(約10秒)を用いて、リーチ演出を実行し、前半期間の終了タイミングにて、図233(a)に示した通り、外れを示す組合せ(図では「353」で表示)で第3図柄を仮停止表示(図では、第3図柄に波線を付して表示)させる。このタイミング、即ち、特殊変動演出の前半期間の終了タイミングでは、副表示領域Dsに特別図柄抽選の結果が外れであることを示唆する「残念」の文字が表示され、遊技者に対して、チャンスゾーン中に実行された1の第2特別図柄抽選が外れであったと思わせるように構成している。つまり、特殊変動演出の前半期間では、大当たり当選に期待を持たせたリーチ演出が外れを示す演出結果で停止表示(仮停止表示)される特殊前半演出が実行される。
その後、特殊変動演出の後半期間にて、仮停止していた第3図柄を再始動させる変動演出(特殊後半演出)が実行される。この特殊後半演出は、獲得済みの特図2保留数に応じてその演出態様を異ならせるように構成しており、例えば、特図2保留を確保している状態では、図233(b)に示した通り、チャンスゾーン中の第2特別図柄変動に対応させた演出態様で特殊後半演出が実行され、特図2保留を確保していない状態では、図234に示した通り、チャンスゾーンが終了した後に実行される第1特別図柄変動に対応させた演出態様で特殊後半演出が実行される。つまり、本実施形態では、特殊変動演出として、実行中の第2特別図柄変動が終了した後に実行される特別図柄変動の種別を特図保留数に基づいて判別し、その判別結果に対応した演出態様で特殊後半演出の演出態様を設定している。よって、遊技者に対して、1回の第2特別図柄変動中に複数回の特別図柄変動が実行されたとより強く思わせることができる。
さらに、本実施形態では、チャンスゾーン中の第2特別図柄変動に対応させた演出態様で特殊後半演出が実行される場合(図233(b)参照)には、獲得済みの特図2保留数に対応させて後半期間中に第3図柄を仮停止させる回数を異ならせるように構成している。なお、詳細な説明は省略するが特殊変動演出が実行される際に、特図2保留、及び特図1保留の何れも確保していない場合は、図233(a)に示した第3図柄の仮停止表示を実行することなく、第2特別図柄変動の変動期間の全てを用いて1回の変動演出(第3図柄を一度も仮停止表示させることの無い変動演出)を実行するように構成している。これにより、特図保留数を確保している状態にのみ上述した特殊変動演出が実行されることになるため、1回の第2特別図柄変動中に複数回の特別図柄変動が実行されたとより強く思わせることができる。
加えて、第2特別図柄抽選の結果が大当たりである場合にのみ、後半期間中に実行される第3図柄の仮停止回数を、獲得済みの特図2保留数と異ならせた演出態様が設定されるように構成している。よって、例えば、第3図柄が5回以上仮停止した場合には実行中の第2特別図柄変動が大当たり当選しているのではと遊技者に期待を持たせることができる。なお、上述した通り、本実施形態では、第3図柄が仮停止表示された場合と、停止表示された場合とを遊技者が識別困難に構成しているため、仮停止回数を正確に判別し難い。よって、仮停止表示回数と停止表示回数とを混在させて5回以上仮停止表示したと思わせたり、仮停止表示の一部を停止表示と思い込み、実際には5回以上仮停止表示されたにも関わらず、仮停止表示回数が5回に到達していない状態と思わせたりすることができ、遊技者に演出結果を予測する楽しみを提供することができる。
なお、特殊変動演出の演出態様としてこれ以外の構成を用いても良く、例えば、1回の第2特別図柄変動中に仮停止表示された第3図柄の回数を遊技者に容易に把握させるための仮停止表示回数を示す表示態様を第3図柄表示装置81の表示面に表示するように構成しても良いし、1回の第2特別図柄変動中に仮停止表示された第3図柄の回数に応じて特殊変動演出の演出態様の少なくとも一部(例えば、背景の色や、第3図柄のエフェクト等)が段階的に可変するように構成しても良い。また、仮停止している第3図柄を再表示させるタイミングにて一時的に仮停止表示された回数を示す表示態様(例えば、1回目、2回目)を表示するように構成しても良い。
図234に示した通り、特図2保留を確保していない状態で特殊変動演出が実行された場合には、チャンスゾーンが終了したことを示す表示態様として「チャンスゾーン終了」の文字が副表示領域Dsに表示され、主表示領域Dmにて実行される第3図柄の変動表示が第1特別図柄変動に対応する変動表示(水平方向へと第3図柄が変動する変動表示)となる演出態様が特殊後半演出として実行されるため、遊技者に対してチャンスゾーンが終了したと思わせた後に、特殊変動演出の演出結果、即ち、第2特別図柄の抽選結果が停止表示されることになる。よって、遊技者に対して意外性のある演出を提供することができる。
次に、図235を参照して、確変状態が設定されている状態における演出内容について説明をする。図235(a)は、確変状態が設定されている状態で第1特別図柄変動が実行された場合の演出内容の一例を模式的に示した模式図であって、図235(b)は、確変状態が設定されている状態で第2特別図柄変動が実行された場合の演出内容の一例を模式的に示した模式図である。
本実施形態では、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定されている場合には、第2特別図柄抽選が実行され易くなるように構成している。そして、第2特別図柄抽選で大当たり当選した場合には、高確率で確変状態が設定される(大当たり遊技中に特定ゲートへと容易に球を流下させることができる確変大当たり遊技が必ず実行される)ように構成している。そして、確変状態は特別図柄抽選が所定回数(50回)実行されるまで継続するように構成している。
つまり、一度確変状態が設定されると、所定回数(50回)の特別図柄抽選が実行されるまでに第2特別図柄抽選で大当たり当選(特別図柄の高確率状態での大当たり確率は1/50)に当選する限り、高確率で確変状態をループさせることができるように構成している。よって、確変状態中の遊技を実行している遊技者に対して、いち早く第2特別図柄抽選で大当たり当選するように意欲的に遊技を行わせることができる。
一方、確変状態が設定されている状態であっても、例えば、通常状態にて実行された第1特別図柄抽選で確変大当たりに当選し、その大当たり遊技終了後に確変状態が設定された直後、即ち、確変状態が設定された状態において、特図2保留を獲得しておらず、且つ、特図1保留を獲得している状態では、第1特別図柄抽選が実行される場合がある。本実施形態では、上述した通り、第2特別図柄抽選で大当たり当選した場合には100%の割合で確変大当たり遊技が実行されるのに対して、第1特別図柄抽選で大当たり当選した場合には50%の割合で確変大当たり遊技が実行され、残りの50%では通常大当たり遊技が実行されるように構成している。つまり、確変状態が設定されている状態であっても、第1特別図柄抽選で大当たり当選した場合には、確変状態をループさせることが出来ない場合がある。
このように確変状態中に第1特別図柄抽選で大当たり当選した場合において、当選した大当たりが通常大当たり遊技が実行される大当たり種別(通常大当たり)であることを遊技者に早期に判別されてしまうと、遊技者の遊技意欲が低下してしまうという問題が発生するため、本実施形態では、確変状態中に実行される第1特別図柄変動に対応する変動演出として、確変大当たりに対応する第3図柄(奇数の数字が付された識別情報)と、通常大当たりに対応する第3図柄(偶数の数字が付された識別情報)と、が同時にリーチ状態となる変動演出であるダブルリーチ演出が実行され易くなるように構成している。より具体的には、確変状態中に実行される第1特別図柄抽選で通常大当たりに当選した場合には、必ず上述したダブルリーチ演出が実行されるように構成している(図235(a)参照)。
これにより、確変状態中に実行される第1特別図柄抽選で通常大当たりに当選した場合において、通常大当たりに対応する第3図柄(偶数の数字が付された識別情報)のみがリーチ状態となるリーチ演出が実行されることを防止することができ、特別図柄の変動期間中に通常大当たりに当選することを遊技者に事前に予測されることを抑制することができる。
また、図235(a)に示した通り、本実施形態では、確変状態が設定されると、上述したチャンスゾーン中と同様に、小表示領域Ds11、及びDs12が形成され、遊技者に対して特図保留数が把握され難くなるように構成している。そして、主表示領域Dmの上側には現在が確変状態中であることを遊技者に報知するための表示態様として「スーパーチャンスモード中」の文字が表示される。
ここで、スーパーチャンスモード中において、図235(a)に示したダブルリーチ(確変大当たりに対応する第3図柄(1の数字が付された識別情報)と、通常大当たりに対応する第3図柄(2の数字が付された識別情報)と、が同時にリーチ状態となる変動演出であるダブルリーチ演出)が実行された場合には、実行中の特別図柄変動が第1特別図柄変動であることを遊技者に容易に把握されてしまう虞があるため、本実施形態では、第2特別図柄変動に対応させて実行される変動演出においても、図235(a)にしめしたダブルリーチ演出を実行可能に構成している。即ち、大当たり当選した場合には必ず確変大当たり遊技が実行される第2特別図柄抽選に対応させた変動演出にて、通常当たりに対応する第3図柄を用いたダブルリーチ演出を実行可能に構成している。
このように構成することで、図235(a)に示したダブルリーチ演出が実行されたとしても、実行中の特別図柄変動が第1特別図柄変動であるか第2特別図柄変動であるかを遊技者に容易に判別させ難くすることができる。
さらに、本実施形態では、第2特別図柄抽選に対応させた変動演出としてダブルリーチ演出が実行された場合には、中図柄列Z2が1周したタイミングでリーチ状態となる第3図柄の種別を図235(b)に示した通り、確変大当たりに対応する第3図柄(1の数字が付された識別情報と9の数字が付された識別情報)とに可変させる演出(確変ダブルリーチへの昇格演出)が実行されるように構成している。
このように構成することで、実行中の特別図柄抽選が大当たり当選している場合に、必ず確変大当たり遊技が実行されることを遊技者に事前に報知することができる。また、第1特別図柄抽選に対応させた変動演出としてダブルリーチ演出が実行された場合であっても、途中で確変ダブルリーチへと昇格するのではと遊技者に期待させながら遊技を行わせることができる。
なお、本実施形態では、実行中のダブルリーチ演出を確変ダブルリーチ演出へと可変(昇格)させるための可変条件として、中図柄Z2の変動態様が所定態様(1周経過)となった場合に成立する可変条件を設定しているが、これに限ることなく、例えば、中図柄列Z2にて変動表示される第3図柄としてリーチ状態に対応する第3図柄(大当たりとなる組合せとなる第3図柄)がリーチ有効ラインを通過した場合に成立する可変条件を設定しても良いし、遊技者が操作可能な操作手段(枠ボタン22)に対する操作結果が特定の操作結果である場合に成立する可変条件を設定するように構成しても良い。
また、本実施形態では、可変条件が成立した場合にリーチ状態となっている第3図柄の種別を可変するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、リーチ状態となる第3図柄の数を増加させるように構成しても良い。より具体的には、図235(a)に示したダブルリーチ状態から、ブランク図柄(図では三角印で表示)を消去し、上図柄列Z1として左から順に「3.2.1」を表示させ、下図柄列Z3として左から順に「1.2.3」を表示させた、トリプルリーチ演出を実行するように構成しても良い。このように構成した場合であっても、ダブルリーチ演出よりもトリプルリーチ演出のほうが、確変大当たりに対応した第3図柄のリーチ数を多くすることができるため、今回の特別図柄抽選にて確変大当たりに当選している可能性が高いことを遊技者に視覚的に報知することができる。
加えて、上述した技術思想を通常状態中に実行される変動演出に適用しても良く、例えば、通常大当たりに対応する第3図柄(偶数の数字が付された識別情報)のみがリーチ状態となる通常シングルリーチ演出中に可変条件が成立した場合に、リーチ状態である第3図柄の種別を確変大当たりに対応した第3図柄の種別へと切り替えても良いし、リーチ状態となる第3図柄の数を増加させるように構成しても良い。これにより、変動演出が終了するまで遊技者に対してより有利な演出結果が提供されることを期待させながら遊技を行わせることができる。
次に、図236を参照して、本実施形態における大当たりエンディング期間中実行される演出内容について説明をする。図236(a)は、通常大当たり遊技のエンディング期間のうち、前半期間に表示される表示態様の一例を模式的に示した模式図であって、図236(b)は、確変大当たり遊技のエンディング期間のうち、前半期間に表示される表示態様の一例を模式的に示した模式図であって、図236(c)は、通常大当たり遊技のエンディング期間のうち、後半期間に表示される表示態様の一例を模式的に示した模式図であって、図236(d)は、確変大当たり遊技のエンディング期間のうち、後半期間に表示される表示態様の一例を模式的に示した模式図である。
本実施形態では、遊技者にとって有利な遊技状態である確変状態が設定され易い大当たり遊技(確変大当たり遊技)では、遊技者にとって有利な遊技状態である確変状態が設定され難い大当たり遊技(通常大当たり遊技)よりも、大当たりエンディング期間が長く設定されるように構成している。具体的には、確変大当たりでは大当たりエンディング期間として17秒が、通常大当たりでは大当たりエンディング期間として15秒が設定されるように規定している。これにより、エンディング期間中にて遊技者に対して確変状態が設定されることを分かり易く報知することができる。
また、本実施形態では、上述した通り、確変大当たり遊技が実行された場合であっても、V入賞装置2650に入賞した球を特定ゲートへと流下させないと確変状態が設定されないように構成している。よって、確変大当たり遊技中に球を特定ゲートへと流下させることができなかった場合には、確変大当たり遊技終了後に確変状態が設定されることなく、通常大当たり遊技と同様に時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定される。
この場合、確変大当たり遊技のエンディング期間において確変状態が設定されることを示す報知演出が実行されてしまうと、報知演出の演出内容と実際に設定される遊技状態とが相違してしまい遊技者に不満感を与えてしまうという問題があった。さらに、確変大当たり遊技のエンディング期間(17秒)において実行される報知演出の演出態様を、通常大当たり遊技のエンディング期間(15秒)において実行される報知演出の演出態様へと切り替えた場合には、実際のエンディング期間の長さと報知演出の演出期間の長さが異なってしまい、遊技者に違和感のある報知演出を実行することになるという問題があった。
そこで、本実施形態では、大当たりエンディング期間を前半期間と後半期間とに区分けし、さらに、後半期間の長さを大当たり遊技の種別に関わらず統一の期間(7秒間)とするように構成している。そして、後半期間に実行される報知演出の演出態様を大当たり遊技終了後に設定される遊技状態に応じて決定するように構成している。
具体的には、図236に示した通り、通常大当たり遊技が実行される場合には、大当たりエンディング期間中に実行される報知演出として、前半期間(8秒)に対して、時短状態が設定されることを示唆する「チャンスモード100回」の文字が表示される演出態様(図236(a)参照)を実行し、その後、後半期間(7秒)に対して、時短状態中に大当たり当選すると(第2特別図柄抽選で大当たり当選すると)、確変状態が設定されやすいことを示すための遊技案内態様として「チャンスモード中に当たりとスーパーチャンスGET」の文字が表示される演出態様(図236(c)参照)を実行するように構成している。
一方、確変大当たり遊技が実行される場合には、大当たりエンディング期間中に実行される報知演出として、前半期間(10秒)に対して、確変状態が設定されることを示唆する「スーパーチャンスモード100回」の文字が表示される演出態様(図236(b)参照)を実行し、その後、後半期間(7秒)に対して、遊技内容とは直接関係の無い注意喚起態様として「カードの取り忘れにご注意下さい」の文字が表示される演出態様(図236(d)参照)を実行するように構成している。
本実施形態では、上述した大当たりエンディング期間中の演出態様が、大当たり遊技が実行されるタイミングにて予め設定されるように構成されている。これにより、様々な制御処理が実行される大当たり遊技中において、報知演出の演出態様を決定するための処理を毎回実行する必要が無くなるため、大当たり遊技中に実行される制御処理の処理負荷を軽減させることができる。
ここで、確変大当たり遊技が実行されたにも関わらず、大当たり遊技中に特定ゲートへと球を流下させることができなかった場合について説明をする。この場合、図236(b)に示した表示態様のうち、「スーパー」の文字を非表示にさせる処理と、大当たりエンディング期間の後半期間(7秒)にて実行される報知演出を、通常当たり遊技のエンディング期間の後半期間(7秒)にて実行される報知演出(図236(c)参照)へと切り替える処理とが実行される。
より具体的には、図236(a)に示した表示態様として「スーパー」の文字が表示される表示レイヤ(表示階層)と、「チャンスモード100回」の文字が表示される表示レイヤ(表示階層)とを異ならせており、大当たり遊技中に特定ゲートへと球を流下させることができたか否かの判別結果に基づいて「スーパー」の文字が表示される表示レイヤ(表示階層)に対する表示指示の有無を切り替え可能に構成している。これにより、簡易的な制御処理によって、大当たり遊技中に特定ゲートへと球を流下させることができたか否かの判別結果に対応した報知演出を実行することが可能となる。さらに、大当たりエンディング期間の後半期間という同一の長さで設定される期間において、演出態様を切り替えるように構成しているため遊技者に違和感を与えること無く報知演出の演出態様を切り替えることができる。
なお、本実施形態では、大当たり種別によって大当たりエンディング期間の長さを異ならせているが、これに限ること無く、全ての大当たり種別に対して大当たりエンディング期間の長さを統一しても良い。また、本実施形態では、全ての大当たり種別に対して同一の長さとなる期間として大当たりエンディング期間の後半期間を設定しているが、これに限ること無く、大当たりエンディング期間の前半期間が全ての大当たり種別に対して同一の長さとなるように構成しても良い。さらに、大当たり種別が3以上ある場合には、その全ての大当たり種別に対して同一の期間を設定する必要は無く、例えば、大当たり種別Aと大当たり種別Bとでは大当たりの前半期間が同一の長さとなり、大当たり種別Bと大当たり種別Cとでは大当たりの後半期間が同一の長さとなるように構成しても良い。
また、本実施形態では、当選した大当たり種別に応じて異なる長さのエンディング期間を設定するように構成しているが、これに限ること無く、大当たり遊技中の遊技結果に応じてエンディング期間の長さを異ならせるように構成しても良い。
次に、図237を参照して、本実施形態において選択される特別図柄の変動パターンと、実行される演出態様との関係について説明をする。図237(a)は、第3図柄の変動演出として、非リーチ変動演出が実行される変動パターンが設定された場合の演出の流れを示した模式図であって、図237(b)は、第3図柄の変動演出として、リーチ変動演出が実行される変動パターンが設定された場合の演出の流れを示した模式図である。
詳細な説明は、図242を参照して後述するが、本実施形態では、特別図柄抽選の結果を示すための変動パターン(変動時間)として、基本時間と加算時間とを合算させた変動パターンを規定している。そして、基本時間に該当する期間を共通変動パターンとし、加算時間に該当する期間を特有変動パターンとするように構成している。
つまり、本実施形態では、特別図柄抽選の結果を示すために第3図柄表示装置81の表示面にて実行される第3図柄変動の演出態様として、リーチ状態が表示されてから第3図柄が停止表示されるまでの期間を、リーチ状態となる第3図柄の種別に応じて異ならせるように構成している。そして、加算時間として設定された時間に応じた第3図柄をリーチ状態となる第3図柄として設定するように構成している。このように構成することで、第3図柄が変動を開始してからの所定期間の間に実行される第3図柄変動演出(基本時間に対応させて実行される第3図柄変動演出)を共通化させることができる。
具体的には、図237(a)に示した通り、非リーチ変動演出の場合は、加算時間が設定されないため、基本時間(8秒)に対応させた共通変動パターンが設定され、第3図柄変動演出が開始されてから所定期間が経過したタイミング(例えば、5秒経過タイミング)で上図柄列Z1が停止表示され、その1秒後に下図柄列Z3が有効ライン上にリーチ状態が発生しない停止表示態様で停止表示され、その2秒後に抽選結果が外れを示す停止表示態様で中図柄列Z2が停止表示される。その後、1秒間の停止表示期間(確定時間)を経て、特別図柄抽選の抽選結果が確定表示される。
図237(b)に示した通り、リーチ変動演出が実行される場合は、基本時間(30秒)が設定され、30秒間の共通変動パターンとして、リーチ状態となってから5秒が経過するまでの演出態様が設定される。つまり、リーチ状態となってから中図柄列Z2が1周するまでの演出態様が共通変動パターンとして設定される。その後、加算時間に応じた演出態様(リーチパターン、停止図柄)が設定される。
次に、図238を参照して、大当たり遊技のエンディング期間中に実行されるエンディング演出の演出態様について説明をする。図238(a)は、通常大当たり、図238(b)は、確変大当たりを対象としたエンディング期間の演出の流れを示したものであり、図238(c)は、確変大当たり遊技中に球が特定ゲートを流下しなかった場合の流れを示したものである。
図238に示した通り、本実施形態では通常大当たりと確変大当たりとでエンディング期間(ED期間)を異ならせており、通常大当たりは15秒、確変大当たりでは17秒のED期間が設定されるように構成している。そして、それぞれ前半期間と後半期間とに区分けされたエンディング表示態様が表示されるように構成している(図236参照)。
本実施形態では、大当たり遊技の開始タイミングにてエンディング期間における演出態様がセットされ、大当たり期間中にV入賞したか否か(特定ゲートへと球が流下したか否か)の判別をエンディング期間(ED期間)の開始タイミングで判別し、その判別結果に基づいてエンディング表示態様を切り替えるように構成している。
<第10実施形態における電気的構成について>
次に、図239から図245を参照して、本第10実施形態における電気的構成について説明をする。本第10実施形態のパチンコ機10は、上述した第4実施形態のパチンコ機10に対して、主制御装置110内に設けられているROM202の一部、RAM203の一部、及び、音声ランプ制御装置113内に設けられているROM222の一部、RAM223の一部を変更している点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、図239から図242を参照して、本第10実施形態における主制御装置110内に設けられているROM202の構成について説明をする。最初に、図239(a)を参照して本第10実施形態における主制御装置110のROM202の内容について説明をする。図239(a)は、本第10実施形態のパチンコ機10における主制御装置110のROM202に規定されている内容を模式的に示した模式図である。図239(a)に示した通り、本実施形態のROM202は、上述した第4実施形態におけるROM202(図116参照)に対して、第1当たり乱数テーブル202aに代えて特別図柄大当たり乱数10テーブル202jaを、変動パターン選択4テーブル202dcに代えて変動パターン選択10テーブル202jbを、第2当たり乱数テーブル202bに代えて普通当たり乱数10テーブル202jcを、大当たり種別選択4テーブル202dbに代えて大当たり種別選択10テーブル202jdを設けた点、及び、小当たり乱数テーブル202deを削除した点で相違している。さらに、図示は省略するが、本第10実施形態では、上述した第4実施形態に対して、第1当たり乱数カウンタC1に代えて更新範囲のみを異ならせそれ以外は同一の機能を有する特別当たり乱数カウンタC1(更新範囲「0〜999」)を、第2当たり乱数カウンタC2に代えて更新範囲のみを異ならせそれ以外は同一の機能を有する普通当たり乱数カウンタC5(更新範囲「0〜299」)を設けている点で相違している。それ以外の構成については、同一であるため同一の符号を付して詳細な説明を省略する。また、上述した通り、各種カウンタの名称を一部変更しているが、基本的な機能は同一であるため、その詳細な説明や、ROM202に規定されている各種データテーブルにおいて参照される各種カウンタの説明は省略する。
まず、図240(a)を参照して、特別図柄大当たり乱数10テーブル202jaについて説明をする。図240(a)は、特別図柄大当たり乱数10テーブル202jaに規定されている内容を模式的に示した模式図である。この特別図柄大当たり乱数10テーブル202jaは、上述した第1当たり乱数テーブル202a(図23(b)参照)に対して、特別図柄の図柄種別、及び、特別図柄の確率状態に応じて当たりと判定される特別当たり乱数カウンタC1の値を規定している点で相違している。
具体的には、特別図柄抽選が実行された特別図柄の種別(第1特別図柄、第2特別図柄)に関わらず、特別図柄の低確率状態が設定されている場合は、大当たり判定値(特別図柄の抽選で大当たりと判定される値)として特別当たり乱数カウンタC1の値「0〜4」の範囲が規定され、特別図柄の高確率状態が設定されている場合は、大当たり判定値とし特別当たり乱数カウンタC1の値「0〜19」の範囲が規定されている。即ち、本第10実施形態では、特別図柄の低確率状態が設定されている状態で何れの種別の特別図柄抽選が実行されたとしても約1/200の確率で大当たりに当選し、特別図柄の高確率状態が設定されている常態で何れの種別の特別図柄抽選が実行されたとしても約1/50の確率で大当たりに当選するように構成している。なお、本実施形態では各特別図柄種別に対して大当たりと判定される特別当たり乱数カウンタC1の値を共通に規定しているが、これに限ること無く、各特別図柄種別に対して異なる特別当たり乱数カウンタC1の値が大当たり判定値となるように規定しても良いし、各特別図柄種別に対して大当たり判定値となる特別当たり乱数カウンタC1の値の数を異ならせても良い。
以上、説明をした通り、本実施形態では、特別図柄の低確率状態が設定されている場合に大当たりと判定される特別当たり乱数カウンタC1の値(「0〜4」)が、特別図柄の高確率状態が設定されている場合にも大当たりと判定される特別当たり乱数カウンタC1の値となるように構成している。このように構成することにより、主制御装置110のMPU201により実行される始動入賞処理4(図134のS152参照)にて実行される第1先読み処理(図135のS1757参照)や、第2先読み処理(図136のS1764参照)において、例えば、特別図柄の低確率状態において大当たりと判定される第1当たり乱数カウンタC1の値を取得した場合に、当該入賞情報に対応する特別図柄抽選が実行される時点における遊技状態を判別(予測)する処理を実行すること無く、当該入賞情報に大当たり当選する情報が含まれていることを事前に予測することができる。なお、これに限ること無く、特別図柄の低確率状態において大当たりと判定される特別当たり乱数カウンタC1の値の少なくとも一部、或いは全部が、特別図柄の高確率状態において大当たりと判定されないように特別図柄大当たり当たり乱数テーブル202jaの内容を規定しても良い。このように構成することで、同一の特別当たり乱数カウンタC1の値を取得した場合において、当該取得した特別当たり乱数カウンタC1の値を用いた大当たり判定が実行される際に設定されている遊技状態に応じて判定結果を異ならせることができる。よって、特定の特別当たり乱数カウンタC1の値を取得する不正行為を行われ難くすることができる。
次に、図240(b)を参照して、普通当たり乱数10テーブル202jcに規定されている内容について説明をする。図240(b)は、普通当たり乱数10テーブル202jcに規定されている内容を模式的に示した模式図である。この普通当たり乱数10テーブル202jcは、図240(b)に示した通り、普通図柄の低確率状態である場合は、取得した普通当たり乱数カウンタC5が「0〜2」の範囲に普図当たりが規定され、普通図柄の高確率状態である場合は、取得した普通当たり乱数カウンタC5が「0〜149」の範囲に普図当たりが規定されている。
つまり、本実施形態では、普通図柄の低確率状態が設定されている場合には、普通図柄の抽選で当たりとなる確率(1/100)が低確率に設定されている。これにより、普通図柄の低確率状態である通常状態、普通図柄の高確率状態である確変状態、時短状態と、で普図当たり遊技の実行確率を異ならせることができる。
次に、図241(a)を参照して、大当たり種別選択10テーブル202jdの内容について説明をする。図241(a)は、大当たり種別選択10テーブル202jdの規定内容を示した図である。この大当たり種別選択10テーブル202jdは、第1実施形態における大当たり種別選択テーブル202dと同様に、大当たり種別を決定するための判定値が特別図柄の種別毎に記憶されているデータテーブルである。
図241(a)に示した通り、本第10実施形態における大当たり種別選択10テーブル202jdには、第1特別図柄抽選で大当たり当選した場合に参照される特図1大当たり用10テーブル202jd1と、第2特別図柄抽選で大当たり当選した場合に参照される特図2大当たり用10テーブル202jd2とが規定されている。
次に、図241(b)を参照して、特図1大当たり用10テーブル202jd1に規定されている内容について説明をする。図241(b)は、特図1大当たり用10テーブル202jd1に規定されている内容を模式的に示した模式図である。この特図1大当たり用10テーブル202jd1は、第1特別図柄抽選で大当たり当選し、大当たり種別を選択する際に参照されるデータテーブルである。
図241(b)に示した通り、本第10実施形態における特図1大当たり用10テーブル202jd1には、第1特別図柄(特図1)の大当たり種別として、「大当たりA」〜「大当たりB」の2個の大当たり種別が規定されている。
具体的には、第1特別図柄(特図1)の大当たり種別としては、特別当たり種別カウンタC2の値(更新範囲「0〜99」)が「0〜49」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりA」が対応付けて規定されている。この「大当たりA」は、大当たりのラウンド数が7ラウンドであり、確変大当たり遊技が実行される大当たり種別であって、大当たり遊技終了後に時短カウンタ203hの値に「100」が、確変カウンタ203jaの値に「50」が設定される大当たり種別である。なお、確変大当たり遊技中にV入賞装置2650内に設けられた特定ゲート(特別排出流路2650e2(図196参照))を球が流下(通過)しなかった場合は(非V時は)、大当たり遊技終了後に確変カウンタ203jaの値に「0」が設定される。さらに、「大当たりA」では、大当たり遊技のエンディング期間として「17秒」が設定されるように規定している。
特別当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりA」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が50個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりA」が決定される割合は50%(50/100)である。
また、図241(b)に示した通り、特別当たり種別カウンタC2の値が「50〜99」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりB」が対応付けて規定されている。この「大当たりB」は、大当たりのラウンド数が7ラウンドであり、通常大当たり遊技が実行される大当たり種別であって、大当たり遊技終了後に時短カウンタ203hの値に「100」が、確変カウンタ203jaの値に「0」が設定される大当たり種別である。さらに、「大当たりB」では、大当たり遊技のエンディング期間として「15秒」が設定されるように規定している。
特別当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりB」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が50個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりB」が決定される割合は50%(50/100)である。
即ち、第1特別図柄抽選で大当たり当選した場合に設定され得る2個の大当たり種別(大当たりA、大当たりB)は、大当たり遊技のラウンド数は同一であるが、大当たり遊技中にV入賞装置2650内に設けられた特定ゲート(特別排出流路2650e2(図196参照))への球の通過のさせ易さを異ならせており、「大当たりA」のほうが「大当たりB」よりも大当たり遊技中に球を特定ゲートへと流下させ易い大当たり遊技が実行されるように構成している。よって、「大当たりA」は、「大当たりB」よりも有利な大当たり種別となる。
次に、図241(c)を参照して、特図2大当たり用10テーブル202jd2に規定されている内容について説明をする。図241(c)は、特図2大当たり用10テーブル202jd2に規定されている内容を模式的に示した模式図である。この特図2大当たり用10テーブル202jd2は、第2特別図柄抽選で大当たり当選し、大当たり種別を選択する際に参照されるデータテーブルである。
図241(c)に示した通り、本第10実施形態における特図2大当たり用10テーブル202jd2には、第2特別図柄(特図2)の大当たり種別として、「大当たりC」〜「大当たりE」の3個の大当たり種別が規定されている。
具体的には、第2特別図柄(特図2)の大当たり種別として、特別当たり種別カウンタC2の値が「0〜29」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりC」が対応付けて規定されている。この「大当たりC」は、大当たりのラウンド数が4ラウンドであり、確変大当たり遊技が実行される大当たり種別であって、大当たり遊技終了後に時短カウンタ203hの値に「100」が、確変カウンタ203jaの値に「50」が設定される大当たり種別である。なお、確変大当たり遊技中にV入賞装置2650内に設けられた特定ゲート(特別排出流路2650e2(図196参照))を球が流下(通過)しなかった場合は(非V時は)、大当たり遊技終了後に確変カウンタ203jaの値に「0」が設定される。さらに、「大当たりC」では、大当たり遊技のエンディング期間として「17秒」が設定されるように規定している。
特別当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりC」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が30個であるので、第2特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりC」が決定される割合は30%(30/100)である。
また、図241(c)に示した通り、特別当たり種別カウンタC2の値が「30〜69」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりD」が対応付けて規定されている。この「大当たりD」は、大当たりのラウンド数が7ラウンドであり、確変大当たり遊技が実行される大当たり種別であって、大当たり遊技終了後に時短カウンタ203hの値に「100」が、確変カウンタ203jaの値に「50」が設定される大当たり種別である。なお、確変大当たり遊技中にV入賞装置2650内に設けられた特定ゲート(特別排出流路2650e2(図196参照))を球が流下(通過)しなかった場合は(非V時は)、大当たり遊技終了後に確変カウンタ203jaの値に「0」が設定される。さらに、「大当たりD」では、大当たり遊技のエンディング期間として「17秒」が設定されるように規定している。
特別当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりD」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が40個であるので、第2特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりC」が決定される割合は40%(40/100)である。
また、図241(c)に示した通り、特別当たり種別カウンタC2の値が「70〜99」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりE」が対応付けて規定されている。この「大当たりE」は、大当たりのラウンド数が16ラウンドであり、確変大当たり遊技が実行される大当たり種別であって、大当たり遊技終了後に時短カウンタ203hの値に「100」が、確変カウンタ203jaの値に「50」が設定される大当たり種別である。なお、確変大当たり遊技中にV入賞装置2650内に設けられた特定ゲート(特別排出流路2650e2(図196参照))を球が流下(通過)しなかった場合は(非V時は)、大当たり遊技終了後に確変カウンタ203jaの値に「0」が設定される。さらに、「大当たりE」では、大当たり遊技のエンディング期間として「17秒」が設定されるように規定している。
特別当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりE」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が30個であるので、第2特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりE」が決定される割合は30%(30/100)である。
即ち、第2特別図柄抽選で大当たり当選した場合に設定され得る3個の大当たり種別(大当たりC、大当たりD、大当たりE)は、何れも確変大当たり遊技が実行されるが、大当たり遊技のラウンド数を異ならせており、最も多くのラウンド遊技が実行される「大当たりE」が最も遊技者に有利な大当たり種別となり、「大当たりA」が最も遊技者に不利な大当たり種別となる。
以上、説明をした通り、第2特別図柄抽選で大当たり当選した場合には、必ず確変大当たり遊技が実行されるため、50%の割合で確変大当たり遊技が実行される第1特別図柄抽選よりも、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態の面では、有利な大当たり種別となる。また、大当たり遊技中に実行されるラウンド遊技の数、即ち、大当たり遊技中に獲得可能な賞球数の面では、獲得し得る最大数は第2特別図柄抽選のほうが多く、獲得し得る最低数も第2特別図柄抽選のほうが少なくなるように規定している。また、平均的に獲得可能な賞球数では、第2特別図柄抽選のほうが多くなるように規定している。
よって、最低の条件において獲得可能な賞球数の面では、第1特別図柄抽選のほうが有利となり、それ以外の面では第2特別図柄抽選のほうが有利となる。なお、本実施形態では、図241に示した大当たり種別を規定しているが、これに限ること無く、上述した各実施形態にて設定され得る各大当たり種別と同一の技術思想に基づいて様々な大当たり種別を設定可能に構成しても良い。
次に、図242を参照して、本第10実施形態における変動パターン選択10テーブル202jbの内容について説明をする。図242(a)は、変動パターン選択10テーブル202jbに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図242(a)に示した通り、変動パターン選択10テーブル202jbには、通常状態が設定されている状態において特別図柄変動の変動パターンを選択する際に参照される通常用10テーブル202jb1と、確変状態或いは時短状態が設定されている状態において特別図柄変動の変動パターンを選択する際に参照される確変・時短用10テーブル202jb2とが規定されている。
まず、図242(b)を参照して、通常用10テーブル202jb1について説明する。図242(b)は、この通常用10テーブル202jb1の規定内容を示した図である。この通常用10テーブル202jb1には、特別図柄の抽選結果に対応させて、各種変動パターンがそれぞれ規定されており、その変動パターンのそれぞれに対して、変動種別カウンタCS1の値が割り付けされている。具体的には、特別図柄の種別(図柄種別)が第1特別図柄(特図1)で、当否判定結果が大当たりであって、取得した変動種別選択カウンタCS1の値が「0〜19」の場合は、変動パターンとして変動時間が33秒〜42秒のノーマル(リーチ)が規定されている。このノーマルが決定されると、変動パターンコマンドとして、基本時間が30秒間、加算時間が3秒〜12秒の何れかを示す組合せのコマンドが出力される。詳細な説明は省略するが、本実施形態では、取得した変動種別カウンタCS1の値に応じて加算時間が0.5秒単位でより詳細に設定されるように構成しており、例えば、取得した変動種別カウンタCS1の値が「0」である場合には加算時間が「3秒」、「1」である場合には加算時間が「3.5秒」、「2」である場合には加算時間が「4秒」、「3」である場合には加算時間が「4.5秒」、「3」である場合には加算時間が「5秒」、「4」である場合には加算時間が「5.5秒」、「5」である場合には加算時間が「6秒」、「6」である場合には加算時間が「6.5秒」、「7」である場合には加算時間が「7秒」、「8」である場合には加算時間が「7.5秒」、「9〜11」である場合には加算時間が「8秒」、「12」である場合には加算時間が「8.5秒」、「13」である場合には加算時間が「9秒」、「14」である場合には加算時間が「9.5秒」、「15」である場合には加算時間が「10秒」、「16」である場合には加算時間が「10.5秒」、「17」である場合には加算時間が「11秒」、「18」である場合には加算時間が「11.5秒」、「19」である場合には加算時間が「12秒」となるように規定されている。
そして選択された基本時間(30秒)を示すコマンド(基本コマンド)と、加算時間を示すコマンド(加算コマンド)が音声ランプ制御装置113に対して通知された場合には、基本コマンドに含まれる情報に基づいて変動パターン(ノーマルリーチ)を設定し、加算コマンドに含まれる情報に基づいてリーチ図柄(第3図柄の種別)を設定するように構成している。これにより、リーチ状態となった場合に最初に遊技者が視認可能となる中図柄列Z2の第3図柄の種別を、常に特定の第3図柄(本実施形態では数字の1を付した第3図柄)となるように構成したとしても、変動演出が実行されてからリーチ状態となるまでの期間を可変させること無く、様々な第3図柄の種別でリーチ演出を実行することができる。
また、取得した変動種別選択カウンタCS1の値が「20〜169」の場合は、変動パターンとして変動時間が43秒〜52秒のスーパー(リーチ)が規定されている。このスーパーが決定されると、変動パターンコマンドとして、基本時間が30秒間、加算時間が13秒〜22秒の何れかを示す組合せのコマンドが出力される。本実施形態では、取得した変動種別カウンタCS1の値に応じて加算時間が0.5秒単位でより詳細に設定されるように構成しており、その内容は上述したノーマルのパターンと同一であるため詳細な説明を省略する。
ここで、本実施形態では、加算コマンドに含まれる情報(秒数)に応じて、リーチ演出の演出態様を可変可能に構成しており、具体的には、加算コマンドに含まれる秒数が「3秒〜12秒」の場合は、ノーマルリーチ演出(中図柄列Z2が1周程度変動した後に停止表示される演出)が、「13秒〜22秒」の場合は、スーパーリーチ演出(中図柄列Z2が2周程度変動した後に停止表示される演出)が実行されるように構成している。
このように構成することで、例えば、最初の所定期間中は同一の演出態様で変動演出が実行され、その後、演出態様が分岐する変動演出を実行する場合において、同一の演出態様が実行される期間を基本コマンド(基本時間を示す情報が含まれるコマンド)に基づいて設定し、分岐後の変動演出を加算コマンド(加算時間を示す情報が含まれるコマンド)に基づいて設定することが可能となる。よって、例えば、全体の変動時間が同一の場合であっても、その変動時間のうち、基本時間が占める割合、加算時間が示す割合を変更するだけで、音声ランプ制御装置113側で容易に異なる変動演出を設定することができる。
なお、本実施形態では、ノーマルリーチが実行される場合の基本時間(30秒)と、スーパーリーチが実行される場合の基本時間(30秒)と、を同一にし、加算時間として設定された変動時間の長さに応じて、リーチ演出の演出態様を可変させるように構成しているが、これに限ること無く、ノーマルリーチ用の基本時間を30秒、スーパーリーチ用の基本時間を40秒に規定し、第3図柄の種別を決定するためだけに加算時間を「3〜12秒」の範囲から選択するように構成しても良い。
次いで、取得した変動種別選択カウンタCS1の値が「170〜198」の場合は、変動パターンとして変動時間が90秒のSP(リーチ)が規定されている。このSPが決定されると、変動パターンコマンドとして、基本時間が55秒間、加算時間が35秒を示す組合せのコマンドが出力される。ここで、SPが決定された場合には、一旦リーチ状態となった第3図柄の変動演出が別の変動演出へと切り替わる演出が実行されるため、リーチ状態となった場合に最初に遊技者が視認可能となる中図柄列Z2の第3図柄の種別を、常に特定の第3図柄(本実施形態では数字の1を付した第3図柄)となるように構成したとしても、遊技者に違和感を与えること無く、変動の途中で中図柄列Z2の第3図柄の表示順序を最終的に停止させる第3図柄に対応させて変更させることができるため、上述したノーマル、スーパーのように、加算時間を可変させてリーチ状態となる第3図柄の種別を設定する必要が無い。
また、図柄種別が特図1で、当否判定結果が外れの場合についても同様に、取得した変動種別選択カウンタCS1の値が「0〜179」の場合は、変動パターンとして変動時間が8秒の外れが規定されている。この外れが決定されると、変動パターンコマンドとして、基本時間8秒、加算時間0秒を示す組合せのコマンドが出力される。ここで、外れが決定された場合には、第3図柄の変動演出として、リーチ状態にならずに外れを示す組合せで第3図柄が停止表示される変動演出が実行される。よって、加算時間を設定する必要が無い。
また、取得した変動種別選択カウンタCS1の値が「180〜198」の場合は、変動パターンとして変動時間が33秒〜52秒のリーチ外れが規定されている。このリーチ外れが決定されると、変動パターンコマンドとして、基本時間が30秒間、加算時間が3秒〜22秒の何れかを示す組合せのコマンドが出力される。本実施形態では、取得した変動種別カウンタCS1の値に応じて加算時間が0.5秒単位でより詳細に設定されるように構成しており、その内容は上述したノーマルのパターンと同一であるため詳細な説明を省略する。つまり、抽選結果が外れである場合にも、抽選結果が当たりである場合と同様の変動パターンコマンドが設定されるように構成している。なお、抽選結果が外れである場合には、最終的に停止表示される第3図柄が大当たりとなる組合せ以外となるように停止表示される第3図柄の種別を設定する必要があるため、音声ランプ制御装置113側では、当たり当選している場合に参照される加算コマンドに基づく第3図柄種別の設定内容から1つずらした第3図柄が設定されるように補正処理が実行される。これにより、リーチ外れ演出が実行されると、大当たりの組合せとなる第3図柄の近辺で第3図柄が停止表示(外れ停止表示)される演出態様を容易に設定することができる。
一方、特別図柄の種別(図柄種別)が第2特別図柄(特図2)である場合は、当否判定結果が大当たりであって、取得した変動種別選択カウンタCS1の値が「0〜99」の場合は、変動パターンとして変動時間が40秒の特殊リーチが規定されている。この特殊リーチが決定されると、変動パターンコマンドとして、基本時間が10秒間、加算時間が30秒を示す組合せのコマンドが出力される。また、取得した変動種別選択カウンタCS1の値が「100〜198」の場合は、変動パターンとして変動時間が10秒の特殊リーチが規定されている。この特殊リーチが決定されると、変動パターンコマンドとして、基本時間が10秒間、加算時間が0秒を示す組合せのコマンドが出力される。
ここで、本実施形態では、通常状態が設定されている状態で第2特別図柄抽選が実行されると、図232(b)から図234を参照して上述したように、チャンスゾーン中の変動演出が実行されるように構成している。そして、音声ランプ制御装置113に対して基本時間(10秒)を示すコマンド(基本コマンド)と、加算時間(30秒)を示すコマンド(加算コマンド)が通知された場合には、基本コマンドに含まれる情報に基づいて変動パターン(特殊変動)を設定し、加算コマンドに含まれる情報に基づいて特殊リーチを設定するように構成している。より具体的には、通常状態が設定されている状態で第2特別図柄の変動パターンコマンドとして基本時間10秒を示す基本コマンドが通知された場合には、図232(b)に示した通り、上下方向に第3図柄が変動する特殊変動演出の演出態様が設定される。そして、基本時間の経過タイミングにて図233(a)に示したように第3図柄を停止表示(仮停止表示)させる演出態様が設定される。そして、加算時間0秒を示す加算コマンドを受信している場合は(変動パターンが特殊外れである場合は)、そのまま第3図柄を確定表示し変動演出を終了する。
一方、加算時間30秒を示す加算コマンドを受信している場合は(変動パターンが特殊リーチである場合は)、図233(b)や図234に示したように、仮停止している第3図柄が再始動する変動演出が設定される。なお、仮停止している第3図柄が再始動する変動演出の詳細な演出態様については、図244を参照して後述する。
次に、図239(b)を参照して、本第10実施形態における主制御装置110のRAM203の詳細について説明をする。図239(b)は、主制御装置110のRAM203の構成を示すブロック図である。図239(b)に示した通り、本第10実施形態における主制御装置110のRAM203は、第1特別図柄保留球格納エリア203da、第2特別図柄保留球格納エリア203db、普通図柄保留球格納エリア203dc、第1特別図柄保留球数カウンタ203dd、第2特別図柄保留球数カウンタ203de、普通図柄保留球数カウンタ203d、遊技状態格納エリア203g、時短カウンタ203h、確変カウンタ203ja、大当たり開始フラグ203jb、大当たり中フラグ203jcc、確変設定フラグ203jd、確変通過カウンタ203je、入賞個数カウンタ203jf、残球タイマフラグ203jg、残球タイマ203jh、確変有効フラグ203ji、確変有効タイマ203jj、排出個数カウンタ203jk、その他メモリエリア203zを少なくとも有している。
なお、本第10実施形態における主制御装置110のRAM203が有する各種構成のうち、上述した各実施形態と同一名称の構成について、説明の便宜上、異なる符号を付しているものもあるが、名称が同一の構成であって、詳細な説明が省略されているものは、符号が異なっていたとしても同一内容のものである。
第1特別図柄保留球格納エリア203daは、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)を有しており、これらの各エリアには、特別当たり乱数カウンタC1、特別当たり種別カウンタC2、及び停止種別選択カウンタC3の各値がそれぞれ格納される。
より具体的には、球が第1入球口64へ入賞(始動入賞)したタイミングで、各カウンタC1〜C3の各値が取得され、その取得されたデータが、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番に記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い入賞に対応するデータが記憶され、保留第1エリアには、時間的に最も古い入賞に対応するデータが記憶される。なお、4つの保留エリアの全てにデータが記憶されている場合には、新たに何も記憶されない。
その後、主制御装置110において、特別図柄の抽選が行われる場合には、第1特別図柄保留球格納エリア203daの保留第1エリアに記憶されている各カウンタC1〜C3の値が、実行エリアへシフトされ(移動させられ)、その実行エリアに記憶された各カウンタC1〜C3の各値に基づいて、特別図柄の抽選などの判定が行われる。
なお、保留第1エリアから実行エリアへデータをシフトすると、保留第1エリアが空き状態となる。そこで、他の保留エリア(保留第2エリア〜保留第4エリア)に記憶されている入賞のデータを、エリア番号の1小さい保留エリア(保留第1エリア〜保留第3エリア)に詰めるシフト処理が行われる。本制御例では、第1特別図柄保留球格納エリア203daにおいて、入賞のデータが記憶されている保留エリア(保留第2エリア〜保留第4エリア)についてのみデータのシフトが行われる。
第2特別図柄保留球格納エリア203dbは、第1特別図柄保留球格納エリア203daと同様に、4つの保留エリアを有している。この第2特別図柄保留球格納エリア203dbには、第2入球口640への始動入賞に基づいて取得される各カウンタ値が記憶される。カウンタ値の格納方法等については、第1特別図柄保留球格納エリア203daと同様であるため、その詳細な説明については省略する。
普通図柄保留球格納エリア203dcは、1つの実行エリアと、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)とを有している。これらの各エリアには、普通当たり乱数カウンタC5が格納される。より具体的には、球が普通入球口(スルーゲート)67を通過したタイミングで、カウンタC5の値が取得され、その取得されたデータが、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番に記憶される。つまり、第1特別図柄保留球格納エリア203daや、第2特別図柄保留球格納エリア203dbと同様に、入賞した順序が保持されつつ、入賞に対応するデータが格納される。尚、4つの保留エリアの全てにデータが記憶されている場合には、新たに何も記憶されない。
その後、主制御装置110において、普通図柄の当たりの抽選が行われる場合には、普通図柄保留球格納エリア203dcの保留第1エリアに記憶されているカウンタC5の値が、実行エリアへシフトされ(移動させられ)、その実行エリアに記憶されたカウンタC5の値に基づいて、普通図柄の当たりの抽選などの判定が行われる。
なお、保留第1エリアから実行エリアへデータをシフトすると、保留第1エリアが空き状態となるので、第1特別図柄保留球格納エリア203daや、第2特別図柄保留球格納エリア203dbの場合と同様に、他の保留エリアに記憶されている入賞のデータを、エリア番号の1小さい保留エリアに詰めるシフト処理が行われる。また、データのシフトも、入賞のデータが記憶されている保留エリアについてのみ行われる。
第1特別図柄保留球数カウンタ203ddは、第1入球口64への入球(始動入賞)に基づいて第1図柄表示装置37で行われる特別図柄(第1図柄)の変動表示(第3図柄表示装置81で行われる変動表示)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この第1特別図柄保留球数カウンタ203ddは、初期値がゼロに設定されており、第1入球口64へ球が入球して変動表示の保留球数が増加する毎に、最大値4まで1ずつ加算される。一方、第1特別図柄保留球数カウンタ203ddは、新たに特別図柄の変動表示が実行される毎に、1減算される。
この第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値(第1特別図柄における変動表示の保留回数N1)は、保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される。保留球数コマンドは、第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値が変更される度に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
音声ランプ制御装置113は、第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値が変更される度に、主制御装置110より送信される保留球数コマンドによって、主制御装置110に保留された変動表示の保留球数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置113の第1特別図柄保留球数カウンタ223c1によって管理される変動表示の保留球数が、ノイズ等の影響によって、主制御装置110に保留された実際の変動表示の保留球数からずれてしまった場合であっても、次に受信する保留球数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
なお、音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドに基づいて保留球数を管理し、保留球数が変化する度に表示制御装置114に対して、保留球数を通知するための表示用保留球数コマンドを送信する。表示制御装置114は、この表示用保留球数コマンドによって通知された保留球数を基に、第3図柄表示装置81に保留球数図柄を表示する。
第2特別図柄保留球数カウンタ203deは、第2入球口640への入球(始動入賞)に基づいて第1図柄表示装置37で行われる特別図柄(第1図柄)の変動表示(第3図柄表示装置81で行われる変動表示)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この第2特別図柄保留球数カウンタ203deは、初期値がゼロに設定されており、第2入球口640へ球が入球して変動表示の保留球数が増加する毎に、最大値4まで1ずつ加算される。一方、第2特別図柄保留球数カウンタ203deは、新たに特別図柄の変動表示が実行される毎に、1減算される。この第2特別図柄保留球数カウンタ203deの値も、第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値と同様に、保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113へと通知される。
普通図柄保留球数カウンタ203dは、スルーゲート67における球の通過に基づいて第2図柄表示装置83で行われる普通図柄(第2図柄)の変動表示の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この普通図柄保留球数カウンタ203dは、上述した第1実施形態にて用いられる普通図柄保留球数カウンタ203dと同一の内容であるためその詳細な説明を省略する。
確変カウンタ203jaは、特別図柄の高確率状態が設定されている状態を示すためのカウンタであって、特別図柄の高確率状態が設定されている場合に対応する値が設定される。この確変カウンタ203jaには、大当たり遊技終了後に、その当選した大当たり種別に対応した値が設定される(図253のS2602参照)。そして、大当たり遊技に当選した場合に0にクリアされる。また、確変カウンタ203jaの値が0よりも大きい状態、即ち、特別図柄の高確率状態が設定されている状態で特別図柄変動が停止表示される毎に値が1減算される(図248のS622参照)。
なお、本実施形態では、特別図柄の高確率状態が設定されると、確変カウンタ203jaの値がセットされ、特別図柄抽選(変動)に基づいて、確変カウンタ203jaの値が減算され、確変カウンタ203jaの値が0となった場合に、確変状態が終了し、時短状態へと移行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、次回の大当たり遊技が実行されるまでは特別図柄の高確率状態が継続するように構成しても良い。この場合、確変カウンタ203jaの値として、「10000」を設定するように構成すれば良い。
また、本実施形態では、確変状態を終了させるための条件、即ち、確変カウンタ203jaの値を減算させるための条件として、特別図柄抽選(変動)の回数に基づいて確変カウンタ203jaの値を減算させる条件のみを設定しているが、これに限ること無く、例えば、主制御装置110の実行する各種処理の処理内容によって成立し得る終了条件が成立した場合に、確変カウンタ203jaの値を減算するように構成してもよい。具体的には、特別図柄の高確率状態が設定されている状態で実行される各図柄抽選の抽選結果が所定の抽選結果(例えば、特殊外れ当選)となった場合、或いは、普通図柄抽選の結果が所定の抽選結果(例えば、特殊普図当たり当選)となった場合にも、確変カウンタ203jaの値を減算させるように構成しても良いし、球が特定の入球口(例えば、第1入球口64、第2入球口640等)に入球したことに基づいて確変カウンタ203jaの値を減算するように構成してもよい。
加えて、本実施形態では、確変カウンタ203jaの値を1ずつ減算するように構成しているが、成立した終了条件の種別に応じて、確変カウンタ203jaの値を複数まとめて(例えば、2)減算するように構成しても良いし、現状の確変カウンタ203jaの値に関わらず、確変カウンタ203jaの値が「0」になるように減算するように構成しても良い。このように構成することで、確変状態がいつまで継続するのかを遊技者に分かり難くすることができ、確変状態中の遊技に対して遊技者に興味を持たせることができる。
さらに、確変状態が設定される条件の成立内容(大当たり種別)に応じて、確変状態を終了させる条件を異ならせても良い。これにより、遊技者に対して、大当たり遊技を実行させることだけでは無く、実行された大当たり遊技に対応する大当たり種別に対しても興味を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
大当たり開始フラグ203jbは、大当たりを開始させるか否かを示すフラグである。この大当たり開始フラグ203jbがオンであれば、大当たりを開始させるタイミングであることを意味し、オフであれば、大当たりを開始させるタイミングではないことを意味する。この大当たり開始フラグ203jbは、大当たりを示す変動表示の終了タイミングとなった場合にオンに設定される。また、大当たり開始フラグ203jbは、大当たりの開始を設定した場合にオフに設定される(図251のS2403参照)。
大当たり中フラグ203jcは、大当たり(特別遊技状態)中であるか否かを示すフラグである。この大当たり中フラグ203jcがオンであれば、大当たり中であることを意味し、オフであれば大当たり中でないことを意味する。大当たり中フラグ203jcは、特別図柄の抽選により大当たりとなり、大当たり(特別遊技状態)が開始されると共にオンに設定される(図251のS2403参照)。また、大当たり(特別遊技状態)の終了時にオフに設定される(図253のS2605参照)。そして、特別図柄変動処理10(図247参照)では、この大当たり中フラグ203jcが参照されて、大当たり中であるか否かが判別される(図247のS601参照)。
確変設定フラグ203jdは、大当たり遊技後に遊技状態を確変状態に移行させるか否かを示すフラグである。本パチンコ機10では、遊技状態が確変状態に設定されるか否かは、大当たり遊技中にV入賞装置2650内に設けられた特定ゲート(特別排出流路2650e2(図196参照))に球が入球(流下)したか否かにより決定される。ここで、この特定ゲートへと球が入球(流下)したこと(特定ゲートに設けられている確変スイッチの通過)を検出すると、確変設定フラグ203jdがオンに設定される(図254のS2715)。一方、この確変設定フラグ203jdは、大当たりの終了時にオフに設定される(図253のS2605参照)。なお、この確変設定フラグ203jdは、電源断時にはバックアップされ、復帰時(電源投入時)には電源断直前の状態に設定される。また、パチンコ機10が初期化された状態ではオフに設定される。
なお、電源投入時に確変設定フラグ203jdがオンに設定されている場合には、確変スイッチに電源断前に通過したかを判別して、通過していると判別できた場合に、確変設定フラグ203jdを正式にオンに設定して復帰するように構成してもよい。この場合、電源断前に確変スイッチを通過しているかの判別は、後述する確変通過カウンタ203mが0より大きい値であるかにより判別できる。このように構成することで、電源断されている状態で、確変設定フラグ203jdのみをオンに書き換えて電源を再投入されるような不正を判別して、遊技店側の被害を低減することができる。
確変通過カウンタ203jeは、大当たり遊技中の1つのラウンド(本実施形態では、大当たりの5ラウンド)で確変スイッチを通過した(特定ゲートを流下した)球の数をカウントするためのカウンタである。なお、この確変通過カウンタ203jeと後述する排出個数カウンタ203jkとの合計によりV入賞装置2650の特定入賞口2650aに入賞した遊技球が全て排出されたかを判別することができる。この確変通過カウンタ203jeは、確変スイッチを球が通過した(特定ゲートを流下した)場合に1ずつ加算されて更新される。また、V入賞装置2650に入賞した球の数と排出個数が一致するか否かの判定処理を実行した後に、初期値である「0」にリセットされる。なお、この確変通過カウンタ203jeは、電源断時にはバックアップされる。また、初期化された状態では、0に設定される。
入賞個数カウンタ203jfは、大当たり遊技における1つのラウンドでV入賞装置2650の特定入賞口2650aに入賞した球の数をカウントするためのカウンタであり、特定入賞口2650aへの入賞が検出されたことに基づいて、1ずつ加算されて更新される。一方、1つのラウンドが終了した場合に、V入賞装置2650に入賞した個数(入賞個数カウンタ203jfの値)と排出された個数(排出個数カウンタ203jkと確変通過カウンタ203jeとの合計値)とが一致しているか判別された後に、初期値である「0」にリセットされる。なお、この入賞個数カウンタ203jfの値は、電源断時にはバックアップされる。また、初期化された状態では、0に設定される。
残球タイマフラグ203jgは、1のラウンドが終了し、特定入賞口2650aが閉鎖した後の球はけ期間であるか否かを示すフラグである。この残球タイマフラグ203jgがオンに設定されている場合は、球はけ期間であることを意味する。この残球タイマフラグ203jgがオンに設定されている間は、後述する残球タイマ203rが1ずつ加算されて更新される。残球タイマ203rは、特定入賞口2650aが閉鎖されてからの時間を判別するためのカウンタであり、V入賞装置2650内の遊技球が排出されるのに必要な時間が経過したかを判別するためのカウンタである。
残球タイマ203jhは、予め設定されている1のラウンドが終了してV入賞装置2650の特定入賞口2650aが閉鎖した場合に、V入賞装置2650に入賞した球が排出されるのに必要な時間が経過したかを判別するためのカウンタである。本実施形態では、V入賞装置2650に入賞した球が排出されるまでに必要な時間は0.5秒であり、本実施形態では、予め0.8秒に対応するカウンタ値が残球タイマ203jhの上限値として設定されている。この残球タイマ203jhの上限値(本実施形態では、0.8秒)となったことに基づいて、V入賞装置2650への入賞個数とその排出個数とが一致しているかの判別が実行される。一致しない場合には、エラーコマンドが設定されて、その旨が報知される。よって、V入賞装置2650内に遊技球が球詰まりしていることを早期に知らせることができる。
なお、入賞個数と排出個数が一致しない場合には、専用のフラグをオンに設定しておき、そのフラグがオンである場合には確変スイッチを遊技球が通過しても確変設定フラグ203jdをオンに設定しない構成にしてもよい。このように構成することで、不正に確変状態が付与されることを抑制できる。
確変有効フラグ203jiは、振分部材が球を特定ゲートへとに振り分け不可能な配置に切り替わった後に、遊技球が確変スイッチを通過した(V領域に入球した)場合に、その通過(入球)を有効とするか否かを判別するためのフラグである。この確変有効フラグ203jiがオンに設定されている場合には、確変スイッチを遊技球が通過することが正常な期間であることを示している。
確変有効タイマ203jjは、上述した確変有効フラグ203jiがオンに設定されてからの時間をカウントする為のカウンタである。この確変有効タイマ203jjによりV役物が非V側の配置に切り替わった後に、確変スイッチを正常に通過するのに必要な期間を判別することができる。本実施形態では、V役物に到達した遊技球が確変スイッチを通過するのに要する時間は0.3秒である。確変有効タイマ203jjの上限値は0.5秒に対応するカウンタ値に設定されており、それ以後に確変スイッチを通過しても不正と判別して通過と判別しない。
これにより、不正に遊技球をV領域に入球させて確変スイッチを通過させたり、確変スイッチの下方よりピアノ線等で遊技球を押し上げて通過させたり、電波等により磁気センサを通過と誤検出させたりする不正による被害を抑制できる。
排出個数カウンタ203jkは、1のラウンドで可変入賞装置65から排出された遊技球の数をカウントするためのカウンタである。この排出個数カウンタ203jkは、可変入賞装置65に入賞した球の数と排出個数との一致が判別された後に、初期値である0にリセットされる。
次に、図243から図245を参照して、本第10実施形態における音声ランプ制御装置113のROM222、及びRAM223の構成について説明をする。まず、図243(a)を参照して、音声ランプ制御装置113のROM222の構成について説明をする。図243(a)は、本第10実施形態における音声ランプ制御装置113のROM222の内容を示した模式図である。本第10実施形態では、上述した第1実施形態の音声ランプ制御装置113のROM222に対して、通常中特図2演出選択テーブル222ja、確変中演出選択テーブル222jbを追加した点と、変動パターン選択テーブル222aの内容、及び、動作シナリオテーブル222bの内容を、本実施形態に対応させて変更させた点で相違している。なお、変動パターン選択テーブル222aの内容、及び、動作シナリオテーブル222bの内容の変更点については、その詳細な内容の説明を省略するが、主制御装置110の変更点に伴う各種値が変更されているものである。
まず、図244を参照して、通常中特図2演出選択テーブル222jaの内容について説明をする。図244は、通常中特図2演出選択テーブル222jaの内容を模式的に示した図である。この通常中特図2演出選択テーブル222jaは、通常状態が設定されている間に実行された第2特別図柄変動のうち、加算時間が30秒の変動パターンが選択された場合の第3図柄の演出態様を選択する際に参照されるデータテーブルであって、第2特別図柄抽選の抽選結果(当否判定結果)、特図2保留数、特図1保留数、演出カウンタ223fの値に対応させて異なる演出態様(演出内容)が規定されている。
本実施形態では、通常状態中に第2特別図柄変動が実行されると、基本時間(10秒)に対応させて、共通の外れリーチ演出が実行され(図233(a)参照)、その後、通常中特図2演出選択テーブル222jaを参照して選択された演出内容(演出態様)として疑似変動演出(図233(b)〜234参照)が加算時間(30秒)の間に実行されるように構成している。
具体的には、抽選結果が大当たりであって、特図2保留数が3の場合は、特図1保留数に関わらず取得した演出カウンタ223fの値が「0〜79」の範囲に、変動パターンとして「疑似3演出」が、「80〜99」の範囲に、変動パターンとして「特殊疑似2演出」が規定されており、特図2保留数が2の場合は、特図1保留数に関わらず取得した演出カウンタ223fの値が「0〜99」の範囲に、変動パターンとして「疑似2演出」が、特図2保留数が1の場合は、特図1保留数に関わらず取得した演出カウンタ223fの値が「0〜89」の範囲に、変動パターンとして「疑似1演出」が、「90〜99」の範囲に、変動パターンとして「特殊疑似4演出」が規定されている。
また、抽選結果が大当たりであって、特図2保留数が0の場合は、特図1保留数が1〜4の場合に「特殊終了演出」が、特図1保留数が0の場合に「疑似無し演出」が設定される。
抽選結果が外れである場合には、特図2保留数が3の場合は、特図1保留数に関わらず取得した演出カウンタ223fの値が「0〜99」の範囲に、変動パターンとして「疑似3演出」が規定されており、特図2保留数が2の場合は、特図1保留数に関わらず取得した演出カウンタ223fの値が「0〜99」の範囲に、変動パターンとして「疑似2演出」が、特図2保留数が1の場合は、特図1保留数に関わらず取得した演出カウンタ223fの値が「0〜99」の範囲に、変動パターンとして「疑似1演出」が、特図2保留数が0の場合は、「疑似無し演出」が規定されている。
以上、説明をした通り、本実施形態では、第2特別図柄の疑似変動演出の演出態様を設定する際に、特図2保留数及び特図1保留数の有無を判別し、次に実行される特別図柄抽選に対応する演出態様で疑似変動演出を実行するように構成している。このように構成することで、1の特別図柄変動期間中に実行される疑似変動演出を、あたかも次の特別図柄変動に対応させた変動演出と思わせ易くすることができる。
さらに、疑似変動演出にて実行される疑似変動回数(第3図柄の仮停止回数)が、獲得済みの特図2保留数に対応させた回数となるように構成しているため、通常状態中に実行された普図当たり遊技中に獲得した特図2保留が全て使用されたと思わせることができる。よって、大当たり当選している疑似変動演出が実行された場合は、通常状態中に実行された普図当たり遊技中に多くの特図2保留を獲得した結果として、大当たり当選したと遊技者に思わせることができる。また、外れ当選している疑似変動演出が実行された場合は、特図2保留を全て消化したと思わせた後に、次に特図2保留を用いた変動演出が実行されるため(チャンスゾーンが継続するため)、遊技者に以外性のある演出を提供することができる。
また、本実施形態では、大当たり当選した場合にのみ設定される疑似変動演出(特殊疑似2演出、疑似4演出)を設けているため、疑似変動演出にて実行される疑似変動回数と、特図2保留数とに対して遊技者に興味を持たせることができる。
次に、図245を参照して、確変中演出選択テーブル222jbの内容について説明をする。図245は、確変中演出選択テーブル222jbの内容を模式的に示した模式図である。この確変中演出選択テーブル222jbは、確変状態中に実行される特別図柄変動の変動パターンとして、基本時間が30秒の変動パターンが選択された場合における変動演出を設定する際に参照されるデータテーブルである。
図245に示した通り、特別図柄の種別と、抽選結果と、演出カウンタ223fの値とに応じて異なる演出態様が規定されている。具体的には、図柄種別が第1特別図柄(特図1)であって、抽選結果が確変大当たりである場合は、演出カウンタ223fの値が「0〜49」の範囲に「確変シングルリーチ」が、「50〜99」の範囲に「ダブルリーチ」が規定され、大当たり通常である場合は「ダブルリーチ」が、外れの場合は「非リーチ」が規定されている。
また、図柄種別が第2特別図柄(特図2)であって、抽選結果が確変大当たりである場合は、演出カウンタ223fの値が「0〜49」の範囲に「特殊ダブルリーチ」が、「50〜99」の範囲に「確変ダブルリーチ」が規定され、外れの場合は、演出カウンタ223fの値が「0〜4」の範囲に「ダブルリーチ」が、「5〜10」の範囲に「確変ダブルリーチ」が、「11〜99」の範囲に「非リーチ」が規定されている。
このように構成することで、確変状態において第1特別図柄抽選が実行される場合も、第2特別図柄抽選が実行される場合も「ダブルリーチ」(図235(a)に示した、通常当たりに対応する第3図柄を含む2以上の第3図柄がリーチ状態となるリーチ演出)が実行されることになるため、遊技者に対して、「ダブルリーチ」が実行された場合に、何れの特別図柄抽選に対応する第3図柄変動演出が実行されているのかを分かり難くすることができる。
さらに、「特殊ダブルリーチ」が設定されると、最初に「ダブルリーチ」の演出態様が設定され、その後、図235(b)に示した「確変ダブルリーチ」へと演出態様が可変するリーチ演出が実行される。よって、第1特別図柄抽選に対応して「ダブルリーチ」が実行された場合であっても、途中で「確変ダブルリーチ」へと昇格することを期待させながら遊技を行わせることができる。なお、この「特殊ダブルリーチ」において、リーチ演出の演出態様が可変するタイミングは、中図柄列Z2が1周、或いは2周したタイミングとしているが、これに限ること無く、遊技者が操作ボタン22を操作したタイミングに基づいて演出態様を可変しても良い。
次に、図246を参照して、本第10実施形態における遊技の流れを簡単に説明をする。図246は、本第10実施形態における遊技の流れを示した遷移図である。図246に示した通り、本実施形態のパチンコ機10では、遊技状態として、通常状態、確変状態、時短状態の3つの遊技状態を設定可能に構成している。そして、通常状態では、第1特別図柄抽選が第2特別図柄抽選よりも実行し易くなるように構成し、確変状態、時短状態では、第2特別図柄抽選が第1特別図柄抽選よりも実行し易くなるように構成している。
通常状態において実行された第1特別図柄抽選で大当たり当選(大当たり確率1/200)した場合は、1/2の確率で通常大当たり遊技と確変大当たり遊技が実行され、大当たり遊技中に特定ゲートへと球が流下した場合に、確変状態へと移行し、特定ゲートへと球が流下しなかった場合に、時短状態へと移行する。
確変状態は、特別図柄抽選が50回実行される、或いは大当たり当選するまで継続するように構成しており、確変状態中に大当たり当選すること無く、特別図柄抽選が50回実行されると、時短状態へと移行する。この時短状態は、大当たり遊技が終了してから100回の特別図柄抽選が実行されるまで継続するように構成しており、例えば、大当たり遊技の終了後に時短状態が設定される場合は、時短回数が100回となり、確変状態から時短状態へと移行した場合が、時短回数が50回となる。
<第10実施形態における主制御装置の制御処理について>
次に、図247から図255を参照して、本第10実施形態における主制御装置110のMPU201にて実行される制御処理の内容について説明をする。本第10実施形態では、上述した通り、第1特別図柄の抽選権利(特図1保留)と、第2特別図柄の抽選権利(特図2保留)と、を共に記憶している状態において、第2特別図柄の抽選を優先的に実行するように構成している点。大当たり遊技が実行されている間に、V入賞装置2650内に配設された特定ゲートへと球を流下させることにより、大当たり遊技の終了後に特別図柄の高確率状態が設定されるように構成している点。遊技者に有利な遊技状態である確変状態を終了させるための終了条件として、特別図柄抽選で大当たり当選した場合に成立する終了条件以外に、特別図柄抽選が所定回数(例えば、50回)実行された場合に成立する終了条件を設けるように構成している点で上述した各実施形態と相違している。
そして、上述した相違点を有するパチンコ機10を構成するために、主制御装置110のMPU201にて実行される制御処理として、後述する特別図柄変動処理10(図247のS154参照)、普通図柄変動処理10(図249のS166参照)、スルーゲート通過処理(図250のS157参照)、大当たり制御処理10(図251のS1074参照)を実行するように構成している。それ以外の制御内容については、上述した各実施形態のパチンコ機10において実行される制御処理内容の何れかと同一であるため、詳細な説明を省略する。
まず、図247を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄変動処理10(S154)について説明する。図247は、この特別図柄変動処理10(S154)を示すフローチャートである。この特別図柄変動処理10(S154)は、タイマ割込処理の中で実行され、第1図柄表示装置37において行う特別図柄(第1図柄)の変動表示や、第3図柄表示装置81において行う第3図柄の変動表示などを制御するための処理である。
この特別図柄変動処理10(S154)では、まず、今現在が、特別図柄の大当たり中(大当たり遊技中)であるかを判別する(S601)。具体的には、大当たり中フラグ203jcがオンであるかを判別する。判別の結果、特別図柄の大当たり中(大当たり遊技中)であれば(S601:Yes)、そのまま本処理を終了する。
S601の処理において、特別図柄の大当たり中(大当たり遊技中)ではないと判別した場合は(S601:No)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であるか否かを判定し(S602)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中でなければ(S602:No)、即ち、新たな特別図柄抽選(変動)を実行可能な状態であれば、第2特別図柄保留球数カウンタ203deの値(第2特別図柄の抽選に基づく変動表示の保留回数N2)を取得する(S603)。次に、第2特別図柄保留球数カウンタ203deの値(N2)が0よりも大きいかを判別する(S604)。第2特別図柄保留球数カウンタ203deの値(N2)が0でなければ(S604:Yes)、第2特別図柄保留球数カウンタ203deの値(N2)を1減算し(S605)、演算により変更された第2特別図柄保留球数カウンタ203deの値を示す保留球数コマンドを設定する(S606)。ここで設定された保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理の外部出力処理の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから第2特別図柄保留球数カウンタ203deの値を抽出し、抽出した値をRAM223の特別図柄保留球数カウンタ223cのうち、第2特別図柄に対応させた第2特別図柄保留球数カウンタ223c2に格納する。
S606の処理により保留球数コマンドを設定した後は、第2特別図柄保留球格納エリア203dbに格納されたデータをシフトする(S607)。S607の処理では、第2特別図柄保留球格納エリア203dbの保留第1エリア〜保留第4エリアに格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトし、S608の処理へ移行する。
一方、S604の処理において、第2特別図柄保留球数カウンタ203deの値(N2)が0である場合は(S204:No)、第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値(第1特別図柄の抽選に基づく変動表示の保留回数N1)を取得し(S208)、取得した第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値(N1)が0よりも大きいかを判別する(S609)。
S609の処理において、第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値(N1)が0であると判別した場合は(S609:No)、そのまま本処理を終了する。一方、S609の処理において、第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値(N1)が0でない(即ち、1以上である)と判別した場合は(S609:Yes)、第1特別図柄保留球数カウンタ603ddの値(N1)を1減算し(S610)、演算により変更された第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値を示す保留球数コマンドを設定する(S611)。ここで設定された保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理の外部出力処理の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値を抽出し、抽出した値をRAM223の特別図柄保留球数カウンタ223cのうち、第2特別図柄に対応させた第1特別図柄保留球数カウンタ223c1に格納する。
S611の処理により保留球数コマンドを設定した後は、第1特別図柄保留球格納エリア203daに格納されたデータを、S607の処理と同一の手法によりシフトして(S612)、処理をS608の処理へと移行する。S607、またはS612の処理後に実行されるS608の処理では、第1図柄表示装置37において変動表示を開始するための特別図柄変動開始処理を実行し(S608)、本処理を終了する。なお、この特別図柄変動開始処理では、上述した第1実施形態の特別図柄変動開始処理(図41のS205参照)にて実行される特別図柄大当たり判定処理(図41のS306参照)と同様に、特別図柄の抽選結果を判別するための処理と、特別図柄変動パターン選択処理(図41のS307参照)と同様に特別図柄変動の変動パターンを選択するための処理が実行される。
S602の処理において、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であれば(S602:Yes)、第1図柄表示装置37の表示を更新する(S614)。S614の処理では、特別図柄の変動時間を計測するための変動時間カウンタの値が更新され、更新後の変動時間カウンタの値に対応させて第1図柄表示装置81の表示が更新される。この変動時間カウンタには、特別図柄変動開始処理(S608)にて選択された変動パターンに対応する変動時間を示す値が、特別図柄変動の開始タイミングでセットされ、その後、S614の処理を実行する毎に更新(減算)される。一方、S613の処理で変動時間が経過したと判別された場合は(S613:Yes)、即ち、S614の処理で更新された変動時間カウンタの値が0である場合は、第1図柄表示装置37の停止図柄に対応した表示態様を設定する(S615)。停止図柄の設定は、特別図柄変動開始処理(S608)によって予め行われる。この特別図柄変動開始処理(S608)が実行されると、実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄の抽選が行われる。より具体的には、第1当たり乱数カウンタC1の値に応じて特別図柄の大当たりか否かが決定されると共に、特別図柄の大当たりである場合には、第1当たり種別カウンタC2の値に応じて大当たりA〜Eのいずれかが決定される。
尚、本制御例では、大当たりAになる場合には、第1図柄表示装置37において青色のLEDを点灯させ、大当たりBになる場合には赤色のLEDを点灯させ、大当たりCとなる場合には、緑色のLEDを点灯させ、大当たりDとなる場合には、青色のLEDと緑色のLEDを点灯させる。また、外れである場合には赤色のLEDと緑色のLEDとを点灯させる。なお、各LEDの表示は、次の変動表示が開始される場合に点灯が解除されるが、変動の停止後数秒間のみ点灯させるものとしても良い。
S615の処理が終了した後は、第1図柄表示装置37において実行中の変動表示が開始されたときに、特別図柄変動開始処理によって行われた特別図柄の抽選結果(今回の抽選結果)が、特別図柄の大当たりであるかを判定する(S616)。今回の抽選結果が特別図柄の大当たりであれば(S616:Yes)、大当たり開始フラグ203jbをオンに設定し(S617)、時短カウンタ203h、確変カウンタ203jaの値をクリア(0に設定)し(S618)、S619の処理へと移行する。S617の処理によって、大当たり開始フラグがオンに設定されると、主制御装置110にて実行されるメイン処理の大当たり制御処理10(図251のS1074参照)が実行された場合に、S2401:Yesへ分岐して、オープニングコマンドが設定される(S2402)。その結果、第3図柄表示装置81において、大当たり演出が開始される。
S616の処理において、今回の抽選結果が特別図柄の外れであれば(S616:No)、S617,S618の処理をスキップして、更新処理を実行し(S620)、その後、S619へと移行する。
ここで設定された状態コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理の外部出力処理(S1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、状態コマンドを受信すると、状態コマンドに含まれる遊技状態を取得する。これにより、音声ランプ制御装置113の把握する状態を、実際のパチンコ機10の状態に一致させることができる。
次に、図248を参照して、特別図柄変動処理10(図247のS154参照)にて実行される更新処理(図247のS620)の内容について説明をする。図248は、更新処理(S620)の内容を示したフローチャートである。この更新処理(S620)では、特別図柄変動の変動時間が経過した場合(変動停止時)に実行される処理であって、確変状態が継続して設定される期間の残期間を更新したり、時短状態が継続して設定される期間の残期間を更新するための処理が実行される。
更新処理(S620)が実行されると、まず確変カウンタ203jaの値が0よりも大きい、即ち、現在が特別図柄の高確率状態であるかを判別し(S621)、確変カウンタ203jaの値が0よりも大きいと判別した場合は(S621:Yes)、確変カウンタ203jaの値を1減算(更新)し(S622)、次いで、更新後の確変カウンタ203jaの値が0であるかを判別し(S623)、0であると判別した場合は(S623:Yes)、遊技状態格納エリア203gに時短状態を設定し(S624)、S625の処理へ移行する。また、S621の処理において確変カウンタ203jaの値が0よりも大きくない(0である)と判別した場合(S621;No)は、現在が特別図柄の高確率状態では無いため、確変カウンタ203jaの値を更新するための上述したS622〜S624の処理をスキップしてS625の処理へ移行する。
また、S623の処理において、確変カウンタ203jaの値が0では無い、即ち、確変カウンタ203jaの値が0よりも大きく、確変状態(特別図柄の高確率状態)が継続する場合もS624の処理をスキップしてS625の処理へ移行する。
S625の処理では、時短カウンタ203hの値が0よりも大きいかを判別し、0よりも大きいと判別した場合、即ち、現在が普通図柄の高確率状態である場合は(S625:Yes)、時短カウンタ203hの値を1減算し(S626)、減算後の時短カウンタ203hの値が0であるかを判別する(S627)。S627の処理において時短カウンタ203hの値が0であると判別した馬合は、遊技状態格納エリア203gに通常状態を設定し(S628)、確変カウンタ203jaの値、時短カウンタ203hの値、現在の遊技状態を示す状態コマンドを設定し(S629)、本処理を終了する。また、S625の処理において時短カウンタ203hの値が0よりも大きく無い(0である)と判別した場合(S625:No)、或いは、S627の処理において時短カウンタ203hの値が0では無いと判別した場合(S627:No)は、そのままS629の処理へ移行する。
次に、図249を参照して、普通図柄変動処理10(S166)の内容について説明をする。この普通図柄変動処理10(S166)は、普通図柄変動(抽選)に関連する様々な処理(普通図柄変動を実行する処理、実行する普通図柄変動の変動態様(変動時間)を設定する処理、実行中の普通図柄変動を更新する処理、普通図柄変動を停止させる処理、普通図柄抽選の結果が当たりである場合に実行される普図当たり遊技の遊技内容を決定する処理)が実行されるものであり、上述した第1実施形態の普通図柄変動処理(図48のS106参照)に対して、普通図柄の変動時間を選択する処理、普図当たり遊技の遊技内容を決定する処理の内容を一部変更している点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
普通図柄変動処理10(S166)が実行されると、まず、上述した普通図柄変動処理(図48のS106参照)と同一のS1101〜S1113の処理を実行する。その後、現在の遊技状態が時短中(普通図柄の高確率状態)であるかを時短カウンタ203hの値を参照して判別し(S1161)、時短中(普通図柄の高確率状態)であると判別した場合は(S1161:Yes)、普通図柄の変動時間を3秒に設定し(S1162)、本処理を終了する。一方、S1161の処理で時短中(普通図柄の高確率状態)では無いと判別した場合は(S1161:No)、普通図柄の変動時間を10秒に設定し(S1163)、本処理を終了する。
また、上述した普通図柄変動処理(図48のS106参照)と同一のS1115〜S1118の処理を実行し、現在の遊技状態が時短中(普通図柄の高確率状態)であるかを時短カウンタ203hの値を参照して判別し(S1118)、時短中(普通図柄の高確率状態)であると判別した場合は(S1118:Yes)、普図当たり遊技の遊技内容として、電動役物640の開放時間が1秒間×2回の遊技内容(開放動作)を設定し(S1165)、S1121の処理を実行し、本処理を終了する。一方、S1118の処理で時短中(普通図柄の高確率状態)では無いと判別した場合は(S1118:No)、普図当たり遊技の遊技内容として、電動役物640の開放時間が5秒間×1回の遊技内容(開放動作)を設定し(S1164)、S1121の処理を実行し、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、本実施形態では、普通図柄の低確率状態のほうが、普通図柄の高確率状態よりも、普通図柄の当たり確率が低確率であり(図240(b)参照)、且つ、普通図柄の変動時間が長く設定されているが、当たり当選した場合に実行される普図当たり遊技において電動役物640が開放される期間が長くなるように構成している。このように構成することで、通常状態(普通図柄の低確率状態)において、低確率で普図当たり当選した場合に、球を第2入球口640へと入球させることができない事態が発生することを抑制することができる。また、1回の普図当たり遊技中に特図2保留を上限数(4個)獲得させ易くすることができるため、チャンスゾーン(図233(b)参照)にて第2特別図柄抽選を複数回実行させ易くすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、図250を参照してスルーゲート通過処理(S157参照)の内容について説明をする。図250は、スルーゲート通過処理(S157参照)の内容を示したフローチャートである。このスルーゲート通過処理(S157参照)は、上述した第1実施形態のスルーゲート通過処理(図49のS107参照)に対して、取得した普通当たり乱数カウンタC5の値を用いて、実際の当否判定が実行されるよりも前に(普通図柄変動処理10(図249のS166参照)にて当否判定(S1111参照)が実行されるよりも前に)、抽選結果(当否判定結果)を事前に取得するための処理を追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
スルーゲート通過処理(S157参照)が実行されると、まず、上述した第1実施形態のスルーゲート通過処理(図49のS107参照)と同一のS1201〜S1205の処理を実行し、その後、普通当たり乱数10テーブル202jcに基づいて抽選結果を事前に取得し(S1211)、普通当たり判定結果(S1211の処理にて取得した事前判別結果)を含む普図用入賞情報コマンドを設定し(S1212)、本処理を終了する。
S1212の処理で設定された普図用入賞情報コマンドは、上述した各実施形態にて設定される特別図柄の事前判別結果を示す入賞情報コマンドと同一の処理によって音声ランプ制御装置113へと通知される。このように構成することで、保留記憶されている普通図柄の抽選権利に対応する普通図柄抽選の抽選結果を事前に判別し、その事前判別結果に基づいた演出を実行することが可能となる。
具体的には、チャンスゾーンが設定されている状態において、即ち、通常状態中に普図当たり遊技が実行されたことに基づいて第2特別図柄抽選が実行されている状態において受信した普図用入賞情報コマンドに普通図柄の当たり当選を示す情報が含まれている場合には、次に普図当たり遊技が実行されるまでチャンスゾーンを継続させる演出を実行することができる。この場合、次に普図当たり遊技が実行されるまでの間に、第2特別図柄抽選が全て終了し、第1特別図柄抽選が実行される場合であっても、その第1特別図柄抽選に対応して実行される変動演出の演出態様として、第1特別図柄抽選に対応した演出態様(例えば、図231(b)に示した水平方向に第3図柄を変動させる演出態様)では無く、第2特別図柄抽選に対応した演出態様(例えば、図232(b)に示した垂直方向に第3図柄を変動させる演出態様)が設定されるように構成すると良い。このように構成することで、通常状態において所定期間内に複数回の普図当たり遊技が実行される場合には、チャンスゾーンを長期間設定することができ演出効果を高めることができる。
また、チャンスゾーンが設定されてから所定回数の第2特別図柄抽選が実行されたにも関わらず、チャンスゾーンが終了しない場合には、間もなく次の普図当たり遊技が実行されることを遊技者が把握することができるため、チャンスゾーン中に実行される第2特別図柄抽選の回数に対して遊技者に興味を持たせることができる。加えて、本実施形態では、チャンスゾーン中に実行される第2特別図柄抽選に対応した変動演出として、第3図柄を複数回仮停止させる疑似変動演出を実行するように構成している。つまり、遊技者に対して第2特別図柄抽選の実行回数を分かり難くすることができる。よって、チャンスゾーンがいつ終了するのか、或いは、チャンスゾーンが延長されている期間であるか否かを遊技者に予測させる楽しみを提供することができる。
次に、図251を参照して、大当たり制御処理10(S1074)の内容について説明をする。図251は、大当たり制御処理10(S1074)の内容を示したフローチャートである。この大当たり制御処理10(S1074)は、主制御装置110のメイン処理(図55参照)において、実行される処理であって、パチンコ機10が特別図柄の大当たり状態である場合に、大当たりに応じた各種演出の実行や、特定入賞口(大開放口)2650aを開放又は閉鎖するための処理である。
大当たり制御処理10(S1074)では、まず、大当たり開始フラグ203jbがオンであるか否かを判別する(S2401)。大当たり開始フラグ203jbがオンであると判別した場合は(S2401:Yes)、大当たり用オープニングコマンドを設定し(S2402)、大当たり開始フラグ203jbをオフ、大当たり中フラグ203jcをオンにそれぞれ設定し(S2403)、本処理を終了する。一方、S2401の処理において、大当たり開始フラグ203jbがオフであると判別した場合は(S2401:No)、次に、現在が特別図柄の大当たり中であるか(即ち、大当たり中フラグ203jcがオンであるか)否かを判別する(S2404)。S2404の処理において、現在が大当たり中ではない(大当たり中フラグ203jcがオフである)と判別した場合は(S2404:No)、そのまま本処理を終了する。一方、S2404の処理において、現在が大当たり中である(大当たりフラグ203jcがオンである)と判別した場合は(S2404:Yes)、次いで、新たなラウンドの開始タイミングであるか否かを判別する(S2405)。
S2405の処理において、新たなラウンドの開始タイミングであると判別した場合は(S2405:Yes)、ラウンド数に応じた特定入賞口2650aの開閉動作を設定するための大当たり動作設定処理を実行し(S2406)、本処理を終了する。この大当たり動作設定処理の詳細については図252を参照して後述する。
一方、S2405の処理において、新たなラウンドの開始タイミングではないと判別した場合は(S2405:No)、次に、現在実行されているラウンドのエンディング期間の開始タイミングであるかを判別する(S2407)。ここで、本制御例では、大当たりの最終ラウンドが終了した場合に、エンディング期間の開始タイミングであると判別する。エンディング期間の開始タイミングであると判定した場合は(S2407:Yes)、エンディングコマンドを設定し(S2408)、本処理を終了する。ここで設定されたエンディングコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理の外部出力処理の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、エンディングコマンドを受信すると、表示用エンディングコマンドを表示制御装置114へ送信する。表示制御装置114によって表示用エンディングコマンドが受信されると、第3図柄表示装置81において大当たりの終了を示すエンディング演出(図236参照)が開始される。
一方、S2407の処理において、現在実行されているエンディング期間の開始タイミングではないと判別した場合は(S2407:No)、次に、大当たりの終了タイミングであるかを判別する(S2409)。ここで、大当たりの終了タイミングとは、エンディング演出の実行期間が経過した場合を示す。S2409の処理において、大当たりの終了タイミングであると判別した場合は(S2409:Yes)、大当たり終了後の遊技状態を設定するための大当たり終了処理を実行し(S2410)、本処理を終了する。この大当たり終了処理の詳細については図253を参照して後述する。一方、S2409の処理において、大当たり終了のタイミングではないと判別した場合には(S2409:No)、特定入賞口2650aへの入賞に応じた制御を行うための入賞処理を実行し(S2411)、特定入賞口2650aに対して入球した球が正常に排出されたかを判別するための異常処理を実行し(S2412)、その後、本処理を終了する。入賞処理および異常処理の詳細については図254および図255を参照して後述する。
次に、図252のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり動作設定処理(S2406)の詳細について説明する。図252は、この大当たり動作設定処理(S2406)を示すフローチャートである。この大当たり動作設定処理(S2406)は、大当たり制御処理の中で実行され、上述した通り、ラウンド数に応じた特定入賞口2650aの開閉動作を設定するための処理である。
この大当たり動作設定処理(図252参照)が開始されると、まず、5ラウンドの開始タイミングであるかを判別する(S2501)。S2501の処理において、5ラウンドの開始タイミングであると判別した場合は(S2501:Yes)、V役物(流路ソレノイド(確変ソレノイド))65kの動作シナリオの開始を設定して(S2502)、大当たり種別に対応する特定入賞口2650aの開放パターンを設定する(S2503)。
ここで、詳細な説明は省略するが、本実施形態では、1回の大当たり遊技中に複数回実行されるラウンド遊技のうち、特定のラウンド数(5ラウンド目)に実行されるラウンド遊技の内容を、大当たり種別に応じて異ならせており、具体的には、特定の大当たり種別(確変大当たり)の場合のみ、5ラウンド目のラウンド遊技として、球が特定ゲートへと流下させ易くなるようにV役物を動作させるラウンド遊技が実行されるように構成している。このように構成することで、長期間実行される大当たり遊技のうち、特定の期間のみ球を特定ゲートへと流下させる確率を高めることができるため、遊技者が集中力を切らすこと無く大当たり遊技中の遊技を実行することができる。
なお、本実施形態では、確変大当たり遊技における5ラウンド目が実行される場合に、第3図柄表示装置81の表示面にて遊技者に対して特定ゲートへと球を流下させるチャンス期間であることを示すための案内報知態様として「Vを狙え」の文字が表示されるように構成している。これにより、遊技者に対して、長期間実行される大当たり遊技のうち、特定ゲートへと球を流下させ易い特定の期間を分かり易く報知することができる。さらに、球が特定ゲートを流下したことを検知手段が検知したことに基づいて、第3図柄表示装置81の表示面に球が特定ゲートを流下したことを案内するための案内報知態様として「VGET」の文字が表示されるように構成している。これにより、遊技者に対して、大当たり遊技終了後に確変状態が設定される条件を満たしたことを分かり易く報知することができる。
なお、上述した案内報知の報知態様を、条件成立に応じて可変させても良く、例えば、特定ゲートへと球を流下させ易い特定期間の経過時間、或いは残時間にもとづいて「Vを狙え」の文字色を可変させたり、表示領域の大きさを可変させたり、より強調した内容の文字(例えば「早くVを狙うんだ」)に可変させたりすると良い。これにより、特定ゲートへと球を流下させ易い状況にて遊技者が球を発射しない事態が発生することを抑制することができる。
また、本実施形態では、V入賞装置2650へと入賞した球の流路を切り替えるためのV役物の動作パターンを可変させることで球が特定ゲートへと流下しやすい期間とし難い期間とを設定可能としているが、これに限ること無く、例えば、大当たり遊技開始時から共通の動作パターンでV役物を動作させるように構成し、特定入賞口2650aが開放状態となるタイミングを大当たり種別によって可変させることにより、球が特定ゲートへと流下しやすい期間とし難い期間とを設定可能に構成しても良い。これにより、V役物の動作パターンを共通化することができるため、V役物が故障し難くすることができる。
一方、S2501の処理において、今回のラウンドが5ラウンド目ではないと判別した場合は(S2501:No)、S2502,S2503の処理をスキップして、通常の特定入賞口2650aの開放を設定し(S2504)、処理をS2505へと移行する。S2505の処理では、新たに開始するラウンド数を示すラウンド数コマンドを設定して(S2505)、本処理を終了する。
ここで設定されたラウンド数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理の外部出力処理(S1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、ラウンド数コマンドを受信すると、新たに開始されたラウンド数を第3図柄表示装置81において表示するための表示用ラウンド数コマンドを設定する。これにより、大当たりのラウンド数に合わせて第3図柄表示装置81の表示内容を更新することができる。
この大当たり動作設定処理(図252参照)を実行することにより、大当たりの各ラウンドにおいて特定入賞口2650aを開放することができると共に、5ラウンド目に特別排出流路2665e2を通過可能に設定することができる。これにより、大当たりA,C〜Eでは、5ラウンド目に遊技者が球を発射するだけで、ほぼ確実に球が特定ゲート(確変スイッチ2665e3)を通過するので、大当たりの終了後に確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)を設定することができる。
次に、図253のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり終了処理(S2410)の詳細について説明する。図253は、この大当たり終了処理(S2410)を示すフローチャートである。この大当たり終了処理(S2410)は、大当たり制御処理10(図251のS1074参照)の中で実行され、上述した通り、大当たり終了後の遊技状態を設定するための処理である。
この大当たり終了処理(S2410)では、まず、確変設定フラグ203jdがオンであるかを判別する(S2601)。S2601の処理において、確変設定フラグ203jdがオンであると判別した場合は(S2601:Yes)、大当たり中に特定へート(確変スイッチ2650e3)を球が通過したことを意味するので、確変カウンタ203jaの値の値に50を設定し(S2602)、S2603の処理へ移行する。一方、S2601の処理において、確変設定フラグ203jdがオフであれば(S2601:No)、S2602の処理をスキップして、S2603の処理へ移行する。
S2603の処理では、時短カウンタ203hの値に100を設定し(S2603)、次いで、時短カウンタ203hの値、確変カウンタ203jaの値に基づいて、状態コマンドを設定する(S2604)。ここで設定された状態コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理の外部出力処理(S1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、状態コマンドを受信すると、その状態コマンドで通知された遊技状態に合わせて従状態設定エリア223gを更新する。これにより、音声ランプ制御装置113において、パチンコ機10の遊技状態を正確に把握することができる。次いで、大当たり中フラグ203jcおよび確変設定フラグ203jdを共にオフに設定して(S2605)、本処理を終了する。
この大当たり終了処理(図253参照)を実行することにより、大当たり遊技中に特定ゲート(確変スイッチ2665e3)を球が通過したか否かに応じて大当たり終了後の遊技状態を正確に設定することができる。
次に、図254のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される入賞処理(S2411)の詳細について説明する。図254は、この入賞処理(S2411)を示すフローチャートである。この入賞処理(S2411)は、大当たり制御処理10(図251参照)の中で実行され、上述した通り、特定入賞口2650aへの入賞に応じた制御を行うための処理である。
この入賞処理(S2411)では、まず、現在がラウンド有効期間であるかを判別する(S2701)。ここで、ラウンド有効期間とは、ラウンド遊技が設定されている期間、即ち、特定入賞口2650aの開放状態からインターバル期間が終了するまでの期間である。S2701の処理において、ラウンド有効期間でなければ(S2701:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、S2701の処理において、現在がラウンド有効期間であると判別した場合は(S2701:Yes)、次いで、特定入賞口2650aへの入賞を検出したかを判別し(S2702)、特定入賞口2650aに対する入賞を検出していれば(S2702:Yes)、入賞個数カウンタ203jfの値に1を加算して更新し(S2703)、特定入賞口2650aへの入賞を検出したことを示す入賞コマンドを設定して(S2704)、S2705の処理へ移行する。これに対し、S2702の処理において、特定入賞口2650aへの入賞を検出していなければ(S2702:No)、S2703,S2704の処理をスキップし、S2705の処理へ移行する。
S2705の処理では、入賞個数カウンタ203jfの値が10以上であるかを判別し(S2705)、入賞個数カウンタ203jfの値が10以上であれば(S2705:Yes)、S2707の処理へ移行する。一方、S2705の処理において、入賞個数カウンタ203jfの値が9以下であると判別した場合は(S2705:No)、ラウンド時間(30秒)が経過したかを判別し(S2706)、ラウンド時間が経過していれば(S2706:Yes)、S2707の処理へと移行する。なお、このS2706の処理では、今回の大当たりの各ラウンド遊技の開始から30秒間が経過した場合にラウンド時間が経過したと判別する。なお、本実施形態では、大当たり種別、ラウンド数に関わらず同一のラウンド時間経過及び個数入賞によってラウンド遊技の終了条件が成立するように構成しているが、これに限ること無く、大当たり種別に応じてラウンド遊技の終了条件を異ならせても良いし、実行されるラウンド数によってラウンド遊技の終了条件を異ならせてもよい。
S2707の処理では、特定入賞口2650aの閉鎖を設定し(S2707)、特定入賞口2650aの閉鎖が設定されたことを示す閉鎖コマンドを設定する(S2708)。次いで、今回の特定入賞口2650aの閉鎖が5ラウンドの終了に基づく閉鎖であるかを判別し(S2709)、5ラウンドの終了に基づく閉鎖であると判別した場合は(S2709:Yes)、流路ソレノイド(確変ソレノイド)2665kをオフに設定して(S2710)、処理をS2711へと移行する。一方、S2709の処理において、今回の特定入賞口2650aの閉鎖が5ラウンド以外のラウンドが終了したことによる閉鎖であると判別した場合は(S2709:No)、流路ソレノイド(確変ソレノイド)2665kがオンに設定されていないので、S2710の処理をスキップして、処理をS2712へと移行する。
S2711の処理では、残球タイマフラグ203jg、確変有効フラグ203ji、ラウンド終了フラグ203をオンに設定し(S2711)、処理をS2712へと移行する。また、S2705の処理において入賞個数カウンタの値が9以下と判別され(S2705:No)、且つ、S2706の処理においてラウンド時間が経過していないと判別された場合には(S2706:No)、S2707〜S2711の処理をスキップして、処理をS2712へと移行する。
S2712の処理では、ラウンド終了フラグ203がオンであるかを判定し(S2712)、ラウンド終了フラグ203がオフであれば(S2712:No)、S2713の処理へ移行する。一方、S2712の処理においてラウンド終了フラグ203がオンであると判定した場合は(S2712:Yes)、次いで、確変有効フラグ203jiがオンであるかを判別する(S2716)。S2716の処理において、確変有効フラグ203jiがオフであれば(S2716:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、確変有効フラグ203jiがオンであれば(S2716:No)、確変有効タイマ203jjの値に1を加算し(S2717)、次いで、確変有効タイマ203jjの値が上限値であるかを判別する(S2718)。そして、確変有効タイマ203jjの値が上限値でなければ(S2718:No)、S2713の処理へ移行し、確変スイッチ2665e3を監視して確変設定フラグ203jdを更新する処理を実行する。これにより、確変有効タイマ203jjが上限値でないと、確変スイッチ2665e3を球が通過したか判別されるので、球はけの時間を考慮して確変状態を設定できる。また、有効と判別される時間に上限があるので、不正に確変スイッチ2665e3に球を通過させて確変状態が付与されることを抑制できる。
一方、確変有効タイマ203jjの値が上限値であれば(S2718:Yes)、確変有効フラグ203ji、ラウンド終了フラグ203をオフに設定し(S2719)、確変有効タイマ203jjの値をリセットして(S2720)、本処理を終了する。
また、S2713の処理では、球が確変スイッチ2665e3を通過したか否かを判別し(S2713)、球が確変スイッチ2665e3を通過していなければ(S2713:No)、本処理を終了する。一方、球が確変スイッチ2665e3を通過していれば(S2713:Yes)、確変通過カウンタ203jeの値に1を加算し(S2714)、確変設定フラグ203jdをオンに設定して(S2715)、本処理を終了する。
次に、図255のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される異常処理(S2412)を説明する。図255は、この異常処理(S2412)を示すフローチャートである。この異常処理(S2412)は、大当たり制御処理10(図251参照)の中で実行される処理であり、上述した通り、特定入賞口2650aに対して入球した球が正常に排出されたかを判別するための処理である。
異常処理(S2412)では、まず、現在がラウンド有効期間であるかを判別し(S2801)、ラウンド有効期間でなければ(S2801:No)、そのまま本処理を終了する。一方、ラウンド有効期間であると判別した場合は(S2801:Yes)、次いで、球が球排出口スイッチ2650e4(図196参照)を通過したかを判別する(S2802)。
S2802の処理において、球が球排出口スイッチ2650e4を通過したと判別した場合は(S2802:Yes)、排出個数カウンタ203jkの値に1を加算し(S2803)、S2804の処理へ移行する。一方、S2802の処理において、球が球排出口スイッチ2650e4を通過していなければ(S2802:No)、S2803の処理をスキップしS2804の処理へ移行する。
S2804の処理では、残球タイマフラグ203jgがオンであるかを判別する(S2804)。残球タイマフラグ203jgがオフであると判別した場合は(S2804:No)、そのまま本処理を終了する。一方、残球タイマフラグ203jgがオンであれば(S2804:Yes)、球はけ期間中であるので、残球タイマ203jhの値に1を加算して更新する(S2805)。次に、残球タイマ203jhの値が上限値であるかを判別し(S2806)、残球タイマ203jhの値が上限値でなければ(S2806:No)、そのまま本処理を終了する。一方、残球タイマ203jhの値が上限値であると判別した場合は(S2806:Yes)、次いで、排出個数(確変通過カウンタ203jeの値と、排出個数カウンタ203jkの値との合計値)が入賞個数(入賞個数カウンタ203jfの値)と一致しているかを判別する(S2807)。
S2807の処理において、排出個数と入賞個数とが一致していないと判別した場合は(S2807:No)、エラーコマンドを設定し(S2808)、S2809の処理へ移行する。エラーコマンドを音声ランプ制御装置113が受信することにより、エラー表示(例えば、入賞個数不一致エラーの文字を表示)がされ、ホールコンピュータに対して、エラー信号の出力がされる。よって、特別排出流路2650e2が閉鎖されている期間に、不正に球を特別排出流路2650e2へと入球させて確変スイッチ2650e3を通過させる不正行為を抑制できる。
一方、S2807の処理において、排出個数と入賞個数とが一致したと判別した場合は(S2807:Yes)、S2808の処理をスキップし、S2809の処理へと移行する。S2809の処理では、残球タイマフラグ203jgをオフに設定し(S2809)、次いで、残球タイマ203jhの値をリセットする(S2810)。その後、入賞個数カウンタ203jf、排出個数カウンタ203jk、確変通過カウンタ203jeの値をそれぞれリセットし(S2811)、本処理を終了する。
この異常処理(図255参照)を実行することにより、V入賞装置2650の内部で球詰まりが生じる等により、特定入賞口2650aへと入球した球が正常に排出されなくなってしまう不具合の発生を早期に検出し、報知することができる。
<第10実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図256から図263を参照して、本第10実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される制御処理の内容について説明をする。本第10実施形態では、上述した第7実施形態に対して、コマンド判定処理7(図183のS4192参照)に代えてコマンド判定処理10(図256のS4193参照)を、変動表示設定処理7(図187のS4153参照)に代えて変動表示設定処理10(図261のS4183参照)を実行する点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、図256を参照して、コマンド判定処理10(S4193参照)の内容について説明をする。図256は、コマンド判定処理10(S4193参照)の内容を示したフローチャートである。このコマンド判定処理10(S4193参照)が実行されると、上述した第7実施形態のコマンド判定処理7(図183のS4192参照)と同一のS4231〜S4208の処理を実行する。
そしてS4208の処理において、保留球数コマンドを受信したと判別した場合に(S4208:Yes)、受信したコマンドから保留球数を抽出し、対応する値を特別図柄保留球数カウンタ223c(第1特別図柄保留球数カウンタ223c1、第2特別図柄保留球数カウンタ223c2)、普通図柄保留球数カウンタ223jaに格納し(S4291)、本処理を終了する。
一方、保留球数コマンドを受信していないと判別した場合は(S4208:No)、次に、入賞コマンド(入賞情報コマンド)を受信したかを判別し(S4210)、受信したと判別した場合は(S4210:Yes)、入賞コマンド処理10を実行し(S4292)、本処理を終了する。なお、入賞コマンド処理10(S4292)の詳細な内容については、図257を参照して後述する。
S4210の処理において、入賞コマンド(入賞情報コマンド)を受信していないと判別した場合は(S4210:No)、次に、停止コマンドを受信したかを判別し(S4293)、受信したと判別した場合は(S4293:Yes)、第3図柄の停止表示を設定し(S4294)、本処理を終了する。停止コマンドを受信していないと判別した場合は(S4293:No)、次いで、普図関連コマンドを受信したかを判別し(S4216)、受信したと判別した場合は(S4216:Yes)、普図関連処理10を実行し(S4295)、その後、本処理を終了する。なお、普図関連処理10(S4295)の詳細な説明は、図258を参照して後述する。
S4216の処理において、普図関連コマンドを受信していないと判別した場合は(S4216:No)、大当たり関連コマンドを受信したかを判別し(S4296)、受信したと判別した場合は(S4296:Yes)、大当たり関連処理10を実行し(S4297)、その後、本処理を終了する。なお、大当たり関連処理10(S4297)の詳細な説明は、図259を参照して後述する。一方、大当たり関連コマンドを受信していないと判別した場合は(S4296:No)、その他のコマンドに応じた処理を実行し(S4220)、本処理を終了する。
次に、図257を参照して、コマンド判定処理10(図256のS4193参照)にて実行される入賞コマンド処理10(S4292参照)の内容を説明する。図257は、入賞コマンド処理10(S4292)の内容を示したフローチャートである。この入賞コマンド処理10(S4292)は、主制御装置110から特別図柄抽選の抽選権利を獲得した場合に設定される入賞コマンド(入賞情報コマンド)や、普通図柄抽選の抽選権利を獲得した場合に設定される普図用入賞情報コマンドや、大当たり遊技中に球が特定ゲート(確変スイッチ)を流下(通過)した場合に設定されるV入賞コマンドを受信した場合に実行される処理である。
入賞コマンド処理10(S4292)が実行されると、まず、受信した入賞コマンド(入賞情報コマンド)の情報を入賞情報格納エリア(入賞情報記憶エリア)223bの対応する領域に格納(設定)し(S4401)、今回受信したコマンドが普図用入賞情報コマンドであるかを判別し(S4441)、普図用入賞情報コマンドであると判別した場合は(S4441:Yes)、受信したコマンドの中に当たり情報(普図当たり当選している入賞情報)が含まれているかを判別し(S4442)当たり情報があると判別した場合は(S4442:Yes)、次いで、時短カウンタ203hの値が0よりも大きいか、即ち、現在が普通図柄の高確率状態であるかを判別する(S4443)。
ここで、現在が普通図柄の高確率状態では無い、即ち、通常状態であると判別した場合は(S4443:No)、通常状態中に普図当たり当選する普通図柄抽選の抽選権利を獲得した状態であって、チャンスゾーンが設定される可能性が高い場合であるため、電チューロング開放を示唆するための表示用コマンドを設定し(S4444)、S4445の処理へと移行する。S4444の処理で表示用コマンドが設定されると、他の音声ランプ制御装置での制御処理にて設定される各種表示用コマンドと同一の制御内容で表示制御装置114へと通知され、通常状態中に普図当たり遊技が実行され電動役物640がロング開放(5秒間開放)することを示唆する示唆演出(例えば、第3図柄表示装置81の表示面の主表示領域Dmに小表示領域Dm3が形成されるか否かを煽る演出)が実行される。
なお、本実施形態では、通常状態中に普図当たり当選する普通図柄抽選の抽選権利を獲得した場合にのみ上述した示唆演出が実行されるように構成しているが、これに限ること無く、普図用入賞情報コマンドに特定の外れ当選を示す入賞情報が含まれていると判別した場合にも、上述した示唆演出が実行されるように構成すると良い。これにより、示唆演出が実行された場合に普図当たり遊技が実行される場合と、実行されない場合とを設定することができるため、遊技者に今後実行される遊技内容を予測させながら遊技を行わせることができる。
さらに、本実施形態では、通常状態中に普図当たり当選する普通図柄抽選の抽選権利を獲得した場合に、示唆演出が実行されるように構成しているが、この構成に加え、実行中の特別図柄抽選、或いは、入賞情報格納エリア223bに格納されている特別図柄抽選の事前判別結果に基づいて、実際に普図当たり遊技が実行されるタイミング、即ち、普図当たり当選を示す普図用入賞情報コマンドに対応する普通図柄抽選が実行されるタイミング(普図当たり遊技が実行されるタイミング)の遊技状態が通常状態であるか否かを判別する事前遊技状態処理を実行し、通常状態であると判別した場合に、上述した示唆演出を実行するように構成しても良い。これにより、チャンスゾーンが設定されることをより的確に示唆することが可能となる。
図257に戻り説明を続ける。S4441の処理で、普図用入賞情報コマンドを受信していないと判別した場合(S4441:No)、S4442の処理で当たり情報が無いと判別した場合(S4442:No)、S4443の処理で時短カウンタ203hの値が0よりも大きいと判別した場合(S4443:Yes)もS4445の処理へ移行する。
S4445の処理では、今回受信したコマンドがV入賞コマンド(入賞処理(図254のS2411参照)にて確変スイッチ(特定ゲート)へと球が流下した場合に設定されるコマンド(S2791参照))であるかを判別し(S4445)、V入賞コマンドである場合は(S4445:Yes)、V入賞フラグ223jcをオンに設定し(S4446)、その他の処理を実行し(S4412)、本処理を終了する。また、S4445の処理において、V入賞コマンドを受信していないと判別した場合は(S4445:No)、S4446の処理をスキップしてS4412の処理を実行し、本処理を終了する。
次に、図258を参照して、コマンド判定処理10(図256のS4193参照)にて実行される普図関連処理10(S4295)の内容を説明する。図258は、普図関連処理10(S4295)の内容を示したフローチャートである。この普図関連処理10(S4295)は、主制御装置110から普通図柄抽選が実行されたことを示す普図変動パターンコマンドや、普図当たり遊技が開始されたことを示す普図当たり開始コマンドや、普図当たり遊技の終了を示す普図当たり終了コマンドを受信した場合に実行される処理である。
普図関連処理10(S4295)が実行されると、まず、普図変動パターンコマンドを受信したかを判別し(S4701)、受信したと判別した場合は(S4701:Yes)、表示用普図変動開始コマンドを設定し(S4702)、次いで、時短カウンタ203hの値が0よりも大きいか、即ち、普通図柄の高確率状態であるかを判別する(S4781)。時短カウンタ203hの値が0よりも大きいと判別した場合は(S4781:Yes)、そのまま本処理を終了し、0よりも大きく無いと判別した場合は(S4781:No)、今回受信した普図変動パターンコマンドが普図当たりに当選している普通図柄抽選に対応する普図変動パターンコマンドであるかを判別し(S4782)、普図当たりに当選していないと判別した場合は(S4782:No)、そのまま本処理を終了する。
一方で、普図当たりに当選していると判別した場合は(S4782:Yes)、ロング開放当たりが実行される普図当たり変動であるため、ロング開放待機中を示す表示用コマンドを設定し(S4783)、本処理を終了する。S4783の処理で表示用コマンドが設定されることで、図231(b)に示した表示態様が第3図柄表示装置81の表示面に表示される。これにより、遊技者に対して間もなくチャンスゾーンが設定される可能性が高い状態であることを容易に予測させることができる。
なお、本実施形態では、普通図柄変動が当たり変動であるか否かに基づいて図231(b)に示した表示態様(小表示領域Dm3を形成する表示態様)を表示させる処理を用いているが、これに限ること無く、特定の普図外れ変動(例えば、普図当たり変動と同一の変動時間が設定される普図外れ変動の一部)にて図231(b)に示した表示態様(小表示領域Dm3を形成する表示態様)を表示させるように構成しても良い。
また、実行中の特別図柄変動に対応する変動演出(第3図柄変動演出)の内容に応じて小表示領域Dm3の表示領域の大きさを可変させるように構成しても良く、例えば、第3図柄変動演出にて大当たり期待度の高い変動演出(例えば、リーチ演出)が実行されている場合は、大当たり期待度の高い変動演出(例えば、リーチ演出)が実行されていない場合よりも小表示領域Dm3の表示領域が小さくなるように表示内容を可変させるように構成すると良い。このように、独立して実行される特別図柄抽選の抽選結果を示唆する変動演出と普通図柄抽選の抽選結果を示唆する変動演出とに関係性を持たせて表示内容を可変制御することにより、遊技者に対して無駄に多くの遊技情報が提供されてしまい遊技者が混乱してしまうことを抑制し、分かり易い遊技を提供することができる。
図258に戻り、説明を続ける。S4701の処理にて普図変動パターンコマンドを受信していないと判別した場合は(S4701:No)、次に、普図当たり開始コマンドを受信したかを判別し(S4703)、普図当たり開始コマンドを受信したと判別した場合は(S4703:Yes)、時短カウンタ203hの値が0よりも大きいかを判別し(S4784)、0よりも大きく無いと判別した場合は(S4784:No)、ロング開放中を示す表示用コマンドを設定し(S4785)、本処理を終了する。S4785の処理で表示用コマンドが設定されることで、図232(a)に示した表示態様が第3図柄表示装置81の表示面に表示される。これにより、遊技者に対してロング開放当たりが実行されていることを容易に把握させることができる。また、S4784の処理にて、時短カウンタ203hの値が0よりも大きいと判別した場合は(S4784:Yes)、S4785の処理をスキップして本処理を終了する。
S4703の処理で、普図当たり開始コマンドを受信していないと判別した場合は(S4703:No)、普図当たり終了コマンドを受信したかを判別し(S4709)、受信したと判別した場合は(S4709:Yes)、時短カウンタ203hの値が0よりも大きいかを判別し(S4786)、大きく無いと判別した場合は(S4786:No)、次いで、普通図柄保留球カウンタ223jaの値が1以上であるかを判別し(S4787)、1以上であると判別した場合は(S4787:Yes)、特殊演出中フラグ223jbがオンに設定されているかを判別し(S4788)、オンに設定されていないと判別した場合は(S4788:No)、チャンスゾーン突入を示す表示用コマンドを設定し(S4789)、特殊演出中フラグ223jbをオフに設定し(S4790)、本処理を終了する。一方、S4786〜S4788の処理において、上述した判別結果以外の判別結果であると判別した場合は、そのまま本処理を終了する。
次に、図259を参照して、大当たり関連処理10(S4297)の内容について説明をする。図259は、大当たり関連処理10(S4297)の内容を示したフローチャートである。大当たり関連処理10(S4297)では、大当たりに当選した場合に実行される大当たり遊技に対応した演出表示を第3図柄表示装置81に実行させるための処理を行うものであり、大当たりに当選した場合に、主制御装置110から送信される様々なコマンドに対応した処理が実行される。
大当たり関連処理10(S4297)では、まず、今回受信したコマンドが、大当たり開始コマンドであるかを判別する(S4901)。大当たり開始コマンドであると判別した場合には(S4901:Yes)、表示用大当たり開始コマンドを設定する(S4902)。ここで設定される表示用大当たり開始コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU221により実行されるメイン処理(図60参照)のコマンド出力処理(S4102)の中で、表示制御装置114に向けて送信される。表示制御装置114は、表示用大当たり開始コマンドを受信すると、大当たりの開始を示唆する演出を第3図柄表示装置81に表示する。
次いで、今回の大当たり遊技が通常大当たり(遊技)であるかを判別し(S4981)、通常大当たりであると判別した場合は(S4981:Yes)、チャンスモード突入(時短状態が設定される)ことを示すエンディング表示態様を設定し(S4982)、本処理を終了する。一方、通常大当たりでは無いと判別した場合(S4981:No)、即ち、確変大当たりであると判別した場合は、スーパーチャンスモード突入(確変状態が設定される)ことを示すエンディング表示態様を設定し(S4983)、本処理を終了する。
つまり、本実施形態では、図241を参照して上述した通り、設定される大当たり種別(通常大当たり、確変大当たり)に応じて異なる長さのエンディング期間が設定されており、大当たり遊技が開始されるタイミングにて今回実行される大当たり遊技のエンディング期間に対応させたエンディング表示態様(図236参照)を予め設定するように構成している。このように構成することで、各種制御(大当たり遊技の進行状況に応じて可変表示させる大当たり遊技情報の可変表示制御(例えば、獲得した賞球数を示すための情報を表示させる制御や実行中のラウンド遊技数を示すための情報を表示させる制御)や、大当たり遊技中にV入賞装置2650へと入賞した球数に応じて賞球を払い出すための賞球払出制御)が頻繁に実行される大当たり遊技期間中にエンディング表示態様を設定するための表示制御を実行する必要が無くなるため、音声ランプ制御装置113、表示制御装置114の処理負荷を軽減させることができる。なお、本実施形態では、大当たり遊技の開始タイミングにてエンディング表示態様を設定する処理を実行しているが、これに限ること無く、大当たり遊技が実行されることが確定している特別図柄の大当たり変動中にエンディング表示態様を設定しても良いし、大当たり遊技期間のうち、制御処理が少ない期間に実行される音声ランプ制御装置113のメイン処理の残余期間を用いて設定するように構成しても良い。
S4901の処理にて、大当たり関連コマンドを受信していないと判別した場合は(S4901:No)、次に、ラウンド数コマンドを受信したかを判別し(S4913)、ラウンド数コマンドを受信したと判別した場合は(S4913:Yes)、ラウンド数に基づいて表示用ラウンド数コマンドを設定し(S4914)、今回のラウンド数が5ラウンド(Vラウンド)であるかを判別する(S4984)。5ラウンド(Vラウンド)であると判別した場合は(S4984:Yes)、V入賞を案内する表示用コマンドを設定し(S4985)、本処理を終了する。また、S4984の処理で今回のラウンド数が5ラウンド(Vラウンド)では無い、即ち、5ラウンド目以外のラウンド遊技が開始されると判別した場合は(S4984:No)、そのまま本処理を終了する。
S4913の処理でラウンド数コマンドを受信していないと判別した場合は(S4913:No)、次に、エンディングコマンドを受信したかを判別し(S4986)、受信したと判別した場合は(S4986:Yes)、エンディング処理10を実行し(S4987)、本処理を終了する。また、S4986の処理にてエンディングコマンドを受信していないと判別した場合は(S4986:No)、大当たり終了コマンドを受信したかを判別し(S4915)、受信したと判別した場合は(S4915:Yes)、大当たり終了処理を実行し(S4916)、その後、本処理を終了する。また、S4915の処理にて大当たり終了コマンドを受信していないと判別した場合は(S4915:No)、そのまま本処理を終了する。
次に、図260を参照して、エンディング処理10(S4987)の処理について説明をする。図260は、エンディング処理10(S4987)の内容を示したフローチャートである。このエンディング処理10(S4987)は、上述した大当たり関連処理10(図259のS4297参照)にてエンディングコマンドを受信したと判別した場合に実行される処理であって、エンディング期間中に実行されるエンディング表示態様を最終的に決定するための処理を実行するものである。
エンディング処理10(S4987)が実行されると、まず、V入賞フラグ223jcがオンに設定されているかを判別し(S4991)、オンに設定されていると判別した場合は(S4991:Yes)、V入賞フラグ223jcをオフに設定し(S4992)、既に設定されているエンディング表示態様に対応するエンディング表示の実行を設定し(S4995)、本処理を終了する。また、S4991の処理においてV入賞フラグ223jcがオンに設定されていないと判別した場合は(S4991:No)、今回の大当たりが確変大当たりであるかを判別し(S4993)、確変大当たりでは無い(通常大当たりである)と判別した場合は(S4993:No)、そのままS4995の処理へ移行する。
一方、S4993の処理において、確変大当たりであると判別した場合は(S4993:Yes)、エンディング期間のうち、後半期間(7秒)の表示態様を切り替えるための表示切替コマンドを設定し(S4994)、S4995の処理へ移行する。
S4994の処理において表示切替コマンドが設定されると、表示制御装置114へと通知され、予め確変状態が設定されることに対応して設定されていたエンディング期間の後半期間の表示態様(図236(d)参照)を、時短状態が設定されることに対応する表示態様(図236(c)参照)へと切り替える処理が実行される。本実施形態では、この表示切替コマンドに基づいて切り替えられる表示態様の表示期間を一定(7秒)にしているため、容易に表示態様を切り替えることができる。
次に、図261を参照して、変動表示設定処理10(S4183)の内容について説明をする。図261は、変動表示設定処理10(S4183)の内容を示したフローチャートである。この変動表示設定処理10(S4183)は、上述した第7実施形態の変動表示設定処理7(図187のS4153参照)に対して、演出態様設定処理(S5232)に代えて特図1演出態様設定処理(S5251)を実行する点と、特図2用変動表示設定処理7(S5237)に代えて特図2演出態様設定処理10(S5252)を実行する点で相違する。また、変動回数カウンタの値を減算する処理(図187のS5231,S5235)を削除した点で相違する。それ以外の処理は同一であるため、その詳細な説明を省略する。
次に、図262を参照して、特図1演出態様設定処理10S(S5251)の内容について説明をする。図262は、特図1演出態様設定処理10S(S5251)の内容を示したフローチャートである。この特図1演出態様設定処理10S(S5251)は、変動表示設定処理10(図261のS4183参照)にて、第1特別図柄の変動演出を設定する際に実行されるものであって、設定されている遊技状態に対応した変動演出の演出態様を設定するための処理が実行される。
変動表示設定処理10(S4183)が実行されると、まず、現在の遊技状態が確変状態であるかを、従状態設定エリア223gに設定されている情報に基づいて判別する(S8251)。ここで確変状態では無い(通常状態、時短状態である)と判別した場合は(S8251:No)、変動パターンコマンドが示す基本コマンド(基本時間の長さを示すコマンド)に対応する演出態様(例えば、第3図柄変動が開始されてからリーチにならずに外れ停止させる演出態様、或いは、第3図柄変動が開始されてからリーチ状態となり5秒経過するまでの演出態様)、即ち、第3図柄の停止図柄に関わらず共通した演出態様を実行可能な期間に対応する演出態様を決定し(S8252)、その後、変動パターンコマンドが示す加算コマンド(加算時間の長さを示すコマンド)に対応する演出態様(例えば、リーチ状態となってから5秒経過した後、第3図柄が停止表示されるまでの期間に対応する演出態様)、即ち、第3図柄の停止図柄に対応して可変される期間の演出態様を決定し(S8253)、後述するS8257の処理へと移行する。
一方、S8251の処理において、確変状態であると判別した場合は(S8251:Yes)、変動パターンコマンドが示す基本コマンドに含まれる変動時間(基本時間)を抽出し(S8254)、基本変動時間(基本時間)が30秒であるかを判別する(S8255)。ここで、本実施形態では、図242(c)を参照して上述した通り、確変状態において第1特別図柄抽選が実行される場合には、大当たり当選している場合には必ず基本時間が30秒の変動パターンが選択され、外れ当選している場合の約90%が基本時間30秒の変動パターンが選択されるように構成している。
S8255の処理において、基本変動時間が30秒であると判別した場合には(S8255:Yes)、確変中演出選択テーブル222jbに基づいて演出態様(演出内容)を決定し(S8256)、決定した演出態様を示す表示用変動パターンコマンドを設定し(S8257)、本処理を終了する。一方、基本変動時間が30秒では無いと判別した場合には(S8255:No)、上述したS8252,S8253の処理を実行し、その後、S8257の処理を実行し、本処理を終了する。
次に、図263を参照して、特図2演出態様設定処理10(S5252)の内容について説明をする。図263は特図2演出態様設定処理10(S5252)の内容を示したフローチャートである。この特図2演出態様設定処理10(S5252)は、変動表示設定処理10(図261のS4183参照)にて、第2特別図柄の変動演出を設定する際に実行されるものであって、設定されている遊技状態に対応した変動演出の演出態様を設定するための処理が実行される。
特図2演出態様設定処理10(S5252)が実行されると、まず、現在の遊技状態が通常状態であるかを判別し(S8261)、通常状態であると判別した場合は(S8261:Yes)、チャンスゾーン突入を示す表示用コマンドを設定し(S8262)、次いで、特殊演出中フラグ223jbをオンに設定し(S8263)、通常中特図2演出選択テーブル222jaに基づいて演出態様を決定し(S8264)、決定した演出態様を示す表示用変動パターンコマンドを設定し(S8265)、本処理を終了する。
一方、S8261の処理において、通常状態では無いと判別した場合は(S8261:No)、次に、現在の遊技状態が確変状態であるかを判別し(S8266)、確変状態では無いと判別した場合は(S8266:No)、変動パターンコマンドが示す基本コマンド(基本時間の長さを示すコマンド)に対応する演出態様(例えば、第3図柄変動が開始されてからリーチにならずに外れ停止させる演出態様、或いは、第3図柄変動が開始されてからリーチ状態となり5秒経過するまでの演出態様)、即ち、第3図柄の停止図柄に関わらず共通した演出態様を実行可能な期間に対応する演出態様を決定し(S8267)、その後、変動パターンコマンドが示す加算コマンド(加算時間の長さを示すコマンド)に対応する演出態様(例えば、リーチ状態となってから5秒経過した後、第3図柄が停止表示されるまでの期間に対応する演出態様)、即ち、第3図柄の停止図柄に対応して可変される期間の演出態様を決定し(S8268)、上述したS8265の処理へと移行し、その後、本処理を終了する。
また、S8266の処理において、確変状態であると判別した場合は(S8266:Yes)、変動パターンコマンドが示す基本コマンドに含まれる変動時間(基本時間)を抽出し(S8269)、基本変動時間(基本時間)が30秒であるかを判別する(S8270)。ここで、本実施形態では、図242(c)を参照して上述した通り、確変状態において第2特別図柄抽選が実行される場合には、大当たり当選している場合の約25%、外れ当選している場合の約4%の確率で基本時間30秒の変動パターンが選択されるように構成している。
S8270の処理において、基本変動時間が30秒であると判別した場合には(S8270:Yes)、確変中演出選択テーブル222jbに基づいて演出態様(演出内容)を決定し(S8271)、決定した演出態様を示す表示用変動パターンコマンドを設定し(S8265)、本処理を終了する。一方、基本変動時間が30秒では無いと判別した場合には(S8270:No)、上述したS8267,S8268の処理を実行し、その後、S8265の処理を実行し、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、本第10実施形態では、第1特別図柄の抽選と第2特別図柄の抽選とが重複して(並行して)実行されることが無いように構成しており、第2特別図柄の抽選のほうが、第1特別図柄の抽選よりも優先して実行されるように構成している。そして、第1特別図柄の抽選よりも第2特別図柄の抽選のほうが遊技者に有利となる抽選が実行されるように構成している。さらに、設定されている遊技状態に応じて第2特別図柄の抽選の実行し易さを異ならせるように構成している。具体的には、普通図柄の低確率状態が設定されている場合(通常状態)よりも、普通図柄の高確率状態が設定されている場合(時短状態、確変状態)が設定されている場合のほうが、第2特別図柄の抽選権利を取得し易くなるように、普通図柄の当たり当選時に実行される当たり遊技(普図当たり遊技)にて開放動作される電動役物640aが付随する入球口(第2入球口640)に球が入球した場合に、第2特別図柄の抽選権利を取得し得るように構成している。つまり、初期の遊技状態である通常状態にて遊技を行う場合には、第2特別図柄抽選よりも第1特別図柄抽選のほうが実行され易く構成し、第1特別図柄の抽選にて大当たり当選したことを契機に、普通図柄の高確率状態を設定可能にし、普通図柄の高確率状態が設定された場合に、第1特別図柄の抽選よりも有利となる第2特別図柄の抽選を実行するように構成している。このように構成することで、設定される遊技状態に応じて遊技者への有利度合いを大きく異ならせることができるため、遊技者に対して有利度合いの高い遊技状態が設定されることを期待しながら意欲的に遊技を行わせることができる。
また、普通図柄の低確率状態が設定されている状態で実行される普通図柄抽選にて当たり当選した場合に、電動役物640が5秒間開放される普図当たり遊技を実行可能に構成している。このように構成することで、遊技者に不利な遊技状態である通常状態であっても、一時的に第2特別図柄抽選を実行させ易い期間を提供することが可能となるため、通常状態を遊技している遊技者に対して、特別図柄抽選大当たり当選を目指す遊技と、普通図柄抽選で当たり当選を目指す遊技と、を実行させることができ、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、通常状態中に実行される第2特別図柄抽選に対応して第3図柄表示装置81の表示面にて実行される特図2変動演出の演出態様を、記憶している第2特別図柄の抽選権利数、即ち、特図2保留数に基づいて可変させるように構成している。具体的には、第2特別図柄抽選の結果が大当たりである場合に実行される特図2変動演出の演出態様として、変動演出の前半期間に抽選結果が外れであることを示す疑似外れ変動演出を実行し、後半期間において、疑似外れ変動演出にて停止(仮停止)された第3図柄を再始動させて抽選結果が大当たりであることを示す疑似当たり変動演出を実行するように構成し、その疑似当たり変動演出にて第3図柄が一時的に停止(仮停止)する回数を、特図2保留数に対応させて可変させるように構成している。このように構成することで、第2特別図柄抽選の結果が大当たりであることを示す組合せで第3図柄が停止表示(確定表示)されるまでに、第3図柄を複数回疑似停止させる変動演出を実行することが可能となる。つまり、複数回の第2特別図柄抽選を経て大当たり当選したと思わせることができる。
これにより、普図当たり遊技中に獲得した複数の特図2保留のうち、最初に実行される第2特別図柄抽選に用いられた特図2保留で大当たり当選した場合であっても、遊技者に対して、複数の特図2保留を普図当たり遊技中に獲得したため大当たり当選したと思わせることができるため、普図当たり遊技中により意欲的に特図2保留を獲得するための遊技を行わせることができる。
また、第2特別図柄抽選で大当たり当選した場合における特図2保留数が0の場合は、上述した疑似当たり変動演出として、第1特別図柄抽選が実行される場合に第3図柄表示装置81の表示面に表示される変動演出(第1特別図柄抽選に対応して第3図柄表示装置81の表示面にて実行される特図1変動演出の演出態様)を模した変動演出を実行するように構成している。このように構成することで、特図2保留を獲得していない状況で擬似的に特図2変動演出が繰り返されることを抑制することができるため、遊技者に対して擬似的な変動演出が実行されていることを識別させ難くすることができる。また、特図1変動演出を模した擬似的な変動演出が実行された後に、第2特別図柄抽選で大当たり当選したことを示す組合せで第3図柄が停止表示(確定表示)されるため、遊技者に対して意外性のある変動演出を実行することが可能となる。
本実施形態では、確変大当たり遊技が実行される場合には、予め(大当たり遊技開始時に)報知演出の演出態様として大当たり遊技終了後に確変状態が設定されることを示す演出態様を設定しておき、報知演出が実行される直前に(例えば、大当たりエンディング期間の開始時に)特定ゲートへの球の流下結果に基づいて報知演出の演出態様を切り替えるか否かの判別を実行し、特定ゲートを球が流下している場合には、予め設定しておいた演出態様の報知演出を実行し、特定ゲートを球が流下していない場合にのみ、報知演出の演出態様を切り替えるように構成している。
さらに、本実施形態では、大当たりエンディング期間の長さを、確変大当たりと通常大当たりとで異ならせており、遊技者にとって有利となる確変大当たりのほうが通常大当たりよりも長いエンディング期間が設定されるように構成している。これにより、大当たり遊技終了後に確変状態が設定されることを、実際に確変状態が設定されるよりも前に遊技者に分かり易く報知することができる。一方、大当たり遊技終了後に確変状態が設定されない場合には、その旨を長期間報知したとしても遊技者に不快感を与えてしまうだけであるため、エンディング期間が短くなるように構成している。
このように、大当たりエンディング期間の長さを、確変大当たりと通常大当たりとで異ならせている場合において、確変大当たり遊技中に球を特定ゲートへと流下させることができなかった場合には、大当たりエンディング期間の演出態様を単に通常当たり遊技のエンディング期間に実行される演出態様へと切り替える処理を実行するだけではエンディング期間の長さが異なるためエンディング期間中に違和感のある報知演出が実行されてしまうという問題があった。また、確変大当たり遊技において球を特定ゲートへと流下させることができなかった場合にのみ設定される専用の演出態様を予め容易してしまうと、その演出態様に対する画像データ(演出データ)を予め表示制御装置114のキャラクタROM234に記憶させておく必要があり、記憶容量が増加してしまうという問題があった。
これに対して、本実施形態では、大当たりエンディング期間を前半期間と後半期間とに区分けし、後半期間の長さを大当たり種別に関わらず共通の長さとするように構成し、確変大当たり遊技中に球を特定ゲートへと流下させることが出来なかった場合に、大当たりエンディング期間の後半期間に対応する演出態様のみ通常当たり遊技のエンディング期間の後半期間に対して設定される演出態様へと切り替えるように構成している。これにより、確変大当たり遊技中に球を特定ゲートへと流下させることが出来なかった場合にのみ用いられる専用の演出態様を設けること無く、且つ、遊技者に違和感を与えることの無い報知演出を実行することができる。
なお、本実施形態では、大当たりエンディング期間を前半期間と後半期間とに区分けし、後半期間の長さを大当たり種別に関わらず共通の長さとするように構成することで、確変大当たり遊技中に球を特定ゲートへと流下させることが出来なかった場合に実行される報知演出の演出態様を切替設定するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、大当たり遊技の最終ラウンド期間中から報知演出を実行することで、実際の大当たりエンディング期間よりも長い期間実行される報知演出を実行可能に構成しても良いし、大当たりエンディング期間が設定されてから所定期間の間、大当たり遊技の最終ラウンド期間中に実行されるラウンド演出を継続して実行し、その後、報知演出を実行することで、実際の大当たりエンディング期間よりも短い期間の報知演出を実行するように構成しても良い。
このV入賞装置2650は、上述した第8実施形態のV入賞装置2650(図194〜図196参照)と同一内容で構成されているため、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。また、可変表示ユニット80の右側領域の構成、及び、右側領域を流下した球がスルーゲート67、一般入球口63、第1入球口64、第2入球口640、V入賞装置2650へと入球する割合については、上述した左側領域と同一であるため、その詳細な説明は省略する。以上、説明をした通り、本実施形態では、設定されている遊技状態に関わらず、ひいては大当たり遊技が実行されているか否かに関わらず、遊技者が右打ち遊技を実行しても左打ち遊技を実行しても同様の特典が付与されるように構成している。よって、遊技者は自分の気分に合わせて任意の遊技方法で遊技を行うことができる。
なお、本実施形態では、図230に示した通り、パチンコ機10の遊技盤13の構成を左右対称に構成しているが、これに限ること無く、例えば、遊技者が獲得可能な特典量が左打ち遊技を行った場合と、右打ち遊技を行った場合とで大きく乖離しないように構成すれば良く、例えば、左側領域に設けられる一般入球口63の数を、右側領域に設けられる一般入球口63の数よりも少なくし、且つ、第1入球口64へと球が入球する割合を、右打ち遊技よりも左打ち遊技のほうが高くなるように構成し、左打ち遊技のほうが右打ち遊技よりも賞球を獲得し難いが第1特別図柄抽選を実行し易くし、右打ち遊技のほうが左打ち遊技よりも賞球を獲得し易いが第1特別図柄抽選を実行し難くするように構成しても良い。このように構成した場合には、通常状態中、即ち、第1入球口64へと球を入球させる遊技を実行している間は、遊技者が任意の遊技方法で遊技を行うことができ、第2入球口640へと球を入球させる遊技(時短状態や確変状態中の遊技)においては、左打ち遊技よりも右打ち遊技のほうが遊技者に有利な遊技とすることができる。
上記各実施形態では、主制御装置110において第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N)が更新される度(即ち、増加した場合や、減少した場合にそれぞれ)に、保留球数コマンドを主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、主制御装置110において第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N)が増加する場合だけ、保留数コマンドを主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信する。また、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110より送信された変動パターンコマンドを受信すると、特別図柄2保留球数カウンタ223bの値を1減らすように構成する。これにより、主制御装置110が音声ランプ制御装置113へ保留数コマンドを送信する回数と、音声ランプ制御装置113が保留数コマンドを受信する回数とをそれぞれ減らすことができるので、主制御装置110および音声ランプ制御装置113の制御的負担を軽減することができる。
上記各実施形態においては、特図入球口64への入賞は最大4回まで、スルーゲート67の通過は最大1回まで保留されるように構成したが、最大保留球数はこれに限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定してもよい。また、特図入球口64への入賞に基づく変動表示の保留球数を、第3図柄表示装置81の一部において、数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしてもよく、第1図柄表示装置37とは別体でランプ等の発光部材を設け、該発光部材によって保留球数を通知するように構成してもよい。
また、上記各実施形態に示すように、動的表示の一種である変動表示は、第3図柄表示装置81の表示画面上で識別情報としての図柄を縦方向にスクロールさせるものに限定されず、縦方向あるいはL字形等の所定経路に沿って図柄を移動表示して行うものであってもよい。また、識別情報の動的表示としては、図柄の変動表示に限られるものではなく、例えば、1又は複数のキャラクタを図柄と共に、若しくは、図柄とは別に多種多様に動作表示または変化表示させて行われる演出表示なども含まれるのである。この場合、1又は複数のキャラクタが、第3図柄として用いられる。また、特別図柄の抽選結果を示すための第3図柄の動的表示の表示態様と、普通図柄の抽選結果を示すための装飾図柄の動的表示の表示態様と、を遊技者が識別困難となるように、例えば、表示制御装置114が有する共通の画像データを用いて各表示態様を設定するように構成しても良い。
上述した各実施形態では、遊技者に各図柄の抽選結果を示すための第3図柄表示を1つの表示手段(第3図柄表示装置81)にて実行しているが、それ以外の構成を用いてもよく、例えば、第3図柄のうち、遊技者に強調して表示される主図柄を表示する表示手段と、従図柄を表示する表示手段とで異なる表示手段を設けてもよい。また、表示手段の構成として、液晶ディスプレイ以外の構成を用いても良い。
上述した各実施形態では、遊技者に有利となる遊技状態(時短状態)の場合と、その時短状態よりも遊技者に不利となる遊技状態(通常状態)の場合とで、遊技盤13の左側領域を狙う左打ち遊技が実行されるように構成しているが、遊技状態に応じて異なる遊技盤13の狙う領域を異ならせるように構成しても良く、例えば、通常状態の場合は遊技盤13の左側領域を狙う左打ち遊技が実行され、時短状態の場合は遊技盤13の右側領域を狙う右打ち遊技が実行されるように構成しても良い、また、時短状態中に左打ち遊技を実行させ、通常状態中に右打ち遊技を実行させてもよい。
さらに、上述した各実施形態では、何れの遊技状態が設定されている場合も、大当たり遊技が設定されている場合も、遊技盤13の左側領域を狙う左打ち遊技が実行されるように構成しているが、これに限ること無く、時短状態が設定されている場合と、大当たり遊技中は右打ち遊技を実行させ、通常状態中のみ左打ち遊技を実行させるように構成しても良い。このように構成することで、実行させる遊技方法(右打ち遊技、左打ち遊技)に応じて遊技者に有利な状態であるか否かを遊技者に分かり易く理解させることができる。
上述した各実施形態では、遊技者が操作可能な操作手段として、遊技者が押下動作することにより、操作手段が操作されたことが判別される枠ボタン22を用いているが、それ以外の構成を用いてもよく、遊技者が左右または前後に傾倒させることで操作されたことを判別可能なレバー状に構成された操作手段や、遊技者が接触または近接したで操作されたことを判別可能なタッチセンサ式の操作手段や、所定の電波を発信することで操作されたことを判別可能な無線式の操作手段等を用いても良い。また、枠ボタン22を音声ランプ制御装置113に対して電気的に接続させており、枠ボタン22を、パチンコ機10にて実行される演出の演出態様を、遊技者の操作に基づいて可変させるための演出用操作手段として用いているが、枠ボタン22に対する遊技者の操作に基づいてパチンコ機10で実行される各種演出の演出態様を可変させることができれば良く、例えば、枠ボタン22を表示制御装置114に対して電気的に接続させても良いし、操作手段(枠ボタン22)からの出力信号を入力可能にし、表示制御装置114、音声ランプ制御装置113、音声出力装置226、ランプ表示装置227へと出力可能な演出設定信号を生成可能な制御装置を設けても良い。このように構成することで、演出用操作手段を複数設けた場合であっても、複数の演出用操作手段から出力される出力信号(操作信号)を集中管理することができるため、演出用操作手段への遊技者の操作に対する演出態様を円滑に設定することができる。
また、上述した第6実施形態では、役物当たり遊技の終了条件を選択するための切替ボタン群22z(切替ボタン22za、第1選択ボタン22zb、第2選択ボタン22zc)を設け、可動弁750や貯留装置(第1貯留装置770、第2貯留装置771)や第2枠ボタン(解除用ボタン)22b(1022b、1122b)や第3枠ボタン(解除用ボタン)22cの各動作制御の一部または全部を主制御装置110ではなく、音声ランプ制御装置113側で実行するように構成してもよい。
<第11実施形態>
次に、図264から図296を参照して、第11実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述した第7実施形態におけるパチンコ機10では、潜確状態に移行することにより、小当たり確率が高い第2特別図柄の抽選が実行され易くなり、右可変入賞装置1650へと遊技球を入球させて賞球を獲得する機会を頻繁に得ることができる状態を形成するように構成していた。つまり、大当たりに当選しなくても多量の賞球を得ることができる極めて有利な遊技状態を形成するように構成していた。
これに加えて本第11実施形態では、パチンコ機10に設けられている操作手段に対して所定の操作を行うことにより、特別図柄の低確率状態の大当たり確率と高確率状態(確変状態)の大当たり確率との組み合わせ(設定)を可変させることが可能に構成した。より具体的には、本第11実施形態におけるパチンコ機10には、大当たり確率の組み合わせ(設定)として、6種類の組み合わせ(設定)が規定されており(図269(a)参照)、例えば、ホールの店員等が営業時間外等において所定の操作(設定変更操作)を行うことにより、パチンコ機10の大当たり確率を任意に設定することができる。大当たり確率が高い設定(高設定)ほど、通常状態(特別図柄の低確率状態)においても潜確状態(特別図柄の高確率状態)においても大当たりに当選し易くなるため、通常状態が長い期間継続し難くなる(ハマりが発生し難くなる)反面、最も有利な潜確状態が比較的短期間で終了し易くなってしまう(潜確状態において大当たり当選により他の遊技状態が設定され易くなる)。一方、大当たり確率が低い設定(低設定)ほど、通常状態が長い期間継続し易くなる(ハマりが発生し易くなる)反面、最も有利な潜確状態が比較的長く継続し易くなるため、1の潜確状態において小当たり遊技によって獲得できるトータルの賞球数が多くなり易くなる。つまり、大当たり確率(確率)に応じて、遊技性(不利な状態も有利な遊技状態も比較的短い期間で終了し易くなる遊技性や、不利な遊技状態も有利な遊技状態も比較的長い期間継続し易い遊技性)を異ならせることができるので、遊技者の興趣をより向上させることができる。
この第11実施形態におけるパチンコ機10が、上述した第7実施形態におけるパチンコ機10と構成上において相違する点は、遊技盤13の盤面構成が一部変更となっている点、主制御装置110に対して、パチンコ機10の設定(高確率状態および低確率状態における大当たり確率の組み合わせ)を変更するための各種の操作手段(設定キー110b、設定変更スイッチ110c)が設けられている点、主制御装置110のROM202及びRAM203の構成が一部変更となっている点、音声ランプ制御装置113のROM222の構成が一部変更となっている点、主制御装置110のMPU201により実行される制御処理が一部変更となっている点、および音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理が一部変更となっている点である。その他の構成や、主制御装置110のMPU201によって実行されるその他の処理、音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行されるその他の処理、表示制御装置114のMPU231によって実行される各種処理については、第7実施形態におけるパチンコ機10と同一である。以下、第7実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その図示と説明とを省略する。
まず、図264を参照して、本第11実施形態における遊技盤13の盤面構成について説明する。図264は、本第11実施形態における遊技盤13の正面図である。図264に示した通り、本第11実施形態における遊技盤13は、上述した第7実施形態における遊技盤13(図157参照)に対して、中央第1入球口64cの下方に第1特別図柄の抽選で小当たりとなった場合に開放される特図1用入賞装置1640が設けられている点でのみ相違している。つまり、本第11実施形態においては、第2特別図柄の抽選だけでなく、第1特別図柄の抽選でも小当たりに当選し得る仕様を採用していると共に、特別図柄の種別に応じて小当たり当選時に開放される(入球可能となる)入賞装置の種別を異ならせている。
この特図1用入賞装置1640は、遊技球が入球可能な特図1用入賞口1640aと、その特図1用入賞口1640aを覆う横長矩形状の開閉板と、その開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための特図1小当たり用ソレノイド(図示せず)と、で少なくとも構成されている。この特図1用入賞装置1640は、通常時は開閉板が完全に特図1用入賞口1640aを覆った状態となって特図1用入賞口1640aに遊技球が入球し難くなる(特図1用入賞口1640aを閉鎖する)閉状態に維持される。第1特別図柄の抽選で小当たりになった場合は、特図1小当たり用ソレノイドを駆動して開閉板を前面下側に傾倒し、遊技球が特図1用入賞口1640aに入賞し易い開状態を一時的に形成する。なお、図264に示した通り、特図1用入賞装置1640は、その鉛直上方に中央第1入球口64cが配置されている上に、正面視右上方向および左上方向が遊技釘によって塞がれているため、たとえ特図1用入賞口1640aが開放されたとしても、遊技球を特図1用入賞口1640aへと入球させることは困難となる。つまり、第11実施形態における第1特別図柄の小当たりは、遊技者に賞球を獲得させるために設けられているものではなく、通常状態において故意に若しくは誤って右打ちを行ってしまったこと等により第2特別図柄の抽選が実行されてしまった場合に、第2特別図柄のロング変動を第1特別図柄の小当たりによって強制的に終了させる(破棄する)ために設けられている。より詳述すると、本第11実施形態では、一方の特別図柄の抽選が大当たり若しくは小当たりとなった場合に、当該大当たり若しくは小当たりの変動表示の停止時に他方の特別図柄の変動表示が実行中であれば、他方の特別図柄の変動表示を強制的に外れ図柄で停止表示させるように構成している。つまり、通常時において右打ちにより第2入球口645へと遊技球が入球して第2特別図柄の抽選が実行され、第2特別図柄のロング変動(600秒間の変動表示)が実行されたとしても、その後に左打ちにより中央第1入球口64cへと遊技球を入球させて第1特別図柄の抽選を実行されることで、高確率(例えば、約90%の割合)で大当たり若しくは第1特別図柄の小当たりに当選し、第2特別図柄のロング変動を強制的に外れで終了(破棄)させることができる。これにより、遊技状態毎に実行され易い側の特別図柄の変動をより実行させ易くすることができる。
次に、図265を参照して、本第11実施形態においてパチンコ機10の設定変更を行うための各種の操作手段の詳細について説明する。図265は、本第11実施形態におけるパチンコ機10の背面図である。図265に示した通り、本第11実施形態におけるパチンコ機10では、主制御装置110に対して、設定値を表示させることが可能な設定値表示装置110aと、設定変更動作(および設定確認動作)を受け付ける状態と、受け付けない状態(通常遊技状態)とを切り替えることが可能な設定キー110bと、設定変更動作を受け付ける状態(設定変更状態)において操作者(例えば、パチンコ機10を設置しているホールの店員)の操作に応じてパチンコ機10の設定値を変更することが可能な設定スイッチ110cと、で少なくとも構成されている設定変更機構が設けられている。この設定変更機構を用いた設定変更の方法、および設定確認の方法について、図266を参照して詳細に説明する。
まず、図266(a)〜(d)を参照して、設定変更機構を用いたパチンコ機10の設定変更手順について説明する。図266(a)〜(d)に示した通り、パチンコ機10の設定を変更するためには、まず、パチンコ機10の電源が遮断された状態において、設定キー110bを時計回りに回動することによりON位置へと回動させる(図266(a)参照)。つまり、設定変更を行うためには、まず、パチンコ機10の電源を遮断しておく必要がある。次に、設定キー110bをON側に回動させた状態でRAMクリアスイッチ122をオンにしてパチンコ機10の電源を投入する(図266(b)参照)。これにより、電源投入後のパチンコ機10の状態が設定変更状態に設定される。設定変更状態になると、4桁の7セグメントディスプレイで構成された設定値表示装置110aの各桁に対して、「−」が表示される。この表示内容により、設定変更状態に正常に遷移したということを操作者(例えば、ホールの店員)に対して容易に理解させることができる。
設定変更状態に移行すると、設定スイッチ110cを押下する毎に、設定値が1ずつ切り替わる(図266(c)参照)。なお、本第11実施形態では、設定1〜6の6種類の設定値が設けられており、数値が大きくなる程大当たり確率が高くなるように構成されている。即ち、設定1の大当たり確率が最も低く(例えば、低確率状態で1/320、高確率(確変)状態で1/102)、設定6の大当たり確率が最も高くなる(例えば、低確率状態で1/220、高確率状態で1/70)ように構成されている。設定変更状態では、設定スイッチ110cを押下する毎に、設定が1→2→・・・→6といった具合に変更されていく。また、設定値が6の状態で設定スイッチ110cが押下された場合は、設定値が1に戻るように構成されている。また、設定スイッチ110cが押下される毎に、設定値表示装置110aに対して現在の設定値を示す数字が表示される。なお、図226(c)は、設定値が「5」に設定されている状態における表示態様を示した図である。図226(c)に示した通り、設定スイッチ110cに対する押下操作によって設定値が5に切り替えられると、設定値表示装置110aにおける下1桁に対して、設定5を示す「5」という数字が表示される。
操作者が所望の設定値への切り替え動作を完了した後は、設定キー110bを反時計回りに回動させて設定キー110bをOFF位置に配置させることにより、設定変更状態が終了されて通常遊技が可能な状態に移行される(図266(d)参照)。なお、設定キー110bは、鍵型のキー部と、キー部に合致する鍵穴形状の鍵穴部と、で構成されており、キー部を取り外すことができる。これにより、操作者(例えば、ホールの店員)が設定変更動作を行う際にのみキー部を鍵穴部に挿入し、設定変更動作を終了した際にはキー部を取り外して保管しておくことができる。これにより、不正遊技者等が営業中にパチンコ機10の設定を不正に変更することを抑制することができるので、ホールに対して不測の不利益を被らせてしまうことを防止することができる。
次に、図266(e)〜(g)を参照して、設定確認を行ための手順(設定確認動作)について説明する。設定確認を行うためには、まず、設定変更動作と同様に、パチンコ機10の電源が遮断された状態において、設定キー110bをON位置に回動させる(図266(e)参照)。そして、RAMクリアスイッチ122をオンにせずに(即ち、オフの状態のままで)パチンコ機10の電源を投入することにより、設定確認状態に設定される(図266(f)参照)。設定確認状態に移行すると、設定値表示装置110aに対して現在設定されている設定値が表示される。図266(f)の例では、設定値として「5」が設定されている状態を示している。操作者による設定の確認が終了すると、設定キー110bをON側に回動することで設定確認状態が終了されて通常遊技が可能な状態に移行される(図266(g)参照)。
なお、本第11実施形態では、設定キー110bと設定スイッチ110cとを別々に設ける構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、設定スイッチ110cを削除して、設定キー110bの回動量に応じて設定を変更することができるように構成してもよい。より具体的には、設定キー110bを60度回動させる毎に、設定が1→2→・・・→6の順に切り替わるように構成してもよい。そして、設定変更動作の終了時には、設定キー110bのキー部を鍵穴部から引き抜くことで通常遊技が可能な状態に戻すように構成してもよい。このように構成することで、設定変更機構の構成を簡素化することができるので、部品点数の削減を図ることができる。よって、パチンコ機10の原価率を低減させることができる。
次に、図267を参照して、本第11実施形態において、設定変更動作を終了して通常遊技が可能な状態に移行した場合における演出態様の推移について説明する。ここで、本第11実施形態では、設定変更動作により設定された設定値を遊技者に示唆可能な演出を実行可能に構成している。より具体的には、本第11実施形態では、設定変更が行われてから最初に大当たりに当選するまでの間に限り、特定の変動パターンが選択される毎に、パチンコ機10の現在の設定値を第3図柄表示装置81において表示される第3図柄によって示唆する設定示唆演出を実行可能に構成している。
この設定示唆演出では、左図柄列、および右図柄列が同一の数字を付した第3図柄で停止表示され、最終的に外れとなる演出(所謂、リーチ外れ演出)が実行されると共に、リーチ発生時に停止された左右の第3図柄の数字によって設定値を遊技者に示唆するように構成している。より具体的には、1図柄のリーチ(左右に数字の「1」を付した第3図柄が停止表示されるリーチ演出)は、設定値として「1」が設定されている場合に選択される可能性が高く、2図柄のリーチは、設定値として「2」が設定されている場合に選択される可能性が高く、3図柄のリーチは、設定値として「3」が設定されている場合に選択される可能性が高く、4図柄のリーチは、設定値として「4」〜「6」が設定されている場合に選択される可能性が高く、5図柄のリーチは、設定値として「5」又は「6」が設定されている場合に選択される可能性が高く、6図柄のリーチは、設定値として「6」が設定されている場合に選択される可能性が高くなるように構成されている。また、「9」図柄のリーチは、設定値として「6」が設定されている場合にのみ選択され得るように構成されている。一方、8図柄のリーチは、設定が低い程選択される可能性が高くなるように構成されている。
図267は、本第11実施形態における設定変更動作後の演出態様の推移を示した図である。図267に示した通り、本第11実施形態では、設定変更動作が終了した後において、49回の特別図柄の抽選に基づく変動表示に渡って、通常の演出態様が実行され、50回目の変動表示において、設定示唆演出が実行される。そして、51回目から99回目の変動表示では、通常の演出態様が実行され、100回目の変動表示では設定示唆演出が実行される。以降も、最初に大当たりに当選するまでの間、変動表示の回数が50の倍数になる毎に、設定示唆演出が実行される。なお、本第11実施形態では、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して出力される変動パターンコマンドにより通知される変動パターンの種別によって、設定示唆演出を設定すべき変動パターンであるか否かを音声ランプ制御装置113側において判断するように構成している。
詳細については図271、および図272(b)を参照して後述するが、本第11実施形態では、RAMクリア122を伴う電源投入が実行された場合に、電源投入後の変動回数が50の倍数となる毎に、通常は選択されない特殊な変動種別(外れ特殊リーチ変動)が選択されるように変動パターンのシナリオが設定されている。音声ランプ制御装置113側においては、変動パターンコマンドとして外れ特殊リーチ変動が通知された場合にのみ、設定示唆演出の演出態様を決定して当該決定した演出態様の変動パターン演出を実行するように構成している。このように構成することで、音声ランプ制御装置113において、設定変更(RAMクリアスイッチ122の操作を伴う電源投入)が実行されたのか否かや、電源投入後の変動回数等を把握しておく必要が無いため、音声ランプ制御装置113側における処理負荷を軽減することができる。
設定変更後、最初に大当たりに当選するまでの間、50回の特別図柄の抽選が実行される毎に設定示唆演出を実行する構成とすることにより、遊技者に対して、ホールの開店から1回も大当たりに当選していないパチンコ機10で遊技を開始して、設定示唆演出が実行されるか否かを確認しようと思わせることができ、設定示唆演出の有無やその内容により、遊技を継続するモチベーションを遊技者に与えることができる。より具体的には、例えば、前日の結果が悪い(実際の遊技回数(特別図柄の抽選回数)と、大当たり回数と、から算出される大当たり確率が低い結果に終わっている)パチンコ機10において、設定示唆演出が確認できた場合には、有利な設定値に変更された期待が持てると遊技者に予測させることができるので、当該設定示唆演出が確認されたパチンコ機10における遊技を継続しようと思わせることができる。また、例えば、前日の結果が良い(実際の遊技回数と、大当たり回数と、から算出される大当たり確率が高い結果に終わっている)パチンコ機10において設定示唆演出が確認できなかった場合は、前日の設定のまま変更されていないと遊技者に確信させることができるので、前日と同様に良い結果となることを期待して遊技を継続させることができる。更に、設定示唆演出において、高設定が期待できる演出が実行された場合には、高設定であることをより強く期待して遊技を続行させることができる。加えて、設定示唆演出が実行されるよりも前に(特別図柄の抽選が50回実行されるよりも前に)大当たりとなった場合でも、50回以内に当選するという事象は高設定ほど起こり易いと遊技者に考えさせることができるため、やはり、遊技を続行しようと思わせることができる。
このように、本第11実施形態では、設定変更後、最初に大当たりに当選するまでの間、特定回数(50回)の特別図柄の抽選が実行される毎にパチンコ機10の有利度合いに関する特定の要素(設定値)を示唆可能な演出を実行することで、遊技者の遊技に対するモチベーションを高めることが可能に構成している。これにより、特に、大当たりに当選していない状態におけるパチンコ機10の稼働率を向上させることができる。
<第11実施形態における電気的構成>
次に、図268(a)を参照して、本第11実施形態における主制御装置110内に設けられているROM202の構成について説明する。図268(a)は、本第11実施形態におけるROM202の構成を示したブロック図である。図268(a)に示した通り、本第11実施形態におけるROM202は、上述した第7実施形態におけるROM202の構成(図168(a)参照)に対して、第1当たり乱数7テーブル202faに代えて第1当たり乱数11テーブル202maが設けられている点、小当たり乱数テーブル202fbに代えて小当たり乱数11テーブル202mbが設けられている点、大当たり種別選択7テーブル202fdに代えて大当たり種別選択11テーブル202mdが設けられている点、変動パターン選択7テーブル202feに代えて変動パターン選択11テーブル202meが設けられている点、および変動パターンシナリオテーブル202mfが追加されている点で相違している。変動パターンシナリオテーブル202mfは、変動パターン11テーブル202meに規定されている4つの変動パターンテーブル(通常用11テーブル202me1、時短・確変用11テーブル202me2、潜確用11テーブル202me3、RAMクリア時テーブル202me4)のうちいずれの変動パターンテーブルを参照して変動パターン(変動時間)を選択するのかを決定するために参照されるデータテーブルである。
まず、図269(a)を参照して、本第11実施形態における第1当たり乱数11テーブル202maの詳細について説明する。図269(a)は、第1当たり乱数11テーブル202maの規定内容を示した図である。図269(a)に示した通り、本第11実施形態における第1当たり乱数11テーブル202maには、特別図柄の状態と設定値とに対応付けて、大当たりと判定される乱数値(カウンタ値)の範囲が規定されている。より具体的には、図269(a)に示した通り、特別図柄の低確率状態において、設定値「1」(設定1)に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜204」が対応付けて規定され、設定値「2」(設定2)に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜217」が対応付けて規定され、設定値「3」(設定3)に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜233」が対応付けて規定され、設定値「4」(設定4)に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜251」が対応付けて規定され、設定値「5」(設定5)に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜272」が対応付けて規定され、設定値「6」(設定6)に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜297」が対応付けて規定されている。また、本第11実施形態では、第1当たり乱数カウンタC1の取り得る範囲が「0〜65535」に拡大されている。このため、特別図柄の低確率状態における設定1の大当たり確率は1/320(205/65536)であり、設定2の大当たり確率は1/301(218/65536)であり、設定3の大当たり確率は1/280(234/65536)であり、設定4の大当たり確率は1/260(252/65536)であり、設定5の大当たり確率は1/240(273/65536)であり、設定6の大当たり確率は1/220(298/65536)である。
一方、図269(a)に示した通り、特別図柄の高確率状態において、設定1に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜643」が対応付けて規定され、設定2に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜686」が対応付けて規定され、設定3に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜735」が対応付けて規定され、設定4に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜791」が対応付けて規定され、設定5に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜857」が対応付けて規定され、設定値6に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜935」が対応付けて規定されている。このため、特別図柄の高確率状態における設定1の大当たり確率は1/102(644/65536)であり、設定2の大当たり確率は1/95(686/65536)であり、設定3の大当たり確率は1/89(736/65536)であり、設定4の大当たり確率は1/82(792/65536)であり、設定5の大当たり確率は1/76(858/65536)であり、設定6の大当たり確率は1/70(936/65536)である。なお、低確率状態の大当たり確率と高確率状態の大当たり確率との比率は共通となっている。
なお、本第11実施形態では、トータルとして、設定が高い方が遊技者にとっての有利度合いが高くなるように構成している。即ち、設定6が遊技者にとって最も有利となり、設定1が最も不利となるように構成している。つまり、設定が高くなる程大当たり確率が高くなるため、大当たり自体で獲得できるトータルの賞球も多くなり、潜確状態の間に獲得できる小当たりによる賞球数が減少することを加味しても、設定が高い方がトータルの有利度合いが高くなるように構成している。つまり、低設定(例えば、設定1)は、遊技を継続する程に遊技者に不利となっていき易くなるため、1の潜確状態でどれだけの賞球を獲得することができるか(大当たりに当選せずにどれだけの回数特別図柄の抽選を実行させることができるか)に懸ける短時間勝負の遊技性となり、高設定では、遊技を継続する程に有利となって行き易くなるため、安定的に賞球を得られる長時間勝負の遊技性となる。
このように、本第11実施形態では、1から6の6段階の設定値のうち1の設定値に設定することが可能に構成されており、設定が高くなるほど低確率状態、および高確率(確変)状態における大当たり確率が高くなる。よって、設定が高い方が不利な通常状態が長い期間継続し難くなる(ハマりが発生し難くなる)反面、最も有利な潜確状態が比較的短期間で終了し易くなる(潜確状態において大当たり当選により他の遊技状態が設定され易くなる)。ここで、上述した通り、本第11実施形態では、最も有利な遊技状態である潜確状態において特別図柄の抽選が実行されると高確率で小当たりに当選して右可変入賞装置1650が開放されるため、大当たりに当選しなくても賞球を獲得する機会が頻繁に与えられる。更に、一旦有利な潜確状態に移行すると、大当たりに当選しない限り他の遊技状態に移行することがないように構成されている。よって、潜確状態においては、大当たりに当選しない期間が長くなる程(即ち、ハマる程)小当たりによる賞球を多く獲得することができるため、遊技者に有利となる。よって、有利な潜確状態においては、大当たり確率が高く、比較的ハマりが発生し難い高設定よりも、大当たり確率が低く、比較的ハマりが発生し易い低設定の方が、1の潜確状態において小当たり遊技によって獲得できるトータルの賞球数が多くなり易くなる。つまり、大当たり確率(確率)に応じて、遊技性(不利な状態も有利な遊技状態も比較的短い期間で終了し易くなる遊技性や、不利な遊技状態も有利な遊技状態も比較的長い期間継続し易い遊技性)を異ならせることができるので、遊技者の興趣をより向上させることができる。
なお、本第11実施形態では、特別図柄の低確率状態における大当たり確率と、特別図柄の高確率状態(確変状態)における大当たり確率との比率を全設定共通として構成していたが、これに限られるものではなく、低確率状態と高確率状態との大当たり確率の比率を設定毎に異ならせてもよい。より具体的には、例えば、低確率状態の大当たり確率は上述した第11実施形態と同様に設定値に応じて異ならせる一方で、高確率状態の大当たり確率については設定値によらず一定(例えば、1/90)としてもよい。このように構成することで、高確率状態におけるハマり易さを設定によらず共通とすることができるので、有利な潜確状態における有利度合いを設定によらず共通とすることができる。よって、高設定の優位性をより高めることができるので、設定が高い方があらゆる面で有利になるという分かり易い遊技性を提供することができる。また、例えば、奇数設定(設定1,3,5)と偶数設定(設定2,4,6)とで高確率状態の大当たり確率を異ならせてもよい。具体的には、例えば、奇数設定では高確率状態における大当たり確率が低くなる(例えば、1/100)一方、偶数設定では高確率状態における大当たり確率が高くなる(例えば、1/70)ように構成してもよい。このように構成することで、奇数設定と偶数設定とで有利な潜確状態における有利度合いを異ならせることができるので、設定に応じて遊技性を大きく異ならせることができる。更に、この場合において、特別図柄の低確率状態における大当たり確率として、偶数設定の方が奇数設定よりも高い大当たり確率になるように構成した上で、奇数設定内、および偶数設定内では設定が高くなる方が大当たり確率が高くなるように構成してもよい。このように構成することで、設定値が奇数であるか、偶数であるかに応じて遊技性を大きく異ならせることができる。即ち、偶数設定では不利な通常状態が長く続き難いが、潜確状態が長く続き難いため、比較的出玉推移が穏やかになり易い遊技性を実現できる一方で、奇数設定では、不利な通常状態が長く続き易いが、潜確状態が長く続き易いため、ハマりが厳しいが一度潜確状態に移行させてしまえばより多くの賞球の獲得を期待できるという、出玉推移が激しく上下し易くなる、いわば荒波のような遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。また、ホールの営業方針に応じて適切な設定を選択させることができるので、ホールの利便性を向上させることができる。
次に、図269(b)を参照して、本第11実施形態における小当たり乱数11テーブル202mbの詳細について説明する。図269(b)は、本第11実施形態における小当たり乱数11テーブル202mbの規定内容を示した図である。図269(b)に示した通り、本第11実施形態では、小当たりと判定される乱数値(第1当たり乱数カウンタC1の値)として、特別図柄の種別によらず共通の値が対応付けて規定されている。より具体的には、小当たりに対応する乱数値(第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値)の範囲として、936〜58981が対応付けて規定されている。第1当たり乱数カウンタC1の取り得る0〜65535の65535個の乱数値(カウンタ値)のうち、小当たりに対応する乱数値(カウンタ値)の個数が58046個であるので、特別図柄の抽選が実行された場合に抽選結果が小当たりとなる割合は約88.6%(58046/65536)である。
このように、本第11実施形態では、特別図柄の抽選が実行されると、高確率(88.6%の割合)で小当たりに当選するように構成しているので、有利な潜確状態において頻繁に右可変入賞装置1650が開放され、賞球を遊技者に頻繁に獲得させることができる。よって、潜確状態における遊技の興趣を向上させることができるので、潜確状態へと移行することを強く期待して遊技を行わせることができる。また、第2特別図柄の抽選のみならず、第1特別図柄の抽選でも高確率で小当たりに当選するように構成することで、通常状態において故意に若しくは誤って右打ちを行ってしまったこと等により第2特別図柄の抽選が実行されてしまった場合に、第2特別図柄のロング変動を第1特別図柄の小当たりによって強制的に終了させる(破棄する)ことができる。
次に、図270を参照して、本第11実施形態における大当たり種別選択11テーブル202mdの詳細について説明する。図270は、大当たり種別選択11テーブル202mdの規定内容を示した図である。この大当たり種別選択11テーブル202mdは、第7実施形態における大当たり種別選択7テーブル202fdと同様に、大当たり種別を決定するための判定値が特別図柄の種別毎に記憶されているデータテーブルである。
図270に示した通り、本第11実施形態における大当たり種別選択11テーブル202mdには、第1特別図柄(特図1)の大当たり種別として、「大当たりA11」〜「大当たりF11」の6個の大当たり種別が規定されている。一方、第2特別図柄の大当たり種別として、「大当たりG11」〜「大当たりK11」の5個の大当たり種別が規定されている。
図270に示した通り、第1特別図柄(特図1)の大当たり種別としては、第1当たり種別カウンタC2の値「0」に対して、大当たり種別として「大当たりA11」が対応付けて規定されている。この「大当たりA11」は、大当たりのラウンド数が16ラウンドであり、当選時の遊技状態によらず、大当たり終了後の遊技状態が最も有利な潜確状態に設定される(遊技状態によらず時短カウンタ203hの値に0が設定され、確変フラグ203gがオンに設定される)種別の大当たり(16ラウンド(R)確変大当たり)である。この「大当たりA11」は、ラウンド数が最も多い上に、大当たり終了後の遊技状態も最も有利となるため、遊技者にとって最も有利な大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりA11」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が1個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりA11」が決定される割合は1%(1/100)である。
また、図270に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「1〜49」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりB11」が対応付けて規定されている。この「大当たりB11」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後が特別図柄の確変状態に設定される(確変フラグ203gがオンに設定される)種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。なお、通常状態において「大当たりB11」に当選した場合は、時短カウンタ203hの値に65536が設定される一方で、通常状態以外の遊技状態(時短状態、確変状態、および潜確状態)では、時短カウンタ203hの値に0が設定される。
即ち、通常状態において「大当たりB11」に当選すると、比較的有利な確変状態へと移行する。この確変状態では、時短回数が65536に設定されるため、実質的に次の大当たりまで確変状態が継続する。一方、通常状態以外の遊技状態において「大当たりB11」に当選した場合は、時短回数が0に設定されるので、大当たり終了後の遊技状態が最も有利な潜確状態となる。よって、「大当たりB11」は、通常状態において当選した場合、遊技状態の面で比較的有利な大当たり種別となる。一方、通常状態以外の遊技状態において当選した場合、遊技状態の面で最も有利な大当たり種別となる。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりB11」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が49個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりB11」が決定される割合は49%(49/100)である。
また、図270に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「50〜59」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりC11」が対応付けて規定されている。この「大当たりC11」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり当選時の遊技状態によらず、大当たり終了後の遊技状態が比較的有利な確変状態に設定される(時短カウンタ203hの値に65536が設定され、確変フラグ203gがオンに設定される)種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。
即ち、「大当たりC11」に当選すると、当選時の遊技状態によらず、実質的に次の大当たりまで継続する確変状態が設定される。よって、「大当たりC11」は、遊技状態の面で比較的有利な大当たり種別となる。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりC11」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が10個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりC11」が決定される割合は10%(10/100)である。
また、図270に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「60〜64」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりD11」が対応付けて規定されている。この「大当たりD11」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり当選時の遊技状態によらず、大当たり終了後の遊技状態が比較的有利な確変状態に設定される(時短カウンタ203hの値に100が設定され、確変フラグ203gがオンに設定される)種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。なお、「大当たりC11」とは異なり、「大当たりD11」では時短カウンタ203hの値に100が設定されるので、次回の大当たりまで確変状態が継続するとは限らない。即ち、「大当たりD11」が終了してから100回以内の特別図柄の抽選で大当たりとならなかった場合には、時短カウンタ203hの値が0となって最も有利な潜確状態に移行する。よって、「大当たりD11」は、大当たり終了後の遊技状態の面で、「大当たりC11」よりも有利となる大当たり種別である。なお、100回以内の特別図柄の抽選で大当たりになった場合は、「大当たりD11」と全く同一の動作となるため、大当たり終了後の遊技状態の面で、「大当たりC11」よりも有利になり易い大当たり種別とも言い換えることができる。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりD11」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が5個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりD11」が決定される割合は5%(5/100)である。
また、図270に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「65〜84」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりE11」が対応付けて規定されている。この「大当たりE11」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり当選時の遊技状態によらず、大当たり終了後の遊技状態が比較的不利な時短状態に設定される(時短カウンタ203hの値に100が設定され、確変フラグ203gがオフに設定される)種別の大当たり(8ラウンド通常大当たり)である。よって、「大当たりE11」は、大当たり終了後の遊技状態の面で比較的不利となる大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりE11」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が20個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりE11」が決定される割合は20%(20/100)である。
また、図270に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「85〜99」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりF11」が対応付けて規定されている。この「大当たりF11」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後の特別図柄の状態が特別図柄の低確率状態に設定される(確変フラグ203gがオフに設定される)種別の大当たり(8ラウンド通常大当たり)である。なお、通常状態において「大当たりF11」に当選した場合は、時短カウンタ203hの値に100が設定される一方で、通常状態以外の遊技状態において「大当たりF11」に当選した場合は、時短カウンタ203hの値に0が設定される。よって、通常状態以外の遊技状態において「大当たりF11」に当選してしまうと、最も不利な通常状態に移行してしまうため、「大当たりF11」は、大当たり終了後の遊技状態の面で最も不利となる大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりF11」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が15個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりF11」が決定される割合は15%(15/100)である。
一方で、図270に示した通り、第2特別図柄(特図2)の大当たり種別としては、第1当たり種別カウンタC2の値が「0〜4」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりG11」が対応付けて規定されている。この「大当たりG11」は、大当たりのラウンド数が16ラウンドであり、大当たり終了後の特別図柄の状態が特別図柄の確変状態に設定される(確変フラグ203gがオンに設定される)種別の大当たり(16ラウンド確変大当たり)である。なお、通常状態において「大当たりG11」に当選した場合は、時短カウンタ203hの値に65536が設定される一方で、通常状態以外の遊技状態において「大当たりG11」に当選した場合は、時短カウンタ203hの値に0が設定される。よって、通常状態において「大当たりG11」に当選した場合は、実質的に次の大当たりまで継続する確変状態が設定される一方、通常状態以外の遊技状態において「大当たりG11」に当選した場合は、最も有利な潜確状態に設定される。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりG11」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が5個であるので、第2特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりG11」が決定される割合は5%(5/100)である。
また、図270に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「5〜9」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりH11」が対応付けて規定されている。この「大当たりH11」は、大当たりのラウンド数が2ラウンドであり、大当たり終了後の特別図柄の状態が特別図柄の確変状態に設定される(確変フラグ203gがオンに設定される)種別の大当たり(2ラウンド確変大当たり)である。なお、通常状態において「大当たりH11」に当選した場合は、時短カウンタ203hの値に65536が設定される一方で、通常状態以外の遊技状態において「大当たりH11」に当選した場合は、時短カウンタ203hの値に0が設定される。よって、通常状態において「大当たりH11」に当選した場合は、実質的に次の大当たりまで継続する確変状態が設定される一方、通常状態以外の遊技状態において「大当たりH11」に当選した場合は、最も有利な潜確状態に設定される。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりH11」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が5個であるので、第2特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりH11」が決定される割合は5%(5/100)である。
また、図270に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「10〜14」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりI11」が対応付けて規定されている。この「大当たりI11」は、大当たりのラウンド数が2ラウンドであり、大当たり当選時の遊技状態によらず、大当たり終了後の遊技状態が時短回数100回の確変状態に設定される(時短カウンタ203hの値に100が設定され、確変フラグ203gがオンに設定される)種別の大当たり(2ラウンド確変大当たり)である。よって、「大当たりI11」は、大当たり終了後の遊技状態の面で比較的有利な大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりI11」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が5個であるので、第2特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりI11」が決定される割合は5%(5/100)である。
また、図270に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「15〜64」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりJ11」が対応付けて規定されている。この「大当たりJ11」は、大当たりのラウンド数が2ラウンドであり、大当たり当選時の遊技状態によらず、大当たり終了後の遊技状態が、実質的に次回の大当たりまで継続する確変状態に設定される(時短カウンタ203hの値に65536が設定され、確変フラグ203gがオンに設定される)種別の大当たり(2ラウンド確変大当たり)である。よって、「大当たりJ11」は、大当たり終了後の遊技状態の面で「大当たりI11」よりも有利度合いが低い大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりJ11」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が50個であるので、第2特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりJ11」が決定される割合は50%(50/100)である。
また、図270に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「65〜99」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりK11」が対応付けて規定されている。この「大当たりK11」は、大当たりのラウンド数が2ラウンドであり、大当たり当選時の遊技状態によらず、大当たり終了後の遊技状態が、時短回数が100回の時短状態に設定される(時短カウンタ203hの値に100が設定され、確変フラグ203gがオフに設定される)種別の大当たり(2ラウンド通常大当たり)である。よって、「大当たりK11」は、ラウンド数の面でも大当たり終了後の遊技状態の面でも第2特別図柄の大当たり種別の中で最も不利な大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりK11」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が35個であるので、第2特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりK11」が決定される割合は35%(35/100)である。
なお、通常状態において第2特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、潜確状態へと直接移行する大当たり種別が存在しないのは、通常状態において右打ちにより右第2入球口645を狙って遊技球を発射する変則的な遊技方法に対する抑制を図るためである。即ち、通常状態において右打ちを行うと、第2特別図柄のロング変動が実行されて遊技効率が極端に悪化する上に、大当たり終了後の遊技状態の面でも第1特別図柄の大当たりよりも不利になるため、変則的な遊技を行った方が不利になると遊技者に感じさせることができる。よって、変則的な遊技方法に対する抑制を図ることができる。
次に、図271を参照して、本第11実施形態における変動パターン選択11テーブル202meの詳細について説明する。ここで、図示については省略したが、本第11実施形態における変動パターン選択11テーブル202meは、大当たり終了後の通常状態において特別図柄の抽選が実行された場合に変動パターン(変動時間)を決定するために参照される通常用11テーブル202me1と、確変状態および時短状態において特別図柄の抽選が実行された場合に変動パターンを決定するために参照される時短・確変用11テーブル202me2と、潜確状態において特別図柄の抽選が実行された場合に変動パターンを決定するために参照される潜確用11テーブル202me3と、RAMクリア後の通常状態において特別図柄の抽選が実行された場合に変動パターンを決定するために参照されるRAMクリア時用テーブル202me4と、の4種類のデータテーブルで構成されている。
これらのうち、時短・確変用11テーブル202me2の規定内容は、第7実施形態における確変用7テーブル202fe2と同一であるので、ここではその詳細な説明については省略する。まず、図271(a)を参照して、本第11実施形態における変動パターン選択11テーブル202meを構成する潜確用11テーブル202me3の詳細について説明する。図271(a)は、潜確用11テーブル202me3の規定内容を示した図である。
図271(a)に示した通り、第1特別図柄の抽選に対しては、抽選結果によらず、60000msの超ロング変動が対応付けて規定されている。よって、潜確状態において第1特別図柄の抽選が実行された場合には、必ず600秒(10分間)の変動表示が実行される。一方、第2特別図柄の抽選に対しては、抽選結果が当たりの場合、変動種別カウンタCS1の値が「0〜49」の範囲に対して変動時間が2000msの当たりショート変動が対応付けて規定され、変動種別カウンタCS1の値が「50〜198」の範囲に対しては、変動時間が5000msの当たりロング変動が対応付けて規定されている。一方、図271(a)に示した通り、第2特別図柄の抽選結果が外れ(若しくは小当たり)の場合、変動種別カウンタCS1の値が「0〜49」の範囲に対して、変動時間が2000msの外れショート変動が対応付けて規定され、変動種別カウンタCS1の値が「50〜198」の範囲に対して、変動時間が5000msの外れロング変動が対応付けて規定されている。よって、潜確状態において第2特別図柄の抽選が実行されると、短い変動時間(2秒間若しくは5秒間)の変動パターンのみが実行されるため、比較的短い期間で第2特別図柄の小当たり遊技が実行される。よって、潜確状態において短期間により多くの賞球を獲得させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、図271(b)を参照して、RAMクリア時用テーブル202me4の詳細について説明する。このRAMクリア時用テーブル202me4は、上述した通り、RAMクリアスイッチ122を押下しながらパチンコ機10の電源を投入した場合に設定される通常状態(RAMクリア操作後の通常状態)において特別図柄の抽選に基づく変動パターン(変動時間)を決定するために参照されるデータテーブルである。ここで、上述した通り、パチンコ機10の設定変更(低確率状態、および高確率状態における大当たり確率の組み合わせの設定)を行うためには、RAMクリア操作が必須となる。このため、設定変更後、大当たりに当選するまでの間は、必ず、このRAMクリア時用テーブル202me4が参照される。
図271(b)に示した通り、第1特別図柄の抽選結果が当たりの場合、RAMクリア操作後の変動回数によらず、変動種別カウンタCS1の値が「0〜39」の範囲に対して変動時間が20000msの当たりノーマル変動が対応付けて規定され、変動種別カウンタCS1の値が「40〜119」の範囲に対して変動時間が30000msの当たりスーパー変動が対応付けて規定され、変動種別カウンタCS1の値が「120〜198」の範囲に対しては、変動時間が40000msの当たりスペシャル変動が対応付けて規定されている。
一方、抽選結果が外れの場合で、且つ、RAMクリア操作後の変動回数が50の倍数である場合は、変動種別カウンタCS1の値によらず、変動時間が25000秒の外れ特殊リーチ変動が対応付けて規定されている。この外れ特殊リーチ変動は、RAMクリア操作後の通常状態でのみ決定され得る変動種別である。音声ランプ制御装置113は、この外れ特殊リーチ変動を示す変動パターンコマンドを受信すると、当該外れ特殊リーチ変動の実行中における演出態様(変動パターン演出)として、設定示唆演出を実行するように構成されている。即ち、RAMクリア操作後(設定変更後)、1度も大当たりに当選していないことを条件として、特別図柄の抽選が50回実行される毎に設定示唆演出を実行することができる。よって、設定示唆演出の内容によって現在遊技を行っているパチンコ機10の設定を推測したいと考える遊技者に対して、少なくとも50回以上、特別図柄の抽選で連続して外れになって欲しいと願わせる斬新な遊技性を提供することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。また、電源投入後に50回以上特別図柄の抽選を実行しても設定示唆演出が発生しなかった場合には、RAMクリア操作が行われていない(即ち、設定が変更されていない)と遊技者に確信させることができる。よって、遊技を行っているパチンコ機10の前日の結果が良い(実際の遊技回数(特別図柄の抽選回数)と、大当たり回数と、から算出される大当たり確率が高い結果に終わっている)場合には、前日以前に大当たり確率が良い設定(高設定)に設定され、本日まで当該良い設定のまま変更されていないのではないか、と遊技者に予測させることができる。一方、逆に、遊技を行っているパチンコ機10の前日の結果が悪い(実際の遊技回数(特別図柄の抽選回数)と、大当たり回数と、から算出される大当たり確率が低い結果に終わっている)場合には、前日以前に大当たり確率が悪い設定(低設定)に設定され、本日まで当該悪い設定のまま変更されていないのではないか、と遊技者に予測させることができる。このように、設定示唆演出の実行有無により、設定変更の有無や設定値を推測させる遊技性を実現することができるので、遊技者の有利に対する興趣をより向上させることができる。
これに対し、図271(b)に示した通り、抽選結果が外れの場合で、且つ、RAMクリア操作後の変動回数が50の倍数以外である場合は、変動種別カウンタCS1の値が「0〜70」の範囲に対して変動時間が8000msの短外れが対応付けて規定され、変動種別カウンタCS1の値が「71〜130」の範囲に対して変動時間が12000msの長外れが対応付けて規定され、変動種別カウンタCS1の値が「131〜170」の範囲に対して変動時間が20000msの外れノーマル変動が対応付けて規定され、変動種別カウンタCS1の値が「171〜198」の範囲に対して変動時間が30000msの外れスーパー変動が対応付けて規定されている。つまり、変動回数が50の倍数以外の回数において第1特別図柄の抽選で外れになった場合は、外れ特殊リーチ変動が選択されないように構成されている。このように、外れ特殊リーチ変動が実行されるタイミング(即ち、設定示唆演出の実行タイミング)を50の倍数の変動回数に限定することにより、変動回数が50の倍数となるまで遊技を継続しようという目的意識を遊技者に抱かせることができる。よって、当日1度も大当たりに当選していないパチンコ機10の稼働率を向上させることができる。
また、図271(b)に示した通り、第2特別図柄の抽選結果が当たりの場合、RAMクリア操作後の変動回数、および変動種別カウンタCS1の値によらず、変動時間が600000msの当たりロング変動が対応付けて規定されている。一方、第2特別図柄の抽選結果が外れの場合、RAMクリア操作後の変動回数、および変動種別カウンタCS1の値によらず、変動時間が600000msの外れロング変動が対応付けて規定されている。即ち、RAMクリア操作後の通常状態において第2特別図柄の抽選が実行されると、いかなる状況下においても、600000msという極めて長い変動時間が設定される。よって、通常状態において右打ちにより遊技を行った場合の遊技効率を極めて悪化させることができる上に、外れになっても外れ特殊リーチ変動が選択されない(設定示唆演出が実行されない)ため、遊技者にとって極めて不利となる。従って、通常状態において右打ちを行う変則的な遊技方法に対する抑制を図ることができる。
なお、通常用テーブル202me1に関しては、RAMクリア時用テーブル202me4に対して、第1特別図柄の抽選で外れとなった場合に、変動回数が50の倍数であっても外れ特殊リーチ変動が選択されない(50の倍数以外の変動回数における変動パターンが選択される)ように構成されている点でのみ相違しており、その他の規定内容についてはRAMクリア時用テーブル202me4と同一であるため、その詳細な説明については省略する。
次に、図272を参照して、本第11実施形態における変動パターンシナリオテーブル202mfの詳細について説明する。この変動パターンシナリオテーブル202mfは、上述した通り、変動パターン11テーブル202meに規定されている4つの変動パターンテーブル(通常用11テーブル202me1、時短・確変用11テーブル202me2、潜確用11テーブル202me3、RAMクリア時テーブル202me4)のうちいずれの変動パターンテーブルを参照して変動パターン(変動時間)を選択するのかを決定するために参照されるデータテーブルである。
図272に示した通り、本第11実施形態における変動パターンシナリオテーブル202mfには、前回の大当たり終了後の遊技状態、前回の大当たり種別、および大当たり終了後の特別図柄の抽選回数(変動回数)に対応付けて、変動パターンを選択するために参照する変動パターンテーブルが規定されている。より具体的には、図272に示した通り、前回の大当たり終了後の遊技状態が潜確状態で、且つ、前回の大当たり種別が大当たりA11,B11,G11,H11に対しては、大当たり終了後の特別図柄の抽選回数(変動回数)によらず、潜確用11テーブル202me3(図271(a)参照)が参照されて変動パターン(変動時間)が決定される変動パターンシナリオが対応付けて規定されている。このため、大当たりA11,B11,G11,H11に当選すると、次に大当たりとなるまで、右打ちを行うことによって第2特別図柄の抽選が頻繁に実行され、第2特別図柄の小当たりに当選して賞球を得る機会も頻繁に与えられる有利な遊技状態を形成する。
また、図272に示した通り、前回の大当たり終了後の遊技状態が確変状態で、且つ、前回の大当たり種別が大当たりD11,I11に対しては、大当たり終了後100回以内の特別図柄の抽選回数の場合に時短・確変用11テーブル202me2が参照され、101回以降の特別図柄の抽選回数の場合に潜確用11テーブル202me3が参照される変動パターンシナリオが対応付けて規定されている。このため、大当たりD11,I11に当選して大当たり終了後の遊技状態が確変状態に設定されると、大当たり終了後特別図柄の抽選が100回終了するまでは右打ちにより第1特別図柄の抽選が頻繁に実行される(第2特別図柄の抽選が実行された場合に必ずロング変動が設定される)一方で、101回以降は第2特別図柄の抽選が頻繁に実行され、第2特別図柄の小当たりに当選して賞球を得る機会も頻繁に与えられる有利な遊技状態を形成する。よって、確変状態において大当たりに当選せずに101回以上抽選が実行されることを期待して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
また、図272に示した通り、前回の大当たり終了後の遊技状態が確変状態で、且つ、前回の大当たり種別が大当たりD11,I11以外(即ち、大当たりB11,C11,G11,H11,J11のいずれか)である場合に対しては、大当たり終了後の特別図柄の抽選回数によらず、時短・確変用11テーブル202me2が参照される変動パターンシナリオが対応付けて規定されている。よって、大当たりB11,C11,G11,H11,J11に当選して確変状態が設定された場合には、次に大当たりとなるまで持ち球を減らさずに遊技を行うことができる比較的有利な遊技状態を形成する。
また、図272に示した通り、前回の大当たり終了後の遊技状態が通常状態で、且つ、前回の大当たり種別が大当たりF11である場合に対しては、大当たり終了後の特別図柄の抽選回数によらず、通常用11テーブル202me1が参照される変動パターンシナリオが対応付けて規定されている。このため、左打ちにより中央第1入球口64cを狙って遊技を行わなければ遊技効率が著しく悪化する遊技者にとって不利な遊技状態を形成する。
また、図272に示した通り、前回の大当たり終了後の遊技状態が時短状態で、且つ、前回の大当たり種別が大当たりE11,F11,K11のいずれかである場合には、大当たり終了後100回以内の特別図柄の抽選回数の場合に時短・確変用11テーブル202me2が参照され、101回以降の特別図柄の抽選回数の場合に通常用11テーブル202me1が参照される変動パターンシナリオが対応付けて規定されている。
また、図272に示した通り、RAMクリア後の通常状態に対しては、RAMクリア後の特別図柄の抽選回数によらず、RAMクリア時用テーブル202me4が参照される変動パターンシナリオが対応付けて規定されている。このため、RAMクリア後の通常状態においては、特別図柄の抽選回数が50の倍数となる毎に外れ特殊リーチ変動が選択されて設定示唆演出が実行される。よって、設定示唆演出の内容によって現在遊技を行っているパチンコ機10の設定を推測したいと考える遊技者に対して、少なくとも50回以上、特別図柄の抽選で連続して外れになって欲しいと願わせる斬新な遊技性を提供することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
次に、図268(b)を参照して、本第11実施形態における主制御装置110内に設けられているRAM203の詳細について説明する。図268(b)は、本第11実施形態におけるRAM203の構成を示すブロック図である。図268(b)に示した通り、本第11実施形態におけるRAM203は、上述した第7実施形態におけるRAM203の構成(図173参照)に対して、第2特別図柄保留球格納エリア203dbと、第2特別図柄保留球数カウンタ203ddと、設定値格納エリア203maと、当選時状態格納エリア203mbと、特図1大当たりフラグ203mcと、特図2大当たりフラグ203mdと、特図1小当たりフラグ203meと、特図2小当たりフラグ203mfと、が追加されている点で相違している。また、特図1仮停止フラグ203dhと、特図1減算フラグ203dkと、特図2減算フラグ203dlと、時短終了待機フラグ203dmと、が削除されている点でも相違している。
第2特別図柄保留球格納エリア203dbは、第1特別図柄保留球格納エリア203daに対して、第2特別図柄に対応する記憶エリアであることのみ相違する。より具体的には、右第2入球口645への入球タイミングに合わせて、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、小当たり種別カウンタC5、及び変動種別カウンタCS1の各値が取得され、その取得されたデータが、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番に記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い入賞に対応するデータが記憶され、保留第1エリアには、時間的に最も古い入賞に対応するデータが記憶される。なお、4つの保留エリアの全てにデータが記憶されている場合には、新たに何も記憶されない。
その後、主制御装置110において、特別図柄の抽選が行われる場合には、第2特別図柄保留球格納エリア203dbの保留第1エリアに記憶されている各カウンタC1〜C3の各値が、実行エリアへシフトされ(移動させられ)、その実行エリアに記憶された各カウンタ値に基づいて、特別図柄の抽選などの判定が行われる。尚、保留第1エリアから実行エリアへデータをシフトすると、保留第1エリアが空き状態となる。そこで、他の保留エリア(保留第2エリア〜保留第4エリア)に記憶されている入賞のデータを、エリア番号の1小さい保留エリア(保留第1エリア〜保留第3エリア)に詰めるシフト処理が行われる。
第2特別図柄保留球数カウンタ203ddは、右第2入球口645に入賞したことに基づく保留球をカウントするカウンタであり、第1特別図柄の保留球をカウントするための第1特別図柄保留球数カウンタ203daと同様の機能を有する。即ち、第2特別図柄の保留球を上限値(4)までカウントすることが可能なカウンタである。
設定値格納エリア203maは、パチンコ機10の設定値に対応するデータを格納しておくための記憶領域である。より具体的には、設定値格納エリア203maにデータとして「00H」が格納されていれば、設定値「1」が設定されていることを示し、データとして「01H」が格納されていれば、設定値「2」が設定されていることを示し、データとして「02H」が格納されていれば、設定値「3」が設定されていることを示し、データとして「03H」が格納されていれば、設定値「4」が設定されていることを示し、データとして「04H」が格納されていれば、設定値「5」が設定されていることを示し、データとして「05H」が格納されていれば、設定値「6」が設定されていることを示す。特別図柄の抽選を実行する際は、この設定値格納エリア203maのデータを読み出して、その読み出したデータが示す設定値に対応する抽選確率で特別図柄の抽選(大当たり抽選)を実行する。即ち、第1当たり乱数11テーブル202ma(図269(a)参照)のうち、設定値格納エリア203maのデータが示す設定値に対応する乱数値の範囲と、実行エリアに格納されている第1当たり乱数カウンタC1の値とを比較することにより特別図柄の抽選を実行する(図278のS492,S493、図285のS1081,S1082参照)。なお、設定値格納エリア203maの値は、初期値が「00H」に設定されており、設定変更状態において設定スイッチ110cが押下(操作)される毎に、「01H」→「02H」→・・・→「05H」と「01H」ずつ値が更新され、データが「05H」の状態で更に設定スイッチ110cが押下されると、データが「01H」に更新される。なお、RAMクリアスイッチ122の押下を伴って電源が投入されると、RAM203のデータは全て書きりにリセット(クリア)される。よって、単にRAMクリア操作のみを行った場合、設定値格納エリア203maの値も初期値である「01H」にリセットされる。即ち、設定変更動作を実行せずに、単にRAMクリア動作のみを行ったとしても、設定1には変更することができる。これにより、ホールの利便性を向上させることができる。
なお、本第11実施形態では、RAMクリアスイッチ122に対する押下(RAMクリア操作)を伴う電源投入が行われた場合に、RAM203のデータが全てクリアされるように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、設定値格納エリア203maのデータのみ、RAMクリア操作が行われた場合でも保持されるように構成してもよい。即ち、設定変更状態において設定スイッチ110cが操作(押下)されない限り、設定値格納エリア203maのデータが更新(変更)されないように構成してもよい。このように構成することで、設定値は変更せずにRAM203のデータをリセットしたいとホール側が希望した場合(例えば、最も有利な潜確状態のままホールの営業時間が終了してしまい、リセットしなければ翌営業日の営業開始時にも最も有利な状態のままとなってしまう場合等)に、容易にその希望を叶えることができるので、ホールの利便性を向上させることができる。
当選時状態格納エリア203mbは、大当たりに当選した時点における遊技状態を示す情報を格納するための記憶領域である。具体的には、大当たりに当選した時点の遊技状態が通常状態であれば(時短カウンタ203hの値が0で、確変フラグ203faがオフであれば)、この当選時状態格納エリア203mbに、通常状態を示す情報として「00H」が格納される。一方、大当たりに当選した時点の遊技状態が時短状態であれば(時短カウンタ203hの値が1以上で、確変フラグ203faがオフであれば)、この当選時状態格納エリア203mbに、時短状態を示す情報として「01H」が格納される。また、大当たりに当選した時点の遊技状態が確変状態であれば(時短カウンタ203hの値が1以上で、確変フラグ203faがオンであれば)、この当選時状態格納エリア203mbに、確変状態を示す情報として「02H」が格納される。また、大当たりに当選した時点の遊技状態が潜確状態であれば(時短カウンタ203hの値が0で、確変フラグ203faがオンであれば)、この当選時状態格納エリア203jに、潜確状態を示す情報として「03H」が格納される。この当選時状態格納エリア203mbに格納された情報は、大当たりの終了時まで保持され、大当たりが終了した後の遊技状態を設定する際に参照される(図292のS1991参照)。
特図1大当たりフラグ203mcは、中央第1入球口64c、若しくは右第1入球口164rに遊技球が入球したことに基づいて取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が、変動開始時に大当たり判定値に一致すると判定された場合に、オンに設定されるフラグである(図278のS459参照)。この特図1大当たりフラグ203mcは、大当たり若しくは第2特別図柄の小当たりに対応する停止図柄の表示を設定する際にオフに設定される(図282のS10855、図288のS1594、図289のS11608参照)。
この特図1大当たりフラグ203mcがオンの状態で、第1特別図柄の変動表示の変動時間が終了すると、第2特別図柄を外れ図柄で強制停止させる処理が実行される(図282のS854参照)。これにより、第1特別図柄と第2特別図柄とで、一方の大当たりの実行中に他方が大当たり又は小当たりとなってしまう不具合を防止できる。
特図2大当たりフラグ203mdは、右第2入球口645に入球したことに基づいて取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が、変動開始時に大当たり判定値に一致すると判定された場合に、オンに設定されるフラグである(図285のS1059参照)。この特図2大当たりフラグ203mdは、大当たり若しくは第1特別図柄の小当たりに対応する停止図柄の表示を設定する際にオフに設定される(図282のS10855、図288のS1594、図289のS11608参照)。
この特図2大当たりフラグ203mdがオンの状態で、第2特別図柄の変動表示の変動時間が終了すると、第1特別図柄を外れ図柄で強制停止させる処理が実行される(図288のS1554参照)。これにより、第1特別図柄と第2特別図柄とで、一方の大当たりの実行中に他方が大当たり又は小当たりとなってしまう不具合を防止できる。
特図1小当たりフラグ203meは、中央第1入球口64c若しくは右第1入球口164rに遊技球が入球したことに基づいて取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が、変動開始時に小当たり判定値に一致すると判定された場合に、オンに設定されるフラグである(図279のS10481参照)。この特図1小当たりフラグ203meは、小当たり若しくは第2特別図柄の大当たりに対応する停止図柄の表示を設定する際にオフに設定される(図283のS3009、図288のS1594、図289のS11608参照)。この特図1小当たりフラグ203meがオンの状態で、第1特別図柄の変動表示の変動時間が終了すると、第2特別図柄を外れ図柄で強制停止させる処理が実行される(図283のS3006参照)。これにより、第1特別図柄の小当たりを実行中に、第2特別図柄の抽選で大当たり若しくは小当たりとなり、小当たり中に大当たり若しくは小当たりが重複して開始されてしまう不具合が発生してしまうことを防止(抑制)することができる。
特図2小当たりフラグ203mfは、は右第2入球口645に遊技球が入球したことに基づいて取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が、変動開始時に小当たり判定値に一致すると判定された場合に、オンに設定されるフラグである(図286のS1332参照)。この特図2小当たりフラグ203mfは、小当たり若しくは第1特別図柄の大当たりに対応する停止図柄の表示を設定する際にオフに設定される(図282のS10855、図283のS3009、図289のS11608参照)。この特図2小当たりフラグ203mfがオンの状態で、第2特別図柄の変動表示の変動時間が終了すると、第1特別図柄を外れ図柄で強制停止させる処理が実行される(図289のS11605参照)。これにより、第2特別図柄の小当たりを実行中に、第2特別図柄の抽選で大当たり若しくは小当たりとなり、小当たり中に大当たり若しくは小当たりが重複して開始されてしまう不具合が発生してしまうことを防止(抑制)することができる。
次に、ROM202に規定された各種テーブルと、RAM203に設けられた各種フラグおよびカウンタに基づいて制御を行うことにより実現される、本第11実施形態におけるパチンコ機10の状態移行の方法について、図273を参照して説明する。図273は、本第11実施形態におけるパチンコ機10の状態移行の方法を示した図である。ここで、上述した通り、本第11実施形態のパチンコ機10には、大別して4つの遊技状態が設けられている。即ち、通常状態(特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の通常状態)と、時短状態(特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の時短状態)と、確変状態(特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の時短状態)と、潜確状態(特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の通常状態)と、の4つの遊技状態が設けられている。以下では、説明の簡略化のため、最も不利な通常状態のことを通常モードと称し、通常状態(通常モード)に次いで有利度合いが低いが、持ち球をほとんど減らさずに遊技を行うことができる時短状態のことを引き戻しモードと称し、次の大当たりまで持ち球をほとんど減らさずに遊技を行うことができる比較的有利度合いが高い確変状態のことを連荘モードAと称し、次に大当たりとなるまで小当たりに頻繁に当選して持ち球を増加させ続けることができる最も有利な潜確状態のことを連荘モードBと称する。図273においては、通常モードを上部左側に、引き戻しモードを上部右側に、連荘モードAを下部左側側に、連荘モードBを下部右側に、それぞれ図示している。
図273の上部左側に示した通り、通常モードから他の状態へは、大当たりとなった場合に移行する可能性がある。具体的には、図273の上部に示した通り、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として1%の割合で決定される大当たりA11が選択(決定)された場合には、大当たり終了後に連荘モードBへと移行する。また、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として64%の割合で決定される大当たりB11〜D11のいずれかが選択(決定)された場合には、大当たり終了後に比較的有利な連荘モードAへと移行する。一方、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として35%の割合で決定される大当たりE11,F11のいずれかが選択(決定)された場合には、大当たり終了後に比較的有利度合いが低い引き戻しモードへと移行する。このため、通常モードにおいて大当たりに当選した場合には、連荘モードA,Bのどちらかへ移行することを期待して遊技を行わせることができる。なお、上述した通り、本第11実施形態では、設定に応じて大当たり確率が異なるように構成されており、設定が高いほど(高設定ほど)大当たり確率も高くなるように構成されている。このため、高設定ほど不利な通常モードにおいて早期に大当たりに当選する可能性が高まる。即ち、高設定ほど不利な通常モードにおいて大当たりに当選しない期間が長くなり難くなる(ハマり難くなる)。上述した通り、通常モードにおいて大当たりに当選すれば、必ず通常モードに比較して有利度合いが高い他のモードに移行するので、通常モードにおいては大当たり確率が高い高設定の方が、低設定に比較して有利度合いが高くなる。
また、図273の上部右側に示した通り、引き戻しモードから他の状態へは、大当たりとなった場合、および規定の時短回数を経過させた場合に移行する可能性がある。具体的には、図273の上部右側に示した通り、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として50%の割合で決定される大当たりA11,B11のどちらかが選択(決定)された場合には、大当たり終了後に最も有利な連荘モードBへと移行する。また、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として15%の割合で決定される大当たりC11,D11のどちらかが選択(決定)された場合には、大当たり終了後に比較的有利な連荘モードAへと移行する。また、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として15%の割合で決定される大当たりF11が選択(決定)された場合、および引き戻しモードが設定されてから規定の時短回数(100回)が経過した場合には、遊技者にとって不利な通常モードへと移行する。これに対し、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として20%の割合で決定される大当たりE11が選択(決定)された場合には、大当たり終了後に再度、比較的有利度合いが低い引き戻しモードが設定される(引き戻しモードをループする)。よって、引き戻しモードにおいては、大当たりに当選した場合に最も有利な連荘モードBが設定される割合が通常モードに比べて大幅に高くなる(1%→50%)ので、大当たりに当選した場合に、連荘モードBへと移行することをより強く期待させることができる。なお、上述した通り、本第11実施形態では、設定が高くなるほど大当たり確率が高くなるので、規定の時短回数(100回)の間に大当たりに当選する可能性も設定が高くなるほど高くなる。つまり、設定が高い程、時短回数内で再度大当たりに当選して(大当たりを引き戻して)最も有利な連荘モードBへと移行する可能性が高くなる一方、設定が低いほど、時短回数内に大当たりに当選することなく不利な通常モードへと移行する可能性が高くなる。よって、引き戻しモードにおいても、通常モードと同様に大当たり確率が高い高設定の方が、低設定に比較して有利度合いが高くなる。
また、図273の下部左側に示した通り、連荘モードAから他の状態へは、大当たりとなった場合、および規定の時短回数を経過させた場合に移行する可能性がある。具体的には、図273の下部左側に示した通り、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として50%の割合で決定される大当たりA11,B11が選択(決定)された場合、および連荘モードAにおいて設定された時短回数が経過した場合には、遊技者にとって最も有利な連荘モードBへと移行する。また、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として20%の割合で決定される大当たりE11が選択(決定)された場合、大当たり終了後の遊技状態が比較的有利度合いの低い引き戻しモードに設定される。更に、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として15%の割合で決定される大当たりF11が選択(決定)された場合、大当たり終了後の遊技状態が遊技者に最も不利な通常モードに設定される。これらに対し、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として15%の割合で決定される大当たりC11,D11が決定された場合には、大当たり終了後に再度、連荘モードAが設定される。よって、連荘モードAにおいては、大当たり確率が高くなる上に、大当たり当選時に有利な連荘モードBへと移行する割合も引き戻しモードと同様に高くなっている(50%になっている)ため、遊技者にとって有利な遊技状態を形成する。ここで、上述した通り、本第11実施形態では、特別図柄の高確率(確変)状態においても、設定が高くなるほど大当たり確率が高くなる。よって、設定が高い程早期に大当たりに当選し易くなるので、連荘モードAにおける時短回数として100回が設定された場合には、設定が低い方が特別図柄の抽選で、100回連続で外れとなる可能性が高くなるため、より有利な連荘モードBへと移行し易くなる。即ち、設定が低いほど有利度合いが高くなるという斬新な遊技性を実現することができる。なお、連荘モードAは、実質的に次回の大当たりまで続く時短回数(65536回)が設定される可能性の方が高いが、次回の大当たりまで継続する場合は、大当たり確率が有利度合いに与える影響は比較的少なくなる。確変状態が継続している間は、右第1入球口164rへと遊技球が入球し易くなるため、持ち球をほとんど減らさずに遊技を行うことができるからである。
また、図273の下部右側に示した通り、連荘モードBから他の状態へは、大当たりとなった場合にのみ移行する可能性がある。具体的には、図273の下部右側に示した通り、第2特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として55%の割合で決定される大当たりI11,J11が選択(決定)された場合には、大当たり終了後に遊技者に比較的有利な連荘モードAへと移行する。また、第2特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として35%の割合で決定される大当たりK11が決定された場合には、大当たり終了後に有利度合いの低い引き戻しモードが設定される。これらに対し、第2特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として10%の割合で決定される大当たりG11,H11が選択(決定)された場合には、大当たり終了後の遊技状態が再度、最も有利な連荘モードBに設定される(連荘モードBをループする)。このように、連荘モードBにおいては、連荘モードに滞在している間に第2特別図柄の小当たりによる賞球を獲得できる上に、大当たりになった場合に、最も不利な通常モードへと移行する可能性がないため、遊技者にとって非常に有利となる。ここで、上述した通り、本第11実施形態では、設定が高くなるほど大当たり確率も高くなるため、遊技者にとって有利な連荘モードBが早期に終了し易くなる(少ない抽選回数で大当たりに当選し易くなる)。連荘モードBは、実質的に次回の大当たりまで継続し、且つ、連荘モードBが継続している間は小当たりによる賞球を頻繁に獲得することが可能となるため、大当たりに当選しない方がより多くの賞球の獲得を期待できる。よって、大当たりに当選し難い(大当たり確率が低い)低設定の方が、連荘モードBへと移行した場合に獲得できる賞球数の期待値が高設定よりも高くなるので、最も有利な遊技状態において低設定の方が有利になるという斬新な遊技性を実現することができる。言い換えれば、連荘モードBにおいては、当たりに当選し易くなるほど有利度合いが低くなるという極めて特殊な遊技性を実現できるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
次に、図274を参照して、本第11実施形態における音声ランプ制御装置113内に設けられているROM222の詳細について説明する。図274に示した通り、本第11実施形態におけるROM222は、上述した第7実施形態(および第1実施形態)のRM222の構成(図30(a)参照)に対して、設定示唆演出選択テーブル222maが追加されている点でのみ相違している。設定示唆演出選択テーブル222maは、主制御装置110から変動パターンコマンドにより変動種別として外れ特殊リーチ変動が通知された場合に、当該外れ特殊リーチ変動の実行期間中に実行する設定示唆演出の演出態様を選択するために参照されるデータテーブルである。
この設定示唆演出選択テーブル222maの詳細について、図275を参照して説明する。図275は、設定示唆演出選択テーブル222maの規定内容を示した図である。図275に示した通り、本第11実施形態における設定示唆演出選択テーブル222maには、設定値毎に、演出カウンタ223fの値と、演出態様とが対応付けて規定されている。具体的には、図275に示した通り、1図柄リーチの演出態様に対しては、設定1の場合、演出カウンタ223fの値の範囲として「0〜9」の10個のカウンタ値が対応付けて規定され、設定2〜6の場合、演出カウンタ223fの値の範囲として「0〜2」の3個のカウンタ値が対応付けて規定されている。このため、設定1において外れ特殊リーチ変動が通知された場合(設定変更後の変動回数が50の倍数になった場合)に1図柄リーチの変動パターン演出が選択される割合は10%(10/100)である一方、設定1以外の設定において外れ特殊リーチ変動が通知された場合に1図柄リーチの変動パターン演出が選択される割合は3%である。このため、設定変更後の変動回数が50の倍数において1図柄リーチが実行された場合には、最低設定である1の可能性が比較的高くなる。
また、図275に示した通り、2図柄リーチの演出態様に対しては、設定1の場合、演出カウンタ223fの値として「10〜12」の3個のカウンタ値が対応付けて規定され、設定2の場合、演出カウンタ223fの値として「3〜12」の10個のカウンタ値が対応付けて規定され、設定3〜6の場合、「3〜5」の3個のカウンタ値が対応付けて規定されている。よって、設定1において外れ特殊変動が通知された場合に2図柄リーチの変動パターン演出が選択される割合は1%(1/100)であり、設定2において外れ特殊変動が通知された場合に2図柄リーチの変動パターン演出が選択される割合は10%(10/100)であり、設定3〜6において外れ特殊変動が通知された場合に2図柄リーチの変動パターン演出が選択される割合は3%(3/100)である。このため、設定変更後の変動回数が50の倍数において2図柄リーチが実行された場合には、設定2の可能性が比較的高くなる。
また、図275に示した通り、3図柄リーチの演出態様に対しては、設定1,2の場合、演出カウンタ223fの値として「13〜15」の3個のカウンタ値が対応付けて規定され、設定3の場合、演出カウンタ223fの値として「6〜20」の15個のカウンタ値が対応付けて規定され、設定4〜6の場合、「6〜8」の3個のカウンタ値が対応付けて規定されている。よって、設定1,2,4〜6において外れ特殊変動が通知された場合に3図柄リーチの変動パターン演出が選択される割合は3%(3/100)である一方で、設定3において外れ特殊変動が通知された場合に3図柄リーチの変動パターン演出が選択される割合は15%(15/100)である。このため、設定変更後の変動回数が50の倍数において3図柄リーチが実行された場合には、設定3の可能性が比較的高くなる。
また、図275に示した通り、4図柄リーチの演出態様に対しては、設定1,2の場合、演出カウンタ223fの値として「16〜18」の3個のカウンタ値が対応付けて規定され、設定3の場合、演出カウンタ223fの値として「21〜23」の3個のカウンタ値が対応付けて規定され、設定4の場合、「9〜23」の15個のカウンタ値が対応付けて規定され、設定5,6の場合、「9〜15」の7個のカウンタ値が対応付けて規定されている。よって、設定1〜3において外れ特殊変動が通知された場合に4図柄リーチの変動パターン演出が選択される割合は3%(3/100)であり、設定4において外れ特殊変動が通知された場合に4図柄リーチの変動パターン演出が選択される割合は15%(15/100)であり、設定5,6において外れ特殊変動が通知された場合に4図柄リーチの変動パターン演出が選択される割合は7%(7/100)である。このため、設定変更後の変動回数が50の倍数において4図柄リーチが実行された場合には、設定4の可能性が比較的高くなる上に、設定5や6の期待をも遊技者に抱かせることができる。
また、図275に示した通り、5図柄リーチの演出態様に対しては、設定1,2の場合、演出カウンタ223fの値として「19〜21」の3個のカウンタ値が対応付けて規定され、設定3,4の場合、演出カウンタ223fの値として「23〜26」の3個のカウンタ値が対応付けて規定され、設定5の場合、「15〜29」の15個のカウンタ値が対応付けて規定され、設定6の場合、「16〜22」の7個のカウンタ値が対応付けて規定されている。よって、設定1〜4において外れ特殊変動が通知された場合に5図柄リーチの変動パターン演出が選択される割合は3%(3/100)であり、設定5において外れ特殊変動が通知された場合に5図柄リーチの変動パターン演出が選択される割合は15%(15/100)であり、設定6において外れ特殊変動が通知された場合に5図柄リーチの変動パターン演出が選択される割合は7%(7/100)である。このため、設定変更後の変動回数が50の倍数において5図柄リーチが実行された場合には、設定5の可能性が比較的高くなる上に、設定6の期待をも遊技者に抱かせることができる。
また、図275に示した通り、6図柄リーチの演出態様に対しては、設定1,2の場合、演出カウンタ223fの値として「22〜24」の3個のカウンタ値が対応付けて規定され、設定3,4の場合、演出カウンタ223fの値として「27〜29」の3個のカウンタ値が対応付けて規定され、設定5の場合、「30〜32」の3個のカウンタ値が対応付けて規定され、設定6の場合、「23〜38」の15個のカウンタ値が対応付けて規定されている。よって、設定1〜5において外れ特殊変動が通知された場合に6図柄リーチの変動パターン演出が選択される割合は3%(3/100)であり、設定6において外れ特殊変動が通知された場合に6図柄リーチの変動パターン演出が選択される割合は15%(15/100)である。このため、設定変更後の変動回数が50の倍数において6図柄リーチが実行された場合には、設定6の可能性が比較的高くなる。
また、図275に示した通り、8図柄リーチの演出態様に対しては、設定1,2の場合、演出カウンタ223fの値として「25〜99」の75個のカウンタ値が対応付けて規定され、設定3,4の場合、演出カウンタ223fの値として「30〜99」の70個のカウンタ値が対応付けて規定され、設定5の場合、「33〜99」の67個のカウンタ値が対応付けて規定され、設定6の場合、「39〜96」の57個のカウンタ値が対応付けて規定されている。よって、設定1,2において外れ特殊変動が通知された場合に8図柄リーチの変動パターン演出が選択される割合は75%(75/100)であり、設定3,4において外れ特殊変動が通知された場合に8図柄リーチの変動パターン演出が選択される割合は70%(70/100)であり、設定5において外れ特殊変動が通知された場合に8図柄リーチの変動パターン演出が選択される割合は67%(67/100)であり、設定6において外れ特殊変動が通知された場合に8図柄リーチの変動パターン演出が選択される割合は57%である。よって、設定が低くなるほど8図柄リーチの変動パターン演出が選択され易くなるので、設定変更後の変動回数が50の倍数において8図柄リーチが実行された場合には、低設定の可能性が比較的高くなる。
また、図275に示した通り、9図柄リーチの演出態様に対しては、設定6の場合、演出カウンタ223fの値として「97〜99」の3個のカウンタ値が対応付けて規定されている一方で、他の設定の場合、演出カウンタ223fの値が対応付けられていない。よって、設定変更後の変動回数が50の倍数において9図柄リーチが実行されると、最高設定である設定6が確定する。
このように、本第11実施形態では、設定変更後の変動回数が50の倍数となる毎に、内容から設定を推測することが可能な(設定値毎に各演出態様の選択率が異なる)設定示唆演出を実行するように構成している。これにより、電源投入後の変動回数が50の倍数となるまで遊技を継続しようと遊技者に思わせることができるので、電源投入後大当たりに当選するまでの間におけるパチンコ機10の稼働率を向上させることができる。
<第11実施形態における主制御装置の制御処理について>
次に、図276から図292を参照して、本第11実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される各種制御処理について説明する。まず、図276を参照して、特別図柄変動処理11(図276,S121)の詳細について説明する。この特別図柄変動処理11(図276,S121)は、上述した第7実施形態(および第4実施形態)の特別図柄変動処理4(図119,S151)に代えて実行され、第7実施形態(および第4実施形態)における特別図柄変動処理4(図119参照)と同様に、第1図柄表示装置37a,37bにおける表示設定を行うための処理である。
この特別図柄変動処理11(図276,S121)のうち、S251,S254,S259およびS262の各処理では、それぞれ第7実施形態(および第4実施形態)における特別図柄変動処理4(図119,S151)のS251,S254,S259およびS262の各処理と同一の処理が実行される。
また、図276に示した通り、本第11実施形態における特別図柄変動処理11(S121)では、S254の処理において、第1特別図柄の変動表示中である(特図1変動時間カウンタ203diの値が0よりも大きい)と判別した場合には(S254:Yes)、特図1変動時間カウンタ203diの値を減算して更新し(S291)、第1図柄表示装置の第1特別図柄の表示を更新する(S292)。次に、S291の処理にて更新された特図1変動時間カウンタ203diの値が0であるかを判別し(S256)、特図1変動時間カウンタ203diが0であると判別した場合は(S256:Yes)、第1特別図柄の停止表示を設定するための第1特別図柄変動停止処理11を実行して(S293)、S259の処理へ移行する。この第1特別図柄変動停止処理11(S293)の詳細については、図282および図283を参照して後述する。また、S256の処理にて特図1変動時間カウンタ203diが0ではないと判別した場合は(S256:No)、S293の処理をスキップしてS259の処理へ移行する。
一方、S254の処理において特図1変動時間カウンタ203diが0よりも大きくない(0である)と判別した場合は(S254:No)、第1特別図柄が変動表示中ではないことを意味するため、次に、第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1特別図柄変動開始処理11を実行し(S294)、処理をS259へと移行する。なお、詳細については図277から図281を参照して後述するが、この第1特別図柄変動開始処理11(S294)は、第7実施形態における第1特別図柄変動開始処理7(図177参照)に代えて実行される処理である。
また、本第11実施形態における特別図柄変動処理11では、S259の処理において特図2変動時間カウンタ203djの値が0よりも大きい値であると判別した場合は(S259:No)、現在が第2特別図柄の変動表示中であることを意味するため、次に、特図2変動時間カウンタ203djの値を減算して更新すると共に(S295)、第1図柄表示装置の第2特別図柄の表示を更新し(S296)、次に、S295の処理による更新後の特図2変動時間カウンタ203djの値が0になったかを判別する(S262)。S262の処理において、特図2変動時間カウンタ203djが0に更新されたと判別した場合は(S262:Yes)、第2特別図柄の変動表示における変動時間が経過したことを意味するため、第2特別図柄の停止表示を設定するための第2特別図柄変動停止処理11を実行し(S297)、本処理を終了する。ここで、詳細については図288および図289を参照して後述するが、この第2特別図柄変動停止処理11(S297)は、第7実施形態における第2特別図柄変動停止処理7(図180参照)に代えて実行される処理である。一方、S262の処理において、更新後の特図2変動時間カウンタ203djの値が0に更新されていないと判別した場合は(S262:No)、S297の処理をスキップして、そのまま本処理を終了する。
また、図276に示した通り、S259の処理において特図2変動時間カウンタ203djが0よりも大きくない(即ち、0である)と判別した場合は(S259:No)、第2特別図柄の変動表示が実行されていないことを意味するので、次に、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2特別図柄変動開始処理11を実行し(S298)、本処理を終了する。詳細については図284から図287を参照して後述するが、この第2特別図柄変動開始処理11(S298)は、第7実施形態における第2特別図柄変動開始処理7(図177参照)に代えて実行される処理である。
次に、図277を参照して、特別図柄変動処理11(図276,S121)の一処理である第1特別図柄変動開始処理11(S294)の詳細について説明をする。この第1特別図柄変動開始処理11(S294)は、上述した第7実施形態(および第4実施形態)における第1特別図柄変動開始処理(図120,S258)に代えて実行される処理であり、第1特別図柄の変動表示を開始させるための処理である。
この第1特別図柄変動開始処理11(S294)のうち、S351〜S355の各処理では、それぞれ第7実施形態(および第4実施形態)における第1特別図柄変動開始処理(図120,S258)のS351〜S355の各処理と同一の処理が実行される。
また、本第11実施形態における第1特別図柄変動開始処理11(S294)では、S355の処理を実行後、第1特別図柄の大当たり抽選を実行するための第1特別図柄大当たり判定処理11を実行する(S391)。詳細については、図278および図279を参照して後述するが、この第1特別図柄大当たり判定処理11(S391)は、第7実施形態(および第4実施形態)における第1特別図柄大当たり判定処理(図121参照)に代えて実行される処理である。
S391の処理が終了すると、次いで、特別図柄の抽選結果に応じた変動パターン(変動時間)を選択するための第1特別図柄変動パターン選択処理11を実行する(S392)。詳細については図280を参照して後述するが、この第1特別図柄変動パターン選択処理11(S392)は、第7実施形態(および第4実施形態)における第1特別図柄変動パターン選択処理(図122参照)に代えて実行される処理である。また、S392の処理が終了すると、次に、遊技状態を更新するための遊技状態更新処理を実行し(S393)、本処理を終了する。この遊技状態更新処理(S393)の詳細については、図281を参照して後述する。
次に、図278を参照して、第1特別図柄変動開始処理11(図277,S294)の中の一処理である第1特別図柄大当たり判定処理11(S391)の詳細について説明をする。この第1特別図柄大当たり判定処理11(S391)は、上述した第7実施形態(および第4実施形態)における第1特別図柄大当たり判定処理(図121,S356)に代えて実行される処理であり、上述した通り、第1特別図柄の大当たり抽選を実行するための処理である。
この第1特別図柄大当たり判定処理11(S391)のうち、S451およびS458〜S461の各処理では、それぞれ第7実施形態(および第4実施形態)における第1特別図柄大当たり判定処理(図121,S356)のS451およびS458〜S461の各処理と同一の処理が実行される。
また、図278に示した通り、本第11実施形態における第1特別図柄大当たり判定処理11(S391)では、S451の処理が終了すると、次いで、確変フラグ203faがオンに設定されているかを判別し(S491)、確変フラグ203faがオンであると判別した場合は(S491:Yes)、現在が特別図柄の高確率状態(確変状態)であることを意味するため、高確率時用の第1当たり乱数11テーブル202ma(図269(a)参照)のうち、現在の設定値に対応する当たり乱数値を読み出して(S492)、S494の処理へ移行する。一方、S491の処理において、確変フラグ203faがオフであると判別した場合は(S491:No)、現在が特別図柄の低確率状態であることを意味するため、低確率時用の第1当たり乱数11テーブル202ma(図269(a)参照)のうち、現在の設定値に対応する当たり乱数値を読み出して(S493)、S494の処理へ移行する。S492、またはS493の処理後に実行されるS494の処理では、S492、またはS493の処理で読み出した当たり乱数値と実行エリアのデータとを用いて大当たり抽選の抽選結果(判定結果)を取得し(S494)、処理をS458へと移行する。
また、本第11実施形態における第1特別図柄大当たり判定処理11(図278参照)では、S458の処理において、今回の第1特別図柄の抽選結果が大当たりでは無いと判別した場合に(S458:No)、外れの種別に応じた停止図柄をセットするための特図1外れ変動処理11を実行し(S495)、本処理を終了する。この特図1外れ変動処理11(S495)の詳細について、図279を参照して、説明する。
特図1外れ変動処理11(S495)は、特別図柄の抽選結果が外れ(外れの一種である小当たりを含む)である場合に、停止図柄を設定するための処理であり、上述した第8実施形態における特図1外れ変動処理8(図210参照)と同様の処理である。この第11実施形態における特図1外れ変動処理11(図279参照)のうち、S485、およびS487〜S489の各処理では、それぞれ第8実施形態における特図1外れ変動処理8(図210,S481)のS485、およびS487〜S489の各処理と同一の処理が実行される。
また、本第11実施形態における特図1外れ変動処理11(S495)では、S485の処理において、今回の特別図柄の抽選結果が小当たりであると判別した場合に(S485:Yes)、特図1小当たりフラグ203meをオンに設定し(S10481)、処理をS487へと移行する。特図1小当たりフラグ203meを設定しておくことにより、第1特別図柄の変動停止時に小当たり図柄で停止させればよいということを容易に判別することができる。
次に、図280を参照して、第1特別図柄変動開始処理11(図277,S294)の中の一処理である第1特別図柄変動パターン選択処理11(S392)の詳細について説明をする。この第1特別図柄変動パターン選択処理11(S392)は、上述した第7実施形態(および第4実施形態)における第1特別図柄変動パターン選択処理(図122,S357)に代えて実行される処理である。
この第1特別図柄変動パターン選択処理11(S392)のうち、S551〜S553、およびS555〜S559の各処理では、それぞれ第7実施形態(および第4実施形態)における第1特別図柄変動パターン選択処理(図122,S357)のS551〜S553、およびS555〜S559の各処理と同一の処理が実行される。
また、図280に示した通り、本第11実施形態における第1特別図柄変動パターン選択処理11(S392)では、S553の処理を実行後、変動パターンシナリオテーブル202mf(図272参照)を参照して変動回数に応じた変動パターンテーブルを読み出して(S560)、S555の処理へ移行する。変動パターンシナリオテーブル202mfを参照して変動パターンテーブルを読み出すことにより、大当たり後の変動回数、遊技状態、および前回の大当たり種別に応じて変動パターンを異ならせることができるので、変動パターンを多様化させることができる。なお、S555以降の処理では、第7実施形態(および第4実施形態)における第1特別図柄変動パターン選択処理(図122参照)と同様に、読み出した変動パターンテーブルを参照して変動パターンを選択し、選択した変動パターンの開始を設定する処理が実行される。
次に、図281を参照して、第1特別図柄変動開始処理11(図277,S294)の一処理である遊技状態更新処理(S393)の詳細について説明する。この遊技状態更新処理(S393)は、変動開始時において遊技状態を更新するための処理である。
図281に示した通り、遊技状態更新処理(S393)では、まず、時短カウンタ203hの値が0より大きい値であるか、即ち、現在の遊技状態が時短中であるかどうかを判別する(S2901)。S2901の処理において、時短カウンタ203hの値が0であると判別した場合は(S2901:No)、遊技状態(時短回数)を更新する必要がないため、そのまま本処理を終了する。一方、時短カウンタ203hの値が0より大きい値であると判別した場合には(S2901:Yes)、時短カウンタ203hの値を1減算し(S2902)、時短カウンタの値を示す残時短回数コマンドを設定する(S2903)。次いで、減算後の時短カウンタ203hの値が0になったか否かを判別し(S2904)、時短カウンタ203hの値が0になったと判別した場合は(S2904:Yes)、遊技状態が変更されたことを意味するため、変更後の遊技状態を音声ランプ制御装置113に対して通知するために、S2905の処理へ移行する。一方、S2904の処理において、減算後の時短カウンタ203hの値が0ではないと判別した場合には(S2904:No)、遊技状態に変更がないため、そのまま本処理を終了する。
S2905の処理では、確変フラグ203faがオンであるか否かを判別し(S2905)、確変フラグ203faがオンであると判別した場合には(S2905:Yes)、確変状態において時短回数が0になって潜確状態に移行したことを意味するため、潜確状態を示す状態コマンドを設定し(S2906)、本処理を終了する。一方、S2905の処理において、確変フラグ203faがオフであると判別した場合には(S2905:No)、時短状態において時短回数が0になって通常状態に移行したことを意味するため、通常状態を示す状態コマンドを設定し(S2907)、本処理を終了する。
次に、図282を参照して、第1特別図柄変動停止処理11(S293)の詳細について説明する。この第1特別図柄変動停止処理11(S293)は、上述した第7実施形態における第1特別図柄変動停止処理7(図175,S278)に代えて実行される処理であり、第1特別図柄の停止表示を設定するための処理である。
この第1特別図柄変動停止処理11(S293)のうち、S851〜S855,S863、およびS864の各処理では、それぞれ第7実施形態における第1特別図柄変動停止処理7(図175,S278)のS851〜S855,S863、およびS864の各処理と同一の処理が実行される。
また、図282に示した通り、本第11実施形態における第1特別図柄変動停止処理11(S293)では、S851の処理において、特図1大当たりフラグ203mcがオフに設定されていると判別した場合(S581:No)、特別図柄の抽選結果が大当たりではないことを意味するため、第1特別図柄を外れ図柄で停止表示させるための特図1外れ停止処理を実行して(S10851)、S863の処理へ移行する。この特図1外れ停止処理(S10851)の詳細については、図283を参照して後述する。
一方、S581の処理において、特図1大当たりフラグ203mcがオンに設定されていると判別した場合は(S581:Yes)、次いで、特図2変動時間カウンタ203djの値が0より大きいか否かを判別する(S10852)。S10852の処理において、特図2変動時間カウンタ203djの値が0より大きいと判別した場合には(S10852:Yes)、実行中の第2特別図柄の変動表示を外れ図柄で強制停止させるためのS852〜S855の処理を実行し、S10853の処理へ移行する。一方、特図2変動時間カウンタ203djの値が0であると判別した場合には(S10852:No)、第2特別図柄の変動表示が実行されていないことを意味するため、S852〜S855の処理をスキップし、S10853の処理へ移行する。
S10853の処理では、大当たりの開始を設定し(S10853)、当選時状態格納エリア203mbに格納されているデータを現在の遊技状態に応じたデータ(即ち、大当たり当選時の遊技状態を示すデータ)に更新し(S10854)、次に、特図1大当たりフラグ203mc、特図2大当たりフラグ203md、特図2小当たりフラグ203mf、確変フラグ203fa、および時短カウンタ203hの値を全てリセットする(S10855)。次いで、大当たりフラグ203iをオンに設定し(S10856)、S863の処理へ移行する。
次に、図283を参照して、第1特別図柄変動停止処理11(図282,S293参照)の中で実行される特図1外れ停止処理(S10851)の詳細について説明をする。図283は、特図1外れ停止処理(S10851)を示したフローチャートである。
特図1外れ停止処理(S10851)では、まず、特図1小当たりフラグ203meがオンであるか否かを判別し(S3001)、特図1小当たりフラグ203meがオフであると判別した場合には(S3001:No)、今回の特別図柄の抽選結果が純粋な外れである(小当たりではない)ことを意味するため、第1図柄表示装置37において変動表示中の第1特別図柄に対して外れ図柄での変動停止を設定し(S3002)、本処理を終了する。一方、S3001の処理において、特図1小当たりフラグ203meがオンであると判別した場合には(S3001:Yes)、次いで、特図2変動時間カウンタ203djの値が0より大きいか否かを判別する(S3003)。S3003の処理において、特図2変動時間カウンタ203djの値が0より大きいと判別した場合は(S3003:Yes)、第2特別図柄の変動表示の実行中であることを意味するため、変動中の第2特別図柄を外れで強制停止させるための処理を実行する。より具体的には、特図2変動停止フラグ203dfをオンに設定し(S3004)、第2特別図柄の変動停止を示す特図2変動停止コマンドを設定し(S3005)、第1図柄表示装置37において変動表示中の第2特別図柄に対して外れ図柄での変動停止を設定する(S3006)。次いで、特図2変動時間カウンタ203djの値を0にセットし(S3007)、S3008の処理へ移行する。
一方、S3003の処理において、特図2変動時間カウンタ203djの値が0であると判別した場合には(S3003:No)、第2特別図柄が変動表示中ではないことを意味するため、S3004〜S3007の処理をスキップし、S3008の処理へ移行する。
S3008の処理では、第1特別図柄の小当たりの開始を設定し(S3008)、特図1小当たりフラグ203me、特図2大当たりフラグ203md、および特図2小当たりフラグ203mfをオフに設定する(3009)。次いで、遊技状態格納エリア203gに小当たり中であることを示すデータを設定し(S3010)、第1図柄表示装置37において変動表示中の第1特別図柄に対して小当たり図柄での変動停止を設定して(S3011)、本処理を終了する。
この特図1外れ停止処理(図283参照)を実行することにより、第1特別図柄の小当たりとなった場合に、当該小当たりの停止表示時に第2特別図柄を強制的に外れで変動停止させることができる。よって、特に、通常状態において第2特別図柄がロング変動を行った場合等に、第1特別図柄の抽選において高確率で当選する小当たりとなるだけで、容易にロング変動を終了させることができる。
次に、図284を参照して、第2特別図柄変動開始処理11(S298)の詳細について説明する。この第2特別図柄変動開始処理11(S298)は、上述した第7実施形態における第2特別図柄変動開始処理7(図177,S280)に代えて実行される処理である。
この第2特別図柄変動開始処理11(S298)のうち、S951、およびS952の各処理では、それぞれ第7実施形態における第2特別図柄変動開始処理7(図177,S280)のS951、およびS952の各処理と同一の処理が実行される。
また、図284に示した通り、本第11実施形態における第2特別図柄変動開始処理11(S298)では、S951の処理において、特図2変動停止フラグ203dfがオンに設定されていない、即ち、第1特別図柄が大当たり図柄で停止表示されていないと判別した場合は(S951:No)、S953〜S957,S981およびS982の処理を実行し、後述するS983(S393)の処理へ移行する。このS953〜S957,S981およびS982の処理は、上記した第1特別図柄変動開始処理11(図277,S294)のS351〜S355,S391およびS392までの各処理に対して、第1特別図柄保留球数カウンタ203dd、第1特別図柄保留球数カウンタの値(N1)、第1特別図柄保留球格納エリア203da、第1特別図柄大当たり判定処理11(S391)、第1特別図柄変動パターン選択処理11(S392)を、第2特別図柄保留球数カウンタ203de、第2特別図柄保留球数カウンタの値(N2)、第2特別図柄保留球格納エリア203db、第2特別図柄大当たり判定処理11(S981)、第2特別図柄変動パターン選択処理11(S982)に変更した点を除いて同一であるので、その詳細な説明については省略する。更に、本第11実施形態における第2特別図柄変動開始処理11(図284参照)では、第2特別図柄変動パターン選択処理11(S982)が終了すると、上述した遊技状態更新処理(図281,S393)と同一の処理を実行して(S983)、本処理を終了する。
次に、図285を参照して、第2特別図柄変動開始処理11(図284,S298)の一処理である第2特別図柄大当たり判定処理11(S981)の詳細について説明する。この第2特別図柄大当たり判定処理11(S981)は、上述した第7実施形態における第2特別図柄大当たり判定処理7(図178,S978)に代えて実行される処理であり、第2特別図柄の大当たり抽選を実行するための処理である。
この第2特別図柄大当たり判定処理11(S981)のうち、S1051,S1058〜S1061およびS1071の各処理では、それぞれ第7実施形態の第2特別図柄大当たり判定処理7(図178,S978)のS1051,S1058〜S1061およびS1071の各処理と同一の処理が実行される。
また、図285に示した通り、本第11実施形態における第2特別図柄大当たり判定処理11(S981)では、S1071の処理において、確変フラグ203faがオンに設定されていると判別した場合は(S1071:Yes)、高確率時用の第1当たり乱数11テーブル202ma(図269(a)参照)のうち、現在の設定値に対応する当たり乱数値を読み出して(S1081)、処理をS1083へと移行する。一方、S1071の処理において、確変フラグ203faがオンに設定されていないと判別した場合は(S1071:No)、低確率時用の第1当たり乱数11テーブル202ma(図269(a)参照)のうち、現在の設定値に対応する当たり乱数値を読み出して(S1082)、S1083の処理へ移行する。S1083の処理では、S1081およびS1082の処理で読み出した当たり乱数値と実行エリアのデータとに基づいて大当たり抽選の抽選結果(当否判定結果)を取得する(S1083)。
また、本第11実施形態における第2特別図柄大当たり判定処理11(図285参照)では、S1058の処理において、今回の抽選が大当たりではないと判別した場合に(S1058:No)、第2特別図柄の外れに対応する変動表示を設定するための特図2外れ変動処理11を実行し(S1084)、本処理を終了する。この特図2外れ変動処理11(S1084)の詳細について、図286を参照して説明する。
図286に示した通り、特図2外れ変動処理11(S1084)では、まず、今回の抽選結果が小当たりであるかを判別し(S1331)、抽選結果が小当たりであると判別した場合は(S1331:Yes)、特図2小当たりフラグ203mfをオンに設定する(S1332)。次いで、第2特別図柄の抽選結果を小当たりに設定し(S1333)、第1図柄表示装置37に表示する第2特別図柄の小当たり図柄をセットして(S1334)、本処理を終了する。
一方、S1331の処理において、今回の抽選結果が小当たりではない(即ち、外れである)と判別した場合は(S1331:No)、第1図柄表示装置37に表示する第2特別図柄の外れ図柄をセットし(S1335)、本処理を終了する。この特図2外れ変動処理11(図286参照)を実行することにより、外れの種別が純粋な外れであるか、小当たりであるかに応じて適切な停止図柄を設定することができる。
次に、図287を参照して、第2特別図柄変動開始処理11(図284,S298)の中の一処理である第2特別図柄変動パターン選択処理11(S982)の詳細について説明をする。この第2特別図柄変動パターン選択処理11(S982)は、上述した第7実施形態(および第4実施形態)における第2特別図柄変動パターン選択処理(図129,S956)に代えて実行される処理である。
この第2特別図柄変動パターン選択処理11(S982)のうち、S1251〜S1253,S1255,S1256,およびS1258〜S1260の各処理では、それぞれ第7実施形態(および第4実施形態)における第2特別図柄変動パターン選択処理(図129,S956)のS1251〜S1253,S1255,S1256,およびS1258〜S1260の各処理と同一の処理が実行される。
また、図287に示した通り、本第11実施形態における第2特別図柄変動パターン選択処理11(S982)では、S1251の処理において、特図2抽選結果が大当たりではないと判別した場合には(S1251:No)、S1252の処理をスキップし、S1253の処理へ移行する。
また、本第11実施形態における第2特別図柄変動パターン選択処理11(図287参照)では、S1253の処理を実行後、変動パターンシナリオテーブル202mf(図271)を参照して変動回数に応じた変動パターンテーブルを読み出し(S1281)、その後、S1255,S1256,S1258〜S1260の処理を実行して、本処理を終了する。
次に、図288を参照して、第2特別図柄変動停止処理11(S297)の内容について説明をする。この第2特別図柄変動停止処理11(S297)は、上述した第7実施形態における第2特別図柄変動停止処理7(図180,S283)に代えて実行される処理である。
この第2特別図柄変動停止処理11(S297)のうち、S1505,S1551,S1553,S1554、およびS1561〜S1563の各処理では、それぞれ第7実施形態における第2特別図柄変動停止処理7(図180,S283)のS1505,S1551,S1553,S1554、およびS1561〜S1563の各処理と同一の処理が実行される。
また、図288に示した通り、本第11実施形態における第2特別図柄変動停止処理11(S297)では、S1551の処理において、特図2大当たりフラグ203mdがオフであると判別した場合は(S1551:No)、第2特別図柄を外れに対応する停止図柄で停止表示させるための特図2外れ停止処理11を実行し(S1596)、S1562の処理へ移行する。この特図2外れ停止処理11(S1596)の詳細については、図289を参照して後述する。
一方、S1551の処理において、特図2大当たりフラグ203mdがオンであると判別した場合は(S1551:Yes)、次いで、特図1変動時間カウンタ203diの値が0より大きいか否かを判別する(S1591)。S1591の処理において、特図1変動時間カウンタ203diの値が0より大きいと判別した場合は(S1591:Yes)、特図1変動停止フラグをオンに設定し(S1592)、変動表示中の第1特別図柄を外れ図柄で強制停止させるためのS1553,S1554およびS1505の各処理を実行して、S1593の処理へ移行する。
これに対し、S1591の処理において、特図1変動時間カウンタ203diの値が0であると判別した場合は(S1591:No)、第1特別図柄が変動表示中ではないことを意味し、第1特別図柄を強制的に停止させる必要がないため、S1592,S1553,S1554およびS1505の処理をスキップして、S1593の処理へ移行する。
S1593の処理では、大当たりの開始を設定し(S1593)、当選時状態格納エリア203mbのデータを現在の遊技状態に応じたデータ(大当たり当選時の遊技状態を示すデータ)に更新する(S1594)。次に、特図1大当たりフラグ203mc、特図1小当たりフラグ203me、特図2大当たりフラグ203md、確変フラグ203faおよび時短カウンタ203hの値を全てリセットし(S1595)、S1561の処理へ移行する。
次に、図289を参照して、特図2外れ停止処理11(S1596)の内容について説明をする。この特図2外れ停止処理11(S1596)は、上述した第7実施形態における特図2外れ停止処理7(図181,S1584)に代えて実行される処理であり、第2特別図柄を外れに対応する停止図柄で停止させるための処理である。
この特図2外れ停止処理11(S1596)のうち、S1660の処理は、第7実施形態における特図2外れ停止処理7(図181,S1584)のS1660の処理と同一の処理が実行される。
また、図289に示した通り、本第11実施形態における特図2外れ停止処理11(S1596)では、まず特図2小当たりフラグ203mfがオンに設定されているかを判別し(S11601)、特図2小当たりフラグ203mがオンに設定されていると判別した場合は(S11601:Yes)、次いで、特図1変動時間カウンタ203diの値が0よりも大きいか、即ち、第1特別図柄が変動表示中であるかを判別する(S11602)。S11602の処理において、第1特別図柄の変動表示中である(特図1変動時間カウンタ203diの値が0よりも大きい)と判別した場合には(S11602:Yes)、変動中の第1特別図柄を外れ図柄で強制停止させる処理を実行する。具体的には、特図1変動停止フラグをオンに設定し(S11603)、特図1変動停止フラグがオンに設定されたことを示すための特図1変動停止コマンドを設定する(S11604)。次に、第1図柄表示装置37の第1特別図柄を外れ図柄で停止表示し(S11605)、特図1変動時間カウンタの値を0にセットして(S11606)、S11607の処理へ移行する。
一方、S11602の処理において、特図1変動時間カウンタの値が0であると判別した場合には(S11602:No)、第1特別図柄が変動中ではないため、第1特別図柄の変動表示を強制停止させるためのS11603〜S11606の処理をスキップし、S11607の処理へ移行する。
S11607の処理では、特図2小当たりの開始を設定し(S11607)、特図1大当たりフラグ203mc、特図1小当たりフラグ203meおよび特図2小当たりフラグ203mfをオフに設定する(S11608)。次いで、遊技状態格納エリア203gに小当たり中であることを示すデータを設定し(S11609)、第1図柄表示装置37の第2特別図柄を小当たり図柄で停止表示して(S11610)、本処理を終了する。
次に、図290を参照して、立ち上げ処理11の内容について説明をする。この立ち上げ処理11は、上述した第7実施形態(および第1実施形態)における立ち上げ処理(図54)に代えて実行される処理であり、パチンコ機10に対して電源が投入されたことに基づいて各種の初期設定を行うために実行される処理である。
この立ち上げ処理11のうち、S1701〜S1714の各処理では、それぞれ第7実施形態(および第1実施形態)における立ち上げ処理(図54)のS1701〜S1714の各処理と同一の処理が実行される。
また、図290に示した通り、本第11実施形態における立ち上げ処理11では、S1703の処理を実行後、設定キー110bがオン位置に配置されているか否かを判別する(S1721)。S1721の処理において、設定キー110bがオン位置に配置されていると判別した場合は(S1721:Yes)、設定変更状態、若しくは設定確認状態に設定されていることを意味するため、これらの状態に対応する制御を行うための設定値制御処理を実行し(S1722)、S1710の処理へ移行する。この設定値制御処理(S1722)の詳細については、図291を参照して後述する。
一方、S1721の処理において、設定キーがオン位置ではないと判別した場合は(S1721:No)、S1704の処理へ移行する。
また、本第11実施形態における立ち上げ処理11(図290参照)では、S1710の処理を実行後、現在の遊技状態を示す状態コマンドを設定し(S1723)、S1711の処理へ移行する。
次に、図291を参照して、立ち上げ処理11(図290)の中の一処理である設定値制御処理(S1722)の内容について説明をする。
図291に示した通り、設定値制御処理(S1722)では、まず、RAM消去スイッチ122(図265参照)がオンされているか否かを判別し(S3101)、オンされていれば(S3101:Yes)、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる払出制御装置111を初期化するために払出初期化コマンドを送信する(S3102)。払出制御装置111は、この払出初期化コマンドを受信すると、RAM213のスタックエリア以外のエリア(作業領域)をクリアし、初期値を設定して、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。主制御装置110は、払出初期化コマンドの送信後は、RAM203の初期化処理(S3103、S3104)を実行する。RAMの初期化処理(S3103、S3104)では、RAM203の使用領域を0クリアし(S3103)、その後、RAM203の初期値を設定する(S3104)。RAM203の初期化処理の実行後は、設定変更状態を示す状態コマンドを設定し(S3105)、処理をS3106へと移行する。
S3106の処理では、設定スイッチ110cがオンさたか(押下されたか)否かを判別する(S3106)。S3106の処理において、設定スイッチ110cがオンされた(押下された)と判別した場合は(S3106:Yes)、設定値格納エリア203maのデータを1加算することにより更新し(S3107)、S3108の処理へ移行する。一方、S3106の処理において、設定スイッチがオフであると判別した場合は(S3106:No)、S3107の処理をスキップし、S3108の処理へ移行する。
S3108の処理では、設定キー110bがオフ位置に配置されているか否かを判別し(S3108)。設定キー110bがオフ位置に配置されていると判別した場合は(S3108:Yes)、そのまま本処理を終了する。即ち、設定変更状態を終了して、立ち上げ処理11(図292参照)へと戻る。これにより、通常の遊技が可能な遊技可能状態に移行させることができる。
一方、S3108の処理において、設定キー110bがオフ位置に配置されていないと判別した場合は(S3108:No)、S3106の処理へと戻る。つまり、S3108の処理において設定キー110bがオフ位置に配置されたと判別されるまで、S3106〜S3108の各処理が繰り返される。
また、S3101の処理において、RAM消去スイッチ122がオンされていないと判別した場合は(S3101:No)、まず、払出制御装置111へ払出復帰コマンドを送信し(S3109)、次いで、設定値格納エリア203maのデータを読み出す(S3110)。S3110の処理が終了すると、次に、読み出したデータに対応する設定値を設定値表示装置110aに表示させ(S3111)、設定確認状態を示す状態コマンドを設定して(S3112)、設定キー110bがオフ位置に配置されているか否かを判別する(S3113)。S3113の処理において、設定キー110bがオフ位置に配置されていると判別した場合は(S3113:Yes)、そのまま本処理を終了する。つまり、遊技可能状態に移行させる。一方、S3113の処理において、設定キー110bがオフ位置に配置されていないと判別した場合は(S3113:No)、S3113の処理を繰り返し実行する。つまり、設定キー110bがオフ位置に配置されるまで、設定確認状態を継続させる。
この設定値制御処理(図291参照)を実行することにより、設定変更状態において設定スイッチ110cに対する操作に応じて設定値を可変させることができる。また、設定確認状態において、設定スイッチ110bがオフ位置に配置されるまで、設定値表示装置110aに対して設定値を表示させ続けることができる。
次に、図292を参照して、本第11実施形態における大当たり制御処理11(S1831)の詳細について説明をする。この大当たり制御処理11(S1831)は、上述した第7実施形態(および第1実施形態)における大当たり制御処理(図56,S1804)に代えて実行される処理であり、大当たり遊技中の各種制御を行うための処理である。
この大当たり制御処理11(S1831)のうち、S1901〜S1912およびS1916〜S1918の各処理では、それぞれ第7実施形態(および第1実施形態)における大当たり制御処理(図56,S1804)のS1901〜S1912およびS1916〜S1918の各処理と同一の処理が実行される。
また、図292に示した通り、本第11実施形態における大当たり制御処理11(S1831)では、S1912の処理において、現在が大当たり終了のタイミングであると判別した場合に(S1912:Yes)、当選時状態格納エリア203mbのデータを読み出して(S1991)、読み出したデータに対応する遊技状態(大当たり当選時の遊技状態)と、今回の大当たり種別と、に応じて時短カウンタ203h、確変フラグ203faをそれぞれ更新し(S1992)、S1916の処理に移行する。この大当たり制御処理11(図292参照)を実行することにより、大当たり終了後の遊技状態を、大当たり当選時の遊技状態と、大当たり種別とに応じて適切に設定することができる。
<第11実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図293から図296を参照して、第11実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される各種制御処理について説明する。まず、図293を参照して、本第11実施形態におけるコマンド判定処理11(S4131)の内容について説明をする。このコマンド判定処理11(S4131)は、上述した第7実施形態におけるコマンド判定処理7(図183,S4192)に代えて実行する処理であり、主制御装置110から受信したコマンドの種別に応じた制御を行うための処理である。
このコマンド判定処理11(S4131)のうち、S4241の処理を除く各処理では、それぞれ第7実施形態におけるコマンド判定処理7(図183,S4192)のうち、S4232の処理を除く各処理と同一の処理が実行される。
また、図293に示した通り、本第11実施形態におけるコマンド判定処理11(S4131)では、S4231の処理において、状態コマンドを受信したと判別した場合に(S4231:Yes)、当該状態コマンドによって通知された遊技状態に応じた制御を行うための状態コマンド受信処理11を実行して(S4241)、本処理を終了する。この状態コマンド処理11(S4141)の詳細について、図294を参照して説明する。この状態コマンド受信処理11(S4241)は、上述した第7実施形態(および第1実施形態)における状態コマンド受信処理(図64,S4213(S4232))に代えて実行される処理である。
この状態コマンド受信処理11(S4141)のうち、S4509の処理では、第7実施形態(および第1実施形態)における状態コマンド受信処理(図64,S4213(S4232))のS4509の処理と同一の処理が実行される。
また、図294に示した通り、本第11実施形態における状態コマンド受信処理11(S4241)では、まず、受信したコマンドが設定変更状態を示すコマンドであるか否かを判別し(S4511)、設定変更状態を示すコマンドであると判別した場合は(S4511:Yes)、設定変更画面に対応する表示用コマンドを設定して(S4512)、S4509の処理へ移行する。
一方、S4511の処理において、受信したコマンドが設定変更状態を示すコマンドではないと判別した場合は(S4511:No)、次いで、受信したコマンドが設定確認状態を示すコマンドであるか否かを判別する(S4513)。受信したコマンドが設定確認状態を示すコマンドであると判別した場合は(S4513:Yes)、設定確認画面に対応する表示用コマンドを設定して(S4514)、S4509の処理へ移行する。
一方、S4513の処理において、受信したコマンドが設定確認状態を示すコマンドではないと判別した場合は(S4513:No)、次いで、現在設定されている遊技状態が変更されるか否かを判別する(S4515)。遊技状態に変更がないと判別した場合は(S4515:No)、S4509の処理へ移行する。これに対し、S4515の処理において、遊技状態に変更があると判別した場合は(S4515:Yes)、変更後の遊技状態に対応する表示用コマンドを設定し(S4516)、S4509の処理へ移行する。
次に、図295を参照して、本第11実施形態における変動表示設定処理11(S4132)の詳細について説明をする。この変動表示設定処理11(S4132)は、上述した第7実施形態における変動表示設定処理7(図187,S4153)に代えて実行される処理である。
この変動表示設定処理11(S4132)のうち、S5261を除く各処理では、それぞれ第7実施形態における変動表示設定処理7(図187,S4153)のS5232を除く各処理と同一の処理が実行される。
また、図295に示した通り、本第11実施形態における変動表示設定処理11(S4132)では、S5202の処理を実行後、今回受信した変動パターンコマンドによって通知された変動パターンに応じた変動表示態様を設定するための演出態様設定処理11を実行し(S5261)、S5233の処理へ移行する。この演出態様設定処理11(S5261)の詳細について、図296を参照して説明する。この演出態様設定処理11(S5261)は、上述した第7実施形態における演出態様設定処理(図188,S5232)に代えて実行する処理である。
この演出態様設定処理11(S5261)のうち、S8201,S8207、およびS8208の各処理では、それぞれ第7実施形態における演出態様設定処理(図188,S5232)のS8201,S8207、およびS8208の各処理と同一の処理が実行される。
また、図296に示した通り、本第11実施形態における演出態様設定処理11(S5261)では、S8201の処理において、現在の遊技状態が通常状態ではないと判別した場合に(S8201:No)、変動パターンコマンドが示す変動種別に対応する演出態様を決定し(S8281)、S8208の処理へ移行する。
一方、S8201の処理において、現在の遊技状態が通常状態であると判別した場合は(S8201:Yes)、次いで、今回の変動パターンが外れ特殊リーチ変動であるか否かを判別する(S8282)。S8282の処理において、今回の変動パターンが外れ特殊リーチ変動ではないと判別した場合は(S8282:No)、処理をS8207へと移行する。一方、S8282の処理において、今回の変動パターンが外れ特殊リーチ変動であると判別した場合は(S8282:Yes)、設定変更後(RAMクリア操作を伴う電源投入後)、大当たりとならずに変動回数が50の倍数になったことを意味し、設定示唆演出の実行タイミングであるため、設定示唆演出選択テーブル222ma(図275参照)を読み出して(S8283)、設定示唆演出選択テーブル222ma(図275参照)の演出カウンタの値に対応する設定示唆演出を伴う演出態様を決定し(S8284)、S8208の処理へ移行する。
この演出態様設定処理11(図296参照)を実行することにより、設定変更後の変動回数が50の倍数となる毎に、内容から設定を推測することが可能な(設定値毎に各演出態様の選択率が異なる)設定示唆演出を実行することができるよって、電源投入後の変動回数が50の倍数となるまで遊技を継続しようと遊技者に思わせることができるので、電源投入後大当たりに当選するまでの間におけるパチンコ機10の稼働率を向上させることができる。
以上説明した通り、本第11実施形態におけるパチンコ機10では、ホールの店員等が営業時間外等において所定の操作(設定変更操作)を行うことにより、パチンコ機10の大当たり確率を任意(例えば、6種類の大当たり確率のうちいずれかの確率)に設定することができるように構成した。大当たり確率が高い設定(高設定)ほど、通常状態(特別図柄の低確率状態)においても潜確状態(特別図柄の高確率状態)においても大当たりに当選し易くなるため、通常状態が長い期間継続し難くなる(ハマりが発生し難くなる)反面、最も有利な潜確状態が比較的短期間で終了し易くなってしまう(潜確状態において大当たり当選により他の遊技状態が設定され易くなる)。一方、大当たり確率が低い設定(低設定)ほど、通常状態が長い期間継続し易くなる(ハマりが発生し易くなる)反面、最も有利な潜確状態が比較的長く継続し易くなるため、1の潜確状態において小当たり遊技によって獲得できるトータルの賞球数が多くなり易くなる。つまり、大当たり確率(確率)に応じて、遊技性(不利な状態も有利な遊技状態も比較的短い期間で終了し易くなる遊技性や、不利な遊技状態も有利な遊技状態も比較的長い期間継続し易い遊技性)を異ならせることができるので、遊技者の興趣をより向上させることができる。
また、本第11実施形態におけるパチンコ機10では、設定変更操作を行うことにより、必ず通常状態に設定される(RAMクリア操作によりRAM203の設定が初期化される)ように構成した上で、設定変更後(RAMクリア操作後)に移行する通常状態でのみ、特定条件の成立に基づいて、特定の種別の変動パターン(変動時間)が選択されるように構成した。即ち、設定変更後(RAMクリア操作後)の特別図柄の抽選回数が50の倍数となる毎に、変動時間が25秒間の外れ特殊リーチ変動が選択されるように構成した。このように構成することで、電源投入後、特定条件が成立した(特別図柄の抽選回数が50の倍数になった)場合に実行される変動パターンの変動種別によって、設定変更操作が実行されたか否かを確認することができるので、電源投入後、特定条件が成立するまでの間におけるパチンコ機10の稼働率を向上させることができる。更に、本第11実施形態では、外れ特殊リーチ変動の実行中における演出態様(変動パターン演出)として、リーチが発生する際の第3図柄の種別(第3図柄に付された数字)によって、設定されている設定値を示唆可能に構成した。このように構成することで、高設定で実行され易い演出態様のリーチ演出が実行された場合に、遊技者の遊技に対するモチベーションを向上させることができる。また、設定示唆演出において高設定を示唆する内容の演出態様が実行されなかった場合に、もう一度設定示唆演出を確認しようと思わせることができる。即ち、特別図柄の抽選を50回実行させようと思わせることができるので、パチンコ機10の稼働率を向上させることができる。
なお、本第11実施形態では、設定キー110bと設定スイッチ110cとを別々に設ける構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、設定スイッチ110cを削除して、設定キー110bの回動量に応じて設定を変更することができるように構成してもよい。より具体的には、設定キー110bを60度回動させる毎に、設定が1→2→・・・→6の順に切り替わるように構成してもよい。そして、設定変更動作の終了時には、設定キー110bのキー部を鍵穴部から引き抜くことで通常遊技が可能な状態に戻すように構成してもよい。このように構成することで、設定変更機構の構成を簡素化することができるので、部品点数の削減を図ることができる。よって、パチンコ機10の原価率を低減させることができる。
本第11実施形態では、特別図柄の低確率状態における大当たり確率と、特別図柄の高確率状態(確変状態)における大当たり確率との比率を全設定共通として構成していたが、これに限られるものではなく、低確率状態と高確率状態との大当たり確率の比率を設定毎に異ならせてもよい。より具体的には、例えば、低確率状態の大当たり確率は上述した第11実施形態と同様に設定値に応じて異ならせる一方で、高確率状態の大当たり確率については設定値によらず一定(例えば、1/90)としてもよい。このように構成することで、高確率状態におけるハマり易さを設定によらず共通とすることができるので、有利な潜確状態における有利度合いを設定によらず共通とすることができる。よって、高設定の優位性をより高めることができるので、設定が高い方があらゆる面で有利になるという分かり易い遊技性を提供することができる。また、例えば、奇数設定(設定1,3,5)と偶数設定(設定2,4,6)とで高確率状態の大当たり確率を異ならせてもよい。具体的には、例えば、奇数設定では高確率状態における大当たり確率が低くなる(例えば、1/100)一方、偶数設定では高確率状態における大当たり確率が高くなる(例えば、1/70)ように構成してもよい。このように構成することで、奇数設定と偶数設定とで有利な潜確状態における有利度合いを異ならせることができるので、設定に応じて遊技性を大きく異ならせることができる。更に、この場合において、特別図柄の低確率状態における大当たり確率として、偶数設定の方が奇数設定よりも高い大当たり確率になるように構成した上で、奇数設定内、および偶数設定内では設定が高くなる方が大当たり確率が高くなるように構成してもよい。このように構成することで、設定値が奇数であるか、偶数であるかに応じて遊技性を大きく異ならせることができる。即ち、偶数設定では不利な通常状態が長く続き難いが、潜確状態が長く続き難いため、比較的出玉推移が穏やかになり易い遊技性を実現できる一方で、奇数設定では、不利な通常状態が長く続き易いが、潜確状態が長く続き易いため、ハマりが厳しいが一度潜確状態に移行させてしまえばより多くの賞球の獲得を期待できるという、出玉推移が激しく上下し易くなる、いわば荒波のような遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。また、ホールの営業方針に応じて適切な設定を選択させることができるので、ホールの利便性を向上させることができる。更に、例えば、最高設定である設定6のみ他の設定に対して遊技性が大幅に変わるように構成してもよい。具体的には、例えば、設定1から設定5については、上述した第11実施形態における大当たり確率を採用する一方で、設定6のみ、極端に高い大当たり確率(例えば、設定5の2倍以上の確率)に設定するように構成してもよい。具体的には、例えば、特別図柄の低確率状態における大当たり確率を1/100、特別図柄の高確率状態における大当たり確率を1/30に設定してもよい。このように構成することで、大当たりの当選率から、比較的短時間の遊技で設定6であるか否かを遊技者が容易に判別することが可能となる。よって、設定6であると確信した遊技者に対し、長時間遊技を行わせることができるので、パチンコ機10の稼働率を向上させることができる。また、設定6であるか否かを判別し易くすることにより、設定6が設定された場合に、最高設定である(即ち、遊技者にとって最も有利な)設定6を使用してくれるホールであると遊技者に認知させることができる。よって、ホールの評判を向上させることができる。
本第11実施形態では、確変大当たりの一部(大当たりD11,E11,I11になった場合)で、大当たり終了後に時短回数が100回の確変状態が設定されるように構成し、当該確変状態において100回の時短回数を経過させた(100回の特別図柄の抽選において連続で外れになった)場合に最も有利な潜確状態へと移行するように構成していた。つまり、特定の遊技状態(確変状態)において、特定回数(100回)の特別図柄の抽選に渡って連続して外れ(大当たりとは異なる抽選結果)になることで有利な状態に移行するように構成することで、特別図柄の高確率状態における大当たり確率が低い程(即ち、設定が低い程)有利になる遊技性を実現する構成としていたが、大当たり確率が低い程有利になる遊技性を実現するための構成は、これに限られるものではない。例えば、特別図柄の確変状態が特定回数(例えば、100回)の特別図柄の抽選が実行されたことに基づいて終了される仕様とし、潜確状態を最も不利な状態(右打ちしても第1特別図柄の抽選も第2特別図柄の抽選も実行され難い状態)として、潜確状態において特定回数の特別図柄の抽選で連続して外れとなった場合に比較的有利な通常状態へと移行するように構成してもよい。即ち、潜確状態では、大当たりに当選してもラウンド数が少なく、且つ、大当たり終了後に再度潜確状態が設定される大当たり種別が大半となる一方で、通常状態で大当たりに当選すると、大当たり終了後に有利な確変状態に設定される大当たり種別が大半となるように構成してもよい。そして、確変状態では、持ち球をほとんど減らさずに大当たりに当選し易くなる上に、大当たり終了後も再度確変状態が設定され易くなるように構成し、有利な確変状態へと移行することを一つの目標に遊技を行わせる仕様を採用してもよい。この仕様においても、潜確状態において大当たり確率が低いほど、比較的有利な通常状態へと移行し易くなり、結果的に最も有利な確変状態へと移行し易くなるため、大当たり確率が低い(即ち、設定が低い)程有利度合いが向上するという斬新な遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。なお、この場合、大当たり確率が低いと、有利度合いの高い通常状態において大当たりになり難くなる上に、有利な確変状態において大当たりにならずに確変回数(特定回数)が終了する可能性も高くなるため、大当たり確率が高い高設定では、潜確状態と不利な大当たりとが繰り返され易くなるが、通常状態に移行させることができれば、比較的少ない抽選回数で大当たりに当選させることができる上に、確変状態において大当たりと確変状態とがより多くの回数繰り返され易くなる遊技性を実現することができる。このように、低設定と高設定とで遊技性を異ならせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
本第11実施形態では、設定変更後(RAMクリア操作後)に設定される通常状態においてのみ、外れ特殊リーチ変動が実行され得るように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、設定変更後(RAMクリア操作後)以外の条件で設定された通常状態においても、特別図柄の抽選回数が特定回数(50回)の倍数となる毎に、比較的低い確率(例えば、1/10の確率)で外れ特殊リーチ変動が実行されるように構成することで、設定変更後以外の通常状態においても設定示唆演出が実行され得るように構成してもよい。このように構成することで、設定変更後以外の条件で設定された通常状態においても、特定回数(50回)の倍数の抽選回数となるまで遊技を継続しようと思わせることができるので、パチンコ機10の稼働率を向上させることができる。また、外れ特殊リーチ変動の選択確率を異ならせるのに代えて、例えば、外れ特殊リーチ変動が選択される周期を設定変更後(RAMクリア操作後)の通常状態よりも長くする(例えば、特別図柄の抽選回数が100の倍数となる毎)ように構成してもよい。また、通常状態であれば、設定変更後であるか否かによらず、共通の変動パターンシナリオを参照して変動パターンを決定してもよい。つまり、設定変更後以外の通常状態でも、抽選回数が50の倍数となる毎に外れ特殊リーチ変動が実行されるように構成し、抽選回数が50の倍数となる毎に設定示唆演出が実行され得るように構成してもよい。このように構成することで、不利な通常状態における稼働率をより向上させることができる。
本第11実施形態では、電源投入時にRAMクリア操作が行われた場合に、設定変更状態に移行しているか否かによらず、通常状態が継続している間、RAMクリア時用テーブル202me4を参照して変動パターンを決定するように構成していた。つまり、設定変更状態に移行していなくても、RAMクリア操作が行われていれば、特別図柄の抽選回数が50の倍数になる毎に外れ特殊リーチ変動が実行されて設定示唆演出が実行されるように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、電源投入時に設定変更状態に移行していた場合にのみ、その後の通常状態において特別図柄の抽選回数が50の倍数になる毎に設定示唆演出が実行されるように構成してもよい。このように構成することで、ホールの店員等が実際に設定変更操作を行っている場合にのみ、外れ特殊リーチ変動が実行されて設定示唆演出が実行されるので、設定変更の有無をより容易に遊技者に見分けさせることができる。
本第11実施形態では、外れ特殊リーチ変動が実行された場合に、変動パターン演出として、リーチが発生した際の第3図柄に付された数字によって設定値を示唆するように構成していたが、必ずしも設定値を演出によって示唆する必要はない。例えば、外れ特殊リーチ変動であるか否かのみを示唆可能な演出態様の変動パターン演出を実行する構成としてもよい。つまり、外れ特殊リーチ変動が決定されたとしても、演出態様から設定値が示唆されないように構成してもよい。このように構成することで、音声ランプ制御装置113側において設定値を把握する必要がなく、単に外れ特殊リーチ変動の変動種別が通知された場合に専用(若しくは外れ特殊リーチ変動の場合にのみ出現しやすい態様)の演出を実行すればよいので、音声ランプ制御装置113側の処理負荷を軽減することができる。また、設定が示唆されることで遊技者に低設定であると思われてしまい、パチンコ機10の稼働率が低減してしまうことを抑制することができる。
本第11実施形態では、外れ特殊リーチ変動の変動パターンが通知された場合に、設定示唆演出を実行する構成としていたが、これに限られるものではない。単に、音声ランプ制御装置113側において、変動パターン演出の演出態様を決定する際に、所定の割合(例えば、1%の割合)で設定示唆演出を実行するように構成してもよい。このように構成することで、外れ特殊リーチ変動を設ける必要がなくなり、通常状態では共通の変動パターンテーブルを用いることができるので、変動パターンテーブルの個数を削減することができる。よって、ROM202の容量を削減することができる。
本第11実施形態では、設定変更状態において設定された設定値によらず、設定変更後(RAMクリア操作後)の通常状態において、特別図柄の抽選が50回行われる毎に設定示唆演出を実行する(外れ特殊リーチ変動が選択される)ように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、外れ特殊リーチ変動が選択された場合に設定示唆演出を実行する割合を異ならせてもよい。即ち、外れ特殊リーチ変動が通知された場合に音声ランプ制御装置113側で設定示唆演出を実行する割合を、設定値に応じて異ならせてもよい。若しくは、設定値毎にRAMクリア操作後の通常状態において参照される変動パターン選択テーブルを異ならせることで、設定値に応じて変動回数が50の倍数となった場合に外れ特殊リーチ変動が選択される割合自体を異ならせてもよい。より具体的には、例えば、50の倍数において、設定が高いほど外れ特殊リーチ変動以外の変動パターンが選択され易くなる(設定示唆演出が実行され難くなる)ように構成してもよい。このように構成することで、特別図柄の抽選回数が50の倍数になったにもかかわらず外れ特殊リーチ変動が実行されなかった(設定示唆演出が実行されなかった)場合に、高設定に対する期待感を向上させることができる。また、例えば、設定値毎にRAMクリア操作後の通常状態において参照される変動パターン選択テーブルを異ならせることで、設定値に応じて外れ特殊リーチ変動が実行される(設定示唆演出が実行される)周期を異ならせてもよい。このように構成することで、何変動おきに外れ特殊リーチ変動が実行されるかに注目して遊技を行わせることができるので、大当たりが0回の状態から積極的に遊技を開始させることができる。よって、パチンコ機10の稼働率を向上させることができる。
本第11実施形態では、RAMクリア操作を伴ってパチンコ機10に対して電源が投入された場合に、設定値格納エリア203maのデータも初期値にクリアされるように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、設定値格納エリア203maのデータはRAMクリア操作が行われたとしてもクリアされないように構成してもよい。言い換えれば、設定値格納エリア203maのデータは、設定キー110bがオン位置に配置されている間のみ更新され得るように構成してもよい。このように構成することで、設定は変更したくないが、RAMクリア操作を行いたいとホール側が希望した場合に、当該希望を叶えることができるので、ホールの利便性を向上させることができる。
本第11実施形態では、第2特別図柄の抽選で小当たりとなった場合に、小当たり遊技中に入賞可能となる右可変入賞装置1650と、特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に、当該大当たりの各ラウンドで入賞可能となる可変入賞装置650とを別々に設ける構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、第2特別図柄の抽選で小当たりになった場合も、大当たりとなった場合も、可変入賞装置650が入球可能となるように構成してもよい。このように構成することで、右可変入賞装置1650を削除することができるので、パチンコ機10の部品点数を削減することができると共に、遊技領域の自由度を向上させることができる。
本第11実施形態では、設定値を設定示唆演出によってのみ示唆するように構成していた。即ち、設定変更後の通常状態において特別図柄の抽選回数が50の倍数となって外れ特殊リーチ変動の変動パターンが設定された場合に、当該外れ特殊リーチ変動における変動パターン演出として設定示唆演出を実行する構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、大当たりのオープニング演出やエンディング演出において、設定を示唆するように構成してもよい。この場合、オープニング演出やエンディング演出において第3図柄表示装置81に出現するキャラクタの種別(選択割合)を、設定値毎に異ならせておけばよい。また、例えば、有利な遊技状態(連荘モードAや連荘モードB)へと移行した後で、有利な遊技状態が終了されて不利な通常モードへと移行する場合に表示される、有利な遊技状態における遊技結果を示す表示態様(所謂、リザルト表示)の表示態様の種別を異ならせてもよい。具体的には、例えば、遊技結果に応じて表示される称号として、遊技結果のみに応じて決定される種別の称号と、設定値も加味して決定される種別の称号とを設ける構成としてもよい。このように構成することで、有利な遊技状態の終了時においてリザルト表示に注目させることができる。
本第13実施形態では、設定変更状態や設定確認状態において、設定値を設定値表示装置110aに対して表示させる構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、第3図柄表示装置81においても設定値を示す数値を表示させるように構成してもよい。
本第13実施形態では、設定が高くなる程遊技者にとって有利になり易くなる(所謂、機会割が高くなる)ように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、一部の設定と、他の一部の設定とでトータルの有利度合いが同等となるように構成してもよい。より具体的には、例えば、大当たり確率を調節することにより、設定1と、設定6との有利度合いをそれぞれ同等にしてもよい。つまり、設定1では、一旦潜確状態へと移行した場合に、当該潜確状態において獲得できる賞球数の期待値を、他の設定に比較して大幅に多くする(例えば、特別図柄の高確率状態における大当たり確率を1/200にする)ことにより、特別図柄の低確率状態において大当たり確率が低いことを加味しても、設定6以外の設定値(設定2〜5)よりも有利になるように構成してもよい。また、これに加えて、設定2と設定5とがそれぞれ同等の有利度合いとなり、設定3と設定4とがそれぞれ同等の有利度合いとなるように構成してもよい。つまり、設定1および設定6が最も有利度合いが高い設定となるように構成し、設定3および設定4が最も有利度合いが低い設定となるように構成してもよい。つまり、設定1から設定3では、大当たり確率が低い方が有利となる遊技性(潜確状態における小当たりの賞球で持ち球を増加させることがメインとなる遊技性)となり、設定4から設定6では、大当たり確率が高い方が有利となる遊技性(大当たりの賞球で持ち球を増加させることがメインとなる遊技性)となるように構成してもよい。このように構成することで、設定毎の遊技性の違いをより顕著にすることができるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
更に、この場合において、潜確状態における小当たりの賞球で持ち球を増加させることがメインとなる遊技性の設定(設定1〜3)が設定されているのか、大当たりの賞球で持ち球を増加させることがメインとなる遊技性の設定(設定4〜6)が設定されているのかを、遊技者に対して報知することが可能に構成してもよい。より具体的には、例えば、パチンコ機10における遊技が所定期間(例えば、30秒)以上行われていない場合に表示されるデモ表示において、どちらの遊技性であるのかを報知する(例えば、設定1〜3であれば「一撃タイプ」という文字を表示させ、設定4〜6であれば「コツコツタイプ」という文字を表示させる)ように構成してもよい。これにより、遊技者に対して好みの遊技性の設定で遊技を開始させることができるので、遊技者の利便性を向上させることができる。また、デモ表示画面に代えて、又は加えて、パチンコ機10の音量を変更するための音量変更操作を行った場合に表示される音量表示や、LED等の各種発光部材の光量を変更するための光量変更操作を行った場合に表示される光量表示等の表示態様でも、遊技性(一撃タイプであるかコツコツタイプであるか)を報知可能に構成してもよい。このように構成することで、音量変更操作若しくは光量変更操作を行うことで遊技者の任意のタイミングで遊技性も確認することができるので、遊技者の利便性をより向上させることができる。更に、大当たりのエンディング画面や潜確状態終了後のリザルト画面における表示態様についても、遊技性に応じて異ならせてもよい。具体的には、例えば、一撃タイプの遊技性(設定1〜3)が設定されている場合は、有利状態において獲得した賞球数の総計をより目立つ態様で表示させる一方で、コツコツタイプの遊技性(設定4〜6)が設定されている場合は、有利状態において当選した大当たりの総回数をより目立つ態様で表示させるように構成してもよい。このように構成することで、遊技性毎に、遊技者がより注目しがちな項目を視認し易く構成できるので、遊技者の利便性を向上させることができる。また、この場合において、設定値表示装置110aには、設定1,2,3に代えて、設定A,B,Cと表示されるように構成してもよい。つまり、遊技性に応じて、設定値の表記を異ならせてもよい。このように構成することで、ホールの店員等が設定値を変更若しくは確認する際に、有利度合いが数字の順になっていない(設定3,4→2,5→1,6の順に有利度合いが高くなる)ことにより混乱してしまうことを抑制することができる。
本第11実施形態では、設定変更後、最初に大当たりに当選するまではRAMクリア時用テーブル202me4(図271(b)参照)が参照されて変動パターンテーブルが決定される(50回の特別図柄の抽選が実行される毎に外れ特殊リーチ変動が実行される)ように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、小当たりに当選することで、通常用11テーブル202me1が参照される状態に切り替わるように変動パターンシナリオを設定してもよい。この場合において、RAMクリア時用テーブル202me4においては、大当たり以外の抽選結果となった場合に必ず外れ特殊リーチ変動が実行されるように構成してもよい。つまり、高確率で小当たりに当選する仕様において、設定変更後は最初の小当たり遊技(または大当たり遊技)が実行されるまで、特別図柄の抽選が実行される毎に、毎回外れ特殊リーチが実行されるように構成してもよい。このように構成することで、ホールの開店後、1回も特別図柄の抽選が実行されていないパチンコ機10において、1回の特別図柄の抽選を実行するだけで、設定変更が行われた可能性があるか否かを判別することができる。よって、ホールの開店直後におけるパチンコ機10の稼働率を向上させることができる。
本第11実施形態では、設定変更後のみ、50回の特別図柄の抽選が実行される毎に外れ特殊リーチ変動が実行されるように構成していたが、設定変更後以外の通常状態でも、50回の特別図柄の抽選が実行される毎に外れ特殊リーチ変動が実行されるように構成してもよい。このように構成することで、前日の遊技終了時点における変動回数から、設定変更が行われていなかった場合に外れ特殊リーチが設定される変動回数を予測して、当該予測した回数において外れ特殊リーチが実行されなかった場合に設定変更の可能性が高いと遊技者に確信させることができるという斬新な遊技性を実現することができる。
本第11実施形態では、特別図柄の抽選が50回実行される毎に、外れ特殊リーチ変動が実行されるように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、外れ特殊リーチ変動が1回のみ実行され得るように構成してもよい。つまり、通常状態が設定された場合に、外れ特殊リーチ変動が設定されるまでの特別図柄の抽選回数を設定するように構成し、設定変更時は50回が設定される一方で、他の条件で通常状態が設定された場合は、65536回等の実質的に消化することが不可能な回数を設定するように構成してもよい。そして、外れ特殊リーチ変動が設定された後は、65536回等の実質的に消化することが不可能な回数を設定するように構成してもよい。このように構成することで、大当たりに当選していない状態で特別図柄の抽選が50回実行された場合に、外れ特殊リーチが発生するか否かにより注目して遊技を行わせることができる。
<第12実施形態>
次に、図297から図306を参照して、第12実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述した第11実施形態におけるパチンコ機10では、大当たり確率を複数段階(6段階)の設定のうちいずれか1の設定に設定することが可能に構成し、設定が高くなるほど大当たり確率が高くなるように構成した。
これに加えて本第12実施形態では、所定の遊技状態において大当たりとは異なる特定の抽選結果になった場合に、遊技者にとって有利となる期間(チャンスゾーン)を形成するように構成した。より具体的には、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合よりも、第2特別図柄の抽選で大当たりになった方が遊技者に有利となり易く構成した上で、連荘モードB(潜確状態)において第1特別図柄の抽選で外れとなった場合に変動時間が長い変動パターン(ロング変動)を設定可能に構成した。即ち、第1特別図柄のロング変動が実行されている間に、第2特別図柄の抽選を集中的に実行することにより、比較的有利度合いが低い第1特別図柄の大当たりに当選することなく、有利度合いの高い第2特別図柄の大当たりを目指すことができる有利な期間(チャンスゾーン)を形成可能に構成した。
加えて、本第12実施形態では、第1特別図柄の変動中に第2特別図柄の抽選で小当たりとなって当該小当たり図柄を停止表示させる場合に、第1特別図柄の変動表示を破棄しない(外れ図柄で停止表示させない)ように構成した。このように構成することで、第1特別図柄のロング変動中(チャンスゾーン中)に第2特別図柄の小当たりとなった場合に、ロング変動が破棄されてしまう(チャンスゾーンが強制的に終了されてしまう)ことを抑制することができる。よって、一旦突入したチャンスゾーンを遊技者に対して十分に楽しませることができる。
この第12実施形態におけるパチンコ機10が、第11実施形態におけるパチンコ機10と構成上において相違する点は、主制御装置110のROM202の構成が一部変更となっている点、音声ランプ制御装置113のRAM223の構成が一部変更となっている点、主制御装置110のMPU201により実行される制御処理が一部変更となっている点、および音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理が一部変更となっている点である。その他の構成や、主制御装置110のMPU201によって実行されるその他の処理、音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行されるその他の処理、表示制御装置114のMPU231によって実行される各種処理については、第11実施形態におけるパチンコ機10と同一である。以下、第11実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その図示と説明とを省略する。
まず、図297、及び図298を参照して、本第12実施形態の連荘モードB(潜確状態)において実行される特徴的な演出態様について説明する。図297は、本第12実施形態の連荘モードBにおいて第1特別図柄の抽選で外れとなった場合に実行される連続外れ演出の表示態様を示した図である。ここで、本第12実施形態では、上述した第11実施形態と同様に、第1特別図柄の抽選が実行されると、高確率(9割程度)で小当たり又は大当たりとなるように構成している。即ち、特別図柄の抽選で比較的低確率で外れとなるように構成している。本第12実施形態では、この比較的低確率の外れが予め定められた第1回数に渡って連続した(例えば、第1特別図柄の抽選で外れが3連続した)場合に、当該第1回数目の外れ変動としてロング変動を設定する(有利な第2特別図柄の抽選を集中的に実行させることが可能なチャンスゾーンを形成する)ように構成している。また、第1回数未満の第2回数に渡って外れが連続した(例えば、外れが2連続した)場合にも、所定の割合(例えば、20%の割合)で、当該第2回数目の外れ変動としてロング変動を設定する(チャンスゾーンを形成する)ように構成している。つまり、第1特別図柄の外れが連続するほど、チャンスゾーンを形成し易く構成しているので、第1特別図柄の外れの連続回数に注目して遊技を行わせることができる。これから説明する連続外れ演出は、外れの連続回数およびチャンスゾーンへの突入可否を遊技者に示唆(報知)するために実行される演出態様である。
まず、図297を参照して、上述した連続外れ演出の開始時における表示態様について説明する。この連続外れ演出は、大当たり終了後、若しくは第1特別図柄の小当たり終了後、最初に第1特別図柄の抽選で外れとなった場合に開始される。図297に示した通り、第1特別図柄の抽選が外れになると、第1特別図柄の外れ図柄の停止時に、主表示領域Dmにおいて、ウサギを模したキャラクタ811が、頂上にSPという文字を付した旗FGが立てられた丘を発見する演出が実行される。また、この丘を発見する演出に伴って、副表示領域Dsに「さらなる頂きを目指せ」の文字が表示される。加えて、主表示領域Dmの右側に、チャンスゾーン(スーパーRUSH遊技)が実行されるまでの状況を遊技者に示唆する案内示唆表示が表示される。これらの表示内容により、遊技者に対して、ウサギを模したキャラクタ811が丘を登って旗FGまで到達することができればチャンスゾーンが開始されるということを容易に理解させることができる。なお、図297(a)に示した通り、キャラクタ811が発見する丘には、麓から中腹まで続く梯子HG1と、中腹から頂上まで続く梯子HG2との2つの梯子が掛けられている。加えて、丘の麓には、ジャンプ台JDも設置されている。本第12実施形態においてチャンスゾーンが開始される場合は、梯子を1つずつ登ることで2変動を要してキャラクタ811が頂上(旗FG)まで到達する演出と、ジャンプ台JDを用いて1変動で一気に頂上まで跳躍する場合との2パターンのいずれかの演出が実行される。より具体的には、第1特別図柄の抽選において2連続で外れとなった場合において、2連続目の変動パターンがロング変動に設定された場合は、ジャンプ台JDを用いて一気に頂上まで跳躍する演出が実行されてチャンスゾーン(スーパーRUSH)の開始が報知される。一方、第1特別図柄の抽選で外れが3連続し、且つ、2連続目の外れがロング変動でなかった場合には、2連続目の外れ変動中に麓から中腹まで続く梯子HG1を登る演出が実行され、3連続目の外れ変動中に中腹から頂上まで続く梯子HG2を登る演出が実行されてチャンスゾーン(スーパーRUSH)の開始が報知される。
一方で、1回目の外れの次の第1特別図柄の抽選が外れでなかった(小当たりであった)場合は、図297(b)に示した通り、主表示領域Dmにおいて、キャラクタ811がジャンプ台JDを用いて頂上目掛けて跳躍するものの、頂上へ到達できずに転倒してしまう演出が実行される。また、副表示領域Dsにおいて、「失敗・・・」という文字が表示される。これらの演出態様により、外れが連続せず、チャンスゾーンへと突入しなかったということを遊技者に対して容易に理解させることができる。
図298は、連荘モードB(RUSH)において第1特別図柄の抽選で外れが3連続し、第1特別図柄のロング変動が設定された場合における表示態様を示した図である。図298に示した通り、第1特別図柄のロング変動が開始されると、主表示領域Dmにおいて、キャラクタ811が旗SPまで到達して、旗SPを掲げて喜ぶ演出が実行される。これに加えて、副表示領域Dsに対して、「スーパーRUSH突入!!」という文字が表示されると共に、ロング変動が終了するまでの残りの変動時間(即ち、チャンスゾーンが終了するまでの残り時間)のカウントダウン表示が表示される。これにより、有利な第2特別図柄の抽選ばかりを実行させることができるチャンスゾーン(スーパーRUSH)の終期を遊技者が容易に確認可能となるので、遊技者の利便性を向上させることができる。
なお、本第12実施形態では、第11実施形態と同様に、設定に応じて大当たり確率を異ならせる一方で小当たり確率を全設定共通としている。そして、特別図柄の抽選結果として、大当たり、小当たり、および外れの3種類の抽選結果のみが設けられている。このため、設定が高い程、外れとなる確率が低くなるため、チャンスゾーンに突入する(外れが連続する)可能性が低くなるように構成されている。言い換えれば、設定が低い程、遊技者に有利となるチャンスゾーンへと移行する可能性が高くなるので、連荘モードBに移行した場合には、低設定の方がより有利度合いが高くなるという極めて特殊、且つ、斬新な遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
<第12実施形態における電気的構成>
次に、図299〜図301を参照して、本第12実施形態における主制御装置110内に設けられているROM202の構成について説明する。ここで、本第12実施形態におけるROM202は、上述した第11実施形態におけるROM202の構成(図268(a)参照)に対して、第1当たり乱数11テーブル202maに代えて第1当たり乱数12テーブル202naが設けられている点、小当たり乱数11テーブル202mbに代えて小当たり乱数12テーブル202nbが設けられている点、大当たり種別選択11テーブル202mdに代えて大当たり種別選択12テーブル202ndが設けられている点、変動パターン選択11テーブル202meに代えて変動パターン選択12テーブル202neが設けられている点で相違している。
まず、図299(a)を参照して、本第12実施形態における第1当たり乱数12テーブル202naの詳細について説明する。図299(a)は、本第12実施形態における第1当たり乱数12テーブル202naの規定内容を示した図である。図299(a)に示した通り、本第12実施形態における第1当たり乱数12テーブル202naは、第11実施形態における第1当たり乱数11テーブル202maと同様に、特別図柄の状態と設定値とに対応付けて、大当たりと判定される乱数値(カウンタ値)の範囲が規定されている。より具体的には、図299(a)に示した通り、特別図柄の低確率状態において、設定1に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜204」が対応付けて規定され、設定2に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜217」が対応付けて規定され、設定3に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜233」が対応付けて規定され、設定4に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜251」が対応付けて規定され、設定5に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜311」が対応付けて規定され、設定6に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜409」が対応付けて規定されている。このため、特別図柄の低確率状態における設定1の大当たり確率は1/320(205/65536)であり、設定2の大当たり確率は1/301(218/65536)であり、設定3の大当たり確率は1/280(234/65536)であり、設定4の大当たり確率は1/260(252/65536)であり、設定5の大当たり確率は1/210(312/65536)であり、設定6の大当たり確率は1/160(410/65536)である。
一方、図299(a)に示した通り、特別図柄の高確率状態において、設定1に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜467」が対応付けて規定され、設定2に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜498」が対応付けて規定され、設定3に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜534」が対応付けて規定され、設定4に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜575」が対応付けて規定され、設定5に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜712」が対応付けて規定され、設定値6に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜935」が対応付けて規定されている。このため、特別図柄の高確率状態における設定1の大当たり確率は1/140(468/65536)であり、設定2の大当たり確率は1/131(499/65536)であり、設定3の大当たり確率は1/123(535/65536)であり、設定4の大当たり確率は1/114(576/65536)であり、設定5の大当たり確率は1/92(713/65536)であり、設定6の大当たり確率は1/70(936/65536)である。なお、第11実施形態と同様に、低確率状態の大当たり確率と高確率状態の大当たり確率との比率は共通となっている。
このように、本第12実施形態では、主に、特別図柄の低確率状態における設定5、および設定6の大当たり確率を高くすると共に、特別図柄の高確率(確変)状態における大当たり確率を全体的に低くした。これにより、相対的に、第1特別図柄の抽選で外れとなる確率を高めて連続外れ演出の実行頻度を高めることができるので、連続外れ演出の開始を確認した遊技者に対して、チャンスゾーンに移行することに対する期待感をより頻繁に抱かせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
次に、図299(b)を参照して、本第12実施形態における小当たり乱数12テーブル202nbの詳細について説明する。図299(b)は、本第12実施形態における小当たり乱数12テーブル202nbの規定内容を示した図である。図299(b)に示した通り、小当たり乱数12テーブル202nbには、第1特別図柄の小当たりと判定される乱数値(第1当たり乱数カウンタC1の値)として936〜59917の58982個の乱数値(カウンタ値)が対応付けて規定されている。第1当たり乱数カウンタC1の取り得る65536個の乱数値(カウンタ値)のうち、小当たりと判定される乱数値(カウンタ値)の個数が58982個であるので、第1特別図柄の抽選で小当たりに当選する確率は1/1.11(58982/65536)である。なお、上述した通り、特別図柄の確変状態において、第1特別図柄の抽選で大当たりに当選する確率は、1/140(設定1)〜1/70(設定6)である。よって、特別図柄の確変状態において第1特別図柄の抽選で外れとなる確率は、1/10.8(設定1)〜1/11.7(設定6)である。上述した通り、潜確状態においては、第1特別図柄の抽選で外れが連続するほど有利なチャンスゾーンが設定され易くなる。そして、低設定の方が、大当たり確率が低くなる分、外れの確率が高くなる。よって、潜確状態においては、低設定の方が有利なチャンスゾーンに突入し易いという斬新な遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、図299(b)に示した通り、小当たり乱数12テーブル202nbには、第2特別図柄の小当たりと判定される乱数値(第1当たり乱数カウンタC1の値)として936〜65534の64599個の乱数値(カウンタ値)が対応付けて規定されている。第1当たり乱数カウンタC1の取り得る65536個の乱数値(カウンタ値)のうち、小当たりと判定される乱数値(カウンタ値)の個数が64599個であるので、第1特別図柄の抽選で小当たりに当選する確率は1/1.01(64599/65536)である。このため、本第12実施形態では、第2特別図柄の抽選が実行されると、ほぼ小当たりに当選する。しかしながら、本第12実施形態では、連荘モードB(潜確状態)において第1特別図柄の抽選が実行された場合に、第2特別図柄の抽選と同様の振り分けで変動パターン(変動時間)が決定されるように構成されている。このため、第2特別図柄の小当たり変動中に、先に第1特別図柄の小当たりで停止表示されると、第2特別図柄が外れで強制停止されてしまう。つまり、第2特別図柄の抽選で小当たりに当選したとしても、そのうちのおよそ半数は、先に第1特別図柄の小当たり図柄が停止表示されることにより外れに変更されてしまい、第2特別図柄の小当たり遊技によって賞球を得る機会が失われてしまう。言い換えれば、本第12実施形態における連荘モードBは、上述した第11実施形態における連荘モードB(潜確状態)に比較して、第2特別図柄の小当たりの頻度がおよそ半分となる(賞球の獲得頻度がおよそ半分となる)ように構成されている。そこで、本第12実施形態では、特別図柄の高確率状態における大当たり確率を全体的に下げると共に、第2特別図柄の小当たり確率を上げることにより、第11実施形態における連荘モードB(潜確状態)に比較して不利になりすぎないように調整している。
なお、上述した通り、本第12実施形態では、第1特別図柄の抽選で外れが連続した場合に、第1特別図柄のロング変動が設定され得る構成としている。このロング変動の間は、第1特別図柄の小当たり図柄(および大当たり図柄)が停止される可能性が無いため、第2特別図柄の小当たりに当選した場合に、確実に小当たり当選に基づく小当たり遊技を実行させることができる。即ち、第1特別図柄のロング変動(チャンスゾーン)中は、第2特別図柄の小当たり遊技の実行頻度が高くなり、賞球の獲得頻度も高くなる極めて有利な状態を形成する。また、第2特別図柄の抽選で小当たりになったとしても、第1特別図柄のロング変動が破棄されない(外れ図柄で強制停止されない)ように制御する構成としているので、有利な状態(チャンスゾーン)をより長く継続させることができる。更に、詳細については後述するが、第2特別図柄の抽選で大当たりになる方が、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合よりも遊技者に有利となり易く構成している。即ち、第1特別図柄の大当たりよりも、第2特別図柄の大当たりの方が、大当たり終了後に最も有利な連荘モードB(潜確状態)が設定される(連荘モードBをループする)割合が高くなるように構成している。このため、第1特別図柄の抽選が実行され難い(第2特別図柄の抽選が集中的に実行される)チャンスゾーンでは、大当たりとなった場合における連荘モードBのループ率も実質的に向上する結果となるので、遊技者に取って有利となる。よって、連荘モードBにおいて、チャンスゾーンへと移行させるために、外れが連続することを期待するという極めて特殊、且つ、斬新な遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
次に、図300を参照して、本第12実施形態における大当たり種別選択12テーブル202ndの詳細について説明する。図300は、本第12実施形態における大当たり種別選択12テーブル202ndの規定内容を示した図である。図300に示した通り、本第12実施形態における大当たり種別選択12テーブル202ndには、第1特別図柄の大当たり種別として、「大当たりA12」〜「大当たりF12」の6種類の大当たり種別が規定されている一方、第2特別図柄の大当たり種別として、「大当たりG12」〜「大当たりK12」の3種類の大当たり種別が規定されている。
図300に示した通り、第1特別図柄(特図1)の大当たり種別としては、第1当たり種別カウンタC2の値「0」に対して、大当たり種別として「大当たりA12」が対応付けて規定されている。この「大当たりA12」は、大当たりのラウンド数が16ラウンドであり、当選時の遊技状態によらず、大当たり終了後の遊技状態が最も有利な潜確状態に設定される(遊技状態によらず時短カウンタ203hの値に0が設定され、確変フラグ203gがオンに設定される)種別の大当たり(16ラウンド(R)確変大当たり)である。この「大当たりA12」は、ラウンド数が最も多い上に、大当たり終了後の遊技状態も最も有利となるため、遊技者にとって最も有利な大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりA12」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が1個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりA12」が決定される割合は1%(1/100)である。
また、図300に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「1〜49」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりB12」が対応付けて規定されている。この「大当たりB12」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後が特別図柄の確変状態に設定される(確変フラグ203gがオンに設定される)種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。なお、通常状態および潜確状態において「大当たりB12」に当選した場合は、時短カウンタ203hの値に65536が設定される一方で、時短状態および確変状態では、時短カウンタ203hの値に0が設定される。
即ち、通常状態および潜確状態において「大当たりB12」に当選すると、比較的有利な確変状態へと移行する。この確変状態では、時短回数が65536に設定されるため、実質的に次の大当たりまで確変状態が継続する。一方、時短状態および確変状態において「大当たりB12」に当選した場合は、時短回数が0に設定されるので、大当たり終了後の遊技状態が最も有利な潜確状態となる。よって、「大当たりB12」は、通常状態および潜確状態において当選した場合、遊技状態の面で比較的有利な大当たり種別となる。一方、通常状態以外の遊技状態において当選した場合、遊技状態の面で最も有利な大当たり種別となる。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりB12」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が49個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりB12」が決定される割合は49%(49/100)である。
また、図300に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「50〜59」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりC12」が対応付けて規定されている。この「大当たりC12」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり当選時の遊技状態によらず、大当たり終了後の遊技状態が比較的有利な確変状態に設定される(時短カウンタ203hの値に65536が設定され、確変フラグ203gがオンに設定される)種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。
即ち、「大当たりC12」に当選すると、当選時の遊技状態によらず、実質的に次の大当たりまで継続する確変状態が設定される。よって、「大当たりC12」は、遊技状態の面で比較的有利な大当たり種別となる。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりC12」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が10個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりC12」が決定される割合は10%(10/100)である。
また、図300に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「60〜64」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりD12」が対応付けて規定されている。この「大当たりD12」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり当選時の遊技状態によらず、大当たり終了後の遊技状態が比較的有利な確変状態に設定される(時短カウンタ203hの値に100が設定され、確変フラグ203gがオンに設定される)種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。なお、「大当たりC12」とは異なり、「大当たりD12」では時短カウンタ203hの値に100が設定されるので、次回の大当たりまで確変状態が継続するとは限らない。即ち、「大当たりD12」が終了してから100回以内の特別図柄の抽選で大当たりとならなかった場合には、時短カウンタ203hの値が0となって最も有利な潜確状態に移行する。よって、「大当たりD12」は、大当たり終了後の遊技状態の面で、「大当たりC12」よりも有利となり易い大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりD12」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が5個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりD12」が決定される割合は5%(5/100)である。
また、図300に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「65〜84」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりE12」が対応付けて規定されている。この「大当たりE12」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり当選時の遊技状態によらず、大当たり終了後の遊技状態が比較的不利な時短状態に設定される(時短カウンタ203hの値に100が設定され、確変フラグ203gがオフに設定される)種別の大当たり(8ラウンド通常大当たり)である。よって、「大当たりE12」は、大当たり終了後の遊技状態の面で比較的不利となる大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりE12」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が20個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりE12」が決定される割合は20%(20/100)である。
また、図300に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「85〜99」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりF12」が対応付けて規定されている。この「大当たりF12」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後の特別図柄の状態が特別図柄の低確率状態に設定される(確変フラグ203gがオフに設定される)種別の大当たり(8ラウンド通常大当たり)である。なお、通常状態において「大当たりF12」に当選した場合は、時短カウンタ203hの値に100が設定される一方で、通常状態以外の遊技状態において「大当たりF12」に当選した場合は、時短カウンタ203hの値に0が設定される。よって、通常状態以外の遊技状態において「大当たりF12」に当選してしまうと、最も不利な通常状態に移行してしまうため、「大当たりF12」は、大当たり終了後の遊技状態の面で最も不利となる大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりF12」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が15個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりF12」が決定される割合は15%(15/100)である。
一方で、図300に示した通り、第2特別図柄(特図2)の大当たり種別としては、第1当たり種別カウンタC2の値が「0〜9」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりG12」が対応付けて規定されている。この「大当たりG12」は、大当たりのラウンド数が16ラウンドであり、大当たり終了後の特別図柄の状態が特別図柄の確変状態に設定される(確変フラグ203gがオンに設定される)種別の大当たり(16ラウンド確変大当たり)である。なお、潜確状態以外の遊技状態において「大当たりG12」に当選した場合は、時短カウンタ203hの値に65536が設定される一方で、潜確状態において「大当たりG12」に当選した場合は、時短カウンタ203hの値に0が設定される。よって、潜確状態以外の遊技状態において「大当たりG12」に当選した場合は、実質的に次の大当たりまで継続する確変状態が設定される一方、潜確状態において「大当たりG12」に当選した場合は、最も有利な潜確状態に設定される。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりG12」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が10個であるので、第2特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりG12」が決定される割合は10%(10/100)である。
また、図300に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「10〜64」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりH12」が対応付けて規定されている。この「大当たりH12」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後の特別図柄の状態が特別図柄の確変状態に設定される(確変フラグ203gがオンに設定される)種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。なお、潜確状態以外の遊技状態において「大当たりH12」に当選した場合は、時短カウンタ203hの値に65536が設定される一方で、潜確状態において「大当たりH12」に当選した場合は、時短カウンタ203hの値に0が設定される。よって、潜確状態以外の遊技状態において「大当たりH12」に当選した場合は、実質的に次の大当たりまで継続する確変状態が設定される一方、潜確状態において「大当たりH12」に当選した場合は、最も有利な潜確状態に設定される。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりH12」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が55個であるので、第2特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりH12」が決定される割合は55%(55/100)である。
また、図300に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「65〜99」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりK12」が対応付けて規定されている。この「大当たりK12」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり当選時の遊技状態によらず、大当たり終了後の遊技状態が、時短回数が100回の時短状態に設定される(時短カウンタ203hの値に100が設定され、確変フラグ203gがオフに設定される)種別の大当たり(8ラウンド通常大当たり)である。よって、「大当たりK12」は、ラウンド数の面でも大当たり終了後の遊技状態の面でも第2特別図柄の大当たり種別の中で最も不利な大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりK12」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が35個であるので、第2特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりK12」が決定される割合は35%(35/100)である。
このように、本第12実施形態では、連荘モードB(潜確状態)において第1特別図柄の大当たりとなった場合に、上述した第11実施形態よりも大当たり終了後の遊技状態が不利となるように構成している。より具体的には、第11実施形態では、潜確状態において第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に、50%の割合で(即ち、大当たりA11,B11のどちらかに当選した場合に)、大当たり終了後の遊技状態が最も有利な連荘モードB(潜確状態)に設定されるように構成していたが、本第12実施形態では、連荘モードB(潜確状態)の間に第1特別図柄の大当たりになると、1%の割合でしか有利な連荘モードBが設定されないように構成している。一方で、本第12実施形態では、有利な連荘モードB(潜確状態)において第2特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に、高確率(65%の割合)で有利な連荘モードBが設定されるように構成している。よって、潜確状態においては、第1特別図柄の抽選で大当たりになるよりも、第2特別図柄の抽選で大当たりになることをより強く期待して遊技を行わせることができる。また、第2特別図柄の抽選に偏って特別図柄の抽選を実行させることができるチャンスゾーン(第1特別図柄のロング変動期間)が設定されることをより強く期待して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣向上させることができる。
なお、本第12実施形態では、有利な潜確状態において、第1特別図柄の大当たりよりも、第2特別図柄の大当たりの方が大当たり終了後に有利な潜確状態に設定される割合が高くなるように構成することで、第2特別図柄の抽選に偏って特別図柄の抽選を実行させることができるチャンスゾーンを有利な状態として形成していたが、これに限られるものではない。例えば、第1特別図柄の大当たりよりも第2特別図柄の大当たりの方が、確変大当たりの割合(大当たり終了後に確変状態、若しくは潜確状態に移行する大当たり)が高くなるように構成することで、第2特別図柄の有利度合いが高くなるように構成してもよい。
次に、図301を参照して、本第12実施形態における変動パターン選択12テーブル202neの詳細について説明する。ここで、図示については省略したが、本第12実施形態における変動パターン選択12テーブル202neは、大当たり終了後の通常状態において特別図柄の抽選が実行された場合に変動パターン(変動時間)を決定するために参照される通常用12テーブル202ne1と、確変状態および時短状態において特別図柄の抽選が実行された場合に変動パターンを決定するために参照される時短・確変用12テーブル202ne2と、潜確状態において特別図柄の抽選が実行された場合に変動パターンを決定するために参照される潜確用12テーブル202ne3と、RAMクリア後の通常状態において特別図柄の抽選が実行された場合に変動パターンを決定するために参照されるRAMクリア時用テーブル202ne4と、の4種類のデータテーブルで構成されている。これら4種類のデータテーブルのうち、通常用12テーブル202ne1、時短・確変用12テーブル202ne2、およびRAMクリア時用テーブル202ne4は、それぞれ上述した第11実施形態における通常用11テーブル202me1、時短・確変用11テーブル202me2、およびRAMクリア時用テーブル202me4と同一のデータが規定されているので、ここではその詳細な説明については省略する。
図301を参照して、本第12実施形態における変動パターン選択12テーブル202neを構成する潜確用12テーブル202ne3の詳細について説明する。図301は、本第12実施形態における潜確用12テーブル202ne3の規定内容を示した図である。
図301に示した通り、本第12実施形態における潜確用12テーブル202ne3では、第1特別図柄の抽選結果が当たりの場合、当たりおよび小当たり後の変動回数によらず、変動種別カウンタCS1の値が「0〜149」の範囲に対して変動種別(変動パターン)として変動時間が2000msの当たりショート変動が対応付けて規定され、変動種別カウンタCS1の値が「150〜198」の範囲に対して変動種別として変動時間が5000msの当たりロング変動が対応付けて規定されている。
一方、図301に示した通り、第1特別図柄の抽選結果が外れの場合は、大当たりおよび小当たり終了後の第1特別図柄の変動回数に応じて変動時間が可変するように構成されている。より具体的には、図301に示した通り、大当たりおよび小当たり終了後の第1特別図柄の変動回数(第1特別図柄の抽選回数)が1であれば、変動種別カウンタCS1の値によらず(即ち、変動種別カウンタCS1の取り得る全範囲に対して)、変動種別として変動時間が1000msの外れショート変動が対応付けて規定されている。このため、潜確状態における初回の(連続していない)外れでは、チャンスゾーン(ロング変動)が設定されない。これに対して、図301に示した通り、当たり(大当たり若しくは小当たり)後の第1特別図柄の変動回数が2回であれば、変動種別カウンタCS1の値が「0〜158」の範囲に対して変動種別として変動時間が1000msの外れショート変動が対応付けて規定され、変動種別カウンタCS1の値が「159〜198」の範囲に対して変動種別として変動時間が600000msの外れ超ロング変動が対応付けて規定されている。よって、潜確状態において外れが2連続した場合には、約20%(40/199)の割合で外れ超ロング変動が設定される。即ち、有利な第2特別図柄の抽選のみを実行させることができる有利な状態(チャンスゾーン)を形成することができる。更に、図301に示した通り、当たり(大当たり若しくは小当たり)後の第1特別図柄の変動回数が3回以上であれば、変動種別カウンタCS1の値によらず、変動種別として変動時間が600000msの外れ超ロング変動が対応付けて規定されている。よって、潜確状態において外れが3連続以上した場合は、必ず外れロング変動(チャンスゾーン)が設定される。よって、外れが連続することを強く願う斬新な遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。また、設定が低い程第1特別図柄の外れ確率が高くなるため、潜確状態においては、設定が低い程有利になる(チャンスゾーンが設定され易くなるため、結果として有利な第2特別図柄の大当たりに当選し易くなる)という斬新な遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
また、図301に示した通り、第1特別図柄の抽選結果が小当たりの場合、当たり(大当たりおよび小当たり)後の変動回数によらず、変動種別カウンタCS1の値が「0〜49」の範囲に対して変動種別(変動パターン)として変動時間が2000msの当たりショート変動が対応付けて規定され、変動種別カウンタCS1の値が「50〜198」の範囲に対して変動種別として変動時間が5000msの当たりロング変動が対応付けて規定されている。
これに対して、図301に示した通り、第2特別図柄の抽選結果が大当たりの場合、当たり(大当たりおよび小当たり)後の変動回数によらず、変動種別カウンタCS1の値が「0〜149」の範囲に対して変動種別(変動パターン)として変動時間が2000msの当たりショート変動が対応付けて規定され、変動種別カウンタCS1の値が「150〜198」の範囲に対して変動種別として変動時間が5000msの当たりロング変動が対応付けて規定されている。つまり、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合と同一の振り分けとなっている。また、第2特別図柄の抽選結果が外れの場合、当たり(大当たりおよび小当たり)後の変動回数や、変動種別カウンタCS1の値によらず、変動種別として変動時間が1000msの外れショート変動が対応付けて規定されている。更に、第2特別図柄の抽選結果が小当たりの場合、当たり(大当たりおよび小当たり)後の変動回数によらず、変動種別カウンタCS1の値が「0〜49」の範囲に対して変動種別(変動パターン)として変動時間が2000msの当たりショート変動が対応付けて規定され、変動種別カウンタCS1の値が「50〜198」の範囲に対して変動種別として変動時間が5000msの当たりロング変動が対応付けて規定されている。つまり、第1特別図柄の抽選で小当たりになった場合と同一の振り分けとなっている。
このように、本第12実施形態では、潜確状態(即ち、潜確用12テーブル202ne3を参照して変動パターンを決定する状態)において、外れ以外の抽選結果となった場合、第1特別図柄と第2特別図柄とで、変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応関係を共通としている。これにより、不利な第1特別の変動ばかりが先に変動停止され続けることを抑制することができる。また、第1特別図柄の抽選で外れが連続するほど、外れ超ロング変動(有利な第2特別図柄の抽選を集中的に実行させることが可能なチャンスゾーン)が設定される割合を高く構成しているので、外れが連続することをより強く期待させる斬新な遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、図302を参照して、本第12実施形態における音声ランプ制御装置113内に設けられているRAM223の詳細について説明する。図302は、本第12実施形態におけるRAM223の構成を示したブロック図である。図302に示した通り、本第12実施形態におけるRAM223は、上述した第11実施形態(および第7実施形態)におけるRAM223の構成(図174参照)に対して、連続外れ演出カウンタ223naが追加されている点でのみ相違する。
連続外れ演出カウンタ223naは、連続外れ演出(図297(a),(b)、図298参照)における演出の進行状況を示すカウンタである。この連続外れ演出カウンタ223naは、初期値が0に設定されており、潜確状態中に第1特別図柄の抽選で外れが連続する毎に値が1ずつ加算されて更新される(図306のS8735,S8741参照)。連続外れ演出の演出態様を設定する際は、この連続外れ演出カウンタ223naの値と、変動種別とに応じた演出態様が設定される。
<第12実施形態における主制御装置の制御処理について>
次に、図303を参照して、本第12実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される特図2外れ停止処理12(S11595)について説明する。図303は、本第12実施形態における特図2外れ停止処理12(S11595)を示したフローチャートである。この特図2外れ停止処理12(S11595)は、上述した第11実施形態における特図2外れ停止処理11(図289,S1596)に代えて実行される処理である。
この特図2外れ停止処理12(S11595)は、上述した第11実施形態における特図2外れ停止処理11(図289,S1596)に対して、S11602〜S11606の処理が削除されている点、S11608の処理に代えて、S11611の処理が実行される点で相違する。つまり、第2特別図柄を小当たりで変動停止させる際に、第1特別図柄が変動中であっても、当該変動中の第1特別図柄を外れ図柄で強制停止させない(変動表示をそのまま続行させる)ように構成されている点でのみ相違している。第2特別図柄の小当たりとなった場合に第1特別図柄の変動表示を破棄(強制停止)しないように構成することで、チャンスゾーン(第1特別図柄の外れ変動)が第2特別図柄の抽選で小当たりに1回当選しただけで、チャンスゾーンの残り時間によらずに強制的に終了されてしまうことを抑制することができる。
<第12実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図304から図306を参照して、第12実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される各種制御処理について説明する。
まず、図304を参照して、本第12実施形態における演出態様設定処理12(S5271)の詳細について説明する。この演出態様設定処理12(S5271)は、上述した第11実施形態の演出態様設定処理11(図296,S5261)に代えて実行される処理である。
この演出態様設定処理12(S5271)のうち、S8201,S8207,S8208、およびS8281〜S8284の各処理では、それぞれ第11実施形態の演出態様設定処理11(図296,S5261)のS8201,S8207,S8208、およびS8281〜S8284の各処理と同一の処理が実行される。
また、図304に示した通り、本第12実施形態における演出態様設定処理12(S5271)では、S8201の処理において、現在が通常状態ではないと判別した場合に(S8201:No)、現在が潜確状態であるか否かを判別する(S8291)。現在が潜確状態ではないと判別した場合は(S8291:No)、S8281の処理へ移行する一方、現在が潜確状態であると判別した場合は(S8291:Yes)、潜確状態において第1特別図柄の抽選が実行された場合に演出態様を設定するための特図1演出設定処理を実行し(S8292)、S8208の処理へ移行する。この特図1演出設定処理(S8292)の詳細について、図305を参照して説明する。
図305に示した通り、特図1演出設定処理(S8292)では、まず、変動パターンコマンドにより通知された第1特別図柄の変動パターンが外れに対応する変動パターンであるか否かを判別する(S8701)。S8701の処理において、今回の変動パターンが外れに対応する変動パターンであると判別した場合は(S8701:Yes)、連続外れ演出(図297参照)の演出態様を設定するための外れ時演出設定処理を実行して(S8702)、本処理を終了する。この外れ時演出設定処理(S8702)の詳細については図306を参照して後述する。
一方、S8701の処理において、今回の変動パターンが外れに対応する変動パターンではないと判別した場合は(S8701:No)、次いで、連続外れ演出カウンタ223naの値が0より大きいか否かを判別する(S8703)。S8783の処理において、連続外れ演出カウンタ223naの値が0より大きいと判別した場合は(S8703:Yes)、丘の頂上への到達に失敗する演出態様を決定し(S8704)、連続外れ演出カウンタ223naの値を0にリセットして(S8705)、本処理を終了する。
一方、S8703の処理において、連続外れ演出カウンタ223naの値が0であると判別した場合は(S8703:No)、変動パターンコマンドが示す変動種別に対応する演出態様を決定し(S8706)、次いで、スーパーRUSH中フラグ223fiがオンであるか(即ち、チャンスゾーン中であるか)否かを判別する(S8707)。スーパーRUSH中フラグ223fiがオンであると判別した場合は(S8707:Yes)、スーパーRUSH中フラグ223fiをオフに設定し(S8708)、その後、本処理を終了する。スーパーRUSH中フラグ223fiがオフであると判別した場合は(S8707:No)、そのまま本処理を終了する。
次に、図306を参照して、上述した外れ時演出設定処理(S8702)の詳細について説明する。図306は、本第12実施形態における外れ時演出設定処理(S8702)を示したフローチャートである。図306に示した通り、外れ時演出設定処理(S8702)では、まず、スーパーRUSH中フラグ223fiがオンであるか否かを判別する(S8731)。S8731の処理において、スーパーRUSH中フラグ223fiがオンであると判別した場合は(S8731:Yes)、少なくとも前回の変動表示が外れ超ロング変動に設定されており、更に、今回も外れ超ロング変動に設定された(チャンスゾーンが少なくとも2連続した)ことを意味するため、スーパーRUSHの上乗せを示す演出態様を決定し(S8732)、本処理を終了する。
一方、S8731の処理において、スーパーRUSH中フラグ223fiがオフであると判別した場合は(S8731:No)、次いで、連続外れ演出カウンタ223naの値が0であるか否かを判別する(S8733)。S8733の処理において、連続外れ演出カウンタ223naの値が0であると判別した場合は(S8733:Yes)、連続外れ演出の1変動目に対応する演出態様(図297(a)参照)を決定し(S8734)、連続外れ演出カウンタ223naの値に1を加算して(S8735)、本処理を終了する。
一方、S8733の処理において、連続外れ演出カウンタ223naの値が0ではないと判別した場合は(S8733:No)、次いで、連続外れ演出カウンタ223naの値が1であるか否かを判別する(S8736)。連続外れ演出カウンタ223naの値が1ではない(2以上である)と判別した場合は(S8736:No)、2段階目の梯子を登ってスーパーRUSH(チャンスゾーン)に突入する演出態様を設定し(S8737)、S8742の処理へ移行する。
一方、連続外れ演出カウンタ223naの値が1であると判別した場合は(S8736:Yes)、次に、今回の変動が外れ超ロング変動に対応する変動パターンであるか否かを判別する(S8738)。今回の変動が外れ超ロング変動に対応する変動パターンであると判別した場合は(S8738:Yes)、ジャンプ台で一気に丘の頂上まで到達することでスーパーRUSH(チャンスゾーン)に突入する演出態様を決定し(S8739)、S8742の処理へ移行する。一方、S8738の処理において、今回の変動パターンが外れ超ロング変動に対応する変動パターンではないと判別した場合は(S8738:No)、1段目の梯子を登る演出態様を決定し(S8740)、連続外れ演出カウンタ223naの値に1を加算し(S8741)、その後、本処理を終了する。
S8742の処理では、連続外れ演出カウンタ223naの値をリセットし、スーパーRUSH中フラグ223fiをオンに設定して(S8742)、本処理を終了する。この外れ時演出設定処理(図306参照)を実行することにより、第1特別図柄の外れが連続した場合に、その連続回数および選択された変動パターンに応じて、好適に連続外れ演出の演出態様を設定することができる。
以上説明した通り、本第12実施形態におけるパチンコ機10では、設定が高くなるほど、特別図柄の外れとなる確率を低く構成した上で、有利な潜確状態において第1特別図柄の抽選で第1回数に渡って連続して外れとなった場合に、遊技者に有利なチャンスゾーンを設定する構成とした。より具体的には、第1回数目の外れ変動として、変動時間が極めて長い(10分間の)外れ超ロング変動を設定する構成とした。このように構成することで、当該外れ超ロング変動の実行中に、有利な第2特別図柄の抽選に偏らせて実行させることができる。つまり、第2特別図柄の抽選において高確率で小当たりに当選して賞球を獲得する機会を得られる上に、大当たりに当選した場合に大当たり終了後の遊技状態が再度、最も有利な潜確状態に設定される可能性が高くなるように構成できる。よって、潜確状態において、設定が低い程チャンスゾーンが設定され易くなるという斬新な遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、本第12実施形態では、潜確状態において第1特別図柄の抽選において2連続で外れとなった場合に、20%の割合でチャンスゾーンを設定し、外れが3回以上連続した場合に100%の割合でチャンスゾーンを設定するように構成していたが、外れの連続回数とチャンスゾーンの設定割合との対応関係は、これに限られるものではなく任意に定めてよい。また、外れが連続しなくてもチャンスゾーンを設定し得る構成としてもよいし、連続回数とは無関係に、第1特別図柄の抽選で外れになった場合に一定の割合(例えば、50%や100%の割合)でチャンスゾーンを設定するように構成してもよい。このように構成することで、チャンスゾーンの出現率を増加させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
本第12実施形態では、チャンスゾーンにおいて実行され易い第2特別図柄の抽選が実行されると、大当たりに当選した場合に有利な大当たり種別が選択され易い上に、高確率で当選する小当たりに当選した場合は小当たり遊技中に容易に賞球を獲得できるように構成していたが、これに限られるものではなく、第1特別図柄の抽選よりも有利となる範囲で任意に仕様を定めることができる。具体的には、例えば、第2特別図柄の抽選と、第1特別図柄の抽選とで大当たり当選時に確変大当たりとなる割合を異ならせ、第1特別図柄の抽選で確変大当たりとなる割合(例えば、50%)よりも、第2特別図柄の抽選で確変大当たりとなる割合を高くする(例えば、80%や100%にする)ように構成してもよい。このように構成することで、チャンスゾーン中に第2特別図柄の抽選で大当たりとなることを強く期待して遊技を行わせることができる。また、例えば、大当たりの種別に関しては第1特別図柄の抽選よりも第2特別図柄の抽選の方が不利になる(例えば、有利な連荘モードB(潜確状態)が設定される割合を低くしたり、確変大当たりとなる割合を低くしたりする)ように構成してもよい。このように構成した場合、チャンスゾーンの間、第2特別図柄の抽選で大当たりに当選すると不利になる可能性が高いが、小当たりに当選し続けることで遊技者に有利になるので、チャンスゾーンにおいて大当たりにならないことを強く願って遊技を行わせることができるという斬新な遊技性を実現することができる。
本第12実施形態では、基本的に一方の特別図柄の抽選で大当たり又は小当たりとなった場合に他方の特別図柄の変動表示を外れ図柄で強制停止させるように構成し、第2特別図柄の小当たりとなった場合にのみ、第1特別図柄が変動表示の実行中でも変動表示を続行させるように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、第2特別図柄の抽選では、大当たりになった場合も小当たりになった場合も大当たり図柄若しくは小当たり図柄の停止時に第1特別図柄の変動表示が実行中であれば、当該実行中の変動表示を強制停止させずに続行させる(大当たり遊技、小当たり遊技の間、第1特別図柄の変動時間の減算を中断して、大当たり遊技、小当たり遊技の終了後に第1特別図柄の変動表示を再開させる)ように構成してもよい。このように構成することで、チャンスゾーンの間に大当たりに当選した場合に、当該大当たりの終了後もチャンスゾーンが継続するため、特に、大当たり終了後が再度有利な潜確状態(連荘モードB)に設定された場合に、大当たり終了後もチャンスゾーンの恩恵を継続して受け続けることができる。よって、チャンスゾーンの優位性をより高めることができるので、チャンスゾーンが設定された場合における遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
本第12実施形態では、有利な連荘モードB(潜確状態)において、比較的不利な第1特別図柄の抽選で外れとなった場合に、比較的有利な第2特別図柄の抽選のみを頻繁に実行させることができるチャンスゾーンを形成するように構成していたが、チャンスゾーンを設定する契機は外れに限られるものではない。例えば、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に、大当たり変動の変動時間を長くする(例えば、10分間にする)ことで、その大当たり変動の実行中を、有利な第2特別図柄の抽選のみを頻繁に実行させることができるチャンスゾーンとして形成してもよい。この場合、チャンスゾーン中に第2特別図柄の抽選で大当たりに当選し、且つ、チャンスゾーンが終了するよりも前に第2特別図柄の大当たり図柄が停止表示されなければ(つまり、第1特別図柄の大当たり変動を第2特別図柄の大当たり図柄停止によって強制的に外れに変更しなければ)、チャンスゾーン終了時に比較的不利な第1特別図柄の大当たりが開始されてしまうため、チャンスゾーンの間に有利な第2特別図柄の大当たりとなることを強く期待させる遊技性を実現することができる。よって、チャンスゾーンの間における遊技者の興趣をより向上させることができる。また、第1特別図柄の抽選で小当たりとなった場合にチャンスゾーンを形成する構成としてもよい。
本第12実施形態では、不利な第1特別図柄の抽選で外れとなった場合に、有利な第2特別図柄の抽選のみを集中的に実行させることができる有利なチャンスゾーンを形成する構成としていたが、これに代えて、又は加えて、有利な第2特別図柄の抽選で外れとなった場合にも長い変動時間(例えば、5分間)が設定され得るように構成することで、比較的不利な第1特別図柄の抽選ばかりが実行されてしまう期間(ピンチゾーン)を形成するように構成してもよい。このように構成することで、低設定ほど、チャンスゾーンもピンチゾーンも出現し易くなるため、低設定ほど有利な連荘モードBにおける遊技にメリハリを付けることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
<第13実施形態>
次に、図307から図327を参照して、第13実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述した第12実施形態におけるパチンコ機10では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを同時に(重複して)実行可能な仕様において、潜確状態で第1特別図柄の抽選で外れとなった場合に有利な第2特別図柄の抽選に偏って実行させることが可能なチャンスゾーンを設定し得る構成としていた。
これに対して本第13実施形態では、1種類の変動表示のみしか実行し得ない仕様において、特別図柄の抽選結果が外れとなった場合に遊技者に有利な期間(チャンスゾーン)を設定する構成とした。より具体的には、本第13実施形態では、特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に実行される大当たり(直当たり)と、遊技盤13の所定位置に設けられている特定領域(V領域)に遊技球が入球した(V入賞した)ことに基づいて実行される大当たり(V当たり)と、が設けられており、特定の遊技状態(時短状態)において特別図柄の抽選で外れになると、当該外れ変動の間に特定の遊技方法を実施することにより、特定領域(V領域)への入球率(V入賞率)が高くなるように構成した。このように構成することで、第12実施形態と同様に、設定が低くなる程特定の遊技状態(時短状態)における有利度合いを向上させることができるという斬新な遊技性を実現することができる。
この第13実施形態におけるパチンコ機10が、上述した第12実施形態におけるパチンコ機10と構成上において相違する点は、遊技盤13の盤面構成が一部変更となっている点、主制御装置110のROM202及びRAM203の構成が一部変更となっている点、主制御装置110のMPU201により実行される制御処理が一部変更となっている点、および音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理が一部変更となっている点である。その他の構成や、主制御装置110のMPU201によって実行されるその他の処理、音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行されるその他の処理、表示制御装置114のMPU231によって実行される各種処理については、第12実施形態におけるパチンコ機10と同一である。以下、第12実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その図示と説明とを省略する。
まず、図307を参照して、本第13実施形態における遊技盤13の盤面構成について説明する。図307は、本第13実施形態における遊技盤13の正面図である。図307に示した通り、本第13実施形態における遊技盤13は、第12実施形態(および第11実施形態)における遊技盤13の盤面構成(図264参照)に対して、遊技盤13における第3図柄表示装置81の下方に対して、流入した遊技球を特定領域(V領域)とアウト口とのいずれかに振り分けることにより大当たり抽選(役物抽選)を実行するための抽選装置6750が設けられている点、右可変入賞装置1650、右電動役物164が削除されている点、および右第2入球口645に代えて電動役物6400aが付随して設けられている第2入球口6400が設けられている点で相違している。
抽選装置6750は、特別図柄の抽選で小当たりとなった場合に、所定期間、遊技球が入球可能な状態となり(即ち、抽選装置6750の入り口部分に設けられている小当たり用アタッカー6750aが開放され)、当該入球可能な状態の間に入球した遊技球が抽選装置6750の内部に設けられているV入賞口6750f1へと遊技球が入球することにより、大当たり(V当たり)に当選する。なお、抽選装置6750の内部には、1つのV入賞口と、5つのアウト口(アウト口6750f2〜6750f6)が設けられている。抽選装置6750の内部に入球した遊技球は、V入賞口6750f1、若しくはいずれかのアウト口へと必ず入球するので、抽選装置6750へと入球した遊技球がV入賞口へと入球する(V入賞が発生する)割合(確率)は1/6である。
なお、本第13実施形態では、第1特別図柄の抽選が実行された場合、小当たりに当選する可能性は0であるが、第2特別図柄の抽選が実行された場合、高確率(例えば、98%の割合)で小当たりに当選する構成としている。よって、第2入球口6400へと遊技球が入球し易くなる普通図柄の時短状態では、右打ちをし続けることにより、高確率で小当たりとなって小当たり用アタッカー6750aが開放されるので、V入賞口に入球し易い状態となる。一方で、普通図柄の通常状態では、右打ちを行っても第2入球口6400へと遊技球を入球させることが困難となるので、左打ちによって遊技を進行させる必要がある。左打ちされた遊技球は、第1入球口64に入球可能であるが、第2入球口6400に入球不可能であるので、普通図柄の通常状態では、小当たりに当選することがない。なお、本第13実施形態では、通常状態、および時短状態の2種類の遊技状態のみが設けられている。即ち、特別図柄の高確率状態、低確率状態が設けられておらず、特別図柄の抽選確率(直当たりの抽選確率)は常に一定となるように構成されている。
次に、図308を参照して、本第13実施形態における抽選装置6750の詳細について説明する。図308は、抽選装置6750の内部構造を示した図である。図308に示した通り、抽選装置6750の内部には、1つのV入賞口6750f1と、5つの通常V入賞口6750f2〜6750f6とが設けられ、常時一定速度で回転動作を行う振分回転体6750fが設けられている。振分回転体6750fに到達した遊技球は、1つのV入賞口と5つのアウト口のうち、いずれかに入球する。振分回転体6750fは、パチンコ機10に対して電源が投入されてから電源が遮断されるまでの間、常に、等速で回転動作を行うため、小当たりに当選するタイミングや抽選装置6750内における遊技球の転動速度等によって、振分回転体6750fに設けられているいずれの入球口(1つのV入賞口、および5つのアウト口)へと振り分けられるかが可変する。即ち、小当たりとなって遊技球が抽選装置6750の内部へと入球する毎に、いずれかの入球口へと遊技球をランダムに振り分けることができる。
また、図308に示した通り、抽選装置6750における正面視右側には、抽選装置6750の入り口部分を開閉するための小当たり用アタッカー6750aが設けられている。この小当たり用アタッカー6750aは、小当たりに当選した場合に、所定期間(例えば、2秒間)開放される。この開放期間の間に上方から小当たり用アタッカー6750aへと到達した遊技球は、抽選装置6750の内部へと流入する。抽選装置6750の内部には、図308に示した通り、遊技球を振分回転体6750fへ向けて流下させるための誘導流路6750bが設けられており、その誘導流路6750bの床面の一部には、床面を開閉させる球排出扉6750cが設けられている。球排出扉6750cが閉鎖されている場合は、誘導流路6750bの床面と、球排出扉6750cの上面とで1の流路を形成するので、遊技球を球排出扉6750cよりも下流側へと流下させることができる。一方、球排出扉6750cが開放されている状態では、遊技球が球排出扉6750cの下方に形成されている排出領域6750dへと落下して、パチンコ機10の外部へと排出される。即ち、振分回転体6750fへと到達することなく、外部へと排出される。また、図308に示した通り、球排出扉6750cの下端よりも、遊技球1個分程度下流側には、流下してきた遊技球を誘導流路6750b内で一時的に停止させる(誘導流路6750bの特定位置を閉鎖する)ことが可能な球止め部6750eが設けられている。
球排出扉6750c、排出領域6750d、および球止め部6750eは、1の小当たりにおいて振分回転体6750fへと到達する遊技球を最大1個に限るために設けられている。この振分回転体6750fへと到達する遊技球を1個に限定するための制御方法について、図309を参照して説明する。図309(a)は、球排出扉6750c、および球止め部6750eがどちらも閉鎖されている状態で複数の遊技球が抽選装置6750の内部に入球した場合を示した図である。図309(a)に示した通り、球排出扉6750c、および球止め部6750eが閉鎖されている状態においては、抽選装置6750の内部へと流入した遊技球が球排出扉6750cの上面を通過して、球止め部6750eにより流下が妨げられ、球止め部6750eの右方に停留される。なお、1の遊技球が停留されている状態で更に遊技球が誘導流路6750bを流下した場合は、既に停留されている遊技球によって流下が妨げられ、停留されている遊技球の右方に停留される。なお、上述した通り、球止め部6750eは、球排出扉6750cの下端に対して遊技球1個分程度の距離を空けて配設されているので、2個目以降に抽選装置6750へと入球した遊技球は、球排出扉6750cの上面に停留される。
図309(b)は、遊技球が停留されている状態で球排出扉6750cが開放された状態を示した図である。図309(b)に示した通り、球排出扉6750cが開放されると、球止め部6750eの右方に停留されている遊技球以外の遊技球が、排出領域6750dへと落下することによりパチンコ機10の外部へと落下する。これにより、抽選装置6750の内部に1の遊技球のみが停留された状態を形成することができる。球止め部6750eは、球排出扉6750cが開放されてから0.5秒間が経過した後で、正面視左方向へと傾倒することにより誘導流路6750bを通過可能な状態となる。これにより、抽選装置6750内に残存する1の遊技球を振分回転体6750fへ向けて流下させることができる。誘導流路6750bを流下した遊技球は、振分回転体6750fに対して正面視右上方向から振分回転体6750fに向けて落下され、ほぼ、その落下時に正面視右側に配置されていた入球口へと入球する。このように制御することにより、1の小当たりにおいて振分回転体6750fへと到達可能となる遊技球を最大1個に限ることができるので、抽選装置6750を用いた大当たり抽選の確率(振分回転体6750fによりV入賞口に振り分けられる割合)を一定にすることができる。
次に、図310を参照して、振分回転体6750fの詳細について説明する。図310は、振分回転体6750fの上面図である。図189に示した通り、振分回転体6750fは、上面視略円形で構成されており、その外縁部分に6つの入球口が配置されている。振分回転体6750fは、その中心から外縁方向に向かって下る向きの傾斜が設けられているので、振分回転体6750fの中心付近に対して上方から到達した遊技球は、外縁方向に向かう傾斜に沿って、外縁部分に設けられている何れかの入球口へと振り分けられる。
図310に示した通り、振分回転体6750fには、上面視略台形形状の1つのV入賞口と、上面視略台形形状の5つのアウト口とが配置されている。即ち、V入賞口6750f1と、アウト口6750f2〜6750f6と、が順番に配置されている。なお、図310に示した通り、振分回転体6750fは、パチンコ機10に電源が投入されている間、常に、軸6750fzを回転軸として、上面視時計回り方向に等速(例えば、6秒間で1回転する回転速度)で回転動作を行い続けるように構成されている。
次に、図311を参照して、本第13実施形態における第2特別図柄の抽選で小当たりとなった場合における、抽選装置6750の各部(小当たり用アタッカー6750a、球止め部6750e、および球排出扉6750c)の作動パターン(開放パターン)について説明する。図311は、小当たり当選時における各部の状態の経時変化を示した図である。
図311に示した通り、第2特別図柄の抽選で小当たりに当選すると、小当たりの開始(小当たり有効期間の開始)と共に、小当たり用アタッカー6750aが開放される。図311に示した通り、この小当たり用アタッカー6750aの開放状態は2秒間継続し、2秒経過時に閉鎖される。以降は、小当たりが終了するまでの間、小当たり用アタッカー6750aが閉鎖状態に維持される。2秒間の開放期間の間に遊技球を小当たりアタッカー6750aへと入球させることができれば、小当たり有効期間の間に振分回転体6750fへと遊技球を到達させて、いずれかの入球口へと遊技球を入球させることができる。
また、図311に示した通り、球止め部6750eは、小当たりの開始から3.5秒が経過するまでの間、閉鎖状態(図309(a)参照)に維持され、3.5秒経過時点(小当たり用アタッカー6750aの閉鎖後1.5秒経過時点)から小当たり終了までの間、開放状態(誘導流路6750bを流下可能となる状態)に切り替えられ、小当たり終了時に再度、閉鎖状態に切り替えられる。これに対して球排出扉6750cは、小当たりの開始から3秒が経過するまでの間、閉鎖状態(図309(a)参照)に維持され、3秒経過時点(小当たり用アタッカー6750aの閉鎖後1秒経過時点)から小当たり終了までの間、開放状態(図309(b)参照)に切り替えられ、小当たり終了時に再度、閉鎖状態に切り替えられる。即ち、小当たりが開始されてから3秒の間は、球止め部6750eも球排出扉6750cも閉鎖された状態となるので、抽選装置6750の内部へと入球した遊技球は全て、球止め部6750eによって誘導流路6750b内に停留される。
また、小当たりの開始から3秒が経過すると、球止め部6750eが閉鎖された状態で球排出扉6750cが開放されるので、球止め部6750eの右側に直接接触することにより停留されている1の遊技球以外の遊技球が、全て球排出扉6750cの開口部から排出領域6750dへと落下して外部へと排出される。即ち、抽選装置6750の内部に停留されている遊技球が1個のみの状態となる。そして、球排出扉6750cが開放されてから0.5秒後に球止め部6750eが開放されるので、抽選装置6750の内部に残存している1個の遊技球が振分回転体6750fに向けて流下する。このように、先に球排出扉6750cを開放させてから球止め部6750eを開放させる構成とすることにより、小当たり用アタッカー6750aの開放期間中に抽選装置6750の内部に2個以上の遊技球が入球したとしても、球止め部6750eが開放されるまでの間に、2個目以降の遊技球を排出領域6750dから外部に排出しておくことができる。よって、1の小当たりにおいて振分回転体6750fへと到達する遊技球を、毎回1個に限ることができるので、小当たりにおける大当たりの当選確率(V入賞口へと遊技球が入球する確率)を常時一定(1/6)とすることができる。
なお、本第13実施形態では、普通図柄の時短状態において、第2特別図柄の保留球数が0の状態で実行された第2特別図柄の抽選で小当たりとなった場合、変動時間が1秒間、2秒間、3秒間のいずれかにランダムに設定される。このため、遊技球の発射タイミングを調節することによって変動開始タイミング(第2入球口6400への入球タイミング)を調節することができたとしても、小当たり遊技の開始タイミングまで調節することは不可能となる(変動開始後1秒後、2秒後、若しくは3秒後のいずれかのタイミングで開始される)ので、振分回転体6750fの配置からV入賞し易くなる小当たり開始タイミングを予測して遊技球の発射タイミングを調節するという遊技方法が成立しなくなるように構成することができる。言い換えれば、時短状態において小当たりとなった場合における大当たり(V当たり)当選率を一定(1/6)にすることができる。ここで、本第13実施形態では、普通図柄の変動時間が遊技状態によらず30秒間に固定化されているので、最短でも30秒間隔でしか電動役物6400aが開放されない(第2入球口6400への入球機会が30秒おきにしか与えられない)。一方で、第2特別図柄の抽選で98%の割合で当選する小当たりになると、変動時間が3秒以下(1秒、2秒、3秒のいずれか)に設定される。つまり、小当たり遊技の有効期間(6秒間)を加味しても、1の特別図柄の抽選が開始されてから小当たり遊技の終了までに要する期間は9秒以下となる(普通図柄の変動時間未満の期間となる)ので、時短状態においては、基本的に継続して右打ちを行い続けたとしても、保留球を貯めることが困難に構成されている。更に、本第13実施形態では、普通図柄の時短状態において普通図柄の当たりになった場合の電動役物6400aの開放時間として「0.5秒間×1回」が設定されるため、1の普通図柄の当たりに基づく開放期間の間に1個の遊技球を入球させるのがやっととなるように構成されている。従って、第2特別図柄の保留球をより貯め難く構成することができる。
一方で、第2特別図柄の保留球が存在する状況下において第2特別図柄の抽選が実行された場合には、変動時間が1秒間に固定化される。つまり、保留球が存在している間は、7秒(変動時間1秒間+小当たり遊技期間6秒間)おきに新たな特別図柄の抽選が実行される。この場合、球止め部6750eが開放されて誘導流路6750bの内部に停留されていた遊技球が振分回転体6750fへと向かうタイミングも7秒おきになる。ここで、上述した通り、振分回転体6750fは、パチンコ機10に対して電源が投入されている間、常時、6秒間で1周する回転速度で回転動作を行うように構成されているため、7秒おきに遊技球が振分回転体6750fへと向かう場合、およそ7/6周おきに遊技球が振分回転体6750fへと到達することになる。ここで、上述した通り、振分回転体6750fには、6つの入球口(V入賞口6750f1、アウト口6750f2〜6750f6)が等間隔に配置されているので、7/6周おきに遊技球が振分回転体6750fへと到達した場合、ほぼ、前回(約7秒前)に振り分けられた(入球した)入球口に対して回転方向に隣接している入球口へと入球する。よって、第2特別図柄の保留球が多くなるほど、小当たり変動毎に隣接する入球口へと遊技球を入球させていくことができるので、V入賞口6750f1へと遊技球が入り易くなるといえる。本第13実施形態では、第2特別図柄の抽選で外れとなった場合に、第2特別図柄のロング変動が設定されるように構成することで、そのロング変動の間に第2特別図柄の保留球を最大(4個)まで貯めることが可能に構成した。これにより、本来あまり喜ばしくない外れを、逆にV当たりの大チャンスとすることができる斬新な遊技性を実現することができる。
次に、図312を参照して、本第13実施形態におけるチャンスゾーンの概要について説明する。上述した通り、本第13実施形態では、時短状態において第2特別図柄の抽選が実行されると、長い変動時間(例えば、5分間)の変動パターン(外れロング変動)が設定されるように制御し、この間に第2特別図柄の保留球を最大(4個)まで貯めることが可能に構成している。つまり、第2特別図柄の抽選で外れとなった場合に、普通図柄の抽選を少なくとも4回以上実行させることが可能となる長さの変動時間を設定するように構成している。上述した通り、普通図柄の変動時間は30秒であり、普通図柄の当たり時の開放期間が0.5秒間であるので、ロング変動中は、5回程度普通図柄の抽選を実行させることができる。よって、外れロング変動の間に継続的に右打ちを行うだけで、第2特別図柄の保留球を最大値である4個まで容易に貯めることが可能となる。図312は、チャンスゾーン(外れロング変動)において保留球を上限まで貯めた後における遊技の進行状況の経時変化を示した図である。
図312(a)は、チャンスゾーン終了直後における振分回転体6750fの配置(回転位置)の経時変化の一例を示している。図312(a)に付している数字は、それぞれ6個の入球口(V入賞口6750f1、アウト口6750f2〜6750f6)のいずれかに対応している。即ち、数字「1」が第1の入球口(6個の入球口のいずれか)を、数字「2」が第1の入球口に対して回転方向に隣接する第2の入球口、数字「3」が第2の入球口に対して回転方向に隣接する第3の入球口を、数字「4」が第3の入球口に対して回転方向に隣接する第4の入球口を、数字「5」が第4の入球口に対して回転方向に隣接する第5の入球口を、数字「6」が第5の入球口に対して回転方向に隣接する第6の入球口をそれぞれ示している。なお、図312(a)では、振分回転体6750fの位置(回転位置)として、誘導流路6750bから落下した遊技球が入球可能な入球口の経時変化を示している。ここで、図312(a)では、説明を分かり易くするために、チャンスゾーンの終了タイミングで、丁度、第1の入球口が入球可能な配置となった状況を例示しているが、振分回転体6750fの回転動作は、チャンスゾーンの終了タイミング(第2特別図柄の変動表示の状況)とは無関係に実行されるので、必ずしもチャンスゾーンの終了タイミングと第1の入球口が入球可能となる配置に移動したタイミングとが一致するものではない。
図312(a)に示した通り、振分回転体6750fにおいて遊技球が入球可能な位置に配置される入球口の種別は、1秒毎に切り替わる。即ち、図312(a)に示した通り、チャンスゾーンの終了から1秒が経過するまでは、第1の入球口へと遊技球が入球可能な配置となり、1秒経過後から2秒経過時までは第2の入球口へと遊技球が入球可能な配置となり、2秒経過後から3秒経過時までは第3の入球口へと遊技球が入球可能な配置となり、3秒経過後から4秒経過時までは第4の入球口へと遊技球が入球可能な配置となり、4秒経過後から5秒経過時までは第5の入球口へと遊技球が入球可能な配置となり、5秒経過後から6秒経過時までは第6の入球口へと遊技球が入球可能な配置となる。以降も、1秒経過毎に入球可能な配置となる入球口が1つずつ切り替わる。
一方、図312(b)は、外れロング変動(チャンスゾーン)終了後における遊技の推移を示した図である。外れロング変動の終了まで(チャンスゾーンの間)に保留球を貯めていた場合、チャンスゾーンの終了と共に小当たり変動が開始される。上述した通り、第2特別図柄の小当たり変動は、保留球が存在する状況下において、必ず1秒間に設定されるので、1秒間が経過した時点で小当たり図柄が停止表示されて小当たり遊技が開始される。図311において上述した通り、本第13実施形態の小当たり遊技は、開始直後に小当たり用アタッカー6750aが2秒間開放されて、その開放期間の間に最初に抽選装置6750へと入球した遊技球(球止め部6750eによって停留されていた遊技球)が、小当たり開始後3.5秒経過時に振分回転体6750fへ向けて流下される。つまり、チャンスゾーンの終了後1秒経過後から3秒経過時までの間、小当たりアタッカー6750aが開放され、チャンスゾーンの終了後4.5秒経過時に遊技球が振分回転体6750fへ向けて流下される。ここで、球止め部6750eから振分回転体6750fへの流下期間は0.5秒〜1秒を要するので、実際に振分回転体6750fへと到達するのはチャンスゾーンの終了から5秒経過後から5.5秒経過時の間となる。即ち、図312(a)に示した通り、第6の入球口が入球可能な配置において、遊技球が振分回転体6750fへと到達する。よって、第6の入球口がV入賞口6750f1であれば、遊技球がV入賞口6750f1へと入球して(即ち、V入賞が発生し)V当たりに当選する(小当たり終了時にV当たりが開始される)一方、第6の入球口がいずれかのアウト口であれば、V入賞が発生せず、V当たりに当選することもない。なお、図312(b)では、第6の入球口がアウト口である場合を例示している。
また、図312(b)に示した通り、チャンスゾーン終了後、1回目の小当たりでV入賞が発生しなかった場合は、小当たり有効期間の経過後(小当たり開始から6秒間経過後)に、チャンスゾーン中に保留された2つ目の保留球に基づく変動表示が開始される。つまり、チャンスゾーンの終了後、7秒経過時点で2つ目の保留球に基づく変動表示が開始される。なお、チャンスゾーン中に保留球を上限(4個)まで貯めていた場合、2つ目の保留球に基づく変動表示(保留球が2個存在する状況下で実行される変動表示)の変動時間も必ず1秒間に設定される。このため、変動開始後、1秒経過時点(チャンスゾーン終了後8秒経過時点)で小当たり図柄が停止表示されて小当たり遊技が開始されると共に、小当たりアタッカー6750aが2秒間(チャンスゾーン終了後8秒経過後から10秒経過時まで)開放される。そして、小当たり開始後3.5秒経過時(チャンスゾーン終了後11.5秒経過時)に球止め部6750eが開放される結果、チャンスゾーンの終了後、12秒から12.5秒の範囲内において遊技球が振分回転体6750fへと到達する。即ち、図312(a)に示した通り、第1の入球口が入球可能な配置において、遊技球が振分回転体6750fへと到達する。よって、第1の入球口がV入賞口6750f1であれば、遊技球がV入賞口6750f1へと入球して(即ち、V入賞が発生し)V当たりに当選する(小当たり終了時にV当たりが開始される)一方、第1の入球口がいずれかのアウト口であれば、V入賞が発生せず、V当たりに当選することもない。なお、図312(b)では、第1の入球口がアウト口である場合を例示している。このように、チャンスゾーン終了後、2回目の小当たり遊技では、チャンスゾーン終了後、1回目の小当たり遊技において入球した入球口(第6の入球口)に対して、回転方向に隣接する入球口(第1の入球口)へと入球する。
そして、チャンスゾーンにおいて保留された3個目の保留球に基づく小当たり(チャンスゾーン終了後、3回目の小当たり)でも同様に、図312(a),(b)に示した通り、2回目の小当たり遊技において入球した入球口(第1の入球口)に対して回転方向に隣接する入球口(第2の入球口)へと遊技球が入球する。なお、4個目の保留球に関しては、当該保留の消化時点で保留球が0になっているため、変動時間として1秒間、2秒間、3秒間のいずれかがランダムに設定されるが、1秒間の変動時間が設定された場合には、3回目の小当たり遊技において入球した入球口(第2の入球口)に対して回転方向に隣接する入球口(第3の入球口)へと入球し、2秒間の変動時間が設定された場合には、3回目の小当たり遊技において入球した入球口(第2の入球口)に対して回転方向に2つ分進んだ位置の入球口(第4の入球口)へと入球し、3秒間の変動時間が設定された場合には、3回目の小当たり遊技において入球した入球口(第2の入球口)に対して回転方向に3つ分進んだ位置の入球口(第5の入球口)へと入球する。
まとめると、チャンスゾーンにおいて継続的に右打ちを実行することで保留球を最大まで貯めておき、チャンスゾーン終了後の小当たり遊技の開放期間中に小当たり用アタッカー6750aへと遊技球を入球させることにより、第6の入球口、第1の入球口、第2の入球口へとほぼ確実に入球させることができる上に、第3〜第5の入球口のいずれかに対しても遊技球を入球させることができる。つまり、チャンスゾーン終了後の保留消化中に、振分回転体6750fに設けられている6つの入球口のうち、互いに異なる4つの入球口へと遊技球を入球させることが可能となる。よって、チャンスゾーンが終了してから当該チャンスゾーンの間に貯めた上限個数(4個)分の全ての保留球を消化するまでの間においてV入賞が発生する確率は4/6である。保留球が0の状態で小当たり遊技が4回実行された場合のV入賞率は約52%(1−5/6×5/6×5/6×5/6)であるため、チャンスゾーンが設定されることにより、V入賞率が10%以上アップする有利な状況を形成することができる。なお、保留消化中に普通図柄の当たりが開始されて第2特別図柄の保留球が増加した場合には、小当たり遊技の回数が増加するため、V入賞率は更にアップする。このように、本第13実施形態では、時短状態において外れとなった場合に、通常よりもV入賞が発生し易い有利な状況を形成することができるので、時短状態において特別図柄の抽選で外れとなることを願うという斬新な遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
次に、図313を参照して、本第13実施形態における特徴的な演出について説明する。上述した通り、本第13実施形態では、時短状態において第2特別図柄の抽選で外れになると、変動時間が5分間(300秒)の外れロング変動が設定されるように制御し、この外れロング変動の実行中に保留球を上限個数まで貯めることが可能に構成している。そして、保留球を上限個数まで貯めることにより、外れロング変動が終了してから全ての保留球が消化されるまでの間に実行される小当たり遊技においてV入賞が発生する可能性が高くなる(4/6以上になる)ように構成している。図313では、この外れロング変動の実行中(チャンスゾーンの間)に第3図柄表示装置81において実行される演出態様(チャージタイム演出)について説明する。
図313(a)は、時短状態において第2特別図柄の抽選で外れとなった場合に実行されるチャージタイム演出の演出態様を示した図である。図313(a)に示した通り、外れロング変動が実行され(チャンスゾーンに突入し)、チャージタイム演出が実行されると、主表示領域Dmの略中央部分において、ウサギを模したキャラクタ811が険しい表情で全身に力を込め始める表示態様が表示されると共に、キャラクタ811の上方に、横長略長方形形状で「チャージタイム突入!!」という文字が表示された表示領域が形成される。また、この表示領域には、チャージタイム(チャンスゾーン)が終了するまでの残り期間のカウントダウン表示も表示される。図313(a)の例では、残り4分56秒の状態を例示しており、表示領域内に「残り4:56」という文字が表示されている。更に、キャラクタ811に対して正面視右側には、縦長略長方形形状の期待度表示画像KHが表示される。この期待度表示画像KHは、チャンスゾーン終了後に実行される保留球数分の小当たり遊技においてV入賞が発生する期待度を示す文字が表示される表示領域であり、第2特別図柄の保留球数が増加する毎に表示される期待度が高くなって行くように構成されている。図313(a)では、第2特別図柄の保留球数が0の状態を例示しており、期待度表示画像KHには、「期待度0/6」と表示される。更に、副表示領域Dsに対して、「右打ちで期待度を上げるんだ!!」という文字が表示されると共に、副表示領域Dsにおける右側に形成された小表示領域Ds1に対して、第1特別図柄および第2特別図柄の保留球数を数字によって比較的目立たない態様で表示される。これらの表示態様により、遊技者に対して、右打ちを行うことによって大当たりとなる期待度が向上するということを容易に理解させることができる。
図313(b)は、チャージタイム演出の実行中に第2入球口6400aへと遊技球が入球して保留球が増加した場合の表示態様の一例を示した図である。チャージタイム演出の実行中に第2入球口6400aへの入球を検出すると、キャラクタ811がオーラOGを纏った(周囲が発光した)見た目の表示態様に切り替えられると共に、キャラクタ811の左上側に、横長略楕円形状で「UP!!」という文字が表示された期待度アップ画像UGが形成される。更に、期待度表示画像KHに表示されている期待度が1上昇して「1/6」となる。また、小表示領域Ds1における第2特別図柄の保留球数を示す数字も更新される。これらの表示内容により、第2特別図柄の保留球が増加するほど期待度が上昇していくのだということを遊技者に対して容易に理解させることができる。なお、保留球が増加するほどオーラOGの範囲が広がっていくと共に、期待度表示画像KHに表示される期待度が最大4/6まで上昇する。これらの表示内容の変化により、チャンスゾーン(チャージタイム)終了後に実行される小当たり遊技に対する期待感をより高めることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、本第13実施形態では、単に第2特別図柄の保留球数に応じてオーラ画像OGや期待度表示画像KHの表示態様を可変させるように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、保留球が増加する毎に、先読み結果を判別して、その判別結果も加味して表示態様を決定してもよい。より具体的には、例えば、先読み結果が小当たりである場合は、オーラ画像OGや期待度表示画像KHの表示態様を1段階分だけ上昇させる一方で、先読み結果が大当たりである場合は、最大の期待度(例えば、6/6)に対応する表示態様に設定してもよい。このように構成することで、チャージタイム演出の実行中における表示態様(示唆される期待度)の変化により注目して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
<第13実施形態における電気的構成>
次に、図314(a)を参照して、本第13実施形態における主制御装置110内に設けられているROM202の詳細について説明する。図314(a)は、本第13実施形態におけるROM202の構成を示したブロック図である。図314(a)に示した通り、本第13実施形態におけるROM202は、上述した第12実施形態におけるROM202の構成に対して、第1当たり乱数12テーブル202naに代えて第1当たり乱数テーブル202paが設けられている点、小当たり乱数12テーブル202nbに代えて小当たり乱数13テーブル202pbが設けられている点、第2当たり乱数7テーブル202fcに代えて第2当たり乱数13テーブル202pcが設けられている点、大当たり種別選択12テーブル202ndに代えて大当たり種別選択13テーブル202pdが設けられている点、変動パターン選択12テーブル202neに代えて変動パターン選択13テーブル202peが設けられている点で相違している。
まず、図315(a)を参照して、本第13実施形態における第1当たり乱数13テーブル202paの詳細について説明する。図315(a)は、この第1当たり乱数13テーブル202paの規定内容を示した図である。図315(a)に示した通り、本第13実施形態における第1当たり乱数13テーブル202paには、設定値毎に1種類の第1当たり乱数カウンタC1の値の範囲が対応付けて規定されている。つまり、本第13実施形態では、特別図柄の低確率状態、確変状態が存在せず、常に一定の大当たり確率で大当たり抽選(特別図柄の抽選)が実行されるように構成されている。
具体的には、図315(a)に示した通り、設定1に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜204」が対応付けて規定され、設定2に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜217」が対応付けて規定され、設定3に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜233」が対応付けて規定され、設定4に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜251」が対応付けて規定され、設定5に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜311」が対応付けて規定され、設定6に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜409」が対応付けて規定されている。このため、特別図柄の低確率状態における設定1の大当たり確率は1/320(205/65536)であり、設定2の大当たり確率は1/301(218/65536)であり、設定3の大当たり確率は1/280(234/65536)であり、設定4の大当たり確率は1/260(252/65536)であり、設定5の大当たり確率は1/210(312/65536)であり、設定6の大当たり確率は1/160(410/65536)である。
次に、図315(b)を参照して、本第13実施形態における小当たり乱数13テーブル202pbの詳細について説明する。図315(b)は、本第13実施形態における小当たり乱数13テーブル202pbの規定内容を示した図である。図315(b)に示した通り、第1特別図柄に対しては、第1当たり乱数カウンタC1の値が対応付けられていない。よって、第1特別図柄の抽選で小当たりになる確率は0である。一方、第2特別図柄に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値の範囲として「410〜64634」が対応付けて規定されている。よって、第2特別図柄の抽選で小当たりになる確率は1/1.02(64225/65536)である。従って。大当たり確率を加味すると、第2特別図柄の抽選で外れとなる確率は、1/59(設定1)〜1/73(設定6)となる。つまり、設定が低い方が時短状態においてチャンスゾーンに突入する(特別図柄の抽選で外れになって外れロング変動が設定される)確率が高くなるので、有利な時短状態が設定されてから当該時短状態において保留された全ての第2特別図柄の保留球に基づく抽選が終了するまでの間において、V当たりに当選する確率も低設定の方が高くなる。ここで、本第13実施形態では、V当たりに当選すると、当該V当たりの終了後における遊技状態が、必ず有利な時短状態に設定される。よって、一旦時短状態に設定された後は、設定が低い方が時短状態と大当たりとの繰り返しがより長く(より多くの回数)続き易くなる。従って、有利な時短状態においては、設定が低いことを期待して遊技を行わせるという斬新な遊技性を実現できるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、図315(c)を参照して、本第13実施形態における第2当たり乱数テーブル202pcの詳細について説明する。図315(c)は、本第13実施形態における第2当たり乱数テーブル202pcの規定内容を示した図である。図315(c)に示した通り、本第13実施形態における第2当たり乱数13テーブル202pcには、普通図柄の低確率状態(通常状態)において普通図柄の当たりと判定される乱数値(第2当たり乱数カウンタC4のカウンタ値)として「0」のみが規定されている。このため、普通図柄の低確率状態(通常状態)において普通図柄の抽選で当たりとなる確率は1/300である。
一方、図315(c)に示した通り、第2当たり乱数13テーブル202pcには、普通図柄の高確率状態(時短状態)において普通図柄の当たりと判定される乱数値(第2当たり乱数カウンタC4のカウンタ値)として「0〜299」が規定されている。このため、普通図柄の低確率状態(通常状態)において普通図柄の抽選で当たりとなる確率は1/1(300/300)である。このように、本第13実施形態では、普通図柄の低確率状態(通常状態)における普通図柄の当たり確率を極めて低確率になるように構成している。これにより、通常状態において右打ちにより小当たり確率の高い第2特別図柄の抽選を実行させようとしても、普通図柄の当たりになり難く、第2入球口6400へと遊技球を入球させることが困難になるので、左打ちを行うよりも損になり易く構成することができる。よって、通常状態において右打ちを行う変則的な遊技方法に対する抑制を図ることができる。
次に、図316を参照して、本第13実施形態における第1当たり種別選択13テーブル202pdの詳細について説明する。この第1当たり種別選択13テーブル202pdは、第12実施形態における第1当たり種別選択12テーブル202ndと同様に、大当たりに当選した場合の大当たり種別を特定(決定)するために参照されるデータテーブルである。図316(a)は、この第1当たり種別選択13テーブル202pdの構成を示したブロック図である。
図316(a)に示した通り、本第13実施形態における第1当たり種別選択13テーブル202pdには、特別図柄の抽選で大当たりとなった(所謂、「直当たり」が発生した)場合に大当たり種別を特定(決定)するための直当たり用テーブル202pd1と、V入賞が発生した(小当たり遊技中にV入賞口6750f1へと遊技球が入球した)ことに基づいて大当たりとなった場合に大当たり種別を特定(決定)するためのV当たり用テーブル202pd2と、が規定されている。まず、図316(b)を参照して、直当たり用テーブル202pd1の詳細について説明する。
図316(b)は、直当たり用テーブル202pd1の規定内容を示した図である。図316(b)に示した通り、本第13実施形態では、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった(直当たりが発生した)場合に決定され得る大当たり種別として、「大当たりA13」、および「大当たりB13」の2種類の大当たり種別が設けられている。「大当たりA13」は、大当たりのラウンド数が4ラウンドであり、遊技状態によらず、大当たり終了後の遊技状態が時短回数5回の時短状態に設定される大当たり種別(4ラウンド時短大当たり)である。一方、「大当たりB13」は、大当たりのラウンド数が4ラウンドであり、通常状態において当選した場合には大当たり終了後に再度通常状態が設定される一方で、時短状態の間に当選した場合には、時短回数が5回の時短状態が付与される大当たり種別(4ラウンド通常大当たり)である。よって、通常状態においては、「大当たりA13」の方が、大当たり終了後の遊技状態が有利となるため、「大当たりB13」よりも遊技者に有利となる。なお、時短状態においては、いずれの大当たりに当選したとしても大当たり終了後に有利な時短状態が設定されるように構成しているため、有利度合いが同等となる。
図316(b)に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「0〜64」の範囲に対して、「大当たりA13」が対応付けて規定され、「65〜99」の範囲に対して、「大当たりB13」が対応付けて規定されている。つまり、第1特別図柄の抽選で大当たりになると、65%の割合(65/100)で「大当たりA13」が決定され、35%(35/100)の割合で「大当たりB13」が決定される。
一方、図316(b)に示した通り、直当たり用テーブル202pd1には、第2特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に決定され得る大当たり種別として、「大当たりC13」が設けられている。この「大当たりC13」は、大当たりのラウンド数が12ラウンドであり、通常状態において当選した場合には大当たり終了後に再度通常状態が設定される一方で、時短状態の間に当選した場合には、時短回数が5回の時短状態が付与される大当たり種別(4ラウンド通常大当たり)である。第2特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合は。100%(100/100)「大当たりC13」が決定される。
次に、図316(c)を参照して、V当たり用テーブル202pd2の詳細について説明する。このV当たり用テーブル202pd2は、上述した通り、小当たり遊技においてV入賞が発生した(遊技球がV入賞スイッチ6500e3を通過した)ことに基づいて実行される大当たりの種別を特定(選択)するためのデータが規定されたデータテーブルである。図316(c)は、このV当たり用テーブル202pd2の規定内容を示した図である。図316(c)に示した通り、V当たり用テーブル202pd2には、「大当たりD13」、「大当たりE13」、および「大当たりF13」の3種類の大当たり種別が規定されている。
図316(c)に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「0〜49」の範囲に対しては、「大当たりD13」が対応付けて規定されている。この「大当たりD13」は、大当たりのラウンド数が12ラウンドであり、当選した時点の遊技状態によらず、大当たり終了後の遊技状態が遊技者に有利な時短状態に設定される大当たり種別である。この「大当たりD13」は、全ての大当たり種別の中でラウンド数が最も多く、且つ、大当たり終了後の遊技状態も有利となるため、最も遊技者に有利な大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の取り得る「0〜99」の100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりC7」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)の個数が50個なので、小当たり遊技の実行中にV入賞が発生した場合に開始される大当たりの種別として「大当たりD13」が決定(選択)される確率(割合)は50/100(50%)である。
また、図316(c)に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の当たりが「50〜69」の範囲に対して、「大当たりE13」が対応付けて規定されている。この「大当たりE13」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、当選した時点の遊技状態によらず、大当たり終了後の遊技状態が遊技者に有利な時短状態に設定される大当たり種別である。この「大当たりE13」は、「大当たりC13」、および「大当たりD13」に次いでラウンド数が多く、且つ、大当たり終了後の遊技状態が有利な時短状態となるため、ラウンド数の面では「大当たりC13」、「大当たりD13」に次いで有利な大当たり種別である。また、遊技状態の面では最も有利な大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の取り得る「0〜99」の100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりE13」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)の個数が20個なので、小当たり遊技の実行中にV入賞が発生した場合に開始される大当たりの種別として「大当たりE13」が決定(選択)される確率(割合)は20/100(20%)である。
また、図316(c)に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の当たりが「70〜99」の範囲に対して、「大当たりF13」が対応付けて規定されている。この「大当たりF13」は、大当たりのラウンド数が4ラウンドであり、当選した時点の遊技状態によらず、大当たり終了後の遊技状態が遊技者に有利な時短状態に設定される大当たり種別である。この「大当たりF13」は、ラウンド数の面では最も不利であるが、遊技状態の面では最も有利な大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の取り得る「0〜99」の100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりF13」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)の個数が30個なので、小当たり遊技の実行中にV入賞が発生した場合に開始される大当たりの種別として「大当たりF13」が決定(選択)される確率(割合)は30/100(30%)である。
なお、上述した通り、本第13実施形態では、第2特別図柄の抽選が実行されると、約98%の割合で小当たりに当選し、且つ、1の小当たり遊技においてV入賞が発生する確率は1/6である。また、第2特別図柄の抽選で比較的低確率の外れにならない限り、第2特別図柄の保留球を貯めることはほぼ不可能に構成されている。よって、時短回数5回の時短状態が設定された場合、5回の小当たり遊技が実行されて第2特別図柄の保留球が0のまま通常状態に移行するか、5回以内にV入賞が発生してV当たりとなるかのどちらかとなるのがほとんどである。時短状態において実行される5回以内の小当たりでV入賞が発生する確率は約59.8%(1−5/6×5/6×5/6×5/6×5/6)であるので、基本的に、一旦時短状態が設定されると、約59.8%の割合(直当たりも加味すると60%超の割合)で大当たりに当選する。そして、第2特別図柄の直当たりに当選した場合、およびV当たりに当選した場合は、必ず大当たり終了後に再度有利な時短状態が設定されるので、時短状態に移行すると、6割強の割合で大当たりと時短状態とを繰り返す有利な状態を形成する。よって、時短状態へと移行することを一つの目標に遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、図317を参照して、本第13実施形態における変動パターン選択13テーブル202peの詳細について説明する。ここで、図示については省略したが、本第13実施形態における変動パターン選択13テーブル202peは、通常状態において特別図柄の抽選が実行された場合に変動パターンを決定するために参照される通常用13テーブル202pe1と、時短状態において特別図柄の抽選が実行された場合に変動パターンを決定するために参照される時短用13テーブル202pe2と、RAMクリア後(設定変更後)の通常状態において特別図柄の抽選が実行された場合に変動パターンを決定するために参照されるRAMクリア時用テーブル202pe3と、で構成されている。説明の便宜上、まず、時短用13テーブル202pe2の詳細について説明する。
図317は、本第13実施形態における時短用13テーブル202pe2の規定内容を示した図である。図317に示した通り、時短用13テーブル202peには、第1特別図柄の抽選結果が当たりの場合、保留球数によらず、変動種別カウンタCS1の値の全範囲に対して変動種別(変動パターン)として変動時間が1000msの当たりショート変動が対応付けて規定されている。一方、第1特別図柄の抽選が外れの場合、保留球数によらず、変動種別カウンタCS1の値の全範囲に対して変動種別として変動時間が1000msの外れショート変動が対応付けて規定されている。よって、時短状態において第1特別図柄の抽選が実行されると、抽選結果によらず変動時間が1000msに設定される。
また、図301に示した通り、第2特別図柄の抽選結果が当たりの場合は、変動種別カウンタCS1の値が「0〜49」の範囲に対して、変動時間が5000msの当たりミドル変動が対応付けて規定され、変動種別カウンタCS1の値が「50〜198」の範囲に対して、変動時間が10000msの当たりロング変動が対応付けて規定されている。また、図301に示した通り、第2特別図柄の抽選結果が外れの場合は、変動種別カウンタCS1の値が取り得る全範囲に対して、変動時間が300000msの外れロング変動が対応付けて規定されている。よって、時短状態において第2特別図柄の抽選で外れになると、第2特別図柄が5分間の間変動し続けるので、その間に第2特別図柄の保留球を貯めることができるチャンスゾーンを形成することができる。
また、図301に示した通り、第2特別図柄の抽選結果が小当たりの場合は、第2特別図柄の保留球数に応じて変動時間が可変するように構成されている。より具体的には、図301に示した通り、第2特別図柄の保留球数が0であれば、変動種別カウンタCS1の値が「0〜65」の範囲に対して、変動種別として変動時間が1000msの小当たり変動Aが対応付けて規定され、変動種別カウンタCS1の値が「66〜132」の範囲に対して、変動種別として変動時間が2000msの小当たり変動Bが対応付けて規定され、変動種別カウンタCS1の値が「133〜198」の範囲に対して、変動種別として変動時間が3000msの小当たり変動Cが対応付けて規定されている。つまり、1秒間の変動時間と、2秒間の変動時間と、3秒間の変動時間と、がほぼ1:1:1の比率で選択されるように構成されている。このため、保留球数が0の状態において、振分回転体6750fの配置からV入賞し易い小当たり開始タイミングを狙う遊技方法が成立しないように構成することができるので、保留球数が0の状態におけるV入賞率を一律1/6にすることができる。
一方、図301に示した通り、第2特別図柄の抽選結果が小当たりで、且つ、第2特別図柄の保留球数が1以上の場合は、変動種別カウンタCS1の値が取り得る全範囲に対して、変動時間が1000msの小当たり変動Aが対応付けて規定されている。このため、チャンスゾーンにおいて保留球を上限個数まで貯めると、保留球が0になるまで(保留球を3個消化するまで)、変動時間が1秒間に固定化されるので、小当たり遊技において遊技球が振分回転体6750fへと到達する間隔を一定間隔(7秒間隔)にすることができる。これにより、6秒間で1周する振分回転体6750fに対して、保留球が0となるまで、小当たり毎に前回の小当たりで入球した入球口に対して回転方向に隣接する入球口へと遊技球を入球させることができる。即ち、保留球数分の小当たり遊技において、互いに同一の入球口へと入球し難くなるように構成することができるので、V入賞する可能性を向上させることができる。よって、チャンスゾーンに移行して保留球を貯める機会が与えられた場合に、V入賞に対する期待感を向上させることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、図示については省略したが、本第13実施形態では、通常状態においても、第2特別図柄の変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応関係は、外れ以外同一となるように構成している。よって、例えば、時短回数が残り1回の状態において実行された第2特別図柄の抽選で外れとなってロング変動が設定された場合にも、当該ロング変動中に第2特別図柄の保留球を貯めることにより、ロング変動の終了後(即ち、時短状態の終了後)においてV入賞率が高い小当たり遊技を実行させることができる。即ち、第2特別図柄の抽選で外れとなるタイミングによらず、チャンスゾーンの終了後にV入賞率の高い小当たり遊技を実行することができるので、時短状態が終了するまでの間、常に、外れを期待させることができる。なお、通常状態において第2特別図柄の抽選で外れとなった場合には、変動時間が1秒間の外れショート変動が設定されるように構成されている。これは、通常状態において外れとなった場合に外れロング変動を実行したとしても、普通図柄の当たり確率が低く、第2特別図柄の保留球を貯めることができないため、特別図柄の抽選が実行されるわけでもなく、保留球を貯めることもできない無駄な期間が長く続いてしまうことを抑制する趣旨である。
次に、図314(b)を参照して、本第13実施形態における主制御装置110内に設けられているRAM203の詳細について説明する。図314(b)は、本第13実施形態におけるRAM203の構成を示したブロック図である。図314(b)に示した通り、本第13実施形態におけるRAM203は、上述した第12実施形態(および第11実施形態)におけるRAM203の構成(図268(b)参照)に対して、大当たり種別格納エリア203paと、V通過フラグ203pbと、が追加されている点で相違している。また、特図2変動停止フラグ203dfと、特図1変動時間カウンタ203diと、特図2変動時間カウンタ203djと、確変フラグ203faと、特図1大当たりフラグ203mcと、特図2大当たりフラグ203mdと、特図1小当たりフラグ203meと、特図2小当たりフラグ203mfと、が削除されている点で相違している。これらのフラグ及びカウンタの削除に関しては、同時変動機能、および確変機能を削除したことによるものである。
大当たり種別格納エリア203paは、小当たり遊技の実行中に、抽選装置6750に入賞した遊技球がV入賞口6750f1へと入球した場合に設定される大当たり種別(V当たりの種別)を判別するためのデータが記憶される記憶エリアである。この大当たり種別格納エリア203paは、判定結果が小当たりとなる特別図柄の変動が停止する場合に、判定されている小当たり種別に対応した大当たり種別に対応するデータ値が記憶される(図320のS36022)。抽選装置6750内のV入賞口6750f1へと遊技球が入球すると、小当たり終了時に、大当たり種別格納エリア203paに記憶されているデータ値に対応する種別の大当たりの開始が設定される(図324のS3311参照)。
V通過フラグ203pbは、小当たり遊技中において、V入賞を検出済みであるか否かを示すフラグである。このV通過フラグ203pbがオンであれば、小当たり遊技中に既にV入賞を検出済みであることを示し、オフであれば、V入賞を未検出であることを意味する。このV通過フラグ203pbは、初期値がオフに設定されており、V入賞を検出した場合にオンに設定される(図325のS3406参照)。また、V入賞を検出した小当たりの終了時に、小当たり種別に応じた大当たりの開始を設定した後でオフに設定される(図324のS3312参照)。このV通過フラグ203pbによって、小当たり遊技の終了時において大当たりを開始すべきか否か(即ち、小当たり遊技中にV入賞が発生したか否か)を正確に判別することができる。
<第13実施形態における主制御装置の制御処理について>
次に、図318から図325を参照して、本第13実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される各種制御処理について説明する。まず、図318を参照して、特別図柄変動処理13(S141)の詳細について説明をする。この特別図柄変動処理13(S141)は、上述した第12実施形態(および第11実施形態)における特別図柄変動処理11(図276,S121)に代えて実行される処理であり、第1図柄表示装置37における特別図柄の変動表示を設定するための処理である。
この特別図柄変動処理13(S141)のうち、S251の処理では、第12実施形態(および第11実施形態)における特別図柄変動処理11(図276,S121)のS251の処理と同一の処理が実行される。
また、本第13実施形態における特別図柄変動処理13(S141)では、S251の処理において、現在が大当たり中、又は小当たり中では無いと判別した場合に(S251:No)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であるか否かを判定し(S10201)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中でなければ(S10201:No)、第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値(第1特別図柄の抽選に基づく変動表示の保留回数N1)を取得し(S10202)、取得した第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値(N1)が0よりも大きいか否かを判別する(S10203)。
S10203の処理において、第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値(N1)が0でない(即ち、1以上である)と判別した場合は(S10203:Yes)、第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値(N1)を1減算し(S10204)、演算により変更された第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値を示す特図1保留球数コマンドを設定する(S10205)。ここで設定された特図1保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理13(図322参照)の外部出力処理(S1801)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、特図1保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値を抽出し、抽出した値をRAM223の特別図柄保留球数カウンタ223cに格納する。
S10205の処理により特図1保留球数コマンドを設定した後は、第1特別図柄保留球格納エリア203daに格納されたデータを、シフトする(S10206)。S10206の処理では、第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの保留第1エリア〜保留第4エリアに格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトし、S10212の処理へ移行する。
一方、S10203の処理において、第1特別図柄保留球数カウンタ203ddの値(N1)が0であると判別した場合は(S10203:No)、第2特別図柄保留球数カウンタ203deの値(第2特別図柄の抽選に基づく変動表示の保留回数N2)を取得する(S10207)。次に、第2特別図柄保留球数カウンタ203deの値(N2)が0よりも大きいか否かを判別する(S10208)。第2特別図柄保留球数カウンタ203deの値(N2)が0でなければ(S10208:Yes)、第2特別図柄保留球数カウンタ203deの値(N2)を1減算し(S10209)、演算により変更された第2特別図柄保留球数カウンタ203deの値を示す特図2保留球数コマンドを設定する(S10210)。ここで設定された特図2保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理13(図322参照)の外部出力処理(S1801)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、特図2保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから第2特別図柄保留球数カウンタ203deの値を抽出し、抽出した値をRAM223の特別図柄保留球数カウンタ223cに格納する。
S10210の処理により特図2保留球数コマンドを設定した後は、第2特別図柄保留球格納エリア203dbに格納されたデータをS10206の処理と同一の手法によりシフトする(S10211)。
S10206、またはS10211の処理後に実行されるS10212の処理では、第1図柄表示装置37において変動表示を開始するための特別図柄変動開始処理13を実行し(S10212)、本処理を終了する。なお、この特別図柄変動開始処理13(S10212)の詳細については、図319を参照して後述する。
S10201の処理において、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であれば(S10201:Yes)、変動時間を計測するための変動時間カウンタを更新し(S10213)、更新後の変動時間カウンタの値に基づいて第1図柄表示装置37において実行している変動表示の変動時間が経過したか否かを判別する(S10214)。第1図柄表示装置37において実行される変動表示の変動時間は、変動種別カウンタCS1により選択された変動パターンに応じて決められており(変動パターンコマンドに応じて決められており)、この変動時間が経過していなければ(S10214:No)、第1図柄表示装置37の表示態様を更新し(S10215)、本処理を終了する。
一方、S10214の処理において、実行している変動表示の変動時間が経過していれば(S10214:Yes)、第1図柄表示装置37の停止図柄に対応した表示態様を設定する(S10216)。停止図柄の設定は、図319を参照して後述する特別図柄変動開始処理13(S10212)によって予め行われる。この特別図柄変動開始処理13(S10212)が実行されると、実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄の抽選が行われる。より具体的には、第1当たり乱数カウンタC1の値に応じて特別図柄の大当たりか否かが決定されると共に、特別図柄の大当たりである場合には、第1当たり種別カウンタC2の値に応じて大当たり種別が決定される。
S10216の処理が終了した後は、第1図柄表示装置37において実行中の変動表示が開始されたときに、特別図柄変動開始処理によって行われた特別図柄の抽選結果(今回の抽選結果)が、特別図柄の大当たりであるかを判定する(S10217)。今回の抽選結果が特別図柄の大当たりであれば(S10217:Yes)、現在の遊技状態に応じたデータを当選時状態格納エリア203mbに格納し(S10218)、時短カウンタ203hの値を0にリセットする(S10219)。次いで、大当たりの開始を設定すると共に、大当たりフラグ203iをオンに設定して(S10220)、S10225の処理へ移行する。
一方、S10217の処理において、今回の抽選結果が特別図柄の外れ(小当たり含む)であれば(S10217:No)、時短カウンタ203hの値が0より大きい値であるか(即ち、普通図柄の時短状態であるか)を判別し(S10221)、時短カウンタ203hの値が0より大きいと判別した場合は(S10221:Yes)、時短カウンタ203hの値を1減算して更新して(S10222)、処理をS10223へと移行する。一方、S10221の処理において、時短カウンタ203hの値が0であると判別した場合は(S10221:No)、S10222の処理をスキップして、処理をS10223へと移行する。
S10223の処理では、今回の特別図柄の抽選結果が小当たりであるか否かを判別し(S10223)、抽選結果が小当たりであると判別した場合は(S10223:Yes)、小当たりの開始を設定するための小当たり開始処理を実行して(S10224)、本処理を終了する。一方、S10223の処理において、今回の特別図柄の抽選結果が小当たりではない(即ち、外れである)と判別した場合は(S10223:No)、S10224の処理をスキップして、S10225の処理へ移行する。
S10225の処理では、停止種別を示す停止コマンドを設定して、本処理を終了する(S10225)。ここで設定された停止コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理13(図322参照)の外部出力処理(S1801)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、状態コマンドを受信すると、停止コマンドが示す停止種別に基づいて、第3図柄の停止図柄を設定する。
この特別図柄変動処理13(図318参照)を実行することにより、第1特別図柄の変動表示、若しくは第2特別図柄の変動表示のうち一方のみを実行するように構成できる。また、第1特別図柄の抽選を、第2特別図柄の抽選よりも優先的に実行させることができる。
次に、図319を参照して、特別図柄変動処理13(図318,S141)内の一処理である特別図柄変動開始処理13(S10212)の詳細について説明する。この特別図柄変動開始処理13(S10212)では、まず、実行エリアに格納されているデータを取得し(S321)、当該取得した実行エリアのデータのうち、第1当たり乱数カウンタC1の値と、第1当たり乱数13テーブル202pa(図315,(a)参照)、小当たり乱数13テーブル202pb(図315,(b)参照)とを参照して大当たり抽選の抽選結果を取得する(S322)。次いで、S322の処理によって取得した特別図柄の抽選結果が、特別図柄の大当たりであるかを判定し(S323)、特別図柄の大当たりであると判定された場合には(S323:Yes)、大当たり種別格納エリア203paに今回の大当たりの種別を示すデータを格納する(S324)。そして、今回の大当たり種別に応じて大当たり時の表示態様を設定する(S325)。このS325の処理では、大当たり種別に応じて、第1図柄表示装置37の表示態様(LED37aの点灯状態)が設定される。また、大当たり種別に対応した停止図柄を、第3図柄表示装置81において停止表示させるべく、大当たり種別が停止種別として設定される。
次に、大当たり時の変動パターンを決定する(S326)。S326の処理で変動パターンが設定されると、第1図柄表示装置37における変動演出の変動時間(表示時間)が設定されると共に、第3図柄表示装置81において大当たり図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1の値と、変動パターン選択13テーブル202peのうち、現在の遊技状態に対応するテーブルとを比較し、変動種別カウンタCS1の値に対応する変動パターン(変動時間)を決定する。S326の処理が終了すると、S332の処理へ移行する。
一方、S323の処理において、今回の特別図柄の抽選が大当たりではないと判別した場合に(S323:No)、次いで、今回の特別図柄の抽選が小当たりであるか否かを判別して(S327)、抽選結果が小当たりであると判別した場合は(S327:Yes)、小当たり時の表示態様を設定する(S328)。S328の処理が終了すると、小当たり時の変動パターンを決定する(S329)。S329の処理で変動パターンが設定されると、第1図柄表示装置37における変動演出の変動時間(表示時間)が設定されると共に、第3図柄表示装置81において小当たりを示す図柄の組み合わせで停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1の値と、変動パターン選択13テーブル202peのうち、現在の遊技状態に対応するテーブルとを比較し、変動種別カウンタCS1の値に対応する変動パターン(変動時間)を決定する。S329の処理が終了すると、S332の処理へ移行する。
一方、S327の処理において、今回の特別図柄の抽選が小当たりではないと判定された場合には(S327:No)、外れ時の表示態様(外れ図柄)を設定し(S330)、次に、外れ時の変動パターンを決定する(S331)。ここでは、第1図柄表示装置37の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置81において外れ図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、S329の処理と同様に、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1の値と、変動パターン選択13テーブル202peのうち現在の遊技状態に対応するテーブルとを比較し、変動種別カウンタCS1の値に対応する変動パターン(変動時間)を決定する。S331の処理が終了すると、S332の処理へ移行する。
S326、S329、S331のいずれかの処理が終わると、次に、S326、S329、S331のいずれかの処理で決定した変動パターンを表示制御装置114へ通知するための変動パターンコマンドを設定する(S332)。次いで、今回の変動パターンの変動時間に対応するカウンタ値を、変動時間カウンタに設定する(S333)。そして、S325、S328、S330のいずれかの処理で設定された停止種別を表示制御装置114へ通知するための停止種別コマンドを設定する(S334)。これらの変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、後述するメイン処理13(図322参照)の外部出力処理(S1801)の処理で、音声ランプ制御装置113に送信される。S334の処理が終わると、特別図柄変動処理13(図318参照)へ戻る。
次に、図320を参照して、上述した小当たり開始処理(S10225)の詳細について説明する。この小当たり開始処理(S10225)は、上述した通り、特別図柄の抽選で小当たりとなった場合に、小当たりを開始させるための処理である。この小当たり開始処理(S10225)では、まず、小当たり遊技における抽選装置3750の動作シナリオ(図311参照)を読み出して(S3601)、次に、大当たり種別格納エリア203paに対して、今回の小当たりにおいてV入賞が発生した場合に開始される大当たり種別を示すデータを格納する(S3602)。より具体的には、S3602の処理では、第1当たり種別カウンタC2の値が「0〜49」の範囲内であれば、大当たり種別として大当たりD13(12ラウンド時短大当たり)を格納し、第1当たり種別カウンタC2の値が「50〜69」の範囲内であれば、大当たり種別として大当たりE13(8ラウンド時短大当たり)を格納し、第1当たり種別カウンタC2の値が「70〜99」の範囲内であれば、大当たり種別として大当たりF13(4ラウンド時短大当たり)を格納する。S3603の処理が終了すると、小当たりの開始を設定して、本処理を終了する。
次に、図321を参照して、普通図柄変動処理13(S142)の内容について説明をする。この普通図柄変動処理13(S142)は、上述した第12実施形態(および第1実施形態)における普通図柄変動処理(図48,S106)に代えて実行される処理である。
この普通図柄変動処理13(S142)のうち、S1101〜S1113,S1115〜1118およびS1121の各処理では、それぞれ第12実施形態(および第1実施形態)における普通図柄変動処理(図48,S106)のS1101〜S1113,S1115〜1118およびS1121の各処理と同一の処理が実行される。
また、図321に示した通り、本第13実施形態における普通図柄変動処理13(S142)では、S1112またはS1113の処理を実行後、普通図柄の変動時間を30秒に決定する(S1131)。この30秒という変動時間は、有利な時短状態において継続して右打ちを行い続けたとしても、第2特別図柄の保留球を増加させることが困難となる長さの期間である。つまり、時短状態においては、特別図柄の抽選で外れになって外れロング変動が設定されない限り、第2特別図柄の保留球を増加させることができなくなるように、普通図柄の変動時間を遊技状態によらず30秒間に固定化している。これにより、時短状態中に第2特別図柄の抽選で外れとなった場合に、遊技者に対して大きな喜びを与えることができる。
また、S1118の処理において、時短カウンタ203hがオンではない(オフである)、即ち、現在が普通図柄の低確率状態であると判別した場合は(S1118:No)、電動役物の開放時間および回数を「0.2秒間×1回」に設定する(S1133)。一方、S1118の処理において、時短カウンタ203hがオンに設定されていると判別した場合は(S1118:Yes)、電動役物の開放時間および回数を「0.5秒間×1回」に設定する(S1132)。この0.5秒間×1回という開放時間は、第2入球口6400へと遊技球を2個以上入球させることが困難になる(1の普通図柄の当たりで第2特別図柄の保留球を獲得することが困難になる)長さで構成されている。S1132、或いはS1133の処理を実行後、S1121の処理へ移行する。
次に、図322を参照して、本第13実施形態における主制御装置110のMPU201により実行されるメイン処理13の詳細について説明をする。このメイン処理13は、上述した第12実施形態(および第1実施形態)におけるメイン処理(図55参照)に代えて実行される処理である。
このメイン処理13のうち、S1801〜S1803およびS1806〜1816の各処理では、それぞれ第12実施形態(および第1実施形態)におけるメイン処理(図55)のS1801〜S1803およびS1806〜1816の各処理と同一の処理が実行される。
また、図322に示した通り、本第13実施形態におけるメイン処理13では、S1803の処理を実行後、第12実施形態(および第1実施形態)における大当たり制御処理(図56参照)に代えて、大当たり制御処理13を実行する(S1841)。この大当たり制御処理13(S1841)の詳細については図323を参照して後述する。S1841の処理が終了した後は、小当たり遊技の実行中における各種制御を実行するための小当たり制御処理を実行し(S1842)、処理をS1806へと移行する。この小当たり制御処理(S1842)の詳細については図324を参照して後述する。
次に、図323を参照して、メイン処理13(図322)内の一処理である大当たり制御処理13(S1841)の詳細について説明をする。この大当たり制御処理13(S1841)は、上述した第12実施形態(および第1実施形態)における大当たり制御処理(図56,S1804)に代えて実行される処理であり、大当たり遊技の実行中における各種制御を実行するための処理である。
この大当たり制御処理13(S1841)のうち、S1901〜S1912およびS1916〜1918の各処理では、それぞれ第12実施形態(および第1実施形態)における大当たり制御処理(図56,S1804)のS1901〜S1912およびS1916〜1918の各処理と同一の処理が実行される。
また、図323に示した通り、本第13実施形態における大当たり制御処理13(S1841)では、S1912の処理において、現在が大当たり終了のタイミングであると判別した場合に(S1912:Yes)、当選時状態格納エリア203mbのデータを読み出して(S1991)、読み出した当選時状態格納エリア203mbのデータに対応する遊技状態と、今回の大当たり種別と、に応じて時短カウンタ203hの値を更新し(S1992)、S1916の処理へ移行する。
次に、図324を参照して、メイン処理13(図322)内の一処理である小当たり制御処理(S1842)の内容について説明をする。この小当たり制御処理(S1842)では、まず、現在が小当たりの開始タイミングであるか否かを判別する(S3301)。なお、S3301の処理では、小当たり開始処理(図320参照)において、小当たりの開始が設定されている場合に、小当たりの開始タイミングであると判別する。
S3301の処理において、小当たりの開始タイミングであると判別した場合は(S3301:Yes)、小当たりのオープニング期間の開始を示す小当たり用オープニングコマンドを設定し(S3302)、小当たりフラグ203dgをオンに設定して(S3303)、小当たり用の動作シナリオの開始を設定し(S3304)、本処理を終了する。
一方、S3301の処理において、小当たりの開始タイミングではないと判別した場合は(S3301:No)、次いで、小当たりフラグ203dgがオンであるか(つまり、小当たり中であるか)を判別し(S3305)、小当たりフラグ203dgがオフであると判別した場合は(S3305:No)、そのまま本処理を終了する。これに対し、小当たりフラグ203dgがオンであると判別した場合は(S3305:Yes)、小当たり遊技の実行中であることを意味するため、次に、小当たりの終了タイミングであるか(即ち、エンディング期間の終了タイミングであるか)を判別し(S3306)、小当たりの終了タイミングであると判別した場合は(S3305:Yes)、小当たりフラグ203dgをオフにすることで小当たりの終了を設定する(S3308)。次に、V通過フラグ203pbがオンであるか否かを判別し(S3309)、V通過フラグ203pbがオンであると判別した場合は(S3309:Yes)、今回の小当たりにおいてV入賞を検出済みであることを意味するため、時短カウンタ203hの値を0にリセットし(S3310)、大当たり種別格納エリア203paに格納されているデータに対応する種別の大当たりの開始を設定し(S3311)、V通過フラグ203pbをオフに設定して(S3312)、本処理を終了する。一方、S3309の処理において、V通過フラグ203pbがオフであると判別した場合は(S3309:No)、V入賞が検出されていないことを意味するため、V入賞に基づく大当たり遊技を設定するためのS3310〜S3312の各処理をスキップして、そのまま本処理を終了する。
また、S3306の処理において、小当たりの終了タイミングでないと判別した場合は(S3306:No)、V入賞口3750f1への入球を監視して、入球を検出した場合に、V入賞の発生を記憶しておくためのV通過検出処理を実行して(S3307)、本処理を終了する。この小当たり制御処理(図324参照)を実行することにより、小当たり遊技の実行中にV入賞を検出した場合にのみ、大当たり遊技を開始させることができる。
次に、図325を参照して、小当たり制御処理(図324,S1842)内の一処理であるV通過検出処理(S3307)の内容について説明をする。このV通過検出処理(S3307)は、上述した通り、V入賞口3750f1への入球を監視して、入球を検出した場合に、V入賞の発生を記憶しておくための処理である。
図325に示した通り、V通過検出処理(S3307)では、まず、V通過フラグ203pbがオンであるか否かを判別し(S3401)、V通過フラグ203pbがオンであると判別した場合は(S3401:Yes)、既にV入賞口への入球(通過)を検出済みであり、V入賞口3750f1に対する入球の監視が必要ないことを意味するので、そのまま本処理を終了する。
これに対して、V通過フラグ203pbがオフであると判別した場合は(S3401:No)、V入賞口3750f1に対する入球(通過)を検出したか否かを判別して(S3402)、V入賞口3750f1に対する入球(通過)を検出していないと判別した場合は(S3402:No)、そのまま本処理を終了する。一方、S3402の処理において、V入賞口3750f1に対する入球を検出したと判別した場合は(S3402:Yes)、次いで、V入賞の有効期間中であるか否かを判別し(S3403)、有効期間外である場合は(S3403:No)、不正行為等により遊技球がV入賞口3750f1へと入球した(通過した)可能性があるため、エラーコマンドを設定して(S3404)、本処理を終了する。
これに対し、S3403の処理において、V有効期間内であると判別した場合は(S3403:Yes)、V通過コマンドを設定し(S3405)、次いで、V通過フラグ203pbをオンに設定して(S3406)、本処理を終了する。
このV通過検出処理により、V入賞が発生した場合に、V通過フラグ203pbがオンに設定されることでV入賞の発生を記憶することができるので、V入賞の有無に応じて大当たり遊技の実効可否を正確に判別することができる。
<第13実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図326および図327を参照して、第13実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される各種制御処理について説明をする。まず、図326を参照して、本第13実施形態における変動表示設定処理13(S4161)の内容について説明をする。この変動表示設定処理13(S4161)は、上述した第12実施形態(および第11実施形態)における変動表示設定処理11(図295,S4132)に代えて実行される処理である。
この変動表示設定処理13(S4161)のうち、S5231の処理は、第12実施形態(および第11実施形態)における変動表示設定処理11(図295,S4132)のS5231の処理と同一の処理が実行される。
また、図326に示した通り、本第13実施形態における変動表示設定処理13(S4161)では、まず、RAM223に設けられた変動開始フラグ223dがオンに設定されているか判別する(S5281)。そして、変動開始フラグ223dはオフであると判別した場合には(S5281:No)、主制御装置110より特図変動パターンコマンドを受信していない状態であるので、S5285の処理へ移行する。一方、変動開始フラグ223dがオンであると判別した場合には(S5281:Yes)、変動回数カウンタ223fcの値に1を加算し(S5231)、変動開始フラグ223dをオフに設定し(S5282)、次いで、変動パターンコマンドにより通知された変動パターン種別に応じた演出態様を設定するための演出態様設定処理13を実行し(S5283)、入賞情報格納エリア223bのデータをシフトして(S5284)、S5285の処理へ移行する。演出態様設定処理13(S5283)の詳細については図327を参照して後述する。
S5285の処理では、停止種別選択フラグ223eがオンに設定されているかを判別し(S5285)、オンに設定されていないと判別した場合は(S5285:No)、そのまま本処理を終了する。一方、オンに設定されていると判別した場合は(S5285:Yes)、停止種別選択フラグ223eをオフに設定し(S5286)、コマンドから抽出した停止種別に基づいて表示用停止種別コマンドを設定し(S5287)、本処理を終了する。
次に、図327を参照して、演出態様設定処理13(S5283)の内容について説明をする。この演出態様設定処理13(S5283)は、上述した第12実施形態における演出態様設定処理12(図304参照)に代えて実行される処理である。
この演出態様設定処理13(S5283)のうち、S8201,S8207,S8208、およびS8281の各処理では、それぞれ第12実施形態における演出態様設定処理12(図304参照)のS8201,S8207,S8208、およびS8281の各処理と同一の処理が実行される。
また、図327に示した通り、本第13実施形態における演出態様設定処理13(S5283)では、S8201の処理において現在が通常状態ではないと判別した場合に(S8201:No)、次いで、今回の変動パターンが外れロング変動であるか否かを判別する(S18201)。S18201の処理において、今回の変動パターンが外れロング変動ではないと判別した場合は(S18201:No)、S8207の処理へ移行する。一方、S18201の処理において、今回の変動パターンが外れロング変動であると判別した場合は(S18201:Yes)、チャージ演出(図313参照)に対応する演出態様を決定し(S18202)、S8208の処理へ移行する。チャージ演出を実行することにより、チャンスゾーン(チャージタイム)中において右打ちにより第2特別図柄の保留球を増加させることを目指して遊技を行えば良いということを遊技者に対して容易に理解させることができる。
以上説明した通り、本第13実施形態におけるパチンコ機10では、通常状態よりも有利な(第2特別図柄の抽選が実行され易い)時短状態において第2特別図柄の抽選で小当たりに当選すると、1/6の割合でV入賞が発生するように構成した。V入賞が発生すると、小当たり終了後に大当たりが開始される上に、大当たり終了後の遊技状態が再度有利な時短状態となるため、小当たり遊技においてV入賞が発生するか否かに注目して遊技を行わせることができる。加えて、本第13実施形態では、時短状態において外れに当選すると、第2特別図柄の保留球を上限個数まで貯めることが可能なチャンスゾーンを形成するように構成した。チャンスゾーンにおいて継続的に右打ちを実行して保留球を最大まで貯めることにより、通常よりもV入賞率が高い小当たり遊技が実行されるので、時短状態において外れとなることをより強く願う特殊な遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。なお、本第13実施形態では、設定が高くなる(大当たり確率が高くなる)ほど、外れ確率が低くなるように構成しているため、時短状態に移行した場合、低設定の方がチャンスゾーンに移行する可能性が高くなる。言い換えれば、設定が低い程、時短状態における有利度合いが高くなるので、時短状態に移行した場合に、より低い設定であることを願わせるという極めて特殊、且つ、斬新な遊技性を実現することができる。従って、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
なお、本第13実施形態では、時短状態中に第1特別図柄の抽選で外れとなった場合に、変動時間が長い(5分間の)外れロング変動が設定され、その外れロング変動の間のみ第2特別図柄の保留球を貯めることが可能に構成していたが、第2特別図柄の保留球を貯めることが可能な期間(即ち、振分装置6750によって遊技球がV入賞口6750f1に振り分けられ易くなるように制御する期間)は、これに限られるものではない。例えば、大当たり遊技の実行中においても、第2特別図柄の保留球が貯まり易くなるように構成してもよい。このように構成することで、大当たり終了直後にV入賞口6750f1に振り分けられ易い状況が発生し易くなるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。また、例えば、時短状態において直当たりに当選した場合に、当該直当たりの変動時間を長くする(例えば、5分間にする)ことで、直当たりの終了後にV入賞が発生し易い状態を形成してもよい。この場合、直当たりに当選し易い高設定の方が有利度合いが高くなるので、より高い設定のパチンコ機10で遊技を行いたいと遊技者に思わせることができる。
本第13実施形態では、第2特別図柄の保留球が1個以上存在している状況において、小当たり遊技が実行される毎に前回の小当たりにおいて遊技球が入球した(振分回転体6750fによって振り分けられた)入球口に対して回転方向に隣接する入球口へと遊技球が入球し易くなるように、第2特別図柄の変動時間を設定する(1秒に設定する)構成としていたが、必ずしも回転方向に隣接する入球口に入球し易くなる変動時間を設定する必要はない。保留球が貯まっている状況において連続して小当たり遊技が実行された場合の挙動は、保留が無い状態で小当たり遊技が同一の回数実行された場合よりも有利となる範囲で任意に定めることができ、例えば、前回の小当たりにおいて入球した入球口に対して回転方向に2つ隣の入球口に入球し易くなる変動時間(例えば、7/6秒)を設定してもよい。
本第13実施形態では、入球した遊技球によって大当たりとするか否かの抽選を行う抽選装置3750において、V入賞が発生する可能性を設定が低くなる程高くする構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、大当たり終了後の遊技状態(特別図柄の低確率状態とするか、確変状態とするか)を大当たり遊技中に抽選する確変抽選装置が設けられている仕様のパチンコ機10に適用してもよい。具体的には、大当たり遊技の実行中に遊技球が入球可能となる確変抽選装置に入球した少なくとも1の遊技球がV入賞口に入球した場合は、大当たり終了後の特別図柄の状態が特別図柄の確変状態に設定される一方で、大当たり遊技中にV入賞が発生しなかった場合は特別図柄の低確率状態に設定されるように構成してもよい。そして、設定が低い方が、大当たり確率は低くなるが、V入賞が発生し易い作動パターンで確変抽選装置が作動される大当たり種別の割合が高くなるように構成してもよい。このように構成することで、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
本第14実施形態では、時短状態において外れとなった場合に、小当たり遊技においてV入賞が発生し易い状況(保留球が上限値まで貯まった状態)を形成し易くなるチャンスゾーン(ロング変動)を設定する構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、通常状態において、第1特別図柄の抽選でも第2特別図柄の抽選よりも低確率(例えば、1/100の確率)で小当たりに当選し得るように構成した上で、所定条件の成立に基づいて、チャンスゾーンを形成するように構成してもよい。具体的には、例えば、第1特別図柄の抽選で2連続で小当たりに当選した場合に、変動時間が極めて長くなるように構成し、その間に右打ちを行うことで、時短状態の間に設定されるチャンスゾーンのように第2特別図柄の保留球を貯め得るように構成してもよい。このように構成することで、第1特別図柄の小当たり遊技においてV入賞が発生しなくても、当該小当たり遊技の終了後、1回目の特別図柄の抽選で小当たりになればV入賞が発生し易くなるチャンスを得ることができるため、小当たり終了後1回目の特別図柄の抽選結果に注目して遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
<第14実施形態>
次に、図328から図363を参照して、第14実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述した第13実施形態におけるパチンコ機10では、特別図柄の大当たり抽選と、当該大当たり抽選の結果を示すための変動パターンを決定するための抽選とを、それぞれ別個の乱数値を参照して実行するように構成していた。即ち、大当たり抽選は、第1当たり乱数カウンタC1の値と、第1当たり種別選択13テーブル202paとを比較することで実行し、変動パターンを決定するための抽選は、変動種別カウンタCS1の値と、変動パターン選択13テーブル202peとを比較することで実行するように構成していた。
これに対して本第14実施形態におけるパチンコ機10では、特別図柄の大当たり抽選と、変動パターンを決定するための抽選とを、同一の乱数値に基づいて実行するように構成した。そして、一部の設定値において当たりとなり、一部の設定値において外れとなる乱数値に対応する外れの変動パターンとして、特別な外れ変動パターンが選択されるように構成した。つまり、一部の設定値でしか選択されない外れ変動パターンが実行された場合に、設定値を推測する(絞り込む)ことが可能に構成した。このように構成することで、外れ時に実行される変動パターンの種別に注目して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
また、本第14実施形態では、遊技者にとって不利な状況になるほど、設定を示唆することが可能な特定の演出(当選率示唆演出)の実行割合が高くなるように構成した。即ち、大当たり終了後に有利な遊技状態(次の大当たりまで継続する確変状態、若しくは時短回数が100回の時短状態)へと移行できなかった回数が連続する程、当選率示唆演出の実行割合が高くなるように構成した。これにより、不利な状況が長く続いているパチンコ機10において遊技を開始しようと遊技者に思わせることができるので、パチンコ機10の稼働率を向上させることができる。
なお、詳細については後述するが、本第14実施形態では、通常状態、時短状態、確変状態、潜確状態の4種類の遊技状態が設けられており、通常状態、および潜確状態を不利な遊技状態として構成している。即ち、通常状態、および潜確状態を、電動役物6400aが開放され難く右打ちしても第2特別図柄の抽選が実行され難い(左打ちにより第1特別図柄の抽選を実行させることによって遊技を進行させる必要がある)不利な遊技状態として構成している。また、不利な遊技状態においては、確変大当たりに当選したとしても、少ない時短回数(例えば、8回)が設定される割合が高く、当該少ない時短回数の間に大当たりに再度当選しなければ、次の大当たりまで継続する有利な確変状態に移行され難くなるように構成している。このように構成することで、少ない時短回数(8回)の間に大当たりに当選することを強く願って遊技を行う斬新な遊技性を実現することができる。更に、本第14実施形態では、大当たりに当選した場合に高い割合(90%の割合)で、大当たり終了後に特別図柄の高確率状態(潜確状態、または確変状態)が設定される構成とする代わりに、特別図柄の高確率状態の連続回数(確変リミット回数)に上限回数(例えば、11回)を設ける構成とした。つまり、確変リミット回数に到達した場合は、確変大当たりに当選したとしても、強制的に、大当たり終了後の特別図柄の状態が特別図柄の低確率状態に設定されるように構成した。これにより、大当たり終了後の遊技状態を予測し難くすることができるので、奥深い遊技性を実現することができる。
この第14実施形態におけるパチンコ機10が、上述した第13実施形態におけるパチンコ機10と構成上において相違する点は、遊技盤13の盤面構成が一部変更となっている点、主制御装置110のROM202及びRAM203の構成が一部変更となっている点、音声ランプ制御装置113のROM222及びRAM223の構成が一部変更となっている点、主制御装置110のMPU201により実行される制御処理が一部変更となっている点、および音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理が一部変更となっている点である。その他の構成や、主制御装置110のMPU201によって実行されるその他の処理、音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行されるその他の処理、表示制御装置114のMPU231によって実行される各種処理については、第13実施形態におけるパチンコ機10と同一である。以下、第13実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その図示と説明とを省略する。
まず、図328を参照して、本第14実施形態における遊技盤13の盤面構成について説明する。図328は、本第14実施形態における遊技盤13の盤面構成を示した図である。図328に示した通り、本第14実施形態における遊技盤13は、上述した第13実施形態における遊技盤13の盤面構成(図307参照)に対して、抽選装置6750が削除されている点、および遊技盤13の各部に対して、所定の演出動作を実行可能な各種の可動部材(役物)が設けられている点で相違している。
次いで、図329および図330を参照して、各種の可動部材が設けられている動作ユニット300について説明する。図329は、動作ユニット300の正面斜視図であり、図330は、分解した動作ユニット300を正面視した動作ユニット300の分解正面斜視図である。図329および図330に示すように、動作ユニット300は、底壁部311と、その底壁部311の外縁から立設される外壁部312とから一面側(図330紙面手前側)が開放された箱状に形成される背面ケース310を備える。背面ケース310は、その底壁部311の中央に矩形状の開口311aが開口形成されることで、正面視矩形の枠状に形成される。開口311aは、第3図柄表示装置81(図328参照)の外形に対応した(即ち、第3図柄表示装置81を配設可能な)大きさに形成される。
動作ユニット300は、背面ケース310の内部空間に、揺動動作ユニット400、第1スライド動作ユニット500、箱形ユニット600、装飾役物ユニット700及び第2スライド動作ユニット800がそれぞれ収容され、これを1ユニットとして構成される。具体的には、第2スライド動作ユニット800は、背面ケース310の外壁部312の内側面が形成する形状よりも若干小さな外形で形成され、外壁部312の内側面に当接しながら、外壁部312に囲われる態様で底壁部311に配設される。第2スライド動作ユニット800は、組立状態(図329参照)において、正面視で背面ケース310の開口311aと一致する位置に矩形状の開口が形成される。
揺動動作ユニット400、第1スライド動作ユニット500、箱形ユニット600及び装飾役物ユニット700は、第2スライド動作ユニット800の正面側に、それぞれ重ね合わされた積層状態で配設され、背面ケース310に収容される(図329参照)。このように、本実施形態では、所定の動作ユニット(例えば、第2スライド動作ユニット800)に対し、他の動作ユニット(例えば、第1スライド動作ユニット500)が正面側に重ね合わされた積層状態で配設されるので、正面視において、所定の動作ユニットを、他の動作ユニットによって遮蔽することができる。言い換えれば、遊技盤13(図328参照)が光透過性材料から形成され、その遊技盤13の背面側に配設される動作ユニットを遊技者が視認可能とされる場合に、所定の動作ユニットの必要な部分のみを遊技者に視認させ、他の部分を他の動作ユニットにより遊技者から遮蔽することができる。これにより、他の動作ユニットによって遮蔽される所定の演出部材については、その全体が遊技者から視認されることを前提として設計する必要がないので、その設計の自由度の向上を図ることができる。
次いで、図331および図332を参照して、起立役物400、および第1スライド動作ユニット500の動作態様の概略について説明する。なお、図331および図332の説明においては、図329および図330を適宜参照する。
図331および図332は、動作ユニット300の正面図である。なお、図331では揺動動作ユニット400の起立役物410及びアーム部材420が張出位置に配置された状態が、図332では第1スライド動作ユニット500の傾倒役物510が張出位置に配置された状態が、それぞれ図示される。図331に示すように、揺動動作ユニット400は、基端側が揺動可能に軸支されるアーム部材420と、そのアーム部材420の基端側の反対側である揺動端側に揺動可能に軸支される起立役物410とを備えると共に、これらのアーム部材420及び起立役物410を、図329に示す退避位置(原点位置)と図331に示す張出位置との間で動作させる。図329に示す退避位置(原点位置)では、起立役物410、及びアーム部材420は、背面ケース310の開口311aの下方に退避され、遊技者から視認不能とされる(図328参照)。一方、図331に示す張出位置では、アーム部材420が持ち上げられ、起立部材410が背面ケース310の開口311aの中央(即ち、第3図柄表示装置81の正面)に配置される。
図332に示すように、第1スライド動作ユニット500は、斜め下方にスライド移動される傾倒役物510と、回動軸520aを回転軸として時計回り、及び反時計回りに回動可能な回動役物520とを備えている。傾倒役物510は、図329に示す退避位置(原点位置)と図332に示す張出位置との間で動作する。図329に示す退避位置(原点位置)では、傾倒役物510は、背面ケース310の開口311aの右方に退避される(図328参照)。一方、図332に示す張出位置では、傾倒役物510が背面ケース310の開口311aの中央(即ち、第3図柄表示装置81の正面)に配置される。
このように、本第14実施形態における遊技盤13には、可動可能な複数の可動部材(起立役物410、傾倒役物510等の各種役物)が設けられており、多様な演出動作を実行可能に構成されている。これにより、演出効果を高めることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、図333を参照して、本第14実施形態における特徴的な演出態様について説明する。本第14実施形態では、比較的遊技者に不利な通常状態、および潜確状態において、変動表示演出の一種として、100回以内の特別図柄の抽選で大当たりに当選する期待度(当選率)を遊技者に対して報知(示唆)する当選率示唆演出を実行可能に構成している。ここで、本第14実施形態では、上述した通り、通常状態、および潜確状態を、共に、右打ちを行っても特別図柄の抽選が極めて実行され難い(左打ちによって遊技を進行する必要がある)不利な遊技状態として構成している。即ち、通常状態と、潜確状態とでは、大当たり確率以外のパチンコ機10の挙動(パチンコ機10の動作)が共通となるため、基本的に、通常状態であるか、潜確状態であるかを見分けることが困難になる。しかしながら、通常状態であるか、潜確状態であるかが全く分からない仕様とした場合、特別図柄の抽選で連続して外れになった場合、大当たり確率の低い通常状態が設定されているのではないか、といった不安感を遊技者に抱かせてしまい、通常状態に比較して大当たり確率が高い分若干有利度合いが高い潜確状態が設定されているにもかかわらず、遊技者が遊技に対するモチベーションを失ってしまい、遊技を辞めてしまう虞がある。即ち、パチンコ機10の稼働率を低下させてしまう可能性がある。そこで、本第14実施形態では、当選率示唆演出を実行することにより、その演出内容によって、通常状態であるか潜確状態であるかを識別し得るように構成した。これにより、当選率示唆演出が実行されるまで遊技を続行しようと遊技者に思わせることができる上に、潜確状態の可能性が高い演出内容となった場合に、遊技に対するモチベーションを向上させることができる。よって、パチンコ機10の稼働率を向上させることができる。なお、本第14実施形態では、通常状態において大当たりに当選すると、潜確状態において大当たりに当選した場合よりも、時短回数が0回に設定される割合が低くなるように構成している。これにより、通常状態が潜確状態に比較して過剰に不利となり過ぎることを抑制できるので、通常状態における稼働率の低下を抑制することができる。
図333(a)は、当選率示唆演出の開始時における演出態様を示した図である。通常状態、若しくは潜確状態において当選率示唆演出の実行が設定されると、全ての第3図柄が高速で変動表示されている間に、小領域Ds2に表示されるハチマキを付けた少年を模したキャラクタ710が、「100ゲーム以内の当選率は・・・」という台詞を発する演出が実行される。この台詞の後でキャラクタ710によって発せられる台詞によって、100ゲーム(即ち、特別図柄の抽選が100回終了するまで)の間に大当たりに当選する確率(当選率)が示唆される。なお、通常状態よりも、潜確状態の方が大当たりとなる確率が高いため、潜確状態の方が高い当選率が示唆され易くなる。
図333(b)は、当選率示唆演出において、キャラクタ710によって当選率が示唆された場合の表示態様を示した図である。図333(b)に示した通り、当選率示唆演出では、キャラクタ710が台詞によって当選率を数値で遊技者に示唆する演出が実行される。図333(b)では、当選率が少なくとも30%以上であることを示唆する台詞「30%over」が発せられた状況を例示している。詳細については後述するが、この「30%over」という台詞が発せられる演出態様は、通常状態よりも、潜確状態において選択される可能性が高くなるように構成されている。よって、遊技者に対して潜確状態である期待度が高いと思わせることができるので、遊技者の遊技に対するモチベーションを向上させることができる。なお、本第14実施形態では、特別図柄の低確率状態、および高確率状態における設定1の大当たり確率が、1/200、および1/55.6に設定されている。特別図柄の低確率状態において100回の特別図柄の抽選が実行されるまでに1/200の大当たりに当選する割合(当選率)は約39.4%であるため、「30%over」という当選率は、設定1の通常状態でも当てはまる数値である。これにより、たとえ大当たり確率が低い通常状態において「30%over」という当選率が示唆されたとしても、実際に、30%を上回る割合で大当たりに当選する挙動を実現することができるので、遊技者に対して不信感を抱かせてしまうことを抑制することができる。
次に、図334(a)を参照して、本第14実施形態における当選率示唆演出の別態様について説明する。ここで、本第14実施形態における当選率示唆演出では、100回の特別図柄の抽選が実行されるまでの間に大当たりに当選する割合(100ゲーム以内の当選率)の理論値を上回らないように、当選率が示唆される。この100ゲーム以内の当選率は、設定に応じて変わってくる。より具体的には、本第14実施形態では、特別図柄の低確率状態において、設定1の大当たり確率が1/200に設定されている一方で、設定6の大当たり確率が1/90に設定されている。このため、設定1の100ゲーム以内の当選率は約39.4%となる一方で、設定6の100ゲーム以内の当選率は約67.3%となる。このため、例えば、通常状態で「40%over」という当選率が報知された場合には、設定1を否定することとなる。逆に言えば、設定1において「40%over」という当選率が報知された場合には、通常状態が否定される(潜確状態が確定する)こととなる。このように、本第14実施形態では、設定毎および遊技状態語との大当たり当選率の違いを加味して、当選率示唆演出において特定の演出態様(特定の設定若しくは通所状態における100ゲーム以内の当選率を上回る当選率を報知する態様)が実行された場合に、一部の状況(一部の設定、若しくは通常状態)が否定されるように構成した。これにより、当選率示唆演出において、通常状態であるか、潜確状態であるかを遊技者に示唆できることに加え、設定値も示唆することが可能となるので、より興趣性の高い演出態様を実現することができる。
図334(a)は、設定6が確定する当選率示唆演出の演出態様を示した図である。図334(a)に示した通り、設定6においては、当選率示唆演出として、「66.6%over」という当選率が報知され得るように構成されている。当選率を示す値の全ての位(十の位、一の位、および小数点以下一位)が「6」に設定されることにより、設定6であることを遊技者に示唆することができる。よって、より分かり易い演出態様を実現することができる。なお、この「66.6%over」という演出態様は、設定6における通常状態でのみ実行され得るように構成されている。通常状態では、設定5(大当たり確率1/120)の100ゲーム当選率が約56.7%であり、設定6(大当たり確率1/90)の100ゲーム当選率が約67.3%であるので、設定6の通常状態において「66.6%over」が報知された場合に、実際に、66.6%を上回る割合で大当たりに当選する挙動を実現することができる。よって、遊技者に対して不信感を抱かせてしまうことを抑制することができる。
なお、本第14実施形態では、遊技者に取って不利な状況になるほど(有利な遊技状態(次の大当たりまで継続する確変状態、または時短回数が100回の時短状態のどちらか)へと移行できなかった連続回数(スルー回数)が多くなるほど)、当選率示唆演出が実行される確率を高くするように構成している。つまり、設定が示唆される割合が高くなるように構成されている。これにより、遊技者にとって不利な状況において遊技を継続しようと思わせることができるので、パチンコ機10の稼働率を向上させることができる。
次に、本第14実施形態における設定示唆演出について説明する。本第14実施形態では、主制御装置110側において、一部の設定値でのみ選択され得る(若しくは選択され易くなる)外れの変動パターン(変動種別)が設けられている。より具体的には、設定2以上でしか選択されない外れ変動(設定1否定スーパーリーチ)や、設定4以上でしか選択されない外れ変動(高設定確定スーパーリーチ)や、設定6でしか選択されない外れ変動(設定6確定スーパーリーチ)等が設けられている。また、奇数設定よりも偶数設定の方が選択され易い外れ変動(偶数示唆スーパーリーチ)や、偶数設定よりも奇数設定の方が選択され易い外れ変動(基数詞査スーパーリーチ)も設けられている。音声ランプ制御装置113側では、これらの変動種別が通知された場合に、変動パターン演出として、第11実施形態と同様に、リーチが発生した際の左右の第3図柄に付された数字によって、変動パターン種別(即ち、設定値)を示唆する(設定示唆演出を実行する)ように構成されている。
図334(b)は、高設定確定スーパーリーチの変動種別(変動パターン)が主制御装置110から通知された場合における変動パターン演出(演出態様)の一例を示した図である。図334(b)に示した通り、高設定確定スーパーリーチが実行されると、右図柄列に対して、「4」の数字が付された第3図柄と、「5」の数字が付された第3図柄と、「6」の数字が付された第3図柄と、が縦一列に停止される一方で、左図柄列に対して、「6」の数字が付された第3図柄と、「5」の数字が付された第3図柄と、「4」の数字が付された第3図柄と、が縦一列に停止されるリーチ演出が実行される。つまり、右下がり方向に「4」の数字が付された第3図柄のリーチが発生し、水平方向に「5」の数字が付された第3図柄のリーチが発生し、右上がりに「6」の数字が付された第3図柄のリーチが発生するリーチ演出(所謂、トリプルリーチ演出)が実行され、最終的に外れ図柄が停止表示される。設定示唆演出では、リーチがかかっている図柄に付された数字によって設定を示唆する構成としているので、高設定確定スーパーリーチの実行中に第3図柄を確認するだけで、設定4,5,6のいずれかであることを示唆しているということを容易に理解させることができる。
なお、設定示唆演出において「1」〜「6」のいずれかの数字が付された第3図柄でリーチが発生する演出を実行するため、通常の外れスーパーリーチ(即ち、設定によらず選択され得るスーパーリーチ)が変動種別として通知された場合には、「1」〜「6」以外(即ち、「7」〜「9」のいずれか)が付された第3図柄でリーチが発生する演出を実行するように構成されている。これにより、外れのスーパーリーチ演出が実行された場合に、設定示唆演出であるか、通常のスーパーリーチ演出であるかを第3図柄に付された数字を確認するだけで遊技者に容易に理解させることができる。よって、より分かり易い演出態様を実現することができる。
<第14実施形態における電気的構成>
次に、図335を参照して、本第14実施形態における主制御装置110内に設けられているROM202の詳細について説明する。図335(a)は、本第14実施形態におけるROM202の構成を示したブロック図である。図335(a)に示した通り、本第14実施形態におけるROM202の構成は、上述した第13実施形態におけるROM202の構成(図314(a)参照)に対して、第1当たり乱数13テーブル202paに代えて第1当たり乱数14テーブル202qaが設けられている点、大当たり種別選択13テーブル202pdに代えて大当たり種別選択14テーブル202qdが設けられている点、変動パターン選択13テーブルpeに代えて変動パターン選択14テーブル202qeが設けられている点、時短付与テーブル202qfが追加されている点、小当たりの抽選結果を廃止したことに伴って小当たり乱数13テーブル202pbが削除されている点で相違している。その他の構成については、上述した第13実施形態と同一であるため、ここではその詳細な説明については省略する。
まず、図336(a)を参照して、本第14実施形態における第1当たり乱数14テーブル202qaの詳細について説明する。図336(a)は、この第1当たり乱数14テーブル202qaの規定内容を示した図である。図336(a)に示した通り、本第14実施形態における第1当たり乱数14テーブル202qaは、特別図柄の状態と設定値とに対応付けて、大当たりと判定される乱数値(カウンタ値)の範囲が規定されている。より具体的には、図336(a)に示した通り、特別図柄の低確率状態において、設定1に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜89,200〜437」の328個のカウンタ値(乱数値)が対応付けて規定され、設定2に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「100〜189,230〜503」の364個のカウンタ値(乱数値)が対応付けて規定され、設定3に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜89,230〜549」の410個のカウンタ値(乱数値)が対応付けて規定され、設定4に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「100〜189,280〜657」の468個のカウンタ値(乱数値)が対応付けて規定され、設定5に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜89,280〜735」の546個のカウンタ値(乱数値)が対応付けて規定され、設定6に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「100〜189,300〜937」の728個のカウンタ値(乱数値)が対応付けて規定されている。このため、特別図柄の低確率状態における設定1の大当たり確率は1/200(328/65536)であり、設定2の大当たり確率は1/180(364/65536)であり、設定3の大当たり確率は1/160(410/65536)であり、設定4の大当たり確率は1/140(468/65536)であり、設定5の大当たり確率は1/120(546/65536)であり、設定6の大当たり確率は1/90(728/65536)である。
一方、図336(a)に示した通り、特別図柄の高確率状態において、設定1に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜1179」が対応付けて規定され、設定2に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜1310」が対応付けて規定され、設定3に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜1474」が対応付けて規定され、設定4に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜1684」が対応付けて規定され、設定5に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜1965」が対応付けて規定され、設定値6に対しては、第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値(乱数値)の範囲として「0〜2620」が対応付けて規定されている。このため、特別図柄の高確率状態における設定1の大当たり確率は1/55.6(1180/65536)であり、設定2の大当たり確率は1/50(1311/65536)であり、設定3の大当たり確率は1/44.4(1475/65536)であり、設定4の大当たり確率は1/38.9(1685/65536)であり、設定5の大当たり確率は1/33.3(1966/65536)であり、設定6の大当たり確率は1/25(2621/65536)である。なお、第11実施形態や第12実施形態と同様に、低確率状態の大当たり確率と高確率状態の大当たり確率との比率は共通となっている。
ここで、他の実施形態と異なって特別図柄の低確率状態において大当たりと判定される乱数値(第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値)の値が連続していない(値が一部飛んでいる)のは、特別図柄の大当たりと判定されない(即ち、外れと判定される)乱数値(第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値)として、偶数設定よりも奇数設定の方が選択され易い範囲や、奇数設定よりも偶数設定の方が選択され易い範囲、設定1では選択され得ない範囲や、高設定(設定4〜6)でのみ選択され得る範囲、設定6でのみ選択され得る範囲等を設けるためである。詳細については図339等を参照して後述するが、本第14実施形態における変動パターン選択14テーブルでは、外れ時の変動パターンと、第1当たり乱数カウンタC1の値とが対応付けて規定されている。即ち、大当たりの抽選と変動パターンの抽選とを共通のカウンタ(第1当たり乱数カウンタC1)を参照して決定する構成としている。そして、一部の設定値では大当たりと判定される乱数値の範囲に対して、特殊な外れ変動パターンの種別を対応付けて規定するように構成している。このように構成することで、当該特殊な外れ変動パターンが実行された場合に、設定値を推測する(絞り込む)ことが可能となる。よって、外れ時に実行される変動パターンの種別に注目して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
次に、図336(b)を参照して、本第14実施形態における大当たり種別選択14テーブル202qdの詳細について説明する。図336(b)は、本第14実施形態における大当たり種別選択14テーブル202qdの構成を示したブロック図である。図336(b)に示した通り、本第10実施形態における第1当たり種別選択14テーブル202qbには、第1特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に大当たり種別を決定(選択)するための特1当たり用テーブル202qd1と、第2特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に大当たり種別を決定(選択)するための特2当たり用テーブル202qd2と、が少なくとも規定されている。まず、図337(a)を参照して、特1当たり用テーブル202qd1の詳細について説明する。
図337(a)は、本第14実施形態における特1当たり用テーブル202qd1の規定内容を示した図である。図337(a)に示した通り、本第14実施形態における特1当たり用テーブル202qd1には、第1特別図柄の大当たり種別として、「大当たりA14」〜「大当たりH14」の8種類の大当たり種別が規定されている。「大当たりA14」〜「大当たりC14」は、ラウンド数が9ラウンドであり、大当たり終了後の特別図柄の状態が特別図柄の高確率状態に設定される大当たり種別である。また、「大当たりD14」〜「大当たりF14」は、ラウンド数が3ラウンドであり、大当たり終了後の特別図柄の状態が特別図柄の高確率状態に設定される大当たり種別である。また、「大当たりG14」は、ラウンド数が9ラウンドであり、大当たり終了後の特別図柄の状態が特別図柄の低確率状態に設定される大当たり種別である。更に、「大当たりH14」は、ラウンド数が3ラウンドであり、大当たり終了後の特別図柄の状態が特別図柄の低確率状態に設定される大当たり種別である。なお、普通図柄の時短状態が付与されるか否かについては、大当たり当選時の遊技状態と、大当たり種別とに応じて異なるように構成されている。
図337(a)に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「0〜5」の範囲に対しては、大当たり種別として「大当たりA14」(9ラウンド確変大当たり)が対応付けて規定されている。第1当たり種別カウンタC2の取り得る「0〜99」の100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりA14」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)の個数が「0〜5」の6個なので、第1特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に「大当たりA14」が決定(選択)される割合は6%(6/100)である。
また、図337(a)に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「6〜46」の範囲に対しては、大当たり種別として「大当たりB14」(9ラウンド確変大当たり)が対応付けて規定されている。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりB14」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)の個数が「6〜46」の41個なので、第1特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に「大当たりB14」が決定(選択)される割合は41%(41/100)である。
また、図337(a)に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「47〜66」の範囲に対しては、大当たり種別として「大当たりC14」(9ラウンド確変大当たり)が対応付けて規定されている。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりC14」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)の個数が「47〜66」の20個なので、第1特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に「大当たりC14」が決定(選択)される割合は20%(20/100)である。
また、図337(a)に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値「67」に対しては、大当たり種別として「大当たりD14」(3ラウンド確変大当たり)が対応付けて規定されている。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりD14」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)の個数が1個なので、第1特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に「大当たりD14」が決定(選択)される割合は1%(1/100)である。
また、図337(a)に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「68,69」の範囲に対しては、大当たり種別として「大当たりE14」(3ラウンド確変大当たり)が対応付けて規定されている。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりE14」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)の個数が2個なので、第1特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に「大当たりE14」が決定(選択)される割合は2%(2/100)である。
また、図337(a)に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「70〜89」の範囲に対しては、大当たり種別として「大当たりF14」(3ラウンド確変大当たり)が対応付けて規定されている。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりF14」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)の個数が「70〜89」の20個なので、第1特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に「大当たりF14」が決定(選択)される割合は20%(20/100)である。
また、図337(a)に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「90〜92」の範囲に対しては、大当たり種別として「大当たりG14」(9ラウンド通常大当たり)が対応付けて規定されている。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりG14」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)の個数が3個なので、第1特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に「大当たりG14」が決定(選択)される割合は3%(3/100)である。
また、図337(a)に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「93〜99」の範囲に対しては、大当たり種別として「大当たりH14」(3ラウンド通常大当たり)が対応付けて規定されている。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりH14」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)の個数が7個なので、第1特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に「大当たりH14」が決定(選択)される割合は7%(7/100)である。
このように、本第14実施形態では、第1特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合、90%の割合(「大当たりA14」〜「大当たりF14」の何れかとなった場合)で確変大当たりとなり、10%の割合(「大当たりG14」、「大当たりH14」の何れかとなった場合)で通常大当たりに当選する構成としている。また、70%の割合でラウンド数が9ラウンドの大当たりが決定され、30%の割合でラウンド数が3ラウンドの大当たりが決定されるように構成している。
次に、図337(b)を参照して、特2当たり用テーブル202qd2の詳細について説明する。この特2当たり用テーブル202qd2は、上述した通り、第2特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に、当たり種別を決定するためのデータテーブルである。図337(b)に示した通り、本第14実施形態では、第2特別図柄の当たり種別として、「大当たりI14」〜「大当たりL14」の4個の大当たり種別が設けられている。「大当たりA14」〜「大当たりC14」は、ラウンド数が9ラウンドであり、大当たり終了後の特別図柄の状態が特別図柄の高確率状態に設定される大当たり種別である。また、「大当たりD14」〜「大当たりF14」は、ラウンド数が3ラウンドであり、大当たり終了後の特別図柄の状態が特別図柄の高確率状態に設定される大当たり種別である。「大当たりI14」は、ラウンド数が9ラウンドであり、大当たり終了後の特別図柄の状態が特別図柄の高確率状態に設定される大当たり種別である。また、「大当たりJ14」は、ラウンド数が3ラウンドであり、大当たり終了後の特別図柄の状態が特別図柄の高確率状態に設定される大当たり種別である。また、「大当たりK14」は、ラウンド数が9ラウンドであり、大当たり終了後の特別図柄の状態が特別図柄の低確率状態に設定される大当たり種別である。更に、「大当たりL14」は、ラウンド数が3ラウンドであり、大当たり終了後の特別図柄の状態が特別図柄の低確率状態に設定される大当たり種別である。
図337(b)に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「0〜66」の範囲に対しては、大当たり種別として「大当たりI14」(9ラウンド確変大当たり)が対応付けて規定されている。第1当たり種別カウンタC2の取り得る「0〜99」の100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりI14」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)の個数が「0〜66」の67個なので、第2特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に「大当たりI14」が決定(選択)される割合は67%(67/100)である。
また、図337(b)に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「67〜89」の範囲に対しては、大当たり種別として「大当たりJ14」(3ラウンド確変大当たり)が対応付けて規定されている。第1当たり種別カウンタC2の取り得る「0〜99」の100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりJ14」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)の個数が「67〜89」の23個なので、第2特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に「大当たりJ14」が決定(選択)される割合は23%(23/100)である。
また、図337(b)に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「90〜92」の範囲に対しては、大当たり種別として「大当たりK14」(9ラウンド通常大当たり)が対応付けて規定されている。第1当たり種別カウンタC2の取り得る「0〜99」の100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりK14」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)の個数が「90〜92」の3個なので、第2特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に「大当たりK14」が決定(選択)される割合は3%(3/100)である。
更に、図337(b)に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「93〜99」の範囲に対しては、大当たり種別として「大当たりL14」(3ラウンド通常大当たり)が対応付けて規定されている。第1当たり種別カウンタC2の取り得る「0〜99」の100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりL14」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)の個数が「93〜99」の7個なので、第2特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に「大当たりL14」が決定(選択)される割合は7%(7/100)である。
このように、本第14実施形態では、第2特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合と同様に、90%の割合(「大当たりI14」、「大当たりJ14」の何れかとなった場合)で確変大当たりとなり、10%の割合(「大当たりK14」、「大当たりL14」の何れかとなった場合)で通常大当たりに当選する構成としている。また、70%の割合でラウンド数が9ラウンドの大当たりが決定され、30%の割合でラウンド数が3ラウンドの大当たりが決定されるように構成している。つまり、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合とラウンド数の振り分けが同等となるように構成している。
次に、図338(a)を参照して、本第14実施形態における変動パターン選択14テーブル202qeの詳細について説明する。なお、本第14実施形態における変動パターン選択14テーブル202qeは、他の実施形態とは異なり、第1当たり乱数カウンタC1の値(乱数値)に応じて、変動パターン(変動時間)を決定するためのデータが規定されている。図338(a)は、本第14実施形態における変動パターン選択14テーブル202qeの構成を示したブロック図である。
図338(a)に示した通り、本第14実施形態における変動パターン選択14テーブル202qeは、普通図柄の通常状態が設定される遊技状態(即ち、左打ちにより遊技を進行すべき通常状態、潜確状態)において変動パターン(変動時間)を決定(選択)するための左打ち状態用テーブル202qe1と、普通図柄の時短状態が設定される遊技状態(即ち、右打ちにより遊技を進行すべき時短状態、確変状態)において変動パターン(変動時間)を決定(選択)するための右打ち状態用テーブル202qe2と、で少なくとも構成されている。まず、図338(b)を参照して、左打ち状態用テーブル202qe1の詳細について説明する。
図338(b)は、左打ち状態用テーブル202qe1の規定内容を示した図である。図338(b)に示した通り、本第14実施形態における左打ち状態用テーブル202qe1には、図柄種別、抽選結果、および第1当たり乱数カウンタC1の値の範囲と、変動パターンとが対応付けて規定されている。より具体的には、図338(b)に示した通り、図柄種別が第1特別図柄(特図1)、抽選結果が「大当たり」である場合は、第1当たり乱数カウンタC1の値が4の倍数の値に対して、変動時間が20000msの「当たりノーマルリーチ」が対応付けて規定され、第1当たり乱数カウンタC1の値が4の倍数以外の値に対して、変動時間が30000msの「当たりスーパーリーチ」が対応付けて規定されている。よって、通常状態、および潜確状態において第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合は、約1/4の割合で変動時間が20秒に設定され、約3/4の割合で変動時間が30秒に設定される。
また、図338(b)に示した通り、図柄種別が第1特別図柄(特図1)、抽選結果が「外れ」である場合は、第1当たり乱数カウンタC1の値が「0〜99」の範囲に対して、変動時間が30000msの「偶数示唆スーパーリーチ」が対応付けて規定されている。ここで、図336(a)を参照して上述した通り、奇数設定では、偶数示唆スーパーリーチに対応する乱数値(第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値)の範囲のうち、「0〜89」の範囲が大当たりと判定される乱数値に設定されている一方、偶数設定では、偶数示唆スーパーリーチに対応する乱数値の範囲と大当たりと判定される乱数値の範囲とが重複しないように当たり乱数値が設定されている。よって、奇数設定では、偶数示唆スーパーリーチに対応する乱数値で特別図柄の抽選が実行されたとしても9割方大当たりとなる(外れ変動が実行されない)ため、偶数示唆スーパーリーチが実行される割合は実質的に1/10となる。つまり、偶数示唆スーパーリーチは、偶数設定の方が10倍実行され易くなるため、偶数示唆スーパーリーチが実行された場合に偶数設定である可能性が高いと遊技者に思わせることができる。
また、図338(b)に示した通り、第1当たり乱数カウンタC1の値が「100〜199」の範囲に対して、変動時間が30000msの「奇数示唆スーパーリーチ」が対応付けて規定されている。ここで、図336(a)を参照して上述した通り、偶数設定では、奇数示唆スーパーリーチに対応する乱数値(第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値)の範囲のうち、「100〜189」の範囲が大当たりと判定される乱数値に設定されている一方、奇数設定では、奇数示唆スーパーリーチに対応する乱数値の範囲と大当たりと判定される乱数値の範囲とが重複しないように当たり乱数値が設定されている。よって、偶数設定では、奇数示唆スーパーリーチに対応する乱数値で特別図柄の抽選が実行されたとしても9割方大当たりとなる(外れ変動が実行されない)ため、奇数示唆スーパーリーチが実行される割合は実質的に1/10となる。つまり、奇数示唆スーパーリーチは、奇数設定の方が10倍実行され易くなるため、奇数示唆スーパーリーチが実行された場合に奇数設定である可能性が高いと遊技者に思わせることができる。
また、図338(b)に示した通り、第1当たり乱数カウンタC1の値が「200〜229」の範囲に対して、変動時間が30000msの「設定1否定スーパーリーチ」が対応付けて規定されている。ここで、図336(a)を参照して上述した通り、設定1では、設定1否定スーパーリーチに対応する乱数値(第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値)の範囲の全範囲が、大当たりと判定される乱数値に設定されている一方、その他の設定では、設定1否定スーパーリーチに対応する乱数値の範囲と大当たりと判定される乱数値の範囲とが重複しないように当たり乱数値が設定されている。よって、設定1では、設定1否定スーパーリーチに対応する乱数値で特別図柄の抽選が実行されたとしても大当たりとなる(外れ変動が実行されない)ため、設定1否定スーパーリーチが実行される可能性は0となる。つまり、設定1否定スーパーリーチは、設定2以上でしか実行されないため、実行された場合に少なくとも最低設定ではないという安心感を遊技者に抱かせることができる。よって、遊技者の遊技に対するモチベーションを向上させることができる。
また、図338(b)に示した通り、第1当たり乱数カウンタC1の値が「200〜229」の範囲に対して、変動時間が30000msの「設定1否定スーパーリーチ」が対応付けて規定されている。ここで、図336(a)を参照して上述した通り、設定1では、設定1否定スーパーリーチに対応する乱数値(第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値)の範囲の全範囲が、大当たりと判定される乱数値に設定されている一方、その他の設定では、設定1否定スーパーリーチに対応する乱数値の範囲と大当たりと判定される乱数値の範囲とが重複しないように当たり乱数値が設定されている。よって、設定1では、設定1否定スーパーリーチに対応する乱数値で特別図柄の抽選が実行されたとしても大当たりとなる(外れ変動が実行されない)ため、設定1否定スーパーリーチが実行される可能性は0となる。つまり、設定1否定スーパーリーチは、設定2以上でしか実行されないため、実行された場合に少なくとも最低設定ではないという安心感を遊技者に抱かせることができる。よって、遊技者の遊技に対するモチベーションを向上させることができる。
また、図338(b)に示した通り、第1当たり乱数カウンタC1の値が「230〜279」の範囲に対して、変動時間が30000msの「高設定確定スーパーリーチ」が対応付けて規定されている。ここで、図336(a)を参照して上述した通り、設定1〜3(低設定)では、高設定確定スーパーリーチに対応する乱数値(第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値)の範囲の全範囲が、大当たりと判定される乱数値に設定されている一方、設定4〜6(高設定)では、高設定確定スーパーリーチに対応する乱数値の範囲と大当たりと判定される乱数値の範囲とが重複しないように当たり乱数値が設定されている。よって、設定1〜3では、高設定確定スーパーリーチに対応する乱数値で特別図柄の抽選が実行されたとしても大当たりとなる(外れ変動が実行されない)ため、高設定確定スーパーリーチが実行される可能性は0となる。つまり、高設定確定スーパーリーチは、設定4以上(高設定)でしか実行されないため、実行された場合に高設定である(大当たり確率が比較的高く設定されている)という大きな安心感を遊技者に抱かせることができる。よって、遊技者の遊技に対するモチベーションを向上させることができる。
また、図338(b)に示した通り、第1当たり乱数カウンタC1の値が「280〜299」の範囲に対して、変動時間が30000msの「設定6確定スーパーリーチ」が対応付けて規定されている。ここで、図336(a)を参照して上述した通り、設定1〜5(設定6以外の設定)では、設定6確定スーパーリーチに対応する乱数値(第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値)の範囲の全範囲が、大当たりと判定される乱数値に設定されている一方、設定6では、設定6確定スーパーリーチに対応する乱数値の範囲と大当たりと判定される乱数値の範囲とが重複しないように当たり乱数値が設定されている。よって、設定1〜5では、設定6確定スーパーリーチに対応する乱数値で特別図柄の抽選が実行されたとしても大当たりとなる(外れ変動が実行されない)ため、設定6確定スーパーリーチが実行される可能性は0となる。つまり、設定6確定スーパーリーチは、設定6(高設定)でのみ実行され得るため、実行された場合に最高設定である(大当たり確率が最も高く設定されている)という極めて大きな安心感と満足感とを遊技者に抱かせることができる。よって、遊技者の遊技に対するモチベーションをより向上させることができる。
また、図338(b)に示した通り、第1当たり乱数カウンタC1の値が「300」以上の範囲に対しては、通常の(即ち、設定によらずに選択される)外れ変動パターンが対応付けられている。より具体的には、第1当たり乱数カウンタC1の値が「300〜10084」の範囲に対して、変動時間が30000msの「外れスーパーリーチ」が対応付けて規定され、第1当たり乱数カウンタC1の値が「1085〜33465」の範囲に対して、変動時間が8000msの「短外れ」が対応付けて規定され、第1当たり乱数カウンタC1の値が「33466〜53224」の範囲に対して、変動時間が12000msの「長外れ」が対応付けて規定され、第1当たり乱数カウンタC1の値が「53225〜65535」の範囲に対して、変動時間が20000msの「外れノーマルリーチ」が対応付けて規定されている。
これに対して、図柄種別が第2特別図柄(特図2)、抽選結果が「大当たり」である場合は、第1当たり乱数カウンタC1の取り得る値の全範囲に対して、変動時間が120000msの「当たりロング変動」が対応付けて規定されている。また、図柄種別が第2特別図柄(特図2)、抽選結果が「外れ」である場合は、第1当たり乱数カウンタC1の取り得る値の全範囲に対して、変動時間が120000msの「外れロング変動」が対応付けて規定されている。このため、左打ちにより遊技を進行すべき状態(通常状態、潜確状態)において右打ちを行う変則的な遊技方法を実践した場合、電動役物6400aがほとんど開放されないために第2特別図柄の抽選が実行され難くなる上に、第2特別図柄の抽選を実行させることができたとしても、第1特別図柄の変動時間に比較して長い変動時間が設定されるため、遊技効率を極めて悪化させることができる。よって、左打ちにより遊技を進行すべき遊技状態(通常状態、潜確状態)において右打ちを行う変則的な遊技方法に対する抑制を図ることができる。
次に、図339を参照して、本第14実施形態において、外れに対応する各種の変動パターンに対応付けられている乱数値(第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値)と、当たりと判定される乱数値(第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値)と、の対応関係の概要について、設定1および設定4を例にとって具体的に説明する。
図339の中段に示した通り、設定1において当たりと判定される乱数値は、偶数示唆スーパーリーチに対応する乱数値の範囲(第1当たり乱数カウンタC1が「0〜99」の範囲)のうち、9割を占める「0〜89」の範囲と、設定1否定スーパーリーチに対応する乱数値の範囲(第1当たり乱数カウンタC1が「200〜229」の範囲)の全範囲と、高設定確定スーパーリーチに対応する乱数値の範囲(第1当たり乱数カウンタC1が「230〜279」の範囲)の全範囲と、設定6確定スーパーリーチに対応する乱数値の範囲(第1当たり乱数カウンタC1が「280〜299」の範囲)の全範囲と、外れスーパーリーチに対応する乱数値の範囲(第1当たり乱数カウンタC1が「300〜10084」の範囲)の一部である「300〜437」の範囲と、に設定されている。このため、設定1において始動入賞時に取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が偶数示唆スーパーリーチに対応する乱数値の範囲内(「0〜99」の範囲内)である場合、9割(「0〜89」の範囲内)が大当たりと判定されて当たりノーマル変動、若しくは当たりスーパー変動が実行される。言い換えれば、奇数設定である設定1では、偶数示唆スーパーリーチに対応する乱数値を取得していたとしても、実際に偶数示唆スーパーリーチが実行される割合は1割しかないため、偶数示唆スーパーリーチが実行され難くなる。
また、設定1において始動入賞時に取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が設定1否定スーパーリーチ、高設定確定スーパーリーチ、設定6確定スーパーリーチのいずれかに対応する乱数値の範囲内(「200〜299」の範囲内)である場合、必ず大当たりと判定されて当たりノーマル変動、若しくは当たりスーパー変動が実行される。言い換えれば、設定1においては、設定1否定スーパーリーチ、高設定確定スーパーリーチ、設定6確定スーパーリーチが実行される可能性が0となるように構成されている。
また、図339の下部に示した通り、設定4において当たりと判定される乱数値は、奇数示唆スーパーリーチに対応する乱数値の範囲(第1当たり乱数カウンタC1が「100〜199」の範囲)のうち、9割を占める「100〜189」の範囲と、設定6確定スーパーリーチに対応する乱数値の範囲(第1当たり乱数カウンタC1が「280〜299」の範囲)の全範囲と、外れスーパーリーチに対応する乱数値の範囲(第1当たり乱数カウンタC1が「300〜10084」の範囲)の一部である「300〜657」の範囲と、に設定されている。このため、設定4において始動入賞時に取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が奇数示唆スーパーリーチに対応する乱数値の範囲内(「100〜199」の範囲内)である場合、9割(「100〜189」の範囲内)が大当たりと判定されて当たりノーマル変動、若しくは当たりスーパー変動が実行される。言い換えれば、偶数設定である設定4では、奇数示唆スーパーリーチに対応する乱数値を取得していたとしても、実際奇数数示唆スーパーリーチが実行される割合は1割しかないため、奇数示唆スーパーリーチが実行され難くなる。
また、設定4において始動入賞時に取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が設定6確定スーパーリーチに対応する乱数値の範囲内(「280〜299」の範囲内)である場合、必ず大当たりと判定されて当たりノーマル変動、若しくは当たりスーパー変動が実行される。言い換えれば、設定4においては、設定6確定スーパーリーチが実行される可能性が0となるように構成されている。
図示については省略したが、他の設定についても同様であり、設定2では、奇数示唆スーパーリーチ(乱数値「100〜199」の範囲)が実行され難くなり、高設定確定スーパーリーチ、および設定6確定スーパーリーチ(乱数値「230〜299」の範囲)が実行される可能性が0となるように大当たりと判定される乱数値(第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値)が設定(分布)されている。また、設定3では、偶数示唆スーパーリーチ(乱数値「0〜99」の範囲)が実行され難くなり、高設定確定スーパーリーチ、および設定6確定スーパーリーチ(乱数値「230〜299」の範囲)が実行される可能性が0となるように大当たりと判定される乱数値(第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値)が設定(分布)されている。また、設定5では、偶数示唆スーパーリーチ(乱数値「0〜99」の範囲)が実行され難くなり、設定6確定スーパーリーチ(乱数値「280〜299」の範囲)が実行される可能性が0となるように大当たりと判定される乱数値(第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値)が設定(分布)されている。そして、設定6では、奇数示唆スーパーリーチ(乱数値「100〜199」の範囲)が実行され難くなり、その他の変動種別については制限無く実行されるように大当たりと判定される乱数値(第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値)が設定(分布)されている。
このように構成することで、設定毎に実行され難い外れ変動種別、実行される可能性が無い外れ変動種別を設けることができるので、外れ変動の実行状況から、パチンコ機10の設定値を推測する遊技性を実現することができる。例えば、設定1否定スーパーリーチと、奇数示唆スーパーリーチとが確認された場合には、設定3若しくは設定5の可能性が高いと遊技者に推測させることができる。また、高設定確定スーパーリーチと、偶数示唆スーパーリーチとが確認された場合には、設定4若しくは設定6の可能性が高いと遊技者に推測させることができる。更に、設定6確定スーパーリーチが実行された場合には、設定6であると遊技者に確信させることができる。このように、本第14実施形態では、特定の種別の外れ変動パターンの実行状況から、設定を推測していく(絞り込んでいく)という斬新な遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。また、主制御装置110において抽選される変動種別によって設定を示唆することができるので、音声ランプ制御装置113側では、単に特別図柄の抽選が実行される毎に出力される変動パターンコマンドを解析して、その解析結果に応じた変動パターン演出を実行するだけでよく、音声ランプ制御装置113の処理負荷を低減することができる。また、音声ランプ制御装置113側では、変動種別と変動パターン演出の演出態様との対応関係のみを規定しておけばよく、設定値そのものを把握しておかなくても良い(即ち、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して設定値を通知しなくてもよい)ため、主制御装置110の処理負荷を軽減することができると共に、不正に設定値を取得されてしまうことを防止(抑制)することができる。
次に、図340を参照して、上述した変動パターン選択14テーブル202qeを構成する右打ち状態用テーブル202qe2の詳細について説明する。図340は、右打ち状態用テーブル202qe2の規定内容を示した図である。図340に示した通り、抽選結果が「大当たり」である場合は、特別図柄の種別によらず、第1当たり乱数カウンタC1の値が4の倍数の値に対して、変動時間が10000msの「当たりノーマルリーチ」が対応付けて規定され、第1当たり乱数カウンタC1の値が4の倍数以外の値に対して、変動時間が15000msの「当たりスーパーリーチ」が対応付けて規定されている。よって、時短状態、および確変状態において特別図柄の抽選で大当たりとなった場合は、約1/4の割合で変動時間が10秒に設定され、約3/4の割合で変動時間が15秒に設定される。即ち、左打ちにより遊技を進行する必要がある状態に比較して短い変動パターンが設定され易くなる。
また、図340に示した通り、抽選結果が「外れ」である場合は、特別図柄の種別によらず、第1当たり乱数カウンタC1の値が「0〜4999」の範囲に対して、変動時間が15000msの「外れスーパーリーチ」が対応付けて規定され、第1当たり乱数カウンタC1の値が「5000〜44999」の範囲に対して、変動時間が5000msの「短外れ」が対応付けて規定され、第1当たり乱数カウンタC1の値が「45000〜54999」の範囲に対して、変動時間が7000msの「長外れ」が対応付けて規定され、第1当たり乱数カウンタC1の値が「55000〜65535」の範囲に対して、変動時間が10000msの「外れノーマルリーチ」が対応付けて規定されている。即ち、時短状態や確変状態では、外れとなった場合も、通常状態や潜確状態に比較して短い変動時間の変動パターンが選択され易くなるように構成されている。これにより、有利な状態における遊技効率を高めることができるので、有利な状態における遊技者の興趣をより向上させることができる。
次に、図341を参照して、本第14実施形態における時短付与テーブル202qfの詳細について説明する。この時短付与テーブル202qfは、大当たり終了後の時短回数を、大当たり種別や大当たり当選時の遊技状態に応じて設定するために参照されるデータテーブルである。図341は、時短付与テーブル202qfの規定内容を示した図である。
図341に示した通り、普通図柄の通常状態が設定される遊技状態(通常状態、潜確状態)において当選した大当たりA14(9ラウンド確変大当たり)、大当たりD14(3ラウンド確変大当たり)に対しては、当該確変大当たりが確変リミット到達前の当たりであれば実質的に次回の大当たりまで継続する時短回数(65536回)が付与される一方で、当該大当たりにより確変リミット回数(11回)に到達した場合は、8回の時短回数が設定される。よって、確変リミット回数の到達よりも前に大当たりA14又は大当たりD14に当選すれば、次回の大当たりまで継続する確変状態(最も有利な遊技状態)が設定される一方で、確変リミット回数に到達した場合には、特別図柄の低確率状態、且つ、8回の時短状態が設定されるのみであるため、確変リミット回数に到達しているか否かに応じて、遊技者の有利度合いが大きく可変する。
また、図341に示した通り、普通図柄の時短状態が設定される遊技状態(時短状態、確変状態)において当選した大当たりA14(9ラウンド確変大当たり)、大当たりD14(3ラウンド確変大当たり)に対しては、当該確変大当たりが確変リミット到達前の当たりであれば実質的に次回の大当たりまで継続する時短回数(65536回)が付与される一方で、当該大当たりにより確変リミット回数に到達した場合は、100回の時短回数が設定される。よって、確変リミット回数に到達していた場合でも、持ち球を減らさずに特別図柄の抽選を100回実行させることができるので、大当たりを引き戻すことに対する期待感を抱かせることができる。なお、本第14実施形態では、リミット回数に到達したか否か(確変状態であるか時短状態であるか)を遊技者に明確に報知しないように構成している。このため、実際には確変リミット回数に到達して時短状態が設定されていたとしても、遊技者に対して確変状態を期待させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、図341に示した通り、普通図柄の通常状態が設定される遊技状態(通常状態、潜確状態)において当選した大当たりB14(9ラウンド確変大当たり)、大当たりE14(3ラウンド確変大当たり)、および大当たりI14(9ラウンド確変大当たり)に対しては、確変リミット到達前の当たりであっても、確変リミット回数に到達していても、8回の時短回数が付与される。つまり、リミット到達前であれば、大当たり終了後8回の特別図柄の抽選が終了するまでの間確変状態となり、9回目以降は潜確状態となる。一方、リミット回数に到達していれば、大当たり終了後8回の特別図柄の抽選が終了するまでの間時短状態となり、9回目以降は通常状態となる。一方、図341に示した通り、普通図柄の時短状態が設定される遊技状態(時短状態、確変状態)において当選した大当たりB14(9ラウンド確変大当たり)、大当たりE14(3ラウンド確変大当たり)、および大当たりI14(9ラウンド確変大当たり)に対しては、大当たりA14や大当たりD14と同一の時短付与回数が対応付けられている。つまり、確変リミット回数到達前の当たりに対して、実質的に次回の大当たりまで継続する時短回数(65536回)が対応付けて規定され、確変リミット回数到達後の当たりに対して、100回の時短回数が対応付けて規定されている。よって、大当たりB14,E14,I14は、通常状態、若しくは潜確状態において確変リミット回数に未到達の状態で当選した場合に、大当たり終了後の遊技状態の面で大当たりA14,D14よりも不利となり、その他の状況で当選した場合(確変状態、時短状態で当選した場合、確変リミット回数に到達した場合)には、大当たりA14,D14と同一の遊技状態が設定される。
また、図341に示した通り、通常状態において当選した大当たりC14(9ラウンド確変大当たり)、および大当たりF14(3ラウンド確変大当たり)に対しては、時短回数として8回が対応付けて規定されている。なお、通常状態で確変大当たりに当選した場合は必ず確変リミット回数に未到達となるため、確変リミット回数到達時の時短付与回数は規定されていない(確変リミット回数に到達し得ないため、規定する必要がない)。また、潜確状態において当選した大当たりC14,F14に対しては、確変リミット到達前の当たりであっても、確変リミット回数に到達していても、時短回数として0回が対応付けて規定されている。つまり、潜確状態において大当たりC14,F14に当選した場合、普通図柄の時短状態が1回も付与されないため、遊技者にとって極めて不利となる。一方、図341に示した通り、普通図柄の時短状態が設定される遊技状態(時短状態、確変状態)において当選した大当たりC14(9ラウンド確変大当たり)、および大当たりF14(3ラウンド確変大当たり)に対しては、大当たりA14,B14,D14,E14,I14と同一の時短付与回数が対応付けられている。つまり、確変リミット回数到達前の当たりに対して、次回の大当たりまで継続する時短回数が対応付けて規定され、確変リミット回数到達後の当たりに対して、100回の時短回数が対応付けて規定されている。
また、図341に示した通り、普通図柄の通常状態が設定される遊技状態(通常状態、潜確状態)において当選した大当たりG14(9ラウンド通常大当たり)、大当たりH14(3ラウンド通常大当たり)、大当たりK14(9ラウンド通常大当たり)、および大当たりL14(3ラウンド通常大当たり)に対しては、時短回数として8回が対応付けて規定されている。なお、通常大当たりに当選した場合は確変リミット回数に到達し得ないため、確変リミット回数到達時の時短付与回数は規定されていない(規定する必要がない)。一方、図341に示した通り、普通図柄の時短状態が設定される遊技状態(時短状態、確変状態)において当選した大当たりG14,H14,K14,L14に対しては、時短付与回数として100回が対応付けられている。つまり、大当たりG14,H14,K14,L14に当選した場合、次回の大当たりまで継続する時短付与回数が設定され得ない分、大当たりA14〜F14,H14〜J14よりも不利となる。
また、図341に示した通り、普通図柄の通常状態が設定される遊技状態(通常状態、潜確状態)において当選した大当たりJ14(3ラウンド確変大当たり)に対しては、確変リミット回数に到達したか否かによらず、時短回数として0回が対応付けて規定されている。よって、大当たりJ14は、ラウンド数が少ない上に、時短状態も付与されないため、通常状態や潜確状態において当選した場合に、遊技者にとって不利な大当たり種別となる。一方、図341に示した通り、普通図柄の時短状態が設定される遊技状態(時短状態、確変状態)において当選した大当たりJ14に対しては、当該確変大当たりが確変リミット到達前の当たりであれば実質的に次回の大当たりまで継続する時短状態(65536回)が付与される一方で、当該大当たりにより確変リミット回数に到達した場合は、100回の時短回数が設定される。
このように、本第14実施形態では、大当たり種別と、大当たり当選時の遊技状態と、確変リミット回数に到達したか否かと、に応じて、大当たり終了後に付与される時短回数を異ならせて構成している。これにより、大当たり終了後の遊技状態を多様化させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
次に、図335(b)を参照して、本第14実施形態における主制御装置110内に設けられているRAM203の詳細について説明する。図335(b)は、本第14実施形態におけるRAM203の構成を示したブロック図である。図335(b)に示した通り、本第14実施形態におけるRAM203の構成は、上述した第13実施形態におけるRAM203の構成(図314(b)参照)に対して、確変フラグ203faと、リミットカウンタ203qaと、リミット到達フラグ203qbと、が追加されている点で相違している。また、小当たりフラグ203dgと、大当たり種別格納エリア203paと、V通過フラグ203pbと、が削除されている点で相違している。これらの構成の削除は、本第14実施形態にV入賞に基づく大当たり(V当たり)が設けられていないことにより、V当たりを実現するための構成を削除する趣旨である。
確変フラグ203faは、遊技状態が確変状態となったことを示すためのフラグであって、確変状態が設定されると判別した場合にオンに設定される。そして、確変状態の終了条件が成立した場合にオフに設定される。
リミットカウンタ203qaは、確変リミット回数をカウントするためのカウンタである。確変大当たりの終了時に、このリミットカウンタ203qaの値が11未満であれば、確変リミット回数に未到達であることを示すため、大当たり終了後の状態が特別図柄の高確率状態に設定される。一方、確変大当たりの終了時に、このリミットカウンタ203qaの値が11であれば、確変リミット回数に到達したことを示すため、大当たり終了後の状態が特別図柄の低確率状態に設定される。このリミットカウンタ203qaは、初期値が0に設定されており、確変大当たりに当選する毎に、当該確変大当たりの終了時に値が1ずつ加算されて更新される(図352のS3504参照)。また、このリミットカウンタ203qaは、確変大当たりの終了時に確変リミットに到達した(カウンタ値が11に更新された)と判別された場合、および通常大当たりの終了時に値が0にリセットされる(図352のS3502参照)。
リミット到達フラグ203qbは、確変リミット回数に到達したか否かを示すフラグである。このリミット到達フラグ203qbがオンであれば、確変リミット回数に到達した(11回連続で確変大当たりに当選した)ことを意味し、オフであれば、確変リミット回数に未到達であることを意味する。このリミット到達フラグ203qbは、初期状態がオフに設定されており、大当たり終了時にリミットカウンタ203qaのカウンタ値が確変リミット回数である11に更新されたことに基づいてオンに設定される(図352のS3507参照)。また、このリミット到達フラグ203qbは、大当たりの開始時にオフに設定される(図347のS10233参照)。
次に、図342を参照して、本第14実施形態における状態の移行方法について説明する。ここで、本第14実施形態では、上述した通り、有利者に不利な通常状態および潜確状態、遊技者に有利な時短状態および確変状態の4つの遊技状態が設けられている。更に、本第14実施形態では、確変状態として、時短回数が8回の確変状態と、次の大当たり当選まで継続する確変状態と、の2種類が設けられている。また、時短状態として、時短回数が8回の時短状態と、時短回数が100回の時短状態と、の2種類が設けられている。以降の説明では、簡略化のため、遊技者に不利な通常状態、および潜確状態をそれぞれ通常モードA、および通常モードBと称し、時短回数が少ない(8回の)時短状態、および確変状態をそれぞれチャンスモードA、およびチャンスモードBと称し、時短回数が多い(100回の)時短状態を引き戻しモードと称し、実質的に次に大当たりとなるまで継続する確変状態(実質的に連荘が確定する状態)を連荘モードと称する。まず、図342の上部左側を参照して、通常モードAにおけるモード移行方法について説明する。
図342の上部左側に示した通り、通常モードAにおいては、大当たりに当選した場合にのみ、他のモードへと移行する可能性がある。即ち、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に7%の割合で決定される大当たりA14,D14のどちらかに当選した場合に、大当たり終了後のモードが遊技者に有利な連荘モードに設定される。また、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に83%の割合で決定される大当たりB14,C14,E14,F14の何れかに当選した場合に、大当たり終了後のモードがチャンスモードBに設定される。更に、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に10%の割合で決定される大当たりG14,H14のどちらかに当選した場合は、大当たり終了後のモードがチャンスモードAに設定される。このように、通常モードAにおいて大当たりに当選した場合、必ず普通図柄の時短状態が少なくとも8回付与されるので、当該時短回数内に再度大当たりに当選させることにより、連荘モードへと移行させることを期待させることができる。また、通常モードAにおいて大当たりになると、主として(83%という高い割合で)大当たりB14,C14,E14,F14の何れかに当選し、チャンスモードBへと移行する。つまり、特別図柄の高確率状態で8回の抽選を受けることができる場合がほとんどであるので、連荘モードへの移行をより強く期待させることができる。
次に、図342の上部右側を参照して、通常モードBにおけるモード移行の方法について説明する。図342の上部右側に示した通り、通常モードにおいては、大当たりに当選した場合にのみ、他のモードへと移行する可能性がある。具体的には、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に7%の割合で決定される大当たりA14,D14のどちらかに当選した場合に、大当たり終了後のモードが遊技者に有利な連荘モードに設定される。なお、当該大当たりにより確変リミット回数に到達した場合は、大当たり終了後のモードがチャンスモードAに設定される。また、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に43%の割合で決定される大当たりB14,E14のどちらかに当選した場合は、大当たり終了後のモードがチャンスモードBに設定される。なお、当該大当たりにより確変リミット回数に到達した場合は、大当たり終了後のモードがチャンスモードAに設定される。更に、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に10%の割合で決定される大当たりG14,H14のどちらかに当選した場合は、大当たり終了後のモードがチャンスモードAに設定される。一方で、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に40%の割合で決定される大当たりC14,F14のどちらかに当選した場合は、大当たり終了後のモードが、再度、通常モードBに設定される。即ち、普通図柄の時短状態が付与されない不利な状態が設定される。なお、当該大当たりにより確変リミット回数に到達した場合は、大当たり終了後のモードが通常モードAに設定される。つまり、確変リミット回数に到達した場合も、しなかった場合も、時短状態が付与されることはない。このように、通常モードBにおいて大当たりに当選した場合、60%の割合でしか普通図柄の時短状態が付与されないため、大当たり終了後の遊技状態の面では、通常モードAよりも通常モードBの方が不利となる。しかしながら、通常モードBにおいては、大当たり確率が3倍以上にアップしているため、大当たり確率の面では通常モードBの方が有利となる。
次に、図342の中央左側を参照して、チャンスモードAにおけるモード移行方法について説明する。図342の中央左側に示した通り、チャンスモードAにおいては、大当たりに当選した場合の他、時短回数が終了した場合にも、他の状態へと移行する可能性がある。具体的には、図342の中央左側に示した通り、特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に90%の割合で決定される確変大当たり(大当たりA14〜F14,I14,J14)に当選すると、大当たり終了後のモードが遊技者に最も有利な連荘モードに設定される。一方、特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に10%の割合で決定される通常大当たり(大当たりG14,H14,K14,L14)に当選すると、大当たり終了後のモードが引き戻しモードに設定される。これらに対し、チャンスモードAにおいて時短回数が経過する(特別図柄の抽選が8回連続して外れになる)と、遊技者に不利な通常モードAへと移行する。このため、チャンスモードAにおいては、時短回数8回の間に大当たりに当選することを強く期待して遊技を行わせることができる。
次に、図342の中央右側を参照して、チャンスモードBにおけるモード移行方法について説明する。図342の中央左側に示した通り、チャンスモードBにおいては、チャンスモードAと同様に、大当たりに当選した場合、および時短回数が終了した場合に他の状態へと移行する可能性がある。具体的には、図342の中央右側に示した通り、特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に90%の割合で決定される確変大当たり(大当たりA14〜F14,I14,J14)に当選すると、大当たり終了後のモードが遊技者に最も有利な連荘モードに設定される。なお、当該大当たりで確変リミット回数に到達した場合は、大当たり終了後のモードが引き戻しモードに設定される。一方、特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に10%の割合で決定される通常大当たり(大当たりG14,H14,K14,L14)に当選すると、大当たり終了後のモードが引き戻しモードに設定される。これらに対し、チャンスモードBにおいて時短回数が経過する(特別図柄の抽選が8回連続して外れになる)と、遊技者に不利な通常モードBへと移行する。このため、チャンスモードBにおいても、チャンスモードAと同様に、時短回数8回の間に大当たりに当選することを強く期待して遊技を行わせることができる。
次に、図342の下部左側を参照して、引き戻しモードにおけるモード移行方法について説明する。図342の下部左側に示した通り、引き戻しモードにおいては、チャンスモードA,Bと同様に、大当たりに当選した場合、および時短回数が終了した場合に他の状態へと移行する可能性がある。具体的には、図342の下部左側に示した通り、特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に90%の割合で決定される確変大当たり(大当たりA14〜F14,I14,J14)に当選すると、大当たり終了後のモードが遊技者に最も有利な連荘モードに設定される。一方、引き戻しモードにおいて時短回数が経過する(特別図柄の抽選が100回連続して外れになる)と、遊技者に不利な通常モードAへと移行する。これらに対して、特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に10%の割合で決定される通常大当たり(大当たりG14,H14,K14,L14)に当選すると、大当たり終了後のモードが再度引き戻しモードに設定される(引き戻しモードをループする)。
次に、図342の下部右側を参照して、連荘モードにおけるモード移行方法について説明する。図342の下部右側に示した通り、連荘モードにおいては、大当たりに当選した場合にのみ、他の状態へと移行する可能性がある。具体的には、図342の下部右側に示した通り、特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に10%の割合で決定される通常大当たり(大当たりG14,H14,K14,L14)に当選すると、大当たり終了後のモードが引き戻しモードに設定される。これに対して、特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に90%の割合で決定される確変大当たり(大当たりA14〜F14,I14,J14)に当選すると、大当たり終了後のモードが再度、遊技者に最も有利な連荘モードに設定される(連荘モードをループする)。なお、確変大当たりに当選して、確変リミット回数に到達した場合には、大当たり終了後に引き戻しモードが設定される。
このように、本第14実施形態では、遊技者にとって有利な連荘モードへと移行させるためには、基本的に、8回の時短回数が設定されるチャンスモードA,Bに移行させた上で、8回という比較的少ない時短回数の範囲内で大当たりに当選させる必要がある。しかしながら、一旦連荘モードへと移行してしまえば、90%という高い割合で連荘モードと大当たりとが繰り返される極めて有利な状態を形成するので、連荘モードへと移行した場合に、遊技者に対して大きな満足感を抱かせることができる。
次に、図343(a)を参照して、本第14実施形態における音声ランプ制御装置113内に設けられているRAM222の詳細について説明する。図343(a)は、本第14実施形態におけるRAM222の構成を示したブロック図である。図343(a)に示した通り、本第14実施形態におけるRAM222の構成は、上述した第13実施形態(および第11実施形態)におけるRAM222の構成(図274参照)に対して、当選率示唆演出抽選テーブル222qaと、演出種別選択テーブル222qbと、電源復帰動作テーブル222qcと、役物動作設定テーブル222qdと、が追加されている点で相違している。
まず、図344(a)を参照して、本第14実施形態における当選率示唆演出抽選テーブル222qaの詳細について説明する。この当選率示唆演出抽選テーブル222qaは、当選率示唆演出(図333参照)が変動パターン演出として決定される割合を、遊技の状況毎に規定したデータテーブルである。ここで、上述した通り、本第14実施形態では、遊技者にとって不利な状況が続くほど(連荘モード若しくは引き戻しモードへと移行させることができなかった回数が多くなる程)、当選率示唆演出の実行確率が高くなるように構成している。
具体的には、図344(a)に示した通り、現在の遊技状態が通常状態(通常モードA)で、大当たり後に有利な状態へと移行させることができなかった(スルーした)連続回数が3回以下という状況に対しては、当選率示唆演出の抽選確率として1/100の確率が対応付けて規定されている。また、現在の遊技状態が通常状態(通常モードA)で、大当たり後に有利な状態へと移行させることができなかった(スルーした)連続回数が4回以上、且つ、6回以下という状況に対しては、当選率示唆演出の抽選確率として1/90の確率が対応付けて規定されている。また、現在の遊技状態が通常状態(通常モードA)で、大当たり後に有利な状態へと移行させることができなかった(スルーした)連続回数が7回以上、且つ、9回以下という状況に対しては、当選率示唆演出の抽選確率として1/80の確率が対応付けて規定されている。更に、現在の遊技状態が通常状態(通常モードA)で、大当たり後に有利な状態へと移行させることができなかった(スルーした)連続回数が10回以上という状況に対しては、当選率示唆演出の抽選確率として1/50の確率が対応付けて規定されている。
これに対し、現在の遊技状態が潜確状態(通常モードB)である場合は、スルー回数によらず、当選率示唆演出の抽選確率として1/50の確率が対応付けて規定されている。このように、本第14実施形態では、遊技者にとって不利な状況になる程(喜ばしくない状況が連続する程)、当選率示唆演出の実行確率を高くする構成としている。このように構成することで、不利な状況が続いている程、当選率示唆演出において設定が示唆される可能性も高まるため、不利な状況が続いたとしても、遊技に対するモチベーションを維持させることができる。よって、パチンコ機10の稼働率を向上させることができる。
なお、本第14実施形態では、比較的有利な潜確状態(通常モードB)において当選率示唆演出が実行される確率を状況によらず一定としていたが、これに限られるものではない。例えば、潜確状態においても、遊技者にとって不利な状況が連続する程、当選率示唆演出の実行確率を上げるように構成してもよい。このように構成することで、不利な状況が続いた場合における遊技者の遊技に対するモチベーションをより低下し難くすることができる。
次いで、演出種別選択テーブル222qbの詳細について説明を行う。この演出種別選択テーブル222qbは、当選率示唆演出(図333参照)の実行が決定された場合に、その演出態様を決定するために参照されるデータテーブルである。なお、説明を分かり易くするために、まず、図344(b)を参照して、本第14実施形態における大当たり確率と、100ゲーム以内の当選率との対応関係を説明した上で、図345を参照して演出種別選択テーブル222qbの詳細について説明する。
図344(b)は、特別図柄の低確率状態、および確変状態における大当たり確率と、100ゲーム以内の当選率との対応関係を、設定値毎に示した図である。図344(b)に示した通り、特別図柄の低確率状態では、設定1の大当たり確率が1/200であり、100ゲーム以内の当選率が約39.4%(100回の特別図柄の抽選において連続で199/200の外れとなる確率が約60.6%)となる。また、設定2の大当たり確率が1/180であり、100ゲーム以内の当選率が約42.7%(100回の特別図柄の抽選において連続で179/180の外れとなる確率が約57.3%)である。また、設定3の大当たり確率が1/160であり、100ゲーム以内の当選率が約46.6%(100回の特別図柄の抽選において連続で159/160の外れとなる確率が約53.4%)である。また、設定4の大当たり確率が1/140であり、100ゲーム以内の当選率が約51.2%(100回の特別図柄の抽選において連続で139/140の外れとなる確率が約48.8%)である。また、設定5の大当たり確率が1/120であり、100ゲーム以内の当選率が約56.7%(100回の特別図柄の抽選において連続で119/120の外れとなる確率が約43.3%)である。更に、設定6の大当たり確率が1/90であり、100ゲーム以内の当選率が約67.3%(100回の特別図柄の抽選において連続で89/90の外れとなる確率が約32.7%)である。
これに対して、特別図柄の確変状態では、設定1の大当たり確率が1/55.6であり、100ゲーム以内の当選率が約83.7%(100回の特別図柄の抽選において連続で54.6/55.6の外れとなる確率が約16.3%)となる。また、設定2の大当たり確率が1/50であり、100ゲーム以内の当選率が約86.7%(100回の特別図柄の抽選において連続で49/50の外れとなる確率が約13.3%)である。また、設定3の大当たり確率が1/44.4であり、100ゲーム以内の当選率が約89.7%(100回の特別図柄の抽選において連続で43.4/44.4の外れとなる確率が約10.3%)である。また、設定4の大当たり確率が1/38.9であり、100ゲーム以内の当選率が約92.6%(100回の特別図柄の抽選において連続で37.9/38.9の外れとなる確率が約7.4%)である。また、設定5の大当たり確率が1/33.3であり、100ゲーム以内の当選率が約95.2%(100回の特別図柄の抽選において連続で32.3/33.3の外れとなる確率が約4.8%)である。更に、設定6の大当たり確率が1/25であり、100ゲーム以内の当選率が約98.3%(100回の特別図柄の抽選において連続で24/25の外れとなる確率が約1.7%)である。
本第14実施形態における当選率示唆演出では大当たり確率から算出される実際の100ゲーム以内の当選率に対して矛盾しないような演出態様を選択するように構成されている(演出種別選択テーブル222qbのデータが規定されている)。これにより、当選率示唆演出の演出内容と、実際の挙動(大当たり当選率)とを一致させることができるので、遊技者がパチンコ機10やホールに対して不信感を抱いてしまうことを抑制できる。
次に、図345を参照して、本第14実施形態における演出種別選択テーブル222qbの詳細について説明する。図345は、この演出種別選択テーブル222qbの規定内容を示した図である。図345に示した通り、本第14実施形態における演出種別選択テーブル222qbには、演出態様と、遊技状態と、設定値と、に対して、演出カウンタ223fの値の範囲が対応付けて規定されている。具体的には、図345に示した通り、通常状態、且つ、設定1に対しては、演出カウンタ203fの値が「0〜84」の範囲に対して、奇数設定示唆演出(100ゲーム以内の当選率として13.5%が示唆される演出態様)が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値が「85〜94」の範囲に対しては、偶数設定示唆演出(100ゲーム以内の当選率として24.6%が示唆される演出態様)が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値が「95〜99」の範囲に対しては、潜確示唆演出(100ゲーム以内の当選率として30%が示唆される演出態様)が対応付けて規定されている。よって、設定1の場合、通常状態において当選率示唆演出の実行が決定されると、85%の割合で奇数設定示唆演出(設定1or3or5を暗示する13.5%overが報知される態様)が実行され、10%の割合で偶数設定示唆演出(設定2or4or6を暗示する24.6%overが報知される態様)が実行され、5%の割合で潜確示唆演出(潜確状態の可能性が高いことを示す30%overが報知される態様)が実行される。つまり、ほとんどが奇数設定示唆演出となる。なお、上述した通り、設定1の通常状態における100ゲーム以内の当選率は約39.4%であるため、上記3つの演出により報知される当選率よりも高く、実際の挙動と矛盾することがない。
また、図345に示した通り、通常状態、且つ、設定2に対しては、演出カウンタ203fの値が「0〜9」の範囲に対して、奇数設定示唆演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値が「10〜91」の範囲に対しては、偶数設定示唆演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値が「92〜96」の範囲に対しては、潜確示唆演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値が「97〜99」の範囲に対しては、潜確or2以上確定演出(100ゲーム以内の当選率として40%が示唆される演出態様)が対応付けて規定されている。よって、設定2の場合、通常状態において当選率示唆演出の実行が決定されると、10%の割合で奇数設定示唆演出(設定1or3or5を暗示する13.5%overが報知される態様)が実行され、82%の割合で偶数設定示唆演出(設定2or4or6を暗示する24.6%overが報知される態様)が実行され、5%の割合で潜確示唆演出(潜確状態の可能性が高いことを示す30%overが報知される態様)が実行され、3%の割合で、(設定1の通常状態における大当たり当選率である39.4%よりも高い40%overが報知される態様)が実行される。つまり、ほとんどが偶数設定示唆演出となるが、低い確率で潜確or2以上確定演出も実行される。よって、遊技者が通常状態であることに対する確信を得ている状況下(例えば、大当たり間で大ハマりが発生した状況下)で潜確or2以上確定演出が出現した場合には、設定2以上であると推測させることができるので、設定を推測する楽しみを遊技者に抱かせることができる。
また、図345に示した通り、通常状態、且つ、設定3に対しては、演出カウンタ203fの値が「0〜80」の範囲に対して、奇数設定示唆演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値が「81〜90」の範囲に対しては、偶数設定示唆演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値が「91〜95」の範囲に対しては、潜確示唆演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値が「96〜98」の範囲に対しては、潜確or2以上確定演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値「99」に対しては、設定3以上確定演出(100ゲーム以内の当選率として45.6%overが示唆される演出態様)が対応付けて規定されている。よって、設定3の場合、通常状態において当選率示唆演出の実行が決定されると、81%の割合で奇数設定示唆演出(設定1or3or5を暗示する13.5%overが報知される態様)が実行され、10%の割合で偶数設定示唆演出(設定2or4or6を暗示する24.6%overが報知される態様)が実行され、5%の割合で潜確示唆演出(潜確状態の可能性が高いことを示す30%overが報知される態様)が実行され、3%の割合で潜確or2以上確定演出(設定1の通常状態における大当たり当選率である39.4%よりも高い40%overが報知される態様)が実行され、1%の割合で設定3以上確定演出(設定が高いことを暗示する45.6%overが報知される態様)が実行される。つまり、ほとんどが奇数設定示唆演出となるが、低い確率で潜確or2以上確定演出や設定3以上確定演出も実行される。よって、これらの演出態様が実行された場合には設定を推測させることができるので、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、図345に示した通り、通常状態、且つ、設定4に対しては、演出カウンタ203fの値が「0〜9」の範囲に対して、奇数設定示唆演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値が「10〜89」の範囲に対しては、偶数設定示唆演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値が「90〜94」の範囲に対しては、潜確示唆演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値が「95〜97」の範囲に対しては、潜確or2以上確定演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値「98」に対しては、設定3以上確定演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値「99」に対しては、潜確or4以上確定演出(100ゲーム以内の当選率として50%overが示唆される演出態様)が対応付けて規定されている。よって、設定4の場合、通常状態において当選率示唆演出の実行が決定されると、10%の割合で奇数設定示唆演出が実行され、80%の割合で偶数設定示唆演出が実行され、5%の割合で潜確示唆演出が実行され、3%の割合で潜確or2以上確定演出(が実行され、1%の割合で設定3以上確定演出が実行され、1%の割合で潜確or4以上確定演出(設定3の通常状態における大当たり当選率である46.6%よりも高い50%overが報知される態様)が実行される。つまり、ほとんどが偶数設定示唆演出となるが、低い確率で潜確or2以上確定演出や設定3以上確定演出や、潜確or4以上確定演出も実行される。
また、図345に示した通り、通常状態、且つ、設定5に対しては、演出カウンタ203fの値が「0〜77」の範囲に対して、奇数設定示唆演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値が「78〜87」の範囲に対しては、偶数設定示唆演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値が「88〜92」の範囲に対しては、潜確示唆演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値が「93〜95」の範囲に対しては、潜確or2以上確定演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値「96,97」に対しては、設定3以上確定演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値「98」に対しては、潜確or4以上確定演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値「99」に対しては、設定5以上確定演出(100ゲーム以内の当選率として56%overが示唆される演出態様)が対応付けて規定されている。よって、設定5の場合、通常状態において当選率示唆演出の実行が決定されると、78%の割合で奇数設定示唆演出が実行され、10%の割合で偶数設定示唆演出が実行され、5%の割合で潜確示唆演出が実行され、3%の割合で潜確or2以上確定演出が実行され、2%の割合で設定3以上確定演出が実行され、1%の割合で潜確or4以上確定演出が実行され、1%の割合で設定5以上確定演出(設定5or6を暗示する56%overが報知される態様)が実行される。
また、図345に示した通り、通常状態、且つ、設定6に対しては、演出カウンタ203fの値が「0〜9」の範囲に対して、奇数設定示唆演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値が「10〜84」の範囲に対しては、偶数設定示唆演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値が「85〜89」の範囲に対しては、潜確示唆演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値が「90〜92」の範囲に対しては、潜確or2以上確定演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値「93,94」に対しては、設定3以上確定演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値「95」に対しては、潜確or4以上確定演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値「96,97」に対しては、設定5以上確定演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値「98」に対しては、潜確or6確定演出(100ゲーム以内の当選率として60%overが示唆される演出態様)が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値「99」に対しては、設定6確定演出(100ゲーム以内の当選率として66.6%overが示唆される演出態様)が対応付けて規定されている。よって、設定6の場合、通常状態において当選率示唆演出の実行が決定されると、10%の割合で奇数設定示唆演出が実行され、75%の割合で偶数設定示唆演出が実行され、5%の割合で潜確示唆演出が実行され、3%の割合で潜確or2以上確定演出が実行され、2%の割合で設定3以上確定演出が実行され、1%の割合で潜確or4以上確定演出が実行され、2%の割合で設定5以上確定演出が実行され、1%の割合で潜確or6確定演出(設定5の通常状態における大当たり当選率である56.7%よりも高い60%overが報知される態様)が実行され、1%の割合で設定6確定演出(設定6を暗示する66.6%overが報知される態様)が実行される。よって、設定6確定演出が実行された場合や、通常状態を確信している状況下で潜確or6確定演出が実行された場合には、遊技者に対して大きな満足感を抱かせることができる。
一方、図345に示した通り、潜確状態においては、設定によらず各演出態様の選択割合が共通となっている。具体的には、図345に示した通り、演出カウンタ203fの値が「0〜59」の範囲に対して、潜確示唆演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値が「60〜83」の範囲に対して、潜確or2以上確定演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値が「84〜88」の範囲に対して、潜確or4以上確定演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値「89」に対して、潜確or6確定演出が対応付けて規定され、演出カウンタ203fの値が「90〜99」に対して、潜確確定演出(100ゲーム以内の当選率として低確率状態における設定6の当選率である67.3%よりも高い80%overが報知される態様)が対応付けて規定されている。よって、潜確状態の場合、60%の割合で潜確示唆演出が実行され、24%の割合で潜確or2以上確定演出が実行され、5%の割合で潜確or4以上確定演出が実行され、1%の割合で潜確or6確定演出が実行され、10%の割合で潜確確定演出が実行される。
このように、本第14実施形態では、遊技状態と、設定値と、に応じて当選率示唆演出の演出態様の振り分けを異ならせる構成とすることで、演出内容から設定値および遊技状態を推測させる遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
次に、図346を参照して、電源復帰動作テーブル222qcの詳細について説明する。この電源復帰動作テーブル222qcは、電源投入時において各役物を正常に可変させることができるか否かを確認するための電源復帰動作を実行する際に参照されるデータテーブルである。電源復帰動作は、電源が投入される度に(RAM消去スイッチ122が押下されたか否かに関わらず)実行される。この電源復帰動作テーブル222qcには、復帰ポインタ223qeの値に対応付けて、役物の種別毎の復帰動作が規定されている。復帰動作によっていずれかの役物の動作に異常が生じていると判別された場合は、エラーコマンドが設定される(図357のS9003参照)。このエラーコマンドには、異常の種別や、異常発生個所を示す情報が含まれる。このエラーコマンドを受信した表示制御装置114は、第3図柄表示装置81に対して、異常の種別や異常個所を示す表示を行う。このように、電源投入に基づいて復帰動作を行うことにより、各役物に異常が発生しているか否かを、迅速に把握することができる。よって、ホールの店員がパチンコ機10の役物に異常が発生していることに気付かないまま、遊技者に対して遊技を開始させてしまうことを抑制することができる。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、電源復帰動作テーブル222qcに基づいて電源復帰動作を実行する前に、全ての役物を原点位置に復帰(原点復帰)させるように構成されている。つまり、役物の可変途中で電源が遮断された場合には、電源投入に基づいて原点復帰を行った後に電源復帰動作を実行するように構成されている。これにより、電源復帰動作は原点位置を起点として開始される動作の1通りのみを用意しておけばよい(電源投入時の役物の配置に応じて異なるパターンの電源復帰動作を規定する必要がない)ので、電源復帰動作テーブル222qcのデータ量を削減することができる。
なお、役物の可変途中に電源が遮断され、電源が再度投入された場合に、役物の動作の続きから実行させないのは、音声ランプ制御装置113のRAM223がバックアップされていないからである。即ち、一旦電源が遮断されると、それまでに行われていた演出の進行具合を把握不可能になってしまうからである。よって、RAM消去スイッチ122が押下されたか否かに関わらず、電源が投入された場合は、原点復帰動作を実行した上で、電源復帰動作を行うように構成されている。
本実施形態では、RAM223の記憶内容がバックアップされていないが、バックアップ電力を供給し、電源が遮断された後もRAM223に記憶された情報を保持可能に構成してもよい。これにより、演出途中で電源が遮断された場合は、電源投入後に電源断時点の演出の進行具合を判別して、演出を続きから実行させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
図346(a)は、電源復帰動作テーブル222qcの一例を示す図である。図346(a)に示した通り、電源復帰動作テーブル222qcには、復帰ポインタ223qeの値毎に、役物の動作内容が規定されている。なお、詳細については後述するが、復帰ポインタ223qeは、復帰動作が終了するまで、音声ランプ制御装置113のメイン処理14(図355参照)が実行される毎に、初期動作処理(図357参照)の中で1ずつ更新される。
図346(a)に示した通り、本実施形態の電源復帰動作テーブル222qcは、復帰ポインタ223qeの更新に従って、傾倒役物510→起立役物410の順番に復帰動作が実行されるように構成されている。また、復帰動作では、各役物を原点位置から張出位置まで可変させた後、原点位置まで戻すように可変させるように構成されている。即ち、通常遊技中に役物が可変する可能性のある全動作範囲を、復帰動作により網羅的に動作させる。これにより、いずれかの役物に異常が発生している場合に、確実にその異常を検出することができる。
また、本実施形態の電源復帰動作テーブル222qcでは、各役物を張出位置まで可変させてから、所定期間(2000ms)だけ動作停止させるように構成されている。これにより、張出位置までの動作、および張出位置から原点位置までの動作の中で異常が発生するか否かを検出できることに加えて、動作停止中に異常が発生するか否かを検出することができる。なお、動作停止中の異常とは、例えば、動作停止を設定したにも関わらず、動作が停止しなかった場合や、動作停止期間として指定された所定期間(2000ms)が経過する前に、原点位置へ戻ってしまう場合、動作停止期間が経過しても原点位置への戻り動作が開始されない場合等である。
更に、本実施形態の電源復帰動作テーブル222qcでは、全ての役物の復帰動作が終了した後で、所定期間(2000ms)の動作停止期間を設定するように構成されている。この停止期間は、出荷検査等で、音声ランプ制御装置113等のサブ側の制御装置が正常に立ち上がるか否かを確認する場合に、確認を終了してパチンコ機10の電源を遮断するタイミングとして設けられている。即ち、復帰動作の終了後に役物が即座に動作してしまうと、パチンコ機10の検査者は、その動作した役物が原点に復帰するまで待ってから電源を遮断するか、役物の動作中に電源を遮断し、電源の遮断後に役物を手動で原点位置まで戻さなければならず、検査効率が悪化してしまう虞がある。これに対して、本実施形態のように、復帰動作終了後に動作停止期間を設けることにより、動作停止期間中に電源を遮断すれば、全ての役物が原点位置にある状態で電源が遮断された状態とすることができる。よって、原点位置へ復帰するまで待機したり、電源の遮断後に手動で役物を原点位置へと復帰させたりする必要がないので、出荷検査等の検査効率を向上させることができる。
なお、本第14実施形態では、電源投入時において設定変更状態である場合は、電源復帰動作(および原点復帰動作)を設定変更が終了するまで遅延させるように構成している。このように構成することで、各役物の動作に邪魔をされて設定変更操作が行い難くなってしまうことを抑制することができるので、設定変更操作時における利便性を向上させることができる。また、設定変更状態においては、パチンコ機10の背面側に設けられている設定キー110bや設定スイッチ110cを操作するために内枠12および正面枠14を開放する必要があるが、これらが開放した状態においては、内枠12および外枠14が開閉軸のみによって支持された比較的不安定な状態となるため、役物の復帰動作を実行させてしまうと異常な負荷が生じてしまい、開閉軸等の破損を招来してしまう可能性がある。これに対して、設定変更状態において役物の復帰動作を遅延させる構成とすることにより、内枠12および正面枠14が開放されている不安定な状態において役物が動作することを抑制できるので、開閉軸等の破損を防止することができる。更に、本第14実施形態では、電源投入時において設定確認状態である場合は、電源復帰動作(および原点復帰動作)を回避するように構成している。電源投入時に設定確認状態である場合は、パチンコ機10の状況が変化する可能性が低いためである。このように構成することで、設定確認状態の終了後に早期に役物が通常通り可動可能な状態に復帰させることができる。
次に、図346(b)を参照して、本第14実施形態における役物動作設定テーブル222qdの詳細について説明する。この役物動作設定テーブル222qdは、パチンコ機10の各種演出において、動作させる役物の種別(グループ)と、動作タイミングとを規定したデータテーブルである。本実施形態では、この役物動作設定テーブル222qdに基づいて、役物の動作が設定される。図346(b)は、役物動作設定テーブル222qdの規定内容を示した図である。図346に示した通り、役物動作設定テーブル222qdには、対応する演出毎に、役物を動作させるタイミングと、その動作タイミングにおいて動作させる役物のグループとが規定されている。
具体的には、演出時間が30秒間の外れスーパーリーチ演出では、演出開始から20秒が経過したタイミングで、傾倒役物510が張出位置に可動した後、原点位置に可動する一連の動作を実行する旨が規定されている。また、演出時間が20秒間の当たりノーマルリーチ演出では、演出開始から19秒が経過したタイミングで、起立役物410が張出位置に可動した後、原点位置に可動する一連の動作を実行する旨が規定されている。更に、演出時間が30秒間の当たりスーパーリーチ演出では、演出開始から20秒が経過したタイミングで、傾倒役物510が張出位置に可動した後、原点位置に可動する一連の動作を実行する旨が規定されている。加えて、演出開始から29秒が経過したタイミングで、起立役物410が張出位置に可動した後、原点位置に可動する一連の動作を実行する旨が規定されている。
このように、本実施形態では、役物動作設定テーブル222qdに役物の動作タイミングと、動作させる役物のグループとが規定されているので、この役物動作設定テーブル222qdに基づいて各グループに対してあらかじめ定められている動作を実行するだけで、多種多様な役物の動作を実現することができる。
また、本実施形態では、全ての変動演出において役物の動作を行わせるのでなく、比較的変動時間の長い一部の変動演出でのみ役物の動作が設定されるように構成されている。比較的変動時間の長い変動演出は、外れを報知するための演出として選択される確率が低く、且つ、大当たりを報知するための演出として選択されやすいので、変動演出において役物が動作した段階で、遊技者に対して大当たりに対する高い期待感を抱かせることができる。よって、役物が動作するか否かについて、遊技者に対してより注目させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、一部の変動パターン演出でのみ、役物を動作させるように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、大当たりのオープニング演出や、エンディング演出や、ラウンド演出等のその他の演出においても役物を動作させるように構成してもよい。また、役物を動作させる変動演出の種別を増やし、例えば、外れノーマルリーチ等においても役物を動作させるように構成してもよい。これにより、演出をより多様化させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
次に、図343(b)を参照して、本第14実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223の詳細について説明する。図343(b)は、本第14実施形態におけるRAM223の構成を示したブロック図である。図343(b)に示した通り、本第14実施形態におけるRAM223の構成は、上述した第13実施形態(および第12実施形態)におけるRAM223の構成(図302参照)に対して、従設定値格納エリア223qaと、スルー回数カウンタ223qbと、初期化フラグ223qcと、投入動作フラグ223qdと、復帰ポインタ223qeと、役物動作フラグ223qfと、復帰遅延フラグ223qgと、復帰待機フラグ223qhと、が追加されている点で相違している。また、中断フラグ223mと、特図2変動開始フラグ223faと、特図2停止種別選択フラグ223fbと、準備状態中フラグ223fdと、特図1変動時間カウンタ223feと、特図2変動時間カウンタ203ffと、RUSH中フラグ223fgと、天井演出実行中フラグ223fhと、スーパーRUSH中フラグ223fiと、連続外れ演出カウンタ223naと、が削除されている点で相違している。これらの削除は、主として、本第14実施形態において実行されない各種演出の管理を行うためのフラグやカウンタを排除する趣旨である。
従設定値格納エリア223qaは、パチンコ機10の設定値を示すデータを格納しておくための記憶領域である。この従設定値格納エリア223qaには、設定変更状態において設定された設定値を示すデータが主制御装置110より設定値コマンドとして通知された場合に、当該コマンドにより通知された設定値に応じたデータが格納される(図358のS14204参照)。
スルー回数カウンタ223qbは、有利な遊技状態に移行させることができなかった連続回数(スルー回数)をカウントするためのカウンタである。変動パターン演出の演出態様を設定する際には、このスルー回数カウンタ223qbの値によって示されるスルー回数と、当選率示唆演出抽選テーブル222qaの規定内容とが参照されて、当選率示唆演出の実行可否の抽選確率が決定される(図363のS18215参照)。
初期化フラグ223qcは、電源投入に基づいて実行される役物の復帰動作を実行する期間であるか否かを示すフラグである。この初期化フラグ223qcがオンである間は、役物の復帰動作を設定するための処理である初期動作処理(図357参照)が実行される。一方、初期化フラグ223qcがオフであれば、役物の復帰動作が既に終了していることを示すので、初期動作処理(図357参照)がスキップされる(図356のS8901:No参照)。この初期化フラグ223qcは、立ち上げ処理14(図353参照)の原点復帰処理(S4021参照)においてオンに設定される(図354のS8807参照)。一方、初期動作処理において、役物の復帰動作が終了したと判別された場合(即ち、電源復帰動作テーブル222qcからEND情報が読み出された場合)にオフに設定される(図357のS9104参照)。
投入時動作フラグ223qdは、電源復帰動作の前に実行される役物の原点復帰が完了したか否かを示すフラグである。この投入動作フラグ223qdがオンであれば、役物の原点復帰が完了していることを示し、オフであれば、原点復帰が未完了であることを示す。この投入動作フラグ223qdは、原点復帰動作が終了したと判別された場合にオンに設定される(図357のS9008参照)。また、上述した通り、RAM223はバックアップされていないため、パチンコ機10の電源が遮断されることにより、投入時動作フラグ223qdもクリアされる(即ち、オフされる)。
復帰ポインタ223qeは、電源投入に基づいて実行される役物の復帰動作の動作内容を規定した電源復帰動作テーブル222qc(図346(a)参照)から、役物の動作データを選択するために用いられる。より具体的には、1ms間隔で実行される初期動作処理(図357参照)が実行される度に、復帰ポインタ223qeが更新され(復帰ポインタ223qeの値に1が加算され)、その更新された値が示す役物の動作が設定される。なお、RAM223はバックアップされていないため、復帰ポインタ223qeは、電源が遮断されることに基づいてゼロクリアされる(値が0000Hになる)。このため、電源が投入される度に、電源復帰動作テーブル222qcの最初から役物の復帰動作を実行させることができる。
役物動作フラグ223qfは、各役物が可変中であるか否かを示すフラグである。この役物動作フラグ223qfは、2バイトで構成され、それぞれのビットに各役物が対応付けられている。役物動作フラグ223qfの各ビットは、値が1であれば、対応する役物が可変中であることを示し、0であれば、対応する役物が停止中であることを示している。また、空きビットは値が0に固定される。この役物動作フラグ223qfの各ビットの状態に基づいて、動作中の役物の種別を特定することができる。
復帰遅延フラグ223qgは、電源復帰時に設定確認状態が設定されていることにより、当該設定確認状態が終了されるまで役物の復帰動作(原点復帰動作、電源復帰動作)が遅延されていることを示すためのフラグである。
復帰待機フラグ223qhは、電源復帰時に設定されていた設定確認状態が終了され、役物の復帰動作(原点復帰動作、電源復帰動作)を開始させることが可能となったことを示すためのフラグである。
<第14実施形態における主制御処理について>
次に、図347から図352を参照して、本第14実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される各種制御処理について説明をする。まず、図347を参照して、本第14実施形態における特別図柄変動処理14(S181)の詳細について説明をする。この特別図柄変動処理14(S181)は、上述した第13実施形態における特別図柄変動処理13(図318,S141)に代えて実行される処理である。
この特別図柄変動処理14(S181)のうち、S10201〜S10211,S10213〜S10222およびS10225の各処理では、それぞれ第13実施形態における特別図柄変動処理13(図318,S141)のS10201〜S10211,S10213〜S10222およびS10225の各処理と同一の処理が実行される。
また、本第14実施形態における特別図柄変動処理14(S181)では、まず、現在が大当たり中であるか否かを判別する(S10231)現在が大当たり中であると判別した場合には(S10231:Yes)、そのまま本処理を終了する。一方、S10231の処理において、現在が大当たり中ではないと判別した場合には(S10231:No)、処理をS10201へと移行する。
また、本第14実施形態における特別図柄変動処理14(図347参照)では、第1特別図柄の抽選に関するS10202〜S10206の各処理と、第2特別図柄の抽選に関するS10208〜S10211の各処理との処理順が入れ替えられている。即ち、本第14実施形態では、第1特別図柄の抽選よりも、第2特別図柄の抽選の方が優先的に実行されるように構成されている。
また、本第14実施形態における特別図柄変動処理14(図347参照)では、S10206、またはS10211の処理後に、特別図柄変動開始処理13(図319参照)に代えて、第1図柄表示装置37において変動表示を開始するための特別図柄変動開始処理14を実行し(S10232)、本処理を終了する。なお、この特別図柄変動開始処理14(S10232)の詳細については、図348を参照して後述する。
また、本第14実施形態における特別図柄変動処理14(図347参照)では、S10219の処理が終了すると、次いで、リミット到達フラグ203gbをオフに設定して、処理をS10220へと移行する。また、本第14実施形態における特別図柄変動処理14(S181)では、S10222の処理を実行後、そのままS10225の処理へ移行する。これは、本第14実施形態では、特別図柄の抽選結果として外れが設けられていないためである。
次に、図319を参照して、上述した特別図柄変動開始処理14(S10232)の詳細について説明をする。この特別図柄変動開始処理14(S10232)は、上述した第13実施形態における特別図柄変動開始処理13(図319,S10212)に代えて実行する処理である。
この特別図柄変動開始処理14(S10232)のうち、S321,S323〜S326およびS330〜S334の各処理では、それぞれ上述した第13実施形態における特別図柄変動開始処理13(図319,S10212)のS321,S323〜S326およびS330〜S334の各処理と同一の処理が実行される。
また、図348に示した通り、本第14実施形態における特別図柄変動開始処理14(S10232)では、まず、S321の処理を実行後、確変フラグ203faがオンであるか否か、即ち、現在が確変状態であるか否かを判別し(S341)、確変フラグ203faがオンに設定されていると判別した場合は(S341:Yes)、高確率時用の第1当たり乱数14テーブル202pa(図335(a)参照)のうち、現在の設定値に対応する当たり乱数値を読み出し(S342)、S344の処理へ移行する。一方、S341の処理において、確変フラグ203faがオフであると判別した場合は(S341:No)、低確率時用の第1当たり乱数14テーブル202pa(図335(a)参照)のうち、現在の設定値に対応する当たり乱数値を読み出して(S343)、S344の処理へ移行する。
S344の処理では、S342またはS343の処理で読み出した当たり乱数値と、実行エリアのデータとに基づいて抽選結果を取得し(S344)、S323の処理へ移行する。
これらのS3341〜S344の処理は、上述した第13実施形態では確変機能を有していなかったのに対し、本第14実施形態では確変機能を有していることによる変更である。
次に、図349を参照して、本第14実施形態における設定値制御処理14(S1731)の詳細について説明をする。この設定値制御処理14(S1731)は、上述した第13実施形態における設定値制御処理(図291,S1722)に代えて実行される処理であり、設定変更状態、および設定確認状態における制御を実行するための処理である。
この設定値制御処理14(S1731)のうち、S3101〜S3113の各処理では、それぞれ第13実施形態における設定値制御処理(図291,S1722)のS3101〜S3113の各処理と同一の処理が実行される。
また、本第14実施形態における設定値制御処理14(S1731)では、S3108の処理において、設定キーがオフ位置であると判別した場合に(S3108:Yes)、設定値格納エリア203maのデータを示す設定値コマンドを設定し(S3121)、本処理を終了する。このS3121の処理を実行することにより、設定変更状態が終了した時点で、即座に音声ランプ制御装置113に対して設定値を通知することができる。
次に、図350を参照して、本第14実施形態における主制御装置110のメイン処理14の詳細について説明する。このメイン処理14(図350参照)は、上述した第13実施形態におけるメイン処理13(図321)に代えて実行する処理である。
このメイン処理14のうち、S1801〜S1803およびS1806〜1816の各処理では、それぞれ第13実施形態におけるメイン処理13(図321)のS1801〜S1803およびS1806〜1816の各処理と同一の処理が実行される。
また、本第14実施形態におけるメイン処理14(図350参照)では、S1803の処理を実行後、第13実施形態における大当たり制御処理13(図323参照)に代えて、大当たり制御処理14を実行し(S1851)、S1806の処理へ移行する。この大当たり制御処理14(S1851)の詳細について、図351を参照して説明する。
この大当たり制御処理14(S1851)のうち、S1901〜S1912、および1918の各処理では、それぞれ第13実施形態における大当たり制御処理13(図322,S1841)のS1901〜S1912、および1918の各処理と同一の処理が実行される。
また、図351に示した通り、本第14実施形態における大当たり制御処理14(S1851)では、S1912の処理において、現在が大当たり終了のタイミングであると判別した場合に(S1912:Yes)、大当たり終了後の遊技状態を設定するための大当たり終了処理14を実行し(S11911)、本処理を終了する。この大当たり終了処理14(S11911)の詳細について、図352を参照して説明する。
図352に示した通り、大当たり終了処理14(S11911)では、まず、今回の大当たりが確変大当たりであるか否かを判別する(S3501)。S3501の処理において、今回の大当たりが確変大当たりではない(即ち、通常大当たりである)と判別した場合は(S3501:No)、リミットカウンタ203gaの値を0に設定し(S3502)、確変フラグ203faをオフに設定して(S3503)、S3508の処理へ移行する。
一方、S3501の処理において、今回の大当たりが確変大当たりであると判別した場合は(S3501:Yes)、リミットカウンタ203gaの値に1を加算し(S3504)、次いで、加算後のリミットカウンタ203gaの値が11になったか否かを判別する(S3505)。S3505の処理において、加算後のリミットカウンタの値が11になったと判別した場合は(S3505:Yes)、リミット到達フラグ203gbをオンに設定し(S3507)、S3502およびS3503の処理を実行後、S3508の処理へ移行する。一方、S3505の処理において、加算後のリミットカウンタ203gaの値が11ではないと判別した場合は(S3505:No)、確変フラグ203faをオンに設定し(S3506)、S3508の処理へ移行する。
S3508の処理では、実行中の大当たり種別と、当選時状態格納エリア203mbのデータと、リミット到達フラグの状態と、に対応する時短回数を時短付与テーブル202qf(図341参照)から読み出して(S3508)、その読み出した時短回数を時短カウンタ203hのカウンタ値に設定する(S3509)。次いで、設定した時短回数を通知するための時短設定状態コマンドを設定し(S3510)、大当たり終了後の遊技状態に対応する状態コマンドを設定し(S3511)、実行中の大当たり種別と、当選時状態格納エリア203mbのデータと、リミット到達フラグの状態と、に対応する変動パターンシナリオを特定する(S3512)。そして、S3512の処理で特定したシナリオを示すデータを変動パターンシナリオ格納エリアに格納し(S3513)、大当たりの終了を設定して(S3514)、本処理を終了する。この大当たり終了処理14(図352参照)を実行することにより、確変リミット回数を加味して、正確に大当たり終了後の遊技状態を設定することができる。
<第14実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図353から図363を参照して、本第14実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される各種制御処理について説明する。まず、図353を参照して、本第14実施形態における音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理14の詳細について説明をする。この立ち上げ処理14は、上述した第13実施形態(および第1実施形態)における立ち上げ処理(図59)に代えて実行される処理であり、パチンコ機10に対する電源投入に基づいて実行される処理である。
この立ち上げ処理14のうち、S4001〜S4011の各処理では、それぞれ第13実施形態(および第1実施形態)における立ち上げ処理(図59)のS4001〜S4011の各処理と同一の処理が実行される。
また、本第14実施形態における立ち上げ処理14では、S4001の処理が終了すると、次に、各役物の電源投入時における配置を判別して、原点からずれている役物がある場合に原点位置に戻すための原点復帰処理を実行し(S4021)、S4002の処理へ移行する。この原点復帰処理(S4021)の詳細について、図354を参照して説明する。
図354に示した通り、原点復帰処理(S4021)では、まず、設定変更状態を示す状態コマンドを受信したか否かを判別する(S8801)。S8801の処理において、設定変更状態を示す状態コマンドを受信したと判別した場合は(S8801:Yes)、役物の原点復帰動作、および電源復帰動作の開始を遅延させるために復帰遅延フラグ223qgをオンに設定し(S8802)、本処理を終了する。これにより、設定変更状態が終了されるまで役物の復帰動作を遅延させることができるので、設定変更状態において役物が動作してしまい、設定変更操作が行い難くなってしまうことを抑制することができる。また、設定変更状態においては、パチンコ機10の背面側に設けられている設定キー110bや設定スイッチ110cを操作するために内枠12および正面枠14を開放する必要があるが、これらが開放した状態においては、内枠12および外枠14が開閉軸のみによって支持された比較的不安定な状態となるため、役物の復帰動作を実行させてしまうと異常な負荷が生じてしまい、開閉軸等の破損を招来してしまう可能性がある。これに対して、設定変更状態において役物の復帰動作を遅延させる構成とすることにより、内枠12および正面枠14が開放されている不安定な状態において役物が動作することを抑制できるので、開閉軸等の破損を防止することができる。
一方、S8801の処理において、設定変更状態を示す状態コマンドを受信していないと判別した場合は(S8801:No)、次に、設定確認状態を示す状態コマンドを受信したか否かを判別する(S8803)。設定確認状態を示す状態コマンドを受信したと判別した場合は(S8803:Yes)、初期化フラグ223qcおよび投入時動作フラグ223qdをオフに設定し(S8804)、本処理を終了する。即ち、役物の復帰動作(原点復帰動作、電源復帰動作)を行わない(回避する)ように設定する。これは、設定確認状態は、多くの場合、遊技可能状態において問題無くパチンコ機10が可動している状況において操作者(例えば、ホールの店員等)の操作によって移行される状態であるため、役物に異常が発生している可能性が極めて低いためである。設定確認状態において役物の復帰動作を回避する構成とすることにより、設定確認状態が終了してから役物の動作も含めて通常通り遊技が可能となる状態へと移行するまでの時間を短縮することができる。
一方、S8803の処理において、設定確認状態を示す状態コマンドを受信していないと判別した場合は(S8803:No)、次に、原点からずれている役物が有るか否かを判別する(S8805)。S8805の処理において、原点からずれている役物が有ると判別した場合は(S8805:Yes)、原点からずれている役物に対して原点位置方向への動作を設定し(S8806)、S8807の処理へ移行する。一方、原点からずれている役物が無いと判別した場合は(S8805:No)、S8806の処理をスキップし、S8807の処理へ移行する。S8807の処理では、初期化フラグ223qcをオンに設定し(S8807)、本処理を終了する。
次に、図355を参照して、本第14実施形態における音声ランプ制御装置113のメイン処理14の詳細について説明する。このメイン処理14は、上述した第13実施形態(および第1実施形態)におけるメイン処理(図60)に代えて実行される処理である。
このメイン処理14のうち、S4101〜S4111、およびS4114〜S4118の各処理では、それぞれ第13実施形態(および第1実施形態)におけるメイン処理(図60)のS4101〜S4111、およびS4114〜S4118の各処理と同一の処理が実行される。
また、本第14実施形態におけるメイン処理14では、S4111の処理が終了すると、次いで、各種役物の動作を制御するための役物制御処理を実行する(S4141)。この役物制御処理(S4141)の詳細については図356および図357を参照して後述する。S4141の処理が終了すると、次いで、コマンド判定処理14を実行する(S4142)。このコマンド判定処理14(S4142)の詳細については図358から図361を参照して後述する。S4142の処理を実行後は、変動表示設定処理14を実行し(S4143)、S4114の処理へ移行する。この変動表示設定処理14(S4143)の詳細については図362および図363を参照して後述する。
次に、図356を参照して、メイン処理14(図355)内の一処理である役物制御処理(S4141)の内容について説明をする。
図356に示した通り、本第14実施形態における役物制御処理(S4141)では、まず、初期化フラグ223qcがオンであるか否かを判別する(S8901)。S8901の処理において、初期化フラグ223qcがオンであると判別した場合は(S8901:Yes)、役物の復帰動作(初期動作)を設定するための初期動作処理を実行し(S8902)、本処理を終了する。この初期動作処理(S8902)の詳細については図357を参照して後述する。
一方、S8901の処理において、初期化フラグ223qcがオフであると判別した場合は(S8901:No)、次に、動作停止する役物が有るか否かを判別する(S8903)。動作停止する役物が有ると判別した場合は(S8903:Yes)、当該役物の動作停止を設定し、役物動作フラグ223qfの対応するビットに0を設定して(S8904)、S8905の処理へ移行する。これに対し、S8903の処理において、動作停止する役物が無いと判別した場合は(S8903:No)、S8904の処理をスキップし、S8905の処理へ移行する。
S8905の処理では、動作開始する役物が有るか否かを判別する(S8905)。S8905の処理において、動作開始する役物が有ると判別した場合は(S8905:Yes)、動作開始を設定し、役物動作フラグ223qfの対応するビットに1を設定し(S8906)、S8907の処理へ移行する。一方、S8905の処理において、動作開始する役物が無いと判別した場合は(S8905:No)、S8906の処理をスキップし、S8907の処理へ移行する。
S8907の処理では、復帰待機フラグ223qhがオンであるか否かを判別する(S8907)。復帰待機フラグ223qhがオンであると判別した場合は(S8907:Yes)、役物の復帰動作が遅延されており、且つ、当該遅延が解除された(復帰動作が実行可能な状態となった)ことを意味するため、復帰待機フラグ223qhをオフに設定し(8908)、S8909の処理へ移行する。復帰待機フラグがオフであると判別した場合は(S8907:No)、そのまま本処理を終了する。
S8909の処理では、原点からずれている役物が有るか否かを判別する(S8909)。原点からずれている役物が有ると判別した場合は(S8909:Yes)、原点からずれている役物に対して原点位置方向への動作を設定し(S8910)、初期化フラグ223qcをオンに設定し(S8911)て、本処理を終了する。一方、原点からずれている役物が無いと判別した場合は(S8909:No)、S8910の処理をスキップして、S8911の処理を実行し、本処理を終了する。
次に、図357を参照して、役物制御処理(図356,S4141)内の一処理である初期動作処理(S8902)の詳細について説明をする。
図357に示した通り、本第14実施形態における初期動作処理(S8902)では、まず、役物の異常動作を検出したか否かを判別する(S9001)。S9001の処理において、異常動作を検出したと判別した場合は(S9001:Yes)、異常を検出した役物に応じた報知動作を設定し(S9002)、エラーコマンドを設定して(S9003)、S9004の処理へ移行する。一方、S9001の処理において、異常動作を検出していないと判別した場合は(S9001:No)、S9002およびS9003の処理をスキップし、S9004の処理へ移行する。
S9004の処理では、投入時動作フラグ223qdがオンであるか否かを判別する(S9004)。投入時動作フラグ223qdがオフであると判別した場合は(S9004:No)、次いで、原点復帰中の役物が有るか否かを判別する(S9005)。S9005の処理において、原点復帰中の役物が有ると判別した場合は(S9005:Yes)、そのまま本処理を終了する。一方、S9005の処理において、原点復帰中の役物が無いと判別した場合は(S9005:No)、すべての役物用モータの駆動ステップ数を0に設定し(S9006)、1秒間の動作停止期間を設定し(S9007)、投入時動作フラグ223qdをオンに設定して(S9008)、本処理を終了する。
一方、S9004の処理において、投入時動作フラグ223qdがオンであると判別した場合は(S9004:Yes)、次いで、動作停止期間(1秒間)が経過したか否かを判別する(S9009)。動作停止期間が経過していないと判別した場合は(S9009:No)、そのまま本処理を終了する。一方、S9009の処理において、動作停止期間が経過したと判別した場合は(S9009:Yes)、復帰ポインタ223qeを更新し(S9010)、電源復帰動作テーブル222qc(図346,(a)参照)から復帰ポインタ223qeにより指定されるデータを読み出し(S9011)、次いで、END情報を読み出したか否かを判別する(S9012)。S9012の処理において、END情報を読み出したと判別した場合は(S9012:Yes)、電源復帰動作が終了したことを意味するので、初期化フラグ223qcおよび投入時動作フラグ223qdをオフに設定して(S9014)、本処理を終了する。一方、S9012の処理において、電源復帰動作テーブル222qcから読み出したデータがEND情報ではないと判別した場合は(S9012:No)、読み出したデータに対応する役物の動作を設定し(S9013)、本処理を終了する。
次に、図358を参照して、本第14実施形態におけるコマンド判定処理14(S4142)の詳細について説明をする。このコマンド判定処理14(S4142)は、上述した第13実施形態(および第11実施形態)におけるコマンド判定処理11(図293,S4131)に代えて実行される処理である。
このコマンド判定処理14(S4142)のうち、S4203,S4205,S4207〜S4211、S4214,S4216〜S4218,S4220,S4231,S4233〜S4235およびS4242の各処理では、それぞれ第13実施形態(および第11実施形態)におけるコマンド判定処理11(図293,S4131)のS4203,S4205,S4207〜S4211、S4214,S4216〜S4218,S4220,S4231,S4233〜S4235およびS4242の各処理と同一の処理が実行される。
また、図358に示した通り、本第14実施形態におけるコマンド判定処理14(S4142)では、S4231の処理において、状態コマンドを受信したと判別した場合に(S4231:Yes)、第13実施形態(および第11実施形態)における状態コマンド受信処理11(図294参照)に代えて、状態コマンド受信処理14を実行し(S14201)、本処理を終了する。この状態コマンド受信処理14(S14201)の詳細については図359および図360を参照して後述する。
また、S4218の処理において、当たり関連コマンドを受信したと判別した場合に(S4218:Yes)、大当たりに関連するコマンドの種別に応じた制御を実行するための大当たり関連処理14を実行し(S14202)、本処理を終了する。この大当たり関連処理14(S14202)の詳細については図361を参照して後述する。
一方、S4218の処理において、当たり関連コマンドを受信していないと判別した場合は(S4218:No)、次いで、設定値コマンドを受信したか否かを判別する(S14203)。設定値コマンドを受信したと判別した場合は(S14203:Yes)、コマンドが示す設定値に応じて従設定値格納エリア223qaを更新し(S14204)、本処理を終了する。これに対し、S14203の処理において、設定値コマンドを受信していないと判別した場合は(S14203:No)、S4220の処理へ移行する。
次に、図359を参照して、コマンド判定処理14(図358,S4142)内の一処理である状態コマンド受信処理14(S14201)の内容について説明をする。この状態コマンド受信処理14(S14201)は、上述した第13実施形態(および第11実施形態)における状態コマンド受信処理11(図294,S4241)に代えて実行される処理である。
この状態コマンド受信処理14(S14201)のうち、S4509、およびS4511〜S4514の各処理では、それぞれ第13実施形態の状態コマンド受信処理11(図294,S4241)のS4509、およびS4511〜S4514各処理と同一の処理が実行される。
また、図359に示した通り、本第14実施形態における状態コマンド受信処理14(S14201)では、S4513の処理において、受信したコマンドが設定確認状態を示すコマンドではないと判別した場合に(S4513:No)、通常の遊技が可能な状態において受信した状態コマンドの種別に応じた制御を実行するための通常時状態設定処理を実行し(S4521)を実行し、S4509の処理へ移行する。この通常時状態設定処理(S4521)の詳細について、図360を参照して説明する。
この通常時状態設定処理(S4521)では、まず、復帰遅延フラグ203qgがオンであるか否かを判別する(S9101)。復帰遅延フラグ203gがオンであると判別した場合は(S9102:Yes)、設定確認状態において通常の遊技状態を示す状態コマンドが通知されたことを意味し、設定確認状態が終了されて復帰動作が可能になったことを意味するので、復帰遅延フラグ203qgをオフに設定し、復帰待機フラグ203qhをオンに設定して(S9102)、S9105の処理へ移行する。一方、S9101の処理において、復帰遅延フラグ203qgがオフであると判別した場合は(S9101:No)、次いで、受信したコマンドが通常状態または潜確状態のどちらかを示すコマンドであるか否かを判別する(S9103)。S9103の処理において、受信したコマンドが通常状態または潜確状態のどちらかを示すコマンドであると判別した場合は(S9103:Yes)、スルー回数カウンタ223qbの値に1を加算して更新し(S9104)、S9105の処理へ移行する。一方、S9103の処理において、受信したコマンドが通常状態または潜確状態を示すコマンドではないと判別した場合は(S9103:No)、S9104の処理をスキップして、S9105の処理へ移行する。
S9105の処理では、遊技状態に変更があるか否かを判別する(S9105)。S9105の処理において、遊技状態に変更があると判別した場合は(S9105:Yes)、変更後の遊技状態に対応する表示用コマンドを設定し(S9106)、本処理を終了する。一方、S9105の処理において、遊技状態に変更はないと判別した場合は(S9105:No)、S9106の処理をスキップし、本処理を終了する。
次に、図361を参照して、コマンド判定処理14(図358,S4142)内の一処理である大当たり関連処理14(S14202)の内容について説明をする。この大当たり関連処理14(S14202)は、上述した第13実施形態(および第1実施形態)における大当たり関連処理(図68,S4802)に代えて実行される処理である。
この大当たり関連処理14(S14202)のうち、S4901,S4902,およびS4913〜S4916の各処理では、それぞれ第13実施形態(および第1実施形態)における大当たり関連処理(図68,S4802)のS4901,S4902,およびS4913〜S4916の各処理と同一の処理が実行される。
また、図361に示した通り、本第14実施形態における大当たり関連処理14(S14202)では、S4901の処理において、大当たり開始コマンドを受信していないと判別した場合は(S4901:No)、S4913の処理へ移行する。
また、図361に示した通り、本第14実施形態における大当たり関連処理14(図361参照)では、S4902の処理を実行後、普通図柄の時短状態の間の当たりか否かを判別する(S4921)。普通図柄の時短状態の間の当たりではないと判別した場合は(S4921:No)、そのまま本処理を終了する。一方、S4921の処理において、普通図柄の時短状態の間の当たりであると判別した場合は(S4921:Yes)スルー回数カウンタ223qbの値を0にリセットし(S4922)、本処理を終了する。この大当たり関連処理14(図361参照)を実行することにより、連荘モード、若しくは引き戻しモードへと移行した場合に、スルー回数をリセットすることができる。よって、遊技者にとって不利な状況がどれだけ続いているのかを正確に把握することができる。
次に、図362を参照して、本第14実施形態における変動表示設定処理14(S4143)の詳細について説明をする。この変動表示設定処理14(S4143)は、上述した第13実施形態における変動表示設定処理13(図325,S4161)に代えて実行される処理である。
この変動表示設定処理14(S4143)のうち、S5231,S5281,S5282,およびS5284〜S5287の各処理では、それぞれ第13実施形態における変動表示設定処理13(図325,S4161)のS5231,S5281,S5282,およびS5284〜S5287の各処理と同一の処理が実行される。
また、図362に示した通り、本第14実施形態における変動表示設定処理14(S4143)では、S5282の処理を実行後、第13実施形態における演出態様設定処理13(図327参照)に代えて、演出態様設定処理14を実行し(S5291)、S5284の処理へ移行する。この演出態様設定処理14(S5291)の詳細について、図363を参照して説明する。
この演出態様設定処理14(S5291)のうち、S8207およびS8208の各処理では、それぞれ第13実施形態における演出態様設定処理13(図326,S5283)のS8207およびS8208の各処理と同一の処理が実行される。
また、図363に示した通り、本第14実施形態における演出態様設定処理14(S5291)では、まず、設定示唆用の変動パターンが通知されたか否かを判別する(S18211)。設定示唆用の変動パターンが通知されたと判別した場合は(S18211:Yes)、変動パターンの種別に対応する設定示唆演出態様を決定し(S18212)、S8208の処理へ移行する。具体的には、偶数示唆スーパーリーチの変動パターンが通知された場合は、「2」,「4」,「6」の3つの数字が付された第3図柄でそれぞれリーチが発生する(トリプルリーチが発生する)態様の設定示唆演出が設定され、奇数示唆スーパーリーチの変動パターンが通知された場合は、「1」,「3」,「5」の3つの数字が付された第3図柄でそれぞれリーチが発生する(トリプルリーチが発生する)態様の設定示唆演出が設定され、設定1否定スーパーリーチの変動パターンが通知された場合は、「2」,「6」の2つの数字が付された第3図柄でそれぞれリーチが発生する(ダブルリーチが発生する)態様の設定示唆演出が設定され、高設定確定スーパーリーチの変動パターンが通知された場合は、「4」,「5」,「6」の3つの数字が付された第3図柄でそれぞれリーチが発生する(トリプルリーチが発生する)態様の設定示唆演出が設定され、設定6確定スーパーリーチの変動パターンが通知された場合は、「6」の数字が付された第3図柄でリーチが発生する態様の設定示唆演出が設定される。これにより、リーチが発生した場合に、リーチの図柄に付された数字を確認するだけで、容易に設定示唆演出によって示唆されている設定値を把握することができるので、遊技者にとって分かり易い演出態様を実現することができる。
なお、本第14実施形態では、設定示唆用の変動パターン以外でリーチを発生させる場合は、設定示唆に用いられる「1」〜「6」の数字が付された第3図柄以外の第3図柄(「7」〜「9」の数字が付された第3図柄)でリーチを発生させるように構成している。これにより、設定示唆用の変動パターンであるか否かをリーチが発生した図柄に付された数字を確認するだけで容易に理解させることができる。よって、遊技者にとって分かり易い演出態様を実現することができる。
一方、S18211の処理において、設定示唆用の変動パターンが通知されていないと判別した場合は(S18211:No)、次いで、今回の変動が外れに対応する変動パターンであるか否かを判別する(S18213)。今回の変動が外れに対応する変動パターンであると判別した場合は(S18213:Yes)、次に、現在が通常状態又は潜確状態であるか否かを判別する(S18214)。S18214の処理において、現在が通常状態又は潜確状態であると判別した場合は(S18214:Yes)、スルー回数カウンタ223qbの値に対応する抽選確率で状態示唆演出の実行可否を抽選し(S18215)、当該実行可否の抽選に当選したか否かを判別する(S18216)。S18216の処理において、実行可否の抽選に当選したと判別した場合は(S18216:Yes)、演出種別選択テーブル222qb(図345参照)を参照して、設定値と演出カウンタ223fの値とに対応する演出態様を決定し(S18217)、S8208の処理へ移行する。
一方、S18213の処理において、今回の変動が外れに対応する変動パターンではないと判別した場合と(S18213:No)、S18214の処理において、現在が通常状態又は潜確状態のどちらでもないと判別した場合と(S18214:No)、S18216の処理において、状態示唆演出の実行可否の抽選において非当選になったと判別した場合には(S18216:No)、S8207の処理へ移行する。
この演出態様設定処理14(図363参照)を実行することにより、設定示唆用の変動パターンが主制御装置110から通知された場合に、変動種別に応じた設定値を示唆する演出を実行することができる上に、設定示唆用の変動パターンが通知されなかった場合でも、遊技者に不利な状況が連続しているほど、設定示唆演出の実行割合を高めることができる。よって、遊技者に対して設定を示唆し得る変動表示演出のバリエーションを豊富にすることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
以上説明した通り、本第14実施形態におけるパチンコ機10では、特別図柄の大当たり抽選と、変動パターンを決定するための抽選とを、同一の乱数値に基づいて実行するように構成した。そして、一部の設定値において当たりとなり、一部の設定値において外れとなる乱数値に対応する外れの変動パターンとして、特別な外れ変動パターンが選択されるように構成した。つまり、一部の設定値でしか選択されない外れ変動パターンが実行された場合に、設定値を推測する(絞り込む)ことが可能に構成した。このように構成することで、外れ時に実行される変動パターンの種別に注目して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。また、主制御装置110において抽選される変動種別によって設定を示唆することができるので、音声ランプ制御装置113側では、単に特別図柄の抽選が実行される毎に出力される変動パターンコマンドを解析して、その解析結果に応じた変動パターン演出を実行するだけでよく、音声ランプ制御装置113の処理負荷を低減することができる。また、音声ランプ制御装置113側では、変動種別と変動パターン演出の演出態様との対応関係のみを規定しておけばよく、設定値そのものを把握しておかなくても良い(即ち、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して設定値を通知しなくてもよい)ため、主制御装置110の処理負荷を軽減することができると共に、不正に設定値を取得されてしまうことを防止(抑制)することができる。
また、本第14実施形態では、遊技者にとって不利な状況になるほど、設定を示唆することが可能な特定の演出(当選率示唆演出)の実行割合が高くなるように構成した。即ち、大当たり終了後に有利な遊技状態(次の大当たりまで継続する確変状態、若しくは時短回数が100回の時短状態)へと移行できなかった回数が連続する程(スルー回数が多くなるほど)、当選率示唆演出の実行割合が高くなるように構成した。これにより、不利な状況が長く続いているパチンコ機10において遊技を開始しようと遊技者に思わせることができるので、パチンコ機10の稼働率を向上させることができる。
更に、本第14実施形態では、電源投入時において設定変更状態である場合に、電源復帰動作(および原点復帰動作)を設定変更が終了するまで遅延させるように構成している。このように構成することで、各役物の動作に邪魔をされて設定変更操作が行い難くなってしまうことを抑制することができるので、設定変更操作時における利便性を向上させることができる。また、設定変更状態においては、パチンコ機10の背面側に設けられている設定キー110bや設定スイッチ110cを操作するために内枠12および正面枠14を開放する必要があるが、これらが開放した状態においては、内枠12および外枠14が開閉軸のみによって支持された比較的不安定な状態となるため、役物の復帰動作を実行させてしまうと異常な負荷が生じてしまい、開閉軸等の破損を招来してしまう可能性がある。これに対して、設定変更状態において役物の復帰動作を遅延させる構成とすることにより、内枠12および正面枠14が開放されている不安定な状態において役物が動作することを抑制できるので、開閉軸等の破損を防止することができる。
また、本第14実施形態では、電源投入時において設定確認状態である場合は、電源復帰動作(および原点復帰動作)を回避するように構成している。電源投入時に設定確認状態である場合は、パチンコ機10の状況が変化する可能性が低いためである。このように構成することで、設定確認状態の終了後に早期に役物が通常通り可動可能な状態に復帰させることができる。
なお、本第14実施形態では、大当たり終了後に有利な連荘モード、若しくは引き戻しモードのどちらにも移行できなかった連続回数(スルー回数)が多くなるほど、通常状態において当選率示唆演出が実行される確率が高くし、結果的に設定値が示唆される可能性を高くするように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、通常大当たりに連続して当選する程、大当たり終了後に通常状態に移行した場合に、当選率示唆演出の実行確率を高くするように構成してもよい。このように構成することで、不利な通常大当たりに当選した場合でも、遊技者の遊技に対するモチベーションが低下してしまうことを抑制することができる。
本第14実施形態では、大当たり終了後に有利な連荘モード、若しくは引き戻しモードのどちらにも移行できなかった連続回数(スルー回数)が多くなるほど、通常状態において当選率示唆演出が実行される確率が高くなるように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、上述した第12実施形態と組み合わせて、有利な連荘モードB(潜確状態)において第1特別図柄の抽選で外れが連続するほど当選率示唆演出が実行され易くなるように構成してもよい。また、例えば、連荘モードBにおいて賞球をほぼ得ることができない第1特別図柄の小当たりによって、有利な第2特別図柄の小当たり変動が外れ図柄で強制停止されてしまうという不利な状況が発生するほど、当選率示唆演出が発生しやすくなるように構成してもよい。このように構成することで、不利な状況が発生した場合における遊技者のストレスを軽減することができる。また、例えば、確変状態において、特別図柄の抽選が実行される毎に特別図柄の低確率状態へと移行(転落)させるか否かの抽選を実行するタイプのパチンコ機10において、確変状態に設定されてから転落抽選に当選するまでの特別図柄の抽選回数が少ないほど、当選率示唆演出により設定値が示唆され易くなるように構成してもよい。このように構成することで、少ない抽選回数で不利な特別図柄の低確率状態に転落してしまった場合にも、遊技者の失望感を軽減させることができる。
本第14実施形態では、設定に応じて大当たり判定値(乱数値)の分布を異ならせ、一部の設定値で外れとなり、且つ、一部の設定値で大当たりとなる乱数値で外れとなった場合に特別な変動パターンが決定されるように構成することにより、当該特別な変動パターンによって設定値を示唆することが可能に構成していたが、これに限られるものではない。例えば、単に設定に応じて異なるデータが規定された変動パターン選択テーブルを参照する構成とし、一部の設定値で選択され易くなる変動パターンや、一部の設定値でしか選択されない変動パターンを設けてもよい。このように構成することで、大当たり判定値を離散的な値とする必要がなくなるため、大当たり判定値を設定する際の開発者の手間を軽減することができる。
本第14実施形態では、設定キー110bがオンの状態で、且つ、RAMクリア操作を伴って電源が投入された場合に、役物の復帰動作を遅延させる構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、RAMクリア操作を伴って電源が投入された場合には、無条件に役物の復帰動作を実行させるように構成してもよい。このように構成することで、設定変更状態が終了後、役物も含めて通常の遊技が可能な状態に移行するまでの期間を短縮することができる。
本第14実施形態では、特別図柄の高確率状態、および特別図柄の低確率状態における大当たり確率のみを、設定に応じて異ならせる構成としていたが、設定に応じて異ならせることができる対象はこれに限られるものではない。設定値に応じて遊技者の有利度合いが異なっていればよく、例えば、確変リミット回数を設定が高くなる程多くしてもよい。このように構成することで、連荘モードへと移行した場合に、設定が高い程より多くの回数、連荘モードがループし易くなるので、遊技者に対して、より高い設定値のパチンコ機10で遊技を行いたいと強く願わせることができる。よって、設定示唆演出や当選率示唆演出の内容により注目して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
本第14実施形態では、電源投入時に設定変更状態であった場合(即ち、パチンコ機10の背面側の設定キー110bや設定スイッチ110cを操作するために内枠12や正面枠14が開放されている場合)は、当該設定変更状態が終了するまでの間、役物の復帰動作(原点復帰動作、電源復帰動作)の開始を遅延させるように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、設定変更状態が終了したとしても、内枠12および正面枠14のうち少なくとも一方が開放されている間は、役物の復帰動作の開始が遅延されるように構成してもよい。このように構成することで、内枠12や正面枠14が開放されている状態で役物が動作してしまい、内枠12の開閉軸や正面枠14に対して通常遊技中とは異なる負荷がかかってしまうことを抑制することができる。よって、ヒンジ18やヒンジ19等に通常よりも大きな負荷が生じる結果、破損してしまうことを抑制することができる。
本第14実施形態では、電源投入時が設定変更状態であった場合、役物の復帰動作の開始を遅延させるように構成していたが、これに限られるものではない。一部または全部の役物について、復帰動作を遅延させずに電源投入に基づいて実行させてもよい。この場合、設定変更状態であるか否かによらず電源投入直後に復帰動作を開始させる役物としては、設定変更動作の妨げにならず、且つ、内枠12や正面枠14が開いている状態において役物動作に基づく重心位置の移動量が所定量(例えば、5cm)以内に収まるものに設定すればよい。内枠12や正面枠14が開放されている状態においては、これらが開閉軸のみによって支えられているため、重心位置が大きくズレ得る役物(重量が重い役物や、移動速度が速い役物、移動距離が長い役物等)を可動させてしまうと、開閉軸に対して過剰な負荷が生じてしまう虞がある。よって、可動によって内枠12や正面枠14の重心位置への影響がほとんどない役物の復帰動作のみを電源投入直後に開始させる構成とすることで、内枠12や正面枠14の開閉軸等が破損してしまうことを抑制することができる。
本第14実施形態では、大当たりを報知するための第3図柄に関しては、何ら制限無く選択する構成としていた。つまり、「6」が付された第3図柄でリーチが発生したとしても、同一の第3図柄が3つ揃って大当たりが報知されてしまうと、外れ変動の一種である設定6確定スーパーリーチではないことも確定してしまうように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、「1」〜「6」の数字が付された第3図柄でリーチが発生した場合(つまり、設定示唆の変動パターンで選択され得る第3図柄でリーチが発生した場合)は、当たりになっても外れになってもリーチが発生した第3図柄に付された数字で設定を示唆する(同一の第3図柄が揃ったか否かとは無関係に設定を示唆する)ように構成してもよい。このように構成することで、良い設定が示唆されたと思ったにもかかわらず大当たりが報知されてしまい、遊技者にぬか喜びしてしまったと思わせてしまうことを抑制することができる。
<第14実施形態の変形例>
次に、図368を参照して、上述した第14実施形態の変形例について説明する。上述した第14実施形態では、第3図柄表示装置81においてリーチが発生した場合に、そのリーチが発生している図柄に付された数字によって、変動パターンの種別を遊技者に示唆するように構成していた。より具体的には、「2」,「4」,「6」の3つの数字が付された第3図柄で同時にリーチが発生することで、偶数設定の可能性が高いことを示唆し、「1」,「3」,「5」の3つの数字が付された第3図柄で同時にリーチが発生することで、奇数設定の可能性が高いことを示唆し、「2」,「6」の2つの数字が付された第3図柄でそれぞれリーチが発生することで、設定1の可能性が無いことを示唆し、「4」,「5」,「6」の3つの数字が付された第3図柄で同時にリーチが発生することで、高設定である(設定4〜6のいずれかである)ことを示唆し、「6」の数字が付された第3図柄でリーチが発生することで、設定6であることを示唆するように構成していた。
これに加えて、本変形例では、リーチが発生する前に、演出態様によって設定示唆演出が発生する可能性があることを示唆する各種の演出例について説明する。
まず、図368(a)は、リーチ図柄の種別を遊技者に選択させるリーチ図柄選択演出が実行された場合における第3図柄表示装置81の表示態様の一例を示した図である。このリーチ図柄選択演出は、リーチが発生するタイミング(例えば、変動開始後11秒経過時点)よりも前の所定期間(例えば、変動開始後5秒〜10秒経過時)の期間で実行される可能性がある演出である。図368(a)に示した通り、リーチ図柄示唆演出が実行されると、副表示領域Dsにおける小領域Ds3に対して、吹き出しを模した表示領域が形成されると共に、その表示領域の内部に「PUSHでリーチ図柄を選べ!!」という文字が表示される。また、第3図柄表示装置81における主表示領域Dmには、その中央に、横長略長方形形状で「選べ!」という文字が表示された表示領域が形成されると共に、主表示領域Dmの右上側に、「4」,「5」,「6」の数字が付された3つの第3図柄が表示され、右下側に、「6」の数字が付された第3図柄が表示された表示領域が形成され、左上側に、「7」の数字が付された第3図柄が表示された表示領域が形成され、左下側に、「2」,「4」,「6」の数字が付された3つの第3図柄が表示される。このリーチ図柄選択演出の実行中は、異なる第3図柄の組み合わせが表示された4つの表示領域のうち1の表示領域が点灯(発光)した見た目に設定され、残りの表示領域が消灯した見た目に設定される。遊技者が枠ボタン(PUSHボタン)22を押下した時点で点灯した見た目に設定されている表示領域に示された第3図柄が、当該変動表示演出におけるリーチ図柄として設定される。これにより、遊技者に対して、リーチ図柄を選択させる楽しみを与えることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。また、「6」の数字が付された第3図柄でのリーチを選択して、当該リーチが外れた場合、設定6確定スーパーリーチであることが確定するので、当たりになったとしても、外れになったとしても遊技者を喜ばせることができる。言い換えれば、リーチ図柄選択演出において選択肢の中に高設定示唆スーパーリーチや設定6確定スーパーリーチ等の、外れた場合に比較的遊技者に有利な設定が確定する図柄の組み合わせが含まれている場合に、高設定を望む遊技者に対しては、設定示唆用の図柄の組み合わせを選択した上で、当該変動表示が外れとなることを期待させることができる。また、逆に、大当たりを期待する遊技者に対しては、大当たりが報知されることを期待して遊技を行わせることができる。このように、リーチ図柄選択演出を実行することにより、高設定を望む遊技者であるか、大当たりを望む遊技者であるかに応じて、選択するリーチ図柄、および期待する変動表示の結果を異ならせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、高設定を望む遊技者の場合、特に、当該変動に対する予告(例えば、所謂、保留予告演出やコメント予告演出等)の期待度が低い場合(大当たりとなる可能性が低いことに対応する内容の場合)に、リーチ図柄選択演出において高設定の示唆に対応する組み合わせの選択肢(表示領域)が表示された時点で、高設定が示唆される期待感を高めることができる。つまり、他の演出との兼ね合いで、リーチ図柄選択演出が実行された場合に、設定が示唆される(外れとなる)可能性が高いのか、大当たりが報知される可能性が高いのかを水素くさっせる遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
次に、図368(b)を参照して、本変形例におけるリーチ図柄先読み演出について説明する。図368(b)は、リーチ図柄先読み演出の表示態様を示した図である。図368(b)に示した通り、リーチ図柄先読み演出が実行されると、小領域Ds3において、「保留内に6リーチ有り」という文字が表示される。つまり、いずれかの保留球に基づく変動表示において、「6」図柄でリーチが発生する演出態様のリーチ演出が実行されるということを遊技者に対して容易に理解させることができる。よって、この場合も。高設定を望む遊技者に対して、「6」の図柄でリーチが発生した場合に外れることを期待させることができる。また、一部の保留図柄の表示態様が変更される予告演出(所謂保留予告演出)が生じている場合には、当該保留予告演出が生じている保留球(即ち、表示態様が変更されていない保留球に比較して大当たり期待度が高い保留球)で「6」の図柄のリーチが発生しないことをより強く期待させることができるという、斬新な遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。なお、リーチ図柄先読み演出には、設定示唆用の他の第3図柄を報知するパターンについても設けられているし、他の図柄(例えば、大当たり期待度が高い「7」図柄等)を報知する態様も設けられている。これにより、リーチ図柄先読み演出が実行された際に、報知された図柄の種別から、大当たり期待度や設定示唆が行われる期待度等を推測する遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
本第14実施形態では、設定変更状態や設定確認状態において、設定値を設定値表示装置110aに表示させるように構成していたが、これに代えて、又は加えて、第3図柄表示装置81に対しても表示させるように構成してもよい。この場合、設定変更状態や設定確認状態において、役物の復帰動作を遅延若しくは回避させることにより、役物の可動によって第3図柄表示装置81に表示される設定値が役物の背後に隠れてしまうことを抑制できるので、設定変更状態や設定確認状態における役物の動作をより好適に制御することができる。
本第14実施形態では、設定変更状態の間、役物の復帰動作の開始を抑制(遅延)させるように構成していたが、設定変更状態であっても復帰動作を開始させてもよい。この場合、設定変更状態では内枠12や正面枠14が開放されて、ホールの店員によってパチンコ機10の背面側に対する操作が行われている場合がほとんどとなるので、役物の復帰動作の状況を確認し難くなる。よって、設定変更状態の間に役物の動作に異常が生じた場合は、設定変更状態以外の状態で役物の動作に異常が生じた場合よりも目立つ態様(パチンコ機10の背面側に注目していたとしても容易に気付くことが可能な態様)で異常を報知するように構成してもよい。このように構成することで、役物の一部または全部に異常が生じていた場合に、ホールの店員に対して容易に当該異常に気付かせることができる。
<第15実施形態>
次に、図364から図367を参照して、第15実施形態におけるパチンコ機10について説明を行う。上述した第11〜第14実施形態におけるパチンコ機10では、主制御装置110において第1当たり乱数カウンタC1の値を常時更新し続けると共に、始動入賞時に取得された第1当たり乱数カウンタC1のカウンタ値が当たり乱数に一致するか否かを判別することで、特別図柄の大当たりか否かの抽選(大当たり抽選)を実行する構成としていた。また、設定値毎に異なる当たり乱数値を対応付けて規定した第1当たり乱数テーブルを用いて大当たり抽選を実行する構成としていた。
これに対して第15実施形態におけるパチンコ機10では、主制御装置110とは別に、当たり乱数(第1当たり乱数カウンタR1)を生成可能な乱数生成用IC900を設ける構成とし、始動入賞時にこの乱数生成用IC900によって生成された乱数値(第1当たり乱数カウンタR1のカウンタ値)を取得して、大当たり抽選に用いる構成とした。また、この乱数生成用IC900は、乱数の更新範囲を指定することが可能に構成されており、設定値に応じて異なる乱数更新範囲を設定することにより、共通の当たり判定値を用いて大当たり抽選確率を可変させることが可能に構成した。例えば、第1の設定の乱数更新範囲に対して、第2の設定の乱数更新範囲を半分にすれば、第2の設定における大当たり確率の確率分母が第1の設定の半分になるため、第2の設定における大当たり確率を第1の設定における大当たり確率の半分にすることができる。このように構成することで、主制御装置110側では、単に設定変更時に乱数生成用ICに対して設定値に応じた乱数更新範囲を設定しておき、特別図柄の抽選を実行する際には共通の当たり乱数値と乱数生成用ICから取得した第1当たり乱数カウンタR1のカウンタ値とを比較するだけでよくなる。つまり、主制御装置110において、設定値毎の異なる当たり判定値を記憶しておく必要がなく、設定によらない共通の1の当たり判定値のみを記憶しておけば良いため、設定値に応じた当たり判定値を選択するという処理を削除できる分だけ特別図柄の抽選時における処理負荷を軽減することができる。また、第1当たり乱数テーブルの容量を削減することができる。
この第15実施形態におけるパチンコ機10が、第11実施形態におけるパチンコ機10と構成上において相違する点は、主制御装置110の入出力ポート205に対して乱数生成用IC900が電気的に接続されている点、主制御装置110のROM202の構成が一部変更となっている点、および主制御装置110のMPU201により実行される制御処理が一部変更となっている点である。その他の構成や、主制御装置110のMPU201によって実行されるその他の処理、音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される各種処理、表示制御装置114のMPU231によって実行される各種処理については、第11実施形態におけるパチンコ機10と同一である。以下、第11実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その図示と説明とを省略する。
まず、図364を参照して、第15実施形態における電気的構成について説明する。図364は、本第15実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。図364に示した通り、本第15実施形態では、上述した第11実施形態におけるパチンコ機10の構成に加え、主制御装置110の入出力ポート205に対して乱数生成用IC900が電気的に接続されている点で相違している。乱数生成用IC900は、始動入賞に基づいて取得される当たり乱数(第1当たり乱数カウンタR1)を生成するために用いられる。即ち、第11実施形態においてRAM203に格納されていた第1当たり乱数カウンタC1に代えて、主制御装置110において実行される大当たり抽選(判定)に用いるカウンタ値(乱数値)を外部のICより取得するように構成されている。このように構成することで、RAM203において各種カウンタ値を格納しておく記憶領域を削減できるので、RAM203の容量を節約することができる。また、各種カウンタ値を更新する処理を省略することができるので、主制御装置110のMPU201の処理負荷を軽減することができる。この乱数生成用IC900は、最大で16ビット(0〜65535)の数値を第1当たり乱数カウンタR1の値としてランダムに生成することができる。この乱数生成用IC900は、例えば、内部に250kHzのクロック周波数を生成可能なクロック生成回路を有して構成され、このクロック生成回路によってクロック信号が生成される毎に、このクロック信号に同期して設定されている乱数更新範囲内の乱数値(第1当たり乱数カウンタR1の値)をランダムに生成することができる。即ち、0.004ミリ秒毎にランダムに乱数値を生成することが可能に構成されているため、タイマ割込処理(図39参照)の実行間隔よりも短い間隔で乱数値を生成することができる。よって、複数回のタイマ割込処理に渡って乱数値が更新されないという事態が生じてしまうことを確実に防止できるので、大当たり抽選におけるランダム性を担保することができる。
なお、本第15実施形態では、第1当たり乱数カウンタR1のみを乱数生成用IC900によって生成する構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、第1当たり種別カウンタC2や、変動種別カウンタCS1、第2当たり乱数カウンタC4や、普図変動種別カウンタCS2等の、各種カウンタ値の一部または全部について、乱数生成用IC900によって生成される乱数値に置き換えてもよい。このように構成することで、RAM203において各種カウンタ値を格納しておく記憶領域を削減できるので、RAM203の容量を節約することができる。また、各種カウンタ値を更新する処理を省略することができるので、主制御装置110のMPU201の処理負荷を軽減することができる。
次に、図365を参照して、本第15実施形態における主制御装置110内に設けられているROM202の詳細について説明する。図示については省略したが、本第15実施形態におけるROM202は、第11実施形態におけるROM202の構成(図268(a)参照)に対して、第1当たり乱数11テーブル202maに代えて第1当たり乱数15テーブル202raが設けられている点、および乱数生成用IC900の乱数更新範囲を設定値毎に規定した乱数範囲設定テーブル202rbが追加されている点でのみ相違する。
まず、図365(a)を参照して、本第15実施形態における第1当たり乱数15テーブル202raの詳細について説明する。図365(a)は、本第15実施形態における第1当たり乱数15テーブル202raの規定内容を示した図である。図365(a)に示した通り、本第15実施形態における第1当たり乱数15テーブル202raには、特別図柄の低確率状態における大当たり判定値として「0〜204」が規定され、特別図柄の高確率状態(確変状態)における大当たり判定値として「0〜643」が規定されている。つまり、第11実施形態における設定1の大当たり判定値(図269(a)参照)のみが規定されている。本第15実施形態では、第1当たり乱数15テーブル202raに規定されている乱数値(当たり判定値)を共通とする代わりに、乱数生成用IC900により生成される乱数値の範囲を設定に応じて可変させることにより、設定毎の大当たり確率が第11実施形態と同一となるように構成した。
次に、図365(b)を参照して、本第15実施形態における乱数範囲設定テーブル202rbの詳細について説明する。この乱数範囲設定テーブル202rbは、乱数生成用IC900に対して、設定値に応じた乱数生成範囲(乱数更新範囲)を設定する際に参照されるデータテーブルである。設定変更状態の終了時には、この乱数範囲設定テーブル220rbが参照されて設定された設定値に応じた乱数生成範囲が特定され、当該特定された乱数生成範囲が乱数生成用IC900に対して設定される。乱数生成範囲を異ならせることで、設定毎に大当たり抽選における確率分母を異ならせることができるので、実質的に大当たり確率を設定に応じて異ならせることができる。
図365(b)に示した通り、本第15実施形態における乱数範囲設定テーブル202rbには、設定1に対応する乱数生成範囲として、「0〜65535」が対応付けて規定され、設定2に対応する乱数生成範囲として、「0〜61499」が対応付けて規定され、設定3に対応する乱数生成範囲として、「0〜57399」が対応付けて規定され、設定4に対応する乱数生成範囲として、「0〜53299」が対応付けて規定され、設定5に対応する乱数生成範囲として、「0〜49199」が対応付けて規定され、設定6に対応する乱数生成範囲として、「0〜45099」が対応付けて規定されている。
よって、設定1では、第1当たり乱数カウンタR1の値が「0〜65535」の65536個の値を取り得るため、設定1における特別図柄の低確率状態、および高確率状態の大当たり確率はそれぞれ1/320(205/65536)、および1/101.8(644/65536)である。また、設定2では、第1当たり乱数カウンタR1の値が「0〜61499」の61500個の値を取り得るため、設定2における特別図柄の低確率状態、および高確率状態の大当たり確率はそれぞれ1/300(205/61500)、および1/95.5(644/61500)である。また、設定3では、第1当たり乱数カウンタR1の値が「0〜57399」の57400個の値を取り得るため、設定3における特別図柄の低確率状態、および高確率状態の大当たり確率はそれぞれ1/280(205/57400)、および1/89.1(644/57400)である。また、設定4では、第1当たり乱数カウンタR1の値が「0〜53299」の53300個の値を取り得るため、設定4における特別図柄の低確率状態、および高確率状態の大当たり確率はそれぞれ1/260(205/53300)、および1/82.8(644/53300)である。また、設定5では、第1当たり乱数カウンタR1の値が「0〜49199」の49200個の値を取り得るため、設定5における特別図柄の低確率状態、および高確率状態の大当たり確率はそれぞれ1/240(205/49200)、および1/76.4(644/49200)である。また、設定6では、第1当たり乱数カウンタR1の値が「0〜45099」の45100個の値を取り得るため、設定6における特別図柄の低確率状態、および高確率状態の大当たり確率はそれぞれ1/220(205/45100)、および1/70(644/45100)である。
このように、本第15実施形態では、第1当たり乱数15テーブル202raに対して設定値によらない共通の当たり判定値の範囲のみを規定しておき、乱数生成用IC900において乱数値を生成する範囲を設定値に応じて異ならせることで、設定毎の大当たり確率を可変させる構成としている。このように構成することで、第1当たり乱数15テーブル202raのデータ量を削減することができると共に、大当たり抽選を実行する際に、設定値に応じた大当たり判定値を読み出す処理が不要となるため、大当たり抽選時の処理負荷を軽減することができる。
<第15実施形態における主制御装置の制御処理について>
次に、図366、および図367を参照して、本第15実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される各種制御処理について説明する。まず、図366を参照して、本第15実施形態における始動入賞処理15(S1751)の詳細について説明する。この始動入賞処理15(S1751)は、第11実施形態(および第4実施形態)における始動入賞処理4(図134参照)に代えて実行される処理であり、始動入賞に基づいて各種乱数値(カウンタ値)を取得するための処理である。
この第15実施形態における始動入賞処理15(図366参照)のうち、S1751〜S1755,S1757〜S1762、およびS1764の各処理では、それぞれ第11実施形態(および第4実施形態)における始動入賞処理4(図134参照)のS1751〜S1755,S1757〜S1762、およびS1764の各処理と同一の処理が実行される。
また、本第15実施形態における始動入賞処理15(図366参照)では、S1755の処理が終了すると、次に、第1当たり乱数カウンタR1の値を乱数生成用IC900から取得して(S1771)、更に、第1当たり種別カウンタC2、および変動種別カウンタCS1の各値を取得して、これらの取得したカウンタ値(乱数値)を第1特別図柄保留球格納エリア203daに格納し(S1772)、処理をS1757へと移行する。
また、本第15実施形態における始動入賞処理15(図366参照)では、S1762の処理が終了すると、次に、第1当たり乱数カウンタR1の値を乱数生成用IC900から取得して(S1773)、更に、第1当たり種別カウンタC2、および変動種別カウンタCS1の各値を取得して、これらの取得したカウンタ値(乱数値)を第2特別図柄保留球格納エリア203dbに格納し(S1774)、処理をS1764へと移行する。
この始動入賞処理15(図366参照)を実行することにより始動入賞を検出する毎に、乱数生成用IC900によってランダムに生成される第1当たり乱数カウンタR1の値を取得することができる。
次に、図367を参照して、本第15実施形態における設定値制御処理15(S1741)の詳細について説明する。この設定値制御処理15(S1741)は、第11実施形態における設定値制御処理(図291参照)に代えて実行され、設定変更状態、および設定確認状態における制御を行うための処理である。
この設定値制御処理15(図367参照)のうち、S3101〜S3113の各処理では、それぞれ第11実施形態における設定値制御処理(図291参照)のS3101〜S3113の各処理と同一の処理が実行される。
また、本第15実施形態における設定値制御処理15(図367参照)では、S3108の処理において設定キー110bがオフ位置に配置されたと判別した場合に、設定値に対応する乱数生成範囲を乱数範囲設定テーブル202rb(図365(b)参照)から読み出して、その読み出した乱数生成範囲を乱数生成用IC900に設定し(S3131)、本処理を終了する。
この設定値制御処理15(図367参照)を実行することにより、設定値に応じた乱数生成範囲を設定することができるので、設定値に応じて確率分母を異ならせ、結果的に設定値に応じて大当たり確率を異ならせることができる。
以上説明した通り、本第15実施形態におけるパチンコ機10では、主制御装置110において実行される大当たり抽選(判定)に用いるカウンタ値(乱数値)を外部のICより取得するように構成されている。このように構成することで、RAM203において各種カウンタ値を格納しておく記憶領域を削減できるので、RAM203の容量を節約することができる。また、各種カウンタ値を更新する処理を省略することができるので、主制御装置110のMPU201の処理負荷を軽減することができる。また、本第15実施形態では、特別図柄の抽選で大当たりと判定される判定値が規定されている第1当たり乱数15テーブル202raに対して、設定値によらない共通の当たり判定値の範囲のみを規定しておき、乱数生成用IC900において乱数値を生成する範囲を設定値に応じて異ならせることで、設定毎の大当たり確率を可変させる構成としている。このように構成することで、第1当たり乱数15テーブル202raのデータ量を削減することができると共に、大当たり抽選を実行する際に、設定値に応じた大当たり判定値を読み出す処理が不要となるため、大当たり抽選時の処理負荷を軽減することができる。
<第16実施形態>
次に、図369〜図394を参照し、第16実施形態におけるパチンコ機10について説明する。図369は、本実施形態におけるパチンコ機10の正面図であり、図370はパチンコ機10の遊技盤13の正面図であり、図371はパチンコ機10の背面図である。
パチンコ機10は、図369に示すように、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図369参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口63a,63b,64a,64b,65a等を有する遊技盤13(図370参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する球発射ユニット112a(図373参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。前面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図369参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。なお、パチンコ機10には、内枠12及び前面枠14のいずれかが開錠されて開放された(扉が開放された)ことを検出する扉開放スイッチ208g(図374参照)が設けられている。
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。
前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図369参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112aへと案内される。また、上皿17の上面の正面視左側には、枠ボタン22が設けられている。
枠ボタン22は、例えば、後述する第3図柄表示装置81(図370参照)で表示される演出のステージを変更する場合に、遊技者により押下操作されるボタンである。また、枠ボタン22は、変動演出の一態様である所謂スーパーリーチでの演出内容を遊技者に選択させるための操作ボタンとしても使用される。
変動演出とは、第3図柄表示装置81にて表示される演出であり、後述の通り、遊技盤13の前面領域に発射された球が特定の入賞口(後述の第2始動口64b。図370参照。)へ入球(始動入賞)したことを契機として実行され、図柄(後述の第3図柄)が所定時間変動表示された後、停止表示された図柄の組み合わせによって、当該始動入賞に対して行われる抽選の結果(大当たりか否か)を遊技者に提示する演出である。
ステージとは、第3図柄表示装置81に表示される各種演出に統一性を持たせた演出モードのことで、本パチンコ機10では「街中ステージ」,「空ステージ」,「島ステージ」の3つのステージが設けられている。上述の変動演出や、変動演出中に実行されるリーチ演出などの、各種演出は、それぞれのステージに与えられたテーマに合わせて行われるように設計されている。
ステージの変更は、変動演出が行われていない期間や、第3図柄が遊技者に視認不能に高速に変動表示される高速変動中に、遊技者によって枠ボタン22が押下操作された場合に行われ、枠ボタン22が操作される度に「街中ステージ」→「空ステージ」→「島ステージ」→「街中ステージ」→・・・の順で繰り返し変更される。また、電源投入直後は、初期ステージとして「街中ステージ」が設定される。
また、第3図柄表示装置81にて行われる変動演出においてノーマルリーチ演出が開始された場合に、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展されるときは、ノーマルリーチ中にスーパーリーチの演出態様の選択画面が第3図柄表示装置81に表示されるように構成されている。
選択画面では、スーパーリーチの演出態様として選択可能な複数の演出態様候補が表示され、演出態様候補のうち1つが選択された状態となっている。その選択画面が表示されている間に、枠ボタン22が遊技者に押下操作されると、選択された演出態様候補が変更される。そして、スーパーリーチへ発展するときに選択されていた演出態様候補に基づいて、スーパーリーチの演出態様が決定され、その演出態様に従ってスーパーリーチが第3図柄表示装置81にて実行される。
なお、本実施形態では、枠ボタン22を押下操作されるボタンとして構成したが、枠ボタン22に代えて、遊技者によりパチンコ機10に対して所定方向(例えば、パチンコ機10に対して、前方、後方、右方および左方)に傾倒操作可能な、操作レバーにより構成してもよい。そして、操作レバーが傾倒操作された方向に基づいて、演出ステージが選択変更されたり、スーパーリーチの演出態様が選択されたりしてもよい。
前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、LED等の発光手段を内蔵した電飾部29〜33が設けられている。パチンコ機10においては、これら電飾部29〜33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時やリーチ演出時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29〜33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前のリーチ中である旨が報知される。また、前面枠14の正面視左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。
右側の電飾部32下側には、前面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13前面の貼着スペースK1(図370参照)に貼付される証紙等はパチンコ機10の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29〜33の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)(図示せず)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。
なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設され、かかる操作ハンドル51の内部には球発射ユニット112aの駆動を許可するためのタッチセンサ51aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する押しボタン式の打ち止めスイッチ51bと、操作ハンドル51の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)とが内蔵されている。
操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサ51aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル51の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。球発射ユニット112aにおける球の発射間隔は、約0.6秒と定められている。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ51a及び打ち止めスイッチ51bがオフとなっている。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。この球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、上述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿53が取り付けられている。
図370に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に、球案内用の多数の釘や風車およびレール61,62、第1普通入賞口63a、第2普通入賞口63b、第1始動口64a、第2始動口64b、可変入賞装置65、スルーゲート67、可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12の裏面側に取り付けられる。第1普通入賞口63a、第2普通入賞口63b,第1始動口64a,第2始動口64b、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14c(図369参照)を通じて内枠12の前面側から視認することができる。以下に、主に図370を参照して、遊技盤13の構成について説明する。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図369参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図373参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図370の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図370の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。また、内レール61の右下側の先端部と外レール62の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材70がベース板60に打ち込んで固定されている。
遊技領域の正面視右側上部(図370の右側上部)には、発光手段である複数の発光ダイオード(以下、「LED」と略す。)37aと7セグメント表示器37bとが設けられた第1図柄表示装置37が配設されている。第1図柄表示装置37は、後述する主制御装置110で行われる各制御に応じた表示がなされるものであり、主にパチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。
複数のLED37aは、第1始動口64a及び第2始動口64bのいずれかの始動口への入球(始動入賞)に伴って行われる変動表示を、そのLED37aの点灯状態により示したり、変動表示終了後の停止図柄として、その始動入賞に対して行われる抽選の結果に応じた図柄を点灯状態により示したり、第1始動口64a又は第2始動口64bに入球された球のうち変動が未実行である球(保留球)の数である保留球数を点灯状態により示すものである。7セグメント表示器37bは、大当たり中のラウンド数やエラー表示を行うものである。なお、LED37aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
なお、本パチンコ機10では、第1始動口64a又は第2始動口64bへの入球に対して大当たりか否かの当否判定(大当たり抽選)を行うと共に、大当たりと判定した場合はその大当たり種別の判定も行う。ここで判定される大当たり種別としては、15R確変大当たり、2R確変大当たり、15R通常大当たりが用意されている。
LED37aには、第1始動口64a又は第2始動口64bへの入球に伴って実行される変動終了後の停止図柄として、大当たり抽選の結果が大当たりであるか否かが示されるだけでなく、大当たりである場合はその大当たり種別に応じた図柄が示される。
ここで、「15R確変大当たり」とは、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たりのことであり、「2R確変大当たり」とは、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たりのことである。また、「15R通常大当たり」は、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に、低確率状態へ移行すると共に所定の変動回数の間(例えば、100変動回数)は時短状態となる大当たりのことである。
また、「高確率状態」とは、大当たり終了後に付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる確率変動中(確変中、確変状態)の時をいい、換言すれば、特別遊技状態(大当たり)へ移行し易い遊技の状態のことである。本実施形態における高確率状態(確変中、確変状態)は、後述する第2図柄の当たり確率がアップして第2始動口64bへ球が入球し易い遊技の状態を含む。
一方で、「低確率状態」とは、確変中でない時をいい、大当たり確率が通常の状態、即ち、確変の時より大当たり確率が低い状態をいう。また、「低確率状態」のうちの時短状態(時短中)とは、大当たり確率が通常の状態であると共に、大当たり確率がそのままで第2図柄の当たり確率のみがアップして第2始動口64bへ球が入球し易い遊技の状態のことをいう。
なお、第2図柄の当たり確率を変更する代わりに、パチンコ機10の遊技状態に応じて、第2始動口64bに付随する後述の電動役物が開放される時間や、第2図柄による1回の当たりで電動役物が開放される回数を変更するものとしても良い。具体的には、時短状態において、第2始動口64bに付随する電動役物が開放される時間を時短状態以外の場合よりも長くしたり、1回の当たりで電動役物が開放される回数を時短状態以外の場合よりも多くしたりしてもよい。また、時短状態において、第2図柄の当たり確率のアップと、電動役物の開放時間の長時間化と、電動役物の開放回数の多回数化との少なくとも2つを同時に行うようにしてもよい。
遊技領域の下部左側には、第1普通入賞口63aが配設され、遊技領域の下部右側には、第2普通入賞口63bが配設されている。第1普通入賞口63aへ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1普通入賞口スイッチ208c(図374参照)がオンとなり、その第1普通入賞口スイッチ208cのオンに起因して8個の球が賞球として払い出される。また、第2普通入賞口63bへ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第2普通入賞口スイッチ208d(図374参照)がオンとなり、その第2普通入賞口スイッチ208dのオンに起因して8個の球が賞球として払い出される。なお、第1普通入賞口63aに球が入賞した場合の賞球数と、第2普通入賞口63bに球が入賞した場合の賞球数とは必ずしも同じである必要はなく、例えば前者が6球、後者が8球等と、異なる賞球数であってもよい。
遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81と第2図柄表示装置83とが設けられている。第3図柄表示装置81は、第1始動口64a及び第2始動口64bのいずれかの始動口への入球(始動入賞)をトリガとして、第1図柄表示装置37における変動表示と同期させながら、第3図柄の変動表示(変動演出)を行う液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す)で構成されたものである。第2図柄表示装置83は、スルーゲート67の球の通過をトリガとして第2図柄を変動表示するLEDで構成される第2図柄表示装置83とが設けられている。また、可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。
第3図柄表示装置81は、例えば8インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、後述する表示制御装置114(図373参照)によって表示内容が制御されることにより、例えば左、中及び右の3つの図柄列が表示される。
各図柄列は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列毎に縦スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変表示されるようになっている。パチンコ機10では、主制御装置110の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37で行われるのに対して、その第1図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示が第3図柄表示装置81にて行われる。なお、表示装置に代えて、例えば、リール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
ここで、図372を参照して、第3図柄表示装置81の表示内容について説明する。図372は、第3図柄表示装置81の表示画面を説明するための図面であり、図372(a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、図372(b)は、実際の表示画面を例示した図である。
第3図柄は、「0」から「9」の数字を付した10種類の主図柄により構成されている。各主図柄は、木箱よりなる後方図柄の上に「0」から「9」の数字を付して構成され、そのうち奇数番号(1,3,5,7,9)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯に大きな数字が付加されている。これに対し、偶数番号(0,2,4,6,8)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯にかんな、風呂敷、ヘルメット等のキャラクタを模した付属図柄が付加されており、付属図柄の右下側に偶数の数字が緑色で小さく、且つ、付属図柄の前側に表示されるように付加されている。
また、本実施形態のパチンコ機10においては、後述する主制御装置110(図373参照)による抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄が有効ラインL1上に揃う変動表示(変動演出)が行われ、その変動表示が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。大当たり終了後に高確率状態(確変状態)に移行する場合は、奇数番号が付加された主図柄(「高確率図柄」に相当)が有効ラインL1上に揃う変動表示が行われる。一方、大当たり終了後に低確率状態に移行する場合は、偶数番号が付加された主図柄(「低確率図柄」に相当)が有効ラインL1上に揃う変動表示が行われる。
図372(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、大きくは上下に2分割され、下側の2/3が第3図柄(主図柄)を変動表示(変動演出)する主表示領域Dm、それ以外の上側の1/3が予告演出、キャラクタなどを表示する副表示領域Dsとなっている。また、第3図柄表示装置81の表示画面における下底辺側中央部分には、保留球数を表示する保留球数表示領域Dbが設けられている。
主表示領域Dmは、左・中・右の3つの表示領域Dm1〜Dm3に区分けされており、その表示領域Dm1に図柄列Z1が表示され、表示領域Dm2に図柄列Z2が表示され、表示領域Dm3に図柄列Z3が表示される。
各図柄列Z1〜Z3には、上述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列Z1〜Z3には、数字の昇順または降順に主図柄が配列され、各図柄列Z1〜Z3毎に周期性をもって上から下へとスクロールして変動表示が行われる。特に、左図柄列Z1においては主図柄の数字が降順に現れるように配列され、中図柄列Z2及び右図柄列Z3においては主図柄の数字が昇順に現れるように配列されている。
また、主表示領域Dmには、各図柄列Z1〜Z3毎に上・中・下の3段に第3図柄が表示される。この主表示領域Dmの中段部が有効ラインL1として設定されており、毎回の変動演出に際して、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に、有効ラインL1上に第3図柄が停止表示される。その第3図柄の停止時に有効ラインL1上に大当たり図柄の組合せ(同一の主図柄の組合せ)で揃えば、大当たりとして大当たり動画が表示される。
副表示領域Dsは、主表示領域Dmよりも上方に横長に設けられており、更に左右方向に3つの小領域Ds1〜Ds3に等区分されている。小領域Ds1〜Ds3は、それぞれ、キャラクタや予告演出画像を表示する領域である。小領域Ds1〜Ds3のそれぞれに表示される画像によって、主表示領域Dmにて行われる変動表示の結果として大当たりとなる期待感を遊技者に与えている。保留球数表示領域Dbは、第1始動口64a及び第2始動口64bに入球された球のうち変動表示(変動演出)が未実行である球(保留球)の数である保留球数を表示する領域である。
実際の表示画面では、図372(b)に示すように、主表示領域Dmに第3図柄の主図柄が合計9個表示される。副表示領域Dsにおいては、左の小領域Ds1、右の小領域Ds3に動画が表示され、通常より大当たりへ遷移し易い状態であることが遊技者に示唆される。中央の小領域Ds2では、通常は、所定のキャラクタ(本実施形態ではハチマキを付けた少年)が所定動作をし、時として所定動作とは別の特別な動作をしたり、通常は黒色の少年の髪の毛の色や、通常は白色のハチマキの色が変化したり、別のキャラクタが現出するなどして予告演出が行われる。
一方、第3図柄表示装置81(第1図柄表示装置37)にて変動演出(変動表示)が行われている間に球が第1始動口64a又は第2始動口64bへ入球した場合、その入球回数は最大4回まで保留される。その保留球数は第1図柄表示装置37により示されると共に、保留球数表示領域Dbにおいても示される。保留球数表示領域Dbには、保留球数1球につき1つの保留球数図柄(「●」図柄)が表示され、その保留球数図柄の表示数に応じて、保留球数が表示される。
即ち、保留球数表示領域Dbに1つの保留球数図柄が表示されている場合は、保留球数が1球であることを示し、4つの保留球数図柄が表示されている場合は、保留球数が4球であることを示す。また、保留球数表示領域Dbに保留球数図柄が表示されていない場合は、保留球数が0球である、即ち、保留球が存在しないことを示す。
なお、本実施形態においては、第1始動口64a及び第2始動口64bへの入球は、合計で最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は合計で4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、保留球数表示領域Dbにおける保留球数図柄の表示に代えて、保留球数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、第1図柄表示装置37により保留球数が示されるので、第3図柄表示装置81に保留球数を表示させないものとしてもよい。更に、可変表示装置ユニット80に、保留球数を示す保留ランプを最大保留数分の4つ設け、点灯状態の保留ランプの数に応じて、保留球数を表示するものとしてもよい。
図370に戻って、説明を続ける。第2図柄表示装置83は、球がスルーゲート67を通過する毎に表示図柄(第2図柄)としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる変動表示を行うものである。パチンコ機10は、第2図柄表示装置83における変動表示が所定図柄(本実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に、第2始動口64bに設けられた電動役物が所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。
球のスルーゲート67の通過回数は最大4回まで保留され、その保留球数が上述した第1図柄表示装置37により表示されると共に第2図柄保留ランプ84においても点灯表示される。第2図柄保留ランプ84は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の下方に左右対称に配設されている。そして、第2図柄保留ランプ84の点灯された数により、保留数を表示する。
なお、第2図柄の変動表示は、本実施形態のように、第2図柄表示装置83において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置37又は第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、第2図柄保留ランプ84の点灯に代えて、第2図柄の変動表示を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、スルーゲート67の通過は、第2始動口64bと同様に、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、第1図柄表示装置37により保留球数が示されるので、第2図柄保留ランプ84により点灯表示を行わないものとしても良い。
可変表示装置ユニット80の下方には第1始動口64aが配設され、その第1始動口64aの下方には第2始動口64bが配設されている。第1始動口64aは、上向きに球が入球可能な開口部が設けられている。第1始動口64aの開口部は常に開放されており、球が入球可能な状態となっている。第1始動口64aへ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1始動口スイッチ208a(図374参照)がオンとなり、その第1始動口スイッチ208aのオンに起因して主制御装置110(図373参照)で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37のLED37aで示されると共に、第3図柄表示装置81にて第3図柄の変動演出が実行される。第1始動口64aは、球が入球すると3個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
一方、第2始動口64bには、その第2始動口64bへ球が入球する開口部を覆う2枚の羽根を有する電動役物が設けられている。電動役物は、2枚の羽根を開閉することによって、第2始動口64bを開放状態(拡大状態)または閉鎖状態(縮小状態)とする。通常時において、第2始動口64bは、電動役物の羽根が閉じた(羽根が上方に起立した)閉鎖状態となっており、球が第2始動口64bへ入球できない、または、入球しづらい状態となっている。
そして、第2図柄表示装置83における変動表示が「○」の図柄で停止すると、第2始動口64bの電動役物が所定時間だけ作動される。電動役物が作動されている間、電動役物の羽根が上方に起立した状態から。略V字形(逆ハの字形)に可動した状態となり、第2始動口64bが開放状態となる。第2始動口64bが開放状態になると、球が第2始動口64bへ入球できる状態、または、閉鎖状態に比して球が入球しやすい状態となる。つまり、第2図柄表示装置83における変動表示の結果として「○」の図柄で停止して当たりとなり、第2始動口64bが開放状態となった場合に、第2始動口64bへ球が入球して大当たり抽選が多く行える状態とすることができる。
第2始動口64bへ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第2始動口スイッチ208b(図示せず)がオンとなり、その第2始動口スイッチ208bのオンに起因して主制御装置110(図373参照)で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37のLED37aで示されると共に、第3図柄表示装置81にて第3図柄の変動演出が実行される。第2始動口64bは、球が入球すると2個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
第2始動口64bの下方には可変入賞装置65が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の大入賞口(大開放口、特定入賞口とも言う)65aが設けられている。パチンコ機10においては、主制御装置110での抽選が大当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるよう第1図柄表示装置37のLED37aを点灯させると共に、その大当たりに対応した停止図柄を第3図柄表示装置81に表示させて、大当たりの発生が示される。その後、球が入賞し易い特別遊技状態(大当たり)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている大入賞口65aが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この大入賞口65aは、所定時間が経過すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その大入賞口65aが所定時間開放される。この大入賞口65aの開閉動作は、最高で例えば15回(15ラウンド)繰り返し可能にされている。
可変入賞装置65は、具体的には、大入賞口65aを覆う横長矩形状の開閉板と、その開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大入賞口ソレノイド(図示せず)とを備えている。大入賞口65aは、通常時は、球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。大当たりの際には大入賞口ソレノイドを駆動して開閉板を前面下側に傾倒し、球が大入賞口65aに入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。
大入賞口65aへ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる大入賞口スイッチ208e(図374参照)がオンとなり、その大入賞口スイッチ208eがオンとなった回数をカウントすることで、大入賞口65aに入賞した球の数がカウントされ、大入賞口65aの閉鎖条件が判断される。また、大入賞口スイッチ208eのオンに起因して、12個の球が賞球として払い出される。そして、大当たりにより大入賞口65aの開状態と閉状態とが繰り返されることによって、多くの球が大入賞口65aに入賞し易い状態となり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。この状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態の一形態である。
なお、上記した形態に特別遊技状態は限定されるものではない。特定入賞口と、その特定入賞口とは別に開閉される大開放口を遊技領域に設け、第1図柄表示装置37において大当たりに対応したLED37aが点灯した場合に、特定入賞口が所定時間開放され、その特定入賞口の開放中に、球が特定入賞口内へ入賞することを契機として大開放口が所定時間、所定回数開放される遊技状態を特別遊技状態として形成するようにしても良い。
可変表示装置ユニット80の左方および右方には、それぞれ、スルーゲート67が設けられている。スルーゲート67には、球が通過するための貫通孔(図示せず)が上下方向に設けられている。遊技領域に発射された球が、スルーゲート67を通過すると、貫通孔に設けられたスルーゲートスイッチ(図示せず)がオンとなり、そのオンに起因して主制御装置110で、第2図柄(普通図柄ともいう)の当たり抽選が行われる。
スルーゲート67を通過した球に対して行われた第2図柄(普通図柄)の抽選の結果、当たりと判定された場合には、第2図柄表示装置83における第2図柄の変動表示を経て「○」の図柄が停止表示された後に、第2始動口64bの電動役物が作動する。これにより、第2始動口64bへ球が入球することを困難としている電動役物の羽根が略垂直に起立した状態から略V字形(逆ハの字形)に可動して、所定時間だけ球が第2始動口64bへ入球できる状態、または、閉鎖状態に比して球が入球しやすい状態となる。
遊技盤13の下側における左右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1,K2が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35(図369参照)を通じて視認することができる。
更に、遊技盤13には、アウト口66が設けられている。いずれの入賞口63a,63b,64a,64b,65aにも入球しなかった球はアウト口66を通って図示しない球排出路へと案内される。また、入賞口63a,63b,64a,64b,65aに入球した球は、各入賞口毎に設けられた球の入球を検出するためのスイッチを通過後、その球排出路へと案内される。球排出路へ案内された球は、その案内された球を検出するためのアウトスイッチ208f(図374参照)を通過後、パチンコ機10が設置された島設備(図示せず)に排出される。
ここで、パチンコ機10の遊技領域へ発射された球は、必ずいずれかの入賞口63a,63b,64a,64b,65a又はアウト口66に入る。よって、これらの入賞口63a,63b,64a,64b,65a及びアウト口66に入った球は、球排出路へ案内され、必ずアウトスイッチ208fを通過することになる。よって、アウトスイッチ208fにより検出された球の数をカウントすることにより、遊技領域に発射された球の数(遊技に使用された球の数)を把握できる。また、アウトスイッチ208fは、実際に遊技領域を通過して、いずれかの入賞口63a,63b,64a,64b,65a又はアウト口66に入った球を検出する。つまり、遊技領域に発射されたが、遊技領域のどこかにひっかかり、結果として遊技に使用されなかった球は検出されない。よって、アウトスイッチ208fにより検出された球の数をカウントすることにより、このような結果として遊技に使用されなかった球が遊技領域に発射された球として計数されることを抑制できる。
遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
図3に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
また、主基板には、遊技機の役物比率等の性能を検査する検査装置300が接続可能な検査端子207a(図373参照)が設けられている。検査端子207aは、通常は裏パックユニット94の裏パック92に覆われており、裏パック92を開放することによって現れる。ただし、裏パック92に検査端子207a用の開口部を設け、その開口部から検査端子207aが露出されるように構成してもよい。検査装置300に接続されたケーブルのコネクタが検査端子207aへ挿入されると、その検査装置300によってパチンコ機10の役物比率といった遊技性能が検査できるようになっている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100〜104に収納されている。基板ボックス100〜104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図373参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ122が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図373参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ122は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
次に、図373を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図373は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
主制御装置110では、大当たり抽選や第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81における変動表示(変動演出)の設定、第2図柄表示装置83における表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。このパチンコ機10の主要な処理は、MPU201により実行され、RAM203には、これらの処理を制御するための各種カウンタを格納するカウンタ用バッファが設けられている。
MPU201のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図383参照)が即座に実行される。
MPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、第1図柄表示装置37、第2図柄表示装置83、第2図柄保留ランプ84、大入賞口65aの開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大入賞口ソレノイドや電動役物を駆動するためのソレノイドなどからなるソレノイド209が接続され、MPU201は、入出力ポート205を介してこれらに対し各種コマンドや制御信号を送信する。
なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
また、入出力ポート205には、各入賞口に入球した球や、各入賞口及びアウト口を通って球排出路へ案内された球を検出するための各種スイッチを含むスイッチ群並びにセンサ群などからなる各種スイッチ208や、電源装置115に設けられた後述のRAM消去スイッチ回路253が接続され、MPU201は各種スイッチ208から出力される信号や、RAM消去スイッチ回路253より出力されるRAM消去信号SG2に基づいて各種処理を実行する。
主制御装置110には、パチンコ機10における役物比率に関する情報を管理する役物比率管理チップ207が設けられている。役物比率管理チップ207は、バス206を介してMPU201と接続され、MPU201より役物比率の管理に必要な情報を受け取り、受け取った情報を加工して記憶することにより、パチンコ機10の役物比率に関する情報を管理するマイクロチップ(集積回路)である。
役物比率管理チップ207には、検査端子207aが接続されている。検査端子207aは、遊技機の役物比率等の性能を検査する外部の検査装置300と接続可能に構成されており、検査端子207aにケーブル及びコネクタを介して検査装置300が接続されると、役物比率管理チップ207にて管理される役物比率に関する情報や、その他検査に関する情報が、検査装置300へ送信される。検査装置300は、検査端子207aを介して受け取った役物比率に関する情報に基づき、パチンコ機10の役物比率が正常な範囲のものであるか否かを判断することができる。
ここで、図374を参照して、主制御装置110の詳細な構成について説明する。図374は、主制御装置110の電気的構成を示すブロック図である。
入出力ポート205には、上述した通り、入力側としてRAM消去スイッチ回路253が接続され、出力側としてソレノイド209、第1図柄表示装置37、第2図柄表示装置38、第2図柄保留ランプ84、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113が接続される他、入力側として接続される各種スイッチ208として、第1始動口64aに入賞した球を検出するための第1始動口スイッチ208a、第2始動口64bに入賞した球を検出するための第2始動口スイッチ208b、第1普通入賞口63aに入賞した球を検出するための第1普通入賞口スイッチ208c、第2普通入賞口63bに入賞した球を検出するための第2普通入賞口スイッチ208d、大入賞口65aに入賞した球を検出するための大入賞口スイッチ208e、各入賞口63a,63b,64a,64b,65aに入賞した球及びアウト口66に入球した球であって球排出路へと案内された球を検出するアウトスイッチ208f、及び、内枠12及び前面枠14の少なくともいずれかが施錠され開放されたことを検出する扉開放スイッチ208gが接続されている。
入出力ポート205は、第1始動口スイッチ208aの出力が入力される始1ポート205aと、第2始動口スイッチ208bの出力が入力される始2ポート205bと、第1普通入賞口スイッチ208cの出力が入力される普1ポート205cと、第2普通入賞口スイッチ208dの出力が入力される普2ポート205dと、大入賞口スイッチ208eの出力が入力される大入賞口ポート205eと、アウトスイッチ208fの出力が接続されるアウトポート205fと、扉開放スイッチ208gの出力が接続される扉開放ポート205gとが設けられている。
MPU201は、2ミリ秒毎に実行されるタイマ割込処理(図378参照)の中で、各種スイッチの状態を確認するスイッチ読み込み処理(図379参照)を実行する。そのスイッチ読み込み処理の中で、MPU201は、始1ポート205a,始2ポート205b,普1ポート205c,普2ポート205d,大入賞口ポート205e及びアウトポート205fを参照し、入賞のあった入賞口の有無及び球排出路へ案内された球の有無を判断して、0.5秒の間に各入賞口の入賞した球の数、及び、球排出路へ案内された球の数(即ち、遊技領域へ発射された球の数)をカウントする。そして、そのカウントした各球の数と、その時の遊技状態(大当たり中であるか、内枠12又は前面枠14(所謂、扉)が開放中であるか、エラー状態にあるか等)とを0.5秒毎に役物比率管理チップ207へ設定する。役物比率管理チップ207は、この各球の数に基づいて役物比率を算出し、管理する。なお、内枠12又は前面枠14が開放中であるか否かは、MPU201が扉開放ポート205gを参照し、扉開放スイッチ208gの出力を確認することにより判断される。
MPU201のROM202は、大当たり乱数テーブル202a、大当たり種別テーブル202b、停止パターンテーブル202c、変動パターンテーブル202d、賞球数テーブル202e、トリガ情報データ202fを少なくとも格納している。RAM203に格納された各種カウンタと、ROM202に格納された各種テーブル202a〜203dとによって、主制御装置110は、パチンコ機10の主要な処理を実行する。また、賞球数テーブル202e及びトリガ情報データ202fは、役物比率管理チップ207において役物比率を管理するために用いられるデータであり、主制御装置110の電源が投入された場合に役物比率管理チップ207に送信される。
ここで、図375を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81の変動表示(変動演出)の設定、第2図柄表示装置83の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。また、各種カウンタの説明の中で、図376を参照して、主制御装置110のROM202に格納された各種テーブル202a〜202dについても説明する。
大当たり抽選や第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81の変動表示(変動演出)の設定には、大当たりの抽選に使用する第1当たり乱数カウンタC1と、大当たり図柄の選択に使用する第1当たり種別カウンタC2と、停止パターン選択カウンタC3と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1と、第1当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1とが用いられる。
また、第2図柄表示装置83の抽選には、第2当たり乱数カウンタC4が用いられ、第2当たり乱数カウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図378参照)の実行間隔である2ミリ秒間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図385参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。詳細については後述するが、RAM203には、4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)からなる保留球格納エリア203bが設けられており、これらの各エリアには、第1始動口64a及び第2始動口64bへの入球タイミングに合わせて、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値がそれぞれ格納される。
各カウンタについて詳しく説明する。第1当たり乱数カウンタC1は、所定の範囲(例えば、0〜899)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0〜899の値を取り得るカウンタの場合は899)に達した後0に戻る構成となっている。また、第1当たり乱数カウンタC1の更新が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該第1当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれ、その初期値から第1当たり乱数カウンタC1の更新が行われる。
第1初期値乱数カウンタCINI1は、第1当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、例えば、第1当たり乱数カウンタC1が0〜899の値を取り得るループカウンタである場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1もまた、0〜899の範囲のループカウンタである。この第1初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図378参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図385参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
第1当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1始動口64a及び第2始動口64bのいずれかに入賞(始動入賞)したタイミングで、その時の第1当たり乱数カウンタC1の値がRAM203の保留球格納エリア203bに設けられた保留第1〜第4エリアのいずれかの保留エリアの第1当たり乱数カウンタ格納エリア203b1に格納される。大当たりとなる乱数の値は、主制御装置のROM202に格納される大当たり乱数テーブル202aによって設定されており、保留エリアに格納されている第1当たり乱数カウンタC1の値が、大当たり乱数テーブル202aによって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定される。
ここで、図376(a)を参照して、大当たり乱数テーブル202aの詳細について説明する。図376(a)は、大当たり乱数テーブル202aの一例を模式的に示した模式図である。大当たり乱数テーブル202aは、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態(確変中ではない期間)の場合に使用される低確率状態用と、パチンコ機10の遊技状態が、低確率状態より大当たりとなる確率の高い高確率状態(確変中)の場合に使用される高確率状態用との2種類に分けられる。そして、低確率状態用と高確率状態用とのそれぞれに含まれる大当たりとなる乱数の数が異なって設定されている。このように、大当たりとなる乱数の数を異ならせることにより、低確率状態と高確率状態とで、大当たりとなる確率が変更される。
本実施形態のパチンコ機10における第1当たり乱数カウンタC1は、0〜899の範囲の2バイトのループカウンタとして構成されている。この第1当たり乱数カウンタC1では、低確率状態の場合に大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は3で、その値「7,307,582」が、大当たり乱数テーブル202aに格納されている。
一方で、高確率状態の場合に大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は30で、その値「28,58,85,122,144,178,213,238,276,298,322,354,390,420,448,486,506,534,567,596,618,656,681,716,750,772,809,836,866,892」が、大当たり乱数テーブル202aに格納されている。
なお、本実施形態では、大当たり乱数テーブル202aに格納されている低確率状態用の大当たり乱数値と、高確率状態用の大当たり乱数値とで、重複した値とならないように、それぞれ大当たり乱数値を設定している。ここで、パチンコ機10の状況にかかわらず大当たり乱数値となる値が存在すれば、その値が外部から予測されやすくなるので、不正に大当たりを引き当てられる可能性が高くなるおそれがある。これに対して、本実施形態のように、状況に応じて(即ち、パチンコ機10が高確率状態か低確率状態か、に応じて)、大当たりとなる乱数の値を変えることで、大当たりとなる乱数の値が予測され難くすることができるので、不正に対する抑制を図ることができる。
図375に戻って、説明を続ける。第1当たり種別カウンタC2は、大当たりとなった場合の大当たり種別を決定するものであり、所定の範囲(例えば、0〜99)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0〜99の値を取り得るカウンタの場合は99)に達した後に0に戻る構成となっている。第1当たり種別カウンタC2の値は、例えば、定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1始動口64a及び第2始動口64bのいずれかの始動口に入賞(始動入賞)したタイミングで、その時の第1当たり種別カウンタC2の値が、RAM203の保留球格納エリア203bに設けられた保留第1〜第4エリアのうち第1当たり乱数カウンタC1が格納される保留エリアと同じ保留エリアの第1当たり種別カウンタ格納エリア203b2に格納される。
ここで、保留球格納エリア203b内の1の保留エリアに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数でなければ、即ち、外れとなる乱数であれば、変動演出における変動パターンや、停止図柄の種別(以下「停止種別」と称す)は、外れ時のものとなる。一方で、保留球格納エリア203b内の1の保留エリアに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数であれば、変動演出における変動パターンや停止種別は大当たり時のものとなる。この場合、その大当たり時の変動パターン及び停止種別は、同じ保留エリアに格納された第1当たり種別カウンタC2の値が示す大当たり種別に対応して決定される。
本実施形態のパチンコ機10における第1当たり種別カウンタC2の値は、0〜99の範囲のループカウンタとして構成されている。この第1当たり種別カウンタC2とROM202に格納された大当たり種別テーブル202bとに基づいて、大当たり種別が決定される。ここで、図376(b)を参照して、大当たり種別テーブル202bについて説明する。図376(b)は、大当たり種別テーブル202bの一例を模式的に示した図である。図376(b)に示すように、大当たり種別テーブル202bは、大当たり種別と第1当たり種別カウンタC2の値とを対応付けたテーブルである。
大当たり種別としては、上述したように、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する「15R確変大当たり」、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に低確率状態へ移行すると共に、100変動回数の間は時短状態となる「15R通常大当たり」、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する「2R確変大当たり」がある。
大当たり種別テーブル202bでは、各大当たり種別に対して、その大当たり種別を決定する第1当たり種別カウンタC2の値が対応付けられている。図376(b)の例では、15R確変大当たりに対して第1当たり種別カウンタC2の値「0〜39」が対応付けられ、15R通常大当たりに対して第1当たり種別カウンタC2の値「40〜79」が対応付けられ、2R確変大当たりに対して第1当たり種別カウンタC2の値「80〜99」が対応付けられている。
第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ保留エリアに格納された第1当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が大当たり種別テーブル202bから決定される。例えば、第1当たり種別カウンタC2の値が「20」であれば、大当たり種別として「15R確変大当たり」が決定され、第1当たり種別カウンタC2の値が「60」であれば、大当たり種別として「15R通常大当たり」が決定され、第1当たり種別カウンタC2の値が「90」であれば、大当たり種別として「2R確変大当たり」が決定される。
このように、本実施形態では、大当たりとなる場合に40%の確率で15R確変大当たりが選択され、40%の確率で15R通常大当たりが選択され、20%の確率で2R確変大当たりが選択される。なお、大当たりとなった場合にそれぞれの大当たり種別が選択される確率は、機種によって適宜設定される。そして、その設定された確率に応じて、大当たり種別テーブルにて、各大当たり種別に対して対応付けられる第1当たり種別カウンタC2の値が規定される。
なお、大当たり種別が選択される確率は、パチンコ機10の遊技状態に応じて変更されるものであってもよい。この場合、各遊技状態に対応する大当たり種別テーブルを用意し、それぞれの大当たり種別テーブルにおいて、各大当たり種別に対して対応付ける第1当たり種別カウンタC2の値の数を変更すればよい。
また、大当たり種別が選択される確率は、入球した始動口によって変更されるものであってもよい。即ち、第1始動口64aへの入球を契機として保留球格納エリア203bに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数である場合に選択される各大当たり種別の確率として、例えば「15R確変大当たり」を40%、「15R通常大当たり」を40%、「2R確変大当たり」を20%とし、第2始動口64bへの入球を契機として保留球格納エリア203bに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数である場合に選択される各大当たり種別の確率として、例えば「15R確変大当たり」を55%、「15R通常大当たり」を40%、「2R確変大当たり」を5%としてもよい。
この場合、第1始動口64aに対応する大当たり種別テーブルと、第2始動口64bに対応する大当たり種別テーブルとを用意し、それぞれの大当たり種別テーブルにおいて、各大当たり種別に対して対応付ける第1当たり種別カウンタC2の値の数を変更すればよい。そして、保留球格納エリア203bの保留第1〜第4エリアには、各エリアに格納された各種カウンタの値が、第1始動口64a及び第2始動口64bのいずれの始動口への入賞に伴って格納されたものかを示すフラグもあわせて格納しておき、そのフラグに基づいて、各々のエリアに格納された第1当たり種別カウンタC2に基づく大当たり種別を決定する場合に使用する大当たり種別テーブルを選択するようにしてもよい。または、保留第1〜第4エリアのそれぞれに対応する形でフラグを別途設け、そのフラグにより、対応するエリアに格納される各種カウンタの値が、第1始動口64a及び第2始動口64bのいずれの始動口への入賞に伴って格納されたものかを示し、そのフラグに基づいて、各々のエリアに格納された第1当たり種別カウンタC2に基づく大当たり種別を決定する場合に使用する大当たり種別テーブルを選択するようにしてもよい。
図375に戻って、各種カウンタの説明を続ける。停止パターン選択カウンタC3は、例えば0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり99)に達した後0に戻る構成となっている。本実施形態では、停止パターン選択カウンタC3によって、第3図柄表示装置81で表示される外れ時の停止種別が選択され、リーチが発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチが発生しない「完全外れ」との3つの停止(演出)パターンが選択される。
停止パターン選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1始動口64a及び第2始動口64bのいずれかの始動口に入賞(始動入賞)したタイミングで、その時の停止パターン選択カウンタC3の値が、RAM203の保留球格納エリア203bに設けられた保留第1〜第4エリアのうち第1当たり乱数カウンタC1が格納される保留エリアと同じ保留エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203b3に格納される。
停止パターン選択カウンタC3に対応して、停止種別の選択される乱数値の範囲が異なる複数の停止パターンテーブル202cがROM202に設けられている。停止パターンテーブル202cが複数用意されているのは、現在のパチンコ機10の状態が高確率状態であるか低確率状態であるか等に応じて、停止種別の選択比率を変更するためである。
例えば、高確率状態では、大当たりが発生し易いため必要以上にリーチ演出が選択されないように、「完全外れ」の停止種別に対応した乱数値の範囲が0〜89と広い停止パターンテーブル202cが選択され、「完全外れ」が選択され易くなる。この停止パターンテーブル202cは、「前後外れリーチ」が98,99と狭くなると共に「前後外れ以外リーチ」も90〜97と狭くなり、「前後外れリーチ」や「前後外れ以外リーチ」が選択され難くなる。
また、低確率状態であれば、第1始動口64a又は第2始動口64bへの球の入球時間を確保するために「完全外れ」の停止種別に対応した乱数値の範囲が0〜79と狭い停止パターンテーブル202cが選択され、「完全外れ」が選択され難くなる。この停止パターンテーブル202cは、「前後外れ以外リーチ」の停止種別に対応した乱数値の範囲が80〜97と広くなり、「前後外れ以外リーチ」が選択され易くなっている。よって、低確率状態では、演出時間の長いリーチ表示を多く行うことできるので、第1始動口64a又は第2始動口64bへの球の入球時間を確保でき、第3図柄表示装置81による変動表示が継続して行われ易くなる。なお、後者の停止パターンテーブル202cにおいても、「前後外れリーチ」の停止種別に対応した乱数値の範囲は98,99に設定される。
変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1の値は、後述するタイマ割込処理(図378参照)が1回実行される毎に1回更新され、メイン処理(図385参照)内の残余時間内でも繰り返し更新される。また、球が第1始動口64a及び第2始動口64bのいずれかの始動口に入賞(始動入賞)したタイミングで、その時の変動種別カウンタCS1の値が、RAM203の保留球格納エリア203bに設けられた保留第1〜第4エリアのうち第1当たり乱数カウンタC1が格納される保留エリアと同じ保留エリアの変動種別カウンタ格納エリア203b4に格納される。
変動種別カウンタCS1は、変動パターンの決定に用いられる。即ち、MPU201は、一の保留エリアに格納された各種カウンタに基づいて変動演出を行う場合に、その保留エリアの変動種別カウンタ格納エリア203b4に格納された変動種別カウンタCS1と、ROM202に格納された変動パターンテーブル202dとによって、変動パターンを決定する。変動パターンの決定は、具体的には、図柄変動の変動時間の決定である。音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114は、変動種別カウンタCS1により決定された変動パターン(変動時間)に基づいて、第3図柄表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様を決定し、また予告演出実行の有無や予告演出の実行態様を決定する。
ここで、図376(c)〜(e)を参照して、変動パターンテーブル202dの詳細について説明する。本パチンコ機10は、変動パターンテーブル202dとして、大当たり時に用いられる大当たり用変動パターンテーブル202d1と、外れ時に用いられる外れ用変動パターンテーブル202d2,202d3とが用意されている。また、外れ用変動パターンテーブル202d2,202d3として、遊技状態が時短状態または確変時の高確率状態であるか、もしくは、時短状態を除く通常時の低確率状態かに応じて、外れ(確変)用変動パターンテーブル202d3及び外れ(通常)用変動パターンテーブル202d2が用意されている。
更に、各変動パターンテーブル202d1〜202d3は、それぞれ、保留球数が0の場合(即ち、保留球がない場合)に参照されるテーブルと、保留球数が1の場合に参照されるテーブルと、保留球数が2の場合に参照されるテーブルと、保留球数が3の場合に参照されるテーブルと、保留球数が4の場合に参照されるテーブルとがそれぞれ別個に設けられている。
なお、本実施形態のように、必ずしも保留球数毎に変動パターンテーブルを用意する必要はなく、単に保留球数を条件として参照されるテーブルが変更されるように、各変動パターンテーブル202d1〜202d3が用意されていてもよい。例えば、各変動パターンテーブル202d1〜202d3が、それぞれ、保留球数が3未満の場合に参照されるテーブルと、保留球数が3以上の場合に参照されるテーブルとに分けて用意されてもよい。また、各変動パターンテーブル202d1〜202d3において、参照すべきテーブルを決定するための保留球数の条件が異なっていてもよい。例えば、大当たり用変動パターンテーブル202d1は、保留球数が3未満の場合に参照されるテーブルと、保留球数が3以上の場合に参照されるテーブルとが用意され、外れ(通常)用変動パターンテーブル202d2は、保留球数毎に異なるテーブルが用意され、外れ(確変)用変動パターンテーブル202d3は、保留球数によらず1つのテーブルが用意されてもよい。
図376(c)は、ROM202に記憶される大当たり用変動パターンテーブル202d1のうち、保留球数が2の場合に参照される大当たり用変動パターンテーブル202d1の一例を模式的に示した図である。
大当たり用変動パターンテーブル202d1は、いずれの保留球数に対応するものであっても、大当たり種別に基づいてグループ(群)に区分けされている。具体的には、大当たり種別として15R確変大当たり及び15R通常大当たりが決定された場合に参照される15R大当たり共通と、2R確変大当たりが決定された場合に参照される2R確変大当たり専用とに区分けされている。そして、その区分けされたグループに対してそれぞれ変動種別カウンタCS1の値が対応付けされている。
第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(大当たり乱数値)であった場合に、同じ保留エリアに格納された第1当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別に応じて、変動パターンを決定する大当たり用変動パターンテーブル202d1の中で参照するグループ(群)を決定する。その大当たり用変動パターンテーブル202d1のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンが、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
15R大当たり共通には、変動時間が30秒の変動Aと、変動時間が60秒の変動Bと、変動時間が90秒の変動Cとの3つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
変動Aは、変動時間の短いリーチの後に第3図柄が揃う所謂ノーマルリーチが第3図柄表示装置81にて実行される変動パターンである。変動Bは、ノーマルリーチより変動時間の長いリーチの後に第3図柄が揃う所謂スーパーリーチが第3図柄表示装置81にて実行される変動パターンである。スーパーリーチには、例えばノーマルリーチから発展するリーチの他、単にリーチの時間が長いロングリーチ等が含まれる。変動Cは、スーパーリーチよりも更に変動時間の長いリーチの後に第3図柄が揃う所謂スペシャルリーチが第3図柄表示装置81にて実行される変動パターンである。スペシャルリーチには、例えばスーパーリーチ後に更に発展するリーチの他、ノーマルリーチからの発展先がスーパーリーチとは異なる特殊なリーチ等が含まれる。
図376(c)に示す例では、保留球数が2の場合における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、15R大当たり共通のテーブルにおいて、変動Aに対して0〜10、変動Bに対して11〜99、変動Cに対して100〜198となっている。15R大当たり共通のテーブルは、それが選択されるのが15R確変大当たり又は15R通常大当たりの場合であるので、遊技者に期待感を持たせるために、スペシャルリーチが実行される変動Cが選択され易くなっている。ただし、ノーマルリーチが実行される変動Aやスーパーリーチが実行される変動Bも選択されるように構成することで、どのリーチからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
なお、本パチンコ機10では、各リーチにおいて演出内容が異なるものが多数用意されており、例えば、スーパーリーチには、背面画像(第3図柄表示装置81に表示させる主要な画像である第3図柄の背面側に表示される画像)を速く変化させて表示するリーチや、あるキャラクタを突然表示するリーチ等があり、そのほか変動開始前の予告演出が付加されるもの、再変動で大当たりとなる演出が付加されるものなど、演出内容が異なる複数のリーチが含まれている。主制御装置110では、15R確変大当たり又は15R通常大当たりとなる場合に、変動パターンとして変動A,変動B,変動Cのみを決定し、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114において、各変動A〜Cに対応する詳細な変動パターンを決定する。その詳細な変動パターンに従って、第3図柄表示装置81にて変動演出が実行される。
2R確変大当たり専用には、変動時間が59秒の「2R変動」の変動パターンのみが選択可能に用意されている。大当たり用変動パターンテーブル202d1では、いずれの保留球数に対応するものであっても、2R確変大当たり専用のグループにおいて、図375(c)に示す通り、変動種別カウンタCS1が取り得る全ての値(0〜198)に対して2R変動が対応付けられている。つまり、大当たり変動種別が2R確変大当たりとなる場合は、変動パターンとして必ず2R変動が選択される。
主制御装置110にて2R変動が選択されると、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114にて2R変動に対応する詳細な変動パターンが決定される。よって、主制御装置110において、大当たり種別として2R確変大当たりが決定されると、第3図柄表示装置81には、2R変動に対応する詳細な変動パターンによって変動演出が実行される。本パチンコ機10では、2R変動に対応する詳細な変動パターンとして、例えば、第3図柄表示装置81の小領域Ds1,Ds3に「ニワトリ」又は「女の子」等のキャラクタを表示しつつ、最終的に第3図柄が特定の図柄で停止する変動パターンや、特定のランプの点灯や点滅等に伴って、最終的に第3図柄が特定の図柄で停止する変動パターン等が含まれる。
なお、大当たり時の変動パターンは、変動種別カウンタCS1のみを使用して決定するものとしたが、他の複数の変動種別カウンタを使用して決定するように構成しても良い。例えば、大当たりやリーチ演出の開始を予告する予告演出を変動開始前や変動演出中に付加するか否かが、他の変動種別カウンタにより決定されても良いし、リーチが成立した場合に、最後に停止する第3図柄を何図柄ずらして停止させる(例えば、1図柄ずれた前後外れ等)かを他の変動種別カウンタにより決定されてもよい。
また、大当たり用変動パターンテーブル202d1において、2R確変大当たり専用のグループを設けたが、本パチンコ機10では、2R確変大当たりとなった場合に、「2R変動」の変動パターンのみが選択されるので、2R確変大当たり専用のグループを設けず、大当たり用変動パターンテーブル202d1では15R確変大当たり又は15R通常大当たりとなった場合の変動種別カウンタCS1と変動パターンとの対応付けのみが規定されてもよい。この場合、大当たり種別として2R確変大当たりとなった場合は、大当たり用変動パターンテーブル202d1を参照せず、変動パターンとして2R変動を決定するようにしてもよい。
また、本パチンコ機10では、2R確変大当たりとなった場合に「2R変動」のみが選択されるが、2R確変大当たりとなった場合に複数の変動パターンの中から1つ変動パターンが選択されるようにしてもよい。この場合は、15R大当たり共通のグループのように、2R確変大当たり専用のグループにおいても、2R確変大当たりとなった場合に選択される変動パターンに対して変動種別カウンタCS1を対応付け、ある保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンが、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定されてもよい。
図376(d)は、ROM202に記憶される外れ用(通常)変動パターンテーブル202d2のうち、保留球数が2の場合に参照される外れ用(通常)変動パターンテーブル202d2の一例を模式的に示した図である。
図376(d)に示すように、外れ用(通常)変動パターンテーブル202d2は、外れ時の停止種別として完全外れが決定された場合に参照される完全外れ専用、及び、前後外れリーチ及び前後外れ以外リーチが決定された場合に参照されるリーチ共通と、外れ時の停止種別に基づいてグループ(群)に区分けされており、その区分けされたグループに対してそれぞれ変動種別カウンタCS1の値が対応付けされている。
ある保留エリアに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(大当たり乱数値)ではない、即ち、外れとなる値であった場合に、遊技状態が時短状態を除く通常時の低確率状態にあるときは、その第1当たり乱数カウンタC1と同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値に対応する停止種別に応じて、その保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応する変動パターンが、外れ用(通常)変動パターンテーブル202d2から決定される。
完全外れ専用には、変動時間が7秒の変動Dと、変動時間が10秒の変動Eとの2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。変動パターンとして変動D又は変動Eが選択された場合、第3図柄表示装置81では、第3図柄の高速変動が開始された後リーチが成立しないまま停止表示される変動演出が実行される。図376(d)に示す通り、外れ用(通常)変動パターンテーブル202d2において、保留球数が2の場合における完全外れ専用の各変動と変動種別カウンタCS1の値との対応付けは、変動Dが0〜98、変動Eが99〜198となっている。
また、リーチ共通には、上述した3つの変動A〜C、即ち、変動時間が30秒でノーマルリーチを第3図柄表示装置81にて実行する変動Aと、変動時間が60秒でスーパーリーチを第3図柄表示装置81にて実行する変動Bと、変動時間が90秒でスペシャルリーチを第3図柄表示装置81にて実行する変動Cとの3つの変動パターンが選択可能に用意されている。外れ用(通常)変動パターンテーブル202d2において、保留球数が2の場合におけるリーチ共通の各変動と変動種別カウンタCS1の値との対応付けは、変動Aが0〜98、変動Bが99〜190、変動Cが191〜198となっている。
図376(e)は、ROM202に記憶される外れ用(確変)変動パターンテーブル202d3のうち、保留球数が2の場合に参照される外れ用(確変)変動パターンテーブル202d3の一例を模式的に示した図である。
図376(e)に示すように、外れ用(通常)変動パターンテーブル202d3は、外れ用(通常)変動パターンテーブルと同様に、外れ時の停止種別として完全外れが決定された場合に参照され、変動D及び変動Eが変動パターンとして選択され得る完全外れ専用と、前後外れリーチ及び前後外れ以外リーチが決定された場合に参照され、変動A〜Cが変動パターンとして選択され得るリーチ共通とに、外れ時の停止種別に基づいてグループ(群)に区分けされており、その区分けされたグループにおいて、それぞれ選択され得る変動パターンに対し変動種別カウンタCS1の値が対応付けされている。
ある保留エリアに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとならない値、即ち、外れとなる値であった場合に、遊技状態が時短状態または確変時の高確率状態にあるときは、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値に対応する停止種別に応じて、その保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応する変動パターンが、外れ用(確変)変動パターンテーブル202d3から決定される。
図376(e)に示す通り、外れ用(確変)変動パターンテーブル202d3において、保留球数が2の場合の完全外れ専用における各変動と変動種別カウンタCS1の値との対応付けは、変動Dが0〜190、変動Eが191〜198となっている。また、保留球数が2の場合のリーチ共通における各変動と変動種別カウンタCS1の値との対応付けは、変動Aが0〜98、変動Bが99〜190、変動Cが191〜198となっている。つまり、リーチ共通における各変動と変動種別カウンタCS1の値との対応付けは、外れ用(通常)変動パターンテーブル202d2と外れ用(確変)変動パターンテーブル202d3とで同じとなっている。
一方、遊技状態が時短状態または確変時の高確率状態にあるときは、第2始動口64bに球が入球し易い状態となっており、変動時間の長い完全外れ(変動E)が多く実行されると、次の変動表示の開始まで時間がかかり、遊技者に待ちの状態を与え不快に感じさせる可能性がある。また、ホールとしても稼働率が低下して好ましくない。
そこで、遊技状態が時短状態または確変時の高確率状態にあるときに完全外れとなる場合は、それ以外の遊技状態(時短状態を除く通常状態)にあるときよりも変動時間の短い完全外れ(変動D)が選択され易いように、外れ用(通常)変動パターンテーブル202d2と外れ用(確変)変動パターンテーブル202d3とを構成している。これにより、次の変動表示の開始を早期に行うことで、遊技者に不快感を与える可能性を低下できる。また、稼働率が極端に低下することも抑制できる。
なお、外れ時の変動パターンは、変動種別カウンタCS1のみを使用して選択するものとしたが、複数の変動種別カウンタを併用して選択(予告表示の有無等を選択)しても良い。また、外れ種別の選択を、外れ用(通常)変動パターンテーブルと外れ用(確変)変動パターンテーブルとに分けるように構成したが、遊技状態が通常中であっても、保留球が複数(例えば、最大4個であれば3個以上)の場合は、早期に変動表示を終了しても良いので、外れ用(確変)変動パターンテーブルを参照して選択するものとしても良い。
また、変動種別が前後外れリーチ又は前後外れ以外リーチとなる場合に選択される変動A〜Cと変動種別カウンタCS1の値との対応付けは、遊技状態にかかわらず同じであるので、外れ用(通常)変動パターンテーブル202d2と外れ用(確変)変動パターンテーブル202d3とにはリーチ共通のグループを含めずに、これらの変動パターンテーブル202d2,202d3を停止種別が完全外れの場合にのみ参照されるようにし、遊技状態がどのような状態にあっても停止種別が前後外れリーチ又は前後外れ以外リーチとなる場合に参照される変動パターンテーブルを別途用意してもよい。
なお、本パチンコ機10では、変動種別が前後外れリーチ又は前後外れ以外リーチとなる場合に選択される変動A〜Cと変動種別カウンタCS1の値との対応付けは、遊技状態にかかわらず同じであるとしたが、遊技状態に応じて異なるものとしてもよい。
更に、図376(d)及び図376(e)に示す各外れ用の変動パターンテーブル202d2,202d3で、変動D及び変動Eを単に「完全外れ変動」とし、その「完全外れ変動」が選択された場合に、他のテーブルを参照して、変動Dと変動Eとを所定の確率で選択するように構成しても良い。勿論、この場合も、保留球数に対応したテーブルをそれぞれ用意しても良い。
図375に戻り、第2当たり乱数カウンタC4は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。また、第2当たり乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値が当該第2当たり乱数カウンタC4の初期値として読み込まれる。
第2当たり乱数カウンタC4の値は、本実施形態ではタイマ割込処理(図382参照)毎に更新され、球が左右何れかのスルーゲート67を通過したことが検知された時に取得される。当選することとなる乱数の値の数は149あり、その範囲は「5〜153」となっている。即ち、取得された第2当たり乱数カウンタC4の値が「5〜153」の範囲にある場合に当たりと判定され、第2図柄表示装置83に停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示されると共に、第2始動口64bの電動役物が作動し、第2始動口64bが所定時間だけ開放される。
なお、第2初期値乱数カウンタCINI2は、第2当たり乱数カウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜250)、タイマ割込処理(図378参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図385参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
このように、RAM203には種々のカウンタ等が設けられており、主制御装置110では、このカウンタ等の値に応じて大当たり抽選や第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81における変動表示(変動演出)の設定、第2図柄表示装置83における表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行することができる。
図374に戻り、説明を続ける。ROM202の賞球数テーブル202eは、各入賞口63a,63b,64a,64b,65aに対し、球が入球(入賞)した場合に払い出される賞球の数を規定したテーブルである。ここで、図377を参照して、賞球数テーブル202eの詳細について説明する。図377は、賞球数テーブル202eの内容を模式的に示した模式図である。
図377に示す通り、賞球数テーブル202eでは、「始動口種別」として、第1始動口64a,第2始動口64b,第1普通入賞口63a,第2普通入賞口63b,大入賞口65aが規定され、各々の入賞口に対し、その入賞口に対応する「賞球数」が規定される。具体的には、賞球数テーブル202eにおいて、第1始動口64aに対して賞球数3が対応付けられ、第2始動口64bに対して賞球数2が対応付けられ、第1普通入賞口63aに対して賞球数8が対応付けられ、第2普通入賞口63bに対して賞球数8が対応付けられ、大入賞口65aに対して賞球数12が対応付けられている。
なお、賞球数テーブル202eは、パチンコ機10に設けられた全ての入賞口に対して、各入賞口に対応する賞球数を規定するものである。よって、パチンコ機10において、上記各入賞口63a,63b,64a,64b,65a以外にも入賞口を設けている場合は、その入賞口に対応する賞球数も含めて、賞球数テーブル202eが規定される。
また、本パチンコ機10では、第1普通入賞口63aと第2普通入賞口63bとで、賞球数が同一数である。よって、賞球数テーブル202eにおいて、第1普通入賞口63a及び第2普通入賞口63bを合わせて「始動口種別」を「普通入賞口」と規定し、その「普通入賞口」に対応付けて賞球数8を規定してもよい。また、仮に第1始動口64a及び第2始動口64bの賞球数が「3」と同一である場合は、賞球数テーブル202eにおいて、第1始動口64a及び第2始動口64bとを合わせて「始動口種別」を「始動口」と規定し、その「始動口」に対応付けて賞球数3を規定してもよい。
賞球数テーブル202eは、主制御装置110へ電源が投入された場合に実行されるMPU201の初期化処理の中で、役物比率管理チップ207へ送信され、役物比率管理チップ207において役物比率を算出する場合に使用される。
トリガ情報データ202fは、役物比率管理チップ207において役物比率を算出するタイミング(トリガ)を規定するデータである。詳細については後述するが、役物比率管理チップ207は、トリガ情報データ202fで示されるタイミング(トリガ)で、役物比率を算出する。
役物比率管理チップ207では、役物比率を算出するタイミング(トリガ)として、3つのタイミング(トリガ)に対応している。1つ目は、球の発射数であり、役物比率管理チップ207は、発射された球数が所定球数となる毎に、役物比率を算出する。2つ目は、時刻であり、役物比率管理チップ207は、予め定められた時刻となった場合に役物比率を算出する。3つ目は、遊技時間であり、役物比率管理チップ207は、遊技者による遊技時間が所定時間経過した場合に役物比率を算出する。
トリガ情報データ202fでは、役物比率管理チップ207における役物比率の算出タイミング(トリガ)として、「発射数」,「時刻」,「遊技時間」のいずれかを示す情報が規定される。
トリガ情報データ202fは、「発射数」を示す情報が規定される場合、あわせて、役物比率を算出するタイミングとなる「所定球数」を示す情報を規定する。例えば、トリガ情報データ202fに、「発射数」を示す情報と「所定球数」として500球を示す情報とが規定されていた場合は、発射球数が500球となる毎に、役物比率管理チップ207において役物比率が算出される。
トリガ情報データ202fは、「時刻」を示す情報が規定される場合、あわせて、役物比率を算出するタイミングとなる「予め定められた時刻」を示す情報を規定する。例えば、トリガ情報データ202fに、「時刻」を示す情報と「予め定められた時刻」として12時、17時、19時、22時を示す情報とが規定されていた場合は、時刻が12時、17時、19時、22時となったタイミングで、役物比率管理チップ207において役物比率が算出される。
トリガ情報データ202fは、「遊技時間」を示す情報が規定される場合、あわせて、役物比率を算出するタイミングとなる「所定時間」を示す情報を規定する。例えば、トリガ情報データ202fに、「遊技時間」を示す情報と「所定時間」として2時間を示す情報とが規定されていた場合は、遊技時間が2時間経過する毎に役物比率管理チップ207において役物比率が算出される。
トリガ情報データ202fは、賞球数テーブル202eと共に、主制御装置110へ電源が投入された場合に実行されるMPU201の初期化処理の中で、役物比率管理チップ207へ送信され、役物比率管理チップ207において役物比率を算出するトリガを判断する場合に使用される。
RAM203は、図375に図示したカウンタ用バッファの他、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、全てバックアップされる。
電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)には、停電監視回路252から出力される停電信号SG1が、MPU201のNMI端子に入力される。この入力により、実行されるNMI割込処理(図383参照)によって、電源断の発生情報が設定される。そして、MPU201のメイン処理(図385)において、電源断の発生情報があると判断されると、その時のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。
一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図388参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図387参照)において実行される。
RAM203は、更に、保留球数カウンタ203a、保留球格納エリア203b、保留球実行エリア203c、始1カウンタ203d、始2カウンタ203e、普1カウンタ203f、普2カウンタ203g、大入賞口カウンタ203h、アウトカウンタ203iを少なくとも有している。
保留球数カウンタ203aは、2ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図382参照)の中で検出される第1始動口64a及び第2始動口64bのいずれかの始動口への入球(始動入賞)に基づいて、第1図柄表示装置37で行われる変動表示(第3図柄表示装置81で行われる変動演出)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この保留球数カウンタ203aは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図384のS616)によって、初期値としてゼロが設定される。そして、始動入賞が検出されて変動表示の保留球数が増加する毎に、最大値4まで1加算される(図380のS202,S203参照)。一方、保留球数カウンタ203aは、変動演出が実行される毎に1減算される(図381のS305参照)。
この保留球数カウンタ203aの値(即ち、保留球数)は、保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される(図380のS205参照)。保留球数コマンドは、始動入賞が検出されて保留球数カウンタ203aが1加算される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドによって、主制御装置110に保留された変動演出の保留球数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110へアクセスすることなく変動演出の保留回数を管理することができる。また、始動入賞が検出される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ保留球数コマンドを送信することにより、音声ランプ制御装置113において管理される変動演出の保留球数が、ノイズ等の影響によって主制御装置110に保留された実際の変動演出の保留球数からずれてしまった場合であっても、次に受信する保留球数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
なお、音声ランプ制御装置113は、その内部で管理する保留球数が変化する度に、表示制御装置114に対して、保留球数を通知するための表示用保留球数コマンドを送信する。表示制御装置114は、この表示用保留球数コマンドによって通知された保留球数を基に、第3図柄表示装置81の保留球数表示領域Dbに保留球数図柄を表示する。
また、本実施形態では、主制御装置110が音声ランプ制御装置113に対して保留球数コマンドを送信する場合、その保留球数コマンドにおいて、1加算された保留球数カウンタ203aの値だけでなく、その保留球数カウンタ203aの加算の契機となった上記始動入賞に伴い、カウンタ用バッファ(図374参照)より取得される第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値も含める。
つまり、始動入賞があった場合に、主制御装置110にてカウンタ用バッファより取得した第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値が、保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に伝えられる。
音声ランプ制御装置113では、保留球数コマンドにより伝えられた第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を、その各値に基づく変動演出が実行される前に先読みし、当該変動演出がどのようなものになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)をその変動演出の実行前に判断する。そして、その先読みによる判断結果に基づき、各種の演出の実行を決定できるようになっている。
保留球格納エリア203bは、始動入賞の検出に伴ってカウンタ用バッファ(図375参照)より取得した第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値をそれぞれ記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図378参照)の中で、球が第1始動口64a及び第2始動口64bのいずれかへ入賞(始動入賞)したことを検出すると、カウンタ用バッファから各カウンタC1〜C3,CS1の値を取得し、保留球格納エリア203bに格納する。保留球格納エリア203bは、一の始動入賞に対応するデータ(カウンタC1〜C3,CS1の各値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)を有している(図375参照)。
保留球実行エリア203cは、大当たり抽選や、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の変動表示(変動演出)の設定等の処理において参照すべきデータ(カウンタC1〜C3,CS1の各値)を記憶するためのメモリである。
MPU201は、変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、大当たり抽選や、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の変動表示(変動演出)の設定等の処理を実行するために、上述した保留球格納エリア203bに記憶されている各始動入賞に対応するデータ(カウンタC1〜C3,CS1の各値)のうち、一の始動入賞に対応するデータを、この保留球実行エリア203cへシフトする。なお、本実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
ここで、再び図375を参照して、保留球格納エリア203b及び保留球実行エリア203cの詳細について説明する。保留球格納エリア203b及び保留球実行エリア203cは、大当たり抽選や第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81の変動表示(変動演出)の設定等を行うために、主制御装置110のMPU201により使用される。
大当たり抽選や第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81の変動表示(変動演出)の設定には、大当たり抽選に使用する第1当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別の決定に使用する第1当たり種別図柄カウンタC2と、外れ時の停止種別の決定に使用する停止パターン選択カウンタC3と、変動パターンの決定に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。保留球格納エリア203bは、球が第1始動口64a及び第2始動口64bのいずれかへ入賞(始動入賞)した場合にMPU201によってカウンタ用バッファから取得される上記カウンタC1〜C3,CS1の各値をそれぞれ記憶する。
保留球格納エリア203bは、4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)にはそれぞれ、第1当たり乱数カウンタC1の値を格納する第1当たり乱数カウンタ格納エリア203b1と、第1当たり種別カウンタC2の値を格納する第1当たり種別カウンタ格納エリア203b2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203b3と、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203b4とが設けられている。
なお、本実施形態では、第1当たり乱数カウンタ格納エリア203b1と、第1当たり種別カウンタ格納エリア203b2と、停止パターン選択カウンタ格納エリア203b3と、変動種別カウンタ格納エリア203b4とを1つの保留球格納エリア203bの中に設けているが、保留球格納エリアを複数設け、4つの各エリア203b1,203b2,203b3,203b4をいずれかの保留球格納エリアに設けるようにしてもよい。
上述した通り、保留球格納エリア203bには、球が第2始動口64bへ入賞(始動入賞)したタイミングで取得されるデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い始動入賞に対応するデータが記憶され、保留第1エリアには、時間的に最も古い始動入賞に対応するデータが記憶されることになる。
一方、保留球実行エリア203cは、1つのエリアのみで構成されている。この保留球実行エリア203cには、保留球格納エリア203bと同様に、第1当たり乱数カウンタC1の値を格納する第1当たり乱数カウンタ格納エリア203c1と、第1当たり種別カウンタC2の値を格納する第1当たり種別カウンタ格納エリア203c2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203c3、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203c4とが設けられている。
MPU201は、変動演出の実行開始タイミングになったことを判断すると、保留球格納エリア203bの保留第1エリアに記憶されているデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値)を、この保留球実行エリア203cの各エリア203c1〜203c4にそれぞれシフトする。そして、保留球実行エリア203cにシフトされたデータを、変動開始処理(図385参照)において参照し、その参照データに基づいて大当たり抽選を行うと共に、その抽選結果に対応する変動パターン及び停止種別を決定する。第1図柄表示装置37では、主制御装置110の制御により、この決定された変動パターン及び停止種別に基づいて、変動表示が行われる。
また、ここで決定された変動パターン及び停止種別は、変動パターンコマンド及び停止種別コマンドによって、音声ランプ制御装置113へ通知され、また、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114へ通知される。そして、表示制御装置114の制御によって、第3図柄表示装置81では、変動パターンコマンド及び停止種別コマンドにより通知された変動パターン及び停止種別に基づいて、変動演出が行われる。
データのシフトの詳細について説明する。MPU201は、変動演出の実行開始タイミングとなったことを判断すると、保留第1エリアの第1当たり乱数カウンタ格納エリア203b1の乱数値を、保留球実行エリア203cの第1当たり乱数カウンタ格納エリア203c1へシフトする。同様に、第1当たり種別カウンタ格納エリア203b2の乱数値を、第1当たり種別カウンタ格納エリア203c2へシフトし、停止パターン選択カウンタ格納エリア203b3の乱数値を、停止パターン選択カウンタ格納エリア203c3へシフトし、変動種別カウンタ格納エリア203b4の乱数値を、変動種別カウンタ格納エリア203c4へシフトする。
そして、保留球実行エリア203cへのデータのシフトが終了すると、保留第1エリアが空き状態となるため、保留球格納エリア203bの各エリア(第2〜第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号の1小さいエリア(第1〜第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、本実施の形態では、保留球格納エリア203bにおいて、データが記憶(保留)されている保留エリア(第1〜第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、保留球格納エリア203b内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、変動演出の開始判断が行われた時の保留球数カウンタ203aの値が「4」であり、保留球格納エリア203bの全エリア(第1〜第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、保留第1エリアのデータが、保留球実行エリア203cへシフトされ、保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2〜第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1〜第3)にシフトする。すなわち、保留第2エリアのデータを、保留第1エリアへシフトし、保留第3エリアのデータを、保留第2エリアへシフトし、保留第4エリアのデータを、保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、変動演出の開始判断が行われた時の保留球数カウンタ203aの値が「2」であれば、MPU201は、保留第2エリアのデータのみを、保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、本実施の形態では、データが記憶(保留)されていない保留エリア(第3〜第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、保留エリア(第2〜第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、保留エリア(第2〜第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不用となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
図374に戻り、説明を続ける。始1カウンタ203dは、第1始動口64aに入賞した球の数を計数するためのカウンタ、始2カウンタ203eは、第2始動口64bに入賞した球の数を計数するカウンタ、普1カウンタ203fは、第1普通入賞口63aに入賞した球の数を計数するカウンタ、普2カウンタ203gは、第2普通入賞口63bに入賞した球の数を計数するカウンタ、大入賞口カウンタ203hは、大入賞口65aに入賞した球の数を計数するためのカウンタ、アウトカウンタ203iは、球排出路へ案内された球の数(即ち、遊技で使用された球の数)を計数するためのカウンタである。これらのカウンタ203d〜203iは、いずれも電源投入後のRAM203の初期設定処理(図384のS616)によって、初期値としてゼロが設定される。
また、MPU201は、2ミリ秒毎に実行されるタイマ割込処理(図378参照)の中で実行されるスイッチ読み込み処理(図379参照)において、始1ポート205a,始2ポート205b,普1ポート205c,普2ポート205d,大入賞口ポート205e及びアウトポート205fを参照し、第1始動口スイッチ208a、第2始動口スイッチ208b、第1普通入賞口スイッチ208c、第2普通入賞口スイッチ208d、大入賞口スイッチ208e及びアウトスイッチ208fのそれぞれにおいて、球が検出されたか否かを判断する。そして、いずれかの入賞口に入賞があった(対応するスイッチにおいて球が検出された)場合は、その入賞があった入賞口に対応するカウンタが1カウントアップされ、また、アウトスイッチ208fにおいて球が検出された場合は、アウトカウンタ203iが1カウントアップされる。
カウンタ203d〜203iにおける球の数の計数は、0.5秒間継続して行われる。そして、0.5秒が経過すると、カウンタ203d〜203hの値が入賞情報とし、アウトカウンタ203iの値がアウト情報として、その時の遊技状態を示す情報とあわせて、役物比率管理チップ207に設定される。役物比率管理チップ207への各カウンタ203d〜203iの値の設定が完了すると、これらのカウンタ203d〜203iの値はゼロに初期化され、再び、次の0.5秒間における各入賞口に入賞した球の数が入賞口毎に計数され、また、球排出路へ案内された球の数(即ち、遊技で使用された球の数)が計数される。
このように、本パチンコ機10では、MPU201にて、0.5秒間隔毎に、各入賞口に入賞した球の数を入賞口毎に計数し、また、球排出路へ案内された球の数(即ち、遊技で使用された球の数)を計数して、その計数した結果を役物比率管理チップ207に設定する。そして、後述するように、役物比率管理チップ207では、これら計数した値を、役物比率を算出するタイミングとなるまで、それぞれの値毎に累積することで、電源が投入されてから初めて役物比率を算出するタイミングとなるまでの間、又は、前回役物比率を算出してから次に役物比率を算出するタイミングとなるまでの間に各入賞口に入賞した球の数を入賞口毎に計数し、また、球排出路へ案内された球の数(即ち、遊技で使用された球の数)を計数する。
このように、MPU201にて実際に検出された入賞口への入賞の球の数等が、MPU201より役物比率管理チップ207へ入力されるので、役物比率管理チップ207では、実際の遊技において入賞と認められた球の数を正確に把握できる。
また、仮に、MPU201にて、各入賞口に入賞した球の数の入賞口毎の計数や、球排出路へ案内された球の数(即ち、遊技で使用された球の数)の計数を行わず、役物比率管理チップ207のみでこれらの計数を行うとすると、役物比率管理チップ207でも短い間隔(例えば、2ミリ秒間隔)で各入賞口への入賞や、球排出路へ案内された球を監視しなければならず、処理負荷が増大し、消費電力も上がるおそれがある。
これに対し、本パチンコ機10では、MPU201の計数によって、0.5秒間隔で役物比率管理チップ207にこれらの計数結果が設定されるので、役物比率管理チップ207では0.5秒毎に、電源が投入されてから初めて役物比率を算出するタイミングとなるまでの間、又は、前回役物比率を算出してから次に役物比率を算出するタイミングとなるまでの間に各入賞口に入賞した球の数を入賞口毎に計数し、また、球排出路へ案内された球の数(即ち、遊技で使用された球の数)を計数する処理を実行すればよい。よって、役物比率管理チップ207における処理負荷及び消費電力の増大を抑制できる。
一方で、MPU201は、各入賞口に入賞した球の数を入賞口毎に計数し、また、球排出路へ案内された球の数(即ち、遊技で使用された球の数)を計数するために、例えば2ミリ秒間隔で、各入賞口への入賞や、球排出路へ案内された球を監視することになるが、そもそもこれらの監視は、大当たり抽選や賞球判定など遊技の主要な制御を行う上で必要なものであり、もともと2ミリ秒間隔と短い時間間隔で処理が行われているものである。また、パチンコ機10において、球発射ユニット112a(図373参照)により遊技領域へ発射される球の発射間隔は約0.6秒であるため、0.5秒間隔で計数される各入賞口に入賞した球の数や、球排出路へ案内された球の数(即ち、遊技で使用された球の数)は、ほとんどの場合は0球か1球であり、多くても数球であるため、RAM203に設けられたカウンタ203d〜203iに必要なデータ量は小さくてよい。よって、この計数の処理によりRAM203の容量増大化を抑制できる。従って、MPU201において、0.5秒の間に各入賞口に入賞した球の数を入賞口毎に計数し、また、球排出路へ案内された球の数(即ち、遊技で使用された球の数)を計数する処理を実行させても、大きな影響は生じない。
役物比率管理チップ207には、CPU261と、バッファ262と、第1読書メモリ263と、第2読書メモリ264と、設定レジスタ265と,リアルタイムクロック(以下「RTC」という)266とが設けられており、これらはバス206を介して互いに接続されている。また、バス206は、MPU201及び検査端子207aにも接続されている。
また、役物比率管理チップ207には、大容量のコンデンサ267が接続されている。主制御装置110に電力が供給されている間、コンデンサ267が充電されるようになっており、停電などにより主制御装置110への電力供給が停止されると、役物比率管理チップ207は、コンデンサ267に充電された電力を使用して、電源断に伴う処理を実行する。なお、コンデンサ267に代えて、充放電可能な二次電池が役物比率管理チップ207に接続されてもよい。
CPU261は、役物比率管理チップ207の動作を制御する演算装置であり、役物比率管理チップ207内に設けられた図示しないROMに記憶される制御プログラムを実行することにより、パチンコ機10における役物比率の管理等を役物比率管理チップ207にて行う。役物比率管理チップ207における役物比率の管理等をCPU261にて行うことにより、ソフトウェアを変更することで、役物比率管理チップ207の機能変更や仕様変更に柔軟に対応できる。
RTC266は、現在の時刻を出力するものである。RTC266には、充放電可能な二次電池(図示せず)が内蔵されており、その二次電池を電源として、RTC266は常に現在の時刻を刻みながら、その時刻を出力する。RTC266にて出力される時刻は、トリガ設定エリア265bにより設定された役物比率を算出するタイミング(トリガ)が「時刻」である場合にCPU261により参照され、RTC266にて示される時刻がトリガ設定エリア265bに設定された「予め定められた時刻」と一致するか超えた場合に、役物比率を算出する処理が実行される。また、詳細は後述するが、第1読書メモリ263に大当たり中データ263g、開放中データ263h、エラー中データ263i、時間外データ263jに対して、それぞれ大当たり情報、扉開放中情報、エラー中情報又は時間外情報が追加される場合に、その時の時刻がRTC266より読み出され、その読み出された時刻が各情報とあわせて各データに追加される。
バッファ262は、MPU201により設定された各種情報を一時的に記憶するためのメモリであり、データを読み書き可能な揮発性のメモリであるSRAM(Static Random Access Memory)によって構成される。バッファ262には、始1バッファ262a、始2バッファ262b、普1バッファ262c、普2バッファ262d、大入賞口バッファ262e、アウトバッファ262f、大当たり中バッファ262g、開放中バッファ262h、エラー中バッファ262i等が少なくとも設けられている。
始1バッファ262aには、0.5秒間隔でMPU201により設定される始1カウンタ203dの値が格納される。始2バッファ262bには、0.5秒間隔でMPU201により設定される始2カウンタ203eの値が格納される。普1バッファ262cには、0.5秒間隔でMPU201により設定される普1カウンタ203fの値が格納される。普2バッファ262dには、0.5秒間隔でMPU201により設定される普2カウンタ203gの値が格納される。大入賞口バッファ262eには、0.5秒間隔でMPU201により設定される大入賞口カウンタ203hの値が格納される。アウトバッファ262fには、0.5秒間隔でMPU201により設定されるアウトカウンタ203iの値が格納される。
大当たり中バッファ262gには、0.5秒間隔でMPU201により設定される遊技状態が大当たり中であった場合に、その情報(大当たり情報)が格納される。開放中バッファ262hには、0.5秒間隔でMPU201により設定される遊技状態が内枠12又は前面枠14の開放中であった場合に、その情報(扉開放中情報)が格納される。エラー中バッファ262iには、0.5秒間隔でMPU201により設定される遊技状態がエラー中であった場合に、その情報(エラー中情報)が格納される。
役物比率管理チップ207では、バッファ262に設けられた各種バッファに対してMPU201による設定(書き込み)が行われ、MPU201から割込信号を受信すると、CPU261は、後述する設定情報受信処理(図387参照)を実行する。設定情報受信処理は、バッファ262に設定された各種情報に基づいて、入賞口毎に入賞した球の数を計数し、球排出路へ案内された球(即ち、遊技領域へ発射された球)の数を計数して、これらの球の数を第1読書メモリ263に格納すると共に、パチンコ機10の遊技状態に関する情報も第1読書メモリ263に格納する。
設定レジスタ265は、役物比率管理チップ207の動作に必要な設定値を設定するためのレジスタである。設定レジスタ265には、賞球数データ設定エリア265aと、トリガ設定エリア265bとが少なくとも設けられている。
賞球数データ設定エリア265aには、MPU201のROM202に格納された賞球数テーブル202e(図377参照)が設定される。トリガ設定エリア265bは、MPU201のROM202に格納されたトリガ情報データ202fが設定される。主制御装置110に電源が投入されると、賞球数テーブル202e及びトリガ情報データ202fが役物比率管理チップ207へ送信される。そして、CPU261により、賞球数テーブル202eが賞球数データ設定エリア265aに設定され、トリガ情報データ202fがトリガ設定エリア265bに設定される。
賞球数データ設定エリア265aに設定された賞球数テーブル202eは、役物比率を算出する場合にCPU261によって参照される。ここで、各入賞口へ入賞があった場合の各々の賞球数は、パチンコ機の機種によって定められるものであり、従来より、その情報はROM202に格納される。この賞球数に関する情報を、電源が供給される毎に、ROM202に格納された賞球数テーブル202eを役物比率管理チップ207へ送信し、役物比率管理チップ207の賞球数データ設定エリア265aに設定することにより、機種毎に異なる賞球数の情報を製造段階で役物比率管理チップ207のROMに格納しておく必要がない。よって、役物比率管理チップ207の製造を簡単にすることができる。また、パチンコ機の機種が異なる場合はROM202を変更すればよく、機種の異なるパチンコ機同士で同一の役物比率管理チップ207を用いても、役物比率を正確に算出できる。
トリガ設定エリア265bに設定されたトリガ情報データ202fもCPU261により参照され、トリガ情報データ202fにて示された役物比率を算出するタイミング(トリガ)となったか否か判定され、該タイミングとなったと判定された場合に、役物比率を算出する処理を実行する。ここで、役物比率の算出のタイミング(トリガ)は、役物比率管理チップ207において役物比率に関する情報を記録できる記憶容量に物理的な制限もあることから、役物比率管理チップ207にて該タイミングを固定してしまうのではなく、パチンコ機10における大当たり確率や確変割合などを考慮したものとなっているのが好ましい。本パチンコ機10のように、パチンコ機10における大当たり確率や確変割合などを考慮して決められた役物比率の算出のタイミングを規定するトリガ情報データ202fをROM202に格納しておき、電源が供給される毎に、ROM202にトリガ情報データ202fを役物比率管理チップ207へ送信することで、役物比率管理チップ207では、パチンコ機10における大当たり確率や確変割合などに合ったタイミングで、役物比率及び連続役物比率を算出し、それを第2読書メモリ264へ記録させておくことができる。
なお、主制御装置110に電源が投入されたときにMPU201により実行される立ち上げ処理(所謂ブート処理)の中で送信される賞球数テーブル202e及びトリガ情報データ202fだけが、賞球数データ設定エリア265a及びトリガ設定エリア265bへ設定されるように構成されている。立ち上げ処理は、所謂ブート処理であって、ユーザにてプログラムされない非ユーザプログラムである。よって、不正行為者により、嘘の賞球数テーブルやトリガ情報データが、賞球数データ設定エリア265a及びトリガ設定エリア265bに対して設定されることを抑制できる。
第1読書メモリ263は、役物比率の算出タイミングとなるまで、MPU201によりバッファ262に対して設定された情報を、累積しながら一時的に格納するためのメモリである。第1読書メモリ263は、データを読み書き可能で揮発性のメモリ、例えばSRAMによって構成される。なお、より大容量のデータを読み書き可能な揮発性のメモリであるDRAM(Dynamic Random Access Memory)によって第1読書メモリ263を構成してもよい。
第1読書メモリ263には、始1カウンタ263a、始2カウンタ263b、普1カウンタ263c、普2カウンタ263d、大入賞口カウンタ263e、アウトカウンタ263f、大当たり中データ263g、開放中データ263h、エラー中データ263i、時間外データ263jが少なくとも格納される。第1読書メモリ263に格納されるこれらのカウンタ及びデータは、主制御装置110に電源がオンされた場合にMPU201より送信される初期化信号に基づいて、CPU261により全て0に初期化される(図386のS710参照)。
また、第1読書メモリ263に格納されるこれらのカウンタ及びデータは、役物比率を算出するタイミングとなった場合にCPU261により実行される役物比率算出処理によって参照され、必要な処理が実行された後、再びCPU261によって全て0に初期化される(図389のS744)。これにより、第1読書メモリ263では、次に役物比率を算出するタイミングとなるまで再び、MPU201によりバッファ262に対して設定された情報を、累積しながら一時的に格納していくことになる。
始1カウンタ263aは、役物比率を算出するタイミングとなるまでに第1始動口64aに入賞した球の数を累積して計数するためのカウンタである。MPU201によって始1バッファ262aに、0.5秒間第1始動口64aに入賞した球の数を示す始1カウンタ203dの値が設定されると、CPU261によって、その始1バッファ262aに設定された値(つまり、0.5秒間第1始動口64aに入賞した球の数)が始1カウンタ263aに加算される。
始2カウンタ263bは、役物比率を算出するタイミングとなるまでに第2始動口64bに入賞した球の数を累積して計数するためのカウンタである。MPU201によって始2バッファ262bに、0.5秒間第1始動口64aに入賞した球の数を示す始2カウンタ203eの値が設定されると、CPU261によって、その始2バッファ262bに設定された値(つまり、0.5秒間第2始動口64bに入賞した球の数)が始2カウンタ263bに加算される。
普1カウンタ263cは、役物比率を算出するタイミングとなるまでに第1普通入賞口63aに入賞した球の数を累積して計数するためのカウンタである。MPU201によって普1バッファ262cに、0.5秒間第1普通入賞口63aに入賞した球の数を示す普1カウンタ203fの値が設定されると、CPU261によって、その普1バッファ262cに設定された値(つまり、0.5秒間第1普通入賞口63aに入賞した球の数)が普1カウンタ263cに加算される。
普2カウンタ263dは、役物比率を算出するタイミングとなるまでに第2普通入賞口63bに入賞した球の数を累積して計数するためのカウンタである。MPU201によって普2バッファ262dに、0.5秒間第2普通入賞口63bに入賞した球の数を示す普2カウンタ203gの値が設定されると、CPU261によって、その普2バッファ262dに設定された値(つまり、0.5秒間第2普通入賞口63bに入賞した球の数)が普2カウンタ263dに加算される。
大入賞口カウンタ263eは、役物比率を算出するタイミングとなるまでに大入賞口65aに入賞した球の数を累積して計数するためのカウンタである。MPU201によって大入賞口バッファ262eに、0.5秒間大入賞口65aに入賞した球の数を示す大入賞口カウンタ203hの値が設定されると、CPU261によって、その大入賞口バッファ262eに設定された値(つまり、0.5秒間大入賞口65aに入賞した球の数)が大入賞口カウンタ263eに加算される。
アウトカウンタ263fは、役物比率を算出するタイミングとなるまでに球排出路へ誘導された球(即ち、遊技領域へ発射された球)の数を累積して計数するためのカウンタである。MPU201によってアウトバッファ262fに、0.5秒間球排出路へ誘導された球の数を示すアウトカウンタ203iの値が設定されると、CPU261によって、そのアウトバッファ262fに設定された値(つまり、0.5秒間球排出路へ誘導された球の数)がアウトカウンタ263fに加算される。トリガ設定エリア265bに設定された役物比率を算出するトリガが「発射数」である場合、このアウトカウンタ263fが参照され、アウトカウンタ263fで示される球の数(発射数)が、トリガ設定エリア265bに設定された「所定球数」以上となった場合に、CPU261により役物比率を算出処理が実行される。
大当たり中データ263gは、役物比率を算出するタイミングとなるまでにパチンコ機10の遊技状態が大当たりとなった場合に、パチンコ機10が大当たりとなったことを示す大当たり情報をそのときの時刻と合わせて規定したデータである。MPU201によって、大当たり中バッファ262gに、パチンコ機10の遊技状態として大当たり中であることを示す大当たり情報が設定されると、CPU261によって、その大当たり情報が、RTC266により示される現在時刻と合わせて、大当たり中データ263gに追加される。
開放中データ263hは、役物比率を算出するタイミングとなるまでにパチンコ機10の遊技状態が、内枠12又は前面枠14(扉)の開放中となった場合に、パチンコ機10が扉開放状態となったことを示す扉開放中情報をそのときの時刻と合わせて規定したデータである。MPU201によって、開放中バッファ262hに、パチンコ機10の遊技状態として、内枠12又は前面枠14が開放中であることを示す扉開放中情報が設定されると、CPU261によって、その扉開放中情報が、RTC266により示される現在時刻と合わせて、開放中データ263hに追加される。
エラー中データ263iは、役物比率を算出するタイミングとなるまでにパチンコ機10の遊技状態がエラー中となった場合に、パチンコ機10がエラー中となったことを示すエラー中情報をそのときの時刻と合わせて規定したデータである。MPU201によって、エラー中バッファ262iに、パチンコ機10の遊技状態としてエラー中であることを示すエラー中情報が設定されると、CPU261によって、そのエラー中情報が、RTC266により示される現在時刻と合わせて、エラー中データ263iに追加される。
時間外データ263jは、MPU201によるバッファ262への設定(書き込み)が、通常は営業時間外である深夜時間帯(例えば、深夜0時〜早朝6時の間)に行われた場合に、パチンコ機10において深夜に何らかの動作が行われたことを示す時間外情報を、そのときの時刻と合わせて規定したデータである。MPU201によってバッファ262への設定(書き込み)が行われた場合に、そのときの時刻がCPU261によってRTC266から読み出され、その時刻が深夜時間帯であると判断された場合に、時間外情報が、RTC266により示される現在時刻と合わせて、時間外データ263jに追加される。
第2読書メモリ264は、データを読み書き可能な不揮発性のメモリ、例えば、フラッシュメモリで構成される。この第2読書メモリ264は、電源が断されている間も記憶されたデータが保持されていればよく、フラッシュメモリ以外でも、強誘電体メモリ(FeRAM:Ferroelectric Random Access Memory)や、磁気抵抗RAM(MRAM:Magnetoresistive Random Access Memory)、抵抗変化型メモリ(ReRAM:Resistive RandomAccess Memory)などで構成されてもよい。また、第2読書メモリ264をDRAMで構成しつつ、当該DRAMに、電源が断されている間もバックアップ電圧を電源装置115より供給し続けることで、電源が断されている間もデータを保持するようにしてもよい。
第2読書メモリ264には、役物比率データ264aと、連続役物比率データ264bと、発射球数データ264cと、遊技状態データ264dとが少なくとも記憶される。
役物比率データ264aは、役物比率を算出するタイミング(トリガ)毎に算出された役物比率を表すデータを、その算出した時刻と合わせて記録したデータである。連続役物比率データ264bは、同タイミング(トリガ)で算出された連続役物比率を表すデータを、その算出した時刻と合わせて記録したデータである。
ここで、役物比率は、遊技者に払い出された球(賞球)の総数のうち、役物が作動する第2始動口64b及び大入賞口65aへの入賞に伴って払い出された球(賞球)の数の比率を示したものであり、70%以下と定められている。また、連続役物比率は、遊技者に払い出された球(賞球)の総数のうち、連続して役物が作動する大入賞口65aへの入賞に伴って払い出された球(賞球)の数の比率を示したものであり、60%以下と定められている。
本来的には、役物比率及び連続役物比率は、遊技球の試射試験を10時間行った場合における上記の比率をいうが、ここでは、トリガ設定エリア265bに設定されたトリガ情報データ202fにて示される役物比率を算出するタイミング(トリガ)毎に、CPU261により、電源が投入されてから初めてそのタイミングに到達するまでの間、または、前回のタイミングから今回のタイミングまでの間に遊技者に払い出された球(賞球)の総数のうち、第2始動口64b及び大入賞口65aへの入賞に伴って払い出された球(賞球)の数の比率が算出されて、そのときの時刻とあわせて役物比率データ264aに記録される。また、電源が投入されてから初めてそのタイミングに到達するまでの間、または、前回のタイミングから今回のタイミングまでの間に遊技者に払い出された球(賞球)の総数のうち、大入賞口65aへの入賞に伴って払い出された球(賞球)の数の比率が算出されて、そのときの時刻とあわせて連続役物比率データ264bに記録される。
また、電源が断される場合にも、コンデンサ267に充電された電力を利用して、直近の役物比率を算出するタイミング(トリガ)から電源が断されると判断された間に払い出された球(賞球)の数に基づいて、役物比率と連続役物比率とが算出され、それぞれ、そのときの時刻とあわせて役物比率データ264a又は連続役物比率データ264bに記録される。これにより、役物比率と連続役物比率とが算出されて記録されて以後、電源が断される前に払い出された賞球数に対しても、漏れることなく役物比率及び連続役物比率を算出することができる。
第1読書メモリ263に格納された始1カウンタ263aにより示される第1始動口64aに入賞した球の数と、始2カウンタ263bにより示される第2始動口64bに入賞した球の数と、普1カウンタ263cにより示される第1普通入賞口63aに入賞した球の数と、普2カウンタ263dにより示される第2普通入賞口63bに入賞した球の数と、大入賞口カウンタ263eにより示される大入賞口65aに入賞した球の数とのそれぞれに対し、賞球数データ設定エリア265aに設定された賞球数テーブル202e(図377参照)に示される各入賞口に対応付けられた賞球数を掛け合わせと、それぞれの入賞口に対し、その入賞口への入賞に伴って払い出された球の数が算出できる。そして、これらを合計することにより、遊技者に払い出された球の総数が算出できる。
これにより、その遊技者に払い出された球の総数に対する、第2始動口64bへの入賞に伴って払い出された球の数と大入賞口65aへの入賞に伴って払い出された球の数との合計の比率を算出することで、役物比率が算出できる。また、遊技者に払い出された球の総数に対する、大入賞口65aへの入賞に伴って払い出された球の数の比率を算出することで、連続役物比率が算出できる。
発射球数データ264cは、第1読書メモリ263のアウトカウンタ263fにて計数された遊技領域へ発射された球の総数を、役物比率を算出するタイミング(トリガ)毎に、そのタイミングにおける時刻と合わせて記録したデータである。電源が投入されてから初めてそのタイミングに到達するまでの間、または、前回のタイミングから今回のタイミングまでの間に遊技領域へ発射された球の総数は、アウトカウンタ263fにより示される。役物比率を算出するタイミングとなった場合に、そのときのアウトカウンタ263fの値が、RTC266により示されるその時の時刻とあわせて、発射球数データ264cに記録される。
遊技状態データ264dは、第1読書メモリ263の大当たり中データ263g、開放中データ263h、エラー中データ263i及び時間外データ263j記憶にされた大当たり情報、扉開放中情報、エラー中情報及び時間外情報を、各々の情報に対応付けられた時刻と合わせて記録したデータである。役物比率を算出するタイミングとなった場合に、第1読書メモリ263の大当たり中データ263g、開放中データ263h、エラー中データ263i及び時間外データ263j記憶にされた大当たり情報、扉開放中情報、エラー中情報及び時間外情報と、各情報に対応付けられた時刻とが、CPU261によって、遊技状態データ264dに記録される。
このとき、例えば、大当たり情報が1秒未満ずつの間隔で大当たり中データ263gに記憶されている場合は、遊技状態として大当たりが連続して発生していることを意味するので、最も古い時刻の大当たり情報とその時刻のみを遊技状態データ264dに記録する。扉開放中情報、エラー中情報及び時間外情報においても同様に、各々の情報が1秒未満ずつの間隔で各データ263h〜jに記憶されている場合は、それぞれ最も古い時刻の情報とその時刻のみを遊技状態データ264dに記録する。これにより、遊技状態データ264dに必要な記憶容量を小さく抑えることができる。
遊技状態データ264dに、大当たり情報、扉開放中情報、エラー中情報及び時間外情報を記録する場合は、CPU261は、各情報を古い時刻の情報から並べて(ソートして)、遊技状態データ264dへ記録する。そして、検査装置300へ遊技状態データ264dに記録された情報を出力する場合に、CPU261は、記録された順に情報を出力する。これにより、各情報は、古い時刻のものから順に出力されるので、検査装置300は、その出力された順に情報を解析することにより、時刻の経過に伴う遊技状態の変化を容易に解析できる。
ただし、CPU261は、必ずしも各情報を古い時刻の情報から並べて遊技状態データ264dに格納しなくてもよい。この場合、検査装置300へ遊技状態データ264dに記録された情報を出力する場合に、CPU261が古い時刻の情報から順に遊技状態データ264dより読み出して検査装置300へ送信してもよいし、CPU261は、記録された順に各情報を検査装置300へ出力しておき、検査装置300にて、受信した各情報を古い時刻の情報から並べ直すようにしてもよい。
なお、第1読書メモリ263の大当たり中データ263g、開放中データ263h、エラー中データ263i及び時間外データ263j記憶にされた大当たり情報、扉開放中情報、エラー中情報及び時間外情報を、各々対応付けられた時刻と合わせて、全て遊技状態データ264dに記録してもよい。遊技状態データ264dに必要な記憶容量は大きくなるが、これを検査装置300へ出力することにより、遊技状態の細かな変化を見ながら、パチンコ機10の動作状態を解析できる。
ここで、役物比率データ264a、連続役物比率データ264b及び発射球数データ264cに記録できる役物比率、連続役物比率及び遊技領域へ発射された球の総数に関する情報は、それぞれ所定数(例えば、1024)に限定される。また、遊技状態データ264dに記録できる大当たり情報、扉開放中情報、エラー中情報及び時間外情報の総数も、所定数(例えば、16384)に限定される。役物比率データ264a、連続役物比率データ264b、発射球数データ264c又は遊技状態データ264dに、既に所定数の情報が記録されている場合は、最も古い情報が消去され、そこに最新の情報が記録される。例えば、役物比率データ264a、連続役物比率データ264b、発射球数データ264c及び遊技状態データ264dをそれぞれリングバッファのように構成し、各々にリングバッファ上に情報の書き込みを行う位置を管理するメモリを第2読書メモリ264内又は第2読書メモリ264とは別に設けられた不揮発性メモリ内に別途用意して、情報の書き込みを行う毎に書き込みを行う位置を1ずらすことで、最も古い情報を消去し、そこに最新の情報を記録する処理が実現できる。このように、各データに記録可能な情報の数に上限を設けることで、第2読書メモリ264の記憶容量が増大することを抑制できる。また、各データにおいて記録する情報が上限数に達した場合は、最も古い情報を消去して最新の情報を記録することで、最新のパチンコ機10の状態を含めて、検査装置300に解析を行わせることができる。なお、リングバッファ上に情報の書き込みを行う位置を管理するメモリを第2読書メモリ264内に用意することにより、電源が途中で断された場合であっても、電源が供給された後に、これまでに格納された情報の続きから、新たな情報を追加して記録することができる。
検査端子207aに検査装置300が接続されると、CPU261に対して割込みが発生し、CPU261によって、第2読書メモリ264に記録された役物比率データ264aと、連続役物比率データ264bと、発射球数データ264cと、遊技状態データ264dとが、順に検査装置300へ送信される。各データ264a〜dを検査装置300へ送信する場合、CPU261は、各々のデータ264a〜dにおいて記録された各情報(各情報に対応付けられた記録された時刻情報を含む)を、記録された順番に読み出して、検査装置300へ送信する。検査端子207aに検査装置300を接続するだけで、割込みが発生し、第2読書メモリ264に記録された各情報を検査装置300へ送信する処理が実行されるので、その送信を素早く実行し、完了させることができる。よって、検査装置300によって、パチンコ機10より受信した情報から役物比率や連続役物比率を解析して、これら役物比率や連続役物比率から不正行為を素早く容易に発見できる。
具体的には、これから検査装置300へ情報を送信するデータにおいて、各々に定められた記録可能な情報の上限数(上記所定数)を満たしていない場合は、CPU261は、そのデータに最初に情報が書き込まれた位置から、情報の書き込みを行う位置を管理するメモリにて示された位置(即ち、最新の時刻の情報が記録された位置)までに記録されている情報を順次読み出して、検査装置300へ送信する。一方、検査装置300へ情報を送信するデータにおいて、各々に定められた記録可能な情報の上限数(上記所定数)を満たしている場合は、情報の書き込みを行う位置を管理するメモリにて示された位置の次の位置(即ち、最も古い時刻の情報が記録された位置)から順に、1ずつ読み出す位置をずらして、情報の書き込みを行う位置を管理するメモリにて示された位置(即ち、最新の時刻の情報が記録された位置)までに記録された情報を順次読み出し、検査装置300へ送信する。これにより、検査装置300には、古い時刻の情報から順に情報が出力されることになる。
第2読書メモリ264は、不揮発性のメモリによって構成されているため、途中で電源が断された場合であっても、第2読書メモリ264にはパチンコ機10における役物比率等に関する情報が記録され続ける。よって、検査装置300は、電源が断される前の情報も含めて役物比率等に関する情報を受信でき、解析することができる。
ここで、不正行為者の中には、第2始動口64bの電動役物を何らかの手法で不正に開放したり、第2始動口64bへ球を誘導したりすることで、第2始動口64bへの入賞を増やして大当たりとなる可能性を増やそうとするものがいる。また、大入賞口65aの開閉板を何らかの手法で不正に開放したり、大入賞口65aへ球を誘導したりすることで、多くの賞球を得ようとするものがいる。このような不正行為があった場合、役物比率及び連続役物比率が高くなる。
これに対し、本パチンコ機10では、主制御装置110に役物比率管理チップ207を設け、役物比率管理チップ207において、主制御装置110のMPU201から各入賞口への入賞情報を得ることにより、パチンコ機10における役物比率及び連続役物比率を所定のタイミングで算出し、記録し続ける。そして、検査装置300が検査端子207aに接続されると、役物比率管理チップ207に記録された役物比率及び連続役物比率が検査装置300に出力される。これにより、検査装置300において役物比率及び連続役物比率を解析することで、不正行為が行われていた場合にその不正行為を発見し得る。
また、本パチンコ機10では、遊技領域へ発射された球数に関する情報や、遊技状態に関する情報も役物比率管理チップ207において記録され、検査装置300へ出力される。よって、検査装置300による解析により、役物比率及び連続役物比率が高くなっている場合には、遊技領域へ発射された球数に関する情報や、遊技状態に関する情報に基づいて、その原因を探ることができる。
また、役物比率管理チップ207は、主制御装置110に設けられ、MPU201,ROM202等と共に、1つの基板ボックス100のなかに収納されている。これにより、不正行為者が役物比率管理チップ207に入力される入賞情報等を改変することが困難である。また、役物比率管理チップ207にて記録された役物比率及び連続役物比率を改ざんしたり、消去したりすることも困難である。よって、役物比率管理チップ207により算出され、出力される役物比率及び連続役物比率に対し、高い信頼性を保たせることができる。
また、役物比率管理チップ207は、第1読書メモリ263と第2読書メモリ264とを設け、第1読書メモリ263にて入賞口毎に入賞した球の数をカウントし、第1読書メモリ263にてカウントされた入賞口毎の入賞した球の数に基づいて役物比率及び連続役物比率を算出して、第2読書メモリ264へ記録する。ここで、第2読書メモリ264は不揮発性のメモリで構成されるが、一般的に不揮発性のメモリは、書き込みに大きな電力が必要となったり、書き込みに時間がかかったり、耐久性の観点から書き込み回数に制限があったりする。本実施形態は、揮発性のメモリで構成される第1読書メモリ263と不揮発性のメモリで構成される第2読書メモリ264とを分けることで、まずは、第1読書メモリ263を用いて、入賞口毎に入賞した球の数をカウントして記憶させる処理を高速に行うことで、各入賞口に入賞した球を取りこぼしなくカウントできる。そして、後に、第1読書メモリ263に記憶された入賞口毎に入賞した球の数から、役物比率及び連続役物比率を算出して第2読書メモリ264へ記録する処理を所定のタイミング(トリガ)毎に実行することで、第2読書メモリ264への書き込み回数を少なくできるので、不揮発性メモリで構成することによる上記問題点が顕在化することを抑制できる。
図373に戻り、説明を続ける。払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、全てバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図383参照)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、図示はしないが、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチが接続されている。なお、該賞球検出スイッチは、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、約0.6秒間隔で、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29〜33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動演出や連続予告演出といった第3図柄表示装置81にて行われる演出の表示態様の設定などを制御するものである。
演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、枠ボタン22などがそれぞれ接続されている。
音声ランプ制御装置113は、枠ボタン22からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は、第3図柄表示装置81で表示される演出のステージを変更したり、スーパーリーチ時の演出態様を変更したりするように、音声出力装置226、ランプ表示装置227を制御し、また、表示制御装置114へ指示する。
ステージが変更される場合は、変更後のステージに応じた背面画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、変更後のステージに関する情報を含めた背面画像変更コマンドを表示制御装置114へ送信する。ここで、背面画像とは、第3図柄表示装置81に表示させる主要な画像である第3図柄の背面側に表示される画像のことである。
スーパーリーチの演出態様を変更する等、ステージの変更以外の目的で枠ボタン22が操作された場合は、表示制御装置114へ枠ボタン操作コマンドを送信する。表示制御装置114では、枠ボタン操作コマンドを受信することで、枠ボタン22の操作に応じた画像を第3図柄表示装置81に表示する。
RAM223は、主制御装置110より受信したコマンドを、そのコマンドに対応した処理が行われるまで一時的に記憶するコマンド記憶領域(図示せず)や、オン状態で変動演出を開始すべきことを示す変動開始フラグ(図示せず)などを有している。
コマンド記憶領域はリングバッファで構成され、FIFO(First In First Out)方式によってデータの読み書きが行われる。音声ランプ制御装置113のコマンド判定処理(図393参照)が実行されると、コマンド記憶領域に記憶された未処理のコマンドのうち、最初に格納されたコマンドが読み出され、コマンド判定処理によって、そのコマンドが解析されて、そのコマンドに応じた処理が行われる。
変動開始フラグは、電源投入時に初期値としてオフに設定され、主制御装置110から出力された停止種別コマンドを受信した場合にオンされる(図393のS1005参照)。そして、第3図柄表示装置81における変動表示の設定がなされるときにオフされる(図394のS1102参照)。
表示制御装置114は、第3図柄表示装置(LCD)81の画面表示を制御する装置であり、第3図柄の変動表示(変動演出)や大当たり時の大当たり演出といった種々の画面表示を、音声ランプ制御装置113(主制御装置110)から送信されるコマンドに従って制御するものである。
表示制御装置114は、MPU231と、ROM(プログラムROM)232と、ワークRAM233と、ビデオRAM234と、キャラクタROM235と、画像コントローラ236と、入力ポート237と、出力ポート238と、バスライン239,240とを有している。入力ポート237の入力側には音声ランプ制御装置113の出力側が接続され、入力ポート237の出力側には、MPU231、ROM232、ワークRAM233、画像コントローラ236が接続されている。画像コントローラ236には、ビデオRAM234、キャラクタROM235が接続されると共に、バスライン240を介して出力ポート238が接続されている。出力ポート238の出力側には、第3図柄表示装置81が接続されている。なお、パチンコ機10は、大当たりの抽選確率や1回の大当たりで払い出される賞球数が異なる別機種であっても、第3図柄表示装置81で表示される図柄構成が全く同じ仕様の機種があるので、表示制御装置114は共通部品化されコスト低減が図られている。
表示制御装置114のMPU231は、音声ランプ制御装置113から出力された表示用変動パターンコマンドやその他の各種コマンドに基づいて、第3図柄表示装置81の表示内容を制御する。ROM232は、MPU231により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリである。ワークRAM233は、MPU231による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリである。
キャラクタROM235は、第3図柄表示装置81に表示される図柄(背景図柄や第3図柄)などの演出用のデータ(キャラクタ情報)を圧縮された形式で記憶したメモリである。ビデオRAM234は、第3図柄表示装置81に表示させる画像を生成するためにキャラクタROM235から読み出された複数のキャラクタ情報を解凍した形式で記憶する領域(図示せず)と、その解凍した複数のキャラクタ情報の少なくとも一部を用いて生成した1フレーム分の表示データを、その表示がなされるまで一時的に記憶するフレームバッファ領域(図示せず)とを有するメモリである。
画像コントローラ236は、MPU231、ビデオRAM234、出力ポート238のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きを介在すると共に、ビデオRAM234のフレームバッファ領域に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して第3図柄表示装置81に表示させるものである。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252と、RAM消去スイッチ122(図3参照)が設けられたRAM消去スイッチ回路253とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110〜114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110〜114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111のNMI端子へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理(図386参照)を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路253は、RAM消去スイッチ122(図3参照)が押下された場合に、主制御装置110へ、バックアップデータをクリアさせるためのRAM消去信号SG2を出力するための回路である。主制御装置110は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、バックアップデータをクリアすると共に、払出制御装置111においてバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを払出制御装置111に対して送信する。
次に、図378から図385のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2ミリ秒周期で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがある。ここでは、説明の便宜上、はじめにタイマ割込処理とNMI割込処理とを説明し、その後立ち上げ処理とメイン処理とを説明する。
図378は、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込処理は、例えば2ミリ秒毎に繰り返し実行される定期処理である。MPU201がこのタイマ割込処理を実行することによって、定期的に実行すべき各種の処理が行われる。
このタイマ割込処理では、まず、外部出力処理を実行する(S101)。タイマ割込処理やメイン処理では、各種処理に基づいて、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等へ送信すべきコマンド等を生成し、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに一旦記憶する。S101の外部出力処理では、このコマンド送信用のリングバッファに記憶されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信する。
例えば、始動入賞処理(図380参照)で設定された保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113に送信する。また、変動処理(図381参照)や変動処理の一処理である変動開始処理(図382)で設定された変動パターンコマンド、停止種別コマンド、確定コマンド等を音声ランプ制御装置113に送信する。その他、後述のS111の処理において球の発射を行う場合に設定された球発射信号を、発射制御装置112に送信する。
次に、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S102)、次いで、大当たり状態である場合において可変入賞装置65の大入賞口(大開放口)65aを開放又は閉鎖するための大開放口開閉処理を実行する(S103)。即ち、大当たり状態のラウンド毎に大入賞口65aを開放し、大入賞口65aの最大開放時間が経過したか、又は大入賞口65aに球が規定数入賞したかを判定する。そして、これらいずれかの条件が成立すると大入賞口65aを閉鎖する。この大入賞口65aの開放と閉鎖とを所定ラウンド数繰り返し実行する。
次に、第2図柄表示装置83による第2図柄(例えば「○」又は「×」の図柄)の表示制御処理を実行する(S105)。簡単に説明すると、球がスルーゲート67を通過したことを条件に、その通過したタイミングで第2当たり乱数カウンタC4の値が取得されると共に、第2図柄表示装置83にて第2図柄の変動表示が実施される。そして、第2当たり乱数カウンタC4の値により第2図柄の抽選が実施され、第2図柄の当たり状態になると、第2始動口64bに付随する電動役物を所定時間開放する。
次いで、スイッチ読み込み処理を実行する(S106)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチ208の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。また、入賞検知情報に基づいて払出制御装置111に対して送信すべき獲得球数に対応する賞球コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理のS101の処理によって、賞球コマンドが払出制御装置111に向けて送信される。スイッチ読み込み処理(S106)の詳細については、図379を参照して後述する。
次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S107)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では899)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では250)に達した際、0にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するカウンタ用バッファ領域に格納する。
更に、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び第2当たり乱数カウンタC4の更新を実行する(S108)。具体的には、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び第2当たり乱数カウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、899,99,99,198,250)に達した際、それぞれ0にクリアする。また、第1当たり乱数カウンタC1又は第2当たり乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1又は第2初期値乱数カウンタCINI2の値を当該第1当たり乱数カウンタC1又は第2当たり乱数カウンタC4の初期値として読み込み、その初期値を第1当たり乱数カウンタC1又は第2当たり乱数カウンタC4に設定する。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ領域に格納する。
次に、第1図柄表示装置37による表示を行うための処理や第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する変動処理を実行し(S109)、次いで、第1始動口64a及び第2始動口64bのいずれかの始動口への入賞に伴う始動入賞処理を実行する(S110)。なお、変動処理の詳細は図381を参照して後述し、始動入賞処理の詳細は図380を参照して後述する。
始動入賞処理を実行した後は、発射制御処理を実行し(S111)、更に、定期的に実行すべきその他の処理を実行して(S112)、タイマ割込処理を終了する。なお、発射制御処理は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、且つ、発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。そして、球の発射がオンである場合、発射制御装置112へ球発射信号を送信するために、その球発射信号の情報を、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理のS101の処理によって、球発射信号が払出制御装置111を介して発射制御装置112へ送信される。
また、その他の処理(S112)においては、パチンコ機10がエラー状態にあるか否かを判断する処理が含まれる。例えば、S111の処理において球発射信号の情報を設定しているにもかかわらず、球排出路へ案内された球(即ち、遊技領域へ発射された球)がアウトスイッチ208fにより所定時間以上検出されなかった場合は、球詰まりの可能性があるとしてエラー状態にあると判断する。また、S102の処理において払出異常信号が読み込まれた場合は、球の払い出しがエラー状態にあると判断する。更に、パチンコ機10に大きな振動が与えられた場合や、パチンコ機10に磁石が近づけられたと判断された場合も、遊技に不正行為が行われた可能性があるとしてエラー状態にあると判断する。
なお、パチンコ機10に大きな振動が与えられたか否かの判断は、パチンコ機10に振動を感知する振動感知センサを設け、振動感知センサの出力が主制御装置110の入出力ポート205へ入力されるように構成しておき、S112の処理の中で、振動感知センサの出力を読み込むことにより行われる。また、パチンコ機10に磁石が近づけられたか否かの判断は、パチンコ機10に磁気の変化を感知する磁気感知センサを設け、磁気感知センサの出力が主制御装置110の入出力ポート205へ入力されるように構成しておき、S112の処理の中で、磁気感知センサの出力を読み込むことにより行われる。
S112の処理において、エラー状態にあると判断された場合は、そのエラー種別に関する情報を含むエラーコマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理のS101の処理によって、エラーコマンドが音声ランプ制御装置113に向けて送信される。そして、エラー種別に応じた警告音を音声出力装置226より出力させ、また、表示ランプ34を点灯・点滅させ、また、第3図柄表示装置81にエラー種別に応じた画像を表示させることができる。
次に、図379のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理の一処理であるスイッチ読み込み処理(S106)を説明する。図379は、このスイッチ読み込み処理(S106)を示すフローチャートである。
スイッチ読み込み処理では、まず、第1始動口スイッチ208a,第2始動口スイッチ208b,第1普通入賞口スイッチ208c,第2普通入賞口スイッチ208d,大入賞口スイッチ208e及びアウトスイッチ208fの各スイッチの出力を、入出力ポート205の始1ポート205a,始2ポート205b,普1ポート205c,普2ポート205d,大入賞口ポート205e及びアウトポート205fを参照することで読み込み、第1始動口64a,第2始動口64b,第1普通入賞口63a,第2普通入賞口63b,大入賞口65aへの入賞の有無と、球排出路へ案内された球の有無とを判定して、検出情報(入賞検知情報)を保存する(S151)。1球の入賞及び球排出路へ案内された1球の判定は、各スイッチ208a〜208fの出力に基づいて、3回のタイマ割込処理に亘って行われる。
次いで、入賞検知情報に基づいて、第1始動口64a,第2始動口64b,第1普通入賞口63a,第2普通入賞口63b,大入賞口65aのうち、S151の処理によって入賞があったと判定された入賞口がある場合は、その入賞のあった入賞口に対応する数(即ち、賞球数テーブル202eにより規定された数)の賞球が払い出されるように、獲得球数に対応する賞球コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S152)。これにより、次に実行されるタイマ割込処理のS101の処理によって、賞球コマンドが払出制御装置111に向けて送信される。
そして、入賞検知情報に基づいて、第1始動口64a,第2始動口64b,第1普通入賞口63a,第2普通入賞口63b,大入賞口65aのうち、S151の処理によって入賞があったと判定された入賞口がある場合は、始1カウンタ203d,始2カウンタ203e,普1カウンタ203f,普2カウンタ203g,大入賞口カウンタ203hのうち、入賞のあった入賞口に対応するカウンタを1カウントアップすると共に、球排出路へ案内された球があったと判定された場合は、アウトカウンタ203iを1カウントアップする(S153)。
次に、前回役物比率管理チップ207へ入賞情報(各カウンタ203d〜iの値及びパチンコ機10の遊技状態に関する情報)を設定してから、0.5秒経過したか否かを判断する(S154)。その結果、0.5秒経過していなければ(S154:No)、そのままスイッチ読み込み処理を終了し、タイマ割込処理に戻る。
一方、0.5秒経過していると判断される場合は(S154:Yes)、S155〜S157の処理が実行される。まず、S155の処理では、始1カウンタ203d,始2カウンタ203e,普1カウンタ203f,普2カウンタ203g,大入賞口カウンタ203hの値を入賞情報とし、アウトカウンタ203iの値をアウト情報として、その時のパチンコ機10の遊技状態と合わせて、役物比率管理チップ207に設定する(S155)。
これにより、始1カウンタ203dの値が役物比率管理チップ207の始1バッファ262aに設定され、始2カウンタ203eの値が役物比率管理チップ207の始2バッファ262bに設定され、普1カウンタ203fの値が役物比率管理チップ207の普1バッファ262cに設定され、普2カウンタ203gの値が役物比率管理チップ207の普2バッファ262dに設定され、大入賞口カウンタ203hの値が役物比率管理チップ207の大入賞口バッファ262eに設定され、アウトカウンタ203iの値が役物比率管理チップ207のアウトバッファ262fに設定される。
このように、カウンタ203d〜203iにおける球の数の計数は、0.5秒間継続して行われ、0.5秒が経過すると、カウンタ203d〜203hの値が入賞情報とし、アウトカウンタ203iの値がアウト情報として、その時の遊技状態を示す情報とあわせて、役物比率管理チップ207に設定される。即ち、本パチンコ機10では、MPU201にて、0.5秒間隔毎に、各入賞口に入賞した球の数を入賞口毎に計数し、また、球排出路へ案内された球の数(即ち、遊技で使用された球の数)を計数して、その計数した結果を役物比率管理チップ207に設定する。そして、後述するように、役物比率管理チップ207では、これら計数した値を、役物比率を算出するタイミングとなるまで、それぞれの値毎に累積することで、電源が投入されてから初めて役物比率を算出するタイミングとなるまでの間、又は、前回役物比率を算出してから次に役物比率を算出するタイミングとなるまでの間に各入賞口に入賞した球の数を入賞口毎に計数し、また、球排出路へ案内された球の数(即ち、遊技で使用された球の数)を計数する。
仮に、MPU201にて、各入賞口に入賞した球の数の入賞口毎の計数や、球排出路へ案内された球の数(即ち、遊技で使用された球の数)の計数を行わず、役物比率管理チップ207のみでこれらの計数を行うとすると、役物比率管理チップ207でも短い間隔(例えば、2ミリ秒間隔)で各入賞口への入賞や、球排出路へ案内された球を監視しなければならず、処理負荷が増大し、消費電力も上がるおそれがある。
これに対し、本パチンコ機10では、MPU201の計数によって、0.5秒間隔で役物比率管理チップ207にこれらの計数結果が設定されるので、役物比率管理チップ207では0.5秒毎に、電源が投入されてから初めて役物比率を算出するタイミングとなるまでの間、又は、前回役物比率を算出してから次に役物比率を算出するタイミングとなるまでの間に各入賞口に入賞した球の数を入賞口毎に計数し、また、球排出路へ案内された球の数(即ち、遊技で使用された球の数)を計数する処理を実行すればよい。よって、役物比率管理チップ207における処理負荷及び消費電力の増大を抑制できる。
一方で、MPU201は、各入賞口に入賞した球の数を入賞口毎に計数し、また、球排出路へ案内された球の数(即ち、遊技で使用された球の数)を計数するために、タイマ割込処理が実行される2ミリ秒間隔で、各入賞口への入賞や、球排出路へ案内された球を監視することになるが、そもそもこれらの監視は、大当たり抽選や賞球判定など遊技の主要な制御を行う上で必要なものであり、もともと2ミリ秒間隔と短い時間間隔で処理が行われているものである。また、パチンコ機10において、球発射ユニット112a(図373参照)により遊技領域へ発射される球の発射間隔は約0.6秒であるため、0.5秒間隔で計数される各入賞口に入賞した球の数や、球排出路へ案内された球の数(即ち、遊技で使用された球の数)は、ほとんどの場合は0球か1球であり、多くても数球であるため、RAM203に設けられたカウンタ203d〜203iに必要なデータ量は小さくてよい。よって、この計数の処理によりRAM203の容量増大化を抑制できる。従って、MPU201において、0.5秒の間に各入賞口に入賞した球の数を入賞口毎に計数し、また、球排出路へ案内された球の数(即ち、遊技で使用された球の数)を計数する処理を実行させても、大きな影響は生じない。
S155の処理により設定される遊技状態としては、例えば、大当たり中と、内枠12又は前面枠14の開放中と、エラー中とが含まれる。内枠12又は前面枠14が開放中であるか否かは、MPU201が扉開放ポート205gを参照し、扉開放スイッチ208gの出力を確認することにより判断される。
また、遊技状態がエラー中であるか否かは、タイマ割込処理のS112の処理により判断された結果に基づく。S155の処理では、S112の処理においてエラー状態にあると判断された場合に、遊技状態としてエラー中であることを示す情報を役物比率管理チップ207に設定する。
S155の処理により設定された遊技状態に大当たり中が含まれる場合は、大当たり中バッファ262gに大当たり情報が格納され、その遊技状態に内枠12又は前面枠14の開放中が含まれる場合は、開放中バッファ262hに扉開放中情報が格納され、その遊技状態にエラー中が含まれる場合は、エラー中バッファ262iにエラー中情報が格納される。そして、役物比率管理チップ207において、これらの情報が最終的に第2読書メモリ264の遊技状態データ264dに記録されることになる。検査装置300が検査端子207aに接続された場合には、その遊技状態に関する情報が役物比率に関する情報とあわせて検査装置300へ送信される。よって、検査装置300は、パチンコ機10の役物比率の解析を行うなかで、役物比率に不可解な傾向が認められる場合は、遊技状態を示す情報を参照することで、その原因を探ることができる。
S155の処理の後、役物比率管理チップ207に割込信号を送信する(S156)。役物比率管理チップ207は、この割込信号に基づいて、後述する設定情報受信処理(図387参照)を実行し、バッファ262に設定された各種情報に基づいて、入賞口毎に入賞した球の数を計数し、球排出路へ案内された球(即ち、遊技領域へ発射された球)の数を計数して、これらの球の数を第1読書メモリ263に格納すると共に、パチンコ機10の遊技状態に関する情報も第1読書メモリ263に格納する。
S156の処理の後、各入賞口に対応する始1カウンタ203d,始2カウンタ203e,普1カウンタ203f,普2カウンタ203g,大入賞口カウンタ203hと、アウトスイッチ208fに対応するアウトカウンタ203iを0の初期化して(S157)、スイッチ読み込み処理を終了し、タイマ割込処理へ戻る。S157の処理により、これらのカウンタ203d〜203iが0に初期化されると、再び、次の0.5秒間における各入賞口に入賞した球の数がカウンタ203d〜203hによって入賞口毎に計数され、また、球排出路へ案内された球の数(即ち、遊技で使用された球の数)がアウトカウンタ203iによって計数される。
なお、S154の処理では、主制御装置110に電源が供給されてから初めて本処理が実行される場合には、前回役物比率管理チップ207へ入賞情報(各カウンタ203d〜iの値及びパチンコ機10の遊技状態に関する情報)を設定してから、0.5秒経過したもの(S154:Yes)と見なして、S155の処理へ移行する。これにより、電源が断される前に検出された各入賞口へ入賞した球の数や、球排出路へ案内された球の数であって、電源断時点で役物比率管理チップ207に設定されなかった、RAM203の各カウンタ203d〜203iの値が、電源断中も保持されていることを条件に、電源が供給された直後に、役物比率管理チップ207へ設定できる。よって、役物比率管理チップ207において、電源断に伴う入賞情報やアウト情報の記録漏れを抑制することができる。
次に、図380のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理の一処理である始動入賞処理(S110)を説明する。図380は、この始動入賞処理(S110)を示すフローチャートである。始動入賞処理は、第1始動口64a及び第2始動口64bのいずれかの始動口への入球(始動入賞)の有無を判断し、始動入賞があった場合は、各カウンタC1〜C3,CS1の値を保留球格納エリア203bに格納する(保留する)処理を実行する。また、保留する各カウンタC1〜C3,CS1の値を保留球数と合わせて音声ランプ制御装置113へ送信するための処理を実行する。
MPU201は、この始動入賞処理を実行すると、まず、球が第1始動口64a又は第2始動口64bに入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S201)。ここでは、スイッチ読み込み処理(図379参照)のS151の処理により、第1始動口64aへの入賞を検出する第1始動口スイッチ208aと、第2始動口64bへの入賞を検出する第2始動口スイッチ208bとの出力信号とに基づいて判断された、第1始動口64a又は第2始動口64bへの入賞の有無の結果を利用する。
球が第1始動口64a又は第2始動口64bに入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S201:Yes)、保留球数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている変動演出の保留球数N)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判別する(S202)。そして、第1始動口64a及び第2始動口64bのいずれの始動口へも入賞がないか(S201:No)、或いは、第1始動口64a又は第2始動口64bへの入賞があっても保留球数N<4でなければ(S202:No)、タイマ割込処理へ戻る。
一方、第1始動口64a又は第2始動口64bへの入賞があり(S201:Yes)、且つ、保留球数N<4であれば(S202:Yes)、保留球数カウンタ203aの値(保留球数N)を1加算する(S203)。そして、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値をカウンタ用バッファ(図375参照)から読み出し、RAM203の保留球格納エリア203bに設けられた保留第1〜第4エリアのうち、保留球数カウンタ203aで示される値に対応するエリアの第1当たり乱数カウンタ格納エリア203b1、第1当たり種別カウンタ格納エリア203b2、停止パターン選択カウンタ格納エリア203b3及び変動種別カウンタ格納エリア203b4に各々保留(格納)する(S204)。
具体的には、S203の処理による加算後の保留球数カウンタ203aの値が「1」であれば、保留第1エリアの各格納エリアにそれぞれカウンタC1〜C3,CS1の値が保留される。また、加算後の保留球数カウンタ203aの値が「2」であれば保留第2エリアの各格納エリアに、加算後の保留球数カウンタ203aの値が「3」であれば保留第3エリアの各格納エリアに、加算後の保留球数カウンタ203aの値が「4」であれば保留第4エリアの各格納エリアに、各々カウンタC1〜C3,CS1の値が保留される。
次に、S203の処理による加算後の保留球数カウンタ203aの値(保留球数N)と、S204の処理により保留球格納エリア203bに格納(保留)した第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値を含む保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該保留球数コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S205)。これにより、次に実行されるタイマ割込処理のS101の外部出力処理によって、保留球数コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信される。
音声ランプ制御装置113では、保留球数コマンドを受信することにより、保留球数Nに対応した保留球数図柄を保留球数表示領域Db(図372参照)に表示させるべく表示制御装置114に指示する。また、音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1〜C3,CS1の値を用いて、その各値に基づく変動演出が実行される前に先読みし、当該変動演出がどのようなものになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)をその変動演出の実行前に判断する。そして、その先読みによる判断結果に基づき、各種の演出の実行を決定できるようになっている。
なお、S205の処理において保留球数コマンドに含める各カウンタC1〜C3,CS1の値は、S204の処理によりカウンタ用バッファから読み出した値そのものを用いてもよいし、S204の処理において保留球格納エリア203bに格納(保留)された値を読み出したものを用いてもよい。
S205の処理を終えると、タイマ割込処理に戻る。
次に、図381を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理の一処理である変動処理(S109)について説明する。図381は、この変動処理(S109)を示すフローチャートである。変動処理(S109)は、第1図柄表示装置37における変動表示や第3図柄表示装置81にて行う変動演出を制御するものである。
この変動処理では、まず、今現在大当たり中であるか否かを判別する(S301)。大当たり中としては、大当たりの際に第3図柄表示装置81及び第1図柄表示装置37で表示される大当たり遊技の最中と大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。判別の結果、大当たり中であれば(S301:Yes)、そのまま本処理を終了する。
大当たり中でなければ(S301:No)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であるか否かを判別し(S302)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中でなければ(S302:No)、次いで、第1図柄表示装置37における変動表示が停止後、所定時間経過したか否かを判別する(S303)。その結果、変動停止後、所定時間経過していなければ(S303:No)、そのまま本処理を終了する。これにより、変動演出における停止図柄が所定時間だけ第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
一方、S303の処理の結果、変動停止後、所定時間経過していれば(S303:Yes)、保留球数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている変動表示の保留球数N)が0よりも大きいか否かを判別する(S304)。その結果、保留球数カウンタ203aの値(保留球数N)が0でなければ(S304:Yes)、変動演出の実行開始タイミングであると判断し、まず、保留球数カウンタ203aの値(保留球数N)を1減算する(S305)。これは、変動開始処理(S307)によって、保留されていた変動演出のうち1の変動演出の実行が開始されるため、保留球数が1つ減少するためである。
次いで、保留球格納エリア203bに格納されたデータをシフト処理する(S306)。このデータシフト処理は、保留球格納エリア203bの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを保留球実行エリア203cへ向けて順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→保留球実行エリア203c、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
S306のデータシフト処理の後は、データシフト処理により保留球実行エリア203cに格納された各種カウンタの値に基づいて、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81に対する変動開始処理を実行し(S307)、タイマ割込処理に戻る。なお、変動開始処理については、図382を参照して後述する。
S304の処理において、保留球数カウンタ203aの値(保留球数N)が0であると判別されると(S304:No)、第3図柄表示装置81においてデモ演出が行われている状態であるか否か、即ち、デモ中であるか否かを判別する(S308)。この判別処理では、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114にデモコマンドを送信した後、保留球数カウンタ203aの値(保留球数N)の値が0より大きいと判断されるまでの間をデモ中として判別する。
そして、デモ中ではないと判別された場合は(S308:No)、音声ランプ制御装置113へ送信すべきデモコマンドを設定して(S309)、タイマ割込処理に戻る。一方、デモ中であると判別された場合は(S309:Yes)、そのままタイマ割込処理に戻る。S309の処理で設定されたデモコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図382のS101)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、デモコマンドを受信すると、第3図柄表示装置81にデモ演出を表示するように表示制御装置114に指示する。
ここで、デモコマンドが設定されるのは、上述したように、変動停止後、所定時間が経過したときに保留球が1つも存在しない場合である。よって、変動停止後、所定時間経過しても変動表示が開始されない場合は、第3図柄表示装置81にデモ演出が表示される。
なお、S308の処理においてデモ中ではない(S308:No)と判断された場合に、更に、変動停止後、前記所定時間よりも長い第2の所定時間が経過したか否かを判断する処理を実行し、変動停止後、第2の所定時間が経過したことをもってS309の処理を実行してデモコマンドを設定するようにしてもよい。これにより、変動停止後、保留球が1つも存在しない場合に、すぐにデモ演出を開始することなく、比較的長い時間、その停止した変動演出の停止図柄を遊技者に見せることができる。
S302の処理において、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であると判別されると(S302:Yes)、変動時間が経過したか否かを判別する(S310)。第1図柄表示装置37の変動中の表示時間は、変動種別カウンタCS1により選択された変動パターンに応じて決められており(変動パターンコマンドに応じて決められており)、この変動時間が経過していなければ(S310:No)、第1図柄表示装置37の表示を更新して(S311)、タイマ割込処理に戻る。
本実施形態では、第1図柄表示装置37のLED37aの内、変動が開始されてから変動時間が経過するまでは、例えば、現在点灯しているLEDが赤であれば、その赤のLEDを消灯すると共に緑のLEDを点灯させ、緑のLEDが点灯していれば、その緑のLEDを消灯すると共に青のLEDを点灯させ、青のLEDが点灯していれば、その青のLEDを消灯すると共に赤のLEDを点灯させる表示態様が設定される。
なお、変動処理は2ミリ秒毎に実行されるが、その変動処理の実行毎にLEDの点灯色を変更すると、LEDの点灯色の変化を遊技者が確認することができない。そこで、遊技者がLEDの点灯色の変化を確認することができるように、変動処理が実行される毎にカウンタ(図示せず)を1カウントし、そのカウンタが200に達した場合に、LEDの点灯色の変更を行う。即ち、0.4秒毎にLEDの点灯色の変更を行っている。なお、カウンタの値は、LEDの点灯色が変更されたら、0にリセットされる。
一方、第1図柄表示装置37の変動時間が経過していれば(S310:Yes)、第1図柄表示装置37に対して、停止図柄に対応した表示態様を設定する(S312)。停止図柄は、図382を参照して後述する変動開始処理(S307)によって予め設定される。変動開始処理では、S306の処理によって保留球実行エリア203cに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値に応じて大当たりか否かが決定され、大当たりである場合には、第1当たり種別カウンタC2の値により、大当たり後に15R確変大当たり(最大ラウンド数が15ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する確変大当たり)となる図柄か、2R確変大当たり(最大ラウンド数が2ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する確変大当たり)となる図柄か、15R通常大当たり(最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に低確率状態へ移行する大当たり)となる図柄かが決定される。
本実施形態では、大当たり後に15R確変大当たりになる場合には青色のLEDを点灯させ、2R確変大当たりになる場合には赤色のLEDを点灯させ、15R通常大当たりになる場合には赤色のLEDと青色のLEDとを点灯さる。また、外れである場合には赤色のLEDと緑色のLEDとを点灯させる。なお、各LEDは、次の変動表示が開始される場合に点灯が解除されるが、変動の停止後数秒間のみ点灯させるものとしても良い。
S312の処理で停止図柄に対応した第1図柄表示装置37の表示態様が設定されると、第3図柄表示装置81における変動演出の停止図柄を、第1図柄表示装置37におけるLEDの点灯と同調して確定表示させるために、確定コマンドを設定して(S313)、タイマ割込処理に戻る。音声ランプ制御装置113は、この確定コマンドを受信すると、表示制御装置114に対して、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動表示を停止して、停止図柄を確定表示するように指示を行う。
次に、図382を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される変動処理の一処理である変動開始処理(S307)について説明する。図382は、変動開始処理(S307)を示したフローチャートである。この変動開始処理(S307)は、保留球格納エリアの実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づき、「大当たり」又は「外れ」の抽選(大当たり抽選)を行うと共に、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81で行われる変動演出の演出パターン(変動パターン)等を決定する。
変動開始処理では、まず、保留球実行エリア203cに格納されている第1当たり乱数カウンタC1の値と大当たり乱数テーブル202a(図376(a)参照)とに基づいて大当たりか否かを判別する大当たり抽選(当否判定)処理を行う(S401)。
大当たりか否かは第1当たり乱数カウンタC1の値とその時々のモードとの関係に基づいて判別される。上述した通り、大当たり乱数テーブル202aにおいて、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)が通常の低確率状態にある場合には、「7,307,582」が大当たり乱数値として規定される。また、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)が高確率状態にある場合には「28,58,85,122,144,178,213,238,276,298,322,354,390,420,448,486,506,534,567,596,618,656,681,716,750,772,809,836,866,892」が大当たり乱数値として規定される。
S401の処理では、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている第1当たり乱数カウンタC1の値と、これら大当たり乱数テーブル202aにて規定される大当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、大当たりであると判別する。S401の処理の結果、大当たりであると判別された場合(S401:Yes)、保留球実行エリア203cに格納されている第1当たり種別カウンタC2の値と、大当たり種別テーブル202b(図376(b)参照)とに基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(S402)。
この処理では、大当たり種別テーブル202bによって、保留球実行エリア203cに格納されている第1当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別、即ち、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する15R確変大当たりか、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に低確率状態へ移行する15R通常大当たりか、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する2R確変大当たりか、が判別される。そして、判別された大当たり種別に基づいて、第1図柄表示装置37における大当たり時の表示態様(LED37aの点灯状態)が設定される。
また、第3図柄表示装置81において、大当たり種別に対応した各種大当たり図柄を停止表示させるべく、大当たり種別(15R確変大当たり、2R確変大当たり、15R通常大当たり)をそのまま停止種別として設定することにより、第3図柄表示装置81における大当たり時の表示態様を設定する。
次に、大当たり時の変動パターンを決定し(S403)、S406の処理へ移行する。具体的には、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、大当たり時の表示態様で停止表示されるまでの変動時間が決定される。大当たり時の変動パターンの決定では、まず、保留球数カウンタ203aにて示されるその時の保留球数に応じて、使用する大当たり用変動パターンテーブル202d1(図376(c)参照)を選択する。そして、S402の処理において大当たり種別として15R確変大当たり又は15R通常大当たりが設定された場合は、選択した大当たり用変動パターンテーブル202d1の「15R大当たり共通」のグループにおいて、保留球実行エリア203cに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。即ち、この場合、変動A,変動B,変動Cのうちいずれかが選択される。
また、S402の処理において大当たり種別として2R確変大当たりが設定された場合は、選択した大当たり用変動パターンテーブル202d1の「2R確変大当たり専用」のグループにおいて、保留球実行エリア203cに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。本実施形態では、この場合、2R変動のみが選択される。なお、変動パターン(変動A,変動B,変動C,2R変動)と変動時間との関係は、テーブル等により予め規定されている。
一方、S401の処理で大当たりではないと判別された場合には(S401:No)、外れ時の表示態様を設定する(S404)。S404の処理では、第1図柄表示装置37の表示態様を外れ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、保留球実行エリア203cに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる停止種別として、前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れのいずれかを設定する。本実施形態では、上述したように、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態であるか、低確率状態であるかに応じて、各停止種別に対応する停止パターン選択カウンタC3の値の範囲が異なるようにテーブルが設定されている。
次に、外れ時の変動パターンを決定し(S405)、S406の処理へ移行する。具体的には、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、外れ図柄で停止表示するまでの変動時間が決定される。このとき、パチンコ機10の遊技状態が時短状態を除く通常時の低確率状態にある場合は、保留球数カウンタ203aにて示されるその時の保留球数に対応した外れ(通常)用変動パターンテーブル202d2(図376(d)参照)が選択される。また、パチンコ機10の遊技状態が時短状態または確変時の高確率状態にある場合は、保留球数カウンタ203aにて示されるその時の保留球数に対応した外れ(確変)用変動パターンテーブル202d3(図376(e)参照)が選択される。
そして、S404の処理において停止種別として完全外れが設定された場合は、選択した外れ(通常)用変動パターンテーブル202d2又は外れ(確変)用変動パターンテーブル202d3の「完全外れ専用」のグループにおいて、保留球実行エリア203cに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。即ち、この場合、変動D又は変動Eが選択される。
また、S402の処理において停止種別として前後外れリーチ,前後外れ以外リーチが設定された場合は、選択した外れ(通常)用変動パターンテーブル202d2又は外れ(確変)用変動パターンテーブル202d3の「リーチ共通」のグループにおいて、保留球実行エリア203cに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。即ち、この場合、変動A,変動B,変動Cが選択される。そして、予めテーブル等により規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
S406の処理では、S403及びS405の処理によって決定された変動パターンに基づいて、音声ランプ制御装置113を介してその変動パターンを表示制御装置114へ通知する変動パターンコマンドを設定する(S406)。また、S402又はS404の処理で設定された停止種別を、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114へ通知するための停止種別コマンドを設定し(S415)、変動処理へ戻る。これらの変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理(図382)のS101の処理で、これらのコマンドが音声ランプ制御装置113に送信される。音声ランプ制御装置113は、変動パターンコマンドや停止種別コマンドを受信すると、それに基づき表示用変動パターンコマンドや表示種別コマンドを生成して、表示制御装置114へ送信する。
図383は、主制御装置110内のMPU201により実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。すると、MPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S501)、NMI割込処理を終了する。
なお、上記のNMI割込処理は、払出制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
次に、図384を参照して、主制御装置110に電源が投入された場合に主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理について説明する。図384は、この立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S601)。例えば、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。次いで、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウエイト処理(本実施形態では1秒)を実行する(S602)。そして、RAM203のアクセスを許可する(S603)。
その後は、電源装置115に設けたRAM消去スイッチ122(図3参照)がオンされているか否かを判別し(S604)、オンされていれば(S604:Yes)、処理をS614へ移行する。一方、RAM消去スイッチ122がオンされていなければ(S604:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S605)、記憶されていなければ(S605:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合も、処理をS614へ移行する。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S605:Yes)、RAM判定値を算出し(S606)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S607:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS614へ移行する。
なお、図385のS706の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
S614の処理では、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる払出制御装置111を初期化するために払出初期化コマンドを送信する(S614)。払出制御装置111は、この払出初期化コマンドを受信すると、RAM203のスタックエリア以外のエリア(作業領域)をクリアし、初期値を設定して、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。主制御装置110は、払出初期化コマンドの送信後は、RAM203の初期化処理(S615,S616)を実行する。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ122を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ122が押されていれば、RAMの初期化処理(S615,S616)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、RAM203の初期化処理(S615,S616)を実行する。RAMの初期化処理(S615,S616)では、RAM203の使用領域を0クリアし(S615)、その後、RAM203に初期値を設定する(S616)。RAM203の初期化処理の実行後は、S610の処理へ移行する。
一方、RAM消去スイッチ122がオンされておらず(S604:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S605:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S607:Yes)、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S608)。そして、サブ側の制御装置(周辺制御装置)を駆動電源遮断時の遊技状態に復帰させるための復電時の払出復帰コマンドを送信し(S609)、S610の処理へ移行する。払出制御装置111は、この払出復帰コマンドを受信すると、RAM213に記憶されたデータを保持したまま、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。
S610の処理では、初期化信号を役物比率管理チップ207へ送信する(S610)。これにより、役物比率管理チップ207では、初期化信号を受信することにより、バッファ262及び第1読書メモリ263を全て0に初期化する等の初期設定処理を実行し(図386のS711)、役物比率管理チップ207が役物比率の管理が行えるように初期化する。
次いで、賞球数テーブル202eの情報を役物比率管理チップ207へ送信する(S611)。これにより、役物比率管理チップ207において、賞球数テーブル202eが賞球数データ設定エリア265aに設定され、賞球数テーブル202eにより示された各入賞口へ入賞があった場合の各々の賞球数に基づいて、パチンコ機10の役物比率及び連続役物比率が計算される。
ここで、各入賞口へ入賞があった場合の各々の賞球数は、パチンコ機の機種によって定められるものであり、従来より、その情報はROM202に格納される。この賞球数に関する情報を、電源が供給される毎に、ROM202に格納された賞球数テーブル202eを役物比率管理チップ207へ送信し、役物比率管理チップ207の賞球数データ設定エリア265aに設定することにより、機種毎に異なる賞球数の情報を製造段階で役物比率管理チップ207のROMに格納しておく必要がない。よって、役物比率管理チップ207の製造を簡単にすることができる。また、パチンコ機の機種が異なる場合はROM202を変更するだけでよく、機種の異なるパチンコ機同士で同一の役物比率管理チップ207を用いても、役物比率を正確に算出できる。
次いで、トリガ情報データ202fの情報を役物比率管理チップ207へ送信する(S612)。これにより、役物比率管理チップ207において、トリガ情報データ202fがトリガ設定エリア265bに設定され、トリガ情報データ202fにより示される役物比率を算出するタイミング(トリガ)となった場合に、パチンコ機10の役物比率及び連続役物比率が計算される。
ここで、役物比率の算出のタイミング(トリガ)は、役物比率管理チップ207において役物比率に関する情報を記録できる記憶容量に物理的な制限もあることから、役物比率管理チップ207にて該タイミングを固定してしまうのではなく、パチンコ機10における大当たり確率や確変割合などを考慮したものとなっているのが好ましい。本パチンコ機10のように、パチンコ機10における大当たり確率や確変割合などを考慮して決められた役物比率の算出のタイミングを規定するトリガ情報データ202fをROM202に格納しておき、電源が供給される毎に、ROM202にトリガ情報データ202fを役物比率管理チップ207へ送信することで、役物比率管理チップ207では、パチンコ機10における大当たり確率や確変割合などに合ったタイミングで、役物比率及び連続役物比率を算出し、それを第2読書メモリ264へ記録させておくことができる。
S612の処理の後、割込みを許可する(S613)。そして、後述するメイン処理に移行する。
次に、図384を参照して、上記した立ち上げ処理後に主制御装置110内のMPU201により実行されるメイン処理について説明する。図384は、このメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では、大別してカウンタの更新処理と電源断時処理とが実行される。
メイン処理では、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S701)。そして、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S701:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1の更新を繰り返し実行する(S702,S703)。
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S702)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では899、250)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ領域にそれぞれ格納する。次に、変動種別カウンタCS1の更新を、S108(図378参照)の処理と同一の方法によって実行し(S703)、S701の処理へ移行する。
ここで、このメイン処理が実行されている間、図378を参照して説明したタイマ割込処理が所定時間間隔(本実施形態では2ミリ秒)で起動され実行される。タイマ割込処理では、遊技の状態に応じて異なる処理が実行される。例えば、大当たり中には、大入賞口65aの開閉を制御する実行が行われ、スルーゲート67への球の通過があれば、第2図柄表示装置83による第2図柄の表示制御が行われる。また、第1図柄表示装置37での変動表示を開始する場合に実行される大当たり抽選では、高確率状態か低確率状態かによって、取得した第1当たり乱数カウンタC1と比較する大当たり乱数値の数が異なってくる。よって、1回のタイマ割込処理の実行にかかる時間は、遊技の状態に応じて変化することになる。従って、一のタイマ割込処理が終了してから次のタイマ割込処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく、その時々の遊技の状態に応じて変化する。
メイン処理の一処理である上記のS702,S703の処理は、このタイマ割込処理の残余時間の中で実行されることになる。つまり、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新が繰り返し実行されることになるので、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、第1当たり乱数カウンタC1の初期値、第2当たり乱数カウンタC4の初期値)とをランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1についてもランダムに更新することができる。特に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2とをランダムに更新することによって、これらを更新の初期値として使用する第1当たり乱数カウンタC1及び第2当たり乱数カウンタC4の更新に、ランダム性を持たせることができる。
S701の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S701:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図383のNMI割込処理が実行されたということなので、S704以降の電源遮断時の処理が実行される。まず、各割込処理の発生を禁止し(S704)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信すると共に、電源断情報を役物比率管理チップ207へ送信する(S705)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S706)、RAM203のアクセスを禁止して(S707)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S701の処理は、タイマ割込処理の残余時間内に行われるS702とS703の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。これにより、主制御装置110のメイン処理において、タイマ割込処理による各種設定が終了し、また、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新が終わったタイミングで、電源断の発生情報を確認している。よって、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS701の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS701の処理から開始することができる。
従って、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S601)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S701の処理から開始することができる。その結果、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
本実施形態では、定期的に実行する処理をタイマ割込処理で実行し、メイン処理において、タイマ割込処理の残余時間に各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新を実行する場合について説明したが、タイマ割込処理にて実行していた処理の一部または全部を、メイン処理の中で所定時間(例えば、2ミリ秒)毎に実行するように構成してもよい。例えば、本実施形態においてタイマ割込処理にて実行していた賞球計数信号,払出異常信号読み込み処理(S102)、大開放口開閉処理(S103)、第2図柄制御処理(S105)及びスイッチ読み込み処理(S106)の一部または全部を、タイマ割込処理ではなく、メイン処理の中で2ミリ秒毎に実行するように構成してもよい。
この場合、メイン処理の中で所定時間(2ミリ秒)経過したか否かを判断するステップを設け、所定時間経過したと判断された場合のみ、所定時間毎に実行する処理を実行し、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新は、所定時間の経過の有無にかかわらず実行するようにしてもよい。これにより、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新は、所定時間毎に実行する処理の残余時間に実行されることになるが、所定時間毎に実行する処理は、遊技の状態に応じてその実行にかかる時間が変化するため、このように構成した場合であっても、各カウンタCINI1,CINI2,CS1をランダムに更新することができる。
次に、図386〜図390を参照して、役物比率管理チップ207内のCPU261により実行される各制御処理を説明する。かかるCPU261の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される役物比率管理メイン処理と、MPU201より入賞情報等が設定され、その後MPU201より受信した割込信号に基づいて実行される設定情報受信処理と、検査装置300が検査端子207aに接続されたことに基づいて実行される検査結果出力処理とがある。
まず、図386を参照して、役物比率管理チップ207内のCPU261により実行される役物比率管理メイン処理を説明する。図386は、この役物比率管理メイン処理を示したフローチャートである。この役物比率管理メイン処理は、役物比率管理チップ207に電源が供給された場合に起動される。
役物比率管理メイン処理が実行されると、まず、MPU201より初期化信号を受信したか否かを判断する(S710)。初期化信号を受信していないと判断される間は(S710:No)、S710の判断を継続して行う。そして、初期化信号を受信したと判断される場合は(S710:Yes)、S711の処理へ進み、初期設定を行う(S711)。これにより、役物比率管理チップ207では、少なくともMPU201におけるRAM203の初期化が完了し、MPU201による遊技の制御が開始可能な段階となるのを待って、役物比率管理チップ207の初期設定を実行することになる。
S711の初期設定では、役物比率管理チップ207の動作を開始するにあたって、役物比率管理チップ207内にある各々のデバイスに必要な初期化を実行する。例えば、バッファ262と第1読書メモリ263とを全て0に初期化する。これにより、バッファ262においては、各バッファ262a〜262iに対してMPU201により設定されないバッファがあったとしても、意味のないデータが該バッファに残ることを抑制でき、その意味のないデータが第1読書メモリ263へ記憶されることを防止できる。また、第1読書メモリ263では、役物比率管理チップ207に電源が供給されてから役物比率を算出するタイミングとなるまでに、各入賞口へ入賞した球の数や球排出路へ案内された球の数(即ち、遊技領域へ発射された球の数)を累積してカウントし、また、その間の遊技状態に関する情報を記憶しておくことができる。
次いで、MPU201より賞球数テーブル202eの情報を受信したか否かを判断する(S712)。そして、受信していない間は(S712:No)、S712の処理を継続して実行する。一方、受信したと判断される場合は(S712:Yes)、受信した賞球数テーブル202eを賞球数データ設定エリア265aに設定する(S713)。これにより、役物比率管理チップ207において、賞球数テーブル202eが賞球数データ設定エリア265aに設定され、賞球数テーブル202eにより示された各入賞口へ入賞があった場合の各々の賞球数に基づいて、パチンコ機10の役物比率及び連続役物比率が計算される。
次に、MPU201よりトリガ情報データ202fの情報を受信したか否かを判断する(S714)。そして、受信していない間は(S714:No)、S714の処理を継続して実行する。一方、受信したと判断される場合は(S714:Yes)、受信したトリガ情報データ202fをトリガ設定エリア265bに設定する。これにより、役物比率管理チップ207において、トリガ設定エリア265bに設定されたトリガ情報データ202fにより示される役物比率を算出するタイミング(トリガ)となった場合に、パチンコ機10の役物比率及び連続役物比率が計算される。
このように、主制御装置110に電源が投入されたときにMPU201により実行される立ち上げ処理(所謂ブート処理)の中で送信される賞球数テーブル202e及びトリガ情報データ202fだけが、賞球数データ設定エリア265a及びトリガ設定エリア265bへ設定されるように構成されている。よって、不正行為者により、嘘の賞球数テーブルやトリガ情報データが、賞球数データ設定エリア265a及びトリガ設定エリア265bに対して設定されることを抑制できる。
次に、S710〜S715の処理が終了すると、割り込み許可を設定する(S716)。これにより、以後、MPU201より入賞情報等が設定された後に送信された割込信号を受信すると、設定情報受信処理が実行され、検査装置300が検査端子207aに接続されたことに基づいて発生した割込信号によって、検査結果出力処理が実行される。
なお、割込信号が同時に入力された場合は、設定情報受信処理が検査結果出力処理よりも優先して実行される。これにより、MPU201から入力される最新の入賞情報、アウト情報及び遊技状態に関する情報を役物比率管理チップ207にて累積して記憶させた上で、検査装置300に役物比率等の情報を送信できるので、検査装置300での解析を最新の情報を含めて行わせることができる。一方で、割込信号が同時に入力された場合は、検査結果出力処理が検査装置出力処理よりも優先して実行されてもよい。この場合、検査装置300を検査端子207aに接続した場合に、役物比率等に関する情報を検査装置300へ送信できる。
次に、MPU201より電源断情報を受信したか否かを判断し(S717)、電源断情報を受信しない限り(S717:No)、S717を継続して実行する。また、その間、MPU201より割込信号をCPU261が受信した場合は、S717の処理に優先して設定情報受信処理を実行し、検査端子207aに検査装置300が接続されたことに基づいて発生する割込信号を受信した場合は、検査結果出力処理を実行する。
S717の処理の結果、電源断情報を受信した場合は(S717:Yes)、停電等によって主制御装置110(役物比率管理チップ207)への電源が断される状態である。そこで、役物比率算出処理を実行し(S718)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。役物比率算出処理の詳細については、図389を参照して後述する。
次いで、図387及び図388を参照して、役物比率管理チップ207内のCPU261により実行される設定情報受信処理を説明する。図387は、この設定情報受信処理を示したフローチャートである。この設定情報受信処理は、MPU201より入賞情報等が設定された後、MPU201より受信した割込信号に基づいて実行される。
設定情報受信処理は、MPU201により各バッファ262a〜262eに設定された入賞情報(始1カウンタ203d,始2カウンタ203e,普1カウンタ203f,普2カウンタ203g,大入賞口カウンタ203hの各値)及びアウトバッファ262fに設定されたアウト情報(アウトカウンタ203iの値)と、各バッファ262g〜262iに設定された遊技状態とを、第1読書メモリ263に記憶させる処理である。また、役物比率の算出タイミングである場合は、第1読書メモリ263に記憶された各カウンタ263a〜263eに基づいて役物比率及び連続役物比率を算出し、発射球数や遊技状態に関するデータと合わせて、第2読書メモリ264に記録する処理も行う。
まず、図387を参照する。設定情報受信処理では、まず、開放中バッファ262hに扉解放中情報があるか否かを判断する(S720)。開放中バッファ262hに扉解放中情報がある場合は(S720:Yes)、開放中データ263hに、扉解放中情報をRTC266により示される現在の時刻と合わせて、設定(追加して記憶)する(S721)。
S720の処理により、開放中バッファ262hに扉解放中情報がないと判断される場合(S720:No)、及び、S721の処理の後、次いで、エラー中バッファ262iにエラー中情報があるか否かを判断する(S722)。エラー中バッファ262iにエラー中情報がある場合は(S722:Yes)、エラー中データ263iに、エラー中情報をRTC266により示される現在の時刻と合わせて、設定(追加して記憶)する(S723)。
S722の処理により、エラー中バッファ262iにエラー中情報がないと判断される場合(S722:No)、及び、S723の処理の後、次いで、RTC266により示される現在の時刻が深夜時間帯(深夜0時〜早朝6時の間)にあるか否かを判断する(S724)。通常、深夜時間帯は営業時間外であるため、この深夜時間帯にMPU201から割込信号が送信されて、本設定情報受信処理が実行されたということは、何らかの不正行為が深夜時間帯に行われたとも考えられる。そこで、S724の処理により、深夜時間帯であると判断される場合は(S724:Yes)、その旨の記録を残しておくため、時間外データ263jに、時間外情報をRTC266により示される現在の時刻と合わせて、設定(追加して記憶)する(S725)。
S724の処理により、深夜時間帯でないと判断される場合(S724:No)、及び、S725の処理の後、次いで、大当たり中バッファ262gに大当たり情報があるか否かを判断する(S726)。大当たり中バッファ262gに大当たり情報がある場合は(S726:Yes)、大当たり中データ263gに、大当たり情報をRTC266により示される現在の時刻と合わせて、設定(追加して記憶)する(S727)。
S726の処理により、大当たり中バッファ262gに大当たり情報がないと判断される場合(S726:No)、及び、S727の処理の後、各入賞口及びアウトスイッチ208fに対応するバッファ262a〜262fに設定された値を、それぞれ第1読書メモリ263の対応するカウンタ263a〜263fに加算する(S728)。
具体的には、第1始動口64aに対応する始1バッファ262aに設定された値(つまり、0.5秒間第1始動口64aに入賞した球の数)を始1カウンタ263aに加算する。これにより、第1始動口64aへ入賞した球の数が始1カウンタ263aに累積される。第2始動口64bに対応する始2バッファ262bに設定された値(つまり、0.5秒間第2始動口64bに入賞した球の数)を始2カウンタ263bに加算する。これにより、第2始動口64bへ入賞した球の数が始2カウンタ263bに累積される。
第1普通入賞口63aに対応する普1バッファ262cに設定された値(つまり、0.5秒間第1普通入賞口63aに入賞した球の数)を普1カウンタ263cに加算する。これにより、第1普通入賞口63aへ入賞した球の数が普1カウンタ263cに累積される。第2普通入賞口63bに対応する普2バッファ262dに設定された値(つまり、0.5秒間第2普通入賞口63bに入賞した球の数)を普2カウンタ263dに加算する。これにより、第2普通入賞口63bへ入賞した球の数が普2カウンタ263dに累積される。大入賞口65aに対応する大入賞口バッファ262eに設定された値(つまり、0.5秒間大入賞口65aに入賞した球の数)を大入賞口カウンタ263eに加算する。これにより、大入賞口65aへ入賞した球の数が大入賞口カウンタ263eに累積される。
第1読書メモリ263の各カウンタ263a〜264f及び各データ263g〜264jは、役物比率管理チップ207に電源が供給されたときに実行される初期設定処理(図386参照)と、役物比率を算出するタイミングとなった場合に実行される後述のS744(図389参照)とにおいて0に初期化される。これにより、第1読書メモリ263では、次に役物比率を算出するタイミングとなるまで再び、MPU201によりバッファ262に対して設定された情報を、累積しながら一時的に格納していくことになる。
続いて、図388を参照して、設定情報入賞処理の説明を続ける。S728の処理の後、トリガ設定エリア265bに設定されたトリガ情報データ202fを参照する(S729)。そして、そのトリガ情報データ202fにて示される、役物比率を算出するトリガ(タイミング)が、「発射数」であった場合(S729:「発射数」)、アウトカウンタ263fの値(即ち、遊技領域へ発射された球の数)が、トリガ情報データ202fに含まれる「所定球数」(設定値)以上となっているか否かを判断する(S730)。アウトカウンタ263fの値が「所定球数」以上となっている場合は(S730:Yes)、役物比率を算出するタイミングとなったと判断して、役物比率算出処理を実行して(S733)、S734へ移行する。なお、役物比率算出処理の詳細については図389を参照して後述する。一方、アウトカウンタ263fの値が「所定球数」以上となっていない場合は(S730:No)、そのままS734の処理へ移行する。
役物比率を算出するトリガ(タイミング)を発射球数によって規定することにより、必ず所定の球が発射された中での役物比率及び連続役物比率を算出することができる。よって、多くの球が、種々の入賞口に入賞し賞球が行われた段階での役物比率及び連続役物比率を算出できるので、平均化された役物比率及び連続役物比率を算出できる。従って、正常な遊技における短時間での役物比率及び連続役物比率の変動を排除できるので、検査装置300における不正行為の解析をより容易に行わせることができる。
S729の処理において、トリガ情報データ202fにて示される、役物比率を算出するトリガ(タイミング)が、「時刻」であった場合(S729:「時刻」)、RTC266にて示される現在の時刻が、トリガ情報データ202fに含まれる「予め定められた時刻」(設定値)に到達しているか否かを判断する(S731)。ここで、到達しているとは、RTC266にて示される現在時刻が、「予め定められた時刻」と一致する場合だけでなく、「予め定められた時刻」を初めて過ぎた場合を含むものである。
S731の処理により、RTC266にて示される現在の時刻が「予め定められた時刻」に到達していると判断される場合は(S731:Yes)、役物比率を算出するタイミングとなったと判断して、役物比率算出処理を実行して(S733)、S734へ移行する。一方、RTC266にて示される現在の時刻が「予め定められた時刻」に到達してない場合は(S731:No)、そのままS734の処理へ移行する。
役物比率を算出するトリガ(タイミング)を現在の時刻によって規定することにより、パチンコ機10においてあまり遊技が行われなかった状況下においても、予め定められた時刻の到来によって、確実に役物比率及び連続役物比率を算出することができる。よって、この確実に算出された役物比率及び連続役物比率によって、検査装置300に対し、確実に不正行為の有無の解析を行わせることができる。
S729の処理において、トリガ情報データ202fにて示される、役物比率を算出するトリガ(タイミング)が、「遊技時間」であった場合(S729:「遊技時間」)、パチンコ機10にて遊技者により遊技が行われた累計時間(遊技時間)が、トリガ情報データ202fに含まれる「所定時間」以上となったかを判断する(S732)。
ここで、遊技時間は、例えば次の方法で算出できる。即ち、第1読書メモリ263に遊技時間カウンタを設けておく。遊技時間カウンタは、第1読書メモリ263に記憶される他のカウンタやデータと同様に、役物比率管理チップ207に電源が供給されたときに実行される初期設定処理(図386参照)と、役物比率を算出するタイミングとなった場合に実行される後述のS744(図389参照)とにおいて0に初期化される。そして、設定情報受信処理において、アウトバッファ262fの値を確認し、1以上の値が設定されている場合には、球排出路に案内された球が検出された、即ち、遊技領域に球が発射されたことを意味するので、遊技時間カウンタを1カウントアップする。設定情報受信カウンタは、MPU201より0.5秒間隔で送信される割込信号によって起動されるものである。よって、遊技時間カウンタの値に0.5秒を積算することで、遊技時間を算出できる。
S732の処理により、遊技時間が「所定時間」以上となった判断される場合は(S732:Yes)、役物比率を算出するタイミングとなったと判断して、役物比率算出処理を実行して(S733)、S734へ移行する。一方、遊技時間が「所定時間」未満である場合は(S731:No)、そのままS734の処理へ移行する。
役物比率及び連続役物比率は、本来的には遊技球の試射試験を10時間行って算出されるものである。役物比率を算出するトリガ(タイミング)を遊技時間によって規定することにより、本来の定義に近い役物比率及び連続役物比率を役物比率管理チップにて算出できるので、検査装置300に対し、この本来の定義に近い役物比率及び連続役物比率を用いて解析を行わせることができる。
S734の処理では、バッファ262をすべて0に初期化する(S734)。これにより、次回のMPU201からの入賞情報,アウト情報及び遊技情報の設定において、各バッファ262a〜262iに対し設定されないバッファがあったとしても、意味のないデータが該バッファに残ることを抑制でき、その意味のないデータが第1読書メモリ263へ記憶されることを防止できる。S734の処理の後、設定情報受信処理を終了する。
次いで、図389を参照して、役物比率管理チップ207内のCPU261により実行される役物比率算出処理(S718,S733)について説明する。図389は、この役物比率算出処理を示したフローチャートである。役物比率算出処理は、第1読書メモリ263に記憶された情報から役物比率及び連続役物比率を算出して第2読書メモリ264へ記録する処理であり、役物比率を算出するタイミング(トリガ)となった場合に実行される(図388参照)ほか、電源が断される場合にも実行される(図386参照)。
役物比率算出処理では、まず、第1読書メモリ263に格納されたカウンタ263a〜263fの値から役物比率を算出し、RTC266により示される現在の時刻と合わせて役物比率データ264aに追加して記録する(S740)。次いで、第1読書メモリ263に格納されたカウンタ263a〜263fの値から連続役物比率を算出し、RTC266により示される現在の時刻と合わせて連続役物比率データ264bに追加して記録する(S741)。
役物比率及び連続役物比率は、次のようにして算出される。即ち、第1読書メモリ263に格納された始1カウンタ263aにより示される第1始動口64aに入賞した球の数と、始2カウンタ263bにより示される第2始動口64bに入賞した球の数と、普1カウンタ263cにより示される第1普通入賞口63aに入賞した球の数と、普2カウンタ263dにより示される第2普通入賞口63bに入賞した球の数と、大入賞口カウンタ263eにより示される大入賞口65aに入賞した球の数とのそれぞれに対し、賞球数データ設定エリア265aに設定された賞球数テーブル202e(図377参照)に示される各入賞口に対応付けられた賞球数を掛け合わせと、それぞれの入賞口に対し、その入賞口への入賞に伴って払い出された球の数を算出する。次いで、これらを合計することにより、遊技者に払い出された球の総数を算出する。
そして、その遊技者に払い出された球の総数に対する、第2始動口64bへの入賞に伴って払い出された球の数と大入賞口65aへの入賞に伴って払い出された球の数との合計の比率を算出することで、役物比率を算出する。また、遊技者に払い出された球の総数に対する、大入賞口65aへの入賞に伴って払い出された球の数の比率を算出することで、連続役物比率を算出する。
本来的には、役物比率及び連続役物比率は、遊技球の試射試験を10時間行った場合における上記の比率をいうが、本実施形態では、トリガ設定エリア265bに設定されたトリガ情報データ202fにて示される役物比率を算出するタイミング(トリガ)毎に、電源が投入されてから初めてそのタイミングに到達するまでの間、または、前回のタイミングから今回のタイミングまでの間に遊技者に払い出された球(賞球)の総数のうち、第2始動口64b及び大入賞口65aへの入賞に伴って払い出された球(賞球)の数の比率が役物比率として算出されて、そのときの時刻とあわせて役物比率データ264aに記録される。また、電源が投入されてから初めてそのタイミングに到達するまでの間、または、前回のタイミングから今回のタイミングまでの間に遊技者に払い出された球(賞球)の総数のうち、大入賞口65aへの入賞に伴って払い出された球(賞球)の数の比率が連続役物比率として算出されて、そのときの時刻とあわせて連続役物比率データ264bに記録される。
また、電源が断される場合にも、コンデンサ267に充電された電力を利用して、直近の役物比率を算出するタイミング(トリガ)から電源が断されると判断された間に払い出された球(賞球)の数に基づいて、役物比率と連続役物比率とが算出され、それぞれ、そのときの時刻とあわせて役物比率データ264a又は連続役物比率データ264bに記録される。これにより、役物比率と連続役物比率とが算出されて記録されて以後、電源が断される前に払い出された賞球数に対しても、漏れることなく役物比率及び連続役物比率を算出することができる。
次に、遊技領域へ発射された球の総数を示すアウトカウンタ263fの値をRTC266により示される現在の時刻と合わせて発射球数データ264cに追加して記録する(S742)。さらに、大当たり中データ263g、開放中データ263h、エラー中データ263i、時間外データ263jに記憶された各種大当たり情報、扉開放中情報、エラー中情報、時間外情報と、各々の情報に対応付けれた時刻(その情報が記憶された時刻)とを、古い時刻の情報から順に並べて(ソートして)、遊技状態データ264dに追加して記録する(S743)。
S743の処理では、例えば、大当たり情報が1秒未満ずつの間隔で大当たり中データ263gに記憶されている場合は、遊技状態として大当たりが連続して発生していることを意味するので、最も古い時刻の大当たり情報とその時刻のみを遊技状態データ264dに記録する。扉開放中情報、エラー中情報及び時間外情報においても同様に、おのおのの情報が1秒未満ずつの間隔で各データ263h〜jに記憶されている場合は、それぞれ最も古い時刻の情報とその時刻のみを遊技状態データ264dに記録する。これにより、遊技状態データ264dに必要な記憶容量を小さく抑えることができる。
以上のように、役物比率管理チップ207では、MPU201から入賞情報やアウト情報、及び遊技状態に関する情報を受信すると、第1読書メモリ263にてこれらの情報を累積して一時的に記憶し、役物比率を算出するタイミング(トリガ)となる毎に、第1読書メモリ263に記憶された情報に基づいて役物比率及び連続役物比率を算出して、第2読書メモリ264へ追加して記録する。これにより、少ない記憶容量で役物比率等を管理し、検査装置300へ役物比率等に関する情報を送信できる。
また、第2読書メモリ264には、役物比率及び連続役物比率に対し、それらが第2読書メモリ264に記録された時刻も記憶される。さらに、第2読書メモリ264には、役物比率及び連続役物比率だけでなく、遊技領域へ発射された球の総数を示す情報が、その情報が第2読書メモリ264に記録される時刻と合わせて記録され、さらに、遊技状態に関する情報(大当たり情報、扉開放中情報、エラー中情報、時間外情報)が、各情報が第1読書メモリ263に記憶された時間とあわせて第2読書メモリ264に記憶される。よって、検査装置300において役物比率及び連続役物比率を解析した結果、役物比率又は連続役物比率に大きな変化があった場合、その変化のあった役物比率又は連続役物比率が第2読書メモリ264に記録された時刻付近での、遊技領域に発射された球の総数や、遊技状態を解析することにより、役物比率又は連続役物比率が変化した原因を探ることができる。
ここで、役物比率データ264a、連続役物比率データ264b及び発射球数データ264cに記録できる役物比率、連続役物比率及び遊技領域へ発射された球の総数に関する情報は、それぞれ所定数(例えば、1024)に限定される。また、遊技状態データ264dに記録できる当たり情報、扉開放中情報、エラー中情報及び時間外情報の総数も、所定数(例えば、16384)に限定される。役物比率データ264a、連続役物比率データ264b、発射球数データ264c又は遊技状態データ264dに、既に所定数の情報が記録されている場合は、最も古い情報が消去され、そこに最新の情報が記録される。
具体的には、連続役物比率データ264b、発射球数データ264c及び遊技状態データ264dをそれぞれリングバッファで構成し、各々にリングバッファ上に情報の書き込みを行う位置を管理するメモリを用意して、情報の書き込みを行うごとに書き込みを行う位置を1ずらすことで、最も古い情報を消去し、そこに最新の情報を記録する処理が実現できる。
このように、各データに記録可能な情報の数に上限を設けることで、第2読書メモリ264の記憶容量が増大することを抑制できる。また、各データにおいて記録する情報が上限数に達した場合は、最も古い情報を消去して最新の情報を記録することで、最新のパチンコ機10の状態を含めて、検査装置300に解析を行わせることができる。
S743の処理の後、第1読書メモリ263をすべて0に初期化する(S744)。これにより、第1読書メモリ263により、次に役物比率を算出するタイミングとなるまで再び、MPU201によりバッファ262に対して設定された情報を、累積しながら一時的に格納していくことになる。
S744の処理を終了すると、役物比率算出処理を終了する。
次に、図390を参照して、役物比率管理チップ207内のCPU261により実行される検査結果出力処理を説明する。図390は、この検査結果出力処理を示したフローチャートである。この検査結果出力処理は、検査端子207aに検査装置300を接続するケーブルのコネクタが挿入された場合にCPU261に入力される割込信号に基づいて実行される。検査結果出力処理では、第2読書メモリ264のデータを検査装置300へ出力する。
検査結果出力処理が実行されると、まず、役物比率データ264aに記録された全ての役物比率と、各役物比率に対応付けられた、その役物比率が第2読書メモリ264に記録された時刻とを、記録時刻が古い役物比率から順に検査装置300へ出力する(S751)。
具体的には、役物比率データ264aにおいて、記録可能な情報の上限数(所定数)を満たしていない場合は、CPU261は、その役物比率データ264aに最初に役物比率の情報が書き込まれた位置から、情報の書き込みを行う位置を管理するメモリにて示された位置(即ち、最新の時刻の役物比率の情報が記録された位置)までに記録されている役物比率の情報を順次読み出して、検査装置300へ送信する。一方、役物比率データ264aにおいて、記録可能な情報の上限数(所定数)を満たしている場合は、情報の書き込みを行う位置を管理するメモリにて示された位置の次の位置(即ち、最も古い時刻の役物比率の情報が記録された位置)から順に、1ずつ読み出す位置をずらして、情報の書き込みを行う位置を管理するメモリにて示された位置(即ち、最新の時刻の役物比率の情報が記録された位置)までに記録された情報を順次読み出し、検査装置300へ送信する。これにより、検査装置300には、古い時刻の情報から順に役物比率の情報が出力されることになる。
次に、連続役物比率データ264bに記録された全ての連続役物比率と、各連続役物比率に対応付けられた、その連続役物比率が第2読書メモリ264に記録された時刻とを、記録時刻が古い役物比率から順に検査装置300へ出力する(S752)。
具体的には、連続役物比率データ264bにおいて、記録可能な情報の上限数(所定数)を満たしていない場合は、CPU261は、その連続役物比率データ264bに最初に連続役物比率の情報が書き込まれた位置から、情報の書き込みを行う位置を管理するメモリにて示された位置(即ち、最新の時刻の連続役物比率の情報が記録された位置)までに記録されている連続役物比率の情報を順次読み出して、検査装置300へ送信する。一方、連続役物比率データ264bにおいて、記録可能な情報の上限数(所定数)を満たしている場合は、情報の書き込みを行う位置を管理するメモリにて示された位置の次の位置(即ち、最も古い時刻の連続役物比率の情報が記録された位置)から順に、1ずつ読み出す位置をずらして、情報の書き込みを行う位置を管理するメモリにて示された位置(即ち、最新の時刻の連続役物比率の情報が記録された位置)までに記録された情報を順次読み出し、検査装置300へ送信する。これにより、検査装置300には、古い時刻の情報から順に連続役物比率の情報が出力されることになる。
次いで、発射球数データ264cに記録された全ての遊技領域へ発射された球数(発射球数)に関する情報と、各発射球数の情報に対応付けられた、その発射球数の情報が第2読書メモリ264に記録された時刻とを、記録時刻が古い役物比率から順に検査装置300へ出力する(S753)。
具体的には、発射球数データ264cにおいて、記録可能な情報の上限数(所定数)を満たしていない場合は、CPU261は、その発射球数データ264cに最初に発射球数の情報が書き込まれた位置から、情報の書き込みを行う位置を管理するメモリにて示された位置(即ち、最新の時刻の発射球数の情報が記録された位置)までに記録されている発射球数の情報を順次読み出して、検査装置300へ送信する。一方、発射球数データ264cにおいて、記録可能な情報の上限数(所定数)を満たしている場合は、情報の書き込みを行う位置を管理するメモリにて示された位置の次の位置(即ち、最も古い時刻の発射球数の情報が記録された位置)から順に、1ずつ読み出す位置をずらして、情報の書き込みを行う位置を管理するメモリにて示された位置(即ち、最新の時刻の発射球数の情報が記録された位置)までに記録された情報を順次読み出し、検査装置300へ送信する。これにより、検査装置300には、古い時刻の情報から順に発射球数の情報が出力されることになる。
次いで、遊技状態データ264dに記録された全ての大当たり情報、扉開放中情報、エラー中情報及び時間外情報と、各情報に対応付けられた、その情報が第1読書メモリ263に記憶された時刻とを、その時刻が古い情報から順に検査装置300へ出力する(S754)。
具体的には、遊技状態データ264dにおいて、記録可能な情報の上限数(所定数)を満たしていない場合は、CPU261は、その遊技状態データ264dに最初に情報が書き込まれた位置から、情報の書き込みを行う位置を管理するメモリにて示された位置(即ち、最新の時刻の情報が記録された位置)までに記録されている情報を順次読み出して、検査装置300へ送信する。一方、遊技状態データ264dにおいて、記録可能な情報の上限数(所定数)を満たしている場合は、情報の書き込みを行う位置を管理するメモリにて示された位置の次の位置(即ち、最も古い時刻の情報が記録された位置)から順に、1ずつ読み出す位置をずらして、情報の書き込みを行う位置を管理するメモリにて示された位置(即ち、最新の時刻の情報が記録された位置)までに記録された情報を順次読み出し、検査装置300へ送信する。上述した通り、遊技状態データ264dには、遊技状態に関する各情報が古い時刻の情報から並べて(ソートして)、遊技状態データ264dへ記録されている。よって、検査装置300には、古い時刻の情報から順に遊技状態に関する情報が出力されることになる。
S751〜S754の処理により、各情報が、古い時刻のものから順に出力されるので、検査装置300は、その出力された順に各々の情報を解析することにより、時刻の経過に伴う役物比率、連続役物比率、発射球数及び遊技状態の変化を容易に解析できる。
S754の処理の後、検査結果出力処理を終了する。
以上の通り、本パチンコ機10では、主制御装置110に役物比率管理チップ207を設け、MPU201から入賞情報を得て、役物比率管理チップ207にて役物比率及び連続役物比率を算出して記録する。そして、検査装置300が検査端子207aに接続されると、役物比率管理チップ207に記録された役物比率及び連続役物比率に関する情報が、検査装置300へ出力される。
ここで、不正行為者の中には、第2始動口64bの電動役物を何らかの手法で不正に開放したり、第2始動口64bへ球を誘導したりすることで、第2始動口64bへの入賞を増やして大当たりとなる可能性を増やそうとするものがいる。また、大入賞口65aの開閉板を何らかの手法で不正に開放したり、大入賞口65aへ球を誘導したりすることで、多くの賞球を得ようとするものがいる。このような不正行為があった場合、役物比率及び連続役物比率が高くなる。
これに対し、本パチンコ機10では、上述のように構成されているので、検査装置300において役物比率及び連続役物比率を解析することで、不正行為が行われていた場合にその不正行為を発見し得る。
また、本パチンコ機10では、遊技領域へ発射された球数に関する情報や、遊技状態に関する情報も役物比率管理チップ207において記録され、検査装置300へ出力される。よって、検査装置300による解析により、役物比率及び連続役物比率が高くなっている場合には、遊技領域へ発射された球数に関する情報や、遊技状態に関する情報に基づいて、その原因を探ることができる。
また、役物比率管理チップ207は、主制御装置110に設けられ、MPU201,ROM202等と共に、1つの基板ボックス100のなかに収納されている。これにより、不正行為者が役物比率管理チップ207に入力される入賞情報等を改変することが困難である。よって、役物比率管理チップ207により算出され、出力される役物比率及び連続役物比率に対し、高い信頼性を保たせることができる。
また、MPU201に役物比率等の管理を行わせるのではなく、役物比率等を管理する専用の役物比率管理チップ207を設けたので、MPU201の処理負担の増加を抑制でき、遊技の主な制御にMPU201を専念させることができる。
また、役物比率管理チップ207には、賞球数データ設定エリア265aを設け、電源が供給された段階で、ROM202に格納されている賞球数テーブル202eを賞球数データ設定エリア265aに設定し、役物比率管理チップ207は、賞球数データ設定エリア265aに設定された賞球数テーブル202eを用いて役物比率及び連続役物比率を算出する。これにより、機種毎に異なる賞球数の情報を製造段階で役物比率管理チップ207のROMに格納しておく必要がない。よって、役物比率管理チップ207の製造を簡単にすることができる。また、パチンコ機の機種が異なる場合はROM202を変更すればよく、機種の異なるパチンコ機同士で同一の役物比率管理チップ207を用いても、役物比率を正確に算出できる。
次に、図391から図395を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU221の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理とがある。
まず、図391を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を説明する。図391は、この立ち上げ処理を示したフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。
立ち上げ処理が実行されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S801)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。その後、電源断処理中フラグがオンしているか否かによって、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下(瞬間的な停電、所謂「瞬停」)によって、S915の電源断処理(図392参照)の実行途中に開始されたものであるか否かが判断される(S802)。図392を参照して後述する通り、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から電源断コマンドを受信すると(図392のS912参照)、S915の電源断処理を実行する。かかる電源断処理の実行前に、電源断処理中フラグがオンされ、該電源断処理の終了後に、電源断処理中フラグはオフされる。よって、S915の電源断処理が実行途中であるか否かは、電源断処理中フラグの状態によって判断できる。
電源断処理中フラグがオフであれば(S802:No)、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であってS915の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。よって、これらの場合には、RAM223のデータが破壊されているか否かを確認する(S803)。
RAM223のデータ破壊の確認は、次のように行われる。即ち、RAM223の特定の領域には、S806の処理によって「55AAh」のキーワードとしてのデータが書き込まれている。よって、その特定領域に記憶されるデータをチェックし、該データが「55AAh」であればRAM223のデータ破壊は無く、逆に「55AAh」でなければRAM223のデータ破壊を確認することができる。RAM223のデータ破壊が確認されれば(S803:Yes)、S804へ移行して、RAM223の初期化を開始する。一方、RAM223のデータ破壊が確認されなければ(S803:No)、S808へ移行する。
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合には、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードは記憶されていないので(電源断によってRAM223の記憶は喪失するから)、RAM223のデータ破壊と判断され(S803:Yes)、S804へ移行する。一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS915の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって開始された場合には、RAM223の特定領域には「55AAh」のキーワードが記憶されているので、RAM223のデータは正常と判断されて(S803:No)、S808へ移行する。
電源断処理中フラグがオンであれば(S802:Yes)、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって、S915の電源断処理の実行途中に、音声ランプ制御装置113のMPU221にリセットがかかって開始されたものである。かかる場合は電源断処理の実行途中なので、RAM223の記憶状態は必ずしも正しくない。よって、かかる場合には制御を継続することはできないので、処理をS804へ移行して、RAM223の初期化を開始する。
S804の処理では、RAM223の全範囲の記憶領域をチェックする(S804)。チェック方法としては、まず、1バイト毎に「0FFh」を書き込み、それを1バイト毎に読み出して「0FFh」であるか否かを確認し、「0FFh」であれば正常と判別する。かかる1バイト毎の書き込み及び確認を、「0FFh」に次いで、「55h」、「0AAh」、「00h」の順に行う。このRAM223の読み書きチェックにより、RAM223のすべての記憶領域が0クリアされる。
RAM223のすべての記憶領域について、読み書きチェックが正常と判別されれば(S805:Yes)、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードを書き込んで、RAM破壊チェックデータを設定する(S806)。この特定領域に書き込まれた「55AAh」のキーワードを確認することにより、RAM223にデータ破壊があるか否かがチェックされる。一方、RAM223のいずれかの記憶領域で読み書きチェックの異常が検出されれば(S805:No)、RAM223の異常を報知して(S807)、電源が遮断されるまで無限ループする。RAM223の異常は、表示ランプ34により報知される。なお、音声出力装置226により音声を出力してRAM223の異常報知を行うようにしても良いし、表示制御装置114にエラーコマンドを送信して、第3図柄表示装置81にエラーメッセージを表示させるようにしてもよい。
S808の処理では、電源断フラグがオンされているか否かを判別する(S808)。電源断フラグはS915の電源断処理の実行時にオンされる(図392のS914参照)。つまり、電源断フラグは、S915の電源断処理が実行される前にオンされるので、電源断フラグがオンされた状態でS808の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS915の電源断処理の実行を完了した状態で開始された場合である。従って、かかる場合には(S808:Yes)、音声ランプ制御装置113の各処理を初期化するためにRAMの作業エリアをクリアし(S809)、RAM223の初期値を設定した後(S810)、割込み許可を設定して(S811)、メイン処理へ移行する。なお、RAM223の作業エリアとしては、主制御装置110から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。
一方、電源断フラグがオフされた状態でS808の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば電源が完全に遮断された後に開始されたためにS804からS806の処理を経由してS808の処理へ至ったか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。よって、かかる場合には(S808:No)、RAM223の作業領域のクリア処理であるS809をスキップして、処理をS810へ移行し、RAM223の初期値を設定した後(S810)、割込み許可を設定して(S811)、メイン処理へ移行する。
なお、S809のクリア処理をスキップするのは、S804からS806の処理を経由してS808の処理へ至った場合には、S804の処理によって、既にRAM223のすべての記憶領域はクリアされているし、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって、立ち上げ処理が開始された場合には、RAM223の作業領域のデータをクリアせず保存しておくことにより、音声ランプ制御装置113の制御を継続できるからである。
次に、図390を参照して、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理後に音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理について説明する。図390は、このメイン処理を示したフローチャートである。メイン処理が実行されると、まず、前回S901の処理が実行されてから1ミリ秒以上が経過したか否かが判別され(S901)、1ミリ秒以上経過していなければ(S901:No)、S902〜S908の処理を行わずにS910の処理へ移行する。S901の処理で、1ミリ秒経過したか否かを判別するのは、S902〜S908が短い周期(1ミリ秒以内)で処理する必要がないものであるのに対して、S910の変動表示処理やS911のコマンド判定処理は、短い周期で実行する方が好ましい処理であるからである。S911の処理が短い周期で実行されることにより、主制御装置110から送信されるコマンドの受信洩れを防止でき、S910の処理が短い周期で実行されることにより、コマンド判定処理によって受信されたコマンドに基づき、変動演出に関する設定を遅滞なく行うことができる。
S901の処理において、前回S901の処理が実行されてから1ミリ秒以上経過していると判断される場合は(S901:Yes)、S902の処理へ移行する。なお、S901の処理が、図389に示す立ち上げ処理の後初めて実行された場合は、そのままS902の処理へ移行する。
S902の処理では、S903〜S911の処理によって設定された、表示制御装置114に対する各種コマンドを、表示制御装置114に対して送信する(S902)。次いで、表示ランプ34の点灯態様の設定や後述するS906の処理で編集されるランプの点灯態様となるよう各ランプの出力を設定し(S903)、その後電源投入報知処理を実行する(S904)。電源投入報知処理は、電源が投入された場合に所定の時間(例えば30秒)電源が投入されたことを知らせる報知を行うものであり、その報知は音声出力装置226やランプ表示装置227により行われる。また、第3図柄表示装置81の画面において電源が供給されたことを報知するようコマンドを表示制御装置114に送信するものとしても良い。なお、電源投入時でなければ、電源投入報知処理による報知は行わずにS905の処理へ移行する。
次いで、枠ボタン入力監視・演出処理が実行される(S905)。この枠ボタン入力監視・演出処理では、演出効果を高めるために遊技者に操作される枠ボタン22が押されたか否かの入力を監視し、枠ボタン22の入力が確認された場合に対応した演出を行うよう設定する処理である。この処理では、枠ボタン22の遊技者による操作が検出されると、表示制御装置114に対して枠ボタン22が操作されたことを通知する枠ボタン操作コマンドを設定する。
また、変動演出が未実行の期間や、高速変動期間中に枠ボタン22が押された場合は、ステージを変更する処理を行い、枠ボタン操作コマンドに代えて、表示制御装置114に対する背面画像変更コマンドを設定する。この背面画像変更コマンドに、変更後のステージに対応する背面画像の種別に関する情報を含めることにより、表示制御装置114において、第3図柄表示装置81に表示される背面画像を、ステージに応じた画像に変更する処理が行われる。また、変動表示開始時に予告キャラが出現した場合に枠ボタン22を押すことで今回の変動による大当たりの期待値を表示したり、リーチ演出中に枠ボタン22を押すことで大当たりへの期待感を持てる演出に変更したり、枠ボタン22を複数のリーチ演出のうち1のリーチ演出を選択するための決定ボタンとしても良い。なお、枠ボタン22が配設されていない場合には、S905の処理は省略される。
枠ボタン入力監視・演出処理(S905)が終わると、次いで、ランプ編集処理を実行し(S906)、その後音編集・出力処理を実行する(S907)。ランプ編集処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう電飾部29〜33の点灯パターンなどが設定される。音編集・出力処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう音声出力装置226の出力パターンなどが設定され、その設定に応じて音声出力装置226から音が出力される。
S907の処理後、液晶演出実行管理処理を実行する(S908)。液晶演出実行管理処理では、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドに基づいて第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間が設定される。この液晶演出実行監視処理で設定された時間に基づいてS906のランプ編集処理が実行され、また、S907の音編集・出力処理も第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間で実行される。S908の処理の後、S910の処理へ移行する。
S910の処理では、第3図柄表示装置81において変動演出を表示させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドに基づいて表示用変動パターンコマンドを生成し、そのコマンドを表示制御装置114に送信するために設定する処理である変動表示処理を実行する。この変動表示処理の詳細については、図394を参照して後述する。そして、変動表示処理の後、主制御装置110より受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド判定処理を行う(S911)。このコマンド判定処理の詳細については、図393を参照して後述する。
S911の処理が終わると、ワークRAM233に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S912)。電源断の発生情報は、主制御装置110から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。S912の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(S912:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(S914)、電源断処理を実行する(S915)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(S916)、その後、処理を無限ループする。電源断処理では、割込処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフして、音声出力装置226およびランプ表示装置227からの出力をオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。
一方、S912の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(S912:No)、RAM223に記憶されるキーワードに基づき、RAM223が破壊されているか否かが判別され(S913)、RAM223が破壊されていなければ(S913:No)、S901の処理へ戻り、繰り返しメイン処理が実行される。一方、RAM223が破壊されていれば(S913:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
ここで、RAM破壊と判別されて無限ループするとメイン処理が実行されないので、その後、第3図柄表示装置81による表示が変化しない。よって、遊技者は、異常が発生したことを知ることができるので、ホールの店員などを呼びパチンコ機10の修復などを頼むことができる。また、RAM223が破壊されていると確認された場合に、音声出力装置226やランプ表示装置227によりRAM破壊の報知を行うものとしても良い。
次に、図393を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(S911)について説明する。図391は、このコマンド判定処理(S911)を示したフローチャートである。このコマンド判定処理(S911)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図392参照)の中で実行され、上述したように、主制御装置110から受信したコマンドを判定する。
コマンド判定処理では、まず、RAM223に設けられたコマンド記憶領域から、未処理のコマンドのうち主制御装置110より受信した最初のコマンドを読み出して解析し、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する(S1001)。そして、変動パターンコマンドを受信したと判別された場合(S1001:Yes)、該変動パターンコマンドから変動パターンを抽出して(S1002)、メイン処理に戻る。ここで抽出された変動パターンは、RAM223に記憶され、後述の変動表示処理(図394参照)において、表示制御装置114に対して変動演出の開始とその変動パターンを通知する表示用変動パターンコマンドを設定する場合に用いられる。
一方、変動パターンコマンドを受信していないと判別された場合(S1001:No)、次いで、主制御装置110より停止種別コマンドを受信したか否かを判別する(S1003)。そして、停止種別コマンドを受信したと判別された場合(S1003:Yes)、該停止種別コマンドから停止種別を抽出し(S1004)、変動開始フラグをオンに設定して(S1005)、メイン処理に戻る。
なお、停止種別コマンドは、変動演出を開始する場合に主制御装置110が変動パターンコマンドを送信後、その変動パターンコマンドによって変動パターンが示された変動演出の停止種別を示すものとして、主制御装置110より必ず送信されるコマンドである。S1005の処理によって変動開始フラグをオンに設定することにより、後に実行される変動表示処理において、先に受信した変動パターンコマンドより抽出した変動パターンと、停止種別コマンドより抽出した停止種別とに基づいて、これらの変動パターンと停止種別とを表示制御装置114へ通知する表示用変動パターンコマンドと表示用停止種別コマンドとを生成し、表示制御装置114へ送信するための処理を実行する。
S1003の処理の結果、停止種別コマンドを受信していないと判別された場合(S1003:No)、次いで、主制御装置110より保留球数コマンドを受信したか否かを判別する(S1006)。そして、保留球数コマンドを受信したと判別された場合(S1006:Yes)、該保留球数コマンドに含まれる主制御装置110の保留球数カウンタ203aの値(即ち、保留された変動演出の保留球数)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113のRAM223に格納する(S1007)。
ここで、保留球数コマンドは、球が第1始動口64a及び第2始動口64bのいずれかに入賞(始動入賞)したときに主制御装置110から送信されるものであるので、始動入賞がある毎に、S1007の処理によって、音声ランプ制御装置113のRAM223に記憶された保留球数の値を、主制御装置110の保留球数カウンタ203aの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113の保留球数の値が主制御装置110の保留球数カウンタ203aの値とずれても、始動入賞検出時に、音声ランプ制御装置113の保留球数カウンタ223aの値を修正し、主制御装置110の保留球数カウンタ203aの値に合わせることができる。
次いで、受信した保留球数コマンドに含まれる第1当たり乱数カウンタC1,第1当たり種別カウンタC2,停止パターン選択カウンタC3,変動種別カウンタCS1の各値を抽出し、RAM223に格納する(S1008)。
保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1〜C3,CS1の値は、球が第1始動口64a及び第2始動口64bに入賞(始動入賞)したときに主制御装置110においてカウンタ用バッファより取得されたものである。音声ランプ制御装置113は、RAM223に格納された各カウンタC1〜C3,CS1を参照することで、先読み処理を実行できるようになっている。即ち、保留された変動演出が実行された場合にその変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定することができる。
次いで、S1007の処理によってRAM223に格納された保留球数の値を表示制御装置114へ通知するための表示用保留球数コマンドを設定し(S1009)、メイン処理へ戻る。ここで設定された表示用保留球数コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(S902)により表示制御装置114に対して送信される。これにより、表示制御装置114では、保留球数に応じた保留球数図柄を第3図柄表示装置81に表示させるように処理を実行する。
S1006の処理の結果、保留球数コマンドを受信していないと判別された場合(S1006:No)、次いで、主制御装置110より確定コマンドを受信したか否かを判別する(S1010)。確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて実行中の変動演出を確定表示させるためコマンドである。この確定コマンドを受信したと判別された場合は(S1010:Yes)、表示制御装置114に対して確定コマンドの受信を通知するための表示用確定コマンドを設定して(S1011)、メイン処理へ戻る。ここで設定された表示用確定コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(S902)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、表示用確定コマンドを受信することにより、第3図柄表示装置81にて実行中の変動演出を停止させ、先に表示用停止種別コマンドにて示された停止種別に対応する停止図柄を表示することで、確定表示させる。
S1010の処理の結果、確定コマンドを受信していないと判別された場合は(S1010:No)、その他のコマンドを受信したか否かを判別し、その受信したコマンドに応じた処理を実行して(S1012)、メイン処理に移行する。例えば、その他のコマンドが、音声ランプ制御装置113で用いるコマンドであればそのコマンドに対応した処理を行い、処理結果をRAM223に記憶し、表示制御装置114で用いるコマンドであればそのコマンドを表示制御装置114に送信するように、コマンドの設定を行う。主制御装置110より受信したデモコマンドは、このS1013の処理によって、表示用デモコマンドとして設定され、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに一旦格納された後、メイン処理のコマンド出力処理(S902)により表示制御装置114に対して送信される。
次に、図394を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動表示処理(S910)について説明する。図394は、この変動表示処理(S910)を示したフローチャートである。
この変動表示処理(S910)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図392参照)の中で実行され、上述したように、第3図柄表示装置81において変動演出を表示させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンド及び停止種別コマンドに基づいて表示用変動パターンコマンド及び表示用停止種別コマンドを生成し、これらのコマンドを表示制御装置114に送信するために設定する処理である。
変動表示処理では、まず、RAM223に設けられた変動開始フラグがオンか否かを判別する(S1101)。そして、変動開始フラグがオンではない(即ち、オフである)と判別された場合(S1101:No)、主制御装置110より停止種別コマンドを受信していない状態であるので、この変動表示処理を終了して、メイン処理に戻る。
一方、変動開始フラグがオンであると判別された場合(S1101:Yes)、変動開始フラグをオフし(S1102)、コマンド判定処理(図393参照)のS1002の処理において変動パターンコマンドより抽出された変動演出における変動パターンを、RAM223より取得する(S1103)。ここで抽出された変動パターンは、変動時間である。音声ランプ制御装置113では、変動時間毎に複数の詳細な変動パターンが用意されており、抽出された変動パターン(変動時間)に用意された複数の詳細な変動パターンの中から1の詳細な変動パターンを抽選にて決定して、決定された詳細な変動パターンを表示制御装置114へ通知するための表示用変動パターンコマンドを設定する(S1104)。
ここで設定された表示用変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(S902)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用変動パターンコマンドを受信することによって、この表示用変動パターンコマンドによって示される詳細な変動パターンで第3図柄表示装置81に第3図柄の変動表示が行われるように、その変動演出の表示制御を開始する。
次いで、コマンド判定処理(図391参照)のS1004の処理において停止種別コマンドより抽出された変動演出における停止種別を、RAM223より取得する(S1105)。そして、抽出された停止種別を表示制御装置114へ通知するための表示用停止種別コマンドを設定する(S1104)。ここで設定された表示用停止種別コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(S902)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、S1105の処理により設定された表示用変動パターンコマンドによって実行される変動演出を確定表示させる場合に、この表示用停止種別コマンドにて示される停止種別に対応する停止図柄を設定する。
次いで、表示用変動パターンコマンドの設定に伴い、保留球が消費される(即ち、保留球に対応する変動表示の設定が行われた)のに合わせて、RAM223の保留球数の値を1減らし(S1107)、更新後の保留球数の値を表示制御装置114に対して通知するための表示用保留球数コマンドを設定する(S1108)。そして、メイン処理へ戻る。
S1108の処理により設定された表示用保留球数コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(S902)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114は、表示用保留球数コマンドにより示される保留球数に応じた数の保留球数図柄を第3図柄表示装置81に表示させる処理を実行する。よって、遊技者は、第3図柄表示装置81に表示された保留球数図柄の数をカウントすることによって、保留された球の数を認識することができる。
次に、図395を参照して、表示制御装置114のMPU231により実行される各制御について説明する。かかるMPU231の処理としては大別して、電源投入後から繰り返し実行されるメイン処理と、音声ランプ制御装置113よりコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込処理と、画像コントローラ236より1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に送信されるV割込信号をMPU231が検出した場合に実行されるV割込処理とがある。MPU231は、通常、メイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込信号の検出に合わせて、コマンド割込処理やV割込処理を実行する。尚、コマンドの受信とV割込信号の検出とが同時に行われた場合は、コマンド受信処理を優先的に実行する。これにより、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込処理を実行させることができる。
まず、図395(a)を参照して、表示制御装置114内のMPU231により実行されるメイン処理について説明する。図395(a)は、このメイン処理を示したフローチャートである。メイン処理は、電源が投入された場合に起動され、電源が断されるまで実行され続けるものである。
電源が投入されてMPU231によりメイン処理が実行されると、まず、初期設定処理を実行する(S1401)。具体的には、まず、MPU231を初期設定し、ワークRAM233、ビデオRAM234の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM235に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM234に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM234に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、解凍したキャラクタ情報を記憶したビデオRAM234内の領域とは異なるビデオRAM234内の領域に用意されたフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他、初期化に必要な設定を行う。
初期設定処理が完了すると、次いで、割込許可を設定し(S1402)、以後、メイン処理は電源が切断されるまで、無限ループ処理を実行する。これにより、S1402の処理によって割込許可が設定されて以降、コマンドの受信およびV割込信号の検出に従って、コマンド割込処理およびV割込処理を実行する。
次いで、図395(b)を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるコマンド割込処理について説明する。図395(b)は、そのコマンド割込処理を示すフローチャートである。上述したように、音声ランプ制御装置113からコマンドを受信すると、MPU231によってコマンド割込処理が実行される。
このコマンド割込処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM233に設けられたコマンドバッファ領域に、その抽出したコマンドデータを順次格納して(S1501)、終了する。このコマンド割込処理によってコマンドバッファ領域に格納された各種コマンドは、後述するV割込処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに応じた処理が行われる。
次いで、図395(c)を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理について説明する。図395(c)は、そのV割込処理を示すフローチャートである。このV割込処理では、コマンド割込処理によってコマンドバッファ領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行すると共に、第3図柄表示装置81に表示させる画像を特定した上で、その画像の描画および表示を画像コントローラ236に対して指示するものである。
上述したように、このV割込処理は、画像コントローラ236からのV割込信号が検出されることによって実行が開始される。このV割込信号は、画像コントローラ236において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成され、MPU231に対して送信される信号である。よって、このV割込信号に同期させてV割込処理を実行することにより、画像コントローラ236に対して描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。よって、画像コントローラ236では、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファに、新たな描画指示に伴って画像が展開されたりすることを防止することができる。
このV割込処理では、図395(c)に示すように、まず、コマンド判定処理(S1602)を実行する。この、コマンド判定処理(S1602)では、コマンド割込処理によってコマンドバッファ領域に格納された音声ランプ制御装置113からのコマンドの内容を解析し、そのコマンドに応じた処理を実行する。例えば、表示用変動パターンコマンドが格納されていた場合は、その表示用変動パターンテーブルコマンドにより示された詳細な変動パターンによって変動演出が第3図柄表示装置81に実行されるように、画像の描画および表示の制御を開始する。
表示用停止種別コマンドが格納されていた場合は、その表示用停止種別コマンドにより示される停止図柄で第3図柄表示装置81にて実行される変動演出が停止表示されるように、高速変動中(第3図柄の内容が遊技者に認識できないように第3図柄の変動表示が行われている間)に、表示中の第3図柄の入れ替えを行う。表示用確定コマンドが格納されていた場合は、第3図柄表示装置81にて実行されている変動演出において確定表示がなされるように画像の描画および表示の制御を行う。
さて、このコマンド判定処理(S1602)では、その時点でコマンドバッファ領域に格納されている全てのコマンドを解析して、処理を実行する。これは、コマンド判定処理が、V割込処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンドバッファ領域に格納されている可能性が高いためである。特に、主制御装置110において、変動演出の開始が決定された場合、表示用変動パターンコマンドや停止種別コマンドなどが同時にコマンドバッファ領域に格納されている可能性が高い。従って、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、主制御装置110や音声ランプ制御装置113によって選定された変動演出やその他の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を第3図柄表示装置81に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
コマンド判定処理(S1602)が終了すると、次いで、表示設定処理(S1603)を実行する。表示設定処理(S1603)では、コマンド判定処理(S1602)などによって定められた第3図柄表示装置81に表示すべき画面の種別に基づき、第3図柄表示装置81において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を、具体的に特定する。
表示設定処理(S1603)が実行された後、次いで、タスク処理を実行する(S1064)。このタスク処理では、表示設定処理(S1603)によって特定された、第3表示装置281に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクタ(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクタ(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度といった、描画に必要な各種パラメータを決定する。
そして、描画処理を実行する(S1504)。この描画処理では、タスク処理(S1503)で決定された、1フレームを構成する各種キャラクタの種別やそれぞれのキャラクタの描画に必要なパラメータを、画像コントローラ236に対して送信する。これにより、画像コントローラ236では、これらの情報に従って、画像の描画処理を実行すると共に、1V前に受信した情報に従って描画した画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを第3図柄表示装置81へ送信する制御を行う。
その後、その他の必要な処理、例えば、表示制御装置114に設けられた各種カウンタの更新処理を実行した後(S1505)、V割込処理を終了する。
以上、説明したように、第16実施形態のパチンコ機10によれば、主制御装置110に役物比率管理チップ207を設け、MPU201から入賞情報を得て、役物比率管理チップ207にて役物比率及び連続役物比率を算出して記録する。そして、検査装置300が検査端子207aに接続されると、役物比率管理チップ207に記録された役物比率及び連続役物比率に関する情報が、検査装置300へ出力される。
ここで、不正行為者の中には、第2始動口64bの電動役物を何らかの手法で不正に開放したり、第2始動口64bへ球を誘導したりすることで、第2始動口64bへの入賞を増やして大当たりとなる可能性を増やそうとするものがいる。また、大入賞口65aの開閉板を何らかの手法で不正に開放したり、大入賞口65aへ球を誘導したりすることで、多くの賞球を得ようとするものがいる。このような不正行為があった場合、役物比率及び連続役物比率が高くなる。
これに対し、本パチンコ機10では、上述のように構成されているので、検査装置300において役物比率及び連続役物比率を解析することで、不正行為が行われていた場合にその不正行為を発見し得る。
また、本パチンコ機10では、遊技領域へ発射された球数に関する情報や、遊技状態に関する情報も役物比率管理チップ207において記録され、検査装置300へ出力される。よって、検査装置300による解析により、役物比率及び連続役物比率が高くなっている場合には、遊技領域へ発射された球数に関する情報や、遊技状態に関する情報に基づいて、その原因を探ることができる。
<第17実施形態>
次いで、図396〜図398を参照して、本発明を適用した第17実施形態のパチンコ機10について説明する。第16実施形態のパチンコ機10では、役物比率を算出するタイミングとなった場合に、第1読書メモリ263に格納された各カウンタ263a〜263eの値に基づいて役物比率及び連続役物比率を算出し、第2読書メモリ264に記録していく場合について説明した。これに対し、第17実施形態のパチンコ機10では、トリガ設定エリア265bに設定されたトリガ情報データ202fにて示されるトリガ(タイミング)となった場合に、第1読書メモリ263に記録された各カウンタ263a〜263eの値をそのまま第2読書メモリ264に記録し、検査装置300には、その第2読書メモリ264に記録された各カウンタ263a〜263eの値をそのまま出力する。
以下、第17実施形態のパチンコ機10について、第16実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第17実施形態のパチンコ機10の説明において、第16実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第16実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
図396は、第17実施形態のパチンコ機10における主制御装置110の電気的構成を示すブロック図である。第17実施形態の主制御装置110の電気的構成において、第16実施形態と相違する点は、役物比率管理チップ207の第2読書メモリ264において、第16実施形態の役物比率データ264a及び連続役物比率データ264bに代えて、入賞カウンタデータ264eを記録する点である。
また、第17実施形態では、トリガ設定エリア265bに設定されたトリガ情報データ202fの意味合いが、第16実施形態と異なる。即ち、第17実施形態では、トリガ情報データ202fは、第1読書メモリ263に記憶された各カウンタ263a〜263eの値を、第2読書メモリ264へ記録するトリガ(タイミング)を示すものとなる。なお、トリガ情報データ202fの意味合いが第16実施形態と異なるだけであり、その内容そのものは第16実施形態と同一である。
つまり、トリガ情報データ202fでは、第1読書メモリ263に記憶された各カウンタ263a〜263eの値を、第2読書メモリ264へ記録するトリガ(タイミング)として、「発射数」,「時刻」,「遊技時間」のいずれかを示す情報が規定される。
トリガ情報データ202fは、「発射数」を示す情報が規定される場合、あわせて、役物比率を算出するタイミングとなる「所定球数」を示す情報を規定する。例えば、トリガ情報データ202fに、「発射数」を示す情報と「所定球数」として500球を示す情報とが規定されていた場合は、発射球数が500球となる毎に、第1読書メモリ263に記憶された各カウンタ263a〜263eの値が、第2読書メモリ264へ記録される。
トリガ情報データ202fは、「時刻」を示す情報が規定される場合、あわせて、役物比率を算出するタイミングとなる「予め定められた時刻」を示す情報を規定する。例えば、トリガ情報データ202fに、「時刻」を示す情報と「予め定められた時刻」として12時、17時、19時、22時を示す情報とが規定されていた場合は、時刻が12時、17時、19時、22時となったタイミングで、第1読書メモリ263に記憶された各カウンタ263a〜263eの値が、第2読書メモリ264へ記録される。
トリガ情報データ202fは、「遊技時間」を示す情報が規定される場合、あわせて、役物比率を算出するタイミングとなる「所定時間」を示す情報を規定する。例えば、トリガ情報データ202fに、「遊技時間」を示す情報と「所定時間」として2時間を示す情報とが規定されていた場合は、遊技時間が2時間経過する毎に、第1読書メモリ263に記憶された各カウンタ263a〜263eの値が、第2読書メモリ264へ記録される。
入賞カウンタデータ264eは、第1読書メモリ263に記憶された各カウンタ263a〜263eの値を第2読書メモリ264へ記録するタイミング(トリガ)毎に、第1読書メモリ263の始1カウンタ263aにて計数された第1始動口64aに入賞した球の総数と、始2カウンタ263bにて計数された第2始動口64bに入賞した球の総数と、普1カウンタ263cにて計数された第1普通入賞口63aに入賞した球の総数と、普2カウンタ263dにて計数された第2普通入賞口63bに入賞した球の総数と、大入賞口カウンタ263eにて計数された大入賞口65aに入賞した球の総数とを、その記録するタイミングにおける時刻と合わせて記録したデータである。
電源が投入されてから初めてそのタイミングに到達するまでの間、または、前回のタイミングから今回のタイミングまでの間に各入賞口に入賞した球総数は、各入賞口毎に対応するカウンタ263a〜263eにより示される。第1読書メモリ263に記憶された各カウンタ263a〜263eの値を、第2読書メモリ264へ記録するタイミングとなった場合に、そのときの各カウンタ263a〜263eの値が、RTC266により示されるその時の時刻とあわせて、入賞カウンタデータ264eに記録される。
入賞カウンタデータ264eは、1つの時刻に対応付けて、その時刻における第1始動口64aに入賞した球の総数,第2始動口64bに入賞した球の総数,第1普通入賞口63aに入賞した球の総数,第2普通入賞口63bに入賞した球の総数,大入賞口65aに入賞した球の総数を記録するようにしてもよい。
また、入賞カウンタデータ264eに、第1始動口64aに入賞した球の総数を記録するエリアと,第2始動口64bに入賞した球の総数を記憶するエリアと,第1普通入賞口63aに入賞した球の総数を記録するエリアと,第2普通入賞口63bに入賞した球の総数を記憶するエリアと,大入賞口65aに入賞した球の総数を記録するエリアとを設け、第1読書メモリ263に記憶された各カウンタ263a〜263eの値を、第2読書メモリ264へ記録するタイミング(トリガ)となった場合に、各エリア毎に、対応する入賞口に入賞した球の総数を、そのタイミングにおける時刻と合わせて記録させるように、入賞カウンタデータ264eを構成してもよい。
ここで、入賞カウンタデータ264eに記録できる各入賞口へ入賞した球の総数に関する情報は、所定数(例えば、16384)に限定される。例えば、1つの時刻に対応付けて、その時刻における第1始動口64aに入賞した球の総数,第2始動口64bに入賞した球の総数,第1普通入賞口63aに入賞した球の総数,第2普通入賞口63bに入賞した球の総数,大入賞口65aに入賞した球の総数を記録するように入賞カウンタデータ264eを構成した場合において、入賞カウンタデータ264eに既に所定数の情報が記録されている場合は、最も古い時刻の情報が消去され、そこに最新の情報が記録される。例えば、入賞カウンタデータ264eをリングバッファのように構成し、リングバッファ上に情報の書き込みを行う位置を管理するメモリを別途用意して、情報の書き込みを行うごとに書き込みを行う位置を1ずらすことで、最も古い情報を消去し、そこに最新の情報を記録する処理が実現できる。このように、入賞カウンタデータ264eに記録可能な情報の数に上限を設けることで、第2読書メモリ264の記憶容量が増大することを抑制できる。また、入賞カウンタデータ264eにおいて記録する情報が上限数に達した場合は、最も古い情報を消去して最新の情報を記録することで、最新のパチンコ機10の状態を含めて、検査装置300に解析を行わせることができる。
なお、第1始動口64aに入賞した球の総数を記録するエリアと,第2始動口64bに入賞した球の総数を記憶するエリアと,第1普通入賞口63aに入賞した球の総数を記録するエリアと,第2普通入賞口63bに入賞した球の総数を記憶するエリアと,大入賞口65aに入賞した球の総数を記録するエリアとを設けて、入賞カウンタデータ264eを構成した場合は、各エリア毎にリングバッファを構成し、各エリアで記録可能な情報の数に上限を設けて、上記のように制御してもよい。これにより、各エリアにおいて、記録する情報が上限数に達した場合は、最も古い情報を消去して最新の情報を記録することで、最新のパチンコ機10の状態を含めて、検査装置300に解析を行わせることができる。
検査端子207aに検査装置300が接続されると、CPU261に対して割込みが発生し、CPU261によって、第2読書メモリ264に記録された入賞カウンタデータ264eと、発射球数データ264cと、遊技状態データ264dとが、順に検査装置300へ送信される。各データ264e,264c,264dを検査装置300へ送信する場合、CPU261は、各々のデータ264e,264c,264dにおいて記録された各情報(各情報に対応付けられた記録された時刻情報を含む)を、記録された順番に読み出して、検査装置300へ送信する。
具体的には、これから検査装置300へ情報を送信するデータにおいて、各々に定められた記録可能な情報の上限数(上記所定数)を満たしていない場合は、CPU261は、そのデータに最初に情報が書き込まれた位置から、情報の書き込みを行う位置を管理するメモリにて示された位置(即ち、最新の時刻の情報が記録された位置)までに記録されている情報を順次読み出して、検査装置300へ送信する。一方、検査装置300へ情報を送信するデータにおいて、各々に定められた記録可能な情報の上限数(上記所定数)を満たしている場合は、情報の書き込みを行う位置を管理するメモリにて示された位置の次の位置(即ち、最も古い時刻の情報が記録された位置)から順に、1ずつ読み出す位置をずらして、情報の書き込みを行う位置を管理するメモリにて示された位置(即ち、最新の時刻の情報が記録された位置)までに記録された情報を順次読み出し、検査装置300へ送信する。これにより、検査装置300には、古い時刻の情報から順に情報が出力されることになる。
なお、第1始動口64aに入賞した球の総数を記録するエリアと,第2始動口64bに入賞した球の総数を記憶するエリアと,第1普通入賞口63aに入賞した球の総数を記録するエリアと,第2普通入賞口63bに入賞した球の総数を記憶するエリアと,大入賞口65aに入賞した球の総数を記録するエリアとを設けて、入賞カウンタデータ264eを構成した場合は、各エリア毎に上記の通りに情報を読み出すことで、各入賞口毎に、その入賞口へ入賞した球の総数が、検査装置300に対して、古い時刻の情報から順に出力されることになる。
次いで、図397を参照して、第17実施形態における役物比率管理チップ207内のCPU261により実行される入賞情報保存処理(S718,S733)について説明する。図397は、この入賞情報保存処理を示したフローチャートである。第16実施形態では、役物比率を算出するタイミング(トリガ)となった場合と(図388参照)、電源が断される場合に(図386参照)、第1読書メモリ263に記憶された情報から役物比率及び連続役物比率を算出して第2読書メモリ264へ記録する役物比率算出処理を実行したが(図389参照)、第17実施形態では、第1読書メモリ263に記憶された各情報を第2読書メモリ264へ記録するタイミング(トリガ)となった場合と(図388参照)、電源が断される場合に(図386参照)、役物比率算出処理に代えて、入賞情報保存処理を実行する。この入賞情報保存処理は、第1読書メモリ263に記憶された各情報を第2読書メモリ264へ記録する処理である。
入賞情報保存処理では、まず、第1読書メモリ263に記憶された、入賞口に対応する各カウンタ263a〜263eの値を、RTC266にて示される現在の時刻と合わせて、第2読書メモリ264の入賞カウンタデータ264eに追加して記録する(S761)。これにより、トリガ設定エリア265bに設定されたトリガ情報データ202fにて示される役タイミング(トリガ)毎に、電源が投入されてから初めてそのタイミングに到達するまでの間、または、前回のタイミングから今回のタイミングまでの間に、第1読書メモリ263の始1カウンタ263aにて計数された第1始動口64aに入賞した球の総数と、始2カウンタ263bにて計数された第2始動口64bに入賞した球の総数と、普1カウンタ263cにて計数された第1普通入賞口63aに入賞した球の総数と、普2カウンタ263dにて計数された第2普通入賞口63bに入賞した球の総数と、大入賞口カウンタ263eにて計数された大入賞口65aに入賞した球の総数とが、第2読書メモリ264に追加して記録される。
また、電源が断される場合にも、コンデンサ267に充電された電力を利用して、直近の第2読書メモリ264へ記録を行ったタイミング(トリガ)から電源が断されると判断された間に、第1読書メモリ263の始1カウンタ263aにて計数された第1始動口64aに入賞した球の総数と、始2カウンタ263bにて計数された第2始動口64bに入賞した球の総数と、普1カウンタ263cにて計数された第1普通入賞口63aに入賞した球の総数と、普2カウンタ263dにて計数された第2普通入賞口63bに入賞した球の総数と、大入賞口カウンタ263eにて計数された大入賞口65aに入賞した球の総数とが、第2読書メモリ264に追加して記録される。これにより、直近の第2読書メモリ264へ記録を行ったタイミング(トリガ)から電源が断されると判断された間にあった各入賞口への入賞に対しても、漏れることなく、その入賞のあった球の総数を各入賞口毎に第2読書メモリ264へ記録することができる。
続くS742〜S744では、第16実施形態の役物比率算出処理のS742〜S744と同一の処理(図389参照)を実行し、入賞情報保存処理を終了する。
次に、図398を参照して、第17実施形態における役物比率管理チップ207内のCPU261により実行される検査結果出力処理を説明する。図398は、この検査結果出力処理を示したフローチャートである。この検査結果出力処理は、第16実施形態と同様に、検査端子207aに検査装置300を接続するケーブルのコネクタが挿入された場合にCPU261に入力される割込信号に基づいて実行される。検査結果出力処理では、第2読書メモリ264のデータを検査装置300へ出力する。
第17実施形態における検査結果出力処理が実行されると、まず、賞球数データ設定エリア265aに設定された賞球数テーブル202eを検査装置300へ出力する(S771)。次いで、入賞カウンタデータ264eに記録された各入賞口における入賞した球の総数を示す情報を全て、各情報に対応付けられた、その情報が第2読書メモリ264に記録された時刻と共に、記録時刻が古い情報から順に検査装置300へ出力する(S772)。S772の処理に続いて実行されるS753、S754では、第16実施形態の検査結果出力処理のS753、S754と同一の処理を実行し、検査結果出力処理を終了する。
検査装置300は、S772にて出力された各入賞口における入賞した球の総数を示す情報と、S771にて出力された賞球数テーブル202eに基づいて、役物比率及び連続役物比率を算出し、算出した役物比率及び連続役物比率を解析する。そして、検査装置300による解析により、役物比率及び連続役物比率が高くなっている場合には、遊技領域へ発射された球数に関する情報や、遊技状態に関する情報に基づいて、その原因を探ることができる。また、S772の処理により、各入賞口における入賞した球の総数を示す情報が、古い時刻のものから順に出力されるので、検査装置300は、その出力された順に各々の情報を解析することにより、時刻の経過に伴う役物比率及び連続役物比率の変化を容易に解析できる。
以上説明した通り、第17実施形態のパチンコ機10によれば、役物比率管理チップ207において、トリガ設定エリア265bに格納されたトリガ情報データ202fにて示されるタイミング(トリガ)となる毎に、第1読書メモリ263に格納された、各入賞口毎に入賞した球の総数を計数する各カウンタ263a〜263eの値が、第2読書メモリ264の入賞カウンタデータ264eへ順次記録される。そして、検査装置300が検査端子207aに接続された場合に、第2読書メモリ264の入賞カウンタデータ264eに記録された各入賞口毎の入賞した球の総数を示す情報が、賞球数テーブル202eと合わせて、検査装置300へ送信される。
このように、第17実施形態のパチンコ機10では、全ての入賞口に対してそれぞれ、該当の入賞口に入賞された球の総数を求め、第2読書メモリ264に記録する。よって、第16実施形態のように算出した役物比率及び連続役物比率を第2読書メモリ264に記録する場合と比して、第2読書メモリ264に必要な記憶容量が大きくなるが、検査装置300には、各入賞口毎の入賞した球の総数が送信されるため、検査装置300による解析の結果、役物比率や連続役物比率に大きな変化があった場合には、検査装置300により、各入賞口毎の入賞した球の総数を参照することで、より正確にその原因を把握できる。
また、検査装置300に送信される各入賞口に入賞された球の総数を示す情報には、その情報が第2読書メモリ264に記録された時刻が対応付けられて、検査装置300に送信される。よって、検査装置300において、各入賞口に入賞した球の総数を示す情報に基づいて役物比率及び連続役物比率を解析した結果、役物比率又は連続役物比率に大きな変化があった場合、その変化のあった役物比率又は連続役物比率の算出に使用された各入賞口に入賞した球の総数を第2読書メモリ264に記録された時刻を特定し、その時刻付近での、各入賞口に入賞した球の総数や、遊技領域に発射された球の総数又は遊技状態を解析することにより、役物比率又は連続役物比率が変化した原因を探ることができる。
そのほか、第16実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第18実施形態>
次いで、図399〜図402を参照して、本発明を適用した第18実施形態のパチンコ機10について説明する。第1及び第17実施形態のパチンコ機10では、役物比率管理チップ207を主制御装置110に設け、その役物比率管理チップ207にてパチンコ機10における役物比率に関する情報を管理する場合について説明した。これに対し、第18実施形態のパチンコ機10は、役物比率に関する情報の管理をMPU201にて行う。また、第18実施形態のパチンコ機10は、役比表示装置400を設け、役物比率に関する情報をその役比表示装置400に表示する。
以下、第18実施形態のパチンコ機10について、第16実施形態又は第17実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第18実施形態のパチンコ機10の説明において、第16実施形態又は第17実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第16実施形態又は第17実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
図399は、第18実施形態のパチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。第18実施形態のパチンコ機10が、第16実施形態及び第17実施形態のパチンコ機10と相違する点は、主制御装置110の構成が異なっている点である。その他の構成は、第16実施形態及び第17実施形態のパチンコ機10と同一である。
第18実施形態の主制御装置110は、上述した通り、役物比率管理チップ207が設けられておらず、役物比率に関する情報の管理をMPU201にて行う。具体的には、第16実施形態又は第17実施形態の役物比率管理チップ207のCPU261が実行していた役物比率管理メイン処理を、MPU201にて実行するタイマ割込処理の中で実行する。このとき、役物比率管理チップ207の第1読書メモリ263に記憶される各カウンタやデータは、第18実施形態では、RAM203に記憶される。
また、役物比率管理チップ207に設けられた第2読書メモリ264は、入出力ポート205に接続される形で、主制御装置110に設けられる。また、第16実施形態及び第17実施形態において役物比率管理チップ207に設けられたRTC266は、第18実施形態では、MPU201に内蔵(図示せず)されたものを利用する。
更に、検査装置300が接続される検査端子207aは、入出力ポート205に接続される。検査端子207aにケーブル及びコネクタを介して検査装置300が接続されると、MPU201は検査結果出力処理を実行し、役物比率に関する情報や、その他検査に関する情報が検査装置300へ送信される。
また、役比表示装置400は、主制御装置110の入出力ポート205に接続される。この役比表示装置400は、例えば、複数の7セグメント表示器にて構成され、主制御装置110を構成する主基板上に配設される。即ち、パチンコ機10の背面側を見たときに、役比表示装置400の表示画面が見えるように組付けられている。なお、パチンコ機10の正面側から役比表示装置400の表示画面が見えるように組付けられてもよい。
役比表示装置400には、役物比率や連続役物比率、又は、役物比率や連続役物比率に関係する情報(例えば、ベース値等)が表示される。役比表示装置400に表示される役物比率や連続役物比率に関する情報としては、例えば、入賞により払い出された球の総数を入賞口毎に示す情報であってもよいし、全ての入賞口への入賞により払い出された球の総数と、役物が作動する入賞口(第2始動口64b及び大入賞口65a)への入賞により払い出された球の総数と、役物が連続して作動する入賞口(大入賞口65a)への入賞により払い出された球の総数とを示す情報であってもよい。また、遊技領域に発射された球の総数(発射球数)を示す情報が、役比表示装置400に表示される役物比率や連続役物比率に関する情報に含まれてもよい。役比表示装置400は、7セグメント表示器に代えて、所定の画素数を備えた液晶ディスプレイ、有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイ等により構成され、これに役物比率や連続役物比率、又は、役物比率や連続役物比率に関係する情報が表示されるようにしてもよい。
MPU201は、ROM202及びRAM203が内蔵されているほか、MPU201の心臓部であるALU(Arithmetic Logic Unit)に最も近い階層で各種データを記憶する複数のレジスタ200を有している。複数のレジスタ200には、演算途中の値を一時的に保持したり、処理に必要なメモリのアドレスを格納したりするなど、特定の目的をもたずに種々の状況で汎用的に用いられる汎用レジスタや、ALUの演算結果を累積し総和をとるためのアキュムレータレジスタ等の種々のレジスタが含まれる。
また、複数のレジスタ200には、ALUの演算による桁あふれを示すフラグや、割込みの状態を示すフラグ等により構成されるフラグレジスタ200a(ステータスレジスタ等ともいう)も含まれる。フラグレジスタ200aは、そのレジスタの性格上、命令が1つ実行される度にその内容が更新され得るものである。
RAM203は、使用領域内エリア203xと、使用領域外エリア203yとが設けられており、各々、作業エリア(内作業エリア203x1、外作業エリア203y1)とスタックエリア(内スタックエリア203x2、外スタックエリア203y2)とが設けられている。
これは、MPU201が遊技の主な制御を行う一方、このMPU201にて役物比率に関する情報の管理が行われるように構成した場合、RAM203に記憶され、遊技の主な制御に用いられる各種カウンタやデータが、RAM203に記憶され、役物比率に関する情報の管理に用いられる各種カウンタやデータによって誤って破壊されることを抑制する必要があるためである。即ち、遊技の主な制御に用いられる各種カウンタやデータは、遊技者の利益を保護するために、確実に優先して保護しなければならない。また、遊技の主な制御を行う際にRAM203のスタックエリアに退避されたデータも、途中で役物比率に関する情報の管理に関する処理が行われた後に遊技の主な制御が再び問題なく継続して行われるよう、確実に保護しなければならない。
そこで、主制御装置110のMPU201は、遊技の主な制御に用いられる各種カウンタやデータを使用領域内エリア203xの内作業エリア203x1に記憶し、また、遊技の主な制御を行う際にスタックエリアに退避すべきデータを、使用領域内エリア203xの内スタックエリア203x2に退避する。一方、MPU201は、役物比率に関する情報の管理に用いられる各種カウンタやデータを使用領域外エリア203yの外作業エリア203y1に記憶し、また、役物比率に関する情報の管理を行う際にスタックエリアに退避すべきデータを使用領域外エリア203yの外スタックエリア203y2に退避する。これにより、遊技の主な制御に用いられる各種カウンタやデータ、その制御を行う際にスタックエリアに退避されるデータを、確実に保護できる。
次いで、図400を参照して、第18実施形態において、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込処理は、例えば4ミリ秒毎に繰り返し実行される定期処理である。MPU201がこのタイマ割込処理を実行することによって、定期的に実行すべき各種の処理が行われる。
このタイマ割込処理では、まず、遊技の主な制御を行う遊技処理を実行する(S2001)。例えば、第16実施形態において説明した主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図378参照)のS101〜S111等の処理が、S2001の処理で実行される。即ち、遊技の主な制御としては、大当たりの抽選、変動表示の設定、大当たり時における大入賞口(大開放口)65aの開閉制御、及び、第2図柄表示装置83の当たり抽選等が含まれる。上述した通り、MPU201は、S2001の処理を実行している間、RAM203の中で使用領域内エリア203x(内作業エリア203x1及び内スタックエリア203x2)を使用する。
次いで、役物比率に関する情報の管理を行う役比処理を実行する(S2002)。役比処理の詳細は図401を参照して後述する。S2002の処理の後、タイマ割込処理を終了する。
このように、本実施形態のタイマ割込処理では、遊技処理を先に行い、その後、役比処理を行うことで、重要な制御である遊技の主な制御が優先して実行される。
次いで、図401を参照して、タイマ割込処理(図400参照)で実行される役比処理(S2002)の詳細について説明する。図401は、その役比処理を示すフローチャートである。この役比処理では、まず、割込を禁止し(S2011)、次いで、PUSH命令にてフラグレジスタ200aを内スタックエリア203x2に退避し(S2012)、その後、CALL命令にて役比メイン処理を実行するサブルーチンプログラムを読み出して、役比メイン処理を実行する(S2013)。役比メイン処理の詳細については、図401を参照して後述する。なお、S2011及びS2012の処理の段階では、MPU201は、RAM203の使用領域内エリア203xを使用して処理を実行する。
S2013の処理が終了し、役比メイン処理のサブルーチンプログラムからこの役比処理に戻ってくると、次いで、内スタックエリア203x2に退避されたフラグレジスタ200aをPOP命令にて復帰し(S2015)、割込を許可して(S2016)、その後、役比処理を終了する。なお、S2015及びS2016の処理も、MPU201は、RAM203の使用領域内エリア203xを使用して処理を実行する。
なお、S2012の処理において、ロード(LD)命令を用いて、フラグレジスタ200aを内作業エリア203x1に退避し、S2014の処理において、ロード(LD)命令を用いて、内作業エリア203x1に退避されたフラグレジスタ200aを復帰させてもよい。
次いで、図402を参照して、役比処理(S2002)(図401参照)により、サブルーチンプログラムが読み出されることによって実行される役比メイン処理(S2013)の詳細について説明する。図402は、その役比メイン処理を示すフローチャートである。
役比メイン処理では、まず、ロード(LD)命令にて、MPU201のスタックポインタ(図示せず)を、外スタックエリア203y2の開始位置に設定する(S2021)。これにより、以後の処理において、外スタックエリア203y2にデータが退避される。また、MPU201は、この処理以後、RAM203の作業エリアとして外作業エリア203y1を使用する。即ち、MPU201は、外作業エリア203y1を用いて各種カウンタやデータを記憶し、また、必要に応じて外スタックエリア203y2を使用する。
次いで、レジスタ200のうち、役物比率に関する処理で使用するレジスタ200(ただし、フラグレジスタ200aを除く)を個々に、外作業エリア203y1の各々に決められた領域に、ロード(LD)命令にて退避させる(S2022)。そして、役物比率に関する処理を実行する(S2023)。
このS2023の処理では、例えば、第16実施形態又は第17実施形態において、役物比率管理チップ207のCPU261にて実行される役物比率管理メイン処理(図386参照)と同様の処理を実行し、また、役比表示装置400の表示を制御する処理を実行する。また、検査装置300が検査端子207aに接続された場合に、第16実施形態又は第17実施形態の役物比率管理チップ207のCPU261にて実行される検査結果出力処理(図390,30参照)と同様の処理が、S2023の処理の中で実行されるようにしてもよい。
S2023の処理が終了すると、次いで、MPU201のスタックポインタ(図示せず)を、内スタックエリア203x2内の固定アドレスにロード(LD)命令にて設定する(S2024)。これにより、以後の処理において、再び内スタックエリア203x2にデータが開始される。
ここで、この役比メイン処理(S2013)が実行される役比処理(S2002)は、図399に示すタイマ割込処理の中で遊技の主な制御を実行する遊技処理(S2001)が一通り終了した後に行われる。また、タイマ割込処理は、MPU201にて実行されるメイン処理(図385)の無限ループ(S701〜S703のループ)の中で、カウンタ更新処理(S702〜S703)が非実行のときに読み出され、実行される。
よって、上記S2024の処理が実行されるときに、内スタックエリア203x2には、メイン処理からタイマ割込処理へ移行するときに退避されたデータと、S2012の処理により退避されたフラグレジスタ200aとが退避されており(ただし、ロード命令によりフラグレジスタ200aが内作業エリア203x1に退避された場合は内スタックエリア203x2には存在しない)、この退避されているデータの数は固定されている。従って、S2012の処理において、スタックポインタを、内スタックエリア203x2内にスタックされている位置に指定する場合に、スタックポインタに対してその固定アドレスを設定するだけで、確実にその位置を指定できる。そして、スタックポインタを内スタックエリア203x2から外スタックエリア203y2へ移行する前(S2012の処理を実行する前)に、内スタックエリア203x2内を示すスタックポインタの値を退避させておく必要がないため、その退避のためにRAM203の容量が増加することを抑制できる。
次いで、S2022の処理により、個々に外作業エリア203y1の決められた領域に退避された各レジスタ200の値を、各々、ロード(LD)命令にて対応する外作業エリア203y1の決められた領域から読み出して対応のレジスタ200に設定することで、復帰させる(S2025)。そして、S2025の処理の後、役比メイン処理を終了し、役比処理へ戻る。また、S2025の処理が終了した後、MPU201は、RAM203の作業エリアとして内作業エリア203x1を使用する。即ち、MPU201は、内作業エリア203x1を用いて各種カウンタやデータを記憶し、また、必要に応じて内スタックエリア203x2を使用する。
このように、MPU201では、役物比率に関する処理(S2023)を実行する場合に、使用領域外エリア203y(外作業エリア203y1及び外スタックエリア203y2)を使用して各処理を実行するが、その使用領域外エリア203yを使用するS2023の処理へ移行する段階で、MPU201に設けられたレジスタ200のうち、この役物比率に関する処理にて使用されるレジスタ200をRAM203の外作業エリア203y1へ個々に退避する。そして、S2023の処理が終了しMPU201が使用領域内エリア203xを用いる処理へ戻る前に、その外作業エリア203y1に退避させたレジスタ200を、個々に対応するレジスタ200へ復帰させる。その後、使用領域内エリア203x(内作業エリア203x1及び内スタックエリア203x2)を使用する、遊技の主な制御を行う遊技処理が実行される。
ここで、使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理から、使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理を行って、再び、使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理に戻る場合、遊技者の利益の保護と、遊技の主な制御が再び問題なく継続して行われなければならないことと、から、遊技の主な制御を行う遊技処理が、役物比率に関する処理に影響を受けてはならない。そのため、RAM203は、遊技の主な制御の処理に用いられる使用領域内エリア203xと、役物比率に関する処理に用いられる使用領域外エリア203yとで分かれている。しかしながら、レジスタ200は、RAM203と比較して容量も少なく、また、使用目的が特定されたレジスタ200も存在するため、遊技の主な制御の処理と役物比率に関する処理とで、使用するレジスタ200を分けることは不可能又は困難である。
また、役物比率に関する処理を行う前と後、換言すれば、使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理から使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理へ移行する段階と、使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理から使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理へ移行する段階とで、レジスタ200の内容を同一とすることで、遊技の主な制御を行う遊技処理が、間で実行された役物比率に関する処理に影響を受けないことを確実に担保したい、という要望もある。
一方、使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理を行う前に、全てのレジスタ200の内容を、PUSH命令を用いて一括して外スタックエリア203y2に退避させ、役物比率に関する処理を行った後に、全てのレジスタ200に対して、POP命令を用いて一括して外スタックエリア203y2から復帰させる方法も考えられる。しかしながら、この場合は、全てのレジスタ200の内容を退避させるために、外スタックエリア203y2の容量を予め大きく設定しておく必要があり、外作業エリア203y1の容量が小さくなるか、RAM203を大容量化しなければならない。
これに対し、本実施形態では、使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理から、使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理へ移行する場合に、MPU201に設けられたレジスタ200のうち、この役物比率に関する処理にて使用されるレジスタ200をRAM203の外作業エリア203y1へ個々に退避するとともに、役比処理に関する処理の実行後、その使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理から使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理へ移行する(戻る)場合に、外作業エリア203y1へ退避されたレジスタ200を個々に復帰させる。これにより、使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理から、使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理へ移行する段階と、使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理から、使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理へ移行する段階とでレジスタ200の内容を同一とすることができるので、遊技の主な制御を行う遊技処理が、間で実行された役物比率に関する処理に影響を受けないことを確実に担保できる。
また、使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理から、使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理へ移行する段階と、使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理から、使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理へ移行する段階とで、全てのレジスタ200の内容を退避/復帰させるのではなく、役物比率に関する処理にて使用される一部のレジスタ200のみの内容を退避/復帰させるので、そのレジスタの内容を退避するために必要なRAM203(外作業エリア203y1)の容量を抑制できる。よって、RAM203を小容量化したり、外作業エリア203y1において他のデータ等を記憶させる領域を大きく確保できたりすることができる。
なお、役物比率に関する処理にて使用されないレジスタ200については、そもそも役物比率に関する処理により影響を受けることがなく、その内容は、役物比率に関する処理を実行する前と後で保持され続ける。よって、その役物比率に関する処理にて使用されないレジスタ200の内容を退避/復帰させることなく、役物比率に関する処理にて使用される一部のレジスタ200のみの内容を退避/復帰させるだけで、遊技の主な制御を行う遊技処理が、間で実行された役物比率に関する処理に影響を受けないことを確実に担保できる。
ただし、フラグレジスタ200aは、MPU201にて実行される全ての命令で用いられるレジスタであるため、当然、役物比率に関する処理にも使用されるレジスタとなるが、S2022の処理では、フラグレジスタ200aについては例外的に退避を行っていない。これは、図401に示す役比処理において役比メイン処理(S2013)を読み出すだけでフラグレジスタ200aの内容が変わってしまい、遊技の主な制御を実行する遊技処理から役物比率に関する処理へ移行するときのその遊技処理が終了した時点のフラグレジスタ200aの値を、S2022の処理の段階では退避させることができないためである。
そこで、本実施形態では、図401に示す役比処理において役比メイン処理(S2013)を読み出す前に、フラグレジスタ200aだけを内スタックエリア203x2へ退避し、役比メイン処理(S2013)の終了後、そのフラグレジスタ200aだけを内スタックエリア203x2から復帰させる。これにより、遊技処理が終了した時点のフラグレジスタ200aの値を、役物比率に関する処理の実行後に確実に復帰させることができる。
また、使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理から、使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理へ移行する段階と、使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理から、使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理へ移行する段階とでの、レジスタ200の退避/復帰は、個々のレジスタ毎に個別で行うので、遊技の主な制御を行う遊技処理が、間で実行された役物比率に関する処理に影響を受けないことを担保するために退避/復帰が必要なレジスタ200のみ(即ち、役物比率に関する処理に使用されるレジスタ200のみ)を個々に指定して、その退避/復帰を行わせることができる。
また、レジスタ200を、外スタックエリア203y2ではなく、外作業エリア203y1に退避させるので、外スタックエリア203y2に必要な容量を少なくし、外作業エリア203y1の容量を大きく確保できる。また、MPU201の中には、その機種(種類)によって、スタックエリアと作業エリアとを予め指定するものがある。そのようなMPU201には、その予め指定されたスタックエリアの領域を超えて、データが更に退避されスタックされると、RAM203の内容そのものをクリア(0に初期化)してしまう機能を有するものがある。これに対し、レジスタ200を、外スタックエリア203y2ではなく外作業エリア203y1に退避させることで、外スタックエリア203y2がすぐにスタックされたデータで一杯になることを抑制できる。よって、このような機能を有するMPU201において、外スタックエリア203y2の予め指定された領域を超えてデータが更にスタックされたために、RAM203がクリアされることを抑制できる。
また、レジスタ200を、PUSH命令/POP命令を用いて退避させるのではなく、ロード(LD)命令を用いて退避させるので、その退避させる場所を、プログラムによって固定させることができる。よって、役物比率に関する処理を行っている間、レジスタ200が退避されている領域を明確に避けて、外作業エリア203y1を使用するようにプログラムを組むことで、遊技の主な制御を行う遊技処理で用いられていたレジスタ200の内容を確実に保護できる。
なお、役物比率に関する処理において、全てのレジスタ200が使用される場合は、その全てのレジスタ200を、個々にロード(LD)命令を用いて外作業エリア203y1の決められた領域に退避/復帰させるようにしてもよい。これによっても、レジスタ200を外作業エリア203y1に退避させる場合の効果を享受できる。
また、役物比率に関する処理において使用される一部のレジスタ200を退避させる場合に、個々にPUSH命令を用いて外スタックエリア203y2の決められた領域に退避し、その外スタックエリア203y2の決められた領域に退避されたレジスタ200を、個々にPOP命令を用いて復帰させてもよい。これにより、レジスタの内容を退避するために必要なRAM203の容量を抑制できる。よって、RAM203を小容量化したり、外作業エリア203y1を記憶させる領域を大きく確保できたりすることができる。なお、この場合、POP命令を用いて退避されたレジスタ200を復帰される場合は、LIFO方式、即ち、後にPUSH命令にて退避させたレジスタ200を、先にPOP命令にて復帰させる必要がある。
そのほか、第16実施形態,第17実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第19実施形態>
次いで、図403、図404を参照して、本発明を適用した第19実施形態のパチンコ機10について説明する。第18実施形態のパチンコ機10では、主制御装置110において、使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理から、使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理へ移行する段階で、その役物比率に関する処理で使用されるレジスタ200を個別に退避し、役物比率に関する処理の終了後、その使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理から、使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理へ移行する段階で、その退避させたレジスタ200を個別に復帰させる場合について説明した。これに対し、第19実施形態のパチンコ機10では、主制御装置110において、タイマ割込処理(図400)の中で実行される役物処理(S2002)において、使用領域内エリア203xを使用する処理を実行中に、使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理を実行する役物メイン処理(S2013)をCALL命令にて読み出す段階で、その役物比率に関する処理で使用されるレジスタ200を個々に0にクリアして、役物メイン処理(S2013)をCALL命令にて読み出す。また、役物メイン処理(S2013)において、使用領域外エリア203yを使用する役物メイン処理(S2013)を終了させ、使用領域内エリア203xを使用する処理に戻る段階で、その役物比率に関する処理で使用されたレジスタ200を個々に0にクリアしたうえで、役比処理へ戻る。
以下、第19実施形態のパチンコ機10について、第18実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第19実施形態のパチンコ機10の説明において、第16〜第18実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第16〜第18実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
この第19実施形態のパチンコ機10は、第18実施形態のパチンコ機10と比して、主制御装置110のMPU201により実行されるタイマ割込処理の一処理である役比処理(S2002)の一部処理と、その役比処理(S2002)の一処理である役比メイン処理(S2013)の一部処理が異なっている。
図403は、第19実施形態における役比処理(S2002)を示すフローチャートである。この役比処理では、まず、第18実施形態と同一のS2011,S2012の処理を実行した後、次いで、役物比率に関する処理にて使用される全てのレジスタ200(ただし、フラグレジスタ200aを除く)に対して、個々にロード(LD)命令を用いて0にクリアする。そして、S2013の処理へ移行し、CALL命令にて使用領域外エリア203yを使用する役比メイン処理を実行するサブルーチンプログラムを読み出して、役比メイン処理を実行する。そして、第18実施形態と同一のS2014,S2015の処理を実行して、その後、役比処理を終了する。
次に、図404は、第19実施形態における役比メイン処理(S2013)を示すフローチャートである。この役比メイン処理では、まず、第18実施形態と同一のS2021の処理を実行し、次に、第18実施形態と同一のS2023の処理(即ち、役物比率に関する処理)を実行した後、次いで、その役物比率に関する処理で使用されたレジスタ200を個々に0にクリアする(S2041)。そして、第18実施形態と同一のS2024の処理を実行して、使用領域外エリア203yを使用する役比メイン処理を終了し、役比処理へ戻って、使用領域内エリア203xを使用する処理を実行する。
この第19実施形態では、使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理で使用されるレジスタ200において、役物比率に関する処理によって値が変更され、その値がそのまま対応するレジスタ200に残されつつ、使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理をMPU201が実行したとしても、その遊技処理に何ら影響を与えないことが前提となる。この場合、本来であれば、使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理から、使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理へ移行する段階で、MPU201に設けられたレジスタ200のうち、この役物比率に関する処理にて使用されるレジスタ200を退避させ、役物比率に関する処理を実行後、使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理から、使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理へ移行する段階で、退避させたレジスタ200を復帰させなくても、問題はない。しかしながら、これでは、役物比率に関する処理の前後でレジスタ200の値は変わってしまうので、外部の人間が、本当にこれで問題ないか否かを判断することはできない。
そこで、本実施形態のように、まず、役比処理では、使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理から、使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理へ移行する段階、即ち、CALL命令にて役比メイン処理を実行するサブルーチンプログラムを読み出す前に、一度、その役比メイン処理で行われる役物比率に関する処理において使用される全てのレジスタ200を個々に0にクリアする。そして、役比メイン処理において、役物比率に関する処理を実行後、その使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理から、使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理へ移行する段階で、その役物比率に関する処理において使用された全てのレジスタ200(つまり、役比メイン処理を実行する前に0にクリアされたレジスタ200と同一のレジスタ200)を個々に0にクリアする。これにより、使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理から、使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理へ移行する段階(役比メイン処理を読み出す段階)と、使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理から、使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理へ移行する段階(役比メイン処理から役比処理へ戻る段階)とで、レジスタ200の内容を一見して同一とすることができる。よって、遊技の主な制御を行う遊技処理が、間で実行された役物比率に関する処理に影響を受けないことを確実に担保できる。なお、役物比率に関する処理にて使用されないレジスタ200は、役物比率に関する処理の前後で内容が変化せず、保持され続けるので、この使用されないレジスタ200は、0にクリアされていなくても、両者の段階で同一となる。
ここで、本第19実施形態では、S2031及びS2041の処理において、役物比率に関する処理で使用されるレジスタ200を個々に0にクリアする場合について説明したが、必ずしも0にクリアする必要はなく、例えば、S2031及びS2041の処理で、同一の所定の値を記憶させるようにしても、上記効果を享受できる。ただし、電源が投入され、MPU201に入力されたリセットが解除された直後(ソフトウェア的な初期化が実行されていない段階)では、全レジスタが0に初期化されることに鑑みて、S2031及びS2041の処理において、役物比率に関する処理で使用されるレジスタ200を個々に0にクリアする(初期化する)ことが望ましい。また、役物比率に関する処理で使用されるレジスタ200を個々に0にクリアすることによって、一見してそのレジスタ200が0にクリアされたものであることを把握できる。
そのほか、第16実施形態〜第18実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第20実施形態>
次いで、図405〜図412を参照して、本発明を適用した第20実施形態のパチンコ機10について説明する。この第20実施形態のパチンコ機10では、第18実施形態又は第19実施形態のパチンコ機10に設けられた役比表示装置400に代えて、4つの7セグメント表示器(7セグメント部の右下側に設けられたドットセグメントを含むもの)401a,401b,401c,401dで構成されたベース表示装置401(図406(a)参照)が設けられている。このベース表示装置401には、役物比率に関する情報の1つとして、パチンコ機10のベース値が表示される。
ベース値とは、大当たり時、高確率(確変)時、時短時を除く通常時において、100発の球に対して払い出される(賞球される)球の数(割合)である。第20実施形態のパチンコ機10では、遊技領域から球排出路へ案内されたアウト球の数(即ち、遊技領域に打ち出された球の数、換言すれば、遊技で使用された球の数。以下「総アウト個数」と称す。)が60000個となる毎に、その60000個の球に対するベース値を計測し、保存する。
そして、ベース表示装置401には、総アウト個数が60000個に到達するまでの期間中リアルタイムに計測しているベース値(以下「リアルタイムベース値」と称す)と、前回(直近で)総アウト個数が60000個に達したときに計測されたベース値(以下「前回ベース値」と称す)とに加え、前回よりも1つ前に(前々回)総アウト個数が60000個に達したときに計測されたベース値(以下「前々回ベース値」と称す)と、前々回よりも1つ前に(前々々回)総アウト個数が60000個に達したときに計測されたベース値(以下「前々々回ベース値」と称す)とが、所定期間(本実施形態では5秒)毎に切り替えて表示される。リアルタイムベース値以外に過去複数回分のベース値(前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベース値)も表示することで、不正行為があったか否かの判断をより正確に行えるようになり、また、その不正行為があった時期もある程度予測可能とすることができる。
また、第20実施形態では、パチンコ機10に電源が投入される度に、その電源投入直後にベース表示装置401に設けられた7セグメント表示器401a〜401dの全てのセグメント(ドットセグメントを含む)を所定期間(本実施形態では5秒)点灯するように構成される。ベース表示装置401において、一部セグメントが断線等の故障により点灯しない状態にあると、ベース値等が正しく表示できなくなり、不正行為の有無の判断において誤った判断をしてしまうおそれがある。電源が投入される度にベース表示装置401に設けられた7セグメント表示器401a〜401dの全てのセグメントを所定期間点灯することで、全てのセグメントが正常に点灯できるかを確認でき、ベース表示装置401の表示が正常に行われるか否かを容易に判断できる。
また、第20実施形態のパチンコ機10は、製造工場におけるパチンコ機10の完全新規立上時、又は、使用済みのパチンコ機10を中古台として別ホールへ移動するとき等、パチンコ機10の新規立上げする場合に、最初に総アウト個数が所定個数(本実施形態では300個)となるまでの間のベース表示装置401の表示を、通常のベース値表示とは異なる特殊表示態様で表示させる。パチンコ機10の新規立上げでは、パチンコ機10の品質確認等のための出荷検査等において、各入賞口に手で球を入れ賞球の払い出しを行う場合がある。よって、このときのベース値は、実際のパチンコ機10のベース値とは大きく異なってくる。そこで、パチンコ機10の新規立上げを行う場合に、最初に総アウト個数が所定個数(本実施形態では300個)となるまでの間のベース表示装置401の表示を通常のベース値表示とは異なる特殊表示態様で表示させることで、表示中のベース値が正規のベース値ではないことを示すことができる。また、当該表示が行われることで、パチンコ機10が新規立上げ状態であることを示唆することができる。
以下、第20実施形態のパチンコ機10について、第16〜第19実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第20実施形態のパチンコ機10の説明において、第16〜第19実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第16〜第19実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
図405は、第20実施形態のパチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。第20実施形態のパチンコ機10が、第18実施形態のパチンコ機10と相違する点は、第18実施形態では役比表示装置400が主制御装置110に接続されているのに対し、第20実施形態では、ベース表示装置401が主制御装置110に接続されている点である。このベース表示装置401は、上述した通り、パチンコ機10のベース値を表示するためのものである。
なお、第18実施形態における役比表示装置400にて、パチンコ機10の役物比率と併せて、パチンコ機10のベース値を所定期間毎に切り替えて表示するようにしてもよい。また、本実施形態において、検査端子207aを必ずしも設ける必要はなく、検査装置300に対して役物比率に関する情報を出力する構成としなくてもよい。また、検査装置300に対して役物比率に関する情報を出力しない場合、第2読書メモリ264を省略してもよい。
ここで、図406を参照して、ベース表示装置401の詳細について説明する。まず、図406(a)は、ベース表示装置401を模式的に示した模式図である。このベース表示装置401は、4つの7セグメント表示器401a〜401dが横一列に並んで構成され、主制御装置110を構成する主基板上に配設される。即ち、パチンコ機10の背面側を見たときに、ベース表示装置401の表示画面が見えるように組付けられ、4桁の数字又は英字が確認できるようになっている。なお、パチンコ機10の正面側からベース表示装置401の表示画面が見えるように組付けられてもよい。
各7セグメント表示器401a〜401dは、それぞれ、7セグメント部の他に7セグメント部の右下側に設けられたドットセグメントを有するものである。ベース表示装置401は、4つの7セグメント表示器401a〜401dのうち、左側2つの7セグメント表示器401a,401bを識別セグとして使用し、右側2つの7セグメント表示器401c,401dを比率セグとして使用する。識別セグは、比率セグに表示する内容を特定するための識別情報を示すために用いられる。比率セグは、識別セグで示された識別情報により特定される内容の比率を表示するために用いられる。
図406(b)は、ベース表示装置401における表示内容を模式的に示した模式図である。上述した通り、ベース表示装置401には、総アウト個数が60000個に到達するまでの期間中リアルタイムに計測しているリアルタイムベース値と、前回(直近で)総アウト個数が60000個に達したときに計測された前回ベース値と、前回よりも1つ前に(前々回)総アウト個数が60000個に達したときに計測された前々回ベース値と、前々回よりも1つ前に(前々々回)総アウト個数が60000個に達したときに計測された前々々回ベース値とが、5秒毎に切り替えて表示される。
ベース表示装置401において、リアルタイムベース値を表示する場合、識別セグに「bL.」を表示して、比率セグにその計測中のリアルタイムベース値を2桁で表示する。識別セグに「bL.」が表示されることにより、比率セグに表示された数字がリアルタイムベース値であることを見た者に認識させることができる。
ベース表示装置401において、前回ベース値を表示する場合、識別セグに「b1.」を表示して、比率セグに前回ベース値を2桁で表示する。識別セグに「b1.」が表示されることにより、比率セグに表示された数字が前回ベース値であることを見た者に認識させることができる。
ベース表示装置401において、前々回ベース値を表示する場合、識別セグに「b2.」を表示して、比率セグに前々回ベース値を2桁で表示する。識別セグに「b2.」が表示されることにより、比率セグに表示された数字が前々回ベース値であることを見た者に認識させることができる。
ベース表示装置401において、前々々回ベース値を表示する場合、識別セグに「b3.」を表示して、比率セグに前々々回ベース値を2桁で表示する。識別セグに「b3.」が表示されることにより、比率セグに表示された数字が前々々回ベース値であることを見た者に認識させることができる。
このように、ベース表示装置401には、リアルタイムベース値以外に過去複数回分のベース値(前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベース値)も表示する。ここで、リアルタイムベース値は、上述した通り、総アウト個数が60000個に満たすまでの期間、リアルタイムに計測しているベース値である。ここで、一般的にホールでは、1台のパチンコ機10に対して1日当たり約10000〜20000個の球が打ち出されて遊技が行われる。即ち、60000個の球に対して計測された前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベース値は、3〜6日程度の数日間にわたるベース値を示したものになる。仮に、リアルタイムベース値をベース表示装置401に非表示とすると、60000個の球の対するベース値の計測が行われるまでに3〜6日程度かかることとなるため、前回ベース値であっても、それは3〜6日前のベース値である可能性がある。よって、前回ベース値の計測が行われた後に何らかの不正行為があった場合に、次の60000個の球に対するベース値が計測されてベース表示装置401に表示される3〜6日の間、その不正行為が発見できないおそれがある。これに対し、リアルタイムベース値をベース表示装置401に表示することにより、現在のベース値を速報値として見せることができるので、何らかの不正行為が行われた場合に、リアルタイムベース値から即座にその不正行為があった可能性を発見できる。
一方、リアルタイムベース値は、上述した通り、総アウト個数が60000個に満たない状態でリアルタイムに計測しているベース値である。ベース値は、上述した通り、通常時において、100発の球に対して払い出される(賞球される)球の数(割合)であるため、パチンコ機10の遊技状態がどのような変遷をたどったか(例えば、通常状態がたまたま長時間継続した、大当たり状態がたまたま頻発した、確変状態がたまたま長時間継続した、等)によって、リアルタイムベース値が変動するおそれがある。よって、リアルタイムベース値だけをベース表示装置401に表示したのでは、不正行為があったか否かの判断が難しい場合が起こり得る。
これに対して、60000個の球に対して計測された前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベース値は、3〜6日程度の数日間にわたるベース値を示したものになるので、パチンコ機10が、対応する数日間、どのような遊技状態をたどったとしても、前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベース値は、平均化されたものとなり得る。よって、ベース表示装置401にリアルタイムベース値だけでなく、前回ベース値等の60000個の球に対して計測されたベース値を表示することで、より正確な不正行為の有無の判断を行うことができる。
一方で、60000個の球に対して計測されたベース値として前回ベース値だけを表示した場合、その前回ベース値が計測された期間中、たまたまパチンコ機10に慣れた遊技者が遊技を行ったとすると、一般的にそのベース値が低くなる。よって、リアルタイムベース値と前回ベース値だけをベース表示装置401に表示させた場合にも、不正行為があったか否かの判断が難しい場合が起こり得る。これに対し、60000個の球に対して計測されたベース値として前回ベース値だけでなく、前々回ベース値、前々々回ベース値などの複数のベース値を表示することで、各々のベース値において、遊技を行った遊技者の慣れに基づくベース値の変動があったかどうかを見極めることができる。よって、より正確な不正行為の有無の判断を行うことができる。
なお、本実施形態では、ベース表示装置401において、リアルタイムベース値、前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベース値を5秒毎に切り替えて表示するが、例えば、7セグメント表示器の数を増やし、リアルタイムベース値及び前回ベース値を同時に表示する態様と、前々回ベース値及び前々々回ベース値を同時に表示する態様を、所定期間毎に切り替えて表示してもよい。また、リアルタイムベース値、前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベース値を全て同時にベース表示装置401に表示するようにしてもよい。
また、本実施形態では、ベース表示装置401に表示させる、60000個の球に対して計測されたベース値として、前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベース値の3つを表示する場合について説明したが、前回ベース値、前々回ベース値の2つを表示するようにしてもよいし、前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベース値に加えて、前々々回ベース値よりも1つ前に(前々々々回)総アウト個数が60000個に達したときに計測された前々々々回ベース値を更に表示するようにしてもよい。即ち、ベース表示装置401に表示させる、60000個の球に対して計測されたベース値として、2以上の任意の数のベース値を表示するようにしてもよい。
図405に戻り説明を続ける。ベース表示装置401は、主制御装置110内に設けられ且つ入出力ポート205と接続されたベース表示装置制御回路402に接続される。ベース表示装置制御回路402は、MPU201からの駆動・制御信号に基づいて、ベース表示装置401の各7セグメント表示器401a〜401dを駆動・制御して、図406(b)に示したような各種表示を行うものである。
ベース表示装置401にベース値を表示させるための処理では、RAM203の使用領域外エリア203yを用いてその処理が行われる。即ち、ベース表示装置401にベース値を表示させるために必要な情報は、使用領域外エリア203yの外作業エリア203y1に記憶される。ここで、図407を参照して、外作業エリア203y1に記憶される、ベース表示装置401にベース値を表示させるために必要な情報の詳細について説明する。まず、図407(a)は、RAM203の外作業エリア203y1に格納される、ベース値を表示させるために必要な情報を模式的に示した模式図である。
外作業エリア203y1に格納される、ベース値を表示させるために必要な情報として、総アウト個数カウンタ203j、低確払出個数カウンタ203k、リアルタイムベース値データ203l、前回ベース値データ203m、前々回ベース値データ203n、前々々回ベース値データ203o、新規立上フラグ203p、表示種別カウンタ203qが少なくとも用意されている。
このうち、総アウト個数カウンタ203j、低確払出個数カウンタ203k、リアルタイムベース値データ203l、前回ベース値データ203m、前々回ベース値データ203n、前々々回ベース値データ203o、新規立上フラグ203pは、RAM消去スイッチ122が操作されながら電源がオンされた場合であっても初期化(クリア)されずに、情報が保持され続けるようになっている。これにより、電源投入時にRAM消去スイッチ122が操作されても、その操作が行われる前から行われているリアルタイムベース値の計測が継続され、その計測されたリアルタイムベース値をベース表示装置401に表示させることができる。また、RAM消去スイッチ122の操作が行われる前に保持された前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベース値をベース表示装置401に表示させることができる。
一方、第20実施形態では、主基板が収納された基板ボックス100の中にRAM全消去スイッチ(図示せず)を設け、そのRAM全消去スイッチが操作されながら電源がオンされた場合に限り、総アウト個数カウンタ203j、低確払出個数カウンタ203k、リアルタイムベース値データ203l、前回ベース値データ203m、前々回ベース値データ203n、前々々回ベース値データ203o、新規立上フラグ203pも含めてRAM203が初期化(クリア)されるようになっている。製造工場におけるパチンコ機10の完全新規立上時、又は、使用済みのパチンコ機10を中古台として別ホールへ移動するとき等、パチンコ機10の新規立上げする場合に、RAM全消去スイッチを操作しながら電源をオンすることで、総アウト個数カウンタ203j、低確払出個数カウンタ203k、リアルタイムベース値データ203l、前回ベース値データ203m、前々回ベース値データ203n、前々々回ベース値データ203o、新規立上フラグ203pを初期化でき、そこから、ベース値の計測を新たに開始することができる。また、使用済みのパチンコ機10を中古台として別ホールへ移動するときにも、これらの情報を初期化(クリア)できるようにすることで、前のホールにて不正行為が行われてベース値が変化していたとしても、その情報が次の店で継続して表示されることにより、その次の店にて不正行為があったとの疑念が生じてしまうことを抑制できる。また、RAM全消去スイッチは開封不能に連結された基板ボックス100の中に設けられているので、基板ボックス100の連結を壊して開封しない限り、操作できない。よって、不正行為者が、ベース値の表示に必要な情報を抹消することを抑制し、確実にこれらの情報を保護できる。
なお、RAM全消去スイッチに代えて、鍵穴等の穴を設け、その穴に合う鍵等が差し込まれた場合に限り、総アウト個数カウンタ203j、低確払出個数カウンタ203k、リアルタイムベース値データ203l、前回ベース値データ203m、前々回ベース値データ203n、前々々回ベース値データ203o、新規立上フラグ203pが初期化されるようにしてもよい。これにより、その穴に合う鍵等を持っているもののみが、ベース値の表示に必要な情報を消去できるので、不正行為者が、ベース値の表示に必要な情報を抹消することを抑制し、確実にこれらの情報を保護できる。
総アウト個数カウンタ203jは、球排出路へ案内された球の数(即ち、遊技で使用された球の数)である総アウト個数を計数するためのカウンタである。総アウト個数カウンタ203jは、RAM全消去スイッチを操作しながら電源がオンされた場合にゼロに初期化され、アウトスイッチ208fにおいて球が検出された場合に、球排出路へ球が案内されたものとして1が加算される。そして、総アウト個数カウンタ203jが60000となった場合に、MPU201は、総アウト個数が60000個に達したと判断し、後述する所定の処理を実行するとともに、総アウト個数カウンタ203jをゼロに初期化する。これにより、再び、総アウト個数カウンタ203jによって、総アウト個数が60000個に達するまで総アウト個数がカウントされる。
低確払出個数カウンタ203kは、大当たり時、高確率(確変)時、時短時を除く通常時において払い出された賞球の個数を計数するためのカウンタである。低確払出個数カウンタ203kは、RAM全消去スイッチを操作しながら電源がオンされた場合にゼロに初期化される。そして、遊技状態が通常時である場合に球の払い出し(賞球)があると、その払い出された球の数だけ低確払出個数カウンタ203kに加算される。
例えば、本実施形態では、通常時に、開口部が常に開放された所謂「ヘソ」と呼ばれる第1始動口64aや、一般入賞口である第1普通入賞口63a、第2普通入賞口63bに対して入球があったことが、第1始動口スイッチ208a、第1普通入賞口スイッチ208c、第2普通入賞口スイッチ208dによって検出されると、対応する入賞口に対して設定された賞球数が賞球数テーブル202e(図374、図377参照)によって判断され、その賞球数が低確払出個数カウンタ203kに加算される。
なお、パチンコ機10において、「外れ」の一態様として「小当たり」を設け、「小当たり」となった場合に大入賞口65aが数秒且つ数開放されるように構成した場合に、遊技状態が通常時に、「小当たり」における大入賞口65aに開放に伴って、その大入賞口65aに入球があり、賞球が行われた場合は、その賞球数が低確払出個数カウンタ203kに加算されてもよい。また、遊技状態が通常時において第2始動口64bに入球があり賞球が行われた場合にその賞球数が低確払出個数カウンタ203kに加算されてもよい。
低確払出個数カウンタ203kへの賞球数の加算は、総アウト個数カウンタ203jが60000個となるまで累積して行われる。即ち、総アウト個数カウンタ203jが60000個となったときの低確払出個数カウンタ203kの値は、遊技領域へ打ち出された60000個の球に対して、遊技状態が通常時に払い出された球の個数となる。
総アウト個数カウンタ203jが60000個となると、総アウト個数カウンタ203jと共に、低確払出個数カウンタ203kがゼロに初期化される。これにより、再び、総アウト個数が60000個に達するまでの期間、遊技状態が通常時において払い出された球の個数が、低確払出個数カウンタ203kによってカウントされる。
MPU201は、リアルタイムベース値を、所定期間毎(例えば、タイマ割込処理が実行される4ミリ秒毎)に、次の(1)式を用いて算出する。
リアルタイムベース値=低確払出個数カウンタ203kの値/総アウト個数カウンタ203jの値×100・・・(1)
(1)式により算出されたリアルタイムベース値はリアルタイムベース値データ203lに格納される。
即ち、リアルタイムベース値データ203lは、計測(算出)されたリアルタイムベース値を示すデータである。また、前回ベース値データ203mは、前回ベース値を示すデータ、前々回ベース値データ203nは、前々回ベース値を示すデータ、前々々回ベース値データ203oは、前々々回ベース値を示すデータである。
ここで、図407(b)を参照して、リアルタイムベース値データ203l、前回ベース値データ203m、前々回ベース値データ203n、前々々回ベース値データ203oの構成について説明する。図407(b)は、各ベース値データ203l〜203oの構成を模式的に示した模式図である。
図407(b)に示す通り、各ベース値データ203l〜203oは、8ビット(1バイト)で構成され、MSB側の第7ビット(最上位ビット)が、有効データフラグとなっており、残りの第0〜第6ビット(下位7ビット)にベース値が格納される。各ベース値データ203l〜203oは、有効データフラグが1である場合に、有効なベース値が第0〜第6ビットに格納されていることを意味する。一方、各ベース値データ203l〜203oは、有効データフラグが0である場合に、第0〜第6ビットに有効なベース値が格納されていないことを意味する。
各ベース値データ203l〜203oは、RAM全消去スイッチを操作しながら電源がオンされた場合に、全て有効データフラグ及びベース値ともゼロに初期化される。即ち、RAM全消去スイッチを操作しながら電源がオンされた直後は、リアルタイムベース値、前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベース値ともすべて有効なデータが格納されていない状態となる。
その後、総アウト個数カウンタ203jが300になるまで、リアルタイムベース値には、(1)式にて算出されたベース値がリアルタイムベース値データ203lのベース値に格納される一方、リアルタイムベース値データ203lの有効データフラグは0のままとする。そして、この場合、ベース表示装置401において、リアルタイムベース値を表示するときに、識別セグに「88.」を点滅(又は点灯)させると共に、リアルタイムベース値データ203lに格納されたリアルタイムベース値を比率セグに点滅(又は点灯)表示する。
上述した通り、RAM全消去スイッチは、製造工場におけるパチンコ機10の完全新規立上時、又は、使用済みのパチンコ機10を中古台として別ホールへ移動するとき等、パチンコ機10の新規立上げする場合に操作されるものである。そして、パチンコ機10の新規立上げでは、パチンコ機10の品質確認等のための出荷検査等において、各入賞口に手で球を入れ賞球の払い出しを行う場合がある。よって、このときのベース値は、実際のパチンコ機10のベース値とは大きく異なってくる。そこで、パチンコ機10の新規立上げを行う場合に、最初に総アウト個数が300個となるまでの間のベース表示装置401の表示を、識別セグに「88.」を点滅(又は点灯)させると共に、リアルタイムベース値データ203lに格納されたリアルタイムベース値を比率セグに点滅(又は点灯)表示する、通常のベース値表示とは異なる特殊表示態様で表示させることで、表示中のベース値が正規のベース値(有効なベース値)ではないことを示すことができる。また、当該表示が行われることで、パチンコ機10が新規立上げ状態であることを示唆することができる。なお、この特殊表示態様において、識別セグの「88.」及び比率セグのリアルタイムベース値を共に点灯させてもよいし、点滅させてもよい。また、識別セグの「88.」を点灯させ、比率セグのリアルタイムベース値を点滅させてもよいし、逆に、識別セグの「88.」を点滅させ、比率セグのリアルタイムベース値を点灯させてもよい。
総アウト個数カウンタ203jが300個になると、リアルタイムベース値データ203lの有効データフラグが1に設定される。これにより、リアルタイムベース値データ203lに格納されたベース値が有効なベース値となる。よって、リアルタイムベース値データ203lの有効データフラグが1となったことに基づいて、ベース表示装置401の識別セグに「bL.」を点灯させ、比率セグにリアルタイムベース値データ203lのベース値を表示することで、有効なリアルタイムベース値を報知することができる。
一方、この段階では、前回ベース値データ203m、前々回ベース値データ203n、前々々回ベース値データ203oは、いずれも有効データフラグが0のままである。このとき、所定期間毎に切り替えて前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベースをベース表示装置401に表示する場合、識別セグには、各ベース値に対応する表示を行う一方、比率セグには「−−」を点灯させる。これにより、前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベースとして有効なベース値が得られていないことを示すことができる。
総アウト個数カウンタ203jが60000個になると、その時にリアルタイムベース値データ203lに格納されているベース値が、総アウト個数60000個に対するベース値となる。そこで、前々回ベース値データ203nを前々々回ベース値データ203oにシフトさせ、前回ベース値データ203mを前々回ベース値データ203nにシフトさせたうえで、リアルタイムベース値データ203lを前回ベース値データ203mにシフトさせる。これにより、総アウト個数が60000個に達したときに計測されたベース値が、前回ベース値として保持される。
ここで、前回ベース値データ203mへデータをシフトするときに、シフト対象であるリアルタイムベース値データ203lの有効データフラグは「1」となっており、シフト後の前回ベース値データ203mの有効データフラグも「1」となる。よって、これ以降、ベース表示装置401に前回ベース値を表示する場合に、前回ベース値データ203mに格納されたベース値を有効なベース値として比率セグに表示する。
また、前々回ベース値データ203nに前回ベース値データ203mをシフトさせる場合、前回ベース値データ203mの有効データフラグが「1」となっていれば(RAM全消去スイッチを操作しながら電源がオンされてRAM203の全ての初期化が実行された後、総アウト個数が60000個に2回目に達した場合に該当)、シフト後の前々回ベース値データ203nの有効データフラグが「1」となる。よって、これ以降、ベース表示装置401に前々回ベース値を表示する場合に、前々回ベース値データ203nに格納されたベース値を有効なベース値として比率セグに表示する。
更に、前々々回ベース値データ203oに前々回ベース値データ203nをシフトさせる場合、前々回ベース値データ203nの有効データフラグが「1」となっていれば(RAM全消去スイッチを操作しながら電源がオンされてRAM203の全ての初期化が実行された後、総アウト個数が60000個に3回目に達した場合に該当)、シフト後の前々々回ベース値データ203oの有効データフラグが「1」となる。よって、これ以降、ベース表示装置401に前々々回ベース値を表示する場合に、前々々回ベース値データ203oに格納されたベース値を有効なベース値として比率セグに表示する。
総アウト個数カウンタ203jが60000個となり、リアルタイムベース値データ203lが前回ベース値データ203mへシフトされると、総アウト個数カウンタ203jが0に初期化されるのにあわせて、リアルタイムベース値データ203lも有効データフラグを含めて0に初期化される。そして、再び総アウト個数カウンタ203jが300個となるまで、リアルタイムベース値データ203lの有効データフラグは0のまま保持され、総アウト個数カウンタ203jが300個となると、リアルタイムベース値データ203lの有効データフラグに1が格納される。以後、総アウト個数カウンタ203jが60000個となるまで、リアルタイムベース値データ203lの有効データフラグに1が保持される。
ここで、総アウト個数が少ない間、計測されるリアルタイムベース値は、そのときの遊技内容に大きく左右されるため、それを表示したとしても無意味なベース値となり、不正行為の判断に悪影響を及ぼすおそれがある。そこで、総アウト個数が0〜300の間は、リアルタイムベース値データ203lの有効データフラグを0とすることで、ベース表示装置401にリアルタイムベース値を表示する場合に、識別セグには、リアルタイムベース値を示す「bL.」を点灯する一方、比率セグには「−−」を点灯させる。これにより、総アウト個数が少ないことにより、現在有効なリアルタイムベース値が得られていないことを示すことができる。なお、この場合、識別セグには、リアルタイムベース値を示す「bL.」を点滅させて、比率セグにはリアルタイムベース値データ203lのベース値を表示させてもよい。これにより、総アウト個数が少ないことにより、現在有効なリアルタイムベース値が得られていないことを示すことができると共に、参考として、そのときのリアルタイムベース値を報知できる。
一方、総アウト個数が300個となった以降は、リアルタイムベース値データ203lの有効データフラグを1とすることで、ベース表示装置401にリアルタイムベース値を表示する場合に、識別セグには、リアルタイムベース値を示す「bL.」を点灯する一方、比率セグには、リアルタイムベース値データ203lに格納されたベース値を有効なベース値として表示する。
図407(a)に戻り、新規立上フラグ203pは、製造工場におけるパチンコ機10の完全新規立上時、又は、使用済みのパチンコ機10を中古台として別ホールへ移動するとき等、パチンコ機10が新規立上げ期間中であることを示すフラグである。新規立上フラグ203pがオンの場合に、パチンコ機10が新規立上げ期間中であることを示し、オフの場合に、パチンコ機10が新規立上げ期間中ではないことを示す。
新規立上フラグ203pは、パチンコ機10を新規立上げする場合に操作されるRAM全消去スイッチを操作しながら電源がオンされた場合にオンに初期化され、パチンコ機10が新規立上げ期間中であることが示される。そして、総アウト個数カウンタ203jが300個となるまで、新規立上フラグ203pはオンに保持され、総アウト個数カウンタ203jが300異なると、新規立上フラグ203pがオフに設定される。以後、新規立上フラグ203pは、オフのまま維持される。
新規立上フラグ203pがオンの場合に、ベース表示装置401には、上述した特殊表示態様、即ち、識別セグに「88.」を点滅(又は点灯)し、比率セグにリアルタイムベース値データ203lに格納されたリアルタイムベース値を点滅(又は点灯)表示する態様で、リアルタイムベース値を表示する。また、当該表示が行われることで、パチンコ機10が新規立上げ状態であることを示唆することができる。
表示種別カウンタ203qは、ベース表示装置401に表示させるベース値の種別を決定するためのカウンタである。表示種別カウンタ203qが0の場合に、ベース表示装置401にはリアルタイムベース値を表示させ、表示種別カウンタ203qが1の場合に、ベース表示装置401には前回ベース値を表示させ、表示種別カウンタ203qが2の場合に、ベース表示装置401には前々回ベース値を表示させ、表示種別カウンタ203qが3の場合に、ベース表示装置401には前々々回ベース値を表示させる。
表示種別カウンタ203qは、新規立上フラグ203pがオフに設定されるとき、即ち、パチンコ機10の新規立上げが行われてから総アウト個数が300個となって新規立上げ期間が終了するときに、0に初期化される。そして、表示種別カウンタ203qは、5秒毎に1ずつカウントアップされ、カウントアップするときに表示種別カウンタ203qの値が3のときは、0に戻される。これにより、ベース表示装置401に表示されるベース値が、5秒毎に、リアルタイムベース値、前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベース値の順に変わり、前々々回ベース値の表示の後、リアルタイムベース値に戻って、リアルタイムベース値、前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベース値の表示が5秒毎に切り替わりながら繰り返される。
次いで、図408を参照して、第20実施形態において、主制御装置110に電源が投入された場合に主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理について説明する。図408は、この立ち上げ処理を示すフローチャートである。ここでは、この立ち上げ処理について、第16実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理(図384参照)と相違する点を中心に説明する。なお、上述した通り、第16実施形態の立ち上げ処理と同一の処理が実行されるところについては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、S604の処理により、RAM消去スイッチ122がオンされたと判断された場合と(S604:Yes)、S605の処理により、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていないと判断された場合と(S605:No)、S607の処理により、算出したRAM判定値が正常でないと判断された場合とにおいて(S607:No)、払出制御装置111へ払出初期化コマンドを送信した後(S614)、RAM203の使用領域のうち、ベース値の表示に必要な情報である総アウト個数カウンタ203j、低確払出個数カウンタ203k、リアルタイムベース値データ203l、前回ベース値データ203m、前々回ベース値データ203n、前々々回ベース値データ203o、新規立上フラグ203pを除いた領域を0クリアし(S3001)、ベース値の表示に必要な情報等を除くそのクリアしたRAM203のエリアに対して初期値を設定する(S3002)。
これにより、電源投入時にRAM消去スイッチ122が操作されても、その操作が行われる前から行われているリアルタイムベース値の計測が継続され、その計測されたリアルタイムベース値をベース表示装置401に表示させることができる。また、RAM消去スイッチ122の操作が行われる前に保持された前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベース値をベース表示装置401に表示させることができる。そして、不正行為者が、その証拠を抹消しようとRAM消去スイッチ122を操作したとしても、ベース値の表示に必要な情報は保持され続けるので、不正行為の証拠が消されることを抑制できる。
S604の処理により、RAM消去スイッチ122がオンされていないと判断された場合は(S604)、次いで、RAM全消去スイッチがオンされたか否かを判断する(S3003)。そして、RAM全消去スイッチがオンされていなければ(S3003:No)、S605の処理へ移行する。
一方、RAM全消去スイッチがオンされていれば(S3003:Yes)、S614の処理と同様に、払出制御装置111を初期化するために払出初期化コマンドを送信し(S3004)、次いで、RAM203の全初期化処理(S3005,S3006)を実行する。RAM203の全初期化処理(S3005,S3006)では、ベース値の表示に必要な情報である総アウト個数カウンタ203j、低確払出個数カウンタ203k、リアルタイムベース値データ203l、前回ベース値データ203m、前々回ベース値データ203n、前々々回ベース値データ203o、新規立上フラグ203pを含めてRAM203の使用領域を0クリアし(S3005)、その後、RAM203に初期値を設定する(S3006)。
上述した通り、RAM全消去スイッチは、製造工場におけるパチンコ機10の完全新規立上時、又は、使用済みのパチンコ機10を中古台として別ホールへ移動するとき等、パチンコ機10の新規立上げする場合に、操作されるようになっている。そして、RAM全消去スイッチを操作しながら電源をオンすることで、総アウト個数カウンタ203j、低確払出個数カウンタ203k、リアルタイムベース値データ203l、前回ベース値データ203m、前々回ベース値データ203n、前々々回ベース値データ203o、新規立上フラグ203pを初期化でき、そこから、ベース値の計測を新たに開始することができる。また、使用済みのパチンコ機10を中古台として別ホールへ移動するときにも、これらの情報を初期化(クリア)できるようにすることで、前のホールにて不正行為が行われてベース値が変化していたとしても、その情報が次の店で継続して表示されることにより、その次の店にて不正行為があったとの疑念が生じてしまうことを抑制できる。また、RAM全消去スイッチは開封不能に連結された基板ボックス100の中に設けられているので、基板ボックス100の連結を壊して開封しない限り、操作できない。よって、不正行為者が、ベース値の表示に必要な情報を抹消することを抑制し、確実にこれらの情報を保護できる。
S609,S3002,S3006のいずれかの処理が実行されると、次いで、ベース表示装置401に設けられた7セグメント表示器401a〜401dの全てのセグメント(ドットセグメントを含む)を点灯し(S3007)、その状態で、5秒間ウエイト処理を実行する(S3008)。これにより、パチンコ機10に電源が投入される度に、ベース表示装置401に設けられた7セグメント表示器401a〜401dの全てのセグメント(ドットセグメントを含む)が少なくとも5秒間継続して点灯される。
ベース表示装置401において、一部セグメントが断線等の故障により点灯しない状態にあると、ベース値等が正しく表示できなくなり、不正行為の有無の判断において誤った判断をしてしまうおそれがある。電源が投入される度にベース表示装置401に設けられた7セグメント表示器401a〜401dの全てのセグメントを少なくとも5秒間点灯することで、全てのセグメントが正常に点灯できるかを確認でき、ベース表示装置401の表示が正常に行われるか否かを容易に判断できる。
また、この点灯が行われる5秒間、立ち上げ処理の進行がウエイトされ、通常の遊技処理の開始が待たされる。これにより、ベース表示装置401においてベース値が正しく表示できない状態にあった場合に、不正行為があるか否かの判断ができないまま遊技が進行してしまうことを抑制でき、仮に不正行為があった場合に、遊技者やホール等に対して何らかの不利益が生じることを抑制できる。
なお、本実施形態では、電源が投入される度にベース表示装置401に設けられた7セグメント表示器401a〜401dの全てのセグメントを点灯している間、5秒間、遊技が進行しないように停止するが、その点灯を行っている間に、通常の遊技処理を開始して、遊技を進行させてもよい。この場合、遊技の進行にあわせてリアルタイムベース値を計測しつつ、ベース表示装置401におけるベース値の表示のみを待機させるようにしてもよい。これにより、瞬間的な停電が発生したときに、ベース表示装置401に設けられた7セグメント表示器401a〜401dの全てのセグメントを点灯する処理が行われたとしても、遊技者はすぐに遊技を再開できる。
立ち上げ処理では、S3008の処理の後、S613の処理へ移行する。
次いで、図409を参照して、第20実施形態において、主制御装置110内のMPU201により実行されるベース値処理について説明する。図409は、そのベース値処理を示すフローチャートである。このベース値処理は、第18実施形態にて示した、主制御装置110内のMPU201により定期的(例えば4ミリ秒毎)に実行されるタイマ割込処理(図400参照)の、役比処理(S2002)の一処理として実行されもので、ベース値の算出(計測)と、ベース値の表示とを行うものである。
このベース値処理では、まず、ベース値算出処理を実行し(S3101)、リアルタイムベース値を算出(計測)するとともに、総アウト個数が60000個となった場合に、各ベース値データ203l〜203o間のシフト処理等を実行する。このベース値算出処理の詳細については、図410を参照して後述する。
次いで、前回、ベース値表示処理(S3103)を実行してから1秒経過したか否かを判断し(S3102)、前回、ベース値表示処理(S3103)を実行してから1秒経過したと判断される場合は(S3102:Yes)、ベース値表示処理を実行して(S3103)、ベース表示装置401にベース値を表示する処理を実行する。なお、ベース値表示処理の詳細については、図411及び図412を参照して後述する。
S3103の処理が完了すると、ベース値処理を終了する。一方、S3102の処理の結果、前回、ベース値表示処理(S3103)を実行してから1秒経過していないと判断される場合は(S3102:No)、ベース値表示処理(S3103)をスキップしてベース値処理を終了する。これにより、ベース値表示処理(S3103)は1秒間隔で実行され、ベース表示装置401の表示が1秒毎に駆動制御される。
なお、S3102の判断処理において、主制御装置110の電源が投入された後(即ち、図408に示す立ち上げ処理が実行された後)に初めてS3102の処理が実行された場合は、前回、ベース値表示処理(S3103)を実行してから1秒経過したか否かを行わず、そのまま肯定判断(S3102:Yes)して、ベース値表示処理(S3103)を実行する。これにより、図408に示す立ち上げ処理が実行された後、速やかに、ベース表示装置401の駆動制御処理を実行できる。
次いで、図410を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるベース値処理の一処理である上述のベース値算出処理(S3101)の詳細について説明する。図410は、そのベース値算出処理を示すフローチャートである。
ベース値算出処理(S3101)では、まず、第1始動口スイッチ208a,第1普通入賞口スイッチ208c,第2普通入賞口スイッチ208d及びアウトスイッチ208fの各スイッチの出力を少なくとも読み込み、第1始動口64a,第1普通入賞口63a,第2普通入賞口63bへの入賞の有無と、球排出路へ案内された球の有無とを判定して、検出情報(入賞検知情報)を保存する(S3201)。なお、1球の入賞及び球排出路へ案内された1球の判定は、各スイッチ208a,208c,208d,208fの出力に基づいて、3回のタイマ割込処理に亘って行われる。
次いで、アウトスイッチ208fがオンであったか否かを判断し(S3201)、アウトスイッチ208fがオンであり、球排出路へ案内された球があったと判断される場合は(S3201:Yes)、総アウト個数カウンタ203jに1を加算する(S3203)。これにより、球排出路へ案内された球の個数(即ち、打ち出された球の個数)である総アウト個数が、総アウト個数カウンタ203jにて計数される。
S3203の処理の後、又は、S3201の処理により、アウトスイッチ208fがオンではなく、球排出路へ案内された球がないと判断される場合は(S3201:No)、次いで、遊技状態が大当たり時でなく、低確率状態であり且つ時短状態でないか、即ち、遊技状態が通常時であるか否かを判断する(S3204)。そして、遊技状態が大当たり時でなく、低確率状態であり且つ時短状態でない、即ち、遊技状態が通常時であると判断される場合は(S3204:Yes)、S3205の処理を実行する。
即ち、S3205の処理では、S3201の処理により保存された入賞検知情報に基づいて、第1始動口64a,第1普通入賞口63a,第2普通入賞口63bのうち入賞があったと判定された入賞口がある場合は、その入賞のあった入賞口に対応する数(即ち、賞球数テーブル202eにより規定された数)の賞球数を、低確払出個数カウンタ203kに加算する。これにより、大当たり時、高確率(確変)時、時短時を除く通常時において払い出された賞球の個数が、低確払出個数カウンタ203kによって計数される。
S3205の処理の後、又は、S3204の処理によって、遊技状態が大当たり時、高確率(確変)時、又は、時短時である、即ち、遊技状態が通常時でないと判断される場合は(S3204:No)、次いで、上記した(1)式によりリアルタイムベース値を算出し、算出したリアルタイムベース値を、リアルタイムベース値データ203lのベース値として格納する(S3206)。この処理により、ベース値の計測がリアルタイムで行われる。
次いで、総アウト個数カウンタ203jの値が60000であるか否か、即ち、総アウト個数が60000個に達したか否かを判断する(S3207)。その結果、総アウト個数が60000個に達していない場合は(S3207:No)、S3208〜S3210の処理をスキップし、S3211の処理へ移行する。一方、総アウト個数が60000個に達している場合は(S3207:Yes)は、S3208〜S3210の処理を実行して、S3211の処理へ移行する。
S3208の処理では、まず、前々回ベース値データ203nを前々々回ベース値データ203oにシフトさせ、前回ベース値データ203mを前々回ベース値データ203nにシフトさせたうえで、リアルタイムベース値データ203lを前回ベース値データ203mにシフトさせる(S3208)。これにより、総アウト個数が60000個に達したときに計測されたリアルタイムベース値が、前回ベース値として保持され、以後、そのベース値が前回ベース値としてベース表示装置401に表示される。また、これまで前回ベース値及び前々回ベース値として表示された各ベース値が、以後、前々回ベース値及び前々々回ベース値としてベース表示装置401に表示される。
なお、各ベース値をFIFO(First In First Out)方式のリングバッファに格納してもよい。この場合は、S3208の処理において、リアルタイムベース値を格納するアドレス(リングバッファポインタ)を更新するようにすればよい。ただし、FIFO方式リングバッファにベース値を格納した場合、一旦リングバッファポインタが、ノイズ等の何らかの影響によって壊れてしまった場合、以後、ベース値を正しくRAM203に格納し、また、表示できなくなるおそれがある。これに対し、本実施形態のように、リアルタイムベース値、前回ベース値、前々回ベース値及び前々々回ベース値を格納するRAM203の領域を固定し、総アウト個数が60000個となるたびに、その間をデータシフトさせることで、FIFO方式リングバッファにベース値を格納した場合に生じ得る上記問題を回避できる。
また、S3208の処理では、LDIR命令1つで、これらのシフト処理を実行する。LDIR命令は、転送したいデータの先頭アドレス(HL)と、転送先の先頭アドレス(DE)と、転送バイト数(BC)を設定するだけで、データのブロック転送が可能となる。即ち、(HL)から(DE)へデータを転送し、(HL)と(DE)を共に1加算すると共に、(BC)を1減算する。そして、これを(BC)が0になるまで繰り返す。そこで、前々々回ベース値データ203oをアドレス(AA)に格納し(AAはRAM203の一アドレス)、前々回ベース値データ203nをアドレス(AA+1)に格納し、前回ベース値データ203mをアドレス(AA+2)に格納し、リアルタイムベース値データ203lをアドレス(AA+3)に格納しておき、転送したいデータの先頭アドレス(HL)を(AA)と設定し、転送先のアドレスを(AA+1)と設定し、転送バイト数を3バイトと設定して、LDIR命令を1つ実行するだけで、容易にS3208のシフト処理を実現できる。
続くS3209の処理では、リアルタイムベース値データ203lのベース値と有効データフラグとを0に初期化する(S3209)。これにより、再び、総アウト個数が60000個となるまで、新たにベース値がリアルタイムに計測される一方、総アウト個数が300個となるまでの間は、リアルタイムベース値データ203lの有効データフラグが0のまま保持される。総アウト個数が少ない間、計測されるリアルタイムベース値は、そのときの遊技内容に大きく左右されるため、それを表示したとしても無意味なベース値となり、不正行為の判断に悪影響を及ぼすおそれがある。そこで、総アウト個数が0〜300の間は、リアルタイムベース値データ203lの有効データフラグを0とすることで、ベース表示装置401にリアルタイムベース値を表示する場合に、識別セグには、リアルタイムベース値を示す「bL.」を点灯する一方、比率セグには「−−」を点灯させる。これにより、総アウト個数が少ないことにより、現在有効なリアルタイムベース値が得られていないことを示すことができる。
続くS3210の処理では、総アウト個数カウンタ203jを0の初期化する(S3210)。これにより、再び、総アウト個数カウンタ203jによって、総アウト個数が60000個に達するまで総アウト個数がカウントされる。
S3211の処理では、総アウト個数カウンタ203jの値が300であるか否か、即ち、総アウト個数が300個に達したか否かを判断する(S3211)。その結果、総アウト個数が300個に達していない場合は(S3211:No)、S3212〜S3215の処理をスキップし、そのままベース値算出処理を終了する。一方、総アウト個数が300個に達している場合は(S3211:Yes)は、S3212〜S3215の処理を実行した後、本ベース値算出処理を終了する。
S3212の処理では、新規立上フラグ203pがオンか否かを判断する(S3212)。その結果、新規立上フラグ203pがオンである場合(S3212:Yes)、RAM全消去スイッチを操作しながら電源がオンされたことにより、パチンコ機10が新規立上げ期間中であることを意味する。そして、先のS3211の処理の結果、総アウト個数が300個に達したことから、その新規立上げ期間を終了するタイミングであるので、新規立上フラグ203pをオフに設定する(S3213)。そして、表示種別カウンタ203qをゼロに初期化する(S3214)。これにより、以後、ベース表示装置401には、リアルタイムベース値、前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベース値が5秒毎に切り替わって表示される。
S3214の処理の後、又は、S3212の処理によって、新規立上フラグ203pがオフであると判断された場合は(S3212:No)、次いで、リアルタイムベース値データ203lの有効データフラグに1が設定される。これにより、総アウト個数が300個となった以降は、リアルタイムベース値データ203lの有効データフラグを1とすることで、ベース表示装置401にリアルタイムベース値を表示する場合に、識別セグには、リアルタイムベース値を示す「bL.」が点灯される一方、比率セグには、リアルタイムベース値データ203lに格納されたベース値が有効なベース値として表示される。
次いで、図411及び図412を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるベース値処理の一処理であり、1秒間隔で実行される上述のベース値表示処理(S3103)の詳細について説明する。図411及び図412は、そのベース値算出処理(S3103)を示すフローチャートである。
まず、図411を参照し、ベース値算出処理(S3103)が開始されると、新規立上フラグ203pがオンか否かを判断する(S3301)。そして、新規立上フラグ203pがオンである場合(S3301:Yes)、RAM全消去スイッチを操作しながら電源がオンされたことにより、パチンコ機10が新規立上げ期間中であることを意味する。そこで、ベース表示装置401の識別セグに「88.」を点滅(又は点灯)表示させ、比率セグにリアルタイムベース値データ203lのベース値を点滅(又は点灯)表示させるよう、ベース表示装置制御回路402に制御信号を送信する(S3302)。そして、ベース値表示処理を終了する。
上述した通り、パチンコ機10の新規立上げでは、パチンコ機10の品質確認等のための出荷検査等において、各入賞口に手で球を入れ賞球の払い出しを行う場合がある。よって、このときのベース値は、実際のパチンコ機10のベース値とは大きく異なってくる。そこで、パチンコ機10の新規立上げ期間中は、ベース表示装置401の表示を、識別セグに「88.」を点滅(又は点灯)させると共に、リアルタイムベース値データ203lに格納されたリアルタイムベース値を比率セグに点滅(又は点灯)表示する、通常のベース値表示とは異なる特殊表示態様で表示させることで、表示中のベース値が正規のベース値(有効なベース値)ではないことを示すことができる。また、当該表示が行われることで、パチンコ機10が新規立上げ状態であることを示唆することができる。
一方、S3302の処理の結果、新規立上フラグ203pがオフである場合(S3301:No)、次いで、表示種別カウンタ203qを更新又は初期化してから5秒経過したかを判断する(S3303)。その結果、5秒経過している場合は(S3303:Yes)、表示種別カウンタ203qを更新し(S3304)、図412に示すS3305の処理へ移行する。一方、S3303の処理の結果、5秒経過していない場合は(S3303:No)、S3304の処理をスキップして、図412に示すS3305の処理へ移行する。
S3304の表示種別カウンタ203qの更新では、表示種別カウンタ203qが3以外である場合、その表示種別カウンタ203qに1を加算する。また、表示種別カウンタ203qが3である場合は、表示種別カウンタ203qを0に初期化する。表示種別カウンタ203qを5秒毎に更新することで、ベース表示装置401に表示されるベース値の種類が、リアルタイムベース値、前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベース値、リアルタイムベース値、前回ベース値、…の順に5秒毎に切り替えられる。
図412を参照して、S3305の処理では、表示種別カウンタ203qの値を判断する(S3305)。そして、表示種別カウンタ203qが0の場合は(S3305:「0」)、ベース表示装置401にリアルタイムベース値を表示する期間である。そこで、リアルタイムベース値データ203lの有効データフラグが1であるかを判断し(S3306)、その有効データフラグが1である場合は(S3306:Yes)、ベース表示装置401の識別セグに「bL.」を点灯表示し、比率セグにリアルタイムベース値データ203lのベース値を点灯表示するように、ベース表示装置制御回路402に対して制御信号を送信する(S3307)。上述した通り、リアルタイムベース値データ203lのベース値が、総アウト個数300以上に対して計測されたものである場合に、そのベース値が有効なものとしてリアルタイムベース値データ203lの有効データフラグが1に設定される。よって、有効なベース値として計測されたリアルタイムベース値を、ベース表示装置401に表示して、示すことができる。
一方、S3306の処理の結果、リアルタイムベース値データ203lの有効データフラグが0である場合(S3306:No)、ベース表示装置401の識別セグに「bL.」を点灯表示しつつ、比率セグに「−−」を点灯表示するように、ベース表示装置制御回路402に対して制御信号を送信する(S3308)。
上述した通り、リアルタイムベース値データ203lのベース値が、総アウト個数300に満たないときに計測されたものである場合に、そのベース値が有効なものではないとしてリアルタイムベース値データ203lの有効データフラグに0が設定される。これにより、総アウト個数が少ないことにより、現在有効なリアルタイムベース値が得られていないことを示すことができる。
また、S3305の処理の結果、表示種別カウンタ203qが1の場合は(S3305:「1」)、ベース表示装置401に前回ベース値を表示する期間である。そこで、前回ベース値データ203mの有効データフラグが1であるかを判断し(S3309)、その有効データフラグが1である場合は(S3309:Yes)、ベース表示装置401の識別セグに「b1.」を点灯表示し、比率セグに前回ベース値データ203mのベース値を点灯表示するように、ベース表示装置制御回路402に対して制御信号を送信する(S3310)。これにより、前回ベース値データ203mに有効なベース値が格納された場合には、その有効な前回ベース値をベース表示装置401に表示して、示すことができる。
また、総アウト個数が60000個に達し、前回ベース値データ203mへデータをシフトするときに、シフト対象であるリアルタイムベース値データ203lの有効データフラグは「1」となっており、シフト後の前回ベース値データ203mの有効データフラグも「1」となる。よって、パチンコ機10の新規立上げが行われてから総アウト個数が最初に60000個に達して以降、ベース表示装置401に前回ベース値を表示する場合に、前回ベース値データ203mに格納されたベース値が有効なベース値として比率セグに表示されることになる。
一方、S3309の処理の結果、前回ベース値データ203mの有効データフラグが0である場合は(S3309:No)、ベース表示装置401の識別セグに「b1.」を点灯表示しつつ、比率セグに「−−」を点灯表示するように、ベース表示装置制御回路402に対して制御信号を送信する(S3311)。これにより、前回ベース値として有効なベース値が得られていない場合には、比率セグに表示される「−−」によって、有効な前回ベース値が得られていないことを示すことができる。
S3305の処理の結果、表示種別カウンタ203qが2の場合は(S3305:「2」)、ベース表示装置401に前々回ベース値を表示する期間である。そこで、前々回ベース値データ203nの有効データフラグが1であるかを判断し(S3312)、その有効データフラグが1である場合は(S3312:Yes)、ベース表示装置401の識別セグに「b2.」を点灯表示し、比率セグに前々回ベース値データ203nのベース値を点灯表示するように、ベース表示装置制御回路402に対して制御信号を送信する(S3313)。これにより、前々回ベース値データ203nに有効なベース値が格納された場合には、その有効な前々回ベース値をベース表示装置401に表示して、示すことができる。
また、前々回ベース値データ203nに前回ベース値データ203mをシフトさせる場合、前回ベース値データ203mの有効データフラグが「1」となっていれば(RAM全消去スイッチを操作しながら電源がオンされてRAM203の全ての初期化が実行された後、総アウト個数が60000個に2回目に達した場合に該当)、シフト後の前々回ベース値データ203nの有効データフラグが「1」となる。よって、これ以降、ベース表示装置401に前々回ベース値を表示する場合に、前々回ベース値データ203nに格納されたベース値が有効なベース値として比率セグに表示されることになる。
一方、S3312の処理の結果、前々回ベース値データ203nの有効データフラグが0である場合は(S3312:No)、ベース表示装置401の識別セグに「b2.」を点灯表示しつつ、比率セグに「−−」を点灯表示するように、ベース表示装置制御回路402に対して制御信号を送信する(S3313)。これにより、前々回ベース値として有効なベース値が得られていない場合には、比率セグに表示される「−−」によって、有効な前々回ベース値が得られていないことを示すことができる。
S3305の処理の結果、表示種別カウンタ203qが3の場合は(S3305:「3」)、ベース表示装置401に前々々回ベース値を表示する期間である。そこで、前々々回ベース値データ203oの有効データフラグが1であるかを判断し(S3315)、その有効データフラグが1である場合は(S3315:Yes)、ベース表示装置401の識別セグに「b3.」を点灯表示し、比率セグに前々々回ベース値データ203oのベース値を点灯表示するように、ベース表示装置制御回路402に対して制御信号を送信する(S3316)。これにより、前々々回ベース値データ203oに有効なベース値が格納された場合には、その有効な前々々回ベース値をベース表示装置401に表示して、示すことができる。
また、前々々回ベース値データ203oに前々回ベース値データ203nをシフトさせる場合、前々回ベース値データ203nの有効データフラグが「1」となっていれば(RAM全消去スイッチを操作しながら電源がオンされてRAM203の全ての初期化が実行された後、総アウト個数が60000個に3回目に達した場合に該当)、シフト後の前々々回ベース値データ203oの有効データフラグが「1」となる。よって、これ以降、ベース表示装置401に前々々回ベース値を表示する場合に、前々々回ベース値データ203oに格納されたベース値が有効なベース値として比率セグに表示されることになる。
一方、S3315の処理の結果、前々々回ベース値データ203oの有効データフラグが0である場合は(S3315:No)、ベース表示装置401の識別セグに「b2.」を点灯表示しつつ、比率セグに「−−」を点灯表示するように、ベース表示装置制御回路402に対して制御信号を送信する(S3317)。これにより、前々々回ベース値として有効なベース値が得られていない場合には、比率セグに表示される「−−」によって、有効な前々々回ベース値が得られていないことを示すことができる。
S3307,S3308,S3310,S3311,S3313,S3314,S3316,S3371のいずれかの処理が終了すると、図411に示す通り、ベース値表示処理を終了する。
以上説明した通り、第20実施形態のパチンコ機10によれば、ベース表示装置401には、総アウト個数が60000個に到達するまでの期間中リアルタイムに計測しているリアルタイムベース値(以下「リアルタイムベース値」と称す)と、前回(直近で)総アウト個数が60000個に達したときに計測された前回ベース値と、前回よりも1つ前に(前々回)総アウト個数が60000個に達したときに計測された前々回ベース値と、前々回よりも1つ前に(前々々回)総アウト個数が60000個に達したときに計測された前々々回ベース値とが、所定期間毎に切り替えて表示される。リアルタイムベース値以外に過去複数回分のベース値(前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベース値)も表示することで、不正行為があったか否かの判断をより正確に行えるようになり、また、その不正行為があった時期もある程度予測可能とすることができる。
また、第20実施形態では、パチンコ機10に電源が投入される度に、その電源投入直後にベース表示装置401に設けられた7セグメント表示器401a〜401dの全てのセグメント(ドットセグメントを含む)を所定期間(本実施形態では5秒)点灯する。これにより、全てのセグメントが正常に点灯できるかを確認でき、ベース表示装置401の表示が正常に行われるか否かを容易に判断できる。
また、第20実施形態のパチンコ機10は、製造工場におけるパチンコ機10の完全新規立上時、又は、使用済みのパチンコ機10を中古台として別ホールへ移動するとき等、パチンコ機10の新規立上げする場合に、最初に総アウト個数が所定個数(本実施形態では300個)となるまでの間のベース表示装置401の表示を、通常のベース値表示とは異なる特殊表示態様で表示させる。パチンコ機10の新規立上げでは、パチンコ機10の品質確認等のための出荷検査等において、各入賞口に手で球を入れ賞球の払い出しを行う場合がある。よって、このときのベース値は、実際のパチンコ機10のベース値とは大きく異なってくる。そこで、パチンコ機10の新規立上げを行う場合に、最初に総アウト個数が所定個数(本実施形態では300個)となるまでの間のベース表示装置401の表示を通常のベース値表示とは異なる特殊表示態様で表示させることで、表示中のベース値が正規のベース値ではないことを示すことができる。また、当該表示が行われることで、パチンコ機10が新規立上げ状態であることを示唆することができる。
そのほか、第16実施形態〜第19実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第21実施形態>
次いで、図413〜図426を参照して、本発明を適用した第21実施形態のパチンコ機10について説明する。第16実施形態〜第20実施形態に係るパチンコ機10では、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率が、主制御装置110にて予め設定され、ホール関係者等により大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更できないようにしていた。これに対し、第21実施形態に係るパチンコ機10は、ホール関係者等により大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を、複数段階(本実施形態では、設定値「1」〜「6」の6段階)に変更できるように構成される。そして、第21実施形態に係るパチンコ機10は、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率の設定値(以下「確率設定値」という)を変更する場合(以下「設定変更モード」という)や、その確率設定値を確認する場合(以下「設定確認モード」という)に、その確率設定値を、第20実施形態に係るパチンコ機10に設けたベース表示装置401に表示させる。また、第21実施形態に係るパチンコ機10は、ベース表示装置401において、パチンコ機10にて生じたエラーの履歴(以下「エラー履歴」という)を表示可能に構成される。
以下、第21実施形態のパチンコ機10について、第20実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第21実施形態のパチンコ機10の説明において、第16〜第20実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第16〜第20実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
図413は、第21実施形態に係るパチンコ機10の背面図である。第21実施形態に係るパチンコ機10は、ベース表示装置401が主制御装置110を構成する主基板上に配設され、図413に示す通り、パチンコ機10の背面側を見たときにベース表示装置401の表示画面が見えるように組付けられている。ベース表示装置401には、通常時においてベース値が表示される一方、設定変更モード及び設定確認モードのときには確率設定値が表示される。また、ベース表示装置401には、エラー履歴も表示可能に構成される。
また、主制御装置110を構成する主基板上には、設定された確率設定値を変更する場合や設定されている確率設定値を確認する場合に使用する設定キー501と、ベース表示装置401にエラー履歴を表示させる場合に使用するエラー表示ボタン502が設けられている。設定キー501とエラー表示ボタン502とは、基板ボックス100に設けられた孔から主基板より突出して設けられ、基板ボックス100を開封しなくても、ホール関係者等によって操作可能になっている。
ここで、図414を参照して、設定キー501について説明する。図414(a)は、設定キー501がオフ状態にある場合を示した設定キー501の正面図であり、図414(b)は、設定キー501がオン状態にある場合を示した設定キー501の正面図である。設定キー501は、専用の鍵を設定キー501に設けられた鍵穴に挿入することによって、「OFF」で示されたオフ側と「ON」で示されたオン側との2つの位置の間を回動可能に構成されている。設定キー501は、オフ側に位置している場合にオフ状態となり、温側に位置している場合にオン状態となる。
第21実施形態に係るパチンコ機10では、パチンコ機10の電源がオンされるときに、RAM消去スイッチ122と、設定キー501と、扉開放スイッチ(図示せず)との状態に応じて、パチンコ機10の立ち上げモードを決定する。なお、扉開放スイッチは、内枠12が開錠されて開放された(扉が開放された)ことを検出するスイッチである。
図47は、パチンコ機10の立ち上げモードと、各立ち上げモードに対してその立ち上げモードで立ち上げるためのパチンコ機10の電源オン時のRAM消去スイッチ122、設定キー501及び扉開放スイッチ(図示せず)の各々の状態とを示した図である。
パチンコ機10の立ち上げモードには、通常モードと、RAMクリアモードと、設定変更モードと、設定確認モードとの4モードが用意されている。RAMクリアモードは、パチンコ機10を初期状態に戻すためにRAM203に格納されたデータを消去(クリア)するためのモードである。設定変更モードは、設定された確率設定値を変更するためのモードである。設定確認モードは、設定されている確率設定値を確認するためのモードである。
通常モードは、これらRAMクリアモード、設定変更モード、設定確認モード以外の立ち上げモードであり、電源断の発生情報がRAM203に格納されていない場合や、RAM203に格納されたデータが壊れている場合を除いて、RAM203に格納されたデータを保持したまま、種々の立ち上げ処理を実行して電源断前の状態からパチンコ機10の遊技を再開するためのモードである。
そして、RAM消去スイッチ122をオンすることなく、また、設定キー501をオフ状態にしたまま、パチンコ機10の電源をオンにすると、パチンコ機10は通常モードで立ち上がる。また、設定キー501をオフ状態のままRAM消去スイッチ122をオンにしてパチンコ機10の電源をオンにすると、パチンコ機10はRAMクリアモードで立ち上がる。
一方、設定キー501をオン状態にしつつ、RAM消去スイッチ122をオンにして、パチンコ機10の電源をオンにすると、扉開放スイッチがオンであることを条件としてパチンコ機10は設定変更モードで立ち上がる。また、設定キー501をオン状態にして、RAM消去スイッチ122をオフしたままパチンコ機10の電源をオンにすると、扉開放スイッチがオンであることを条件としてパチンコ機10は設定確認モードで立ち上がる。
このように、パチンコ機10の電源をオンする場合に、設定キー501をオフ状態にしておけば、ホール関係者等は、RAM消去スイッチ122をオンするか否かに応じて、パチンコ機10の立ち上げモードとして、確率設定値に関係しない立ち上げモードであるRAMクリアモードとするか通常モードとするかを選択できる。
一方、パチンコ機10の電源をオンする場合に、内枠12を開錠して開放した上で設定キー501をオン状態にしておけば、ホール関係者等は、RAM消去スイッチ122をオンするか否かに応じて、パチンコ機10の立ち上げモードとして、確率設定値に関係のある設定変更モードとするか設定確認モードとするかを選択できる。
即ち、設定キー501をオフ状態とするかオン状態とするかに応じて、確率設定値に関係のない立ち上げモードと、確率設定値に関係のある立ち上げモードとを選択できる。そして、確率設定値に関係のない立ち上げモードとするときには、RAM消去スイッチ122をオンするか否かに応じて、その立ち上げモードをRAMクリアモードとするか通常モードとするかを選択できる一方、確率設定値に関係のある立ち上げモードとするときには、RAM消去スイッチ122をオンするか否かに応じて、立ち上げモードを設定変更モードとするか設定確認モードとするかを選択できる。
ここで、確率設定値の変更が行われた場合、遊技における大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率が変更されるので、電源断前の遊技状態を引き継いで遊技を継続すると、パチンコ機10が所定の遊技性能を発揮できなくなるおそれがある。このため、パチンコ機10は、設定変更モードで確率設定値の変更を行うと、RAM203に格納されたデータを消去(クリア)する。一方、設定確認モードは、確率設定値を確認するだけの立ち上げモードであるため、電源断前の遊技状態を引き継いで遊技を継続できるよう、RAM203に格納されたデータを保持させる(クリアしない)。
そこで、本実施形態では、RAM203のデータがクリアされる設定変更モードにてパチンコ機10を立ち上げる場合は、内枠12を開錠して開放した上で設定キー501をオン状態にしつつRAM消去スイッチ122をオンにしてパチンコ機10の電源をオンすることとし、RAM203のデータがクリアされない設定確認モードにてパチンコ機10を立ち上げる場合は、内枠12を開錠して開放した上で設定キー501をオン状態にしつつRAM消去スイッチ122をオフのままパチンコ機10の電源をオンすることとした。
このように、確率設定値に関係する設定変更モード又は設定確認モードでパチンコ機10を立ち上げる場合は、パチンコ機10の電源を入れる前に、設定キー501をオン状態にしておく。そして、RAM203に格納されたデータをクリアするRAMクリアモード又は設定変更モードでパチンコ機10を立ち上げる場合は、RAM消去スイッチ122を押しながら(オンしながら)、パチンコ機10の電源をオンする。つまり、ホール関係者等は、各々の立ち上げモードの意味合いを理解すれば、これから立ち上げる立ち上げモードに必要なパチンコ機10への操作として、どのような操作が必要かを容易に理解できる。
また、設定変更モード又は設定確認モードでパチンコ機10を立ち上げるためには、設定キー501に挿入可能な専用の鍵が必要となり、その鍵はホールが管理することとなる。よって、遊技者が勝手に確率設定値を確認して大当たり確率及び/又は当たり確率が高確率のパチンコ機10を探したり、勝手に確率設定値を高確率に変更したりすることを抑制できる。また、RAM消去スイッチ122は、通常遊技者が容易に触れない位置に設けられているので、その点においても、遊技者が勝手に確率設定値を高確率に変更することを抑制できる。
また、同時に操作すべきスイッチ等は設定操作モードで立ち上げる場合であっても2つであり、両手で十分に操作可能であるので、操作性がよい。以上より、ホール関係者等は、RAM消去スイッチ122と設定キー501とのオン/オフを使い分けることで、パチンコ機10の立ち上げモードを容易に且つ簡単に選択できる。
なお、本実施形態では、設定変更モード又は設定確認モードで立ち上げる場合、パチンコ機10の電源がオンされるときに、扉開放スイッチがオンであること、即ち、内枠12が開放されていることを条件としている。
これは、確率設定値の変更や確認を行うためには、パチンコ機10の背面側にあるベース表示装置401に表示された確率設定値をホール関係者等が視認する必要があるため、内枠12が開放されている必要があるためである。そこで、設定キー501がオン状態にあるにもかかわらず内枠12が開放されずにパチンコ機10の電源がオンされた場合は、設定変更モード又は設定確認モードで立ち上げず、設定キー501がオフ状態の場合と同様に、RAM消去スイッチ122がオフであれば通常モードでパチンコ機10を立ち上げ、RAM消去スイッチ122がオンであればRAMクリアモードでパチンコ機10を立ち上げる。これにより、設定キー501がオン状態のまま内枠12が閉じられているにも関わらず、パチンコ機10の電源がオンされて、設定変更モード又は設定確認モードで立ち上がり、パチンコ機10において遊技が開始されないことを抑制できる。また、内枠12を開放するためには、ホール側が管理する専用の鍵が必要となる。よって、遊技者が勝手に内枠12を開放して、確率設定値を確認して大当たり確率及び/又は当たり確率が高確率のパチンコ機10を探したり、勝手に確率設定値を高確率に変更したりすることを抑制できる。
なお、設定変更モード又は設定確認モードで立ち上げる場合、パチンコ機10の電源がオンされるときに、扉開放スイッチがオンであること、即ち、内枠12が開放されていることを必ずしも条件としなくてもよい。つまり、設定キー501をオン状態にしつつ、RAM消去スイッチ122をオンにして、パチンコ機10の電源をオンにすると、扉開放スイッチがオンであるか否かにかかわらずパチンコ機10を設定変更モードで立ち上げてもよい。また、設定キー501をオン状態にして、RAM消去スイッチ122をオフしたままパチンコ機10の電源をオンにすると、扉開放スイッチがオンであるか否かにかかわらずパチンコ機10を設定確認モードで立ち上げてもよい。
さて、本パチンコ機10は、立ち上げモードの1つとして、確率設定値を変更又は確認するための設定変更モード及び設定確認モードを用意したが、本実施形態では、確率設定値の変更及び確認は、この設定確認モードによってパチンコ機10の立ち上げ時(電源オン時)にのみ可能とし、遊技が進行している間は確率設定値の確認が行えないようになっている。これは、次の理由による。
即ち、ベース表示装置401によるベース値の表示といった役物比率や、役物比率等に係る表示、また、遊技性能や遊技状態等を表す値の表示は、不正行為を早期に発見できるようにするため、原則、遊技中は表示しなければならない。よって、遊技者による遊技が行われている間は少なくとも確率設定値の表示ができない。
仮に、設定キー501がオン状態とされることで確率設定値の表示がパチンコ機10の立ち上げ時以外にも行えるようにした場合、それが遊技者による遊技が行われている最中であれば、遊技を停止させることも考えられる。しかしながら、主制御装置110では遊技を停止することに伴って、変動時間を止めることはできるが、第3図柄表示装置81では変動演出が継続して行われるおそれがあり、主制御装置110と、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114との間で不整合が生じるおそれがある。
また、設定キー501がオン状態とされることで確率設定値の表示がパチンコ機10の立ち上げ時以外にも行えるようにした場合、それが遊技者による遊技が行われている最中であってもそのまま遊技を継続し、確率設定値の確認をベース表示装置401にて行えるようにすることも考えられるが、ベース表示装置401の表示を確認するためには内枠12を開放させる必要があるため、実質的に遊技者が遊技を継続することは困難である。
また、設定キー501がオン状態とされた後、大当たりや保留された分を含めて全ての変動演出が終了するのを待って、ベース表示装置401に確率設定値を表示することも考えられる。しかしながら、変動演出の中には変動時間が長いものが多く含まれ、中には5分程度継続されるものもある。また、普通図柄の変動時間も遊技状態が通常時においては長く設定されており、これらすべての保留が消化されるまでに多くの時間がかかるため、確率設定値が表示されるまで待ちづらい。
そこで、本パチンコ機10では、確率設定値を変更又は確認したい場合、一旦パチンコ機10の電源をオフし、設定キー501をオン状態にして再びパチンコ機10の電源をオンする。これにより、パチンコ機10にて遊技が行われていない状態で確率設定値をベース表示装置401に表示させることができ、確実に確率設定値をホール関係者等に変更又は確認させることができる。また、一旦パチンコ機10の電源をオフにすることで、電源断前の状態がRAM203にバックアップされ、そのバックアップされた状態がクリアされることなく立ち上げ処理が行われるので、設定確認モードで確率設定値を確認したとしても、遊技を電源断前の状態から再開させることができる。
また、確率設定値の変更又は確認をパチンコ機10の立ち上げ時に限定することで、遊技者が通常時に勝手に確率設定値を確認したり、変更したりすることを抑制できる。
図416(a)は、設定変更モードにおけるRAM消去スイッチ122及び設定キー501の役割を示した図である。また、図416(b)は、設定確認モードにおける設定キー501の役割を示した図である。
図416(a)に示す通り、設定変更モードの場合にRAM消去スイッチ122がオンされると、ベース表示装置401に表示される確率設定値が更新される。また、設定変更モードの場合に設定キー501がオフ状態にされると、その時点でベース表示装置401に表示された確率設定値が、パチンコ機10における確率設定値として確定される。
本実施形態では、確率設定値として「1」〜「6」が設定可能となっており、各々の確率設定値(「1」〜「6」)に対して、大当たり乱数値及び/又は第2図柄の当たり乱数値が、ROM202に予め格納される。各確率設定値に対して定められた大当たり乱数値及び/又は第2図柄の当たり乱数値の数によって、その確率設定値における大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率が定まる。本パチンコ機10では、確率設定値が小さい(1に近い)ほど、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率が低確率となり、確率設定値が大きい(6に近い)ほど、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率が高確率となるように、各々の確率設定値に対して、大当たり乱数値及び/又は第2図柄の当たり乱数値が定められている。
なお、大当たり乱数値及び/又は第2図柄の当たり乱数値は固定にし、各々の確率設定値(「1」〜「6」)に対して、大当たり抽選を行うために発生させる乱数の範囲及び/又は第2図柄の当たり抽選を行うために発生させる乱数の範囲を、RAM203に予め格納するようにしてもよい。各確率設定値に対して定められた大当たり乱数の範囲及び/又は第2図柄の当たり乱数の範囲によって、その確率設定値における大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率が定まる。
設定変更モードでは、RAM消去スイッチ122がオンされる度に、ベース表示装置401に表示される確率設定値が1ずつ加算される。ただし、ベース表示装置401に表示されている確率設定値が「6」であるときにRAM消去スイッチ122がオンされたときには、ベース表示装置401に表示される確率設定値は「1」に更新される。つまり、設定変更モードにおいてRAM消去スイッチ122が押される度に、ベース表示装置401に表示される確率設定値が、「1」〜「6」の範囲を1ずつ加算されながらループする。
そして、設定変更モードにおいて、設定キー501がオフ状態にされると、その時点でベース表示装置401に表示された確率設定値がパチンコ機10の確率設定値として確定される。そして、RAM203のデータがクリアされた後、パチンコ機10は、確定された確率設定値で以後遊技制御を行うと共に、ベース表示装置401にはベース値を表示する。
設定確定モードでは、図416(b)に示す通り、設定キー501がオフ状態にされると、設定確認モードを終了し、ベース表示装置401に表示させていた確率設定値に代えて、ベース値を表示する。
次いで、図417を参照して、設定変更モード及び設定確認モードの場合にベース表示装置401に表示させる確率設定値の表示内容について説明する。図417は、設定変更モード及び設定確認モードにおけるベース表示装置401の表示内容の種々の例を模式的に示した模式図であり、図417(a)は、その一例である。
図417(a)に示す例では、設定変更モード及び設定確認モードの場合に、ベース表示装置401の識別セグを構成する7セグメント表示器401a,401bのすべてのセグメントを消灯する。また、ベース表示装置401の比率セグを構成する7セグメント表示器401c,401dのうち、左側の7セグメント表示器401cのすべてのセグメントを消灯し、右側の7セグメント表示器401dのみを使用して、確率設定値(1〜6)を表示する。
第20実施形態で説明した通り、ベース値をベース表示装置401に表示する場合、識別セグには、比率セグに表示されるベース値の種別を識別するための文字(bL.、b1.…等)を表示するのに対し、図417(a)に示す例では、設定変更モード及び設定確認モードの場合に、識別セグのセグメントをすべて消灯させる。これにより、ベース表示装置401においてベース値を表示させる場合と確率設定値を表示させる場合とで、その表示状態を明確に差別化させることができるので、一見しただけで、ベース表示装置401に表示されている情報が、ベース値であるか確率設定値であるかを把握させることができる。また、ベース表示装置401にベース値を表示させる場合、比率セグには、そのベース値を2桁で表示する。即ち、ベース値が例えば「6」であった場合、比率セグには「06」として表示される。これに対し、図417(a)に示す例では、設定変更モード及び設定確認モードの場合に、比率セグの右側の7セグメント表示器401dのみを使用して確率設定値を表示し、左側の7セグメント表示器401cのすべてのセグメントは消灯されるので、識別セグが壊れて点灯できない状態にあったとしても、比率セグの左側の7セグメント表示器401cのすべてのセグメントが消灯されているのを見て、ベース表示装置401に表示されている情報が確率設定値であることをホール関係者等の対して明確に把握させることができる。
図417(b)は、設定変更モード及び設定確認モードにおけるベース表示装置401の表示内容の別例を示した模式図である。図417(b)に示す例では、設定変更モード及び設定確認モードの場合に、ベース表示装置401の識別セグを構成する7セグメント表示器401a,401bにおいて、真ん中の横棒のセグメントのみ点灯し、その他のセグメントを消灯する。即ち、識別セグには「−−」を表示させる。また、ベース表示装置401の比率セグを構成する7セグメント表示器401c,401dのうち、左側の7セグメント表示器401cにおいても、真ん中の横棒のセグメントのみ点灯し、その他のセグメントを消灯する。つまり、当該セグメントにも「−」を表示させる。そして、比率セグの右側の7セグメント表示器401dのみを使用して、確率設定値(1〜6)を表示する。
これによっても、ベース表示装置401においてベース値を表示させる場合と確率設定値を表示させる場合とで、識別セグの表示状態を明確に差別化させることができるので、一見しただけで、ベース表示装置401に表示されている情報が、ベース値であるか確率設定値であるかを把握させることができる。また、設定変更モード及び設定確認モードの場合に、比率セグの右側の7セグメント表示器401dのみを使用して確率設定値を表示し、左側の7セグメント表示器401cに「−」が表示されるので、識別セグが壊れて点灯できない状態にあったとしても、比率セグの左側の7セグメント表示器401cの表示を見て、ベース表示装置401に表示されている情報が確率設定値であることをホール関係者等の対して明確に把握させることができる。
図417(c−1)は、設定変更モードにおけるベース表示装置401の表示内容の別例を示した模式図であり、図417(c−2)は、設定確認モードにおけるベース表示装置401の表示内容の別例を示した模式図である。この例では、設定変更モードと設定確認モードとにおいても、その表示内容を変えている。具体的には、識別セグは、図417(a)と同様に、その識別セグを構成する7セグメント表示器401a,401bのすべてのセグメントを消灯する。一方、比率セグは、その比率セグを構成する7セグメント表示器401c,401dのうち、左側の7セグメント表示器401cにおいて設定変更モードを示す「H」又は設定確認モードを示す「C」を表示し、右側の7セグメント表示器401dにおいて確率設定値(1〜6)を表示する。
これによっても、ベース表示装置401においてベース値を表示させる場合と確率設定値を表示させる場合とで、識別セグの表示状態を明確に差別化させることができるので、一見しただけで、ベース表示装置401に表示されている情報が、ベース値であるか確率設定値であるかを把握させることができる。
また、ベース表示装置401にベース値を表示させる場合、比率セグには、そのベース値を2桁で表示する。即ち、ベース値が例えば「6」であった場合、比率セグには「06」として表示される。これに対し、図417(c−1)、(c−2)に示す例では、設定変更モード及び設定確認モードの場合に、比率セグの右側の7セグメント表示器401dのみを使用して確率設定値を表示し、左側の7セグメント表示器401cにおいては、設定変更モード時には「H」が表示され、設定確認モード時には「C」が表示される。これにより、識別セグが壊れて点灯できない状態にあったとしても、比率セグの左側の7セグメント表示器401cに数字とは異なる「H」又は「C」が表示されることで、ベース表示装置401に表示されている情報が確率設定値であることをホール関係者等の対して明確に把握させることができる。
また、設定変更モードと設定確認モードとで、比率セグの左側の7セグメント表示器401cに異なる表示内容を表示させることで、現在、設定変更モードであるのか設定確認モードであるのかを明確に示すことができる。
図417(d−1)は、設定変更モードにおけるベース表示装置401の表示内容の別例を示した模式図であり、図417(d−2)は、設定確認モードにおけるベース表示装置401の表示内容の別例を示した模式図である。この例でも、図417(c−1)、(c−2)と同様に、設定変更モードと設定確認モードとにおいて、その表示内容を変えている。具体的には、識別セグは、図417(b)と同様に、その識別セグを構成する7セグメント表示器401a,401bにおいて、真ん中の横棒のセグメントのみ点灯し、その他のセグメントを消灯する。即ち、識別セグには「−−」を表示させる。一方、比率セグは、その比率セグを構成する7セグメント表示器401c,401dは、図417(c−1)、(c−2)と同様に、左側の7セグメント表示器401cにおいて設定変更モードを示す「H」又は設定確認モードを示す「C」を表示し、右側の7セグメント表示器401dにおいて確率設定値(1〜6)を表示する。
これによっても、ベース表示装置401においてベース値を表示させる場合と確率設定値を表示させる場合とで、識別セグの表示状態を明確に差別化させることができるので、一見しただけで、ベース表示装置401に表示されている情報が、ベース値であるか確率設定値であるかを把握させることができる。また、識別セグが壊れて点灯できない状態にあったとしても、比率セグの左側の7セグメント表示器401cに数字とは異なる「H」又は「C」が表示されることで、ベース表示装置401に表示されている情報が確率設定値であることをホール関係者等の対して明確に把握させることができる。また、設定変更モードと設定確認モードとで、比率セグの左側の7セグメント表示器401cに異なる表示内容を表示させることで、現在、設定変更モードであるのか設定確認モードであるのかを明確に示すことができる。
図417(e−1)は、設定変更モードにおけるベース表示装置401の表示内容の別例を示した模式図であり、図417(e−2)は、設定確認モードにおけるベース表示装置401の表示内容の別例を示した模式図である。この例でも、設定変更モードと設定確認モードとにおいてその表示内容を変えているが、その表示内容を識別セグにて変えている点で、図417(c−1)、(c−2)の例や図417(d−1)、(d−2)の例と異なる。具体的には、識別セグを構成する7セグメント表示器401a,401bにおいて、設定変更モード時には「SH.」を表示し、設定確認モード時には「SC.」を表示する。一方、比率セグは、左側の7セグメント表示器401cのすべてのセグメントを消灯し、右側の7セグメント表示器401dのみを使用して、確率設定値(1〜6)を表示する。
上述した通り、ベース値をベース表示装置401に表示する場合、識別セグには、比率セグに表示されるベース値の種別を識別するための文字(bL.、b1.…等)を表示するのに対し、図417(a)に示す例では、設定変更モードの場合は設定変更モードを示す「SH.」を表示し、設定確認モードの場合は設定確認モードを示す「SC.」を表示する。このように、識別セグに表示される表示内容として、ベース値を表示させる場合と、設定変更モード及び設定確認モードとで、異なる表示内容とすることで、両者を明確に差別化できる。よって、一見しただけで、ベース表示装置401に表示されている情報が、ベース値であるか確率設定値であるかを把握させることができる。また、設定変更モードと設定確認モードとで、識別セグに異なる表示内容を表示させることで、現在、設定変更モードであるのか設定確認モードであるのかを明確に示すことができる。
また、ベース表示装置401にベース値を表示させる場合、比率セグには、そのベース値を2桁で表示する一方、設定変更モード及び設定確認モードの場合に、比率セグの右側の7セグメント表示器401dのみを使用して確率設定値を表示し、左側の7セグメント表示器401cのすべてのセグメントは消灯されるので、識別セグが壊れて点灯できない状態にあったとしても、比率セグの左側の7セグメント表示器401cのすべてのセグメントが消灯されているのを見て、ベース表示装置401に表示されている情報が少なくともベース値ではなく確率設定値であることをホール関係者等の対して明確に把握させることができる。
図413に戻り、説明を続ける。エラー表示ボタン502は、ベース表示装置401にエラー履歴を表示させるためのボタンである。上述した通り、ベース表示装置401は、パチンコ機10にて生じたエラーの履歴であるエラー履歴を表示可能としている。このエラー履歴の表示は、エラー表示ボタン502が押下操作されている間に限りベース表示装置401に表示される。即ち、エラー表示ボタン502が押下操作されない限り、ベース表示装置401にはベース値が表示され続ける。
パチンコ機10に衝撃を加えたり、磁石を近づけたりして、球の流下方向を変えて、球を各種入賞口へ入賞させて、意図的に賞球を得たり大当たり抽選を行わせたりする不正行為や、スルーゲート67へ球を通過させて普通図柄の当たり抽選を意図的に行わせたりする不正行為が行われる場合がある。そこで、パチンコ機10は、衝撃を検知したり、磁石の接近を検知したりできるように構成し、これらを検知した場合には、重大なエラーとして遊技を停止する。このとき、ベース表示装置401にはエラー履歴を表示するのではなく、ベース値を表示し続ける。
仮に、重大なエラーを検知した場合に、ベース表示装置401にそのエラー種別を表示するように構成したとすると、ベース値等が変更されるように不正行為を行ったものが、ベース表示装置401に表示されるベース値を隠すために、わざとパチンコ機10に衝撃を与えたり、磁石を近づけたりして重大なエラーを引き起こして、ベース表示装置401にエラー種別を表示させ、ベース値が表示されないように仕向けることが考えられる。
これに対し、本パチンコ機10では、重大なエラーを検知したとしても、ベース表示装置401にベース値を表示し続けることで、ベース値等が変更されるような不正行為を行った者が、不正行為後のベース値の表示を隠せなくすることができ、確実にそのベース値に対する不正行為を発見できる。
そして、本パチンコ機10では、エラー表示ボタン502が押下操作されると、その押下操作される間に限り、ベース表示装置401にエラー履歴が表示される。この表示されたエラー履歴により、ホール関係者等はパチンコ機10にて生じたエラーがどのようなエラーであるかを把握することができる。エラー表示ボタン502の押下操作が解除されると、ベース表示装置401には再びベース値が表示される。
なお、エラー履歴は、時間的に最も近くに生じたエラー種別のみを表示するものであってもよい。また、時間的に最も近くに生じたエラーを含め、当該エラーからさかのぼって最大で複数回分(例えば4回分)のエラー種別を表示するものであってもよい。最大で複数回分のエラー種別を表示する場合は、発生した時間が現在の時間から最も近いものから順に、所定時間ずつベース表示装置401に表示させる。また、パチンコ機10においてエラーが発生していない場合(又はエラーの記録が残っていない場合)にエラー表示ボタン502が押下操作された場合には、その押下操作が行われている間、エラーの記録がない旨を示す表示をベース表示装置401に表示させてもよいし、ベース値をそのまま表示させ続けてもよい。
また、本パチンコ機10では、エラー表示ボタン502が押下操作されている間に、ベース表示装置401にエラー履歴が表示されるが、ベース表示装置401にベース値が表示されているときにエラー表示ボタン502が一回押されると、ベース表示装置401にエラー履歴を表示させ、ベース表示装置401にエラー履歴が表示されているときにエラー表示ボタン502が一回押されると、ベース表示装置401にベース値を再表示させるように構成されてもよい。
ここで、図418を参照して、エラー履歴をベース表示装置401に表示させる場合の表示内容について説明する。図418は、エラー履歴をベース表示装置401に表示させる場合の表示内容の種々の例を模式的に示した模式図であり、図418(a)は、その一例である。
図418(a)に示す例では、エラー履歴をベース表示装置401に表示させる場合に、ベース表示装置401の識別セグを構成する7セグメント表示器401a,401bのすべてのセグメントを消灯する。また、ベース表示装置401の比率セグを構成する7セグメント表示器401c,401dのうち、左側の7セグメント表示器401cにエラー履歴を表示することを示す「E」を表示し、右側の7セグメント表示器401dのみを使用して、エラー種別を数値で表示する。例えば、衝撃検知エラーであればエラー種別として「1」を表示し、磁石検知エラーであればエラー種別として「2」を表示する。
第20実施形態で説明した通り、ベース値をベース表示装置401に表示する場合、識別セグには、比率セグに表示されるベース値の種別を識別するための文字(bL.、b1.…等)を表示するのに対し、図417(a)に示す例では、設定変更モード及び設定確認モードの場合に、識別セグのセグメントをすべて消灯させる。これにより、ベース表示装置401においてベース値を表示させる場合とエラー履歴を表示させる場合とで、その表示状態を明確に差別化させることができるので、一見しただけで、ベース表示装置401に表示されている情報が、ベース値であるかエラー履歴であるかを把握させることができる。また、ベース表示装置401にベース値を表示させる場合、比率セグには、そのベース値を2桁で表示する。即ち、ベース値が例えば「6」であった場合、比率セグには「06」として表示される。これに対し、図418(a)に示す例では、エラー履歴をベース表示装置401に表示させる場合に、比率セグの右側の7セグメント表示器401dのみを使用して確率設定値を表示し、左側の7セグメント表示器401cにエラー履歴の表示を示す「E」を表示するので、識別セグが壊れて点灯できない状態にあったとしても、ベース表示装置401に表示されている情報がエラー履歴であることをホール関係者等の対して明確に把握させることができる。
また、設定変更モード及び設定確認モードにおけるベース表示装置401の表示内容が、図417(a)や図417(c−1)、(c−2)である場合であっても、エラー履歴をベース表示装置401に表示させる場合に、左側の7セグメント表示器401cにエラー履歴の表示を示す「E」が表示されるので、ベース表示装置401において確率設定値を表示させる場合とエラー履歴を表示させる場合とで、その表示状態を明確に差別化させることができ、一見しただけで、ベース表示装置401に表示されている情報が、確率設定値であるかエラー履歴であるかを把握させることができる。
一方、設定変更モード及び設定確認モードにおけるベース表示装置401の表示内容が、図417(b)や図417(d−1)、(d−2)、図417(e−1)、(e−2)である場合は、識別セグにおける表示を、確率設定値を表示させる場合とエラー履歴を表示させる場合とで明確に差別化させることができ、一見しただけで、ベース表示装置401に表示されている情報が、確率設定値であるかエラー履歴であるかを把握させることができる。また、エラー履歴をベース表示装置401に表示させる場合に、左側の7セグメント表示器401cにエラー履歴の表示を示す「E」が表示されるので、識別セグが壊れて点灯できない状態にあったとしても、ベース表示装置401に表示されている情報がエラー履歴であることをホール関係者等の対して明確に把握させることができる。
図418(b)は、エラー履歴をベース表示装置401に表示させる場合の表示内容の別例を示した模式図である。図418(b)に示す例では、エラー履歴をベース表示装置401に表示させる場合に、ベース表示装置401の識別セグを構成する7セグメント表示器401a,401bにおいて、真ん中の横棒のセグメントのみ点灯し、その他のセグメントを消灯する。即ち、識別セグには「−−」を表示させる。また、ベース表示装置401の比率セグを構成する7セグメント表示器401c,401dのうち、左側の7セグメント表示器401cにエラー履歴を表示することを示す「E」を表示し、右側の7セグメント表示器401dのみを使用して、図418(a)と同様にエラー種別を数値で表示する。
これによっても、ベース表示装置401においてベース値を表示させる場合とエラー履歴を表示させる場合とで、その表示状態を明確に差別化させることができるので、一見しただけで、ベース表示装置401に表示されている情報が、ベース値であるかエラー履歴であるかを把握させることができる。また、エラー履歴をベース表示装置401に表示させる場合に、比率セグの右側の7セグメント表示器401dのみを使用してベース履歴を表示し、左側の7セグメント表示器401cにエラー履歴の表示を示す「E」が表示されるので、識別セグが壊れて点灯できない状態にあったとしても、比率セグの左側の7セグメント表示器401cの表示を見て、ベース表示装置401に表示されている情報が確率設定値であることをホール関係者等の対して明確に把握させることができる。
また、設定変更モード及び設定確認モードにおけるベース表示装置401の表示内容が、図417(b)や図417(d−1)、(d−2)である場合であっても、エラー履歴をベース表示装置401に表示させる場合に、左側の7セグメント表示器401cにエラー履歴の表示を示す「E」が表示されるので、ベース表示装置401において確率設定値を表示させる場合とエラー履歴を表示させる場合とで、その表示状態を明確に差別化させることができ、一見しただけで、ベース表示装置401に表示されている情報が、確率設定値であるかエラー履歴であるかを把握させることができる。
一方、設定変更モード及び設定確認モードにおけるベース表示装置401の表示内容が、図417(a)や図417(c−1)、(c−2)、図417(e−1)、(e−2)である場合は、識別セグにおける表示を、確率設定値を表示させる場合とエラー履歴を表示させる場合とで明確に差別化させることができ、一見しただけで、ベース表示装置401に表示されている情報が、確率設定値であるかエラー履歴であるかを把握させることができる。また、エラー履歴をベース表示装置401に表示させる場合に、左側の7セグメント表示器401cにエラー履歴の表示を示す「E」が表示されるので、識別セグが壊れて点灯できない状態にあったとしても、ベース表示装置401に表示されている情報がエラー履歴であることをホール関係者等の対して明確に把握させることができる。
図418(c−1)は、エラー履歴として時間的に最も近くに生じたエラー種別を表示する場合の表示内容の一例を示した模式図であり、図418(c−2)は、エラー履歴として時間的に2番目に近く生じたエラー種別を表示する場合の表示内容の一例を示した模式図である。図418(c−1)、(c−2)の例では、識別セグを構成する7セグメント表示器401a、401bのうち、左側の7セグメント表示器401aにおいて、エラー履歴の表示を示す「E」を表示し、右側の7セグメント表示器401bにおいて、表示するエラー種別が時間的に何番目に近く生じたエラーに関するものであるかを示す数値を表示する。つまり、識別セグが「E1.」と表示される場合は、時間的に最も近く生じたエラーのエラー種別を表示することを示し、識別セグが「E2.」と表示される場合は、時間的に2番目に近く生じたエラーのエラー種別が表示されることを示す。一方、比率セグは、左側の7セグメント表示器401cのすべてのセグメントを消灯し、右側の7セグメント表示器401dのみを使用して、エラー種別を表示する。
このように、識別セグに表示される表示内容として、ベース値を表示させる場合と確率設定値を表示させる場合とエラー履歴を表示させる場合とで、異なる表示内容とすることで、各々の明確に差別化できる。よって、一見しただけで、ベース表示装置401に表示されている情報が、ベース値であるか確率設定値であるかエラー履歴であるかを把握させることができる。また、識別セグにおいて、表示するエラー種別が時間的に何番目に近く生じたエラーに関するものであるかを示す数値を表示することで、表示されているエラー種別が、時間的に何番目に近く生じたエラーに関するものであるかを明確に示すことができる。
また、ベース表示装置401にベース値を表示させる場合、比率セグには、そのベース値を2桁で表示する一方、エラー履歴をベース表示装置401に表示させる場合は、比率セグの右側の7セグメント表示器401dのみを使用してエラー種別を表示し、左側の7セグメント表示器401cのすべてのセグメントは消灯されるので、識別セグが壊れて点灯できない状態にあったとしても、比率セグの左側の7セグメント表示器401cのすべてのセグメントが消灯されているのを見て、ベース表示装置401に表示されている情報が少なくともベース値ではないことをホール関係者等の対して明確に把握させることができる。そして、パチンコ機10の立ち上げ時ではない、エラー表示ボタン502が押下操作されている等の状況から、ベース表示装置401に表示されている情報がエラー履歴であることをホール関係者等に対して容易に把握させることができる。
次いで、図419を参照して、第1図柄表示装置37のLED37aにおいて、ベース表示装置401が設定変更モードによる確率設定値の表示(以下「設定変更中表示」と称す)を行っていることを示す表示態様と、設定確認モードによる確率設定値の表示(以下「設定確認中表示」と称す)を行っていることを示す表示態様とについて説明する。
まず、図419(a)は、第1図柄表示装置37のLED37aを模式的に示した模式図である。LED37aは、第16実施形態の説明において上述した通り複数設けられており、複数のLED37aの点灯状態によって、変動表示を行ったり、変動表示後に抽選の結果に応じた図柄を示したり、保留級数を示したりする。また、LED37aには、大当たりが発生した場合に、その大当たりにおける最大ラウンド数を報知するためのラウンド数報知LED37a1が7個(第1ラウンド数報知LED〜第7ラウンド数報知LED)含まれる。
本パチンコ機10は、このラウンド数報知LED37a1を用いて、最大ラウンド数の報知とは異なる点灯パターンでラウンド数報知LED37a1を点灯させることで、設定変更中表示が行われていること又は設定確認中表示が行われていることを報知する。
図419(b)は、ラウンド数報知LED37a1において、最大ラウンド数が2であることを報知する場合の点灯パターンと、最大ラウンド数が15であることを報知する場合の点灯パターンと、設定変更中表示であることを報知する場合の点灯パターンと、設定確認中表示であることを報知する場合の点灯パターンとを示した図である。
最大ラウンド数が2であることを報知する場合のラウンド数報知LED37a1の点灯パターンは、第1ラウンド数報知LEDが「オフ」、第2ラウンド数報知LEDが「オフ」、第3ラウンド数報知LEDが「オフ」、第4ラウンド数報知LEDが「オフ」、第5ラウンド数報知LEDが「オン」、第6ラウンド数報知LEDが「オン」、第7ラウンド数報知LEDが「オン」である。
最大ラウンド数が15であることを報知する場合のラウンド数報知LED37a1の点灯パターンは、第1ラウンド数報知LEDが「オン」、第2ラウンド数報知LEDが「オン」、第3ラウンド数報知LEDが「オン」、第4ラウンド数報知LEDが「オン」、第5ラウンド数報知LEDが「オフ」、第6ラウンド数報知LEDが「オフ」、第7ラウンド数報知LEDが「オフ」である。
設定変更中表示であることを報知する場合のラウンド数報知LED37a1の点灯パターンは、第1ラウンド数報知LEDが「オン」、第2ラウンド数報知LEDが「オフ」、第3ラウンド数報知LEDが「オン」、第4ラウンド数報知LEDが「オン」、第5ラウンド数報知LEDが「オン」、第6ラウンド数報知LEDが「オフ」、第7ラウンド数報知LEDが「オン」である。
設定確認中表示であることを報知する場合のラウンド数報知LED37a1の点灯パターンは、第1ラウンド数報知LEDが「オン」、第2ラウンド数報知LEDが「オフ」、第3ラウンド数報知LEDが「オン」、第4ラウンド数報知LEDが「オフ」、第5ラウンド数報知LEDが「オン」、第6ラウンド数報知LEDが「オフ」、第7ラウンド数報知LEDが「オン」である。
なお、本実施形態では、ラウンド数報知LED37a1を用いて、大当たり時の最大ラウンド数を報知するだけでなく、それらの報知で使用される点灯パターンと異なる点灯パターンによって設定変更中表示または設定確認中表示が行われていることを報知する場合について説明したが、大当たり図柄を報知するLEDや当たり図柄を報知するLED等、ラウンド数報知LED37a1以外のLEDを用いて、又は、LED37a全体で、本来の報知において使用することのない点灯パターンを用いて、設定変更中表示または設定確認中表示が行われていることを報知するようにしてもよい。これにより、第1図柄表示装置37のハード構成を変更することなく、ソフトウェアの制御のみで、第1図柄表示装置37において設定変更中表示または設定確認中表示を報知することができる。
次に、図420を参照して、第21実施形態に係るパチンコ機10の電気的構成について説明する。図420は、そのパチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。第21実施形態のパチンコ機10が、第20実施形態のパチンコ機10と相違する点は、設定キー501及びエラー表示ボタン502が主制御装置110の入出力ポート205に接続されている点と、衝撃検知センサ503及び磁気センサ504が払出制御装置111の入出力ポート215に接続されている点である。また、払出制御装置111から主制御装置110に対して、エラー検知信号が出力される点も第20実施形態のパチンコ機10と相違する。
設定キー501は、オフ状態であるかオン状態であるかを示す信号を主制御装置110に対して出力する。主制御装置110は、電源がオンされたときに実行される立ち上げ処理の中で設定キー501の状態を把握し、また、RAM消去スイッチ122が設けられたRAM消去スイッチ回路253から出力されるRAM消去信号SG2や、扉開放スイッチより出力される信号の内容を把握して、図415で示した条件に基づいて立ち上げモードを決定する。
エラー表示ボタン502は、押下操作の有無を示す信号を主制御装置110に対して出力する。主制御装置110は、エラー表示ボタン502から出力される信号に基づいて、エラー表示ボタン502の押下操作の有無を判断し、押下操作されている間はエラー履歴をベース表示装置401に表示させる。
衝撃検知センサ503は、パチンコ機10に衝撃が加えられたことを検知するためのセンサである。磁気センサ504は、パチンコ機10に磁石が近づけられたことを検知するためのセンサである。
衝撃検知センサ503により、パチンコ機10に衝撃が加えられたことが検知されると、払出制御装置111は、不正行為者によりパチンコ機10に衝撃が与えられ、球の流下方向が不正に変更された可能性があると判断し、重大なエラーの発生として、発射制御装置112に対して球の発射を停止するよう指示すると共に、主制御装置110に対して当該エラーの発生を通知するためのエラー検知信号を出力する。
また、磁気センサ504により、パチンコ機10に磁石が近づけられたことが検知されると、払出制御装置111は、不正行為者によりパチンコ機10に磁石が近づけられ、球の流下方向が不正に変更された可能性があると判断し、重大なエラーの発生として、発射制御装置112に対して球の発射を停止するよう指示すると共に、主制御装置110に対して当該エラーの発生を通知するためのエラー検知信号を出力する。
主制御装置110は、払出制御装置111よりエラー検知信号を受信すると、遊技の進行を停止させる。これにより、重大なエラーが発生した可能性がある場合は、パチンコ機10における遊技を停止させることができる。また、主制御装置110は、払出制御装置111より受信したエラー検知信号にて通知されるエラー種別(衝撃検知エラーか、磁石検知エラーか)を、後述するRAM203のエラー用データ203t(図421参照)に格納する。エラー表示ボタン502が押下操作された場合、エラー用データ203tに格納されたエラー種別に基づいて、ベース表示装置401にエラー履歴を表示する。
図421は、主制御装置110のMPU201内のRAM203の外作業エリア203y1に格納されるデータを模式的に示した模式図である。この外作業エリア203y1には、ベース値用データ203rと、役物比率用データ203sと、エラー用データ203tとが少なくとも格納される。
ベース値用データ203rは、ベース値を算出し、また、算出したベース値をベース表示装置401に表示させるために必要なデータであり、例えば、図407(a)にて示した総アウト個数カウンタ203j、低確払出個数カウンタ203k、リアルタイムベース値データ203l、前回ベース値データ203m、前々回ベース値データ203n、前々々回ベース値データ203o、新規立上フラグ203p等によって構成される。
役物比率用データ203sは、役物比率を算出し、また、算出した役物比率をベース表示装置401に表示させるために必要なデータであり、例えば、図374にて示した始1カウンタ263a、始2カウンタ263b、普1カウンタ263c、普2カウンタ263d、大入賞口カウンタ263e、アウトカウンタ263f、役物比率データ264a、連続役物比率データ264bに相当するデータ又は同様のデータによって構成される。
エラー用データ203tは、パチンコ機10にて生じたエラーのエラー種別を示すデータである。払出制御装置111よりエラー検知信号を受信した場合に、そのエラー検知信号により示されるエラー種別がエラー用データ203tとして格納される。エラー表示ボタン502が押下操作された場合、このエラー用データ203tに格納されたエラー種別に基づいて、ベース表示装置401にエラー履歴が表示される。
ここで、ベース表示装置401に表示するエラー履歴を、時間的に最も近くに生じたエラー種別のみとした場合は、エラー用データ203tには常に最新のエラー種別のみが格納される。具体的には、主制御装置110は払出制御装置111よりエラー検知信号を受信すると、そのエラー検知信号により示されるエラー種別でエラー用データ203tを上書きする。これにより、ベース表示装置401には、常に最新のエラー種別のみが格納され、ベース表示装置401に表示されるエラー履歴は、時間的に最も近くに生じたエラー種別のみが表示される。
一方、ベース表示装置401に表示するエラー履歴を、時間的に最も近くに生じたエラーを含め、当該エラーからさかのぼって最大で複数回分(例えば4回分)のエラー種別を表示するものとした場合は、エラー用データ203tには、発生した時間が現在の時間から最も近いものから順に複数回分格納される。
例えば、エラー用データ203tに、発生した時間が現在の時間から最も近いものから順に4回分のエラー種別が格納されるように、エラー用データ203tは、時間的に最も近くに生じたエラー種別を格納する第1エラー種別データと、時間的に2番目に近くに生じたエラー種別を格納する第2エラー種別データと、時間的に3番目に近くに生じたエラー種別を格納する第3エラー種別データと、時間的に4番目に近くに生じたエラー種別を格納する第4エラー種別データと、を有する。そして、主制御装置110は払出制御装置111よりエラー検知信号を受信すると、第3エラー種別データを第4エラー種別データにシフトさせ、第2エラー種別データを第3エラー種別データにシフトさせ、第1エラー種別データを第2エラー種別データにシフトさせて、受信したエラー検知信号により示されるエラー種別を第1エラー種別データとして格納する。これにより、エラー用データ203tには、発生した時間が現在の時間から最も近いものから順に4回分のエラー種別が格納され、ベース表示装置401には、時間的に最も近くに生じたエラーを含め、当該エラーからさかのぼって最大で複数回分(例えば4回分)のエラー種別が表示される。また、この場合、各エラー種別データのシフトをLDIR命令1つでシフト処理を行えるように、各エラー種別データのアドレスを割り当てれば、LDIR命令1つだけで、そのシフト処理を行うことができる。
なお、ベース表示装置401に表示するエラー履歴を、時間的に最も近くに生じたエラーを含め、当該エラーからさかのぼって最大で複数回分(例えば4回分)のエラー種別を表示するものとした場合において、エラー用データ203tをFIFO(First In First Out)方式のリングバッファで構成し、その複数回分のエラー種別を格納するようにしてもよい。この場合、主制御装置110は、払出制御装置111よりエラー検知信号を受信したときに、そのエラー種別を格納するアドレス(リングバッファポインタ)を更新するようにすればよい。
ここで、パチンコ機10は、RAMクリアモードで立ち上げが行われた場合、少なくともベース値用データ203rと、役物比率用データ203sと、エラー用データ203tとを消去せずに保持したままとする。これにより、RAM消去スイッチ122がオンされても、ベース値用データ203rと、役物比率用データ203sと、エラー用データ203tを消去することはできないので、これらをベース表示装置401に表示させることができる。よって、不正行為者が不正行為を隠蔽しようとしてRAM消去スイッチ122をオンしたとしても、その証拠が隠蔽されることを抑制できる。
また、パチンコ機10は、設定変更モードで立ち上げられ、確率設定値の変更が行われた場合もRAM203のデータの消去が行われるが、ベース値用データ203rと、エラー用データ203tとは消去せずに保持したままとする。これにより、不正行為者が不正行為を隠蔽しようとして確率設定値の変更をしたとしても、その証拠が隠蔽されることを抑制できる。一方で、役物比率用データ203sは、確率設定値の変更後に行われるRAM203のデータの消去の中で消去される。これは、確率設定値が変更されると、役物比率も変わってくるため、変更前の確率設定値に基づく役物比率用データ203sが残っていると、変更後の確率設定値に基づく役物比率が正しく算出できなくなるためである。一方、ベース値は、確率設定値が変更されたとしても変化するものではないため、ベース値用データ203rを保持し、過去のベース値及びベース値を算出するために必要な情報を保持しておくことで、過去に行われた不正行為が隠蔽されることなく発見できるようにすることができる。
このように、確率設定値の変更が行われた後のRAM203のデータの消去において、ベース表示装置401の表示に関係するデータの内、一部のデータは消去せずに保持したままとし、残りのデータを消去することで、各々のデータの実情にあわせて、データを保持又は消去することができる。
また、外作業エリア203y1において、確率設定値の変更が行われた後のRAM203のデータの消去にて消去するエリアと、消去せずに保持するエリアとに分割し、消去するエリアに役物比率用データ203sを格納し、消去せずに保持するエリアにベース値用データ203r及びエラー用データ203tを格納するようにしてもよい。これにより、消去するエリアに格納された役物比率用データ203sを含むデータを、確率設定値の変更が行われた後のRAM203のデータの消去にて容易に消去することができると共に、消去せずに保持するエリアに格納されたベース値用データ203r及びエラー用データ203tを含むデータを、確率設定値の変更が行われた後のRAM203のデータの消去にて確実の保持させておくことができる。
次いで、図422を参照して、第21実施形態に係るパチンコ機10に電源が投入された場合に主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理について説明する。図422は、この立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。
この立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期値設定処理を実行する(S4001)。例えば、RAM203へのアクセス許可を設定し、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。
次いで、内部機能レジスタ設定処理を実行する(S4002)。本実施形態では、遊技の主要な制御を行うタイマ割込処理(図426参照)を4ミリ秒毎に発生するタイマ割込み(以下「4ミリ秒タイマ割込み」と称す)を契機として実行し、ベース表示装置401に表示する表示内容を制御するベース表示制御処理(図425参照)を2ミリ秒毎に発生するタイマ割込み(以下「2ミリ秒タイマ割込み」と称す)を契機として実行する。S4002に処理では、例えば、これら4ミリ秒タイマ割込みや2ミリ秒タイマ割込みを許可する。また、大当たり抽選や当たり抽選を行うために必要な乱数値を、主制御装置110に設けられた乱数発生回路(図示せず)で生成する場合、S4002の処理では、発生させる乱数値の範囲(最大値)を設定する。
特に、この内部機能レジスタ設定処理で2ミリ秒タイマ割込みを許可することにより、2ミリ秒毎に2ミリ秒タイマ割込みが発生してベース表示制御処理が実行されるので、この立ち上げ処理の中で、パチンコ機10を設定変更モードや設定確認モードで立ち上げたときに、ベース表示装置401に確率設定値を表示させることができる。
なお、S4002の処理で、4ミリ秒タイマ割込みの許可や、乱数値の範囲(最大値)の設定を必ずしも行う必要はない。S4002の処理で、4ミリ秒タイマ割込みの許可又は/及び乱数値の範囲(最大値)の設定を行わない場合は、立ち上げ処理からメイン処理へ移行する段階で実行される後述のその他の立ち上げ処理の(S4013)の中で、S4002の処理で行わなかった4ミリ秒タイマ割込みの許可又は/及び乱数値の範囲(最大値)の設定を行うようにしてもよい。
次いで、RAM消去スイッチ122がオンされているか否かを判別し(S4003)、オンされていれば(S4003:Yes)、設定キー501がオン状態であり且つ扉開放スイッチがオンであるか否かを判断する(S4004)。S4004の処理において肯定判断がなされた場合(S4004:Yes)、RAM消去スイッチ122がオンであり、設定キー501がオン状態であり、扉開放スイッチがオンであるので、図415で示した通り、立ち上げモードを設定変更モードとし、設定変更処理を実行する(S4005)。
ここで、図423を参照して、その設定変更処理(S4005)の詳細を説明する。図423は、その設定変更処理(S4005)を示すフローチャートである。設定変更処理(S4005)は、立ち上げモードが設定変更モードである場合に実行される処理であり、ホール関係者等からの確率設定値の変更を受け付け、確定させるための処理である。
この設定変更処理(S4005)では、まず、ベース表示装置401における確率設定値の表示の開始を設定する(S4101)。この確率設定値の表示の開始設定により、2ミリ秒毎に実行されるベース表示制御処理(図425参照)による制御によって、ベース表示装置401に確率設定値の表示が開始される。このときの表示態様は、図417(a)、(b)、(c−1)、(d−1)、(e−1)のいずれかとなる。
なお、ここで表示される確率設定値は、必ず特定の値に固定されるようにしてもよい。即ち、立ち上げモードが設定変更モードとなった場合、ベース表示装置401には、必ず特定の確率設定値で表示が開始されるようにしてもよい。特定の確率設定値としては、例えば、確率設定値(「1」〜「6」)の最小値である「1」であってもよいし、確率設定値の中間値である「3」又は「4」であってもよいし、確率設定値の最大値である「6」であってもよい。これにより、電源断される前に設定されていた確率設定値にかかわらず、ホール関係者等は確率設定値を特定の確率設定値から変更できる。
一方で、立ち上げモードが設定変更モードとなった場合、ベース表示装置401には、電源断される前に設定されていた確率設定値をそのままで表示が開始されるようにしてもよい。これにより、ホール関係者等は、電源断される前に設定されていた確率設定値を考慮しながら、確率設定値を変更できる。
また、立ち上げモードが設定変更モードとなった場合、ベース表示装置401には、電源断される前に設定されていた確率設定値が3以上であれば、確率設定値を「3」として表示を開始し、電源断される前に設定されていた確率設定値が3未満であれば、その電源断される前に設定されていた確率設定値をそのままで表示が開始されるようにしてもよい。例えば、電源断される前に設定された確率設定値が「5」や「6」などの高い場合、確率設定値を少しだけ(例えば1だけ)小さくしたい場合が多々生じ得る。このような場合において、確率設定値を、電源断される前に設定された確率設定値そのままで表示を開始すると、次のような問題が生じる。即ち、確率設定値の更新は、RAM消去スイッチ122をオンする毎に1ずつ加算され、確率設定値が「6」の場合にRAM消去スイッチ122がオンされた場合には、確率設定値を「1」に戻すことで行われる。よって、例えば、確率設定値を「6」から「5」に変更したい場合、RAM消去スイッチ122のオンを繰り返しながら、ほぼ確率設定値を1周させなければならない。これに対し、電源断される前に設定された確率設定値が高い場合に、確率設定値を「3」で表示を開始することで、RAM消去スイッチ122をオンする回数を抑えながら、確率設定値の更新を行うことができる。
次に、確率設定値が「1」〜「6」の範囲にあるか否かを判断し(S4102)、所定の範囲内にない、即ち、異常な確率設定値となっている場合は(S4102:No)、確率設定値を初期値に変更し(S4103)、S4104の処理へ移行する。この初期値としては、確率設定値(「1」〜「6」)の最小値である「1」であってもよいし、確率設定値の中間値である「3」又は「4」であってもよいし、確率設定値の最大値である「6」であってもよい。一方、S4102の処理の結果、確率設定値が「1」〜「6」の範囲内にあると判断される場合は(S4102:Yes)、S4103の処理をスキップして、S4104の処理へ移行する。
S4104の処理では、設定キー501がオフ状態になったか否かを判断する(S4104)。S4104の処理では、設定キー501から出力される信号のレベルがオン状態からオフ状態へと遷移したことを検出(エッジを検出)した場合に、設定キー501がオフ状態になったと判断する。これは、後述の通り、RAM消去スイッチ122がオンされずにパチンコ機10が立ち上げられた場合に、確率設定値が壊れていて正常の範囲(「1」〜「6」の範囲)内になければ、この設定変更処理が実行されるが、このとき設定キー501は、オフ状態になっているのが通常であるからである。仮に、設定キー501から出力される信号のレベルがオフ状態にあることを検出することで、設定キー501がオフ状態になったと判断すると、確率設定値が壊れていて正常の範囲(「1」〜「6」の範囲)内にないとして、この設定変更処理が実行されたとしても、設定キー501がオフ状態にあれば、このS4104の処理ですぐに肯定判断され、後述する通り、確率設定値が確定されて設定変更処理が終了してしまう。よって、ホール関係者等が確率設定値の変更ができなくなる。これに対し、S4104の処理において、設定キー501から出力される信号のレベルがオン状態からオフ状態へと遷移したことを検出した場合に、設定キー501がオフ状態になったと判断すれば、ホール関係者等が、設定キー501をオフ状態から一旦オン状態に、更にオフ状態に戻す操作をしなければ、S4104の処理にて肯定判断が行われないので、ホール関係者等による確率設定値の変更が可能となる。
なお、RAM消去スイッチ122がオンされずにパチンコ機10が立ち上げられた場合に、確率設定値が壊れていて正常の範囲(「1」〜「6」の範囲)内になくても、設定変更処理を実行しない場合は(たとえば、ホール関係者に、設定変更モードでパチンコ機10を再立ち上げするように促すような場合が該当)、設定キー501から出力される信号のレベルがオフ状態にあることを検出することで、設定キー501がオフ状態になったと判断してもよい。
S4104の処理の結果、設定キー501がオフ状態となっていないと判断される場合は(S4104:No)、次いで、RAM消去スイッチ122がオンされたか否かを判断する(S4105)。その結果、RAM消去スイッチ122がオンされていないと判断されれば(S4105:No)、S4102の処理へ戻り、RAM消去スイッチ122がオンされたと判断されれば(S4105:Yes)、確率設定値を更新して(S4106)、S4102の処理へ戻る。S4106の処理である確率設定値の更新は、上述した通り、それまでの確率設定値が「1」〜「5」である場合は、その確率設定値に1を加算し、それまでの確率設定値が「6」である場合は、確率設定値を「1」に戻すことで行われる。S4106の処理により更新された確率設定値は、2ミリ秒毎に実行されるベース表示制御処理(図425参照)による制御によって、ベース表示装置401に表示される。
S4102→S4103→S4104:No→S4105(及びS4106)→S4102のループ処理は、S4104の処理によって、設定キー501がオン状態となったと判断されるまで(S4104:Yes)実行され続ける。そして、S4104の処理により、設定キー501がオン状態となったと判断される場合は(S4104:Yes)、ベース表示装置401に表示されている確率設定値を、これからの遊技で使用する確率設定値として確定する(S4107)。そして、ベース表示装置401における確率設定値の表示の終了を設定し(S4108)、設定変更処理を終了する。S4108の処理により、確率設定値の表示の終了設定により、2ミリ秒毎に実行されるベース表示制御処理(図425参照)による制御によって、ベース表示装置401における確率設定値の表示が終了され、ベース表示装置401においてベース値の表示が開始される。
図422に戻り、立ち上げ処理の説明を続ける。S4005の設定変更処理が終了すると、次いで、設定変更RAMクリア処理を実行する(S4006)。この設定変更RAMクリア処理では、RAM203に格納されたデータのうち、遊技の制御に使用するデータ(内作業エリア203x1に格納された確率設定値を除く所定のデータ)と、役物比率用データ203sとを消去(クリア)する一方、ベース値用データ203rと、エラー用データ203tとは消去せずに保持する。遊技の制御に使用するデータ(内作業エリア203x1に格納された確率設定値を除く所定のデータ)を消去することにより、新しく設定された確率設定値を使用して、新たに遊技を開始することができる。
また、上述した通り、確率設定値が変更されると、役物比率も変わってくるため、変更前の確率設定値に基づく役物比率用データ203sが残っていると、変更後の確率設定値に基づく役物比率が正しく算出できなくなる。設定変更RAMクリア処理において、役物比率用データ203sを消去することで、変更後の確率設定値に基づく役物比率を正しく算出できる。
一方、ベース値は、確率設定値が変更されたとしても変化するものではないため、設定変更RAMクリア処理において、ベース値用データ203rを保持し、過去のベース値及びベース値を算出するために必要な情報を保持しておくことで、過去に行われた不正行為が隠蔽されることなく発見できるようにすることができる。また、設定変更RAMクリア処理において、エラー用データ203tも保持させておくことで、エラーを発生させた不正行為者が、たとえ設定変更モードでパチンコ機10を立ち上げたとしても、そのエラー履歴を消去できず、不正行為の隠蔽が行われることを抑制できる。
S4006の処理の後、その他の立ち上げ処理を実行して(S4013)、メイン処理へ移行する。
一方、S4004の処理において否定判断がなされた場合(S4004:No)、RAM消去スイッチ122がオンの上で、設定キー501がオフ状態であるか扉開放スイッチがオフである。RAM消去スイッチ122がオンであり、設定キー501がオフ状態である場合は、図415で示した通り、立ち上げモードをRAMクリアモードとし、通常RAMクリア処理を実行する(S4007)。また、RAM消去スイッチ122がオンであり、設定キー501がたとえオン状態であったとしても扉開放スイッチがオフであれば(即ち、内枠12が閉じられていれば)、立ち上げモードを設定変更モードではなくRAMクリアモードとして、通常RAMクリア処理を実行する(S4007)。これにより、設定キー501がオン状態のまま内枠12が閉じられているにも関わらず、パチンコ機10の電源がオンされて設定変更モードで立ち上がり、パチンコ機10において遊技が開始されないことを抑制できる。
通常RAMクリア処理(S4007)では、RAM203に格納されたデータのうち、遊技の制御に使用するデータ(内作業エリア203x1に格納された確率設定値を除く所定のデータ)を消去(クリア)する一方、ベース値用データ203rと、役物比率用データ203sと、エラー用データ203tとは消去せずに保持する。遊技の制御に使用するデータ(内作業エリア203x1に格納された確率設定値を除く所定のデータ)を消去することにより、新たに遊技を開始することができる。
一方、ベース値用データ203rと、役物比率用データ203sと、エラー用データ203tとを消去せずに保持したままとすることで、RAM消去スイッチ122がオンされてRAM203のデータの消去が行われても、これらをベース表示装置401に表示させることができる。よって、不正行為者が不正行為を隠蔽しようとしてRAM消去スイッチ122をオンしたとしても、ベース表示装置401に表示されるベース値、役物比率、エラー履歴などから、不正行為を発見することができる。
S4007の処理の後、その他の立ち上げ処理を実行して(S4013)、メイン処理へ移行する。
S4003の処理の結果、RAM消去スイッチ122がオフであると判断される場合は(S4003:No)、次いで、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S4008)、記憶されていなければ(S4008:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合も、S4007へ移行して、通常RAMクリア処理を実行する(S4007)。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S4008:Yes)、RAM判定値を算出し、算出したRAM判定値が正常か否か、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致するか否かを判定する(S4009)。RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。本実施形態では、RAM203に保存された確率設定値もチェックサム値の算出に使用される。
算出したRAM判定値が正常でなければ(S4009:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたRAM203のデータが破壊されている。この場合、まず、RAM203に保存された確率設定値が正常の範囲(「1」〜「6」の範囲)内にあるか否かを判断する(S4010)。そして、確率設定値が正常の範囲内にあれば(S4010:Yes)、S4007に移行して、通常RAMクリア処理を実行する。なお、言うまでもなく、確率設定値は、通常RAMクリア処理や設定変更RAMクリア処理において、消去されずに保持され続ける。
一方、確率設定値が、例えば「7」となっているなど、正常の範囲内になければ(S4010:No)、S4005の処理へ移行し、図423に示す設定変更処理を実行して、ホール関係者等に対して、確率設定値を改めて設定させる。このとき、第3図柄表示装置81において確率設定値の変更を促す表示を行ったり、音声出力装置226からその旨を知らせる報知音や音声を出力してもよい。また、主制御装置110に設けられた外部端子(図示せず)から、ホールコンピュータ600に対して、確率設定値が正常範囲内にないことを通知するようにしてもよい。これにより、ホール関係者等に対して、確率設定値を改めて設定しなおす必要があることを知らせることができる。
S4009の処理の結果、算出したRAM判定値が正常であれば(S4009:Yes)、次いで、設定キー501がオン状態であり且つ扉開放スイッチがオンであるか否かを判断する(S4011)。S4011の処理において肯定判断がなされた場合(S4011:Yes)、RAM消去スイッチ122がオフであり、設定キー501がオン状態であり、扉開放スイッチがオンであるので、図415で示した通り、立ち上げモードを設定確認モードとし、設定確認処理を実行する(S4012)。
ここで、図424を参照して、その設定確認処理(S4012)の詳細を説明する。図424は、その設定確認処理(S4012)を示すフローチャートである。設定確認処理(S4012)は、立ち上げモードが設定確認モードである場合に実行される処理であり、確率設定値をベース表示装置401に表示するための処理である。
この設定確認処理(S4012)では、まず、ベース表示装置401における確率設定値の表示の開始を設定する(S4201)。この確率設定値の表示の開始設定により、2ミリ秒毎に実行されるベース表示制御処理(図425参照)による制御によって、ベース表示装置401に確率設定値の表示が開始される。このときの表示態様は、図417(a)、(b)、(c−2)、(d−2)、(e−2)のいずれかとなる。
次いで、設定キー501がオフ状態になったか否かを判断する(S4202)。S4202の処理では、設定キー501から出力される信号のレベルがオン状態からオフ状態へと遷移したことを検出した場合に、設定キー501がオフ状態になったと判断する。なお、設定キー501から出力される信号のレベルがオフ状態にあることを検出することで、設定キー501がオフ状態になったと判断してもよい。
S4202の処理の結果、設定キー501がオフ状態になければ(S4202:No)、S4202を繰り返し実行し、設定キー501がオフ状態となるまで待つ。この間、ベース表示装置401には、確率設定値の表示が継続して行われる。そして、設定キー501がオフ状態となった場合(S4202:Yes)、ベース表示装置401における確率設定値の表示の終了を設定し(S4203)、設定確認処理を終了する。S4203の処理により、確率設定値の表示の終了設定により、2ミリ秒毎に実行されるベース表示制御処理(図425参照)による制御によって、ベース表示装置401における確率設定値の表示が終了され、ベース表示装置401においてベース値の表示が開始される。
なお、この設定確認処理(S4012)は、RAM判定値(チェックサム)が正常であるか否かの判定が行われた後に実行される。これは、RAM判定値が異常であった場合、確率設定値の確認を行う以前に、RAMクリア処理を実行すべきとの考えからである。ただし、パチンコ機10が設定確モードで立ち上げられた場合に、RAM判定値(チェックサム)が正常であるか否かの判定が行われる前に、設定確認処理を実行するようにしてもよい。
図422に戻り、立ち上げ処理の説明を続ける。S4012の設定確認処理が終了すると、その他の立ち上げ処理を実行して(S4013)、メイン処理へ移行する。
また、S4011の処理において否定判断がなされた場合(S4011:No)、RAM消去スイッチ122がオフの上で、設定キー501がオフ状態であるか扉開放スイッチがオフである。RAM消去スイッチ122がオフであり、設定キー501がオフ状態である場合は、図415で示した通り、立ち上げモードを通常モードとし、S4012の設定確認処理をスキップして、S4013のその他の立ち上げ処理を実行したうえで、メイン処理へ移行する。また、RAM消去スイッチ122がオフであり、設定キー501がたとえオン状態であったとしても扉開放スイッチがオフであれば(即ち、内枠12が閉じられていれば)、立ち上げモードを設定確認モードではなく通常モードとし、S4012の設定確認処理をスキップして、S4013のその他の立ち上げ処理を実行したうえで、メイン処理へ移行する。これにより、設定キー501がオン状態のまま内枠12が閉じられているにも関わらず、パチンコ機10の電源がオンされて設定確認モードで立ち上がり、パチンコ機10において遊技が開始されないことを抑制できる。
次いで、図425を参照して、第21実施形態に係るパチンコ機10の主制御装置110内のMPU201により実行されるベース表示制御処理について説明する。このベース表示制御処理は、上述した通り、ベース表示装置401に表示する表示内容を制御する処理であり、2ミリ秒毎に発生する2ミリ秒タイマ割込みを契機として実行される。
ベース表示制御処理では、まず、ベース表示装置制御回路402にてベース表示装置401の表示制御を行わせるための各種設定処理を実行する(S4301)。次いで、設定変更モードによる確率設定値の設定変更中であるか否かを判断し(S4302)、設定変更中であると判断される場合は(S4302:Yes)、設定変更中の確率設定値を含む設定変更用セグデータをセグデータとして設定し(S4303)、そのセグデータをベース表示装置制御回路402に出力して(S4309)、本ベース表示制御処理を終了する。これにより、ベース表示装置401において、図417(a)、(b)、(c−1)、(d−1)、(e−1)のいずれかの表示態様で、確率設定値が表示される。
S4302の処理の結果、設定変更中でないと判断される場合は(S4302:No)、次いで、設定確認モードによる確率設定値の設定確認中であるか否かを判断する(S4304)。その結果、設定確認中であると判断される場合は(S4304:Yes)、設定確認中の確率設定値を含む設定確認用セグデータをセグデータとして設定し(S4305)、そのセグデータをベース表示装置制御回路402に出力して(S4309)、本ベース表示制御処理を終了する。これにより、ベース表示装置401において、図417(a)、(b)、(c−2)、(d−2)、(e−2)のいずれかの表示態様で、確率設定値が表示される。
S4304の処理の結果、設定確認中でないと判断される場合は(S4304:No)、次いで、エラー表示ボタン502が押下操作されていることに基づくエラー履歴表示中であるか否かを判断する(S4306)。その結果、エラー履歴表示中であると判断される場合は(S4306:Yes)、エラー種別を含むエラー履歴用セグデータをセグデータとして設定し(S4307)、そのセグデータをベース表示装置制御回路402に出力して(S4309)、本ベース表示制御処理を終了する。これにより、ベース表示装置401において、図418(a)、(b)、(c−1)及び(c−2)のいずれかの表示態様でエラー履歴が表示される。
S4306の処理の結果、エラー履歴表示中でないと判断される場合は(S4306:No)、ベース値又は役物比率を含む通常遊技用用セグデータをセグデータとして設定し(S4308)、そのセグデータをベース表示装置制御回路402に出力して(S4309)、本ベース表示制御処理を終了する。これにより、通常時においては、ベース表示装置401において、ベース値又は役物比率が表示される。
次いで、図426を参照して、第21実施形態に係るパチンコ機10の主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理について説明する。図426は、そのタイマ割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込処理は、上述した通り、遊技の主要な制御を行う処理であり、4ミリ秒毎に発生する4ミリ秒タイマ割込みを契機として実行される。
このタイマ割込処理では、まず、確率設定値が正常の範囲(「1」〜「6」)内にあるか否かを判断する(S4401)。タイマ割込処理が実行される毎に、確率設定値が正常の範囲内にあるか否かを判断することで、確率設定値が何らかの原因で破壊された場合であってもそれを早期に発見することができる。
S4401の処理の結果、確率設定値が正常の範囲内にあれば(S4401:Yes)、遊技の主な制御を行う通常の遊技処理を実行し(S4402)、次いで、役物比率の算出やベース値の算出等、役物比率やベース値に関する情報の管理を行う処理を行う役比処理(ベース処理)を実行して(S4403)、タイマ割込処理を終了する。
遊技処理(S4402)では、例えば、第16実施形態において説明した主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図378参照)のS101〜S111等の処理が実行される。即ち、遊技の主な制御としては、大当たりの抽選、変動表示の設定、大当たり時における大入賞口(大開放口)65aの開閉制御、及び、第2図柄表示装置83の当たり抽選等が含まれる。なお、MPU201は、S4402の処理を実行している間、RAM203の中で使用領域内エリア203x(内作業エリア203x1及び内スタックエリア203x2)を使用する。一方、MPU201は、S4403の処理を実行している間、RAM203の中で使用領域外エリア203y(外作業エリア203y1及び外スタックエリア203y2)を使用する。
このとき、S4403の処理では、第18実施形態で説明したように、使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理から、使用領域外エリア203yを使用する役物比率及びベース値に関する処理へ移行する場合に、MPU201に設けられたレジスタ200のうち、この役物比率に関する処理にて使用されるレジスタ200をRAM203の外作業エリア203y1へ個々に退避するとともに、役比処理及びベース処理に関する処理の実行後、その使用領域外エリア203yを使用する役物比率に関する処理から使用領域内エリア203xを使用する遊技の主な制御を行う遊技処理へ移行する(戻る)場合に、外作業エリア203y1へ退避されたレジスタ200を個々に復帰させるようにしてもよい。
また、第19実施形態で説明したように、使用領域内エリア203xを使用する処理を実行中に、使用領域外エリア203yを使用する役物比率又はベース値に関する処理を実行する処理をCALL命令にて読み出す段階で、その役物比率又はベース値に関する処理で使用されるレジスタ200を個々に0にクリアして、役物比率又はベース値に関する処理を実行する処理をCALL命令にて読み出してもよい。そして、CALL命令で読み出された使用領域外エリア203yを使用する処理を終了させ、使用領域内エリア203xを使用する処理に戻る段階で、その役物比率に関する処理で使用されたレジスタ200を個々に0にクリアしたうえで、役比処理(ベース処理)へ戻るようにしてもよい。
一方、S4401の処理の結果、確率設定値が所定の範囲内にない場合は(S4401:No)、遊技処理(S4402)の処理へ進まず、報知コマンドを設定して(S4404)、報知コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信する。音声ランプ制御装置113は、この報知コマンドを受けて、ホール関係者等に対してパチンコ機10を再立ち上げして確率設定値を変更するよう促す報知音又は音声を音声出力装置226から出力したり、第3図柄表示装置81にホール関係者を呼ぶように促す表示をさせるためのコマンドを表示制御装置114へ出力したりする。また、主制御装置110に設けられた外部端子(図示せず)から、ホールコンピュータ600に対して、確率設定値が正常範囲内にないことを通知するようにしてもよい。これにより、ホール関係者等は、パチンコ機10を設定変更モードで立ち上げなおして、確率設定値を変更する処理を行う。
また、S4404の処理に次いで、球発射停止指示を払出制御装置111に対して行う(S4405)。これにより、球の発射が停止される。S4405の処理の後、タイマ割込処理を終了する。そして、確率設定値が正常の範囲内にない間は(S4401:No)、4ミリ秒毎にタイマ割込処理が実行されても、遊技処理(S4402)は非実行とされるので、遊技は完全に停止される。よって、異常な確率設定値の状態で遊技が継続して行われることにより、遊技者に対して何らかの不利益が生じることを抑制できる。
以上第21実施形態に係るパチンコ機10では、パチンコ機10の電源をオンするときに、設定キー501をオフ状態とするかオン状態とするかに応じて、確率設定値に関係のない立ち上げモードと、確率設定値に関係のある立ち上げモードとを選択できる。そして、確率設定値に関係のない立ち上げモードとするときには、RAM消去スイッチ122をオンするか否かに応じて、その立ち上げモードをRAMクリアモードとするか通常モードとするかを選択できる一方、確率設定値に関係のある立ち上げモードとするときには、RAM消去スイッチ122をオンするか否かに応じて、立ち上げモードを設定変更モードとするか設定確認モードとするかを選択できる。これにより、ホール関係者等は、各々の立ち上げモードの意味合いを理解すれば、これから立ち上げる立ち上げモードに必要なパチンコ機10への操作として、どのような操作が必要かを容易に理解できる。
そのほか、本第21実施形態の説明の中で言及した構成によって、上記説明した効果が得られる。また、第16実施形態〜第20実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第22実施形態>
次いで、図427を参照して、本発明を適用した第22実施形態のパチンコ機10について説明する。第20実施形態では、パチンコ機10が設定変更モードで立ち上げられた場合に、RAM消去スイッチ122がオンされることで確率設定値が更新され、設定キー501がオフ状態になったことが検出された場合に確率設定値が確定される場合について説明した。これに対し、第21実施形態に係るパチンコ機10では、パチンコ機10が設定変更モードで立ち上げられた場合に、設定変更スイッチ(図示せず)がオンされることで確率設定値が更新され、RAM消去スイッチ122がオンされることで確率設定値が確定される。
ここで、設定変更スイッチは、設定変更モード中に操作されることにより、確率設定値を更新するためのスイッチであり、エラー表示ボタン502と同様に、基板ボックス100に設けられた孔から主基板より突出して設けられ、基板ボックス100を開封しなくても、ホール関係者等によって操作可能になっている。設定変更スイッチは、通常オフ信号を出力し、押下総させることによってオン信号を出力する。
以下、第22実施形態のパチンコ機10について、第21実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第22実施形態のパチンコ機10の説明において、第16〜第21実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第16〜第21実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
図427は、第22実施形態に係る主制御装置110内のMPU201により立ち上げ処理(図422参照)の中で実行される設定変更処理(S4005)を示すフローチャートである。設定変更処理(S4005)は、第21実施形態と同様に、立ち上げモードが設定変更モードである場合に実行される処理であり、ホール関係者等からの確率設定値の変更を受け付け、確定させるための処理である。
第22実施形態に係る設定変更処理では、まず、第21実施形態と同様のS4101〜S4103の処理を実行し、次いで、RAM消去スイッチ122がオンになったか否かを判断する(S4111)。その結果、RAM消去スイッチ122がオンになっていないと判断される場合は(S4111:No)、次いで、設定変更スイッチがオンになったか否かを判断する(S4112)。
その結果、設定変更スイッチがオンされていないと判断されれば(S4112:No)、S4102の処理へ戻り、設定変更スイッチがオンされたと判断されれば(S4112:Yes)、第21実施形態のS4106(図423参照)と同様の方法で、確率設定値を更新して(S4106)、S4102の処理へ戻る。S4106の処理により更新された確率設定値は、2ミリ秒毎に実行されるベース表示制御処理(図425参照)による制御によって、ベース表示装置401に表示される。
S4102→S4103→S4111:No→S4112(及びS4106)→S4102のループ処理は、S4111の処理によって、RAM消去スイッチ122がオンとなったと判断されるまで(S4111:Yes)実行され続ける。そして、S4111の処理により、RAM消去スイッチ122がオンとなったと判断される場合は(S4111:Yes)、ベース表示装置401に表示されている確率設定値を、これからの遊技で使用する確率設定値として確定する(S4107)。確率設定値を確定すると、第21実施形態で上述した通り、RAM203のデータを消去(クリア)する。そこで、ホール関係者等にRAM消去スイッチ122をオンさせて確率設定値を確定させることにより、その後、RAM203のデータの消去が行われることを、ホール関係者等に強く認識させることができる。
S4107の処理の後、次いで、設定キー501がオン状態となったか否かを判断する(S4113)。S4113の処理では、設定キー501から出力される信号のレベルがオン状態からオフ状態へと遷移したことを検出した場合に、設定キー501がオフ状態になったと判断してもいし、設定キー501から出力される信号のレベルがオフ状態にあることを検出することで、設定キー501がオフ状態になったと判断してもよい。
S4113の処理の結果、設定キー501がオフ状態になっていないと判断される間は(S4113:No)、S4113の処理を繰り返し実行する。そして、S4113の処理の結果、設定キー501がオフ状態になったと判断される場合は(S4113:Yes)、ベース表示装置401における確率設定値の表示の終了を設定し(S4108)、設定変更処理を終了する。S4108の処理により、確率設定値の表示の終了設定により、2ミリ秒毎に実行されるベース表示制御処理(図425参照)による制御によって、ベース表示装置401における確率設定値の表示が終了され、ベース表示装置401においてベース値の表示が開始される。
以上説明した通り、本第22実施形態の説明の中で言及した構成によって、上記説明した効果が得られる。また、第16実施形態〜第21実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第23実施形態>
次いで、図428〜図434を参照して、本発明を適用した第23実施形態に係るパチンコ機10について説明する。第21及び第22実施形態では、パチンコ機10が設定変更モードで立ち上げられることで確率設定値の更新を可能し、設定確認モードで立ち上げられることで確率設定値の確認を可能とする場合について説明した。また、電源投入時におけるRAM消去スイッチ122、設定キー501の操作状態に応じて、パチンコ機10の立ち上げモードを通常モード、RAMクリアモード、設定変更モード、設定確認モードの中から決定する場合について説明した。
ここで、設定変更モード中や設定確認モード中に停電等によって電源が断された場合、再び電源が投入されたときにどのようなモードで立ち上げるべきかが課題となる。第23実施形態に係るパチンコ機10は、かかる課題を解決する。また、第23実施形態では、RAM203の異常(以下「RAM異常」と称す)や、設定変更処理が行われた事実、設定確認処理が行われた事実を、外部出力端子503を介して、ホールコンピュータ600へ出力する。ホール関係者等は、ホールコンピュータ600を通して、パチンコ機10において生じたRAM異常や、設定変更処理又は設定確認が行われた事実等を把握できる。
以下、第23実施形態のパチンコ機10について、第21及び第23実施形態のパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第23実施形態のパチンコ機10の説明において、第16〜第22実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第16〜第22実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
図428は、第23実施形態に係るパチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。第23実施形態のパチンコ機10が、第21実施形態のパチンコ機10と相違する点は、主制御装置110の入出力ポート205に、外部出力端子503が接続されている点である。外部出力端子503は、ホールコンピュータ600が接続可能に構成されている。かかる外部出力端子503は、基板ボックス100に設けられた孔から主基板より突出して設けられており、外部出力端子503にホールコンピュータ600と繋がる配線のコネクタ(図示せず)を接続することで、ホールコンピュータ600に対し、主制御装置110から出力される信号やデータをホールコンピュータ600へ中継する。
図429は、主制御装置110のMPU201内のRAM203の内作業エリア203x1に格納されるデータを模式的に示した模式図である。この内作業エリア203x1には、確率設定値データ203x11と、変更用確率設定値データ203c12と、設定変更中フラグ203x13と、設定確認中フラグ203x14と、RAM異常フラグ203x15と、RAM消去スイッチフラグ203x16が少なくとも格納される。
確率設定値データ203x11は、パチンコ機10に設定された(確定された)確率設定値を示すデータである。本実施形態においても、第21及び第22実施形態と同様に、確率設定値として「1」〜「6」が設定可能となっており、各々の確率設定値(「1」〜「6」)に対して、大当たり乱数値及び/又は第2図柄の当たり乱数値が、ROM202に予め格納される。各確率設定値に対して定められた大当たり乱数値及び/又は第2図柄の当たり乱数値の数によって、その確率設定値における大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率が定まる。本パチンコ機10では、確率設定値が小さい(1に近い)ほど、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率が低確率となり、確率設定値が大きい(6に近い)ほど、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率が高確率となるように、各々の確率設定値に対して、大当たり乱数値及び/又は第2図柄の当たり乱数値が定められている。
パチンコ機10が設定変更モードにて立ち上げられた場合に実行される主制御装置110のMPU201によって実行される設定変更処理において、ホール関係者等によって確定された確率設定値が確率設定値データ203x11に格納される。パチンコ機10は、この確率設定値データ203x11により示される確率設定値に対応する大当たり乱数値及び/又は第2図柄の当たり乱数値をROM202に基づいて設定し、大当たり抽選又は第2図柄の当たり抽選を実行する。
なお、大当たり乱数値及び/又は第2図柄の当たり乱数値は固定にし、各々の確率設定値(「1」〜「6」)に対して、大当たり抽選を行うために発生させる乱数の範囲及び/又は第2図柄の当たり抽選を行うために発生させる乱数の範囲を、RAM203に予め格納するようにしてもよい。各確率設定値に対して定められた大当たり乱数の範囲及び/又は第2図柄の当たり乱数の範囲によって、その確率設定値における大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率が定まる。この場合、パチンコ機10は、確率設定値データ203x11により示される確率設定値に対応する大当たり抽選を行うために発生させる乱数の範囲及び/又は第2図柄の当たり抽選を行うために発生させる乱数の範囲を設定して、大当たり抽選を行うための乱数及び/又は第2図柄の当たり抽選を行うための乱数を発生させる。
更新用確率設定値データ203x12は、パチンコ機10が設定変更モードにて立ち上げられた場合に実行される設定変更処理において、確率設定値の確定を行う前にホール関係者等により更新される確率設定値を示すデータである。即ち、上述した確率設定値データ203x11は、確定された確率設定値を示すデータであるのに対し、更新用確率設定値データ203x12は、設定変更処理の中で確定前にホール関係者等によって更新される確率設定値を示すデータとなる。
具体的には、設定変更処理の実行が開始されると、まず確率設定値データ203x11が更新用確率設定値データ203x12として保存される。即ち、これまでの確率設定値が更新用確率設定値データ203x12に設定され、これまでの確率設定値から出発して、ホール関係者等に対し確率設定値の更新を行わせる。そして、確率設定値を更新するためのスイッチを兼ねたRAM消去スイッチ122がオンされる毎に更新用確率設定値データ203x12が1ずつ加算され、更新用確率設定値データ203x12が「6」であるときにRAM消去スイッチ122がオンされた場合は、更新用確率設定値データ203x12を「1」に更新する。そして、設定キー501がオフ状態になった場合に、更新用確率設定値データ203x12が確率設定値データ203x11として保存され、ホール関係者等により更新された確率設定値が、これからの遊技で使用する確率設定値として確定される。
ここで、設定変更処理において、確率設定値データ203x11を用いて確率設定値の更新を行うのではなく、更新用確率設定値データ203x12を用いて確率設定値の更新を行うのは次の理由による。即ち、仮に確率設定値データ203x11を用いて確率設定値の更新を行う場合、設定変更処理中に停電等によって電源が断されると、それまで遊技に使用していた確率設定値が更新により消去されてしまう。よって、再び電源を投入し、パチンコ機10を立ち上げて確率設定値の変更を一からやりなおそうと思っても、それまでの遊技に使用していた確率設定値がなくなっているので、それができなくなる。この場合、電源断前に確率設定値データ203x11に保存された確率設定値、即ち、設定変更途中の確率設定値から設定変更処理を再開できるが、確定させていない確率設定値が保存されていたとの錯覚をホール関係者等に与えるおそれがある。
また、ホール関係者等がRAM消去スイッチ122をオンしたタイミングと電源断のタイミングとの関係よっては、RAM消去スイッチ122をオンしたにもかかわらず、確率設定値データ203x11が更新されない事象も発生し得る。その場合、ホール関係者等が更新したと思っていた確率設定値と、パチンコ機10が保存した確率設定値とにずれが生じるため、ホール関係者等が不信感を覚えるおそれもある。
そこで、本実施形態では、設定変更処理において確率設定値を更新する場合に、更新用確率設定値データ203x12を用いて確率設定値の更新を行うことにより、設定処理変更中は、確率設定値データ203x11に、これまで使用されていた確率設定値をのこしておくことができる。これにより、仮に設定変更処理中に電源が断されたとしても、再び実行される設定変更処理において、確率設定値データ203x11として残っているこれまでの遊技で使用されていた確率設定値を更新用確率設定値データ203x12として保存することで、再び確率設定値の更新を一からやりなおすことができる。よって、ホール関係者等は安心して確率設定著の更新をやりなおすことができる。
設定変更中フラグ203x13は、設定変更処理を実行中であるか否かを示すフラグである。設定変更中フラグ203x13は、オンの場合に設定変更処理を実行中であることを示し、オフの場合に設定変更処理を実行中ではないことを示す。設定変更中フラグ203x13は、通常時オフに設定される。そして、設定変更処理の実行が開始されると、設定変更中フラグ203x13はオンに設定される。設定変更処理において更新された確率設定値が確定され、設定変更処理の実行が終了するときに、設定変更中フラグ203x13はオフされる。
さて、電源が投入されたときに主制御装置110のMPU201により実行される立ち上げ処理において設定変更中フラグ203x13がオンであった場合、前回電源が断されたときに設定変更処理が実行中であったこと、即ち、設定変更処理による確率設定値の更新中に電源が断されたことを示す。よって、この場合、パチンコ機10の立ち上げモードを一部変更する。
ここで、図430を参照して、設定変更中に電源が断された後に電源が投入されたときの立ち上げモードについて説明する。図430は、設定変更中又は設定確認中に電源が断された後に電源がオンされたときの各立ち上げ操作に対応して設定される立ち上げモードを説明するための図である。
図430に示す通り、設定変更中に電源が断された後、通常モードで立ち上げるための立ち上げ操作、即ち、設定キー501をオフ状態でRAM消去スイッチ122をオフしたまま電源を投入するという立ち上げ操作をした場合、通常モードで立ち上げるのではなく、設定変更処理を頭から(一から)やり直して実行する設定変更モードで、パチンコ機10を立ち上げる。
設定変更中に電源が断された後、RAMクリアモードで立ち上げるための立ち上げ操作、即ち、設定キー501をオフ状態でRAM消去スイッチ122をオンして電源を投入するという立ち上げ操作をした場合、RAMクリアモードで立ち上げるのではなく、設定変更処理を頭から(一から)やり直して実行する設定変更モードで、パチンコ機10を立ち上げる。
設定変更中に電源が断された後、設定変更モードで立ち上げるための立ち上げ操作、即ち、設定キー501をオン状態にしてRAM消去スイッチ122をオンして電源を投入するという立ち上げ操作をした場合は、立ち上げ操作の通り、設定変更モードでパチンコ機10を立ち上げる。この場合も、設定変更処理を頭から(一から)やり直して実行する。
設定変更中に電源が断された後、設定確認モードで立ち上げるための立ち上げ操作、即ち、設定キー501をオン状態にしてRAM消去スイッチ122をオフしたまま電源を投入するという立ち上げ操作をした場合、設定確認モードで立ち上げるのではなく、設定変更処理を頭から(一から)やり直して実行する設定変更モードで、パチンコ機10を立ち上げる。
このように、設定変更中に電源が断された後に電源が投入されたときの立ち上げモードは、その立ち上げ操作が、設定変更モードで立ち上げるための立ち上げ操作だけでなく、その他の立ち上げ操作であったとしても、設定変更処理を頭からやり直して実行する設定変更モードとなる。これにより、設定変更中に電源が断された場合は、そのあとの電源投入時に、必ずホール関係者等に対して確率設定値の変更を一から行わせることができる。よって、確率設定値の変更を確実にホール関係者等に行わせ、その変更を確定させることができる。従って、ホール関係者等は、設定変更中に電源が断された場合であっても、電源が再投入されたときに確実に確率設定値の更新と確定を行うことができ、安心してパチンコ機10に対する確率設定値の変更を行うことができる。
また、設定変更処理を頭(一から)からやり直すことで、設定変更中に電源が断された時点の更新中の確率設定値から継続して、確率設定値の更新を再開するのではなく、これまでの遊技で使用されていた確率設定値(確率設定値データ203x11)を用いて最初から確率設定値の更新をやり直すことができる。よって、ホール関係者等は安心して確率設定著の更新をやりなおすことができる。
図429に戻り説明を続ける。設定確認中フラグ203x14は、立ち上げモードとして設定確認モードでパチンコ機10が立ち上げられた場合に主制御装置110のMPU201により実行される設定確認処理が実行中であるか否かを示すフラグである。設定確認中フラグ203x14は、オンの場合に設定確認処理を実行中であることを示し、オフの場合に設定確認処理を実行中ではないことを示す。設定確認中フラグ203x14は、通常時オフに設定される。そして、設定確認処理の実行が開始されると、設定確認中フラグ203x14はオンに設定され、設定確認処理の実行が終了するときに、設定確認中フラグ203x14はオフされる。
さて、電源が投入されたときに主制御装置110のMPU201により実行される立ち上げ処理において設定確認中フラグ203x14がオンであった場合、前回電源が断されたときに設定確認処理が実行中であったこと、即ち、設定確認処理による確率設定値の確認中に電源が断されたことを示す。よって、この場合、パチンコ機10の立ち上げモードを一部変更する。
ここで、再び図430を参照して、設定確認中に電源が断された後に電源が投入されたときの立ち上げモードについて説明する。図430に示す通り、設定確認中に電源が断された後、通常モードで立ち上げるための立ち上げ操作、即ち、設定キー501をオフ状態でRAM消去スイッチ122をオフしたまま電源を投入するという立ち上げ操作をした場合、通常モードで立ち上げるのではなく、設定確認処理を頭から(一から)やり直して実行する設定確認モードで、パチンコ機10を立ち上げる。これにより、設定確認中に電源が断された後、ホール関係者等が通常モードの操作で立ち上げたとしても、確率設定値の確認を行うことができる。これにより、設定確認中に電源が断されたことによって確率設定値が破壊されていないことをホール関係者等は確認できるので、安心してパチンコ機10の立ち上げることができる。
設定確認中に電源が断された後、RAMクリアモードで立ち上げるための立ち上げ操作、即ち、設定キー501をオフ状態でRAM消去スイッチ122をオンして電源を投入するという立ち上げ操作をした場合は、ホール関係者の立ち上げ操作の通り、RAMクリアモードでパチンコ機10を立ち上げる。RAM消去スイッチ122をオンしているということは、ホール関係者等が少なくとも明確にRAMクリアを行いたい意思を示している。よって、この場合RAMクリアモードでパチンコ機10を立ち上げることにより、ホール関係者等に意思に従った立ち上げ処理を行うことができる。
設定確認中に電源が断された後、設定変更モードで立ち上げるための立ち上げ操作、即ち、設定キー501をオン状態にしてRAM消去スイッチ122をオンして電源を投入するという立ち上げ操作をした場合も、立ち上げ操作の通り、設定変更モードでパチンコ機10を立ち上げる。この場合も、設定キー501をオン状態にしてRAM消去スイッチ122をオンしているということは、ホール関係者等が明確に確率設定値の変更を行いたい意思を示している。よって、この場合設定変更モードでパチンコ機10を立ち上げることにより、ホール関係者等に意思に従った立ち上げ処理を行うことができる。
設定変更中に電源が断された後、設定確認モードで立ち上げるための立ち上げ操作、即ち、設定キー501をオン状態にしてRAM消去スイッチ122をオフしたまま電源を投入するという立ち上げ操作をした場合も、立ち上げ操作の通り、設定確認モードでパチンコ機10を立ち上げる。この場合も、設定キー501をオン状態にしてRAM消去スイッチ122をオンしているということは、ホール関係者等が明確に再度確率設定値の確認を行いたい意思を示している。よって、この場合、設定確認処理を頭から(一から)やり直して実行する設定確認モードでパチンコ機10を立ち上げることにより、ホール関係者等に意思に従った立ち上げ処理を行うことができる。
図429に戻り、説明を続ける。RAM異常フラグ203x15は、RAM203に保存されているデータが破壊されている等、RAM203に異常があることを示すためのフラグである。RAM異常フラグ203x15は、オンの場合にRAM203に異常があることを示し、オフの場合にRAM203に異常がないことを示す。
RAM異常フラグ203x15は、通常オフに設定される。そして、電源が投入された場合に主制御装置110のMPU201により実行される立ち上げ処理の中で、前回の停電断時に保存されているべき電源断の発生情報がRAM203にないか、RAM203のRAM判定値(チェックサム)が正常でないか、確率設定値が正常の範囲(「1」〜「6」)内にない場合は、RAM203に異常があるとしてRAM異常フラグ203x15をオンに設定する。
RAM異常フラグ203x15がオンにされると、RAM異常の報知を行って設定変更モードでの再立ち上げを促すとともに、外部出力端子503を介してその旨をホールコンピュータ600に通知し、更に、主制御装置110のMPU201を無限ループ状態とする。これにより、ホール関係者等に対して、パチンコ機10を設定変更モードにて立ち上げなおさせ、確率設定値を確実に再設定させるとともに、RAM203をクリアして、正常にパチンコ機10が動作できるように仕向けることができる。
RAM消去スイッチフラグ203x16は、主制御装置110のMPU201におけるRAM消去スイッチ122の前回の状態を示すフラグである。本実施形態において、RAM消去スイッチ122は、パチンコ機10を立ち上げるときの立ち上げモードを決定する場合に用いられるほか、パチンコ機10が設定変更モードで立ち上げられた場合に、確率設定値を更新する場合にも用いられる。即ち、RAM消去スイッチ122がオンされる毎に確率設定値が更新させる。
このとき、RAM消去スイッチ122の状態がオフ状態からオン状態となった場合に、RAM消去スイッチ122がオンされたと判断し、確率設定値の更新を行う。RAM消去スイッチフラグ203x16は、そのRAM消去スイッチ122の状態がオフ状態からオン状態になったか否かを判断するために用いられる。即ち、RAM消去スイッチ122の前回の状態を示すRAM消去スイッチフラグ203x16がオフであり、RAM消去スイッチ122がオンである場合に、RAM消去スイッチ122がオンされたと判断する。そして、その判断を行った後に、RAM消去スイッチフラグ203x16にそのときのRAM消去スイッチ122の状態を保存する。
ここで、RAM消去スイッチフラグ203x16は、パチンコ機10が設定変更モードで立ち上げられた後、最初にRAM消去スイッチ122の状態がオフ状態からオン状態になったか否かを判断する前に一旦「オン」に設定される。これは、この最初にRAM消去スイッチ122の状態がオフ状態からオン状態になったか否かを判断される段階で、パチンコ機10を設定変更モードで立ち上げるための立ち上げ操作としてまだRAM消去スイッチ122がオンされたままである可能性がある一方、このとき仮にRAM消去スイッチフラグ203x16をオフにしていると、RAM消去スイッチフラグ203x16がオフであり、RAM消去スイッチ122がオンであるため、それを確率設定値の更新のためのRAM消去スイッチ122のオン操作があったと誤って判断し、確率設定値を更新してしまうおそれがある。これにより、ホール関係者等は、確率設定値の更新のためにRAM消去スイッチ122をオン操作していないにもかかわらず、確率設定値の更新が行われたことにより不信感を抱いてしまう。
これに対し、パチンコ機10が設定変更モードで立ち上げられた後、最初にRAM消去スイッチ122の状態がオフ状態からオン状態になったか否かを判断する前にRAM消去スイッチフラグ203x16を一旦「オン」に設定することで、この最初の判断のときにパチンコ機10を設定変更モードで立ち上げるための立ち上げ操作としてまだRAM消去スイッチ122がオンされたままであったとしても、それを確率設定値の更新のためのRAM消去スイッチ122のオン操作があったと誤って判断し、確率設定値の更新が行われることを抑制できる。
次いで、図431を参照し、第23実施形態に係るパチンコ機10に電源が投入された場合に主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理について説明する。図431は、この立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。
この立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期値設定処理を実行する(S4201)。例えば、RAM203へのアクセス許可を設定し、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する等する。
次いで、内部機能レジスタ設定処理を実行する(S4202)。本実施形態でも第21及び第22実施形態と同様に、ベース表示装置401に表示する表示内容を制御するベース表示制御処理(図425参照)を2ミリ秒毎に発生する2ミリ秒タイマ割込みを契機として実行する。S4202に処理では、例えば、その2ミリ秒タイマ割込みを許可する。また、大当たり抽選や当たり抽選を行うために必要な乱数値を、主制御装置110に設けられた乱数発生回路(図示せず)で生成する場合、S4202の処理では、発生させる乱数値の範囲(最大値)を設定する。また、S4202の処理ではRAM203のアクセスを許可する。また、S4202の処理では、主制御装置110が払出制御装置111や音声ランプ制御装置113とでシリアル通信により信号を送受信するための各種設定を行う。
特に、この内部機能レジスタ設定処理で2ミリ秒タイマ割込みを許可することにより、2ミリ秒毎に2ミリ秒タイマ割込みが発生してベース表示制御処理が実行されるので、この立ち上げ処理の中で、パチンコ機10を設定変更モードや設定確認モードで立ち上げたときに、ベース表示装置401に確率設定値を表示させることができる。
なお、S4202の処理で、乱数値の範囲(最大値)の設定を必ずしも行う必要はない。S4202の処理で、乱数値の範囲(最大値)の設定を行わない場合は、立ち上げ処理からメイン処理へ移行する段階で実行される後述のその他の立ち上げ処理の(S4221)の中で、S4202の処理で行わなかった乱数値の範囲(最大値)の設定を行うようにしてもよい。
次いで、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S4203)。その結果、電源断の発生情報が記憶されていれば(S4203:Yes)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了していることを意味するので、次いで、RAM判定値を算出し、算出したRAM判定値が正常か否か、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致するか否かを判定する(S4204)。RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、本実施形態では、RAM203に保存された確率設定値が、チェックサム値の算出から除外されている場合について説明するが、確率設定値をチェックサム値の算出に含めてもよい。
S4204の処理の結果、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致すると判定された場合は(S4204:Yes)、RAM判定値が正常であり、少なくともRAM判定値の算出に用いたデータ(情報)が正常に保持されていると判断できるので、次いで、確率設定値が正常の範囲(「1」〜「6」)内にあるか否かを判断する(S4205)。ここで、確率設定値が正常の範囲内にあるか否かを判断するのは、前回電源が断されたときに、電源断に関する処理は正常に行われたものの、その段階で確率設定値が壊れ、正常範囲外となっている場合もあり得るからである。S4205の処理では、そのような確率設定値の異常を確実に検知するために行われる。
そして、確率設定値が正常の範囲内にあれば(S4205:Yes)、次いで、設定変更中フラグ203x13がオンか否かを判断する(S4206)。設定変更中フラグ203x13がオンである場合は(S4206:Yes)、前回電源が断されたときに設定変更処理が実行中であったこと、即ち、設定変更処理による確率設定値の更新中に電源が断されたことを示す。よって、この場合は、S4213の処理へ移行し、設定変更処理を実行する(S4213)。
これにより、設定変更中に電源が断された後に電源が投入されたときの立ち上げモードは、その立ち上げ操作が、設定変更モードで立ち上げるための立ち上げ操作だけでなく、その他の立ち上げ操作であったとしても、設定変更処理を頭からやり直して実行する設定変更モードとすることができる。よって、設定変更中に電源が断された場合は、そのあとの電源投入時に、必ずホール関係者等に対して確率設定値の変更を一から行わせることができる。よって、確率設定値の変更を確実にホール関係者等に行わせ、その変更を確定させることができる。従って、ホール関係者等は、設定変更中に電源が断された場合であっても、電源が再投入されたときに確実に確率設定値の更新と確定を行うことができ、安心してパチンコ機10に対する確率設定値の変更を行うことができる。
また、設定変更処理を頭(一から)からやり直すことで、設定変更中に電源が断された時点の更新中の確率設定値から継続して、確率設定値の更新を再開するのではなく、これまでの遊技で使用されていた確率設定値(確率設定値データ203x11)を用いて最初から確率設定値の更新をやり直すことができる。よって、ホール関係者等は安心して確率設定著の更新をやりなおすことができる。なお、設定変更処理の詳細については、図432を参照して後述する。
一方、S4206の処理の結果、設定変更中フラグ203x13がオンであれば(S4206:No)、前回電源が断されたときに設定変更処理が実行中ではなかったことを意味するので、次いで、ホール関係者等がパチンコ機10に電源を投入するときにした立ち上げ操作を確認する処理として、RAM消去スイッチ122がオンされているか否かを判断する(S4207)。なお、S4207の処理では、4ミリ秒タイマ割込みが許可されておらず後述するタイマ割込処理が実行されていないので、そのタイマ割込処理のスイッチ状態読み込み処理にてRAM消去スイッチ122の状態を読み込んだものを用いて判断するのではなく、入出力ポート205に直接アクセスしてRAM消去スイッチ122の状態を読み込む。
S4207の処理の結果、RAM消去スイッチ122がオフされている場合は(S4207:No)、次いで、更に立ち上げ操作を確認するために、設定キー501がオン状態にあるか否かを判断する(S4208)。なお、本実施形態では、設定キー501がオン状態にかるか否かだけを判断する場合について説明するが、第21及び第22実施形態と同様に、設定キー501がオン状態であり且つ扉開放スイッチがオンであるか否かを判断してもよい。
S4208の処理の結果、設定キー501がオフ状態にある場合は(S4208:N0)、RAM消去スイッチ122がオフであり設定キー501がオフ状態にあるので、ホール関係者等は通常モードで立ち上げ操作したことを意味する。そして、設定確認中フラグ203x14がオンであるか否かを判断する(S4209)。その結果、設定確認中フラグ203x14がオンである場合は(S4209:Yes)、前回電源が断されたときに設定確認処理が実行中であったこと、即ち、設定確認処理による確率設定値の確認中に電源が断されたことを示す。この場合、図430に示す通り、設定確認処理を頭から実行する(S4210)。設定確認処理により、現在設定されている確率設定値がベース表示装置401に表示される。これにより、確率設定値が確認できる。
このように、ホール関係者が立ち上げ操作として通常モードで立ち上げるための立ち上げ操作をした場合であっても、パチンコ機10を通常モードで立ち上げるのではなく、設定確認処理を頭から(一から)やり直して実行する設定確認モードで、パチンコ機10を立ち上げる。これにより、設定確認中に電源が断された後、ホール関係者等が通常モードの操作で立ち上げたとしても、確率設定値の確認を行うことができる。これにより、設定確認中に電源が断されたことによって確率設定値が破壊されていないことをホール関係者等は確認できるので、安心してパチンコ機10の立ち上げることができる。なお、設定確認処理の詳細については図433を参照して説明する。
一方、S4209の処理の結果、設定確認中フラグ203x14がオフであると判断される場合は(S4209:No)、前回電源が断されたときに設定確認処理が実行中ではなかったことを意味する。また、S4209の処理が実行されるのは、S4206の処理で設定変更中フラグ203x13がオフであると判断された場合(S4206:No)、即ち、前回電源が断されたときに設定変更処理が実行中ではなかった場合でもある。
よって、この場合は、立ち上げモードをホール関係者等が立ち上げ操作で示した通常モードとし、S4210の設定確認処理と後述するS4211の処理とをスキップして、その他の立ち上げ処理を実行した後(S4214)、メイン処理へ移行する。なお、その他の立ち上げ処理としては、4ミリ秒タイマ割込みを許可する。本実施形態では、第21又は第22実施形態と同様に、遊技の主要な制御を行うタイマ割込処理(図426参照)を4ミリ秒毎に発生する4ミリ秒タイマ割込みを契機として実行する。S4214の処理にて4ミリ秒タイマ割込みを許可することにより、4ミリ秒毎にタイマ割込処理を実行する。
また、本実施形態のメイン処理では、ループ中に第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新処理と変動種別カウンタCS1の更新処理(図385のS702及びS703)のみを実行する無限ループ処理を実行する。第16実施形態等でメイン処理で実行した停電監視処理(電源断の発生情報があるか否かの監視し、電源断の発生情報があった場合に電源断に関する処理を実行する処理、図385のS701、S704〜S707の処理)は、本実施形態ではタイマ割込処理の中で実行する。
一方、S4208の処理の結果、設定キー501がオン状態にあると判断される場合は(S4208:Yes)、RAM消去スイッチ122がオフであり設定キー501がオン状態にあるので、ホール関係者等は設定確認モードで立ち上げ操作したことを意味する。ここで、S4208の処理が実行されるのは、S4206の処理で設定変更中フラグ203x13がオフであると判断された場合(S4206:No)、即ち、前回電源が断されたときに設定変更処理が実行中ではなかった場合である。よって、この場合、図430に示す通り、前回電源が断されたときに設定確認処理が実行中であったか否かにかかわらず、ホール関係者等が立ち上げ操作した設定確認モードでパチンコ機10を立ち上げるため、S4210の処理へ移行し、設定確認処理を実行する(S4210)。設定確認処理により、現在設定されている確率設定値がベース表示装置401に表示される。これにより、確率設定値が確認できる。設定確認処理の詳細については図433を参照して後述する。
設定確認処理(S4210)を終了すると、外部出力処理を実行する(S4211)。この外部出力処理では、設定確認処理が実行されたこと、もしくは、確率設定値がベース表示装置401に表示されたことを示す情報を、外部出力端子503を介してホールコンピュータ600へ出力する。これにより、ホール関係者等は、パチンコ機10にて設定確認処理が実行され、確率設定値がベース表示装置401に表示されたことを把握できる。よって、不正に確率設定値の表示が行われた場合に、それをいち早く把握できる。外部出力処理が実行された後、その他の立ち上げ処理を実行して(S4221)、メイン処理へ移行する。
一方、ホール関係者等がパチンコ機10に電源を投入するときにした立ち上げ操作を確認するための処理であるS4207の処理において、RAM消去スイッチ122がオンされていると判断される場合は(S4207:Yes)、更に立ち上げ操作を確認するために、設定キー501がオン状態にあるか否かを判断する(S4212)。なお、本実施形態では、設定キー501がオン状態にかるか否かだけを判断する場合について説明するが、第21及び第22実施形態と同様に、設定キー501がオン状態であり且つ扉開放スイッチがオンであるか否かを判断してもよい。
S4212の処理の結果、設定キー501がオン状態にある場合は(S4212:Yes)、RAM消去スイッチ122がオンであり設定キー501がオン状態にあるので、ホール関係者等は設定変更モードで立ち上げ操作したことを意味する。設定変更モードで立ち上げ操作された場合、図430に示すとおり、設定確認中フラグ203x14がオンか否かにかかわらず、即ち、前回電源が断されたときに設定確認処理が実行中であったか否かにかかわらず、パチンコ機10の立ち上げモードを設定変更モードとする。
このため、S4212の処理の結果、設定キー501がオン状態にある場合は(S4212:Yes)、設定変更処理を実行する(S4213)。設定変更処理により、ベース表示装置401に確率設定値が表示され、ホール関係者等によりRAM消去スイッチ122がオンされると、その確率設定値が更新され、設定キー501がオフ状態にされると、更新された確率設定値がこれからの遊技に使用する確率設定値として確定されて、RAMクリア処理が行われる。これにより、確率設定値を変更したうえで、その変更後の確率設定値で新たに遊技機を開始できる。設定確認処理の詳細については図432を参照して後述する。
ここで、前回電源が断されたときに設定確認処理が実行中であった場合であっても、設定キー501をオン状態にしてRAM消去スイッチ122をオンしているということは、ホール関係者等が明確に確率設定値の変更を行いたい意思を示している。よって、この場合設定変更モードでパチンコ機10を立ち上げることにより、ホール関係者等に意思に従った立ち上げ処理を行うことができる。
設定変更処理(S4213)を終了すると、外部出力処理を実行する(S4214)。この外部出力処理では、設定変更処理が実行されたこと、もしくは、確率設定値の変更が行われたことを示す情報を、外部出力端子503を介してホールコンピュータ600へ出力する。これにより、ホール関係者等は、パチンコ機10にて設定変更処理が実行され、確率設定値が変更されたことを把握できる。よって、不正に確率設定値の変更が行われた場合に、それをいち早く把握できる。外部出力処理が実行された後、その他の立ち上げ処理を実行して(S4221)、メイン処理へ移行する。
一方、S4212の処理の結果、設定キー501がオフ状態にある場合は(S4212:No)、次いで、RAM異常フラグ203x15がオンか否かを参照して、RAM異常であるか否かを判断する(S4215)。ここで、S4207の処理によってRAM消去スイッチ122がオンであると判断され(S4207:Yes)、S4212の処理によって設定キー501がオフ状態であると判断されて(S4212:No)、S4215の処理が実行された場合、RAM異常フラグ203x15は必ずオフであるため、S4215の処理ではRAM異常ではないと判断される(S4215:No)。
また、この場合、S4206の処理において、設定変更中フラグ203x13がオフであると判断されているので(S4206:No)、前回電源が断されたときに設定変更処理が実行中ではなかった場合である。よって、S4207の処理によってRAM消去スイッチ122がオンであると判断され(S4207:Yes)、S4212の処理によって設定キー501がオフ状態であると判断され(S4212:No)、S4215の処理によってRAM異常ではないと判断された場合(S4215:No)、ホール関係者等はRAMクリアモードで立ち上げ操作したことを意味し、前回電源が断されたときに設定変更処理が実行中ではなかったので、図430に示す通り、前回電源が断されたときに設定確認処理が実行中であったか否かにかかわらず、RAMクリアモードでパチンコ機10を立ち上げる。そこで、RAMクリア処理を実行する(S4216)。
このRAMクリア処理では、RAM203に格納されたデータのうち、遊技の制御に使用するデータ(内作業エリア203x1に格納された確率設定値データ203x11を除く所定のデータ)を消去(クリア)する一方、外作業エリア203y1に格納された役物比率用データ203sと、ベース値用データ203rと、エラー用データ203tと(図421参照)は消去せずに保持する。遊技の制御に使用するデータ(内作業エリア203x1に格納された確率設定値データ203x11を除く所定のデータ)を消去することにより新たに遊技を開始することができる。また、RAMクリア処理が実行されても、確率設定値データ203x11は保持されるので、RAMクリア処理が実行される前に確定された確率設定値で遊技を継続できる。
ここで、上述した通り、前回電源が断されたときに設定確認処理が実行中であった場合であっても、RAM異常がなく、RAMクリアモードで立ち上げるための立ち上げ操作がなされた場合は、ホール関係者の立ち上げ操作の通り、RAMクリアモードでパチンコ機10が立ち上げられる。RAM消去スイッチ122をオンしているということは、ホール関係者等が少なくとも明確にRAMクリアを行いたい意思を示している。よって、この場合RAMクリアモードでパチンコ機10を立ち上げることにより、ホール関係者等に意思に従った立ち上げ処理を行うことができる。
S4216のRAMクリア処理を終了すると、その他の立ち上げ処理を実行して(S4221)、メイン処理へ移行する。
一方、S4203の処理により、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていないと判断される場合(S4203:No)、S4204の処理により、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致せず、RAM判定値が異常であると判断される場合(S4204:No)、S4205の処理により、確率設定値が正常の範囲内にないと判断される場合(S4205:No)のいずれかが該当するときは、RAM203に異常があると判断できるので、RAM異常フラグ203x15をオンし(S4217)、その上でホール関係者等の立ち上げ操作を確認するために、RAM消去スイッチ122がオンであるか否かを判断する(S4218)。なお、S4218の処理でもS4207の処理と同様に入出力ポート205に直接アクセスしてRAM消去スイッチ122の状態を読み込む。
S4218の処理の結果、RAM消去スイッチ122がオンであると判断される場合は(S4218:Yes)、上述したS4212の処理へ移行して、更に、設定キー501がオン状態にあるか否かを判断する(S4212)。その結果、設定キー501がオン状態にある場合は(S4212:Yes)、ホール関係者等は、設定変更モードで立ち上げ操作したことを意味する。そして、この場合(S4212:Yes)、ホール関係者等の立ち上げ操作に従って設定変更モードにてパチンコ機10を立ち上げるために、S4213へ移行して上述の設定変更処理を実行する。
ここで、RAM異常が発生していたとしても、設定変更モードでパチンコ機10を立ち上げれば、確率設定値を再度設定し直した上でRAMクリアできる。よって、新たに設定された正常な確率設定値で、新たに遊技を開始できる。なお、このRAMクリアによって、RAM異常フラグ203x15はオフにされる。よって、以後、主制御装置110は、RAM異常に関する処理を実行することなく、遊技の制御を行うことができる。
一方、S4218の処理の結果、RAM消去スイッチ122がオフであると判断される場合(S4218:No)と、S4218の処理の結果、RAM消去スイッチ122がオンであると判断されても、S4212の処理の結果、設定キー501がオフ状態にあると判断される場合は(S4218:Yes、S4212:No)、RAM異常の中で、ホール関係者等が通常モード、RAMクリアモード、設定確認モードのいずれかの立ち上げモードで立ち上げ操作したことを意味する。
この場合、上述したS4215の処理へ移行し、S4215の処理にて、RAM異常であると判断されると必ず判断されて(S4215:Yes)、S4219の処理へ移行する。S4219の処理では、RAM異常設定処理を行う(S4219)。このRAM異常設定処理では、RAM異常に関する報知を行うための処理を実行する。例えば、一旦電源をオフし、設定変更モードにてパチンコ機10を立ち上げるよう促す報知を、音声出力装置226からの音声出力及び/又は第3図柄表示装置81での表示により行うよう、音声ランプ制御装置113に対してコマンドを送信する。
そして、RAM異常であることを外部出力端子503を介してホールコンピュータ600へ通知するための外部出力処理を実行し(S4220)、その他の立ち上げ処理を実行して(S4221)、メイン処理へ移行する。ホールコンピュータ600に対して、RAM異常であることが通知されるので、ホール関係者等は、パチンコ機10からの報知に気がつかなくても、RAM異常が発生したことを確実に把握できる。
ここで、詳細については後述するが、RAM異常の発生によってRAM異常フラグ203x15がオンとされると、タイマ割込処理では、乱数更新処理と停電監視処理を除いて遊技に関する主な制御を非実行とする。つまり、主制御装置110のMPU201は、メイン処理へ移行して以後、タイマ割込処理でも遊技に関する主な制御が実行されないため、無限ループ状態に入る。そして、S4219のRAM異常設定処理やS4220の外部出力処理によって、ホール関係者等にRAM異常を把握させた上で、パチンコ機10を設定変更モードにて立ち上げなおさせ、確率設定値を確実に再設定させるとともに、RAM異常フラグ203x15と共にRAM203をクリアすることで、正常にパチンコ機10が動作できるように仕向けることができる。
このように、RAM異常の解消は、ホール関係者等がパチンコ機10を設定変更モードにて立ち上げなおす必要がある。そして、設定変更モードで立ち上げるためには、設定キー501に対応する専用の鍵が必要となる。よって、RAM異常の解消は、その専用の鍵を管理するホール(店長)が必ず介在することとなる。よって、ホール側が、RAM異常となっていることを知らずにRAM異常が解消されることを抑制できる。
次いで、図432を参照して、立ち上げ処理(図431)の一処理である設定変更処理(S4213)の詳細を説明する。図432は、その設定変更処理(S4213)を示すフローチャートである。設定変更処理(S4213)は、立ち上げモードが設定変更モードである場合に実行される処理であり、ホール関係者等からの確率設定値の変更を受け付け、確定させるための処理である。
この設定変更処理では、まず、4ミリ秒タイマ割込みを許可する(S4301)。4ミリ秒タイマ割込みを許可することにより、その4ミリ秒タイマ割込みの発生を契機として後述するタイマ割込処理(図434)が実行される。詳細については後述するが、このタイマ割込処理の中で停電監視処理が実行され、設定変更処理実行中に電源が断された場合に、停電監視処理によって、そのときの状態をRAM203に保持したまま、電源が完全に断されるまで無限ループにて待機されるように構成される。
次いで、設定変更中フラグ203x13をオンに設定し(S4302)、設定変更開始時に必要な初期設定を行う(S4303)。このS4303の処理では、例えば、本設定変更処理にて使用するRAM領域に初期値を設定する。なお、RAM異常時における設定変更処理の実行に伴うRAM異常フラグ203x15のクリア(オフ設定)は、このS4303の処理で行われてもよいし、後述するRAMクリア処理(S4313)により行われてもよい。上述した通り、RAM異常時では、ホール関係者等に対し設定変更モードでパチンコ機10を立ち上げなおすよう促す。そして設定変更モードでパチンコ機10が立ち上げなおされた場合、確率設定値が再設定させ、RAM203がクリアされるので、正常にパチンコ機10が動作できるようになる。よって、設定変更処理の実行に伴ってRAM異常フラグ203x15をクリア(オフ設定)することで、RAM異常が解消されたことを示すことができる。
次いで、これまで使用されてきた確率設定値を示す確率設定値データ203x11を読み込み、更新用確率設定値データ203x12として保存する(S4303)。確率設定値の更新は、確率設定値データ203x11に対して行うのではなく、更新用確率設定値データ203x12を用いて行う。この更新用確率設定値データ203x12は、ベース表示装置401に表示される。このときの表示態様は、図417(a)、(b)、(c−1)、(d−1)、(e−1)のいずれかとしてよい。
次いで、RAM消去スイッチフラグ203x16にオンを設定する(S4305)。なお、RAM消去スイッチフラグ203x16へのオン設定は、S4303の処理の中で実行されてもよい。設定変更処理が実行されてから、初めて後述のS4309の処理(RAM消去スイッチ122がオンされたか否かの判断処理)が実行されるまでの間のいずれかで、RAM消去スイッチフラグ203x16へのオン設定が行われればよい。
次いで、更新用確率設定値データ203x12に保存された確率設定値が正常の範囲(「1」〜「6」)内か否かを判断し(S4306)、正常の範囲内でない、即ち、異常な確率設定値となっている場合は(S4306:No)、更新用確率設定値データ203x12を初期値に変更し(S4307)、S4308の処理へ移行する。この初期値としては、確率設定値(「1」〜「6」)の最小値である「1」であってもよいし、確率設定値の中間値である「3」又は「4」であってもよいし、確率設定値の最大値である「6」であってもよい。これにより、RAM異常によって確率設定値データ203x11が破壊されていた場合や、確率設定値の更新中に更新用確率設定値データ203x12が破壊された場合であっても、更新用確率設定値データ203x12として正常な範囲の確率設定値を保存することで、正常な範囲の確率設定値に対して更新を行うことができる。
一方、S4306の処理の結果、更新用確率設定値データ203x12に保存された確率設定値が「1」〜「6」の範囲内にあると判断される場合は(S4306:Yes)、S4307の処理をスキップして、S4308の処理へ移行する。
S4308の処理では、設定キー501がオフ状態になったか否かを判断する(S4308)。S4308の処理では、設定キー501から出力される信号のレベルがオン状態からオフ状態へと遷移したことを検出(エッジを検出)した場合に、設定キー501がオフ状態になったと判断する。
これは、上述した通り、設定変更処理を実行中に電源が断された場合、設定キー501がオフ状態の立ち上げ操作で立ち上がる通常モードやRAMクリアモードでパチンコ機10を立ち上げたとしても、本パチンコ機10は、設定変更処理を頭から(一から)実行するように構成されているためである。S4308の処理において、設定キー501のレベルがオフ状態にあることだけを見て、設定キー501がオフになったか否かを判断した場合、通常モードやRAMクリアモードでの立ち上げ操作でパチンコ機10を立ち上げて上述のように設定変更処理の実行が開始されると、設定キー501は最初からオフ状態にあるのですぐにS4308の処理で肯定判断をし、確率設定値の更新が行えず、後述するように確率設定値が確定されてしまうという問題が生じる。
これに対し、S4308の処理において、設定キー501から出力される信号のレベルがオン状態からオフ状態へと遷移したことを検出(エッジを検出)した場合に、設定キー501がオフ状態になったと判断することで、設定キー501が一旦オン状態にされてからオフ状態にならない限り、設定キー501がオフ状態になったと判断されることを回避できる。よって、設定変更処理を実行中に電源が断された後、通常モードやRAMクリアモードの立ち上げ操作でパチンコ機10を立ち上げて設定変更処理が実行された場合は、設定キー501を一旦オン状態にしてからオフ状態とすることで初めて確率設定値の確定が行えるので、確率設定値の更新が行えずに確率設定値が確定されてしまうという問題を回避できる。
S4308の処理の結果、設定キー501がオフ状態になっていないと判断された場合(S4308:No)、RAM消去スイッチ122がオンされたか否かを判断する(S4309)。S4309の処理では、RAM消去スイッチ122の状態がオフ状態からオン状態となった場合に、RAM消去スイッチ122がオンされたと判断し、確率設定値の更新を行う。
上述した通り、RAM消去スイッチ122は、パチンコ機10を立ち上げるときの立ち上げモードを決定する場合に用いられるほか、パチンコ機10が設定変更モードで立ち上げられた場合に、確率設定値を更新する場合にも用いられる。即ち、RAM消去スイッチ122がオンされる毎に確率設定値が更新させる。よって、S4309の処理の結果、RAM消去スイッチ122がオンされたと判断された場合は(S4309:Yes)、更新用確率設定値データ203x12を更新し(S4310)、S4306の処理に戻る。S4010の処理では、具体的には、更新用確率設定値データ203x12を1加算して更新し、更新用確率設定値データ203x12が「6」であるときには更新用確率設定値データ203x12を「1」に更新する。
一方、S4309の処理の結果、RAM消去スイッチ122がオンされていないと判断された場合は(S4309:No)、S4310の処理をスキップして、S4306の処理に戻る。
このように、S4309の処理では、RAM消去スイッチ122の状態がオフ状態からオン状態となった場合に、RAM消去スイッチ122がオンされたと判断する。具体的には、確率設定用のRAM消去スイッチ122の前回の状態を示すRAM消去スイッチフラグ203x16と、後述するタイマ割込処理(図434参照)にて読み込まれたRAM消去スイッチフラグ203x16の出力とを参照し、RAM消去スイッチフラグ203x16がオフであり、RAM消去スイッチ122がオンである場合に、RAM消去スイッチ122がオンされたと判断する。そして、その判断を行った後に、S4309の処理では、RAM消去スイッチフラグ203x16にそのときのRAM消去スイッチ122の状態を保存する。
ここで、上述した通り、S4305の処理等によって、RAM消去スイッチフラグ203x16は、設定変更処理の実行が開始された後、最初にS4309の処理が行われる前に一旦「オン」に設定される。これは、この最初にS4309の処理を実行する段階で、パチンコ機10を設定変更モードで立ち上げるための立ち上げ操作としてまだRAM消去スイッチ122がオンされたままである可能性がある一方、このとき仮にRAM消去スイッチフラグ203x16をオフにしていると、RAM消去スイッチフラグ203x16がオフであり、RAM消去スイッチ122がオンであるため、それを確率設定値の更新のためのRAM消去スイッチ122のオン操作があったと誤って判断し、確率設定値を更新してしまうおそれがある。これにより、ホール関係者等は、確率設定値の更新のためにRAM消去スイッチ122をオン操作していないにもかかわらず、確率設定値の更新が行われたことにより不信感を抱いてしまう。
これに対し、設定変更処理の実行が開始された後、最初にS4309の処理が行われる前にRAM消去スイッチフラグ203x16を一旦「オン」に設定することで、この最初の判断のときにパチンコ機10を設定変更モードで立ち上げるための立ち上げ操作としてまだRAM消去スイッチ122がオンされたままであったとしても、それを確率設定値の更新のためのRAM消去スイッチ122のオン操作があったと誤って判断し、確率設定値の更新が行われることを抑制できる。
S4306〜S4310のループ処理は、S4308の処理によって、設定キー501がオン状態となったと判断されるまで(S4308:Yes)実行され続ける。そして、S4308の処理により、設定キー501がオン状態となったと判断される場合は(S4308:Yes)、更新用確率設定値データ203x12を確率設定値データ203x11として保存する(S4311)。これにより、ホール関係者等により更新された確率設定値が、これからの遊技で使用する確率設定値として確定される。
次いで、4ミリ秒タイマ割込みを禁止し(S4312)、タイマ割込処理の実行を停止させる。そして、RAMクリア処理を実行し(S4313)、設定変更処理を終了する。
S4313の処理では、RAM203に格納されたデータのうち、遊技の制御に使用するデータ(内作業エリア203x1に格納された確率設定値データ203x11を除く所定のデータ)を消去(クリア)し、また、外作業エリア203y1に格納された役物比率用データ203sを消去する一方、ベース値用データ203rと、エラー用データ203tと(図421参照)は消去せずに保持する。遊技の制御に使用するデータ(内作業エリア203x1に格納された確率設定値データ203x11を除く所定のデータ)を消去することにより新たに遊技を開始することができる。また、確率設定値データ203x11は保持されるので、確定された確率設定値で遊技を行うことができる。
また、このRAMクリア処理により、設定変更中フラグ203x13がオフに設定される。よって、設定変更処理を実行中に電源が断されなければ、設定変更中フラグ203x13はオフに設定される一方、設定変更処理を実行中に電源が断されると、設定変更中フラグ203x13はオンのままとなる。よって、図431に示す立ち上げ処理において、設定変更中フラグ203x13がオンであれば、前回電源が断されたときに設定変更処理が実行中であったと判断できる。
また、確率設定値が変更されると、役物比率も変わってくるため、変更前の確率設定値に基づく役物比率用データ203sが残っていると、変更後の確率設定値に基づく役物比率が正しく算出できなくなる。設定変更RAMクリア処理において、役物比率用データ203sを消去することで、変更後の確率設定値に基づく役物比率を正しく算出できる。
一方、ベース値は、確率設定値が変更されたとしても変化するものではないため、設定変更RAMクリア処理において、ベース値用データ203rを保持し、過去のベース値及びベース値を算出するために必要な情報を保持しておくことで、過去に行われた不正行為が隠蔽されることなく発見できるようにすることができる。また、設定変更RAMクリア処理において、エラー用データ203tも保持させておくことで、エラーを発生させた不正行為者が、たとえ設定変更モードでパチンコ機10を立ち上げたとしても、そのエラー履歴を消去できず、不正行為の隠蔽が行われることを抑制できる。
なお、設定変更処理を終了すると、ベース表示装置401における確率設定値の表示が終了され、ベース表示装置401においてベース値の表示が開始される。
次いで、図433を参照して、立ち上げ処理(図431)の一処理である設定確認処理(S4210)の詳細を説明する。図433は、その設定確認処理(S4215)を示すフローチャートである。設定確認処理(S4215)は、立ち上げモードが設定確認モードである場合に実行される処理であり、現在設定されている確率設定値をベース表示装置401に表示させる処理である。
この設定確認処理では、まず、設定変更処理のS4301の処理と同様に、4ミリ秒タイマ割込みを許可する(S4401)。4ミリ秒タイマ割込みを許可することにより、その4ミリ秒タイマ割込みの発生を契機として後述するタイマ割込処理(図434)が実行される。詳細については後述するが、このタイマ割込処理の中で停電監視処理が実行され、設定変更処理実行中に電源が断された場合に、停電監視処理によって、そのときの状態をRAM203に保持したまま、電源が完全に断されるまで無限ループにて待機されるように構成される。
次いで、設定確認中フラグ203x14をオンに設定し(S4402)、例えば、図417(a)、(b)、(c−2)、(d−2)、(e−2)のいずれかに示す表示態様で、ベース表示装置401に確率設定値データ203x11により示される確率設定値の表示が開始されると、設定キー501がオフ状態になったか否かを判断する(S4403)。S4403の処理では、設定キー501から出力される信号のレベルがオン状態からオフ状態へと遷移したことを検出(エッジを検出)した場合に、設定キー501がオフ状態になったと判断する。
これは、上述した通り、設定確認処理を実行中に電源が断された場合、設定キー501がオフ状態の立ち上げ操作で立ち上がる通常モードでパチンコ機10を立ち上げたとしても、本パチンコ機10は、設定確認処理を頭から(一から)実行するように構成されているためである。S4403の処理において、設定キー501のレベルがオフ状態にあることだけを見て、設定キー501がオフになったか否かを判断した場合、通常モードでの立ち上げ操作でパチンコ機10を立ち上げて上述のように設定確認処理の実行が開始されると、設定キー501は最初からオフ状態にあるのですぐにS4403の処理で肯定判断をし、確率設定値の確認が一瞬で終了してしまうという問題が生じる。
これに対し、S4403の処理において、設定キー501から出力される信号のレベルがオン状態からオフ状態へと遷移したことを検出(エッジを検出)した場合に、設定キー501がオフ状態になったと判断することで、設定キー501が一旦オン状態にされてからオフ状態にならない限り、設定キー501がオフ状態になったと判断されることを回避できる。よって、設定確認処理を実行中に電源が断された後、通常モードの立ち上げ操作でパチンコ機10を立ち上げて設定確認処理が実行された場合は、設定キー501を一旦オン状態にしてからオフ状態とすることで初めて確率設定値の確認を終了させることができるので、確率設定値の確認が一瞬で終了してしまうという問題を回避できる。
S4403の処理の結果、設定キー501がオフ状態になければ(S4403:No)、S4403を繰り返し実行し、設定キー501がオフ状態となるまで待つ。この間、ベース表示装置401には、確率設定値の表示が継続して行われる。そして、設定キー501がオフ状態となった場合(S4403:Yes)、ベース表示装置401における確率設定値の表示が終了され、ベース表示装置401においてベース値の表示が開始されると、設定確認中フラグ203x14をオフにクリアする(S4404)。これにより、設定確認処理を実行中に電源が断されなければ、設定確認中フラグ203x14はオフに設定される一方、設定確認処理を実行中に電源が断されると、設定確認中フラグ203x14はオンのままとなる。よって、図431に示す立ち上げ処理において、設定確認中フラグ203x14がオンであれば、前回電源が断されたときに設定確認処理が実行中であったと判断できる。
そして、4ミリ秒タイマ割込みを禁止し(S4405)、タイマ割込処理の実行を停止させ、設定確認処理を終了する。
次いで、図434を参照して、第23実施形態に係るパチンコ機10の主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理について説明する。図434は、そのタイマ割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込処理は、上述した通り、遊技の主要な制御を行う処理であり、4ミリ秒毎に発生する4ミリ秒タイマ割込みを契機として実行される。
このタイマ割込処理では、まず、大当たり抽選や第2図柄の当たり抽選に用いる乱数の更新処理を実行し(S4501)、次いで、停電監視処理を実行する(S4502)。停電監視処理では、電源断の発生情報があるか否かの監視し、電源断の発生情報があった場合に電源断に関する処理を実行する処理(図385のS701、S704〜S707に相当する処理)を実行する。
次いで、RAM異常フラグ203x15を参照し、RAM異常フラグ203x15がオンであり、RAM異常が発生しているか否かを判断する(S4503)。その結果、RAM異常フラグ203x15がオフであり、RAM異常が発生していないと判断される場合は(S4503:No)、通常の遊技処理として、S4504〜S4515の処理を実行する。
即ち、試射試験情報を設定する試射試験情報設定処理を実行し(S4504)、次いで、入出力ポート205に接続された払出制御装置111や音声ランプ制御装置113、ソレノイド209、ベース表示装置制御回路402、第1図柄表示装置37、第2図柄表示装置83、第2図柄保留ランプ84、外部出力端子503等に対し、前回のタイマ割込処理で設定された出力信号を出力するうポート出力処理を実行する(S4505)。
次に、各種センサやスイッチ208等の状態を読み込む(S4506)。RAM消去スイッチ122の状態も、このS4506の処理により読み込まれる。次いで、遊技の制御に使用する各種タイマの減算処理を実行し(S4507)、次いで、払出制御装置111からのエラー信号に基づいて、衝撃や磁石等による不正行為の検出を行う処理を実行する(S4508)。
次に、球発射ユニット112aによる球の発射を制御するための発射制御処理を実行し(S4509)、次いで、払出制御装置111により払い出された球の数を通知する払出コマンドを払出制御装置111より受信する払出コマンド受信処理を実行し(S4510)、次いで、払出制御装置111に対して球の払い出しを指示する払出コマンド送信処理を実行する(S4511)。
次いで、第1図柄(第3図柄、特別図柄)の変動表示や大当たりに関する特図・特電制御処理を実行し(S4512)、次いで、第2図柄(普通図柄)の変動表示や当たりに関する普図・普電制御処理を実行する(S4513)。そして、第1図柄表示装置37のLED37aや第2図柄表示装置83、第2図柄保留ランプ84等の表示LEDデータ設定処理を実行し(S4514)、外部出力端子503を介してホールコンピュータ600へ出力する外部信号を設定する外部信号設定処理を実行して(S4515)、タイマ割込処理を終了する。
一方、S4503の処理の結果、RAM異常フラグ203x15がオンであり、RAM異常が発生していると判断される場合は(S4503:Yes)、通常の遊技処理であるS4504〜S4515の処理をスキップし、そのままタイマ割込処理を終了する。
このように、図431の立ち上げ処理によってRAM異常の発生を検出したことによりRAM異常フラグ203x15がオンとされると、タイマ割込処理では、乱数更新処理と停電監視処理を除いて遊技に関する主な制御を非実行とする。これにより、主制御装置110のMPU201は、メイン処理へ移行して以後、タイマ割込処理でも遊技に関する主な制御が実行されないため、無限ループ状態に入る。そして、立ち上げ処理のS4219のRAM異常設定処理やS4220の外部出力処理によって、ホール関係者等にRAM異常を把握させた上で、パチンコ機10を設定変更モードにて立ち上げなおさせ、確率設定値を確実に再設定させるとともに、RAM異常フラグ203x15と共にRAM203をクリアすることで、正常にパチンコ機10が動作できるように仕向けることができる。
このように、RAM異常の解消は、ホール関係者等がパチンコ機10を設定変更モードにて立ち上げなおす必要がある。そして、設定変更モードで立ち上げるためには、設定キー501に対応する専用の鍵が必要となる。よって、RAM異常の解消は、その専用の鍵を管理するホール(店長)が必ず介在することとなる。よって、ホール側が、RAM異常となっていることを知らずにRAM異常が解消されることを抑制できる。
一方、タイマ割込処理では、RAM異常が発生していた場合であっても、乱数更新処理と停電監視処理を実行する。乱数更新処理を実行することで、電源がオンされている間は、乱数を発生しつづけることができる。また、停電監視処理を実行することで、RAM異常が発生していた場合であっても、電源断の発生を監視し、電源断が発生したときには、それに対応する処理を確実に実行できる。特に、RAM異常が検出された状況において、設定変更モードにてパチンコ機10が立ち上げられていた場合は、立ち上げ処理にて、設定変更処理が実行される。そして、この設定変更処理が実行されている途中で電源が断された場合は、設定変更中フラグ203x13がオンされたままRAM203に保持されるので、次にパチンコ機10を立ち上げた場合に、どのような立ち上げ操作であったとしても、設定変更処理を頭からやり直すことができる。
以上説明した通り、本第23実施形態の説明の中で言及した構成によって、上記説明した効果が得られる。また、第16実施形態〜第22実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第24実施形態>
次いで、図435から図443を参照して、第24実施形態におけるパチンコ機10について説明する。第21実施形態におけるパチンコ機10では、該パチンコ機10の裏面側に設けられた主制御装置110の表面側(即ち、パチンコ機10の裏面側)に設定キー501を設け、ホール関係者等により大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を複数段階(例えば、設定値「1」〜「6」の6段階)に変更可能に構成されている。
この設定キー501は、外枠11に対して内枠12を閉鎖している場合において、パチンコ機10裏面方向に露出するように設けられ、ホール関係者等により内枠12の施錠が解除されて該内枠12が外枠11に対して回動されたとき、内枠12の回動に伴って設定キー501がパチンコ機10の前面方向に対して露出するように構成されている。このように構成することで、ホール関係者がパチンコ機10の設定変更を行いたい場合に、内枠12を回動させることで、設定変更用の鍵を直ちに設定キー501に差し込むことが可能となり、該パチンコ機10の設定変更作業を迅速に行えるように構成されている。
また、ホールには、閉鎖された所定の空間に球の自動供給装置等を内蔵した島設備が設けられ、該島設備の長辺方向両面側にパチンコ機の外枠を取り付けることで、島設備に複数のパチンコ機を設置可能に構成されている。そして、ホール関係者等は、ホールの営業時間外において、島設備に設置された各パチンコ機の内枠及び/又は前面枠と外枠との施錠を解除して、外枠(島設備)に対して内枠及び/又は前面枠を開放し、各パチンコ機の設定変更作業やメンテナンス作業を行う。
しかしながら、設定キー501がパチンコ機10裏面側に露出するように構成されているため、例えば、パチンコ機10をホールの島設備の1の長辺側に設置した状況において、当該パチンコ機10が設置されている長辺側ではない他方の長辺側(即ち、当該パチンコ機10の背面側)に設置されている他のパチンコ機の内枠が何らかの理由(例えば、不正行為等)によって開放されてしまうと、当該パチンコ機10の裏面側に露出するように設けられた設定キー501を直接的に操作可能となってしまう。その結果、当該パチンコ機10の内枠12が開放されていない状況であっても、当該パチンコ機10の背面側のパチンコ機が開放されることで、当該パチンコ機10の設定キー501を直接操作可能となり、該設定キー501を不正に操作されることで設定内容が変更され、ホールに不測の不利益を生じさせるおそれがある。また、例えば、基板ボックス100のボックスベース100a及びボックスカバー100bを連結する封印ユニット100cが切断されることによる主制御装置110の不正交換等、といった不正行為が行われ、ホールに不測の不利益を生じさせるおそれがある。
ここで、スロットマシンのように、パチンコ機10の背面側全体を筐体構造で覆い、主制御装置110の設定キー501に対するパチンコ機10の裏面側からの不正行為を防止する構造も考えれるが、パチンコ機等の遊技機は、スロットマシンと異なり、球の補給を島設備の上方側から行う必要があると共に、アウト球の排出を行う必要があり、該パチンコ機10の裏面側を筐体構造で覆ってしまうと、球の補給及び排出に関する煩雑な構造が必要となってしまい、筐体構造と、補給及び排出構造とにより製造コストが増加してしまうおそれがある。
また、島設備において、パチンコ機10の左側に隣接して配置されるカードサンド装置との配線接続や、電源との接続配線を考慮した場合、パチンコ機10の裏面構造、特に、パチンコ機10裏面左側の構造は、ある程度開放されるように構成されて、上記装置等と簡易に配線接続される構造が望ましい。
そこで、第24実施形態のパチンコ機10では、設定キー501をパチンコ機10の裏面側から覆う保護カバー部材140を外枠11の右側板11dに設け、外枠11に対して内枠12が閉鎖されている状況では、該保護カバー部材140によって設定キー501がパチンコ機10の裏面側に露出しないように構成する。このように構成することで、外枠11に対して内枠12が閉鎖されている状況において、保護カバー部材140によってパチンコ機10の裏面側から設定キー501を直接的に操作できないようにすることができ、該設定キー501が不正操作されるといった不正行為を防止することができる。
また、第24実施形態のパチンコ機10では、主制御装置110を収納する基板ボックス100の裏面視左側(パチンコ機10の正面視右側)に設けられる封印ユニット100cを保護カバー部材140によって覆い、該封印ユニット100cに対して直接的に接触できないように構成することで、封印ユニット100cを切断して主制御装置110を交換するといった不正を行い難く構成し、不正行為に基づいてホールに不利益が生じることを防止することができる。
以下、第24実施形態におけるパチンコ機10について、第16実施形態乃至第23実施形態におけるパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第24実施形態のパチンコ機10の説明において、第16実施形態乃至第23実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第16実施形態乃至第23実施形態と同一の符号を付し、その図示と説明を省略する。
まず、図435を参照して、第24実施形態のパチンコ機10の背面構成について説明する。図435は、第24実施形態におけるパチンコ機10の背面図である。第24実施形態のパチンコ機10が、第21実施形態のパチンコ機10と相違する点は、外枠11が木製の板材とアルミ製の板材とを組み合わせて構成されている点と、該外枠11に保護カバー部材140が取り付けられている点である。その他の構成は、第21実施形態のパチンコ機10と同一である。
第24実施形態のパチンコ機10の外枠11は、木製の板材により構成される上板11aを上辺とし、同じく木製の板材により構成される下板11bを下辺とすると共に、木製の板材より剛性が高いアルミ製の板材により構成される左側板11cを左辺とし、同じくアルミ製の板材により構成される右側板11dを右辺とした四辺を固定した板状に形成されている。
この外枠11の左側板11c及び右側板11dをアルミ製の板材によって構成することで、左側板11c及び右側板11dの厚みを従来の木製の板材より薄く形成した場合であっても、外枠11全体の剛性を維持することができるので、パチンコ機10の横方向の設計スペースを確保し、パチンコ機10の設計自由度を高めることができる。
また、左側板11c及び右側板11dは、上方視断面コ字状に形成され、パチンコ機10の側面に位置する側面部と、側面部のパチンコ機10前方側において、パチンコ機10の内側に向けて延設形成される前面部と、側面部のパチンコ機10後方側において、パチンコ機10の内側に向けて延設形成される後面部と、で構成されている。
なお、パチンコ機10は、この外枠11の上板11a及び下板11bの内壁側から島設備(図示せず)に対して釘を打ちこむことにより、該外枠11(即ち、パチンコ機10)が島設備に取り付け固定されるように構成されている。
保護カバー部材140は、外枠11の右側板11dに後述する固定ビス11g(図437参照)により固定され、主制御装置110の設定キー501、及び、後述する封印ユニット100c(図440参照)を共に覆うように構成されている。
なお、主制御装置110のベース表示装置401及びエラー表示ボタン502は、保護カバー部材140によって覆われておらず、パチンコ機10の裏面側に向けて露出している。これは、ベース表示装置401及びエラー表示ボタン502は、パチンコ機10の設定内容等を変更するものではなく、パチンコ機10の状態を表示するために用いられる装置であり、不正行為が行われ難いため、保護カバー部材140によって覆う必要性が乏しいからである。このように構成することで、必要最小限の大きさで保護カバー部材140を形成し、保護カバー部材140に要する製造コストを削減することができる。
ここで、図436を参照して、第24実施形態の保護カバー部材140の詳細について説明する。図436(a)は、第24実施形態における保護カバー部材140の左側正面から見た左前方斜視図であり、図436(b)は、第24実施形態における保護カバー部材140の右側後方から見た右後方斜視図である。
保護カバー部材140は、該保護カバー部材140全体が透明性を有する樹脂(例えば、ポリカーボネイト樹脂)により形成され、外枠11の右側板11dに取り付けられるカバー取付部150と、該カバー取付部150からパチンコ機10裏面方向(後方側)に延設形成された起立部160と、該起立部160の先端側(即ち、パチンコ機10の裏面側(後方側))からパチンコ機10の裏面視右方向(即ち、パチンコ機10の正面視左方向)に延設形成されたカバー部170と、により構成されている。
カバー取付部150は、外枠11の右側板11dの側面部の内壁面の一部分と面接触する取付面151と、該取付面151に穿設形成された上部取付孔152及び下部取付孔153と、右側板11dの内壁形状に沿って当接する形状に形成された湾曲部154とにより構成されている。
上部取付孔152及び下部取付孔153は、後述する固定ビス11g(図437参照)をそれぞれ羅入可能に取付面151に穿設形成されている。この上部取付孔152及び下部取付孔153は、外枠11の右側板11dに穿設形成された後述するカバー上取付孔11e及びカバー下取付孔11f(図437参照)にそれぞれ取り付け可能な位置に設けられている。
ここで、図437から図439を参照して、外枠11に対する保護カバー部材140の取付態様について説明する。図437は、第24実施形態におけるパチンコ機10(前面枠14を除く)の右側面図である。また、図438は、第24実施形態における外枠11に対する保護カバー部材140の取付方法を説明するための左前方斜視図である。さらに、図439は、第24実施形態における外枠11及び該外枠11に取り付けられた保護カバー部材140の正面図である。なお、説明の便宜上、図437において前面枠14が外枠11及び内枠12から取り外された状態を図示し、また、図438及び図439において内枠12及び前面枠14が外枠11から取り外された状態を図示し、それらの説明も省略する。
まず、図437で示すように、パチンコ機10の外枠11を構成する右側板11dの側面部の中央部分やや下側には、保護カバー部材140を取り付けるための貫通孔であるカバー上取付孔11eとカバー下取付孔11fとが穿設形成され、固定ビス11gがそれぞれ螺入されている。
次いで、図438で示すように、カバー上取付孔11e及びカバー下取付孔11fは、保護カバー部材140の上部取付孔152及び下部取付孔153にそれぞれ対応する位置に形成されている。具体的には、上部取付孔152に対応する位置にカバー上取付孔11eが穿設形成され、下部取付孔153に対応する位置にカバー下取付孔11fが穿設形成されている。そして、保護カバー部材140の(外側)取付面151及び湾曲部154を右側板11dの側面部および後面部の内壁側に当接させた状態で、右側板11dの外側(図438の右後方側)から各固定ビス11gを、カバー上取付孔11e及び上部取付孔152に螺入すると共に、カバー下取付孔11f及び下部取付孔153に螺入することで、各固定ビス11gによって外枠11(右側板11d)に保護カバー部材140が固定される。
ここで、保護カバー部材140の湾曲部154は、右側板11dの側面部および後面部の内壁形状と当接する形状に形成されている。また、右側板11dの後面部がアルミ製で形成されている。このため、内枠12が外枠11に対して閉鎖されている状態では、右側板11dの側面部および後面部の内壁と湾曲部154とが当接し、右側板11dと保護カバー部材140とに隙間(空間)が生じない状態となる。これにより、外枠11に対して内枠12が閉鎖されている状態において、パチンコ機10の裏面側から上部取付孔152及びカバー上取付孔11eに羅入された固定ビス11g、並びに、下部取付孔153及びカバー下取付孔11fに羅入された固定ビス11gを直接的に操作することができないように構成することで、パチンコ機10の裏面側から保護カバー部材140を着脱できないようにすることができる。
また、パチンコ機10には、カードサンド装置(図示せず)が隣接して島設備に設置されており、通常、外枠11の右側板11dとカードサンド装置との間に隙間が生じないように構成されている。よって、パチンコ機10の右側から固定ビス11gを直接的に操作することができないように構成することで、パチンコ機10の側方からから保護カバー部材140を着脱できないようにすることができる。
よって、パチンコ機10の裏面側又は側面側から保護カバー部材140が取り外し難くし、内枠12の閉鎖時において設定キー501を保護カバー部材140で覆うことで、該設定キー501に対して直接的に操作できないようにすることができる。
また、この湾曲部154は、薄板形状に形成されており、保護カバー部材140全体を構成する樹脂材の弾性力に基づいて弾性変形可能に構成されている。このため、保護カバー部材140に対して外力が加えられた場合に、この湾曲部154によって保護カバー部材140がパチンコ機10の左右方向に僅かに撓むように構成されている。このように構成することで、例えば、内枠12の閉鎖時に、閉鎖時の勢いによって主制御装置110(図437参照)が保護カバー部材140に接触して衝撃が加わった場合であっても、湾曲部154が弾性力により撓んで上記衝撃を吸収することで、保護カバー部材140が破損することを防止することができる。
ここで再び図436(a)及び図436(b)に戻って、保護カバー部材140の構成について説明する。保護カバー部材140は、カバー取付部150の他に、該カバー取付部150からパチンコ機10の後方側に向けて延設された起立部160が設けられ、該起立部160の先端側(即ち、パチンコ機10の裏面側)からパチンコ機10正面視左側に向けてカバー部170が片持ち梁状に延設形成されている。この起立部160には、起立カバー壁161と、起立上部カバー部162と、起立下部カバー部163と、起立内側リブ164と、起立外側リブ165とが設けられている。また、カバー部170には、カバー板171と、カバー側突部172と、キーカバー部173と、カバー外側リブ174とが設けられている。
ここから、起立部160の構成について詳細に説明する。起立カバー壁161は、カバー取付部150の湾曲部154から連続的にパチンコ機10後方側に向けて延設形成されている。この起立カバー壁161によって、主制御装置110の正面視右側側面(裏面視左側側面)が覆われており、後述する設定キー501及び封印ユニット100c(共に図440参照)が設けられた主制御装置110の正面視右側側方(裏面視左側側方)からの不正行為を防止することができる。
起立上部カバー部162は、上部内側カバー部162aと上部外側カバー部162bとで構成されている。この上部内側カバー部162aは、起立カバー壁161の上部全体、及び、カバー板171の上部一部分からパチンコ機10の内側(主制御装置110が配設されている方向)に向けて水平方向に延設形成されている。また、上部外側カバー部162bは、起立カバー壁161の上部全体からパチンコ機10の外側(主制御装置110が配設されていない方向)に向けて水平方向に延設形成されている。
このように、上部内側カバー部162aと上部外側カバー部162bとが面一となるように起立上部カバー部162を形成することで、主制御装置110の正面視右側上部(裏面視左側上部)が覆われ、後述する設定キー501及び封印ユニット100c(共に図440参照)が設けられた主制御装置110の正面視右側上方(裏面視左側上方)からの不正行為を防止することができる。また、上部外側カバー部162bにより、例えば、パチンコ機10の裏面左側から針金による不正行為が行われた場合に、該針金が起立カバー壁161の外側から上方へ向けて伝ってきたときに、針金が上部外側カバー部162bとぶつかることで、針金の侵入を防止することができる。
起立下部カバー部163は、下部内側カバー部163a(図436(a)参照)と下部外側カバー部163b(図436(b)参照)とで構成されている。この下部内側カバー部163aは、起立カバー壁161の下部全体、及び、カバー板171の下部全体からパチンコ機10の内側(主制御装置110が配設されている方向)向けて水平方向に延設形成されている。また、下部外側カバー部163bは、起立カバー壁161の下部全体からパチンコ機10の外側(主制御装置110が配設されていない方向)に向けて水平方向に延設形成されている。
また、下部内側カバー部163aは、上部内側カバー部162aより面積が広く形成されている。これは、主制御装置110の配設位置がパチンコ機10の下方側に寄っており(図435参照)、パチンコ機10上方側からより下方側からの方が主制御装置110に対してアクセスし易いため、主制御装置110に対して不正行為を行う者は、多くの場合、パチンコ機10裏面下部側から針金等を侵入させることで不正行為を行う。よって、上述した不正行為を防止するために、下部内側カバー部163aの面積を広く形成し、該下部内側カバー部163aによって、主制御装置110の正面視右側下部(裏面視左側下部)における該主制御装置110と保護カバー部材140との隙間が極力少なくなるように構成されている。
このように、下部内側カバー部163aと下部外側カバー部163bとが面一となるように起立下部カバー部163を形成することで、主制御装置110の正面視右側下部(裏面視左側下部)が覆われ、後述する設定キー501及び封印ユニット100c(共に図440参照)が設けられた主制御装置110の正面視右側下方(裏面視左側下方)からの不正行為を防止することができる。また、下部外側カバー部163bにより、例えば、針金による不正行為が行われた場合に、該針金が起立カバー壁161の外側から下方へ向けて伝ってきたときに、針金が下部外側カバー部163bとぶつかることで、針金の侵入を防止することができる。
起立内側リブ164(図436(a)参照)は、起立カバー壁161のパチンコ機10の内側の中段部分において、パチンコ機10の後方側になるにつれて突出量が漸次高くなるリブ状に形成されている。この起立内側リブ164は、起立カバー壁161の補強リブとして機能し、起立カバー壁161が破損してしまうことを防止し、特に、パチンコ機10に配設された他の部品(例えば、主制御装置110)と接触しない範囲で、起立内側リブ164の突出量をパチンコ機10の後方側になるにつれて漸次高くすることで、起立カバー壁161の補強度合いを高くするように構成されている。
起立外側リブ165(図436(b)参照)は、起立カバー壁161のパチンコ機10の外側の中段部分において、パチンコ機10の後方側になるにつれて突出量が漸次低くなるリブ状に形成され、上記した起立内側リブ164と内側/外側で対になる位置に形成されている。この起立外側リブ165は、起立内側リブ164と同様、起立カバー壁161の補強リブとして機能し、起立カバー壁161が破損してしまうことを防止している。
また、起立外側リブ165は、上述した上部外側カバー部162b及び下部外側カバー部163bの突出量と同等となるように形成されており、保護カバー部材140を取り付けたパチンコ機10を島設備に設置する場合に、起立外側リブ165が島設備に引っかかる等、パチンコ機10の設置時の障害とならないように構成されている。
ここから、カバー部170の構成について詳細に説明する。カバー板171は、上述した起立部160(起立カバー壁161、起立上部カバー部162、起立下部カバー部163及び起立内側リブ164)から、該カバー板171の板面がパチンコ機10の前後方向をそれぞれ向き、主制御装置110の設定部100d(図440参照)以上であって、ベース表示装置401(エラー表示ボタン502)未満となる位置まで延設形成されている。
このカバー板171のパチンコ機10前面側(即ち、主制御装置110と対向する側。以下、同様。)において、後述する主制御装置110の設定部100d(図440参照)に対応する位置に、カバー側突部172がロ字状にパチンコ機10前面側に向けて突設形成され、該カバー側突部172によって囲まれたカバー板171の一部分がキーカバー部173として構成される。
このカバー側突部172は、後述する設定部100dの設定部側壁100eとケース側突部100gとにより形成される空間に入り込むように形成されると共に、設定部底面100fと当接する程度の突出量で形成される。
次いで、図439で示すように、外枠11の右側板11dに取り付けられた保護カバー部材140は、後述するカバー部170のカバー板171の板面がパチンコ機10の正面側を向くように設置される。また、このカバー板171には、主制御装置110の基板ボックス100に設けられた後述する設定部100d(図442参照。以下、「主制御装置110の基板ボックス100」を、単に「主制御装置110」と略して説明する場合がある)に対応する位置に、パチンコ機10正面側にロ字状に突設形成されたカバー側突部172と、該カバー側突部172によって囲まれたキーカバー部173と、が設けられている。従って、保護カバー部材140のキーカバー部173と、主制御装置110の設定部100dとが対向するように構成されている。
ここで、図440から図442を参照して、第24実施形態の主制御装置110における設定部100dと、保護カバー部材140のカバー側突部172及びキーカバー部173との構成について説明する。図440は、第24実施形態における主制御装置110の基板ボックス100の正面図であり、図441は、図435のA−A線におけるパチンコ機10の断面図であり、図442は、図441のB領域における主制御装置110と保護カバー部材140との部分拡大断面図である。なお、説明の便宜上、図440において本発明と関連しない部分の図示を省略して示し、また、図441において前面枠14が外枠11及び内枠12から取り外された状態を図示し、それらの説明も省略する。
まず、図440で示すように、第24実施形態の主制御装置110は、ボックスベース100a(図442参照)とボックスカバー100bとを組み合わせた基板ボックス100に主制御装置110が収納され、該主制御装置110を構成する主基板上に、設定された確率設定値を変更する場合や設定されている確率設定値を確認する場合に使用する設定キー501が設けられている。
ボックスカバー100bには、設定キー501に対応する位置に設定部100dが設けられており、該設定部100dは、ボックスカバー100bの最表面側(即ち、パチンコ機10裏面側)からカバー側突部172の突出量分窪んで、該カバー側突部172全体が収容される大きさに形成されている。この設定部100dを構成する部位として、設定部側壁100eと、設定部底面100fと、ケース側突部100gとが設けられている。
設定部側壁100eは、ボックスカバー100bの最表面側から主基板側(図示せず)に向けて延設形成されており、図441及び図442で示すように、設定部側壁100eの延設長さ(設定部100dの窪み量)は、カバー側突部172の突出量と同等となるように形成されている。
設定部底面100fは、設定部側壁100eから延設形成され、設定キー501の鍵穴部分を露出する鍵孔(図示せず)を有し、該鍵孔以外の部分を閉塞するように形成される。このように構成することで、主制御装置110がボックスベース100a(図442参照)とボックスカバー100bとで形成される閉塞空間に収納されつつ、設定キー501に対する操作が可能となる。
ケース側突部100gは、設定部底面100fから保護カバー部材140側(パチンコ機10裏面側)に向けて、保護カバー部材140のカバー側突部172と同等の突出量となるように突出形成されている。また、保護カバー部材140のカバー側突部172は、設定部側壁100eとケース側突部100gとで形成される空間に収容されるように形成されている。
即ち、図441及び図442で示すように、外枠11に対して内枠12を閉鎖した場合に、カバー側突部172が、設定部側壁100eとケース側突部100gとで形成される空間に入り込むように構成されると共に、ケース側突部100gが保護カバー部材140のカバー板171と当接しつつ、カバー側突部172が設定部100dの設定部底面100fと当接するように構成される。このように構成することで、内枠12閉鎖時に、設定キー501の配設部分が、保護カバー部材140のキーカバー部173と設定部100dのケース側突部100gとによって密閉され、更に、カバー側突部172により設定部100dへのアクセスを困難にすることで、設定キー501の防犯性が高まり、針金等が入り込む余地がなくなるので、設定キー501に対する不正行為を防止することができる。
また、主制御装置110のケース側突部100g及び保護カバー部材140のカバー板171と、主制御装置110の設定部底面100f及び保護カバー部材140のカバー側突部172とがそれぞれ当接するように構成されているため、仮に、設定キー501に設定変更用の鍵を差し込んだままの状態であった場合、内枠12を外枠11に対して施錠することができない。よって、ホール関係者による設定変更用の鍵の回収し忘れを防止することができる。
図436(a)及び図436(b)に戻って、説明を続ける。カバー板171のパチンコ機10裏面側(即ち、主制御装置110と対向しない側)には、カバー外側リブ174がロ字及び十字のリブ状に形成されている。このカバー外側リブ174は、カバー板171の補強リブとして機能し、カバー板171が破損してしまうことを防止している。
また、このカバー外側リブ174により、例えば、パチンコ機10裏面側から針金による不正行為が行われた場合に、該針金がカバー板171の上方又は下方へ向けて伝ってきたときに、針金がカバー外側リブ174ぶつかることで、針金の侵入を防止することができる。
次に、図443を参照して、第24実施形態におけるパチンコ機10の設定変更の作業時におけるパチンコ機10の状態について説明する。図443は、第24実施形態における保護カバー部材140を取り付けた外枠11に対して、内枠12及び前面枠14を展開(開放)して示す左前方斜視図である。なお、説明の便宜上、図443において本発明と関連しない部分の図示を省略又は簡易化して示し、その説明も省略する。
図443で示すように、ホールの営業時間外等において、ホール関係者により外枠11に対する内枠12及び前面枠14の施錠が解錠されると、図435で示す状態から内枠12及び前面枠14が外枠11に対して回動し、内枠12の裏面側がパチンコ機10の正面側に向けて露出する。このとき、保護カバー部材140は、外枠11に固定されたまま残存しており、内枠12の裏面に設置された主制御装置110の設定キー501は、内枠12及び前面枠14の回動に伴ってパチンコ機10の前方側に露出し、ホール関係者によって直ちに操作可能な状態となる。
よって、ホール関係者は、保護カバー部材140を取り外す等の煩雑な作業を行うことなく、内枠12を解錠して回動させるのみで、パチンコ機10の設定変更作業を直ちに行うことができる。また、設定変更作業を行う上で、ベース表示装置401を視認しながら行うことができ、設定変更作業を簡易に行うことができる。
以上、説明したように、第24実施形態のパチンコ機10では、パチンコ機10の裏面側から設定キー501を覆う保護カバー部材140を、外枠11の右側板11dに設け、外枠11に対して内枠12が閉鎖されている状況では、該保護カバー部材140によって設定キー501がパチンコ機10の裏面側に露出しないように構成される。また、内枠12の施錠を解錠して、設定変更作業を行う場合に、保護カバー部材140を外枠11に残存させた状態で、内枠12の裏面側をパチンコ機10の前方に露出するように構成される。
このように構成することで、外枠11に対して内枠12が閉鎖されている状況では、保護カバー部材140による簡易な構成で、パチンコ機10の裏面側から設定キー501を直接的に操作できないようにすることができ、該設定キー501が不正操作されるといった不正行為を防止することができる。また、スロットマシンのような筐体構造を用いずに、パチンコ機10の裏面側のセキュリティ性能を向上することができるので、筐体構造等を用いることによるパチンコ機10の製造コストの上昇を抑えることができる。
また、外枠11に対して内枠12を開放した状況では、内枠12の裏面に設置された主制御装置110の設定キー501は、内枠12及び前面枠14の回動に伴ってパチンコ機10の前方側に露出し、ホール関係者によって直ちに操作可能な状態となる。よって、ホール関係者は、保護カバー部材140を取り外す等の煩雑な作業を行うことなく、パチンコ機10の設定変更作業を行うことができる。また、設定変更作業を行う上で、ベース表示装置401を視認しながら行うことができ、設定変更作業を簡易に行うことができる。
また、外枠11に対して内枠12を閉鎖した場合に、カバー側突部172が、設定部側壁100eとケース側突部100gとで形成される空間に入り込むように構成されると共に、ケース側突部100gが保護カバー部材140のカバー板171と当接する場合に、カバー側突部172が設定部100dの設定部底面100fと当接するように構成される。このように構成することで、内枠12閉鎖時に、設定キー501の配設部分が、保護カバー部材140のキーカバー部173と設定部100dのケース側突部100gとによって密閉され、更に、カバー側突部172により設定部100dへのアクセスを困難にすることで、設定キー501の防犯性が高まり、針金等が入り込む余地がなくなるので、設定キー501に対する不正行為を防止することができる。
さらに、主制御装置110のケース側突部100g及び保護カバー部材140のカバー板171と、主制御装置110の設定部底面100f及び保護カバー部材140のカバー側突部172とがそれぞれ当接するように構成されているため、仮に、設定キー501に設定変更用の鍵を差し込んだままの状態であった場合、内枠12を外枠11に対して施錠することができないため、ホール関係者による設定変更用の鍵の回収し忘れを防止することができる。
また、内枠12が外枠11に対して閉鎖されている状態では、右側板11dの内壁と湾曲部154とが当接し、右側板11dと保護カバー部材140とに隙間(空間)が生じない状態となる。これにより、外枠11に対して内枠12が閉鎖されている状態において、パチンコ機10の裏面側から上部取付孔152及びカバー上取付孔11eに羅入された固定ビス11g、並びに、下部取付孔153及びカバー下取付孔11fに羅入された固定ビス11gを直接的に操作することができないように構成することで、パチンコ機10の裏面側から保護カバー部材140を着脱できないようにすることができる。
さらに、パチンコ機10には、カードサンド装置が隣接して島設備に設置されており、通常、外枠11の右側板11dとカードサンド装置との間に隙間が生じないように構成されている。よって、パチンコ機10の右側から固定ビス11gを直接的に操作することができないように構成することで、パチンコ機10の側方からから保護カバー部材140を着脱できないようにすることができる。
また、この湾曲部154は、薄板形状に形成されており、保護カバー部材140全体を構成する樹脂材の弾性力に基づいて弾性変形可能に構成されている。このため、保護カバー部材140に対して外力が加えられた場合に、この湾曲部154によって保護カバー部材140がパチンコ機10の左右方向に僅かに撓むように構成されている。このように構成することで、例えば、内枠12の閉鎖時に、閉鎖時の勢いによって主制御装置110が保護カバー部材140に接触して衝撃が加わった場合であっても、湾曲部154が弾性力により撓んで上記衝撃を吸収することで、保護カバー部材140が破損することを防止することができる。
さらに、上部外側カバー部162b、下部外側カバー部163b及びカバー外側リブ174により、例えば、パチンコ機10の裏面から針金による不正行為が行われた場合に、該針金が起立カバー壁161又はカバー板171の外側から上方又は下方へ向けて伝ってきたときに、針金が上部外側カバー部162b、下部外側カバー部163b又はカバー外側リブ174とぶつかることで、針金の侵入を防止することができる。
また、下部内側カバー部163aの面積を広く形成し、該下部内側カバー部163aによって、主制御装置110の正面視右側下部(裏面視左側下部)における該主制御装置110と保護カバー部材140との隙間が極力少なくなるように構成されている。このように構成することで、主制御装置110の正面視右側下部(裏面視左側下部)が覆われ、設定キー501及び封印ユニット100cが設けられた主制御装置110の正面視右側下方(裏面視左側下方)からの不正行為を防止することができる。
以上説明した通り、第24実施形態の説明の中で言及した構成によって、上記説明した効果が得られる。また、第16実施形態〜第23実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第25実施形態>
次いで、図444から図446を参照して、本発明を適用した第25実施形態に係るパチンコ機10について説明する。第21実施形態では、パチンコ機10の電源がオンされるときに、RAM消去スイッチ122と、設定キー501と、内枠12の開放を検知する扉開放スイッチ208g(第25実施形態では、内枠開放スイッチ208g1に置き換えて説明する)との状態に応じて、パチンコ機10の立ち上げモードを決定していた。
即ち、電源オン時に、設定キー501とRAM消去スイッチ122との検出態様を検知すると共に、扉開放スイッチ208gの検出態様を検知し、それらの検知結果に応じて、パチンコ機10の立ち上げモードが変更されるように構成されていた。
しかしながら、扉開放スイッチ208gの検知結果に基づいてパチンコ機10の立ち上げモードを決定する場合、仮に、扉開放スイッチ208gが故障等によってオン(即ち、内枠12の開放)を検知できないとき、扉開放スイッチ208gの検知に基づいて設定される立ち上げモード(即ち、設定変更モード又は設定確認モード)を立ち上げることができなくなってしまう。従って、扉開放スイッチ208gの誤検知によって、パチンコ機10の重要な遊技要素である設定変更等を行えず、ホールが想定している営業形態を実行できなくなるおそれがある。
また、電源立ち上げ時の立ち上げ処理において、扉開放スイッチ208gを検知する処理が必要となり、電源立ち上げ時の要する制御が煩雑になってしまい、主制御装置110の処理負担が増加してしまうおそれがある。
そこで、第25実施形態のパチンコ機10では、第24実施形態における保護カバー部材140を採用しつつ、パチンコ機10の電源がオンされる場合に、扉開放スイッチ208gである内枠開放スイッチ208g1の検知結果を問わず、RAM消去スイッチ122と、設定キー501との2つの検知状態に応じてパチンコ機10の立ち上げモードを決定する。
このように構成することで、保護カバー部材140によって、内枠12閉鎖時におけるパチンコ機10裏面側からの設定キー501に対する不正行為を防止しつつ、内枠12開放時には、内枠開放スイッチ208g1の信頼性如何に関わらず、パチンコ機10の重要な遊技要素である設定変更等を行うことができる。よって、パチンコ機10のセキュリティ性能を向上した上で、ホールが想定している営業形態を確実に実行することができる。
また、電源立ち上げ時の立ち上げ処理において、内枠開放スイッチ208g1を検知する処理が不要となるので、該検知処理分の処理を実行しないことから、主制御装置110の処理負担を軽減することができる。
以下、第25実施形態におけるパチンコ機10について、第16実施形態乃至第24実施形態におけるパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第25実施形態のパチンコ機10の説明において、第16実施形態乃至第24実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第16実施形態乃至第24実施形態と同一の符号を付し、その図示と説明を省略する。
まず、図444を参照して、第25実施形態のパチンコ機10の電源オン時の各立ち上げモードについて説明する。図444は、第25実施形態におけるパチンコ機10の立ち上げモードと、各立ち上げモードに対してその立ち上げモードで立ち上げるためのパチンコ機10の電源オン時のRAM消去スイッチ122及び設定キー501の各々の情報とを示した図である。
第25実施形態のパチンコ機10の立ち上げモードには、第21実施形態のパチンコ機10と同様、通常モードと、RAMクリアモードと、設定変更モードと、設定確認モードとの4モードが用意されている。RAMクリアモードは、パチンコ機10を初期状態に戻すためにRAM203に格納されたデータを消去(クリア)するためのモードである。設定変更モードは、設定された確率設定値を変更するためのモードである。設定確認モードは、設定されている確率設定値を確認するためのモードである。
通常モードは、これらRAMクリアモード、設定変更モード、設定確認モード以外の立ち上げモードであり、電源断の発生情報がRAM203に格納されていない場合や、RAM203に格納されたデータが壊れている場合を除いて、RAM203に格納されたデータを保持したまま、種々の立ち上げ処理を実行して電源断前の状態からパチンコ機10の遊技を再開するためのモードである。
そして、RAM消去スイッチ122をオンすることなく、また、設定キー501をオフ状態にしたまま、パチンコ機10の電源をオンにすると、パチンコ機10は通常モードで立ち上がる。また、設定キー501をオフ状態のままRAM消去スイッチ122をオンにしてパチンコ機10の電源をオンにすると、パチンコ機10はRAMクリアモードで立ち上がる。
一方、設定キー501をオン状態にしつつ、RAM消去スイッチ122をオンにして、パチンコ機10の電源をオンにすると、扉開放スイッチ208の検知結果如何を問わず(即ち、オン検知であってもオフ検知であっても)、パチンコ機10は設定変更モードで立ち上がる。また、設定キー501をオン状態にして、RAM消去スイッチ122をオフしたままパチンコ機10の電源をオンにすると、内枠開放スイッチ208g1の検知結果如何を問わず(即ち、オン検知であってもオフ検知であっても)、パチンコ機10は設定確認モードで立ち上がる。
このように、パチンコ機10の電源をオンする場合に、内枠12が開錠されているか否かを問わず、設定キー501をオフ状態にしておけば、ホール関係者等は、RAM消去スイッチ122をオンするか否かに応じて、パチンコ機10の立ち上げモードとして、確率設定値に関係しない立ち上げモードであるRAMクリアモードとするか通常モードとするかを選択できる。
一方、パチンコ機10の電源をオンする場合に、内枠12が開錠されているか否かを問わず、設定キー501をオン状態にしておけば、ホール関係者等は、RAM消去スイッチ122をオンするか否かに応じて、パチンコ機10の立ち上げモードとして、確率設定値に関係のある設定変更モードとするか設定確認モードとするかを選択できる。
即ち、内枠開放スイッチ208g1の検知態様如何を問わず、設定キー501をオフ状態とするかオン状態とするかに応じて、確率設定値に関係のない立ち上げモードと、確率設定値に関係のある立ち上げモードとを選択できる。そして、確率設定値に関係のない立ち上げモードとするときには、RAM消去スイッチ122をオンするか否かに応じて、その立ち上げモードをRAMクリアモードとするか通常モードとするかを選択できる一方、確率設定値に関係のある立ち上げモードとするときには、RAM消去スイッチ122をオンするか否かに応じて、立ち上げモードを設定変更モードとするか設定確認モードとするかを選択できる。
ここで、第25実施形態のパチンコ機10は、内枠12の開放とは無関係に設定変更又は設定確認が可能となるように構成されているため、内枠12閉鎖時にパチンコ機10の裏面側から設定キー501への不正操作による不正行為が懸念されるが、該第25実施形態のパチンコ機10では、第24実施形態における保護カバー部材140を採用している。よって、内枠12の閉鎖時には、保護カバー部材140により、パチンコ機10の裏面側から設定キー501及び封印ユニット100cに直接的に接触することができないように構成されている。従って、内枠12の開放を検知する等の処理を行うことなく設定変更等を可能にしつつ、内枠12の閉鎖時における不正行為を防止することができる。
換言すれば、保護カバー部材140を設けることにより、設定キー501への操作があった場合は、内枠12が開放されていることを意味する。よって、処理の中で内枠開放スイッチ208g1の検知を行わなくても、内枠12が開放していることを認識することができる。
次に、図445を参照して、第25実施形態のパチンコ機10の電気的構成について説明する。図445は、第25実施形態のパチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
図445で示すように、第25実施形態の主制御装置110の入出力ポート205には、内枠開放スイッチ208g1が接続されている。この内枠開放スイッチ208g1は、外枠11に対して内枠12が開放されているか否かを検知するためのものであり、内枠12の上部背面側に突出した突出片(図示せず)と、該突出片にばね等の弾性力を付加する弾性体(図示せず)と、上記突出片の位置を検知する検知センサ(図示せず)とにより構成されている。内枠開放スイッチ208g1の突出片は、内枠12の閉鎖時には、外枠11の上部に押圧され、弾性体の弾性力よりシリンダ錠20による力が強いため、内枠12内に没入している一方、シリンダ錠20に専用の鍵を差し込んで第1方向(例えば、時計回り)に回した場合に、内枠12が外枠11から開放され、内枠12の開放時には、弾性体の弾性力によって突出片が外枠11側に突出するように構成されている。そして、検知センサにより突出片の突出を検知した場合、内枠開放スイッチ208g1のオン判定がなされ、内枠開放信号が出力される。
内枠開放スイッチ208g1の検知結果(即ち、内枠開放信号の有無)は、入出力ポート205を介して主制御装置110のMPU201に入力される。この場合、内枠開放スイッチ208g1は、外枠11に対して内枠12が閉鎖状態であるとき、オン判定されず、内枠開放信号をMPU201に出力しない。一方、内枠開放スイッチ208g1は、外枠11に対して内枠12が開放状態であるとき、オン判定され、内枠開放信号をMPU201に出力する。MPU201は、内枠開放スイッチ208g1から内枠開放信号が入力されている場合に、内枠12が開放状態であると特定し、内枠開放信号が入力されていない場合に、内枠12が閉鎖状態であると特定する。
次に、図446を参照して、第25実施形態におけるパチンコ機10の電源が投入された場合に、主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理について説明する。図446は、この立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は、電源投入時のリセットにより起動される。
第25実施形態の立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期値設定処理を実行する(S4401)。例えば、RAM203へのアクセス許可を設定し、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する等する。
次いで、内部機能レジスタ設定処理を実行する(S4402)。第25実施形態でも第23実施形態と同様に、ベース表示装置401に表示する表示内容を制御するベース表示制御処理(図425参照)を2ミリ秒毎に発生する2ミリ秒タイマ割込みを契機として実行する。S4402に処理では、例えば、その2ミリ秒タイマ割込みを許可する。また、大当たり抽選や当たり抽選を行うために必要な乱数値を、主制御装置110に設けられた乱数発生回路(図示せず)で生成する場合、S4402の処理では、発生させる乱数値の範囲(最大値)を設定する。また、S4402の処理ではRAM203のアクセスを許可する。また、S4402の処理では、主制御装置110が払出制御装置111や音声ランプ制御装置113とでシリアル通信により信号を送受信するための各種設定を行う。
特に、この内部機能レジスタ設定処理で2ミリ秒タイマ割込みを許可することにより、2ミリ秒毎に2ミリ秒タイマ割込みが発生してベース表示制御処理が実行されるので、この立ち上げ処理の中で、パチンコ機10を設定変更モードや設定確認モードで立ち上げたときに、ベース表示装置401に確率設定値を表示させることができる。
なお、S4402の処理で、乱数値の範囲(最大値)の設定を必ずしも行う必要はない。S4402の処理で、乱数値の範囲(最大値)の設定を行わない場合は、立ち上げ処理からメイン処理へ移行する段階で実行される後述のその他の立ち上げ処理の(S4421)の中で、S4402の処理で行わなかった乱数値の範囲(最大値)の設定を行うようにしてもよい。
次いで、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S4403)。その結果、電源断の発生情報が記憶されていれば(S4403:Yes)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了していることを意味するので、次いで、RAM判定値を算出し、算出したRAM判定値が正常か否か、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致するか否かを判定する(S4404)。RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、第25実施形態では、RAM203に保存された確率設定値が、チェックサム値の算出から除外されている場合について説明するが、確率設定値をチェックサム値の算出に含めてもよい。
S4404の処理の結果、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致すると判定された場合は(S4404:Yes)、RAM判定値が正常であり、少なくともRAM判定値の算出に用いたデータ(情報)が正常に保持されていると判断できるので、次いで、確率設定値が正常の範囲(「1」〜「6」)内にあるか否かを判断する(S4405)。ここで、確率設定値が正常の範囲内にあるか否かを判断するのは、前回電源が断されたときに、電源断に関する処理は正常に行われたものの、その段階で確率設定値が壊れ、正常範囲外となっている場合もあり得るからである。S4405の処理では、そのような確率設定値の異常を確実に検知するために行われる。
そして、確率設定値が正常の範囲内にあれば(S4405:Yes)、次いで、設定変更中フラグ203x13(図429参照)がオンか否かを判断する(S4406)。設定変更中フラグ203x13がオンである場合は(S4406:Yes)、前回電源が断されたときに設定変更処理が実行中であったこと、即ち、設定変更処理による確率設定値の更新中に電源が断されたことを示す。よって、この場合は、S4413の処理へ移行し、設定変更処理を実行する(S4413)。
これにより、設定変更中に電源が断された後に電源が投入されたときの立ち上げモードは、その立ち上げ操作が、設定変更モードで立ち上げるための立ち上げ操作だけでなく、その他の立ち上げ操作であったとしても、設定変更処理を頭からやり直して実行する設定変更モードとすることができる。よって、設定変更中に電源が断された場合は、そのあとの電源投入時に、必ずホール関係者等に対して確率設定値の変更を一から行わせることができる。よって、確率設定値の変更を確実にホール関係者等に行わせ、その変更を確定させることができる。従って、ホール関係者等は、設定変更中に電源が断された場合であっても、電源が再投入されたときに確実に確率設定値の更新と確定を行うことができ、安心してパチンコ機10に対する確率設定値の変更を行うことができる。
また、設定変更処理を頭(一から)からやり直すことで、設定変更中に電源が断された時点の更新中の確率設定値から継続して、確率設定値の更新を再開するのではなく、これまでの遊技で使用されていた確率設定値(確率設定値データ203x11)を用いて最初から確率設定値の更新をやり直すことができる。よって、ホール関係者等は安心して確率設定著の更新をやりなおすことができる。
一方、S4406の処理の結果、設定変更中フラグ203x13(図429参照)がオフであれば(S4406:No)、前回電源が断されたときに設定変更処理が実行中ではなかったことを意味するので、次いで、ホール関係者等がパチンコ機10に電源を投入するときにした立ち上げ操作を確認する処理として、RAM消去スイッチ122がオンされているか否かを判断する(S4407)。なお、S4407の処理では、4ミリ秒タイマ割込みが許可されておらずタイマ割込処理が実行されていないので、そのタイマ割込処理のスイッチ状態読み込み処理にてRAM消去スイッチ122の状態を読み込んだものを用いて判断するのではなく、入出力ポート205に直接アクセスしてRAM消去スイッチ122の状態を読み込む。
S4407の処理の結果、RAM消去スイッチ122がオフされている場合は(S4407:No)、次いで、更に立ち上げ操作を確認するために、設定キー501がオン状態にあるか否かを判断する(S4408)。第25実施形態では、このS4408において、内枠開放スイッチ208g1の検知を行わないように構成されている。よって、電源立ち上げ時の処理において、内枠開放スイッチ208g1を検知する処理が不要となるので、該検知処理分の処理を実行しないことから、主制御装置110の処理負担を軽減することができる。
S4408の処理の結果、設定キー501がオフ状態にある場合は(S4408:N0)、RAM消去スイッチ122がオフであり設定キー501がオフ状態にあるので、ホール関係者等は通常モードで立ち上げ操作したことを意味する。そして、設定確認中フラグ203x14(図429参照)がオンであるか否かを判断する(S4409)。その結果、設定確認中フラグ203x14がオンである場合は(S4409:Yes)、前回電源が断されたときに設定確認処理が実行中であったこと、即ち、設定確認処理による確率設定値の確認中に電源が断されたことを示す。この場合、図430に示す通り、設定確認処理を頭から実行する(S4410)。設定確認処理により、現在設定されている確率設定値がベース表示装置401に表示される。これにより、確率設定値が確認できる。
このように、ホール関係者が立ち上げ操作として通常モードで立ち上げるための立ち上げ操作をした場合であっても、パチンコ機10を通常モードで立ち上げるのではなく、設定確認処理を頭から(一から)やり直して実行する設定確認モードで、パチンコ機10を立ち上げる。これにより、設定確認中に電源が断された後、ホール関係者等が通常モードの操作で立ち上げたとしても、確率設定値の確認を行うことができる。これにより、設定確認中に電源が断されたことによって確率設定値が破壊されていないことをホール関係者等は確認できるので、安心してパチンコ機10の立ち上げることができる。
一方、S4409の処理の結果、設定確認中フラグ203x14(図429参照)がオフであると判断される場合は(S4409:No)、前回電源が断されたときに設定確認処理が実行中ではなかったことを意味する。また、S4409の処理が実行されるのは、S4406の処理で設定変更中フラグ203x13(図429参照)がオフであると判断された場合(S4406:No)、即ち、前回電源が断されたときに設定変更処理が実行中ではなかった場合でもある。
よって、この場合は、立ち上げモードをホール関係者等が立ち上げ操作で示した通常モードとし、S4410の設定確認処理と後述するS4411の処理とをスキップして、その他の立ち上げ処理を実行した後(S4414)、メイン処理へ移行する。なお、その他の立ち上げ処理としては、4ミリ秒タイマ割込みを許可する。第25実施形態では、第23実施形態と同様に、遊技の主要な制御を行うタイマ割込処理(図426参照)を4ミリ秒毎に発生する4ミリ秒タイマ割込みを契機として実行する。S4414の処理にて4ミリ秒タイマ割込みを許可することにより、4ミリ秒毎にタイマ割込処理を実行する。
一方、S4408の処理の結果、設定キー501がオン状態にあると判断される場合は(S4408:Yes)、RAM消去スイッチ122がオフであり設定キー501がオン状態にあるので、ホール関係者等は設定確認モードで立ち上げ操作したことを意味する。ここで、S4408の処理が実行されるのは、S4406の処理で設定変更中フラグ203x13(図429参照)がオフであると判断された場合(S4406:No)、即ち、前回電源が断されたときに設定変更処理が実行中ではなかった場合である。よって、この場合、図430に示す通り、前回電源が断されたときに設定確認処理が実行中であったか否かにかかわらず、ホール関係者等が立ち上げ操作した設定確認モードでパチンコ機10を立ち上げるため、S4410の処理へ移行し、設定確認処理を実行する(S4410)。設定確認処理により、現在設定されている確率設定値がベース表示装置401に表示される。これにより、確率設定値が確認できる。
設定確認処理(S4410)を終了すると、外部出力処理を実行する(S4411)。この外部出力処理では、設定確認処理が実行されたこと、もしくは、確率設定値がベース表示装置401に表示されたことを示す情報を、外部出力端子503を介してホールコンピュータ600へ出力する。これにより、ホール関係者等は、パチンコ機10にて設定確認処理が実行され、確率設定値がベース表示装置401に表示されたことを把握できる。よって、不正に確率設定値の表示が行われた場合に、それをいち早く把握できる。外部出力処理が実行された後、その他の立ち上げ処理を実行して(S4421)、メイン処理へ移行する。
一方、ホール関係者等がパチンコ機10に電源を投入するときにした立ち上げ操作を確認するための処理であるS4407の処理において、RAM消去スイッチ122がオンされていると判断される場合は(S4407:Yes)、更に立ち上げ操作を確認するために、設定キー501がオン状態にあるか否かを判断する(S4412)。第25実施形態では、このS4412において、内枠開放スイッチ208g1の検知を行わないように構成されている。よって、電源立ち上げ時の処理において、内枠開放スイッチ208g1を検知する処理が不要となるので、該検知処理分の処理を実行しないことから、主制御装置110の処理負担を軽減することができる。
S4412の処理の結果、設定キー501がオン状態にある場合は(S4412:Yes)、RAM消去スイッチ122がオンであり設定キー501がオン状態にあるので、ホール関係者等は設定変更モードで立ち上げ操作したことを意味する。設定変更モードで立ち上げ操作された場合、図430に示すとおり、設定確認中フラグ203x14(図429参照)がオンか否かにかかわらず、即ち、前回電源が断されたときに設定確認処理が実行中であったか否かにかかわらず、パチンコ機10の立ち上げモードを設定変更モードとする。
このため、S4412の処理の結果、設定キー501がオン状態にある場合は(S4412:Yes)、設定変更処理を実行する(S4413)。設定変更処理により、ベース表示装置401に確率設定値が表示され、ホール関係者等によりRAM消去スイッチ122がオンされると、その確率設定値が更新され、設定キー501がオフ状態にされると、更新された確率設定値がこれからの遊技に使用する確率設定値として確定されて、RAMクリア処理が行われる。これにより、確率設定値を変更したうえで、その変更後の確率設定値で新たに遊技機を開始できる。
ここで、前回電源が断されたときに設定確認処理が実行中であった場合であっても、設定キー501をオン状態にしてRAM消去スイッチ122をオンしているということは、ホール関係者等が明確に確率設定値の変更を行いたい意思を示している。よって、この場合設定変更モードでパチンコ機10を立ち上げることにより、ホール関係者等に意思に従った立ち上げ処理を行うことができる。
設定変更処理(S4413)を終了すると、外部出力処理を実行する(S4414)。この外部出力処理では、設定変更処理が実行されたこと、もしくは、確率設定値の変更が行われたことを示す情報を、外部出力端子503を介してホールコンピュータ600へ出力する。これにより、ホール関係者等は、パチンコ機10にて設定変更処理が実行され、確率設定値が変更されたことを把握できる。よって、不正に確率設定値の変更が行われた場合に、それをいち早く把握できる。外部出力処理が実行された後、その他の立ち上げ処理を実行して(S4421)、メイン処理へ移行する。
一方、S4412の処理の結果、設定キー501がオフ状態にある場合は(S4412:No)、次いで、RAM異常フラグ203x15(図429参照)がオンか否かを参照して、RAM異常であるか否かを判断する(S4415)。ここで、S4407の処理によってRAM消去スイッチ122がオンであると判断され(S4407:Yes)、S4412の処理によって設定キー501がオフ状態であると判断されて(S4412:No)、S4415の処理が実行された場合、RAM異常フラグ203x15は必ずオフであるため、S4415の処理ではRAM異常ではないと判断される(S4415:No)。
また、この場合、S4406の処理において、設定変更中フラグ203x13(図429参照)がオフであると判断されているので(S4406:No)、前回電源が断されたときに設定変更処理が実行中ではなかった場合である。よって、S4407の処理によってRAM消去スイッチ122がオンであると判断され(S4407:Yes)、S4412の処理によって設定キー501がオフ状態であると判断され(S4412:No)、S4415の処理によってRAM異常ではないと判断された場合(S4415:No)、ホール関係者等はRAMクリアモードで立ち上げ操作したことを意味し、前回電源が断されたときに設定変更処理が実行中ではなかったので、前回電源が断されたときに設定確認処理が実行中であったか否かにかかわらず、RAMクリアモードでパチンコ機10を立ち上げる。そこで、RAMクリア処理を実行する(S4416)。
このRAMクリア処理では、RAM203に格納されたデータのうち、遊技の制御に使用するデータ(内作業エリア203x1(図429参照)に格納された確率設定値データ203x11(図429参照)を除く所定のデータ)を消去(クリア)する一方、外作業エリア203y1(図421参照)に格納された役物比率用データ203sと、ベース値用データ203rと、エラー用データ203t(共に図421参照)とは消去せずに保持する。遊技の制御に使用するデータ(内作業エリア203x1に格納された確率設定値データ203x11を除く所定のデータ)を消去することにより新たに遊技を開始することができる。また、RAMクリア処理が実行されても、確率設定値データ203x11は保持されるので、RAMクリア処理が実行される前に確定された確率設定値で遊技を継続できる。
ここで、上述した通り、前回電源が断されたときに設定確認処理が実行中であった場合であっても、RAM異常がなく、RAMクリアモードで立ち上げるための立ち上げ操作がなされた場合は、ホール関係者の立ち上げ操作の通り、RAMクリアモードでパチンコ機10が立ち上げられる。RAM消去スイッチ122をオンしているということは、ホール関係者等が少なくとも明確にRAMクリアを行いたい意思を示している。よって、この場合RAMクリアモードでパチンコ機10を立ち上げることにより、ホール関係者等に意思に従った立ち上げ処理を行うことができる。
S4416のRAMクリア処理を終了すると、その他の立ち上げ処理を実行して(S4421)、メイン処理へ移行する。
一方、S4403の処理により、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていないと判断される場合(S4403:No)、S4404の処理により、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致せず、RAM判定値が異常であると判断される場合(S4404:No)、又は、S4405の処理により、確率設定値が正常の範囲内にないと判断される場合(S4405:No)のいずれかが該当するときは、RAM203に異常があると判断できるので、RAM異常フラグ203x15(図429参照)をオンし(S4417)、その上でホール関係者等の立ち上げ操作を確認するために、RAM消去スイッチ122がオンであるか否かを判断する(S4418)。なお、S4418の処理でもS4407の処理と同様に入出力ポート205に直接アクセスしてRAM消去スイッチ122の状態を読み込む。
S4418の処理の結果、RAM消去スイッチ122がオンであると判断される場合は(S4418:Yes)、上述したS4412の処理へ移行して、更に、設定キー501がオン状態にあるか否かを判断する(S4412)。その結果、設定キー501がオン状態にある場合は(S4412:Yes)、ホール関係者等は、設定変更モードで立ち上げ操作したことを意味する。そして、この場合(S4412:Yes)、ホール関係者等の立ち上げ操作に従って設定変更モードにてパチンコ機10を立ち上げるために、S4413へ移行して上述の設定変更処理を実行する。
ここで、RAM異常が発生していたとしても、設定変更モードでパチンコ機10を立ち上げれば、確率設定値を再度設定し直した上でRAMクリアできる。よって、新たに設定された正常な確率設定値で、新たに遊技を開始できる。なお、このRAMクリアによって、RAM異常フラグ203x15(図429参照)はオフにされる。よって、以後、主制御装置110は、RAM異常に関する処理を実行することなく、遊技の制御を行うことができる。
一方、S4418の処理の結果、RAM消去スイッチ122がオフであると判断される場合(S4418:No)、或いは、S4418の処理の結果、RAM消去スイッチ122がオンであると判断されても、S4412の処理の結果、設定キー501がオフ状態にあると判断される場合は(S4418:Yes、又は、S4412:No)、RAM異常の中で、ホール関係者等が通常モード、RAMクリアモード、設定確認モードのいずれかの立ち上げモードで立ち上げ操作したことを意味する。
この場合、上述したS4415の処理へ移行し、S4415の処理にて、RAM異常であると判断されると必ず判断されて(S4415:Yes)、S4419の処理へ移行する。S4419の処理では、RAM異常設定処理を行う(S4419)。このRAM異常設定処理では、RAM異常に関する報知を行うための処理を実行する。例えば、一旦電源をオフし、設定変更モードにてパチンコ機10を立ち上げるよう促す報知を、音声出力装置226からの音声出力及び/又は第3図柄表示装置81での表示により行うよう、音声ランプ制御装置113に対してコマンドを送信する。
そして、RAM異常であることを外部出力端子503を介してホールコンピュータ600へ通知するための外部出力処理を実行し(S4420)、その他の立ち上げ処理を実行して(S4421)、メイン処理へ移行する。ホールコンピュータ600に対して、RAM異常であることが通知されるので、ホール関係者等は、パチンコ機10からの報知に気がつかなくても、RAM異常が発生したことを確実に把握できる。
以上、説明したように、第25実施形態のパチンコ機10では、第24実施形態における保護カバー部材140を採用しつつ、パチンコ機10の電源がオンされる場合に、扉開放スイッチ208gである内枠開放スイッチ208g1の検知結果を問わず、RAM消去スイッチ122と、設定キー501との2つの検知状態に応じてパチンコ機10の立ち上げモードを決定する。このように構成することで、保護カバー部材140によって、内枠12閉鎖時におけるパチンコ機10裏面側からの設定キー501に対する不正行為を防止しつつ、内枠12開放時には、内枠開放スイッチ208g1の信頼性如何に関わらず、パチンコ機10の重要な遊技要素である設定変更等を行うことができる。よって、パチンコ機10のセキュリティ性能を向上した上で、ホールが想定している営業形態を確実に実行することができる。
また、電源立ち上げ時の立ち上げ処理において、内枠開放スイッチ208g1を検知する処理が不要となるので、該検知処理分の処理を実行しないことから、主制御装置110の処理負担を軽減することができる。
以上説明した通り、第25実施形態の説明の中で言及した構成によって、上記説明した効果が得られる。また、第16実施形態〜第24実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第26実施形態>
次いで、図447から図449を参照して、本発明を適用した第26実施形態に係るパチンコ機10について説明する。第25実施形態では、パチンコ機10の電源がオンされるときに、内枠開放スイッチ208g1の検知態様とは無関係に、RAM消去スイッチ122と、設定キー501との状態に応じて、パチンコ機10の立ち上げモードを決定していた。
これに対し、第26実施形態では、前面枠14の開放を検知する前面枠開放スイッチ208g2を設け、内枠開放スイッチ208g1が内枠12の開放を検知(即ち、オン検知)している場合、かつ、前面枠開放スイッチ208g2が前面枠14の閉鎖(即ち、オフ検知)を検知している場合に、設定変更モード又は設定確認モードを立ち上げるようにする。一方、内枠開放スイッチ208g1が内枠12の閉鎖を検知(即ち、オフ検知)している場合、或いは、内枠開放スイッチ208g1が内枠12の開放を検知している場合であっても前面枠開放スイッチ208g2が前面枠14の開放を検知(即ち、オン検知)している場合は、設定変更モード又は設定確認モードを立ち上げず、通常モードで立ち上げるように構成する。
従来、パチンコ機10の設定変更や設定確認を行える状態に安易に移行した場合、不正な設定変更や設定確認が行われる余地を排除することができないため、極力、設定変更モード又は設定確認モードに移行しないよう、パチンコ機10に対する多段階的なセキュリティ対策を施すことが望ましい。
一方、ホール関係者等がパチンコ機10のメンテナンス作業を行う場合、内枠12と前面枠14とを共に外枠11から開放し、該メンテナンス作業は、設定変更や設定確認の権限を有するホールの責任者ではなく、設定変更や設定確認の権限がないホールの従業員が行うことが一般的である。
ここで、設定変更又は設定確認の権限がないホールの従業員によるメンテナンス作業時に、設定変更モードや設定確認モードに突入できてしまうと、該従業員が外部の不正者と内通してしまった場合、パチンコ機10の設定状況の情報が上記不正者に漏洩してしまうおそれがある。
そこで、第26実施形態のパチンコ機10では、内枠12及び前面枠14が共に開放されているメンテナンス作業時には、設定変更又は設定確認を行えないように構成することで、設定変更等の権限がない従業員に設定変更等を行い難く構成することで、パチンコ機10に対するセキュリティ性能を向上することができる。
以下、第26実施形態におけるパチンコ機10について、第16実施形態乃至第25実施形態におけるパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第26実施形態のパチンコ機10の説明において、第16実施形態乃至第25実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第16実施形態乃至第25実施形態と同一の符号を付し、その図示と説明を省略する。
まず、図447を参照して、第26実施形態のパチンコ機10の電源オン時の各立ち上げモードについて説明する。図447は、第26実施形態におけるパチンコ機10の立ち上げモードと、各立ち上げモードに対してその立ち上げモードで立ち上げるためのパチンコ機10の電源オン時のRAM消去スイッチ122、設定キー501、内枠開放スイッチ208g1及び前面枠開放スイッチ208g2の各々の情報とを示した図である。
第26実施形態のパチンコ機10の立ち上げモードには、第25実施形態のパチンコ機10と同様、通常モードと、RAMクリアモードと、設定変更モードと、設定確認モードとの4モードが用意されている。RAMクリアモードは、パチンコ機10を初期状態に戻すためにRAM203に格納されたデータを消去(クリア)するためのモードである。設定変更モードは、設定された確率設定値を変更するためのモードである。設定確認モードは、設定されている確率設定値を確認するためのモードである。
通常モードは、これらRAMクリアモード、設定変更モード、設定確認モード以外の立ち上げモードであり、電源断の発生情報がRAM203に格納されていない場合や、RAM203に格納されたデータが壊れている場合を除いて、RAM203に格納されたデータを保持したまま、種々の立ち上げ処理を実行して電源断前の状態からパチンコ機10の遊技を再開するためのモードである。
そして、RAM消去スイッチ122をオンすることなく、また、設定キー501をオフ状態にしたまま、パチンコ機10の電源をオンにすると、内枠開放スイッチ208g1及び前面枠開放スイッチ208g2の検知態様如何を問わず、パチンコ機10は通常モードで立ち上がる。また、設定キー501をオフ状態のままRAM消去スイッチ122をオンにしてパチンコ機10の電源をオンにすると、内枠開放スイッチ208g1及び前面枠開放スイッチ208g2の検知態様如何を問わず、パチンコ機10はRAMクリアモードで立ち上がる。
また、第26実施形態では、この通常モードは、設定キー501がオンされている場合であっても、内枠開放スイッチ208g1又は前面枠開放スイッチ208g2の検知態様に基づいても設定される場合がある。
具体的には、パチンコ機10の電源オン時に、RAM消去スイッチ122及び設定キー501が共にオンであったとしても、内枠開放スイッチ208g1がオンでなく、又は、前面枠開放スイッチ208g2がオフでなければ、即ち、内枠開放スイッチ208g1がオフであったり、内枠開放スイッチ208g1がオンであっても、前面枠開放スイッチ208g2がオンである場合は、設定変更モードではなく、通常モードが立ち上がるように構成されている。
また、パチンコ機10の電源オン時に、RAM消去スイッチ122がオフであり、かつ、設定キー501がオンであったとしても、内枠開放スイッチ208g1がオンでなく、又は、前面枠開放スイッチ208g2がオフでなければ、即ち、内枠開放スイッチ208g1がオフであったり、内枠開放スイッチ208g1がオンであっても、前面枠開放スイッチ208g2がオンである場合は、設定確認モードではなく、通常モードが立ち上がるように構成されている。
従来、ホール関係者等がパチンコ機10のメンテナンス作業を行う場合、内枠12と前面枠14とを共に外枠11から開放し、設定変更や設定確認を行うホールの責任者ではなく、設定変更や設定確認の権限がないホールの従業員が行うことが一般的である。即ち、パチンコ機10のメンテナンス作業時は、内枠開放スイッチ208g1がオンされていると共に、前面枠開放スイッチ208g2がオンされている。
ここで、設定変更又は設定確認の権限がないホールの従業員によるメンテナンス作業時に、設定変更モードや設定確認モードに突入できてしまうと、該従業員が外部の不正者と内通してしまった場合、パチンコ機10の設定状況の情報が上記不正者に漏洩してしまうおそれがある。
そこで、第26実施形態のパチンコ機10では、内枠12及び前面枠14が共に開放されているメンテナンス作業時、即ち、内枠開放スイッチ208g1及び前面枠開放スイッチ208g2が共にオンである場合には、設定変更又は設定確認を行えないように構成する。このように構成することで、設定変更等の権限がない従業員に設定変更又は設定確認を行い難く構成することで、パチンコ機10に対するセキュリティ性能を向上することができる。
次いで、設定キー501をオン状態にしつつ、RAM消去スイッチ122をオンにして、パチンコ機10の電源をオンにすると、内枠開放スイッチ208g1がオンであり、かつ、前面枠開放スイッチ208g2がオフであることを条件に、パチンコ機10は設定変更モードで立ち上がる。また、設定キー501をオン状態にして、RAM消去スイッチ122をオフしたままパチンコ機10の電源をオンにすると、内枠開放スイッチ208g1がオンであり、かつ、前面枠開放スイッチ208g2がオフであることを条件に、パチンコ機10は設定確認モードで立ち上がる。
このように、パチンコ機10の電源をオンする場合に、ホール関係者等は、設定キー501がオフ状態にした上で、RAM消去スイッチ122をオンするか否かに応じて、パチンコ機10の立ち上げモードとして、確率設定値に関係しない立ち上げモードであるRAMクリアモードとするか通常モードとするかを選択できる。
一方、パチンコ機10の電源をオンする場合に、内枠開放スイッチ208g1のみがオンであることを条件に、設定キー501をオン状態にしておけば、ホール関係者等は、RAM消去スイッチ122をオンするか否かに応じて、パチンコ機10の立ち上げモードとして、確率設定値に関係のある設定変更モードとするか設定確認モードとするかを選択できる。
即ち、まず、設定キー501をオフ状態とするかオン状態とするかに応じて、確率設定値に関係のない立ち上げモードと、確率設定値に関係のある立ち上げモードとを選択できる。そして、確率設定値に関係のない立ち上げモードとするときには、内枠開放スイッチ208g1及び前面枠開放スイッチ208g2の検知態様如何を問わず、RAM消去スイッチ122をオンするか否かに応じて、その立ち上げモードをRAMクリアモードとするか通常モードとするかを選択できる一方、確率設定値に関係のある立ち上げモードとするときには、内枠開放スイッチ208g1のみがオンであることを条件に、RAM消去スイッチ122をオンするか否かに応じて、立ち上げモードを設定変更モードとするか設定確認モードとするかを選択できる。
次に、図448を参照して、第26実施形態のパチンコ機10の電気的構成について説明する。図448は、第26実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
図448で示すように、第26実施形態の主制御装置110の入出力ポート205には、扉開放スイッチ208gとして、内枠開放スイッチ208g1の他に、前面枠開放スイッチ208g2が接続されている。この前面枠開放スイッチ208g2は、内枠12に対して前面枠14が開放されているか否かを検知するためのものであり、前面枠14の上部背面側に突出した前面突出片(図示せず)と、該前面突出片にばね等の弾性力を付加する前面弾性体(図示せず)と、上記前面突出片の位置を検知する前面検知センサ(図示せず)とにより構成されている。前面枠開放スイッチ208g2の前面突出片は、前面枠14の閉鎖時には、内枠12の上部に押圧され、前面弾性体の弾性力よりシリンダ錠20による力が強いため、前面枠14内に没入している一方、シリンダ錠20に専用の鍵を差し込んで第1方向とは異なる第2方向(例えば、反時計回り)に回した場合に、前面枠14が内枠12から開放され、前面枠14の開放時には、前面弾性体の弾性力によって前面突出片が内枠12側に突出するように構成されている。そして、前面検知センサにより前面突出片の突出を検知した場合、前面枠開放スイッチ208g2のオン判定がなされ、前面枠開放信号が出力される。
前面枠開放スイッチ208g2の検知結果(即ち、前面枠開放信号の有無)は、入出力ポート205を介して主制御装置110のMPU201に入力される。この場合、前面枠開放スイッチ208g2は、内枠12に対して前面枠14が閉鎖状態であるとき、オン判定されず、前面枠開放信号をMPU201に出力しない。一方、前面枠開放スイッチ208g2は、内枠12に対して前面枠14が開放状態であるとき、オン判定され、前面枠開放信号をMPU201に出力する。MPU201は、前面枠開放スイッチ208g2から前面枠開放信号が入力されている場合に、前面枠14が開放状態であると特定し、前面枠開放信号が入力されていない場合に、前面枠14が閉鎖状態であると特定する。
次に、図449を参照して、第26実施形態におけるパチンコ機10の電源が投入された場合に、主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理について説明する。図449は、この立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は、電源投入時のリセットにより起動される。
第26実施形態の立ち上げ処理に関し、第25実施形態の立ち上げ処理と異なる点は、RAM消去スイッチ122がオフであり、かつ、設定キー501がオンである場合に、内枠開放スイッチ208g1がオンであること、および、前面枠開放スイッチ208g2がオフであることを条件に、設定確認処理(S4410)を実行することと、RAM消去スイッチ122がオンであり、かつ、設定キー501がオンである場合に、内枠開放スイッチ208g1がオンであること、および、前面枠開放スイッチ208g2がオフであることを条件に、設定変更処理(S4413)を実行することと、上記内枠開放スイッチ208g1及び前面枠開放スイッチ208g2の確認処理において、内枠開放スイッチ208g1がオンでない場合、或いは、内枠開放スイッチ208g1がオンであっても前面枠開放スイッチ208g2がオフでない場合(即ち、オンの場合)は、設定確認モード又は設定変更モードで立ち上げず、通常モードで立ち上げることと、である。
第26実施形態の立ち上げ処理では、S4408における設定キー501の判定において、設定キー501がオンではないと判定された場合であって(S4408:No)、かつ、設定確認中フラグ203x14がオンではないと判定された場合(SS4409:No)に、RAM消去スイッチ122及び設定キー501が共にオフ状態でパチンコ機10の電源がオンされたので、通常モードで立ち上げるべく、処理をS4421へ移行する。
一方、S4408の処理において、設定キー501がオンされていると判定された場合は(S4408:Yes)、或いは、設定キー501がオフされていると判定された場合であっても(S4408:No)、設定確認中フラグ203x14がオンされていると判定された場合は(S4409:Yes)、RAM消去スイッチ122がオンされていない状態、かつ、設定キー501がオン状態でパチンコ機10の電源がオンされたということなので、設定確認処理(S4410)を実行可能な状況か否か、即ち、メンテナンス作業時でないか否かを確認すべく、処理をS4451へ移行する。
S4451の処理では、内枠開放スイッチ208g1がオンされているか否かを判定する(S4451)。判定の結果、内枠開放スイッチ208g1がオンされていると判定された場合(S4451:Yes)、即ち、内枠12が開放状態であると判別された場合は、次いで、前面枠開放スイッチ208g2がオフであるか否かを判定する(S4452)。判定の結果、前面枠開放スイッチ208g2がオフであると判定された場合(S4452:Yes)、即ち、前面枠14が閉鎖状態であると判定された場合は、設定確認権限を有するホールの責任者によりパチンコ機10の電源がオンされたとみなし、処理をS4410へ移行して、設定確認処理(S4410)を実行する。
一方、S4451の処理において、内枠開放スイッチ208g1がオンされていないと判定された場合(S4451:No)、即ち、内枠12が閉鎖状態であると判別された場合は、外枠11に対して内枠12が閉鎖された状態であって、パチンコ機10の裏面側からの不正行為の可能性があるため、設定確認処理(S4410)を実行せず、処理をS4421へ移行して、通常モードで立ち上げる。
また、S4452の処理において、前面枠開放スイッチ208g2がオフされていないと判定された場合(S4452:No)、即ち、内枠12が開放状態であると共に前面枠14が開放状態であると判定された場合は、パチンコ機10のメンテナンス作業時である蓋然性が高いので、設定確認処理(S4410)を実行せず、処理をS4421へ移行して、通常モードで立ち上げる。
次いで、S4406の処理において、設定変更中フラグ203x13がオンと判定された場合(S4406:Yes)、又は、S4412の処理において、設定キー501がオンと判定された場合は、RAM消去スイッチ122がオンされている状態、かつ、設定キー501がオン状態でパチンコ機10の電源がオンされたということなので、設定変更処理(S4413)を実行可能な状況か否か、即ち、メンテナンス作業時でないか否かを確認すべく、処理をS4453へ移行する。
S4453の処理では、S4451の処理と同様、内枠開放スイッチ208g1がオンされているか否かを判定する(S4453)。判定の結果、内枠開放スイッチ208g1がオンされていると判定された場合(S4453:Yes)、即ち、内枠12が開放状態であると判別された場合は、次いで、前面枠開放スイッチ208g2がオフであるか否かを判定する(S4454)。判定の結果、前面枠開放スイッチ208g2がオフであると判定された場合(S4454:Yes)、即ち、前面枠14が閉鎖状態であると判定された場合は、設定確認権限を有するホールの責任者によりパチンコ機10の電源がオンされたとみなし、処理をS4413へ移行して、設定変更処理(S4413)を実行する。
一方、S4453の処理において、内枠開放スイッチ208g1がオンされていないと判定された場合(S4453:No)、即ち、内枠12が閉鎖状態であると判別された場合は、外枠11に対して内枠12が閉鎖された状態であって、パチンコ機10の裏面側からの不正行為の可能性があるため、設定変更処理(S4413)を実行せず、処理をS4421へ移行して、通常モードで立ち上げる。
また、S4454の処理において、前面枠開放スイッチ208g2がオフされていないと判定された場合(S4454:No)、即ち、内枠12が開放状態であると共に前面枠14が開放状態であると判定された場合は、パチンコ機10のメンテナンス作業時である蓋然性が高いので、設定変更処理(S4413)を実行せず、処理をS4421へ移行して、通常モードで立ち上げる。
以上、説明したように、第26実施形態のパチンコ機10によれば、外枠11に対して内枠12のみが開放されている状況、即ち、内枠開放スイッチ208g1がオンであると共に前面枠開放スイッチ208g2がオフである状況では、設定変更又は設定確認作業を行うことができるように構成する一方、内枠12及び前面枠14が共に開放されているメンテナンス作業時、即ち、内枠開放スイッチ208g1及び前面枠開放スイッチ208g2が共にオンである場合には、設定変更又は設定確認を行えないように構成する。よって、内枠12及び前面枠14が共に開放されているメンテナンス作業時には、パチンコ機10の電源のオン時に、設定変更モード又は設定確認モードでは立ち上げず、通常モードで立ち上げるように構成する。このように構成することで、設定変更等の権限がない従業員に設定変更又は設定確認を行い難く構成することで、パチンコ機10に対するセキュリティ性能を向上することができる。
以上説明した通り、第26実施形態の説明の中で言及した構成によって、上記説明した効果が得られる。また、第16実施形態〜第25実施形態のパチンコ機10が有する構成と同一の構成によって、その構成によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
<第27実施形態>
次いで、図450及び図451を参照して、本発明を適用した第27実施形態に係るパチンコ機10について説明する。第24実施形態におけるパチンコ機10では、内枠12の閉鎖時に、外枠11に取り付けられた保護カバー部材140によって、主制御装置110の設定キー501及び封印ユニット100cを覆い、内枠12閉鎖時に該設定キー501及び封印ユニット100cを直接操作できないように構成していた。
これに対し、第27実施形態のパチンコ機10では、保護カバー部材140を主制御装置110のコネクタ取着部100hを覆う部位まで正面視左側(即ち、裏面視右側)に延設すると共に、払出制御装置111の封印部111aを覆う部位まで正面視下側に延設形成する。即ち、主制御装置110の設定キー501及び封印ユニット100cに加え、主制御装置110のコネクタ取着部100hと、払出制御装置111の封印部111aとを該保護カバー部材140により覆うように構成する。
このように構成することで、内枠12の閉鎖時に、主制御装置110の設定キー501及び封印ユニット100c以外にも、各制御装置111,113等への制御信号の通信に使用されるコネクタ取着部100hや、賞球及び貸球の払い出しを管理する払出制御装置111の封印部111a等、遊技仕様に係わる部位に対するパチンコ機10の裏面側から直接操作できないようにすることができる。よって、内枠12の閉鎖時において、パチンコ機10の裏面側のセキュリティ性能を向上することができる。
以下、第27実施形態におけるパチンコ機10について、第16実施形態乃至第26実施形態におけるパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第27実施形態のパチンコ機10の説明において、第16実施形態乃至第26実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第16実施形態乃至第26実施形態と同一の符号を付し、その図示と説明を省略する。
ここで、図450及び図451を参照して、第27実施形態のパチンコ機10における保護カバー部材140の構成について説明する。図450は、第27実施形態におけるパチンコ機10の背面図であり、図451は、第27実施形態におけるパチンコ機10の右側面図である。なお、説明の便宜上、図450において前面枠14が外枠11及び内枠12から取り外された状態を図示し、また、図451において内枠12及び前面枠14が外枠11から取り外された状態を図示し、それらの説明も省略する。
第27実施形態のパチンコ機10が、第24実施形態のパチンコ機10と相違する点は、保護カバー部材140のカバー板171が、主制御装置110のコネクタ取着部100hと払出制御装置111の封印部111aとのパチンコ機10裏面側を覆っている点と、保護カバー部材140の起立カバー壁161及び起立下部カバー部163が、払出制御装置111の封印部111aの正面視右側(裏面視左側)を覆っている点と、右側板11dのカバー下取付孔11fとカバー取付部150の下部取付孔153との位置が、第24実施形態よりやや下側に設けられた点である。その他の構成は、第24実施形態のパチンコ機10と同一である。
図450及び図451で示すように、第27実施形態の保護カバー部材140の起立カバー壁161は、第24実施形態より下方に長く形成されたカバー取付部150の湾曲部154から連続的にパチンコ機10後方側に向けて延設形成されている(図451参照)。この起立カバー壁161によって、主制御装置110の正面視右側側面(裏面視左側側面)と払出制御装置111の正面視右側側面(裏面視左側側面)とが覆われている。よって、主制御装置110の設定キー501及び封印ユニット100c、及び、払出制御装置111の封印部111aとが設けられたパチンコ機10の正面視右側側方(裏面視左側側方)から、直接、当該部位に接触できないことから、パチンコ機10の正面視右側側方からの不正行為を防止することができる。
第27実施形態の起立下部カバー部(図示せず)は、下部内側カバー部(図示せず)と下部外側カバー部(図示せず)とで構成されている。この下部内側カバー部は、起立カバー壁161の下部全体、及び、カバー板171の下部全体からパチンコ機10の内側(主制御装置110及び払出制御装置111が配設されている方向)向けて水平方向に延設形成されている。また、下部外側カバー部は、起立カバー壁161の下部全体からパチンコ機10の外側(主制御装置110及び払出制御装置111が配設されていない方向)に向けて水平方向に延設形成されている。
この下部内側カバー部(図示せず)は、第24実施形態と同様、上部内側カバー部(図示せず)より面積が広く形成されている。これは、主制御装置110及び払出制御装置111、特に、払出制御装置111の配設位置がパチンコ機10の下方側に寄っており、パチンコ機10上方側からより下方側からの方が主制御装置110又は払出制御装置111に対してアクセスし易いため、主制御装置110又は払出制御装置111に対して不正行為を行う者は、多くの場合、パチンコ機10裏面下部側から針金等を侵入させることで不正行為を行う。よって、上述した不正行為を防止するために、下部内側カバー部の面積を広く形成し、該下部内側カバー部163aによって、払出制御装置111の正面視右側下部(裏面視左側下部)における該払出制御装置111と保護カバー部材140との隙間が極力少なくなるように構成されている。
このように、下部内側カバー部(図示せず)を形成することで、主制御装置110及び払出制御装置111、特に、払出制御装置111の正面視右側下部(裏面視左側下部)が覆われ、封印部111aが設けられた払出制御装置111、又は、設定キー501及び封印ユニット100cが設けられた主制御装置110の正面視右側下方(裏面視左側下方)からの不正行為を防止することができる。
次いで、第27実施形態のカバー板171は、起立部160(起立カバー壁161、起立上部カバー部162、起立下部カバー部163及び起立内側リブ164(図436参照))から、該カバー板171の板面がパチンコ機10の前後方向をそれぞれ向き、主制御装置110の設定部100dを覆うと共に、主制御装置110のコネクタ取着部100hを覆う位置まで延設形成される(図450参照)。また、カバー板171の板面は、電源装置115に設けられたRAM消去スイッチ122を覆っている。このように、遊技仕様に影響を与え得る装置501,100c,122,111aを保護カバー部材140で覆うことで、パチンコ機10の裏面側のセキュリティ性能を向上することができる。なお、第27実施形態のカバー板171は、ベース表示装置401およびエラー表示ボタン502を覆わないように形成されている。なお、カバー板171が透明であることから、その裏面等の視認性は低下しないため、主制御装置110全体のセキュリティの観点から、ベース表示装置401及び/又はエラー表示ボタン502を覆ってもよい。
カバー板171のパチンコ機10の裏面側に形成されたカバー外側リブ174は、設定キー501に対応する部位や、RAM消去スイッチ122に対応する部位に突設形成されている。このように構成することで、カバー板171に穴等を穿設し難くすることができ、パチンコ機10の裏面側のセキュリティ性能を向上することができる。
なお、第27実施形態のカバー板171の上辺突部(図示せず)をパチンコ機10の正面方向にリブ状に突出形成すると共に、裏パックユニット94の裏パック92の下辺突部(図示せず)をパチンコ機10の裏面方向にリブ状に突出形成してもよい。そして、上辺突部の下側面と、下辺突部の上側面とがそれぞれ当接するように構成することで、外枠11に保護カバー部材140を取り付けた状態においても、保護カバー部材140の上辺突部と裏パック92の下辺突部とが干渉せず、内枠12に備え付けられた裏パック92を閉鎖することができると共に、下辺突部の上側面と上辺突部の下側面とが当接することで、裏パック92と保護カバー部材140との隙間を無くし、パチンコ機10裏面側から針金等を用いて主制御装置110に接触できないようにすることができる。よって、パチンコ機10裏面側からの不正を防止することができる。また、裏パック92は、内枠12に対して該裏パック92の一端と他端とがそれぞれ固定された両端固定梁状に取り付けられているため、片持ち梁状に外枠11に取り付けられた保護カバー部材140に対してパチンコ機10の裏面側から衝撃が加わった場合であっても、両端固定梁状に内枠12に取り付けられた裏パック92によって、保護カバー部材140の剛性を補填することができる。よって、パチンコ機10裏面側から衝撃等が与えられた場合であっても、保護カバー部材140が破損することを防止することができる。
以上、説明したように、第27実施形態のパチンコ機10では、保護カバー部材140を主制御装置110のコネクタ取着部100hを覆う部位まで正面視左側(即ち、裏面視右側)に延設すると共に、払出制御装置111の封印部111aを覆う部位まで正面視下側に延設形成する。即ち、主制御装置110の設定キー501及び封印ユニット100cに加え、主制御装置110のコネクタ取着部100hと、払出制御装置111の封印部111aとを該保護カバー部材140により覆うように構成する。このように構成することで、内枠12の閉鎖時に、主制御装置110の設定キー501及び封印ユニット100c以外にも、各制御装置111,113等への制御信号の通信に使用されるコネクタ取着部100hや、賞球及び貸球の払い出しを管理する払出制御装置111の封印部111a等、遊技仕様に係わる部位に対するパチンコ機10の裏面側から直接操作できないようにすることができる。よって、内枠12の閉鎖時において、1の部材による簡易な構成でパチンコ機10の裏面側のセキュリティ性能を向上することができる。
<第28実施形態>
次いで、図452から図481を参照して、本発明を適用した第28実施形態に係るパチンコ機10について説明する。
従来のパチンコ機等の遊技機では、遊技者が該パチンコ機において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合(払出球数(セーフ球数)をアウト球数で割った数。所謂、機械割り。以下、「出玉率」と称する場合がある。)が異なる設定値を複数段階設け、ホール関係者等が所望する出玉率に対応するいずれか1の設定値を、パチンコ機の電源投入後であって遊技者による遊技開始前(遊技ホールの開店前)に該ホール関係者等が変更(更新)可能に構成されているものがある。そして、遊技者が該パチンコ機で遊技を行った場合に、設定されている設定値に基づいて当否抽選が行われることで、設定値に応じた出玉率で遊技者に遊技を行わせることが可能となる。
具体的には、例えば、得られる遊技価値が高い大当たり遊技と、得られる遊技価値が大当たり遊技より低い小当たり遊技とを実行可能なパチンコ機において、設定値毎に異なる大当たり乱数テーブル272aが予め設けられている。この大当たり乱数テーブル272aでは、大当たり遊技に対応する大当たり乱数値の個数と、小当たり遊技に対応する小当たり乱数値の個数と、いずれの可変入賞装置65,72も開放されないハズレに対応するハズレ乱数値の個数(以下、大当たり乱数値、小当たり乱数値およびハズレ乱数値を総称して、「各乱数値」と称する場合がある)とが設定値毎に異なるように配分(規定)されている。そして、設定値が上昇するほど遊技者にとって有利な出玉率となる(例えば、大当たり乱数値の個数が増大する)ように構成されている。
また、従来のパチンコ機において、第1特別図柄(以下、「特図1」と称する場合がある)と、第2特別図柄(以下、「特図2」と称する場合がある)とが設けられ、特図1における大当たり乱数値の個数、小当たり乱数値の個数及びハズレ乱数値の個数の各配分と、特図2における大当たり乱数値の個数、小当たり乱数値の個数及びハズレ乱数値の個数の各配分とが異なるように構成されているものがある。このように構成した場合、設定値毎に各乱数値の個数の配分を異ならせつつ、各特別図柄においても各乱数値の個数の配分を異ならせることで、設定値毎に多様な遊技性を創出し、遊技の興趣を向上することができる。
さらに、従来のパチンコ機において、特図1の抽選遊技に基づく変動表示と特図2の抽選遊技に基づく変動表示とを、特別図柄表示装置39において同時かつ並列的に実行させ、各特別図柄に基づく変動表示を同時進行可能に構成されているものがある(所謂、同時変動機)。
ここで、上述したパチンコ機には、各特別図柄に関する遊技仕様として、特別図柄の大当たり確率が低確率状態であって大当たり遊技が発生し難い「通常遊技状態」(又は「時間短縮状態」)と、特別図柄の大当たり確率が高確率状態であって「通常遊技状態」より大当たり遊技が発生し易い「確率変動状態」とが設けられている。
この「確率変動状態」を実現するため、該「確率変動状態」では大当たり乱数値の個数を「通常遊技状態」より多く設ける必要があるが、大当たり乱数カウンタC1の値には上限(例えば、「0〜9999」の1万個)が設けられており、その範囲内で各乱数値の個数を配分しなければならない。
また、パチンコ機を遊技ホールに設置するためには、所轄官庁が実施する検定試験を通過し、該パチンコ機が規定の範囲内であることの認可が必要である。このため、パチンコ機の開発者は、該検定試験を通過して認可を受けるために、遊技仕様の設計時にパチンコ機のすべての設定値で検定試験での認定を取得可能な出玉率となるように、大当たり乱数テーブル272aにおける大当たり乱数値の個数および小当たり乱数値の個数を配分しなければならない。
しかしながら、設定値の変更が可能なパチンコ機において、特別図柄の低確率状態から高確率状態に変化させるために大当たり乱数値の個数を増加させる場合に、大当たり乱数値の個数の増加に伴って小当たり乱数値の個数を減少等させて変化させてしまうと、設定値毎に大当たり遊技の出玉率と小当たり遊技の出玉率とを複合してそれぞれ計算する必要が生じ、設定値毎の総合的な出玉率の計算が煩雑になり、遊技仕様の設計時の工数が増大してしまうおそれがある。特に、同時変動機のようなパチンコ機では、同時進行で行われる各特別図柄の変動時間等を考慮した出玉率の計算が必要であり、大当たり遊技及び小当たり遊技における各出玉率等を設定値毎に複合して計算する場合に、遊技仕様の設計時の工数が甚大となるおそれがある。
そこで、第28実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄および第2特別図柄の低確率状態から高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、すべての設定値においてハズレ乱数値の個数から補うように構成する。また、第1特別図柄又は第2特別図柄の小当たり乱数値の個数を、設定値ごとに変化させないように構成する。即ち、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分、および、各設定毎における低確率状態から高確率状態への変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分を大当たり乱数値に割り当てることで補填するとともに、第1特別図柄および第2特別図柄小当たり乱数値の個数は、第1特別図柄又は第2特別図柄設定毎に同一とする。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、大当たり乱数値の個数の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる。
以下、第28実施形態におけるパチンコ機10について、第16実施形態乃至第27実施形態におけるパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第28実施形態のパチンコ機10の説明において、第16実施形態乃至第27実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第16実施形態乃至第27実施形態と同一の符号を付し、その図示と説明を省略する。
まず、図452を参照して、第28実施形態のパチンコ機10の遊技盤13の盤面構成について説明する。図452は、第28実施形態におけるパチンコ機10の遊技盤13の正面図である。第28実施形態の遊技盤13の盤面構成において、第16実施形態と相違する点は、主に、可変表示装置ユニット80のセンターフレーム86の頂部がやや正面視右側に偏っており、所謂左打ち遊技と右打ち遊技とを明確に異ならせることができる盤面構成である点と、スルーゲート67が盤面右側にのみ配置されている点と、可変入賞装置65が盤面右側に配置されている点と、普通図柄の普通電役64cが盤面右側に配置されるとともに出没式の開閉板で構成されている点と、特図2に対応する第2始動口64bが上記普通電役64cの下流側に配置されている点と、小入賞口72aを有する第2可変入賞装置72が新たに設けれている点と、である。その他の構成および機能は、第16実施形態のパチンコ機10と同一又は略同一である。
図452で示すように、第28実施形態の遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に、球案内用の多数の釘や風車およびレール61,62、一般入賞口63、第1始動口64a、第2始動口64b、普通電役64c、可変入賞装置65、スルーゲート67、第2可変入賞装置72、可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成される。
一般入賞口63、第1始動口64a、第2始動口64b、普通電役64c、可変入賞装置65、スルーゲート67、第2可変入賞装置72、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14c(図369参照)を通じて内枠12の前面側から視認することができる。
遊技領域の正面視右側上部(図452の右側上部)には、発光手段である複数のLEDで構成された状態LED群39aと特別LED群39bとが設けられた特別図柄表示装置39が配設されている。特別図柄表示装置39は、後述する主制御装置110(図453参照)で行われる各制御に応じた第1特別図柄および第2特別図柄の各変動表示(以下、両特別図柄の変動表示を「動的表示」という)がなされると共に、パチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。
状態LED群39aは、後述する第1始動口64a又は第2始動口64bに入賞(入球)した球のうち、変動表示が未実行である球(保留球)の数である保留球数を点灯状態により示すものである。また、大当たりのラウンド数やエラー表示も、該状態に対応する状態LED群39aの点灯状態により示される。なお、状態LED群39aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるように構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
なお、大当たりにおける「ラウンド」とは、大当たりの賞球個数を区切るために後述する大入賞口65aが開放されてから閉鎖されるまでのことをいい、第28実施形態のパチンコ機10では、大入賞口65aが開放開始されてから「30秒」経過するか、大入賞口65aの開放中に球が10個入賞することで1回の「ラウンド」が実行されるように構成されている。
特別LED群39bは、6個のLEDで構成された上方LED群39b1と、同じく6個のLEDで構成された下方LED群39b2との計12個のLEDで構成されている。上方LED群39b1は、第1抽選遊技の判定結果を示す第1特別図柄が動的表示される。また、下方LED群39b2は、第2抽選遊技の判定結果を示す第2特別図柄が動的表示される。
具体的には、上方LED群39b1には、遊技盤13の盤面中央に設けられた第1始動口64aへの入賞に基づいて決定された変動時間(動的表示時間)が経過するまで動的表示(第28実施形態では、上方LED群39b1の最も上方のLEDから下方のLEDを1つずつ順番に点灯し、該点灯パターンの繰り返し表示)した後に、判定結果を示す図柄(第28実施形態では、6個のLEDの各点灯パターンの組み合わせによって計64種類の停止図柄のいずれか)で停止表示される。
また、下方LED群39b2には、遊技盤13の右側側方に設けられた第2始動口64bへの入賞に基づいて決定された変動時間(動的表示時間)が経過するまで動的表示(第28実施形態では、下方LED群39b2の最も上方のLEDから下方のLEDを1つずつ順番に点灯し、該点灯パターンの繰り返し表示)した後に、判定結果を示す図柄(第28実施形態では、6個のLEDの各点灯パターンの組み合わせによって計64種類の停止図柄のいずれか)で停止表示される。
いずれのLED群39b1,39b2においても、判定結果がハズレである場合には、最も左側のLEDのみが点灯表示され、判定結果が大当たりである場合には、該大当たりの種類(種別)に対応した点灯パターンで各LED群が点灯表示される。各LED群の停止パターンの詳細については、後述する。
第28実施形態のパチンコ機10は、特別図柄表示装置39において、特図1の動的表示と特図2の動的表示とを同時かつ並列的に実行することが可能に構成されている。よって、例えば、第1始動口64aへの球の入賞に基づいて上方LED群39b1が変動している状態で、第2始動口64bへ球が入賞した場合、該入賞に基づいて下方LED群39b2においても直ちに特図2の動的表示が開始される。
本パチンコ機10では、第1始動口64a又は第2始動口64bへの入球に対して大当たりか否かの当否判定(大当たり抽選)を行うと共に、各当否判定において大当たりと判定された場合は、入賞した入賞口64a,64bに応じてその大当たり種別の判定も行う。
第28実施形態において判定される大当たり種別としては、第1始動口64aへの入賞に基づいて、「16ラウンド(以下、ラウンドを、単に「R」と称する場合がある)確変大当たり」に対応する「確率変動A」、「6R確変大当たり」に対応する「確率変動B」、及び、「6R時短大当たり」に対応する「時間短縮」が用意されている(図456(a)参照)。また、第2始動口64bへの入賞に基づいて、「16R確変大当たり」に対応する「確率変動A」、「6R確変大当たり」に対応する「確率変動B」、及び、「6R時短大当たり」に対応する「時間短縮」が用意されている(図456(b)参照)。
ここで、「16R確変大当たり」に対応する「確率変動A」の大当たり種別とは、最大ラウンド数が16ラウンドの大当たりの後に、「通常遊技状態」と比べて各特別図柄が高確率状態である一方、普通図柄が低確率状態である遊技状態(以下、「超確率変動状態」と称する場合がある)へ移行する大当たりのことである。また、「6R確変大当たり」に対応する「確率変動B」の大当たり種別とは、最大ラウンド数が6ラウンドの大当たりの後に、「通常遊技状態」と比べて各特別図柄が高確率状態であって、かつ、普通図柄も高確率状態である遊技状態(以下、単に「確率変動状態」と称する場合がある)へ移行する大当たりのことである。さらに、「6R時短大当たり」に対応する「時間短縮」の大当たり種別とは、最大ラウンド数が6ラウンドの大当たりの後に、各特別図柄が低確率状態である一方、普通図柄が高確率状態である遊技状態(以下、「時間短縮状態」と称する場合がある)へ移行する大当たりのことである。
第28実施形態のパチンコ機10において、「通常遊技状態」とは、「超確率変動状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」でない遊技状態の時をいい、各特別図柄の大当たり確率、及び、普通図柄の当たり確率が通常の状態(即ち、低確率状態)かつ普通電役64cの開放が短時間である状態(即ち、非開放延長状態)をいう。即ち、「通常遊技状態」は、「超確率変動状態」及び「確率変動状態」の時より各特別図柄の大当たり確率が低く、また、「確率変動状態」および「時間短縮状態」の時より普通図柄の当たり確率が低い状態であって普通電役64cの開放時間も短時間である。詳細は後述するが、この場合、所謂右打ち遊技をした場合に第2始動口64bへ球が入賞し易い遊技状態(以下、第2始動口64bへ球が入賞し易い状態のことを、「入賞補助状態」という場合がある)ではなく、遊技者にとって最も不利な遊技状態となる。
なお、右打ち遊技とは、返しゴム69に当たる勢いで球を発射して、該球を可変表示装置ユニット80の正面視右側を通過させる行為をいい、可変表示装置ユニット80の遊技盤13正面視右側に配置されたスルーゲート67、可変入賞装置65、第2始動口64bに球が入賞し得る。一方、左打ち遊技とは、発射した球が可変表示装置ユニット80の正面視左側を通過させる行為をいい、第1始動口64aに球が入賞し得る。以下、右打ち遊技又は左打ち遊技と称した場合は、それぞれ上述した発射態様で球が発射されている状態をいう。
次いで、「時間短縮状態」とは、各特別図柄の大当たり確率が「通常遊技状態」と同様に低確率状態であるが、普通図柄の当たり確率がアップし、かつ、普通電役64cの開放時間も長時間となる所謂「時短機能」が付与された状態をいう。即ち、「時間短縮状態」は、特別図柄による大当たりが「通常遊技状態」と同等であるものの、普通図柄による当たりが導出され易く、また、普通電役64cの開放状態が長くなる状態となる。よって、「時間短縮状態」では、所謂、入賞補助状態となり、右打ち遊技により発射されたほぼすべての球が第2始動口64bへと入賞する。詳細は後述するが、この場合、特図2の動的表示を連続的に実行させることができるとともに、該第2始動口64bへの入賞に基づく賞球(例えば、1個/入賞)を得て持ち球の減少を抑えながらの遊技を行うことが可能となる。
第28実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態」は、大当たり種別「時短短縮」(図456参照)の大当たり後に、該大当たり毎に予め定められた規定回数(第28実施形態では、50回)の特別図柄の動的表示が実行されるまで維持される。そして、上記規定回数の特別図柄の動的表示が実行された後は、「時間短縮状態」から上記「通常遊技状態」に移行するように構成されている。
次いで、「確率変動状態」とは、大当たり終了後に付加価値としてその後の各特別図柄の大当たり確率がアップした高確率状態であるとともに、普通図柄の当たり確率がアップし、かつ、普通電役64cの開放時間も長時間となる遊技状態(即ち、開放延長状態)をいう。即ち、「確率変動状態」は、特別図柄による大当たり結果が導出され易い状態であるとともに、普通図柄による当たり結果が導出され易く、さらに、普通電役64cの開放状態が長くなる状態となる。詳細は後述するが、この場合、「確率変動状態」では、所謂、入賞補助状態となり、右打ち遊技により発射されたほぼすべての球が第2始動口64bへと入賞するため、特図2の動的表示を連続的に実行させることができるとともに、該第2始動口64bへの入賞に基づく賞球(例えば、1個/入賞)を得て持ち球の減少を抑えながら遊技を行うことができ、さらに、特図2の動的表示に基づく大当たり遊技(特別遊技状態)が発生し易い状態で遊技を行うことが可能となる。換言すると、「確率変動状態」では、右打ち遊技により発射された球は、ほぼすべて第2始動口64bへ入賞し、その下流側(即ち、第2可変入賞装置72側)へ流下しない設定となっている。
第28実施形態のパチンコ機10では、「確率変動状態」として、大当たり種別「確率変動B」(図456参照)の大当たり後に、次の大当たり遊技が開始されるまで(所謂、次回大当たりまで)、各特別図柄の大当たり確率および普通図柄の当たり確率が共に高確率状態が維持される。即ち、一旦、「確率変動状態」に突入した場合は、各特別図柄による大当たり遊技が発生するまで、該「確率変動状態」が継続することとなる。
次いで、「超確率変動状態」とは、大当たり終了後に付加価値としてその後の各特別図柄の大当たり確率がアップした高確率状態である一方、普通図柄の当たり確率が「通常遊技状態」と同等の低確率状態であるとともに、普通電役64cの開放時間も短時間となる遊技状態をいう。即ち、「超確率変動状態」は、特別図柄による大当たり結果が導出され易い状態である一方、普通図柄による当たり結果が「時間短縮状態」および「確率変動状態」より導出され難く、かつ、普通電役64cの開放時間が「時間短縮状態」および「確率変動状態」より短い状態となる。詳細は後述するが、この場合、「超確率変動状態」では、右打ち遊技を行ってスルーゲート67へ球を通過させ、普通図柄の可変表示において当たりに当選させた場合には、第2始動口64bへ球を入賞させて特図2の動的表示を実行させ得ることはできるが、普通電役64cの開放状態が短期間であることから、普通電役64cの上面を転動する球がそのまま該普通電役64cの下流側へと案内され得る遊技状態となる。
第28実施形態のパチンコ機10では、「超確率変動状態」として、大当たり種別「確率変動A」(図456参照)の大当たり後に、次の大当たり遊技が開始されるまで(所謂、次回大当たりまで)、各特別図柄の大当たり確率が高確率状態である一方、普通図柄の当たり確率が低確率状態に維持される。即ち、一旦、「超確率変動状態」に突入した場合は、各特別図柄による大当たり遊技が発生するまで、該「超確率変動状態」が継続することとなる。
また、第28実施形態のパチンコ機10では、普通電役64cの下流側(盤面右下方側)に、後述する小当たり遊技に当選した場合に短時間開放される後述する第2可変入賞装置72が配置されている。詳細は後述するが、「超確率変動状態」において、特図2の動的表示の結果として小当たり遊技に当選した場合には、右打ち遊技によって発射された一部の球が第2始動口64bに入賞することなく、第2可変入賞装置72の小入賞口72aへと入賞し得る状態となる。小入賞口72aは、第2始動口64bより入賞に基づく賞球数が多く構成されているため(小入賞口72aへの入賞→賞球10個、第2始動口64bへの入賞→賞球1個)、「超確率変動状態」において小当たり遊技に当選することで、第2始動口64bではなく小入賞口72aへ球を入賞させて、遊技者の持ち球を増加させることが可能となる。そして、特図2の動的表示において小当たり遊技に頻繁に当選するような設定(配分)とすることで、「超確率変動状態」において小当たり遊技による賞球の払い出しを頻出させることができる。その結果、「超確率変動状態」では、該「超確率変動状態」を長く継続させて如何にして小入賞口72aに球を多く入賞させるか、という遊技性を実現することができる。
このように構成することで、まず、「通常遊技状態」では、左打ち遊技を行って、特図1の動的表示において大当たり遊技に当選させて該大当たり遊技による遊技価値を得つつ、その後の遊技状態が、その大当たり種別に応じて付随する「超確率変動状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」のいずれとなるかの遊技性を実現できる。そして、「時間短縮状態」では、右打ち遊技を行って、入賞補助状態が有効な状況の間に如何にして特図2の動的表示において大当たり遊技に当選させるか否かの遊技性を実現できる。また、「確率変動状態」では、右打ち遊技を行って、入賞補助状態を維持しながら、次の大当たり遊技が如何様な大当たり種別となるか否かの遊技性を実現できる。さらに、「超確率変動状態」では、右打ち遊技を行って、入賞補助状態はないものの、小当たり遊技に当選させて小入賞口72aへ球を入賞させることで持ち球を増加させつつ、大当たり遊技に当選させずに如何にして該「超確率変動状態」を継続させるかという遊技性を実現できる。なお、各遊技状態における普通電役64cの駆動態様および第2可変入賞装置72の駆動態様については後述する。
ここで、各大当たり種別毎の特別LED群39bの表示態様について説明する。第1特別図柄用の上方LED群39b1の停止表示(点灯表示)として、ハズレに対応する表示パターンは1種類、大当たり種別「確率変動A」に対応する表示パターンは21種類、大当たり種別「確率変動B」に対応する表示パターンは21種類、大当たり種別「時間短縮」に対応する表示パターンは21種類、の計64種類の表示パターンが設けられている。そして、各表示パターンは、大当たり種別毎に特定の規則性を有さず、無作為な表示パターンが予め対応付けられている。よって、遊技者が上方LED群39b1の表示パターンを見た場合に、ハズレの停止表示が停止されたことを認識することができる一方、大当たり種別「確率変動A」、「確率変動B」又は「時間短縮」のいずれの停止表示であるかを識別困難に構成されている。
また、第2特別図柄用の下方LED群39b2の停止表示(点灯表示)として、ハズレに対応する表示パターンは1種類、大当たり種別「確率変動A」に対応する表示パターンは21種類、大当たり種別「確率変動B」に対応する表示パターンは21種類、大当たり種別「時間短縮」に対応する表示パターンは20種類、小当たりに対応する表示パターンは1種類、の計64種類の表示パターンが設けられている。そして、各表示パターンは、上方LED群39b1と同様、大当たり種別毎に特定の規則性を有さず、無作為な表示パターンが予め対応付けられている。よって、遊技者が下方LED群39b2の表示パターンを見た場合に、ハズレの停止表示および小当たりの停止表示は認識することができる一方、大当たり種別「確率変動A」、「確率変動B」又は「時間短縮」のいずれの停止表示であるかを識別困難に構成されている。
このように構成することで、特別図柄表示装置39の特別LED群39bの停止表示において各大当たり種別を表示した場合であっても、各停止表示に対応する大当たり種別を全て把握していないければ、当選した大当たり種別を遊技者が認識することが困難となる。よって、例えば、「確率変動B」に当選していた場合であっても、第3図柄表示装置81において仮表示として「時間短縮」に対応する大当たり結果を表示しつつ、大当たり遊技の途中で「時間短縮」に対応する大当たり結果から「確率変動B」に対応する大当たり結果へと昇格させる大当たり昇格演出を効果的に実行することができ、遊技の興趣を向上することができる。
次いで、遊技盤13の遊技領域には、球が入賞することにより10個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。
また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1始動口64aへの入球(始動入賞)又は第2始動口64bへの入球(始動入賞)をトリガとして、特別図柄表示装置39における第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示と同期させながら、第3図柄の変動演出を行う第3図柄表示領域81aを有する液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す)で構成された第3図柄表示装置81と、該第3図柄表示装置81における第3図柄表示領域81aと異なる表示領域に形成され、特別図柄表示装置39の上方LED群39b1における第1特別図柄の動的表示と同期して第4図柄の変動表示を行う特図1用第4図柄82a、及び、特別図柄表示装置39の下方LED群39b2における第2特別図柄の動的表示と同期して第4図柄の変動表示を行う特図2第4図柄82bを有する第4図柄表示領域82と、スルーゲート67の球の通過をトリガとして普通図柄を変動表示(以下、普通図柄の変動表示を「可変表示」という)するLEDで構成される第2図柄表示装置83(以下、第2図柄表示装置83に関し、説明の便宜上、「普通図柄表示装置83」と称する)とが設けられている。また、可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。
第3図柄表示装置81は17インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、後述する表示制御装置114(図453参照)によって表示内容が制御されることにより、例えば左、中及び右の3つの図柄列(図示せず)が表示される。
第28実施形態のパチンコ機10では、特図1の動的表示と特図2の動的表示とを同時並行的に実行可能に構成されているため、第3図柄表示装置81の第3図柄表示領域81aの各図柄列Z1〜Z3では各種状況に応じていずれか一方の特別図柄に基づく変動演出を実行するように構成されている。具体的には、例えば、「通常遊技状態」であれば、第3図柄表示装置81の第3図柄表示領域81aでは特図1に関する変動演出のみを実行し、特図2に関する変動演出は第3図柄表示領域81aでは行わず、特図2用第4図柄82bと特別図柄表示装置39の下方LED群39b2とで実行するように構成する。また、「超確率変動状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」であれば、第3図柄表示装置81の第3図柄表示領域81aでは特図2に関する変動演出のみを実行し、特図1に関する変動演出は第3図柄表示領域81aで行わず、特図1用第4図柄82aと特別図柄表示装置39の上方LED群39b1とで実行するように構成する。このように構成することで、各遊技状態において注目すべき特別図柄に関する演出(変動演出)を大型ディスプレイである第3図柄表示装置81の第3図柄表示領域81aで実行することができ、遊技者に遊技状況等を的確に認識させることができる。
第4図柄表示領域82は、上述したように、各特別図柄に対応した第4図柄82a,82bをそれぞれ表示し、該第4図柄82a,82bにおいて各特別図柄の動的表示の実行又は非実行を表示するように構成されている。この第4図柄82a,82bは、特別図柄表示装置39の各LED群39b1,39b2における各特別図柄の動的表示、及び、第3図柄表示装置81における各特別図柄の変動表示の変動と同期させることで、特別図柄表示装置39と同様の機能を有するように構成されている。よって、遊技者は、例えば、第3図柄表示装置81において第3図柄の変動が仮停止やブラックアウト、フリーズ等、第3図柄の変動演出が認識し難い又は認識不能な状態であっても、各第4図柄82a,82bの実行態様を確認することで、上記認識困難状態であっても変動演出(動的表示)を実行中か否か把握することが可能となる。
なお、第3図柄表示装置81における各特別図柄の実行は、第28実施形態のように遊技状態に応じて実行すべき特別図柄に関する変動演出のみを実行するものの他、両特別図柄の動的表示を第3図柄表示装置81で同時に表示して実行するように構成してもよい。また、遊技状態毎に実行すべき特別図柄の優先順位を設け、優先度合いが高い特別図柄の実行契機を取得した場合には、該特別図柄に関する変動演出を実行しつつ、優先度合いが高い特別図柄の変動演出が実行されていない状況で、優先度合いが低い特別図柄の実行契機を取得した場合には、該特別図柄に関する変動演出を実行するように構成してもよい。
普通図柄表示装置83は、球がスルーゲート67を通過する毎に表示図柄(普通図柄)としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる可変表示を行うものである。パチンコ機10は、普通図柄表示装置83における可変表示が所定図柄(第28実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に第2始動口64b上方の普通電役64cが所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。
スルーゲート67の保留球数は最大4回まで保留され、その保留球数が上述した特別図柄表示装置39により表示されると共に第2図柄保留ランプ84(以下、第2図柄保留ランプ84に関し、説明の便宜上、「普通図柄保留ランプ84」と称する)においても点灯表示される。普通図柄保留ランプ84は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の下方に左右対称に配設されている。そして、普通図柄保留ランプ84の点灯された数により、保留数を表示する。
なお、普通図柄の可変表示は、第28実施形態のように、普通図柄表示装置83において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、特別図柄表示装置39又は第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、普通図柄保留ランプ84の点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、スルーゲート67の通過は、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、特別図柄表示装置39により保留球数が示されるので、普通図柄保留ランプ84により点灯表示を行わないものとしても良い。
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入球し得る第1始動口64aが配設されている。この第1始動口64aへ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1始動口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1始動口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図453参照)で第1特別図柄の大当たりの抽選がなされる。そして、その抽選結果に応じた動的表示が特別図柄表示装置39の特別LED群39bの上方LED群39b1で示されると共に、「通常遊技状態」である場合にのみ第3図柄表示装置81にて第1特別図柄に基づく変動演出が実行される。なお、第1始動口64aは、球が入球すると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
遊技盤13の正面視右側側方であって、後述する可変入賞装置65の下方には、普通電役64cが開放状態である場合にのみ球が入球し得る第2始動口64bが配設されている。この第2始動口64bへ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第2始動口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第2始動口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図453参照)で第2特別図柄の大当たりの抽選がなされる。そして、その抽選結果に応じた表示が特別図柄表示装置39の特別LED群39bの下方LED群39b2で示されると共に、「超確率変動状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」である場合にのみ第3図柄表示装置81にて第2特別図柄に基づく変動演出が実行される。なお、第2始動口64bは、球が入球すると1個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
上述したように、第2始動口64bの上方には、その第2始動口64bへ球が入球する開口部を覆う1枚の板状の普通電役64cが設けられている。普通電役64cは、遊技盤13の盤面から突出することで第2始動口64bへ流入する流路の開口部を覆う閉鎖状態と、遊技盤13の盤面に没入することで第2始動口64bへ流入する流路の開口部を開放する開放状態とに変位可能に構成されている。第2始動口64bは、通常時において、普通電役64cが盤面より突出した閉鎖状態となっており、球が第2始動口64bへ入球できない、または、入球しづらい状態となっている。
一方、普通図柄表示装置83における可変表示が「○」の図柄で停止すると、第2始動口64bの普通電役64cが所定時間だけ作動される。普通電役64cが作動されている間、普通電役64cが盤面から突出した状態から、盤面に没入した状態となり、第2始動口64bが開放状態となる。第2始動口64bが開放状態になると、球が第2始動口64bへ入球できる状態、または、閉鎖状態に比して球が入球しやすい状態となる。つまり、普通図柄表示装置83における可変表示の結果として「○」の図柄で停止して当たりとなり、第2始動口64bが開放状態とすることで、第2始動口64bへ球が入球して大当たり抽選が多く行える状態とすることができる。
普通電役64cの上部には、該普通電役64cの上面を転動する球を減速させる減速部材(図示せず)が形成されている。第28実施形態では、普通電役64cの上面を転動する球がこの減速部材と衝突することによって、普通電役64cの上面を転動する時間を長くするように構成されており、具体的には、普通電役64cの右端から左端までの上面を球が転動する場合に、約3秒程度の時間を要するように構成されている。従って、右打ち遊技により発射された球は、普通電役64c上を転動している間(即ち、約3秒間)に普通電役64cが開放(没入)状態となった場合には、球の自重により、遊技盤13の鉛直方向下方に流下し、第2始動口64bへと入賞し得る一方、普通電役64c上を転動している間に普通電役64cが閉鎖(突出)が維持されている場合は、普通電役64c上の右端から左端まで転動しきり、普通電役64cの遊技盤13の正面視左側に配置された小入賞口72a側へと流下するように構成されている。詳細については後述するが、「確率変動状態」および「時間短縮状態」において、普通図柄の可変表示時間を「3秒」未満(即ち、「0.5秒」)にすることで、普通電役64cの上方を球が転動している間に、普通図柄の可変表示が終了し、その結果、普通図柄の当たりとなることで、普通電役64cの上方を転動している球が第2始動口64bへと流入する。
なお、普通電役64cの上面を転動する時間は、上記実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。具体的には、例えば、「3秒」未満の短い時間(例えば、「1秒」)となるように構成してもよいし、「3秒」以上の長い時間(例えば、「5秒」)となるように構成してもよい。
可変表示装置ユニット80の正面視右側には可変入賞装置65が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の大入賞口65aが設けられている。
第28実施形態のパチンコ機10においては、主制御装置110(図453参照)での第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選が大当たりとなる場合、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるように特別図柄表示装置39の特別LED群39bを点灯表示させると共に、第3図柄表示装置81にその大当たりに対応した停止図柄(例えば、同一図柄の3つ揃い(「777」等))を表示させて、大当たり遊技の発生が示される。その後、可変入賞装置65に設けられた開閉板(図示せず)が開放されて球が大入賞口65a内に入賞し易い特別遊技状態(大当たり遊技)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている大入賞口65aが、所定条件が成立するまで(例えば、「30秒」経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この大入賞口65aは、開放された場合に、開放から所定時間が経過、又は、所定数の入賞を検知すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その大入賞口65aが開放される。この大入賞口65aの開閉動作は、最高で例えば16回(16ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態(大当たり状態)の一形態であり、遊技者には、球を該大入賞口65aに入賞させることで、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
可変入賞装置65の下方には、センターフレーム86の右側を流下する球を普通電役64cの上面右端側に案内する横送り部材65cが配設されている。この横送り部材65cによって、右打ち遊技によって発射された球であって、可変入賞装置65に入賞しなかった球を、普通電役64cの右端側に案内し、必ず普通電役64cの上面を転動させることができる。
上述したように、球が普通電役64cの上面の右端から左端まで傾斜に沿って転動するために約3秒程度の時間を要するため、普通電役64cの上面を球が転動している状況において、約3秒以上、普通電役64cが開放されなければ(即ち、約3秒以上、普通電役64cの閉鎖状態が維持されれば)、球が普通電役64cの上面の右端から左端まで転動して、その下流側へと流下する。一方、普通電役64cの上面を球が転動している状況において、約3秒以内に普通電役64cが開放された場合(即ち、約3秒以上、普通電役64cの閉鎖状態が維持されなければ)、普通電役64cの上面を転動している球が第2始動口64b側へと流下し、第2始動口64bへ入賞するように構成されている。
第2始動口64bの正面視左側(下流側)には、第2可変入賞装置72が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の小入賞口72aが設けられている。
第28実施形態のパチンコ機10においては、主制御装置110(図453参照)での第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選が小当たりとなる場合、所定時間(変動時間)が経過した後に、小当たりの停止図柄となるように特別図柄表示装置39の特別LED群39bを点灯表示させると共に、第3図柄表示装置81にその小当たりに対応した停止図柄(例えば、固定的な特定図柄(「341」等))を表示させて、小当たり遊技の発生が示される。その後、第2可変入賞装置72に設けられた開閉板(図示せず)が開放されて球が小入賞口72a内に入賞し易い特殊遊技状態(小当たり遊技)に遊技状態が遷移する。この特殊遊技状態として、通常時には閉鎖されている小入賞口72aが、所定条件が成立するまで(例えば、「1.8秒」経過するまで、或いは、球が1個入賞するまで)開放される。
この小入賞口72aの開閉動作は、1の小当たり遊技において1回のみ行われるように構成されている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特殊遊技状態(小当たり状態)の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多く、大当たり遊技よりは少ない賞球の払い出しが行われる。なお、小入賞口72aは、開放された場合に、所定条件が成立(例えば、開放から所定時間が経過、又は、所定数の入賞を検知)すると閉鎖され、その閉鎖後は小当たり遊技が終了し、小当たり遊技開始前の遊技状態で遊技が再開される。
このように、第28実施形態のパチンコ機10では、右打ち遊技によって発射されて可変入賞装置65に入賞しなかった球は、普通電役64cが3秒以上閉鎖している状態では、第2可変入賞装置72の配設位置まで流下して、小入賞口72aに流入し得る。一方、普通電役64cが3秒以内に断続的に開放される状態では、普通電役64cの上面を転動しているほぼすべての球が第2始動口64b側へと流下し、第2可変入賞装置72の配設位置まで到達しないように構成されている。
次に、図453を参照して、第28実施形態のパチンコ機10の電気的構成について説明する。図453は、第28実施形態のパチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
第28実施形態の主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU271が搭載されている。MPU271には、該MPU271により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM272と、そのROM272内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM273と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
主制御装置110では、大当たり抽選や特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81における動的表示および変動演出の設定、普通図柄表示装置83における可変表示の表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。RAM273には、これらの処理を制御するための各種カウンタを格納するカウンタ用バッファ273cが設けられている。
また、ROM272は、大当たり乱数テーブル272a、大当たり種別テーブル272b、保留数テーブル272c、停止パターンテーブル272d、変動パターンテーブル272e、普図当たり乱数テーブル272f、普図変動テーブル272g、電役開放テーブル272h、大当たり開放テーブル272i、小当たり開放テーブル272jを少なくとも格納している。主制御装置110は、RAM273に格納された各種カウンタと、ROM272に格納された各種テーブルとによって、上記の主要な制御を実行する。
ここで、図454を参照して、主制御装置110のRAM273内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置39の動的表示の設定、第3図柄表示装置81の変動演出の設定、普通図柄表示装置83における可変表示の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置110のMPU271で使用される。また、各種カウンタの説明の中で、図455から図464を参照して、主制御装置110のROM272に格納された各種テーブルについても説明する。
大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置39の動的表示の設定、および、第3図柄表示装置81の変動演出の設定には、大当たり抽選及び小当たり抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり図柄の停止種別の選択に使用する大当たり種別カウンタC2と、変動演出の大まかな演出態様の選択に使用する停止パターン選択カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、詳細な変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。
また、普通図柄表示装置83の抽選には、普図当たり乱数カウンタC4(第16実施形態における第2当たり乱数カウンタC4と同等)が用いられ、普図当たり乱数カウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2(第16実施形態における第2初期値乱数カウンタCINI2と同等)が用いられる。
これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後「0」に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図466参照)の実行間隔である4ミリ秒間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図385参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM273の所定領域に設定されたカウンタ用バッファ273cに適宜格納される。詳細については後述するが、RAM273には、第1特別図柄に関する4つの保留エリア(第1保留第1〜第4エリア)からなる第1保留球格納エリア273dと、第2特別図柄に関する4つの保留エリア(第2保留第1〜第4エリア)からなる第2保留球格納エリア273eとが設けられており、これらの各エリアには、第1始動口64a又は第2始動口64bへの入球タイミングに合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値がそれぞれ格納される。
各カウンタについて詳しく説明する。大当たり乱数カウンタC1は、所定の範囲(例えば、「0〜9999」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0〜9999」の値を取り得るカウンタの場合は「9999」)に達した後「0」に戻る構成となっている。特に、大当たり乱数カウンタC1の更新が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれ、その初期値から大当たり乱数カウンタC1の更新が行われる。
第1初期値乱数カウンタCINI1は、大当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、例えば、大当たり乱数カウンタC1が「0〜9999」の値を取り得るループカウンタである場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1もまた、「0〜9999」の範囲のループカウンタである。この第1初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図466参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図385参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
大当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(第28実施形態では、タイマ割込処理(図466参照)毎に1回)更新される。そして、球が第1始動口64aに入賞(始動入賞)したタイミングで、第1始動口64a(第1特別図柄)に対応する第1保留球格納エリア273dに設けられた第1保留第1〜第4エリアのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア273d1に格納される。また、球が第2始動口64bに入賞(始動入賞)したタイミングで、第2始動口64b(第2特別図柄)に対応する第2保留球格納エリア273eに設けられた第2保留第1〜第4エリアのいずれかの第2保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア273e1に格納される。
大当たり乱数カウンタC1が大当たり又は小当たりとなる乱数の値は、主制御装置110のROM272に格納される各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル272aによって設定されている。つまり、第1保留球格納エリア273dの保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア273d1に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、第1特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル272a1によって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定され、小当たりとなる乱数の値と一致する場合に、小当たりと判定される。また、第2保留球格納エリア273eの保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア273e1に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、第2特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル272a2によって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定され、小当たりとなる乱数の値と一致する場合に、小当たりと判定される。
ここで、図455を参照して、各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル272aの詳細についてそれぞれ説明する。図455(a)は、ROM272に記憶される第1特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル272a1(以下、「特図1大当たり乱数テーブル272a1」と称する)の一例を模式的に示した模式図であり、図455(b)は、ROM272に記憶される第2特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル272a2(以下、「特図2大当たり乱数テーブル272a2」と称する)の一例を模式的に示した模式図である。
第28実施形態の特図1大当たり乱数テーブル272a1及び特図2大当たり乱数テーブル272a2は、各設定値毎にそれぞれ、遊技状態が特別図柄の低確率状態の場合に使用される低確率状態用と、遊技状態が特別図柄の低確率状態より大当たりとなる確率の高い特別図柄の高確率状態の場合に使用される高確率状態用との2種類ずつに分けられる。
そして、各設定値毎に、低確率状態用と高確率状態用とのそれぞれに含まれる大当たり乱数値の個数が異なって設定されている。また、低確率状態から高確率状態に変位させるために必要となる大当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレに対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成されている。即ち、低確率状態から高確率状態に変位させるために大当たり乱数値の個数を増加させる場合、ハズレ乱数値の個数を減少させ、その減少分を大当たり乱数値の個数として割り当てるように構成する。このように、遊技状態に応じて大当たり乱数値の個数を異ならせることにより、低確率状態と高確率状態とで、大当たりとなる確率が変更される。
一方、各特別図柄において、各設定値毎、並びに、低確率状態用と高確率状態用とのそれぞれに含まれる小当たり乱数値の個数が同一となるように設定されている。即ち、第1特別図柄における小当たり乱数値の個数は、各設定値毎で同一の個数となるとともに、低確率状態および高確率状態で同一の個数となるように構成される。同じく、第2特別図柄における小当たり乱数値の個数も、各設定値毎で同一の個数となるとともに、低確率状態および高確率状態で同一の個数となるように構成される。このように、小当たり乱数値の個数を、各特別図柄において、各設定値毎、並びに、低確率状態用及び高確率状態で同一とすることにより、各特別図柄におけるすべての設定値および遊技状態での小当たり遊技のみを考慮した遊技価値の付与割合が同等となる。
このように、第28実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄および第2特別図柄の低確率状態から高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、すべての設定値においてハズレ乱数値の個数から補うように構成する。また、第1特別図柄又は第2特別図柄の小当たり乱数値の個数を、設定値ごとに変化させないように構成する。即ち、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分、および、各設定毎における低確率状態から高確率状態への変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分を大当たり乱数値に割り当てることで補填するとともに、第1特別図柄および第2特別図柄小当たり乱数値の個数は、第1特別図柄又は第2特別図柄設定毎に同一とする。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、大当たり乱数値の個数の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる。
また、第28実施形態のパチンコ機10では、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技を行う上で最も滞在し易い場合に取得さ得る大当たり乱数値以外の最も多い乱数値の役(即ち、ハズレ乱数値)から補填するように構成する。このように構成することで、例えば、滞在率が高い「通常遊技状態」で実行が奨励されている第1特別図柄において、該第1特別図柄の変動演出で最も多い役であるハズレ役の出現回数からは設定判別を困難にすることができる。よって、遊技者による設定判別要素を、ハズレ役より現出確率が低い大当たりの出現割合のみとして、パチンコ機10の設定値を看破され難くすることができる。その結果、低設定(即ち、設定値1等)であっても遊技者に設定看破させずに遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
さらに、第28実施形態のパチンコ機10では、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技者に遊技価値を付与しないハズレ役に対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成する。
ハズレ役は、大当たり役や小当たり役と異なり、遊技価値を付与しない役であるため、各パチンコ機10毎に設けられ、該パチンコ機10における遊技結果等を表示するデータランプ(図示せず)に明確に(大々的に)表示されない役である。ここで、仮に、データランプに明確に(大々的に)表示され易い大当たり遊技に対応する大当たり乱数値の個数と、小当たり遊技に対応する小当たり乱数値の個数とを設定毎にともに変更した場合、その大当たり遊技および小当たり遊技の2つの要素の出現率を遊技者がデータランプで一瞥(確認)することで、パチンコ機10の設定判別が推測され易くなってしまう。その結果、例えば、低設定(例えば、設定値「1」)に設定されたパチンコ機10の設定を遊技者に看破されてしまった場合、遊技者は該パチンコ機10で遊技を行わず、パチンコ機10の稼働が低下してしまうおそれがある。
そこで、確率設定値の設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技者に遊技価値を付与せず、データランプに明確に(大々的に)表示されないハズレ役に対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成することで、遊技者による設定判別要素を大当たりの出現割合のみとして、小当たりの出現率からはパチンコ機10の設定値を看破され難くすることができる。よって、確率設定値の判別要素を1つの乱数値に基づく役の出現率に限定し、例えば、出玉率の低い低設定(即ち、設定値「1」等)であっても遊技者に設定看破させずに遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
また、第28実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の高確率状態において、設定値が低いほど大当たりが発生し難く、設定値が高いほど大当たりが発生し易い構成であるため、「超確率変動状態」において、設定値が低いほど該「超確率変動状態」の滞在期間が長くなり易い。その結果、設定値が低いほど「超確率変動状態」において小当たりに当選する回数が多くなり易いため、「超確率変動状態」で付与される遊技価値が多くなる。よって、たとえ設定値が低い場合であっても「超確率変動状態」に突入することで、遊技者に付与され得る遊技価値を設定値が高い場合より多くすることが可能となる。従って、「超確率変動状態」を設けることで、設定差における有利不利を逆転させることができ、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる。
図455(a)で示すように、第28実施形態の特図1大当たり乱数テーブル272a1では、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は50個で、その値「0〜49」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は500個で、その値「0〜499」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、500/10000=5/100(即ち、5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、共に100個で、低確率状態の場合の値「50〜149」、又は、高確率状態の場合の値「500〜599」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
よって、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9850個で、その値「150〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9400個で、その値「600〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9850/10000=98.5/100(即ち、98.5%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9400/10000=94/100(即ち、94%)となるように設定されている。
即ち、設定値「1」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9850個以下)となるように構成されている。
次いで、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は52個で、その値「0〜51」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、52/10000=0.52/100(即ち、0.52%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は520個で、その値「0〜519」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、520/10000=5.2/100(即ち、5.2%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」の場合と同様、共に100個で、低確率状態の場合の値「52〜151」、又は、高確率状態の場合の値「520〜619」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9848個で、その値「152〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9380個で、その値「620〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9848/10000=98.48/100(即ち、98.48%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9380/10000=93.8/100(即ち、93.8%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9848個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル272a1における設定値「2」は、設定値「1」と比べて、小当たり確率は同等(ともに1%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.5%→0.52%、高確率状態:5%→5.2%)、設定値「1」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は54個で、その値「0〜53」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」、又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、54/10000=0.54/100(即ち、0.54%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は540個で、その値「0〜539」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、540/10000=5.4/100(即ち、5.4%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」及び設定値「2」の場合と同様、共に100個で、低確率状態の場合の値「54〜153」、又は、高確率状態の場合の値「540〜639」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9846個で、その値「154〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9360個で、その値「640〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9846/10000=98.46/100(即ち、98.46%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9360/10000=93.6/100(即ち、93.6%)となるように設定されている。
即ち、設定値「3」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9846個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル272a1における設定値「3」は、設定値「2」と比べて、小当たり確率は同等(ともに1%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.52%→0.54%、高確率状態:5.2%→5.4%)、設定値「2」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は56個で、その値「0〜55」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、56/10000=0.56/100(即ち、0.56%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は560個で、その値「0〜559」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、560/10000=5.6/100(即ち、5.6%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」〜「3」の場合と同様、共に100個で、低確率状態の場合の値「56〜155」、又は、高確率状態の場合の値「560〜659」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9844個で、その値「156〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9340個で、その値「660〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9844/10000=98.44/100(即ち、98.44%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9340/10000=93.4/100(即ち、93.4%)となるように設定されている。
即ち、設定値「4」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9844個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル272a1における設定値「4」は、設定値「3」と比べて、小当たり確率は同等(ともに1%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.54%→0.56%、高確率状態:5.4%→5.6%)、設定値「3」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は58個で、その値「0〜57」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、58/10000=0.58/100(即ち、0.58%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は580個で、その値「0〜579」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、580/10000=5.8/100(即ち、5.8%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」〜「4」の場合と同様、共に100個で、低確率状態の場合の値「58〜157」、又は、高確率状態の場合の値「580〜679」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9842個で、その値「158〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9320個で、その値「680〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9842/10000=98.42/100(即ち、98.42%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9320/10000=93.2/100(即ち、93.2%)となるように設定されている。
即ち、設定値「5」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9842個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル272a1における設定値「5」は、設定値「4」と比べて、小当たり確率は同等(ともに1%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.56%→0.58%、高確率状態:5.6%→5.8%)、設定値「4」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は60個で、その値「0〜59」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、60/10000=0.6/100(即ち、0.6%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は600個で、その値「0〜599」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、600/10000=6/100(即ち、6%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」〜「5」の場合と同様、共に100個で、低確率状態の場合の値「60〜159」、又は、高確率状態の場合の値「600〜699」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9840個で、その値「160〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9300個で、その値「700〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9840/10000=98.4/100(即ち、98.4%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9300/10000=93/100(即ち、93%)となるように設定されている。
即ち、設定値「6」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9840個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル272a1における設定値「6」は、設定値「5」と比べて、小当たり確率は同等(ともに1%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.58%→0.6%、高確率状態:5.8%→6%)、設定値「5」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次に、図455(b)で示すように、第28実施形態の特図2大当たり乱数テーブル272a2では、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、50個で、その値「0〜49」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、500個で、その値「0〜499」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、500/10000=5/100(即ち、5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、共に9400個で、低確率状態の場合の値「50〜9449」、又は、高確率状態の場合の値「500〜9899」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9400/10000=94/100(即ち、94%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの550個で、その値「9450〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの100個で、その値「9900〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、550/10000=5.5/100(即ち、5.5%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、100/10000=1/100(即ち、1%)となるように設定されている。
即ち、設定値「1」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、550個以下)となるように構成されている。
このように、第2特別図柄の小当たり確率は、第1特別図柄の小当たり確率より大幅に上昇している(1%→94%)とともに、第2特別図柄におけるハズレ乱数値と比べてもすこぶる選択され易い個数に設定されている。即ち、第2特別図柄における抽選遊技では、大当たりやハズレより、小当たりに当選し易い設定となっている。
次いで、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、52個で、その値「0〜51」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、52/10000=0.52/100(即ち、0.52%)となるように設定されている。
また、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、520個で、その値「0〜519」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、520/10000=5.2/100(即ち、5.2%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」の場合と同様、共に9400個で、低確率状態の場合の値「52〜9451」、又は、高確率状態の場合の値「520〜9919」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9400/10000=94/100(即ち、94%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの548個で、その値「9452〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの80個で、その値「9920〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、548/10000=5.48/100(即ち、5.48%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、80/10000=0.8/100(即ち、0.8%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、548個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル272a2における設定値「2」は、設定値「1」と比べて、小当たり確率は同等(ともに94%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.5%→0.52%、高確率状態:5%→5.2%)、設定値「1」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、54個で、その値「0〜53」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、54/10000=0.54/100(即ち、0.54%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、540個で、その値「0〜539」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、540/10000=5.4/100(即ち、5.4%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」及び「2」の場合と同様、共に9400個で、低確率状態の場合の値「54〜9453」、又は、高確率状態の場合の値「540〜9939」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9400/10000=94/100(即ち、94%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの546個で、その値「9454〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの60個で、その値「9940〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、546/10000=5.46/100(即ち、5.46%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、60/10000=0.6/100(即ち、0.6%)となるように設定されている。
即ち、設定値「3」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、546個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル272a2における設定値「3」は、設定値「2」と比べて、小当たり確率は同等(ともに94%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.52%→0.54%、高確率状態:5.2%→5.4%)、設定値「2」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、56個で、その値「0〜55」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、56/10000=0.56/100(即ち、0.56%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、560個で、その値「0〜559」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、560/10000=5.6/100(即ち、5.6%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」から「3」の場合と同様、共に9400個で、低確率状態の場合の値「56〜9455」、又は、高確率状態の場合の値「560〜9959」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9400/10000=94/100(即ち、94%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの544個で、その値「9456〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの40個で、その値「9960〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、544/10000=5.44/100(即ち、5.44%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、40/10000=0.4/100(即ち、0.4%)となるように設定されている。
即ち、設定値「4」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、544個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル272a2における設定値「4」は、設定値「3」と比べて、小当たり確率は同等(ともに94%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.54%→0.56%、高確率状態:5.4%→5.6%)、設定値「3」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、58個で、その値「0〜57」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、58/10000=0.58/100(即ち、0.58%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、580個で、その値「0〜579」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、580/10000=5.8/100(即ち、5.8%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」から「4」の場合と同様、共に9400個で、低確率状態の場合の値「58〜9457」、又は、高確率状態の場合の値「580〜9979」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9400/10000=94/100(即ち、94%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの542個で、その値「9458〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの20個で、その値「9980〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、542/10000=5.42/100(即ち、5.42%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、20/10000=0.2/100(即ち、0.2%)となるように設定されている。
即ち、設定値「5」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、542個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル272a2における設定値「5」は、設定値「4」と比べて、小当たり確率は同等(ともに94%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.56%→0.58%、高確率状態:5.6%→5.8%)、設定値「4」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、60個で、その値「0〜59」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、60/10000=0.6/100(即ち、0.6%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、600個で、その値「0〜599」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、600/10000=6/100(即ち、6%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」から「5」の場合と同様、共に9400個で、低確率状態の場合の値「60〜9459」、又は、高確率状態の場合の値「600〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9400/10000=94/100(即ち、94%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの540個で、その値「9460〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残り0個で、特図2大当たり乱数テーブル272a2にハズレ乱数値に対応する値が格納されていない。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、540/10000=5.4/100(即ち、5.4%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、0/10000=0/100(即ち、0%)となるように設定され、ハズレ役が現出しないように構成されている。
即ち、設定値「6」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、540個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル272a2における設定値「6」は、設定値「5」と比べて、小当たり確率は同等(ともに94%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.58%→0.6%、高確率状態:5.8%→6%)、設定値「5」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
上述したように、特図1大当たり乱数テーブル272a1及び特図2大当たり乱数テーブル272a2において、ともに「確率変動状態」における大当たり乱数値の個数の増加分を、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数から補うように構成しつつ、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内となるように構成する。また、小当たり乱数値の個数を、「通常遊技状態」と「確率変動状態」とで変化させないように構成する。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、大当たり乱数値の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる。
図454に戻って、説明を続ける。大当たり種別カウンタC2は、大当たりとなった場合の大当たり種別を決定するものであり、所定の範囲(例えば、「0〜99」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0〜99」の値を取り得るカウンタの場合は「99」)に達した後に「0」に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2の値は、例えば、定期的に(第28実施形態では、タイマ割込処理(図466参照)毎に1回)更新される。
そして、球が第1始動口64aに入賞したタイミングで、第1始動口64aに対応して設けられたRAM273の第1保留球格納エリア273dの第1保留第1〜第4エリアのうち、大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアと同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア273d2に格納される。また、球が第2始動口64bに入賞したタイミングで、第2始動口64bに対応して設けられたRAM273の第2保留球格納エリア273eの第2保留第1〜第4エリアのうち、大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアと同じ第2保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア273e2に格納される。
ここで、例えば、第1保留球格納エリア273d又は第2保留球格納エリア273e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数(大当たり乱数値)又は小当たりとなる乱数(小当たり乱数値)でなければ、即ち、ハズレとなる乱数(ハズレ乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや、停止図柄の種別(以下「停止種別」と称す)は、ハズレ時のものとなる。一方で、第1保留球格納エリア273d又は第2保留球格納エリア273e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数(大当たり乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや停止種別は大当たり時のものとなる。この場合、その大当たり時の変動パターンおよび停止種別は、同じ保留エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値が示す大当たり種別に対応して決定される。なお、第1保留球格納エリア273d又は第2保留球格納エリア273e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が小当たりとなる乱数(小当たり乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや停止種別は小当たり時のものとなる。
上述したように、第28実施形態のパチンコ機10における大当たり種別カウンタC2の値は、「0〜99」の範囲のループカウンタとして構成されて、該大当たり種別カウンタC2とROM272に格納された大当たり種別テーブル272bとに基づいて、大当たり種別が決定される。この大当たり種別テーブル272bには、第1特別図柄の第1抽選遊技で参照される特図1大当たり種別テーブル272b1と、第2特別図柄の第2抽選遊技で参照される特図2大当たり種別テーブル272b2とが設けられている。
ここで、図456(a)及び図456(b)を参照して、特図1大当たり種別テーブル272b1及び特図2大当たり種別テーブル272b2について説明する。図456(a)は、ROM272に記憶される第1特別図柄に対応する特図1大当たり種別テーブル272b1の一例を模式的に示した図であり、図456(b)は、同じくROM272に記憶される第2特別図柄に対応する特図2大当たり種別テーブル272b2の一例を模式的に示した図である。
図456(a)及び図456(b)に示すように、大当たり種別テーブル272bは、特別図柄の種別(即ち、第1特別図柄か第2特別図柄か)に応じてそれぞれ設けられ、該特別図柄の種別に応じた大当たり種別と、大当たり種別カウンタC2の値とを対応付けられている。
第28実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別として、最大ラウンド数が16ラウンドの大当たり後に、次に特別図柄の大当たりに当選するまで(所謂、次回大当たりまで。以下、「次回大当たりまで」と称する場合がある。)の間、特別図柄の大当たり確率が高確率状態である一方、普通図柄の当たり確率が低確率状態となる「超確率変動状態」に対応する「確率変動A」と、最大ラウンド数が6ラウンドの大当たりの後に、次回大当たりまでの間、特別図柄の大当たり確率及び普通図柄の当たり確率が高確率状態となる「確率変動状態」に対応する「確率変動B」と、最大ラウンド数が6ラウンドの大当たり後に、各特別図柄の変動演出が合計50回実行されるまでの間、特別図柄の大当たり確率が低確率状態である一方、普通図柄の当たり確率が高確率状態となる「時間短縮状態」に対応する「時間短縮」とがある。
特図1大当たり種別テーブル272b1及び特図2大当たり種別テーブル272b2では、それぞれ、各大当たり種別に対して、その大当たり種別を決定する大当たり種別カウンタC2の取り得る値が対応付けられている。
図456(a)の特図1大当たり種別テーブル272b1の例では、「確率変動A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0〜9」が対応付けられ、「確率変動B」に対して大当たり種別カウンタC2の値「10〜59」が対応付けられ、「時間短縮」に対して大当たり種別カウンタC2の値「60〜99」が対応付けられている。
第28実施形態における第1特別図柄の当否抽選において、第1保留球格納エリア273dのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア273d1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア273d2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図1大当たり種別テーブル272b1から決定される。例えば、大当たり種別カウンタC2の値が「7」であれば、大当たり種別として「確率変動A」が決定され、大当たり種別カウンタC2の値が「50」であれば、大当たり種別として「確率変動B」が決定され、大当たり種別カウンタC2の値が「95」であれば、大当たり種別として「時間短縮」が決定される。
即ち、第1抽選遊技である第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、「確率変動A」の大当たり種別が10%、「確率変動B」の大当たり種別が50%、「時間短縮」の大当たり種別が40%、の割合で当選することとなる。
また、図456(b)の特図2大当たり種別テーブル272b2の例では、「確率変動A」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0〜29」が対応付けられ、「確率変動B」に対して大当たり種別カウンタC2の値「30〜59」が対応付けられ、「時間短縮」に対して大当たり種別カウンタC2の値「60〜99」が対応付けられている。
第28実施形態における第2特別図柄の当否抽選において、第2保留球格納エリア273eのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア273e1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア273e2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図2大当たり種別テーブル272b2から決定される。例えば、大当たり種別カウンタC2の値が「17」であれば、大当たり種別として「確率変動A」が決定され、大当たり種別カウンタC2の値が「40」であれば、大当たり種別として「確率変動B」が決定され、大当たり種別カウンタC2の値が「85」であれば、大当たり種別として「時間短縮」が決定される。
即ち、第2抽選遊技である第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、「確率変動A」の大当たり種別が30%、「確率変動B」の大当たり種別が30%、「時間短縮」の大当たり種別が40%、の割合で当選することとなる。
従って、第28実施形態のパチンコ機10において、第1特別図柄による第1抽選遊技では最も遊技価値が高い「確率変動A」の選択割合が10%である一方、第2特別図柄による第2抽選遊技では「確率変動A」の選択割合が30%であるため、第1特別図柄による抽選遊技より、第2特別図柄による抽選遊技の方が、遊技者にとって遊技価値が大きい設定となっている。このため、遊技者は、如何にして第2特別図柄による抽選を受けるか、即ち、第1始動口64aへ入球させるより第2始動口64bへ入球させるかという遊技性が生まれ、遊技にバリエーションを設け、遊技の興趣が高められている。
なお、大当たりとなった場合にそれぞれの大当たり種別が選択される確率は、機種によって適宜設定される。そして、その設定された確率に応じて、大当たり種別テーブル272bにて、各大当たり種別に対して対応付けられる大当たり種別カウンタC2の値が規定される。
また、大当たり種別が選択される確率は、パチンコ機10の遊技状態に応じて変更されてもよい。この場合、各遊技状態に対応する大当たり種別テーブル272bを用意し、それぞれの大当たり種別テーブル272bにおいて、各大当たり種別に対して対応付ける大当たり種別カウンタC2の値の数を変更すればよい。
図454に戻って、各種カウンタの説明を続ける。停止パターン選択カウンタC3は、例えば「0〜99」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「99」)に達した後「0」に戻る構成となっている。
第28実施形態では、保留されている変動演出の保留数と停止パターン選択カウンタC3の値とによって、第3図柄表示装置81で表示される大当たり時およびハズレ時の変動演出の大まかな演出態様が選択される。具体的には、「リーチ表示」が発生しない「非リーチ(ロング)」演出態様及び「非リーチ(ショート)」演出態様と、「リーチ表示」として「ノーマルリーチ」の変動要素のみが実行される「ノーマルリーチ」演出態様と、該「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スーパーリーチ」の変動要素が実行される「スーパーリーチ」演出態様と、同じく「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スペシャルリーチ」の変動要素が実行される「スペシャルリーチ」演出態様と、「リーチ表示」が発生せずに、変動時間が長く設定される「超ロング変動」演出態様と、上記「リーチ表示」とは異なる後述する特別演出が実行される「特殊変動」演出態様との演出態様が選択される。
ここで、各演出態様について詳細に説明する。演出態様の中で、「非リーチ(ロング)」演出態様と「非リーチ(ショート)」演出態様(以下、「非リーチ(ロング)」演出態様と「非リーチ(ショート)」演出態様とを総称して、『「非リーチ」演出態様』と称する場合がある)とは、特別図柄の変動演出として3つの図柄列(図示せず)が変動する第3図柄表示装置81にて、各図柄列を高速でシャッフルする「高速変動」の変動要素が行われた後に、先に停止する2の図柄列において同一の第3図柄が停止せず、「リーチ表示」を発生しない演出態様である。
「高速変動」の変動要素とは、例えば、第3図柄表示装置81で行われる第3図柄の変動演出において、各図柄列に表示される第3図柄が、表示画面縦方向下方に高速にスクロールされている変動要素をいう。この「高速変動」では、遊技者によって第3図柄の表示内容を明確に認識できないように第3図柄を変動させ、前回停止表示された変動演出の停止結果を不規則に混ぜる(シャッフルする)演出が実行される。
第28実施形態のパチンコ機10では、「高速変動」の変動要素が行われた後、特定の演出態様(「非リーチ(ショート)」演出態様)を除いて「低速変動」の変動要素が行われるように構成されている。
「低速変動」の変動要素とは、第3図柄表示装置81で行われる第3図柄の変動演出において、上記「高速変動」の変動要素後、遊技者に視認可能な速度で第3図柄を低速にスクロールしている変動要素をいう。この「低速変動」の変動要素では、遊技者に第3図柄の表示内容を認識させながら、各図柄列を順に停止表示する。先に停止表示する2の図柄列(例えば、左図柄列と右図柄列)において同一の第3図柄が停止した場合は「リーチ表示」が発生したとして「ノーマルリーチ」の変動要素へと発展する一方、該先に停止表示する2の図柄列において異なる第3図柄が停止した場合は、残りの図柄列を停止表示して、その変動演出を終了するように構成されている。
従って、「非リーチ(ロング)」演出態様では、「高速変動」の変動要素が行われた後に「低速変動」の変動要素が行われて、各図柄列がそれぞれ順番に停止し、先に停止する2つの図柄列に異なる第3図柄が停止し、残りの1の図柄列が停止して、1の変動演出が終了する。一方、「非リーチ(ショート)」演出態様では、「高速変動」が行われた後に「低速変動」の変動要素が行われず、該「高速変動」の変動要素の終了後、各図柄列が同時に停止し、2の図柄列(例えば、「非リーチ(ロング)」演出態様で先に停止する2の図柄列)に異なる第3図柄が停止表示されるとともに、他の図柄列も停止表示され、1の変動演出が終了する。
演出態様の中で、「ノーマルリーチ」演出態様とは、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出において、先に停止表示する2の図柄列に同一の第3図柄が停止した直後に「ノーマルリーチ」の変動要素が実行され、他の「リーチ表示」、即ち、「スーパーリーチ」の変動要素や「スペシャルリーチ」の変動要素に発展しない「リーチ表示」の演出態様の1つである。
演出態様の中で、「スーパーリーチ」演出態様とは、「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スーパーリーチ」の変動要素が実行される「リーチ表示」の演出態様の1つである。
演出態様の中で、「スペシャルリーチ」演出態様とは、「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スペシャルリーチ」の変動要素が実行される「リーチ表示」の演出態様の1つである。
演出態様の中で、「超ロング変動」演出態様とは、「高速変動」の変動要素が長く行われた後に「低速変動」の変動要素が行われて、各図柄列がそれぞれ順番に停止し、先に停止する2つの図柄列に異なる第3図柄を停止し、その後、残りの図柄列も停止表示して、1の変動演出が終了する。
演出態様の中で、「特殊変動」演出態様とは、「スペシャルリーチ」演出態様で選択され得る「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スペシャルリーチ」の変動要素と「再変動」の変動要素とが実行される「リーチ表示」の演出態様の1つである。
停止パターン選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(第28実施形態では、タイマ割込処理(図466参照)毎に1回)更新される。そして、球が第1始動口64aに入賞したタイミングで、その時点での停止パターン選択カウンタC3の値が、第1始動口64aに対応する第1保留球格納エリア273dに設けられた第1保留第1〜第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア273d3に格納される。また、球が第2始動口64bに入賞したタイミングで、その時点での停止パターン選択カウンタC3の値が、第2始動口64bに対応する第2保留球格納エリア273eに設けられた第2保留第1〜第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア273e3に格納される。
第28実施形態のパチンコ機10では、変動演出におけるの当否(大当たり、小当たりまたはハズレ)と、現在の遊技状態と、現在保留中の両特別図柄の変動演出の数(保留球数)とに応じて、停止パターン選択カウンタC3の値を参照する停止パターンテーブル272dが異なるように構成されている。即ち、停止パターンテーブル272dは、複数種類設けられ、待機中の両特別図柄の変動演出の数(保留球数)等によって選択されるように構成されている。
また、第28実施形態では、変動演出の詳細な変動パターンを決定する場合に、まず、ROM272に備えられた保留数テーブル272c(図457参照)に基づいて、変動演出の当否と、現在の遊技状態と、現在の変動演出の数(保留球数)とに対応したいずれかの停止パターンテーブル272dが選択される。そして、選択された停止パターンテーブル272dと停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて変動演出の大まかな態様である演出態様を選択する。その後、選択された演出態様と後述する変動種別カウンタCS1の値とに基づいて、変動演出の詳細な変動パターン(変動時間)が決定される。
この複数種類設けられた停止パターンテーブル272dは、各停止パターンテーブル272d毎に演出態様が選択される停止パターン選択カウンタC3の乱数値の範囲が異なるように設定されている。この停止パターンテーブル272dが複数用意されているのは、変動演出の当否、遊技状態及び保留球数に応じて変動演出の演出態様の選択比率を変更するためである。即ち、(1)取得した第3図柄の変動演出において大当たりが発生するか、(2)現在のパチンコ機10の遊技状態が「超確率変動状態」、「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「通常遊技状態」であるか、及び、(3)保留されている変動演出の保留球数がいくつあるか、に応じて、演出態様の選択比率を変更するためである。
これは、第1の理由として、各演出態様毎に大当たりとなる期待度を変化させるためである。即ち、大当たり抽選に当選した場合と大当たり抽選にハズレた場合とで、停止パターン、即ち、「非リーチ」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、及び、「スペシャルリーチ」演出態様の選択する割合を異ならせるように構成することで、各演出態様毎に大当たりとなる期待度を変化させる。具体的には、例えば、大当たり抽選に当選した場合に「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様を選択し易く構成し、大当たり抽選に当選しなかった場合には、「非リーチ」演出態様や「ノーマルリーチ」演出態様を選択し易く構成する。
このように構成することで、「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様は、大当たりし易い演出とすることができ、「ノーマルリーチ」演出態様や「非リーチ」演出態様は、大当たりし難い演出または大当たりしない演出とすることができ、各演出態様毎の大当たり期待度を差別化することができる。従って、変動演出に大当たりし易い演出が現出した場合に、その大当たりし易い演出が行われている間、大当たりが発生する可能性が高いことを遊技者に示唆し、遊技の興趣を高めている。
第28実施形態のパチンコ機10では、具体的には、取得した抽選結果が大当たりである場合には、大当たりし易い演出を選択し易く、かつ、大当たりし難い演出を選択し難い停止パターンテーブル272dに基づいて変動演出の大まかな内容である演出態様(停止パターン)を選択するように構成する。一方、取得した抽選結果がハズレである場合には、大当たりし易い演出を選択し難く、かつ、大当たりし難い演出を選択し易い停止パターンテーブル272dに基づいて変動演出の演出態様(停止パターン)を選択するように構成する。これにより、変動演出において第3図柄の抽選結果を遊技者に報知する場合に、大当たりし易い演出が実行されている場合にはその変動演出で大当たりが発生し易く、大当たりし難い演出が実行されている場合にはその変動演出で大当たりが発生し難くし、演出態様(停止パターン)ごとに大当たり期待値に差を設けることで、その変動演出の実行中に遊技の興趣を高めることができる。
また、第2の理由として、第1特別図柄の変動演出の待機回数が上限に達している状態における第1始動口64aへの入球、又は、第2特別図柄の変動演出の待機回数が上限に達している状態における第2始動口64bへの入球に基づく無駄球(所謂、オーバーフロー入賞による特別図柄の無抽選)を極力削減するためである。
具体的に説明すると、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動演出の待機回数はそれぞれ最大4回と上限が設けられていると共に、変動演出は少なくとも一定時間が実行されることから、「超確率変動状態」、「確率変動状態」および「時間短縮状態」における第2始動口64bへ球が入球し易い遊技状態では、第2特別図柄の最大保留球数に到達し易い。これらの遊技状態において、長い変動時間の変動演出を選択すると、第2特別図柄の最大保留球数に到達した状態での第2始動口64bへの入球が頻発し、折角、第2始動口64bへ入球したにもかかわらず、第2特別図柄の抽選契機を取得できない。また、「通常遊技状態」においても、第1特別図柄の最大保留球数に到達している状態で、長い変動時間の変動演出を選択すると、その変動演出の実行中は第1特別図柄の保留球数が消化されないため、その間に第1始動口64aへの入球が発生しても、第1特別図柄の抽選契機を取得できない。このような状態になると、遊技者は、第1始動口64aへ球を入球させても遊技価値が得られないと判断し、遊技に対して興醒めしてしまうとともに、変動演出が消化されて再び保留球数を取得できる状態になるまで球の発射を停止して遊技を中断してしまう。
そこで、第28実施形態のパチンコ機10では、第3図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の最大保留球数へ到達し易い遊技状態や、最大保留球数に近い(又は一致する)保留球数では、短い変動時間が選択され易い停止パターンテーブル272dに基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成されている。これにより、第3図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の最大保留球数に到達している状態での第1始動口64a又は第2始動口64bへの入球を抑制することができる。
さらに、第3の理由として、実行時間を長く設定して、変動演出の終了を遅らせることで、変動演出が実行されている状態を長く維持するためである。具体的に説明すると、変動演出の保留球数が少ない(無い)場合に、実行中の変動演出の変動時間内に新たに第1始動口64a又は第2始動口64bのいずれかに球を入球させないと、次の変動演出を開始することができず、第3図柄表示装置81でデモ画面等を表示しなければいけない。遊技者は、球を発射して遊技を行っているにもかかわらず第3図柄表示装置81において変動演出が行われない場合、遊技者が求めている大当たりの抽選に係る興趣を得ることができず、遊技に興醒めしてしまう。また、遊技者は、第3図柄表示装置81において変動演出が行われていないことで、第1始動口64a又は第2始動口64bへ球が入球し難いパチンコ機10であると認識し、遊技価値を得難い台と判断して、そのパチンコ機10での遊技を止めてしまうおそれがある。
そこで、第28実施形態のパチンコ機10では、変動演出の保留球数が少ない場合に、長い変動時間が選択され易い停止パターンテーブル272dに基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成されている。これにより、第3図柄表示装置81において変動演出が行われていない状況を起こり難く構成し、第3図柄表示装置81における変動演出の実行状態を長く維持することができる。
また、第4の理由として、第28実施形態のパチンコ機10は、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とを同時並列的に実行可能な所謂同時変動機であるが、各遊技状態に対して実行させたい(奨励する)特別図柄が遊技仕様として予め設定(規定)されており、遊技状態ごとに実行させたい特別図柄を積極的に抽選させるために、仮に、所定の遊技状態において実行させたくない(非奨励の)特別図柄の抽選契機を取得した場合に、所定の罰則(ペナルティ)を付与するように構成している。
具体的には、例えば、「通常遊技状態」では、遊技仕様として左打ち遊技が予め奨励されており、該左打ち遊技を行って、特図1の動的表示において大当たり遊技に当選させて該大当たり遊技による遊技価値を得つつ、その大当たり種別に応じて付随する「超確率変動状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」がいずれとなるかの遊技性を実現する。また、「時間短縮状態」では、遊技仕様として右打ち遊技が予め奨励されており、該右打ち遊技を行って、入賞補助状態が有効な状況の間に如何にして特図2の動的表示において大当たり遊技に当選させるか否かの遊技性を実現する。さらに、「確率変動状態」では、遊技仕様として右打ち遊技が予め奨励されており、該右打ち遊技を行って、入賞補助状態を維持しながら、次の大当たり遊技が如何様な大当たり種別となるか否かの遊技性を実現する。そして、「超確率変動状態」では、遊技仕様として右打ち遊技が予め奨励されており、該右打ち遊技を行って、入賞補助状態はないものの、適度に第2始動口64bへ入賞させつつ、該入賞に基づいて小当たり遊技に当選させて小入賞口72aへ球を入賞させることで持ち球を増加させるように構成され、第2始動口64bへの入賞に基づく大当たり遊技には当選させずに如何にして該「超確率変動状態」の期間を長く継続させるかという遊技性を実現するように予め遊技仕様として設定されている。
従って、「通常遊技状態」では、左打ち遊技に基づく特図1の動的表示の実行が奨励されている一方、「超確率変動状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」では、右打ち遊技に基づく特図2の動的表示の実行が奨励されている。ここで、仮に、上述した遊技仕様通りに遊技が実行されない場合、特に、「通常遊技状態」において特図2の動的表示を実行させつつ特図1の動的表示も実行するといった行為が行われてしまった場合は、当初設定していた遊技仕様に基づく出玉率と異なる遊技結果が導出されてしまい、ホールに不測の不利益を生じさせるおそれがある。
そこで、第28実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」において、保留されている特別図柄の合計数が5個以上の場合、即ち、奨励されいない特図2の保留数が少なくとも1個以上存在した上で特図1の動的表示が複数保留(例えば、4個)されるような場合に、新たに開始する特別図柄の動的表示(特図1の動的表示であったとしても)を長時間(例えば、5分)行い、特別図柄の動的表示の実行効率を低下させるように構成されている。このように構成することで、遊技仕様として奨励されていない特図2の動的表示の起因となる第2始動口64bへ球を入賞させた場合に、特図1又は特図2の動的表示の実行効率を低下させることで、遊技価値の付与効率を低下させることができる。その結果、特図2の動的表示の実行が奨励されていない遊技状態(即ち、「通常遊技状態」)において特図2の動的表示を実行させることを遊技者に躊躇させることができ、想定している遊技仕様と異なる遊技が行われることを抑制し、ホールへの不利益を低減することができる。
なお、「超確率変動状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、左打ち遊技も遊技仕様としては奨励されていないが、該非奨励の遊技(即ち、左打ち遊技)を行った場合であっても、奨励されている遊技(即ち、右打ち遊技)を行った場合より遊技者が得られる遊技価値が低く設定されている。このため、遊技ホールにとって不利となる遊技態様ではないので、特段の罰則(ペナルティ)は設けられていない。
ここで、図457を参照して、保留数テーブル272cの詳細について説明する。図457は、保留数テーブル272cを模式的に示した図である。上述したように、第28実施形態のパチンコ機10では、第1始動口64a又は第2始動口64bに球が入球したことに基づいて変動演出を行う場合に、該変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、同じくその時点における特図1及び特図2の変動演出の合計保留数とに基づいて保留数テーブル272cを参照し、いずれかの停止パターンテーブル272d1〜272d5を選択するように構成されている。そして、選択された停止パターンテーブル272d1〜272d5のいずれかと停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて変動演出の大まかな演出態様が決定される。
具体的には、図457の保留数テーブル272cで示すように、「通常遊技状態」のハズレ抽出時であって合計保留球数が「1個〜3個」の場合、又は、「超確率変動状態」、「確率変動状態」若しくは「時間短縮状態」のハズレ抽出時であって合計保留球数が「1個」の場合には、停止パターンテーブル272dのAテーブル272d1(図458(a)参照)が選択される。
また、「通常遊技状態」のハズレ抽出時であって保留球数が「4個」の場合、又は、「超確率変動状態」、「確率変動状態」若しくは「時間短縮状態」のハズレ抽出時であって保留球数が「2個〜8個」の場合には、停止パターンテーブル272dのBテーブル272d2(図458(b)参照)が選択される。
さらに、「通常遊技状態」のハズレ抽出時であって保留球数が「5個〜8個」の場合には、停止パターンテーブル272dのCテーブル272d3(図458(c)参照)が選択される。
また、大当たりの当選時(即ち、「16R確変大当たり」、「6R確変大当たり」及び「6R時短大当たり」の抽出時)には、いずれの遊技状態又は保留球数であっても、停止パターンテーブル272dのDテーブル272d4(図459(a)参照)が選択される。
さらに、小当たり当選時(即ち、小当たり遊技の抽出時)には、いずれの遊技状態又は保留球数であっても、停止パターンテーブル272dのEテーブル272d5(図459(b)参照)が選択される。
即ち、いずれかの大当たりに当選した場合は、その時点での保留球数や遊技状態に関係なく、大当たりの種別のみに基づいて停止パターンテーブル272d(Dテーブル272d4)が選択され、小当たりに当選した場合には、その時点での保留球数や遊技状態に関係なく、小当たりに当選したことのみに基づいて停止パターンテーブル272d(Eテーブル272d5)が選択され、大当たり又は小当たりのいずれにも当選しなかった場合(即ち、ハズレ時)にのみ、その時点での保留球数や遊技状態に基づいて停止パターンテーブル272d(Aテーブル272d1、Bテーブル272d2又はCテーブル272d3)が選択される。
なお、大当たり又は小当たりに当選した場合においても、保留球数に応じて停止パターンテーブル272dが異なるように構成してもよい。例えば、大当たりに当選した場合に保留球数が多いとき、比較的短い変動パターンが選ばれ易い停止パターンテーブル272dを選択し得るように構成してもよい。
この場合、例えば、「リーチ表示」が実行される各演出態様において、「高速変動」の変動要素の部分の時間のみが10秒間から5秒間のみに変更された演出態様を選択するように構成する。このように構成することで、例えば、第1特別図柄の最大保留球数が4回ある状態で変動演出を開始する場合に、「高速変動」の変動要素が5秒間で行われたとしても、該5秒間の「高速変動」の変動要素が終了した時点(5秒間の「高速変動」の変動要素と認識した時点)では、その変動演出において「リーチ表示」が発生することがある。そのため、5秒間の「高速変動」の変動要素が行われた場合であっても、「非リーチ(ショート)」演出態様以外の「リーチ表示」が実行される演出態様が実行されるように構成することで、5秒間の「高速変動」の変動要素の実行時点では該変動演出が大当たりとなるかハズレとなるか分からなくすることができる。
次に、図458及び図459を参照して、各停止パターンテーブル272dについて説明する。図458は、ハズレ時に選択され得る停止パターンテーブル272dの示した図であって、図458(a)は、停止パターンテーブル272dのAテーブル272d1の一例を模式的に示した図であり、図458(b)は、停止パターンテーブル272dのBテーブル272d2の一例を模式的に示した図であり、図458(c)は、停止パターンテーブル272dのCテーブル272d3の一例を模式的に示した図である。また、図459は、大当たり時又は小当たり時に選択される停止パターンテーブル272dを模式的に示した図であって、図459(a)は、停止パターンテーブル272dのDテーブル272d4の一例を模式的に示した図であり、図459(b)は、停止パターンテーブル272dのEテーブル272d5の一例を模式的に示した図である。
図458(a)で示すように、停止パターンテーブル272dのAテーブル272d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様別に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」〜「74」に設定され、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」〜「94」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」〜「97」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98」,「99」に設定されている。なお、Aテーブル272d1では、「非リーチ(ショート)」演出態様および「超ロング変動」に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、該「非リーチ(ショート)」演出態様および「超ロング変動」演出態様は選択されないように設定されている。
次に、図458(b)で示すように、停止パターンテーブル272dのBテーブル272d2では、「非リーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」〜「74」に設定され、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」〜「94」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」〜「97」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98,99」に設定されている。なお、Bテーブル272d2では、「非リーチ(ロング)」演出態様および「超ロング変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、該「非リーチ(ロング)」演出態様および「超ロング変動」演出態様は選択されないように設定されている。
即ち、Aテーブル272d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様が75%、「ノーマルリーチ」演出態様が20%、「スーパーリーチ」演出態様が3%、「スペシャルリーチ」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。また、Bテーブル272d2では、「非リーチ(ショート)」演出態様が75%、「ノーマルリーチ」演出態様が20%、「スーパーリーチ」演出態様が3%、「スペシャルリーチ」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。
よって、Aテーブル272d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様が選択され、Bテーブル272d2では、「非リーチ(ロング)」演出態様の代わりに「非リーチ(ショート)」演出態様が選択されるように構成されている。
従って、Aテーブル272d1は、Bテーブル272d2と比べて選択される変動演出の変動時間が比較的長くなり易いと言える。換言すれば、Bテーブル272d2は、Aテーブル272d1と比べて選択される変動演出の変動時間が短くなり易いといえる。
なお、Aテーブル272d1及びBテーブル272d2との「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様及び「スペシャルリーチ」演出態様の選択割合は同等に設定されている。
このように、ハズレの抽選結果が抽出された場合に、保留中の変動演出の保留球数に基づいて、変動演出の演出態様を選択するように構成する。例えば、変動演出の保留球数が多い場合には、変動演出時間が短い「非リーチ(ショート)」演出態様を選択する。これにより、変動演出の保留球数が多い場合に、実行される変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高めることができる。
また、例えば、変動演出の保留球数が少ない場合には、第1始動口64a又は第2始動口64bへの球の入球時間を確保するために、「非リーチ(ショート)」演出態様より変動演出時間が長い「非リーチ(ロング)」演出態様を選択する。これにより、「非リーチ(ショート)」演出態様が選択される場合より変動演出時間の長い「非リーチ(ロング)」演出態様を行うことができるので、第1始動口64a又は第2始動口64bへの球の入球時間を確保し易くなり、第3図柄表示装置81における変動演出の実行時間中に新たな始動入賞が発生する可能性を高くすることで、変動演出が実行されている状況を維持することができる。
一方、図458(c)で示すように、停止パターンテーブル272dのCテーブル272d3では、「超ロング変動」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」〜「99」)、他の「ハズレ表示」又は「リーチ表示」が実行される演出態様には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。従って、「通常遊技状態」において特別図柄の合計保留数が5個以上である場合に選択される停止種別は、必ず「超ロング変動」演出態様となるように設定されている。
このように構成することで、「通常遊技状態」において、保留されている特別図柄の数が5個以上の場合、即ち、奨励されいない特図2の保留数が少なくとも1個以上存在した上で特図1の動的表示が複数保留されるような場合に、新たに開始する特別図柄の変動演出(特図1の動的表示であったとしても)を長時間(例えば、5分)行い、特別図柄の変動演出の実行効率を低下させるように構成されている。これにより、遊技仕様として奨励されていない第2始動口64bへ球を入賞させ、特図2の変動演出が実行し得る場合に、特図1又は特図2の変動演出の実行効率を低下させることで、遊技価値の付与効率を低下させることができる。その結果、特図2の変動演出の実行が奨励されていない遊技状態において特図2の変動演出の実行契機となる第2始動口64bへの入賞(即ち、右打ち遊技の実行)を遊技者に躊躇させることができ、遊技状態ごとに想定している遊技仕様と異なる遊技が行われることを抑制し、ホールへの不利益を低減することができる。
なお、第28実施形態では、ハズレの変動演出における演出態様に選択において、変動演出の保留球数に基づいて選択される停止パターンテーブル272dが異なるように構成されているが、第1始動口64a又は第2始動口64bへの球の入球時に基づく変動演出の決定と、該入球に基づく変動演出の開始時に基づく変動演出の決定とで、実質的に同一の演出態様が選択されるように構成されている。
具体的には、ハズレの変動演出である場合は、変動演出の保留球数に基づいて、Aテーブル272d1又はBテーブル272d2のいずれか一方が選択されるように構成されているが、Aテーブル272d1とBテーブル272d2とでは、「非リーチ(ロング)」演出態様又は「非リーチ(ショート)」演出態様に割り振られた停止パターンカウンタC3の値が同一であり、また、他の演出態様に割り振られた停止パターンカウンタC3の値もそれぞれ同一に設定されている。
即ち、変動演出の保留球数に基づいて、「非リーチ(ロング)」演出態様が選択されるか、「非リーチ(ショート)」演出態様が選択されるかが異なるのみであり、「高速変動」の演出要素の時間が異なるだけで、実質的同一の演出態様が選択される。よって、始動入賞時に選択される演出態様と、変動開始時に選択される演出態様とは、遊技状態が遷移(例えば、保留球数が増加)した場合であっても、実質的に同一の演出態様が選択される。その結果、始動入賞時に選択された演出態様に基づいて「保留変化予告」等の先読み予告を行った場合であっても、実行される変動演出の内容が実質的に同一となり、先読み予告の対象となった変動演出において、該先読み予告の内容に対して齟齬が発生しない演出を実行することができる。
次に、図459(a)で示すように、停止パターンテーブル272dのDテーブル272d4では、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」〜「4」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「5」〜「39」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「40」〜「99」に設定されている。なお、Dテーブル272d4では、「特殊変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、該「特殊変動」演出態様は選択されないように設定されている。また、Dテーブル272d4は、大当たり時に選択される停止パターンテーブル202dであり、必ず「リーチ表示」が発生するので、各「非リーチ」演出態様は選択されない。
次に、図459(b)で示すように、停止パターンテーブル272dのEテーブル272d5では、「特殊変動」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」〜「99」)、他の「リーチ表示」が実行される演出態様には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。従って、小当たりに当選した場合に選択される停止種別は必ず「特殊変動」演出態様となるように設定されている。なお、Eテーブル272d5は、小当たり時に選択される停止パターンテーブル272dであるので、各「非リーチ」演出態様は選択されない。
即ち、Dテーブル272d4では、「ノーマルリーチ」演出態様が5%、「スーパーリーチ」演出態様が35%、「スペシャルリーチ」演出態様が60%、の選択割合となるように設定されている。また、Eテーブル272d5では、「特殊変動」演出態様が100%の選択割合となるように設定されている。
よって、大当たり当選時の変動演出において、「スペシャルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「ノーマルリーチ」演出態様の順で選択割合が高く、ハズレ時の変動演出において、「ノーマルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「スペシャルリーチ」演出態様の順で選択割合が高くなるように設定されている。従って、各「リーチ表示」の現出時における大当たり期待度は、「スペシャルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「ノーマルリーチ」演出態様の順に大当たりの表示結果が現出する可能性が高くなるように構成される。これにより、変動演出の演出態様によって遊技者に大当たりへの期待度を示すことができ、遊技者が実行された変動演出の演出態様に応じて大当たりへの高揚感を味わうことができる。
以上より、変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、その時点における変動演出の保留球数とに基づいて、実行する変動演出の演出態様を決定することにより、遊技が行われている状況に基づいて変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高める演出態様を選択することができる。
なお、変動演出の保留球数が多い場合(例えば、「4」個)に、「リーチ表示」が選択されたとき、各「リーチ表示」の「高速変動」の演出要素が短縮された停止パターンテーブル272dを設けてもよい。また、変動演出の保留球数が多い場合に、各演出態様において「低速変動」の演出要素を省略した停止パターンテーブル272dを設けてもよい。さらに、変動演出の保留球数に応じて、各演出態様の選択率が全く異なる停止パターンテーブル272dを設けてもよい。ただし、変動演出の保留球数に応じて各演出態様の選択率が異なるような場合は、「保留変化予告」等の先読み予告を行う上で、先読み予告実行決定時における保留球数と、該先読み予告の対象となった変動演出の実行時における保留球数とが異なる場合がある。このような場合、先読み予告の内容と変動演出の内容との整合性を保つ処理が必要となるため、処理が煩雑となる。
図454に戻って、説明を続ける。変動種別カウンタCS1は、例えば「0〜9」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「9」)に達した後「0」に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1の値は、後述するタイマ割込処理(図466参照)が1回実行される毎に1回更新され、メイン処理(図385参照)内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、球が第1始動口64aに入賞したタイミングで、その時点での大当たり種別カウンタC2の値が、第1始動口64aに対応して設けられたRAM273の第1保留球格納エリア273dに設けられた第1保留第1〜第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアの変動種別カウンタ格納エリア273d4に格納される。また、球が第2始動口64bに入賞したタイミングで、その時点での大当たり種別カウンタC2の値が、第2始動口64bに対応して設けられたRAM273の第2保留球格納エリア273eに設けられた第2保留第1〜第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアの変動種別カウンタ格納エリア273e4に格納される。
この変動種別カウンタCS1は、変動演出の詳細な変動時間(大まかな変動パターン)の決定に用いられる。即ち、主制御装置110のMPU271は、停止パターンテーブル272d及び停止パターン選択カウンタC3によって選択された演出態様において、変動種別カウンタCS1の値と、ROM272に格納された変動パターンテーブル272eとによって、詳細な変動時間を決定する。音声ランプ制御装置113および表示制御装置114は、変動種別カウンタCS1により決定された変動時間に基づいて、第3図柄表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様を決定し、また予告演出実行の有無や予告演出の実行態様を決定する。
このように、主制御装置110のMPU271は、変動演出の大まかな変動パターンを選択して変動時間のみを決定する。このように構成することで、主制御装置110のMPU271において、変動演出を実行するために必要な詳細な予告抽選等の制御を行う必要がなくなるので、変動演出に関するMPU271の処理を軽減することができる。また、主制御装置110において変動演出の全変動パターンのコマンドを用意する必要がなくなり、主制御装置110のROM容量を削減することができる。
また、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114において、主制御装置110で決定された変動時間(大まかな変動パターン)に基づいて、変動演出における詳細な変動パターンを決定することで、変動演出を選択する自由度を高めるができる。さらに、遊技状態が刻々と変化するパチンコ機10において、該変化に対応して随時、変動演出の演出内容の選択又は変更することが可能となり、遊技状態に応じて適切な演出を実行することができる。
ここで、図460から図462を参照して、変動パターンテーブル272eの詳細について説明する。本パチンコ機10は、変動パターンテーブル272eとして、第1特別図柄のハズレ時であってすべての遊技状態で共通的に用いられる特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1と、第1特別図柄の大当たり時又は小当たり時であってすべての遊技状態で共通的に用いられる特図1大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e2と、第2特別図柄のハズレ時であって「通常遊技状態」の場合に用いられる特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3と、第2特別図柄の大当たり時又は小当たり時であって「通常遊技状態」の場合に用いられる特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4と、第2特別図柄のハズレ時であって「超確率変動状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」(以下、「超確率変動状態」、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」を総称して、「確変・時短時」と称する場合がある)の場合に用いられる特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e5と、第2特別図柄の大当たり時又は小当たり時であって「確変・時短時」の場合に用いられる特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e6とが用意されている。
図460(a)は、ROM272に記憶される特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1の一例を模式的に示した図であり、図460(b)は、ROM272に記憶される特図1大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e2の一例を模式的に示した図であり、図461(a)は、ROM272に記憶される「通常遊技状態」用の特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3の一例を模式的に示した図であり、図461(b)は、ROM272に記憶される「通常遊技状態」用の特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4の一例を模式的に示した図であり、図462(a)は、ROM272に記憶される「確変・時短時」用の特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e5の一例を模式的に示した図であり、図462(b)は、ROM272に記憶される「確変・時短時」用の特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e6の一例を模式的に示した図である。図460〜図462に示すように、各変動パターンテーブル272e1〜272e6は、選択された演出態様に基づいてグループ分けされている。
具体的には、ハズレ時の演出態様として、「非リーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E0:非リーチ(ロング)」用と、「非リーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E1:非リーチ(ショート)」用と、「ノーマルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E2:ノーマルリーチ」用と、「スーパーリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E3:スーパーリーチ」用と、「スペシャルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E4:スペシャルリーチ」用と、「超ロング変動」演出態様が決定された場合に参照される「E5:超ロング変動」用とに区分けされている。また、大当たり時・小当たり時の演出態様として、「ノーマルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E6:ノーマルリーチ」用と、「スーパーリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E7:スーパーリーチ」用と、「スペシャルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E8:スペシャルリーチ」用と、「特殊変動」演出態様が決定された場合に参照される「E9:特殊変動」用とに区分けされている。そして、その区分けされたグループに対してそれぞれ変動種別カウンタCS1の値が対応付けされている。
第28実施形態では、第1特別図柄に対応する第1保留球格納エリア273dのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(大当たり乱数値)および小当たりとなる値(小当たり乱数値)ではない場合、即ち、ハズレとなる値であった場合に、保留数テーブル272cを参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル272dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル272dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
第1特別図柄のハズレ時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において、「E0:非リーチ(ロング)」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターン(変動時間。以下、「変動パターン」を「変動時間」と置き換えることは当然に可能である。)が用意されている。
図460(a)で示す例では、「E0:非リーチ(ロング)」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』のみを選択可能に設定されている。
即ち、いずれの遊技状態でも第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において「非リーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
ここで、変動パターンを構成する各変動要素について説明する。変動要素とは、1の変動演出の一部分を構成するものであり、各変動要素を組み合わせて1の変動演出が構成される。第28実施形態のパチンコ機10では、変動要素として、「高速変動」の変動要素、「低速変動」の変動要素、「ノーマルリーチ」の変動要素、「スーパーリーチ」の変動要素、「スペシャルリーチ」の変動要素および「再変動」の変動要素が設けられている。
「高速変動」の変動要素とは、遊技者によって第3図柄の内容を明確に認識できないように高速にスクロール変動する変動要素である。この「高速変動」の変動要素は、「非リーチ(ショート)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「5秒」行われ(以下、「高速変動(短)」と称する場合がある)、「非リーチ(ロング)」演出態様等が選択された場合は、変動演出の冒頭に「10秒」行われ(以下、「高速変動(長)」と称する場合がある)、「超ロング変動」演出態様が選択された場合は、変動演出の冒頭に「595秒」行われ(以下、「高速変動(超長)」と称する場合がある)、「確変・時短時」における第2特別図柄の変動演出の冒頭に「3秒」行われる(以下、「高速変動(超短)」と称する場合がある)。なお、この「高速変動」の変動要素が終了した場合、後述する「低速変動」の変動要素が開始(実行)されるか、或いは、そのまま変動演出が終了するように構成されている。
「低速変動」の変動要素とは、「3秒」、「5秒」、「10秒」又は「595秒」の「高速変動」の変動要素の実行後に開始され、第3図柄を視認可能にスクロール変動して「リーチ表示」を発生するか否かを見せる変動要素である。この「低速変動」の変動要素は、「非リーチ(ショート)」演出態様が選択された場合は実行されず、「非リーチ(ショート)」演出態様以外の演出態様(例えば、「非リーチ(ロング)」演出態様)が選択された場合は、「高速変動」の変動要素の後に「5秒」行われる。
即ち、「非リーチ(ショート)」演出態様では、「高速変動」の変動要素が行われた後、第3図柄表示装置81の各図柄列が「低速変動」の変動要素を経由せずに急速に停止(所謂、ビタ止まり)するように構成されている。なお、この「低速変動」の変動要素が終了した場合は、そのまま変動演出が終了するように構成されている。
従って、第28実施形態のパチンコ機10では、「非リーチ(ロング)」演出態様は、「10秒」の「高速変動」の変動要素と「5秒」の「低速変動」の変動要素とを含む変動パターンで変動演出が構成される。また、「非リーチ(ショート)」演出態様は、「5秒」の「高速変動」の変動要素のみの変動パターンで変動演出が構成される。さらに、「超ロング変動」演出態様は、「595秒」の「高速変動」の変動要素と「5秒」の「低速変動」の変動要素とを含む変動パターンで変動演出が構成される。
「ノーマルリーチ」の変動要素は、「低速変動」の変動要素において先に停止する2の図柄列に同一の図柄(以下、「リーチ形成図柄」と称する場合がある)が停止表示した場合に、残りの図柄列の変動結果によって大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「ノーマルリーチ」の変動要素は、「低速変動」の変動要素後に「5秒」行われる。
第28実施形態のパチンコ機10では、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、「スーパーリーチ」の変動要素に発展するパターンと、「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」の変動要素を実行するパターンと、が用意されている。
「スーパーリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素において「ハズレ表示」が停止せずに残りの図柄列の変動が継続された場合に発展して実行され、第3図柄表示装置81において所定演出(例えば、「バトル演出」)を行って大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「スーパーリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に「10秒」行われる。
第28実施形態のパチンコ機10では、「スーパーリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」の変動要素を実行するパターンと、が用意されている。
「スペシャルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素において「ハズレ表示」が停止せずに残りの図柄列の変動が継続された場合に発展して実行され、第3図柄表示装置81において上記所定演出と異なる特殊演出(例えば、「競争演出」)を行って大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「スペシャルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に「20秒」行われる。
第28実施形態のパチンコ機10では、「スペシャルリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」するパターンと、が用意されている。
なお、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するように構成されているが、この構成に代えて、「低速変動」後にリーチ形成図柄が停止した場合に、「ノーマルリーチ」の変動要素を経由せず、いきなり「スーパーリーチ」の変動要素や「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するように構成してもよい。また、「スーパーリーチ」の変動要素の実行後に「スペシャルリーチ」の変動要素が行われるように構成してもよい。
「再変動」の変動要素は、いずれかの「リーチ表示」において一旦「ハズレ表示」が現出した後に発展して実行され、「大当たり表示」を現出する変動要素である。この「再変動」の変動要素は、いずれかの「リーチ表示」後に「5秒」行われる。
第28実施形態のパチンコ機10では、「再変動」の変動要素の実行後は、「大当たり表示」又は「小当たり表示」が現出するパターンが用意されている。
また、この「再変動」の変動要素は、大当たり遊技又は小当たり遊技に当選した場合にのみ発生するように構成されている。即ち、「ハズレ表示」の場合には、「再変動」の変動要素は実行されないように構成されている。これは、「再変動」の変動要素は、仮に停止表示された「ハズレ表示」をいずれかの「大当たり表示」又は「小当たり表示」に変更する変動要素であるため、大当たり又は小当たりに当選していない「ハズレ表示」の場合に行ってしまうと、演出上の齟齬が発生してしまう。よって、この「再変動」の変動要素は、大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e2,272e4,272e6(図460(b)、図461(b)及び図462(b)参照)でのみ選定され、ハズレ用変動パターンテーブル272e1,272e3,272e5(図460(a)、図461(a)及び図462(a)参照)では選定されないように構成されている。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において、「E1:非リーチ(ショート)」には、全体の変動時間が「5秒」の『「高速変動(短)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図460(a)で示す例では、「E1:非リーチ(ショート)」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、いずれの遊技状態でも第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において「非リーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において、「E2:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図460(a)の示す例では、「E2:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、いずれの遊技状態でも第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「ノーマルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において、「E3:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「30秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図460(a)の示す例では、「E3:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、いずれの遊技状態でも第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「スーパーリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において、「E4:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「40秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図460(a)の示す例では、「E4:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、いずれの遊技状態でも第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「スペシャルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において、「E5:超ロング変動」には、全体の変動時間が「600秒」の『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図460(a)の示す例では、「E5:超ロング変動」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、いずれの遊技状態でも第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において「超ロング変動」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「超ロング変動」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
なお、特図1のハズレ時の変動パターンは、演出態様がそのまま変動パターンとして決定されるため、変動種別カウンタCS1を使用せずに変動パターンを決定するように構成してもよい。また、変動種別カウンタCS1のみを使用して選択するものとしたが、複数の変動種別カウンタを併用して選択(予告表示の有無等を選択)しても良い。
次に、図460(b)を参照して、第1特別図柄の大当たり時又は小当たり時に参照される特図1大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e2について説明する。第28実施形態では、第1特別図柄に対応する第1保留球格納エリア273dのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値又は小当たりとなる値である場合に、保留数テーブル272cを参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル272dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル272dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図1大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e2の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図1大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e2のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
特図1大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e2において、「E6:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「25秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図460(b)の示す例では、「E6:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0〜2」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「3〜9」、となっている。
即ち、いずれの遊技状態でも第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e2において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンが30%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが70%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、特図1の大当たり時に選択される「ノーマルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の70%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図1大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e2において、「E7:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「30秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「35秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図460(b)の示す例では、「E7:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0〜3」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4〜9」、となっている。
即ち、いずれの遊技状態でも第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e2において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンが40%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、特図1の大当たり時に選択される「スーパーリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図1大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e2において、「E8:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「40秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「45秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図460(b)の示す例では、「E8:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0〜4」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「5〜9」、となっている。
即ち、いずれの遊技状態でも第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e2において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンが50%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが50%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、特図1の大当たり時に選択される「スペシャルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンと『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンとが均等に選択されるように(50%ずつ)なっている。その結果、いずれの変動パターンでも同等に大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図1大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e2において、「E9:特殊変動」には、全体の変動時間が「45秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図460(b)の示す例では、「E9:特殊変動」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、いずれの遊技状態でも第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において「特殊変動」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して「スペシャルリーチ」演出態様で選択され得る『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンと同一の変動パターンがもれなく選択されるように設定されている。これにより、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンでは、大当たりも小当たりも期待することができ、何らかの遊技価値が付与されるという遊技性を提供し、遊技の興趣を向上できる。
また、大当たりや小当たりに当選している場合には、比較的長い変動パターンが選択され易いように構成することで、大当たり又は小当たりが発生する変動演出の演出内容を充実させることで遊技の興趣を向上することができる。また、大当たり及び小当たりに当選していない場合、即ち、ハズレの場合には、「非リーチ」演出態様等の比較的短い変動パターンが選択され易いように構成することで、ハズレ時の変動演出の演出内容を短くして、変動演出を効率よく消化することができる。
次に、図461(a)を参照して、「通常遊技状態」(即ち、「通常時」)における第2特別図柄のハズレ時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3について説明する。第28実施形態では、第2特別図柄に対応する第2保留球格納エリア273eのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり又は小当たりとなる値でない場合、即ち、ハズレとなる値である場合に、保留数テーブル272cを参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル272dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル272dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
「通常遊技状態」で参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において、「E0:非リーチ(ロング)」には、全体の変動時間が「600秒」の『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図461(a)で示す例では、「E0:非リーチ(ロング)」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』のみを選択可能に設定されている。
即ち、「通常遊技状態」で参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において「非リーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、「通常遊技状態」での第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。その結果、「通常遊技状態」の第2特別図柄の変動演出の変動時間は、「通常遊技状態」の第1特別図柄の変動演出の変動時間と比べて極めて長い時間が選択されるように構成されており、遊技の時間効率が非常に低い(悪い)設定となっている。
次いで、「通常遊技状態」で参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において、「E1:非リーチ(ショート)」には、全体の変動時間が「595秒」の『「高速変動(超長)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図461(a)で示す例では、「E1:非リーチ(ショート)」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超長)」の変動要素のみ』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(超長)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において「非リーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(超長)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、「通常遊技状態」での第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超長)」の変動要素のみ』が選択される。その結果、「通常遊技状態」の第2特別図柄の変動演出の変動時間は、「通常遊技状態」の第1特別図柄の変動演出の変動時間と比べて極めて長い時間が選択されるように構成されており、遊技の時間効率が非常に低い(悪い)設定となっている。
次いで、「通常遊技状態」で参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において、「E2:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「605秒」の『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図461(a)で示す例では、「E2:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、「通常遊技状態」での第2特別図柄の変動演出における「ノーマルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が選択される。その結果、「通常遊技状態」の第2特別図柄の変動演出の変動時間は、「通常遊技状態」の第1特別図柄の変動演出の変動時間と比べて極めて長い時間が選択されるように構成されており、遊技の時間効率が非常に低い(悪い)設定となっている。
次いで、「通常遊技状態」で参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において、「E3:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「615秒」の『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図461(a)で示す例では、「E3:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、「通常遊技状態」での第2特別図柄の変動演出における「スーパーリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が選択される。その結果、「通常遊技状態」の第2特別図柄の変動演出の変動時間は、「通常遊技状態」の第1特別図柄の変動演出の変動時間と比べて極めて長い時間が選択されるように構成されており、遊技の時間効率が非常に低い(悪い)設定となっている。
次いで、「通常遊技状態」で参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において、「E4:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「625秒」の『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図461(a)で示す例では、「E4:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、「通常遊技状態」での第2特別図柄の変動演出における「スペシャルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が選択される。その結果、「通常遊技状態」の第2特別図柄の変動演出の変動時間は、「通常遊技状態」の第1特別図柄の変動演出の変動時間と比べて極めて長い時間が選択されるように構成されており、遊技の時間効率が非常に低い(悪い)設定となっている。
次いで、「通常遊技状態」で参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において、「E5:超ロング変動」には、全体の変動時間が「600秒」の『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図461(a)で示す例では、「E5:超ロング変動」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において「超ロング変動」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、「通常遊技状態」での第2特別図柄の変動演出における「超ロング変動」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。その結果、「通常遊技状態」の第2特別図柄の変動演出の変動時間は、「通常遊技状態」の第1特別図柄の変動演出の変動時間と比べて極めて長い時間が選択されるように構成されており、遊技の時間効率が非常に低い(悪い)設定となっている。
次に、図461(b)を参照して、「通常遊技状態」における第2特別図柄の大当たり時又は小当たり時に参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4について説明する。第28実施形態では、第2特別図柄に対応する第2保留球格納エリア273eのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値又は小当たりとなる値である場合に、保留数テーブル272cを参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル272dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル272dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
「通常遊技状態」において参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4において、「E6:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「605秒」の『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「610秒」の『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図461(b)の示す例では、「E6:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0〜2」、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「3〜9」、となっている。
即ち、「通常遊技状態」での第2特別図柄の変動演出実行時に参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンが30%、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが70%、の割合で選択されるように設定されている。また、「通常遊技状態」の第2特別図柄の変動演出の変動時間は、「通常遊技状態」の第1特別図柄の変動演出の変動時間と比べて極めて長い時間が選択されるように構成されており、遊技の時間効率が非常に低い(悪い)設定となっている。
従って、遊技の時間効率は悪いものの、特図2の大当たり時に選択される「ノーマルリーチ」演出態様では、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の70%)なっている。また、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、「通常遊技状態」において参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4において、「E7:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「615秒」の『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「620秒」の『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図461(b)の示す例では、「E7:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0〜3」、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4〜9」、となっている。
即ち、「通常遊技状態」での第2特別図柄の変動演出実行時に参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンが40%、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。また、「通常遊技状態」の第2特別図柄の変動演出の変動時間は、「通常遊技状態」の第1特別図柄の変動演出の変動時間と比べて極めて長い時間が選択されるように構成されており、遊技の時間効率が非常に低い(悪い)設定となっている。
従って、遊技の時間効率は悪いものの、特図2の大当たり時に選択される「スーパーリーチ」演出態様では、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、「通常遊技状態」において参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4において、「E8:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「625秒」の『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「630秒」の『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図461(b)の示す例では、「E8:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0〜4」、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「5〜9」、となっている。
即ち、「通常遊技状態」での第2特別図柄の変動演出実行時に参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンが50%、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが50%、の割合で選択されるように設定されている。また、「通常遊技状態」の第2特別図柄の変動演出の変動時間は、「通常遊技状態」の第1特別図柄の変動演出の変動時間と比べて極めて長い時間が選択されるように構成されており、遊技の時間効率が非常に低い(悪い)設定となっている。
従って、遊技の時間効率は悪いものの、特図2の大当たり時に選択される「スペシャルリーチ」演出態様では、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンと『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンとが均等に選択されるように(50%ずつ)なっている。その結果、いずれの変動パターンでも同等に大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、「通常遊技状態」において参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4において、「E9:特殊変動」には、全体の変動時間が「630秒」の『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図461(b)の示す例では、「E9:特殊変動」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、「通常遊技状態」での第2特別図柄の変動演出実行時に参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4において「特殊変動」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して「スペシャルリーチ」演出態様で選択され得る『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンと同一の変動パターンがもれなく選択されるように設定されている。これにより、該『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンでは、大当たりも小当たりも期待することができ、何らかの遊技価値が付与されるという遊技性を提供し、遊技の興趣を向上できる。
また、「通常遊技状態」の第2特別図柄の変動演出の変動時間は、「通常遊技状態」の第1特別図柄の変動演出の変動時間と比べて極めて長い時間が選択されるように構成されており、遊技の時間効率が非常に低い(悪い)設定となっている。このように構成することで、「通常遊技状態」において第2始動口64bへ球を入賞させ、第2特別図柄の変動演出が実行される場合、第1特別図柄の変動演出と比べて極めて長い時間(即ち、少なくとも「595秒」以上)の変動演出が実行されるため、「通常遊技状態」における第2特別図柄の変動演出の実行効率が、第1特別図柄の実行効率と比較して、非常に悪くなるように設定されている。よって、「通常遊技状態」において第2始動口64bへ入賞させることの利益(メリット)を極力低下させることができる。
さらに、第1特別図柄と第2特別図柄との合計保留数が多い場合に、第1特別図柄の変動演出の変動時間において極めて長い変動時間が選択されるように構成されている。よって、第2特別図柄の変動演出の保留が溜まっている状況で、第1特別図柄の変動演出を実行しようとした場合にも該第1特別図柄の変動演出の時間効率を悪くし得ることで、「通常遊技状態」において第2始動口64bへ入賞させることの利益(メリット)をより低下させることができる。その結果、特図2の変動演出の実行が奨励されていない遊技状態において特図2の変動演出の実行契機となる第2始動口64bへの入賞(即ち、右打ち遊技の実行)を遊技者に躊躇させることができ、想定している遊技仕様と異なる遊技が行われることを抑制し、ホールへの不利益を低減することができる。
次に、図462(a)を参照して、「超確率変動状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」(即ち、「確変・時短時」)のハズレ時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e5について説明する。第28実施形態では、第2特別図柄に対応する第2保留球格納エリア273eのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり又は小当たりとなる値でない場合、即ち、ハズレとなる値である場合に、保留数テーブル272cを参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル272dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル272dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e5の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e5のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
「確変・時短時」で参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e5において、「E0:非リーチ(ロング)」には、全体の変動時間が「8秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図462(a)で示す例では、「E0:非リーチ(ロング)」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』のみを選択可能に設定されている。
即ち、「確変・時短時」で参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e5において「非リーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、「確変・時短時」での第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。その結果、「確変・時短時」の第2特別図柄の変動演出の変動時間は、第1特別図柄の変動演出の変動時間や、「通常遊技状態」の第2特別図柄の変動演出の変動時間と比べて短い時間が選択されるように構成されており、遊技の時間効率が高い(良い)設定となっている。
次いで、「確変・時短時」で参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e5において、「E1:非リーチ(ショート)」には、全体の変動時間が「3秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図462(a)で示す例では、「E1:非リーチ(ショート)」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、「確変・時短時」で参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e5において「非リーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、「確変・時短時」での第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』が選択される。その結果、「確変・時短時」の第2特別図柄の変動演出の変動時間は、第1特別図柄の変動演出の変動時間や、「通常遊技状態」の第2特別図柄の変動演出の変動時間と比べて短い時間が選択されるように構成されており、遊技の時間効率が高い(良い)設定となっている。
次いで、「確変・時短時」で参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e5において、「E2:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「13秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図462(a)で示す例では、「E2:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、「確変・時短時」で参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e5において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、「確変・時短時」での第2特別図柄の変動演出における「ノーマルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が選択される。その結果、「確変・時短時」の第2特別図柄の変動演出の変動時間は、第1特別図柄の変動演出の変動時間や、「通常遊技状態」の第2特別図柄の変動演出の変動時間と比べて短い時間が選択されるように構成されており、遊技の時間効率が高い(良い)設定となっている。
次いで、「確変・時短時」で参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e5において、「E3:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「23秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図462(a)で示す例では、「E3:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、「確変・時短時」で参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e5において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、「確変・時短時」での第2特別図柄の変動演出における「スーパーリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が選択される。その結果、「確変・時短時」の第2特別図柄の変動演出の変動時間は、第1特別図柄の変動演出の変動時間や、「通常遊技状態」の第2特別図柄の変動演出の変動時間と比べて短い時間が選択されるように構成されており、遊技の時間効率が高い(良い)設定となっている。
次いで、「確変・時短時」で参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e5において、「E4:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「33秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図462(a)で示す例では、「E4:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、「確変・時短時」で参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e5において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、「確変・時短時」での第2特別図柄の変動演出における「スペシャルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が選択される。その結果、「確変・時短時」の第2特別図柄の変動演出の変動時間は、第1特別図柄の変動演出の変動時間や、「通常遊技状態」の第2特別図柄の変動演出の変動時間と比べて短い時間が選択されるように構成されており、遊技の時間効率が高い(良い)設定となっている。
なお、「確変・時短時」における第2特別図柄の変動演出において、保留数テーブル272cにおいてCテーブル272d3が割り当てられていない。よって、「確変・時短時」における第2特別図柄の変動演出では、「超ロング変動」演出態様が選択されないことから、「確変・時短時」で参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e5において「超ロング変動」演出態様に対して変動種別カウンタCS1の値は対応付けられていない。
次に、図462(b)を参照して、「確変・時短時」における第2特別図柄の大当たり時又は小当たり時に参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e6について説明する。第28実施形態では、第2特別図柄に対応する第2保留球格納エリア273eのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値又は小当たりとなる値である場合に、保留数テーブル272cを参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル272dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル272dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e6の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e6のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
「確変・時短時」において参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e6において、「E6:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「13秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「18秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図462(b)の示す例では、「E6:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0〜2」、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「3〜9」、となっている。
即ち、「確変・時短時」での第2特別図柄の変動演出実行時に参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e6において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンが30%、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが70%、の割合で選択されるように設定されている。その結果、「確変・時短時」の第2特別図柄の変動演出の変動時間は、第1特別図柄の変動演出の変動時間や、「通常遊技状態」の第2特別図柄の変動演出の変動時間と比べて短い時間が選択されるように構成されており、遊技の時間効率が高い(良い)設定となっている。
従って、「確変・時短時」の特図2の大当たり時に選択される「ノーマルリーチ」演出態様では、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の70%)なっている。また、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、時短効率良く遊技を行いつついずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、「確変・時短時」において参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e6において、「E7:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「23秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「28秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図462(b)の示す例では、「E7:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0〜3」、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4〜9」、となっている。
即ち、「確変・時短時」での第2特別図柄の変動演出実行時に参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e6において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンが40%、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。その結果、「確変・時短時」の第2特別図柄の変動演出の変動時間は、第1特別図柄の変動演出の変動時間や、「通常遊技状態」の第2特別図柄の変動演出の変動時間と比べて短い時間が選択されるように構成されており、遊技の時間効率が高い(良い)設定となっている。
従って、「確変・時短時」の特図2の大当たり時に選択される「スーパーリーチ」演出態様では、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、時短効率良く遊技を行いつついずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、「確変・時短時」において参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e6において、「E8:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「33秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「38秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図462(b)の示す例では、「E8:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0〜4」、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「5〜9」、となっている。
即ち、「確変・時短時」での第2特別図柄の変動演出実行時に参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e6において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンが50%、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが50%、の割合で選択されるように設定されている。その結果、「確変・時短時」の第2特別図柄の変動演出の変動時間は、第1特別図柄の変動演出の変動時間や、「通常遊技状態」の第2特別図柄の変動演出の変動時間と比べて短い時間が選択されるように構成されており、遊技の時間効率が高い(良い)設定となっている。
従って、「確変・時短時」の特図2の大当たり時に選択される「スペシャルリーチ」演出態様では、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンと『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンとが均等に選択されるように(50%ずつ)なっている。その結果、「通常遊技状態」より時間効率の良いいずれの変動パターンでも同等に大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、「確変・時短時」において参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e6において、「E9:特殊変動」には、全体の変動時間が「3秒」の『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図462(b)の示す例では、「E9:特殊変動」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、「確変・時短時」での第2特別図柄の変動演出実行時に参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e6において「特殊変動」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して「非リーチ(ショート)」演出態様で選択され得る『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』の変動パターンと同一の変動パターンがもれなく選択されるように設定されている。
これにより、「確変・時短時」での第2特別図柄において小当たりに当選した場合、選択され得る変動パターンの中で最も時間効率が良い該『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』の変動パターンがもれなく実行されることから、「確変・時短時」での第2特別図柄において頻出する小当たりを迅速に実行することができる。その結果、「確変・時短時」において右打ち遊技を行って、第2特別図柄の変動演出において小当たり遊技を頻出させ、小入賞口72aに球を入賞させることで、遊技者の持ち球を徐々に増加させる遊技性を実現することができる。
また、「確変・時短時」では、選択され得る変動時間が、「通常遊技状態」より短くなり易く構成されている。よって、「確変・時短時」では、変動演出を時間効率よく消化することが可能となり、小気味よい演出を実行して、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、小当たりに当選した場合における変動パターンは、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、例えば、「通常遊技状態」において第1特別図柄の抽選で小当たりに当選した場合には、特別に設けられた特別演出を行うように構成してもよいし、「確率変動状態」において第2特別図柄に抽選で小当たりに当選した場合に、長い変動パターン(例えば、「スペシャルリーチ」演出態様で選択される変動パターン)を行うように構成してもよい。
図454に戻って、説明を続ける。普図当たり乱数カウンタC4は、例えば「0〜99」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「99」)に達した後「0」に戻るループカウンタとして構成されている。また、普図当たり乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値が当該普図当たり乱数カウンタC4の初期値として読み込まれる。
なお、第2初期値乱数カウンタCINI2は、普図当たり乱数カウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=「0〜99」)、タイマ割込処理(図466参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図385参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
普図当たり乱数カウンタC4の値は、例えば定期的(第28実施形態では、タイマ割込処理(図466参照)毎に1回)更新され、球がスルーゲート67を通過したことが検知されたタイミングで、RAM273の普図保留球格納エリア273iに設けられた普図保留第1〜第4エリアのいずれかの普図保留エリアに格納される。そして、普図保留球格納エリア273iに格納された順に順次普図保留球実行エリア273jにデータをシフトし、該普図保留球実行エリア273jに格納されている普図当たり乱数カウンタC4の値に対して当たり判定を行う。
普通図柄の当たりとなる乱数の値は、遊技状態毎に主制御装置110のROM272に格納される普図当たり乱数テーブル272f(図463(a)参照)によって設定されており、普図保留球実行エリア273jに格納されている普図当たりカウンタC4の値が、普図当たり乱数テーブル272fによって設定された当たりとなる乱数の値と一致する場合に、当たりと判定される。そして、遊技状態に応じて普図変動テーブル272g(図463(b)参照)が参照されて、普通図柄の可変表示時間が設定され、普通図柄表示装置83において該可変表示時間の経過後、停止図柄(普通図柄)として「○」の図柄が点灯表示される。その後、遊技状態に応じて電役開放テーブル272h(図463(c)参照)が参照されて、普通電役64cの開放時間が設定され、該開放時間の間、普通電役64cが開放作動し、その間、第2始動口64bへ球が入賞可能に構成される。
一方、普図保留エリアに格納されている普図当たりカウンタC4の値が、普図当たり乱数テーブル272fによって設定された当たりとなる乱数の値と一致しない場合には、ハズレと判定される。そして、遊技状態に応じて普図変動テーブル272g(図463(b)参照)が参照されて可変表示時間が設定され、普通図柄表示装置83において該可変表示時間の経過後、停止図柄(普通図柄)として「×」の図柄が点灯表示される。
ここで、図463(a)を参照して、普図当たり乱数テーブル272fの詳細について説明する。図463(a)は、ROM272に記憶される普図当たり乱数テーブル272fの一例を模式的に示した模式図である。
上述したように、普図当たり乱数テーブル272fは、パチンコ機10の遊技状態が、「通常遊技状態」又は「超確率変動状態」である普通図柄の低確率状態(「確率変動状態」又は「時間短縮状態」ではない期間(特別図柄の大当たり中を含む))の場合に使用される「普通図柄低確率状態」用と、パチンコ機10の遊技状態が、「普通図柄低確率状態」より普通図柄が当たりとなる確率の高い状態である「確率変動状態」又は「時間短縮状態」の場合に使用される「普通図柄高確率状態」用との2種類に分けられる。そして、「普通図柄低確率状態」用と「普通図柄高確率状態」用とのそれぞれに含まれる当たりとなる乱数の数が異なって設定されている。このように、「普通図柄低確率状態」と「普通図柄高確率状態」とで当たりとなる乱数の数を異ならせることにより、「普通図柄低確率状態」と「普通図柄高確率状態」とで、当たりとなる確率が変更される。
図463(a)で示すように、第28実施形態のパチンコ機10では、「普通図柄低確率状態」の場合に当たりとなる普図当たり乱数カウンタC4の値の数は50個で、その値「50〜99」が、普図当たり乱数テーブル272fに規定(設定)されている。つまり、「普通図柄低確率状態」(即ち、「通常遊技状態」又は「超確率変動状態」)における普通図柄の当たり確率は、50/100=1/2となるように設定されている。
一方で、「普通図柄高確率状態」の場合に当たりとなる普図当たり乱数カウンタC4の値の数は99個で、その値「1〜99」が、普図当たり乱数テーブル272fに規定(設定)されている。つまり、「普通図柄高確率状態」(即ち、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」)における普通図柄の当たり確率は、99/100となるように設定されている。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の当否確率を変更することで、普通電役64cが開放(没入)し易いか否かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役64cが開放(没入)し易い状況であることによって第2始動口64b側へ入賞し得る状況か、普通電役64cが開放(没入)し難い状況であることで球が第2始動口64bへ入賞し難い状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される「超確率変動状態」、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」において、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」では、「普通図柄高確率状態」となり、普通電役64cが開放し易くなって、右打ち遊技により発射された球が第2始動口64bへと入賞し易いように構成されている。換言すれば、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」で右打ちされた球は、第2始動口64bへ入賞し易く、小入賞口72aへ入賞し難いように構成されている。一方、「超確率変動状態」では、「普通図柄低確率状態」となり、普通電役64cが開放し難く、右打ち遊技により発射された球が普通電役64c上を右端から左端まで転動しきり、小入賞口72a側へと流下し得るように構成されている。換言すれば、「超確率変動状態」で右打ちされた球は、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より第2始動口64bへ入賞し難く、小入賞口72aへ入賞し易いように構成されている。
次いで、図463(b)を参照して、普通図柄の可変表示時間を決定するための普図変動テーブル272gの詳細について説明する。図463(b)は、ROM272に記憶される普図変動テーブル272gの一例を模式的に示した模式図である。
普図変動テーブル272gは、普図当たり乱数テーブル272fと同様、「普通図柄低確率状態」用と「普通図柄高確率状態」用との2種類に分けられる。そして、「普通図柄低確率状態」用(即ち、「通常遊技状態」および「超確率変動状態」用)と「普通図柄高確率状態」用(即ち、「確率変動状態」および「時間短縮状態」用)とで設定される普通図柄の可変表示時間が異なって設定されている。このように、「普通図柄低確率状態」と「普通図柄高確率状態」で普通図柄の可変表示時間を異ならせることにより、「普通図柄低確率状態」と「普通図柄高確率状態」とで、普通図柄の当否結果が導出される時間が変更される。
図463(b)で示すように、第28実施形態のパチンコ機10では、「普通図柄低確率状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「5秒」となるように普図変動テーブル272gで規定されている。つまり、「普通図柄低確率状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「5秒」となるように設定されている。
一方で、「普通図柄高確率状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「0.5秒」となるように普図変動テーブル272gで規定されている。つまり、「普通図柄高確率状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「0.5秒」となるように設定されている。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の可変表示時間を変更することで、普通電役64c上を転動する球が、転動中に可変表示結果が導出し易い状況か否かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過して、該通過に基づく普通図柄の可変表示が実行された場合に、普通電役64cの上面を右端から左端まで転動している間(即ち、約3秒間)に、可変表示結果が導出されて、該導出結果に基づいて普通電役64cが開放(没入)する状況か、普通電役64cの上面を右端から左端まで転動している間に、可変表示結果が導出されずに、球が普通電役64cの上面を右端から左端まで転動しきる状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される「超確率変動状態」、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」において、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」では、「普通図柄高確率状態」となり、普通電役64cの上面を球が転動している間に普通電役64cが開放(没入)状態となって、右打ち遊技により発射された球が第2始動口64bへと入賞し得るように構成されている。換言すれば、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」で右打ちされた球は、第2始動口64bへ入賞し易く、小入賞口72aへ入賞し難いように構成されている。一方、「超確率変動状態」では、「普通図柄低確率状態」となり、普通電役64cの上面を球が転動している間、普通電役64cが閉鎖(突出)状態を維持し続け易く、右打ち遊技により発射された球が普通電役64c上を右端から左端まで転動しきり、小入賞口72a側へと流下し得るように構成される。換言すれば、「超確率変動状態」で右打ちされた球は、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より第2始動口64bへ入賞し難く、小入賞口72aへ入賞し易いように構成されている。
次いで、図463(c)を参照して、電役開放テーブル272hについて説明する。図463(c)は、ROM272に記憶される電役開放テーブル272hの一例を模式的に示した模式図である。電役開放テーブル272hは、普通図柄の当たり時に参照され、普通図柄の当たりが発生したタイミングにおける遊技状態に基づいて、普通電役64cの開放(没入)時間および開放回数が規定されている。
電役開放テーブル272hは、普通図柄が抽選された遊技状態に基づいてグループ毎に区分けされている。具体的には、「通常遊技状態」と「超確率変動状態」とで参照される「普通図柄低確率状態」用と、「確率変動状態」と「時間短縮状態」とで参照される「普通図柄高確率状態」用とで、普通電役64cの開放態様(回数および時間)が変更される。
図463(c)で示すように、第28実施形態のパチンコ機10では、「普通図柄低確率状態」、即ち、「通常遊技状態」又は「超確率変動状態」において普通図柄に当選した場合に設定される普通電役64cの開放回数は「1回」であり、その開放時間は「0.1秒」となるように電役開放テーブル272hで規定されている。つまり、「普通図柄低確率状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役64cは、計「0.1秒」間、開放されるように設定されている。
一方で、「普通図柄高確率状態」、即ち、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において普通図柄に当選した場合に設定される普通電役64cの開放回数は「3回」であり、その開放時間は「5秒」となるように電役開放テーブル272hで規定されている。つまり、「普通電役高確率状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役64cは、計「15秒」間、開放されるように構成される。
なお、普通電役64cの1の開放と次の開放の間の閉鎖時間(所謂インターバル時間)は、「1秒」となるように設定されている。よって、「普通図柄高確率状態」において普通図柄に当選した場合、計「17秒」間、普通電役64cの開放と閉鎖が断続的に繰り返される。
これにより、遊技状態に応じて普通電役64cの開放態様を変更することで、普通電役64cが開放(没入)している期間の長短の違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役64cが開放(没入)している期間が長いことによって第2始動口64b側へ入賞し易い状況か、普通電役64cが開放(没入)している状況が短いことによって球が第2始動口64bへ入賞し難い状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
特に、右打ち遊技が奨励される「超確率変動状態」、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」において、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」では、「普通図柄高確率状態」となり、普通電役64cの開放期間が長くなって、右打ち遊技により発射された球が第2始動口64bへと入賞し易いように構成されている。換言すれば、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」で右打ちされた球は、第2始動口64bへ入賞し易く、小入賞口72aへ入賞し難いように構成されている。一方、「超確率変動状態」では、「普通図柄低確率状態」となり、普通電役64cの開放期間が短くなって、右打ち遊技により発射された球が第2始動口64bへ入賞せずに、小入賞口72a側へと流下し得るように構成されている。換言すれば、「超確率変動状態」で右打ちされた球は、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」より第2始動口64bへ入賞し難く、小入賞口72aへ入賞し易いように構成されている。
このように、特別図柄の高確率状態又は低確率状態と、普通図柄の高確率状態又は低確率状態とをそれぞれ組み合わせた4つの遊技状態を設けることで、各遊技状態に遊技性を変化させ、バリエーションが豊富な遊技を提供することができ、遊技の興趣を向上することができる。
なお、普通図柄の可変表示の当たり確率や可変表示の可変表示時間は、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、「通常遊技状態」より「確率変動状態」等の方が普通図柄に当選し易い確率であれば如何様な割合でもよく、例えば、「通常遊技状態」における普通図柄の当たり確率を1/100程度として当たり難くなるように構成してもよいし、「確率変動状態」における普通図柄の当たり確率を50/100=1/2程度としてもよい。また、「通常遊技状態」より「確率変動状態」等の方が可変表示時間が短ければ如何様な時間でもよく、例えば、「通常遊技状態」における普通図柄の可変表示時間を「5秒」以上の長い時間(例えば、「30秒」)としてもよいし、「5秒」未満の短い時間(例えば、「1秒」)としてもよい。
また、普通電役64cの開放時間や開放回数も、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、普通電役64cの開放時間として、「通常遊技状態」より「確率変動状態」の方が遊技者にとって有利な開放時間であれば如何様な開放時間でもよく、例えば、「通常遊技状態」における普通電役64cの開放時間を「0.1秒」以上(例えば、「1秒」)に設定してもよいし、開放回数を「1回」以上(例えば、「3回」)に設定してもよい。また、「確率変動状態」における普通電役64cの開放時間を「5秒」以上の長い時間(例えば、「10秒」)としてもよいし、「5秒」未満の短い時間(例えば、「1秒」)としてもよい。さらに、「確率変動状態」における普通電役64cの開放回数を「3回」以上の多い回数(例えば、「10回」)としてもよいし、「3回」未満の少ない回数(例えば、「1回」)としてもよい。
図453に戻り、説明を続ける。RAM273は、図454に図示したカウンタ用バッファ273cのほか、MPU271の内部レジスタの内容やMPU271により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、インプット/アウトプット(Input/Output。以下、「I/O」と略す。)等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM273は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM273に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM273に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM273に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM273への書き込みはメイン処理(図385参照)によって電源遮断時に実行され、RAM273に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図422参照)において実行される。なお、MPU271のNMI端子には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU271へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図383参照)が即座に実行される。
RAM273は、さらに、第1保留球数カウンタ273a、第2保留球数カウンタ273b、第1保留球格納エリア273d、第2保留球格納エリア273e、第1保留球実行エリア273f、第2保留球実行エリア273g、普図保留球数カウンタ273h、普図保留球格納エリア273i、普図保留球実行エリア273jを少なくとも有している。
第1保留球数カウンタ273aは、4ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図466参照)の中で検出される第1始動口64aへの入球(以下、第1始動口64a又は第2始動口64bへの球の入球を「始動入賞」という場合がある)に基づいて、特別図柄表示装置39で行われる第1特別図柄の動的表示(第3図柄表示装置81で行われる第1特別図柄に対応する第3図柄の変動演出)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
この第1保留球数カウンタ273aは、電源投入後のRAM273の初期設定処理(図384のS616)によって、初期値として「0」が設定される。そして、第1始動口64aへの始動入賞が検出されて第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図468のS5303参照)。一方、第1保留球数カウンタ273aは、第1特別図柄の動的表示(変動演出)が実行される毎に1減算される(図471のS5512参照)。
第2保留球数カウンタ273bは、第1保留球数カウンタ273aと同様、4ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図466参照)の中で検出される第2始動口64bへの始動入賞に基づいて、特別図柄表示装置39で行われる第2特別図柄の動的表示(第3図柄表示装置81で行われる第2特別図柄に対応する第3図柄の変動演出)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
この第2保留球数カウンタ273bは、第1保留球数カウンタ273aと同様、電源投入後のRAM273の初期設定処理(図384のS616)によって、初期値として「0」が設定される。そして、第2始動口64bへの始動入賞が検出されて第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図468のS5307参照)。一方、第2保留球数カウンタ273bは、第2特別図柄の動的表示(変動演出)が実行される毎に1減算される(図473のS5542参照)。
この第1保留球数カウンタ273aの値(即ち、第1特別図柄の保留球数)又は第2保留球数カウンタ273bの値(即ち、第2特別図柄の保留球数)は、保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される(図468のS5310参照)。保留球数コマンドは、始動入賞が検出されて第1保留球数カウンタ273a又は第2保留球数カウンタ273bが1加算される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドによって、主制御装置110に保留された第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示(変動演出)の保留球数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110へアクセスすることなく各特別図柄の動的表示(変動演出)の保留回数を管理することができる。また、始動入賞が検出される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ保留球数コマンドを送信することにより、音声ランプ制御装置113において管理される各特別図柄の動的表示(変動演出)の保留球数が、ノイズ等の影響によって主制御装置110に保留された実際の動的表示(変動演出)の保留球数からずれてしまった場合であっても、次に受信する保留球数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
また、第28実施形態では、主制御装置110が音声ランプ制御装置113に対して保留球数コマンドを送信する場合、その保留球数コマンドにおいて、1加算された第1保留球数カウンタ273a又は第2保留球数カウンタ273bの値だけでなく、その第1保留球数カウンタ273a又は第2保留球数カウンタ273bの加算の契機となった上記始動入賞に伴い、カウンタ用バッファ273c(図454参照)より取得される大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値も含める。
つまり、始動入賞があった場合に、主制御装置110にてカウンタ用バッファ273cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値が、保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に伝えられる。
音声ランプ制御装置113では、保留球数コマンドにより伝えられた大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を、その各値に基づく変動演出が実行される前に先読みし、当該変動演出がどうなるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)をその変動演出の実行前に判断する。そして、その先読みによる判断結果に基づき、各種の演出の実行を決定したり、「保留変化予告」の演出内容及び実行時期(タイミング)を決定できるようになっている。
なお、変動演出の保留球数を示す保留球数コマンドと、大当たり乱数カウンタC1等の値を示すコマンドとを別々に送信するように構成してもよい。保留球数コマンドとは別の大当たり乱数カウンタC1等の値を示すコマンドとしては、第1始動口64a又は第2始動口64bへの球の入球タイミングで保留球数コマンドを生成すると共に、該入球に基づく変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドに類するコマンド(事前変動パターンコマンド及び事前停止種別コマンド)を生成し、音声ランプ制御装置113へ送信するように構成してもよい。この場合に、事前変動パターンコマンド及び事前停止種別コマンドの生成のプログラムに関し、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドのプログラムを流用することで、プログラムの作成を容易にすることができる。
第1保留球格納エリア273dは、上述したように、第1始動口64aへの始動入賞の検出に伴ってカウンタ用バッファ273cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値をそれぞれ記憶するためのメモリである。MPU271は、タイマ割込処理(図466参照)の中で、球が第1始動口64aへ入賞(始動入賞)したことを検出すると、カウンタ用バッファ273cから各カウンタC1〜C3,CS1の値を取得し、第1保留球格納エリア273dに格納する。第1保留球格納エリア273dは、第1特別図柄の一の始動入賞に対応するデータ(カウンタC1〜C3,CS1の各値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(第1保留第1〜第4エリア)を有している(図454参照)。
第2保留球格納エリア273eは、上述したように、第2始動口64bへの始動入賞の検出に伴ってカウンタ用バッファ273cより取得した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値をそれぞれ記憶するためのメモリである。MPU271は、タイマ割込処理(図466参照)の中で、球が第2始動口64bへ入賞(始動入賞)したことを検出すると、カウンタ用バッファ273cから各カウンタC1〜C3,CS1の値を取得し、第2保留球格納エリア273eに格納する。第2保留球格納エリア273eは、第2特別図柄の一の始動入賞に対応するデータ(カウンタC1〜C3,CS1の各値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(第2保留第1〜第4エリア)を有している(図454参照)。
第1保留球実行エリア273fは、上述したように、実行を開始する、或いは、実行中の第1特別図柄の大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理において参照すべきデータ(カウンタC1〜C3,CS1の各値)を記憶するためのメモリである。
MPU271は、第1特別図柄の変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、第1特別図柄の大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理を実行するために、上述した第1保留球格納エリア273dに記憶されている始動入賞に対応するデータ(カウンタC1〜C3,CS1の各値)のうち、最も古い始動入賞に対応するデータを、この第1保留球実行エリア273fへシフトする。なお、第28実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
第2保留球実行エリア273gは、上述したように、実行を開始する、或いは、実行中の第2特別図柄の大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理において参照すべきデータ(カウンタC1〜C3,CS1の各値)を記憶するためのメモリである。
MPU271は、第2特別図柄の変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、第2特別図柄の大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理を実行するために、上述した第2保留球格納エリア273eに記憶されている始動入賞に対応するデータ(カウンタC1〜C3,CS1の各値)のうち、該データの一の始動入賞に対応するデータを、この第2保留球実行エリア273gへシフトする。
ここで、再び図454を参照して、第1保留球格納エリア273d、第2保留球格納エリア273e、第1保留球実行エリア273fおよび第2保留球実行エリア273gの詳細について説明する。第1保留球格納エリア273d、第2保留球格納エリア273e、第1保留球実行エリア273fおよび第2保留球実行エリア273gは、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等を行うために、主制御装置110のMPU271により使用される。
上述したように、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定には、大当たり抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別の決定に使用する大当たり種別カウンタC2と、変動演出の演出態様の決定に使用する停止パターン選択カウンタC3と、変動パターンの決定に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。第1保留球格納エリア273dおよび第1保留球実行エリア273fは、球が第1始動口64aへ入賞(始動入賞)した場合にMPU271によってカウンタ用バッファ273cから取得される上記カウンタC1〜C3,CS1の各値をそれぞれ記憶し、第2保留球格納エリア273eおよび第2保留球実行エリア273gは、球が第2始動口64bへ入賞(始動入賞)した場合にMPU271によってカウンタ用バッファ273cから取得される上記カウンタC1〜C3,CS1の各値を記憶する。
第1保留球格納エリア273dは、4つの保留エリア(第1保留第1〜第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(第1保留第1〜第4エリア)にはそれぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア273d1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア273d2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア273d3と、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア273d4とが設けられている。
また、第2保留球格納エリア273eは、第1保留球格納エリア273dと同様、4つの保留エリア(第2保留第1〜第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(第2保留第1〜第4エリア)にはそれぞれ、第1保留球格納エリア273dと同様、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア273e1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア273e2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア273e3と、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア273e4とが設けられている。
なお、第28実施形態では、大当たり乱数カウンタ格納エリア273d1,273e1と、大当たり種別カウンタ格納エリア273d2,273e2と、停止パターン選択カウンタ格納エリア273d3,273e3と、変動種別カウンタ格納エリア273d4,273e4とを1つの保留球格納エリア273d,273eの中にそれぞれまとめて設けているが、各カウンタC1〜C3,CS1毎に保留球格納エリアを複数設けるようにしてもよい。
上述した通り、第1保留球格納エリア273dには、球が第1始動口64aへ入賞(始動入賞)したタイミングで取得されるデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(第1保留第1〜第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い第1始動口64aへの始動入賞に対応するデータが記憶され、第1保留第1エリアには、時間的に最も古い第1始動口64aへの始動入賞に対応するデータが記憶されることになる。
また、第1保留球実行エリア273fは、1つのエリアのみで構成されている。この第1保留球実行エリア273fには、第1保留球格納エリア273dと同様に、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア273f1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア273f2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア273f3、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア273f4とが設けられている。
MPU271は、第1特別図柄の変動演出の実行開始タイミングになったことを判断すると、第2保留球格納エリア273eおよび第2保留球実行エリア273gに記憶されるデータの有無に関係なく、第1保留球格納エリア273dの第1保留第1エリアにデータが記憶されている場合に、該第1保留第1エリアに記憶されているデータを、この第1保留球実行エリア273fの各エリア273f1〜273f4にそれぞれシフトする。
そして、第1保留球実行エリア273fにシフトされたデータを、特図1変動開始処理(図471参照)において参照し、その参照データと遊技状態とに基づいて大当たり抽選及び小当たり抽選を行うと共に、その抽選結果に対応する変動パターン及び停止種別を決定する。特別図柄表示装置39では、主制御装置110の制御により、この決定された変動パターンおよび停止種別に基づいて、動的表示が行われる。
また、ここで決定された変動パターン及び停止種別は、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドによって、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114へ通知される。そして、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114の制御によって、第3図柄表示装置81では、特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドにより通知された変動パターンおよび停止種別に基づいて、第1特別図柄の変動演出が行われる。
データのシフトの詳細について説明する。MPU271は、第1特別図柄の変動演出の実行開始タイミングとなったことを判断すると、第1保留球格納エリア273dの第1保留第1エリアにデータが格納されているか否かを判断する。判断の結果、第1保留第1エリアにデータが格納されていれば、該第1保留第1エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア273d1の乱数値を、第1保留球実行エリア273fの大当たり乱数カウンタ格納エリア273f1へシフトする。同様に、第1保留第1エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア273d2の乱数値を、大当たり種別カウンタ格納エリア273f2へシフトし、第1保留第1エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア273d3の乱数値を、停止パターン選択カウンタ格納エリア273f3へシフトし、第1保留第1エリアの変動種別カウンタ格納エリア273d4の乱数値を、変動種別カウンタ格納エリア273f4へシフトする。
そして、第1保留球実行エリア273fへのデータのシフトが終了すると、第1保留第1エリアが空き状態となるため、第1保留球格納エリア273dの各エリア(第2〜第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号の1小さいエリア(第1〜第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第28実施形態では、第1保留球格納エリア273dにおいて、データが記憶(保留)されている第1保留エリア(第1〜第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、第1保留球格納エリア273d内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、第1特別図柄の変動演出の開始判断が行われた時の第1保留球数カウンタ273aの値が「4」であり、第1保留球格納エリア273dの全エリア(第1〜第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、第1保留第1エリアのデータが、第1保留球実行エリア273fへシフトされ、第1保留第1エリアが空き状態となると、MPU271は、他のエリア(第2〜第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1〜第3)にシフトする。すなわち、第1保留第2エリアのデータを、第1保留第1エリアへシフトし、第1保留第3エリアのデータを、第1保留第2エリアへシフトし、第1保留第4エリアのデータを、第1保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、第1特別図柄の変動演出の開始判断が行われた時の第1保留球数カウンタ273aの値が「2」であれば、MPU271は、第1保留第2エリアのデータのみを、第1保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第28実施形態では、データが記憶(保留)されていない第1保留エリア(第3〜第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第1保留エリア(第2〜第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第1保留エリア(第2〜第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不要となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
次に、第2保留球格納エリア273eには、球が第2始動口64bへ入賞(始動入賞)したタイミングで取得されるデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(第2保留第1〜第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い第2始動口64bへの始動入賞に対応するデータが記憶され、第2保留第1エリアには、時間的に最も古い第2始動口64bへの始動入賞に対応するデータが記憶されることになる。
また、第2保留球実行エリア273gは、1つのエリアのみで構成されている。この第2保留球実行エリア273gには、第2保留球格納エリア273eと同様に、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア273g1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア273g2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア273g3、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア273g4とが設けられている。
MPU271は、第2特別図柄の変動演出の実行開始タイミングになったことを判断すると、第1保留球格納エリア273dおよび第1保留球実行エリア273fに記憶されるデータの有無に関係なく、第2保留球格納エリア273eの第2保留第1エリアにデータが記憶されている場合に、該第2保留第1エリアに記憶されているデータを、この第2保留球実行エリア273gの各エリア273g1〜273g4にそれぞれシフトする。
そして、第2保留球実行エリア273gにシフトされたデータを、特図2変動開始処理(図473参照)において参照し、その参照データと遊技状態とに基づいて大当たり抽選及び小当たり抽選を行うと共に、その抽選結果に対応する変動パターン及び停止種別を決定する。特別図柄表示装置39では、主制御装置110の制御により、この決定された変動パターンおよび停止種別に基づいて、動的表示が行われる。
また、ここで決定された変動パターン及び停止種別は、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドによって、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114へ通知される。そして、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114の制御によって、第3図柄表示装置81では、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドにより通知された変動パターンおよび停止種別に基づいて、変動演出が行われる。
データのシフトの詳細について説明する。MPU271は、第2特別図柄の変動演出の実行開始タイミングとなったことを判断すると、第2保留球格納エリア273eの第2保留第1エリアにデータが格納されているか否かを判断する。判断の結果、第2保留第1エリアにデータが格納されていれば、該第2保留第1エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア273e1の乱数値を、第2保留球実行エリア273gの大当たり乱数カウンタ格納エリア273e1へシフトする。同様に、第2保留第1エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア273e2の乱数値を、大当たり種別カウンタ格納エリア273g2へシフトし、第2保留第1エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア273e3の乱数値を、停止パターン選択カウンタ格納エリア273g3へシフトし、第2保留第1エリアの変動種別カウンタ格納エリア273e4の乱数値を、変動種別カウンタ格納エリア273g4へシフトする。
そして、第2保留球実行エリア273gへのデータのシフトが終了すると、第2保留第1エリアが空き状態となるため、第2保留球格納エリア273eの各エリア(第2〜第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号の1小さいエリア(第1〜第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第28実施形態では、第2保留球格納エリア273eにおいて、データが記憶(保留)されている第2保留エリア(第1〜第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、第2保留球格納エリア273e内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、第2特別図柄の変動演出の開始判断が行われた時の第2保留球数カウンタ273bの値が「4」であり、第2保留球格納エリア273eの全エリア(第1〜第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、第2保留第1エリアのデータが、第2保留球実行エリア273gへシフトされ、第2保留第1エリアが空き状態となると、MPU271は、他のエリア(第2〜第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1〜第3)にシフトする。すなわち、第2保留第2エリアのデータを、第2保留第1エリアへシフトし、第2保留第3エリアのデータを、第2保留第2エリアへシフトし、第2保留第4エリアのデータを、第2保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、第2特別図柄の変動演出の開始判断が行われた時の第2保留球数カウンタ273bの値が「2」であれば、MPU271は、第2保留第2エリアのデータのみを、第2保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第28実施形態では、データが記憶(保留)されていない第2保留エリア(第3〜第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第2保留エリア(第2〜第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第2保留エリア(第2〜第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不要となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
このように、実行される第1特別図柄の動的表示に関するデータと、実行される第2特別図柄の動的表示に関するデータとを、それぞれ別々に記憶し、各データに基づいてそれぞれ動的表示を行うことで、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とを同時に実行することができる。
図453に戻って、説明を続ける。普図保留球数カウンタ273hは、4ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図466参照)の中で検出されるスルーゲート67への球の通過に基づいて、普通図柄表示装置83で行われる普通図柄の可変表示の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するためのカウンタである。
この普図保留球数カウンタ273hは、保留球数カウンタ273a,273bと同様、電源投入後のRAM273の初期設定処理(図384のS616参照)によって、初期値として「0」が設定される。そして、スルーゲート67への球の通過が検出されて普通図柄に関する可変表示の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図469のS5405参照)。一方、普図保留球数カウンタ273hは、普通図柄の可変表示が実行される毎に1減算される(図476のS5595参照)。
普図保留球格納エリア273iは、スルーゲート67への球の通過の検出に伴ってカウンタ用バッファ273cより取得した普図当たりカウンタC4を記憶するためのメモリである。MPU271は、タイマ割込処理(図466参照)の中で、球がスルーゲート67を通過したことを検出すると、カウンタ用バッファ273cから普図当たりカウンタC4の値を取得し、普図保留球格納エリア273iに格納する。普図保留球格納エリア273iは、普通図柄の一の保留球に対応するデータ(普図当たりカウンタC4の値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(普図保留第1〜第4エリア)を有している(図454参照)。
普図保留球実行エリア273jは、実行を開始する、或いは、実行中の普通図柄の当たり抽選や可変表示の処理において参照すべきデータ(普図当たり乱数カウンタC4の値)を記憶するためのメモリである。
MPU271は、普通図柄の可変表示の実行開始タイミングであることを検出すると、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定等の処理を実行するために、上述した普図保留球格納エリア273iに記憶されているデータ(普図当たり乱数カウンタC4の値)のうち、一のデータをこの普図保留球実行エリア273jへシフトする。なお、第28実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
ここで、再び図454を参照して、普図保留球格納エリア273iおよび普図保留球実行エリア273jの詳細について説明する。普図保留球格納エリア273iおよび普図保留球実行エリア273jは、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定等の処理を行うために、主制御装置110のMPU271により使用される。
上述したように、普通図柄の当たり抽選や普通図柄表示装置83の可変表示の設定には、普通図柄の当たり抽選に使用する普図当たり乱数カウンタC4が用いられる。普図保留球格納エリア273iは、球がスルーゲート67を通過した場合にMPU271によってカウンタ用バッファ273cから取得される普図当たり乱数カウンタC4の値を記憶する。
普図保留球格納エリア273iは、4つの保留エリア(普図保留第1〜第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(普図保留第1〜第4エリア)にはそれぞれ、普図当たり乱数カウンタC4の値を格納する普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)が設けられている。
この普図保留球格納エリア273iには、球がスルーゲート67を通過したタイミングで取得されるデータ(普図当たり乱数カウンタC4の値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(普図保留第1〜第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号が小さいエリアほど、時間的に古いスルーゲート67への球の通過に対応するデータが記憶され、普図保留第1エリアには、時間的に最も古いスルーゲート67への球の通過に対応するデータが記憶されることになる。
一方、普図保留球実行エリア273jは、1つのエリアのみで構成されている。この普図保留球実行エリア273jには、普図保留球格納エリア273iと同様に、普図当たり乱数カウンタC4の値を格納する普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)が設けられている。
MPU271は、普通図柄の可変表示の実行タイミングになったことを判断すると、普図保留球格納エリア273iの普図保留第1エリアに記憶されているデータを、この普図保留球実行エリア273jにシフトする。
そして、普図保留球実行エリア273jにシフトされたデータを、普図変動処理(図476参照)において参照し、その参照データと遊技状態とに基づいて、当たり抽選を行うと共に、可変表示の内容を決定する。普通図柄表示装置83では、主制御装置110の制御により、この決定された内容に基づいて、可変表示が行われる。
データのシフトの詳細について説明する。MPU271は、普通図柄の可変表示の実行開始タイミングとなったことを判断すると、普図保留球格納エリア273iの普図保留第1エリアの普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)の乱数値を、普図保留球実行エリア273jの普図当たり乱数カウンタ格納エリア(図示せず)へシフトする。
そして、普図保留球実行エリア273jへのデータのシフトが終了すると、普図保留第1エリアが空き状態となるため、普図保留球格納エリア273iの各エリア(第2〜第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号が1小さいエリア(第1〜第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第28実施形態では、普図保留球格納エリア273iにおいて、データが記憶(保留)されている普図保留エリア(第1〜第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、普図保留球格納エリア273i内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、普通図柄の可変表示の開始判断が行われた時の普図保留球数カウンタ273hの値が「4」であり、普図保留球格納エリア273iの全エリア(第1〜第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、普図保留第1エリアのデータが、普図保留球実行エリア273jへシフトされ、普図保留第1エリアが空き状態となると、MPU271は、他のエリア(第2〜第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1〜第3)にシフトする。すなわち、普図保留第2エリアのデータを、普図保留第1エリアへシフトし、普図保留第3エリアのデータを、普図保留第2エリアへシフトし、普図保留第4エリアのデータを、普図保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、普通図柄の可変表示の開始判断が行われた時の普図保留球数カウンタ273hの値が「2」であれば、MPU271は、普図保留第2エリアのデータのみを、普図保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第28実施形態では、データが記憶(保留)されていない普図保留エリア(第3〜第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、普図保留エリア(第2〜第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、普図保留エリア(第2〜第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不要となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
図453に戻り、説明を続ける。上述したように、主制御装置110のROM272には、第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選遊技において大当たりに当選した場合に、可変入賞装置65の大入賞口65aの開放制御のために参照される大当たり開放テーブル272iと、第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選遊技において小当たりに当選した場合に、第2可変入賞装置72の小入賞口72aの開放制御のために参照される小当たり開放テーブル272jとが格納されている。
ここで、図464を参照して、大当たり開放テーブル272i及び小当たり開放テーブル272jについて説明する。図464(a)は、ROM272に記憶される大当たり開放テーブル272iの一例を模式的に示した模式図であり、図464(b)は、ROM272に記憶される小当たり開放テーブル272jの一例を模式的に示した模式図である。大当たり開放テーブル272iは、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり時に参照され、各特別図柄の大当たりを発生した大当たり種別に基づいて、大入賞口65aの開放態様(回数、最大開放時間、最大入賞個数)が規定されている。また、小当たり開放テーブル272jは、第1特別図柄又は第2特別図柄の小当たり時に参照され、各特別図柄の小当たりを発生した遊技状態如何を問わず、小入賞口72aの開放態様(回数、最大開放時間、最大入賞個数)が規定されている。
まず、大当たり開放テーブル272iは、大当たりに当選した大当たり種別に基づいて区分けされている。具体的には、大当たり種別「確率変動A」に当選した場合に参照される「確率変動A」用と、大当たり種別「確率変動B」に当選した場合に参照される「確率変動B」用と、大当たり種別「時間短縮」に当選した場合に参照される「時間短縮」用とで、大入賞口65aの開放態様が変更される。
図464(a)で示すように、第28実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別「確率変動A」に当選した場合に設定される大入賞口65aの開放回数は「16回」であり、該大入賞口65aの1の開放における最大開放時間は「30秒」であって、かつ、最大入賞個数は「10個」となり、大入賞口65aへの球の入賞に基づいて払い出される賞球数は「15個」となるように大当たり開放テーブル272iで規定されている。
また、該大当たり種別「確率変動A」による大当たりの終了後の移行遊技状態は「特図:高確率、普図:低確率」の「超確率変動状態」へと移行することが大当たり開放テーブル272iで規定されている。
次いで、大当たり種別「確率変動B」に当選した場合に設定される大入賞口65aの開放回数は「6回」であり、該大入賞口65aの1の開放における最大開放時間は「30秒」であって、かつ、最大入賞個数は「10個」となり、大入賞口65aへの球の入賞に基づいて払い出される賞球数は「15個」となるように大当たり開放テーブル272iで規定されている。
また、該大当たり種別「確率変動B」による大当たりの終了後の移行遊技状態は「特図:高確率、普図:高確率」の「確率変動状態」へと移行することが大当たり開放テーブル272iで規定されている。
次いで、大当たり種別「時間短縮」に当選した場合に設定される大入賞口65aの開放回数は「6回」であり、該大入賞口65aの1の開放における最大開放時間は「30秒」であって、かつ、最大入賞個数は「10個」となり、大入賞口65aへの球の入賞に基づいて払い出される賞球数は「15個」となるように大当たり開放テーブル272iで規定されている。
また、該大当たり種別「時間短縮」による大当たりの終了後の移行遊技状態は「特図:低確率、普図:高確率」の「時間短縮状態」へと移行することが大当たり開放テーブル272iで規定されている。
これにより、当選した大当たり種別毎に遊技者に付与される遊技価値(払い出され得る総賞球数)が異なることで、当選した大当たり種別に応じて直接的に付与される遊技価値に違いを生じさせることができる。また、当選した大当たり種別毎に、大当たり遊技後に移行する遊技状態が変化することで、当選した大当たり種別に基づく大当たりの終了後の遊技性に違いを生じさせることができる。その結果、特別図柄の抽選遊技において、いずれの大当たり種別に当選するか否かの遊技性を生み、遊技の興趣を向上することができる。
なお、大当たり種別に基づく大入賞口65aの開放態様等(回数、最大開放時間、最大入賞個数、賞球数および移行遊技状態)は、上記実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。具体的には、大当たり種別毎に開放回数を同一に構成してもよいし、大当たり種別毎に最大開放時間を変更するように構成してもよいし、最大入賞個数を変更するように構成してよい。また、大当たり種別毎に別々の遊技状態に移行する必要はなく、複数の大当たり種別で共通的な遊技状態に移行するように構成してもよい。
また、「確率変動A」、「確率変動B」および「時間短縮」による大当たり遊技中は、一旦「通常遊技状態」に遷移するように構成されている。このように構成することで、各大当たり遊技中は、大入賞口65aの開放以外による遊技価値の付与(例えば、普通電役64cの長い開放)が行われないようにすることができ、遊技仕様の設計時における出玉率の計算が容易になり、遊技仕様の設計工数を削減することができる。
さらに、大当たり遊技(又は小当たり遊技)における1のラウンドにおいて、大入賞口65a(又は小入賞口72a)の開放および閉鎖が複数回行われるように構成してもよい。具体的には、例えば、1のラウンドにおいて、大入賞口65aの開放が開始された後、最大開放時間未満の所定秒数(例えば、「5秒」)で一旦閉鎖され、所定の閉鎖時間(例えば、「1秒」)後に、再び、大入賞口65aが開放され、最大開放時間の経過又は最大入賞個数の入賞によって再び閉鎖するように構成してもよい。このように構成することで、大当たり遊技(又は小当たり遊技)における遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる。
次に、図464(b)で示すように、第28実施形態のパチンコ機10では、小当たりに当選した場合に設定される小入賞口72aの開放態様は1種類であり、その内容は、小入賞口72aの開放回数は「1回」であり、該小入賞口72aの1の開放における最大開放時間は「1.8秒」であって、かつ、最大入賞個数は「1個」となり、小入賞口72aへの球の入賞に基づいて払い出される賞球数は「10個」となるように小当たり開放テーブル272jで規定されている。これにより、小当たりに当選した場合は、大当たりに当選したほどの遊技価値は得られないものの、所定の賞球数を取得することができる。
また、該小当たりの終了後は、遊技状態は移行せず、小当たり前の遊技状態が維持されるように小当たり開放テーブル272jで規定されている。具体的には、例えば、「通常遊技状態」において第1特別図柄又は第2特別図柄で小当たりに当選した場合、該小当たり遊技の終了後(小当たり遊技の実行中も含む)は、再び「通常遊技状態」となるように規定されている。また、「超確率変動状態」において第1特別図柄又は第2特別図柄で小当たりに当選した場合、該小当たり遊技の終了後(小当たり遊技の実行中も含む)は、再び「超確率変動状態」となるように規定されている。さらに、「確率変動状態」において第1特別図柄又は第2特別図柄で小当たりに当選した場合、該小当たり遊技の終了後(小当たり遊技の実行中も含む)は、再び「確率変動状態」となるように規定されている。また、「時間短縮状態」において第1特別図柄又は第2特別図柄で小当たりに当選した場合、該小当たり遊技の終了後(小当たり遊技の実行中も含む)は、再び「時間短縮状態」となるように規定されている。
なお、小当たりに基づく小入賞口72aの開放態様等(回数、最大開放時間、最大入賞個数、賞球数又は移行遊技状態)は、上記実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。具体的には、小当たり遊技における開放回数を複数回行われるように構成してもよいし、最大開放時間を変更するように構成してもよいし、最大入賞個数を変更するように構成してよい。
また、小当たりに基づく小入賞口72aの開放態様として、小当たり遊技に基づく最大開放時間(例えば、「1.8秒」)として、小入賞口72aの開放時間の合計積算秒数が最大開放時間に到達するまで小入賞口72aを開放するように構成してもよい。具体的には、1の小入賞口72aの開放時間を「0.2秒」に設定し、1の小当たり遊技において上記小入賞口72aを「9回」開放及び閉鎖を繰り返して、小当たり遊技に基づく小入賞口72aの合計開放時間が最大開放時間と同等となるように小入賞口72aを開放するように構成する。このように構成することで、小当たり遊技において小入賞口72aが開放している間に球を入賞させることができるか否かという遊技性を生み出し、遊技の興趣を向上することができる。
さらに、小当たり遊技中および小当たり遊技後は、小当たり前の遊技状態が維持されるように構成したが、小当たり遊技中または小当たり遊技後に、小当たり前の遊技状態から遷移するように構成してもよい。具体的には、例えば、小当たり遊技中は、小当たり遊技前がいずれの遊技状態であっても「通常遊技状態」に遷移し、その後、小当たり前の遊技状態(例えば、小当たり前が「超確率変動状態」であれば、小当たり遊技後も「超確率変動状態」)に移行するように構成してもよい。また、小当たり遊技前の遊技状態から遊技価値が高い遊技状態(例えば、「確率変動状態」から「超確率変動状態」、「時間短縮状態」から「確率変動状態」、又は、「通常遊技状態」から「時間短縮状態」等)に移行するように構成してもよい。さらに、小当たり遊技前の遊技状態から遊技価値が低い遊技状態(例えば、「超確率変動状態」から「確率変動状態」、「確率変動状態」から「時間短縮状態」、又は、「時間短縮状態」から「通常遊技状態」等)に移行するように構成してもよい。このように構成することで、小当たりを契機に遊技状態が移行するという遊技性を生み出し、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣を向上することができる。
図453に戻り、説明を続ける。主制御装置110のMPU271には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン274を介して入出力ポート275が接続されている。入出力ポート275には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、特別図柄表示装置39、普通図柄表示装置83、普通図柄保留ランプ84、大入賞口65aの開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大入賞口ソレノイドや、小入賞口72aの開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動させるための小入賞口ソレノイドや、普通電役64cを開放駆動するための普通電役ソレノイドなどからなるソレノイド209が接続され、MPU271は、入出力ポート275を介してこれらに対し各種コマンドや制御信号を送信する。
また、入出力ポート275には、図示しないスイッチ群やセンサ群などからなる各種スイッチ208や、電源装置115に設けられた後述のRAM消去スイッチ回路253が接続され、MPU201は各種スイッチ208から出力される信号や、RAM消去スイッチ回路253より出力されるRAM消去信号SG2に基づいて各種処理を実行する。
さらに、入出力ポート275には、ベース表示装置401を制御するためのベース表示装置制御回路402と、設定キー501と、エラー表示ボタン502と、設定変更スイッチ505と、外部出力端子板700とが接続されている。
外部出力端子板700は、パチンコ機10の背面視右側に設けられる払出ユニット93(図3参照)の上部に設けられ、該パチンコ機10と、遊技ホールのホールコンピュータ600(図428参照)とを電気的に接続されている。この外部出力端子板700は、パチンコ機10における遊技情報(例えば、大当たり情報、小当たり情報、遊技状態情報(「通常遊技状態」か、「超確率変動状態」か、「確率変動状態」か、「時間短縮状態」か、「大当たり遊技中」か等)、第1始動口64aへの入賞情報、第2始動口64bへの入賞情報、大入賞口65aへの入賞情報、小入賞口72aへの入賞情報等)をホールコンピュータ600に出力するための複数の出力端子(図示せず)が設けられており、該出力端子とホールコンピュータ600とを接続することで、ホールコンピュータ600により遊技ホールに設けれた複数のパチンコ機10の遊技状態等を把握することが可能となる。
また、第28実施形態のパチンコ機10では、外部出力端子板700によってパチンコ機10の遊技結果(役)がホールコンピュータ600(図428参照)に出力され、その出力結果、即ち、大当たり回数や小当たり回数が各パチンコ機10に設けられたデータランプ(図示せず)に表示される。遊技を行う遊技者は、遊技を行う前に、パチンコ機10に設けられたデータランプを確認する場合がある。そして、データランプの表示内容により、これから遊技を行うパチンコ機10のその日又は過去の遊技履歴を参照してパチンコ機10の設定内容を推測し、遊技を行うパチンコ機10を選定する。この場合に、設定内容が判別(看破)され易い遊技結果であった場合、遊技者は、設定内容が良い(例えば、設定値「6」)パチンコ機10を選定し、設定内容が悪い(例えば、設定値「1」)パチンコ機10の遊技を敬遠してしまうことで、該パチンコ機10の稼働が低下してしまい、遊技ホールの利益が減少してしまうおそれがある。
そこで、第28実施形態のパチンコ機10では、特定の遊技状態で頻出する役であって、データランプに明確に(大々的に)表示され得る少なくとも1の役(即ち、「確率変動状態」の小当たり役)において設定値ごとの差を設けず、最も出現し難い役(即ち、「確率変動状態」等における大当たり)に設定差を設けるように構成されている。このように構成することで、設定差を有し、かつ、出現割合の低い役を出現させること自体を困難にし、遊技の試行回数を多くしなければ該役の設定差の把握を困難にすることができる。よって、遊技の試行回数が少ない場合に、パチンコ機10の設定差を遊技者に判別し難くすることができる。その結果、遊技者にパチンコ機10の設定差を判別し難くして、設定が低いパチンコ機10も稼働させ得ることができ、遊技ホールに設置された各パチンコ機10の稼働低下を抑制することができる。
次に、図465から図482を参照して、第28実施形態における主制御装置110内のMPU271により実行される各種制御処理を説明する。かかるMPU271の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理(図422参照)と、その立ち上げ処理内で実行される設定変更処理(図465参照)と、該立ち上げ処理後に実行されるメイン処理(図385参照)と、定期的(第28実施形態では、4ミリ秒周期)に起動されるタイマ割込処理(図466参照)と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理(図383参照)とがある。ここでは、説明の便宜上、はじめに設定変更処理(図465参照)を説明し、その後タイマ割込処理(図466参照)を説明する。なお、立ち上げ処理(図422参照)、メイン処理(図385参照)およびNMI割込処理(図383参照)は、上述した各実施形態(第16実施形態および第22実施形態)と同等の処理を行うため、その説明を省略する。
まず、図465を参照して、第28実施形態の設定変更処理(S4005)の詳細を説明する。図465は、第28実施形態の設定変更処理(S4005)を示すフローチャートである。第28実施形態の設定変更処理(S4005)は、立ち上げモードが設定変更モードである場合に実行される処理であり、ホール関係者等からの確率設定値の変更を受け付け、その確率に応じた大当たり乱数テーブル272aを設定する。
第28実施形態の設定変更処理(S4005)に関し、第22実施形態の設定変更処理と異なる点は、設定値の確定(S4107)が行われた後に、該確定(設定)した設定値に対応した大当たり乱数テーブル272a2を設定する処理(S4121)が行われる点、である。
第28実施形態の設定変更処理(S4005)では、S4101〜S4111において、RAM消去スイッチ122及び設定変更スイッチ505の検知結果に基づいて設定値の変更(更新)処理を行い、変更(更新)された設定値を、これからの遊技で使用する確率設定値として確定する(S4107)。そして、該確率設定値に応じた大当たり乱数テーブル272aを設定して(S4121)、以降の第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選において、該大当たり乱数テーブル272aを参照して、当否抽選を行う。
このように、パチンコ機10の立ち上げ時に、確率設定値に基づいて大当たり乱数テーブル272aを設定しておくことで、立ち上げ処理を実行しない限り、大当たり乱数テーブル272aを変更できないようにすることができる。パチンコ機10の電源のオン・オフは、通常、ホール関係者のみが行うことができるため、遊技者による不正な大当たり乱数テーブル272aの変更を抑制することができる。
また、パチンコ機10の立ち上げ時にのみ、確率設定値に基づいて大当たり乱数テーブル272aを設定するように構成し、通常の遊技時には大当たり乱数テーブル272aを設定しないように構成することで、通常の遊技を行っている遊技時に大当たり乱数テーブル272aを設定する処理を行わずに済み、遊技実行時における処理負担を軽減することができる。
次に、図466を参照して、第28実施形態に係るパチンコ機10の主制御装置110内のMPU271により実行されるタイマ割込処理について説明する。図466は、第28実施形態のタイマ割込処理を示すフローチャートである。
このタイマ割込処理では、まず、外部出力処理を実行する(S5101)。タイマ割込処理やメイン処理(図385参照)では、各種処理に基づいて、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113、ホールコンピュータ600等へ送信すべきコマンド又は信号等を生成し、コマンドが生成された場合はRAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに一旦記憶し、信号が生成された場合は該信号に対応する装置(例えば、外部出力端子板700等)に信号を出力する。S5101の外部出力処理では、上記コマンド送信用のリングバッファに記憶されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信するとともに、上記信号を各種装置へ出力する。
ここで、図467を参照して、外部出力処理(S5101)について説明する。図467は、この外部出力処理(S5101)を示すフローチャートである。
この外部出力処理(S5101)では、まず、音声ランプ制御装置113へ送信すべきコマンドがあるか否かを判別する(S5201)。音声ランプ制御装置113へ送信すべきコマンドとしては、例えば、後述する始動入賞処理(図468参照)で設定された保留球数コマンドや、後述する特図1変動開始処理(図471参照)で設定された特図1変動パターンコマンド及び特図1停止種別コマンド、後述する特図2変更処理(図472参照)で設定された特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンド、後述する特図2変動開始処理(図473参照)で設定された特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンド、後述する特図1変更処理(図474参照)で設定された特図1変動パターンコマンド及び特図1停止種別コマンド、後述する変動停止処理(図475参照)で設定された特図1確定コマンド及び/又は特図2確定コマンド、後述する当たり処理(図477参照)で設定された大当たりオープニングコマンド又は小当たりオープニングコマンド、後述する大入賞口開閉制御処理(図478参照)で設定された開放コマンド、後述する大入賞口開放中処理(図479参照)で設定された閉鎖コマンド、後述する大当たり終了処理(図480参照)で設定されたエンディングコマンド、或いは、後述する小入賞口開閉制御処理(図481参照)で設定された小開放コマンド又は小閉鎖コマンド(以下、上記コマンドを「音声ランプ系コマンド」と称する場合がある)等が該当する。
S5201の処理において、先に(前回)実行されたタイマ割込処理で音声ランプ系コマンドが設定(生成)されていた場合は、音声ランプ制御装置113へ送信すべきコマンドがあると判定し(S5201:Yes)、該音声ランプ系コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信し(S5202)、処理をS5203へ移行する。一方、S5201の処理において、音声ランプ系コマンドが設定(生成)されていないと判定された場合は(S5201:No)、S5202の処理を行わずに、処理をS5203へ移行する。
次いで、S5203の処理では、払出制御装置111へ送信すべきコマンドがあるか否かを判別する(S5203)。払出制御装置111へ送信すべきコマンドとしては、後述する始動入賞処理(図468参照)において第1始動口64a又は第2始動口64bへ球が入賞したと判定されたことに基づく各始動入賞コマンドや、後述する大入賞口開放中処理(図479参照)において大入賞口65aに球が入賞したと判定されたことに基づく大入賞コマンドや、後述する小入賞口開閉制御処理(図481参照)において小入賞口72aに球が入賞したと判定されたことに基づく小入賞コマンド(以下、上記コマンドを「払出系コマンド」と称する場合がある)等が該当する。
S5203の処理において、先に(前回)実行されたタイマ割込処理で払出系コマンドが設定(生成)されていた場合は、払出制御装置111へ送信すべきコマンドがあると判定し(S5203:Yes)、該払出系コマンドを払出制御装置111へ送信し(S5204)、処理をS5205へ移行する。一方、S5203の処理において、払出系コマンドが設定(生成)されていないと判定された場合は(S5203:No)、S5204の処理を行わず、処理をS5205へ移行する。
次いで、S5205の処理では、外部出力端子板700、即ち、ホールコンピュータ600(図428参照)へ出力すべき出力情報(信号)があるか否かを判別する(S5205)。外部出力端子板700へ出力すべき出力情報(信号)としては、第1始動口64aへの入賞数や、第2始動口64bへの入賞数、一般入賞口63への入賞数、アウト口66への流入数、第1特別図柄の変動数(開始数又は停止数)、第2特別図柄の変動数(開始数又は停止数)、大当たり遊技の開始数(終了数)、小当たり遊技の開始数(終了数)、大入賞口65aの開放態様(開放又は閉鎖)、小入賞口72aの開放態様(開放又は閉鎖)、大入賞口65aへの入賞数、小入賞口72aへの入賞数、スルーゲート67への入球数、発射ソレノイドによる発射数、遊技状態(以下、上記信号を「外端系信号」と称する場合がある)等が該当する。
S5205の処理において、先に(前回)実行されたタイマ割込処理で外端系信号を出力するように設定されていた場合は、外部出力端子板700(ホールコンピュータ600)へ出力すべき信号があると判定し(S5205:Yes)、該外端系信号を外部出力端子板700へ出力し(S5206)、この外部出力処理(S5101)を終了して、タイマ割込処理(図466参照)へ戻る。一方、S5205の処理において、外端系信号が設定されていないと判定された場合は(S5205:No)、S5206の処理を行わず、この外部出力処理(S5101)を終了して、タイマ割込処理(図466参照)へ戻る。
図466に戻って、説明を続ける。S5101の処理の後は、次に、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S5102)、次いで、各特別図柄の当たり時における処理を実行する当たり処理を実行する(S5103)。この当たり処理(S5103)については、図477において後述する。
S5103の後は、次に、普通電役64cの駆動制御処理を実行する普通電役制御処理を実行する(S5104)。簡単に説明すると、球がスルーゲート67を通過したことを条件に普通図柄表示装置83にて普通図柄の可変表示が実施され、普通図柄の可変表示の結果、普通図柄の当たり図柄(例えば、「○」図柄)が現出して当たり状態となると、普通電役64cを所定時間開放状態とする。この普通電役制御処理(S5104)の詳細は、図482を参照して後述する。
S5104の処理の後は、次いで、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S5105)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチ208の状態を読み込むと共に、当該スイッチ208の状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。また、入賞検知情報に基づいて払出制御装置111に対して送信すべき獲得球数に対応する賞球コマンドをRAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(S5101)によって、所定の賞球コマンドが払出制御装置111に向けて送信される。
次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S5106)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(第28実施形態では、「9999」)に達した際、「0」にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM273の該当するカウンタ用バッファ273c領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(第16実施形態では、「99」)に達した際、「0」にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM273の該当するカウンタ用バッファ273c領域に格納する。
さらに、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び普図当たり乱数カウンタC4の更新を実行する(S5107)。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び普図当たり乱数カウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(第16実施形態では、それぞれ、「9999」,「99」,「99」,「9」,「99」)に達した際、それぞれ「0」にクリアする。また、大当たり乱数カウンタC1又は普図当たり乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1又は第2初期値乱数カウンタCINI2の値を当該大当たり乱数カウンタC1又は普図当たり乱数カウンタC4の初期値として読み込み、その初期値を大当たり乱数カウンタC1又は普図当たり乱数カウンタC4に設定する。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM273の該当するカウンタ用バッファ273c領域に格納する。
次に、第1始動口64a又は第2始動口64bへの入賞に伴う始動入賞処理を実行し(S5108)、次いで、スルーゲート67への球の通過に伴うゲート通過処理を実行する(S5109)。なお、始動入賞処理(S5108)の詳細は、図468を参照して後述し、ゲート通過処理(S5109)の詳細は、図469を参照して後述する。
ゲート通過処理(S5109)を実行した後は、上記始動入賞処理(S5108)の処理内容に基づいて特別図柄表示装置39による特別図柄の動的表示を行うための処理や第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する特図変動処理を実行する(S5110)。なお、特図変動処理(S5110)の詳細は図470を参照して後述する。
特図変動処理(S5110)を実行した後は、次いで、上記ゲート通過処理(S5109)の処理内容に基づいて普通図柄表示装置83による普通図柄の可変表示を行うための処理を実行する普図変動処理を実行する(S5111)。なお、普図変動処理(S5111)の詳細は図476を参照して後述する。
普図変動処理(S5111)を実行した後は、発射制御処理を実行し(S5112)、さらに、定期的に実行すべきその他の処理を実行して(S5113)、タイマ割込処理を終了する。なお、発射制御処理(S5112)は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、且つ、発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bが操作されていないことを条件に、球の発射のオンを決定する処理である。そして、球の発射がオンである場合、発射制御装置112へ球発射信号を送信するために、その球発射信号の情報を、RAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理のS5101の処理によって、球発射信号が払出制御装置111を介して発射制御装置112へ送信される。
次に、図468のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU271により実行されるタイマ割込処理(図466参照)の一処理である始動入賞処理(S5108)を説明する。図468は、この始動入賞処理(S5108)を示すフローチャートである。
始動入賞処理(S5108)は、第1始動口64a又は第2始動口64bへの球の入賞の有無を判断し、入賞があった場合は、各カウンタC1〜C3,CS1の値を入賞した入賞口64a,64bに対応する第1保留球格納エリア273d又は第2保留球格納エリア273eに格納する(保留する)処理を実行する。また、保留する各カウンタC1〜C3,CS1の値を保留球数と合わせて音声ランプ制御装置113へ送信するための処理を実行する。
MPU271は、この始動入賞処理(S5108)において、まず、球が第1始動口64aに入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S5301)。ここでは、スイッチ読み込み処理(図466のS5105参照)において読み込んだ、第1始動口64aへの入球(入賞)を検出する特図1入球口スイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、第1始動口64aへの入球を3回のタイマ割込処理(図466参照)にわたって検出する。
球が第1始動口64aに入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S5301:Yes)、次いで、第1保留球数カウンタ273aの値(主制御装置110において保留されている第1特別図柄の動的表示(変動演出)の作動保留球数N1)が上限値(第28実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S5302)。そして、第1始動口64aへの入賞があっても作動保留球数N1<4でなければ(S5302:No)、この始動入賞処理(S5108)を終了し、タイマ割込処理(図466参照)へ戻る。
一方、作動保留球数N1<4であれば(S5302:Yes)、第1保留球数カウンタ273aの値(作動保留球数N1)を1加算する(S5303)。そして、今回、第1特別図柄に対応する第1始動口64aへの入賞であるので、第1保留球格納エリア273dを各乱数値C1〜C3,CS1の格納先として設定し(S5304)、処理をS5309へ移行する。
S5301の処理において、球が第1始動口64aへ入賞していないと判別された場合(S5301:No)、次いで、球が第2始動口64bに入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S5305)。ここでは、第1始動口64aと同様、スイッチ読み込み処理(図466のS5105参照)において読み込んだ、第2始動口64bへの入球(入賞)を検出する特図2入球口スイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、第2始動口64bへの入球を3回のタイマ割込処理(図466参照)にわたって検出する。
球が第2始動口64bに入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S5305:Yes)、次いで、第2保留球数カウンタ273bの値(主制御装置110において保留されている第2特別図柄の動的表示(変動演出)の作動保留球数N2)が上限値(第28実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S5306)。そして、第2始動口64bへの入賞がないか(S5305:No)、或いは、第2始動口64bへの入賞があっても作動保留球数N2<4でなければ(S5306:No)、この始動入賞処理(S5108)を終了して、タイマ割込処理(図466参照)へ戻る。
一方、作動保留球数N2<4であれば(S5306:Yes)、第2保留球数カウンタ273bの値(作動保留球数N2)を1加算する(S5307)。そして、今回、第2特別図柄に対応する第2始動口64bへの入賞であるので、第2保留球格納エリア273eを各乱数値C1〜C3,CS1の格納先として設定し(S5308)、処理をS5309へ移行する。
S5309の処理では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値をカウンタ用バッファ273c(図454参照)から読み出し、S5304又はS5308で格納先として設定された第1保留球格納エリア273d又は第2保留球格納エリア273eに設けられた第1保留第1〜第4エリア又は第2保留第1〜第4エリアのうち、第1保留球格納エリア273dが格納先として指定されている場合は第1保留球数カウンタ273aで示される値に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア273d1、大当たり種別カウンタ格納エリア273d2、停止パターン選択カウンタ格納エリア273d3及び変動種別カウンタ格納エリア273d4に各々保留(格納)する(S5309)。また、第2保留球格納エリア273eが格納先として指定されている場合は第2保留球数カウンタ273bで示される値に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア273e1、大当たり種別カウンタ格納エリア273e2、停止パターン選択カウンタ格納エリア273e3及び変動種別カウンタ格納エリア273e4に各々保留(格納)する(S5309)。
具体的には、例えば、第1始動口64aへの入賞に基づくS5304の処理において第1保留球格納エリア273dが格納先として設定され、また、S5303の処理による加算後の第1保留球数カウンタ273aの値が「1」であれば、第1保留第1エリアの各格納エリアにそれぞれカウンタC1〜C3,CS1の値が保留される。また、加算後の第1保留球数カウンタ273aの値が「2」であれば第1保留第2エリアの各格納エリアに、加算後の第1保留球数カウンタ273aの値が「3」であれば第1保留第3エリアの各格納エリアに、加算後の第1保留球数カウンタ273aの値が「4」であれば第1保留第4エリアの各格納エリアに、各々カウンタC1〜C3,CS1の値が保留される。
また、例えば、第2始動口64bへの入賞に基づくS5308の処理において第2保留球格納エリア273eが格納先として設定され、また、S5307の処理による加算後の第2保留球数カウンタ273bの値が「1」であれば、第2保留第1エリアの各格納エリアにそれぞれカウンタC1〜C3,CS1の値が保留される。また、加算後の第2保留球数カウンタ273bの値が「2」であれば第2保留第2エリアの各格納エリアに、加算後の第2保留球数カウンタ273bの値が「3」であれば第2保留第3エリアの各格納エリアに、加算後の第2保留球数カウンタ273bの値が「4」であれば第2保留第4エリアの各格納エリアに、各々カウンタC1〜C3,CS1の値が保留される。
次に、S5303又はS5307の処理による加算後の第1保留球数カウンタ273a又は第2保留球数カウンタ273bの値(作動保留球数N1又は作動保留球数N2)と、S5309の処理により第1保留球格納エリア273d又は第2保留球格納エリア273eに格納(保留)した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値を含む保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該保留球数コマンドをRAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S5310)。これにより、次に実行されるタイマ割込処理(図466参照)のS5101の外部出力処理によって、保留球数コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信される。S5310の処理を終えると、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。
なお、S5310の処理において保留球数コマンドに含める各カウンタC1〜C3,CS1の値は、S5309の処理によりカウンタ用バッファ273cから読み出した値そのものを用いてもよいし、S5309の処理において第1保留球格納エリア273d又は第2保留球格納エリア273eに格納(保留)された値を読み出したものを用いてもよい。
また、S5301及びS5305の処理において、第1始動口64a及び第2始動口64bに同時に球が入賞した場合は、第1始動口64aへの球の入賞処理を優先的に実行し、第2始動口64bへの球の入賞処理を待機し、次のタイマ割込処理(図466参照)における始動入賞処理(S5108)において、該待機した第2始動口64bへの球の入賞処理を実行するように構成してもよい。
次に、図469を参照して、主制御装置110内のMPU271により実行されるタイマ割込処理(図466参照)の一処理であるゲート通過処理(S5109)を説明する。図469は、このゲート通過処理(S5109)を示すフローチャートである。
ゲート通過処理(S5109)は、スルーゲート67への球の通過(入球)の有無を判断し、球が通過(入球)した場合は、普図当たり乱数カウンタC4の値を普図保留球格納エリア273iに格納する(保留する)処理を実行する。また、第28実施形態では、右打ち遊技が奨励されていない遊技状態(即ち、「通常遊技状態」)において、右打ち遊技時のみ通過するスルーゲート67において球の通過が検知された場合、奨励されていない遊技が実行されていると判別して、所定の報知(例えば、警報音出力)を行う。
MPU271は、このゲート通過処理(S5109)において、まず、球がスルーゲート67を通過したか否かを判別する(S5401)。ここでは、スイッチ読み込み処理(図466のS5105参照)において読み込んだスルーゲート67への球の通過(入球)を検出する普図ゲートスイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、スルーゲート67への通過(入球)を3回のタイマ割込処理(図466参照)にわたって検出する。
S5401の処理において、球がスルーゲート67を通過(入球)したと判別されると(S5401:Yes)、次に、現在の遊技状態が「通常遊技状態」中か否かを判別する(S5402)。判別の結果、「通常遊技状態」であれば(S5402:Yes)、右打ち遊技が奨励されていない状況で右打ち遊技が行われ、スルーゲート67にて球を検知したということなので、遊技者および遊技ホールの従業員に奨励されていない遊技が実行されたことを示すエラー報知を行う通常時右打ちエラー処理を行い(S5403)、処理をS5404へ移行する。
一方、S5402の処理において、「通常遊技状態」でないと判別された場合は(S5402:No)、右打ち遊技が奨励されている状況(即ち、「超確率変動状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」)での右打ち遊技が行われているので、S5403の処理をスキップして、処理をS5404へ移行する。
このように、右打ち遊技が奨励されていない状況で該遊技が行われた場合に、右打ち遊技でのみ検知されるスルーゲート67によってその状況を判別し、その判別結果をエラー報知することで、奨励されていない遊技であることを遊技者および遊技ホールの従業員に認識させることができる。その結果、他の検知装置を設ける必要なく非奨励の遊技を検知することができると共に、上記報知によって遊技者による非奨励の遊技を行うことを抑制して、奨励されていない遊技が行われることによる遊技ホールの不利益の発生を抑制することができる。
次いで、S5404の処理では、普図保留球数カウンタ273hの値(主制御装置110において保留されている普通図柄の可変表示の作動保留球数HN)が上限値(第28実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S5404)。そして、スルーゲート67への通過(入球)がないか(S5401:No)、或いは、スルーゲート67への通過(入球)があっても作動保留球数HN<4でなければ(S5404:No)、このゲート通過処理(S5109)を終了して、タイマ割込処理(図466参照)へ戻る。
一方、作動保留球数HN<4であれば(S5404:Yes)、普図保留球数カウンタ273hの値(作動保留球数HN)を1加算する(S5405)。そして、普図当たりカウンタC4の値をカウンタ用バッファ273c(図454参照)から読み出し、読み出したデータを、普図保留球格納エリア273iに設けられた普図保留第1〜第4エリアのうち、普図保留球数カウンタ273hで示される値に対応するエリアに格納する(S5406)。
具体的には、例えば、S5405の処理による加算後の普図保留球数カウンタ273hの値が「1」であれば、普図保留第1エリアに普図当たりカウンタC4の値が保留される。また、加算後の普図保留球数カウンタ273hの値が「2」であれば普図保留第2エリアに、加算後の普図保留球数カウンタ273hの値が「3」であれば普図保留第3エリアに、加算後の普図保留球数カウンタ273hの値が「4」であれば普図保留第4エリアのに、普図当たりカウンタC4の値が保留される。S5406の処理の終了後は、このゲート通過処理(S5109)を終了し、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。
なお、第28実施形態では、普通図柄の可変表示に関する保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信しないように構成されているが、普通図柄の可変表示に関する保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信して、普通図柄の可変表示に関する保留図柄等に関する演出(報知)を行うように構成してもよい。この場合に、普図当たりカウンタC4の値を保留球数コマンドに含めて送信することで、音声ランプ制御装置113で普通図柄に関する所謂先読み処理を実行可能に構成し、普通図柄に関する演出のバリエーションを設けるように構成してもよい。
次に、図470を参照して、主制御装置110内のMPU271により実行されるタイマ割込処理(図466参照)の一処理である特図変動処理(S5110)について説明する。図470は、この特図変動処理(S5110)を示すフローチャートである。
この特図変動処理(S5110)は、第1特別図柄および第2特別図柄に関する特別図柄表示装置39における動的表示や、第3図柄表示装置81にて行う変動演出に関する制御を行うものである。
MPU271は、この特図変動処理(S5110)において、まず、今現在、第1特別図柄又は第2特別図柄のいずれか一方が大当たり中であるか否かを判別する(S5501)。大当たり中としては、大当たりの際に第3図柄表示装置81及び特別図柄表示装置39で表示される大当たり遊技の最中と、大当たり遊技開始前(即ち、大当たりオープニング)の所定時間の最中と、大当たり遊技終了後(即ち、大当たりエンディング)の所定時間の最中とが含まれる。S5501における判別の結果、いずれかの特別図柄の大当たり中であれば(S5501:Yes)、そのまま特図変動処理(S5110)を終了し、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。
S5501の処理において、大当たり中でないと判別された場合は(S5501:No)、次に、今現在、第1特別図柄又は第2特別図柄のいずれか一方が小当たり中であるか否かを判別する(S5502)。小当たり中としては、小当たりの際に第3図柄表示装置81及び特別図柄表示装置39で表示される小当たり遊技の最中と、小当たり遊技開始前(即ち、小当たりオープニング)の所定時間の最中と、小当たり遊技終了後(即ち、小当たりエンディング)の所定時間の最中とが含まれる。S5502における判別の結果、いずれかの特別図柄の小当たり中であれば(S5502:Yes)、そのまま特図変動処理(S5110)を終了し、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。
S5502の処理において、小当たり中でないと判別された場合は(S5502:No)、次に、特別図柄表示装置39における第1特別図柄の表示態様が動的表示中であるか否かを判別する(S5503)。判別の結果、第1特別図柄の表示態様が動的表示中であれば(S5503:Yes)、S5504及びS5505の処理をスキップして、処理をS5506へ移行する一方、特別図柄表示装置39における第1特別図柄の表示態様が動的表示中でなければ(S5503:No)、次いで、特別図柄表示装置39における第1特別図柄の動的表示が停止後、所定時間経過したか否かを判別する(S5504)。その結果、第1特別図柄の動的表示の停止後、所定時間経過していなければ(S5504:No)、処理をS5506へ移行する。これにより、第1特別図柄の動的表示(変動演出)における停止図柄が所定時間だけ特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
一方、S5504の処理において、第1特別図柄の動的表示の停止後、所定時間が経過していれば(S5504:Yes)、第1特別図柄の動的表示を実行可能なタイミングであるので、第1特別図柄の動的表示を実行するか否かを決定する処理である特図1変動開始処理を行い(S5505)、その後、処理をS5506へ移行する。なお、特図1変動開始処理(S5505)の詳細は図471を参照して後述する。
S5506の処理では、特別図柄表示装置39における第2特別図柄の表示態様が動的表示中であるか否かを判別する(S5506)。判別の結果、第2特別図柄の表示態様が動的表示中であれば(S5506:Yes)、S5507及びS5508の処理をスキップして、処理をS5509へ移行する一方、特別図柄表示装置39における第2特別図柄の表示態様が動的表示中でなければ(S5506:No)、次いで、特別図柄表示装置39における第2特別図柄の動的表示が停止後、所定時間経過したか否かを判別する(S5507)。その結果、第2特別図柄の動的表示の停止後、所定時間経過していなければ(S5507:No)、処理をS5509へ移行する。これにより、第2特別図柄の動的表示(変動演出)における停止図柄が所定時間だけ特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
一方、S5507の処理において、第2特別図柄の動的表示の停止後、所定時間が経過していれば(S5507:Yes)、第2特別図柄の動的表示を実行可能なタイミングであるので、第2特別図柄の動的表示を実行するか否かを決定する処理である特図2変動開始処理を行い(S5508)、その後、処理をS5509へ移行する。なお、特図2変動開始処理(S5508)の詳細は、図473を参照して後述する。
S5509の処理では、実行中の第1特別図柄の動的表示又は第2特別図柄の動的表示を停止させるか否かを判定し、停止させるタイミングであった場合に上記動的表示の実行を停止する処理である変動停止処理を行う(S5509)。変動停止処理(S5509)の後は、この特図変動処理(S5110)を終了し、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。なお、変動停止処理(S5509)の詳細は、図475を参照して後述する。
このように、第28実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とを同時並列的に実行することができるので、各特別図柄を順番に実行する場合に比べて遊技者に多くの抽選機会を付与することができ、遊技の興趣を向上することができる。
ここで、図471を参照して、主制御装置110内のMPU271により実行される特図変動処理(S5110)の一処理である特図1変動開始処理(S5505)について説明する。図471は、この特図1変動開始処理(S5505)を示すフローチャートである。
この特図1変動開始処理(S5505)は、第1特別図柄の動的表示(変動演出)の実行開始が可能なタイミングとなったことで、第1特別図柄の保留球数(N1)が存在するか否かを判別し、該保留球数が存在している場合には、遊技状態に基づいて当否判定を行いつつ、該判定結果に基づく動的表示(変動演出)の内容を決定する。また、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合に、第2特別図柄の動的表示が実行中であり、かつ、該実行中の第2特別図柄の動的表示の当否結果が大当たり又は小当たりであったとき、今回設定された第1特別図柄の動的表示の実行時間と、実行中の第2特別図柄の動的表示の実行時間(残り時間)とを比較する。そして、第2特別図柄の動的表示の実行時間(残り時間)より第1特別図柄の動的表示の実行時間の方が短いと判別された場合には、実行中の第2特別図柄の動的表示を、ハズレの動的表示に変更しつつ、第1特別図柄の動的表示と同時に停止する実行時間に再設定する。さらに、第1特別図柄の動的表示が小当たりでない場合において、実行中の第2特別図柄の動的表示が大当たりを導出し得る内容であったときは、第1特別図柄における当否抽選を行わず、該第1特別図柄の動的表示をハズレの動的表示として設定する。
このように構成することで、一方の特別図柄による大当たり又は小当たりの実行中に、他方の特別図柄による大当たり又は小当たりが発生しないようにすることができ、重複した大当たり又は小当たり(有利状態)によって、遊技者に過度な遊技価値が払い出されてしまうことを防止することができる。また、出玉率を計算する上で、重複した大当たり又は小当たりを考慮する必要がなくなるので、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる。
MPU271は、この特図1変動開始処理(S5505)において、まず、第1保留球数カウンタ273aの値(主制御装置110において保留されている第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の作動保留球数N1)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S5511)。その結果、第1保留球数カウンタ273aの値(作動保留球数N1)が「0」より大きい値でなければ(S5511:No)、開始すべき第1特別図柄の動的表示の保留球数が存在しないので、この特図1変動開始処理(S5505)を終了し、特図変動処理(図470参照)に戻る。
一方、S5511の処理の結果、第1保留球数カウンタ273aの値(作動保留球数N1)が「0」でなければ(S5511:Yes)、第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の実行開始タイミングであって、開始すべき第1特別図柄の動的表示が存在すると判断し、まず、第1保留球数カウンタ273aの値(作動保留球数N1)を1減算する(S5512)。これは、保留されていた第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)のうち1の動的表示(変動演出)の実行が開始されるため、保留球数が1つ減少するためである。
次いで、S5513の処理では、第1保留球格納エリア273dに格納されたデータをシフト処理する(S5513)。このデータシフト処理は、第1保留球格納エリア273dの第1保留第1〜第4エリアに格納されているデータを第1保留球実行エリア273fへ向けて順にシフトさせる処理であって、第1保留第1エリア→第1保留球実行エリア273f、第1保留第2エリア→第1保留第1エリア、第1保留第3エリア→第1保留第2エリア、第1保留第4エリア→第1保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
次いで、S5514の処理では、遊技状態が特別図柄の高確率状態か否か、即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」であるか否かを判別する(S5514)。判別の結果、遊技状態が特別図柄の高確率状態でない場合、即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」であると判別された場合は(S5514:No)、第1特別図柄の大当たり確率(および小当たり確率)が低確率状態であるので、特図1大当たり乱数テーブル272a1(図455(a)参照)における低確率状態用を参照するように設定し(S5515)、処理をS5517の当否判定処理へ移行する。
一方、S5514の処理の結果、遊技状態が特別図柄の高確率状態である場合、即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」である場合は(S5514:Yes)、第1特別図柄の大当たり確率(および小当たり確率)が高確率状態であるので、特図1大当たり乱数テーブル272a1(図455(a)参照)における高確率状態用を参照するように設定し(S5516)、処理をS5517の当否判定処理へ移行する。
S5517の当否判定処理では、まず、第1特別図柄において第1保留球実行エリア273fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、S5515又はS5516において設定された特図1大当たり乱数テーブル272a1(図455(a)参照)とに基づいて小当たりに当選したか否かを判別する小当たり抽選(小当たり当否判定)処理を行う(S5517)。
第28実施形態のパチンコ機10では、小当たりか否かは、電源投入時に設定された確率設定値と、大当たり乱数カウンタC1の値と、特別図柄の種類との関係に基づいて判別される。上述した通り、特図1大当たり乱数テーブル272a1において、小当たり乱数値には各設定値ごとの差は設けられていない(即ち、すべて100個)が、各設定値ごとに異なる大当たり乱数値の個数(範囲)が変更されることに伴い、各設定値ごとに小当たり乱数値の値(範囲)も異なる数値となるように構成されている。
具体的には、パチンコ機10の遊技状態(モード)が特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)において、各設定値ごとの小当たり乱数値は100個であり、設定値「1」の場合は「50〜149」であり、設定値「2」の場合は「52〜151」であり、設定値「3」の場合は「54〜153」であり、設定値「4」の場合は「56〜155」であり、設定値「5」の場合は「58〜157」であり、設定値「6」の場合は「60〜159」と規定される。
一方、パチンコ機10の遊技状態(モード)が特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)において、各設定値ごとの小当たり乱数値も100個であり、設定値「1」の場合は「500〜599」であり、設定値「2」の場合は「520〜619」であり、設定値「3」の場合は「540〜639」であり、設定値「4」の場合は「560〜659」であり、設定値「5」の場合は「580〜679」であり、設定値「6」の場合は「600〜699」と規定される。
S5517の処理では、第1保留球実行エリア273fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、特図1大当たり乱数テーブル272a1にて規定される小当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、小当たりであると判別する。S5517の処理の結果、小当たりであると判別された場合(S5517:Yes)、小当たり時の表示態様を設定する(S5518)。第28実施形態では、小当たり遊技の種別は1種類のみ設けられているため、小当たりに当選した場合には、他のカウンタ(例えば、大当たり種別カウンタC2)等を確認することなく、もれなく同一の小当たりに対応した停止図柄(例えば、「341」等)が設定される。
なお、複数の小当たり遊技の種別(例えば、1ラウンドの「小当たりA」、及び、2ラウンドの「小当たりB」等)を設け、第1保留球実行エリア273fに格納されている大当たり種別カウンタC2によって、小当たり遊技の種別を選択するように構成してもよい。また、この場合に、大当たり種別カウンタC2ではなく、小当たり専用の小当たり種別カウンタを設け、該小当たり種別カウンタの値に基づいて小当たり遊技の種別を選択するように構成してもよい。このように構成することで、小当たり遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる。
次に、S5519の処理では、小当たり時の変動パターンを決定し(S5519)、処理をS5520へ移行する。具体的には、S5519の処理では、大当たり時又はハズレ時と同様の制御プログラムによって変動パターンが決定される。即ち、特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81において、小当たりの当選有無と、第1保留球実行エリア273fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。なお、第28実施形態では、小当たり時の変動パターンの決定では、遊技状態および保留球数に関係なく、もれなくEテーブル272d5(図459(b)参照)が選択され、さらに、該Eテーブル272d5においてもれなく「E9:特殊変動」演出態様が選択される。
S5519の処理において設定された演出態様毎に設けられた特図1大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e2において、第1保留球実行エリア273fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。なお、第28実施形態では、小当たり時の変動パターンの決定では、もれなく「45秒」の変動パターンである『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』が選択される。
次に、S5520の処理では、今回当選した第1特別図柄の小当たり遊技によって、実行中の第2特別図柄の動的表示の抽選結果を変更するか否かを判別すべく、特図2変更処理(S5520)を行い、その後、処理をS5527へ移行する。
ここで、図472を参照して、主制御装置110内のMPU271により実行される特図1変動開始処理(S5505)の一処理である特図2変更処理(S5520)について説明する。図472は、この特図2変更処理(S5520)を示すフローチャートである。
この特図2変更処理(S5520)は、第1特別図柄の動的表示において小当たり遊技に当選した場合に実行され、実行中の第2特別図柄の動的表示において大当たり遊技又は小当たり遊技を発生し得る場合に、今回設定された第1特別図柄の動的表示の変動時間(即ち、「45秒」)と、実行中の第2特別図柄の動的表示の変動時間とを比較し、今回設定された第1特別図柄の動的表示の変動時間が、実行中の第2特別図柄の動的表示の変動時間より短い場合、実行中の第2特別図柄の動的表示の内容を大当たり又は小当たりからハズレに変更する処理を行う。
MPU271は、この特図2変更処理(S5520)において、まず、第2特別図柄の動的表示が実行されているか否かを判別する(S5531)。判別の結果、第2特別図柄の動的表示が実行されていない場合は(S5531:No)、変更すべき第2特別図柄の動的表示が存在していないので、この特図2変更処理(S5520)を終了し、特図1変動開始処理(図471)へ戻る。
一方、S5531の処理において、第2特別図柄の動的表示が実行されていると判別された場合は(S5531:Yes)、該実行中の第2特別図柄の動的表示が示す当否結果がハズレか否かを判別する(S5532)。判別の結果、実行中の第2特別図柄の動的表示がハズレであれば(S5532:Yes)、重複して大入賞口65a又は小入賞口72aが開放されることがないため、この場合もこの特図2変更処理(S5520)を終了し、特図1変動開始処理(図471)へ戻る。
一方、S5532の処理において、実行中の第2特別図柄の動的表示がハズレでない場合、即ち、大当たり又は小当たりである場合は(S5532:No)、次に、実行中の第2特別図柄の動的表示の変動時間(残り実行時間)と、今回設定された第1特別図柄の動的表示の変動時間(即ち、「45秒」)とを比較し、実行中の第2特別図柄の動的表示の変動時間(残り実行時間)が、今回設定された第1特別図柄の動的表示の変動時間より長いか否か(即ち、残り「45秒」以上か否か)を判別する(S5533)。
S5533の判別の結果、実行中の第2特別図柄の動的表示の変動時間(残り実行時間)が、今回設定された第1特別図柄の動的表示の変動時間より長いと判別された場合(S5533:Yes)、今回設定された第1特別図柄の動的表示の方が先に当否結果を導出するため、該第1特別図柄の動的表示における小当たり遊技を優先的に実行するとともに、重複した大入賞口65a又は小入賞口72aの開放を未然に防ぐために、実行中の第2特別図柄の動的表示の当否結果をハズレに変更し(S5534)、実行中の第2特別図柄の動的表示の変動パターン(変動時間)を、今回設定された第1特別図柄の動的表示の変動パターンと同等(即ち、「45秒」)に設定する(S5535)。このように構成することで、先に導出される第1特別図柄の当否結果を優先的に実行するとともに、後に導出される第2特別図柄の当否結果を変更(消去)し、重複した大入賞口65a又は小入賞口72aの開放を未然に防止し、過度な遊技価値が遊技者に付与されることを防止することができる。
次いで、S5535の処理で変更された変動パターンに基づく特図2変動パターンコマンドをRAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定するとともに(S5536)、S5534の処理で変更された当否結果に基づく特図2表示態様コマンドをコマンド送信用のリングバッファに設定する(S5537)。なお、S5537の処理の後は、この特図2変更処理(S5520)を終了し、特図1変更開始処理(図471)に戻る。これにより、次に実行されるタイマ割込処理(図466参照)の外部出力処理(S5101)によって、特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信される。
音声ランプ制御装置113は、特図2変動パターンコマンドや特図2停止種別コマンドを受信すると、それに基づき第2特別図柄の変動演出を実行すべく、特図2表示用変動パターンコマンドや特図2表示種別コマンドを生成して、表示制御装置114へ送信する。
ここで、音声ランプ制御装置113は、各特別図柄の変動演出を実行する場合、変動パターンコマンドと表示態様コマンドとを共に(セットで)正常に受信できない場合、コマンド送信エラーと判定して、コマンド送信エラーが起こっていることを示唆するエラー変動(デフォルト変動)を実行してしまう。ここで、第2特別図柄の動的表示の変動パターン(変動時間)および当否結果を変更した場合に、変動パターンコマンドのみ、若しくは、停止種別コマンドのみを送信した場合、音声ランプ制御装置113は、本来、セットで送信されるべき変動パターンコマンド及び停止種別コマンドが送信されないことから、コマンド送信エラーと判定されるおそれがある。また、第2特別図柄の動的表示が変更されることを考慮して、音声ランプ制御装置113側の受信プログラムを変更すると、該制御プログラムを新たに設計しなけばならないと共に、音声ランプ制御装置113側の制御プログラムが煩雑になるおそれがある。
そこで、第28実施形態のように、第1特別図柄の動的表示の内容に基づいて第2特別図柄の動的表示の内容を変更する場合に、変更する第2特別図柄の動的表示に関する変動パターンコマンドと停止種別コマンドとをセットで音声ランプ制御装置113に送信することで、音声ランプ制御装置113側の制御プログラムを変更する必要がなくなり、設計工数の削減および制御負担の軽減を実現することができる。また、第28実施形態では、遊技状態に応じて、第3図柄表示装置81で実行される特別図柄の変動演出が異なるように構成されている。ここで、第3図柄表示装置81で非実行側の特別図柄の変動演出の内容を差し替えた場合は、そもそも非実行側の特別図柄の変動演出は実行されていないため、非実行側の変動演出に関して差替え制御を実行した場合でも、遊技者に違和感を感じさせず、快適な遊技を提供することができる。
S5533の処理において、実行中の第2特別図柄の動的表示の変動時間(残り実行時間)が、今回設定された第1特別図柄の動的表示の変動時間より長くない(即ち、短い)と判別された場合(S5533:No)、今回設定された第1特別図柄の動的表示の方が後に当否結果を導出する、即ち、実行中の第2特別図柄の動的表示の方が先に当否結果を導出するため、実行中の第2特別図柄の動的表示における大当たり遊技又は小当たり遊技を優先的に実行するとともに、重複した大入賞口65a又は小入賞口72aの開放を未然に防ぐために、今回設定された第1特別図柄の当否結果をハズレに変更し(S5538)、今回設定された第1特別図柄の動的表示の変動パターン(変動時間)を、実行中の第2特別図柄の動的表示の変動時間(残り実行時間)と同等に設定して(S5539)、この特図2変更処理(S5520)を終了し、特図1変動開始処理(図471参照)に戻る。このように構成することで、先に導出される第2特別図柄の当否結果を優先的に実行するとともに、後に導出される第1特別図柄の当否結果を変更(消去)し、重複した大入賞口65a又は小入賞口72aの開放を未然に防止し、過度な遊技価値が遊技者に付与されることを防止することができる。
なお、S5532の処理において、実行中の第2特別図柄の動的表示がハズレであると判定された場合に(S5532:Yes)、処理をS5535の処理に移行し、実行中の第2特別図柄の動的表示の変動パターン(変動時間)を、今回設定された第1特別図柄の動的表示の変動パターンと同等(即ち、「45秒」)に設定するように構成してもよい(S5535)。このように構成することで、先に導出される第1特別図柄の当否結果を優先的に実行するとともに、後に導出される第2特別図柄も第1特別図柄の動的表示と同期して停止させ、大当たり遊技又は小当たり遊技が開始されている状況で動的表示が実行される状況を防止することができる。
図471に戻って説明を続ける。S5517の処理において、小当たりではないと判別された場合は(S5517:No)、次いで、第2特別図柄の動的表示が実行中であって、かつ、該動的表示において大当たり遊技の抽選結果が導出され得るか否かを判別する(S5521)。実行中の第2特別図柄の動的表示において大当たり遊技が導出され得るか否かの判別は、遊技状態に応じて第2保留球実行エリア273gに記憶される大当たり乱数カウンタC1の値と特図2大当たり乱数テーブル272a2(図455(b)参照)とを参照して行われ、実行中の第2特別図柄の動的表示において大当たりが導出されない場合には(S5521:No)、次いで、第1保留球実行エリア273fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、S5515又はS5516において設定された特図1大当たり乱数テーブル272a1(図455(a)参照)とに基づいて大当たりか否かを判別する大当たり抽選(当否判定)処理を行う(S5522)。
第28実施形態のパチンコ機10では、大当たりか否かは、電源投入時に設定された設定値と、大当たり乱数カウンタC1の値と、その時々の遊技状態(モード)との関係に基づいて判別される。上述した通り、特図1大当たり乱数テーブル272a1(図455(a)参照)において、大当たり乱数値には設定差が設けられているとともに、パチンコ機10の遊技状態(モード)が通常の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)である場合と、高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)である場合とで、大当たり乱数値の値(範囲)が異なるように構成されている。
具体的には、パチンコ機10の遊技状態(モード)が特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)において、各設定値ごとの大当たり乱数値は、設定値「1」の場合は「0〜49(即ち、50個)」であり、設定値「2」の場合は「0〜51(即ち、52個)」であり、設定値「3」の場合は「0〜53(即ち、54個)」であり、設定値「4」の場合は「0〜55(即ち、56個)」であり、設定値「5」の場合は「0〜57(即ち、58個)」であり、設定値「6」の場合は「0〜59(即ち、60個)」と規定される。
一方、パチンコ機10の遊技状態(モード)が特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)において、各設定値ごとの大当たり乱数値は、設定値「1」の場合は「0〜499(即ち、500個)」であり、設定値「2」の場合は「0〜519(即ち、520個)」であり、設定値「3」の場合は「0〜539(即ち、540個)」であり、設定値「4」の場合は「0〜559(即ち、560個)」であり、設定値「5」の場合は「0〜579(即ち、580個)」であり、設定値「6」の場合は「0〜599(即ち、600個)」と規定される。
よって、S5522の処理では、第1保留球実行エリア273fに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、特図1大当たり乱数テーブル272a1にて規定される大当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、大当たりであると判別する。S5522の処理の結果、今回の第1特別図柄の動的表示が大当たりであると判別された場合(S5522:Yes)、次いで、第1保留球実行エリア273fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と、第1特別図柄に対応する特図1大当たり種別テーブル272b1(図456(a)参照)に基づいて、第1特別図柄の大当たり時の表示態様を設定する(S5523)。
この処理では、特図1大当たり種別テーブル272b1によって、第1保留球実行エリア273fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別、即ち、最大ラウンド数が16ラウンドの大当たり後に「超確率変動状態」へ移行する「確率変動A」か、最大ラウンド数が6ラウンドの大当たり後に「確率変動状態」へ移行する「確率変動B」か、最大ラウンド数が6ラウンドの大当たり後に「時間短縮状態」へ移行する「時間短縮」か、が判別される。そして、判別された大当たり種別に基づいて、特別図柄表示装置39における大当たり時の表示態様(上方LED群39b1の表示態様)が設定される。具体的には、第1保留球実行エリア273fに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と、特図1大当たり種別テーブル272b1(図456(a)参照)とに基づいて大当たり種別が決定される。
次に、大当たり時の変動パターンを決定し(S5524)、処理をS5520へ移行する。具体的には、まず、特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81において、大当たり時の表示態様(停止種別)と、第1保留球実行エリア273fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。この大当たり時の変動パターンの決定では、まず、その大当たりの停止種別に応じて、使用する停止パターンテーブル272d(図458又は図459参照)を選択する。そして、S5520の処理において、小当たりに当選していた場合と同様、第1特別図柄の動的表示において今回実施予定の大当たりの動的(変動)時間と、第2特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが発生するか否か、及び、該第2特別図柄の動的表示が、今回の第1特別図柄の動的表示の動的時間より長いか短いかに応じて、優先する特別図柄の大当たり又は小当たりを決定する。
第28実施形態では、大当たり遊技の種別は3種類であるが、大当たりに当選した場合には、いずれの大当たり種別であった場合も待機中の動的表示の保留球数とは無関係に、もれなくDテーブル272d4(図459(a)参照)が設定される。そして、該Dテーブル272d4において、第1保留球実行エリア273fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に対応付けられた演出態様を選択する。
S5524の処理では、選択された演出態様と、特図1大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e2とを参照して、第1保留球実行エリア273fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
一方、S5521の処理において実行中の第2特別図柄の動的表示において大当たりが導出され得ると判別された場合(S5521:Yes)、既に第2特別図柄の動的表示において大当たり遊技が導出されることが決定されているため、第1特別図柄の動的表示において重複して大当たりを導出しないように、ハズレ時の表示態様を設定する(S5525)。
S5525の処理では、特別図柄表示装置39の表示態様をハズレ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、大まかな変動パターン(演出態様)を設定する。演出態様の設定としては、第1保留球実行エリア273fに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値と、第1保留球数カウンタ273a及び第2保留球数カウンタ273bの合計値と、現在の遊技状態とに基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出態様として、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、「スペシャルリーチ」演出態様、「超ロング変動」演出態様のいずれかを設定する。第28実施形態では、パチンコ機10の遊技状態が「通常遊技状態」であるか、「超確率変動状態」、「確率変動状態」若しくは「時間短縮状態」であるかに応じて、各演出態様に対応する停止パターン選択カウンタC3の値の範囲が異なるように停止パターンテーブル272dが設定されている。
次に、ハズレ時の変動パターンを決定し(S5526)、SS5527の処理へ移行する。S5526の処理では、特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81において、ハズレ図柄で停止表示するまでの変動時間が決定される。具体的には、S5525の処理において決定されたハズレ時の表示態様(演出態様)毎に設けられた特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において、第1保留球実行エリア273fに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
なお、S5522の処理において、今回の第1特別図柄の動的表示が大当たりでないと判別された場合は(S5522:No)、処理をS5525へと移行し、S5525及びS5526の処理を行って、ハズレ時の表示態様および変動パターンが設定される。
このように、小当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、大当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、ハズレ時における演出態様および変動パターンの設定処理とを、停止パターンテーブル272dと、停止パターン選択カウンタC3と、変動種別カウンタCS1とを用いて、同じ判定プログラムによって判定して決定することで、プログラムを共通化することができ、開発時における開発工数を削減することができる。
次に、S5527の処理では、S5519、S5524又はS5526の処理によって決定された第1特別図柄の動的表示の変動パターンの応じた変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置113を介してその変動パターンに応じた変動時間を表示制御装置114へ通知する特図1変動パターンコマンドを設定する(S5527)。
具体的には、例えば、大当たり抽選に当選し、該大当たり種別が「確率変動A」であって、さらに、「25秒」の「スーパーリーチ」の変動要素を含む変動パターンが選択されていた場合は、特図1・大当たり・「確率変動A」・「25秒」の「スーパーリーチ」を示す特図1変動パターンコマンドが設定される。また、大当たり抽選にハズレて、さらに、「25秒」の「スーパーリーチ」の変動要素を含む変動パターンが選択されていた場合は、特図1・ハズレ・「25秒」の「スーパーリーチ」を示す特図1変動パターンコマンドが設定される。このように、変動演出が同じ変動時間であっても、特図1変動パターンコマンドに、特別図柄の種類と変動演出の当否と大まかな変動パターンの内容も併せて設定することで、音声ランプ制御装置113は、変動すべき特別図柄の種類と、当否を含む演出態様の内容と変動時間とを把握して、それらの情報を基により詳細な変動演出の変動パターンを決定することができる。
S5527の処理の後は、S5518、S5523又はS5525の処理で設定された第1特別図柄の動的表示の停止種別を、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114へ通知するための特図1停止種別コマンドを設定し(S5528)、この特図1変動開始処理(S5505)を終了し、特図変動処理(図470参照)へ戻る。
具体的には、例えば、大当たりに当選し、その大当たりの内容が「確率変動A」であれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「7」図柄等)は特定せずに、「確率変動A」であることを示す特図1停止種別コマンドを設定する。また、大当たりに当選し、その大当たりの内容が「時間短縮」であれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「4」図柄等)は特定せずに、「時間短縮」であることを示す特図1停止種別コマンドを設定する。
一方、大当たりに当選せず、さらに、「スーパーリーチ」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「787」等)は特定せずに、ハズレ時の「スーパーリーチ」演出態様であることを示す特図1停止種別コマンドを設定する。また、大当たりに当選せず、さらに、「ノーマルリーチ」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「737」等)は特定せずに、ハズレ時の「ノーマルリーチ」演出態様であることを示す特図1停止種別コマンドを設定する。さらに、大当たりに当選せず、さらに、「非リーチ」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「258」等)は特定せずに、ハズレ時の「非リーチ」演出態様であることを示す特図1停止種別コマンドを設定する。
このように、特図1停止種別コマンドに変動演出の当否に基づいた大まかな停止種別を設定することで、音声ランプ制御装置113(表示制御装置114)は、変動すべき特別図柄と、当否に基づいた停止種別とを把握して、それらの情報を基により詳細な変動演出の停止結果を決定することができる。
これらの特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドは、RAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理(図466参照)の外部出力処理(S5101)で、これらのコマンドが音声ランプ制御装置113に送信される。音声ランプ制御装置113は、特図1変動パターンコマンドや特図1停止種別コマンドを受信すると、それに基づき特図1表示用変動パターンコマンドや特図1表示種別コマンドを生成して、表示制御装置114へ送信する。
次に、図473を参照して、主制御装置110内のMPU271により実行される特図変動処理(S5110)の一処理である特図2変動開始処理(S5508)について説明する。図473は、この特図2変動開始処理(S5508)を示すフローチャートである。
この特図2変動開始処理(S5508)は、第2特別図柄に関し、上述した第1特別図柄に関する特図1変動開始処理(S5505)と同様の処理を行うものであり、第2特別図柄の動的表示(変動演出)の実行開始が可能なタイミングとなったことで、第2特別図柄の保留球数(N2)が存在するか否かを判別し、該保留球数が存在している場合には、遊技状態に基づいて当否判定を行いつつ、該判定結果に基づく動的表示(変動演出)の内容を決定する。また、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合に、第1特別図柄の動的表示が実行中であり、かつ、該実行中の第1特別図柄の動的表示の当否結果が大当たり又は小当たりであったとき、今回設定された第2特別図柄の動的表示の実行時間と、実行中の第1特別図柄の動的表示の実行時間(残り時間)とを比較する。そして、第1特別図柄の動的表示の実行時間(残り時間)より第2特別図柄の動的表示の実行時間の方が短いと判別された場合には、実行中の第1特別図柄の動的表示を、ハズレの動的表示に変更しつつ、第2特別図柄の動的表示と同時に停止する実行時間に再設定する。さらに、第2特別図柄の動的表示が小当たりでない場合において、実行中の第1特別図柄の動的表示が大当たりを導出し得る内容であったときは、第2特別図柄における当否抽選を行わず、該第2特別図柄の動的表示をハズレの動的表示として設定する。
このように構成することで、一方の特別図柄による大当たり又は小当たりの実行中に、他方の特別図柄による大当たり又は小当たりが発生しないようにすることができ、重複した大当たり又は小当たり(有利状態)によって、遊技者に過度な遊技価値が払い出されてしまうことを防止することができる。
MPU271は、この特図2変動開始処理(S5508)において、まず、第2保留球数カウンタ273bの値(主制御装置110において保留されている第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の作動保留球数N2)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S5541)。その結果、第2保留球数カウンタ273bの値(作動保留球数N2)が「0」より大きい値でなければ(S5541:No)、開始すべき第2特別図柄の動的表示の保留球数が存在しないので、この特図2変動開始処理(S5508)を終了し、特図変動処理(図470参照)に戻る。
一方、S5541の処理の結果、第2保留球数カウンタ273bの値(作動保留球数N2)が「0」でなければ(S5541:Yes)、第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の実行開始タイミングであって、開始すべき第2特別図柄の動的表示が存在すると判断し、まず、第2保留球数カウンタ273bの値(作動保留球数N2)を1減算する(S5542)。これは、保留されていた第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)のうち1の動的表示(変動演出)の実行が開始されるため、保留球数が1つ減少するためである。
次いで、S5543の処理では、第2保留球格納エリア273eに格納されたデータをシフト処理する(S5543)。このデータシフト処理は、第2保留球格納エリア273eの第1保留第1〜第4エリアに格納されているデータを第2保留球実行エリア273gへ向けて順にシフトさせる処理であって、第2保留第1エリア→第2保留球実行エリア273g、第2保留第2エリア→第2保留第1エリア、第2保留第3エリア→第2保留第2エリア、第2保留第4エリア→第2保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
次いで、S5544の処理では、遊技状態が特別図柄の高確率状態か否か、即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」であるか否かを判別する(S5544)。判別の結果、遊技状態が特別図柄の高確率状態でない場合、即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」であると判別された場合は(S5544:No)、第2特別図柄の大当たり確率および小当たり確率が低確率状態であるので、第2特別図柄の低確率状態用である特図2大当たり乱数テーブル272a2(図455(b)参照)を設定し(S5545)、処理をS5547の当否判定処理へ移行する。
一方、S5544の処理の結果、遊技状態が特別図柄の高確率状態である場合、即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」である場合は(S5544:Yes)、第2特別図柄の大当たり確率(および小当たり確率)が高確率状態であるので、第2特別図柄の高確率状態用である特図2大当たり乱数テーブル272a2(図455(b)参照)を設定し(S5546)、処理をS5547の当否判定処理へ移行する。
S5547の当否判定処理では、まず、第2特別図柄において第2保留球実行エリア273gに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、S5545又はS5546において設定された特図2大当たり乱数テーブル272a2(図455(b)参照)とに基づいて小当たりに当選したか否かを判別する小当たり抽選(小当たり当否判定)処理を行う(S5547)。
第28実施形態のパチンコ機10では、小当たりか否かは、電源投入時に設定された設定値と、大当たり乱数カウンタC1の値と、特別図柄の種類との関係に基づいて判別される。上述した通り、特図2大当たり乱数テーブル272a2において、小当たり乱数値には設定差は設けられていない(即ち、すべて9400個)が、各設定値ごとに異なる大当たり乱数値の個数(範囲)が変更されることにより、各設定値ごとに小当たり乱数値の値(範囲)が異なるように構成されている。
具体的には、パチンコ機10の遊技状態(モード)が特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)において、各設定値ごとの小当たり乱数値は9400個であり、設定値「1」の場合は「50〜9449」であり、設定値「2」の場合は「52〜9451」であり、設定値「3」の場合は「54〜9453」であり、設定値「4」の場合は「56〜9455」であり、設定値「5」の場合は「58〜9457」であり、設定値「6」の場合は「60〜9459」と規定される。
一方、パチンコ機10の遊技状態(モード)が特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)において、各設定値ごとの小当たり乱数値も9400個であり、設定値「1」の場合は「500〜9899」であり、設定値「2」の場合は「520〜9919」であり、設定値「3」の場合は「540〜9939」であり、設定値「4」の場合は「560〜9959」であり、設定値「5」の場合は「580〜9979」であり、設定値「6」の場合は「600〜9999」と規定される。
S5547の処理では、第2保留球実行エリア273gに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、特図2大当たり乱数テーブル272a2にて規定される小当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、小当たりであると判別する。S5547の処理の結果、小当たりであると判別された場合(S5547:Yes)、小当たり時の表示態様を設定する(S5548)。第28実施形態では、小当たり遊技の種別は1種類のみ設けられているため、小当たりに当選した場合には、他のカウンタ(例えば、大当たり種別カウンタC2)等を確認することなく、もれなく同一の小当たり遊技の表示態様(種別)が設定される。
次に、S5549の処理では、小当たり時の変動パターンを決定し(S5549)、処理をS5550へ移行する。具体的には、S5549の処理では、大当たり時又はハズレ時と同様の制御プログラムによって変動パターンが決定される。即ち、特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81において、小当たり時の表示態様(停止種別)と、第2保留球実行エリア273gに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。なお、第28実施形態では、小当たり時の変動パターンの決定では、遊技状態および保留球数に関係なく、もれなくEテーブル272d5が選択され、さらに、該Eテーブル272d5においてもれなく「E9:特殊変動」演出態様が選択される。
S5549の処理において設定された演出態様毎に設けられ、「通常遊技状態」時に参照される通常用の特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4、又は、「超確率変動状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」時に参照される確変・時短用の特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e6において、第2保留球実行エリア273gに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。なお、第28実施形態では、小当たり時の変動パターンの決定では、「通常遊技状態」であれば、もれなく「630秒」の変動パターンである『「高速変動(超長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』が選択され、「超確率変動状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」であれば、もれなく「3秒」の変動パターンである『「高速変動(超短)」の変動要素のみ』が選択される。
次に、S5550の処理では、今回当選した第2特別図柄の小当たり遊技によって、実行中の第1特別図柄の動的表示の抽選結果を変更するか否かを判別すべく、特図1変更処理(S5550)を行い、その後、処理をS5557へ移行する。
ここで、図474を参照して、主制御装置110内のMPU271により実行される特図2変動開始処理(S5508)の一処理である特図1変更処理(S5550)について説明する。図474は、この特図1変更処理(S5550)を示すフローチャートである。
この特図1変更処理(S5550)は、第2特別図柄の動的表示において小当たり遊技に当選した場合に実行され、実行中の第1特別図柄の動的表示において大当たり遊技又は小当たり遊技を発生し得る場合に、今回設定された第2特別図柄の動的表示の変動時間(即ち、「630秒」又は「3秒」)と、実行中の第1特別図柄の動的表示の変動時間とを比較し、今回設定された第2特別図柄の動的表示の変動時間が、実行中の第1特別図柄の動的表示の変動時間より短い場合、実行中の第1特別図柄の動的表示の内容を大当たり又は小当たりからハズレに変更する処理を行う。
MPU271は、この特図1変更処理(S5550)において、まず、第1特別図柄の動的表示が実行されているか否かを判別する(S5561)。判別の結果、第1特別図柄の動的表示が実行されていない場合は(S5561:No)、変更すべき第1特別図柄の動的表示が存在していないので、この特図1変更処理(S5550)を終了し、特図2変動開始処理(図473)へ戻る。
一方、S5561の処理において、第1特別図柄の動的表示が実行されていると判別された場合は(S5561:Yes)、該実行中の第1特別図柄の動的表示が示す当否結果がハズレか否かを判別する(S5562)。判別の結果、実行中の第1特別図柄の動的表示がハズレであれば(S5562:Yes)、重複して大入賞口65a又は小入賞口72aが開放されることがないため、この場合もこの特図1変更処理(S5550)を終了し、特図2変動開始処理(図473)へ戻る。
一方、S5562の処理において、実行中の第1特別図柄の動的表示がハズレでない場合、即ち、大当たり又は小当たりである場合は(S5562:No)、次に、実行中の第1特別図柄の動的表示の変動時間(残り実行時間)と、今回設定された第2特別図柄の動的表示の変動時間(即ち、「630秒」又は「3秒」)とを比較し、実行中の第1特別図柄の動的表示の変動時間(残り実行時間)が、今回設定された第2特別図柄の動的表示の変動時間より長いか否か(即ち、残り「630秒」若しくは「3秒」以上か否か)を判別する(S5563)。なお、第1特別図柄の動的表示において、「630秒」以上の変動パターンは選定され得ないように構成されているため、S5563において「3秒」以上か否かを判定するように構成してもよい。
S5563の判別の結果、実行中の第1特別図柄の動的表示の変動時間(残り実行時間)が、今回設定された第2特別図柄の動的表示の変動時間より長いと判別された場合(S5563:Yes)、今回設定された第2特別図柄の動的表示の方が先に当否結果を導出するため、該第2特別図柄の動的表示における小当たり遊技を優先的に実行するとともに、重複した大入賞口65a又は小入賞口72aの開放を未然に防ぐために、実行中の第1特別図柄の動的表示の当否結果をハズレに変更し(S5564)、実行中の第1特別図柄の動的表示の変動パターン(変動時間)を、今回設定された第2特別図柄の動的表示の変動パターンと同等(即ち、「630秒」又は「3秒」)に設定する(S5565)。このように構成することで、先に導出される第2特別図柄の当否結果を優先的に実行するとともに、後に導出される第1特別図柄の当否結果を変更(消去)し、重複した大入賞口65a又は小入賞口72aの開放を未然に防止し、過度な遊技価値が遊技者に付与されることを防止することができる。
次いで、S5565の処理で変更された変動パターンに基づく特図1変動パターンコマンドをRAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定するとともに(S5566)、S5564の処理で変更された当否結果に基づく特図1表示態様コマンドをコマンド送信用のリングバッファに設定する(S5567)。なお、S5567の処理の後は、この特図1変更処理(S5550)を終了し、特図2変更開始処理(図473)に戻る。これにより、次に実行されるタイマ割込処理(図466参照)の外部出力処理(S5101)によって、特図1変動パターンコマンド及び特図1停止種別コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信される。
S5563の処理において、実行中の第1特別図柄の動的表示の変動時間(残り実行時間)が、今回設定された第2特別図柄の動的表示の変動時間より長くない(即ち、短い)と判別された場合(S5563:No)、今回設定された第2特別図柄の動的表示の方が後に当否結果を導出する、即ち、実行中の第1特別図柄の動的表示の方が先に当否結果を導出するため、実行中の第1特別図柄の動的表示における大当たり遊技又は小当たり遊技を優先的に実行するとともに、重複した大入賞口65a又は小入賞口72aの開放を未然に防ぐために、今回設定された第2特別図柄の当否結果をハズレに変更し(S5568)、今回設定された第2特別図柄の動的表示の変動パターン(変動時間)を、実行中の第1特別図柄の動的表示の変動時間(残り実行時間)と同等に設定して(S5569)、この特図1変更処理(S5550)を終了し、特図2変動開始処理(図473参照)に戻る。このように構成することで、先に導出される第1特別図柄の当否結果を優先的に実行するとともに、後に導出される第2特別図柄の当否結果を変更(消去)し、重複した大入賞口65a又は小入賞口72aの開放を未然に防止し、過度な遊技価値が遊技者に付与されることを防止することができる。
図473に戻って説明を続ける。S5547の処理において、小当たりではないと判別された場合は(S5547:No)、次いで、第1特別図柄の動的表示が実行中であって、かつ、該動的表示において大当たり遊技の抽選結果が導出され得るか否かを判別する(S5551)。この判別は、遊技状態に応じて第1保留球実行エリア273fに記憶される大当たり乱数カウンタC1の値と特図1大当たり乱数テーブル272a1(図455(a)参照)とを参照して行われ、実行中の第1特別図柄の動的表示において大当たりが導出されない場合には(S5551:No)、次いで、第2保留球実行エリア273gに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、S5545又はS5546において設定された特図2大当たり乱数テーブル272a2(図455(b)参照)とに基づいて大当たりか否かを判別する大当たり抽選(当否判定)処理を行う(S5552)。
第28実施形態のパチンコ機10では、大当たりか否かは、電源投入時に設定された設定値と、大当たり乱数カウンタC1の値と、その時々の遊技状態(モード)との関係に基づいて判別される。上述した通り、特図2大当たり乱数テーブル272a2(図455(b)参照)において、特図1大当たり乱数テーブル272a1(図455(a)参照)と同様、大当たり乱数値には設定差が設けられているとともに、パチンコ機10の遊技状態(モード)が通常の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)である場合と、高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)である場合とで、大当たり乱数値の値(範囲)が異なるように構成されている。なお、特図2大当たり乱数テーブル272a2における大当たり乱数値の範囲は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同等であるので、その説明を省略する。
よって、S5552の処理では、第2保留球実行エリア273gに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、特図2大当たり乱数テーブル272a2にて規定される大当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、大当たりであると判別する。S5552の処理の結果、今回の第2特別図柄の動的表示が大当たりであると判別された場合(S5552:Yes)、次いで、第2保留球実行エリア273gに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と、第2特別図柄に対応する特図2大当たり種別テーブル272b2(図456(b)参照)に基づいて、第2特別図柄の大当たり時の表示態様を設定する(S5553)。
この処理では、特図2大当たり種別テーブル272b2によって、第2保留球実行エリア273gに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別、即ち、最大ラウンド数が16ラウンドの大当たり後に「超確率変動状態」へ移行する「確率変動A」か、最大ラウンド数が6ラウンドの大当たり後に「確率変動状態」へ移行する「確率変動B」か、最大ラウンド数が6ラウンドの大当たり後に「時間短縮状態」へ移行する「時間短縮」か、が判別される。そして、判別された大当たり種別に基づいて、特別図柄表示装置39における大当たり時の表示態様(下方LED群39b2の表示態様)が設定される。具体的には、第2保留球実行エリア273gに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と、特図2大当たり種別テーブル272b2(図456(b)参照)とに基づいて大当たり種別が決定される。
次に、大当たり時の変動パターンを決定し(S5554)、処理をS5550へ移行する。具体的には、まず、特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81において、大当たり時の表示態様(停止種別)と、第2保留球実行エリア273gに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。この大当たり時の変動パターンの決定では、まず、その大当たりの停止種別に応じて、使用する停止パターンテーブル272d(図458又は図459参照)を選択する。そして、S5550の処理において、小当たりに当選していた場合と同様、第2特別図柄の動的表示において今回実施予定の大当たりの動的(変動)時間と、第1特別図柄の動的表示において大当たり又は小当たりが発生するか否か、及び、該第1特別図柄の動的表示が、今回の第2特別図柄の動的表示の動的時間より長いか短いかに応じて、優先する特別図柄の大当たり又は小当たりを決定する。
第28実施形態では、大当たり遊技の種別は3種類であるが、大当たりに当選した場合には、いずれの大当たり種別であった場合も待機中の動的表示の保留球数とは無関係に、もれなくDテーブル272d4(図459(a)参照)が設定される。そして、該Dテーブル272d4において、第2保留球実行エリア273gに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に対応付けられた演出態様を選択する。
S5554の処理において選択された演出態様毎に設けられ、「通常遊技状態」時に参照される通常用の特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4、又は、「超確率変動状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」時に参照される確変・時短用の特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e6において、第2保留球実行エリア273gに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
一方、S5551の処理において実行中の第1特別図柄の動的表示において大当たりが導出され得ると判別された場合(S5551:Yes)、既に第1特別図柄の動的表示において大当たり遊技が導出されることが決定されているため、第2特別図柄の動的表示において重複して大当たりを導出しないように、ハズレ時の表示態様を設定する(S5555)。
S5555の処理では、特別図柄表示装置39の表示態様をハズレ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、大まかな変動パターン(演出態様)を設定する。演出態様の設定としては、第2保留球実行エリア273gに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値と、第1保留球数カウンタ273a及び第2保留球数カウンタ273bの合計値と、現在の遊技状態とに基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出態様として、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、「スペシャルリーチ」演出態様、「超ロング変動」演出態様のいずれかを設定する。第28実施形態では、パチンコ機10の遊技状態が「通常遊技状態」であるか、「超確率変動状態」、「確率変動状態」若しくは「時間短縮状態」であるかに応じて、各演出態様に対応する停止パターン選択カウンタC3の値の範囲が異なるように停止パターンテーブル272dが設定されている。
次に、ハズレ時の変動パターンを決定し(S5556)、SS5557の処理へ移行する。S5556の処理では、特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81において、ハズレ図柄で停止表示するまでの変動時間が決定される。具体的には、S5555の処理において決定されたハズレ時の表示態様(演出態様)毎に設けられ、「通常遊技状態」時に参照される通常用の特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3、又は、「超確率変動状態」、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」時に参照される確変・時短時用の特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e5において、第2保留球実行エリア273gに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
なお、S5552の処理において、今回の第2特別図柄の動的表示が大当たりでないと判別された場合は(S5552:No)、処理をS5555へと移行し、S5555及びS5556の処理を行って、ハズレ時の表示態様および変動パターンが設定される。
このように、第2特別図柄における小当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、大当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、ハズレ時における演出態様および変動パターンの設定処理とを、同じ乱数値C3,CS1を用いて同じ判定プログラムによって判定して決定することで、プログラムを共通化することができ、開発時における開発工数を削減することができる。また、第2特別図柄における当否判定処理と第1特別図柄における当否判定処理とを同じ判定プログラムによって判定して決定することで、プログラムを共通化することができ、開発時における開発工数を削減することができる。
次に、S5557の処理では、S5549、S5554又はS5556の処理によって決定された第2特別図柄の動的表示の変動パターンの応じた変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置113を介してその変動パターンに応じた変動時間を表示制御装置114へ通知する特図2変動パターンコマンドを設定する(S5557)。
具体的には、例えば、大当たり抽選に当選し、該大当たり種別が「確率変動A」であって、さらに、「25秒」の「スーパーリーチ」の変動要素を含む変動パターンが選択されていた場合は、特図2・大当たり・「確率変動A」・「25秒」の「スーパーリーチ」を示す特図2変動パターンコマンドが設定される。また、大当たり抽選にハズレて、さらに、「25秒」の「スーパーリーチ」の変動要素を含む変動パターンが選択されていた場合は、特図2・ハズレ・「25秒」の「スーパーリーチ」を示す特図2変動パターンコマンドが設定される。このように、変動演出が同じ変動時間であっても、特図2変動パターンコマンドに、特別図柄の種類と変動演出の当否と大まかな変動パターンの内容も併せて設定することで、音声ランプ制御装置113は、変動すべき特別図柄の種類と、当否を含む演出態様の内容と変動時間とを把握して、それらの情報を基により詳細な変動演出の変動パターンを決定することができる。
S5557の処理の後は、S5548、S5553又はS5555の処理で設定された第2特別図柄の動的表示の停止種別を、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114へ通知するための特図2停止種別コマンドを設定し(S5558)、この特図2変動開始処理(S5508)を終了し、特図変動処理(図470参照)へ戻る。
具体的には、例えば、大当たりに当選し、その大当たりの内容が「確率変動A」であれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「7」図柄等)は特定せずに、「確率変動A」であることを示す特図2停止種別コマンドを設定する。また、大当たりに当選し、その大当たりの内容が「時間短縮」であれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「4」図柄等)は特定せずに、「時間短縮」であることを示す特図2停止種別コマンドを設定する。
一方、大当たりに当選せず、さらに、「スーパーリーチ」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「787」等)は特定せずに、ハズレ時の「スーパーリーチ」演出態様であることを示す特図2停止種別コマンドを設定する。また、大当たりに当選せず、さらに、「ノーマルリーチ」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「737」等)は特定せずに、ハズレ時の「ノーマルリーチ」演出態様であることを示す特図2停止種別コマンドを設定する。さらに、大当たりに当選せず、さらに、「非リーチ」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「258」等)は特定せずに、ハズレ時の「非リーチ」演出態様であることを示す特図2停止種別コマンドを設定する。
このように、特図2停止種別コマンドに変動演出の当否に基づいた大まかな停止種別を設定することで、音声ランプ制御装置113(表示制御装置114)は、変動すべき特別図柄と、当否に基づいた停止種別とを把握して、それらの情報を基により詳細な変動演出の停止結果を決定することができる。
これらの特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドは、RAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理(図466参照)の外部出力処理(S5101)で、これらのコマンドが音声ランプ制御装置113に送信される。音声ランプ制御装置113は、特図2変動パターンコマンドや特図2停止種別コマンドを受信すると、それに基づき特図2表示用変動パターンコマンドや特図2表示種別コマンドを生成して、表示制御装置114へ送信する。
次に、図475を参照して、主制御装置110内のMPU271により実行される特図変動処理(S5110)の一処理である変動停止処理(S5509)について説明する。図475は、この変動停止処理(S5509)を示すフローチャートである。
この変動停止処理(S5110)は、第1特別図柄の動的表示又は第2特別図柄の動的表示の変動中において、特別図柄表示装置39の上方LED群39b1又は下方LED群39b2の表示内容を更新するとともに、各動的表示の終了タイミングとなった場合に、終了する特別図柄に応じた確定コマンドを設定し、終了タイミングとなった特別図柄の動的表示の変動を停止する。
MPU271は、この変動停止処理(S5509)において、まず、特別図柄表示装置39において第1特別図柄の動的表示の実行中であるか否かを判別する(S5571)。判別の結果、第1特別図柄の動的表示が実行されていなければ(S5571:No)、第1特別図柄の停止処理に関するS5572〜S5581をスキップして、処理をS5582へ移行する。
一方、第1特別図柄の動的表示の実行中であれば(S5571:Yes)、次いで、実行中の第1特別図柄の動的表示の実行時間(変動時間)が経過したか否かを判別する(S5572)。特別図柄表示装置39の第1特別図柄の動的表示中の表示時間は、変動種別カウンタCS1により選択された変動パターンに応じて決められており(特図1変動パターンコマンドに応じて決められており)、この動的表示時間(変動時間)が経過していなければ(S5572:No)、特別図柄表示装置39における上方LED群39b1の表示を更新して(S5573)、処理をS5582へ移行する。
第28実施形態では、特別図柄表示装置39の上方LED群39b1において、第1特別図柄の動的表示が開始されてから変動時間が経過するまでは、例えば、上方LED群39b1の最も上方のLEDから下方のLEDを1つずつ順番に点灯し、最も下方のLEDを点灯した場合には、再び最も上方のLEDから下方のLEDを1つずつ順番に点灯する点灯パターンを繰り返し表示する表示態様が設定される。
一方、特別図柄表示装置39における第1特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過していれば(S5572:Yes)、特別図柄表示装置39の上方LED群39b1に対して、停止図柄に対応した表示態様を設定する(S5574)。停止図柄は、特図1変動開始処理(図471参照)、特図2変更処理(図472参照)又は特図1変更処理(図474参照)によって予め設定される。特図1変動開始処理のS5518、S5523若しくはS5525、又は、特図2変更処理のS5538の処理によって、第1保留球実行エリア273fに格納された大当たり乱数カウンタC1の値に応じて大当たりか、小当たりかハズレかが決定される。そして、大当たりである場合には、大当たり種別カウンタC2の値により、大当たり後に「確率変動A」となる図柄か、「確率変動B」となる図柄か、「時間短縮」となる図柄かが決定される。また、小当たりである場合には、小当たりに対応する図柄が決定される。さらに、ハズレである場合には、ハズレに対応する図柄が決定される。
S5574の処理で停止図柄に対応した特別図柄表示装置39の表示態様が設定されると、第3図柄表示装置81における変動演出の停止図柄を、特別図柄表示装置39における上方LED群39b1の表示と同調して確定表示させるために、特図1確定コマンドを設定して(S5575)、処理をS5576へ移行する。
特図1確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて実行中の第1特別図柄に対応する変動演出を確定表示させるためコマンドである。音声ランプ制御装置113は、この特図1確定コマンドを受信すると、表示制御装置114に対して特図1表示用確定コマンドを送信する。表示制御装置114は、特図1表示用確定コマンドを受信することによって、第3図柄表示装置81において第1特別図柄に対応する第3図柄及び第4図柄の変動演出を停止して、停止図柄を確定表示させるように構成されている。
次いで、S5576の処理では、「時間短縮状態」か否かを判別するために、RAM273に設けられた時短カウンタ(図示せず)の値が「0」よりも大きいか否かを判別する(S5576)。
この時短カウンタは、「時間短縮状態」であることを示すためのカウンタであり、「時間短縮」に対応する大当たり種別の大当たり終了時に所定数(第28実施形態では、「50」)の値が設定される。そして、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれかの動的表示が1回実行される毎に時短カウンタの値が1ずつ減算され、該時短カウンタの値が「0」より大きい値の場合に、遊技状態が「時間短縮状態」として判定される。具体的には、後述する大当たり処理(図477参照)の一処理である大当たり終了処理(図480参照)において、大当たり状態が終了して「時間短縮状態」が開始される場合、即ち、「時間短縮」に対応する大当たり種別の大当たりの終了時に「50」がセットされるように構成されている。
なお、この時短カウンタの値は、いずれの特別図柄の動的表示においても減算されるように構成されているが、いずれか一方の特別図柄の動的表示の実行時にのみ減算するように構成してもよい。具体的には、例えば、第1特別図柄の動的表示の実行時には時短カウンタの値を減算せず、第2特別図柄の動的表示の実行時にのみ時短カウンタの値を減算する。このように構成することで、例えば、「時間短縮状態」において、入賞補助機能を有していない第1特別図柄の動的表示が実行されても「時間短縮状態」は維持され続け、入賞補助機能を有する第2特別図柄の動的表示の実行時にのみ「時間短縮状態」を消化させることができる。よって、「時間短縮状態」全般において、入賞補助機能を有する特別図柄の動的表示を実行させることができ、遊技者に入賞補助機能を有する遊技による遊技価値を付与しきることができ、遊技の興趣を向上することができる。
また、時短カウンタを各特別図柄ごとにそれぞれ設け、該時短カウンタには特別図柄毎に異なる値(例えば、第1特別図柄用の時短カウンタには「10」、第2特別図柄用の時短カウンタには「100」)を設定し、いずれか一方の時短カウンタの値が「0」となった場合に、「時間短縮状態」を終了するように構成してもよい。このように構成することで、「時間短縮状態」の終了条件を複数設けることで、遊技にバリエーションを設け、遊技の興趣を向上することができる。
S5576の処理において、時短カウンタの値が「0」より大きければ(S5576:Yes)、「時間短縮状態」であり、第1特別図柄の動的表示(変動演出)が1回終了したので、時短カウンタの値を1減算し(S5577)、処理をS5578へ移行する。一方、S5576の処理において、時短カウンタの値が「0」より大きい値でなければ(S5576:No)、「時間短縮状態」ではなく、「超確率変動状態」、「確率変動状態」又は「通常遊技状態」であるので、S5577の処理をスキップして、処理をS5578へ移行する。
S5578の処理では、今回停止される第1特別図柄の動的表示において大当たりが導出されるか否かを判別する(S5578)。判別の結果、今回停止される第1特別図柄の動的表示において大当たりが導出されないと判別された場合は(S5578:No)、次いで、今回停止される第1特別図柄の動的表示において小当たりが導出されるか否かを判別する(S5579)。S5578又はS5579の処理において、大当たりが導出されると判定された場合(S5578:Yes)、又は、小当たりが導出されると判定された場合(S5579:Yes)、今回停止される第1特別図柄の動的表示に基づく大当たり遊技又は小当たり遊技を優先して実行すべく、実行中の第2特別図柄の動的表示を停止させるために、特別図柄表示装置39の下方LED群39b2に対して、停止図柄に対応した表示態様を設定する(S5580)。この場合、第2特別図柄の動的表示の停止図柄は、特図2変更処理(図472参照)のS5534によってハズレに対応する表示態様に変更されているため、ハズレに対応する図柄が決定される。
S5580の処理で停止図柄に対応した特別図柄表示装置39の表示態様が設定されると、第3図柄表示装置81における第2特別図柄に対応する変動演出の停止図柄を、特別図柄表示装置39における下方LED群39b2の表示と同調して確定表示させるために、特図2確定コマンドを設定して(S5581)、処理をS5582へ移行する。
特図2確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて実行中の第2特別図柄に対応する変動演出を確定表示させるためのコマンドである。音声ランプ制御装置113は、この特図2確定コマンドを受信すると、表示制御装置114に対して特図2表示用確定コマンドを送信する。表示制御装置114は、特図2表示用確定コマンドを受信することによって、第3図柄表示装置81において第2特別図柄に対応する第3図柄および第4図柄の変動演出を停止して、停止図柄を確定表示させるように構成されている。
なお、S5579の処理において、今回停止される第1特別図柄の動的表示において小当たりが導出されないと判別された場合は(S5579:No)、S5580及びS5581の処理をスキップして、処理をS5582へ移行する。
次に、S5582の処理では、特別図柄表示装置39において第2特別図柄の動的表示の実行中であるか否かを判別する(S5582)。判別の結果、第2特別図柄の動的表示が実行されていなければ(S5582:No)、第2特別図柄の停止処理に関するS5583〜S5592をスキップして、この変動停止処理(S5509)を終了し、特図変動処理(図470参照)に戻る。
一方、第2特別図柄の動的表示の実行中であれば(S5582:Yes)、次いで、実行中の第2特別図柄の動的表示の実行時間(変動時間)が経過したか否かを判別する(S5583)。特別図柄表示装置39の第2特別図柄の動的表示中の表示時間は、変動種別カウンタCS1により選択された変動パターンに応じて決められており(特図2変動パターンコマンドに応じて決められており)、この動的表示時間(変動時間)が経過していなければ(S5583:No)、特別図柄表示装置39における下方LED群39b2の表示を更新して(S5584)、この動停止処理(S5509)を終了し、特図変動処理(図470参照)に戻る。
第28実施形態では、特別図柄表示装置39の下方LED群39b2において、第2特別図柄の動的表示が開始されてから変動時間が経過するまでは、上方LED群39b1と同様、例えば、下方LED群39b2の最も上方のLEDから下方のLEDを1つずつ順番に点灯し、最も下方のLEDを点灯した場合には、再び最も上方のLEDから下方のLEDを1つずつ順番に点灯する点灯パターンを繰り返し表示する表示態様が設定される。
一方、特別図柄表示装置39における第2特別図柄の動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過していれば(S5583:Yes)、特別図柄表示装置39の下方LED群39b2に対して、停止図柄に対応した表示態様を設定する(S5585)。停止図柄は、特図2変動開始処理(図473参照)、特図1変更処理(図474参照)又は特図2変更処理(図472参照)によって予め設定される。特図2変動開始処理のS5548、S5553若しくはS5555、又は、特図1変更処理のS5568の処理によって、第2保留球実行エリア273gに格納された大当たり乱数カウンタC1の値に応じて大当たりか、小当たりかハズレかが決定される。そして、大当たりである場合には、大当たり種別カウンタC2の値により、大当たり後に「確率変動A」となる図柄か、「確率変動B」となる図柄か、「時間短縮」となる図柄かが決定される。また、小当たりである場合には、小当たりに対応する図柄が決定される。さらに、ハズレである場合には、ハズレに対応する図柄が決定される。
S5585の処理で停止図柄に対応した特別図柄表示装置39の表示態様が設定されると、第3図柄表示装置81における変動演出の停止図柄を、特別図柄表示装置39における下方LED群39b2の表示と同調して確定表示させるために、特図2確定コマンドを設定して(S5586)、処理をS5587へ移行する。
次いで、S5587の処理では、「時間短縮状態」か否かを判別するために、RAM273に設けられた時短カウンタ(図示せず)の値が「0」よりも大きいか否かを判別する(S5587)。判別の結果、時短カウンタの値が「0」より大きければ(S5587:Yes)、「時間短縮状態」であり、第2特別図柄の動的表示(変動演出)が1回終了したので、時短カウンタの値を1減算し(S5588)、処理をS5589へ移行する。一方、S5587の処理において、時短カウンタの値が「0」より大きい値でなければ(S5587:No)、「時間短縮状態」ではなく、「超確率変動状態」、「確率変動状態」又は「通常遊技状態」であるので、S5588の処理をスキップして、処理をS5589へ移行する。
S5589の処理では、今回停止される第2特別図柄の動的表示において大当たりが導出されるか否かを判別する(S5589)。判別の結果、今回停止される第2特別図柄の動的表示において大当たりが導出されないと判別された場合は(S5589:No)、次いで、今回停止される第2特別図柄の動的表示において小当たりが導出されるか否かを判別する(S5590)。S5589又はS5590の処理において、大当たりが導出されると判定された場合(S5589:Yes)、又は、小当たりが導出されると判定された場合(S5590:Yes)、今回停止される第2特別図柄の動的表示に基づく大当たり遊技又は小当たり遊技を優先して実行すべく、実行中の第2特別図柄の動的表示を停止させるために、特別図柄表示装置39の上方LED群39b1に対して、停止図柄に対応した表示態様を設定する(S5592)。この場合、第1特別図柄の動的表示の停止図柄は、特図1変更処理(図474参照)のS5564によってハズレに対応する表示態様に変更されているため、ハズレに対応する図柄が決定される。
S5591の処理で停止図柄に対応した特別図柄表示装置39の表示態様が設定されると、第3図柄表示装置81における第1特別図柄に対応する変動演出の停止図柄を、特別図柄表示装置39における上方LED群39b1の表示と同調して確定表示させるために、特図1確定コマンドを設定して(S5592)、この動停止処理(S5509)を終了し、特図変動処理(図470参照)に戻る。
なお、S5590の処理において、今回停止される第2特別図柄の動的表示において小当たりが導出されないと判別された場合は(S5590:No)、この変動停止処理(S5509)を終了し、特図変動処理(図470参照)に戻る。
このように、変動停止処理(S5509)において、第1特別図柄の動的表示の停止タイミングと第2特別図柄の動的表示の停止タイミングとをそれぞれ別に判定することで、同時並列的に各特別図柄の変動演出をそれぞれ実行した場合であっても、各特別図柄を個別に停止表示させることができ、整合のとれた演出を実行することができる。また、一方の特別図柄の変動演出において大当たり又は小当たりが導出される場合に、念のため、他方の特別図柄の変動演出に対しても確定コマンドを送信して、該他方の特別図柄の変動演出を確実に停止させることができる。確定コマンドは、変動演出を停止させる処理のみを行わせるコマンドであり、1の特別図柄の変動演出に対して、2の確定コマンドを重複して送信した場合であっても演出上の齟齬が発生し得ないので、音声ランプ制御装置113でも、確定コマンドを重複して受信した場合であってもエラー判定をしない。よって、1の特別図柄の変動演出に対して2の確定コマンドを送信しても、不具合等は発生せず、確実に変動演出を停止させて、整合のとれた演出を実行することができる。
次に、図476を参照して、主制御装置110内のMPU271により実行されるタイマ割込処理(図466参照)の一処理である普図変動処理(S5111)について説明する。図476は、この普図変動処理(S5111)を示したフローチャートである。この普図変動処理(S5111)は、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示を制御するものである。
MPU271は、この普図変動処理(S5111)において、まず、今現在、普通電役64cが開放中(作動中)か否か、即ち、普通図柄の当たり中であるか否かを判別する(S5601)。判別の結果、普通電役64cが開放中であれば(S5601:Yes)、普通図柄の当たり中であるので、そのまま普図変動処理(S5111)を終了して、タイマ割込処理(図466参照)へ戻る。
一方、普通電役64cが開放中でなければ(S5601:No)、普通図柄の当たり中ではないため、次いで、普通図柄表示装置83の表示態様が普通図柄の可変表示中であるか否かを判別する(S5602)。判別の結果、普通図柄表示装置83の表示態様が普通図柄の可変表示中でなければ(S5602:No)、次いで、普通図柄表示装置83における可変表示が停止後、所定時間(例えば、「1秒」)経過したか否かを判別する(S5603)。その結果、可変表示の停止後、所定時間経過していなければ(S5603:No)、この普図変動処理(S5111)を終了して、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。これにより、可変表示における停止図柄が所定時間だけ普通図柄表示装置83に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
一方、S5603の処理の結果、可変表示の停止後、所定時間経過していれば(S5603:Yes)、普図保留球数カウンタ273hの値(主制御装置110において保留されている普通図柄に関する可変表示の作動保留球数HN)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S5604)。
S5604の処理の結果、普図保留球数カウンタ273hの値(作動保留球数HN)が「0」より大きくなければ(S5604:No)、実行すべき普通図柄の可変表示の保留球数が存在しないということなので、この普図変動処理(S5111)を終了して、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。一方、普図保留球数カウンタ273hの値(作動保留球数HN)が「0」より大きい値であれば(S5604:Yes)、保留されていた普通図柄に関する可変表示の実行開始タイミングであると判断し、まず、普図保留球数カウンタ273hの値(作動保留球数HN)を1減算する(S5605)。これは、後述する処理(S5606〜S5613)によって、保留されていた普通図柄に関する可変表示のうち1の可変表示の実行が開始されることに伴って、普通図柄に関する保留球数が1つ減少するためである。
次いで、普図保留球格納エリア273iに格納されたデータをシフト処理する(S5606)。このデータシフト処理は、普図保留球格納エリア273iの普図保留第1〜第4エリアに格納されているデータを普図保留球実行エリア273jへ向けて順にシフトさせる処理であって、普図保留第1エリア→普図保留球実行エリア273j、普図保留第2エリア→普図保留第1エリア、普図保留第3エリア→普図保留第2エリア、普図保留第4エリア→普図保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
S5606のデータシフト処理の後は、データシフト処理により普図保留球実行エリア273jに格納されたデータ(即ち、普図当たりカウンタC4の値)に基づいて、普通図柄表示装置83における普通図柄の可変表示を実行するために、まず、遊技状態が「通常遊技状態」又は「超確率変動状態」か否かを判別する(S5607)。判別の結果、「通常遊技状態」又は「超確率変動状態」と判別された場合は(S5607:Yes)、普通図柄の可変表示時間を「5秒」に設定し(S5608)、処理をS5610へ移行する。一方、遊技状態が「通常遊技状態」及び「超確率変動状態」ではないと判別された場合、即ち、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」と判別された場合は(S5607:No)、普通図柄の可変表示時間を「通常遊技状態」又は「超確率変動状態」時より短い「0.5秒」に設定し(S5609)、処理をS5610へ移行する。
これにより、右打ち遊技における「確率変動状態」又は「時間短縮状態」では、球が普通電役64cの上面を転動している間(即ち、約3秒程度)に、普通図柄の可変表示の変動が停止して、該可変表示で当たりとなった場合には、普通電役64cが開放され、普通電役64cの上面を転動する球がほぼすべて遊技盤13の正面視下方へ落下し、第2始動口64bへと流入する(即ち、小入賞口72a側へは流入しない)ように構成される。一方、右打ち遊技における「超確率変動状態」では、球が普通電役64cの上面を転動している間に、普通図柄の可変表示が停止しない場合があり、普通電役64cの上面を右端から左端まで転動しきり、第2可変入賞装置72の小入賞口72a側へと流下し得るように構成される。よって、同じ右打ち遊技であっても、小入賞口72aに流入する遊技状態と流入しない遊技状態とを創り出すことができ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上できる。
S5610の処理では、遊技状態に応じて普図当たり乱数テーブル272fを参照して普通図柄の可変表示における停止図柄、即ち、普通図柄の可変表示の当否を決定する(S5610)。具体的には、「通常遊技状態」及び「超確率変動状態」、即ち、普通図柄の低確率状態では、普図当たり乱数テーブル272fにおける低確率状態用のグループを参照して、普図保留球実行エリア273jに格納されている普図当たり乱数カウンタC4の値を判定し、普通図柄の可変表示の停止図柄(即ち、普通図柄の当否)を決定する。また、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」、即ち、普通図柄の高確率状態では、普図当たり乱数テーブル272fにおける高確率状態用のグループを参照して、普図保留球実行エリア273jに格納されている普図当たり乱数カウンタC4の値を判定し、普通図柄の可変表示の停止図柄(即ち、普通図柄の当否)を決定する。S5610の処理の後は、この普図変動処理(S5111)を終了して、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の当否確率を変更することで、遊技者が右打ちした場合に、スルーゲート67を球が通過したとき、普通電役64cが開放し易いか否かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役64cが開放し易い状況(即ち、普通図柄の高確率状態)であって第2始動口64b側へ流入し易い状況か、普通電役64cが開放し難い状況(即ち、普通図柄の低確率状態)であって、閉鎖(突出)している普通電役64cの上面を右端から左端まで転動しきり、小入賞口72a側へ流入し得る状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
S5602の処理において、普通図柄表示装置83の表示態様が可変表示中であると判別されると(S5602:Yes)、可変表示時間が経過したか否かを判別する(S5611)。普通図柄表示装置83の可変表示時間は、S5608又はS5609の処理により遊技状態に応じて決定されており、この可変表示時間が経過していなければ(S5611:No)、普通図柄表示装置83の表示を更新して(S5612)、この普図変動処理(S5111)を終了して、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。
一方、普通図柄表示装置83における可変表示の可変表示時間が経過していれば(S5611:Yes)、普通図柄表示装置83に対して、S5610によって予め設定された停止図柄に対応した表示態様を設定し(S5613)、この普図変動処理(S5111)を終了して、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。
これにより、第28実施形態のパチンコ機10では、球がスルーゲート67を通過した場合に、この普図変動処理(S5111)に基づいて普通図柄表示装置83における可変表示が設定され、該普通図柄表示装置83において可変表示が開始されてから可変表示時間が経過するまでは、「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる。そして、可変表示結果が当たりである場合には「○」の図柄を点灯する一方、ハズレである場合には「×」の図柄を点灯させる。
次に、図477を参照して、主制御装置110内のMPU271により実行されるタイマ割込処理(図466参照)の一処理である当たり処理(S5103)について説明する。図477は、この当たり処理(S5103)を示したフローチャートである。
この当たり処理(S5103)は、上述したように、特別図柄の大当たりが発生する場合に、大当たりの種類(大当たり種別)に応じて大入賞口65aの開放回数(ラウンド数)を設定するとともに、大入賞口65aの開放時間を設定する。そして、大当たり状態である場合において、大入賞口65aを開放又は閉鎖を制御するための大入賞口開閉制御処理(図478参照)を実行する。また、大当たりの終了時には、該大当たりを終了させるための大当たり終了処理(図480参照)を実行する。さらに、特別図柄の小当たりが発生する場合に、小入賞口72aの開放回数(ラウンド数)を設定するとともに、小入賞口72aの開放時間を設定する。そして、小当たり状態である場合において、小入賞口72aの開放又は閉鎖を制御するための小入賞口開閉制御処理(図481参照)を実行する。
即ち、大当たり遊技では、大当たり状態のラウンド毎に大入賞口65aを開放し、大入賞口65aの最大開放時間(第28実施形態では、「30秒」)が経過したか、又は、大入賞口65aに球が規定数(第28実施形態では、10個)入賞したか、の閉鎖条件を判定する。そして、これら何れかの閉鎖条件が成立すると大入賞口65aを閉鎖し、この大入賞口65aの開放に関する制御と閉鎖に関する制御とを所定ラウンド数繰り返し実行する。
また、小当たり遊技では、小当たり状態のラウンド(即ち、1ラウンド)に小入賞口72aを開放し、小入賞口72aの最大開放時間(第28実施形態では、「1.8秒」)が経過したか、又は、小入賞口72aに球が規定数(第28実施形態では、1個)入賞したか、の閉鎖条件を判定する。そして、これら何れかの閉鎖条件が成立すると小入賞口72aを閉鎖し、この小入賞口72aの開放に関する制御と閉鎖に関する制御とを1回のみ実行する。
MPU271は、この当たり処理(S5103)において、まず、いずれかの特別図柄の動的表示の抽選結果として、大当たりの抽選結果が導出したか(当選したか)否かを判別する(S5701)。判別の結果、いずれかの特別図柄の動的表示(変動演出)の抽選結果として、大当たりの抽選結果が導出されたと判別された場合は(S5701:Yes)、当選した大当たりに関する制御を実行するために、まず、当選した大当たり種別に応じたラウンド数をRAM273に設けられたラウンドカウンタ(図示せず)にセットする(S5702)。そして、大当たりが開始されることを示す大当たりオープニングコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、大当たりオープニングコマンドをRAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S5703)、次いで、該大当たりのオープニング時間(例えば、「5秒」)を設定して(S5704)、処理をS5709へ移行する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(S5101)によって、大当たりオープニングコマンドが音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
なお、いずれかの大当たりに当選した場合に、いずれの遊技状態および大当たり種別であったとしても、その大当たり中は、特別図柄および普通図柄をともに低確率状態に設定するように構成されている。このように構成することで、大当たり中に普通図柄の当選に基づく第2始動口64bへの入賞が頻出するような事態を未然に防止できる。
一方、S5701の処理において、いずれかの特別図柄の動的表示(変動演出)の抽選結果として、大当たりの抽選結果が導出されていない(当選していない)と判別された場合(S5701:No)、次に、該動的表示の抽選結果として、小当たりの抽選結果が導出された(当選したか)否かを判別する(S5705)。判別の結果、いずれかの特別図柄の動的表示(変動演出)において小当たりの抽選結果が導出(当選)されたと判別された場合は(S5705:Yes)、当選した小当たりに関する制御を実行するために、まず、RAM273に設けられたラウンドカウンタ(図示せず)に当選した小当たりに応じたラウンド数である「1」をセットする(S5706)。そして、小当たりが開始されることを示す小当たりオープニングコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、小当たりオープニングコマンドをRAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S5707)、次いで、該小当たりのオープニング時間(例えば、「1秒」)を設定して(S5708)、処理をS5709へ移行する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(S5101)によって、小当たりオープニングコマンドが音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
このように構成することで、当選した大当たり又は小当たりに応じてラウンドカウンタの値を設定して、当選した役に応じた大入賞口65a又は小入賞口72aの開放回数を設定するとともに、該大当たり又は小当たりに対応したオープニング演出を実行することが可能となる。
次に、S5709の処理では、大当たり遊技の実行中か否かを判別する(S5709)。判別の結果、大当たり遊技の実行中であると判別された場合は(S5709:Yes)、大当たり遊技に対応する大入賞口65aの開閉制御を実行する大入賞口開閉制御処理を実行する(S5710)。
ここで、図478を参照して、主制御装置110内のMPU271により実行される当たり処理(図477参照)の一処理である大入賞口開閉制御処理(S5710)について説明する。図478は、この大入賞口開閉制御処理(S5710)を示したフローチャートである。この大入賞口開閉制御処理(S5710)では、当たり処理(S5103)で設定された大入賞口65aの開放回数に基づいて、大入賞口65aの開閉制御を実行する。
MPU271は、この大入賞口開閉制御処理(S5710)において、まず、大入賞口65aが開放中か否かを判別する(S5721)。判別の結果、大入賞口65aが開放中であれば(S5721:Yes)、開放されている大入賞口65aに関する制御を行う大入賞口開放中処理を実行し(S5722)、この大入賞口開閉制御処理(S5710)を終了して、処理を当たり処理(図477参照)に戻る。
一方、S5721の処理において、大入賞口65aが開放されていないと判別された場合は(S5721:No)、次に、当たり処理(図477参照)で設定された大当たりのオープニング時間、又は、後述する大入賞口開放中処理(図479参照)で設定されたインターバル時間が経過したか否かを判別する(S5723)。判別の結果、大当たりのオープニング時間又はインターバル時間が経過していれば(S5723:Yes)、大当たり遊技における新たなラウンドを開始すべく、大入賞口65aを開放する大入賞口開放設定処理を実行し(S5724)、次いで、RAM273に設けられた入賞カウンタ(図示せず)の値に「10」をセットする(S5725)。そして、大入賞口65aの最大開放時間(即ち、「30秒」)を設定する開放時間設定を行い(S5726)、大入賞口65aが開放されたことを示す開放コマンドをRAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定して(S5727)、処理をS5722へ移行する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(S5101)によって、開放コマンドが音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
一方、S5723の処理において、大当たりのオープニング時間又はインターバル時間が経過していなければ(S5723:No)、大当たりのオープニング時間中又はインターバル時間中であるので、S5724〜S5727の処理をスキップして、この大入賞口開閉制御処理(S5710)を終了して、当たり処理(図477参照)に戻る。
ここで、図479を参照して、主制御装置110内のMPU271により実行される大入賞口開閉制御処理(図478参照)の一処理である大入賞口開放中処理(S5722)について説明する。図479は、この大入賞口開放中処理(S5727)を示すフローチャートである。
MPU271は、この大入賞口開放中処理(S5722)において、まず、上述した大入賞口開閉制御処理(図477参照)のS5726で設定された大入賞口65aの開放時間が経過したタイミングか否かを判別する(S5731)。判別の結果、大入賞口65aの開放時間が経過したタイミングであれば(S5731:Yes)、大入賞口65aの一の閉鎖条件が成立し、そのラウンドにおける大入賞口65aの閉鎖タイミングであるため、入賞カウンタの値を「0」クリアして(S5732)、処理をS5736へ移行する。S5736からの大入賞口65aの閉鎖処理については、後述する。
一方、S5731の処理において、大入賞口65aの開放時間が経過したタイミングでなければ(S5731:No)、大入賞口65aの閉鎖タイミングは到来していないので、大入賞口65aの開放を維持しつつ、次いで、大入賞口スイッチ(図示せず)によって球が検出されたか否か(S5733)、即ち、大入賞口65aへ球が入賞したか否かを判別する。
S5733の処理において、大入賞口スイッチによって球が検出された場合(S5733:Yes)、即ち、大入賞口65aへ球が入賞していれば、入賞カウンタの値を1減算して(S5734)、次いで、1減算した入賞カウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S5735)。判別の結果、入賞カウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S5735:No)、即ち、入賞カウンタの値が「0」以下である場合は、大入賞口65aに球が10個入賞して、大入賞口65aの一の閉鎖条件が成立しているので、大入賞口65aを閉鎖させるために、処理をS5736へ移行する。
一方、S5733の処理において、大入賞口スイッチによって球が検出されていない場合(S5733:No)、即ち、大入賞口65aに球が入賞していない場合、又は、S5735の処理において、入賞カウンタの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S5735:Yes)、大入賞口65aの閉鎖条件が成立していないため、大入賞口65aの開放状態を維持するため、S5736〜S5740の処理を行わず、この大入賞口開放中処理(S5722)を終了する。この大入賞口開放中処理(S5722)の終了後は、当たり処理(図477参照)に戻る。
S5736からの大入賞口65aの閉鎖処理では、まず、大入賞口65aを閉鎖する大入賞口閉鎖設定の処理を実行し(S5736)、次いで、音声ランプ制御装置113に対して大入賞口65aが閉鎖されたことを示す閉鎖コマンドを設定して(S5737)、処理をS5738へ移行する。ここで設定された閉鎖コマンドは、RAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図466のS5101参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
次いで、S5738の処理では、大入賞口65aの1のラウンドが消化されたことから、ラウンドカウンタの値を1減算し(S5738)、1減算したラウンドカウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S5739)。判別の結果、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい当たりである場合は(S5739:Yes)、該大当たりにおけるラウンド回数(大入賞口65aの残り開放回数)が残存している状態であるので、次に大入賞口65aが開放されるまでのインターバル時間(例えば、「2秒」)を設定し(S5740)、この大入賞口開放中処理(S5722)を終了する。この大入賞口開放中処理(S5722)の終了後は、当たり処理(図477参照)に戻る。
一方、S5739の処理において、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S5739:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、この大当たりにおける大入賞口65aの開放動作がすべて終了したので、大当たり状態を終了させるために、S5740の処理をスキップして、インターバル時間を設定せず、この大入賞口開放中処理(S5722)を終了して、大入賞口開閉制御処理(図478参照)に戻り、その後、当たり処理(図477参照)に戻る。
図477に戻って説明を続ける。S5710の大入賞口開閉制御処理の終了後は、次いで、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S5711)。判別の結果、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値である場合は(S5711:Yes)、大当たり遊技を継続するために、S5712の処理をスキップして、一旦、この当たり処理(S5103)を終了し、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。一方、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S5711:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、大当たり遊技を終了させるべく、大当たり終了処理を実行し(S5712)、この当たり処理(S5103)を終了し、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。
ここで、図480を参照して、主制御装置110内のMPU271により実行される当たり処理(図477参照)の一処理である大当たり終了処理(S5712)について説明する。図480は、この大当たり終了処理(S5712)を示すフローチャートである。
第28実施形態の大当たり終了処理(S5712)では、大当たり遊技を発生した大当たり種別に基づいて、該大当たり遊技終了後にの遊技状態、即ち、大当たり遊技終了後に実行される特別図柄の大当たり確率と普通図柄の当たり確率とを設定する。
MPU271は、この大当たり終了処理(S5712)において、まず、今回の大当たり遊技を発生した大当たり種別が「確率変動A」であるか否かを判別する(S5751)。判別の結果、大当たり種別が「確率変動A」であれば(S5751:Yes)、該大当たり遊技の終了後の遊技状態として、特別図柄を高確率状態に設定するとともに(S5752)、普通図柄を低確率状態に設定し(S5753)、処理をS5760へ移行する。即ち、特別図柄が高確率状態であって、かつ、普通図柄が低確率状態である「超確率変動状態」が設定される。なお、第28実施形態では、「超確率変動状態」における特別図柄の実行回数を計数するカウンタ等は設定されないことから、次の大当たりに当選するまで、「超確率変動状態」が維持されることとなる。
一方、S5751の処理において、大当たり種別が「確率変動A」ではないと判別された場合は(S5751:No)、次いで、今回の大当たり遊技を発生した大当たり種別が「確率変動B」であるか否かを判別する(S5754)。判別の結果、大当たり種別が「確率変動B」であれば(S5754:Yes)、該大当たり遊技の終了後の遊技状態として、特別図柄を高確率状態に設定するとともに(S5755)、普通図柄も高確率状態に設定し(S5756)、処理をS5760へ移行する。即ち、特別図柄および普通図柄がともに高確率状態である「確率変動状態」が設定される。なお、第28実施形態では、「確率変動状態」における特別図柄の実行回数を計数するカウンタ等は設定されないことから、次の大当たりに当選するまで、「確率変動状態」が維持されることとなる
S5754の処理において、大当たり種別が「確率変動B」でないと判別された場合(S5754:No)、今回の大当たり遊技を発生した大当たり種別は「時間短縮」ということなので、該大当たり遊技の終了後の遊技状態として、特別図柄を低確率状態に設定するとともに(S5757)、普通図柄を高確率状態に設定し(S5758)、時短カウンタ(図示せず)の値に「50」をセットして(S5759)、処理をS5760へ移行する。即ち、特別図柄が低確率状態であって、かつ、普通図柄が高確率状態である「時間短縮状態」が設定される。第28実施形態のパチンコ機10では、ここで設定された「時間短縮状態」は、時短カウンタの値が「0」より大きい値である間、維持され、時短カウンタの値が「0」より大きい値でなくなった場合(即ち、時短カウンタの値が「0」以下となった場合)に、「通常遊技状態」へと移行するように構成される。
S5760の処理では、該大当たりを終了させるために、まず、音声ランプ制御装置113に対して大当たりのエンディング演出の開始を示すエンディングコマンドを設定する(S5760)。そして、エンディング時間等を設定する大当たりの終了設定処理を行い(S5761)、この大当たり終了処理(S5712)を終了し、当たり処理(図477参照)に戻る。なお、S5760の処理で設定されたエンディングコマンドは、RAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図466のS5101参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
図477に戻って説明を続ける。S5709の処理において、大当たり中ではないと判別された場合は(S5709:No)、次に、小当たり遊技の実行中か否かを判別する(S5713)。判別の結果、小当たり遊技の実行中であると判別された場合は(S5713:Yes)、小当たり遊技に対応する小入賞口72aの開閉制御を実行する小入賞口開閉制御処理を実行する(S5714)。
ここで、図481を参照して、主制御装置110内のMPU271により実行される当たり処理(図477参照)の一処理である小入賞口開閉制御処理(S5714)について説明する。図481は、この小入賞口開閉制御処理(S5714)を示すフローチャートである。この小入賞口開閉制御処理(S5714)では、大当たり時の制御でも用いられるラウンドカウンタ及び入賞カウンタを設定および判別して、小入賞口72aの開閉制御を実行する。
MPU271は、この小入賞口開閉制御処理(S5714)において、まず、小入賞口72aが開放中か否かを判別する(S5771)。判別の結果、小入賞口72aが開放されていないと判別された場合は(S5771:No)、小入賞口72aの開放中に関する制御であるS5772〜S5776を行わず、処理をS5777に移行する。
一方、小入賞口72aが開放中であれば(S5771:Yes)、次いで、当たり処理(図477参照)で設定された小当たりのオープニング時間が経過したか否かを判別する(S5772)。判別の結果、小当たりのオープニング時間が経過していれば(S5772:Yes)、小当たり遊技における1のラウンドを開始すべく、小入賞口72aを開放する小入賞口開放設定処理を実行し(S5773)、次いで、RAM273に設けられた入賞カウンタ(図示せず)の値に「1」をセットする(S5774)。そして、小入賞口72aの最大開放時間(即ち、「1.8秒」)を設定する開放時間設定を行い(S5775)、小入賞口72aが開放されたことを示す小開放コマンドをRAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定して(S5776)、処理をS5777へ移行する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(S5101)によって、小開放コマンドが音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
なお、S5772の処理において、小当たりのオープニング時間が経過していなければ(S5772:No)、小当たりのオープニング時間中であるので、以降の処理をスキップして、この小入賞口開閉制御処理(S5714)の終了後は、当たり処理(図477参照)に戻る。
次いで、S5777の処理では、上述したS5775で設定された小入賞口72aの開放時間が経過したタイミングか否かを判別する(S5777)。判別の結果、小入賞口72aの開放時間が経過したタイミングであれば(S5777:Yes)、小入賞口72aの一の閉鎖条件が成立し、そのラウンドにおける小入賞口72aの閉鎖タイミングであるため、入賞カウンタの値を「0」クリアして(S5778)、処理をS5782へ移行する。S5782からの小入賞口72aの閉鎖処理については、後述する。
一方、S5777の処理において、小入賞口72aの開放時間が経過したタイミングでなければ(S5777:No)、小入賞口72aの閉鎖タイミングは到来していないので、小入賞口72aの開放を維持しつつ、次いで、小入賞口スイッチ(図示せず)によって球が検出されたか否か、即ち、小入賞口72aへ球が入賞したか否かを判別する(S5779)。
S5779の処理において、小入賞口スイッチによって球が検出された場合(S5779:Yes)、即ち、小入賞口72aへ球が入賞していれば、入賞カウンタの値を1減算して(S5780)、次いで、1減算した入賞カウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S5781)。判別の結果、入賞カウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S5781:No)、即ち、入賞カウンタの値が「0」以下である場合は、小入賞口72aに球が1個入賞して、小入賞口72aの一の閉鎖条件が成立しているので、小入賞口72aを閉鎖させるために、処理をS5782へ移行する。
一方、S5779の処理において、小入賞口スイッチによって球が検出されていない場合(S5779:No)、即ち、小入賞口72aに球が入賞していない場合、又は、S5781の処理において、入賞カウンタの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S5781:Yes)、小入賞口72aの閉鎖条件が成立していない。よって、小入賞口72aの開放状態を維持するため、S5782〜S5784の処理を行わず、この小入賞口開閉制御処理(S5714)を終了する。この小入賞口開閉制御処理(S5714)の終了後は、当たり処理(図477参照)に戻る。
このように、大当たり遊技における大入賞口65aの開閉制御に使用するラウンドカウンタ及び入賞カウンタを、小当たり遊技における小入賞口72aの開閉制御にも使用するとともに、大入賞口65aの開閉制御のプログラムと小入賞口72aの開閉制御のプログラムとを同様の構成とすることで、プログラムを共通化することができ、開発時における開発工数を削減できるとともに、上記制御をサブルーチン化した場合には、ROM容量を削減することができる。
S5782からの小入賞口72aの閉鎖処理では、まず、小入賞口72aを閉鎖する小入賞口閉鎖設定の処理を実行し(S5782)、次いで、音声ランプ制御装置113に対して小入賞口72aが閉鎖されたことを示す小閉鎖コマンドを設定して(S5783)、処理をS5784へ移行する。ここで設定された小閉鎖コマンドは、RAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図466のS5101参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
次いで、S5784の処理では、小入賞口72aの1のラウンドが消化されたことから、ラウンドカウンタの値を1減算し(S5784)、この小入賞口開閉制御処理(S5714)を終了する。この小入賞口開閉制御処理(S5714)の終了後は、当たり処理(図477参照)に戻る。
図477に戻って説明を続ける。S5714の小入賞口開閉制御処理の終了後は、次いで、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S5715)。判別の結果、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値である場合は(S5715:Yes)、小当たり遊技を継続するために、S5716の処理をスキップして、一旦、この当たり処理(S5103)を終了し、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。
一方、S5715の処理において、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S5715:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、小当たり遊技を終了させるべく、音声ランプ制御装置113に対して小当たりのエンディング演出の開始を示す小エンディングコマンドの設定や、エンディング時間等を設定する小当たり終了処理を実行し(S5716)、この当たり処理(S5103)を終了し、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。
このように、当たり処理(図477参照)において、大入賞口65aの開閉制御を行う大入賞口開閉制御処理(図478参照)と、小入賞口72aの開閉制御を行う小入賞口開閉制御処理(図481参照)を実行することで、主制御装置110内のMPU271によって大当たり遊技および小当たり遊技の実行を管理することができるとともに、大当たり時における大入賞口65aを開閉する処理に伴う大当たり時における各種状態と、小当たり時における小入賞口72aを開閉する処理に伴う小当たり時における各種状態とを、音声ランプ制御装置113へ伝達することができる。また、当たり処理(図477参照)において、大当たり終了処理(図481参照)によって大当たり終了後の遊技状態を設定することで、当選した大当たり種別毎に異なる遊技性を創出し、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上できる。
次に、図482を参照して、主制御装置110内のMPU271により実行されるタイマ割込処理(図466参照)の一処理である普通電役制御処理(S5104)について説明する。図482は、この普通電役制御処理(S5104)を示したフローチャートである。
この普通電役制御処理(S5104)は、普通図柄の当たりが発生する場合に、遊技状態に応じて普通電役64cを開閉(突出及び没入)駆動制御を実行する。即ち、遊技状態に応じて普通電役64cの開放(没入)時間を設定すると共に、設定された時間に基づいて該普通電役64cを開放駆動し、設定した突出時間が経過した場合に、開放(没入)中の普通電役64cを閉鎖(突出)させる制御を実行する。
MPU271は、この普通電役制御処理(S5104)において、まず、普通電役64cが開放(没入)中か否か、即ち、普通図柄の当たり中か否かを判別する(S5801)。判別の結果、普通電役64cが開放中でないと判別された場合(S5801:No)、即ち、普通図柄の当たり中でないと判別された場合は、次に、普通図柄の可変表示が終了したか否かを判別する(S5802)。
S5802における判別の結果、普通図柄の可変表示が終了していなければ(S5802:No)、この普通電役制御処理(S5104)を終了して、タイマ割込処理(図466参照)に戻る一方、普通図柄の可変表示が終了していれば(S5802:Yes)、次いで、該可変表示において当たりに当選したか否かを判別する(S5803)。
S5803における判別の結果、可変表示において当たりに当選していないと判別された場合は(S5803:No)、この普通電役制御処理(S5104)を終了して、タイマ割込処理(図466参照)へ戻る。一方、可変表示において当たりに当選していると判別された場合は(S5803:Yes)、当選した当たりに関する制御を実行するために、まず、当選した時の普通図柄が高確率状態中か否か、即ち、遊技状態が「確率変動状態」又は「時間短縮状態」中であるか否かを判別する(S5804)。
S5804における判別の結果、普通図柄の高確率状態中でない状態、即ち、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」中でないと判別された場合は(S5804:No)、遊技状態が「通常遊技状態」又は「超確率変動状態」であるので、電役開放テーブル272hの規定内容に基づいて当たり状態における普通電役64cの開放時間を「0.1秒」に設定し(S5805)、該当たりに基づく普通電役64cの開放回数を1回行うために、電役カウンタ(図示せず)の値に「1」をセットして(S5806)、処理をS5809へ移行する。
一方、S5804の処理において、普通図柄の高確率状態中である状態、即ち、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」中であると判別された場合は(S5804:Yes)、電役開放テーブル272hの規定内容に基づいて当たり状態における普通電役64cの開放(没入)時間を「5秒」に設定し(S5807)、該当たりに基づく普通電役64cの開放回数を3回行うため、電役カウンタの値に「3」をセットして(S5808)、処理をS5809へ移行する。
S5809の処理では、普通電役64cの開放(没入)処理を行い(S5809)、閉鎖(突出)状態であった普通電役64cを開放状態に駆動し、この普通電役制御処理(S5104)を終了して、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。
これにより、遊技者が右打ちした場合において、スルーゲート67を通過した球が普通電役64cの配設位置に到達し、該普通電役64cが開放されている時間の長い状態か短い状態かの違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を通過した球が第2始動口64b側へ誘導され易い状況か、該普通電役64cの閉鎖状態において該普通電役64cの上面を右端から左端まで転動しきって、その球が第2可変入賞装置72の小入賞口72a側へ流下され得る状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
S5801の処理において、普通電役64cが開放中であると判別された場合(S5801:Yes)、即ち、普通図柄の当たり中であると判別された場合は、次いで、S5805又はS5807において設定された普通電役64cの1回の開放時間が経過しているかを判別する(S5810)。判別の結果、設定された普通電役64cの1回の開放時間が経過していないと判別された場合は(S5810:No)、普通電役64cの開放状態を維持するため、S5811〜S5813の処理をスキップして、この普通電役制御処理(S5104)を終了して、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。
一方、S5810の処理において、設定された普通電役64cの1回の開放時間が経過していると判別された場合は(S5810:Yes)、まず、普通電役64cの閉鎖(突出)処理を行う(S5811)。そして、閉鎖(没入)状態であった普通電役64cを閉鎖(突出)状態に駆動し、S5806又はS5808の処理で設定された電役カウンタの値から「1」を減算する(S5812)。そして、減算された電役カウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S5813)。判別の結果、電役カウンタの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S5813:Yes)、該当たりに基づく普通電役64cの開放回数が残存しているため、処理をS5809へ移行し、再び普通電役64cの開放処理を行う。一方、電役カウンタの値が「0」より大きい値でないと判別された場合(S5813:No)、即ち、電役カウンタの値が「0」以下であるある場合は、該当たりに基づく普通電役64cの開放がすべて終了したということなので、普通電役64cの再開放を行わず、この普通電役制御処理(S5104)を終了して、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。
このように、第28実施形態のパチンコ機10では、遊技状態に応じて普通図柄の当選確率および変動時間と、その当選に伴う普通電役64cの開放時間とを異ならせることで、スルーゲート67を球が通過し得る右打ちの遊技において、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」では、普通電役64cの開放状態が頻出するように構成して、第2可変入賞装置72の小入賞口72aが開放されている状態であっても、球がほぼ第2始動口64bへ流入し得ることができる。一方、同じ右打ち遊技であっても、「超確率変動状態」では、普通電役64cの開放状態と閉鎖状態とが混在するように構成して、第2始動口64bにも球が流入し得るが、閉鎖状態の普通電役64cの上面を右端から左端まで転動しきる場合があり、その球が第2可変入賞装置72の小入賞口72aへ流入し得ることができる。よって、右打ち遊技時の遊技状態それぞれで入賞し得る入賞口64b,72aを異ならせるとともに、遊技者に付与する遊技価値を異ならせ、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる。
以上、説明したように、第28実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄および第2特別図柄の「確率変動状態」における大当たり乱数値の個数の増加分を、該第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれ「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、その減少分の範囲が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内となるように構成する。また、小当たり乱数値の個数を、「通常遊技状態」と「確率変動状態」とで変化させないように構成する。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、大当たり乱数値の個数の増加分(ハズレ乱数値の個数の減少分)のみを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる。
また、設定変更に伴う第1特別図柄の大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技において最も滞在率が高い遊技状態である「通常遊技状態」で選定される役であって、該大当たり乱数値以外で最も多い乱数値の役(即ち、「通常遊技状態」であれば、小当たり乱数値およびハズレ乱数値のうち、ハズレ乱数値)から補填するように構成する。このように構成することで、滞在率が高い「通常遊技状態」で実行が奨励されている第1特別図柄において、該第1特別図柄の変動演出で最も多い役であるハズレ役の出現回数からは設定判別を困難にすることができる。よって、遊技者による設定判別要素を、ハズレ役より現出確率が低い大当たりの出現割合のみとして、パチンコ機10の設定値を看破され難くすることができる。その結果、低設定(即ち、設定値1等)であっても遊技者に設定看破させずに遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
さらに、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技者に遊技価値を付与しないハズレ役に対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成する。
ハズレ役は、大当たり役や小当たり役と異なり、遊技価値を付与しない役であるため、各パチンコ機10毎に設けられたデータランプ(図示せず)に明確に(大々的に)表示されない役である。ここで、仮に、データランプに明確に(大々的に)表示される小当たり遊技に対応する小当たり乱数値の個数を設定毎に変更した場合、その小当たり遊技の出現率を遊技者がデータランプで確認することで、パチンコ機10の設定判別要素が増えてしまう。その結果、例えば、低設定(例えば、設定値「1」)に設定されたパチンコ機10の設定を遊技者に看破されてしまった場合、遊技者は該パチンコ機10で遊技を行わず、パチンコ機10の稼働が低下してしまうおそれがある。
そこで、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技者に遊技価値を付与せず、データランプに明確に(大々的に)表示されないハズレ役に対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成することで、遊技者による設定判別要素を大当たりの出現割合のみとして、パチンコ機10の設定値を看破され難くすることができる。よって、例えば、低設定(即ち、設定値「1」等)であっても遊技者に設定看破させずに遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
また、「通常遊技状態」の第2特別図柄の変動演出の変動時間は、「通常遊技状態」の第1特別図柄の変動演出の変動時間と比べて極めて長い時間が選択されるように構成されており、遊技の時間効率が非常に低い(悪い)設定となっている。第2特別図柄では、小当たり遊技に当選し易く構成されているため、「通常遊技状態」において第2始動口64bに球を入賞させて第2特別図柄の動的表示を実行されてしまうと、「通常遊技状態」であるにもかかわらず、遊技者に小当たり遊技に基づく賞球を付与してしまい、遊技ホールに不測の不利益を被らせてしまうおそれがある。そこで、「通常遊技状態」の第2特別図柄の変動演出の変動時間は、「通常遊技状態」の第1特別図柄の変動演出の変動時間と比べて極めて長い時間が選択されるように構成することで、「通常遊技状態」において第2始動口64bへ球を入賞させて第2特別図柄の変動演出が実行される場合、第1特別図柄の変動演出と比べて極めて長い時間(即ち、少なくとも「595秒」以上)の変動演出が実行されることができる。このため、「通常遊技状態」における第2特別図柄の変動演出の実行効率が、第1特別図柄の実行効率と比較して、非常に悪くなるように設定されている。よって、「通常遊技状態」において第2始動口64bへ入賞させることの利益(メリット)を極力低下させることができ、奨励されていない遊技が実行されることを抑制することができる。
さらに、第2特別図柄の変動演出の保留が溜まっている状況で、第1特別図柄の変動演出を実行しようとした場合にも該第1特別図柄の変動演出の時間効率を悪くし得るように構成することで、「通常遊技状態」において第2始動口64bへ入賞させることの利益(メリット)の低下度合いを増幅させることができる。その結果、特図2の変動演出の実行が奨励されていない遊技状態において特図2の変動演出の実行契機となる第2始動口64bへの入賞(即ち、右打ち遊技の実行)を遊技者に躊躇させることができ、想定している遊技仕様と異なる遊技が行われることを抑制し、ホールへの不利益を低減することができる。
また、一方の特別図柄の動的表示において小当たりに当選した場合に、他方の特別図柄の動的表示が実行中であり、かつ、該実行中の他方特別図柄の動的表示の当否結果が大当たり又は小当たりであったとき、今回設定された一方の特別図柄の動的表示の実行時間と、実行中の他方特別図柄の動的表示の実行時間(残り時間)とを比較する。そして、他方の特別図柄の動的表示の実行時間(残り時間)より一方の特別図柄の動的表示の実行時間の方が短いと判別された場合には、実行中の他方の特別図柄の動的表示を、ハズレの動的表示に変更しつつ、一方の特別図柄の動的表示と同時に停止する実行時間に再設定する。また、一方の特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合に、他方の特別図柄の動的表示が実行中であり、かつ、該実行中の他方特別図柄の動的表示の当否結果が小当たりであったとき、今回設定された一方の特別図柄の動的表示の実行時間と、実行中の他方特別図柄の動的表示の実行時間(残り時間)とを比較する。そして、他方の特別図柄の動的表示の実行時間(残り時間)より一方の特別図柄の動的表示の実行時間の方が短いと判別された場合には、実行中の他方の特別図柄の動的表示を、ハズレの動的表示に変更しつつ、一方の特別図柄の動的表示と同時に停止する実行時間に再設定する。さらに、一方の特別図柄の動的表示が小当たりでない場合において、実行中の他方の特別図柄の動的表示が大当たりを導出し得る内容であったときは、一方の特別図柄における当否抽選を行わず、該一方の特別図柄の動的表示をハズレの動的表示として設定する。このように構成することで、一方の特別図柄による大当たり又は小当たりの実行中に、他方の特別図柄による大当たり又は小当たりが発生しないようにすることができ、重複した大当たり又は小当たり(有利状態)によって、遊技者に過度な遊技価値が払い出されてしまうことを防止することができる。
さらに、一方の特別図柄の動的表示の内容に基づいて他方の特別図柄の動的表示の内容を変更する場合に、変更する他方の特別図柄の動的表示に関する変動パターンコマンドと停止種別コマンドとをセットで音声ランプ制御装置113に送信するように構成する。
ここで、音声ランプ制御装置113は、各特別図柄の変動演出を実行する場合、変動パターンコマンドと表示態様コマンドとを共に(セットで)正常に受信できない場合、コマンド送信エラーと判定して、コマンド送信エラーが起こっていることを示唆するエラー変動(デフォルト変動)を実行してしまう。ここで、第2特別図柄の動的表示の変動パターン(変動時間)および当否結果を変更した場合に、変動パターンコマンドのみ、若しくは、停止種別コマンドのみを送信した場合、音声ランプ制御装置113は、本来、セットで送信されるべき変動パターンコマンド及び停止種別コマンドが送信されないことから、コマンド送信エラーと判定されるおそれがある。また、第2特別図柄の動的表示が変更されることを考慮して、音声ランプ制御装置113側の受信プログラムを変更すると、該制御プログラムを新たに設計しなけばならないと共に、音声ランプ制御装置113側の制御プログラムが煩雑になるおそれがある。
そこで、第28実施形態のパチンコ機10では、一方の特別図柄の動的表示の内容に基づいて他方の特別図柄の動的表示の内容を変更する場合に、変更する他方の特別図柄の動的表示に関する変動パターンコマンドと停止種別コマンドとをセットで音声ランプ制御装置113に送信することで、音声ランプ制御装置113がコマンド送信エラーと判断することなく、正常な制御を実行することができるようになる。よって、特別図柄の動的表示の実行中に該動的表示の内容を変更する制御を実行した場合であっても、音声ランプ制御装置113側の制御プログラムを変更することなく、正常な制御を実行することができるので、新たな制御プログラムの設定等の必要がなくなり、設計工数の削減および制御負担の軽減を実現することができる。
また、第28実施形態のパチンコ機10では、設定値が段階的に増加するにつれて、大当たり乱数値の個数も段階的に均等に増加するように構成されている。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、均等に増加される大当たり乱数値の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる。
さらに、第28実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の高確率状態において、設定値が低いほど大当たりが発生し難く、設定値が高いほど大当たりが発生し易い構成であるため、「超確率変動状態」において、設定値が低いほど該「超確率変動状態」の滞在期間が長くなり易い。その結果、設定値が低いほど「超確率変動状態」において小当たりに当選する回数が多くなり易いため、「超確率変動状態」で付与される遊技価値が多くなる。よって、たとえ設定値が低い場合であっても「超確率変動状態」に突入することで、遊技者に付与され得る遊技価値を設定値が高い場合より多くすることが可能となる。従って、「超確率変動状態」を設けることで、設定差における有利不利を逆転させることができ、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる。
<第29実施形態>
次に、図483から図502を参照して、第29実施形態におけるパチンコ機10について説明する。
第28実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄と第2特別図柄との当否抽選において、ともに大当たりおよび小当たりに当選し得るように構成しつつ、各特別図柄において設定値ごとに大当たり乱数値の個数を増加させ、大当たり確率のみを変更するように構成していた。また、特別図柄の高確率状態において、低確率状態より大当たり乱数値の個数を増加させるように構成していた。いずれの場合であっても、大当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補填することで、遊技者による設定判別要素を少なくしつつ、遊技状態に応じて小当たり遊技に基づく遊技価値を得られるか否かの遊技性を創出し、遊技のバリエーションを豊富にしていた。
これに対し、第29実施形態のパチンコ機10では、2の特別図柄(例えば、第1特別図柄および第2特別図柄)を設け、各特別図柄の抽選において高確率状態を設けずに低確率状態のみとし、いずれの特別図柄においても大当たりに当選し得る一方、所定の遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)において変動され易い1の特別図柄(例えば、第1特別図柄)では小当たりに当選せず、上記所定の遊技状態以外の遊技状態(例えば、「時間短縮状態」)において変動され易い他方の特別図柄(例えば、第2特別図柄)でのみ小当たりに当選するように構成する。また、上記他方の特別図柄で小当たりに当選した場合に開放される小入賞口72a内に特別領域スイッチ208h(所謂、V入賞口)を設け、該特別領域スイッチ208hによって球が検知された場合も大当たり遊技を発生し得るように構成する(所謂、1種2種混合機)。そして、各特別図柄の大当たり確率にのみ設定差を設けるように構成し、設定差を生じさせるために必要な大当たり乱数値の増加分を、ハズレ乱数値から補填するように構成する。
以下、第29実施形態におけるパチンコ機10について、第16実施形態乃至第28実施形態におけるパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第29実施形態のパチンコ機10の説明において、第16実施形態乃至第28実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第16実施形態乃至第28実施形態と同一の符号を付し、その図示と説明を省略する。
まず、図483を参照して、第29実施形態のパチンコ機10の遊技盤13の盤面構成について説明する。図483は、第29実施形態におけるパチンコ機10の遊技盤13の正面図である。第29実施形態の遊技盤13の盤面構成において、第28実施形態と相違する点は、普通電役64cが通常状態(非当選状態)において、遊技盤13の盤面内に没入し、普通図柄に当選した場合に遊技盤13の前面側へ突出する出没式である点と、第2始動口64bが普通電役64cの上面を右端から左端まで球が転動しきった場合にのみ入賞し得る位置に配置されている点と、可変入賞装置65(大入賞口65a)が遊技盤13の正面視中央下部に配置されている点と、第2可変入賞装置72の小入賞口72a内に特別領域スイッチ208hが設けられている点と、スルーゲート67と普通電役64cとの間の位置に右側一般入賞口63cが配置されている点と、である。その他の構成および機能は、第28実施形態のパチンコ機10と同一又は略同一である。
第29実施形態の普通電役64cは、普通図柄の可変表示結果に応じて1枚の板を突出状態又は没入状態に駆動制御するように構成されている。この普通電役64cは、通常状態(デフォルト状態)では、遊技盤13の盤面前面より没入した位置に収納されており、該没入状態では遊技盤13の盤面を流下する球に対して影響を与えないように配置される。一方、普通図柄の可変表示に当選した場合に、上記収納状態から遊技盤13の盤面前面より突出した状態となり、普通電役64cが突出状態となっている場合に、該普通電役64cの上面を傾斜に沿って右端から左方向へ球が転動可能となる。そして、該普通電役64cが突出状態を維持している間に該普通電役64cの左端まで球が転動されると、第2始動口64bへ球を誘導可能に構成されている。
なお、第29実施形態において、第2始動口64bへ球を入賞させる場合は、普通電役64cの上面を右端から左端まで転動しきったときのみ入賞可能に構成され、その他のルート(流路)では第2始動口64bへ球が入賞し得ないように構成されている。第29実施形態では、小入賞口72a内の特別領域スイッチ208hによって球が検知された場合、いずれの遊技状態(期間)であっても大当たりを発生する構成となっている。また、第29実施形態では、第2始動口64bへの入賞に基づいて小当たり遊技が発生し易くなっており、この小当たりに当選することで大当たりを発生し得る小入賞口72aが開放され、該小入賞口72a内の特別領域スイッチ208hによって球が検知されてしまうと、遊技者が容易に遊技価値を取得可能となってしまう。このため、所定の大当たりに当選した後に実行される遊技状態(期間)でのみ(第29実施形態では、「時間短縮状態」)、第2始動口64bへ球が入賞し得るように構成し、遊技仕様として想定しない遊技価値が遊技者に付与されてしまうことを防止するように構成されている。
普通電役64cの上部(上面)には、該普通電役64cの上面を転動する球と衝突して、該球を減速させる減速部材(図示せず)が形成されている。第29実施形態では、突出状態の普通電役64cの上面を右端から左端まで転動する球がこの減速部材と衝突することによって、普通電役64cの上面の右端から左端まで転動する時間を長くするように構成されている。具体的には、普通電役64cの右端から左端までの上面を球が転動する場合に、約3秒程度の時間を要するように構成されている。従って、右打ち遊技により発射された球は、突出状態の普通電役64c上を転動している間(即ち、約3秒間)に普通電役64cが没入状態となった場合には、球の自重により、遊技盤13の鉛直方向下方に流下し、遊技盤13の盤面下方へ流下する。一方、普通電役64c上を転動している間に普通電役64cの突出状態が維持されている場合は、普通電役64c上を転動しきって、普通電役64cの遊技盤13の正面視左側に配置された第2始動口64b側へと流下するように構成されている。
なお、普通電役64cの上面を転動する時間は、上記実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。具体的には、例えば、「3秒」未満の短い時間(例えば、「1秒」)となるように構成してもよいし、「3秒」以上の長い時間(例えば、「5秒」)となるように構成してもよい。
第29実施形態の第1始動口64aの正面視下側には可変入賞装置65が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の大入賞口65aが設けられている。
第29実施形態のパチンコ機10においては、主制御装置110(図484参照)での第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選が大当たりとなる場合、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるように特別図柄表示装置39の特別LED群39bを点灯表示させると共に、第3図柄表示装置81にその大当たりに対応した停止図柄(例えば、「777」)を表示させて、大当たり遊技の発生が示される。その後、可変入賞装置65に設けられた開閉板(図示せず)が開放されて球が大入賞口65a内に入賞し易い特別遊技状態(大当たり遊技)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている大入賞口65aが、所定条件が成立するまで(例えば、「30秒」経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この大入賞口65aは、所定条件の成立(即ち、開放から所定時間が経過、又は、開放中に所定数の入賞を検知)に基づいて閉鎖され、その閉鎖後、再度、その大入賞口65aが所定時間開放される。この大入賞口65aの開閉動作は、大当たり種別に応じて繰り返し実行され、最高で例えば16回(16ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態(大当たり状態)の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
第29実施形態の可変入賞装置65は、遊技盤13の正面視中央下部に配設されているため、左打ち遊技で発射された球(即ち、可変表示装置ユニット80の正面視左側を通過した球)と、右打ち遊技で発射された球(即ち、可変表示装置ユニット80の正面視右側を通過した球)とが、それぞれ入賞し得るように構成されている。これにより、遊技状態ごと(発射態様ごと)に複数の可変入賞装置を設ける必要がなくなり、パチンコ機10の部品点数を削減して、パチンコ機10の製造コストを削減することができる。
ここで、第29実施形態において判定される大当たり種別としては、第1始動口64aへの入賞に基づいて、「16R大当たり」、及び、「4R大当たり」が用意されている(図487(a)参照)。また、第2始動口64bへの入賞に基づいて、「16R大当たり」、「8R大当たり」、及び、「4R大当たり」が用意されている(図487(b)参照)。
「16R大当たり」の大当たり種別とは、最大ラウンド数が16ラウンドの大当たりの後に、普通図柄が高確率状態となる「時間短縮状態」へ移行する大当たりのことである。また、「8R大当たり」の大当たり種別とは、最大ラウンド数が8ラウンドの大当たりの後に、普通図柄が高確率状態となる「時間短縮状態」へ移行する大当たりのことである。さらに、「4R大当たり」の大当たり種別とは、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たりの後に、普通図柄が高確率状態となる「時間短縮状態」へ移行する大当たりのことである。
第29実施形態の「時間短縮状態」とは、各特別図柄の大当たり確率が「通常遊技状態」と同様に低確率状態であるが、普通図柄の変動時間(可変表示時間)が短縮され、かつ、普通電役64cの開放時間も長時間となる所謂「時短機能」が付与された状態をいう。即ち、「時間短縮状態」は、特別図柄による大当たりが「通常遊技状態」と同等であるものの、普通図柄による可変表示結果が短時間で導出され易く、また、普通電役64cの開放状態が長くなる状態となる。よって、「時間短縮状態」では、所謂、入賞補助状態となり、右打ち遊技により発射された球が第2始動口64bへと入賞し易くなるため、特図2の動的表示を連続的に実行させることができるとともに、該第2始動口64bへの入賞に基づく賞球(例えば、1個/入賞)を得て持ち球の減少を抑えながらの遊技を行うことが可能となる。
なお、第29実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態」は、特別図柄および大当たり種別ごとに付与される回数が異なるように設定されている。そして、各大当たり後に、該大当たり毎に予め定められた規定回数(第29実施形態では、第1特別図柄および第2特別図柄の動的表示の合計実行回数が10回、若しくは、第2特別図柄の動的表示が1回、又は、第1特別図柄および第2特別図柄の動的表示の合計実行回数が100回若しくは第2特別図柄の動的表示が7回)の特別図柄の動的表示が実行されるまで維持される。そして、上記規定回数の特別図柄の動的表示が実行された後は、「時間短縮状態」から「通常遊技状態」に移行するように構成されている。各特別図柄毎に付与される時短回数については、図487を参照しながら後述する。
第2始動口64bの正面視左側(下流側)には、第2可変入賞装置72が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の小入賞口72aが設けられている。そして、小入賞口72a内には特別領域スイッチ208hが設けられており、小入賞口72aに流入した球を検知可能に構成されている。
第29実施形態のパチンコ機10においては、主制御装置110(図484参照)での第2特別図柄の抽選が小当たりとなる場合、所定時間(変動時間)が経過した後に、小当たりの停止図柄となるように特別図柄表示装置39の下方LED群39b2を点灯表示させると共に、第3図柄表示装置81にその小当たりに対応した停止図柄(例えば、「341」、「134」、「143」等)を表示させて、小当たり遊技の発生が示される。その後、第2可変入賞装置72に設けられた開閉板(図示せず)が開放されて球が小入賞口72a内に入賞し易い特殊遊技状態(小当たり遊技)に遊技状態が遷移する。この特殊遊技状態として、通常時には閉鎖されている小入賞口72aが、所定条件が成立するまで(例えば、「1.8秒」経過するまで、或いは、球が1個入賞するまで)開放される。
小入賞口72aへ流入した球は、該小入賞口72a内に設けられる特別領域スイッチ208hによって検知される。この特別領域スイッチ208hによって球が検知された場合(所謂、V入賞)、該小当たり遊技の起因となった動的表示に関する情報を記憶する保留球実行エリア273faに設けられた小当たり種別カウンタ格納エリア273fa5に格納される後述する小当たり種別カウンタC5(図485参照)の値に基づいて、小当たり種別が決定され、該小当たり種別に基づいた所定の大当たり遊技が開始される。よって、小当たりに遊技に当選することで、間接的に大当たり遊技も付与され得る遊技仕様となっており、如何にして大当たり又は小当たりに当選させるか否かという遊技性を実現している。なお、小当たり種別等については後述する。
スルーゲート67の遊技盤13正面視下方であって、普通電役64cの右端部の遊技盤13正面視上方には、右側一般入賞口63cが配置されている。この右側一般入賞口63cは、一般入賞口63と同様、球が入賞することにより10個の球が賞球として払い出される入賞口である。
第29実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の大当たり遊技中、特別図柄の小当たり遊技中、又は、「時間短縮状態」中(即ち、普通電役64cの開放延長状態中)において右打ち遊技によって遊技が行われ得るように構成されている。具体的には、右打ち遊技によって発射された球が、大当たり遊技中に開放される大入賞口65a、小当たり遊技中に開放される小入賞口72a、又は、「時間短縮状態」中に入賞し得る第2始動口64b(以下、「入賞口65a,72a,63c」と称する場合がある)以外に、上記右側一般入賞口63cにも入賞し得るように構成されている。
従来、大当たり遊技中、小当たり遊技中、又は、「時間短縮状態」中は、各状態に対して直接的に関連付けられた1の入賞口(即ち、大入賞口65a、小入賞口72a又は第2始動口64b)に球を入賞させ、該入賞に基づいて遊技価値を遊技者に付与するように構成されている。しかしながら、上記各状態において入賞し得る入賞口65a,72a,63cがそれぞれ固定的であり、遊技が単調なものとなってしまい、この点について未だ改良の余地がある。
そこで、上記各状態中において、直接的に関連する入賞口65a,72a,64b以外に右側一般入賞口63cにも球が入賞し得るように構成することで、上記各状態中に直接的に関連する入賞口65a,72a,64bへの入賞による遊技価値以外の遊技価値を上記状態中に遊技者に付与することができる。よって、右側一般入賞口63cに球が入賞することで上記状態中に付与される遊技価値を増幅するため、上記各状態中に如何にして右側一般入賞口63cに入賞させるか否かという遊技性を創出し、遊技の興趣を向上することができる。
また、大当たり遊技中において、1のラウンド中に規定入賞数の球(例えば、10個)を大入賞口65aに入賞させた場合、又は、規定開放時間(例えば、「10秒」)が経過した場合に、大入賞口65aが閉鎖されるインターバル時間が設けられている。このような場合、インターバル時間中(即ち、大入賞口65aの閉鎖中)には大入賞口65aには球が入賞し得ないように構成されている。よって、遊技者は、上記規定入賞数の球を発射した後、インターバル時間の間、球の発射を停止し、再び大入賞口65aが開放されるまで球の発射停止を継続する遊技(所謂、止め打ち遊技)を行って、遊技者自身が保有する球の減少を抑制する行為を行う場合がある。上記止め打ち遊技が行われた場合、その発射されなかった球分、パチンコ機10の稼働(発射球数)が減少するため、上記止め打ち遊技を頻繁に行われてしまうと、遊技ホールの利益が低下してしまうおそれがある。
そこで、大入賞口65aの上流側に右側一般入賞口63cを配置し、右打ち遊技で発射された球が該右側一般入賞口63cへも入賞し得るように構成する。このように構成することで、上記規定入賞数の球を発射させた場合であっても、一部の球が右側一般入賞口63cに入賞し得て、上記規定入賞数分の発射球のみでは大入賞口65aが閉鎖されない状況を創り出すことができる。その結果、例えば、規定入賞数の球を大入賞口65aに入賞させる前に上記規定開放時間が経過する現象が生じた場合には、遊技者は規定入賞数の球を大入賞口65aに入賞させることができず、止め打ち遊技を行うことによる球の減少抑制効果より、規定入賞数の球を大入賞口65aに入賞させれなかった場合の損失の方が大きくなる。よって、遊技者に止め打ち遊技を行った場合のメリットよりデメリットを付与し易くすることで、遊技者に止め打ち遊技を行わせず、継続して球を発射させることを促し、遊技ホールの利益の低下を抑制することができる。なお、上記効果は、小当たり遊技中における小入賞口72a、又は、「時間短縮状態」中における第2始動口64bに対しても同様の効果を得られる。
次に、図484を参照して、第29実施形態のパチンコ機10の電気的構成について説明する。図484は、第29実施形態のパチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
第29実施形態の主制御装置110のROM272には、大当たり乱数テーブル272a、大当たり種別テーブル272b、保留数テーブル272c、停止パターンテーブル272d、変動パターンテーブル272e、普図当たり乱数テーブル272f、普図変動テーブル272g、電役開放テーブル272h、大当たり開放テーブル272i、小当たり開放テーブル272jを少なくとも格納している。また、第29実施形態のRAM273には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1、第1初期値乱数カウンタCINI1、普図当たり乱数カウンタC4、第2初期値乱数カウンタCINI2のほか、小当たり種別カウンタC5が設けられている。主制御装置110は、RAM273に格納された各種カウンタと、ROM272に格納された各種テーブルとによって、上記の主要な制御を実行する。
ここで、図485を参照して、第29実施形態の主制御装置110のRAM273内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置39の動的表示の設定、第3図柄表示装置81の変動演出の設定、普通図柄表示装置83における可変表示の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置110のMPU271で使用される。また、各種カウンタの説明の中で、図486から図493を参照して、主制御装置110のROM272に格納された各種テーブルについても説明する。
第29実施形態では、大当たり抽選や小当たり抽選、特別図柄表示装置39の動的表示の設定、および、第3図柄表示装置81の変動演出の設定には、大当たり抽選及び小当たり抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり図柄の停止種別の選択に使用する大当たり種別カウンタC2と、変動演出の演出態様の選択に使用する停止パターン選択カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1と、小当たり図柄の停止種別の選択に使用する小当たり種別カウンタC5とが用いられる。
また、普通図柄表示装置83の抽選には、普図当たり乱数カウンタC4(第16実施形態における第2当たり乱数カウンタC4と同等)が用いられ、普図当たり乱数カウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2(第16実施形態における第2初期値乱数カウンタCINI2と同等)が用いられる。
これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後「0」に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図466参照)の実行間隔である4ミリ秒間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図385参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM273の所定領域に設定されたカウンタ用バッファ273cに適宜格納される。詳細については後述するが、RAM273には、第1特別図柄に関する4つの保留エリア(第1保留第1〜第4エリア)からなる第1保留球格納エリア273dと、第2特別図柄に関する4つの保留エリア(第2保留第1〜第4エリア)からなる第2保留球格納エリア273eとが設けられている。第1保留球格納エリア273dには、第1始動口64aへの入球タイミングに合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値がそれぞれ格納される。また、第2保留球格納エリア273eには、第2始動口64bへの入球タイミングに合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び小当たり種別カウンタC5の各値がそれぞれ格納される。なお、各カウンタの更新は、第28実施形態と同等であるので、その説明を省略する。
ここで、図486を参照して、第29実施形態における各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル272aの詳細についてそれぞれ説明する。図486(a)は、ROM272に記憶される特図1大当たり乱数テーブル272a1の一例を模式的に示した模式図であり、図486(b)は、ROM272に記憶される特図2大当たり乱数テーブル272a2の一例を模式的に示した模式図である。
第29実施形態の特図1大当たり乱数テーブル272a1及び特図2大当たり乱数テーブル272a2は、各設定値毎にそれぞれ大当たり確率が異なるように構成されている。また、特図1大当たり乱数テーブル272a1には小当たり遊技に当選する小当たり乱数値が割り振られていない一方、特図2大当たり乱数テーブル272a2には小当たり遊技に当選する小当たり乱数値が割り振られている。
また、第29実施形態では、特図1大当たり乱数テーブル272a1及び特図2大当たり乱数テーブル272a2において、設定値「1」から「6」に変位させるために必要となる大当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレに対応するハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補填するように構成されている。このようにして大当たり乱数値の個数を異ならせることにより、設定値ごとに大当たりとなる確率が変更される。
一方、特図2大当たり乱数テーブル272a1において、各設定値における小当たり乱数値の個数が同一となるように設定されている。このように小当たり乱数値の個数を各設定値毎で同一とすることにより、すべての設定値での小当たり遊技のみを考慮した遊技価値の付与割合が同等となる。
このように、第29実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄および第2特別図柄の設定値の変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、該第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、増加される大当たり乱数値の個数が、ハズレ乱数値の個数以下となるように構成する。また、小当たり乱数値の個数を、設定値ごとに変化させないように構成する。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、大当たり乱数値の個数の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる。
また、第29実施形態のパチンコ機10では、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、いずれの特別図柄における抽選テーブル(即ち、特図1大当たり乱数テーブル272a1及び特図2大当たり乱数テーブル272a2)でも割り振られているハズレ役から補填するように構成されている。即ち、特図2大当たり乱数テーブル272a2にのみ割り振られている小当たり乱数値ではなく、両大当たり乱数テーブル272aに割り振られているハズレ乱数値の個数を変化させるように構成されている。ここで、一方の抽選テーブルにのみ割り振られている役(例えば、第2特別図柄における小当たり乱数値)から設定変更に伴う大当たり乱数値の個数を補填した場合、各特別図柄における出玉率の計算が異なるため、該計算が煩雑になり、遊技仕様の設計時における工数が嵩んでしまう。そこで、各特別図柄にそれぞれ存在する役(即ち、ハズレ役)に対応する乱数値の個数から大当たり乱数値の個数の増加分を補填することで、各特別図柄における出玉率の計算の一部を共通化することが可能となり、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる。
さらに、第29実施形態のパチンコ機10では、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、該大当たり乱数値以外で最も多い乱数値の役(即ち、小当たり乱数値およびハズレ乱数値のうち、ハズレ乱数値)から補填するように構成する。このように構成することで、第1特別図柄又は第2特別図柄の動的表示で最も多い役であるハズレ役の出現回数からは設定判別を困難にすることができる。よって、遊技者による設定判別要素を、ハズレ役より現出確率が低い大当たりの出現割合のみとして、パチンコ機10の設定値を看破され難くすることができる。その結果、低設定(即ち、設定値1等)であっても遊技者に設定看破させずに遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
また、第29実施形態のパチンコ機10では、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技者に遊技価値を付与しないハズレ役に対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成する。
ハズレ役は、大当たり役や小当たり役と異なり、遊技価値を付与しない役であるため、各パチンコ機10毎に設けられ、該パチンコ機10における遊技結果等を表示するデータランプ(図示せず)に明確に(大々的に)表示されない役である。ここで、仮に、データランプに明確に(大々的に)表示され易い大当たり遊技に対応する大当たり乱数値の個数と、小当たり遊技に対応する小当たり乱数値の個数とを設定毎にともに変更した場合、その大当たり遊技および小当たり遊技の2つの要素の出現率を遊技者がデータランプで一瞥(確認)することで、パチンコ機10の設定判別が推測され易くなってしまう。その結果、例えば、低設定(例えば、設定値「1」)に設定されたパチンコ機10の設定を遊技者に看破されてしまった場合、遊技者は該パチンコ機10で遊技を行わず、パチンコ機10の稼働が低下してしまうおそれがある。
そこで、確率設定値の設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技者に遊技価値を付与せず、データランプに明確に(大々的に)表示されないハズレ役に対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成することで、遊技者による設定判別要素を大当たりの出現割合のみとして、小当たりの出現率からはパチンコ機10の設定値を看破され難くすることができる。よって、確率設定値の判別要素を1つの乱数値に基づく役の出現率に限定し、例えば、出玉率の低い低設定(即ち、設定値「1」等)であっても遊技者に設定看破させずに遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
図486(a)で示すように、第29実施形態の特図1大当たり乱数テーブル272a1では、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1において大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は50個で、その値「0〜49」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の大当たり確率は、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
また、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1では小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)が割り振られていない。つまり、設定値「1」の第1特別図柄における小当たり確率は、0%であり、第1始動口64aへの入賞に基づく小当たり遊技は発生しない構成となっている。
よって、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1ではハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9950個で、その値「50〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄におけるハズレ確率は、9950/10000=99.5/100(即ち、99.5%)となるように設定されている。
次いで、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1において大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は52個で、その値「0〜51」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の大当たり確率は、52/10000=0.52/100(即ち、0.52%)となるように設定されている。
また、設定値が「2」の場合、設定値が「1」の場合と同様、特図1大当たり乱数テーブル272a1では小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)が割り振られていない。つまり、設定値「2」の第1特別図柄における小当たり確率は、0%であり、第1始動口64aへの入賞に基づく小当たり遊技は発生しない構成となっている。
よって、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1ではハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9948個で、その値「52〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄におけるハズレ確率は、9948/10000=99.48/100(即ち、99.48%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」は、設定値「1」と比べて、大当たり確率が若干向上しており(0.5%→0.52%)、設定値「1」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1において大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は54個で、その値「0〜53」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の大当たり確率は、54/10000=0.54/100(即ち、0.54%)となるように設定されている。
また、設定値が「3」の場合、設定値が「1」及び「2」の場合と同様、特図1大当たり乱数テーブル272a1では小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)が割り振られていない。つまり、設定値「3」の第1特別図柄における小当たり確率は、0%であり、第1始動口64aへの入賞に基づく小当たり遊技は発生しない構成となっている。
よって、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1ではハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9946個で、その値「54〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄におけるハズレ確率は、9946/10000=99.46/100(即ち、99.46%)となるように設定されている。
即ち、設定値「3」は、設定値「2」と比べて、大当たり確率が若干向上しており(0.52%→0.54%)、設定値「2」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1において大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は56個で、その値「0〜55」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の大当たり確率は、56/10000=0.56/100(即ち、0.56%)となるように設定されている。
また、設定値が「4」の場合、設定値が「1」〜「3」の場合と同様、特図1大当たり乱数テーブル272a1では小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)が割り振られていない。つまり、設定値「4」の第1特別図柄における小当たり確率は、0%であり、第1始動口64aへの入賞に基づく小当たり遊技は発生しない構成となっている。
よって、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1ではハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9944個で、その値「56〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄におけるハズレ確率は、9944/10000=99.44/100(即ち、99.44%)となるように設定されている。
即ち、設定値「4」は、設定値「3」と比べて、大当たり確率が若干向上しており(0.54%→0.56%)、設定値「3」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1において大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は58個で、その値「0〜57」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の大当たり確率は、58/10000=0.58/100(即ち、0.58%)となるように設定されている。
また、設定値が「5」の場合、設定値が「1」〜「4」の場合と同様、特図1大当たり乱数テーブル272a1では小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)が割り振られていない。つまり、設定値「5」の第1特別図柄における小当たり確率は、0%であり、第1始動口64aへの入賞に基づく小当たり遊技は発生しない構成となっている。
よって、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1ではハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9942個で、その値「58〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄におけるハズレ確率は、9942/10000=99.42/100(即ち、99.42%)となるように設定されている。
即ち、設定値「5」は、設定値「4」と比べて、大当たり確率が若干向上しており(0.56%→0.58%)、設定値「4」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1において大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は60個で、その値「0〜59」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の大当たり確率は、60/10000=0.6/100(即ち、0.6%)となるように設定されている。
また、設定値が「6」の場合、設定値が「1」〜「5」の場合と同様、特図1大当たり乱数テーブル272a1では小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)が割り振られていない。つまり、設定値「6」の第1特別図柄における小当たり確率は、0%であり、第1始動口64aへの入賞に基づく小当たり遊技は発生しない構成となっている。
よって、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1ではハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値以外の残りの9940個で、その値「60〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄におけるハズレ確率は、9940/10000=99.4/100(即ち、99.4%)となるように設定されている。
即ち、設定値「6」は、設定値「5」と比べて、大当たり確率が若干向上しており(0.58%→0.6%)、設定値「5」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
このように、特図1大当たり乱数テーブル272a1において、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、該ハズレ乱数値の個数の範囲内(以下)となるように構成されている。
次に、図486(b)で示すように、第29実施形態の特図2大当たり乱数テーブル272a2では、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2において大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、50個で、その値「0〜49」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
ここで、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2において小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、1250個で、その値「50〜1299」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、第2特別図柄における小当たり確率は、1250/10000=12.5/100(即ち、12.5%)となるように設定されている。
従って、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2においてハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの8700個で、その値「1300〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、第2特別図柄におけるハズレ確率は、8700/10000=87/100(即ち、87%)となるように設定されている。
次いで、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2において大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、52個で、その値「0〜51」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、52/10000=0.52/100(即ち、0.52%)となるように設定されている。
ここで、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2において小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、1250個で、その値「52〜1301」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、第2特別図柄における小当たり確率は、設定値「1」と同様、1250/10000=12.5/100(即ち、12.5%)となるように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2においてハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの8698個で、その値「1302〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、第2特別図柄におけるハズレ確率は、8698/10000=86.98/100(即ち、86.98%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」は、設定値「1」と比べて、小当たり確率は同等であるものの、大当たり確率が若干向上しており(0.5%→0.52%)、設定値「1」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2において大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、54個で、その値「0〜53」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、54/10000=0.54/100(即ち、0.54%)となるように設定されている。
ここで、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2において小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」及び「2」と同様、1250個で、その値「54〜1303」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、第2特別図柄における小当たり確率は、設定値「1」及び「2」と同様、1250/10000=12.5/100(即ち、12.5%)となるように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2においてハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの8696個で、その値「1304〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、第2特別図柄におけるハズレ確率は、8696/10000=86.96/100(即ち、86.96%)となるように設定されている。
即ち、設定値「3」は、設定値「2」と比べて、小当たり確率は同等であるものの、大当たり確率が若干向上しており(0.52%→0.54%)、設定値「2」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2において大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、56個で、その値「0〜55」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、56/10000=0.56/100(即ち、0.56%)となるように設定されている。
ここで、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2において小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」から「3」と同様、1250個で、その値「56〜1305」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、第2特別図柄における小当たり確率は、設定値「1」から「3」と同様、1250/10000=12.5/100(即ち、12.5%)となるように設定されている。
従って、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2においてハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの8694個で、その値「1306〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、第2特別図柄におけるハズレ確率は、8694/10000=86.94/100(即ち、86.94%)となるように設定されている。
即ち、設定値「4」は、設定値「3」と比べて、小当たり確率は同等であるものの、大当たり確率が若干向上しており(0.54%→0.56%)、設定値「3」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2において大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、58個で、その値「0〜57」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、58/10000=0.58/100(即ち、0.58%)となるように設定されている。
ここで、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2において小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」から「4」と同様、1250個で、その値「58〜1307」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、第2特別図柄における小当たり確率は、設定値「1」から「4」と同様、1250/10000=12.5/100(即ち、12.5%)となるように設定されている。
従って、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2においてハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの8692個で、その値「1308〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、第2特別図柄におけるハズレ確率は、8692/10000=86.92/100(即ち、86.92%)となるように設定されている。
即ち、設定値「5」は、設定値「4」と比べて、小当たり確率は同等であるものの、大当たり確率が若干向上しており(0.56%→0.58%)、設定値「4」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2において大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、60個で、その値「0〜59」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、60/10000=0.6/100(即ち、0.6%)となるように設定されている。
ここで、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2において小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」から「5」と同様、1250個で、その値「60〜1309」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、第2特別図柄における小当たり確率は、設定値「1」から「5」と同様、1250/10000=12.5/100(即ち、12.5%)となるように設定されている。
従って、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2においてハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの8690個で、その値「1310〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、第2特別図柄におけるハズレ確率は、8690/10000=86.9/100(即ち、86.9%)となるように設定されている。
即ち、設定値「6」は、設定値「5」と比べて、小当たり確率は同等であるものの、大当たり確率が若干向上しており(0.58%→0.6%)、設定値「5」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
このように、特図2大当たり乱数テーブル272a2において、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、小当たり乱数値の個数ではなくハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、該ハズレ乱数値の個数の範囲内(以下)となるように構成されている。
第29実施形態のパチンコ機10では、特図1大当たり乱数テーブル272a1及び特図2大当たり乱数テーブル272a2において、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、両大当たり乱数テーブル272a1,272a2に存在するハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、その増加する大当たり乱数値の個数が、最も低い確率設定値におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(以下)となるように構成する。また、小当たり乱数値の個数を、設定値ごとに変化させないように構成する。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、大当たり乱数値の個数の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる。
図485に戻って、説明を続ける。小当たり種別カウンタC5は、小当たりとなった場合の小当たり種別を決定するものであり、所定の範囲(例えば、「0〜99」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0〜99」の値を取り得るカウンタの場合は「99」)に達した後に「0」に戻る構成となっている。小当たり種別カウンタC5の値は、例えば、定期的に(第29実施形態では、タイマ割込処理(図466参照)毎に1回)更新される。
そして、球が第2始動口64bに入賞したタイミングで、第2始動口64bに対応して設けられたRAM273の第2保留球格納エリア273eの第2保留第1〜第4エリアのうち、大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアと同じ第2保留エリアの小当たり種別カウンタ格納エリア273e5に格納される。なお、2以上のカウンタの更新最大値を同等の値とした場合、一方のカウンタの抽出結果に基づいて他方のカウンタの更新内容が把握されるおそれがある。そのため、各カウンタの更新最大値がそれぞれ異なるように構成してもよい。
ここで、例えば、第1保留球格納エリア273d又は第2保留球格納エリア273e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数(大当たり乱数値)でなければ、即ち、ハズレとなる乱数(ハズレ乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや、停止図柄の種別(以下、「停止種別」と称する場合がある)は、ハズレ時のものとなる。一方で、第1保留球格納エリア273d又は第2保留球格納エリア273e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数(大当たり乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや停止種別は大当たり時のものとなる。この場合、その大当たり時の変動パターンおよび停止種別は、同じ保留エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値が示す大当たり種別に対応して決定される。また、第2保留球格納エリア273e内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が小当たりとなる乱数(小当たり乱数値)であれば、変動演出における変動パターンや停止種別は小当たり時のものとなる。この場合、その小当たり時の変動パターンおよび停止種別は、同じ保留エリアに格納された小当たり種別カウンタC5の値が示す小当たり種別に対応して決定される。そして、小当たり遊技中に特別領域スイッチ208hに球が通過した場合、小当たり種別に対応する大当たり遊技が発生するように構成されている。
第29実施形態のパチンコ機10における大当たり種別カウンタC2の値は、第28実施形態と同様、「0〜99」の範囲のループカウンタとして構成されて、該大当たり種別カウンタC2と、ROM272に格納された大当たり種別テーブル272bとに基づいて、大当たり種別が決定される。この大当たり種別テーブル272bには、第1特別図柄の第1抽選遊技で参照される特図1大当たり種別テーブル272b1(図487(a)参照)と、第2特別図柄の第2抽選遊技で参照される特図2大当たり種別テーブル272b2(図487(b)参照)とが設けられている。
また、第29実施形態のパチンコ機10における小当たり種別カウンタC5の値は、「0〜99」の範囲のループカウンタとして構成されて、該小当たり種別カウンタC5とROM272に格納された小当たり種別テーブル272b3(図487(c)参照)とに基づいて、小当たり種別が決定される。この小当たり種別テーブル272b3には、第2特別図柄の第2抽選遊技で参照される特図2小当たり種別テーブル272b3のみが設けられ、第1特別図柄の第1抽選遊技で参照されるテーブルは設けられていない。これは、第1特別図柄では小当たりに当選し得ない設定であるため、第1特別図柄用の小当たり種別テーブルを設ける必要がないからである。
ここで、図487(a)乃至図487(c)を参照して、特図1大当たり種別テーブル272b1、特図2大当たり種別テーブル272b2及び特図2小当たり種別テーブル272b3について説明する。図487(a)は、ROM272に記憶される第1特別図柄に対応する特図1大当たり種別テーブル272b1の一例を模式的に示した図であり、図487(b)は、同じくROM272に記憶される第2特別図柄に対応する特図2大当たり種別テーブル272b2の一例を模式的に示した図であり、図487(c)は、同じくROM272に記憶される第2特別図柄に対応する特図2小当たり種別テーブル272b3の一例を模式的に示した図である。
図487(a)及び図487(b)に示すように、各大当たり種別テーブル272b1,272b2は、特別図柄の種別(即ち、第1特別図柄か第2特別図柄か)と、該特別図柄の種別に応じた大当たり種別と、大当たり種別カウンタC2の値とを対応付けたテーブルである。また、図487(c)に示すように、小当たり種別テーブル272b3は、第2特別図柄の小当たり種別と、小当たり種別カウンタC5の値とを対応付けたテーブルである。
第29実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄の大当たり種別として、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たり後に、第2特別図柄の動的表示が1回実行されるまで、又は、第1特別図柄と第2特別図柄との動的表示が合計10回実行されるまでの間、普通図柄の可変表示時間が短くなり、かつ、該可変表示の当選に基づく普通電役64cの突出回数が多くなるとともに突出時間も長くなる状態(即ち、「時間短縮状態」)に遷移する「4R大当たり」と、最大ラウンド数が16ラウンドの大当たり後に、第2特別図柄の動的表示が7回実行されるまで、又は、第1特別図柄と第2特別図柄との動的表示が合計100回実行されるまでの間「時間短縮状態」となる「16R大当たり」とがある(図487(a)参照)。
また、第2特別図柄の大当たり種別として、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たり後に、第2特別図柄の動的表示が7回実行されるまで、又は、第1特別図柄と第2特別図柄との動的表示が合計100回実行されるまでの間「時間短縮状態」となる「4R大当たり」と、最大ラウンド数が8ラウンドの大当たり後に、第2特別図柄の動的表示が7回実行されるまで、又は、第1特別図柄と第2特別図柄との動的表示が合計100回実行されるまでの間「時間短縮状態」となる「8R大当たり」と、最大ラウンド数が16ラウンドの大当たり後に、第2特別図柄の動的表示が7回実行されるまで、又は、第1特別図柄と第2特別図柄との動的表示が合計100回実行されるまでの間「時間短縮状態」となる「16R大当たり」とがある(図487(b)参照)。
さらに、第2特別図柄の小当たり種別として、3つの小当たり種別が設けられ、そのすべてにおいて最大ラウンド数が1ラウンドの小当たり遊技が実行される。また、各小当たり種別として、該小当たり遊技時に特別領域スイッチ208hによって球が検出された場合に、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たり後に、第2特別図柄の動的表示が7回実行されるまで、又は、第1特別図柄と第2特別図柄との動的表示が合計100回実行されるまでの間「時間短縮状態」となる大当たり遊技が発生する「4R大当たり対応小当たり」と、該小当たり遊技時に特別領域スイッチ208hによって球が検出された場合に、最大ラウンド数が8ラウンドの大当たり後に、第2特別図柄の動的表示が7回実行されるまで、又は、第1特別図柄と第2特別図柄との動的表示が合計100回実行されるまでの間「時間短縮状態」となる大当たり遊技が発生する「8R大当たり対応小当たり」と、該小当たり遊技時に特別領域スイッチ208hによって球が検出された場合に、最大ラウンド数が16ラウンドの大当たり後に、第2特別図柄の動的表示が7回実行されるまで、又は、第1特別図柄と第2特別図柄との動的表示が合計100回実行されるまでの間「時間短縮状態」となる大当たり遊技が発生する「16R大当たり対応小当たり」とがある(図487(c)参照)。
特図1大当たり種別テーブル272b1及び特図2大当たり種別テーブル272b2では、それぞれ、各大当たり種別に対して、その大当たり種別を決定する大当たり種別カウンタC2の取り得る値が対応付けられている。また、特図2小当たり種別テーブル272b3では、それぞれ、各小当たり種別に対して、その小当たり種別を決定する小当たり種別カウンタC5の取り得る値が対応付けられている。
図487(a)の特図1大当たり種別テーブル272b1の例では、「4R大当たり」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0〜98」が対応付けられ、「16R大当たり」に対して大当たり種別カウンタC2の値「99」が対応付けられている。
具体的には、第29実施形態における第1特別図柄の当否抽選において、第1保留球格納エリア273dのいずれかの第1保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア273d1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第1保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア273d2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図1大当たり種別テーブル272b1から決定される。例えば、大当たり種別カウンタC2の値が「7」であれば、大当たり種別として「4R大当たり」が決定され、大当たり種別カウンタC2の値が「99」であれば、大当たり種別として「16R大当たり」が決定される。
即ち、第1抽選遊技である第1特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、「4R大当たり」の大当たり種別が99%、「16R大当たり」の大当たり種別が1%、の割合で当選することとなる。
また、図487(b)の特図2大当たり種別テーブル272b2の例では、「4R大当たり」に対して大当たり種別カウンタC2の値「0〜29」が対応付けられ、「8R大当たり」に対して大当たり種別カウンタC2の値「30〜59」が対応付けられ、「16R大当たり」に対して大当たり種別カウンタC2の値「60〜99」が対応付けられている。
第29実施形態における第2特別図柄の当否抽選において、第2保留球格納エリア273eのいずれかの第2保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア273e1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ第2保留エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア273e2に格納された大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が特図2大当たり種別テーブル272b2から決定される。例えば、大当たり種別カウンタC2の値が「17」であれば、大当たり種別として「4R大当たり」が決定され、大当たり種別カウンタC2の値が「40」であれば、大当たり種別として「8R大当たり」が決定され、大当たり種別カウンタC2の値が「89」であれば、大当たり種別として「16R大当たり」が決定される。
即ち、第2抽選遊技である第2特別図柄の動的表示で大当たりに当選した場合に、「4R大当たり」の大当たり種別が30%、「8R大当たり」の大当たり種別が30%、「16R大当たり」の大当たり種別が40%、の割合で当選することとなる。
また、図487(c)の特図2小当たり種別テーブル272b3の例では、「4R大当たり対応小当たり」に対して小当たり種別カウンタC5の値「0〜29」が対応付けられ、「8R大当たり対応小当たり」に対して小当たり種別カウンタC5の値「30〜59」が対応付けられ、「16R大当たり対応小当たり」に対して小当たり種別カウンタC5の値「60〜99」が対応付けられている。
第29実施形態における第2特別図柄の当否抽選において、第2保留球格納エリア273eのいずれかの第2保留エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア273e1に格納された大当たり乱数カウンタC1の値が小当たりとなる値であった場合に、同じ第2保留エリアの小当たり種別カウンタ格納エリア273e5に格納された小当たり種別カウンタC5の値に対応付けられた小当たり種別が特図2小当たり種別テーブル272b3から決定される。例えば、小当たり種別カウンタC5の値が「27」であれば、小当たり種別として「4R大当たり対応小当たり」が決定され、小当たり種別カウンタC5の値が「50」であれば、小当たり種別として「8R大当たり対応小当たり」が決定され、小当たり種別カウンタC5の値が「95」であれば、小当たり種別として「16R大当たり対応小当たり」が決定される。
即ち、第2抽選遊技である第2特別図柄の動的表示で小当たりに当選した場合に、「4R大当たり対応小当たり」の小当たり種別が30%、「8R大当たり対応小当たり」の小当たり種別が30%、「16R大当たり対応小当たり」の小当たり種別が40%、の割合で当選することとなる。そして、その小当たり遊技中に小入賞口72a内の特別領域スイッチ208hで球が検知されることで、上記小当たり種別に対応した大当たり遊技(即ち、「4R大当たり」、「8R大当たり」又は「16R大当たり」)が開始される。よって、第2特別図柄における小当たり種別と、第2特別図柄における大当たり種別とが実質的に同一の割り振りとなっており、第2特別図柄で小当たりに当選して特別領域スイッチ208hに球を入賞させることで、第2特別図柄で大当たりした場合と同等の割合で遊技価値を得ることが可能となる。
なお、第2特別図柄における大当たりと小当たりとで同等の遊技価値が得られるように構成した場合、第2特別図柄の動的表示(変動演出)において、大当たりに当選したか小当たりに当選したかを遊技者から判別困難又は判別不能に構成することで、遊技価値の付与契機を曖昧にすることができる。その結果、設定変更に伴う大当たり確率を遊技者に推測させ難くすることができるので、例えば、低設定(即ち、設定値1等)であっても遊技者に設定看破させずに遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
このように、第29実施形態のパチンコ機10において、第1特別図柄による第1抽選遊技では最も遊技価値が高い「16R大当たり」の選択割合が1%である一方、第2特別図柄による第2抽選遊技では大当たり当選に伴う「16R大当たり」の選択割合が40%であり、また、小当たり当選に伴う「16R大当たり対応小当たり」の選択割合が40%であるため、第1特別図柄による抽選遊技より、第2特別図柄による抽選遊技の方が、遊技者にとって遊技価値が大きい設定となっている。このため、遊技者は、如何にして第2特別図柄による抽選を受けるか、即ち、第1始動口64aへ入球させるより第2始動口64bへ入球させるかという遊技性が生まれ、遊技にバリエーションを設け、遊技の興趣が高められている。
なお、大当たりとなった場合にそれぞれの大当たり種別又は小当たり種別が選択される確率は、機種によって適宜設定される。そして、その設定された確率に応じて、大当たり種別テーブル272b又は小当たり種別テーブル272b3にて、各大当たり種別又は各小当たり種別に対して対応付けられる大当たり種別カウンタC2又は小当たり種別カウンタC5の値が規定される。
また、大当たり種別又は小当たり種別が選択される確率は、パチンコ機10の遊技状態に応じて変更されてもよい。この場合、各遊技状態に対応する大当たり種別テーブル272b又は小当たり種別テーブル272b3を用意し、それぞれの大当たり種別テーブル272b又は小当たり種別テーブル272b3において、各大当たり種別又は各小当たり種別に対して対応付ける大当たり種別カウンタC2又は小当たり種別カウンタC5の値の数を変更すればよい。
図485に戻って、各種カウンタの説明を続ける。停止パターン選択カウンタC3は、例えば「0〜99」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「99」)に達した後「0」に戻る構成となっている。
第29実施形態では、保留されている変動演出の保留数と停止パターン選択カウンタC3の値とによって、第3図柄表示装置81で表示される大当たり時およびハズレ時の変動演出の大まかな演出態様が選択される。具体的には、「リーチ表示」が発生しない「非リーチ(ロング)」演出態様又は「非リーチ(ショート)」演出態様と、「リーチ表示」として「ノーマルリーチ」の変動要素のみが実行される「ノーマルリーチ」演出態様と、該「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スーパーリーチ」の変動要素が実行される「スーパーリーチ」演出態様と、同じく「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スペシャルリーチ」の変動要素が実行される「スペシャルリーチ」演出態様と、上記各「リーチ表示」のいずれかが実行され得る「特殊変動」演出態様との6つの演出態様が選択される。
停止パターン選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(第29実施形態では、タイマ割込処理(図466参照)毎に1回)更新される。そして、球が第1始動口64aに入賞したタイミングで、その時点での停止パターン選択カウンタC3の値が、第1始動口64aに対応する第1保留球格納エリア273dに設けられた第1保留第1〜第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア273d3に格納される。また、球が第2始動口64bに入賞したタイミングで、その時点での停止パターン選択カウンタC3の値が、第2始動口64bに対応する第2保留球格納エリア273eに設けられた第2保留第1〜第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア273e3に格納される。
第29実施形態のパチンコ機10では、変動演出の当否と、現在の遊技状態と、現在保留中の両特別図柄の変動演出の数(保留球数)とに応じて、停止パターン選択カウンタC3の値を参照する停止パターンテーブル272dが異なるように構成されている。即ち、停止パターンテーブル272dは、複数種類設けられ、待機中の両特別図柄の変動演出の数(保留球数)等によって選択されるように構成されている。
また、第29実施形態では、変動演出の詳細な変動パターンを決定する場合に、まず、ROM272に備えられた保留数テーブル272cに基づいて、変動演出の当否と、現在の遊技状態と、現在の変動演出の数(保留球数)とに対応したいずれかの停止パターンテーブル272dが選択される。そして、選択された停止パターンテーブル272dと停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて変動演出の大まかな演出態様を選択する。その後、選択された演出態様と後述する変動種別カウンタCS1の値とに基づいて、変動演出の詳細な変動パターン(変動時間)が決定される。
ここで、図488を参照して、保留数テーブル272cの詳細について説明する。図488は、保留数テーブル272cを模式的に示した図である。上述したように、第29実施形態のパチンコ機10では、第1始動口64a又は第2始動口64bに球が入球したことに基づいて変動演出(動的表示。以下、同様。)を行う場合に、該変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、同じくその時点における特図1及び特図2の変動演出の合計保留数とに基づいて保留数テーブル272cを参照し、いずれかの停止パターンテーブル272d1〜272d5を選択するように構成されている。そして、選択された停止パターンテーブル272d1〜272d5と停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて変動演出の大まかな演出態様が決定される。
具体的には、図488の保留数テーブル272cで示すように、「通常遊技状態」のハズレ抽出時であって合計保留球数が「1個〜3個」の場合、又は、「時間短縮状態」のハズレ抽出時であって合計保留球数が「1個」の場合には、停止パターンテーブル272dのAテーブル272d1(図489(a)参照)が選択される。
また、「通常遊技状態」のハズレ抽出時であって保留球数が「4個〜8個」の場合、又は、「時間短縮状態」のハズレ抽出時であって保留球数が「2個〜8個」の場合には、停止パターンテーブル272dのBテーブル272d2(図489(b)参照)が選択される。
さらに、大当たりの当選時(即ち、「16R大当たり」、「8R大当たり」及び「4R大当たり」の抽出時)には、いずれの遊技状態又は保留球数であっても、停止パターンテーブル272dのDテーブル272d4(図490(a)参照)が選択される。
また、小当たり当選時(即ち、小当たり遊技の抽出時)にも、いずれの遊技状態又は保留球数であっても、停止パターンテーブル272dのEテーブル272d5(図490(b)参照)が選択される。
即ち、いずれかの大当たりに当選した場合は、その時点での保留球数や遊技状態に関係なく、大当たりの種別のみに基づいて停止パターンテーブル272d(Dテーブル272d4)が選択され、小当たりに当選した場合には、その時点での保留球数や遊技状態に関係なく、小当たりに当選したことのみに基づいて停止パターンテーブル272d(Eテーブル272d5)が選択され、大当たり又は小当たりのいずれにも当選しなかった場合(即ち、ハズレ時)にのみ、その時点での保留球数や遊技状態に基づいて停止パターンテーブル272d(Aテーブル272d1又はBテーブル272d2)が選択される。
なお、大当たり又は小当たりに当選した場合においても、保留球数に応じて停止パターンテーブル272dが異なるように構成してもよい。例えば、大当たりに当選した場合に保留球数が多いとき、比較的短い変動パターンが選ばれ易い停止パターンテーブル272d(例えば、「高速変動」の変動要素が5秒間の「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様等)を選択し得るように構成してもよい。
次に、図489及び図490を参照して、各停止パターンテーブル272dについて説明する。図489は、ハズレ時に選択され得る停止パターンテーブル272dの示した図であって、図489(a)は、停止パターンテーブル272dのAテーブル272d1の一例を模式的に示した図であり、図489(b)は、停止パターンテーブル272dのBテーブル272d2の一例を模式的に示した図である。また、図490は、大当たり時又は小当たり時に選択される停止パターンテーブル272dを模式的に示した図であって、図490(a)は、停止パターンテーブル272dのDテーブル272d4の一例を模式的に示した図であり、図490(b)は、停止パターンテーブル272dのEテーブル272d5の一例を模式的に示した図である。
図489(a)で示すように、停止パターンテーブル272dのAテーブル272d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様別に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」〜「74」に設定され、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」〜「94」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」〜「97」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98」,「99」に設定されている。なお、Aテーブル272d1では、「非リーチ(ショート)」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、該「非リーチ(ショート)」演出態様は選択されないように設定されている。
次に、図489(b)で示すように、停止パターンテーブル272dのBテーブル272d2では、「非リーチ(ショート)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」〜「74」に設定され、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」〜「94」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」〜「97」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98,99」に設定されている。なお、Bテーブル272d2では、「非リーチ(ロング)」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、該「非リーチ(ロング)」演出態様は選択されないように設定されている。
即ち、Aテーブル272d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様が75%、「ノーマルリーチ」演出態様が20%、「スーパーリーチ」演出態様が3%、「スペシャルリーチ」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。また、Bテーブル272d2では、「非リーチ(ショート)」演出態様が75%、「ノーマルリーチ」演出態様が20%、「スーパーリーチ」演出態様が3%、「スペシャルリーチ」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。
よって、Aテーブル272d1では、「非リーチ(ロング)」演出態様が選択され、Bテーブル272d2では、「非リーチ(ロング)」演出態様の代わりに「非リーチ(ショート)」演出態様が選択されるように構成されている。
従って、Aテーブル272d1は、Bテーブル272d2と比べて選択される変動演出の変動時間が比較的長くなり易いと言える。換言すれば、Bテーブル272d2は、Aテーブル272d1と比べて選択される変動演出の変動時間が短くなり易いといえる。
なお、Aテーブル272d1及びBテーブル272d2との「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様及び「スペシャルリーチ」演出態様の選択割合は同等に設定されている。
このように、ハズレの抽選結果が抽出された場合に、保留中の変動演出の保留球数に基づいて、変動演出の演出態様を選択するように構成する。例えば、変動演出の保留球数が多い場合には、変動演出時間が短い「非リーチ(ショート)」演出態様を選択する。これにより、変動演出の保留球数が多い場合に、実行される変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高めることができる。
また、例えば、変動演出の保留球数が少ない場合には、第1始動口64a又は第2始動口64bへの球の入球時間を確保するために、「非リーチ(ショート)」演出態様より変動演出時間が長い「非リーチ(ロング)」演出態様を選択する。これにより、「非リーチ(ショート)」演出態様が選択される場合より変動演出時間の長い「非リーチ(ロング)」演出態様を行うことができるので、第1始動口64a又は第2始動口64bへの球の入球時間を確保し易くなり、第3図柄表示装置81における変動演出の実行時間中に新たな始動入賞が発生する可能性を高くすることで、変動演出が実行されている状況を維持することができる。
なお、第29実施形態では、ハズレの変動演出における演出態様に選択において、変動演出の保留球数に基づいて選択される停止パターンテーブル272dが異なるように構成されているが、第1始動口64a又は第2始動口64bへの球の入球時に基づく変動演出の決定と、該入球に基づく変動演出の開始時に基づく変動演出の決定とで、実質的に同一の演出態様が選択されるように構成されている。
具体的には、ハズレの変動演出である場合は、変動演出の保留球数に基づいて、Aテーブル272d1又はBテーブル272d2のいずれか一方が選択されるように構成されているが、Aテーブル272d1とBテーブル272d2とでは、「非リーチ(ロング)」演出態様又は「非リーチ(ショート)」演出態様に割り振られた停止パターンカウンタC3の値が同一であり、また、他の演出態様に割り振られた停止パターンカウンタC3の値もそれぞれ同一に設定されている。
即ち、変動演出の保留球数に基づいて、「非リーチ(ロング)」演出態様が選択されるか、「非リーチ(ショート)」演出態様が選択されるかが異なるのみであるので、実質的同一の演出態様が選択される。よって、始動入賞時に選択される演出態様と、変動開始時に選択される演出態様とは、遊技状態が遷移(例えば、保留球数が増加)した場合であっても、実質的に同一の演出態様が選択される。その結果、始動入賞時に選択された演出態様に基づいて「保留変化予告」等の先読み予告を行った場合であっても、該先読み予告の対象となった変動演出において、該先読み予告の内容に対して齟齬が発生しない演出を実行することができる。
次に、図490(a)で示すように、停止パターンテーブル272dのDテーブル272d4では、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」〜「4」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「5」〜「39」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「40」〜「99」に設定されている。なお、Dテーブル272d4では、「特殊変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、該「特殊変動」演出態様は選択されないように設定されている。また、Dテーブル272d4は、大当たり時に選択される停止パターンテーブル202dであり、必ず「リーチ表示」が発生するので、各「非リーチ」演出態様は選択されない。
次に、図490(b)で示すように、停止パターンテーブル272dのEテーブル272d5では、「特殊変動」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」〜「99」)、他の「リーチ表示」が実行される演出態様には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。従って、小当たりに当選した場合に選択される停止種別は必ず「特殊変動」演出態様となるように設定されている。なお、Eテーブル272d5は、小当たり時に選択される停止パターンテーブル272dであるので、各「非リーチ」演出態様は選択されない。
即ち、Dテーブル272d4では、「ノーマルリーチ」演出態様が5%、「スーパーリーチ」演出態様が35%、「スペシャルリーチ」演出態様が60%、の選択割合となるように設定されている。また、Eテーブル272d5では、「特殊変動」演出態様が100%の選択割合となるように設定されている。
よって、大当たり当選時の変動演出において、「スペシャルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「ノーマルリーチ」演出態様の順で選択割合が高く、ハズレ時の変動演出において、「ノーマルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「スペシャルリーチ」演出態様の順で選択割合が高くなるように設定されている。従って、各「リーチ表示」の現出時における大当たり期待度は、「スペシャルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「ノーマルリーチ」演出態様の順に大当たりの表示結果が現出する可能性が高くなるように構成される。これにより、変動演出の演出態様によって遊技者に大当たりへの期待度を示すことができ、遊技者が実行された変動演出の演出態様に応じて大当たりへの高揚感を味わうことができる。
以上より、変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、その時点における変動演出の保留球数とに基づいて、実行する変動演出の演出態様を決定することにより、遊技が行われている状況に基づいて変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高める演出態様を選択することができる。
図485に戻って、説明を続ける。変動種別カウンタCS1は、例えば「0〜9」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「9」)に達した後「0」に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1の値は、タイマ割込処理(図466参照)が1回実行される毎に1回更新され、メイン処理(図385参照)内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、球が第1始動口64aに入賞したタイミングで、その時点での変動種別カウンタCS1の値が、第1始動口64aに対応して設けられたRAM273の第1保留球格納エリア273dに設けられた第1保留第1〜第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第1保留エリアの変動種別カウンタ格納エリア273d4に格納される。また、球が第2始動口64bに入賞したタイミングで、その時点での変動種別カウンタCS1の値が、第2始動口64bに対応して設けられたRAM273の第2保留球格納エリア273eに設けられた第2保留第1〜第4エリアのうち大当たり乱数カウンタC1が格納される第2保留エリアの変動種別カウンタ格納エリア273e4に格納される。
この変動種別カウンタCS1は、変動演出の詳細な変動パターンの決定に用いられる。即ち、主制御装置110のMPU271は、停止パターンテーブル272d及び停止パターン選択カウンタC3によって選択された演出態様において、変動種別カウンタCS1の値と、ROM272に格納された変動パターンテーブル272eとによって、詳細な変動パターンを決定する。変動パターンの決定は、具体的には、変動演出の変動時間の決定である。音声ランプ制御装置113および表示制御装置114は、変動種別カウンタCS1により決定された変動パターン(変動時間)に基づいて、第3図柄表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様を決定し、また予告演出実行の有無や予告演出の実行態様を決定する。
このように、主制御装置110のMPU271は、変動演出の大まかな変動パターンを選択して変動時間のみを決定する。このように構成することで、主制御装置110のMPU271において、変動演出を実行するために必要な詳細な予告抽選等の制御を行う必要がなくなるので、変動演出に関するMPU271の処理を軽減することができる。また、主制御装置110において変動演出の全変動パターンのコマンドを用意する必要がなくなり、主制御装置110のROM容量を削減することができる。
また、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114において、主制御装置110で決定された変動時間(大まかな変動パターン)に基づいて、変動演出における詳細な変動パターンを決定することで、変動演出を選択する自由度を高めるができる。さらに、遊技状態が刻々と変化するパチンコ機10において、該変化に対応して随時、変動演出の演出内容の選択又は変更することが可能となり、遊技状態に応じて適切な演出を実行することができる。
ここで、図491及び図492を参照して、変動パターンテーブル272eの詳細について説明する。本パチンコ機10は、変動パターンテーブル272eとして、第1特別図柄のハズレ時であってすべての遊技状態で共通的に用いられる特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1と、第1特別図柄の大当たり時であってすべての遊技状態で共通的に用いられる特図1大当たり用変動パターンテーブル272e2と、第2特別図柄のハズレ時であってすべての遊技状態(第29実施形態では、「時間短縮状態」でのみ第2始動口64bに球が入賞し得るように構成されているため、実質的には、「時間短縮状態」のみ)で共通的に用いられる特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3と、第2特別図柄の大当たり時又は小当たり時であってすべての遊技状態(実質的には、「時間短縮状態」のみ)で共通的に用いられる特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4とが用意されている。
図491(a)は、ROM272に記憶される特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1の一例を模式的に示した図であり、図491(b)は、ROM272に記憶される特図1大当たり用変動パターンテーブル272e2の一例を模式的に示した図であり、図492(a)は、ROM272に記憶される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3の一例を模式的に示した図であり、図492(b)は、ROM272に記憶される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4の一例を模式的に示した図である。図491及び図492に示すように、各変動パターンテーブル272e1〜272e4は、選択された演出態様に基づいてグループ分けされている。
具体的には、ハズレ時の演出態様として、「非リーチ(ロング)」演出態様が決定された場合に参照される「E0:非リーチ(ロング)」用と、「非リーチ(ショート)」演出態様が決定された場合に参照される「E1:非リーチ(ショート)」用と、「ノーマルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E2:ノーマルリーチ」用と、「スーパーリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E3:スーパーリーチ」用と、「スペシャルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E4:スペシャルリーチ」用とに区分けされている。また、大当たり時・小当たり時の演出態様として、「ノーマルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E6:ノーマルリーチ」用と、「スーパーリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E7:スーパーリーチ」用と、「スペシャルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E8:スペシャルリーチ」用と、「特殊変動」演出態様が決定された場合に参照される「E9:特殊変動」用とに区分けされている。そして、その区分けされたグループに対してそれぞれ変動種別カウンタCS1の値が対応付けされている。
第29実施形態では、第1特別図柄に対応する第1保留球格納エリア273dのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(大当たり乱数値)ではない場合、即ち、ハズレとなる値であった場合に、保留数テーブル272cを参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル272dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル272dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
第1特別図柄のハズレ時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において、「E0:非リーチ(ロング)」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図491(a)で示す例では、「E0:非リーチ(ロング)」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』のみを選択可能に設定されている。
即ち、いずれの遊技状態でも第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において「非リーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(ロング)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において、「E1:非リーチ(ショート)」には、全体の変動時間が「5秒」の『「高速変動(短)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図491(a)で示す例では、「E1:非リーチ(ショート)」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、いずれの遊技状態でも第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において「非リーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「非リーチ(ショート)」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において、「E2:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図491(a)の示す例では、「E2:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、いずれの遊技状態でも第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「ノーマルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において、「E3:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「30秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図491(a)の示す例では、「E3:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、いずれの遊技状態でも第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「スーパーリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において、「E4:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「40秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図491(a)の示す例では、「E4:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、該『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、いずれの遊技状態でも第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第1特別図柄の変動演出における「スペシャルリーチ」演出態様の場合は、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が選択される。
なお、特図1のハズレ時の変動パターン(特図1の大当たり時の変動パターン、又は、特図2のハズレ時若しくは大当たり・小当たり時の変動パターンも同様)は、演出態様がそのまま変動パターンとして決定されるため、変動種別カウンタCS1を使用せずに変動パターンを決定するように構成してもよい。また、変動種別カウンタCS1のみを使用して選択するものとしたが、複数の変動種別カウンタを併用して選択(予告表示の有無等を選択)しても良い。
次に、図491(b)を参照して、第1特別図柄の大当たり時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル272e2について説明する。第29実施形態では、第1特別図柄に対応する第1保留球格納エリア273dのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値である場合に、保留数テーブル272cを参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル272dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル272dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図1大当たり用変動パターンテーブル272e2の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図1大当たり用変動パターンテーブル272e2のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
特図1大当たり用変動パターンテーブル272e2において、「E6:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「25秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図491(b)の示す例では、「E6:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0〜2」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「3〜9」、となっている。
即ち、いずれの遊技状態でも第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル272e2において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンが30%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが70%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、特図1の大当たり時に選択される「ノーマルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の70%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル272e2において、「E7:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「30秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「35秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図491(b)の示す例では、「E7:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0〜3」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4〜9」、となっている。
即ち、いずれの遊技状態でも第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル272e2において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンが40%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、特図1の大当たり時に選択される「スーパーリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図1大当たり用変動パターンテーブル272e2において、「E8:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「40秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「45秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図491(b)の示す例では、「E8:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0〜4」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「5〜9」、となっている。
即ち、いずれの遊技状態でも第1特別図柄の変動演出の実行時に参照される特図1大当たり用変動パターンテーブル272e2において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンが50%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが50%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、特図1の大当たり時に選択される「スーパーリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンと『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンとが均等に選択されるように(50%ずつ)なっている。その結果、いずれの変動パターンでも同等に大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
なお、第29実施形態では、第1特別図柄の動的表示において小当たりに当選しないように構成されているため、特図1大当たり用変動パターンテーブル272e2では、小当たりに当選した場合に実行される後述する「E9:特殊変動」に対応する変動パターンが設けられていない。
このように構成することで、第1特別図柄の動的表示において大当たりに当選している場合には、比較的長い変動パターンが選択され易いように構成することで、大当たりが発生する変動演出の演出内容を充実させることで遊技の興趣を向上することができる。また、大当たりに当選していない場合、即ち、ハズレの場合には、比較的短い変動パターンが選択され易いように構成することで、ハズレ時の変動演出の演出内容を短くして、変動演出を効率よく消化することができる。
次に、図492(a)を参照して、第2特別図柄のハズレ時に参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3について説明する。第29実施形態では、第2特別図柄に対応する第2保留球格納エリア273eのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値又は小当たりとなる値でない場合、即ち、ハズレとなる値である場合に、保留数テーブル272cを参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル272dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル272dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において、「E0:非リーチ(ロング)」には、全体の変動時間が「15秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図492(a)で示す例では、「E0:非リーチ(ロング)」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』のみを選択可能に設定されている。
即ち、いずれの遊技状態でも参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において「非リーチ(ロング)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ロング)」演出態様の場合は、第1特別図柄の変動演出と同様、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において、「E1:非リーチ(ショート)」には、全体の変動時間が「5秒」の『「高速変動(短)」の変動要素のみ』の1つの変動パターンが用意されている。
図492(a)で示す例では、「E1:非リーチ(ショート)」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(短)」の変動要素のみ』だけを選択可能に設定されている。
即ち、いずれの遊技状態でも参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において「非リーチ(ショート)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「非リーチ(ショート)」演出態様の場合は、第1特別図柄の変動演出と同様、変動パターンとして必ず『「高速変動(短)」の変動要素のみ』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において、「E2:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図492(a)で示す例では、「E2:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、いずれの遊技状態でも参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、「確変・時短時」での第2特別図柄の変動演出における「ノーマルリーチ」演出態様の場合は、第1特別図柄の変動演出と同様、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において、「E3:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「30秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図492(a)で示す例では、「E3:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、いずれの遊技状態でも参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「スーパーリーチ」演出態様の場合は、第1特別図柄の変動演出と同様、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』が選択される。
次いで、特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において、「E4:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「40秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の1つの変動パターンが用意されている。
図492(a)で示す例では、「E4:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0〜9」となっており、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』だけを選択可能に設定されている。
即ち、いずれの遊技状態でも参照される特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0〜9」)に対して『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が対応付けられている。つまり、第2特別図柄の変動演出における「スペシャルリーチ」演出態様の場合は、第1特別図柄の変動演出と同様、変動パターンとして必ず『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』が選択される。
次に、図492(b)を参照して、第2特別図柄の大当たり時又は小当たり時に参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4について説明する。第29実施形態では、第2特別図柄に対応する第2保留球格納エリア273eのある保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値又は小当たりとなる値である場合に、保留数テーブル272cを参照して、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル272dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル272dとに基づいて演出態様を選択する。そして、選択された演出態様に基づいて特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4の中で参照するグループ(群)を決定する。その特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターン(変動時間)が、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4において、「E6:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「25秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図492(b)の示す例では、「E6:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0〜2」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「3〜9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出実行時に参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンが30%、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが70%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時に選択される「ノーマルリーチ」演出態様では、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の70%)なっている。また、『「高速変動(超短)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4において、「E7:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が「30秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「35秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図492(b)の示す例では、「E7:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「0〜3」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「4〜9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出実行時に参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4において「スーパーリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンが40%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが60%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時に選択される「スーパーリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4において、「E8:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が「40秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「45秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図492(b)の示す例では、「E8:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「0〜4」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』に対して「5〜9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出実行時に参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4において「スペシャルリーチ」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンが50%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンが50%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の大当たり時に選択される「スペシャルリーチ」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンと『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素+「再変動」の変動要素』の変動パターンとが均等に選択されるように(50%ずつ)なっている。その結果、いずれの変動パターンでも同等に大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
次いで、特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4において、「E9:特殊変動」には、全体の変動時間が「20秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』と、「30秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』と、全体の変動時間が「40秒」の『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』との3つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の値が対応付けられている。
図492(b)の示す例では、「E9:特殊変動」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』に対して「0〜3」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』に対して「4〜6」、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』に対して「7〜9」、となっている。
即ち、第2特別図柄の変動演出実行時に参照される特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4において「特殊変動」演出態様が選択された場合、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンが40%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンが30%、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンが30%、の割合で選択されるように設定されている。
従って、第2特別図柄の小当たり時に選択される「特殊変動」演出態様では、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素』の変動パターンが選択され易く(全体の40%)なっている。また、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スーパーリーチ」の変動要素』の変動パターンや、『「高速変動(長)」の変動要素+「低速変動」の変動要素+「ノーマルリーチ」の変動要素+「スペシャルリーチ」の変動要素』の変動パターンも選択されるように構成されることで、いずれの変動パターンからでも小当たりを期待できる遊技性を提供できる。
これにより、第2特別図柄において小当たりに当選した場合、すべての「リーチ表示」が選択され得ることから、遊技者はいずれの「リーチ表示」においても大当たり又は小当たりの抽選結果を期待することができ、遊技の興趣を向上することができる。
なお、小当たりに当選した場合における変動パターンは、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、例えば、第2特別図柄に抽選で小当たりに当選した場合に、長い変動パターン(例えば、「再変動」の変動要素を含む変動パターン)を行うように構成してもよいし、短い変動パターン(例えば、「高速変動(短)」の変動要素のみの変動パターン)を行うように構成してもよい。
図485に戻って、説明を続ける。普図当たり乱数カウンタC4は、例えば「0〜99」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「99」)に達した後「0」に戻るループカウンタとして構成されている。また、普図当たり乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値が当該普図当たり乱数カウンタC4の初期値として読み込まれる。
普図当たり乱数カウンタC4の値は、例えば定期的に(第29実施形態では、タイマ割込処理(図466参照)毎に1回)更新され、球がスルーゲート67を通過したことが検知されたタイミングで、RAM273の普図保留球格納エリア273iに設けられた普図保留第1〜第4エリアのいずれかの普図保留エリアに格納される。そして、普図保留球格納エリア273iに格納された順に順次普図保留球実行エリア273jにデータをシフトし、該普図保留球実行エリア273jに格納されている普図当たり乱数カウンタC4の値に対して当たり判定を行う。
普通図柄の当たりとなる乱数の値は、主制御装置110のROM272に格納される普図当たり乱数テーブル272f(図493(a)参照)によって設定されており、普図保留球実行エリア273jに格納されている普図当たりカウンタC4の値が、普図当たり乱数テーブル272fによって設定された当たりとなる乱数の値と一致する場合に、当たりと判定される。当たりの判定後、遊技状態に応じて普図変動テーブル272g(図493(b)参照)が参照されて、普通図柄の可変表示時間が設定され、普通図柄表示装置83において該可変表示時間の経過後、停止図柄(普通図柄)として「○」の図柄が点灯表示される。その後、遊技状態に応じて電役開放テーブル272h(図493(c)参照)が参照されて、普通電役64cの突出時間が設定され、該開放時間の間、普通電役64cが突出作動し、その間、第2始動口64bへ球が入賞可能し得るように構成される。
一方、普図保留エリアに格納されている普図当たりカウンタC4の値が、普図当たり乱数テーブル272fによって設定された当たりとなる乱数の値と一致しない場合には、ハズレと判定される。ハズレの判定後、遊技状態に応じて普図変動テーブル272g(図493(b)参照)が参照されて可変表示時間が設定され、普通図柄表示装置83において該可変表示時間の経過後、停止図柄(普通図柄)として「×」の図柄が点灯表示される。
ここで、図493(a)を参照して、普図当たり乱数テーブル272fの詳細について説明する。図493(a)は、ROM272に記憶される普図当たり乱数テーブル272fの一例を模式的に示した模式図である。
第29実施形態のパチンコ機10では、特別図柄および普通図柄ともに、所謂、確率変動機能が設けられておらず、普図当たり乱数テーブル272fは、パチンコ機10のすべての遊技状態において共通的に使用される1種類のみ設けられる。
図493(a)で示すように、第29実施形態のパチンコ機10では、すべての遊技状態(即ち、「通常遊技状態」および「時間短縮状態」)において当たりとなる普図当たり乱数カウンタC4の値の数は99個で、その値「1〜99」が、普図当たり乱数テーブル272fに規定(設定)されている。つまり、普通図柄の当たり確率は、99/100(99%)となるように設定されている。
これにより、普通図柄の可変表示では当たりに当選し易くなるように設定されているものの、後述する遊技状態ごとに異なる普通図柄の可変表示時間と、同じく遊技状態ごとに異なる普通電役64cの突出時間(回数)によって、第2始動口64bへ入賞し得る状態か否かを変更するように構成されている。
次いで、図493(b)を参照して、普図変動テーブル272gの詳細について説明する。図493(b)は、ROM272に記憶される普図変動テーブル272gの一例を模式的に示した模式図である。
普図変動テーブル272gは、普図当たり乱数テーブル272fと異なり、「通常遊技状態」用と「時間短縮状態」用との2種類に分けられる。そして、「通常遊技状態」用と「時間短縮状態」用とで設定される普通図柄の可変表示時間が異なって設定されている。このように、「通常遊技状態」と「時間短縮状態」で普通図柄の可変表示時間を異ならせることにより、遊技状態ごとに普通図柄の当否結果が導出される時間が変更される。
図493(b)で示すように、第29実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「5秒」となるように普図変動テーブル272gで規定されている。つまり、「通常遊技状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「5秒」となるように設定されている。
一方で、「時間短縮状態」の場合に設定される普通図柄の可変表示時間は「0.5秒」となるように普図変動テーブル272gで規定されている。つまり、「時間短縮状態」において普通図柄の可変表示が開始されてから停止図柄が導出されるまでの時間は、もれなく「0.5秒」となるように設定されている。
これにより、遊技状態に応じて普通図柄の可変表示時間を変更した場合に、スルーゲート67から普通電役64cまで球が流下する時間を「0.5秒」以上要するようにスルーゲート67及び普通電役64cを配置することで、スルーゲート67を通過した球が普通電役64cの配設位置に到達するまでに普通図柄の可変表示が終了するか否かの違いを生じさせることができる。その結果、「時間短縮状態」において、右打ち遊技で発射された球がスルーゲート67を通過して、該通過に基づく普通図柄の可変表示が実行された場合に、該球が普通電役64cの配設位置に到達するまでに普通電役64cが突出し得るようになる。その結果、スルーゲート67を通過した球自体を第2始動口64b側へ案内可能となり、右打ち遊技で発射された球において、無駄球を少なくし、「時間短縮状態」における遊技者の持ち球の減少を抑制することができる。
次いで、図493(c)を参照して、電役開放テーブル272hについて説明する。図493(c)は、ROM272に記憶される電役開放テーブル272hの一例を模式的に示した模式図である。電役開放テーブル272hは、普通図柄の当たり時に参照され、普通図柄の当たりが発生したタイミングにおける遊技状態に基づいて、普通電役64cの突出時間および突出回数が規定されている。
電役開放テーブル272hは、普通図柄が抽選された遊技状態に基づいてグループ毎に区分けされている。具体的には、「通常遊技状態」で参照される「通常遊技状態」用と、「時間短縮状態」で参照される「時間短縮状態」用とで、普通電役64cの突出態様(回数および時間)が変更される。
図493(c)で示すように、第29実施形態のパチンコ機10では、「通常遊技状態」において普通図柄に当選した場合に設定される普通電役64cの突出回数は「1回」であり、その突出時間は「0.1秒」となるように電役開放テーブル272hで規定されている。つまり、「通常遊技状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役64cは、計「0.1秒」間、突出されるように設定されている。
一方で、「時間短縮状態」において普通図柄に当選した場合に設定される普通電役64cの突出回数は「3回」であり、その突出時間は「5秒」となるように電役開放テーブル272hで規定されている。つまり、「時間短縮状態」において普通図柄に当選した場合には、普通電役64cは、計「15秒」間、突出されるように構成される。
なお、普通電役64cの1の突出と次の突出の間の没入時間(所謂インターバル時間)は、「1秒」となるように設定されている。よって、「時間短縮状態」において普通図柄に当選した場合、計「17秒」間、普通電役64cの突出と没入が断続的に繰り返される。
これにより、遊技状態に応じて普通電役64cの突出態様を変更することで、普通電役64cが突出している期間の長短の違いを生じさせることができる。その結果、スルーゲート67を球が通過した場合に、普通電役64cが突出している期間が長いことによって第2始動口64b側へ入賞し易い状況か、普通電役64cが突出している状況が短いことによって球が第2始動口64bへ入賞し難い(し得ない)状況か、を遊技状態によって異ならせることで、遊技状態毎に異なる遊技性を生むことができる。
なお、普通図柄の可変表示の当たり確率や可変表示の可変表示時間は、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、普通図柄の当たり確率として、「通常遊技状態」より「時間短縮状態」の方が普通図柄の可変表示において当たりに当選し易くなっていれば如何様な確率でもよく、例えば、普通図柄の当たり確率を1/100程度として当たり難くなるように構成してもよい。また、普通図柄の可変表示時間として、「通常遊技状態」より「時間短縮状態」の方が短ければ如何様な可変表示時間でもよく、例えば、「通常遊技状態」における普通図柄の可変表示時間を「5秒」以上の長い時間(例えば、「30秒」)としてもよいし、「5秒」未満の短い時間(例えば、「1秒」)としてもよい。
また、普通電役64cの突出時間や突出回数も、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。具体的には、例えば、「通常遊技状態」における普通電役64cの突出時間を「0.1秒」以上(例えば、「1秒」)に設定してもよいし、突出回数を「1回」以上(例えば、「3回」)に設定してもよい。また、「時間短縮状態」における普通電役64cの突出時間を「5秒」以上の長い時間(例えば、「10秒」)としてもよいし、「5秒」未満の短い時間(例えば、「1秒」)としてもよい。さらに、「時間短縮状態」における普通電役64cの突出回数を「3回」以上の多い回数(例えば、「10回」)としてもよいし、「3回」未満の少ない回数(例えば、「1回」)としてもよい。
図484に戻り、説明を続ける。RAM273は、図485に図示したカウンタ用バッファ273cのほか、MPU271の内部レジスタの内容やMPU271により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM273は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM273に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
RAM273は、さらに、第1保留球数カウンタ273a、第2保留球数カウンタ273b、第1保留球格納エリア273d、第2保留球格納エリア273e、保留球実行エリア273fa、普図保留球数カウンタ273h、普図保留球格納エリア273i、普図保留球実行エリア273jを少なくとも有している。
保留球実行エリア273faは、上述したように、第1特別図柄と第2特別図柄とで共通的に使用される記憶領域であり、実行を開始する、或いは、実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選若しくは小当たり抽選や、特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理において参照すべきデータ(カウンタC1〜C3,C5,CS1の各値)を記憶するためのメモリである。
MPU271は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選や、特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理を実行するために、第1保留球格納エリア273d又は第2保留球格納エリア273eに記憶されている始動入賞に対応するデータ(カウンタC1〜C3,CS1の各値)のうち、該データの一の始動入賞に対応するデータを、この保留球実行エリア273faへシフトする。なお、第29実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
ここで、再び図485を参照して、第1保留球格納エリア273d、第2保留球格納エリア273eおよび保留球実行エリア273faの詳細について説明する。第1保留球格納エリア273d、第2保留球格納エリア273eおよび保留球実行エリア273faは、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選や特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等を行うために、主制御装置110のMPU271により使用される。
上述したように、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり抽選若しくは小当たり抽選や、特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定には、大当たり抽選及び小当たり抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別の決定に使用する大当たり種別カウンタC2と、変動演出の演出態様の決定に使用する停止パターン選択カウンタC3と、変動パターンの決定に使用する変動種別カウンタCS1と、小当たり種別の決定に使用する小当たり種別カウンタC5とが用いられる。第1保留球格納エリア273dは、球が第1始動口64aへ入賞(始動入賞)した場合にMPU271によってカウンタ用バッファ273cから取得される上記カウンタC1〜C3,CS1の各値をそれぞれ記憶し、第2保留球格納エリア273eは、球が第2始動口64bへ入賞(始動入賞)した場合にMPU271によってカウンタ用バッファ273cから取得される上記カウンタC1〜C3,CS1及びC5の各値を記憶する。
第1保留球格納エリア273dは、4つの保留エリア(第1保留第1〜第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(第1保留第1〜第4エリア)にはそれぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア273d1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア273d2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア273d3と、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア273d4とが設けられている。
また、第2保留球格納エリア273eは、4つの保留エリア(第2保留第1〜第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(第2保留第1〜第4エリア)にはそれぞれ、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア273e1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア273e2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア273e3と、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア273e4と、小当たり種別カウンタC5の値を格納する小当たり種別カウンタ格納エリア273e5とが設けられている。
なお、第29実施形態では、大当たり乱数カウンタ格納エリア273d1,273e1と、大当たり種別カウンタ格納エリア273d2,273e2と、停止パターン選択カウンタ格納エリア273d3,273e3と、変動種別カウンタ格納エリア273d4,273e4と、小当たり種別カウンタ格納エリア273e5とを1つの保留球格納エリア273d,273e(小当たり種別カウンタ格納エリア273e5は、第2保留球格納エリア273eのみ)の中にそれぞれまとめて設けているが、各カウンタC1〜C3,C5,CS1毎に保留球格納エリアを複数設けるようにしてもよい。
また、第29実施形態では、第1保留球格納エリア273dには小当たり種別カウンタ格納エリアが設けられていないが、第1保留球格納エリア273dにも小当たり種別カウンタを設けるように構成してもよい。このように構成することで、第1始動口64aへ球が入賞した場合と、第2始動口64bへ球が入賞した場合とで、取得するカウンタ値を同一にすることができ、共通のプログラムを使用できるようになる。その結果、制御プログラムの開発工数を削減できるとともに、ROM272におけるプログラム容量を削減できる。
第1保留球格納エリア273dには、球が第1始動口64aへ入賞(始動入賞)したタイミングで取得されるデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(第1保留第1〜第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い第1始動口64aへの始動入賞に対応するデータが記憶され、第1保留第1エリアには、時間的に最も古い第1始動口64aへの始動入賞に対応するデータが記憶されることになる。
また、第2保留球格納エリア273eには、球が第2始動口64bへ入賞(始動入賞)したタイミングで取得されるデータ(各カウンタC1〜C3,CS1,C5の各値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(第2保留第1〜第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い第2始動口64bへの始動入賞に対応するデータが記憶され、第2保留第1エリアには、時間的に最も古い第2始動口64bへの始動入賞に対応するデータが記憶されることになる。
一方、保留球実行エリア273faは、1つのエリアのみで構成されている。この保留球実行エリア273faには、第2保留球格納エリア273eと同様に、大当たり乱数カウンタC1の値を格納する大当たり乱数カウンタ格納エリア273fa1と、大当たり種別カウンタC2の値を格納する大当たり種別カウンタ格納エリア273fa2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア273fa3、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア273fa4と、小当たり種別カウンタC5の値を格納する小当たり種別カウンタ格納エリア273fa5とが設けられている。
第29実施形態のパチンコ機10は、第28実施形態のパチンコ機10と同様、2つの特別図柄(即ち、第1特別図柄および第2特別図柄)が設けられているが、同時並列的に2の特別図柄の動的表示を実行可能な第28実施形態のパチンコ機10と異なり、特別図柄表示装置39(および第3図柄表示装置81)において1の特別図柄の動的表示(変動演出)のみを実行可能に構成されている。具体的には、例えば、第1特別図柄の動的表示(変動演出)が保留されている状態であって、かつ、第2特別図柄の動的表示(変動演出)が保留されていない状態であれば、特別図柄表示装置39(および第3図柄表示装置81)において第1特別図柄の動的表示(変動演出)を実行する。また、例えば、第1特別図柄の動的表示(変動演出)が保留されている状態であって、かつ、第2特別図柄の動的表示(変動演出)も保留されている状態であれば、まず、特別図柄表示装置39(および第3図柄表示装置81)において第2特別図柄の動的表示(変動演出)を実行し、保留された第2特別図柄の動的表示がすべて実行された後、保留されている第1特別図柄の動的表示を実行する(所謂、特図2優先変動)。
従って、第29実施形態のパチンコ機10のRAM273には、特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81で実行される動的表示および変動演出に関する情報を記憶する実行エリアとして、第28実施形態のように、第1保留球実行エリア273fおよび第2保留球実行エリア273gがそれぞれ設けられておらず、実行エリアとして1の保留球実行エリア273faが設けられている。
MPU271は、変動演出の実行開始タイミングになったことを判断すると、第2保留球格納エリア273eの第2保留第1エリアにデータ(各カウンタC1〜C3,C5,CS1の各値)が記憶されている場合は、該第2保留第1エリアに記憶されているデータを、この保留球実行エリア273faの各エリア273fa1〜273fa5にそれぞれシフトする。
一方、MPU271は、変動演出の実行開始タイミングとなった場合に、第2保留球格納エリア273eの第2保留第1エリアにデータが記憶されておらず、第1保留球格納エリア273dの第1保留第1エリアにデータが記憶されているとき、該第1保留第1エリアに記憶されているデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値)を、この保留球実行エリア273fの各エリア273fa1〜273fa4にそれぞれシフトする。この場合、第1保留球格納エリア273dには小当たり種別カウンタC5の値を格納するエリア(即ち、小当たり種別カウンタ格納エリア)が設けられていないため、小当たり種別カウンタC5の値に対応するシフト処理は省略される。
そして、保留球実行エリア273faにシフトされたデータを、特図2変動開始処理(図497参照)又は特図1変動開始処理(図498参照)において参照し、その参照データに基づいて大当たり抽選(及び/又は小当たり抽選)を行うと共に、その抽選結果に対応する変動パターン及び停止種別を決定する。特別図柄表示装置39では、主制御装置110の制御により、この決定された変動パターンおよび停止種別に基づいて、動的表示が行われる。
また、ここで決定された変動パターン及び停止種別は、特図1変動パターンコマンド及び特図1停止種別コマンド、又は、特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドによって、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114へ通知される。そして、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114の制御によって、第3図柄表示装置81では、特図1変動パターンコマンド及び特図1停止種別コマンド、又は、特図2変動パターンコマンド及び特図2停止種別コマンドにより通知された変動パターンおよび停止種別に基づいて、変動演出が行われる。
データのシフトの詳細について説明する。MPU271は、変動演出の実行開始タイミングとなったことを判断すると、第2保留球格納エリア273eの第2保留第1エリアにデータが格納されているか否かを判断する。判断の結果、第2保留第1エリアにデータが格納されていると判断された場合は、第2保留第1エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア273e1の乱数値を、保留球実行エリア273faの大当たり乱数カウンタ格納エリア273fa1へシフトする。同様に、第2保留第1エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア273e2の乱数値を、大当たり種別カウンタ格納エリア273fa2へシフトし、第2保留第1エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア273e3の乱数値を、停止パターン選択カウンタ格納エリア273fa3へシフトし、第2保留第1エリアの変動種別カウンタ格納エリア273e4の乱数値を、変動種別カウンタ格納エリア273fa4へシフトし、第2保留第1エリアの小当たり種別カウンタ格納エリア273e5の乱数値を、小当たり種別カウンタ格納エリア273fa5へシフトする。
そして、保留球実行エリア273faへのデータのシフトが終了すると、第2保留第1エリアが空き状態となるため、第2保留球格納エリア273eの各エリア(第2〜第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号の1小さいエリア(第1〜第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第29実施形態では、第2保留球格納エリア273eにおいて、データが記憶(保留)されている第2保留エリア(第1〜第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、第2保留球格納エリア273e内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第2保留球数カウンタ273bの値が「4」であり、第2保留球格納エリア273eの全エリア(第1〜第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、第2保留第1エリアのデータが、保留球実行エリア273faへシフトされ、第2保留第1エリアが空き状態となると、MPU271は、他のエリア(第2〜第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1〜第3)にシフトする。すなわち、第2保留第2エリアのデータを、第2保留第1エリアへシフトし、第2保留第3エリアのデータを、第2保留第2エリアへシフトし、第2保留第4エリアのデータを、第2保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第2保留球数カウンタ273bの値が「2」であれば、MPU271は、第2保留第2エリアのデータのみを、第2保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第29実施形態では、データが記憶(保留)されていない第2保留エリア(第3〜第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第2保留エリア(第2〜第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第2保留エリア(第2〜第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不用となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
一方、MPU271は、変動演出の実行開始タイミングとなったときに、第2保留球格納エリア273eの第2保留第1エリアにデータが格納されていないと判断された場合は、次いで、第1保留球格納エリア273dの第1保留第1エリアにデータが格納されているか否かを判断する。判断の結果、第1保留第1エリアにデータが格納されていれば、該第1保留第1エリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア273d1の乱数値を、保留球実行エリア273faの大当たり乱数カウンタ格納エリア273fa1へシフトする。同様に、第1保留第1エリアの大当たり種別カウンタ格納エリア273d2の乱数値を、大当たり種別カウンタ格納エリア273fa2へシフトし、第1保留第1エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア273d3の乱数値を、停止パターン選択カウンタ格納エリア273fa3へシフトし、第1保留第1エリアの変動種別カウンタ格納エリア273d4の乱数値を、変動種別カウンタ格納エリア273fa4へシフトする。
そして、保留球実行エリア273faへのデータのシフトが終了すると、第1保留第1エリアが空き状態となるため、第1保留球格納エリア273dの各エリア(第2〜第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号の1小さいエリア(第1〜第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、第29実施形態では、第1保留球格納エリア273dにおいて、データが記憶(保留)されている第1保留エリア(第1〜第4)についてのみデータのシフトを行う。
ここで、第1保留球格納エリア273d内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第1保留球数カウンタ273aの値が「4」であり、第1保留球格納エリア273dの全エリア(第1〜第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、第1保留第1エリアのデータが、保留球実行エリア273faへシフトされ、第1保留第1エリアが空き状態となると、MPU271は、他のエリア(第2〜第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1〜第3)にシフトする。すなわち、第1保留第2エリアのデータを、第1保留第1エリアへシフトし、第1保留第3エリアのデータを、第1保留第2エリアへシフトし、第1保留第4エリアのデータを、第1保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、変動演出の開始判断が行われた時の第1保留球数カウンタ273aの値が「2」であれば、MPU271は、第1保留第2エリアのデータのみを、第1保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、第29実施形態では、データが記憶(保留)されていない第1保留エリア(第3〜第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、第1保留エリア(第2〜第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、第1保留エリア(第2〜第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不用となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
図484に戻り、説明を続ける。主制御装置110のROM272には、第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選遊技において大当たりに当選した場合に、可変入賞装置65の大入賞口65aの開放制御のために参照される大当たり開放テーブル272iと、第2特別図柄の抽選遊技において小当たりに当選した場合に、第2可変入賞装置72の小入賞口72aの開放制御のために参照される小当たり開放テーブル272jとが格納されている。
ここで、図494を参照して、大当たり開放テーブル272i及び小当たり開放テーブル272jについて説明する。図494(a)は、ROM272に記憶される大当たり開放テーブル272iの一例を模式的に示した模式図であり、図494(b)は、ROM272に記憶される小当たり開放テーブル272jの一例を模式的に示した模式図である。大当たり開放テーブル272iは、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり時に参照され、各特別図柄の動的表示において発生した大当たりの大当たり種別に基づいて、大入賞口65aの開放態様(回数、最大開放時間、最大入賞個数)が規定されている。また、小当たり開放テーブル272jは、第2特別図柄の小当たり時に参照され、第2特別図柄の動的表示において発生した小当たりにおいて、遊技状態如何を問わず(実質的には、「時間短縮状態」のみ)、1の小入賞口72aの開放態様(回数、最大開放時間、最大入賞個数)が規定されている。
まず、大当たり開放テーブル272iは、大当たりに当選した大当たり種別に基づいて区分けされている。具体的には、大当たり種別「4R大当たり」に当選した場合に参照される「4R大当たり」用と、大当たり種別「8R大当たり」に当選した場合に参照される「8R大当たり」用と、大当たり種別「16R大当たり」に当選した場合に参照される「16R大当たり」用とで、大入賞口65aの開放態様が変更される。
図494(a)で示すように、第29実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別「4R大当たり」に当選した場合に設定される大入賞口65aの開放回数は「4回」であり、該大入賞口65aの1の開放における最大開放時間は「30秒」であって、かつ、最大入賞個数は「10個」となり、大入賞口65aへの球の入賞に基づいて払い出される賞球数は「15個」となるように大当たり開放テーブル272iで規定されている。
次いで、大当たり種別「8R大当たり」に当選した場合に設定される大入賞口65aの開放回数は「8回」であり、該大入賞口65aの1の開放における最大開放時間は「30秒」であって、かつ、最大入賞個数は「10個」となり、大入賞口65aへの球の入賞に基づいて払い出される賞球数は「15個」となるように大当たり開放テーブル272iで規定されている。
次いで、大当たり種別「16R大当たり」に当選した場合に設定される大入賞口65aの開放回数は「16回」であり、該大入賞口65aの1の開放における最大開放時間は「30秒」であって、かつ、最大入賞個数は「10個」となり、大入賞口65aへの球の入賞に基づいて払い出される賞球数は「15個」となるように大当たり開放テーブル272iで規定されている。
これにより、当選した大当たり種別毎に払い出され得る賞球数が異なることで、当選した大当たり種別に応じて直接的に付与される遊技価値に違いを生じさせることができる。その結果、特別図柄の抽選遊技において、いずれの大当たり種別に当選するか否かの遊技性を生み、遊技の興趣を向上することができる。
なお、大当たり種別に基づく大入賞口65aの開放態様等(回数、最大開放時間、最大入賞個数、賞球数および移行遊技状態)は、上記実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。具体的には、大当たり種別毎に開放回数を同一に構成してもよいし、大当たり種別毎に最大開放時間を変更するように構成してもよいし、最大入賞個数を変更するように構成してよい。また、大当たり種別毎に別々の遊技状態に移行する必要はなく、複数の大当たり種別で共通的な遊技状態に移行するように構成してもよい。
次に、図494(b)で示すように、第29実施形態のパチンコ機10では、小当たりに当選した場合に設定される小入賞口72aの開放態様は1種類であり、その内容は、小入賞口72aの開放回数は「1回」であり、該小入賞口72aの1の開放における最大開放時間は「1.8秒」であって、かつ、最大入賞個数は「1個」となり、小入賞口72aへの球の入賞に基づいて払い出される賞球数は「10個」となるように小当たり開放テーブル272jで規定されている。
第29実施形態では、小入賞口72a内に特別領域スイッチ208hが設けられており、小当たり遊技に当選し、開放された小入賞口72a内の特別領域スイッチ208hに球を検知させることで、大当たり遊技が発生するように構成されている(所謂、2種当たり)。従って、特別領域スイッチ208hへ球を入賞させるという行為が必要であるものの、「第2特別図柄において小当たり遊技に当選」することで、「第2特別図柄において大当たり遊技に当選」と同等の結果となり、第2特別図柄における動的表示では、大当たり遊技又は小当たり遊技のいずれかに当選させるか否か、という遊技性が創出される。
なお、小当たりに基づく小入賞口72aの開放態様等(回数、最大開放時間、最大入賞個数、賞球数又は移行遊技状態)は、上記実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。具体的には、小当たり遊技における開放回数を複数回行われるように構成してもよいし、最大開放時間を変更するように構成してもよいし、最大入賞個数を変更するように構成してよい。
また、小当たりに基づく小入賞口72aの開放態様として、小当たり遊技に基づく最大開放時間(例えば、「1.8秒」)として、小入賞口72aの開放時間の合計積算秒数が最大開放時間に到達するまで小入賞口72aを開閉するように構成してもよい。具体的には、1の小入賞口72aの開放時間を「0.2秒」に設定し、1の小当たり遊技において上記小入賞口72aを「9回」開放及び閉鎖を繰り返して、小当たり遊技に基づく小入賞口72aの合計開放時間が最大開放時間と同等となるように小入賞口72aを開放するように構成する。小当たり遊技全体が短期間(即ち、「1.8秒」)で終了する場合、その期間において球詰まりや上皿17における球不足等によって球が発射できない状況が発生してしまうと、小当たり遊技中に球を発射することができず、小入賞口72a内の特別領域スイッチ208hに球を検知させれず、大当たり遊技が発生しなくなり、本来得られるべき遊技価値が得られなくなり、遊技者に不測の損害を与えてしまうおそれがある。そこで、小当たり遊技において小入賞口72aへ球が入球し得る期間を長く設定することで、小当たり遊技全体を長く行い、その期間中に球詰まりや上皿17における球不足等の不測の事態が発生した場合であっても、小当たり遊技期間中に上記状況を解消し、球を発射して小入賞口72aに球を入賞させて特別領域スイッチ208hに球を検知させ得る期間を長くすることができる。よって、遊技者に不測の不利益が発生することを抑制することができる。なお、小入賞口72aを閉鎖する開閉板を出没式で、該開閉板を閉鎖時に突出、開放時に没入するように構成し、かつ、該開閉板の上面を球が転動する構成にすると好適である。
図484に戻り、説明を続ける。主制御装置110のMPU271には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン274を介して入出力ポート275が接続されている。入出力ポート275には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、特別図柄表示装置39、普通図柄表示装置83、普通図柄保留ランプ84、大入賞口65aの開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大入賞口ソレノイド(図示せず)や、小入賞口72aの開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動させるための小入賞口ソレノイド(図示せず)や、普通電役64cを開放駆動するための普通電役ソレノイド(図示せず)などからなるソレノイド209が接続され、MPU271は、入出力ポート275を介してこれらに対し各種コマンドや制御信号を送信する。
また、入出力ポート275には、図示しないスイッチ群やセンサ群などからなる各種スイッチ208や、特別領域スイッチ208h、電源装置115に設けられた後述のRAM消去スイッチ回路253が接続され、MPU201は各種スイッチ208から出力される信号や、RAM消去スイッチ回路253より出力されるRAM消去信号SG2に基づいて各種処理を実行する。
特別領域スイッチ208hは、上述したように、小入賞口72aに入賞した球を検知可能に構成されており、該特別領域スイッチ208hの配設位置を球が通過した場合に、MPU271に対してオン信号を出力する。一方、特別領域スイッチ208hの配設位置を球が通過していない場合は、MPU271に対してオフ信号を出力する。従って、MPU271は、特別領域スイッチ208hの検出出力に基づいて、小入賞口72a内に球が流入したか否かを認識することができる。
次に、図495から図502を参照して、第29実施形態における主制御装置110内のMPU271により実行される各種制御処理を説明する。かかるMPU271の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理(図422参照)と、その立ち上げ処理内で実行される設定変更処理(図465参照)、該立ち上げ処理後に実行されるメイン処理(図385参照)と、定期的(第29実施形態では、4ミリ秒周期)に起動されるタイマ割込処理(図466参照)と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理(図383参照)とがある。ここでは、説明の便宜上、タイマ割込処理(図466参照)内で実行される始動入賞処理(図495参照)と、特図変動処理(図496参照)と、当たり処理(図500参照)とについて説明する。なお、立ち上げ処理(図422参照)、タイマ割込処理(図466参照)、メイン処理(図385参照)およびNMI割込処理(図383参照)は、上述した各実施形態(第16実施形態、第22実施形態及び第28実施形態)と同等の処理を行うため、その説明を省略する。
まず、図495のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU271により実行されるタイマ割込処理(図466参照)の一処理である始動入賞処理(S5108)を説明する。図495は、第29実施形態における始動入賞処理(S5108)を示すフローチャートである。
始動入賞処理(S5108)は、第1始動口64a又は第2始動口64bへの球の入賞の有無を判断し、第1始動口64aへの入賞があった場合は、各カウンタC1〜C3,CS1の値を第1保留球格納エリア273dに格納する(保留する)処理を実行する。そして、保留する各カウンタC1〜C3,CS1の値を保留球数と合わせて音声ランプ制御装置113へ送信するための処理を実行する。また、第2始動口64bへの入賞があった場合は、各カウンタC1〜C3,CS1,C5の値を第2保留球格納エリア273eに格納する(保留する)処理を実行する。そして、保留する各カウンタC1〜C3,CS1,C5の値を保留球数と合わせて音声ランプ制御装置113へ送信するための処理を実行する。
MPU271は、この始動入賞処理(S5108)において、まず、球が第1始動口64aに入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S6001)。ここでは、スイッチ読み込み処理(図466のS5105参照)において読み込んだ、第1始動口64aへの入球(入賞)を検出する特図1入球口スイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、第1始動口64aへの入球を3回のタイマ割込処理(図466参照)にわたって検出する。
球が第1始動口64aに入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S6001:Yes)、次いで、第1保留球数カウンタ273aの値(主制御装置110において保留されている第1特別図柄の動的表示(変動演出)の作動保留球数N1)が上限値(第29実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S6002)。そして、第1始動口64aへの入賞があっても作動保留球数N1<4でなければ(S6002:No)、この始動入賞処理(S5108)を終了し、タイマ割込処理(図466参照)へ戻る。
一方、作動保留球数N1<4であれば(S6002:Yes)、第1保留球数カウンタ273aの値(作動保留球数N1)を1加算する(S6003)。そして、今回、第1特別図柄に対応する第1始動口64aへの入賞であるので、第1保留球格納エリア273dを各乱数値C1〜C3,CS1の格納先として設定し(S6004)、処理をS6005へ移行する。
S6005の処理では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値をカウンタ用バッファ273c(図485参照)から読み出し、S6004で格納先として設定された第1保留球格納エリア273dに設けられた第1保留第1〜第4エリアのうち、第1保留球数カウンタ273aで示される値に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア273d1、大当たり種別カウンタ格納エリア273d2、停止パターン選択カウンタ格納エリア273d3及び変動種別カウンタ格納エリア273d4に各々保留(格納)する(S6005)。
具体的には、例えば、第1始動口64aへの入賞に基づくS6005の処理において、S6003の処理による加算後の第1保留球数カウンタ273aの値が「1」であれば、第1保留第1エリアの各格納エリアにそれぞれカウンタC1〜C3,CS1の値が保留される。また、加算後の第1保留球数カウンタ273aの値が「2」であれば第1保留第2エリアの各格納エリアに、加算後の第1保留球数カウンタ273aの値が「3」であれば第1保留第3エリアの各格納エリアに、加算後の第1保留球数カウンタ273aの値が「4」であれば第1保留第4エリアの各格納エリアに、各々カウンタC1〜C3,CS1の値が保留される。
次に、S6003の処理による加算後の第1保留球数カウンタ273aの値(作動保留球数N1)と、S6005の処理により第1保留球格納エリア273dに格納(保留)した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値と、第1特別図柄に対応するコマンドであることを示すデータとを含む保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該保留球数コマンドをRAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S6006)。これにより、次に実行されるタイマ割込処理(図466参照)のS5101の外部出力処理によって、第1特別図柄に関する保留球数コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信される。S6006の処理を終えると、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。
なお、S6006の処理において保留球数コマンドに含める各カウンタC1〜C3,CS1の値は、S6005の処理によりカウンタ用バッファ273cから読み出した値そのものを用いてもよいし、S6005の処理において第1保留球格納エリア273dに格納(保留)された値を読み出したものを用いてもよい。
S6001の処理において、球が第1始動口64aへ入賞していないと判別された場合(S6001:No)、次いで、球が第2始動口64bに入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S6007)。ここでは、第1始動口64aと同様、スイッチ読み込み処理(図466のS5105参照)において読み込んだ、第2始動口64bへの入球(入賞)を検出する特図2入球口スイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、第2始動口64bへの入球を3回のタイマ割込処理(図466参照)にわたって検出する。
球が第2始動口64bに入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S6007:Yes)、次いで、第2保留球数カウンタ273bの値(主制御装置110において保留されている第2特別図柄の動的表示(変動演出)の作動保留球数N2)が上限値(第29実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S6008)。そして、第2始動口64bへの入賞がないか(S6007:No)、或いは、第2始動口64bへの入賞があっても作動保留球数N2<4でなければ(S6008:No)、この始動入賞処理(S5108)を終了して、タイマ割込処理(図466参照)へ戻る。
一方、作動保留球数N2<4であれば(S6008:Yes)、第2保留球数カウンタ273bの値(作動保留球数N2)を1加算する(S6009)。そして、今回、第2特別図柄に対応する第2始動口64bへの入賞であるので、第2保留球格納エリア273eを各乱数値C1〜C3,CS1,C5の格納先として設定し(S6010)、処理をS6011へ移行する。
S6011の処理では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び小当たり種別カウンタC5の各値をカウンタ用バッファ273c(図485参照)から読み出し、S6010で格納先として設定された第2保留球格納エリア273eに設けられた第2保留第1〜第4エリアのうち、第2保留球数カウンタ273bで示される値に対応するエリアの大当たり乱数カウンタ格納エリア273e1、大当たり種別カウンタ格納エリア273e2、停止パターン選択カウンタ格納エリア273e3、変動種別カウンタ格納エリア273e4及び小当たり種別カウンタ格納エリア273e5に各々保留(格納)する(S6011)。
具体的には、例えば、第2始動口64bへの入賞に基づくS6011の処理において、S6010の処理による加算後の第2保留球数カウンタ273bの値が「1」であれば、第2保留第1エリアの各格納エリアにそれぞれカウンタC1〜C3,CS1,C5の値が保留される。また、加算後の第2保留球数カウンタ273bの値が「2」であれば第2保留第2エリアの各格納エリアに、加算後の第2保留球数カウンタ273bの値が「3」であれば第2保留第3エリアの各格納エリアに、加算後の第2保留球数カウンタ273bの値が「4」であれば第2保留第4エリアの各格納エリアに、各々カウンタC1〜C3,CS1,C5の値が保留される。
次に、S6009の処理による加算後の第2保留球数カウンタ273bの値(作動保留球数N2)と、S6011の処理により第2保留球格納エリア273eに格納(保留)した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び小当たり種別カウンタC5の各値と、第2特別図柄に対応するコマンドであることを示すデータとを含む保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該保留球数コマンドをRAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定する(S6012)。これにより、次に実行されるタイマ割込処理(図466参照)のS5101の外部出力処理によって、第2特別図柄に関する保留球数コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信される。S6011の処理を終えると、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。
なお、S6011の処理において保留球数コマンドに含める各カウンタC1〜C3,CS1,C5の値は、S6011の処理によりカウンタ用バッファ273cから読み出した値そのものを用いてもよいし、S6011の処理において第2保留球格納エリア273eに格納(保留)された値を読み出したものを用いてもよい。
次に、図496を参照して、主制御装置110内のMPU271により実行されるタイマ割込処理(図466参照)の一処理である特図変動処理(S5110)について説明する。図496は、第29実施形態における特図変動処理(S5110)を示すフローチャートである。
MPU271は、この特図変動処理(S5110)では、まず、今現在大当たり中であるか否かを判別する(S6101)。大当たり中としては、大当たりの際に第3図柄表示装置81及び特別図柄表示装置39で表示される大当たり遊技の最中と大当たり遊技終了後の所定時間の最中(即ち、大当たりエンディング時間。例えば、「5秒」。)とが含まれる。判別の結果、大当たり中であれば(S6101:Yes)、そのまま特図変動処理(S5110)を終了し、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。
S6101の処理において、大当たり中でなければ(S6101:No)、次いで、今現在小当たり中であるか否かを判別する(S6102)。小当たり中としては、小当たりの際に第3図柄表示装置81及び特別図柄表示装置39で表示される小当たり遊技の最中と小当たり遊技終了後の所定時間の最中(例えば、小当たりエンディング時間。例えば、「3秒」。)とが含まれる。判別の結果、小当たり中であれば(S6102:Yes)、そのまま特図変動処理(S5110)を終了し、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。
S6102の処理のいて、小当たり中でなければ(S6102:No)、次いで、特別図柄表示装置39の表示態様が動的表示中(変動中)であるか否かを判別し(S6103)、特別図柄表示装置39の表示態様が動的表示中でなければ(S6103:No)、次いで、特別図柄表示装置39における動的表示が停止後、所定時間(例えば、「1秒」)経過したか否かを判別する(S6104)。その結果、動的表示の停止後、所定時間経過していなければ(S6104:No)、タイマ割込処理(図466参照)へ戻る。これにより、動的表示(変動演出)における停止図柄が所定時間だけ特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
一方、S6104の処理の結果、動的表示の停止後、所定時間経過していれば(S6104:Yes)、次に、第2保留球数カウンタ273bの値(主制御装置110において保留されている第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の作動保留球数N2)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S6105)。
S6105の処理の結果、第2保留球数カウンタ273bの値(作動保留球数N2)が「0」でなければ(S6105:Yes)、第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)の実行開始タイミングであると判断し、まず、第2保留球数カウンタ273bの値(作動保留球数N2)を1減算する(S6106)。これは、後述する特図2変動開始処理(S6108)によって、保留されていた第2特別図柄に関する動的表示(変動演出)のうち1の動的表示(変動演出)の実行が開始されるため、第2特別図柄に関する保留球数が1つ減少するためである。
次いで、第2保留球格納エリア273eに格納されたデータをシフト処理する(S6107)。このデータシフト処理は、第2保留球格納エリア273eの第2保留第1〜第4エリアに格納されているデータを保留球実行エリア273faへ向けて順にシフトさせる処理であって、第2保留第1エリア→保留球実行エリア273fa、第2保留第2エリア→第2保留第1エリア、第2保留第3エリア→第2保留第2エリア、第2保留第4エリア→第2保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
S6107のデータシフト処理の後は、データシフト処理により保留球実行エリア273faに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄表示装置39及び第3図柄表示装置81に対する第2特別図柄の動的表示および変動演出を実行するため、特図2変動開始処理を実行し(S6108)、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。なお、特図2変動開始処理(S6108)については、図497を参照して後述する。
一方、S6105の処理の結果、第2保留球数カウンタ273bの値(作動保留球数N2)が「0」より大きくない(例えば、「0」)と判別された場合(S6105:No)、次いで、第1保留球数カウンタ273aの値(主制御装置110において保留されている第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の作動保留球数N1)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S6109)。第1保留球数カウンタ273aの値(作動保留球数N1)が「0」でなければ(S6109:Yes)、第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)の実行開始タイミングであると判断し、まず、第1保留球数カウンタ273aの値(作動保留球数N1)を1減算する(S6110)。これは、後述する特図1変動開始処理(S6112)によって、保留されていた第1特別図柄に関する動的表示(変動演出)のうち1の動的表示(変動演出)の実行が開始されるため、第1特別図柄に関する保留球数が1つ減少するためである。
次いで、第1保留球格納エリア273dに格納されたデータをシフト処理する(S6111)。このデータシフト処理は、第1保留球格納エリア273dの第1保留第1〜第4エリアに格納されているデータを保留球実行エリア273faへ向けて順にシフトさせる処理であって、第1保留第1エリア→保留球実行エリア273fa、第1保留第2エリア→第1保留第1エリア、第1保留第3エリア→第1保留第2エリア、第1保留第4エリア→第1保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
S6111のデータシフト処理の後は、データシフト処理により保留球実行エリア273faに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄表示装置39及び第3図柄表示装置81に対する第1特別図柄の動的表示および変動演出を実行するため、特図1変動開始処理を実行し(S6112)、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。なお、特図1変動開始処理(S6112)については、図498を参照して後述する。
S6109の処理の結果、第1保留球数カウンタ273aの値(作動保留球数N1)が「0」より大きくない(例えば、「0」)と判別された場合(S6109:No)、第3図柄表示装置81においてデモ演出が行われている状態であるか否か、即ち、デモ中であるか否かを判別する(S6113)。この判別処理では、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114にデモコマンドを送信した後、第1保留球数カウンタ273a又は第2保留球数カウンタ273bの値(作動保留球数N1又は作動保留球数N2)のいずれかの値が「0」より大きいと判断されるまでの間をデモ中として判別する。
そして、デモ中ではないと判別された場合は(S6113:No)、音声ランプ制御装置113へ送信すべきデモコマンドを設定して(S6114)、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。一方、デモ中であると判別された場合は(S6113:Yes)、そのままタイマ割込処理(図466参照)に戻る。S6114の処理で設定されたデモコマンドは、RAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図466のS5101参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
S6103の処理において、特別図柄表示装置39の表示態様が動的表示中であると判別されると(S6103:Yes)、動的表示時間(変動時間)が経過したか否かを判別する(S6115)。特別図柄表示装置39の動的表示中の表示時間は、変動種別カウンタCS1により選択された変動パターンに応じて決められており(変動パターンコマンドに応じて決められており)、この動的表示時間(変動時間)が経過していなければ(S6115:No)、特別図柄表示装置39の表示を更新して(S6116)、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。
一方、特別図柄表示装置39における動的表示の動的表示時間(変動時間)が経過していれば(S6115:Yes)、特別図柄表示装置39に対して、停止図柄に対応した表示態様を設定する(S6117)。停止図柄は、図497又は図498を参照して後述する特図2変動開始処理(S6108)又は特図1変動開始処理(S6112)によって予め設定される。特図2変動開始処理又は特図1変動開始処理では、S6107又はS6111の処理によって保留球実行エリア273faに格納された大当たり乱数カウンタC1の値に応じて大当たりか小当たりかハズレかが決定され、大当たりである場合には、大当たり種別カウンタC2の値により、「4R大当たり」となる図柄か、「8R大当たり」となる図柄か、「16R大当たり」となる図柄かが決定される。また、小当たりである場合には小当たり種別カウンタC5の値により、「4R大当たり対応小当たり」となる図柄か、「8R大当たり対応小当たり」となる図柄か、「16R大当たり対応小当たり」となる図柄かが決定される。さらに、ハズレである場合には、ハズレに対応する図柄が決定される。
S6117の処理で停止図柄に対応した特別図柄表示装置39の表示態様が設定されると、第3図柄表示装置81における第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出の停止図柄を、特別図柄表示装置39の表示と同調して確定表示させるために、確定コマンドを設定して(S6118)、処理をS6119へ移行する。確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて実行中の第1特別図柄又は第2特別図柄の変動演出を確定表示させるためコマンドであり、第1特別図柄の変動演出と第2特別図柄の変動演出とで共通に使用される。音声ランプ制御装置113は、この確定コマンドを受信すると、表示制御装置114に対して表示用確定コマンドを送信する。表示制御装置114は、表示用確定コマンドを受信することによって、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出を停止して、停止図柄を確定表示させるように構成されている。
S6119の処理では、「時間短縮状態」か否かを判別するために、RAM273に設けられた特図2時短カウンタ及び合計時短カウンタ(ともに図示せず)の値がともに「0」よりも大きいか否かを判別する(S6119)。
この特図2時短カウンタ及び合計時短カウンタは、「時間短縮状態」であることを示すためのカウンタであり、電源投入後のRAM273の初期設定処理(図384のS616)によって、初期値として「0」が設定され、各大当たり終了時に所定数(第29実施形態では、特図2時短カウンタには「1」又は「7」、合計時短カウンタには「10」又は「100」)の値が設定され、該特図2時短カウンタ及び合計時短カウンタの値がともに「0」より大きい値の場合に、遊技状態が「時間短縮状態」として判定される。具体的には、後述する当たり処理(図400参照)内の大当たり終了処理(図501参照)において、大当たり状態が終了した場合に、該大当たり遊技の種類(大当たり種別)に基づいて特図2時短カウンタおよび合計時短カウンタの値がセットされるように構成されている。
S6119の処理において、特図2時短カウンタ及び合計時短カウンタの値がともに「0」でなければ(S6119:Yes)、「時間短縮状態」であり、いずれかの特別図柄の動的表示(変動演出)が1回終了したので、特図2時短カウンタ又は合計時短カウンタの値を更新(減算)するために、時短減算処理を行い(S6120)、この特図変動処理(S5110)を終了し、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。なお、時短減算処理(S6120)については、図499を参照して後述する。
一方、S6119の処理において、特図2時短カウンタ及び合計時短カウンタの値がともに「0」であれば(S6119:No)、「時間短縮状態」ではなく「通常遊技状態」であるので、S6120の処理をスキップして、この特図変動処理(S5110)を終了し、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。
次に、図497を参照して、主制御装置110内のMPU271により実行されると特図変動処理(S5110)の一処理である特図2変動開始処理(S6108)について説明する。図497は、特図2変動開始処理(S6108)を示したフローチャートである。この特図2変動開始処理(S6108)は、遊技状態に応じて保留球実行エリア273faに格納された各種カウンタの値に基づき、第2特別図柄における大当たり、小当たり又はハズレの抽選(大当たり抽選及び小当たり抽選)を行うと共に、特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81で行われる第2特別図柄に関する動的表示および変動演出の動的パターン(変動パターン及び停止種別)等を決定する。
MPU271は、特図2変動開始処理(S6108)では、まず、第2特別図柄用の特図2大当たり乱数テーブル272a2を設定し(S6131)、次いで、保留球実行エリア272faに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、S6131において設定された特図2大当たり乱数テーブル272a2(図486(b)参照)とに基づいて小当たりに当選しているか否かを判別する小当たり抽選(小当たり当否判定)処理を行う(S6132)。
上述したように、第29実施形態のパチンコ機10では、小当たりか否かは大当たり乱数カウンタC1の値とその時々の設定値との関係に基づいて判別される。即ち、電源投入時において設定値に基づいて設定される特図2大当たり乱数テーブル272a2において、各設定毎に小当たり乱数値が設定され、全設定値共通で「1250個」に小当たり乱数値が規定されているが、設定値ごとに異なる大当たり乱数値の変化に伴って、小当たり乱数値の範囲も異なるように構成されている。具体的には、設定値が「1」である場合には「50〜1299」が小当たり乱数値として規定され、設定値が「2」である場合には「52〜1301」が小当たり乱数値として規定され、設定値「3」である場合には「54〜1303」が小当たり乱数値として規定され、設定値「4」である場合には「56〜1305」が小当たり乱数値として規定され、設定値「5」である場合には「58〜1307」が小当たり乱数値として規定され、設定値「6」である場合には「60〜1309」が小当たり乱数値として規定される。
S6132の処理では、保留球実行エリア273faに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、これら特図2大当たり乱数テーブル272a2にて規定される小当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、小当たりであると判別する。S6132の処理の結果、小当たりであると判別された場合(S6132:Yes)、保留球実行エリア273faに格納されている小当たり種別カウンタC5の値と、第2特別図柄に対応する特図2小当たり種別テーブル272b3(図487(c)参照)に基づいて、小当たり時の表示態様を設定する(S6133)。
この処理では、特図2小当たり種別テーブル272b3(図487(c)参照)によって、保留球実行エリア273faに格納されている小当たり種別カウンタC5の値に対応付けられた小当たり種別、即ち、小当たり遊技中に特別領域スイッチ208hを球が通過した場合に、最大ラウンド数が16ラウンドの大当たり後に「時間短縮状態」へ移行する「16R大当たり対応小当たり」か、最大ラウンド数が8ラウンドの大当たり後に「時間短縮状態」へ移行する「8R大当たり対応小当たり」か、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たり後に「時間短縮状態」へ移行する「4R大当たり対応小当たり」か、が判別される。そして、判別された小当たり種別に基づいて、特別図柄表示装置39における小当たり時の表示態様が設定される。なお、小当たり時の表示態様としては、例えば、「16R大当たり対応小当たり」である場合は「341」、「8R大当たり対応小当たり」である場合は「134」、「4R大当たり対応小当たり」である場合は「143」が選択される。
次に、小当たり時の変動パターンを決定し(S6134)、S6141の処理へ移行する。具体的には、特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81において、小当たり時の表示態様(停止種別)と、保留球実行エリア273faに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)が決定される。なお、第29実施形態では、小当たり時の変動パターンの決定では、遊技状態および保留球数に関係なく、もれなくEテーブル272d5(図490(b)参照)が選択され、さらに、該Eテーブル272d5においてもれなく「E9:特殊変動」演出態様が選択される。
具体的には、停止パターンテーブル272dのEテーブル272d5において、保留球実行エリア273faに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に対応付けられた演出態様を選択する(第29実施形態では、もれなく「特殊変動」演出態様)。
そして、特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4における演出態様の種別と、保留球実行エリア273faに格納されている変動種別カウンタCS1の値とに対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
一方、S6132の処理において、小当たりに当選していないと判別された場合は(S6132:No)、次いで、保留球実行エリア272faに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、S6131において設定された特図2大当たり乱数テーブル272a2(図486(b)参照)とに基づいて大当たりに当選しているか否かを判別する大当たり抽選(大当たり当否判定)処理を行う(S6135)。
上述したように、第29実施形態のパチンコ機10では、大当たりか否かは大当たり乱数カウンタC1の値とその時々の設定値との関係に基づいて判別される。即ち、電源投入時において設定値に基づいて設定される特図2大当たり乱数テーブル272a2において、各設定毎に異なる大当たり乱数値が設定されている。具体的には、設定値が「1」である場合には「0〜49」が大当たり乱数値として規定され、設定値が「2」である場合には「0〜51」が大当たり乱数値として規定され、設定値「3」である場合には「0〜53」が大当たり乱数値として規定され、設定値「4」である場合には「0〜55」が大当たり乱数値として規定され、設定値「5」である場合には「0〜57」が大当たり乱数値として規定され、設定値「6」である場合には「0〜59」が大当たり乱数値として規定される。
S6135の処理では、保留球実行エリア273faに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、これら特図2大当たり乱数テーブル272a2にて規定される大当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、大当たりであると判別する。S6135の処理の結果、大当たりであると判別された場合(S6135:Yes)、保留球実行エリア273faに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と、第2特別図柄に対応する特図2大当たり種別テーブル272b2(図487(b)参照)に基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(S6136)。
この処理では、特図2大当たり種別テーブル272b2(図487(b)参照)によって、保留球実行エリア273faに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別、即ち、最大ラウンド数が16ラウンドの大当たり後に「時間短縮状態」へ移行する「16R大当たり」か、最大ラウンド数が8ラウンドの大当たり後に「時間短縮状態」へ移行する「8R大当たり」か、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たり後に「時間短縮状態」へ移行する「4R大当たり」か、が判別される。そして、判別された大当たり種別に基づいて、特別図柄表示装置39における大当たり時の表示態様が設定される。
次に、大当たり時の変動パターンを決定し(S6137)、大当たりに関する処理を実行することを示す大当たりフラグ(図示せず)をオンして(S6138)、S6141の処理へ移行する。S6137の処理は、具体的には、大当たり時の表示態様(停止種別)と、保留球実行エリア273faに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81における演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)を決定する。この大当たり時の変動パターンの決定では、まず、その大当たりの停止種別に応じて、使用する停止パターンテーブル272d(図490(a)参照)を選択する。なお、第29実施形態では、大当たり時の変動パターンの決定では、遊技状態および保留球数に関係なく、もれなくDテーブル272d4(図490(a)参照)が選択される。
そして、停止パターンテーブル272dのDテーブル272d4において、保留球実行エリア273faに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に対応付けられた演出態様を選択する(第29実施形態では、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様又は「スペシャルリーチ」演出態様)。
そして、特図2大当たり・小当たり用変動パターンテーブル272e4において、設定された演出態様と、保留球実行エリア273faに格納されている変動種別カウンタCS1の値とに基づいて変動パターンを選択する。その結果、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
一方、S6135の処理で大当たりではないと判別された場合には(S6135:No)、即ち、保留球実行エリア273faに格納される大当たり乱数カウンタC1がハズレ乱数値(即ち、設定値が「1」である場合には「1300〜9999」、設定値が「2」である場合には「1302〜9999」、設定値「3」である場合には「1304〜9999」、設定値「4」である場合には「1306〜9999」、設定値「5」である場合には「1308〜9999」、設定値「6」である場合には「1310〜9999」)である場合は、次に、ハズレ時の表示態様を設定する(S6139)。
S6139の処理では、特別図柄表示装置39の表示態様をハズレ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、大まかな変動パターン(演出態様)を設定する。演出態様の設定としては、具体的には、保留球実行エリア273faに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値と、第1保留球数カウンタ273a及び第2保留球数カウンタ273bの合計値と、現在の遊技状態とに基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出態様として、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、「スペシャルリーチ」演出態様のいずれかを設定する。第29実施形態では、パチンコ機10の遊技状態が「時間短縮状態」であるか、「通常遊技状態」であるかに応じて、各演出態様に対応する停止パターン選択カウンタC3の値の範囲が異なるように停止パターンテーブル272dが設定されている。
次に、ハズレ時の変動パターンを決定し(S6140)、S6141の処理へ移行する。S6140の処理では、特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81において、ハズレ図柄で停止表示するまでの変動時間が決定される。具体的には、S6139の処理において決定されたハズレ時の表示態様(演出態様)毎に設けられた特図2ハズレ用変動パターンテーブル272e3において、保留球実行エリア273faに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
このように、小当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、大当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、ハズレ時における演出態様および変動パターンの設定処理とを、停止パターンテーブル272dと、停止パターン選択カウンタC3と、変動種別カウンタCS1とを用いて、同じ判定プログラムによって判定して決定することで、プログラムを共通化することができ、開発時における開発工数を削減することができる。
S6141の処理では、S6133、S6136及びS6139の処理によって決定された変動パターンの応じた変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置113を介してその変動パターンに応じた変動時間を表示制御装置114へ通知する特図2変動パターンコマンドを設定する(S6141)。具体的には、例えば、小当たり抽選に当選し、該小当たりが「16R大当たり対応小当たり」であって、さらに、「20秒」の「ノーマルリーチ」の変動パターンが選択されていた場合は、小当たり・「16R大当たり対応小当たり」・「20秒」の「ノーマルリーチ」の特図2変動パターンコマンドが選択される。また、大当たり抽選に当選し、該大当たりが「8R大当たり」であって、さらに、「20秒」の「ノーマルリーチ」の変動パターンが選択されていた場合は、大当たり・「8R大当たり」・「20秒」の「ノーマルリーチ」を示す特図2変動パターンコマンドが設定される。さらに、大当たり抽選にハズレて、さらに、「20秒」の「ノーマルリーチ」の変動パターンが選択されていた場合は、ハズレ・「20秒」の「ノーマルリーチ」を示す特図2変動パターンコマンドが設定される。このように、第2特別図柄の変動演出が同じ変動時間であっても、特図2変動パターンコマンドに変動演出の当否と大まかな変動パターンの内容も併せて設定することで、音声ランプ制御装置113は、当否を含む演出態様の内容と変動時間とを把握して、それらの情報を基により詳細な第2特別図柄の変動演出の変動パターンを決定することができる。
S6141の処理の後は、S6134、S6137又はS6140の処理で設定された停止種別を、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114へ通知するための特図2停止種別コマンドを設定し(S6142)、特図変動処理(図496参照)へ戻る。具体的には、例えば、大当たりに当選し、その大当たりの内容が「16R大当たり」であれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「777」等)は特定せずに、「16R大当たり」であることを示す特図2停止種別コマンドを設定する。また、小当たりに当選し、その小当たりの内容が「8R大当たり対応小当たり」であれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「134」等)は特定せずに、「8R大当たり対応小当たり」であることを示す特図2停止種別コマンドを設定する。
一方、大当たり又は小当たりに当選せず、さらに、「スーパーリーチ」演出態様又は「スペシャルリーチ」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「787」等)は特定せずに、ハズレ時の「スーパーリーチ」演出態様又は「スペシャルリーチ」演出態様であることを示す特図2停止種別コマンドを設定する。また、大当たりに当選せず、さらに、「ノーマルリーチ」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「737」等)は特定せずに、ハズレ時の「ノーマルリーチ」演出態様であることを示す特図2停止種別コマンドを設定する。さらに、大当たりに当選せず、さらに、いずれかの「非リーチ」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「258」等)は特定せずに、ハズレ時の「非リーチ」演出態様であることを示す特図2停止種別コマンドを設定する。
このように、特図2停止種別コマンドに変動演出の当否に基づいた大まかな停止種別を設定することで、音声ランプ制御装置113(表示制御装置114)は、当否に基づいた停止種別を把握して、それらの情報を基により詳細な第2特別図柄の変動演出の停止結果を決定することができる。
これらの特図2変動パターンコマンドおよび特図2停止種別コマンドは、RAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理(図466参照)のS5101の処理で、これらのコマンドが音声ランプ制御装置113に送信される。音声ランプ制御装置113は、特図2変動パターンコマンドや特図2停止種別コマンドを受信すると、それに基づき表示用特図2変動パターンコマンドや表示特図2種別コマンドを生成して、表示制御装置114へ送信する。
次に、図498を参照して、主制御装置110内のMPU271により実行されると特図変動処理(S5110)の一処理である特図1変動開始処理(S6112)について説明する。図498は、特図1変動開始処理(S6112)を示したフローチャートである。この特図1変動開始処理(S6112)は、遊技状態に応じて保留球実行エリア273faに格納された各種カウンタの値に基づき、第1特別図柄における大当たり又はハズレの抽選(大当たり抽選)を行うと共に、特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81で行われる第1特別図柄に関する動的表示および変動演出の動的パターン(変動パターン及び停止種別)等を決定する。
MPU271は、特図1変動開始処理(S6112)では、まず、第1特別図柄用の特図1大当たり乱数テーブル272a1を設定し(S6151)、次いで、保留球実行エリア272faに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、S6151において設定された特図1大当たり乱数テーブル272a1(図486(a)参照)とに基づいて大当たりに当選しているか否かを判別する大当たり抽選(大当たり当否判定)処理を行う(S6152)。
上述したように、第29実施形態のパチンコ機10では、大当たりか否かは大当たり乱数カウンタC1の値とその時々の設定値との関係に基づいて判別される。即ち、電源投入時において設定値に基づいて設定される特図1大当たり乱数テーブル272a1において、各設定毎に異なる大当たり乱数値が設定されている。具体的には、特図2大当たり乱数テーブル272a2と同様、設定値が「1」である場合には「0〜49」が大当たり乱数値として規定され、設定値が「2」である場合には「0〜51」が大当たり乱数値として規定され、設定値「3」である場合には「0〜53」が大当たり乱数値として規定され、設定値「4」である場合には「0〜55」が大当たり乱数値として規定され、設定値「5」である場合には「0〜57」が大当たり乱数値として規定され、設定値「6」である場合には「0〜59」が大当たり乱数値として規定される。
S6152の処理では、保留球実行エリア273faに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、これら特図1大当たり乱数テーブル272a1にて規定される大当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、大当たりであると判別する。S6152の処理の結果、大当たりであると判別された場合(S6152:Yes)、保留球実行エリア273faに格納されている大当たり種別カウンタC2の値と、第1特別図柄に対応する特図1大当たり種別テーブル272b1(図487(a)参照)に基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(S6153)。
この処理では、特図1大当たり種別テーブル272b1(図487(a)参照)によって、保留球実行エリア273faに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別、即ち、最大ラウンド数が16ラウンドの大当たり後に「時間短縮状態」へ移行する「16R大当たり」か、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たり後に「時間短縮状態」へ移行する「4R大当たり」か、が判別される。そして、判別された大当たり種別に基づいて、特別図柄表示装置39における大当たり時の表示態様が設定される。
次に、大当たり時の変動パターンを決定し(S6154)、大当たりに関する処理を実行することを示す大当たりフラグ(図示せず)をオンして(S6155)、S6158の処理へ移行する。S6154の処理は、具体的には、大当たり時の表示態様(停止種別)と、保留球実行エリア273faに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81における演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて動的表示(変動演出)の動的時間(変動時間)を決定する。なお、第29実施形態では、大当たり時の変動パターンの決定では、遊技状態および保留球数に関係なく、もれなくDテーブル272d4(図490(a)参照)が選択される。
そして、停止パターンテーブル272dのDテーブル272d4において、保留球実行エリア273faに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に対応付けられた演出態様を選択する(第29実施形態では、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様又は「スペシャルリーチ」演出態様)。
そして、特図1大当たり用変動パターンテーブル272e2において、設定された演出態様と、保留球実行エリア273faに格納されている変動種別カウンタCS1の値とに持ち付いて変動パターンを選択する。その結果、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
一方、S6152の処理で大当たりではないと判別された場合には(S6152:No)、即ち、保留球実行エリア273faに格納される大当たり乱数カウンタC1がハズレ乱数値(即ち、設定値が「1」である場合には「50〜9999」、設定値が「2」である場合には「52〜9999」、設定値「3」である場合には「54〜9999」、設定値「4」である場合には「56〜9999」、設定値「5」である場合には「58〜9999」、設定値「6」である場合には「60〜9999」)である場合は、次に、ハズレ時の表示態様を設定する(S6156)。
S6156の処理では、特別図柄表示装置39の表示態様をハズレ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、大まかな変動パターン(演出態様)を設定する。演出態様の設定としては、保留球実行エリア273faに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値と、第1保留球数カウンタ273a及び第2保留球数カウンタ273bの合計値と、現在の遊技状態とに基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出態様として、「非リーチ(ロング)」演出態様、「非リーチ(ショート)」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、「スペシャルリーチ」演出態様のいずれかを設定する。第29実施形態では、パチンコ機10の遊技状態が「時間短縮状態」であるか、「通常遊技状態」であるかに応じて、各演出態様に対応する停止パターン選択カウンタC3の値の範囲が異なるように停止パターンテーブル272dが設定されている。
次に、ハズレ時の変動パターンを決定し(S6157)、S6158の処理へ移行する。S6157の処理では、特別図柄表示装置39および第3図柄表示装置81において、ハズレ図柄で停止表示するまでの変動時間が決定される。具体的には、S6156の処理において決定されたハズレ時の表示態様(演出態様)毎に設けられた特図1ハズレ用変動パターンテーブル272e1において、保留球実行エリア273faに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
このように、大当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、ハズレ時における演出態様および変動パターンの設定処理とを、同じ乱数値C3,CS1を用いて同じ判定プログラムによって判定して決定することで、プログラムを共通化することができ、開発時における開発工数を削減することができる。また、第1特別図柄における演出態様および変動パターンの設定処理と、第2特別図柄における演出態様および変動パターンの設定処理とを、同じC3,CS1を用いて同じ判定プログラムによって判定して決定することで、プログラムを共通化することができ、開発時における開発工数を削減することができる。
S6158の処理では、S6154及びS6156の処理によって決定された変動パターンの応じた変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置113を介してその変動パターンに応じた変動時間を表示制御装置114へ通知する特図1変動パターンコマンドを設定する(S6158)。具体的には、例えば、例えば、大当たり抽選に当選し、該大当たりが「4R大当たり」であって、さらに、「20秒」の「ノーマルリーチ」の変動パターンが選択されていた場合は、大当たり・「4R大当たり」・「20秒」の「ノーマルリーチ」を示す特図1変動パターンコマンドが設定される。また、大当たり抽選にハズレて、さらに、「20秒」の「ノーマルリーチ」の変動パターンが選択されていた場合は、ハズレ・「20秒」の「ノーマルリーチ」を示す特図1変動パターンコマンドが設定される。このように、第1特別図柄の変動演出が同じ変動時間であっても、特図1変動パターンコマンドに変動演出の当否と大まかな変動パターンの内容も併せて設定することで、音声ランプ制御装置113は、当否を含む演出態様の内容と変動時間とを把握して、それらの情報を基により詳細な第1特別図柄の変動演出の変動パターンを決定することができる。
S6158の処理の後は、S6153又はS6157の処理で設定された停止種別を、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114へ通知するための特図1停止種別コマンドを設定し(S6159)、特図変動処理(図496参照)へ戻る。具体的には、例えば、大当たりに当選し、その大当たりの内容が「16R大当たり」であれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「777」等)は特定せずに、「16R大当たり」であることを示す特図1停止種別コマンドを設定する。
一方、大当たりに当選せず、さらに、「スーパーリーチ」演出態様又は「スペシャルリーチ」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「787」等)は特定せずに、ハズレ時の「スーパーリーチ」演出態様又は「スペシャルリーチ」演出態様であることを示す特図1停止種別コマンドを設定する。また、大当たりに当選せず、さらに、「ノーマルリーチ」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「737」等)は特定せずに、ハズレ時の「ノーマルリーチ」演出態様であることを示す特図1停止種別コマンドを設定する。さらに、大当たりに当選せず、さらに、いずれかの「非リーチ」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「258」等)は特定せずに、ハズレ時の「非リーチ」演出態様であることを示す特図1停止種別コマンドを設定する。
このように、特図1停止種別コマンドに変動演出の当否に基づいた大まかな停止種別を設定することで、音声ランプ制御装置113(表示制御装置114)は、当否に基づいた停止種別を把握して、それらの情報を基により詳細な第1特別図柄の変動演出の停止結果を決定することができる。
これらの特図1変動パターンコマンドおよび特図1停止種別コマンドは、RAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理(図466参照)のS5101の処理で、これらのコマンドが音声ランプ制御装置113に送信される。音声ランプ制御装置113は、特図1変動パターンコマンドや特図1停止種別コマンドを受信すると、それに基づき表示用特図1変動パターンコマンドや表示特図1種別コマンドを生成して、表示制御装置114へ送信する。
なお、特図2変動開始処理(図497参照)と特図1変動開始処理(図498参照)とを共通の制御プログラムで行うように構成してもよい。この場合、小当たりに当選し得ない第1特別図柄に関する特図1変動開始処理(図498参照)においても小当たり抽選が行われるため、第1特別図柄の判定処理において余分な処理が実行されるが、プログラムを共通化することによる開発工数の削減とROM容量の削減できる。
次に、図499を参照して、主制御装置110内のMPU271により実行される特図変動処理(S5110)の一処理である時短減算処理(S6120)について説明する。図499は、時短減算処理(S6120)を示したフローチャートである。この時短減算処理(S6120)は、「時間短縮状態」において第1特別図柄の動的表示(変動演出)又は(及び)第2特別図柄の動的表示(変動演出)の実行回数を計数し、規定回数の動的表示が実行された場合に、「時間短縮状態」を終了する。
上述したように、第29実施形態のパチンコ機10では、「時間短縮状態」の終了条件として、第2特別図柄の動的表示(変動演出)が設定された単独実行回数分、実行されるか、第1特別図柄の動的表示(変動演出)と第2特別図柄の動的表示(変動演出)との合計回数が上記単独実行回数と異なる合計実行回数分、実行されるか、のいずれか一方の条件が成立した場合に、「時間短縮状態」が終了するように構成されている。
第29実施形態では、後述する大当たり終了処理(図501参照)において大当たり種別毎に各実行回数が設定されるように構成されており、具体的には、第1特別図柄における「4R大当たり」に当選した場合には、第2特別図柄の動的表示(変動演出)が1回実行されるか、或いは、第1特別図柄の動的表示(変動演出)と第2特別図柄の動的表示(変動演出)との合計が10回実行されたときに、第1特別図柄の「4R大当たり」に基づく「時間短縮状態」が終了するように構成されている。また、第1特別図柄における「4R大当たり」以外の大当たり(即ち、第1特別図柄における「16R大当たり」、又は、第2特別図柄における「16R大当たり」、「8R大当たり」若しくは「4R大当たり」)に当選した場合には、第2特別図柄の動的表示(変動演出)が7回実行されるか、或いは、第1特別図柄の動的表示(変動演出)と第2特別図柄の動的表示(変動演出)との合計が100回実行されたときに、第1特別図柄の「16R大当たり」、又は、第2特別図柄の「16R大当たり」、「8R大当たり」若しくは「4R大当たり」に基づく「時間短縮状態」が終了するように構成されている。
MPU271は、この時短減算処理(S6120)では、まず、第2特別図柄(特図2)の動的表示(変動演出)が終了したか否かを判別する(S6161)。判別の結果、第2特別図柄の動的表示が終了していれば(S6161:Yes)、第2特別図柄の実行回数を計数する特図2時短カウンタ(図示せず)の値を1減算し(S6162)、処理をS6163へ移行する。一方、第2特別図柄の動的表示が終了していない場合(S6161:No)、即ち、第1特別図柄の動的表示が終了している場合は、S6162の処理をスキップして、特図2時短カウンタの値を減算せず、処理をS6163へ移行する。
S6163の処理では、両特別図柄の合計実行回数を計数する合計時短カウンタ(図示せず)の値を1減算し(S6163)、処理をS6164へ移行する。即ち、第1特別図柄の動的表示が実行された場合には、合計時短カウンタの値のみが1減算される一方、第2特別図柄の動的表示が実行された場合には、特図2時短カウンタ及び合計時短カウンタの値がともに1減算される。
S6164の処理では、特図2時短カウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S6164)。判別の結果、特図2時短カウンタの値が「0」よりも大きくないと判別された場合(S6164:No)、即ち、特図2時短カウンタの値が「0」以下である場合は、第2特別図柄の動的表示の実行回数に基づく「時間短縮状態」の終了条件が成立しているので、「時間短縮状態」を終了させるべく、処理をS6165へ移行する。
一方、S6164の処理において、特図2時短カウンタの値が「0」よりも大きい値であると判別された場合は(S6164:Yes)、第2特別図柄の動的表示の実行回数に基づく「時間短縮状態」の終了条件は成立していないので、次に、合計時短カウンタの値が「0」より大きい値であるか否かを判別する(S6167)。判別の結果、合計時短カウンタの値が「0」よりも大きい値でないと判別された場合(S6167:No)、即ち、合計時短カウンタの値が「0」以下である場合は、第2特別図柄の動的表示の実行回数に基づく「時間短縮状態」の終了条件は成立していないものの、第1特別図柄と第2特別図柄との動的表示の合計実行回数に基づく「時間短縮状態」の終了条件が成立しているので、「時間短縮状態」を終了させるべく、処理をS6165へ移行する。
S6165の処理では、「時間短縮状態」を終了させるための終了設定処理(例えば、時短終了コマンドの送信等)を行い(S6165)、次いで、特図2時短カウンタ及び合計時短カウンタをともに「0」クリアして(S6166)、この時短減算処理(S6120)を終了し、特図変動処理(図496参照)に戻る。ここで、特図2時短カウンタ及び合計時短カウンタをともに「0」クリアしておくことで、いずれか一方の「時間短縮状態」の終了条件が成立した場合であっても、他方の「時間短縮状態」の終了条件に関連するカウンタを初期化することができ、次に「時間短縮状態」における計数を正確に行うことができる。
なお、S6167の処理において、合計時短カウンタの値が「0」よりも大きい値であると判別された場合は(S6167:Yes)、第1特別図柄と第2特別図柄との動的表示の合計実行回数に基づく「時間短縮状態」の終了条件が成立していないので、「時間短縮状態」を維持すべく、S6165及びS6166の処理を行わず、この時短減算処理(S6120)を終了して、特図変動処理(図496参照)に戻る。
このように、実行される特別図柄によって「時間短縮状態」が終了する条件(回数)を異ならせることで、遊技にバリエーションを設け、遊技の興趣を向上することができる。
また、大当たり遊技終了後において短い規定回数の「時間短縮状態」(例えば、1回)を設定し、さらに、該「時間短縮状態」において第2特別図柄の動的表示を実行させたい場合、大当たり遊技前に第1特別図柄の保留球数が存在していたときは、普通電役64cの駆動によって第2特別図柄の実行条件(即ち、第2始動口64bへの入賞)を成立させる前に第1特別図柄の動的表示が規定回数(即ち、1回)実行されてしまい、「時間短縮状態」が第1特別図柄の動的表示の実行によって終了してしまうおそれがある。そこで、各特別図柄の実行回数ごとに「時間短縮状態」の終了条件を異ならせるとともに、第1特別図柄の動的表示の実行回数に基づく終了条件が成立する前に第2始動口64bへ球が入賞し得るような条件(即ち、第1特別図柄と第2特別図柄の動的表示の合計実行回数が10回以上等)を設定することで、「時間短縮状態」において確実に第2特別図柄の動的表示を実行させ得ることができ、想定していた遊技仕様(例えば、「時間短縮状態」において第2特別図柄の動的表示を実行等)を確実に遊技者に提供し、遊技の興趣を向上することができる。
次に、図500を参照して、主制御装置110内のMPU271により実行されるタイマ割込処理(図466参照)の一処理である当たり処理(S5103)について説明する。図500は、この当たり処理(S5103)を示したフローチャートである。
この当たり処理(S5103)は、特別図柄における大当たりに当選、又は、小当たり遊技中における特別領域スイッチ208hの検出に基づいて大当たり遊技を発生する場合に、大当たりの種類(大当たり種別)又は小当たり種別に応じて大入賞口65aの開放回数(ラウンド数)を設定するとともに、大入賞口65aの開放時間を設定する。そして、大当たり状態である場合において、大入賞口65aを開放又は閉鎖を制御するための大入賞口開閉制御処理(図478参照)を実行する。また、大当たりの終了時には、該大当たりを終了させるための大当たり終了処理(図501参照)を実行する。さらに、特別図柄の小当たりが発生する場合に、小入賞口72aの開放回数(ラウンド数)を設定するとともに、小入賞口72aの開放時間を設定する。そして、小当たり状態である場合において、小入賞口72aの開放又は閉鎖を制御するための小入賞口開閉制御処理(図502参照)を実行しながら、特別領域スイッチ208hにおける球の検出を判別する。
MPU271は、この当たり処理(S5103)において、まず、大当たりフラグがオンされているかを判別する(S6201)。第29実施形態では、大当たりフラグは、各特別図柄の動的表示において大当たりに当選した場合、又は、小当たり遊技中に特別領域スイッチ208hによって球が検出された場合にオンされる。判別の結果、大当たりフラグがオンされていれば(S6201:Yes)、大当たりフラグをオフに設定し(S6202)、次いで、大当たり遊技に関する制御を実行するために、当選した大当たり種別又は小当たり種別に応じたラウンド数をRAM273に設けられたラウンドカウンタ(図示せず)にセットする(S6203)。そして、大当たりが開始されることを示す大当たりオープニングコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、大当たりオープニングコマンドをRAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S6204)、次いで、該大当たりのオープニング時間(例えば、「5秒」)を設定して(S6205)、処理をS6210へ移行する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(S5101)によって、大当たりオープニングコマンドが音声ランプ制御装置113に向けて送信される。なお、上述したラウンドカウンタは、電源投入時に初期値として「0」がセットされる。
一方、S6201の処理において、大当たりフラグがオンされていないと判別された場合(S6201:No)、次に、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選したか否かを判別する(S6206)。判別の結果、第2特別図柄の動的表示において小当たりに当選していると判別された場合は(S6206:Yes)、当選した小当たりに関する制御を実行するために、まず、RAM273に設けられたラウンドカウンタ(図示せず)に当選した小当たりに応じたラウンド数である「1」をセットする(S6207)。そして、小当たりが開始されることを示す小当たりオープニングコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、小当たりオープニングコマンドをRAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定し(S6208)、次いで、該小当たりのオープニング時間(例えば、「1秒」)を設定して(S6209)、処理をS6210へ移行する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(S5101)によって、小当たりオープニングコマンドが音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
このように構成することで、当選した(取得した)大当たり又は小当たりに応じてラウンドカウンタの値を設定して、当選した役に応じた大入賞口65a又は小入賞口72aの開放回数を設定するとともに、該大当たり又は小当たりに対応したオープニング演出を実行することが可能となる。
次に、S6210の処理では、大当たり遊技の実行中か否かを判別する(S6210)。判別の結果、大当たり遊技の実行中であると判別された場合は(S6210:Yes)、大当たり遊技に対応する大入賞口65aの開閉制御を実行する大入賞口開閉制御処理を実行し(S6211)、処理をS6212へ移行する。なお、この大入賞口開閉制御処理(S6211)は、第28実施形態における大入賞口開閉制御処理(図478参照)と同様であるので、その説明を省略する。
S6212の処理では、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S6212)。判別の結果、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値である場合は(S6212:Yes)、大当たり遊技を継続するために、S6213の処理をスキップして、一旦、この当たり処理(S5103)を終了し、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。一方、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S6212:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、大当たり遊技を終了させるべく、大当たり終了処理を実行し(S6213)、この当たり処理(S5103)を終了し、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。
ここで、図501を参照して、主制御装置110内のMPU271により実行される当たり処理(図500参照)の一処理である大当たり終了処理(S6213)について説明する。図501は、この大当たり終了処理(S6213)を示すフローチャートである。
第29実施形態の大当たり終了処理(S6213)では、大当たり遊技を発生した大当たり種別(小当たり種別)に基づいて、該大当たり遊技終了後に実行される「時間短縮状態」の終了条件を設定する。
MPU271は、この大当たり終了処理(S6213)では、まず、第1特別図柄の動的表示による大当たり遊技であったか否かを判別する(S6221)。判別の結果、第1特別図柄の動的表示による大当たり遊技であったと判別された場合は(S6221:Yes)、次いで、該大当たり遊技の大当たり種別が「4R大当たり」であったか否かを判別する(S6222)。判別の結果、「4R大当たり」であると判別された場合は(S6222:Yes)、遊技者にとって不利な短い「時間短縮状態」を設定するために、特図2時短カウンタの値に「1」をセットするとともに(S6223)、合計時短カウンタの値に「10」をセットして(S6224)、処理をS6227へ移行する。
一方、S6221の処理において、第1特別図柄の動的表示による大当たり遊技ではないと判別された場合(S6221:No)、即ち、第2特別図柄の動的表示による大当たり遊技であると判別された場合、又は、第1特別図柄の動的表示による大当たり遊技であっても「4R大当たり」ではないと判別された場合(S6222:No)、即ち、第1特別図柄の動的表示における「16R大当たり」であった場合は、遊技者にとって有利な長い「時間短縮状態」を設定するために、特図2時短カウンタの値に「7」をセットするとともに(S6225)、合計時短カウンタの値に「100」をセットして(S6226)、処理をS6227へ移行する。
このように、当選した特別図柄の大当たり種別又は小当たり種別に基づいて、有利度合いが異なる「時間短縮状態」を生成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上できる。
S6227の処理では、該大当たりを終了させるために、まず、音声ランプ制御装置113に対して大当たりのエンディング演出の開始を示すエンディングコマンドを設定する(S6227)。そして、エンディング時間等を設定する大当たりの終了設定処理を行い(S6228)、この大当たり終了処理(S6213)を終了し、当たり処理(図500参照)に戻る。なお、S6227の処理で設定されたエンディングコマンドは、RAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図466のS5101参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
図500に戻って説明を続ける。S6210の処理において、大当たり中ではないと判別された場合は(S6210:No)、次に、小当たり遊技の実行中か否かを判別する(S6214)。判別の結果、小当たり遊技の実行中であると判別された場合は(S6214:Yes)、小当たり遊技に対応する小入賞口72aの開閉制御を実行する小入賞口開閉制御処理を実行する(S6215)。
ここで、図502を参照して、主制御装置110内のMPU271により実行される当たり処理(図501参照)の一処理である小入賞口開閉制御処理(S6215)について説明する。図502は、この小入賞口開閉制御処理(S6215)を示すフローチャートである。
この小入賞口開閉制御処理(S6215)では、大当たり時の制御でも用いられるラウンドカウンタ及び入賞カウンタを設定および判別して、小入賞口72aの開閉制御を実行するとともに、特別領域スイッチ208hの検出判定を行い、小当たり遊技に基づく大当たり遊技が発生するか否かを判別する。
MPU271は、この小入賞口開閉制御処理(S6215)において、まず、小入賞口72aが開放中か否かを判別する(S6231)。判別の結果、小入賞口72aが開放されていないと判別された場合は(S6231:No)、次いで、当たり処理(図501参照)で設定された小当たりのオープニング時間が経過したか否かを判別する(S6232)。判別の結果、小当たりのオープニング時間が経過していれば(S6232:Yes)、小当たり遊技における1のラウンドを開始すべく、小入賞口72aを開放する小入賞口開放設定処理を実行し(S6233)、次いで、RAM273に設けられた入賞カウンタ(図示せず)の値に「1」をセットする(S6234)。そして、小入賞口72aの最大開放時間(即ち、「1.8秒」)を設定する開放時間設定を行い(S6235)、小入賞口72aが開放されたことを示す小開放コマンドをRAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに設定して(S6236)、処理をS6237へ移行する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(S5101)によって、小開放コマンドが音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
一方、S6231の処理において、小当たりのオープニング時間が経過していなければ(S6231:No)、小当たりのオープニング時間中であるので、この小入賞口開閉制御処理(S6215)を終了して、当たり処理(図501参照)に戻る。
なお、S6231の処理において、小入賞口72aが開放中であると判別された場合は(S6231:Yes)、小入賞口72aの開放中に関する制御であるS6232〜S6236を行わず、処理をS6237へ移行する。
S6237の処理では、上述したS6235で設定された小入賞口72aの開放時間が経過したタイミングか否かを判別する(S6237)。判別の結果、小入賞口72aの開放時間が経過したタイミングであれば(S6237:Yes)、小入賞口72aの一の閉鎖条件が成立し、そのラウンドにおける小入賞口72aの閉鎖タイミングであるため、入賞カウンタの値を「0」クリアして(S6238)、処理をS6244へ移行する。S6244からの小入賞口72aの閉鎖処理については、後述する。
一方、S6237の処理において、小入賞口72aの開放時間が経過したタイミングでなければ(S6237:No)、小入賞口72aの閉鎖タイミングは到来していないので、小入賞口72aの開放を維持しつつ、まず、特別領域スイッチ208hによって球が検出されたか否かを判別する(S6239)。
S6239の処理において、特別領域スイッチ208hによって球が検出されたと判別された場合は(S6239:Yes)、小当たり遊技中における特別領域スイッチ208hへの入賞(即ち、2種当たり)であるので、該入賞に基づく大当たり遊技を実行すべく、大当たりフラグをオンに設定し(S6240)、処理をS6241へ移行する。一方、S6239の処理において、特別領域スイッチ208hによって球が検出されていない場合は(S6239:No)、S6240の処理をスキップして、処理をS6241へ移行する。
S6241の処理では、小入賞口72aに流入した球を検知する小入賞口スイッチ(図示せず)によって球が検出されたか否か、即ち、小入賞口72aへ球が入賞したか否かを判別する(S6241)。判別の結果、小入賞口スイッチによって球が検出された場合(S6241:Yes)、即ち、小入賞口72aへ球が入賞していれば、入賞カウンタの値を1減算して(S6242)、次いで、1減算した入賞カウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S6243)。判別の結果、入賞カウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S6243:No)、即ち、入賞カウンタの値が「0」以下である場合は、小入賞口72aに球が1個入賞して、小入賞口72aの一の閉鎖条件が成立しているので、小入賞口72aを閉鎖させるために、処理をS6244へ移行する。
一方、S6241の処理において、小入賞口スイッチ(図示せず)によって球が検出されていない場合(S6241:No)、即ち、小入賞口72aに球が入賞していない場合、又は、S6243の処理において、入賞カウンタの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S6243:Yes)、小入賞口72aの閉鎖条件が成立していないため、小入賞口72aの開放状態を維持するため、S6244〜S6246の処理を行わず、この小入賞口開閉制御処理(S6215)を終了する。この小入賞口開閉制御処理(S6215)の終了後は、当たり処理(図501参照)に戻る。
このように、大当たり遊技における大入賞口65aの開閉制御に使用するラウンドカウンタ及び入賞カウンタを、小当たり遊技における小入賞口72aの開閉制御にも使用するとともに、大入賞口65aの開閉制御のプログラムと小入賞口72aの開閉制御のプログラムとを同様の構成とすることで、プログラムを共通化することができ、開発時における開発工数を削減できるとともに、ROM容量を削減することができる。
S6244からの小入賞口72aの閉鎖処理では、まず、小入賞口72aを閉鎖する小入賞口閉鎖設定の処理を実行し(S6244)、次いで、音声ランプ制御装置113に対して小入賞口72aが閉鎖されたことを示す小閉鎖コマンドを設定して(S6245)、処理をS6246へ移行する。ここで設定された小閉鎖コマンドは、RAM273に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図466のS5101参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
次いで、S6246の処理では、小入賞口72aの1のラウンドが消化されたことから、ラウンドカウンタの値を1減算し(S6246)、この小入賞口開閉制御処理(S6215)を終了する。この小入賞口開閉制御処理(S6215)の終了後は、当たり処理(図501参照)に戻る。
図501に戻って説明を続ける。S6215の小入賞口開閉制御処理の終了後は、次いで、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S6216)。判別の結果、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値である場合は(S6216:Yes)、小当たり遊技を継続するために、S6217の処理をスキップして、一旦、この当たり処理(S5103)を終了し、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。
一方、S6216の処理において、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S6216:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、小当たり遊技を終了させるべく、音声ランプ制御装置113に対して小当たりのエンディング演出の開始を示す小エンディングコマンドの設定や、エンディング時間等を設定する小当たり終了処理を実行し(S6217)、この当たり処理(S5103)を終了し、タイマ割込処理(図466参照)に戻る。
このように、当たり処理(図501参照)において、大入賞口65aの開閉制御を行う大入賞口開閉制御処理(図478参照)と、小入賞口72aの開閉制御を行う小入賞口開閉制御処理(図502参照)を実行することで、主制御装置110内のMPU271によって大当たり遊技および小当たり遊技の実行を管理できるとともに、大当たり時における大入賞口65aを開閉する処理に伴う大当たり時における各種状態と、小当たり時における小入賞口72aを開閉する処理に伴う小当たり時における各種状態とを、音声ランプ制御装置113へ伝達することができる。また、当たり処理(図501参照)において、大当たり終了処理(図501参照)によって大当たり終了後の「時間短縮状態」の規定回数を設定することで、当選した大当たり種別(小当たり種別)毎に異なる遊技性を創出し、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上できる。
以上、説明したように、第29実施形態のパチンコ機10によれば、第1特別図柄および第2特別図柄の設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を、該第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれハズレ乱数値の個数から補うように構成しつつ、該ハズレ乱数値の個数の範囲内となるように構成する。さらに、各特別図柄において、大当たり乱数値及びハズレ乱数値以外の乱数値(即ち、第2特別図柄における小当たり乱数値)の個数を、変化させないように構成する。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、大当たり乱数値の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる。
また、各特別図柄ともに設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、該大当たり乱数値以外で最も多い乱数値の役(即ち、ともにハズレ乱数値)から補填するように構成する。このように構成することで、最も多い役であるハズレ役の出現回数からは設定判別を困難にすることができる。よって、遊技者による設定判別要素を、ハズレ役より現出確率が低い大当たりの出現割合のみとして、パチンコ機10の設定値を看破され難くすることができる。その結果、低設定(即ち、設定値1等)であっても遊技者に設定看破させずに遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
さらに、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技者に遊技価値を付与しないハズレ役に対応するハズレ乱数値から補填するように構成する。
ハズレ役は、大当たり役や小当たり役と異なり、遊技価値を付与しない役であるため、各パチンコ機10毎に設けられたデータランプ(図示せず)に明確に(大々的に)表示されない役である。ここで、仮に、データランプに明確に(大々的に)計上される小当たり遊技に対応する小当たり乱数値を設定毎に変更した場合、その小当たり遊技の出現率を遊技者がデータランプで確認することで、パチンコ機10の設定判別要素が増えてしまう。その結果、例えば、低設定(例えば、設定値「1」)に設定されたパチンコ機10の設定を遊技者に看破されてしまった場合、遊技者は該パチンコ機10で遊技を行わず、パチンコ機10の稼働が低下してしまうおそれがある。
そこで、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技者に遊技価値を付与せず、データランプに計数されないハズレ役に対応するハズレ乱数値から補填するように構成することで、遊技者による設定判別要素を大当たりの出現割合のみとして、パチンコ機10の設定値を看破され難くすることができる。よって、例えば、低設定(即ち、設定値「1」等)であっても遊技者に設定看破させずに遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
また、第29実施形態のパチンコ機10では、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を、いずれの特別図柄における抽選テーブル(即ち、特図1大当たり乱数テーブル272a1及び特図2大当たり乱数テーブル272a2)でも割り振られているハズレ役から補填するように構成されている。ここで、一方の抽選テーブルにのみ割り振られている役(例えば、第2特別図柄における小当たり乱数値)から設定変更に伴う大当たり乱数値を補填した場合、各特別図柄における出玉率の計算が異なるため、該計算が煩雑になり、遊技仕様の設計時における工数が嵩んでしまう。そこで、各特別図柄にそれぞれ存在する役(即ち、ハズレ役)から大当たり乱数値の増加分を補填することで、各特別図柄における出玉率の計算の一部を共通化することが可能となり、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる。
<第30実施形態>
次に、図503を参照して、第30実施形態におけるパチンコ機10について説明する。
第28実施形態のパチンコ機10では、設定値ごとに最も時間効率良く遊技価値が得られる大当たり遊技を発生させる大当たり乱数値の個数を変化(増加)させ、その変化分(増加分)を、遊技価値が付与されないハズレ乱数値の個数から補填するように構成されていた。
これに対し、第30実施形態のパチンコ機10では、大当たり遊技より時間効率は良くないが、遊技者に遊技価値を付与する小当たり遊技を発生させる小当たり乱数値の個数を設定値ごとに変化(増加)させ、その変化分(増加分)を、ハズレ乱数値の個数から補填するように構成する。小当たり遊技は、1の大当たり遊技と同等の遊技価値を得ようとした場合に、該大当たり遊技より長い時間をかけて多くの小当たり遊技に当選しなければ大当たり遊技と同等の遊技価値を得ることができない。よって、小当たり遊技を発生する小当たり乱数値の個数に設定差が生じる部分を設けることで、長い時間遊技を行って、多くの小当たり遊技に当選しなければ設定判別することを困難にすることができる。よって、遊技者による設定判別要素を長い時間遊技を行わなければ困難な遊技仕様とすることで、パチンコ機10での短時間遊技では設定値を看破され難くすることができる。その結果、低設定(即ち、設定値1等)であっても遊技者に設定看破を困難にして遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
以下、第30実施形態におけるパチンコ機10について、第16実施形態乃至第29実施形態におけるパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第30実施形態のパチンコ機10の説明において、第16実施形態乃至第29実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第16実施形態乃至第29実施形態と同一の符号を付し、その図示と説明を省略する。
図503を参照して、第30実施形態における各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル272aの詳細についてそれぞれ説明する。図503(a)は、ROM272に記憶される特図1大当たり乱数テーブル272a1の一例を模式的に示した模式図であり、図503(b)は、ROM272に記憶される特図2大当たり乱数テーブル272a2の一例を模式的に示した模式図である。
第30実施形態の特図1大当たり乱数テーブル272a1及び特図2大当たり乱数テーブル272a2は、各設定値毎にそれぞれ、遊技状態が特別図柄の低確率状態の場合に使用される低確率状態用と、遊技状態が特別図柄の低確率状態より大当たりとなる確率の高い特別図柄の高確率状態の場合に使用される高確率状態用との2種類ずつに分けられる。
そして、各設定値において、低確率状態用と高確率状態用とに含まれる小当たり乱数値の個数を変化させるとともに、各遊技状態における各設定値毎においても小当たり乱数値の個数が異なるように設定されている。また、設定値ごと、及び、遊技状態ごとの小当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレに対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成されている。このようにして、小当たり乱数値の個数を異ならせることにより、設定値毎および遊技状態毎に小当たりの当選確率が変更される。
一方、各設定値において、低確率状態用と高確率状態用とのそれぞれに含まれる大当たり乱数値の個数が同一となるように設定されている。このように大当たり乱数値の個数を遊技状態によっては変化するが、各設定値ごとに同一とすることにより、すべての設定値での大当たり遊技のみを考慮した遊技価値の付与割合が同等となる。
図503(a)で示すように、第30実施形態の特図1大当たり乱数テーブル272a1では、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は50個で、その値「0〜49」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は500個で、その値「0〜499」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、500/10000=5/100(即ち、5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、共に100個で、低確率状態の場合の値「50〜149」、又は、高確率状態の場合の値「500〜599」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
よって、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9850個で、その値「150〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9400個で、その値「600〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9850/10000=98.5/100(即ち、98.5%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9400/10000=94/100(即ち、94%)となるように設定されている。
即ち、設定値「1」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9850個以下)となるように構成されている。
次いで、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、設定値「1」と同様、50個で、その値「0〜49」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、設定値「1」と同様、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
また、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数も、設定値「1」と同様、500個で、その値「0〜499」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、設定値「1」と同様、500/10000=5/100(即ち、5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
一方、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は102個で、その値「50〜151」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の小当たり確率は、102/10000=1.02/100(即ち、1.02%)となるように設定されている。
また、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は120個で、その値「500〜619」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の小当たり確率は、120/10000=1.2/100(即ち、1.2%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.18倍小当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9848個で、その値「152〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9380個で、その値「620〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9848/10000=98.48/100(即ち、98.48%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9380/10000=93.8/100(即ち、93.8%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、特図1の低確率状態および高確率状態における設定変更に伴う小当たり乱数値の個数の増加分も、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成し、さらに、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数及び小当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9848個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル272a2における設定値「2」は、設定値「1」と比べて、大当たり確率は同等(0.5%又は5%)であるものの、小当たり確率が若干向上しており(低確率状態:1%→1.02%、高確率状態:1%→1.2%)、いずれの遊技状態でも設定値「1」の場合より小当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、設定値「1」及び「2」と同様、50個で、その値「0〜49」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、設定値「1」及び「2」と同様、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
また、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数も、設定値「1」及び「2」と同様、500個で、その値「0〜499」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、設定値「1」及び「2」と同様、500/10000=5/100(即ち、5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
一方、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は104個で、その値「50〜153」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の小当たり確率は、104/10000=1.04/100(即ち、1.04%)となるように設定されている。
また、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は140個で、その値「500〜639」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の小当たり確率は、140/10000=1.4/100(即ち、1.4%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.35倍小当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9846個で、その値「154〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9360個で、その値「640〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9846/10000=98.46/100(即ち、98.46%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9360/10000=93.6/100(即ち、93.6%)となるように設定されている。
即ち、設定値「3」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、特図1の低確率状態および高確率状態における設定変更に伴う小当たり乱数値の個数の増加分も、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成し、さらに、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数及び小当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9846個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル272a2における設定値「3」は、設定値「2」と比べて、大当たり確率は同等(0.5%又は5%)であるものの、小当たり確率が若干向上しており(低確率状態:1.02%→1.04%、高確率状態:1.2%→1.4%)、いずれの遊技状態でも設定値「2」の場合より小当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、設定値「1」乃至「3」と同様、50個で、その値「0〜49」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、設定値「1」乃至「3」と同様、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
また、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数も、設定値「1」乃至「3」と同様、500個で、その値「0〜499」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、設定値「1」乃至「3」と同様、500/10000=5/100(即ち、5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
一方、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は106個で、その値「50〜155」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の小当たり確率は、106/10000=1.06/100(即ち、1.06%)となるように設定されている。
また、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は160個で、その値「500〜659」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の小当たり確率は、160/10000=1.6/100(即ち、1.6%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.51倍小当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9844個で、その値「156〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9340個で、その値「660〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9844/10000=98.44/100(即ち、98.44%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9340/10000=93.4/100(即ち、93.4%)となるように設定されている。
即ち、設定値「4」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、特図1の低確率状態および高確率状態における設定変更に伴う小当たり乱数値の個数の増加分も、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成し、さらに、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数及び小当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9844個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル272a2における設定値「4」は、設定値「3」と比べて、大当たり確率は同等(0.5%又は5%)であるものの、小当たり確率が若干向上しており(低確率状態:1.04%→1.06%、高確率状態:1.4%→1.6%)、いずれの遊技状態でも設定値「3」の場合より小当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、設定値「1」乃至「4」と同様、50個で、その値「0〜49」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、設定値「1」乃至「4」と同様、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
また、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数も、設定値「1」乃至「4」と同様、500個で、その値「0〜499」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、設定値「1」乃至「4」と同様、500/10000=5/100(即ち、5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
一方、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は108個で、その値「50〜157」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の小当たり確率は、108/10000=1.08/100(即ち、1.08%)となるように設定されている。
また、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は180個で、その値「500〜679」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の小当たり確率は、180/10000=1.8/100(即ち、1.8%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.67倍小当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9842個で、その値「158〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9320個で、その値「680〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9842/10000=98.42/100(即ち、98.42%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9320/10000=93.2/100(即ち、93.2%)となるように設定されている。
即ち、設定値「5」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、特図1の低確率状態および高確率状態における設定変更に伴う小当たり乱数値の個数の増加分も、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成し、さらに、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数及び小当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9842個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル272a2における設定値「5」は、設定値「4」と比べて、大当たり確率は同等(0.5%又は5%)であるものの、小当たり確率が若干向上しており(低確率状態:1.06%→1.08%、高確率状態:1.6%→1.8%)、いずれの遊技状態でも設定値「4」の場合より小当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、設定値「1」乃至「5」と同様、50個で、その値「0〜49」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、設定値「1」乃至「5」と同様、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
また、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数も、設定値「1」乃至「5」と同様、500個で、その値「0〜499」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、設定値「1」乃至「5」と同様、500/10000=5/100(即ち、5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
一方、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は110個で、その値「50〜159」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の小当たり確率は、110/10000=1.1/100(即ち、1.1%)となるように設定されている。
また、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は200個で、その値「500〜699」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の小当たり確率は、200/10000=2/100(即ち、2%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.82倍小当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9840個で、その値「160〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9300個で、その値「700〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9840/10000=98.4/100(即ち、98.4%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9300/10000=93/100(即ち、93%)となるように設定されている。
即ち、設定値「6」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、特図1の低確率状態および高確率状態における設定変更に伴う小当たり乱数値の個数の増加分も、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成し、さらに、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数及び小当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9840個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル272a2における設定値「6」は、設定値「5」と比べて、大当たり確率は同等(0.5%又は5%)であるものの、小当たり確率が若干向上しており(低確率状態:1.08%→1.1%、高確率状態:1.8%→2%)、いずれの遊技状態でも設定値「5」の場合より小当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次に、図503(b)で示すように、第30実施形態の特図2大当たり乱数テーブル272a2では、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、第1特別図柄と同様、50個で、その値「0〜49」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
また、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、第1特別図柄と同様、500個で、その値「0〜499」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、500/10000=5/100(即ち、5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
一方、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、共に9400個で、低確率状態の場合の値「50〜9449」、又は、高確率状態の場合の値「500〜9899」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9400/10000=94/100(即ち、94%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
よって、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの550個で、その値「9450〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの100個で、その値「9900〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、550/10000=5.5/100(即ち、5.5%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、100/10000=1/100(即ち、1%)となるように設定されている。
即ち、設定値「1」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、550個以下)となるように構成されている。
次いで、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、設定値「1」と同様、50個で、その値「0〜49」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、設定値「1」と同様、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
また、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数も、設定値「1」と同様、500個で、その値「0〜499」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、設定値「1」と同様、500/10000=5/100(即ち、5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
一方、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は9402個で、その値「50〜9451」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9402/10000=94.02/100(即ち、94.02%)となるように設定されている。
また、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は9420個で、その値「500〜9919」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9420/10000=94.2/100(即ち、94.2%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.002倍小当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの548個で、その値「9452〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの80個で、その値「9920〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、548/10000=5.48/100(即ち、5.48%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、80/10000=0.8/100(即ち、0.8%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、特図2の低確率状態および高確率状態における設定変更に伴う小当たり乱数値の個数の増加分も、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成し、さらに、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数及び小当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、548個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル272a2における設定値「2」は、設定値「1」と比べて、大当たり確率は同等(0.5%又は5%)であるものの、小当たり確率が若干向上しており(低確率状態:94%→94.02%、高確率状態:94%→94.2%)、いずれの遊技状態でも設定値「1」の場合より小当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、設定値「1」及び「2」と同様、50個で、その値「0〜49」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、設定値「1」及び「2」と同様、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
また、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数も、設定値「1」及び「2」と同様、500個で、その値「0〜499」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、設定値「1」及び「2」と同様、500/10000=5/100(即ち、5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
一方、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は9404個で、その値「50〜9453」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9404/10000=94.04/100(即ち、94.04%)となるように設定されている。
また、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は9440個で、その値「500〜9939」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9440/10000=94.4/100(即ち、94.4%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.004倍小当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの546個で、その値「9454〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの60個で、その値「9940〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、546/10000=5.46/100(即ち、5.46%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、60/10000=0.6/100(即ち、0.6%)となるように設定されている。
即ち、設定値「3」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、特図2の低確率状態および高確率状態における設定変更に伴う小当たり乱数値の個数の増加分も、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成し、さらに、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数及び小当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、546個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル272a2における設定値「3」は、設定値「2」と比べて、大当たり確率は同等(0.5%又は5%)であるものの、小当たり確率が若干向上しており(低確率状態:94.02%→94.04%、高確率状態:94.2%→94.4%)、いずれの遊技状態でも設定値「2」の場合より小当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、設定値「1」乃至「3」と同様、50個で、その値「0〜49」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、設定値「1」乃至「3」と同様、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
また、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数も、設定値「1」乃至「3」と同様、500個で、その値「0〜499」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、設定値「1」乃至「3」と同様、500/10000=5/100(即ち、5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
一方、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は9406個で、その値「50〜9455」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9406/10000=94.06/100(即ち、94.06%)となるように設定されている。
また、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は9460個で、その値「500〜9959」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9460/10000=94.6/100(即ち、94.6%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.006倍小当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの544個で、その値「9456〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの40個で、その値「9960〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、544/10000=5.44/100(即ち、5.44%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、40/10000=0.4/100(即ち、0.4%)となるように設定されている。
即ち、設定値「4」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、特図2の低確率状態および高確率状態における設定変更に伴う小当たり乱数値の個数の増加分も、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成し、さらに、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数及び小当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、544個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル272a2における設定値「4」は、設定値「3」と比べて、大当たり確率は同等(0.5%又は5%)であるものの、小当たり確率が若干向上しており(低確率状態:94.04%→94.06%、高確率状態:94.4%→94.6%)、いずれの遊技状態でも設定値「3」の場合より小当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、設定値「1」乃至「4」と同様、50個で、その値「0〜49」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、設定値「1」乃至「4」と同様、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
また、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数も、設定値「1」乃至「4」と同様、500個で、その値「0〜499」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、設定値「1」乃至「4」と同様、500/10000=5/100(即ち、5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
一方、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は9408個で、その値「50〜9457」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9408/10000=94.08/100(即ち、94.08%)となるように設定されている。
また、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は9480個で、その値「500〜9979」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9480/10000=94.8/100(即ち、94.8%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.008倍小当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの542個で、その値「9458〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの20個で、その値「9980〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、542/10000=5.42/100(即ち、5.42%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、20/10000=0.2/100(即ち、0.2%)となるように設定されている。
即ち、設定値「5」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、特図2の低確率状態および高確率状態のける設定変更に伴う小当たり乱数値の個数の増加分も、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成し、さらに、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数及び小当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、542個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル272a2における設定値「5」は、設定値「4」と比べて、大当たり確率は同等(0.5%又は5%)であるものの、小当たり確率が若干向上しており(低確率状態:94.06%→94.08%、高確率状態:94.6%→94.8%)、いずれの遊技状態でも設定値「4」の場合より小当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、設定値「1」乃至「5」と同様、50個で、その値「0〜49」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、設定値「1」乃至「5」と同様、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
また、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数も、設定値「1」乃至「5」と同様、500個で、その値「0〜499」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、設定値「1」乃至「5」と同様、500/10000=5/100(即ち、5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
一方、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は9410個で、その値「50〜9459」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9410/10000=94.1/100(即ち、94.1%)となるように設定されている。
また、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は9500個で、その値「500〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9500/10000=95/100(即ち、95%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.01倍小当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの540個で、その値「9460〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の0個で、特図2大当たり乱数テーブル272a2にハズレ乱数値に対応する値が格納されていない。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、540/10000=5.4/100(即ち、5.4%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、0/10000=0/100(即ち、0%)となるように設定され、ハズレ役が現出しないように構成されている。
即ち、設定値「6」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、特図2の低確率状態および高確率状態における設定変更に伴う小当たり乱数値の個数の増加分も、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成し、さらに、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数及び小当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、540個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル272a2における設定値「6」は、設定値「6」と比べて、大当たり確率は同等(0.5%又は5%)であるものの、小当たり確率が若干向上しており(低確率状態:94.08%→94.1%、高確率状態:94.8%→95%)、いずれの遊技状態でも設定値「5」の場合より小当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
以上、説明したように、第30実施形態のパチンコ機10では、特図1大当たり乱数テーブル272a1及び特図2大当たり乱数テーブル272a2において、低確率状態から高確率状態の変化に伴う大当たり乱数値、及び、設定変更に伴う小当たり乱数値の増加分を、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数から補うように構成しつつ、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内となるように構成する。また、大当たり乱数値の個数を、低確率状態から高確率状態では変化させるものの、設定変更によっては変化させないように構成する。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、小当たり乱数値の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる。
また、小当たり遊技は、1の大当たり遊技と同等の遊技価値を得ようとした場合に、該大当たり遊技より長い時間をかけて多くの小当たり遊技に当選しなければ大当たり遊技と同等の遊技価値を得ることができない。よって、設定差が生じる部分を小当たり遊技を発生する小当たり乱数値に設けることで、長い時間遊技を行って、多くの小当たり遊技に当選しなければ設定判別することを困難にすることができる。よって、遊技者による設定判別要素を長い時間遊技を行わなければ困難な遊技仕様とすることで、パチンコ機10での短時間遊技では設定値を看破され難くすることができる。その結果、低設定(即ち、設定値1等)であっても遊技者に設定看破させずに遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
また、第30実施形態のパチンコ機10では、設定変更に伴う小当たり乱数値の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技者に遊技価値を付与しないハズレ役に対応するハズレ乱数値から補填するように構成する。
ハズレ役は、大当たり役や小当たり役と異なり、遊技価値を付与しない役であるため、各パチンコ機10毎に設けられたデータランプ(図示せず)に明確に(大々的に)表示されない役である。ここで、仮に、データランプに明確に(大々的に)計上される大当たり遊技に対応する大当たり乱数値を設定毎に変更した場合、その大当たり遊技の出現率を遊技者がデータランプで確認することで、パチンコ機10の設定判別要素が増えてしまう。その結果、例えば、低設定(例えば、設定値「1」)に設定されたパチンコ機10の設定を遊技者に看破されてしまった場合、遊技者は該パチンコ機10で遊技を行わず、パチンコ機10の稼働が低下してしまうおそれがある。
そこで、設定変更に伴う小当たり乱数値の増加分を、大当たり乱数カウンタC1のうち、遊技者に遊技価値を付与せず、データランプに明確に(大々的に)表示されないハズレ役に対応するハズレ乱数値から補填するように構成することで、遊技者による設定判別要素を小当たりの出現割合のみとして、パチンコ機10の設定値を看破され難くすることができる。よって、設定の判別要素を限定し、例えば、出玉率が低い低設定(即ち、設定値「1」等)であっても遊技者に設定看破させずに遊技を継続させ、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
<第31実施形態>
次に、図504を参照して、第31実施形態におけるパチンコ機10について説明する。
第28実施形態のパチンコ機10では、設定値ごとに最も時間効率良く遊技価値が得られる大当たり遊技を発生させる大当たり乱数値を変化(増加)させ、その変化分(増加分)を、遊技価値が付与されないハズレ乱数値から補填するように構成されていた。
これに対し、第31実施形態のパチンコ機10では、遊技価値を付与し得る大当たり乱数値および小当たり乱数値を設定値ごとにそれぞれ変化(増加)させ、その変化分(増加分)を、ハズレ乱数値から補填するように構成する。また、各設定値ごとにおける大当たり乱数値及び小当たり乱数値の増加分が、1の役(即ち、大当たり遊技又は小当たり遊技のいずれか一方)で各設定値ごとに増加させた場合(即ち、第28実施形態や第30実施形態の場合等)より低い増加率となるように構成する。このように構成することで、各設定値ごとの1の役の出現率の設定差が少なくなり、遊技価値を付与する1の役(即ち、大当たり遊技又は小当たり遊技)の出現率のみでは遊技者に設定看破を困難にし、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
以下、第31実施形態におけるパチンコ機10について、第16実施形態乃至第30実施形態におけるパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第31実施形態のパチンコ機10の説明において、第16実施形態乃至第30実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第16実施形態乃至第30実施形態と同一の符号を付し、その図示と説明を省略する。
図504を参照して、第31実施形態における各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル272aの詳細についてそれぞれ説明する。図504(a)は、ROM272に記憶される特図1大当たり乱数テーブル272a1の一例を模式的に示した模式図であり、図504(b)は、ROM272に記憶される特図2大当たり乱数テーブル272a2の一例を模式的に示した模式図である。
第31実施形態の特図1大当たり乱数テーブル272a1及び特図2大当たり乱数テーブル272a2は、各設定値毎にそれぞれ、遊技状態が「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」である特別図柄の低確率状態(「超確率変動状態」又は「確率変動状態」ではない期間)の場合に使用される低確率状態用と、遊技状態が特別図柄の低確率状態より大当たりとなる確率の高い特別図柄の高確率状態である「超確率変動状態」又は「確率変動状態」の場合に使用される高確率状態用との2種類ずつに分けられる。
そして、各設定値において、低確率状態用と高確率状態用とに含まれる大当たり乱数値および小当たり乱数値の個数を変化させるとともに、各設定毎にも大当たり乱数値および小当たり乱数値の個数が異なるように設定されている。また、設定値ごと、及び、遊技状態ごとの大当たり乱数値および小当たり乱数値の個数の増加分を、ハズレに対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成されている。このようにして、大当たり乱数値および小当たり乱数値の個数を異ならせることにより、設定値ごと及び遊技状態ごとに大当たり及び小当たりとなる確率が変更される。
図504(a)で示すように、第31実施形態の特図1大当たり乱数テーブル272a1では、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は50個で、その値「0〜49」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は500個で、その値「0〜499」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、500/10000=5/100(即ち、5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、共に100個で、低確率状態の場合の値「50〜149」、又は、高確率状態の場合の値「500〜599」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
よって、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9850個で、その値「150〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9400個で、その値「600〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9850/10000=98.5/100(即ち、98.5%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9400/10000=94/100(即ち、94%)となるように設定されている。
即ち、設定値「1」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9850個以下)となるように構成されている。
次いで、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は51個で、その値「0〜50」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、51/10000=0.51/100(即ち、0.51%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は510個で、その値「0〜509」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、510/10000=5.1/100(即ち、5.1%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は101個で、その値「51〜151」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の小当たり確率は、101/10000=1.01/100(即ち、1.01%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は110個で、その値「510〜619」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の小当たり確率は、110/10000=1.1/100(即ち、1.1%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.09倍小当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9848個で、その値「152〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9380個で、その値「620〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9848/10000=98.48/100(即ち、98.48%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9380/10000=93.8/100(即ち、93.8%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成する。また、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、設定変更に伴う小当たり乱数値の個数の増加分も、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成し、さらに、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数及び小当たり乱数値の個数が、「通常遊技状態」における設定値「1」のハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9848個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル272a1における設定値「2」は、設定値「1」と比べて、大当たり確率が若干向上している(低確率状態:0.5%→0.51%、高確率状態:5%→5.1%)とともに、小当たり確率が若干向上しており(低確率状態:1%→1.01%、高確率状態:1%→1.1%)、いずれの遊技状態でも設定値「1」の場合より大当たり遊技及び小当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は52個で、その値「0〜51」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、52/10000=0.52/100(即ち、0.52%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は520個で、その値「0〜519」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、520/10000=5.2/100(即ち、5.2%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は102個で、その値「52〜153」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の小当たり確率は、102/10000=1.02/100(即ち、1.02%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は120個で、その値「520〜639」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の小当たり確率は、120/10000=1.2/100(即ち、1.2%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.18倍小当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9846個で、その値「154〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9360個で、その値「640〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9846/10000=98.46/100(即ち、98.46%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9360/10000=93.6/100(即ち、93.6%)となるように設定されている。
即ち、設定値「3」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成する。また、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、設定変更に伴う小当たり乱数値の個数の増加分も、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成し、さらに、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数及び小当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9846個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル272a2における設定値「3」は、設定値「2」と比べて、大当たり確率が若干向上している(低確率状態:0.51%→0.52%、高確率状態:5.1%→5.2%)とともに、小当たり確率が若干向上しており(低確率状態:1.01%→1.02%、高確率状態:1.1%→1.2%)、いずれの遊技状態でも設定値「2」の場合より大当たり遊技及び小当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は53個で、その値「0〜52」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、53/10000=0.53/100(即ち、0.53%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は530個で、その値「0〜529」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、530/10000=5.3/100(即ち、5.3%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は103個で、その値「53〜155」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の小当たり確率は、103/10000=1.03/100(即ち、1.03%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は130個で、その値「530〜659」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の小当たり確率は、130/10000=1.3/100(即ち、1.3%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.26倍小当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9844個で、その値「156〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9340個で、その値「660〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9844/10000=98.44/100(即ち、98.44%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9340/10000=93.4/100(即ち、93.4%)となるように設定されている。
即ち、設定値「4」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成する。また、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、設定変更に伴う小当たり乱数値の個数の増加分も、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成し、さらに、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数及び小当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9844個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル272a2における設定値「4」は、設定値「3」と比べて、大当たり確率が若干向上している(低確率状態:0.52%→0.53%、高確率状態:5.2%→5.3%)とともに、小当たり確率が若干向上しており(低確率状態:1.02%→1.03%、高確率状態:1.2%→1.3%)、いずれの遊技状態でも設定値「3」の場合より大当たり遊技及び小当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は54個で、その値「0〜53」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、54/10000=0.54/100(即ち、0.54%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は540個で、その値「0〜539」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、540/10000=5.4/100(即ち、5.4%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は104個で、その値「54〜157」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の小当たり確率は、104/10000=1.04/100(即ち、1.04%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は140個で、その値「540〜679」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の小当たり確率は、140/10000=1.4/100(即ち、1.4%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.35倍小当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9842個で、その値「158〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9320個で、その値「680〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9842/10000=98.42/100(即ち、98.42%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9320/10000=93.2/100(即ち、93.2%)となるように設定されている。
即ち、設定値「5」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成する。また、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、設定変更に伴う小当たり乱数値の個数の増加分も、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成し、さらに、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数及び小当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9842個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル272a2における設定値「5」は、設定値「4」と比べて、大当たり確率が若干向上している(低確率状態:0.53%→0.54%、高確率状態:5.3%→5.4%)とともに、小当たり確率が若干向上しており(低確率状態:1.03%→1.04%、高確率状態:1.3%→1.4%)、いずれの遊技状態でも設定値「5」の場合より大当たり遊技及び小当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は55個で、その値「0〜54」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、55/10000=0.55/100(即ち、0.55%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は550個で、その値「0〜549」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、550/10000=5.5/100(即ち、5.5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は105個で、その値「55〜159」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の小当たり確率は、105/10000=1.05/100(即ち、1.05%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は150個で、その値「550〜699」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の小当たり確率は、150/10000=1.5/100(即ち、1.5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.43倍小当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9840個で、その値「160〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9300個で、その値「700〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9840/10000=98.4/100(即ち、98.4%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9300/10000=93/100(即ち、93%)となるように設定されている。
即ち、設定値「6」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成する。また、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、設定変更に伴う小当たり乱数値の個数の増加分も、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成し、さらに、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数及び小当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9840個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル272a2における設定値「6」は、設定値「5」と比べて、大当たり確率が若干向上している(低確率状態:0.54%→0.55%、高確率状態:5.4%→5.5%)とともに、小当たり確率が若干向上しており(低確率状態:1.04%→1.05%、高確率状態:1.4%→1.5%)、いずれの遊技状態でも設定値「6」の場合より大当たり遊技及び小当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次に、図504(b)で示すように、第31実施形態の特図2大当たり乱数テーブル272a2では、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、第1特別図柄と同様、50個で、その値「0〜49」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
また、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、第1特別図柄と同様、500個で、その値「0〜499」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、500/10000=5/100(即ち、5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
一方、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、共に9400個で、低確率状態の場合の値「50〜9449」、又は、高確率状態の場合の値「500〜9899」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9400/10000=94/100(即ち、94%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
よって、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの550個で、その値「9450〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの100個で、その値「9900〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、550/10000=5.5/100(即ち、5.5%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、100/10000=1/100(即ち、1%)となるように設定されている。
即ち、設定値「1」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、550個以下)となるように構成されている。
このように、第2特別図柄の小当たり確率は、第1特別図柄の小当たり確率より大幅に上昇している(1%→94%)とともに、第2特別図柄におけるハズレ乱数値と比べてもすこぶる選択され易い個数に設定されている。即ち、第2特別図柄における抽選遊技では、大当たりやハズレより、小当たりに当選し易い設定となっている。
次いで、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、51個で、その値「0〜50」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、51/10000=0.51/100(即ち、0.51%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、510個で、その値「0〜509」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、510/10000=5.1/100(即ち、5.1%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は9401個で、その値「51〜9451」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9401/10000=94.01/100(即ち、94.01%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は9410個で、その値「510〜9919」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9410/10000=94.1/100(即ち、94.1%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.001倍小当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの548個で、その値「9452〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの80個で、その値「9920〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、548/10000=5.48/100(即ち、5.48%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、80/10000=0.8/100(即ち、0.8%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成する。また、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、設定変更に伴う小当たり乱数値の個数の増加分も、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成し、さらに、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数及び小当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、548個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル272a2における設定値「2」は、設定値「1」と比べて、大当たり確率が若干向上している(低確率状態:0.5%→0.51%、高確率状態:5%→5.1%)とともに、小当たり確率が若干向上しており(低確率状態:94%→94.01%、高確率状態:94.1%→94.1%)、いずれの遊技状態でも設定値「1」の場合より大当たり遊技及び小当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、52個で、その値「0〜51」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、52/10000=0.52/100(即ち、0.52%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、520個で、その値「0〜519」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、520/10000=5.2/100(即ち、5.2%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は9402個で、その値「52〜9453」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9402/10000=94.02/100(即ち、94.02%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は9420個で、その値「520〜9939」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9420/10000=94.2/100(即ち、94.2%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.002倍小当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの546個で、その値「9454〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの60個で、その値「9940〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、546/10000=5.46/100(即ち、5.46%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、60/10000=0.6/100(即ち、0.6%)となるように設定されている。
即ち、設定値「3」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成する。また、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、設定変更に伴う小当たり乱数値の個数の増加分も、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成し、さらに、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数及び小当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、546個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル272a2における設定値「3」は、設定値「2」と比べて、大当たり確率が若干向上している(低確率状態:0.51%→0.52%、高確率状態:5.1%→5.2%)とともに、小当たり確率が若干向上しており(低確率状態:94.01%→94.02%、高確率状態:94.1%→94.2%)、いずれの遊技状態でも設定値「2」の場合より大当たり遊技及び小当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、53個で、その値「0〜52」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、53/10000=0.53/100(即ち、0.53%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、530個で、その値「0〜529」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、530/10000=5.3/100(即ち、5.3%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は9403個で、その値「53〜9455」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9403/10000=94.03/100(即ち、94.03%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は9430個で、その値「530〜9959」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9430/10000=94.3/100(即ち、94.3%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.003倍小当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの544個で、その値「9456〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの40個で、その値「9960〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、544/10000=5.44/100(即ち、5.44%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、40/10000=0.4/100(即ち、0.4%)となるように設定されている。
即ち、設定値「4」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成する。また、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、設定変更に伴う小当たり乱数値の個数の増加分も、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成し、さらに、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数及び小当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、544個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル272a2における設定値「4」は、設定値「3」と比べて、大当たり確率が若干向上している(低確率状態:0.52%→0.53%、高確率状態:5.2%→5.3%)とともに、小当たり確率が若干向上しており(低確率状態:94.02%→94.03%、高確率状態:94.2%→94.3%)、いずれの遊技状態でも設定値「3」の場合より大当たり遊技及び小当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、54個で、その値「0〜53」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、54/10000=0.54/100(即ち、0.54%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、540個で、その値「0〜539」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、540/10000=5.4/100(即ち、5.4%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は9404個で、その値「54〜9457」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9404/10000=94.04/100(即ち、94.04%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は9440個で、その値「540〜9979」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9440/10000=94.4/100(即ち、94.4%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.004倍小当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの542個で、その値「9458〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの20個で、その値「9980〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、542/10000=5.42/100(即ち、5.42%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、20/10000=0.2/100(即ち、0.2%)となるように設定されている。
即ち、設定値「5」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成する。また、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、設定変更に伴う小当たり乱数値の個数の増加分も、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成し、さらに、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数及び小当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、542個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル272a2における設定値「5」は、設定値「4」と比べて、大当たり確率が若干向上している(低確率状態:0.53%→0.54%、高確率状態:5.3%→5.4%)とともに、小当たり確率が若干向上しており(低確率状態:94.03%→94.04%、高確率状態:94.3%→94.4%)、いずれの遊技状態でも設定値「4」の場合より大当たり遊技及び小当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、55個で、その値「0〜54」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、55/10000=0.55/100(即ち、0.55%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、550個で、その値「0〜549」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、550/10000=5.5/100(即ち、5.5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は9405個で、その値「55〜9459」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9405/10000=94.05/100(即ち、94.05%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は9450個で、その値「550〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9450/10000=94.5/100(即ち、94.5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から約1.005倍小当たりし易いように設定されている。
従って、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの540個で、その値「9460〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残り0個で、特図2大当たり乱数テーブル272a2にハズレ乱数値に対応する値が格納されていないつまり、設定値「6」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、540/10000=5.4/100(即ち、5.4%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、0/10000=0/100(即ち、0%)となるように設定され、ハズレ役が現出しないように構成されている。
即ち、設定値「6」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成する。また、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、設定変更に伴う小当たり乱数値の個数の増加分も、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成し、さらに、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数及び小当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、540個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル272a2における設定値「6」は、設定値「5」と比べて、大当たり確率が若干向上している(低確率状態:0.54%→0.55%、高確率状態:5.4%→5.5%)とともに、小当たり確率が若干向上しており(低確率状態:94.04%→94.05%、高確率状態:94.4%→94.5%)、いずれの遊技状態でも設定値「5」の場合より大当たり遊技及び小当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
以上、説明したように、第31実施形態のパチンコ機10では、遊技価値を付与し得る大当たり乱数値および小当たり乱数値を設定値ごとにそれぞれ変化(増加)させ、その変化分(増加分)を、ハズレ乱数値から補填するように構成する。また、各設定値ごとにおける大当たり乱数値及び小当たり乱数値の増加分が、1の役(即ち、大当たり遊技又は小当たり遊技のいずれか一方)で各設定値ごとに増加させた場合(即ち、第28実施形態や第30実施形態の場合等)より低い増加率となるように構成する。このように構成することで、各設定値ごとの1の役の出現率の設定差が少なくなり、遊技価値を付与する1の役(即ち、大当たり遊技又は小当たり遊技)の出現率のみでは遊技者に設定看破を困難にし、パチンコ機10の稼働を促進することができる。
<第32実施形態>
次に、図505を参照して、第32実施形態におけるパチンコ機10について説明する。
第28実施形態のパチンコ機10では、大当たり遊技を発生させる大当たり乱数値を変化(増加)させ、その変化分(増加分)を、ハズレ乱数値のみから補填するように構成されていた。
これに対し、第32実施形態のパチンコ機10では、設定値を増加させて遊技者にとって最も有利な大当たり遊技に対応する大当たり乱数値を増加させる場合、まず、遊技価値が最も低い役(即ち、ハズレ役)に対応する乱数値(即ち、ハズレ乱数値)から補填し、設定値を上げるにつれて上記最も低い役に対応する乱数値が足らなくなったら(少なくなったら)、次に遊技価値が低い役(即ち、小当たり役)に対応する乱数値(即ち、小当たり乱数値)から補填するように構成する。このように構成することで、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を、各乱数値から補填可能となることで、1の乱数値(例えば、ハズレ乱数値のみ)から補填しなければならないといった遊技仕様設計時における制約がなくなるとともに、設定変更に伴う有利度の増加を極力大きくすることができる。よって、設定差による抑揚(メリハリ)のある遊技仕様を実現しつつ、遊技仕様設計の自由度を高め、開発工数の増加を抑制することができる。
以下、第32実施形態におけるパチンコ機10について、第16実施形態乃至第31実施形態におけるパチンコ機10と相違する点を中心に説明する。以下の第32実施形態のパチンコ機10の説明において、第16実施形態乃至第31実施形態のパチンコ機10と同一の構成及び処理については、第16実施形態乃至第31実施形態と同一の符号を付し、その図示と説明を省略する。
図505を参照して、第32実施形態における各特別図柄に対応する大当たり乱数テーブル272aの詳細についてそれぞれ説明する。図505(a)は、ROM272に記憶される特図1大当たり乱数テーブル272a1の一例を模式的に示した模式図であり、図505(b)は、ROM272に記憶される特図2大当たり乱数テーブル272a2の一例を模式的に示した模式図である。
第32実施形態の特図1大当たり乱数テーブル272a1及び特図2大当たり乱数テーブル272a2は、各設定値毎にそれぞれ、遊技状態が「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」である特別図柄の低確率状態(「超確率変動状態」又は「確率変動状態」ではない期間)の場合に使用される低確率状態用と、遊技状態が特別図柄の低確率状態より大当たりとなる確率の高い特別図柄の高確率状態である「超確率変動状態」又は「確率変動状態」の場合に使用される高確率状態用との2種類ずつに分けられる。
そして、所定の特別図柄(第32実施形態では、第2特別図柄)における各設定値において、所定の設定値(第32実施形態では、設定値「3」)までは、大当たり乱数値の個数にのみ設定差を設け、上記所定の設定値より大きな設定値(第32実施形態では、設定値「4」以上)では、大当たり乱数値および小当たり乱数値の個数にそれぞれ設定差を設ける。一方、他方の特別図柄(第32実施形態では、第1特別図柄)における各設定値においては、小当たり乱数値の個数を全設定で同一としつつ、大当たり乱数値の個数のみに設定差が生じるように構成する。
具体的には、第2特別図柄において、上記所定の設定値までは、大当たり乱数値の個数のみを増加させつつその増加に伴いハズレ乱数値の個数のみを減少させる一方、上記所定の設定値より大きな設定値では、大当たり乱数値の個数を増加させつつその増加に伴い、小当たり乱数値の個数およびハズレ乱数値の個数をそれぞれ減少させる。よって、第2特別図柄は、第1特別図柄と異なり、設定値ごと、及び、遊技状態ごとの大当たり乱数値の個数の増加分を、所定の設定値までは、ハズレに対応するハズレ乱数値の個数から補填するように構成し、ハズレ乱数値が存在しなくなる所定の設定値より大きい設定値では、小当たり役に対応する小当たり乱数値の個数から補填するように構成されている。このようにして、大当たり乱数値の個数および小当たり乱数値の個数を設定毎に異ならせることにより、設定値ごと及び遊技状態ごとに大当たり及び小当たりとなる確率が変更される。
図505(a)で示すように、第32実施形態の特図1大当たり乱数テーブル272a1では、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は50個で、その値「0〜49」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は500個で、その値「0〜499」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、500/10000=5/100(即ち、5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、共に100個で、低確率状態の場合の値「50〜149」、又は、高確率状態の場合の値「500〜599」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
よって、設定値が「1」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9850個で、その値「150〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9400個で、その値「600〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9850/10000=98.5/100(即ち、98.5%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9400/10000=94/100(即ち、94%)となるように設定されている。
即ち、設定値「1」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9850個以下)となるように構成されている。
次いで、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は55個で、その値「0〜54」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、55/10000=0.55/100(即ち、0.55%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は520個で、その値「0〜549」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、550/10000=5.5/100(即ち、5.5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」の場合と同様、共に100個で、低確率状態の場合の値「55〜154」、又は、高確率状態の場合の値「550〜649」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9845個で、その値「155〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9350個で、その値「650〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9845/10000=98.45/100(即ち、98.45%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9350/10000=93.5/100(即ち、93.5%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9848個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル272a2における設定値「2」は、設定値「1」と比べて、小当たり確率は同等(ともに1%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.5%→0.55%、高確率状態:5%→5.5%)、設定値「1」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は60個で、その値「0〜59」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、60/10000=0.6/100(即ち、0.6%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は600個で、その値「0〜599」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、600/10000=6/100(即ち、6%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」及び設定値「2」の場合と同様、共に100個で、低確率状態の場合の値「60〜159」、又は、高確率状態の場合の値「600〜699」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9840個で、その値「160〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9300個で、その値「700〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9840/10000=98.4/100(即ち、98.4%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9300/10000=93/100(即ち、93%)となるように設定されている。
即ち、設定値「3」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9846個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル272a2における設定値「3」は、設定値「2」と比べて、小当たり確率は同等(ともに1%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.55%→0.6%、高確率状態:5.5%→6%)、設定値「2」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は65個で、その値「0〜64」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、65/10000=0.65/100(即ち、0.65%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は650個で、その値「0〜649」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、650/10000=6.5/100(即ち、6.5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」〜「3」の場合と同様、共に100個で、低確率状態の場合の値「65〜164」、又は、高確率状態の場合の値「650〜749」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「4」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9835個で、その値「165〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9250個で、その値「750〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9835/10000=98.35/100(即ち、98.35%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9250/10000=92.5/100(即ち、92.5%)となるように設定されている。
即ち、設定値「4」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9844個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル272a2における設定値「4」は、設定値「3」と比べて、小当たり確率は同等(ともに1%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.6%→0.65%、高確率状態:6%→6.5%)、設定値「3」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は70個で、その値「0〜69」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、70/10000=0.7/100(即ち、0.7%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は700個で、その値「0〜699」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、700/10000=7/100(即ち、7%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」〜「4」の場合と同様、共に100個で、低確率状態の場合の値「70〜169」、又は、高確率状態の場合の値「700〜799」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「5」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9830個で、その値「170〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9200個で、その値「800〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9830/10000=98.3/100(即ち、98.3%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9200/10000=92/100(即ち、92%)となるように設定されている。
即ち、設定値「5」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9842個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル272a2における設定値「5」は、設定値「4」と比べて、小当たり確率は同等(ともに1%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.65%→0.7%、高確率状態:6.5%→7%)、設定値「4」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は75個で、その値「0〜74」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、75/10000=0.75/100(即ち、0.75%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は750個で、その値「0〜749」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄の大当たり確率は、750/10000=7.5/100(即ち、7.5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
また、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」〜「5」の場合と同様、共に100個で、低確率状態の場合の値「75〜174」、又は、高確率状態の場合の値「750〜849」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても100/10000=1/100(即ち、1%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「6」の場合、特図1大当たり乱数テーブル272a1における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9825個で、その値「175〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの9150個で、その値「850〜9999」が、特図1大当たり乱数テーブル272a1に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第1特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9825/10000=98.25/100(即ち、98.25%)となるように設定され、第1特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第1特別図柄のハズレ確率は、9150/10000=91.5/100(即ち、91.5%)となるように設定されている。
即ち、設定値「6」において、特図1の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、9840個以下)となるように構成されている。
よって、特図1大当たり乱数テーブル272a2における設定値「6」は、設定値「5」と比べて、小当たり確率は同等(ともに1%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.7%→0.75%、高確率状態:7%→7.5%)、設定値「5」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次に、図505(b)で示すように、第32実施形態の特図2大当たり乱数テーブル272a2では、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、50個で、その値「0〜49」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
また、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、500個で、その値「0〜499」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、500/10000=5/100(即ち、5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、共に9400個で、低確率状態の場合の値「50〜9449」、又は、高確率状態の場合の値「500〜9899」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9400/10000=94/100(即ち、94%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「1」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの550個で、その値「9450〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの100個で、その値「9900〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「1」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、550/10000=5.5/100(即ち、5.5%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、100/10000=1/100(即ち、1%)となるように設定されている。
即ち、設定値「1」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、550個以下)となるように構成されている。
このように、設定値「1」における第2特別図柄の小当たり確率は、第1特別図柄の小当たり確率より大幅に上昇している(1%→94%)とともに、第2特別図柄におけるハズレ乱数値と比べてもすこぶる選択され易い個数に設定されている。即ち、第2特別図柄における抽選遊技では、大当たりやハズレより、小当たりに当選し易い設定となっている。
次いで、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、55個で、その値「0〜54」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、55/10000=0.55/100(即ち、0.55%)となるように設定されている。
また、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、550個で、その値「0〜549」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、550/10000=5.5/100(即ち、5.5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」の場合と同様、共に9400個で、低確率状態の場合の値「55〜9454」、又は、高確率状態の場合の値「550〜9949」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9400/10000=94/100(即ち、94%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「2」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの545個で、その値「9455〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの50個で、その値「9950〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「2」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、545/10000=5.45/100(即ち、5.45%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、50/10000=0.5/100(即ち、0.5%)となるように設定されている。
即ち、設定値「2」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、545個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル272a2における設定値「2」は、設定値「1」と比べて、小当たり確率は同等(ともに94%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.5%→0.55%、高確率状態:5%→5.5%)、設定値「1」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、60個で、その値「0〜59」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、60/10000=0.6/100(即ち、0.6%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、600個で、その値「0〜599」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、600/10000=6/100(即ち、6%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態および高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は、設定値「1」及び「2」の場合と同様、共に9400個で、低確率状態の場合の値「60〜9459」、又は、高確率状態の場合の値「600〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「3」の第2特別図柄における小当たり確率は、いずれの遊技状態であっても9400/10000=94/100(即ち、94%)となり、特別図柄の低確率状態と高確率状態とで小当たりの当選確率が同等となるように設定されている。
従って、設定値が「3」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの540個で、その値「9460〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残り0個で、特図2大当たり乱数テーブル272a2にハズレ乱数値に対応する値が格納されていない。つまり、設定値「3」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、540/10000=5.4/100(即ち、5.4%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、0/10000=0/100(即ち、0%)となるように設定され、ハズレ役が現出しないように構成されている。
即ち、設定値「3」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うように構成しつつ、低確率状態から高確率状態の増加分、および、設定値変更に伴う増加分の大当たり乱数値の個数が「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数の範囲内(即ち、540個以下)となるように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル272a2における設定値「3」は、設定値「2」と比べて、小当たり確率は同等(ともに94%)であるものの、大当たり確率が若干向上しており(低確率状態:0.55%→0.6%、高確率状態:5.5%→6%)、設定値「2」の場合より大当たり遊技が発生し易い設定であるといえる。
次いで、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、65個で、その値「0〜64」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、65/10000=0.65/100(即ち、0.65%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、650個で、その値「0〜649」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、650/10000=6.5/100(即ち、6.5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は9400個で、その値「65〜9464」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、設定値「1」乃至「3」と同様、9400/10000=94/100(即ち、94%)となるように設定されている。
一方、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は9350個で、その値「650〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。これは、設定値「4」における特図2大当たり乱数テーブル272a2において、特別図柄の高確率状態では、設定値「3」と同様、ハズレ乱数値に対応する値が存在していない。よって、設定値「3」より大当たり乱数値の個数を増加する場合、ハズレ乱数値の個数ではなく、小当たり乱数値の個数から設定変更および確率変動に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を小当たり乱数値の個数から補填するように構成されている。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9350/10000=93.5/100(即ち、93.5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から小当たりし難い(約0.995倍)ように設定されている。
従って、設定値が「4」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの535個で、その値「9465〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、設定値「3」と同様、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残り0個で、特図2大当たり乱数テーブル272a2にハズレ乱数値に対応する値が格納されていない。つまり、設定値「4」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、535/10000=5.35/100(即ち、5.35%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、0/10000=0/100(即ち、0%)となるように設定され、ハズレ役が現出しないように構成されている。
即ち、設定値「4」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うとともに、ハズレ乱数値では補填しきれない個数(即ち、50個)を小当たり乱数値の個数を減少させて、その減少分からも補うように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル272a2における設定値「4」は、設定値「3」と比べて、大当たり確率が若干向上している(低確率状態:0.6%→0.65%、高確率状態:6%→6.5%)ものの、小当たり確率が特別図柄の高確率状態において減少(高確率状態:94%→93.5%。低確率状態は設定値「3」と同一。)しており、設定値「3」の場合より大当たり遊技が発生し易い一方、高確率状態では小当たり遊技が発生し難い設定であるといえる。
次いで、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、70個で、その値「0〜69」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、70/10000=0.7/100(即ち、0.7%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、700個で、その値「0〜699」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、700/10000=7/100(即ち、7%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は9400個で、その値「70〜9469」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、設定値「1」乃至「4」と同様、9400/10000=94/100(即ち、94%)となるように設定されている。
一方、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は9300個で、その値「700〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。これは、設定値「5」における特図2大当たり乱数テーブル272a2において、設定値「4」の高確率状態と同様、特別図柄の高確率状態では、ハズレ乱数値に対応する値が存在していない。よって、設定値「4」より大当たり乱数値の個数を増加する場合、ハズレ乱数値の個数ではなく、小当たり乱数値の個数から設定変更および確率変動に伴う大当たり乱数値の増加分を小当たり乱数値から補填するように構成されている。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9300/10000=93/100(即ち、93%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から小当たりし難い(約0.989倍)ように設定されている。
従って、設定値が「5」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの530個で、その値「9470〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、設定値「3」及び「4」と同様、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残り0個で、特図2大当たり乱数テーブル272a2にハズレ乱数値に対応する値が規定(設定)されていない。つまり、設定値「5」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、530/10000=5.3/100(即ち、5.3%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、0/10000=0/100(即ち、0%)となるように設定され、ハズレ役が現出しないように構成されている。
即ち、設定値「5」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うとともに、ハズレ乱数値では補填しきれない個数(即ち、50個)を小当たり乱数値の個数を減少させて、その減少分からも補うように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル272a2における設定値「5」は、設定値「4」と比べて、大当たり確率が若干向上している(低確率状態:0.65%→0.7%、高確率状態:6.5%→7%)ものの、小当たり確率が特別図柄の高確率状態において減少(高確率状態:93.5%→93%。低確率状態は設定値「4」と同一。)しており、設定値「4」の場合より大当たり遊技が発生し易い一方、高確率状態では小当たり遊技が発生し難い設定であるといえる。
次いで、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(大当たり乱数値)の個数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、75個で、その値「0〜74」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、75/10000=0.75/100(即ち、0.75%)となるように設定されている。
一方で、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は、特図1大当たり乱数テーブル272a1と同様、750個で、その値「0〜749」が特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の大当たり確率は、第1特別図柄と同様、750/10000=7.5/100(即ち、7.5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から10倍大当たりし易いように設定されている。
ここで、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態で小当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(小当たり乱数値)の個数は9400個で、その値「75〜9474」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、設定値「1」乃至「5」と同様、9400/10000=94/100(即ち、94%)となるように設定されている。
一方、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における高確率状態で小当たりとなる乱数の値(小当たり乱数値)の数は9250個で、その値「750〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。これは、設定値「6」における特図2大当たり乱数テーブル272a2において、設定値「5」の高確率状態と同様、特別図柄の高確率状態では、ハズレ乱数値に対応する値が存在していない。よって、設定値「5」より大当たり乱数値の個数を増加する場合、ハズレ乱数値の個数ではなく、小当たり乱数値の個数から設定変更および確率変動に伴う大当たり乱数値の増加分を小当たり乱数値から補填するように構成されている。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄の小当たり確率は、9250/10000=92.5/100(即ち、92.5%)となり、特別図柄の高確率状態は、低確率状態から小当たりし難い(約0.984倍)ように設定されている。
従って、設定値が「6」の場合、特図2大当たり乱数テーブル272a2における低確率状態でハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残りの525個で、その値「9475〜9999」が、特図2大当たり乱数テーブル272a2に規定(設定)されている。また、高確率状態の場合にハズレとなる乱数の値(ハズレ乱数値)の数は、設定値「3」乃至「5」と同様、大当たり乱数値及び小当たり乱数値以外の残り0個で、特図2大当たり乱数テーブル272a2にハズレ乱数値に対応する値が規定(設定)されていない。つまり、設定値「6」の第2特別図柄の低確率状態(即ち、「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、525/10000=5.25/100(即ち、5.25%)となるように設定され、第2特別図柄の高確率状態(即ち、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)における第2特別図柄のハズレ確率は、0/10000=0/100(即ち、0%)となるように設定され、ハズレ役が現出しないように構成されている。
即ち、設定値「6」において、特図2の高確率状態における大当たり乱数値の個数の増加分を、遊技において最も滞在率が高い「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分から補うとともに、ハズレ乱数値では補填しきれない個数(即ち、50個)を小当たり乱数値の個数を減少させて、その減少分からも補うように構成されている。
よって、特図2大当たり乱数テーブル272a2における設定値「6」は、設定値「5」と比べて、大当たり確率が若干向上している(低確率状態:0.7%→0.75%、高確率状態:7%→7.5%)ものの、小当たり確率が特別図柄の高確率状態において減少(高確率状態:93%→92.5%。低確率状態は設定値「5」と同一。)しており、設定値「5」の場合より大当たり遊技が発生し易い一方、高確率状態では小当たり遊技が発生し難い設定であるといえる。
以上、説明したように、第32実施形態のパチンコ機10では、設定値を増加させて遊技者にとって最も有利な大当たり遊技に対応する大当たり乱数値の個数を増加させる場合、まず、遊技価値が最も低い役(即ち、ハズレ役)に対応する乱数値(即ち、ハズレ乱数値)の個数から補填し、設定値を上げるにつれて上記最も低い役に対応する乱数値の個数が足らなくなったら(少なくなったら)、次に遊技価値が低い役(即ち、小当たり役)に対応する乱数値(即ち、小当たり乱数値)の個数から補填するように構成する。このように構成することで、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を、各乱数値の個数から補填可能となることで、1の乱数値(例えば、ハズレ乱数値のみ)の個数から補填しなければならないといった遊技仕様設計時における制約がなくなるとともに、設定変更に伴う有利度の増加を極力大きくすることができる。よって、設定差による抑揚(メリハリ)のある遊技仕様を実現しつつ、遊技仕様設計の自由度を高め、開発工数の増加を抑制することができる。
また、第2特別図柄の高確率状態において、設定値が「3」〜「6」の場合にハズレ役が現出しないように構成される。換言すれば、第2特別図柄における第2抽選遊技において、ハズレ役が現出しないことにより、高設定のパチンコ機10であることを遊技者に示唆できる。よって、特定の特別図柄(即ち、第2特別図柄)における特定の遊技状態(即ち、高確率状態)においてのみ遊技者に設定示唆され易くなり、如何にして上記遊技状態において上記特別図柄による抽選遊技によって設定示唆機会を得るか否かという遊技性が創出され、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
以上、上記実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、各実施形態は、それぞれ、他の実施形態が有する構成の一部または複数部分を、その実施形態に追加し或いはその実施形態の構成の一部または複数部分と交換等することにより、その実施形態を変形して構成するようにしても良い。また、上記実施形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
<変形例1>
上記各実施形態では、役物比率や連続役物比率を算出し、記録し、また、検査装置300へ出力する場合について説明したが、役物比率や連続役物比率に代えて、又は、役物比率や連続役物比率に加えて、パチンコ機10の遊技性能を示す情報、例えば、ベース値、打ち込んだ球100個に対して吸い込まれた球の個数(=100−ベース値)、大当たりとなるまでの平均アウト個数等を算出し、記録し、また、検査装置300へ出力するようにしてもよい。
<変形例2>
上記各実施形態では、第1読書メモリ263にカウンタを設けて、入賞口毎に入賞した球の数を計数する場合について説明したが、第1読書メモリ263に設けたカウンタによって、入賞口毎に、入賞により払い出された球の数を計数してもよい。そして、第16実施形態では、役物比率を算出するタイミングとなった場合に、第1読書メモリ263により計数された、入賞口毎の、入賞により払い出された球の数に基づいて、役物比率及び連続役物比率を算出して、第2読書メモリ264に累積して記録するようにしてもよい。また、第17実施形態では、役物比率を算出するタイミングとなった場合に、役物比率を算出するタイミングとなった場合に、第1読書メモリ263により計数された、入賞口毎の、入賞により払い出された球の数を、第2読書メモリ264に累積して記録するようにしてもよい。この場合、バッファ262に対して、入賞口毎の0.5秒間に入賞のあった球の数が格納されると、CPU261によって、入賞口毎に、入賞のあった球の数に対して対応する入賞口の賞球の数を乗じて、その0.5秒間にあった入賞により払い出した球の数を算出し、その算出した払い出した球の数を、第1読書メモリ263に設けられた対応する入賞口のカウンタに加算することで、入賞口毎に、入賞により払い出された球の数を計数してもよい。また、MPU201は、一の入賞口で入賞があったことが検出されると、その入賞があった入賞口を示す情報をバッファ262に書き込むようにし、CPU261では、バッファ262に入賞があった入賞口を示す情報が書き込まれると、その入賞口への入賞によって払い出される球の数を、第1読書メモリ263に設け得られた対応する入賞口のカウンタに加算することで、入賞口毎に、入賞により払い出された球の数を計数してもよい。また、MPU201は、0.5秒毎(又は所定時間毎)に、入賞口毎に、その入賞口への入賞によって払い出された球の数を計数して、その数をバッファ262に格納し、CPU261は、そのバッファ262への書き込みが行われると、入賞口毎に、バッファ262に書き込まれた、0.5秒間にその入賞口への入賞によって払い出された球の数を、第1読書メモリ263に設け得られた対応する入賞口のカウンタに加算することで、入賞口毎に、入賞により払い出された球の数を計数してもよい。また、MPU201は、一の入賞口で入賞があったことが検出されると、バッファ262におけるその入賞があった入賞口に対応する領域に、その入賞によって払い出された球の数を格納し、CPU261では、バッファ262への書き込みが行われると、払い出された球の数が格納された入賞口に対応する第1読書メモリ263のカウンタに、そのバッファ262に書き込まれた払い出された球の数を加算することで、入賞口毎に、入賞により払い出された球の数を計数してもよい。このように、第1読書メモリ263に設けたカウンタによって、入賞口毎に、入賞により払い出された球の数を計数するように構成しても、この計数した入賞口毎の入賞により払い出された球の数から役物比率及び連続役物比率を算出できるので、この算出した役物比率及び連続役物比率を解析することで、不正行為の発見を行うことができる。なお、MPU201によって、バッファ262に対し、入賞により払い出された球の数が格納される場合は、役物比率管理チップ207に対し、賞球数テーブル202eを送信しなくてもよく、バッファ262に格納された入賞口毎の、その入賞口への入賞により払い出された球の数から、役物比率及び連続役物比率を算出できる。また、検査装置300にて役物比率や連続役物比率を算出するために、入賞口毎に計数された、入賞により払い出された球の数を検査装置300へ送信するようにしてもよい。この場合は、検査装置300に対して、賞球数テーブル202eの内容を検査装置300へ送信しなくても、検査装置300において、約門比率や連続役物比率を算出できる。
<変形例3>
上記第16実施形態では、役物比率データ264a及び連続役物比率データ264bを第2読書メモリ264に記録し、それを検査装置300へ送信する場合について説明したが、役物比率データ264aのみを第2読書メモリ264に記録し、それを検査装置300へ送信するようにしてもよいし、連続役物比率データ264bのみを第2読書メモリ264に記録し、それを検査装置300へ送信するようにしてもよい。検査装置300は、役物比率管理チップ207から送信された役物比率又は連続役物比率を解析することで、不正行為の解析を行うことができる。
<変形例4>
上記各実施形態では、第1読書メモリ263を揮発性のメモリで構成する場合について説明したが、第1読書メモリ263を不揮発性のメモリ(例えば、フラッシュメモリ、FeRAM、MRAM、ReRAM等)で構成されてもよい。また、電源が断されている間も、バックアップ電圧を電源装置115より第1読書メモリ263に供給するように構成してもよい。この場合、役物比率管理チップ207に電源が供給されたときにCPU261により実行されるS711の処理(図386参照)において、第1読書メモリ263の初期化は非実行としてよい。これにより、電源が断されている間も第1読書メモリ263に記憶された各カウンタ263a〜263f及び各データ263g〜263jを保持し続けることができる。よって、役物比率管理チップ207への電源が断されるときに、役物比率算出処理又は入賞情報保存処理を実行しなくても、電源が断される前に、直近の第2読書メモリ264へ記録を行ったタイミング(トリガ)から電源が断されると判断された間にあった各入賞口への入賞を漏らすことなく、役物比率等を算出し、また、その入賞の総数を第2読書メモリ264へ記録することができる。従って、この場合、コンデンサ267を不要としてもよい。
<変形例5>
上記各実施形態では、検査装置300が検査端子207aに接続された場合に、検査結果出力処理を実行し、第2読書メモリ264に記録された情報を出力する場合について説明したが、該情報に加えて、第1読書メモリ263に記憶された情報も出力するようにしてもよい。第1読書メモリ263に記憶された情報は、まだ第2読書メモリ264へ記録するタイミング(トリガ)に到達していないため、第2読書メモリ264に記録された役物比率及び連続役物比率の算出に使用されていない情報であったり、又は、第2読書メモリ264に記録されていない情報である。よって、第1読書メモリ263に記憶された情報を検査装置300へ送信することにより、最新の情報を用いて検査装置300に解析を行わせることができる。
また、第16実施形態では、第2読書メモリ264に記録された情報として、役物比率管理チップ207にて算出された役物比率及び連続役物比率が検査装置300へ送信されることになるが、あわせて第1読書メモリ263に記憶された情報も検査装置300へ送信することにより、短期間の情報ではあるが、各入賞口に入賞した球の総数という、役物比率及び連続役物比率を算出する前の生の情報が、検査装置300にて把握できるようになる。よって、検査装置300における解析をより深く正確に行うことができる。
なお、第16実施形態の変形例として、第2読書メモリ264に記録された情報として、役物比率管理チップ207にて算出された役物比率及び連続役物比率を検査装置300へ送信すると共に第1読書メモリ263に記憶された情報も検査装置300へ送信するように構成した場合、更に、賞球数テーブル202eを検査装置300へ送信してもよい。これにより、検査装置300は、賞球数テーブル202eを用いて、第1読書メモリ263より送信された各入賞口毎の入賞した球の総数から、最新の役物比率及び連続役物比率を算出し、解析することができる。なお、ここで算出された役物比率及び連続役物比率は、トリガ設定エリア265bに設定されたトリガ情報データ202fにて示されるタイミングとなる前の、短期間での各入賞口への入賞した球の総数に基づいて算出されたものであるので、算出された役物比率及び連続役物比率が必ずしも正確な値とならないが、参考値として検査装置300の解析に用いることができるものである。
また、検査装置300が検査端子207aに接続された場合に、第1読書メモリ263に記憶された情報に基づいて、CPU261にて役物比率及び連続役物比率を算出し、その算出した役物比率及び連続役物比率を、第2読書メモリ264に記録された情報とあわせて検査装置300へ出力してもよい。これにより、検査装置300は、役物比率管理チップ207より出力された役物比率及び連続役物比率を用いて容易に不正行為の解析を行うことができる。この場合、第1読書メモリ263に記憶された情報もあわせて検査装置300へ出力してもよい。これにより、最新の入賞に関わる情報を用いて、検査装置300により深い解析を行わせることができる。この場合も、賞球数テーブル202eを検査装置300へ送信してもよい。これにより、検査装置300にて、賞球数テーブル202eを参考にしながら更に深い解析を行わせることができる。
<変形例6>
上記各実施形態では、役物比率管理チップ207において、揮発性の第1読書メモリ263と、不揮発性の第2読書メモリ264とを設け、トリガ設定エリア265bに設定されたトリガ情報データ202fにて示されるタイミング(トリガ)となるまで、MPU201によりバッファ262に対して設定された情報を、累積しながら第1読書メモリ263へ一時的に記憶し、該タイミングとなった場合に、第1読書メモリ263に記憶された情報に基づいて、役物比率及び連続役物比率を算出して第2読書メモリ264に記録する、または、該タイミングとなるまでに第1読書メモリ263に累積して記憶された各種情報を第2読書メモリ264へ記録する場合について説明した。これに対し、役物比率管理チップ207において、第1読書メモリ263の役割を担う第1読書領域と、第2読書メモリ264の役割を担う第2読書領域とが少なくとも設けられた不揮発性のメモリを設け、トリガ設定エリア265bに設定されたトリガ情報データ202fにて示されるタイミング(トリガ)となるまで、MPU201によりバッファ262に対して設定された情報を、累積しながら第1読書領域に一時的に記憶し、該タイミングとなった場合に、第1読書領域に一時的に記憶された情報に基づいて、役物比率及び連続役物比率を算出して第2読書領域に記録する、または、該タイミングとなるまでに第1読書エリアに累積して記憶された各種情報を第2読書領域へ記録してもよい。これにより、メモリの部品点数を減らすことができるので、役物比率管理チップ207のコスト増加を抑制できる。
<変形例7>
上記各実施形態では、MPU201において、0.5秒の間に各入賞口に対して入賞した球の数を入賞口毎にカウントし、また、球排出路へ案内された球の数をカウントして、その入賞口毎に計数した球の数と、球排出路へ案内された球の数と、その時の遊技状態に関する情報が、0.5秒毎に役物比率管理チップ207のバッファ262に設定されると共に、バッファ262に該設定が行われる毎に、バッファ262に設定された各入賞口に対して入賞した球の数と、球排出路へ案内された球の数と、遊技状態に関する情報とが、第1読書メモリ263に累積して記憶される場合について説明した。これに対し、MPU201において、各種スイッチの出力に基づき、2ミリ秒毎に実行されるタイマ割込処理の中で、第1始動口スイッチ208aの出力により第1始動口64aの入賞が検出された場合には始1バッファ262aをオンし、第2始動口スイッチ208bの出力により第2始動口64bの入賞が検出された場合には始2バッファ262bをオンし、第1普通入賞口スイッチ208cの出力により第1普通入賞口63aの入賞が検出された場合には普1バッファ262cをオンし、第2普通入賞口スイッチ208dの出力により第2普通入賞口63bの入賞が検出された場合には普2バッファ262dをオンし、大入賞口スイッチ208eの出力により大入賞口65aの入賞が検出された場合には大入賞口バッファ262eをオンし、アウトスイッチ208fにて球排出路へ案内された球が検出された場合には、アウトバッファ262fをオンするとともに、その時の遊技状態に応じて対応する大当たり中バッファ262g、開放中バッファ262h、エラー中バッファ262iをオンしたうえで、割込信号を役物比率管理チップ207へ送信してもよい。そして、役物比率管理チップ207では、割込信号を受けて実行する設定情報受信処理において、始1バッファ262aがオンされている場合は始1カウンタ263aを1カウントアップし、始2バッファ262bがオンされている場合は始2カウンタ263bを1カウントアップし、普1バッファ262cがオンされている場合は普1カウンタ263cを1カウントアップし、普2バッファ262dがオンされている場合は普2カウンタ263dを1カウントアップし、大入賞口バッファ262eがオンされている場合は大入賞口カウンタ263eを1カウントアップし、アウトバッファ262fがオンされている場合はアウトカウンタ263fを1カウントアップするようにし、大当たり中バッファ262gがオンの場合は、大当たり中データ263gに大当たり情報をそのときの時刻と合わせて追加して記憶し、開放中バッファ262hがオンの場合は、開放中データ263hに扉開放中情報をそのときの時刻と合わせて追加して記憶し、エラー中バッファ262iがオンの場合は、エラー中データ263iにエラー中情報をそのときの時刻と合わせて追加して記憶するとともに、設定情報受信処理を実行している時刻が深夜時間帯の場合は、時間外データ263jに時間外情報をそのときの時刻と合わせて追加して記憶するようにしてもよい。これにより、MPU201にて、0.5秒の間に各入賞口に入賞した球の数や、球排出路へ案内された球の数を計数する必要がないため、MPU201の処理負荷が増大することを抑制できる。よって、MPU201にて本来行うべき遊技の主要な制御にMPU201の処理能力の多くを割り当てることができる。
<変形例8>
また、この場合、第1始動口スイッチ208a、第2始動口スイッチ208b、第1普通入賞口スイッチ208c、第2普通入賞口スイッチ208d、大入賞口スイッチ208e、アウトスイッチ208fを、役物比率管理チップ207へ直接入力してもよい。そして、役物比率管理チップ207にて、第1始動口スイッチ208a、第2始動口スイッチ208b、第1普通入賞口スイッチ208c、第2普通入賞口スイッチ208d、大入賞口スイッチ208e、アウトスイッチ208fの各出力から、第1始動口64a、第2始動口64b、第1普通入賞口63a、第2普通入賞口63b、大入賞口65aへの入賞の有無と、球排出路へ案内された球の有無とを判断し、入賞があった場合には、入賞のあった始動口に対応する第1読書メモリ263のカウンタ263a〜264eを1カウントアップし、球排出路へ案内された球があった場合は、アウトカウンタ263fを1カウントアップするように構成してもよい。これにより、入賞口への入賞があった場合や、球排出路へ球が案内された場合に、その状況がすぐに役物比率管理チップ207へ反映させることができる。また、扉開放スイッチ208gを直接役物比率管理チップ207へ入力し、扉開放スイッチ208gの出力に基づいて、内枠12又は前面枠14の開放の有無を役物比率管理チップ207にて判断して、内枠12又は前面枠14の開放があった場合には、扉開放中情報を、その時のRTC266で示される時間と合わせて開放中データ263hに追加して記憶するように、役物比率管理チップ207を構成してもよい。これにより、内枠12又は前面枠14の開放があった場合に、即座にその状況を役物比率管理チップ207へ反映させることができる。
<変形例9>
上記各実施形態では、役物比率管理チップ207において、トリガ設定エリア265bに設定されたトリガ情報データ202fで示されるタイミング(トリガ)となるまでに各入賞口へ入賞した球の数を、第1読書メモリ263の各カウンタ263a〜264eにて計数し、また、該タイミング(トリガ)となるまでに球排出路へ排出された球の数を、第1読書メモリ263のアウトカウンタ263fにて計数する場合について説明したが、第1読書メモリ263には、0.5秒毎にMPU201より設定される始1バッファ262a,始2バッファ262b,普1バッファ262c,普2バッファ262d,大入賞口バッファ262e,アウトバッファ262fの各値(即ち、0.5秒の間に入賞した各入賞口毎の球の数、及び、0.5秒の間に球排出路へ案内された球の数)が、RTC266で示されるその時の時刻と合わせて、順次記憶されるようにしてもよい。そして、トリガ設定エリア265bに設定されたトリガ情報データ202fにて示されるタイミング(トリガ)となった場合に、第1読書メモリ263に記憶された各値から、役物比率及び連続役物比率を算出して第2読書メモリ264へ記録し、又は、そのタイミングとなるまでに各入賞口へ入賞した球の総数を入賞毎に算出すると共に、そのタイミングとなるまでに球排出路へ排出された球の総数を算出して、これらを第2読書メモリ264へ記録するようにしてもよい。これによっても、第2読書メモリ264に記録された情報を検査装置300へ送信することにより、検査装置300にて役物比率や連続役物比率から不正行為が行われた可能性の有無を判断することができる。そして、この場合、検査装置300へ第2読書メモリ264に記録された情報を送信するときに、第1読書メモリ263に記憶された情報、即ち、0.5秒の間に入賞した各入賞口毎の球の数、及び、0.5秒の間に球排出路へ案内された球の数と、それらの球の数に対応付けられた時刻(つまり、その球の数が第1読書メモリ263に記憶されたときの時刻)ともあわせて、検査装置300へ送信するようにしてもよい。これにより、0.5秒という極めて短い時間毎に、どの入賞口にどれくらいの球がどの時刻に入賞したか、といった情報や、0.5秒という極めて短い時間毎に、どのくらいの球がどの時刻に球排出路へ案内されたか(即ち、遊技領域へ発射されたか)といったきめ細かい情報を、検査装置300にて把握できるようになる。よって、検査装置300における解析をより深く正確に行うことができる。
なお、第16実施形態の変形例として、第2読書メモリ264に記録された情報として、役物比率管理チップ207にて算出された役物比率及び連続役物比率を検査装置300へ送信すると共に第1読書メモリ263に記憶された情報も検査装置300へ送信するように構成した場合、更に、賞球数テーブル202eを検査装置300へ送信してもよい。これにより、検査装置300は、第1読書メモリ263より送信された0.5秒毎の各入賞口へ入賞した球の数から、各入賞口毎の入賞した球の総数を算出した上で、賞球数テーブル202eを用いて、最新の役物比率及び連続役物比率を算出し、解析することができる。なお、ここで算出された役物比率及び連続役物比率は、トリガ設定エリア265bに設定されたトリガ情報データ202fにて示されるタイミングとなる前の、短期間での各入賞口への入賞した球の総数に基づいて算出されたものであるので、算出された役物比率及び連続役物比率が必ずしも正確な値とならないが、参考値として検査装置300の解析に用いることができるものである。
<変形例10>
また、第1読書メモリ263に、0.5秒の間に入賞した各入賞口毎の球の数、及び、0.5秒の間に球排出路へ案内された球の数と、それらの球の数に対応付けられた時刻(つまり、その球の数が第1読書メモリ263に記憶されたときの時刻)とを記憶させる場合、トリガ設定エリア265bに設定されたトリガ情報データ202fにより示されたタイミング(トリガ)となったときに、第1読書メモリ263に記憶された当該情報を第2読書メモリ264へ記録するようにしてもよい。そして、検査装置300には、この第2読書メモリ264に記録された、0.5秒の間に入賞した各入賞口毎の球の数、及び、0.5秒の間に球排出路へ案内された球の数と、それらの球の数に対応付けられた時刻とを送信し、あわせて賞球数データ設定エリア265aに設定された賞球数テーブル202eを検査装置300へ送信するようにしてもよい。これにより、検査装置300では、0.5秒毎の各入賞口へ入賞した球の数から、所定区間毎に、各入賞口毎の入賞した球の総数を算出した上で、賞球数テーブル202eを用いて、各所定区間の役物比率及び連続役物比率を算出することで、この役物比率及び連続役物比率の変化から、不正行為の可能性を解析することができる。また、不正行為が疑われる役物比率及び連続役物比率の変化があった場合、検査装置300には、0.5秒の間に入賞した各入賞口毎の球の数、及び、0.5秒の間に球排出路へ案内された球の数と、それらの球の数に対応付けられた時刻といった、遊技にかかわる詳細な情報が入力されているので、この情報に基づいて、役物比率及び連続役物比率の変化の原因をきめ細かに探ることができる。
<変形例11>
また、第1読書メモリ263を設けず、0.5秒毎にMPU201より設定される始1バッファ262a,始2バッファ262b,普1バッファ262c,普2バッファ262d,大入賞口バッファ262e,アウトバッファ262fの各値(即ち、0.5秒の間に入賞した各入賞口毎の球の数、及び、0.5秒の間に球排出路へ案内された球の数)が、RTC266で示されるその時の時刻と合わせて、順次第2読書メモリ264へ直接記録するようにしてもよい。この場合、0.5秒毎に大当たり中バッファ262g、開放中バッファ262h、エラー中バッファ262iに設定される遊技状態に関する情報も、RTC266で示される時刻と合わせて、第2読書メモリ264の遊技状態データ264dに記録するようにしてもよく、また、バッファ262へのMPU201からの設定が深夜時間帯に行われていた場合は、時間外情報をRTC266にて示される時刻と合わせて遊技状態データ264dに記録するようにしてもよい。これにより、第1読書メモリ263を不要とすることができるので、役物比率管理チップ207のコストアップを抑制できる。
<変形例12>
また、MPU201において、各種スイッチの出力に基づき、2ミリ秒毎に実行されるタイマ割込処理の中で、第1始動口スイッチ208aの出力により第1始動口64aの入賞が検出された場合には始1バッファ262aをオンし、第2始動口スイッチ208bの出力により第2始動口64bの入賞が検出された場合には始2バッファ262bをオンし、第1普通入賞口スイッチ208cの出力により第1普通入賞口63aの入賞が検出された場合には普1バッファ262cをオンし、第2普通入賞口スイッチ208dの出力により第2普通入賞口63bの入賞が検出された場合には普2バッファ262dをオンし、大入賞口スイッチ208eの出力により大入賞口65aの入賞が検出された場合には大入賞口バッファ262eをオンし、アウトスイッチ208fにて球排出路へ案内された球が検出された場合には、アウトバッファ262fをオンするように構成した場合、第1読書メモリ263には、2ミリ秒毎にMPU201より設定される始1バッファ262a,始2バッファ262b,普1バッファ262c,普2バッファ262d,大入賞口バッファ262e,アウトバッファ262fの各値(即ち、各入賞口における2ミリ秒間の入賞の有無を示す情報、及び、2ミリ秒間の球排出路へ案内された球の有無を示す情報)が、RTC266で示されるその時の時刻と合わせて、順次記憶されるようにしてもよい。そして、トリガ設定エリア265bに設定されたトリガ情報データ202fにて示されるタイミング(トリガ)となった場合に、第1読書メモリ263に記憶された各値に基づいて、役物比率及び連続役物比率を算出して第2読書メモリ264へ記録し、又は、そのタイミングとなるまでに各入賞口へ入賞した球の総数を入賞毎に算出すると共に、そのタイミングとなるまでに球排出路へ排出された球の総数を算出して、これらを第2読書メモリ264へ記録するようにしてもよい。これによっても、第2読書メモリ264に記録された情報を検査装置300へ送信することにより、検査装置300にて役物比率や連続役物比率から不正行為が行われた可能性の有無を判断することができる。そして、この場合、検査装置300へ第2読書メモリ264に記録された情報を送信するときに、第1読書メモリ263に記憶された情報、即ち、各入賞口における2ミリ秒間の入賞の有無を示す情報、及び、2ミリ秒間の球排出路へ案内された球の有無を示す情報と、それらの情報に対応付けられた時刻(つまり、その情報が第1読書メモリ263に記憶されたときの時刻)ともあわせて、検査装置300へ送信するようにしてもよい。これにより、2ミリ秒という極めて短い時間間隔でどの入賞口へどの時刻に入賞したか、といった情報や、2ミリ秒という極めて短い時間間隔でどの時刻に球排出路へ案内されたか(即ち、遊技領域へ発射されたか)といったきめ細かい情報を、検査装置300にて把握できるようになる。よって、検査装置300における解析をより深く正確に行うことができる。
<変形例13>
また、MPU201において、各種スイッチの出力に基づき、2ミリ秒毎に実行されるタイマ割込処理の中で、第1始動口スイッチ208aの出力により第1始動口64aの入賞が検出された場合には始1バッファ262aをオンし、第2始動口スイッチ208bの出力により第2始動口64bの入賞が検出された場合には始2バッファ262bをオンし、第1普通入賞口スイッチ208cの出力により第1普通入賞口63aの入賞が検出された場合には普1バッファ262cをオンし、第2普通入賞口スイッチ208dの出力により第2普通入賞口63bの入賞が検出された場合には普2バッファ262dをオンし、大入賞口スイッチ208eの出力により大入賞口65aの入賞が検出された場合には大入賞口バッファ262eをオンし、アウトスイッチ208fにて球排出路へ案内された球が検出された場合には、アウトバッファ262fをオンするように構成した場合、第1読書メモリ263には、各入賞口に対応する各バッファ262a〜262eのうちオンされたバッファがある場合には、その入賞があった入賞口を示す情報が、また、アウトバッファ262fがオンされた場合には、球排出路へ案内された球があったことを示す情報が、RTC266で示されるその時の時刻とわせて、順次記憶されるようにしてもよい。そして、トリガ設定エリア265bに設定されたトリガ情報データ202fにて示されるタイミング(トリガ)となった場合に、第1読書メモリ263に記憶された各情報に基づいて、役物比率及び連続役物比率を算出して第2読書メモリ264へ記録し、又は、そのタイミングとなるまでに各入賞口へ入賞した球の総数を入賞毎に算出すると共に、そのタイミングとなるまでに球排出路へ排出された球の総数を算出して、これらを第2読書メモリ264へ記録するようにしてもよい。これによっても、第2読書メモリ264に記録された情報を検査装置300へ送信することにより、検査装置300にて役物比率や連続役物比率から不正行為が行われた可能性の有無を判断することができる。そして、この場合、検査装置300へ第2読書メモリ264に記録された情報を送信するときに、第1読書メモリ263に記憶された情報、即ち、各入賞口における2ミリ秒間の入賞の有無を示す情報、及び、2ミリ秒間の球排出路へ案内された球の有無を示す情報と、それらの情報に対応付けられた時刻(つまり、その情報が第1読書メモリ263に記憶されたときの時刻)ともあわせて、検査装置300へ送信するようにしてもよい。これにより、どの入賞口へどの時刻に入賞したか、といった情報や、どの時刻に球排出路へ案内されたか(即ち、遊技領域へ発射されたか)といったきめ細かい情報を、検査装置300にて把握できるようになる。よって、検査装置300における解析をより深く正確に行うことができる。
なお、第16実施形態の変形例として、第2読書メモリ264に記録された情報として、役物比率管理チップ207にて算出された役物比率及び連続役物比率を検査装置300へ送信すると共に第1読書メモリ263に記憶された情報も検査装置300へ送信するように構成した場合、更に、賞球数テーブル202eを検査装置300へ送信してもよい。これにより、検査装置300は、第1読書メモリ263より送信された2ミリ秒毎の各入賞口へ入賞した球の有無を示す情報から、各入賞口毎の入賞した球の総数を算出した上で、賞球数テーブル202eを用いて、最新の役物比率及び連続役物比率を算出し、解析することができる。なお、ここで算出された役物比率及び連続役物比率は、トリガ設定エリア265bに設定されたトリガ情報データ202fにて示されるタイミングとなる前の、短期間での各入賞口への入賞した球の総数に基づいて算出されたものであるので、算出された役物比率及び連続役物比率が必ずしも正確な値とならないが、参考値として検査装置300の解析に用いることができるものである。
<変形例14>
また、第1読書メモリ263に、各入賞口における2ミリ秒間の入賞の有無を示す情報、及び、2ミリ秒間の球排出路へ案内された球の有無を示す情報と、それらの情報に対応付けられた時刻(つまり、その情報が第1読書メモリ263に記憶されたときの時刻)とを記憶させる場合、トリガ設定エリア265bに設定されたトリガ情報データ202fにより示されたタイミング(トリガ)となったときに、第1読書メモリ263に記憶された当該情報を第2読書メモリ264へ記録するようにしてもよい。そして、検査装置300には、この第2読書メモリ264に記録された、各入賞口における2ミリ秒間の入賞の有無を示す情報、及び、2ミリ秒間の球排出路へ案内された球の有無を示す情報と、それらの情報に対応付けられた時刻とを送信し、あわせて賞球数データ設定エリア265aに設定された賞球数テーブル202eを検査装置300へ送信するようにしてもよい。これにより、検査装置300では、2ミリ秒毎の各入賞口へ入賞した球の有無を示す情報から、所定区間毎に、各入賞口毎の入賞した球の総数を算出した上で、賞球数テーブル202eを用いて、各所定区間の役物比率及び連続役物比率を算出することで、この役物比率及び連続役物比率の変化から、不正行為の可能性を解析することができる。また、不正行為が疑われる役物比率及び連続役物比率の変化があった場合、検査装置300には、各入賞口における2ミリ秒間の入賞の有無を示す情報、及び、2ミリ秒間の球排出路へ案内された球の有無を示す情報と、それらの情報に対応付けられた時刻といった、遊技にかかわる詳細な情報が入力されているので、この情報に基づいて、役物比率及び連続役物比率の変化の原因をきめ細かに探ることができる。
<変形例15>
また、第1読書メモリ263に、入賞があった入賞口を示す情報、及び、球排出路へ案内された球があったことを示す情報と、それらの情報に対応付けられた時刻(つまり、その情報が第1読書メモリ263に記憶されたときの時刻)とを記憶させる場合、トリガ設定エリア265bに設定されたトリガ情報データ202fにより示されたタイミング(トリガ)となったときに、第1読書メモリ263に記憶された当該情報を第2読書メモリ264へ記録するようにしてもよい。そして、検査装置300には、この第2読書メモリ264に記録された、入賞があった入賞口を示す情報、及び、球排出路へ案内された球があったことを示す情報と、それらの情報に対応付けられた時刻とを送信し、あわせて賞球数データ設定エリア265aに設定された賞球数テーブル202eを検査装置300へ送信するようにしてもよい。これにより、検査装置300では、入賞があった入賞口を示す情報から、所定区間毎に、各入賞口毎の入賞した球の総数を算出した上で、賞球数テーブル202eを用いて、各所定区間の役物比率及び連続役物比率を算出することで、この役物比率及び連続役物比率の変化から、不正行為の可能性を解析することができる。また、不正行為が疑われる役物比率及び連続役物比率の変化があった場合、検査装置300には、入賞があった入賞口を示す情報、及び、球排出路へ案内された球があったことを示す情報と、それらの情報に対応付けられた時刻といった、遊技にかかわる詳細な情報が入力されているので、この情報に基づいて、役物比率及び連続役物比率の変化の原因をきめ細かに探ることができる。
<変形例16>
また、第1読書メモリ263を設けず、2ミリ秒毎にMPU201より設定される始1バッファ262a,始2バッファ262b,普1バッファ262c,普2バッファ262d,大入賞口バッファ262e,アウトバッファ262fの各値(即ち、各入賞口における2ミリ秒間の入賞の有無を示す情報、及び、2ミリ秒間の球排出路へ案内された球の有無を示す情報)が、RTC266で示されるその時の時刻と合わせて、順次第2読書メモリ264へ直接記録するようにしてもよい。この場合、2ミリ秒毎に大当たり中バッファ262g、開放中バッファ262h、エラー中バッファ262iに設定される遊技状態に関する情報も、RTC266で示される時刻と合わせて、第2読書メモリ264の遊技状態データ264dに記録するようにしてもよく、また、バッファ262へのMPU201からの設定が深夜時間帯に行われていた場合は、時間外情報をRTC266にて示される時刻と合わせて遊技状態データ264dに記録するようにしてもよい。これにより、第1読書メモリ263を不要とすることができるので、役物比率管理チップ207のコストアップを抑制できる。
<変形例17>
上記各実施形態において、第2読書メモリ264に情報が記録される領域(例えば、第16実施形態では、役物比率データ264a、連続役物比率データ264b、発射球数データ264c及び遊技状態データ264dが記録される領域、第17実施形態では、発射球数データ264c、遊技状態データ264d及び入賞カウンタデータ264eが記録される領域)におけるチェックサム値を算出して第2読書メモリ264に記憶しておき、検査装置300へ第2読書メモリ264に記録された情報を送信する場合に、該チェックサム値もあわせて送信してもよい。そして、検査装置300において、第2読書メモリ264に記録された情報を受信すると、その受信した情報からチェックサム値を算出し、役物比率管理チップ207より送信されたチェックサム値と比較して、一致する場合は、受信した情報が正しい情報であると判断して解析を行うようにしてもよい。これにより、誤った情報に基づいて検査装置300により解析が行われることを抑制できる。
<変形例18>
上記各実施形態では、検査装置300が検査端子207aに接続された場合に、割込信号が発生し、その割込信号に基づいてCPU261にて検査結果出力処理が実行されて、役物比率管理チップ207にて記録された情報が、検査装置300へ出力される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、検査端子207aに接続された検査装置300から送信されるコマンドに基づいて、役物比率管理チップ207に記録された情報を検査装置300へ出力するようにしてもよい。これにより、検査装置300が、役物比率管理チップ207から送信される情報を受信可能な状態となってから、役物比率管理チップ207に対してコマンドを送信すれば、検査装置300において、役物比率管理チップ207から送信される情報を確実に受信できる。
<変形例19>
上記各実施形態において、CPU261において役物比率算出処理(第16実施形態)又は入賞情報保存処理(第17実施形態)が実行されているときに、検査装置300が検査端子207aに接続されて割込信号が発生した場合、役物比率算出処理又は入賞情報保存処理が実行されている間は、その割込信号に対応する検査結果出力処理の実行を待機させ、役物比率算出処理又は入賞情報保存処理が終了した後に、検査結果出力の実行を開始するようにしてもよい。これにより、役物比率算出処理又は入賞情報保存処理の実行途中に、検査結果出力処理が実行されて、第2読書メモリ264への書き込み途中であるがためにおかしな情報が、検査装置300へ送信されるといった事態が生じることを抑制できる。
<変形例20>
上記各実施形態では、主制御装置110においてMPU201から役物比率管理チップ207へ一方向に、入賞情報等が送信される場合について説明したが、MPU201が役物比率管理チップ207から出力された情報を得て、その情報に基づいて何らかの処理を実行してもよい。例えば、役物比率管理チップ207の動作が停止してしまった場合や、役物比率管理チップ207での処理に何らかのエラーが発生した場合に、その情報が役物比率管理チップ207からMPU201に送信され、MPU201は、その情報に基づいて、第1図柄表示装置37での表示、ランプの点灯・点滅、音声による出力、第3図柄表示装置81での表示等により、その旨を報知するように制御してもよい。これにより、役物比率管理チップ207の異常をホール関係者が知ることができ、何らかの対応を行うことができる。また、MPU201は、役物比率管理チップ207の動作が停止してしまったことを意味する情報や、役物比率管理チップ207での処理に何らかのエラーが発生したことを意味する情報に基づいて、役物比率管理チップ207にリセットをかけるようにしてもよい。これにより、役物比率管理チップ207の異常を自動で解消して、再び役物比率管理チップ207を動作させることができる。
<変形例21>
また、第16実施形態のパチンコ機10において、役物比率管理チップ207にて算出された役物比率がMPU201にて受信され、その役物比率が第1の所定の比率よりも高い場合、パチンコ機10にて第1の所定の報知を行うようにMPU201が制御してもよい。また、第16実施形態のパチンコ機10において、役物比率管理チップ207にて算出された連続役物比率がMPU201にて受信され、その連続役物比率が第2の所定の比率よりも高い場合、パチンコ機10にて第2の所定の報知を行うようにMPU201が制御してもよい。また、第17実施形態におけるパチンコ機10においても、第1読書メモリ263や第2読書メモリ264に格納された情報から、適宜役物比率又は連続役物比率を算出し、それをMPU201へ送信して、MPU201は、役物比率管理チップ207より受信した役物比率や連続役物比率に基づいて、上記の比較と報知を行いようにしてもよい。第1の所定の報知や第2の所定の報知としては、第1図柄表示装置37のLED37aを所定の色で表示させたり、7セグメント表示器37bに所定の数字を表示させてもよい。また、第1の所定の報知や第2の所定の報知として、所定のランプを所定の方法で点灯又は点滅させたり、所定の音声を出力するように、音声ランプ制御装置113へコマンドを送信するようにしてもよいし、第3図柄表示装置81に所定の図柄又は文字を表示するように、音声ランプ制御装置113へコマンドを送信し、該コマンドに基づいて音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へ更にコマンドを送信するようにしてもよい。また、第1の所定の報知や第2の所定の報知として、図示しない中継基盤を介して、パチンコ機10が設置されるホールに設けられたホールコンピュータ600に、役物比率が第1の所定の比率よりも高いことを示す情報、または、連続役物比率が第2の所定の比率よりも高いことを示す情報を送信するようにしてもよい。これらの報知により、パチンコ機10の役物比率又は連続役物比率の異常を、ホール関係者にパチンコ機10から直に伝えることができる。よって、パチンコ機10に不正行為が行われた可能性があるパチンコ機10を容易に発見できる。また、このような報知が行われることで、不正行為の抑止につなげることができる。
<変形例22>
上記各実施形態において、役物比率管理チップ207が、算出した役物比率又は連続役物比率が、第1の所定の比率又は第2の所定の比率よりも高いか否かを判断し、その判断結果を、MPU201に出力してもよい。そして、MPU201が、役物比率管理チップ207より受信した上記判断結果に基づいて、第1の所定の報知又は第2の所定の報知を行うように制御してもよい。また、役物比率管理チップ207そのものが、上記の判断結果に基づいて、第1の所定の報知又は第2の所定の報知を行う制御を実行してもよい。たとえば、これらの報知を行うLEDを役物比率管理チップ207に接続し、役物比率管理チップ207が、第1の所定の報知又は第2の所定の報知を行う場合にこれらのLEDを駆動制御してもよい。また、役物比率管理チップ207が、直接第1図柄表示装置37を制御して、LED37aを所定の色で表示させたり、7セグメント表示器37bに所定の数字を表示させてもよい。また、役物比率管理チップ207から音声ランプ制御装置113に向けて、第1の所定の報知又は第2の所定の報知を行うためのコマンドを直接送信し、音声ランプ制御装置113において、そのコマンドに基づき、所定のランプの点灯・点滅や所定の音声の出力、又は、第3図柄表示装置81における所定の表示を行うように制御させてもよい。また、役物比率管理チップ207から直接、ホールコンピュータ600に対し、役物比率が第1の所定の比率よりも高いことを示す情報、または、連続役物比率が第2の所定の比率よりも高いことを示す情報を送信するようにしてもよい。これによっても、パチンコ機10の役物比率又は連続役物比率の異常を、ホール関係者にパチンコ機10から直に伝えることができる。よって、パチンコ機10に不正行為が行われた可能性があるパチンコ機10を容易に発見できる。また、このような報知が行われることで、不正行為の抑止につなげることができる。
<変形例23>
上記第17実施形態では、役物比率管理チップ207が第2読書メモリ264に記録された情報を検査装置300へ送信する場合に、あわせて、賞球数データ設定エリア265aに設定された賞球数テーブル202eの情報を検査装置300へ送信する場合について説明した。これに対し、役物比率管理チップ207では、検査装置300が検査端子207aに出力されたことを契機として、又は、検査装置300からの制御信号に基づいて、MPU201に対し、賞球数テーブル202eの送信を要求し、その要求に対してMPU201により送信された賞球数テーブル202eを、役物比率管理チップ207が検査装置300へ送信するように構成してもよい。また、検査装置300が、直接MPU201に対して賞球数テーブル202eの送信を要求する信号を出力し、MPU201が、その要求信号を受けて、検査装置300に対し直接賞球数テーブル202eを送信するようにしてもよい。また、検査装置300を検査端子207aに接続してから、パチンコ機10の電源をオンにする仕様としておき、MPU201が実行する立ち上げ処理の中で、賞球数テーブル202eを検査装置300へ送信するようにしてもよい。これにより、役物比率管理チップ207は、賞球数データ設定エリア265aを不要とでき、レジスタを削減できる。
<変形例24>
また、主制御装置110では、検査装置300に対し、賞球数テーブル202eを送信せず、検査装置300に対する賞球数の設定は、手入力により行われるようにしてもよい。これにより、主制御装置110では、賞球数テーブル202eを送信する制御を行わなくてもよいので、MPU201のプログラムや、役物比率管理チップ207のプログラムが複雑化することを抑制できる。
<変形例25>
上記第16実施形態では、賞球数テーブル202eを検査装置300へ送信しない場合について説明したが、第16実施形態のパチンコ機10においても、賞球数テーブル202eを検査装置300へ送信してもよい。これにより、検査装置300では、賞球数テーブル202eも参考にしながら、役物比率及び連続役物比率の変化による不正行為の可能性の有無の解析を行うことができる。
<変形例26>
上記各実施形態において、第2読書メモリ264と検査端子207aとの間に、第2読書メモリ264から検査装置300へ送信される情報を一時的に格納する出力用レジスタ(バッファ)を設けてもよい。これにより、第2読書メモリ264から読み出される情報の読み出し速度と、役物比率管理チップ207へ情報を送信するための送信速度とが異なる場合であっても、出力用レジスタを介することで、第2読書メモリ264から検査装置300へ容易に情報を送信することができる。
<変形例27>
上記各実施形態では、電源が断されることが検出された場合に、第1読書メモリ263に記憶された情報に基づいて、役物比率等に関する情報を第2読書メモリ264へ記録する場合について説明した。これに対し、第1読書メモリ263を不揮発性のメモリとして構成するか、第1読書メモリ263にバックアップ電圧を供給する等することで、第1読書メモリ263を電源が断されている間も保存可能に構成しておき、電源が供給されたときに、第1読書メモリ263に記憶された情報に基づいて、役物比率等に関する情報を第2読書メモリ264へ記録するようにしてもよい。これによっても、第2読書メモリ264へ記録されて以後、電源が断される前に払い出された賞球数に対して、漏れることなく役物比率及び連続役物比率を算出することができる。また、電源が投入された場合に、第2読書メモリ264への記録を行うので、第2読書メモリ264への記録の途中で電源が完全に断されるおそれを抑制できる。
<変形例28>
上記各実施形態では、電源が断されることが検出された場合に、CPU261の制御によって自動的に、第1読書メモリ263に記憶された情報に基づいて、役物比率等に関する情報を第2読書メモリ264へ記録する場合について説明した。これに対し、トリガ情報データ202fにおいて、第1読書メモリ263に記憶された情報に基づいて、役物比率等に関する情報を第2読書メモリ264へ記録するタイミング(トリガ)として、「電源断」又は「電源供給」を規定できるようにしてもよい。そして、トリガ設定エリア265bに設定されたトリガ情報データ202fが「電源断」である場合は、電源が断されることが検出された場合に、第1読書メモリ263に記憶された情報に基づいて、役物比率等に関する情報を第2読書メモリ264へ記録し、トリガ設定エリア265bに設定されたトリガ情報データ202fが「電源供給」である場合は、電源が供給された場合に、第1読書メモリ263に記憶された情報に基づいて、役物比率等に関する情報を第2読書メモリ264へ記録してもよい。これにより、MPU201におけるトリガ情報データ202fの設定に応じて、第1読書メモリ263に記憶された情報に基づく、役物比率等に関する情報を第2読書メモリ264への記録を、電源が断される場合や、電源が供給された場合に行わせることができる。なお、トリガ情報データ202fとして「電源供給」が規定できる場合は、第1読書メモリ263を不揮発性のメモリとして構成するか、第1読書メモリ263にバックアップ電圧を供給する等することで、第1読書メモリ263を電源が断されている間も保存可能に構成しておけばよい。
<変形例29>
上記各実施形態では、トリガ情報データ202fにおいて、第1読書メモリ263に記憶された情報に基づいて、役物比率等に関する情報を第2読書メモリ264へ記録するタイミング(トリガ)として、「発射数」,「時刻」,「遊技時間」のいずれかを示す情報が規定される場合について説明した。これに対し、トリガ情報データ202fにおいて、「電源供給時間」を規定できるようにしてもよい。トリガ情報データ202fにおいて「電源供給時間」を示す情報が規定される場合、あわせて、役物比率等に関する情報を第2読書メモリ264へ記録するタイミングとなる「所定時間」を示す情報を規定してもよい。例えば、トリガ情報データ202fに、「電源供給時間」を示す情報と「所定時間」として4時間を示す情報とが規定されていた場合は、役物比率管理チップ207は、トリガ設定エリア265bに、当該トリガ情報データ202fを設定した段階で、RTC266により示される時刻を取得し、その取得された時刻を「電源供給時間計測開始時刻」としてメモリに記憶させておき、その後、RTC266により示される時刻と「電源供給時間計測開始時刻」との差分から電源が供給されてから4時間経過したかを判断して、4時間経過した場合に、役物比率管理チップ207において、第1読書メモリ263に記憶された情報に基づいて、役物比率等に関する情報を第2読書メモリ264へ記録してもよい。そして、該記録が行われたときの時刻をRTC266より取得して、その時刻を新たな「電源供給時間計測開始時刻」としてメモリに記憶させ、その後、RTC266により示される時刻と「電源供給時間計測開始時刻」との差分から、更に4時間が経過したかを判断するようにしてもよい。役物比率を算出するトリガ(タイミング)を電源供給時間によって規定することにより、パチンコ機10においてあまり遊技が行われなかった状況下においても、電源供給時間が所定時間経過したことによって、確実に役物比率及び連続役物比率を算出することができる。よって、この確実に算出された役物比率及び連続役物比率によって、検査装置300に対し、確実に不正行為の有無の解析を行わせることができる。
<変形例30>
上記第17実施形態では、トリガ情報データ202fにて示されるタイミング(トリガ)毎の、各々の入賞口において入賞した球の総数を示す、第2読書メモリ264の入賞カウンタデータ264eに記録された情報を、賞球数テーブル202eと合わせて、検査装置300へ送信する場合について説明した。これに対し、トリガ情報データ202fにて示されるタイミング(トリガ)毎の、各々の入賞口において入賞した球の総数を示す情報を、検査装置300へ送信する場合に、各タイミング毎の情報に基づいて、各々のタイミングにおける役物比率及び連続役物比率を算出し、この算出した役物比率及び連続役物比率を示す情報もあわせて、検査装置300へ送信してもよい。または、検査装置300への送信を行う場合に、第2読書メモリ264に記憶された各々の入賞口において入賞した球の総数を示す情報に代えて、その情報に基づいて役物比率及び連続役物比率を算出し、この算出した役物比率及び連続役物比率を検査装置300へ送信してもよい。これにより、検査装置300において、役物比率及び連続役物比率を算出する必要がなくなり、検査装置300による解析を容易にすることができる。また、検査装置300にて役物比率及び連続役物比率を算出する場合に、不正に又は誤って設定された賞球数テーブルに基づいて、役物比率及び連続役物比率が算出されるおそれがあるが、役物比率管理チップ207において役物比率及び連続役物比率を算出すれば、電源投入時にMPU201により実行される立ち上げ処理により設定された賞球数データ設定エリア265aの賞球数テーブル202eを用いることで、賞球数テーブル202eが不正に改ざんされるおそれがなく、正確に役物比率及び連続役物比率を算出できる。
<変形例31>
また、第17実施形態に限らず、第2読書メモリ264に、役物比率又は連続役物比率を示す情報が記憶されておらず、これらの少なくともいずれかを算出するために必要な情報が第2読書メモリ264に記憶されている場合には、検査装置300への送信を行うときに、CPU261によって、第2読書メモリ264に記憶されている情報から役物比率及び連続役物比率を算出し、その算出した役物比率及び連続役物比率を、第2読書メモリ264に記憶されている情報とあわせて、または、その情報に代えて、検査装置300へ出力してもよい。これにより、検査装置300において、役物比率及び連続役物比率を算出する必要がなくなり、検査装置300による解析を容易にすることができる。また、検査装置300にて役物比率及び連続役物比率を算出する場合に、不正に又は誤って設定された賞球数テーブルに基づいて、役物比率及び連続役物比率が算出されるおそれがあるが、役物比率管理チップ207において役物比率及び連続役物比率を算出すれば、電源投入時にMPU201により実行される立ち上げ処理により設定された賞球数データ設定エリア265aの賞球数テーブル202eを用いることで、賞球数テーブル202eが不正に改ざんされるおそれがなく、正確に役物比率及び連続役物比率を算出できる。また、算出した役物比率及び連続役物比率を、第2読書メモリ264に記憶されている情報とあわせて、検査装置300へ出力すれば、検査装置300において、役物比率及び連続役物比率に不審な点があると判断された場合に、第2読書メモリ264に記憶されている情報に基づいて、その原因を探ることができる。また、検査装置300において、第2読書メモリ264に記憶されている情報により役物比率及び連続役物比率を算出し、役物比率管理チップ207より出力された役物比率及び連続役物比率と一致するか否かを判断することにより、何らかの不正行為が行われていないか判断することが可能となる。
<変形例32>
上記各実施形態において、球排出路へ案内された球を検出するためのアウトスイッチ208fを設け、アウトスイッチ208fにより球が検出された回数をカウントすることで、遊技領域へ発射された球の数を計数する場合について説明したが、遊技領域へ発射された球の数を計数する方法として種々の方法を用いてもよい。例えば、アウト口66を通った球を検出するアウト口スイッチを設け、そのアウト口スイッチにより検出されたアウト口66を通った球の数と、第1始動口スイッチ208aにより検出された第1始動口64aを通った球の数と、第2始動口スイッチ208bにより検出された第2始動口64bを通った球の数と、第1普通入賞口スイッチ208cにより検出された第1普通入賞口63aを通った球の数と、第2普通入賞口スイッチ208dにより検出された第2普通入賞口63bを通った球の数と、大入賞口スイッチ208eにより検出された大入賞口65aを通った球の数とを合計することにより、遊技領域へ発射された球の数を算出してもよい。また、球発射ユニット112aに供給された球を検出する供給球検出スイッチと、球発射ユニット112aにより発射され、遊技領域へ届かずにファール球として球案内通路から排出された球を検出するファール球検出スイッチとを設け、供給球検出スイッチにて球が検出される毎に1カウントアップされ、ファール球検出スイッチにて球が検出される毎に1カウントダウンするカウンタによって、遊技領域へ発射された球の数を計数してもよい。また、供給球検出スイッチに代えて、球発射ユニット112aにより発射された球を検出する発射球検出スイッチを設け、発射球検出スイッチにて球が検出される毎に1カウントアップされ、ファール球検出スイッチにて球が検出される毎に1カウントダウンするカウンタによって、遊技領域へ発射された球の数を計数してもよい。また、内レール61の先端部分に設けられた戻り球防止部材68に、遊技球検出スイッチを設け、遊技球検出スイッチにおいて、球案内通路から遊技領域へ案内された球を検出し、遊技球検出スイッチにて球が検出される毎に1カウントアップするカウンタを設けることで、遊技領域へ発射された球を計数してもよい。
<変形例33>
上記各実施形態において、役物比率管理チップ207にCPU261を設け、CPU261により実行されるソフトウェアに基づいて、役物比率や連続役物比率に関する情報を第2読書メモリ264に記録して、検査装置300へ送信する場合について説明した。これに対し、役物比率管理チップ207の一部又は全部の機能をワイヤードロジックで構成してもよい。ワイヤードロジックで構成することにより、役物比率に関する情報の管理を高速に行うことができる。
<変形例34>
上記各実施形態では、役物比率管理チップ207を主制御装置110に設け、役物比率管理チップ207にて役物比率に関する情報を記録し、検査装置300へ送信する場合について説明した。これに対し、MPU201に不揮発性のメモリを接続し、MPU201にて役物比率に関する情報を該不揮発性のメモリに記録し、MPU201によって該不揮発性のメモリに記録された情報を検査装置300へ送信するように制御してもよい。これにより、MPU201にて検出された各入賞口における球の入賞や、球排出路へ案内された球に関する情報を、別のチップに転送することなくMPU201自身で用いて、役物比率に関する情報を管理できるので、ノイズの影響を受けにくくなり、より正確に役物比率に関する情報の管理を行うことができる。
<変形例35>
また、役物比率管理チップ207を主制御装置110とは別に設け、役物比率管理チップ207と主制御装置110とが接続されるように構成してもよい。この場合、役物比率管理チップ207を主制御装置110と同じ基板ボックス100内に収納されてもよいし、主制御装置110が収納された基板ボックス100とは別の基板ボックスに収納されてもよい。主制御装置110とは別の基板ボックスに役物比率管理チップ207を収納する場合、役物比率管理チップ207専用の基板ボックスに役物比率管理チップ207が収納されてもよいし、他の制御装置等が収納された基板ボックス101〜104のいずれかの基板ボックスに、役物比率管理チップ207が収納されてもよい。
<変形例36>
また、役物比率管理チップ207は、払出制御装置111に接続されてもよいし、役物比率管理チップ207が払出制御装置111に設けられてもよい。そして、役物比率管理チップ207は、払出制御装置111からの信号に基づいて、役物比率に関する情報を記録し、検査装置300へ送信するようにしてもよい。この場合、主制御装置110から、払出制御装置111に対し、入賞口毎の入賞に関する情報(例えば、入賞口毎の、所定時間(例えば、0.5秒)の間に入賞のあった球の数を示す情報)が送信され、その情報が役物比率管理チップ207のバッファ262に格納されてもよい。また、主制御装置110から払出制御装置111に対して送信される賞球コマンドにおいて、賞球数(払い出す球の数)とあわせて、どの入賞口への入賞に伴う賞球であるかを示す情報を含めておき、その賞球コマンドに基づいて、バッファ262に、入賞のあった入賞口に対応する領域に、賞球コマンドで示される賞球数を設定し、そのバッファ262に設定された賞球数を、第1読書メモリ263に設けられた対応する入賞口のカウンタへ加算することで、そのカウンタで、入賞口毎に、対応する入賞口への入賞により払い出された球の数を計数してもよい。更に、役物比率管理チップ207に代えて、払出制御装置111のMPU211が役物比率管理チップ207の機能を実現してもよい。これらによっても、役物比率管理チップ207又は払出制御装置111にて役物比率に関する情報を記録し、検査装置300へ送信することができる。なお、これらの場合、主制御装置110において、電源が投入された場合にMPU201により実行される立ち上げ処理によって、賞球数テーブル202eの情報や、トリガ情報データ202fの情報が、主制御装置110から払出制御装置111に対して、コマンドにより送信されてもよい。これにより、主制御装置110のROM202に格納されたこれらの情報を用いて、払出制御装置111側にて、役物比率等を管理することができる。
<変形例37>
また、役物比率管理チップ207は、音声ランプ制御装置113に接続されてもよいし、役物比率管理チップ207が音声ランプ制御装置113に設けられてもよい。そして、役物比率管理チップ207は、音声ランプ制御装置113からの信号に基づいて、役物比率に関する情報を記録し、検査装置300へ送信するようにしてもよい。この場合、主制御装置110から、音声ランプ制御装置113に対し、入賞口毎の入賞に関する情報(例えば、入賞口毎の、所定時間(例えば、0.5秒)の間に入賞のあった球の数を示す情報)が送信され、その情報が役物比率管理チップ207のバッファ262に格納されてもよい。更に、役物比率管理チップ207に代えて、音声ランプ制御装置113のMPU221が役物比率管理チップ207の機能を実現してもよい。これらによっても、役物比率管理チップ207又は音声ランプ制御装置113にて役物比率に関する情報を記録し、検査装置300へ送信することができる。また、役物比率管理チップ207又は音声ランプ制御装置113にて役物比率を管理することで、算出した役物比率や連続役物比率等を第3図柄表示装置81に表示させるために、表示制御装置114に対してコマンドを送信してもよい。第3図柄表示装置81に表示によって、ホール関係者が役物比率や連続役物比率がおかしいパチンコ機10を容易に発見できたり、不正行為者が不成行為を行うことを抑制したりすることができる。また、役物比率管理チップ207又は音声ランプ制御装置113が算出した役物比率や連続役物比率が所定の状態(例えば、不正行為が疑われる状態)にある場合に、音声出力装置226から所定の報知音を出力させたり、ランプ表示装置227を所定の態様で点灯・点滅させたりする制御を音声ランプ制御装置113が行ったり、所定の表示を第3図柄表示装置81に表示させるために、表示制御装置114に対してコマンドを送信してもよい。これにより、ホール関係者が、不正行為が疑われるパチンコ機10を容易に発見し、また、不正行為者が不成行為を行うことを抑制したりすることができる。なお、これらの場合において、主制御装置110において、電源が投入された場合にMPU201により実行される立ち上げ処理によって、賞球数テーブル202eの情報や、トリガ情報データ202fの情報が、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して、コマンドにより送信されてもよい。これにより、主制御装置110のROM202に格納されたこれらの情報を用いて、音声ランプ制御装置113側にて、役物比率等を管理することができる。
<変形例38>
また、役物比率管理チップ207は、表示制御装置114に接続されてもよいし、役物比率管理チップ207が表示制御装置114に設けられてもよい。そして、役物比率管理チップ207は、表示制御装置114からの信号に基づいて、役物比率に関する情報を記録し、検査装置300へ送信するようにしてもよい。この場合、主制御装置110から、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114に対し、入賞口毎の入賞に関する情報(例えば、入賞口毎の、所定時間(例えば、0.5秒)の間に入賞のあった球の数を示す情報)が送信され、その情報が役物比率管理チップ207のバッファ262に格納されてもよい。更に、役物比率管理チップ207に代えて、表示制御装置114のMPU231が役物比率管理チップ207の機能を実現してもよい。これらによっても、役物比率管理チップ207又は表示制御装置114にて役物比率に関する情報を記録し、検査装置300へ送信することができる。また、役物比率管理チップ207又は表示制御装置114にて役物比率を管理することで、算出した役物比率や連続役物比率等を第3図柄表示装置81に表示させる制御を、表示制御装置114が行ってもよい。第3図柄表示装置81に表示によって、ホール関係者が役物比率や連続役物比率がおかしいパチンコ機10を容易に発見できたり、不正行為者が不成行為を行うことを抑制したりすることができる。また、役物比率管理チップ207又は表示制御装置114が算出した役物比率や連続役物比率が所定の状態(例えば、不正行為が疑われる状態)にある場合に、所定の表示を第3図柄表示装置81に表示させるための制御を表示制御装置114が行ってもよい。これにより、ホール関係者が、不正行為が疑われるパチンコ機10を容易に発見し、また、不正行為者が不成行為を行うことを抑制したりすることができる。なお、これらの場合において、主制御装置110において、電源が投入された場合にMPU201により実行される立ち上げ処理によって、賞球数テーブル202eの情報や、トリガ情報データ202fの情報が、主制御装置110から音声ランプ制御装置113を介して、表示制御装置114に対して、コマンドにより送信されてもよい。これにより、主制御装置110のROM202に格納されたこれらの情報を用いて、表示制御装置114側にて、役物比率等を管理することができる。
<変形例39>
上記各実施形態において、主制御装置110が設けられた基板上、または、役物比率管理チップ207と接続され、もしくは、役物比率管理チップ207が搭載され、もしくは、役物比率管理チップ207の機能を実現した制御装置が設けられた基板上に7セグメント表示器を複数設けた表示装置を設け、その表示装置に役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、又は、遊技性能を示す情報(例えば、ベース値等)を表示するようにしてもよい。該表示装置は、7セグメント表示器に代えて、所定の画素数を備えた液晶ディスプレイ、有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイ等により構成されてもよい。該表示装置は、主制御装置110が設けられた基板上、または、役物比率管理チップ207と接続され、もしくは、役物比率管理チップ207が搭載され、もしくは、役物比率管理チップ207の機能を実現した制御装置が設けられた基板上に設けられるのではなく、主制御装置110が設けられた基板、または、役物比率管理チップ207と接続され、もしくは、役物比率管理チップ207が搭載され、もしくは、役物比率管理チップ207の機能を実現した制御装置が設けられた基板と接続されて設けられてもよい。該表示装置は、パチンコ機10の背面側を見たときに、該表示装置の表示画面が見えるように組付けられてもよいし、パチンコ機10の正面側から該表示装置の表示画面が見えるように組付けられてもよい。
<変形例40>
該表示装置に表示される役物比率や連続役物比率に関する情報としては、例えば、入賞により払い出された球の総数を入賞口毎に示す情報であってもよいし、全ての入賞口への入賞により払い出された球の総数と、役物が作動する入賞口(本実施形態では、第2始動口64b及び大入賞口65a)への入賞により払い出された球の総数と、役物が連続して作動する入賞口(本実施形態では、大入賞口65a)への入賞により払い出された球の総数とを示す情報であってもよい。また、遊技領域に発射された球の総数(発射球数)を示す情報が、表示装置に表示される役物比率や連続役物比率に関する情報に含まれてもよい。該表示装置は、7セグメント表示器に代えて、所定の画素数を備えた液晶ディスプレイ、有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイ等により構成され、これに役物比率や連続役物比率、又は、役物比率や連続役物比率に関係する情報が表示されるようにしてもよい。
<変形例41>
該表示装置に表示される役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報は、直近の第2読書メモリ264へ記録を行ったタイミング(トリガ)において、その第2読書メモリ264へ記録された情報そのもの、又は、その情報から生成された情報であってもよい。また、直近を含む複数の第2読書メモリ264へ記録を行ったタイミング(トリガ)において、その第2読書メモリ264へ記録されたそのもの、又は、各タイミング毎に第2読書メモリ264へ記録された情報から生成された情報を、役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報として該表示装置に表示させてもよい。また、直近を含む複数の第2読書メモリ264へ記録を行ったタイミング(トリガ)において、その第2読書メモリ264へ記録された情報、又は、第2読書メモリ264に記録された全タイミング(トリガ)の情報から、役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報の平均値をとり、その平均値を該表示装置に表示させてもよい。更には、第2読書メモリ264に記録された情報だけでなく、第1読書メモリ263に記憶された情報も反映させて、役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報を生成し、該表示装置に表示させてもよい。
これにより、その表示装置を見ることで、役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報から、不正行為が行われた可能性を判断することができる。なお、この表示装置には、役物比率、連続役物、役物比率や連続役物比率に関係する情報、遊技性能を示す情報のいずれかを同時に表示させてもよいし、1つずつ表示させてもよい。また、役物比率、連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、遊技性能を示す情報のいずれかを、所定時間毎に交互に表示させてもよい。交互に表示させる場合は、何を表示させているかを示す情報をあわせて表示させてもよい。また、表示装置に表示する役物比率又は連続役物比率や、その他情報が、所定の比率を超えている場合(たとえば、役物比率については70%を超えている場合、連続役物比率については60%を超えている場合)については、その表示した役物比率又は連続役物比率、その他情報を、通常と異なる色で表示させたり、点滅表示させたりしてもよい。また、該表示装置において、パチンコ機10に電源が投入されてから所定期間(例えば、30秒間といった所定の時間であってもよいし、主制御装置110のMPU201により立ち上げ処理が終了するまでの期間といった、所定の処理が終了するまでの期間であってもよい)に限り、役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報を表示するようにしてもよい。これにより、ホール関係者が、パチンコ機10に電源を投入した場合に表示装置に表示された役物比率や連続役物比率、また、役物比率や連続役物比率に関係する情報を確認することで、何らかの不正行為があったか否かを容易に確認できる。また、該表示装置において、パチンコ機10の電源が断されたと判断された場合に、役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報を表示するようにしてもよい。これにより、ホール関係者が、パチンコ機10の電源を断した場合に表示装置に表示された役物比率や連続役物比率を確認することで、何らかの不正行為があったか否かを容易に確認できる。なお、パチンコ機10の電源が断されたと判断された場合の表示装置への役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報の表示は、所定期間(例えば、10秒間といった所定の時間であってもよいし、主制御装置110のMPU201により電源断に関する処理が終了するまで(例えば、S705の処理が終了するまで)の期間といった、所定の処理が終了するまでの期間であってもよい)に限ってもよい。また、パチンコ機10の電源が断されたと判断された場合の表示装置への役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報は、バックアップ電源や、2次電池、大容量のコンデンサ等からの電力を使用して行ってもよい。また、表示装置は、基板ボックス内に収納されていてもよい。これにより、表示装置に対して不正な値を表示させるといった行為が行われることを抑制できる。
<変形例42>
また、該表示装置に役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報を表示させるためのボタンを設け、そのボタンが操作された場合に、該表示装置に役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報を表示させるようにしてもよい。これにより、役物比率や連続役物比率、その他情報を確認した場合に限り、該ボタンを操作することによって、役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報を表示装置に表示させることができるので、該表示装置において消費電力が無駄に消費されることを抑制できる。また、ボタンの操作は、パチンコ機10において遊技が非実行状態にある場合に限り有効として、該表示装置に役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報を表示させるようにしてもよい。パチンコ機10において遊技が非実行状態であるとの判断は、例えば、アウトスイッチ208fによる球排出路へ案内された球の検出が所定時間以上非検出とされた場合や、操作ハンドル51が回転操作されていない場合、球発射ユニット112aにより球の発射が非実行とされている場合、遊技領域へ案内された球が非検出とされた場合に行ってよい。これにより、遊技を行いながら、表示装置に表示される情報を見て、不正行為者が何らかの不正を行おうとすることを抑制できる。
<変形例43>
また、該ボタンの操作は、他のボタンとの組み合わせで操作された場合に限り、有効となるようにしてもよい。これにより、有効となるボタン操作の組み合わせを知らない不正行為者が、役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報を、表示装置に簡単には表示できないようにすることができる。また、表示装置に役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報を表示させるためのボタンを操作しながら、パチンコ機10に電源を投入した場合に限り、役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報を表示装置に表示してもよい。これにより、ホール関係者が、パチンコ機10に電源を投入する場合に、該ボタンをあわせて操作することによって、表示装置に表示された役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報を確認することで、前日の営業中や夜間の営業時間外等に何らかの不正行為があったか否かを容易に確認できる。また、表示装置に役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報を表示させるためのボタンを操作しながら、パチンコ機10の電源を断した場合に限り、役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報を表示装置に表示してもよい。これにより、ホール関係者が、パチンコ機10の電源を断した場合に、該ボタンをあわせて操作することによって、表示装置に表示された役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報を確認することで、本日の営業前や本日の営業中等に何らかの不正行為があったか否かを容易に確認できる。該ボタンの操作による表示装置への役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報の表示は、所定期間の経過に基づいて終了してもよいし、該ボタンが再び操作された場合に終了してもよい。また、該ボタンの操作が継続して行われている期間のみ、役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報を表示させてもよい。
<変形例44>
また、該ボタンが操作され、表示装置に役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報が表示されている場合は、パチンコ機10の遊技モードをチェックモードとし、主制御装置110における遊技の主要な制御を一時的に停止させてもよい。これにより、遊技が進行することに伴って、表示装置に表示される役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報が変化し、該役物比率等の確認がし難くなることを抑制できる。この場合、主制御装置110は、パチンコ機10の遊技モードをチェックモードにして、遊技の主要な制御を一時的に停止させる段階で、音声ランプ制御装置113(及び表示制御装置114)に対し、チェックモードに遷移することを通知するコマンドを送信してもよい。そして、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114では、チェックモードに遷移することを通知するコマンドを受信すると、例えば、第3図柄表示装置81にチェックモードに対応する所定の画像(例えば、黒画面)を表示させたり、実行中の変動演出をチェックモード期間中、高速変動させ続けたり、音声出力装置226から出力される音声もチェックモードに対応する所定の音声としたり、高速変動に対応する音声を出力したりするように制御してもよい。これにより、遊技者に対して、パチンコ機10がチェックモードに突入していることを示すことができる。また、主制御装置110は、パチンコ機10の遊技モードとしてチェックモードを解除し、遊技の主要な制御を再開させる段階で、音声ランプ制御装置113(及び表示制御装置114)に対し、チェックモードが解除されることを通知するコマンドを送信してもよい。これにより、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114では、第3図柄表示装置81に表示される画像や、音声出力装置226から出力される音声を、チェックモードへ遷移する前のものに戻すことができる。
<変形例45>
また、これまで説明した変形例は、ボタン操作が行われると、主制御装置110等の基板上に設けられた表示装置に役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報を表示する場合について説明したが、これに加え、または、これに代えて、ボタン操作が行われると、第1図柄表示装置37や第3図柄表示装置81、ランプ表示装置227等に、役物比率や連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関係する情報、または、遊技性能を示す情報を表示するようにしてもよいし、音声出力装置226から、役物比率や連続役物比率、または、遊技性能を示す何らかの報知音を出力するようにしてもよい。そして、この場合も、ボタン操作に関わり、上述した変形例を適宜適用してもよい。
<変形例46>
また、上記各実施形態では、検査装置300が検査端子207aに接続されると、役物比率に関わる情報が検査装置300へ送信される場合について説明したが、これに代えて、これまで説明したボタン操作が行われた場合に、役物比率に関わる情報が検査装置300へ送信されるようにしてもよい。この場合も、ボタン操作に関わり、上述した変形例を適宜適用してもよい。
<変形例47>
上記各実施形態では、役物比率管理チップ207にて管理した情報を、検査装置300へ送信する場合について説明したが、この役物比率管理チップ207にて管理した情報に基づいて、主制御装置110等の基板上に設けられた表示装置に役物比率や連続役物比率他各種情報を表示したり、第1図柄表示装置37や第3図柄表示装置81、ランプ表示装置227等に、役物比率や連続役物比率に関する情報又は遊技性能を示す情報を表示したり、音声出力装置226から、役物比率や連続役物比率、遊技性能に関する何らかの報知音を出力するようにしたりして、何らかの報知を行うように構成した場合は、検査装置300への送信が必ずしも行われなくてもよい。
<変形例48>
上記各実施形態において、役物比率管理チップ207に大容量のコンデンサ267又は二次電池を接続し、停電などにより主制御装置110への電力供給が停止された場合に、役物比率管理チップ207において、コンデンサ267に充電された電力を使用して、電源断に伴う処理を実行する場合について説明した。これに対し、コンデンサ267又は二次電池に代えて、電源装置115よりバックアップ電圧が役物比率管理チップ207へ供給されるようにしてもよい。これにより、第1読書メモリ263に記憶された情報を電源が断される間も保持することができる。また、深夜時間帯に不正行為者が不正な情報をバッファ262に設定しようとした場合、時間外情報を第1読書メモリ263の時間外データ263jに記憶させ、その後所定のタイミングで、第2読書メモリ264の遊技状態データ264dに該時間外情報を記録させることができる。
<変形例49>
上記実施形態では、S724の処理(図387参照)により、MPU201によりバッファ262の設定後の割込信号の送信が、深夜時間帯に行われたか否かを判定する場合、RTC266により示される時刻が、深夜0時〜早朝6時の間にあるか否かを判定する場合について説明した画、この深夜時間帯の判定に用いる時刻の閾値が、MPU201によって設定されるようにしてもよい。例えば、MPU201のROM202に、当該時刻の閾値を規定する深夜時間帯判定時刻データを記憶させておき、電源が供給された場合にMPU201により実行される立ち上げ処理の中で、賞球数テーブル202eやトリガ情報データ202fとあわせて、設定レジスタ265に設けた深夜時間帯判定時刻設定エリアに、ROM202に記憶された深夜時間帯判定時刻データを設定するようにしてもよい。そして、S724の処理において、この深夜時間帯判定時刻データで示される時間帯に、MPU201によるバッファ262の設定後の割込信号の送信が行われたか否かを判断してもよい。これにより、深夜時間帯の判断を、ROM202によって可変に設定できる。
<変形例50>
上記各実施形態において、役物比率管理チップ207へ電源が投入された場合に、その電源投入情報を、そのときのRTC266で示される時刻と合わせて、第1読書メモリ263に記憶し、所定のタイミングで、その電源投入情報を、その時刻と合わせて、第2読書メモリ264の遊技状態データ264dに記録してもよい。また、役物比率管理チップ207へ電源が投入された場合に、その電源投入情報を、そのときのRTC266で示される時刻と合わせて、直接遊技状態データ264dに記録してもよい。これにより、検査装置300に対して、電源が投入された時刻に関する情報も送信される。よって、役物比率及び連続役物比率の変化による不正行為の可能性がある場合、その電源が投入された時刻もあわせて、その原因を多面的に探ることができる。
<変形例51>
また、上記各実施形態において、役物比率管理チップ207への電源が断される場合に、その電源断情報を、そのときのRTC266で示される時刻と合わせて、第1読書メモリ263に記憶し、所定のタイミングで、その電源断情報を、その時刻と合わせて、第2読書メモリ264の遊技状態データ264dに記録してもよい。この場合、第1読書メモリ263は、不揮発性のメモリで構成されるか、バックアップ電圧が供給されるようにすればよい。また、役物比率管理チップ207への電源が断される場合に、その電源断情報を、そのときのRTC266で示される時刻と合わせて、直接遊技状態データ264dに記録してもよい。この場合、第1読書メモリ263は、必ずしも不揮発性メモリで構成されたり、バックアップ電圧が供給されたりする必要はない。これにより、検査装置300に対して、電源が断された時刻に関する情報も送信される。よって、役物比率及び連続役物比率の変化による不正行為の可能性がある場合、その電源が断された時刻もあわせて、その原因を多面的に探ることができる。
<変形例52>
上記実施形態において、主制御装置110に供給される電源が断され、MPU201のメイン処理(図385参照)にて、S704〜S707の処理が実行される場合に、S704の処理の実行後、S705の処理が実行される前に、図379に示すS155及びS156の処理と同一の処理を実行してもよい。即ち、電源断時の処理において、割込み処理の発生を禁止した後(S704)、RAM203の始1カウンタ203d,始2カウンタ203e,普1カウンタ203f,普2カウンタ203g,大入賞口カウンタ203hの値を入賞情報とし、アウトカウンタ203iの値をアウト情報として、その時のパチンコ機10の遊技状態と合わせて、役物比率管理チップ207に設定して、役物比率管理チップ207に割込信号を送信してもよい。これにより、電源が断される直前に各入賞口へ入賞した球の数や球排出路へ案内された球であって、役物比率管理チップ207においてカウントされていない球を、電源が断される前に、役物比率管理チップ207にてカウントさせることができる。よって、電源が断される直前に各入賞口へ入賞した球の数や球排出路へ案内された球を、漏れなく役物比率管理チップ207にて記録させることができる。
<変形例53>
上記各実施形態では、トリガ情報データ202fにて示される、役物比率を算出するトリガ(タイミング)が「遊技時間」であった場合に、アウトスイッチ208fにより球排出路へ案内された球が検出された時間をカウントすることによって、遊技時間を算出する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、アウト口66を通過した球を検出するアウト口スイッチを設け、そのアウト口スイッチ、第1始動口スイッチ208a、第2始動口スイッチ208b、第1普通入賞口スイッチ208c、第2普通入賞口スイッチ208d及び大入賞口スイッチ208eのいずれかのスイッチによって、各入賞口またはアウト口への球の通過が検出された場合に、その検出された時間をカウントすることによって、遊技時間を算出してもよい。また、操作ハンドル51に設けられたタッチセンサ51aの出力に基づいて遊技者が操作ハンドル51に手を触れていると判断される時間を累積して遊技時間を算出してもよいし、操作ハンドル51が遊技者により回転操作されている時間を累積して遊技時間を算出してもよいし、遊技者が操作ハンドル51に手を触れ且つ操作ハンドル51を回転操作している時間を累積して遊技時間を算出してもよい。また、発射制御装置112により球発射ユニット112aが駆動され、球の発射が行われている時間を累積して、遊技時間を算出してもよい。また、内レール61の先端部分に設けられた戻り球防止部材68に、遊技球検出スイッチを設け、遊技球検出スイッチにおいて、球案内通路から遊技領域へ案内された球が検出され続ける時間をカウントすることによって、遊技時間を算出してもよい。
<変形例54>
上記各実施形態では、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率が、主制御装置110にて予め設定され、ホール関係者等により大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更できないようにしていたが、これに代えて、ホール関係者等により大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を、複数段階(例えば、6段階)に変更できるように構成してもよい。これにより、ホール側において、同一機種のパチンコ機に対し、台毎に大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を異ならせることで、遊技者に対し、台を選択する楽しみを与えることができる。
<変形例55>
大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率の変更は、例えば、次のように行えるようにしてもよい。まず、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率が変更可能な複数段階(以下、ここでは6段階(レベル1〜6)として説明する)毎に、対応するレベル(段階)における大当たり乱数値及び/又は第2図柄の当たり乱数値が、ROM202に予め格納される。各レベルに対して定められた大当たり乱数値及び/又は第2図柄の当たり乱数値の数によって、そのレベルにおける大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率が定まる。
<変形例56>
パチンコ機10の背面側に設けられた主基板には、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率の変更を行うための鍵穴が設けられている。鍵穴は、通常は裏パックユニット94の裏パック92に覆われるようにしてもよく、裏パック92を開放することによって現れるようにしてもよい。また、裏パック92に鍵穴用の開口部を設け、その開口部から鍵穴が露出されるように構成してもよい。該鍵穴は、「確率設定オフ」側と「確率設定オン」側との2つの位置の間を専用の鍵によって回動可能に構成されており、「確率設定オフ」側にあるときに鍵穴に対してその専用の鍵が抜き差し可能となっている。専用の鍵によって、鍵穴が「確率設定オン」の位置にされると、パチンコ機10は、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率の変更が行なえる。なお、パチンコ機10の電源がオフの間に、専用の鍵によって、鍵穴が「確率設定オフ」から「確率設定オン」の位置に回動され、パチンコ機10の電源がオンされたときに、パチンコ機10は、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率の変更が行える確率設定モードで起動するように構成してもよい。これにより、ホールにおけるパチンコ機10の起動時にあわせて、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率の変更を安全に行うことができる。また、パチンコ機10の電源がオンの間に、専用の鍵によって、鍵穴が「確率設定オフ」から「確率設定オン」の位置に回動された場合は、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率の変更が行えないようにしてもよい。これにより、営業中に不正行為者が、不正に大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更できないようにすることができる。
<変形例57>
パチンコ機10には、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更するための押下型の確率設定ボタンが主基板に設けられている。この確率設定ボタンは、鍵穴と同様に、通常は裏パックユニット94の裏パック92に覆われており、裏パック92を開放することによって現れる。ただし、裏パック92に確率設定ボタン用の開口部を設け、その開口部から確率設定ボタンが露出されるように構成してもよい。パチンコ機10が確率設定モードになると、これまでの大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率のレベル(段階)が、例えば、主基板に設けられた表示装置に表示される。そして、確率設定ボタンが押下されると、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率のレベルが1つ上がり、それが表示装置に表示される。また、確率設定ボタンが押下される前のレベルが「6」の場合は、その確率設定ボタンが押下されると、レベル「1」が表示装置に表示される。なお、パチンコ機10が確率設定モードになったときに、表示装置に表示されるレベルは、これまでの大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率のレベルに代えて、予め定められたレベル(例えばレベル「1」)であってもよい。
<変形例58>
表示装置に、設定したい大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率のレベルが表示された場合に、RAM消去スイッチ122が押下されると、その表示装置に表示されたレベルの大当たり値又は第2図柄の当たり値が設定されて、パチンコ機10が起動される。これにより、設定したレベルの大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率で、パチンコ機10は動作する。また、設定したい大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率のレベルが表示されたときに、専用の鍵が差し込まれた鍵穴が「確率設定オフ」の位置に回動された場合に、その表示装置に表示されたレベルの大当たり値又は第2図柄の当たり値が設定されて、パチンコ機10が起動されるようにしてもよい。これによっても、設定したレベルの大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率で、パチンコ機10が動作する。
<変形例59>
ここで、パチンコ機10に、役物比率や連続役物比率、又は、役物比率や連続役物比率に関係する情報を表示するための表示装置を設けていた場合、パチンコ機10が確率設定モードで起動されたときには、その表示装置に、設定する大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率のレベルを表示するようにしてもよい。これにより、パチンコ機10に搭載する表示装置の数が増えることを抑制することで、コスト増加を軽減できる。また、表示装置を兼用し、部品点数の増加を抑えることで、各部品の配置(レイアウト)を容易に行うことができる。
<変形例60>
さて、パチンコ機10において、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更できるように構成した場合、その変更に応じて、役物比率や連続役物比率は当然変わってくる。よって、役物比率管理チップ207にて管理している役物比率や連続役物比率の変化が、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率の変更によるものなのか、何らかの不正によるものかが分からなくなるおそれがある。
そこで、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更された場合、第2読書メモリ264に記録された情報や、第1読書メモリ263に記憶された情報をすべて消去するようにしてもよい。これにより、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率の変更にともなって、役物比率や連続役物比率が変化した影響を排除できる。また、この場合、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更されたことを示す情報を、第2読書メモリ264へ記録し、接続された検査装置300へ、その情報を出力するようにしてもよい。これにより、第2読書メモリ264に記録された情報等が、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率が変更されたことによって消去されたことを検査の段階で把握でき、不正があったか否かの判断の参考とすることができる。この場合、その変更が行われた日時をあわせて記憶させてもよい。また、この大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更されたことを示す情報には、変更後のレベルを示す情報を含んでもよいし、変更前のレベルの情報を含んでもよい。これらの日時やレベルに基づいて、不正があったか否かの判断をより確実に行うことができる。
<変形例61>
一方、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更された場合であっても、第2読書メモリ264に記録された情報や、第1読書メモリ263に記憶された情報をすべて保存したままにしてもよい。これにより、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率が変更される前に、不正があったか否かの解析を行うことができる。また、この場合、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更されたことを示す情報を、第2読書メモリ264へ記録し、接続された検査装置300へ、その情報を出力するようにしてもよい。これにより、役物比率や連続役物比率が変化した影響が、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率の変更によるものか否かを容易に判断できる。この大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更されたことを示す情報には、その変更が行われた日時を含んでもよい。また、変更後のレベルを示す情報を含んでもよいし、変更前のレベルの情報を含んでもよい。これらの日時やレベルに基づいて、役物比率や連続役物比率の変化の要因の解析をより確実に行うことができる。
<変形例62>
また、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更された場合であっても、第2読書メモリ264に記録された情報や、第1読書メモリ263に記憶された情報をすべて保存したままにする場合、役物比率や連続役物比率、又は、役物比率や連続役物比率に関係する情報を表示するために設けられた表示装置には、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率が変更された後に、第2読書メモリ264及び/又は第1読書メモリ263に記録等された情報に基づいて、役物比率や連続役物比率、又は、役物比率や連続役物比率に関係する情報を表示するようにしてもよい。よって、この表示装置に表示される役物比率や連続役物比率、又は、役物比率や連続役物比率に関係する情報については、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率の変更にともなって、役物比率や連続役物比率が変化した影響を排除でき、その大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率の変更後の不正行為を容易に発見できる。また、この場合において、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更されたことを示す情報を、その変更が行われた日時とともに、第2読書メモリ264へ記録するようにしてもよい。この情報に基づいて、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率が変更された後に、第2読書メモリ264に記録された情報を容易に判断し、それに基づいて、役物比率や連続役物比率、又は、役物比率や連続役物比率に関係する情報を表示することができる。
<変形例63>
また、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更された場合であっても、第2読書メモリ264に記録された情報や、第1読書メモリ263に記憶された情報をすべて保存したままにする場合、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率のレベル(段階)毎に分けて、第2読書メモリ264に情報を記録するようにしてもよい。これにより、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率のレベル毎に、そのレベルが設定されたときの役物比率や連続役物比率を、第2読書メモリ264に記録された情報から判断することができる。よって、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率の変更に伴う役物比率や連続役物比率の変化と、不正行為に伴う役物比率や連続役物比率の変化とを明確に切り替えて解析できる。
<変形例64>
大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更された場合に、直前に第2読書メモリ264に記録された情報1つ又は複数のみを保存しておき、そのほかは消去してもよい。また、第1読書メモリ263に記憶された情報は保存したままにしてもよい。また、第2読書メモリ264に記録された情報はすべて消去し、第1読書メモリ263に記憶された情報のみ保存したままにしてもよい。これにより、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率が変更される前の役物比率や連続役物比率が、解析や表示に対して影響することを極力排除できる一方、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率が変更される前に、不正行為が行われていた可能性があるか否かの解析を可能とすることができる。この場合、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更されたことを示す情報を、第2読書メモリ264へ記録し、接続された検査装置300へ、その情報を出力するようにしてもよい。これにより、役物比率や連続役物比率が変化した影響が、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率の変更によるものか否かを容易に判断できるとともに、第2読書メモリ264に記録された一部の情報等が、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率が変更されたことによって消去されたことを検査の段階で把握でき、不正があったか否かの判断の参考とすることができる。この大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更されたことを示す情報には、その変更が行われた日時をあわせて記憶させてもよい。また、変更後のレベルを示す情報を含んでもよいし、変更前のレベルの情報を含んでもよい。これらの日時やレベルに基づいて、役物比率や連続役物比率の変化の要因の解析をより確実に行うことができる。
<変形例65>
上記各実施形態では、第1読書メモリ263や第2読書メモリ264に記録等された情報が、外部から消去できないようにすることで、不正行為者が不正行為の証拠を抹消できないようにしていた。一方で、パチンコ機市場では中古市場もあり、一の店から他の店に販売され、その他の店にて設置されることもしばしば行われる。この場合、前の一の店にて不正行為が行われ、役物比率等が変化していたとしても、その情報が第1読書メモリ263や第2読書メモリ264に残っていると、現在の他の店にて不正行為があったとの疑念が生じてしまうおそれがあった。そこで、このような場合に備えて、一の店から他の店に販売される場合、第1読書メモリ263や第2読書メモリ264に記録等された情報を消去したり、転売される情報を第2読書メモリ264に記録させたりできるようにしてもよい。第1読書メモリ263や第2読書メモリ264に記録等された情報を消去すれば、前の一の店にて行われた不正行為の記録が、次の他の店にて引き継がれることを抑制できる。また、転売される情報を第2読書メモリ264に記録すれば、前の一の店における役物比率等の関わる情報と、次の他の店における役物比率等の関わる情報とを明確に切りかけて、解析を行うことができるとともに、前の一の店における役物比率等の関わる情報から、その前の一の店にて行われた不正行為を発見することも可能とすることができる。
<変形例66>
第1読書メモリ263や第2読書メモリ264に記録等された情報の消去や、転売される情報の第2読書メモリ264への記録は、パチンコ機10のメーカ等の一部の限られたところに限定されるとよい。これにより、不正行為の記録の抹消やごまかしが容易に行われることを抑制できる。また、その第1読書メモリ263や第2読書メモリ264に記録等された情報の消去や、転売される情報の第2読書メモリ264への記録は、次の方法で行われるようにしてもよい。例えば、検査端子207aに検査装置300を接続し、その検査装置300から、専用のコマンドを役物比率管理チップ207へ入力することで、第1読書メモリ263や第2読書メモリ264に記録等された情報の消去や、転売される情報の第2読書メモリ264への記録するプログラムが実行されるようにしてもよい。このコマンドは、一部の者以外秘密の特殊なコマンドとすることで、不正行為者による不正行為の記録の抹消やごまかしが容易に行われることを抑制できる。また、主基板に、鍵穴等の穴を設け、その穴に合う鍵等が差し込まれた場合に限り、第1読書メモリ263や第2読書メモリ264に記録等された情報の消去や、転売される情報の第2読書メモリ264への記録するプログラムが実行されるようにしてもよい。これにより、その穴に合う鍵等を持っているもののみが、第1読書メモリ263や第2読書メモリ264に記録等された情報の消去や、転売される情報の第2読書メモリ264への記録を行うことができるので、不正行為者による不正行為の記録の抹消やごまかしが容易に行われることを抑制できる。また、主基板が収納された基板ボックス100の中にスイッチを設け、そのスイッチが操作された場合に限り、第1読書メモリ263や第2読書メモリ264に記録等された情報の消去や、転売される情報の第2読書メモリ264への記録するプログラムが実行されるようにしてもよい。これにより、基板ボックス100を開封しない限り、スイッチが操作できず、第1読書メモリ263や第2読書メモリ264に記録等された情報の消去や、転売される情報の第2読書メモリ264への記録が行えない。上述した通り、基板ボックス100は、ボックスベースとボックスカバーとが開封不能に連結(かしめ構造による連結)されており、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シールが貼着されている。よって、不正行為者は、基板ボックスを容易に開封できないため、不正行為者による不正行為の記録の抹消やごまかしが容易に行われることを抑制できる。また、仮に基板ボックスが開封され、スイッチが操作された場合には、その開封された証拠が残るため、容易に不正行為が行われたことを判断することができる。
<変形例67>
上記第18〜第22実施形態において、RAM203において使用領域外エリア203yを使用する処理として、役物比率やベース値に関する処理を例示したが、必ずしもこれに限られるものではなく、遊技の主な制御を除いた種々の処理であってよい。例えば、不正行為を判定する処理であってもよい。この不正行為を判定する処理では、例えば、磁石の接近や振動、入賞口への不自然な入球(大入賞口65aが閉じた状態にもかかわらず検出された入球)の有無を判断し、不正行為があった場合に報知を行うための処理が行われてもよい。また、使用領域外エリア203yを使用する処理として、機能(目的)の異なる複数の処理(例えば、「役物比率に関する処理」と「不正行為を判定する処理」)が含まれていてもよい。
<変形例68>
上記第18〜第22実施形態において、レジスタ200の内容をロード(LD)命令を用いて使用領域外エリア203yの外作業エリア203y1へ退避させる場合について説明したが、これをロード(LD)命令に代えてストア(ST)命令を用いて、使用領域外エリア203yの外作業エリア203y1へ退避させても、同様の作用効果が得られる。
<変形例69>
上記第20〜第22実施形態では、リアルタイムベース値に加えて、過去に所定期間毎に計数された3つのベース値(前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベース値)をベース表示装置401に表示する場合について説明したが、過去に所定期間毎に計数されたベース値を少なくとも2つ(例えば、前回ベース値と前々回ベース値)、リアルタイムベース値とあわせて表示するものであってよく、過去に所定期間毎に計数された4つ以上のベース値を、リアルタイムベース値とあわせて表示するものであってもよい。
<変形例70>
上記第20〜第22実施形態では、複数の期間において計測した各ベース値と、リアルタイムで計測中のベース値とを、ベース表示装置401に表示する場合について説明したが、ベース値に代えて、又は、ベース値に追加して、役物比率、連続役物比率、役物比率や連続役物比率に関連する情報、及び/又は、その他遊技性能を示す情報を、複数の期間において計測したそれぞれと、リアルタイムで計測したものとを、表示装置に表示するものであってもよい。
<変形例71>
上記第20〜第22実施形態では、MPU201によりベース値処理(図41)を実行しベース表示装置401に各種ベース値を表示する場合について説明したが、主制御装置110にベース値を管理する管理チップを設け、又は、主制御装置110とは別にベース値を管理する管理チップを設け、その管理チップにてベース値処理と同等の処理を実行し、リアルタイムベース値を算出しつつ、リアルタイムベース値、前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベース値をベース表示装置401に表示するようにしてもよい。この場合、ベース表示装置401の表示を管理チップが直接制御してもよいし、管理チップがMPU201を介してMPU201によりベース表示装置401の表示を制御するようにしてもよい。また、ベース表示装置401は、管理チップに直接接続されてもよい。
<変形例72>
また、図407(a)に示した各種カウンタ203j、203k、203qやベース値データ203l〜203o、フラグ203pは、管理チップ内のRAMに格納されるようにしてもよい。この場合、RAM全消去スイッチがオンされながら電源がオンされると、MPU201は、立ち上げ処理の中で管理チップに対し、その旨を通知する信号を送信し、管理チップはその信号を受けて、各種カウンタ203j、203k、203qやベース値データ203l〜203o、フラグ203p等を初期化するようにしてもよい。
<変形例73>
また、電源がオンされた場合に、管理チップが、ベース表示装置401に対して、4つの7セグメント表示器401a〜401dの全てのセグメントを全点灯する制御を行ってもよい。この場合、管理チップが電源オンに伴って立ち上がった後すぐに、当該制御を行ってもよいし、電源がオンされたときにMPU201がその立ち上げ処理の中で管理チップに対して初期化信号を送信するようにし、管理チップがその初期化信号を受けて実行する処理の中で、当該制御を実行するようにしてもよい。
<変形例74>
上記第20〜第22実施形態において、前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベースをベース表示装置401に表示する場合に、そのベース値として有効なベース値が存在しない場合は、比較セグに「−−」を表示して、有効なベース値がないことを示す場合について説明した。これに対し、前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベースとしていずれも有効なベース値が存在しない場合は、リアルタイムベース値のみをベース表示装置401に表示するようにしてもよい。これにより、前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベース値に有効なベース値がないことを示すことができる。また、有効なベース値がない前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベース値が無駄に表示され続けることを抑制できる。一方、この場合、リアルタイムベース値と前回ベース値とをベース表示装置401に表示し、前回ベース値については比較セグにて「−−」を表示するようにしてもよい。これによっても、前回ベース値、前々回ベース値、前々々回ベース値に有効なベース値がないことを示すことができる。また、リアルタイムベース値だけでなく、前回ベース値を表示させることによって、有効なベース値が得られた以降は、前回ベース値等もベース表示装置401に表示されることを示唆できる。
<変形例75>
また、前回ベース値に有効なベース値が存在し、前々回ベース値、前々々回ベースとして有効なベース値が存在しない場合は、リアルタイムベース値と前回ベース値とのみをベース表示装置401に表示してもよい。また、前回ベース値、前々回ベース値に有効なベース値が存在し、前々々回ベースとして有効なベース値が存在しない場合は、リアルタイムベース値と前回ベース値と前々回ベース値のみをベース表示装置401に表示してもよい。これにより、表示されないベース値については、有効なベース値がないことを示すことができる。また、有効なベース値がないものについては無駄に表示され続けることを抑制できる。
<変形例76>
一方、前回ベース値に有効なベース値が存在し、前々回ベース値、前々々回ベースとして有効なベース値が存在しない場合は、リアルタイムベース値と前回ベース値と前々回ベース値とをベース表示装置401に表示し、前々回ベース値については比較セグにて「−−」を表示するようにしてもよい。また、前回ベース値、前々回ベース値に有効なベース値が存在し、前々々回ベースとして有効なベース値が存在しない場合は、リアルタイムベース値と前回ベース値と前々回ベース値と前々々回ベース値とをベース表示装置401に表示し、前々々回ベース値については比較セグにて「−−」を表示するようにしてもよい。これによっても、有効なベース値がない種別のベース値を示すことができる。また、有効なベース値がない種別のベース値を1つ表示させることによって、有効なベース値が得られた以降は、その種別のベース値がベース表示装置401に表示されることを示唆できる。
<変形例77>
第20実施形態において、パチンコ機10に電源が投入される度に、その電源投入直後にベース表示装置401に設けられた7セグメント表示器401a〜401dの全てのセグメント(ドットセグメントを含む)を所定期間(本実施形態では5秒)点灯する場合について説明したが、点灯に代えて、全てのセグメントを所定期間点滅させるようにしてもよい。全てのセグメントを点滅させることによって、全てのセグメントが正常に点灯できるかだけでなく、全てのセグメントが正常に消灯できるかを確認でき、ベース表示装置401の表示が正常に行われるか否かを容易に判断できる。
<変形例78>
また、製造工場におけるパチンコ機10の完全新規立上時、又は、使用済みのパチンコ機10を中古台として別ホールへ移動するとき等、パチンコ機10の新規立上げする場合において、例えば、RAM全消去スイッチが操作されながら電源がオンされて以降、総アウト個数が300個に達するまでの間に限り、ベース表示装置401に設けられた7セグメント表示器401a〜401dの全てのセグメント(ドットセグメントを含む)を所定期間(本実施形態では5秒)点灯又は点滅させるようにしてもよい。これにより、少なくともパチンコ機10の新規立上時において、ベース表示装置401の表示が正常に行われるか否かの確認を行うことができる。また、当該点灯が行われる間は、パチンコ機10が新規立上げ状態であることを示唆することができる。
<変形例79>
また、RAM消去スイッチ122が操作されながら電源がオンされた場合に、ベース表示装置401に設けられた7セグメント表示器401a〜401dの全てのセグメント(ドットセグメントを含む)を所定期間(本実施形態では5秒)点灯又は点滅させるようにしてもよい。
<変形例80>
上記第20実施形態において、パチンコ機10に電源が投入された直後にベース表示装置401に設けられた7セグメント表示器401a〜401dの全てのセグメント(ドットセグメントを含む)を所定期間(本実施形態では5秒)点灯(又は点滅)する制御を、立ち上げ処理(図408参照)の所定の箇所(S3007)で実行する場合について説明したが、その点灯(又は点滅)の制御は、立ち上げ処理の中の任意の箇所で行われてもよい。例えば、立ち上げ処理の実行が開始されて最初に当該制御を実行してもよいし、初期設定(S601)の後に当該制御を実行してもよい。また、割込み許可の設定(S613)を行った後に当該制御を実行してもよい。また、当該制御を立ち上げ処理以外のところで実行してもよい。例えば、立ち上げ処理終了後の実行されるメイン処理(図385参照)において、ループ処理(S701〜S703)が実行される前に当該制御を実行してもよい。また、タイマ割込処理の中で、例えば、タイマ割込処理の一処理であるベース値処理(図41参照)において、このタイマ割込処理又はベース値処理が、電源が投入された後初めて実行されたものであるか否かを判断し、電源が投入された後初めて実行されたものである場合に、当該制御を実行してもよい。つまり、電源投入後に一度ベース表示装置401に設けられた7セグメント表示器401a〜401dの全てのセグメント(ドットセグメントを含む)を所定期間(本実施形態では5秒)点灯(又は点滅)させるようにできれば、どのタイミングでこの制御を行ってもよい。
<変形例81>
上記第20実施形態では、製造工場におけるパチンコ機10の完全新規立上時、又は、使用済みのパチンコ機10を中古台として別ホールへ移動するとき等、パチンコ機10の新規立上げする場合において、総アウト個数が300個に達するまでは、電源が投入される度に、ベース表示装置401に設けられた7セグメント表示器401a〜401dの全てのセグメント(ドットセグメントを含む)を所定期間(本実施形態では5秒)点灯させ、その後、ベース表示装置401の表示を、識別セグに「88.」を点滅(又は点灯)させると共に、リアルタイムベース値データ203lに格納されたリアルタイムベース値を比率セグに点滅(又は点灯)表示する、通常のベース値表示とは異なる特殊表示態様で表示させる場合について説明したが、この場合、電源が投入される度に、ベース表示装置401に設けられた7セグメント表示器401a〜401dの全てのセグメント(ドットセグメントを含む)を所定期間(本実施形態では5秒)点灯させることを非実行としてもよい。この場合、パチンコ機10の新規立上げ期間中は、特殊表示態様でベース表示装置401にベース値が表示されるので、表示中のベース値が正規のベース値ではないことを示すことができ、また、当該表示が行われることで、パチンコ機10が新規立上げ状態であることを示唆することができる。
<変形例82>
また、第20実施形態又は前記変形例では、パチンコ機10が新規立上げ期間にあるときにベース表示装置401に表示される特殊表示態様として、識別セグに「88.」を点滅(又は点灯)させると共に、リアルタイムベース値データ203lに格納されたリアルタイムベース値を比率セグに点滅(又は点灯)表示する態様を説明したが、必ずしもこの態様である必要はなく、通常のベース値を表示する態様とは異なる態様でベース表示装置401の表示を行えばよい。例えば、パチンコ機10が新規立上げ期間にあるときは、識別セグを点滅させながら「bL.」、「b1.」、「b2.」、「b3.」を5秒間隔で切り替えて表示し、比較セグに「−−」を点灯表示する態様で、ベース表示装置401の表示を行ってもよい。これにより、この表示が行われている間は、パチンコ機10が新規立上げ状態であることを示唆することができる。また、この態様において、「bL.」を点滅表示される間は、リアルタイムベース値データ203lに格納されたリアルタイムベース値を比率セグに点灯又は点滅表示させてもよい。これにより、その時のリアルタイムベース値を参考に示すことができる。
<変形例83>
上記第21〜第27実施形態では、確率設定値を「1」〜「6」の6段階で変更可能として、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更可能としたが、確率設定値が変更可能な段階は6段階に限らず、任意の段階に変更可能としてもよい。
<変形例84>
上記第21〜第27実施形態では、確率設定値を変更することにより、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率を変更する場合について説明したが、パチンコ機10に所謂小当たりを含む場合に、大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率の変更に代えて又はそれに加えて、小当たりの当選確率を変更するようにしてもよい。ここで、小当たりは外れの一種であり、小当たりによって開放された大入賞口65aに球が入球して球が払い出された場合、その払い出された球の数もベース値の算出に用いられる。つまり、小当たりの当選確率が変更されると、ベース値も変わってくるため、変更前の確率設定値に基づくベース値用データ203rが残っていると、変更後の確率設定値に基づくベース値が正しく算出できなくなる。そこで、この場合、設定変更モードで立ち上げられ、確率設定値の変更が行われた場合に行われるRAM203のデータの消去の中で、ベース値用データ203rもあわせて消去するようにしてもよい。これにより、変更後の確率設定値に基づくベース値が正しく算出できる。
<変形例85>
上記第21及び第22実施形態において、確率設定値が正常範囲(「1」〜「6」の範囲)内にあるか否かをタイマ割込処理が実行される毎に確認する場合について説明したが、この確認を第23〜第27実施形態に係るパチンコ機10で行ってもよい。また、この確認を変動演出が開始される毎や、所定時間毎(例えば、1時間毎や、内部に設けられた時計が00分になる毎)等、所定の契機が訪れる毎に実行するようにしてもよい。
<変形例86>
上記第21及び第22実施形態において、タイマ割込処理の中で確率設定値が正常範囲(「1」〜「6」の範囲)内にあるか否かを確認し、確率設定値が正常範囲内にない場合は、遊技を停止して、ホール関係者等に対してパチンコ機10を再立ち上げして確率設定値を変更するよう促す報知を行う場合について説明したが、遊技を停止した後、設定変更処理を実行して、強制的に確率設定値の変更をホール関係者等にさせるようにしてもよい。この場合、確率設定値の変更を促す報知音を出力したり、第3図柄表示装置81にホール関係者を呼ぶような報知を行ってもよい。また、主制御装置110に設けられた外部端子(図示せず)から、ホールコンピュータ600に対して、確率設定値が正常範囲内にないことを通知するようにしてもよい。これにより、ホール関係者等によって、確率設定値を正常な範囲内で再設定することができる。
<変形例87>
上記第21及び第22実施形態において、通常モード又は設定確認モードでパチンコ機10が立ち上げられる場合に、立ち上げ処理の中でRAM判定値が正常か否かを確認し、RAM判定値が正常でなければ、更に確率設定値が正常範囲内にあるか否かを確認して、正常範囲内になければ、設定変更処理を実行して、確率設定値の変更をホール関係者等に行わせる場合について説明した。この設定変更処理を実行することに代えて、音声出力装置226や第3図柄表示装置81において、ホール関係者等に対してパチンコ機10を再立ち上げして確率設定値を変更するよう促す報知を行い、及び/又は、主制御装置110に設けられた外部端子(図示せず)から、ホールコンピュータ600に対して、確率設定値が正常範囲内にないことを通知して、無限ループに入るようにしてもよい。これにより、ホール関係者等に対してパチンコ機10を再立ち上げして確率設定値を変更させることができる。
<変形例88>
また、立ち上げ処理の中で確率設定値が正常範囲内にないと判断された場合に、「1」〜「6」の範囲の中から特定の確率設定値(例えば「1」)を確率設定値として強制的に設定するようにしてもよい。なお、遊技途中で(例えば、タイマ割込処理の中で)確率設定値が正常範囲内にないと判断された場合は、確率設定値を強制的に特定の確率設定値に設定しないほうがよい。これは、遊技途中で大当たり確率及び/又は第2図柄の当たり確率が突然変更さえることにより、遊技者が何らかの不利益を被ることを抑制するためである。
<変形例89>
上記第21及び第22実施形態では、RAM判定値(チェックサム)の算出に、確率設定値を含める場合について説明したが、RAM判定値の算出から確率設定値を除いてもよい。この場合、RAM判定値が正常か否かの判定(図422のS4009)を行う前に、確率設定値が正常の範囲にあるか否かを判定し、正常の範囲内になければ、強制的に設定変更処理を実行してホール関係者等に確率設定値の変更を行わせたり、ホール関係者等にパチンコ機10を設定変更モードで再立ち上げさせるように促したり、確率設定値として正常範囲内の特定の確率設定値を強制的に設定したりするようにしてもよい。
<変形例90>
上記第23実施形態では、RAM判定値(チェックサム)の算出に、確率設定値を含めない場合について説明したが、RAM判定値の算出から確率設定値を含めてもよい。
<変形例91>
上記第20実施形態において、パチンコ機10に電源が投入される度に、その電源投入直後にベース表示装置401に設けられた7セグメント表示器401a〜401dの全てのセグメント(ドットセグメントを含む)を所定期間(本実施形態では5秒)点灯する場合について説明したが、第21〜第27実施形態においてもパチンコ機10に電源が投入される度に、その電源投入直後にベース表示装置401に設けられた7セグメント表示器401a〜401dの全てのセグメント(ドットセグメントを含む)を所定期間点灯または点滅させるようにしてもよい。ただし、設定変更モード又は設定確認モードでパチンコ機10を立ち上げた場合にまで、電源投入直後にベース表示装置401に設けられた7セグメント表示器401a〜401dの全てのセグメント(ドットセグメントを含む)を所定期間点灯または点滅させては煩わしい場合も起こりうる。そこで、設定変更モード又は設定確認モードでパチンコ機10が立ち上げられた場合は、7セグメント表示器401a〜401dの全てのセグメントの点灯又は点滅を非実行としてもよい。また、設定変更モード又は設定確認モードでパチンコ機10が立ち上げられた場合は、設定変更処理又は設定委確認処理が実行された後に、7セグメント表示器401a〜401dの全てのセグメントの点灯又は点滅を実行するようにしてもよい。また、設定変更モード又は設定確認モードでパチンコ機10が立ち上げられた場合は、一旦、7セグメント表示器401a〜401dの全てのセグメント(ドットセグメントを含む)を所定期間点灯または点滅させ、所定の操作が行われた場合に、その点灯又は点滅を終了させるようにしてもよい。
<変形例92>
上記第20〜第27実施形態では、ベース表示装置401を2つの7セグメント表示器401a、401bとで構成される識別セグと、2つの7セグメント表示器401c、401dで構成される比率セグとによって構成される場合について説明したが、識別セグを1つまたは2以上の7セグメント表示器で構成されてもよいし、比率セグを2以上の7セグメント表示器で構成されてもよい。
<変形例93>
上記第21〜第27実施形態において、第1図柄表示装置37に用意された、ラウンド数報知LEDや大当たり図柄を報知するLEDや当たり図柄を報知するLED等を用いて、又は、LED37a全体で、本来の報知において使用することのない点灯パターンを用いて、ベース表示装置401にて設定変更中表示または設定確認中表示が行われていることを報知する場合について説明したが、第1図柄表示装置37に用意された、ラウンド数報知LEDや大当たり図柄を報知するLEDや当たり図柄を報知するLED等を用いて、又は、LED37a全体で、本来の報知において使用することのない点灯パターンを用いて、ベース表示装置401にてエラー履歴の表示が行われていることを報知するようにしてもよい。
<変形例94>
また、第1図柄表示装置37に、ベース表示装置401にて設定変更中表示及び設定確認中表示が行われていることを報知するためのLEDを1つ設け、例えばそのLEDを点灯させることで、ベース表示装置401にて設定変更中表示が行われていることを報知し、そのLEDを点滅させることで、ベース表示装置401にて設定確認中表示が行われていることを報知するようにしてもよい。また、第1図柄表示装置37に、ベース表示装置401にて設定変更中表示が行われていることを報知するためのLEDと、ベース表示装置401にて設定確認中表示が行われていることを報知するためのLEDとの計2つのLEDを設け、それぞれ該当するLEDを点灯させることにより、ベース表示装置401にて設定変更中表示または設定確認中表示が行われていることを報知するようにしてもよい。また、第1図柄表示装置37に、ベース表示装置401にてエラー履歴の表示が行われていることを報知するためのLEDを設け、そのLEDを点灯させることにより、ベース表示装置401にてエラー履歴表示が行われていることを報知するようにしてもよい。
<変形例95>
上記第21〜第27実施形態において、確率設定値又はエラー履歴をベース表示装置401に表示させる場合、識別セグの各7セグメント表示器401a、401bの全てのセグメントを消灯させたり、識別セグに「−−」を表示させたり、ベース表示装置401にベース値を表示させる場合とは異なる表示態様で各7セグメント表示器401a、401bに固定の文字を表示させたりする場合について説明したが、確率設定値又はエラー履歴をベース表示装置401に表示させる場合、識別セグには、ベース表示装置401にベース値を表示させる場合とは異なる表示態様であれば、任意の表示態様で表示を行ってよい。例えば、各7セグメント表示器401a、401bの所定のセグメントを点滅表示させてもよいし、各7セグメント表示器401a、401bの各セグメントを順番又はランダムに点灯・点滅表示させてもよい。また、識別セグにおいて、複数の表示態様をローテーションさせて表示させてもよい。これによっても、ベース表示装置401においてベース値を表示させる場合と確率設定値又はエラー履歴を表示させる場合とで、その表示状態を明確に差別化させることができる。
<変形例96>
上記第21〜第27実施形態において、確率設定値又はエラー履歴をベース表示装置401に表示させる場合、比較セグの左側の7セグメント表示器401cの全てのセグメントを消灯させたり、「−」を表示させたり、固定の文字を表示させたりする場合について説明したが、確率設定値又はエラー履歴をベース表示装置401に表示させる場合、比較セグの左側の7セグメント表示器401cには、ベース表示装置401にベース値を表示させる場合とは異なる表示態様であれば、任意の表示態様で表示を行ってよい。例えば、7セグメント表示器401cの所定のセグメントを点滅表示させてもよいし、7セグメント表示器401cの各セグメントを順番又はランダムに点灯・点滅表示させてもよい。また、7セグメント表示器401cにおいて、複数の表示態様をローテーションさせて表示させてもよい。これによっても、ベース表示装置401においてベース値又はエラー履歴を表示させる場合と確率設定値を表示させる場合とで、その表示状態を明確に差別化させることができる。
<変形例97>
上記第21〜第27実施形態において、エラー履歴をベース表示装置401に表示させる場合の表示態様として、図50に示す例を例示し、確率設定値をベース表示装置401に表示させる場合の表示態様とは異なる表示態様とする場合について説明した。これに対し、エラー履歴をベース表示装置401に表示させる場合の表示態様として、図49(a)又は(b)に示す表示態様と同様の表示態様としてもよい。この場合、確率設定値をベース表示装置401に表示させる場合の表示態様も、エラー履歴をベース表示装置401に表示させる場合の表示態様と同じとなるようにしてもよい。確率設定値がベース表示装置401に表示させるのは、ホール関係者等がパチンコ機10を設定変更モード又は設定確認モードにて立ち上げた場合である。また、エラー履歴がベース表示装置401に表示させるのは、ホール関係者等がエラー表示ボタン502を押下操作した場合である。つまり、確率設定値をベース表示装置401に表示させる場合の表示態様と、エラー履歴をベース表示装置401に表示させる場合の表示態様とを同じ表示態様としても、ホール関係者等は、自身が行った操作に基づいてベース表示装置401に表示されている情報が、確率設定値であるのかエラー履歴であるのかを把握できる。
<変形例98>
上記第21〜第27実施形態では、設定変更モードでパチンコ機10を立ち上げた場合に、RAM消去スイッチ122をオンすることによって、又は、設定変更スイッチをオンすることによって、確率設定値を更新する場合について説明したが、これを設定キー501にて行えるようにしてもよい。具体的には、設定キー501を、オン状態から更にオフ側とは反対方向に設けた設定変更位置まで回動可能にし、設定変更位置まで設定キー501が回されると、自動でオン状態に設定キー501が戻るように付勢して構成する。そして、設定キー501をオン状態から設定変更位置まで回動させる度に、確率設定値が更新されるようにする。これによっても、確率設定値の変更を容易に行うことができる。
<変形例99>
また、第21及び第27実施形態において、設定変更モードでパチンコ機10を立ち上げた場合に、RAM消去スイッチ122をオンすることによって確率設定値を更新する場合について説明したが、第22実施形態と同様の設定変更スイッチを設け、設定変更スイッチをオンすることによって、確率設定値を更新してもよい。これにより、RAM消去スイッチ及び設定変更スイッチの役割が明確に分けられるので、操作する者が各スイッチの役割を明確に把握できる。
<変形例100>
上記第21〜第27実施形態では、設定変更モードでパチンコ機10を立ち上げた場合に、設定キー501をオフ状態にすることによって、又は、RAM消去スイッチ122をオンすることによって、確率設定値を確定する場合について説明したが、これを別に設けたスイッチ、例えば、設定確定スイッチが操作されることで行えるようにしてもよい。この設定確定スイッチは、例えば、設定変更モード中に操作されることにより、確率設定値を確定するためのスイッチであり、エラー表示ボタン502と同様に、基板ボックス100に設けられた孔から主基板より突出して設けられ、基板ボックス100を開封しなくても、ホール関係者等によって操作可能にしてもよい。これによっても、確率設定値の確定を容易に行うことができる。
<変形例101>
上記第23〜第27実施形態では、RAM異常の中で、ホール関係者等が通常モード、RAMクリアモード、設定確認モードのいずれかの立ち上げモードで立ち上げ操作した場合、主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理のS4215の処理にて、RAM異常であると判断されると必ず判断されて(S4215:Yes)、S4219の処理へ移行し、RAM異常設定処理による報知と(S4219)、ホールコンピュータ600への出力(S4220)とを実行した後、無限ループ状態となる場合について説明した。これに対してこの場合、RAM異常設定処理による報知と(S4219)ホールコンピュータ600への出力(S4220)とを実行した後、S4213の処理へ移行し、設定変更処理を実行してもよい。これにより、確率設定値を確実に再設定させるとともに、RAM異常フラグ203x15と共にRAM203をクリアすることで、正常にパチンコ機10が動作できる。また、この場合、自動的に設定変更処理が実行されるので、改めてパチンコ機10を立ち上げなおす必要がなく、ホール関係者等の手間を省くことができる。
<変形例102>
上記第23〜第27実施形態における設定変更処理のS4313の処理において、RAM203に格納されたデータのうち、遊技の制御に使用するデータ(内作業エリア203x1に格納された確率設定値データ203x11を除く所定のデータ)を消去(クリア)し、また、外作業エリア203y1に格納された役物比率用データ203sを消去する一方、ベース値用データ203rと、エラー用データ203tと(図421参照)は消去せずに保持する場合について説明したが、これを立ち上げ処理のS4216の処理と同様に、RAM203に格納されたデータのうち、遊技の制御に使用するデータ(内作業エリア203x1に格納された確率設定値データ203x11を除く所定のデータ)を消去(クリア)する一方、外作業エリア203y1に格納された役物比率用データ203sと、ベース値用データ203rと、エラー用データ203tと(図421参照)は消去せずに保持してもよい。つまり、設定変更処理後のRAMクリアと、RAMクリアモードにてパチンコ機10を立ち上げたときに実行されるRAMクリアとを同一の処理としてもよい。
<変形例103>
上記第23〜第27実施形態では、設定変更中に電源が断された後に電源が投入されたときの立ち上げモードは、その立ち上げ操作が、設定変更モードで立ち上げるための立ち上げ操作だけでなく、その他の立ち上げ操作であったとしても、設定変更処理を頭からやり直して実行する設定変更モードとなる場合について説明した。これに対し、設定変更中に電源が断された後に電源が投入されたときの立ち上げ操作が、設定変更モードで立ち上げるための立ち上げ操作であった場合に限り、設定変更処理を頭からやり直して実行する設定変更モードとして立ち上げ、設定変更中に電源が断された後に電源が投入されたときの立ち上げ操作が、その他の立ち上げモード(通常モード、RAMクリアモード、設定確認モード)に対応する立ち上げ操作であった場合は、MPU201が無限ループ状態となるようにしてもよい。この場合、ホール関係者等に対して、一旦電源を落とし、設定変更モードで再立ち上げするように促す報知を行ったり、その旨を知らせる信号を外部出力端子503からホールコンピュータ600に対して出力したりしてもよい。これにより、ホール関係者等に対して、パチンコ機10を設定変更モードにて立ち上げなおさせ、確率設定値を確実に再設定させるように仕向けることができる。
<変形例104>
また、設定変更中に電源が断された後に電源が投入されたときの立ち上げ操作が、設定変更モード又は設定確認モードで立ち上げるための立ち上げ操作であった場合に(即ち、設定キー501がオン状態とされていた場合に)、設定変更処理を頭からやり直して実行する設定変更モードとして立ち上げ、設定変更中に電源が断された後に電源が投入されたときの立ち上げ操作が、その他の立ち上げモード(通常モード、RAMクリアモード)に対応する立ち上げ操作であった場合(即ち、設定キー501がオフ状態とされていた場合)は、MPU201が無限ループ状態となるようにしてもよい。この場合、ホール関係者等に対して、一旦電源を落とし、設定変更モードで再立ち上げするように促す報知を行ったり、その旨を知らせる信号を外部出力端子503からホールコンピュータ600に対して出力したりしてもよい。これにより、ホール関係者等に対して、設定キー501をオン状態にした上でパチンコ機10を設定変更モードにて立ち上げなおさせ、確率設定値を確実に再設定させるように仕向けることができる。一方、設定変更モード又は設定確認モードで立ち上げ操作をした場合は、設定キー501がオン状態となっており、ホール関係者等は、確率設定値の更新及び確定がスムーズにできる準備ができている。そこで、この場合は、設定変更モードで立ち上げることで、確率設定値を確実に確定させることができる。
<変形例105>
上記第23〜第27実施形態では、設定変更中に電源が断された後、通常モードで立ち上げるための立ち上げ操作、即ち、設定キー501をオフ状態でRAM消去スイッチ122をオフしたまま電源を投入するという立ち上げ操作をした場合、通常モードで立ち上げるのではなく、設定変更処理を頭から(一から)やり直して実行する設定変更モードで、パチンコ機10を立ち上げる場合について説明した。これに対してこの場合、前回電源が断される前の更新途中だった確率設定値から設定変更処理を実行してもよい。また、電源が断される前に実行されていた設定変更処理を無視し、また、更新途中の確率設定値を消去して、通常モードでパチンコ機10を立ち上げてもよい。
<変形例106>
上記第23〜第27実施形態では、設定変更中に電源が断された後、RAMクリアモードで立ち上げるための立ち上げ操作、即ち、設定キー501をオフ状態でRAM消去スイッチ122をオンして電源を投入するという立ち上げ操作をした場合、RAMクリアモードで立ち上げるのではなく、設定変更処理を頭から(一から)やり直して実行する設定変更モードで、パチンコ機10を立ち上げる場合について説明した。これに対してこの場合、前回電源が断される前の更新途中だった確率設定値から設定変更処理を実行してもよい。また、設定キー501がオン状態になるまで待ち、設定キー501がオン状態となると、更に設定キー501がオフ状態となるのを待って、設定キー501がオフ状態となると、そのまま通常モードで立ち上げてもよいし、RAMクリアを実行してもよい。また、電源が断される前に実行されていた設定変更処理を無視し、また、更新途中の確率設定値を消去して、RAMクリアモードでパチンコ機10を立ち上げてもよい。その後、設定キー501がオン状態になるまで待ち、設定キー501がオン状態となると、更に設定キー501がオフ状態となるのを待って、設定キー501がオフ状態となると、遊技が実行できる状態となるようにしてもよい。設定キー501がオン状態になるまで待ち、設定キー501がオン状態となると、更に設定キー501がオフ状態となるのを待つ処理を入れることで、前回の電源断時に実行していた設定変更モードの解除が解除されたような感覚をホール関係者等に与えることができる。
<変形例107>
上記第23〜第27実施形態では、設定変更中に電源が断された後、設定変更モードで立ち上げるための立ち上げ操作、即ち、設定キー501をオン状態にしてRAM消去スイッチ122をオンして電源を投入するという立ち上げ操作をした場合は、立ち上げ操作の通り、設定変更モードでパチンコ機10を立ち上げる場合について説明したが、設定キー501がオン状態になるまで待ち、設定キー501がオン状態となると、更に設定キー501がオフ状態となるのを待って、設定キー501がオフ状態となると、そのまま通常モードで立ち上げてもよい。これにより、前回の電源断時に実行していた設定変更モードの解除が解除されたような感覚をホール関係者等に与えることができる。
<変形例108>
上記第23〜第27実施形態では、設定変更中に電源が断された後、設定確認モードで立ち上げるための立ち上げ操作、即ち、設定キー501をオン状態にしてRAM消去スイッチ122をオフしたまま電源を投入するという立ち上げ操作をした場合、設定確認モードで立ち上げるのではなく、設定変更処理を頭から(一から)やり直して実行する設定変更モードで、パチンコ機10を立ち上げる場合について説明したが、前回電源が断される前の更新途中だった確率設定値から設定変更処理を実行してもよい。この場合、設定キー501がオフ状態となった後に、設定確認処理を引き続いて実行してもよいし、設定確認処理を無視してもよい。また、設定確認モードで立ち上げ、電源が断される前に実行されていた設定変更処理を無視し、また、更新途中の確率設定値を消去してもよい。
<変形例109>
上記第23〜第27実施形態では、設定確認中に電源が断された後、通常モードで立ち上げるための立ち上げ操作、即ち、設定キー501をオフ状態でRAM消去スイッチ122をオフしたまま電源を投入するという立ち上げ操作をした場合、通常モードで立ち上げるのではなく、設定確認処理を頭から(一から)やり直して実行する設定確認モードで、パチンコ機10を立ち上げる場合について説明したが、電源が断される前に実行されていた設定確認処理を無視して、通常モードでパチンコ機10を立ち上げてもよい。
<変形例110>
上記第23〜第27実施形態では、設定確認中に電源が断された後、RAMクリアモードで立ち上げるための立ち上げ操作、即ち、設定キー501をオフ状態でRAM消去スイッチ122をオンして電源を投入するという立ち上げ操作をした場合は、ホール関係者の立ち上げ操作の通り、RAMクリアモードでパチンコ機10を立ち上げる場合について説明したが、RAMクリアモードで立ち上げるのではなく、設定確認処理を頭から(一から)やり直して実行する設定確認モードで、パチンコ機10を立ち上げてもよい。この場合、設定キー501がオン状態になるまで待ち、設定キー501がオン状態となると、更に設定キー501がオフ状態となるのを待って、設定キー501がオフ状態となると、RAMクリアせずに立ち上げてもよいし、RAMクリアを実行してもよい。
<変形例111>
上記第23〜第27実施形態では、設定確認中に電源が断された後、設定変更モードで立ち上げるための立ち上げ操作、即ち、設定キー501をオン状態にしてRAM消去スイッチ122をオンして電源を投入するという立ち上げ操作をした場合も、立ち上げ操作の通り、設定変更モードでパチンコ機10を立ち上げる場合について説明したが、設定変更モードを無視して、設定確認モードで立ち上げてもよい。また、設定確認モードで立ち上げたのち、所定の操作を契機として、設定変更モードへ移行するようにしてもよい。
<変形例112>
上記第26実施形態では、パチンコ機10の電源オン時に設定変更モード又は設定確認モードで立ち上げる場合に、少なくとも内枠12の開放を必須条件とし、その他、RAM消去スイッチ122と設定キー501との検知態様に応じて、立ち上げモードを設定していた。これに対し、内枠12の開放を設定変更又は設定確認の条件とするか否かをホールが選択可能に設定できるように構成してもよい。
パチンコ機10を設置するホールの島設備には、島設備の両面にパチンコ機10を設置可能な「両島」や、島設備の片側にのみパチンコ機10を設置可能な「壁島」や、ホールの柱を「壁島」で囲うようにして構成される「柱島」、或いは、パチンコ機10を1台又は2台単位で設置可能な「単体島」等、多様な島設備があり、該島設備によっては、内枠12を施錠したまま設定変更や設定確認を行う場合がある。よって、ホールの営業形態(島設備)によっては、必ずしも内枠12を開放して設定変更又は設定確認を行うとは限らず、扉開放スイッチ208gの開放を条件に設定変更又は設定確認作業を行うように構成した場合、一旦、内枠12を開放した上で行わなければならず、作業が煩雑となってしまう。
そこで、従業員等が操作できない部位(例えば、主制御装置110内)等にディップスイッチ等を設け、設定変更モード又は設定確認モードで立ち上げる場合に、内枠12の開放を必須条件とするか否かを、ホールの管理者等が行うことができるように構成してもよい。このように構成することで、ホールの環境毎に応じた作業効率を考慮しつつ、パチンコ機10のセキュリティ性能を向上することができる。
<変形例113>
上記第26実施形態では、内枠12及び前面枠14を共に開放したメンテナンス作業時に、前面枠14を従業員が勝手に閉鎖できないように構成してもよい。具体的には、内枠12と前面枠14とを共に開放した場合には、ホールの管理者等によって、専用の鍵を差し込まない限り、前面枠14を内枠12に対して閉鎖できないように構成する。このように構成成することで、メンテナンス作業時に、設定変更等の権限がない従業員が勝手に前面枠14を閉鎖させてしまうことを防止し、設定変更又は設定確認を行えなくすることができ、パチンコ機10のセキュリティ性能を向上することができる。
<変形例114>
上記第27実施形態では、裏パック92の下辺突部92aの上側面と、保護カバー部材140の上辺突部171aと下側面とを当接するように構成していた。これに対し、下辺突部92aの上側面と上辺突部171aと下側面とを係合するように構成してもよい。この場合、内枠12の開放時には、該係合が容易に外れるように構成しつつ、内枠12の閉鎖時には、下辺突部92aの上側面と上辺突部171aと下側面とが係合すると好適である。このように構成することで、内枠12のメンテナンス作業時にも支障を来さず、パチンコ機10の裏面側のセキュリティ性能を向上することができる。
<変形例115>
上記第24実施形態では、外枠11の右側板11dに保護カバー部材140を片持ち梁状に取り付けて構成していた。これに対し、右側板11dから左側板11cに亘って保護カバー部材140を両端支持梁状に取り付けてもよい。このように構成することで、保護カバー部材140の剛性を高めつつ、簡易な構成でパチンコ機10裏面側のセキュリティ性能を向上することができる。また、保護カバー部材140によっては、パチンコ機10の裏面上部又は裏面下部を覆わないことで、球の補給や排出に関して干渉しないので、既存の島設備に当該保護カバー部材140を採用したパチンコ機10を取り付けることが可能となる。
<変形例116>
上記第24実施形態では、カバー側突部172をカバー板171の所定位置に固定的に形成していた。これに対し、カバー側突部172をカバー板171から分離可能かつ取着自在に構成し、カバー板171内でカバー側突部172の位置を変更調整可能に構成してもよい。従来、一般的なパチンコ機10では、遊技盤13の板替え等が可能に構成されている。ここで、パチンコ機10の外枠11に取り付ける遊技盤13が変更されてしまった場合、該取り換え後の遊技盤13に取り付けられた主制御装置110の設定部100dの位置も変更されるおそれがある。このような場合、保護カバー部材140のカバー側突部172が、主制御装置110の設定部100dに対して嵌まり込まないことにより、内枠12が閉鎖できない場合がある。これに対し、カバー側突部172をカバー板171から分離可能かつ取着自在に構成することで、遊技盤13が取り換えられ、主制御装置110の設定部100dの位置が変更されてしまった場合であっても、カバー側突部172を設定部100dにはめ込むことが可能となるので、パチンコ機10のセキュリティ性能を向上しつつ、保護カバー部材140のカバー側突部172と主制御装置110の設定部100dとが干渉せずに内枠12を施錠可能にして、パチンコ機10の従来からの流通形態においても支障を来さないようにすることができる。
<変形例117>
上記第24実施形態では、外枠11の右側板11dに保護カバー部材140を取り付けていた。これに対し、左側板11cや上板11aや下板11bに保護カバー部材140を片持ち梁状に取り付けるように構成してもよい。この場合も、各板11a〜11cの内壁面から保護カバー部材140のカバー取付部150の取付面151を取り付けると好適である。
<変形例118>
上記第24実施形態では、外枠11の右側板11dの内壁面に保護カバー部材140のカバー取付部150の取付面151を当接させるように取り付けていた。これに対し、右側板11dの外壁面に取付面151を取り付けたり、右側板11dの内部に保護カバー部材140のカバー取付部150を嵌め込む(差し込む)ようにして取り付けるように構成してもよい。
<変形例119>
上記第27実施形態では、保護カバー部材140により、主制御装置110の設定キー501及び封印ユニット100cと、払出制御装置111の封印部111aとを覆うように構成していた。これに対し、保護カバー部材140によって、上記制御装置110,111の全部を覆ったり、上記制御装置110,111の他に、パチンコ機10の裏面下部側に配置された他の制御装置(例えば、発射制御装置112や電源装置115)の一部又は全部を覆うように構成してもよい。多くの制御装置を保護カバー部材140により覆うことにより、簡易な構成でパチンコ機10の裏面側のセキュリティ性能を向上することができる。
<変形例120>
上記第26実施形態では、内枠12が外枠11に対して開放され、かつ、前面枠14が内枠12に対して閉鎖されている状況においてのみ、設定変更又は設定確認を行えるように構成し、他の状況(例えば、内枠12が開放されていない場合や、内枠12が開放されていても前面枠14も開放されている場合)では、設定変更又は設定確認を行えないように構成していた。これに対し、内枠12が開放されていなくても前面枠14が開放されている場合に、設定変更又は設定確認を行えるように構成してもよい。
<変形例121>
上記各実施形態では、RAM消去スイッチ122を電源装置115に搭載していた。これに対し、RAM消去スイッチ122を主制御装置110や払出制御装置111に搭載するように構成してもよい。
<変形例122>
上記第27実施形態では、裏パック92の下辺突部の上側面と、保護カバー部材140の上辺突部と下側面とを当接するように構成していた。これに対し、裏パック92の下辺突部の上側面と、保護カバー部材140の上辺突部と下側面とを係合させ、シリンダ錠20の操作に伴って該係合を解除するように構成してもよい。
<変形例123>
上記第27実施形態では、裏パック92の下辺突部の上側面と、保護カバー部材140の上辺突部と下側面とを当接するように構成していた。これに対し、保護カバー部材140のカバー板171を、主制御装置110や払出制御装置111の最表面と当接又は係合するように構成してもよい。
<変形例124>
上記第24実施形態では、カバー側突部172を、設定部100dにおける設定キー501の周りを取り囲む壁状に構成していた。これに対し、カバー側突部172を、設定部100d全体に嵌るような突体で構成してもよい。
<変形例125>
上記第27実施形態では、裏パック92の下辺突部の上側面と、保護カバー部材140の上辺突部と下側面とを当接するように構成していた。これに対し、裏パック92を払出制御装置111の部位まで延設すると共に、該裏パック92の裏面側に払出制御装置111を搭載する。そして、内枠12と保護カバー部材140との間の空間に、上記延設した裏パック92の一部が位置するように構成してもよい。このように構成することで、内枠12の施錠時に、裏パック92をパチンコ機10裏面側に開放しようとしても、保護カバー部材140によって該開放が干渉される。よって、内枠12の施錠時において、裏パック92のパチンコ機10内部側に配設された音声ランプ制御装置113等に対する不正を防止することができる。
<変形例126>
上記第24〜第27実施形態では、保護カバー部材140を1の部材で構成していた。これに対し、2以上の保護カバー部材を外枠11に取り付け、パチンコ機10の裏面側の一部又は全部を覆うように構成してもよい。
<変形例127>
上記各実施形態では、設定キー501により、大当たり確率等を変更可能に構成していた。これに対し、設定キー501により、1の入賞口に入賞した場合に払い出される賞球数(例えば、3個→5個への変更)や、入賞口への入賞を補助する可動役物の駆動時間(3秒→5秒への変更)や駆動幅(例えば、20mm→30mmへの変更)、或いは、球の流下態様に影響を与える部材(例えば、球が転動可能なステージやクルーン)の傾斜態様(例えば、1度から3度への変更)、パチンコ機10自体の傾斜態様(例えば、1度から3度への変更)等、遊技者に対する有利度合いに関する設定を複数段階に変更可能に構成してもよい。
<変形例128>
上記各実施形態では、設定キー501の鍵孔をパチンコ機10の裏面側に向くように構成していた。これに対し、設定キー501の鍵孔の向きを、パチンコ機10の横方向(左方向又は右方向)や、パチンコ機10の斜め方向、或いは、パチンコ機10の前面側を向くように構成してもよい。
<変形例129>
なお、第28実施形態において、大当たり乱数値同士、小当たり乱数値同士、及び、ハズレ乱数値同士を連続的な値とし、大当たりか否かや、小当たりか否かを範囲判定(例えば、「0」以上「49」以下か否か)可能に構成し、主制御装置110の制御負担を軽減するように構成していた。これに対し、遊技価値を付与する各乱数値(即ち、大当たり乱数値および小当たり乱数値)を連続的な配置ではなく、分散(散逸)して配置するように構成してもよい。即ち、上記実施形態と同等の大当たり確率(小当たり確率、ハズレ確率)となるような乱数値の配分であれば如何様な値でもよく、具体的には、例えば、「0〜999」で更新される大当たり乱数カウンタC1の場合に、低確率状態における大当たり乱数値として「7,341,555,777,831」として大当たり確率が5/1000となるように構成するとともに、小当たり乱数値として「77,175,223,315,415,526,634,717,845」として小当たり確率が10/1000となるように構成してもよい。
ここで、パチンコ機10の状況にかかわらず大当たり乱数値となる値(例えば、低確率状態および高確率状態において、「0〜50」であれば大当たり)が連続的に存在していた場合、その値が外部から予測され得る可能性があり、不正に大当たりを引き当てられる可能性が高くなるおそれがある。よって、上記変形例のように構成することで、遊技価値を付与する各乱数値を外部から予測困難にし、不正に対する抑制効果を高め、パチンコ機10のセキュリティ性能を向上することができる。
また、上述した変形例において、大当たり乱数テーブル272aに規定(設定)されている低確率状態用の大当たり乱数値と、高確率状態用の大当たり乱数値とで、重複した値とならないように、それぞれ大当たり乱数値を設定してもよい。このように構成することで、状況に応じて(即ち、パチンコ機10が高確率状態か低確率状態か、に応じて)、大当たりとなる乱数の値を変えることで、大当たりとなる乱数の値が予測され難くすることができるので、パチンコ機10のセキュリティ性能を向上することができる。
<変形例130>
上記第28実施形態では、同時に変動可能な第1特別図柄の動的表示と第2特別図柄の動的表示とにおいて、先に停止される1の特別図柄において小当たりに当選した場合、後に停止される他方の特別図柄の大当たりを消滅するように構成していた。これに対し、先に停止される1の特別図柄において小当たりに当選した場合、後の停止される大当たりを導出する他方の特別図柄の動的表示の進行を一時的に停止し、小当たりを導出する1の特別図柄に基づく小当たり遊技が終了した後、一時停止していた他方の特別図柄の動的表示の実行を再開し、該動的表示において大当たりを導出するように構成してもよい。このように構成することで、当選した役(遊技価値)をすべて遊技者に提供することができ、役に当選したにもかかわらず遊技価値が付与されないといった事象(所謂、引き損)をなくすことができ、遊技者が遊技に興醒めしないようにすることができる。
また、上記第28実施形態では、先に停止する動的表示が小当たり遊技を導出する場合に、後に停止する動的表示が大当たり遊技又は小当たり遊技を導出し得るとき、該後に停止する動的表示によって導出され得る大当たり遊技又は小当たり遊技を消滅させるように構成していた。これに対し、先に停止する動的表示が大当たり遊技であった場合に、後に停止する動的表示が大当たり遊技又は小当たり遊技を導出し得るとき、該後に停止する動的表示によって導出され得る大当たり遊技又は小当たり遊技を消滅させるように構成してもよい。
<変形例131>
上記第28実施形態乃至第32実施形態では、タイマ割込処理(図466参照)等のソフトウェアの処理で大当たり乱数カウンタC1や大当たり種別乱数C1等を更新するように構成していた(所謂、ソフト乱数)。これに対し、更新周期が上記ソフト乱数より速い乱数生成ICによって大当たり乱数カウンタC1等を更新するように構成してもよい(所謂、ハード乱数)。このように構成することで、外部から更新中の乱数値の把握を困難にし、セキュリティ性能を向上することができる。
<変形例132>
上記第28実施形態乃至第32実施形態では、設定値が増加するごとに均等に大当たり乱数値の個数又は小当たり乱数値の個数が増加するように構成していた。これに対し、設定値が増加するごとに不均等又は所定割合で大当たり乱数値(又は小当たり乱数値)の個数を増加するように構成してもよい。具体的には、例えば、設定値「1」から「3」までは、大当たり乱数値の個数を「2」ずつ増加させる一方、設定値「4」から「6」までは、大当たり乱数値の個数を「5」ずつ増加させる。このように構成することで、設定差によって付与され得る遊技価値が大きく変化し、設定差による抑揚(メリハリ)のある遊技を提供可能に構成し、遊技の興趣を向上することができる。
<変形例133>
上記第29実施形態では、小当たり種別カウンタC5を用いて小当たり遊技の種類を決定するように構成していた。これに対し、小当たり種別カウンタC5を用いずに、大当たり種別カウンタC2を流用して、小当たり遊技の種類を決定するように構成してもよい。このように構成することで、カウンタ数を少なくするとともに、大当たり種別を判定するプログラムを小当たり種別選定の際に流用することが可能となり、プログラム容量を削減することができる。
<変形例134>
上記第28実施形態乃至第32実施形態では、設定値ごとに大当たり乱数カウンタC1の値における対応役を変化するように構成していた。これに対し、設定値ごとに大当たり種別カウンタ又は小当たり種別カウンタの値に対応する大当たり種別を変化させ、大当たり種別又は小当たり種別の選択割合が変化することによる設定差が生じるように構成してもよい。
<変形例135>
上記第28実施形態では、各特別図柄毎に確定コマンド(即ち、特図1確定コマンドおよび特図2確定コマンド)を送信するように構成していた。これに対し、1の特別図柄が小当たり又は大当たりとなり、他方の特別図柄を停止する場合に、1のコマンドで両特別図柄が停止する共通確定コマンドを送信して、両特別図柄の変動演出を停止するように構成してもよい。
<変形例136>
上記第29実施形態では、特図2時短カウンタ及び合計時短カウンタを用いて「時間短縮状態」における各特別図柄の動的表示の実行回数を計数するように構成していた。これに対し、第1特別図柄に対応する特図1時短カウンタを設け、第1特別図柄の実行回数によって「時間短縮状態」を終了する場合があるように構成してもよい。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる。
<変形例137>
上記第29実施形態では、第2特別図柄の動的表示を第1特別図柄の動的表示より優先的に実行するように構成していた。これに対し、動的表示を取得した順(保留された順)で各特別図柄を実行するように構成してもよいし、第1特別図柄の動的表示を第2特別図柄の動的表示より優先的に実行するように構成してもよい。
<変形例138>
上記第28実施形態乃至第30実施形態では、設定変更に伴い、遊技価値を付与する乱数値(即ち、大当たり乱数値)を変更して、その変更分を遊技価値を付与しない乱数値(即ち、ハズレ乱数値)から補填するように構成していた。これに対し、設定変更に伴い、遊技価値を付与する乱数値(例えば、大当たり乱数値)を変更した場合に、その変更分を、他の遊技価値を付与する乱数値(例えば、小当たり乱数値)から補填するように構成してもよい。このように構成することで、設定毎に付与され得る遊技価値に差を設け、設定毎に抑揚(メリハリ)のある遊技を提供し、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例139>
上記第28実施形態等では、大当たり乱数テーブル272aにおいて、昇順に「大当たり乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」の並びとなるように各乱数値が割り当てられていた。これに対し、大当たり乱数テーブル272a2において、昇順に「大当たり乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、「大当たり乱数値の範囲(以下、「再大当たり乱数値の範囲」と称する)」、「ハズレ乱数値の範囲」の並びとなるように各乱数値を割り当てるように構成してもよい。ここで、「再大当たり乱数値の範囲」として、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分が対応するように構成する。このように構成することで、設定差によって増加する役に対応する乱数値(即ち、大当たり乱数値の増加分)の範囲を、設定差によって減少する役に対応する乱数値(即ち、ハズレ乱数値)の範囲と隣接させ、設定変更に伴って変更されない乱数値(即ち、大当たり乱数値の固定部分と小当たり乱数値)の範囲を固定的にすることができる。これにより、例えば、当否判定の制御プログラムにおいて、固定的な乱数値の範囲の基本的な当否判定を全設定値で共通化しつつ、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分を設定値に応じて追加的に判定することができ、制御プログラムの設計を容易にし、開発工数を削減することができる。
<変形例140>
上記第28実施形態等では、大当たり乱数テーブル272aにおいて、昇順に「大当たり乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」の並びとなるように各乱数値を割り当てていた。これに対し、乱数値の個数が多い順(又は少ない順)に各乱数値を規定(設定)するように構成してもよい。このように構成することで、例えば、乱数値の判定を昇順に行う場合には、当選し易い役の判定を先に実行することができ、制御負担を軽減することができる。
<変形例141>
上記第28実施形態等では、大当たり乱数テーブル272aにおいて、「大当たり乱数値の範囲」、「小当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」の並びとなるように各乱数値を規定(設定)していた。これに対し、設定変更に伴い増加される「大当たり乱数値の範囲」を、設定変更に伴い減少される「ハズレ乱数値の範囲」と隣接(隣り合う)ように大当たり乱数テーブル272aに規定(設定)するように構成してもよい。具体的には、大当たり乱数テーブル272aにおいて、「小当たり乱数値の範囲」、「大当たり乱数値の範囲」、「ハズレ乱数値の範囲」の並びとなるように各乱数値を規定(設定)する。このように構成することで、設定差によって増加する乱数値(即ち、大当たり乱数値の増加分)を、設定差によって減少する乱数値(即ち、ハズレ乱数値)と隣接させ、設定変更に伴って変更されない乱数値(即ち、小当たり乱数値)の範囲を固定的にすることができる。これにより、例えば、小当たりの当否判定の制御プログラムにおいて、小当たり乱数値の判定を全設定値で共通化しつつ、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を設定値に応じて追加的に判定することができ、制御プログラムの設計を容易にし、開発工数を削減することができる。
<変形例142>
上記第28実施形態等では、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に遷移する場合、特別図柄の大当たり確率が向上(10倍アップ)するように構成されていた。これに対し、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に遷移する場合に、特別図柄の小当たり確率を向上するように構成してもよい。また、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に遷移する場合に、特別図柄の大当たり確率の上昇度合いを10倍以下(例えば、2倍)に設定してもよい。さらに、「通常遊技状態」から「確率変動状態」に遷移する場合に、大当たり確率と小当たり確率とを共に向上(例えば、大当たり確率を5倍、小当たり確率も5倍)に設定してもよい。
<変形例143>
上記第28実施形態では、大当たり遊技において可変入賞装置65の大入賞口65aを開放駆動し、小当たり遊技において可変入賞装置65と異なる第2可変入賞装置72の小入賞口72aを開放駆動するように構成していた。これに対し、大当たり遊技において大入賞口65aを第1駆動態様(例えば、最大開放時間30秒×16ラウンド)で開放駆動し、さらに、小当たり遊技においても大入賞口65aを第1駆動態様より遊技者にとって不利な第2駆動態様(例えば、最大開放時間1.8秒×1ラウンド)で開放駆動するように構成してもよい。これにより、大当たり遊技と小当たり遊技とで大入賞口65aを共用して、別の装置(例えば、小入賞口等)を設ける必要がなくなるので、パチンコ機10の部品点数を削減し、パチンコ機10にかかるコストを削減することができる。
<変形例144>
上記第28実施形態では、第1特別図柄における小当たり遊技の当選確率より、第2特別図柄における小当たり遊技の当選確率が高くなるように構成されていた。これに対し、第1特別図柄における小当たり遊技の当選確率を、第2特別図柄における小当たり遊技の当選確率より高くなるように構成してもよいし、第1特別図柄と第2特別図柄とにおける小当たり遊技の当選確率を同等に構成してもよい。
<変形例145>
上記第28実施形態等では、パチンコ機10の設定状況を報知せず、大当たり遊技の現出回数および小当たり遊技の現出回数を外部出力し、その内容をデータランプ等に表示し、該現出回数によって遊技者にパチンコ機10の設定を示唆するように構成していた。これに対し、所定条件の成立に基づいて遊技者にパチンコ機10の設定状況を報知(示唆)するように構成してもよい。具体的には、例えば、所定回数の動的表示が実行された場合や、大当たり遊技のエンディング画面一部、所定間隔毎に実行される演出画面の一部、或いは、所定役に当選した直後等に、パチンコ機10の設定内容を示唆する画像(例えば、設定値に対応したキャラクタ図柄等)を表示する。このように構成することで、大当たり遊技及び小当たり遊技の現出回数以外に、遊技を行うことによってパチンコ機10の設定内容が遊技者に示唆可能となり、遊技者は上記画像等を確認するとともに、大当たり遊技および小当たり遊技の現出回数によって、パチンコ機10の設定内容を推測するという遊技性が生まれ、遊技の興趣を向上することができる。
<変形例146>
上記13実施形態等では、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」に突入した場合にのみ、次回の大当たりが発生するまで「超確率変動状態」又は「確率変動状態」を維持する所謂ループタイプの遊技仕様で構成していた。これに対し、大当たり終了後に、いずれの大当たりに当選した場合でも、該大当たり終了後に所定回数の動的表示の実行を終了条件とする「確率変動状態」(所謂、STタイプ)が付与される遊技仕様で構成してもよい。このように構成することで、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣向上に貢献することができる。
<変形例147>
上記13実施形態において、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」に突入して特別図柄が高確率状態となった場合に、特別図柄が高確率状態であることを遊技者に認識可能に報知するように構成されていた。これに対し、上記「超確率変動状態」又は「確率変動状態」と異なり、特別図柄が高確率状態であるものの、その旨を遊技者に示唆(報知)しない所謂「潜伏確率変動状態」を実行可能に構成してもよい。このように構成することで、大当たりに当選した場合に、特別図柄が高確率状態か否かを遊技者に認識させず、遊技状態がいずれの遊技状態かを示唆する遊技性が生まれ、遊技にバリエーションを設け、多様な遊技性を実現することで遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例148>
上記第28実施形態等では、すべての設定値において、特別図柄の低確率状態から高確率状態に変化する場合に、大当たり確率を均等に増加(すべて10倍アップ)するように構成していた。これに対し、設定値ごとに大当たり確率の増加率を変更(例えば、設定値「1」は5倍、設定値「2」は6倍、・・・設定値「6」は10倍等)するように構成してもよい。このように構成することで、高設定ほど特別図柄の高確率状態で大当たりに当選し易くなることで、高確率状態において大当たり遊技に早く当選する現象自体が設定示唆となる。よって、高確率状態において如何に早く大当たりに当選するか否かという遊技性が生まれ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<変形例149>
上記第28実施形態等では、特別図柄の低確率状態および高確率状態とにおいて、いずれの状態でも大当たり確率において設定差が生じるように構成していた。これに対し、いずれか一方の状態(低確率状態又は高確率状態)における大当たり確率の設定差を無くし、他方の状態(高確率状態又は低確率状態)における大当たり確率に設定差を設けるように構成してもよい。
<変形例150>
上記第31実施形態では、設定値ごとに大当たり乱数値及び小当たり乱数値を増加させて、その各乱数値の増加分をハズレ乱数値から補填するように構成していた。これに対し、設定値ごとに大当たり乱数値のみを増加させ、その大当たり乱数値の増加分を小当たり乱数値およびハズレ乱数値から補填するように構成してもよい。このように構成することで、設定変更に基づく大当たり乱数値の個数の変更分を、小当たり乱数値およびハズレ乱数値のそれぞれから補填することが可能となり、大当たり乱数値の変更分を固定的な1の所定乱数値から補填する必要がなくなる。よって、上記所定乱数値の個数を、大当たり乱数値の変更分、1の所定乱数値から確保する必要性がなくなるので、遊技仕様の設計時における制約がなくなり、遊技仕様の設計自由度を高め、遊技の興趣向上を図ることができる。この場合、大当たり乱数値の個数の増加分を、小当たり乱数値およびハズレ乱数値の個数から同数を均等に補填してもよいし、小当たり乱数値の個数とハズレ乱数値の個数とで減少率が均等の割合となるように補填してもよい。
<変形例151>
上記第28実施形態では、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分として、最も滞在率が高い遊技状態で取得され易い役に対応する乱数値の個数(即ち、「通常遊技状態」におけるハズレ乱数値の個数)を減少させ、その減少分を大当たり乱数値の個数の増加分となるように構成していた。これに対し、遊技状態において実行される特別図柄ごとに、該遊技状態で取得され易い役に対応する乱数値の個数を減少させることで補填するように構成してもよい。具体的には、例えば、「通常遊技状態」では、実行され易い第1特別図柄において、大当たり乱数値の個数の増加分を、もっとも取得され易いハズレ乱数値の個数を減少させることで補填するように構成し、「確率変動状態」では、実行され易い第2特別図柄において、大当たり乱数値の個数の増加分をもっとも取得され易い小当たり乱数値の個数を減少させることで補填するように構成してもよい。
<変形例152>
上記第28実施形態では、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分として、データランプに大々的に(明確に)表示(計上)されないハズレ乱数値の個数を減少させて、その減少分を、増加分の大当たり乱数値の個数として補填するように構成していた。これに対し、設定変更に伴う大当たり乱数値の個数の増加分として、データランプに大々的に(明確に)表示(計上)されないハズレ役以外の他の役に対応する乱数値の個数を減少させて、その減少分、増加分の大当たり乱数値の個数として補填するように構成してもよい。
<変形例153>
上記第28実施形態では、各設定値すべてにおいて大当たり乱数カウンタC1の最大更新値を「9999」とし、その中で設定値ごとに大当たりとなり得る大当たり乱数値の個数を変更し、その変更分をハズレ乱数値から補填するように構成して、大当たり導出確率を変更するように構成していた。これに対し、各設定値ごとに大当たり乱数カウンタC1の最大更新値を変更して、大当たり導出確率を変更するように構成してもよい。具体的には、例えば、すべての設定値において大当たり乱数値の個数を100個(例えば、「0〜99」)とする一方、設定値「1」では大当たり乱数カウンタC1の最大更新値が「9999」、設定値「2」では大当たり乱数値の最大更新値が「9899」、設定値「3」では大当たり乱数カウンタC1の最大更新値が「9799」、設定値「4」では大当たり乱数カウンタC1の最大更新値が「9699」、設定値「5」では大当たり乱数カウンタC1の最大更新値が「9599」、設定値「6」では大当たり乱数カウンタC1の最大更新値が「9499」とし、設定値ごとにハズレ乱数値の個数が減少するように構成して、大当たりの導出確率を変更するように構成してもよい。
<変形例154>
上記第28実施形態では、第1特別図柄において小当たりよりハズレの方の導出確率が高くなるように、ハズレ乱数値の個数より小当たり乱数値の個数を少なく構成する一方、第2特別図柄においてハズレより小当たりの方の導出確率が高くなるように、ハズレ乱数値の個数より小当たり乱数値の個数を多く構成していた。これに対し、第1特別図柄においてもハズレ乱数値の個数より小当たり乱数値の個数を多く構成したり、第2特別図柄においてハズレ乱数値の個数より小当たり乱数値の個数を少なく(又は小当たり乱数値自体を設けないように)構成してもよい。そして、設定変更して大当たり乱数値の個数を変更する場合に、大当たり乱数以外で個数の多い方の乱数値や、個数の少ない方の乱数値から大当たり乱数値の個数の増加分を補填するように構成してもよい。
<変形例155>
上記第28実施形態では、抽出役として、大当たり役、小当たり役、及び、ハズレ役とを設け、各役を抽出可能に構成していた。これに対し、遊技者に遊技価値が付与される役として、大当たり未満、小当たり以上の遊技価値が付与される中当たり役を設け、各役を抽出可能に構成するとともに、設定値ごとにいずれかの役(例えば、大当たり役、中当たり役、又は、小当たり役)に対応する乱数値の個数を増加させる一方、他のいずれかの役(例えば、中当たり役、小当たり役、又は、ハズレ役)に対応する乱数値の個数を減少させるように構成してもよい。なお、大当たり、中当たり及び小当たりとしては、例えば、大当たりとして15R大当たり、中当たりとして8R大当たり、小当たりとして4R大当たりが該当する場合や、大当たりとして確変大当たり、中当たりとして潜伏確変大当たり、小当たりとして時短大当たりが該当する場合、大当たりとして15R確変大当たり、中当たりとして15R時短大当たり、小当たりとして15R通常大当たり(「確率変動状態」又は「時間短縮状態」には移行しない大当たり)が該当する場合が例示される。
<第33実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ機10の第33実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図506はパチンコ機10の斜視図、図507はパチンコ機10の主要な構成を分解して示す斜視図である。なお、図507では便宜上パチンコ機10の遊技領域PA内の構成を省略している。
パチンコ機10は、図506に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12と、を有する。外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技ホールの島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機本体12は図507に示すように、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15と、を備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、その回動先端部に施錠装置が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域PAが樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤24の構成を図508に基づいて説明する。図508は遊技盤24の正面図である。
遊技盤24には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部25と外レール部26とが取り付けられており、これら内レール部25と外レール部26とにより誘導手段としての誘導レールが構成されている。樹脂ベース21において窓孔23の下方に取り付けられた遊技球発射機構27(図507参照)から発射された遊技球は誘導レールにより遊技領域PAの上部に案内されるようになっている。
ちなみに、遊技球発射機構27は、誘導レールに向けて延びる発射レール27aと、後述する上皿55aに貯留されている遊技球を発射レール27a上に供給する球送り装置27bと、発射レール27a上に供給された遊技球を誘導レールに向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイド27cと、を備えている。前扉枠14に設けられた発射操作装置(又は操作ハンドル)28が回動操作されることによりソレノイド27cが駆動制御され、遊技球が発射される。
遊技盤24には、前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34、スルーゲート35、可変表示ユニット36、特図ユニット37及び普図ユニット38等がそれぞれ設けられている。一般入賞口31は合計で4個設けられており、それ以外はそれぞれ1個ずつ設けられている。
スルーゲート35への入球が発生したとしても遊技球の払い出しは実行されない。一方、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への入球が発生すると、所定数の遊技球の払い出しが実行される。当該賞球個数について具体的には、第1作動口33への1個の遊技球の入球が発生した場合又は第2作動口34への1個の遊技球の入球が発生した場合には、1個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口31への1個の遊技球の入球が発生した場合には、10個の賞球の払い出しが実行され、特電入賞装置32への1個の遊技球の入球が発生した場合には、15個の賞球の払い出しが実行される。
なお、上記賞球個数は任意であり、例えば、第2作動口34の方が第1作動口33よりも賞球個数が少ない構成としてもよく、第2作動口34の方が第1作動口33よりも賞球個数が多い構成としてもよい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口24aが設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口24aを通って遊技領域PAから排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘24bが植設されているとともに、風車等の各種部材が配設されている。
ここで、入球とは所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域PAから排出される態様だけではなく、開口部を通過した後に遊技領域PAから排出されることなく遊技領域PAの流下を継続する態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口24aへの遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
第1作動口33及び第2作動口34は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤24に設置されている。第1作動口33及び第2作動口34は共に上向きに開放されている。また、第1作動口33が上方となるようにして両作動口33,34は鉛直方向に並んでいる。第2作動口34には、左右一対の可動片よりなるガイド片としての普電役物34aが設けられている。普電役物34aの閉鎖状態では遊技球が第2作動口34に入賞できず、普電役物34aが開放状態となることで第2作動口34への入賞が可能となる。
第2作動口34よりも遊技球の流下方向の上流側に、スルーゲート35が設けられている。スルーゲート35は縦方向に貫通した図示しない貫通孔を有しており、スルーゲート35に入賞した遊技球は入賞後に遊技領域PAを流下する。これにより、スルーゲート35に入賞した遊技球が第2作動口34へ入賞することが可能となっている。
スルーゲート35への入賞に基づき第2作動口34の普電役物34aが閉鎖状態から開放状態に切り換えられる。具体的には、スルーゲート35への入賞をトリガとして内部抽選が行われるとともに、遊技領域PAにおいて遊技球が通過しない領域である右下の隅部に設けられた普図ユニット38の普図表示部38aにて絵柄の変動表示が行われる。そして、内部抽選の結果が電役開放当選であり当該結果に対応した停止結果が表示されて普図表示部38aの変動表示が終了された場合に普電開放状態へ移行する。普電開放状態では、普電役物34aが所定の態様で開放状態となる。
なお、普図表示部38aは、LEDによる複数の表示用セグメントが所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、普図表示部38aにて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
普図ユニット38において、普図表示部38aに隣接した位置には、普図保留表示部38bが設けられている。遊技球がスルーゲート35に入賞した個数は最大4個まで保留され、普図保留表示部38bの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
第1作動口33又は第2作動口34への入賞をトリガとして当たり抽選が行われる。そして、当該抽選結果は特図ユニット37及び可変表示ユニット36の図柄表示装置41における表示演出を通じて明示される。
特図ユニット37について詳細には、特図ユニット37には特図表示部37aが設けられている。特図表示部37aの表示領域は図柄表示装置41の表示面41aよりも狭い。特図表示部37aでは、第1作動口33への入賞又は第2作動口34への入賞をトリガとして当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる。そして、抽選結果に対応した結果が表示される。なお、特図表示部37aは、LEDによる複数の表示用セグメントが所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、特図表示部37aにて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
特図ユニット37において、特図表示部37aに隣接した位置には、特図保留表示部37bが設けられている。遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞した個数は最大4個まで保留され、特図保留表示部37bの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
図柄表示装置41について詳細には、図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示画面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図柄表示装置41では、第1作動口33への入賞又は第2作動口34への入賞に基づき特図表示部37aにて絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる場合にそれに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示が行われる。例えば、図柄表示装置41の表示面41aには、複数の表示領域として上段・中段・下段の3つの図柄列が設定され、各図柄列において「1」〜「9」の数字が付された主図柄が昇順又は降順で配列された状態でスクロール表示される。このスクロール表示においては、最初に全図柄列におけるスクロール表示が開始され、上図柄列→下図柄列→中図柄列の順にスクロール表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列にて所定の図柄を静止表示した状態で終了される。そして、遊技結果が大当たり結果となる遊技回では、図柄表示装置41の表示面41aにおいて予め設定されている有効ライン上に所定の図柄の組み合わせが停止表示される。具体的には、後述する最有利大当たり結果となる場合には同一の奇数図柄の組み合わせが停止表示され、後述する低確大当たり結果となる場合には同一の偶数図柄の組み合わせが停止表示され、後述する低入賞高確大当たり結果となる場合には同一の図柄の組み合わせではないものの低入賞高確大当たり結果ではない場合には停止表示されない図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、図柄表示装置41では、第1作動口33又は第2作動口34への入賞をトリガとした表示演出だけではなく、当たり当選となった後に移行する開閉実行モード中の表示演出などが行われる。また、いずれかの作動口33,34への入賞に基づいて、特図表示部37a及び図柄表示装置41にて表示が開始され、所定の結果を表示して終了されるまでが遊技回の1回に相当する。また、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置41にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
第1作動口33への入賞又は第2作動口34への入賞に基づく当たり抽選にて大当たり当選となった場合には、特電入賞装置32への入賞が可能となる開閉実行モードへ移行する。特電入賞装置32は、遊技盤24の背面側へと通じる図示しない大入賞口を備えているとともに、当該大入賞口を開閉する開閉扉32aを備えている。開閉扉32aは、閉鎖状態及び開放状態のいずれかに配置される。具体的には、開閉扉32aは、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞可能な開放状態に切り換えられるようになっている。ちなみに、開閉実行モードとは、当たり結果となった場合に移行することとなるモードである。なお、閉鎖状態では入賞が不可ではないが開放状態よりも入賞が発生しづらい状態となる構成としてもよい。
図509は、遊技領域PAを流下した遊技球の排出に関する構成を説明するための説明図である。
既に説明したとおり、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aのいずれかに入球した遊技球は遊技領域PAから排出される。換言すれば、遊技球発射機構27から発射されて遊技領域PAに流入した遊技球は一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aのいずれかに入球することにより遊技領域PAから排出されることとなる。一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aのいずれかに入球した遊技球は遊技盤24の背面側に導かれる。
遊技盤24の背面には、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aのそれぞれに対応させて排出通路部42〜48が形成されている。排出通路部42〜48に流入した遊技球はその流入した排出通路部42〜48を流下することにより、遊技盤24の背面側において遊技盤24の下端部に導かれ図示しない排出球回収部にて回収される。そして、排出球回収部にて回収された遊技球は、遊技ホールにおいてパチンコ機10が設置された島設備の球循環装置に排出される。
各排出通路部42〜48には遊技球を検知するための各種検知センサ42a〜48aが設けられている。これら排出通路部42〜48及び検知センサ42a〜48aについて以下に説明する。一般入賞口31は既に説明したとおり4個設けられているため、それら4個のそれぞれに対応させて排出通路部42〜44が存在している。この場合、最も左の一般入賞口31に対応する第1排出通路部42及びその右隣りの一般入賞口31に対応する第2排出通路部43のそれぞれに対しては1個ずつ検知センサ42a,43aが設けられている。具体的には、第1排出通路部42の途中位置に検知範囲が存在するようにして第1入賞口検知センサ42aが設けられているとともに、第2排出通路部43の途中位置に検知範囲が存在するように第2入賞口検知センサ43aが設けられている。最も左の一般入賞口31に入球した遊技球は第1排出通路部42を通過する途中で第1入賞口検知センサ42aにて検知され、その右隣りの一般入賞口31に入球した遊技球は第2排出通路部43を通過する途中で第2入賞口検知センサ43aにて検知される。また、右側2個の一般入賞口31に対しては途中位置で合流するように形成された第3排出通路部44が設けられている。当該第3排出通路部44は、2個の一般入賞口31のそれぞれに対応する入口側領域を有しているとともに、それら入口側領域が途中で合流することで1個の出口側領域を有している。第3排出通路部44における出口側領域の途中位置に検知範囲が存在するように第3入賞口検知センサ44aが設けられている。右側2個のいずれかの一般入賞口31に入球した遊技球は第3排出通路部44を通過する途中で第3入賞口検知センサ44aにて検知される。
特電入賞装置32に対応させて第4排出通路部45が存在している。第4排出通路部45の途中位置に検知範囲が存在するようにして特電検知センサ45aが設けられており、特電入賞装置32に入球した遊技球は第4排出通路部45を通過する途中で特電検知センサ45aにて検知される。第1作動口33に対応させて第5排出通路部46が存在している。第5排出通路部46の途中位置に検知範囲が存在するようにして第1作動口検知センサ46aが設けられており、第1作動口33に入球した遊技球は第5排出通路部46を通過する途中で第1作動口検知センサ46aにて検知される。第2作動口34に対応させて第6排出通路部47が存在している。第6排出通路部47の途中位置に検知範囲が存在するようにして第2作動口検知センサ47aが設けられており、第2作動口34に入球した遊技球は第6排出通路部47を通過する途中で第2作動口検知センサ47aにて検知される。アウト口24aに対応させて第7排出通路部48が存在している。第7排出通路部48の途中位置に検知範囲が存在するようにしてアウト口検知センサ48aが設けられており、アウト口24aに入球した遊技球は第7排出通路部48を通過する途中でアウト口検知センサ48aにて検知される。
なお、各種検知センサ42a〜48aのうちいずれか1個の検知センサ42a〜48aにて検知対象となった遊技球は他の検知センサ42a〜48aの検知対象となることはない。また、スルーゲート35に対してもゲート検知センサ49aが設けられており、遊技領域PAを流下する途中でスルーゲート35を通過する遊技球はゲート検知センサ49aにて検知される。
各種検知センサ42a〜49aとしては、いずれも電磁誘導型の近接センサが用いられているが、遊技球を個別に検知できるのであれば使用するセンサは任意である。また、各種検知センサ42a〜49aは後述する主制御装置60と電気的に接続されており、各種検知センサ42a〜49aの検知結果は主制御装置60に出力される。具体的には、各種検知センサ42a〜49aは、遊技球を検知していない状況ではLOWレベル信号を出力し、遊技球を検知している状況ではHIレベル信号を出力する。なお、これに限定されることはなくHI及びLOWの関係が逆であってもよい。
図507に示すように、上記構成の遊技盤24が樹脂ベース21に取り付けられてなる内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図506に示すように、遊技領域PAのほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部51が形成されている。窓部51は、略楕円形状をなし、窓パネル52が嵌め込まれている。窓パネル52は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよく、パチンコ機10前方から窓パネル52を通じて遊技領域PAを視認可能であれば有色透明に形成されていてもよい。
窓部51の上方には表示発光部53が設けられている。また、遊技状態に応じた効果音などが出力される左右一対のスピーカ部54が設けられている。また、窓部51の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部55と下側膨出部56とが上下に並設されている。上側膨出部55内側には上方に開口した上皿55aが設けられており、下側膨出部56内側には同じく上方に開口した下皿56aが設けられている。上皿55aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構27側へ導くための機能を有する。また、下皿56aは、上皿55a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図507に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、遊技の主たる制御を司る主制御装置60が搭載されている。図510は主制御装置60の正面図である。
主制御装置60は、図510に示すように、主制御基板61が基板ボックス60aに収容されてなる。主制御基板61の一方の板面である素子搭載面には、MPU62が搭載されている。基板ボックス60aは当該基板ボックス60aの外部から当該基板ボックス60a内に収容されたMPU62を目視することが可能となるように透明に形成されている。なお、基板ボックス60aは無色透明に形成されているが、基板ボックス60aの外部から当該基板ボックス60a内に収容されたMPU62を目視することが可能であれば有色透明に形成されていてもよい。主制御装置60は基板ボックス60aにおいて主制御基板61の素子搭載面と対向する対向壁部60bがパチンコ機10後方を向くようにして樹脂ベース21の背面に搭載されている。したがって、遊技機本体12を外枠11に対してパチンコ機10前方に開放させて樹脂ベース21の背面を露出させることにより、基板ボックス60aの対向壁部60bを目視することが可能となるとともに当該対向壁部60bを通じてMPU62を目視することが可能となる。
基板ボックス60aは複数のケース体60cを前後に組合せることにより形成されているが、これら複数のケース体60cには、これらケース体60cの分離を阻止するとともにこれらケース体60cの分離に際してその痕跡を残すための結合部60eが設けられている。結合部60eは、略直方体形状の基板ボックス60aにおける一辺に複数並設されている。これにより、一部の結合部60eを利用してケース体60cの分離を阻止している状態において当該一部の結合部60eを破壊してケース体60cを分離したとしても、その後に別の結合部60eを結合状態とすることでケース体60cの分離を再度阻止することが可能となる。また、ケース体60cの分離に際して結合部60eが破壊されてその痕跡が残ることにより、結合部60eを目視確認することでケース体60cの分離が不正に行われているか否かを把握することが可能となる。また、基板ボックス60aにおいて結合部60eが並設された一辺とは逆の一辺にはケース体60c間の境界を跨ぐようにして封印シール60fが貼り付けられている。封印シール60fはその引き剥がしに際して粘着層がケース体60cに残る。これにより、ケース体60cの分離に際して封印シール60fが剥がされた場合にはその痕跡を残すことが可能となる。
上記構成の主制御装置60において主制御基板61には、パチンコ機10の設定状態を「設定1」から「設定6」の範囲で変更する契機を生じさせるために遊技ホールの管理者が所有する設定キーが挿入されてON操作される設定キー挿入部68aと、設定キー挿入部68aに対するON操作後においてパチンコ機10の設定状態を順次変更させるために操作される更新ボタン68bと、主制御装置60のMPU62に設けられた後述する主側RAM65のデータをクリアするために操作されるリセットボタン68cと、遊技履歴の管理結果を報知するための第1〜第3報知用表示装置69a〜69cと、が設けられている。また、主制御基板61に搭載されたMPU62には、遊技履歴の管理結果又は主側ROM64に記憶された情報(プログラム及びデータ)を外部装置にて読み取るために当該外部装置の接続端子を接続するための読み取り用端子68dが設けられている。なお、パチンコ機10の設定状態は「設定1」〜「設定6」の6段階に限定されることはなく複数段階であれば任意である。
これら設定キー挿入部68a、更新ボタン68b、リセットボタン68c、読み取り用端子68d(すなわちMPU62)及び第1〜第3報知用表示装置69a〜69cはいずれも主制御基板61の素子搭載面に設けられている。また、主制御基板61の素子搭載面は既に説明したとおり基板ボックス60aの対向壁部60bと対向しているが、設定キー挿入部68a、更新ボタン68b、リセットボタン68c及び読み取り用端子68dは対向壁部60bにより覆われていない。つまり、対向壁部60bには設定キー挿入部68a、更新ボタン68b、リセットボタン68c及び読み取り用端子68dのそれぞれと対向する領域が個別の開口部とされている。これにより、基板ボックス60aの開放を要することなく、設定キー挿入部68aに設定キーを挿入することが可能であり、更新ボタン68bを押圧操作することが可能であり、リセットボタン68cを押圧操作することが可能であり、読み取り用端子68dに外部装置の接続端子を接続することが可能である。
設定キー挿入部68aに設定キーを挿入して所定方向に回転操作することにより設定キー挿入部68aがON操作された状態となる。その状態でパチンコ機10への動作電力の供給を開始させることで(すなわち主制御装置60のMPU62への動作電力の供給を開始させることで)、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態となる。そして、この状態において更新ボタン68bを1回押圧操作する度にパチンコ機10の設定状態が「設定1」〜「設定6」の範囲において昇順で1段階ずつ変更される。なお、「設定6」の状態で更新ボタン68bが操作された場合には「設定1」に更新される。また、設定キー挿入部68aに挿入している設定キーをON操作の位置から所定方向とは反対方向に回転操作して初期位置に復帰させることにより設定キー挿入部68aがOFF操作された状態となる。設定キー挿入部68aがOFF操作された状態となることで上記変更可能状態が終了し、その時点における設定値の状態で遊技を行うことが可能な状態となる。つまり、変更可能状態が終了した後に更新ボタン68bを操作しても設定値を変更することはできない。
設定キー挿入部68aに対するON操作はパチンコ機10への動作電力の供給開始時(すなわち主制御装置60のMPU62への動作電力の供給開始時)のみ有効とされる。したがって、主制御装置60のMPU62において動作電力の供給開始時の処理が終了した後に設定キー挿入部68aに対するON操作を行ったとしても設定値を変更することはできない。
パチンコ機10の設定状態は当該パチンコ機10における単位時間当たりの有利度を定めるものであり、「設定n」(nは「1」〜「6」の整数)のnが大きい値ほど(すなわち設定値が高いほど)有利度が高くなる。詳細は後述するが大当たり結果の当選確率を決定する当否抽選モードとして相対的に当選確率が低くなる低確率モードと相対的に当選確率が高くなる高確率モードとが存在しており、設定値が高いほど低確率モードにおける大当たり結果の当選確率が高くなるように設定されている。一方、いずれの設定値であっても高確率モードにおける大当たり結果の当選確率は一定となっている。
リセットボタン68cは上記のとおり主側RAM65のデータをクリアするために操作されるが、当該データのクリアを発生させるためにはリセットボタン68cを押圧操作した状態でパチンコ機10への動作電力の供給を開始させる必要がある(すなわち主制御装置60のMPU62への動作電力の供給を開始させる必要がある)。リセットボタン68cに対するON操作はパチンコ機10への動作電力の供給開始時(すなわち主制御装置60のMPU62への動作電力の供給開始時)のみ有効とされる。したがって、主制御装置60のMPU62において動作電力の供給開始時の処理が終了した後にリセットボタン68cを押圧操作したとしても主側RAM65のデータのクリアを行うことはできない。
読み取り用端子68dは既に説明したとおり遊技履歴の管理結果又は主側ROM64に記憶された情報(プログラム及びデータ)を外部装置にて読み取るために当該外部装置の接続端子が接続されるが、外部装置への外部出力を行うためには読み取り用端子68dに外部装置の接続端子を接続した状態でパチンコ機10への動作電力の供給を開始させる必要がある(すなわち主制御装置60のMPU62への動作電力の供給を開始させる必要がある)。読み取り用端子68dに対する外部装置の接続はパチンコ機10への動作電力の供給開始時(すなわち主制御装置60のMPU62への動作電力の供給開始時)のみ有効とされる。したがって、主制御装置60のMPU62において動作電力の供給開始時の処理が終了した後に読み取り用端子68dに外部装置を接続したとしても当該外部装置への外部出力は行われない。
第1〜第3報知用表示装置69a〜69cはいずれも、LEDによる表示用セグメントが7個配列されたセグメント表示器であるが、これに限定されることはなく多色発光タイプの単一の発光体であってもよく、液晶表示装置であってもよく、有機ELディスプレイであってもよい。第1〜第3報知用表示装置69a〜69cはいずれもその表示面が主制御基板61の素子搭載面が向く方向を向くようにして設置されているとともに、基板ボックス60aの対向壁部60bにより覆われている。この場合に、基板ボックス60aが透明に形成されていることにより、基板ボックス60aの外部から当該基板ボックス60a内に収容された第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの表示面を目視することが可能となる。また、既に説明したとおり主制御装置60は基板ボックス60aにおいて主制御基板61の素子搭載面と対向する対向壁部60bがパチンコ機10後方を向くようにして樹脂ベース21の背面に搭載されているため、遊技機本体12を外枠11に対してパチンコ機10前方に開放させて樹脂ベース21の背面をパチンコ機10前方に露出させた場合には、対向壁部60bを通じて第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの表示面を目視することが可能となる。
第1報知用表示装置69aの表示面においては「0」〜「9」の数字だけではなく、アルファベット文字を含めた各種文字が表示される。一方、第2報知用表示装置69b及び第3報知用表示装置69cにおいては「0」〜「9」の数字が表示される。第1〜第3報知用表示装置69a〜69cを利用して遊技履歴の管理結果が報知されるが、この報知内容については後に詳細に説明する。また、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態においては現状の設定値に対応する値が第3報知用表示装置69cにて表示される。なお、当該設定値に対応する値が第1報知用表示装置69aにて表示される構成としてもよく、第2報知用表示装置69bにて表示される構成としてもよい。また、変更可能状態となる前における設定値が第1〜第3報知用表示装置69a〜69cのうちの一の報知用表示装置にて表示されるとともに現状の設定値が第1〜第3報知用表示装置69a〜69cのうちの他の一の報知用表示装置にて表示される構成としてもよい。
図507に示すように、主制御装置60を含めて内枠13の背面側を覆うようにして裏パックユニット15が設置されている。裏パックユニット15は、透明性を有する合成樹脂により形成された裏パック72を備えており、当該裏パック72に払出機構部73及び制御装置集合ユニット74が取り付けられている。
払出機構部73は、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク75と、当該タンク75に貯留された遊技球を払い出すための払出装置76と、を備えている。払出装置76より払い出された遊技球は、当該払出装置76の下流側に設けられた払出通路を通じて、上皿55a又は下皿56aに排出される。なお、払出機構部73には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチを有する裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット74は、払出装置76を制御する機能を有する払出制御装置77と、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力されるとともに遊技者による発射操作装置28の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる電源・発射制御装置78と、を備えている。これら払出制御装置77と電源・発射制御装置78とは、払出制御装置77がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
<パチンコ機10の電気的構成>
図511は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61と、電源を監視する停電監視基板67と、を具備している。主制御基板61には、MPU62が搭載されている。MPU62には、制御部及び演算部を含む演算処理装置である主側CPU63の他に、主側ROM64、主側RAM65及び管理用IC66が内蔵されている。なお、MPU62には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。
主側ROM64は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み出し専用として利用される。主側ROM64は、主側CPU63により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
主側RAM65は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。主側RAM65は、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に主側ROM64よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。主側RAM65は、主側ROM64内に記憶されている制御プログラムの実行に対して各種のデータなどを一時的に記憶する。
管理用IC66は、主側CPU63から供給された情報に基づいて遊技履歴を管理する管理装置である。詳細は後述するが、管理用IC66にて一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aへの遊技球の入球履歴が把握されるとともに、その把握された入球履歴に応じて一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への入球頻度が把握される。また、管理用IC66にて後述する開閉実行モード及び高頻度サポートモードの発生頻度が把握される。
MPU62には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU62の入力側には主制御装置60に設けられた停電監視基板67及び払出制御装置77が接続されている。停電監視基板67には動作電力を供給する機能を有する電源・発射制御装置78が接続されており、MPU62には停電監視基板67を介して動作電力が供給される。
MPU62の入力側には、各入球検知センサ42a〜49aといった各種センサが接続されている。各入球検知センサ42a〜49aには、既に説明したとおり、第1入賞口検知センサ42a、第2入賞口検知センサ43a、第3入賞口検知センサ44a、特電検知センサ45a、第1作動口検知センサ46a、第2作動口検知センサ47a、アウト口検知センサ48a及びゲート検知センサ49aが含まれる。これら入球検知センサ42a〜49aの検知結果に基づいて、主側CPU63にて各入球部への入球判定が行われる。また、主側CPU63では第1作動口33への入賞に基づいて各種抽選が実行されるとともに第2作動口34への入賞に基づいて各種抽選が実行される。
MPU62の入力側には、主制御基板61に設けられた設定キー挿入部68a、更新ボタン68b及びリセットボタン68cが設けられている。設定キー挿入部68aには図示しないセンサが設けられており、当該センサにより当該設定キー挿入部68aがON操作の位置及びOFF操作の位置のいずれに配置されているのかが検知される。そして、主側CPU63はそのセンサからの検知結果に基づいて設定キー挿入部68aがON操作の位置及びOFF操作の位置のいずれに配置されているのかを特定する。更新ボタン68bには図示しないセンサが設けられており、当該センサにより更新ボタン68bが押圧操作されているか否かが検知される。そして、主側CPU63はそのセンサからの検知結果に基づいて更新ボタン68bが押圧操作されているか否かを特定する。リセットボタン68cには図示しないセンサが設けられており、当該センサによりリセットボタン68cが押圧操作されているか否かが検知される。そして、主側CPU63はそのセンサからの検知結果に基づいてリセットボタン68cが押圧操作されているか否かを特定する。
MPU62の出力側には、停電監視基板67、払出制御装置77及び音声発光制御装置81が接続されている。払出制御装置77には、例えば、上記入球部のうち入球の発生が遊技球の払い出しに対応する賞球対応入球部に遊技球が入球したことに基づいて賞球コマンドが出力される。音声発光制御装置81には、変動用コマンド、種別コマンド及びオープニングコマンドなどの各種コマンドが出力される。
MPU62の出力側には、特電入賞装置32の開閉扉32aを開閉動作させる特電用の駆動部32b、第2作動口34の普電役物34aを開閉動作させる普電用の駆動部34b、特図ユニット37及び普図ユニット38が接続されている。ちなみに、特図ユニット37には、特図表示部37a及び特図保留表示部37bが設けられているが、これらの全てがMPU62の出力側に接続されている。同様に、普図ユニット38には、普図表示部38a及び普図保留表示部38bが設けられているが、これらの全てがMPU62の出力側に接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU62は各種駆動部及び各種表示部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては特電入賞装置32が開閉されるように、主側CPU63において特電用の駆動部32bの駆動制御が実行される。また、普電役物34aの開放状態当選となった場合には、普電役物34aが開閉されるように、主側CPU63において普電用の駆動部34bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、主側CPU63において特図表示部37aの表示制御が実行される。また、普電役物34aを開放状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、主側CPU63において普図表示部38aの表示制御が実行される。また、第1作動口33若しくは第2作動口34への入賞が発生した場合、又は特図表示部37aにおいて変動表示が開始される場合に、主側CPU63において特図保留表示部37bの表示制御が実行され、スルーゲート35への入賞が発生した場合、又は普図表示部38aにおいて変動表示が開始される場合に、主側CPU63において普図保留表示部38bの表示制御が実行される。
MPU62の出力側には第1〜第3報知用表示装置69a〜69cが接続されている。また、管理用IC66における遊技履歴の管理結果が第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおける表示を通じて報知される。また、パチンコ機10の設定状態の変更に際しては第3報知用表示装置69cにて現状の設定値が表示される。この場合、第1報知用表示装置69a及び第2報知用表示装置69bは管理用IC66により表示制御され主側CPU63により表示制御されないのに対して、第3報知用表示装置69cは主側CPU63により表示制御されるとともに管理用IC66により表示制御される。第3報知用表示装置69cの表示は管理用IC66による表示制御よりも主側CPU63による表示制御が優先される。
但し、これに限定されることはなく第3報知用表示装置69cについても管理用IC66により表示制御され主側CPU63により表示制御されない構成としてもよい。この場合、パチンコ機10の設定状態の変更に際して第3報知用表示装置69cにて現状の設定値を表示する場合には主側CPU63から管理用IC66に設定値の表示指示が行われる構成とするとよい。
MPU62には読み取り用端子68dが設けられている。読み取り用端子68dには図示しないセンサが設けられており、当該センサにより読み取り用端子68dに外部装置の接続端子が接続されているか否かが検知される。そして、主側CPU63はそのセンサからの検知結果に基づいて読み取り用端子68dに外部装置の接続端子が接続されているか否かを特定する。また、読み取り用端子68dに外部装置が接続されている場合、管理用IC66における遊技履歴の管理結果又は主側ROM64に記憶された情報(プログラム及びデータ)が当該外部装置に外部出力される。
停電監視基板67は、主制御基板61と電源・発射制御装置78とを中継し、電源・発射制御装置78から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置77は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置76により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置78は、例えば、遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板61や払出制御装置77等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。ちなみに、電源・発射制御装置78にはバックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部が設けられており、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合であっても当該電断時用電源部から主制御装置60の主側RAM65及び払出制御装置77に記憶保持用の電力が供給される。また、電源・発射制御装置78は遊技球発射機構27の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構27は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、払出機構部73には既に説明したとおり電源スイッチが設けられており、電源スイッチがON操作されることによりパチンコ機10への動作電力の供給が開始され、電源スイッチがOFF操作されることによりパチンコ機10への動作電力の供給が停止される。
音声発光制御装置81は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に設けられた表示発光部53及びスピーカ部54を駆動制御するとともに、表示制御装置82を制御するものである。表示制御装置82は、音声発光制御装置81から受信したコマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。
<主側CPU63にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主側CPU63にて各種抽選を行うための電気的な構成について図512を用いて説明する。
主側CPU63は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、特図表示部37aの表示の設定、図柄表示装置41の図柄表示の設定、普図表示部38aの表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図512に示すように、当たり発生の抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、特図表示部37a及び図柄表示装置41における表示継続時間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、第2作動口34の普電役物34aを普電開放状態とするか否かの抽選に使用する普電役物開放カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、主側RAM65の各種カウンタエリア65bに設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後に「0」に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生した場合に、主側RAM65に取得情報記憶手段として設けられた保留格納エリア65aに格納される。
保留格納エリア65aは、保留用エリアREと、実行エリアAEとを備えている。保留用エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、第1作動口33又は第2作動口34への入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報の組合せが保留情報として、いずれかの保留エリアRE1〜RE4に格納される。
この場合、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4には、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1〜RE4が設けられていることにより、第1作動口33又は第2作動口34への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
なお、保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、特図表示部37aの変動表示を開始する際に、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納された各数値情報を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
まず、普電役物開放カウンタC4について説明する。普電役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。普電役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入賞したタイミングで主側RAM65の普電保留エリア65cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された普電役物開放カウンタC4の値によって普電役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
本パチンコ機10では、普電役物34aによるサポートの態様が相互に異なるように複数種類のサポートモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域PAに同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2作動口34の普電役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとが設定されている。
高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、普電役物開放カウンタC4を用いた普電開放抽選における普電開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、普電開放状態当選となった際に普電役物34aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて普電開放状態当選となり普電役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の普電開放抽選が行われてから次の普電開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間(すなわち、普図表示部38aにおける1回の表示継続時間)が短く設定されている。
上記のとおり、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、第2作動口34よりも第1作動口33への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、第1作動口33よりも第2作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。そして、第2作動口34への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに普電開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば普電開放抽選における普電開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の普電開放抽選が行われてから次の普電開放抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート35への入賞に基づき普図表示部38aにて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の普電開放抽選が行われてから次の普電開放抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする、係る確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組合せの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
ここで、既に説明したとおりパチンコ機10には「設定1」〜「設定6」の設定状態が存在しているが、低頻度サポートモードにおける普電役物34aの開放頻度及び開放態様はいずれの設定値であっても同一であるとともに、高頻度サポートモードにおける普電役物34aの開放頻度及び開放態様もいずれの設定値であっても同一となっている。但し、これに限定されることはなく、低頻度サポートモード及び高頻度サポートモードの少なくとも一方について普電役物34aの開放頻度及び開放態様の少なくとも一方がパチンコ機10の設定状態に応じて変動する構成としてもよい。例えば設定値が高いほど、低頻度サポートモードにおいて普電役物34aの開放頻度が高くなる構成としてもよく、低頻度サポートモードにおいて普電役物34aが1回開放状態となる場合における第2作動口34への遊技球の入球確率が高くなる構成としてもよい。また、設定値が高いほど、高頻度サポートモードにおいて普電役物34aの開放頻度が高くなる構成としてもよく、高頻度サポートモードにおいて普電役物34aが1回開放状態となる場合における第2作動口34への遊技球の入球確率が高くなる構成としてもよい。
次に、当たり乱数カウンタC1について説明する。当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングで主側RAM65の保留格納エリア65aに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、主側ROM64に当否テーブルとして記憶されている。図513は主側ROM64に記憶されている各種テーブルを説明するための説明図である。当否テーブルとして、低確率モード用の低確当否テーブル64a〜64fと、高確率モード用の高確当否テーブル64gとが記憶されている。
低確当否テーブル64a〜64fは、「設定1」〜「設定6」の設定状態に1対1で対応させて設けられている。つまり、パチンコ機10の設定状態が「設定1」である場合に参照される設定1用の低確当否テーブル64aと、パチンコ機10の設定状態が「設定2」である場合に参照される設定2用の低確当否テーブル64bと、パチンコ機10の設定状態が「設定3」である場合に参照される設定3用の低確当否テーブル64cと、パチンコ機10の設定状態が「設定4」である場合に参照される設定4用の低確当否テーブル64dと、パチンコ機10の設定状態が「設定5」である場合に参照される設定5用の低確当否テーブル64eと、パチンコ機10の設定状態が「設定6」である場合に参照される設定6用の低確当否テーブル64fと、が存在している。
これら低確当否テーブル64a〜64fは高い設定値ほど大当たり結果の当選確率が高くなるように設定されている。具体的には、設定1用の低確当否テーブル64aが参照された場合には約1/320で大当たり結果となり、設定2用の低確当否テーブル64bが参照された場合には約1/310で大当たり結果となり、設定3用の低確当否テーブル64cが参照された場合には約1/300で大当たり結果となり、設定4用の低確当否テーブル64dが参照された場合には約1/290で大当たり結果となり、設定5用の低確当否テーブル64eが参照された場合には約1/280で大当たり結果となり、設定6用の低確当否テーブル64fが参照された場合には約1/270で大当たり結果となる。これにより、パチンコ機10の設定状態が高い設定値である方が低確率モードにおいて大当たり結果が発生し易くなり、遊技者にとって有利となる。
一方、高確当否テーブル64gは、「設定1」〜「設定6」のいずれの設定状態であっても共通となるように1種類のみ設けられている。高確当否テーブル64gは「設定1」〜「設定6」のいずれの設定状態であっても低確当否テーブル64a〜64fよりも大当たり結果の当選確率が高くなるように設定されている。具体的には、高確当否テーブル64gが参照された場合には約1/30で大当たり結果となる。これにより、パチンコ機10の設定状態に関係なく高確率モードを低確率モードよりも有利な状態とすることが可能となる。また、最も低い設定状態である「設定1」であっても高確率モードとなることで最も高い設定状態である「設定6」の低確率モードよりも大当たり結果となる確率を高くすることが可能となる。また、高確率モードについてはパチンコ機10の設定状態による有利又は不利が生じないようにすることが可能となるとともに、高確当否テーブル64gを主側ROM64にて予め記憶するための記憶容量を抑えることが可能となる。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングで保留格納エリア65aに格納される。
本パチンコ機10では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モードにおける特電入賞装置32の開閉制御の態様、(2)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における抽選モード、(3)開閉実行モード終了後の第2作動口34の普電役物34aにおけるサポートモード、という3つの条件に差異を設けることにより、複数の大当たり結果が設定されている。
開閉実行モードにおける特電入賞装置32の開閉制御の態様としては、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における特電入賞装置32への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとが設定されている。具体的には、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードのいずれであっても、予め定められた回数のラウンド遊技を上限として実行される。
ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、及び予め定められた上限個数の遊技球が特電入賞装置32に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。また、大当たり結果が契機となった開閉実行モードにおけるラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり結果の種類がいずれであっても固定ラウンド回数で同一となっている。具体的には、いずれの大当たり結果となった場合であっても、ラウンド遊技の上限回数は15ラウンドに設定されている。
また、本パチンコ機10では、特電入賞装置32の1回の開放態様が、特電入賞装置32が開放されてから閉鎖されるまでの開放継続時間を相違させて、複数種類設定されている。詳細には、開放継続時間が長時間である29秒に設定された長時間態様と、開放継続時間が上記長時間よりも短い短時間である0.06秒に設定された短時間態様と、が設定されている。
本パチンコ機10では、発射操作装置28が遊技者により操作されている状況では、0.6秒に1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御される。また、ラウンド遊技は終了条件の上限個数が9個に設定されている。そうすると、上記開放態様のうち長時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技との積よりも長い時間の開放継続時間が設定されていることとなる。一方、短時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技との積よりも短い時間、より詳細には、遊技球の発射周期よりも短い時間の開放継続時間が設定されている。したがって、長時間態様で1回の開放が行われた場合には、特電入賞装置32に対して、1回のラウンド遊技における上限個数分の入賞が発生することが期待され、短時間態様で1回の開放が行われた場合には、特電入賞装置32への入賞が発生しないこと又は入賞が発生するとしても1個程度となることが期待される。
高頻度入賞モードでは、各ラウンド遊技において長時間態様による特電入賞装置32の開放が1回行われる。一方、低頻度入賞モードでは、各ラウンド遊技において短時間態様による特電入賞装置32の開放が1回行われる。
なお、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードにおける特電入賞装置32の開閉回数、ラウンド遊技の回数、1回の開放に対する開放継続時間及び1回のラウンド遊技における上限個数は、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における特電入賞装置32への入賞の発生頻度が高くなるのであれば、上記の値に限定されることはなく任意である。
大当たり種別カウンタC2に対する大当たり結果の振分先は、図513に示すように主側ROM64に振分テーブル64hとして記憶されている。そして、振分テーブル64hにおいては大当たり結果となった場合における大当たり結果の振分先として、低確大当たり結果と、低入賞高確大当たり結果と、最有利大当たり結果とが設定されている。
低確大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。
低入賞高確大当たり結果は、開閉実行モードが低頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。
最有利大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。
なお、上記各遊技状態との関係で通常遊技状態とは、開閉実行モードではなく、さらに当否抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである状態をいう。また、遊技結果として、低入賞高確大当たり結果が設定されていない構成としてもよい。また、低入賞高確大当たり結果における開閉実行モードでは、ラウンド遊技の回数が低確大当たり結果及び最有利大当たり結果の場合よりも少ない回数である構成としてもよい。
振分テーブル64hでは、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が低確大当たり結果に対応しており、「10〜14」が低入賞高確大当たり結果に対応しており、「15〜29」が最有利大当たり結果に対応している。
振分テーブル64hは、「設定1」〜「設定6」のいずれの設定状態であっても共通となるように1種類のみ設けられている。これにより、大当たり結果の振分態様についてパチンコ機10の設定状態による有利又は不利が生じないようにすることが可能となるとともに、振分テーブル64hを主側ROM64にて予め記憶するための記憶容量を抑えることが可能となる。
なお、パチンコ機10の設定状態に応じて大当たり結果の振分態様が相違する構成としてもよい。例えば、高い設定値ほど最有利大当たり結果に振り分けられる確率を高くする構成としてもよく、高い設定値ほど最有利大当たり結果又は低入賞高確大当たり結果に振り分けられる確率を高くする構成としてもよい。この場合、高い設定値ほど大当たり結果となった後に高確率モードとなる確率を高くすることが可能となる。また、高い設定値ほど低入賞高確大当たり結果に振り分けられる確率を低くする構成としてもよく、高い設定値では低入賞高確大当たり結果に振り分けられないのに対して低い設定値では低入賞高確大当たり結果に振り分けられ得る構成としてもよい。この場合、高い設定値ほど高頻度入賞モードの開閉実行モードが発生する確率を高くすることが可能となる。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。本パチンコ機10には、図柄表示装置41における表示演出の一種として期待演出が設定されている。期待演出とは、図柄の変動表示を行うことが可能な図柄表示装置41を備え、所定の大当たり結果となる遊技回では最終的な停止結果が付与対応結果となる遊技機において、図柄表示装置41における図柄の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、前記付与対応結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。なお、付与対応結果について具体的には、いずれかの有効ライン上に同一の数字が付された図柄の組合せが停止表示される。
期待演出には、リーチ表示と、リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や付与対応結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
リーチ表示には、図柄表示装置41の表示面41aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、リーチ図柄の組合せを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組合せを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組合せを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
予告表示には、図柄表示装置41の表示面41aにおいて図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示が行われる場合の方がリーチ表示が行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
リーチ表示は、最終的に同一の図柄の組合せが停止表示される遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、同一の図柄の組合せが停止表示されない大当たり結果に対応した遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行されない。また、外れ結果に対応した遊技回では、主側ROM64に記憶されたリーチ用テーブルを参照して所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。
一方、予告表示を行うか否かの決定は、主制御装置60において行うのではなく、音声発光制御装置81において行われる。この場合、音声発光制御装置81は、いずれかの大当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易いこと、及び出現率の低い予告表示が発生し易いことの少なくとも一方の条件を満たすように、予告表示用の抽選処理を実行する。ちなみに、この抽選結果は、図柄表示装置41にて遊技回用の演出が実行される場合に反映される。
ここで、外れ結果となる遊技回においてリーチ表示の発生となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれの設定状態であっても同一である。これにより、外れ結果となる遊技回においてリーチ表示が発生する確率に関してパチンコ機10の設定状態による有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。但し、これに限定されることはなく、高い設定値ほど外れ結果となる遊技回においてリーチ表示が発生する確率が高くなる構成としてもよい。
次に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、特図表示部37aにおける表示継続時間と、図柄表示装置41における図柄の表示継続時間とを主側CPU63において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述するタイマ割込み処理が1回実行される毎に1回更新され、次回のタイマ割込み処理が実行されるまでの残余時間内でも繰り返し更新される。そして、特図表示部37aにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
<主側CPU63の処理構成について>
次に、主側CPU63にて遊技を進行させるために実行される各処理を説明する。かかる主側CPU63の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では4ミリ秒周期で)起動されるタイマ割込み処理とがある。
<メイン処理>
まず、図514のフローチャートを参照しながらメイン処理を説明する。
まず電源投入ウエイト処理を実行する(ステップS101)。当該電源投入ウエイト処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。かかる電源投入ウエイト処理の実行期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。その後、主側RAM65のアクセスを許可する(ステップS102)。
その後、設定キー挿入部68aがON操作されているか否かを判定する(ステップS103)。設定キー挿入部68aがON操作されていない場合(ステップS103:NO)、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップS104)。リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップS104:YES)、主側RAM65においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリアを除いて、主側RAM65の各エリアを「0」クリアするとともにその「0」クリアしたエリアに対して初期設定を行う(ステップS105)。つまり、設定キー挿入部68aのON操作を伴わずにリセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には設定値の情報についてはパチンコ機10への動作電力の供給が停止される前の状態に維持したまま主側RAM65のクリア処理が実行されるとともにそのクリア処理が実行された記憶エリアに対して初期設定が行われる。これにより、設定値の変更を要することなく主側RAM65の他のエリアを初期化させることが可能となる。なお、ステップS105では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を行う。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップS104:NO)、停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS106)。停電フラグは主側RAM65に設けられており、主側CPU63への動作電力の供給が停止される場合において予め定められた停電時処理が正常に実行された場合には当該停電フラグに「1」がセットされることとなる。停電フラグに「1」がセットされている場合には、チェックサムの算出結果が電源遮断時に保存したチェックサムと一致するか否かすなわち記憶保持されたデータの有効性を判定する(ステップS107)。ステップS105の処理を実行した場合、又はステップS107にて肯定判定をした場合、主側RAM65を確認することでパチンコ機10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS108)。具体的には、設定値が「設定1」〜「設定6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は7以上である場合に異常であると判定する。
ステップS106〜ステップS108のいずれかで否定判定をした場合には動作禁止処理を実行する。動作禁止処理では、ホール管理者等にエラーの発生を報知するためのエラー報知処理を実行した後に(ステップS109)、無限ループとなる。当該動作禁止処理は、後述する全部クリア処理(ステップS117)が実行されることにより解除される。
ステップS106〜ステップS108の全てにおいて肯定判定をした場合には電源投入設定処理を実行する(ステップS110)。電源投入設定処理では、停電フラグの初期化といった主側RAM65の所定のエリアを初期値に設定するとともに、現状の遊技状態に対応したコマンドを音声発光制御装置81に送信する。また、ステップS110の処理を実行した後は、管理用IC66に各種情報を認識させるための認識用処理(ステップS111)、及びMPU62の読み取り用端子68dに接続された外部装置に各種データを出力するためのデータ出力用処理を実行する(ステップS112)。これら認識用処理及びデータ出力用処理の詳細については後に説明する。
なお、主側CPU63はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、メイン処理が開始された段階においてはタイマ割込み処理の発生が禁止されている。このタイマ割込み処理の発生が禁止された状態はステップS112の処理が完了してステップS113の処理が実行される前のタイミングで解除され、タイマ割込み処理の実行が許可される。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にはステップS112のデータ出力用処理が終了して、ステップS113の処理が開始される前の段階までタイマ割込み処理は実行されない。よって、当該状況となるまでは主側CPU63にて遊技を進行させるための処理が開始されないこととなる。
その後、ステップS113〜ステップS116の残余処理に進む。つまり、主側CPU63はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップS113〜ステップS116の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップS113〜ステップS116の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。
残余処理では、まずステップS113にて、タイマ割込み処理の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う。続くステップS114では、乱数初期値カウンタCINIの更新を行う乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS115にて変動種別カウンタCSの更新を行う変動用カウンタ更新処理を実行する。これらの更新処理では、主側RAM65の対応するカウンタから現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値を超えた際にそれぞれ「0」にクリアする。その後、ステップS116にて、タイマ割込み処理の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換える割込み許可の設定を行う。ステップS116の処理を実行した場合、ステップS113に戻り、ステップS113〜ステップS116の処理を繰り返す。
一方、設定キー挿入部68aがON操作されている場合(ステップS103:YES)、主側RAM65においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリアも含めて、主側RAM65の全てのエリアを「0」クリアするとともにその「0」クリアしたエリアに対して初期設定を行う(ステップS117)。つまり、パチンコ機10の設定状態を変更するための操作が行われている場合にはリセットボタン68cが押圧操作されていなくても主側RAM65の全てのエリアが「0」クリアされるとともにそのクリア処理が実行された記憶エリアに対して初期設定が行われる。また、ステップS117では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を行う。なお、これに限定されることはなく、パチンコ機10の設定状態を変更するための操作が行われている場合であってもリセットボタン68cが押圧操作されていない場合には主側RAM65の全部クリア処理が実行されずに、パチンコ機10の設定状態を変更するための操作が行われているとともにリセットボタン68cが押圧操作されている場合に全部クリア処理が実行される構成としてもよい。
その後、ステップS118にて設定値更新処理を実行し、ステップS119にて設定値更新信号の出力処理を実行した後に、ステップS110の処理に移行する。以下、設定値更新処理について説明する。なお、設定値更新信号の出力処理については後に詳細に説明する。図515は設定値更新処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM65に設けられた設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS201)。設定値カウンタはパチンコ機10の設定状態がいずれの設定値であるのかを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。設定値カウンタに「1」がセットされることにより、設定値更新処理が実行される場合にはそれまでの設定値に関係なく設定値が「設定1」となる。
その後、設定値の表示開始処理を実行する(ステップS202)。設定値の表示開始処理では、「設定1」に対応する「1」の数字が表示されるように第3報知用表示装置69cを表示制御する。遊技ホールの管理者は設定値の変更に際しては第3報知用表示装置69cを確認することでパチンコ機10の現状の設定状態を把握することが可能となる。
その後、設定キー挿入部68aがOFF操作されていないことを条件として(ステップS203:NO)、更新ボタン68bが1回押圧操作されたか否かを判定する(ステップS204)。具体的には更新ボタン68bの押圧操作を検知するセンサからの信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する。ステップS204にて否定判定をした場合、ステップS203の処理に戻り、設定キー挿入部68aがOFF操作されているか否かを判定する。
更新ボタン68bが1回押圧操作されている場合(ステップS204:YES)、主側RAM65の設定値カウンタの値を1加算する(ステップS205)。また、1加算後における設定値カウンタの値が「6」を超えた場合(ステップS206:YES)、設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS207)。これにより、更新ボタン68bが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新され、「設定6」の状況で更新ボタン68bが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
ステップS206にて否定判定をした場合、又はステップS207の処理を実行した場合、設定値の表示更新処理を実行する(ステップS208)。設定値の表示更新処理では、主側RAM65の設定値カウンタの値に対応する数字が表示されるように第3報知用表示装置69cを表示制御する。遊技ホールの管理者は第3報知用表示装置69cを確認することで更新ボタン68bを押圧操作した後のパチンコ機10の設定状態を把握することが可能となる。
ステップS208の処理を実行した後はステップS203に戻り、設定キー挿入部68aがOFF操作されているか否かを判定する。OFF操作されていない場合(ステップS203:NO)、ステップS204以降の処理を再度実行する。OFF操作されている場合(ステップS203:YES)、設定値の表示終了処理を実行する(ステップS209)。設定値の表示終了処理では、第3報知用表示装置69cにおける設定値の表示を終了させる。
<タイマ割込み処理>
次に、図516のフローチャートを参照しながらタイマ割込み処理を説明する。タイマ割込み処理は定期的(例えば4ミリ秒周期)に実行される。
まず停電情報記憶処理を実行する(ステップS301)。停電情報記憶処理では、停電監視基板67から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には停電時処理を実行した後に無限ループとなる。停電時処理では、主側RAM65の停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムを算出しその算出したチェックサムを保存する。
その後、抽選用乱数更新処理を実行する(ステップS302)。抽選用乱数更新処理では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電役物開放カウンタC4から現状の数値情報を順次読み出し、それら読み出した数値情報をそれぞれ1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値を超えた際にそれぞれ「0」にクリアする。その後、ステップS303ではステップS114と同様に乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS304にてステップS115と同様に変動用カウンタ更新処理を実行する。
その後、不正用の監視対象として設定されている所定の事象が発生しているか否かを監視する不正検知処理を実行する(ステップS305)。当該不正検知処理では、複数種類の事象の発生を監視し、所定の事象が発生していることを確認することで、主側RAM65に設けられた遊技停止フラグに「1」をセットする。続くステップS306では、上記遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、遊技の進行を停止している状態であるか否かを判定する。ステップS306にて否定判定をした場合に、ステップS307以降の処理を実行する。
ステップS307では、ポート出力処理を実行する。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力を各種駆動部32b,34bに行うための処理を実行する。例えば、特電入賞装置32を開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には特電用の駆動部32bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。また、第2作動口34の普電役物34aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には普電用の駆動部34bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。
その後、読み込み処理を実行する(ステップS308)。読み込み処理では、停電信号及び入賞信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。
その後、入球検知処理を実行する(ステップS309)。当該入球検知処理では、各入球検知センサ42a〜49aから受信している信号を読み込み、その読み込み結果に基づいて、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への入球の有無を特定する。なお、入球検知処理の詳細については後に説明する。
その後、主側RAM65に設けられている複数種類のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する(ステップS310)。この場合、記憶されている数値情報が減算されて更新されるタイマカウンタを集約して扱う構成であるが、減算式のタイマカウンタの更新及び加算式のタイマカウンタの更新の両方を集約して行う構成としてもよい。
その後、遊技球の発射制御を行うための発射制御処理を実行する(ステップS311)。発射操作装置28への発射操作が継続されている状況では、所定の発射周期である0.6秒に1個の遊技球が発射される。続くステップS312では、入力状態監視処理として、ステップS308の読み込み処理にて読み込んだ情報に基づいて、各入球検知センサ42a〜49aの断線確認や、遊技機本体12や前扉枠14の開放確認を行う。
その後、遊技回の実行制御及び開閉実行モードの実行制御を行うための特図特電制御処理を実行する(ステップS313)。特図特電制御処理については後に詳細に説明する。
その後、普図普電制御処理を実行する(ステップS314)。普図普電制御処理では、スルーゲート35への入賞が発生している場合に普図側の保留情報を取得するための処理を実行するとともに、普図側の保留情報が記憶されている場合にその保留情報について開放判定を行い、さらにその開放判定を契機として普図用の演出を行うための処理を実行する。また、開放判定の結果に基づいて、第2作動口34の普電役物34aを開閉させる処理を実行する。この場合、サポートモードが低頻度サポートモードであればそれに対応する処理が実行され、サポートモードが高頻度サポートモードであればそれに対応する処理が実行される。また、開閉実行モードである場合にはその直前のサポートモードが高頻度サポートモードであったとしても低頻度サポートモードとなる。
続くステップS315では、直前のステップS313及びステップS314の処理結果に基づいて、特図表示部37aに係る保留情報の増減個数を特図保留表示部37bに反映させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部38aに係る保留情報の増減個数を普図保留表示部38bに反映させるための出力情報の設定を行う。また、ステップS315では、直前のステップS313及びステップS314の処理結果に基づいて、特図表示部37aの表示内容を更新させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部38aの表示内容を更新させるための出力情報の設定を行う。
その後、払出制御装置77から受信したコマンド及び信号の内容を確認し、その確認結果に対応した処理を行うための払出状態受信処理を実行する(ステップS316)。また、賞球コマンドを出力対象として設定するための払出出力処理を実行する(ステップS317)。また、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始及び終了を制御するための外部情報設定処理を実行する(ステップS318)。その後、遊技領域PAにおける遊技球の入球結果に対応する情報を管理用IC66に出力するための管理用出力処理を実行する(ステップS319)。管理用出力処理の詳細については後に説明する。
次に、ステップS313の特図特電制御処理について、図517のフローチャートを参照しながら説明する。
まず保留情報の取得処理を実行する(ステップS401)。保留情報の取得処理では、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生しているか否かを判定し、入賞が発生している場合には保留格納エリア65aにおける保留数が上限値(本実施の形態では「4」)未満であるか否かを判定する。保留数が上限値未満である場合には、保留数を1加算するとともに、前回のステップS302にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を、保留用エリアREの空き保留エリアRE1〜RE4のうち最初の保留エリアに格納する。なお、第1作動口33及び第2作動口34への入賞が同時に発生している場合には、保留情報の取得処理を1回実行する範囲内において、上記保留情報を取得するための処理を複数回実行する。また、保留情報の新たな取得が行われた場合にはそれに対応する取得時コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は当該コマンドを受信した場合、図柄表示装置41における保留情報の個数を示す画像の表示を保留情報の増加に対応する表示内容に更新させる。
その後、主側RAM65に設けられた特図特電カウンタの情報を読み出すとともに(ステップS402)、主側ROM64に設けられた特図特電アドレステーブルを読み出す(ステップS403)。そして、特図特電アドレステーブルから特図特電カウンタの情報に対応した開始アドレスを取得し(ステップS404)、ステップS406〜ステップS412の処理のうちその取得した開始アドレスが示す処理にジャンプする(ステップS405)。特図特電カウンタは、ステップS406〜ステップS412の各種処理のうちいずれを実行すべきであるかを主側CPU63にて把握するためのカウンタであり、特図特電アドレステーブルは、特図特電カウンタの数値情報に対応させて、ステップS406〜ステップS412の処理を実行するためのプログラムの開始アドレスが設定されている。
ステップS406では特図変動開始処理を実行する。図518は特図変動開始処理を示すフローチャートである。
特図変動開始処理では保留用エリアREに格納されている保留情報の個数が1以上であることを条件として(ステップS501:YES)、データ設定処理を実行する(ステップS502)。データ設定処理では、まず保留数を1減算するとともに、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納されたデータを実行エリアAEに移動する。その後、保留用エリアREの各保留エリアRE1〜RE4に格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であり、詳細には、第2保留エリアRE2→第1保留エリアRE1、第3保留エリアRE3→第2保留エリアRE2、第4保留エリアRE4→第3保留エリアRE3といった具合に各エリア内のデータをシフトさせた後に第4保留エリアRE4を「0」クリアする。この際、保留エリアのデータのシフトが行われたことを認識させるためのシフト時コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は当該コマンドを受信した場合、図柄表示装置41における保留情報の個数を示す画像の表示を保留情報の減少に対応する表示内容に更新させる。
データ設定処理を実行した後は当否テーブルを主側ROM64から読み出す(ステップS503)。具体的には、まず主側RAM65の当否抽選モードを示す情報を読み出すことにより現状の当否抽選モードを把握する。高確率モードである場合には主側ROM64から高確当否テーブル64gを読み出す。一方、低確率モードである場合には主側RAM65の設定値カウンタの値を読み出すことによりパチンコ機10の設定状態を把握する。そして、その把握した設定値に対応する低確当否テーブル64a〜64fを主側ROM64から読み出す。
その後、ステップS503にて読み出した当否テーブル64a〜64gを参照して当否判定処理を実行する(ステップS504)。当否判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が、ステップS503にて読み出した当否テーブル64a〜64gに設定された大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。
当否判定処理の結果が大当たり当選結果である場合には(ステップS505:YES)、振分判定処理を実行する(ステップS506)。振分判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち振分判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2に係る数値情報を読み出す。そして、主側ROM64に設けられた振分テーブル64hを参照して、上記読み出した大当たり種別カウンタC2に係る数値情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。具体的には、低確大当たり結果、低入賞高確大当たり結果及び最有利大当たり結果のうちいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。
その後、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップS507)。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において特図表示部37aに最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、主側ROM64に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM65に書き込む。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、特図表示部37aに停止表示される絵柄の態様の情報が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されている。
その後、振分判定結果に対応したフラグセット処理を実行する(ステップS508)。具体的には、主側RAM65には各大当たり結果の種類に対応したフラグが設けられており、ステップS508では、それら各大当たり結果の種類に対応したフラグのうち、ステップS506の振分判定処理の結果に対応したフラグに「1」をセットする。
一方、ステップS505にて大当たり当選結果ではないと判定した場合には、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップS509)。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において特図表示部37aに最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、主側ROM64に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM65に書き込む。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
ステップS508及びステップS509のいずれかの処理を実行した後は、遊技回の継続期間の把握処理を実行する(ステップS510)。かかる処理では、変動種別カウンタCSの数値情報を取得する。また、今回の遊技回において図柄表示装置41にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回が低確大当たり結果又は最有利大当たり結果である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。また、いずれの大当たり結果でもなく、さらに実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3に係る数値情報がリーチ発生に対応した数値情報である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、主側ROM64に記憶されているリーチ発生用継続期間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した遊技回の継続期間を取得する。一方、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、主側ROM64に記憶されているリーチ非発生用継続期間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した遊技回の継続期間を取得する。ちなみに、リーチ非発生用継続期間テーブルを参照して取得され得る遊技回の継続期間は、リーチ発生用継続期間テーブルを参照して取得され得る遊技回の継続期間と異なっている。
なお、リーチ非発生時における遊技回の継続期間は、保留用エリアREに格納されている保留情報の数が多いほど遊技回の継続期間が短くなるように設定されている。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い遊技回の継続期間が選択されるようにリーチ非発生用継続期間テーブルが設定されている。但し、これに限定されることはなく、保留情報の数やサポートモードに応じて遊技回の継続期間が変動しない構成としてもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における遊技回の継続期間に対して、上記構成を適用してもよい。また、各種大当たり結果の場合、外れリーチ時の場合及びリーチ非発生の外れ結果の場合のそれぞれに対して個別に継続期間テーブルが設定されていてもよい。この場合、各遊技結果に応じた遊技回の継続期間の振分が行われることとなる。
その後、ステップS510にて取得した遊技回の継続期間の情報を、主側RAM65に設けられた特図特電タイマカウンタにセットする(ステップS511)。特図特電タイマカウンタにセットされた数値情報の更新は、タイマ更新処理(ステップS310)にて実行される。ちなみに、遊技回用の演出として、特図表示部37aにおける絵柄の変動表示と図柄表示装置41における図柄の変動表示とが行われるが、これらの各変動表示が終了される場合にはその遊技回の停止結果が表示された状態(図柄表示装置41では有効ライン上に所定の図柄の組合せが待機された状態)で最終停止期間(例えば0.5秒)に亘って最終停止表示される。この場合に、ステップS510にて取得される遊技回の継続期間は1遊技回分のトータル時間となっている。
その後、変動用コマンド及び種別コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS512)。変動用コマンドには、遊技回の継続期間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用継続期間テーブルを参照して取得される遊技回の継続期間は、リーチ発生用継続期間テーブルを参照して取得される遊技回の継続期間と異なっているため、変動用コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、音声発光制御装置81では遊技回の継続期間の情報からリーチ発生の有無を特定することは可能である。この点、変動用コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動用コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。
音声発光制御装置81は変動用コマンド及び種別コマンドを主側CPU63から受信した場合、表示発光部53、スピーカ部54及び図柄表示装置41において遊技回用の演出が実行されるようにする。この場合、当該遊技回用の演出は変動用コマンド及び種別コマンドの内容に対応する態様で行われる。また、図柄表示装置41では遊技回用の演出として図柄の変動表示が行われ、当該遊技回用の演出が終了する場合には当否判定処理及び振分判定処理の結果に対応する図柄の組み合わせが停止表示される。
その後、特図表示部37aにおける絵柄の変動表示を開始させる(ステップS513)。そして、特図特電カウンタを1加算する(ステップS514)。この場合、特図変動開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「0」であるため特図特電カウンタの数値情報は「1」となる。その後、主側RAM65に設けられた第11出力フラグに「1」をセットする(ステップS515)。第11出力フラグは、遊技回が開始されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
特図特電制御処理(図557)の説明に戻り、ステップS407では特図変動中処理を実行する。特図変動中処理では、遊技回の継続時間中であって最終停止表示前のタイミングであるか否かを判定し、最終停止表示前であれば特図表示部37aにおける絵柄の表示態様を規則的に変化させるための処理を実行する。最終停止表示させるタイミングとなった場合には、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特図変動中処理に対応したものから特図確定中処理に対応したものに更新する。なお、本実施形態においては主側CPU63から音声発光制御装置81に最終停止コマンドは送信されない。
ステップS408では特図確定中処理を実行する。特図確定中処理では、特図表示部37aにおける絵柄の表示態様を今回の遊技回の抽選結果に対応した表示態様とする。また、特図確定中処理では、最終停止期間が経過したか否かを判定し、当該期間が経過している場合には開閉実行モードへの移行が発生するか否かの判定を行う。開閉実行モードへの移行が発生しない場合には特図特電カウンタの数値情報を「0」クリアする。開閉実行モードへの移行が発生する場合には特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特図確定中処理に対応したものから特電開始処理に対応したものに更新する。
ステップS409では特電開始処理を実行する。特電開始処理では今回の開閉実行モードにおけるオープニング期間を開始させるための処理を未だ実行していない場合、オープニング期間のセット処理を実行する。また、オープニングコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81はオープニングコマンドを受信することにより、表示発光部53、スピーカ部54及び図柄表示装置41にてオープニング演出が実行されるようにする。オープニング期間が経過している場合、最初のラウンド遊技を開始させるための開始用処理を実行する。当該開始用処理では、特電入賞装置32を開放状態とするとともにラウンド遊技の終了条件を設定する。この終了条件の設定に際しては、今回の最初のラウンド遊技において特電入賞装置32を開放状態に継続させる場合の上限継続時間をセットするとともに、今回の最初のラウンド遊技において特電入賞装置32に入賞可能な遊技球の上限個数を主側RAM65に設けられた入賞個数カウンタにセットする。
ステップS410では特電開放中処理を実行する。特電開放中処理ではラウンド遊技の終了条件が成立したか否かを判定する。終了条件が成立している場合には特電入賞装置32を閉鎖状態とする。そして、今回終了したラウンド遊技が最後の実行回のラウンド遊技でなければ特図特電カウンタの数値情報を1加算することで当該カウンタの数値情報を特電開放中処理に対応したものから特電閉鎖中処理に対応したものに更新し、今回終了したラウンド遊技が最後の実行回のラウンド遊技であれば特図特電カウンタの数値情報を2加算することで当該カウンタの数値情報を特電開放中処理に対応したものから特電終了処理に対応したものに更新する。
ステップS411では特電閉鎖中処理を実行する。特電閉鎖中処理では、ラウンド遊技間のインターバル期間が経過したか否かを判定する。インターバル期間は前回のラウンド遊技が終了する場合に設定される。インターバル期間が経過した場合には、特電入賞装置32を開放状態とするとともにラウンド遊技の終了条件を設定する。そして、特図特電カウンタの数値情報を1減算することで、当該カウンタの数値情報を特電閉鎖中処理に対応したものから特電開放中処理に対応したものに更新する。
ステップS412では特電終了処理を実行する。特電終了処理では、今回の開閉実行モードにおけるエンディング期間を開始させるための処理を未だ実行していない場合、エンディング期間(例えば5秒)をセットするとともに、エンディングコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81はエンディングコマンドを受信することにより、表示発光部53、スピーカ部54及び図柄表示装置41にてエンディング演出が実行されるようにする。エンディング期間が経過した場合には、開閉実行モードの終了後における当否抽選モード及びサポートモードのそれぞれを、今回の開閉実行モードの開始契機となった大当たり結果に対応するモードに設定する。
次に、主側CPU63にて、各入球検知センサ42a〜49aの検知結果に基づき、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への遊技球の入球の有無を特定するための構成について説明する。図519は主側CPU63に入球検知センサ42a〜49aの検知結果が入力されるようにする構成を説明するための説明図である。
主側CPU63には入力ポート63aが設けられている。入力ポート63aは、8種類の信号を同時に扱うことができるように8ビットのパラレルインターフェースとして構成されている。そして、各信号の電圧に応じて「0」又は「1」の情報が格納されるエリアが、各端子に1対1で対応させて設けられている。つまり、当該エリアとして、第0ビットD0〜第7ビットD7を備えている。また、入力ポート63aには8種類を超える信号が入力されることとなるが、同時に入力される対象を8種類に制限するために、入力ポート63aへの入力対象となる信号群はドライバICによる切換制御を通じて切り換えられる。
タイマ割込み処理(図516)の入球検知処理(ステップS309)では、入力ポート63aへの入力対象となる信号群が各入球検知センサ42a〜49aからの信号群に設定される。かかる設定がなされた状況では、第0ビットD0は第1入賞口検知センサ42aからの検知信号に対応した情報が格納され、第1ビットD1は第2入賞口検知センサ43aからの検知信号に対応した情報が格納され、第2ビットD2は第3入賞口検知センサ44aからの検知信号に対応した情報が格納され、第3ビットD3は特電検知センサ45aからの検知信号に対応した情報が格納され、第4ビットD4は第1作動口検知センサ46aからの検知信号に対応した情報が格納され、第5ビットD5は第2作動口検知センサ47aからの検知信号に対応した情報が格納され、第6ビットD6はアウト口検知センサ48aからの検知信号に対応した情報が格納され、第7ビットD7はゲート検知センサ49aからの検知信号に対応した情報が格納される。
上記各入球検知センサ42a〜49aは、遊技球の通過を検知していない場合には検知信号として非検知中であることを示すLOWレベル信号を出力し、遊技球の通過を検知している場合には検知信号として検知中であることを示すHIレベル信号を出力する。そして、入力ポート63aではLOWレベル信号を受信している場合に該当するビットに対して「0」の情報を格納し、HIレベル信号を受信している場合に該当するビットに対して「1」の情報を格納する。つまり、入球検知センサ42a〜49aにおいて遊技球の通過が検知されていない状況では該当するビットに対して非検知中を示す情報に対応した「0」の情報が格納され、遊技球の通過が検知されている状況では該当するビットに対して検知中を示す情報に対応した「1」の情報が格納される。
図520はタイマ割込み処理(図516)のステップS309にて実行される入球検知処理を示すフローチャートである。
第0ビットD0に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第1入賞口検知センサ42aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS601:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第1出力フラグに「1」をセットするとともに(ステップS602)、主側RAM65に設けられた10個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS603)。第1出力フラグは、第1入賞口検知センサ42aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。10個賞球用カウンタは、10個の遊技球の払い出しを実行すべき回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。10個賞球用カウンタの値が1以上である場合、タイマ割込み処理(図516)におけるステップS317の払出出力処理にて10個賞球コマンドを払出制御装置77に出力するとともに、10個賞球コマンドを1回出力した場合には10個賞球用カウンタの値を1減算する。払出制御装置77は10個賞球コマンドを受信した場合、10個の遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御する。
第1ビットD1に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第2入賞口検知センサ43aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS604:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第2出力フラグに「1」をセットするとともに(ステップS605)、主側RAM65に設けられた10個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS606)。第2出力フラグは、第2入賞口検知センサ43aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
第2ビットD2に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第3入賞口検知センサ44aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS607:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第3出力フラグに「1」をセットするとともに(ステップS608)、主側RAM65に設けられた10個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS609)。第3出力フラグは、第3入賞口検知センサ44aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
第3ビットD3に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、特電検知センサ45aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS610:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた特電入賞フラグに「1」をセットするとともに(ステップS611)、主側RAM65に設けられた第4出力フラグに「1」をセットし(ステップS612)、さらに主側RAM65に設けられた15個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS613)。特電入賞フラグは開閉実行モードのラウンド遊技において特電入賞装置32に1個の遊技球が入球したことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。タイマ割込み処理(図516)の特図特電制御処理(ステップS313)では特電入賞フラグに「1」がセットされていることを確認することで、特電入賞装置32への1個の遊技球の入球が発生したことを特定し、ラウンド遊技における特電入賞装置32への残りの入球可能個数を1減算する。かかる入球可能個数を1減算する処理を実行した場合に特電入賞フラグを「0」クリアする。第4出力フラグは、特電検知センサ45aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。15個賞球用カウンタは、15個の遊技球の払い出しを実行すべき回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。15個賞球用カウンタの値が1以上である場合、タイマ割込み処理(図516)におけるステップS317の払出出力処理にて15個賞球コマンドを払出制御装置77に出力するとともに、15個賞球コマンドを1回出力した場合には15個賞球用カウンタの値を1減算する。払出制御装置77は15個賞球コマンドを受信した場合、15個の遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御する。
第4ビットD4に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第1作動口検知センサ46aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS614:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第1作動入賞フラグに「1」をセットするとともに(ステップS615)、主側RAM65に設けられた第5出力フラグに「1」をセットし(ステップS616)、さらに主側RAM65に設けられた1個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS617)。第1作動入賞フラグは第1作動口33に1個の遊技球が入球したことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。タイマ割込み処理(図516)の特図特電制御処理(ステップS313)では第1作動入賞フラグに「1」がセットされていることを確認することで、保留格納エリア65aの保留用エリアREに格納されている保留情報の個数が上限数である4個未満であることを条件として、保留情報を新たに格納する処理を実行する。特電特電制御処理(ステップS313)にて第1作動入賞フラグに「1」がセットされていることを確認し、その確認に対応する処理を実行した場合に第1作動入賞フラグを「0」クリアする。第5出力フラグは、第1作動口検知センサ46aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。1個賞球用カウンタは、1個の遊技球の払い出しを実行すべき回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。1個賞球用カウンタの値が1以上である場合、タイマ割込み処理(図516)におけるステップS317の払出出力処理にて1個賞球コマンドを払出制御装置77に出力するとともに、1個賞球コマンドを1回出力した場合には1個賞球用カウンタの値を1減算する。払出制御装置77は1個賞球コマンドを受信した場合、1個の遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御する。
第5ビットD5に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第2作動口検知センサ47aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS618:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第2作動入賞フラグに「1」をセットするとともに(ステップS619)、主側RAM65に設けられた第6出力フラグに「1」をセットし(ステップS620)、さらに主側RAM65に設けられた1個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS621)。第2作動入賞フラグは第2作動口34に1個の遊技球が入球したことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。タイマ割込み処理(図516)の特図特電制御処理(ステップS313)では第2作動入賞フラグに「1」がセットされていることを確認することで、保留格納エリア65aの保留用エリアREに格納されている保留情報の個数が上限数である4個未満であることを条件として、保留情報を新たに格納する処理を実行する。特電特電制御処理(ステップS313)にて第2作動入賞フラグに「1」がセットされていることを確認し、その確認に対応する処理を実行した場合に第2作動入賞フラグを「0」クリアする。第6出力フラグは、第2作動口検知センサ47aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
第6ビットD6に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS622:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第7出力フラグに「1」をセットする(ステップS623)。第7出力フラグは、アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
第7ビットD7に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、ゲート検知センサ49aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS624:YES)。この場合、主側RAM65に設けられたゲート入賞フラグに「1」をセットする(ステップS625)。ゲート入賞フラグはスルーゲート35に1個の遊技球が入球したことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。タイマ割込み処理(図516)の普図普電制御処理(ステップS314)ではゲート入賞フラグに「1」がセットされていることを確認することで、普電保留エリア65cに格納されている普図側の保留情報の個数が上限数である4個未満であることを条件として、現状の普電役物開放カウンタC4の数値情報を普図側の保留情報として普電保留エリア65cに格納する処理を実行する。普図普電制御処理(ステップS314)にてゲート入賞フラグに「1」がセットされていることを確認し、その確認に対応する処理を実行した場合にゲート入賞フラグを「0」クリアする。
なお、タイマ割込み処理(図516)は既に説明したとおり4ミリ秒周期で起動されるため、1個の入球検知センサ42a〜49aにて1個の遊技球の検知が開始された場合、当該入球検知センサ42a〜49aにてその1個の遊技球の検知を継続している状況において当該入球検知センサ42a〜49aにて1個の遊技球が検知されたことの特定が主側CPU63にて行われる。したがって、第1〜第7出力フラグはそれぞれ1個ずつ設けられていれば十分である。
次に、払出制御装置77にて実行される処理内容について説明する。まず払出制御装置77及び当該払出制御装置77との間で通信を行う各種装置の電気的構成について、図521のブロック図を参照しながら説明する。
払出制御装置77はMPU91を備えている。MPU91には、制御部及び演算部を含む演算処理装置である払出側CPU92の他に、払出側ROM93、払出側RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。
払出側ROM93は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み出し専用として利用される。払出側ROM93は、払出側CPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
払出側RAM94は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。払出側RAM94は、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に払出側ROM93よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。払出側RAM94は、払出側ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行に対して各種のデータなどを一時的に記憶する。
払出側CPU92は、主側CPU63と双方向通信を行うことが可能となっている。払出側CPU92は主側CPU63から賞球コマンドを受信することにより、その賞球コマンドに対応する個数の遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御する。また、払出側CPU92は、遊技球の払い出しを正常に行うことが可能な状態であるか否かを監視し、正常に行うことが可能ではない状態であると特定した場合には払出側RAM94に未払出の賞球個数情報が記憶されている状況であっても払出装置76を停止させる。また、払出側CPU92は、このように正常に払い出しを行うことが可能ではない状態であることを示す払出制限コマンドを主側CPU63に送信する。主側CPU63は当該払出制限コマンドを受信した場合、遊技球の払い出しを正常に行うことが可能ではない状態であることを示す報知が図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて実行されるように音声発光制御装置81に報知用コマンドを送信する。遊技球の払い出しを正常に行うことが可能ではない状態として、下皿56aが遊技球で満タンとなる満タン状態と、タンク75に遊技球が補充されていない球無状態と、払出装置76が正常に動作しない払出異常状態と、遊技機本体12が外枠11から開放された本体開放状態と、前扉枠14が内枠13から開放された前扉開放状態と、が存在している。
払出装置76から下皿56aへと通じる遊技球通路の途中位置には図示しない満タン検知センサが設けられており、当該満タン検知センサの検知結果は払出側CPU92に入力される。払出側CPU92は、満タン検知センサにおいて遊技球が継続して検知された場合に満タン状態であると特定し、満タン検知センサにて遊技球が継続して検知される状態が解除された場合に満タン状態が解除されたと特定する。
タンク75から払出装置76へと通じる遊技球通路の途中位置に図示しない球無検知センサが設けられており、当該球無検知センサの検知結果は払出側CPU92に入力される。払出側CPU92は、球無検知センサにおいて遊技球が継続して検知されない場合に球無状態であると特定し、球無検知センサにて遊技球が継続して検知されない状態が解除された場合に球無状態が解除されたと特定する。
払出装置76には当該払出装置76から払い出される遊技球を検知するための図示しない払出検知センサが設けられており、当該払出検知センサの検知結果は払出側CPU92に入力される。払出側CPU92は、払出検知センサにて遊技球が検知された場合に払出装置76から1個の遊技球が払い出されたと特定する。また、払出側CPU92は、遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御しているにも関わらず払出検知センサにて遊技球が継続して検知されない場合に払出異常状態であると特定し、払出検知センサにて遊技球が継続して検知されない状態が解除された場合に払出異常状態が解除されたと特定する。
内枠13の前面部には前扉開放センサ95が設けられており(図507参照)、当該前扉開放センサ95の検知結果は払出側CPU92に入力される。この場合、内枠13に対して前扉枠14が閉鎖状態である場合に前扉開放センサ95は閉鎖検知信号を払出側CPU92に送信し、内枠13に対して前扉枠14が開放状態である場合に前扉開放センサ95は開放検知信号を払出側CPU92に送信する。払出側CPU92は、前扉開放センサ95から閉鎖検知信号を受信している場合に前扉枠14が閉鎖状態であると特定し、前扉開放センサ95から開放検知信号を受信している場合に前扉枠14が開放状態であると特定する。また、払出側CPU92は、前扉枠14が閉鎖状態から開放状態となったと特定したタイミングで主側CPU63に前扉開放コマンドを送信し、前扉枠14が開放状態から閉鎖状態となったと特定したタイミングで主側CPU63に前扉閉鎖コマンドを送信する。主側CPU63は、前扉開放コマンドを受信した場合に前扉枠14が開放状態となったと特定し、前扉閉鎖コマンドを受信した場合に前扉枠14が閉鎖状態となったと特定する。
裏パックユニット15の前面部には本体開放センサ96が設けられており(図507参照)、当該本体開放センサ96の検知結果は払出側CPU92に入力される。この場合、外枠11に対して遊技機本体12が閉鎖状態である場合に本体開放センサ96は閉鎖検知信号を払出側CPU92に送信し、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態である場合に本体開放センサ96は開放検知信号を払出側CPU92に送信する。払出側CPU92は、本体開放センサ96から閉鎖検知信号を受信している場合に遊技機本体12が閉鎖状態であると特定し、本体開放センサ96から開放検知信号を受信している場合に遊技機本体12が開放状態であると特定する。また、払出側CPU92は、遊技機本体12が閉鎖状態から開放状態となったと特定したタイミングで主側CPU63に本体開放コマンドを送信し、遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となったと特定したタイミングで主側CPU63に本体閉鎖コマンドを送信する。主側CPU63は、本体開放コマンドを受信した場合に遊技機本体12が開放状態となったと特定し、本体閉鎖コマンドを受信した場合に遊技機本体12が閉鎖状態となったと特定する。
図522のフローチャートを参照しながら、払出側CPU92にて実行されるタイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理は、予め定められた周期(例えば2ミリ秒)で繰り返し起動されるものである。
まず満タン用処理を実行する(ステップS701)。満タン用処理では、既に説明したとおり満タン検知センサの検知結果に基づいて満タン状態であるか否かを特定し、満タン状態である場合には遊技球の払い出しを停止させるための処理を実行するとともに、満タン状態であることを示すコマンドを主側CPU63に送信する。また、満タン状態が解除された場合には遊技球の払い出しを可能とさせるための処理を実行するとともに、満タン状態が解除されたことを示すコマンドを主側CPU63に送信する。
その後、球無用処理を実行する(ステップS702)。球無用処理では、既に説明したとおり球無検知センサの検知結果に基づいて球無状態であるか否かを特定し、球無状態である場合には遊技球の払い出しを停止させるための処理を実行するとともに、球無状態であることを示すコマンドを主側CPU63に送信する。また、球無状態が解除された場合には遊技球の払い出しを可能とさせるための処理を実行するとともに、球無状態が解除されたことを示すコマンドを主側CPU63に送信する。
その後、払出異常監視処理を実行する(ステップS703)。払出異常監視処理では、既に説明したとおり払出検知センサの検知結果に基づいて払出異常状態であるか否かを特定し、払出異常状態である場合には遊技球の払い出しを停止させる処理を実行するとともに、払出異常状態であることを示すコマンドを主側CPU63に送信する。また、払出異常状態が解除された場合には遊技球の払い出しを可能とさせる処理を実行するとともに、払出異常状態が解除されたことを示すコマンドを主側CPU63に送信する。
その後、前扉開放監視処理を実行する(ステップS704)。前扉開放監視処理では、既に説明したとおり前扉開放センサ95の検知結果に基づいて前扉枠14が開放状態であるか否かを特定し、前扉枠14が開放状態である場合には遊技球の払い出しを停止させる処理を実行するとともに、前扉開放コマンドを主側CPU63に送信する。また、前扉枠14が閉鎖された場合には遊技球の払い出しを可能とさせる処理を実行するとともに、前扉閉鎖コマンドを主側CPU63に送信する。
その後、本体開放監視処理を実行する(ステップS705)。本体開放監視処理では、既に説明したとおり本体開放センサ96の検知結果に基づいて遊技機本体12が開放状態であるか否かを特定し、遊技機本体12が開放状態である場合には遊技球の払い出しを停止させる処理を実行するとともに、本体開放コマンドを主側CPU63に送信する。また、遊技機本体12が閉鎖された場合には遊技球の払い出しを可能とさせる処理を実行するとともに、本体閉鎖コマンドを主側CPU63に送信する。
その後、コマンド読込処理を実行する(ステップS706)。当該コマンド読込処理では、主側CPU63が送信した賞球コマンドを読み込む処理を実行し、その賞球コマンドを払出側RAM94に格納する。そして、その受信した賞球コマンドに対応する個数を払出側RAM94における未払出の賞球個数情報に加算するための賞球設定処理を実行した後に(ステップS707)、払出装置76による遊技球の払い出しの実行制御を行うための払出制御処理を実行する(ステップS708)。払出制御処理では、払出側RAM94に記憶されている未払出の賞球個数情報が1以上の値である場合に払出装置76の駆動制御を行い、払出検知センサにて1個の遊技球を検知した場合に賞球個数情報の値を1減算する。そして、賞球個数情報の値が「0」となった場合には払出装置76の駆動制御を停止する。その後、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始及び終了を制御するための外部情報設定処理を実行する(ステップS709)。
次に、遊技ホールに設けられたホールコンピュータHCにパチンコ機10から情報を外部出力するための構成について説明する。
図507に示すように、裏パックユニット15には外部端子板97が設けられている。外部端子板97には多数の外部端子が設けられており、一部の外部端子であって複数の外部端子が主側CPU63と電気的に接続されているとともに、一部の外部端子であって複数の外部端子が払出側CPU92と電気的に接続されている。このように主側CPU63及び払出側CPU92のそれぞれが外部端子板97と電気的に接続されていることにより、図521に示すように、主側CPU63及び払出側CPU92はホールコンピュータHCに情報を外部出力することが可能である。
外部端子板97の1個の外部端子は前扉開放センサ95と電気的に接続されているとともに、外部端子板97の1個の外部端子は本体開放センサ96と電気的に接続されている。この電気的な接続の構成について詳細には、前扉開放センサ95から払出側CPU92に向けた信号経路の途中位置には信号中継基板98が設けられている。当該信号中継基板98には、前扉開放センサ95から払出側CPU92に向けた信号経路SL1から分岐させて分岐経路SL2が設けられている。そして、当該分岐経路SL2は外部端子板97における前扉開放用の外部端子に接続されている。したがって、前扉開放センサ95における検知結果に対応した電気信号は、払出側CPU92に入力されるだけでなく、外部端子板97における前扉開放用の外部端子にも入力される。これにより、払出側CPU92による制御を介することなく、前扉枠14が開放状態であるか否かを示す信号をホールコンピュータHCに外部出力することが可能となる。
本体開放センサ96について詳細には、信号中継基板98には、本体開放センサ96から払出側CPU92に向けた信号経路SL3から分岐させて分岐経路SL4が設けられている。そして、当該分岐経路SL4は外部端子板97における本体開放用の外部端子に接続されている。したがって、本体開放センサ96における検知結果に対応した電気信号は、払出側CPU92に入力されるだけでなく、外部端子板97における本体開放用の外部端子にも入力される。これにより、払出側CPU92による制御を介することなく、遊技機本体12が開放状態であるか否かを示す信号をホールコンピュータHCに外部出力することが可能となる。
次に、主側CPU63及び払出側CPU92からホールコンピュータHCに外部出力される情報の内容について説明する。まず主側CPU63からホールコンピュータHCに外部出力される情報の内容について説明する。
主側CPU63はタイマ割込み処理(図516)における外部情報設定処理(ステップS318)にて、外部端子板97において主側CPU63に割り当てられている各外部端子への情報の出力設定を行う。主側CPU63から外部端子板97に出力される情報として、開閉実行モード中であることを示す情報と、サポートモードが高頻度サポートモード中であることを示す情報と、一の遊技回が終了したことを示す情報と、所定個数(例えば100個)の遊技球がアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかを通じて遊技領域PAから排出されたことを示す情報と、第1作動口33に遊技球が入球したことを示す情報と、第2作動口34に遊技球が入球したことを示す情報と、が含まれている。
払出側CPU92はタイマ割込み処理(図522)における外部情報設定処理(ステップS709)にて、外部端子板97において払出側CPU92に割り当てられている各外部端子への情報の出力設定を行う。払出側CPU92から外部端子板97に出力される情報として、10個の遊技球の払い出しが行われたことを示す情報が含まれている。
ホールコンピュータHCでは外部端子板97を通じてパチンコ機10から受信する各種情報に応じて、当該パチンコ機10における遊技球の払い出しの実行態様などを把握することが可能である。例えば、・パチンコ機10の遊技領域PAから100個の遊技球が排出されるまでに発生した遊技球の払出個数の割合である出玉率・開閉実行モード及び高頻度サポートモードではない通常遊技状態における出玉率(以下、この出玉率を「B」とする)・開閉実行モードにおける出玉率・高頻度サポートモードにおける出玉率・パチンコ機10の遊技領域PAから100個の遊技球が排出されるまでに実行された遊技回の回数(以下、この割合を「S」とする)・B−S×「第1作動口33及び第2作動口34への入賞に対する賞球個数」・パチンコ機10の遊技領域PAから100個の遊技球が排出されるまでに発生した第1作動口33への遊技球の入球個数(以下、この割合を「S1」とする)・パチンコ機10の遊技領域PAから100個の遊技球が排出されるまでに発生した第2作動口34への遊技球の入球個数(以下、この割合を「S2」とする)・B−(S1×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+S2×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)・単位遊技回当たりにおける開閉実行モードの発生確率・単位遊技回当たりにおける高頻度サポートモードの発生確率などが算出される。これにより、ホールコンピュータHCにおいてパチンコ機10の遊技領域PAにおける遊技球の入球態様を管理することが可能となる。なお、賞球個数とは対応する入球部に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数のことである。
<遊技球の入賞態様を管理するための構成>
次に、管理用IC66を利用して遊技履歴を管理するための構成について説明する。まず図523のブロック図を参照しながら、管理用IC66の電気的構成について説明する。
既に説明したとおり主制御装置60のMPU62は、主側CPU63、主側ROM64、主側RAM65、及び管理用IC66を備えている。また、MPU62は、これら以外にもI/F101を備えているとともに、既に説明した読み取り用端子68dを備えている。
I/F101は、MPU62の外部の機器との間で信号を送受信するためのインターフェースである。I/F101は、内部バス103を介して主側CPU63と電気的に接続されている。I/F101の入力ポートを通じて各入球検知センサ42a〜49aなどのセンサからの検知結果、及び払出側CPU92からのコマンドなどがMPU62に入力され、その入力された検知結果及びコマンドの内容に基づいて既に説明したとおり主側CPU63にて各種処理が実行される。また、主側CPU63にて各種処理が実行された結果、特電用の駆動部32bなどの機器へ信号出力が行われる場合には当該信号出力はI/F101の出力ポートを通じて行われるとともに、主側CPU63にて各種処理が実行された結果、払出側CPU92及び音声発光制御装置81へコマンド出力が行われる場合には当該コマンド出力はI/F101の出力ポートを通じて行われる。
管理用IC66は、管理側I/F111と、管理側CPU112と、管理側ROM113と、管理側RAM114と、RTC115と、対応関係用メモリ116と、履歴用メモリ117と、演算結果用メモリ131と、を備えている。これら各装置は管理用IC66に設けられた内部バス66aを通じて双方向通信可能に接続されている。
管理側I/F111は、MPU62に内蔵された単方向通信用の信号経路群118を介して主側CPU63から各種信号を受信するとともに、MPU62に内蔵された単方向通信用の信号経路群119を介して読み取り用端子68dに各種信号を送信するためのインターフェースである。主側CPU63からの各種信号は管理側I/F111の入力ポートに入力され、読み取り用端子68dへの各種信号は管理側I/F111の出力ポートから出力される。なお、主側CPU63はMPU62に内蔵された双方向通信用の信号経路群120を介して読み取り用端子68dと電気的に接続されている。
管理側CPU112は、制御部及び演算部を含む演算処理装置である。管理側ROM113は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み出し専用として利用される。管理側ROM113は、管理側CPU112により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。管理側RAM114は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。管理側RAM114は、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に管理側ROM113よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。管理側RAM114は管理側ROM113内に記憶されている制御プログラムの実行に対して各種のデータなどを一時的に記憶する。
RTC115はリアルタイムクロックであり、年月日情報及び時刻情報を常時計測し、管理側CPU112からの指示に従い、その計測している年月日情報及び時刻情報(以下、日時情報ともいう)を出力することが可能な構成である。なお、RTC115にはバックアップ電源が設けられており、パチンコ機10の電源遮断中においても年月日情報及び時刻情報を計測することが可能となっている。
対応関係用メモリ116は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。対応関係用メモリ116は、管理側I/F111の入力ポート121に設けられた各バッファ122a〜122pとそれらバッファ122a〜122pに入力される信号の種類との対応関係の情報を記憶しておくために利用される。対応関係用メモリ116の内容の詳細については後に説明する。
履歴用メモリ117は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。履歴用メモリ117は、管理側I/F111を通じて主側CPU63から受信した遊技履歴に関する情報を記憶しておくために利用される。履歴用メモリ117の内容の詳細については後に説明する。
演算結果用メモリ131は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。演算結果用メモリ131は、履歴用メモリ117に格納されている履歴情報を利用して管理側CPU112にて演算された各種パラメータを順次記憶するために利用される。演算結果用メモリ131に記憶された各種パラメータの内容は、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにて順次表示されるとともに、読み取り用端子68dに接続された外部装置に出力される。
次に、管理側I/F111に設けられた入力ポート121の構成について説明する。図524は管理側I/F111の入力ポート121の構成を説明するための説明図である。
入力ポート121には複数のバッファ122a〜122pが設けられている。具体的には第1〜第16バッファ122a〜122pが設けられている。第1〜第16バッファ122a〜122pのそれぞれには信号経路118a〜118pを通じて1種類の信号を入力可能となっており、第1〜第16バッファ122a〜122pのそれぞれは入力対象となっている信号がLOWレベルである場合に第1データとして「0」の情報が格納され、入力対象となっている信号がHIレベルである場合に第2データとして「1」の情報が格納される。なお、これらLOW及びHIと第1データ及び第2データとの関係が逆であってもよい。
第1バッファ122aには第1入賞口検知センサ42aの検知結果に対応する第1信号が入力される。この場合、主側CPU63は第1入賞口検知センサ42aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第1信号を出力し、第1入賞口検知センサ42aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第1信号を出力する。この特定期間は、第1バッファ122aにHIレベルの第1信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第2バッファ122bには第2入賞口検知センサ43aの検知結果に対応する第2信号が入力される。この場合、主側CPU63は第2入賞口検知センサ43aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第2信号を出力し、第2入賞口検知センサ43aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第2信号を出力する。この特定期間は、第2バッファ122bにHIレベルの第2信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第3バッファ122cには第3入賞口検知センサ44aの検知結果に対応する第3信号が入力される。この場合、主側CPU63は第3入賞口検知センサ44aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第3信号を出力し、第3入賞口検知センサ44aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第3信号を出力する。この特定期間は、第3バッファ122cにHIレベルの第3信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第4バッファ122dには特電検知センサ45aの検知結果に対応する第4信号が入力される。この場合、主側CPU63は特電検知センサ45aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第4信号を出力し、特電検知センサ45aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第4信号を出力する。この特定期間は、第4バッファ122dにHIレベルの第4信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第5バッファ122eには第1作動口検知センサ46aの検知結果に対応する第5信号が入力される。この場合、主側CPU63は第1作動口検知センサ46aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第5信号を出力し、第1作動口検知センサ46aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第5信号を出力する。この特定期間は、第5バッファ122eにHIレベルの第5信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第6バッファ122fには第2作動口検知センサ47aの検知結果に対応する第6信号が入力される。この場合、主側CPU63は第2作動口検知センサ47aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第6信号を出力し、第2作動口検知センサ47aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第6信号を出力する。この特定期間は、第6バッファ122fにHIレベルの第6信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第7バッファ122gにはアウト口検知センサ48aの検知結果に対応する第7信号が入力される。この場合、主側CPU63はアウト口検知センサ48aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第7信号を出力し、アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第7信号を出力する。この特定期間は、第7バッファ122gにHIレベルの第7信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第8バッファ122hには開閉実行モードの期間中であるか否かに対応する第8信号が入力される。この場合、主側CPU63は開閉実行モードではない状況ではLOWレベルの第8信号を継続して出力し、開閉実行モードである状況ではHIレベルの第8信号を継続して出力する。
第9バッファ122iには高頻度サポートモードの期間中であるか否かに対応する第9信号が入力される。この場合、主側CPU63は高頻度サポートモードではない状況ではLOWレベルの第9信号を継続して出力し、高頻度サポートモードである状況ではHIレベルの第9信号を継続して出力する。
第10バッファ122jには前扉枠14が開放されている期間中であるか否かに対応する第10信号が入力される。この場合、主側CPU63は前扉枠14が閉鎖状態である状況ではLOWレベルの第10信号を継続して出力し、前扉枠14が開放状態である状況ではHIレベルの第10信号を継続して出力する。
第11バッファ122kには遊技回が開始されたか否かに対応する第11信号が入力される。この場合、主側CPU63は遊技回が開始される前まではLOWレベルの第11信号を継続して出力し、遊技回が開始された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第11信号を出力する。この特定期間は、第11バッファ122kにHIレベルの第11信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第15バッファ122oには主側CPU63にてパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたことを管理側CPU112に認識させるための設定値更新信号が入力される。この場合、主側CPU63はパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われていない状況ではLOWレベルの設定値更新信号を出力し、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合にHIレベルの設定値更新信号が特定期間に亘って維持されるパルス信号をその新たに設定された設定値に対応する数分出力する。この特定期間は、第15バッファ122oにHIレベルの設定値更新信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第16バッファ122pには履歴用メモリ117に格納された履歴情報及び演算結果用メモリ131に記憶された各種パラメータを読み取り用端子68dに出力する契機を管理側CPU112に認識させるための出力指示信号が入力される。この場合、主側CPU63は履歴情報を出力する必要がない状況ではLOWレベルの出力指示信号を出力し、履歴情報を出力する必要がある場合に特定期間に亘ってHIレベルの出力指示信号を出力する。この特定期間は、第16バッファ122pにHIレベルの出力指示信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第12バッファ122l、第13バッファ122m及び第14バッファ122nは、主側CPU63からの信号を入力可能ではあるものの、本パチンコ機10では通常の信号が入力されないブランクとなっている。このように管理側I/F111の入力ポート121として本パチンコ機10において主側CPU63から管理用IC66に出力される信号の種類よりも多くの数のバッファ122a〜122pが設けられていることにより、管理用IC66を本パチンコ機10とは異なる機種にも流用することが可能となる。これにより、管理用IC66の汎用性を高めることが可能となる。ちなみに、主側CPU63と第1〜第16バッファ122a〜122pのそれぞれとの間には第1〜第16バッファ122a〜122pに1対1で対応するように信号経路118a〜118pが形成されているが、これに限定されることはなく、ブランク対象となるバッファ122l〜122nとの間には信号経路118l〜118nが形成されていない構成としてもよい。
第15バッファ122oに設定値更新信号が入力されること及び第16バッファ122pに出力指示信号が入力されることは管理用IC66の設計段階において決定されており、主側CPU63からの指示を受けることなく、管理側CPU112は第15バッファ122oに設定値更新信号が入力されることび第16バッファ122pに出力指示信号が入力されることを特定可能となっている。一方、第1〜第14バッファ122a〜122nにどのような種類の信号が入力されるのかは管理用IC66の設計段階において決定されておらず、これら信号の種類は主側CPU63からの指示を受けることで管理側CPU112にて特定される。管理側CPU112におけるこれら信号の種類の特定は、詳細は後述するが、MPU62への動作電力の供給開始に伴い主側CPU63及び管理側CPU112において制御が開始された場合に主側CPU63から管理側CPU112に種類識別コマンドが送信されることにより行われる。この場合、種類識別コマンドにより提供された各種信号の種類の情報は対応関係用メモリ116に記憶され、動作電力が供給されている状況において各種信号の種類を管理側CPU112にて特定する場合には対応関係用メモリ116に記憶された情報が参照される。
図525は対応関係用メモリ116の構成を説明するための説明図である。対応関係用メモリ116には、管理側I/F111の入力ポート121に設けられた第1〜第14バッファ122a〜122nに1対1で対応させて第1〜第14対応関係エリア123a〜123nが設けられている。
第1対応関係エリア123aには第1バッファ122aに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、一般入賞口31であることを示す情報が格納される。また、第1対応関係エリア123aには一般入賞口31であることを示す情報とともに一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(10個)も格納される。第2対応関係エリア123bには第2バッファ122bに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、一般入賞口31であることを示す情報が格納される。また、第2対応関係エリア123bには一般入賞口31であることを示す情報とともに一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(10個)も格納される。第3対応関係エリア123cには第3バッファ122cに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、一般入賞口31であることを示す情報が格納される。また、第3対応関係エリア123cには一般入賞口31であることを示す情報とともに一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(10個)も格納される。
第4対応関係エリア123dには第4バッファ122dに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、特電入賞装置32であることを示す情報が格納される。また、第4対応関係エリア123dには特電入賞装置32であることを示す情報とともに特電入賞装置32に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(15個)も格納される。第5対応関係エリア123eには第5バッファ122eに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、第1作動口33であることを示す情報が格納される。また、第5対応関係エリア123eには第1作動口33であることを示す情報とともに第1作動口33に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(1個)も格納される。第6対応関係エリア123fには第6バッファ122fに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、第2作動口34であることを示す情報が格納される。また、第6対応関係エリア123fには第2作動口34であることを示す情報とともに第2作動口34に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(1個)も格納される。第7対応関係エリア123gには第7バッファ122gに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、アウト口24aであることを示す情報が格納される。
第8対応関係エリア123hには第8バッファ122hに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、開閉実行モードであることを示す情報が格納される。第9対応関係エリア123iには第9バッファ122iに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、高頻度サポートモードであることを示す情報が格納される。第10対応関係エリア123jには第10バッファ122jに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、前扉枠14であることを示す情報が格納される。第11対応関係エリア123kには第11バッファ122kに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、遊技回の開始であることを示す情報が格納される。
第12対応関係エリア123lには第12バッファ122lに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、いずれにも対応しないブランクであることを示す情報が格納される。第13対応関係エリア123mには第13バッファ122mに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、いずれにも対応しないブランクであることを示す情報が格納される。第14対応関係エリア123nには第14バッファ122nに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、いずれにも対応しないブランクであることを示す情報が格納される。
上記のように第1〜第14バッファ122a〜122nにどのような種類の信号が入力されるのかが、主側CPU63からの指示を受けることで管理側CPU112にて特定される構成とすることで、管理用IC66を本パチンコ機10とは異なる機種にも流用することが可能となる。これにより、管理用IC66の汎用性を高めることが可能となる。
また、第1〜第14バッファ122a〜122nに履歴情報の記憶に対応する信号出力を行う度にその信号の種類を認識させるための情報を出力するのではなく、事前に信号の種類を認識させるための情報を出力するとともにその出力された情報に基づき第1〜第14バッファ122a〜122nに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報が対応関係用メモリ116に格納される構成である。これにより、第1〜第14バッファ122a〜122nに履歴情報の記憶に対応する信号出力を行う度にその信号の種類を認識させるための情報が出力される構成に比べ、都度の信号出力に際して主側CPU63から管理側CPU112に出力される情報量を抑えることが可能となる。
また、第1〜第14バッファ122a〜122nに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報の出力は、動作電力の供給開始時に行われる。これにより、本パチンコ機10にて遊技が開始される状況においては、第1〜第14バッファ122a〜122nに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定することが可能となる。
また、第15バッファ122oに設定値更新信号が入力されることの情報設定及び第16バッファ122pに出力指示信号が入力されることの情報設定が管理用IC66の設計段階において行われている。これにより、本パチンコ機10に限らず管理用IC66を利用する他の機種のパチンコ機であっても確実に使用する設定値更新信号及び出力指示信号については、第15バッファ122o及び第16バッファ122pに入力される信号の種類を特定するための処理を省略することが可能となる。よって、かかる信号の種類を特定するための処理の処理負荷を抑えることが可能となる。
次に、管理用IC66の履歴用メモリ117について説明する。図526は履歴用メモリ117の構成を説明するための説明図である。
履歴用メモリ117には、履歴情報を順次記憶するための履歴用エリア124が設けられている。履歴用エリア124には、複数のポインタ情報が連番で設定されているとともに、各ポインタ情報に1対1で対応させて履歴情報格納エリア125が設定されている。履歴情報格納エリア125には、RTC情報と対応関係情報との組合せを格納可能となっている。この場合、各履歴情報格納エリア125は2バイトのデータ容量となっており、RTC情報を格納するためのエリアとして1バイトのデータ容量が割り当てられており、対応関係情報を格納するためのエリアとして1バイトのデータ容量が割り当てられている。第1〜第14バッファ122a〜122n(本パチンコ機10の場合は実際には第1〜第11バッファ122a〜122k)に入力されている信号に応じて対応関係情報を格納する必要が生じた場合には、まず現状の書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125のRTC情報を格納するためのエリアに、現状のRTC115において計測されている日時情報を格納する。その後、今回の情報格納契機となったバッファ122a〜122nに対応する対応関係情報を対応関係用メモリ116における当該バッファ122a〜122nに対応する対応関係エリア123a〜123nから読み出し、その読み出した対応関係情報を現状の書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。
履歴情報格納エリア125に格納される対応関係情報について具体的には、第1〜第7バッファ122a〜122gは既に説明したとおり入球検知センサ42a〜48aの検知結果に対応する信号が入力されるため、対応関係用メモリ116における第1〜第7対応関係エリア123a〜123gには入球検知センサ42a〜48aの種類に対応する情報が格納されている。より詳細には、入球検知センサ42a〜48aのそれぞれに対応する入球部の種類に対応する情報が、第1〜第7対応関係エリア123a〜123gに格納されている。本パチンコ機10では既に説明したとおり第1〜第3入賞口検知センサ42a〜44aはいずれも一般入賞口31に入球した遊技球を検知するものであるため、これら第1〜第3入賞口検知センサ42a〜44aに対応する第1〜第3対応関係エリア123a〜123cにはいずれも一般入賞口31であることを示す情報が格納されている。また、第4対応関係エリア123dには特電入賞装置32であることを示す情報が格納されており、第5対応関係エリア123eには第1作動口33であることを示す情報が格納されており、第6対応関係エリア123fには第2作動口34であることを示す情報が格納されており、第7対応関係エリア123gにはアウト口24aであることを示す情報が格納されている。今回の情報格納契機となったバッファ122a〜122nが第1〜第7バッファ122a〜122gのいずれかである場合には、そのバッファ122a〜122gに対応する入球部の種類の情報が第1〜第7対応関係エリア123a〜123gのいずれかから読み出され、その読み出された入球部の種類の情報が履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアにそのまま格納される。
一方、第8バッファ122hは開閉実行モード中であるか否かを示す信号が入力され、第9バッファ122iは高頻度サポートモード中であるか否かを示す信号が入力され、第10バッファ122jは前扉枠14が開放中であるか否かを示す信号が入力され、第11バッファ122kは遊技回が開始されたか否かを示す信号が入力される。したがって、第8対応関係エリア123hには開閉実行モードであることを示す情報が格納され、第9対応関係エリア123iには高頻度サポートモードであることを示す情報が格納され、第10対応関係エリア123jには前扉枠14であることを示す情報が格納され、第11対応関係エリア123kには遊技回であることを示す情報が格納される。
主側CPU63は既に説明したとおり開閉実行モードではない状況ではLOWレベルの第8信号を継続して出力し、開閉実行モードである状況ではHIレベルの第8信号を継続して出力するため、管理側CPU112は第8信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合に開閉実行モードが開始されたと特定し、第8信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合に開閉実行モードが終了したと特定することが可能となる。そして、第8信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合、及びHIレベルからLOWレベルに変化した場合のいずれにおいても、管理側CPU112は履歴情報格納エリア125への対応関係情報の格納契機が発生したと特定する。つまり、第8信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合には、第8対応関係エリア123hから読み出した開閉実行モードであることを示す情報だけではなく開始情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。また、第8信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合には、第8対応関係エリア123hから読み出した開閉実行モードであることを示す情報だけではなく終了情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。
主側CPU63は既に説明したとおり高頻度サポートモードではない状況ではLOWレベルの第9信号を継続して出力し、高頻度サポートモードである状況ではHIレベルの第9信号を継続して出力するため、管理側CPU112は第9信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合に高頻度サポートモードが開始されたと特定し、第9信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合に高頻度サポートモードが終了したと特定することが可能となる。そして、第9信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合、及びHIレベルからLOWレベルに変化した場合のいずれにおいても、管理側CPU112は履歴情報格納エリア125への対応関係情報の格納契機が発生したと特定する。つまり、第9信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合には、第9対応関係エリア123iから読み出した高頻度サポートモードであることを示す情報だけではなく開始情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。また、第9信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合には、第9対応関係エリア123iから読み出した高頻度サポートモードであることを示す情報だけではなく終了情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。
主側CPU63は既に説明したとおり前扉枠14が閉鎖状態である状況ではLOWレベルの第10信号を継続して出力し、前扉枠14が開放状態である状況ではHIレベルの第10信号を継続して出力するため、管理側CPU112は第10信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合に前扉枠14が開放されたと特定し、第10信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合にが前扉枠14が閉鎖されたと特定することが可能となる。そして、第10信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合、及びHIレベルからLOWレベルに変化した場合のいずれにおいても、管理側CPU112は履歴情報格納エリア125への対応関係情報の格納契機が発生したと特定する。つまり、第10信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合には、第10対応関係エリア123jから読み出した前扉枠14であることを示す情報だけではなく開放開始情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。また、第10信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合には、第10対応関係エリア123jから読み出した前扉枠14であることを示す情報だけではなく開放終了情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。
主側CPU63は既に説明したとおり遊技回の開始タイミングとなるまではLOWレベルの第11信号を継続して出力し、遊技回の開始タイミングとなった場合に特定期間に亘ってHIレベルの第11信号を出力する。したがって、管理側CPU112は第11信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合に遊技回が開始されたと特定する。つまり、第11信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合には、第11対応関係エリア123kから読み出した遊技回であることを示す情報を、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。
履歴情報格納エリア125は、仮に開店から閉店まで本パチンコ機10における遊技球の発射が継続される営業日が10日間連続したとしてもその間に発生した各履歴情報を全て記憶しておくことを可能とする数分設けられている。例えば1日に履歴情報が60000回発生するとした場合、600000個以上の履歴情報格納エリア125が設けられている。これにより、少なくとも10日間は全ての履歴情報を履歴用メモリ117において記憶保持することが可能である。
履歴用メモリ117には履歴用エリア124とは別にポインタ用エリア126が設けられている。ポインタ用エリア126には、履歴用メモリ117において現状の書き込み対象となっているポインタ情報を管理側CPU112にて特定するための情報が格納されている。具体的には、パチンコ機10の出荷段階ではポインタ用エリア126には「0」のポインタ情報を書き込み対象に指定する情報が設定されている。そして、1個の履歴情報が履歴情報格納エリア125に新たに格納される度に、書き込み対象となるポインタ情報の値が1加算されるようにポインタ用エリア126の情報が更新される。最後の順番のポインタ情報が書き込み対象となり当該最後の順番のポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に履歴情報が格納された場合には、「0」のポインタ情報が書き込み対象となるようにポインタ用エリア126の情報が更新される。これにより、格納可能な履歴情報の個数を超えて履歴情報の格納契機が発生した場合には、古い履歴情報が格納されている履歴情報格納エリア125から順に新しい履歴情報に上書きされていくこととなる。
また、外部装置による履歴用メモリ117からの履歴情報の読み取りが発生した場合には、履歴情報格納エリア125が全て「0」クリアされるとともに、「0」のポインタ情報が書き込み対象となるようにポインタ用エリア126の情報が更新される。これにより、一旦読み取り対象となった履歴情報が再度読み取り対象となってしまうことを阻止することが可能となる。
次に、管理用IC66を利用して遊技履歴を管理するための具体的な処理構成について説明する。まず管理側I/F111の入力ポート121に設けられた第1〜第14バッファ122a〜122nと信号の種類との対応関係の情報を対応関係用メモリ116に格納するための処理構成について説明する。図527は主側CPU63にて実行される認識用処理を示すフローチャートである。なお、認識用処理はメイン処理(図514)におけるステップS111にて実行される。
まず主側RAM65に設けられた認識用出力カウンタに「14」をセットする(ステップS801)。認識用出力カウンタは、管理側I/F111における入力ポート121の第1〜第14バッファ122a〜122nがいずれの種類の信号に対応しているのかを管理側CPU112に認識させるための情報出力の残りの必要回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。既に説明したとおり第1〜第14バッファ122a〜122nの14個が信号の種類の認識対象となるため、認識用出力カウンタには「14」をセットする。
その後、識別開始コマンドの出力処理を実行する(ステップS802)。主側CPU63は、第1〜第14バッファ122a〜122nがいずれの種類の信号に対応しているのかを管理側CPU112に認識させるために当該管理側CPU112に各種コマンドを出力する。このコマンド出力に際しては第1〜第8バッファ122a〜122hに入力される第1〜第8信号が利用される。つまり、履歴情報の格納契機を管理側CPU112に指示するために利用される第1〜第8信号(すなわち第1〜第8信号経路118a〜118h)を利用して、第1〜第14バッファ122a〜122nがいずれの種類の信号に対応しているのかを管理側CPU112に認識させるためのコマンド出力が行われる。これにより、当該コマンド出力を行うための信号経路を、第1〜第16バッファ122a〜122pに信号出力するための信号経路118a〜118pとは別に設ける構成に比べて、信号経路の数を減らすことが可能となり構成を簡素化させることが可能となる。識別開始コマンドは8ビットのデータ容量となっており各ビットのデータがそれぞれ第1〜第8信号として第1〜第8バッファ122a〜122hに入力される。また、識別開始コマンドの出力処理では、新たなコマンドを送信したことを管理側CPU112に認識させるために、識別開始コマンドの出力を開始するタイミングで第9信号の出力状態をHIレベルに切り換える。また、識別開始コマンドの出力期間及び第9信号の出力状態をHIレベルに維持する期間は、これら識別開始コマンド及び第9信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。識別開始コマンドを受信することにより、管理側CPU112は第1〜第14バッファ122a〜122nと信号の種類との対応関係の情報を対応関係用メモリ116に格納するための処理を開始すべきことを特定する。
その後、主側RAM65の認識用出力カウンタの現状の値に対応する種類識別コマンドを主側ROM64から読み出す(ステップS803)。この場合、第1バッファ122aが最初に信号種類の設定対象となり、その後は第nバッファの次に第n+1バッファが信号種類の設定対象となるように、第1〜第14バッファ122a〜122nに対応する信号種類の認識設定が行われる。したがって、認識用出力カウンタが「14」〜「12」であれば一般入賞口31であること及びその賞球個数を示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「11」であれば特電入賞装置32であること及びその賞球個数を示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「10」であれば第1作動口33であること及びその賞球個数を示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「9」であれば第2作動口34であること及びその賞球個数を示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「8」であればアウト口24aであることを示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「7」であれば開閉実行モードであることを示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「6」であれば高頻度サポートモードであることを示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「5」であれば前扉枠14であることを示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「4」であれば遊技回であることを示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「3」〜「1」であればブランクであることを示す種類識別コマンドを読み出す。
その後、読み出した種類識別コマンドの出力処理を実行する(ステップS804)。種類識別コマンドは、識別開始コマンドと同様に8ビットのデータ容量となっており、各ビットのデータがそれぞれ第1〜第8信号として第1〜第8バッファ122a〜122hに入力される。また、識別種類コマンドの出力処理では、新たなコマンドを送信したことを管理側CPU112に認識させるために、識別種類コマンドの出力を開始するタイミングで第9信号の出力状態をHIレベルに切り換える。また、識別種類コマンドの出力期間及び第9信号の出力状態をHIレベルに維持する期間は、これら識別種類コマンド及び第9信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。識別種類コマンドを受信することにより、管理側CPU112は第1〜第14バッファ122a〜122nのうち今回の設定対象となっているバッファに対応する対応関係エリア123a〜123nに、その識別種類コマンドに対応する情報を格納する。
その後、主側RAM65の認識用出力カウンタの値を1減算し(ステップS805)、その1減算後における認識用出力カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS806)。認識用出力カウンタの値が1以上である場合には(ステップS806:NO)、1減算後における認識用出力カウンタの値に対応する種類識別コマンドを出力するための処理を実行する(ステップS803及びステップS804)。
一方、認識用出力カウンタの値が「0」である場合には(ステップS806:YES)、識別終了コマンドの出力処理を実行する(ステップS807)。識別終了コマンドは8ビットのデータ容量となっており、各ビットのデータがそれぞれ第1〜第8信号として第1〜第8バッファ122a〜122hに入力される。また、識別終了コマンドの出力処理では、新たなコマンドを送信したことを管理側CPU112に認識させるために、識別終了コマンドの出力を開始するタイミングで第9信号の出力状態をHIレベルに切り換える。また、識別終了コマンドの出力期間及び第9信号の出力状態をHIレベルに維持する期間は、これら識別終了コマンド及び第9信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。識別終了コマンドを受信することにより、管理側CPU112は第1〜第14バッファ122a〜122nと信号の種類との対応関係の情報を対応関係用メモリ116に格納するための処理が完了したことを特定する。
次に、管理側CPU112にて実行される管理処理について、図528のフローチャートを参照しながら説明する。管理処理は、管理側CPU112への動作電力の供給が開始された場合に開始される。なお、管理側CPU112の処理速度は主側CPU63の処理速度よりも速い構成であり、主側CPU63において1回のタイマ割込み処理(図516)が開始されてから次回のタイマ割込み処理(図516)が開始されるまでに、管理処理におけるステップS908以降の処理の組合せが16回以上実行される。
まず主側CPU63から識別開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS901)。識別開始コマンドを受信していない場合(ステップS901:NO)、設定更新認識用処理を実行した後に(ステップS902)、ステップS901に戻る。設定更新認識用処理では、詳細は後述するが主側CPU63にてパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合にそれに対応する処理を実行する。
主側CPU63から識別開始コマンドを受信した場合(ステップS901:YES)、管理側RAM114に設けられた設定対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップS903)。設定対象カウンタは、信号の種類の設定対象となっているバッファ122a〜122nの種類を管理側CPU112にて特定するためのカウンタである。第1バッファ122aが最初に信号種類の設定対象となり、その後は第nバッファの次に第n+1バッファが信号種類の設定対象となる。
その後、主側CPU63から種類識別コマンドを受信していることを条件として(ステップS904:YES)、対応関係設定処理を実行する(ステップS905)。対応関係設定処理では、対応関係用メモリ116の第1〜第14対応関係エリア123a〜123nのうち、管理側RAM114の設定対象カウンタにおける現状の値に対応する対応関係エリアに、今回受信した種類識別コマンドに設定されている信号種類の情報を格納する。その後、管理側RAM114の設定対象カウンタの値を1加算する(ステップS906)。
ステップS904にて否定判定をした場合、又はステップS906の処理を実行した場合、主側CPU63から識別終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS907)。識別終了コマンドを受信していない場合(ステップS907:NO)、ステップS904に戻り、主側CPU63から種類識別コマンドを新たに受信することを条件として(ステップS904:YES)、ステップS905及びステップS906の処理を再度実行する。
主側CPU63から識別終了コマンドを受信している場合(ステップS907:YES)、ステップS908〜ステップS910の処理を繰り返し実行する。ステップS908では詳細は後述するが、主側CPU63から受信した信号の種類に対応する履歴情報を履歴用メモリ117に格納するための履歴設定処理を実行する。ステップS909では、詳細は後述するが、履歴用メモリ117に格納された履歴情報を利用して各種パラメータを演算するとともにその演算結果を第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにて報知するための表示出力処理を実行する。ステップS910では、詳細は後述するが、履歴用メモリ117に格納された履歴情報及び演算結果用メモリ131に記憶された各種パラメータを読み取り用端子68dに出力するための外部出力用処理を実行する。
図529は第1〜第14バッファ122a〜122nとこれらバッファ122a〜122nに入力される信号の種類との対応関係の情報が対応関係用メモリ116に格納される様子を示すタイムチャートである。図529(a)は第1〜第8信号(すなわち第1〜第8信号経路118a〜118h)を利用して主側CPU63から管理側CPU112にコマンドが出力されている期間を示し、図529(b)は第9信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図529(c)は第1〜第14バッファ122a〜122nとこれらバッファ122a〜122nに入力される信号の種類との対応関係を識別するための処理が実行される識別状態の実行期間を示し、図529(d)は管理側CPU112にて対応関係設定処理(ステップS905)が実行されるタイミングを示す。
主側CPU63及び管理側CPU112への動作電力の供給が開始されることで、t1のタイミングで図529(a)に示すように第1〜第8信号を利用した識別開始コマンドの出力が開始される。また、当該t1のタイミングで図529(b)に示すように第9信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更される。その後、識別開始コマンドの出力が継続されている状況であるt2のタイミングで、図529(b)に示すように第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更される。管理側CPU112は第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更されたことを確認することで主側CPU63からコマンドが送信されていることを特定し、第1〜第8バッファ122a〜122hの情報を確認することで主側CPU63から受信しているコマンドの内容を把握する。この場合、識別開始コマンドを受信しているため、管理側CPU112は管理処理(図528)のステップS901にて肯定判定をすることで識別状態となる。その後、t3のタイミングで図529(a)に示すように識別開始コマンドの出力が停止される。
その後、t4のタイミングで図529(a)に示すように第1〜第8信号を利用した1個目の種類識別コマンドの出力が開始される。また、当該t4のタイミングで図529(b)に示すように第9信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更される。その後、種類識別コマンドの出力が継続されている状況であるt5のタイミングで、図529(b)に示すように第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更される。管理側CPU112は第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更されたことを確認することで主側CPU63からコマンドが送信されたことを特定し、第1〜第8バッファ122a〜122hの情報を確認することで主側CPU63から受信しているコマンドの内容を把握する。この場合、1個目の種類識別コマンドを受信しているため、管理側CPU112はt5のタイミングで図529(d)に示すように対応関係設定処理を実行する。当該対応関係設定処理では、対応関係用メモリ116の第1対応関係エリア123aに一般入賞口31であることを示す情報及びその賞球個数の情報を格納する。その後、t6のタイミングで図529(a)に示すように種類識別コマンドの出力が停止される。
その後、t7のタイミング〜t9のタイミング、t10のタイミング〜t12のタイミング、t13のタイミング〜t15のタイミング、及びt16のタイミング〜t18のタイミングのそれぞれにおいて、t4のタイミング〜t6のタイミングと同様に、主側CPU63から出力された種類識別コマンドに対応する対応関係設定処理が管理側CPU112にて実行される。この場合、t16のタイミング〜t18のタイミングにおいて14個目の種類識別コマンドに対応する対応関係設定処理が完了する。
その後、t19のタイミングで図529(a)に示すように第1〜第8信号を利用した識別終了コマンドの出力が開始される。また、当該t19のタイミングで図529(b)に示すように第9信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更される。その後、識別終了コマンドの出力が継続されている状況であるt20のタイミングで、図529(b)に示すように第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更される。管理側CPU112は第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更されたことを確認することで主側CPU63からコマンドが送信されたことを特定し、第1〜第8バッファ122a〜122hの情報を確認することで主側CPU63から受信しているコマンドの内容を把握する。この場合、識別終了コマンドを受信しているため、t20のタイミングで図529(c)に示すように管理側CPU112の識別状態が終了する。その後、t21のタイミングで図529(a)に示すように識別終了コマンドの出力が停止される。
上記のように第9信号を利用してコマンドが出力されている状況であるか否かを管理側CPU112に認識させる構成であることにより、履歴情報の格納契機を管理側CPU112に指示するために利用される第1〜第8信号(すなわち第1〜第8信号経路)を利用してコマンド出力が行われる構成であってもコマンドが出力されている状況であることを管理側CPU112に明確に認識させることが可能となる。
次に、履歴情報を履歴用メモリ117に格納させるための処理構成について説明する。図530は主側CPU63にて実行される管理用出力処理を示すフローチャートである。なお、管理用出力処理はタイマ割込み処理(図516)におけるステップS319にて実行される。
まず主側RAM65に設けられた管理対象カウンタに「11」をセットする(ステップS1001)。管理対象カウンタは、今回の管理用出力処理において管理側CPU112への信号出力状態を変更すべきか否かの特定対象となっていない管理対象が存在しているか否かを主側CPU63にて特定するとともに、いずれの管理対象について管理側CPU112への信号出力状態を変更すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。1回の管理用出力処理にて、管理側CPU112への信号出力状態を変更すべきか否かを主側CPU63にて特定する対象となる管理対象は、7個の入球検知センサ42a〜48a、開閉実行モードの実行の有無、高頻度サポートモードの実行の有無、前扉枠14の開閉の有無、及び遊技回の開始の有無の合計11個である。したがって、最初に管理対象カウンタに「11」をセットする。
その後、現状の管理対象カウンタの値に対応する管理対象についての管理側CPU112への信号の出力状態がHIレベルであるか否かを判定する(ステップS1002)。HIレベルではない場合(ステップS1002:NO)、管理対象カウンタの値が5以上であるか否かを判定することで、管理対象カウンタの値に対応する管理対象が7個の入球検知センサ42a〜48aのいずれかであるかを特定する(ステップS1003)。
ステップS1003にて肯定判定をした場合、管理対象カウンタの値に対応する主側RAM65の出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS1004)。具体的には、管理対象カウンタの値が「11」であり第1入賞口検知センサ42aに対応している場合には第1出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「10」であり第2入賞口検知センサ43aに対応している場合には第2出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「9」であり第3入賞口検知センサ44aに対応している場合には第3出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「8」であり特電検知センサ45aに対応している場合には第4出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「7」であり第1作動口検知センサ46aに対応している場合には第5出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「6」であり第2作動口検知センサ47aに対応している場合には第6出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「5」でありアウト口24aに対応している場合には第7出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。なお、これら第1〜第7出力フラグには既に説明したとおり、入球検知処理(図520)にて「1」がセットされる。
管理対象カウンタの値に対応する出力フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1004:YES)、第1〜第7信号のうち管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をHIレベルに設定する(ステップS1005)。その後、管理対象カウンタの値に対応する出力フラグを「0」クリアする(ステップS1006)。
ステップS1003にて否定判定をした場合、管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をHIレベルに切り換える契機が発生したか否かを判定する(ステップS1007)。具体的には、管理対象カウンタの値が「4」である場合には開閉実行モードへの移行が発生したか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「3」である場合には高頻度サポートモードへの移行が発生したか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「2」である場合には前扉枠14が開放状態となったか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「1」である場合には第11出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで遊技回が開始されたか否かを判定する。ステップS1007にて肯定判定をした場合には、管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をHIレベルに設定する(ステップS1008)。なお、管理対象カウンタの値が「1」である場合にステップS1008の処理を実行した場合、第11出力フラグを「0」クリアする。
ステップS1002にて肯定判定をした場合、管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をLOWレベルに切り換える契機が発生したか否かを判定する(ステップS1009)。具体的には管理対象カウンタの値が5以上又は「1」であり現状の管理対象がいずれかの入球検知センサ42a〜48a又は遊技回の開始である場合には、第1〜第7信号及び第11信号のうち管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をLOWレベルからHIレベルに切り換えてからHI出力継続期間(具体的には10ミリ秒)が経過したか否かを判定する。このHI出力継続期間は管理側CPU112において管理処理(図528)の履歴設定処理(ステップS908)の最長処理間隔よりも長い期間に設定されており、LOWレベルからHIレベルに切り換わった信号の出力状態を管理側CPU112にて確実に特定することが可能な期間となっている。また、管理対象カウンタの値が「4」であり現状の管理対象が開閉実行モードである場合には開閉実行モードが終了したか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「3」であり現状の管理対象が高頻度サポートモードである場合には高頻度サポートモードが終了したか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「2」であり現状の管理対象が前扉枠14である場合には前扉枠14が閉鎖状態であるか否かを判定する。管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をLOWレベルに切り換える契機が発生している場合(ステップS1009:YES)、管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をLOWレベルに設定する(ステップS1010)。
ステップS1004にて否定判定をした場合、ステップS1006の処理を実行した場合、ステップS1007にて否定判定をした場合、ステップS1008の処理を実行した場合、ステップS1009にて否定判定をした場合、又はステップS1010の処理を実行した場合、主側RAM65の管理対象カウンタの値を1減算する(ステップS1011)。そして、その1減算後における管理対象カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS1012)。管理対象カウンタの値が1以上である場合には(ステップS1012:NO)、新たな管理対象カウンタの値に対応する管理対象について、ステップS1002以降の処理を実行する。
次に、管理側CPU112にて実行される履歴設定処理について図531のフローチャートを参照しながら説明する。履歴設定処理は、管理処理(図528)のステップS908にて実行される。
まず管理側RAM114に設けられた確認対象カウンタに、第1〜第14バッファ122a〜122nのうち管理側CPU112において確認対象となるバッファの数をセットする(ステップS1101)。具体的には、対応関係用メモリ116における第1〜第14対応関係エリア123a〜123nのうちブランクであることを示す情報以外の情報が格納されている対応関係エリアの数を特定し、その特定した数の情報を確認対象カウンタにセットする。本パチンコ機10では既に説明したとおり第1〜第11対応関係エリア123a〜123kにブランクであることを示す情報以外の情報が格納されているため、ステップS1101では確認対象カウンタに「11」をセットする。
その後、第1〜第14バッファ122a〜122nのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するバッファに格納されている数値情報が、「0」から「1」に変更されたか否かを確認することで、当該バッファへの主側CPU63からの入力信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられたか否かを判定する(ステップS1102)。なお、確認対象カウンタの値が「n」である場合には第nバッファ122a〜122nが数値情報の確認対象となる。例えば、確認対象カウンタの値が「11」であれば第11バッファ122kが数値情報の確認対象となり、確認対象カウンタの値が「5」であれば第5バッファ122eが数値情報の確認対象となる。
ステップS1102にて肯定判定をした場合には、RTC115から年月日情報及び時刻情報であるRTC情報を読み出す(ステップS1103)。そして、履歴用メモリ117への書き込み処理を実行する(ステップS1104)。当該書き込み処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS1103にて読み出したRTC情報を書き込む。また、現状の確認対象カウンタの値に対応する対応関係エリア123a〜123nから対応関係情報を読み出し、その対応関係情報を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。また、対応関係情報が、開閉実行モードであることを示す情報、高頻度サポートモードであることを示す情報、及び前扉枠14であることを示す情報のうちいずれかである場合には、上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に対応関係情報だけではなく開始情報を書き込む。なお、確認対象カウンタの値が「n」である場合には第n対応関係エリア123a〜123nが対応関係情報の読み出し対象となる。例えば、確認対象カウンタの値が「11」であれば第11対応関係エリア123kが対応関係情報の読み出し対象となり、確認対象カウンタの値が「5」であれば第5対応関係エリア123eが対応関係情報の読み出し対象となる。
上記のように書き込み処理が実行されることにより、確認対象カウンタの値がアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及び遊技回のいずれかである場合には、書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に、RTC情報と、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及び遊技回のいずれかであることを示す対応関係情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。また、確認対象カウンタの値が開閉実行モード、高頻度サポートモード及び前扉枠14のいずれかである場合には、書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に、RTC情報と、開閉実行モード、高頻度サポートモード及び前扉枠14のうちいずれかであることを示す対応関係情報と、開始情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。
その後、対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS1105)。当該更新処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア126に上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア126を「0」クリアする。
ステップS1102にて否定判定をした場合、又はステップS1105の処理を実行した場合、現状の確認対象カウンタの値に対応する対応関係エリア123a〜123nに、信号出力がLOWレベルに切り換えられたか否かを確認すべき対象となる対応関係情報が格納されているか否かを判定する(ステップS1106)。具体的には、現状の確認対象カウンタの値が「8」〜「10」である場合には対応する対応関係エリア123h〜123jに、開閉実行モードであることを示す情報、高頻度サポートモードであることを示す情報、及び前扉枠14であることを示す情報のいずれかが格納されているため、ステップS1106にて肯定判定をする。
ステップS1106にて肯定判定をした場合、第1〜第14バッファ122a〜122nのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するバッファに格納されている数値情報が「1」から「0」に変更されたか否かを確認することで、当該バッファへの主側CPU63からの入力信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに切り換えられたか否かを判定する(ステップS1107)。ステップS1107にて肯定判定をした場合には、ステップS1103と同様にRTC情報を読み出し(ステップS1108)、さらに履歴用メモリ117への書き込み処理を実行する(ステップS1109)。当該書き込み処理では、書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS1108にて読み出したRTC情報を書き込む。また、現状の確認対象カウンタの値に対応する対応関係エリア123a〜123nから対応関係情報を読み出し、その対応関係情報を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。また、上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に対応関係情報だけではなく終了情報を書き込む。このように書き込み処理が実行されることにより、確認対象カウンタの値が開閉実行モード、高頻度サポートモード及び前扉枠14のいずれかである場合には、書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に、RTC情報と、開閉実行モード、高頻度サポートモード及び前扉枠14のうちいずれかであることを示す対応関係情報と、終了情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。その後、ステップS1105と同様に対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS1110)。
ステップS1106にて否定判定をした場合、ステップS1107にて否定判定をした場合、又はステップS1110の処理を実行した場合、管理側RAM114の確認対象カウンタの値を1減算する(ステップS1111)。そして、その1減算後における確認対象カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS1112)。確認対象カウンタの値が1以上である場合には(ステップS1112:NO)、新たな確認対象カウンタの値に対応する確認対象について、ステップS1102以降の処理を実行する。
次に、履歴用メモリ117に履歴情報が格納されていく様子について、図532のタイムチャートを参照しながら説明する。図532(a)は第1〜第7,第11バッファ122a〜122g,122kのいずれかにHIレベルの信号が入力されている期間を示し、図532(b)は第8バッファ122hにHIレベルの信号が入力されている期間を示し、図532(c)は第9バッファ122iにHIレベルの信号が入力されている期間を示し、図532(d)は第10バッファ122jにHIレベルの信号が入力されている期間を示し、図532(e)は履歴用メモリ117への履歴情報の書き込みタイミングを示す。
t1のタイミングで、図532(a)に示すように第1〜第7,第11バッファ122a〜122g,122kのいずれかに入力されている信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられる。したがって、当該t1のタイミングで図532(e)に示すように履歴用メモリ117に履歴情報が書き込まれる。その後、t2のタイミングで、図532(a)に示すようにt1のタイミングでHIレベルに切り換えられた信号がLOWレベルに切り換えられる。しかしながら、当該信号は第1〜第7,第11バッファ122a〜122g,122kのいずれかに入力されている信号であり、LOWレベルの切り換えが履歴情報の格納対象となっていないため、当該t2のタイミングでは図532(e)に示すように履歴情報の書き込みは実行されない。
その後、t3のタイミング、t5のタイミング、t6のタイミング、t9のタイミング、t10のタイミング、t13のタイミング及びt14のタイミングのそれぞれにおいて、図532(a)に示すように、第1〜第7,第11バッファ122a〜122g,122kのいずれかに入力されている信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられる。したがって、これら各タイミングにおいて図532(e)に示すように履歴情報が書き込まれる。
図532(b)に示すようにt4のタイミング〜t7のタイミングに亘って、第8バッファ122hに入力されている信号の出力状態がHIレベルとなる。この第8バッファ122hは開閉実行モードの発生の有無に対応している。したがって、図532(e)に示すように第8バッファ122hに入力されている信号の出力状態がHIレベルに切り換わるタイミングであるt4のタイミング、及び当該信号の出力状態がLOWレベルに切り換わるタイミングであるt7のタイミングのそれぞれにおいて、履歴情報が書き込まれる。この場合、t4のタイミングで書き込まれる履歴情報には開始情報が含まれ、t7のタイミングで書き込まれる履歴情報には終了情報が含まれる。これにより、履歴用メモリ117の履歴情報を確認することで開閉実行モードの実行期間を把握することが可能となる。
また、履歴用メモリ117には履歴情報が時間の経過の順に従って書き込まれる。したがって、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が開閉実行モード中のものか否かを区別することが可能となる。また、履歴情報にはRTC情報が含まれるため、当該RTC情報を対比することによっても、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が開閉実行モード中のものか否かを区別することが可能となる。
図532(c)に示すようにt8のタイミング〜t11のタイミングに亘って、第9バッファ122iに入力されている信号の出力状態がHIレベルとなる。この第9バッファ122iは高頻度サポートモードの発生の有無に対応している。したがって、図532(e)に示すように第9バッファ122iに入力されている信号の出力状態がHIレベルに切り換わるタイミングであるt8のタイミング、及び当該信号の出力状態がLOWレベルに切り換わるタイミングであるt11のタイミングのそれぞれにおいて、履歴情報が書き込まれる。この場合、t8のタイミングで書き込まれる履歴情報には開始情報が含まれ、t11のタイミングで書き込まれる履歴情報には終了情報が含まれる。これにより、履歴用メモリ117の履歴情報を確認することで高頻度サポートモードの実行期間を把握することが可能となる。
また、履歴用メモリ117には履歴情報が時間の経過の順に従って書き込まれる。したがって、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が高頻度サポートモード中のものか否かを区別することが可能となる。また、履歴情報にはRTC情報が含まれるため、当該RTC情報を対比することによっても、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が高頻度サポートモード中のものか否かを区別することが可能となる。
図532(d)に示すようにt12のタイミング〜t15のタイミングに亘って、第10バッファ122jに入力されている信号の出力状態がHIレベルとなる。この第10バッファ122jは前扉枠14の開放の有無に対応している。したがって、図532(e)に示すように第10バッファ122jに入力されている信号の出力状態がHIレベルに切り換わるタイミングであるt12のタイミング、及び当該信号の出力状態がLOWレベルに切り換わるタイミングであるt15のタイミングのそれぞれにおいて、履歴情報が書き込まれる。この場合、t12のタイミングで書き込まれる履歴情報には開始情報が含まれ、t15のタイミングで書き込まれる履歴情報には終了情報が含まれる。これにより、履歴用メモリ117の履歴情報を確認することで前扉枠14が開放状態となっている期間を把握することが可能となる。
また、履歴用メモリ117には履歴情報が時間の経過の順に従って書き込まれる。したがって、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が前扉枠14の開放中のものか否かを区別することが可能となる。また、履歴情報にはRTC情報が含まれるため、当該RTC情報を対比することによっても、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が前扉枠14の開放中のものか否かを区別することが可能となる。
次に、主側CPU63にてパチンコ機10の設定状態の設定が行われた場合に実行される設定値更新信号の出力処理について説明する。図533は主側CPU63にて実行される設定値更新信号の出力処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新信号の出力処理はメイン処理(図514)におけるステップS119にて実行される。
主側RAM65に設けられたパルス個数カウンタに今回設定されたパチンコ機10の設定値に対応する値を設定する(ステップS1201)。具体的には、主側RAM65の設定値カウンタの値をパルス個数カウンタに設定する。その後、管理側CPU112に向けた設定値更新信号がHIレベルとなっているか否かを判定する(ステップS1202)。既に説明したとおり、設定値更新信号は管理用IC66における入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている。ここで、設定値更新信号の出力処理は、メイン処理(図514)において入力ポート121の第1〜第14バッファ122a〜122nに入力される信号の種類を管理側CPU112に特定させるための処理である認識用処理よりも前のタイミングで実行される。これに対して、第15バッファ122oに設定値更新信号が入力されることはパチンコ機10の設計段階において管理用IC66に設定されているため、認識用処理よりも前に設定値更新信号の出力処理が実行されたとしても、管理側CPU112において第15バッファ122oに入力されている信号が設定値更新信号であることを特定することが可能となる。
ステップS1202にて否定判定をした場合、主側RAM65に設けられたLOWレベルカウンタの値を1減算し(ステップS1203)、その1減算後におけるLOWレベルカウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS1204)。LOWレベルカウンタは設定値更新信号がHIレベルとなるパルスを複数出力する間において当該設定値更新信号をLOWレベルに所定期間に亘って維持したか否かを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。LOWレベルカウンタの値が「0」となっている場合(ステップS1204:YES)、設定値更新信号をHIレベルに設定するタイミングとなっていることを意味するため、設定値更新信号をHIレベルに設定する(ステップS1205)。
その後、主側RAM65に設けられたHIレベルカウンタに「20」を設定する(ステップS1206)。HIレベルカウンタは設定値更新信号をHIレベルに維持する期間を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。HIレベルカウンタに設定された値は約10マイクロ秒周期で1減算されるため、1パルスの出力に際して設定値更新信号は200マイクロ秒に亘ってHIレベルに維持される。このHIレベルの維持期間は管理側CPU112において設定値更新信号がLOWレベルからHIレベルに変更されたことを特定するのに十分な期間となっている。
設定値更新信号がHIレベルである場合(ステップS1202:YES)、主側RAM65のHIレベルカウンタの値を1減算し(ステップS1207)、その1減算後におけるHIレベルカウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS1208)。HIレベルカウンタの値が「0」となっている場合(ステップS1208:YES)、設定値更新信号をLOWレベルに設定するタイミングとなっていることを意味するため、設定値更新信号をLOWレベルに設定する(ステップS1209)。
その後、主側RAM65のパルス個数カウンタの値を1減算し(ステップS1210)、その1減算後におけるパルス個数カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS1211)。パルス個数カウンタの値が「0」となっていない場合(ステップS1211:NO)、今回設定されたパチンコ機10の設定値に対応する数分の設定値更新信号によるパルス信号の出力が完了していないことを意味するため、主側RAM65のLOWレベルカウンタに「20」を設定する(ステップS1212)。LOWレベルカウンタに設定された値は約10マイクロ秒周期で1減算されるため、設定値更新信号による複数のパルス出力間において200マイクロ秒に亘ってLOWレベルに維持される。このLOWレベルの維持期間は管理側CPU112において設定値更新信号がHIレベルからLOWレベルに変更されたことを特定するのに十分な期間となっている。
パルス個数カウンタの値が「0」となっている場合(ステップS1211:YES)、今回設定されたパチンコ機10の設定値に対応する数分の設定値更新信号によるパルス信号の出力が完了したことを意味するため、設定値識別終了コマンドの出力処理を実行する(ステップS1213)。設定値識別終了コマンドは、今回設定されたパチンコ機10の設定値を管理側CPU112に認識させるための設定値更新信号の出力が完了したことを管理側CPU112に認識させるためのコマンドである。設定値識別終了コマンドの出力に際しては識別開始コマンド、種類識別コマンド及び識別終了コマンドと同様に第1〜第8バッファ122a〜122hに入力される第1〜第8信号が利用される。但し、設定値識別終了コマンドの信号パターンは識別開始コマンド、種類識別コマンド及び識別終了コマンドとは異なっている。
上記のとおり設定値更新信号の出力処理では、今回の動作電力の供給開始時に設定されたパチンコ機10の設定値の値に対応する数分の設定値更新信号によるパルス信号を管理用IC66に出力する。管理側CPU112は設定更新認識用処理を実行することにより、当該設定値更新信号によるパルス信号の数を把握して、それに基づき今回設定されたパチンコ機10の設定値を把握する。
図534は管理側CPU112にて実行される設定更新認識用処理を示すフローチャートである。なお、設定更新認識用処理は、管理処理(図528)のステップS902にて実行される。
入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する(ステップS1301)。ステップS1301にて肯定判定をした場合、管理側RAM114に設けられた設定値把握カウンタの値を「1」に設定する(ステップS1302)。設定値把握カウンタはパチンコ機10の設定値を管理側CPU112にて特定するためのカウンタであり、例えば設定値把握カウンタの値が「1」であれば「設定1」であることを意味し、設定値把握カウンタの値が「6」であれば「設定6」であることを意味する。
その後、入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号が再度LOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する(ステップS1303)。ステップS1303にて肯定判定をした場合、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を1加算する(ステップS1304)。これにより、管理側CPU112において特定しているパチンコ機10の設定値が1段階上昇することとなる。
ステップS1303にて否定判定をした場合、又はステップS1304の処理を実行した場合、入力ポート121の第1〜第8バッファ122a〜122hに入力されている第1〜第8信号の入力状態に基づいて、主側CPU63から設定値識別終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1305)。ステップS1305にて否定判定をした場合、ステップS1303の処理に戻る。
ステップS1305にて肯定判定をした場合、RTC115から年月日情報及び時刻情報であるRTC情報を読み出す(ステップS1306)。そして、履歴用メモリ117への書き込み処理を実行する(ステップS1307)。当該書き込み処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS1306にて読み出したRTC情報を書き込む。また、設定値であることを識別するための情報及び設定値把握カウンタの値の情報の両方を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。これにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたことを示す情報と、当該設定が行われた日時に対応するRTC情報と、当該設定が行われた場合の設定値の情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。
その後、対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS1308)。当該更新処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア126に上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア126を「0」クリアする。
上記のように設定更新認識用処理が実行されることにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合には、当該設定が行われたこと、当該設定が行われた日時、及び当該設定が行われた場合の設定値の組合せが履歴情報として履歴用エリア124に格納される。これにより、読み取り用端子68dに接続した外部装置を利用して履歴用メモリ117に格納された情報を読み出して解析することにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された日時及び当該設定が行われた場合の設定値の内容を把握することが可能となる。
ここで、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたとしても履歴用メモリ117に記憶されている情報はそのまま維持される。これにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたとしても履歴用メモリ117の履歴情報が消去されないようにすることが可能となるとともに後述する各種パラメータはパチンコ機10の設定状態の変更タイミングの前後を跨いで存在する履歴情報を利用して算出される。この場合に、上記のとおりパチンコ機10の設定状態が新たに設定された日時は履歴用メモリ117に記憶されるため、読み取り用端子68dに外部装置を接続して履歴用メモリ117に格納された情報を読み取ることで、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたタイミング以後であって当該設定状態が維持されている期間における各種パラメータを演算することが可能となる。
次に、管理側CPU112にて実行される表示出力処理について、図535のフローチャートを参照しながら説明する。なお、表示出力処理は、管理処理(図528)のステップS909にて実行される。
まず演算タイミングであるか否かを判定する(ステップS1401)。管理側CPU112への動作電力の供給が開始されてから51秒が経過した場合、又は前回ステップS1401にて肯定判定をしてから51秒が経過した場合、ステップS1401にて肯定判定をする。ステップS1401にて肯定判定をした場合、通常時の各種入球個数を演算する(ステップS1402)。具体的には、まず履歴用メモリ117の履歴用エリア124においてアウト口24aであることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、アウト口24aへの入球個数を演算する。また、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において一般入賞口31であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、一般入賞口31への入球個数を演算する。また、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において特電入賞装置32であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、特電入賞装置32への入球個数を演算する。また、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において第1作動口33であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、第1作動口33への入球個数を演算する。また、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において第2作動口34であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、第2作動口34への入球個数を演算する。
その後、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において前扉枠14であることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間に存在している履歴情報格納エリア125を参照することで、前扉枠14が開放状態である状況で発生したアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれへの入球個数を演算する(ステップS1403)。履歴用メモリ117の履歴用エリア124において前扉枠14であることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間は、これら履歴情報格納エリア125に格納されているRTC情報から算出される。また、連番となるポインタ情報の全体において、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との区間が複数存在している場合にはその区間の合計分の各入球個数を演算する。また、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125が存在しているものの、当該履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125に前扉枠14であることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されていない場合、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125の履歴情報はいずれも前扉枠14が開放状態におけるものとして扱う。
その後、ステップS1402及びステップS1403の演算結果を利用して各種パラメータを演算する(ステップS1404)。具体的には、まずステップS1402で算出した各入球個数から、ステップS1403にて算出した前扉枠14が開放中に発生した各入球個数を減算する。そして、その減算後における各入球個数を利用して以下の第1〜第8パラメータを演算する。なお、ステップS1402にて算出したアウト口24aの入球個数に対するステップS1403にて算出したアウト口24aの入球個数の差を入球個数K1とし、ステップS1402にて算出した一般入賞口31の入球個数に対するステップS1403にて算出した一般入賞口31の入球個数の差を入球個数K2とし、ステップS1402にて算出した特電入賞装置32の入球個数に対するステップS1403にて算出した特電入賞装置32の入球個数の差を入球個数K3とし、ステップS1402にて算出した第1作動口33の入球個数に対するステップS1403にて算出した第1作動口33の入球個数の差を入球個数K4とし、ステップS1402にて算出した第2作動口34の入球個数に対するステップS1403にて算出した第2作動口34の入球個数の差を入球個数K5とする。
・第1パラメータ:遊技球の合計払出個数(K2×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K4×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K1+K2+K3+K4+K5)の割合(以下、この割合を「D1」とする)・第2パラメータ:一般入賞口31への遊技球の合計入球個数K2/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K1+K2+K3+K4+K5)の割合・第3パラメータ:特電入賞装置32への遊技球の合計入球個数K3/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K1+K2+K3+K4+K5)の割合・第4パラメータ:第1作動口33への遊技球の合計入球個数K4/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K1+K2+K3+K4+K5)の割合(以下、この割合を「D2」とする)・第5パラメータ:第2作動口34への遊技球の合計入球個数K5/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K1+K2+K3+K4+K5)の割合(以下、この割合を「D3」とする)・第6パラメータ:D1−(D2×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+D3×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)・第7パラメータ:(K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技球の合計払出個数(K2×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K4×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合・第8パラメータ:K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」/遊技球の合計払出個数(K2×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K4×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
ステップS1404では演算結果である上記第1〜第8パラメータを演算結果用メモリ131における通常時用記憶エリアに記憶させる。当該通常時用記憶エリアに記憶された上記第1〜第8パラメータは次回のステップS1404が実行されるまで記憶保持される。つまり、次回のステップS1404が実行されて上記第1〜第8パラメータが演算された場合、その新たに演算された上記第1〜第8パラメータが通常時用記憶エリアに記憶されることで、それまで通常時用記憶エリアに記憶されていた前回の第1〜第8パラメータの演算結果が上書きされる。
その後、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間に存在している履歴情報格納エリア125を参照することで、開閉実行モードである状況で発生したアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれへの入球個数を演算する(ステップS1405)。履歴用メモリ117の履歴用エリア124において開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間は、これら履歴情報格納エリア125に格納されているRTC情報から算出される。また、連番となるポインタ情報の全体において、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との区間が複数存在している場合にはその区間の合計分の各入球個数を演算する。また、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125が存在しているものの、当該履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125に開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されていない場合、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125の履歴情報はいずれも開閉実行モードにおけるものとして扱う。
その後、ステップS1405にて特定した開閉実行モードである期間のうち、前扉枠14が開放状態である状況で発生したアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれへの入球個数を演算する(ステップS1406)。これら入球個数の演算の方法は、ステップS1405にて特定した開閉実行モードである期間を前提とする点を除き、ステップS1403の場合と同様である。
その後、ステップS1405及びステップS1406の演算結果を利用して各種パラメータを演算する(ステップS1407)。具体的には、まずステップS1405にて算出した各入球個数から、ステップS1406にて算出した前扉枠14が開放中に発生した各入球個数を減算する。そして、その減算後における各入球個数を利用して以下の第11〜第18パラメータを演算する。なお、ステップS1405にて算出したアウト口24aの入球個数に対するステップS1406にて算出したアウト口24aの入球個数の差を入球個数K11とし、ステップS1405にて算出した一般入賞口31の入球個数に対するステップS1406にて算出した一般入賞口31の入球個数の差を入球個数K12とし、ステップS1405にて算出した特電入賞装置32の入球個数に対するステップS1406にて算出した特電入賞装置32の入球個数の差を入球個数K13とし、ステップS1405にて算出した第1作動口33の入球個数に対するステップS1406にて算出した第1作動口33の入球個数の差を入球個数K14とし、ステップS1405にて算出した第2作動口34の入球個数に対するステップS1406にて算出した第2作動口34の入球個数の差を入球個数K15とする。
・第11パラメータ:遊技球の合計払出個数(K12×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K13×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K14×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K15×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K11+K12+K13+K14+K15)の割合(以下、この割合を「D11」とする)・第12パラメータ:一般入賞口31への遊技球の合計入球個数K12/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K11+K12+K13+K14+K15)の割合・第13パラメータ:特電入賞装置32への遊技球の合計入球個数K13/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K11+K12+K13+K14+K15)の割合・第14パラメータ:第1作動口33への遊技球の合計入球個数K14/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K11+K12+K13+K14+K15)の割合(以下、この割合を「D12」とする)・第15パラメータ:第2作動口34への遊技球の合計入球個数K15/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K11+K12+K13+K14+K15)の割合(以下、この割合を「D13」とする)・第16パラメータ:D11−(D12×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+D13×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)・第17パラメータ:(K13×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K15×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技球の合計払出個数(K12×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K13×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K14×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K15×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合・第18パラメータ:K13×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」/遊技球の合計払出個数(K12×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K13×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K14×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K15×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
ステップS1407では演算結果である上記第11〜第18パラメータを演算結果用メモリ131における開閉実行モード時用記憶エリアに記憶させる。当該開閉実行モード時用記憶エリアに記憶された上記第11〜第18パラメータは次回のステップS1407が実行されるまで記憶保持される。つまり、次回のステップS1407が実行されて上記第11〜第18パラメータが演算された場合、その新たに演算された上記第11〜第18パラメータが開閉実行モード時用記憶エリアに記憶されることで、それまで開閉実行モード時用記憶エリアに記憶されていた前回の第11〜第18パラメータの演算結果が上書きされる。
その後、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間に存在している履歴情報格納エリア125を参照することで、高頻度サポートモードである状況で発生したアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれへの入球個数を演算する(ステップS1408)。履歴用メモリ117の履歴用エリア124において高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間は、これら履歴情報格納エリア125に格納されているRTC情報から算出される。また、連番となるポインタ情報の全体において、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との区間が複数存在している場合にはその区間の合計分の各入球個数を演算する。また、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125が存在しているものの、当該履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125に高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されていない場合、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125の履歴情報はいずれも高頻度サポートモードにおけるものとして扱う。
その後、ステップS1408にて特定した高頻度サポートモードである期間のうち、前扉枠14が開放状態である状況で発生したアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれへの入球個数を演算する(ステップS1409)。これら入球個数の演算の方法は、ステップS1408にて特定した高頻度サポートモードである期間を前提とする点を除き、ステップS1403の場合と同様である。
その後、ステップS1408及びステップS1409の演算結果を利用して各種パラメータを演算する(ステップS1410)。具体的には、まずステップS1408にて算出した各入球個数から、ステップS1409にて算出した前扉枠14が開放中に発生した各入球個数を減算する。そして、その減算後における各入球個数を利用して以下の第21〜第26パラメータを演算する。なお、ステップS1408にて算出したアウト口24aの入球個数に対するステップS1409にて算出したアウト口24aの入球個数の差を入球個数K21とし、ステップS1408にて算出した一般入賞口31の入球個数に対するステップS1409にて算出した一般入賞口31の入球個数の差を入球個数K22とし、ステップS1408にて算出した特電入賞装置32の入球個数に対するステップS1409にて算出した特電入賞装置32の入球個数の差を入球個数K23とし、ステップS1408にて算出した第1作動口33の入球個数に対するステップS1409にて算出した第1作動口33の入球個数の差を入球個数K24とし、ステップS1408にて算出した第2作動口34の入球個数に対するステップS1409にて算出した第2作動口34の入球個数の差を入球個数K25とする。
・第21パラメータ:遊技球の合計払出個数(K22×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K23×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K24×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K25×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K21+K22+K23+K24+K25)の割合(以下、この割合を「D11」とする)・第22パラメータ:一般入賞口31への遊技球の合計入球個数K22/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K21+K22+K23+K24+K25)の割合・第23パラメータ:特電入賞装置32への遊技球の合計入球個数K23/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K21+K22+K23+K24+K25)の割合・第24パラメータ:第1作動口33への遊技球の合計入球個数K24/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K21+K22+K23+K24+K25)の割合(以下、この割合を「D22」とする)・第25パラメータ:第2作動口34への遊技球の合計入球個数K25/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K21+K22+K23+K24+K25)の割合(以下、この割合を「D23」とする)・第26パラメータ:D21−(D22×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+D23×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)
ステップS1410では演算結果である上記第21〜第26パラメータを演算結果用メモリ131における高頻度サポートモード時用記憶エリアに記憶させる。当該高頻度サポートモード時用記憶エリアに記憶された上記第21〜第26パラメータは次回のステップS1410が実行されるまで記憶保持される。つまり、次回のステップS1410が実行されて上記第21〜第26パラメータが演算された場合、その新たに演算された上記第21〜第26パラメータが高頻度サポートモード時用記憶エリアに記憶されることで、それまで高頻度サポートモード時用記憶エリアに記憶されていた前回の第21〜第26パラメータの演算結果が上書きされる。
その後、開閉実行モードの発生頻度を演算して記憶する(ステップS1411)。具体的には、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、開閉実行モードの発生回数を演算する。また、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において遊技回の開始であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、遊技回の発生回数を演算する。そして、単位遊技回当たりの開閉実行モードの発生回数を演算する。なお、開閉実行モードの発生回数を発生回数K31とし、遊技回の発生回数を発生回数K32とする。
・第31パラメータ:K31/K32
ステップS1411では演算結果である上記第31パラメータを演算結果用メモリ131における開閉実行モード頻度用記憶エリアに記憶させる。当該開閉実行モード頻度用記憶エリアに記憶された上記第31パラメータは次回のステップS1411が実行されるまで記憶保持される。つまり、次回のステップS1411が実行されて上記第31パラメータが演算された場合、その新たに演算された上記第31パラメータが開閉実行モード頻度用記憶エリアに記憶されることで、それまで開閉実行モード頻度用記憶エリアに記憶されていた前回の第31パラメータの演算結果が上書きされる。
その後、高頻度サポートモードの発生頻度を演算して記憶する(ステップS1412)。具体的には、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、高頻度サポートモードの発生回数を演算する。また、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において遊技回の開始であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、遊技回の発生回数を演算する。そして、単位遊技回当たりの高頻度サポートモードの発生回数、及び開閉実行モードの発生回数に対する高頻度サポートモードの発生回数の割合を演算する。なお、高頻度サポートモードの発生回数を発生回数K41とし、遊技回の発生回数を発生回数K42とし、ステップS1411にて演算された開閉実行モードの発生回数を発生回数K43とする。
・第41パラメータ:K41/K42・第42パラメータ:K41/K43
ステップS1412では演算結果である上記第41〜第42パラメータを演算結果用メモリ131における高頻度サポートモード頻度用記憶エリアに記憶させる。当該高頻度サポートモード頻度用記憶エリアに記憶された上記第41〜第42パラメータは次回のステップS1412が実行されるまで記憶保持される。つまり、次回のステップS1412が実行されて上記第41〜第42パラメータが演算された場合、その新たに演算された上記第41〜第42パラメータが高頻度サポートモード頻度用記憶エリアに記憶されることで、それまで高頻度サポートモード頻度用記憶エリアに記憶されていた前回の第41〜第42パラメータの演算結果が上書きされる。
ステップS1401にて否定判定をした場合、又はステップS1412の処理を実行した場合、表示用処理を実行する(ステップS1413)。図536は表示用処理を示すフローチャートである。
まず管理側RAM114に設けられた更新タイミングカウンタの値を1減算する(ステップS1501)。更新タイミングカウンタは第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおける遊技履歴の管理結果の表示内容を更新するタイミングであることを管理側CPU112にて特定するためのカウンタである。管理側CPU112は第1〜第3報知用表示装置69a〜69cを表示制御することにより、上記第1〜第8パラメータ、上記第11〜第18パラメータ、上記第21〜第26パラメータ、上記第31パラメータ及び上記第41〜第42パラメータの演算結果を報知する。この場合、第1報知用表示装置69aでは報知対象となっているパラメータの種類に対応する情報が表示される。また、報知対象となっているパラメータを100倍した値のうち、10の位に対応する数字が第2報知用表示装置69bにて表示され、1の位に対応する数字が第3報知用表示装置69cにて表示される。そして、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおいては、上記第1〜第8パラメータ、上記第11〜第18パラメータ、上記第21〜第26パラメータ、上記第31パラメータ及び上記第41〜第42パラメータの演算結果に対応する表示が予め定められた順序に従って順次切り換えられ、最後の順番の表示対象である第42パラメータの演算結果が表示された後は最初の順番の表示対象である第1パラメータの演算結果が表示される。この場合、一のパラメータの演算結果が継続して表示される期間は2秒となっている。
ここで、管理側CPU112における上記各種パラメータの演算周期は51秒となっている。これに対して、各種パラメータの数は25個となっているとともに、一のパラメータの演算結果が継続して表示される期間は2秒となっている。したがって、管理側CPU112にて演算された各種パラメータは少なくとも1回は第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおける表示対象となる。
ステップS1501の処理を実行した場合、1減算後における更新タイミングカウンタの値が「0」となっているか否かを判定することで第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの表示内容を更新するタイミングとなったか否かを判定する(ステップS1502)。ステップS1502にて肯定判定をした場合、管理側RAM114に設けられている表示対象カウンタの値を1加算する(ステップS1503)。そして、1加算後における表示対象カウンタの値が最大値である「24」を超えた場合(ステップS1504:YES)、表示対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップS1505)。
表示対象カウンタは第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおける表示対象となっているパラメータの種類を管理側CPU112にて特定するためのカウンタである。上記第1〜第8パラメータ、上記第11〜第18パラメータ、上記第21〜第26パラメータ、上記第31パラメータ及び上記第41〜第42パラメータと、「0」〜「24」の表示対象カウンタの取り得る値とは1対1で対応している。例えば表示対象カウンタの値が「0」である場合、最初の表示対象である第1パラメータが第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの表示対象となり、表示対象カウンタの値が「24」である場合、最後の表示対象である第42パラメータが第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの表示対象となる。
ステップS1504にて否定判定をした場合、又はステップS1505の処理を実行した場合、表示対象カウンタの値に対応するパラメータの種類に対応する情報が表示されるように第1報知用表示装置69aを表示制御する(ステップS1506)。また、表示対象カウンタの値に対応するパラメータを演算結果用メモリ131から読み出すとともに、その読み出したパラメータを100倍し、10の位に対応する数字が第2報知用表示装置69bにて表示され、1の位に対応する数字が第3報知用表示装置69cにて表示されるようにする(ステップS1507)。ステップS1506及びステップS1507により第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにて表示された内容は次回の更新タイミングとなるまで、又は管理側CPU112への動作電力の供給が停止されるまで継続される。その後、管理側RAM114の更新タイミングカウンタに次回の更新タイミングに対応する値として2秒に対応する値を設定する(ステップS1508)。
上記のように表示用処理が実行されることにより、管理側CPU112に動作電力の供給が開始されている場合、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにて遊技履歴の管理結果が表示される。当該遊技履歴の管理結果の表示は遊技が継続されているか否かに関係なく行われるとともに、遊技機本体12が外枠11に対して開放操作されて主制御装置60がパチンコ機10の前方から視認可能となっているか否かに関係なく行われる。このように遊技の状況やパチンコ機10の状態に関係なく第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの表示制御が実行されるようにすることにより、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cを表示制御するための処理構成を簡素化することが可能となる。
第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおける遊技履歴の管理結果の表示は管理側CPU112への動作電力の供給が開始された後であって主側CPU63から識別終了コマンドを受信した後に開始される。この場合、演算結果用メモリ131に記憶されている情報は履歴用メモリ117に記憶されている情報と同様に、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されている場合であっても記憶保持されるため、管理側CPU112への動作電力の供給が開始された場合には当該管理側CPU112への動作電力の供給が停止される前に算出された遊技履歴の管理結果が表示される。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にパチンコ機10の設定状態の設定が行われる場合、変更途中の設定値に対応する情報が第3報知用表示装置69cにて表示されることとなるが、当該設定値に対応する情報の表示は主側CPU63から識別終了コマンドが送信される前に行われるのに対して、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおける遊技履歴の管理結果の表示は主側CPU63から識別終了コマンドが送信された後に開始される。これにより、第3報知用表示装置69cが設定値に対応する情報の表示と遊技履歴の管理結果の表示とを行うための表示装置として兼用されている構成であっても、これらの表示の表示期間が重複してしまわないようにすることが可能となる。
また、設定値に対応する情報の表示が行われる場合には第1報知用表示装置69a及び第2報知用表示装置69bが非表示とされる。これに対して、遊技履歴の管理結果の表示が行われている場合、第1報知用表示装置69a及び第2報知用表示装置69bが非表示とならない。これにより、第3報知用表示装置69cにおいて設定値に対応する情報の表示及び遊技履歴の管理結果の表示のうちいずれが行われているのかを識別することが可能となる。
次に、MPU62の読み取り用端子68dに電気的に接続された外部装置に、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報及び演算結果用メモリ131に記憶された各種パラメータを出力するための処理構成について説明する。図537(a)は主側CPU63にて実行されるデータ出力用処理を示すフローチャートである。なお、データ出力用処理はメイン処理(図514)におけるステップS112にて実行される。
データ出力用処理では、まず読み取り用端子68dに外部装置が電気的に接続されていることを示す接続信号を、読み取り用端子68dから受信しているか否かを判定する(ステップS1601)。ステップS1601にて否定判定をした場合にはそのまま本データ出力用処理を終了する。この場合、データ出力用処理が実行されるようにするためには主側CPU63への動作電力の供給が再度開始されるようにする必要がある。これにより、履歴情報及び各種パラメータの外部出力が行われるようにするためには、読み取り用端子68dに外部装置を電気的に接続した状態で主側CPU63への動作電力の供給が開始されるようにする必要がある。主側CPU63への動作電力の供給の停止操作及び開始操作を行うための電源スイッチは裏パックユニット15の背面に搭載された払出機構部73に設けられているため、これら停止操作及び開始操作を行うためには外枠11に対して遊技機本体12を開放させて裏パックユニット15の背面を露出させる必要がある。このような事情において、履歴情報及び各種パラメータの外部出力が行われるようにするためには読み取り用端子68dに外部装置を電気的に接続した状態で主側CPU63への動作電力の供給が開始されるようにする必要がある構成とすることで、履歴情報及び各種パラメータを読み取る操作を遊技ホールの管理者以外が行おうとしても、それを行いづらくさせることが可能となる。
ステップS1601にて肯定判定をした場合、読み取り用端子68dから制御情報確認用の信号を受信しているか否かを判定することで、読み取り用端子68dへの外部装置の今回の接続が主側ROM64の制御情報(プログラム及びデータ)の確認に対応しているか否かを判定する(ステップS1602)。外部装置は制御情報の確認と、履歴情報及び各種パラメータの確認との両方を行うことが可能な構成であり、外部装置に対する手動操作により制御情報の確認が選択されている場合には外部装置から制御情報確認用の信号が送信され、外部装置に対する手動操作により履歴情報及び各種パラメータの確認が選択されている場合には外部装置から履歴確認用の信号が送信される。なお、これに限定されることはなく、制御情報確認用の外部装置と履歴確認用の外部装置とが別である構成としてもよい。この場合、読み取り用端子68dに制御情報確認用の外部装置が電気的に接続されている場合には当該外部装置から制御情報確認用の信号が送信され、読み取り用端子68dに履歴確認用の外部装置が電気的に接続されている場合には当該外部装置から履歴確認用の信号が送信される。
ステップS1602にて肯定判定をした場合には、制御情報確認用の出力処理を実行する(ステップS1603)。当該出力処理では、主側ROM64から制御情報としてプログラム及びデータを読み出し、その読み出した制御情報を読み取り用端子68dに出力する。これにより、当該読み取り用端子68dに電気的に接続されている外部装置において制御情報を読み取ることが可能となり、制御情報が正規のものであるか否か又は正常なものであるか否かの確認を行うことが可能となる。
ステップS1602にて否定判定をした場合には、管理側CPU112に出力指示信号を送信する(ステップS1604)。具体的には、出力指示信号の出力状態をLOWレベルからHIレベルに切り換える。このHIレベルの出力状態は特定期間に亘って継続される。この特定期間は、第16バッファ122pにHIレベルの出力指示信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。出力指示信号の出力状態がHIレベルに切り換えられることにより、管理側CPU112において履歴情報を出力するための処理が実行される。
具体的には、図537(b)のフローチャートに示すように管理側CPU112は入力ポート121の第16バッファ122pに入力されている出力指示信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合(ステップS1701:YES)、履歴用メモリ117に記憶されている履歴情報及び演算結果用メモリ131に記憶されている各種パラメータを読み出し、その読み出した履歴情報及び各種パラメータを読み取り用端子68dに出力する(ステップS1702)。これにより、当該読み取り用端子68dに電気的に接続されている外部装置において履歴情報及び各種パラメータを読み取ることが可能となり、遊技履歴の管理結果の情報を解析することが可能となる。また、管理側CPU112は履歴情報を読み取り用端子68dに出力した場合、履歴用メモリ117を「0」クリアする(ステップS1703)。履歴用メモリ117の履歴情報は外部装置にて履歴情報の読み取りが行われた場合にのみ消去される。
データ出力用処理(図537(a))の説明に戻り、ステップS1603の処理を実行した場合、又はステップS1604の処理を実行した場合、読み取り用端子68dへの外部装置の電気的な接続が継続されているか否かを判定する(ステップS1605)。継続されている場合には(ステップS1605:YES)、そのままステップS1605にて待機する。これにより、読み取り用端子68dに対する外部装置の接続が解除されるまでは、データ出力用処理よりも後の実行順序に設定されている処理が実行されないようにすることが可能となる。読み取り用端子68dへの外部装置の接続が解除された場合(ステップS1605:NO)、本データ出力用処理を終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかに遊技球が入球した場合に遊技球が払い出されるため、遊技者はこれら入球部のいずれかに遊技球が入球することを期待しながら遊技を行うこととなる。当該構成において、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34(以下、履歴対象入球部ともいう)のいずれかへの遊技球の入球が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が管理用IC66の履歴用メモリ117にて記憶されることとなる。これにより、各履歴対象入球部への遊技球の入球個数又は入球頻度を管理するための情報をパチンコ機10にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで各履歴対象入球部への遊技球の入球態様の管理を適切に行うことが可能となる。また、履歴情報がパチンコ機10自身にて記憶保持されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することが可能となる。
遊技領域PAから遊技球を排出させる全ての入球部が、履歴情報の記憶処理の実行対象となるとともに履歴情報を利用した管理の対象となる。これにより、任意の履歴対象入球部についての入球頻度を、履歴情報を利用して管理することが可能となる。また、遊技領域PAから排出される遊技球の個数に対する各履歴対象入球部への遊技球の入球個数の割合を、履歴情報を利用して管理することが可能となる。
履歴情報には当該履歴情報を記憶させる契機となった履歴対象入球部に遊技球が入球したタイミングに対応する情報であるRTC情報が含まれている。これにより、履歴情報を利用することで、履歴対象入球部への遊技球の入球履歴を詳細に把握することが可能となる。
履歴用メモリ117には、履歴対象入球部に遊技球が入球したことに対応する履歴情報だけではなく、開閉実行モード中であるか否かを示す履歴情報、高頻度サポートモード中であるか否かを示す履歴情報、及び前扉枠14が開放中であるか否かを示す履歴情報が記憶される。これにより、これら各状況であるか否かを区別して、履歴対象入球部への遊技球の入球態様を管理することが可能となる。
履歴用メモリ117に格納された履歴情報を、パチンコ機10外部の装置である外部装置に出力することが可能である。これにより、外部装置にて履歴情報を読み取り、その読み取った履歴情報を利用して履歴対象入球部への遊技球の入球態様を分析することが可能となる。
MPU62には読み取り用端子68dが設けられており、当該読み取り用端子68dに電気的に接続された外部装置により主側ROM64からプログラムを読み出すことが可能である。これにより、プログラムが正常なものであるか否かを確認することが可能となる。当該構成において、プログラムを外部出力するための読み取り用端子68dを利用して、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報が外部出力される。これにより、構成が複雑化してしまうことを阻止しながら、履歴情報を外部出力することが可能となる。
読み取り用端子68dから出力すべき情報がプログラム及び履歴情報のうちいずれであるかを特定し、その特定結果に対応する側の情報が読み取り用端子68dを通じて外部出力される。これにより、プログラムを外部出力するための読み取り用端子68dを利用して履歴情報が外部出力される構成において、外部出力の対象となる情報がプログラム及び履歴情報のうちいずれであるのかがパチンコ機10側にて特定され、その特定された情報が外部出力される。よって、読み取り用端子68dが兼用される構成であっても必要な情報のみを読み出すことが可能となる。
読み取り用端子68dに電気的に接続された外部装置から受信する情報に基づき、当該読み取り用端子68dから出力すべき情報がプログラム及び履歴情報のうちいずれの情報であるのかが特定される。これにより、外部出力の対象となる情報の選択に関する構成が複雑化してしまわないようにすることが可能となる。
プログラムを予め記憶する主側ROM64を有するMPU62が、管理用IC66及び読み取り用端子68dを有する。これにより、読み取り用端子68dに対する信号経路をMPU62内に集約することが可能となる。よって、読み取り用端子68dへの信号経路に対する不正なアクセスを行いづらくさせながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づき遊技球が払い出されるようにするための処理を実行する主側CPU63とは別に管理側CPU112が設けられており、当該管理側CPU112にて履歴用メモリ117に履歴情報が記憶されるようにするための処理が実行される。これにより、主側CPU63の処理負荷が極端に増加してしまわないようにしながら、各履歴対象入球部への遊技球の入球態様を管理することが可能となる。
主側CPU63と管理側CPU112とがMPU62として同一のチップに設けられている。これにより、これら主側CPU63と管理側CPU112との間の通信経路への不正なアクセスを阻止することが可能となる。
主側CPU63は各入球検知センサ42a〜48aの検知結果に対応する情報を、入球検知センサ42a〜48aのそれぞれに対応する信号経路を利用して、管理用IC66の入力ポート121の各バッファ122a〜122gに送信する。これにより、主側CPU63から送信される情報の種類と各バッファ122a〜122g(すなわち各信号経路)とが対応することとなり、管理側CPU112にて各情報の種類を区別するための構成を簡素化することが可能となる。
主側CPU63は開閉実行モード中であるか否かに対応する情報、高頻度サポートモード中であるか否かに対応する情報、前扉枠14が開放中であるか否かに対応する情報、及び遊技回が開始されたことに対応する情報を、これら各状況のそれぞれに対応する信号経路を利用して、管理用IC66の入力ポート121の各バッファ122h〜122kに送信する。これにより、これら各状況に対応する情報の種類と各バッファ122h〜122k(すなわち各信号経路)とが対応することとなり、管理側CPU112にて各情報の種類を区別するための構成を簡素化することが可能となる。
主側CPU63は、各バッファ122a〜122k(すなわち各信号経路118a〜118k)がいずれの種類の情報に対応しているのかを示す対応関係情報を管理側CPU112に送信する。これにより、当該対応関係情報を管理用IC66において予め記憶しておく必要が生じない。よって、管理用IC66の汎用性を高めることが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に当該主側CPU63から管理用IC66に対応関係情報が送信される。これにより、履歴対象入球部への遊技球の入球が発生し得る状況においては、主側CPU63から送信される情報と履歴対象入球部との対応関係を管理用IC66にて特定可能となるようにすることが可能となる。
履歴対象入球部への遊技球の入球の有無を示す情報を送信するための信号経路118a〜118gを利用して、対応関係情報が主側CPU63から管理用IC66に送信される。これにより、対応関係情報を送信するための専用の信号経路を設ける構成に比べて通信に関する構成を簡素化することが可能となる。
管理用IC66には対応関係用メモリ116が設けられており、主側CPU63から管理用IC66に送信された対応関係情報は対応関係用メモリ116にて記憶される。これにより、送信対象の情報に対応する履歴対象入球部を管理用IC66にて特定可能とする情報を、主側CPU63から各入球検知センサ42a〜48aの検知結果の情報を送信する度に提供する必要がなくなる。よって、主側CPU63から送信される各入球検知センサ42a〜48aの検知結果の情報の情報量を抑えることが可能となる。
主側CPU63から管理用IC66に出力されている出力指示信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換わることにより、管理用IC66から読み取り用端子68dへの情報出力が行われる。この場合に、第16バッファ122pに対応する信号経路が出力指示信号に対応していることは、主側CPU63からの対応関係情報を受信しなくても管理側CPU112にて特定可能となっている。これにより、対応関係情報の送信に関する構成が極端に複雑化してしまわないようにすることが可能となる。
管理用IC66には、主側CPU63からの情報を受信することが可能なバッファ122a〜122pとして、主側CPU63から管理用IC66に送信する必要がある情報の種類数よりも多い数のバッファが設けられている。これにより、パチンコ機10の機種に応じて当該情報の種類数が増減する場合であってもバッファ122a〜122pに関する構成を変更することなく対応することが可能となる。よって、管理用IC66の汎用性を高めることが可能となる。
管理用IC66から履歴情報が読み取り用端子68dに送信される場合、当該履歴情報に対応する履歴対象入球部の種類を示す対応関係情報が各履歴情報に含まれている。これにより、読み取った履歴情報を利用して、各履歴対象入球部への遊技球の入球態様を特定することが可能となる。
管理用IC66において、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を利用することにより、所定の期間における遊技領域PAの遊技球の入球態様に対応する各種パラメータ(第1〜第8パラメータ、第11〜第18パラメータ、第21〜第26パラメータ、第31パラメータ、第41〜第42パラメータ)が演算される。そして、これら演算された結果の各種パラメータが第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにて順次表示される。これにより、履歴情報を利用して演算した結果である各種パラメータをパチンコ機10にて報知することが可能となる。
前扉枠14が開放中である状況に対応する履歴情報を除外した状態で各種パラメータが演算される。これにより、前扉枠14が閉鎖状態である正常な状況における各種パラメータを導き出すことが可能となる。また、開閉実行モードである状況及び高頻度サポートモードである状況のそれぞれに対応した各種パラメータが演算される。これにより、各状況に応じた遊技球の入球態様を遊技ホールの管理者などが把握することが可能となる。
履歴用メモリ117の履歴情報が外部装置に出力された場合、履歴用メモリ117のクリア処理が実行されることにより当該履歴用メモリ117が初期化される。これにより、履歴用メモリ117の記憶容量を超えてしまうほどの履歴情報が履歴用メモリ117への記憶対象となってしまい、本来なら記憶保持されるべき履歴情報が上書きによって消去されてしまうという事象を発生しづらくさせることが可能となる。
第1作動口33や第2作動口34への遊技球の入球が発生した場合にそれに対応する外部出力が外部端子板97を通じて行われる構成において、履歴情報が履歴用メモリ117に記憶される。これにより、外部端子板97を通じて外部出力される情報を利用することで第1作動口33や第2作動口34への遊技球の入球個数及び入球頻度を簡易的に把握しながら、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を利用することで履歴対象入球部への遊技球の入球個数及び入球頻度を正確に把握することが可能となる。
低確率モードにおいて大当たり結果となる確率が「設定1」〜「設定6」のパチンコ機10の設定状態に応じて変動する。これにより、単一のパチンコ機10であっても低確率モードにおいて大当たり結果となる確率について有利又は不利となる状況を生じさせることが可能となる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
低確率モードにおいて大当たり結果となる確率については「設定1」〜「設定6」のパチンコ機10の設定状態に応じて変動する一方、高確率モードにおいて大当たり結果となる確率についてはパチンコ機10の設定状態に応じて変動しない。これにより、大当たり結果となる確率に対するパチンコ機10の設定状態の影響を低確率モードにおける状況に制限することが可能となる。また、高確率モードにおいて参照される高確当否テーブル64gをパチンコ機10の設定状態のいずれであっても共通のものとすることが可能となるため、主側ROM64において当否テーブル64a〜64gを予め記憶するための記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
低確率モードにおいて大当たり結果となる確率については「設定1」〜「設定6」のパチンコ機10の設定状態に応じて変動する一方、大当たり結果の種類の振分態様はパチンコ機10の設定状態に応じて変動しない。これにより、パチンコ機10の設定状態の影響を低確率モードにおける状況に制限することが可能となる。また、大当たり結果の種類を振り分ける場合に参照される振分テーブル64hをパチンコ機10の設定状態のいずれであっても共通のものとすることが可能となるため、主側ROM64において振分テーブル64hを予め記憶するための記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしても履歴用メモリ117に記憶されている履歴情報が消去されずに記憶保持される。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしてもそれまでの履歴情報を履歴用メモリ117に継続して記憶させておくことが可能となり、長期間に亘って履歴用メモリ117に累積された履歴情報を利用して遊技履歴の管理結果を特定することが可能となる。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしても履歴用メモリ117に記憶されている履歴情報が消去されずに記憶保持されている構成において、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合にはそれに対応する履歴情報が履歴用メモリ117に記憶される。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われる前の履歴情報と行われた後の履歴情報とを区別することが可能となる。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われることで履歴用メモリ117にそれに対応する履歴情報が記憶される場合、その設定値に対応する情報が当該履歴情報に含まれる。これにより、履歴情報を参照することにより過去に設定された設定値の内容を特定することが可能となる。
設定値更新処理(図515)が開始された場合、予め定められた開始対応の設定値から設定値の変更が行われる。これにより、設定値更新処理(図515)が開始される前における使用対象の設定値に関係なく、設定値更新処理(図515)においては一定の開始対応の設定値から当該設定値の変更操作を行うことが可能となる。よって、設定値の変更操作の作業内容が作業者にとって分かり易いものとなる。
上記開始対応の設定値は具体的には有利度が最も低い「設定1」となっている。したがって、設定値更新処理(図515)が開始された場合には有利度が最も低い「設定1」から設定値の変更が行われる。これにより、遊技ホールの管理者が設定値更新処理(図515)の開始直後に意図せずに当該設定値更新処理(図515)を終了させてしまったとしても有利度が最も低い設定値となるため、このような状況において遊技ホールに意図しない不利益が生じてしまわないようにすることが可能となる。
なお、演算タイミングとなることで各種パラメータを演算する場合、履歴用メモリ117においてパチンコ機10の設定状態の新たな設定に対応する履歴情報を基準として、それよりも後に記憶された履歴情報を利用して各種パラメータを演算する構成としてもよい。この場合、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後のタイミングにおける遊技履歴の管理結果を各種パラメータとして導出することが可能となる。
また、演算タイミングとなることで各種パラメータを演算する場合、履歴用メモリ117においてパチンコ機10の設定状態の新たな設定に対応する履歴情報であって設定値の変更に対応する履歴情報を基準として、それよりも後に記憶された履歴情報を利用して各種パラメータを演算する構成としてもよい。この場合、パチンコ機10の設定状態が変更された後のタイミングにおける遊技履歴の管理結果を各種パラメータとして導出することが可能となる。
また、主制御装置60の基板ボックス60aに読み取り用端子68dを露出させるための開口部が設けられている構成としたが、当該開口部が設けられておらず読み取り用端子69dが対向壁部60bにより覆われている構成としてもよい。この場合、読み取り用端子68dに外部装置を接続するためには基板ボックス60aを開放させる必要が生じる。
<第34実施形態>
本実施形態ではパチンコ機10の設定状態に対応する当否テーブルの内容が上記第33実施形態と相違している。以下、上記第33実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第33実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図538は本実施形態における主側ROM64に記憶されている各種テーブルを説明するための説明図である。
図538に示すように主側ROM64には設定1用エリア161と、設定2用エリア162と、設定3用エリア163と、設定4用エリア164と、設定5用エリア165と、設定6用エリア166と、が設けられている。設定1用エリア161には、パチンコ機10の設定状態が「設定1」であって当否抽選モードが低確率モードである場合に参照される設定1用の低確当否テーブル161aと、パチンコ機10の設定状態が「設定1」であって当否抽選モードが高確率モードである場合に参照される設定1用の高確当否テーブル161bと、が記憶されている。設定2用エリア162には、パチンコ機10の設定状態が「設定2」であって当否抽選モードが低確率モードである場合に参照される設定2用の低確当否テーブル162aと、パチンコ機10の設定状態が「設定2」であって当否抽選モードが高確率モードである場合に参照される設定2用の高確当否テーブル162bと、が記憶されている。設定3用エリア163には、パチンコ機10の設定状態が「設定3」であって当否抽選モードが低確率モードである場合に参照される設定3用の低確当否テーブル163aと、パチンコ機10の設定状態が「設定3」であって当否抽選モードが高確率モードである場合に参照される設定3用の高確当否テーブル163bと、が記憶されている。
設定4用エリア164には、パチンコ機10の設定状態が「設定4」であって当否抽選モードが低確率モードである場合に参照される設定4用の低確当否テーブル164aと、パチンコ機10の設定状態が「設定4」であって当否抽選モードが高確率モードである場合に参照される設定4用の高確当否テーブル164bと、が記憶されている。設定5用エリア165には、パチンコ機10の設定状態が「設定5」であって当否抽選モードが低確率モードである場合に参照される設定5用の低確当否テーブル165aと、パチンコ機10の設定状態が「設定5」であって当否抽選モードが高確率モードである場合に参照される設定5用の高確当否テーブル165bと、が記憶されている。設定6用エリア166には、パチンコ機10の設定状態が「設定6」であって当否抽選モードが低確率モードである場合に参照される設定6用の低確当否テーブル166aと、パチンコ機10の設定状態が「設定6」であって当否抽選モードが高確率モードである場合に参照される設定6用の高確当否テーブル166bと、が記憶されている。
低確当否テーブル161a〜166aのそれぞれに設定されている大当たり結果の当選確率は相互に異なっている。具体的には、設定1用の低確当否テーブル161aが参照された場合には約1/320で大当たり結果となり、設定2用の低確当否テーブル162aが参照された場合には約1/310で大当たり結果となり、設定3用の低確当否テーブル163aが参照された場合には約1/300で大当たり結果となり、設定4用の低確当否テーブル164aが参照された場合には約1/290で大当たり結果となり、設定5用の低確当否テーブル165aが参照された場合には約1/280で大当たり結果となり、設定6用の低確当否テーブル166aが参照された場合には約1/270で大当たり結果となる。これにより、パチンコ機10の設定状態が高い設定値である方が低確率モードにおいて大当たり結果が発生し易くなり、遊技者にとって有利となる。
高確当否テーブル161b〜166bのそれぞれに設定されている大当たり結果の当選確率は相互に異なっている。具体的には、設定1用の高確当否テーブル161bが参照された場合には約1/45で大当たり結果となり、設定2用の高確当否テーブル162bが参照された場合には約1/40で大当たり結果となり、設定3用の高確当否テーブル163bが参照された場合には約1/35で大当たり結果となり、設定4用の高確当否テーブル164bが参照された場合には約1/30で大当たり結果となり、設定5用の高確当否テーブル165bが参照された場合には約1/25で大当たり結果となり、設定6用の高確当否テーブル166bが参照された場合には約1/20で大当たり結果となる。これにより、パチンコ機10の設定状態が高い設定値である方が高確率モードにおいて大当たり結果が発生し易くなり、遊技者にとって有利となる。
つまり、上記第33実施形態では低確率モードにおける大当たり結果の当選確率はパチンコ機10の設定状態が高い設定値であるほど高くなる一方、高確率モードにおける大当たり結果の当選確率は「設定1」〜「設定6」のいずれの設定状態であっても共通となる構成としたが、本実施形態では低確率モードにおける大当たり結果の当選確率及び高確率モードにおける大当たり結果の当選確率の両方が、パチンコ機10の設定状態が高い設定値であるほど高くなる構成となっている。これにより、高い設定値が設定されていることに対する遊技者の有利度を高めることが可能となる。
また、最も高い設定状態である「設定6」の場合における低確率モードの大当たり結果の当選確率であっても、最も低い設定状態である「設定1」の場合における高確率モードの大当たり結果の当選確率よりも低く設定されている。これにより、パチンコ機10の設定状態が「設定1」である場合の遊技者の有利度が極端に低くなってしまわないようにすることが可能となるとともに、パチンコ機10の設定状態が「設定6」である場合の遊技者の有利度が極端に高くなってしまわないようにすることが可能となる。
一方、振分テーブル64hは上記第33実施形態と同様に、「設定1」〜「設定6」のいずれの設定状態であっても共通となるように1種類のみ設けられている。これにより、大当たり結果の振分態様についてパチンコ機10の設定状態による有利又は不利が生じないようにすることが可能となるとともに、振分テーブル64hを主側ROM64にて予め記憶するための記憶容量を抑えることが可能となる。
なお、低確率モードにおける大当たり結果の当選確率についてはパチンコ機10の設定状態が高い設定値である方が高くなる一方、高確率モードにおける大当たり結果の当選確率についてはパチンコ機10の設定状態が高い設定値である方が低くなる構成としてもよい。この場合、低確率モードにおいてはパチンコ機10の設定状態が高い設定値ほど遊技者にとって有利となり、高確率モードにおいてはパチンコ機10の設定状態が低い設定値ほど遊技者にとって有利となるようにすることが可能となる。
また、高確率モードにおける大当たり結果の当選確率についてはパチンコ機10の設定状態が高い設定値である方が高くなる一方、低確率モードにおける大当たり結果の当選確率については「設定1」〜「設定6」の設定状態において一定である構成としてもよい。この場合、高確率モードにおいてはパチンコ機10の設定状態が高い設定値ほど遊技者にとって有利となり、低確率モードにおいてはパチンコ機10の設定状態による有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。
<第35実施形態>
本実施形態ではパチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合における遊技履歴の管理結果の扱いが上記第33実施形態と相違している。以下、上記第33実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第33実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
管理用IC66には情報を記憶するためのメモリとして上記第33実施形態における各メモリに加えて別保存用メモリ171が設けられている。図539は別保存用メモリ171を説明するための説明図である。別保存用メモリ171は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。
別保存用メモリ171には第1別保存エリア172、第2別保存エリア173、第3別保存エリア174、第4別保存エリア175及び第5別保存エリア176が設けられている。これら第1〜第5別保存エリア172〜176にはパチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合に算出された遊技履歴の管理結果の情報、より具体的には上記第33実施形態で説明した各種パラメータ(第1〜第8パラメータ、第11〜第18パラメータ、第21〜第26パラメータ、第31パラメータ、第41〜第42パラメータ)が順次記憶される。この場合、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合、まず第1別保存エリア172に各種パラメータが記憶され、その後はパチンコ機10の設定状態が新たに設定される毎に第n別保存エリア172〜176→第n+1別保存エリア172〜176となるように記憶対象となるエリアが切り換えられる。そして、第5別保存エリア176に各種パラメータが記憶された後にパチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合には第1別保存エリア172に各種パラメータが再度記憶される。この際、既に第1別保存エリア172に記憶されていた各種パラメータは消去される。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が5回実行されるまでにおける各種パラメータが別保存用メモリ171に記憶されることとなり、5回を超える分については最も古い各種パラメータを消去することで記憶される。
第1〜第5別保存エリア172〜176に記憶された各種パラメータは、読み取り用端子68dに外部装置を接続することにより当該外部装置にて読み取ることが可能である。これにより、パチンコ機10において設定状態の新たな設定が行われる前における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における設定更新認識用処理について図540のフローチャートを参照しながら説明する。
入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合(ステップS1801:YES)、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を「1」に設定する(ステップS1802)。設定値把握カウンタはパチンコ機10の設定値を管理側CPU112にて特定するためのカウンタであり、例えば設定値把握カウンタの値が「1」であれば「設定1」であることを意味し、設定値把握カウンタの値が「6」であれば「設定6」であることを意味する。
その後、入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号が再度LOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する(ステップS1803)。ステップS1803にて肯定判定をした場合、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を1加算する(ステップS1804)。これにより、管理側CPU112において特定しているパチンコ機10の設定値が1段階上昇することとなる。
ステップS1803にて否定判定をした場合、又はステップS1804の処理を実行した場合、入力ポート121の第1〜第8バッファ122a〜122hに入力されている第1〜第8信号の入力状態に基づいて、主側CPU63から設定値識別終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1805)。ステップS1805にて否定判定をした場合、ステップS1803の処理に戻る。
ステップS1805にて肯定判定をした場合、繰り返し変更の監視処理を実行する(ステップS1806)。繰り返し変更の監視処理では詳細は後述するが、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し発生した場合にそれを報知するための処理を実行する。パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われる度に各種パラメータが別保存用メモリ171に記憶される構成においては、所定期間に亘って遊技が行われた場合における遊技履歴の管理結果を意図的に消去させるべくパチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われることが想定される。これに対して、繰り返し変更の監視処理が実行されることで、このような行為が行われた場合にはそれに対応する報知が実行されることとなる。
その後、各種演算処理を実行する(ステップS1807)。各種演算処理では上記第33実施形態における表示出力処理(図535)のステップS1402〜ステップS1412の処理を実行する。これにより、その時点における履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を利用して各種パラメータ(第1〜第8パラメータ、第11〜第18パラメータ、第21〜第26パラメータ、第31パラメータ及び第41〜第42パラメータ)が算出される。
その後、ステップS1807にて算出した各種パラメータを別保存用メモリ171の第1〜第5別保存エリア172〜176のうち今回の記憶対象となっているエリアに記憶させる(ステップS1808)。別保存用メモリ171には第1〜第5別保存エリア172〜176のうち記憶対象となるエリアを管理側CPU112にて特定可能とするためのポインタ情報エリアが設定されている。当該ポインタ情報エリアの情報は、第1〜第5別保存エリア172〜176のうち記憶対象となっているエリアに各種パラメータが記憶された場合に次の順番のエリアに記憶対象が変更されるように更新される。ステップS1808の処理が実行されることにより、今回のパチンコ機10の設定状態の新たな設定に対してその時点における各種パラメータが別保存用メモリ171に記憶されることとなる。
その後、履歴用メモリ117を「0」クリアする(ステップS1809)。つまり、本実施形態では読み取り用端子68dに接続された外部装置にて履歴情報の読み取りが行われた場合だけではなく、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合にも、履歴用メモリ117の履歴情報が消去される。
その後、RTC115から年月日情報及び時刻情報であるRTC情報を読み出す(ステップS1810)。そして、履歴用メモリ117への書き込み処理を実行する(ステップS1811)。当該書き込み処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS1810にて読み出したRTC情報を書き込む。また、設定値であることを識別するための情報及び設定値把握カウンタの値の情報の両方を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。これにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたことを示す情報と、当該設定が行われた日時に対応するRTC情報と、当該設定が行われた場合の設定値の情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。
その後、対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS1812)。当該更新処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア126に上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア126を「0」クリアする。
次に、ステップS1806にて実行される繰り返し変更の監視処理について、図541のフローチャートを参照しながら説明する。
まずパチンコ機10の設定状態が前回設定されてから実行された遊技回の回数が基準回数(具体的には100回)以内であるか否かを判定する(ステップS1901)。具体的には、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において遊技回の開始であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、パチンコ機10の設定状態が前回設定されてから実行された遊技回の回数を把握し、さらにその把握した遊技回の回数が基準回数(具体的には100回)以内であるか否かを判定する。
ステップS1901にて肯定判定をした場合、別保存用メモリ171に設けられた繰り返し変更カウンタの値を1加算する(ステップS1902)。別保存用メモリ171は既に説明したとおり記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリであるため、繰り返し変更カウンタの値についても記憶保持に外部からの電力供給が不要となっている。
その後、1加算後における繰り返し変更カウンタの値が報知基準値である「5」を超えているか否かを判定する(ステップS1903)。報知基準値は別保存用メモリ171に設けられた第1〜第5別保存エリア172〜176の数に対応している。したがって、ステップS1903では、基準回数を超える遊技回の実行を間に挟むことなくパチンコ機10の設定状態の新たな設定が繰り返された回数が第1〜第5別保存エリア172〜176の数を超えたか否かを判定している。
ステップS1903にて肯定判定をした場合、繰り返し変更の表示処理を実行する(ステップS1904)。繰り返し変更の表示処理では第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの表示内容を、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間において報知基準値を超える回数繰り返されたことに対応する繰り返し変更の表示内容とする。当該繰り返し変更の表示内容は、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの全てにおいて「E」を表示する表示内容となっており、この表示内容は他の状況においては発生しない。また、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおいて繰り返し変更の表示内容が表示された状態は、別保存用メモリ171に設けられた繰り返し変更フラグが「0」クリアされるまで継続される。繰り返し変更フラグは第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおいて繰り返し変更の表示内容を表示させるべき状況であることを管理側CPU112にて特定するためのフラグである。また、繰り返し変更フラグに「1」がセットされており第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにて繰り返し変更の表示内容が表示されている場合、上記第33実施形態における表示用処理(図536)は実行されない。その後、別保存用メモリ171の繰り返し変更フラグに「1」をセットする(ステップS1905)。
ステップS1901にて否定判定をした場合、別保存用メモリ171の繰り返し変更カウンタの値を「0」クリアする(ステップS1906)。その後、別保存用メモリ171の繰り返し変更フラグに「1」がセットされていることを条件として(ステップS1907:YES)、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおける繰り返し変更の表示内容の表示を終了させ(ステップS1908)、繰り返し変更フラグを「0」クリアする(ステップS1909)。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合には履歴用メモリ117に記憶されている履歴情報が消去される。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後に実行された遊技による履歴情報を履歴用メモリ117に残すことが可能となる。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合にはその時点における履歴用メモリ117の履歴情報を利用して遊技履歴の管理結果として各種パラメータが算出される。これにより、パチンコ機10において設定状態の新たな設定が行われる前の状況における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合に履歴用メモリ117の履歴情報が消去されるとしても、当該消去対象となる履歴情報による遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
パチンコ機10において設定状態の新たな設定が行われた場合にその時点における履歴用メモリ117の履歴情報を利用して各種パラメータが算出される構成において、この算出された各種パラメータは別保存用メモリ171に記憶される。これにより、パチンコ機10において設定状態の新たな設定が行われたとしても、その後の任意のタイミングで当該設定が行われる前の状況における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
別保存用メモリ171に複数の別保存エリア172〜176が設けられていることにより、複数回分の設定状態の設定タイミングに対応する各種パラメータを記憶することが可能となる。これにより、設定状態の新たな設定が行われたタイミングを基準として、複数の期間における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、遊技が行われない状況下においてパチンコ機10の設定状態の新たな設定が繰り返されたとしても、実質的に遊技が行われている状況の履歴情報を利用して算出された各種パラメータが別保存用メモリ171に残っている可能性を高めることが可能となる。
第1〜第5別保存エリア172〜176に記憶された各種パラメータは、読み取り用端子68dに外部装置を接続することにより当該外部装置にて読み取ることが可能である。これにより、パチンコ機10において設定状態の新たな設定が行われる前における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われる度に各種パラメータが別保存用メモリ171に記憶される構成においては、所定期間に亘って遊技が行われた場合における遊技履歴の管理結果を意図的に消去させるべくパチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われることが想定される。これに対して、繰り返し変更の監視処理が実行されることで、このような行為が行われた場合にはそれに対応する報知が実行されることとなる。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたことを管理者などに報知することが可能となる。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたことの報知は第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにて行われる。これにより、遊技履歴の管理結果を報知するための第1〜第3報知用表示装置69a〜69cを利用して、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたことの報知を行うことが可能となる。
パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたことの報知を行うべき状況においては、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cでは繰り返し変更の表示内容が表示され続け、通常時の遊技履歴の管理結果の報知は第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにて行われない。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたことの報知を強調することが可能となる。
なお、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が基準回数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としたが、これに限定されることはなく、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから遊技領域PAから排出された遊技球の総排出個数が基準個数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから所定の入球部(例えばアウト口24a、一般入賞口31、第1作動口33及び第2作動口34のいずれか又は所定の組合せ)に入球した遊技球の総排出個数が基準個数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから履歴用メモリ117に新たに記憶された履歴情報の合計個数が基準個数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が監視基準期間(例えば600秒)内に報知基準値を超えて実行された場合に、それに対応する報知が実行される構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が基準回数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としたが、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が基準回数以内である状況で設定値が変更された事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が基準回数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としたが、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が基準回数以内である状況で当該新たな設定を契機とした各種パラメータが演算される事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が基準回数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としたが、それに加えて又は代えて、遊技の進行が所定期間(例えば1時間)に亘って制限される構成としてもよい。
<第36実施形態>
本実施形態では繰り返し変更の監視処理が主側CPU63にて実行される点で上記第35実施形態と相違している。以下、上記第35実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第35実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図542は主側CPU63にて実行される繰り返し変更の監視処理を示すフローチャートである。なお、繰り返し変更の監視処理はメイン処理(図514)において設定値更新処理(ステップS118)が実行された場合に実行される。つまり、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合に繰り返し変更の監視処理が実行される。但し、これに限定されることはなく設定値が変更された場合に繰り返し変更の監視処理が実行される構成としてもよい。
まずパチンコ機10の設定状態が前回設定されてから実行された遊技回の回数が基準回数(具体的には100回)以内であるか否かを判定する(ステップS2001)。主側RAM65にはパチンコ機10の設定状態が新たに設定されてから実行された遊技回の回数を計測するための遊技回数カウンタが設けられており、主側CPU63は遊技回が新たに実行される度に遊技回数カウンタの値を1加算する。当該遊技回数カウンタは主側RAM65のクリア処理(ステップS105、ステップS117)が実行される場合であっても「0」クリアの対象から除外されている。
ステップS2001にて肯定判定をした場合、主側RAM65に設けられた繰り返し変更カウンタの値を1加算する(ステップS2002)。当該繰り返し変更カウンタは主側RAM65のクリア処理(ステップS105、ステップS117)が実行される場合であっても「0」クリアの対象から除外されている。
その後、1加算後における繰り返し変更カウンタの値が報知基準値である「5」を超えているか否かを判定する(ステップS2003)。報知基準値は別保存用メモリ171に設けられた第1〜第5別保存エリア172〜176の数に対応している。したがって、ステップS2003では、基準回数を超える遊技回の実行を間に挟むことなくパチンコ機10の設定状態の新たな設定が繰り返された回数が第1〜第5別保存エリア172〜176の数を超えたか否かを判定している。
ステップS2003にて肯定判定をした場合、主側RAM65に設けられた繰り返し変更フラグに「1」をセットする(ステップS2004)。繰り返し変更フラグは繰り返し変更の報知を行うべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。当該繰り返し変更フラグは主側RAM65のクリア処理(ステップS105、ステップS117)が実行される場合であっても「0」クリアの対象から除外されている。
ステップS2001にて否定判定をした場合、主側RAM65の繰り返し変更カウンタの値を「0」クリアする(ステップS2005)。その後、主側RAM65の繰り返し変更フラグに「1」がセットされていることを条件として(ステップS2006:YES)、繰り返し変更フラグを「0」クリアする(ステップS2007)。
繰り返し変更の監視処理では、主側RAM65の繰り返し変更フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2008:YES)、繰り返し変更の報知コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS2009)。音声発光制御装置81は繰り返し変更の報知コマンドを受信した場合、図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54において繰り返し変更の報知が行われるようにする。当該繰り返し変更の報知は音声発光制御装置81への動作電力の供給が停止されるまで継続される。
上記構成によれば、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたことの報知を主側CPU63による制御に基づき行うことが可能となる。また、当該報知が図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて行われるため、外枠11に対して遊技機本体12を前方に開放させなくても、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたことを管理者に認識させることが可能となる。
なお、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われた場合には繰り返し変更の報知コマンドが主側CPU63から音声発光制御装置81に送信される構成に加えて又は代えて、それに対応する外部出力が行われる構成としてもよい。
また、主側CPU63において本実施形態における繰り返し変更の監視処理が実行されるとともに、管理側CPU112において上記第35実施形態における繰り返し変更の監視処理が実行される構成としてもよい。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われるか否かの監視を厳重に行うことが可能となる。
<第37実施形態>
本実施形態では管理側CPU112における設定更新認識用処理の処理構成が上記第35実施形態と相違している。以下、上記第35実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第35実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図543は管理側CPU112にて実行される本実施形態における設定更新認識用処理を示すフローチャートである。
入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合(ステップS2101:YES)、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を「1」に設定する(ステップS2102)。設定値把握カウンタはパチンコ機10の設定値を管理側CPU112にて特定するためのカウンタであり、例えば設定値把握カウンタの値が「1」であれば「設定1」であることを意味し、設定値把握カウンタの値が「6」であれば「設定6」であることを意味する。
その後、入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号が再度LOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する(ステップS2103)。ステップS2103にて肯定判定をした場合、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を1加算する(ステップS2104)。これにより、管理側CPU112において特定しているパチンコ機10の設定値が1段階上昇することとなる。
ステップS2103にて否定判定をした場合、又はステップS2104の処理を実行した場合、入力ポート121の第1〜第8バッファ122a〜122hに入力されている第1〜第8信号の入力状態に基づいて、主側CPU63から設定値識別終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2105)。ステップS2105にて否定判定をした場合、ステップS2103の処理に戻る。
ステップS2105にて肯定判定をした場合、履歴用メモリ117に所定数以上の所定の履歴情報が存在しているか否かを判定する(ステップS2106)。具体的には、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において遊技回の開始であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、パチンコ機10の設定状態が前回設定されてから実行された遊技回の回数を把握し、さらにその把握した遊技回の回数が基準回数(具体的には100回)を超えているか否かを判定する。但し、これに限定されることはなく、遊技領域PAから遊技球が排出されたことを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数が基準数(具体的には1000個)を超えているか否かをステップS2106にて判定する構成としてもよい。また、所定の入球部(例えばアウト口24a、一般入賞口31、第1作動口33及び第2作動口34のいずれか又は所定の組合せ)に遊技球が入球したことを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数が基準数(具体的には1000個)を超えているか否かをステップS2106にて判定する構成としてもよい。また、履歴用メモリ117に記憶されている履歴情報の総数基準数(具体的には1000個)を超えているか否かをステップS2106にて判定する構成としてもよい。
なお、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が基準回数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としたが、これに限定されることはなく、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから遊技領域PAから排出された遊技球の総排出個数が基準個数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから所定の入球部(例えばアウト口24a、一般入賞口31、第1作動口33及び第2作動口34のいずれか又は所定の組合せ)に入球した遊技球の総排出個数が基準個数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから履歴用メモリ117に新たに記憶された履歴情報の合計個数が基準個数以内である状況で当該新たな設定が行われる事象が報知基準値を超えて連続した場合にそれに対応する報知が実行される構成としてもよい。
ステップS2106にて肯定判定をした場合、各種演算処理を実行する(ステップS2107)。各種演算処理では上記第33実施形態における表示出力処理(図535)のステップS1402〜ステップS1412の処理を実行する。これにより、その時点における履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を利用して各種パラメータ(第1〜第8パラメータ、第11〜第18パラメータ、第21〜第26パラメータ、第31パラメータ及び第41〜第42パラメータ)が算出される。
その後、ステップS2107にて算出した各種パラメータを別保存用メモリ171の第1〜第5別保存エリア172〜176のうち今回の記憶対象となっているエリアに記憶させる(ステップS2108)。別保存用メモリ171には第1〜第5別保存エリア172〜176のうち記憶対象となるエリアを管理側CPU112にて特定可能とするためのポインタ情報エリアが設定されている。当該ポインタ情報エリアの情報は、第1〜第5別保存エリア172〜176のうち記憶対象となっているエリアに各種パラメータが記憶された場合に次の順番のエリアに記憶対象が変更されるように更新される。ステップS2108の処理が実行されることにより、今回のパチンコ機10の設定状態の新たな設定に対してその時点における各種パラメータが別保存用メモリ171に記憶されることとなる。
ステップS2106にて否定判定をした場合、又はステップS2108の処理を実行した場合、履歴用メモリ117を「0」クリアする(ステップS2109)。つまり、本実施形態では読み取り用端子68dに接続された外部装置にて履歴情報の読み取りが行われた場合だけではなく、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合にも、履歴用メモリ117の履歴情報が消去される。
その後、RTC115から年月日情報及び時刻情報であるRTC情報を読み出す(ステップS2110)。そして、履歴用メモリ117への書き込み処理を実行する(ステップS2111)。当該書き込み処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS2110にて読み出したRTC情報を書き込む。また、設定値であることを識別するための情報及び設定値把握カウンタの値の情報の両方を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。これにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたことを示す情報と、当該設定が行われた日時に対応するRTC情報と、当該設定が行われた場合の設定値の情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。
その後、対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS2112)。当該更新処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア126に上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア126を「0」クリアする。
上記構成によれば、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合、履歴用メモリ117に所定数以上の履歴情報が記憶されていることを条件として、当該履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を利用して各種パラメータが算出されるとともに当該各種パラメータが別保存用メモリ171に記憶される。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたとしても、別保存用メモリ171には実質的に遊技が行われた結果としての遊技履歴の管理結果の情報が格納されるようにすることが可能となる。
なお、ステップS2109の処理がステップS2107及びステップS2108の処理が実行されたことを条件として実行される構成としてもよい。つまり、履歴用メモリ117に所定数以上の履歴情報が記憶されていることを条件として、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報が消去される。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたとしても、履歴用メモリ117の履歴情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。
<第38実施形態>
本実施形態では履歴用メモリ117の構成が上記第33実施形態と相違している。以下、上記第33実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第33実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図544は本実施形態における履歴用メモリ117の構成を説明するための説明図である。
履歴用メモリ117には、合計用エリア141と、第1状態用エリア142と、第2状態用エリア143と、第3状態用エリア144と、が設けられている。これら各エリア141〜144のそれぞれには、第1〜第14カウンタ141a〜141n,142a〜142n,143a〜143n,144a〜144nが設けられている。各エリア141〜144の第1カウンタ141a〜144aには第1バッファ122aに入力される第1信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第2カウンタ141b〜144bには第2バッファ122bに入力される第2信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第3カウンタ141c〜144cには第3バッファ122cに入力される第3信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第4カウンタ141d〜144dには第4バッファ122dに入力される第4信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第5カウンタ141e〜144eには第5バッファ122eに入力される第5信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第6カウンタ141f〜144fには第6バッファ122fに入力される第6信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第7カウンタ141g〜144gには第7バッファ122gに入力される第7信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第8カウンタ141h〜144hには第8バッファ122hに入力される第8信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第9カウンタ141i〜144iには第9バッファ122iに入力される第9信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第10カウンタ141j〜144jには第10バッファ122jに入力される第10信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第11カウンタ141k〜144kには第11バッファ122kに入力される第11信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第12カウンタ141l〜144lには第12バッファ122lに入力される第12信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第13カウンタ141m〜144mには第13バッファ122mに入力される第13信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141〜144の第14カウンタ141n〜144nには第14バッファ122nに入力される第14信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。
図545は管理側CPU112にて実行される本実施形態における履歴設定処理を示すフローチャートである。
まず管理側RAM114の確認対象カウンタに、第1〜第14バッファ122a〜122nのうち管理側CPU112において確認対象となるバッファの数をセットする(ステップS2201)。具体的には、対応関係用メモリ116における第1〜第14対応関係エリア123a〜123nのうちブランクであることを示す情報以外の情報が格納されている対応関係エリアの数を特定し、その特定した数の情報を確認対象カウンタにセットする。本パチンコ機10では第1〜第11対応関係エリア123a〜123kにブランクであることを示す情報以外の情報が格納されているため、ステップS2201では確認対象カウンタに「11」をセットする。
その後、現状の確認対象カウンタに対応するバッファ122a〜122nが状態情報の信号が入力されるバッファであるか否かを判定する(ステップS2202)。具体的には、現状の確認対象カウンタの値に対応する対応関係エリア123a〜123nに、対応関係情報として、開閉実行モードであることを示す情報、高頻度サポートモードであることを示す情報、及び前扉枠14であることを示す情報のいずれかが格納されているか否かを判定する。
ステップS2202にて肯定判定をした場合、状態情報の設定処理を実行する(ステップS2203)。当該設定処理では、開閉実行モード中か否かを示す第8信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合には開閉実行モード中であることを示す第1状態の情報を管理側RAM114に記憶し、当該第8信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに切り換わった場合には第1状態の情報を管理側RAM114から消去する。また、高頻度サポートモード中か否かを示す第9信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合には高頻度サポートモード中であることを示す第2状態の情報を管理側RAM114に記憶し、当該第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに切り換わった場合には第2状態の情報を管理側RAM114から消去する。また、前扉枠14が開放中か否かを示す第10信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合には前扉枠14が開放中であることを示す第3状態の情報を管理側RAM114に記憶し、当該第10信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに切り換わった場合には第3状態の情報を管理側RAM114から消去する。
ステップS2202にて否定判定をした場合、又はステップS2203の処理を実行した場合、第1〜第14バッファ122a〜122nのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するバッファに格納されている数値情報が、「0」から「1」に変更されたか否かを確認することで、当該バッファへの主側CPU63からの入力信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられたか否かを判定する(ステップS2204)。なお、現状の確認対象カウンタの値が第8バッファ122hに対応する値である状況において第8バッファ122hに格納されている数値情報が「0」から「1」に変更された場合、ステップS2203にて第1状態の情報が管理側RAM114に記憶されるとともに、ステップS2204にて肯定判定をする。また、現状の確認対象カウンタの値が第9バッファ122iに対応する値である状況において第9バッファ122iに格納されている数値情報が「0」から「1」に変更された場合、ステップS2203にて第2状態の情報が管理側RAM114に記憶されるとともに、ステップS2204にて肯定判定をする。また、現状の確認対象カウンタの値が第10バッファ122jに対応する値である状況において第10バッファ122jに格納されている数値情報が「0」から「1」に変更された場合、ステップS2203にて第3状態の情報が管理側RAM114に記憶されるとともに、ステップS2204にて肯定判定をする。
ステップS2204にて肯定判定をした場合、対応する合計用のカウンタの加算処理を実行する(ステップS2205)。当該加算処理では、履歴用メモリ117の合計用エリア141における合計用の第1〜第14カウンタ141a〜141nのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するカウンタの値を1加算する。例えば、確認対象カウンタの値が「11」であれば合計用の第11カウンタ141kが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「5」であれば合計用の第5カウンタ141eが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「1」であれば合計用の第1カウンタ141aが加算対象となる。
その後、管理側RAM114の状態情報を参照することで第1状態であるか否か、すなわち開閉実行モード中であるか否かを判定する(ステップS2206)。第1状態である場合には(ステップS2206:YES)、対応する第1状態用のカウンタの加算処理を実行する(ステップS2207)。当該加算処理では、履歴用メモリ117の第1状態用エリア142における第1状態用の第1〜第14カウンタ142a〜142nのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するカウンタの値を1加算する。例えば、確認対象カウンタの値が「11」であれば第1状態用の第11カウンタ142kが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「5」であれば第1状態用の第5カウンタ142eが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「1」であれば第1状態用の第1カウンタ142aが加算対象となる。
その後、管理側RAM114の状態情報を参照することで第2状態であるか否か、すなわち高頻度サポートモード中であるか否かを判定する(ステップS2208)。第2状態である場合には(ステップS2208:YES)、対応する第2状態用のカウンタの加算処理を実行する(ステップS2209)。当該加算処理では、履歴用メモリ117の第2状態用エリア143における第2状態用の第1〜第14カウンタ143a〜143nのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するカウンタの値を1加算する。例えば、確認対象カウンタの値が「11」であれば第2状態用の第11カウンタ143kが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「5」であれば第2状態用の第5カウンタ143eが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「1」であれば第2状態用の第1カウンタ143aが加算対象となる。
その後、管理側RAM114の状態情報を参照することで第3状態であるか否か、すなわち前扉枠14が開放中であるか否かを判定する(ステップS2210)。第3状態である場合には(ステップS2210:YES)、対応する第3状態用のカウンタの加算処理を実行する(ステップS2211)。当該加算処理では、履歴用メモリ117の第3状態用エリア144における第3状態用の第1〜第14カウンタ144a〜144nのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するカウンタの値を1加算する。例えば、確認対象カウンタの値が「11」であれば第3状態用の第11カウンタ144kが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「5」であれば第3状態用の第5カウンタ144eが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「1」であれば第3状態用の第1カウンタ144aが加算対象となる。
ステップS2204にて否定判定をした場合、ステップS2210にて否定判定をした場合、又はステップS2211の処理を実行した場合、管理側RAM114の確認対象カウンタの値を1減算する(ステップS2212)。そして、その1減算後における確認対象カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS2213)。確認対象カウンタの値が1以上である場合には(ステップS2213:NO)、新たな確認対象カウンタの値に対応する確認対象について、ステップS2202以降の処理を実行する。
上記のように履歴設定処理が実行されることにより、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への遊技球の入球回数、開閉実行モードの発生回数、高頻度サポートモードの発生回数、及び遊技回の発生回数が、上記第33実施形態のような履歴情報として記憶されるのではなく回数情報として記憶される。これにより、各履歴情報を個別に記憶していく構成に比べて、履歴用メモリ117において必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
このように履歴情報ではなく回数情報として記憶される構成であることにより、各種パラメータの演算に際して履歴情報から回数情報を導出する処理を実行する必要が生じない。これにより、各種パラメータを演算するための処理負荷を軽減することが可能となる。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における設定更新認識用処理について、図546のフローチャートを参照しながら説明する。
入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合(ステップS2301:YES)、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を「1」に設定する(ステップS2302)。設定値把握カウンタはパチンコ機10の設定値を管理側CPU112にて特定するためのカウンタであり、例えば設定値把握カウンタの値が「1」であれば「設定1」であることを意味し、設定値把握カウンタの値が「6」であれば「設定6」であることを意味する。
その後、入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号が再度LOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する(ステップS2303)。ステップS2303にて肯定判定をした場合、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を1加算する(ステップS2304)。これにより、管理側CPU112において特定しているパチンコ機10の設定値が1段階上昇することとなる。
ステップS2303にて否定判定をした場合、又はステップS2304の処理を実行した場合、入力ポート121の第1〜第8バッファ122a〜122hに入力されている第1〜第8信号の入力状態に基づいて、主側CPU63から設定値識別終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2305)。ステップS2305にて否定判定をした場合、ステップS2303の処理に戻る。
ステップS2305にて肯定判定をした場合、履歴用メモリ117における合計用エリア141において遊技回の実行回数を計測している合計用の第11カウンタ141k、履歴用メモリ117における合計用エリア141において開閉実行モードの発生回数を計測している合計用の第8カウンタ141h、及び履歴用メモリ117における合計用エリア141において高頻度サポートモードの発生回数を計測している合計用の第9カウンタ141iのそれぞれを「0」クリアする(ステップS2306〜ステップS2308)。これにより、遊技回の実行回数、開閉実行モードの発生回数及び高頻度サポートモードの発生回数の各回数情報はパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたことを契機として「0」クリアされる。したがって、単位遊技回当たりの開閉実行モードの発生回数を示す第31パラメータ、単位遊技回当たりの高頻度サポートモードの発生回数を示す第41パラメータ、及び開閉実行モードの発生回数に対する高頻度サポートモードの発生回数の割合を示す第42パラメータの演算結果は、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後の遊技内容に対応したものとなる。パチンコ機10の設定値が変更された場合には大当たり結果の当選確率が変更される構成において、上記のように第31パラメータ、第41パラメータ及び第42パラメータの演算結果がパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後の遊技内容に対応したものとなるようにすることで、現状の設定値を基準としてそれら第31パラメータ、第41パラメータ及び第42パラメータの演算結果が適切であるか否かを判断することが可能となる。
その一方、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしても、履歴用メモリ117において合計用の第8カウンタ141h、合計用の第9カウンタ141i及び第11カウンタ141k以外のカウンタは「0」クリアされない。これにより、各履歴対象入球部への遊技球の入球個数又は入球頻度の管理については、パチンコ機10の設定状態の新たな設定に影響されることなく長期の遊技履歴に基づいて行うことが可能となる。
上記構成によれば、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への遊技球の入球回数、開閉実行モードの発生回数、高頻度サポートモードの発生回数、及び遊技回の発生回数が、上記第33実施形態のような履歴情報として記憶されるのではなく回数情報として記憶される。これにより、各履歴情報を個別に記憶していく構成に比べて、履歴用メモリ117において必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
また、このように履歴情報ではなく回数情報として記憶される構成であることにより、各種パラメータの演算に際して履歴情報から回数情報を導出する処理を実行する必要が生じない。これにより、各種パラメータを演算するための処理負荷を軽減することが可能となる。
遊技回の実行回数、開閉実行モードの発生回数及び高頻度サポートモードの発生回数の各回数情報はパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたことを契機として「0」クリアされる。したがって、単位遊技回当たりの開閉実行モードの発生回数を示す第31パラメータ、単位遊技回当たりの高頻度サポートモードの発生回数を示す第41パラメータ、及び開閉実行モードの発生回数に対する高頻度サポートモードの発生回数の割合を示す第42パラメータの演算結果は、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後の遊技内容に対応したものとなる。パチンコ機10の設定値が変更された場合には大当たり結果の当選確率が変更される構成において、上記のように第31パラメータ、第41パラメータ及び第42パラメータの演算結果がパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後の遊技内容に対応したものとなるようにすることで、現状の設定値を基準としてそれら第31パラメータ、第41パラメータ及び第42パラメータの演算結果が適切であるか否かを判断することが可能となる。
その一方、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしても、履歴用メモリ117において合計用の第8カウンタ141h、合計用の第9カウンタ141i及び第11カウンタ141k以外のカウンタは「0」クリアされない。これにより、各履歴対象入球部への遊技球の入球個数又は入球頻度の管理については、パチンコ機10の設定状態の新たな設定に影響されることなく長期の遊技履歴に基づいて行うことが可能となる。
なお、本実施形態のような履歴用メモリ117の構成を上記第33〜第37実施形態や本実施形態以降に記載されている実施形態に対して適用してもよい。例えば上記第33実施形態に適用した場合、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしても履歴用メモリ117の情報はそのまま維持される。また、第35実施形態に適用した場合、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合には履歴用メモリ117の全体が「0」クリアされる。
また、パチンコ機10の設定値が変更された場合に設定更新認識用処理(図546)においてステップS2306〜ステップS2308の処理が実行される構成としてもよい。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしてもその前後で設定値が変更されない場合には遊技回の実行回数の情報、開閉実行モードの発生回数の情報及び高頻度サポートモードの発生回数の情報が「0」クリアされることはなく、パチンコ機10の設定値が変更された場合に遊技回の実行回数の情報、開閉実行モードの発生回数の情報及び高頻度サポートモードの発生回数の情報が「0」クリアされるようにすることが可能となる。
また、設定更新認識用処理(図546)においてステップS2306〜ステップS2308の処理が実行される前に履歴用メモリ117の各カウンタ141〜144を利用して各種パラメータが演算されるとともにその演算された各種パラメータが演算結果用メモリ131に記憶される構成としてもよい。
<第39実施形態>
本実施形態では履歴用メモリ117の構成が上記第33実施形態と相違している。以下、上記第33実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第33実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図547は本実施形態における履歴用メモリ117の構成を説明するための説明図である。
履歴用メモリ117として、パチンコ機10の設定状態である「設定1」〜「設定6」のそれぞれに対応する履歴用メモリ181〜186が設けられている。具体的には、「設定1」に対応させて設定1用の履歴用メモリ181が設けられており、「設定2」に対応させて設定2用の履歴用メモリ182が設けられており、「設定3」に対応させて設定3用の履歴用メモリ183が設けられており、「設定4」に対応させて設定4用の履歴用メモリ184が設けられており、「設定5」に対応させて設定5用の履歴用メモリ185が設けられており、「設定6」に対応させて設定6用の履歴用メモリ186が設けられている。
設定1〜6用の履歴用メモリ181〜186のそれぞれには、上記第33実施形態における履歴用メモリ117の履歴用エリア124及びポインタ用エリア126の組わせが設けられている。これにより、「設定1」〜「設定6」のパチンコ機10の設定状態のそれぞれに対応させて履歴情報を記憶していくことが可能となる。この場合、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合には、その新たな設定が行われた設定値に対応する履歴用メモリ181〜186が履歴情報の記憶対象とされるため、パチンコ機10の設定状態の新たな設定に際して履歴情報の消去を行わなくても設定値ごとに区別して履歴情報を記憶することが可能となる。また、現状設定されているパチンコ機10の設定状態に対応する履歴情報を利用して各種パラメータが算出されるため、各設定値に対応する各種パラメータを適切に導出することが可能となる。
なお、設定1〜6用の履歴用メモリ181〜186のそれぞれに、上記第38実施形態における合計用エリア141、第1状態用エリア142、第2状態用エリア143及び第3状態用エリア144の組合せが設定されている構成としてもよい。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における設定更新認識用処理について、図548のフローチャートを参照しながら説明する。
入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合(ステップS2401:YES)、演算結果用メモリ131に設けられた設定値把握カウンタの値を「1」に設定する(ステップS2402)。設定値把握カウンタはパチンコ機10の設定値を管理側CPU112にて特定するためのカウンタであり、例えば設定値把握カウンタの値が「1」であれば「設定1」であることを意味し、設定値把握カウンタの値が「6」であれば「設定6」であることを意味する。また、本実施形態では記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリである演算結果用メモリ131に設定値把握カウンタが設けられているため管理用IC66への動作電力の供給が停止されたとしても設定値把握カウンタに記憶された値は記憶保持される。
その後、入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号が再度LOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する(ステップS2403)。ステップS2403にて肯定判定をした場合、演算結果用メモリ131の設定値把握カウンタの値を1加算する(ステップS2404)。これにより、管理側CPU112において特定しているパチンコ機10の設定値が1段階上昇することとなる。
ステップS2403にて否定判定をした場合、又はステップS2404の処理を実行した場合、入力ポート121の第1〜第8バッファ122a〜122hに入力されている第1〜第8信号の入力状態に基づいて、主側CPU63から設定値識別終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2405)。ステップS2405にて否定判定をした場合、ステップS2403の処理に戻る。
ステップS2405にて肯定判定をした場合、演算結果用メモリ131の設定値把握カウンタの値に対応する履歴用メモリ181〜186を履歴情報の記憶対象及び各種パラメータの演算時における参照対象として設定する(ステップS2406)。具体的には、設定値把握カウンタの値が「1」であれば「設定1」に設定されたことを意味するため、設定1用の履歴用メモリ181を履歴情報の記憶対象及び各種パラメータの演算時における参照対象として設定する。また、設定値把握カウンタの値が「2」であれば「設定2」に設定されたことを意味するため、設定2用の履歴用メモリ182を履歴情報の記憶対象及び各種パラメータの演算時における参照対象として設定する。また、設定値把握カウンタの値が「3」であれば「設定3」に設定されたことを意味するため、設定3用の履歴用メモリ183を履歴情報の記憶対象及び各種パラメータの演算時における参照対象として設定する。また、設定値把握カウンタの値が「4」であれば「設定4」に設定されたことを意味するため、設定4用の履歴用メモリ184を履歴情報の記憶対象及び各種パラメータの演算時における参照対象として設定する。また、設定値把握カウンタの値が「5」であれば「設定5」に設定されたことを意味するため、設定5用の履歴用メモリ185を履歴情報の記憶対象及び各種パラメータの演算時における参照対象として設定する。また、設定値把握カウンタの値が「6」であれば「設定6」に設定されたことを意味するため、設定6用の履歴用メモリ186を履歴情報の記憶対象及び各種パラメータの演算時における参照対象として設定する。
その後、RTC115から年月日情報及び時刻情報であるRTC情報を読み出す(ステップS2407)。そして、履歴用メモリ117への書き込み処理を実行する(ステップS2408)。当該書き込み処理では、設定1〜6用の履歴用メモリ181〜186のうちステップS2406にて履歴情報の記憶対象として設定された履歴用メモリ181〜186を選択する。そして、その記憶対象となっている履歴用メモリ181〜186においてポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS2407にて読み出したRTC情報を書き込む。また、設定値であることを識別するための情報を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。これにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたことを示す情報と、当該設定が行われた日時に対応するRTC情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。
その後、対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS2409)。当該更新処理では、設定1〜6用の履歴用メモリ181〜186のうちステップS2406にて履歴情報の記憶対象として設定された履歴用メモリ181〜186を選択し、その履歴用メモリ181〜186のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア126に上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア126を「0」クリアする。
上記構成によれば、履歴用メモリ117として、「設定1」〜「設定6」のそれぞれに対応するように設定1〜6用の履歴用メモリ181〜186が設けられている。これにより、「設定1」〜「設定6」のパチンコ機10の設定状態のそれぞれに対応させて遊技履歴を記憶していくことが可能となる。この場合、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合には、その新たな設定が行われた設定値に対応する履歴用メモリ181〜186が履歴情報の記憶対象とされるため、パチンコ機10の設定状態の新たな設定に際して履歴情報の消去を行わなくても設定値ごとに区別して履歴情報を記憶することが可能となる。また、現状設定されているパチンコ機10の設定状態に対応する履歴情報を利用して各種パラメータが算出されるため、各設定値に対応する各種パラメータを適切に導出することが可能となる。
なお、履歴用メモリ117として、設定1〜6用の履歴用メモリ181〜186の6個のメモリが設けられている構成に限定されることはなく、1個のメモリに対して、設定1用の履歴用メモリ181に対応するエリアと、設定2用の履歴用メモリ182に対応するエリアと、設定3用の履歴用メモリ183に対応するエリアと、設定4用の履歴用メモリ184に対応するエリアと、設定5用の履歴用メモリ185に対応するエリアと、設定6用の履歴用メモリ186に対応するエリアとが設定されている構成としてもよい。
<第40実施形態>
本実施形態では履歴用メモリ117の構成が上記第33実施形態と相違している。以下、上記第33実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第33実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図549は本実施形態における履歴用メモリ117の構成を説明するための説明図である。
履歴用メモリ117として、第1履歴用メモリ191と第2履歴用メモリ192とが設けられている。第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のそれぞれには、上記第33実施形態における履歴用メモリ117の履歴用エリア124及びポインタ用エリア126の組わせが設けられている。この場合、第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のうち一方の履歴用メモリ191,192を利用して履歴情報の記憶を行っている状況においてパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合には、その後に所定数以上の履歴情報が他方の履歴用メモリ191,192に記憶されるまでは上記一方の履歴用メモリ191,192の履歴情報を消去することなく残すことが可能となるとともに、上記他方の履歴用メモリ191,192に所定数以上の履歴情報が記憶されるまでは両方の履歴用メモリ191,192において履歴情報を新たに記憶しておくことが可能となる。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における設定更新認識用処理について、図550のフローチャートを参照しながら説明する。
入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合(ステップS2501:YES)、管理側RAM114に設けられた設定値把握カウンタの値を「1」に設定する(ステップS2502)。設定値把握カウンタはパチンコ機10の設定値を管理側CPU112にて特定するためのカウンタであり、例えば設定値把握カウンタの値が「1」であれば「設定1」であることを意味し、設定値把握カウンタの値が「6」であれば「設定6」であることを意味する。
その後、入力ポート121の第15バッファ122oに入力されている設定値更新信号が再度LOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する(ステップS2503)。ステップS2503にて肯定判定をした場合、管理側RAM114の設定値把握カウンタの値を1加算する(ステップS2504)。これにより、管理側CPU112において特定しているパチンコ機10の設定値が1段階上昇することとなる。
ステップS2503にて否定判定をした場合、又はステップS2504の処理を実行した場合、入力ポート121の第1〜第8バッファ122a〜122hに入力されている第1〜第8信号の入力状態に基づいて、主側CPU63から設定値識別終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2505)。ステップS2505にて否定判定をした場合、ステップS2503の処理に戻る。
ステップS2505にて肯定判定をした場合、演算結果用メモリ131に設けられた設定変更発生フラグに「1」をセットする(ステップS2506)。設定変更発生フラグは、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後において、第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のうちそれまで履歴情報の記憶対象と設定されていた履歴用メモリ191,192だけではなくもう一方の履歴用メモリ191,192も履歴情報の記憶対象とする状況であるか否かを管理側CPU112にて特定するためのフラグである。また、記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリである演算結果用メモリ131に設定変更発生フラグが設けられているため管理用IC66への動作電力の供給が停止されたとしても設定変更発生フラグに記憶された値は記憶保持される。
その後、RTC115から年月日情報及び時刻情報であるRTC情報を読み出す(ステップS2507)。そして、各履歴用メモリ191,192への書き込み処理を実行する(ステップS2508)。当該書き込み処理では、まず第1履歴用メモリ191のポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS2507にて読み出したRTC情報を書き込む。また、設定値であることを識別するための情報及び設定値把握カウンタの値の情報の両方を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。これにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたことを示す情報と、当該設定が行われた日時に対応するRTC情報と、当該設定が行われた場合の設定値の情報と、の組合せが履歴情報として第1履歴用メモリ191に記憶された状態となる。また、当該書き込み処理では、第2履歴用メモリ192のポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS2507にて読み出したRTC情報を書き込む。また、設定値であることを識別するための情報及び設定値把握カウンタの値の情報の両方を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。これにより、パチンコ機10の設定状態が新たに設定されたことを示す情報と、当該設定が行われた日時に対応するRTC情報と、当該設定が行われた場合の設定値の情報と、の組合せが履歴情報として第2履歴用メモリ192に記憶された状態となる。
その後、各対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS2509)。当該更新処理では、まず第1履歴用メモリ191のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア126に上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア126を「0」クリアする。また、当該更新処理では、第2履歴用メモリ192のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア126に上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア126を「0」クリアする。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における履歴設定処理について、図551のフローチャートを参照しながら説明する。
演算結果用メモリ131の設定変更発生フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2601:NO)、第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のうち記憶対象となっている側にのみ履歴情報を記憶させるべき状況であることを意味する。この場合、まず現状の記憶対象となっている履歴用メモリ191,192を把握する(ステップS2602)。演算結果用メモリ131には記憶対象フラグが設けられており、記憶対象フラグの値が「0」である場合には第1履歴用メモリ191が記憶対象となり、記憶対象フラグの値が「1」である場合には第2履歴用メモリ192が記憶対象となる。なお、記憶対象フラグは記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリである演算結果用メモリ131に設けられているため、管理用IC66への動作電力の供給が停止されたとしても記憶対象フラグの値は記憶保持される。
その後、記憶対象となっている履歴用メモリ191,192に対して履歴設定の実行処理を実行する(ステップS2603)。具体的には、記憶対象となっている一方の履歴用メモリ191,192に対して上記第33実施形態における履歴設定処理(図531)のステップS1101〜ステップS1112の処理を実行する。これにより、記憶対象となっている一方の履歴用メモリ191,192に履歴情報が記憶される。
一方、演算結果用メモリ131の設定変更発生フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2601:YES)、第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のうち記憶対象となっている側だけではなく他方にも履歴情報を記憶させるべき状況であることを意味する。この場合、両方の履歴用メモリ191,192に対して履歴設定の実行処理を実行する(ステップS2604)。具体的には、まず第1履歴用メモリ191に対して上記第33実施形態における履歴設定処理(図531)のステップS1101〜ステップS1112の処理を実行する。これにより、第1履歴用メモリ191に履歴情報が記憶される。その後に、第2履歴用メモリ192に対して上記第33実施形態における履歴設定処理(図531)のステップS1101〜ステップS1112の処理を実行する。これにより、第2履歴用メモリ192に履歴情報が記憶される。
ステップS2603の処理を実行した場合、又はステップS2604の処理を実行した場合、演算結果用メモリ131の設定変更発生フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2605)。ステップS2605にて肯定判定をした場合、非記憶対象の履歴用メモリ191,192において所定数以上の球排出履歴が存在しているか否かを判定する(ステップS2606)。具体的には、演算結果用メモリ131の記憶対象フラグの値が「0」である場合には第1履歴用メモリ191が記憶対象となっているため、第2履歴用メモリ192に遊技領域PAから遊技球が排出されたことを示す履歴情報が所定数(具体的には「1000」)以上記憶されているか否かを判定する。また、演算結果用メモリ131の記憶対象フラグの値が「1」である場合には第2履歴用メモリ192が記憶対象となっているため、第1履歴用メモリ191に遊技領域PAから遊技球が排出されたことを示す履歴情報が所定数(具体的には「1000」)以上記憶されているか否かを判定する。なお、遊技領域PAから遊技球が排出されたことを示す履歴情報が所定数(具体的には「1000」)以上記憶されているか否かを判定するのではなく、遊技回が実行されたことを示す履歴情報が所定数(具体的には「100」)以上記憶されているか否かを判定する構成としてもよい。
ステップS2606にて肯定判定をした場合、記憶対象の変更処理を実行する(ステップS2607)。記憶対象の変更処理では、演算結果用メモリ131の記憶対象フラグの値を2値の間で現状の値とは異なる値に設定することで第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のうち記憶対象となる側を変更する。具体的には、記憶対象フラグの値が「0」であれば記憶対象フラグに「1」をセットすることで記憶対象を第1履歴用メモリ191から第2履歴用メモリ192に変更する。また、記憶対象フラグの値が「1」であれば記憶対象フラグを「0」クリアすることで記憶対象を第2履歴用メモリ192から第1履歴用メモリ191に変更する。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後において実行された遊技による履歴情報のみが記憶された履歴用メモリ191,192が記憶対象として設定される。そして、この新たに記憶対象となった履歴用メモリ191,192の履歴情報を利用して各種パラメータが算出されることにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた後において実行された遊技による各種パラメータを導出することが可能となる。
その後、第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のうちそれまで記憶対象となっていた側のクリア処理を実行する(ステップS2608)。具体的には、記憶対象フラグの値が「0」であれば第2履歴用メモリ192を「0」クリアし、記憶対象フラグの値が「1」であれば第1履歴用メモリ191を「0」クリアする。その後、演算結果用メモリ131の設定変更発生フラグを「0」クリアする(ステップS2609)。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における表示出力処理について、図552のフローチャートを参照しながら説明する。
演算タイミングである場合(ステップS2701:YES)、第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192のうち記憶対象となっている側を把握する(ステップS2702)。具体的には、演算結果用メモリ131の記憶対象フラグの値が「0」であれば第1履歴用メモリ191を記憶対象として把握し、記憶対象フラグの値が「1」であれば第2履歴用メモリ192を記憶対象として把握する。その後、ステップS2702にて把握した記憶対象の履歴用メモリ191,192に記憶された履歴情報を利用して上記第33実施形態における表示出力処理(図535)のステップS1402〜ステップS1412を実行することで、各種パラメータ(第1〜第8パラメータ、第11〜第18パラメータ、第21〜第26パラメータ、第31パラメータ、第41〜第42パラメータ)を算出するとともに、その算出した各種パラメータを演算結果用メモリ131に記憶させる(ステップS2703)。この場合、演算結果用メモリ131の設定変更発生フラグに「1」がセットされていることにより第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192の両方に対して履歴情報が記憶される状況であったとしても、記憶対象となっている一方の履歴用メモリ191,192を利用して各種パラメータが算出される。
ステップS2701にて否定判定をした場合、又はステップS2703の処理を実行した場合、表示用処理を実行する(ステップS2704)。表示用処理の処理内容は上記第33実施形態における表示用処理(図536)と同一である。
上記構成によれば、履歴用メモリ117として第1履歴用メモリ191と第2履歴用メモリ192とが設けられており、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合にはそれまで記憶対象となっていた履歴用メモリ191,192がそのまま記憶対象とされながら、記憶対象となっていない側の履歴用メモリ191,192にも履歴情報が記憶される。そして、記憶対象となっていない側の履歴用メモリ191,192に遊技領域PAから遊技球が排出されたことに対応する履歴情報が所定数以上記憶された場合に、その記憶対象となっていない側の履歴用メモリ191,192がそのまま記憶対象とされ、それまで記憶対象となっていた側の履歴用メモリ191,192は「0」クリアされる。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合にはその新たに設定された設定値において行われた遊技の履歴情報のみを利用して各種パラメータを算出することが可能となる。
その一方、上記構成によれば、各種パラメータの算出を適切に行わせないようにすべくパチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたとしても、記憶対象となる履歴用メモリ191,192は変更されることなく維持される。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が短期間で繰り返し行われたとしても、それまでの遊技履歴の管理結果を適切に導出することが可能となる。
なお、履歴用メモリ117として、第1履歴用メモリ191及び第2履歴用メモリ192の2個のメモリが設けられている構成に限定されることはなく、1個のメモリに対して第1履歴用メモリ191に対応する第1履歴用エリアと第2履歴用メモリ192に対応する第2履歴用エリアとが設定されている構成としてもよい。
また、1個の履歴用メモリ117のみが設けられた構成としてもよい。この場合、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから遊技領域PAからの遊技球の総排出個数が所定個数以上となった場合にパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたタイミングよりも前の履歴情報が消去され、当該設定が行われたタイミング以降の履歴情報は消去されることなく記憶保持される構成としてもよい。これにより、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから所定数以上の履歴情報が貯まったタイミングで、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたタイミングよりも前の履歴情報が消去されるようにすることが可能となる。また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたタイミングでそれに対応する履歴情報が履歴用メモリ117に記憶されるようにすることで、履歴用メモリ117において上記設定状態の新たな設定が行われたタイミングよりも前の履歴情報と後の履歴情報とを区別することが可能となる。
また、履歴情報を消去するタイミングは、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから遊技領域PAからの遊技球の総排出個数が所定個数以上となった場合に限定されることはなく、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われてから実行された遊技回の回数が所定回数以上となった場合としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしてもその前後で設定値が変更されていない場合には上記のような記憶対象の履歴用メモリ191,192の変更及び履歴情報の消去は行われないようにし、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合であってその前後で設定値が変更された場合に上記のような記憶対象の履歴用メモリ191,192の変更及び履歴情報の消去が行われる構成としてもよい。
<第41実施形態>
本実施形態では、管理側I/F111における入力ポート121の第1〜第16バッファ122a〜122pのうち、入力される信号の種類が管理用IC66の設計段階において決定されているバッファの種類が上記第33実施形態と相違している。また、入力される信号の種類を管理側CPU112に特定させるために主側CPU63にて実行される処理構成が上記第33実施形態と相違している。以下、上記第33実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第33実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図553は本実施形態における管理側I/F111の入力ポート121の構成を説明するための説明図である。
第1〜第7バッファ122a〜122g及び第16バッファ122pには、上記第33実施形態と同一の種類の信号が入力される。詳細には、第1バッファ122aには第1入賞口検知センサ42aの検知結果に対応する第1信号が入力され、第2バッファ122bには第2入賞口検知センサ43aの検知結果に対応する第2信号が入力され、第3バッファ122cには第3入賞口検知センサ44aの検知結果に対応する第3信号が入力され、第4バッファ122dには特電検知センサ45aの検知結果に対応する第4信号が入力され、第5バッファ122eには第1作動口検知センサ46aの検知結果に対応する第5信号が入力され、第6バッファ122fには第2作動口検知センサ47aの検知結果に対応する第6信号が入力され、第7バッファ122gにはアウト口検知センサ48aの検知結果に対応する第7信号が入力され、第16バッファ122pには出力指示信号が入力される。
一方、上記第33実施形態では開閉実行モードに対応する信号が第8信号として第8バッファ122hに入力され、高頻度サポートモードに対応する信号が第9信号として第9バッファ122iに入力され、前扉枠14に対応する信号が第10信号として第10バッファ122jに入力され、遊技回の開始に対応する信号が第11信号として第11バッファ122kに入力され、設定値更新信号が第15バッファ122oに入力される構成としたが、本実施形態ではこれら信号の入力対象となるバッファが異なっている。具体的には遊技回の開始に対応する信号は遊技回信号として第11バッファ122kに入力され、設定値更新信号は第12バッファ122lに入力され、開閉実行モードに対応する信号は開閉実行モード中信号として第13バッファ122mに入力され、高頻度サポートモードに対応する信号は高頻度サポートモード中信号として第14バッファ122nに入力され、前扉枠14に対応する信号は扉開放中信号として第15バッファ122oに入力される。
第11バッファ122kに遊技回信号が入力されること、第12バッファ122lに設定値更新信号が入力されること、第13バッファ122mに開閉実行モード中信号が入力されること、第14バッファ122nに高頻度サポートモード中信号が入力されること、第15バッファ122oに扉開放中信号が入力されること、及び第16バッファ122pに出力指示信号が入力されることは管理用IC66の設計段階において決定されており、主側CPU63からの指示を受けることなく、管理側CPU112はこれら第11〜第16バッファ122k〜122pにそれぞれに対応する上記各信号が入力されることを特定可能となっている。一方、第1〜第10バッファ122a〜122jにどのような種類の信号が入力されるのかは管理用IC66の設計段階において決定されておらず、これら信号の種類は主側CPU63からの指示を受けることで管理側CPU112にて特定される。この信号の種類を特定するための処理は、上記第33実施形態と同様に、主側CPU63及び管理側CPU112に動作電力の供給が開始された場合に実行される。
図554は主側CPU63にて実行される本実施形態の認識用処理を示すフローチャートである。なお、認識用処理は上記第33実施形態と同様にメイン処理(図514)におけるステップS111にて実行される。
まず主側RAM65の認識用出力カウンタに、信号の種類の認識対象となる第1〜第10バッファ122a〜122jの数である「10」をセットする(ステップS2801)。その後、識別開始信号の出力処理を実行する(ステップS2802)。当該出力処理では、第1バッファ122aに入力される第1信号、第13バッファ122mに入力される開閉実行モード中信号、第14バッファ122nに入力される高頻度サポートモード中信号のそれぞれの出力状態をHIレベルに設定することで、識別開始信号の出力を開始する。これら信号をHIレベルに維持する期間は、これら信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。
その後、主側RAM65の認識用出力カウンタの現状の値に対応する出力回数の情報を主側ROM64から読み出し、その読み出した出力回数の情報を主側RAM65に設けられた出力回数カウンタにセットする(ステップS2803)。出力回数カウンタは、種類識別用信号の出力回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。
本実施形態では、第1バッファ122a〜第10バッファ122jに入力される信号の種類を管理側CPU112に認識させる場合、その信号の種類に対応する入球部に対して設定されている賞球個数と同一回数、種類識別用信号を出力する。管理側CPU112は第1バッファ122a〜第10バッファ122jのそれぞれについて種類識別用信号を受信した回数に対応する情報を、対応関係用メモリ116の第1〜第10対応関係エリア123a〜123jに格納する。つまり、第1バッファ122a〜第10バッファ122jに入力される信号の種類が、その信号の種類に対応する入球部に対して設定されている賞球個数として把握される。
ステップS2803では、認識用出力カウンタの値が「10」、「9」及び「8」のいずれかである場合、一般入賞口31の賞球個数に対応する「10」を出力回数カウンタにセットする。また、認識用出力カウンタの値が「7」である場合、特電入賞装置32の賞球個数に対応する「15」を出力回数カウンタにセットする。また、認識用出力カウンタの値が「6」である場合、第1作動口33の賞球個数に対応する「1」を出力回数カウンタにセットする。また、認識用出力カウンタの値が「5」である場合、第2作動口34の賞球個数に対応する「1」を出力回数カウンタにセットする。また、認識用出力カウンタの値が「4」である場合、アウト口24aに対応しているものの当該アウト口24aに遊技球が入球したとしても遊技球の払い出しは実行されないため、出力回数カウンタに「0」をセットする。また、認識用出力カウンタの値が「3」〜「1」のいずれかである場合、対応する入球部が存在しておらずブランクであるため、出力回数カウンタに「0」をセットする。
その後、開始契機信号の出力処理を実行する(ステップS2804)。当該出力処理では、第1バッファ122aに入力される第1信号の出力状態をHIレベルに設定することで、開始契機信号の出力を開始する。第1信号をHIレベルに維持する期間は、第1信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。
その後、主側RAM65の出力回数カウンタの値が「0」ではないことを条件として(ステップS2805:YES)、すなわちステップS2803にて1以上の値が出力回数カウンタにセットされたことを条件として、ステップS2806に進む。ステップS2806では、種類識別用信号の出力処理を実行する。当該出力処理では、第2バッファ122bに入力される第2信号の出力状態をHIレベルに設定することで、種類識別信号の出力を開始する。第2信号をHIレベルに維持する期間は、第2信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。
その後、主側RAM65の出力回数カウンタの値を1減算し(ステップS2807)、その1減算後における出力回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS2808)。出力回数カウンタの値が1以上である場合には(ステップS2808:NO)、ステップS2806に戻る。
ステップS2805にて肯定判定をした場合、又はステップS2808にて肯定判定をした場合、終了契機信号の出力処理を実行する(ステップS2809)。当該出力処理では、第3バッファ122cに入力される第3信号の出力状態をHIレベルに設定することで、終了契機信号の出力を開始する。第3信号をHIレベルに維持する期間は、第3信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。
その後、主側RAM65の認識用出力カウンタの値を1減算し(ステップS2810)、その1減算後における認識用出力カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS2811)。認識用出力カウンタの値が1以上である場合には(ステップS2811:NO)、ステップS2803に戻り、1減算後における認識用出力カウンタの値に対応する信号の種類を認識させるための処理を実行する。
一方、認識用出力カウンタの値が「0」である場合には(ステップS2811:YES)、識別終了信号の出力処理を実行する(ステップS2812)。当該出力処理では、第3バッファ122cに入力される第3信号、第13バッファ122mに入力される開閉実行モード中信号、第14バッファ122nに入力される高頻度サポートモード中信号のそれぞれの出力状態をHIレベルに設定することで、識別終了信号の出力を開始する。これら信号をHIレベルに維持する期間は、これら信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における管理処理について、図555のフローチャートを参照しながら説明する。管理処理は、上記第33実施形態と同様に管理側CPU112への動作電力の供給が開始された場合に開始される。
まず主側CPU63からの識別開始信号の受信を終了したか否かを判定する(ステップS2901)。識別開始信号を受信していない場合、ステップS2902にて設定更新認識用処理を実行した後にステップS2901の処理を再度実行する。設定更新認識用処理の処理内容は上記第33実施形態と同一である。
主側CPU63からの識別開始信号の受信が終了した場合(ステップS2901:YES)、管理側RAM114の設定対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップS2903)。その後、主側CPU63から開始契機信号を受信していることを条件として(ステップS2904:YES)、ステップS2905に進む。ステップS2905では、主側CPU63から種類識別用信号を受信しているか否かを判定する。種類識別用信号を受信している場合(ステップS2905:YES)、管理側RAM114に設けられた受信回数カウンタの値を1加算する(ステップS2906)。受信回数カウンタは、主側CPU63から種類識別用信号を受信した回数を管理側CPU112にて特定するためのカウンタである。なお、受信回数カウンタの値はステップS2904にて肯定判定をした場合に「0」クリアされる。
ステップS2905にて否定判定をした場合、又はステップS2906の処理を実行した場合、主側CPU63から終了契機信号を受信しているか否かを判定する(ステップS2907)。終了契機信号を受信していない場合(ステップS2907:NO)、ステップS2905に戻り、終了契機信号を受信している場合(ステップS2907:YES)、対応関係設定処理を実行する(ステップS2908)。対応関係設定処理では、対応関係用メモリ116の第1〜第10対応関係エリア123a〜123jのうち、管理側RAM114の設定対象カウンタにおける現状の値に対応する対応関係エリアに、受信回数カウンタにセットされている値を格納する。この場合、第1対応関係エリア123a、第2対応関係エリア123b及び第3対応関係エリア123cには一般入賞口31の賞球個数に対応する「10」がセットされ、第4対応関係エリア123dには特電入賞装置32の賞球個数に対応する「15」がセットされ、第5対応関係エリア123eには第1作動口33の賞球個数に対応する「1」がセットされ、第6対応関係エリア123fには第2作動口34の賞球個数に対応する「1」がセットされる。また、第7〜第12対応関係エリア123g〜123lには「0」がセットされる。その後、管理側RAM114の設定対象カウンタの値を1加算する(ステップS2909)。
ステップS2904にて否定判定をした場合、又はステップS2909の処理を実行した場合、主側CPU63からの識別終了信号の受信が終了したか否かを判定する(ステップS2910)。識別終了信号の受信が終了していない場合(ステップS2910:NO)、ステップS2904に戻り、主側CPU63から開始契機信号を受信することを条件として(ステップS2904:YES)、ステップS2905以降の処理を実行する。主側CPU63からの識別終了信号の受信が終了している場合(ステップS2910:YES)、ステップS2911の履歴設定処理、ステップS2912の表示出力処理及びステップS2913の外部出力用処理を繰り返し実行する。
図556は第1〜第10バッファ122a〜122jとこれらバッファ122a〜122jに入力される信号の種類との対応関係の情報が対応関係用メモリ116に格納される様子を示すタイムチャートである。図556(a)は第1信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図556(b)は第2信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図556(c)は第3信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図556(d)は開閉実行モード中信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図556(e)は高頻度サポートモード中信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図556(f)は第1〜第10バッファ122a〜122jとこれらバッファ122a〜122jに入力される信号の種類との対応関係を識別するための処理が実行される識別状態の実行期間を示し、図556(g)は管理側RAM114の受信回数カウンタの値が1加算されるタイミングを示し、図556(h)は管理側CPU112にて対応関係設定処理(ステップS2908)が実行されるタイミングを示す。
主側CPU63及び管理側CPU112への動作電力の供給が開始されることで、t1のタイミングで、図556(a)、図556(d)及び図556(e)に示すように、第1信号、開閉実行モード中信号及び高頻度サポートモード中信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更される。これにより、主側CPU63から管理側CPU112への識別開始信号の出力が開始される。その後、t2のタイミングで、第1信号、開閉実行モード中信号及び高頻度サポートモード中信号の出力状態がHIレベルからLOWベルに変更される。これにより、主側CPU63から管理側CPU112への識別開始信号の出力が停止される。当該t2のタイミングで、管理側CPU112は管理処理(図555)のステップS2901にて肯定判定をすることで、図556(f)に示すように識別状態となる。
その後、t3のタイミング〜t4のタイミングに亘って図556(a)に示すように第1信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に開始契機信号が出力された状態となる。そして、t5のタイミング〜t7のタイミングに亘って図556(b)に示すように第2信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に種類識別用信号が1回出力された状態となる。この場合、t6のタイミングで、図556(g)に示すように管理側RAM114の受信回数カウンタの値が1加算される。
その後、t8のタイミング〜t10のタイミングに亘って図556(c)に示すように第3信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に終了契機信号が出力された状態となる。この場合、t9のタイミングで、図556(h)に示すように管理側CPU112にて対応関係設定処理が実行される。当該対応関係設定処理が実行されるタイミングでは受信回数カウンタの値が「1」となっているため、対応関係用メモリ116における今回の設定対象の対応関係エリア123a〜123jに対応関係情報として「1」の情報を格納する。
その後、t11のタイミング〜t12のタイミングに亘って図556(a)に示すように第1信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に開始契機信号が出力された状態となる。そして、t13のタイミング〜t15のタイミング、t16のタイミング〜t18のタイミング、t19のタイミング〜t21のタイミング、及びt22のタイミング〜t24のタイミングのそれぞれに亘って図556(b)に示すように第2信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に種類識別用信号がそれぞれ1回出力された状態となる。この場合、t14のタイミング、t17のタイミング、t20のタイミング、t23のタイミングのそれぞれで、図556(g)に示すように管理側RAM114の受信回数カウンタの値が1加算される。
その後、t25のタイミング〜t27のタイミングに亘って図556(c)に示すように第3信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に終了契機信号が出力された状態となる。この場合、t26のタイミングで、図556(h)に示すように管理側CPU112にて対応関係設定処理が実行される。当該対応関係設定処理が実行されるタイミングでは受信回数カウンタの値が「10」となっているため、対応関係用メモリ116における今回の設定対象の対応関係エリア123a〜123jに対応関係情報として「10」の情報を格納する。
その後、t28のタイミングで、図556(c)、図556(d)及び図556(e)に示すように、第3信号、開閉実行モード中信号及び高頻度サポートモード中信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更される。これにより、主側CPU63から管理側CPU112への識別終了信号の出力が開始される。その後、t29のタイミングで、第3信号、開閉実行モード中信号及び高頻度サポートモード中信号の出力状態がHIレベルからLOWベルに変更される。これにより、主側CPU63から管理側CPU112への識別終了信号の出力が停止される。当該t29のタイミングで、管理側CPU112は管理処理(図555)のステップS2910にて肯定判定をすることで、図556(f)に示すように識別状態が解除される。
なお、本実施形態では対応関係情報として賞球個数の情報が格納されるため、履歴用メモリ117に格納される履歴情報にはその履歴情報の格納契機となった入球部に対応する賞球個数の情報が対応関係情報として含まれる。当該構成においては、賞球個数が同一である入球部が複数種類存在している場合、履歴情報においてそれら入球部を区別することができない。具体的には、第1作動口33と第2作動口34とは賞球個数がいずれも1個であるため、履歴情報において第1作動口33と第2作動口34とを区別することができない。このような事情において第1作動口33と第2作動口34との賞球個数を異ならせてもよい。これにより、本実施形態のような履歴情報が格納される構成であっても、履歴情報において第1作動口33と第2作動口34とを区別することが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、設定値更新信号及び出力指示信号だけではなく、遊技回が開始されたか否かに対応する情報、開閉実行モード中であるか否かに対応する情報、高頻度サポートモード中であるか否かに対応する情報、及び前扉枠14が開放中であるか否かに対応する情報についても、これら情報に対応する信号経路であることを主側CPU63からの対応関係情報を受信しなくても管理側CPU112にて特定可能となっている。この場合、各入球検知センサ42a〜48aの検知結果に対応する情報のみが、各情報と各信号経路118a〜118jとの対応関係を主側CPU63から管理側CPU112に認識させる必要がある情報となる。そして、対応関係情報を管理側CPU112に認識させる場合、各入球検知センサ42a〜48aに対応する賞球個数と同一の数のパルス信号が第2信号を利用して主側CPU63から管理側CPU112に出力される。これにより、対応関係情報の送信に関する構成を簡素化することが可能となる。
<第42実施形態>
本実施形態では、各入球結果の情報を管理用IC66に提供するための構成が上記第33実施形態と相違している。以下、上記第33実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第33実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図557は各入球検知センサ42a〜48aの検知結果が主側CPU63及び管理用IC66に入力されるようにするための信号経路の構成を説明するための説明図である。
第1入賞口検知センサ42aの検知結果は第1信号経路SL11を通じて主側CPU63に入力される。また、第2入賞口検知センサ43aの検知結果は第2信号経路SL12を通じて主側CPU63に入力される。また、第3入賞口検知センサ44aの検知結果は第3信号経路SL13を通じて主側CPU63に入力される。また、特電検知センサ45aの検知結果は第4信号経路SL14を通じて主側CPU63に入力される。また、第1作動口検知センサ46aの検知結果は第5信号経路SL15を通じて主側CPU63に入力される。また、第2作動口検知センサ47aの検知結果は第6信号経路SL16を通じて主側CPU63に入力される。また、アウト口検知センサ48aの検知結果は第7信号経路SL17を通じて主側CPU63に入力される。
第1信号経路SL11の途中位置から分岐させるようにして第1分岐経路SL21が形成されており、当該第1分岐経路SL21は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第2信号経路SL12の途中位置から分岐させるようにして第2分岐経路SL22が形成されており、当該第2分岐経路SL22は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第3信号経路SL13の途中位置から分岐させるようにして第3分岐経路SL23が形成されており、当該第3分岐経路SL23は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第4信号経路SL14の途中位置から分岐させるようにして第4分岐経路SL24が形成されており、当該第4分岐経路SL24は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第5信号経路SL15の途中位置から分岐させるようにして第5分岐経路SL25が形成されており、当該第5分岐経路SL25は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第6信号経路SL16の途中位置から分岐させるようにして第6分岐経路SL26が形成されており、当該第6分岐経路SL26は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第7信号経路SL17の途中位置から分岐させるようにして第7分岐経路SL27が形成されており、当該第7分岐経路SL27は管理用IC66と電気的に接続されている。
上記構成であることにより、各入球検知センサ42a〜48aの検知結果は主側CPU63による処理を介在させることなく管理用IC66に入力される。これにより、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34の各入球結果を管理側CPU112に認識させるための処理を主側CPU63にて実行する必要がなくなるため、主側CPU63の処理負荷の軽減を図ることが可能となる。
また、各信号経路SL11〜SL17からの各分岐経路SL21〜SL27の分岐箇所はMPU62内に存在している。これにより、当該分岐箇所及び各分岐経路SL21〜SL27に対する外部からのアクセスを行いづらくさせることが可能となり、管理用IC66にのみ異常な入球結果を入力させる不正行為を阻止することが可能となる。
<第43実施形態>
本実施形態では遊技履歴の管理結果を表示するための表示装置の構成が上記第33実施形態と相違している。以下、上記第33実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第33実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図558は本実施形態における主制御装置60の正面図である。
上記第33実施形態では主制御装置60に第1報知用表示装置69a、第2報知用表示装置69b及び第3報知用表示装置69cが設けられていたが、本実施形態では第1報知用表示装置201、第2報知用表示装置202、第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204が設けられている。これら第1〜第4報知用表示装置201〜204は主制御基板61の素子搭載面において横並びで設けられている。
第1〜第4報知用表示装置201〜204はいずれも、LEDによる表示用セグメントが7個配列されたセグメント表示器であるが、これに限定されることはなく多色発光タイプの単一の発光体であってもよく、液晶表示装置であってもよく、有機ELディスプレイであってもよい。第1〜第4報知用表示装置201〜204はいずれもその表示面が主制御基板61の素子搭載面が向く方向を向くようにして設置されているとともに、基板ボックス60aの対向壁部60bにより覆われている。この場合に、基板ボックス60aが透明に形成されていることにより、基板ボックス60aの外部から当該基板ボックス60a内に収容された第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示面を目視することが可能となる。また、主制御装置60は基板ボックス60aにおいて主制御基板61の素子搭載面と対向する対向壁部60bがパチンコ機10後方を向くようにして樹脂ベース21の背面に搭載されているため、遊技機本体12を外枠11に対してパチンコ機10前方に開放させて樹脂ベース21の背面をパチンコ機10前方に露出させた場合には、対向壁部60bを通じて第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示面を目視することが可能となる。
第1報知用表示装置201の表示面においては「A」、「E」、「H」、「L」、「O」といったアルファベットが表示される。一方、第2報知用表示装置202、第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204においては「0」〜「9」の範囲で数字が表示される。第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用して遊技履歴の管理結果が報知される。この場合、第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202では報知対象となっている遊技履歴の管理結果(上記第33実施形態における第1〜第8パラメータ、第11〜第18パラメータ、第21〜第26パラメータ、第31パラメータ、第41〜第42パラメータ)の種類に対応する表示が行われ、第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204では報知対象となっている種類の遊技履歴の管理結果の内容に対応する表示が行われる。
詳細には、遊技履歴の管理結果の種類として上記第33実施形態における第1〜第8パラメータ、第11〜第18パラメータ、第21〜第26パラメータ、第31パラメータ及び第41〜第42パラメータが存在している。第1報知用表示装置201では報知対象となっているパラメータ群の種類に対応する表示が行われる。具体的には、第1〜第8パラメータのいずれかが報知対象となっている場合には第1報知用表示装置201にて「A」が表示され、第11〜第18パラメータのいずれかが報知対象となっている場合には第1報知用表示装置201にて「E」が表示され、第21〜第26パラメータのいずれかが報知対象となっている場合には第1報知用表示装置201にて「H」が表示され、第31パラメータのいずれかが報知対象となっている場合には第1報知用表示装置201にて「L」が表示され、第41〜第42パラメータが報知対象となっている場合には第1報知用表示装置201にて「O」が表示される。
第2報知用表示装置202では報知対象となっているパラメータ群における遊技履歴の管理結果の配列順序のうち報知対象となっている遊技履歴の管理結果の種類に対応する順序の表示が行われる。第1〜第8パラメータのパラメータ群を例に挙げて説明すると、第1パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「1」が表示され、第2パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「2」が表示され、第3パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「3」が表示され、第4パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「4」が表示され、第5パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「5」が表示され、第6パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「6」が表示され、第7パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「7」が表示され、第8パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「8」が表示される。また、第21〜第26パラメータのパラメータ群を例に挙げて説明すると、第21パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「1」が表示され、第22パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「2」が表示され、第23パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「3」が表示され、第24パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「4」が表示され、第25パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「5」が表示され、第26パラメータが報知対象となっている場合には第2報知用表示装置202にて「6」が表示される。
第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204の表示内容について詳細には、報知対象となっているパラメータを100倍した値のうち、10の位に対応する数字が第3報知用表示装置203にて表示され、1の位に対応する数字が第4報知用表示装置204にて表示される。
第1〜第4報知用表示装置201〜204においては、上記第1〜第8パラメータ、上記第11〜第18パラメータ、上記第21〜第26パラメータ、上記第31パラメータ及び上記第41〜第42パラメータの演算結果に対応する表示が予め定められた順序に従って順次切り換えられ、最後の順番の表示対象である第42パラメータの演算結果が表示された後は最初の順番の表示対象である第1パラメータの演算結果が表示される。この場合、一のパラメータの演算結果が継続して表示される期間は2秒となっている。これに対して、管理側CPU112における上記各種パラメータの演算周期は51秒となっているとともに、各種パラメータの数は25個となっている。したがって、管理側CPU112にて演算された各種パラメータは少なくとも1回は第1〜第4報知用表示装置201〜202における報知対象となる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204においては上記第33実施形態と同様に遊技履歴の管理結果の報知だけではなく、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態においては現状の設定値に対応する値が表示される。具体的には、当該変更可能状態においては第1〜第3報知用表示装置201〜203が消灯状態とされるのに対して、横並びの第1〜第4報知用表示装置204において右端に存在している第4報知用表示装置204にて現状の設定値に対応する値が表示される。つまり、変更可能状態において「設定1」が選択されている場合には第4報知用表示装置204にて「1」が表示され、変更可能状態において「設定2」が選択されている場合には第4報知用表示装置204にて「2」が表示され、変更可能状態において「設定3」が選択されている場合には第4報知用表示装置204にて「3」が表示され、変更可能状態において「設定4」が選択されている場合には第4報知用表示装置204にて「4」が表示され、変更可能状態において「設定5」が選択されている場合には第4報知用表示装置204にて「5」が表示され、変更可能状態において「設定6」が選択されている場合には第4報知用表示装置204にて「6」が表示される。
次に、MPU62の制御に基づき第1〜第4報知用表示装置201〜204において各種表示を行うための電気的な構成について説明する。図559はMPU62の制御に基づき第1〜第4報知用表示装置201〜204において各種表示を行うための電気的な構成を説明するためのブロック図である。
既に説明したとおり主制御基板61にはMPU62及び第1〜第4報知用表示装置201〜204が設けられている。また、主制御基板61には第1表示IC205、第2表示IC206、第3表示IC207及び第4表示IC208が設けられている。
第1表示IC205は第1報知用表示装置201に対応させて設けられており、信号経路SL31によりMPU62と電気的に接続されているとともに信号経路SL32により第1報知用表示装置201と電気的に接続されている。第1表示IC205にはMPU62から受信した表示データを記憶するための記憶バッファが設けられており、当該記憶バッファに記憶されている表示データに従って第1報知用表示装置201の表示制御、すなわち各表示用セグメントの発光制御を行う。第1表示IC205は動作電力が供給されている場合には記憶バッファに記憶された表示データを記憶保持可能であり、その記憶保持している表示データに対応する表示内容を第1報知用表示装置201に継続して表示させる。そして、表示データがMPU62により変更されることにより、その変更された表示データに対応する表示内容に第1報知用表示装置201の表示が変更される。また、第1表示IC205への動作電力の供給が開始された後であってMPU62による表示データの設定が行われていない状況においては表示データがオール「0」のデータとなるが、この場合には第1報知用表示装置201は非表示状態、すなわち消灯状態となる。
但し、当該構成に限定されることはなく第1表示IC205にバックアップ電力が供給されることでパチンコ機10への動作電力の供給が停止されている状況であっても第1表示IC205にて表示データを記憶保持可能な構成としてもよい。この場合、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には、パチンコ機10の動作電力の供給が停止される直前に第1報知用表示装置201にて行われていた表示が当該第1報知用表示装置201にて開始されることとなる。
第2表示IC206は第2報知用表示装置202に対応させて設けられており、信号経路SL33によりMPU62と電気的に接続されているとともに信号経路SL34により第2報知用表示装置202と電気的に接続されている。第2表示IC206にはMPU62から受信した表示データを記憶するための記憶バッファが設けられており、当該記憶バッファに記憶されている表示データに従って第2報知用表示装置202の表示制御、すなわち各表示用セグメントの発光制御を行う。第2表示IC206は動作電力が供給されている場合には記憶バッファに記憶された表示データを記憶保持可能であり、その記憶保持している表示データに対応する表示内容を第2報知用表示装置202に継続して表示させる。そして、表示データがMPU62により変更されることにより、その変更された表示データに対応する表示内容に第2報知用表示装置202の表示が変更される。また、第2表示IC206への動作電力の供給が開始された後であってMPU62による表示データの設定が行われていない状況においては表示データがオール「0」のデータとなるが、この場合には第2報知用表示装置202は非表示状態、すなわち消灯状態となる。
但し、当該構成に限定されることはなく第2表示IC206にバックアップ電力が供給されることでパチンコ機10への動作電力の供給が停止されている状況であっても第2表示IC206にて表示データを記憶保持可能な構成としてもよい。この場合、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には、パチンコ機10の動作電力の供給が停止される直前に第2報知用表示装置202にて行われていた表示が当該第2報知用表示装置202にて開始されることとなる。
第3表示IC207は第3報知用表示装置203に対応させて設けられており、信号経路SL35によりMPU62と電気的に接続されているとともに信号経路SL36により第3報知用表示装置203と電気的に接続されている。第3表示IC207にはMPU62から受信した表示データを記憶するための記憶バッファが設けられており、当該記憶バッファに記憶されている表示データに従って第3報知用表示装置203の表示制御、すなわち各表示用セグメントの発光制御を行う。第3表示IC207は動作電力が供給されている場合には記憶バッファに記憶された表示データを記憶保持可能であり、その記憶保持している表示データに対応する表示内容を第3報知用表示装置203に継続して表示させる。そして、表示データがMPU62により変更されることにより、その変更された表示データに対応する表示内容に第3報知用表示装置203の表示が変更される。また、第3表示IC207への動作電力の供給が開始された後であってMPU62による表示データの設定が行われていない状況においては表示データがオール「0」のデータとなるが、この場合には第3報知用表示装置203は非表示状態、すなわち消灯状態となる。
但し、当該構成に限定されることはなく第3表示IC207にバックアップ電力が供給されることでパチンコ機10への動作電力の供給が停止されている状況であっても第3表示IC207にて表示データを記憶保持可能な構成としてもよい。この場合、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には、パチンコ機10の動作電力の供給が停止される直前に第3報知用表示装置203にて行われていた表示が当該第3報知用表示装置203にて開始されることとなる。
第4表示IC208は第4報知用表示装置204に対応させて設けられており、信号経路SL37によりMPU62と電気的に接続されているとともに信号経路SL38により第4報知用表示装置204と電気的に接続されている。第4表示IC208にはMPU62から受信した表示データを記憶するための記憶バッファが設けられており、当該記憶バッファに記憶されている表示データに従って第4報知用表示装置204の表示制御、すなわち各表示用セグメントの発光制御を行う。第4表示IC208は動作電力が供給されている場合には記憶バッファに記憶された表示データを記憶保持可能であり、その記憶保持している表示データに対応する表示内容を第4報知用表示装置204に継続して表示させる。そして、表示データがMPU62により変更されることにより、その変更された表示データに対応する表示内容に第4報知用表示装置204の表示が変更される。また、第4表示IC208への動作電力の供給が開始された後であってMPU62による表示データの設定が行われていない状況においては表示データがオール「0」のデータとなるが、この場合には第4報知用表示装置204は非表示状態、すなわち消灯状態となる。
但し、当該構成に限定されることはなく第4表示IC208にバックアップ電力が供給されることでパチンコ機10への動作電力の供給が停止されている状況であっても第4表示IC208にて表示データを記憶保持可能な構成としてもよい。この場合、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には、パチンコ機10の動作電力の供給が停止される直前に第4報知用表示装置204にて行われていた表示が当該第4報知用表示装置204にて開始されることとなる。
第1〜第4表示IC205〜208への表示データの出力はMPU62により行われるが、当該表示データの出力設定は主側CPU63及び管理側CPU112のそれぞれにて行われる。つまり、主側CPU63において第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御が実行されるとともに管理側CPU112において第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御が実行される。この場合、主側CPU63及び管理側CPU112において同時期に表示データの出力設定が行われないように、それぞれにおいて表示データの出力設定が行われる期間が調整されている。具体的には、MPU62への動作電力の供給が開始された後においてパチンコ機10の設定状態を変更することが可能である変更可能状態においては主側CPU63による表示データの出力設定が行われるのに対して管理側CPU112による表示データの出力設定は行われない。一方、設定値の変更可能状態ではない状態においては管理側CPU112による表示データの出力設定が行われるのに対して主側CPU63による表示データの出力設定は行われない。
なお、仮に主側CPU63による表示データの出力設定と管理側CPU112による表示データの出力設定とが同期時に行われた場合には主側CPU63による表示データの出力設定が優先される。但し、これに限定されることはなく管理側CPU112による表示データの出力設定が優先される構成としてもよい。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における表示用処理について、図560のフローチャートを参照しながら説明する。
まず管理側RAM114の更新タイミングカウンタの値を1減算する(ステップS3001)。更新タイミングカウンタは第1〜第4報知用表示装置201〜204における遊技履歴の管理結果の表示内容を更新するタイミングであることを管理側CPU112にて特定するためのカウンタである。その後、1減算後における更新タイミングカウンタの値が「0」となっているか否かを判定することで第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容を更新するタイミングとなったか否かを判定する(ステップS3002)。
ステップS3002にて肯定判定をした場合、管理側RAM114の表示対象カウンタの値を1加算する(ステップS3003)。そして、1加算後における表示対象カウンタの値が最大値である「24」を超えた場合(ステップS3004:YES)、表示対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップS3005)。表示対象カウンタは第1〜第4報知用表示装置201〜204における表示対象となっているパラメータの種類を管理側CPU112にて特定するためのカウンタである。上記第1〜第8パラメータ、上記第11〜第18パラメータ、上記第21〜第26パラメータ、上記第31パラメータ及び上記第41〜第42パラメータと、「0」〜「24」の表示対象カウンタの取り得る値とは1対1で対応している。例えば表示対象カウンタの値が「0」である場合、最初の表示対象である第1パラメータが第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示対象となり、表示対象カウンタの値が「24」である場合、最後の表示対象である第42パラメータが第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示対象となる。
ステップS3004にて否定判定をした場合、又はステップS3005の処理を実行した場合、表示対象カウンタの値に対応するパラメータの種類に対応する表示データを管理側ROM113から読み出す(ステップS3006)。そして、第1報知用表示装置201に対応する表示データの設定処理を実行するとともに(ステップS3007)、第2報知用表示装置202に対応する表示データの設定処理を実行する(ステップS3008)。例えば表示対象カウンタの値が「0」であり第1パラメータが表示対象となっているのであれば、第1報知用表示装置201に「A」を表示するための表示データを第1表示IC205に出力するとともに、第2報知用表示装置202に「1」を表示するための表示データを第2表示IC206に出力する。また、例えば表示対象カウンタの値が「24」であり第42パラメータが表示対象となっているのであれば、第1報知用表示装置201に「O」を表示するための表示データを第1表示IC205に出力するとともに、第2報知用表示装置202に「2」を表示するための表示データを第2表示IC206に出力する。
その後、表示対象カウンタの値に対応するパラメータを演算結果用メモリ131から読み出すとともに、その読み出したパラメータを100倍した結果の10の位に対応する表示データと1の位に対応する表示データとを管理側ROM113から読み出す(ステップS3009)。そして、その結果の10の位に対応する数字が表示されるように第3報知用表示装置203を表示制御するとともに(ステップS3010)、1の位に対応する数字が表示されるように第4報知用表示装置204を表示制御する(ステップS3011)。例えば100倍した結果が「53」である場合には第3報知用表示装置203に「5」を表示するための表示データを第3表示IC207に出力するとともに、第4報知用表示装置204に「3」を表示するための表示データを第4表示IC208に出力する。
その後、管理側RAM114の更新タイミングカウンタに次回の更新タイミングに対応する値として2秒に対応する値を設定する(ステップS3012)。
上記のように表示用処理が実行されることにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて遊技履歴の管理結果が表示される。当該遊技履歴の管理結果の表示は遊技が継続されているか否かに関係なく行われるとともに、遊技機本体12が外枠11に対して開放操作されて主制御装置60がパチンコ機10の前方から視認可能となっているか否かに関係なく行われる。このように遊技の状況やパチンコ機10の状態に関係なく第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御が実行されるようにすることにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204を表示制御するための処理構成を簡素化することが可能となる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204における遊技履歴の管理結果の表示は管理側CPU112への動作電力の供給が開始された後であって主側CPU63から識別終了コマンドを受信した後に開始される。この場合、演算結果用メモリ131に記憶されている情報は履歴用メモリ117に記憶されている情報と同様に、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されている場合であっても記憶保持されるため、管理側CPU112への動作電力の供給が開始された場合には当該管理側CPU112への動作電力の供給が停止される前に算出された遊技履歴の管理結果が表示される。
第1〜第4表示IC205〜208は動作電力が供給されている間はMPU62から出力された表示データを記憶保持するとともに、その表示データに従って対応する第1〜第4報知用表示装置201〜204を表示制御する。したがって、遊技履歴の管理結果の表示が開始された後は第1〜第4報知用表示装置201〜204は消灯状態(すなわち非表示状態)となることはなく、何らかの表示に対応する点灯状態(すなわち表示状態)となっている。
次に、主側CPU63にて実行される本実施形態における設定値更新処理について、図561のフローチャートを参照しながら説明する。
まず第1〜第3報知用表示装置201〜203の消灯処理を実行する(ステップS3101)。具体的には、第1〜第3表示IC205〜207に対してオール「0」となる表示データを出力する。これにより、第1〜第3報知用表示装置201〜203の表示用セグメントは全て消灯状態となり、第1〜第3報知用表示装置201〜203は非表示状態となる。なお、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された直後においては第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示用セグメントは全て消灯状態であり第1〜第4報知用表示装置201〜204は非表示状態である。したがって、ステップS3101は、第1〜第3報知用表示装置201〜203を非表示状態に維持させる処理であるとともに、仮に何らかの影響で第1〜第3報知用表示装置201〜203のいずれかが表示状態となっていた場合にはそれを非表示状態とする処理である。
その後、主側RAM65の設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS3102)。設定値カウンタはパチンコ機10の設定状態がいずれの設定値であるのかを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。設定値カウンタに「1」がセットされることにより、設定値更新処理が実行される場合にはそれまでの設定値に関係なく設定値が「設定1」となる。
その後、第4表示用報知装置204における設定値の表示開始処理を実行する(ステップS3103)。設定値の表示開始処理では、「1」を表示するための表示データを第4表示IC208に出力する。これにより、「設定1」に対応する「1」の数字が第4報知用表示装置204にて表示される。
その後、設定キー挿入部68aがOFF操作されていないことを条件として(ステップS3104:NO)、更新ボタン68bが1回押圧操作されたか否かを判定する(ステップS3105)。具体的には更新ボタン68bの押圧操作を検知するセンサからの信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する。ステップS3105にて否定判定をした場合、ステップS3104の処理に戻り、設定キー挿入部68aがOFF操作されているか否かを判定する。
更新ボタン68bが1回押圧操作されている場合(ステップS3105:YES)、主側RAM65の設定値カウンタの値を1加算する(ステップS3106)。また、1加算後における設定値カウンタの値が「6」を超えた場合(ステップS3107:YES)、設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS3108)。これにより、更新ボタン68bが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新され、「設定6」の状況で更新ボタン68bが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
ステップS3107にて否定判定をした場合、又はステップS3108の処理を実行した場合、第4報知用表示装置204における設定値の表示更新処理を実行する(ステップS3109)。設定値の表示更新処理では、主側RAM65の設定値カウンタの値に対応する数字を表示するための表示データを第4表示IC208に出力する。これにより、現状の設定値に対応する数字が第4報知用表示装置204にて表示される。遊技ホールの管理者は第4報知用表示装置204を確認することで更新ボタン68bを押圧操作した後のパチンコ機10の設定状態を把握することが可能となる。
ステップS3109の処理を実行した後はステップS3104に戻り、設定キー挿入部68aがOFF操作されているか否かを判定する。OFF操作されていない場合(ステップS3104:NO)、ステップS3105以降の処理を再度実行する。OFF操作されている場合(ステップS3104:YES)、第1〜第4報知用表示装置201〜204における管理結果の表示開始処理を実行する(ステップS3110)。
当該表示開始処理では主側CPU63から管理側CPU112に管理結果の表示開始コマンドが送信される。当該管理結果の表示開始コマンドを受信した管理側CPU112は演算結果用メモリ131に記憶されている各種パラメータのうち第1パラメータを表示するための処理を実行する。この場合の処理内容は表示用処理(図560)におけるステップS3006〜ステップS3012と同様である。これにより、パチンコ機10の動作電力が前回停止される直前に演算された第1パラメータに対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
次に、遊技履歴の管理結果が表示される場合及びパチンコ機10の設定状態が更新される場合のそれぞれにおける第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示態様について説明する。図562(a)は遊技履歴の管理結果が表示される場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示態様を説明するための説明図であり、図562(b)はパチンコ機10の設定状態が変更される場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示態様を説明するための説明図である。
遊技履歴の管理結果が表示される場合、図562(a)に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて少なくとも1個の表示用セグメントが発光状態となる。つまり、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれが表示状態となる。そして、これは第1〜第8パラメータ、第11〜第18パラメータ、第21〜第26パラメータ、第31パラメータ及び第41〜第42パラメータのいずれが報知対象となる場合であっても同様である。これにより、遊技ホールの管理者は第1〜第4報知用表示装置201〜204の全てが表示状態となっていることを目視することで、第1〜第4報知用表示装置201〜204において遊技履歴の管理結果が表示されていることを把握することが可能となる。
一方、パチンコ機10の設定状態が変更される場合、図562(b)に示すように第1〜第3報知用表示装置201〜203のそれぞれにおいて全ての表示用セグメントが消灯状態となる。つまり、第1〜第3報知用表示装置201〜203のそれぞれが非表示状態となる。また、第4報知用表示装置204において「1」〜「6」のいずれかの表示が行われる。このように第4報知用表示装置204において「1」〜「6」のいずれかの表示が行われるとともに第1〜第3報知用表示装置201〜203のそれぞれが非表示状態となることにより、遊技ホールの管理者は第1〜第4報知用表示装置201〜204において設定値に対応する表示が行われていることを把握することが可能となるとともに、現状の設定値を明確に把握することが可能となる。
次に、図563(a)〜図563(h)のタイムチャートを参照しながら第1〜第4報知用表示装置201〜204が表示状態となる様子について説明する。図563(a)はパチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態の期間を示し、図563(b)は第1〜第4報知用表示装置201〜204における設定表示の更新タイミングを示し、図563(c)は遊技履歴の管理結果を第1〜第4報知用表示装置201〜204に表示する期間を示し、図563(d)は第1〜第4報知用表示装置201〜204における遊技履歴の管理結果に対応する表示の更新タイミングを示し、図563(e)は第1報知用表示装置201が表示状態となっている期間を示し、図563(f)は第2報知用表示装置202が表示状態となっている期間を示し、図563(g)は第3報知用表示装置203が表示状態となっている期間を示し、図563(h)は第4報知用表示装置204が表示状態となっている期間を示す。
設定キー挿入部68aがON操作された状態でパチンコ機10への動作電力の供給が開始されることで図563(a)に示すようにt1のタイミングでパチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態となる。当該t1のタイミングで図563(b)に示すように設定表示の更新タイミングとなり図563(h)に示すように第4報知用表示装置204が表示状態となりその表示状態が継続される。この場合、「設定1」が選択されているため、第4報知用表示装置204では「1」が表示される。一方、t1のタイミングでは図563(e)〜図563(g)に示すように第1〜第3報知用表示装置201〜203は非表示状態、すなわち全ての表示用セグメントが消灯された状態に維持される。
その後、t2のタイミング、t3のタイミング、t4のタイミング及びt5のタイミングのそれぞれで更新ボタン68bの操作により設定値を変更する操作が行われることにより、図563(b)に示すようにこれら各タイミングで設定値表示の更新タイミングとなる。この場合、図563(h)に示すように第4報知用表示装置204ではそれら各タイミングにおいて、変更後における設定値に対応する数字に表示内容が切り換えられることとなるが、この表示内容の切り換えが行われる各タイミングを含めて第4報知用表示装置204は表示状態に維持される。一方、図563(e)〜図563(g)に示すようにこれら設定値表示の更新タイミングのそれぞれにおいても第1〜第3報知用表示装置201〜203は非表示状態、すなわち全ての表示用セグメントが消灯された状態に維持される。
その後、t6のタイミングで設定キー挿入部68aがOFF操作されることで図563(a)に示すように変更可能状態が終了される。この場合、当該t6のタイミングで図563(c)に示すように遊技履歴の管理結果の表示期間が開始される。具体的には、演算結果用メモリ131に記憶されている第1パラメータの表示が開始される。したがって、当該t6のタイミングで図563(e)〜図563(g)に示すように第1〜第3報知用表示装置201〜203が非表示状態から表示状態に切り換えられるとともに第4報知用表示装置204が表示内容は変更されるものの表示状態に維持される。
その後、t7のタイミング、t8のタイミング、t9のタイミング、t10のタイミング、t11のタイミング及びt12のタイミングのそれぞれで図563(d)に示すように遊技履歴の管理結果の表示の更新タイミングとなる。この場合、図563(e)〜図563(h)に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204ではそれら各タイミングにおいて、更新後における遊技履歴の管理結果に対応する表示内容に切り換えられることとなるが、この表示内容の切り換えが行われる各タイミングを含めて第1〜第4報知用表示装置201〜204はいずれも表示状態に維持される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
遊技履歴の管理結果が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて表示される構成において、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能である変更可能状態においてはそれに対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204を遊技履歴の管理結果を表示するためだけではなく変更可能状態においてそれに対応する表示を行うための表示装置として兼用することが可能となる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204において遊技履歴の管理結果が表示される期間と、第1〜第4報知用表示装置201〜204において設定値の変更可能状態であることに対応する表示が行われる期間とは区別されている。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204において表示が行われている状況を把握することで、当該第1〜第4報知用表示装置201〜204においていずれの表示が行われているのかを特定することが可能となる。
設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる場合、遊技履歴の管理結果が表示される場合における表示態様とは異なる表示態様となるように第1〜第4報知用表示装置201〜204が表示制御される。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示態様を把握することで、当該第1〜第4報知用表示装置201〜204においていずれの表示が行われているのかを特定することが可能となる。
複数の報知用表示装置201〜204が設けられている。これにより、遊技履歴の管理結果に対応する表示として多種多様な表示を行うことが可能となる。また、複数の報知用表示装置201〜204が存在していることにより、遊技履歴の管理結果が表示される場合と設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる場合とで表示態様を大きく相違させることが可能となる。
設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる場合、遊技履歴の管理結果を表示する場合に非表示状態とならない第1〜第3報知用表示装置201〜203が非表示状態となる。これにより、第1〜第3報知用表示装置201〜203が非表示状態となっているか否かを確認するだけで、遊技履歴の管理結果の表示及び設定値の変更可能状態に対応する表示のうちいずれが第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われているのかを明確に特定することが可能となる。
設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる場合、第4報知用表示装置204が表示状態となるとともに、その表示内容は遊技履歴の管理結果を表示する場合において第4報知用表示装置204にて表示され得る表示内容である。このように第4報知用表示装置204における表示内容が重複し得るようにすることにより、遊技履歴の管理結果が表示される場合及び設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる場合のそれぞれの表示内容に制約を与えないようにすることが可能となる。また、このように第4報知用表示装置204における表示内容が重複し得る構成であっても、設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる場合には第1〜第3報知用表示装置201〜203が非表示状態とされるため、第1〜第4報知用表示装置201〜204においていずれの表示が行われているのかを特定することができる。
遊技履歴の管理結果が表示される場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれが表示状態となる。これにより、遊技履歴の管理結果が表示される場合と設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる場合とで第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示態様を明確に相違させることが可能となる。
遊技履歴の管理結果が表示される場合、表示対象となる遊技履歴の管理結果の種類が変更される場合であっても第1〜第4報知用表示装置201〜204は非表示状態に維持されない。これにより、遊技履歴の管理結果が表示されている状況における第1〜第4報知用表示装置201〜204を確認したタイミングに関係なく、遊技履歴の管理結果を特定することが可能となる。また、第1〜第4報知用表示装置201〜204を確認したタイミングに関係なく、第1〜第4報知用表示装置201〜204において遊技履歴の管理結果の表示及び設定値の変更可能状態に対応する表示のうちいずれが行われているのかを特定することが可能となる。
設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる場合、第4報知用表示装置204の1個のみが表示状態となる。これにより、設定値の変更可能状態に対応する表示が行われているか否かを把握し易くなる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204が横方向に配列されている構成において右端に配置された第4報知用表示装置204のみを利用して設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる。これにより、設定値の変更可能状態に対応する表示が行われているか否かを把握し易くなる。
遊技履歴の管理結果が表示される場合には第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202を利用して表示対象となる遊技履歴の管理結果の種類に対応する表示が行われるとともに第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204を利用して遊技履歴の管理結果の内容に対応する表示が行われる。これにより、遊技履歴の管理結果を把握し易くなる。この場合に、設定値の変更可能状態においては遊技履歴の管理結果の種類が表示される第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202がいずれも非表示状態となる。これにより、種類を表示するための第1,第2報知用表示装置201,202が非表示の状態が設定値の変更可能状態に対応していることとなり、設定値の変更可能状態に対応する表示が行われていることを把握し易くなる。
また、設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる場合には、遊技履歴の管理結果の種類が表示される第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202だけではなく、遊技履歴の管理結果の内容が表示される第3報知用表示装置203も非表示状態となる。これにより、設定値の変更可能状態に対応する表示が行われていることを把握し易くなる。
MPU62から第1〜第4表示IC205〜208に表示データが出力され、第1〜第4表示IC205〜208はその表示データに従って第1〜第4報知用表示装置201〜204に所定の表示を行わせる構成において、第1〜第4表示IC205〜208にて表示データが記憶保持される。これにより、例えば電波検知異常や振動検知異常が発生したことで主側CPU63において遊技を進行させるための処理の実行が停止された場合であっても(ステップS306にて肯定判定をする場合)、第1〜第4報知用表示装置201〜204における遊技履歴の管理結果の表示を維持させることが可能となる。
なお、第1〜第4報知用表示装置201〜204のうちパチンコ機10の設定状態を変更することが可能である変更可能状態において非表示状態(全消灯状態)となる対象は、第1〜第3報知用表示装置201〜203に限定されることはなく第1,第2報知用表示装置201,202としてもよい。この場合、第3報知用表示装置203にて現状の設定値の内容とは異なる所定の表示(例えば「5」の表示)が行われるとともに、第4報知用表示装置204にて現状の設定値に対応する数字が表示される構成としてもよく、第4報知用表示装置204にて現状の設定値の内容とは異なる所定の表示(例えば「5」の表示)が行われるとともに、第3報知用表示装置203にて現状の設定値に対応する数字が表示される構成としてもよい。また、第1報知用表示装置201と第3報知用表示装置203とが非表示状態(全消灯状態)となり第2報知用表示装置202と第4報知用表示装置204とが表示状態となる構成としてもよく、第1報知用表示装置201と第4報知用表示装置204とが非表示状態(全消灯状態)となり第2報知用表示装置202と第3報知用表示装置203とが表示状態となる構成としてもよく、第2報知用表示装置202と第3報知用表示装置203とが非表示状態(全消灯状態)となり第1報知用表示装置201と第4報知用表示装置204とが表示状態となる構成としてもよく、第2報知用表示装置202と第4報知用表示装置204とが非表示状態(全消灯状態)となり第1報知用表示装置201と第3報知用表示装置203とが表示状態となる構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能である変更可能状態においては、第1報知用表示装置201のみが非表示状態(全消灯状態)となる構成としてもよく、第2報知用表示装置202のみが非表示状態(全消灯状態)となる構成としてもよく、第3報知用表示装置203のみが非表示状態(全消灯状態)となる構成としてもよく、第4報知用表示装置204のみが非表示状態(全消灯状態)となる構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能である変更可能状態においては、第1報知用表示装置201のみが表示状態となる構成としてもよく、第2報知用表示装置202のみが表示状態となる構成としてもよく、第3報知用表示装置203のみが表示状態となる構成としてもよい。
<第44実施形態>
本実施形態では、設定値の変更可能状態における第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202の表示内容が上記第43実施形態と相違している。以下、上記第43実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第43実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図564(a)は第1報知用表示装置201の構成を説明するための説明図であり、図564(b)は第2報知用表示装置202の構成を説明するための説明図である。
図564(a)に示すように第1報知用表示装置201は7個の第1〜第7表示用セグメント201a〜201gを備えている。第1〜第7表示用セグメント201a〜201gはいずれも棒状に形成されており、内部にLEDなどの発光体を有している。これら7個の第1〜第7表示用セグメント201a〜201gは第1報知用表示装置201が所謂7セグメントディスプレイとなるように配列されている。
図564(b)に示すように第2報知用表示装置202は7個の第1〜第7表示用セグメント202a〜202gを備えている。第1〜第7表示用セグメント202a〜202gはいずれも棒状に形成されており、内部にLEDなどの発光体を有している。これら7個の第1〜第7表示用セグメント202a〜202gは第2報知用表示装置202が所謂7セグメントディスプレイとなるように配列されている。
図565は第1〜第4報知用表示装置201〜204にて遊技履歴の管理結果を表示する場合及びパチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態であることを表示する場合における第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202の表示内容を説明するための説明図である。
遊技履歴の管理結果を表示する場合における第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202の表示内容は上記第43実施形態と同様である。したがって、第1報知用表示装置201では「A」、「E」、「H」、「L」、「O」のいずれかが表示され、第2報知用表示装置202では「1」〜「8」のいずれかが表示される。
この場合、第1報知用表示装置201の第1〜第7表示用セグメント201a〜201gのそれぞれは、第1報知用表示装置201における「A」、「E」、「H」、「L」、「O」の表示のうち少なくとも1種類の表示において発光対象となる。つまり、第1報知用表示装置201において「A」、「E」、「H」、「L」、「O」のいずれを表示する場合であっても発光対象とならない表示用セグメント201a〜201gは存在していない。
第2報知用表示装置202についても同様に、第2報知用表示装置202の第1〜第7表示用セグメント202a〜202gのそれぞれは、第2報知用表示装置202における「1」〜「8」の表示のうち少なくとも1種類の表示において発光対象となる。つまり、第2報知用表示装置202において「1」〜「8」のいずれを表示する場合であっても発光対象とならない表示用セグメント202a〜202gは存在していない。
パチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態においては第1報知用表示装置201では第2表示用セグメント201bと第5表示用セグメント201eとが発光状態となる。これら第2表示用セグメント201b及び第5表示用セグメント201eは既に説明したとおり第1報知用表示装置201にて遊技履歴の管理結果を表示する場合において発光状態となり得る。さらに言うと第1報知用表示装置201にて遊技履歴の管理結果を表示する場合のいずれにおいても第2表示用セグメント201b及び第5表示用セグメント201eは発光状態となる。その一方、第1〜第7表示用セグメント201a〜201gのうち第2表示用セグメント201b及び第5表示用セグメント201eのみが発光状態となる第1報知用表示装置201の表示内容は遊技履歴の管理結果を表示する場合において存在していない。これにより、設定値の変更可能状態において、遊技履歴の管理結果を表示する場合に発光状態となり得る表示用セグメント201b,201eを利用しながら、遊技履歴の管理結果を表示する場合には表示されない表示態様を第1報知用表示装置201に表示させることが可能となる。よって、遊技履歴の管理結果を表示する場合に利用される表示用セグメント201a〜201gを兼用しながら、設定値の変更可能状態に対応する表示を第1報知用表示装置201にて行わせることが可能となる。
設定値の変更可能状態においては第2報知用表示装置202では第3表示用セグメント202cが発光状態となる。第3表示用セグメント202cは既に説明したとおり第2報知用表示装置202にて遊技履歴の管理結果を表示する場合において発光状態となり得る。その一方、第1〜第7表示用セグメント202a〜202gのうち第3表示用セグメント202cのみが発光状態となる第2報知用表示装置202の表示内容は遊技履歴の管理結果を表示する場合において存在していない。これにより、設定値の変更可能状態において、遊技履歴の管理結果を表示する場合に発光状態となり得る表示用セグメント202cを利用しながら、遊技履歴の管理結果を表示する場合には表示されない表示態様を第2報知用表示装置202に表示させることが可能となる。よって、遊技履歴の管理結果を表示する場合に利用される表示用セグメント202a〜202gを兼用しながら、設定値の変更可能状態に対応する表示を第2報知用表示装置202にて行わせることが可能となる。
次に、主側CPU63にて実行される本実施形態における設定値更新処理について、図566のフローチャートを参照しながら説明する。
まず第1〜第2報知用表示装置201,202における設定値表示の開始処理を実行する(ステップS3201)。具体的には、第1報知用表示装置201については第2表示用セグメント201b及び第5表示用セグメント201eが発光状態となりそれ以外の表示用セグメント201a,201c,201d,201f,201gが消灯状態となる表示データを第1表示IC205に出力する。また、第2報知用表示装置202については第3表示用セグメント202cが発光状態となりそれ以外の表示用セグメント202a,202b,202d〜202gが消灯状態となる表示データを第2表示IC206に出力する。これにより、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態であることを報知するための表示が第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202にて開始される。
その後、第3報知用表示装置203の消灯処理を実行する(ステップS3202)。具体的には、第3表示IC207に対してオール「0」となる表示データを出力する。これにより、第3報知用表示装置203は全ての表示用セグメントが消灯状態となり、第3報知用表示装置203は非表示の状態となる。
その後、主側RAM65の設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS3203)。設定値カウンタはパチンコ機10の設定状態がいずれの設定値であるのかを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。設定値カウンタに「1」がセットされることにより、設定値更新処理が実行される場合にはそれまでの設定値に関係なく設定値が「設定1」となる。
その後、第4報知用表示装置204における設定値の表示開始処理を実行する(ステップS3204)。設定値の表示開始処理では、「1」を表示するための表示データを第4表示IC208に出力する。これにより、「設定1」に対応する「1」の数字が第4報知用表示装置204にて表示される。
その後、設定キー挿入部68aがOFF操作されていないことを条件として(ステップS3205:NO)、更新ボタン68bが1回押圧操作されたか否かを判定する(ステップS3206)。具体的には更新ボタン68bの押圧操作を検知するセンサからの信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する。ステップS3206にて否定判定をした場合、ステップS3205の処理に戻り、設定キー挿入部68aがOFF操作されているか否かを判定する。
更新ボタン68bが1回押圧操作されている場合(ステップS3206:YES)、主側RAM65の設定値カウンタの値を1加算する(ステップS3207)。また、1加算後における設定値カウンタの値が「6」を超えた場合(ステップS3208:YES)、設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS3209)。これにより、更新ボタン68bが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新され、「設定6」の状況で更新ボタン68bが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
ステップS3208にて否定判定をした場合、又はステップS3209の処理を実行した場合、第4報知用表示装置204における設定値の表示更新処理を実行する(ステップS3210)。設定値の表示更新処理では、主側RAM65の設定値カウンタの値に対応する数字を表示するための表示データを第4表示IC208に出力する。これにより、現状の設定値に対応する数字が第4報知用表示装置204にて表示される。遊技ホールの管理者は第4報知用表示装置204を確認することで更新ボタン68bを押圧操作した後のパチンコ機10の設定状態を把握することが可能となる。
ステップS3210の処理を実行した後はステップS3205に戻り、設定キー挿入部68aがOFF操作されているか否かを判定する。OFF操作されていない場合(ステップS3205:NO)、ステップS3206以降の処理を再度実行する。OFF操作されている場合(ステップS3205:YES)、第1〜第4報知用表示装置201〜204における管理結果の表示開始処理を実行する(ステップS3211)。
当該表示開始処理では主側CPU63から管理側CPU112に管理結果の表示開始コマンドが送信される。当該管理結果の表示開始コマンドを受信した管理側CPU112は演算結果用メモリ131に記憶されている各種パラメータのうち第1パラメータを表示するための処理を実行する。この場合の処理内容は表示用処理(図560)におけるステップS3006〜ステップS3012と同様である。これにより、パチンコ機10の動作電力が前回停止される直前に演算された第1パラメータに対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
遊技履歴の管理結果が表示される場合に発光状態となり得る第1,第2報知用表示装置201,202の表示用セグメント201a〜201g,202a〜202gを発光状態とすることにより設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる。これにより、遊技履歴の管理結果の表示の多様化を図る上で遊技履歴の管理結果に対応する表示の内容に極力制約を与えないようにすることが可能となる。その一方、第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202のそれぞれについて、設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる場合に発光状態となる表示用セグメント201a〜201g,202a〜202gの組合せが、遊技履歴の管理結果が表示される場合には存在しない組合せとなっている。これにより、第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202のそれぞれについて発光状態となる表示用セグメント201a〜201g,202a〜202gの組合せを把握することにより、遊技履歴の管理結果の表示及び設定値の変更可能状態に対応する表示のうちいずれが行われているのかを把握することが可能となる。
第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202のそれぞれについて、遊技履歴の管理結果の表示が全パターン行われたとしても発光状態とならない表示用セグメント201a〜201g,202a〜202gは存在していない。これにより、遊技履歴の管理結果に対応する表示の多様化を図る上で遊技履歴の管理結果の表示内容に極力制約を与えないようにすることが可能となる。
設定値の変更可能状態に対応する表示が行われる場合、遊技履歴の管理結果を表示する場合に非表示状態とならない第3報知用表示装置203が非表示状態となる。これにより、第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202の表示内容だけではなく、第3報知用表示装置203が非表示状態となっているか否かを確認することで、遊技履歴の管理結果の表示及び設定値の変更可能状態に対応する表示のうちいずれが第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われているのかを明確に特定することが可能となる。
なお、第1,第2報知用表示装置201,202におけるパチンコ機10の設定状態を変更することが可能である変更可能状態に対応する表示内容の種類が1種類のみ設定されている構成に限定されることはなく、複数種類設定されている構成としてもよい。この場合、当該複数種類の表示内容は表示順序が予め定められており、変更可能状態が新たに実行される度にその表示順序に従って表示対象となる表示内容が変更される構成としてもよい。このように設定値の変更可能状態に対応する表示内容が複数種類存在している場合であっても、それら表示内容は、遊技履歴の管理結果を表示する場合に発光状態となる表示用セグメント201a〜201g,202a〜202gを利用して表示されるとともに、遊技履歴の管理結果を表示する場合には表示されない表示内容となっている。
また、遊技履歴の管理結果を表示する場合及びパチンコ機10の設定状態を変更することが可能である変更可能状態に対応する表示を行う場合のうち一方においては第1,第2報知用表示装置201,202において点滅表示が行われ、他方においては点灯を維持する表示が行われる構成としてもよい。この場合、点滅表示及び点灯表示のいずれであるかによって遊技履歴の管理結果の表示及び変更可能状態に対応する表示のうちいずれであるかを遊技ホールの管理者が特定することができるため、変更可能状態に対応する表示において発光状態とされる表示用セグメント201a〜201g,202a〜202gの組合せが、遊技履歴の管理結果を表示する場合に利用される組合せであってもよく、遊技履歴の管理結果を表示する場合に利用されない組合せであってもよい。また、点滅表示における点灯期間と消灯期間とが、第1報知用表示装置201と第2報知用表示装置202とで相互に一致している構成としてもよく、完全にずれている構成としてもよく、一部だけ重複する構成としてもよい。
<第45実施形態>
本実施形態ではパチンコ機10に異常状態が発生した場合にそれに対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用して行われることが上記第43実施形態と相違している。以下、上記第43実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第43実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図567は主側RAM65に設けられた異常表示エリア211の構成を説明するための説明図である。
異常表示エリア211は、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて表示すべき異常状態の情報を記憶するためのエリアである。異常表示エリア211には、複数の単位エリア211a〜211dが設けられている。具体的には、第1単位エリア211a、第2単位エリア211b、第3単位エリア211c及び第4単位エリア211dが設けられている。これら第1〜第4単位エリア211a〜211dのそれぞれには1個ずつパチンコ機10の異常状態の情報を格納することが可能である。つまり、異常表示エリア211においてはパチンコ機10の異常状態の情報を最大で4個記憶保持可能である。
ここで、本実施形態ではパチンコ機10において発生する異常状態の全ての情報が主側CPU63にて特定される。例えば、遊技球の払い出しに関する異常(例えば、下皿56aの満タン、タンク75の球無し、払出装置76による払出異常)が発生した場合には、その発生した異常に対応するコマンドが払出側CPU92から主側CPU63に送信される。また、パチンコ機10には図示しない電波検知センサ及び振動検知センサが設けられており、不正な電波を電波検知センサが検知した場合にはそれに対応する異常信号が主側CPU63に送信され、異常な振動を振動検知センサが検知した場合にはそれに対応する異常信号が主側CPU63に送信される。また、各入球検知センサ42a〜49aから正常な信号の送信が行われなくなることを特定することに基づいて、これら入球検知センサ42a〜49aの断線異常の発生を特定する。
主側CPU63にて特定される異常状態の種類は、異常表示エリア211において記憶可能な異常状態の情報の最大数よりも多い数となっている。そうすると、多数の異常状態が同時に発生した場合には異常表示エリア211に既に最大数の異常状態の情報が記憶されているにも関わらず新たな異常情報が発生することが想定される。これに対して、異常状態の情報に対してはパチンコ機10の設定段階において記憶優先度が設定されており、異常表示エリア211に既に最大数の異常状態の情報が記憶されている状況において新たに異常状態が発生した場合には記憶優先度が高い異常状態の情報が異常表示エリア211に残されることとなる。これにより、記憶優先度が高い異常状態の報知を優先して実行することが可能となる。
次に、主側CPU63にて実行される異常設定処理について、図568のフローチャートを参照しながら説明する。なお、異常設定処理はタイマ割込み処理(図516)の最初の処理として実行される。
まず異常表示対象が発生しているか否かを判定する(ステップS3301)。異常表示対象の種類は、下皿56aの満タン、タンク75の球無し、払出装置76による払出異常、電波検知異常、振動検知異常、各入球検知センサ42a〜49aの断線異常が含まれる。この異常表示対象の種類の数は異常表示エリア211に設けられた第1〜第4単位エリア211a〜211dの数よりも多い数となっている。
ステップS3301にて肯定判定をした場合、今回発生した異常表示対象に対応する異常状態の情報が異常表示エリア211の第1〜第4単位エリア211a〜211dのいずれかに既に記憶されているか否かを判定する(ステップS3302)。既に記憶されている場合には今回発生した異常表示対象に対応する異常状態の情報は異常表示エリア211に記憶されない。これにより、同一種類の異常状態の情報が異常表示エリア211に重複して記憶されてしまわないようにすることが可能となる。
ステップS3302にて否定判定をした場合、主側RAM65に設けられた異常対象カウンタの値が最大値(具体的には「4」)であるか否かを判定する(ステップS3303)。異常対象カウンタは、異常表示エリア211における第1〜第4単位エリア211a〜211dのうち異常状態の情報が格納されているエリアの数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。
異常対象カウンタの値が最大値である場合(ステップS3303:YES)、優先度の比較処理を実行する(ステップS3304)。優先度の比較処理では、まず異常表示エリア211の第1〜第4単位エリア211a〜211dに記憶されている異常状態の情報のうち最も記憶優先度が低い異常状態の情報を特定する。記憶優先度はパチンコ機10の設計段階において予め定められており、具体的には下皿56aの満タン→タンク75の球無し→振動検知異常→払出装置76による払出異常→入球検知センサ42a〜49aの断線異常→電波検知異常の順序で記憶優先度が高くなる。優先度の比較処理では、第1〜第4単位エリア211a〜211dに記憶されている最も記憶優先度が低い異常状態の情報と、今回発生した異常表示対象とのうちいずれの記憶優先度が高いのかを比較判定する。
今回発生した異常表示対象の記憶優先度の方が低い場合には(ステップS3305:NO)、今回発生した異常表示対象に対応する異常状態の情報を異常表示エリア211に記憶しない。これにより、異常表示対象の種類の数が異常表示エリア211に設けられた第1〜第4単位エリア211a〜211dの数よりも多い数である構成において、記憶優先度が高い異常状態の情報を異常表示エリア211に残すことが可能となる。
今回発生した異常表示対象の記憶優先度の方が高い場合には(ステップS3305:YES)、異常表示エリア211の設定処理を実行する(ステップS3306)。ステップS3305にて肯定判定をした場合に実行される異常表示エリア211の設定処理では、記憶優先度が最も低い異常状態の情報が記憶されていると特定された単位エリア211a〜211dに、今回発生した異常表示対象に対応する異常状態の情報を上書きする。
一方、主側RAM65の異常対象カウンタの値が最大値に達していない場合には(ステップS3303:NO)、異常対象カウンタの値を1加算した後に(ステップS3307)、異常表示エリア211の設定処理を実行する(ステップS3306)。当該設定処理では、異常表示エリア211において異常状態の情報が格納されていない単位エリア211a〜211dの中から一のエリアを選択し、その選択したエリアに今回発生した異常表示対象に対応する異常状態の情報を格納する。
なお、ステップS3306では、異常表示エリア211に記憶されている異常状態の情報が1個のみである場合にはその異常状態の情報は第1単位エリア211aに格納されるようにし、異常表示エリア211に記憶されている異常状態の情報が複数個である場合には第n単位エリア211a〜211bの「n」の値が小さいエリアから順に異常状態の情報が格納されるようにする。
異常設定処理では、異常表示対象の解除事象が発生したか否かを判定する(ステップS3308)。例えば下皿56aの満タンが解除されたこと、タンク75の球無しが解除されたこと、又は払出装置76による払出異常が解除されたことを示すコマンドを払出側CPU92から受信したか否かを判定する。また、電波検知異常の発生に対する異常解除操作が行われたか否か、振動検知異常の発生に対する異常解除操作が行われたか否か、又は断線異常の発生に対する異常解除操作が行われたか否かを判定する。
ステップS3308にて肯定判定をした場合、異常表示エリア211の消去処理を実行する(ステップS3309)。当該消去処理では、今回解除対象となった異常表示対象に対応する異常状態の情報が異常表示エリア211の第1〜第4単位エリア211a〜211dのいずれかに格納されているか否かを特定し、格納されている場合にはその格納されているエリアを「0」クリアすることでその異常状態の情報を消去する。この場合、消去後において異常表示エリア211に記憶されている異常状態の情報が1個のみである場合にはその異常状態の情報は第1単位エリア211aに格納されるようにし、消去後において異常表示エリア211に記憶されている異常状態の情報が複数個である場合には第n単位エリア211a〜211bの「n」の値が小さいエリアから順に異常状態の情報が格納されるようにする。また、主側RAM65の異常対象カウンタの値を1減算する(ステップS3310)。
異常設定処理では、異常表示の開始操作が発生したか否かを判定する(ステップS3311)。異常表示の開始操作は、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態ではない状況において外枠11に対して遊技機本体12を前方に開放させた状態で更新ボタン68bを押圧操作することにより行われる。
ステップS3311にて肯定判定をした場合、異常表示エリア211に1個以上の異常状態の情報が記憶されているか否かを判定する(ステップS3312)。異常状態の情報が記憶されていない場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204における異常表示が開始されない。これにより、報知すべき異常状態の情報が存在していないにも関わらず異常表示が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
ステップS3312にて肯定判定をした場合、主側RAM65に設けられた異常表示中フラグに「1」をセットする(ステップS3313)。異常表示中フラグは、遊技履歴の管理結果に対応する表示を中止して、異常表示エリア211に格納されている異常状態の情報に対応する表示を第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行うべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。なお、既に異常表示中フラグに「1」がセットされている状況で異常表示の開始操作が行われたとしてもステップS3311にて否定判定をする。
その後、管理結果の表示の中止設定処理を実行する(ステップS3314)。当該中止設定処理では、管理側CPU112に対して表示中止コマンドを送信することで、第1〜第4報知用表示装置201〜204における遊技履歴の管理結果の表示の更新を一旦中止させる。管理側CPU112は当該表示中止コマンドを受信することで、表示用処理(図560)の実行を中止する。但し、管理側CPU112は表示中止コマンドを受信したとしても第1〜第4表示IC205〜208にオール「0」のデータとなる表示データを設定しない。したがって、主側CPU63から第1〜第4表示IC205〜208に表示データが送信されるまではその時点における遊技履歴の管理結果の表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204において継続される。
異常設定処理では、異常表示の終了操作が発生したか否かを判定する(ステップS3315)。異常表示の終了操作は、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態ではない状況において外枠11に対して遊技機本体12を前方に開放させた状態でリセットボタン68cを押圧操作することにより行われる。ステップS3315にて肯定判定をした場合、主側RAM65の異常表示中フラグを「0」クリアする(ステップS3316)。なお、既に異常表示中フラグの値が「0」である状況で異常表示の終了操作が行われたとしてもステップS3315にて否定判定をする。
その後、管理結果の表示の中止解除処理を実行する(ステップS3317)。当該中止解除処理では、管理側CPU112に対して中止解除コマンドを送信することで、第1〜第4報知用表示装置201〜204における遊技履歴の管理結果の表示の更新が中止されている状態を解除する。管理側CPU112は当該中止解除コマンドを受信することで、表示用処理(図560)の実行を再開する。但し、管理側CPU112は中止解除コマンドを受信したとしても第1〜第4表示IC205〜208にオール「0」のデータとなる表示データを設定しない。したがって、管理側CPU112から第1〜第4表示IC205〜208に表示データが送信されるまではその時点における異常表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204において継続される。また、管理側CPU112は遊技履歴の管理結果の表示の更新が中止されている状況であっても履歴情報の記憶及び各種パラメータの演算を継続しており、各種パラメータの演算を行った結果は演算結果用メモリ131に記憶されている。したがって、遊技履歴の管理結果の表示の更新が中止された状態が解除された場合には、直近の遊技履歴の管理結果についての表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204において即座に再開されることとなる。
異常設定処理では、主側RAM65の異常表示中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3318:YES)、異常表示用処理を実行する(ステップS3319)。図569は異常表示用処理を示すフローチャートである。
まず第1,第2報知用表示装置201,202の消灯処理を実行する(ステップS3401)。具体的には、第1,第2表示IC205,206に対してオール「0」となる表示データを出力する。これにより、第1,第2報知用表示装置201,202はいずれも全ての表示用セグメントが消灯状態となり、第1,第2報知用表示装置201,202は非表示の状態となる。
その後、主側RAM65に設けられた更新タイミングカウンタの値を1減算する(ステップS3402)。更新タイミングカウンタは第1〜第4報知用表示装置201〜204における異常表示の表示内容を更新するタイミングであることを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。なお、既に更新タイミングカウンタの値が「0」となっている場合にはその状態を維持する。その後、更新タイミングカウンタの値が「0」となっているか否かを判定することで第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容を更新するタイミングとなったか否かを判定する(ステップS3403)。
ステップS3403にて肯定判定をした場合、主側RAM65に設けられた表示対象カウンタの更新処理を実行する(ステップS3404)。当該更新処理では、今回が主側RAM65の異常表示中フラグに「1」がセットされてから最初の異常表示処理の処理回である場合には表示対象カウンタに「0」をセットする。表示対象カウンタの値は異常表示エリア211の第1〜第4単位エリア211a〜211dに対応しており、具体的には表示対象カウンタの「0」の値は第1単位エリア211aに対応しており、表示対象カウンタの「1」の値は第2単位エリア211bに対応しており、表示対象カウンタの「2」の値は第3単位エリア211cに対応しており、表示対象カウンタの「3」の値は第4単位エリア211dに対応している。更新処理では、今回が主側RAM65の異常表示中フラグに「1」がセットされてから最初の異常表示処理の処理回ではない場合には表示対象カウンタの値を1加算する。
その後、第1〜第4単位エリア211a〜211dのうち表示対象カウンタの現状の値に対応するエリアに異常状態の情報が格納されているか否かを判定する(ステップS3405)。ここで、既に説明したとおり異常状態の情報が1個のみ記憶されている場合にはその異常状態の情報は第1単位エリア211aに記憶されており、異常状態の情報が複数個記憶されている場合には第n単位エリア211a〜211bの「n」の値が小さいエリアから順に異常状態の情報が格納されている。したがって、表示対象カウンタの現状の値に対応するエリアに異常状態の情報が格納されていない場合には当該表示対象カウンタの値よりも大きい値に対応するエリアにも異常状態の情報が格納されていないことになる。また、1加算後における表示対象カウンタの値が最大値である「3」を超えている場合にはそもそも対応するエリアが存在していないため、異常状態の情報は格納されていないものとして扱われる。
ステップS3405にて肯定判定をした場合、主側RAM65の表示対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップS3406)。ここで、異常表示が行われている状況において異常表示の対象となっている異常状態の全てが解除されることが想定される。この場合、異常表示用処理が実行される状況であっても異常表示エリア211に異常状態の情報が記憶されていない状況となる。このような状況においては、第3,第4報知用表示装置203,204にて異常状態の情報が記憶されていないことを示す表示が行われる。
ステップS3405にて否定判定をした場合、又はステップS3406の処理を実行した場合、主側RAM65の表示対象カウンタの値に対応する表示対象の表示データを主側ROM64から読み出す(ステップS3407)。具体的には、異常表示エリア211の第1〜第4単位エリア211a〜211dのうち主側RAM65の表示対象カウンタの値に対応するエリアに記憶されている情報を読み出す。そして、その情報に対応する表示データを主側ROM64から読み出す。表示データは異常状態の情報に対して1対1で対応させて設定されており、その表示データによる第3,第4報知用表示装置203,204の表示内容は異常状態の情報の種類毎に相違している。また、異常状態の情報が存在していないことに対応する表示データも存在しており、この表示データは異常状態の情報に対応する表示データと相違している。したがって、異常状態の情報が存在していない場合には、第3,第4報知用表示装置203,204の表示内容は異常状態の情報が存在している場合とは異なる表示内容となる。
一方、第3,第4報知用表示装置203,204における異常状態の情報に対応する表示の表示内容及び異常状態の情報が存在していないことに対応する表示の表示内容は、第3,第4報知用表示装置203,204にて遊技履歴の管理結果を表示する場合の表示内容及び第4報知用表示装置204における設定値の表示内容と重複している。これに対して、遊技履歴の管理結果を表示する場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204の全てが表示状態となり、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態においては第1〜第3報知用表示装置201〜203が非表示状態となるとともに第4報知用表示装置204が表示状態となり、異常表示を行う場合には第1,第2報知用表示装置201,202が非表示状態となるとともに第3,第4報知用表示装置203,204が表示状態となるため、上記のように表示内容が重複しているとしてもいずれの状況に対応している表示であるのかを遊技ホールの管理者が把握することが可能となる。
その後、ステップS3407にて読み出した表示データに従って第3報知用表示装置203を表示制御するとともに(ステップS3408)、第4報知用表示装置204を表示制御する(ステップS3409)。この場合、異常状態の情報に対応する表示を行う場合及び異常状態の情報が存在していないことに対応する表示を行う場合のいずれであっても第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204はいずれも非表示状態となることはなく(すなわち全消灯状態となることはなく)、何らかの表示状態となっている。
その後、主側RAM65の更新タイミングカウンタに次回の更新タイミングに対応する値として2秒に対応する値を設定する(ステップS3410)。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
遊技履歴の管理結果が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて表示される構成において、パチンコ機10の異常状態に対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204を遊技履歴の管理結果を表示するためだけではなく異常状態に対応する表示を行うための表示装置として兼用することが可能となる。
パチンコ機10に異常状態が発生していない場合において異常状態に対応する表示を第1〜第4報知用表示装置201〜204に行わせる場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204では異常状態が発生していないことに対応する表示が行われる。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204を確認することでパチンコ機10に異常状態が発生しているか否かを明確に特定することが可能となる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204において遊技履歴の管理結果が表示される期間と、第1〜第4報知用表示装置201〜204においてパチンコ機10の異常状態に対応する表示が行われる期間とは区別されている。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204において表示が行われている状況を把握することで、当該第1〜第4報知用表示装置201〜204においていずれの表示が行われているのかを特定することが可能となる。
パチンコ機10の異常状態に対応する表示が行われる場合、遊技履歴の管理結果が表示される場合における表示態様とは異なる表示態様となるように第1〜第4報知用表示装置201〜204が表示制御される。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示態様を把握することで、当該第1〜第4報知用表示装置201〜204においていずれの表示が行われているのかを特定することが可能となる。
複数の報知用表示装置201〜204が設けられている。これにより、遊技履歴の管理結果に対応する表示として多種多様な表示を行うことが可能となる。また、複数の報知用表示装置201〜204が存在していることにより、遊技履歴の管理結果が表示される場合とパチンコ機10の異常状態に対応する表示が行われる場合とで表示態様を大きく相違させることが可能となる。
パチンコ機10の異常状態に対応する表示が行われる場合、遊技履歴の管理結果を表示する場合に非表示状態とならない第1,第2報知用表示装置201,202が非表示状態となる。これにより、第1,第2報知用表示装置201,202が非表示状態となっているか否かを確認するだけで、遊技履歴の管理結果の表示及びパチンコ機10の異常状態に対応する表示のうちいずれが第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われているのかを明確に特定することが可能となる。
パチンコ機10の異常状態に対応する表示が行われる場合、第3,第4報知用表示装置203,204が表示状態となるとともに、その表示内容は遊技履歴の管理結果を表示する場合において第3,第4報知用表示装置203,204にて表示され得る表示内容である。このように第3,第4報知用表示装置203,204における表示内容が重複し得るようにすることにより、遊技履歴の管理結果が表示される場合及びパチンコ機10の異常状態に対応する表示が行われる場合のそれぞれの表示内容に制約を与えないようにすることが可能となる。また、このように第3,第4報知用表示装置203,204における表示内容が重複し得る構成であっても、パチンコ機10の異常状態に対応する表示が行われる場合には第1,第2報知用表示装置201,202が非表示状態とされるため、第1〜第4報知用表示装置201〜204においていずれの表示が行われているのかを特定することができる。
なお、異常表示エリア211に異常状態の情報が記憶されていない状況において異常表示の開始操作が行われた場合、その時点で第1〜第4報知用表示装置201〜204にて異常状態の情報が記憶されていないことに対応する表示が行われる構成としてもよい。
<第46実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行される管理用出力処理の処理構成が上記第33実施形態と相違している。以下、上記第33実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第33実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図570は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理用出力処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM65に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3501)。管理開始フラグは、履歴用メモリ117に履歴情報を記憶させるべき状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。本実施形態ではパチンコ機10への動作電力の供給が開始された後(すなわちMPU62への動作電力の供給が開始された後)において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値に対応する個数以上となるまでは履歴用メモリ117に履歴情報を記憶させることなく、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値に対応する個数以上となった場合に履歴用メモリ117への履歴情報の記憶を開始させる。パチンコ機10の出荷段階などにおいては出荷前にパチンコ機10の動作チェックが行われることがあり、その際には各入球部に遊技球を手入れしてその後の動作がチェックされる。これに対して、パチンコ機10への動作電力の供給開始後において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるまでは履歴用メモリ117に履歴情報を記憶させないようにすることにより、上記のような動作チェック時における入球結果などが履歴情報として記憶されてしまわないようにすることが可能となる。
ステップS3501にて否定判定をした場合、主側RAM65に設けられた開始時管理カウンタに「7」をセットする(ステップS3502)。開始時管理カウンタは、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況において7個の入球検知センサ42a〜48aのうちいずれのセンサについて遊技球の検知状態の特定を行う状況であるのかを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。
その後、開始時管理カウンタの値に対応する主側RAM65の出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3503)。具体的には、開始時管理カウンタの値が「7」であり第1入賞口検知センサ42aに対応している場合には第1出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、開始時管理カウンタの値が「6」であり第2入賞口検知センサ43aに対応している場合には第2出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、開始時管理カウンタの値が「5」であり第3入賞口検知センサ44aに対応している場合には第3出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、開始時管理カウンタの値が「4」であり特電検知センサ45aに対応している場合には第4出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、開始時管理カウンタの値が「3」であり第1作動口検知センサ46aに対応している場合には第5出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、開始時管理カウンタの値が「2」であり第2作動口検知センサ47aに対応している場合には第6出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、開始時管理カウンタの値が「1」でありアウト口24aに対応している場合には第7出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。なお、これら第1〜第7出力フラグには既に説明したとおり、入球検知処理(図520)にて「1」がセットされる。
ステップS3503にて肯定判定をした場合、開始時管理カウンタの値に対応する出力フラグを「0」クリアする(ステップS3504)。その後、主側RAM65に設けられた排出個数カウンタの値を1加算する(ステップS3505)。排出個数カウンタは、主側RAM65の管理開始フラグに「1」がセットされていない状況において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。
その後、排出個数カウンタの値が管理開始基準値以上となっているか否かを判定する(ステップS3506)。管理開始基準値は「300」に設定されているが、これに限定されることはなく「300」よりも少ない数である構成としてもよく、「300」よりも多い数である構成としてもよい。
ステップS3503にて否定判定をした場合、又はステップS3506にて否定判定をした場合、主側RAM65の開始時管理カウンタの値を1減算する(ステップS3507)。そして、その1減算後における開始時管理カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS3508)。ステップS3508にて否定判定をした場合にはステップS3503に戻り、ステップS3508にて肯定判定をした場合にはそのまま本管理用出力処理を終了する。
一方、主側RAM65の排出個数カウンタの値が管理開始基準値以上である場合(ステップS3506:YES)、主側RAM65の管理開始フラグに「1」をセットする(ステップS3509)。その後、管理用処理を実行する(ステップS3510)。また、管理開始フラグに「1」がセットされておりステップS3501にて肯定判定をした場合にも管理用処理を実行する(ステップS3510)。管理用処理の処理内容は上記第33実施形態における管理用出力処理(図530)のステップS1001〜ステップS1012と同一である。
上記構成によれば、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された後(すなわちMPU62への動作電力の供給が開始された後)において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値に対応する個数以上となるまでは履歴用メモリ117に履歴情報を記憶させることなく、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値に対応する個数以上となった場合に履歴用メモリ117への履歴情報の記憶を開始させる。パチンコ機10の出荷段階などにおいては出荷前にパチンコ機10の動作チェックが行われることがあり、その際には各入球部に遊技球を手入れしてその後の動作がチェックされる。これに対して、パチンコ機10への動作電力の供給開始後において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるまでは履歴用メモリ117に履歴情報を記憶させないようにすることにより、上記のような動作チェック時における入球結果などが履歴情報として記憶されてしまわないようにすることが可能となる。
ここで、上記のようにパチンコ機10への動作電力の供給が開始された後において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値に対応する個数以上となるまでは履歴用メモリ117に履歴情報が記憶されない構成においては、その間の遊技履歴の管理結果を算出することができない。そこでこのような状況においては第1〜第4報知用表示装置201〜204において当該状況に対応する表示が行われる構成としてもよい。例えば第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて全ての表示用セグメントを発光状態とする構成としてもよい。当該表示内容は、遊技履歴の管理結果を表示する場合及びパチンコ機10の設定状態を変更することが可能である変更可能状態であることを表示する場合のいずれであっても表示されないため、第1〜第4報知用表示装置201〜204を確認することで上記のように履歴情報が記憶されない状況であるか否かを特定することが可能となる。
なお、パチンコ機10への動作電力の供給開始後においてパチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態となったか否かにより主側RAM65の管理開始フラグの情報の設定態様が相違する構成としてもよい。図571は主側CPU63にて実行される当該別形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。ステップS3601〜ステップS3609では上記第33実施形態におけるメイン処理(図514)のステップS101〜ステップS109と同一の処理を実行し、ステップS3611〜ステップS3620では上記第33実施形態におけるメイン処理(図514)のステップS110〜ステップS119と同一の処理を実行する。一方、本別形態ではステップS3608にて肯定判定をした場合には主側RAM65の管理開始フラグを「0」クリアし(ステップS3610)、ステップS3620の処理を実行した後に主側RAM65の管理開始フラグに「1」をセットする(ステップS3621)。当該構成によれば、パチンコ機10の設定状態を新たに設定するための処理が実行されない場合にはパチンコ機10への動作電力の供給開始後において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるまでは履歴用メモリ117に履歴情報を記憶させないようにされ、パチンコ機10の設定状態を新たに設定するための処理が実行された場合にはパチンコ機10への動作電力の供給開始後における遊技球の排出個数に関係なく履歴用メモリ117に履歴情報が記憶される。これにより、パチンコ機10の出荷段階における動作チェックに該当しない可能性が高い状況においてはパチンコ機10への動作電力の供給開始直後から遊技履歴の管理を行うことが可能となる。
また、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されてから遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるまで履歴用メモリ117への履歴情報の格納が行われない構成に代えて、履歴用メモリ117とは別に、遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるまで履歴情報を格納するためのエリアを設ける構成としてもよい。これにより、当該状況における遊技履歴の管理結果を特定することが可能となる。
また、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されてから遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるまで履歴用メモリ117への履歴情報の格納が行われない状況が発生する条件として、履歴用メモリ117に履歴情報が格納されていない状況においてパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合という条件が追加されている構成としてもよい。この場合、履歴用メモリ117に履歴情報が既に格納されている状況においてパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるか否かに関係なく当初から履歴用メモリ117への履歴情報の格納が行われることとなる。
また、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されてから遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるまで履歴用メモリ117への履歴情報の格納が行われない構成に加えて又は代えて、電波検知異常や振動検知異常といった異常状態となった場合には当該異常状態が解除されるまで履歴用メモリ117に履歴情報が格納されないようにしてもよい。これにより、異常状態である状況において発生した事象に対して履歴情報が格納されてしまわないようにすることが可能となる。
また、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されてから遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるまで履歴用メモリ117への履歴情報の格納が行われない構成に加えて又は代えて、遊技機本体12又は前扉枠14が開放されている状況においては履歴用メモリ117に履歴情報が格納されないようにしてもよい。これにより、遊技機本体12又は前扉枠14が開放されている状況において発生した事象に対して履歴情報が格納されてしまわないようにすることが可能となる。
<第47実施形態>
本実施形態では遊技履歴を管理する処理の実行主体が上記第33実施形態と相違している。以下、上記第33実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第33実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
上記第33実施形態ではMPU62に管理用IC66が設けられている構成としたが、本実施形態ではMPU62に管理用IC66が設けられていない。管理用IC66が設けられていない代わりに、本実施形態では遊技履歴を管理するための処理が主側CPU63にて実行される。また、本実施形態では主側CPU63は特定制御と非特定制御とに区別して各種制御を実行する。具体的には、遊技履歴の管理に関する制御が非特定制御とされ、遊技者による遊技操作に基づき遊技を進行させるための制御を含めて非特定制御以外の制御が特定制御とされている。
特定制御について詳細には、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に実行されるメイン処理(図514)による制御は全て特定制御に含まれている。なお、本実施形態では上記第33実施形態におけるメイン処理(図514)のうち認識用処理(ステップS111)、データ出力用処理(ステップS112)及び設定値更新信号の出力処理(ステップS119)は実行されない。また、本実施形態であってもメイン処理(図514)におけるステップS113〜ステップS116の処理に割り込むようにしてタイマ割込み処理が定期的に実行されることとなるが、当該タイマ割込み処理の各種処理のうち後述する管理用処理以外の処理はいずれも特定制御に含まれる。また、管理用処理についても一部は特定制御に含まれる。
図572は主側ROM64におけるプログラム及びデータの設定態様を説明するための説明図である。主側CPU63にて実行される制御が特定制御と非特定制御とで区別されていることに対応させて、図572に示すように、主側ROM64においても特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータと、非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータとが記憶されているエリアのアドレスが明確に区別されている。
具体的には、アドレスX(1)〜X(k+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアに特定制御用のプログラムが集約して記憶されている。また、アドレスX(1)〜X(k+2)に連続するアドレスX(k+3)〜X(k+5)はデータが記憶されていない未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスX(k+6)〜X(m+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアに特定制御用のデータが集約して記憶されている。また、アドレスX(k+6)〜X(m+2)に連続するアドレスX(m+3)〜X(m+5)はデータが記憶されていない未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスX(m+6)〜X(n+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアに非特定制御用のプログラムが集約して記憶されている。また、アドレスX(m+6)〜X(n+2)に連続するアドレスX(n+3)〜X(n+5)はデータが記憶されていない未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスX(n+6)〜X(p+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアに非特定制御用のデータが集約して記憶されている。なお、上記のようなプログラム及びデータとアドレスとの関係は、主側ROM64における物理アドレス及び主側CPU63において認識されるメモリマップ上の論理アドレスの両方において設定されている。
上記のように特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータと、非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータとが、対応する制御を実行するための処理の実行順序とは関係なく、異なる範囲のアドレスのエリアに記憶されていることにより、例えば特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータのみをチェックする場合にはこれら特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータが記憶されたアドレス範囲のエリアのみをチェックすればよく、例えば非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータのみをチェックする場合にはこれら非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータが記憶されたアドレス範囲のエリアのみをチェックすればよい。よって、プログラム及びデータを特定制御と非特定制御とで区別してチェックする場合の作業を効率的に行うことが可能となる。また、それに伴ってプログラム及びデータを特定制御と非特定制御とで区別して修正する場合の作業を効率的に行うことが可能となる。
特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータが記憶されたエリアのアドレス範囲と、非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータが記憶されたエリアのアドレス範囲との間に何らデータが記憶されていない未使用のエリアのアドレス範囲が設定されていることにより、特定制御用のアドレス範囲と非特定制御用のアドレス範囲との境界をチェック作業に際して把握し易くなる。
特定制御用のアドレス範囲及び非特定制御用のアドレス範囲のそれぞれにおいて、プログラムとデータとが、対応する制御を実行するための処理の実行順序とは関係なく、異なる範囲のアドレスのエリアに記憶されていることにより、プログラムとデータとで区別してチェックする場合の作業を効率的に行うことが可能となる。また、プログラムが記憶されたエリアのアドレス範囲と、データが記憶されたエリアのアドレス範囲との間に何らデータが記憶されていない未使用のエリアのアドレス範囲が設定されていることにより、プログラムのアドレス範囲とデータのアドレス範囲との境界をチェック作業に際して把握し易くなる。
図573は主側RAM65における各エリアの設定態様を説明するための説明図である。主側CPU63にて実行される制御が特定制御と非特定制御とで区別されていることに対応させて、図573に示すように、主側RAM65においても特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222のアドレス範囲と、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224のアドレス範囲とが明確に区別されている。
具体的には、アドレスY(1)〜Y(r+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアが特定制御用のワークエリア221として設定されている。また、アドレスY(1)〜Y(r+2)に連続するアドレスY(r+3)〜Y(r+5)は未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスY(r+6)〜Y(s+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアが特定制御用のスタックエリア222として設定されている。また、アドレスY(r+6)〜Y(s+2)に連続するアドレスY(s+3)〜Y(s+5)は未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスY(s+6)〜Y(t+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアが非特定制御用のワークエリア223として設定されている。また、アドレスY(s+6)〜Y(t+2)に連続するアドレスY(t+3)〜Y(t+5)は未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスY(t+6)〜Y(u+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアが非特定制御用のスタックエリア224として設定されている。なお、上記のような各エリアとアドレスとの関係は、主側RAM65における物理アドレス及び主側CPU63において認識されるメモリマップ上の論理アドレスの両方において設定されている。
上記のように特定制御用のワークエリア221と、非特定制御用のワークエリア223とが区別して設定されていることにより、主側CPU63において特定制御を実行する場合と非特定制御を実行する場合とで、各種演算などを実行する場合において主側RAM65の異なるエリアが使用されることとなる。これにより、特定制御及び非特定制御のうち一方を実行する場合に他方において必要な主側RAM65の情報が消去されてしまうといった事象を発生しづらくさせることが可能となる。ちなみに、各ワークエリア221,223への情報の書き込み及び各ワークエリア221,223からの情報の読み出しに際しては主側CPU63にてロード命令が行われる。
特定制御用のスタックエリア222と、非特定制御用のスタックエリア224とが区別して設定されていることにより、主側CPU63において特定制御を実行する場合と非特定制御を実行する場合とで、主側CPU63のレジスタに記憶された情報を退避する場合及びプログラム上の戻り番地の情報を記憶する場合において主側RAM65の異なるエリアが使用されることとなる。これにより、特定制御及び非特定制御のうち一方を実行している状況において主側CPU63のレジスタに記憶された情報を退避する場合及びプログラム上の戻り番地の情報を記憶する場合に、他方において使用される情報が消去されてしまうといった事象を発生しづらくさせることが可能となる。ちなみに、各スタックエリア222,224への情報の書き込みに際しては主側CPU63にてプッシュ命令が行われ、各スタックエリア222,224からの情報の読み出しに際しては主側CPU63にてポップ命令が行われる。また、各スタックエリア222,224からの情報の読み出しに際しては当該スタックエリア222,224への書き込み順序が後の情報から先に読み出し対象となる。
ここで、主側CPU63において特定制御に対応する処理を実行する場合には、主側CPU63は特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222への情報の書き込みが可能であるとともに、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222からの情報の読み出しが可能である。一方、主側CPU63において特定制御に対応する処理を実行する場合には、主側CPU63は非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224からの情報の読み出しは可能であるものの、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224への情報の書き込みは不可である。これにより、特定制御に対応する処理が実行されている状況において、非特定制御に対応する処理にて利用される情報を誤って消去してしまわないようにすることが可能となる。
また、主側CPU63において非特定制御に対応する処理を実行する場合には、主側CPU63は非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224への情報の書き込みが可能であるとともに、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224からの情報の読み出しが可能である。一方、主側CPU63において非特定制御に対応する処理を実行する場合には、主側CPU63は特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222からの情報の読み出しは可能であるものの、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222への情報の書き込みは不可である。これにより、非特定制御に対応する処理が実行されている状況において、特定制御に対応する処理にて利用される情報を誤って消去してしまわないようにすることが可能となる。
なお、主側RAM65にはパチンコ機10の電源遮断後においてもバックアップ電力が供給されることとなるが、当該バックアップ電力は特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224の全てに供給される。これにより、これら特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224に記憶された情報は、パチンコ機10の電源遮断後においてもバックアップ電力が供給されている間は記憶保持される。
次に、主側CPU63にて実行される本実施形態におけるタイマ割込み処理について、図574のフローチャートを参照しながら説明する。タイマ割込み処理は、上記第33実施形態と同様にメイン処理(図514)においてステップS113〜ステップS116の処理が実行されている状況で定期的(例えば4ミリ秒周期)に実行される。なお、タイマ割込み処理に対応するプログラムは特定制御用のプログラムに設定されている。
ステップS3701〜ステップS3718では上記第33実施形態におけるタイマ割込み処理(図516)のステップS301〜ステップS318と同一の処理を実行する。これらの処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。タイマ割込み処理におけるステップS3719では管理用処理を実行する。管理用処理の実行に際しては、特定制御用のプログラムに設定されている管理用処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなるが、当該サブルーチンのプログラムの実行に際しては管理用処理の実行後におけるタイマ割込み処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、管理用処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示すタイマ割込み処理のプログラムに復帰する。
図575は管理用処理を示すフローチャートである。なお、管理用処理におけるステップS3801〜ステップS3805の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まずタイマ割込み処理(図574)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップS3801)。これにより、非特定制御に対応する処理である後述する管理実行処理の途中の状況において、特定制御に対応する処理であるタイマ割込み処理(図574)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、「PUSH PSW」として、プッシュ命令により、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させる(ステップS3802)。フラグレジスタにはキャリフラグ、ゼロフラグ、P/Vフラグ、サインフラグ及びハーフキャリフラグなどを含み、演算命令、ローテート命令及び入出力命令などの実行結果によってフラグレジスタの情報は変化することとなる。このようなフラグレジスタの情報を管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムが開始される前に退避させることにより、当該サブルーチンのコールや当該サブルーチンの開始後において変化する前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させておくことが可能となる。なお、フラグレジスタの情報量は1バイトとなっている。
その後、非特定制御用のプログラムに設定されている管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムを読み出すことにより、当該管理実行処理を開始する(ステップS3803)。この場合、当該管理実行処理の実行後における管理用処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、管理実行処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理用処理のプログラムに復帰する。
管理実行処理の実行後において管理用処理のプログラムに復帰した場合、「POP PSW」として、ポップ命令により、ステップS3802にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる(ステップS3804)。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が、ステップS3802が実行された時点の情報に復帰することとなる。つまり、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰することとなる。
その後、タイマ割込み処理(図574)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるために割込み許可の設定を行う(ステップS3805)。これにより、タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
図576は管理実行処理を示すフローチャートである。なお、管理実行処理におけるステップS3901〜ステップS3915の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まず「LD SP,Y(u+2)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに非特定制御の開始時における固定アドレスとしてY(u+2)を設定する(ステップS3901)。スタックポインタは、スタックエリア222,224においてプッシュ命令による情報の書き込み対象となる記憶エリアを主側CPU63にて特定するためのアドレスの情報が設定されるエリアである。プッシュ命令が行われる度にスタックポインタの情報が、次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新され、ポップ命令が行われる度にスタックポインタの情報が、前の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新される。また、非特定制御用のスタックエリア224を使用する場合、記憶対象となる情報は非特定制御用のスタックエリア224における最後のアドレスの記憶エリアから記憶され、記憶対象となる情報が追加される度に非特定制御用のスタックエリア224における最初のアドレス側に向けて記憶先の記憶エリアが変更される。したがって、ステップS3901では、非特定制御用のスタックエリア224における最後のアドレスの情報をスタックポインタに設定する。このように最後のアドレスの記憶エリアから最初のアドレスの記憶エリアに向けて情報が記憶されることは、特定制御用のスタックエリア222についても同様である。
ちなみに、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のスタックエリア224のいずれについても、全ての記憶エリアに情報が設定されているにも関わらず追加でプッシュ命令が実行された場合には、記憶処理に関して異常が発生したものとして主側RAM65の全エリアが「0」クリアされる。これにより、記憶処理に関して異常が発生しているにも関わらずそのまま遊技が進行してしまわないようにすることが可能となる。
その後、「LD (_WABUF),WA」として、ロード命令により、主側CPU63のWAレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたWAバッファに退避させる(ステップS3902)。また、「LD (_BCBUF),BC」として、ロード命令により、主側CPU63のBCレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたBCバッファに退避させる(ステップS3903)。また、「LD
(_DEBUF),DE」として、ロード命令により、主側CPU63のDEレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたDEバッファに退避させる(ステップS3904)。また、「LD (_HLBUF),HL」として、ロード命令により、主側CPU63のHLレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたHLバッファに退避させる(ステップS3905)。また、「LD (_IXBUF),IX」として、ロード命令により、主側CPU63のIXレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたIXバッファに退避させる(ステップS3906)。また、「LD (_IYBUF),IY」として、ロード命令により、主側CPU63のIYレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたIYバッファに退避させる(ステップS3907)。
主側CPU63のレジスタには、既に説明したフラグレジスタ以外にも、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタが存在している。この場合に、ステップS3902〜ステップS3907では、これら各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうち一部のレジスタであるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、非特定制御用のワークエリア223における対応するバッファに退避させている。なお、WAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの情報量はいずれも2バイトとなっている。
これらWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタは非特定制御に対応する処理であるチェック処理(ステップS3908)にて利用されるレジスタである。そのようなレジスタに設定されている情報をチェック処理(ステップS3908)の実行に先立ち非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、特定制御に際して利用されていたこれらレジスタの情報を非特定制御が開始される前に退避させることが可能となる。よって、非特定制御に際してこれらレジスタが上書きされたとしても、非特定制御を終了する場合には非特定制御用のワークエリア223に退避させた情報をこれらレジスタに復帰させることで、これらレジスタの状態を非特定制御が実行される前における特定制御に対応する状態に復帰させることが可能となる。
また、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタの全ての情報を非特定制御用のワークエリア223に退避させるのではなく、非特定制御に対応する処理であるチェック処理にて利用対象となるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの情報を選択的に非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、非特定制御用のワークエリア223においてレジスタの情報を退避させるために確保する容量を抑えることが可能となる。よって、チェック処理に際して利用可能となる非特定制御用のワークエリア223の容量を大きく確保しながら、上記のようなレジスタの情報の退避を行うことが可能となる。なお、当然のことながら主側CPU63における各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうちWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタ以外のレジスタについては、非特定制御に対応する処理が開始される前に設定された情報が当該非特定制御に対応する処理が終了して特定制御に対応する処理が再開されるまで記憶保持される。
また、レジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224に退避させるのではなく非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、それだけ非特定制御用のスタックエリア224の容量を小さく抑えることが可能となる。また、非特定制御用のスタックエリア224を利用する場合、既に説明したとおり情報の書き込み順序が後の情報から先に読み出されることとなるため、仮に何らかのノイズなどの原因で情報の読み出し順序がずれてしまうとそれ以降の読み出し順序の情報が全て異なるレジスタに復帰されることとなってしまう。このような事象の発生確率は非特定制御用のスタックエリア224に退避させる情報量が多くなるほど高くなってしまう。これに対して、レジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより退避対象となる情報が多い場合であっても上記のような事象が発生しないようにすることが可能となる。
ステップS3902〜ステップS3907の処理を実行した後は、チェック処理を実行する(ステップS3908)。チェック処理の実行に際しては、非特定制御用のプログラムに設定されているチェック処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなるが、当該サブルーチンのプログラムの実行に際してはチェック処理の実行後における管理実行処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により非特定制御用のスタックエリア224に書き込まれる。そして、チェック処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理実行処理のプログラムに復帰する。チェック処理の詳細については後に説明する。
チェック処理を実行した後は、「LD SP,Y(r+α)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに特定制御への復帰時における固定アドレスとしてY(r+α)を設定する(ステップS3909)。Y(r+α)のアドレスは、特定制御用のスタックエリア222におけるY(r+8)とY(s)との間のアドレスとして設定されている。
管理用処理(図575)のステップS3803にて管理実行処理のサブルーチンが実行される直前において特定制御用のスタックエリア222に記憶されている情報量は常に一定であり、それに伴って当該タイミングにおける主側CPU63のスタックポインタの情報(すなわちスタックポインタの値)は一定である。この場合に特定制御用のスタックエリア222に記憶されている情報としては、例えば管理実行処理(図576)が終了した後における管理用処理(図575)の戻り番地の情報、及び管理用処理(図575)が終了した後におけるタイマ割込み処理(図574)の戻り番地の情報が挙げられる。スタックポインタの上記一定の情報がY(r+α)となっている。したがって、非特定制御に対応する処理であるチェック処理が終了して特定制御に対応する処理に復帰する場合には、その一定の情報であるY(r+α)を主側CPU63のスタックポインタに設定することで、当該スタックポインタの情報を非特定制御に対応する処理が開始される直前の情報に復帰させることが可能となる。このように固定の情報をスタックポインタに設定することによって当該スタックポインタの情報を非特定制御に対応する処理が開始される直前の情報に復帰させる構成とすることで、非特定制御に対応する処理を開始する前に特定制御に対応する主側CPU63のスタックポインタの情報を主側RAM65に退避させる必要がなくなる。よって、処理負荷を軽減させることが可能となるとともに当該退避させるための領域を主側RAM65において確保する必要がなくなる。
その後、「LD WA,(_WABUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のWAバッファに退避された情報を主側CPU63のWAレジスタに上書きする(ステップS3910)。また「LD BC,(_BCBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のBCバッファに退避された情報を主側CPU63のBCレジスタに上書きする(ステップS3911)。また「LD DE,(_DEBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のDEバッファに退避された情報を主側CPU63のDEレジスタに上書きする(ステップS3912)。また「LD HL,(_HLBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のHLバッファに退避された情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップS3913)。また「LD IX,(_IXBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のIXバッファに退避された情報を主側CPU63のIXレジスタに上書きする(ステップS3914)。また「LD IY,(_IYBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のIYバッファに退避された情報を主側CPU63のIYレジスタに上書きする(ステップS3915)。ステップS3910〜ステップS3915の処理が実行されることにより、主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、非特定制御に対応する処理が開始される直前における特定制御に対応する情報に復帰させることが可能となる。
ここで、非特定制御に対応する処理が実行された場合に主側CPU63のフラグレジスタ及び各種レジスタに記憶された情報は、特定制御に対応する処理が再開される場合に主側RAM65に退避されない。これにより、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222において上記情報を退避させるための記憶エリアを確保する必要が生じない。
また、非特定制御に対応する処理が実行された場合に主側CPU63のフラグレジスタ及び各種レジスタに記憶された情報は、特定制御に対応する処理への復帰後において非特定制御に対応する処理が再度開始された場合に利用されない情報である。つまり、特定制御に対応する処理を間に挟んで実行される非特定制御に対応する処理の複数回の処理回において必要な情報は非特定制御用のワークエリア223又は非特定制御用のスタックエリア224に記憶されており、主側CPU63のフラグレジスタ及び各種レジスタには記憶されていない。したがって、非特定制御に対応する処理が実行された場合に主側CPU63のフラグレジスタ及び各種レジスタに記憶された情報が主側RAM65に退避されないとしても、非特定制御に対応する処理を実行する上で問題が生じない。
次に、ステップS3908にてサブルーチンのプログラムが呼び出されることにより実行されるチェック処理について説明する。当該チェック処理では遊技履歴の情報を収集するための処理、遊技履歴の管理結果を導出するための処理及びその管理結果を報知するための処理を実行する。つまり、遊技履歴の情報を収集するための処理、遊技履歴の管理結果を導出するための処理及びその管理結果を報知するための処理は、非特定制御に対応する処理として実行される。
チェック処理の説明に先立ち、遊技履歴を管理するために使用される非特定制御用のワークエリア223の各種エリア231〜234の内容について説明する。図577は遊技履歴を管理するために使用される非特定制御用のワークエリア223の各種エリア231〜234を説明するための説明図である。
非特定制御用のワークエリア223には、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233が設けられている。これら各エリア231〜233のそれぞれには、一般入賞カウンタ231a,232a,233a、特電入賞カウンタ231b,232b,233b、第1作動カウンタ231c,232c,233c、第2作動カウンタ231d,232d,233d、及びアウトカウンタ231e,232e,233eが設けられている。一般入賞カウンタ231a,232a,233aは所定の計測開始契機からの一般入賞口31への遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。特電入賞カウンタ231b,232b,233bは所定の計測開始契機からの特電入賞装置32への遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。第1作動カウンタ231c,232c,233cは所定の計測開始契機からの第1作動口33への遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。第2作動カウンタ231d,232d,233dは所定の計測開始契機からの第2作動口34への遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。アウトカウンタ231e,232e,233eは所定の計測開始契機からのアウト口24aへの遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。
通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eは、前扉枠14が閉鎖状態となっている状況であって開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において対象となる入球部24a,31〜34に入球した遊技球の個数を計測するために利用される。開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232eは、前扉枠14が閉鎖状態となっている状況であって開閉実行モードである状況において対象となる入球部24a,31〜34に入球した遊技球の個数を計測するために利用される。高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eは、前扉枠14が閉鎖状態となっている状況であって高頻度サポートモードである状況において対象となる入球部24a,31〜34に入球した遊技球の個数を計測するために利用される。
なお、前扉枠14が開放状態となっている状況が計測対象外となっているのは、前扉枠14を開放した状態で入球部24a,31〜34に手入れで遊技球が入球された場合の入球個数を計測対象から除外するためである。但し、これに限定されることはなく前扉枠14が開放状態となっている状況も前扉枠14が閉鎖状態となっている状況と同様に計測対象とする構成としてもよい。
非特定制御用のワークエリア223には、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233以外にも演算結果記憶エリア234が設けられている。演算結果記憶エリア234は、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233を利用して算出した遊技履歴の管理結果の情報を記憶するためのエリアである。演算結果記憶エリア234に記憶された遊技履歴の管理結果の情報は、遊技履歴の管理結果の情報が新たに算出されることで当該新たに算出された情報が上書きされるまで記憶保持される。
図578はステップS3908にてサブルーチンのプログラムが呼び出されることにより実行されるチェック処理を示すフローチャートである。なお、チェック処理におけるステップS4001〜ステップS4008の処理はサブルーチンの処理も含めて、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。また、サブルーチンの処理を実行する場合には当該サブルーチンの処理の実行後における戻り番地の情報を非特定制御用のスタックエリア224において主側CPU63の現状のスタックポインタの値に対応する記憶エリアに書き込むとともに、当該スタックポインタの値を次の順番の記憶対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。また、サブルーチンの処理が完了した場合には主側CPU63の現状のスタックポインタの値に対して手前の順番の値に対応する記憶エリアから戻り番地の情報を読み出してその戻り番地の情報に対応するプログラムに復帰するとともに、当該スタックポインタの値をその戻り番地の情報の読み出し元となった記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
チェック処理では、前扉枠14が開放状態である場合には(ステップS4001:YES)、通常の入球管理処理(ステップS4004)、開閉実行モード中の入球管理処理(ステップS4005)及び高頻度サポートモード中の入球管理処理(ステップS4006)のいずれも実行することなく、後述する結果演算処理(ステップS4007)及び表示用処理(ステップS4008)を実行する。前扉枠14に設けられた窓パネル52の裏面と遊技盤24の前面によって前後に区画された空間によって遊技領域PAが形成されているため、前扉枠14が開放状態となった場合には遊技領域PAが前方に向けて開放された状態となりその状況で遊技領域PAに向けて遊技球が発射されたとしてもその遊技球は遊技領域PAを正常に流下することはできない。また、前扉枠14が開放状態である状況で入球部24a,31〜34への遊技球の入球が発生する場合というのは、メンテナンスや不具合の解消のために遊技ホールの管理者により前扉枠14が開放状態とされて手入れなどにより遊技球の入球が発生する場合である。このような遊技球の入球は正規の遊技の実行状況における遊技球の入球ではないため、そのような遊技球の入球を管理対象とする必要がない。したがって、チェック処理では上記のとおり前扉枠14が開放状態である場合にはステップS4004〜ステップS4006のいずれの処理も実行しない。
前扉枠14が閉鎖状態であって開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない場合(ステップS4001〜ステップS4003:NO)、通常の入球管理処理を実行する(ステップS4004)。また、前扉枠14が閉鎖状態であって開閉実行モードである場合(ステップS4001:NO、ステップS4002:YES)、開閉実行モード中の入球管理処理を実行する(ステップS4005)。また、前扉枠14が閉鎖状態であって高頻度サポートモードである場合(ステップS4001:NO、ステップS4003:YES)、高頻度サポートモード中の入球管理処理を実行する(ステップS4006)。
図579は、ステップS4004における通常の入球管理処理を示すフローチャートである。
第1入賞口検知センサ42aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS4101:YES)、すなわち第1入賞口検知センサ42aから受信している信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったことを確認した場合、第2入賞口検知センサ43aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS4103:YES)、すなわち第2入賞口検知センサ43aから受信している信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったことを確認した場合、又は第3入賞口検知センサ44aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS4105:YES)、すなわち第3入賞口検知センサ44aから受信している信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったことを確認した場合、通常用の一般入賞カウンタ231aの値を1加算する(ステップS4102、ステップS4104、ステップS4106)。
なお、開閉実行モード中の入球管理処理であればステップS4102、ステップS4104及びステップS4106に対応する処理として開閉実行モード用の一般入賞カウンタ232aの値を1加算し、高頻度サポートモード中の入球管理処理であればステップS4102、ステップS4104及びステップS4106に対応する処理として高頻度サポートモード用の一般入賞カウンタ233aの値を1加算する。また、特定制御に対応する処理として実行されるタイマ割込み処理(図574)の入球検知処理(ステップS3709)においても第1〜第3入賞口検知センサ42a〜44aの検知結果が監視され、第1〜第3入賞口検知センサ42a〜44aのいずれかにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合には一般入賞口31に対応する個数の遊技球が払い出されるようにするための処理を実行する。
特電検知センサ45aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS4107:YES)、すなわち特電検知センサ45aから受信している信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったことを確認した場合、通常用の特電入賞カウンタ231bの値を1加算する(ステップS4108)。
なお、開閉実行モード中の入球管理処理であればステップS4108に対応する処理として開閉実行モード用の特電入賞カウンタ232bの値を1加算し、高頻度サポートモード中の入球管理処理であればステップS4108に対応する処理として高頻度サポートモード用の特電入賞カウンタ233bの値を1加算する。また、特定制御に対応する処理として実行されるタイマ割込み処理(図574)の入球検知処理(ステップS3709)においても特電検知センサ45aの検知結果が監視され、特電検知センサ45aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合には特電入賞装置32に対応する個数の遊技球が払い出されるようにするための処理を実行するとともにラウンド遊技の終了契機を特定するための処理を実行する。
第1作動口検知センサ46aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS4109:YES)、すなわち第1作動口検知センサ46aから受信している信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったことを確認した場合、通常用の第1作動カウンタ231cの値を1加算する(ステップS4110)。
なお、開閉実行モード中の入球管理処理であればステップS4110に対応する処理として開閉実行モード用の第1作動カウンタ232cの値を1加算し、高頻度サポートモード中の入球管理処理であればステップS4110に対応する処理として高頻度サポートモード用の第1作動カウンタ233cの値を1加算する。また、特定制御に対応する処理として実行されるタイマ割込み処理(図574)の入球検知処理(ステップS3709)においても第1作動口検知センサ46aの検知結果が監視され、第1作動口検知センサ46aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合には第1作動口33に対応する個数の遊技球が払い出されるようにするための処理を実行するとともに特図用の保留情報の取得契機を特定するための処理を実行する。
第2作動口検知センサ47aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS4111:YES)、すなわち第2作動口検知センサ47aから受信している信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったことを確認した場合、通常用の第2作動カウンタ231dの値を1加算する(ステップS4112)。
なお、開閉実行モード中の入球管理処理であればステップS4112に対応する処理として開閉実行モード用の第2作動カウンタ232dの値を1加算し、高頻度サポートモード中の入球管理処理であればステップS4112に対応する処理として高頻度サポートモード用の第2作動カウンタ233dの値を1加算する。また、特定制御に対応する処理として実行されるタイマ割込み処理(図574)の入球検知処理(ステップS3709)においても第2作動口検知センサ47aの検知結果が監視され、第2作動口検知センサ47aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合には第2作動口34に対応する個数の遊技球が払い出されるようにするための処理を実行するとともに特図用の保留情報の取得契機を特定するための処理を実行する。
アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS4113:YES)、すなわちアウト口検知センサ48aから受信している信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったことを確認した場合、通常用のアウトカウンタ231eの値を1加算する(ステップS4114)。
なお、開閉実行モード中の入球管理処理であればステップS4114に対応する処理として開閉実行モード用のアウトカウンタ232eの値を1加算し、高頻度サポートモード中の入球管理処理であればステップS4114に対応する処理として高頻度サポートモード用のアウトカウンタ233eの値を1加算する。また、特定制御に対応する処理として実行されるタイマ割込み処理(図574)の入球検知処理(ステップS3709)においてはアウト口検知センサ48aの検知結果は監視されない。
以上のようにステップS4004〜ステップS4006の処理が実行されることにより、一般入賞口31への遊技球の入球個数が一般入賞カウンタ231a,232a,233aを利用して計測され、特電入賞装置32への遊技球の入球個数が特電入賞カウンタ231b,232b,233bを利用して計測され、第1作動口33への遊技球の入球個数が第1作動カウンタ231c,232c,233cを利用して計測され、第2作動口34への遊技球の入球個数が第2作動カウンタ231d,232d,233dを利用して計測され、アウト口24aへの遊技球の入球個数がアウトカウンタ231e,232e,233eを利用して計測される。これにより、各入球部24a,31〜34への入球履歴を主側CPU63にて把握することが可能となる。また、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233のそれぞれが区別して設けられていることにより、開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況と、開閉実行モードである状況と、高頻度サポートモードである状況とのそれぞれを区別して各入球部24a,31〜34への入球履歴を主側CPU63にて把握することが可能となる。
チェック処理(図578)の説明に戻り、ステップS4001にて肯定判定をした場合、ステップS4004の処理を実行した場合、ステップS4005の処理を実行した場合、又はステップS4006の処理を実行した場合、ステップS4007にて結果演算処理を実行し、ステップS4008にて表示用処理を実行する。
図580はステップS4007の結果演算処理を示すフローチャートである。
まず非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4201)。管理開始フラグは、遊技履歴の管理結果を算出するための遊技履歴の収集を実行すべき状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。本実施形態ではパチンコ機10の製造後に初めて当該パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合(すなわちMPU62への動作電力の供給が開始された場合)、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値に対応する個数以上となるまでは遊技履歴の管理結果を算出するための遊技履歴の収集を実行することなく、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値に対応する個数以上となった場合に遊技履歴の管理結果を算出するための遊技履歴の収集を実行する。パチンコ機10の出荷段階などにおいては出荷前にパチンコ機10の動作チェックが行われることがあり、その際には各入球部に遊技球を手入れしてその後の動作がチェックされる。これに対して、パチンコ機10への動作電力の供給開始後において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるまでは遊技履歴の管理結果を算出するための遊技履歴の収集を実行させないようにすることにより、上記のような動作チェック時における入球結果などが遊技履歴の管理結果を算出するための遊技履歴として収集されてしまわないようにすることが可能となる。
ここで、パチンコ機10の製造後に初めて当該パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合(すなわちMPU62への動作電力の供給が開始された場合)、管理開始フラグの値は「0」となっている。この場合、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eの値、開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232eの値、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eの値も「0」となっている。一方、管理開始フラグの値が「1」である状況においてパチンコ機10への動作電力の供給が停止され、その後に主側RAM65にバックアップ電力が供給されている状況においてパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には管理開始フラグの値が「1」のままとなる。この場合、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eの値、開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232eの値、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eの値もパチンコ機10への動作電力の供給が停止される前の状態に維持される。上記構成であることにより管理開始フラグの値が「0」である場合には通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eの値、開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232eの値、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eの値も「0」となる。
ちなみに、メイン処理(図514)におけるステップS105又はステップS117にて主側RAM65のクリア処理が実行される場合、そのクリア処理の対象となるのは特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222であり、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224はクリア処理の対象から除外される。これにより、遊技ホールの管理者が意図的に非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアすることができない構成となっている。
また、主側CPU63は後述するタイマ割込み処理(図574)において非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224に異常が発生していないか否かを確認し、異常の発生を確認した場合には非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされる構成としてもよい。これにより、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224に異常が発生した場合には初期化することが可能となる。また、当該構成において非特定制御用のワークエリア223に異常が発生した場合には非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアすることなく非特定制御用のワークエリア223を「0」クリアし、非特定制御用のスタックエリア224に異常が発生した場合には非特定制御用のワークエリア223を「0」クリアすることなく非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアする構成としてもよい。また、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224に異常が発生したとしても演算結果記憶エリア234は「0」クリアの対象から除外される構成としてもよい。
ステップS4201にて否定判定をした場合、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eの値、開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232eの値、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eの値を全て合計することで合計個数を算出する(ステップS4202)。そして、その算出した合計個数が管理開始基準値である「300」よりも多い個数となっているか否かを判定する(ステップS4203)。
ステップS4203にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223の管理開始フラグに「1」をセットする(ステップS4204)。また、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231e、開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232e、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eを全て「0」クリアする(ステップS4205)。これにより、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された後(すなわちMPU62への動作電力の供給が開始された後)において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値に対応する個数以上となるまでに収集された遊技履歴の情報が全て消去されることとなる。よって、パチンコ機10への動作電力の供給開始後において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理開始基準値以上となるまでは遊技履歴の管理結果を算出するための遊技履歴の収集を実行させないようにすることが可能となる。
ステップS4201にて肯定判定をした場合、ステップS4202と同様に合計個数の演算処理を実行する(ステップS4206)。つまり、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eの値、開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232eの値、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eの値を全て合計することで合計個数を算出する。そして、その算出した合計個数が演算基準個数である「6000」以上の個数となっているか否かを判定する(ステップS4207)。
ステップS4207にて肯定判定をした場合、各種パラメータの演算処理を実行する(ステップS4208)。具体的には、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値をK61〜K65とし、開閉実行モード用カウンタエリア232の各種カウンタ232a〜232eの値をK71〜K75とし、高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各種カウンタ233a〜233eの値をK81〜K85とした場合において以下の第61パラメータ〜第68パラメータを算出する。
・第61パラメータ:遊技球の合計払出個数(「K61+K71+K81」×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+「K62+K72+K82」×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+「K63+K73+K83」×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+「K64+K74+K84」×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K61+K62+K63+K64+K65+K71+K72+K73+K74+K75+K81+K82+K83+K84+K85)の割合・第62パラメータ:通常時における遊技球の合計払出個数(K61×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K62×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K63×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K64×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/通常時における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K61+K62+K63+K64+K65)の割合・第63パラメータ:開閉実行モード時における遊技球の合計払出個数(K71×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K72×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K73×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K74×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/開閉実行モード時における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K71+K72+K73+K74+K75)の割合・第64パラメータ:高頻度サポートモード時における遊技球の合計払出個数(K81×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K82×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K83×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K84×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/高頻度サポートモード時における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K81+K82+K83+K84+K85)の割合・第65パラメータ:一般入賞口31への遊技球の合計入球個数(K61+K71+K81)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K61+K62+K63+K64+K65+K71+K72+K73+K74+K75+K81+K82+K83+K84+K85)の割合・第66パラメータ:第1作動口33への遊技球の合計入球個数(K63+K73+K83)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K61+K62+K63+K64+K65+K71+K72+K73+K74+K75+K81+K82+K83+K84+K85)の割合・第67パラメータ:(「K62+K72+K82」×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+「K64+K74+K84」×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技球の合計払出個数(「K61+K71+K81」×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+「K62+K72+K82」×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+「K63+K73+K83」×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+「K64+K74+K84」×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合・第68パラメータ:「K62+K72+K82」×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」/遊技球の合計払出個数(「K61+K71+K81」×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+「K62+K72+K82」×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+「K63+K73+K83」×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+「K64+K74+K84」×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
その後、ステップS4208にて算出した第61〜第68パラメータを演算結果記憶エリア234に上書きする(ステップS4209)。この場合、演算結果記憶エリア234に既に記憶されていた前回の処理回における演算結果の第61〜第68パラメータは消去される。なお、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されている状況であっても主側RAM65にはバックアップ電力が供給されるため、当該バックアップ電力が供給されている状況であればパチンコ機10への動作電力の供給開始直後であっても演算結果記憶エリア234にはパチンコ機10への動作電力の供給が停止される前に算出された第61〜第68パラメータの情報が記憶されている。
その後、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231e、開閉実行モード用カウンタエリア232の各カウンタ232a〜232e、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の各カウンタ233a〜233eを全て「0」クリアする(ステップS4210)。これにより、第61〜第68パラメータが演算されたことを契機として、その時点で遊技履歴の情報を一旦消去することが可能となる。
なお、管理開始フラグに「1」がセットされた直後においては遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が演算基準個数から管理開始基準値を減算した値以上となった場合にステップS4208〜ステップS4210の処理を実行し、その後は遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が演算基準個数以上となった場合にステップS4208〜ステップS4210の処理を実行する構成としてもよい。
図581はチェック処理(図578)におけるステップS4008の表示用処理を示すフローチャートである。
まず非特定制御用のワークエリア223に設けられた更新タイミングカウンタの値を1減算する(ステップS4301)。更新タイミングカウンタは第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおける遊技履歴の管理結果の表示内容を更新するタイミングであることを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。主側CPU63は第1〜第3報知用表示装置69a〜69cを表示制御することにより、上記第61〜第68パラメータの演算結果を報知する。この場合、第1報知用表示装置69aでは報知対象となっているパラメータの種類に対応する情報が表示される。また、報知対象となっているパラメータを100倍した値のうち、10の位に対応する数字が第2報知用表示装置69bにて表示され、1の位に対応する数字が第3報知用表示装置69cにて表示される。そして、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおいては、上記第61〜第68パラメータの演算結果に対応する表示が予め定められた順序に従って順次切り換えられ、最後の順番の表示対象である第68パラメータの演算結果が表示された後は最初の順番の表示対象である第61パラメータの演算結果が表示される。この場合、一のパラメータの演算結果が継続して表示される期間は10秒となっている。
ここで、主側CPU63における上記第61〜第68パラメータの演算周期は最短で60分となっている。これに対して、第61〜第68パラメータの数は8個となっているとともに、一のパラメータの演算結果が継続して表示される期間は10秒となっている。したがって、主側CPU63にて演算された第61〜第68パラメータは少なくとも1回は第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおける表示対象となる。
ステップS4301の処理を実行した場合、1減算後における更新タイミングカウンタの値が「0」となっているか否かを判定することで第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの表示内容を更新するタイミングとなったか否かを判定する(ステップS4302)。ステップS4302にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223に設けられた表示対象カウンタの値を1加算する(ステップS4303)。そして、1加算後における表示対象カウンタの値が最大値である「7」を超えた場合(ステップS4304:YES)、表示対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップS4305)。
表示対象カウンタは第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにおける表示対象となっているパラメータの種類を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。上記第61〜第68パラメータと、「0」〜「7」の表示対象カウンタの取り得る値とは1対1で対応している。例えば表示対象カウンタの値が「0」である場合、最初の表示対象である第61パラメータが第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの表示対象となり、表示対象カウンタの値が「7」である場合、最後の表示対象である第68パラメータが第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの表示対象となる。
ステップS4304にて否定判定をした場合、又はステップS4305の処理を実行した場合、表示対象カウンタの値に対応するパラメータの種類に対応する情報が表示されるように第1報知用表示装置69aを表示制御する(ステップS4306)。また、表示対象カウンタの値に対応するパラメータを演算結果記憶エリア234から読み出すとともに、その読み出したパラメータを100倍し、10の位に対応する数字が第2報知用表示装置69bにて表示され、1の位に対応する数字が第3報知用表示装置69cにて表示されるようにする(ステップS4307)。
ここで、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cのそれぞれに対応させて表示ICが設けられている。ステップS4306では主側CPU63は第1報知用表示装置69aに対応する表示ICに表示データを出力し、ステップS4307では主側CPU63は第2報知用表示装置69bに対応する表示IC、及び第3報知用表示装置69cに対応する表示ICのそれぞれに表示データを出力する。これら表示ICは動作電力が供給されている場合には表示データを記憶保持可能であり、その記憶保持している表示データに対応する表示内容を対応する報知用表示装置69a〜69cに継続して表示させる。そして、表示データが主側CPU63により変更されることにより、その変更された表示データに対応する表示内容に報知用表示装置69a〜69cの表示が変更される。これにより、非特定制御に対応する処理である管理実行処理(図576)が終了して特定制御に対応する処理に復帰した後においても、非特定制御に対応する処理の実行状況において設定された表示データに対応する表示が第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにて継続されることとなる。
その後、非特定制御用のワークエリア223の更新タイミングカウンタに次回の更新タイミングに対応する値として10秒に対応する値を設定する(ステップS4308)。
上記のように表示用処理が実行されることにより、主側CPU63に動作電力の供給が開始されている場合、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにて遊技履歴の管理結果が表示される。当該遊技履歴の管理結果の表示は遊技が継続されているか否かに関係なく行われるとともに、遊技機本体12が外枠11に対して開放操作されて主制御装置60がパチンコ機10の前方から視認可能となっているか否かに関係なく行われる。このように遊技の状況やパチンコ機10の状態に関係なく第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの表示制御が実行されるようにすることにより、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cを表示制御するための処理構成を簡素化することが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
主側RAM65には、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222と、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224とが設けられている。そして、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222は、特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して特定制御に対応する処理が主側CPU63にて実行される場合に情報の記憶及び情報の読み出しが可能であるのに対して、非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して非特定制御に対応する処理が主側CPU63にて実行される場合には情報の読み出しは可能ではあるものの情報の記憶が不可である。また、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224は、非特定制御に対応する処理が主側CPU63にて実行される場合に情報の記憶及び情報の読み出しが可能であるのに対して、特定制御に対応する処理が主側CPU63にて実行される場合には情報の読み出しは可能ではあるものの情報の記憶が不可である。これにより、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222を特定制御に対応する処理の専用の記憶領域として扱うとともに、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を非特定制御に対応する処理の専用の記憶領域として扱うことが可能となる。したがって、特定制御に対応する処理と非特定制御に対応する処理とで主側RAM65における情報の記憶先を明確に相違させることが可能となる。よって、特定制御に対応する処理及び非特定制御に対応する処理のうち一方の処理の実行に際して他方の処理において利用される情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。
特定制御に対応する処理には遊技の進行を制御するための処理が含まれ、非特定制御に対応する処理には遊技履歴を管理するための処理が含まれる。そして、上記のとおり特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222は特定制御に対応する処理の専用の記憶領域として扱われるとともに、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224は非特定制御に対応する処理の専用の記憶領域として扱われる。これにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して、遊技履歴を管理するための処理にて利用される情報、例えば通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び演算結果記憶エリア234に記憶された情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
遊技履歴を管理するための情報が記憶される通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び演算結果記憶エリア234が主側RAM65に設けられている。これにより、主側CPU63にて遊技履歴を管理するための処理を完結することが可能となる。また、遊技履歴の情報及び当該遊技履歴の情報を利用して算出された各種パラメータの情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。
特定制御に対応する処理を実行している状況から非特定制御に対応する処理を実行する状況となる場合又は非特定制御に対応する処理を実行する状況となった場合には主側CPU63の各種レジスタの情報が主側RAM65に退避される。これにより、非特定制御に対応する処理が実行される場合に、特定制御に対応する処理の実行に際して主側CPU63の各種レジスタに記憶された情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。また、非特定制御に対応する処理を終了する場合又は終了した後に、主側RAM65に退避された情報が主側CPU63の各種レジスタに復帰される。これにより、非特定制御に対応する処理が終了した場合には当該非特定制御に対応する処理の実行前における主側CPU63の各種レジスタの状態から特定制御に対応する処理を実行することが可能となる。
特定制御に対応する処理を実行している状況から非特定制御に対応する処理を実行する状況となる場合又は非特定制御に対応する処理を実行する状況となった場合、主側CPU63の各種レジスタのうち一部のレジスタの情報が主側RAM65に退避される。これにより、主側RAM65において主側CPU63のレジスタの情報を退避させるために必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
特定制御に対応する処理を実行している状況から非特定制御に対応する処理を実行する状況となる場合又は非特定制御に対応する処理を実行する状況となった場合、主側CPU63の各種レジスタのうち非特定制御に対応する処理にて情報の記憶対象となるレジスタの情報が主側RAM65に退避される。これにより、非特定制御に対応する処理が終了した場合には当該非特定制御に対応する処理の実行前における主側CPU63のレジスタの状態から特定制御に対応する処理を再開することを可能としながら、主側RAM65において主側CPU63のレジスタの情報を退避させるために必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
非特定制御に対応する処理が開始される場合、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御に対応する処理において特定制御用のスタックエリア222に退避され、主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報が非特定制御に対応する処理において非特定制御用のワークエリア223に退避される。これにより、主側CPU63の各種レジスタに記憶された各情報にとって好ましいタイミングで退避を行うことが可能となるとともに、情報を退避させるための処理を特定制御に対応する処理と非特定制御に対応する処理とで分散させて実行することが可能となる。
フラグレジスタにはキャリフラグ、ゼロフラグ、P/Vフラグ、サインフラグ及びハーフキャリフラグなどを含み、演算命令、ローテート命令及び入出力命令などの実行結果によってフラグレジスタの情報は変化することとなる。この場合に、フラグレジスタの情報は非特定制御に対応する処理が開始される前において特定制御に対応する処理にて、特定制御用のスタックエリア222に退避される。これにより、非特定制御に対応するサブルーチンのコールや当該サブルーチンの開始後において変化する前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させておくことが可能となる。
WAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224に退避させるのではなく非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、それだけ非特定制御用のスタックエリア224の容量を小さく抑えることが可能となる。また、非特定制御用のスタックエリア224を利用する場合、情報の書き込み順序が後の情報から先に読み出されることとなるため、仮に何らかのノイズなどの原因で情報の読み出し順序がずれてしまうとそれ以降の読み出し順序の情報が全て異なるレジスタに復帰されることとなってしまう。このような事象の発生確率は非特定制御用のスタックエリア224に退避させる情報量が多くなるほど高くなってしまう。これに対して、レジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより退避対象となる情報が多い場合であっても上記のような事象が発生しないようにすることが可能となる。
特定制御に対応する処理を実行している状況から非特定制御に対応する処理を実行する状況となる場合又は非特定制御に対応する処理を実行する状況となった場合に主側CPU63のスタックポインタの情報は固定の情報となる構成であり、当該スタックポインタの情報は非特定制御に対応する処理の開始に際して主側RAM65に退避されない。これにより、主側RAM65においてスタックポインタの情報を退避させるための容量を確保する必要がないため、主側RAM65の記憶容量をそれだけ抑えることが可能となる。また、このようにスタックポインタの情報が退避されない構成であっても、特定制御に対応する処理を実行している状況から非特定制御に対応する処理を実行する状況となる場合又は非特定制御に対応する処理を実行する状況となった場合において主側CPU63のスタックポインタの情報は固定の情報となるため、上記のようにスタックポインタの情報を退避させなくても非特定制御に対応する処理が終了した場合には当該非特定制御に対応する処理が開始される前におけるスタックポインタの情報に復帰させることが可能である。
なお、非特定制御に対応する処理が実行される場合に主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御に対応する処理において主側RAM65に退避される構成としたが、これに限定されることはなく、当該フラグレジスタの情報が非特定制御に対応する処理において主側RAM65に退避される構成としてもよい。また、非特定制御に対応する処理が終了した後において主側CPU63のフラグレジスタへの情報の復帰が特定制御に対応する処理において行われる構成としたが、これに限定されることはなく、当該フラグレジスタへの情報の復帰が非特定制御に対応する処理において行われる構成としてもよい。
また、主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの情報が非特定制御に対応する処理が開始された後において当該非特定制御に対応する処理にて主側RAM65に退避される構成としたが、これに限定されることはなく、これらレジスタの情報が特定制御に対応する処理において主側RAM65に退避される構成としてもよい。また、非特定制御に対応する処理が終了する場合において上記各レジスタへの情報の復帰が非特定制御に対応する処理にて行われる構成としたが、これに限定されることはなく、上記各レジスタへの情報の復帰が非特定制御に対応する処理が終了した後における特定制御に対応する処理にて行われる構成としてもよい。
<第48実施形態>
本実施形態では管理用処理の処理構成が上記第47実施形態と相違している。以下、上記第47実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第47実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図582は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理用処理を示すフローチャートである。なお、管理用処理におけるステップS4401〜ステップS4405の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まずタイマ割込み処理(図574)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップS4401)。これにより、非特定制御に対応する処理である後述する管理実行処理の途中の状況において、特定制御に対応する処理であるタイマ割込み処理(図574)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、「LD (_PSWBUF),PSW」として、ロード命令により、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のワークエリア221に設定されたPSWバッファに退避させる(ステップS4402)。フラグレジスタにはキャリフラグ、ゼロフラグ、P/Vフラグ、サインフラグ及びハーフキャリフラグなどを含み、演算命令、ローテート命令及び入出力命令などの実行結果によってフラグレジスタの情報は変化することとなる。このようなフラグレジスタの情報を管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムが開始される前に退避させることにより、当該サブルーチンのコールや当該サブルーチンの開始後において変化してしまう前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のワークエリア221に退避させておくことが可能となる。
その後、非特定制御用のプログラムに設定されている管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムを読み出すことにより、当該管理実行処理を開始する(ステップS4403)。この場合、当該管理実行処理の実行後における管理用処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、管理実行処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理用処理のプログラムに復帰する。
管理実行処理の実行後において管理用処理のプログラムに復帰した場合には、「LD PSW,(_PSWBUF)」として、ロード命令により、ステップS4402にて特定制御用のワークエリア221におけるPSWバッファに退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる(ステップS4404)。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が、ステップS4402が前回実行された時点の情報に復帰することとなる。つまり、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰することとなる。
その後、タイマ割込み処理(図574)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるために割込み許可の設定を行う(ステップS4405)。これにより、タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
上記構成によれば特定制御から非特定制御に切り換わる直前における主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222ではなく特定制御用のワークエリア221に退避される。これにより、特定制御用のスタックエリア222の容量を抑えながらフラグレジスタの情報を退避させることが可能となる。
なお、特定制御用のワークエリア221におけるPSWバッファは専用エリアとして確保されているがこれに限定されることはなく、他の情報も書き込まれ得る兼用エリアである構成としてもよい。つまり、管理用処理が実行されない状況においては特定制御に対応する主側CPU63のフラグレジスタの情報を退避させる必要がないため、管理用処理が実行されない状況における特定制御に対応する処理にて所定の演算処理を実行する場合などにPSWバッファとしても利用される兼用エリアを利用する構成としてもよい。この場合、当該兼用エリアは管理用処理の実行に際してフラグレジスタの情報を退避させるために確実に利用されることとなるため、フラグレジスタの情報以外の情報として、管理用処理が実行される前に不要となる情報が兼用エリアに書き込まれる構成とする必要がある。
<第49実施形態>
本実施形態では管理実行処理の処理構成が上記第47実施形態と相違している。以下、上記第47実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第47実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図583は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理実行処理を示すフローチャートである。なお、管理実行処理におけるステップS4501〜ステップS4515の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まず、上記第47実施形態における管理実行処理(図576)のステップS3901と同様に「LD SP,Y(u+2)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに非特定制御の開始時における固定アドレスとしてY(u+2)を設定する(ステップS4501)。
その後、「PUSH WA」として、プッシュ命令により、主側CPU63のWAレジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに退避させる(ステップS4502)。この場合、ステップS4501にて主側CPU63のスタックポインタに設定した固定アドレスに対応する記憶エリアにWAレジスタの情報を退避させる。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
その後、「PUSH BC」として、プッシュ命令により、主側CPU63のBCレジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに退避させる(ステップS4503)。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
その後、「PUSH DE」として、プッシュ命令により、主側CPU63のDEレジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに退避させる(ステップS4504)。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
その後、「PUSH HL」として、プッシュ命令により、主側CPU63のHLレジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに退避させる(ステップS4505)。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
その後、「PUSH IX」として、プッシュ命令により、主側CPU63のIXレジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに退避させる(ステップS4506)。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
その後、「PUSH IY」として、プッシュ命令により、主側CPU63のIYレジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに退避させる(ステップS4507)。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
ステップS4502〜ステップS4507の処理を実行した後は、チェック処理を実行する(ステップS4508)。チェック処理の実行に際しては、非特定制御用のプログラムに設定されているチェック処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなる。当該サブルーチンのプログラムの実行に際してはチェック処理の実行後における管理実行処理の戻り番地を特定するための情報を、プッシュ命令により、非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに書き込む。そして、チェック処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報を読み出し、当該戻り番地が示す管理実行処理のプログラムに復帰する。チェック処理の内容は上記第47実施形態と同一である。
その後、上記第47実施形態における管理実行処理(図576)のステップS3909と同様に「LD SP,Y(r+α)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに特定制御への復帰時における固定アドレスとしてY(r+α)を設定する(ステップS4509)。Y(r+α)のアドレスは、特定制御用のスタックエリア222におけるY(r+8)とY(s)との間のアドレスとして設定されている。
その後、「POP IY」として、ポップ命令により、非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対して前の順番の情報に対応する記憶エリアに退避された情報を主側CPU63のIYレジスタに上書きする(ステップS4510)。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を前の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
その後、「POP IX」として、ポップ命令により、非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対して前の順番の情報に対応する記憶エリアに退避された情報を主側CPU63のIXレジスタに上書きする(ステップS4511)。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を前の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
その後、「POP HL」として、ポップ命令により、非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対して前の順番の情報に対応する記憶エリアに退避された情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップS4512)。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を前の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
その後、「POP DE」として、ポップ命令により、非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対して前の順番の情報に対応する記憶エリアに退避された情報を主側CPU63のDEレジスタに上書きする(ステップS4513)。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を前の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
その後、「POP BC」として、ポップ命令により、非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対して前の順番の情報に対応する記憶エリアに退避された情報を主側CPU63のBCレジスタに上書きする(ステップS4514)。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を前の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
その後、「POP WA」として、ポップ命令により、非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対して前の順番の情報に対応する記憶エリアに退避された情報を主側CPU63のWAレジスタに上書きする(ステップS4515)。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を前の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
ステップS4510〜ステップS4515の処理が実行されることにより、主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、非特定制御に対応する処理が開始される直前における特定制御に対応する情報に復帰させることが可能となる。
主側CPU63のレジスタには、フラグレジスタ以外にも、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタが存在している。この場合に、ステップS4502〜ステップS4507では、これら各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうち一部のレジスタであるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、非特定制御用のスタックエリア224に退避させている。これらWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタは非特定制御に対応する処理であるチェック処理(ステップS4508)にて利用されるレジスタである。そのようなレジスタに設定されている情報をチェック処理(ステップS4508)の実行に先立ち非特定制御用のスタックエリア224に退避させることにより、特定制御に際して利用されていたこれらレジスタの情報を非特定制御が開始される前に退避させることが可能となる。よって、非特定制御に際してこれらレジスタが上書きされたとしても、非特定制御を終了する場合には非特定制御用のスタックエリア224に退避させた情報をこれらレジスタに復帰させることで、これらレジスタの状態を非特定制御が実行される前における特定制御に対応する状態に復帰させることが可能となる。
また、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタの全ての情報を非特定制御用のスタックエリア224に退避させるのではなく、非特定制御に対応する処理であるチェック処理にて利用対象となるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの情報を選択的に非特定制御用のスタックエリア224に退避させることにより、非特定制御用のスタックエリア224においてレジスタの情報を退避させるために確保する容量を抑えることが可能となる。よって、チェック処理に際して利用可能となる非特定制御用のスタックエリア224の容量を大きく確保しながら、上記のようなレジスタの情報の退避を行うことが可能となる。
<第50実施形態>
本実施形態では管理実行処理の処理構成が上記第47実施形態と相違している。以下、上記第47実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第47実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図584は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理実行処理を示すフローチャートである。なお、管理実行処理におけるステップS4601〜ステップS4605の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まず、上記第47実施形態における管理実行処理(図576)のステップS3901と同様に「LD SP,Y(u+2)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに非特定制御の開始時における固定アドレスとしてY(u+2)を設定する(ステップS4601)。
その後、「LD (_ALLBUF),ALL」として、ロード命令により、主側CPU63の全レジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたALLバッファに退避させる(ステップS4602)。これにより、非特定制御に対応する処理であるチェック処理にて利用されるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタだけではなく、それ以外のレジスタも含めて、全てのレジスタの情報がまとめて非特定制御用のワークエリア223のALLバッファに退避されることとなる。このように主側CPU63の全レジスタを非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、主側CPU63のレジスタの情報を選択的に退避させる必要が生じない。
ここで、退避対象となるレジスタにはフラグレジスタも含まれる。フラグレジスタの情報は管理用処理(図575)のステップS3802にて特定制御用のスタックエリア222に退避されているが、ステップS4602においてはフラグレジスタの情報が非特定制御用のワークエリア223に退避される。これにより、フラグレジスタの情報も含めて、主側CPU63のレジスタの情報の選択的な退避を行う必要が生じない。また、このようにフラグレジスタの情報が重複させて退避されるとしても、当該管理実行処理の終了後において管理用処理(図575)のステップS3804にて特制御用のスタックエリア222から主側CPU63のフラグレジスタへの情報の復帰が行われるため、特定制御に対応する処理に復帰する場合には主側CPU63のフラグレジスタの情報を管理実行処理が実行される直前の状態に復帰させることが可能となる。
その後、チェック処理を実行する(ステップS4603)。チェック処理の実行に際しては、非特定制御用のプログラムに設定されているチェック処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなる。当該サブルーチンのプログラムの実行に際してはチェック処理の実行後における管理実行処理の戻り番地を特定するための情報を、プッシュ命令により、非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに書き込む。そして、チェック処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報を読み出し、当該戻り番地が示す管理実行処理のプログラムに復帰する。チェック処理の内容は上記第47実施形態と同一である。
その後、上記第47実施形態における管理実行処理(図576)のステップS3909と同様に「LD SP,Y(r+α)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに特定制御への復帰時における固定アドレスとしてY(r+α)を設定する(ステップS4604)。Y(r+α)のアドレスは、特定制御用のスタックエリア222におけるY(r+8)とY(s)との間のアドレスとして設定されている。
その後、「LD ALL,(_ALLBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のALLバッファに退避された情報を主側CPU63のそれぞれに対応するレジスタに上書きする(ステップS4605)。これにより、主側CPU63の全レジスタの各情報を、非特定制御に対応する処理が開始される直前における特定制御に対応する情報に復帰させることが可能となる。
上記構成によれば、主側CPU63のレジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224に退避させるのではなく非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、それだけ非特定制御用のスタックエリア224の容量を小さく抑えることが可能となる。また、非特定制御用のスタックエリア224を利用する場合、情報の書き込み順序が後の情報から先に読み出されることとなるため、仮に何らかのノイズなどの原因で情報の読み出し順序がずれてしまうとそれ以降の読み出し順序の情報が全て異なるレジスタに復帰されることとなってしまう。このような事象の発生確率は非特定制御用のスタックエリア224に退避させる情報量が多くなるほど高くなってしまう。これに対して、レジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより退避対象となる情報が多い場合であっても上記のような事象が発生しないようにすることが可能となる。
また、主側CPU63のレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に退避させる場合、非特定制御に対応する処理であるチェック処理にて利用されるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタだけではなく、それ以外のレジスタも含めて、全てのレジスタの情報がまとめて非特定制御用のワークエリア223のALLバッファに退避されることとなる。このように主側CPU63の全レジスタを非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、主側CPU63のレジスタの情報を選択的に退避させる必要が生じない。
なお、主側CPU63の全レジスタの情報が非特定制御に対応する処理が開始された後において当該非特定制御に対応する処理にて主側RAM65に退避される構成としたが、これに限定されることはなく、全レジスタの情報が特定制御に対応する処理において主側RAM65に退避される構成としてもよい。また、非特定制御に対応する処理が終了する場合において全レジスタへの情報の復帰が非特定制御に対応する処理にて行われる構成としたが、これに限定されることはなく、全レジスタへの情報の復帰が非特定制御に対応する処理が終了した後における特定制御に対応する処理にて行われる構成としてもよい。
<第51実施形態>
本実施形態では管理実行処理の処理構成が上記第47実施形態と相違している。以下、上記第47実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第47実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図585は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理実行処理を示すフローチャートである。なお、管理実行処理におけるステップS4701〜ステップS4706の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まず「LD (_SPBUF),SP」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたSPバッファに退避させる(ステップS4701)。これにより、非特定制御に対応する処理が開始される直前の特定制御に対応するスタックポインタの情報が非特定制御用のワークエリア223に退避されることとなる。
その後、上記第47実施形態における管理実行処理(図576)のステップS3901と同様に「LD SP,Y(u+2)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに非特定制御の開始時における固定アドレスとしてY(u+2)を設定する(ステップS4702)。
その後、「PUSH ALL」として、プッシュ命令により、主側CPU63の全レジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアから連続する記憶エリアに退避させる(ステップS4703)。この場合、主側CPU63の全レジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224における一の記憶エリアに記憶させることができないため、上記のとおり非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアから連続する記憶エリアをレジスタの情報の退避先とする。また、主側CPU63のスタックポインタの情報を全レジスタの情報の退避に際して最後の情報を記憶させた記憶エリアに対して次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する。
その後、チェック処理を実行する(ステップS4704)。チェック処理の実行に際しては、非特定制御用のプログラムに設定されているチェック処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなる。当該サブルーチンのプログラムの実行に際してはチェック処理の実行後における管理実行処理の戻り番地を特定するための情報を、プッシュ命令により、非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに書き込む。そして、チェック処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報を読み出し、当該戻り番地が示す管理実行処理のプログラムに復帰する。チェック処理の内容は上記第47実施形態と同一である。
その後、「POP ALL」として、ポップ命令により、非特定制御用のスタックエリア224における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアから連続する記憶エリアに退避された情報を主側CPU63のそれぞれに対応するレジスタに上書きする(ステップS4705)。これにより、主側CPU63の全レジスタの情報を、非特定制御に対応する処理が開始される直前における特定制御に対応する情報に復帰させることが可能となる。
その後、「LD SP,(_SPBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のSPバッファに退避された情報を主側CPU63のスタックポインタに上書きする(ステップS4706)。これにより、主側CPU63のスタックポインタの情報が非特定制御に対応する処理が開始される直前の特定制御に対応する情報に復帰することとなる。
上記構成によれば、主側CPU63のレジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224に退避させる場合、非特定制御に対応する処理であるチェック処理にて利用されるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタだけではなく、それ以外のレジスタも含めて、全てのレジスタの情報がまとめて非特定制御用のスタックエリア224に退避されることとなる。このように主側CPU63の全レジスタを非特定制御用のスタックエリア224に退避させることにより、主側CPU63のレジスタの情報を選択的に退避させる必要が生じない。
非特定制御に対応する処理が開始される直前の特定制御に対応するスタックポインタの情報が非特定制御用のワークエリア223に退避される。これにより、非特定制御に対応する処理が開始される直前における特定制御に対応するスタックポインタの情報が変動し得る構成であったとしても、非特定制御に対応する処理が終了して特定制御に対応する処理に復帰する場合には、主側CPU63のスタックポインタの情報を非特定制御に対応する処理が開始される直前の特定制御に対応する情報に復帰させることが可能となる。
なお、主側CPU63の全レジスタの情報が非特定制御に対応する処理が開始された後において当該非特定制御に対応する処理にて主側RAM65に退避される構成としたが、これに限定されることはなく、全レジスタの情報が特定制御に対応する処理において主側RAM65に退避される構成としてもよい。また、非特定制御に対応する処理が終了する場合において全レジスタへの情報の復帰が非特定制御に対応する処理にて行われる構成としたが、これに限定されることはなく、全レジスタへの情報の復帰が非特定制御に対応する処理が終了した後における特定制御に対応する処理にて行われる構成としてもよい。
<第52実施形態>
本実施形態では管理用処理及び管理実行処理の処理構成が上記第47実施形態と相違している。以下、上記第47実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第47実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図586は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理用処理を示すフローチャートである。なお、管理用処理におけるステップS4801〜ステップS4811の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まずタイマ割込み処理(図574)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップS4801)。これにより、非特定制御に対応する処理である後述する管理実行処理の途中の状況において、特定制御に対応する処理であるタイマ割込み処理(図574)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、「PUSH PSW」として、プッシュ命令により、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させる(ステップS4802)。フラグレジスタにはキャリフラグ、ゼロフラグ、P/Vフラグ、サインフラグ及びハーフキャリフラグなどを含み、演算命令、ローテート命令及び入出力命令などの実行結果によってフラグレジスタの情報は変化することとなる。このようなフラグレジスタの情報を管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムが開始される前に退避させることにより、当該サブルーチンのコールや当該サブルーチンの開始後において変化してしまう前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させておくことが可能となる。
その後、「LD WA,0」として、ロード命令により、主側CPU63のWAレジスタを「0」クリアする(ステップS4803)。また、「LD BC,0」として、ロード命令により、主側CPU63のBCレジスタを「0」クリアする(ステップS4804)。また、「LD DE,0」として、ロード命令により、主側CPU63のDEレジスタを「0」クリアする(ステップS4805)。また、「LD HL,0」として、ロード命令により、主側CPU63のHLレジスタを「0」クリアする(ステップS4806)。また、「LD IX,0」として、ロード命令により、主側CPU63のIXレジスタを「0」クリアする(ステップS4807)。また、「LD IY,0」として、ロード命令により、主側CPU63のIYレジスタを「0」クリアする(ステップS4808)。
主側CPU63のレジスタには、フラグレジスタ以外にも、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタが存在している。この場合に、ステップS4803〜ステップS4808では、これら各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうち一部のレジスタであるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタのそれぞれを「0」クリアする。これらWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタは非特定制御に対応する処理であるチェック処理(ステップS4902)にて利用されるレジスタである。そのようなレジスタを非特定制御に対応する処理である管理実行処理(ステップS4809)の実行に先立ち「0」クリアすることにより、これらレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される前に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後の状態とすることが可能となる。
また、非特定制御に対応する処理が開始される前におけるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報は、当該非特定制御に対応する処理が終了した後における特定制御に対応する処理において不要な情報である。よって、これらレジスタの情報が退避されることなく「0」クリアされたとしても、非特定制御に対応する処理が終了した後に復帰した特定制御に対応する処理において問題が生じない。
ステップS4803〜ステップS4808の処理を実行した後は、非特定制御用のプログラムに設定されている管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムを読み出すことにより、当該管理実行処理を開始する(ステップS4809)。この場合、当該管理実行処理の実行後における管理用処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、管理実行処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理用処理のプログラムに復帰する。
管理実行処理の実行後において管理用処理のプログラムに復帰した場合、「POP PSW」として、ポップ命令により、ステップS4802にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる(ステップS4810)。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が、ステップS4802が前回実行された時点の情報に復帰することとなる。つまり、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰することとなる。
その後、タイマ割込み処理(図574)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるために割込み許可の設定を行う(ステップS4811)。これにより、タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
図587は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理実行処理を示すフローチャートである。なお、管理実行処理におけるステップS4901〜ステップS4909の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まず上記第47実施形態における管理実行処理(図576)のステップS3901と同様に「LD SP,Y(u+2)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに非特定制御の開始時における固定アドレスとしてY(u+2)を設定する(ステップS4901)。
その後、チェック処理を実行する(ステップS4902)。チェック処理の実行に際しては、非特定制御用のプログラムに設定されているチェック処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなるが、当該サブルーチンのプログラムの実行に際してはチェック処理の実行後における管理実行処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により非特定制御用のスタックエリア224に書き込まれる。そして、チェック処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理実行処理のプログラムに復帰する。チェック処理の内容は上記第47実施形態と同一である。
その後、「LD WA,0」として、ロード命令により、主側CPU63のWAレジスタを「0」クリアする(ステップS4903)。また、「LD BC,0」として、ロード命令により、主側CPU63のBCレジスタを「0」クリアする(ステップS4904)。また、「LD DE,0」として、ロード命令により、主側CPU63のDEレジスタを「0」クリアする(ステップS4905)。また、「LD HL,0」として、ロード命令により、主側CPU63のHLレジスタを「0」クリアする(ステップS4906)。また、「LD IX,0」として、ロード命令により、主側CPU63のIXレジスタを「0」クリアする(ステップS4907)。また、「LD IY,0」として、ロード命令により、主側CPU63のIYレジスタを「0」クリアする(ステップS4908)。
これらWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタは既に説明したとおり非特定制御に対応する処理であるチェック処理(ステップS4902)にて利用されるレジスタである。そのようなレジスタを非特定制御に対応する処理から特定制御に対応する処理への復帰に先立ち「0」クリアすることにより、これらレジスタの状態を特定制御に対応する処理への復帰前に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後の状態とすることが可能となる。
また、特定制御に対応する処理が開始される前におけるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報は、当該特定制御に対応する処理が終了した後における非特定制御に対応する処理において不要な情報である。よって、これらレジスタの情報が退避されることなく「0」クリアされたとしても、特定制御に対応する処理が終了した後に復帰した非特定制御に対応する処理において問題が生じない。
その後、上記第47実施形態における管理実行処理(図576)のステップS3909と同様に「LD SP,Y(r+α)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに特定制御への復帰時における固定アドレスとしてY(r+α)を設定する(ステップS4909)。Y(r+α)のアドレスは、特定制御用のスタックエリア222におけるY(r+8)とY(s)との間のアドレスとして設定されている。
上記構成によれば、特定制御に対応する処理が実行されている状況から非特定制御に対応する処理が開始される場合に主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタを「0」クリアする構成である。これにより、れら各レジスタの情報を主側RAM65に退避させる必要が生じない。よって、これら各情報を退避させるための容量を確保する必要が生じない。
また、非特定制御に対応する処理が実行されている状況から特定制御に対応する処理に復帰させる場合にも主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタを「0」クリアする構成である。これにより、特定制御に対応する処理に復帰させる場合には、これら各レジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される直前の状態に復帰させることが可能となる。
上記各レジスタが「0」クリアされた状態は、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合の状態である。これにより、非特定制御に対応する処理を開始する場合及び特定制御に対応する処理に復帰する場合において上記各レジスタを所定状態に設定するための処理構成を簡素なものとすることが可能となる。
非特定制御に対応する処理を開始する場合及び特定制御に対応する処理に復帰する場合において「0」クリアの実行対象となるレジスタは主側CPU63の各種レジスタのうち一部のレジスタである。これにより、非特定制御に対応する処理を開始する場合及び特定制御に対応する処理に復帰する場合において上記各レジスタを所定状態に設定するための処理負荷を軽減することが可能となる。
非特定制御に対応する処理を開始する場合及び特定制御に対応する処理に復帰する場合にWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタを「0」クリアする構成において、それ以外のレジスタは「0」クリアしない。これにより、特定制御に対応する処理において必要な情報を非特定制御に対応する処理の開始に際して消去してしまわないようにすることが可能となる。
また、WAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタ以外のレジスタの情報は非特定制御に対応する処理の開始に際して主側RAM65に退避されない。これにより、これら情報を退避させるための領域を主側RAM65において確保する必要が生じない。
非特定制御に対応する処理が開始される前における主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの情報は、非特定制御に対応する処理が終了した後における特定制御に対応する処理にて利用されない情報である。これにより、非特定制御に対応する処理が開始される場合に上記各レジスタが「0」クリアされる構成であったとしても、非特定制御に対応する処理が終了した後における特定制御に対応する処理に影響を与えないようにすることが可能となる。
なお、管理用処理(図586)におけるステップS4803〜ステップS4808にて主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタを「0」クリアする構成に代えて、これらレジスタを初期化する構成としてもよい。つまり、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、これら主側CPU63の各レジスタは一旦「0」クリアされた後に、初期状態となるように各レジスタの情報設定が行われるが、ステップS4803〜ステップS4808ではこの初期状態となるように各レジスタの設定を行う構成としてもよい。この場合、ステップS4903〜ステップS4908においても上記初期状態となるように各レジスタの設定が行われる構成とすることで、特定制御に対応する処理に復帰させる場合にはこれら各レジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される直前の状態に復帰させることが可能となる。
また、管理用処理(図586)におけるステップS4803〜ステップS4808にて主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタを「0」クリアする構成に代えて、これらレジスタの全てに「1」を設定する構成としてもよい。この場合、ステップS4903〜ステップS4908においても上記各レジスタの全てに「1」を設定することで、特定制御に対応する処理に復帰させる場合にはこれら各レジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される直前の状態に復帰させることが可能となる。
また、非特定制御に対応する処理が実行される場合に主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御に対応する処理において主側RAM65に退避される構成としたが、これに限定されることはなく、当該フラグレジスタの情報が非特定制御に対応する処理において主側RAM65に退避される構成としてもよい。また、非特定制御に対応する処理が終了した後において主側CPU63のフラグレジスタへの情報の復帰が特定制御に対応する処理において行われる構成としたが、これに限定されることはなく、当該フラグレジスタへの情報の復帰が非特定制御に対応する処理において行われる構成としてもよい。
また、主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタを「0」クリアする処理が非特定制御に対応する処理が開始される前において特定制御に対応する処理にて実行される構成としたが、これに限定されることはなく、これらレジスタを「0」クリアする処理が非特定制御に対応する処理にて実行される構成としてもよい。また、非特定制御に対応する処理が終了する場合において上記各レジスタを「0」クリアする処理が非特定制御に対応する処理にて行われる構成としたが、これに限定されることはなく、上記各レジスタを「0」クリアする処理が非特定制御に対応する処理が終了した後における特定制御に対応する処理にて行われる構成としてもよい。
また、管理用処理(図586)においてステップS4802における「PUSH PSW」の処理がステップS4803〜ステップS4808にて各レジスタに「0」を設定する前に実行される構成としたが、これに代えて、ステップS4802における「PUSH PSW」の処理がステップS4803〜ステップS4808にて各レジスタに「0」を設定した後であってステップS4809にて管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムが読み出される前に実行される構成としてもよい。これにより、ステップS4803〜ステップS4808のロード命令により変化した後におけるフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させることが可能となる。
<第53実施形態>
本実施形態では遊技履歴の情報を収集するための構成が上記第47実施形態と相違している。以下、上記第47実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第47実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図588は本実施形態における電気的構成を説明するための説明図である。
MPU62には上記第47実施形態と同様に主側CPU63、主側ROM64及び主側RAM65が設けられている。また、MPU62には上記第47実施形態と異なり、MPU62に管理用RAM241が電気的に接続されている。つまり、MPU62に内蔵されている主側RAM65とは別に管理用RAM241が設けられており、当該管理用RAM241はMPU62に外付けされている。
主側RAM65には上記第47実施形態と同様に特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が設けられている。したがって、主側CPU63にて主側ROM64における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して特定制御に対応する処理を実行する場合には主側RAM65における特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222を利用し、主側CPU63にて主側ROM64における非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して非特定制御に対応する処理を実行する場合には主側RAM65における非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を利用する。
管理用RAM241には通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び演算結果記憶エリア234が設けられている。これら各エリア231〜234の内容は上記第47実施形態と同一である。本実施形態においても主側CPU63における非特定制御に対応する処理としてチェック処理を含む管理実行処理が実行される。そして、当該チェック処理において上記第47実施形態と同様に通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233の更新を通じて遊技履歴の収集が行われるとともに、その収集された遊技履歴を利用して算出された第61〜第68パラメータは演算結果記憶エリア234に書き込まれる。つまり、管理用RAM241は主側CPU63において非特定制御に対応する処理を実行する場合に利用されることとなるため、管理用RAM241は非特定制御用のワークエリアとして利用されることとなる。
また、遊技履歴の収集やその収集された履歴情報を利用して第61〜第68パラメータを算出する場合に主側RAM65の非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が適宜利用される。
上記構成によれば、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び演算結果記憶エリア234がMPU62に外付けされた管理用RAM241に設けられている。これにより、主側RAM65における非特定制御用のワークエリア223において必要な記憶容量を増加させないようにしながら、収集した遊技履歴の情報を記憶することが可能となるとともに、当該遊技履歴を利用して算出された第61〜第68パラメータを記憶することが可能となる。また、汎用的なMPU62を利用しながら、遊技履歴の情報を記憶するための記憶容量を増大化させることが可能となる。
遊技履歴の収集やその収集された履歴情報を利用して第61〜第68パラメータを算出する場合に主側RAM65の非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が適宜利用される。これにより、履歴情報に関する処理を実行する場合における処理速度が極端に低下してしまわないようにすることが可能となる。
なお、管理用RAM241に通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び演算結果記憶エリア234が設けられる構成に加えて又は代えて、上記第33実施形態などにおける履歴用メモリ117に対応する記憶エリアが設定されている構成としてもよい。この場合、履歴情報を記憶するために必要な記憶容量を増大化させる必要があるが、MPU62に外付けされた管理用RAM241が当該履歴情報を記憶するための記憶手段として利用される構成であるため、記憶容量の増大化に柔軟に対応することが可能となる。
<第54実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行される処理構成が上記第47実施形態と相違している。以下、上記第47実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第47実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図589は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップS5001〜ステップS5019の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入ウエイト処理を実行する(ステップS5001)。当該電源投入ウエイト処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。かかる電源投入ウエイト処理の実行期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。その後、主側RAM65のアクセスを許可する(ステップS5002)。
その後、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定し(ステップS5003)、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定し(ステップS5004)、内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるか否かを判定し(ステップS5005)、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態であるか否かを判定する(ステップS5006)。
本実施形態では内枠13に対して前扉枠14が開放状態となっているか否かを検知するための前扉開放センサ95が主側CPU63と電気的に接続されており、前扉開放センサ95の検知結果は主側CPU63に入力される。この場合、内枠13に対して前扉枠14が閉鎖状態である場合に前扉開放センサ95は閉鎖検知信号を主側CPU63に送信し、内枠13に対して前扉枠14が開放状態である場合に前扉開放センサ95は開放検知信号を主側CPU63に送信する。主側CPU63は、前扉開放センサ95から閉鎖検知信号を受信している場合に前扉枠14が閉鎖状態であると特定し、前扉開放センサ95から開放検知信号を受信している場合に前扉枠14が開放状態であると特定する。
また、本実施形態では外枠11に対して遊技機本体12が開放状態となっているか否かを検知するための本体開放センサ96が主側CPU63と電気的に接続されており、本体開放センサ96の検知結果は主側CPU63に入力される。この場合、外枠11に対して遊技機本体12が閉鎖状態である場合に本体開放センサ96は閉鎖検知信号を主側CPU63に送信し、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態である場合に本体開放センサ96は開放検知信号を主側CPU63に送信する。主側CPU63は、本体開放センサ96から閉鎖検知信号を受信している場合に遊技機本体12が閉鎖状態であると特定し、本体開放センサ96から開放検知信号を受信している場合に遊技機本体12が開放状態であると特定する。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合であって(ステップS5003:YES)、ステップS5004〜ステップS5006のいずれかにて否定判定をした場合、非設定更新時のクリア処理を実行する(ステップS5007)。非設定更新時のクリア処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともにその「0」クリアしたエリアに対して初期設定を行う。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、非設定更新時のクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアする。また、非設定更新時のクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を行う。
非設定更新時のクリア処理では非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしない。これにより、リセットボタン68cを押圧操作した状態でパチンコ機10への動作電力の供給を開始したとしても、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップS5003:NO)、停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS5008)。停電フラグは特定制御用のワークエリア221に設けられており、主側CPU63への動作電力の供給が停止される場合において予め定められた停電時処理が正常に実行された場合には当該停電フラグに「1」がセットされることとなる。停電フラグに「1」がセットされている場合には、チェックサムの算出結果が電源遮断時に保存したチェックサムと一致するか否かすなわち記憶保持されたデータの有効性を判定する(ステップS5009)。ステップS5007にて非設定更新時のクリア処理を実行した場合、又はステップS5009にて肯定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値を確認することでパチンコ機10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS5010)。具体的には、設定値カウンタに設定された設定値が「設定1」〜「設定6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は7以上である場合に異常であると判定する。
ステップS5008〜ステップS5010のいずれかで否定判定をした場合には動作禁止処理を実行する。動作禁止処理では、ホール管理者等にエラーの発生を報知するためのエラー報知処理を実行した後に(ステップS5011)、無限ループとなる。当該動作禁止処理は、後述する設定更新時のクリア処理(ステップS5018)が実行されることにより解除される。
ステップS5008〜ステップS5010の全てにおいて肯定判定をした場合には電源投入設定処理を実行する(ステップS5012)。電源投入設定処理では、停電フラグの初期化といった特定制御用のワークエリア221の所定のエリアを初期値に設定するとともに、現状の遊技状態に対応したコマンドを音声発光制御装置81に送信する。
なお、主側CPU63はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、メイン処理が開始された段階においてはタイマ割込み処理の発生が禁止されている。このタイマ割込み処理の発生が禁止された状態はステップS5012の処理が完了してステップS5013の処理が実行される前のタイミングで解除され、タイマ割込み処理の実行が許可される。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にはステップS5012の電源投入設定処理が終了して、ステップS5013の処理が開始される前の段階までタイマ割込み処理は実行されない。よって、当該状況となるまでは主側CPU63にて遊技を進行させるための処理が開始されないこととなる。
その後、ステップS5013〜ステップS5016の残余処理に進む。つまり、主側CPU63はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップS5013〜ステップS5016の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップS5013〜ステップS5016の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。ステップS5013〜ステップS5016では、上記第33実施形態におけるメイン処理(図514)のステップS113〜ステップS116と同一の処理を実行する。
一方、リセットボタン68cが押圧操作されている場合であって(ステップS5003:YES)、ステップS5004〜ステップS5006の全てで肯定判定をした場合、設定値を更新するための処理を実行する。具体的には、まず設定値のコピー処理を実行する(ステップS5017)。当該コピー処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定値を特定するために利用される設定値カウンタの情報を、特定制御用のワークエリア221に設けられたコピー領域に記憶させる。これにより、この後に実行される設定更新時のクリア処理(ステップS5018)にて設定値カウンタの情報が「0」クリアされたとしても、当該設定値更新時のクリア処理が実行される前における本パチンコ機10の設定値(すなわちパチンコ機10への動作電力の供給が停止される前における当該パチンコ機10の設定値)を把握することが可能となる。
その後、設定更新時のクリア処理を実行する(ステップS5018)。設定更新時のクリア処理では、特定制御用のワークエリア221における当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリア及び上記コピー領域を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともにその「0」クリアしたエリアに対して初期設定を行う。これにより、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、設定更新時のクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともにその「0」クリアしたエリアに対して初期設定を行う。また、設定更新時のクリア処理ではパチンコ機10の設定値を特定するために利用される設定値カウンタを「0」クリアする。また、設定更新時のクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を行う。
その一方、設定更新時のクリア処理では当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアを「0」クリアしないため、設定値更新処理(ステップS5019)が実行されたとしても当否抽選モードをパチンコ機10への動作電力の供給が停止される前におけるモードに維持させることが可能となる。また、設定更新時のクリア処理ではコピー領域を「0」クリアしないため、設定更新時のクリア処理が実行される前に設定されていた設定値をその後に特定することが可能となる。
設定更新時のクリア処理では非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしない。これにより、パチンコ機10の設定値を変更することが可能な設定値更新処理が実行されたとしても、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
その後、ステップS5019にて設定値更新処理を実行した後に、ステップS5012の処理に移行する。以下、設定値更新処理について説明する。図590は設定値更新処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新処理におけるステップS5101〜ステップS5114の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221に設けられた設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS5101)。設定値カウンタはパチンコ機10の設定状態がいずれの設定値であるのかを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。設定値カウンタに「1」がセットされることにより、設定値更新処理が実行される場合にはそれまでの設定値に関係なく設定値が「設定1」となる。
その後、設定値の表示開始処理を実行する(ステップS5102)。設定値の表示開始処理では、「設定1」に対応する「1」の数字が表示されるように第3報知用表示装置69cを表示制御する。遊技ホールの管理者は設定値の変更に際しては第3報知用表示装置69cを確認することでパチンコ機10の現状の設定状態を把握することが可能となる。
その後、アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知されたか否かを判定する(ステップS5103)。具体的にはアウト口検知センサ48aから受信している信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する。ステップS5103にて否定判定をした場合、更新ボタン68bが1回押圧操作されたか否かを判定する(ステップS5104)。具体的には更新ボタン68bの押圧操作を検知するセンサからの信号がLOWレベルからHIレベルに切り換わったか否かを判定する。ステップS5104にて否定判定をした場合、ステップS5103の処理に戻り、アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球を検知したか否かを判定する。
更新ボタン68bが1回押圧操作されている場合(ステップS5104:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値を1加算する(ステップS5105)。また、1加算後における設定値カウンタの値が「6」を超えた場合(ステップS5106:YES)、設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS5107)。これにより、更新ボタン68bが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新され、「設定6」の状況で更新ボタン68bが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
ステップS5106にて否定判定をした場合、又はステップS5107の処理を実行した場合、設定値の表示更新処理を実行する(ステップS5108)。設定値の表示更新処理では、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値に対応する数字が表示されるように第3報知用表示装置69cを表示制御する。遊技ホールの管理者は第3報知用表示装置69cを確認することで更新ボタン68bを押圧操作した後のパチンコ機10の設定状態を把握することが可能となる。
ステップS5108の処理を実行した後はステップS5103に戻り、アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知されたか否かを判定する。アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球を検知していない場合(ステップS5103:NO)、ステップS5104以降の処理を再度実行する。アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球を検知している場合(ステップS5103:YES)、設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップS5109)。この場合、設定キー挿入部68aがOFF状態であるか否かが特定されるのではなく、ON状態からOFF状態への切り換わりが発生したか否かが特定され、当該切り換わりが発生したと特定された場合にステップS5109にて肯定判定をする。
OFF状態に切り換わっていない場合(ステップS5109:NO)、ステップS5109の処理を再度実行する。これにより、設定キー挿入部68aがOFF操作されるまで処理の進行を待機することとなる。OFF状態に切り換わった場合(ステップS5109:YES)、設定値の表示終了処理を実行する(ステップS5110)。設定値の表示終了処理では、第3報知用表示装置69cにおける設定値の表示を終了させる。この場合、非特定制御用のワークエリア223に設けられた演算結果記憶エリア234に記憶された各種パラメータの情報の表示が第1〜第3報知用表示装置69a〜69cにて開始される。
その後、設定値の比較処理を実行する(ステップS5111)。設定値の比較処理では特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの情報が、特定制御用のワークエリア221におけるコピー領域に記憶された情報と一致しているか否かを判定する。つまり、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される前に設定されていた設定値と、今回の設定値更新処理にて設定された設定値とが同一であるか否かを判定する。
パチンコ機10への動作電力の供給が停止される前に設定されていた設定値と、今回の設定値更新処理にて設定された設定値とが同一である場合(ステップS5112:NO)、非変更時の報知用処理を実行する(ステップS5113)。非変更時の報知用処理では設定値が変更されなかったことを示す設定維持コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は当該設定維持コマンドを受信することにより、表示発光部53を設定維持に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定維持です。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定維持です。」という文字画像が表示されるようにする。
これら報知は設定維持コマンドが送信されてから報知実行期間(例えば10秒)が経過するまでは維持され、報知実行期間が経過した場合に終了される。但し、これに限定されることはなく報知終了操作が遊技ホールの管理者により行われた場合に上記報知が終了される構成としてもよい。報知終了操作としては例えば更新ボタン68bが押圧操作されることとしてもよく、リセットボタン68cが押圧操作されることとしてもよい。上記報知を確認することにより遊技ホールの管理者は設定値が維持されたことを把握することが可能となる。なお、非変更時の報知用処理では、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの少なくとも一の表示装置における表示内容を設定維持に対応する表示内容とすることで設定値が維持されたことを報知する構成としてもよく、設定値が維持されたことを示す外部出力を行う構成としてもよい。
パチンコ機10への動作電力の供給が停止される前に設定されていた設定値と、今回の設定値更新処理にて設定された設定値とが同一ではない場合(ステップS5112:YES)、変更時の報知用処理を実行する(ステップS5114)。変更時の報知用処理では設定値が変更されたことを示す設定変更コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は当該設定変更コマンドを受信することにより、表示発光部53を設定変更に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更です。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更です。」という文字画像が表示されるようにする。
これら報知は設定変更コマンドが送信されてから報知実行期間(例えば10秒)が経過するまでは維持され、報知実行期間が経過した場合に終了される。但し、これに限定されることはなく報知終了操作が遊技ホールの管理者により行われた場合に上記報知が終了される構成としてもよい。報知終了操作としては例えば更新ボタン68bが押圧操作されることとしてもよく、リセットボタン68cが押圧操作されることとしてもよい。上記報知を確認することにより遊技ホールの管理者は設定値が変更されたことを把握することが可能となる。なお、変更時の報知用処理では、第1〜第3報知用表示装置69a〜69cの少なくとも一の表示装置における表示内容を設定変更に対応する表示内容とすることで設定値が変更されたことを報知する構成としてもよく、設定値が変更されたことを示す外部出力を行う構成としてもよい。
上記のとおり本実施形態では設定値更新処理が実行されるためには、設定キー挿入部68aがON操作されるだけではなく、リセットボタン68cが押圧操作されており、前扉枠14が開放状態とされており、遊技機本体12が開放状態とされている必要がある。これにより、設定値更新処理を不正に実行させようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。
また、設定値更新処理が実行されるためには前扉枠14及び遊技機本体12が開放状態である必要がある。これにより、設定値更新処理を不正に実行させようとしたとしても、前扉枠14及び遊技機本体12が開放状態となっているため当該不正行為が目立つこととなり、遊技ホールの管理者は当該不正行為を発見し易くなる。
特に、設定値更新処理が実行されるためには、主制御装置60を露出させるために必要な遊技機本体12の開放操作だけではなく、前扉枠14の開放操作も必要とすることにより、上記不正行為の作業を煩雑なものとすることが可能となるとともに、上記不正行為を目立たせることが可能となる。
また、設定値更新処理が完了しない場合には遊技を進行させるための処理に復帰しない構成において、設定値更新処理において選択した設定値を確定させて当該設定値更新処理を終了させるためには、アウト口24aに遊技球を入球させてアウト口検知センサ48aに遊技球を検知させ、その後に設定キー挿入部68aをOFF操作する必要がある。これにより、設定値更新処理を不正に実行させたとしても、その後に設定値更新処理を終了させて遊技を進行させるための処理に復帰させるための操作を行いづらくさせることが可能となる。
また、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される前に設定されていた設定値と、設定値更新処理にて選択された設定値とが比較され、両設定値が同一であるか否かに対応する報知が実行される。これにより、遊技ホールの管理者は設定値更新処理によって設定値を変更させることができたか否かを容易に把握することが可能となる。
図591は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、メイン処理(図589)においてステップS5013〜ステップS5016の処理が実行されている状況で定期的(例えば4ミリ秒周期)に実行される。なお、タイマ割込み処理に対応するプログラムは特定制御用のプログラムに設定されている。
ステップS5201〜ステップS5205では上記第33実施形態におけるタイマ割込み処理(図516)のステップS301〜ステップS305と同一の処理を実行する。これらの処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
その後、設定確認用処理を実行する(ステップS5206)。設定確認用処理の実行に際しては、特定制御用のプログラムに設定されている設定確認用処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなるが、当該サブルーチンのプログラムの実行に際しては設定確認用処理の実行後におけるタイマ割込み処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、設定確認用処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示すタイマ割込み処理のプログラムに復帰する。
図592は設定確認用処理を示すフローチャートである。なお、設定確認用処理におけるステップS5301〜ステップS5312の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず第3報知用表示装置69cにて特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの情報に対応する設定値の表示が行われているか否かを判定する(ステップS5301)。ステップS5301にて否定判定をした場合、遊技回及び開閉実行モードのいずれでもないか否かを判定し(ステップS5302)、普図表示部38aにおける絵柄の変動表示回及び普電役物34aが開放状態となり得る普電開放状態のいずれでもないか否かを判定し(ステップS5303)、内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるか否かを判定し(ステップS5304)、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態であるか否かを判定し(ステップS5305)、設定キー挿入部68aがON操作されているか否かを判定する(ステップS5306)。前扉枠14が開放状態であるか否かの判定はメイン処理(図589)におけるステップS5005と同様に前扉開放センサ95の検知結果に基づき行い、遊技機本体12が開放状態であるか否かの判定はメイン処理(図589)におけるステップS5006と同様に本体開放センサ96の検知結果に基づき行う。
ステップS5302〜ステップS5306のいずれかにて否定判定をした場合、ステップS5307〜ステップS5309の処理を実行することなく本設定確認用処理を終了する。ステップS5302〜ステップS5306の全てにて肯定判定をした場合、設定値の表示開始処理を実行する(ステップS5307)。設定値の表示開始処理では、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの情報に対応する設定値の数字が表示されるように第3報知用表示装置69cを表示制御する。遊技ホールの管理者は設定値の確認に際しては第3報知用表示装置69cを目視することでパチンコ機10の現状の設定状態を把握することが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップS5308)。遊技停止フラグは、タイマ割込み処理(図591)においてステップS5207にて肯定判定をしてステップS5208〜ステップS5221の処理を実行しない状況、すなわち遊技を進行させるための処理の実行を停止すべき状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、タイマ割込み処理(図591)のステップS5207にて肯定判定をすることでステップS5208〜ステップS5221の処理が実行されない状況となる。これにより、遊技を進行させるための処理の実行が停止されている状況において設定値の確認が行われることとなる。但し、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況であってもタイマ割込み処理(図591)におけるステップS5201〜ステップS5205の処理が実行されるため、設定値の確認が行われている状況であっても停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。
その後、確認報知開始コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS5309)。音声発光制御装置81は当該確認報知開始コマンドを受信することにより、表示発光部53を設定確認中に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定確認中です。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定確認中です。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知は主側CPU63から確認報知終了コマンドを受信するまで継続される。なお、設定値の確認中であることを示す外部出力を行う構成としてもよい。
上記のとおり遊技回及び開閉実行モードのいずれでもなく、さらに普図表示部38aにおける絵柄の変動表示回及び普電役物34aが開放状態となり得る普電開放状態のいずれでもないことを条件として、設定値を確認するための表示が第3報知用表示装置69cにて行われるようにすることにより、遊技が行われている状況において設定値の確認作業が行われてしまわないようにすることが可能となる。
また、設定値を確認するための表示が第3報知用表示装置69cにて行われるようにするためには、設定キー挿入部68aがON操作されるだけではなく、前扉枠14が開放状態とされており、遊技機本体12が開放状態とされている必要がある。これにより、設定値の確認用の表示を不正に行わせようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。
また、設定値を確認するための表示が第3報知用表示装置69cにて行われるようにするためには、前扉枠14及び遊技機本体12が開放状態である必要がある。これにより、設定値の確認用の表示を不正に行わせようとしたとしても、前扉枠14及び遊技機本体12が開放状態となっているため当該不正行為が目立つこととなり、遊技ホールの管理者は当該不正行為を発見し易くなる。
特に、設定値を確認するための表示が第3報知用表示装置69cにて行われるようにするためには、主制御装置60を露出させるために必要な遊技機本体12の開放操作だけではなく、前扉枠14の開放操作も必要とすることにより、上記不正行為の作業を煩雑なものとすることが可能となるとともに、上記不正行為を目立たせることが可能となる。
ステップS5301にて肯定判定をした場合、設定キー挿入部68aがOFF操作されているか否かを判定する(ステップS5310)。OFF操作されている場合(ステップS5310:YES)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグを「0」クリアする(ステップS5311)。これにより、タイマ割込み処理(図591)のステップS5207にて否定判定をすることでステップS5208〜ステップS5221の処理が実行される状況となる。これにより、遊技を進行させるための処理の実行が停止されている状態が解除される。
その後、確認報知終了コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS5312)。音声発光制御装置81は当該確認報知終了コマンドを受信することにより、図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54における設定値の確認中であることを示す報知を終了させる。
タイマ割込み処理(図591)の説明に戻り、ステップS5206の設定確認用処理を終了した後は、遊技停止中か否かを判定する(ステップS5207)。この場合、ステップS5206の設定確認用処理にて特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされている場合にはステップS5207にて肯定判定をしてステップS5208〜ステップS5221の処理を実行しない。また、ステップS5205の不正検知処理にて不正の発生を検知している場合にもステップS5207にて肯定判定をしてステップS5208〜ステップS5221の処理を実行しない。
ステップS5208〜ステップS5219では上記第33実施形態におけるタイマ割込み処理(図516)のステップS307〜ステップS318と同一の処理を実行する。これらの処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。また、ステップS5221では上記第47実施形態におけるタイマ割込み処理(図574)のステップS3719と同一の処理を実行する。
一方、ステップS5220ではRAM監視処理を実行する。RAM監視処理の実行に際しては、特定制御用のプログラムに設定されているRAM監視処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなるが、当該サブルーチンのプログラムの実行に際してはRAM監視処理の実行後におけるタイマ割込み処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、RAM監視処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示すタイマ割込み処理のプログラムに復帰する。
図593はRAM監視処理を示すフローチャートである。なお、RAM監視処理におけるステップS5401〜ステップS5412の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221の監視処理を実行する(ステップS5401)。当該監視処理ではノイズなどの原因で特定制御用のワークエリア221に記憶されている情報に異常が発生しているか否かを監視する。この監視方法は任意であるが、例えば特定制御用のワークエリア221において主側CPU63における各種制御にて情報の書き込みが行われない記憶エリアの状態が初期状態とは異なる状態となっているか否かを監視し、初期状態とは異なる状態となっている場合に異常発生と判定する方法が挙げられる。この場合、記憶エリアの初期状態が「0」の値である状態とした場合には当該記憶エリアに「1」が記憶されている場合に異常発生と判定し、記憶エリアの初期状態が「1」の値である状態とした場合には当該記憶エリアが「0」の値となっている場合に異常発生と判定する。また、上記監視方法以外にも所定のバイトの値が正常な状態において設定され得る値とは異なる値となっている場合に異常発生と判定する構成としてもよい。
ステップS5401にて異常有りと判定した場合(ステップS5402:YES)、ステップS5409〜ステップS5412の処理を実行する。ステップS5401にて異常有りと判定しなかった場合(ステップS5402:NO)、ステップS5403に進む。
ステップS5403では、特定制御用のスタックエリア222の監視処理を実行する。当該監視処理ではノイズなどの原因で特定制御用のスタックエリア222に記憶されている情報に異常が発生しているか否かを監視する。この監視方法は任意であるが、例えば特定制御用のスタックエリア222において主側CPU63における各種制御にて情報の書き込みが行われない記憶エリアの状態が初期状態とは異なる状態となっているか否かを監視し、初期状態とは異なる状態となっている場合に異常発生と判定する方法が挙げられる。この場合、記憶エリアの初期状態が「0」の値である状態とした場合には当該記憶エリアに「1」が記憶されている場合に異常発生と判定し、記憶エリアの初期状態が「1」の値である状態とした場合には当該記憶エリアが「0」の値となっている場合に異常発生と判定する。また、上記監視方法以外にも所定のバイトの値が正常な状態において設定され得る値とは異なる値となっている場合に異常発生と判定する構成としてもよい。
ステップS5403にて異常有りと判定した場合(ステップS5404:YES)、ステップS5409〜ステップS5412の処理を実行する。ステップS5403にて異常有りと判定しなかった場合(ステップS5404:NO)、ステップS5405に進む。
ステップS5405では、非特定制御用のワークエリア223の監視処理を実行する。当該監視処理ではノイズなどの原因で非特定制御用のワークエリア223に記憶されている情報に異常が発生しているか否かを監視する。この監視方法は任意であるが、例えば非特定制御用のワークエリア223において主側CPU63における各種制御にて情報の書き込みが行われない記憶エリアの状態が初期状態とは異なる状態となっているか否かを監視し、初期状態とは異なる状態となっている場合に異常発生と判定する方法が挙げられる。この場合、記憶エリアの初期状態が「0」の値である状態とした場合には当該記憶エリアに「1」が記憶されている場合に異常発生と判定し、記憶エリアの初期状態が「1」の値である状態とした場合には当該記憶エリアが「0」の値となっている場合に異常発生と判定する。また、上記監視方法以外にも所定のバイトの値が正常な状態において設定され得る値とは異なる値となっている場合に異常発生と判定する構成としてもよい。
ステップS5405にて異常有りと判定した場合(ステップS5406:YES)、ステップS5409〜ステップS5412の処理を実行する。ステップS5405にて異常有りと判定しなかった場合(ステップS5406:NO)、ステップS5407に進む。
ステップS5407では、非特定制御用のスタックエリア224の監視処理を実行する。当該監視処理ではノイズなどの原因で非特定制御用のスタックエリア224に記憶されている情報に異常が発生しているか否かを監視する。この監視方法は任意であるが、例えば非特定制御用のスタックエリア224において主側CPU63における各種制御にて情報の書き込みが行われない記憶エリアの状態が初期状態とは異なる状態となっているか否かを監視し、初期状態とは異なる状態となっている場合に異常発生と判定する方法が挙げられる。この場合、記憶エリアの初期状態が「0」の値である状態とした場合には当該記憶エリアに「1」が記憶されている場合に異常発生と判定し、記憶エリアの初期状態が「1」の値である状態とした場合には当該記憶エリアが「0」の値となっている場合に異常発生と判定する。また、上記監視方法以外にも所定のバイトの値が正常な状態において設定され得る値とは異なる値となっている場合に異常発生と判定する構成としてもよい。
ステップS5407にて異常有りと判定した場合(ステップS5408:YES)、ステップS5409〜ステップS5412の処理を実行する。具体的には、まず設定値のコピー処理を実行する(ステップS5409)。当該コピー処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定値を特定するために利用される設定値カウンタの情報を、特定制御用のワークエリア221に設けられたコピー領域に記憶させる。これにより、この後に実行される異常時のクリア処理(ステップS5410)にて設定値カウンタの情報が「0」クリアされたとしても、当該異常時のクリア処理が実行される前における本パチンコ機10の設定値を把握することが可能となる。
その後、異常時のクリア処理を実行する(ステップS5410)。異常時のクリア処理では、コピー領域を除いて特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアする。また、「0」クリアした後に初期設定を行う。つまり、RAM監視処理では、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224のいずれか1つでも異常が発生していると特定した場合には、コピー領域を除いて特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアする。これにより、主側RAM65において何らかの情報異常が発生している可能性がある場合には、そのままの状態で特定制御に対応する処理及び非特定制御に対応する処理のいずれもが実行されてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされた場合、RAM監視処理の実行後における戻り番地の情報も消去されてしまう。そこで、特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされた場合にはステップS5412の処理を終了した後に、所定のプログラムに一義的に復帰する。具体的には、メイン処理(図527)におけるステップS5013の処理に一義的に復帰する構成とする。但し、一義的に復帰するプログラムはステップS5013に限定されることはなく、タイマ割込み処理(図591)におけるステップS5221であってもよい。また、特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされた場合には主側CPU63のスタックポインタも特定制御用のスタックエリア222における記憶順序が最初の記憶エリアのアドレスに設定される。
その後、異常時のクリア処理が発生したことを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS5411)。音声発光制御装置81は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を強制クリアに対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「強制クリアされました。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「強制クリアされました。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、これに限定されることはなく報知終了操作が遊技ホールの管理者により行われた場合に上記報知が終了される構成としてもよい。報知終了操作としては例えば更新ボタン68bが押圧操作されることとしてもよく、リセットボタン68cが押圧操作されることとしてもよい。上記報知を確認することにより遊技ホールの管理者は主側RAM65が強制クリアされたことを把握することが可能となる。
その後、設定値更新処理を実行する(ステップS5412)。つまり、異常時のクリア処理が発生した場合には特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタを含めて「0」クリアが実行されることとなるため、パチンコ機10の設定値の再設定を行うために設定値更新処理を実行する。設定値更新処理の処理内容はメイン処理(図589)のステップS5019と同一である。したがって、更新ボタン68bが1回押圧操作される度に設定値が1段階ずつ更新され、アウト口検知センサ48aにて遊技球を検知することで選択中の設定値が確定される。更新途中の設定値及び確定した設定値は第3報知用表示装置69cにて表示される。その後、設定キー挿入部68aのON状態からOFF状態への切り換わりが発生した場合に設定値更新処理の終了条件が成立したと判定する。
ここで、設定キー挿入部68aがOFF状態となっているだけでは終了条件が成立したと判定されることはなく、設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わった場合に終了条件が成立したと判定する。RAM監視処理(図593)にて設定値更新処理が実行される場合、当該設定値更新処理の開始時には設定キー挿入部68aがOFF状態となっているため、当該設定値更新処理の終了条件を成立させるためには設定キー挿入部68aに設定キーを挿入して一旦ON操作を行った後にOFF操作を行う必要がある。これにより、遊技ホールの管理者による正規の操作が行われていないにも関わらず設定値更新処理が終了してしまわないようにすることが可能となる。
設定キー挿入部68aのON状態からOFF状態への切り換わりが発生して設定値更新処理の終了条件が成立した場合には、設定値更新処理(図590)におけるステップS5111を実行することで、特定制御用のワークエリア221におけるコピー領域に記憶された設定値と、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタに今回設定された設定値とが同一であるか否かを比較する。つまり、異常時のクリア処理(ステップS5410)が実行される前に設定されていた設定値と、今回の設定値更新処理にて設定された設定値とが同一であるか否かを判定する。両設定値が同一である場合(ステップS5112:NO)、非変更時の報知用処理(ステップS5113)を実行することで、既に説明した設定維持報知が行われるようにする。一方、両設定値が異なる場合(ステップS5112:YES)、変更時の報知用処理(ステップS5114)を実行することで、既に説明した設定変更報知が行われるようにする。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に設定値更新処理が実行されるためには、設定キー挿入部68aがON操作されるだけではなく、リセットボタン68cが押圧操作されており、前扉枠14が開放状態とされており、遊技機本体12が開放状態とされている必要がある。これにより、設定値更新処理を不正に実行させようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。
設定値更新処理が実行されるためには前扉枠14及び遊技機本体12が開放状態である必要がある。これにより、設定値更新処理を不正に実行させようとしたとしても、前扉枠14及び遊技機本体12が開放状態となっているため当該不正行為が目立つこととなり、遊技ホールの管理者は当該不正行為を発見し易くなる。
特に、設定値更新処理が実行されるためには、主制御装置60を露出させるために必要な遊技機本体12の開放操作だけではなく、前扉枠14の開放操作も必要とすることにより、上記不正行為の作業を煩雑なものとすることが可能となるとともに、上記不正行為を目立たせることが可能となる。
設定値更新処理が完了しない場合には遊技を進行させるための処理に復帰しない構成において、設定値更新処理において選択した設定値を確定させて当該設定値更新処理を終了させるためには、アウト口24aに遊技球を入球させてアウト口検知センサ48aに遊技球を検知させ、その後に設定キー挿入部68aをOFF操作する必要がある。これにより、設定値更新処理を不正に実行させたとしても、その後に設定値更新処理を終了させて遊技を進行させるための処理に復帰させるための操作を行いづらくさせることが可能となる。
パチンコ機10への動作電力の供給が停止される前に設定されていた設定値と、設定値更新処理にて選択された設定値とが比較され、両設定値が同一であるか否かに対応する報知が実行される。これにより、遊技ホールの管理者は設定値更新処理によって設定値を変更させることができたか否かを容易に把握することが可能となる。
遊技回及び開閉実行モードのいずれでもなく、さらに普図表示部38aにおける絵柄の変動表示回及び普電役物34aが開放状態となり得る普電開放状態のいずれでもないことを条件として、設定値を確認するための表示が第3報知用表示装置69cにて行われるようにすることにより、遊技が行われている状況において設定値の確認作業が行われてしまわないようにすることが可能となる。
設定値を確認するための表示が第3報知用表示装置69cにて行われるようにするためには、設定キー挿入部68aがON操作されるだけではなく、前扉枠14が開放状態とされており、遊技機本体12が開放状態とされている必要がある。これにより、設定値の確認用の表示を不正に行わせようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。
設定値を確認するための表示が第3報知用表示装置69cにて行われるようにするためには、前扉枠14及び遊技機本体12が開放状態である必要がある。これにより、設定値の確認用の表示を不正に行わせようとしたとしても、前扉枠14及び遊技機本体12が開放状態となっているため当該不正行為が目立つこととなり、遊技ホールの管理者は当該不正行為を発見し易くなる。
特に、設定値を確認するための表示が第3報知用表示装置69cにて行われるようにするためには、主制御装置60を露出させるために必要な遊技機本体12の開放操作だけではなく、前扉枠14の開放操作も必要とすることにより、上記不正行為の作業を煩雑なものとすることが可能となるとともに、上記不正行為を目立たせることが可能となる。
特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224のいずれか1つでも異常が発生していると特定した場合には、コピー領域を除いて特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアする。これにより、主側RAM65に対して何らかの情報異常が発生している可能性がある場合には、そのままの状態で特定制御に対応する処理及び非特定制御に対応する処理のいずれもが実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特定制御に対応する処理にて、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222だけではなく、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224に情報異常が発生しているか否かが監視される。これにより、特定制御に対応する処理と非特定制御に対応する処理とで分けて情報異常が発生しているか否かを監視する構成に比べて処理構成を簡素化させることが可能となる。
特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224のいずれか1つでも異常が発生していると特定した場合には、特定制御に対応する処理にて、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222だけではなく、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされる。これにより、特定制御に対応する処理と非特定制御に対応する処理とで分けて「0」クリアを行う構成に比べて処理構成を簡素化させることが可能となる。
情報異常が発生していることにより異常時のクリア処理が実行された場合には設定値更新処理が実行される。これにより、設定値が設定されていないにも関わらず遊技が進行してしまわないようにすることが可能となる。この場合に、異常時のクリア処理が実行される前に設定されていた設定値と、異常時のクリア処理の実行後における設定値更新処理にて設定された設定値とが同一である場合には設定維持報知が行われる。これにより、異常時のクリア処理が実行されたとしてもその前の状況において設定されていた設定値を再設定することで設定維持報知が行われることとなり、異常時のクリア処理が実行されたとしても設定値が変化していないことを遊技者に明示することが可能となる。ちなみに、遊技ホールにおいては設置された各パチンコ機10の設定値を記録するのが一般的であるため、その記録された設定値となるように異常時のクリア処理の実行後における設定値更新処理を実行することが可能である。
なお、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に設定値更新処理が実行されるための条件を上記実施形態とは異なる条件としてもよい。図594は別形態となるメイン処理を示すフローチャートである。当該メイン処理ではステップS5501〜ステップS5506及びステップS5508〜ステップS5520にて上記実施形態におけるメイン処理(図589)のステップS5001〜ステップS5019と同一の処理を実行する。一方、当該メイン処理ではステップS5507にて遊技領域PAに遊技球を発射させるために操作される発射操作装置28の操作ハンドルが初期回転位置から回動操作されているか否かを判定する。そして、リセットボタン68cが押圧操作されており(ステップS5503:YES)、設定キー挿入部68aがON操作されており(ステップS5504:YES)、内枠13に対して前扉枠14が開放状態とされており(ステップS5505:YES)、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態とされており(ステップS5506:YES)、発射操作装置28の操作ハンドルが初期回転位置から回動操作されている場合に(ステップS5507:YES)、設定値更新処理(ステップS5520)が実行される。これにより、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に設定値更新処理が実行されるためには設定キー挿入部68aに設定キーを挿入してON操作を行うだけではなく、発射操作装置28の操作ハンドルを回動操作した状態でパチンコ機10への動作電力の供給が開始されるようにする必要が生じる。よって、設定値を不正に変更しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。なお、ステップS5507にて発射操作装置28の操作ハンドルが初期回転位置から回動操作されているか否かを判定するのではなく、発射操作装置28が遊技者により触れられているか否かを判定する構成としてもよい。
また、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に設定値更新処理が実行されるための条件として、内枠13に対して前扉枠14が開放状態となっていること及び外枠11に対して遊技機本体12が開放状態となっていることという両方の条件が設定されている構成としたが、これら条件のうち一方のみが設定されている構成としてもよい。
また、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に設定値更新処理が実行されるための条件として、リセットボタン68cが押圧操作されていることという条件が設定されている構成としたが、当該条件が設定されていない構成としてもよい。
また、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に設定値更新処理が実行されるための条件として、ゲート検知センサ49aにおいて遊技球が検知されている状況でパチンコ機10への動作電力の供給が開始されたことという条件が設定されている構成としてもい。これにより、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に設定値更新処理が実行されるためには設定キー挿入部68aに設定キーを挿入してON操作を行うだけではなく、スルーゲート35に遊技球を滞留させた状態でパチンコ機10への動作電力の供給が開始されるようにする必要が生じる。よって、設定値を不正に変更しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
また、設定値更新処理において設定値を確定させるための操作の内容を上記実施形態とは異なる内容としてもよい。図595は別形態となる設定値更新処理を示すフローチャートである。当該設定値更新処理ではステップS5601〜ステップS5602及びステップS5604〜ステップS5614にて上記実施形態における設定値更新処理(図590)のステップS5101〜ステップS5102及びステップS5104〜ステップS5114と同一の処理を実行する。一方、当該設定値更新処理ではステップS5603にて、アウト口検知センサ48aにて遊技球を検知したか否かを判定するのではなく、ゲート検知センサ49aからON信号が継続して出力されているON継続期間が終了基準期間(具体的には5秒)以上となっているか否かを判定する。そして、ステップS5603にて肯定判定をした場合に選択中の設定値を確定させてステップS5609に進む。当該構成によれば、選択中の設定値を確定させるためにはスルーゲート35に遊技球を終了基準期間以上に亘って意図的に滞留させる必要がある。スルーゲート35に遊技球が終了基準期間以上に亘って滞留することは通常の遊技が行われている状況においては発生しない。これにより、選択中の設定値を確定させるための条件が通常の遊技が行われている状況においては成立しない又は成立しづらくなるようにすることが可能となる。また、不正により設定値更新処理が開始されたとしても、当該設定値更新処理にて選択中の設定値を確定させるための操作を行いづらくさせることが可能となる。
また、設定値更新処理において、発射操作装置28の操作ハンドルが初期回転位置から回動操作された場合に選択中の設定値が確定される構成としてもよく、発射操作装置28が遊技者により触れられた場合に選択中の設定値が確定される構成としてもよい。
また、設定値更新処理において、開閉部材が設けられた特電入賞装置32に遊技球が入球したことが特電検知センサ45aにて検知された場合に選択中の設定値が確定される構成としてもよく、開閉部材が設けられた第2作動口34に遊技球が入球したことが第2作動口検知センサ47aにて検知された場合に選択中の設定値が確定される構成としてもよい。この場合、選択中の設定値を確定させるためには対象となる入球部を手動で開放状態とした後に遊技球を手入れする必要が生じるため、不正に設定値を変更する行為を行いづらくさせることが可能となる。
また、設定値更新処理において、第1の入球部に遊技球が入球したことが検知された後に第2の入球部に遊技球が入球したことが検知されたことに基づいて選択中の設定値が確定される構成としてもよい。この場合、選択中の設定値を確定させるためには所定の順序に従って複数の入球部に手入れにより遊技球を入球させる必要が生じるため、不正に設定値を変更する行為を行いづらくさせることが可能となる。この場合、第1の入球部及び第2の入球部をいずれも開閉部材が設けられていない入球部とすることで、正規の作業の作業性が極端に低下してしまわないようにすることが可能となる。
また、設定値更新処理では設定キー挿入部68aをON状態からOFF状態に切り換えることで、選択中の設定値が確定されるとともに設定値更新処理の終了条件が成立する構成としてもよい。
また、設定値更新処理において設定値を1段階更新させるための操作が更新ボタン68bの押圧操作である構成に限定されることはなく、リセットボタン68cが押圧操作されることで設定値が1段階更新される構成としてもよい。
また、リセットボタン68cが押圧操作されている状況であって設定キー挿入部68aが設定キーによりON操作されている状況においてパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合であって、内枠13に対して前扉枠14が開放状態ではない場合又は外枠11に対して遊技機本体12が開放状態ではない場合、非設定更新時のクリア処理(ステップS5007)が実行される構成に限定されることはなく、非設定更新時のクリア処理が実行されない構成としてもよい。これにより、遊技ホールの管理者の意思に反して非設定更新時のクリア処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
また、リセットボタン68cが押圧操作されている状況であって設定キー挿入部68aが設定キーによりON操作されていない状況においてパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合であって、内枠13に対して前扉枠14が開放状態ではない場合又は外枠11に対して遊技機本体12が開放状態ではない場合、非設定更新時のクリア処理(ステップS5007)が実行される構成に限定されることはなく、非設定更新時のクリア処理が実行されない構成としてもよい。これにより、不正に非設定更新時のクリア処理を実行させようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。
<第55実施形態>
本実施形態ではメイン処理の処理構成が上記第54実施形態と相違している。以下、上記第54実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第54実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図596は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップS5701〜ステップS5720の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入ウエイト処理を実行する(ステップS5701)。当該電源投入ウエイト処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。かかる電源投入ウエイト処理の実行期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。その後、主側RAM65のアクセスを許可する(ステップS5702)。
その後、前扉開放センサ95の検知結果に基づき内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるか否かを判定し(ステップS5703)、本体開放センサ96の検知結果に基づき外枠11に対して遊技機本体12が開放状態であるか否かを判定し(ステップS5704)、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップS5705)。ステップS5703〜ステップS5705のいずれかにて否定判定をした場合、ステップS5706〜ステップS5714の処理を実行する。これらステップS5706〜ステップS5714の処理は上記第54実施形態におけるメイン処理(図589)のステップS5008〜ステップS5016と同一である。
ステップS5703〜ステップS5705の全てにて肯定判定をした場合、選択用処理を実行する(ステップS5715)。選択用処理では、非設定更新時のクリア処理を実行し設定値更新処理を実行しない状況、及び設定更新時のクリア処理を実行するとともに設定値更新処理を実行する状況のうちいずれの状況とするのかを遊技ホールの管理者による選択操作に基づき決定する処理を実行する。具体的には、更新ボタン68bが1回押圧操作される度に上記各状況のうち一方の状況が選択されている状態から他方の状況が選択されている状態に切り換わるようにする。なお、当該選択操作がリセットボタン68cの操作により行われる構成としてもよく、他の操作部の操作により行われる構成としてもよい。また、非設定更新時のクリア処理を実行し設定値更新処理を実行しない状況を選択している場合には第1報知用表示装置69aにおいて「O」を表示するとともに第2報知用表示装置69b及び第3報知用表示装置69cを消灯状態とし、設定更新時のクリア処理を実行するとともに設定値更新処理を実行する状況を選択している場合には第2報知用表示装置69bにおいて「O」を表示するとともに第1報知用表示装置69a及び第3報知用表示装置69cを消灯状態とする。また、リセットボタン68cが確定選択期間(具体的には10秒)以上に亘って継続して押圧操作された場合に、上記各状況のうち選択されている側の状況を今回の選択対象として確定する。
なお、更新ボタン68bが確定選択期間(具体的には10秒)以上に亘って継続して押圧操作された場合に上記各状況のうち選択されている側の状況を今回の選択対象として確定する構成としてもよく、他の操作部が確定選択期間(具体的には10秒)以上に亘って継続して押圧操作された場合に上記各状況のうち選択されている側の状況を今回の選択対象として確定する構成としてもよい。また、発射操作装置28の操作ハンドルが回動操作されることにより上記各状況のうち選択されている側の状況を今回の選択対象として確定する構成としてもよい。
選択用処理において、非設定更新時のクリア処理を実行し設定値更新処理を実行しない状況が今回の選択対象として確定された場合(ステップS5716:NO)、非設定更新時のクリア処理を実行する(ステップS5717)。非設定更新時のクリア処理の処理内容は、上記第54実施形態におけるメイン処理(図589)のステップS5007と同一である。
選択用処理において、設定更新時のクリア処理を実行するとともに設定値更新処理を実行する状況が今回の選択対象として確定された場合(ステップS5716:YES)、設定値のコピー処理を実行し(ステップS5718)、設定更新時のクリア処理を実行し(ステップS5719)、設定値更新処理を実行する(ステップS5720)。これらステップS5718〜ステップS5720の処理内容は上記第54実施形態におけるメイン処理(図589)のステップS5017〜ステップS5019と同一である。
上記構成によれば、設定キー挿入部68aが設けられていない構成であっても、非設定更新時のクリア処理を実行し設定値更新処理を実行しない状況、及び設定更新時のクリア処理を実行するとともに設定値更新処理を実行する状況のうちいずれの状況とするのかを遊技ホールの管理者が選択することが可能となる。
また、設定値更新処理を実行する場合だけではなく非設定更新時のクリア処理を実行する場合であっても、リセットボタン68cが押圧操作されている状況でパチンコ機10への動作電力の供給を開始するだけではなく、内枠13に対して前扉枠14を開放状態とするとともに外枠11に対して遊技機本体12を開放状態とする必要がある。これにより、不正に非設定更新時のクリア処理を実行させようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。
なお、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に選択用処理が実行されるための条件として、内枠13に対して前扉枠14が開放状態となっていること及び外枠11に対して遊技機本体12が開放状態となっていることの両方の条件が設定されている構成としたが、これら条件のうち一方のみが設定されている構成としてもよい。
また、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に選択用処理が実行されるための条件として、発射操作装置28の発射ハンドルが回動操作されていることという条件が追加されている構成としてもよく、発射操作装置28が触れられていることという条件が追加されている構成としてもよく、ゲート検知センサ49aにおいて遊技球を検知していることという条件が追加されている構成としてもよい。
<第56実施形態>
本実施形態ではRAM監視処理の処理構成が上記第54実施形態と相違している。以下、上記第54実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第54実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図597は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるRAM監視処理を示すフローチャートである。なお、RAM監視処理におけるステップS5801〜ステップS5814の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221の監視処理を実行する(ステップS5801)。当該監視処理の内容は上記第54実施形態におけるRAM監視処理(図593)のステップS5401と同一である。ステップS5801にて異常有りと判定した場合(ステップS5802:YES)、ステップS5805〜ステップS5808の処理を実行する。
ステップS5801にて異常有りと判定しなかった場合(ステップS5802:NO)、特定制御用のスタックエリア222の監視処理を実行する(ステップS5803)。当該監視処理の内容は上記第54実施形態におけるRAM監視処理(図593)のステップS5403と同一である。ステップS5803にて異常有りと判定した場合(ステップS5804:YES)、ステップS5805〜ステップS5808の処理を実行する。
ステップS5805〜ステップS5808の処理について詳細には、まず設定値のコピー処理を実行する(ステップS5805)。当該コピー処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定値を特定するために利用される設定値カウンタの情報を、特定制御用のワークエリア221に設けられたコピー領域に記憶させる。これにより、この後に実行される異常時のクリア処理(ステップS5806)にて設定値カウンタの情報が「0」クリアされたとしても、当該異常時のクリア処理が実行される前における本パチンコ機10の設定値を把握することが可能となる。
その後、異常時のクリア処理を実行する(ステップS5806)。異常時のクリア処理では、コピー領域を除いて特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに、特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアする。また、「0」クリアした後に初期設定を行う。一方、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224の「0」クリアは実行しない。つまり、本実施形態におけるRAM監視処理では、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222のいずれかで異常が発生していると特定した場合には、コピー領域を除いて特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに、特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアする。これにより、特定制御用のワークエリア221又は特定制御用のスタックエリア222に対して何らかの情報異常が発生している可能性がある場合には、そのままの状態で特定制御に対応する処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。また、特定制御用のワークエリア221又は特定制御用のスタックエリア222に情報異常が発生していたとしても、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224は「0」クリアされないことにより、特定制御用のワークエリア221又は特定制御用のスタックエリア222における情報異常を契機として非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされた場合、RAM監視処理の実行後における戻り番地の情報も消去されてしまう。そこで、特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされた場合にはステップS5808の処理を終了した後に、所定のプログラムに一義的に復帰する。具体的には、メイン処理(図527)におけるステップS5013の処理に一義的に復帰する構成とする。但し、一義的に復帰するプログラムはステップS5013に限定されることはなく、タイマ割込み処理(図591)におけるステップS5221であってもよい。また、特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされた場合には主側CPU63のスタックポインタも特定制御用のスタックエリア222における記憶順序が最初の記憶エリアのアドレスに設定される。
その後、異常時のクリア処理が発生したことを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS5807)。音声発光制御装置81は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を強制クリアに対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「強制クリアされました。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「強制クリアされました。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、これに限定されることはなく報知終了操作が遊技ホールの管理者により行われた場合に上記報知が終了される構成としてもよい。報知終了操作としては例えば更新ボタン68bが押圧操作されることとしてもよく、リセットボタン68cが押圧操作されることとしてもよい。上記報知を確認することにより遊技ホールの管理者は特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222が強制クリアされたことを把握することが可能となる。
その後、設定値更新処理を実行する(ステップS5808)。設定値更新処理の処理内容は上記第54実施形態におけるRAM監視処理(図593)におけるステップS5412と同一である。
ステップS5801及びステップS5803の両方にて異常有りと判定しなかった場合(ステップS5802及びステップS5804:NO)、非特定制御用のワークエリア223の監視処理を実行する(ステップS5809)。当該監視処理の内容は上記第54実施形態におけるRAM監視処理(図593)のステップS5405と同一である。ステップS5809にて異常有りと判定した場合(ステップS5810:YES)、非特定制御用のワークエリア223を「0」クリアするとともに初期設定を行う(ステップS5811)。この場合、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233、演算結果記憶エリア234及び管理開始フラグの全てが「0」クリアされる。これにより、非特定制御用のワークエリア223における情報異常を解消することが可能となる。
その一方、ステップS5811では、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のスタックエリア224は「0」クリアされない。これにより、非特定制御用のワークエリア223に情報異常が発生したとしても、それを理由に特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
なお、ステップS5811では、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び演算結果記憶エリア234を「0」クリアするものの管理開始フラグは「0」クリアしない構成としてもよい。また、ステップS5811では、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び管理開始フラグを「0」クリアするものの演算結果記憶エリア234は「0」クリアしない構成としてもよい。また、ステップS5811では、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233を「0」クリアするものの演算結果記憶エリア234及び管理開始フラグは「0」クリアしない構成としてもよい。
ステップS5810にて否定判定をした場合又はステップS5811の処理を実行した場合、非特定制御用のスタックエリア224の監視処理を実行する(ステップS5812)。当該監視処理の内容は上記第54実施形態におけるRAM監視処理(図593)のステップS5407と同一である。ステップS5812にて異常有りと判定した場合(ステップS5813:YES)、非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアするとともに初期設定を行う(ステップS5814)。これにより、非特定制御用のスタックエリア224における情報異常を解消することが可能となる。
その一方、ステップS5814では、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のワークエリア223は「0」クリアされない。これにより、非特定制御用のスタックエリア224に情報異常が発生したとしても、それを理由に特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のワークエリア223が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
上記構成によれば、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222のいずれかで異常が発生していると特定した場合には、コピー領域を除いて特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに、特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアする。これにより、特定制御用のワークエリア221又は特定制御用のスタックエリア222に対して何らかの情報異常が発生している可能性がある場合には、そのままの状態で特定制御に対応する処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特定制御用のワークエリア221又は特定制御用のスタックエリア222に情報異常が発生していたとしても、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224は「0」クリアされない。これにより、特定制御用のワークエリア221又は特定制御用のスタックエリア222における情報異常を契機として非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされてしまわないようにすることが可能となる。
非特定制御用のワークエリア223に情報異常が発生していたとしても、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のスタックエリア224は「0」クリアされない。これにより、非特定制御用のワークエリア223における情報異常を契機として特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
非特定制御用のスタックエリア224に情報異常が発生していたとしても、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のワークエリア223は「0」クリアされない。これにより、非特定制御用のスタックエリア224における情報異常を契機として特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のワークエリア223が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
なお、特定制御用のワークエリア221に情報異常が発生していた場合にはコピー領域を除いて特定制御用のワークエリア221が「0」クリアされる一方、特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされない構成としてもよい。
また、特定制御用のスタックエリア222に情報異常が発生している場合には特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされる一方、特定制御用のワークエリア221が「0」クリアされない構成としてもよい。この場合、特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされたとしてもステップS5805〜ステップS5808の処理を実行しない構成としてもよい。
<第57実施形態>
本実施形態では主側RAM65の各エリア221〜224に情報異常が発生しているか否かを監視するための処理構成が上記第54実施形態と相違している。以下、上記第54実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第54実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図598は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるRAM監視処理を示すフローチャートである。なお、RAM監視処理におけるステップS5901〜ステップS5908の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221の監視処理を実行する(ステップS5901)。当該監視処理の内容は上記第54実施形態におけるRAM監視処理(図593)のステップS5401と同一である。ステップS5901にて異常有りと判定した場合(ステップS5902:YES)、ステップS5905〜ステップS5908の処理を実行する。
ステップS5901にて異常有りと判定しなかった場合(ステップS5902:NO)、特定制御用のスタックエリア222の監視処理を実行する(ステップS5903)。当該監視処理の内容は上記第54実施形態におけるRAM監視処理(図593)のステップS5403と同一である。ステップS5903にて異常有りと判定した場合(ステップS5904:YES)、ステップS5905〜ステップS5908の処理を実行する。
ステップS5905〜ステップS5908の処理について詳細には、まず設定値のコピー処理を実行する(ステップS5905)。当該コピー処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定値を特定するために利用される設定値カウンタの情報を、特定制御用のワークエリア221に設けられたコピー領域に記憶させる。これにより、この後に実行される異常時のクリア処理(ステップS5906)にて設定値カウンタの情報が「0」クリアされたとしても、当該異常時のクリア処理が実行される前における本パチンコ機10の設定値を把握することが可能となる。
その後、異常時のクリア処理を実行する(ステップS5906)。異常時のクリア処理では、コピー領域を除いて特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに、特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアする。また、「0」クリアした後に初期設定を行う。一方、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224の「0」クリアは実行しない。つまり、本実施形態におけるRAM監視処理では、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222のいずれかで異常が発生していると特定した場合には、コピー領域を除いて特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに、特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアする。これにより、特定制御用のワークエリア221又は特定制御用のスタックエリア222に対して何らかの情報異常が発生している可能性がある場合には、そのままの状態で特定制御に対応する処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。また、特定制御用のワークエリア221又は特定制御用のスタックエリア222に情報異常が発生していたとしても、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224は「0」クリアされないことにより、特定制御用のワークエリア221又は特定制御用のスタックエリア222における情報異常を契機として非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされてしまわないようにすることが可能となる。
その後、異常時のクリア処理が発生したことを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS5907)。音声発光制御装置81は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の強制クリアに対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「特定制御に関して強制クリアが実行されました。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「特定制御に関して強制クリアが実行されました。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、これに限定されることはなく報知終了操作が遊技ホールの管理者により行われた場合に上記報知が終了される構成としてもよい。報知終了操作としては例えば更新ボタン68bが押圧操作されることとしてもよく、リセットボタン68cが押圧操作されることとしてもよい。上記報知を確認することにより遊技ホールの管理者は特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222が強制クリアされたことを把握することが可能となる。
その後、設定値更新処理を実行する(ステップS5908)。設定値更新処理の処理内容は上記第54実施形態におけるRAM監視処理(図593)におけるステップS5412と同一である。
上記のとおり特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行されるRAM監視処理では、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222について情報異常の監視が実行されるものの、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224について情報異常の監視は実行されない。これら非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224についての情報異常の監視は非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータが利用される非特定制御に対応する処理にて実行される。
図599は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理実行処理を示すフローチャートである。なお、管理実行処理は上記第47実施形態と同様に管理用処理(図575)にてサブルーチンのプログラムが読み出されることにより実行される。また、管理実行処理におけるステップS6001〜ステップS6016の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップS6001〜ステップS6008及びステップS6010〜ステップS6016では上記第47実施形態における管理実行処理(図576)のステップS3901〜ステップS3915と同一の処理を実行する。また、ステップS6009では別監視処理を実行する。別監視処理の実行に際しては、非特定制御用のプログラムに設定されている別監視処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなるが、当該サブルーチンのプログラムの実行に際しては別監視処理の実行後における管理実行処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により非特定制御用のスタックエリア224に書き込まれる。そして、別監視処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理実行処理のプログラムに復帰する。
図600は別監視処理を示すフローチャートである。なお、別監視処理におけるステップS6101〜ステップS6108の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まず非特定制御用のワークエリア223の監視処理を実行する(ステップS6101)。当該監視処理の内容は上記第54実施形態におけるRAM監視処理(図593)のステップS5405と同一である。ステップS6101にて異常有りと判定した場合(ステップS6102:YES)、非特定制御用のワークエリア223を「0」クリアするとともに初期設定を行う(ステップS6103)。この場合、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233、演算結果記憶エリア234及び管理開始フラグの全てが「0」クリアされる。これにより、非特定制御用のワークエリア223における情報異常を解消することが可能となる。
その一方、ステップS6103では、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のスタックエリア224は「0」クリアされない。これにより、非特定制御用のワークエリア223に情報異常が発生したとしても、それを理由に特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
なお、ステップS6103では、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び演算結果記憶エリア234を「0」クリアするものの管理開始フラグは「0」クリアしない構成としてもよい。また、ステップS6103では、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び管理開始フラグを「0」クリアするものの演算結果記憶エリア234は「0」クリアしない構成としてもよい。また、ステップS6103では、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233を「0」クリアするものの演算結果記憶エリア234及び管理開始フラグは「0」クリアしない構成としてもよい。
その後、クリア報知処理を実行する(ステップS6104)。クリア報知処理では非特定制御用のワークエリア223が「0」クリアされたことを示すコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は当該コマンドを受信することにより、表示発光部53を非特定制御用のワークエリア223の強制クリアに対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「履歴情報が強制クリアされました。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「履歴情報が強制クリアされました。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、これに限定されることはなく報知終了操作が遊技ホールの管理者により行われた場合に上記報知が終了される構成としてもよい。報知終了操作としては例えば更新ボタン68bが押圧操作されることとしてもよく、リセットボタン68cが押圧操作されることとしてもよい。上記報知を確認することにより遊技ホールの管理者は非特定制御用のワークエリア223が強制クリアされたことを把握することが可能となる。
ステップS6102にて否定判定をした場合又はステップS6104の処理を実行した場合、非特定制御用のスタックエリア224の監視処理を実行する(ステップS6105)。当該監視処理の内容は上記第54実施形態におけるRAM監視処理(図593)のステップS5407と同一である。ステップS6105にて異常有りと判定した場合(ステップS6106:YES)、非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアするとともに初期設定を行う(ステップS6107)。これにより、非特定制御用のスタックエリア224における情報異常を解消することが可能となる。
その一方、ステップS6107では、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のワークエリア223は「0」クリアされない。これにより、非特定制御用のスタックエリア224に情報異常が発生したとしても、それを理由に特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のワークエリア223が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
その後、クリア報知処理を実行する(ステップS6108)。クリア報知処理では非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされたことを示すコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は当該コマンドを受信することにより、表示発光部53を非特定制御用のスタックエリア224の強制クリアに対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「非特定制御のスタックが強制クリアされました。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「非特定制御のスタックが強制クリアされました。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、これに限定されることはなく報知終了操作が遊技ホールの管理者により行われた場合に上記報知が終了される構成としてもよい。報知終了操作としては例えば更新ボタン68bが押圧操作されることとしてもよく、リセットボタン68cが押圧操作されることとしてもよい。上記報知を確認することにより遊技ホールの管理者は非特定制御用のスタックエリア224が強制クリアされたことを把握することが可能となる。
なお、非特定制御用のスタックエリア224が強制クリアされた場合、別監視処理の実行後における戻り番地の情報として管理実行処理(図599)におけるステップS6010のプログラムのアドレスが一義的に設定される。これにより、非特定制御用のスタックエリア224が強制クリアされたとしても、管理実行処理において本来復帰すべきプログラムに復帰することが可能となる。また、非特定制御用のスタックエリア224が強制クリアされた場合には主側CPU63のスタックポインタも非特定制御用のスタックエリア224における記憶順序が最初の記憶エリアのアドレスに設定される。
上記構成によれば、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222に情報異常が発生しているか否かの監視が主側CPU63における特定制御に対応する処理にて実行され、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224に情報異常が発生しているか否かの監視が主側CPU63における非特定制御に対応する処理にて実行される。これにより、特定制御に対応する処理と非特定制御に対応する処理とで、利用対象となる主側RAM65のエリア221〜224を明確に区別するだけではなく、監視対象となる主側RAM65のエリア221〜224も明確に区別することが可能となる。
なお、非特定制御用のワークエリア223が「0」クリアされた場合、特定制御に対応する処理にて利用される主側CPU63の各種レジスタの情報であって非特定制御用のワークエリア223に退避された情報も「0」クリアされる。この場合、非特定制御に対応する処理が終了して特定制御に対応する処理に復帰したとしても非特定制御に対応する処理が開始される前の状態に復帰することができないおそれがある。したがって、非特定制御用のワークエリア223が「0」クリアされた場合には特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222も「0」クリアされる構成としてもよい。また、当該構成においては特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタも「0」クリアされてしまうため、非特定制御に対応する処理から特定制御に対応する処理に復帰した場合には特定制御に対応する処理として設定値更新処理が最初に実行される構成としてもよい。
<第58実施形態>
本実施形態では管理用処理の処理構成が上記第52実施形態と相違している。以下、上記第52実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第52実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図601は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理用処理を示すフローチャートである。なお、管理用処理におけるステップS6201〜ステップS6219の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まずタイマ割込み処理(図574)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップS6201)。これにより、非特定制御に対応する処理である後述する管理実行処理の途中の状況において、特定制御に対応する処理であるタイマ割込み処理(図574)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、「LD HL,SP」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタの情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップS6202)。この場合、スタックポインタの情報量は16ビットとなっているとともにHレジスタ及びLレジスタのそれぞれの情報量は8ビットとなっているため、スタックポインタの上位側から連続する8ビットの情報がHレジスタに上書きされ、スタックポインタの下位側から連続する8ビットの情報がLレジスタに上書きされる。
その後、「LD (HL),0」として、ロード命令により、特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63のHLレジスタに記憶されたスタックポインタの情報に対応する1バイトの記憶エリアを「0」クリアする(ステップS6203)。なお、主側CPU63のHLレジスタにはステップS6202にて主側CPU63のスタックポインタの情報が上書きされているとともに、ステップS6203の処理が実行されるまでに主側CPU63のスタックポインタは情報の更新が行われていないため、ステップS6203では特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63のスタックポインタの情報に対応する1バイトの記憶エリアを「0」クリアしたことになる。
その後、「LD SP,SP−1」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタの情報を特定制御用のスタックエリア222における次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する(ステップS6204)。特定制御用のスタックエリア222を使用する場合、記憶対象となる情報は特定制御用のスタックエリア222における最後のアドレスの記憶エリアから記憶され、記憶対象となる情報が追加される度に特定制御用のスタックエリア222における最初のアドレス側に向けて記憶先の記憶エリアが変更される。したがって、ステップS6204では、主側CPU63のスタックポインタの情報を特定制御用のスタックエリア222における1個分アドレスが小さい側の記憶エリアに対応するアドレスの情報に更新している。ステップS6204の処理を実行することにより、ステップS6203にて「0」クリアした記憶エリアに対して次の順番の記憶エリアが次回のプッシュ命令による情報の記憶対象として設定されるとともに、ステップS6203にて「0」クリアした記憶エリアが次回のポップ命令による情報の読み出し対象として設定される。
その後、「LD WA,0」として、ロード命令により、主側CPU63のWAレジスタを「0」クリアする(ステップS6205)。また、「LD BC,0」として、ロード命令により、主側CPU63のBCレジスタを「0」クリアする(ステップS6206)。また、「LD DE,0」として、ロード命令により、主側CPU63のDEレジスタを「0」クリアする(ステップS6207)。また、「LD HL,0」として、ロード命令により、主側CPU63のHLレジスタを「0」クリアする(ステップS6208)。また、「LD IX,0」として、ロード命令により、主側CPU63のIXレジスタを「0」クリアする(ステップS6209)。また、「LD IY,0」として、ロード命令により、主側CPU63のIYレジスタを「0」クリアする(ステップS6210)。
主側CPU63のレジスタには、フラグレジスタ以外にも、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタが存在している。この場合に、ステップS6205〜ステップS6210では、これら各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうち一部のレジスタであるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタのそれぞれを「0」クリアする。これらWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタは非特定制御に対応する処理である管理実行処理(ステップS6212)にて利用されるレジスタである。そのようなレジスタを非特定制御に対応する処理である管理実行処理(ステップS6212)の実行に先立ち「0」クリアすることにより、これらレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される前に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後の状態とすることが可能となる。
また、非特定制御に対応する処理が開始される前におけるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報は、当該非特定制御に対応する処理が終了した後における特定制御に対応する処理において不要な情報である。よって、これらレジスタの情報が退避されることなく「0」クリアされたとしても、非特定制御に対応する処理が終了した後に復帰した特定制御に対応する処理において問題が生じない。
その後、「POP PSW」として、ポップ命令により、特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに対して1個前の書き込み順序の記憶エリアから情報を読み出し、その読み出した情報を主側CPU63のフラグレジスタに上書きする(ステップS6211)。ステップS6211のポップ命令が実行される直前における主側CPU63のスタックポインタの情報は、ステップS6203にて「0」クリアした特定制御用のスタックエリア222における記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアに対応する情報となっている。したがって、特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに対して1個前の書き込み順序の記憶エリアは、ステップS6203にて「0」クリアした記憶エリアとなる。そして、この記憶エリアから読み出した情報を主側CPU63のフラグレジスタに上書きすることにより、当該フラグレジスタが「0」クリアされた状態となる。なお、特定制御用のスタックエリア222における1個の記憶エリアは8ビット(1バイト)の情報量となっているとともに主側CPU63のフラグレジスタも8ビット(1バイト)の情報量となっている。フラグレジスタを非特定制御に対応する処理である管理実行処理(ステップS6212)の実行に先立ち「0」クリアすることにより、フラグレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される前に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後の状態とすることが可能となる。
その後、非特定制御用のプログラムに設定されている管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムを読み出すことにより、当該管理実行処理を開始する(ステップS6212)。この場合、当該管理実行処理の実行後における管理用処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、管理実行処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理用処理のプログラムに復帰する。
なお、管理実行処理の処理内容は上記第52実施形態における管理実行処理(図587)と同一である。したがって、管理実行処理においてチェック処理が終了した後は、WAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタは「0」クリアされる。これにより、非特定制御に対応する処理から特定制御に対応する処理への復帰に先立ちこれらレジスタが「0」クリアされることとなり、これらレジスタの状態を特定制御に対応する処理への復帰前に主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後の状態とすることが可能となる。
管理実行処理の実行後において管理用処理のプログラムに復帰した場合、主側CPU63のフラグレジスタを「0」クリアするための処理を実行する。詳細には、まず「PUSH HL」として、プッシュ命令により、主側CPU63のHLレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させる(ステップS6213)。当該プッシュ命令の実行後には主側CPU63のスタックポインタの情報は、特定制御用のスタックエリア222においてHLレジスタの情報が退避された記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアに対応する情報となる。
その後、「LD HL,SP」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタの情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップS6214)。この場合、スタックポインタの情報量は16ビットとなっているとともにHレジスタ及びLレジスタのそれぞれの情報量は8ビットとなっているため、スタックポインタの上位側から連続する8ビットの情報がHレジスタに上書きされ、スタックポインタの下位側から連続する8ビットの情報がLレジスタに上書きされる。
その後、「LD (HL),0」として、ロード命令により、特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63のHLレジスタに記憶されたスタックポインタの情報に対応する1バイトの記憶エリアを「0」クリアする(ステップS6215)。なお、主側CPU63のHLレジスタにはステップS6214にて主側CPU63のスタックポインタの情報が上書きされているとともに、ステップS6215の処理が実行されるまでに主側CPU63のスタックポインタは情報の更新が行われていないため、ステップS6215では特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63のスタックポインタの情報に対応する1バイトの記憶エリアを「0」クリアしたことになる。
その後、「LD SP,SP−1」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタの情報を特定制御用のスタックエリア222における次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する(ステップS6216)。特定制御用のスタックエリア222を使用する場合、記憶対象となる情報は特定制御用のスタックエリア222における最後のアドレスの記憶エリアから記憶され、記憶対象となる情報が追加される度に特定制御用のスタックエリア222における最初のアドレス側に向けて記憶先の記憶エリアが変更される。したがって、ステップS6216では、主側CPU63のスタックポインタの情報を特定制御用のスタックエリア222における1個分アドレスが小さい側の記憶エリアに対応するアドレスの情報に更新している。ステップS6216の処理を実行することにより、ステップS6215にて「0」クリアした記憶エリアに対して次の順番の記憶エリアが次回のプッシュ命令による情報の記憶対象として設定されるとともに、ステップS6215にて「0」クリアした記憶エリアが次回のポップ命令による情報の読み出し対象として設定される。
その後、「POP PSW」として、ポップ命令により、特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに対して1個前の書き込み順序の記憶エリアから情報を読み出し、その読み出した情報を主側CPU63のフラグレジスタに上書きする(ステップS6217)。ステップS6217のポップ命令が実行される直前における主側CPU63のスタックポインタの情報は、ステップS6215にて「0」クリアした特定制御用のスタックエリア222における記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアに対応する情報となっている。したがって、特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに対して1個前の書き込み順序の記憶エリアは、ステップS6215にて「0」クリアした特定制御用のスタックエリア222における記憶エリアとなる。そして、この記憶エリアから読み出した情報を主側CPU63のフラグレジスタに上書きすることにより、当該フラグレジスタが「0」クリアされた状態となる。なお、特定制御用のスタックエリア222における1個の記憶エリアは8ビット(1バイト)の情報量となっているとともに主側CPU63のフラグレジスタも8ビット(1バイト)の情報量となっている。フラグレジスタを非特定制御に対応する処理である管理実行処理(ステップS6212)の実行後に「0」クリアすることにより、フラグレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が終了した後に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後の状態とすることが可能となる。また、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が1個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「POP HL」として、ポップ命令により、ステップS6213にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたHLレジスタの情報を主側CPU63のHLレジスタに復帰させる(ステップS6218)。なお、HLレジスタは管理実行処理(ステップS6212)が終了する直前において「0」クリアされているため、ステップS6213ではその「0」クリアされた情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されているとともに、ステップS6218ではその「0」クリアされた情報が主側CPU63のHLレジスタに復帰されるため、結果的に主側CPU63のHLレジスタが「0」クリアされた状態となる。また、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、タイマ割込み処理(図574)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるために割込み許可の設定を行う(ステップS6219)。これにより、タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
上記構成によれば上記第52実施形態にて説明した効果に加え以下の効果を奏することが可能である。
特定制御に対応する処理が実行されている状況から非特定制御に対応する処理が開始される場合に主側CPU63のフラグレジスタを「0」クリアする構成である。これにより、非特定制御に対応する処理が実行されている状況において特定制御に対応する処理にて利用されるフラグレジスタの情報を主側RAM65に退避させておく必要が生じない。よって、当該情報を退避させるための容量を確保する必要が生じない。
また、非特定制御に対応する処理が実行されている状況から特定制御に対応する処理に復帰させた場合にも主側CPU63のフラグレジスタを「0」クリアする構成である。これにより、特定制御に対応する処理に復帰させる場合には、フラグレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される直前の状態に復帰させることが可能となる。
フラグレジスタが「0」クリアされた状態は、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合の状態である。これにより、非特定制御に対応する処理を開始する場合及び特定制御に対応する処理に復帰する場合においてフラグレジスタを所定状態に設定するための処理構成を簡素なものとすることが可能となる。
非特定制御に対応する処理が開始される前における主側CPU63のフラグレジスタの情報は、非特定制御に対応する処理が終了した後における特定制御に対応する処理にて利用されない情報である。これにより、非特定制御に対応する処理が開始される場合にフラグレジスタが「0」クリアされる構成であったとしても非特定制御に対応する処理が終了した後における特定制御に対応する処理に影響を与えないようにすることが可能となる。
特定制御用のスタックエリア222の所定の記憶エリアを「0」クリアし、その「0」クリアした記憶エリアの情報をポップ命令によりフラグレジスタに上書きすることにより、当該フラグレジスタを「0」クリアする構成である。これにより、フラグレジスタに対する「0」クリアをロード命令により直接的に行うことが規制されている構成であっても、当該フラグレジスタを「0」クリアすることが可能となる。
なお、フラグレジスタを「0」クリアする構成に代えて、フラグレジスタを初期化する構成としてもよい。つまり、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、主側CPU63のフラグレジスタは一旦「0」クリアされた後に、初期状態となるように情報設定が行われるが、ステップS6202〜ステップS6204及びステップS6211ではこの初期状態となるようにフラグレジスタの設定を行う構成としてもよい。この場合、ステップS6213〜ステップS6218においても上記初期状態となるようにフラグレジスタの設定が行われる構成とすることで、特定制御に対応する処理に復帰させる場合にはフラグレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される直前の状態に復帰させることが可能となる。
また、ステップS6202〜ステップS6204及びステップS6211では主側CPU63のフラグレジスタを「0」クリアする構成に代えて、フラグレジスタの全てに「1」を設定する構成としてもよい。この場合、ステップS6213〜ステップS6218においてもフラグレジスタの全てに「1」を設定することで、特定制御に対応する処理に復帰させる場合にはフラグレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される直前の状態に復帰させることが可能となる。
また、ステップS6202〜ステップS6204及びステップS6211の処理に代えて、「LD PSW,0」として、ロード命令により、主側CPU63のフラグレジスタを直接的に「0」クリアする構成としてもよい。また、ステップS6213〜ステップS6218の処理に代えて、「LD PSW,0」として、ロード命令により、主側CPU63のフラグレジスタを直接的に「0」クリアする構成としてもよい。
また、ステップS6213及びステップS6218の処理を実行する構成に代えて、「LD HL,0」としてロード命令によりHLレジスタを「0」クリアする構成としてもよい。この場合であっても、HLレジスタの状態を非特定制御に対応する処理である管理実行処理が実行される直前の状態に復帰させることが可能となる。
また、フラグレジスタを「0」クリアする処理が特定制御に対応する処理にて実行される構成に代えて、非特定制御に対応する処理にて実行される構成としてもよい。
<第59実施形態>
本実施形態では管理用処理の処理構成が上記第52実施形態と相違している。以下、上記第52実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第52実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図602は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理用処理を示すフローチャートである。なお、管理用処理におけるステップS6301〜ステップS6323の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まずタイマ割込み処理(図574)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップS6301)。これにより、非特定制御に対応する処理である後述する管理実行処理の途中の状況において、特定制御に対応する処理であるタイマ割込み処理(図574)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、「PUSH AF」として、プッシュ命令により、主側CPU63のAレジスタの情報及びフラグレジスタの情報のそれぞれを特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアのそれぞれに退避させる(ステップS6302)。主側CPU63のAレジスタ及びフラグレジスタはそれぞれ8ビット(1バイト)の情報量となっているため、Aレジスタの情報及びフラグレジスタの情報はアドレスが連続する2個の記憶エリアに対して個別に退避される。なお、上記プッシュ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個後の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「POP HL」として、ポップ命令により、ステップS6302にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたAレジスタの情報及びフラグレジスタの情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップS6303)。この場合、特定制御用のスタックエリア222に退避されたAレジスタの情報が主側CPU63のHレジスタに上書きされ、特定制御用のスタックエリア222に退避されたフラグレジスタの情報が主側CPU63のLレジスタに上書きされる。主側CPU63のHレジスタ及びLレジスタはそれぞれ8ビット(1バイト)の情報量となっている。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「LD A,0」として、ロード命令により、主側CPU63のAレジスタを「0」クリアする(ステップS6304)。そして、「LD L,A」として、ロード命令により、主側CPU63のAレジスタの情報を主側CPU63のLレジスタに上書きするとともに(ステップS6305)、「LD H,A」として、ロード命令により、主側CPU63のAレジスタの情報を主側CPU63のHレジスタに上書きする(ステップS6306)。AレジスタはステップS6304にて「0」クリアされているため、そのAレジスタの情報をLレジスタ及びHレジスタのそれぞれに上書きすることでこれらLレジスタ及びHレジスタのそれぞれが「0」クリアされた状態となる。
その後、「PUSH HL」として、プッシュ命令により、主側CPU63のHLレジスタ(すなわちHレジスタ及びLレジスタ)の情報を特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアのそれぞれに退避させる(ステップS6307)。主側CPU63のHレジスタ及びLレジスタはそれぞれ8ビット(1バイト)の情報量となっているため、Hレジスタの情報及びLレジスタの情報はアドレスが連続する2個の記憶エリアに対して個別に退避される。なお、上記プッシュ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個後の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「LD BC,0」として、ロード命令により、主側CPU63のBCレジスタを「0」クリアする(ステップS6308)。また、「LD DE,0」として、ロード命令により、主側CPU63のDEレジスタを「0」クリアする(ステップS6309)。また、「LD IX,0」として、ロード命令により、主側CPU63のIXレジスタを「0」クリアする(ステップS6310)。また、「LD IY,0」として、ロード命令により、主側CPU63のIYレジスタを「0」クリアする(ステップS6311)。
主側CPU63のレジスタには、フラグレジスタ以外にも、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタが存在している。この場合に、ステップS6308〜ステップS6311では、これら各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうち一部のレジスタであるBCレジスタ、DEレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタのそれぞれを「0」クリアする。また、ステップS6305及びステップS6306にてHLレジスタが「0」クリアされている。これらBCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタは非特定制御に対応する処理である管理実行処理(ステップS6313)にて利用されるレジスタである。そのようなレジスタを非特定制御に対応する処理である管理実行処理(ステップS6313)の実行に先立ち「0」クリアすることにより、これらレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される前に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後の状態とすることが可能となる。
また、非特定制御に対応する処理が開始される前におけるBCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報は、当該非特定制御に対応する処理が終了した後における特定制御に対応する処理において不要な情報である。よって、これらレジスタの情報が退避されることなく「0」クリアされたとしても、非特定制御に対応する処理が終了した後に復帰した特定制御に対応する処理において問題が生じない。
その後、「POP AF」として、ポップ命令により、ステップS6307にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたHレジスタの情報及びLレジスタの情報を主側CPU63のAレジスタ及びフラグレジスタに上書きする(ステップS6312)。この場合、特定制御用のスタックエリア222に退避されたHレジスタの情報が主側CPU63のAレジスタに上書きされ、特定制御用のスタックエリア222に退避されたLレジスタの情報が主側CPU63のフラグレジスタに上書きされる。特定制御用のスタックエリア222に退避されたHレジスタの情報及びLレジスタの情報はいずれもオール「0」の情報であるため、ステップS6312の処理が実行されることにより主側CPU63のAレジスタが「0」クリアされた状態となるとともに主側CPU63のフラグレジスタが「0」クリアされた状態となる。これにより、フラグレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される前に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後の状態とすることが可能となる。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、非特定制御用のプログラムに設定されている管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムを読み出すことにより、当該管理実行処理を開始する(ステップS6313)。この場合、当該管理実行処理の実行後における管理用処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、管理実行処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理用処理のプログラムに復帰する。
なお、管理実行処理においてチェック処理が終了した後は、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタは「0」クリアされる。これにより、非特定制御に対応する処理から特定制御に対応する処理への復帰に先立ちこれらレジスタが「0」クリアされることとなり、これらレジスタの状態を特定制御に対応する処理への復帰前に主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後の状態とすることが可能となる。
管理実行処理の実行後において管理用処理のプログラムに復帰した場合、主側CPU63のフラグレジスタを「0」クリアするための処理を実行する。詳細には、まず「PUSH HL」として、プッシュ命令により、主側CPU63のHLレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させる(ステップS6314)。当該プッシュ命令の実行後には主側CPU63のスタックポインタの情報は、特定制御用のスタックエリア222においてHLレジスタの情報が退避された記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアに対応する情報となる。
その後、「PUSH AF」として、プッシュ命令により、主側CPU63のAレジスタの情報及びフラグレジスタの情報のそれぞれを特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアのそれぞれに退避させる(ステップS6315)。主側CPU63のAレジスタ及びフラグレジスタはそれぞれ8ビット(1バイト)の情報量となっているため、Aレジスタの情報及びフラグレジスタの情報はアドレスが連続する2個の記憶エリアに対して個別に退避される。なお、上記プッシュ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個後の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「POP HL」として、ポップ命令により、ステップS6315にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたAレジスタの情報及びフラグレジスタの情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップS6316)。この場合、特定制御用のスタックエリア222に退避されたAレジスタの情報が主側CPU63のHレジスタに上書きされ、特定制御用のスタックエリア222に退避されたフラグレジスタの情報が主側CPU63のLレジスタに上書きされる。主側CPU63のHレジスタ及びLレジスタはそれぞれ8ビット(1バイト)の情報量となっている。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「LD A,0」として、ロード命令により、主側CPU63のAレジスタを「0」クリアする(ステップS6317)。そして、「LD L,A」として、ロード命令により、主側CPU63のAレジスタの情報を主側CPU63のLレジスタに上書きするとともに(ステップS6318)、「LD H,A」として、ロード命令により、主側CPU63のAレジスタの情報を主側CPU63のHレジスタに上書きする(ステップS6319)。AレジスタはステップS6317にて「0」クリアされているため、そのAレジスタの情報をLレジスタ及びHレジスタのそれぞれに上書きすることでこれらLレジスタ及びHレジスタのそれぞれが「0」クリアされた状態となる。
その後、「PUSH HL」として、プッシュ命令により、主側CPU63のHLレジスタ(すなわちHレジスタ及びLレジスタ)の情報を特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアのそれぞれに退避させる(ステップS6320)。主側CPU63のHレジスタ及びLレジスタはそれぞれ8ビット(1バイト)の情報量となっているため、Hレジスタの情報及びLレジスタの情報はアドレスが連続する2個の記憶エリアに対して個別に退避される。なお、上記プッシュ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個後の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「POP AF」として、ポップ命令により、ステップS6320にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたHレジスタの情報及びLレジスタの情報を主側CPU63のAレジスタ及びフラグレジスタに上書きする(ステップS6321)。この場合、特定制御用のスタックエリア222に退避されたHレジスタの情報が主側CPU63のAレジスタに上書きされ、特定制御用のスタックエリア222に退避されたLレジスタの情報が主側CPU63のフラグレジスタに上書きされる。特定制御用のスタックエリア222に退避されたHレジスタの情報及びLレジスタの情報はいずれもオール「0」の情報であるため、ステップS6321の処理が実行されることにより主側CPU63のAレジスタが「0」クリアされた状態となるとともに主側CPU63のフラグレジスタが「0」クリアされた状態となる。フラグレジスタを非特定制御に対応する処理である管理実行処理(ステップS6313)の実行後に「0」クリアすることにより、フラグレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が終了した後に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後の状態とすることが可能となる。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「POP HL」として、ポップ命令により、ステップS6314にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたHLレジスタの情報を主側CPU63のHLレジスタに復帰させる(ステップS6322)。なお、HLレジスタは管理実行処理(ステップS6313)が終了する直前において「0」クリアされているため、ステップS6314ではその「0」クリアされた情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されているとともに、ステップS6322ではその「0」クリアされた情報が主側CPU63のHLレジスタに復帰されるため、結果的に主側CPU63のHLレジスタが「0」クリアされた状態となる。また、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、タイマ割込み処理(図574)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるために割込み許可の設定を行う(ステップS6323)。これにより、タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
上記構成によれば、特定制御用のスタックエリア222における所定の記憶エリアをロード命令により「0」クリアするという処理を実行することなく、主側CPU63のフラグレジスタを「0」クリアすることが可能となる。これにより、特定制御用のスタックエリア222における所定の記憶エリアに対する「0」クリアをロード命令により行うことが規制されている構成であっても、主側CPU63のフラグレジスタを「0」クリアすることが可能となる。
なお、フラグレジスタを「0」クリアする構成に代えて、フラグレジスタを初期化する構成としてもよい。つまり、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、主側CPU63のフラグレジスタは一旦「0」クリアされた後に、初期状態となるように情報設定が行われるが、ステップS6302〜ステップS6307及びステップS6312ではこの初期状態となるようにフラグレジスタの設定を行う構成としてもよい。この場合、ステップS6314〜ステップS6322においても上記初期状態となるようにフラグレジスタの設定が行われる構成とすることで、特定制御に対応する処理に復帰させる場合にはフラグレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される直前の状態に復帰させることが可能となる。
また、ステップS6302〜ステップS6307及びステップS6312では主側CPU63のフラグレジスタを「0」クリアする構成に代えて、フラグレジスタの全てに「1」を設定する構成としてもよい。この場合、ステップS6314〜ステップS6322においてもフラグレジスタの全てに「1」を設定することで、特定制御に対応する処理に復帰させる場合にはフラグレジスタの状態を非特定制御に対応する処理が開始される直前の状態に復帰させることが可能となる。
また、ステップS6302及びステップS6303の処理が実行されない構成としてもよい。この場合、処理構成を簡素化することが可能となる。
また、ステップS6315及びステップS6316の処理が実行されない構成としてもよい。この場合、処理構成を簡素化することが可能となる。
また、ステップS6302〜ステップS6306の処理を実行する構成に代えて、「LD HL,0」として、ロード命令により、HLレジスタを「0」クリアした後に、その「0」クリアしたHLレジスタをプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に退避させた後にポップ命令によりその退避させた情報をAFレジスタに復帰させることで、主側CPU63のフラグレジスタを「0」クリアする構成としてもよい。
また、フラグレジスタを「0」クリアする処理が特定制御に対応する処理にて実行される構成に代えて、非特定制御に対応する処理にて実行される構成としてもよい。
<第60実施形態>
本実施形態では管理用処理の処理構成が上記第47実施形態と相違している。以下、上記第47実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第47実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図603は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理用処理を示すフローチャートである。なお、管理用処理におけるステップS6401〜ステップS6416の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まずタイマ割込み処理(図574)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップS6401)。これにより、非特定制御に対応する処理である後述する管理実行処理の途中の状況において、特定制御に対応する処理であるタイマ割込み処理(図574)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、「PUSH WA」として、プッシュ命令により、主側CPU63のWAレジスタ(すなわちWレジスタ及びAレジスタ)の情報を特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアのそれぞれに退避させる(ステップS6402)。主側CPU63のWレジスタ及びAレジスタはそれぞれ8ビット(1バイト)の情報量となっているため、Wレジスタ及びAレジスタの情報はアドレスが連続する2個の記憶エリアに対して個別に退避される。なお、上記プッシュ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個後の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「LD A,PSW」として、ロード命令により、主側CPU63のフラグレジスタの情報を主側CPU63のAレジスタに上書きする(ステップS6403)。この場合、フラグレジスタ及びAレジスタはいずれも情報量が8ビット(1バイト)となっている。そして、「LD (_FGBUF),A」として、ロード命令により、主側CPU63のAレジスタの情報を特定制御用のワークエリア221に設定されたFGバッファに退避させる(ステップS6404)。AレジスタにはステップS6403にてフラグレジスタの情報が上書きされているため、ステップS6404が実行されることによりフラグレジスタの情報が特定制御用のワークエリア221に退避された状態となる。
その後、「POP WA」として、ポップ命令により、ステップS6402にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたWAレジスタの情報を主側CPU63のWAレジスタに復帰させる(ステップS6405)。これにより、フラグレジスタの情報を特定制御用のワークエリア221に退避させるためにAレジスタが利用されたとしても、当該Aレジスタの状態を当該退避が行われる前の状態に復帰させることが可能となる。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、非特定制御用のプログラムに設定されている管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムを読み出すことにより、当該管理実行処理を開始する(ステップS6406)。この場合、当該管理実行処理の実行後における管理用処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、管理実行処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理用処理のプログラムに復帰する。
なお、管理実行処理の処理内容は上記第47実施形態における管理実行処理(図576)と同一である。したがって、管理実行処理においてチェック処理が開始される前に主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報が非特定制御用のワークエリア223に退避されるとともに、管理実行処理においてチェック処理が終了した後にその非特定制御用のワークエリア223に退避された各情報が主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタに復帰される。これにより、チェック処理の前後で主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの状態を同一の状態とすることが可能となる。
但し、これに限定されることはなく管理実行処理の処理内容が上記第49実施形態における管理実行処理(図583)と同一である構成としてもよく、上記第50実施形態における管理実行処理(図584)と同一である構成としてもよく、上記第51実施形態における管理実行処理(図585)と同一である構成としてもよい。
管理実行処理の実行後において管理用処理のプログラムに復帰した場合、主側CPU63のフラグレジスタの情報を管理実行処理が実行される前の状態に復帰させるための処理を実行する。詳細にはまず「PUSH HL」として、プッシュ命令により、主側CPU63のHLレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させる(ステップS6407)。当該プッシュ命令の実行後には主側CPU63のスタックポインタの情報は、特定制御用のスタックエリア222においてHLレジスタの情報が退避された記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアに対応する情報となる。
その後、「PUSH WA」として、プッシュ命令により、主側CPU63のWAレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させる(ステップS6408)。当該プッシュ命令の実行後には主側CPU63のスタックポインタの情報は、特定制御用のスタックエリア222においてWAレジスタの情報が退避された記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアに対応する情報となる。
その後、「LD HL,SP」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタの情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップS6409)。この場合、スタックポインタの情報量は16ビットとなっているとともにHレジスタ及びLレジスタのそれぞれの情報量は8ビットとなっているため、スタックポインタの上位側から連続する8ビットの情報がHレジスタに上書きされ、スタックポインタの下位側から連続する8ビットの情報がLレジスタに上書きされる。
その後、「LD A,(_FGBUF)」として、ロード命令により、ステップS6406にて特定制御用のワークエリア221におけるFGバッファに退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のAレジスタに上書きする(ステップS6410)。そして、「LD (HL),A」として、ロード命令により、特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63のHLレジスタに記憶されたスタックポインタの情報に対応する1バイトの記憶エリアに、主側CPU63のAレジスタの情報を記憶させる(ステップS6411)。これにより、ステップS6404にて特定制御用のワークエリア221におけるFGバッファに退避させたフラグレジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避された状態となる。
その後、「LD SP,SP−1」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタの情報を特定制御用のスタックエリア222における次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新する(ステップS6412)。特定制御用のスタックエリア222を使用する場合、記憶対象となる情報は特定制御用のスタックエリア222における最後のアドレスの記憶エリアから記憶され、記憶対象となる情報が追加される度に特定制御用のスタックエリア222における最初のアドレス側に向けて記憶先の記憶エリアが変更される。したがって、ステップS6412では、主側CPU63のスタックポインタの情報を特定制御用のスタックエリア222における1個分アドレスが小さい側の記憶エリアに対応するアドレスの情報に更新している。ステップS6412の処理を実行することにより、ステップS6411にてAレジスタの情報を退避させた記憶エリアに対して次の順番の記憶エリアが次回のプッシュ命令による情報の記憶対象として設定されるとともに、ステップS6411にてAレジスタの情報を退避させた記憶エリアが次回のポップ命令による情報の読み出し対象として設定される。
その後、「POP PSW」として、ポップ命令により、特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに対して1個前の書き込み順序の記憶エリアから情報を読み出し、その読み出した情報を主側CPU63のフラグレジスタに上書きする(ステップS6413)。ステップS6413のポップ命令が実行される直前における主側CPU63のスタックポインタの情報は、ステップS6411にてAレジスタの情報を退避させた記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアに対応する情報となっている。したがって、特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63のスタックポインタの情報に対応する記憶エリアに対して1個前の書き込み順序の記憶エリアは、ステップS6411にてAレジスタの情報を退避させた記憶エリアとなる。そして、この記憶エリアから読み出した情報を主側CPU63のフラグレジスタに上書きすることにより、ステップS6404にて特定制御用のワークエリア221におけるFGバッファに退避させたフラグレジスタの情報が主側CPU63のフラグレジスタに復帰されることとなる。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が1個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「POP WA」として、ポップ命令により、ステップS6408にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたWAレジスタの情報を主側CPU63のWAレジスタに復帰させる(ステップS6414)。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。また、「POP HL」として、ポップ命令により、ステップS6407にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたHLレジスタの情報を主側CPU63のHLレジスタに復帰させる(ステップS6415)。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、タイマ割込み処理(図574)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるために割込み許可の設定を行う(ステップS6416)。これにより、タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
上記構成によれば、特定制御に対応する処理が実行されている状況から非特定制御に対応する処理が開始される場合に主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222ではなく特定制御用のワークエリア221に退避させることが可能となる。そして、非特定制御に対応する処理が実行されている状況から特定制御に対応する処理に復帰させた場合には特定制御用のワークエリア221に退避されたフラグレジスタの情報が主側CPU63のフラグレジスタに復帰される。これにより、主側CPU63のスタックポインタの情報を参照することなくプログラム上において指定された特定制御用のワークエリア221の記憶エリアから主側CPU63のフラグレジスタに情報を復帰させればよいため、主側CPU63のスタックポインタの情報がノイズなどの原因で書き換えられてしまった場合であっても主側CPU63のフラグレジスタに情報を復帰させることが可能となる。
また、フラグレジスタの情報を主側RAM65に退避させる処理が特定制御に対応する処理にて実行される構成に代えて、非特定制御に対応する処理にて実行される構成としてもよい。また、主側RAM65に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる処理が特定制御に対応する処理にて実行される構成に代えて、非特定制御に対応する処理にて実行される構成としてもよい。
<第61実施形態>
本実施形態では管理用処理の処理構成が上記第47実施形態と相違している。以下、上記第47実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第47実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図604は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理用処理を示すフローチャートである。なお、管理用処理におけるステップS6501〜ステップS6519の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まずタイマ割込み処理(図574)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップS6501)。これにより、非特定制御に対応する処理である後述する管理実行処理の途中の状況において、特定制御に対応する処理であるタイマ割込み処理(図574)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、「PUSH HL」として、プッシュ命令により、主側CPU63のHLレジスタ(すなわちHレジスタ及びLレジスタ)の情報を特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアのそれぞれに退避させる(ステップS6502)。主側CPU63のHレジスタ及びLレジスタはそれぞれ8ビット(1バイト)の情報量となっているため、Hレジスタ及びLレジスタの情報はアドレスが連続する2個の記憶エリアに対して個別に退避される。なお、上記プッシュ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個後の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「PUSH AF」として、プッシュ命令により、主側CPU63のAレジスタの情報及びフラグレジスタの情報のそれぞれを特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアのそれぞれに退避させる(ステップS6503)。主側CPU63のAレジスタ及びフラグレジスタはそれぞれ8ビット(1バイト)の情報量となっているため、Aレジスタの情報及びフラグレジスタの情報はアドレスが連続する2個の記憶エリアに対して個別に退避される。なお、上記プッシュ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個後の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「POP HL」として、ポップ命令により、ステップS6503にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたAレジスタの情報及びフラグレジスタの情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップS6504)。この場合、特定制御用のスタックエリア222に退避されたAレジスタの情報が主側CPU63のHレジスタに上書きされ、特定制御用のスタックエリア222に退避されたフラグレジスタの情報が主側CPU63のLレジスタに上書きされる。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「LD A,L」として、ロード命令により、主側CPU63のLレジスタの情報を主側CPU63のAレジスタに上書きする(ステップS6505)。LレジスタにはステップS6504にて主側CPU63のフラグレジスタの情報が上書きされているため、そのLレジスタの情報をAレジスタに上書きすることで当該Aレジスタにフラグレジスタの情報が上書きされた状態となる。そして、「LD (_FGBUF),A」として、ロード命令により、主側CPU63のAレジスタの情報を特定制御用のワークエリア221に設定されたFGバッファに退避させる(ステップS6506)。AレジスタにはステップS6505にてフラグレジスタの情報が上書きされているため、ステップS6506が実行されることによりフラグレジスタの情報が特定制御用のワークエリア221に退避された状態となる。
その後、「PUSH HL」として、プッシュ命令により、主側CPU63のHLレジスタ(すなわちHレジスタ及びLレジスタ)の情報を特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアのそれぞれに退避させる(ステップS6507)。この場合、HLレジスタにはステップS6504にてAレジスタの情報及びフラグレジスタの情報が上書きされているため、ステップS6507ではそのAレジスタの情報及びフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させたことになる。なお、上記プッシュ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個後の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「POP AF」として、ポップ命令により、ステップS6507にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたHレジスタの情報及びLレジスタの情報を主側CPU63のAレジスタ及びフラグレジスタに上書きする(ステップS6508)。この場合、特定制御用のスタックエリア222に退避されたHレジスタの情報が主側CPU63のAレジスタに上書きされ、特定制御用のスタックエリア222に退避されたLレジスタの情報が主側CPU63のフラグレジスタに上書きされる。特定制御用のスタックエリア222に退避されたHレジスタの情報はステップS6503の時点におけるAレジスタの情報であり、特定制御用のスタックエリア222に退避されたLレジスタの情報はステップS6503の時点におけるフラグレジスタの情報である。したがって、ステップS6508の処理が実行されることにより、主側CPU63のAレジスタ及びフラグレジスタの状態がステップS6503の時点における状態に復帰することとなる。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「POP HL」として、ポップ命令により、ステップS6502にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたHLレジスタの情報を主側CPU63のHLレジスタに復帰させる(ステップS6509)。これにより、主側CPU63のHLレジスタの状態がステップS6502の時点における状態に復帰することとなる。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、非特定制御用のプログラムに設定されている管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムを読み出すことにより、当該管理実行処理を開始する(ステップS6510)。この場合、当該管理実行処理の実行後における管理用処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、管理実行処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理用処理のプログラムに復帰する。
なお、管理実行処理ではチェック処理が開始される前に主側CPU63のBCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報が非特定制御用のワークエリア223に退避されるとともに、管理実行処理においてチェック処理が終了した後にその非特定制御用のワークエリア223に退避された各情報が主側CPU63のBCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタに復帰される。これにより、チェック処理の前後で主側CPU63のBCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの状態を同一の状態とすることが可能となる。
但し、これに限定されることはなく管理実行処理の処理内容が上記第49実施形態における管理実行処理(図583)と同一である構成としてもよく、上記第50実施形態における管理実行処理(図584)と同一である構成としてもよく、上記第51実施形態における管理実行処理(図585)と同一である構成としてもよい。
管理実行処理の実行後において管理用処理のプログラムに復帰した場合、主側CPU63のフラグレジスタの情報を管理実行処理が実行される前の状態に復帰させるための処理を実行する。詳細にはまず「PUSH HL」として、プッシュ命令により、主側CPU63のHLレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させる(ステップS6511)。当該プッシュ命令の実行後には主側CPU63のスタックポインタの情報は、特定制御用のスタックエリア222においてHLレジスタの情報が退避された記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアに対応する情報となる。
その後、「PUSH AF」として、プッシュ命令により、主側CPU63のAレジスタの情報及びフラグレジスタの情報のそれぞれを特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアのそれぞれに退避させる(ステップS6512)。主側CPU63のAレジスタ及びフラグレジスタはそれぞれ8ビット(1バイト)の情報量となっているため、Aレジスタの情報及びフラグレジスタの情報はアドレスが連続する2個の記憶エリアに対して個別に退避される。なお、上記プッシュ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個後の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「POP HL」として、ポップ命令により、ステップS6512にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたAレジスタの情報及びフラグレジスタの情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップS6513)。この場合、特定制御用のスタックエリア222に退避されたAレジスタの情報が主側CPU63のHレジスタに上書きされ、特定制御用のスタックエリア222に退避されたフラグレジスタの情報が主側CPU63のLレジスタに上書きされる。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「LD A,(_FGBUF)」として、ロード命令により、ステップS6506にて特定制御用のワークエリア221におけるFGバッファに退避させたステップS6503の時点におけるフラグレジスタの情報を主側CPU63のAレジスタに上書きする(ステップS6514)。そして、「LD L,A」として、ロード命令により、主側CPU63のAレジスタの情報を主側CPU63のLレジスタに上書きする(ステップS6515)。AレジスタにはステップS6514にてステップS6503の時点における主側CPU63のフラグレジスタの情報が復帰されているため、そのAレジスタの情報をLレジスタに上書きすることで当該LレジスタにステップS6503の時点におけるフラグレジスタの情報が上書きされた状態となる。
その後、「PUSH HL」として、プッシュ命令により、主側CPU63のHLレジスタ(すなわちHレジスタ及びLレジスタ)の情報を特定制御用のスタックエリア222における主側CPU63の現状のスタックポインタの情報に対応する記憶エリア及び当該記憶エリアに対して次の書き込み順序の記憶エリアのそれぞれに退避させる(ステップS6516)。この場合、HレジスタにはステップS6513にて当該ステップS6512の時点におけるAレジスタの情報が上書きされているため、ステップS6516ではそのAレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させたことになる。また、LレジスタにはステップS6515にてステップS6503の時点におけるフラグレジスタの情報が上書きされているため、ステップS6516ではそのフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させたことになる。
その後、「POP AF」として、ポップ命令により、ステップS6516にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたHレジスタの情報及びLレジスタの情報を主側CPU63のAレジスタ及びフラグレジスタに上書きする(ステップS6517)。この場合、特定制御用のスタックエリア222に退避されたHレジスタの情報が主側CPU63のAレジスタに上書きされ、特定制御用のスタックエリア222に退避されたLレジスタの情報が主側CPU63のフラグレジスタに上書きされる。特定制御用のスタックエリア222に退避されたHレジスタの情報はステップS6512の時点におけるAレジスタの情報であり、特定制御用のスタックエリア222に退避されたLレジスタの情報はステップS6503の時点におけるフラグレジスタの情報である。したがって、ステップS6517の処理が実行されることにより、主側CPU63のAレジスタの状態がステップS6512の状態に復帰するとともに、フラグレジスタの状態がステップS6503の時点における状態に復帰することとなる。
ちなみに、管理実行処理においては主側CPU63のAレジスタは利用されない。したがって、ステップS6512の時点におけるAレジスタの状態はステップS6508の時点におけるAレジスタの状態であり、ステップS6508の時点におけるAレジスタの状態はステップS6503の時点におけるAレジスタの状態である。したがって、ステップS6517の処理が実行されることにより、主側CPU63のAレジスタ及びフラグレジスタの状態がステップS6503の時点における状態に復帰することとなる。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、「POP HL」として、ポップ命令により、ステップS6511にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたHLレジスタの情報を主側CPU63のHLレジスタに復帰させる(ステップS6518)。これにより、主側CPU63のHLレジスタの状態がステップS6511の時点における状態に復帰することとなる。なお、上記ポップ命令が実行された場合、主側CPU63のスタックポインタの情報は特定制御用のスタックエリア222における書き込み順序が2個前の記憶エリアに対応する情報に更新される。
その後、タイマ割込み処理(図574)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるために割込み許可の設定を行う(ステップS6519)。これにより、タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
上記構成によれば、ロード命令により、主側CPU63のフラグレジスタから当該主側CPU63の他のレジスタに当該フラグレジスタの情報を直接上書きする処理を実行することなく、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のワークエリア221に退避させることが可能となる。
なお、ステップS6505〜ステップS6508の処理を実行することなく、その代わりに、ステップS6504の処理を実行した後に、「LD (_FGBUF),L」として、ロード命令により、フラグレジスタの情報が上書きされたLレジスタの情報をFGバッファに退避させることにより、フラグレジスタの情報を特定制御用のワークエリア221に退避させる構成としてもよい。
また、ステップSステップS6514及びステップS6515の処理を実行することなく、その代わりに、ステップS6513の処理を実行した後に、「LD L,(_FGBUF)」として、ロード命令により、特定制御用のワークエリア221に退避されたフラグレジスタの情報をLレジスタに上書きする構成としてもよい。
また、フラグレジスタの情報を主側RAM65に退避させる処理が特定制御に対応する処理にて実行される構成に代えて、非特定制御に対応する処理にて実行される構成としてもよい。また、主側RAM65に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる処理が特定制御に対応する処理にて実行される構成に代えて、非特定制御に対応する処理にて実行される構成としてもよい。
<第62実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行される処理構成が上記第47実施形態と相違している。以下、上記第47実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第47実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図605は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップS6601〜ステップS6621の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入ウエイト処理を実行する(ステップS6601)。当該電源投入ウエイト処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。かかる電源投入ウエイト処理の実行期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。その後、主側RAM65のアクセスを許可する(ステップS6602)。
その後、主側RAM65における特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS6603)。停電フラグに「1」がセットされている場合(ステップS6603:YES)、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する(ステップS6604)。
チェックサムの算出方法は任意であるが、例えばチェックサムの演算対象となる記憶エリアの全ての数値を加算する算出方法が挙げられる。このチェックサムの算出方法は後述する停電時処理におけるチェックサムの算出方法と同一の算出方法となっている。後述する停電時処理において算出されたチェックサムは特定制御用のワークエリア221に記憶されることとなるが、このチェックサムが記憶される特定制御用のワークエリア221の記憶エリアはチェックサムの算出に際して演算対象となる記憶エリアから除外される。
つまり、チェックサムの算出に際しては特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222において一部の記憶エリアが演算対象となる。この演算対象となる記憶エリアは、MPU62への動作電力の供給が停止される場合における停電時処理においてチェックサムを算出してからMPU62への動作電力の供給が再開されてステップS6604の処理が実行されるまで、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222へのバックアップ電力といった電力供給が継続された場合には基本的には情報の書き換えが行われない記憶エリアである。したがって、MPU62への動作電力の供給が停止されてから当該MPU62への動作電力の供給が再開されるまでに特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の情報が変更されていない場合には、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムはMPU62への動作電力の供給が停止される直前と同一である。なお、このチェックサムの算出に際して演算対象となる記憶エリアには、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)が含まれている。
その後、MPU62への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理において算出されて特定制御用のワークエリア221に保存された特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムを特定制御用のワークエリア221から読み出すとともに、その読み出したチェックサムを、ステップS6604にて算出したチェックサムと比較する(ステップS6605)。そして、それらチェックサムが一致しているか否かを判定する(ステップS6606)。
ここで、図606のフローチャートを参照しながら主側CPU63にて実行される停電情報記憶処理について説明する。なお、停電情報記憶処理は後述するタイマ割込み処理(図608)におけるステップS6801にて実行される。
停電情報記憶処理では、まず特定制御用のワークエリア221に設けられた繰り返しカウンタに停電信号用の繰り返し回数情報である「10」の情報をセットするとともに(ステップS6701)、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電検知カウンタを「0」クリアする(ステップS6702)。
その後、MPU62の入力ポートに受信している停電信号の情報を読み込む処理を実行する(ステップS6703)。この場合、電源遮断が発生していないことに対応した停電信号(LOWレベルの停電信号)を受信している場合には入力ポートに非電断情報として「0」の情報が格納されており、電源遮断が発生していることに対応した停電信号(HIレベルの停電信号)を受信している場合には入力ポートに電断発生情報として「1」の情報が格納されている。ステップS6703では、かかる停電信号の情報を主側CPU63のレジスタに読み込む処理を実行する。
ステップS6703にて読み込んだ停電信号の情報が停電の発生(電断の発生)に対応したものである場合(ステップS6704:YES)、停電検知カウンタの数値情報を1加算する(ステップS6705)。ステップS6704にて否定判定をした場合又はステップS6705の処理を実行した場合、繰り返しカウンタの数値情報を1減算する(ステップS6706)。そして、その1減算後における繰り返しカウンタの数値情報が「0」であるか否かを判定する(ステップS6707)。ステップS6707にて否定判定をした場合には、ステップS6703に戻りステップS6703〜ステップS6706の処理を繰り返す。一方、ステップS6707にて肯定判定をした場合には、ステップS6708に進む。
ステップS6708では、停電検知カウンタの現状の数値情報が、停電発生に対応した契機基準回数以上となっているか否かを判定する。契機基準回数未満である場合には、そのまま本停電情報記憶処理を終了する。一方、契機基準回数以上である場合には、ステップS6709〜ステップS6712の停電時処理を実行する。
具体的には、まず特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットする(ステップS6709)。これにより、正常に停電時処理が実行されるとともに主側RAM65における情報の記憶保持が正常に行われた場合には、主側CPU63への動作電力の供給が再度開始された場合に特定制御用のワークエリア221の停電フラグに「1」がセットされていることとなる。
その後、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する(ステップS6710)。この場合、チェックサムの算出に際して演算対象となる特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222における記憶エリアは、メイン処理(図605)のステップS6604にてチェックサムの演算対象となる特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222における記憶エリアと同一である。また、このチェックサムの算出に際して演算対象となる記憶エリアには、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)が含まれている。そして、その算出したチェックサムを特定制御用のワークエリア221における当該チェックサムを記憶するための記憶エリアであってチェックサムの算出対象から除外されている記憶エリアに記憶させる。
その後、主側CPU63のレジスタにおける出力ポートの情報を全て「0」にセットするとともに(ステップS6711)、主側RAM65へのアクセスを禁止する(ステップS6712)。そして、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
なお、タイマ割込み処理の最初の処理として停電情報記憶処理を実行するようにしたことにより、復電後にタイマ割込み処理の途中から実行する必要がなくなる。これにより、停電発生時に実行していた処理のアドレスをスタック情報として主側RAM65に記憶する必要がなくなり、停電発生時の処理の処理負荷を軽減することが可能となる。
メイン処理(図605)の説明に戻り、ステップS6603又はステップS6606にて否定判定をした場合、非設定更新時のクリア処理を実行する(ステップS6607)。非設定更新時のクリア処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、非設定更新時のクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。また、非設定更新時のクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を実行する。
一方、非設定更新時のクリア処理では非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしない。これにより、停電時処理が正常に実行されなかったことで停電フラグに「1」がセットされていなかったとしても非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされないようにすることが可能となる。また、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムに関して異常が発生したとしても非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
ステップS6603又はステップS6606にて否定判定をした場合においてステップS6607にて非設定更新時のクリア処理を実行した後は、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値を確認することでパチンコ機10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS6608)。具体的には、設定値カウンタに設定された設定値が「設定1」〜「設定6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は7以上である場合に異常であると判定する。設定値が異常である場合(ステップS6608:NO)、後述する設定値を新たに設定するための処理(ステップS6619〜ステップS6621)を実行する。これにより、ステップS6603又はステップS6606にて否定判定をして非設定更新時のクリア処理(ステップS6607)が実行される場合であっても設定値が正常であるか否かを監視することが可能となるとともに、設定値が異常である場合には設定値の再設定を行うようにすることが可能となる。
設定値が正常である場合(ステップS6608:YES)、電源投入設定処理を実行する(ステップS6609)。電源投入設定処理では、停電フラグの初期化といった特定制御用のワークエリア221の所定のエリアを初期値に設定するとともに、現状の遊技状態に対応したコマンドを音声発光制御装置81に送信する。
なお、主側CPU63はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、メイン処理が開始された段階においてはタイマ割込み処理の発生が禁止されている。このタイマ割込み処理の発生が禁止された状態はステップS6609の処理が完了してステップS6610の処理が実行される前のタイミングで解除され、タイマ割込み処理の実行が許可される。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にはステップS6609の電源投入設定処理が終了して、ステップS6610の処理が開始される前の段階までタイマ割込み処理は実行されない。よって、当該状況となるまでは主側CPU63にて遊技を進行させるための処理が開始されないこととなる。
その後、ステップS6610〜ステップS6613の残余処理に進む。つまり、主側CPU63はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップS6610〜ステップS6613の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップS6610〜ステップS6613の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。ステップS6610〜ステップS6613では、上記第33実施形態におけるメイン処理(図514)のステップS113〜ステップS116と同一の処理を実行する。
上記のとおり本実施形態では主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において、特定制御用のワークエリア221の停電フラグに「1」がセットされていない場合、又はチェックサムが一致しない場合、非設定更新時のクリア処理を実行した後に、設定値が正常であれば(ステップS6608:YES)、遊技を進行させるための処理に移行する。これにより、停電時処理が正常に実行されなかったことで停電フラグに「1」がセットされていなかったとしても、主側CPU63への動作電力の供給が開始された後に再度の電源のON・OFF操作をする必要がない。また、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムに関して異常が発生したとしても、主側CPU63への動作電力の供給が開始された後に再度の電源のON・OFF操作をする必要がない。
ステップS6603及びステップS6606の両方にて肯定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値を確認することでパチンコ機10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS6614)。具体的には、設定値カウンタに設定された設定値が「設定1」〜「設定6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は7以上である場合に異常であると判定する。設定値が異常である場合(ステップS6614:NO)、後述する設定値を新たに設定するための処理(ステップS6619〜ステップS6621)を実行する。
設定値が正常である場合(ステップS6614:YES)、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定し(ステップS6615)、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定し(ステップS6616)、内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるか否かを判定し(ステップS6617)、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態であるか否かを判定する(ステップS6618)。
本実施形態では内枠13に対して前扉枠14が開放状態となっているか否かを検知するための前扉開放センサ95が主側CPU63と電気的に接続されており、前扉開放センサ95の検知結果は主側CPU63に入力される。この場合、内枠13に対して前扉枠14が閉鎖状態である場合に前扉開放センサ95は閉鎖検知信号を主側CPU63に送信し、内枠13に対して前扉枠14が開放状態である場合に前扉開放センサ95は開放検知信号を主側CPU63に送信する。主側CPU63は、前扉開放センサ95から閉鎖検知信号を受信している場合に前扉枠14が閉鎖状態であると特定し、前扉開放センサ95から開放検知信号を受信している場合に前扉枠14が開放状態であると特定する。
また、本実施形態では外枠11に対して遊技機本体12が開放状態となっているか否かを検知するための本体開放センサ96が主側CPU63と電気的に接続されており、本体開放センサ96の検知結果は主側CPU63に入力される。この場合、外枠11に対して遊技機本体12が閉鎖状態である場合に本体開放センサ96は閉鎖検知信号を主側CPU63に送信し、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態である場合に本体開放センサ96は開放検知信号を主側CPU63に送信する。主側CPU63は、本体開放センサ96から閉鎖検知信号を受信している場合に遊技機本体12が閉鎖状態であると特定し、本体開放センサ96から開放検知信号を受信している場合に遊技機本体12が開放状態であると特定する。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップS6615:NO)、ステップS6609にて電源投入設定処理を実行した後に、ステップS6610〜ステップS6613の残余処理を繰り返す。つまり、リセットボタン68cが押圧操作されていない場合には特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222のクリア処理を実行することなく、遊技の進行を制御するための処理に移行する。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合であって(ステップS6615:YES)、ステップS6616〜ステップS6618のいずれかにて否定判定をした場合、非設定更新時のクリア処理を実行した後に(ステップS6607)、設定値が正常であることを条件として(ステップS6608:YES)、ステップS6609以降における遊技の進行を制御するための処理に移行する。非設定更新時のクリア処理の処理内容は既に説明したとおりである。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合であって(ステップS6615:YES)、ステップS6616〜ステップS6618の全てで肯定判定をした場合、設定値を更新するための処理を実行する。また、ステップS6608又はステップS6614にて設定値が異常であると判定した場合にも、設定値を更新するための処理を実行する。
具体的には、まず設定値のコピー処理を実行する(ステップS6619)。当該コピー処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定値を特定するために利用される設定値カウンタの情報を、特定制御用のワークエリア221に設けられたコピー領域に記憶させる。これにより、この後に実行される設定更新時のクリア処理(ステップS6620)にて設定値カウンタの情報が「0」クリアされたとしても、当該設定値更新時のクリア処理が実行される前における本パチンコ機10の設定値(すなわちパチンコ機10への動作電力の供給が停止される前における当該パチンコ機10の設定値)を把握することが可能となる。
その後、設定更新時のクリア処理を実行する(ステップS6620)。設定更新時のクリア処理では、特定制御用のワークエリア221における当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリア及び上記コピー領域を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。これにより、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、設定更新時のクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。また、設定更新時のクリア処理ではパチンコ機10の設定値を特定するために利用される設定値カウンタを「0」クリアする。また、設定更新時のクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を実行する。
その一方、設定更新時のクリア処理では当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアを「0」クリアしないため、設定値更新処理(ステップS6621)が実行されたとしても当否抽選モードをパチンコ機10への動作電力の供給が停止される前におけるモードに維持させることが可能となる。また、設定更新時のクリア処理ではコピー領域を「0」クリアしないため、設定更新時のクリア処理が実行される前に設定されていた設定値をその後に特定することが可能となる。なお、上記構成に限定されることはなく設定更新時のクリア処理ではパチンコ機10の設定値を特定するために利用される設定値カウンタを「0」クリアしない構成としてもよく、設定更新時のクリア処理では当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアを「0」クリアする構成としてもよい。
設定更新時のクリア処理では非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしない。これにより、パチンコ機10の設定値を変更することが可能な設定値更新処理が実行されたとしても、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
その後、ステップS6621にて設定値更新処理を実行する。設定値更新処理の処理内容は上記第54実施形態における設定値更新処理(図590)と同一である。設定値更新処理を実行した後は、ステップS6609以降の遊技の進行を制御するための処理に移行する。
上記構成によれば設定値が異常であった場合、遊技ホールの管理者による特別な操作を要することなく設定値更新処理が開始される。そして、設定値更新処理が完了した場合には遊技の進行を制御するための処理に移行する。これにより、正常な設定値に設定された状況において遊技が行われるようにすることが可能となる。その一方、設定値更新処理を完了させるためには設定キー挿入部68aに対する設定キーによるOFF操作などを要するため、遊技ホールの管理者以外の者により設定値が勝手に設定されて遊技が開始されてしまうという事象の発生を阻止することが可能となる。
次に、主側CPU63にて各種処理を正常に行うことができない状況となった場合に遊技の進行を強制的に停止させるための構成について説明する。図607(a)はMPU62の構成を説明するためのブロック図である。
図607(a)に示すようにMPU62には主側CPU63、主側ROM64及び主側RAM65が設けられているとともに、リセット信号出力部251及びプログラム監視部252が設けられている。リセット信号出力部251は主側CPU63にリセット信号を出力する機能を有している。具体的には、リセット信号出力部251は、電源・発射制御装置78から動作電力が供給されている場合であって出力不可条件が成立していない場合にHIレベルの信号としてリセット信号を主側CPU63に出力し、電源・発射制御装置78から動作電力が供給されていない場合又は動作電力が供給されている場合であっても出力不可条件が成立している場合にはリセット信号を主側CPU63に出力しない。主側CPU63は電源・発射制御装置78から動作電力が供給されている場合であってリセット信号出力部251からリセット信号を受信している場合に各種処理を実行し、電源・発射制御装置78から動作電力が供給されている場合であってもリセット信号出力部251からリセット信号を受信していない場合には各種処理を実行しない。また、主側CPU63は電源・発射制御装置78から動作電力が供給されている場合においてリセット信号出力部251からリセット信号を受信していない状況からリセット信号を受信している状況に切り換わった場合にメイン処理(図605)を開始する。
プログラム監視部252は主側CPU63にて各種処理を正常に行うことができる状況であるか否かを監視する機能を有している。具体的には、プログラム監視部252は、主側CPU63に設けられたプログラムカウンタの値が異常な値であるか否かを監視する。プログラムカウンタは主側CPU63において実行すべき命令が格納されているアドレスを記憶するためのものである。プログラムカウンタは取り得る値が定められており、プログラム監視部252はプログラムカウンタの値が取り得る値以外の値となっているか否かを監視する。また、プログラム監視部252は、ロード命令により情報を特定制御用のワークエリア221に書き込む場合にその書き込み先のエリアとして指定されたアドレスが異常なアドレスか否かを監視する。なお、プログラム監視部252は、ロード命令により情報を特定制御用のワークエリア221から読み出す場合にその読み出し対象のエリアとして指定されたアドレスが異常なアドレスか否かを監視する構成としてもよい。
プログラム監視部252は、プログラムカウンタの値が異常な値であると判断した場合、又はロード命令により情報を書き込む場合に指定されたアドレスが異常なアドレスであると判断した場合、リセット信号出力部251に監視異常信号を出力する。リセット信号出力部251はプログラム監視部252から監視異常信号を受信した場合には電源・発射制御装置78から動作電力が供給されている場合であってもリセット信号の出力を一旦停止させ、停止継続期間に亘ってリセット信号の出力を停止させた後にリセット信号の出力を再開させる。停止継続期間はリセット信号の出力が停止されていることを主側CPU63にて特定するのに十分な期間となっている。これにより、プログラムカウンタの値が異常な値となった場合、又はロード命令により情報を書き込む場合に指定されたアドレスが異常なアドレスとなった場合には、リセット信号のOFF・ONを通じて主側CPU63にてメイン処理が実行されることとなる。
図607(b)はリセット信号出力部251によるリセット信号の出力の様子を示すタイムチャートである。図607(b1)は電源・発射制御装置78から動作電力が供給されている期間を示し、図607(b2)はリセット信号出力部251からリセット信号が出力されている期間を示し、図607(b3)はプログラム監視部252から監視異常信号が出力されるタイミングを示す。
まずプログラム監視部252から監視異常信号が出力されない場合について説明すると、t1のタイミングで図607(b1)に示すように電源・発射制御装置78からMPU62への動作電力の供給が開始されることで、t2のタイミングで図607(b)に示すようにリセット信号出力部251からのリセット信号の出力が開始される。その後、t3のタイミングで図607(b1)に示すように電源・発射制御装置78からMPU62への動作電力の供給が停止されることで、t4のタイミングで図607(b2)に示すようにリセット信号出力部251からのリセット信号の出力が停止される。
次にプログラム監視部252から監視異常信号が出力される場合について説明すると、t5のタイミングで図607(b1)に示すように電源・発射制御装置78からMPU62への動作電力の供給が開始されることで、t6のタイミングで図607(b)に示すようにリセット信号出力部251からのリセット信号の出力が開始される。その後、t7のタイミングで、プログラムカウンタの値が異常な値となる又はロード命令により情報を書き込む場合に指定されたアドレスが異常なアドレスとなることにより、図607(b3)に示すようにプログラム監視部252からリセット信号出力部251に監視異常信号が出力される。これにより、図607(b2)に示すようにリセット信号出力部251からのリセット信号の出力がt7のタイミングで一旦停止され、その後のt8のタイミングで再開される。
この場合、主側CPU63はt7のタイミングで各種処理の実行を停止し、リセット信号の立ち上がりを確認したタイミングであるt8のタイミングでメイン処理(図605)を開始する。但し、主側CPU63の各種処理の実行の停止に際して停電時処理は実行されていないため、特定制御用のワークエリア221における停電フラグに「1」がセットされていない状況でメイン処理(図605)が開始されるとともに、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムが保存されることなくメイン処理(図605)が開始される。したがって、メイン処理(図605)ではステップS6603又はステップS6606にて否定判定をすることとなり、非設定更新時のクリア処理(ステップS6607)を実行する。これにより、プログラムカウンタの値が異常な値となる又はロード命令により情報を書き込む場合に指定されたアドレスが異常なアドレスとなることによりプログラム監視部252から監視異常信号が出力された場合には、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222のうち所定の記憶エリアが「0」クリアされることとなる非設定更新時のクリア処理が実行されるようにすることが可能となる。
但し、非設定更新時のクリア処理では非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしない。これにより、プログラムカウンタの値が異常な値となる又はロード命令により情報を書き込む場合に指定されたアドレスが異常なアドレスとなることによりプログラム監視部252から監視異常信号が出力されたとしても、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
図607(b)の説明に戻り、その後、t9のタイミングで図607(b1)に示すように電源・発射制御装置78からMPU62への動作電力の供給が停止されることで、t10のタイミングで図607(b2)に示すようにリセット信号出力部251からのリセット信号の出力が停止される。
次に、主側CPU63にて実行される本実施形態におけるタイマ割込み処理について、図608のフローチャートを参照しながら説明する。タイマ割込み処理は、メイン処理(図605)においてステップS6610〜ステップS6613の処理が実行されている状況で定期的(例えば4ミリ秒周期)に実行される。なお、タイマ割込み処理に対応するプログラムは特定制御用のプログラムに設定されている。
ステップS6801〜ステップS6819では上記第54実施形態におけるタイマ割込み処理(図591)のステップS5201〜ステップS5219と同一の処理を実行する。これらの処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。その後、設定監視処理を実行する(ステップS6820)。図609は設定監視処理を示すフローチャートである。
特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値を確認することでパチンコ機10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS6901)。具体的には、設定値カウンタに設定された設定値が「設定1」〜「設定6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は7以上である場合に異常であると判定する。
設定値が異常である場合(ステップS6901:NO)、まず設定値のコピー処理を実行する(ステップS6902)。当該コピー処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定値を特定するために利用される設定値カウンタの情報を、特定制御用のワークエリア221に設けられたコピー領域に記憶させる。これにより、この後に実行される設定値更新処理の実行前における本パチンコ機10の設定値を把握することが可能となる。
その後、設定値の異常が発生したことを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS6903)。音声発光制御装置81は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を設定値異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定値の異常を検出しました。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定値の異常を検出しました。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、これに限定されることはなく報知終了操作が遊技ホールの管理者により行われた場合に上記報知が終了される構成としてもよい。報知終了操作としては例えば更新ボタン68bが押圧操作されることとしてもよく、リセットボタン68cが押圧操作されることとしてもよい。上記報知を確認することにより遊技ホールの管理者は設定値異常が発生したことを把握することが可能となる。
その後、設定値更新処理を実行する(ステップS6904)。つまり、タイマ割込み処理(図608)が実行される度に設定値に異常が発生しているか否かが監視され、設定値異常の発生を特定した場合にはパチンコ機10の設定値の再設定を行うために設定値更新処理を実行する。設定値更新処理の処理内容は上記第54実施形態における設定値更新処理(図590)と同一である。したがって、更新ボタン68bが1回押圧操作される度に設定値が1段階ずつ更新され、アウト口検知センサ48aにて遊技球を検知することで選択中の設定値が確定される。更新途中の設定値及び確定した設定値は第3報知用表示装置69cにて表示される。その後、設定キー挿入部68aのON状態からOFF状態への切り換わりが発生した場合に設定値更新処理の終了条件が成立したと判定する。設定値更新処理を実行した後は、タイマ割込み処理(図608)に復帰する。
ここで、設定値更新処理では、設定キー挿入部68aがOFF状態となっているだけでは終了条件が成立したと判定されることはなく、設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わった場合に終了条件が成立したと判定する。設定監視処理にて設定値更新処理が実行される場合、当該設定値更新処理の開始時には設定キー挿入部68aがOFF状態となっているため、当該設定値更新処理の終了条件を成立させるためには設定キー挿入部68aに設定キーを挿入して一旦ON操作を行った後にOFF操作を行う必要がある。これにより、遊技ホールの管理者による正規の操作が行われていないにも関わらず設定値更新処理が終了してしまわないようにすることが可能となる。
設定キー挿入部68aのON状態からOFF状態への切り換わりが発生して設定値更新処理の終了条件が成立した場合には、設定値更新処理(図590)におけるステップS5111を実行することで、特定制御用のワークエリア221におけるコピー領域に記憶された設定値と、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタに今回設定された設定値とが同一であるか否かを比較する。つまり、設定値更新処理(ステップS6904)が実行される前に設定されていた設定値と、今回の設定値更新処理にて設定された設定値とが同一であるか否かを判定する。両設定値が同一である場合(ステップS5112:NO)、非変更時の報知用処理(ステップS5113)を実行することで、既に説明した設定維持報知が行われるようにする。一方、両設定値が異なる場合(ステップS5112:YES)、変更時の報知用処理(ステップS5114)を実行することで、既に説明した設定変更報知が行われるようにする。
設定値異常が発生している場合には設定値更新処理が実行される構成において、当該設定値更新処理が実行される前に設定されていた設定値と、当該設定値更新処理にて設定された設定値とが同一である場合には設定維持報知が行われる。これにより、設定値異常により設定値更新処理が実行されたとしてもその前の状況において設定されていた設定値を再設定することで設定維持報知が行われることとなり、設定値異常による設定値更新処理が実行されたとしても設定値が変化していないことを遊技者に明示することが可能となる。ちなみに、遊技ホールにおいては設置された各パチンコ機10の設定値を記録するのが一般的であるため、その記録された設定値となるように設定値異常による設定値更新処理を実行することが可能である。
タイマ割込み処理(図608)の説明に戻り、ステップS6820にて設定監視処理を実行した後は、ステップS6821にて管理用処理を実行する。管理用処理の実行に際しては、特定制御用のプログラムに設定されている管理用処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなるが、当該サブルーチンのプログラムの実行に際しては管理用処理の実行後におけるタイマ割込み処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、管理用処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示すタイマ割込み処理のプログラムに復帰する。
図610は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理用処理を示すフローチャートである。なお、管理用処理におけるステップS7001〜ステップS7005の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まずタイマ割込み処理(図608)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップS7001)。これにより、非特定制御に対応する処理である後述する管理実行処理の途中の状況において、特定制御に対応する処理であるタイマ割込み処理(図608)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、「LD (_PSWBUF),PSW」として、ロード命令により、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のワークエリア221に設定されたPSWバッファに退避させる(ステップS7002)。フラグレジスタにはキャリフラグ、ゼロフラグ、P/Vフラグ、サインフラグ及びハーフキャリフラグなどを含み、演算命令、ローテート命令及び入出力命令などの実行結果によってフラグレジスタの情報は変化することとなる。このようなフラグレジスタの情報を管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムが開始される前に退避させることにより、当該サブルーチンのコールや当該サブルーチンの開始後において変化してしまう前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のワークエリア221に退避させておくことが可能となる。
その後、非特定制御用のプログラムに設定されている管理実行処理に対応するサブルーチンのプログラムを読み出すことにより、当該管理実行処理を開始する(ステップS7003)。この場合、当該管理実行処理の実行後における管理用処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、管理実行処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理用処理のプログラムに復帰する。
管理実行処理の実行後において管理用処理のプログラムに復帰した場合には「LD PSW,(_PSWBUF)」として、ロード命令により、ステップS7002にて特定制御用のワークエリア221におけるPSWバッファに退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる(ステップS7004)。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が、ステップS7002が前回実行された時点の情報に復帰することとなる。つまり、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰することとなる。
その後、タイマ割込み処理(図608)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えるために割込み許可の設定を行う(ステップS7005)。これにより、タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
図611は主側CPU63にて実行される本実施形態における管理実行処理を示すフローチャートである。なお、管理実行処理におけるステップS7101〜ステップS7116の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップS7101〜ステップS7108及びステップS7110〜ステップS7116では上記第49実施形態における管理実行処理(図583)のステップS4501〜ステップS4515と同一の処理を実行する。また、ステップS7109では別監視処理を実行する。別監視処理の実行に際しては非特定制御用のプログラムに設定されている別監視処理に対応するサブルーチンのプログラムが実行されることとなるが、当該サブルーチンのプログラムの実行に際しては別監視処理の実行後における管理実行処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により非特定制御用のスタックエリア224に書き込まれる。そして、別監視処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す管理実行処理のプログラムに復帰する。
図612は別監視処理を示すフローチャートである。なお、別監視処理におけるステップS7201〜ステップS7206の処理は、主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
別監視処理では、非特定制御用のプログラムにおいて実行している処理の処理位置を示すポインタの値が正常な数値範囲を超えた値となっているか否かを判定する(ステップS7201)。また、非特定制御用のワークエリア223に設けられた通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233に記憶されている情報が明らかに異常な情報となっているか否かを判定する(ステップS7202)。例えば通常用カウンタエリア231において通常用のアウトカウンタ231eの値が「0」であるにも関わらず通常用の一般入賞カウンタ231aの値が1000以上となっている場合には異常と判定する。また、非特定制御用のワークエリア223に設けられた演算結果記憶エリア234に記憶されている情報が明らかに異常な情報となっているか否かを判定する(ステップS7203)。例えば第61パラメータが「0」であるにも関わらず第62〜第64パラメータのいずれかが「0」ではない場合には異常と判定する。
ステップS7201〜ステップS7203のいずれかにて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223について情報異常が発生しているとして、非特定制御用のワークエリア223の一部クリア処理を実行する(ステップS7204)。当該一部クリア処理では非特定制御用のワークエリア223において管理開始フラグ以外の記憶エリアを「0」クリアする。この場合、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び演算結果記憶エリア234の全てが「0」クリアされる。これにより、非特定制御用のワークエリア223における情報異常を解消することが可能となる。
また、管理開始フラグを「0」クリアしないようにすることにより管理開始フラグに既に「1」がセットされている状態を維持させることが可能となり、既にパチンコ機10が遊技ホールにて継続して使用されているにも関わらず履歴情報の収集に関してパチンコ機10の出荷段階の規制を生じさせてしまわないようにすることが可能となる。但し、これに限定されることはなくステップS7204では管理開始フラグを含めて非特定制御用のワークエリア223の全体を「0」クリアする構成としてもよい。
また、ステップS7204では非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしない。非特定制御用のスタックエリア224には管理実行処理(図611)におけるステップS7102〜ステップS7107にて特定制御に対応する処理にて利用される各種レジスタの情報が退避されている。この場合に、非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしないようにすることにより、この特定制御に対応する処理にて利用される各種レジスタの情報であって非特定制御用のスタックエリア224に退避されている情報を消去してしまわないようにすることが可能となる。また、非特定制御用のスタックエリア224には別監視処理が終了した後における管理実行処理(図611)の戻り番地の情報が格納されているが、非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしないようにすることにより、この戻り番地の情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、初期設定処理を実行する(ステップS7205)。初期設定処理では、非特定制御用のワークエリア223においてステップS7204にて「0」クリアの対象となった記憶エリアに対して初期設定を行う。
その後、クリア報知処理を実行する(ステップS7206)。クリア報知処理では非特定制御用のワークエリア223が「0」クリアされたことを示すコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は当該コマンドを受信することにより、表示発光部53を非特定制御用のワークエリア223の強制クリアに対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「履歴情報が強制クリアされました。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「履歴情報が強制クリアされました。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、これに限定されることはなく報知終了操作が遊技ホールの管理者により行われた場合に上記報知が終了される構成としてもよい。報知終了操作としては例えば更新ボタン68bが押圧操作されることとしてもよく、リセットボタン68cが押圧操作されることとしてもよい。上記報知を確認することにより遊技ホールの管理者は非特定制御用のワークエリア223が強制クリアされたことを把握することが可能となる。
ステップS7201〜ステップS7203の全てにて否定判定をした場合、又はステップS7206の処理を実行した場合、別監視処理を終了して監視実行処理(図611)に復帰する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
プログラム監視部252においてロード命令により情報を書き込む場合に指定されたアドレスが異常なアドレスであることが特定された場合、リセット信号出力部251によりリセット信号のOFF→ONが行われることにより主側CPU63では動作電力の供給が新たに開始された場合と同様にメイン処理(図605)が実行される。そして、リセット信号のOFF→ONが行われた場合には特定制御用のワークエリア221における停電フラグに「1」がセットされていないとともに停電時におけるチェックサムが特定制御用のワークエリア221に記憶されていないため、強制的に非設定更新時のクリア処理(ステップS6607)が実行される。非設定更新時のクリア処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定値が記憶された記憶エリア以外の記憶エリアが「0」クリアされるとともに特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされ、さらにこれらエリアの初期設定処理が実行される。これにより、特定制御用のワークエリア221又は特定制御用のスタックエリア222に関して情報異常が発生している可能性がある場合には、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222に対して「0」クリア処理と初期設定処理とを実行することで当該情報異常が解消されるようにすることが可能となる。
プログラム監視部252において主側CPU63のプログラムカウンタの値が異常な値であることが特定された場合、リセット信号出力部251によりリセット信号のOFF→ONが行われることにより主側CPU63では動作電力の供給が新たに開始された場合と同様にメイン処理(図605)が実行される。そして、リセット信号のOFF→ONが行われた場合には特定制御用のワークエリア221における停電フラグに「1」がセットされていないとともに停電時におけるチェックサムが特定制御用のワークエリア221に記憶されていないため、強制的に非設定更新時のクリア処理(ステップS6607)が実行される。非設定更新時のクリア処理では、各種レジスタを含めた主側CPU63の内部記憶エリアが「0」クリアされるとともに初期設定処理が実行される。これにより、主側CPU63の内部記憶エリアに関して情報異常が発生している可能性がある場合には、主側CPU63の内部記憶エリアに対して「0」クリア及び初期設定処理を実行することで当該情報異常が解消されるようにすることが可能となる。
一方、非設定更新時のクリア処理では非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしない。これにより、上記のようにプログラム監視部252において情報異常が特定されたことで主側CPU63の内部記憶エリア、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222に対して「0」クリアと初期設定処理とが実行される場合であっても、遊技履歴の情報が消去されてしまわないようにすることが可能となるとともに、遊技履歴の管理結果の情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合のメイン処理(図605)にて停電フラグに「1」がセットされていない場合又はチェックサムが一致しない場合には非設定更新時のクリア処理(ステップS6607)が実行される構成において、プログラム監視部252にて情報異常の発生が特定された場合にはリセット信号のOFF→ONを行うことで停電フラグに「1」がセットされていないとともにチェックサムが記憶されていない状況にてメイン処理(図605)が実行されるようにする。これにより、動作電力の供給開始時において情報異常を解消するための構成を利用して、プログラム監視部252にて特定された情報異常を解消することが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合のメイン処理(図605)にてチェックサムが正常であるか否かが監視される構成において、当該チェックサムの算出対象には特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222が含まれ、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224は含まれない。これにより、主側RAM65において特定制御に対応する記憶エリアのみについて情報異常が発生しているか否かを特定することが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合のメイン処理(図605)にてチェックサムが異常であることが特定された場合には非設定更新時のクリア処理(ステップS6607)が実行されることとなるが、当該非設定更新時のクリア処理では特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222には「0」クリアする処理と初期設定処理とが実行されるのに対して、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224には「0」クリアする処理が実行されない。これにより、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222に情報異常が発生しているにも関わらずそのままの状態で特定制御に対応する処理が継続して実行されてしまわないようにすることが可能となるとともに、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の情報異常を契機として主側RAM65の非特定制御に対応する記憶エリアまで「0」クリアされてしまわないようにすることが可能となる。
停電情報記憶処理(図606)の停電時処理(ステップS6709〜ステップS6712)では特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムが算出されるのに対して、主側RAM65の非特定制御に対応する記憶エリアについてはチェックサムが算出されない。これにより、停電時処理を完了するまでに要する処理期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
非特定制御に対応する処理にて実行される別監視処理(図612)にて非特定制御用のワークエリア223に記憶された情報について異常の発生を特定した場合には、非特定制御に対応する処理である当該別監視処理(図612)にて非特定制御用のワークエリア223を「0」クリアするとともに初期設定処理を実行する。これにより、非特定制御用のワークエリア223に何らかの異常が発生しているにも関わらず非特定制御用のワークエリア223の情報がそのまま保持された状態で非特定制御に対応する処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。また、非特定制御用のワークエリア223を「0」クリアする処理及び初期設定する処理は非特定制御に対応する処理にて実行されるため、非特定制御用のワークエリア223の情報の更新に関して特定制御に対応する処理が介在してしまわないようにすることが可能となる。
非特定制御に対応する処理である別監視処理(図612)において非特定制御用のワークエリア223に異常が発生しているか否かの監視が実行されるとともに、異常が発生している場合には当該非特定制御用のワークエリア223を「0」クリアする処理と初期設定する処理とが実行される。これにより、非特定制御用のワークエリア223に異常が発生しているか否かの監視と当該非特定制御用のワークエリア223の初期化の実行とを非特定制御に対応する処理における一連の処理として実行することが可能となる。
非特定制御に対応する処理にて実行される別監視処理(図612)にて非特定制御用のワークエリア223に記憶された情報について異常の発生を特定した場合には、非特定制御用のワークエリア223に対して「0」クリアする処理及び初期設定する処理を実行するものの、非特定制御用のスタックエリア224に対しては「0」クリアする処理及び初期設定する処理を実行しない。これにより、非特定制御用のワークエリア223における情報異常を解消可能としながら、非特定制御用のスタックエリア224に退避された特定制御に対応する処理にて利用される各種レジスタの情報及び別管理処理が終了した後における戻り番地の情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。
特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定する処理は特定制御に対応する処理にて実行され、非特定制御用のワークエリア223を「0」クリアするとともに初期設定する処理は非特定制御に対応する処理にて実行される。これにより、このような初期化の処理に関しても、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222が特定制御に対応する処理の専用の記憶エリアとして扱われるとともに、非特定制御用のワークエリア223が非特定制御に対応する処理の専用の記憶エリアとして扱われるようにすることが可能となる。
なお、メイン処理(図605)ではステップS6608及びステップS6614にて設定値が正常であるか否かの監視を実行する構成としたが、これら設定値が正常であるか否かを監視する処理が実行されない構成としてもよい。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に実行される動作電力の供給開始時の処理の処理負荷を軽減することが可能となる。また、このように動作電力の供給開始時の処理では設定値が正常であるか否かの監視が行われないとしても、当該動作電力の供給開始時の処理が終了した後に実行されるタイマ割込み処理(図608)の設定監視処理(ステップS6820)にて設定値が正常であるか否かの監視が行われるため、設定値が異常である場合にはそれに対処することが可能となる。
また、設定監視処理(ステップS6820)がタイマ割込み処理(図608)が起動される度に実行される構成に限定されることはなく、例えばタイマ割込み処理(図608)が複数として定められた契機回数(例えば10000回)実行される度に設定監視処理(ステップS6820)が実行される構成としてもよい。この場合、設定値が正常であるか否かの監視を定期的に行うようにしながらも、当該監視の実行頻度を抑えることが可能となる。
また、設定監視処理(ステップS6820)がメイン処理(図605)における残余処理(ステップS6610〜ステップS6613)にて実行される構成としてもよい。この場合、タイマ割込み処理が実行されていない状況における空き時間を利用して設定値が正常であるか否かの監視を行うことが可能となる。
また、遊技回が新たに開始される場合に設定監視処理(ステップS6820)が実行される構成としてもよい。より具体的には遊技回が新たに開始される場合において当否判定処理が実行される前に設定監視処理(ステップS6820)が実行される構成としてもよい。これにより、設定値が異常な状況で当否判定処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
また、設定監視処理(ステップS6820)において設定値が異常であることを特定した場合には、設定値更新処理(ステップS6904)に移行する構成に代えて、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグに「1」をセットする構成としてもよい。この場合、タイマ割込み処理(図608)においてステップS6807にて肯定判定をすることでステップS6808〜ステップS6821の処理が実行されないため、設定値が異常である場合には遊技の進行が停止されることとなる。但し、ステップS6801〜ステップS6806の処理は実行されるため、停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。また、遊技停止フラグに「1」をセットした場合には設定値を更新すべきことを示す報知が実行されるようにすることで、設定値更新処理の実行を促すようにしてもよい。この場合、当該報知を確認した遊技ホールの管理者が、電源OFF操作を行った後に、設定値更新処理が実行される態様で電源のON操作を行うことで、遊技停止フラグが「0」クリアされて遊技の進行が停止された状態が解除されるとともに、設定値更新処理が実行されて正常な設定値が設定されることとなる。
また、設定監視処理(ステップS6820)において設定値が異常であることを特定した場合には、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定異常フラグに「1」をセットした状態でメイン処理(図605)を開始する構成としてもよく、当該設定異常フラグに「1」をセットした状態で遊技の進行を停止させるとともに当該遊技の進行が停止された状態を解除するためには電源のOFF→ONが必要である構成としてもよい。この場合、メイン処理(図605)では設定値更新処理が実行されるようにするための操作が行われないとしても、設定異常フラグに「1」がセットされている場合には強制的に設定値更新処理が実行されるようにすることで、メイン処理(図605)に設定された設定値更新処理を利用して設定値の新たな設定を強制的に行わせることが可能となる。
また、プログラム監視部252にて情報異常の発生が特定されてリセット信号が強制的にOFF→ONされた場合には、特定制御用のワークエリア221に対して初期化処理が実行されることで、パチンコ機10の設定値が「設定1」となる構成としてもよい。また、プログラム監視部252にて情報異常の発生が特定されてリセット信号が強制的にOFF→ONされた場合には、特定制御用のワークエリア221に対して初期化処理が実行された後に設定値更新処理が実行される構成としてもよい。
また、プログラム監視部252にて情報異常の発生が特定された場合にはリセット信号が強制的にOFF→ONされることなく、非設定更新時のクリア処理(ステップS6607)が実行される構成としてもよく、設定更新時のクリア処理(ステップS6620)及び設定値更新処理(ステップS6621)が実行される構成としてもよい。
また、非設定更新時のクリア処理(ステップS6607)では特定制御用のワークエリア221において設定値の情報を記憶する記憶エリアを初期化することでパチンコ機10の設定値が「設定1」となる構成としてもよく、「設定1」以外の予め定められた設定値となる構成としてもよい。これにより、非設定更新時のクリア処理が実行された場合には予め定められた設定値とすることが可能となる。
また、非設定更新時のクリア処理(ステップS6607)では非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされない構成としたが「0」クリアされる構成としてもよい。
また、別監視処理(図612)におけるステップS7204では管理開始フラグを「0」クリアしない構成としたが、管理開始フラグを「0」クリアする構成としてもよい。また、別監視処理(図612)におけるステップS7204では通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233を「0」クリアしない構成としてもよく、演算結果記憶エリア234を「0」クリアしない構成としてもよい。
また、別監視処理(図612)におけるステップS7204では非特定制御用のワークエリア223だけではなく非特定制御用のスタックエリア224に対しても「0」クリアの処理と初期設定処理とを実行する構成としてもよい。この場合、非特定制御用のスタックエリア224において別監視処理の終了後における管理実行処理の戻り番地の情報及び非特定制御用のスタックエリア224に退避された特定制御に対応する処理にて利用される各種レジスタの情報は消去しないようにすることが好ましい。
また、別監視処理(図612)では非特定制御用のスタックエリア224に異常が発生しているか否かを監視し、異常が発生していることが特定された場合には非特定制御用のスタックエリア224に対して「0」クリアの処理と初期設定処理とを実行する構成としてもよい。この場合、非特定制御用のスタックエリア224において別監視処理の終了後における管理実行処理の戻り番地の情報は消去しないようにすることが好ましい。
また、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の両方がチェックサムの算出対象である構成に限定されることはなく、特定制御用のワークエリア221のみがチェックサムの算出対象である構成としてもよく、特定制御用のスタックエリア222のみがチェックサムの算出対象である構成としてもよい。
<第63実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるメイン処理の処理構成が上記第62実施形態と相違している。以下、上記第62実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第62実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図613は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップS7301〜ステップS7322の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入ウエイト処理を実行する(ステップS7301)。当該電源投入ウエイト処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。かかる電源投入ウエイト処理の実行期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。その後、主側RAM65のアクセスを許可する(ステップS7302)。
その後、主側RAM65における特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS7303)。停電フラグに「1」がセットされている場合(ステップS7303:YES)、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する(ステップS7304)。チェックサムの算出方法は上記第62実施形態におけるメイン処理(図605)のステップS6604と同一である。
その後、主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理において算出されて特定制御用のワークエリア221に保存された特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムを特定制御用のワークエリア221から読み出すとともに、その読み出したチェックサムを、ステップS7304にて算出したチェックサムと比較する(ステップS7305)。そして、それらチェックサムが一致しているか否かを判定する(ステップS7306)。
ステップS7306にて肯定判定をした場合、ステップS7307〜ステップS7320の処理を実行する。この場合、ステップS7307〜ステップS7314の処理内容は上記第62実施形態におけるメイン処理(図605)のステップS6614〜ステップS6621と同一であり、ステップS7316〜ステップS7320は上記第62実施形態におけるメイン処理(図605)のステップS6609〜ステップS6613と同一である。
また、リセットボタン68cが押圧操作されているのに対して(ステップS7308:YES)、ステップS7309〜ステップS7311のいずれかにて否定判定をした場合、非設定更新時のクリア処理を実行する(ステップS7315)。非設定更新時のクリア処理の処理内容は上記第62実施形態におけるメイン処理(図605)のステップS6607と同一である。但し、本実施形態では非設定更新時のクリア処理を実行した後は設定値が正常であるか否かの判定を行うことなくステップS7316〜ステップS7320の処理に進む。ステップS7309〜ステップS7311のいずれかにて否定判定をした場合にのみ非設定更新時のクリア処理(ステップS7315)が実行されることとなるが、ステップS7309〜ステップS7311の処理が実行される前にステップS7307にて設定値が正常であるか否かの判定を行っているため、非設定更新時のクリア処理を実行した後に設定値が正常であるか否かの判定を行う必要がない。
ステップS7303又はステップS7306にて否定判定をした場合、すなわち特定制御用のワークエリア221における停電フラグに「1」がセットされていない場合又はチェックサム異常が発生した場合、異常時のクリア処理を実行する(ステップS7321)。図614は異常時のクリア処理を示すフローチャートである。なお、異常時のクリア処理におけるステップS7401〜ステップS7405の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221のクリア処理を実行する(ステップS7401)。当該クリア処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともにその「0」クリアしたエリアに対して初期設定を行う。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。
その後、特定制御用のスタックエリア222のクリア処理を実行する(ステップS7402)。当該クリア処理では、特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を行う。
その後、「PUSH PSW」として、プッシュ命令により、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させる(ステップS7403)。フラグレジスタにはキャリフラグ、ゼロフラグ、P/Vフラグ、サインフラグ及びハーフキャリフラグなどを含み、演算命令、ローテート命令及び入出力命令などの実行結果によってフラグレジスタの情報は変化することとなる。このようなフラグレジスタの情報を非特定制御用のクリア処理に対応するサブルーチンのプログラムが開始される前に退避させることにより、当該サブルーチンのコールや当該サブルーチンの開始後において変化する前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させておくことが可能となる。なお、フラグレジスタの情報量は1バイトとなっている。
その後、非特定制御用のプログラムに設定されている非特定制御用のクリア処理に対応するサブルーチンのプログラムを読み出すことにより、当該非特定制御用のクリア処理を開始する(ステップS7404)。この場合、当該非特定制御用のクリア処理の実行後における異常時のクリア処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、非特定制御用のクリア処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示す異常時のクリア処理のプログラムに復帰する。
非特定制御用のクリア処理の実行後において異常時のクリア処理のプログラムに復帰した場合、「POP PSW」として、ポップ命令により、ステップS7402にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる(ステップS7405)。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が、ステップS7402が実行された時点の情報に復帰することとなる。つまり、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰することとなる。
図615は非特定制御用のクリア処理を示すフローチャートである。なお、非特定制御用のクリア処理におけるステップS7501〜ステップS7516の処理は主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まず「LD SP,Y(u+2)」として、ロード命令により、主側CPU63のスタックポインタに非特定制御の開始時における固定アドレスとしてY(u+2)を設定する(ステップS7501)。この場合、上記第47実施形態における管理実行処理(図576)のステップS3901と同様に、非特定制御用のスタックエリア224における最後のアドレスの情報をスタックポインタに設定する。
その後、「LD (_WABUF),WA」として、ロード命令により、主側CPU63のWAレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたWAバッファに退避させる(ステップS7502)。また、「LD (_BCBUF),BC」として、ロード命令により、主側CPU63のBCレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたBCバッファに退避させる(ステップS7503)。また、「LD
(_DEBUF),DE」として、ロード命令により、主側CPU63のDEレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたDEバッファに退避させる(ステップS7504)。また、「LD (_HLBUF),HL」として、ロード命令により、主側CPU63のHLレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたHLバッファに退避させる(ステップS7505)。また、「LD (_IXBUF),IX」として、ロード命令により、主側CPU63のIXレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたIXバッファに退避させる(ステップS7506)。また、「LD (_IYBUF),IY」として、ロード命令により、主側CPU63のIYレジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に設定されたIYバッファに退避させる(ステップS7507)。
主側CPU63のレジスタには、既に説明したフラグレジスタ以外にも、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタが存在している。この場合に、ステップS7502〜ステップS7507では、これら各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうち一部のレジスタであるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、非特定制御用のワークエリア223における対応するバッファに退避させている。なお、WAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの情報量はいずれも2バイトとなっている。
これらWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタは非特定制御に対応する処理である非特定制御用のワークエリア223の一部クリア処理(ステップS7508)及び初期設定処理(ステップS7509)にて利用されるレジスタである。そのようなレジスタに設定されている情報を非特定制御用のワークエリア223の一部クリア処理(ステップS7508)及び初期設定処理(ステップS7509)の実行に先立ち非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、特定制御に際して利用されていたこれらレジスタの情報を非特定制御が開始される前に退避させることが可能となる。よって、非特定制御に際してこれらレジスタが上書きされたとしても、非特定制御を終了する場合には非特定制御用のワークエリア223に退避させた情報をこれらレジスタに復帰させることで、これらレジスタの状態を非特定制御が実行される前における特定制御に対応する状態に復帰させることが可能となる。
また、各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタの全ての情報を非特定制御用のワークエリア223に退避させるのではなく、非特定制御に対応する処理である非特定制御用のワークエリア223の一部クリア処理(ステップS7508)及び初期設定処理(ステップS7509)にて利用対象となるWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの情報を選択的に非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、非特定制御用のワークエリア223においてレジスタの情報を退避させるために確保する容量を抑えることが可能となる。よって、非特定制御用のワークエリア223の一部クリア処理(ステップS7508)及び初期設定処理(ステップS7509)に際して利用可能となる非特定制御用のワークエリア223の容量を大きく確保しながら、上記のようなレジスタの情報の退避を行うことが可能となる。なお、当然のことながら主側CPU63における各種の汎用レジスタ、補助レジスタ及びインデックスレジスタのうちWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタ以外のレジスタについては、非特定制御に対応する処理が開始される前に設定された情報が当該非特定制御に対応する処理が終了して特定制御に対応する処理が再開されるまで記憶保持される。
また、レジスタの情報を非特定制御用のスタックエリア224に退避させるのではなく非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより、それだけ非特定制御用のスタックエリア224の容量を小さく抑えることが可能となる。また、非特定制御用のスタックエリア224を利用する場合、既に説明したとおり情報の書き込み順序が後の情報から先に読み出されることとなるため、仮に何らかのノイズなどの原因で情報の読み出し順序がずれてしまうとそれ以降の読み出し順序の情報が全て異なるレジスタに復帰されることとなってしまう。このような事象の発生確率は非特定制御用のスタックエリア224に退避させる情報量が多くなるほど高くなってしまう。これに対して、レジスタの情報を非特定制御用のワークエリア223に退避させることにより退避対象となる情報が多い場合であっても上記のような事象が発生しないようにすることが可能となる。
ステップS7502〜ステップS7507の処理を実行した後は、非特定制御用のワークエリア223の一部クリア処理を実行する(ステップS7508)。当該一部クリア処理では非特定制御用のワークエリア223の各記憶エリアのうち、特定制御に対応する処理にて利用される主側CPU63の各種レジスタの情報が退避された記憶エリア以外の記憶エリアを「0」クリアする。具体的には、非特定制御用のワークエリア223の各記憶エリアのうちWAバッファ、BCバッファ、DEバッファ、HLバッファ、IXバッファ及びIYバッファは「0」クリアしない一方、これら各種バッファ以外の記憶エリアを「0」クリアする。
この場合、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233、演算結果記憶エリア234及び管理開始フラグの全てが「0」クリアされる。これにより、非特定制御用のワークエリア223における情報異常を解消することが可能となる。また、特定制御に対応する処理にて利用される主側CPU63の各種レジスタの情報が退避された記憶エリアを「0」クリアしないようにすることにより、非特定制御に対応する処理が終了して特定制御に対応する処理に復帰する場合には主側CPU63の各種レジスタに特定制御に対応する処理にて利用される情報を復帰させることが可能となる。
また、ステップS7508では非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしない。非特定制御用のスタックエリア224には非特定制御用のクリア処理が終了した後における異常時のクリア処理(図614)の戻り番地の情報が格納されているが、非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしないようにすることにより、この戻り番地の情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、初期設定処理を実行する(ステップS7509)。初期設定処理では、非特定制御用のワークエリア223においてステップS7508にて「0」クリアの対象となった記憶エリアに対して初期設定を行う。
その後、「LD SP,Y(r+α)」として、ロード命令により、上記第47実施形態における管理実行処理(図576)のステップS3909と同様に、主側CPU63のスタックポインタに特定制御への復帰時における固定アドレスとしてY(r+α)を設定する(ステップS7510)。Y(r+α)のアドレスは、特定制御用のスタックエリア222におけるY(r+8)とY(s)との間のアドレスとして設定されている。
その後、「LD WA,(_WABUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のWAバッファに退避された情報を主側CPU63のWAレジスタに上書きする(ステップS7511)。また「LD BC,(_BCBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のBCバッファに退避された情報を主側CPU63のBCレジスタに上書きする(ステップS7512)。また「LD DE,(_DEBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のDEバッファに退避された情報を主側CPU63のDEレジスタに上書きする(ステップS7513)。また「LD HL,(_HLBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のHLバッファに退避された情報を主側CPU63のHLレジスタに上書きする(ステップS7514)。また「LD IX,(_IXBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のIXバッファに退避された情報を主側CPU63のIXレジスタに上書きする(ステップS7515)。また「LD IY,(_IYBUF)」として、ロード命令により、非特定制御用のワークエリア223のIYバッファに退避された情報を主側CPU63のIYレジスタに上書きする(ステップS7516)。ステップS7511〜ステップS7516の処理が実行されることにより、主側CPU63のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、非特定制御に対応する処理が開始される直前における特定制御に対応する情報に復帰させることが可能となる。
上記構成によれば、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に実行されるメイン処理(図613)にて停電フラグに「1」がセットされていない場合又はチェックサムが異常である場合には、異常時のクリア処理(ステップS7321)が実行されることにより、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222だけではなく非特定制御用のワークエリア223も「0」クリアされるとともに初期設定される。特定制御用のワークエリア221について情報異常が発生している場合には非特定制御用のワークエリア223も情報異常が発生している可能性があるが、異常時のクリア処理において非特定制御用のワークエリア223も初期化されることにより非特定制御用のワークエリア223に情報異常が発生しているにも関わらずそのままの状態で非特定制御に対応する処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
異常時のクリア処理(ステップS7321)において非特定制御用のワークエリア223に対して「0」クリアする処理及び初期設定する処理が実行される場合であっても、当該非特定制御用のワークエリア223に退避された特定制御に対応する処理にて利用される各種レジスタの情報は「0」クリアされない。これにより、非特定制御に対応する処理が終了した後に特定制御に対応する処理にて利用される情報を消去しないようにしながら、非特定制御用のワークエリア223に対して「0」クリアする処理及び初期設定する処理を実行することが可能となる。
異常時のクリア処理(ステップS7321)において非特定制御用のワークエリア223に対して「0」クリアする処理及び初期設定する処理が実行される場合であっても、非特定制御用のスタックエリア224に対しては「0」クリアする処理及び初期設定する処理は実行されない。これにより、非特定制御用のクリア処理(図615)が終了した後における戻り番地の情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。
特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアする処理と初期設定する処理とは特定制御に対応する処理にて実行され、非特定制御用のワークエリア223を「0」クリアする処理と初期設定する処理とは非特定制御に対応する処理にて実行される。これにより、「0」クリアする処理及び初期設定する処理に関しても、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222が特定制御に対応する処理の専用の記憶エリアとして扱われるとともに、非特定制御用のワークエリア223が非特定制御に対応する処理の専用の記憶エリアとして扱われるようにすることが可能となる。
なお、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の両方がチェックサムの算出対象である構成に限定されることはなく、特定制御用のワークエリア221のみがチェックサムの算出対象である構成としてもよく、特定制御用のスタックエリア222のみがチェックサムの算出対象である構成としてもよい。
また、非特定制御用のワークエリア223がチェックサムの算出対象である構成としてもよい。この場合、特定制御用のワークエリア221及び非特定制御用のワークエリア223がチェックサムの算出対象である構成としてもよく、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のワークエリア223がチェックサムの算出対象である構成としてもよく、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のワークエリア223がチェックサムの算出対象である構成としてもよい。
また、非特定制御用のスタックエリア224がチェックサムの算出対象である構成としてもよい。この場合、特定制御用のワークエリア221及び非特定制御用のスタックエリア224がチェックサムの算出対象である構成としてもよく、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のスタックエリア224がチェックサムの算出対象である構成としてもよく、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のスタックエリア224がチェックサムの算出対象である構成としてもよい。
また、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224がチェックサムの算出対象である構成としてもよい。この場合、特定制御用のワークエリア221、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224がチェックサムの算出対象である構成としてもよく、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224がチェックサムの算出対象である構成としてもよく、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224がチェックサムの算出対象である構成としてもよい。
また、非特定制御用のクリア処理(図615)におけるステップS7508及びステップS7509では非特定制御用のワークエリア223だけではなく非特定制御用のスタックエリア224に対しても「0」クリアの処理と初期設定処理とを実行する構成としてもよい。この場合、非特定制御用のクリア処理の終了後における異常時のクリア処理の戻り番地の情報は消去しないようにすることが好ましい。
また、非特定制御用のクリア処理(図615)におけるステップS7508では管理開始フラグを「0」クリアする構成としたが、管理開始フラグを「0」クリアしない構成としてもよい。また、非特定制御用のクリア処理(図615)におけるステップS7508では通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233を「0」クリアしない構成としてもよく、演算結果記憶エリア234を「0」クリアしない構成としてもよい。
<第64実施形態>
本実施形態ではチェックサムを利用した主側RAM65の情報異常の監視に関する処理構成が上記第62実施形態と相違している。以下、上記第62実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第62実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図616は主側CPU63にて実行される本実施形態における停電情報記憶処理を示すフローチャートである。なお、停電情報記憶処理はタイマ割込み処理(図608)におけるステップS6801にて実行される。また、停電情報記憶処理におけるステップS7601〜ステップS7613の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
停電情報記憶処理におけるステップS7601〜ステップS7608では上記第62実施形態における停電情報記憶処理(図606)のステップS6701〜ステップS6708と同一の処理を実行する。停電の発生を特定した場合、ステップS7608にて肯定判定をしてステップS7609〜ステップS7613の停電時処理を実行する。
具体的には、まず特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットする(ステップS7609)。これにより、正常に停電時処理が実行されるとともに主側RAM65における情報の記憶保持が正常に行われた場合には、主側CPU63への動作電力の供給が再度開始された場合に特定制御用のワークエリア221の停電フラグに「1」がセットされていることとなる。
その後、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する(ステップS7610)。この場合、特定制御用のチェックサムの算出に際して演算対象となる特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222における記憶エリアは、後述するチェックサムの監視処理(図617)のステップS7701にて特定制御用のチェックサムの演算対象となる特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222における記憶エリアと同一である。また、この特定制御用のチェックサムの算出に際して演算対象となる記憶エリアには、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)が含まれている。そして、その算出した特定制御用のチェックサムを特定制御用のワークエリア221における当該特定制御用のチェックサムを記憶するための記憶エリアであって特定制御用のチェックサムの算出対象から除外されている記憶エリアに記憶させる。
その後、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224についてチェックサムを算出する(ステップS7611)。この場合、非特定制御用のチェックサムの算出に際して演算対象となる非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224における記憶エリアは、後述するチェックサムの監視処理(図617)のステップS7706にて非特定制御用のチェックサムの演算対象となる非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224における記憶エリアと同一である。そして、その算出した非特定制御用のチェックサムを特定制御用のワークエリア221における当該非特定制御用のチェックサムを記憶するための記憶エリアであって特定制御用のチェックサムの算出対象から除外されている記憶エリアに記憶させる。
その後、主側CPU63のレジスタにおける出力ポートの情報を全て「0」にセットするとともに(ステップS7612)、主側RAM65へのアクセスを禁止する(ステップS7613)。そして、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
次に、図617のフローチャートを参照しながら主側CPU63にて実行されるチェックサムの監視処理について説明する。なお、チェックサムの監視処理はメイン処理(図605)においてステップS6604〜ステップS6606の代わりに実行される。また、チェックサムの監視処理におけるステップS7701〜ステップS7711の処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222について特定制御用のチェックサムを算出する(ステップS7701)。当該特定制御用のチェックサムの算出方法は停電情報記憶処理(図616)におけるステップS7610と同一である。その後、主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理のステップS7610にて算出されて特定制御用のワークエリア221に保存された特定制御用のチェックサムを特定制御用のワークエリア221から読み出すとともに、その読み出した特定制御用のチェックサムを、ステップS7701にて算出した特定制御用のチェックサムと比較する(ステップS7702)。そして、それら特定制御用のチェックサムが一致しているか否かを判定する(ステップS7703)。
特定制御用のチェックサムが一致していない場合(ステップS7703:NO)。特定制御用のワークエリア221のクリア処理を実行する(ステップS7704)。当該クリア処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、当該クリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を実行する。また、特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する(ステップS7705)。
ステップS7703にて肯定判定をした場合、又はステップS7705の処理を実行した場合、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224について非特定制御用のチェックサムを算出する(ステップS7706)。当該非特定制御用のチェックサムの算出方法は停電情報記憶処理(図616)におけるステップS7611と同一である。その後、主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理のステップS7611にて算出されて特定制御用のワークエリア221に保存された非特定制御用のチェックサムを特定制御用のワークエリア221から読み出すとともに、その読み出した非特定制御用のチェックサムを、ステップS7706にて算出した非特定制御用のチェックサムと比較する(ステップS7707)。そして、それら非特定制御用のチェックサムが一致しているか否かを判定する(ステップS7708)。
非特定制御用のチェックサムが一致していない場合(ステップS7708:NO)、「PUSH PSW」として、プッシュ命令により、主側CPU63のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させる(ステップS7709)。フラグレジスタにはキャリフラグ、ゼロフラグ、P/Vフラグ、サインフラグ及びハーフキャリフラグなどを含み、演算命令、ローテート命令及び入出力命令などの実行結果によってフラグレジスタの情報は変化することとなる。このようなフラグレジスタの情報を非特定制御用のクリア処理に対応するサブルーチンのプログラムが開始される前に退避させることにより、当該サブルーチンのコールや当該サブルーチンの開始後において変化する前の状態のフラグレジスタの情報を特定制御用のスタックエリア222に退避させておくことが可能となる。なお、フラグレジスタの情報量は1バイトとなっている。
その後、非特定制御用のプログラムに設定されている非特定制御用のクリア処理に対応するサブルーチンのプログラムを読み出すことにより、当該非特定制御用のクリア処理を開始する(ステップS7710)。この場合、当該非特定制御用のクリア処理の実行後におけるチェックサムの監視処理の戻り番地を特定するための情報がプッシュ命令により特定制御用のスタックエリア222に書き込まれる。そして、非特定制御用のクリア処理が終了した場合にはポップ命令によりその戻り番地を特定するための情報が読み出され、当該戻り番地が示すチェックサムの監視処理のプログラムに復帰する。
非特定制御用のクリア処理の実行後において異常時のクリア処理のプログラムに復帰した場合、「POP PSW」として、ポップ命令により、ステップS7709にて特定制御用のスタックエリア222に退避させたフラグレジスタの情報を主側CPU63のフラグレジスタに復帰させる(ステップS7711)。これにより、主側CPU63のフラグレジスタの情報が、ステップS7709が実行された時点の情報に復帰することとなる。つまり、主側CPU63のフラグレジスタの情報が特定制御を実行するための情報に復帰することとなる。
図618は非特定制御用のクリア処理を示すフローチャートである。なお、非特定制御用のクリア処理におけるステップS7801〜ステップS7818の処理は主側CPU63において非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
非特定制御用のクリア処理におけるステップS7801〜ステップS7807では上記第63実施形態における非特定制御用のクリア処理(図615)におけるステップS7501〜ステップS7507と同一の処理を実行する。
その後、非特定制御用のワークエリア223の一部クリア処理を実行する(ステップS7808)。当該一部クリア処理では非特定制御用のワークエリア223の各記憶エリアのうち、特定制御に対応する処理にて利用される主側CPU63の各種レジスタの情報が退避された記憶エリア以外の記憶エリアを「0」クリアする。具体的には、非特定制御用のワークエリア223の各記憶エリアのうちWAバッファ、BCバッファ、DEバッファ、HLバッファ、IXバッファ及びIYバッファは「0」クリアしない一方、これら各種バッファ以外の記憶エリアを「0」クリアする。
この場合、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233、演算結果記憶エリア234及び管理開始フラグの全てが「0」クリアされる。これにより、非特定制御用のワークエリア223における情報異常を解消することが可能となる。また、特定制御に対応する処理にて利用される主側CPU63の各種レジスタの情報が退避された記憶エリアを「0」クリアしないようにすることにより、非特定制御に対応する処理が終了して特定制御に対応する処理に復帰する場合には主側CPU63の各種レジスタに特定制御に対応する処理にて利用される情報を復帰させることが可能となる。
その後、初期設定処理を実行する(ステップS7809)。初期設定処理では、非特定制御用のワークエリア223においてステップS7808にて「0」クリアの対象となった記憶エリアに対して初期設定を行う。
その後、非特定制御用のスタックエリア224の一部クリア処理を実行する(ステップS7810)。当該一部クリア処理では非特定制御用のスタックエリア224の各記憶エリアのうち、非特定制御用のクリア処理が終了した後におけるチェックサムの監視処理(図617)の戻り番地の情報が格納された記憶エリア以外の記憶エリアを「0」クリアする。これにより、非特定制御用のクリア処理が終了した後におけるチェックサムの監視処理(図617)の戻り番地の情報が消去されてしまわないようにしながら、非特定制御用のスタックエリア224の情報異常を解消することが可能となる。
その後、初期設定処理を実行する(ステップS7811)。初期設定処理では、非特定制御用のスタックエリア224においてステップS7810にて「0」クリアの対象となった記憶エリアに対して初期設定を行う。
その後、ステップS7812〜ステップS7818の処理を実行する。これらステップS7812〜ステップS7818の処理は上記第63実施形態における非特定制御用のクリア処理(図615)におけるステップS7510〜ステップS7516と同一の処理を実行する。
上記構成によれば、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムと、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224についてのチェックサムとが個別に算出される。これにより、主側RAM65における特定制御に対応する記憶エリアと、主側RAM65における非特定制御に対応する記憶エリアとのそれぞれについて個別に情報異常を特定することが可能となる。
特定制御用のチェックサムに異常がある場合には特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222に対して「0」クリアの処理と初期設定処理とを実行し、非特定制御用のチェックサムに異常がある場合には非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224に対して「0」クリアの処理と初期設定処理とを実行する。これにより、「0」クリアの処理及び初期設定処理を実行する対象を、チェックサムの異常が特定されたエリアに絞ることが可能となる。
特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアする処理と初期設定する処理とは特定制御に対応する処理にて実行され、非特定制御用のワークエリア223を「0」クリアする処理と初期設定する処理とは非特定制御に対応する処理にて実行される。これにより、「0」クリアする処理及び初期設定処理に関しても、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222が特定制御に対応する処理の専用の記憶エリアとして扱われるとともに、非特定制御用のワークエリア223が非特定制御に対応する処理の専用の記憶エリアとして扱われるようにすることが可能となる。
なお、非特定制御用のクリア処理(図618)におけるステップS7808では管理開始フラグを「0」クリアする構成としたが、管理開始フラグを「0」クリアしない構成としてもよい。また、非特定制御用のクリア処理(図618)におけるステップS7808では通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233を「0」クリアしない構成としてもよく、演算結果記憶エリア234を「0」クリアしない構成としてもよい。
<第65実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行される処理構成が上記第47実施形態と相違している。以下、上記第47実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第47実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図619は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップS7901〜ステップS7924の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入初期設定処理を実行する(ステップS7901)。電源投入初期設定処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。このウエイト用の所定期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。また、主側RAM65のアクセスを許可する。
その後、内部機能レジスタ設定処理を実行する(ステップS7902)。内部機能レジスタ設定処理では、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第1タイマ割込み処理(図622)の割込み周期を第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)に設定するとともに、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第2タイマ割込み処理(図628)の割込み周期を上記第1割込み周期よりも短い周期である第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)に設定する。
つまり、本実施形態ではタイマ割込み処理として割込み周期が相対的に長短となるように第1タイマ割込み処理と第2タイマ割込み処理とが存在している。第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理はいずれもメイン処理に対して割り込んで起動される。また、第2タイマ割込み処理は第1タイマ割込み処理に対して割り込んで起動される。一方、第1タイマ割込み処理は第2タイマ割込み処理に対して割り込んで起動されない。また、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の両方が実行されていない状況において第1割込み周期及び第2割込み周期の両方が経過している場合、それら周期の経過順序に関係なく第2タイマ割込み処理から先に起動される。この点、第2タイマ割込み処理は第1タイマ割込み処理よりも優先して起動される処理であると言える。
内部機能レジスタ設定処理では、第1タイマ割込み処理の第1割込み周期を主側CPU63の所定のレジスタに設定するとともに、第2タイマ割込み処理の第2割込み周期を主側CPU63の特定のレジスタに設定する。また、内部機能レジスタ設定処理では上記第1,第2割込み周期の設定以外にも例えば当たり乱数カウンタC1の数値範囲といった各種カウンタの数値範囲の設定処理などを実行する。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた立ち上げ処理中フラグに「1」をセットする(ステップS7903)。立ち上げ処理中フラグは、第1タイマ割込み処理が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理に設定されている各種処理を実行することなく当該第1タイマ割込み処理を終了すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理に設定されている各種処理は実行されることはなく当該第1タイマ割込み処理が終了されることとなる。
その後、割込み許可の設定を行う(ステップS7904)。これにより、第1タイマ割込み処理(図622)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図628)が第2割込み周期で割り込んで起動される。但し、ステップS7903にて立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理に設定されている各種処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理が終了される。
その後、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップS7905)。つまり、リセットボタン68cが押圧操作されている状態においてパチンコ機10の電源ON操作が行われて主側CPU63への動作電力の供給が開始されたか否かを判定する。ここで、本実施形態では主制御装置60に設定キー挿入部68a及びリセットボタン68cが設けられているものの更新ボタン68bは設けられていない。また、主制御装置60には第1〜第3報知用表示装置69a〜69cではなく第43実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204が設けられている。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップS7905:NO)、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS7906)。後述する第1タイマ割込み処理(図622)の停電情報記憶処理(ステップS8202)にて停電時処理が実行された場合に停電フラグに「1」がセットされる。停電フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われたか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
停電フラグに「1」がセットされている場合(ステップS7906:YES)、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する(ステップS7907)。チェックサムの算出方法は任意であるが、後述する第1タイマ割込み処理(図622)の停電情報記憶処理(ステップS8202)における停電時処理においてチェックサムが算出される場合の算出方法と同一の算出方法となっている。当該停電時処理において算出されたチェックサムは特定制御用のワークエリア221に記憶されることとなるが、このチェックサムが記憶される特定制御用のワークエリア221の記憶エリアはチェックサムの算出に際して演算対象となる記憶エリアから除外される。
つまり、チェックサムの算出に際しては特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222において一部の記憶エリアである演算対象となる記憶エリアが演算対象となる。この演算対象となる記憶エリアは、MPU62への動作電力の供給が停止される場合における停電時処理においてチェックサムを算出してからMPU62への動作電力の供給が再開されてステップS7907の処理が実行されるまで、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222へのバックアップ電力といった電力供給が継続された場合には基本的には情報の書き換えが行われない記憶エリアである。したがって、MPU62への動作電力の供給が停止されてから当該MPU62への動作電力の供給が再開されるまでに特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の情報が変更されていない場合には、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムはMPU62への動作電力の供給が停止される直前と同一である。また、このチェックサムの算出に際して演算対象となる記憶エリアには、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)が含まれている。なお、上記チェックサムの演算対象には非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224は含まれていない。
その後、主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理において算出されて特定制御用のワークエリア221に保存された特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムを特定制御用のワークエリア221から読み出すとともに、その読み出したチェックサムを、ステップS7907にて算出したチェックサムと比較する(ステップS7908)。そして、それらチェックサムが一致しているか否かを判定する(ステップS7909)。
ステップS7906又はステップS7909にて否定判定をした場合、すなわち停電フラグに「1」がセットされていない場合又はチェックサムが一致しなかった場合、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップS7910)。遊技停止フラグは、後述する第1タイマ割込み処理(図622)においてステップS8207にて肯定判定をしてステップS8208〜ステップS8221の処理を実行しない状況、すなわち遊技を進行させるための処理の実行を停止すべき状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、後述する第1タイマ割込み処理(図622)のステップS8207にて肯定判定をすることでステップS8208〜ステップS8221の処理が実行されない状況となる。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合には遊技の進行が停止された状態となるとともに、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合には遊技の進行が停止された状態となる。
この場合に、チェックサムの算出に際して演算対象となる記憶エリアには上記のとおり特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)が含まれている。したがって、前回の電源遮断時の後において設定値異常が発生している場合にはチェックサムが一致しないこととなり、遊技の進行が停止された状態となる。
その一方、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況であっても第1タイマ割込み処理(図622)におけるステップS8202〜ステップS8206の処理が実行される。したがって、遊技の進行が停止されている状況であっても停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。
その後、動作電力の供給開始時において停電フラグ又はチェックサムに関して異常が発生したことを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS7911)。音声発光制御装置81は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を動作電力の供給開始時における情報異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更をして下さい。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、パチンコ機10への動作電力の供給が一旦停止されたとしても設定値更新処理(ステップS7918)が実行されるまではパチンコ機10への動作電力の供給が再開された場合に上記報知が継続される構成としてもよい。
遊技の進行が停止されている状況において上記報知を確認した遊技ホールの管理者は、パチンコ機10への動作電力の供給を一旦停止させて、その後にパチンコ機10への動作電力の供給を再開させる場合に設定値更新処理(ステップS7918)が実行されるようにするための操作を行うこととなる。これにより、動作電力の供給開始時において停電フラグ又はチェックサムに関して異常が発生した場合には設定値更新処理(ステップS7918)にて設定値の新たな設定が行われるようにすることが可能となる。
特に、チェックサムの算出に際して演算対象となる記憶エリアには上記のとおり特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)が含まれているため、チェックサムに異常が発生している場合には設定値に異常が発生している可能性がある。これに対して、上記のようにチェックサムに関して異常が発生した場合には設定値更新処理(ステップS7918)の実行が促されることにより、異常な設定値のまま遊技が行われてしまわないようにすることが可能となる。
停電フラグに「1」がセットされているとともにチェックサムが正常である場合(ステップS7906及びステップS7909:YES)、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定し(ステップS7912)、内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるとともに外枠11に対して遊技機本体12が開放状態であるか否かを判定する(ステップS7913)。内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるか否かの検知は上記第62実施形態と同様に前扉開放センサ95が利用され、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態であるか否かの検知は上記第62実施形態と同様に本体開放センサ96が利用される。設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されており(ステップS7912:YES)、さらに内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるとともに外枠11に対して遊技機本体12が開放状態である場合(ステップS7913:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップS7914)。設定確認用処理では、遊技履歴の管理結果である各種パラメータを表示するために利用される第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示を行うための処理を実行する。
図620は設定確認用処理を示すフローチャートである。なお、設定確認用処理におけるステップS8001〜ステップS8003の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」をセットする(ステップS8001)。設定確認表示フラグは、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。設定確認表示フラグに「1」がセットされることにより、後述する第2タイマ割込み処理(図628)にてそれに対応する表示制御が第1〜第4報知用表示装置201〜204に対して行われる。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる。
その後、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してOFF操作されているか否かを判定する(ステップS8002)。この場合、設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する構成としてもよく、設定キー挿入部68aがOFF状態であるか否かを判定する構成としてもよい。設定キー挿入部68aがOFF操作されていない場合(ステップS8002:NO)、そのままステップS8002の処理を繰り返す。
設定キー挿入部68aがOFF操作されている場合(ステップS8002:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグを「0」クリアする(ステップS8003)。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる状態が解除される。この場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204では遊技履歴の管理結果を示す表示が開始されることとなる。
上記のとおり本実施形態ではリセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作した状態でパチンコ機10の電源ON操作が行われることにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されてメイン処理が開始された状況においてリセットボタン68cが押圧操作されていないとともに設定キー挿入部68aがON操作された状態となり、メイン処理にて遊技の進行を可能とする処理が実行される前の状況である動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において設定確認用処理が実行される。これにより、遊技が行われていない状況下において設定値の確認を行うことが可能となる。
遊技の進行が継続される状況において設定値の確認が行われる場合を想定すると、例えば遊技回の実行途中において設定値の確認が行われた場合には、設定値の確認が行われている途中で開閉実行モードへの移行が発生してしまうおそれがある。この場合、開閉実行モードが開始されているにも関わらず特電入賞装置32に向けて遊技球を発射することができないおそれがある。また、開閉実行モードの実行途中において設定値の確認が行われた場合、設定値の確認が行われている状況下において開閉実行モードが進行することとなるため、この場合にも特電入賞装置32に向けて遊技球を発射することができないおそれがある。
設定値の確認が行われる場合には遊技の進行が停止される場合を想定すると、遊技が行われている状況において設定値の確認が開始された場合には、遊技の進行を途中で停止させるための処理が複雑化してしまうおそれがある。例えば遊技回の実行途中において設定値の確認が開始されて遊技の進行を途中で停止させようとすると、遊技回を途中で停止させるための処理が必要となる。この場合、設定値の確認が開始された場合に図柄表示装置41における図柄の変動表示を途中で停止させて、設定値の確認が終了した場合に図柄表示装置41における図柄の変動表示を再開させようとすると、それだけ複雑な処理を要することとなる。また、例えば開閉実行モードの実行途中において設定値の確認が開始されて遊技の進行を途中で停止させようとすると、開閉実行モードを途中で停止させるための処理が必要となる。また、普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行途中において設定値の確認が開始されて遊技の進行を途中で停止させようとすると、当該絵柄の変動表示を途中で停止させるための処理が必要となる。また、普電役物34aの開放実行状態の実行途中において設定値の確認が開始されて遊技の進行を途中で停止させようとすると、当該開放実行状態を途中で停止させるための処理が必要となる。その一方、全ての遊技が終了するまで待って設定値の確認が行われる構成も考えられるが、この場合、遊技回、開閉実行モード、普図表示部38aにおける絵柄の変動表示、及び普電役物34aの開放実行状態のいずれもが実行されない状況まで待つ必要が生じ、設定値の確認を開始させるまでの待ち時間が長くなってしまうおそれがある。
これに対して、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に実行されるメイン処理において遊技の進行を可能とする処理が実行される前の状況である動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況で設定確認用処理が実行されるため、遊技の進行が既に停止されている状況において設定値の確認が行われることとなる。これにより、遊技が進行している状況で設定値の確認が行われないようにすることが可能となるとともに、設定値の確認に際して遊技の進行を途中で停止させたり、遊技の進行が停止されるまで設定値の確認を待つ必要が生じない。よって、設定値の確認を適切に行うことが可能となる。
メイン処理(図619)の説明に戻り、リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップS7905:YES)、RAMクリア処理を実行する(ステップS7915)。RAMクリア処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には設定値カウンタ)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、RAMクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。また、RAMクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を実行する。この初期設定ではステップS7902の内部機能レジスタ設定処理(ステップS7902)と同様の処理を実行する。
一方、RAMクリア処理では非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアしない。これにより、遊技ホールの管理者によるクリア操作によっては非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされないようにすることが可能となる。
その後、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定し(ステップS7916)、内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるとともに外枠11に対して遊技機本体12が開放状態であるか否かを判定する(ステップS7917)。内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるか否かの検知は上記第62実施形態と同様に前扉開放センサ95が利用され、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態であるか否かの検知は上記第62実施形態と同様に本体開放センサ96が利用される。設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されており(ステップS7916:YES)、さらに内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるとともに外枠11に対して遊技機本体12が開放状態である場合(ステップS7917:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップS7918)。
図621は設定値更新処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新処理におけるステップS8101〜ステップS8107の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」をセットする(ステップS8101)。設定更新表示フラグは、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。設定更新表示フラグに「1」がセットされることにより、後述する第2タイマ割込み処理(図628)にてそれに対応する表示制御が第1〜第4報知用表示装置201〜204に対して行われる。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定値カウンタの値が「設定1」に対応する1以上であって「設定6」に対応する6以下であるか否かを判定する(ステップS8102)。設定値カウンタの値が「0」である場合又は7以上である場合、ステップS8102にて否定判定をして、設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS8103)。これにより、パチンコ機10の設定値が「設定1」となる。
ステップS8102にて肯定判定をした場合又はステップS8103の処理を実行した場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してOFF操作されているか否かを判定する(ステップS8104)。この場合、設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する構成としてもよく、設定キー挿入部68aがOFF状態であるか否かを判定する構成としてもよい。
設定キー挿入部68aがOFF操作されていない場合(ステップS8104:NO)、リセットボタン68cが押圧操作されていることを条件として(ステップS8105:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値を1加算する(ステップS8106)。これにより、リセットボタン68cが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新される。また、リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップS8105:NO)又は設定値カウンタの値を1加算した場合にはステップS8102の処理に戻ることとなるが、ステップS8102にて設定値カウンタの値が7以上であると判定されると、ステップS8103にて設定値カウンタに「1」がセットされる。これにより、「設定6」の状況でリセットボタン68cが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
設定キー挿入部68aがOFF操作されている場合(ステップS8104:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグを「0」クリアする(ステップS8107)。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる状態が解除される。この場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204では遊技履歴の管理結果を示す表示が開始されることとなる。
上記のとおり本実施形態ではリセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10の電源ON操作が行われることにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されてメイン処理が開始された状況においてリセットボタン68cが押圧操作された状態となり、設定キー挿入部68aがON操作されているか否かに関係なくRAMクリア処理(ステップS7915)が実行される。これにより、リセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うという操作内容が、RAMクリア処理(ステップS7915)の実行に一義的に結びつくこととなり、RAMクリア処理(ステップS7915)を発生させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。
RAMクリア処理(ステップS7915)が実行されたとしても特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタは「0」クリアされないとともに設定値カウンタの情報は変更されない。これにより、RAMクリア処理(ステップS7915)が実行されたとしても設定値が変更されてしまわないようにすることが可能となる。
リセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うだけではなくさらに設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うことに基づき、RAMクリア処理(ステップS7915)だけではなく設定値更新処理(ステップS7918)が実行される。また、既に説明したとおりリセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うことに基づき、設定確認用処理(ステップS7914)が実行される。これにより、設定値に関する処理が実行されるための操作として、設定キー挿入部68aに対するON操作を共通させることが可能となる。よって、設定値に関する処理を発生させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。
また、設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行う場合であって、リセットボタン68cの押圧操作を付加しない場合には設定確認用処理が実行され、リセットボタン68cの押圧操作を付加する場合には設定値更新処理が実行される。これにより、リセットボタン68cの押圧操作の有無によって設定確認用処理及び設定値更新処理のうち実行対象の処理を相違させることが可能となる。よって、設定確認用処理及び設定値更新処理のうち所望の処理を実行させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。また、設定確認用処理よりも設定値更新処理を実行させるための操作内容を多くすることにより、設定値更新処理を不正に行わせる行為を特に行いづらくさせることが可能となる。
メイン処理(図619)の説明に戻り、ステップS7911の処理を実行した場合、ステップS7912若しくはステップS7913にて否定判定をした場合、ステップS7914の処理を実行した場合、ステップS7916若しくはステップS7917にて否定判定をした場合、又はステップS7918の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする(ステップS7919)。立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされることにより、第1タイマ割込み処理が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理に設定されている各種処理が実行されない状態が解除される。なお、ステップS7919では特定制御用のワークエリア221における停電フラグも「0」クリアする。
その後、復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS7920)。復帰コマンドには、特図表示部37a用の保留情報の数を示す情報、現状の当否抽選モードを示す情報、現状のサポートモードを示す情報、開閉実行モードの実行途中であるか否かを示す情報、及び遊技回の実行途中であるか否かを示す情報が含まれている。これら情報は特定制御用のワークエリア221に記憶された情報に基づき設定される。音声発光制御装置81は復帰コマンドを受信することにより、図柄表示装置41の表示内容、表示発光部53の発光内容及びスピーカ部54の音出力内容を、復帰コマンドに設定されている各種情報に対応する内容とする。
ここで、パチンコ機10の設定値の確認を行う場合、設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行う必要がある。そうすると、例えば遊技回の実行途中に設定値を確認する必要が生じた場合には、遊技回の実行途中でパチンコ機10の電源OFF操作が行われ、その後に設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作が行われることとなる。この場合に、音声発光制御装置81に設けられたRAMにはバックアップ電力が供給されないため、パチンコ機10の電源OFF操作が行われた段階で、音声発光制御装置81のRAMにおける遊技回用の演出を制御するための情報は消去されてしまう。これに対して、主側RAM65にはバックアップ電力が供給されるとともに設定値の確認に際しては主側RAM65のクリア処理は実行されないため、遊技回の実行途中でパチンコ機10の電源OFF操作が行われ、その後に設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作が行われた場合には、設定確認用処理の実行後には特図表示部37aにて絵柄の変動表示が再開されることとなる。そうすると特図表示部37aでは絵柄の変動表示が行われているにも関わらず、図柄表示装置41では図柄の変動表示が行われない状況が発生してしまう。
これに対して、設定確認用処理が終了した後に復帰コマンドが音声発光制御装置81に送信されるとともに当該復帰コマンドには遊技回の実行途中であるか否かを示す情報が含まれている。そして、音声発光制御装置81は復帰コマンドを受信した場合には図柄表示装置41において図柄の変動表示を開始させる。これにより、特図表示部37aでは絵柄の変動表示が行われているにも関わらず図柄表示装置41では図柄の変動表示が行われない状況が発生してしまわないようにすることが可能となる。この図柄の変動表示は変動表示中の各図柄が遊技者にとって識別不可又は識別しづらくなるように相対的に速い速度で行われる。また、復帰コマンドには再開対象となる遊技回の当否判定処理の結果及び振分判定処理の結果が含まれていないとともに再開対象となる遊技回の終了タイミングを示す情報も含まれていない。したがって、音声発光制御装置81は復帰コマンドに基づき図柄表示装置41における図柄の変動表示を開始させた場合、再開対象の遊技回が外れ結果に対応しているのであれば次の遊技回の開始を示すコマンド又はデモ表示を図柄表示装置41にて開始すべきコマンドを受信した場合に復帰コマンドに基づく図柄の変動表示を終了させてその新たに受信したコマンドに対応する表示を開始させ、再開対象の遊技回が大当たり結果に対応しているのであれば開閉実行モードの開始を示すオープニングコマンドを受信した場合に復帰コマンドに基づく図柄の変動表示を終了させてオープニング演出を開始させる。
また、復帰コマンドに開閉実行モードの実行途中であることを示す情報が含まれている場合には、音声発光制御装置81は開閉実行モードであることを示す表示演出が図柄表示装置41にて開始されるようにする。これにより、開閉実行モードが実行されていることを遊技者に認識させることが可能となる。
その後、ステップS7921〜ステップS7924の残余処理に進む。つまり、主側CPU63は第1タイマ割込み処理(図622)及び第2タイマ割込み処理(図628)を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップS7921〜ステップS7924の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップS7921〜ステップS7924の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。ステップS7921〜ステップS7924では、上記第33実施形態におけるメイン処理(図514)のステップS113〜ステップS116と同一の処理を実行する。
次に、主側CPU63にて実行される第1タイマ割込み処理について、図622のフローチャートを参照しながら説明する。なお、第1タイマ割込み処理は既に説明したとおり第1割込み周期である4ミリ秒周期で定期的に起動される。また、第1タイマ割込み処理に対応するプログラムは特定制御用のプログラムに設定されている。
まず特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS8201)。既に説明したとおり立ち上げ処理中フラグにはメイン処理(図619)のステップS7903にて「1」がセットされる。そして、立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS8201:YES)、ステップS8202〜ステップS8221の各種処理を実行することなく第1タイマ割込み処理を終了する。これにより、パチンコ機10への動作電力の供給が開始されてメイン処理(図619)が開始された場合には早期に第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の実行が許可される構成であっても、動作電力の供給開始時の処理が終了して遊技の進行を制御するための処理の実行が許可されるまでは第1タイマ割込み処理において遊技の進行を制御するための各種処理が実行されないようにすることが可能となる。
既に説明したとおり立ち上げ処理中フラグは、メイン処理(図619)において動作電力の供給開始時の処理が終了した場合にステップS7919にて「0」クリアされる。第1タイマ割込み処理では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS8201:NO)、ステップS8202以降の処理を実行する。
ステップS8202〜ステップS8219及びステップS8221では上記第47実施形態におけるタイマ割込み処理(図574)のステップS3701〜ステップS3719と同一の処理を実行する。これらの処理は、主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。この場合に、既に説明したとおりメイン処理(図619)において停電フラグに「1」がセットされていないと判定した場合(ステップS7906:NO)又はチェックサムが一致していないと判定した場合(ステップS7909:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップS7910)。遊技停止フラグに「1」がセットされている場合、第1タイマ割込み処理ではステップS8201〜ステップS8206の処理は実行するものの、ステップS8207にて肯定判定をすることでステップS8208〜ステップS8221の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合には遊技の進行が停止された状態となるとともに、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合には遊技の進行が停止された状態となる。例えばステップS8212の処理が実行されないことで遊技球の発射が禁止される。また、ステップS8214の処理が実行されないことで遊技回及び開閉実行モードの実行が禁止される。また、ステップS8218の処理が実行されないことで遊技球の払い出しが禁止される。
その一方、このように遊技の進行が停止されている状況であってもステップS8202による停電監視が実行されるとともに、ステップS8203及びステップS8204による当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらにステップS8206による不正の検知が実行される。
第1タイマ割込み処理ではステップS8220にて設定監視処理を実行する。図623は設定監視処理を示すフローチャートである。なお、設定監視処理におけるステップS8301〜ステップS8303の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値を確認することでパチンコ機10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS8301)。具体的には、設定値カウンタに設定された設定値が「設定1」〜「設定6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は7以上である場合に異常であると判定する。
設定値が異常である場合(ステップS8301:NO)、メイン処理(図619)におけるステップS7910と同様に、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップS8302)。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図622)のステップS8207にて肯定判定をすることでステップS8208〜ステップS8221の処理が実行されない状況となる。これにより、設定値が異常であることが特定された場合には遊技の進行が停止された状態となる。その一方、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況であっても第1タイマ割込み処理(図622)におけるステップS8202〜ステップS8206の処理が実行されるため、遊技の進行が停止されている状況であっても停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。
その後、設定値が異常であることを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS8303)。音声発光制御装置81は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を設定値異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更をして下さい。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、パチンコ機10への動作電力の供給が一旦停止されたとしてもメイン処理(図619)の設定値更新処理(ステップS7918)が実行されるまではパチンコ機10への動作電力の供給が再開された場合に上記報知が継続される構成としてもよい。
遊技の進行が停止されている状況において上記報知を確認した遊技ホールの管理者は、パチンコ機10への動作電力の供給を一旦停止させて、その後にパチンコ機10への動作電力の供給を再開させる場合に設定値更新処理(ステップS7918)が実行されるようにするための操作を行うこととなる。これにより、設定値異常が発生した場合には設定値更新処理(ステップS7918)にて設定値の新たな設定が行われるようにすることが可能となる。
ここで、設定値が異常であるか否かの監視処理が定期的に起動される第1タイマ割込み処理(図622)にて実行される。これにより、設定値が異常であるか否かの監視を遊技が行われている状況であっても行うことが可能となる。よって、設定値が異常であるにも関わらず遊技が継続されてしまわないようにすることが可能となる。また、設定値が異常であるか否かの監視は監視契機が発生する度に実行される。これにより、設定値が異常であるか否かを監視する頻度を高めることが可能となる。
メイン処理(図619)には設定値が正常であるか否かを監視するための処理は設定されていない。メイン処理(図619)における動作電力の供給開始時の処理において設定値が正常であるか否かを監視するための処理が設定されていると、動作電力の供給開始時において停電フラグ及びチェックサムの監視を行うだけではなく設定値が正常であるか否かの監視を行う必要が生じ、監視負荷が高くなってしまう。さらに動作電力の供給開始時において設定値が異常であることを特定した場合にはRAMクリア処理(ステップS7915)及び設定値更新処理(ステップS7918)が実行されるようにしようとすると、それだけ処理構成が複雑化してしまう。これに対して、メイン処理(図619)には設定値が正常であるか否かを監視するための処理が設定されていないことにより、動作電力の供給開始時の処理の処理構成を好適なものとすることが可能となる。また、このように動作電力の供給開始時の処理において設定値が正常であるか否かを監視するための処理が設定されていないとしても、上記のとおり第1タイマ割込み処理(図622)にて設定監視処理(ステップS8220)を実行する構成であるため、設定値が異常である場合にはそれに対処することが可能となる。
第1タイマ割込み処理が上記のように実行される構成において、本実施形態では既に説明したとおりタイマ割込み処理として第1タイマ割込み処理(図622)とは別に第2タイマ割込み処理(図628)が存在しているとともに、当該第2タイマ割込み処理は第1タイマ割込み処理の実行途中であっても当該第1タイマ割込み処理に対して割り込んで起動される。この場合に、第1タイマ割込み処理では図示は省略するが、ステップS8201〜ステップS8221の各処理の前後においてタイマ割込み処理の禁止とタイマ割込み処理の許可とを行っている。例えば、抽選用乱数更新処理(ステップS8203)を実行する前にタイマ割込み処理を禁止し、抽選用乱数更新処理(ステップS8203)を実行した後にタイマ割込み処理を許可する。これにより、抽選用乱数更新処理が実行されている途中で第2タイマ割込み処理が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。また、特図特電制御処理(ステップS8214)を実行する前にタイマ割込み処理を禁止し、特図特電制御処理(ステップS8214)を実行した後にタイマ割込み処理を許可する。これにより、特図特電制御処理が実行されている途中で第2タイマ割込み処理が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
次に、主側CPU63にて各種表示部を表示制御するための構成について説明する。図624は主側CPU63にて各種表示部を表示制御するための構成を説明するためのブロック図である。
主側CPU63にて表示制御が行われる対象として、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204が存在している。これらはいずれもLEDによる表示用セグメントが複数配列されたセグメント表示部として設けられている。これらセグメント表示部は、発光状態に対応するデータ(例えば2値データのうち一方である「1」のデータ)が設定されることにより発光状態となり、消灯状態に対応するデータ(例えば2値データのうち他方である「0」のデータ)が設定されることにより消灯状態となる。
主制御基板61には、特図表示部37aに対応させて第1表示回路261が設けられており、特図保留表示部37bに対応させて第2表示回路262が設けられており、普図表示部38aに対応させて第3表示回路263が設けられており、普図保留表示部38bに対応させて第4表示回路264が設けられており、第1〜第4報知用表示装置201〜204に対応させて第5表示回路265が設けられている。なお、上記第43実施形態では主制御基板61に第1〜第4報知用表示装置201〜204に1対1で対応させて第1〜第4表示IC205〜208が設けられている構成としたが、本実施形態ではこれら第1〜第4表示IC205〜208は設けられていない。
第1表示回路261は供給された表示データに対応するデータを特図表示部37aの複数の表示用セグメントのそれぞれに提供する。これにより、第1表示回路261に提供された表示データに対応する態様で特図表示部37aの各表示用セグメントが発光状態又は消灯状態となる。この場合に、第1表示回路261は提供された表示データを所定期間(例えば16ミリ秒)に亘って記憶保持することが可能であるものの所定期間が経過すると表示データは徐々にオール「0」の状態に近付くこととなる。したがって、第1表示回路261に提供された表示データによって発光状態となっている特図表示部37aの表示用セグメントは新たな表示データが第1表示回路261に提供されることなく所定期間が経過することで徐々に消灯状態となる。また、このような構成であることにより特図表示部37aの表示内容が変更される場合だけではなく特図表示部37aの表示内容が変更されない場合であっても、前回の表示データの出力処理回と同一の表示データが第1表示回路261に供給される。
特図表示部37aに設けられた表示用セグメントの数は8個である。したがって、特図表示部37aを表示制御するための表示データとして8ビットのデータが第1表示回路261に提供される。
第2表示回路262は供給された表示データに対応するデータを特図保留表示部37bの複数の表示用セグメントのそれぞれに提供する。これにより、第2表示回路262に提供された表示データに対応する態様で特図保留表示部37bの各表示用セグメントが発光状態又は消灯状態となる。この場合に、第2表示回路262は提供された表示データを所定期間(例えば16ミリ秒)に亘って記憶保持することが可能であるものの所定期間が経過すると表示データは徐々にオール「0」の状態に近付くこととなる。したがって、第2表示回路262に提供された表示データによって発光状態となっている特図保留表示部37bの表示用セグメントは新たな表示データが第2表示回路262に提供されることなく所定期間が経過することで徐々に消灯状態となる。また、このような構成であることにより特図保留表示部37bの表示内容が変更される場合だけではなく特図保留表示部37bの表示内容が変更されない場合であっても、前回の表示データの出力処理回と同一の表示データが第2表示回路262に供給される。
特図保留表示部37bに設けられた表示用セグメントの数は4個である。したがって、特図保留表示部37bを表示制御するための表示データとして4ビットのデータが第2表示回路262に提供される。但し、表示データの提供は8ビット単位で行われるため、第2表示回路262に表示データが提供される場合にも8ビットのデータが提供されるが、そのうちの4ビットが特図保留表示部37bを表示制御するための表示データとして利用される。
第3表示回路263は供給された表示データに対応するデータを普図表示部38aの複数の表示用セグメントのそれぞれに提供する。これにより、第3表示回路263に提供された表示データに対応する態様で普図表示部38aの各表示用セグメントが発光状態又は消灯状態となる。この場合に、第3表示回路263は提供された表示データを所定期間(例えば16ミリ秒)に亘って記憶保持することが可能であるものの所定期間が経過すると表示データは徐々にオール「0」の状態に近付くこととなる。したがって、第3表示回路263に提供された表示データによって発光状態となっている普図表示部38aの表示用セグメントは新たな表示データが第3表示回路263に提供されることなく所定期間が経過することで徐々に消灯状態となる。また、このような構成であることにより普図表示部38aの表示内容が変更される場合だけではなく普図表示部38aの表示内容が変更されない場合であっても、前回の表示データの出力処理回と同一の表示データが第3表示回路263に供給される。
普図表示部38aに設けられた表示用セグメントの数は8個である。したがって、普図表示部38aを表示制御するための表示データとして8ビットのデータが第3表示回路263に提供される。
第4表示回路264は供給された表示データに対応するデータを普図保留表示部38bの複数の表示用セグメントのそれぞれに提供する。これにより、第4表示回路264に提供された表示データに対応する態様で普図保留表示部38bの各表示用セグメントが発光状態又は消灯状態となる。この場合に、第4表示回路264は提供された表示データを所定期間(例えば16ミリ秒)に亘って記憶保持することが可能であるものの所定期間が経過すると表示データは徐々にオール「0」の状態に近付くこととなる。したがって、第4表示回路264に提供された表示データによって発光状態となっている普図保留表示部38bの表示用セグメントは新たな表示データが第4表示回路264に提供されることなく所定期間が経過することで徐々に消灯状態となる。また、このような構成であることにより普図保留表示部38bの表示内容が変更される場合だけではなく普図保留表示部38bの表示内容が変更されない場合であっても、前回の表示データの出力処理回と同一の表示データが第4表示回路264に供給される。
普図保留表示部38bに設けられた表示用セグメントの数は4個である。したがって、普図保留表示部38bを表示制御するための表示データとして4ビットのデータが第4表示回路264に提供される。但し、表示データの提供は8ビット単位で行われるため、第4表示回路264に表示データが提供される場合にも8ビットのデータが提供されるが、そのうちの4ビットが普図保留表示部38bを表示制御するための表示データとして利用される。
第5表示回路265は供給された表示データに対応するデータを第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれに設けられた複数の表示用セグメントのそれぞれに提供する。これにより、第5表示回路265に提供された表示データに対応する態様で第1〜第4報知用表示装置201〜204の各表示用セグメントが発光状態又は消灯状態となる。この場合に、第5表示回路265は提供された表示データを所定期間(例えば16ミリ秒)に亘って記憶保持することが可能であるものの所定期間が経過すると表示データは徐々にオール「0」の状態に近付くこととなる。したがって、第5表示回路265に提供された表示データによって発光状態となっている第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示用セグメントは新たな表示データが第5表示回路265に提供されることなく所定期間が経過することで徐々に消灯状態となる。また、このような構成であることにより第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容が変更される場合だけではなく第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容が変更されない場合であっても、前回の表示データの出力処理回と同一の表示データが第5表示回路265に供給される。
第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれには表示用セグメントが7個設けられている。これに対して、表示データの提供は8ビット単位で行われる。第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示データが第5表示回路265に提供される場合、第1報知用表示装置201に対応する7ビットの表示データが8ビット単位のデータとして提供され、その後に第2報知用表示装置202に対応する7ビットの表示データが8ビット単位のデータとして提供され、その後に第3報知用表示装置203に対応する7ビットの表示データが8ビット単位のデータとして提供され、最後に第4報知用表示装置204に対応する7ビットの表示データが8ビット単位のデータとして提供される。
上記のように第1〜第5表示回路261〜265が設けられた構成において、主側CPU63は表示IC266に対して表示データを供給する。つまり、第1〜第5表示回路261〜265に1対1で表示IC266が設けられているのではなく、第1〜第5表示回路261〜265の全てに対して共通となるように1個の表示IC266が設けられている。そして、主側CPU63は表示IC266に表示データを供給する場合、その表示データが第1〜第5表示回路261〜265のいずれに対応しているのかを示す種別データも表示IC266に供給する。
主側CPU63と表示IC266との電気的な接続について詳細には、主側CPU63と表示IC266とは、種別データ信号線LN1と、種別クロック信号線LN2と、表示データ信号線LN3と、表示クロック信号線LN4とを利用して電気的に接続されている。これら信号線LN1〜LN4はいずれも主側CPU63から表示IC266に一方向通信で信号を送信するための信号線である。
種別データ信号線LN1を利用して主側CPU63から表示IC266に種別データがシリアル通信で送信される。この場合、シリアル通信による種別データの各1ビットの区切りが、種別クロック信号線LN2を利用して主側CPU63から表示IC266に送信される種別クロック信号により示される。種別データは送信対象となっている表示データが第1〜第5表示回路261〜265のいずれに対応しているのかを示すデータである。種別データは第1ビット〜第5ビットによる5ビットのデータとして送信される。表示データが第1表示回路261に対応している場合には第1ビットがHIレベルとなるとともに他のビットはLOWレベルとなる。表示データが第2表示回路262に対応している場合には第2ビットがHIレベルとなるとともに他のビットはLOWレベルとなる。表示データが第3表示回路263に対応している場合には第3ビットがHIレベルとなるとともに他のビットはLOWレベルとなる。表示データが第4表示回路264に対応している場合には第4ビットがHIレベルとなるとともに他のビットはLOWレベルとなる。表示データが第5表示回路265に対応している場合には第5ビットがHIレベルとなるとともに他のビットはLOWレベルとなる。
表示データ信号線LN3を利用して主側CPU63から表示IC266に表示データがシリアル通信で送信される。この場合、シリアル通信による表示データの各1ビットの区切りが、表示クロック信号線LN4を利用して主側CPU63から表示IC266に送信される表示クロック信号により示される。表示データは第1〜第8ビットによる8ビット単位で送信される。
主側CPU63は後述する第2タイマ割込み処理(図628)にて、第1〜第5表示回路261〜265のそれぞれに対応する表示データを表示IC266に送信する。この場合、第2タイマ割込み処理の1回の処理回では第1〜第5表示回路261〜265のうち1個の表示回路に対して表示データを送信するとともに、第n表示回路→第n+1表示回路となる順序に従って第2タイマ割込み処理の新たな処理回が発生する度に表示データの送信対象となる表示回路261〜265が1個ずつ変更される。また、当該順序において最後の順番となる第5表示回路265に対応する表示データを送信した処理回の次の処理回における第2タイマ割込み処理では上記順序において最初の順番となる第1表示回路261に対応する表示データを送信する。なお、第1〜第4表示回路261〜264のいずれかに表示データを送信する第2タイマ割込み処理の処理回では8ビット単位の表示データが1個のみ送信されるが、第5表示回路265に表示データを送信する第2タイマ割込み処理の処理回では8ビット単位の表示データが第1〜第4報知用表示装置201〜204の数に対応させて4個送信される。
上記のように主側CPU63が表示データを送信する構成において特定制御用のワークエリア221及び非特定制御用のワークエリア223には表示データを送信するために主側CPU63により参照される各種記憶エリアが設定されている。図625(a)は特定制御用のワークエリア221に設けられた各種バッファ271〜275を説明するための説明図であり、図625(b)は非特定制御用のワークエリア223に設けられた各種記憶エリア234,276を説明するための説明図である。
図625(a)に示すように特定制御用のワークエリア221には第1表示データバッファ271と、第2表示データバッファ272と、第3表示データバッファ273と、第4表示データバッファ274と、第5表示データバッファ275とが設けられている。
第1表示データバッファ271には第1表示回路261に供給するための表示データが格納される。第1表示回路261は既に説明したとおり特図表示部37aに対応させて設けられているため、第1表示データバッファ271には特図表示部37aに所定の表示を行わせるための表示データが格納されることになる。この場合、第1表示データバッファ271に対する表示データの格納は第1タイマ割込み処理(図622)における特図特電制御処理(ステップS8214)の内容を踏まえて表示制御処理(ステップS8216)にて行われる。また、第1表示回路261に表示データを送信する第2タイマ割込み処理(図628)の処理回となった場合には、第1表示データバッファ271に格納された表示データが変更された場合だけではなく、当該表示データが変更されていない場合であっても、第1表示データバッファ271に格納された表示データが表示IC266に送信される。
第2表示データバッファ272には第2表示回路262に供給するための表示データが格納される。第2表示回路262は既に説明したとおり特図保留表示部37bに対応させて設けられているため、第2表示データバッファ272には特図保留表示部37bに所定の表示を行わせるための表示データが格納されることになる。この場合、第2表示データバッファ272に対する表示データの格納は第1タイマ割込み処理(図622)における特図特電制御処理(ステップS8214)の内容を踏まえて表示制御処理(ステップS8216)にて行われる。また、第2表示回路262に表示データを送信する第2タイマ割込み処理(図628)の処理回となった場合には、第2表示データバッファ272に格納された表示データが変更された場合だけではなく、当該表示データが変更されていない場合であっても、第2表示データバッファ272に格納された表示データが表示IC266に送信される。
第3表示データバッファ273には第3表示回路263に供給するための表示データが格納される。第3表示回路263は既に説明したとおり普図表示部38aに対応させて設けられているため、第3表示データバッファ273には普図表示部38aに所定の表示を行わせるための表示データが格納されることになる。この場合、第3表示データバッファ273に対する表示データの格納は第1タイマ割込み処理(図622)における普図普電制御処理(ステップS8215)の内容を踏まえて表示制御処理(ステップS8216)にて行われる。また、第3表示回路263に表示データを送信する第2タイマ割込み処理(図628)の処理回となった場合には、第3表示データバッファ273に格納された表示データが変更された場合だけではなく、当該表示データが変更されていない場合であっても、第3表示データバッファ273に格納された表示データが表示IC266に送信される。
第4表示データバッファ274には第4表示回路264に供給するための表示データが格納される。第4表示回路264は既に説明したとおり普図保留表示部38bに対応させて設けられているため、第4表示データバッファ274には普図保留表示部38bに所定の表示を行わせるための表示データが格納されることになる。この場合、第4表示データバッファ274に対する表示データの格納は第1タイマ割込み処理(図622)における普図普電制御処理(ステップS8215)の内容を踏まえて表示制御処理(ステップS8216)にて行われる。また、第4表示回路264に表示データを送信する第2タイマ割込み処理(図628)の処理回となった場合には、第4表示データバッファ274に格納された表示データが変更された場合だけではなく、当該表示データが変更されていない場合であっても、第4表示データバッファ274に格納された表示データが表示IC266に送信される。
第5表示データバッファ275には第5表示回路265に供給するための表示データが格納される。第5表示回路265は既に説明したとおり第1〜第4報知用表示装置201〜204に対応させて設けられているため、第5表示データバッファ275には第1〜第4報知用表示装置201〜204に所定の表示を行わせるための表示データが格納されることになる。第5表示回路265に表示データを送信する第2タイマ割込み処理の処理回となった場合には、第5表示データバッファ275に格納された表示データが変更された場合だけではなく、当該表示データが変更されていない場合であっても、第5表示データバッファ275に格納された表示データが表示IC266に送信される。
ここで、第1〜第4報知用表示装置201〜204では遊技履歴の管理結果に対応する表示が行われるとともに、設定確認用処理(図620)又は設定値更新処理(図621)が実行される場合には現状の設定値に対応する表示が行われる。この場合に、第5表示データバッファ275は特定制御用のワークエリア221に設けられているため、第5表示データバッファ275に表示データを格納する処理は特定制御に対応する処理として行われる。一方、遊技履歴の管理結果を導出するための処理は非特定制御に対応する処理として行われるとともに、遊技履歴の管理結果である第61パラメータ〜第68パラメータは第1〜第4報知用表示装置201〜204において順次表示対象となる。
そこで、図625(b)に示すように非特定制御用のワークエリア223には第61パラメータ〜第68パラメータを格納するための演算結果記憶エリア234だけではなく、それら第61パラメータ〜第68パラメータのうち第1〜第4報知用表示装置201〜204への表示対象となるパラメータを格納するための表示対象設定エリア276が設けられている。本実施形態であっても上記第47実施形態と同様に一のパラメータの演算結果が継続して表示される期間は10秒となっているため、非特定制御に対応する処理にて、10秒が経過する毎に予め定められた表示順序に従って表示対象となるパラメータの演算結果が演算結果記憶エリア234から読み出され、その読み出されたパラメータの演算結果が表示対象設定エリア276に格納される。そして、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて遊技履歴の管理結果を表示する状況である場合には、特定制御に対応する処理である第2タイマ割込み処理(図628)にて、表示対象設定エリア276に格納された表示データが読み出され、その読み出された表示データが第5表示データバッファ275に格納される。
一方、設定確認用処理(図620)が実行されている状況である場合には、特定制御に対応する処理である第2タイマ割込み処理(図628)にて、第1〜第4報知用表示装置201〜204においてパチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われるようにするための表示データが第5表示データバッファ275に格納される。また、設定値更新処理(図621)が実行されている状況である場合には、特定制御に対応する処理である第2タイマ割込み処理(図628)にて、第1〜第4報知用表示装置201〜204においてパチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われるようにするための表示データが第5表示データバッファ275に格納される。
上記のように第1〜第5表示データバッファ271〜275が設けられた構成において、主側CPU63は第2タイマ割込み処理(図628)の各処理回にて、その処理回に対応する表示データバッファ271〜275から表示データを読み出し、その読み出した表示データを表示IC266に送信するとともに、その表示データが第1〜第5表示回路261〜265のいずれに対応しているのかを示す種別データを表示IC266に送信する。図626は表示IC266の電気的な構成を説明するための説明図である。
表示IC266は図626に示すように、種別データバッファ281と、選択信号出力部282と、表示データバッファ283と、表示データ出力部284と、を備えている。表示データバッファ283には主側CPU63から受信した表示データが格納される。表示データ出力部284は表示データバッファ283に格納された表示データを第1〜第5表示回路261〜265に送信する。種別データバッファ281には主側CPU63から受信した種別データが格納される。選択信号出力部282は第1〜第5表示回路261〜265のうち種別データバッファ281に格納されている種別データに対応する表示回路261〜265を表示データの受信先として指定するための選択信号を出力する。
詳細には図624に示すように、表示IC266と第1表示回路261とは表示用信号群291を利用して電気的に接続されている。表示用信号群291は8ビットの表示データを一度に送信することを可能とするように設けられており、8ビット単位の表示データはパラレル通信で表示IC266から送信される。また、表示用信号群291から分岐させて分岐信号群292が設けられており、当該分岐信号群292は第2表示回路262、第3表示回路263、第4表示回路264及び第5表示回路265のそれぞれと電気的に接続されている。分岐信号群292は表示用信号群291と同様に8ビットの表示データを一度に送信することを可能とするように設けられており、8ビット単位の表示データはパラレル通信で表示IC266から送信される。
上記のように表示用信号群291及び分岐信号群292が設けられていることにより、表示データバッファ283に格納された表示データが表示データ出力部284により送信された場合、その表示データは第1〜第5表示回路261〜265の全てに供給される。この場合に、その供給された表示データを受信して利用すべき表示回路261〜265を指定するために第1〜第5選択信号線301〜305が設けられている。
第1選択信号線301は表示IC266と第1表示回路261とを電気的に接続するように設けられている。種別データバッファ281に第1表示回路261に対応する種別データが格納されている場合には、表示データ出力部284から供給している表示データを第1表示回路261に受信させて利用させるために、表示IC266の選択信号出力部282は第1選択信号線301を通じて第1表示回路261に第1選択信号を送信する。これにより、表示用信号群291及び分岐信号群292を通じて第1〜第5表示回路261〜265の全てに供給されている表示データが、第1表示回路261のみにおいて受信されて利用される。
第2選択信号線302は表示IC266と第2表示回路262とを電気的に接続するように設けられている。種別データバッファ281に第2表示回路262に対応する種別データが格納されている場合には、表示データ出力部284から供給している表示データを第2表示回路262に受信させて利用させるために、表示IC266の選択信号出力部282は第2選択信号線302を通じて第2表示回路262に第2選択信号を送信する。これにより、表示用信号群291及び分岐信号群292を通じて第1〜第5表示回路261〜265の全てに供給されている表示データが、第2表示回路262のみにおいて受信されて利用される。
第3選択信号線303は表示IC266と第3表示回路263とを電気的に接続するように設けられている。種別データバッファ281に第3表示回路263に対応する種別データが格納されている場合には、表示データ出力部284から供給している表示データを第3表示回路263に受信させて利用させるために、表示IC266の選択信号出力部282は第3選択信号線303を通じて第3表示回路263に第3選択信号を送信する。これにより、表示用信号群291及び分岐信号群292を通じて第1〜第5表示回路261〜265の全てに供給されている表示データが、第3表示回路263のみにおいて受信されて利用される。
第4選択信号線304は表示IC266と第4表示回路264とを電気的に接続するように設けられている。種別データバッファ281に第4表示回路264に対応する種別データが格納されている場合には、表示データ出力部284から供給している表示データを第4表示回路264に受信させて利用させるために、表示IC266の選択信号出力部282は第4選択信号線304を通じて第4表示回路264に第4選択信号を送信する。これにより、表示用信号群291及び分岐信号群292を通じて第1〜第5表示回路261〜265の全てに供給されている表示データが、第4表示回路264のみにおいて受信されて利用される。
第5選択信号線305は表示IC266と第5表示回路265とを電気的に接続するように設けられている。種別データバッファ281に第5表示回路265に対応する種別データが格納されている場合には、表示データ出力部284から供給している表示データを第5表示回路265に受信させて利用させるために、表示IC266の選択信号出力部282は第5選択信号線305を通じて第5表示回路265に第5選択信号を送信する。これにより、表示用信号群291及び分岐信号群292を通じて第1〜第5表示回路261〜265の全てに供給されている表示データが、第5表示回路265のみにおいて受信されて利用される。
図627は、主側CPU63から表示IC266に種別データ及び表示データが送信されるとともに、表示IC266から送信された表示データが第1表示回路261又は第2表示回路262にて受信される様子を示すタイムチャートである。図627(a)は主側CPU63から表示IC266への種別データ信号の送信期間を示し、図627(b)は主側CPU63から表示IC266への種別クロック信号の送信期間を示し、図627(c)は主側CPU63から表示IC266への表示データ信号の送信期間を示し、図627(d)は主側CPU63から表示IC266への表示クロック信号の送信期間を示し、図627(e)は表示IC266から第1表示回路261への第1選択信号の送信期間を示し、図627(f)は表示IC266から第2表示回路262への第2選択信号の送信期間を示し、図627(g)は表示IC266から第1〜第5表示回路261〜265への表示データの送信期間を示す。なお、第3〜第5表示回路263〜265において表示データが受信される場合についても同様である。
主側CPU63、表示IC266及び第1〜第5表示回路261〜265を含めてパチンコ機10への動作電力の供給が開始された後におけるt1のタイミングで、主側CPU63から表示IC266への種別データ及び表示データの送信が開始される。具体的には、図627(b)に示すようにt1のタイミング、t2のタイミング、t3のタイミング、t4のタイミング及びt5のタイミングのそれぞれでパルス状の種別クロック信号が送信されるとともに、図627(a)に示すようにt1のタイミングにおけるパルス状の種別クロック信号の送信に対応させてパルス状の種別データ信号が送信される。これにより、表示IC266の種別データバッファ281には第1表示回路261に対応する情報が格納される。
また、図627(d)に示すようにt1のタイミング、t2のタイミング、t3のタイミング、t4のタイミング、t5のタイミング、t6のタイミング、t7のタイミング及びt8のタイミングのそれぞれでパルス状の表示クロック信号が送信されるとともに、図627(c)に示すようにt2のタイミング、t3のタイミング、t5のタイミング及びt7のタイミングにおけるパルス状の表示クロック信号の送信に対応させてパルス状の表示データ信号が送信される。これにより、表示IC266の表示データバッファ283には上記情報形態に対応する表示データが格納される。
そして、t9のタイミングで図627(d)に示すように8ビット目の表示クロック信号の送信が完了することで、当該t9のタイミングで図627(e)に示すように、種別データバッファ281に格納された種別データに対応する第1表示回路261に向けて表示IC266の選択信号出力部282により第1選択信号の送信が開始されるとともに、当該t9のタイミングで図627(g)に示すように表示IC266の表示データ出力部284により表示データバッファ283に格納された表示データの送信が開始される。これにより、第1表示回路261にて表示データが受信されて利用される。
その後、t10のタイミングで、図627(a)〜図627(d)に示すように、主側CPU63から表示IC266への種別データ及び表示データの送信が新たに開始される。この場合、当該t10のタイミングで、図627(e)及び図627(g)に示すように表示IC266から第1表示回路261に向けた第1選択信号の送信が停止されるとともに、表示IC266から第1〜第5表示回路261〜265に向けた表示データの送信が停止される。
種別データ及び表示データの新たな送信について詳細には、図627(b)に示すようにt10のタイミング、t11のタイミング、t12のタイミング、t13のタイミング及びt14のタイミングのそれぞれでパルス状の種別クロック信号が送信されるとともに、図627(a)に示すようにt11のタイミングにおけるパルス状の種別クロック信号の送信に対応させてパルス状の種別データ信号が送信される。これにより、表示IC266の種別データバッファ281には第2表示回路262に対応する情報が格納される。
また、図627(d)に示すようにt10のタイミング、t11のタイミング、t12のタイミング、t13のタイミング、t14のタイミング、t15のタイミング、t16のタイミング及びt17のタイミングのそれぞれでパルス状の表示クロック信号が送信されるとともに、図627(c)に示すようにt10のタイミング、t11のタイミング、t12のタイミング、t15のタイミング、t16のタイミング及びt17のタイミングにおけるパルス状の表示クロック信号の送信に対応させてパルス状の表示データ信号が送信される。これにより、表示IC266の表示データバッファ283には上記情報形態に対応する表示データが格納される。
そして、t18のタイミングで図627(d)に示すように8ビット目の表示クロック信号の送信が完了することで、当該t18のタイミングで図627(f)に示すように種別データバッファ281に格納された種別データに対応する第2表示回路262に向けて表示IC266の選択信号出力部282により第2選択信号の送信が開始されるとともに、当該t18のタイミングで図627(g)に示すように表示IC266の表示データ出力部284により表示データバッファ283に格納された表示データの送信が開始される。これにより、第2表示回路262にて表示データが受信されて利用される。
なお、第1〜第4表示回路261〜264については表示データの送信対象となる第2タイマ割込み処理(図628)において1個の表示データのみが送信されるが、第5表示回路265については表示データの送信対象となる第2タイマ割込み処理(図628)において第1〜第4報知用表示装置201〜204の数に対応させて4個の表示データが送信される。第2タイマ割込み処理(図628)は既に説明したとおり第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)で起動されることとなるが、4個の表示データを送信する処理回であっても第2割込み周期未満で1処理回が終了するように各処理時間が設定されている。
上記構成であることにより1個の表示IC266を利用して複数の表示回路261〜265に表示データを送信することが可能となる。ここで、既に説明したとおり第1〜第5表示回路261〜265のそれぞれは提供された表示データを所定期間(例えば16ミリ秒)に亘って記憶保持することが可能であるものの所定期間が経過すると表示データは徐々にオール「0」の状態に近付くこととなる。この場合において各表示回路261〜265における表示データの受信が所定期間を超えてしまうと、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204において表示内容が変更されていない状況であっても発光状態である表示用セグメントが一時的に消灯状態に近付くこととなり、結果的に表示用セグメントにおける光の点滅が生じてしまうおそれがある。これに対して、本実施形態では第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)で起動される第1タイマ割込み処理(図622)とは別に、当該第1割込み周期よりも短い第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)で起動される第2タイマ割込み処理(図628)が設定されており、当該第2タイマ割込み処理において表示IC266への表示データの送信が集約して行われる。
以下、第2タイマ割込み処理について図628のフローチャートを参照しながら説明する。なお、第2タイマ割込み処理におけるステップS8401〜ステップS8413の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず第1タイマ割込み処理(図622)及び第2タイマ割込み処理(図628)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップS8401)。第1タイマ割込み処理(図622)の発生が禁止されることにより、第1割込み周期が経過したとしても第2タイマ割込み処理(図628)に対して第1タイマ割込み処理(図622)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。また、第2タイマ割込み処理(図628)の発生が禁止されることにより、第2タイマ割込み処理(図628)の実行途中において仮に第2割込み周期が経過してしまったとしても第2タイマ割込み処理(図628)が重複して起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS8402)。設定更新表示フラグは主側CPU63にて設定値更新処理(図621)を実行している状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。既に説明したとおり設定値更新処理(図621)は主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合におけるメイン処理(図619)において動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況で実行されることとなるが、第2タイマ割込み処理(図628)は当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても割り込んで起動されるため、主側CPU63にて設定値更新処理(図621)が実行されている状況であっても第2タイマ割込み処理(図628)は割り込んで起動される。
設定更新表示フラグに「1」がセットされている状況とは、第2タイマ割込み処理(図628)の今回の処理回が主側CPU63にて設定値更新処理(図621)が実行されている状況で割り込んで起動された処理回であることを意味する。ステップS8402にて肯定判定をした場合、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップS8403)。当該設定処理では、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示を行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に格納する。
第5表示データバッファ275に格納された当該表示データが表示IC266を介して第5表示回路265に送信された場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204では図629(a)の説明図に示す表示が行われる。具体的には、第1〜第4報知用表示装置201〜204において設定値を更新している状況であることを示す表示が行われる場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて少なくとも1個の表示用セグメントが発光状態となる。つまり、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれが表示状態となる。これにより、設定値を更新している状況であることを示す表示が行われている場合であっても、第1〜第4報知用表示装置201〜204が故障していないことを遊技ホールの管理者は把握することが可能となる。なお、遊技履歴の管理結果が表示される場合であっても第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて少なくとも1個の表示用セグメントが発光状態となり、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれが表示状態となる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれの表示内容について詳細には、第1報知用表示装置201では中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる。遊技履歴の管理結果が第1〜第4報知用表示装置201〜204において表示される場合であっても第1報知用表示装置201における中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり得るが、遊技履歴の管理結果が表示される場合における第1報知用表示装置201の表示内容には中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる表示内容は含まれていない。これにより、遊技履歴の管理結果が表示される場合にも発光状態となり得る表示用セグメントを利用しながらも、設定値を更新している状況における第1報知用表示装置201の表示内容を遊技履歴の管理結果において表示されない表示内容とすることが可能となる。
第2報知用表示装置202では第1報知用表示装置201と同様に、中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる。遊技履歴の管理結果が第1〜第4報知用表示装置201〜204において表示される場合であっても第2報知用表示装置202における中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり得るが、遊技履歴の管理結果が表示される場合における第2報知用表示装置202の表示内容には中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる表示内容は含まれていない。これにより、遊技履歴の管理結果が表示される場合にも発光状態となり得る表示用セグメントを利用しながらも、設定値を更新している状況における第2報知用表示装置202の表示内容を遊技履歴の管理結果において表示されない表示内容とすることが可能となる。
第3報知用表示装置203では「H」の文字が表示されるように一部の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる。この場合に発光状態となる表示用セグメントは遊技履歴の管理結果が第1〜第4報知用表示装置201〜204において表示される場合であっても発光状態となり得るが、遊技履歴の管理結果が表示される場合における第3報知用表示装置203の表示内容には「H」の文字が表示される表示内容は含まれていない。これにより、遊技履歴の管理結果が表示される場合にも発光状態となり得る表示用セグメントを利用しながらも、設定値を更新している状況における第3報知用表示装置203の表示内容を遊技履歴の管理結果において表示されない表示内容とすることが可能となる。また、設定値を確認している状況における第3報知用表示装置203の表示内容にも「H」の文字が表示される表示内容は含まれていない。これにより、第3報知用表示装置203において「H」を表示することにより、設定値を更新している状況であることを遊技ホールの管理者に報知することが可能となる。
第4報知用表示装置204では現状の設定値に対応する表示が行われるように一部の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる。図629(a)の場合においては現状の設定値が「設定2」であるため、第4報知用表示装置204においては「設定2」に対応する「2」が表示されている。第4報知用表示装置204を確認することで、遊技ホールの管理者は現状の設定値を把握することが可能となる。なお、設定値を更新している状況における第4報知用表示装置204の表示内容は遊技履歴の管理結果が表示される状況及び設定値を確認している状況のいずれにおいても表示され得る。
第2タイマ割込み処理(図628)の説明に戻り、ステップS8402にて否定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS8404)。設定確認表示フラグは主側CPU63にて設定確認用処理(図620)を実行している状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。既に説明したとおり設定確認用処理(図620)は主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合におけるメイン処理(図619)において動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況で実行されることとなるが、第2タイマ割込み処理(図628)は当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても割り込んで起動されるため、主側CPU63にて設定確認用処理(図620)が実行されている状況であっても第2タイマ割込み処理(図628)は割り込んで起動される。
設定確認表示フラグに「1」がセットされている状況とは、第2タイマ割込み処理(図628)の今回の処理回が主側CPU63にて設定確認用処理(図620)が実行されている状況で割り込んで起動された処理回であることを意味する。ステップS8404にて肯定判定をした場合、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップS8405)。当該設定処理では、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示を行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に格納する。
第5表示データバッファ275に格納された当該表示データが表示IC266を介して第5表示回路265に送信された場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204では図629(b)の説明図に示す表示が行われる。具体的には、第1〜第4報知用表示装置201〜204において設定値を更新している状況であることを示す表示が行われる場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて少なくとも1個の表示用セグメントが発光状態となる。つまり、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれが表示状態となる。これにより、設定値を確認している状況であることを示す表示が行われている場合であっても、第1〜第4報知用表示装置201〜204が故障していないことを遊技ホールの管理者は把握することが可能となる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれの表示内容について詳細には、第1報知用表示装置201では中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる。遊技履歴の管理結果が第1〜第4報知用表示装置201〜204において表示される場合であっても第1報知用表示装置201における中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり得るが、遊技履歴の管理結果が表示される場合における第1報知用表示装置201の表示内容には中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる表示内容は含まれていない。これにより、遊技履歴の管理結果が表示される場合にも発光状態となり得る表示用セグメントを利用しながらも、設定値を確認している状況における第1報知用表示装置201の表示内容を遊技履歴の管理結果において表示されない表示内容とすることが可能となる。
第2報知用表示装置202では第1報知用表示装置201と同様に、中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる。遊技履歴の管理結果が第1〜第4報知用表示装置201〜204において表示される場合であっても第2報知用表示装置202における中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり得るが、遊技履歴の管理結果が表示される場合における第2報知用表示装置202の表示内容には中央の1個の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる表示内容は含まれていない。これにより、遊技履歴の管理結果が表示される場合にも発光状態となり得る表示用セグメントを利用しながらも、設定値を確認している状況における第2報知用表示装置202の表示内容を遊技履歴の管理結果において表示されない表示内容とすることが可能となる。
ここで、第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202における表示内容は設定値を更新している状況及び設定値を確認している状況のいずれであっても同一となる。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204における表示対象が遊技履歴の管理結果ではなく設定値に関するものであることを、第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202の表示により遊技ホールの管理者に明確に報知することが可能となる。
第3報知用表示装置203では「k」の文字が表示されるように一部の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる。この場合に発光状態となる表示用セグメントは遊技履歴の管理結果が第1〜第4報知用表示装置201〜204において表示される場合であっても発光状態となり得るが、遊技履歴の管理結果が表示される場合における第3報知用表示装置203の表示内容には「k」の文字が表示される表示内容は含まれていない。これにより、遊技履歴の管理結果が表示される場合にも発光状態となり得る表示用セグメントを利用しながらも、設定値を確認している状況における第3報知用表示装置203の表示内容を遊技履歴の管理結果において表示されない表示内容とすることが可能となる。また、設定値を更新している状況では第3報知用表示装置203に「H」が表示されるのに対して、設定値を確認している状況では第3報知用表示装置203に「k」が表示される。これにより、第3報知用表示装置203の表示内容を確認することにより、設定値を更新している状況及び設定値を確認している状況のいずれであるのかを遊技ホールの管理者に報知することが可能となる。
第4報知用表示装置204では現状の設定値に対応する表示が行われるように一部の表示用セグメントが発光状態となり残りの表示用セグメントが消灯状態となる。図629(b)の場合においては現状の設定値が「設定2」であるため、第4報知用表示装置204においては「設定2」に対応する「2」が表示されている。第4報知用表示装置204を確認することで、遊技ホールの管理者は現状の設定値を把握することが可能となる。なお、設定値を確認している状況における第4報知用表示装置204の表示内容は遊技履歴の管理結果が表示される状況及び設定値を更新している状況のいずれにおいても表示され得る。
第2タイマ割込み処理(図628)の説明に戻り、ステップS8404にて否定判定をした場合、通常時における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップS8406)。この場合、非特定制御用のワークエリア223における表示対象設定エリア276から情報を読み出し、その読み出した情報に対応するパラメータの表示を第1〜第4報知用表示装置201〜204に行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に格納する。当該表示データが表示IC266を介して第5表示回路265に送信されることで、第1〜第4報知用表示装置201〜204では第61〜第68パラメータのうち現状の表示対象のパラメータの演算結果が表示される。
ステップS8403、ステップS8405又はステップS8406の処理を実行した場合、種別データ信号線LN1及び種別クロック信号線LN2を通じた信号の送信状態をOFF状態とするとともに(ステップS8407)、表示データ信号線LN3及び表示クロック信号線LN4を通じた信号の送信状態をOFF状態とする(ステップS8408)。その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた種別カウンタの更新処理を実行する(ステップS8409)。
種別カウンタは、第2タイマ割込み処理の今回の処理回において第1〜第5表示データバッファ271〜275のうち表示データの送信対象を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。種別カウンタの値が「1」である場合、第1表示データバッファ271の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「2」である場合、第2表示データバッファ272の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「3」である場合、第3表示データバッファ273の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「4」である場合、第4表示データバッファ274の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「5」である場合、第5表示データバッファ275の表示データが送信対象となる。種別カウンタの更新処理では種別カウンタの値を1加算するとともに、その1加算後における種別カウンタの値が上限値である「5」を超えた場合には種別カウンタの値を「1」に設定する。これにより、第2タイマ割込み処理の各処理回ごとに第1〜第5表示データバッファ271〜275において表示データの送信対象が順次変更される。
その後、種別カウンタの値に対応する種別データを主側ROM64から読み出す(ステップS8410)。具体的には、種別カウンタの値が「1」である場合には第1表示回路261に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「2」である場合には第2表示回路262に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「3」である場合には第3表示回路263に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「4」である場合には第4表示回路264に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「5」である場合には第5表示回路265に対応する種別データを主側ROM64から読み出す。
その後、種別カウンタの値に対応する表示データバッファ271〜275から表示データを読み出す(ステップS8411)。具体的には、種別カウンタの値が「1」である場合には第1表示データバッファ271から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「2」である場合には第2表示データバッファ272から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「3」である場合には第3表示データバッファ273から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「4」である場合には第4表示データバッファ274から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「5」である場合には第5表示データバッファ275から表示データを読み出す。
その後、各種信号の送信処理を実行する(ステップS8412)。当該送信処理では、ステップS8410にて読み出した種別データが表示IC266に送信されるように、種別データ信号線LN1及び種別クロック信号線LN2に対する信号出力を行う。また、当該送信処理では、ステップS8411にて読み出した表示データが表示IC266に送信されるように、表示データ信号線LN3及び表示クロック信号線LN4に対する信号出力を行う。
その後、第1タイマ割込み処理(図622)及び第2タイマ割込み処理(図628)の発生を許可するために割込み許可の設定を行う(ステップS8413)。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
リセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作した状態でパチンコ機10の電源のON操作が行われることにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されてメイン処理(図619)が開始された状況においてリセットボタン68cが押圧操作されていないとともに設定キー挿入部68aがON操作された状態となり、メイン処理にて遊技の進行を可能とする処理が実行される前の状況である動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において設定確認用処理が実行される。これにより、設定値を不正に確認しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
遊技の進行が継続される状況において設定値の確認が行われる場合を想定すると、例えば遊技回の実行途中において設定値の確認が行われた場合には、設定値の確認が行われている途中で開閉実行モードへの移行が発生してしまうおそれがある。この場合、開閉実行モードが開始されているにも関わらず特電入賞装置32に向けて遊技球を発射することができないおそれがある。また、開閉実行モードの実行途中において設定値の確認が行われた場合、設定値の確認が行われている状況下において開閉実行モードが進行することとなるため、この場合にも特電入賞装置32に向けて遊技球を発射することができないおそれがある。
設定値の確認が行われる場合には遊技の進行が停止される場合を想定すると、遊技が行われている状況において設定値の確認が開始された場合には、遊技の進行を途中で停止させるための処理が複雑化してしまうおそれがある。例えば遊技回の実行途中において設定値の確認が開始されて遊技の進行を途中で停止させようとすると、遊技回を途中で停止させるための処理が必要となる。この場合、設定値の確認が開始された場合に図柄表示装置41における図柄の変動表示を途中で停止させて、設定値の確認が終了した場合に図柄表示装置41における図柄の変動表示を再開させようとすると、それだけ複雑な処理を要することとなる。また、例えば開閉実行モードの実行途中において設定値の確認が開始されて遊技の進行を途中で停止させようとすると、開閉実行モードを途中で停止させるための処理が必要となる。また、普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行途中において設定値の確認が開始されて遊技の進行を途中で停止させようとすると、当該絵柄の変動表示を途中で停止させるための処理が必要となる。また、普電役物34aの開放実行状態の実行途中において設定値の確認が開始されて遊技の進行を途中で停止させようとすると、当該開放実行状態を途中で停止させるための処理が必要となる。その一方、全ての遊技が終了するまで待って設定値の確認が行われる構成も考えられるが、この場合、遊技回、開閉実行モード、普図表示部38aにおける絵柄の変動表示、及び普電役物34aの開放実行状態のいずれもが実行されない状況まで待つ必要が生じ、設定値の確認を開始させるまでの待ち時間が長くなってしまうおそれがある。
これに対して、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に実行されるメイン処理において遊技の進行を可能とする処理が実行される前の状況である動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況で設定確認用処理が実行されるため、遊技の進行が既に停止されている状況において設定値の確認が行われることとなる。これにより、遊技が進行している状況で設定値の確認が行われないようにすることが可能となるとともに、設定値の確認に際して遊技の進行を途中で停止させたり、遊技の進行が停止されるまで設定値の確認を待つ必要が生じない。よって、設定値の確認を適切に行うことが可能となる。
リセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10の電源のON操作が行われることにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されてメイン処理(図619)が開始された状況においてリセットボタン68cが押圧操作された状態となり、設定キー挿入部68aがON操作されているか否かに関係なくRAMクリア処理(ステップS7915)が実行される。これにより、リセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10の電源のON操作を行うという操作内容が、RAMクリア処理(ステップS7915)の実行に一義的に結びつくこととなり、RAMクリア処理(ステップS7915)を発生させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。
RAMクリア処理(ステップS7915)が実行されたとしても特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタは「0」クリアされないとともに設定値カウンタの情報は変更されない。これにより、RAMクリア処理(ステップS7915)が実行されたとしても設定値が変更されてしまわないようにすることが可能となる。
リセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10の電源のON操作を行うだけではなくさらに設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源のON操作を行うことに基づき、RAMクリア処理(ステップS7915)だけではなく設定値更新処理(ステップS7918)が実行される。また、既に説明したとおりリセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源のON操作を行うことに基づき、設定確認用処理(ステップS7914)が実行される。これにより、設定値に関する処理が実行されるための操作として、設定キー挿入部68aに対するON操作を共通させることが可能となる。よって、設定値に関する処理を発生させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。
設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源のON操作を行う場合であって、リセットボタン68cの押圧操作を付加しない場合には設定確認用処理が実行され、リセットボタン68cの押圧操作を付加する場合には設定値更新処理が実行される。これにより、リセットボタン68cの押圧操作の有無によって設定確認用処理及び設定値更新処理のうち実行対象の処理を相違させることが可能となる。よって、設定確認用処理及び設定値更新処理のうち所望の処理を実行させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。また、設定確認用処理よりも設定値更新処理を実行させるための操作内容を多くすることにより、設定値更新処理を不正に行わせる行為を特に行いづらくさせることが可能となる。
設定値が異常であるか否かの監視処理が定期的に起動される第1タイマ割込み処理(図622)にて実行される。これにより、設定値が異常であるか否かの監視を遊技が行われている状況であっても行うことが可能となる。よって、設定値が異常であるにも関わらず遊技が継続されてしまわないようにすることが可能となる。
設定値が異常であるか否かの監視は監視契機が発生する度に実行される。より詳細には第1タイマ割込み処理(図622)が起動される度に実行される。これにより、設定値が異常であるか否かを監視する頻度を高めることが可能となる。
メイン処理(図619)には設定値が正常であるか否かを監視するための処理は設定されていない。メイン処理(図619)における動作電力の供給開始時の処理において設定値が正常であるか否かを監視するための処理が設定されていると、動作電力の供給開始時において停電フラグ及びチェックサムの監視を行うだけではなく設定値が正常であるか否かの監視を行う必要が生じ、監視負荷が高くなってしまう。さらに動作電力の供給開始時において設定値が異常であることを特定した場合にはRAMクリア処理(ステップS7915)及び設定値更新処理(ステップS7918)が実行されるようにしようとすると、それだけ処理構成が複雑化してしまう。これに対して、メイン処理(図619)には設定値が正常であるか否かを監視するための処理が設定されていないことにより、動作電力の供給開始時の処理の処理構成を好適なものとすることが可能となる。また、このように動作電力の供給開始時の処理において設定値が正常であるか否かを監視するための処理が設定されていないとしても、第1タイマ割込み処理(図622)にて設定監視処理(ステップS8220)を実行する構成であるため、設定値が異常である場合にはそれに対処することが可能となる。
主側CPU63から送信された表示データに従って表示IC266にて第1〜第5表示回路261〜265に対する表示設定が行われることで、当該表示データに対応する表示内容となるように特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204が表示制御される。これにより、主側CPU63の処理負荷を軽減することが可能となる。この場合に、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204といったように複数の表示部が設けられた構成においてそれら複数の表示部に1対1で対応させて表示IC266が設けられているのではなく、複数の表示部に対して1個の表示IC266が兼用されている。これにより、表示IC266の数の増加を抑えながら表示制御対象となる表示部の数を増加させることが可能となる。また、主側CPU63から表示IC266への表示データの送信間隔は、各表示部において表示データに対応する表示を維持することができなくなる前に、各表示部に対応する表示回路261〜265に対して表示IC266による表示設定が行われることとなる送信間隔に設定されている。これにより、複数の表示部に対して1個の表示IC266が兼用される構成であっても、各表示部において表示データに対応する表示を適切に行わせることが可能となる。
主側CPU63は表示データを表示IC266に送信する場合、その表示データの設定対象となる表示回路261〜265の種類を特定可能とする種別データを表示IC266に送信する。これにより、表示IC266は、主側CPU63から表示データが送信された場合には主側CPU63から送信されている種別データに対応する表示回路261〜265に対してその表示データを設定すればよい。よって、複数の表示部に対して1個の表示IC266が兼用される構成であっても、表示IC266の構成を簡素なものとすることが可能となる。
主側CPU63は、複数の表示部が予め定められた順序で1回ずつ表示データの設定対象となることを更新周回の1回とした場合に、当該更新周回が繰り返されるように表示データの送信を行う。これにより、主側CPU63は予め定められた順序に従って表示データの送信対象となる表示部を変更すればよいため、主側CPU63の処理構成を簡素なものとすることが可能となる。
主側CPU63は、一の表示部に対する表示データの内容が当該表示部を送信対象として前回送信した場合における表示データの内容と同一であったとしても、当該表示部が送信対象となった場合にはその表示データを送信する。これにより、複数の表示部に対して1個の表示IC266が兼用される構成であっても、所定の表示部にて同一の表示を継続させることが可能となる。
主側CPU63は第2割込み周期となった場合に他の処理に割り込んで起動される第2タイマ割込み処理(図628)にて表示IC266に表示データを送信するための処理を実行する。これにより、各表示部に表示データが設定される周期を所定の周期とすることが可能となる。よって、複数の表示部に対して1個の表示IC266が兼用される構成であっても、各表示部において表示データに対応する表示を維持することができなくなる前に、各表示部に対して表示IC266による表示データの設定が行われるようにすることが可能となる。
表示IC266により表示設定の対象となる第1〜第5表示回路261〜265に対して表示データを送信するための処理は、第2タイマ割込み処理(図628)に集約されている。これにより、第1〜第5表示回路261〜265に表示データが設定される周期を同一の周期とすることが可能となる。
主側CPU63は第1割込み周期となった場合に他の処理に割り込んで第1タイマ割込み処理(図622)を実行する。この場合に、第2タイマ割込み処理(図628)の第2割込み周期は第1タイマ割込み処理(図622)の第1割込み周期よりも短い周期に設定されている。これにより、第1タイマ割込み処理(図622)にて表示IC266に表示データを送信する処理が実行される構成に比べて短い周期で表示データを送信することが可能となる。
また、遊技を進行させるための処理が設定されている第1タイマ割込み処理(図622)よりも割込み周期が短い第2タイマ割込み処理(図628)に表示IC266に表示データを送信する処理が設定されている。これにより、遊技を進行させるための処理を実行する上で適切な周期で第1タイマ割込み処理(図622)が起動されるようにしながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
第2タイマ割込み処理(図628)は第1タイマ割込み処理(図622)が実行されている状況であっても割り込んで起動される。これにより、表示データの送信周期を所定の周期とすることが可能となる。
第2タイマ割込み処理(図628)が開始される場合に第1タイマ割込み処理(図622)の割込みが禁止され、第2タイマ割込み処理(図628)が終了される場合に第1タイマ割込み処理(図622)の割込みが許可される。これにより、第2タイマ割込み処理(図628)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図622)が割り込んで実行されてしまわないようにすることが可能となる。よって、表示データを送信するための処理を優先させることが可能となる。
第2タイマ割込み処理(図628)はメイン処理(図619)において動作電力の供給開始時の処理(ステップS7901〜ステップS7918)が実行されている状況であっても割り込んで起動される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても複数の表示部を表示制御することが可能となる。また、動作電力の供給開始時の処理に対して第2タイマ割込み処理(図628)が割り込んで起動される構成であるため、動作電力の供給開始時の処理の処理構成を複雑化させなくても、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において複数の表示部を表示制御することが可能となる。
メイン処理(図619)にて設定値更新処理(ステップS7918)が実行されている状況においても第2タイマ割込み処理(図628)が割り込んで起動されるとともに、当該状況においては第2タイマ割込み処理(図628)にて現状の設定値を第4報知用表示装置204に表示させるための表示データが送信される。これにより、メイン処理(図619)の処理構成を複雑化させなくても、設定値更新処理(ステップS7918)が実行されている状況において現状の設定値が第4報知用表示装置204にて表示されるようにすることが可能となる。
メイン処理(図619)にて動作電力の供給開始時の処理が実行された後であっても第2割込み周期が経過する度に第2タイマ割込み処理(図628)が割り込んで起動される。これにより、第2タイマ割込み処理(図628)を利用することで、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況及び当該動作電力の供給開始時の処理が終了した後の状況のいずれにおいても複数の表示部を表示制御することが可能となる。
なお、上記第33実施形態と同様に更新ボタン68bが設けられており、設定値更新処理(図621)においてはリセットボタン68cが押圧操作される度に設定値が1段階更新されるのではなく更新ボタン68bが押圧操作される度に設定値が1段階更新される構成としてもよい。また、設定キー挿入部68aに設定キーを挿入して回動操作をした場合における回動操作位置として「設定1」〜「設定6」のそれぞれに対応する位置が設定されており、設定キー挿入部68aの回動操作位置に対応する設定値が設定される構成としてもよい。また、設定キー挿入部68aをON位置よりもさらに回動操作することが可能な構成とし、ON位置を超えた回動操作が行われる度に更新途中の設定値が次の順番の設定値に更新される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図621)では設定キー挿入部68aをOFF操作することで選択中の設定値が確定されるとともに、さらにリセットボタン68cが押圧操作されることにより設定値更新処理が終了される構成としてもよい。また、更新ボタン68bが設けられた構成においては、設定値更新処理(図621)では設定キー挿入部68aをOFF操作することで選択中の設定値が確定されるとともに、さらに更新ボタン68bが押圧操作されることにより設定値更新処理が終了される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図621)が実行されるための条件として、遊技機本体12が開放状態であることという条件が設定されていない構成としてもよく、前扉枠14が開放状態であることという条件が設定されていない構成としてもよく、遊技機本体12が開放状態であることという条件及び前扉枠14が開放状態であることという条件の両方が設定されていない構成としてもよい。
また、設定確認用処理(図620)が実行されるための条件として、遊技機本体12が開放状態であることという条件が設定されていない構成としてもよく、前扉枠14が開放状態であることという条件が設定されていない構成としてもよく、遊技機本体12が開放状態であることという条件及び前扉枠14が開放状態であることという条件の両方が設定されていない構成としてもよい。
また、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に実行されるメイン処理(図619)において停電フラグに「1」がセットされていないこと又はチェックサムが異常であることが特定された場合には、RAMクリア処理(ステップS7915)が実行される構成としてもよい。この場合、RAMクリア処理(ステップS7915)が実行された後は、設定値更新処理(ステップS7918)が実行される構成としてもよく、設定値更新処理(ステップS7918)を実行すべきことを示す報知を実行するとともに遊技の進行を停止させる構成としてもよく、遊技の進行を制御するための処理が開始される構成としてもよい。
また、メイン処理(図619)において設定確認用処理(ステップS7914)が停電フラグに「1」がセットされているか否かの判定処理及びチェックサムの比較処理よりも後に実行される構成に代えて、これら処理よりも前に実行される構成としてもよい。この場合、設定値を確認させるための処理を優先させることが可能となる。
また、設定監視処理(ステップS8220)が第1タイマ割込み処理(図622)が起動される度に実行される構成に限定されることはなく、例えば第1タイマ割込み処理(図622)が複数として定められた契機回数(例えば10000回)実行される度に設定監視処理(ステップS8220)が実行される構成としてもよい。この場合、設定値が正常であるか否かの監視を定期的に行うようにしながらも、当該監視の実行頻度を抑えることが可能となる。
また、設定監視処理(ステップS8220)がメイン処理(図619)における残余処理(ステップS7921〜ステップS7924)にて実行される構成としてもよい。この場合、第1タイマ割込み処理(図622)及び第2タイマ割込み処理(図628)が実行されていない状況における空き時間を利用して設定値が正常であるか否かの監視を行うことが可能となる。
また、遊技回が新たに開始される場合に設定監視処理(ステップS8220)が実行される構成としてもよい。より具体的には遊技回が新たに開始される場合において当否判定処理が実行される前に設定監視処理(ステップS8220)が実行される構成としてもよい。これにより、設定値が異常な状況で当否判定処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
また、設定監視処理(ステップS8220)において設定値が異常であることを特定した場合には、設定値更新処理(ステップS7918)に移行する構成としてもよい。
また、設定監視処理(ステップS8220)において設定値が異常であることを特定した場合には、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定異常フラグに「1」をセットした状態でメイン処理(図619)を開始する構成としてもよく、当該設定異常フラグに「1」をセットした状態で遊技の進行を停止させるとともに当該遊技の進行が停止された状態を解除するためには電源のOFF→ONが必要である構成としてもよい。この場合、メイン処理(図619)では設定値更新処理が実行されるようにするための操作が行われないとしても、設定異常フラグに「1」がセットされている場合には強制的に設定値更新処理が実行されるようにすることで、メイン処理(図619)に設定された設定値更新処理を利用して設定値の新たな設定を強制的に行わせることが可能となる。
また、第1作動口33に遊技球が入球した場合に取得される保留情報と第2作動口34に遊技球が入球した場合に取得される保留情報とが区別して記憶されるとともに、特図表示部37aとしてそれら保留情報に対応させて第1特図表示部と第2特図表示部とが設けられている構成としてもよい。この場合、第1特図表示部における絵柄の変動表示と第2特図表示部における絵柄の変動表示とが重複して実行され得るとともに、所定の遊技状態となった場合にはいずれか一方の特図表示部における絵柄の変動表示の継続期間が極端に長くなる構成としてもよい。当該構成においては遊技が行われていない状況となるまで設定値の確認を待機しようとすると、その待機時間が長くなってしまう。これに対して、主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理にて設定確認用処理(ステップS7914)が実行されるようにすることで、上記のような待機時間を生じさせることなく設定値を確認することが可能となる。
また、低頻度サポートモードにおいては普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の継続期間が極端に長くなる構成としてもよい。当該構成においては遊技が行われていない状況となるまで設定値の確認を待機しようとすると、その待機時間が長くなってしまう。これに対して、主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理にて設定確認用処理(ステップS7914)が実行されるようにすることで、上記のような待機時間を生じさせることなく設定値を確認することが可能となる。
また、設定確認用処理(図620)が実行される場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容は上記実施形態における表示内容に限定されることはなく、例えば第3報知用表示装置203において「k」の文字が表示されるのではなく第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202と同様に中央の表示用セグメントのみが発光状態となる構成としてもよい。また、第1〜第3報知用表示装置201〜203は消灯状態となり第4報知用表示装置204において現状の設定値に対応する表示が行われる構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図621)が実行される場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容は上記実施形態における表示内容に限定されることはなく、例えば第3報知用表示装置203において「H」の文字が表示されるのではなく第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202と同様に中央の表示用セグメントのみが発光状態となる構成としてもよい。また、第1〜第3報知用表示装置201〜203は消灯状態となり第4報知用表示装置204において現状の設定値に対応する表示が行われる構成としてもよい。
また、主側CPU63は表示IC266に対して種別データと表示データとを同時に送信する構成に代えて、種別データの送信を開始した後に表示データの送信を開始する構成としてもよい。この場合、種別データの送信途中において表示データの送信が開始される構成としてもよく、種別データの送信が完了した後に表示データの送信が開始される構成としてもよい。また、表示データの送信を開始した後に種別データの送信を開始する構成としてもよい。この場合、表示データの送信途中において種別データの送信が開始される構成としてもよく、表示データの送信が完了した後に種別データの送信が開始される構成としてもよい。
また、表示IC266は第1〜第5表示回路261〜265に対して共通となるように1個のみ設けられている構成に限定されることはなく、第1〜第5表示回路261〜265のそれぞれに1対1で対応させて設けられている構成としてもよい。当該構成において、第1〜第5表示回路261〜265に1対1で対応させて設けられた各表示ICにて表示データを記憶保持する期間が短い場合には各表示ICへの表示データの提供周期によっては各表示部にて意図しない点滅が発生してしまうおそれがある。これに対して、上記実施形態と同様に相対的に割込み周期が短い第2タイマ割込み処理(図628)に表示データを送信するための処理を集約させることにより、各表示ICへの表示データの提供周期を短くすることが可能となり、各表示部にて意図しない点滅が発生してしまわないようにすることが可能となる。
また、当たり乱数カウンタC1が主側RAM65に設けられている構成に代えて、当否判定処理にて取得される乱数を更新するための乱数回路が設けられている構成としてもよい。この場合、メイン処理(図619)における内部機能レジスタ設定処理において当該乱数回路の乱数を当否判定処理にて取得される乱数として対応付けるための設定が行われることとなる。
また、第1タイマ割込み処理(図622)ではステップS8201〜ステップS8221の各処理の前後においてタイマ割込み処理の禁止とタイマ割込み処理の許可とを行う構成としたがこれを変更してもよい。例えば、第1タイマ割込み処理(図622)の一部の処理についてはその前後においてタイマ割込み処理の禁止とタイマ割込み処理の許可とを行う一方、第1タイマ割込み処理(図622)のその他の処理についてはその前後においてタイマ割込み処理の禁止とタイマ割込み処理の許可とを行わない構成としてもよい。また、第1タイマ割込み処理(図622)に含まれる複数の処理を間に挟むようにして、タイマ割込み処理の禁止とタイマ割込み処理の許可とが設定されている構成としてもよい。
また、第1タイマ割込み処理(図622)では第2タイマ割込み処理(図628)の割込みを禁止する設定が行われない構成としてもよい。この場合、第1タイマ割込み処理(図622)よりも第2タイマ割込み処理(図628)が優先して実行されることとなるため、複数の表示部の表示制御を優先させることが可能となる。また、当該構成において第1タイマ割込み処理(図622)では第1タイマ割込み処理(図622)が重複して起動されることを阻止するために第1タイマ割込み処理(図622)の割込みは禁止される一方、第2タイマ割込み処理(図628)の割込みは禁止されない構成としてもよい。
また、第1タイマ割込み処理(図622)及び第2タイマ割込み処理(図628)の両方の割込み契機が発生した場合、第2タイマ割込み処理(図628)の実行が第1タイマ割込み処理(図622)の実行よりも優先される構成に代えて、第1タイマ割込み処理(図622)の実行が第2タイマ割込み処理(図628)の実行よりも優先される構成としてもよく、割込み契機が発生した順序が早い方のタイマ割込み処理から先に開始される構成としてもよい。
また、第2タイマ割込み処理(図628)が実行されている状況においては第1タイマ割込み処理(図622)の実行が禁止される構成に代えて、第2タイマ割込み処理(図628)が実行されている状況であっても第1タイマ割込み処理(図622)が割り込んで起動される構成としてもよい。これにより、複数の表示部の表示制御よりも遊技を進行させるための処理の実行を優先させることが可能となる。
また、第2タイマ割込み処理(図628)が設定されておらず、当該第2タイマ割込み処理(図628)の各種処理がメイン処理(図619)及び第1タイマ割込み処理(図622)のそれぞれにおいて分散して実行される構成としてもよい。例えば、メイン処理(図619)における設定確認用処理(ステップS7914)に、設定確認中であることを示す表示及び現状の設定値に対応する表示を第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行わせるための処理が設定されている構成としてもよい。また、メイン処理(図619)における設定値更新処理(ステップS7918)に、設定更新中であることを示す表示及び現状の設定値に対応する表示を第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行わせるための処理が設定されている構成としてもよい。また、第1タイマ割込み処理(図622)に、、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204を表示制御するための処理が設定されている構成としてもよい。
また、第2タイマ割込み処理(図628)では複数の表示部を表示制御するための処理のみが実行される構成に限定されることはなく、複数の表示部を表示制御するための処理に加えて又は代えて、複数の表示部を表示制御するための処理とは異なる処理が実行される構成としてもよい。例えば、遊技を進行させるための処理の一部が第1タイマ割込み処理(図622)にて実行され、残りが第2タイマ割込み処理(図628)にて実行される構成としてもよい。この場合、実行周期が相対的に短い方が好ましい処理を割込み周期が相対的に短い第2タイマ割込み処理(図628)にて実行し、実行周期が相対的に長くても問題が生じない処理を割込み周期が相対的に長い第1タイマ割込み処理(図622)にて実行する構成とすることが好ましい。また、上記実施形態の第1タイマ割込み処理(図622)におけるステップS8202〜ステップS8221の処理のうち、停電情報記憶処理(ステップS8202)が第2タイマ割込み処理(図628)にて実行され、それ以外の処理が第1タイマ割込み処理(図622)にて実行される構成としてもよい。この場合、停電監視を相対的に短い周期で繰り返し実行することが可能となる。また、当該構成に加えて又は代えて、不正検知処理(ステップS8206)が第2タイマ割込み処理(図628)にて実行され、それ以外の処理が第1タイマ割込み処理(図622)にて実行される構成としてもよい。この場合、不正監視を相対的に短い周期で繰り返し実行することが可能となる。
また、表示IC266により表示データの表示設定が行われる対象となる表示回路261〜265の数は5個に限定されることはなく、2個、3個、4個又は6個以上である構成としてもよい。また、第5表示回路265に対して第1〜第4報知用表示装置201〜204が対応付けられている構成に限定されることはなく、第1〜第4報知用表示装置201〜204に1対1で対応させて表示回路が設けられている構成としてもよい。
<第66実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行される設定値更新処理の処理構成が上記第65実施形態と相違している。以下、上記第65実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第65実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。また、本実施形態では主制御基板61に上記第33実施形態と同様に更新ボタン68bが設けられている。
図630は主側CPU63にて実行される本実施形態における設定値更新処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新処理におけるステップS8501〜ステップS8508の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」をセットする(ステップS8501)。その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定値カウンタの値が「設定1」に対応する1以上であって「設定6」に対応する6以下であるか否かを判定する(ステップS8502)。設定値カウンタの値が「0」である場合又は7以上である場合、ステップS8502にて否定判定をして、設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS8503)。これにより、パチンコ機10の設定値が「設定1」となる。
ステップS8502にて肯定判定をした場合又はステップS8503の処理を実行した場合、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップS8504)。リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップS8504:NO)、更新ボタン68bが押圧操作されていることを条件として(ステップS8505:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値を1加算する(ステップS8506)。これにより、更新ボタン68bが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新される。また、更新ボタン68bが押圧操作されていない場合(ステップS8505:NO)又は設定値カウンタの値を1加算した場合にはステップS8502の処理に戻ることとなるが、ステップS8502にて設定値カウンタの値が7以上であると判定されると、ステップS8503にて設定値カウンタに「1」がセットされる。これにより、「設定6」の状況で更新ボタン68bが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップS8504:YES)、現状の設定値を確定させてステップS8507に進む。ステップS8507では、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してOFF操作されているか否かを判定する。この場合、設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する構成としてもよく、設定キー挿入部68aがOFF状態であるか否かを判定する構成としてもよい。設定キー挿入部68aがOFF操作されていない場合(ステップS8507:NO)、ステップS8507の処理を再度実行する。
設定キー挿入部68aがOFF操作されている場合(ステップS8507:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグを「0」クリアする(ステップS8508)。
上記構成によれば、更新ボタン68bが押圧操作されることにより設定値が更新される構成においてリセットボタン68cが押圧操作されることにより設定値が確定され、設定キー挿入部68aがOFF操作されることにより設定値更新処理が終了される。つまり、設定値更新処理において設定値を更新させた後に当該設定値更新処理を終了させるためには、設定キー挿入部68aをOFF操作するだけではなくリセットボタン68cを押圧操作する必要がある。これにより、不正に設定値を更新させた後にその設定値にて遊技を行おうとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
<第67実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行される第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御に関する処理構成が上記第65実施形態と相違している。以下、上記第65実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第65実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図631は非特定制御用のワークエリア223に設けられた演算結果記憶エリア234の電気的構成を説明するための説明図である。
演算結果記憶エリア234には、主側CPU63により算出されるベース値の情報が記憶される。ベース値とは、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)に対する遊技球の合計払出個数の割合のことである。
ベース値の算出に関して詳細には、本実施形態では非特定制御用のワークエリア223に通常用カウンタエリア231は設けられているものの、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233は設けられていない。通常用カウンタエリア231には上記第47実施形態と同様に通常用の一般入賞カウンタ231a、通常用の特電入賞カウンタ231b、通常用の第1作動カウンタ231c、通常用の第2作動カウンタ231d及び通常用のアウトカウンタ231eが設けられている。大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において、一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合には通常用の一般入賞カウンタ231aの値が1加算され、特電入賞装置32に1個の遊技球が入球した場合には通常用の特電入賞カウンタ231bの値が1加算され、第1作動口33に1個の遊技球が入球した場合には通常用の第1作動カウンタ231cの値が1加算され、第2作動口34に1個の遊技球が入球した場合には通常用の第2作動カウンタ231dの値が1加算され、アウト口24aに1個の遊技球が入球した場合には通常用のアウトカウンタ231eの値が1加算される。そして、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値をK91〜K95とした場合にベース値は以下のものとなる。
・ベース値:遊技球の合計払出個数(K91×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K92×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K93×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K94×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K91+K92+K93+K94+K95)の割合。
ベース値の算出は、後述する第1タイマ割込み処理(図638)の管理用処理(ステップS8920)にて後述する結果演算処理(図635)が実行される度に行われるが、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値は、非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされていない状況であって大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が管理開始基準個数となることで「0」クリアされるとともに、管理開始フラグに「1」がセットされている状況であって大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数となることで「0」クリアされる。
管理開始基準個数は、上記第47実施形態と同様にシフト基準個数よりも少ない個数である300個に設定されている。パチンコ機10の出荷段階などにおいては出荷前にパチンコ機10の動作チェックが行われることがあり、その際には各入球部に遊技球を手入れしてその後の動作がチェックされる。このような状況下におけるベース値は通常の遊技が行われる状況とは異なる値となり得る。したがって、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況であって大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数よりも少ない個数である管理開始基準個数となった段階で一旦、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eを「0」クリアすることで、パチンコ機10の出荷後において通常の遊技が行われている状況におけるベース値に対する上記動作チェックの影響を低減することが可能となる。なお、管理開始基準個数は300個に限定されることはなく複数個数であれば任意であり、300個よりも少ない個数に設定されていてもよく、300個よりも多い個数に設定されていてもよい。
シフト基準個数は、60000個に設定されている。パチンコ機10では1分間に最大で100個の遊技球の発射が行われるため、60000個は10時間における最大の発射個数となる。この場合に遊技ホールにおける一般的な営業時間は13時間程度であり、そのうち大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において遊技が行われる時間は10時間程度となる。したがって、シフト基準個数は概ね1営業日における遊技球の最大発射個数を想定して設定されている。シフト基準個数となる度に通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eを「0」クリアすることで、シフト基準個数の範囲においてベース値を算出することが可能となる。なお、シフト基準個数は60000個に限定されることはなく複数個数であれば任意であり、60000個よりも少ない個数に設定されていてもよく、60000個よりも多い個数に設定されていてもよい。
演算結果記憶エリア234には上記ベース値の情報を格納するための記憶エリアとして、現状エリア311と、第1履歴エリア312と、第2履歴エリア313と、第3履歴エリア314とが設けられている。これら各種エリア311〜314はいずれも同一の記憶容量となっており、具体的にはベース値の情報を格納可能とするように1バイトの容量となっている。
現状エリア311には直近の結果演算処理(図635)にて算出されたベース値が格納される。つまり、現状エリア311には直近のベース値が格納されることとなる。
第1履歴エリア312には1回前の算出期間における最終的なベース値が格納される。この場合、1回前の算出期間が管理開始フラグに「1」がセットされた後である状況であれば、第1履歴エリア312には、1回前の算出期間において大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数となったタイミングにおけるベース値が格納される。また、1回前の算出期間が経過することで管理開始フラグに「1」がセットされたのであれば、第1履歴エリア312には、1回前の算出期間において大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が管理開始基準個数となったタイミングにおけるベース値が格納される。
第2履歴エリア313には2回前の算出期間における最終的なベース値が格納される。この場合、2回前の算出期間が管理開始フラグに「1」がセットされた後である状況であれば、第2履歴エリア313には、2回前の算出期間において大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数となったタイミングにおけるベース値が格納される。また、2回前の算出期間が経過することで管理開始フラグに「1」がセットされたのであれば、第2履歴エリア313には、2回前の算出期間において大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が管理開始基準個数となったタイミングにおけるベース値が格納される。
第3履歴エリア314には3回前の算出期間における最終的なベース値が格納される。この場合、3回前の算出期間が管理開始フラグに「1」がセットされた後である状況であれば、第3履歴エリア314には、3回前の算出期間において大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数となったタイミングにおけるベース値が格納される。また、3回前の算出期間が経過することで管理開始フラグに「1」がセットされたのであれば、第3履歴エリア314には、3回前の算出期間において大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が管理開始基準個数となったタイミングにおけるベース値が格納される。
現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314に格納されたベース値は、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて順次報知される。具体的には、表示継続期間(具体的には5秒)が経過する度に、現状エリア311→第1履歴エリア312→第2履歴エリア313→第3履歴エリア314という予め定められた順序で報知対象となるベース値が切り換えられるとともに、当該予め定められた順序による報知対象となるベース値の切り換えが繰り返される。
図632(a)〜図632(d)は管理開始フラグに「1」がセットされている状況において各種エリア311〜314に格納されたベース値が報知される場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容を説明するための説明図である。図632(a)は現状エリア311に格納されたベース値が報知される場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容の一例を示し、図632(b)は第1履歴エリア312に格納されたベース値が報知される場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容の一例を示し、図632(c)は第2履歴エリア313に格納されたベース値が報知される場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容の一例を示し、図632(d)は第3履歴エリア314に格納されたベース値が報知される場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容の一例を示す。
図632(a)〜図632(d)に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204はいずれも8個の表示用セグメント321〜324を有している。8個の表示用セグメント321〜324のうち7個の表示用セグメント321〜324はいずれも同一形状及び同一サイズとなる棒状の発光領域となっており、「8」の字を生じさせるように配列されている。一方、1個の表示用セグメント321〜324は円形状の発光領域となっており、「8」の字状に配列されている7個の表示用セグメント321〜324に対して右下の位置に設けられている。各種エリア311〜314のいずれのベース値を報知する場合であっても、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて少なくとも1個の表示用セグメント321〜324が発光状態となる。
第1報知用表示装置201では、第1〜第4報知用表示装置201〜204においてベース値を報知している状況であることを示す表示が行われる。具体的には、各種エリア311〜314のいずれのベース値を報知する場合であっても第1報知用表示装置201には「b」の文字が表示される。第1〜第4報知用表示装置201〜204においてベース値以外の情報が報知される場合には第1報知用表示装置201にて「b」の文字が表示されることはない。これにより、第1報知用表示装置201にて「b」の文字が表示されていることを確認することで、遊技ホールの管理者は第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値が報知されていることを把握することが可能となる。
第2報知用表示装置202では、各種エリア311〜314のうちいずれのベース値を報知している状況であるのかを示す表示が行われる。具体的には、現状エリア311のベース値が報知されている状況においては図632(a)に示すように第2報知用表示装置202にて「L.」の文字が表示される。第1履歴エリア312のベース値が報知されている状況においては図632(b)に示すように第2報知用表示装置202にて「1.」の文字が表示される。第2履歴エリア313のベース値が報知されている状況においては図632(c)に示すように第2報知用表示装置202にて「2.」の文字が表示される。第3履歴エリア314のベース値が報知されている状況においては図632(d)に示すように第2報知用表示装置202にて「3.」の文字が表示される。これにより、第2報知用表示装置202に表示されている文字を確認することで、遊技ホールの管理者は第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知されているベース値がいずれの算出期間におけるものであるのかを把握することが可能となる。
第2報知用表示装置202では各種エリア311〜314のうちいずれのベース値を報知している状況であっても円形状の表示用セグメント321〜324が発光状態となる。後述するように第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204ではベース値に対応する表示として「0」〜「9」のいずれかの数字が表示されることとなる。この場合に、第2報知用表示装置202にて「1」〜「3」のいずれかの数字が表示されると、第2〜第4報知用表示装置202〜204にて3個の数字が並ぶこととなり、ベース値を把握しづらくなってしまう。これに対して、第2報知用表示装置202の右下に設けられた円形状の表示用セグメント321〜324が発光状態となることにより、第2報知用表示装置202にて「1」〜「3」のいずれかの数字が表示される場合であっても、その第2報知用表示装置202に表示される数字と第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204に表示される数字とを区別して把握することが可能となる。
第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204では、報知対象となっているベース値の数字が表示される。ベース値は小数点第2位までの少数として算出されることとなるが、当該ベース値のうち小数点第1位の数字が第3報知用表示装置203にて表示され、当該ベース値のうち小数点第2位の数字が第4報知用表示装置204にて表示される。ここで、ベース値が「1.00」の場合には第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204のそれぞれにて「0」の数字が表示される。一方、報知対象となっているエリア311〜314にベース値が未だ格納されていない場合には、図633(a)の説明図に示すように第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204のそれぞれにて「−」の文字が表示される。これにより、第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204の2個の表示装置にて小数点第2位までの少数として算出されるベース値を報知する場合であっても、ベース値が「1.00」の場合と、報知対象となっているエリア311〜314にベース値が未だ格納されていない場合とで表示内容を区別することが可能となる。
なお、ベース値が「1.00」の場合とベース値が「0.00」の場合とでは第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204の組合せの表示内容が同一となる。これに対して、両者を区別するために前者及び後者のうち一方では「00」の表示の発光状態が維持され、他方では「00」の表示が点滅状態とされる構成としてもよい。
次に、図634のタイムチャートを参照しながら管理開始フラグに「1」がセットされている状況において第1〜第4報知用表示装置201〜204にて各種エリア311〜314のベース値が報知される様子を説明する。図634(a)は現状エリア311に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図634(b)は第1履歴エリア312に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図634(c)は第2履歴エリア313に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図634(d)は第3履歴エリア314に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図634(e)はベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達するまでの期間を示す。
t1のタイミングで図634(a)に示すように現状エリア311に格納されたベース値の報知が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。この報知に際しては図632(a)に示すように第1報知用表示装置201ではベース値が報知対象であることを示す表示が行われ、第2報知用表示装置202では現状エリア311に格納されたベース値が報知対象であることを示す表示が行われ、第3報知用表示装置203及び第4報知表示装置204では現状エリア311に格納されたベース値に対応する表示が行われる。
ここで、図634(e)に示すようにt1のタイミング〜t2のタイミングに亘って演算初期表示が行われる。具体的には、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達するまでの期間において、第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202において表示対象となる文字の点灯を継続させるのではなく、演算初期表示として当該表示対象となる文字が点滅表示される。算出期間が開始された直後においてはベース値を算出するための遊技履歴の情報が少ないため、ベース値の実測値がベース値の理論値範囲から大きく外れた値となり得る。これに対して、このように算出期間が開始された直後においては演算初期表示を行わせることで、算出期間が開始された直後であることを遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
また、演算初期表示ではベース値に対応する数字が表示される第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204では当該数字の点灯を継続させるのに対して、第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202において表示対象となる文字が点滅表示される。これにより、ベース値の視認性を低下させないようにしながら、算出期間が開始された直後であることを報知することが可能となる。なお、これに限定されることはなく演算初期表示であっても第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204の少なくとも一方において点滅表示が行われる構成としてもよく、これら両方において点滅表示が行われる構成としてもよく、第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202の一方のみにおいて点滅表示が行われる構成としてもよい。また、初期基準個数は6000個に限定されることはなく複数個数であれば任意であり、6000個よりも少ない個数に設定されていてもよく、6000個よりも多い個数に設定されていてもよい。
t2のタイミングで、t1のタイミングから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達することで、図634(e)に示すように演算初期表示が終了される。これにより、第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204だけではなく第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202においても点灯表示が開始される。
その後、t3のタイミングでt1のタイミングから表示継続期間が経過することで、図634(a)に示すように現状エリア311に格納されたベース値の報知が終了されて、図634(b)に示すように第1履歴エリア312に格納されたベース値の報知が開始される。この場合、第1履歴エリア312に格納されたベース値は1回前の算出期間における最終的なベース値の算出結果であるため演算初期表示は行われない。
その後、t4のタイミングでt3のタイミングから表示継続期間が経過することで、図634(b)に示すように第1履歴エリア312に格納されたベース値の報知が終了されて、図634(c)に示すように第2履歴エリア313に格納されたベース値の報知が開始される。この場合、第2履歴エリア313に格納されたベース値は2回前の算出期間における最終的なベース値の算出結果であるため演算初期表示は行われない。
その後、t5のタイミングでt4のタイミングから表示継続期間が経過することで、図634(c)に示すように第2履歴エリア313に格納されたベース値の報知が終了されて、図634(d)に示すように第3履歴エリア314に格納されたベース値の報知が開始される。この場合、第3履歴エリア314に格納されたベース値は3回前の算出期間における最終的なベース値の算出結果であるため演算初期表示は行われない。
その後、t6のタイミングでt5のタイミングから表示継続期間が経過することで、図634(d)に示すように第3履歴エリア314に格納されたベース値の報知が終了されて、図634(a)に示すように現状エリア311に格納されたベース値の報知が開始される。この場合、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達するまでの期間であることを報知するために、t6のタイミング〜t7のタイミングに亘って図634(e)に示すように演算初期表示が行われる。
その後、t8のタイミングでt6のタイミングから表示継続期間が経過することで、図634(a)に示すように現状エリア311に格納されたベース値の報知が終了されて、図634(b)に示すように第1履歴エリア312に格納されたベース値の報知が開始される。この場合、第1履歴エリア312に格納されたベース値は1回前の算出期間における最終的なベース値の算出結果であるため演算初期表示は行われない。
次に、上記のようなベース値の報知を可能とするための処理構成について説明する。
後述する第1タイマ割込み処理(図638)における管理用処理(ステップS8920)では上記第47実施形態における管理用処理(図575)と同様にステップS3803にて非特定制御に対応する処理である管理実行処理のプログラムを読み出す。そして、この管理実行処理(図576)では上記第47実施形態と同様にステップS3908にてチェック処理を実行する。
チェック処理では、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において、一般入賞口31への1個の遊技球の入球を特定した場合には通常用の一般入賞カウンタ231aの値を1加算し、特電入賞装置32への1個の遊技球の入球を特定した場合には通常用の特電入賞カウンタ231bの値を1加算し、第1作動口33への1個の遊技球の入球を特定した場合には通常用の第1作動カウンタ231cの値を1加算し、第2作動口34への1個の遊技球の入球を特定した場合には通常用の第2作動カウンタ231dの値を1加算し、アウト口24aへの1個の遊技球の入球を特定した場合には通常用のアウトカウンタ231eの値を1加算する。また、チェック用処理では、結果演算処理及び表示用処理を実行する。
図635は結果演算処理を示すフローチャートである。なお、結果演算処理におけるステップS8601〜ステップS8615の処理は、主側CPU63における非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まずベース値の演算処理を実行する(ステップS8601)。当該演算処理では、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値を利用してベース値を算出する。ベース値の演算方法は既に説明したとおりである。そして、その算出したベース値を現状エリア311に上書きする(ステップS8602)。
その後、非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS8603)。管理開始フラグは、パチンコ機10の製造後に初めて当該パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合において「0」の値となっている。また、非特定制御用のワークエリア223が管理開始フラグを含めて「0」クリアされて初期化された場合にも管理開始フラグの値は「0」となる。管理開始フラグが「0」の値である状況であって大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が管理開始基準個数となることで管理開始フラグに「1」がセットされる。また、管理開始フラグに「1」がセットされる場合に、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値が「0」クリアされて新たな算出期間が開始される。これにより、パチンコ機10の出荷段階における動作チェックの影響が、パチンコ機10の出荷後において通常の遊技が行われている状況におけるベース値に対して及びづらくさせることが可能となる。
ステップS8603にて否定判定をした場合、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値を全て合計することで合計個数を算出する(ステップS8604)。そして、その算出した合計個数が管理開始基準個数である300個よりも多い個数であるか否かを判定する(ステップS8605)。
ステップS8605にて肯定判定をした場合、管理開始フラグに「1」をセットする(ステップS8606)。その後、データシフト処理を実行する(ステップS8607)。データシフト処理では、演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314に記憶された情報を、第2履歴エリア313→第3履歴エリア314、第1履歴エリア312→第2履歴エリア313、現状エリア311→第1履歴エリア312の順序でシフトする。これにより、2回前の算出期間における最終的なベース値が3回前の算出期間における最終的なベース値として第3履歴エリア314に記憶され、1回前の算出期間における最終的なベース値が2回前の算出期間における最終的なベース値として第2履歴エリア313に記憶され、現状の算出期間において最後に算出されたベース値が1回前の算出期間における最終的なベース値として第1履歴エリア312に記憶される。データシフト処理では、上記のような情報のシフトを行う場合、LDIR命令を利用する。LDIR命令では、情報の記憶元のエリアのアドレスと情報の記憶先のエリアのアドレスとを指定することで、記憶元のエリアに記憶された情報が記憶先のエリアにシフト(コピー)されることとなる。
但し、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況においては基本的に第1〜第3履歴エリア312〜314にベース値の情報が記憶されていないため、ステップS8607では実質的に、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況における算出期間の最終的なベース値の第1履歴エリア312へのシフトのみが行われる。その後、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eを全て「0」クリアする(ステップS8608)。
ステップS8603にて肯定判定をした場合、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値を全て合計することで合計個数を算出する(ステップS8609)。そして、その算出した合計個数が初期基準個数である6000個よりも多い個数であるか否かを判定する(ステップS8610)。ステップS8610にて否定判定をした場合には非特定制御用のワークエリア223に設けられた演算初期フラグに「1」をセットし(ステップS8611)、ステップS8610にて肯定判定をした場合には当該演算初期フラグを「0」クリアする(ステップS8612)。演算初期フラグは、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数に達しているか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
ステップS8611又はステップS8612の処理を実行した場合、ステップS8609にて算出した合計個数がシフト基準個数である60000個以上であるか否かを判定する(ステップS8613)。ステップS8613にて肯定判定をした場合、データシフト処理を実行する(ステップS8614)。データシフト処理ではステップS8607と同様に演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314に記憶された情報を、第2履歴エリア313→第3履歴エリア314、第1履歴エリア312→第2履歴エリア313、現状エリア311→第1履歴エリア312の順序でシフトする。これにより、2回前の算出期間における最終的なベース値が3回前の算出期間における最終的なベース値として第3履歴エリア314に記憶され、1回前の算出期間における最終的なベース値が2回前の算出期間における最終的なベース値として第2履歴エリア313に記憶され、現状の算出期間において最後に算出されたベース値が1回前の算出期間における最終的なベース値として第1履歴エリア312に記憶される。データシフト処理では、上記のような情報のシフトを行う場合、LDIR命令を利用する。LDIR命令では、情報の記憶元のエリアのアドレスと情報の記憶先のエリアのアドレスとを指定することで、記憶元のエリアに記憶された情報が記憶先のエリアにシフト(コピー)されることとなる。その後、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eを全て「0」クリアする(ステップS8615)。
図636は表示用処理を示すフローチャートである。なお、表示用処理におけるステップS8701〜ステップS8714の処理は、主側CPU63における非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まず非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS8701)。ステップS8701にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223に設けられた切換タイミングカウンタの値を1減算する(ステップS8702)。切換タイミングカウンタは、演算結果記憶エリア234の現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のそれぞれに記憶されたベース値のうち第1〜第4報知用表示装置201〜204における報知対象となるベース値を切り換えるタイミングであることを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。既に説明したとおり表示継続期間(具体的には5秒)が経過する度に、現状エリア311→第1履歴エリア312→第2履歴エリア313→第3履歴エリア314という予め定められた順序で報知対象となるベース値が切り換えられるとともに、当該予め定められた順序による報知対象となるベース値の切り換えが繰り返される。
ステップS8702の処理を実行した場合、1減算後における切換タイミングカウンタの値が「0」となっているか否かを判定することで、現状の報知対象となっているベース値が報知対象となってから表示継続期間が経過したか否かを判定する(ステップS8703)。ステップS8703にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223に設けられた表示対象カウンタの値を1加算する(ステップS8704)。そして、1加算後における表示対象カウンタの値が最大値である「3」を超えた場合(ステップS8705:YES)、表示対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップS8706)。
表示対象カウンタは、演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のそれぞれに記憶されたベース値のうち第1〜第4報知用表示装置201〜204における報知対象となるベース値を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。具体的には表示対象カウンタの値が「0」である場合には現状エリア311に記憶されたベース値が報知対象となり、表示対象カウンタの値が「1」である場合には第1履歴エリア312に記憶されたベース値が報知対象となり、表示対象カウンタの値が「2」である場合には第2履歴エリア313に記憶されたベース値が報知対象となり、表示対象カウンタの値が「3」である場合には第3履歴エリア314に記憶されたベース値が報知対象となる。
ステップS8705にて否定判定をした場合、又はステップS8706の処理を実行した場合、非特定制御用のワークエリア223の切換タイミングカウンタに次回の報知対象の切換タイミングに対応する値として表示継続期間(具体的には5秒)に対応する値を設定する(ステップS8707)。
ステップS8703にて否定判定をした場合、又はステップS8707の処理を実行した場合、非特定制御用のワークエリア223に設けられた表示対象設定エリア276に今回の報知対象となっているベース値に対応する表示データを設定するための処理を実行する。具体的には、まず表示対象カウンタの値に対応する表示種別データを表示対象設定エリア276に設定する(ステップS8708)。表示種別データは、第1〜第4報知用表示装置201〜204の報知対象がベース値であることを示す表示を第1報知用表示装置201に行わせるための表示データと、報知対象のベース値が演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のうちいずれに対応しているのかを示す表示を第2報知用表示装置202に行わせるための表示データとを含む。
その後、演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のうち表示対象カウンタの値に対応するエリアからベース値を読み出し、その読み出したベース値における少数点第1位の数字及び少数点第2位の数字に対応する演算結果データを表示対象設定エリア276に設定する(ステップS8709)。演算結果データは、報知対象のベース値における小数点第1位の数字に対応する表示を第3報知用表示装置203に行わせるための表示データと、報知対象のベース値における小数点第2位の数字に対応する表示を第4報知用表示装置204に行わせるための表示データとを含む。
上記のように表示対象設定エリア276に表示種別データと演算結果データとからなる表示データが設定される。後述する第2タイマ割込み処理(図639)にて当該表示データが表示IC266に送信されることにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて当該表示データに対応する表示が行われる。
また、ステップS8709の処理は報知対象のベース値の切換タイミングとは関係なく表示用処理(図636)が実行される度に実行される。既に説明したとおり演算結果記憶処理(図635)が実行される度に通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eにおける現状の値を利用してベース値が算出され、その算出されたベース値が演算結果記憶エリア234の現状エリア311に記憶される。この場合に、上記のとおり演算結果データを表示対象設定エリア276に設定するためのステップS8709の処理が報知対象のベース値の切換タイミングとは関係なく表示用処理(図636)が実行される度に実行されることにより、現状エリア311のベース値が報知対象となっている状況において当該ベース値が変更された場合にはその変更されたベース値を報知することが可能となる。
その後、表示対象カウンタの値に基づき現状エリア311のベース値が報知対象となっているか否かを判定するとともに(ステップS8710)、非特定制御用のワークエリア223に設けられた演算初期フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS8711)。演算初期フラグは既に説明した通り、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数に達しているか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。ステップS8710及びステップS8711の両方にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223に設けられた初期表示フラグに「1」をセットし(ステップS8712)、ステップS8710及びステップS8711のいずれかにて否定判定をした場合、初期表示フラグを「0」クリアする(ステップS8713)。
初期表示フラグは、現状エリア311のベース値が報知対象となっている状況において当該ベース値が算出期間の開始後における演算初期のベース値であることを報知するために第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202を点滅表示させるべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。後述する第2タイマ割込み処理(図639)にて初期表示フラグに「1」がセットされていることを特定した場合、表示対象設定エリア276に記憶された表示データを表示IC266に送信するだけではなく、当該表示データに対応する表示を第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行わせる場合に第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202を点滅表示させるとともに第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204を点灯表示させる。なお、後述する第2タイマ割込み処理(図639)にて初期表示フラグに「1」がセットされていないことを特定した場合、表示対象設定エリア276に記憶された表示データに対応する表示を第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行わせる場合に第1〜4報知用表示装置201〜204の全てを点灯表示させる。
一方、非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされておらずステップS8701にて否定判定をした場合、表示対象カウンタの値に関係なく、現状エリア311からベース値を読み出し、その読み出したベース値における小数点第1位の数字及び小数点第2位の数字に対応する演算結果データを表示対象設定エリア276に設定する(ステップS8714)。当該演算結果データに対応する表示データが表示IC266に送信されることにより、現状エリア311のベース値における小数点第1位の数字が第3報知用表示装置203にて表示され、現状エリア311のベース値における小数点第2位の数字が第4報知用表示装置204にて表示される。上記構成であることにより、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況においては過去の算出期間におけるベース値は報知されることなく、現状の算出期間において算出されているベース値のみが報知される。
管理開始フラグに「1」がセットされていない状況においては表示対象設定エリア276に演算結果データは設定されるものの表示種別データは設定されない。詳細は後述するが管理開始フラグに「1」がセットされていない状況においてベース値の報知が行われる場合には第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202の表示内容が、管理開始フラグに「1」がセットされている状況においてベース値の報知が行われる場合とは異なる表示内容となる。
次に、主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理について、図637のフローチャートを参照しながら説明する。なお、メイン処理におけるステップS8801〜ステップS8825の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入初期設定処理を実行する(ステップS8801)。電源投入初期設定処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。このウエイト用の所定期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。また、主側RAM65のアクセスを許可する。
その後、内部機能レジスタ設定処理を実行する(ステップS8802)。内部機能レジスタ設定処理では、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第1タイマ割込み処理(図638)の割込み周期を第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)に設定するとともに、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第2タイマ割込み処理(図639)の割込み周期を上記第1割込み周期よりも短い周期である第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)に設定する。
つまり、本実施形態では上記第65実施形態と同様に、タイマ割込み処理として割込み周期が相対的に長短となるように第1タイマ割込み処理と第2タイマ割込み処理とが存在している。第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理はいずれもメイン処理に対して割り込んで起動される。また、第2タイマ割込み処理は第1タイマ割込み処理に対して割り込んで起動される。一方、第1タイマ割込み処理は第2タイマ割込み処理に対して割り込んで起動されない。また、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の両方が実行されていない状況において第1割込み周期及び第2割込み周期の両方が経過している場合、それら周期の経過順序に関係なく第2タイマ割込み処理から先に起動される。この点、第2タイマ割込み処理は第1タイマ割込み処理よりも優先して起動される処理であると言える。但し、これに限定されることはなく第1タイマ割込み処理が第2タイマ割込み処理よりも優先して起動される構成としてもよい。
内部機能レジスタ設定処理では、第1タイマ割込み処理の第1割込み周期を主側CPU63の所定のレジスタに設定するとともに、第2タイマ割込み処理の第2割込み周期を主側CPU63の特定のレジスタに設定する。また、内部機能レジスタ設定処理では上記第1,第2割込み周期の設定以外にも例えば当たり乱数カウンタC1の数値範囲といった各種カウンタの数値範囲の設定処理などを実行する。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた立ち上げ処理中フラグに「1」をセットする(ステップS8803)。立ち上げ処理中フラグは、第1タイマ割込み処理が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理に設定されている各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行する一方、遊技を進行させるための処理を実行することなく当該第1タイマ割込み処理を終了すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
図638は主側CPU63にて実行される本実施形態における第1タイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、第1タイマ割込み処理は既に説明したとおり第1割込み周期である4ミリ秒周期で定期的に起動される。また、第1タイマ割込み処理に対応するプログラムは特定制御用のプログラムに設定されている。
ステップS8901〜ステップS8905では上記第33実施形態におけるタイマ割込み処理(図516)のステップS301〜ステップS305と同一の処理を実行する。すなわち、ステップS8901にて停電情報記憶処理を実行することで停電監視を実行する。具体的には、上記第62実施形態における停電情報記憶処理(図606)と同様に、停電監視基板67から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には停電時処理を実行した後に無限ループとなる。停電時処理では、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムを算出しその算出したチェックサムを特定制御用のワークエリア221に保存する。また、ステップS8902にて抽選用乱数更新処理を実行することで当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電役物開放カウンタC4の各数値情報を更新し、ステップS8903にて乱数初期値更新処理を実行することで乱数初期値カウンタCINIの数値情報を更新し、ステップS8904にて変動用カウンタ更新処理を実行することで変動種別カウンタCSの数値情報を更新する。また、ステップS8905にて不正検知処理を実行することで不正用の監視対象として設定されている事象が発生しているか否かを監視する。当該不正検知処理では、複数種類の事象の発生を監視し、これら複数種類の事象のうちいずれかが発生していることを確認することで、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグに「1」をセットする。
ステップS8901〜ステップS8905の処理を実行した後は、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグ及び立ち上げ処理中フラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS8906)。遊技停止フラグ及び立ち上げ処理中フラグのいずれにも「1」がセットされていない場合(ステップS8906:NO)、ステップS8907〜ステップS8920の処理を実行する。ステップS8907〜ステップS8919では上記第65実施形態における第1タイマ割込み処理(図622)のステップS8208〜ステップS8220と同一の処理を実行する。また、ステップS8920では上記第65実施形態における第1タイマ割込み処理(図622)のステップS8221と同様に管理用処理を実行するものの、当該管理用処理において呼び出される管理実行処理のチェック処理の内容は既に説明した内容となっている。当該チェック処理にて通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eの更新処理が実行されるとともに、結果演算処理(図635)及び表示用処理(図636)が実行される。
一方、遊技停止フラグ及び立ち上げ処理中フラグの少なくとも一方に「1」がセットされている場合(ステップS8906:YES)、ステップS8907〜ステップS8920の処理を実行することなく本第1タイマ割込み処理を終了する。つまり、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況だけではなく立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合にも、第1タイマ割込み処理においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。
立ち上げ処理中フラグは、上記第65実施形態と同様にメイン処理(図637)において動作電力の供給開始時の処理(ステップS8801〜ステップS8819)が開始されて割込許可(ステップS8805)を行う前に「1」がセットされ、動作電力の供給開始時の処理が終了して残余処理(ステップS8822〜ステップS8825)が開始される前に「0」クリアされる。この場合に、上記のとおり第1タイマ割込み処理では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合にはステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しないようにすることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップS8801〜ステップS8819)が実行されている状況において遊技を進行させるための処理が実行されないようにすることが可能となる。その一方、上記のとおり第1タイマ割込み処理では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合であってもステップS8901〜ステップS8905の処理を実行することで、動作電力の供給開始時の処理(ステップS8801〜ステップS8819)が実行されている状況であっても停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。
特に、立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている状況であっても停電情報記憶処理(ステップS8901)が実行されることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップS8801〜ステップS8819)が実行されている状況において停電が発生したとしてもそれに対して停電時処理を実行することが可能となる。停電時処理では既に説明したとおり、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムを算出しその算出したチェックサムを特定制御用のワークエリア221に保存するため、動作電力の供給が再度開始された場合には主側RAM65の異常発生と特定されないようにすることが可能となる。これにより、設定値更新処理(ステップS8819)の途中で停電が発生した場合であってもその時点で選択されている設定値を現状のパチンコ機10の設定値として記憶保持することが可能となる。よって、設定値更新処理の実行途中で停電が発生したとしても、動作電力の供給が再度開始された場合に設定値更新処理を再度実行する必要がなくなる。
ちなみに、設定値更新処理が実行されている状況では、第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)のいずれについても割込みが禁止されることはなく任意のタイミングで割込み可能となっている。この場合、設定値更新処理を含めてメイン処理(図637)において第1タイマ割込み処理(図638)又は第2タイマ割込み処理(図639)が割り込んで起動される場合には、その起動対象となったタイマ割込み処理が終了した後に復帰するためのメイン処理(図637)の戻り番地の情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されるとともに、当該タイマ割込み処理が起動される直前における主側CPU63の各種レジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避される。そして、起動対象となったタイマ割込み処理が終了した場合には特定制御用のスタックエリア222に退避された戻り番地の情報に対応するメイン処理(図637)の処理に復帰することとなるとともに、特定制御用のスタックエリア222に退避された情報が主側CPU63の各種レジスタに復帰される。
メイン処理(図637)の説明に戻り、ステップS8803にて立ち上げ処理中フラグに「1」をセットした後は、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する値をセットする(ステップS8804)。本実施形態では主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204に設けられた各表示用セグメント321〜324が正常に発光状態となり得るかどうかを遊技ホールの管理者に確認させるために、ステップS8804の処理が開始されてから初期チェック期間が経過するまで、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる。当該チェック用表示として具体的には、図633(b)の説明図に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204の全ての表示用セグメント321〜324が発光状態に維持される。ステップS8804では、この初期チェック期間に対応する情報をチェック中カウンタに設定する。
なお、初期チェック期間は、メイン処理において後述するステップS8811、ステップS8812、ステップS8815及びステップS8819のいずれの処理も実行されなかった場合に遊技の進行を制御するための処理が開始されるまでに要する最長時間よりも長い時間に設定されている。したがって、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われている状況において遊技が開始されることがある。
その後、割込み許可の設定を行う(ステップS8805)。これにより、第1タイマ割込み処理(図638)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図639)が第2割込み周期で割り込んで起動される。但し、ステップS8803にて立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理が終了される。
その後、ステップS8806〜ステップS8825では上記第65実施形態におけるメイン処理(図619)のステップS7905〜ステップS7924と同様の処理を実行する。具体的には、ステップS8806にてリセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する。つまり、リセットボタン68cが押圧操作されている状態においてパチンコ機10の電源ON操作が行われて主側CPU63への動作電力の供給が開始されたか否かを判定する。ここで、本実施形態では上記第65実施形態と同様に、主制御装置60に設定キー挿入部68a及びリセットボタン68cが設けられているものの更新ボタン68bは設けられていない。また、主制御装置60には第1〜第3報知用表示装置69a〜69cではなく第43実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204が設けられている。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップS8806:NO)、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS8807)。第1タイマ割込み処理(図638)の停電情報記憶処理(ステップS8901)にて停電時処理が実行された場合に停電フラグに「1」がセットされる。停電フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われたか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
停電フラグに「1」がセットされている場合(ステップS8807:YES)、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する(ステップS8808)。チェックサムの算出方法は上記第65実施形態と同一である。その後、主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理において算出されて特定制御用のワークエリア221に保存された特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムを特定制御用のワークエリア221から読み出すとともに、その読み出したチェックサムを、ステップS8808にて算出したチェックサムと比較する(ステップS8809)。そして、それらチェックサムが一致しているか否かを判定する(ステップS8810)。
ステップS8807又はステップS8810にて否定判定をした場合、すなわち停電フラグに「1」がセットされていない場合又はチェックサムが一致しなかった場合、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップS8811)。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、又は特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。
その後、動作電力の供給開始時において停電フラグ又はチェックサムに関して異常が発生したことを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS8812)。音声発光制御装置81は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を動作電力の供給開始時における情報異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更をして下さい。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、パチンコ機10への動作電力の供給が一旦停止されたとしても設定値更新処理(ステップS8819)が実行されるまではパチンコ機10への動作電力の供給が再開された場合に上記報知が継続される構成としてもよい。
停電フラグに「1」がセットされているとともにチェックサムが正常である場合(ステップS8807及びステップS8810:YES)、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定し(ステップS8813)、内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるとともに外枠11に対して遊技機本体12が開放状態であるか否かを判定する(ステップS8814)。内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるか否かの検知は上記第62実施形態と同様に前扉開放センサ95が利用され、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態であるか否かの検知は上記第62実施形態と同様に本体開放センサ96が利用される。設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されており(ステップS8813:YES)、さらに内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるとともに外枠11に対して遊技機本体12が開放状態である場合(ステップS8814:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップS8815)。設定確認用処理の詳細については後に説明する。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップS8806:YES)、RAMクリア処理を実行する(ステップS8816)。RAMクリア処理の内容は上記第65実施形態におけるメイン処理(図619)のステップS7915と同一である。その後、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されており(ステップS8817:YES)、さらに内枠13に対して前扉枠14が開放状態であるとともに外枠11に対して遊技機本体12が開放状態である場合(ステップS8818:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップS8819)。設定値更新処理の詳細については後に説明する。
ステップS8812の処理を実行した場合、ステップS8813若しくはステップS8814にて否定判定をした場合、ステップS8815の処理を実行した場合、ステップS8817若しくはステップS8818にて否定判定をした場合、又はステップS8819の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする(ステップS8820)。立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされることにより、第1タイマ割込み処理が起動されたとしても遊技を進行させるための処理が実行されない状態が解除される。なお、ステップS8820では特定制御用のワークエリア221における停電フラグも「0」クリアする。
その後、復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS8821)。復帰コマンドに含まれている情報の内容及び復帰コマンドを受信した場合における音声発光制御装置81の処理内容は、上記第65実施形態におけるメイン処理(図619)のステップS7920の場合と同一である。
その後、ステップS8822〜ステップS8825の残余処理に進む。つまり、主側CPU63は第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップS8822〜ステップS8825の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップS8822〜ステップS8825の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。ステップS8822〜ステップS8825では、上記第33実施形態におけるメイン処理(図514)のステップS113〜ステップS116と同一の処理を実行する。
次に、主側CPU63にて実行される本実施形態における第2タイマ割込み処理について、図639のフローチャートを参照しながら説明する。なお、第2タイマ割込み処理におけるステップS9001〜ステップS9014の処理は主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップS9001)。第1タイマ割込み処理(図638)の発生が禁止されることにより、第1割込み周期が経過したとしても第2タイマ割込み処理(図639)に対して第1タイマ割込み処理(図638)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。また、第2タイマ割込み処理(図639)の発生が禁止されることにより、第2タイマ割込み処理(図639)の実行途中において仮に第2割込み周期が経過してしまったとしても第2タイマ割込み処理(図639)が重複して起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、チェック中カウンタの更新処理を実行する(ステップS9002)。チェック中カウンタの更新処理では、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタの値が1以上である場合に当該チェック中カウンタの値を1減算する。これにより、チェック中カウンタを利用して初期チェック期間を計測している状況である場合、当該チェック中カウンタの値が第2タイマ割込み処理(図639)が起動される度に定期的に減算されることとなる。
その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS9003)。設定更新表示フラグは主側CPU63にて設定値更新処理(図642)を実行している状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。既に説明したとおり設定値更新処理(図642)は主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合におけるメイン処理(図637)において動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況で実行されることとなるが、第2タイマ割込み処理(図639)は当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても割り込んで起動されるため、主側CPU63にて設定値更新処理(図642)が実行されている状況であっても第2タイマ割込み処理(図639)は割り込んで起動される。
設定更新表示フラグに「1」がセットされている状況とは、第2タイマ割込み処理(図639)の今回の処理回が主側CPU63にて設定値更新処理(図642)が実行されている状況で割り込んで起動された処理回であることを意味する。ステップS9003にて肯定判定をした場合、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップS9004)。当該設定処理では、上記第65実施形態における第2タイマ割込み処理(図628)のステップS8403と同様に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示を行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に格納する。これにより、上記第65実施形態と同様に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を更新している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われる。
ステップS9003にて否定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS9005)。設定確認表示フラグは主側CPU63にて設定確認用処理(図641)を実行している状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。既に説明したとおり設定確認用処理(図641)は主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合におけるメイン処理(図637)において動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況で実行されることとなるが、第2タイマ割込み処理(図639)は当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても割り込んで起動されるため、主側CPU63にて設定確認用処理(図641)が実行されている状況であっても第2タイマ割込み処理(図639)は割り込んで起動される。
設定確認表示フラグに「1」がセットされている状況とは、第2タイマ割込み処理(図639)の今回の処理回が主側CPU63にて設定確認用処理(図642)が実行されている状況で割り込んで起動された処理回であることを意味する。ステップS9005にて肯定判定をした場合、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップS9006)。当該設定処理では、上記第65実施形態における第2タイマ割込み処理(図628)のステップS8405と同様に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示を行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に格納する。これにより、上記第65実施形態と同様に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を確認している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われる。
ステップS9005にて否定判定をした場合、通常時の設定処理を実行する(ステップS9007)。通常時の設定処理については後に詳細に説明する。
ステップS9004、ステップS9006又はステップS9007の処理を実行した場合、ステップS9008〜ステップS9014の処理を実行する。これらステップS9008〜ステップS9014の処理内容は上記第65実施形態における第2タイマ割込み処理(図628)のステップS8407〜ステップS8413と同一である。
具体的には、まず種別データ信号線LN1及び種別クロック信号線LN2を通じた信号の送信状態をOFF状態とするとともに(ステップS9008)、表示データ信号線LN3及び表示クロック信号線LN4を通じた信号の送信状態をOFF状態とする(ステップS9009)。その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた種別カウンタの更新処理を実行する(ステップS9010)。
種別カウンタは、第2タイマ割込み処理の今回の処理回において第1〜第5表示データバッファ271〜275のうち表示データの送信対象を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。種別カウンタの値が「1」である場合、第1表示データバッファ271の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「2」である場合、第2表示データバッファ272の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「3」である場合、第3表示データバッファ273の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「4」である場合、第4表示データバッファ274の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「5」である場合、第5表示データバッファ275の表示データが送信対象となる。種別カウンタの更新処理では種別カウンタの値を1加算するとともに、その1加算後における種別カウンタの値が上限値である「5」を超えた場合には種別カウンタの値を「1」に設定する。これにより、第2タイマ割込み処理の各処理回ごとに第1〜第5表示データバッファ271〜275において表示データの送信対象が順次変更される。
その後、種別カウンタの値に対応する種別データを主側ROM64から読み出す(ステップS9011)。具体的には、種別カウンタの値が「1」である場合には第1表示回路261に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「2」である場合には第2表示回路262に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「3」である場合には第3表示回路263に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「4」である場合には第4表示回路264に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「5」である場合には第5表示回路265に対応する種別データを主側ROM64から読み出す。
その後、種別カウンタの値に対応する表示データバッファ271〜275から表示データを読み出す(ステップS9012)。具体的には、種別カウンタの値が「1」である場合には第1表示データバッファ271から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「2」である場合には第2表示データバッファ272から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「3」である場合には第3表示データバッファ273から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「4」である場合には第4表示データバッファ274から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「5」である場合には第5表示データバッファ275から表示データを読み出す。
その後、各種信号の送信処理を実行する(ステップS9013)。当該送信処理では、ステップS9011にて読み出した種別データが表示IC266に送信されるように、種別データ信号線LN1及び種別クロック信号線LN2に対する信号出力を行う。また、当該送信処理では、ステップS9012にて読み出した表示データが表示IC266に送信されるように、表示データ信号線LN3及び表示クロック信号線LN4に対する信号出力を行う。
その後、第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の発生を許可するために割込み許可の設定を行う(ステップS9014)。
図640は第2タイマ割込み処理(図639)のステップS9007における通常時の設定処理を示すフローチャートである。なお、通常時の設定処理におけるステップS9101〜ステップS9109の処理は主側CPU63において特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタの値が1以上であるか否かを判定する(ステップS9101)。チェック中カウンタの値が1以上である場合(ステップS9101:YES)、初期チェック期間であることを意味する。この場合、チェック用表示のデータを特定制御用のワークエリア221における第5表示データバッファ275に設定する(ステップS9102)。第5表示データバッファ275に設定された表示データは既に説明したとおり第1〜第4報知用表示装置201〜204を表示制御するための表示データである。また、チェック用表示のデータは、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示を行わせるための表示データ、すなわち第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント321〜324を発光状態とするための表示データである。当該チェック用表示のデータが表示IC266に供給されることにより、図633(b)の説明図に示すように、チェック用表示として、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント321〜324が発光状態となる。これにより、遊技ホールの管理者は第1〜第4報知用表示装置201〜204の各表示用セグメント321〜324が正常に発光状態となり得るか否かを把握することが可能となる。
ここで、初期チェック期間は設定確認又は設定値更新に際してキャンセル可能な構成となっている。かかるキャンセル可能な構成について説明する。図641はメイン処理(図637)のステップS8815にて実行される設定確認用処理を示すフローチャートである。なお、設定確認用処理におけるステップS9201〜ステップS9206の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず操作指示コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS9201)。音声発光制御装置81は当該操作指示コマンドを受信することにより、スピーカ部54から「リセットボタン68cを操作して下さい。」という音声を出力させる。当該報知はリセットボタン68cが押圧操作されるまで継続される。
その後、リセットボタン68cが押圧操作されたか否かを判定する(ステップS9202)。リセットボタン68cが押圧操作されていない場合にはステップS9202にて待機する。リセットボタン68cが押圧操作された場合(ステップS9202:YES)、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタを「0」クリアする(ステップS9203)。これにより、初期チェック期間がキャンセルされる。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」をセットする(ステップS9204)。設定確認表示フラグに「1」がセットされることで、第2タイマ割込み処理(図639)では既に説明したとおりステップS9005にて肯定判定をして、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示を行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に格納する(ステップS9006)。これにより、上記第65実施形態と同様に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を確認している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われる。
その後、設定キー挿入部68aがOFF操作されていることを条件として(ステップS9205:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグを「0」クリアする(ステップS9206)。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる状態が解除される。この場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204ではベース値を示す表示が開始されることとなる。
上記のとおり設定確認用処理が開始された場合、リセットボタン68cが押圧操作されたことを条件として、初期チェック期間が途中で解除されて第1〜第4報知用表示装置201〜204にて現状の設定値が報知される。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて当該主側CPU63にてメイン処理(図637)が開始された場合には、当該メイン処理における動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において初期チェック期間が開始されて第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる構成であったとしても、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において設定値を確認する場合には初期チェック期間をキャンセルして第1〜第4報知用表示装置201〜204に現状の設定値を表示させることが可能となる。よって、初期チェック期間が経過するのを待つことなく設定値を確認することが可能となる。
また、メイン処理(図637)において設定確認用処理(図641)が実行される場合であっても初期チェック期間が先に開始されるため、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおける各表示用セグメント321〜324が正常に発光状態となり得るかどうかを確認した後に設定値を確認することが可能となる。これにより、設定値の確認を正確に行うことが可能となる。
図642はメイン処理(図637)のステップS8819にて実行される設定値更新処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新処理におけるステップS9301〜ステップS9310の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず更新開始コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS9301)。音声発光制御装置81は当該更新開始コマンドを受信することにより、スピーカ部54から「設定変更中です。」という音声を出力させる。当該報知は本設定値更新処理が終了されるまで継続される。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定値カウンタの値が「設定1」に対応する1以上であって「設定6」に対応する6以下であるか否かを判定する(ステップS9302)。設定値カウンタの値が「0」である場合又は7以上である場合、ステップS9302にて否定判定をして、設定値カウンタに「1」をセットする(ステップS9303)。これにより、パチンコ機10の設定値が「設定1」となる。
ステップS9302にて肯定判定をした場合又はステップS9303の処理を実行した場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してOFF操作されているか否かを判定する(ステップS9304)。この場合、設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する構成としてもよく、設定キー挿入部68aがOFF状態であるか否かを判定する構成としてもよい。
設定キー挿入部68aがOFF操作されていない場合(ステップS9304:NO)、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップS9305)。リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップS9305:YES)、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップS9306:NO)、当該設定更新表示フラグに「1」をセットするとともに(ステップS9307)、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタを「0」クリアする(ステップS9308)。
チェック中カウンタが「0」クリアされることで、初期チェック期間がキャンセルされる。また、設定更新表示フラグに「1」がセットされることで、第2タイマ割込み処理(図639)では既に説明したとおりステップS9003にて肯定判定をして、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示を行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に格納する(ステップS9004)。これにより、上記第65実施形態と同様に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を更新している状況であることを示す表示及び現状の設定値を示す表示が行われる。
ステップS9306にて肯定判定をした場合、又はステップS9308の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタの値を1加算する(ステップS9309)。これにより、リセットボタン68cが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新される。また、リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップS9305:NO)又は設定値カウンタの値を1加算した場合にはステップS9302の処理に戻ることとなるが、ステップS9302にて設定値カウンタの値が7以上であると判定されると、ステップS9303にて設定値カウンタに「1」がセットされる。これにより、「設定6」の状況でリセットボタン68cが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
設定キー挿入部68aがOFF操作されている場合(ステップ9304:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグを「0」クリアする(ステップS9310)。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる状態が解除される。この場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204ではベース値を示す表示が開始されることとなる。
上記のとおり設定値更新処理が実行された場合、リセットボタン68cが押圧操作されたことを条件として、初期チェック期間が途中で解除されて第1〜第4報知用表示装置201〜204にて現状の設定値が報知される。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて当該主側CPU63にてメイン処理(図637)が開始された場合には、当該メイン処理における動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において初期チェック期間が開始されて第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる構成であったとしても、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において設定値を更新する場合には初期チェック期間をキャンセルして第1〜第4報知用表示装置201〜204に現状の設定値を表示させることが可能となる。よって、初期チェック期間が経過するのを待つことなく、現状の設定値を確認しながら設定値を更新することが可能となる。
また、メイン処理(図637)において設定値更新処理(図642)が実行される場合であっても初期チェック期間が先に開始されるため、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおける各表示用セグメント321〜324が正常に発光状態となり得るかどうかを確認した後に設定値を更新することが可能となる。これにより、設定値の更新を正確に行うことが可能となる。
また、設定値更新処理(図642)において設定値を更新させるためにリセットボタン68cが押圧操作された場合に初期チェック期間がキャンセルされる。これにより、設定値を更新するためにリセットボタン68cを押圧操作した場合にはそれに伴って初期チェック期間がキャンセルされることとなり、初期チェック期間をキャンセルするための操作性を向上させることが可能となる。
通常時の設定処理(図640)の説明に戻り、チェック中カウンタの値が「0」であり初期チェック期間ではない場合(ステップS9101:NO)、非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS9103)。管理開始フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS9103:NO)、第1,第2報知用表示装置201,202について管理開始前表示の設定処理を実行する(ステップS9104)。当該設定処理では、第1,第2報知用表示装置201,202のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント321,322を発光状態とするための表示データを第5表示データバッファ275に設定する。なお、第1,第2報知用表示装置201,202のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント321,322を発光状態とする構成に限定されることはなく、第1,第2報知用表示装置201,202のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント321,322にて点滅表示が行われるようにする構成としてもよい。
その後、非特定制御用のワークエリア223における表示対象設定エリア276に設定された演算結果データを読み出し(ステップS9105)、その読み出した演算結果データを第3,第4報知用表示装置203,204に適用する表示データとして第5表示データバッファ275に設定する(ステップS9106)。既に説明したとおり表示用処理(図636)では管理開始フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS8701:NO)、現状エリア311からベース値を読み出し、その読み出したベース値における小数点第1位の数字及び小数点第2位の数字に対応する演算結果データを表示対象設定エリア276に設定する(ステップS8714)。ステップS9106ではこの演算結果データを第3,第4報知用表示装置203,204に適用する表示データとして第5表示データバッファ275に設定する。
ステップS9104及びステップS9106にて第5表示データバッファ275に設定された表示データが表示IC266に供給されることにより、図633(c)の説明図に示すように、第1,第2報知用表示装置201,202のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント321,322が発光状態となっている状況において、第3報知用表示装置203にて現状の算出期間において算出されているベース値の小数点第1位の数字が表示されるとともに、第4報知用表示装置204にて現状の算出期間において算出されているベース値の小数点第2位の数字が表示される。第1,第2報知用表示装置201,202のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント321,322を発光状態としながら第3,第4報知用表示装置203,204にてベース値に対応する数字を表示することにより、現状報知されているベース値が管理開始フラグに「1」がセットされていない状況におけるベース値であることを遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
また、管理開始フラグに「1」がセットされている状況においては、既に説明したとおり表示継続期間(具体的には5秒)が経過する度に、現状エリア311→第1履歴エリア312→第2履歴エリア313→第3履歴エリア314という予め定められた順序で第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知対象となるベース値が切り換えられるのに対して、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況においては現状エリア311のベース値が報知対象として維持される。これにより、パチンコ機10の出荷段階においてパチンコ機10の動作チェックが行われる場合には、現状のベース値を任意のタイミングで確認することが可能となる。
管理開始フラグに「1」がセットされている場合(ステップS9103:YES)、非特定制御用のワークエリア223における表示対象設定エリア276に設定された表示データを読み出し、その読み出した表示データを第5表示データバッファ275に設定する(ステップS9107)。当該表示データが表示IC266に供給されることにより、現状エリア311のベース値が報知対象となっているのであれば図632(a)の説明図に示すような表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われ、第1履歴エリア312のベース値が報知対象となっているのであれば図632(b)の説明図に示すような表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われ、第2履歴エリア313のベース値が報知対象となっているのであれば図632(c)の説明図に示すような表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われ、第3履歴エリア314のベース値が報知対象となっているのであれば図632(d)の説明図に示すような表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
その後、非特定制御用のワークエリア223に設けられた初期表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS9108)。初期表示フラグは、既に説明したとおり現状エリア311のベース値が報知対象となっている状況において当該ベース値が算出期間の開始後における演算初期のベース値であることを報知するために第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202を点滅表示させるべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。初期表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップS9108:YES)、第1,第2報知用表示装置201,202について点滅設定処理を実行する(ステップS9109)。
当該点滅設定処理では、第5表示データバッファ275に現状設定されている表示データに対応する表示が第1,第2報知用表示装置201,202にて行われる場合に、当該表示が点滅表示されるようにするための設定を行う。点滅表示されるようにするための設定として、具体的には第1,第2報知用表示装置201,202に対する表示データの送信については第5表示データバッファ275に現状設定されている表示データに対応するデータを所定点灯期間(例えば0.5秒)が経過するまでは表示IC266に送信し、その後に第1,第2報知用表示装置201,202の全ての表示用セグメント321,322を消灯状態とするデータを所定消灯期間(例えば0.5秒)が経過するまでは表示IC266に送信し、その後はこれら所定点灯期間と所定消灯期間とが交互に繰り返されるようにする。これにより、ベース値の新たな算出期間が開始された直後において現状エリア311のベース値が報知対象となった場合には第1,第2報知用表示装置201,202にて演算初期表示が行われることとなり、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知されている現状のベース値が新たな算出期間の開始直後のものであることを遊技ホールの管理者に把握させることが可能となる。
次に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容について、図643のタイムチャートを参照しながら説明する。図643(a)は初期チェック期間を示し、図643(b)は管理開始フラグに「1」がセットされていない状況において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値が報知される管理開始前表示期間を示し、図643(c)は演算結果記憶エリア234の各種エリア311〜314に記憶されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて順次報知される通常表示期間を示し、図643(d)はパチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる設定更新中表示期間を示し、図643(e)はパチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる設定確認中表示期間を示し、図643(f)はリセットボタン68cが押圧操作されたタイミングを示す。
まず管理開始フラグに「1」がセットされていない状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合であって動作電力の供給開始時の処理において設定確認用処理(図641)及び設定値更新処理(図642)が実行されない場合について説明する。
t1のタイミングで図643(a)に示すように初期チェック期間が開始される。これにより、図633(b)の説明図に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始される。
その後、t2のタイミングで図643(a)に示すように初期チェック期間が途中でキャンセルされることなく終了する。この場合、当該t2のタイミングで図643(b)に示すように管理開始前表示期間が開始される。管理開始前表示期間では、図633(c)の説明図に示すように第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202においては全ての表示用セグメント321,322が発光状態となり、第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204においては現状のベース値に対応する数字が表示される。
その後、t3のタイミングで、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況であって大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数よりも少ない個数である管理開始基準個数に達する。これにより、管理開始フラグに「1」がセットされることで、図643(b)に示すように管理開始前表示期間が終了する。この場合、当該t3のタイミングで図643(c)に示すように通常表示期間が開始される。通常表示期間では、図632(a)〜図632(d)に示すように演算結果記憶エリア234における各種エリア311〜314に記憶されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて順次報知される。
次に、管理開始フラグに「1」がセットされている状況において主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合であって動作電力の供給開始時の処理において設定確認用処理(図641)及び設定値更新処理(図642)が実行されない場合について説明する。
t4のタイミングで図643(a)に示すように初期チェック期間が開始される。これにより、図633(b)の説明図に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始される。
その後、t5のタイミングで図643(a)に示すように初期チェック期間が途中でキャンセルされることなく終了する。この場合、当該t5のタイミングで図643(c)に示すように通常表示期間が開始される。通常表示期間では、図632(a)〜図632(d)に示すように演算結果記憶エリア234における各種エリア311〜314に記憶されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて順次報知される。
次に、管理開始フラグに「1」がセットされている状況において主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合であって動作電力の供給開始時の処理において設定値更新処理(図642)が実行される場合について説明する。
t6のタイミングで図643(a)に示すように初期チェック期間が開始される。これにより、図633(b)の説明図に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始される。
その後、初期チェック期間の途中において設定値更新処理(図642)が開始されて、t7のタイミングで図643(f)に示すようにリセットボタン68cが押圧操作される。これにより、当該t7のタイミングで図643(a)に示すように初期チェック期間が途中で終了されるとともに、当該t7のタイミングで図643(d)に示すように設定更新中表示期間が開始される。
その後、t8のタイミングで図643(d)に示すように設定更新中表示期間が終了する。この場合、当該t8のタイミングで図643(c)に示すように通常表示期間が開始される。通常表示期間では、図632(a)〜図632(d)に示すように演算結果記憶エリア234における各種エリア311〜314に記憶されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて順次報知される。
次に、管理開始フラグに「1」がセットされている状況において主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合であって動作電力の供給開始時の処理において設定確認用処理(図641)が実行される場合について説明する。
t9のタイミングで図643(a)に示すように初期チェック期間が開始される。これにより、図633(b)の説明図に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始される。
その後、初期チェック期間の途中において設定確認用処理(図641)が開始されて、t10のタイミングで図643(f)に示すようにリセットボタン68cが押圧操作される。これにより、当該t10のタイミングで図643(a)に示すように初期チェック期間が途中で終了されるとともに、当該t10のタイミングで図643(e)に示すように設定確認中表示期間が開始される。
その後、t11のタイミングで図643(e)に示すように設定確認中表示期間が終了する。この場合、当該t11のタイミングで図643(c)に示すように通常表示期間が開始される。通常表示期間では、図632(a)〜図632(d)に示すように演算結果記憶エリア234における各種エリア311〜314に記憶されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて順次報知される。
なお、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況において主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合であって動作電力の供給開始時の処理において設定確認用処理(図641)又は設定値更新処理(図642)が実行されて初期チェック期間が途中でキャンセルされた場合、設定更新中表示期間又は設定確認中表示期間が終了された後に、管理開始前表示期間が開始されることとなる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
チェック用表示として第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおける各表示用セグメント321〜324が発光状態となる初期チェック期間が発生し得る。これにより、各表示用セグメント321〜324のそれぞれについて発光状態となるか否かの確認を行うことが可能となり、第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かを確認することが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に第1〜第4報知用表示装置201〜204の初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給が開始された場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かの確認を早期に行うことが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始される度に第1〜第4報知用表示装置201〜204の初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給が開始される度に第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かを確認することが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、特別な操作を要することなく第1〜第4報知用表示装置201〜204の初期チェック期間が開始される。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かの確認作業を容易なものとすることが可能となる。
初期チェック期間が経過していなくてもキャンセル契機が発生した場合に、第1〜第4報知用表示装置201〜204における上記チェック用表示が途中で終了される。これにより、初期チェック期間の途中であっても上記チェック用表示を終了させて第1〜第4報知用表示装置201〜204にて他の表示を行わせることが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合であって遊技の進行を制御するための処理が実行される前に初期チェック期間が開始されて第1〜第4報知用表示装置201〜204にて上記チェック用表示が開始される。これにより、遊技が開始される前に、第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かの確認を行うことが可能となる。
動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において設定確認用処理(図641)及び設定値更新処理(図642)といった所定の設定関連処理が実行される構成において、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理に対して、所定の設定関連処理だけではなく初期チェック期間を開始させるための処理を集約させることが可能となる。
設定確認用処理(図641)及び設定値更新処理(図642)では第1〜第4報知用表示装置201〜204にて現状の設定値に対応する表示が行われる構成において、これら所定の設定関連処理が実行される前に初期チェック期間が開始されて第1〜第4報知用表示装置201〜204にて上記チェック用表示が開始される。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かを確認した後に、当該第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用して現状の設定値を確認することが可能となる。よって、設定値の確認を正確に行うことが可能となる。
初期チェック期間である状況において設定確認用処理(図641)又は設定値更新処理(図642)が実行されたことに基づいて当該初期チェック期間が経過していなくても第1〜第4報知用表示装置201〜204における上記チェック用表示が途中で終了される。これにより、設定確認用処理(図641)又は設定値更新処理(図642)が実行された場合には初期チェック期間が経過することを待たなくても第1〜第4報知用表示装置201〜204における上記チェック用処理を終了させて第1〜第4報知用表示装置201〜204にて現状の設定値を表示させることが可能となる。よって、現状の設定値の確認を早期に行うことが可能となる。
初期チェック期間である状況において設定確認用処理(図641)又は設定値更新処理(図642)が実行された場合であってリセットボタン68cが押圧操作された場合に当該初期チェック期間が経過していなくても第1〜第4報知用表示装置201〜204における上記チェック用表示が途中で終了される。これにより、設定確認用処理(図641)又は設定値更新処理(図642)が開始された後の任意のタイミングで初期チェック期間を終了させることが可能となる。例えば設定確認用処理(図641)又は設定値更新処理(図642)が開始された場合に、第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であることを遊技ホールの管理者が十分に確認した後に、当該第1〜第4報知用表示装置201〜204において上記チェック用表示を終了させて現状の設定値の表示を開始させることが可能となる。
また、設定値更新処理(図642)においてはリセットボタン68cが押圧操作されることで選択対象の設定値が更新される。この場合に、上記のとおりリセットボタン68cが押圧操作された場合に第1〜第4報知用表示装置201〜204にて上記チェック用表示が終了されて現状の設定値の表示が開始されるようにすることで、チェック用表示を終了させて現状の設定値の表示を開始させるための専用の操作が必要なくなる。よって、設定値を更新するための作業の作業性を向上させることが可能となる。
演算結果記憶エリア234には、異なる期間における通常用カウンタエリア231の情報を利用して導出された複数のベース値が記憶される。これにより、複数の期間におけるベース値を把握することが可能となるため、遊技領域PAに供給された遊技球の個数に対する賞球個数の割合を正確に把握することが可能となる。
演算結果記憶エリア234には、直近のベース値が記憶される現状エリア311と、それよりも前に導出されたベース値が記憶される第1〜第3履歴エリア312〜314とが設けられている。これにより、遊技領域PAに供給された遊技球の個数に対する賞球個数の割合を直近のものだけではなく過去のものも把握することが可能となる。
一の算出期間が経過する前において比較的短い周期で繰り返し算出されるベース値は現状エリア311に記憶されるとともに、一の算出期間が経過した場合に算出されたベース値が第1〜第3履歴エリア312〜314に記憶される。これにより、遊技領域PAに供給された遊技球の個数に対する賞球個数の割合について直近のものを把握することが可能となるとともに、一の算出期間の単位での過去の上記割合を把握することが可能となる。また、第1〜第3履歴エリア312〜314には一の算出期間の単位でのベース値が記憶されるため、第1〜第3履歴エリア312〜314に記憶されるベース値の数を抑えることが可能となる。
一の算出期間が経過したことに基づいて通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eが「0」クリアされる。これにより、通常用カウンタエリア231において必要な記憶容量を抑えることが可能となる。また、このように通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eが「0」クリアされる構成であったとしても、一の算出期間が経過した場合に算出されたベース値が第1〜第3履歴エリア312〜314に記憶されるため、過去の算出期間における遊技領域PAに供給された遊技球の個数に対する賞球個数の割合を後から把握することが可能となる。
過去のベース値を記憶するためのエリアとして複数の履歴エリア312〜314が設けられている。これにより、過去の複数の算出期間におけるベース値を比較することが可能となる。
現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のそれぞれに記憶されたベース値は、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて順次表示される。これにより、報知用表示装置201〜204の数を抑えながら、複数の算出期間におけるベース値を個別に把握することが可能となる。
動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても停電情報記憶処理(ステップS8901)が実行されることで停電の発生が監視されるとともに停電の発生が特定された場合には停電時処理が実行される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において停電が発生した場合にはそれに対して適切に対処することが可能となる。
第1タイマ割込み処理(図638)に停電情報記憶処理(ステップS8901)が含まれている構成において、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても第1タイマ割込み処理が割り込んで起動される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても停電の発生の監視を定期的に行うことが可能となる。
第1タイマ割込み処理(図638)は動作電力の供給開始時の処理が終了した後において残余処理が実行されている状況であっても割り込んで起動される。これにより、残余処理に割り込んで起動される第1タイマ割込み処理を利用して、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において停電の発生の監視を定期的に行うことが可能となる。
動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図638)が割り込んで起動された場合、特定制御用のワークエリア221に設けられた立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされていることで遊技を進行させるための処理は実行されない。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても第1タイマ割込み処理が割り込んで起動されることで停電の発生の監視を定期的に行う構成において、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において遊技を進行させるための処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において設定値更新処理(図642)が実行される構成において、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても停電情報記憶処理(ステップS8901)が実行される。これにより、使用対象となる設定値の設定を行っている途中で停電が発生したとしてもそれに対して適切に対処することが可能となる。
なお、第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が、初期チェック期間が経過した場合に終了される構成に限定されることはなく、当該チェック用表示を終了させるための操作が行われるまでは当該チェック用表示が継続される構成としてもよい。当該終了させるための操作としては、例えば設定確認用処理(図641)及び設定値更新処理(図642)のいずれかが実行されているか否かに関係なくリセットボタン68cが操作されることとしてもよく、リセットボタン68c以外の操作部が操作されることとしてもよい。この場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値又は設定値を確認するタイミングとなるまで第1〜第4報知用表示装置201〜204においてチェック用表示が継続されることとなるため、第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かを確認した後にベース値又は設定値を確認することが可能となる。また、操作部の操作に基づきチェック用表示が終了されるため、所望のタイミングでチェック用表示を終了させることが可能となる。
また、動作電力の供給が開始された場合かどうかに関係なく更新ボタン68bやリセットボタン68cといった所定の操作部が操作された場合に、第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始される構成としてもよい。この場合、ベース値又は設定値を確認する場合における所望のタイミングでチェック用表示を開始させることが可能となる。また、当該構成において所定期間(例えば5秒)が経過した場合にチェック用表示が終了される構成としてもよく、チェック用表示を開始させるために操作された上記所定の操作部又はそれとは別の操作部が操作された場合にチェック用表示が終了される構成としてもよい。
また、更新ボタン68bといったリセットボタン68c以外の特定の操作部が操作された状態で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始され、当該特定の操作部が操作されることなく主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にはチェック用表示が開始されない構成としてもよい。この場合、動作電力の供給が開始されたことを契機としてチェック用表示が行われる構成において、遊技ホールの管理者の操作によりチェック用表示を開始させるか否かを選択することが可能となる。
また、遊技機本体12が開放状態であるか否かに関係なく第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値が表示される構成に限定されることはなく、遊技機本体12が開放状態となっていることが本体開放センサ96の検知結果に基づき特定されている場合に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値が表示される構成としてもよい。この場合、遊技機本体12が開放状態となった場合にはまず第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始され、その後に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値が表示される構成としてもよい。これにより、ベース値を確認する場合にはその前に第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かを確認することが可能となる。また、当該構成において所定期間(例えば5秒)が経過した場合にチェック用表示が終了される構成としてもよく、チェック用表示を開始させるために操作された上記所定の操作部又はそれとは別の操作部が操作された場合にチェック用表示が終了される構成としてもよい。
また、設定確認用処理(図641)が実行される条件を満たした状態でメイン処理(図637)が開始された場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始されずに、設定確認用処理が実行される条件を満たさない状態でメイン処理が開始された場合にはチェック用表示が開始される構成としてもよい。この場合、設定値の確認が行われることが確定している場合にはチェック用表示が行われないようにすることが可能となる。
また、設定値更新処理(図642)が実行される条件を満たした状態でメイン処理(図637)が開始された場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始されずに、設定値更新処理が実行される条件を満たさない状態でメイン処理が開始された場合にはチェック用表示が開始される構成としてもよい。この場合、設定値の更新が行われることが確定している場合にはチェック用表示が行われないようにすることが可能となる。
また、設定確認用処理(図641)が実行される条件及び設定値更新処理(図642)が実行される条件のいずれかを満たした状態でメイン処理(図637)が開始された場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始されずに、設定確認用処理が実行される条件及び設定値更新処理が実行される条件の両方を満たさない状態でメイン処理が開始された場合にはチェック用表示が開始される構成としてもよい。この場合、設定値の確認又は設定値の更新が行われることが確定している場合にはチェック用表示が行われないようにすることが可能となる。
また、チェック用表示では第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおける各表示用セグメント321〜324が発光状態に維持される構成に限定されることはなく、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおける各表示用セグメント321〜324が点滅状態とされる構成としてもよい。また、チェック用表示では、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて各表示用セグメント321〜324が1個ずつ又は一部の複数個ずつ順次発光状態となり、初期チェック期間の範囲内で各表示用セグメント321〜324が少なくとも1回は発光状態となる構成としてもよい。
また、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示を行わせる処理が特定制御に対応する処理として実行される構成に限定されることはなく、非特定制御に対応する処理として実行される構成としてもよい。
また、演算結果記憶エリア234の第1〜第3履歴エリア312〜314のいずれかにベース値が記憶されていない場合には、その履歴エリア312〜314は第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知対象とならない構成としてもよい。この場合、例えば現状エリア311及び第1履歴エリア312にベース値が記憶されている一方、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314にはベース値が記憶されていない場合には、表示継続期間が経過する度に、現状エリア311と第1履歴エリア312との間で第1〜第4報知用表示装置201〜204における報知対象が切り換えられ、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314は報知対象とならないことになる。
また、演算結果記憶エリア234の現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314には、少数点第2位までの少数として表されるベース値が記憶される構成としたが、これに限定されることはなく、当該ベース値のうち小数点第1位の数字と少数点第2位の数字との組合せの情報が記憶される構成としてもよく、ベース値を算出することを可能とするための遊技球の合計払出個数(K91×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K92×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K93×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K94×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)と、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K91+K92+K93+K94+K95)との組合せの情報が記憶される構成としてもよい。前者の場合には各種エリア311〜314の情報をそのまま表示対象設定エリア276に設定することが可能となり、後者の場合には各種エリア311〜314の情報を利用してベース値を算出した後に当該ベース値から抽出した小数点第1位の数字と小数点第2位の数字との情報を表示対象設定エリア276に設定することとなる。
また、演算結果記憶エリア234にはベース値を記憶するためのエリアとして、現状エリア311及び第1履歴エリア312のみが設けられている構成としてもよく、現状エリア311、第1履歴エリア312及び第2履歴エリア313のみが設けられている構成としてもよい。また、過去のベース値の情報を記憶するための履歴エリアとして4個以上のエリアが設けられている構成としてもよい。
また、演算結果記憶エリア234は各種エリア311〜314がアドレス上固定されており、必要に応じてベース値がそれら各種エリア311〜314においてシフトされる構成に限定されることはなく、各種エリア311〜314がリングバッファとして設けられている構成としてもよい。
また、態様情報としてベース値が算出される構成に代えて、上記第47実施形態のように第61パラメータ〜第68パラメータが算出される構成としてもよい。この場合、演算結果記憶エリア234の現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のそれぞれには第61〜第68パラメータの全てが記憶される構成としてもよく、現状エリア311には第61〜第68パラメータが記憶されるものの第1〜第3履歴エリア312〜314には第61パラメータのみといったように一部のパラメータが記憶される構成としてもよい。
また、態様情報としてベース値に加えて又は代えて、大当たり結果の発生確率が算出されて記憶される構成としてもよく、高頻度サポートモードの発生確率が算出されて記憶される構成としてもよい。
また、演算結果記憶エリア234における各種エリア311〜314においてベース値のシフトが行われる契機は、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数がシフト基準個数以上となった場合に限定されることはなく、所定期間(例えば8時間)が経過した場合にシフトが行われる構成としてもよく、主側CPU63への動作電力の供給が停止される場合にシフトが行われる構成としてもよく、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にシフトが行われる構成としてもよく、パチンコ機10の設定値が変更された場合にシフトが行われる構成としてもよい。またシフトが行われる契機が複数種類存在している構成としてもよい。
また、非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされるまでは、第1,第2報知用表示装置202のそれぞれにおける表示用セグメント321,322が発光状態に維持される構成に限定されることはなく、第1,第2報知用表示装置202のそれぞれにおける表示用セグメント321,322が点滅状態とされる構成としてもよい。また、管理開始フラグに「1」がセットされるまでは、第1〜第4報知用表示装置201〜204において「bL.−−」→「b1.−−」→「b2.−−」→「b3.−−」という表示が繰り返される構成としてもよい。
また、非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされるまでは、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおける表示用セグメント321〜324が発光状態となるチェック用表示が行われずに、第1,第2報知用表示装置201,202のそれぞれにおける各表示用セグメント321,322が発光状態又は点滅状態となるとともに、第3,第4報知用表示装置203,204にて現状のベース値に対応する表示が行われるといったように、管理開始フラグに「1」がセットされていないことに対応する表示が行われる構成としてもよい。
また、停電フラグに「1」がセットされていない又はチェックサムが一致しないことにより遊技停止フラグに「1」がセットされて遊技の進行が停止される場合には、第1〜第4報知用表示装置201〜204においてチェック用表示と同様に各表示用セグメント321〜324が発光状態となる構成としてもよく、各表示用セグメント321〜324が点滅状態となる構成としてもよい。
また、第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御が主側CPU63により行われる構成に限定されることはなく、専用の制御手段により行われる構成としてもよく、音声発光制御装置81により行われる構成としてもよく、表示制御装置82により行われる構成としてもよい。この場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204においてベース値を表示する場合には報知対象となるベース値が主側CPU63から制御主体となる制御手段に送信されることとなり、第1〜第4報知用表示装置201〜204において設定値を表示する場合には報知対象となる設定値が主側CPU63から制御主体となる制御手段に送信されることとなる。また、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理が実行される場合には当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始されるように、チェック用表示の開始に対応する情報が主側CPU63から制御主体となる制御手段に送信されることとなる。
<第68実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるメイン処理の処理構成が上記第67実施形態と相違している。以下、上記第67実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第67実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図644は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップS9401〜ステップS9426の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップS9401〜ステップS9403では上記第67実施形態におけるメイン処理(図637)のステップS8801〜ステップS8803と同一の処理を実行する。その後、割込み許可の設定を行う(ステップS9404)。これにより、第1タイマ割込み処理(図638)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図639)が第2割込み周期で割り込んで起動される。但し、ステップS9403にて立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理が終了される。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップS9405)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第67実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図639)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、上記第67実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる。
その後、チェック中カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS9406)。そして、チェック中カウンタの値が「0」となるまで、ステップS9406にて待機する。これにより、ステップS9405にてセットされた初期チェック期間が経過するまでは、第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるチェック用表示が継続される。
その後、ステップS9407〜ステップS9426の処理を実行する。これらステップS9407〜ステップS9426の処理内容は、上記第67実施形態におけるメイン処理(図637)のステップS8806〜ステップS8825と同一である。
上記構成によれば主側CPU63への動作電力の供給が開始されて当該主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理が開始された場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるとともにその状況で初期チェック期間が経過するまで動作電力の供給開始時の処理の進行が停止される。これにより、初期チェック期間の途中で設定確認及び設定値更新が実行されないようにすることが可能となり、処理負荷の増加を抑えることが可能となる。また、初期チェック期間の途中で遊技が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
<第69実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるメイン処理の処理構成が上記第67実施形態と相違している。以下、上記第67実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第67実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図645は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップS9501〜ステップS9525の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップS9501〜ステップS9518では上記第65実施形態におけるメイン処理(図619)のステップS7901〜ステップS7918と同一の処理を実行する。その後、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップS9519)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第67実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図639)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、上記第67実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。
その後、ステップS9520以降の処理を実行する。ステップS9520〜ステップS9525の処理内容は上記第65実施形態におけるメイン処理(図619)のステップS7919〜ステップS7924と同一である。
上記構成によれば主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、当該主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップS9501〜ステップS9518)が終了した後であって残余処理(ステップS9522〜ステップS9525)が開始される前に、初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において初期チェック期間を制御する必要がないため、当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況における処理負荷を軽減することが可能となる。
設定確認用処理(ステップS9514)及び設定値更新処理(ステップS9518)は動作電力の供給開始時の処理として実行されるのに対して、初期チェック期間は動作電力の供給開始時の処理が終了した後に開始される。これにより、初期チェック期間において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるとしても、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用した設定値の表示に影響を与えないようにすることが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には、設定確認用処理(ステップS9514)及び設定値更新処理(ステップS9518)のいずれかが実行される場合、並びに設定確認用処理(ステップS9514)及び設定値更新処理(ステップS9518)のいずれもが実行されない場合のいずれであっても、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合における状況に関係なく第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かを確認することが可能となる。
主側CPU63のメイン処理(図645)には、設定確認用処理(ステップS9514)及び設定値更新処理(ステップS9518)のいずれかが実行される場合、並びに設定確認用処理(ステップS9514)及び設定値更新処理(ステップS9518)のいずれもが実行されない場合のいずれであっても共通して実行される処理であって、設定確認用処理(ステップS9514)及び設定値更新処理(ステップS9518)のいずれかが実行される場合にはこれら設定確認用処理(ステップS9514)及び設定値更新処理(ステップS9518)よりも実行順序が後の処理として、第1〜第4報知用表示装置201〜204にチェック用表示を開始させる処理が設定されている。このように第1〜第4報知用表示装置201〜204にチェック用表示を開始させるための処理が共通処理として設定されていることにより、処理構成の簡素化を図りながら既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が実行されている状況であっても主側CPU63にて遊技を進行させるための処理が開始され得る。これにより、設定確認用処理(ステップS9514)又は設定値更新処理(ステップS9518)の実行後に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる構成であっても遊技を進行させるための処理の開始タイミングが遅れてしまわないようにすることが可能となる。
なお、初期チェック期間が経過するまでステップS9520以降の処理が開始されない構成としてもよい。この場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われている状況で遊技が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
<第70実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行される通常時の設定処理の処理構成が上記第67実施形態と相違している。以下、上記第67実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第67実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図646は主側CPU63にて実行される本実施形態における通常時の設定処理を示すフローチャートである。なお、通常時の設定処理におけるステップS9601〜ステップS9605の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS9601)。管理開始フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS9601:NO)、チェック用表示のデータを特定制御用のワークエリア221における第5表示データバッファ275に設定する(ステップS9602)。当該チェック用表示のデータが表示IC266に供給されることにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始される。具体的には、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント321〜324が発光状態となる。これにより、遊技ホールの管理者は第1〜第4報知用表示装置201〜204の各表示用セグメント321〜324が正常に発光状態となり得るか否かを把握することが可能となる。
管理開始フラグに「1」がセットされている場合(ステップS9601:YES)、ステップS9603〜ステップS9605の処理を実行する。ステップS9603〜ステップS9605の処理内容は上記第67実施形態における通常時の設定処理(図640)におけるステップS9107〜ステップS9109と同一である。ステップS9603〜ステップS9605の処理が実行されることにより、演算結果記憶エリア234の各種エリア311〜314に記憶されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて順次報知されるとともに、新たな算出期間の開始直後において現状エリア311のベース値が報知される場合には第1,第2報知用表示装置201,202にて演算初期表示が行われる。
上記構成によれば管理開始フラグに「1」がセットされていない場合に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる初期チェック期間となる。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に初期チェック期間となる状況をパチンコ機10の出荷段階などにおいて管理開始フラグに「1」がセットされていない状況に制限することが可能となる。
<第71実施形態>
本実施形態では設定値に関する構成が上記第65実施形態と相違している。以下、上記第65実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第65実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図647(a)〜図647(d)は主側ROM64に設けられた設定対応記憶エリア325を説明するための説明図である。
設定対応記憶エリア325には、パチンコ機10の設定値に対応させて低確率モードの当否テーブル、高確率モードの当否テーブル、並びに設定確認用処理(図620)及び設定値更新処理(図621)において第1〜第4報知用表示装置201〜204に現状の設定値を表示させるために利用される設定値の表示データが設定されている。より詳細には、設定対応記憶エリア325には第1設定情報記憶エリア325a、第2設定情報記憶エリア325b、第3設定情報記憶エリア325c、第4設定情報記憶エリア325d、第5設定情報記憶エリア325e及び第6設定情報記憶エリア325fが設けられている。
第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fのそれぞれには、当否抽選モードが低確率モードである場合に参照される低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアと、当否抽選モードが高確率モードである場合に参照される高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアと、設定確認用処理(図620)及び設定値更新処理(図621)において第1〜第4報知用表示装置201〜204に現状の設定値を表示させるために利用される設定値の表示データを記憶するための記憶エリアとが設けられている。第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fのそれぞれにおいて、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアとして所定の複数バイトのエリアが確保されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアとして所定の複数バイトのエリアが確保されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアとして1バイトのエリアが確保されている。したがって、第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fのそれぞれは複数バイトの記憶容量となっている。この場合、第1設定情報記憶エリア325aの開始アドレスはA(1)となっており、第2設定情報記憶エリア325bの開始アドレスはA(2)となっており、第3設定情報記憶エリア325cの開始アドレスはA(3)となっており、第4設定情報記憶エリア325dの開始アドレスはA(4)となっており、第5設定情報記憶エリア325eの開始アドレスはA(5)となっており、第6設定情報記憶エリア325fの開始アドレスはA(6)となっている。
上記構成において本実施形態における第1形態のパチンコ機10では、当該パチンコ機10の設定値として上記33の実施形態と同様に「設定1」〜「設定6」の6段階の設定値が設定されている。この場合、「設定1」〜「設定6」のそれぞれで低確率モードにおいて大当たり結果となる確率は相違する一方、高確率モードにおいて大当たり結果となる確率は相互に同一となっている。したがって、図647(a)に示すように第1設定情報記憶エリア325aには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」に対応する第1低確当否テーブルLT(1)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」〜「設定6」で共通となる共通高確当否テーブルHTが記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「1」を表示するための表示データが記憶されている。第2設定情報記憶エリア325bには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定2」に対応する第2低確当否テーブルLT(2)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」〜「設定6」で共通となる共通高確当否テーブルHTが記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「2」を表示するための表示データが記憶されている。
第3設定情報記憶エリア325cには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定3」に対応する第3低確当否テーブルLT(3)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」〜「設定6」で共通となる共通高確当否テーブルHTが記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「3」を表示するための表示データが記憶されている。第4設定情報記憶エリア325dには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定4」に対応する第4低確当否テーブルLT(4)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」〜「設定6」で共通となる共通高確当否テーブルHTが記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「4」を表示するための表示データが記憶されている。
第5設定情報記憶エリア325eには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定5」に対応する第5低確当否テーブルLT(5)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」〜「設定6」で共通となる共通高確当否テーブルHTが記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「5」を表示するための表示データが記憶されている。第6設定情報記憶エリア325fには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定6」に対応する第6低確当否テーブルLT(6)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」〜「設定6」で共通となる共通高確当否テーブルHTが記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「6」を表示するための表示データが記憶されている。
上記第1形態の構成の場合、低確率モードにおいて大当たり結果となる確率は大きい設定値ほど高くなる。その一方、高確率モードにおいて大当たり結果となる確率はいずれの設定値であっても同一となる。なお、高確率モードにおいて大当たり結果となる確率は1/30であるため、「設定1」であっても高確率モードにおいて大当たり結果となる確率は「設定6」における低確率モードの大当たり確率よりも高い確率となる。
設定値として「設定1」〜「設定6」が設定された第1形態において、特図変動開始処理(図518)のステップS504にて当否判定処理を実行するために、ステップS503にて実行される当否テーブルの読み出し処理について説明する。図648は当否テーブルの読み出し処理を示すフローチャートである。なお、当否テーブルの読み出し処理におけるステップS9701〜ステップS9705の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず主側RAM65における特定制御用のワークエリア221に設けられた設定値カウンタの値を読み出す(ステップS9701)。設定値カウンタは、当否テーブルを読み出す場合及び設定値の表示データを読み出す場合のそれぞれにおいて設定対応記憶エリア325における第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fのうちいずれを参照すべきであるのかを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。
その後、設定対応記憶エリア325における第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fのうち、ステップS9701にて読み出した設定値カウンタの値に対応する記憶エリアを選択する(ステップS9702)。設定値カウンタは上記第65実施形態と同様に「1」〜「6」のいずれかの値を取るように構成されており、設定値カウンタの値が「1」である場合には第1設定情報記憶エリア325aを選択し、設定値カウンタの値が「2」である場合には第2設定情報記憶エリア325bを選択し、設定値カウンタの値が「3」である場合には第3設定情報記憶エリア325cを選択し、設定値カウンタの値が「4」である場合には第4設定情報記憶エリア325dを選択し、設定値カウンタの値が「5」である場合には第5設定情報記憶エリア325eを選択し、設定値カウンタの値が「6」である場合には第6設定情報記憶エリア325fを選択する。
この選択に際しては主側ROM64に予め記憶された対応テーブルが参照される。当該対応テーブルには設定値カウンタの値と第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fの開始アドレスとの対応関係が定められている。詳細には、設定値カウンタの「1」の値に対応させて第1設定情報記憶エリア325aの開始アドレスであるA(1)が設定されており、設定値カウンタの「2」の値に対応させて第2設定情報記憶エリア325bの開始アドレスであるA(2)が設定されており、設定値カウンタの「3」の値に対応させて第3設定情報記憶エリア325cの開始アドレスであるA(3)が設定されており、設定値カウンタの「4」の値に対応させて第4設定情報記憶エリア325dの開始アドレスであるA(4)が設定されており、設定値カウンタの「5」の値に対応させて第5設定情報記憶エリア325eの開始アドレスであるA(5)が設定されており、設定値カウンタの「6」の値に対応させて第6設定情報記憶エリア325fの開始アドレスであるA(6)が設定されている。
その後、現状の当否抽選モードが低確率モードであれば(ステップS9703:NO)、ステップS9702にて選択した設定情報記憶エリア325a〜325fから低確率モードの当否テーブルを読み出す(ステップS9704)。一方、現状の当否抽選モードが高確率モードであれば(ステップS9703:YES)、ステップS9702にて選択した設定情報記憶エリア325a〜325fから高確率モードの当否テーブルを読み出す(ステップS9705)。
上記のように当否テーブルの読み出し処理が実行されることにより、設定値カウンタの値に対応する設定情報記憶エリア325a〜325fから、現状の当否抽選モードに対応する当否テーブルが読み出される。そして、特図変動開始処理(図518)の当否判定処理(ステップS504)では、その読み出した当否テーブルを利用して、今回の遊技回が大当たり結果に対応しているか否かを判定する。
次に、主側CPU63におけるメイン処理(図619)にて設定値更新処理(ステップS7918)が実行されている状況で第2タイマ割込み処理(図628)が割り込んで起動された場合における処理について説明する。この場合、第2タイマ割込み処理(図628)では設定値更新中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップS8403)。図649は設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理を示すフローチャートである。なお、当該設定処理におけるステップS9801〜ステップS9805の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず主側RAM65における特定制御用のワークエリア221に設けられた設定値カウンタの値を読み出す(ステップS9801)。その後、設定対応記憶エリア325における第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fのうち、ステップS9801にて読み出した設定値カウンタの値に対応する記憶エリアを選択する(ステップS9802)。設定値カウンタは上記第65実施形態と同様に「1」〜「6」のいずれかの値を取るように構成されており、設定値カウンタの値が「1」である場合には第1設定情報記憶エリア325aを選択し、設定値カウンタの値が「2」である場合には第2設定情報記憶エリア325bを選択し、設定値カウンタの値が「3」である場合には第3設定情報記憶エリア325cを選択し、設定値カウンタの値が「4」である場合には第4設定情報記憶エリア325dを選択し、設定値カウンタの値が「5」である場合には第5設定情報記憶エリア325eを選択し、設定値カウンタの値が「6」である場合には第6設定情報記憶エリア325fを選択する。この選択に際しては当否テーブルの読み出し処理(図648)と同様に主側ROM64に予め記憶された対応テーブルが参照される。
その後、ステップS9802にて選択した設定情報記憶エリア325a〜325fから設定値の表示データを読み出す(ステップS9803)。そして、その読み出した設定値の表示データを第4報知用表示装置204に適用するための表示データとして特定制御用のワークエリア221における第5表示データバッファ275に設定する(ステップS9804)。また、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示を第1〜第3報知用表示装置201〜203に表示させるための表示データを第5表示データバッファ275に設定する(ステップS9805)。
上記のように設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理が実行されることにより、ステップS9805にて第5表示データバッファ275に設定された表示データに対応する表示が第1〜第3報知用表示装置201〜203にて行われるとともに、ステップS9804にて第5表示データバッファ275に設定された表示データに対応する表示が第4報知用表示装置204にて行われる。これにより、例えば図629(a)の説明図に示すように、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
なお、主側CPU63におけるメイン処理(図619)にて設定確認用処理(ステップS7914)が実行されている状況で第2タイマ割込み処理(図628)が割り込んで起動された場合に実行される設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS8405)においても、設定値の表示データの設定に関して、上記設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(図649)と同様の処理が実行される。
ここで、第1形態のパチンコ機10においては当該パチンコ機10の設定値として「設定1」〜「設定6」の6段階の設定値が設定されていたが、パチンコ機10の機種や型式によっては6段階よりも少ない設定値が利用される場合がある。具体的には、図647(b)の説明図に示す第2形態のパチンコ機10では「設定1」、「設定3」及び「設定6」の3段階の設定値が設定されており、図647(c)の説明図に示す第3形態のパチンコ機10では「設定1」、「設定2」、「設定3」及び「設定4」の4段階の設定値が設定されており、図647(d)の説明図に示す第4形態のパチンコ機10では「設定1」の1段階の設定値のみが設定されている。この場合に、第2〜第4形態のいずれのパチンコ機10であっても第1形態のパチンコ機10と同様に、6段階の設定値の設定を可能とする第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fを有する設定対応記憶エリア325が利用される。
第2形態のパチンコ機10において設定対応記憶エリア325が利用される場合について詳細には、図647(b)の説明図に示すように、第1設定情報記憶エリア325a及び第4設定情報記憶エリア325dには「設定1」に対応する各種情報が記憶されている。つまり、第1設定情報記憶エリア325a及び第4設定情報記憶エリア325dには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」に対応する第1低確当否テーブルLT(1)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」に対応する第1高確当否テーブルHT(1)が記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「1」を表示するための表示データが記憶されている。
第2設定情報記憶エリア325b及び第5設定情報記憶エリア325eには「設定3」に対応する各種情報が記憶されている。つまり、第2設定情報記憶エリア325b及び第5設定情報記憶エリア325eには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定3」に対応する第3低確当否テーブルLT(3)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定3」に対応する第3高確当否テーブルHT(3)が記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「3」を表示するための表示データが記憶されている。
第3設定情報記憶エリア325c及び第6設定情報記憶エリア325fには「設定6」に対応する各種情報が記憶されている。つまり、第3設定情報記憶エリア325c及び第6設定情報記憶エリア325fには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定6」に対応する第6低確当否テーブルLT(6)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定6」に対応する第6高確当否テーブルHT(6)が記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「6」を表示するための表示データが記憶されている。
上記第2形態の構成の場合、第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fを有する設定対応記憶エリア325が利用される構成であっても、これら第1〜6設定情報記憶エリア325a〜325fの数である6個よりも少ない段階数の設定値が設定されている。そして、低確率モードにおいて大当たり結果となる確率は大きい設定値ほど高くなり、高確率モードにおいて大当たり結果となる確率も大きい設定値ほど高くなる。なお、「設定1」における高確率モードの大当たり確率は、「設定6」における低確率モードの大当たり確率よりも高い確率である。
上記第2形態の構成の場合、当否テーブルの読み出し処理(図648)では、設定値カウンタの値が「1」の場合及び「4」の場合のいずれであっても「設定1」に対応する当否テーブルが読み出され、設定値カウンタの値が「2」の場合及び「5」の場合のいずれであっても「設定3」に対応する当否テーブルが読み出され、設定値カウンタの値が「3」の場合及び「6」の場合のいずれであっても「設定6」に対応する当否テーブルが読み出される。
当否テーブルの読み出し処理(図648)では、設定値の段階数がいずれであったとしても設定値カウンタの値に対応する設定情報記憶エリア325から当否テーブルを読み出す構成である。これにより、3段階の設定値が設定されている場合であっても、当否テーブルの読み出し処理(図648)の処理構成を6段階の設定値が設定されている場合と同一の処理構成とすることが可能となる。
上記第2形態の構成の場合、6段階の設定値を設定可能である設定対応記憶エリア325が利用される場合において3段階の設定値が設定されているため、設定対応記憶エリア325において設定可能な設定値の段階数を、使用対象となる設定値の段階数で割り切ることが可能である。つまり、使用対象となる設定値の段階数は、設定対応記憶エリア325において設定可能な設定値の最大の段階数の約数であって、当該最大の段階数とは異なる数となっている。この場合に、使用対象となる設定値のそれぞれに対して同一数の設定情報記憶エリア325a〜325fが割り当てられているとともに、3段階の設定値が昇順で1個ずつ配列された態様を1グループとした場合にそのグループが繰り返されるように第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fに対する設定値の割り当てが行われている。これにより、設定値更新処理(図621)において設定値カウンタの値が「1」である状況からリセットボタン68cが繰り返し操作された場合には、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて表示される設定値は、「1」→「3」→「6」→「1」→「3」→「6」→「1」→・・・の順で変更されることとなる。つまり、リセットボタン68cの1回の操作に対して異なる設定値の表示に変更されるとともに、設定可能な設定値が1回ずつ表示される場合を1表示周回とした場合に一定の態様の表示周回が繰り返されることとなる。よって、設定値の更新操作を行い易くなる。
設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(図649)では、設定値の段階数がいずれであったとしても設定値カウンタの値に対応する設定情報記憶エリア325から設定値の表示データを読み出す構成である。これにより、3段階の設定値が設定されている場合であっても、当該設定処理(図649)の処理構成を6段階の設定値が設定されている場合と同一の処理構成とすることが可能となる。
なお、第2形態のパチンコ機10において第1設定情報記憶エリア325a及び第2設定情報記憶エリア325bに「設定1」に対応する各種情報が記憶されており、第3設定情報記憶エリア325c及び第4設定情報記憶エリア325dに「設定3」に対応する各種情報が記憶されており、第5設定情報記憶エリア325e及び第6設定情報記憶エリア325fに「設定6」に対応する各種情報が記憶されている構成としてもよい。つまり、使用対象となる設定値のそれぞれに対して同一数の設定情報記憶エリア325a〜325fが割り当てられているとともに、同一の設定値が設定値カウンタの値との関係で連続する設定情報記憶エリア325a〜325fに設定されている構成としてもよい。この場合、設定値更新処理(図621)において設定値カウンタの値が「1」である状況からリセットボタン68cが繰り返し操作された場合には、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて表示される設定値は、「1」→「1」→「3」→「3」→「6」→「6」→「1」→・・・の順で変更されることとなる。
第3形態のパチンコ機10において設定対応記憶エリア325が利用される場合について詳細には、図647(c)の説明図に示すように、第1設定情報記憶エリア325a及び第2設定情報記憶エリア325bには「設定1」に対応する各種情報が記憶されている。つまり、第1設定情報記憶エリア325a及び第2設定情報記憶エリア325bには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」に対応する第1低確当否テーブルLT(1)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」〜「設定6」で共通となる共通高確当否テーブルHTが記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「1」を表示するための表示データが記憶されている。
第3設定情報記憶エリア325c及び第4設定情報記憶エリア325dには「設定2」に対応する各種情報が記憶されている。つまり、第3設定情報記憶エリア325c及び第4設定情報記憶エリア325dには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定2」に対応する第2低確当否テーブルLT(2)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」〜「設定6」で共通となる共通高確当否テーブルHTが記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「2」を表示するための表示データが記憶されている。
第5設定情報記憶エリア325eには「設定3」に対応する各種情報が記憶されている。つまり、第5設定情報記憶エリア325eには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定3」に対応する第3低確当否テーブルLT(3)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」〜「設定6」で共通となる共通高確当否テーブルHTが記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「3」を表示するための表示データが記憶されている。
第6設定情報記憶エリア325fには「設定4」に対応する各種情報が記憶されている。つまり、第6設定情報記憶エリア325fには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定4」に対応する第4低確当否テーブルLT(4)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」〜「設定6」で共通となる共通高確当否テーブルHTが記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「4」を表示するための表示データが記憶されている。
上記第3形態の構成の場合、第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fを有する設定対応記憶エリア325が利用される構成であっても、これら第1〜6設定情報記憶エリア325a〜325fの数である6個よりも少ない段階数の設定値が設定されている。そして、低確率モードにおいて大当たり結果となる確率は大きい設定値ほど高くなり、高確率モードにおいて大当たり結果となる確率はいずれの設定値であっても同一となる。なお、高確率モードにおいて大当たり結果となる確率は1/30であるため、「設定1」であっても高確率モードにおいて大当たり結果となる確率は「設定4」における低確率モードの大当たり確率よりも高い確率となる。
上記第3形態の構成の場合、当否テーブルの読み出し処理(図648)では、設定値カウンタの値が「1」の場合及び「2」の場合のいずれであっても「設定1」に対応する当否テーブルが読み出され、設定値カウンタの値が「3」の場合及び「4」の場合のいずれであっても「設定2」に対応する当否テーブルが読み出され、設定値カウンタの値が「5」の場合には「設定3」に対応する当否テーブルが読み出され、設定値カウンタの値が「6」の場合には「設定4」に対応する当否テーブルが読み出される。
当否テーブルの読み出し処理(図648)では、設定値の段階数がいずれであったとしても設定値カウンタの値に対応する設定情報記憶エリア325から当否テーブルを読み出す構成である。これにより、4段階の設定値が設定されている場合であっても、当否テーブルの読み出し処理(図648)の処理構成を6段階の設定値が設定されている場合と同一の処理構成とすることが可能となる。
上記第3形態の構成の場合、6段階の設定値を設定可能である設定対応記憶エリア325が利用される場合において4段階の設定値が設定されているため、設定対応記憶エリア325において設定可能な設定値の段階数を、使用対象となる設定値の段階数で割り切ることができない。この場合に、「設定1」及び「設定2」のそれぞれについては設定値カウンタの値との関係で連続する2個の設定情報記憶エリア325a〜325dが割り当てられているとともに、「設定3」及び「設定4」のそれぞれについては1個の設定情報記憶エリア325e,325fが割り当てられている。これにより、設定値更新処理(図621)において設定値カウンタの値が「1」である状況からリセットボタン68cが繰り返し操作された場合には、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて表示される設定値は、「1」→「1」→「2」→「2」→「3」→「4」→「1」→・・・の順で変更されることとなる。
設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(図649)では、設定値の段階数がいずれであったとしても設定値カウンタの値に対応する設定情報記憶エリア325から設定値の表示データを読み出す構成である。これにより、4段階の設定値が設定されている場合であっても、当該設定処理(図649)の処理構成を6段階の設定値が設定されている場合と同一の処理構成とすることが可能となる。
なお、設定値更新処理(図621)においてリセットボタン68cの1回の操作に対して、第1〜第4報知用表示装置201〜204における設定値の表示が変更されるようにする上では、設定値カウンタの値との関係で連続する設定情報記憶エリア325a〜325fに同一の設定値に対応する各種情報が設定されてないようにすることが好ましい。例えば、第1設定情報記憶エリア325aに「設定1」に対応する各種情報を設定し、第2設定情報記憶エリア325bに「設定2」に対応する各種情報を設定し、第3設定情報記憶エリア325cに「設定3」に対応する各種情報を設定し、第4設定情報記憶エリア325dに「設定4」に対応する各種情報を設定し、第5設定情報記憶エリア325eに「設定1」に対応する各種情報を設定し、第6設定情報記憶エリア325fに「設定2」に対応する各種情報を設定する構成が考えられる。この場合、設定値更新処理(図621)において設定値カウンタの値が「1」である状況からリセットボタン68cが繰り返し操作された場合には、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて表示される設定値は、「1」→「2」→「3」→「4」→「1」→「2」→「1」→・・・の順で変更されることとなる。
第4形態のパチンコ機10において設定対応記憶エリア325が利用される場合について詳細には、図647(d)の説明図に示すように、第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fの全てに「設定1」に対応する各種情報が記憶されている。つまり、第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fには、低確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」に対応する第1低確当否テーブルLT(1)が記憶されており、高確率モードの当否テーブルを記憶するための記憶エリアに「設定1」〜「設定6」で共通となる共通高確当否テーブルHTが記憶されており、設定値の表示データを記憶するための記憶エリアに「1」を表示するための表示データが記憶されている。
上記第4形態の構成の場合、第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fを有する設定対応記憶エリア325が利用される構成であっても、1種類の設定値のみが設定されている。このように1種類の設定値のみが設定されている構成であっても、当否テーブルの読み出し処理(図648)では設定値カウンタの値に対応する設定情報記憶エリア325から当否テーブルを読み出す構成である。これにより、1種類の設定値のみが設定されている場合であっても、当否テーブルの読み出し処理(図648)の処理構成を6段階の設定値が設定されている場合と同一の処理構成とすることが可能となる。
上記第4形態の構成の場合、設定値を設定する必要がないため基本的には設定値更新処理(図621)を実行する必要がないが、設定値の異常が発生した場合には設定値更新処理(図621)が実行され得る。この場合、第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fの全てに対して「設定1」が割り当てられている。したがって、設定値更新処理(図621)において設定値カウンタの値が「1」である状況からリセットボタン68cが繰り返し操作された場合には、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて表示される設定値は、「1」→「1」→「1」→「1」→「1」→「1」→「1」→・・・というように「1」の表示が継続されることとなる。
設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(図649)では、設定値の段階数がいずれであったとしても設定値カウンタの値に対応する設定情報記憶エリア325から設定値の表示データを読み出す構成である。これにより、1種類の設定値のみが設定されている場合であっても、当該設定処理(図649)の処理構成を6段階の設定値が設定されている場合と同一の処理構成とすることが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、第2形態〜第4形態のパチンコ機10では、設定値に対応する当否テーブルを記憶するための設定情報記憶エリア325a〜325fが第1所定数(具体的には6個)設けられている構成において使用対象となる設定値の種類数は第1所定数よりも少ない数となっている。これにより、使用対象となる設定値の種類数が第1所定数である第1形態のパチンコ機10と設定対応記憶エリア325に関する構成を共通化させることが可能となり、設定値の種類数を変更する場合におけるパチンコ機10の設計作業を簡易的に行うことが可能となる。
設定値更新処理(ステップS7918)ではリセットボタン68cが操作される度に特定制御用のワークエリア221に設けられた設定値カウンタの数値情報が変更されることで使用対象となる設定値が変更され、その変更された数値情報に対応する設定情報記憶エリア325a〜325fの当否テーブルが当否判定処理にて利用されることで使用対象の設定値に対応する態様で当否判定処理が実行されることとなる。この場合に、設定され得る設定値の各当否テーブルは少なくとも1個の設定情報記憶エリア325a〜325fに記憶されている構成であって、第1所定数の一部であって複数の設定情報記憶エリア325a〜325fには同一の当否テーブルが記憶されている構成であることにより、第1所定数の設定情報記憶エリア325a〜325fの全てに当否テーブルが記憶されている。これにより、第1所定数の設定情報記憶エリア325a〜325fをそのまま利用するとともに設定値カウンタを利用して使用対象となる設定値を決定する構成をそのまま利用しながら、使用対象となる設定値の種類数を第1所定数よりも少ない数とすることが可能となる。
設定値カウンタの数値情報に対応する設定情報記憶エリア325a〜325fから当否テーブルを読み出し、その読み出した当否テーブルを利用して当否判定処理を実行する構成である。これにより、使用対象となる設定値の種類数が第1所定数よりも少ない数である構成であったとしても、当否判定処理の実行に際して当否テーブルを読み出す構成をそのまま利用することが可能となる。
設定値更新処理(ステップS7918)が実行される状況においては、設定値カウンタの数値情報に対応する設定情報記憶エリア325a〜325fから設定値の表示データを読み出し、その読み出した設定値の表示データに対応する表示を第4報知用表示装置204にて行わせる構成である。これにより、使用対象となる設定値の種類数が第1所定数よりも少ない数である構成であったとしても、設定値に対応する表示の実行に際して設定値の表示データを読み出す構成をそのまま利用することが可能となる。
使用対象となる設定値の段階数は、設定対応記憶エリア325において設定可能な設定値の最大の段階数の約数であって、当該最大の段階数とは異なる数となっている。この場合に、使用対象となる設定値のそれぞれに対して同一数の設定情報記憶エリア325a〜325fが割り当てられているとともに、3段階の設定値が昇順で1個ずつ配列された態様を1グループとした場合にそのグループが繰り返されるように第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fに対する設定値の割り当てが行われている。これにより、設定値更新処理(図621)において設定値カウンタの値が「1」である状況からリセットボタン68cが繰り返し操作された場合には、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて表示される設定値は、「1」→「3」→「6」→「1」→「3」→「6」→「1」→・・・の順で変更されることとなる。つまり、リセットボタン68cの1回の操作に対して異なる設定値の表示に変更されるとともに、設定可能な設定値が1回ずつ表示される場合を1表示周回とした場合に一定の態様の表示周回が繰り返されることとなる。よって、設定値の更新操作を行い易くなる。
なお、高確率モードの当否テーブルが設定値に応じて変化しない構成においては、高確率モードの当否テーブルが、設定対応記憶エリア325の第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fに記憶されているのではなく、主側ROM64における設定対応記憶エリア325とは異なる記憶エリアに記憶されている構成としてもよい。
また、使用対象となる設定値が1個のみである場合にはその設定値に対応する当否テーブルが1個の設定情報記憶エリア325a〜325fのみに設定されるとともに残りの設定情報記憶エリア325a〜325fには当否テーブルが設定されない構成としてもよい。また、使用対象となる設定値が複数段階ではあるもののその段階数が第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325fの数よりも少ない場合には、それら各設定値に対応する当否テーブルはそれぞれ対応する1個の設定情報記憶エリア325a〜325fのみに設定されるとともに残りの設定情報記憶エリア325a〜325fには当否テーブルが設定されない構成としてもよい。当該構成においては当否テーブルが設定されていない設定情報記憶エリア325a〜325に対応する数値情報が設定値カウンタにおいて選択され得ない数値情報とすることで、当否テーブルが設定されていない設定情報記憶エリア325a〜325fが、当否テーブルの読み出しや設定値の表示データの読み出しに際して選択されてしまわないようにすることが可能となる。
<第72実施形態>
上記第71実施形態では6段階の設定値を設定することが可能な設定対応記憶エリア325を利用する構成としたが、本実施形態では3段階の設定値を設定することが可能な設定対応記憶エリア326を利用する。
図650(a)〜図650(c)は主側ROM64に予め記憶されている設定対応記憶エリア326を説明するための説明図である。
設定対応記憶エリア326には、第1設定情報記憶エリア326a、第2設定情報記憶エリア326b及び第3設定情報記憶エリア326cが設けられている。図650(a)に示す第1形態のパチンコ機10では第1設定情報記憶エリア326aに「設定1」に対応する各種情報が設定されており、第2設定情報記憶エリア326bに「設定2」に対応する各種情報が設定されており、第3設定情報記憶エリア326cに「設定3」に対応する各種情報が設定されている。つまり、第1形態のパチンコ機10では設定対応記憶エリア326において設定可能な最大数分の設定値が設定されている。
図650(b)に示す第2形態のパチンコ機10では第1〜第3設定情報記憶エリア326a〜326cの全てに「設定1」に対応する各種情報が設定されている。つまり、第2形態のパチンコ機10では3段階の設定値を設定可能な設定対応記憶エリア326を利用して、1種類の設定値のみが設定されている。
図650(c)に示す第3形態のパチンコ機10では、第1設定情報記憶エリア326a及び第2設定情報記憶エリア326bに「設定1」に対応する各種情報が設定されており、第3設定情報記憶エリア326cに「設定3」に対応する各種情報が設定されている。つまり、第3形態のパチンコ機10では3段階の設定値を設定可能な設定対応記憶エリア326を利用して、2段階の設定値が設定されている。
上記構成によれば3段階の設定値を設定することが可能な設定対応記憶エリア326を、3段階の設定値よりも少ない段階数の設定値が使用対象となる第2形態及び第3形態のパチンコ機10に対してそのまま流用することが可能となる。また、上記第71実施形態と同様に、当否テーブルの読み出し処理(図648)の処理構成及び設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(図649)の処理構成を、第1〜第3形態のパチンコ機10において共通して利用することが可能となる。
<第73実施形態>
本実施形態では主側CPU63におけるメイン処理(図619)にて設定確認用処理(ステップS7914)又は設定値更新処理(ステップS7918)が実行されている場合に、パチンコ機10の前面側から視認可能となる表示部にて所定の報知が実行される点で上記第65実施形態と相違している。以下、上記第65実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第65実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図651(a)は、パチンコ機10の前面を生じさせる窓パネル52を通じてパチンコ機10前方から視認可能となる領域に設けられた各種表示部を説明するための説明図である。
各種表示部として、特図表示部37aと、特図保留表示部37bと、普図表示部38aと、普図保留表示部38bとが設けられている。これらの機能は上記第33実施形態と同一である。特図表示部37a及び普図表示部38aは横並びとなるように設けられているが、これら特図表示部37a及び普図表示部38aに対して横並びとなるようにしてラウンド表示部330が設けられている。
ラウンド表示部330は、特図表示部37a及び普図表示部38aと同様に、7個の表示用セグメント331〜337を有している。7個の表示用セグメント331〜337はいずれも同一形状及び同一サイズとなる棒状の発光領域となっており、「8」の字を生じさせるように配列されている。7個の表示用セグメント331〜337は個別に発光制御される。
ラウンド表示部330では、大当たり結果となったことを契機とした開閉実行モードにて発生するラウンド遊技の回数が報知される。本実施形態では当否判定処理にて大当たり当選となった場合に選択され得る大当たり結果として、ラウンド遊技の実行回数が相対的に少ない開閉実行モードへの移行契機となる第1大当たり結果と、ラウンド遊技の実行回数が相対的に多い開閉実行モードへの移行契機となる第2大当たり結果とが存在している。具体的には、第1大当たり結果を契機とした開閉実行モードではラウンド遊技が2回実行され、第2大当たり結果を契機とした開閉実行モードではラウンド遊技が16回実行される。
なお、第1大当たり結果には、開閉実行モードの終了後に当否抽選モードが低確率モードとなるとともにサポートモードが低頻度サポートモードとなる大当たり結果と、開閉実行モードの終了後に当否抽選モードが高確率モードとなるとともにサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果とが存在している。また、第2大当たり結果には、開閉実行モードの終了後に当否抽選モードが低確率モードとなるとともにサポートモードが低頻度サポートモードとなる大当たり結果と、開閉実行モードの終了後に当否抽選モードが高確率モードとなるとともにサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果とが存在している。
図651(b)はラウンド表示部330の表示内容を説明するための説明図である。
ラウンド表示部330は、いずれかの大当たり結果を契機とした開閉実行モードが開始される場合に、全ての表示用セグメント331〜337が消灯状態となった非表示状態から、少なくとも一部の表示用セグメント331〜337が発光状態となる表示状態となる。開閉実行モードが継続している状況においては当該開閉実行モードの開始時にラウンド表示部330に表示された表示内容が維持される。そして、開閉実行モードが終了する場合にラウンド表示部330が表示状態から非表示状態となる。
2回のラウンド遊技が実行されることとなる開閉実行モードにおいては図651(b)に示すように、ラウンド表示部330の第1〜第4表示用セグメント331〜334が消灯状態となり、第5〜第7表示用セグメント335〜337が点灯状態となる。16回のラウンド遊技が実行されることとなる開閉実行モードにおいては図651(b)に示すように、ラウンド表示部330の第1〜第4表示用セグメント331〜334が点灯状態となり、第5〜第7表示用セグメント335〜337が消灯状態となる。これにより、遊技ホールの管理者はパチンコ機10にて開閉実行モードが実行されている場合にはラウンド表示部330を確認することで、その開閉実行モードがいずれの種類の開閉実行モードに対応しているのかを把握することが可能となる。
主側CPU63におけるメイン処理(図619)にて設定値更新処理(ステップS7918)が実行されている場合にはラウンド表示部330にてそれに対応する表示が行われる。具体的には、設定値更新処理(ステップS7918)が実行されている場合には図651(b)に示すように、ラウンド表示部330の第1表示用セグメント331、第3表示用セグメント333、第5表示用セグメント335及び第7表示用セグメント337が消灯状態となり、第2表示用セグメント332、第4表示用セグメント334及び第6表示用セグメント336が点灯状態となる。
設定値更新処理(ステップS7918)に対応するラウンド表示部330における表示は、設定値更新処理(ステップS7918)が開始された場合に開始され、設定値更新処理(ステップS7918)が終了された場合に終了される。この表示内容は、開閉実行モードが実行される場合にラウンド表示部330に表示される表示内容とは異なっており、さらに後述する設定確認用処理(ステップS7914)が実行される場合にラウンド表示部330に表示される表示内容とも異なっている。これにより、遊技ホールの管理者はラウンド表示部330を確認することで設定値更新処理(ステップS7918)が実行されている状況であるか否かを容易に把握することが可能となる。また、このような把握を、ラウンド表示部330を利用して行うことが可能となる。
主側CPU63におけるメイン処理(図619)にて設定確認用処理(ステップS7914)が実行されている場合にはラウンド表示部330にてそれに対応する表示が行われる。具体的には、設定確認用処理(ステップS7914)が実行されている場合には図651(b)に示すように、ラウンド表示部330の第1表示用セグメント331、第3表示用セグメント333、第5表示用セグメント335及び第7表示用セグメント337が点灯状態となり、第2表示用セグメント332、第4表示用セグメント334及び第6表示用セグメント336が消灯状態となる。
設定確認用処理(ステップS7914)に対応するラウンド表示部330における表示は、設定確認用処理(ステップS7914)が開始された場合に開始され、設定確認用処理(ステップS7914)が終了された場合に終了される。この表示内容は、開閉実行モードが実行される場合にラウンド表示部330に表示される表示内容とは異なっており、さらに設定値更新処理(ステップS7918)が実行される場合にラウンド表示部330に表示される表示内容とも異なっている。これにより、遊技ホールの管理者はラウンド表示部330を確認することで設定確認用処理(ステップS7914)が実行されている状況であるか否かを容易に把握することが可能となる。また、このような把握を、ラウンド表示部330を利用して行うことが可能となる。
メイン処理(図619)において設定確認用処理(ステップS7914)及び設定値更新処理(ステップS7918)が実行される状況では、遊技を進行させるための処理は実行されない。したがって、開閉実行モードが実行されている状況において設定確認用処理(ステップS7914)及び設定値更新処理(ステップS7918)が実行されることはない。また、設定確認用処理(ステップS7914)及び設定値更新処理(ステップS7918)のうち一方が実行されている状況において他方が実行されることもない。したがって、ラウンド表示部330をそれぞれの表示を行うための表示部として兼用したとしても、各表示を行うべき状況が重複して発生してしまうことはない。
なお、ラウンド表示部330の表示内容は上記の表示内容に限定されることはなく、それぞれの状況であることをラウンド表示部330の表示内容から区別することが可能であれば任意であり、例えば設定確認用処理(ステップS7914)に対応する表示及び設定値更新処理(ステップS7918)のうち一方は第1〜第7表示用セグメント331〜337の全てが点灯状態となる構成としてもよい。また、設定確認用処理(ステップS7914)に対応する表示及び設定値更新処理(ステップS7918)のうち一方は第1〜第7表示用セグメント331〜337の全てが点灯状態となるとともにその状態が維持され、他方は第1〜第7表示用セグメント331〜337の全てが点滅状態となる構成としてもよい。
また、ラウンド表示部330にて設定確認用処理に対応する表示及び設定値更新処理に対応する表示が行われる構成に代えて、特図表示部37aにてこれら表示が行われる構成としてもよく、普図表示部38aにてこれら表示が行われる構成としてもよい。また、特図表示部37a、普図表示部38a及びラウンド表示部330のいずれか1個の表示部にて設定確認用処理に対応する表示が行われ、他の1個の表示部にて設定値更新処理に対応する表示が行われる構成としてもよい。
また、第1作動口33への遊技球の入球に基づき取得された保留情報と第2作動口34への遊技球の入球に基づき取得された保留情報とが区別して記憶されるとともに、特図表示部37aとして、第1作動口33に対応する保留情報を契機とした遊技回が実行される第1特図表示部と、第2作動口34に対応する保留情報を契機とした遊技回が実行される第2特図表示部とが設けられた構成においては、第1特図表示部にて設定確認用処理に対応する表示及び設定値更新処理に対応する表示が行われる構成としてもよく、第2特図表示部にて設定確認用処理に対応する表示及び設定値更新処理に対応する表示が行われる構成としてもよく、第1特図表示部にて設定確認用処理に対応する表示が行われるとともに第2特図表示部にて設定値更新処理に対応する表示が行われる構成としてもよい。
また、設定確認用処理が実行されている状況であることを表示するための専用の表示部が設けられている構成としてもよく、設定値更新処理が実行されている状況であることを表示するための専用の表示部が設けられている構成としてもよく、設定確認用処理が実行されている状況であること又は設定値更新処理が実行されている状況であることを表示するための専用の表示部が設けられている構成としてもよい。この場合、当該専用の表示部が主側CPU63により表示制御される構成としてもよく、音声発光制御装置81又は表示制御装置82により表示制御される構成としてもよい。
<第74実施形態>
本実施形態ではメイン処理及び第1タイマ割込み処理の処理構成が上記第65実施形態と相違している。以下、上記第65実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第65実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図652は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップS9901〜ステップS9923の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入初期設定処理を実行する(ステップS9901)。電源投入初期設定処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。このウエイト用の所定期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。また、主側RAM65のアクセスを許可する。
その後、内部機能レジスタ設定処理を実行する(ステップS9902)。内部機能レジスタ設定処理では、上記第65実施形態におけるメイン処理(図619)のステップS7902と同様に、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第1タイマ割込み処理(図653)の割込み周期を第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)に設定するとともに、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第2タイマ割込み処理(図628)の割込み周期を上記第1割込み周期よりも短い周期である第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)に設定する。
その後、第2タイマ割込み処理(図628)について割込み許可の設定を行う(ステップS9903)。これにより、第2タイマ割込み処理(図628)が第2割込み周期で割り込んで起動される。一方、第1タイマ割込み処理(図653)については割込み許可の設定が行われない。これにより、第1タイマ割込み処理(図653)は依然として割込みが禁止された状態に維持される。
その後、ステップS9904〜ステップS9917の処理を実行する。これらステップS9904〜ステップS9917の処理内容は上記第65実施形態におけるメイン処理(図619)のステップS7905〜ステップS7918と同一である。
ステップS9904〜ステップS9917の処理を終了した後は、第1タイマ割込み処理(図653)について割込み許可の設定を行う(ステップS9918)。これにより、第1タイマ割込み処理(図653)が第1割込み周期で割り込んで起動される。つまり、第1タイマ割込み処理(図622)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図628)が第2割込み周期で割り込んで起動される。その後、ステップS9919〜ステップS9923では上記第65実施形態におけるメイン処理(図619)のステップS7920〜ステップS7924と同一の処理を実行する。
図653は主側CPU63にて実行される本実施形態における第1タイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、第1タイマ割込み処理は既に説明したとおり第1割込み周期である4ミリ秒周期で定期的に起動される。また、第1タイマ割込み処理に対応するプログラムは特定制御用のプログラムに設定されている。
まず第1タイマ割込み処理(図653)及び第2タイマ割込み処理(図628)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップSA101)。第1タイマ割込み処理(図653)の発生が禁止されることにより、第1タイマ割込み処理(図653)の発生が禁止されることにより、第1タイマ割込み処理(図653)の実行途中において仮に第1割込み周期が経過してしまったとしても第1タイマ割込み処理(図653)が重複して起動されてしまわないようにすることが可能となる。また、第2タイマ割込み処理(図628)の発生が禁止されることにより、第2割込み周期が経過したとしても第1タイマ割込み処理(図653)に対して第2タイマ割込み処理(図628)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、ステップSA102〜ステップSA121では上記第65実施形態における第1タイマ割込み処理(図622)のステップS8202〜ステップS8221と同一の処理を実行する。ステップSA107にて肯定判定をした場合、又はステップSA121の処理を実行した場合、第1タイマ割込み処理(図653)及び第2タイマ割込み処理(図628)の発生を許可するために割込み許可の設定を行う(ステップSA122)。
上記構成によればメイン処理(図652)において動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況においては第2タイマ割込み処理(図628)の割込みは許可される一方、第1タイマ割込み処理(図653)の割込みは許可されない。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても第2タイマ割込み処理(図628)による第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御の実行は可能とする一方、第1タイマ割込み処理(図653)による遊技の進行を制御するための処理は実行されないようにすることが可能となる。
また、第1タイマ割込み処理(図653)は第2タイマ割込み処理(図628)に対して割り込んで起動されないとともに、第2タイマ割込み処理(図628)は第1タイマ割込み処理(図653)に対して割り込んで起動されない。これにより、タイマ割込み処理が重複して起動されないようにすることが可能となる。
<第75実施形態>
本実施形態では第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値を表示するための構成が上記第67実施形態と相違している。以下、上記第67実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第67実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
本実施形態であっても上記第67実施形態と同様に、非特定制御用のワークエリア223には通常用カウンタエリア231が設けられている。通常用カウンタエリア231には上記第47実施形態と同様に通常用の一般入賞カウンタ231a、通常用の特電入賞カウンタ231b、通常用の第1作動カウンタ231c、通常用の第2作動カウンタ231d及び通常用のアウトカウンタ231eが設けられている。大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において、一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合には通常用の一般入賞カウンタ231aの値が1加算され、特電入賞装置32に1個の遊技球が入球した場合には通常用の特電入賞カウンタ231bの値が1加算され、第1作動口33に1個の遊技球が入球した場合には通常用の第1作動カウンタ231cの値が1加算され、第2作動口34に1個の遊技球が入球した場合には通常用の第2作動カウンタ231dの値が1加算され、アウト口24aに1個の遊技球が入球した場合には通常用のアウトカウンタ231eの値が1加算される。そして、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値をK91〜K95とした場合にベース値は以下のものとなる。
・ベース値:遊技球の合計払出個数(K91×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K92×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K93×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K94×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K91+K92+K93+K94+K95)の割合。
非特定制御用のワークエリア223には通常用カウンタエリア231以外にも演算結果記憶エリア234が設けられている。演算結果記憶エリア234には上記第67実施形態と同様に、ベース値の情報を格納するための記憶エリアとして、現状エリア311と、第1履歴エリア312と、第2履歴エリア313と、第3履歴エリア314とが設けられている(図631参照)。現状エリア311には結果演算処理(図654)にて算出された直近のベース値が格納される。第1履歴エリア312には1回前の算出期間における最終的なベース値が格納される。第2履歴エリア313には2回前の算出期間における最終的なベース値が格納される。第3履歴エリア314には3回前の算出期間における最終的なベース値が格納される。
図654は主側CPU63にて実行される本実施形態における結果演算処理を示すフローチャートである。なお、第1タイマ割込み処理(図638)における管理用処理(ステップS8920)では上記第47実施形態における管理用処理(図575)と同様にステップS3803にて非特定制御に対応する処理である管理実行処理のプログラムを読み出す。そして、この管理実行処理(図576)では上記第47実施形態と同様にステップS3908にてチェック処理を実行する。このチェック処理において結果演算処理を実行するとともに後述する表示用処理(図655)を実行する。また、結果演算処理におけるステップSA201〜ステップSA217の処理は、主側CPU63における非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まずベース値の演算処理を実行する(ステップSA201)。当該演算処理では、上記第67実施形態と同様に通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値を利用してベース値を算出する。ここで、本実施形態ではベース値の演算が結果演算処理の1回の処理回で完了するのではなく、結果演算処理の処理回が所定の複数回実行されることにより完了する。
具体的には、新たにベース値の演算が開始されることとなる結果演算処理の所定の処理回ではステップSA201にて、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値をK91〜K95とした場合に、K91×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」と、K92×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」と、K93×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」と、K94×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」と、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K91+K92+K93+K94+K95)と、を演算して、それら各演算結果を非特定制御用のワークエリア223に設けられた演算中記憶エリアに記憶させる。その後、上記所定の処理回に対して1回後の処理回の結果演算処理のステップSA201において、上記演算中記憶エリアに記憶された各種情報を利用して、遊技球の合計払出個数(K91×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K92×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K93×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K94×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)を演算して、その演算結果を上記演算中記憶エリアに記憶させる。その後、上記所定の処理回に対して2回後の処理回の結果演算処理のステップSA201において、上記演算中記憶エリアに記憶された各種情報を利用して、上記ベース値を演算する。
つまり、本実施形態では一のベース値を算出するために結果演算処理を3回実行する必要がある。この場合に、結果演算処理は第1タイマ割込み処理(図638)にて呼び出されて実行されるため、第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)が経過する度に実行されることとなる。したがって、一のベース値は約12ミリ秒周期で算出されることとなる。但し、これに限定されることはなく一のベース値が算出される周期は12ミリ秒周期よりも短い周期としてもよく、12ミリ秒周期よりも長い周期としてもよい。
上記のように結果演算処理の処理回を複数回実行することで一のベース値を算出する構成とすることにより、ベース値を算出するための処理負荷を軽減することが可能となる。特に、結果演算処理は非特定制御に対応する処理として実行されるため、結果演算処理を実行するためには非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを読み出す処理だけではなく、特定制御に対応する処理において利用された主側CPU63の各種レジスタの情報を退避させる必要がある。この場合に、ベース値を算出するための処理負荷を軽減することで、結果演算処理の処理負荷を軽減することが可能となり、結果的に非特定制御に対応する処理を実行するための処理負荷を軽減することが可能となる。
一のベース値を算出するために結果演算処理の処理回が複数回実行される構成であっても、結果演算処理の各処理回におけるベース値の算出途中の各情報は非特定制御用のワークエリア223に書き込まれる。これにより、結果演算処理の一の処理回と次の処理回との間で特定制御に対応する処理が実行されることに伴って、非特定制御に対応する処理において利用された主側CPU63の各種レジスタの情報が消去されるとしても、ベース値の算出途中の各情報を記憶保持することが可能となる。
一のベース値を算出するために結果演算処理の処理回が複数回実行される構成であっても、新たなベース値を算出するための結果演算処理の最初の処理回において通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値が全て抽出され、その抽出された値を利用してその算出回のベース値が算出される。これにより、一のベース値を算出している途中で通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値が変更されたとしても、その値の変更の影響を受けないようにしながら一のベース値を算出することが可能となる。
ステップSA201にてベース値の演算処理を実行した後は、今回の処理回の結果演算処理にて一のベース値の算出が完了したか否かを判定する(ステップSA202)。一のベース値の算出が完了していない場合(ステップSA202:NO)、ステップSA203〜SA205の処理を実行しないことにより演算結果記憶エリア234の現状エリア311へのベース値の上書きを実行しない。
一のベース値の算出が完了している場合(ステップSA202:YES)、その算出が完了したベース値を現状エリア311に上書きする(ステップSA203)。その後、非特定制御用のワークエリア223に設けられたシフト契機フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA204)。本実施形態では、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数(具体的には60000個)となった後に新たなベース値の算出が完了した場合に、演算結果記憶エリア234におけるデータシフト処理(ステップSA216)が実行される。このデータシフト処理では、演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314に記憶された情報を、第2履歴エリア313→第3履歴エリア314、第1履歴エリア312→第2履歴エリア313、現状エリア311→第1履歴エリア312の順序でシフトした後に、現状エリア311を「0」クリアする。シフト契機フラグは、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した後であってデータシフト処理を実行する前の状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
シフト契機フラグに「1」がセットされている場合(ステップSA204:YES)、非特定制御用のワークエリア223に設けられたシフト時の演算完了フラグに「1」をセットする(ステップSA205)。シフト時の演算完了フラグは、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した後において一のベース値の算出が完了したことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
ステップSA202にて否定判定をした場合、ステップSA204にて否定判定をした場合、又はステップSA205の処理を実行した場合、非特定制御用のワークエリア223に設けられた管理開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA206)。管理開始フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSA206:NO)、管理開始前用処理を実行する(ステップSA207)。管理開始前用処理では、上記第67実施形態における結果演算処理(図635)のステップS8604〜ステップS8608の処理を実行する。
管理開始フラグに「1」がセットされている場合(ステップSA206:YES)、非特定制御用のワークエリア223におけるシフト契機フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA208)。シフト契機フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSA208:NO)、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eの値を全て合計することで合計個数を算出する(ステップSA209)。そして、その算出した合計個数がシフト基準個数である60000個以上であるか否かを判定する(ステップSA210)。
ステップSA210にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223におけるシフト契機フラグに「1」をセットする(ステップSA211)。また、非特定制御用のワークエリア223に設けられたシフト前表示フラグに「1」をセットする(ステップSA212)。シフト前表示フラグは、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達したことに対応するシフト前表示を第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
シフト契機フラグに「1」がセットされておりステップSA208にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223におけるシフト時の演算完了フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA213)。シフト時の演算完了フラグは、既に説明したとおり上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した後において一のベース値の算出が完了した場合に「1」がセットされる。ステップSA213にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223におけるシフト契機フラグを「0」クリアする(ステップSA214)。また、非特定制御用のワークエリア223におけるシフト時の演算完了フラグを「0」クリアする(ステップSA215)。
その後、データシフト処理を実行する(ステップSA216)。データシフト処理では、演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314に記憶された情報を、第2履歴エリア313→第3履歴エリア314、第1履歴エリア312→第2履歴エリア313、現状エリア311→第1履歴エリア312の順序でシフトした後に、現状エリア311を「0」クリアする。これにより、2回前の算出期間における最終的なベース値が3回前の算出期間における最終的なベース値として第3履歴エリア314に記憶され、1回前の算出期間における最終的なベース値が2回前の算出期間における最終的なベース値として第2履歴エリア313に記憶され、現状の算出期間において上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した後に算出されたベース値が1回前の算出期間における最終的なベース値として第1履歴エリア312に記憶される。また、現状エリア311はベース値が何ら記憶されていない状態となる。なお、データシフト処理では上記のような情報のシフトを行う場合、LDIR命令を利用する。LDIR命令では、情報の記憶元のエリアのアドレスと情報の記憶先のエリアのアドレスとを指定することで、記憶元のエリアに記憶された情報が記憶先のエリアにシフト(コピー)されることとなる。その後、通常用カウンタエリア231の各カウンタ231a〜231eを全て「0」クリアする(ステップSA217)。
図655は主側CPU63にて実行される本実施形態における表示用処理を示すフローチャートである。なお、表示用処理におけるステップSA301〜ステップSA320の処理は、主側CPU63における非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まず非特定制御用のワークエリア223における管理開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA301)。ステップSA301にて否定判定をした場合、上記第67実施形態における表示用処理(図636)のステップS8714と同様に、現状エリア311からベース値を読み出し、その読み出したベース値における小数点第1位の数字及び小数点第2位の数字に対応する演算結果データを表示対象設定エリア276に設定する(ステップSA302)。当該演算結果データに対応する表示データが表示IC266に送信されることにより、現状エリア311のベース値における小数点第1位の数字が第3報知用表示装置203にて表示され、現状エリア311のベース値における小数点第2位の数字が第4報知用表示装置204にて表示される。上記構成であることにより、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況においては過去の算出期間におけるベース値は報知されることなく、現状の算出期間において算出されているベース値のみが報知される。なお、管理開始フラグに「1」がセットされていない状況においてベース値が報知される場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容は上記第67実施形態と同様である。
ステップSA301にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223に設けられた切換タイミングカウンタの値を1減算する(ステップSA303)。切換タイミングカウンタは、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値に関する表示を行う状況において当該第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容を切り換えるタイミングを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。
本実施形態では、大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数に達していない状況においては、現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のそれぞれに記憶されたベース値の報知が表示継続期間(具体的には5秒)に亘って実行されるとともに、それらベース値の報知の間において報知対象となるベース値の切り換えが発生することを報知するためにインターバル用非表示がインターバル期間(具体的には1秒)に亘って実行される。インターバル用非表示として具体的に、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント321〜324が消灯状態となることで第1〜第4報知用表示装置201〜204が非表示状態となる。現状エリア311→第1履歴エリア312→第2履歴エリア313→第3履歴エリア314という予め定められた順序で報知対象となるベース値が切り換えられる前にインターバル用非表示が行われることにより、報知対象となるベース値が切り換えられることを遊技ホールの管理者に明確に認識させることが可能となる。
上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した状況においては第1〜第4報知用表示装置201〜204にてそれに対応するシフト前表示が行われる。シフト前表示として具体的には、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて「A.」の表示が行われる。「A.」の表示内容はベース値に対応する表示の表示継続期間及びインターバル用非表示となるインターバル期間のいずれにおいても第1〜第4報知用表示装置201〜204にて表示されない表示内容である。これにより、シフト前表示が行われる状況における第1〜第4報知用表示装置201〜204の全体の表示内容を、ベース値に対応する表示の表示継続期間及びインターバル用非表示となるインターバル期間とは異なる表示内容とすることが可能となる。よって、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてシフト前表示が行われていることを遊技ホールの管理者が確認することで、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達したことでベース値のシフトが行われる状況であることを把握することが可能となる。
シフト前表示の表示内容は、チェック用表示が行われている状況における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容、管理開始前フラグに「1」がセットされていない状況における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容、設定確認用処理(図641)が実行されている状況における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容、及び設定値更新処理(図642)が実行されている状況における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容とも異なっている。この点からも、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてシフト前表示が行われていることを遊技ホールの管理者が確認することで、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達したことでベース値のシフトが行われる状況であることを把握することが可能となる。
シフト前表示の実行期間はインターバル用非表示が行われるインターバル期間(具体的には1秒)よりも長い期間に設定されている。また、シフト前表示の実行期間はベース値に対応する表示の表示継続期間(具体的には5秒)よりも長い期間に設定されている。具体的には、シフト前表示の実行期間は8秒に設定されている。なお、これに限定されることはなくシフト前表示の実行期間が、インターバル期間よりも長くベース値に対応する表示の表示継続期間以下である構成としてもよく、インターバル期間以下である構成としてもよい。但し、シフト前表示が行われていることを遊技ホールの管理者に明確に認識させるためには、シフト前表示の実行期間がインターバル期間よりも長い期間に設定されていることが好ましい。
既に説明したとおり一のベース値の算出が完了するためには結果演算処理(図654)の処理回が複数回実行される必要があり、具体的には一のベース値が算出される周期は12ミリ秒周期となっている。また、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達することで演算結果記憶エリア234の各種エリア311〜314間でベース値の情報がシフトされるデータシフト処理(ステップSA216)は、シフト基準個数に達した後において一のベース値が新たに算出された後に実行される。この場合に、シフト前表示の実行期間は、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達したことを契機としてデータシフト処理(ステップSA216)が完了するまでに要する最長の期間よりも長い期間に設定されている。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてシフト前表示が行われている状況において一のベース値の新たな算出及びベース値のデータシフト処理(ステップSA216)を完了させることが可能となる。
表示用処理(図655)の説明に戻り、ステップSA303の処理を実行した場合、1減算後における切換タイミングカウンタの値が「0」となっているか否かを判定することで、ベース値の表示継続期間、インターバル用非表示が行われるインターバル期間及びシフト前表示の実行期間のうち現状の計測対象の期間が経過したか否かを判定する(ステップSA304)。ステップSA304にて肯定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223におけるシフト前表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、シフト前表示を開始すべき状況であるか否かを判定する(ステップSA305)。ステップSA305にて否定判定をした場合、非特定制御用のワークエリア223に設けられたインターバルフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA306)。インターバルフラグはインターバル用非表示を開始すべき状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
ステップSA306にて否定判定をした場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて今回の切換タイミングを契機として報知を開始すべき対象がベース値であることを意味する。この場合、非特定制御用のワークエリア223に設けられた表示対象カウンタの値を1加算する(ステップSA307)。そして、1加算後における表示対象カウンタの値が最大値である「3」を超えた場合(ステップSA308:YES)、表示対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップSA309)。
表示対象カウンタは、演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のそれぞれに記憶されたベース値のうち第1〜第4報知用表示装置201〜204における報知対象となるベース値を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。具体的には表示対象カウンタの値が「0」である場合には現状エリア311に記憶されたベース値が報知対象となり、表示対象カウンタの値が「1」である場合には第1履歴エリア312に記憶されたベース値が報知対象となり、表示対象カウンタの値が「2」である場合には第2履歴エリア313に記憶されたベース値が報知対象となり、表示対象カウンタの値が「3」である場合には第3履歴エリア314に記憶されたベース値が報知対象となる。
ステップSA308にて否定判定をした場合、又はステップSA309の処理を実行した場合、非特定制御用のワークエリア223の切換タイミングカウンタに次回の切換タイミングに対応する値として、ベース値を表示するための表示継続期間(具体的には5秒)に対応する値を設定する(ステップSA310)。その後、非特定制御用のワークエリア223におけるインターバルフラグに「1」をセットする(ステップSA311)。これにより、次回の切換タイミングとなるまでに非特定制御用のワークエリア223におけるシフト前表示フラグに「1」がセットされていない場合には、次回の切換タイミングとなった場合にはインターバル用非表示が行われることとなる。
その後、非特定制御用のワークエリア223に設けられた表示対象設定エリア276に今回の報知対象となっているベース値に対応する表示データを設定するための処理を実行する。具体的には、上記第67実施形態における表示用処理(図636)のステップS8708と同様に、表示対象カウンタの値に対応する表示種別データを表示対象設定エリア276に設定する(ステップSA312)。表示種別データは、第1〜第4報知用表示装置201〜204の報知対象がベース値であることを示す表示を第1報知用表示装置201に行わせるための表示データと、報知対象のベース値が演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のうちいずれに対応しているのかを示す表示を第2報知用表示装置202に行わせるための表示データとを含む。
その後、上記第67実施形態における表示用処理(図636)のステップS8709と同様に、演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のうち表示対象カウンタの値に対応するエリアからベース値を読み出し、その読み出したベース値における少数点第1位の数字及び少数点第2位の数字に対応する演算結果データを表示対象設定エリア276に設定する(ステップSA313)。演算結果データは、報知対象のベース値における小数点第1位の数字に対応する表示を第3報知用表示装置203に行わせるための表示データと、報知対象のベース値における小数点第2位の数字に対応する表示を第4報知用表示装置204に行わせるための表示データとを含む。
表示種別データ及び演算結果データからなる表示データが表示対象設定エリア276に設定されることにより、上記第67実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図639)にて当該表示データが表示IC266に送信され、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて当該表示データに対応する表示が行われる。つまり、現状エリア311のベース値が報知対象となっている場合には一例として図632(a)に示すような表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われ、第1履歴エリア312のベース値が報知対象となっている場合には一例として図632(b)に示すような表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われ、第2履歴エリア313のベース値が報知対象となっている場合には一例として図632(c)に示すような表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われ、第3履歴エリア314のベース値が報知対象となっている場合には一例として図632(d)に示すような表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
非特定制御用のワークエリア223におけるインターバルフラグに「1」がセットされていることでステップSA306にて肯定判定をした場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて今回の切換タイミングを契機として報知を開始すべき対象がインターバル用非表示であることを意味する。この場合、インターバルの設定処理を実行する(ステップSA314)。当該設定処理では、非特定制御用のワークエリア223の切換タイミングカウンタに次回の切換タイミングに対応する値として、インターバル期間(具体的には1秒)に対応する値を設定する。その後、非特定制御用のワークエリア223におけるインターバルフラグを「0」クリアする(ステップSA315)。これにより、次回の切換タイミングとなるまでに非特定制御用のワークエリア223におけるシフト前表示フラグに「1」がセットされていない場合には、次回の切換タイミングとなった場合にはベース値の表示が行われることとなる。
その後、非特定制御用のワークエリア223に設けられた表示対象設定エリア276にインターバルデータを設定する(ステップSA316)。インターバルデータは第1〜第4報知用表示装置201〜204にインターバル用非表示を行わせるためのデータであり、具体的には第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて全ての表示用セグメント321〜324を消灯状態とするためのデータである。表示データとしてインターバルデータが表示対象設定エリア276に設定されることにより、第2タイマ割込み処理(図639)にて当該インターバルデータが表示IC266に送信され、第1〜第4報知用表示装置201〜204はいずれも非表示状態となる。第1〜第4報知用表示装置201〜204が非表示状態となっていることを確認した遊技ホールの管理者は、インターバル期間であることを把握することが可能となる。
非特定制御用のワークエリア223におけるシフト前表示フラグに「1」がセットされていることでステップSA305にて肯定判定をした場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて今回の切換タイミングを契機として報知を開始すべき対象がシフト前表示であることを意味する。この場合、シフト前表示期間の設定処理を実行する(ステップSA317)。当該設定処理では、非特定制御用のワークエリア223の切換タイミングカウンタに次回の切換タイミングに対応する値として、シフト前表示の実行期間(具体的には8秒)に対応する値を設定する。
その後、非特定制御用のワークエリア223におけるインターバルフラグを「0」クリアするとともに非特定制御用のワークエリア223におけるシフト前表示フラグを「0」クリアし(ステップSA318)、さらに非特定制御用のワークエリア223における表示対象カウンタに最大値である「3」をセットする(ステップSA319)。インターバルフラグを「0」クリアすることでシフト前表示の実行期間が経過した場合には次の報知対象がベース値となる。そして、表示対象カウンタに最大値をセットすることで、ベース値を報知すべくステップSA306にて否定判定をした場合にはステップSA307にて表示対象カウンタの値を1加算した後における当該表示対象カウンタの値が最大値を超えることとなり、ステップSA308にて肯定判定をして表示対象カウンタの値を「0」クリアする。これにより、シフト前表示の実行期間が経過した場合には次の報知対象がベース値となるとともに、そのベース値は演算結果記憶エリア234の現状エリア311のベース値となる。
つまり、シフト前表示が行われた場合には、そのシフト前表示が行われる前における報知対象がベース値及びインターバル用非表示のいずれであたっとしてもベース値の報知から開始される。これにより、シフト前表示が終了した場合にはインターバル期間の経過を待たずにベース値の確認を行うことが可能となる。また、シフト前表示が行われる前において最後に報知対象となったベース値が演算結果記憶エリア234の現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のいずれであったとしても、シフト前表示が終了した場合には現状エリア311のベース値から報知が開始される。これにより、現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314におけるベース値の報知順序を最初の報知順序に戻すことが可能となり、ベース値のシフトが発生した直後であることを遊技ホールの管理者に認識させ易くすることが可能となる。
その後、非特定制御用のワークエリア223に設けられた表示対象設定エリア276にシフト前表示データを設定する(ステップSA320)。シフト前表示データは第1〜第4報知用表示装置201〜204にシフト前表示を行わせるためのデータであり、具体的には第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて「A.」の表示を行わせるためのデータである。表示データとしてシフト前表示データが表示対象設定エリア276に設定されることにより、第2タイマ割込み処理(図639)にて当該シフト前表示データが表示IC266に送信され、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて「A.」が表示される。第1〜第4報知用表示装置201〜204にてシフト前表示が行われていることを確認した遊技ホールの管理者は、シフト前表示の実行期間であることを把握することが可能となる。
次に、図656のタイムチャートを参照しながら管理開始フラグに「1」がセットされている状況において第1〜第4報知用表示装置201〜204にて各種エリア311〜314のベース値が報知される様子を説明する。図656(a)は現状エリア311に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図656(b)は第1履歴エリア312に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図656(c)は第2履歴エリア313に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図656(d)は第3履歴エリア314に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図656(e)は第1〜第4報知用表示装置201〜204にてインターバル用非表示が行われる期間を示し、図656(f)は第1〜第4報知用表示装置201〜204にてシフト前表示が行われる期間を示し、図656(g)はベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数(具体的には60000個)に達したタイミングを示す。
t1のタイミングで図656(a)に示すように現状エリア311に格納されたベース値の報知が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。この報知に際しては図632(a)に示すように第1報知用表示装置201ではベース値が報知対象であることを示す表示が行われ、第2報知用表示装置202では現状エリア311に格納されたベース値が報知対象であることを示す表示が行われ、第3報知用表示装置203及び第4報知表示装置204では現状エリア311に格納されたベース値に対応する表示が行われる。
その後、t2のタイミングでt1のタイミングから表示継続期間が経過することで、図656(a)に示すように現状エリア311に格納されたベース値の報知が終了され、図656(e)に示すようにインターバル用非表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。このインターバル用非表示はt2のタイミングからインターバル期間が経過したタイミングであるt3のタイミングで図656(e)に示すように終了される。
t3のタイミングで図656(b)に示すように第1履歴エリア312に格納されたベース値の報知が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。この報知に際しては図632(b)に示すように第1報知用表示装置201ではベース値が報知対象であることを示す表示が行われ、第2報知用表示装置202では第1履歴エリア312に格納されたベース値が報知対象であることを示す表示が行われ、第3報知用表示装置203及び第4報知表示装置204では第1履歴エリア312に格納されたベース値に対応する表示が行われる。
その後、t4のタイミングでt3のタイミングから表示継続期間が経過することで、図656(b)に示すように第1履歴エリア312に格納されたベース値の報知が終了され、図656(e)に示すようにインターバル用非表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。このインターバル用非表示はt4のタイミングからインターバル期間が経過したタイミングであるt5のタイミングで図656(e)に示すように終了される。
t5のタイミングで図656(c)に示すように第2履歴エリア313に格納されたベース値の報知が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。この報知に際しては図632(c)に示すように第1報知用表示装置201ではベース値が報知対象であることを示す表示が行われ、第2報知用表示装置202では第2履歴エリア313に格納されたベース値が報知対象であることを示す表示が行われ、第3報知用表示装置203及び第4報知表示装置204では第2履歴エリア313に格納されたベース値に対応する表示が行われる。
その後、t6のタイミングでt5のタイミングから表示継続期間が経過することで、図656(c)に示すように第2履歴エリア313に格納されたベース値の報知が終了され、図656(e)に示すようにインターバル用非表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。このインターバル用非表示はt6のタイミングからインターバル期間が経過したタイミングであるt7のタイミングで図656(e)に示すように終了される。
t7のタイミングで図656(d)に示すように第3履歴エリア314に格納されたベース値の報知が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。この報知に際しては図632(d)に示すように第1報知用表示装置201ではベース値が報知対象であることを示す表示が行われ、第2報知用表示装置202では第3履歴エリア314に格納されたベース値が報知対象であることを示す表示が行われ、第3報知用表示装置203及び第4報知表示装置204では第3履歴エリア314に格納されたベース値に対応する表示が行われる。
その後、t8のタイミングでt7のタイミングから表示継続期間が経過することで、図656(d)に示すように第3履歴エリア314に格納されたベース値の報知が終了され、図656(e)に示すようにインターバル用非表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。このインターバル用非表示はt8のタイミングからインターバル期間が経過したタイミングであるt9のタイミングで図656(e)に示すように終了される。
その後、t9のタイミング〜t10のタイミングに亘ってt1のタイミング〜t2のタイミングと同様に、図656(a)に示すように現状エリア311に格納されたベース値に対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われ、さらにt10のタイミング〜t11のタイミングに亘ってt2のタイミング〜t3のタイミングと同様に、図656(e)に示すようにインターバル用非表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。そして、t11のタイミングでt3のタイミングと同様に、図656(b)に示すように第1履歴エリア312に格納されたベース値に対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。
その後、第1履歴エリア312に格納されたベース値に対応する表示が行われている途中のタイミングであるt12のタイミングで、図656(g)に示すように、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数(具体的には60000個)に達する。但し、当該t12のタイミングでは、t11のタイミングにて第1履歴エリア312のベース値に対応する表示が開始されてから表示継続期間が経過していないため、図656(b)に示すように第1履歴エリア312のベース値に対応する表示が継続される。これにより、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達するタイミングが任意である構成であったとしても、第1〜第4報知用表示装置201〜204における現状の報知対象の表示を予定通りの期間に亘って行った後に当該第1〜第4報知用表示装置201〜204にてシフト前表示を開始することが可能となる。
その後、t13のタイミングでt11のタイミングから表示継続期間が経過することで、図656(b)に示すように第1履歴エリア312に格納されたベース値の報知が終了され、図656(f)に示すようにシフト前表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。なお、他のベース値の報知が行われている途中で上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合であってもそのベース値の報知についての表示継続継続が経過した場合にシフト前表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。また、インターバル用非表示が行われている途中で上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合であってもそのインターバル用非表示についてのインターバル期間が経過した場合にシフト前表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。
その後、t14のタイミングでt13のタイミングからシフト前表示の実行期間が経過することで、図656(f)に示すようにシフト前表示が終了され、図656(a)に示すように現状エリア311に格納されたベース値の報知が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。つまり、シフト前表示が開始される場合における報知対象が第1履歴エリア312のベース値であったとしても、シフト前表示が終了した場合にはベース値の報知順序における最初の報知順序に対応する現状エリア311のベース値から報知が開始される。
その後、t15のタイミングでt14のタイミングから表示継続期間が経過することで、図656(a)に示すように現状エリア311に格納されたベース値の報知が終了され、図656(e)に示すようにインターバル用非表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。このインターバル用非表示はt15のタイミングからインターバル期間が経過したタイミングであるt16のタイミングで図656(e)に示すように終了され、図656(b)に示すように第1履歴エリア312のベース値に対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
演算結果記憶エリア234の現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314に記憶されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて順次表示される。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204の数を抑えながらも、異なる期間に対応するそれぞれのベース値を個別に報知することが可能となる。また、予め定められた順序に従って各ベース値が表示されるため、表示対象となっているベース値の種類を遊技ホールの管理者が把握し易くなる。
演算結果記憶エリア234における現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314のそれぞれに対応付けてベース値の表示順序が定められている。これにより、ベース値の表示を新たに開始する場合において表示対象となるベース値の種類を特定するための処理構成を簡素なものとすることが可能となる。
一のベース値が表示されている状況から次のベース値が表示される状況となる前に、第1〜第4報知用表示装置201〜204はインターバル用非表示の状態となる。これにより、表示対象となっているベース値の種類が切り換わったことを遊技ホールの管理者が明確に把握することが可能となる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値が順次表示される構成において、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数(具体的には60000個)に達した場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にてシフト前表示が行われる。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用して、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達したことを報知することが可能となる。
上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合には演算結果記憶エリア234において現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313及び第3履歴エリア314に記憶されているベース値が記憶順序の後側の記憶エリアにシフトされるとともに、通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eが「0」クリアされて新たな算出期間のベース値の算出が開始される。したがって、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達したことを契機として第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるベース値の報知内容が変更されることとなる。この場合に、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合にはシフト前表示が行われた後にベース値の報知が再開されるため、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達したことを契機としてベース値の報知内容が変更されることを遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
ベース値が表示されている途中で上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合、そのベース値の表示の表示継続期間が経過した後にシフト前表示が開始される。これにより、既に行われているベース値の表示を邪魔しないようにしながら、シフト前表示を開始することが可能となる。
演算結果記憶エリア234に記憶された複数のベース値が所定表示順序に従って順次表示される構成において、シフト前表示が行われた後は、所定表示順序における最初の順番のベース値から表示される。これにより、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合には、所定表示順序における最初の順番のベース値から改めて確認することが可能となる。
結果演算処理(図654)にてベース値を算出する構成において、一のベース値の算出を開始してから当該ベース値の算出が完了するまでに結果演算処理が複数回実行される。これにより、1回の結果演算処理にてベース値の算出を完了させる構成に比べて、結果演算処理を実行するための処理負荷を軽減することが可能となる。
上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合には当該シフト基準個数に達したタイミングにおいてベース値が新たに導出された後にベース値のデータシフト処理(ステップSA216)が実行される構成において、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にてシフト前表示が行われる。これにより、ベース値が新たに導出されてベース値のデータシフト処理が行われている状況においては第1〜第4報知用表示装置201〜204にてシフト前表示を行うことが可能となり、シフト基準個数に達したにも関わらずそれ以前のベース値の表示がそのまま継続されてしまわないようにすることが可能となる。
なお、ベース値の算出期間が開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)が初期基準個数(具体的には6000個)に達するまでは上記第67実施形態と同様に、現状エリア311のベース値が表示される場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にて演算初期表示が行われる構成としてもよい。
また、第1〜第4報知用表示装置201〜204がインターバル用非表示である状態において上記遊技球の合計個数がシフト基準個数(具体的には60000個)に達した場合には即座にシフト前表示が開始され、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値が表示されている状況において上記遊技球の合計個数がシフト基準個数(具体的には60000個)に達した場合にはそのベース値の表示の表示継続期間が経過した場合にシフト前表示が開始される構成としてもよい。これにより、既に行われているベース値の表示が途中で終了されてしまわないようにしながら、シフト前表示を早期に開始させることが可能となる。
また、シフト前表示の表示内容は上記のものに限定されることはなく、第1〜第4報知用表示装置201〜204の少なくとも一部における表示内容は他の状況においても表示され得る表示内容ではあるものの、第1〜第4報知用表示装置201〜204の全体の表示内容は他の状況においては表示されない表示内容である構成としてもよい。また、シフト前表示が行われる場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて少なくとも1個の表示用セグメント321〜324が点灯状態となる構成としたが、第1〜第4報知用表示装置201〜204の一部については全ての表示用セグメント321〜324が消灯状態となる構成としてもよい。また、シフト前表示が行われる場合には当該シフト前表示の表示内容がシフト前表示の実行期間に亘って維持される構成に限定されることはなく、シフト前表示の表示内容がシフト前表示の実行期間に亘って点滅される構成としてもよい。
また、シフト前表示の実行期間が固定である構成に限定されることはなく、例えば上記遊技球の合計個数がシフト基準個数(具体的には60000個)に達してから新たなベース値が算出されてベース値のデータシフト処理が完了するまでに要した期間に応じて、シフト前表示の実行期間が変動する構成としてもよい。
また、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合には、その時点で第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われている各ベース値の表示周回のうち最後の順番のベース値(すなわち第3履歴エリア314に格納されたベース値)の表示が完了した後にシフト前表示が開始される構成としてもよい。これにより、各ベース値の表示周回が完了した後にシフト前表示を経由して新たな各ベース値の表示周回を開始させることが可能となる。
また、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合にはその時点における通常用カウンタエリア231の各種カウンタ231a〜231eを利用してベース値の算出が開始され、そのベース値の算出が完了した場合にデータシフト処理(ステップSA216)が行われる構成としてもよい。この場合、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達したタイミングにおけるベース値を正確に算出することが可能となる。
また、インターバル期間においてはインターバル用非表示が行われることに代えて、第1〜第4報知用表示装置201〜204の少なくとも一部では所定の表示が行われるとともに第1〜第4報知用表示装置201〜204の全体の表示としてはベース値が報知される状況において発生し得る表示内容とは異なる表示内容となるインターバル用表示が行われる構成としてもよい。例えば、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて中央の表示用セグメント321〜324のみが点灯状態となることで「−」の表示が行われる構成としてもよく、第1〜第4報知用表示装置201〜204の一部の表示装置において「−」の表示が行われるとともに残りの表示装置は非表示状態となる構成としてもよい。
また、インターバル期間が設定されていない構成としてもよい。この場合、一のベース値について表示継続期間が経過した場合には、次の順番の表示対象となるベース値の表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始されることとなる。
<第76実施形態>
本実施形態ではシフト前表示の開始タイミングが上記第75実施形態と相違している。以下、上記第75実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第75実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
本実施形態におけるシフト前表示の開始タイミングについて図657のタイムチャートを参照しながら説明する。図657(a)は現状エリア311に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図657(b)は第1履歴エリア312に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図657(c)は第2履歴エリア313に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図657(d)は第3履歴エリア314に格納されたベース値が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて報知される期間を示し、図657(e)は第1〜第4報知用表示装置201〜204にてインターバル用非表示が行われる期間を示し、図657(f)は第1〜第4報知用表示装置201〜204にてシフト前表示が行われる期間を示し、図657(g)はベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数(具体的には60000個)に達したタイミングを示す。
t1〜t11のタイミングでは、上記第75実施形態における図656(a)〜図656(g)のタイムチャートと同様に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、表示継続期間に亘るベース値に対応する表示と、インターバル期間におけるインターバル用非表示の実行とが繰り返されるとともに、ベース値に対応する表示は演算結果記憶エリア234の現状エリア311→第1履歴エリア312→第2履歴エリア313→第3履歴エリア314の順序で繰り返される。そして、t11のタイミングで図657(b)に示すように第1履歴エリア312に格納されたベース値に対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。
その後、第1履歴エリア312に格納されたベース値に対応する表示が行われている途中のタイミングであるt12のタイミングで、図657(g)に示すように、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数(具体的には60000個)に達する。この場合、当該t12のタイミングでは、t11のタイミングにて第1履歴エリア312のベース値に対応する表示が開始されてから表示継続期間が経過していないものの、図657(b)に示すように第1履歴エリア312に格納されたベース値の報知が終了され、図657(f)に示すようにシフト前表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。
なお、他のベース値の報知が行われている途中で上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合であってもそのタイミングでシフト前表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。また、インターバル用非表示が行われている途中で上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達した場合であってもそのタイミングでシフト前表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。
その後、t13のタイミングでt12のタイミングからシフト前表示の実行期間が経過することで、図657(f)に示すようにシフト前表示が終了され、図657(a)に示すように現状エリア311に格納されたベース値の報知が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。つまり、シフト前表示が開始される場合における報知対象が第1履歴エリア312のベース値であったとしても、シフト前表示が終了した場合にはベース値の報知順序における最初の報知順序に対応する現状エリア311のベース値から報知が開始される。
その後、t14のタイミングでt13のタイミングから表示継続期間が経過することで、図657(a)に示すように現状エリア311に格納されたベース値の報知が終了され、図657(e)に示すようにインターバル用非表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。このインターバル用非表示はt14のタイミングからインターバル期間が経過したタイミングであるt15のタイミングで図657(e)に示すように終了され、図657(b)に示すように第1履歴エリア312のベース値に対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される。
上記構成によれば、ベース値の算出期間が新たに開始されてから大当たり結果による開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況で遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(すなわち遊技領域PAに供給された遊技球の合計個数)がシフト基準個数(具体的には60000個)に達した場合には、そのタイミングで第1〜第4報知用表示装置201〜204にてシフト前表示が開始される。これにより、シフト前表示を早期に開始することが可能となり、上記遊技球の合計個数がシフト基準個数に達したことを早期に報知することが可能となる。
<第77実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるメイン処理の処理構成が上記第67実施形態と相違している。以下、上記第67実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第67実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図658は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップSA401〜ステップSA425の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入初期設定処理を実行する(ステップSA401)。電源投入初期設定処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。このウエイト用の所定期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。また、主側RAM65のアクセスを許可する。
その後、内部機能レジスタ設定処理を実行する(ステップSA402)。内部機能レジスタ設定処理では上記第67実施形態と同様に、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第1タイマ割込み処理(図638)の割込み周期を第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)に設定するとともに、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第2タイマ割込み処理(図639)の割込み周期を上記第1割込み周期よりも短い周期である第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)に設定する。
つまり、本実施形態では上記第67実施形態と同様に、タイマ割込み処理として割込み周期が相対的に長短となるように第1タイマ割込み処理(図638)と第2タイマ割込み処理(図639)とが存在している。第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)はいずれもメイン処理に対して割り込んで起動される。また、第2タイマ割込み処理(図639)は第1タイマ割込み処理(図638)に対して割り込んで起動される。一方、第1タイマ割込み処理(図638)は第2タイマ割込み処理(図639)に対して割り込んで起動されない。また、第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の両方が実行されていない状況において第1割込み周期及び第2割込み周期の両方が経過している場合、それら周期の経過順序に関係なく第2タイマ割込み処理(図639)から先に起動される。この点、第2タイマ割込み処理(図639)は第1タイマ割込み処理(図638)よりも優先して起動される処理であると言える。但し、これに限定されることはなく第1タイマ割込み処理(図638)が第2タイマ割込み処理(図639)よりも優先して起動される構成としてもよい。
内部機能レジスタ設定処理では、第1タイマ割込み処理(図638)の第1割込み周期を主側CPU63の所定のレジスタに設定するとともに、第2タイマ割込み処理(図639)の第2割込み周期を主側CPU63の特定のレジスタに設定する。また、内部機能レジスタ設定処理では上記第1,第2割込み周期の設定以外にも例えば当たり乱数カウンタC1の数値範囲といった各種カウンタの数値範囲の設定処理などを実行する。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた立ち上げ処理中フラグに「1」をセットする(ステップSA403)。立ち上げ処理中フラグは上記第67実施形態と同様に、第1タイマ割込み処理(図638)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図638)に設定されている各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行する一方、遊技を進行させるための処理を実行することなく当該第1タイマ割込み処理(図638)を終了すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
立ち上げ処理中フラグは、上記第67実施形態と同様にメイン処理(図658)において動作電力の供給開始時の処理(ステップSA401〜ステップSA418)が開始されて割込許可(ステップSA404)を行う前に「1」がセットされ、動作電力の供給開始時の処理が終了して残余処理(ステップSA422〜ステップSA425)が開始される前に「0」クリアされる。この場合に、上記第67実施形態と同様に第1タイマ割込み処理(図638)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合にはステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しないようにすることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSA401〜ステップSA418)が実行されている状況において遊技を進行させるための処理が実行されないようにすることが可能となる。その一方、上記のとおり第1タイマ割込み処理(図638)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合であってもステップS8901〜ステップS8905の処理を実行することで、動作電力の供給開始時の処理(ステップSA401〜ステップSA418)が実行されている状況であっても停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。
特に、立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている状況であっても停電情報記憶処理(ステップS8901)が実行されることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSA401〜ステップSA418)が実行されている状況において停電が発生したとしてもそれに対して停電時処理を実行することが可能となる。停電時処理では上記第67実施形態と同様に、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムを算出しその算出したチェックサムを特定制御用のワークエリア221に保存するため、動作電力の供給が再度開始された場合には主側RAM65の異常発生と特定されないようにすることが可能となる。これにより、設定確認用処理(ステップSA415)又は設定値更新処理(ステップSA418)の途中で停電が発生した場合には、これら設定関連処理の途中で停電が発生したことを次回の動作電力の供給開始時に特定することが可能となる。
ちなみに、設定確認用処理(ステップSA415)又は設定値更新処理(ステップSA418)が実行されている状況では、第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)のいずれについても割込みが禁止されることはなく任意のタイミングで割込み可能となっている。この場合、設定確認用処理(ステップSA415)及び設定値更新処理(ステップSA418)を含めてメイン処理(図658)において第1タイマ割込み処理(図638)又は第2タイマ割込み処理(図639)が割り込んで起動される場合には、その起動対象となったタイマ割込み処理が終了した後に復帰するためのメイン処理(図658)の戻り番地の情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されるとともに、当該タイマ割込み処理が起動される直前における主側CPU63の各種レジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避される。そして、起動対象となったタイマ割込み処理が終了した場合には特定制御用のスタックエリア222に退避された戻り番地の情報に対応するメイン処理(図658)の処理に復帰することとなるとともに、特定制御用のスタックエリア222に退避された情報が主側CPU63の各種レジスタに復帰される。
ステップSA403にて立ち上げ処理中フラグに「1」をセットした後は、割込み許可の設定を行う(ステップSA404)。これにより、第1タイマ割込み処理(図638)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図639)が第2割込み周期で割り込んで起動される。但し、ステップSA403にて立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図638)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図638)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図638)が終了される。
その後、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSA405)。つまり、リセットボタン68cが押圧操作されている状態においてパチンコ機10の電源ON操作が行われて主側CPU63への動作電力の供給が開始されたか否かを判定する。ここで、本実施形態では上記第67実施形態と同様に、主制御装置60に設定キー挿入部68a及びリセットボタン68cが設けられているものの更新ボタン68bは設けられていない。また、主制御装置60には第1〜第3報知用表示装置69a〜69cではなく第43実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204が設けられている。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSA405:NO)、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA406)。第1タイマ割込み処理(図638)の停電情報記憶処理(ステップS8901)にて停電時処理が実行された場合に停電フラグに「1」がセットされる。停電フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われたか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
停電フラグに「1」がセットされている場合(ステップSA406:YES)、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する(ステップSA407)。チェックサムの算出方法は上記第65実施形態と同一である。その後、主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理において算出されて特定制御用のワークエリア221に保存された特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムを読み出すとともに、その読み出したチェックサムを、ステップSA407にて算出したチェックサムと比較する(ステップSA408)。そして、それらチェックサムが一致しているか否かを判定する(ステップSA409)。
ステップSA406又はステップSA409にて否定判定をした場合、すなわち停電フラグに「1」がセットされていない場合又はチェックサムが一致しなかった場合、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップSA410)。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、又は特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。
その後、動作電力の供給開始時において停電フラグ又はチェックサムに関して異常が発生したことを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSA411)。音声発光制御装置81は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を動作電力の供給開始時における情報異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更をして下さい。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、パチンコ機10への動作電力の供給が一旦停止されたとしても設定値更新処理(ステップSA418)が実行されるまではパチンコ機10への動作電力の供給が再開された場合に上記報知が継続される構成としてもよい。
停電フラグに「1」がセットされているとともにチェックサムが正常である場合(ステップSA406及びステップSA409:YES)、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA412)。設定更新表示フラグは上記第67実施形態と同様に設定値更新処理(ステップSA418)が実行されていることを主側CPU63にて特定するためのフラグであり、設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を更新している状況であることを示す表示及び更新途中の設定値を示す表示が行われる。設定更新表示フラグは、設定値更新処理(ステップSA418)が開始された場合に「1」がセットされ設定値更新処理(ステップSA418)が終了される場合に「0」クリアされるフラグであるため、設定値更新処理(ステップSA418)が実行されていない状況においては基本的に設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態とはならない。しかしながら、設定値更新処理(ステップSA418)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、その後に主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態となる。この設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態はRAMクリア処理(ステップSA416)が実行されるか、又は設定値更新処理(ステップSA418)において設定更新表示フラグを「0」クリアする処理が実行されるまでは維持される。
設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことでステップSA412にて否定判定をした場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSA413)。設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSA413:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップSA415)。また、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていない場合であっても(ステップSA413:NO)、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSA414:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップSA415)。設定確認用処理については後に説明する。
設定確認表示フラグは上記第67実施形態と同様に設定確認用処理(ステップSA415)が実行されていることを主側CPU63にて特定するためのフラグであり、設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を確認している状況であることを示す表示及び現状設定されている設定値を示す表示が行われる。設定確認表示フラグは、設定確認用処理(ステップSA415)が開始された場合に「1」がセットされ設定確認用処理(ステップSA415)が終了される場合に「0」クリアされるフラグであるため、設定確認用処理(ステップSA415)が実行されていない状況においては基本的に設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態とはならない。しかしながら、設定確認用処理(ステップSA415)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、その後に主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態となる。この設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態はRAMクリア処理(ステップSA416)が実行されるか、又は設定確認用処理(ステップSA415)において設定確認表示フラグを「0」クリアする処理が実行されるまでは維持される。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップSA405:YES)、RAMクリア処理を実行する(ステップSA416)。RAMクリア処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(具体的には後述する設定参照用エリア341)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグ及び設定確認表示フラグを「0」クリアする。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた後述する設定更新用エリア342を「0」クリアする。また、RAMクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。また、RAMクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を実行する。この初期設定ではステップSA402の内部機能レジスタ設定処理と同様の処理を実行する。なお、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224については「0」クリアするための処理及び初期設定を行うための処理は実行しない。
その後、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSA417)。ON操作されている場合(ステップSA417:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップSA418)。設定値更新処理については後に説明する。
ステップSA411の処理を実行した場合、ステップSA414にて否定判定をした場合、ステップSA415の処理を実行した場合、ステップSA417にて否定判定をした場合、又はステップSA418の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップSA419)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第67実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図639)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、上記第67実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。
上記構成によれば主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、当該主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSA401〜ステップSA418)が終了した後であって残余処理(ステップSA422〜ステップSA425)が開始される前に、初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において初期チェック期間を制御する必要がないため、当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況における処理負荷を軽減することが可能となる。
また、設定確認用処理(ステップSA415)及び設定値更新処理(ステップSA418)は動作電力の供給開始時の処理として実行されるのに対して、初期チェック期間は動作電力の供給開始時の処理が終了した後に開始される。これにより、初期チェック期間において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるとしても、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用した設定値の表示に影響を与えないようにすることが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする(ステップSA420)。立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)が起動された場合にステップS8906にて否定判定をすることでステップS8901〜ステップS8905の処理だけではなくステップS8907〜ステップS8920の処理を実行することとなり、遊技を進行させるための処理が実行されない状態が解除される。なお、ステップSA420では特定制御用のワークエリア221における停電フラグも「0」クリアする。
その後、復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSA421)。復帰コマンドに含まれている情報の内容及び復帰コマンドを受信した場合における音声発光制御装置81の処理内容は、上記第65実施形態におけるメイン処理(図619)のステップS7920の場合と同一である。
その後、ステップSA422〜ステップSA425の残余処理に進む。つまり、主側CPU63は第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップSA422〜ステップSA425の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップSA422〜ステップSA425の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。ステップSA422〜ステップSA425では、上記第33実施形態におけるメイン処理(図514)のステップS113〜ステップS116と同一の処理を実行する。
次に、本実施形態における設定値に関する構成について説明する。図659は特定制御用のワークエリア221に設けられた設定値に関する記憶エリアの内容を説明するための説明図である。
図659に示すように特定制御用のワークエリア221には設定参照用エリア341と設定更新用エリア342とが設けられている。設定参照用エリア341は現状のパチンコ機10の設定値を主側CPU63にて特定するための情報が格納される記憶エリアである。特図変動開始処理(図518)におけるステップS503では設定参照用エリア341に格納されている情報によりパチンコ機10の現状の設定値を特定し、その特定した設定値に対応する当否テーブルを読み出す。そして、ステップS504ではその読み出した当否テーブルを利用して当否判定処理を実行する。また、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグに「1」がセットされている状況においては設定参照用エリア341に格納されている情報に対応する設定値の表示が第4報知用表示装置204にて行われる。
設定参照用エリア341には設定値の情報として数値情報が格納される。具体的には、設定参照用エリア341に「1」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定1」となる。設定参照用エリア341に「2」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定2」となる。設定参照用エリア341に「3」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定3」となる。設定参照用エリア341に「4」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定4」となる。設定参照用エリア341に「5」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定5」となる。設定参照用エリア341に「6」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定6」となる。
設定更新用エリア342は設定値更新処理(ステップSA418)において更新途中の設定値の情報が格納される。つまり、設定値更新処理(ステップSA418)ではリセットボタン68cが押圧操作される度に選択対象の設定値の情報を更新することとなるが、この更新に際しては設定参照用エリア341に格納された設定値の情報は変更されることなく、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報が変更される。これにより、設定値更新処理(ステップSA418)が開始される前に設定されていた設定値の情報を記憶保持しながら、設定値の更新を行うことが可能となる。設定値更新処理(ステップSA418)が終了される場合にその時点における設定更新用エリア342に格納された設定値の情報が設定参照用エリア341に上書きされる。これにより、設定値更新処理(ステップSA418)にて更新された結果の設定値が、現状のパチンコ機10の設定値として設定されることとなる。また、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされている状況においては設定更新用エリア342に格納されている情報に対応する設定値の表示が第4報知用表示装置204にて行われる。
設定更新用エリア342には設定値の情報として数値情報が格納される。具体的には、設定更新用エリア342に「1」の数値情報が格納されている場合には更新対象(選択対象又は変更対象)の設定値は「設定1」となる。設定更新用エリア342に「2」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定2」となる。設定更新用エリア342に「3」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定3」となる。設定更新用エリア342に「4」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定4」となる。設定更新用エリア342に「5」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定5」となる。設定更新用エリア342に「6」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定6」となる。
図660はメイン処理(図658)のステップSA415にて実行される設定確認用処理を示すフローチャートである。なお、設定確認用処理におけるステップSA501〜ステップSA504の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップSA501:NO)、設定確認表示フラグに「1」をセットする(ステップSA502)。設定確認表示フラグに「1」がセットされることにより、第2タイマ割込み処理(図639)のステップS9005にて肯定判定をすることで、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9006)を実行する。
図661は設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理を示すフローチャートである。なお、当該設定処理におけるステップSA601〜ステップSA603の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221の設定参照用エリア341に格納された設定値の情報に対応する設定値の表示データを読み出す(ステップSA601)。そして、その読み出した設定値の表示データを第4報知用表示装置204に適用するための表示データとして特定制御用のワークエリア221における第5表示データバッファ275に設定する(ステップSA602)。また、パチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示を第1〜第3報知用表示装置201〜203に行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に設定する(ステップSA603)。
上記のように設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理が実行されることにより、ステップSA603にて第5表示データバッファ275に設定された表示データに対応する表示が第1〜第3報知用表示装置201〜203にて行われるとともに、ステップSA602にて第5表示データバッファ275に設定された表示データに対応する表示が第4報知用表示装置204にて行われる。これにより、例えば図629(b)の説明図に示すように、パチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
設定確認用処理(図660)の説明に戻り、ステップSA501にて肯定判定をした場合又はステップSA502の処理を実行した場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップSA503)。具体的には、設定キー挿入部68aの状態を検知する検知センサから受信している信号の受信状態が、ON状態に対応する受信状態からOFF状態に対応する受信状態となったか否かを判定する。したがって、設定キー挿入部68aがON状態に維持されている場合だけではなく、設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定確認用処理が開始された場合においてそのOFF状態が維持されている場合にもステップSA503にて否定判定をする。設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定していない場合(ステップSA503:NO)、ステップSA503の処理を繰り返す。
設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定した場合(ステップSA503:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグを「0」クリアする(ステップSA504)。これにより、第2タイマ割込み処理(図639)のステップS9005にて否定判定をすることで、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9006)が実行されない状況となる。したがって、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる状態が解除される。
上記のとおりリセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作した状態でパチンコ機10の電源ON操作が行われることにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されてメイン処理(図658)が開始された状況においてリセットボタン68cが押圧操作されていないとともに設定キー挿入部68aがON操作された状態となり、メイン処理(図658)にて遊技の進行を可能とする処理が実行される前の状況である動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において設定確認用処理(図660)が実行される。これにより、遊技が行われていない状況下において設定値の確認を行うことが可能となる。
図662はメイン処理(図658)のステップSA418にて実行される設定値更新処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新処理におけるステップSA701〜ステップSA710の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA701)。設定更新表示フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSA701:NO)、設定更新表示フラグに「1」をセットする(ステップSA702)。その後、特定制御用のワークエリア221における設定参照用エリア341に格納された設定値の情報を特定制御用のワークエリア221における設定更新用エリア342に上書きする(ステップSA703)。これにより、動作電力の供給が前回停止された場合に設定されていた設定値の情報が設定更新用エリア342に設定された状態となる。
一方、設定値更新処理が実行されている途中で動作電力の供給が停止された後において動作電力の供給が再開されてメイン処理(図658)のRAMクリア処理(ステップSA416)が実行されることなく設定値更新処理が開始されたことにより設定更新表示フラグに既に「1」がセットされている場合(ステップSA701:YES)、ステップSA703の処理は実行されない。この場合、動作電力の供給が停止される前における設定値更新処理において設定更新用エリア342に設定されていた設定値の情報がそのまま維持された状態で、ステップSA704以降の処理を実行することとなる。
設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合、第2タイマ割込み処理(図639)のステップS9003にて肯定判定をすることで、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9004)を実行する。
図663は設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理を示すフローチャートである。なお、当該設定処理におけるステップSA801〜ステップSA803の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221の設定更新用エリア342に格納された設定値の情報に対応する設定値の表示データを読み出す(ステップSA801)。そして、その読み出した設定値の表示データを第4報知用表示装置204に適用するための表示データとして特定制御用のワークエリア221における第5表示データバッファ275に設定する(ステップSA802)。また、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示を第1〜第3報知用表示装置201〜203に行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に設定する(ステップSA803)。
上記のように設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理が実行されることにより、ステップSA803にて第5表示データバッファ275に設定された表示データに対応する表示が第1〜第3報知用表示装置201〜203にて行われるとともに、ステップSA802にて第5表示データバッファ275に設定された表示データに対応する表示が第4報知用表示装置204にて行われる。これにより、例えば図629(a)の説明図に示すように、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の更新対象として選択されている設定値の表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
設定値更新処理(図662)の説明に戻り、ステップSA701にて肯定判定をした場合又はステップSA703の処理を実行した場合、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報が「1」〜「6」のいずれかであるか否かを判定する(ステップSA704)。「1」〜「6」のいずれかではない場合(ステップSA704:NO)、設定更新用エリア342に「1」を設定する(ステップSA705)。これにより、更新対象の設定値が「設定1」となる。
ステップSA704にて肯定判定をした場合又はステップSA705の処理を実行した場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップSA706)。具体的には、設定キー挿入部68aの状態を検知する検知センサから受信している信号の受信状態が、ON状態に対応する受信状態からOFF状態に対応する受信状態となったか否かを判定する。したがって、設定キー挿入部68aがON状態に維持されている場合だけではなく、設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定値更新処理が開始された場合においてそのOFF状態が維持されている場合にもステップSA706にて否定判定をする。
ステップSA706にて否定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されていることを条件として(ステップSA707:YES)、設定更新用エリア342の値を1加算する(ステップSA708)。これにより、リセットボタン68cが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新される。また、リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSA707:NO)又は設定更新用エリア342の値を1加算した場合にはステップSA704の処理に戻ることとなるが、ステップSA704にて設定更新用エリア342の値が7以上であると判定されると、ステップSA705にて設定更新用エリア342に「1」がセットされる。これにより、「設定6」の状況でリセットボタン68cが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定した場合(ステップSA706:YES)、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報を設定参照用エリア341に上書きする(ステップSA709)。これにより、今回の設定値更新処理にて更新された結果の設定値の情報が設定参照用エリア341に設定された状態となり、その設定された情報に対応する設定値が現状のパチンコ機10の設定値となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグを「0」クリアする(ステップSA710)。これにより、第2タイマ割込み処理(図639)のステップS9003にて否定判定をすることで、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9004)が実行されない状況となる。したがって、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の現状の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の更新対象として選択されている設定値の表示が行われる状態が解除される。
上記のとおりリセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うだけではなくさらに設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うことに基づき、RAMクリア処理(ステップSA416)だけではなく設定値更新処理(図662)が実行される。また、既に説明したとおりリセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うことに基づき、設定確認用処理(図660)が実行される。これにより、設定値に関する設定関連処理が実行されるための操作として、設定キー挿入部68aに対するON操作を共通させることが可能となる。よって、設定関連処理を発生させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。
また、設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行う場合であって、リセットボタン68cの押圧操作を付加しない場合には設定確認用処理が実行され、リセットボタン68cの押圧操作を付加する場合には設定値更新処理が実行される。これにより、リセットボタン68cの押圧操作の有無によって設定確認用処理及び設定値更新処理のうち実行対象の処理を相違させることが可能となる。よって、設定確認用処理及び設定値更新処理のうち所望の処理を実行させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。また、設定確認用処理よりも設定値更新処理を実行させるための操作内容を多くすることにより、設定値更新処理を不正に行わせる行為を特に行いづらくさせることが可能となる。
次に、設定値更新処理(図662)又は設定確認用処理(図660)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図658)にて実行される処理の内容について図664の説明図を参照しながら説明する。
まず設定値更新処理(図662)及び設定確認用処理(図660)のいずれもが実行されていない状況において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図658)にて実行される処理の内容について説明する。
設定キー挿入部68aがON操作されることなくさらにリセットボタン68cが押圧操作されることなく動作電力の供給が再開された場合(すなわち「操作無し」の場合)、メイン処理(図658)ではRAMクリア処理(ステップSA416)、設定値更新処理(ステップSA418)及び設定確認用処理(ステップSA415)のいずれも実行されない。設定キー挿入部68aがON操作されないのに対してリセットボタン68cが押圧操作されながら動作電力の供給が再開された場合(すなわち「RAMクリア操作」が行われた場合)、メイン処理(図658)ではRAMクリア処理(ステップSA416)が実行される一方、設定値更新処理(ステップSA418)及び設定確認用処理(ステップSA415)は実行されない。設定キー挿入部68aがON操作されるとともにリセットボタン68cが押圧操作されながら動作電力の供給が再開された場合(すなわち「設定変更操作」が行われた場合)、メイン処理(図658)ではRAMクリア処理(ステップSA416)が実行されるとともに設定値更新処理(ステップSA418)が実行される一方、設定確認用処理(ステップSA415)は実行されない。設定キー挿入部68aがON操作されるもののリセットボタン68cが押圧操作されることなく動作電力の供給が再開された場合(すなわち「設定確認操作」が行われた場合)、設定確認用処理(ステップSA415)が実行される一方、RAMクリア処理(ステップSA416)及び設定値更新処理(ステップSA418)は実行されない。
次に、設定値更新処理(ステップSA418)が実行されている状況(すなわち設定更新表示フラグに「1」がセットされた状況)において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図658)にて実行される処理の内容について説明する。
「RAMクリア操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、メイン処理(図658)ではRAMクリア処理(ステップSA416)が実行される一方、設定値更新処理(ステップSA418)及び設定確認用処理(ステップSA415)は実行されない。つまり、設定値更新処理(ステップSA418)が実行されている状況において停電時処理が実行されたとしても、その後の動作電力の供給の再開に際して「RAMクリア操作」が行われた場合には設定値更新処理(ステップSA418)の再開及び新たな実行を行うことなく、RAMクリア処理(ステップSA416)を実行する。これにより、「RAMクリア操作」に対するRAMクリア処理(ステップSA416)のみの実行を優先させることが可能となる。この場合、設定値更新処理(ステップSA418)においてステップSA709の処理が実行される前に停電時処理が実行されたのであれば、当該設定値更新処理(ステップSA418)において更新された設定値(すなわち変更された設定値)の情報は設定参照用エリア341に設定されていないため、当該設定値更新処理(ステップSA418)が開始される前に設定されていた設定値が、動作電力の供給の再開後においても使用対象となる。なお、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行されることで設定更新表示フラグは「0」クリアされる。
「設定変更操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、メイン処理(図658)ではRAMクリア処理(ステップSA416)が実行されるとともに設定値更新処理(ステップSA418)が実行される一方、設定確認用処理(ステップSA415)は実行されない。つまり、設定値更新処理(ステップSA418)が実行されている状況において停電時処理が実行されたとしても、その後の動作電力の供給の再開に際して「設定変更操作」が行われた場合にはRAMクリア処理(ステップSA416)が実行された後に設定値更新処理(ステップSA418)が新たに開始される。
RAMクリア処理(ステップSA416)が実行された場合には既に説明したとおり特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグが「0」クリアされるため、設定値更新処理(図662)ではステップSA701にて否定判定をすることで、設定参照用エリア341に格納された設定値の情報を設定更新用エリア342に上書きする。したがって、動作電力の供給が停止される前における設定値更新処理(ステップSA418)においてステップSA709の処理が実行される前に停電時処理が実行されたのであれば、当該設定値更新処理(ステップSA418)において更新された設定値の情報は設定参照用エリア341に設定されていないため無効化される。この場合、動作電力の供給の再開後における設定値更新処理(ステップSA418)では、動作電力の供給が停止される前における設定値更新処理(ステップSA418)が開始される前に設定されていた設定値から当該設定値の更新が行われることとなる。
「操作無し」の状況で動作電力の供給が再開された場合、又は「設定確認操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、メイン処理(図658)では停電フラグ及びチェックサムに関して異常が発生していないことを条件としてステップSA412にて肯定判定をすることで、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行されることなく設定値更新処理(ステップSA418)が実行される。RAMクリア処理(ステップSA416)が実行されない場合には特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態が維持されるため、設定値更新処理(図662)ではステップSA701にて肯定判定をすることで設定更新用エリア342の設定値の情報がそのまま維持される。したがって、動作電力の供給が停止される前における設定値更新処理(ステップSA418)にて更新途中となっている設定値から当該設定値の更新が再開されることとなる。これにより、設定値更新処理(ステップSA418)の途中で停電時処理が実行された場合であってその後の動作電力の供給の再開に際して「RAMクリア操作」が行われなかった場合には、「設定変更操作」が行われなかったとしても設定値更新処理(ステップSA418)を再開させることが可能となる。
特に、設定値更新処理(ステップSA418)を実行している途中において間違ってパチンコ機10の電源のOFF操作を行ってしまうことが想定され、この場合には即座にパチンコ機10の電源のON操作が行われることが考えられる。この場合、設定キー挿入部68aがON操作された状態のままリセットボタン68cを押圧操作することなくパチンコ機10の電源のON操作が行われることが想定され、そうすると「設定確認操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開されることとなる。このような状況において上記のとおり設定値更新処理(ステップSA418)が実行されるとともに、当該設定値更新処理(ステップSA418)において動作電力の供給が停止される前における設定値更新処理(ステップSA418)にて更新途中となっている設定値から当該設定値の更新が再開される。これにより、上記のような事象が発生したとしても、問題なく設定値の更新を再開させることが可能となる。
次に、設定確認用処理(ステップSA415)が実行されている状況(すなわち設定確認表示フラグに「1」がセットされた状況)において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図658)にて実行される処理の内容について説明する。
「RAMクリア操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、メイン処理(図658)ではRAMクリア処理(ステップSA416)が実行される一方、設定値更新処理(ステップSA418)及び設定確認用処理(ステップSA415)は実行されない。つまり、設定確認用処理(ステップSA415)が実行されている状況において停電時処理が実行されたとしても、その後の動作電力の供給の再開に際して「RAMクリア操作」が行われた場合には設定確認用処理(ステップSA415)を新たに実行することなく、RAMクリア処理(ステップSA416)を実行する。これにより、「RAMクリア操作」に対するRAMクリア処理(ステップSA416)のみの実行を優先させることが可能となる。なお、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行されることで設定確認表示フラグは「0」クリアされる。
「設定変更操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、メイン処理(図658)ではRAMクリア処理(ステップSA416)が実行されるとともに設定値更新処理(ステップSA418)が実行される一方、設定確認用処理(ステップSA415)は実行されない。つまり、設定確認用処理(ステップSA415)が実行されている状況において停電時処理が実行されたとしても、その後の動作電力の供給の再開に際して「設定変更操作」が行われた場合には設定確認用処理(ステップSA415)を新たに実行することなく、RAMクリア処理(ステップSA416)の実行後に設定値更新処理(ステップSA418)を実行する。これにより、「設定変更操作」に対するRAMクリア処理(ステップSA416)及び設定値更新処理(ステップSA418)の実行を優先させることが可能となる。また、このように設定確認用処理(ステップSA415)が実行されなかったとしても、設定値更新処理(ステップSA418)が実行されることで更新対象の設定値が第4報知用表示装置204にて表示されるとともに設定値更新処理(ステップSA418)の終了に際してその時点で更新対象となっている設定値の情報が設定参照用エリア341に設定されるため、遊技ホールの管理者は現状のパチンコ機10の設定値を確認することができる。なお、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行されることで設定確認表示フラグは「0」クリアされる。
「設定確認操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、メイン処理(図658)では停電フラグ及びチェックサムに関して異常が発生していないことを条件として設定確認用処理(ステップSA415)を実行する。これにより、設定確認用処理(ステップSA415)の途中で停電時処理が実行されたとしても、動作電力の供給の再開に際して「設定確認操作」を行うことで設定値の確認を再開することが可能となる。
「操作無し」の状況で動作電力の供給が再開された場合、メイン処理(図658)では停電フラグ及びチェックサムに関して異常が発生していないことを条件としてステップSA414にて肯定判定をすることで、設定キー挿入部68aがON操作されていなくても設定確認用処理(ステップSA415)が実行される。これにより、設定確認用処理(ステップSA415)の途中で停電時処理が実行された場合であってその後の動作電力の供給の再開に際して「操作無し」の状況であったとしても設定値の確認を再開させることが可能となる。
次に、設定値更新処理(図662)及び設定確認用処理(図660)の設定キー挿入部68aの操作状態との関係での終了タイミングについて、図665のタイムチャートを参照しながら説明する。図665(a)はパチンコ機10の電源がON状態となっている期間を示し、図665(b)は設定キー挿入部68aがON操作されている期間を示し、図665(c)は設定値更新処理(図662)が実行されている期間を示し、図665(d)は設定確認用処理(図660)が実行されている期間を示し、図665(e)は停電時処理が実行されている期間を示す。
まず通常の流れで設定値更新処理(図662)及び設定確認用処理(図660)のそれぞれが実行される場合について説明する。
t1のタイミングで図665(b)に示すように設定キー挿入部68aが設定キーを用いてON操作され、その後のt2のタイミングで図665(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、リセットボタン68cの押圧操作も行われている。したがって、t3のタイミングで図665(c)に示すように設定値更新処理(図662)が開始される。その後に、t4のタイミングで図665(b)に示すように設定キー挿入部68aがON操作されている状態からOFF操作された状態となる。これにより、図665(c)に示すように設定値更新処理(図662)が終了する。
また、t5のタイミングで図665(b)に示すように設定キー挿入部68aが設定キーを用いてON操作され、その後のt6のタイミングで図665(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、リセットボタン68cの押圧操作が行われていない。したがって、t7のタイミングで図665(d)に示すように設定確認用処理(図660)が開始される。その後に、t8のタイミングで図665(b)に示すように設定キー挿入部68aがON操作されている状態からOFF操作された状態となる。これにより、図665(d)に示すように設定確認用処理(図660)が終了する。
次に、設定値更新処理(図662)の実行途中で停電時処理が実行された場合であってその後の動作電力の供給の再開時に「操作無し」の状況であった場合について説明する。
t9のタイミングで図665(b)に示すように設定キー挿入部68aが設定キーを用いてON操作され、その後のt10のタイミングで図665(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、リセットボタン68cの押圧操作も行われている。したがって、t11のタイミングで図665(c)に示すように設定値更新処理(図662)が開始される。そして、当該設定値更新処理(図662)の実行途中であるt12のタイミングでパチンコ機10の電源OFF操作又は商用電源の突然の停電の発生などにより図665(a)に示すように電源がOFF状態となることで、図665(e)に示すように停電時処理が開始される。この場合、当該t12のタイミングで図665(c)に示すように設定値更新処理(図662)が終了し、t13のタイミングで図665(e)に示すように停電時処理が終了する。
その後、t14のタイミングで図665(b)に示すように設定キー挿入部68aがOFF操作された状態となり、その状態でt15のタイミングで図665(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、リセットボタン68cの押圧操作は行われていない。つまり、「操作無し」の状況でパチンコ機10の電源ON操作が行われている。但し、前回のパチンコ機10の電源OFF時には設定値更新処理(図662)の途中で停電時処理が実行されている。したがって、t16のタイミングで図665(c)に示すように設定値更新処理(図662)が開始される。この場合、設定値更新処理(図662)は設定キー挿入部68aがON操作された状態からOFF操作された状態に切り換わったことを特定した場合に終了されるため、設定値更新処理(図662)の開始タイミングから設定キー挿入部68aがOFF操作された状態に維持されているとしても設定値更新処理(図662)の終了条件が成立したことにならない。
その後、設定値更新処理(図662)が実行されている途中であるt17のタイミングで図665(b)に示すように設定キー挿入部68aが設定キーを用いてON操作され、その後のt18のタイミングで図665(b)に示すように設定キー挿入部68aがON操作されている状態からOFF操作された状態となる。これにより、図665(c)に示すように設定値更新処理(図662)が終了する。
次に、設定確認用処理(図660)の実行途中で停電時処理が実行された場合であってその後の動作電力の供給の再開時に「操作無し」の状況であった場合について説明する。
t19のタイミングで図665(b)に示すように設定キー挿入部68aが設定キーを用いてON操作され、その後のt20のタイミングで図665(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、リセットボタン68cの押圧操作は行われていない。したがって、t21のタイミングで図665(d)に示すように設定確認用処理(図660)が開始される。そして、当該設定確認用処理(図660)の実行途中であるt22のタイミングでパチンコ機10の電源OFF操作又は商用電源の突然の停電の発生などにより図665(a)に示すように電源がOFF状態となることで、図665(e)に示すように停電時処理が開始される。この場合、当該t22のタイミングで図665(d)に示すように設定確認用処理(図660)が終了し、t23のタイミングで図665(e)に示すように停電時処理が終了する。
その後、t24のタイミングで図665(b)に示すように設定キー挿入部68aがOFF操作された状態となり、その状態でt25のタイミングで図665(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、リセットボタン68cの押圧操作は行われていない。つまり、「操作無し」の状況でパチンコ機10の電源ON操作が行われている。但し、前回のパチンコ機10の電源OFF時には設定確認用処理(図660)の途中で停電時処理が実行されている。したがって、t26のタイミングで図665(d)に示すように設定確認用処理(図660)が開始される。この場合、設定確認用処理(図660)は設定キー挿入部68aがON操作された状態からOFF操作された状態に切り換わったことを特定した場合に終了されるため、設定確認用処理(図660)の開始タイミングから設定キー挿入部68aがOFF操作された状態に維持されているとしても設定確認用処理(図660)の終了条件が成立したことにならない。
その後、設定確認用処理(図660)が実行されている途中であるt27のタイミングで図665(b)に示すように設定キー挿入部68aが設定キーを用いてON操作され、その後のt28のタイミングで図665(b)に示すように設定キー挿入部68aがON操作されている状態からOFF操作された状態となる。これにより、図665(d)に示すように設定確認用処理(図660)が終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
設定値更新処理(図662)が実行されるようにするためには動作電力の供給が開始される場合に、設定キー挿入部68aをON操作するとともにリセットボタン68cを押圧操作することで「設定変更操作」を行う必要がある。これにより、設定値を不正に変更しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。この場合に、設定値更新処理(図662)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合には動作電力の供給が再開される場合に「設定変更操作」が行われていなくても設定値更新処理(図662)が実行され得る。これにより、設定値更新処理(図662)の実行を優先させることが可能となる。
設定値更新処理(図662)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開される場合に設定値を確認するための「設定確認操作」が行われた場合、設定確認用処理(図660)が実行されるのではなく設定値更新処理(図662)が実行される。これにより、設定値の確認よりも設定値の変更を優先させることが可能となり、使用対象の設定値の変更が実際には完了していないにも関わらず遊技が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
設定値更新処理(図662)が実行されている状況においては第1〜第4報知用表示装置201〜204にて更新対象として選択されている設定値が表示される。これにより、更新対象として選択されている設定値を把握しながら設定値の変更作業を行うことが可能となる。また、このように更新対象として選択されている設定値が表示されることにより、動作電力の供給が再開される場合に「設定確認操作」が行われたにも関わらず設定値更新処理(図662)が優先される構成であっても、実質的に設定値の確認も行うことが可能となる。
設定値更新処理(図662)が実行されている状況においては第1〜第4報知用表示装置201〜204にて更新対象として選択されている設定値に対応する表示だけではなく設定値更新処理(図662)が実行されている状況に対応する表示も行われる。これにより、動作電力の供給が再開される場合に「設定確認操作」を行ったにも関わらず設定値更新処理(図662)が開始されたとしても、当該設定値更新処理(図662)が開始されたことを遊技ホールの管理者が把握し易くなる。
設定値更新処理(図662)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が再開される場合に「操作無し」であった場合又は「設定確認操作」が行われた場合、動作電力の供給が停止される前に選択されていた設定値から当該設定値の変更が行われる。これにより、動作電力の供給が停止される前に選択されていた設定値から当該設定値の変更を継続することが可能となる。
設定値更新処理(図662)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が再開される場合に「設定変更操作」が行われた場合、現状の使用対象となっている設定値から当該設定値の変更が行われる。これにより、設定値の変更を開始する場合における初期の設定値を、動作電力の供給が再開される場合における操作内容に応じて異ならせることが可能となる。
設定値更新処理(図662)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合であっても動作電力の供給が再開される場合に「RAMクリア操作」が行われた場合には設定値更新処理(図662)が実行されない。これにより、設定値更新処理(図662)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合であってもその後に設定値更新処理(図662)を実行する必要がない場合には、動作電力の供給が開始される場合に「RAMクリア操作」を行うことで設定値更新処理(図662)が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
設定確認用処理(図660)が実行されるようにするためには動作電力の供給が開始される場合に、設定キー挿入部68aをON操作することで「設定確認操作」を行う必要がある。これにより、設定値を不正に確認しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。この場合に、設定確認用処理(図660)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合には動作電力の供給が再開される場合に「設定確認操作」が行われていなくても設定確認用処理(図660)が実行され得る。これにより、設定確認用処理(図660)の実行を優先させることが可能となる。
設定確認用処理(図660)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合であっても動作電力の供給が再開される場合に「設定変更操作」が行われた場合には設定確認用処理(図660)が実行されることなく設定値更新処理(図662)が実行される。これにより設定値の確認作業よりも設定値の変更作業を優先させることが可能となる。
特定制御用のワークエリア221には設定参照用エリア341と設定更新用エリア342とが設けられており、使用対象の設定値に対応する情報は設定参照用エリア341に記憶され、設定値更新処理(図662)が実行されている状況における変更途中の設定値に対応する情報は設定更新用エリア342に記憶される。これにより、設定値更新処理(図662)が開始される前に設定されていた設定値の情報を設定参照用エリア341にて記憶保持しながら、設定値更新処理(図662)において更新対象の設定値を変更することが可能となる。
設定値更新処理(図662)が実行されている途中で動作電力の供給が停止された場合、その後の動作電力の供給の再開に際して「操作無し」の場合又は「設定確認操作」が行われた場合には設定更新用エリア342に記憶されている情報に対応する設定値から当該設定値の変更を開始させ、その後の動作電力の供給の再開に際して「設定変更操作」が行われた場合には設定参照用エリア341に記憶されている情報に対応する設定値から当該設定値の変更を開始させればよい。これにより、これら各状況を適切に生じさせることが可能となる。
設定値更新処理(図662)を開始させるためには設定キーを利用して設定キー挿入部68aをON操作する必要があるため、設定値更新処理(図662)を不正に開始させようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。この場合に、設定値更新処理(図662)は設定キー挿入部68aがOFF操作されているだけでは終了されることはなく設定キー挿入部68aがON操作されている状態からOFF操作された場合に終了される。これにより、設定値更新処理(図662)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合であってその後の動作電力の供給の再開に際して「操作無し」であることにより設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定値更新処理(図662)が開始されたとしても、即座に設定値更新処理(図662)が終了されることはなく、設定キー挿入部68aを一旦ON操作した後に更にOFF操作することで設定値更新処理(図662)が終了されるため、遊技ホールの管理者にとって好ましいタイミングで設定値更新処理(図662)を終了させることが可能となる。
設定確認用処理(図660)を開始させるためには設定キーを利用して設定キー挿入部68aをON操作する必要があるため、設定確認用処理(図660)を不正に開始させようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。この場合に、設定確認用処理(図660)は設定キー挿入部68aがOFF操作されているだけでは終了されることはなく設定キー挿入部68aがON操作されている状態からOFF操作された場合に終了される。これにより、設定確認用処理(図660)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合であってその後の動作電力の供給の再開に際して「操作無し」であることにより設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定確認用処理(図660)が開始されたとしても、即座に設定確認用処理(図660)が終了されることはなく、設定キー挿入部68aを一旦ON操作した後に更にOFF操作することで設定確認用処理(図660)が終了されるため、遊技ホールの管理者にとって好ましいタイミングで設定確認用処理(図660)を終了させることが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、当該主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSA401〜ステップSA418)が終了した後であって残余処理(ステップSA422〜ステップSA425)が開始される前に、初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において初期チェック期間を制御する必要がないため、当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況における処理負荷を軽減することが可能となる。
設定確認用処理(図660)及び設定値更新処理(図662)は動作電力の供給開始時の処理として実行されるのに対して、初期チェック期間は動作電力の供給開始時の処理が終了した後に開始される。これにより、初期チェック期間において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるとしても、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用した設定値の表示に影響を与えないようにすることが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には、設定確認用処理(図660)及び設定値更新処理(図662)のいずれかが実行される場合、並びに設定確認用処理(図660)及び設定値更新処理(図662)のいずれもが実行されない場合のいずれであっても、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合における状況に関係なく第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かを確認することが可能となる。
主側CPU63のメイン処理(図658)には、設定確認用処理(図660)及び設定値更新処理(図662)のいずれかが実行される場合、並びに設定確認用処理(図660)及び設定値更新処理(図662)のいずれもが実行されない場合のいずれであっても共通して実行される処理であって、設定確認用処理(図660)及び設定値更新処理(図662)のいずれかが実行される場合にはこれら設定確認用処理(図660)及び設定値更新処理(図662)よりも実行順序が後の処理として、第1〜第4報知用表示装置201〜204にチェック用表示を開始させる処理が設定されている。このように第1〜第4報知用表示装置201〜204にチェック用表示を開始させるための処理が共通処理として設定されていることにより、処理構成の簡素化を図りながら既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が実行されている状況であっても主側CPU63にて遊技を進行させるための処理が開始され得る。これにより、設定確認用処理(図660)又は設定値更新処理(図662)の実行後に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる構成であっても遊技を進行させるための処理の開始タイミングが遅れてしまわないようにすることが可能となる。
なお、設定値更新処理(図662)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「操作無し」の場合には、設定値更新処理(図662)が動作電力の供給が停止される前における変更途中の設定値から開始される構成に限定されることはなく設定参照用エリア341に記憶されている現状の使用対象の設定値から開始される構成としてもよい。また、設定値更新処理(図662)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「操作無し」の場合には、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行された後に設定値更新処理(図662)が実行される構成としてもよく、設定値更新処理(図662)が実行された後にRAMクリア処理(ステップSA416)が実行される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図662)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「操作無し」の場合には設定値更新処理(図662)が実行されない構成としてもよい。この場合、次回の設定値更新処理(図662)の開始に際して設定参照用エリア341に記憶されている設定値の情報が設定更新用エリア342に上書きされる構成としてもよい。
また、設定確認用処理(図660)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「操作無し」の場合には設定確認用処理(図660)が実行されない構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図662)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「RAMクリア操作」が行われた場合には、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行された後に設定値更新処理(図662)が実行される構成としてもよい。この場合、設定値更新処理(図662)が動作電力の供給が停止される前における変更途中の設定値から開始される構成としてもよく、設定参照用エリア341に記憶されている現状の使用対象の設定値から開始される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図662)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「RAMクリア操作」が行われた場合には、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行されることなく設定値更新処理(図662)が実行される構成としてもよく、設定値更新処理(図662)が実行された後にRAMクリア処理(ステップSA416)が実行される構成としてもよい。この場合、設定値更新処理(図662)が動作電力の供給が停止される前における変更途中の設定値から開始される構成としてもよく、設定参照用エリア341に記憶されている現状の使用対象の設定値から開始される構成としてもよい。
また、設定確認用処理(図660)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「RAMクリア操作」が行われた場合には、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行された後に設定確認用処理(図660)が実行される構成としてもよく、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行されることなく設定確認用処理(図660)が実行される構成としてもよく、設定確認用処理(図660)が実行された後にRAMクリア処理(ステップSA416)が実行される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図662)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「設定変更操作」が行われた場合には、設定値更新処理(図662)が設定参照用エリア341に記憶されている現状の使用対象の設定値から開始される構成としたが、設定値更新処理(図662)が動作電力の供給が停止される前における変更途中の設定値から開始される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図662)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「設定変更操作」が行われた場合には、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行されることなく設定値更新処理(図662)が実行される構成としてもよく、設定値更新処理(図662)が実行された後にRAMクリア処理(ステップSA416)が実行される構成としてもよい。この場合、設定値更新処理(図662)が動作電力の供給が停止される前における変更途中の設定値から開始される構成としてもよく、設定参照用エリア341に記憶されている現状の使用対象の設定値から開始される構成としてもよい。
また、設定確認用処理(図660)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「設定変更操作」が行われた場合には、設定値更新処理(図662)が設定参照用エリア341に記憶されている現状の使用対象の設定値から開始される構成としたが、設定値更新処理(図662)が動作電力の供給が停止される前における変更途中の設定値から開始される構成としてもよい。
また、設定確認用処理(図660)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「設定変更操作」が行われた場合には、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行されることなく設定値更新処理(図662)が実行される構成としてもよく、設定値更新処理(図662)が実行された後にRAMクリア処理(ステップSA416)が実行される構成としてもよい。
また、設定確認用処理(図660)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「設定変更操作」が行われた場合には、設定確認用処理(図660)が実行されて設定値更新処理(図662)が実行されない構成としてもよく、設定確認用処理(図660)が実行された後に設定値更新処理(図662)が実行される構成としてもよく、設定値更新処理(図662)が実行された後に設定確認用処理(図660)が実行される構成としてもよい。また、設定確認用処理(図660)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「設定変更操作」が行われた場合には、設定確認用処理(図660)及び設定値更新処理(図662)の両方が実行されない構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図662)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「設定確認操作」が行われた場合には、設定値更新処理(図662)が動作電力の供給が停止される前における変更途中の設定値から開始される構成に限定されることはなく、設定値更新処理(図662)が設定参照用エリア341に記憶されている現状の使用対象の設定値から開始される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図662)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「設定確認操作」が行われた場合には、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行された後に設定値更新処理(図662)が実行される構成としてもよく、設定値更新処理(図662)が実行された後にRAMクリア処理(ステップSA416)が実行される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図662)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「設定確認操作」が行われた場合には設定値更新処理(図662)が実行されることなく設定確認用処理(図660)が実行される構成としてもよい。この場合、次回の設定値更新処理(図662)の開始に際して設定参照用エリア341に記憶されている設定値の情報が設定更新用エリア342に上書きされる構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図662)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「設定確認操作」が行われた場合には、設定確認用処理(図660)が実行された後に設定値更新処理(図662)が実行される構成としてもよく、設定値更新処理(図662)が実行された後に設定確認用処理(図660)が実行される構成としてもよい。また、設定値更新処理(図662)が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開された場合に「設定確認操作」が行われた場合には、設定確認用処理(図660)及び設定値更新処理(図662)の両方が実行されない構成としてもよい。
また、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされている状況で動作電力の供給が開始された場合には電源投入初期設定処理(ステップSA401)にてウエイト用の所定時間が経過した後において第2タイマ割込み処理(図639)の割込みが許可されることで、設定値を更新している状況であることを示す表示及び設定更新用エリア342に記憶されている情報に対応する設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される構成に限定されることはなく、上記ウエイト用の所定時間の経過を待つことなくこれらの表示が開始される構成としてもよい。また、設定更新表示フラグに「1」がセットされていたとしても設定値更新処理(図662)が実行されている状況であることを条件として、設定値を更新している状況であることを示す表示及び設定更新用エリア342に記憶されている情報に対応する設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる構成としてもよい。この場合、設定値更新処理(図662)が実行されていない状況においてこれらの表示が行われてしまわないようにすることが可能となる。
また、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグに「1」がセットされている状況で動作電力の供給が開始された場合には電源投入初期設定処理(ステップSA401)にてウエイト用の所定時間が経過した後において第2タイマ割込み処理(図639)の割込みが許可されることで、設定値を確認している状況であることを示す表示及び設定参照用エリア341に記憶されている情報に対応する設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて開始される構成に限定されることはなく、上記ウエイト用の所定時間の経過を待つことなくこれらの表示が開始される構成としてもよい。また、設定確認表示フラグに「1」がセットされていたとしても設定確認用処理(図660)が実行されている状況であることを条件として、設定値を確認している状況であることを示す表示及び設定更新用エリア342に記憶されている情報に対応する設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる構成としてもよい。この場合、設定確認用処理(図660)が実行されていない状況においてこれらの表示が行われてしまわないようにすることが可能となる。
また、設定値更新処理(図662)が実行されている状況においては、図柄表示装置41にて設定値を更新している状況であることを示す画像が表示される構成としてもよく、当該表示に加えて又は代えて、設定値を更新するための操作手順を示す画像が表示される構成としてもよく、表示発光部53又はスピーカ部54にて設定値を更新している状況であることを示す報知が行われる構成としてもよい。この場合、設定値更新処理(図662)が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に明確に認識させることが可能となる。
また、設定確認用処理(図660)が実行されている状況においては、図柄表示装置41にて設定値を確認している状況であることを示す画像が表示される構成としてもよく、当該表示に加えて又は代えて、設定値を確認するための操作手順を示す画像が表示される構成としてもよく、表示発光部53又はスピーカ部54にて設定値を確認している状況であることを示す報知が行われる構成としてもよい。この場合、設定確認用処理(図660)が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に明確に認識させることが可能となる。
また、設定値更新処理(図662)にて設定値を更新させるために操作される操作部はリセットボタン68cに限定されることはなく、更新ボタン68bといった専用の操作部であってもよく、異常状態を解除するために主制御装置60に設けられた操作部であってもよい。また、設定キー挿入部68aに設定キーを挿入して回動操作をした場合における回動操作位置として「設定1」〜「設定6」のそれぞれに対応する位置が設定されており、設定キー挿入部68aの回動操作位置に対応する設定値が設定される構成としてもよい。また、設定キー挿入部68aをON位置よりもさらに回動操作することが可能な構成とし、ON位置を超えた回動操作が行われる度に更新途中の設定値が次の順番の設定値に更新される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図662)が実行される場合にはパチンコ機10から遊技ホールの管理コンピュータにそれに対応する信号が外部出力される構成としてもよい。この場合、当該信号出力が予め定められた所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って行われる構成としてもよく、設定値更新処理(図662)が実行されている間は当該信号出力が継続される構成としてもい。これにより、パチンコ機10にて設定値更新処理(図662)が実行されたことを遊技ホールの管理コンピュータにて把握することが可能となる。
また、設定確認用処理(図660)が実行される場合にはパチンコ機10から遊技ホールの管理コンピュータにそれに対応する信号が外部出力される構成としてもよい。この場合、当該信号出力が予め定められた所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って行われる構成としてもよく、設定確認用処理(図660)が実行されている間は当該信号出力が継続される構成としてもい。これにより、パチンコ機10にて設定確認用処理(図660)が実行されたことを遊技ホールの管理コンピュータにて把握することが可能となる。
また、キー挿入部がON状態からOFF状態に変更されたことを契機として処理を終了させる構成を、設定確認用処理(図660)及び設定値更新処理(図662)以外の処理に適用してもよい。例えば、ベース値を第1〜第4報知用表示装置201〜204に表示させるためには所定のキー挿入部がON位置に操作される必要がある構成とするとともに、所定のキー挿入部がON状態からOFF状態に変更されたことを特定した場合に当該表示が終了される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図662)が開始される条件として遊技機本体12及び前扉枠14のうち少なくとも一方である開放対象が開放操作されているという条件が設定されている構成としてもよい。当該構成においては、設定値更新処理(図662)が実行されている状況において動作電力の供給が停止された場合であって動作電力の供給の再開に際して「操作無し」の場合又は「設定確認操作」が行われた場合には、上記開放対象が開放操作されていなくても設定値更新処理(図662)が開始される構成としてもよい。
また、設定確認用処理(図660)が開始される条件として遊技機本体12及び前扉枠14のうち少なくとも一方である開放対象が開放操作されているという条件が設定されている構成としてもよい。当該構成においては、設定確認用処理(図660)が実行されている状況において動作電力の供給が停止された場合であって動作電力の供給の再開に際して「操作無し」の場合には、上記開放対象が開放操作されていなくても設定確認用処理(図660)が開始される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図662)が実行される前に実行されるRAMクリア処理と、設定値更新処理が実行されることなく実行されるRAMクリア処理とで、主側RAM65において初期化の対象となるエリアが異なっている構成としてもよい。
また、設定更新表示フラグに「1」がセットされていない状況で設定値更新処理(図662)が開始された場合には、設定参照用エリア341に記憶されている情報に対応する設定値から当該設定値の変更が行われるようにする構成に限定されることはなく、予め定められた初期値の設定値から当該設定値の変更が行われるようにする構成としてもよい。当該初期値としては例えば「設定1」としてもよく、「設定6」としてもよく、これら以外の設定値としてもよい。
また、設定値更新処理(図662)が動作電力の供給開始時の処理として実行される構成に加えて又は代えて、動作電力の供給開始時の処理が終了した後の状況において「設定変更操作」が行われたことに基づいて設定値更新処理(図662)が実行される構成としてもよい。当該構成であっても通常の終了契機が発生する前に設定値更新処理(図662)が終了した場合には「設定変更操作」が行われていなくても設定値更新処理(図662)が実行される構成とすることで設定値の変更作業を優先させることが可能となる。
また、設定確認用処理(図660)が動作電力の供給開始時の処理として実行される構成に加えて又は代えて、動作電力の供給開始時の処理が終了した後の状況において「設定確認操作」が行われたことに基づいて設定確認用処理(図660)が実行される構成としてもよい。当該構成であっても通常の終了契機が発生する前に設定確認用処理(図660)が終了した場合には「設定確認操作」が行われていなくても設定確認用処理(図660)が実行される構成とすることで設定値の確認作業を優先させることが可能となる。
<第78実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるメイン処理の処理構成が上記第77実施形態と相違している。以下、上記第77実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第77実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図666は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップSA901〜ステップSA925の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップSA901〜ステップSA904では上記第77実施形態におけるメイン処理(図658)のステップSA401〜ステップSA404と同一の処理を実行する。その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA905)。設定値更新処理(ステップSA918)を実行している状況において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された場合には、設定更新表示フラグに「1」がセットされている状況においてメイン処理が開始されることとなる。
ステップSA905にて否定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSA906)。つまり、リセットボタン68cが押圧操作されている状態においてパチンコ機10の電源ON操作が行われて主側CPU63への動作電力の供給が開始されたか否かを判定する。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSA906:NO)、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA907)。第1タイマ割込み処理(図638)の停電情報記憶処理(ステップS8901)にて停電時処理が実行された場合に停電フラグに「1」がセットされる。停電フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われたか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
停電フラグに「1」がセットされている場合(ステップSA907:YES)、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する(ステップSA908)。チェックサムの算出方法は上記第65実施形態と同一である。その後、主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理において算出されて特定制御用のワークエリア221に保存された特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムを読み出すとともに、その読み出したチェックサムを、ステップSA908にて算出したチェックサムと比較する(ステップSA909)。そして、それらチェックサムが一致しているか否かを判定する(ステップSA910)。
ステップSA907又はステップSA910にて否定判定をした場合、すなわち停電フラグに「1」がセットされていない場合又はチェックサムが一致しなかった場合、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップSA911)。また、動作電力の供給開始時において停電フラグ又はチェックサムに関して異常が発生したことを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSA912)。これらステップSA911及びステップSA912の処理内容は上記第77実施形態におけるメイン処理(図658)のステップSA410及びステップSA411と同一である。
停電フラグに「1」がセットされているとともにチェックサムが正常である場合(ステップSA907及びステップSA910:YES)、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSA913)。設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSA913:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップSA914)。設定確認用処理の処理内容は上記第77実施形態と同一である。つまり、本実施形態では特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」がセットされていたとしても設定キー挿入部68aがON操作されていない限り設定確認用処理は実行されない。したがって、設定確認用処理が実行されている状況で動作電力の供給が停止されたとしても、「設定確認操作」を行った状況で動作電力の供給が再開されない限り設定確認用処理は実行されない。
設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSA905:YES)、又はリセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップSA906:YES)、RAMクリア処理を実行する(ステップSA915)。RAMクリア処理の処理内容は上記第77実施形態におけるメイン処理(図658)のRAMクリア処理(ステップSA416)と同一である。
その後、設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合には(ステップSA916:YES)、設定キー挿入部68aがON操作されているか否かに関係なく設定値更新処理を実行する(ステップSA918)。一方、設定更新表示フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップSA916:NO)、設定キー挿入部68aがON操作されていることを条件として(ステップSA917:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップSA918)。つまり、設定値更新処理が実行されている状況で動作電力の供給が停止された場合には、その後の動作電力の供給の再開に際しての操作内容がいずれであったとしても、RAMクリア処理(ステップSA915)が実行された後に設定値更新処理(ステップSA918)が新たに開始される。
ステップSA912の処理を実行した場合、ステップSA913にて否定判定をした場合、ステップSA914の処理を実行した場合、ステップSA917にて否定判定をした場合、又はステップSA918の処理を実行した場合、ステップSA919〜ステップSA925の処理を実行する。ステップSA919〜ステップSA925の処理内容は上記第77実施形態におけるメイン処理(図658)のステップSA419〜ステップSA425と同一である。
図667は、設定値更新処理(ステップSA918)又は設定確認用処理(ステップSA914)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図666)にて実行される処理の内容を説明するための説明図である。
設定値更新処理(ステップSA918)及び設定確認用処理(ステップSA914)のいずれもが実行されていない状況において停電時処理が実行された場合においてその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図666)にて実行される処理の内容は上記第77実施形態と同様である。つまり、「操作無し」の状況で動作電力の供給が再開された場合にはメイン処理(図666)ではRAMクリア処理(ステップSA915)、設定値更新処理(ステップSA918)及び設定確認用処理(ステップSA914)のいずれも実行されない。また、「RAMクリア操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合にはメイン処理(図666)ではRAMクリア処理(ステップSA915)が実行される一方、設定値更新処理(ステップSA918)及び設定確認用処理(ステップSA914)は実行されない。「設定変更操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合にはメイン処理(図666)ではRAMクリア処理(ステップSA915)が実行されるとともに設定値更新処理(ステップSA918)が実行される一方、設定確認用処理(ステップSA914)は実行されない。「設定確認操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合にはメイン処理(図666)では設定確認用処理(ステップSA914)が実行される一方、RAMクリア処理(ステップSA915)及び設定値更新処理(ステップSA918)は実行されない。
次に、設定値更新処理(ステップSA918)が実行されている状況(すなわち設定更新表示フラグに「1」がセットされた状況)において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図666)にて実行される処理の内容について説明する。
「操作無し」の状況で動作電力の供給が再開された場合、「RAMクリア操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、「設定変更操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、及び「設定確認操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合のいずれであっても、メイン処理(図666)ではRAMクリア処理(ステップSA915)が実行されるとともに設定値更新処理(ステップSA918)が実行される一方、設定確認用処理(ステップSA914)は実行されない。つまり、設定値更新処理(ステップSA918)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合には、その後の動作電力の供給の再開に際しての操作内容がいずれであったとしても、RAMクリア処理(ステップSA915)が実行された後に設定値更新処理(ステップSA918)が新たに開始される。
上記構成であることにより、設定値更新処理(ステップSA918)の途中で動作電力の供給が停止された場合には動作電力の供給の再開に際しては、パチンコ機10の電源ON時における設定キー挿入部68a及びリセットボタン68cへの操作内容に関係なく、RAMクリア処理(ステップSA915)が実行された後に設定値更新処理(ステップSA918)が新たに開始されるようにすることが可能となる。これにより、設定値の更新途中で動作電力の供給が停止された場合には、その後に動作電力の供給が再開された場合には設定値の更新を行った後に完了させる機会を確実に生じさせることが可能となる。よって、設定値の更新途中で動作電力の供給が停止されたにも関わらず、その後に動作電力の供給が再開された場合に前回の設定値更新処理(ステップSA918)が開始される前における設定値のまま遊技が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
また、設定値更新処理(ステップSA918)の途中で動作電力の供給が停止された場合には動作電力の供給の再開に際しての操作内容に関係なく一義的に、RAMクリア処理(ステップSA915)が実行された後に設定値更新処理(ステップSA918)が実行されるようにすることで、各操作内容に応じて実行される処理内容を変更させる構成に比べて処理構成を簡素化しながら上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
次に、設定確認用処理(ステップSA914)が実行されている状況(すなわち設定確認表示フラグに「1」がセットされた状況)において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図666)にて実行される処理の内容について説明する。
設定確認用処理(ステップSA914)が実行されている状況(すなわち設定確認表示フラグに「1」がセットされた状況)において停電時処理が実行された場合にその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図666)にて実行される処理の内容は、設定値更新処理(図662)及び設定確認用処理(図660)のいずれもが実行されていない状況において停電時処理が実行された場合においてその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図666)にて実行される処理の内容と同一である。つまり、設定確認用処理(ステップSA914)が実行されている状況において動作電力の供給が停止されたとしても、その後に動作電力の供給が再開された場合にはパチンコ機10の電源ON操作に際しての操作内容に対応する処理が実行される。
設定値の確認は設定値の変更と異なり、途中で終了されてそのまま再開されなかったとしても遊技への影響はない。したがって、設定値の確認の実行途中で動作電力の供給が停止されたとしてもパチンコ機10の電源ON操作に際しての操作内容に対応する処理が実行されるようにすることで、遊技ホールの管理者による電源ON操作に際しての操作内容を優先させることが可能となる。
<第79実施形態>
本実施形態では、設定値更新処理(ステップSA918)又は設定確認用処理(ステップSA914)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合にその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図666)にて実行される処理の内容が上記第77実施形態と相違している。以下、上記第77実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第77実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図668は、設定値更新処理(図662)又は設定確認用処理(図660)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図658)にて実行される処理の内容を説明するための説明図である。
設定値更新処理(図662)及び設定確認用処理(図660)のいずれもが実行されていない状況において停電時処理が実行された場合においてその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図658)にて実行される処理の内容は上記第77実施形態と同様である。また、設定確認用処理(ステップ図660)が実行されている状況(すなわち設定確認表示フラグに「1」がセットされた状況)において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図658)にて実行される処理の内容は上記第78実施形態と同様である。
設定値更新処理(図662)が実行されている状況(すなわち設定更新表示フラグに「1」がセットされた状況)において停電時処理が実行された場合にその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図658)にて実行される処理の内容は、「操作無し」の場合及び「設定確認操作」の場合は上記第77実施形態と同様に、設定値更新処理(図662)の再開である。また、「RAMクリア操作」及び「設定変更操作」の場合は、RAMクリア処理(ステップSA416)が実行された後に、設定値更新処理(図662)の再開である。この場合、RAMクリア処理(ステップSA416)では特定制御用のワークエリア221に設けられた設定参照用エリア341だけではなく、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグ及び設定更新用エリア342が初期化の対象から除外されている。したがって、設定更新表示フラグに「1」がセットされている状況でRAMクリア処理(ステップSA416)が実行されたとしても、その後の設定値更新処理(図662)の開始に際しては設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態となり、設定更新用エリア342にその時点で記憶されている設定値の情報から設定値の更新が開始される。
上記構成であることにより、設定値の更新途中で動作電力の供給が停止された場合にはその後の動作電力の供給の再開に際して設定値更新処理(図662)が確実に実行されるだけではなく、動作電力の供給が停止される直前における更新途中の設定値から当該設定値の更新を再開させることが可能となる。これにより、設定値の変更作業をそのまま継続させることが可能となる。
<第80実施形態>
本実施形態では、設定値更新処理(ステップSA918)又は設定確認用処理(ステップSA914)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合にその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図666)にて実行される処理の内容が上記第77実施形態と相違している。以下、上記第77実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第77実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図669は、設定値更新処理(図662)又は設定確認用処理(図660)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図658)にて実行される処理の内容を説明するための説明図である。
設定値更新処理(図662)及び設定確認用処理(図660)のいずれもが実行されていない状況において停電時処理が実行された場合においてその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図658)にて実行される処理の内容は上記第77実施形態と同様である。また、設定確認用処理(ステップ図660)が実行されている状況(すなわち設定確認表示フラグに「1」がセットされた状況)において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図658)にて実行される処理の内容は上記第78実施形態と同様である。
設定値更新処理(図662)が実行されている状況(すなわち設定更新表示フラグに「1」がセットされた状況)において停電時処理が実行された場合にその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図658)にて実行される処理の内容は、「操作無し」の場合、「RAMクリア操作」の場合及び「設定確認操作」の場合には設定値更新処理(図662)及び設定確認用処理(図660)のいずれもが実行されていない状況において停電時処理が実行された場合においてその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図658)にて実行される処理の内容と同一である。つまり、「操作無し」の場合にはRAMクリア処理(ステップSA416)、設定値更新処理(図662)及び設定確認用処理(図660)はいずれも実行されることはなく、「RAMクリア操作」の場合にはRAMクリア処理(ステップSA416)が実行されるものの設定値更新処理(図662)及び設定確認用処理(図660)は実行されることはなく、「設定確認操作」の場合には設定確認用処理(図660)が実行されるもののRAMクリア処理(ステップSA416)及び設定値更新処理(図662)は実行されない。
これに対して、「設定変更操作」の場合にはRAMクリア処理(ステップSA416)が実行された後に設定値更新処理(図662)が再開される。この場合、RAMクリア処理(ステップSA416)では特定制御用のワークエリア221に設けられた設定参照用エリア341だけではなく、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグ及び設定更新用エリア342が初期化の対象から除外されている。したがって、設定更新表示フラグに「1」がセットされている状況でRAMクリア処理(ステップSA416)が実行されたとしても、その後の設定値更新処理(図662)の開始に際しては設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態となり、設定更新用エリア342にその時点で記憶されている設定値の情報から設定値の更新が開始される。
上記構成であることにより、設定値の更新が行われている途中で動作電力の供給が停止されたとしても、その後の動作電力の供給の再開に際しての遊技ホールの管理者による操作内容に対応する処理の実行を優先させることが可能となる。
また、設定値の更新が行われている途中で動作電力の供給が停止された場合において「設定変更操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合には、動作電力の供給が停止される直前における更新途中の設定値から当該設定値の更新を再開させることが可能となる。これにより、設定値の変更作業をそのまま継続させることが可能となる。
<第81実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるメイン処理の処理構成が上記第77実施形態と相違している。以下、上記第77実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第77実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図670は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップSB101〜ステップSB128の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入初期設定処理を実行する(ステップSB101)。電源投入初期設定処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。このウエイト用の所定期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。また、主側RAM65のアクセスを許可する。
その後、内部機能レジスタ設定処理を実行する(ステップSB102)。内部機能レジスタ設定処理では上記第67実施形態と同様に、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第1タイマ割込み処理(図638)の割込み周期を第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)に設定するとともに、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第2タイマ割込み処理(図639)の割込み周期を上記第1割込み周期よりも短い周期である第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)に設定する。
つまり、本実施形態では上記第67実施形態と同様に、タイマ割込み処理として割込み周期が相対的に長短となるように第1タイマ割込み処理(図638)と第2タイマ割込み処理(図639)とが存在している。第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)はいずれもメイン処理に対して割り込んで起動される。また、第2タイマ割込み処理(図639)は第1タイマ割込み処理(図638)に対して割り込んで起動される。一方、第1タイマ割込み処理(図638)は第2タイマ割込み処理(図639)に対して割り込んで起動されない。また、第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の両方が実行されていない状況において第1割込み周期及び第2割込み周期の両方が経過している場合、それら周期の経過順序に関係なく第2タイマ割込み処理(図639)から先に起動される。この点、第2タイマ割込み処理(図639)は第1タイマ割込み処理(図638)よりも優先して起動される処理であると言える。但し、これに限定されることはなく第1タイマ割込み処理(図638)が第2タイマ割込み処理(図639)よりも優先して起動される構成としてもよい。
内部機能レジスタ設定処理では、第1タイマ割込み処理(図638)の第1割込み周期を主側CPU63の所定のレジスタに設定するとともに、第2タイマ割込み処理(図639)の第2割込み周期を主側CPU63の特定のレジスタに設定する。また、内部機能レジスタ設定処理では上記第1,第2割込み周期の設定以外にも例えば当たり乱数カウンタC1の数値範囲といった各種カウンタの数値範囲の設定処理などを実行する。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた立ち上げ処理中フラグに「1」をセットする(ステップSB103)。立ち上げ処理中フラグは上記第67実施形態と同様に、第1タイマ割込み処理(図638)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図638)に設定されている各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行する一方、遊技を進行させるための処理を実行することなく当該第1タイマ割込み処理(図638)を終了すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
立ち上げ処理中フラグは、メイン処理(図670)において動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が開始された場合に「1」がセットされ、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了して残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が開始される前に「0」クリアされる。上記第67実施形態と同様に第1タイマ割込み処理(図638)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合にはステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しないようにすることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)のうち後述する設定確認用処理(図671)又は設定値更新処理(図672)が実行されている状況において遊技を進行させるための処理が実行されないようにすることが可能となる。その一方、上記のとおり第1タイマ割込み処理(図638)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合であってもステップS8901〜ステップS8905の処理を実行することで、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)のうち後述する設定確認用処理(図671)又は設定値更新処理(図672)が実行されている状況であっても停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。
特に、立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている状況であっても停電情報記憶処理(ステップS8901)が実行されることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)のうち後述する設定確認用処理(図671)又は設定値更新処理(図672)が実行されている状況において停電が発生したとしてもそれに対して停電時処理を実行することが可能となる。停電時処理では上記第67実施形態と同様に、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムを算出しその算出したチェックサムを特定制御用のワークエリア221に保存するため、動作電力の供給が再度開始された場合には主側RAM65の異常発生と特定されないようにすることが可能となる。これにより、設定確認用処理(図671)又は設定値更新処理(図672)の途中で停電が発生した場合には、これら設定関連処理の途中で停電が発生したことを次回の動作電力の供給開始時に特定することが可能となる。
ちなみに、設定確認用処理(図671)又は設定値更新処理(図672)が実行されている状況では、第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)のいずれについても割込みが禁止されることはなく任意のタイミングで割込み可能となっている。この場合、設定確認用処理(図671)又は設定値更新処理(図672)において第1タイマ割込み処理(図638)又は第2タイマ割込み処理(図639)が割り込んで起動される場合には、その起動対象となったタイマ割込み処理が終了した後に復帰するためのメイン処理(図670)の戻り番地の情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されるとともに、当該タイマ割込み処理が起動される直前における主側CPU63の各種レジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避される。そして、起動対象となったタイマ割込み処理が終了した場合には特定制御用のスタックエリア222に退避された戻り番地の情報に対応するメイン処理(図670)の処理に復帰することとなるとともに、特定制御用のスタックエリア222に退避された情報が主側CPU63の各種レジスタに復帰される。
ステップSB103にて立ち上げ処理中フラグに「1」をセットした後は、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSB104)。第1タイマ割込み処理(図638)の停電情報記憶処理(ステップS8901)にて停電時処理が実行された場合に停電フラグに「1」がセットされる。停電フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われたか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
停電フラグに「1」がセットされている場合(ステップSB104:YES)、チェックサムが正常であるか否かを判定する(ステップSB105)。具体的には、まず特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する。チェックサムの算出方法は上記第65実施形態と同一である。その後、主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理において算出されて特定制御用のワークエリア221に保存された特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムを読み出すとともに、その読み出したチェックサムを、今回のメイン処理にて上記のように算出したチェックサムと比較する。そして、それらチェックサムが一致しているか否かを判定する。
チェックサムが一致している場合(ステップSB105:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定参照用エリア341(図659参照)に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲であるか否かを判定する(ステップSB106)。設定参照用エリア341は上記第77実施形態と同様に現状のパチンコ機10の設定値を主側CPU63にて特定するための情報が格納される記憶エリアである。設定参照用エリア341に「1」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定1」となる。設定参照用エリア341に「2」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定2」となる。設定参照用エリア341に「3」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定3」となる。設定参照用エリア341に「4」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定4」となる。設定参照用エリア341に「5」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定5」となる。設定参照用エリア341に「6」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定6」となる。ステップSB106では設定参照用エリア341に格納された設定値の情報が「1」〜「6」のいずれかであるか否かを判定する。
ステップSB104〜ステップSB106の全てで肯定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSB107)。設定更新表示フラグは上記第67実施形態と同様に設定値更新処理(図672)が実行されていることを主側CPU63にて特定するためのフラグであり、設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を更新している状況であることを示す表示及び更新途中の設定値を示す表示が行われる。設定更新表示フラグは、設定値更新処理(図672)が開始された場合に「1」がセットされ設定値更新処理(図672)が終了される場合に「0」クリアされるフラグであるため、設定値更新処理(図672)が実行されていない状況においては基本的に設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態とはならない。しかしながら、設定値更新処理(図672)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、その後に主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態となる。この設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態は設定値更新処理(図672)において設定更新表示フラグを「0」クリアする処理が実行されるまでは維持される。
設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことでステップSB107にて否定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSB108)。つまり、リセットボタン68cが押圧操作されている状態においてパチンコ機10の電源ON操作が行われて主側CPU63への動作電力の供給が開始されたか否かを判定する。ここで、本実施形態では上記第67実施形態と同様に、主制御装置60に設定キー挿入部68a及びリセットボタン68cが設けられているものの更新ボタン68bは設けられていない。また、主制御装置60には第1〜第3報知用表示装置69a〜69cではなく第43実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204が設けられている。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSB108:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSB109)。遊技停止フラグは、停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合に「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。ステップSB109にて肯定判定をした場合、後述するステップSB121及びステップSB122の処理を実行する。
ステップSB109にて否定判定をした場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSB110)。設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSB110:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップSB112)。また、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていない場合であっても(ステップSB110:NO)、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSB111:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップSB112)。
設定確認表示フラグは上記第67実施形態と同様に設定確認用処理(図671)が実行されていることを主側CPU63にて特定するためのフラグであり、設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を確認している状況であることを示す表示及び現状設定されている設定値を示す表示が行われる。設定確認表示フラグは、設定確認用処理(図671)が開始された場合に「1」がセットされ設定確認用処理(図671)が終了される場合に「0」クリアされるフラグであるため、設定確認用処理(図671)が実行されていない状況においては基本的に設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態とはならない。しかしながら、設定確認用処理(図671)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、その後に主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態となる。この設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態は後述する第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行されるか、後述する設定値更新処理(図672)が実行されるか、又は設定確認用処理(図671)において設定確認表示フラグを「0」クリアする処理が実行されるまでは維持される。
上記のようにリセットボタン68cが押圧操作されていない状況であって設定キー挿入部68aがON操作されている場合(すなわち「設定確認操作」が行われた場合)だけではなく、リセットボタン68cが押圧操作されていない状況であって設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合にも設定確認用処理(図671)が実行されることにより、設定確認用処理(図671)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合には、その後の動作電力の供給の再開に際して「設定確認操作」が行われなかったとしても設定確認用処理(図671)が実行される。これにより、パチンコ機10の現状の設定値の確認を引き続き行わせることが可能となる。一方、設定確認用処理(図671)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合であってもその後の動作電力の供給の再開に際してリセットボタン68cが押圧操作された場合には、設定確認用処理(図671)が実行されることなく第1RAMクリア処理(ステップSB117)及び設定値更新処理(図672)のうち動作電力の供給の再開に際して行われた操作に対応する処理が実行される。これにより、設定確認用処理(図671)よりも第1RAMクリア処理(ステップSB117)又は設定値更新処理(図672)の実行を優先させることが可能となる。
ここで、ステップSB112にて実行される設定確認用処理について説明する。図671は設定確認用処理を示すフローチャートである。なお、設定確認用処理におけるステップSB201〜ステップSB207の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず割込み許可の設定を行う(ステップSB201)。これにより、第1タイマ割込み処理(図638)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図639)が第2割込み周期で割り込んで起動される。
本実施形態においては動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)では基本的に第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の割込みが禁止されており、設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)において割込みが許可される。したがって、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)が実行されていない状況においては第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の実行が禁止され、設定確認用処理(図671)又は設定値更新処理(図672)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の実行が許可される。但し、設定確認用処理(図671)又は設定値更新処理(図672)が実行されている状況においては立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図638)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図638)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図638)が終了される。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」がセットされていないことを条件として、設定確認表示フラグに「1」をセットする(ステップSB202)。設定確認表示フラグに「1」がセットされることにより、第2タイマ割込み処理(図639)のステップS9005にて肯定判定をすることで、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9006)を実行する。当該設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理の処理内容は上記第77実施形態と同一である。当該処理が実行されることにより、例えば図629(b)の説明図に示すように、パチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
その後、確認開始コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB203)。音声発光制御装置81は確認開始コマンドを受信することにより、設定確認用処理(図671)が実行されていることを示す画像及び設定確認用処理(図671)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定確認用処理(図671)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。また、設定確認用処理(図671)が実行されていることを示す外部出力が例えば遊技ホールの管理コンピュータといったパチンコ機10外部の装置に対して行われる構成としてもよい。
その後、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップSB204)。具体的には、上記第77実施形態における設定確認用処理(図660)と同様に、設定キー挿入部68aの状態を検知する検知センサから受信している信号の受信状態がON状態に対応する受信状態からOFF状態に対応する受信状態となったか否かを判定する。したがって、設定キー挿入部68aがON状態に維持されている場合だけではなく、設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定確認用処理(図671)が開始された場合においてそのOFF状態が維持されている場合にもステップSB204にて否定判定をする。設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定していない場合(ステップSB204:NO)、ステップSB204の処理を繰り返す。
設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定した場合(ステップSB204:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグを「0」クリアする(ステップSB205)。これにより、第2タイマ割込み処理(図639)のステップS9005にて否定判定をすることで、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9006)が実行されない状況となる。したがって、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる状態が解除される。
その後、割込み禁止の設定を行う(ステップSB206)。これにより、設定確認用処理(図671)を終了してメイン処理(図670)における動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)に復帰する場合には第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の割込みが禁止される。
その後、確認時の復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB207)。音声発光制御装置81は確認時の復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて設定確認用処理(図671)が実行されたことを特定する。そして、確認時の復帰コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
上記のとおりリセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作した状態でパチンコ機10の電源ON操作が行われることにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されてメイン処理(図670)が開始された状況においてリセットボタン68cが押圧操作されていないとともに設定キー挿入部68aがON操作された状態となり、メイン処理(図670)にて遊技を進行させるための処理が実行される前の状況である動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において設定確認用処理(図671)が実行される。これにより、遊技が行われていない状況下において設定値の確認を行うことが可能となる。
メイン処理(図670)の説明に戻り、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていない場合であって設定確認表示フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSB110及びステップSB111:NO)、通常復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB113)。音声発光制御装置81は通常復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)のいずれもが実行されていないことを特定する。そして、通常復帰コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
一方、ステップSB108にてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合であって、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていると判定した場合(ステップSB108及びステップSB114:YES)、又はステップSB107にて設定更新表示フラグに「1」がセットされていると判定した場合、設定値更新処理を実行する(ステップSB115)。上記のようにリセットボタン68cが押圧操作されている場合であって設定キー挿入部68aがON操作されている場合(すなわち「設定変更操作」が行われた場合)だけではなく、リセットボタン68cの押圧操作及び設定キー挿入部68aのON操作の有無に関係なく設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合にも設定値更新処理(図672)が実行されることにより、設定値更新処理(図672)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合には、その後の動作電力の供給の開始に際しての操作内容が「操作無し」、「RAMクリア操作」、「設定変更操作」及び「設定確認操作」のいずれであったとしても設定値更新処理(図672)が実行される。これにより、設定値更新処理(図672)の実行を優先させることが可能となる。
ここで、ステップSB115にて実行される設定値更新処理について説明する。図672は設定値更新処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新処理におけるステップSB301〜ステップSB314の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず割込み許可の設定を行う(ステップSB301)。これにより、第1タイマ割込み処理(図638)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図639)が第2割込み周期で割り込んで起動される。
本実施形態においては動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)では基本的に第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の割込みが禁止されており、設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)において割込みが許可される。したがって、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)が実行されていない状況においては第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の実行が禁止され、設定確認用処理(図671)又は設定値更新処理(図672)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の実行が許可される。但し、設定確認用処理(図671)又は設定値更新処理(図672)が実行されている状況においては立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図638)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図638)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図638)が終了される。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことを条件として、設定更新表示フラグに「1」をセットする(ステップSB302)。設定更新表示フラグに「1」がセットされることにより、第2タイマ割込み処理(図639)のステップS9003にて肯定判定をすることで、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9004)を実行する。当該設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理の処理内容は上記第77実施形態と同一である。当該処理が実行されることにより、例えば図629(a)の説明図に示すように、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の更新対象として選択されている設定値の表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
その後、開始時の初期設定を行う(ステップSB303)。当該初期設定では、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグを「0」クリアする。遊技停止フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSB104:NO)、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合(ステップSB105:NO)、又は設定参照用エリア341に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲ではない場合に(ステップSB106:NO)、メイン処理(図670)のステップSB119にて「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、上記のような主側RAM65の情報異常が発生した場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。ステップSB303の処理にて遊技停止フラグを「0」クリアすることで、主側RAM65の情報異常の発生が特定されている状態を設定値更新処理(図672)が実行された場合に解除することが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新用エリア342(図659参照)に「1」を設定する(ステップSB304)。設定更新用エリア342は上記第77実施形態と同様に設定値更新処理(図672)において更新途中の設定値の情報が格納される記憶エリアである。設定更新用エリア342に「1」の数値情報が格納されている場合には更新対象(選択対象又は変更対象)の設定値は「設定1」となる。設定更新用エリア342に「2」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定2」となる。設定更新用エリア342に「3」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定3」となる。設定更新用エリア342に「4」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定4」となる。設定更新用エリア342に「5」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定5」となる。設定更新用エリア342に「6」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定6」となる。
ステップSB304にて設定更新用エリア342に「1」を設定することで、更新対象の設定値が「設定1」となる。つまり、本実施形態ではパチンコ機10の現状の設定値がいずれであったとしても設定値更新処理(図672)が開始された場合には更新対象の設定値は「設定1」となる。
その後、更新開始コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB305)。音声発光制御装置81は更新開始コマンドを受信することにより、設定値更新処理(図672)が実行されていることを示す画像、設定値を変更するための操作内容を認識可能とさせるための画像、及び設定値更新処理(図672)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、設定値を変更している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定値を変更させるために必要な操作内容及び設定値更新処理(図672)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。また、設定値更新処理(図672)が実行されていることを示す外部出力が例えば遊技ホールの管理コンピュータといったパチンコ機10外部の装置に対して行われる構成としてもよい。
その後、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報が「1」〜「6」のいずれかであるか否かを判定する(ステップSB306)。「1」〜「6」のいずれかではない場合(ステップSB306:NO)、設定更新用エリア342に「1」を設定する(ステップSB307)。これにより、更新対象の設定値が「設定1」となる。
ステップSB306にて肯定判定をした場合又はステップSB307の処理を実行した場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップSB308)。具体的には、設定キー挿入部68aの状態を検知する検知センサから受信している信号の受信状態が、ON状態に対応する受信状態からOFF状態に対応する受信状態となったか否かを判定する。したがって、設定キー挿入部68aがON状態に維持されている場合だけではなく、設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定値更新処理が開始された場合においてそのOFF状態が維持されている場合にもステップSB308にて否定判定をする。
ステップSB308にて否定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されていることを条件として(ステップSB309:YES)、設定更新用エリア342の値を1加算する(ステップSB310)。これにより、リセットボタン68cが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新される。また、リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSB309:NO)又は設定更新用エリア342の値を1加算した場合にはステップSB306の処理に戻ることとなるが、ステップSB306にて設定更新用エリア342の値が7以上であると判定されると、ステップSB307にて設定更新用エリア342に「1」がセットされる。これにより、「設定6」の状況でリセットボタン68cが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定した場合(ステップSB308:YES)、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報を設定参照用エリア341に上書きする(ステップSB311)。これにより、今回の設定値更新処理(図672)にて更新された結果の設定値の情報が設定参照用エリア341に設定された状態となり、その設定された情報に対応する設定値が現状のパチンコ機10の設定値となる。
その後、割込み禁止の設定を行う(ステップSB312)。これにより、設定値更新処理(図672)を終了してメイン処理(図670)における動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)に復帰する場合には第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の割込みが禁止される。
その後、第2RAMクリア処理を実行する(ステップSB313)。第2RAMクリア処理では、上記第77実施形態におけるRAMクリア処理(ステップSA416)と同様に、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(すなわち設定参照用エリア341)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグ及び設定確認表示フラグを「0」クリアする。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新用エリア342を「0」クリアする。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグを「0」クリアする。また、第2RAMクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。また、第2RAMクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を実行する。この初期設定ではステップSB102の内部機能レジスタ設定処理と同様の処理を実行する。なお、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224については「0」クリアするための処理及び初期設定を行うための処理は実行しない。
その後、更新時の復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB314)。音声発光制御装置81は更新時の復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて設定値更新処理(図672)が実行されたことを特定する。そして、更新時の復帰コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
上記のとおりリセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うだけではなくさらに設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うことに基づき、設定値更新処理(図672)が実行される。また、既に説明したとおりリセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うことに基づき、設定確認用処理(図671)が実行される。これにより、設定値に関する設定関連処理が実行されるための操作として、設定キー挿入部68aに対するON操作を共通させることが可能となる。よって、設定関連処理を発生させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。
また、設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行う場合であって、リセットボタン68cの押圧操作を付加しない場合には設定確認用処理(図671)が実行され、リセットボタン68cの押圧操作を付加する場合には設定値更新処理(図672)が実行される。これにより、リセットボタン68cの押圧操作の有無によって設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)のうち実行対象の処理を相違させることが可能となる。よって、設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)のうち所望の処理を実行させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。また、設定確認用処理(図671)よりも設定値更新処理(図672)を実行させるための操作内容を多くすることにより、設定値更新処理(図672)を不正に行わせる行為を特に行いづらくさせることが可能となる。
メイン処理(図670)の説明に戻り、ステップSB108にてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合であって、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていないと判定した場合(ステップSB114:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSB116)。遊技停止フラグは、停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合に「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。
遊技停止フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSB116:NO)、第1RAMクリア処理を実行する(ステップSB117)。第1RAMクリア処理では、上記第77実施形態におけるRAMクリア処理(ステップSA416)と同様に、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(すなわち設定参照用エリア341)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグ及び設定確認表示フラグを「0」クリアする。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新用エリア342を「0」クリアする。また、第1RAMクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。また、第1RAMクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を実行する。この初期設定ではステップSB102の内部機能レジスタ設定処理と同様の処理を実行する。
なお、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224については「0」クリアするための処理及び初期設定を行うための処理は実行しない。また、第1RAMクリア処理(ステップSB117)の処理内容は設定値更新処理(図672)における第2RAMクリア処理(ステップSB313)の処理内容と同一であるが、これら処理内容の一部が相違している構成としてもよい。例えば、第1RAMクリア処理(ステップSB117)では「0」クリア及び初期設定の対象となるエリアが第2RAMクリア処理(ステップSB313)では「0」クリア及び初期設定の対象とはならない構成としてもよく、第2RAMクリア処理(ステップSB313)では「0」クリア及び初期設定の対象となるエリアが第1RAMクリア処理(ステップSB117)では「0」クリア及び初期設定の対象とはならない構成としてもよい。
その後、クリア時の復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB118)。音声発光制御装置81はクリア時の復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行されたことを特定する。そして、クリア時の復帰コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
メイン処理(図670)においてステップSB104〜ステップSB106のいずれかにて否定判定をした場合、すなわち停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップSB119)。既に説明したとおり遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。
その後、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSB120)。リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSB120:NO)、動作電力の供給開始時において停電フラグ、チェックサム又は設定値に関して異常が発生したことを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB121)。音声発光制御装置81は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を動作電力の供給開始時における情報異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更をして下さい。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、パチンコ機10への動作電力の供給が一旦停止されたとしても設定値更新処理(図672)が実行されるまではパチンコ機10への動作電力の供給が再開された場合に上記報知が再度開始されることとなる。
その後、異常時の外部出力処理を実行する(ステップSB122)。異常時の外部出力処理では、遊技ホールの管理コンピュータに向けて異常信号を外部出力するための処理を実行する。この場合、異常信号の信号出力が予め定められた所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って行われる。但し、これに限定されることはなく遊技停止フラグに「1」がセットされている状況下においては異常信号の信号出力が継続され、遊技停止フラグが「0」クリアされることで異常信号の信号出力が停止される構成としてもよい。また、異常信号は、停電フラグ、チェックサム及び設定値に関する異常とは異なる異常が発生した場合にも出力され得る。例えば、第1タイマ割込み処理(図638)の不正検知処理(ステップS8905)において監視対象の不正(不正な電波の検知や不正の磁気の検知)が発生したことを特定した場合にも異常信号が外部出力される。但し、このように異常信号が兼用される構成に限定されることはなく、停電フラグ、チェックサム又は設定値に関する異常に対して専用となる異常信号が外部出力される構成としてもよく、停電フラグに関する異常、チェックサムに関する異常及び設定値に関する異常のそれぞれに対応する異常信号が外部出力される構成としてもよい。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップSB120:YES)、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSB114)。リセットボタン68cが押圧操作されているとともに設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSB114及びステップSB120:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップSB115)。設定値更新処理の処理内容は既に説明したとおりである。つまり、「設定変更操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力が供給された場合、主側RAM65について異常が発生していることでステップSB104〜ステップSB106のいずれかにて否定判定をした場合であっても設定値更新処理(図672)が実行される。これにより、設定値の変更を優先させることが可能となる。また、設定値更新処理(図672)では既に説明したとおりステップSB303にて開始時の初期設定が実行されることで遊技停止フラグが「0」クリアされる。これにより、設定値更新処理(図672)が実行された場合には、設定値の更新が完了した後に、主側RAM65について異常が発生している状態を解消させることが可能となる。
一方、リセットボタン68cが押圧操作されているものの設定キー挿入部68aがON操作されていない場合(ステップSB120:YES、ステップSB114:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSB116)。ステップSB119にて遊技停止フラグに「1」がセットされた後におけるステップSB116の処理では当然のことながら遊技停止フラグに「1」がセットされているため、ステップSB116にて肯定判定をする。この場合、ステップSB121にて音声発光制御装置81に異常コマンドを送信するとともに、ステップSB122にて異常信号を外部出力する。
つまり、停電フラグ、チェックサム及び設定値に関する異常が発生してステップSB104〜ステップSB106のいずれかにて否定判定をした場合、「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始されたとしても第1RAMクリア処理(ステップSB117)は実行されない。また、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況であって「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にも第1RAMクリア処理(ステップSB117)は実行されない。これにより、「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始されたとしても遊技停止フラグに「1」がセットされた状態が解消されないようにすることが可能となる。これに対して、「設定変更操作」が行われている場合には遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かに関係なく設定値更新処理(図672)が実行されるとともに当該設定値更新処理(図672)の開始時の初期設定(ステップSB303)にて遊技停止フラグが「0」クリアされる。これにより、遊技停止フラグに「1」がセットされた状態を解消するためには設定値更新処理(図672)を実行する必要が生じることとなる。よって、特定制御用のワークエリア221の情報異常の発生に際しては当該特定制御用のワークエリア221を初期化するための処理だけではなく、設定値の再設定を要するようにすることが可能となる。
また、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況において主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には、「設定変更操作」が行われていない場合、すなわち「操作無し」の場合又は「RAMクリア操作」若しくは「設定確認操作」が行われた場合、ステップSB109又はステップSB116にて肯定判定をすることで、ステップSB121にて異常コマンドを送信するとともにステップSB122にて異常時の外部出力処理を実行する。これにより、遊技停止フラグに「1」がセットされた場合には、その後のメイン処理におけるステップSB104〜ステップSB106の処理結果に関係なく、設定値更新処理(図672)が実行されない限り、主側CPU63への動作電力の供給が開始される度にパチンコ機10における異常報知及びパチンコ機10の外部への異常時の外部出力が行われる。よって、遊技ホールの管理者に設定値を変更すべきことを認識させることが可能となる。
ステップSB112の処理を実行した場合、ステップSB113の処理を実行した場合、ステップSB115の処理を実行した場合、ステップSB118の処理を実行した場合、又はステップSB122の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップSB123)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第67実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図639)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、上記第67実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。
上記構成によれば主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、当該主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した後であって残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が開始される前に、初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において初期チェック期間を制御する必要がないため、当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況における処理負荷を軽減することが可能となる。
また、設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)として実行されるのに対して、初期チェック期間は動作電力の供給開始時の処理が終了した後に開始される。これにより、初期チェック期間において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるとしても、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用した設定値の表示に影響を与えないようにすることが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする(ステップSB124)。立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)が起動された場合にステップS8906にて否定判定をすることでステップS8901〜ステップS8905の処理だけではなくステップS8907〜ステップS8920の処理を実行することとなり、遊技を進行させるための処理が実行されない状態が解除される。なお、ステップSB124では特定制御用のワークエリア221における停電フラグも「0」クリアする。
その後、ステップSB125〜ステップSB128の残余処理に進む。つまり、主側CPU63は第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップSB125〜ステップSB128の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップSB125〜ステップSB128の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。ステップSB125〜ステップSB128では、上記第33実施形態におけるメイン処理(図514)のステップS113〜ステップS116と同一の処理を実行する。
次に、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の割込みが許可される様子について図673のタイムチャートを参照しながら説明する。図673(a)はパチンコ機10の電源がON状態となっている期間を示し、図673(b)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が実行されている期間を示し、図673(c)は特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている期間を示し、図673(d)は残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が実行されている期間を示し、図673(e)は割込みが許可されている期間を示し、図673(f)は第1タイマ割込み処理(図638)又は第2タイマ割込み処理(図639)が実行されている期間を示し、図673(g)は設定値更新処理(図672)が実行されている期間を示し、図673(h)は設定確認用処理(図671)が実行されている期間を示す。
まず動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)の両方が実行されない場合について説明する。
t1のタイミングで図673(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、「RAMクリア操作」、「設定変更操作」及び「設定確認操作」のいずれもが行われない「操作無し」の状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われている。当該t1のタイミングで、図673(b)に示すように主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が開始される。また、図673(c)に示すように特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされた状態となる。
その後、t2のタイミングで、図673(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了して、図673(d)に示すように残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が開始される。また、当該t2のタイミングで図673(c)に示すように特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされる。なお、残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が開始されたタイミングでは図673(e)に示すように割込みは許可されない。
その後、t3のタイミングで、図673(d)に示すように残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が終了するとともに図673(e)に示すように割込みが許可される。これにより、図673(f)に示すようにタイマ割込み処理が開始される。この場合、第2タイマ割込み処理(図639)が先に実行され当該第2タイマ割込み処理(図639)が終了した場合に第1タイマ割込み処理(図638)が実行される。但し、これに限定されることはなく、第1タイマ割込み処理(図638)が先に実行され当該第1タイマ割込み処理(図638)が終了した場合に第2タイマ割込み処理(図639)が実行される構成としてもよい。
次に、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において設定値更新処理(図672)が実行される場合について説明する。
t4のタイミングで図673(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、「設定変更操作」が行われた状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われている。当該t4のタイミングで、図673(b)に示すように主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が開始される。また、図673(c)に示すように特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされた状態となる。
その後、t5のタイミングで図673(g)に示すように設定値更新処理(図672)が開始される。この場合、当該t5のタイミングで図673(e)に示すように割込みが許可される。割込みが許可されることでt6のタイミングで図673(f)に示すようにタイマ割込み処理が開始される。この場合、第2タイマ割込み処理(図639)が先に実行され当該第2タイマ割込み処理(図639)が終了した場合に第1タイマ割込み処理(図638)が実行される。但し、これに限定されることはなく、第1タイマ割込み処理(図638)が先に実行され当該第1タイマ割込み処理(図638)が終了した場合に第2タイマ割込み処理(図639)が実行される構成としてもよい。また、第1タイマ割込み処理(図638)が実行されたとしても図673(c)に示すように立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理は実行されない。
タイマ割込み処理は図673(f)に示すようにt7のタイミングで終了し、その後、t8のタイミングで図673(g)に示すように設定値更新処理(図672)が終了する。そして、当該t8のタイミングで図673(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了するとともに図673(c)に示すように立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされる。また、当該t8のタイミングで図673(d)に示すように残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が開始される。
次に、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において設定確認用処理(図671)が実行される場合について説明する。
t9のタイミングで図673(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、「設定確認操作」が行われた状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われている。当該t9のタイミングで、図673(b)に示すように主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が開始される。また、図673(c)に示すように特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされた状態となる。
その後、t10のタイミングで図673(h)に示すように設定確認用処理(図671)が開始される。この場合、当該t10のタイミングで図673(e)に示すように割込みが許可される。割込みが許可されることでt11のタイミングで図673(f)に示すようにタイマ割込み処理が開始される。この場合、第2タイマ割込み処理(図639)が先に実行され当該第2タイマ割込み処理(図639)が終了した場合に第1タイマ割込み処理(図638)が実行される。但し、これに限定されることはなく、第1タイマ割込み処理(図638)が先に実行され当該第1タイマ割込み処理(図638)が終了した場合に第2タイマ割込み処理(図639)が実行される構成としてもよい。また、第1タイマ割込み処理(図638)が実行されたとしても図673(c)に示すように立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理は実行されない。
タイマ割込み処理は図673(f)に示すようにt12のタイミングで終了し、その後、t13のタイミングで図673(h)に示すように設定確認用処理(図671)が終了する。そして、当該t13のタイミングで図673(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了するとともに図673(c)に示すように立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされる。また、当該t13のタイミングで図673(d)に示すように残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が開始される。
上記のとおり動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)が実行されていない状況においては第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の実行が禁止され、設定確認用処理(図671)又は設定値更新処理(図672)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の実行が許可される。設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)が実行されない場合には動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)の途中でタイマ割込み処理が割り込んで起動されないようにすることで、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)を早期に完了させることが可能となる。
その一方、設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)が実行される場合には遊技ホールの管理者の操作に応じた処理が実行されるため、これら処理に滞在する期間が長くなる。この場合に設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)が実行されている状況であってもタイマ割込み処理の割込みが禁止されたままであるとすると、タイマ割込み処理の実行開始タイミングが極端に遅くなってしまう。これに対して、設定確認用処理(図671)又は設定値更新処理(図672)が実行される場合にはタイマ割込み処理の割込みが許可される。これにより、タイマ割込み処理の実行開始タイミングが極端に遅くなってしまわないようにすることが可能となる。また、設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)が実行されている状況において、第1〜第4報知用表示装置201〜204を表示制御するための処理が実行される第2タイマ割込み処理(図639)が割り込んで実行されることにより、第2タイマ割込み処理(図639)を利用して第1〜第4報知用表示装置201〜204にて設定値に関する表示を行わせることが可能となる。
また、設定確認用処理(図671)又は設定値更新処理(図672)が実行されている状況においては立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている。したがって、設定確認用処理(図671)又は設定値更新処理(図672)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図638)が起動されたとしても、当該第1タイマ割込み処理(図638)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないようにすることが可能となる。
次に、停電フラグ、チェックサム又は設定値に関する異常が発生した場合における処理の進行態様について図674のタイムチャートを参照しながら説明する。図674(a)はパチンコ機10の電源がON状態となっている期間を示し、図674(b)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が実行されている期間を示し、図674(c)は残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が実行されている期間を示し、図674(d)は第1タイマ割込み処理(図638)又は第2タイマ割込み処理(図639)が実行されている期間を示し、図674(e)は特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされている期間を示し、図674(f)は異常信号が外部出力されている期間を示し、図674(g)は設定値更新処理(図672)が実行されている期間を示す。
t1のタイミングで図674(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、「RAMクリア操作」、「設定変更操作」及び「設定確認操作」のいずれもが行われない「操作無し」の状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われている。当該t1のタイミングで、図673(b)に示すように主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が開始される。
その後、t2のタイミングで停電フラグ、チェックサム及び設定値のいずれかに関する異常の発生が特定されることにより、図674(e)に示すように特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされた状態となる。また、当該t2のタイミングで図674(f)に示すように異常信号の外部出力が開始される。これにより、パチンコ機10において停電フラグ、チェックサム及び設定値のいずれかに関する異常が発生したことを遊技ホールの管理コンピュータにおいて特定することが可能となる。
その後、t3のタイミングで図674(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了するとともに図674(c)に示すように残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が開始される。また、t4のタイミングで図674(f)に示すように異常信号の外部出力が終了される。t2のタイミング〜t4のタイミングの所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って異常信号の外部出力が継続されることにより、パチンコ機10において停電フラグ、チェックサム及び設定値のいずれかに関する異常が発生したことを遊技ホールの管理コンピュータにおいて正確に特定することが可能となる。また、異常信号の外部出力が継続される期間が所定期間で一定となっていることにより、当該異常信号の外部出力を行うための処理構成を簡素化することが可能となる。なお、異常信号の外部出力だけではなく、図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54における異常報知も実行される。
その後、t5のタイミングで図674(c)に示すように残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が終了する。そして、t5のタイミング〜t6のタイミングに亘って図674(d)に示すようにタイマ割込み処理が実行され、t6のタイミング〜t7のタイミングに亘って図674(c)に示すように残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が実行され、t7のタイミング〜t8のタイミングに亘って図674(d)に示すようにタイマ割込み処理が実行される。但し、図674(e)に示すように遊技停止フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図638)が実行されたとしても、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行されるものの、遊技を進行させるための処理は実行されない。t8のタイミングで第1タイマ割込み処理(図638)にて停電時処理が実行され、図674(a)に示すようにパチンコ機10の電源がOFF状態となる。
その後、t9のタイミングで、図674(a)に示すようにパチンコ機10の電源が再度ON状態となり、図674(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が開始される。この場合、図674(e)に示すように特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされている。したがって、t10のタイミング〜t12のタイミングに亘って図674(f)に示すように異常信号の外部出力が行われる。これにより、パチンコ機10において停電フラグ、チェックサム及び設定値のいずれかに関する異常が発生していることを遊技ホールの管理コンピュータに再度認識させることが可能となる。なお、異常信号の外部出力だけではなく、図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54における異常報知も実行される。
また、図674(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)はt11のタイミングで終了し、当該t11のタイミング〜t13のタイミングに亘って図674(c)に示すように残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が実行される。そして、図674(d)に示すようにt13のタイミングでタイマ割込み処理が実行される。但し、図674(e)に示すように遊技停止フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図638)が実行されたとしても、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行されるものの、遊技を進行させるための処理は実行されない。t14のタイミングで第1タイマ割込み処理(図638)にて停電時処理が実行され、図674(a)に示すようにパチンコ機10の電源がOFF状態となる。
その後、t15のタイミングで、図674(a)に示すようにパチンコ機10の電源が再度ON状態となり、図674(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が開始される。そして、図674(g)に示すようにt16のタイミング〜t17のタイミングに亘って設定値更新処理(図672)が実行される。設定値更新処理(図672)が実行されることにより設定値が変更されるだけではなく、図674(e)に示すように特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグが「0」クリアされる。これにより、特定制御用のワークエリア221の情報異常の発生に起因して遊技を進行させるための処理の実行が阻止された状態が解消される。その後、t17のタイミング〜t18のタイミングに亘って図674(c)に示すように残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が実行され、t18のタイミングで図674(d)に示すようにタイマ割込み処理が開始される。
上記のとおり停電フラグ、チェックサム及び設定値に関する異常が発生してメイン処理(図670)におけるステップSB104〜ステップSB106のいずれかにて否定判定をした場合には特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされることで、遊技を進行させるための処理が実行されない状況となる。これにより、特定制御用のワークエリア221の情報異常が発生しているにも関わらず遊技が行われてしまわないようにすることが可能となる。
また、遊技停止フラグに「1」がセットされた状態は設定値更新処理(図672)が実行されない限り解消されない。これにより、遊技停止フラグに「1」がセットされた状態を解消するためには設定値更新処理(図672)を実行する必要が生じることとなり、特定制御用のワークエリア221の情報異常の発生に際しては当該特定制御用のワークエリア221を初期化するための処理だけではなく設定値の再設定を要するようにすることが可能となる。
次に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合における第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容について、図675のタイムチャートを参照しながら説明する。図675(a)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が実行されている期間を示し、図675(b)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した後の処理が実行されている期間を示し、図675(c)は初期チェック期間を示し、図675(d)は設定値更新処理(図672)が実行されている期間を示し、図675(e)はパチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる設定更新中表示期間を示し、図675(f)は設定確認用処理(図671)が実行されている期間を示し、図675(g)はパチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる設定確認中表示期間を示す。
まず動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)の両方が実行されない場合について説明する。
t1のタイミング〜t2のタイミングに亘って図675(a)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が実行される。そして、t2のタイミングで図675(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した後の処理が開始される。この場合、当該t2のタイミングでメイン処理(図670)におけるステップSB122にてチェック中カウンタの設定処理が実行されることで初期チェック期間が開始される。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始される(図633(b)参照)。当該初期チェック期間であっても遊技を進行させるための処理は実行されるため、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われている状況において遊技が行われ得る。その後、t3のタイミングで図675(c)に示すように初期チェック期間が終了する。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204ではベース値の表示が開始される。
次に、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において設定値更新処理(図672)が実行される場合について説明する。
t4のタイミングで図675(a)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が開始される。そして、t5のタイミング〜t6のタイミングに亘って図675(d)に示すように設定値更新処理(図672)が実行される。この場合、図675(e)に示すようにt5のタイミング〜t6のタイミングに亘って設定更新中表示期間となる。
その後、t6のタイミングで図675(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した後の処理が開始される。この場合、当該t6のタイミングでメイン処理(図670)におけるステップSB122にてチェック中カウンタの設定処理が実行されることで初期チェック期間が開始される。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始される(図633(b)参照)。当該初期チェック期間であっても遊技を進行させるための処理は実行されるため、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われている状況において遊技が行われ得る。その後、t7のタイミングで図675(c)に示すように初期チェック期間が終了する。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204ではベース値の表示が開始される。
次に、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において設定確認用処理(図671)が実行される場合について説明する。
t8のタイミングで図675(a)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が開始される。そして、t9のタイミング〜t10のタイミングに亘って図675(f)に示すように設定確認用処理(図671)が実行される。この場合、図675(g)に示すようにt9のタイミング〜t10のタイミングに亘って設定確認中表示期間となる。
その後、t10のタイミングで図675(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した後の処理が開始される。この場合、当該t10のタイミングでメイン処理(図670)におけるステップSB122にてチェック中カウンタの設定処理が実行されることで初期チェック期間が開始される。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始される(図633(b)参照)。当該初期チェック期間であっても遊技を進行させるための処理は実行されるため、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われている状況において遊技が行われ得る。その後、t11のタイミングで図675(c)に示すように初期チェック期間が終了する。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204ではベース値の表示が開始される。
上記構成によれば主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、当該主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した後であって残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が開始される前に、初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において初期チェック期間を制御する必要がないため、当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況における処理負荷を軽減することが可能となる。
また、設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)として実行されるのに対して、初期チェック期間は動作電力の供給開始時の処理が終了した後に開始される。これにより、初期チェック期間において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるとしても、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用した設定値の表示に影響を与えないようにすることが可能となる。
次に、設定値更新処理(図672)又は設定確認用処理(図671)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図670)にて実行される処理の内容について図676の説明図を参照しながら説明する。
設定値更新処理(図672)及び設定確認用処理(図671)のいずれもが実行されていない状況において停電時処理が実行された場合においてその後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図670)にて実行される処理の内容をまず説明する。
「操作無し」の状況で動作電力の供給が再開された場合にはメイン処理(図670)では第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図672)及び設定確認用処理(図671)のいずれも実行されない。また、「RAMクリア操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合にはメイン処理(図670)では第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行される一方、設定値更新処理(図672)及び設定確認用処理(図671)は実行されない。「設定変更操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合にはメイン処理(図670)では設定値更新処理(図672)が実行される一方、第1RAMクリア処理(ステップSB117)及び設定確認用処理(図671)は実行されない。「設定確認操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合にはメイン処理(図670)では設定確認用処理(図671)が実行される一方、第1RAMクリア処理(ステップSB117)及び設定値更新処理(図672)は実行されない。
次に、設定値更新処理(図672)が実行されている状況(すなわち設定更新表示フラグに「1」がセットされた状況)において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図670)にて実行される処理の内容について説明する。
「操作無し」の状況で動作電力の供給が再開された場合、「RAMクリア操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、「設定変更操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、及び「設定確認操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合のいずれであっても、メイン処理(図670)では設定値更新処理(図672)が実行される一方、設定確認用処理(図671)は実行されない。つまり、設定値更新処理(図672)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合には、その後の動作電力の供給の再開に際しての操作内容がいずれであったとしても設定値更新処理(図672)が新たに開始される。
上記構成であることにより、設定値更新処理(図672)の途中で動作電力の供給が停止された場合には動作電力の供給の再開に際しては、パチンコ機10の電源ON時における設定キー挿入部68a及びリセットボタン68cへの操作内容に関係なく設定値更新処理(図672)が新たに開始されるようにすることが可能となる。これにより、設定値の更新を完了させる機会を確実に生じさせることが可能となる。よって、設定値の更新が完了していないにも関わらず遊技が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
また、設定値更新処理(図672)の途中で動作電力の供給が停止された場合には動作電力の供給の再開に際しての操作内容に関係なく一義的に設定値更新処理(図672)が実行されるようにすることで、各操作内容に応じて実行される処理内容を変更させる構成に比べて処理構成を簡素化しながら上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
次に、設定確認用処理(図671)が実行されている状況(すなわち設定確認表示フラグに「1」がセットされた状況)において停電時処理が実行された場合に、その後の動作電力の供給の再開に際してメイン処理(図670)にて実行される処理の内容について説明する。
「RAMクリア操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、メイン処理(図670)では第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行される一方、設定値更新処理(図672)及び設定確認用処理(図671)は実行されない。つまり、設定確認用処理(図671)が実行されている状況において停電時処理が実行されたとしても、その後の動作電力の供給の再開に際して「RAMクリア操作」が行われた場合には設定確認用処理(図671)を新たに実行することなく、第1RAMクリア処理(ステップSB117)を実行する。これにより、「RAMクリア操作」に対する第1RAMクリア処理(ステップSB117)の実行を優先させることが可能となる。なお、第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行されることで設定確認表示フラグは「0」クリアされる。
「設定変更操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、メイン処理(図670)では設定値更新処理(図672)が実行される一方、設定確認用処理(図671)は実行されない。つまり、設定確認用処理(図671)が実行されている状況において停電時処理が実行されたとしても、その後の動作電力の供給の再開に際して「設定変更操作」が行われた場合には設定確認用処理(図671)を新たに実行することなく、設定値更新処理(図672)を実行する。これにより、「設定変更操作」に対する設定値更新処理(図672)の実行を優先させることが可能となる。また、このように設定確認用処理(図671)が実行されなかったとしても、設定値更新処理(図672)が実行されることで更新対象の設定値が第4報知用表示装置204にて表示されるとともに設定値更新処理(図672)の終了に際してその時点で更新対象となっている設定値の情報が設定参照用エリア341に設定されるため、遊技ホールの管理者は現状のパチンコ機10の設定値を確認することができる。なお、設定値更新処理(図672)において第2RAMクリア処理(ステップSB313)が実行されることで設定確認表示フラグは「0」クリアされる。
「設定確認操作」が行われた状況で動作電力の供給が再開された場合、メイン処理(図670)では停電フラグ、チェックサム及び設定値に関して異常が発生していないことを条件として設定確認用処理(図671)を実行する。これにより、設定確認用処理(図671)の途中で停電時処理が実行されたとしても、動作電力の供給の再開に際して「設定確認操作」を行うことで設定値の確認を再開することが可能となる。
「操作無し」の状況で動作電力の供給が再開された場合、メイン処理(図670)では停電フラグ、チェックサム及び設定値に関して異常が発生していないことを条件として、設定キー挿入部68aがON操作されていなくても設定確認用処理(図671)が実行される。これにより、設定確認用処理(図671)の途中で停電時処理が実行された場合であってその後の動作電力の供給の再開に際して「操作無し」の状況であったとしても設定値の確認を再開させることが可能となる。
次に、音声発光制御装置81にて実行される処理について説明する。当該処理の説明に先立ち音声発光制御装置81の電気的構成について図677の説明図を参照しながら説明する。
音声発光制御装置81は音声発光制御基板351を備えている。音声発光制御基板351には音光側MPU352が搭載されている。音光側MPU352には、制御部及び演算部を含む演算処理装置である音光側CPU353の他に、音光側ROM354及び音光側RAM355が内蔵されている。また、音光側MPU352には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。
音光側ROM354は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み出し専用として利用される。音光側ROM354は、音光側CPU353により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
音光側RAM355は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。音光側RAM355は、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に音光側ROM354よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。音光側RAM355は、音光側ROM354内に記憶されている制御プログラムの実行に対して各種のデータなどを一時的に記憶する。
音声発光制御基板351には音光側MPU352以外にもRTC356及びRTC用メモリ357が搭載されている。RTC356はリアルタイムクロックであり、年月日情報及び時刻情報を常時計測し、音光側CPU353からの指示に従い、その計測している年月日情報及び時刻情報(以下、日時情報ともいう)を出力することが可能な構成である。なお、RTC356にはバックアップ電源が設けられており、パチンコ機10の電源遮断中においても年月日情報及び時刻情報を計測することが可能となっている。また、RTC356において日時情報が計測される構成に限定されることはなく、時刻情報のみが計測される構成としてもよい。
RTC用メモリ357はSRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。RTC用メモリ357には音光側CPU353からの指示に従いRTC356の日時情報が格納される。また、RTC用メモリ357に格納された日時情報は必要に応じて音光側CPU353にて読み出される。音光側CPU353はRTC用メモリ357に格納された日時情報に基づき基準時間を把握するとともに、その基準時間を基準として所定時間(例えば1時間)が経過する毎に時間対応演出が実行されるようにするための処理を実行する。なお、RTC用メモリ357にはRTC356に対して設けられたバックアップ電源からバックアップ電力が供給される構成となっており、パチンコ機10の電源遮断中においても日時情報が記憶保持される。但し、これに限定されることはなくRTC用メモリ357が情報の記憶保持に外部からの電力供給を必要としないEEPROMなどであってもよい。
次に、音光側CPU353にて実行される演出制御処理について図678のフローチャートを参照しながら説明する。なお、演出制御処理は音光側CPU353への動作電力の供給が開始された場合に実行される。
主側CPU63から更新開始コマンドを受信している場合(ステップSB401:YES)、更新時報知の設定処理を実行する(ステップSB402)。更新開始コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定値更新処理(図672)が開始された場合に音光側CPU353に送信される。更新時報知の設定処理では、設定値更新処理(図672)が実行されていることを示す画像、設定値を変更するための操作内容を認識可能とさせるための画像、及び設定値更新処理(図672)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、設定値を変更している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定値を変更させるために必要な操作内容及び設定値更新処理(図672)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。
主側CPU63から確認開始コマンドを受信している場合(ステップSB403:YES)、確認時報知の設定処理を実行する(ステップSB404)。確認開始コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定確認用処理(図671)が開始される場合に音光側CPU353に送信される。確認時報知の設定処理では、設定確認用処理(図671)が実行されていることを示す画像及び設定確認用処理(図671)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定確認用処理(図671)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。
ステップSB401〜ステップSB404の処理を実行した場合、主側CPU63から通常復帰コマンド、クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンドのいずれかを受信したか否かを判定する(ステップSB405)。通常復帰コマンドは第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)のいずれもが実行されることなく動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した場合に送信される。クリア時の復帰コマンドは第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行されて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した場合に送信される。確認時の復帰コマンドは設定確認用処理(図671)が実行されて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した場合に送信される。更新時の復帰コマンドは設定値更新処理(図672)が実行されて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した場合に送信される。
これら復帰コマンドを受信していない場合(ステップSB405:NO)、ステップSB401の処理に戻る。主側CPU63は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了する場合にいずれかの復帰コマンドを音光側CPU353に送信する。この場合に上記のとおり音光側CPU353はいずれかの復帰コマンドを主側CPU63から受信するまではステップSB406以降の処理を実行しない。これにより、主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が実行されている間は音光側CPU353にて通常の演出の実行制御が開始されないようにすることが可能となる。
また、いずれの復帰コマンドも受信していない状況においては主側CPU63から更新開始コマンド又は確認開始コマンドを受信する可能性があり、更新開始コマンドを受信した場合には既に説明したとおり設定値更新処理(図672)が実行されることに対応する報知が行われるようにする必要があり、確認開始コマンドを受信した場合には既に説明したとおり設定確認用処理(図671)が実行されることに対応する報知が行われるようにする必要がある。この場合に、音光側CPU353はいずれかの復帰コマンドを主側CPU63から受信するまではステップSB406以降の処理を実行しないことにより、更新開始コマンド又は確認開始コマンドを受信した場合にそれに対応する報知を好適に開始させることが可能となる。
主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信した場合(ステップSB405:YES)、その受信した復帰コマンドが通常復帰コマンドであるか否かを判定する(ステップSB406)。通常復帰コマンドは既に説明したとおり、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)のいずれもが実行されることなく動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した場合に送信される。通常復帰コマンドを受信した場合(ステップSB406:YES)、RTC356の現状の日時情報を読み出し、その読み出した日時情報をRTC用メモリ357に格納させる(ステップSB407)。これにより、時間対応演出を実行するタイミングを特定する場合に基準となる日時情報がRTC用メモリ357に格納された状態となる。
今回受信した復帰コマンドが通常復帰コマンドではなく(ステップSB406:NO)、更新時の復帰コマンドである場合(ステップSB408:YES)、更新時報知の終了処理を実行する(ステップSB409)。更新時の復帰コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定値更新処理(図672)が終了される場合に音光側CPU353に送信される。更新時報知の終了処理では、ステップSB402にて開始した設定値更新処理(図672)に対応する報知を終了させる。
今回受信した復帰コマンドが更新時の復帰コマンドではなく(ステップSB408:NO)、確認時の復帰コマンドである場合(ステップSB410:YES)、確認時報知の終了処理を実行する(ステップSB411)。確認時の復帰コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定確認用処理(図671)が終了される場合に音光側CPU353に送信される。確認時報知の終了処理では、ステップSB404にて開始した設定確認用処理(図671)に対応する報知を終了させる。
ステップSB407の処理を実行した場合、ステップSB409の処理を実行した場合、ステップSB410にて否定判定をした場合、又はステップSB411の処理を実行した場合、通常の演出の実行制御を行うための処理を実行する。具体的には、まず時間対応演出の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップSB412)。
時間対応演出とは、RTC用メモリ357に格納された日時情報に対応する基準時間を基準として所定時間(例えば1時間)が経過する度に実行される演出である。時間対応演出では、表示発光部53において時間対応演出に対応する発光演出が行われ、スピーカ部54において時間対応演出に対応する音出力演出が行われ、図柄表示装置41において時間対応演出に対応する表示演出が行われる。
なお、遊技回用の演出が実行されている状況において時間対応演出が開始された場合には表示発光部53及びスピーカ部54では遊技回用の演出よりも時間対応演出が優先して実行される一方、図柄表示装置41では遊技回用の演出に対応する画像表示が図柄表示装置41の表示面の一部に縮小表示された状態で時間対応演出に対応する画像表示が行われる。また、開閉実行モード用の演出が実行されている状況において時間対応演出が開始された場合には表示発光部53及びスピーカ部54では開閉実行モード用の演出よりも時間対応演出が優先して実行される一方、図柄表示装置41では開閉実行モード用の演出に対応する画像表示が図柄表示装置41の表示面の一部に縮小表示された状態で時間対応演出に対応する画像表示が行われる。
RTC用メモリ357に格納された日時情報に対応する基準時間を基準として所定時間(例えば1時間)が経過する度に時間対応演出が実行される構成であることにより、遊技ホールにおいて隣接する複数のパチンコ機10の基準時間が一致しているのであればそれら複数のパチンコ機10にて時間対応演出を同時に開始させることが可能となる。なお、遊技ホールにおいては複数のパチンコ機10の電源が同時にON状態とされるため、基本的にはそれら複数のパチンコ機10の基準時間は一致することとなる。
ステップSB412では、RTC用メモリ357に格納された日時情報に基づき基準時間を把握する。また、RTC356の現状の日時情報を読み出す。そして、RTC356から読み出した現状の日時情報に対応する時間に対する基準時間の差分の時間が所定時間の整数倍となっているか否かを判定する。ステップSB412にて肯定判定をした場合、時間対応演出の設定処理を実行する(ステップSB413)。時間対応演出の設定処理では、表示発光部53及びスピーカ部54にて時間対応演出を実行させるための設定を行うとともに、図柄表示装置41にて時間対応演出を実行させるためのコマンドを表示制御装置82に送信する。なお、RTC用メモリ357に格納された日時情報に対応する基準時間を基準とした場合における時間対応演出の実行回数に応じて当該時間対応演出の実行内容が異なる構成としてもよい。
ステップSB412にて否定判定をした場合又はステップSB413の処理を実行した場合、その他の処理を実行する(ステップSB414)。その他の処理では、遊技回用の演出を開始させるべきコマンドを主側CPU63から受信した場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて遊技回用の演出を開始させるための設定を行い、遊技回用の演出を進行させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて遊技回用の演出を進行させるための設定を行い、遊技回用の演出を終了させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて遊技回用の演出を終了させるための設定を行う。また、その他の処理では、開閉実行モード用の演出を開始させるべきコマンドを主側CPU63から受信した場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて開閉実行モード用の演出を開始させるための設定を行い、開閉実行モード用の演出を進行させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて開閉実行モード用の演出を進行させるための設定を行い、開閉実行モード用の演出を終了させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて開閉実行モード用の演出を終了させるための設定を行う。
次に、主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて実行された処理の内容に対応する作用について、図679の説明図を参照しながら説明する。
主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)のいずれもが実行されなかった場合、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了する場合に主側CPU63は音光側CPU353に通常復帰コマンドを送信する。音光側CPU353は通常復帰コマンドを受信した場合、それに対して報知に関する制御は実行しない。一方、音光側CPU353は通常復帰コマンドを受信した場合、RTC356において計測されている現状の日時情報をRTC用メモリ357に格納する。これにより、時間対応演出の実行契機を特定するために参照される基準時間に対応する情報がRTC用メモリ357に新たに格納されることとなる。
主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行された場合、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了する場合に主側CPU63は音光側CPU353にクリア時の復帰コマンドを送信する。音光側CPU353はクリア時の復帰コマンドを受信した場合、それに対して報知に関する制御は実行しない。また、音光側CPU353はクリア時の復帰コマンドを受信したとしても、RTC356において計測されている現状の日時情報をRTC用メモリ357に格納しない。RTC用メモリ357にはバックアップ用の電力が供給されるため、RTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しなかった場合にはパチンコ機10の電源がOFFされる前にRTC用メモリ357に格納されていた日時情報がそのまま記憶保持される。
主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて設定値更新処理(図672)が実行された場合、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了する場合に主側CPU63は音光側CPU353に更新時の復帰コマンドを送信する。音光側CPU353は更新時の復帰コマンドを受信した場合、設定値更新処理(図672)が実行されることに対応する報知を終了させる。また、音光側CPU353は更新時の復帰コマンドを受信したとしても、RTC356において計測されている現状の日時情報をRTC用メモリ357に格納しない。RTC用メモリ357にはバックアップ用の電力が供給されるため、RTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しなかった場合にはパチンコ機10の電源がOFFされる前にRTC用メモリ357に格納されていた日時情報がそのまま記憶保持される。
主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて設定確認用処理(図671)が実行された場合、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了する場合に主側CPU63は音光側CPU353に確認時の復帰コマンドを送信する。音光側CPU353は確認時の復帰コマンドを受信した場合、設定確認用処理(図671)が実行されることに対応する報知を終了させる。また、音光側CPU353は確認時の復帰コマンドを受信したとしても、RTC356において計測されている現状の日時情報をRTC用メモリ357に格納しない。RTC用メモリ357にはバックアップ用の電力が供給されるため、RTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しなかった場合にはパチンコ機10の電源がOFFされる前にRTC用メモリ357に格納されていた日時情報がそのまま記憶保持される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
設定値更新処理(図672)が開始された場合、予め定められた開始対応の設定値から設定値の変更が行われる。これにより、設定値更新処理(図672)が開始される前における使用対象の設定値に関係なく、設定値更新処理(図672)においては一定の開始対応の設定値から当該設定値の変更操作を行うことが可能となる。よって、設定値の変更操作の作業内容が作業者にとって分かり易いものとなる。
上記開始対応の設定値は具体的には有利度が最も低い「設定1」となっている。したがって、設定値更新処理(図672)が開始された場合には有利度が最も低い「設定1」から設定値の変更が行われる。これにより、遊技ホールの管理者が設定値更新処理(図672)の開始直後に意図せずに当該設定値更新処理(図672)を終了させてしまったとしても有利度が最も低い設定値となるため、このような状況において遊技が開始されたとしても遊技ホールに意図しない不利益が生じてしまわないようにすることが可能となる。
特定制御用のワークエリア221には設定参照用エリア341と設定更新用エリア342とが設けられており、使用対象の設定値に対応する情報は設定参照用エリア341に記憶され、設定値更新処理(図672)が実行されている状況における変更途中の設定値に対応する情報は設定更新用エリア342に記憶される。これにより、設定値更新処理(図672)が開始される前に設定されていた設定値の情報を設定参照用エリア341にて記憶保持しながら、設定値更新処理(図672)において更新対象の設定値を変更することが可能となる。
主側CPU63は動作電力の供給が開始された場合において、第1RAMクリア処理(ステップSB117)を実行した場合にクリア時の復帰コマンドを送信し、設定値更新処理(図672)を実行した場合に更新時の復帰コマンドを送信し、設定確認用処理(図671)を実行した場合に確認時の復帰コマンドを送信し、これら第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図672)及び設定確認用処理(図671)のいずれも実行しなかった場合に通常復帰コマンドを送信する。これにより、動作電力の供給が開始された場合における開始状況の種類に対応する制御が主側CPU63だけではなく音光側CPU353にて行われるようにすることが可能となる。
音光側CPU353は通常復帰コマンド、クリア時の復帰コマンド、更新時の復帰コマンド及び確認時の復帰コマンドのいずれを受信した場合であっても演出制御処理(図678)のステップSB405にて肯定判定をしてステップSB412〜ステップSB414の処理を実行する状態となる。その一方、通常復帰コマンドを受信した場合にはRTC用メモリ357への書き込み処理(ステップSB407)を実行し、更新時の復帰コマンドを受信した場合には更新時報知の終了処理(ステップSB409)を実行し、確認時の復帰コマンドを受信した場合には確認時報知の終了処理(ステップSB411)を実行し、クリア時の復帰コマンドを受信した場合には専用の処理を実行しない。これにより、各復帰コマンドのうちいずれか一の復帰コマンドの受信を契機として音光側CPU353にて遊技の進行に対応する処理が開始されるようにしながら、各復帰コマンドに対応する制御が音光側CPU353にて実行されるようにすることが可能となる。
主側CPU63はいずれかの復帰コマンドを送信した後に動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)を終了して遊技の進行を制御するための処理(ステップS8907〜ステップS8920)を開始し、音光側CPU353はいずれかの復帰コマンドを受信した場合に遊技の進行内容に対応する演出の実行制御を行う。これにより、主側CPU63にて遊技の進行を制御するための処理が実行される状況となった後に音光側CPU353にて遊技の進行内容に対応する演出の実行制御が行われるようにすることが可能となる。この場合に、音光側CPU353は各復帰コマンドに対応する処理を実行する。これにより、音光側CPU353における動作電力の供給開始時の処理の実行内容を相違させる複数の復帰コマンドを利用して、遊技の進行内容に対応する演出の実行制御の開始契機を音光側CPU353に認識させることが可能となる。
RTC用メモリ357に記憶されている日時情報を基準として時間対応演出の実行タイミングとなった場合に時間対応演出が実行されるため、所定の時刻となったタイミングで時間対応演出が実行されるようにすることが可能となる。この場合に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図672)又は設定確認用処理(図671)が実行された場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しない一方、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図672)及び設定確認用処理(図671)のいずれもが実行されなかった場合にRTC356において計測されている現状の日時情報がRTC用メモリ357に格納される。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に主側CPU63にて実行される処理内容に応じて、RTC用メモリ357に日時情報が新たに記憶される状況と、RTC用メモリ357に日時情報が新たに記憶されない状況とを生じさせることが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において「RAMクリア操作」が行われた場合には第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行され、「設定変更操作」が行われた場合には設定値更新処理(図672)が実行され、「設定確認操作」が行われた場合には設定確認用処理(図671)が実行される。一方、「操作無し」の状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図672)及び設定確認用処理(図671)のいずれもが実行されない。この場合に、上記のとおり主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図672)又は設定確認用処理(図671)が実行された場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しない一方、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図672)及び設定確認用処理(図671)のいずれもが実行されなかった場合にRTC356において計測されている現状の日時情報がRTC用メモリ357に格納される。これにより、パチンコ機10の電源のON操作を行う場合に、RTC用メモリ357に日時情報が新たに記憶される状況とするのか、RTC用メモリ357に日時情報が新たに記憶されない状況とするのかを遊技ホールの管理者が選択することが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、当該主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した後であって残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が開始される前に、初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において初期チェック期間を制御する必要がないため、当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況における処理負荷を軽減することが可能となる。
設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)として実行されるのに対して、初期チェック期間は動作電力の供給開始時の処理が終了した後に開始される。これにより、初期チェック期間において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるとしても、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用した設定値の表示に影響を与えないようにすることが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には、設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)のいずれかが実行される場合、並びに設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)のいずれもが実行されない場合のいずれであっても、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合における状況に関係なく第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かを確認することが可能となる。
主側CPU63のメイン処理(図670)には、設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)のいずれかが実行される場合、並びに設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)のいずれもが実行されない場合のいずれであっても共通して実行される処理であって、設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)のいずれかが実行される場合にはこれら設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)よりも実行順序が後の処理として、第1〜第4報知用表示装置201〜204にチェック用表示を開始させる処理が設定されている。このように第1〜第4報知用表示装置201〜204にチェック用表示を開始させるための処理が共通処理として設定されていることにより、処理構成の簡素化を図りながら既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が実行されている状況であっても主側CPU63にて遊技を進行させるための処理が開始され得る。これにより、設定確認用処理(図671)又は設定値更新処理(図672)の実行後に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる構成であっても遊技を進行させるための処理の開始タイミングが遅れてしまわないようにすることが可能となる。
主側CPU63において動作電力の供給が開始された場合に実行される動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて、使用対象の設定値が正常な範囲であるか否かを監視するための処理が実行される。そして、使用対象の設定値が異常である場合には遊技を進行させるための処理が開始されない規制状態となる。これにより、使用対象の設定値が異常であるにも関わらず遊技を進行させるための処理が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
使用対象の設定値が正常な範囲であるか否かを監視するための処理は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)が終了した後においても第1タイマ割込み処理(図638)のステップS8919にて実行される。これにより、遊技が進行していく過程で使用対象の設定値が異常なものとなってしまったとしても、それに対処することが可能となる。
主側CPU63において動作電力の供給が開始された場合に実行される動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて、使用対象の設定値が正常な範囲であるか否かの監視だけではなく、特定制御用のワークエリア221における停電フラグに「1」がセットされているか否かの監視が実行されるとともに特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222のチェックサムが正常か否かの監視が実行される。そして、停電フラグに「1」がセットされていない場合又はチェックサムが異常である場合には遊技を進行させるための処理が開始されない規制状態となる。これにより、主側RAM65に関して情報異常が発生しているにも関わらず遊技を進行させるための処理が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
上記規制状態は動作電力の供給が停止されたとしても動作電力の供給が再開された場合に再開される。これにより、主側RAM65に関して情報異常が発生していることで遊技を進行させるための処理の実行が規制された状態は動作電力の供給を停止させただけでは解除されないようにすることが可能となる。
上記規制状態は設定値更新処理(図672)が実行されることで解除される。これにより、主側RAM65に関して情報異常が発生していることで遊技の進行が規制された状態の解除に際して、使用対象の設定値の新たな設定を行わせることが可能となる。
上記規制状態であっても停電監視や各種カウンタの更新処理が実行される。これにより、上記のように遊技の進行が規制された状態であっても必要な処理の実行を担保することが可能となる。特に、停電監視が実行されることにより、遊技の進行が規制された状態であっても停電が発生した場合にはそれに対して適切に対処することが可能となる。
上記規制状態となった場合には使用対象の設定値を変更すべきことが報知される。これにより、主側RAM65に関して情報異常が発生した場合にはそれを解消するように遊技ホールの管理者に促すことが可能となる。
主側RAM65に関して情報異常が発生している場合には遊技ホールの管理コンピュータに向けて異常信号が外部出力される。これにより、主側RAM65に関して情報異常が発生した場合にはそれを解消するように遊技ホールの管理者に促すことが可能となる。
主側RAM65に関して情報異常が発生している場合とは異なる異常の発生時にも遊技ホールの管理コンピュータに向けて異常信号が外部出力される。これにより、外部出力を行うための構成を兼用することが可能となる。
主側RAM65に関して情報異常が発生していることで遊技の進行が規制された規制状態において主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても動作電力の供給が再開された場合において未だに規制状態が解除されない場合には異常信号の外部出力が再度行われる。これにより、規制状態においては動作電力の供給が再開される度に異常信号が外部出力されることとなる。よって、主側RAM65に関して情報異常が発生していることを遊技ホールの管理者に認識させ易くなる。
動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)が実行されていない状況においては第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の実行が禁止され、設定確認用処理(図671)又は設定値更新処理(図672)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の実行が許可される。設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)が実行されない場合には動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)の途中でタイマ割込み処理が割り込んで起動されないようにすることで、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)を早期に完了させることが可能となる。
その一方、設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)が実行される場合には遊技ホールの管理者の操作に応じた処理が実行されるため、これら処理に滞在する期間が長くなる。この場合に設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)が実行されている状況であってもタイマ割込み処理の割込みが禁止されたままであるとすると、タイマ割込み処理の実行開始タイミングが極端に遅くなってしまう。これに対して、設定確認用処理(図671)又は設定値更新処理(図672)が実行される場合にはタイマ割込み処理の割込みが許可される。これにより、タイマ割込み処理の実行開始タイミングが極端に遅くなってしまわないようにすることが可能となる。また、設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)が実行されている状況において、第1〜第4報知用表示装置201〜204を表示制御するための処理が実行される第2タイマ割込み処理(図639)が割り込んで実行されることにより、第2タイマ割込み処理(図639)を利用して第1〜第4報知用表示装置201〜204にて設定値に関する表示を行わせることが可能となる。
また、設定確認用処理(図671)又は設定値更新処理(図672)が実行されている状況においては立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている。したがって、設定確認用処理(図671)又は設定値更新処理(図672)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図638)が起動されたとしても、当該第1タイマ割込み処理(図638)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないようにすることが可能となる。
なお、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図672)及び設定確認用処理(図671)のいずれもが実行されない場合にRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生し、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図672)及び設定確認用処理(図671)のいずれかが実行された場合にRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しない構成に限定されない。例えば、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図672)及び設定確認用処理(図671)のいずれもが実行されない場合、又は第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行された場合にRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生する構成としてもよい。また、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図672)及び設定確認用処理(図671)のいずれもが実行されない場合、又は設定値更新処理(図672)が実行された場合にRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生する構成としてもよい。また、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図672)及び設定確認用処理(図671)のいずれもが実行されない場合、又は設定確認用処理(図671)が実行された場合にRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生する構成としてもよい。
また、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図672)及び設定確認用処理(図671)のいずれもが実行されない場合、設定値更新処理(図672)が実行された場合、又は設定確認用処理(図671)が実行された場合にRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生する構成としてもよい。また、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図672)及び設定確認用処理(図671)のいずれもが実行されない場合、第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行された場合、又は設定確認用処理(図671)が実行された場合にRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生する構成としてもよい。また、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図672)及び設定確認用処理(図671)のいずれもが実行されない場合、第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行された場合、又は設定値更新処理(図672)が実行された場合にRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生する構成としてもよい。
また、第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行された場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生し、それ以外の場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しない構成としてもよい。また、設定値更新処理(図672)が実行された場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生し、それ以外の場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しない構成としてもよい。また、設定確認用処理(図671)が実行された場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生し、それ以外の場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しない構成としてもよい。また、第1RAMクリア処理(ステップSB117)又は設定値更新処理(図672)が実行された場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生し、それ以外の場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しない構成としてもよい。第1RAMクリア処理(ステップSB117)又は設定確認用処理(図671)が実行された場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生し、それ以外の場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しない構成としてもよい。また、設定値更新処理(図672)又は設定確認用処理(図671)が実行された場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生し、それ以外の場合にはRTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しない構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図672)が実行された場合には開始時の初期設定(ステップSB303)において設定参照用エリア341及び設定更新用エリア342を含めた特定制御用のワークエリア221の全エリアを「0」クリアするとともに初期化を実行する構成としてもよい。この場合、設定値更新処理(図672)において第2RAMクリア処理(ステップSB313)が実行されない構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図672)が開始された場合には「設定1」以外の予め定められた設定値から設定値の変更が開始される構成としてもよい。例えば、「設定2」から設定値の変更が開始される構成としてもよく、「設定3」から設定値の変更が開始される構成としてもよく、「設定4」から設定値の変更が開始される構成としてもよく、「設定5」から設定値の変更が開始される構成としてもよく、「設定6」から設定値の変更が開始される構成としてもよい。
また、設定値更新処理(図672)が開始された場合には上記第77実施形態と同様に設定参照用エリア341に記憶されている設定値の情報が設定更新用エリア342に上書きされることで、それまで使用対象として設定されていた設定値から設定値の変更が開始される構成としてもよい。
また、メイン処理(図670)において各種復帰コマンドを送信するための処理が、残余処理(ステップSB125〜ステップSB128)が開始される前の処理として設定されている構成としてもよい。この場合、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図672)及び設定確認用処理(図671)のいずれかの処理が実行された場合にはそれに対応するフラグをセットし、上記各種復帰コマンドを送信するための処理ではそのフラグの状態に対応する復帰コマンドを音光側CPU353に送信する構成としてもよい。
また、RTC用メモリ357に格納された日時情報を基準として所定の時間が経過する度に時間対応演出が実行される構成に加えて又は代えて、RTC用メモリ357に格納された日時情報を基準として所定の時間が経過する度に所定の異常が発生しているか否かの監視が行われる構成としてもよく、RTC用メモリ357に格納された日時情報を基準として所定の時間が経過する度にベース値の報知が行われる構成としてもよい。この場合、RTC356及びRTC用メモリ357が主制御基板61に設けられており、主側CPU63にて上記異常監視又は上記ベース値の報知が行われる構成としてもよい。遊技ホールに設置された複数のパチンコ機10にて同時に異常監視が実行されてその結果が例えば図柄表示装置41などにて報知されることにより、所定の異常が発生しているか否かの定期的な監視を複数のパチンコ機10に対してまとめて行うことが可能となる。また、遊技ホールに設定された複数のパチンコ機10にて図柄表示装置41などにて同時にベース値の報知が行われることにより、ベース値の定期的な監視を複数のパチンコ機10に対してまとめて行うことが可能となる。なお、上記各種報知はパチンコ機10自身にて行われる構成に限定されることはなく、遊技ホールの管理コンピュータへの外部出力により行われる構成としてもよい。
また、メイン処理(図670)において停電フラグに「1」がセットされていないと判定した場合、チェックサムが異常であると判定した場合、又は設定参照用エリア341の設定値が異常であると判定した場合には、「設定変更操作」が行われているか否かに関係なく設定値更新処理(図670)が強制的に実行される構成としてもよい。これにより、主側RAM65に関して情報異常が発生している場合には即座に設定値を変更させることが可能となる。
<第82実施形態>
本実施形態では音光側CPU353にて実行される演出制御処理の処理構成が上記第81実施形態と相違している。以下、上記第81実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第81実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図680は音光側CPU353にて実行される本実施形態における演出制御処理を示すフローチャートである。
ステップSB501〜ステップSB505では上記第81実施形態における演出制御処理(図678)のステップSB401〜ステップSB405と同一の処理を実行する。主側CPU63から通常復帰コマンド、クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンドのいずれかを受信した場合(ステップSB505:YES)、今回受信した復帰コマンドが通常復帰コマンド以外の復帰コマンドであるか否かを判定する(ステップSB506)。
今回受信した復帰コマンドがクリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンドのいずれかである場合(ステップSB506:YES)、上記第81実施形態における演出制御処理(図678)のステップSB407と同様に、RTC356の現状の日時情報を読み出し、その読み出した日時情報をRTC用メモリ357に格納させる(ステップSB407)。これにより、時間対応演出を実行するタイミングを特定する場合に基準となる日時情報がRTC用メモリ357に格納された状態となる。
ステップSB508〜ステップSB514では上記第81実施形態における演出制御処理(図678)のステップSB408〜ステップSB414と同一の処理を実行する。
図681は、主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて実行された処理の内容に対応する作用を説明するための説明図である。
上記第81実施形態と同様に、主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)にて、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)のいずれもが実行されなかった場合には主側CPU63は音光側CPU353に通常復帰コマンドを送信し、第1RAMクリア処理(ステップSB117)が実行された場合には主側CPU63は音光側CPU353にクリア時の復帰コマンドを送信し、設定値更新処理(図672)が実行された場合には主側CPU63は音光側CPU353に更新時の復帰コマンドを送信し、設定確認用処理(図671)が実行された場合には主側CPU63は音光側CPU353に確認時の復帰コマンドを送信する。
音光側CPU353は上記第81実施形態と同様に、更新時の復帰コマンドを受信した場合には設定値更新処理(図672)が実行されることに対応する報知を終了させるとともに、確認時の復帰コマンドを受信した場合には設定確認用処理(図671)が実行されることに対応する報知を終了させる。また、音光側CPU353は上記第81実施形態と同様に、通常復帰コマンド及びクリア時の復帰コマンドを受信したとしてもそれに対して報知に関する制御は実行しない。
音光側CPU353は、クリア時の復帰コマンド、更新時の復帰コマンド及び確認時の復帰コマンドのいずれかを受信した場合、RTC356において計測されている現状の日時情報をRTC用メモリ357に格納する。これにより、時間対応演出の実行契機を特定するために参照される基準時間に対応する情報がRTC用メモリ357に新たに格納されることとなる。一方、音光側CPU353は、通常復帰コマンドを受信したとしても、RTC356において計測されている現状の日時情報をRTC用メモリ357に格納しない。RTC用メモリ357にはバックアップ用の電力が供給されるため、RTC用メモリ357への日時情報の新たな格納が発生しなかった場合にはパチンコ機10の電源がOFF操作される前にRTC用メモリ357に格納されていた日時情報がそのまま記憶保持される。
上記構成によれば動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図672)及び設定確認用処理(図671)のいずれかが実行された場合には、RTC用メモリ357に格納されている日時情報がRTC356において計測されている現状の日時情報に書き換えられるのに対して、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB101〜ステップSB122)において第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図672)及び設定確認用処理(図671)のいずれも実行されなかった場合には、RTC用メモリ357に格納されている日時情報が書き換えられない。これにより、遊技ホールの営業中においてパチンコ機10のメンテナンスや動作チェックのためにパチンコ機10の電源が一旦OFF操作されたとしても、その後の動作電力の供給の再開に際して「操作無し」の状況でパチンコ機10の電源のON操作を行うことで、RTC用メモリ357に格納されている日時情報が書き換えられないようにすることが可能となる。よって、遊技ホールの営業中にパチンコ機10の電源を一旦OFF操作した後に動作電力の供給を再開させる場合において、遊技ホールにおける周囲のパチンコ機10との間で時間対応演出の基準時間を同一としながら当該パチンコ機10への動作電力の供給を再開させるための操作性を高めることが可能となる。
また、「操作無し」の状況でパチンコ機10の電源のON操作を行うことでRTC用メモリ357に格納されている日時情報が書き換えられないことにより、RTC用メモリ357に格納されている日時情報が書き換えられないようにパチンコ機10の電源のON操作を行った場合に、第1RAMクリア処理(ステップSB117)、設定値更新処理(図672)及び設定確認用処理(図671)といった目的外の処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
<第83実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるメイン処理の処理構成が上記第81実施形態と相違している。以下、上記第81実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第81実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図682は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップSB601〜ステップSB630の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップSB601〜ステップSB622は上記第81実施形態におけるメイン処理(図670)のステップSB101〜ステップSB122と同一の処理を実行する。
ステップSB612の処理を実行した場合、ステップSB613の処理を実行した場合、ステップSB615の処理を実行した場合、ステップSB618の処理を実行した場合、又はステップSB622の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップSB623)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第67実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図639)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、上記第67実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。
上記構成によれば主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、当該主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB601〜ステップSB622)が終了した後であって残余処理(ステップSB627〜ステップSB630)が開始される前に、初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において初期チェック期間を制御する必要がないため、当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況における処理負荷を軽減することが可能となる。
また、設定確認用処理(図671)及び設定値更新処理(図672)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB601〜ステップSB622)として実行されるのに対して、初期チェック期間は動作電力の供給開始時の処理が終了した後に開始される。これにより、初期チェック期間において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるとしても、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用した設定値の表示に影響を与えないようにすることが可能となる。
その後、割込み許可の設定を行う(ステップSB624)。これにより、第1タイマ割込み処理(図638)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図639)が第2割込み周期で割り込んで起動される。第2タイマ割込み処理(図639)が割り込んで起動された場合、チェック中カウンタに1以上の値が設定されている状況においてはチェック用表示が行われるように第1〜第4報知用表示装置201〜204が表示制御される。
その後、特定制御用のワークエリア221におけるチェック中カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップSB625)。そして、チェック中カウンタの値が「0」となるまで、ステップSB625にて待機する。この場合、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされた状態が維持されているため、第1タイマ割込み処理(図638)が割り込んで起動されたとしても、当該第1タイマ割込み処理(図638)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図638)が終了される。したがって、ステップSB623にてセットされた初期チェック期間が経過するまでは、遊技を進行させるための処理の実行が阻止された状況において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。
その後、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする(ステップSB626)。立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)が起動された場合にステップS8906にて否定判定をすることでステップS8901〜ステップS8905の処理だけではなくステップS8907〜ステップS8920の処理を実行することとなり、遊技を進行させるための処理が実行されない状態が解除される。なお、ステップSB626では特定制御用のワークエリア221における停電フラグも「0」クリアする。
その後、ステップSB627〜ステップSB630の残余処理に進む。つまり、主側CPU63は第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップSB627〜ステップSB630の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップSB627〜ステップSB630の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。ステップSB627〜ステップSB630では、上記第33実施形態におけるメイン処理(図514)のステップS113〜ステップS116と同一の処理を実行する。
上記構成によれば、遊技を進行させるための処理の実行が阻止された状況において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる。これにより、遊技が行われない状況下において第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かのチェックを行うことが可能となる。
<第84実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるメイン処理の処理構成が上記第81実施形態と相違している。以下、上記第81実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第81実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図683は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップSB701〜ステップSB734の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
本実施形態のメイン処理では上記第81実施形態と異なり電源投入初期設定処理を実行しない。したがって、メイン処理が起動された場合にはウエイト用の所定時間が経過することを待つことなくステップSB701以降の処理を開始する。なお、電源投入初期設定処理は実行しないが、メイン処理を開始した場合に主側RAM65のアクセスを許可する。
メイン処理ではまず上記第81実施形態におけるメイン処理(図670)のステップSB102と同様に内部機能レジスタ設定処理を実行するとともに(ステップSB701)、上記第81実施形態におけるメイン処理(図670)のステップSB103と同様に特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」をセットする(ステップSB702)。その後、停電フラグに「1」がセットされており、チェックサムが正常であり、設定値が正常であり、さらに特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップSB703〜ステップSB705:YES、ステップSB706:NO)、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSB707)。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSB707:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSB708)。遊技停止フラグに「1」がセットされていない場合であって設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSB708:NO、ステップSB709:YES)、又は遊技停止フラグに「1」がセットされておらずさらに設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていない場合であって特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSB708及びステップSB709:NO、ステップSB710:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップSB711)。設定確認用処理では上記第81実施形態における設定確認用処理(図671)においてステップSB201〜ステップSB202及びステップSB204〜ステップSB207の処理を実行する。
つまり、本実施形態の設定確認用処理では確認開始コマンドを音光側CPU353に送信しない。したがって、本実施形態では設定確認用処理が実行されたとしても、設定確認用処理に対応する報知が図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて実行されない。本実施形態では既に説明したとおりメイン処理が起動された場合にはウエイト用の所定時間が経過することを待つことなくステップSB701以降の処理を開始するため設定確認用処理が開始されたタイミングにおいて図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了していない可能性がある。これに対して、上記のとおり設定確認用処理に対応する報知が図柄表示装置41にて実行されないようにすることにより、初期設定が完了していない状況において図柄表示装置41の表示制御が開始されてしまわないようにすることが可能となる。なお、設定確認用処理に対応する報知が表示発光部53及びスピーカ部54にて行われるものの図柄表示装置41にて行われない構成としてもよい。
設定確認用処理を実行した後は、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップSB712)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第67実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図639)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、上記第67実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。つまり、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB701〜ステップSB729)にて設定確認用処理が実行される場合には、設定確認用処理が終了した後に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始されるとともに、当該チェック用表示は処理の進行が待機されていない状況で行われる。
リセットボタン68cが押圧操作されていないとともに遊技停止フラグに「1」がセットされておらずさらに設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていない場合であって特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSB707〜ステップSB710:NO)、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップSB713)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第67実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図639)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、上記第67実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。
その後、割込み許可の設定を行う(ステップSB714)。これにより、第1タイマ割込み処理(図638)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図639)が第2割込み周期で割り込んで起動される。第2タイマ割込み処理(図639)が割り込んで起動された場合、チェック中カウンタに1以上の値が設定されている状況においてはチェック用表示が行われるように第1〜第4報知用表示装置201〜204が表示制御される。
その後、ウエイト用処理を実行する(ステップSB715)。ウエイト用処理では、特定制御用のワークエリア221におけるチェック中カウンタの値が「0」となるまで待機する。この場合、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされた状態が維持されているため、第1タイマ割込み処理(図638)が割り込んで起動されたとしても、当該第1タイマ割込み処理(図638)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図638)が終了される。したがって、ステップSB713にてセットされた初期チェック期間が経過するまでは、遊技を進行させるための処理の実行が阻止された状況において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。また、ウエイト用処理にて待機している時間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。つまり、図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了するまで遊技を進行させるための処理の実行を阻止するためのウエイト期間を利用して、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示を行わせることが可能となる。ウエイト用処理(ステップSB715)が終了した後は、上記第81実施形態におけるメイン処理(図670)のステップSB113と同様に通常復帰コマンドを音光側CPU353に送信する(ステップSB716)。
リセットボタン68cが押圧操作されているとともに設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSB707及びステップSB717:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップSB718)。また、上記のような「設定変更操作」が行われているか否かに関係なく特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合にも(ステップSB706:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップSB717)。設定値更新処理では上記第81実施形態における設定値更新処理(図672)においてステップSB301〜ステップSB304及びステップSB306〜ステップSB314の処理を実行する。
つまり、本実施形態の設定値更新処理では更新開始コマンドを音光側CPU353に送信しない。したがって、本実施形態では設定値更新処理が実行されたとしても、設定値更新処理に対応する報知が図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて実行されない。本実施形態では既に説明したとおりメイン処理が起動された場合にはウエイト用の所定時間が経過することを待つことなくステップSB701以降の処理を開始するため設定値更新処理が開始されたタイミングにおいて図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了していない可能性がある。これに対して、上記のとおり設定値更新処理に対応する報知が図柄表示装置41にて実行されないようにすることにより、初期設定が完了していない状況において図柄表示装置41の表示制御が開始されてしまわないようにすることが可能となる。なお、設定値更新処理に対応する報知が表示発光部53及びスピーカ部54にて行われるものの図柄表示装置41にて行われない構成としてもよい。
設定値更新処理を実行した後は、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップSB719)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第67実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図639)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、上記第67実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。つまり、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB701〜ステップSB729)にて設定値更新処理が実行される場合には、設定値更新処理が終了した後に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始されるとともに、当該チェック用表示は処理の進行が待機されていない状況で行われる。
リセットボタン68cが押圧操作されている一方、設定キー挿入部68aがON操作されていない場合(ステップSB707:YES、ステップSB717:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップSB720:NO)、第1RAMクリア処理を実行する(ステップSB721)。第1RAMクリア処理の処理内容は上記第81実施形態におけるメイン処理(図670)の第1RAMクリア処理(ステップSB117)と同一である。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップSB722)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第67実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図639)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、上記第67実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。
その後、割込み許可の設定を行う(ステップSB723)。これにより、第1タイマ割込み処理(図638)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図639)が第2割込み周期で割り込んで起動される。第2タイマ割込み処理(図639)が割り込んで起動された場合、チェック中カウンタに1以上の値が設定されている状況においてはチェック用表示が行われるように第1〜第4報知用表示装置201〜204が表示制御される。
その後、ウエイト用処理を実行する(ステップSB724)。ウエイト用処理では、特定制御用のワークエリア221におけるチェック中カウンタの値が「0」となるまで待機する。この場合、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされた状態が維持されているため、第1タイマ割込み処理(図638)が割り込んで起動されたとしても、当該第1タイマ割込み処理(図638)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図638)が終了される。したがって、ステップSB722にてセットされた初期チェック期間が経過するまでは、遊技を進行させるための処理の実行が阻止された状況において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。また、ウエイト用処理にて待機している時間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。つまり、図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了するまで遊技を進行させるための処理の実行を阻止するためのウエイト期間を利用して、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示を行わせることが可能となる。ウエイト用処理(ステップSB724)が終了した後は、上記第81実施形態におけるメイン処理(図670)のステップSB118と同様にクリア時の復帰コマンドを音光側CPU353に送信する(ステップSB725)。
ステップSB703〜ステップSB705のいずれかにて否定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」をセットした後に(ステップSB726)、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSB727)。リセットボタン68cが押圧操作されている場合であって設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSB717及びステップSB727:YES)、ステップSB718にて設定値更新処理を実行するとともにステップSB719にてチェック中カウンタの設定処理を実行する。これら処理の内容は既に説明したとおりである。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSB727:NO)、ステップSB720にて遊技停止フラグに「1」がセットされていると判定した場合、又はステップSB708にて遊技停止フラグに「1」がセットされていると判定した場合、ステップSB728及びステップSB729の処理を実行する。これらステップSB728及びステップSB729の処理内容は上記第81実施形態におけるメイン処理(図670)のステップSB121及びステップSB122と同一である。
ステップSB712の処理を実行した場合、ステップSB716の処理を実行した場合、ステップSB719の処理を実行した場合、ステップSB725の処理を実行した場合、又はステップSB729の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする(ステップSB730)。立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)が起動された場合にステップS8906にて否定判定をすることでステップS8901〜ステップS8905の処理だけではなくステップS8907〜ステップS8920の処理を実行することとなり、遊技を進行させるための処理が実行されない状態が解除される。なお、ステップSB730では特定制御用のワークエリア221における停電フラグも「0」クリアする。
その後、ステップSB731〜ステップSB734の残余処理に進む。つまり、主側CPU63は第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップSB731〜ステップSB734の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップSB731〜ステップSB734の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。ステップSB731〜ステップSB734では、上記第33実施形態におけるメイン処理(図514)のステップS113〜ステップS116と同一の処理を実行する。
上記構成によれば、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB701〜ステップSB729)にて設定確認用処理(ステップSB711)及び設定値更新処理(ステップSB718)が実行されない場合には、ウエイト用処理にて処理の進行を待機している状況において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。これにより、図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了するまで遊技を進行させるための処理の実行を阻止するためのウエイト期間を利用して、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示を行わせることが可能となる。また、遊技を進行させるための処理が開始される前に、第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるチェック用表示を確認する機会を担保することが可能となる。
一方、設定確認用処理(ステップSB711)又は設定値更新処理(ステップSB718)は少なくとも遊技ホールの管理者により設定キー挿入部68aがOFF操作されないと終了しないため、これら設定確認用処理(ステップSB711)又は設定値更新処理(ステップSB718)が終了されるまでに、図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了するまでに要する時間以上の時間が経過していることとなる。この場合に、設定確認用処理(ステップSB711)又は設定値更新処理(ステップSB718)が実行される場合にはウエイト用処理が実行されないようにすることにより、設定確認用処理(ステップSB711)又は設定値更新処理(ステップSB718)が実行された場合において遊技を進行させるための処理が開始されるまでに要する時間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
また、設定確認用処理(ステップSB711)又は設定値更新処理(ステップSB718)が実行される場合、設定確認用処理(ステップSB711)又は設定値更新処理(ステップSB718)が終了した後に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われる。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用した設定値の表示に影響を与えないようにしながら、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示を行うことが可能となる。
<第85実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるメイン処理の処理構成が上記第81実施形態と相違している。以下、上記第81実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第81実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図684は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップSB801〜ステップSB826の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入初期設定処理を実行する(ステップSB801)。電源投入初期設定処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。このウエイト用の所定期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。また、主側RAM65のアクセスを許可する。
その後、内部機能レジスタ設定処理を実行する(ステップSB802)。内部機能レジスタ設定処理では上記第67実施形態と同様に、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第1タイマ割込み処理(図638)の割込み周期を第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)に設定するとともに、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第2タイマ割込み処理(図639)の割込み周期を上記第1割込み周期よりも短い周期である第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)に設定する。
つまり、本実施形態では上記第67実施形態と同様に、タイマ割込み処理として割込み周期が相対的に長短となるように第1タイマ割込み処理(図638)と第2タイマ割込み処理(図639)とが存在している。第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)はいずれもメイン処理に対して割り込んで起動される。また、第2タイマ割込み処理(図639)は第1タイマ割込み処理(図638)に対して割り込んで起動される。一方、第1タイマ割込み処理(図638)は第2タイマ割込み処理(図639)に対して割り込んで起動されない。また、第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の両方が実行されていない状況において第1割込み周期及び第2割込み周期の両方が経過している場合、それら周期の経過順序に関係なく第2タイマ割込み処理(図639)から先に起動される。この点、第2タイマ割込み処理(図639)は第1タイマ割込み処理(図638)よりも優先して起動される処理であると言える。但し、これに限定されることはなく第1タイマ割込み処理(図638)が第2タイマ割込み処理(図639)よりも優先して起動される構成としてもよい。
内部機能レジスタ設定処理では、第1タイマ割込み処理(図638)の第1割込み周期を主側CPU63の所定のレジスタに設定するとともに、第2タイマ割込み処理(図639)の第2割込み周期を主側CPU63の特定のレジスタに設定する。また、内部機能レジスタ設定処理では上記第1,第2割込み周期の設定以外にも例えば当たり乱数カウンタC1の数値範囲といった各種カウンタの数値範囲の設定処理などを実行する。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた立ち上げ処理中フラグに「1」をセットする(ステップSB803)。立ち上げ処理中フラグは上記第67実施形態と同様に、第1タイマ割込み処理(図638)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図638)に設定されている各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行する一方、遊技を進行させるための処理を実行することなく当該第1タイマ割込み処理(図638)を終了すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
立ち上げ処理中フラグは、メイン処理(図670)において動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)が開始された場合に「1」がセットされ、動作電力の供給開始時の処理が終了して残余処理(ステップSB819〜ステップSB822)が開始される前に「0」クリアされる。上記第67実施形態と同様に第1タイマ割込み処理(図638)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合にはステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しないようにすることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)のうち後述する設定確認用処理(ステップSB810)又は設定値更新処理(図686)が実行されている状況において遊技を進行させるための処理が実行されないようにすることが可能となる。その一方、上記のとおり第1タイマ割込み処理(図638)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合であってもステップS8901〜ステップS8905の処理を実行することで、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)のうち後述する設定確認用処理(ステップSB810)又は設定値更新処理(図686)が実行されている状況であっても停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。
特に、立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている状況であっても停電情報記憶処理(ステップS8901)が実行されることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)のうち後述する設定確認用処理(ステップSB810)又は設定値更新処理(図686)が実行されている状況において停電が発生したとしてもそれに対して停電時処理を実行することが可能となる。停電時処理では上記第67実施形態と同様に、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムを算出しその算出したチェックサムを特定制御用のワークエリア221に保存するため、動作電力の供給が再度開始された場合には主側RAM65の異常発生と特定されないようにすることが可能となる。これにより、設定確認用処理(ステップSB810)又は設定値更新処理(図686)の途中で停電が発生した場合には、これら設定関連処理の途中で停電が発生したことを次回の動作電力の供給開始時に特定することが可能となる。
ちなみに、設定確認用処理(ステップSB810)又は設定値更新処理(図686)が実行されている状況では、第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)のいずれについても割込みが禁止されることはなく任意のタイミングで割込み可能となっている。この場合、設定確認用処理(ステップSB810)又は設定値更新処理(図686)において第1タイマ割込み処理(図638)又は第2タイマ割込み処理(図639)が割り込んで起動される場合には、その起動対象となったタイマ割込み処理が終了した後に復帰するためのメイン処理(図684)の戻り番地の情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されるとともに、当該タイマ割込み処理が起動される直前における主側CPU63の各種レジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避される。そして、起動対象となったタイマ割込み処理が終了した場合には特定制御用のスタックエリア222に退避された戻り番地の情報に対応するメイン処理(図684)の処理に復帰することとなるとともに、特定制御用のスタックエリア222に退避された情報が主側CPU63の各種レジスタに復帰される。
ステップSB803にて立ち上げ処理中フラグに「1」をセットした後は、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSB804)。第1タイマ割込み処理(図638)の停電情報記憶処理(ステップS8901)にて停電時処理が実行された場合に停電フラグに「1」がセットされる。停電フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われたか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
停電フラグに「1」がセットされている場合(ステップSB804:YES)、チェックサムが正常であるか否かを判定する(ステップSB805)。具体的には、まず特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する。チェックサムの算出方法は上記第65実施形態と同一である。その後、主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理において算出されて特定制御用のワークエリア221に保存された特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムを読み出すとともに、その読み出したチェックサムを、今回のメイン処理にて上記のように算出したチェックサムと比較する。そして、それらチェックサムが一致しているか否かを判定する。
チェックサムが一致している場合(ステップSB805:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定参照用エリア341(図659参照)に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲であるか否かを判定する(ステップSB806)。設定参照用エリア341は上記第77実施形態と同様に現状のパチンコ機10の設定値を主側CPU63にて特定するための情報が格納される記憶エリアである。設定参照用エリア341に「1」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定1」となる。設定参照用エリア341に「2」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定2」となる。設定参照用エリア341に「3」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定3」となる。設定参照用エリア341に「4」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定4」となる。設定参照用エリア341に「5」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定5」となる。設定参照用エリア341に「6」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定6」となる。ステップSB806では設定参照用エリア341に格納された設定値の情報が「1」〜「6」のいずれかであるか否かを判定する。
ステップSB804〜ステップSB806の全てで肯定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSB807)。つまり、リセットボタン68cが押圧操作されている状態においてパチンコ機10の電源ON操作が行われて主側CPU63への動作電力の供給が開始されたか否かを判定する。ここで、本実施形態では上記第67実施形態と同様に、主制御装置60に設定キー挿入部68a及びリセットボタン68cが設けられているものの更新ボタン68bは設けられていない。また、主制御装置60には第1〜第3報知用表示装置69a〜69cではなく第43実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204が設けられている。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSB807:NO)、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグ又は設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSB808)。
遊技停止フラグは、停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合に「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。
設定更新表示フラグは上記第67実施形態と同様に設定値更新処理(図686)が実行されていることを主側CPU63にて特定するためのフラグであり、設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を更新している状況であることを示す表示及び更新途中の設定値を示す表示が行われる。設定更新表示フラグは、設定値更新処理(図686)が開始された場合に「1」がセットされ設定値更新処理(図686)が終了される場合に「0」クリアされるフラグであるため、設定値更新処理(図686)が実行されていない状況においては基本的に設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態とはならない。しかしながら、設定値更新処理(図686)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、その後に主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態となる。この設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態は設定値更新処理(図686)において設定更新表示フラグを「0」クリアする処理が実行されるまでは維持される。
遊技停止フラグ及び設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことでステップSB808にて否定判定をした場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSB809)。設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSB809:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップSB810)。設定確認用処理の処理内容は上記第81実施形態における設定確認用処理(図671)と同一である。なお、本実施形態では設定確認用処理を実行している途中で動作電力の供給が停止されたとしても、動作電力の供給が再開される場合に「設定確認操作」が行われない限り設定確認用処理は実行されない。
設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていない場合(ステップSB809:NO)、通常復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB811)。通常復帰コマンドを受信した場合に音声発光制御装置81にて実行される処理内容は上記第81実施形態と同一である。
一方、ステップSB807にてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合であって、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていると判定した場合(ステップSB807及びステップSB812:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップSB813)。つまり、本実施形態では特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされていたとしても、主側CPU63への動作電力の供給開始時に「設定変更操作」が行われない限り設定値更新処理は実行されない。設定値更新処理の詳細については後に説明する。
ステップSB807にてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合であって、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていないと判定した場合(ステップSB812:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグ又は設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSB814)。
遊技停止フラグ及び設定更新表示フラグの両方に「1」がセットされていない場合(ステップSB814:NO)、第1RAMクリア処理を実行する(ステップSB815)。第1RAMクリア処理では、上記第77実施形態におけるRAMクリア処理(ステップSA416)と同様に、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(すなわち設定参照用エリア341)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグ及び設定確認表示フラグを「0」クリアする。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新用エリア342を「0」クリアする。また、第1RAMクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。また、第1RAMクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を実行する。この初期設定ではステップSB802の内部機能レジスタ設定処理と同様の処理を実行する。なお、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224については「0」クリアするための処理及び初期設定を行うための処理は実行しない。
その後、クリア時の復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB816)。クリア時の復帰コマンドを受信した場合に音声発光制御装置81にて実行される処理内容は上記第81実施形態と同一である。
ステップSB810の処理を実行した場合、ステップSB811の処理を実行した場合、ステップSB813の処理を実行した場合、又はステップSB816の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップSB817)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第67実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図639)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、上記第67実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。
上記構成によれば主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、当該主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)が終了した後であって残余処理(ステップSB819〜ステップSB822)が開始される前に、初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において初期チェック期間を制御する必要がないため、当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況における処理負荷を軽減することが可能となる。
また、設定確認用処理(ステップSB810)及び設定値更新処理(図686)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)として実行されるのに対して、初期チェック期間は動作電力の供給開始時の処理が終了した後に開始される。これにより、初期チェック期間において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるとしても、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用した設定値の表示に影響を与えないようにすることが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする(ステップSB818)。立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)が起動された場合にステップS8906にて否定判定をすることでステップS8901〜ステップS8905の処理だけではなくステップS8907〜ステップS8920の処理を実行することとなり、遊技を進行させるための処理が実行されない状態が解除される。なお、ステップSB818では特定制御用のワークエリア221における停電フラグも「0」クリアする。
その後、ステップSB819〜ステップSB822の残余処理に進む。つまり、主側CPU63は第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップSB819〜ステップSB822の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップSB819〜ステップSB822の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。ステップSB819〜ステップSB822では、上記第33実施形態におけるメイン処理(図514)のステップS113〜ステップS116と同一の処理を実行する。
メイン処理(図684)においてステップSB804〜ステップSB806のいずれかにて否定判定をした場合、すなわち停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップSB823)。既に説明したとおり遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。
その後、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSB824)。リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSB824:NO)、動作電力の供給開始時において停電フラグ、チェックサム又は設定値に関して異常が発生したことを示す異常コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB825)。音声発光制御装置81は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を動作電力の供給開始時における情報異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更をして下さい。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、パチンコ機10への動作電力の供給が一旦停止されたとしても設定値更新処理(図686)が実行されるまではパチンコ機10への動作電力の供給が再開された場合に上記報知が再開されることとなる。
その後、異常時の外部出力処理を実行する(ステップSB826)。異常時の外部出力処理では、遊技ホールの管理コンピュータに向けて異常信号を外部出力するための処理を実行する。この場合、異常信号の信号出力が予め定められた所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って行われる。但し、これに限定されることはなくステップSB826の処理の実行契機となる事象が発生している状況においては異常信号の信号出力が継続され、ステップSB826の処理の実行契機となる事象が発生していない状況となることで異常信号の信号出力が停止される構成としてもよい。また、異常信号は、ステップSB826においてのみ出力されるのではなく、他の処理によっても出力され得る。例えば、第1タイマ割込み処理(図638)の不正検知処理(ステップS8905)において監視対象の不正(不正な電波の検知や不正の磁気の検知)が発生したことを特定した場合にも異常信号が外部出力される。但し、このように異常信号が兼用される構成に限定されることはなく、ステップSB826の専用となる異常信号が外部出力される構成としてもよい。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップSB824:YES)、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSB812)。リセットボタン68cが押圧操作されているとともに設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSB812及びステップSB824:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップSB813)。つまり、「設定変更操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力が供給された場合、主側RAM65について異常が発生していることでステップSB804〜ステップSB806のいずれかにて否定判定をした場合であっても設定値更新処理(図686)が実行される。これにより、設定値の変更を優先させることが可能となる。
一方、リセットボタン68cが押圧操作されているものの設定キー挿入部68aがON操作されていない場合(ステップSB824:YES、ステップSB812:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグ又は設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSB814)。ステップSB823にて遊技停止フラグに「1」がセットされた後におけるステップSB814の処理では当然のことながら遊技停止フラグに「1」がセットされているため、ステップSB814にて肯定判定をする。この場合、ステップSB825にて音声発光制御装置81に異常コマンドを送信するとともに、ステップSB826にて異常信号を外部出力する。その後、ステップSB817及びステップSB818の処理を実行することなく、ステップSB819〜ステップSB822の残余処理に移行する。
つまり、停電フラグ、チェックサム及び設定値に関する異常が発生してステップSB804〜ステップSB806のいずれかにて否定判定をした場合、「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始されたとしても第1RAMクリア処理(ステップSB815)は実行されない。また、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況であって「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にも第1RAMクリア処理(ステップSB815)は実行されない。これにより、「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始されたとしても遊技停止フラグに「1」がセットされた状態が解消されないようにすることが可能となる。これに対して、「設定変更操作」が行われている場合には遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かに関係なく設定値更新処理(図686)が実行されるとともに詳細は後述するが当該設定値更新処理(図686)の開始時の初期設定にて遊技停止フラグが「0」クリアされる。これにより、遊技停止フラグに「1」がセットされた状態を解消するためには設定値更新処理(図686)を実行する必要が生じることとなる。よって、特定制御用のワークエリア221の情報異常の発生に際しては当該特定制御用のワークエリア221を初期化するための処理だけではなく、設定値の再設定を要するようにすることが可能となる。
ここで、ステップSB807にてリセットボタン68cが押圧操作されていないと判定した場合においてステップSB808にて特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグ又は設定更新表示フラグに「1」がセットされていると判定した場合、ステップSB825にて音声発光制御装置81に異常コマンドを送信するとともに、ステップSB826にて異常信号を外部出力する。そして、これらの処理を実行した後は、ステップSB817及びステップSB818の処理を実行することなく、ステップSB819〜ステップSB822の残余処理に移行する。また、ステップSB807にてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定するとともにステップSB812にて設定キー挿入部68aがON操作されていないと判定した場合(すなわち「RAMクリア操作」が行われた場合)であっても、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグ又は設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合にはステップSB814にて肯定判定をして、ステップSB825にて音声発光制御装置81に異常コマンドを送信するとともに、ステップSB826にて異常信号を外部出力する。そして、これらの処理を実行した後は、ステップSB817及びステップSB818の処理を実行することなく、ステップSB819〜ステップSB822の残余処理に移行する。
次に、設定値更新処理(図686)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合におけるその後の処理の様子について図685のタイムチャートを参照しながら説明する。図685(a)はパチンコ機10の電源がON状態となっている期間を示し、図685(b)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)が実行されている期間を示し、図685(c)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)が終了した後の処理が実行されている期間を示し、図685(d)は設定値更新処理(図686)が実行されている期間を示し、図685(e)は特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされている期間を示し、図685(f)は特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている期間を示し、図685(g)は異常信号が外部出力されている期間を示す。
t1のタイミングで図685(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、「設定変更操作」が行われた状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われている。当該t1のタイミングで図685(b)に示すように主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)が開始されるとともに、図685(f)に示すように特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされる。
その後、t2のタイミングで図685(d)に示すように設定値更新処理(図686)が開始される。この場合、当該t2のタイミングで図685(e)に示すように特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされる。
その後、図685(d)に示すように設定値更新処理(図686)が実行されている途中の状況であるt3のタイミングでパチンコ機10の電源のOFF操作が行われることで主側CPU63への動作電力の供給が停止される。したがって、図685(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)が終了するとともに図685(d)に示すように設定値更新処理(図686)が終了する。
その後、t4のタイミングで図685(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が再度行われる。この場合、「RAMクリア操作」が行われた状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われている。当該t4のタイミングで図685(b)に示すように主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)が開始される。また、図685(e)及び図685(f)に示すように前回の動作電力の供給停止前から引き続き特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグ及び立ち上げ処理中フラグの両方に「1」がセットされている。
今回は設定更新表示フラグに「1」がセットされている状況において「RAMクリア操作」が行われた状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われているため、第1RAMクリア処理(ステップSB815)が実行されることなく、図685(g)に示すようにt5のタイミング〜t7のタイミングの所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って異常信号の外部出力が行われる。また、t5のタイミングで異常コマンドの送信に基づく異常報知が開始される。
図685(b)に示すようにt4のタイミングで開始された動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)はt6のタイミングで終了する。そして、当該t6のタイミングで動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)が終了した後の処理が開始される。
この場合、図685(f)に示すように特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図638)が起動されたとしても停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理は実行されない。その後、t8のタイミングで図685(a)に示すようにパチンコ機10の電源のOFF操作が行われることで主側CPU63への動作電力の供給が停止される。また、当該t8のタイミングで図685(c)に示すように供給後の処理が終了する。
その後、t9のタイミングで図685(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が再度行われる。この場合、「設定変更操作」が行われた状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われている。当該t9のタイミングで図685(b)に示すように主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)が開始される。また、図685(e)及び図685(f)に示すように前回の動作電力の供給停止前から引き続き特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグ及び立ち上げ処理中フラグの両方に「1」がセットされている。
その後、t10のタイミング〜t11のタイミングに亘って図685(d)に示すように設定値更新処理(図686)が実行される。この場合、当該設定値更新処理(図686)は正常に終了する。そして、この終了したタイミングであるt11のタイミングで、図685(e)に示すように設定更新表示フラグが「0」クリアされる。また、当該t11のタイミングで図685(b)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)が終了する。これにより、当該t11のタイミングで、図685(f)に示すように立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされる。そして、当該t11のタイミングで図685(c)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)が終了した後の処理が開始される。この場合、立ち上げ処理中フラグは既に「0」クリアされているため、第1タイマ割込み処理(図638)が起動された場合には停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理だけではなく、遊技を進行させるための処理が実行される。
上記のとおり設定値更新処理(図686)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、主側CPU63への動作電力の供給が再開される場合に「設定変更操作」が行われない限り、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)では音声発光制御装置81への異常コマンドの送信及び異常信号の外部出力が実行され、仮に「RAMクリア操作」が行われていたとしても第1RAMクリア処理(ステップSB815)が実行されることはなく、「設定確認操作」が行われていたとしても設定確認用処理(ステップSB810)が実行されることはない。さらにまた、音声発光制御装置81への異常コマンドの送信及び異常信号の外部出力が実行された場合には、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする処理(ステップSB818)が実行されることなく残余処理(ステップSB819〜ステップSB822)が実行されるため、第1タイマ割込み処理(図638)が起動されたとしても停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理は実行されない。これにより、設定値更新処理(図686)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、「設定変更操作」を行った状況で主側CPU63への動作電力の供給を再開させて設定値更新処理(図686)を実行させる必要が生じる。よって、設定値の変更を確実に行わせることが可能となる。
次に、メイン処理(図684)のステップSB813にて実行される本実施形態における設定値更新処理について、図686のフローチャートを参照しながら説明する。なお、設定値更新処理におけるステップSB901〜ステップSB918の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まずOFF確認フラグ361に「1」をセットする(ステップSB901)。OFF確認フラグ361は図687の説明図に示すように特定制御用のワークエリア221に設けられている。本実施形態であっても設定値更新処理(図686)ではリセットボタン68cが押圧操作される度に特定制御用のワークエリア221の設定更新用エリア342の値、すなわち更新対象の設定値が1加算される。この場合に、リセットボタン68cの1回の押圧操作に対して更新対象の設定値が「1」のみ加算されるようにすべく、リセットボタン68cが非操作状態から操作状態となった場合、すなわちリセットボタン68cの操作を検知する検知センサからの検知信号が操作非検知の状態から操作検知の状態に切り換わった場合に、設定更新用エリア342の値を1加算することで更新対象の設定値を1加算する構成となっている。
当該構成においてOFF確認フラグ361は設定値更新処理(図686)にてリセットボタン68cが押圧操作されたか否かを確認する場合においてリセットボタン68cの押圧操作が開始されたタイミングであるか否かを確認するためのフラグである。設定値更新処理(図686)にてリセットボタン68cが押圧操作されているか否かの判定処理(ステップSB910)を実行した後において、リセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合に「1」がセットされ又は「1」のセット状態が維持され、リセットボタン68cが押圧操作されていないと判定した場合に「0」クリアされる又は「0」の状態が維持される。
ここで、設定値更新処理(図686)は既に説明したとおりメイン処理(図684)のステップSB807又はステップSB824にてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定したことを条件として実行される。これらステップSB807又はステップSB824では主側CPU63はリセットボタン68cの押圧操作の有無を検知する検知センサからの検知信号が入力される入力ポートを直接監視することでリセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する。この場合、リセットボタン68cの押圧操作の開始タイミングや終了タイミングを確認するのではなく、リセットボタン68cが押圧操作されている状態となっているか否かを確認する。したがって、ステップSB807又はステップSB824ではOFF確認フラグ361を確認することなく、リセットボタン68cが押圧操作されていることに対応する信号が入力ポートに入力されている場合には肯定判定をする。
但し、当該構成においては設定値更新処理(図686)を開始させるためのパチンコ機10の電源ON時におけるリセットボタン68cの押圧操作の終了タイミングと設定値更新処理(図686)の開始タイミングとの関係によっては、当該押圧操作が更新対象の設定値を1加算する契機となる場合と当該契機とならない場合とが発生することとなる。そうすると、パチンコ機10の電源ON時におけるリセットボタン68cの押圧操作の終了タイミングに応じて更新対象の設定値の更新態様が変化することとなってしまい操作性が低下してしまう。これに対して、OFF確認フラグ361に「0」がセットされている状況においてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合に更新対象の設定値を1加算する構成において、設定値更新処理(図686)が開始された場合にはリセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する処理よりも先に実行されるステップSB901にてOFF確認フラグ361に「1」をセットする構成とすることにより、パチンコ機10の電源ON時におけるリセットボタン68cの押圧操作に起因して更新対象の設定値が1加算されてしまわないようにすることが可能となる。
ステップSB901の処理を実行した後は、割込み許可の設定を行う(ステップSB902)。これにより、第1タイマ割込み処理(図638)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図639)が第2割込み周期で割り込んで起動される。本実施形態においては上記第81実施形態と同様に動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)では基本的に第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の割込みが禁止されており、設定確認用処理(ステップSB810)及び設定値更新処理(図686)において割込みが許可される。したがって、動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)において設定確認用処理(ステップSB810)及び設定値更新処理(図686)が実行されていない状況においては第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の実行が禁止され、設定確認用処理(ステップSB810)又は設定値更新処理(図686)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の実行が許可される。但し、設定確認用処理(ステップSB810)又は設定値更新処理(図686)が実行されている状況においては立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図638)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図638)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図638)が終了される。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことを条件として、設定更新表示フラグに「1」をセットする(ステップSB903)。設定更新表示フラグに「1」がセットされることにより、第2タイマ割込み処理(図639)のステップS9003にて肯定判定をすることで、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9004)を実行する。当該設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理の処理内容は上記第77実施形態と同一である。当該処理が実行されることにより、例えば図629(a)の説明図に示すように、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の更新対象として選択されている設定値の表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
その後、開始時の初期設定を行う(ステップSB904)。当該初期設定では、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグを「0」クリアする。遊技停止フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSB804:NO)、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合(ステップSB805:NO)、又は設定参照用エリア341に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲ではない場合に(ステップSB806:NO)、メイン処理(図684)のステップSB823にて「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、上記のような主側RAM65の情報異常が発生した場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。ステップSB904の処理にて遊技停止フラグを「0」クリアすることで、主側RAM65の情報異常の発生が特定されている状態を設定値更新処理(図686)が実行された場合に解除することが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新用エリア342(図659参照)に「1」を設定する(ステップSB905)。設定更新用エリア342は上記第77実施形態と同様に設定値更新処理(図686)において更新途中の設定値の情報が格納される記憶エリアである。設定更新用エリア342に「1」の数値情報が格納されている場合には更新対象(選択対象又は変更対象)の設定値は「設定1」となる。設定更新用エリア342に「2」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定2」となる。設定更新用エリア342に「3」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定3」となる。設定更新用エリア342に「4」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定4」となる。設定更新用エリア342に「5」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定5」となる。設定更新用エリア342に「6」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定6」となる。
ステップSB905にて設定更新用エリア342に「1」を設定することで、更新対象の設定値が「設定1」となる。つまり、本実施形態ではパチンコ機10の現状の設定値がいずれであったとしても設定値更新処理(図686)が開始された場合には更新対象の設定値は「設定1」となる。
その後、更新開始コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB906)。音声発光制御装置81は更新開始コマンドを受信することにより、設定値更新処理(図686)が実行されていることを示す画像、設定値を変更するための操作内容を認識可能とさせるための画像、及び設定値更新処理(図686)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、設定値を変更している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定値を変更させるために必要な操作内容及び設定値更新処理(図686)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。また、設定値更新処理(図686)が実行されていることを示す外部出力が例えば遊技ホールの管理コンピュータといったパチンコ機10外部の装置に対して行われる構成としてもよい。
その後、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報が「1」〜「6」のいずれかであるか否かを判定する(ステップSB907)。「1」〜「6」のいずれかではない場合(ステップSB907:NO)、設定更新用エリア342に「1」を設定する(ステップSB908)。これにより、更新対象の設定値が「設定1」となる。
ステップSB907にて肯定判定をした場合又はステップSB908の処理を実行した場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップSB909)。具体的には、設定キー挿入部68aの状態を検知する検知センサから受信している信号の受信状態が、ON状態に対応する受信状態からOFF状態に対応する受信状態となったか否かを判定する。
ステップSB909にて否定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSB910)。具体的には、リセットボタン68cの押圧操作の有無を検知する検知センサからの検知信号が入力される入力ポートを直接監視することでリセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する。リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSB910:NO)、特定制御用のワークエリア221におけるOFF確認フラグ361を「0」クリアした後に(ステップSB911)、ステップSB907の処理に戻る。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップSB910:YES)、特定制御用のワークエリア221におけるOFF確認フラグ361の値が「0」であるか否かを判定する(ステップSB912)。OFF確認フラグ361に「1」がセットされている場合には(ステップSB912:NO)、今回の確認タイミングがリセットボタン68cの押圧操作の開始タイミングではなく、リセットボタン68cの押圧操作が継続されている状況であることを意味するため、更新対象の設定値を1加算することなくステップSB907の処理に戻る。
OFF確認フラグ361の値が「0」である場合(ステップSB912:YES)、今回の確認タイミングがリセットボタン68cの押圧操作の開始タイミングであることを意味する。この場合、OFF確認フラグ361に「1」をセットした後に(ステップSB913)、設定更新用エリア342の値を1加算する(ステップSB914)。これにより、リセットボタン68cが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新される。また、リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSB910:NO)、OFF確認フラグ361に「1」がセットされている場合(ステップSB912:NO)、又は設定更新用エリア342の値を1加算した場合(ステップSB914)にはステップSB907の処理に戻ることとなるが、ステップSB907にて設定更新用エリア342の値が7以上であると判定されると、ステップSB908にて設定更新用エリア342に「1」がセットされる。これにより、「設定6」の状況でリセットボタン68cが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定した場合(ステップSB909:YES)、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報を設定参照用エリア341に上書きする(ステップSB915)。これにより、今回の設定値更新処理(図686)にて更新された結果の設定値の情報が設定参照用エリア341に設定された状態となり、その設定された情報に対応する設定値が現状のパチンコ機10の設定値となる。
その後、割込み禁止の設定を行う(ステップSB916)。これにより、設定値更新処理(図686)を終了してメイン処理(図684)における動作電力の供給開始時の処理(ステップSB801〜ステップSB818、ステップSB823〜ステップSB826)に復帰する場合には第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の割込みが禁止される。
その後、第2RAMクリア処理を実行する(ステップSB917)。第2RAMクリア処理では、上記第77実施形態におけるRAMクリア処理(ステップSA416)と同様に、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(すなわち設定参照用エリア341)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグ及び設定確認表示フラグを「0」クリアする。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新用エリア342を「0」クリアする。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグを「0」クリアする。また、第2RAMクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。また、第2RAMクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を実行する。この初期設定ではステップSB802の内部機能レジスタ設定処理と同様の処理を実行する。なお、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224については「0」クリアするための処理及び初期設定を行うための処理は実行しない。
その後、更新時の復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSB918)。更新時の復帰コマンドを受信した場合に音声発光制御装置81にて実行される処理内容は上記第81実施形態と同一である。
次に、更新対象の設定値が更新される様子について図688のタイムチャートを参照しながら説明する。図688(a)はパチンコ機10の電源がON状態となっている期間を示し、図688(b)は設定キー挿入部68aの操作状況を示し、図688(c)はリセットボタン68cの操作状況を示し、図688(d)は設定値更新処理(図686)が実行されている期間を示し、図688(e)はOFF確認フラグ361の設定状況を示し、図688(f)は設定値の更新タイミングを示す。
まず設定値更新処理(図686)が開始された場合にOFF確認フラグ361に「1」がセットされない比較例について説明する。
t1のタイミングで図688(b)に示すように設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されるとともに図688(c)に示すようにリセットボタン68cが押圧操作される。そして、設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作が継続されている状況であるt2のタイミングで図688(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、「設定変更操作」が行われた状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われていることになるため、t3のタイミングで図688(d)に示すように設定値更新処理(図686)が開始される。
当該比較例では設定値更新処理(図686)が開始された場合にOFF確認フラグ361に「1」がセットされないため、図688(e)に示すようにt3のタイミングではOFF確認フラグ361の値は「0」となっている。その後、電源のON操作時におけるリセットボタン68cの押圧操作が継続されている状況であるt4のタイミングで、OFF確認フラグ361の値が「0」である状況でリセットボタン68cが押圧操作されていることが特定されることで図688(f)に示すように更新対象の設定値が1加算される。また、当該t4のタイミングで図688(e)に示すようにOFF確認フラグ361に「1」がセットされる。
つまり、上記比較例では電源のON操作時におけるリセットボタン68cの押圧操作が設定値更新処理(図686)の開始後も継続されることで、当該押圧操作を契機として更新対象の設定値が1加算されることとなる。この場合、遊技ホールの管理者は更新対象の設定値を更新する意図がないにも関わらず、更新対象の設定値が更新されることとなってしまう。
次に、設定値更新処理(図686)が開始された場合にOFF確認フラグ361に「1」がセットされる本実施形態について説明する。
t5のタイミングで図688(b)に示すように設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されるとともに図688(c)に示すようにリセットボタン68cが押圧操作される。そして、設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作が継続されている状況であるt6のタイミングで図688(a)に示すようにパチンコ機10の電源のON操作が行われる。この場合、「設定変更操作」が行われた状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われていることになるため、t7のタイミングで図688(d)に示すように設定値更新処理(図686)が開始される。設定値更新処理(図686)が開始された場合にはステップSB901にてOFF確認フラグ361に「1」をセットする処理が実行される。したがって、t7のタイミングで図688(e)に示すようにOFF確認フラグ361に「1」がセットされた状態となる。このOFF確認フラグ361に「1」をセットするタイミングは設定値更新処理(図686)においてリセットボタン68cが押圧操作されたか否かを判定するタイミングよりも前のタイミングであるため、図688(f)に示すように電源のON操作時におけるリセットボタン68cの押圧操作が継続されているとしても更新対象の設定値は1加算されない。その後、t8のタイミングで図688(c)に示すようにリセットボタン68cの押圧操作が終了されることで図688(e)に示すようにOFF確認フラグ361は「0」クリアされる。
その後、図688(c)に示すようにt9のタイミング〜t10のタイミング、t11のタイミング〜t12のタイミング、及びt13のタイミング〜t14のタイミングのそれぞれにおいてリセットボタン68cの押圧操作が行われる。この場合、t9のタイミング、t11のタイミング及びt13のタイミングのそれぞれにおいてOFF確認フラグ361の値が「0」である状況でリセットボタン68cが押圧操作されることとなるため、図688(f)に示すようにこれらの各タイミングにおいて更新対象の設定値が1加算される。
その後、t15のタイミングで図688(b)に示すように設定キー挿入部68aがOFF操作される、これにより、当該t15のタイミングで図688(d)に示すように設定値更新処理(図686)が終了する。
上記のとおりOFF確認フラグ361に「0」がセットされている状況においてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合に更新対象の設定値を1加算する構成において、設定値更新処理(図686)が開始された場合にはリセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する処理よりも先に実行されるステップSB901にてOFF確認フラグ361に「1」をセットする構成である。これにより、パチンコ機10の電源ON時におけるリセットボタン68cの押圧操作に起因して更新対象の設定値が1加算されてしまわないようにすることが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
設定値更新処理(図686)が開始された場合、予め定められた開始対応の設定値から設定値の変更が行われる。これにより、設定値更新処理(図686)が開始される前における使用対象の設定値に関係なく、設定値更新処理(図686)においては一定の開始対応の設定値から当該設定値の変更操作を行うことが可能となる。よって、設定値の変更操作の作業内容が作業者にとって分かり易いものとなる。
上記開始対応の設定値は具体的には有利度が最も低い「設定1」となっている。したがって、設定値更新処理(図686)が開始された場合には有利度が最も低い「設定1」から設定値の変更が行われる。これにより、遊技ホールの管理者が設定値更新処理(図686)の開始直後に意図せずに当該設定値更新処理(図686)を終了させてしまったとしても有利度が最も低い設定値となるため、このような状況において遊技が開始されたとしても遊技ホールに意図しない不利益が生じてしまわないようにすることが可能となる。
特定制御用のワークエリア221には設定参照用エリア341と設定更新用エリア342とが設けられており、使用対象の設定値に対応する情報は設定参照用エリア341に記憶され、設定値更新処理(図686)が実行されている状況における変更途中の設定値に対応する情報は設定更新用エリア342に記憶される。これにより、設定値更新処理(図686)が開始される前に設定されていた設定値の情報を設定参照用エリア341にて記憶保持しながら、設定値更新処理(図686)において更新対象の設定値を変更することが可能となる。
設定値更新処理(図686)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、その後に主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に遊技を進行させるための処理が開始されない規制状態となる。これにより、設定値更新処理(図686)が完了していないにも関わらず遊技を進行させるための処理が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
設定値更新処理(図686)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合であっても、その後に主側CPU63への動作電力の供給が再開される場合に「設定変更操作」が行われた場合には上記規制状態とならない。これにより、設定値の変更が行われる場合にまで遊技を進行させるための処理の実行が規制されてしまわないようにすることが可能となる。
上記規制状態であっても停電監視や各種カウンタの更新処理が実行される。これにより、上記のように遊技の進行が規制された状態であっても必要な処理の実行を担保することが可能となる。特に、停電監視が実行されることにより、遊技の進行が規制された状態であっても停電が発生した場合にはそれに対して適切に対処することが可能となる。
上記規制状態は動作電力の供給が停止されたとしても動作電力の供給が再開された場合に再開される。これにより、設定値更新処理(図686)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止されることで遊技を進行させるための処理の実行が規制された状態は動作電力の供給を停止させただけでは解除されないようにすることが可能となる。
特定制御用のワークエリア221におけるOFF確認フラグ361に「0」がセットされている状況でリセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合に更新対象の設定値を1加算する構成において、設定値更新処理(図686)が開始された場合にはリセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する処理よりも先に実行されるステップSB901にてOFF確認フラグ361に「1」をセットする構成である。これにより、パチンコ機10の電源ON時におけるリセットボタン68cの押圧操作に起因して更新対象の設定値が1加算されてしまわないようにすることが可能となる。
なお、設定値更新処理(図686)の途中で主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合であって、その後の主側CPU63への動作電力の供給の再開に際して設定確認用処理(ステップSB810)が実行される場合には設定更新表示フラグが「0」クリアされて遊技を進行させるための処理の実行が規制されない構成としてもよい。設定確認用処理(ステップSB810)が実行されることで現状の使用対象の設定値が報知されるため、遊技ホールの管理者が使用対象の設定値を把握することが可能である。このような場合には遊技を進行させるための処理の実行を規制しなくても、遊技ホールの管理者が想定していない設定値のまま遊技が進行されてしまうことがない。
また、設定値更新処理(図686)の途中で主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合にはその後の動作電力の供給の再開に際して「設定変更操作」が行われているか否かに関係なく設定値更新処理(図686)が強制的に実行される構成としてもよい。これにより、強制的に設定値を変更させることが可能となる。
また、設定確認用処理(ステップSB810)の途中で主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合にはその後の動作電力の供給の再開に際して遊技を進行させるための処理の実行が規制される規制状態となる構成としてもよい。この場合、動作電力の供給の再開に際して設定確認用処理(ステップSB810)が実行される場合には上記規制状態とならない構成としてよく、当該構成に加えて又は代えて、動作電力の供給の再開に際して設定値更新処理(図686)が実行される場合には上記規制状態とならない構成としてもよい。
また、設定確認用処理(ステップSB810)の途中で主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合にはその後の動作電力の供給の再開に際して「設定確認操作」が行われているか否かに関係なく設定確認用処理(ステップSB810)が強制的に実行される構成としてもよい。これにより、強制的に設定値を確認させることが可能となる。
また、設定値更新処理(図686)では連続する2回の処理回において前側の処理回にてリセットボタン68cが押圧操作されていないことが特定されて後側の処理回にてリセットボタン68cが押圧操作されていることが特定された場合に選択対象の設定値が変更される構成としたが、これに限定されることはなく、過去の連続する複数の処理回のそれぞれにてリセットボタン68cが押圧操作されていないことが特定されて、その状況においてリセットボタン68cが押圧操作されていることが1処理回又は連続する複数の処理回にて特定された場合に選択対象の設定値が変更される構成としてもよい。この場合であっても設定値更新処理(図686)が開始された場合には過去の連続する複数の処理回におけるリセットボタン68cの押圧操作の確認履歴に関する情報をリセットボタン68cが押圧操作されていることに対応する情報に書き換えることで、設定値更新処理(図686)を開始させるためのリセットボタン68cの押圧操作によって設定値更新処理(図686)において選択対象の設定値が変更されてしまわないようにすることが可能となる。
<第86実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるメイン処理の処理構成が上記第85実施形態と相違している。以下、上記第85実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第85実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図689は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップSC101〜ステップSC128の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップSC101〜ステップSC106では上記第85実施形態におけるメイン処理(図684)のステップSB801〜ステップSB806と同一の処理を実行する。ステップSC104〜ステップSC106の全てにて肯定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSC107)。また、リセットボタン68cが押圧操作されていない場合には(ステップSC107:NO)、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSC108)。リセットボタン68cが押圧操作されておらず、さらに設定更新表示フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSC107及びステップSC108:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSC109)。遊技停止フラグに「1」がセットされている場合、ステップSC127にて異常コマンドを送信するとともにステップSC128にて異常時の外部出力処理を実行する。
遊技停止フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSC109:NO)、ステップSC110に進む。ステップSC110〜ステップSC112では上記第85実施形態におけるメイン処理(図684)のステップSB809〜ステップSB811と同一の処理を実行する。
ステップSC107にてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合、又はステップSC108にて設定更新表示フラグに「1」がセットされていると判定した場合、ステップSC113にて設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する。そして、設定キー挿入部68aがON操作されていると判定した場合(ステップSC113:YES)、特定制御用のワークエリア221におけるOFF確認フラグ361に「1」をセットした後に(ステップSC114)、設定値更新処理を実行する(ステップSC115)。なお、ステップSC116〜ステップSC128では上記第85実施形態におけるメイン処理(図684)のステップSB114〜ステップSB826と同一の処理を実行する。
つまり、本実施形態では設定値更新処理(ステップSC115)の実行途中で主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合、「操作無し」である状況又は「RAMクリア操作」が行われた状況で主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合には上記第85実施形態と同様に遊技を進行させるための処理が阻止された状況が継続される一方、「設定変更操作」が行われた状況で主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合だけではなく「設定確認操作」が行われた状況で主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合にも設定値更新処理(ステップSC115)が実行される。これにより、設定値更新処理(ステップSC115)の実行途中で主側CPU63への動作電力の供給が停止された後において主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に設定値更新処理(ステップSC115)が実行され易くなる。
特に、「設定変更操作」に際しては設定キーを利用して設定キー挿入部68aをON操作するとともにリセットボタン68cを押圧操作する必要があるとともに「設定確認操作」に際しては設定キーを利用して設定キー挿入部68aをON操作する必要がある構成において、設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合にはリセットボタン68cが押圧操作されていなくても設定キー挿入部68aがON操作されていることで設定値更新処理(ステップSC115)が実行される。これにより、「設定変更操作」を行った状況でパチンコ機10の電源のON操作を行うことで設定値更新処理(ステップSC115)を開始させたもののその途中で例えば電源のOFF操作を誤って行った場合に、その後に急いで電源のON状態に復帰させるために、設定キー挿入部68aがON操作された状態を維持する一方、リセットボタン68cを押圧操作しなかった場合であっても、設定値更新処理(ステップSC115)が実行されるようにすることが可能となる。
また、本実施形態ではステップSC112にて設定キー挿入部68aがON操作されていると判定した場合、設定値更新処理(ステップSC115)が開始される前に、ステップSC114にて特定制御用のワークエリア221におけるOFF確認フラグ361に「1」をセットする。これにより、設定値更新処理(ステップSC115)が開始された場合にOFF確認フラグ361に「1」をセットする処理を行わなくても、電源のON操作時におけるリセットボタン68cの押圧操作を契機として更新対象の設定値が1加算されてしまわないようにすることが可能となる。ちなみに、本実施形態における設定値更新処理(ステップSC115)では上記第85実施形態における設定値更新処理(図686)のうちステップSB901の処理は実行されることなくステップSB902〜ステップSB918の処理が実行される。
なお、設定値更新処理(ステップSC115)では連続する2回の処理回において前側の処理回にてリセットボタン68cが押圧操作されていないことが特定されて後側の処理回にてリセットボタン68cが押圧操作されていることが特定された場合に選択対象の設定値が変更される構成としたが、これに限定されることはなく、過去の連続する複数の処理回のそれぞれにてリセットボタン68cが押圧操作されていないことが特定されて、その状況においてリセットボタン68cが押圧操作されていることが1処理回又は連続する複数の処理回にて特定された場合に選択対象の設定値が変更される構成としてもよい。この場合であっても設定値更新処理(ステップSC115)が開始される場合には過去の連続する複数の処理回におけるリセットボタン68cの押圧操作の確認履歴に関する情報をリセットボタン68cが押圧操作されていることに対応する情報に書き換えることで、設定値更新処理(図686)を開始させるためのリセットボタン68cの押圧操作によって設定値更新処理(図686)において選択対象の設定値が変更されてしまわないようにすることが可能となる。
<第87実施形態>
本実施形態では主側CPU63にて実行されるメイン処理の処理構成が上記第81実施形態と相違している。以下、上記第81実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第81実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図690は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップSC201〜ステップSC230の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入初期設定処理を実行する(ステップSC201)。電源投入初期設定処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。このウエイト用の所定期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。また、主側RAM65のアクセスを許可する。
その後、内部機能レジスタ設定処理を実行する(ステップSC202)。内部機能レジスタ設定処理では上記第67実施形態と同様に、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第1タイマ割込み処理(図638)の割込み周期を第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)に設定するとともに、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第2タイマ割込み処理(図693)の割込み周期を上記第1割込み周期よりも短い周期である第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)に設定する。
つまり、本実施形態では上記第67実施形態と同様に、タイマ割込み処理として割込み周期が相対的に長短となるように第1タイマ割込み処理(図638)と第2タイマ割込み処理(図693)とが存在している。第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図693)はいずれもメイン処理に対して割り込んで起動される。また、第2タイマ割込み処理(図693)は第1タイマ割込み処理(図638)に対して割り込んで起動される。一方、第1タイマ割込み処理(図638)は第2タイマ割込み処理(図693)に対して割り込んで起動されない。また、第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図693)の両方が実行されていない状況において第1割込み周期及び第2割込み周期の両方が経過している場合、それら周期の経過順序に関係なく第2タイマ割込み処理(図693)から先に起動される。この点、第2タイマ割込み処理(図693)は第1タイマ割込み処理(図638)よりも優先して起動される処理であると言える。但し、これに限定されることはなく第1タイマ割込み処理(図638)が第2タイマ割込み処理(図693)よりも優先して起動される構成としてもよい。
内部機能レジスタ設定処理では、第1タイマ割込み処理(図638)の第1割込み周期を主側CPU63の所定のレジスタに設定するとともに、第2タイマ割込み処理(図693)の第2割込み周期を主側CPU63の特定のレジスタに設定する。また、内部機能レジスタ設定処理では上記第1,第2割込み周期の設定以外にも例えば当たり乱数カウンタC1の数値範囲といった各種カウンタの数値範囲の設定処理などを実行する。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた立ち上げ処理中フラグに「1」をセットする(ステップSC203)。立ち上げ処理中フラグは上記第67実施形態と同様に、第1タイマ割込み処理(図638)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図638)に設定されている各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行する一方、遊技を進行させるための処理を実行することなく当該第1タイマ割込み処理(図638)を終了すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
立ち上げ処理中フラグは、メイン処理(図690)において動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が開始された場合に「1」がセットされ、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了して残余処理(ステップSC227〜ステップSC230)が開始される前に「0」クリアされる。上記第67実施形態と同様に第1タイマ割込み処理(図638)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合にはステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しないようにすることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)のうち設定確認用処理(ステップSC213)又は設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況において遊技を進行させるための処理が実行されないようにすることが可能となる。その一方、上記のとおり第1タイマ割込み処理(図638)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合であってもステップS8901〜ステップS8905の処理を実行することで、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)のうち設定確認用処理(ステップSC213)又は設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であっても停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。
特に、立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている状況であっても停電情報記憶処理(ステップS8901)が実行されることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)のうち設定確認用処理(ステップSC213)又は設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況において停電が発生したとしてもそれに対して停電時処理を実行することが可能となる。停電時処理では上記第67実施形態と同様に、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムを算出しその算出したチェックサムを特定制御用のワークエリア221に保存するため、動作電力の供給が再度開始された場合には主側RAM65の異常発生と特定されないようにすることが可能となる。これにより、設定確認用処理(ステップSC213)又は設定値更新処理(ステップSC216)の途中で停電が発生した場合には、これら設定関連処理の途中で停電が発生したことを次回の動作電力の供給開始時に特定することが可能となる。
ちなみに、設定確認用処理(ステップSC213)又は設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況では、第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図693)のいずれについても割込みが禁止されることはなく任意のタイミングで割込み可能となっている。この場合、設定確認用処理(ステップSC213)又は設定値更新処理(ステップSC216)において第1タイマ割込み処理(図638)又は第2タイマ割込み処理(図693)が割り込んで起動される場合には、その起動対象となったタイマ割込み処理が終了した後に復帰するためのメイン処理(図690)の戻り番地の情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されるとともに、当該タイマ割込み処理が起動される直前における主側CPU63の各種レジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避される。そして、起動対象となったタイマ割込み処理が終了した場合には特定制御用のスタックエリア222に退避された戻り番地の情報に対応するメイン処理(図690)の処理に復帰することとなるとともに、特定制御用のスタックエリア222に退避された情報が主側CPU63の各種レジスタに復帰される。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた表示開始フラグを「0」クリアする(ステップSC204)。表示開始フラグは、主側CPU63への動作電力の供給が開始された後において特図表示部37a及び普図表示部38aの表示制御を開始すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
その後、ステップSC205〜ステップSC225にて上記第81実施形態におけるメイン処理(図670)のステップSB104〜ステップSB124と同一の処理を実行する。この場合、前回の動作電力の供給停止時における状況と今回の動作電力の供給開始時における操作内容との組合せの関係でメイン処理(図690)にて実行される処理内容は、上記第81実施形態と同様に図676の説明図に示す処理内容となる。例えば、設定確認用処理(ステップSC213)及び設定値更新処理(ステップSC216)のいずれもが実行されていない状況で停電時処理が実行された場合、又は設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況で停電時処理が実行された場合において、その後の動作電力の供給の再開に際して「RAMクリア操作」が行われた場合には、メイン処理(図690)にて第1RAMクリア処理(ステップSC218)が実行される。また、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況で停電時処理が実行された場合にはその後の動作電力の供給の再開に際していずれの操作が行われたとしても設定値更新処理(ステップSC216)にて第2RAMクリア処理(第81実施形態における図672のステップSB313)が実行されるとともに、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されていない状況で停電時処理が実行された場合であってもその後の動作電力の供給の再開に際して「設定変更操作」が行われた場合には設定値更新処理(ステップSC216)にて第2RAMクリア処理(第81実施形態における図554のステップSB313)が実行される。
第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理では、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371を「0」クリアするとともに初期設定を実行する一方、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象外エリア372に対しては「0」クリア及び初期設定を実行しない。図691は特定制御用のワークエリア221に設けられたクリア対象エリア371及びクリア対象外エリア372を説明するための説明図である。
本実施形態においても上記第33実施形態と同様にパチンコ機10の電源がOFF状態であることで主側CPU63への動作電力の供給が停止されている状況であっても、電源・発射制御装置78に設けられた電断時用電源部から主側RAM65に記憶保持用の電力としてバックアップ電力が供給される。このように主側RAM65にバックアップ電力が供給されることで、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224にもバックアップ電力が供給される。そして、特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されることでクリア対象エリア371及びクリア対象外エリア372にバックアップ電力が供給される。これにより、パチンコ機10の電源がOFF状態であることで主側CPU63への動作電力の供給が停止されている状況であってもクリア対象エリア371及びクリア対象外エリア372にバックアップ電力が供給され、これらクリア対象エリア371及びクリア対象外エリア372において情報の記憶保持が行われる。
クリア対象エリア371には、第2表示データバッファ272、第4表示データバッファ274及び第5表示データバッファ275が含まれる。第2表示データバッファ272は上記第65実施形態と同様に特図保留表示部37bに所定の表示を行わせるための表示データが設定されるエリアである。特図特電制御処理(図517)における保留情報の取得処理(ステップS401)にて特図表示部37a用の保留情報が保留格納エリア65aに新たに格納された場合には、第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて当該格納後において保留格納エリア65aに格納されている特図表示部37a用の保留情報の数に対応する表示データが第2表示データバッファ272に設定される。また、特図変動開始処理(図518)におけるデータ設定処理(ステップS502)にて特図表示部37a用の保留情報が遊技回の実行契機として消化された場合には、第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて当該消化後において保留格納エリア65aに格納されている特図表示部37a用の保留情報の数に対応する表示データが第2表示データバッファ272に設定される。
第4表示データバッファ274は上記第65実施形態と同様に普図保留表示部38bに所定の表示を行わせるための表示データが格納されるエリアである。第1タイマ割込み処理(図638)における普図普電制御処理(ステップS8914)にて普図表示部38a用の保留情報が普電保留エリア65cに新たに格納された場合には、第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて当該格納後において普電保留エリア65cに格納されている普図表示部38a用の保留情報の数に対応する表示データが第4表示データバッファ274に設定される。また、第1タイマ割込み処理(図638)における普図普電制御処理(ステップS8914)にて普図表示部38a用の保留情報が普図表示部38aの変動表示回の実行契機として消化された場合には、第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて当該消化後において普電保留エリア65cに格納されている普図表示部38a用の保留情報の数に対応する表示データが第4表示データバッファ274に設定される。
第5表示データバッファ275は上記第65実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204に所定の表示を行わせるための表示データが設定されるエリアである。当該第5表示データバッファ275への表示データの設定は後述する第2タイマ割込み処理(図693)におけるステップSC403、ステップSC405及びステップSC406にて実行される。
クリア対象エリア371には上記第2表示データバッファ272、第4表示データバッファ274及び第5表示データバッファ275以外にも、特図表示部37a用の保留情報が格納される保留格納エリア65a及び普図表示部38a用の保留情報が格納される普電保留エリア65cが含まれている。したがって、第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には特図表示部37a用の保留情報及び普図表示部38a用の保留情報が消去される。この場合に上記のとおりクリア対象エリア371に第2表示データバッファ272及び第4表示データバッファ274が含まれている。これにより、保留格納エリア65aが初期化されることで特図表示部37a用の保留情報が0個となった場合には特図保留表示部37bの表示内容も特図表示部37a用の保留情報が0個である表示内容とすることが可能となるとともに、普電保留エリア65cが初期化されることで普図表示部38a用の保留情報が0個となった場合には普図保留表示部38bの表示内容も普図表示部38a用の保留情報が0個である表示内容とすることが可能となる。
また、第1〜第4報知用表示装置201〜204では上記第81実施形態などと同様に動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後においては基本的にベース値の情報が表示されることとなるが、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)においては設定確認用処理(ステップSC213)が実行されるのであれば現状のパチンコ機10の設定値が表示されるとともに設定値更新処理(ステップSC216)が実行されるのであれば更新途中の設定値が表示され、さらに動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した場合にはチェック用表示が行われる。つまり、第1〜第4報知用表示装置201〜204では、動作電力の供給が再開された場合には動作電力の供給が停止される前に表示されていたベース値の情報とは異なる情報が表示されることとなる。したがって、第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合に第5表示データバッファ275が初期化されたとしても第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示内容として問題が生じない。
クリア対象エリア371には、上記各エリア以外にも特図特電制御用のエリア及び普図普電制御用のエリアが含まれている。したがって、第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグ及び設定確認表示フラグが「0」クリアされ、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新用エリア342が「0」クリアされる。また、特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされるとともに初期設定が実行される。また、主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアされた後に初期設定が実行される。この初期設定ではステップSC202の内部機能レジスタ設定処理と同様の処理を実行する。
なお、第1RAMクリア処理の処理内容は設定値更新処理における第2RAMクリア処理の処理内容と同一であるが、これら処理内容の一部が相違している構成としてもよい。例えば、第1RAMクリア処理では「0」クリア及び初期設定の対象となるエリアが第2RAMクリア処理では「0」クリア及び初期設定の対象とはならない構成としてもよく、第2RAMクリア処理では「0」クリア及び初期設定の対象となるエリアが第1RAMクリア処理では「0」クリア及び初期設定の対象とはならない構成としてもよい。
クリア対象外エリア372には、第1表示データバッファ271、第3表示データバッファ273及び初期表示済みフラグ373が含まれる。第1表示データバッファ271は上記第65実施形態と同様に特図表示部37aに所定の表示を行わせるための表示データが格納されるエリアである。特図変動開始処理(図518)におけるステップS513にて特図表示部37aにおいて絵柄の変動表示を開始させるための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて特図表示部37aの変動開始時の表示に対応する表示データが第1表示データバッファ271に設定される。また、特図特電制御処理(図517)における特図変動中処理(ステップS407)にて特図表示部37aの表示内容を更新させるための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて特図表示部37aの絵柄の変動表示を進行させるための表示データが第1表示データバッファ271に設定される。また、特図特電制御処理(図517)における特図確定中処理(ステップS408)にて特図表示部37aの表示内容を今回の遊技回における当否判定処理(ステップS504)及び振分判定処理(ステップS506)の処理結果に対応する表示内容とするための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて特図表示部37aに今回の遊技回の結果に対応する表示を行わせるための表示データが第1表示データバッファ271に設定される。この場合に設定される表示データは今回の遊技回の開始時において特図変動開始処理(図518)のステップS507又はステップS509にて選択された表示データとなる。また、この場合に設定された表示データは特図表示部37aにて新たな遊技回を開始させる状況となるまで第1表示データバッファ271に記憶保持される。
第3表示データバッファ273は上記第65実施形態と同様に普図表示部38aに所定の表示を行わせるための表示データが格納されるエリアである。第1タイマ割込み処理(図638)における普図普電制御処理(ステップS8914)にて普図表示部38aにおいて絵柄の変動表示を開始させるための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて普図表示部38aの変動開始時の表示に対応する表示データが第3表示データバッファ273に設定される。また、第1タイマ割込み処理(図638)における普図普電制御処理(ステップS8914)にて普図表示部38aの表示内容を更新させるための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて普図表示部38aの絵柄の変動表示を進行させるための表示データが第3表示データバッファ273に設定される。また、第1タイマ割込み処理(図638)における普図普電制御処理(ステップS8914)にて普図表示部38aの表示内容を今回の変動表示回における普電開放抽選の結果に対応する表示内容とするための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて普図表示部38aに今回の変動表示回の結果に対応する表示を行わせるための表示データが第3表示データバッファ273に設定される。この場合に設定された表示データは普図表示部38aにて新たな変動表示回を開始させる状況となるまで第3表示データバッファ273に記憶保持される。
初期表示済みフラグ373は工場の出荷段階における特図表示部37a及び普図表示部38aの初期表示を完了した後における状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。クリア対象外エリア372に初期表示済みフラグ373が含まれていることにより、工場の出荷段階における特図表示部37a及び普図表示部38aの初期表示を一旦確認した後は、その後の動作電力の供給の再開に際して当該初期表示が行われないようにすることが可能となる。
クリア対象外エリア372に第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273が含まれていることにより、第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されたとしても、動作電力の供給が再開された後において特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始された場合におけるこれら特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を動作電力の供給が停止される前における表示内容に復帰させることが可能となる。これにより、動作電力の供給が再開された後に遊技者が特図表示部37a及び普図表示部38aを確認したとしても、第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されたか否かを特定することができなくなる。
特に、第2RAMクリア処理はパチンコ機10の設定値を変更することを可能とする設定値更新処理(ステップSC216)にて実行されるため、第2RAMクリア処理が実行された場合に特図表示部37a及び普図表示部38aの少なくとも一方の表示内容が第2RAMクリア処理の実行に対応する表示内容となったり、動作電力の供給が停止される前における表示内容から変更されたりすると、その表示内容となる特図表示部37a又は普図表示部38aを確認することでパチンコ機10の設定値の変更の有無を予測することができてしまう。これに対して、第2RAMクリア処理が実行されたとしても動作電力の供給が開始された後において特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始された場合におけるこれら特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容が動作電力の供給が停止される前における表示内容に復帰することとなる。これにより、特図表示部37a及び普図表示部38aを確認したとしても設定値更新処理(ステップSC216)が実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。
なお、クリア対象外エリア372には上記各エリア以外にも、パチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(すなわち設定参照用エリア341)が含まれる。これにより、第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されたとしてもパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報はそのまま維持される。また、クリア対象外エリア372には非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224も含まれる。
ちなみに、音声発光制御装置81及び表示制御装置82のRAMにはバックアップ電力が供給されないため、パチンコ機10の電源がOFF操作されて音声発光制御装置81及び表示制御装置82への動作電力の供給が停止された場合にはこれら音声発光制御装置81及び表示制御装置82のRAMに記憶されている情報は消去される。但し、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には主側CPU63から音声発光制御装置81に演出の実行状態を動作電力の供給が停止される直前の状態に復帰させるためのコマンドが送信されることで、音声発光制御装置81及び表示制御装置82における演出の実行制御の内容が動作電力の供給が停止される直前の状態に復帰することとなる。
メイン処理(図690)の説明に戻り、ステップSC225の処理を実行した後は、表示開始処理を実行する(ステップSC226)。その後、ステップSC227〜ステップSC230にて残余処理を実行する。これらステップSC227〜ステップSC230の処理内容は上記第81実施形態におけるメイン処理(図670)のステップSB125〜ステップSB128と同一である。
次に、メイン処理(図690)のステップSC226にて実行される表示開始処理について、図692のフローチャートを参照しながら説明する。なお、表示開始処理におけるステップSC301〜ステップSC305の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
初期表示済みフラグ373に「1」がセットされていない場合(ステップSC301:NO)、特図用の初期表示データを第1表示データバッファ271に設定するとともに(ステップSC302)、普図用の初期表示データを第3表示データバッファ273に設定する(ステップSC303)。そして、初期表示済みフラグ373に「1」をセットする(ステップSC304)。
第1表示データバッファ271に格納された特図用の初期表示データを利用して特図表示部37aが表示制御されることにより、当該特図表示部37aにおいて初期表示が行われる。特図表示部37aにおける初期表示の表示内容は任意であるが、例えば特図表示部37aに設けられた複数の発光部の全てが発光状態となる構成としてもよく、特図表示部37aに設けられた複数の発光部の一部の発光部が発光状態となる構成としてもよい。一部の発光部が発光状態となる場合、発光状態となる発光部と消灯状態に維持される発光部とが配列順序において交互となる構成としてもよい。また、第3表示データバッファ273に格納された普図用の初期表示データを利用して普図表示部38aが表示制御されることにより、当該普図表示部38aにおいて初期表示が行われる。普図表示部38aにおける初期表示の表示内容は任意であるが、例えば普図表示部38aに設けられた複数の発光部の全てが発光状態となる構成としてもよく、普図表示部38aに設けられた複数の発光部の一部の発光部が発光状態となる構成としてもよい。一部の発光部が発光状態となる場合、発光状態となる発光部と消灯状態に維持される発光部とが配列順序において交互となる構成としてもよい。
一方、初期表示済みフラグ373に「1」がセットされている場合(ステップSC301:YES)、ステップSC302及びステップSC303の処理を実行しない。したがって、第1表示データバッファ271は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となるとともに、第3表示データバッファ273は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となる。また、既に説明したとおり第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273はクリア対象外エリア372に設けられているため、メイン処理(図690)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたとしても、第1表示データバッファ271は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となるとともに、第3表示データバッファ273は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となる。
ステップSC301にて肯定判定をした場合、又はステップSC304の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371に設けられた表示開始フラグに「1」をセットする(ステップSC305)。表示開始フラグは、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。表示開始フラグの値が「0」である場合には主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を行わずに、表示開始フラグに「1」がセットされた場合に主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始する。
既に説明したとおりメイン処理(図690)のステップSC204にて表示開始フラグを「0」クリアする。この処理タイミングは主側CPU63への動作電力の供給が開始された後において特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御を実行するための第2タイマ割込み処理(図693)が最初に実行されるタイミングよりも前のタイミングとなっている。そして、既に説明したとおり動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に実行される表示開始処理(図692)にて表示開始フラグに「1」がセットされる。これにより、動作電力の供給が再開された直後においては特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bは消灯状態が維持され、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御が開始される。
次に、主側CPU63にて実行される本実施形態における第2タイマ割込み処理について、図693のフローチャートを参照しながら説明する。なお、第2タイマ割込み処理におけるステップSC401〜ステップSC415の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。また、第2タイマ割込み処理は設定確認用処理(ステップSC213)が開始される場合に割込みが許可されるとともに設定確認用処理(ステップSC213)が終了される場合に割込みが禁止される。また、第2タイマ割込み処理は設定値更新処理(ステップSC216)が開始される場合に割込みが許可されるとともに設定値更新処理(ステップSC216)が終了される場合に割込みが禁止される。また、第2割込み処理はメイン処理(図690)のステップSC230にて割込許可の設定が行われてからメイン処理(図690)のステップSC227にて割込禁止の設定が行われるまで割込みが許可される。これらは第1タイマ割込み処理(図638)も同様である。
ステップSC401〜ステップSC409では上記第65実施形態における第2タイマ割込み処理(図628)のステップS8401〜ステップS8409と同一の処理を実行する。その後、種別カウンタの値が「5」であるか否かを判定する(ステップSC410)。上記第65実施形態と同様に、種別カウンタは、第2タイマ割込み処理の今回の処理回において第1〜第5表示データバッファ271〜275のうち表示データの送信対象を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。種別カウンタの値が「1」である場合、第1表示データバッファ271の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「2」である場合、第2表示データバッファ272の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「3」である場合、第3表示データバッファ273の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「4」である場合、第4表示データバッファ274の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「5」である場合、第5表示データバッファ275の表示データが送信対象となる。
種別カウンタの値が「1」〜「4」のいずれかである場合、すなわち特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bのいずれかを表示制御する状況である場合(ステップSC410:NO)、特定制御用のワークエリア221の表示開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSC411)。種別カウンタの値が「5」である場合(ステップSC410:YES)、又は種別カウンタの値が「1」〜「4」のいずれかであって表示開始フラグに「1」がセットされている場合(ステップSC410:NO、ステップSC411:YES)、ステップSC412〜ステップSC414の処理を実行する。
ステップSC412〜ステップSC414の処理では、まず種別カウンタの値に対応する種別データを主側ROM64から読み出す(ステップSC412)。具体的には、種別カウンタの値が「1」である場合には第1表示回路261に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「2」である場合には第2表示回路262に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「3」である場合には第3表示回路263に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「4」である場合には第4表示回路264に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「5」である場合には第5表示回路265に対応する種別データを主側ROM64から読み出す。
その後、種別カウンタの値に対応する表示データバッファ271〜275から表示データを読み出す(ステップSC413)。具体的には、種別カウンタの値が「1」である場合には第1表示データバッファ271から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「2」である場合には第2表示データバッファ272から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「3」である場合には第3表示データバッファ273から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「4」である場合には第4表示データバッファ274から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「5」である場合には第5表示データバッファ275から表示データを読み出す。
その後、各種信号の送信処理を実行する(ステップSC414)。当該送信処理では、ステップSC412にて読み出した種別データが表示IC266に送信されるように、種別データ信号線LN1及び種別クロック信号線LN2に対する信号出力を行う。また、当該送信処理では、ステップSC413にて読み出した表示データが表示IC266に送信されるように、表示データ信号線LN3及び表示クロック信号線LN4に対する信号出力を行う。
一方、種別カウンタの値が「1」〜「4」のいずれかであって表示開始フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSC410及びステップSC411:NO)、ステップSC412〜ステップSC414の処理を実行しない。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されたとしても表示開始フラグに「1」がセットされるまでは、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御が開始されることなく、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bが消灯状態に維持される。
ステップSC411にて否定判定をした場合、又はステップSC414の処理を実行した場合、第1タイマ割込み処理及び第2タイマ割込み処理の発生を許可するために割込み許可の設定を行う(ステップSC415)。
次に、動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容について説明する。図694は動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を説明するための説明図である。
工場の出荷段階においては初期表示済みフラグ373に未だ「1」がセットされていないため、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合、これら特図表示部37a及び普図表示部38aにおいて初期表示が開始される。特図表示部37aにおける初期表示は、第1作動口33又は第2作動口34への遊技球の入球が発生して遊技回の開始条件が成立することで特図表示部37aにて絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。普図表示部38aにおける初期表示は、スルーゲート35への遊技球の入球が発生して普図表示部38aにおける絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。
工場の出荷段階ではない場合、すなわち初期表示済みフラグ373に既に「1」がセットされている場合には、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理が実行された場合、設定値更新処理が実行された場合、設定確認用処理が実行された場合、及びこれらの処理が実行されなかった場合のいずれであっても、動作電力の供給が停止される直前における表示内容となるようにこれら特図表示部37a及び普図表示部38aが表示制御される。これにより、特図表示部37a及び普図表示部38aを確認したとしても設定値更新処理(ステップSC216)が実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。
特に、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合における表示内容と、動作電力の供給が停止される直前における特図表示部37a及び普図表示部38aが表示内容とが同一である。これにより、動作電力の供給が停止される直前における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を確認して覚えた上で動作電力の供給開始後において特図表示部37a及び普図表示部38aにて最初に表示される表示内容を確認したとしても、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。
また、特定制御用のワークエリア221において第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理の実行対象外となるクリア対象外エリア372に第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273を設定することで、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合における表示内容を、動作電力の供給が停止される直前における特図表示部37a及び普図表示部38aが表示内容と同一とする構成である。つまり、特図表示部37a及び普図表示部38aを確認したとしても設定値更新処理(ステップSC216)が実行されたか否かを特定することができないようにするために特別な処理を必要としない。よって、処理負荷の増加を抑制しながら既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、クリア対象外エリア372に第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273の両方が設けられている構成に限定されることはなく、第1表示データバッファ271はクリア対象外エリア372に設けられているが、第3表示データバッファ273はクリア対象エリア371に設けられている構成としてもよい。この場合、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には特図表示部37aにおいては動作電力の供給が停止される前における表示内容から表示が開始されることとなるが、普図表示部38aにおいては初期表示が行われることとなる。また、これに代えて、第3表示データバッファ273はクリア対象外エリア372に設けられているが、第1表示データバッファ271はクリア対象エリア371に設けられている構成としてもよい。この場合、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には普図表示部38aにおいては動作電力の供給が停止される前における表示内容から表示が開始されることとなるが、特図表示部37aにおいては初期表示が行われることとなる。
また、主側CPU63により表示制御される表示部として、大当たり結果となったことを契機とした開閉実行モードにて発生するラウンド遊技の回数を報知するためのラウンド表示部が設けられている構成においては、当該ラウンド表示部に表示を行わせるための表示データが記憶されるエリアがクリア対象外エリア372に設けられている構成としてもよい。この場合、ラウンド表示部において所定の表示が行われている状況で動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が開始された場合に第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されたとしてもラウンド表示部において所定の表示が再開されることとなる。
また、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bを含めて主側CPU63により直接的に表示制御される表示部は全て、表示を行うための表示データが記憶されるエリアが第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理により初期化されない構成としてもよい。この場合、主側CPU63により直接的に表示制御される表示部はいずれも、動作電力の供給が開始された場合に第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されたとしても、動作電力の供給が停止される前における表示内容による表示が行われることとなる。なお、当該構成においては特図保留表示部37b及び普図保留表示部38bにて動作電力の供給が停止される前における表示内容による表示が一旦開始されるものの、その後に対応する保留情報が0個であることに対応する表示内容に切り換わる構成としてもよい。
また、特図保留表示部37b及び普図保留表示部38bにて表示を行わせるための表示データが記憶されるエリアは第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合に初期化されるものの、対応する保留情報の個数が遊技者にとって分かりづらい態様で特図保留表示部37b及び普図保留表示部38bの表示が行われる構成としてもよい。この場合、第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されることで特図保留表示部37b及び普図保留表示部38bのそれぞれにて対応する保留情報が0個であることを示す表示が行われたとしても、遊技者にとっては保留情報が0個であることを示す表示が行われていることが分かりづらいものとなるため、特図保留表示部37b及び普図保留表示部38bを確認したとしても第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されたことを特定しづらくなる。
<第88実施形態>
本実施形態では主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容が上記第87実施形態と相違している。以下、上記第87実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第87実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図695は特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371に設けられた各エリアを説明するための説明図である。
クリア対象エリア371には、特図保留表示部37bに所定の表示を行わせるための表示データが格納される第2表示データバッファ272、普図保留表示部38bに所定の表示を行わせるための表示データが格納される第4表示データバッファ274、及び第1〜第4報知用表示装置201〜204に所定の表示を行わせるための表示データが格納される第5表示データバッファ275だけではなく、特図表示部37aに所定の表示を行わせるための表示データが格納される第1表示データバッファ271、及び普図表示部38aに所定の表示を行わせるための表示データが格納される第3表示データバッファ273が設けられている。したがって、メイン処理(図690)にて第1RAMクリア処理(ステップSC218)が実行された場合又は設定値更新処理(ステップSC216)の第2RAMクリア処理が実行された場合には、動作電力の供給が停止される直前における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容に対応する表示データは消去されることとなる。
クリア対象エリア371には第1〜第5表示データバッファ271〜275以外にも初期表示用フラグ375が設けられている。初期表示用フラグ375は特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示を行う必要がある状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。初期表示用フラグ375がクリア対象エリア371に設けられていることにより、メイン処理(図690)にて第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には初期表示用フラグ375は「0」クリアされることとなる。したがって、メイン処理(図690)にて第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が実行された後において特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にはこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が行われることとなる。
図696は主側CPU63にて実行される本実施形態における表示開始処理を示すフローチャートである。なお、表示開始処理におけるステップSC501〜ステップSC511の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
初期表示用フラグ375に「1」がセットされていない場合(ステップSC501:NO)、特図用の初期表示データを第1表示データバッファ271に設定するとともに(ステップSC502)、普図用の初期表示データを第3表示データバッファ273に設定する(ステップSC503)。そして、初期表示用フラグ375に「1」をセットする(ステップSC504)。
第1表示データバッファ271に格納された特図用の初期表示データを利用して特図表示部37aが表示制御されることにより、当該特図表示部37aにおいて初期表示が行われる。特図表示部37aにおける初期表示の表示内容は任意であるが、例えば特図表示部37aに設けられた複数の発光部の全てが発光状態となる構成としてもよく、特図表示部37aに設けられた複数の発光部の一部の発光部が発光状態となる構成としてもよい。一部の発光部が発光状態となる場合、発光状態となる発光部と消灯状態に維持される発光部とが配列順序において交互となる構成としてもよい。また、特図表示部37aにおける初期表示の表示内容は特図表示部37aにて遊技回の遊技結果を報知するために停止表示される表示内容とは異なる表示内容となっている。また、特図表示部37aにおける初期表示の表示内容は特図表示部37aにて絵柄の変動表示が行われている状況において表示される表示内容とは異なる表示内容となっている。これにより、特図表示部37aにて初期表示が行われていることを明確に特定することが可能となる。
第3表示データバッファ273に格納された普図用の初期表示データを利用して普図表示部38aが表示制御されることにより、当該普図表示部38aにおいて初期表示が行われる。普図表示部38aにおける初期表示の表示内容は任意であるが、例えば普図表示部38aに設けられた複数の発光部の全てが発光状態となる構成としてもよく、普図表示部38aに設けられた複数の発光部の一部の発光部が発光状態となる構成としてもよい。一部の発光部が発光状態となる場合、発光状態となる発光部と消灯状態に維持される発光部とが配列順序において交互となる構成としてもよい。また、普図表示部38aにおける初期表示の表示内容は普図表示部38aにて変動表示回における振電開放抽選の結果を報知するために停止表示される表示内容とは異なる表示内容となっている。また、普図表示部38aにおける初期表示の表示内容は普図表示部38aにて絵柄の変動表示が行われている状況において表示される表示内容とは異なる表示内容となっている。これにより、普図表示部38aにて初期表示が行われていることを明確に特定することが可能となる。
ステップSC501にて肯定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における遊技回の実行中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、遊技回の実行中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSC505)。当該記憶エリアには遊技回が開始される場合に遊技回の実行中であることを示す情報が格納され、遊技回が終了される場合に遊技回の実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合にも記憶保持される。
また、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における開閉実行モードの実行中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、開閉実行モードの実行中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSC506)。当該記憶エリアには開閉実行モードが開始される場合に開閉実行モードの実行中であることを示す情報が格納され、開閉実行モードが終了される場合に開閉実行モードの実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合にも記憶保持される。
前回の動作電力の供給の停止時が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれでもなかった場合(ステップSC505及びステップSC506:NO)、特図用の初期表示データを第1表示データバッファ271に設定する(ステップSC507)。第1表示データバッファ271に格納された特図用の初期表示データを利用して特図表示部37aが表示制御されることにより、当該特図表示部37aにおいて既に説明した初期表示が行われる。一方、前回の動作電力の供給の停止時が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれかであった場合(ステップSC505又はステップSC506:YES)、特図用の初期表示データが第1表示データバッファ271に設定されないため、動作電力の供給が停止される前に格納されていた表示データがそのまま第1表示データバッファ271に格納された状態となる。したがって、特図表示部37aにおける表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における特図表示部37aの表示内容がそのまま再開されることとなる。
ステップSC505にて肯定判定をした場合、ステップSC506にて肯定判定をした場合、又はステップSC507の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における普図表示部38aの変動表示中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、普図表示部38aにおける絵柄の変動表示中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSC508)。当該記憶エリアには普図表示部38aにて絵柄の変動表示が開始される場合に普図表示部38aにて絵柄の変動表示の実行中あることを示す情報が格納され、普図表示部38aにて絵柄の変動表示が終了される場合に普図表示部38aにて絵柄の変動表示の実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合にも記憶保持される。
また、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における普電開放状態の実行中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、普電開放状態の実行中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSC509)。当該記憶エリアには普電開放状態が開始される場合に普電開放状態の実行中であることを示す情報が格納され、普電開放状態が終了される場合に普電開放状態の実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合にも記憶保持される。
前回の動作電力の供給の停止時が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれでもなかった場合(ステップSC508及びステップSC509:NO)、普図用の初期表示データを第3表示データバッファ273に設定する(ステップSC510)。第3表示データバッファ273に格納された普図用の初期表示データを利用して普図表示部38aが表示制御されることにより、当該普図表示部38aにおいて既に説明した初期表示が行われる。一方、前回の動作電力の供給の停止時が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれかであった場合(ステップSC508又はステップSC509:YES)、普図用の初期表示データが第3表示データバッファ273に設定されないため、動作電力の供給が停止される前に格納されていた表示データがそのまま第3表示データバッファ273に格納された状態となる。したがって、普図表示部38aにおける表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における普図表示部38aの表示内容がそのまま再開されることとなる。
ステップSC504の処理を実行した場合、ステップSC508にて肯定判定をした場合、ステップSC509にて肯定判定をした場合、又はステップSC510の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371に設けられた表示開始フラグに「1」をセットする(ステップSC511)。表示開始フラグは上記第87実施形態と同様に、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。表示開始フラグの値が「0」である場合には主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を行わずに、表示開始フラグに「1」がセットされた場合に主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始する。
上記第87実施形態と同様にメイン処理(図690)のステップSC204にて表示開始フラグを「0」クリアする。この処理タイミングは主側CPU63への動作電力の供給が開始された後において特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御を実行するための第2タイマ割込み処理(図693)が最初に実行されるタイミングよりも前のタイミングとなっている。そして、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に実行される表示開始処理(図696)にて表示開始フラグに「1」がセットされる。これにより、動作電力の供給が再開された直後においては特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bは消灯状態が維持され、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御が開始される。
特に、表示開始処理(図696)では既に説明したとおりメイン処理(図690)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理の両方が実行されていない状況であっても第1表示データバッファ271に特図用の初期表示データを設定するとともに第3表示データバッファ273に普図用の初期表示データを設定することがある。この場合に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後に特図表示部37a及び普図表示部38aの表示制御が開始されるとすると、特図表示部37a及び普図表示部38aにて動作電力の供給が停止される直前における表示内容が表示された直後に初期表示が開始されることとなってしまう。そうすると、このような表示内容の変化を目視した遊技者は第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理の両方が実行されていない状況において特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が開始されたことを把握することができてしまう。これに対して、表示開始処理(図696)において第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273に表示データが設定される場合には当該表示データを設定する処理が終了した後に表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される。これにより、上記のような表示内容の変化が生じてしまわないようにすることが可能となる。
次に、動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容について説明する。図697は動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を説明するための説明図である。
動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理が実行された場合又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合、初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合、これら特図表示部37a及び普図表示部38aにおいて初期表示が開始される。特図表示部37aにおける初期表示は、第1作動口33又は第2作動口34への遊技球の入球が発生して遊技回の開始条件が成立することで特図表示部37aにて絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。普図表示部38aにおける初期表示は、スルーゲート35への遊技球の入球が発生して普図表示部38aにおける絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。なお、工場の出荷段階においても初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が開始されることとなる。
上記のように「RAMクリア操作」に基づき第1RAMクリア処理が実行された場合、及び「設定変更操作」に基づき設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合のいずれであっても、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が行われることにより、動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aにて表示が開始される場合におけるこれら表示部37a,38aの表示内容を確認したとしても第1RAMクリア処理及び設定値更新処理のいずれが実行されたのかを把握することができない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を確認したとしても設定値更新処理が実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。
動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかったとしても、動作電力の供給が停止された状況が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれでもない状況であった場合には特図表示部37aにて表示が開始される場合に特図表示部37aにて初期表示が開始される。また、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかったとしても、動作電力の供給が停止された状況が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれでもない状況であった場合には普図表示部38aにて表示が開始される場合に普図表示部38aにて初期表示が開始される。そして、既に説明したとおり動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合にも特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が行われていることを確認したとしても、第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたことを特定することができないようにすることが可能となる。
その一方、動作電力の供給が停止された状況が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれかであって動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には、特図表示部37aにて表示が開始される場合に動作電力の供給が停止される直前における表示内容となるように特図表示部37aが表示制御される。また、動作電力の供給が停止された状況が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれかであって動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には、普図表示部38aにて表示が開始される場合に動作電力の供給が停止される直前における表示内容となるように普図表示部38aが表示制御される。これにより、動作電力の供給が再開された場合に動作電力の供給が停止される直前における遊技状況が再開される場合には、その遊技状況の再開に対応する態様で特図表示部37a及び普図表示部38aの表示を開始することが可能となる。
なお、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理が実行された場合と第2RAMクリア処理が実行された場合とで特図表示部37aに表示される初期表示の内容が相違している構成としてもよい。また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理が実行された場合と第2RAMクリア処理が実行された場合とで普図表示部38aに表示される初期表示の内容が相違している構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には、特図表示部37aにて初期表示が行われるのに対して普図表示部38aでは動作電力の供給が停止される前の表示内容が表示される構成としてもよい。また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には、普図表示部38aにて初期表示が行われるのに対して特図表示部37aでは動作電力の供給が停止される前の表示内容が表示される構成としてもよい。
また、特図表示部37aの初期表示が複数種類存在しており、動作電力の供給が開始された場合において当該特図表示部37aにて初期表示が行われる場合には抽選にて選択された初期表示が特図表示部37aにて行われる構成としてもよい。また、普図表示部38aの初期表示が複数種類存在しており、動作電力の供給が開始された場合において当該普図表示部38aにて初期表示が行われる場合には抽選にて選択された初期表示が普図表示部38aにて行われる構成としてもよい。
また、主側CPU63により表示制御される表示部として、大当たり結果となったことを契機とした開閉実行モードにて発生するラウンド遊技の回数を報知するためのラウンド表示部が設けられている構成においては、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行された場合並びに第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理の両方が実行されなかった場合のいずれであってもラウンド表示部にて初期表示が行われる構成としてもよい。これにより、ラウンド表示部を確認したとしても第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されたか否かを特定することができない。
また、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bを含めて主側CPU63により直接的に表示制御される表示部は全て、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行された場合並びに第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理の両方が実行されなかった場合のいずれであっても初期表示が行われる構成としてもよい。なお、当該構成においては特図保留表示部37b及び普図保留表示部38bにて初期表示が一旦開始されるものの、その後に対応する保留情報が0個であることに対応する表示内容に切り換わる構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図696)のステップSC502〜ステップSC503が実行される一方、第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図696)のステップSC502〜ステップSC503が実行されない構成としてもよい。また、動作電力の供給が開始された場合において第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図696)のステップSC502〜ステップSC503が実行される一方、第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図696)のステップSC502〜ステップSC503が実行されない構成としてもよい。
<第89実施形態>
本実施形態では主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容が上記第88実施形態と相違している。以下、上記第88実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第88実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図698は主側CPU63にて実行される本実施形態における表示開始処理を示すフローチャートである。なお、表示開始処理におけるステップSC601〜ステップSC605の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。また、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371に第1〜第5表示データバッファ271〜275及び初期表示用フラグ375が設けられている。
初期表示用フラグ375に「1」がセットされていない場合(ステップSC601:NO)、特図用の外れ表示データを第1表示データバッファ271に設定するとともに(ステップSC602)、普図用の外れ表示データを第3表示データバッファ273に設定する(ステップSC603)。そして、初期表示用フラグ375に「1」をセットする(ステップSC604)。
特図用の外れ表示データは特図変動開始処理(図518)の当否判定処理(ステップS504)の結果が外れ結果であった場合に外れ結果用の停止結果設定処理(ステップS509)にて選択される表示データである。つまり、特図用の外れ表示データは、当否判定処理の結果が外れ結果である遊技回において特図表示部37aにて最終的に外れ表示を行わせるための表示データである。特図用の外れ表示データは1種類のみ設定されているため、特図表示部37aにおける外れ表示の種類も1種類となっている。また、当否判定処理の結果が当たり結果である遊技回において特図表示部37aに最終的に表示される当たり表示は複数種類設定されているが、外れ表示はこれら複数種類の当たり表示とは異なる表示内容となっている。
第1表示データバッファ271に格納された特図用の外れ表示データを利用して特図表示部37aが表示制御されることにより、当該特図表示部37aにおいて外れ表示が行われる。外れ表示の表示内容は任意であるが、例えば特図表示部37aに設けられた複数の発光部のうち1個の発光部のみが発光状態となる構成としてもよく、複数個の発光部が発光状態となる構成としてもよい。
普図用の外れ表示データは第1タイマ割込み処理(図638)の普図普電制御処理(ステップS8914)における普電開放抽選の結果が外れ結果であった場合に当該普電開放抽選の実行に対応する普図表示部38aの変動表示回において当該普図表示部38aに最終的に外れ表示を行わせるための表示データである。普図用の外れ表示データは1種類のみ設定されているため、普図表示部38aにおける外れ表示の種類も1種類となっている。また、普電開放抽選の結果が当たり結果である普図表示部38aの変動表示回において普図表示部38aに最終的に表示される当たり表示は1種類のみ設定されているが、外れ表示は当該当たり表示とは異なる表示内容となっている。
第3表示データバッファ273に格納された普図用の外れ表示データを利用して普図表示部38aが表示制御されることにより、当該普図表示部38aにおいて外れ表示が行われる。外れ表示の表示内容は任意であるが、例えば普図表示部38aに設けられた複数の発光部のうち1個の発光部のみが発光状態となる構成としてもよく、複数個の発光部が発光状態となる構成としてもよい。
ステップSC601にて肯定判定をした場合、又はステップSC604の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371に設けられた表示開始フラグに「1」をセットする(ステップSC605)。表示開始フラグは上記第87実施形態と同様に、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。表示開始フラグの値が「0」である場合には主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を行わずに、表示開始フラグに「1」がセットされた場合に主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始する。
上記第87実施形態と同様にメイン処理(図690)のステップSC204にて表示開始フラグを「0」クリアする。この処理タイミングは主側CPU63への動作電力の供給が開始された後において特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御を実行するための第2タイマ割込み処理(図693)が最初に実行されるタイミングよりも前のタイミングとなっている。そして、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に実行される表示開始処理(図698)にて表示開始フラグに「1」がセットされる。これにより、動作電力の供給が再開された直後においては特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bは消灯状態が維持され、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御が開始される。
特に、表示開始処理(図698)では既に説明したとおりメイン処理(図690)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行された場合には第1表示データバッファ271に特図用の外れ表示データを設定するとともに第3表示データバッファ273に普図用の外れ表示データを設定する。この場合に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後に特図表示部37a及び普図表示部38aの表示制御が開始されるとすると、特図表示部37a及び普図表示部38aにて動作電力の供給が停止される直前における表示内容が表示された直後に外れ表示が開始されることとなってしまう。そうすると、このような表示内容の変化を目視した遊技者は第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行された状況において特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が開始されたことを把握することができてしまう。これに対して、表示開始処理(図696)において第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273に表示データが設定される場合には当該表示データを設定する処理が終了した後に表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される。これにより、上記のような表示内容の変化が生じてしまわないようにすることが可能となる。
一方、初期表示用フラグ375に「1」がセットされている場合(ステップSC601:YES)、ステップSC602及びステップSC603の処理を実行しない。したがって、第1表示データバッファ271は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となるとともに、第3表示データバッファ273は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となる。この場合、表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37aの表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前に第1表示データバッファ271に格納された表示データに対応する表示が特図表示部37aにて行われる。また、表示開始フラグに「1」がセットされて普図表示部38aの表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前に第3表示データバッファ273に格納された表示データに対応する表示が普図表示部38aにて行われる。
次に、動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容について説明する。図699は動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を説明するための説明図である。
動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理が実行された場合又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合、初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にはこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにおいて外れ表示が開始される。特図表示部37aにおける外れ表示は、第1作動口33又は第2作動口34への遊技球の入球が発生して遊技回の開始条件が成立することで特図表示部37aにて絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。普図表示部38aにおける外れ表示は、スルーゲート35への遊技球の入球が発生して普図表示部38aにおける絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。なお、工場の出荷段階においても初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が開始されることとなる。
上記のように第1RAMクリア処理が実行された場合及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合のいずれであっても、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が行われることにより、動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aにて表示が開始される場合におけるこれら表示部37a,38aの表示内容を確認したとしても第1RAMクリア処理及び設定値更新処理のいずれが実行されたのかを把握することができない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を確認したとしても設定値更新処理が実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。
動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかった場合、特図表示部37aにて表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における表示内容で特図表示部37aにおける表示が開始されるとともに、普図表示部38aにて表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における表示内容で普図表示部38aにおける表示が開始される。ここで、遊技ホールの営業終了時間においては遊技回及び開閉実行モードのいずれもが実行されていない状況でパチンコ機10の電源が遮断されることがほとんどであり、さらには普図表示部38aの変動表示回及び普電開放状態のいずれもが実行されていない状況でパチンコ機10の電源が遮断されることがほとんどである。つまり、動作電力の供給が停止される直前における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容は基本的に外れ表示である。そして、既に説明したとおり動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合にも特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が行われていることを確認したとしても、第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたことを特定することができないようにすることが可能となる。
なお、特図表示部37aの外れ表示が複数種類存在している構成において、動作電力の供給が開始された場合に第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合にはそれら複数種類の外れ表示のうち予め定められた1種類の外れ表示が特図表示部37aにて行われる構成としてもよい。また、普図表示部38aの外れ表示が複数種類存在している構成において、動作電力の供給が開始された場合に第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合にはそれら複数種類の外れ表示のうち予め定められた1種類の外れ表示が普図表示部38aにて行われる構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図698)のステップSC602〜ステップSC603が実行される一方、第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図698)のステップSC602〜ステップSC603が実行されない構成としてもよい。また、動作電力の供給が開始された場合において第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図698)のステップSC602〜ステップSC603が実行される一方、第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図698)のステップSC602〜ステップSC603が実行されない構成としてもよい。
<第90実施形態>
本実施形態では主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容が上記第87実施形態と相違している。以下、上記第87実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第87実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図700は特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371及びクリア対象外エリア372に設けられた各エリアを説明するための説明図である。
クリア対象エリア371には、特図保留表示部37bに所定の表示を行わせるための表示データが格納される第2表示データバッファ272、普図保留表示部38bに所定の表示を行わせるための表示データが格納される第4表示データバッファ274、及び第1〜第4報知用表示装置201〜204に所定の表示を行わせるための表示データが格納される第5表示データバッファ275だけではなく、特図表示部37aに所定の表示を行わせるための表示データが格納される第1表示データバッファ271、及び普図表示部38aに所定の表示を行わせるための表示データが格納される第3表示データバッファ273が設けられている。したがって、メイン処理(図690)にて第1RAMクリア処理(ステップSC218)が実行された場合又は設定値更新処理(ステップSC216)の第2RAMクリア処理が実行された場合には、動作電力の供給が停止される直前における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容に対応する表示データは消去されることとなる。
クリア対象エリア371には第1〜第5表示データバッファ271〜275以外にも初期表示用フラグ375が設けられている。初期表示用フラグ375は特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示として外れ表示を行う必要がある状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。初期表示用フラグ375がクリア対象エリア371に設けられていることにより、メイン処理(図690)にて第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には初期表示用フラグ375は「0」クリアされることとなる。したがって、メイン処理(図690)にて第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が実行された後において特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示として外れ表示が行われることとなる。
クリア対象外エリア372には特図用の初期表示カウンタ381及び普図用の初期表示カウンタ382が設けられている。特図用の初期表示カウンタ381は特図表示部37aの表示が開始される場合に当該特図表示部37aにて初期表示として外れ表示を行わせる場合に、複数種類存在している特図用の外れ表示のうちいずれの種類の特図用の外れ表示を行わせるのかを抽選により決定するためのカウンタである。特図用の初期表示カウンタ381がとり得る数値範囲は「0〜59」となっているがこれに限定されることはなく任意である。
普図用の初期表示カウンタ382は普図表示部38aの表示が開始される場合に当該普図表示部38aにて初期表示として外れ表示を行わせる場合に、複数種類存在している普図用の外れ表示のうちいずれの種類の普図用の外れ表示を行わせるのかを抽選により決定するためのカウンタである。普図用の初期表示カウンタ382がとり得る数値範囲は「0〜59」となっているがこれに限定されることはなく任意である。
特図用の初期表示カウンタ381及び普図用の初期表示カウンタ382は上記のとおりクリア対象外エリア372に設けられている。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が停止されている状況において主側RAM65へのバックアップ電力の供給が継続されるのであれば、メイン処理(図690)にて第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されたとしても特図用の初期表示カウンタ381及び普図用の初期表示カウンタ382は初期化されることなく動作電力の供給が停止される直前における数値情報が記憶された状態が維持される。
特図用の初期表示カウンタ381の数値情報及び普図用の初期表示カウンタ382の数値情報は第1タイマ割込み処理の起動が許可されている状況において当該第1タイマ割込み処理にて定期的に更新される。図701は主側CPU63にて実行される本実施形態における第1タイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、第1タイマ割込み処理におけるステップSC701〜ステップSC722の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
ステップSC705〜ステップSC705では上記第67実施形態における第1タイマ割込み処理(図638)のステップS8901〜ステップS8905と同一の処理を実行する。その後、特図用の初期表示カウンタ更新処理を実行する(ステップSC706)。当該更新処理では、特図用の初期表示カウンタ381から現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を1加算した後に、その1加算後における数値情報を特図用の初期表示カウンタ381に上書きする。この場合、カウンタ値が最大値(具体的には「59」)を超えた際に「0」にクリアする。
その後、ステップSC707では特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグ及び立ち上げ処理中フラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定する。いずれかのフラグに「1」がセットされている場合には(ステップSC707:YES)、ステップSC708〜ステップSC722の処理を実行することなく本第1タイマ割込み処理を終了する。いずれのフラグにも「1」がセットされていない場合(ステップSC707:NO)、普図用の初期表示カウンタ更新処理を実行する(ステップSC708)。当該更新処理では、普図用の初期表示カウンタ382から現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を1加算した後に、その1加算後における数値情報を普図用の初期表示カウンタ382に上書きする。この場合、カウンタ値が最大値(具体的には「59」)を超えた際に「0」にクリアする。ステップSC709〜ステップSC722では上記第67実施形態における第1タイマ割込み処理(図638)のステップS8907〜ステップS8920と同一の処理を実行する。
ここで、特図用の初期表示カウンタ更新処理(ステップSC706)は遊技停止フラグ又は立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているか否かに関係なく実行される処理として設定されているのに対して、普図用の初期表示カウンタ更新処理(ステップSC708)は遊技停止フラグ又は立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合に実行されない処理として設定されている。これにより、特図用の初期表示カウンタ381と普図用の初期表示カウンタ382とで更新頻度を異ならせることが可能となり、特図用の初期表示カウンタ381と普図用の初期表示カウンタ382とが同期してしまわないようにすることが可能となる。
図702は主側CPU63にて実行される本実施形態における表示開始処理を示すフローチャートである。なお、表示開始処理におけるステップSC801〜ステップSC807の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
初期表示用フラグ375に「1」がセットされていない場合(ステップSC801:NO)、特図用の外れ表示データの抽選処理を実行する(ステップSC802)。特図用の外れ表示データの抽選処理では、主側ROM64に予め記憶された特図用の外れ表示抽選テーブル383を参照する。図703(a)は特図用の外れ表示抽選テーブル383を説明するための説明図である。図703(a)に示すように特図用の外れ表示データとして、特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ及び特図用の第3外れ表示データが存在している。
特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ及び特図用の第3外れ表示データは特図変動開始処理(図518)の当否判定処理(ステップS504)の結果が外れ結果であった場合に外れ結果用の停止結果設定処理(ステップS509)にて抽選により選択され得る表示データである。つまり、特図用の第1〜第3外れ表示データは、当否判定処理の結果が外れ結果である遊技回において特図表示部37aにて最終的に外れ表示を行わせるための表示データである。特図用の第1外れ表示データは特図用の第1外れ表示を特図表示部37aに表示させるためのデータであり、特図用の第2外れ表示データは特図用の第2外れ表示を特図表示部37aに表示させるためのデータであり、特図用の第3外れ表示データは特図用の第3外れ表示を特図表示部37aに表示させるためのデータである。これら特図用の第1外れ表示、特図用の第2外れ表示及び特図用の第3外れ表示の表示内容は相互に異なっている。また、当否判定処理の結果が当たり結果である遊技回において特図表示部37aに最終的に表示される当たり表示は複数種類設定されているが、特図用の第1〜第3外れ表示はこれら複数種類の当たり表示とは異なる表示内容となっている。なお、外れ結果用の停止結果設定処理(ステップS509)においても特図用の初期表示カウンタ381及び特図用の外れ表示抽選テーブル383を利用して、特図表示部37aに表示させる外れ表示の種類を特図用の第1〜第3外れ表示の中から選択する。
特図用の外れ表示抽選テーブル383には、特図用の第1〜第3外れ表示データのそれぞれに対して特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されている。具体的には、特図用の第1外れ表示データに対して「0〜19」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されており、特図用の第2外れ表示データに対して「20〜39」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されており、特図用の第3外れ表示データに対して「40〜59」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されている。つまり、特図用の外れ表示データの抽選処理における特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ及び特図用の第3外れ表示データの選択確率は「1/3」で同一となっている。
特図用の外れ表示データの抽選処理では特図用の外れ表示抽選テーブル383を読み出した後に、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象外エリア372に設けられた特図用の初期表示カウンタ381の現状の数値情報を取得する。そして、その取得した数値情報を特図用の外れ表示抽選テーブル383に対して照合することで、今回の表示対象とする表示データを特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ及び特図用の第3外れ表示データの中から選択する。
特図用の外れ表示データの抽選処理にて選択した表示データを第1表示データバッファ271に設定する(ステップSC803)。第1表示データバッファ271に格納された表示データを利用して特図表示部37aが表示制御されることにより、当該特図表示部37aにおいてその表示データに対応する外れ表示が行われる。つまり、第1表示データバッファ271に特図用の第1外れ表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第1外れ表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第2外れ表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第2外れ表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第3外れ表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第3外れ表示が行われる。
その後、普図用の外れ表示データの抽選処理を実行する(ステップSC804)。普図用の外れ表示データの抽選処理では、主側ROM64に予め記憶された普図用の外れ表示抽選テーブル384を参照する。図703(b)は普図用の外れ表示抽選テーブル384を説明するための説明図である。図703(b)に示すように普図用の外れ表示データとして、普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ及び普図用の第3外れ表示データが存在している。
普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ及び普図用の第3外れ表示データは、第1タイマ割込み処理(図701)における普図普電制御処理(ステップSC716)において普電役物34aを開放状態とするか否かを決定するために普電役物開放カウンタC4を利用して実行された普電開放抽選の結果が外れ結果であった場合に、普図表示部38aの変動表示回において当該普図表示部38aに最終的に普図用の外れ表示を行わせるための表示データである。普図用の第1外れ表示データは普図用の第1外れ表示を普図表示部38aに表示させるためのデータであり、普図用の第2外れ表示データは普図用の第2外れ表示を普図表示部38aに表示させるためのデータであり、普図用の第3外れ表示データは普図用の第3外れ表示を普図表示部38aに表示させるためのデータである。これら普図用の第1外れ表示、普図用の第2外れ表示及び普図用の第3外れ表示の表示内容は相互に異なっている。また、普電開放抽選の結果が当たり結果である変動表示回において普図表示部38aに最終的に表示される当たり表示は複数種類設定されているが、普図用の第1〜第3外れ表示はこれら複数種類の当たり表示とは異なる表示内容となっている。なお、普図普電制御処理(ステップSC716)においても普図用の初期表示カウンタ382及び普図用の外れ表示抽選テーブル384を利用して、普図表示部38aに表示させる外れ表示の種類を普図用の第1〜第3外れ表示の中から選択する。
普図用の外れ表示抽選テーブル384には、普図用の第1〜第3外れ表示データのそれぞれに対して普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されている。具体的には、普図用の第1外れ表示データに対して「0〜19」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されており、普図用の第2外れ表示データに対して「20〜39」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されており、普図用の第3外れ表示データに対して「40〜59」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されている。つまり、普図用の外れ表示データの抽選処理における普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ及び普図用の第3外れ表示データの選択確率は「1/3」で同一となっている。
普図用の外れ表示データの抽選処理では普図用の外れ表示抽選テーブル384を読み出した後に、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象外エリア372に設けられた普図用の初期表示カウンタ382の現状の数値情報を取得する。そして、その取得した数値情報を普図用の外れ表示抽選テーブル384に対して照合することで、今回の表示対象とする表示データを普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ及び普図用の第3外れ表示データの中から選択する。
普図用の外れ表示データの抽選処理にて選択した表示データを第3表示データバッファ273に設定する(ステップSC805)。第3表示データバッファ273に格納された表示データを利用して普図表示部38aが表示制御されることにより、当該普図表示部38aにおいてその表示データに対応する外れ表示が行われる。つまり、第3表示データバッファ273に普図用の第1外れ表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第1外れ表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の第2外れ表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第2外れ表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の第3外れ表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第3外れ表示が行われる。
ステップSC802〜ステップSC805の処理を実行した後は、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371に設けられた初期表示用フラグ375に「1」をセットする(ステップSC806)。
ステップSC801にて肯定判定をした場合、又はステップSC806の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371に設けられた表示開始フラグに「1」をセットする(ステップSC807)。表示開始フラグは上記第87実施形態と同様に、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。表示開始フラグの値が「0」である場合には主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を行わずに、表示開始フラグに「1」がセットされた場合に主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始する。
上記第87実施形態と同様にメイン処理(図690)のステップSC204にて表示開始フラグを「0」クリアする。この処理タイミングは主側CPU63への動作電力の供給が開始された後において特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御を実行するための第2タイマ割込み処理(図693)が最初に実行されるタイミングよりも前のタイミングとなっている。そして、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に実行される表示開始処理(図702)にて表示開始フラグに「1」がセットされる。これにより、動作電力の供給が再開された直後においては特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bは消灯状態が維持され、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御が開始される。
特に、表示開始処理(図702)では既に説明したとおりメイン処理(図690)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行された場合には第1表示データバッファ271に特図用の第1〜第3外れ表示データのいずれかを設定するとともに第3表示データバッファ273に普図用の第1〜第3外れ表示データのいずれかを設定する。この場合に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後に特図表示部37a及び普図表示部38aの表示制御が開始されるとすると、特図表示部37a及び普図表示部38aにて動作電力の供給が停止される直前における表示内容が表示された直後に外れ表示が開始されることとなってしまう。そうすると、このような表示内容の変化を目視した遊技者は第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行された状況において特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が開始されたことを把握することができてしまう。これに対して、表示開始処理(図702)において第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273に表示データが設定される場合には当該表示データを設定する処理が終了した後に表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される。これにより、上記のような表示内容の変化が生じてしまわないようにすることが可能となる。
一方、初期表示用フラグ375に「1」がセットされている場合(ステップSC801:YES)、ステップSC802〜ステップSC805の処理を実行しない。したがって、第1表示データバッファ271は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となるとともに、第3表示データバッファ273は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となる。この場合、表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37aの表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前に第1表示データバッファ271に格納された表示データに対応する表示が特図表示部37aにて行われる。また、表示開始フラグに「1」がセットされて普図表示部38aの表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前に第3表示データバッファ273に格納された表示データに対応する表示が普図表示部38aにて行われる。
以上詳述したように、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理が実行された場合又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合、初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にはこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにおいて外れ表示が開始される。特図表示部37aにおける外れ表示は、第1作動口33又は第2作動口34への遊技球の入球が発生して遊技回の開始条件が成立することで特図表示部37aにて絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。普図表示部38aにおける外れ表示は、スルーゲート35への遊技球の入球が発生して普図表示部38aにおける絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。なお、工場の出荷段階においても初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が開始されることとなる。
上記のように第1RAMクリア処理が実行された場合、及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合のいずれであっても、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が行われることにより、動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aにて表示が開始される場合におけるこれら表示部37a,38aの表示内容を確認したとしても第1RAMクリア処理及び設定値更新処理のいずれが実行されたのかを把握することができない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を確認したとしても設定値更新処理が実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。
動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかった場合、特図表示部37aにて表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における表示内容で特図表示部37aにおける表示が開始されるとともに、普図表示部38aにて表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における表示内容で普図表示部38aにおける表示が開始される。ここで、遊技ホールの営業終了時間においては遊技回及び開閉実行モードのいずれもが実行されていない状況でパチンコ機10の電源が遮断されることがほとんどであり、さらには普図表示部38aの変動表示回及び普電開放状態のいずれもが実行されていない状況でパチンコ機10の電源が遮断されることがほとんどである。つまり、動作電力の供給が停止される直前における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容は基本的に外れ表示である。そして、既に説明したとおり動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合にも特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が行われていることを確認したとしても、第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたことを特定することができないようにすることが可能となる。
特に、特図用の外れ表示が複数種類存在している構成において第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合にはそれら複数種類の外れ表示の中から抽選により選択された種類の外れ表示が特図表示部37aにて行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合において特図表示部37aに最初に表示される外れ表示の種類から第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理のいずれかの実行の有無を特定しようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。
同様に普図用の外れ表示が複数種類存在している構成において第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合にはそれら複数種類の外れ表示の中から抽選により選択された種類の外れ表示が普図表示部38aにて行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合において普図表示部38aに最初に表示される外れ表示の種類から第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理のいずれかの実行の有無を特定しようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。
なお、表示開始処理(図702)にて実行される特図用の外れ表示データの抽選処理(ステップSC802)における特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ及び特図用の第3外れ表示データのそれぞれの選択確率が同一である構成に限定されることはなく、若干相違するものの略同一である構成としてもよく、大きく異なる選択確率である構成としてもよい。
また、表示開始処理(図702)にて実行される特図用の外れ表示データの抽選処理(ステップSC802)における特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ及び特図用の第3外れ表示データのそれぞれの選択確率が、外れ結果となる遊技回における特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ及び特図用の第3外れ表示データのそれぞれの選択確率と同一である構成としたが、これに限定されることはなく、若干相違するものの略同一である構成としてもよく、大きく異なる選択確率である構成としてもよい。
また、表示開始処理(図702)にて実行される普図用の外れ表示データの抽選処理(ステップSC804)における普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ及び普図用の第3外れ表示データのそれぞれの選択確率が同一である構成に限定されることはなく、若干相違するものの略同一である構成としてもよく、相互に大きく異なる選択確率である構成としてもよい。
また、表示開始処理(図702)にて実行される普図用の外れ表示データの抽選処理(ステップSC804)における普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ及び普図用の第3外れ表示データのそれぞれの選択確率が、外れ結果となる変動表示回における普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ及び普図用の第3外れ表示データのそれぞれの選択確率と同一である構成としたが、これに限定されることはなく、若干相違するものの略同一である構成としてもよく、大きく異なる選択確率である構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図702)のステップSC802〜ステップSC805が実行される一方、第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図702)のステップSC802〜ステップSC805が実行されない構成としてもよい。また、動作電力の供給が開始された場合において第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図702)のステップSC802〜ステップSC805が実行される一方、第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図702)のステップSC802〜ステップSC805が実行されない構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図702)のステップSC802にて特図用の第1〜第3外れ表示データが抽選により選択される構成に限定されることはなく、動作電力の供給が開始された場合においてステップSC802の処理が実行される度に特図用の第1外れ表示データ→特図用の第2外れ表示データ→特図用の第3外れ表示データ→特図用の第1外れ表示データ→・・・といったように選択対象となる特図用の外れ表示データが予め定められた順序で順次変更される構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図702)のステップSC804にて普図用の第1〜第3外れ表示データが抽選により選択される構成に限定されることはなく、動作電力の供給が開始された場合においてステップSC804の処理が実行される度に普図用の第1外れ表示データ→普図用の第2外れ表示データ→普図用の第3外れ表示データ→普図用の第1外れ表示データ→・・・といったように選択対象となる普図用の外れ表示データが予め定められた順序で順次変更される構成としてもよい。
<第91実施形態>
本実施形態では主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容が上記第90実施形態と相違している。以下、上記第90実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第90実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図704は主側CPU63にて実行される本実施形態における表示開始処理を示すフローチャートである。なお、表示開始処理におけるステップSC901〜ステップSC907の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
初期表示用フラグ375に「1」がセットされていない場合(ステップSC901:NO)、特図用の初期表示データの抽選処理を実行する(ステップSC902)。特図用の初期表示データの抽選処理では、主側ROM64に予め記憶された特図用の初期表示抽選テーブル385を参照する。図705(a)は特図用の初期表示抽選テーブル385を説明するための説明図である。図705(a)に示すように特図用の初期表示データとして、特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ、特図用の第3外れ表示データ、特図用の第1当たり表示データ、特図用の第2当たり表示データ及び特図用の第3当たり表示データが存在している。
特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ及び特図用の第3外れ表示データは特図変動開始処理(図518)の当否判定処理(ステップS504)の結果が外れ結果であった場合に外れ結果用の停止結果設定処理(ステップS509)にて抽選により選択され得る表示データである。また、特図用の第1当たり表示データ、特図用の第2当たり表示データ及び特図用の第3当たり表示データは特図変動開始処理(図518)の当否判定処理(ステップS504)の結果が当たり結果であった場合に大当たり結果用の停止結果設定処理(ステップS507)にて抽選により選択され得る表示データである。つまり、特図用の第1〜第3外れ表示データは当否判定処理の結果が外れ結果である遊技回において特図表示部37aにて最終的に外れ表示を行わせるための表示データであり、特図用の第1〜第3当たり表示データは当否判定処理の結果が当たり結果である遊技回において特図表示部37aにて最終的に当たり表示を行わせるための表示データである。
特図用の第1外れ表示データは特図用の第1外れ表示を特図表示部37aに表示させるためのデータであり、特図用の第2外れ表示データは特図用の第2外れ表示を特図表示部37aに表示させるためのデータであり、特図用の第3外れ表示データは特図用の第3外れ表示を特図表示部37aに表示させるためのデータである。また、特図用の第1当たり表示データは特図用の第1当たり表示を特図表示部37aに表示させるためのデータであり、特図用の第2当たり表示データは特図用の第2当たり表示を特図表示部37aに表示させるためのデータであり、特図用の第3当たり表示データは特図用の第3当たり表示を特図表示部37aに表示させるためのデータである。特図用の第1当たり表示は特図変動開始処理(図518)の当否判定処理(ステップS504)の結果が当たり結果であって振分判定処理(ステップS506)の結果が低確大当たり結果である遊技回において特図表示部37aに最終的に表示される。また、特図用の第2当たり表示は特図変動開始処理(図518)の当否判定処理(ステップS504)の結果が当たり結果であって振分判定処理(ステップS506)の結果が低入賞高確大当たり結果である遊技回において特図表示部37aに最終的に表示される。また、特図用の第3当たり表示は特図変動開始処理(図518)の当否判定処理(ステップS504)の結果が当たり結果であって振分判定処理(ステップS506)の結果が最有利大当たり結果である遊技回において特図表示部37aに最終的に表示される。これら特図用の第1外れ表示、特図用の第2外れ表示、特図用の第3外れ表示、特図用の第1当たり表示、特図用の第2当たり表示及び特図用の第3当たり表示の表示内容は相互に異なっている。
特図用の初期表示抽選テーブル385には、特図用の第1〜第3外れ表示データ及び特図用の第1〜第3当たり表示データのそれぞれに対して特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されている。具体的には、特図用の第1外れ表示データに対して「0〜9」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されており、特図用の第2外れ表示データに対して「10〜19」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されており、特図用の第3外れ表示データに対して「20〜29」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されており、特図用の第1当たり表示データに対して「30〜39」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されており、特図用の第2当たり表示データに対して「40〜49」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されており、特図用の第3当たり表示データに対して「50〜59」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されている。つまり、特図用の初期表示データの抽選処理における特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ、特図用の第3外れ表示データ、特図用の第1当たり表示データ、特図用の第2当たり表示データ及び特図用の第3当たり表示データの選択確率は「1/6」で同一となっている。
特図用の初期表示データの抽選処理では特図用の初期表示抽選テーブル385を読み出した後に、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象外エリア372に設けられた特図用の初期表示カウンタ381の現状の数値情報を取得する。そして、その取得した数値情報を特図用の初期表示抽選テーブル385に対して照合することで、今回の表示対象とする表示データを特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ、特図用の第3外れ表示データ、特図用の第1当たり表示データ、特図用の第2当たり表示データ及び特図用の第3当たり表示データの中から選択する。
特図用の初期表示データの抽選処理にて選択した表示データを第1表示データバッファ271に設定する(ステップSC903)。第1表示データバッファ271に格納された表示データを利用して特図表示部37aが表示制御されることにより、当該特図表示部37aにおいてその表示データに対応する外れ表示又は当たり表示が行われる。つまり、第1表示データバッファ271に特図用の第1外れ表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第1外れ表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第2外れ表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第2外れ表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第3外れ表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第3外れ表示が行われる。また、第1表示データバッファ271に特図用の第1当たり表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第1当たり表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第2当たり表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第2当たり表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第3当たり表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第3当たり表示が行われる。
その後、普図用の初期表示データの抽選処理を実行する(ステップSC904)。普図用の初期表示データの抽選処理では、主側ROM64に予め記憶された普図用の初期表示抽選テーブル386を参照する。図705(b)は普図用の初期表示抽選テーブル386を説明するための説明図である。図705(b)に示すように普図用の初期表示データとして、普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ、普図用の第3外れ表示データ及び普図用の当たり表示データが存在している。
普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ及び普図用の第3外れ表示データは、第1タイマ割込み処理(図701)における普図普電制御処理(ステップSC716)において普電役物34aを開放状態とするか否かを決定するために普電役物開放カウンタC4を利用して実行された普電開放抽選の結果が外れ結果であった場合に、普図表示部38aの変動表示回において当該普図表示部38aに最終的に普図用の外れ表示を行わせるための表示データである。また、普図用の当たり表示データは、上記普電開放抽選の結果が当たり結果であった場合に、普図表示部38aの変動表示回において当該普図表示部38aに最終的に普図用の当たり表示を行わせるための表示データである。
普図用の第1外れ表示データは普図用の第1外れ表示を普図表示部38aに表示させるためのデータであり、普図用の第2外れ表示データは普図用の第2外れ表示を普図表示部38aに表示させるためのデータであり、普図用の第3外れ表示データは普図用の第3外れ表示を普図表示部38aに表示させるためのデータである。また、普図用の当たり表示データは普図用の当たり表示を普図表示部38aに表示させるためのデータである。これら普図用の第1外れ表示、普図用の第2外れ表示、普図用の第3外れ表示及び普図用の当たり表示の表示内容は相互に異なっている。
普図用の初期表示抽選テーブル386には、普図用の第1〜第3外れ表示データ及び普図用の当たり表示データのそれぞれに対して普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されている。具体的には、普図用の第1外れ表示データに対して「0〜14」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されており、普図用の第2外れ表示データに対して「15〜29」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されており、普図用の第3外れ表示データに対して「30〜44」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されており、普図用の当たり表示データに対して「45〜59」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されている。つまり、普図用の初期表示データの抽選処理における普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ、普図用の第3外れ表示データ及び普図用の当たり表示データの選択確率は「1/4」で同一となっている。
普図用の初期表示データの抽選処理では普図用の初期表示抽選テーブル386を読み出した後に、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象外エリア372に設けられた普図用の初期表示カウンタ382の現状の数値情報を取得する。そして、その取得した数値情報を普図用の初期表示抽選テーブル386に対して照合することで、今回の表示対象とする表示データを普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ、普図用の第3外れ表示データ及び普図用の当たり表示データの中から選択する。
普図用の初期表示データの抽選処理にて選択した表示データを第3表示データバッファ273に設定する(ステップSC905)。第3表示データバッファ273に格納された表示データを利用して普図表示部38aが表示制御されることにより、当該普図表示部38aにおいてその表示データに対応する外れ表示又は当たり表示が行われる。つまり、第3表示データバッファ273に普図用の第1外れ表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第1外れ表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の第2外れ表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第2外れ表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の第3外れ表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第3外れ表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の当たり表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の当たり表示が行われる。
ステップSC902〜ステップSC905の処理を実行した後は、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371に設けられた初期表示用フラグ375に「1」をセットする(ステップSC906)。
ステップSC901にて肯定判定をした場合、又はステップSC906の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371に設けられた表示開始フラグに「1」をセットする(ステップSC907)。表示開始フラグは上記第87実施形態と同様に、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。表示開始フラグの値が「0」である場合には主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を行わずに、表示開始フラグに「1」がセットされた場合に主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始する。
上記第87実施形態と同様にメイン処理(図690)のステップSC204にて表示開始フラグを「0」クリアする。この処理タイミングは主側CPU63への動作電力の供給が開始された後において特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御を実行するための第2タイマ割込み処理(図693)が最初に実行されるタイミングよりも前のタイミングとなっている。そして、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に実行される表示開始処理(図704)にて表示開始フラグに「1」がセットされる。これにより、動作電力の供給が再開された直後においては特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bは消灯状態が維持され、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御が開始される。
特に、表示開始処理(図704)では既に説明したとおりメイン処理(図690)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行された場合には第1表示データバッファ271に特図用の第1〜第3外れ表示データ及び特図用の第1〜第3当たり表示データのいずれかを設定するとともに第3表示データバッファ273に普図用の第1〜第3外れ表示データ及び普図用の当たり表示データのいずれかを設定する。この場合に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後に特図表示部37a及び普図表示部38aの表示制御が開始されるとすると、特図表示部37a及び普図表示部38aにて動作電力の供給が停止される直前における表示内容が表示された直後に外れ表示又は当たり表示が開始されることとなってしまう。そうすると、このような表示内容の変化を目視した遊技者は第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行された状況において特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示又は当たり表示が開始されたことを把握することができてしまう。これに対して、表示開始処理(図704)において第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273に表示データが設定される場合には当該表示データを設定する処理が終了した後に表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される。これにより、上記のような表示内容の変化が生じてしまわないようにすることが可能となる。
一方、初期表示用フラグ375に「1」がセットされている場合(ステップSC901:YES)、ステップSC902〜ステップSC905の処理を実行しない。したがって、第1表示データバッファ271は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となるとともに、第3表示データバッファ273は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となる。この場合、表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37aの表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前に第1表示データバッファ271に格納された表示データに対応する表示が特図表示部37aにて行われる。また、表示開始フラグに「1」がセットされて普図表示部38aの表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前に第3表示データバッファ273に格納された表示データに対応する表示が普図表示部38aにて行われる。
次に、動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容について説明する。図706は動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を説明するための説明図である。
動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理が実行された場合又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合、初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にはこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにおいて外れ表示又は当たり表示が開始される。特図表示部37aにおける外れ表示又は当たり表示は、第1作動口33又は第2作動口34への遊技球の入球が発生して遊技回の開始条件が成立することで特図表示部37aにて絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。普図表示部38aにおける外れ表示又は当たり表示は、スルーゲート35への遊技球の入球が発生して普図表示部38aにおける絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。なお、工場の出荷段階においても初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示又は当たり表示が開始されることとなる。
上記のように第1RAMクリア処理が実行された場合、及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合のいずれであっても、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示又は当たり表示が行われることにより、動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aにて表示が開始される場合におけるこれら表示部37a,38aの表示内容を確認したとしても第1RAMクリア処理及び設定値更新処理のいずれが実行されたのかを把握することができない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を確認したとしても設定値更新処理が実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。
動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかった場合、特図表示部37aにて表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における表示内容で特図表示部37aにおける表示が開始されるとともに、普図表示部38aにて表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における表示内容で普図表示部38aにおける表示が開始される。つまり、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容は動作電力の供給が停止されたタイミングにおける状況に依存することとなり、表示内容は多様なものとなる。これに対して、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合には特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示又は当たり表示が抽選により決定されて表示される。これにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合であっても、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかった場合と同様に、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を多様化させることが可能となる。よって、動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始された場合にその表示を確認したとしても、第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたことを特定しづらくさせることが可能となる。
また、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合に選択され得る特図表示部37a及び普図表示部38aの表示データは、通常の遊技に際して選択され得る表示データである。これにより、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示データのデータ容量を増大化させないようにしながら、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を多様化させることが可能となる。
なお、表示開始処理(図704)にて実行される特図用の初期表示データの抽選処理(ステップSC902)における特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ、特図用の第3外れ表示データ、特図用の第1当たり表示データ、特図用の第2当たり表示データ及び特図用の第3当たり表示データのそれぞれの選択確率が同一である構成に限定されることはなく、若干相違するものの略同一である構成としてもよく、大きく異なる選択確率である構成としてもよい。大きく異なる選択確率である構成としては、例えば特図用の第1〜第3外れ表示データの合計の選択確率が特図用の第1〜第3当たり表示データの合計の選択確率よりも高い構成としてもよく、低い構成としてもよい。
また、表示開始処理(図704)にて実行される普図用の初期表示データの抽選処理(ステップSC904)における普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ、普図用の第3外れ表示データ及び普図用の当たり表示データのそれぞれの選択確率が同一である構成に限定されることはなく、若干相違するものの略同一である構成としてもよく、大きく異なる選択確率である構成としてもよい。
また、表示開始処理(図704)にて実行される特図用の初期表示データの抽選処理(ステップSC902)において選択される表示データとして、遊技回の停止結果に含まれない表示を行わせるための表示データが含まれている構成としてもよい。また、表示開始処理(図704)にて実行される普図用の初期表示データの抽選処理(ステップSC904)において選択される表示データとして、変動表示回の停止結果に含まれない表示を行わせるための表示データが含まれている構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図704)のステップSC902〜ステップSC905が実行される一方、第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図704)のステップSC902〜ステップSC905が実行されない構成としてもよい。また、動作電力の供給が開始された場合において第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図704)のステップSC902〜ステップSC905が実行される一方、第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図704)のステップSC902〜ステップSC905が実行されない構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図704)のステップSC902にて特図用の第1〜第3外れ表示データ及び特図用の第1〜第3当たり表示データが抽選により選択される構成に限定されることはなく、動作電力の供給が開始された場合においてステップSC902の処理が実行される度に特図用の第1外れ表示データ→特図用の第2外れ表示データ→特図用の第3外れ表示データ→特図用の第1当たり表示データ→特図用の第2当たり表示データ→特図用の第3当たり表示データ→特図用の第1外れ表示データ→・・・といったように選択対象となる表示データが予め定められた順序で順次変更される構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図704)のステップSC904にて普図用の第1〜第3外れ表示データ及び普図用の第1〜第3当たり表示データが抽選により選択される構成に限定されることはなく、動作電力の供給が開始された場合においてステップSC904の処理が実行される度に普図用の第1外れ表示データ→普図用の第2外れ表示データ→普図用の第3外れ表示データ→普図用の当たり表示データ→普図用の第1外れ表示データ→・・・といったように選択対象となる表示データが予め定められた順序で順次変更される構成としてもよい。
<第92実施形態>
本実施形態では主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容が上記第91実施形態と相違している。以下、上記第91実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第91実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図707は主側CPU63にて実行される本実施形態における表示開始処理を示すフローチャートである。なお、表示開始処理におけるステップSD101〜ステップSD115の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
初期表示用フラグ375に「1」がセットされていない場合(ステップSD101:NO)、ステップSD102〜ステップSD106の処理を実行する。ステップSD102〜ステップSD106の処理内容は上記第91実施形態における表示開始処理(図704)のステップSC901〜ステップSC906と同一である。これにより、第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合には上記第91実施形態と同様に、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合において外れ表示又は当たり表示が行われる。
初期表示用フラグ375に「1」がセットされている場合(ステップSD101:YES)、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における遊技回の実行中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、遊技回の実行中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSD107)。当該記憶エリアには遊技回が開始される場合に遊技回の実行中であることを示す情報が格納され、遊技回が終了される場合に遊技回の実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には記憶保持される。
また、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における開閉実行モードの実行中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、開閉実行モードの実行中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSD108)。当該記憶エリアには開閉実行モードが開始される場合に開閉実行モードの実行中であることを示す情報が格納され、開閉実行モードが終了される場合に開閉実行モードの実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には記憶保持される。
前回の動作電力の供給の停止時が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれでもなかった場合(ステップSD107及びステップSD108:NO)、特図用の初期表示データの抽選処理を実行する(ステップSD109)。特図用の初期表示データの抽選処理の処理内容はステップSD102と同一であり、さらに言うと上記第91実施形態における表示開始処理(図704)のステップSC902と同一である。これにより、特図表示部37aの表示を開始する場合に当該特図表示部37aに外れ表示又は当たり表示を行わせるための表示データとして、特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ、特図用の第3外れ表示データ、特図用の第1当たり表示データ、特図用の第2当たり表示データ及び特図用の第3当たり表示データのいずれかが選択される。
特図用の初期表示データの抽選処理にて選択した表示データを第1表示データバッファ271に設定する(ステップSD110)。第1表示データバッファ271に格納された表示データを利用して特図表示部37aが表示制御されることにより、当該特図表示部37aにおいてその表示データに対応する外れ表示又は当たり表示が行われる。つまり、第1表示データバッファ271に特図用の第1外れ表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第1外れ表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第2外れ表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第2外れ表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第3外れ表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第3外れ表示が行われる。また、第1表示データバッファ271に特図用の第1当たり表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第1当たり表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第2当たり表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第2当たり表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第3当たり表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第3当たり表示が行われる。
一方、前回の動作電力の供給の停止時が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれかであった場合(ステップSD107又はステップSD108:YES)、特図用の初期表示データが第1表示データバッファ271に設定されないため、動作電力の供給が停止される前に格納されていた表示データがそのまま第1表示データバッファ271に格納された状態となる。したがって、特図表示部37aにおける表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における特図表示部37aの表示内容がそのまま再開されることとなる。
ステップSD107にて肯定判定をした場合、ステップSD108にて肯定判定をした場合、又はステップSD110の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における普図表示部38aの変動表示中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、普図表示部38aにおける絵柄の変動表示中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSD111)。当該記憶エリアには普図表示部38aにて絵柄の変動表示が開始される場合に普図表示部38aにて絵柄の変動表示の実行中あることを示す情報が格納され、普図表示部38aにて絵柄の変動表示が終了される場合に普図表示部38aにて絵柄の変動表示の実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には記憶保持される。
また、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における普電開放状態の実行中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、普電開放状態の実行中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSD112)。当該記憶エリアには普電開放状態が開始される場合に普電開放状態の実行中であることを示す情報が格納され、普電開放状態が終了される場合に普電開放状態の実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には記憶保持される。
前回の動作電力の供給の停止時が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれでもなかった場合(ステップSD111及びステップSD112:NO)、普図用の初期表示データの抽選処理を実行する(ステップSD113)。普図用の初期表示データの抽選処理の処理内容はステップSD104と同一であり、さらに言うと上記第91実施形態における表示開始処理(図704)のステップSC904と同一である。これにより、普図表示部38aの表示を開始する場合に当該普図表示部38aに外れ表示又は当たり表示を行わせるための表示データとして、普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ、普図用の第3外れ表示データ及び普図用の当たり表示データのいずれかが選択される。
普図用の初期表示データの抽選処理にて選択した表示データを第3表示データバッファ273に設定する(ステップSD114)。第3表示データバッファ273に格納された表示データを利用して普図表示部38aが表示制御されることにより、当該普図表示部38aにおいてその表示データに対応する外れ表示又は当たり表示が行われる。つまり、第3表示データバッファ273に普図用の第1外れ表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第1外れ表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の第2外れ表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第2外れ表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の第3外れ表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第3外れ表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の当たり表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の当たり表示が行われる。
一方、前回の動作電力の供給の停止時が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれかであった場合(ステップSD111又はステップSD112:YES)、普図用の初期表示データが第3表示データバッファ273に設定されないため、動作電力の供給が停止される前に格納されていた表示データがそのまま第3表示データバッファ273に格納された状態となる。したがって、普図表示部38aにおける表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における普図表示部38aの表示内容がそのまま再開されることとなる。
ステップSD106の処理を実行した場合、ステップSD111にて肯定判定をした場合、ステップSD112にて肯定判定をした場合、又はステップSD114の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371に設けられた表示開始フラグに「1」をセットする(ステップSD115)。表示開始フラグは上記第87実施形態と同様に、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。表示開始フラグの値が「0」である場合には主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を行わずに、表示開始フラグに「1」がセットされた場合に主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始する。
上記第87実施形態と同様にメイン処理(図690)のステップSC204にて表示開始フラグを「0」クリアする。この処理タイミングは主側CPU63への動作電力の供給が開始された後において特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御を実行するための第2タイマ割込み処理(図693)が最初に実行されるタイミングよりも前のタイミングとなっている。そして、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に実行される表示開始処理(図707)にて表示開始フラグに「1」がセットされる。これにより、動作電力の供給が再開された直後においては特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bは消灯状態が維持され、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御が開始される。
特に、表示開始処理(図707)では既に説明したとおりメイン処理(図690)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理の両方が実行されていない状況であっても第1表示データバッファ271に特図用の初期表示データを設定するとともに第3表示データバッファ273に普図用の初期表示データを設定することがある。この場合に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後に特図表示部37a及び普図表示部38aの表示制御が開始されるとすると、特図表示部37a及び普図表示部38aにて動作電力の供給が停止される直前における表示内容が表示された直後に初期表示が開始されることとなってしまう。そうすると、このような表示内容の変化を目視した遊技者は第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理の両方が実行されていない状況において特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が開始されたことを把握することができてしまう。これに対して、表示開始処理(図707)において第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273に表示データが設定される場合には当該表示データを設定する処理が終了した後に表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される。これにより、上記のような表示内容の変化が生じてしまわないようにすることが可能となる。
次に、動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容について説明する。図708は動作電力の供給開始時の状況に対応する特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を説明するための説明図である。
動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理が実行された場合又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合、初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にはこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにおいて外れ表示又は当たり表示が開始される。特図表示部37aにおける外れ表示又は当たり表示は、第1作動口33又は第2作動口34への遊技球の入球が発生して遊技回の開始条件が成立することで特図表示部37aにて絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。普図表示部38aにおける外れ表示又は当たり表示は、スルーゲート35への遊技球の入球が発生して普図表示部38aにおける絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。なお、工場の出荷段階においても初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示又は当たり表示が開始されることとなる。
上記のように第1RAMクリア処理が実行された場合、及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合のいずれであっても、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示又は当たり表示が行われることにより、動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aにて表示が開始される場合におけるこれら表示部37a,38aの表示内容を確認したとしても第1RAMクリア処理及び設定値更新処理のいずれが実行されたのかを把握することができない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を確認したとしても設定値更新処理が実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。
動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかったとしても、動作電力の供給が停止された状況が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれでもない状況であった場合には特図表示部37aにて表示が開始される場合に特図表示部37aにて外れ表示又は当たり表示が開始される。また、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかったとしても、動作電力の供給が停止された状況が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれでもない状況であった場合には普図表示部38aにて表示が開始される場合に普図表示部38aにて外れ表示又は当たり表示が開始される。そして、既に説明したとおり動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合にも特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示又は当たり表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示又は当たり表示が行われていることを確認したとしても、第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたことを特定することができないようにすることが可能となる。
その一方、動作電力の供給が停止された状況が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれかであって動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には、特図表示部37aにて表示が開始される場合に動作電力の供給が停止される直前における表示内容となるように特図表示部37aが表示制御される。また、動作電力の供給が停止された状況が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれかであって動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には、普図表示部38aにて表示が開始される場合に動作電力の供給が停止される直前における表示内容となるように普図表示部38aが表示制御される。これにより、動作電力の供給が再開された場合に動作電力の供給が停止される直前における遊技状況が再開される場合には、その遊技状況の再開に対応する態様で特図表示部37a及び普図表示部38aの表示を開始することが可能となる。
なお、表示開始処理(図707)にて実行される特図用の初期表示データの抽選処理(ステップSD102、ステップSD109)における特図用の第1外れ表示データ、特図用の第2外れ表示データ、特図用の第3外れ表示データ、特図用の第1当たり表示データ、特図用の第2当たり表示データ及び特図用の第3当たり表示データのそれぞれの選択確率が同一である構成に限定されることはなく、若干相違するものの略同一である構成としてもよく、大きく異なる選択確率である構成としてもよい。大きく異なる選択確率である構成としては、例えば特図用の第1〜第3外れ表示データの合計の選択確率が特図用の第1〜第3当たり表示データの合計の選択確率よりも高い構成としてもよく、低い構成としてもよい。
また、表示開始処理(図707)にて実行される普図用の初期表示データの抽選処理(ステップSD104、ステップSD113)における普図用の第1外れ表示データ、普図用の第2外れ表示データ、普図用の第3外れ表示データ及び普図用の当たり表示データのそれぞれの選択確率が同一である構成に限定されることはなく、若干相違するものの略同一である構成としてもよく、大きく異なる選択確率である構成としてもよい。
また、表示開始処理(図707)にて実行される特図用の初期表示データの抽選処理(ステップSD102、ステップSD109)において選択される表示データとして、遊技回の停止結果に含まれない表示を行わせるための表示データが含まれている構成としてもよい。また、表示開始処理(図707)にて実行される普図用の初期表示データの抽選処理(ステップSD104、ステップSD113)において選択される表示データとして、変動表示回の停止結果に含まれない表示を行わせるための表示データが含まれている構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図707)のステップSD102〜ステップSD105が実行される一方、第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図707)のステップSD102〜ステップSD105が実行されない構成としてもよい。また、動作電力の供給が開始された場合において第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図707)のステップSD102〜ステップSD105が実行される一方、第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図707)のステップSD102〜ステップSD105が実行されない構成としてもよい。
<第93実施形態>
本実施形態では主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容が上記第88実施形態と相違している。以下、上記第88実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第88実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図709は主側CPU63にて実行される本実施形態における表示開始処理を示すフローチャートである。なお、表示開始処理におけるステップSD201〜ステップSD219の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
初期表示用フラグ375に「1」がセットされていない場合(ステップSD201:NO)、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371に設けられた抽選対象カウンタに、特図表示部37aに設けられた発光部の数に相当する「7」をセットする(ステップSD202)。抽選対象カウンタはステップSD203〜ステップSD207の処理又はステップSD211〜ステップSD215の処理を実行する必要があるか否かを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。
その後、抽選対象カウンタの値に対応する特図用乱数回路から乱数値を取得する(ステップSD203)。本実施形態では主制御基板61に特図表示部37aに設けられた発光部の数に対応する数の特図用乱数回路が設けられている。具体的には、特図表示部37aには7個の発光部が設けられているため7個の特図用乱数回路が設けられている。これら7個の特図用乱数回路は主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に比較的短期間周期(例えば1マイクロ秒〜7マイクロ秒)であってそれぞれ異なる周期で自身が保持する乱数値を更新する構成であり、さらに主側CPU63への動作電力の供給が停止されている状況であってもバックアップ電力が供給されることにより主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前における乱数値を記憶保持することが可能な構成である。
特図表示部37aの7個の発光部を第1〜第7発光部とするとともに7個の特図用乱数回路を第1〜第7特図用乱数回路とした場合に、第1特図用乱数回路が第1発光部に対応しており、第2特図用乱数回路が第2発光部に対応しており、第3特図用乱数回路が第3発光部に対応しており、第4特図用乱数回路が第4発光部に対応しており、第5特図用乱数回路が第5発光部に対応しており、第6特図用乱数回路が第6発光部に対応しており、第7特図用乱数回路が第7発光部に対応している。また、抽選対象カウンタの値が「7」である場合には第1発光部及び第1特図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「6」である場合には第2発光部及び第2特図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「5」である場合には第3発光部及び第3特図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「4」である場合には第4発光部及び第4特図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「3」である場合には第5発光部及び第5特図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「2」である場合には第6発光部及び第6特図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「1」である場合には第7発光部及び第7特図用乱数回路に対応している。なお、第1〜第7特図用乱数回路はいずれも乱数の数値範囲が同一となっている(例えば「0〜255」)。
その後、特図用の点灯抽選処理を実行する(ステップSD204)。特図用の点灯抽選処理では主側ROM64から特図用の点灯抽選テーブルを読み出す。特図用の点灯抽選テーブルには第1〜第7特図用乱数回路において取り得る乱数値のうち半分の乱数値が当選乱数値として設定されている。そして、ステップSD203にて取得した乱数値を特図用の点灯抽選テーブルに対して照合する。
特図用の点灯抽選処理の結果が点灯当選である場合(ステップSD205:YES)、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371のうち現状の抽選対象カウンタの値に対応するエリアに点灯情報を記憶させる(ステップSD206)。なお、抽選対象カウンタに対応させて設けられた各エリアはステップSD202の処理を実行した場合に「0」クリアされる。
その後、抽選対象カウンタの値を1減算し(ステップSD207)、その1減算後における抽選対象カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップSD208)。ステップSD208にて否定判定をした場合、ステップSD203〜ステップSD207の処理を再度実行する。
ステップSD208にて肯定判定をした場合、特図用の初期表示データを第1表示データバッファ271に設定する(ステップSD209)。特図用の初期表示データは、抽選対象カウンタの値が「1」〜「7」のそれぞれに対応する点灯情報の有無によって定められる。例えば抽選対象カウンタの値が「7」、「5」及び「1」の場合に対応する点灯情報が記憶されている一方、抽選対象カウンタのそれ以外の値に対応する点灯情報が記憶されていない場合には、特図表示部37aの第1発光部、第3発光部及び第7発光部が発光状態となるとともに第2発光部、第4発光部、第5発光部及び第6発光部が消灯状態となる特図用の初期表示を可能とする特図用の初期表示データを第1表示データバッファ271に設定する。
第1表示データバッファ271に格納された表示データを利用して特図表示部37aが表示制御されることにより、当該特図表示部37aにおいてその表示データに対応する初期表示が行われる。初期表示として特図表示部37aに表示され得る表示内容には、通常の遊技において特図表示部37aに表示され得る表示内容が含まれるとともに、通常の遊技において特図表示部37aに表示されない表示内容も含まれる。また、初期表示として特図表示部37aに表示され得る表示内容であって通常の遊技において特図表示部37aに表示され得る表示内容として、外れ結果の遊技回において特図表示部37aに最終的に表示される特図用の外れ表示及び当たり結果の遊技回において特図表示部37aに最終的に表示される特図用の当たり表示が含まれる。
その後、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371に設けられた抽選対象カウンタに、普図表示部38aに設けられた発光部の数に相当する「7」をセットする(ステップSD210)。
その後、抽選対象カウンタの値に対応する普図用乱数回路から乱数値を取得する(ステップSD211)。本実施形態では主制御基板61に普図表示部38aに設けられた発光部の数に対応する数の普図用乱数回路が設けられている。具体的には、普図表示部38aには7個の発光部が設けられているため7個の普図用乱数回路が設けられている。これら7個の普図用乱数回路は主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に比較的短期間周期(例えば1マイクロ秒〜7マイクロ秒)であってそれぞれ異なる周期で自身が保持する乱数値を更新する構成であり、さらに主側CPU63への動作電力の供給が停止されている状況であってもバックアップ電力が供給されることにより主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前における乱数値を記憶保持することが可能な構成である。
普図表示部38aの7個の発光部を第1〜第7発光部とするとともに7個の普図用乱数回路を第1〜第7普図用乱数回路とした場合に、第1普図用乱数回路が第1発光部に対応しており、第2普図用乱数回路が第2発光部に対応しており、第3普図用乱数回路が第3発光部に対応しており、第4普図用乱数回路が第4発光部に対応しており、第5普図用乱数回路が第5発光部に対応しており、第6普図用乱数回路が第6発光部に対応しており、第7普図用乱数回路が第7発光部に対応している。また、抽選対象カウンタの値が「7」である場合には第1発光部及び第1普図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「6」である場合には第2発光部及び第2普図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「5」である場合には第3発光部及び第3普図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「4」である場合には第4発光部及び第4普図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「3」である場合には第5発光部及び第5普図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「2」である場合には第6発光部及び第6普図用乱数回路に対応しており、抽選対象カウンタの値が「1」である場合には第7発光部及び第7普図用乱数回路に対応している。なお、第1〜第7普図用乱数回路はいずれも乱数の数値範囲が同一となっている(例えば「0〜255」)。
その後、普図用の点灯抽選処理を実行する(ステップSD212)。普図用の点灯抽選処理では主側ROM64から普図用の点灯抽選テーブルを読み出す。普図用の点灯抽選テーブルには第1〜第7普図用乱数回路において取り得る乱数値のうち半分の乱数値が当選乱数値として設定されている。そして、ステップSD211にて取得した乱数値を普図用の点灯抽選テーブルに対して照合する。
普図用の点灯抽選処理の結果が点灯当選である場合(ステップSD213:YES)、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371のうち現状の抽選対象カウンタの値に対応するエリアに点灯情報を記憶させる(ステップSD214)。なお、抽選対象カウンタに対応させて設けられた各エリアはステップSD210の処理を実行した場合に「0」クリアされる。
その後、抽選対象カウンタの値を1減算し(ステップSD215)、その1減算後における抽選対象カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップSD216)。ステップSD216にて否定判定をした場合、ステップSD211〜ステップSD215の処理を再度実行する。
ステップSD216にて肯定判定をした場合、普図用の初期表示データを第3表示データバッファ273に設定する(ステップSD217)。普図用の初期表示データは、抽選対象カウンタの値が「1」〜「7」のそれぞれに対応する点灯情報の有無によって定められる。例えば抽選対象カウンタの値が「7」、「5」及び「1」の場合に対応する点灯情報が記憶されている一方、抽選対象カウンタのそれ以外の値に対応する点灯情報が記憶されていない場合には、普図表示部38aの第1発光部、第3発光部及び第7発光部が発光状態となるとともに第2発光部、第4発光部、第5発光部及び第6発光部が消灯状態となる普図用の初期表示の実行を可能とする普図用の初期表示データを第3表示データバッファ273に設定する。
第3表示データバッファ273に格納された表示データを利用して普図表示部38aが表示制御されることにより、当該普図表示部38aにおいてその表示データに対応する初期表示が行われる。初期表示として普図表示部38aに表示され得る表示内容には、通常の遊技において普図表示部38aに表示され得る表示内容が含まれるとともに、通常の遊技において普図表示部38aに表示されない表示内容も含まれる。また、初期表示として普図表示部38aに表示され得る表示内容であって通常の遊技において普図表示部38aに表示され得る表示内容として、外れ結果の変動表示回において普図表示部38aに最終的に表示される普図用の外れ表示及び当たり結果の変動表示回において普図表示部38aに最終的に表示される普図用の当たり表示が含まれる。
ステップSD202〜ステップSD217の処理を実行した後は、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371に設けられた初期表示用フラグ375に「1」をセットする(ステップSD218)。
ステップSD201にて肯定判定をした場合、又はステップSD218の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371に設けられた表示開始フラグに「1」をセットする(ステップSD219)。表示開始フラグは上記第87実施形態と同様に、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。表示開始フラグの値が「0」である場合には主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を行わずに、表示開始フラグに「1」がセットされた場合に主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始する。
上記第87実施形態と同様にメイン処理(図690)のステップSC204にて表示開始フラグを「0」クリアする。この処理タイミングは主側CPU63への動作電力の供給が開始された後において特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御を実行するための第2タイマ割込み処理(図693)が最初に実行されるタイミングよりも前のタイミングとなっている。そして、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に実行される表示開始処理(図709)にて表示開始フラグに「1」がセットされる。これにより、動作電力の供給が再開された直後においては特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bは消灯状態が維持され、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御が開始される。
特に、表示開始処理(図709)では既に説明したとおりメイン処理(図690)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行された場合には第1表示データバッファ271に特図用の初期表示データを設定するとともに第3表示データバッファ273に普図用の初期表示データを設定する。この場合に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後に特図表示部37a及び普図表示部38aの表示制御が開始されるとすると、特図表示部37a及び普図表示部38aにて動作電力の供給が停止される直前における表示内容が表示された直後に初期表示が開始されることとなってしまう。そうすると、このような表示内容の変化を目視した遊技者は第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行された状況において特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が開始されたことを把握することができてしまう。これに対して、表示開始処理(図709)において第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273に表示データが設定される場合には当該表示データを設定する処理が終了した後に表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される。これにより、上記のような表示内容の変化が生じてしまわないようにすることが可能となる。
一方、初期表示用フラグ375に「1」がセットされている場合(ステップSD201:YES)、ステップSD202〜ステップSD218の処理を実行しない。したがって、第1表示データバッファ271は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となるとともに、第3表示データバッファ273は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となる。この場合、表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37aの表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前に第1表示データバッファ271に格納された表示データに対応する表示が特図表示部37aにて行われる。また、表示開始フラグに「1」がセットされて普図表示部38aの表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前に第3表示データバッファ273に格納された表示データに対応する表示が普図表示部38aにて行われる。
以上詳述したように、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理が実行された場合又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合、初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にはこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにおいて初期表示が開始される。特図表示部37aにおける初期表示は、第1作動口33又は第2作動口34への遊技球の入球が発生して遊技回の開始条件が成立することで特図表示部37aにて絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。普図表示部38aにおける初期表示は、スルーゲート35への遊技球の入球が発生して普図表示部38aにおける絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。なお、工場の出荷段階においても初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が開始されることとなる。
上記のように第1RAMクリア処理が実行された場合、及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合のいずれであっても、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が行われることにより、動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aにて表示が開始される場合におけるこれら表示部37a,38aの表示内容を確認したとしても第1RAMクリア処理及び設定値更新処理のいずれが実行されたのかを把握することができない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を確認したとしても設定値更新処理が実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。
動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかった場合、特図表示部37aにて表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における表示内容で特図表示部37aにおける表示が開始されるとともに、普図表示部38aにて表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における表示内容で普図表示部38aにおける表示が開始される。つまり、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容は動作電力の供給が停止されたタイミングにおける状況に依存することとなり、表示内容は多様なものとなる。これに対して、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合には特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が抽選により決定されて表示される。これにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合であっても、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかった場合と同様に、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を多様化させることが可能となる。よって、動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始された場合にその表示を確認したとしても、第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたことを特定しづらくさせることが可能となる。
特に、初期表示の表示内容の決定に際しては特図表示部37a及び普図表示部38aのそれぞれについて各発光部の単位で点灯抽選処理が実行される構成である。これにより、初期表示として選択され得る表示内容を多様化させることが可能となる。
なお、動作電力の供給が開始された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合にも表示開始処理(図709)のステップSD202〜ステップSD218の処理が実行される構成としてもよい。この場合、動作電力の供給が開始された場合に特図表示部37a及び普図表示部38aを確認したとしても、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。また、当該構成において動作電力の供給が停止される直前において特図表示部37aにて絵柄の変動表示が実行されている途中であった場合又は開閉実行モードの途中であった場合には表示開始処理(図709)のステップSD202〜ステップSD209の処理を実行しないようにすることで動作電力の供給が停止される前における表示内容の表示が特図表示部37aにて再開される構成としてもよい。また、動作電力の供給が停止される直前において普図表示部38aにて絵柄の変動表示が実行されている途中であった場合又は普電開放状態の途中であった場合には表示開始処理(図709)のステップSD210〜ステップSD217の処理を実行しないようにすることで動作電力の供給が停止される前における表示内容の表示が特図表示部37aにて再開される構成としてもよい。
また、表示開始処理(図709)の特図用の点灯抽選処理(ステップSD204)では特図表示部37aの各発光部のそれぞれに対して個別に点灯させるか否かの抽選を行うのではなく、2個又は3個といった所定の複数個の単位で点灯させるか否かの抽選を行う構成としてもよい。また、表示開始処理(図709)の普図用の点灯抽選処理(ステップSD212)では普図表示部38aの各発光部のそれぞれに対して個別に点灯させるか否かの抽選を行うのではなく、2個又は3個といった所定の複数個の単位で点灯させるか否かの抽選を行う構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図709)のステップSD202〜ステップSD217が実行される一方、第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図709)のステップSD202〜ステップSD217が実行されない構成としてもよい。また、動作電力の供給が開始された場合において第2RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図709)のステップSD202〜ステップSD217が実行される一方、第1RAMクリア処理が実行された場合には表示開始処理(図709)のステップSD202〜ステップSD217が実行されない構成としてもよい。
<第94実施形態>
本実施形態では主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容が上記第90実施形態と相違している。以下、上記第90実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第90実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図710は主側CPU63のメイン処理(図690)におけるステップSC216にて実行される本実施形態における設定値更新処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新処理におけるステップSD301〜ステップSD316の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず割込み許可の設定を行う(ステップSD301)。これにより、第1タイマ割込み処理(図701)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図693)が第2割込み周期で割り込んで起動される。
本実施形態においては動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)では基本的に第1タイマ割込み処理(図701)及び第2タイマ割込み処理(図693)の割込みが禁止されており、設定確認用処理(ステップSC213)及び設定値更新処理(図710)において割込みが許可される。したがって、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)において設定確認用処理(ステップSC213)及び設定値更新処理(図710)が実行されていない状況においては第1タイマ割込み処理(図701)及び第2タイマ割込み処理(図693)の実行が禁止され、設定確認用処理(ステップSC213)又は設定値更新処理(図710)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図701)及び第2タイマ割込み処理(図693)の実行が許可される。但し、設定確認用処理(ステップSC213)又は設定値更新処理(図710)が実行されている状況においては立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図701)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図701)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図701)が終了される。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことを条件として、設定更新表示フラグに「1」をセットする(ステップSD302)。設定更新表示フラグに「1」がセットされることにより、第2タイマ割込み処理(図693)のステップSC402にて肯定判定をすることで、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップSC403)を実行する。当該設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理の処理内容は上記第77実施形態と同一である。当該処理が実行されることにより、例えば図629(a)の説明図に示すように、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の更新対象として選択されている設定値の表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
その後、開始時の初期設定を行う(ステップSD303)。当該初期設定では、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグを「0」クリアする。遊技停止フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSC205:NO)、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合(ステップSC206:NO)、又は設定参照用エリア341に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲ではない場合に(ステップSC207:NO)、メイン処理(図690)のステップSC220にて「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図701)においてステップSC701〜ステップSC706の処理を実行する一方、ステップSC707にて肯定判定をすることでステップSC708〜ステップSC722の処理を実行しない。これにより、上記のような主側RAM65の情報異常が発生した場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。ステップSD303の処理にて遊技停止フラグを「0」クリアすることで、主側RAM65の情報異常の発生が特定されている状態を設定値更新処理(図710)が実行された場合に解除することが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新用エリア342(図659参照)に「1」を設定する(ステップSD304)。設定更新用エリア342は上記第77実施形態と同様に設定値更新処理(図710)において更新途中の設定値の情報が格納される記憶エリアである。設定更新用エリア342に「1」の数値情報が格納されている場合には更新対象(選択対象又は変更対象)の設定値は「設定1」となる。設定更新用エリア342に「2」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定2」となる。設定更新用エリア342に「3」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定3」となる。設定更新用エリア342に「4」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定4」となる。設定更新用エリア342に「5」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定5」となる。設定更新用エリア342に「6」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定6」となる。
ステップSD304にて設定更新用エリア342に「1」を設定することで、更新対象の設定値が「設定1」となる。つまり、本実施形態ではパチンコ機10の現状の設定値がいずれであったとしても設定値更新処理(図710)が開始された場合には更新対象の設定値は「設定1」となる。
その後、更新開始コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSD305)。音声発光制御装置81は更新開始コマンドを受信することにより、設定値更新処理(図710)が実行されていることを示す画像、設定値を変更するための操作内容を認識可能とさせるための画像、及び設定値更新処理(図710)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、設定値を変更している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定値を変更させるために必要な操作内容及び設定値更新処理(図710)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。また、設定値更新処理(図710)が実行されていることを示す外部出力が例えば遊技ホールの管理コンピュータといったパチンコ機10外部の装置に対して行われる構成としてもよい。
その後、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報が「1」〜「6」のいずれかであるか否かを判定する(ステップSD306)。「1」〜「6」のいずれかではない場合(ステップSD306:NO)、設定更新用エリア342に「1」を設定する(ステップSD307)。これにより、更新対象の設定値が「設定1」となる。
ステップSD306にて肯定判定をした場合又はステップSD307の処理を実行した場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップSD308)。具体的には、設定キー挿入部68aの状態を検知する検知センサから受信している信号の受信状態が、ON状態に対応する受信状態からOFF状態に対応する受信状態となったか否かを判定する。したがって、設定キー挿入部68aがON状態に維持されている場合だけではなく、設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定値更新処理が開始された場合においてそのOFF状態が維持されている場合にもステップSD308にて否定判定をする。
ステップSD308にて否定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されていることを条件として(ステップSD309:YES)、設定更新用エリア342の値を1加算する(ステップSD310)。これにより、リセットボタン68cが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新される。また、リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSD309:NO)又は設定更新用エリア342の値を1加算した場合にはステップSD306の処理に戻ることとなるが、ステップSD306にて設定更新用エリア342の値が7以上であると判定されると、ステップSD307にて設定更新用エリア342に「1」がセットされる。これにより、「設定6」の状況でリセットボタン68cが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定した場合(ステップSD308:YES)、設定更新用エリア342に格納された情報に対応する設定値が設定参照用エリア341に格納された情報に対応する設定値以上であるか否かを判定することで、今回の設定値更新処理(図710)が開始される前に選択されていた設定値の有利度以上の設定値が今回の設定値更新処理(図710)にて選択されたか否かを判定する(ステップSD311)。ステップSD311にて肯定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371に設けられた上昇期待フラグに「1」をセットする(ステップSD312)。上昇期待フラグは、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にてそれまでに選択されていた設定値の有利度以上となる設定値が設定されたか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
ステップSD311にて否定判定をした場合、又はステップSD312の処理を実行した場合、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報を設定参照用エリア341に上書きする(ステップSD313)。これにより、今回の設定値更新処理(図710)にて更新された結果の設定値の情報が設定参照用エリア341に設定された状態となり、その設定された情報に対応する設定値が現状のパチンコ機10の設定値となる。
その後、割込み禁止の設定を行う(ステップSD314)。これにより、設定値更新処理(図710)を終了してメイン処理(図690)における動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)に復帰する場合には第1タイマ割込み処理(図701)及び第2タイマ割込み処理(図693)の割込みが禁止される。
その後、第2RAMクリア処理を実行する(ステップSD315)。第2RAMクリア処理では、メイン処理(図690)の第1RAMクリア処理(ステップSC218)と同様に、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371に設けられたエリアを「0」クリアするとともに初期設定を実行する。なお、パチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(すなわち設定参照用エリア341)はクリア対象エリア371ではなくクリア対象外エリア372に設けられている。
その後、更新時の復帰コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSD316)。音声発光制御装置81は更新時の復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて設定値更新処理(図710)が実行されたことを特定する。そして、上記第81実施形態と同様に更新時の復帰コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。
図711は主側CPU63にて実行される本実施形態における表示開始処理を示すフローチャートである。なお、表示開始処理におけるステップSD401〜ステップSD413の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
初期表示用フラグ375に「1」がセットされていない場合(ステップSD401:NO)、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371の上昇期待フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSD402)。上昇期待フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSD402:NO)、主側ROM64に設けられた特図用の第1表示振分テーブル391を読み出し(ステップSD403)、上昇期待フラグに「1」がセットされている場合(ステップSD402:YES)、主側ROM64に設けられた特図用の第2表示振分テーブル392を読み出す(ステップSD404)。
図712(a)は特図用の第1表示振分テーブル391を説明するための説明図であり、図712(b)は特図用の第2表示振分テーブル392を説明するための説明図である。特図用の第1表示振分テーブル391及び特図用の第2表示振分テーブル392のいずれにも特図用の初期表示データとして、特図用の第1初期表示データ、特図用の第2初期表示データ及び特図用の第3初期表示データが存在している。
特図用の第1初期表示データは特図用の第1初期表示を特図表示部37aに表示させるためのデータであり、特図用の第2初期表示データは特図用の第2初期表示を特図表示部37aに表示させるためのデータであり、特図用の第3初期表示データは特図用の第3初期表示を特図表示部37aに表示させるためのデータである。これら特図用の第1初期表示、特図用の第2初期表示及び特図用の第3初期表示の表示内容は相互に異なっている。
特図用の第1初期表示データ、特図用の第2初期表示データ及び特図用の第3初期表示データは特図変動開始処理(図518)における大当たり結果用の停止結果設定処理(ステップS507)及び外れ結果用の停止結果設定処理(ステップS509)のいずれにおいても選択されない表示データである。したがって、特図用の第1初期表示、特図用の第2初期表示及び特図用の第3初期表示は遊技回において特図表示部37aに最終的に停止表示され得る表示内容とは異なっている。さらにまた特図用の第1初期表示、特図用の第2初期表示及び特図用の第3初期表示は遊技回において特図表示部37aにて絵柄の変動表示が行われる場合に表示対象として選択されない表示内容である。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて特図表示部37aにおける表示の開始に際して特図用の第1初期表示、特図用の第2初期表示及び特図用の第3初期表示のいずれかが行われた場合には、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたことを把握することが可能となる。
特図用の第1表示振分テーブル391及び特図用の第2表示振分テーブル392のそれぞれには、図712(a)及び図712(b)に示すように、特図用の第1〜第3初期表示データのそれぞれに対して特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されている。特図用の初期表示カウンタ381は上記第90実施形態と同様にクリア対象外エリア372に設けられているため、主側CPU63への動作電力の供給が停止されている状況において主側RAM65へのバックアップ電力の供給が継続されるのであれば、第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されたとしても初期化されることなく動作電力の供給が停止される直前における数値情報が記憶された状態が維持される。また、特図用の初期表示カウンタ381の数値情報は上記第90実施形態と同様に第1タイマ割込み処理(図701)におけるステップSC706にて更新される。
特図用の第1表示振分テーブル391においては図712(a)に示すように、特図用の第1初期表示データに対して「0〜39」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されており、特図用の第2初期表示データに対して「40〜54」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されており、特図用の第3初期表示データに対して「55〜59」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されている。つまり、特図用の第1表示振分テーブル391においては、特図用の第1初期表示データの選択確率が2/3であることで最も選択確率が高く、特図用の第2初期表示データの選択確率が1/4であることで2番目に選択確率が高く、特図用の第3初期表示データの選択確率が1/12であることで最も選択確率が低い。
特図用の第2表示振分テーブル392においては図712(b)に示すように、特図用の第1初期表示データに対して「0〜9」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されており、特図用の第2初期表示データに対して「10〜39」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されており、特図用の第3初期表示データに対して「40〜59」の特図用の初期表示カウンタ381の数値範囲が設定されている。つまり、特図用の第2表示振分テーブル392においては、特図用の第2初期表示データの選択確率が1/2であることで最も選択確率が高く、特図用の第3初期表示データの選択確率が1/3であることで2番目に選択確率が高く、特図用の第1初期表示データの選択確率が1/6であることで最も選択確率が低い。
表示開始処理(図711)の説明に戻り、ステップSD403の処理又はステップSD404の処理を実行した後は特図用の初期表示データの抽選処理を実行する(ステップSD405)。特図用の初期表示データの抽選処理では、特図用の初期表示カウンタ381の現状の数値情報を取得する。そして、その取得した数値情報をステップSD403にて主側ROM64から読み出した特図用の第1表示振分テーブル391又はステップSD404にて主側ROM64から読み出した特図用の第2表示振分テーブル392に対して照合することで、今回の表示対象とする表示データを特図用の第1初期表示データ、特図用の第2初期表示データ及び特図用の第3初期表示データの中から選択する。
特図用の初期表示データの抽選処理にて選択した表示データを第1表示データバッファ271に設定する(ステップSD406)。第1表示データバッファ271に格納された表示データを利用して特図表示部37aが表示制御されることにより、当該特図表示部37aにおいてその表示データに対応する初期表示が行われる。つまり、第1表示データバッファ271に特図用の第1初期表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第1初期表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第2初期表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第2初期表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第3初期表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第3初期表示が行われる。
その後、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371の上昇期待フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSD407)。当該上昇期待フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSD407:NO)、主側ROM64に設けられた普図用の第1表示振分テーブル393を読み出し(ステップSD408)、上昇期待フラグに「1」がセットされている場合(ステップSD407:YES)、主側ROM64に設けられた普図用の第2表示振分テーブル394を読み出す(ステップSD409)。
図712(c)は普図用の第1表示振分テーブル393を説明するための説明図であり、図712(d)は普図用の第2表示振分テーブル394を説明するための説明図である。普図用の第1表示振分テーブル393及び普図用の第2表示振分テーブル394のいずれにも普図用の初期表示データとして、普図用の第1初期表示データ、普図用の第2初期表示データ及び普図用の第3初期表示データが存在している。
普図用の第1初期表示データは普図用の第1初期表示を普図表示部38aに表示させるためのデータであり、普図用の第2初期表示データは普図用の第2初期表示を普図表示部38aに表示させるためのデータであり、普図用の第3初期表示データは普図用の第3初期表示を普図表示部38aに表示させるためのデータである。これら普図用の第1初期表示、普図用の第2初期表示及び普図用の第3初期表示の表示内容は相互に異なっている。
普図用の第1初期表示データ、普図用の第2初期表示データ及び普図用の第3初期表示データは、第1タイマ割込み処理(図701)における普図普電制御処理(ステップSC716)において普電役物34aを開放状態とするか否かを決定するために普電役物開放カウンタC4を利用して実行された普電開放抽選の結果が外れ結果であった場合及び当たり結果であった場合のいずれにおいても選択されない表示データである。したがって、普図用の第1初期表示、普図用の第2初期表示及び普図用の第3初期表示は変動表示回において普図表示部38aに最終的に停止表示され得る表示内容とは異なっている。さらにまた普図用の第1初期表示、普図用の第2初期表示及び普図用の第3初期表示は変動表示回において普図表示部38aにて絵柄の変動表示が行われる場合に表示対象として選択されない表示内容である。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて普図表示部38aにおける表示の開始に際して普図用の第1初期表示、普図用の第2初期表示及び普図用の第3初期表示のいずれかが行われた場合には、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたことを把握することが可能となる。
普図用の第1表示振分テーブル393及び普図用の第2表示振分テーブル394のそれぞれには、図712(c)及び図712(d)に示すように、普図用の第1〜第3初期表示データのそれぞれに対して普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されている。普図用の初期表示カウンタ382は上記第90実施形態と同様にクリア対象外エリア372に設けられているため、主側CPU63への動作電力の供給が停止されている状況において主側RAM65へのバックアップ電力の供給が継続されるのであれば、第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されたとしても初期化されることなく動作電力の供給が停止される直前における数値情報が記憶された状態が維持される。また、普図用の初期表示カウンタ382の数値情報は上記第90実施形態と同様に第1タイマ割込み処理(図701)におけるステップSC708にて更新される。
普図用の第1表示振分テーブル393においては図712(c)に示すように、普図用の第1初期表示データに対して「0〜29」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されており、普図用の第2初期表示データに対して「30〜49」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されており、普図用の第3初期表示データに対して「50〜59」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されている。つまり、普図用の第1表示振分テーブル393においては、普図用の第1初期表示データの選択確率が1/2であることで最も選択確率が高く、普図用の第2初期表示データの選択確率が1/3であることで2番目に選択確率が高く、普図用の第3初期表示データの選択確率が1/6であることで最も選択確率が低い。
普図用の第2表示振分テーブル394においては図712(d)に示すように、普図用の第1初期表示データに対して「0〜19」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されており、普図用の第2初期表示データに対して「20〜29」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されており、普図用の第3初期表示データに対して「30〜59」の普図用の初期表示カウンタ382の数値範囲が設定されている。つまり、普図用の第2表示振分テーブル394においては、普図用の第3初期表示データの選択確率が1/2であることで最も選択確率が高く、普図用の第1初期表示データの選択確率が1/3であることで2番目に選択確率が高く、普図用の第2初期表示データの選択確率が1/6であることで最も選択確率が低い。
表示開始処理(図711)の説明に戻り、ステップSD408の処理又はステップSD409の処理を実行した後は普図用の初期表示データの抽選処理を実行する(ステップSD410)。普図用の初期表示データの抽選処理では、普図用の初期表示カウンタ382の現状の数値情報を取得する。そして、その取得した数値情報をステップSD408にて主側ROM64から読み出した普図用の第1表示振分テーブル393又はステップSD409にて主側ROM64から読み出した普図用の第2表示振分テーブル394に対して照合することで、今回の表示対象とする表示データを普図用の第1初期表示データ、普図用の第2初期表示データ及び普図用の第3初期表示データの中から選択する。
普図用の初期表示データの抽選処理にて選択した表示データを第3表示データバッファ273に設定する(ステップSD411)。第3表示データバッファ273に格納された表示データを利用して普図表示部38aが表示制御されることにより、当該普図表示部38aにおいてその表示データに対応する初期表示が行われる。つまり、第3表示データバッファ273に普図用の第1初期表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第1初期表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の第2初期表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第2初期表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の第3初期表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第3初期表示が行われる。
ステップSD402〜ステップSD411の処理を実行した後は、特定制御用のワークエリア221におけるクリア対象エリア371に設けられた初期表示用フラグ375に「1」をセットする(ステップSD412)。
ステップSD401にて肯定判定をした場合、又はステップSD412の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371に設けられた表示開始フラグに「1」をセットする(ステップSD413)。表示開始フラグは上記第87実施形態と同様に、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。表示開始フラグの値が「0」である場合には主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を行わずに、表示開始フラグに「1」がセットされた場合に主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始する。
上記第87実施形態と同様にメイン処理(図690)のステップSC204にて表示開始フラグを「0」クリアする。この処理タイミングは主側CPU63への動作電力の供給が開始された後において特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御を実行するための第2タイマ割込み処理(図693)が最初に実行されるタイミングよりも前のタイミングとなっている。そして、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に実行される表示開始処理(図711)にて表示開始フラグに「1」がセットされる。これにより、動作電力の供給が再開された直後においては特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bは消灯状態が維持され、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御が開始される。
特に、表示開始処理(図711)では既に説明したとおりメイン処理(図690)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行された場合には第1表示データバッファ271に特図用の第1〜第3初期表示データのいずれかを設定するとともに第3表示データバッファ273に普図用の第1〜第3初期表示データのいずれかを設定する。この場合に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後に特図表示部37a及び普図表示部38aの表示制御が開始されるとすると、特図表示部37a及び普図表示部38aにて動作電力の供給が停止される直前における表示内容が表示された直後に初期表示が開始されることとなってしまう。これに対して、表示開始処理(図711)において第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273に表示データが設定される場合には当該表示データを設定する処理が終了した後に表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される。これにより、上記のような表示内容の変化が生じてしまわないようにすることが可能となる。
一方、初期表示用フラグ375に「1」がセットされている場合(ステップSD401:YES)、ステップSD402〜ステップSD412の処理を実行しない。したがって、第1表示データバッファ271は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となるとともに、第3表示データバッファ273は動作電力の供給が停止される直前に格納された表示データがそのまま格納された状態となる。この場合、表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37aの表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前に第1表示データバッファ271に格納された表示データに対応する表示が特図表示部37aにて行われる。また、表示開始フラグに「1」がセットされて普図表示部38aの表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前に第3表示データバッファ273に格納された表示データに対応する表示が普図表示部38aにて行われる。
以上詳述したように、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理が実行された場合又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合、初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため、主側CPU63への動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にはこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにおいて初期表示が開始される。特図表示部37aにおける初期表示は、第1作動口33又は第2作動口34への遊技球の入球が発生して遊技回の開始条件が成立することで特図表示部37aにて絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。普図表示部38aにおける初期表示は、スルーゲート35への遊技球の入球が発生して普図表示部38aにおける絵柄の変動表示が開始されるまで継続される。なお、工場の出荷段階においても初期表示用フラグ375に「1」がセットされていないため特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が開始されることとなる。
上記のように第1RAMクリア処理が実行された場合、及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合のいずれであっても、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合にこれら特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が行われることにより、動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aにて表示が開始される場合におけるこれら表示部37a,38aの表示内容を確認したとしても第1RAMクリア処理及び設定値更新処理のいずれが実行されたのかを把握することができない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を確認したとしても設定値更新処理が実行されたか否かを特定することができないようにすることが可能となる。
一方、設定値更新処理(図710)が実行されるとともに当該設定値更新処理(図710)にてそれまでの設定値の有利度以上の設定値が選択された場合には特図表示部37aに行わせる初期表示を決定するためのテーブルとして特図用の第2表示振分テーブル392が選択されるのに対して、設定値更新処理(図710)が実行されなかった場合又は設定値更新処理(図710)にてそれまでの設定値の有利度以上の設定値が選択されなかった場合には特図表示部37aに行わせる初期表示を決定するためのテーブルとして特図用の第1表示振分テーブル391が選択される。そして、これら特図用の第1表示振分テーブル391と特図用の第2表示振分テーブル392とで初期表示の選択態様が異なっている。これにより、動作電力の供給が開始されて特図表示部37aの表示が開始される場合における初期表示の内容を確認することで、それまでの設定値の有利度以上の設定値が新たに設定されたか否かを予測することが可能となる。
また、同様に、設定値更新処理(図710)が実行されるとともに当該設定値更新処理(図710)にてそれまでの設定値の有利度以上の設定値が選択された場合には普図表示部38aに行わせる初期表示を決定するためのテーブルとして普図用の第2表示振分テーブル394が選択されるのに対して、設定値更新処理(図710)が実行されなかった場合又は設定値更新処理(図710)にてそれまでの設定値の有利度以上の設定値が選択されなかった場合には普図表示部38aに行わせる初期表示を決定するためのテーブルとして普図用の第1表示振分テーブル393が選択される。そして、これら普図用の第1表示振分テーブル393と普図用の第2表示振分テーブル394とで初期表示の選択態様が異なっている。これにより、動作電力の供給が開始されて普図表示部38aの表示が開始される場合における初期表示の内容を確認することで、それまでの設定値の有利度以上の設定値が新たに設定されたか否かを予測することが可能となる。
また、上記のとおり動作電力の供給が開始されて表示が開始される場合における初期表示の内容によってそれまでの設定値の有利度以上の設定値が新たに設定されたか否かを予測することを可能とする表示部として、特図表示部37a及び普図表示部38aという複数の表示部が存在している。これにより、それまでの設定値の有利度以上の設定値が新たに設定されたか否かを予測する上での判断材料が多くなるため、遊技者による当該予測の精度を高めることが可能となる。
なお、設定値更新処理(図710)においてそれまでの設定値の有利度以上の設定値が設定された場合に上昇期待フラグに「1」がセットされて初期表示データの抽選に際して特図用の第2表示振分テーブル392又は普図用の第2表示振分テーブル394が参照される構成に限定されることはなく、設定値更新処理(図710)においてそれまでの設定値よりも有利な設定値が設定された場合に上昇期待フラグに「1」がセットされて初期表示データの抽選に際して特図用の第2表示振分テーブル392又は普図用の第2表示振分テーブル394が参照される構成としてもよく、設定値更新処理(図710)が実行された場合にはいずれの設定値が新たに設定されたとしても上昇期待フラグに「1」がセットされて初期表示データの抽選に際して特図用の第2表示振分テーブル392又は普図用の第2表示振分テーブル394が参照される構成としてもよい。
また、特図用の第1表示振分テーブル391を参照した場合に選択され得る特図用の初期表示データと特図用の第2表示振分テーブル392を参照した場合に選択され得る特図用の初期表示データとが完全に一致している構成に限定されることはなく、特図用の第1表示振分テーブル391に設定されている特図用の初期表示データと特図用の第2表示振分テーブル392に設定されている特図用の初期表示データとが完全に一致していない構成としてもよい。この場合、設定値更新処理(図710)にて上昇期待フラグに「1」がセットされたか否かによって特図表示部37aの表示内容が明確に相違することとなる。よって、動作電力の供給が開始された場合における特図表示部37aの表示内容を確認することで、それまでの設定値の有利度以上の設定値が設定されたか否かを明確に特定することが可能となる。
また、特図用の第1表示振分テーブル391及び特図用の第2表示振分テーブル392のそれぞれに対して共通となる特図用の初期表示データが設定されているものの、特図用の第1表示振分テーブル391及び特図用の第2表示振分テーブル392の一方に設定されており他方に設定されていない特図用の初期表示データが存在している構成としてもよい。この場合、特図用の第1表示振分テーブル391にのみ設定されている特図用の初期表示データに対応する初期表示が特図表示部37aにて実行された場合にはそれまでの設定値の有利度以上の設定値が設定されなかったことを特定することが可能となる。その一方、特図用の第2表示振分テーブル392にのみ設定されている特図用の初期表示データに対応する初期表示が特図表示部37aにて実行された場合にはそれまでの設定値の有利度以上の設定値が設定されたことを特定することが可能となる。
また、普図用の第1表示振分テーブル393を参照した場合に選択され得る普図用の初期表示データと普図用の第2表示振分テーブル394を参照した場合に選択され得る普図用の初期表示データとが完全に一致している構成に限定されることはなく、普図用の第1表示振分テーブル393に設定されている普図用の初期表示データと普図用の第2表示振分テーブル394に設定されている普図用の初期表示データとが完全に一致していない構成としてもよい。この場合、設定値更新処理(図710)にて上昇期待フラグに「1」がセットされたか否かによって普図表示部38aの表示内容が明確に相違することとなる。よって、動作電力の供給が開始された場合における普図表示部38aの表示内容を確認することで、それまでの設定値の有利度以上の設定値が設定されたか否かを明確に特定することが可能となる。
また、普図用の第1表示振分テーブル393及び普図用の第2表示振分テーブル394のそれぞれに対して共通となる普図用の初期表示データが設定されているものの、普図用の第1表示振分テーブル393及び普図用の第2表示振分テーブル394の一方に設定されており他方に設定されていない普図用の初期表示データが存在している構成としてもよい。この場合、普図用の第1表示振分テーブル393にのみ設定されている普図用の初期表示データに対応する初期表示が普図表示部38aにて実行された場合にはそれまでの設定値の有利度以上の設定値が設定されなかったことを特定することが可能となる。その一方、普図用の第2表示振分テーブル394にのみ設定されている普図用の初期表示データに対応する初期表示が普図表示部38aにて実行された場合にはそれまでの設定値の有利度以上の設定値が設定されたことを特定することが可能となる。
また、特図用の初期表示データが抽選により決定される構成に限定されることはなく、上昇期待フラグに「1」がセットされている場合に選択される特図用の初期表示データが1種類のみであるとともに、上昇期待フラグに「1」がセットされていない場合に選択される特図用の初期表示データが1種類のみであり、さらにそれら各特図用の初期表示データが相違している構成としてもよい。この場合、それまでの設定値の有利度以上の設定値が設定されたか否かによって特図表示部37aの表示内容が相違することとなる。
また、普図用の初期表示データが抽選により決定される構成に限定されることはなく、上昇期待フラグに「1」がセットされている場合に選択される普図用の初期表示データが1種類のみであるとともに、上昇期待フラグに「1」がセットされていない場合に選択される普図用の初期表示データが1種類のみであり、さらにそれら各普図用の初期表示データが相違している構成としてもよい。この場合、それまでの設定値の有利度以上の設定値が設定されたか否かによって普図表示部38aの表示内容が相違することとなる。
<第95実施形態>
本実施形態では主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合における特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容が上記第94実施形態と相違している。以下、上記第94実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第94実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図713は主側CPU63にて実行される本実施形態における表示開始処理を示すフローチャートである。なお、表示開始処理におけるステップSD501〜ステップSD514の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
初期表示用フラグ375に「1」がセットされていない場合(ステップSD501:NO)、初期表示用の抽選処理を実行する(ステップSD502)。初期表示用の抽選処理では、上記第94実施形態における表示開始処理(図711)のステップSD402〜ステップSD411と同一の処理を実行する。これにより、第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合には上記第94実施形態と同様に特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合において初期表示が行われる。その後、初期表示用フラグ375に「1」をセットする(ステップSD503)。
初期表示用フラグ375に「1」がセットされている場合(ステップSD501:YES)、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における遊技回の実行中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、遊技回の実行中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSD504)。当該記憶エリアには遊技回が開始される場合に遊技回の実行中であることを示す情報が格納され、遊技回が終了される場合に遊技回の実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には記憶保持される。
また、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における開閉実行モードの実行中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、開閉実行モードの実行中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSD505)。当該記憶エリアには開閉実行モードが開始される場合に開閉実行モードの実行中であることを示す情報が格納され、開閉実行モードが終了される場合に開閉実行モードの実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には記憶保持される。
前回の動作電力の供給の停止時が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれでもなかった場合(ステップSD504及びステップSD505:NO)、主側ROM64から特図用の第1表示振分テーブル391を読み出す(ステップSD506)。そして、特図用の初期表示データの抽選処理を実行する(ステップSD507)。特図用の初期表示データの抽選処理では、特図用の初期表示カウンタ381の現状の数値情報を取得する。そして、その取得した数値情報をステップSD506にて主側ROM64から読み出した特図用の第1表示振分テーブル391に対して照合することで、今回の表示対象とする表示データを特図用の第1初期表示データ、特図用の第2初期表示データ及び特図用の第3初期表示データの中から選択する。
特図用の初期表示データの抽選処理にて選択した表示データを第1表示データバッファ271に設定する(ステップSD508)。第1表示データバッファ271に格納された表示データを利用して特図表示部37aが表示制御されることにより、当該特図表示部37aにおいてその表示データに対応する初期表示が行われる。つまり、第1表示データバッファ271に特図用の第1初期表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第1初期表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第2初期表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第2初期表示が行われ、第1表示データバッファ271に特図用の第3初期表示データが設定された場合には特図表示部37aにて特図用の第3初期表示が行われる。
一方、前回の動作電力の供給の停止時が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれかであった場合(ステップSD504又はステップSD505:YES)、特図用の初期表示データが第1表示データバッファ271に設定されないため、動作電力の供給が停止される前に格納されていた表示データがそのまま第1表示データバッファ271に格納された状態となる。したがって、特図表示部37aにおける表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における特図表示部37aの表示内容がそのまま再開されることとなる。
ステップSD504にて肯定判定をした場合、ステップSD505にて肯定判定をした場合、又はステップSD508の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における普図表示部38aの変動表示中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、普図表示部38aにおける絵柄の変動表示中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSD509)。当該記憶エリアには普図表示部38aにて絵柄の変動表示が開始される場合に普図表示部38aにて絵柄の変動表示の実行中あることを示す情報が格納され、普図表示部38aにて絵柄の変動表示が終了される場合に普図表示部38aにて絵柄の変動表示の実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には記憶保持される。
また、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371における普電開放状態の実行中であるか否かを示す情報が記憶される記憶エリアを参照することで、普電開放状態の実行中において動作電力の供給が停止された後に動作電力の供給が再開された状況であるか否かを判定する(ステップSD510)。当該記憶エリアには普電開放状態が開始される場合に普電開放状態の実行中であることを示す情報が格納され、普電開放状態が終了される場合に普電開放状態の実行中であることを示す情報が当該記憶エリアから消去される。当該記憶エリアの情報は、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても特定制御用のワークエリア221にバックアップ電力が供給されている場合には記憶保持され、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合に第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には記憶保持される。
前回の動作電力の供給の停止時が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれでもなかった場合(ステップSD509及びステップSD510:NO)、主側ROM64から普図用の第1表示振分テーブル393を読み出す(ステップSD511)。そして、普図用の初期表示データの抽選処理を実行する(ステップSD512)。普図用の初期表示データの抽選処理では、普図用の初期表示カウンタ382の現状の数値情報を取得する。そして、その取得した数値情報をステップSD511にて主側ROM64から読み出した普図用の第1表示振分テーブル393に対して照合することで、今回の表示対象とする表示データを普図用の第1初期表示データ、普図用の第2初期表示データ及び普図用の第3初期表示データの中から選択する。
普図用の初期表示データの抽選処理にて選択した表示データを第3表示データバッファ273に設定する(ステップSD513)。第3表示データバッファ273に格納された表示データを利用して普図表示部38aが表示制御されることにより、当該普図表示部38aにおいてその表示データに対応する初期表示が行われる。つまり、第3表示データバッファ273に普図用の第1初期表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第1初期表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の第2初期表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第2初期表示が行われ、第3表示データバッファ273に普図用の第3初期表示データが設定された場合には普図表示部38aにて普図用の第3初期表示が行われる。
一方、前回の動作電力の供給の停止時が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれかであった場合(ステップSD509又はステップSD510:YES)、普図用の初期表示データが第3表示データバッファ273に設定されないため、動作電力の供給が停止される前に格納されていた表示データがそのまま第3表示データバッファ273に格納された状態となる。したがって、普図表示部38aにおける表示が開始される場合には動作電力の供給が停止される直前における普図表示部38aの表示内容がそのまま再開されることとなる。
ステップSD503の処理を実行した場合、ステップSD509にて肯定判定をした場合、ステップSD510にて肯定判定をした場合、又はステップSD513の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371に設けられた表示開始フラグに「1」をセットする(ステップSD514)。表示開始フラグは上記第87実施形態と同様に、特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。表示開始フラグの値が「0」である場合には主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を行わずに、表示開始フラグに「1」がセットされた場合に主側CPU63は特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御を開始する。
上記第87実施形態と同様にメイン処理(図690)のステップSC204にて表示開始フラグを「0」クリアする。この処理タイミングは主側CPU63への動作電力の供給が開始された後において特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b及び第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御を実行するための第2タイマ割込み処理(図693)が最初に実行されるタイミングよりも前のタイミングとなっている。そして、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に実行される表示開始処理(図707)にて表示開始フラグに「1」がセットされる。これにより、動作電力の供給が再開された直後においては特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bは消灯状態が維持され、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)が終了した後に特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a及び普図保留表示部38bの表示制御が開始される。
特に、表示開始処理(図707)では既に説明したとおりメイン処理(図690)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理の両方が実行されていない状況であっても第1表示データバッファ271に特図用の初期表示データを設定するとともに第3表示データバッファ273に普図用の初期表示データを設定することがある。この場合に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された直後に特図表示部37a及び普図表示部38aの表示制御が開始されるとすると、特図表示部37a及び普図表示部38aにて動作電力の供給が停止される直前における表示内容が表示された直後に初期表示が開始されることとなってしまう。これに対して、表示開始処理(図713)において第1表示データバッファ271及び第3表示データバッファ273に表示データが設定される場合には当該表示データを設定する処理が終了した後に表示開始フラグに「1」がセットされて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される。これにより、上記のような表示内容の変化が生じてしまわないようにすることが可能となる。
上記構成によれば、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかったとしても、動作電力の供給が停止された状況が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれでもない状況であった場合には特図表示部37aにて表示が開始される場合に特図表示部37aにて初期表示が開始される。また、動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されなかったとしても、動作電力の供給が停止された状況が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれでもない状況であった場合には普図表示部38aにて表示が開始される場合に普図表示部38aにて初期表示が開始される。そして、既に説明したとおり動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理又は設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行された場合にも特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が行われていることを確認したとしても、第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたことを特定することができないようにすることが可能となる。
また、第1RAMクリア処理及び設定値更新処理の第2RAMクリア処理が実行されない場合において特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が行われる場合、初期表示データの抽選処理に際して特図用の第1表示振分テーブル391及び普図用の第1表示振分テーブル393が参照される。これにより、設定値更新処理(図710)が実行された場合であってそれまでの設定値の有利度以上の設定値が新たに設定された場合にのみ初期表示データの抽選処理に際して特図用の第2表示振分テーブル392及び普図用の第2表示振分テーブル394が参照されるようにすることが可能となる。よって、上記のように第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理のいずれかが実行されたことを特定することができないようにした構成であっても、動作電力の供給が開始されて特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始される場合における初期表示の内容を確認することで、それまでの設定値の有利度以上の設定値が新たに設定されたか否かを遊技者に予測させることが可能となる。
その一方、動作電力の供給が停止された状況が遊技回の実行中及び開閉実行モードの実行中のいずれかであって動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には、特図表示部37aにて表示が開始される場合に動作電力の供給が停止される直前における表示内容となるように特図表示部37aが表示制御される。また、動作電力の供給が停止された状況が普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の実行中及び普電開放状態の実行中のいずれかであって動作電力の供給開始時の処理(ステップSC201〜ステップSC223)にて第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理が実行されなかった場合には、普図表示部38aにて表示が開始される場合に動作電力の供給が停止される直前における表示内容となるように普図表示部38aが表示制御される。これにより、動作電力の供給が再開された場合に動作電力の供給が停止される直前における遊技状況が再開される場合には、その遊技状況の再開に対応する態様で特図表示部37a及び普図表示部38aの表示を開始することが可能となる。
<第96実施形態>
本実施形態では遊技の実行内容が上記第88実施形態と相違している。以下、上記第88実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第88実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図714は本実施形態における遊技盤24の正面図である。
遊技盤24には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部401と外レール部402とが取り付けられており、これら内レール部401と外レール部402とにより誘導手段としての誘導レールが構成されている。遊技球発射機構27(図507参照)から発射された遊技球は誘導レールにより遊技領域PAの上部に案内されるようになっている。
遊技盤24には、前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞部411、第1作動部412、第2作動部413、スルー入賞部414、振分入賞装置415、特電入賞装置416、可変表示ユニット421、特図ユニット422及び普図ユニット423等がそれぞれ設けられている。一般入賞部411は合計で4個設けられており、それ以外はそれぞれ1個ずつ設けられている。
スルー入賞部414への遊技球の入球が発生したとしても遊技球の払い出しは実行されない。一方、一般入賞部411、第1作動部412、第2作動部413、振分入賞装置415及び特電入賞装置416のいずれかへの遊技球の入球が発生した場合、遊技者が使用可能な遊技媒体数を増加させるべく所定数の遊技球の払い出しが実行される。当該賞球個数について具体的には、一般入賞部411への遊技球の入球が発生した場合には10個の遊技球の払い出しが実行され、第1作動部412への遊技球の入球が発生した場合には3個の遊技球の払い出しが実行され、第2作動部413への遊技球の入球が発生した場合には1個の遊技球の払い出しが実行され、振分入賞装置415への遊技球の入球が発生した場合には15個の遊技球の払い出しが実行され、特電入賞装置416への遊技球の入球が発生した場合には振分入賞装置415への入球が発生した場合と同一の15個の遊技球の払い出しが実行される。
なお、振分入賞装置415には後述するように排出通路領域445bとV入賞通路領域445cとが設けられており、振分入賞装置415に入球した遊技球は排出通路領域445b及びV入賞通路領域445cのいずれかを通過することとなるが、排出通路領域445b及びV入賞通路領域445cのいずれを遊技球が通過したとしても同一個数(具体的には15個)の遊技球の払い出しが実行される。また、上記賞球個数は任意であり、例えば第1作動部412及び第2作動部413の賞球個数が同一である構成としてもよく、振分入賞装置415の賞球個数の方が特電入賞装置416の賞球個数よりも多い構成としてもよく少ない構成としてもよい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口24aが設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口24aを通って遊技領域PAから排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘24bが設けられているとともに、風車等の各種部材が設けられている。
遊技領域PAの中央部を含むようにして可変表示ユニット421が設けられている。当該可変表示ユニット421の周縁部が遊技盤24の表面よりもパチンコ機10前方に突出していることに起因して、遊技領域PAに発射された遊技球が流下可能な領域が区画されている。具体的には、遊技領域PAにおいて可変表示ユニット421の所定の高さ位置よりも上方の領域である上側領域PA1と、当該上側領域PA1に対してその下方にて連続し可変表示ユニット421よりも左方の領域である左側領域PA2と、上側領域PA1に対してその下方にて連続し可変表示ユニット421よりも右方の領域である右側領域PA3と、左側領域PA2及び右側領域PA3のそれぞれに対してその下方にて連続し可変表示ユニット421よりも下方の領域である下側領域PA4と、に区画されている。
遊技者が第1発射操作として基準回動量未満である第1範囲の回動量で発射操作装置28の操作を行うことで、上側領域PA1において横方向の中央位置よりも左方にて遊技球が流下し出す。この場合、上側領域PA1→左側領域PA2→下側領域PA4の順で遊技球が流下することとなる。その一方、遊技者が第2発射操作として基準回動量以上である第2範囲の回動量で発射操作装置28の操作を行うことで、上側領域PA1において横方向の中央位置よりも右方にて遊技球が流下し出す。この場合、上側領域PA1→右側領域PA3→下側領域PA4の順で遊技球が流下することとなる。つまり、遊技者は発射操作装置28の回動操作量を調整することで、左側領域PA2及び右側領域PA3のうち左側領域PA2を遊技球が流下するように遊技を行うことができるとともに、右側領域PA3を遊技球が流下するように遊技を行うことができる。ちなみに、最大回動量で発射操作装置28の操作が行われた場合、上側領域PA1→右側領域PA3→下側領域PA4の順で遊技球が流下することとなる。
第1作動部412は、下側領域PA4に設置されている。第1作動部412は上向きに開放されており、第1作動部412への遊技球の入球を阻止するための開閉部材といった部材は設けられていない。そして、同一の態様で遊技球が発射されている状況では遊技状態に依存することなく第1作動部412への入賞確率は一定となっている。換言すれば、第1作動部412は、遊技領域PAを当該第1作動部412に向けて流下する遊技球が常時入球可能となっている。また、第1作動部412は可変表示ユニット421に形成されたステージ421aの真下に配置されており、可変表示ユニット421に形成された誘導通路を介してステージ421a上に流入した遊技球であってステージ421aの横方向の中央から可変表示ユニット421外に排出される遊技球は第1作動部412に入賞し易くなっている。第1作動部412には検知センサ412aが設けられており、当該検知センサ412aにより第1作動部412に入賞した遊技球が検知される。検知センサ412aは主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、検知センサ412aの検知結果に基づき主側CPU63にて第1作動部412への入賞の有無が特定される。
上記のように第1作動部412は下側領域PA4に設けられているが、第1作動部412に対して右側領域PA3に向けた上流側には当該右側領域PA3を流下した遊技球が第1作動部412に到達することを不可とするように規制釘24cが設けられている。また、ステージ421aへの誘導通路の入口が左側領域PA2に対して設けられており、右側領域PA3に対して設けられていない。これらの構成により、左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には第1作動部412への入賞は可能であるが、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には第1作動部412への入賞が不可となる。但し、これに限定されることはなく、規制釘24cが設けられていない又はステージ421aへの誘導通路の入口が右側領域PA3に設けられていることにより、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合であっても第1作動部412への入賞が可能である構成としてもよい。
第2作動部413は、右側領域PA3に設置されている。つまり、第2作動部413は左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。
第2作動部413の構成について図715(a)を参照しながら説明する。図715(a)は非誘導状態である場合における第2作動部413の縦断面図である。第2作動部413は、遊技領域PAから流入した遊技球を遊技盤24の後方に排出するための排出通路433が形成されたベースユニット431と、遊技領域PAを流下する遊技球を排出通路433に誘導するための誘導ユニット432とを備えている。排出通路433の入口部433aは、遊技球1個分以上の開口面積を有しており、パチンコ機10前方に向けて開放されている。排出通路433の出口部433b側には検知センサ434が設けられており、当該検知センサ434により第2作動部413に入賞した遊技球が検知される。検知センサ434は主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、検知センサ434の検知結果に基づき主側CPU63にて第2作動部413への入賞の有無が特定される。
誘導ユニット432は、遊技領域PAにおける入口部433aの前方領域を流下する遊技球を下方から受け、その受けた遊技球を排出通路433内に誘導するためのガイド部材435と、排出通路433内への遊技球の誘導を不可とする初期位置と当該誘導を可能とする誘導位置との間でガイド部材435を変位させるためのガイド駆動部436と、ガイド部材435が初期位置に配置されている状況において排出通路433への遊技球の流入を阻止する阻止位置に配置されガイド部材435が誘導位置に配置されている状況において排出通路433への遊技球の流入を阻止しない非阻止位置に配置される阻止部材437とを備えている。ガイド部材435及び阻止部材437はガイド部材435が下方となるようにして縦方向に所定の間隔を置いて対向配置されている。これらガイド部材435及び阻止部材437にガイド駆動部436の駆動力を伝達するように伝達ユニット438が設けられている。
ガイド駆動部436が非駆動状態である場合には図示しないバネなどといった付勢手段の付勢力によってガイド部材435は初期位置に配置され、阻止部材437は阻止位置に配置される。この場合、ガイド部材435及び阻止部材437はその全体が排出通路433内に埋没しており遊技領域PA内に突出していない。これにより、遊技領域PAにおける排出通路433の入口部433aの前方領域を流下する遊技球がガイド部材435及び阻止部材437によって排出通路433内に誘導されることはなく、つまり当該遊技球が第2作動部413に入球することなく遊技領域PAを下方へと流下する。また、阻止部材437が阻止位置に配置されていることにより、排出通路433の入口部433aの実質的な開口面積が遊技球1個分未満となる。これにより、ガイド部材435が初期位置に配置されている状況においては第2作動部413への遊技球の入球を確実に阻止することが可能となる。
ガイド駆動部436が駆動状態となることにより、ガイド部材435及び阻止部材437が上記付勢手段の付勢力に抗して変位し、ガイド部材435が誘導位置に配置されるとともに阻止部材437が非阻止位置に配置される。図715(b)は誘導状態である場合における第2作動部413の縦断面図である。
ガイド部材435が誘導位置に配置されている場合、当該ガイド部材435の先端側が排出通路433の入口部433aから遊技領域PA側に突出する。この突出量は遊技領域PAにおける入口部433aの前方領域を流下する遊技球を下方から受けることが可能な程度となっている。そして、このガイド部材435の先端側は上面が排出通路433の入口部433aに向けて下り傾斜となっていることにより、ガイド部材435の先端側において下方から受けられた遊技球はガイド部材435の上面を転がって排出通路433内に誘導されることとなる。また、阻止部材437が非阻止位置に配置されている場合、当該阻止部材437はその先端部が阻止位置よりも上方の位置となるように変位されているため、ガイド部材435の上面を転がる遊技球は阻止部材437に干渉することなく排出通路433内に流入する。これにより、ガイド駆動部436が駆動状態となることにより、遊技領域PAにおける入口部433aの前方領域を流下する遊技球が第2作動部413に入球することとなる。以下、説明の便宜上、ガイド駆動部436が非駆動状態でありガイド部材435が初期位置に配置され阻止部材437が阻止位置に配置されている状態を誘導ユニット432の非誘導状態又は第2作動部413の閉鎖状態といい、ガイド駆動部436が駆動状態でありガイド部材435が誘導位置に配置され阻止部材437が非阻止位置に配置されている状態を誘導ユニット432の誘導状態又は第2作動部413の開放状態という。
第2作動部413は、排出通路433の入口部433aに対してパチンコ機10前方から対向するようにして設けられたカバー部材439を備えている。カバー部材439は、遊技領域PAにおける入口部433aの前方領域において鉛直方向の通路部439aを形成するようにゲート状に形成されており、当該入口部433aの前方領域を同時に通過する遊技球を1個に制限するとともに当該遊技球のパチンコ機10前方への移動及び横方向への移動を規制するように設けられている。これにより、第2作動部413の誘導ユニット432が誘導状態となった場合に複数の遊技球が同時に第2作動部413の排出通路433内に誘導されてしまうことが阻止されているとともに、当該誘導状態において入口部433aの前方領域を通過する遊技球を排出通路433内に確実に誘導することが可能となる。なお、ガイド駆動部436は主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、主側CPU63にてガイド駆動部436の駆動制御が実行される。
図714に示すように、右側領域PA3において第2作動部413の上方にはスルー入賞部414が設けられている。つまり、スルー入賞部414は左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。スルー入賞部414は縦方向に貫通した貫通孔を有している。また、スルー入賞部414の鉛直下方の位置には第2作動部413が設けられており、さらには右側領域PA3において第2作動部413よりも下流側には特電入賞装置416及び振分入賞装置415が設けられている。したがって、スルー入賞部414に入賞した遊技球が、第2作動部413、特電入賞装置416又は振分入賞装置415へ入賞することが可能となっている。
第2作動部413及びスルー入賞部414が集約配置された右側領域PA3は、左方が可変表示ユニット421において遊技盤24の盤面よりもパチンコ機10前方に膨出している側壁421bにより規定されているとともに、右方が内枠13の樹脂ベース21に設けられ遊技盤24の盤面よりもパチンコ機10前方に突出した規制壁により規定されている。当該右側領域PA3は、下側領域PA4よりも横方向の寸法が狭く設定されており、その横方向の寸法は遊技球の入球装置を同じ高さ位置において横方向に並べることが不可な程度となっている。これにより、右側領域PA3を流下する遊技球の流下軌道を所定の範囲に制限することが可能となり、第2作動部413及びスルー入賞部414への遊技球の入球が発生し易くなっている。
右側領域PA3においてスルー入賞部414よりも上流側における複数の釘24bの配列態様が、右側領域PA3を流下する遊技球をスルー入賞部414に誘導するように設定されている。これにより、右側領域PA3を流下する遊技球がスルー入賞部414に入球し易くなっており、スルー入賞部414に入球し易いことに伴って第2作動部413に入球し易くなっている。スルー入賞部414には検知センサ414aが設けられており、当該検知センサ414aによりスルー入賞部414に入賞した遊技球が検知される。検知センサ414aは主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、検知センサ414aの検知結果に基づき主側CPU63にてスルー入賞部414への入賞の有無が特定される。
スルー入賞部414への入賞に基づき第2作動部413の誘導ユニット432が非誘導状態から誘導状態に切り換えられる。具体的にはスルー入賞部414への入賞をトリガとして内部抽選が行われるとともに、遊技領域PAにおいて遊技球が通過しない領域である左下の隅部に設けられた普図ユニット423の普図表示部423aにて絵柄の変動表示が行われる。そして、内部抽選の結果が誘導実行状態の当選であり当該結果に対応した停止結果が表示されて普図表示部423aにおける絵柄の変動表示が終了された場合に誘導実行状態へ移行する。誘導実行状態では、誘導ユニット432が所定の態様で誘導状態となる。
普図表示部423aは、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されている。この場合、普図表示部423aにおいて図柄表示装置424のような複雑な表示を行うことは不可であるが、普図表示部423aを表示制御するための処理負荷を軽減することが可能となる。但し、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、普図表示部423aにて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
普図ユニット423において、普図表示部423aに隣接した位置には、普図保留表示部423bが設けられている。遊技球がスルー入賞部414に入賞した個数は最大4個まで保留され、普図保留表示部423bの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。普図表示部423a及び普図保留表示部423bは主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、主側CPU63にて普図表示部423a及び普図保留表示部423bの表示制御が実行される。
ちなみに、普図表示部423aの表示範囲は図柄表示装置424の表示面よりも狭い範囲となっている。さらには、普図表示部423aと普図保留表示部423bとの両方分の表示範囲も、図柄表示装置424の表示面よりも狭い範囲となっている。これにより、普図表示部423a及び普図保留表示部423bよりも図柄表示装置424への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
本パチンコ機10では、誘導ユニット432の誘導状態の発生頻度が相違するようにサポートモードとして複数種類のモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、誘導ユニット432が単位時間当たりに誘導状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとが設定されている。
高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとは、スルー入賞部414への遊技球の入球に基づく誘導状態抽選にて誘導状態当選となる確率は同一(具体的には4/5)となっているが、高頻度サポートモードは低頻度サポートモードよりも、誘導状態当選となった際に誘導ユニット432が誘導状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の誘導制御の実行回において誘導ユニット432が誘導状態に維持される上限誘導期間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにて誘導状態当選となり誘導ユニット432の誘導状態が複数回発生する場合において、1回の誘導状態が終了してから次の誘導状態が開始されるまでの閉鎖期間は、1回の上限誘導期間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードは低頻度サポートモードよりも、1回の誘導状態抽選が行われてから次の誘導状態抽選が行われる上で最低限確保される確保時間(すなわち、普図表示部423aにおける1回の絵柄の変動表示の表示継続時間)が短く設定されている。
上記のとおり高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2作動部413への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、第2作動部413よりも第1作動部412への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、第1作動部412よりも第2作動部413への入賞が発生する確率が高くなる。そして、第2作動部413への入賞が発生した場合には所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに誘導状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば誘導状態抽選における誘導状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の誘導状態抽選が行われてから次の誘導状態抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルー入賞部414への入賞に基づき普図表示部423aにて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、誘導状態の実行回数を多くする、上限誘導期間を長くする、1回の誘導状態抽選が行われてから次の誘導状態抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする、この確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くすることのうち、いずれか1条件又は任意の組合せの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
第1作動部412又は第2作動部413への入賞が発生したことに基づいて当たり抽選が行われる。当たり抽選が行われた場合には特図ユニット422において絵柄の変動表示が行われ、最終的にその当たり抽選の結果に対応した結果が表示される。
特図ユニット422は遊技領域PAの右下側の隅部であって前方を遊技球が流下しない位置に設けられている。また、特図ユニット422は前扉枠14が閉鎖位置に配置されている状況であっても窓パネル52を通じてパチンコ機10前方から視認可能な位置に設けられている。したがって、遊技ホールの管理者は遊技機本体12の開放操作及び前扉枠14の開放操作を要することなく特図ユニット422に設けられた各種表示部425〜429の表示内容を目視することが可能となる。
図714(b)は特図ユニット422を説明するための説明図である。特図ユニット422について詳細には、特図ユニット422には第1特図表示部425及び第2特図表示部426が設けられている。第1特図表示部425では、第1作動部412への入賞が発生したことに基づいて当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示が行われ、最終的に抽選結果に対応した結果が表示される。また、第2特図表示部426では、第2作動部413への入賞が発生したことに基づいて当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示が行われ、最終的に抽選結果に対応した結果が表示される。第1特図表示部425及び第2特図表示部426のいずれかにて絵柄の変動表示が開始され、その絵柄の変動表示が所定の結果を表示して終了されるまでが遊技回の1回に相当する。
第1特図表示部425は7個の表示用セグメント425aを備えている。これら表示用セグメント425aはいずれも棒状に形成されており、内部にLEDなどの発光体を有している。これら7個の表示用セグメント425aは第1特図表示部425が所謂7セグメントディスプレイとなるように配列されている。第1特図表示部425は主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、主側CPU63により各表示用セグメント425aの点灯及び消灯が個別に制御される。第1特図表示部425において図柄表示装置424のような複雑な表示を行うことは不可であるが、第1特図表示部425を表示制御するための処理負荷を軽減することが可能となる。
なお、表示用セグメント425aが円形状に形成されており、これら表示用セグメント425aが直線状又は円形状に配列されている構成としてもよい。また、第1特図表示部425が液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、第1特図表示部425にて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
第2特図表示部426は7個の表示用セグメント426aを備えている。これら表示用セグメント426aはいずれも棒状に形成されており、内部にLEDなどの発光体を有している。これら7個の表示用セグメント426aは第2特図表示部426が所謂7セグメントディスプレイとなるように配列されている。第2特図表示部426は主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、主側CPU63により各表示用セグメント426aの点灯及び消灯が個別に制御される。第2特図表示部426において図柄表示装置424のような複雑な表示を行うことは不可であるが、第2特図表示部426を表示制御するための処理負荷を軽減することが可能となる。
なお、表示用セグメント426aが円形状に形成されており、これら表示用セグメント426aが直線状又は円形状に配列されている構成としてもよい。また、第2特図表示部426が液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、第2特図表示部426にて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
特図ユニット422において、第1特図表示部425に隣接した位置には第1特図保留表示部427が設けられている。遊技球が第1作動部412に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1特図保留表示部427の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。また、第2特図表示部426に隣接した位置には第2特図保留表示部428が設けられている。遊技球が第2作動部413に入賞した個数は最大4個まで保留され、第2特図保留表示部428の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。第1特図保留表示部427及び第2特図保留表示部428は主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、主側CPU63により第1特図保留表示部427及び第2特図保留表示部428の表示制御が実行される。
特図ユニット422において、第2特図表示部426に隣接した位置には特別表示部429が設けられている。特電入賞装置416が開放状態となる開閉実行モードが開始される場合に所定の表示状態となるように特別表示部429が表示制御され、当該開閉実行モードが終了して新たな遊技回が開始される場合にその所定の表示状態が終了して消灯状態となるように特別表示部429が表示制御される。
特別表示部429は7個の表示用セグメント429aを備えている。これら表示用セグメント429aはいずれも棒状に形成されており、内部にLEDなどの発光体を有している。これら7個の表示用セグメント429aは特別表示部429が所謂7セグメントディスプレイとなるように配列されている。特別表示部429は主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、主側CPU63により各表示用セグメント429aの点灯及び消灯が個別に制御される。特別表示部429において図柄表示装置424のような複雑な表示を行うことは不可であるが、特別表示部429を表示制御するための処理負荷を軽減することが可能となる。
なお、表示用セグメント429aが円形状に形成されており、これら表示用セグメント429aが直線状又は円形状に配列されている構成としてもよい。また、特別表示部429が液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、特別表示部429にて表示される内容としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
第1特図表示部425及び第2特図表示部426の表示範囲は図柄表示装置424の表示面よりも狭い範囲となっている。また、第1特図表示部425、第2特図表示部426、第1特図保留表示部427、第2特図保留表示部428及び特別表示部429の全体分の表示範囲も、図柄表示装置424の表示面よりも狭い範囲となっている。これにより、第1特図表示部425、第2特図表示部426、第1特図保留表示部427、第2特図保留表示部428及び特別表示部429よりも図柄表示装置424への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
第1特図表示部425又は第2特図表示部426において絵柄の変動表示が行われる場合、すなわち遊技回が実行されている場合、可変表示ユニット421に設けられた図柄表示装置424においてそれに合わせて表示演出が行われる。また、図柄表示装置424では、第1作動部412又は第2作動部413への入賞をトリガとした表示演出だけでなく、大当たり結果となった後などに移行する開閉実行モード中の表示演出及び小当たり結果となった後に移行する振分実行モード中の表示演出などが行われる。また、開閉実行モード、振分実行モード及び高頻度サポートモードにおいては右側領域PA3を狙って遊技球の発射を行うべきことを報知するための右打ち報知画像が図柄表示装置424にて表示される。
図柄表示装置424は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、表示制御装置82により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置424は、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
遊技回の実行中に図柄表示装置424にて行われる表示演出の内容について図716を参照しながら説明する。図716は遊技回が実行される場合における図柄表示装置424の表示内容を説明するための説明図である。
図716(a)に示すように、図柄表示装置424の表示面には、複数の表示領域として上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。つまり、遊技回が実行される場合、図柄表示装置424の表示面の全体を利用して図柄の変動表示が行われる。
図717は各図柄列Z1〜Z3にて変動表示される主図柄及び副図柄を説明するための説明図である。図717(a)〜図717(j)に示すように、絵柄の一種である図柄は、「1」〜「9」の数字が各々付された9種類の主図柄と、貝形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されている。より詳しくは、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」〜「9」の数字がそれぞれ付されて主図柄が構成されている。
図716(b)に示すように、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されるとともに各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。そして、表示面では、これら各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示される。図柄表示装置424は、図柄列Z1〜Z3毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、図柄表示装置424には図716(a)に示すように、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。
第1作動部412又は第2作動部413への入賞に基づいて表示面において図柄の変動表示が行われる場合には、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示が開始される。そして、基本的には上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列Z1〜Z3にて所定の図柄を静止表示した状態で終了される。また、図柄の変動表示が終了する場合、内部抽選の結果が後述する15R大当たり結果であった場合にはいずれかの有効ライン上に「7」図柄の組合せが形成され、内部抽選の結果が後述する6R大当たり結果であった場合にはいずれかの有効ライン上に「7」図柄以外の同一の奇数図柄の組合せが形成され、内部抽選の結果が後述する第1〜第3小当たり結果のいずれかであった場合にはいずれかの有効ライン上に同一の偶数図柄の組合せが形成される。
上記のように各図柄列Z1〜Z3にて図柄の変動表示が行われる構成において、遊技回が実行される場合における図柄表示装置424の表示演出として期待演出が設定されている。期待演出とは、図柄表示装置424における図柄の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、大当たり結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。期待演出には、リーチ表示と、リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や大当たり結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
リーチ表示には、複数の図柄列Z1〜Z3のうち上図柄列Z1及び下図柄列Z3について同一の種類の図柄を停止表示させることでリーチ図柄の組合せを表示し、その状態で残りの中図柄列Z2において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組合せを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組合せを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。大当たり結果又は小当たり結果となる遊技回であればリーチ図柄の組合せを形成している図柄と同一の種類の図柄が中図柄列Z2におけるリーチライン上に停止表示され、大当たり結果及び小当たり結果のいずれにもならない遊技回であればリーチ図柄の組合せを形成している図柄とは異なる種類の図柄が中図柄列Z2におけるリーチライン上に停止表示される。
予告表示には、各図柄列Z1〜Z3にて図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列Z1〜Z3にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列Z1〜Z3であって複数の図柄列Z1〜Z3にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列Z1〜Z3上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列Z1〜Z3上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示が行われる場合の方がリーチ表示が行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
第1作動部412又は第2作動部413への入賞に基づき実行された内部抽選にて6R大当たり結果及び15R大当たり結果のいずれかが選択された場合、当該大当たり結果に対応する遊技回が終了した後に開閉実行モードに移行する。開閉実行モードにおいては特電入賞装置416への入賞が可能となる。図714に示すように、特電入賞装置416は、右側領域PA3において第2作動部413の下方であって振分入賞装置415よりも上方の位置に設けられている。つまり、特電入賞装置416は左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。
特電入賞装置416は、図714に示すように、遊技球が通過可能な大きさに形成された大入賞口416aを備えているとともに、当該大入賞口416aを遊技球が通過不可である閉鎖状態と遊技球が通過可能である開放状態とに切り換える特電側開閉部材416bを備えている。特電側開閉部材416bは特電用の駆動部416cにより図示しないリンク機構を通じて駆動されることで開放状態となる。特電入賞装置416は大入賞口416aが入口部分となるようにして遊技球通路を備えており、大入賞口416aを通じて遊技球通路に流入した遊技球は遊技球通路に設けられた特電入賞検知センサ416dにより検知された後に、遊技盤24の後方に排出される。特電入賞検知センサ416dは主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、特電入賞検知センサ416dの検知結果に基づき主側CPU63にて特電入賞装置416への入賞の有無が特定される。また、特電用の駆動部416cは主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、主側CPU63により特電用の駆動部416cの駆動制御が実行される。
開閉実行モードでは複数回数(具体的には5回、6回、8回、14回又は16回)のラウンド遊技が実行される。ラウンド遊技とは、特電入賞装置416の開閉回数が上限回数となること、及び予め定められた上限入賞個数の遊技球が特電入賞装置416に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。本実施形態では1回のラウンド遊技において特電入賞装置416の開閉が1回行われるとともに、各ラウンド遊技における開放継続期間が29秒に設定されている。また、特電入賞装置416への上限入賞個数は10個に設定されている。発射操作装置28が遊技者により操作されている状況では0.6秒に1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御されるため、ラウンド遊技の開放継続期間は遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技の上限入賞個数との積よりも長い時間に設定されていることとなる。よって、各ラウンド遊技において特電入賞装置416に上限入賞個数以上の遊技球が入賞することを期待することができる。
第2作動部413への入賞に基づき実行された内部抽選にて第1小当たり結果〜第3小当たり結果のいずれかが選択された場合、当該小当たり結果に対応する遊技回が終了した後に振分実行モードに移行する。振分実行モードにおいては振分入賞装置415への入賞が可能となる。
振分入賞装置415は、図714に示すように、右側領域PA3において特電入賞装置416よりも下方の位置に設けられている。つまり、振分入賞装置415は左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。
振分入賞装置415の構成について図714に加えて図718を参照しながら説明する。図718は振分入賞装置415の内部構成を説明するための縦断面図である。
振分入賞装置415は、図714に示すように、遊技球が通過可能な大きさの振分入口441を備えているとともに、当該振分入口441を遊技球が通過不可である閉鎖状態と遊技球が通過可能である開放状態とに切り換える振分側開閉部材442を備えている。振分側開閉部材442は振分入口用の駆動部443により図示しないリンク機構を通じて駆動されることで開放状態となる。振分入口用の駆動部443は主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、主側CPU63にて振分入口用の駆動部443の駆動制御が実行される。
振分入口441に入賞した遊技球は、図718に示すように、振分入賞装置415のベース体444に形成された分岐通路445に導出される。分岐通路445は、分岐通路445の入口部分から当該分岐通路445の途中位置に亘って通路方向が横方向に下り傾斜となるように設定された上流通路領域445aと、当該上流通路領域445aの下流側端部に連続し通路方向が鉛直下方となるように設定された排出通路領域445bと、当該排出通路領域445bの途中位置から分岐させて設けられ排出通路領域445bとは異なる側に遊技球を導くためのV入賞通路領域445cとを備えている。この場合、上流通路領域445aは通路方向に対して直交する方向の寸法が遊技球1個分以上であって遊技球2個分未満となっているため、通路方向に対して直交する方向に複数の遊技球が並んだ状態で上流通路領域445aを遊技球が通過することが阻止される。よって、排出通路領域445bにおけるV入賞通路領域445cへの分岐位置に複数の遊技球が同時に到達することが阻止される。
排出通路領域445bにおけるV入賞通路領域445cへの分岐箇所には、排出通路領域445bに流入した遊技球をV入賞通路領域445cに誘導するための切換片446が設けられている。切換片446は、ベース体444における排出通路領域445bを基準としてV入賞通路領域445c側とは逆側の領域に回動可能に支持されており、排出通路領域445bの外部に全体が退避した退避位置と、排出通路領域445b内に突出したV誘導位置との間で変位可能となっている。切換片446には図示しない伝達ユニットを通じて切換用駆動部447の駆動力が伝達される。切換片446は、切換用駆動部447が非駆動状態である場合には図示しないバネなどの付勢手段の付勢力によって退避位置に配置され、切換用駆動部447が駆動状態となることでその付勢力に抗して切換片446が変位してV誘導位置に配置される。切換用駆動部447は主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、主側CPU63にて切換用駆動部447の駆動制御が実行される。
切換片446が退避位置に配置されている場合には、分岐通路445に流入した遊技球はV入賞通路領域445cに誘導されることなく排出通路領域445bを流下する。そして、その遊技球は、排出通路領域445bにおいて切換片446による分岐位置よりも下流に設けられたカウント検知センサ448により検知された後に遊技盤24の後方に排出される。カウント検知センサ448は主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、カウント検知センサ448の検知結果に基づき主側CPU63にてカウント検知センサ448における遊技球の検知の有無が特定される。
一方、切換片446がV誘導位置に配置されている場合には、分岐通路445に流入した遊技球は切換片446により下方から受けられる。V誘導位置に配置されている状態における切換片446の上面は、V入賞通路領域445cに向けて下り傾斜となっている。これにより、切換片446により下方から受けられた遊技球は自重により、V入賞通路領域445cに流入し、当該V入賞通路領域445cを流下する。そして、その遊技球は、V入賞通路領域445cに設けられたV入賞検知センサ449により検知された後に、遊技盤24の後方に排出される。V入賞検知センサ449は主制御装置60のMPU62と電気的に接続されており、V入賞検知センサ449の検知結果に基づき主側CPU63にてV入賞通路領域445cの遊技球の通過の有無が特定される。
振分側開閉部材442が開放状態となる場合、当該開放状態に維持される期間は遊技球の発射周期よりも長い期間である10秒で一定となっているとともに、振分実行モードにおいて振分入賞装置415に入球可能な遊技球の上限入賞個数は10個で一定となっている。また、発射操作装置28が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御される。また、右側領域PA3を流下する遊技球は途中で第2作動部413又は特電入賞装置416に入球しない限り振分側開閉部材442の位置に到達する。そうすると、振分側開閉部材442が開放状態となった場合には振分入賞装置415に向けて遊技球が流下するように遊技球の発射を継続するのであれば当該振分入賞装置415に上限入賞個数以上の遊技球を入賞させることが可能となる。
これに対して、切換片446は振分側開閉部材442が開放状態となったタイミングから2秒経過したタイミングで退避位置からV誘導位置に配置され、その後、12秒間に亘ってV誘導位置に保持される。そして、12秒が経過した場合にV誘導位置から退避位置に復帰する。この場合、上記のとおり発射操作装置28が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御されるため、切換片446がV誘導位置に配置されたタイミングにおいては未だ振分入賞装置415への入賞個数が振分実行モードの上限入賞個数に到達しておらず振分側開閉部材442の開放状態が維持される。また、上記のとおり右側領域PA3を流下する遊技球は途中で第2作動部413又は特電入賞装置416に入球しない限り振分側開閉部材442の位置に到達する。したがって、振分側開閉部材442が開放状態となった場合には振分入賞装置415に向けて遊技球が流下するように遊技球の発射を継続するのであれば、振分側開閉部材442が開放状態となってから2秒経過後に振分入賞装置415に入賞した遊技球が切換片446の位置に到達したタイミングにおいて当該切換片446がV誘導位置に配置されていることとなる。よって、振分実行モードにおいては基本的にV入賞検知センサ449にて遊技球が検知されることとなる。
カウント検知センサ448により遊技球が検知された場合及びV入賞検知センサ449により遊技球が検知された場合のいずれであっても、振分入賞装置415に対応する同一個数の賞球の払い出しが実行される。また、振分実行モードにおいてV入賞検知センサ449にて遊技球が検知された場合には、当該振分実行モード後に開閉実行モードが発生する。一方、V入賞検知センサ449にて遊技球が検知されることなく振分実行モードが終了した場合には開閉実行モードが発生しない。
次に、主側CPU63にて各種抽選を行うための電気的な構成について図719を用いて説明する。
主側CPU63は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、当たり発生抽選、特図表示部425,426の表示の設定、図柄表示装置424の図柄表示の設定、普図表示部423aの表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図719に示すように、当たり発生の抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別及び小当たり種別を判定する際に使用する種別カウンタC2と、図柄表示装置424が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、特図表示部425,426及び図柄表示装置424における遊技回の表示継続期間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、第2作動部413の誘導ユニット432を誘導実行状態とするか否かの抽選に使用する普電役物開放カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、主側RAM65の各種カウンタエリア65bに設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後に「0」に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、第1作動部412又は第2作動部413への入賞が発生した場合に、主側RAM65に設けられた特図保留エリア451に格納される。特図保留エリア451は、第1特図保留エリア452と、第2特図保留エリア453と、特図用の実行エリア454とを備えている。
第1特図保留エリア452は第1エリア452a、第2エリア452b、第3エリア452c及び第4エリア452dを備えており、第1作動部412への入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が特図側の保留情報として、いずれかのエリア452a〜452dに格納される。この場合、第1エリア452a〜第4エリア452dには、第1作動部412への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア452a→第2エリア452b→第3エリア452c→第4エリア452dの順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア452a〜452dが設けられていることにより、第1作動部412への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。なお、第1特図保留エリア452において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
第2特図保留エリア453は第1エリア453a、第2エリア453b、第3エリア453c及び第4エリア453dを備えており、第2作動部413への入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が特図側の保留情報として、いずれかのエリア453a〜453dに格納される。この場合、第1エリア453a〜第4エリア453dには、第2作動部413への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア453a→第2エリア453b→第3エリア453c→第4エリア453dの順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア453a〜453dが設けられていることにより、第2作動部413への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。なお、第2特図保留エリア453において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
特図用の実行エリア454は、いずれかの特図表示部425,426にて変動表示を開始する際に、特図用の当否判定や種別判定などを行う対象の保留情報が格納されるエリアである。具体的には、第1特図表示部425の変動表示を開始する際には、第1特図保留エリア452の第1エリア452aに格納された保留情報が特図用の実行エリア454に移動される。一方、第2特図表示部426の変動表示を開始する際には、第2特図保留エリア453の第1エリア453aに格納された保留情報が特図用の実行エリア454に移動される。なお、以下の説明では第1特図保留エリア452に格納された保留情報及び当該第1特図保留エリア452から特図用の実行エリア454に移動された保留情報を第1特図側の保留情報といい、第2特図保留エリア453に格納された保留情報及び当該第2特図保留エリア453から特図用の実行エリア454に移動された保留情報を第2特図側の保留情報という。
普電役物開放カウンタC4に対応した情報は、スルー入賞部414への入賞が発生した場合に、主側RAM65に設けられた普図保留エリア455に格納される。普図保留エリア455は、第1エリア455a、第2エリア455b、第3エリア455c及び第4エリア455dを備えており、スルー入賞部414への入賞履歴に合わせて、普電役物開放カウンタC4の数値情報が普図側の保留情報として、いずれかのエリア455a〜455dに格納される。この場合、第1エリア455a〜第4エリア455dには、スルー入賞部414への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア455a→第2エリア455b→第3エリア455c→第4エリア455dの順に数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア455a〜455dが設けられていることにより、スルー入賞部414への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。なお、普図保留エリア455において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
普図保留エリア455には普図用の実行エリア456が設けられている。普図用の実行エリア456は、普図表示部423aにて変動表示を開始する際に、誘導ユニット432を誘導状態とするか否かを決定するための誘導状態抽選を行う対象の保留情報が格納されるエリアである。具体的には、普図表示部423aの変動表示を開始する際には、普図保留エリア455の第1エリア455aに格納された保留情報が普図用の実行エリア456に移動される。
上記各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4について詳細に説明する。
まず、普電役物開放カウンタC4について説明する。普電役物開放カウンタC4は、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。普電役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルー入賞部414に遊技球が入賞したタイミングで主側RAM65の普図保留エリア455に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された普電役物開放カウンタC4の値によって誘導ユニット432を誘導状態に制御するか否かを決定するための誘導状態抽選が行われる。既に説明したとおり誘導ユニット432のサポートモード(すなわち第2作動部413のサポートモード)として高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとが設定されており、誘導ユニット432の誘導状態(第2作動部413の開放状態)の制御はその時点におけるサポートモードの種類に対応する態様で行われる。
次に、当たり乱数カウンタC1について説明する。当たり乱数カウンタC1は、0〜9999の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜9999)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が第1作動部412又は第2作動部413に入賞したタイミングで主側RAM65の特図保留エリア451に格納される。そして、この格納された当たり乱数カウンタC1の値を利用して当否判定処理が行われる。
当否判定処理に際して当選となる乱数の値は、主側ROM64に当否テーブルとして記憶されている。当否テーブルとして、第1特図側の保留情報に対応させて第1特図の当否テーブル461が設けられているとともに、第2特図側の保留情報に対応させて第2特図の当否テーブル462が設けられている。また、本実施形態では当否抽選モードとして、大当たり結果となる確率を相違させる複数種類のモードが存在しているのではなく、同一の設定値であれば大当たり結果となる確率が一定となるように1種類のモードが設定されている。
図720(a)は第1特図の当否テーブル461を説明するための説明図であり、図720(b)は第2特図の当否テーブル462を説明するための説明図である。
図720(a)及び図720(b)に示すように当否判定処理の当否結果として、大当たり結果と、小当たり結果と、外れ結果とが存在している。大当たり結果は、特電入賞装置416が開閉制御される開閉実行モードへの移行契機となるとともに、サポートモードの移行契機となり得る当否結果である。小当たり結果は、振分入賞装置415が開閉制御される振分実行モードへの移行契機となり、当該振分実行モードにおいてV入賞が発生した場合には開閉実行モード及びサポートモードの移行契機となる一方、当該振分実行モードにおいてV入賞が発生しなかった場合には開閉実行モード及びサポートモードの移行契機とならない当否結果である。外れ結果は、開閉実行モード及び振分実行モードへの移行契機とならずに、さらにサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
図720(a)に示すように第1特図の当否テーブル461には当否判定処理の判定結果として、大当たり結果及び外れ結果は設定されているが小当たり結果は設定されていない。また、パチンコ機10には「設定1」〜「設定6」の設定状態が存在しているが、高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高く、高い設定値ほど外れ結果となる確率が低くなるように設定されている。
具体的には、最も低い設定値である「設定1」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として50個が設定されているとともに外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9950個が設定されている。また、「設定1」よりも1段階高い設定値である「設定2」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として52個が設定されているとともに外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9948個が設定されている。また、「設定2」よりも1段階高い設定値である「設定3」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として54個が設定されているとともに外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9946個が設定されている。また、「設定3」よりも1段階高い設定値である「設定4」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として56個が設定されているとともに外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9944個が設定されている。また、「設定4」よりも1段階高い設定値である「設定5」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として58個が設定されているとともに外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9942個が設定されている。また、最も高い設定値である「設定6」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として60個が設定されているとともに外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9940個が設定されている。
つまり、「設定1」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は1/200である。「設定2」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は約1/192である。「設定3」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は約1/185である。「設定4」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は約1/179である。「設定5」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は約1/172である。「設定6」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は約1/167である。なお、大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報は連番となるように集約して設定されている構成としてもよく、少なくとも一部又は全部が連番とならないように分散させて設定されている構成としてもよい。
図720(b)に示すように第2特図の当否テーブル462には当否判定処理の判定結果として、大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果が設定されている。また、パチンコ機10には「設定1」〜「設定6」の設定状態が存在しているが、高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高く、高い設定値ほど外れ結果となる確率が低くなるように設定されている。一方、小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となるように設定されている。
具体的には、最も低い設定値である「設定1」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として50個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として2000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として7950個が設定されている。また、「設定1」よりも1段階高い設定値である「設定2」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として52個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として2000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として7948個が設定されている。また、「設定2」よりも1段階高い設定値である「設定3」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として54個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として2000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として7946個が設定されている。また、「設定3」よりも1段階高い設定値である「設定4」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として56個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として2000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として7944個が設定されている。また、「設定4」よりも1段階高い設定値である「設定5」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として58個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として2000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として7942個が設定されている。また、最も高い設定値である「設定6」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として60個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として2000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として7940個が設定されている。
つまり、「設定1」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率と同一となる1/200である。「設定2」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率と同一となる約1/192である。「設定3」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率と同一となる約1/185である。「設定4」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率と同一となる約1/179である。「設定5」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率と同一となる約1/172である。「設定6」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率と同一となる約1/167である。
第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となる1/5である。この小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても大当たり結果となる確率よりも高い確率となっている。なお、大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報は連番となるように集約して設定されている構成としてもよく、少なくとも一部又は全部が連番とならないように分散させて設定されている構成としてもよい。また、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報は連番となるように集約して設定されている構成としてもよく、少なくとも一部又は全部が連番とならないように分散させて設定されている構成としてもよい。
上記のとおり第1特図側の保留情報を契機とした場合及び第2特図側の保留情報を契機とした場合のいずれであっても高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高くなるように設定されていることにより高い設定値ほど遊技者にとって有利となる。また、開閉実行モードは単位時間当たりにおける遊技者の持ち球の増加量が最も多くなる期間であり、当該開閉実行モードの移行契機となる大当たり結果の確率が設定値に応じて変動することにより、設定値に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
このように大当たり結果となる確率が設定値に応じて変動する構成において、小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となっている。これにより、遊技者が設定値を推測するために注目する対象を大当たり結果に限定させることが可能となり、設定値の推測をしづらくさせることが可能となる。
また、第2特図の当否テーブル462においてはいずれの設定値であっても小当たり結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数よりも外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の方が多い構成において、大当たり結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の設定値による変動分が、外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動によって吸収されている。この点からも設定値の推測をしづらくさせることが可能となる。
次に、種別カウンタC2について説明する。種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が第1作動部412又は第2作動部413に入賞したタイミングで主側RAM65の特図保留エリア451に格納される。そして、この格納された種別カウンタC2の値を利用して種別判定処理が行われる。
種別カウンタC2を利用した種別判定処理は、当否判定処理において大当たり結果となった場合及び小当たり結果となった場合のそれぞれにおいて行われる。つまり、本実施形態では大当たり結果が複数種類設定されているとともに小当たり結果が複数種類設定されている。そして、当否判定処理において大当たり結果が選択された場合には、主側ROM64に予め記憶された大当たり用の種別テーブル463及び種別カウンタC2を利用して大当たり結果の種類が選択される。また、当否判定処理において小当たり結果が選択された場合には、主側ROM64に予め記憶された小当たり用の種別テーブル464及び種別カウンタC2を利用して小当たり結果の種類が選択される。以下、大当たり結果の種類及び小当たり結果の種類について説明する。
図721(a)は第1特図側の保留情報又は第2特図側の保留情報を契機とした当否判定処理において大当たり結果が選択された場合に大当たり結果の種類を振り分けるために参照される大当たり用の種別テーブル463を説明するための説明図である。また、図721(b)は複数種類の大当たり結果のそれぞれの内容について説明するための説明図である。
大当たり用の種別テーブル463は第1特図用の保留情報を契機とした当否判定処理において大当たり結果が選択された場合に参照されるとともに、第2特図用の保留情報を契機とした当否判定処理において大当たり結果が選択された場合に参照される。つまり、第1特図用の保留情報を契機とした当否判定処理において大当たり結果が選択された場合及び第2特図用の保留情報を契機とした当否判定処理において大当たり結果が選択された場合のいずれであっても、同一の大当たり用の種別テーブル463が参照される。
大当たり用の種別テーブル463には図721(a)に示すように、大当たり結果の種類として、6R大当たり結果と15R大当たり結果とが設定されている。そして、「0〜26」の種別カウンタC2の数値情報が6R大当たり結果に対応しており、「27〜29」の種別カウンタC2の数値情報が15R大当たり結果に対応している。つまり、当否判定処理において大当たり結果が選択された場合には、9/10の確率で6R大当たり結果が選択され、1/10の確率で15R大当たり結果が選択される。
6R大当たり結果となった場合、図721(b)に示すようにその後の開閉実行モードではラウンド遊技が6回発生する。また、開閉実行モードが終了した後は当該開閉実行モードの開始前におけるサポートモードに関係なく高頻度サポートモードとなる。この高頻度サポートモードは、6R大当たり結果の発生の契機となった保留情報が第1特図側の保留情報であった場合には、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回が1回実行された場合には終了して低頻度サポートモードに移行する。既に説明したとおり第2特図保留エリア453には第1〜第4エリア453a〜453dが設けられており第2特図側の保留情報を4個保留記憶することが可能となっている。したがって、開閉実行モードが終了した後に第2特図側の保留情報を契機とした最初の遊技回が実行されている状況において高頻度サポートモードの態様で制御される第2作動部413に4個の遊技球を入球させることで、開閉実行モードが終了した後に第2特図側の保留情報を契機とした遊技回を5回実行させることが可能となる。
一方、6R大当たり結果の発生の契機となった保留情報が第2特図側の保留情報であった場合には、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回が5回実行された場合には終了して低頻度サポートモードに移行する。既に説明したとおり第2特図保留エリア453には第1〜第4エリア453a〜453dが設けられており第2特図側の保留情報を4個保留記憶することが可能となっている。したがって、開閉実行モードが終了した後に第2特図側の保留情報を契機とした5回目の遊技回が実行されている状況において高頻度サポートモードの態様で制御される第2作動部413に4個の遊技球を入球させることで、開閉実行モードが終了した後に第2特図側の保留情報を契機とした遊技回を9回実行させることが可能となる。
15R大当たり結果となった場合、図721(b)に示すようにその後の開閉実行モードではラウンド遊技が15回発生する。したがって、少なくともラウンド遊技の実行回数という点で15R大当たり結果は6R大当たり結果よりも有利となっている。また、開閉実行モードが終了した後は当該開閉実行モードの開始前におけるサポートモードに関係なく高頻度サポートモードとなる。この高頻度サポートモードは、15R大当たり結果の発生の契機となった保留情報が第1特図側の保留情報及び第2特図側の保留情報のいずれであったとしても第2特図側の保留情報を契機とした遊技回が5回実行された場合には終了して低頻度サポートモードに移行する。既に説明したとおり第2特図保留エリア453には第1〜第4エリア453a〜453dが設けられており第2特図側の保留情報を4個保留記憶することが可能となっている。したがって、開閉実行モードが終了した後に第2特図側の保留情報を契機とした5回目の遊技回が実行されている状況において高頻度サポートモードの態様で制御される第2作動部413に4個の遊技球を入球させることで、開閉実行モードが終了した後に第2特図側の保留情報を契機とした遊技回を9回実行させることが可能となる。
図721(c)は第2特図側の保留情報を契機とした当否判定処理において小当たり結果が選択された場合に小当たり結果の種類を振り分けるために参照される小当たり用の種別テーブル464を説明するための説明図である。また、図721(d)は複数種類の小当たり結果のそれぞれの内容について説明するための説明図である。なお、既に説明したとおり第1特図側の保留情報を契機とした当否判定処理において小当たり結果が選択されることはないため、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回において小当たり用の種別テーブル464が参照されることはない。
小当たり用の種別テーブル464には図721(c)に示すように、小当たり結果の種類として、第1小当たり結果と第2小当たり結果と第3小当たり結果とが設定されている。そして、「0〜9」の種別カウンタC2の数値情報が第1小当たり結果に対応しており、「10〜19」の種別カウンタC2の数値情報が第2小当たり結果に対応しており、「20〜29」の種別カウンタC2の数値情報が第3小当たり結果に対応している。つまり、当否判定処理において小当たり結果が選択された場合には、1/3の確率で第1小当たり結果が選択され、1/3の確率で第2小当たり結果が選択され、1/3の確率で第3小当たり結果が選択される。
第1小当たり結果、第2小当たり結果及び第3小当たり結果のいずれであっても、図721(d)に示すように最初に振分実行モードが開始される。この振分実行モードでは振分入賞装置415が1回開閉される。振分入賞装置415の開放状態は、既に説明したとおり開放継続期間である10秒が経過した場合、及び振分入賞装置415に入球した遊技球の個数が上限入賞個数である10個に到達した場合のいずれか一方の条件が成立するまで継続される。そして、振分入賞装置415の開放状態が継続されている状況において当該振分入賞装置415に向けて遊技球が流下するように発射操作を継続することで、振分入賞装置415に入球した遊技球がV入賞検知センサ449にて検知されるV入賞が発生することとなる。なお、1回の振分実行モードにおいてV入賞検知センサ449にて複数個の遊技球が検知されたとしても、V入賞の発生回数は1回として扱われる。
V入賞が発生することでその後に開閉実行モードが発生する。この場合、第1小当たり結果を契機とした振分実行モードの後であれば5回のラウンド遊技が実行される開閉実行モードとなり、第2小当たり結果を契機とした振分実行モードであれば8回のラウンド遊技が実行される開閉実行モードとなり、第3小当たり結果を契機とした振分実行モードであれば14回のラウンド遊技が実行される開閉実行モードとなる。したがって、少なくともラウンド遊技の実行回数という点で第1小当たり結果よりも第2小当たり結果の方が有利であり、第2小当たり結果よりも第3小当たり結果の方が有利である。
第1小当たり結果、第2小当たり結果及び第3小当たり結果のいずれかとなり更に振分実行モードにおいてV入賞が発生して開閉実行モードが発生した場合には、当該開閉実行モードが終了した後に振分実行モードの開始前におけるサポートモードに関係なく高頻度サポートモードとなる。この高頻度サポートモードは、第1小当たり結果、第2小当たり結果及び第3小当たり結果のいずれを契機としている場合であっても、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回が5回実行された場合には終了して低頻度サポートモードに移行する。既に説明したとおり第2特図保留エリア453には第1〜第4エリア453a〜453dが設けられており第2特図側の保留情報を4個保留記憶することが可能となっている。したがって、開閉実行モードが終了した後に第2特図側の保留情報を契機とした5回目の遊技回が実行されている状況において高頻度サポートモードの態様で制御される第2作動部413に4個の遊技球を入球させることで、開閉実行モードが終了した後に第2特図側の保留情報を契機とした遊技回を9回実行させることが可能となる。なお、第1小当たり結果、第2小当たり結果及び第3小当たり結果のいずれかとなったことを契機とした振分実行モードにおいてV入賞が発生しなかった場合には、振分実行モードが終了した後に開閉実行モードが発生することはなく、さらに振分実行モードの開始前におけるサポートモードが維持される。
以上のように当否テーブル461,462及び種別テーブル463,464が設定されていることによる遊技の流れについて説明する。遊技ホールの営業開始時には基本的にサポートモードが低頻度サポートモードとなる。低頻度サポートモードにおいては第1作動部412への入賞を狙って発射操作が行われ、第1作動部412への入賞が発生することで第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が実行されるとともに図柄表示装置424にて図柄の変動表示が行われる遊技回が実行される。この遊技回の開始時に実行された当否判定処理において大当たり結果が選択されることで当該遊技回の終了後に開閉実行モードが発生する。この開閉実行モードは、6R大当たり結果が発生契機であればラウンド遊技が6回実行され、15R大当たり結果が発生契機であればラウンド遊技が15回実行される。
開閉実行モードが終了した後は高頻度サポートモードとなる。この場合に当該高頻度サポートモードは、開閉実行モードの発生の契機となった大当たり結果が6R大当たり結果であれば第2特図表示部426における遊技回が1回実行された場合に終了され、開閉実行モードの発生の契機となった大当たり結果が15R大当たり結果であれば第2特図表示部426における遊技回が5回実行された場合に終了される。第2特図表示部426における遊技回が1回実行された場合に高頻度サポートモードが終了される場合は第2特図側の保留情報を契機とした遊技回を5回実行させることが可能となり、第2特図表示部426における遊技回が5回実行された場合に高頻度サポートモードが終了される場合は第2特図側の保留情報を契機とした遊技回を9回実行させることが可能となる。
高頻度サポートモードにおいては第2作動部413への入賞を狙って発射操作が行われ、第2作動部413への入賞が発生することで第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が実行されるとともに図柄表示装置424にて図柄の変動表示が行われる遊技回が実行される。第2特図側の保留情報を契機とした遊技回では1/5という高い確率で小当たり結果となる。小当たり結果となった場合には振分実行モードとなり当該振分実行モードでは振分入賞装置415への入賞を狙って発射操作が継続されることで基本的にV入賞が発生する。V入賞が発生した場合にはその後に開閉実行モードが発生する。この開閉実行モードは、第1小当たり結果が発生契機であればラウンド遊技が5回実行され、第2小当たり結果が発生契機であればラウンド遊技が8回実行され、第3小当たり結果が発生契機であればラウンド遊技が14回実行される。そして、開閉実行モードが終了した後は発生契機が第1小当たり結果、第2小当たり結果及び第3小当たり結果のいずれであったとしても高頻度サポートモードとなるとともに当該高頻度サポートモードは第2特図表示部426における遊技回が5回実行された場合に終了される。この場合、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回を9回実行させることが可能となる。
つまり、高頻度サポートモードへの移行が発生した場合には第2特図側の保留情報を契機とした遊技回にて小当たり結果が発生することで、振分実行モード及び開閉実行モードを発生させることが可能となるとともに、その後に第2特図側の保留情報を契機とした遊技回を9回実行させることが可能となる。これにより、遊技者は高頻度サポートモードへの移行が発生することを期待するとともに、高頻度サポートモードへの移行が発生した場合には第2特図側の保留情報を契機とした遊技回にて小当たり結果となることを期待することとなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。なお、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回においても大当たり結果が発生し得るとともに大当たり結果が発生した場合には開閉実行モードが発生する。また、開閉実行モードの終了後には発生契機となった大当たり結果の種類に関係なく、高頻度サポートモードとなるとともに当該高頻度サポートモードは第2特図表示部426における遊技回が5回実行された場合に終了される。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が第1作動部412又は第2作動部413に入賞したタイミングで主側RAM65の特図保留エリア451に格納される。そして、この格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を利用して外れ結果となる遊技回においてリーチ表示を発生させるか否かが決定される。
ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置424における表示演出の一種として期待演出が設定されている。期待演出とは、図柄の変動表示を行うことが可能な図柄表示装置424を備え、大当たり結果又は小当たり結果となる遊技回では最終的な停止結果が付与対応結果となる遊技機において、図柄表示装置424における図柄の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、前記付与対応結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。なお、付与対応結果について具体的には、いずれかの有効ライン上に同一の数字が付された図柄の組合せが停止表示される。
期待演出には、リーチ表示と、リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や付与対応結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
リーチ表示には、図柄表示装置424の表示面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、リーチ図柄の組合せを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組合せを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組合せを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
予告表示には、図柄表示装置424の表示面において図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示が行われる場合の方がリーチ表示が行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
リーチ表示は、最終的に同一の図柄の組合せが停止表示される遊技回、すなわち大当たり結果又は小当たり結果に対応する遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、外れ結果に対応した遊技回では、主側ROM64に記憶されたリーチ用テーブルを参照して所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。
一方、予告表示を行うか否かの決定は、主制御装置60において行うのではなく、音声発光制御装置81において行われる。この場合、音声発光制御装置81は、いずれかの大当たり結果又は小当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易いこと、及び出現率の低い予告表示が発生し易いことの少なくとも一方の条件を満たすように、予告表示用の抽選処理を実行する。ちなみに、この抽選結果は、図柄表示装置424にて遊技回用の演出が実行される場合に反映される。
次に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、特図表示部425,426における絵柄の変動表示の表示継続期間と、図柄表示装置424における図柄の変動表示の表示継続期間とを主側CPU63において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは繰り返し更新され、特図表示部425,426における絵柄の変動開始時及び図柄表示装置424による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して取得される。
<普図普電制御処理>
次に、主側CPU63にて実行される各種処理について説明する。図722は主側CPU63にて実行される普図普電制御処理を示すフローチャートである。なお、普図普電制御処理は第1タイマ割込み処理(図638)におけるステップS8914にて実行される。また、普図普電制御処理におけるステップSD601〜ステップSD610の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず普図側の保留情報の取得処理を実行する(ステップSD601)。当該取得処理では、スルー入賞部414への入賞が発生しており、さらに普図保留エリア455に上限個数分の普図側の保留情報が取得されていない場合に、普電役物開放カウンタC4の数値情報を普図保留エリア455に格納する。この場合、第1エリア455a→第2エリア455b→第3エリア455c→第4エリア455dの順序で普図側の保留情報が格納されるようにする。
その後、主側RAM65に設けられた普図普電カウンタの数値情報を読み出すとともに(ステップSD602)、主側ROM64に設けられた普図普電アドレステーブルを読み出す(ステップSD603)。そして、普図普電アドレステーブルから普図普電カウンタの数値情報に対応した開始アドレスを取得し(ステップSD604)、その取得した開始アドレスの示す処理にジャンプする(ステップSD605)。
普図普電カウンタは、普図普電制御処理におけるステップSD606〜ステップSD610の各処理のうちいずれを実行すべきであるかを主側CPU63にて把握するためのカウンタであり、普図普電アドレステーブルには、普図普電カウンタの数値情報に対応させて、ステップSD606〜ステップSD610の各処理を実行するためのプログラムにおける開始アドレスが設定されている。普図普電カウンタの値が「0」である場合にはステップSD606の普図変動開始処理にジャンプし、普図普電カウンタの値が「1」である場合にはステップSD607の普図変動中処理にジャンプし、普図普電カウンタの値が「2」である場合にはステップSD608の普図確定中処理にジャンプし、普図普電カウンタの値が「3」である場合にはステップSD609の普電開放中処理にジャンプし、普図普電カウンタの値が「4」である場合にはステップSD610の普電閉鎖中処理にジャンプする。
ステップSD606の普図変動開始処理では、普図保留エリア455に普図側の保留情報が保留記憶されていることを条件に、普図保留エリア455に保留記憶されている普図側の保留情報をシフトする処理を実行する。具体的には、普図保留エリア455の第1エリア455aに格納されている普図側の保留情報を普図用の実行エリア456にシフトし、その後に第2エリア455b→第1エリア455a、第3エリア455c→第2エリア455b、及び第4エリア455d→第3エリア455cとなるように普図側の保留情報をシフトする。そして、普図用の実行エリア456に新たににシフトされた普図側の保留情報を抽選値として誘導状態抽選処理を実行する。本実施形態では既に説明したとおりサポートモードとして低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとが存在している。但し、誘導状態抽選処理にて誘導状態当選となる確率は低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとで同一となっている(具体的には4/5)。
普図変動開始処理では誘導状態抽選処理を実行した場合、普図表示部423aにおける絵柄の変動表示を開始させる処理を実行する。この場合に、普図表示部423aにて絵柄を変動表示させる表示継続期間の情報を主側RAM65に設けられた普図普電タイマカウンタにセットする。当該普図普電タイマカウンタにセットされた値は第1タイマ割込み処理(図638)のタイマ更新処理(ステップS8910)が実行される度に1減算される。この場合に、当該表示継続期間は高頻度サポートモードの方が低頻度サポートモードよりも短くなっている。具体的には、高頻度サポートモードであれば当該表示継続期間は1秒であり、低頻度サポートモードであれば当該表示継続期間は10秒である。その後、普図表示部423aにおける絵柄の変動表示を開始させた後に、普図普電カウンタの値を「0」から「1」に更新する。これにより、普図普電制御処理の次回の処理回における実行対象の処理が普図変動中処理となる。
ステップSD607の普図変動中処理では、普図表示部423aにおける絵柄の表示を更新させるための処理を実行する。また、普図変動開始処理にて主側RAM65の普図普電タイマカウンタにセットした値が「0」となっている場合には、普図側の確定期間の情報を主側RAM65の普図普電タイマカウンタにセットするとともに、普図表示部423aにおける今回の絵柄の変動表示回の実行契機となった誘導状態抽選処理の結果に対応する絵柄を普図表示部423aに停止表示させるための処理を実行する。そして、普図普電カウンタの値を「1」から「2」に更新する。これにより、普図普電制御処理の次回の処理回における実行対象の処理が普図確定中処理となる。
ステップSD608の普図確定中処理では、普図普電タイマカウンタの値が「0」となっている場合に、今回の絵柄の変動表示回の実行契機となった誘導状態抽選処理の結果が誘導状態当選であるか否かを判定する。誘導状態当選ではない場合、普図普電カウンタの値を「0」クリアする。これにより、普図普電制御処理の次回の処理回における実行対象の処理が普図変動開始処理となる。
誘導状態当選である場合、第2作動部413の誘導ユニット432を誘導状態とするための処理を実行する。この場合、高頻度サポートモードであれば誘導ユニット432が誘導状態となる回数として3回を設定するとともに各誘導状態の実行回における上限誘導期間を2秒に設定する。一方、低頻度サポートモードであれば誘導ユニット432が誘導状態となる回数として1回を設定するとともに当該誘導状態の実行回における上限誘導期間を0.6秒に設定する。誘導状態の実行回数の情報は主側RAM65に設けられた普電開放回数カウンタにセットし、上限誘導期間の情報は普図普電タイマカウンタにセットする。また、高頻度サポートモード及び低頻度サポートモードのいずれであっても誘導状態当選となった場合における第2作動部413への遊技球の上限入賞個数は10個となっている。上限入賞個数の情報は主側RAM65に設けられた普電入賞カウンタにセットする。普電入賞カウンタの値が「0」となった場合には今回の誘導状態当選を契機とした誘導状態の実行を終了させる。また、ガイド駆動部436への駆動信号の出力を開始することにより誘導ユニット432を非誘導状態から誘導状態に切り換える。上記のような誘導状態の実行を可能とするための設定を行った後は、普図普電カウンタの値を「2」から「3」に更新する。これにより、普図普電制御処理の次回の処理回における実行対象の処理が普電開放中処理となる。
ステップSD609の普電開放中処理では、第2作動部413への入賞が発生している場合にその入賞個数に対応する値を主側RAM65の普電入賞カウンタの値から減算する。そして、普電入賞カウンタの値が「0」である場合には、ガイド駆動部436への駆動信号の出力を停止することで誘導ユニット432を誘導状態から非誘導状態に切り換えた後に、普図普電カウンタの値を「0」クリアする。これにより、普図普電制御処理の次回の処理回における実行対象の処理が普図変動開始処理となる。また、普電入賞カウンタの値が「0」ではない場合であっても普図普電タイマカウンタの値が「0」である場合には、ガイド駆動部436への駆動信号の出力を停止することで誘導ユニット432を誘導状態から非誘導状態に切り換えるとともに普電開放回数カウンタの値を1減算する。そして、普電開放回数カウンタの値が「0」ではない場合には誘導ユニット432の非誘導継続期間の情報を普図普電タイマカウンタにセットした後に普図普電カウンタの値を「3」から「4」に更新する。これにより、普図普電制御処理の次回の処理回における実行対象の処理が普電閉鎖中処理となる。普電開放回数カウンタの値が「0」である場合には普図普電カウンタの値を「0」クリアする。これにより、普図普電制御処理の次回の処理回における実行対象の処理が普図変動開始処理となる。
ステップSD610の普電閉鎖中処理では、普図普電タイマカウンタの値が「0」となっていることを条件として、ガイド駆動部436への駆動信号の出力を開始することで誘導ユニット432を非誘導状態から誘導状態に切り換えるとともに上限誘導期間の情報を普図普電タイマカウンタにセットする。そして、普図普電カウンタの値を「4」から「3」に更新する。これにより、普図普電制御処理の次回の処理回における実行対象の処理が普電開放中処理となる。
以上のように普電普電制御処理が実行されることにより、スルー入賞部414への入賞が発生することを契機として普図表示部423aにおいて絵柄の変動表示が行われる。そして、誘導状態抽選処理において誘導状態当選となった場合には第2作動部413の誘導ユニット432が誘導状態となる。第2作動部413が誘導状態となることで当該第2作動部413への遊技球の入賞が可能となり、第2作動部413に遊技球が入賞することで第2特図側の保留情報が第2特図保留エリア453に格納される。
<特図特電制御処理>
図723は主側CPU63にて実行される特図特電制御処理を示すフローチャートである。なお、特図特電制御処理は第1タイマ割込み処理(図638)におけるステップS8913にて実行される。また、特図特電制御処理におけるステップSD701〜ステップSD713の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず保留情報の取得処理を実行する(ステップSD701)。保留情報の取得処理では第1作動部412への入賞が発生している場合、第1特図保留エリア452に記憶されている第1特図側の保留情報の数が上限記憶数(具体的には4個)未満であることを条件として、第1特図側の保留情報の格納処理を実行する。当該格納処理では、当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を第1特図側の保留情報として、第1特図保留エリア452の第1エリア452a〜第4エリア452dにおける第1特図側の保留情報が記憶されていないエリアのうち消化順序が早い側のエリアに格納する。なお、第1特図側の保留情報を取得した場合には、第1特図側の保留情報の個数が今回増加したことに合わせて第1特図保留表示部427の表示内容が更新されるようにするためのデータ設定を行う。また、第1特図側の保留情報を取得した場合には、保留増加コマンドを音声発光制御装置81に送信する。これにより、図柄表示装置424における第1特図側の保留情報の保留記憶数を報知するための画像が第1特図側の保留情報の新たな取得に対応させて更新される。
第2作動部413への入賞が発生している場合、第2特図保留エリア453に記憶されている第2特図側の保留情報の数が上限記憶数(具体的には4個)未満であることを条件として、第2特図側の保留情報の格納処理を実行する。当該格納処理では、当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を第2特図側の保留情報として、第2特図保留エリア453の第1エリア453a〜第4エリア453dにおける第2特図側の保留情報が記憶されていないエリアのうち消化順序が早い側のエリアに格納する。なお、第2特図側の保留情報を取得した場合には、第2特図側の保留情報の個数が今回増加したことに合わせて第2特図保留表示部428の表示内容が更新されるようにするためのデータ設定を行う。また、第2特図側の保留情報を取得した場合には、保留増加コマンドを音声発光制御装置81に送信する。これにより、図柄表示装置424における第2特図側の保留情報の保留記憶数を報知するための画像が第2特図側の保留情報の新たな取得に対応させて更新される。
保留情報の取得処理を実行した後は、主側ROM64に記憶されている特図特電アドレステーブルを読み出す(ステップSD702)。そして、特図特電アドレステーブルから特図特電カウンタの数値情報に対応した開始アドレスを取得し(ステップSD703)、その取得した開始アドレスの示す処理にジャンプする(ステップSD704)。
特図特電カウンタは、特図特電制御処理におけるステップSD705〜ステップSD713の各処理のうちいずれを実行すべきであるかを主側CPU63にて把握するためのカウンタであり、特図特電アドレステーブルには、特図特電カウンタの数値情報に対応させて、ステップSD705〜ステップSD713の各処理を実行するためのプログラムにおける開始アドレスが設定されている。特図特電カウンタの値が「0」である場合にはステップSD705の特図変動開始処理にジャンプし、特図特電カウンタの値が「1」である場合にはステップSD706の特図変動中処理にジャンプし、特図特電カウンタの値が「2」である場合にはステップSD707の特図確定中処理にジャンプし、特図特電カウンタの値が「3」である場合にはステップSD708の振分開始用処理にジャンプし、特図特電カウンタの値が「4」である場合にはステップSD709の振分用処理にジャンプし、特図特電カウンタの値が「5」である場合にはステップSD710の特電開始処理にジャンプし、特図特電カウンタの値が「6」である場合にはステップSD711の特電開放中処理にジャンプし、特図特電カウンタの値が「7」である場合にはステップSD712の特電閉鎖中処理にジャンプし、特図特電カウンタの値が「8」である場合にはステップSD713の特電終了処理にジャンプする。以下、ステップSD705〜ステップSD713の各処理について個別に説明する。
<特図変動開始処理>
まずステップSD705の特図変動開始処理について、図724のフローチャートを参照しながら説明する。なお、特図変動開始処理におけるステップSD801〜ステップSD818の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
特図変動開始処理では、第1特図側の保留情報又は第2特図側の保留情報が記憶されていることを条件として(ステップSD801:YES)、データ設定処理を実行する(ステップSD802)。データ設定処理では、第2特図保留エリア453に第2特図側の保留情報が記憶されている場合、第1特図保留エリア452に当該第2特図側の保留情報よりも先に取得された第1特図側の保留情報が取得されているか否かに関係なく、第2特図保留エリア453の第1エリア453aに記憶されている第2特図側の保留情報を遊技回の実行対象とすべく特図用の実行エリア454に移動させる。これにより、第2特図側の保留情報を第1特図側の保留情報よりも当否判定処理の実行契機として優先させることが可能となるとともに、遊技回の実行契機として優先させることが可能となる。
第2特図保留エリア453の第1エリア453aに記憶されている第2特図側の保留情報を特図用の実行エリア454に移動させた場合、その後に第2特図保留エリア453に格納された第2特図側の保留情報をシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリア453a〜453dに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる。具体的には、第2エリア453b→第1エリア453a、第3エリア453c→第2エリア453b、第4エリア453d→第3エリア453cといった具合に各エリア内のデータをシフトするとともに第4エリア453dを「0」クリアする。また、データ設定処理では、第2特図側の保留情報の個数が今回減少したことに合わせて第2特図保留表示部428の表示内容が更新されるようにするためのデータ設定を行う。また、データ設定処理では、保留減少コマンドを音声発光制御装置81に送信する。これにより、図柄表示装置424における第2特図側の保留情報の保留記憶数を報知するための画像が第2特図側の保留情報の減少に対応させて更新される。
一方、データ設定処理では、第2特図保留エリア453に第2特図側の保留情報が記憶されていない場合、第1特図保留エリア452の第1エリア452aに格納されたデータを特図用の実行エリア454に移動する。その後、第1特図保留エリア452に格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリア452a〜452dに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる。具体的には、第2エリア452b→第1エリア452a、第3エリア452c→第2エリア452b、第4エリア452d→第3エリア452cといった具合に各エリア内のデータをシフトするとともに第4エリア452dを「0」クリアする。また、データ設定処理では、第1特図側の保留情報の個数が今回減少したことに合わせて第1特図保留表示部427の表示内容が更新されるようにするためのデータ設定を行う。また、データ設定処理では、保留減少コマンドを音声発光制御装置81に送信する。これにより、図柄表示装置424における第1特図側の保留情報の保留記憶数を報知するための画像が第1特図側の保留情報の減少に対応させて更新される。
データ設定処理を実行した後は当否判定処理を実行する(ステップSD803)。当否判定処理では、特図用の実行エリア454に第1特図側の保留情報が格納されており今回の遊技回が第1特図側の保留情報を契機としている場合には、現状のパチンコ機10の設定値に対応する第1特図の当否テーブル461(図720(a)参照)を主側ROM64から読み出す。そして、今回の遊技回の開始契機となった第1特図側の保留情報のうち当たり乱数カウンタC1についての数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を上記第1特図の当否テーブル461に対して照合することで今回の当否判定処理の結果が大当たり結果及び外れ結果のいずれであるのかを特定する。
一方、当否判定処理では、特図用の実行エリア454に第2特図側の保留情報が格納されており今回の遊技回が第2特図側の保留情報を契機としている場合には、現状のパチンコ機10の設定値に対応する第2特図の当否テーブル462(図720(b)参照)を主側ROM64から読み出す。そして、今回の遊技回の開始契機となった第2特図側の保留情報のうち当たり乱数カウンタC1についての数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を上記第2特図の当否テーブル462に対して照合することで今回の当否判定処理の結果が大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果のいずれであるのかを特定する。
当否判定処理の結果が大当たり結果である場合(ステップSD804:YES)、大当たり時の種別判定処理を実行する(ステップSD805)。大当たり時の種別判定処理では、図721(a)に示す大当たり用の種別テーブル463を主側ROM64から読み出す。また、第1特図側の保留情報が今回の遊技回の契機である場合には当該第1特図側の保留情報のうち種別カウンタC2についての数値情報を読み出し、第2特図側の保留情報が今回の遊技回の契機である場合には当該第2特図側の保留情報のうち種別カウンタC2についての数値情報を読み出す。そして、その読み出した種別カウンタC2についての数値情報が上記大当たり用の種別テーブル463において設定されている6R大当たり結果及び15R大当たり結果のうちいずれの種類の大当たり結果の数値範囲に対応しているのかを特定する。
大当たり時の種別判定処理を実行した後は、当該種別判定処理にて特定した大当たり結果の種類に対応する主側RAM65のフラグに「1」をセットする(ステップSD806)。この「1」がセットされたフラグの状態は、開閉実行モードが終了する場合に「0」クリアされる。
その後、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップSD807)。具体的には、第1特図表示部425及び第2特図表示部426のうち遊技回の実行対象となっている側に今回の遊技回において最終的に停止表示させる絵柄の停止態様の情報を、主側ROM64に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM65に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、第1特図表示部425又は第2特図表示部426に停止表示される絵柄の停止態様の種類が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップSD807では、ステップSD805にて特定した大当たり結果の種類に応じた絵柄の停止態様の情報を主側RAM65に記憶する。なお、各大当たり結果に1対1で対応させて絵柄の停止態様が設定されていてもよく、少なくとも一部の大当たり結果に対して複数種類の絵柄の停止態様が設定されていてもよい。複数種類の絵柄の停止態様が設定されている大当たり結果について停止結果を選択する方法は任意であるが、例えば種別カウンタC2の値に応じて停止結果が選択される構成としてもよい。
当否判定処理の結果が小当たり結果である場合(ステップSD808:YES)、小当たり時の種別判定処理を実行する(ステップSD809)。なお、既に説明したとおり第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行された場合には小当たり結果が選択されることはなく、第2特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行された場合に小当たり結果が選択され得る。小当たり時の種別判定処理では、図721(c)に示す小当たり用の種別テーブル464を主側ROM64から読み出す。また、今回の遊技回の契機となっている第2特図側の保留情報のうち種別カウンタC2についての数値情報を読み出す。そして、その読み出した種別カウンタC2についての数値情報が上記小当たり用の種別テーブル464において設定されている第1小当たり結果、第2小当たり結果及び第3小当たり結果のうちいずれの種類の小当たり結果の数値範囲に対応しているのかを特定する。
小当たり時の種別判定処理を実行した後は、当該種別判定処理にて特定した小当たり結果の種類に対応する主側RAM65のフラグに「1」をセットする(ステップSD810)。この「1」がセットされたフラグの状態は、振分実行モードの終了後に開閉実行モードが発生しない場合には振分実行モードが終了する場合に「0」クリアされ、振分実行モードの終了後に開閉実行モードが発生する場合には開閉実行モードが終了する場合に「0」クリアされる。
その後、小当たり結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップSD811)。具体的には、第2特図表示部426に今回の遊技回において最終的に停止表示させる絵柄の停止態様の情報を、主側ROM64に予め記憶されている小当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM65に記憶する。この小当たり結果用の停止結果テーブルには、第2特図表示部426に停止表示される絵柄の停止態様の種類が、小当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップSD811では、ステップSD809にて特定した小当たり結果の種類に応じた絵柄の停止態様の情報を主側RAM65に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。なお、各小当たり結果に1対1で対応させて絵柄の停止態様が設定されていてもよく、少なくとも一部の小当たり結果に対して複数種類の絵柄の停止態様が設定されていてもよい。複数種類の絵柄の停止態様が設定されている小当たり結果について停止結果を選択する方法は任意であるが、例えば種別カウンタC2の値に応じて停止結果が選択される構成としてもよい。
当否判定処理の結果が大当たり結果及び小当たり結果のいずれでもない場合(ステップSD804及びステップSD808:NO)、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップSD812)。具体的には、第1特図表示部425及び第2特図表示部426のうち遊技回の実行対象となっている側に今回の遊技回において最終的に停止表示させる絵柄の停止態様の情報を、主側ROM64に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM65に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報及び小当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
いずれかの停止結果設定処理を実行した後は、表示継続期間の把握処理を実行する(ステップSD813)。かかる処理では、変動種別カウンタCSの数値情報を取得する。また、今回の遊技回において図柄表示装置424にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回がいずれかの大当たり結果又はいずれかの小当たり結果である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。また、いずれの大当たり結果及びいずれの小当たり結果でもない場合であっても、特図用の実行エリア454に格納されているリーチ乱数カウンタC3に係る数値情報がリーチ発生に対応した数値情報である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、主側ROM64に記憶されているリーチ発生用継続期間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した遊技回の表示継続期間を取得する。一方、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、主側ROM64に記憶されているリーチ非発生用継続期間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した遊技回の表示継続期間を取得する。ちなみに、リーチ非発生用継続期間テーブルを参照して取得され得る遊技回の表示継続期間は、リーチ発生用継続期間テーブルを参照して取得され得る遊技回の表示継続期間と異なっている。
その後、今回の当否判定処理及び種別判定処理の結果、現状のサポートモードの種類、並びにステップSD813の処理結果に対応する変動用コマンド及び種別コマンドを主側ROM64から選択する(ステップSD814)。そして、その選択した変動用コマンド及び種別コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSD815)。音声発光制御装置81は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに対応する遊技回用の演出が実行されるようにするための制御を実行する。
その後、第1特図表示部425及び第2特図表示部426のうち今回の遊技回の実行対象となっている側における絵柄の変動表示を開始させる(ステップSD816)。第1特図表示部425又は第2特図表示部426にて絵柄の変動表示を行わせる場合に主側CPU63に参照されるテーブルとして、第1特図表示部425及び第2特図表示部426に対して共通となる特図用の変動表示テーブルが主側ROM64に予め記憶されている。第1特図表示部425又は第2特図表示部426において絵柄の変動表示が実行される場合には、当否判定処理の結果及び種別判定処理の結果に関係なく同一の変動表示テーブルが使用される。第1特図表示部425又は第2特図表示部426において絵柄の変動表示が行われる場合、所定のパターンによる絵柄の変動表示が繰り返されることとなるが、特図用の変動表示テーブルにはその所定のパターンによる絵柄の変動表示における1周分の制御データが設定されている。したがって、第1特図表示部425又は第2特図表示部426において絵柄の変動表示が行われる場合、ステップSD813にて決定した遊技回の表示継続期間が経過するまで特図用の変動表示テーブルが繰り返し使用されることとなる。
なお、第1特図表示部425及び第2特図表示部426における絵柄の変動表示の内容は任意であり、例えば全ての表示用セグメント425a,426aが所定の順序で発光状態となることで絵柄の変動表示が行われる構成としてもよく、2個又は3個といったように一部の表示用セグメント425a,426aが所定の順序で発光状態となることで絵柄の変動表示が行われる構成としてもよく、全ての表示用セグメント425a,426aが点滅することで絵柄の変動表示が行われる構成としてもよく、1個又は2個といった一部の表示用セグメント425a,426aが点滅することで絵柄の変動表示が行われる構成としてもよい。
その後、特別表示部429の消灯処理を実行する(ステップSD817)。特別表示部429においては、開閉実行モードが発生した場合に当該開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数に対応する情報が表示される。つまり、6R大当たり結果となったことを契機として開閉実行モードが発生する場合には当該開閉実行モードが開始される場合に特別表示部429にて6回のラウンド遊技に対応する表示が行われる。また、15R大当たり結果となったことを契機として開閉実行モードが発生する場合には当該開閉実行モードが開始される場合に特別表示部429にて15回のラウンド遊技に対応する表示が行われる。また、第1小当たり結果を契機とした振分実行モードにてV入賞が発生したことで開閉実行モードが発生する場合には当該開閉実行モードが開始される場合に特別表示部429にて5回のラウンド遊技に対応する表示が行われる。また、第2小当たり結果を契機とした振分実行モードにてV入賞が発生したことで開閉実行モードが発生する場合には当該開閉実行モードが開始される場合に特別表示部429にて8回のラウンド遊技に対応する表示が行われる。また、第3小当たり結果を契機とした振分実行モードにてV入賞が発生したことで開閉実行モードが発生する場合には当該開閉実行モードが開始される場合に特別表示部429にて14回のラウンド遊技に対応する表示が行われる。上記構成において特図変動開始処理のステップSD817にて特別表示部429の消灯処理が実行されることにより、開閉実行モードが開始される場合に開始された特別表示部429におけるラウンド遊技の回数に対応する表示は当該開閉実行モードが終了した後において新たな遊技回が開始される場合に終了される。そして、特別表示部429は開閉実行モードが新たに発生するまで消灯状態に維持される。
その後、特図特電カウンタの値を1加算する(ステップSD818)。特図変動開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「0」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタの値は特図変動中処理(ステップSD706)に対応する「1」となる。
<特図変動中処理>
次に、特図特電制御処理(図723)のステップSD706にて実行される特図変動中処理について説明する。
今回の遊技回の表示継続期間が経過していない場合であって、今回の遊技回の実行対象となっている特図表示部425,426の表示内容の更新タイミングである場合、特図用の変動表示テーブルを参照することにより特図表示部425,426の表示内容を更新するためのデータ設定を行う。これにより、今回の遊技回の実行対象となっている特図表示部425,426における絵柄の表示内容が次の順番の表示内容に更新される。なお、主側RAM65には第1特図表示部425において絵柄の更新タイミングとなった場合に絵柄の表示内容を特図用の変動表示テーブルから導出するために参照される第1表示順序カウンタが設けられている。また、主側RAM65には第2特図表示部426において絵柄の更新タイミングとなった場合に絵柄の表示内容を特図用の変動表示テーブルから導出するために参照される第2表示順序カウンタが設けられている。
特図表示部425,426における絵柄の変動表示の開始時の態様、及び絵柄の変動表示の更新態様は、当否判定処理の結果及び種別判定処理の結果に関係なく一定の態様で行われるとともに、図柄表示装置424における遊技回用の演出の内容に関係なく一定の態様で行われる。例えば、所定の複数回の更新タイミングが発生することで絵柄の表示内容が1周するとともに表示順序が一定の順序である表示パターンが繰り返し行われ、遊技回の表示継続期間が経過した場合には当該表示パターンのいずれの順序の表示が行われている状況であっても、その遊技回の開始時に決定された停止結果が表示される。これにより、特図表示部425,426を表示制御するための処理構成の簡素化を図ることが可能となる。
一方、遊技回の表示継続期間が経過している場合、遊技回の開始時に主側RAM65に記憶された特図表示部425,426の絵柄の停止態様の情報を読み出すとともにその絵柄の停止態様となるように今回の遊技回の実行対象となっている特図表示部425,426を表示制御する。これにより、今回の遊技回の実行対象となっている特図表示部425,426において今回の遊技回の当否判定処理の結果及び種別判定処理の結果に対応する絵柄が表示された状態で絵柄の変動表示が停止される。特図表示部425,426において停止表示された絵柄の態様は、振分実行モード及び開閉実行モードであるか否かに関係なく、その特図表示部425,426における次回の絵柄の変動表示が開始されるまで維持される。また、主側RAM65のタイマカウンタに最終停止期間(例えば0.5sec)の情報をセットする。これにより、最終停止期間の計測が開始される。
その後、最終停止コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は、主側CPU63から最終停止コマンドを受信した場合、表示制御装置82に最終停止コマンドを送信する。表示制御装置82は、音声発光制御装置81から最終停止コマンドを受信した場合、今回の遊技回における停止図柄の組合せを最終停止期間に亘って停止表示させるための表示パターンテーブルを読み出す。これにより、図柄表示装置424において今回の遊技回に対応する停止図柄の組合せが最終停止期間に亘って停止表示されることとなる。
その後、特図特電カウンタの値を1加算する。特図変動中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「1」であるため、1加算されることで特図特電カウンタの値は特図確定中処理(ステップSD707)に対応する「2」となる。
<特図確定中処理>
次に、特図特電制御処理(図723)のステップSD707にて実行される特図確定中処理について、図725のフローチャートを参照しながら説明する。なお、特図確定中処理におけるステップSD901〜ステップSD915の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
最終停止期間が経過している場合であって今回の遊技回が大当たり結果に対応している場合(ステップSD901及びステップSD902:YES)、特別表示部429の表示開始処理を実行する(ステップSD903)。特別表示部429の表示開始処理では、今回の大当たり結果が6R大当たり結果である場合には6回のラウンド遊技に対応する表示が開始されるように特別表示部429を表示制御するためのデータ設定を行う。また、特別表示部429の表示開始処理では、今回の大当たり結果が15R大当たり結果である場合には15回のラウンド遊技に対応する表示が開始されるように特別表示部429を表示制御するためのデータ設定を行う。その後、特図特電カウンタの値を3加算する(ステップSD904)。特図確定中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値が「2」であるため、3加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタの値は特電開始処理(ステップSD710)に対応する「5」となる。
最終停止期間が経過している場合であって今回の遊技回が大当たり結果に対応していない場合(ステップSD901:YES、ステップSD902:NO)、主側RAM65に設けられたサポートフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSD905)。サポートフラグは高頻度サポートモードである場合に「1」がセットされ、低頻度サポートモードである場合に「0」となるフラグである。したがって、ステップSD905ではサポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定していることになる。
高頻度サポートモードでありサポートフラグに「1」がセットされている場合(ステップSD905:YES)、今回終了した遊技回が第2特図側の保留情報を契機とした遊技回であるか否かを判定する(ステップSD906)。今回終了した遊技回が第2特図側の保留情報を契機とした遊技回である場合(ステップSD906:YES)、主側RAM65に設けられた第2特図用カウンタの値を1減算するとともに(ステップSD907)、主側RAM65に設けられた合計用カウンタの値を1減算する(ステップSD908)。一方、今回終了した遊技回が第1特図側の保留情報を契機とした遊技回である場合(ステップSD906:NO)、主側RAM65に設けられた第1特図用カウンタの値を1減算するとともに(ステップSD909)、主側RAM65の合計用カウンタの値を1減算する(ステップSD910)。ステップSD908又はステップSD910の処理を実行した後は、第1特図用カウンタ、第2特図用カウンタ及び合計用カウンタのいずれかの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップSD911)。ステップSD911にて肯定判定をした場合、主側RAM65のサポートフラグを「0」クリアする(ステップSD912)。これにより、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。
既に説明したとおり開閉実行モードが終了した場合にはサポートモードが高頻度サポートモードとなる。この高頻度サポートモードは開閉実行モードが終了した後における遊技回の実行回数が終了基準回数となった場合に終了し低頻度サポートモードに移行する。第1特図用カウンタ、第2特図用カウンタ及び合計用カウンタはいずれも上記終了基準回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。第1特図用カウンタは開閉実行モードが終了した後における第1特図側の保留情報を契機とした遊技回の実行回数を計測するためのカウンタであり、第2特図用カウンタは開閉実行モードが終了した後における第2特図側の保留情報を契機とした遊技回の実行回数を計測するためのカウンタであり、合計用カウンタは開閉実行モードが終了した後における第1特図側の保留情報を契機とした遊技回及び第2特図側の保留情報を契機とした遊技回の合計の実行回数を計測するためのカウンタである。開閉実行モードの発生契機となった大当たり結果又は小当たり結果がいずれの種類であったとしても、第1特図用カウンタ及び合計用カウンタには開閉実行モードが終了する場合に「100」がセットされる。一方、第2特図用カウンタには、第1特図側の保留情報による6R大当たり結果を契機とした開閉実行モードである場合には「1」がセットされ、それ以外を契機とした開閉実行モードである場合には「5」がセットされる。
上記のとおり第1特図側の保留情報を契機とした遊技回が実行された場合には第1特図用カウンタ及び合計用カウンタの値がそれぞれ1減算され、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回が実行された場合には第2特図用カウンタ及び合計用カウンタの値がそれぞれ1減算される。そして、第1特図用カウンタ、第2特図用カウンタ及び合計用カウンタのいずれかの値が「0」となった場合には、高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。したがって、高頻度サポートモードは、開閉実行モードが終了した後における第2特図側の保留情報を契機とした遊技回の実行回数が1回若しくは5回となった場合、開閉実行モードが終了した後における第1特図側の保留情報を契機とした遊技回の実行回数が100回となった場合、又は開閉実行モードが終了した後における第1特図側の保留情報を契機とした遊技回及び第2特図側の保留情報を契機とした遊技回の合計回数が100回となった場合に終了する。
但し、高頻度サポートモードにおいては基本的に右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われる。したがって、高頻度サポートモードは基本的に、開閉実行モードが終了した後における第2特図側の保留情報を契機とした遊技回の実行回数が1回又は5回となった場合に終了することとなる。なお、開閉実行モードが終了した後における第2特図側の保留情報を契機とした遊技回の実行回数が1回となった場合に終了するとは、開閉実行モードが終了した後における最初の第2特図側の保留情報を契機とした遊技回が終了した場合に高頻度サポートモードが終了することである。また、開閉実行モードが終了した後における第2特図側の保留情報を契機とした遊技回の実行回数が5回となった場合に終了するとは、開閉実行モードが終了した後における5回目の第2特図側の保留情報を契機とした遊技回が終了した場合に高頻度サポートモードが終了することである。
ステップSD905にて否定判定をした場合、ステップSD911にて否定判定をした場合、又はステップSD912の処理を実行した場合、今回の遊技回が小当たり結果に対応しているか否かを判定する(ステップSD913)。今回の遊技回が小当たり結果に対応していない場合(ステップSD913:NO)、特図特電カウンタの値を「0」クリアする(ステップSD914)。これにより、特図特電カウンタの値は特図変動開始処理(ステップSD705)に対応する「0」となる。一方、今回の遊技回が小当たり結果に対応している場合(ステップSD913:YES)、特図特電カウンタの値を1加算する(ステップSD915)。特図確定中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値が「2」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタの値は振分開始用処理(ステップSD708)に対応する「3」となる。
<振分開始用処理>
次に、特図特電制御処理(図723)のステップSD708にて実行される振分開始用処理について説明する。
まず振分開始コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は、主側CPU63から振分開始コマンドを受信した場合、振分実行モード中であることを示す演出が実行されるように表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。また、音声発光制御装置81は表示制御装置82に振分開始コマンドを送信する。表示制御装置82は音声発光制御装置81から振分開始コマンドを受信した場合、振分実行モードが開始されたことを示す表示演出が実行された後に、振分実行モード中であることを示す表示演出が実行されるように図柄表示装置424を表示制御する。
その後、主側RAM65に設けられた振分入賞カウンタに「10」をセットする。振分入賞カウンタは、振分実行モードにおいて開放状態となっている振分入賞装置415に入球した遊技球の個数との関係で当該振分入賞装置415を開放状態から閉鎖状態に切り換える契機を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。また、振分開放期間のセット処理を実行する。振分開放期間のセット処理では、振分入賞装置415が開放状態に維持される期間が振分開放期間である10秒となるように当該10秒に対応する情報を主側RAM65のタイマカウンタにセットする。そして、振分入賞装置415を開放状態とするために振分入口用の駆動部443への駆動信号の出力を開始する。
その後、特図特電カウンタの値を1加算する。振分開始用処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「3」であるため、1加算されることで特図特電カウンタの値は振分用処理(ステップSD709)に対応する「4」となる。
<振分用処理>
次に、特図特電制御処理(図723)のステップSD709にて実行される振分用処理について、図726のフローチャートを参照しながら説明する。なお、振分用処理におけるステップSE101〜ステップSE118の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず振分入賞装置415の切換片446を退避位置からV誘導位置に切り換えるタイミングとなったか否かを判定する(ステップSE101)。振分入賞装置415が開放状態となってから2秒経過した場合にステップSE101にて肯定判定をする。ステップSE101にて肯定判定をした場合、切換片446が退避位置からV誘導位置に移動するように切換用駆動部447に駆動信号を出力する(ステップSE102)。これにより、切換片446がV誘導位置に配置され、その後に切換片446の位置に到達した遊技球は切換片446によってV入賞通路領域445cに誘導されてV入賞検知センサ449にて検知される。
振分入賞装置415のV入賞検知センサ449にて遊技球が検知されている場合(ステップSE103:YES)、主側RAM65に設けられたV入賞フラグに「1」をセットする(ステップSE104)。V入賞フラグは、V入賞検知センサ449にて遊技球が検知されたことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。また、V入賞コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSE105)。音声発光制御装置81は主側CPU63からV入賞コマンドを受信した場合、V入賞検知センサ449にて遊技球が検知されたことに対応する演出が実行されるように表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。また、音声発光制御装置81は表示制御装置82にV入賞コマンドを送信する。表示制御装置82は、音声発光制御装置81からV入賞コマンドを受信した場合、V入賞検知センサ449にて遊技球が検知されたことを示す表示演出が実行されるように図柄表示装置424を表示制御する。
振分入賞装置415が開放状態である状況において、主側RAM65のタイマカウンタを利用して計測している振分開放期間が経過したか否かを判定する(ステップSE106)。振分開放期間が経過していない場合(ステップSE106:NO)、振分入賞装置415のカウント検知センサ448又はV入賞検知センサ449にて遊技球が検知されたか否かを判定することで振分入賞装置415への入賞が発生したか否かを判定する(ステップSE107)。振分入賞装置415への入賞が発生している場合(ステップSE107:YES)、主側RAM65の振分入賞カウンタの値を1減算する(ステップSE108)。そして、その1減算後における振分入賞カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップSE109)。
ステップSE106にて肯定判定をした場合、又はステップSE109にて肯定判定をした場合、振分入賞装置415の閉鎖条件が成立しているため、振分入口用の駆動部443への駆動信号の出力を停止することで振分入賞装置415を閉鎖状態とする(ステップSE110)。その後、振分入賞装置415内に確実に遊技球が存在しなくなるまで振分実行モードの終了を待機するために、主側RAM65のタイマカウンタに待機期間に対応する情報をセットする(ステップSE111)。待機期間は、振分入賞装置415に入球した遊技球がカウント検知センサ448及びV入賞検知センサ449のいずれかに検知されるまでに要する最長期間よりも長い期間として設定されている。具体的には4秒に設定されている。このように待機期間が経過するまで振分実行モードの終了を待機することで、振分入賞装置415を閉鎖状態とする直前に当該振分入賞装置415に入球した遊技球が仮にV入賞検知センサ449にて検知された場合にそれを有効なものとして扱うことが可能となる。
主側RAM65のタイマカウンタにて計測している待機期間が経過している場合(ステップSE112:YES)、切換片446がV誘導位置から退避位置に復帰するように切換用駆動部447への駆動信号の出力を停止する(ステップSE113)。これにより、切換片446が退避位置に復帰する。
その後、主側RAM65のV入賞フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、今回の振分実行モードにおいてV入賞検知センサ449にて遊技球が検知されたか否かを判定する(ステップSE114)。V入賞フラグに「1」がセットされている場合(ステップSE114:YES)、特別表示部429の表示開始処理を実行する(ステップSE115)。特別表示部429の表示開始処理では、今回の振分実行モードが第1小当たり結果を契機としている場合には5回のラウンド遊技に対応する表示が開始されるように特別表示部429を表示制御するためのデータ設定を行う。また、特別表示部429の表示開始処理では、今回の振分実行モードが第2小当たり結果を契機としている場合には8回のラウンド遊技に対応する表示が開始されるように特別表示部429を表示制御するためのデータ設定を行う。また、特別表示部429の表示開始処理では、今回の振分実行モードが第3小当たり結果を契機としている場合には14回のラウンド遊技に対応する表示が開始されるように特別表示部429を表示制御するためのデータ設定を行う。その後、特図特電カウンタの値を1加算する(ステップSE116)。振分用処理が実行される場合における特図特電カウンタの値が「4」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタの値は特電開始処理(ステップSD710)に対応する「5」となる。なお、ステップSE114にて肯定判定をした場合にはV入賞フラグを「0」クリアする。
V入賞フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSE114:NO)、フラグクリア処理を実行する(ステップSE117)。フラグクリア処理では、小当たり結果の種類を特定するためのフラグなどを「0」クリアする。その後、特図特電カウンタの値を「0」クリアする(ステップSE118)。これにより、特図特電カウンタの値は特図変動開始処理(ステップSD705)に対応する「0」となる。
<特電開始処理>
次に、特図特電制御処理(図723)のステップSD710にて実行される特電開始処理について説明する。
特電開始処理では、オープニング期間の開始前であればオープニング期間(例えば4秒)の計測を開始するとともにオープニングコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81はオープニングコマンドを受信した場合、オープニング演出が実行されるように表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。また、音声発光制御装置81はオープニングコマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82はオープニングコマンドを受信した場合、オープニング演出が実行されるように図柄表示装置424の表示制御を実行する。
特電開始処理では、オープニング期間が経過した場合、主側RAM65に設けられたラウンドカウンタに今回の開閉実行モードのラウンド遊技の実行回数に対応する情報をセットする。ラウンドカウンタは、開閉実行モードにおいて残りのラウンド遊技の回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタであり、ラウンド遊技が1回実行される度にラウンドカウンタの値が1減算される。また、主側RAM65のタイマカウンタにラウンド遊技の開放継続期間の情報(具体的には29秒)をセットするとともに、主側RAM65に設けられた入賞カウンタに1回のラウンド遊技における特電入賞装置416への上限入賞個数に対応する情報(具体的には「10」)をセットする。そして、特電用の開放設定処理を実行する。当該開放設定処理では、特電入賞装置416が開放状態となるように特電用の駆動部416cへの駆動信号の出力を開始する。その後、特図特電カウンタの値を1加算する。これにより、特図特電カウンタの値は特電開放中処理(ステップSD711)に対応する「6」となる。
<特電開放中処理>
次に、特図特電制御処理(図723)のステップSD711にて実行される特電開放中処理について説明する。
特電開放中処理では、特電入賞装置416の開放継続期間が経過している場合又は特電入賞装置416に上限入賞個数の遊技球の入賞が発生している場合、閉鎖設定処理を実行する。当該閉鎖設定処理では、特電入賞装置416が閉鎖状態となるように特電用の駆動部416cへの駆動信号の出力を停止する。その後、主側RAM65のラウンドカウンタの値を1減算する。
1減算後におけるラウンドカウンタの値が「0」ではない場合、閉鎖継続期間に対応する情報(具体的には2秒)を主側RAM65のタイマカウンタにセットする。その後、特図特電カウンタの値を1加算する。これにより、特図特電カウンタの値は特電閉鎖中処理(ステップSD712)に対応する「7」となる。
1減算後におけるラウンドカウンタの値が「0」である場合、エンディング期間に対応する情報(具体的には10秒)を主側RAM65のタイマカウンタにセットする。また、エンディングコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81はエンディングコマンドを受信した場合、エンディング演出が実行されるように表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。また、音声発光制御装置81はエンディングコマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82はエンディングコマンドを受信した場合、エンディング演出が実行されるように図柄表示装置424の表示制御を実行する。その後、特図特電カウンタの値を2加算する。これにより、特図特電カウンタの値は特電終了処理(ステップSD713)に対応する「8」となる。
<特電閉鎖中処理>
次に、特図特電制御処理(図723)のステップSD712にて実行される特電閉鎖中処理について説明する。
閉鎖継続期間が経過している場合、主側RAM65のタイマカウンタにラウンド遊技の開放継続期間の情報(具体的には29秒)をセットするとともに、主側RAM65の入賞カウンタに1回のラウンド遊技における特電入賞装置416への上限入賞個数に対応する情報(具体的には「10」)をセットする。そして、特電用の開放設定処理を実行することで特電入賞装置416を開放状態とする。その後、特図特電カウンタの値を1減算する。これにより、特図特電カウンタの値は特電開放中処理(ステップSD711)に対応する「6」となる。
<特電終了処理>
次に、特図特電制御処理(図723)のステップSD713にて実行される特電終了処理について、図727のフローチャートを参照しながら説明する。なお、特電終了処理におけるステップSE201〜ステップSE209の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
エンディング期間が経過している場合(ステップSE201:YES)、主側RAM65の合計用カウンタに「100」をセットするとともに(ステップSE202)、主側RAM65の第1特図用カウンタに「100」をセットする(ステップSE203)。その後、今回の開閉実行モードが第2特図側の保留情報を契機としているか否かを判定する(ステップSE204)。また、今回の開閉実行モードが第1特図側の保留情報を契機としている場合には(ステップSE204:NO)、今回の開閉実行モードが15R大当たり結果を契機としているか否かを判定する(ステップSE205)。ステップSE204又はステップSE205にて肯定判定をした場合には主側RAM65の第2特図用カウンタに「5」をセットし(ステップSE206)、ステップSE204及びステップSE205の両方にて否定判定をした場合には主側RAM65の第2特図用カウンタに「1」をセットする(ステップSE207)。上記ステップSE202〜ステップSE207の処理により開閉実行モードが終了した後における高頻度サポートモードの終了条件が設定される。
ステップSE206又はステップSE207の処理を実行した場合、主側RAM65のサポートフラグに「1」をセットする(ステップSE208)。これにより、開閉実行モードが終了した後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる。その後、特図特電カウンタの値を「0」クリアする(ステップSE209)。これにより、特図特電カウンタの値は特図変動開始処理(ステップSD705)に対応する「0」となる。
<設定関連処理の実行中であることの報知>
次に、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に起動されるメイン処理(図690)にて設定確認用処理(ステップSC213)又は設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを報知するための構成について説明する。
図728は特定制御用のワークエリア221のクリア対象エリア371に設けられた各エリアを説明するための説明図である。
クリア対象エリア371には上記第88実施形態と同様に、第1表示データバッファ271、第2表示データバッファ272、第3表示データバッファ273、第4表示データバッファ274及び第5表示データバッファ275が設けられている。また、クリア対象エリア371には第1〜第5表示データバッファ271〜275以外にも、第6表示データバッファ471、第7表示データバッファ472及び第8表示データバッファ473が設けられている。
第1表示データバッファ271には第1特図表示部425に所定の表示を行わせるための表示データが格納される。特図変動開始処理(図724)におけるステップSD816にて第1特図表示部425において絵柄の変動表示を開始させるための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて第1特図表示部425の変動開始時の表示に対応する表示データが第1表示データバッファ271に設定される。また、特図特電制御処理(図723)における特図変動中処理(ステップSD706)にて第1特図表示部425の表示内容を更新させるための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて第1特図表示部425の絵柄の変動表示を進行させるための表示データが第1表示データバッファ271に設定される。また、特図特電制御処理(図723)における特図変動中処理(ステップSD706)にて第1特図表示部425の表示内容を今回の遊技回における当否判定処理(ステップSD803)及び大当たり時の種別判定処理(ステップSD805)の処理結果に対応する表示内容とするための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて第1特図表示部425に今回の遊技回の結果に対応する表示を行わせるための表示データが第1表示データバッファ271に設定される。この場合に設定される表示データは今回の遊技回の開始時において特図変動開始処理(図724)のステップSD807又はステップSD812にて選択された表示データとなる。また、この場合に設定された表示データは第1特図表示部425にて新たな遊技回を開始させる状況となるまで第1表示データバッファ271に記憶保持される。なお、第1特図表示部425に対応させて第1表示回路261が設けられており、第1表示データバッファ271に格納された表示データが第1表示回路261に供給されることにより当該表示データに対応する表示が第1特図表示部425にて行われる。
第2表示データバッファ272には第1特図保留表示部427に所定の表示を行わせるための表示データが格納される。特図特電制御処理(図723)における保留情報の取得処理(ステップSD701)にて第1特図側の保留情報が第1特図保留エリア452に新たに格納された場合には、第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて当該格納後において第1特図保留エリア452に格納されている第1特図側の保留情報の数に対応する表示データが第2表示データバッファ272に設定される。また、特図変動開始処理(図724)におけるデータ設定処理(ステップSD802)にて第1特図側の保留情報が遊技回の実行契機として消化された場合には、第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて当該消化後において第1特図保留エリア452に格納されている第1特図側の保留情報の数に対応する表示データが第2表示データバッファ272に設定される。なお、第1特図保留表示部427に対応させて第2表示回路262が設けられており、第2表示データバッファ272に格納された表示データが第2表示回路262に供給されることにより当該表示データに対応する表示が第1特図保留表示部427にて行われる。
第3表示データバッファ273には普図表示部423aに所定の表示を行わせるための表示データが格納される。普図普電制御処理(図722)の普図変動開始処理(ステップSD606)にて普図表示部423aにおける絵柄の変動表示を開始させるための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて普図表示部423aの変動開始時の表示に対応する表示データが第3表示データバッファ273に設定される。また、普図普電制御処理(図722)の普図変動中処理(ステップSD607)にて普図表示部423aの表示内容を更新させるための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて普図表示部423aの絵柄の変動表示を進行させるための表示データが第3表示データバッファ273に設定される。また、普図普電制御処理(図722)の普図変動中処理(ステップSD607)にて普図表示部423aの表示内容を今回の変動表示回における誘導状態抽選の結果に対応する表示内容とするための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて普図表示部423aに今回の変動表示回の結果に対応する表示を行わせるための表示データが第3表示データバッファ273に設定される。この場合に設定された表示データは普図表示部423aにて新たな変動表示回を開始させる状況となるまで第3表示データバッファ273に記憶保持される。なお、普図表示部423aに対応させて第3表示回路263が設けられており、第3表示データバッファ273に格納された表示データが第3表示回路263に供給されることにより当該表示データに対応する表示が普図表示部423aにて行われる。
第4表示データバッファ274には普図保留表示部423bに所定の表示を行わせるための表示データが格納される。普図普電制御処理(図722)の普図側の保留情報の取得処理(ステップSD601)にて普図側の保留情報が普図保留エリア455に新たに格納された場合には、第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて当該格納後において普図保留エリア455に格納されている普図側の保留情報の数に対応する表示データが第4表示データバッファ274に設定される。また、普図普電制御処理(図722)の普図変動開始処理(ステップSD606)にて普図側の保留情報が普図表示部423aの変動表示回の実行契機として消化された場合には、第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて当該消化後において普図保留エリア455に格納されている普図側の保留情報の数に対応する表示データが第4表示データバッファ274に設定される。なお、普図保留表示部423bに対応させて第4表示回路264が設けられており、第4表示データバッファ274に格納された表示データが第4表示回路264に供給されることにより当該表示データに対応する表示が普図保留表示部423bにて行われる。
第5表示データバッファ275には第1〜第4報知用表示装置201〜204に所定の表示を行わせるための表示データが格納される。当該第5表示データバッファ275への表示データの設定は後述する第2タイマ割込み処理(図729)におけるステップSE303、ステップSE307及びステップSE310にて実行される。なお、第1〜第4報知用表示装置201〜204に対応させて第5表示回路265が設けられており、第5表示データバッファ275に格納された表示データが第5表示回路265に供給されることにより当該表示データに対応する表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
第6表示データバッファ471には第2特図表示部426に所定の表示を行わせるための表示データが格納される。特図変動開始処理(図724)におけるステップSD816にて第2特図表示部426において絵柄の変動表示を開始させるための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて第2特図表示部426の変動開始時の表示に対応する表示データが第6表示データバッファ471に設定される。また、特図特電制御処理(図723)における特図変動中処理(ステップSD706)にて第2特図表示部426の表示内容を更新させるための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて第2特図表示部426の絵柄の変動表示を進行させるための表示データが第6表示データバッファ471に設定される。また、特図特電制御処理(図723)における特図変動中処理(ステップSD706)にて第2特図表示部426の表示内容を今回の遊技回における当否判定処理(ステップSD803)、大当たり時の種別判定処理(ステップSD805)及び小当たり時の種別判定処理(ステップSD809)の処理結果に対応する表示内容とするための処理が実行されることで第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて第2特図表示部426に今回の遊技回の結果に対応する表示を行わせるための表示データが第6表示データバッファ471に設定される。この場合に設定される表示データは今回の遊技回の開始時において特図変動開始処理(図724)のステップSD807、ステップSD811又はステップSD812にて選択された表示データとなる。また、この場合に設定された表示データは第2特図表示部426にて新たな遊技回を開始させる状況となるまで第6表示データバッファ471に記憶保持される。なお、第2特図表示部426に対応させて第6表示回路が設けられており、第6表示データバッファ471に格納された表示データが第6表示回路に供給されることにより当該表示データに対応する表示が第2特図表示部426にて行われる。
第7表示データバッファ472には第2特図保留表示部428に所定の表示を行わせるための表示データが格納される。特図特電制御処理(図723)における保留情報の取得処理(ステップSD701)にて第2特図側の保留情報が第2特図保留エリア453に新たに格納された場合には、第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて当該格納後において第2特図保留エリア453に格納されている第2特図側の保留情報の数に対応する表示データが第7表示データバッファ472に設定される。また、特図変動開始処理(図724)におけるデータ設定処理(ステップSD802)にて第2特図側の保留情報が遊技回の実行契機として消化された場合には、第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて当該消化後において第2特図保留エリア453に格納されている第2特図側の保留情報の数に対応する表示データが第7表示データバッファ472に設定される。なお、第2特図保留表示部428に対応させて第7表示回路が設けられており、第7表示データバッファ472に格納された表示データが第7表示回路に供給されることにより当該表示データに対応する表示が第2特図保留表示部428にて行われる。
第8表示データバッファ473には特別表示部429に所定の表示を行わせるための表示データが格納される。大当たり結果に対応する遊技回において特図確定中処理(図725)における特別表示部429の表示開始処理(ステップSD903)にてラウンド遊技の回数の情報が設定された場合には、第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にてそのラウンド遊技の回数の情報に対応する表示データが第8表示データバッファ473に格納される。また、振分実行モードとなることで振分用処理(図726)における特別表示部429の表示開始処理(ステップSE115)にてラウンド遊技の回数の情報が設定された場合には、第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にてそのラウンド遊技の回数の情報に対応する表示データが第8表示データバッファ473に格納される。また、特図変動開始処理(図724)にて特別表示部429の消灯処理(ステップSD817)が実行された場合には、第1タイマ割込み処理(図638)における表示制御手段(ステップS8915)にて第8表示データバッファ473の表示データが「0」クリアされる。なお、特別表示部429に対応させて第8表示回路が設けられており、第8表示データバッファ473に格納された表示データが第8表示回路に供給されることにより当該表示データに対応する表示が特別表示部429にて行われる。
クリア対象エリア371に第1〜第8表示データバッファ271〜275,471〜473が含まれていることにより、メイン処理(図690)の第1RAMクリア処理(ステップSC218)又は設定値更新処理(ステップSC216)の第2RAMクリア処理が実行された場合には第1〜第8表示データバッファ271〜275,471〜473に設定されている表示データが「0」クリアされる。なお、クリア対象エリア371には、第1〜第8表示データバッファ271〜275,471〜473以外にも特図特電制御用のエリア及び普図普電制御用のエリアが含まれている。したがって、第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前におけるサポートモードに関係なくサポートモードは低頻度サポートモードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部423aが変動表示されていない状況であって第2作動部413の誘導ユニット432が非誘導状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグ及び設定確認表示フラグが「0」クリアされ、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新用エリア342が「0」クリアされる。また、特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされるとともに初期設定が実行される。また、主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアされた後に初期設定が実行される。
図729は主側CPU63にて実行される第2タイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、第2タイマ割込み処理におけるステップSE301〜ステップSE317の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。また、第2タイマ割込み処理はメイン処理(図690)の設定確認用処理(ステップSC213)が開始される場合に割込みが許可されるとともに設定確認用処理(ステップSC213)が終了される場合に割込みが禁止される。また、第2タイマ割込み処理はメイン処理(図690)の設定値更新処理(ステップSC216)が開始される場合に割込みが許可されるとともに設定値更新処理(ステップSC216)が終了される場合に割込みが禁止される。また、第2タイマ割込み処理はメイン処理(図690)のステップSC230にて割込許可の設定が行われてからメイン処理(図690)のステップSC227にて割込禁止の設定が行われるまで割込みが許可される。これらは第1タイマ割込み処理(図638)も同様である。
まず第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図729)の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップSE301)。第1タイマ割込み処理(図638)の発生が禁止されることにより、第1割込み周期が経過したとしても第2タイマ割込み処理(図729)に対して第1タイマ割込み処理(図638)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。また、第2タイマ割込み処理(図729)の発生が禁止されることにより、第2タイマ割込み処理(図729)の実行途中において仮に第2割込み周期が経過してしまったとしても第2タイマ割込み処理(図729)が重複して起動されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSE302)。設定更新表示フラグは主側CPU63にて設定値更新処理(ステップSC216)を実行している状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。上記第88実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図729)は設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であっても割り込んで起動される。ステップSE302にて肯定判定をした場合、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップSE303)。当該設定処理では上記第65実施形態と同様に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示を行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に設定する。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる。この表示は設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている間は継続される。
その後、設定更新中における第1表示データバッファ271への設定処理を実行する(ステップSE304)。図730(a)は設定更新中における第1表示データバッファ271への設定処理を示すフローチャートである。なお、設定更新中における第1表示データバッファ271への設定処理におけるステップSE401〜ステップSE405の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
当該設定処理では設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況において第1特図表示部425にて遊技回が実行されている場合と同様に絵柄の変動表示が行われるようにするための処理を実行する。また、当該設定処理では、この絵柄の変動表示を第1特図表示部425にて行わせるために、特図変動中処理(ステップSD706)にて利用される特図用の変動表示テーブル及び第1表示順序カウンタを利用する。
具体的には、まず今回が第1特図表示部425の表示内容の更新タイミングとなっているか否かを判定する(ステップSE401)。第1特図表示部425の絵柄の表示内容を更新する周期は、遊技回において第1特図表示部425の絵柄の表示内容が更新される周期と同一となっている。表示内容の更新タイミングである場合(ステップSE401:YES)、主側RAM65の第1表示順序カウンタの値を1加算する(ステップSE402)。そして、その1加算後における第1表示順序カウンタの値が最大値(例えば「20」)を超えた場合には(ステップSE403:YES)、第1表示順序カウンタの値を「0」クリアする(ステップSE404)。第1表示順序カウンタは既に説明したとおり第1特図表示部425において絵柄の更新タイミングとなった場合に特図用の変動表示テーブルから導出すべき絵柄の表示内容を特定するためのカウンタである。
ステップE401にて否定判定をした場合、ステップSE403にて否定判定をした場合、又はステップSE404の処理を実行した場合、第1表示順序カウンタの現状の値に対応する絵柄の表示内容を特図用の変動表示テーブルから導出し、その導出した絵柄の表示内容に対応する表示データを第1表示データバッファ271に設定する(ステップSE405)。これにより、当該表示データに対応する絵柄が第1特図表示部425にて表示される。
上記構成であることにより設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては第1特図表示部425にて遊技回が実行されている場合と同様に、表示順序が一定の順序である表示パターンによる絵柄の変動表示が第1特図表示部425にて繰り返されることとなる。この場合に、当該絵柄の変動表示を行わせるために利用される特図用の変動表示テーブル及び第1表示順序カウンタは第1特図表示部425にて遊技回が実行される場合に利用されるものである。これにより、必要な記憶容量の増大化を抑制しながら、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況において第1特図表示部425にて絵柄の変動表示を行わせることが可能となる。
第2タイマ割込み処理(図729)の説明に戻り、設定更新中における第1表示データバッファ271への設定処理(ステップSE304)を実行した後は、設定更新中における第8表示データバッファ473への設定処理を実行する(ステップSE305)。当該設定処理では特別表示部429にて所定の表示を行わせるための表示データを第8表示データバッファ473に設定する。具体的には、特図確定中処理(図725)における特別表示部429の表示開始処理(ステップSD903)において15R大当たり結果となった場合におけるラウンド遊技の実行回数に対応する表示設定が行われた場合に第8表示データバッファ473に設定される表示データと同一の表示データを第8表示データバッファ473に設定する。これにより、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては第1特図表示部425にて遊技回の場合と同様に絵柄の変動表示が行われるだけではなく、特別表示部429にて15R大当たり結果となった場合と同様にラウンド遊技の実行回数が15回であることに対応する表示が行われる。
ステップSE304にて第1表示データバッファ271に設定された表示データ及びステップSE305にて第8表示データバッファ473に設定された表示データは、設定値更新処理(ステップSC216)が終了する場合に実行される第2RAMクリア処理(ステップSB313)にて「0」クリアされる。これにより、設定値更新処理(ステップSC216)が終了する場合に、第1特図表示部425における絵柄の変動表示及び特別表示部429におけるラウンド遊技の実行回数が15回であることに対応する表示を終了させることが可能となる。その後、メイン処理(図690)のステップSC226にて表示開始処理(図696)が実行されることにより、第1表示データバッファ271に特図用の初期表示データが設定される。これにより、上記第88実施形態と同様に第1特図表示部425にて初期表示が開始される。一方、特別表示部429は次回の開閉実行モードが開始されるまで消灯状態に維持される。
なお、ステップSE305にて第8表示データバッファ473に設定する表示データはラウンド遊技の実行回数が15回であることに対応する表示を行わせるための表示データである構成に限定されない。例えば6R大当たり結果となった場合と同様にラウンド遊技の実行回数が6回であることに対応する表示を行わせるための表示データであってもよく、第1小当たり結果となった場合と同様にラウンド遊技の実行回数が5回であることに対応する表示を行わせるための表示データであってもよく、第2小当たり結果となった場合と同様にラウンド遊技の実行回数が8回であることに対応する表示を行わせるための表示データであってもよく、第3小当たり結果となった場合と同様にラウンド遊技の実行回数が14回であることに対応する表示を行わせるための表示データであってもよい。これらの場合であっても開閉実行モードが発生する場合に特別表示部429に所定の表示を行わせるために利用される表示データを利用して、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを示す報知を特別表示部429において行うことが可能となる。
ステップSE302にて否定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSE306)。設定確認表示フラグは主側CPU63にて設定確認用処理(ステップSC213)を実行している状況であるか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。上記第88実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図729)は設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況であっても割り込んで起動される。ステップSE306にて肯定判定をした場合、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップSE307)。当該設定処理では上記第65実施形態と同様に、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示を行わせるための表示データを第5表示データバッファ275に設定する。これにより、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてパチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる。この表示は設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている間は継続される。
その後、設定確認中における第6表示データバッファ471への設定処理を実行する(ステップSE308)。図730(b)は設定確認中における第6表示データバッファ471への設定処理を示すフローチャートである。なお、設定確認中における第6表示データバッファ471への設定処理におけるステップSE501〜ステップSE505の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
当該設定処理では設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況において第2特図表示部426にて遊技回が実行されている場合と同様に絵柄の変動表示が行われるようにするための処理を実行する。また、当該設定処理では、この絵柄の変動表示を第2特図表示部426にて行わせるために、特図変動中処理(ステップSD706)にて利用される特図用の変動表示テーブル及び第2表示順序カウンタを利用する。
具体的には、まず今回が第2特図表示部426の表示内容の更新タイミングとなっているか否かを判定する(ステップSE501)。第2特図表示部426の絵柄の表示内容を更新する周期は、遊技回において第2特図表示部426の絵柄の表示内容が更新される周期と同一となっている。表示内容の更新タイミングである場合(ステップSE501:YES)、主側RAM65の第2表示順序カウンタの値を1加算する(ステップSE502)。そして、その1加算後における第2表示順序カウンタの値が最大値(例えば「20」)を超えた場合には(ステップSE503:YES)、第2表示順序カウンタの値を「0」クリアする(ステップSE504)。第2表示順序カウンタは既に説明したとおり第2特図表示部426において絵柄の更新タイミングとなった場合に特図用の変動表示テーブルから導出すべき絵柄の表示内容を特定するためのカウンタである。
ステップE501にて否定判定をした場合、ステップSE503にて否定判定をした場合、又はステップSE504の処理を実行した場合、第2表示順序カウンタの現状の値に対応する絵柄の表示内容を特図用の変動表示テーブルから導出し、その導出した絵柄の表示内容に対応する表示データを第6表示データバッファ471に設定する(ステップSE505)。これにより、当該表示データに対応する絵柄が第2特図表示部426にて表示される。
上記構成であることにより設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況においては第2特図表示部426にて遊技回が実行されている場合と同様に、表示順序が一定の順序である表示パターンによる絵柄の変動表示が第2特図表示部426にて繰り返されることとなる。この場合に、当該絵柄の変動表示を行わせるために利用される特図用の変動表示テーブル及び第2表示順序カウンタは第2特図表示部426にて遊技回が実行される場合に利用されるものである。これにより、必要な記憶容量の増大化を抑制しながら、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況において第2特図表示部426にて絵柄の変動表示を行わせることが可能となる。
第2タイマ割込み処理(図729)の説明に戻り、設定確認中における第6表示データバッファ471への設定処理(ステップSE308)を実行した後は、設定確認中における第8表示データバッファ473への設定処理を実行する(ステップSE309)。当該設定処理では特別表示部429にて所定の表示を行わせるための表示データを第8表示データバッファ473に設定する。具体的には、特図確定中処理(図725)における特別表示部429の表示開始処理(ステップSD903)において6R大当たり結果となった場合におけるラウンド遊技の実行回数に対応する表示設定が行われた場合に第8表示データバッファ473に設定される表示データと同一の表示データを第8表示データバッファ473に設定する。これにより、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況においては第2特図表示部426にて遊技回の場合と同様に絵柄の変動表示が行われるだけではなく、特別表示部429にて6R大当たり結果となった場合と同様にラウンド遊技の実行回数が6回であることに対応する表示が行われる。この特別表示部429の表示内容は設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況における特別表示部429の表示内容と異なっている。
ステップSE308にて第6表示データバッファ471に設定された表示データ及びステップSE309にて第8表示データバッファ473に設定された表示データは、設定確認用処理(ステップSC213)が終了する場合に「0」クリアされる。これにより、設定確認用処理(ステップSC213)が終了する場合に、第2特図表示部426における絵柄の変動表示及び特別表示部429におけるラウンド遊技の実行回数が6回であることに対応する表示を終了させることが可能となる。その後、メイン処理(図690)のステップSC226にて表示開始処理(図696)が実行されることにより、第6表示データバッファ471に特図用の初期表示データが設定される。これにより、第2特図表示部426にて初期表示が開始される。一方、特別表示部429は次回の開閉実行モードが開始されるまで消灯状態に維持される。
なお、ステップSE309にて第8表示データバッファ473に設定する表示データは、ラウンド遊技の実行回数が6回であることに対応する表示を行わせるための表示データである構成に限定されない。例えば15R大当たり結果となった場合と同様にラウンド遊技の実行回数が15回であることに対応する表示を行わせるための表示データであってもよく、第1小当たり結果となった場合と同様にラウンド遊技の実行回数が5回であることに対応する表示を行わせるための表示データであってもよく、第2小当たり結果となった場合と同様にラウンド遊技の実行回数が8回であることに対応する表示を行わせるための表示データであってもよく、第3小当たり結果となった場合と同様にラウンド遊技の実行回数が14回であることに対応する表示を行わせるための表示データであってもよい。これらの場合であっても開閉実行モードが発生する場合に特別表示部429に所定の表示を行わせるために利用される表示データを利用して、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されていることを示す報知を特別表示部429において行うことが可能となる。
ステップSE306にて否定判定をした場合にはステップSE310の処理を実行する。ステップSE310の処理内容は上記第65実施形態における第2タイマ割込み処理(図628)のステップS8406と同一である。
ステップSE305、ステップSE309又はステップSE310の処理を実行した場合、上記第65実施形態と同様に、種別データ信号線LN1及び種別クロック信号線LN2を通じた信号の送信状態をOFF状態とするとともに(ステップSE311)、表示データ信号線LN3及び表示クロック信号線LN4を通じた信号の送信状態をOFF状態とする(ステップSE312)。その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた種別カウンタの更新処理を実行する(ステップSE313)。
種別カウンタは、第2タイマ割込み処理の今回の処理回において第1〜第8表示データバッファ271〜275,471〜473のうち表示データの送信対象を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。種別カウンタの値が「1」である場合、第1表示データバッファ271の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「2」である場合、第2表示データバッファ272の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「3」である場合、第3表示データバッファ273の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「4」である場合、第4表示データバッファ274の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「5」である場合、第5表示データバッファ275の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「6」である場合、第6表示データバッファ471の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「7」である場合、第7表示データバッファ472の表示データが送信対象となり、種別カウンタの値が「8」である場合、第8表示データバッファ473の表示データが送信対象となる。種別カウンタの更新処理では種別カウンタの値を1加算するとともに、その1加算後における種別カウンタの値が上限値である「8」を超えた場合には種別カウンタの値を「1」に設定する。これにより、第2タイマ割込み処理の各処理回ごとに第1〜第8表示データバッファ271〜275,471〜473において表示データの送信対象が順次変更される。
その後、種別カウンタの値に対応する種別データを主側ROM64から読み出す(ステップSE314)。具体的には、種別カウンタの値が「1」である場合には第1表示回路261に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「2」である場合には第2表示回路262に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「3」である場合には第3表示回路263に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「4」である場合には第4表示回路264に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「5」である場合には第5表示回路265に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「6」である場合には第6表示回路に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「7」である場合には第7表示回路に対応する種別データを主側ROM64から読み出し、種別カウンタの値が「8」である場合には第8表示回路に対応する種別データを主側ROM64から読み出す。
その後、種別カウンタの値に対応する表示データバッファ271〜275,471〜473から表示データを読み出す(ステップSE315)。具体的には、種別カウンタの値が「1」である場合には第1表示データバッファ271から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「2」である場合には第2表示データバッファ272から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「3」である場合には第3表示データバッファ273から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「4」である場合には第4表示データバッファ274から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「5」である場合には第5表示データバッファ275から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「6」である場合には第6表示データバッファ471から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「7」である場合には第7表示データバッファ472から表示データを読み出し、種別カウンタの値が「8」である場合には第8表示データバッファ473から表示データを読み出す。
その後、各種信号の送信処理を実行する(ステップSE316)。当該送信処理では、ステップSE314にて読み出した種別データが表示IC266に送信されるように、種別データ信号線LN1及び種別クロック信号線LN2に対する信号出力を行う。また、当該送信処理では、ステップSE315にて読み出した表示データが表示IC266に送信されるように、表示データ信号線LN3及び表示クロック信号線LN4に対する信号出力を行う。
その後、第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図729)の発生を許可するために割込み許可の設定を行う(ステップSE317)。
次に、パチンコ機10の状態に応じて第1特図表示部425、第2特図表示部426及び特別表示部429の表示内容が変化する様子について図731のタイムチャートを参照しながら説明する。図731(a)は設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている期間を示し、図731(b)は設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている期間を示し、図731(c)は第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が実行されている期間を示し、図731(d)は第1特図表示部425にて所定の絵柄が停止表示されている期間を示し、図731(e)は第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が実行されている期間を示し、図731(f)は第2特図表示部426にて所定の絵柄が停止表示されている期間を示し、図731(g)は特別表示部429にて所定の表示が行われている期間を示す。
まず設定値更新処理(ステップSC216)及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されていない状況について説明する。
t1のタイミングで第1特図側の保留情報を契機とした遊技回を開始させる状況となることで図731(c)に示すように第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が開始される。そして、t2のタイミングで遊技回の表示継続期間が経過することで、図731(c)及び図731(d)に示すように第1特図表示部425における絵柄の変動表示が終了されて、当該遊技回における当否判定処理及び種別判定処理の結果に対応する絵柄の表示が第1特図表示部425にて開始される。この場合、当該遊技回では15R大当たり結果が選択されている。したがって、t2のタイミングでは15R大当たり結果に対応する絵柄の停止表示が第1特図表示部425にて開始される。
その後、t3のタイミングで絵柄の停止表示の最終停止期間が経過することで大当たり結果に対応する遊技回が終了して開閉実行モードが開始される。この場合、当該t3のタイミングで図731(g)に示すように特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数が15回であることに対応する表示が開始される。なお、t3のタイミングまでは特別表示部429は消灯状態となっている。
その後、t4のタイミングで開閉実行モードが終了するとともに図731(e)に示すように第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が開始される。この場合、当該t4のタイミングで図731(g)に示すように特別表示部429が消灯状態となる。そして、t5のタイミングで遊技回の表示継続期間が経過することで、図731(e)及び図731(f)に示すように第2特図表示部426における絵柄の変動表示が終了されて、当該遊技回における当否判定処理及び種別判定処理の結果に対応する絵柄の表示が第2特図表示部426にて開始される。この場合、当該遊技回では第1小当たり結果が選択されている。したがって、t5のタイミングでは第1小当たり結果に対応する絵柄の停止表示が第2特図表示部426にて開始される。
その後、絵柄の停止表示の最終停止期間が経過することで振分実行モードが開始され、当該振分実行モードがt6のタイミングで終了する。当該振分実行モードにおいてV入賞が発生していることでt6のタイミングで開閉実行モードが開始される。この場合、当該t6のタイミングで図731(g)に示すように特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数が5回であることに対応する表示が開始される。なお、t6のタイミングまでは特別表示部429は消灯状態となっている。その後、t7のタイミングで開閉実行モードが終了するものの特別表示部429におけるラウンド遊技の実行回数が5回であることに対応する表示は、第1特図表示部425又は第2特図表示部426における新たな遊技回が開始されるまで継続される。
上記のとおり遊技が行われている場合には、第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われている状況において特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われることはなく、同様に特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われている状況において第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われることはない。また、上記のとおり遊技が行われている場合には、第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が行われている状況において特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われることはなく、同様に特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われている状況において第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が行われることはない。
次に、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況について説明する。
t8のタイミングで図731(a)に示すように設定値更新処理(ステップSC216)が開始される。この場合、当該t8のタイミングで図731(c)に示すように第1特図表示部425は消灯状態から絵柄の変動表示を行う状態に切り換わる。また、当該t8のタイミングで図731(g)に示すように特別表示部429は消灯状態からラウンド遊技の実行回数が15回であることに対応する表示を行う状態に切り換わる。
その後、t9のタイミングで図731(a)に示すように設定値更新処理(ステップSC216)が終了する。これにより、当該t9のタイミングで図731(c)に示すように第1特図表示部425における絵柄の変動表示が終了される。この場合、図731(d)に示すように第1特図表示部425では初期表示が開始される。初期表示の内容は上記第88実施形態における特図表示部37aの初期表示の内容と同様である。また、当該t9のタイミングで図731(g)に示すように特別表示部429におけるラウンド遊技の実行回数が15回であることに対応する表示が終了される。この場合、特別表示部429は消灯状態となる。
次に、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況について説明する。
t10のタイミングで図731(b)に示すように設定確認用処理(ステップSC213)が開始される。この場合、当該t10のタイミングで図731(e)に示すように第2特図表示部426は消灯状態から絵柄の変動表示を行う状態に切り換わる。また、当該t10のタイミングで図731(g)に示すように特別表示部429は消灯状態からラウンド遊技の実行回数が6回であることに対応する表示を行う状態に切り換わる。
その後、t11のタイミングで図731(b)に示すように設定確認用処理(ステップSC213)が終了する。これにより、当該t11のタイミングで図731(e)に示すように第2特図表示部426における絵柄の変動表示が終了される。この場合、図731(f)に示すように第2特図表示部426では初期表示が開始される。初期表示の内容は上記第88実施形態における特図表示部37aの初期表示の内容と同様である。また、当該t11のタイミングで図731(g)に示すように特別表示部429におけるラウンド遊技の実行回数が6回であることに対応する表示が終了される。この場合、特別表示部429は消灯状態となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われるとともに特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われる。遊技が行われている場合には第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われている状況において特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われることはない。したがって、遊技ホールの管理者は第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われているとともに特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われていることを確認することで設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを把握することが可能となる。
特に、第1特図表示部425及び特別表示部429は遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなくパチンコ機10前方から窓パネル52を通じて視認可能な領域に設けられている。このような第1特図表示部425及び特別表示部429にて設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを示す報知が行われることにより、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であるか否かの確認を簡易的に行うことが可能となる。
また、遊技が行われている場合には遊技回が実行された後に開閉実行モードが発生するため、第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われた後に特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われる。このような実行期間が前後する両者の表示を設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては同時に行わせることにより、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを明確に報知することが可能となる。
第1特図表示部425及び特別表示部429の表示内容の組合せにより設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを示す報知が行われる。これにより、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを示す報知を不正に行わせようとするためには第1特図表示部425及び特別表示部429のそれぞれに対して不正を施す必要が生じる。よって、当該不正行為を行いづらくさせることが可能となる。
第1特図表示部425及び特別表示部429は遊技が実行されている場合に使用される表示部である。このような表示部を利用して設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを示す報知を行うことにより、構成の複雑化を抑制しながら当該報知を行うことが可能となる。
設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを示す報知が行われる場合、第1特図表示部425では絵柄の変動表示が行われ、特別表示部429ではラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われる。第1特図表示部425における絵柄の変動表示は遊技が実行されている場合にも発生する表示内容であるとともに、特別表示部429におけるラウンド遊技の実行回数に対応する表示は遊技が実行されている場合にも発生する表示内容である。これにより、遊技が実行されている場合に発生する表示内容を利用して設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを報知することが可能となる。
第1特図表示部425及び特別表示部429は特図ユニット422として所定の範囲に集約させて設けられている。これにより、第1特図表示部425及び特別表示部429のそれぞれの表示内容の確認を行い易くすることが可能となる。
遊技が実行されている状況においては特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われている場合には特電入賞装置416が開閉される。これに対して、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われている状況において特電入賞装置416が閉鎖状態に維持される。これにより、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを報知することが可能となる。
設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況においては第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が行われるとともに特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われる。遊技が行われている場合には第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が行われている状況において特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われることはない。したがって、遊技ホールの管理者は第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が行われているとともに特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われていることを確認することで設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況であることを把握することが可能となる。
また、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のいずれであっても特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われる一方、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われるのに対して設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況においては第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が行われる。これにより、設定値更新処理(ステップSC216)及び設定確認用処理(ステップSC213)のいずれが実行されている状況であるのかを遊技ホールの管理者は明確に区別することが可能となる。
第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の各設定値における変動分が、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて外れ結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動分によって吸収される。これにより、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果となる確率に影響を与えないようにしながら、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果となる確率を変動させることが可能となる。
第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数はいずれの設定値であっても同一である。これにより、全ての設定値において第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果が選択される確率を一定とすることが可能となる。また、このように第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果が選択される確率を一定とした構成であっても、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果が選択される確率の各設定値の変動分は外れ結果が選択される確率の変動分により吸収されるため、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果が選択される確率を設定値に応じた確率とすることが可能となる。
第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて外れ結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数は各設定値のいずれであっても最も多い。これにより、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果が選択される確率の各設定値における変動分を第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて外れ結果が選択される確率の変動分で吸収する構成であっても、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて外れ結果となる確率については複数段階の設定値間で大きな変動を生じさせないようにすることが可能となる。
なお、上記実施形態の構成に代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われるとともに第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が行われる構成としてもよい。遊技が行われている場合には第1特図表示部425及び第2特図表示部426のうち一方にて絵柄の変動表示が行われている場合には他方にて絵柄の変動表示が行われない構成である。この場合に上記のとおり設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては第1特図表示部425及び第2特図表示部426のそれぞれにて絵柄の変動表示を行う構成とすることで設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に報知することが可能となる。当該構成において設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況であることを報知する場合には、第1特図表示部425及び第2特図表示部426のそれぞれにおける絵柄の変動表示に加えて普図表示部423aにて絵柄の変動表示が行われる構成としてもよく、第1特図表示部425及び第2特図表示部426のそれぞれにおける絵柄の変動表示に加えて特別表示部429にて所定の表示が行われる構成としてもよい。
また、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況において特別表示部429にて表示される表示内容はラウンド遊技の実行回数に対応する表示内容である構成に限定されることはなく、ラウンド遊技の実行回数に対応する表示内容ではないものの特別表示部429における少なくとも1個の表示用セグメント429aが発光状態となることで所定の表示が行われる構成としてもよい。遊技が行われている場合には第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われている場合には特別表示部429は全ての表示用セグメント429aが消灯状態となった非表示状態となるため、第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われている状況において特別表示部429が非表示状態となっていないことで設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを報知することが可能となる。また、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況においては第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が行われるとともに特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示ではないものの所定の表示が行われる構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを報知するための専用の表示部が、遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなくパチンコ機10前方から窓パネル52を通じて視認可能となる領域に設けられている構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況であることを報知するための専用の表示部が、遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなくパチンコ機10前方から窓パネル52を通じて視認可能となる領域に設けられている構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを報知するための専用の表示部及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況であることを報知するための専用の表示部のそれぞれが、遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなくパチンコ機10前方から窓パネル52を通じて視認可能となる領域に設けられている構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、設定値更新処理(ステップSC216)及び設定確認用処理(ステップSC213)のいずれかが実行されている状況であることを報知するための専用の表示部が、遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなくパチンコ機10前方から窓パネル52を通じて視認可能となる領域に設けられている構成としてもよい。この場合、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のいずれであっても同一の専用の表示部にて報知が行われる。また、当該構成において設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況と設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況とでその同一の専用の表示部における表示内容が相違している構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のいずれであっても同一の報知が実行される構成としてもよい。また、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況の一方については報知されるものの他方については報知されない構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、上記第87実施形態のように設定値更新処理(ステップSC216)が実行されたとしても動作電力の供給開始時の処理の実行後において第1特図表示部425にて前回の電断時の表示が再開される構成においては、設定値更新処理(ステップSC216)が開始される場合に上記前回の電断時の表示に対応する表示データが第1表示データバッファ271から主側RAM65において第2RAMクリア処理の実行に際して「0」クリア及び初期化が実行されないエリアに退避され、設定値更新処理(ステップSC216)が終了した場合にその退避された表示データが第1表示データバッファ271に復帰される構成としてもよい。これにより、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においてはそれに対応する表示を第1特図表示部425にて行うようにしながら、設定値更新処理(ステップSC216)が終了した後は前回の電断時の表示が再開されるようにすることが可能となる。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、振分実行モードである状況において当該振分実行モードであることを示す表示を行う振分実行対応の表示部が設けられている構成としてもよい。当該振分実行対応の表示部は、振分実行モードが開始された場合に非表示状態(すなわち全消灯状態)から所定の表示状態に切り換えられ、振分実行モードが終了する場合に所定の表示状態から非表示状態に切り換えられる。当該構成において、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている場合には振分実行対応の表示部が所定の表示状態となるとともに特別表示部429が所定の表示状態となることで、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを報知することが可能となる。また、このような報知に関する構成を設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況に対して適用してもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、第1特図側の保留情報が当否判定処理の対象となった場合にも小当たり結果が選択され得る構成としてもよい。この場合であっても第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行される場合に大当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の各設定値における変動分が、第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行される場合に外れ結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動分により吸収される構成としてもよい。この場合、第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行された場合に小当たり結果が選択される確率が各設定値において同一である構成としてもよい。また、上記構成に代えて第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行される場合に大当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の各設定値における変動分が、第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行される場合に小当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動分により吸収される構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に代えて、第2特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行される場合に大当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の各設定値における変動分が、第2特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行される場合に小当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動分により吸収される構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、当否判定処理にて大当たり結果であると判定される確率が相対的に高低となる高確率モードと低確率モードとが存在している構成としてもよい。また、当該構成において第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行された場合にも小当たり結果が選択され得る構成とするとともに、第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行されて小当たり結果が選択された場合及び第2特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行されて小当たり結果が選択された場合のいずれであっても振分実行モードではなく開閉実行モードに移行する構成としてもよい。当該開閉実行モードでは特電入賞装置416において1秒程度の短開放が2回程度の少ない回数実行される構成とする。上記のような構成において大当たり結果の種類として、開閉実行モードにおいては特電入賞装置416が小当たり結果となった場合と同様の態様で開放状態となり、開閉実行モードの終了後は高確率モードとなるものの開閉実行モードの開始前におけるサポートモードが低頻度サポートモードである場合には低頻度サポートモードが維持される潜伏確変大当たり結果が存在している構成としてもよい。この場合、低確率モードであって低頻度サポートモードである状況において第1特図側の保留情報を契機として特電入賞装置416において1秒程度の短開放が2回程度の少ない回数実行された場合には、それが小当たり結果及び潜伏確変大当たり結果のいずれを契機としているのかを遊技者に予測させることが可能となる。また、当該構成において少なくとも第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行された場合に小当たり結果が選択される確率が、当否抽選モード及び設定値がいずれであっても同一又は略同一である構成とすることで、小当たり結果の発生頻度からは設定値だけではなく当否抽選モードも遊技者に把握されないようにすることが可能となる。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、いずれかの小当たり結果となった振分実行モードにてV入賞となることで開閉実行モードが発生する場合には、既に終了した振分実行モードを1ラウンド分として特別表示部429におけるラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われる構成としてもよい。この場合、第1小当たり結果を契機とした開閉実行モードでは6回のラウンド遊技に対応する表示が特別表示部429にて行われ、第2小当たり結果を契機とした開閉実行モードでは9回のラウンド遊技に対応する表示が特別表示部429にて行われ、第3小当たり結果を契機とした開閉実行モードでは15回のラウンド遊技に対応する表示が特別表示部429にて行われる。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、小当たり結果は1種類のみ存在しており振分実行モードにおいてV入賞が発生した際にその後の開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数が抽選により決定される構成としてもよい。この場合、遊技者はV入賞が発生するタイミングに注目することとなる。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、大当たり結果の種類の振分確率が設定値に応じて変動する構成としてもよい。この場合、当否判定処理にて大当たり結果が選択される確率も設定値に応じて変動する構成としてもよく、当否判定処理にて大当たり結果が選択される確率は設定値に応じて変動することなく一定である構成としてもよい。
<第97実施形態>
本実施形態では第2タイマ割込み処理の処理構成が上記第96実施形態と相違している。以下、上記第96実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第96実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図732は本実施形態における第2タイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、第2タイマ割込み処理におけるステップSE601〜ステップSE615の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず上記第96実施形態における第2タイマ割込み処理(図729)のステップSE301と同様に割込み禁止の設定を行う(ステップSE601)。その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSE602)。設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSE602:YES)、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップSE603)。当該設定処理の処理内容は上記第96実施形態における第2タイマ割込み処理(図729)のステップSE303と同様である。
その後、設定更新中における全点灯表示の設定処理を実行する(ステップSE604)。当該設定処理では、普図表示部423aの全ての表示用セグメント、普図保留表示部423bの全ての発光部、第1特図表示部425の全ての表示用セグメント425a、第2特図表示部426の全ての表示用セグメント426a、第1特図保留表示部427の全ての発光部、第2特図保留表示部428の全ての発光部、及び特別表示部429の全ての表示用セグメント429aを発光状態とする。つまり、主側CPU63により表示制御される表示部であって遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなく窓パネル52を通じて視認可能となる表示部の全てを発光状態とする。この全点灯状態は設定値更新処理(ステップSC216)が終了する場合に終了される。上記のような全点灯状態は遊技が行われている状況を含めた他の状況においては発生しない。したがって、遊技ホールの管理者は上記のような全点灯状態が行われているか否かを確認することで設定値更新処理(ステップSC216)が実行されているか否かを把握することが可能となる。
ステップSE602にて否定判定をした場合、設定確認表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSE605)。設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSE605:YES)、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップSE606)。当該設定処理の処理内容は上記第96実施形態における第2タイマ割込み処理(図729)のステップSE307と同様である。
その後、設定確認中における全点灯表示の設定処理を実行する(ステップSE607)。当該設定処理では、第1特図表示部425の全ての表示用セグメント425a、第2特図表示部426の全ての表示用セグメント426a、第1特図保留表示部427の全ての発光部、第2特図保留表示部428の全ての発光部、及び特別表示部429の全ての表示用セグメント429aを発光状態とする。つまり、主側CPU63により表示制御される表示部であって遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなく窓パネル52を通じて視認可能となる表示部のうち普図表示部423a及び普図保留表示部423b以外の表示部の全てを発光状態とする。この全点灯状態は設定確認用処理(ステップSC213)が終了する場合に終了される。上記のような全点灯状態は遊技が行われている状況を含めた他の状況においては発生しない。したがって、遊技ホールの管理者は上記のような全点灯状態が行われているか否かを確認することで設定確認用処理(ステップSC213)が実行されているか否かを把握することが可能となる。
ステップSE605にて否定判定をした場合にはステップSE608〜ステップSE615の処理を実行する。また、ステップSE604又はステップSE607の処理を実行した場合にはステップSE609〜ステップSE615の処理を実行する。これらステップSE608〜ステップSE615の処理内容は上記第96実施形態における第2タイマ割込み処理(図729)のステップSE310〜ステップSE317と同様である。
上記構成によれば、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている間は、主側CPU63により表示制御される表示部であって遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなく窓パネル52を通じて視認可能となる表示部の全てが発光状態となる。このような全点灯状態は遊技が行われている状況を含めた他の状況においては発生しない。したがって、遊技ホールの管理者は上記のような全点灯状態が行われているか否かを確認することで設定値更新処理(ステップSC216)が実行されているか否かを把握することが可能となる。また、主側CPU63により表示制御される表示部であって遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなく窓パネル52を通じて視認可能となる表示部の全てが発光状態となることで、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であるか否かを特定し易くなる。
また、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている間は、主側CPU63により表示制御される表示部であって遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなく窓パネル52を通じて視認可能となる表示部のうち普図表示部423a及び普図保留表示部423b以外の表示部の全てが発光状態となる。このような全点灯状態は遊技が行われている状況を含めた他の状況においては発生しない。したがって、遊技ホールの管理者は上記のような全点灯状態が行われているか否かを確認することで設定確認用処理(ステップSC213)が実行されているか否かを把握することが可能となる。
なお、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況において全ての表示用セグメントが発光状態となる表示部は、遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなく窓パネル52を通じて視認可能となる表示部の全てである構成に限定されることはなく、一部の表示部である構成としてもよい。例えば、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては、第1特図表示部425及び特別表示部429のそれぞれの表示用セグメント425a,429aの全てが発光状態となる構成としてもよく、第1特図表示部425及び第2特図表示部426のそれぞれの表示用セグメント425a,426aの全てが発光状態となる構成としてもよく、普図表示部423a及び特別表示部429のそれぞれの表示用セグメントの全てが発光状態となる構成としてもよく、普図表示部423a、第2特図表示部426及び特別表示部429のそれぞれの表示用セグメントの全てが発光状態となる構成としてもよい。また、当該構成を設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況であることを報知するための構成として適用してもよい。
<第98実施形態>
本実施形態では第2タイマ割込み処理及び設定値更新処理の処理構成が上記第96実施形態と相違している。以下、上記第96実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第96実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図733は本実施形態における第2タイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、第2タイマ割込み処理におけるステップSE701〜ステップSE715の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず上記第96実施形態における第2タイマ割込み処理(図729)のステップSE301と同様に割込み禁止の設定を行う(ステップSE701)。その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSE702)。
設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSE702:YES)、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップSE703)。当該設定処理の処理内容は上記第96実施形態における第2タイマ割込み処理(図729)のステップSE303と同様である。その後、設定更新中における第1表示データバッファ271への設定処理を実行する(ステップSE704)。当該設定処理の処理内容は上記第96実施形態における第2タイマ割込み処理(図729)のステップSE304と同様である。これにより、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況において第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われる。一方、本実施形態では上記第96実施形態における第2タイマ割込み処理(図729)のステップSE305の処理は実行されない。したがって、本実施形態では設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況において特別表示部429にて所定の表示が行われることはなく消灯状態が維持される。
ステップSE702にて否定判定をした場合、設定確認表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSE705)。設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSE705:YES)、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップSE706)。当該設定処理の処理内容は上記第96実施形態における第2タイマ割込み処理(図729)のステップSE307と同様である。その後、設定確認中における第6表示データバッファ471への設定処理を実行する(ステップSE707)。当該設定処理の処理内容は上記第96実施形態における第2タイマ割込み処理(図729)のステップSE308と同様である。これにより、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況において第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が行われる。一方、本実施形態では上記第96実施形態における第2タイマ割込み処理(図729)のステップSE309の処理は実行されない。したがって、本実施形態では設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況において特別表示部429にて所定の表示が行われることはなく消灯状態が維持される。
ステップSE705にて否定判定をした場合にはステップSE708〜ステップSE715の処理を実行する。また、ステップSE704又はステップSE707の処理を実行した場合にはステップSE709〜ステップSE715の処理を実行する。これらステップSE708〜ステップSE715の処理内容は上記第96実施形態における第2タイマ割込み処理(図729)のステップSE310〜ステップSE317と同様である。
図734は本実施形態における設定値更新処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新処理におけるステップSE801〜ステップSE816の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず割込み許可の設定を行う(ステップSE801)。これにより、第1タイマ割込み処理(図638)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図733)が第2割込み周期で割り込んで起動される。
その後、特電入賞装置416の開放処理を実行する(ステップSE802)。当該開放処理では、特電入賞装置416に設けられた特電用の駆動部416cへの駆動信号の出力を開始する。これにより、特電入賞装置416が開放状態となる。その後、ステップSE803〜ステップSE812にて設定値を更新するための処理を実行し、ステップSE813にて割込み禁止の設定を行い、ステップSE814にて第2RAMクリア処理を実行し、ステップSE815にて更新時の復帰コマンドを送信する。これらステップSE803〜ステップSE815の処理内容は上記第81実施形態における設定値更新処理(図672)のステップSB302〜ステップSB314と同一である。
その後、特電入賞装置416の閉鎖処理を実行する(ステップSE816)。当該閉鎖処理では、特電入賞装置416に設けられた特電用の駆動部416cへの駆動信号の出力を停止する。これにより、特電入賞装置416が閉鎖状態となる。
上記構成であることにより、本実施形態では設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が実行されるとともに特電入賞装置416が開放状態となる。遊技が行われている場合には、大当たり結果に対応する遊技回が実行されて第1特図表示部425にて大当たり結果に対応する絵柄が停止表示されている状況で特電入賞装置416が開放状態となる。つまり、遊技が行われている場合には第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が実行されている状況において特電入賞装置416が開放状態となることはない。これに対して、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が実行されるとともに特電入賞装置416が開放状態となる。これにより、第1特図表示部425及び特電入賞装置416を利用して、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを報知することが可能となる。
また、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては特電入賞装置416が開放状態となっているにも関わらず特別表示部429は非表示状態に維持される。遊技が行われている場合には、特電入賞装置416が開放状態となる場合には特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われる。したがって、遊技ホールの管理者は特電入賞装置416が開放状態となっているにも関わらず特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示が行われていないことを確認することで設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを把握することが可能となる。
特に、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては特電入賞装置416が開放状態となっているにも関わらず、特別表示部429の全ての表示用セグメント429aが消灯状態に維持されることで当該特別表示部429は非表示状態とされる。これにより、遊技ホールの管理者は特電入賞装置416が開放状態となっている状況において特別表示部429に何らかの表示が行われているか否かを確認することで、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であることを明確に把握することが可能となる。
ここで、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況においても設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況と同様に特電入賞装置416が開放状態となる。また、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況においては第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が行われる。遊技が行われている場合には、大当たり結果又は小当たり結果に対応する遊技回が実行されて第2特図表示部426にて大当たり結果又は小当たり結果に対応する絵柄が停止表示されている状況で特電入賞装置416が開放状態となる。つまり、遊技が行われている場合には第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が実行されている状況において特電入賞装置416が開放状態となることはない。これに対して、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況においては第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が実行されるとともに特電入賞装置416が開放状態となる。これにより、第2特図表示部426及び特電入賞装置416を利用して、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況であることを報知することが可能となる。
なお、上記実施形態の構成に代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知するために、普図表示部423aにて絵柄の変動表示が行われるようにするとともに第2作動部413の誘導ユニット432を誘導状態とする構成としてもよい。遊技が行われている場合には普図表示部423aにて絵柄の変動表示が行われている状況と第2作動部413の誘導ユニット432が誘導状態となる状況とが同時に発生することはないため、これらの状況を同時に発生させることにより、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知することが可能となる。
また、上記実施形態の構成に代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知するために、振分入賞装置415と特電入賞装置416との両方を開放状態とする構成としてもよい。遊技が行われている場合には振分入賞装置415及び特電入賞装置416の両方が開放状態となる状況が発生することはないため、振分入賞装置415及び特電入賞装置416の両方を開放状態とすることにより、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知することが可能となる。
また、上記実施形態の構成に代えて、開閉実行モードにおいて開放状態となる特電入賞装置416が複数設けられているとともに遊技が行われている場合にはそれら複数の特電入賞装置416が同時に開放状態となることはない構成においては、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知するために、それら複数の特電入賞装置416を同時に開放状態とする構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知するために、特電入賞装置416を開放状態とするもののその開放の度合いを遊技が行われいてる場合の開放状態よりも少なくする構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、振分実行モードである場合には所定の表示が行われる振分実行対応の表示部を備えるとともに、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知するために、特電入賞装置416が開放状態となっている状況において特別表示部429及び振分実行対応の表示部の両方が消灯状態となる構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知するために、特電入賞装置416が開放状態となるとともに特別表示部429にてラウンド遊技の実行回数に対応する表示とは異なる表示が行われる構成としてもよい。
<第99実施形態>
本実施形態では第2タイマ割込み処理の処理構成が上記第96実施形態と相違している。以下、上記第96実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第96実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図735は本実施形態における第2タイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、第2タイマ割込み処理におけるステップSE901〜ステップSE915の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず上記第96実施形態における第2タイマ割込み処理(図729)のステップSE301と同様に割込み禁止の設定を行う(ステップSE901)。その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSE902)。
設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSE902:YES)、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップSE903)。当該設定処理の処理内容は上記第96実施形態における第2タイマ割込み処理(図729)のステップSE303と同様である。
その後、設定更新中表示データを第1表示データバッファ271に設定する(ステップSE904)。この設定更新中表示データは設定値更新処理(ステップSC216)にて第2RAMクリア処理が実行されるまでは第1表示データバッファ271にて格納され続け、当該第2RAMクリア処理が実行されることで「0」クリアされる。
設定更新中表示データは第1特図表示部425に設定更新中表示を行わせるための表示データである。設定更新中表示は、遊技回において第1特図表示部425にて絵柄の変動表示が行われる場合に表示される表示内容に含まれておらず、さらに遊技回における当否判定処理の結果及び種別判定処理の結果を報知するために第1特図表示部425に停止表示される絵柄の表示内容にも含まれていない。つまり、設定更新中表示は遊技が実行されている状況においては第1特図表示部425に表示されない表示内容となっている。さらに、設定更新中表示は、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されていない状況においては第1特図表示部425に表示されない表示内容となっている。これにより、第1特図表示部425にて設定更新中表示が行われているか否かを確認することで、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であるか否かを把握することが可能となる。
設定更新中表示の表示内容について具体的には、第1特図表示部425の全ての表示用セグメント425aが発光状態となる表示内容となっている。つまり、設定更新中表示においては、遊技が行われている状況において発光状態となり得る表示用セグメント425aが発光状態となるが、発光状態となる表示用セグメント425aの組合せは遊技が行われている状況において選択されない組合せとなっている。なお、設定更新中表示の表示内容は上記のものに限定されることはなく、遊技が行われている状況において発光状態とならない表示用セグメント425aのみが発光状態となる表示内容としてもよい。
一方、本実施形態では上記第96実施形態における第2タイマ割込み処理(図729)のステップSE305の処理は実行されない。したがって、本実施形態では設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況において特別表示部429にて所定の表示が行われることはなく消灯状態が維持される。
ステップSE902にて否定判定をした場合、設定確認表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSE905)。設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSE905:YES)、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理を実行する(ステップSE906)。当該設定処理の処理内容は上記第96実施形態における第2タイマ割込み処理(図729)のステップSE307と同様である。
その後、設定確認中表示データを第6表示データバッファ471に設定する(ステップSE907)。この設定確認中表示データは設定確認用処理(ステップSC213)が終了するまでは第6表示データバッファ471にて格納され続け、設定確認用処理(ステップSC213)が終了する場合に「0」クリアされる。
設定確認中表示データは第2特図表示部426に設定確認中表示を行わせるための表示データである。設定確認中表示は、遊技回において第2特図表示部426にて絵柄の変動表示が行われる場合に表示される表示内容に含まれておらず、さらに遊技回における当否判定処理の結果及び種別判定処理の結果を報知するために第2特図表示部426に停止表示される絵柄の表示内容にも含まれていない。つまり、設定確認中表示は遊技が実行されている状況においては第2特図表示部426に表示されない表示内容となっている。さらに、設定確認中表示は、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されていない状況においては第2特図表示部426に表示されない表示内容となっている。これにより、第2特図表示部426にて設定確認中表示が行われているか否かを確認することで、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況であるか否かを把握することが可能となる。
設定確認中表示の表示内容について具体的には、第2特図表示部426の全ての表示用セグメント426aが発光状態となる表示内容となっている。つまり、設定確認中表示においては、遊技が行われている状況において発光状態となり得る表示用セグメント426aが発光状態となるが、発光状態となる表示用セグメント426aの組合せは遊技が行われている状況において選択されない組合せとなっている。なお、設定確認中表示の表示内容は上記のものに限定されることはなく、遊技が行われている状況において発光状態とならない表示用セグメント426aのみが発光状態となる表示内容としてもよい。
一方、本実施形態では上記第96実施形態における第2タイマ割込み処理(図729)のステップSE309の処理は実行されない。したがって、本実施形態では設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況において特別表示部429にて所定の表示が行われることはなく消灯状態が維持される。
ステップSE905にて否定判定をした場合にはステップSE908〜ステップSE915の処理を実行する。また、ステップSE904又はステップSE907の処理を実行した場合にはステップSE909〜ステップSE915の処理を実行する。これらステップSE908〜ステップSE915の処理内容は上記第96実施形態における第2タイマ割込み処理(図729)のステップSE310〜ステップSE317と同様である。
上記構成によれば設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては第1特図表示部425にて設定値更新処理(ステップSC216)の実行中であることを示す専用の表示内容である設定更新中表示が行われる。これにより、第1特図表示部425を利用して設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であるか否かを報知することが可能となる。
また、設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況においては第2特図表示部426にて設定確認用処理(ステップSC213)の実行中であることを示す専用の表示内容である設定確認中表示が行われる。これにより、第2特図表示部426を利用して設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況であるか否かを報知することが可能となる。
なお、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知するために、特別表示部429にて遊技が行われている場合には表示されない専用の表示が行われる構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知するために、第1特図表示部425及び特別表示部429の両方にて遊技が行われている場合には表示されない専用の表示が行われる構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知するために、第2特図表示部426及び特別表示部429の両方にて遊技が行われている場合には表示されない専用の表示が行われる構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知するために、第1特図表示部425及び第2特図表示部426の両方にて遊技が行われている場合には表示されない専用の表示が行われる構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に加えて又は代えて、設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況のうち一方の状況であることを報知するために、普図表示部423aにて遊技が行われている場合には表示されない専用の表示が行われる構成としてもよい。
<第100実施形態>
本実施形態では設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であること及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況であることを報知するための構成が上記第96実施形態と相違している。以下、上記第96実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第96実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図736(a)は本実施形態における特別表示部429の構成を説明するための説明図である。
特別表示部429には4個の発光部481〜484が等間隔となるように横並びで設けられている。4個の発光部481〜484のうち左端の発光部481はラウンド遊技が15回実行されることを報知するための15R表示部481であり、その右隣りの表示部482はラウンド遊技が9回実行されることを報知するための9R表示部482であり、その右隣りの表示部483はラウンド遊技が6回実行されることを報知するための6R表示部483であり、右端の表示部484は振分実行モードであることを報知するための小当たり表示部484である。
15R表示部481に隣接した位置(具体的には下方の位置)に当該15R表示部481が15回のラウンド遊技の実行に対応していることを示す15R明示部485として「15」の数字が印字されている。9R表示部482に隣接した位置(具体的には下方の位置)に当該9R表示部482が9回のラウンド遊技の実行に対応していることを示す9R明示部486として「9」の数字が印字されている。6R表示部483に隣接した位置(具体的には下方の位置)に当該6R表示部483が6回のラウンド遊技の実行に対応していることを示す6R明示部487として「6」の数字が印字されている。一方、小当たり表示部484に隣接した位置には当該小当たり表示部484が振分実行モードの実行に対応していることを示す明示部が設けられていない。
当否判定処理及び種別判定処理の結果が15R大当たり結果となり開閉実行モードが開始される場合、15R表示部481が消灯状態から発光状態となる。そして、当該開閉実行モードが実行されている間は15R表示部481が発光状態に維持され、当該開閉実行モードが終了する場合に15R表示部481が発光状態から消灯状態となる。また、当否判定処理及び種別判定処理の結果が第3小当たり結果となったことを契機とした振分実行モードにてV入賞が発生したことで14回のラウンド遊技が実行される開閉実行モードが開始される場合、15R表示部481が消灯状態から発光状態となる。そして、当該開閉実行モードが実行されている間は15R表示部481が発光状態に維持され、当該開閉実行モードが終了する場合に15R表示部481が発光状態から消灯状態となる。
当否判定処理及び種別判定処理の結果が第2小当たり結果となったことを契機とした振分実行モードにてV入賞が発生したことで8回のラウンド遊技が実行される開閉実行モードが開始される場合、9R表示部482が消灯状態から発光状態となる。そして、当該開閉実行モードが実行されている間は9R表示部482が発光状態に維持され、当該開閉実行モードが終了する場合に9R表示部482が発光状態から消灯状態となる。
当否判定処理及び種別判定処理の結果が6R大当たり結果となり開閉実行モードが開始される場合、6R表示部483が消灯状態から発光状態となる。そして、当該開閉実行モードが実行されている間は6R表示部483が発光状態に維持され、当該開閉実行モードが終了する場合に6R表示部483が発光状態から消灯状態となる。また、当否判定処理及び種別判定処理の結果が第1小当たり結果となったことを契機とした振分実行モードにてV入賞が発生したことで5回のラウンド遊技が実行される開閉実行モードが開始される場合、6R表示部483が消灯状態から発光状態となる。そして、当該開閉実行モードが実行されている間は6R表示部483が発光状態に維持され、当該開閉実行モードが終了する場合に6R表示部483が発光状態から消灯状態となる。
当否判定処理及び種別判定処理の結果が第1小当たり結果、第2小当たり結果及び第3小当たり結果のいずれかとなり振分実行モードが開始される場合、小当たり表示部484が消灯状態から発光状態となる。そして、当該振分実行モードが実行されている間は小当たり表示部484が発光状態に維持され、当該振分実行モードが終了する場合に小当たり表示部484が発光状態から消灯状態となる。
上記構成であることにより遊技が行われている状況においては15R表示部481、9R表示部482、6R表示部483及び小当たり表示部484のうちの複数の表示部481〜484が同時に発光状態となることはない。これに対して、本実施形態では設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況及び設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況において、15R表示部481、9R表示部482、6R表示部483及び小当たり表示部484のうちの複数の表示部481〜484が同時に発光状態となる。
図736(b)は設定値更新処理(ステップSC216)又は設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況における15R表示部481、6R表示部483及び小当たり表示部484の表示内容を示すタイムチャートである。図736(b1)は設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている期間を示し、図736(b2)は設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている期間を示し、図736(b3)は15R表示部481が発光状態となっている期間を示し、図736(b4)は6R表示部483が発光状態となっている期間を示し、図736(b5)は小当たり表示部484が発光状態となっている期間を示す。
t1のタイミングで図736(b1)に示すように設定値更新処理(ステップSC216)が開始される。この場合、当該t1のタイミングで図736(b3)に示すように15R表示部481が消灯状態から発光状態に切り換わるとともに図736(b5)に示すように小当たり表示部484が消灯状態から発光状態に切り換わる。そして、これら15R表示部481及び小当たり表示部484の発光状態は設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている間は継続される。
その後、t2のタイミングで図736(b1)に示すように設定値更新処理(ステップSC216)が終了する。これにより、当該t2のタイミングで図736(b3)に示すように15R表示部481が発光状態から消灯状態に切り換わるとともに図736(b5)に示すように小当たり表示部484が発光状態から消灯状態に切り換わる。
また、t3のタイミングで図736(b2)に示すように設定確認用処理(ステップSC213)が開始される。この場合、当該t3のタイミングで図736(b3)に示すように15R表示部481が消灯状態から発光状態に切り換わるとともに図736(b4)に示すように6R表示部483が消灯状態から発光状態に切り換わる。そして、これら15R表示部481及び6R表示部483の発光状態は設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている間は継続される。
その後、t4のタイミングで図736(b2)に示すように設定確認用処理(ステップSC213)が終了する。これにより、当該t4のタイミングで図736(b3)に示すように15R表示部481が発光状態から消灯状態に切り換わるとともに図736(b4)に示すように6R表示部483が発光状態から消灯状態に切り換わる。
上記構成によれば設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況においては15R表示部481及び小当たり表示部484の両方が発光状態となる。これら15R表示部481及び小当たり表示部484の両方が発光状態となる状況は、遊技が実行されている状況を含めて設定値更新処理(ステップSC216)が実行されていない状況においては発生しない。これにより、15R表示部481及び小当たり表示部484を利用して設定値更新処理(ステップSC216)が実行されている状況であるか否かを報知することが可能となる。
設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況においては15R表示部481及び6R表示部483の両方が発光状態となる。これら15R表示部481及び6R表示部483の両方が発光状態となる状況は、遊技が実行されている状況を含めて設定確認用処理(ステップSC213)が実行されていない状況においては発生しない。これにより、15R表示部481及び6R表示部483を利用して設定確認用処理(ステップSC213)が実行されている状況であるか否かを報知することが可能となる。
<第101実施形態>
本実施形態では遊技の実行内容が上記64の実施形態と相違している。以下、上記第96実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第96実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図737は本実施形態における遊技盤24の正面図である。
本実施形態であっても遊技盤24には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部401と外レール部402とが取り付けられており、これら内レール部401と外レール部402とにより誘導手段としての誘導レールが構成されている。遊技盤24には、前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞部411、第1作動部412、第2作動部413、スルー入賞部414、特電入賞装置416、可変表示ユニット421、特図ユニット422及び普図ユニット423等がそれぞれ設けられている。また、遊技領域PAは可変表示ユニット421により上側領域PA1、左側領域PA2、右側領域PA3及び下側領域PA4に区画されている。一般入賞部411、第1作動部412、第2作動部413、スルー入賞部414、特電入賞装置416、可変表示ユニット421、特図ユニット422及び普図ユニット423の構成は上記第96実施形態と同一であるとともに遊技領域PAにおける配置位置も上記第96実施形態と同一である。但し、本実施形態では上記第96実施形態における振分入賞装置415は設けられていない。
スルー入賞部414への遊技球の入球が発生したとしても遊技球の払い出しは実行されない。一方、一般入賞部4111、第1作動部412、第2作動部413及び特電入賞装置416のいずれかへの遊技球の入球が発生した場合、遊技者が使用可能な遊技媒体数を増加させるべく所定数の遊技球の払い出しが実行される。当該賞球個数について具体的には、一般入賞部411への遊技球の入球が発生した場合には10個の遊技球の払い出しが実行され、第1作動部412への遊技球の入球が発生した場合には3個の遊技球の払い出しが実行され、第2作動部413への遊技球の入球が発生した場合には1個の遊技球の払い出しが実行され、特電入賞装置416への遊技球の入球が発生した場合には15個の遊技球の払い出しが実行される。
右側領域PA3におけるスルー入賞部414よりも上方の領域に、右側領域PA3を流下する遊技球の全てをスルー入賞部414に誘導する第1誘導釘491aが設けられている。第1誘導釘491aが設けられていることにより、右側領域PA3を流下する遊技球は全てスルー入賞部414を通過することとなる。但し、スルー入賞部414に入賞した遊技球はそのまま右側領域PA3の流下を継続することとなるため、右側領域PA3においてスルー入賞部414よりも下流側に設けられた第2作動部413及び特電入賞装置416への入賞が発生し得る。なお、右側領域PA3に流入した遊技球が全てスルー入賞部414に入賞する構成に限定されることはなく、右側領域PA3に流入した遊技球は9/10の確率といったように高い確率でスルー入賞部414に入賞する構成としてもよい。
右側領域PA3におけるスルー入賞部414よりも下方であって第2作動部413よりも上方の領域に、右側領域PA3を流下する遊技球の全てを第2作動部413に誘導する第2誘導釘491bが設けられている。第2誘導釘491bが設けられていることにより、右側領域PA3を流下する遊技球は全て第2作動部413のカバー部材439によって形成された通路部439aに確実に流入することとなる。したがって、第2作動部413の誘導ユニット432が誘導状態である状況において右側領域PA3に流入して第2誘導釘491bにより第2作動部413に誘導された遊技球は確実に第2作動部413に入球することとなる。一方、第2作動部413の誘導ユニット432が非誘導状態である状況において右側領域PA3に流入して第2誘導釘491bにより第2作動部413に誘導された遊技球は第2作動部413のカバー部材439による通路部439aに流入するものの第2作動部413に入球しない。この遊技球は通路部439aを通過して第2作動部413よりも下流側を流下することとなる。例えば特電入賞装置416が開放状態となっている場合にはこの遊技球は高い確率で特電入賞装置416に入球することとなる。なお、特電入賞装置416が開放状態となっている場合にはこの遊技球が確実に特電入賞装置416に入球する構成としてもよい。
上記構成において、第2作動部413への遊技球の入球が発生した場合における遊技球の払出個数は1個であるため第2作動部413への入球が頻繁に発生したとしても実質的に遊技者が所有している遊技球は増加しない。一方、第2作動部413の誘導ユニット432が非誘導状態である場合には第2誘導釘491bに誘導された遊技球であっても第2作動部413に入球しない。したがって、サポートモードが高頻度サポートモードとなり誘導ユニット432が高い頻度で誘導状態となる状況であったとしても、開閉実行モードが発生して特電入賞装置416への遊技球の入球が発生しない限り、遊技者が所有している遊技球が減りづらくなったとしても増加はしない。
次に、主側CPU63にて各種抽選を行うための電気的な構成について図738を用いて説明する。
主側CPU63は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、当たり発生抽選、特図表示部425,426の表示の設定、図柄表示装置424の図柄表示の設定、普図表示部423aの表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図738に示すように、当たり発生の抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する種別カウンタC2と、図柄表示装置424が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、特図表示部425,426及び図柄表示装置424における遊技機の表示継続期間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、第2作動部413の誘導ユニット432を誘導実行状態とするか否かの抽選に使用する普電役物開放カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、主側RAM65の各種カウンタエリア65bに設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後に「0」に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、第1作動部412又は第2作動部413への入賞が発生した場合に、主側RAM65に設けられた特図保留エリア451に格納される。特図保留エリア451は、第1特図保留エリア452と、第2特図保留エリア453と、特図用の実行エリア492とを備えている。
第1特図保留エリア452は第1エリア452a、第2エリア452b、第3エリア452c及び第4エリア452dを備えており、第1作動部412への入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が特図側の保留情報として、いずれかのエリア452a〜452dに格納される。この場合、第1エリア452a〜第4エリア452dには、第1作動部412への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア452a→第2エリア452b→第3エリア452c→第4エリア452dの順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア452a〜452dが設けられていることにより、第1作動部412への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。なお、第1特図保留エリア452において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
第2特図保留エリア453は第1エリア453a、第2エリア453b、第3エリア453c及び第4エリア453dを備えており、第2作動部413への入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が特図側の保留情報として、いずれかのエリア453a〜453dに格納される。この場合、第1エリア453a〜第4エリア453dには、第2作動部413への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア453a→第2エリア453b→第3エリア453c→第4エリア453dの順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア453a〜453dが設けられていることにより、第2作動部413への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。なお、第2特図保留エリア453において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
特図用の実行エリア492は第1特図用の実行エリア493と第2特図用の実行エリア494とを備えている。第1特図用の実行エリア493は第1特図表示部425にて絵柄の変動表示を開始する際に、特図用の当否判定処理や種別判定処理などを行う対象の第1特図側の保留情報が格納されるエリアである。第2特図用の実行エリア494は第2特図表示部426にて絵柄の変動表示を開始する際に、特図用の当否判定処理や種別判定処理などを行う対象の第2特図側の保留情報が格納されるエリアである。具体的には、第1特図表示部425における絵柄の変動表示を開始する際には、第1特図保留エリア452の第1エリア452aに格納された第1特図側の保留情報が第1特図用の実行エリア493に移動される。一方、第2特図表示部426における絵柄の変動表示を開始する際には、第2特図保留エリア453の第1エリア453aに格納された第2特図側の保留情報が第2特図用の実行エリア494に移動される。
普電役物開放カウンタC4に対応した情報は、スルー入賞部414への入賞が発生した場合に、主側RAM65に設けられた普図保留エリア455に格納される。普図保留エリア455は、第1エリア455a、第2エリア455b、第3エリア455c及び第4エリア455dを備えており、スルー入賞部414への入賞履歴に合わせて、普電役物開放カウンタC4の数値情報が普図側の保留情報として、いずれかのエリア455a〜455dに格納される。この場合、第1エリア455a〜第4エリア455dには、スルー入賞部414への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア455a→第2エリア455b→第3エリア455c→第4エリア455dの順に数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア455a〜455dが設けられていることにより、スルー入賞部414への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。なお、普図保留エリア455において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
普図保留エリア455には、普図用の実行エリア456が設けられている。普図用の実行エリア456は、普図表示部423aにて変動表示を開始する際に、誘導ユニット432を誘導状態とするか否かを決定するための誘導状態抽選を行う対象の普図側の保留情報が格納されるエリアである。具体的には、普図表示部423aの変動表示を開始する際には、普図保留エリア455の第1エリア455aに格納された普図側の保留情報が普図用の実行エリア456に移動される。
上記各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4のうちリーチ乱数カウンタC3、乱数初期値カウンタCINI及び普電役物開放カウンタC4に関する構成は上記第96実施形態と同一である。一方、当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及び変動種別カウンタCSに関する構成は上記第96実施形態と相違している。以下、これら当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及び変動種別カウンタCSに関する構成について説明する。なお、本実施形態では小当たり結果に対応する遊技回では図柄表示装置424においてリーチ表示が発生することはなく、さらに図柄の変動表示後に同一図柄の組合せが停止表示されない。
まず当たり乱数カウンタC1について説明する。当たり乱数カウンタC1は、0〜9999の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜9999)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が第1作動部412又は第2作動部413に入賞したタイミングで主側RAM65の特図保留エリア451に格納される。そして、この格納された当たり乱数カウンタC1の数値情報を利用して当否判定処理が行われる。
当否判定処理に際して当選となる乱数の値は、主側ROM64に当否テーブルとして記憶されている。当否テーブルとして、第1特図側の保留情報に対応させて第1当否テーブル495,496が設けられているとともに、第2特図側の保留情報に対応させて第2当否テーブル497,498が設けられている。また、本実施形態では当否抽選モードとして、大当たり結果となる確率が相対的に高低となる高確率モードと低確率モードとが存在している。
図739(a)は低確率モードにおいて第1特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される低確率時の第1当否テーブル495を説明するための説明図であり、図739(b)は高確率モードにおいて第1特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される高確率時の第1当否テーブル496を説明するための説明図であり、図739(c)は低確率モードにおいて第2特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される低確率時の第2当否テーブル497を説明するための説明図であり、図739(d)は高確率モードにおいて第2特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される高確率時の第2当否テーブル498を説明するための説明図である。
図739(a)〜図739(d)に示すように上記第96実施形態と同様に当否判定処理の結果として、大当たり結果と、小当たり結果と、外れ結果とが存在している。大当たり結果は、複数回のラウンド遊技が実行される開閉実行モードへの移行契機となるとともに、当否抽選モード及びサポートモードの移行契機となり得る当否結果である。小当たり結果は、特電入賞装置416が開閉制御される開閉実行モードへの移行契機となる一方、当否抽選モード及びサポートモードの移行契機とならない当否結果である。外れ結果は、開閉実行モードの移行契機とならずに、さらに当否抽選モード及びサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
図739(a)に示すように低確率時の第1当否テーブル495には当否判定処理の結果として、大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果が設定されている。また、パチンコ機10には「設定1」〜「設定6」の設定状態が存在しているが、高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高く、高い設定値ほど外れ結果となる確率が低くなるように設定されている。一方、小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となるように設定されている。
具体的には、最も低い設定値である「設定1」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として50個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8950個が設定されている。また、「設定1」よりも1段階高い設定値である「設定2」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として52個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8948個が設定されている。また、「設定2」よりも1段階高い設定値である「設定3」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として54個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8946個が設定されている。また、「設定3」よりも1段階高い設定値である「設定4」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として56個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8944個が設定されている。また、「設定4」よりも1段階高い設定値である「設定5」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として58個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8942個が設定されている。また、最も高い設定値である「設定6」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として60個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8940個が設定されている。
図739(b)に示すように高確率時の第1当否テーブル496には当否判定の判定結果として、大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果が設定されている。また、パチンコ機10には「設定1」〜「設定6」の設定状態が存在しているが、高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高く、高い設定値ほど外れ結果となる確率が低くなるように設定されている。一方、小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となるように設定されている。
具体的には、最も低い設定値である「設定1」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8500個が設定されている。また、「設定1」よりも1段階高い設定値である「設定2」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として520個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8480個が設定されている。また、「設定2」よりも1段階高い設定値である「設定3」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として540個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8460個が設定されている。また、「設定3」よりも1段階高い設定値である「設定4」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として560個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8440個が設定されている。また、「設定4」よりも1段階高い設定値である「設定5」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として580個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8420個が設定されている。また、最も高い設定値である「設定6」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として600個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として1000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8400個が設定されている。
「設定1」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には1/200であり高確率モードである場合にはその10倍の1/20である。「設定2」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/192であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/19.2である。「設定3」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/185であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/18.5である。「設定4」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/179であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/17.9である。「設定5」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/172であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/17.2である。「設定6」において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/167であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/16.7である。つまり、「設定1」〜「設定6」のいずれであっても第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は高確率モードである場合には低確率モードである場合に対して10倍となる。
一方、第1特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となる1/10である。また、第1特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は低確率モード及び高確率モードのいずれであっても同一となる1/10となる。つまり、第1特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は設定状態及び当否抽選モードに関係なく一定となっている。また、第1特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は設定状態及び当否抽選モードに関係なく大当たり結果となる確率よりも高い確率となっている。但し、第1特図側の保留情報を契機とした場合、設定状態及び当否抽選モードに関係なく外れ結果となる確率が最も高い確率となっている。さらに言うと第1特図側の保留情報を契機とした場合に外れ結果となる確率は、設定状態及び当否抽選モードに関係なく大当たり結果及び小当たり結果の合成確率よりも高い確率となっている。
なお、大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報は連番となるように集約して設定されている構成としてもよく、少なくとも一部又は全部が連番とならないように分散させて設定されている構成としてもよい。また、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報は連番となるように集約して設定されている構成としてもよく、少なくとも一部又は全部が連番とならないように分散させて設定されている構成としてもよい。
図739(c)に示すように低確率時の第2当否テーブル497には当否判定処理の結果として、大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果が設定されている。また、パチンコ機10には「設定1」〜「設定6」の設定状態が存在しているが、高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高く、高い設定値ほど外れ結果となる確率が低くなるように設定されている。一方、小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となるように設定されている。
具体的には、最も低い設定値である「設定1」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として50個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として550個が設定されている。また、「設定1」よりも1段階高い設定値である「設定2」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として52個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として548個が設定されている。また、「設定2」よりも1段階高い設定値である「設定3」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として54個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として546個が設定されている。また、「設定3」よりも1段階高い設定値である「設定4」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として56個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として544個が設定されている。また、「設定4」よりも1段階高い設定値である「設定5」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として58個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として542個が設定されている。また、最も高い設定値である「設定6」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として60個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として540個が設定されている。
図739(d)に示すように高確率時の第2当否テーブル498には当否判定処理の結果として、大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果が設定されている。また、パチンコ機10には「設定1」〜「設定6」の設定状態が存在しているが、高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高く、高い設定値ほど外れ結果となる確率が低くなるように設定されている。一方、小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となるように設定されている。
具体的には、最も低い設定値である「設定1」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として100個が設定されている。また、「設定1」よりも1段階高い設定値である「設定2」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として520個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として80個が設定されている。また、「設定2」よりも1段階高い設定値である「設定3」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として540個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として60個が設定されている。また、「設定3」よりも1段階高い設定値である「設定4」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として560個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として40個が設定されている。また、「設定4」よりも1段階高い設定値である「設定5」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として580個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として20個が設定されている。また、最も高い設定値である「設定6」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として600個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9400個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数は0個となっている。
「設定1」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には1/200であり高確率モードである場合にはその10倍の1/20である。「設定2」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/192であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/19.2である。「設定3」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/185であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/18.5である。「設定4」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/179であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/17.9である。「設定5」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/172であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/17.2である。「設定6」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/167であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/16.7である。つまり、「設定1」〜「設定6」のいずれであっても第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は高確率モードである場合には低確率モードである場合に対して10倍となる。また、設定状態及び当否抽選モードの組合せが同一となる組合せで比較した場合に大当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機とした場合と第2特図側の保留情報を契機とした場合とで同一となっている。
一方、第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となる約1/1.06である。また、第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は低確率モード及び高確率モードのいずれであっても同一となる1/1.06となる。つまり、第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は設定状態及び当否抽選モードに関係なく一定となっている。この第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率よりも高い確率となっている。また、第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は設定状態及び当否抽選モードに関係なく大当たり結果となる確率よりも高い確率となっている。また、第2特図側の保留情報を契機とした場合、設定状態及び当否抽選モードに関係なく小当たり結果となる確率が外れ結果となる確率よりも高い確率となっている。さらに言うと第2特図側の保留情報を契機とした場合に小当たり結果となる確率は、設定状態及び当否抽選モードに関係なく大当たり結果及び外れ結果の合成確率よりも高い確率となっている。
なお、大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報は連番となるように集約して設定されている構成としてもよく、少なくとも一部又は全部が連番とならないように分散させて設定されている構成としてもよい。また、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報は連番となるように集約して設定されている構成としてもよく、少なくとも一部又は全部が連番とならないように分散させて設定されている構成としてもよい。
上記のとおり第1特図側の保留情報を契機とした場合及び第2特図側の保留情報を契機とした場合のいずれであっても高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高くなるように設定されていることにより高い設定値ほど遊技者にとって有利となる。また、開閉実行モードは単位時間当たりにおける遊技者の持ち球の増加量が最も多くなる期間であり、当該開閉実行モードの移行契機となる大当たり結果の確率が設定値に応じて変動することにより、設定値に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
また、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たり結果となる確率が高くなる構成において、いずれの「設定1」〜「設定6」のいずれであっても高確率モードにおいて大当たり結果となる確率は低確率モードにおいて大当たり結果となる確率に対して「1」よりも大きい数である一定数倍(具体的には10倍)高い確率となっている。これにより、いずれの設定状態であっても低確率モードと高確率モードとの間における大当たり結果となる確率の変動率を一定とすることが可能となる。
また、設定状態及び当否抽選モードの組合せが同一となる組合せで比較した場合に大当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機とした場合と第2特図側の保留情報を契機とした場合とで同一となっている。これにより、第1特図側の保留情報を契機とした場合と第2特図側の保留情報を契機とした場合とで大当たり結果の発生確率に差異が生じないようにすることが可能となる。
また、第1特図側の保留情報を契機とした場合に小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となるとともに当否抽選モードが低確率モード及び高確率モードのいずであっても同一となっている。また、第2特図側の保留情報を契機とした場合に小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となるとともに当否抽選モードが低確率モード及び高確率モードのいずであっても同一となっている。これにより、、遊技者が設定値を推測するために注目する対象を大当たり結果に限定させることが可能となり、設定値の推測を行いづらくさせることが可能となる。
その一方、小当たり結果となる確率は第2特図側の保留情報を契機とした場合の方が第1特図側の保留情報を契機とした場合よりも高い確率となっている。これにより、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回が実行される場合と第2特図側の保留情報を契機とした遊技回が実行される場合とで小当たり結果の発生頻度を異ならせることが可能となる。
また、第1当否テーブル495,496にて小当たり結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数よりも外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の方が多い構成において、設定値による大当たり結果の確率の変動分が外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動によって吸収されている。そして、外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数が最も多い。これにより、設定値による大当たり結果の確率変動分を吸収するための設定値による外れ結果の確率変動分を少なくすることが可能となる。よって、第1特図側の保留情報を契機とした場合において遊技者が設定値を推測するために注目する対象を大当たり結果に限定させることが可能となり、設定値の推測を行いづらくさせることが可能となる。
また、第2当否テーブル497,498にて小当たり結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数よりも外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の方が少ない構成において、設定値による大当たり結果の確率の変動分が外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動によって吸収されている。そして、大当たり結果及び小当たり結果の合成確率が最も高くなる状況である「設定6」であって高確率モードである場合に第2特図側の保留情報に対して当否判定処理が行われた状況において外れ結果となる確率は0%となっている。これにより、「設定6」であって高確率モードである場合に第2特図側の保留情報に対して当否判定処理が行われた状況における大当たり結果及び小当たり結果の合成確率を好適に高めることが可能となる。
次に、種別カウンタC2について説明する。種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が第1作動部412又は第2作動部413に入賞したタイミングで主側RAM65の特図保留エリア451に格納される。そして、この格納された種別カウンタC2の値を利用して種別判定処理が行われる。
種別カウンタC2を利用した種別判定処理は、当否判定処理において大当たり結果となった場合に行われる。一方、当否判定処理において小当たり結果となった場合には種別判定処理は行われない。つまり、本実施形態では大当たり結果が複数種類設定されているのに対して小当たり結果は1種類のみ設定されている。当否判定処理において大当たり結果が選択された場合には、主側ROM64に予め記憶された種別テーブル499及び種別カウンタC2を利用して大当たり結果の種類が選択される。以下、各種類の大当たり結果の内容及び小当たり結果の内容について説明する。
図740(a)は第1特図側の保留情報又は第2特図側の保留情報を契機とした当否判定処理において大当たり結果が選択された場合に大当たり結果の種類を振り分けるために参照される種別テーブル499を説明するための説明図である。また、図740(b)は複数種類の大当たり結果のそれぞれの内容及び1種類の小当たり結果の内容を説明するための説明図である。
種別テーブル499は第1特図用の保留情報を契機とした当否判定処理において大当たり結果が選択された場合に参照されるとともに、第2特図用の保留情報を契機とした当否判定処理において大当たり結果が選択された場合に参照される。つまり、第1特図用の保留情報を契機とした当否判定処理において大当たり結果が選択された場合及び第2特図用の保留情報を契機とした当否判定処理において大当たり結果が選択された場合のいずれであっても、同一の種別テーブル499が参照される。
種別テーブル499には図740(a)に示すように、大当たり結果の種類として、6R通常大当たり結果と6R高確大当たり結果と16R高確大当たり結果とが設定されている。そして、「0〜10」の種別カウンタC2の数値情報が6R通常大当たり結果に対応しており、「11〜26」の種別カウンタC2の数値情報が6R高確大当たり結果に対応しており、「27〜29」の種別カウンタC2の数値情報が16R高確大当たり結果に対応している。つまり、当否判定処理において大当たり結果が選択された場合には、11/30の確率で6R通常大当たり結果が選択され、16/30の確率で6R高確大当たり結果が選択され、3/30の確率で16R高確大当たり結果が選択される。
6R通常大当たり結果となった場合、図740(b)に示すようにその後の開閉実行モードではラウンド遊技が6回発生する。また、開閉実行モードが終了した後は当該開閉実行モードの開始前における当否抽選モードに関係なく低確率モードとなるとともに、当該開閉実行モードの開始前におけるサポートモードに関係なく高頻度サポートモードとなる。但し、この高頻度サポートモードは第1特図側の保留情報を契機とした遊技回及び第2特図側の保留情報を契機とした遊技回の合計回数が50回実行された場合には終了して低頻度サポートモードに移行する。
なお、ラウンド遊技は上記第96実施形態と同様に、特電入賞装置416の開閉回数が上限回数となること、及び予め定められた上限入賞個数の遊技球が特電入賞装置416に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。本実施形態では1回のラウンド遊技において特電入賞装置416の開閉が1回行われるとともに、各ラウンド遊技における開放継続期間が29秒に設定されている。また、特電入賞装置416への上限入賞個数は10個に設定されている。発射操作装置28が遊技者により操作されている状況では0.6秒に1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御されるため、ラウンド遊技の開放継続期間は遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技の上限入賞個数との積よりも長い時間に設定されていることとなる。よって、各ラウンド遊技において特電入賞装置416に上限入賞個数以上の遊技球が入賞することを期待することができる。
6R高確大当たり結果となった場合、図740(b)に示すようにその後の開閉実行モードではラウンド遊技が6回発生する。また、開閉実行モードが終了した後は当該開閉実行モードの開始前における当否抽選モードに関係なく高確率モードとなるとともに、当該開閉実行モードの開始前におけるサポートモードに関係なく高頻度サポートモードとなる。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは次回の大当たり結果となる遊技回が終了するまで継続する。但し、これに限定されることはなくこれら高確率モード及び高頻度サポートモードは遊技回の実行回数が終了基準回数に到達した場合に終了することとなるものの、その終了基準回数が大当たり結果となる確率に比べて非常に多い回数であることにより実質的に次回の大当たり結果となる遊技回が終了するまで高確率モード及び高頻度サポートモードが継続する構成としてもよい。
16R高確大当たり結果となった場合、図740(b)に示すようにその後の開閉実行モードではラウンド遊技が16回発生する。したがって、少なくともラウンド遊技の実行回数という点で16R高確大当たり結果は最も有利な大当たり結果となっている。また、開閉実行モードが終了した後は当該開閉実行モードの開始前における当否抽選モードに関係なく高確率モードとなるとともに、当該開閉実行モードの開始前におけるサポートモードに関係なく低頻度サポートモードとなる。これら高確率モード及び低頻度サポートモードは次回の大当たり結果となる遊技回が終了するまで継続する。但し、これに限定されることはなくこれら高確率モード及び低頻度サポートモードは遊技回の実行回数が終了基準回数に到達した場合に終了することとなるものの、その終了基準回数が大当たり結果となる確率に比べて非常に多い回数であることにより実質的に次回の大当たり結果となる遊技回が終了するまで高確率モード及び低頻度サポートモードが継続する構成としてもよい。
小当たり結果となった場合、図740(b)に示すようにその後の開閉実行モードでは特電入賞装置416が1回開放される。この1回の開放回は2秒が経過すること及び特電入賞装置416への入賞個数が10個に到達したことのいずれか一方の条件が成立した場合に終了する。この場合に、既に説明したとおり発射操作装置28が遊技者により操作されている状況では0.6秒に1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御されるため、当該開放回の開放継続期間は遊技球の発射周期と当該開放回の上限入賞個数との積よりも短い時間に設定されていることとなる。よって、当該開放回においては基本的に特電入賞装置416に上限入賞個数以上の遊技球が入賞することはなく、開放継続期間である2秒が経過することで特電入賞装置416が閉鎖状態となる。また、小当たり結果が発生したとしても当否抽選モード及びサポートモードは開閉実行モードの開始前におけるモードが維持される。
既に説明したとおり第1特図側の保留情報を契機とした場合及び第2特図側の保留情報を契機とした場合のいずれであっても当否判定処理において小当たり結果が選択され得る。但し、第2特図側の保留情報を契機とした場合の方が第1特図側の保留情報を契機とした場合よりも小当たり結果が選択される確率が高い。より詳細には、第2特図側の保留情報を契機とした場合には当否判定処理において小当たり結果が選択される確率は大当たり結果及び外れ結果の合成確率よりも高い確率であるのに対して、第1特図側の保留情報を契機とした場合には当否判定処理において小当たり結果が選択される確率よりも外れ結果が選択される確率の方が高い。したがって、第2作動部413への入賞頻度が高くなる高頻度サポートモードの方が低頻度サポートモードよりも単位発射個数当たりで小当たり結果となる確率が高くなる。しかしながら、第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となった場合に特電入賞装置416への入賞が発生する遊技球の期待個数は低頻度サポートモードの方が高頻度サポートモードよりも多い。このような事象が発生する理由について以下に説明する。
図740(c)はサポートモードの内容を説明するための説明図である。低頻度サポートモード及び高頻度サポートモードのいずれであっても、第2作動部413の誘導ユニット432を誘導状態に制御するか否かを決定するための誘導状態抽選において誘導状態当選となる確率は95%で同一となっている。但し、これに限定されることはなく誘導状態当選となる確率が低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとで略同一である構成としてもよく、高頻度サポートモードの方が低頻度サポートモードよりも誘導状態当選となる確率が高い構成としてもよい。
誘導状態抽選が実行された場合に実行される普図表示部423aにおける絵柄の変動表示の表示継続期間は、低頻度サポートモードである場合には4秒であるのに対して、高頻度サポートモードである場合には0.1秒である。普図表示部423aにて絵柄の変動表示が行われている間は普図保留エリア455に普図側の保留情報が保留記憶されていたとしても第2作動部413の誘導ユニット432は誘導状態とならない。そして、第2作動部413の誘導ユニット432が非誘導状態である場合には、右側領域PA3に流入した遊技球が第2作動部413の下流側に存在している特電入賞装置416の位置に到達し得る。
誘導状態当選となった場合における誘導ユニット432の誘導状態の実行態様は、低頻度サポートモードである場合には誘導ユニット432が2秒に亘って1回のみ誘導状態となるのに対して、高頻度サポートモードである場合には誘導ユニット432が6秒に亘って1回のみ誘導状態となる。なお、誘導ユニット432の誘導状態は第2作動部413への入賞個数が上限入賞個数である10個に到達した場合にも終了することとなるが、既に説明したとおり発射操作装置28が遊技者により操作されている状況では0.6秒に1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御されるため、低頻度サポートモードであれば誘導ユニット432が2秒に亘って誘導状態となるとともに高頻度サポートモードであれば誘導ユニット432が6秒に亘って誘導状態となる。
上記構成であることにより高頻度サポートモードにおいては誘導ユニット432の誘導状態当選となる確率が95%という高確率であるとともに普図表示部423aにおける絵柄の表示継続期間が0.1秒という遊技球の発射周期よりも短い時間であり、さらに誘導状態においては6秒に亘って誘導ユニット432が誘導状態となる。また、既に説明したとおり右側領域PA3を流下する遊技球は、基本的にスルー入賞部414に入賞するとともに誘導ユニット432が誘導状態であれば基本的に第2作動部413に入賞する。したがって、高頻度サポートモードにおいては右側領域PA3を流下するように遊技球の発射が継続された場合には基本的に誘導ユニット432が誘導状態となっているとともに第2作動部413への入賞が発生することで第2作動部413よりも下流側に遊技球が流入しない。よって、高頻度サポートモードである場合には第2作動部413への入賞が高頻度で発生するものの、第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果が発生して特電入賞装置416が開放状態となったとしても当該特電入賞装置416に入球可能な位置に遊技球が到達しないため特電入賞装置416への入賞は基本的に発生しない。ちなみに、第2作動部413への入賞が発生したとしても払い出される遊技球の個数は1個であるため、高頻度サポートモードにおいて第2作動部413への入賞が高頻度で発生したとしても遊技者が所有している遊技球は増加しない。
一方、低頻度サポートモードにおいては誘導ユニット432の誘導状態当選となる確率が95%という高確率であるとともに普図表示部423aにおける絵柄の表示継続期間が4秒という遊技球の発射周期よりも長い時間であり、さらに誘導状態においては2秒に亘って誘導ユニット432が誘導状態となる。また、既に説明したとおり右側領域PA3を流下する遊技球は、基本的にスルー入賞部414に入賞するとともに誘導ユニット432が誘導状態であれば基本的に第2作動部413に入賞する。したがって、低頻度サポートモードにおいては右側領域PA3を流下するように遊技球の発射が継続された場合には誘導ユニット432が誘導状態となることで第2作動部413への入賞は発生し得るものの第2作動部413よりも下流側の特電入賞装置416の位置に遊技球が到達し得る。よって、低頻度サポートモードである場合には第2作動部413への入賞頻度は高頻度サポートモードよりも低くなるものの、第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となったことで開放状態となっている特電入賞装置416への入賞が発生し得る。
低頻度サポートモードにおいては第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となったことで開放状態となっている特電入賞装置416への入賞が発生し得る構成において、第2特図表示部426における遊技回の表示継続期間を当否抽選モードが低確率モードである場合と高確率モードである場合とで相違させることにより、低確率モードであって低頻度サポートモードである状況において右側領域PA3を流下するように発射操作を行ったとしても単位時間当たりの利益が極端に低くなる一方、高確率モードであって低頻度サポートモードである状況において右側領域PA3を流下するように発射操作を行った場合には単位時間当たりの利益が高くなる構成としている。以下、当該構成について説明する。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、特図表示部425,426における絵柄の変動表示の表示継続期間(すなわち絵柄の変動表示期間)と図柄表示装置424における図柄の表示継続期間(すなわち図柄の変動表示期間)とを主側CPU63において決定する上で用いられる(これら表示継続期間を遊技回の表示継続期間ともいう)。変動種別カウンタCSは繰り返し更新され、特図表示部425,426における変動表示の開始時及び図柄表示装置424による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して取得される。遊技回の表示継続期間の設定態様について図741の説明図を参照しながら説明する。なお、図741における「0〜99」の数字は変動種別カウンタCSの値に対応している。
低確率モードにおいて第1特図表示部425における遊技回の表示継続期間の設定態様は通常設定態様となる。通常設定態様においては、図741に示すように、当否判定処理の結果が外れ結果であってリーチ演出が発生しない完全外れ時であれば、第1特図保留エリア452に上限個数(具体的には4個)の第1特図側の保留情報が記憶されている状況にて新たな遊技回が開始される場合には遊技回の表示継続期間として2秒が選択され、第1特図保留エリア452に上限個数の第1特図側の保留情報が記憶されていない状況にて新たな遊技回が開始される場合には遊技回の表示継続期間として10秒、20秒及び30秒のいずれかが選択される。また、通常設定態様において当否判定処理の結果が外れ結果ではあるもののリーチ演出が発生する外れリーチ時の場合、当否判定処理の結果が大当たり結果である場合及び当否判定処理の結果が小当たり結果である場合のいずれかである場合には、遊技回の表示継続期間として20秒、30秒、40秒、50秒、1分、1分30秒及び2分のいずれかが選択される。この場合、大当たり結果又は小当たり結果の方が外れリーチ時よりも長い継続期間が選択され易くなっているとともに、選択される平均継続期間も大当たり結果又は小当たり結果の方が外れリーチ時よりも長くなっている。
一方、低確率モードにおいて第2特図表示部426における遊技回の表示継続期間の設定態様は長期間設定態様となる。長期間設定態様においては、選択される遊技回の表示継続期間は1種類のみとなっており、対象となる遊技回の当否判定結果及び種別判定結果に関係なくその1種類の遊技回の表示継続期間が選択される。この選択される遊技回の表示継続期間は10分となっている。当該表示継続期間は、通常選択態様において選択される最長の遊技回の表示継続期間である2分よりも長い時間となっている。これにより、低確率モードにおいては第2特図表示部426における遊技回の実行頻度が第1特図表示部425における遊技回の実行頻度よりも低くなる。
高確率モードでは遊技回の表示継続期間の設定態様が低確率モードと異なっている。具体的には、高確率モードにおいて第1特図表示部425における遊技回の表示継続期間は、当否判定結果が外れ結果である場合にはリーチ演出が発生するか否かに関係なく1種類のみが選択対象となり、当否判定結果が大当たり結果又は小当たり結果である場合にも1種類のみが選択対象となる。この場合、大当たり結果又は小当たり結果となる場合における遊技回の表示継続期間は外れ結果となる場合における遊技回の表示継続期間よりも長く設定されており、具体的には外れ結果となる場合における遊技回の表示継続期間が10秒であるのに対して大当たり結果又は小当たり結果となる場合における遊技回の表示継続期間が30秒となっている。
高確率モードにおいて第2特図表示部426における遊技回の表示継続期間は、当否判定結果が外れ結果又は小当たり結果である場合には9/10の確率で0.5秒が選択され1/10の確率で1分30秒が選択される。一方、当否判定結果が大当たり結果である場合には1分30秒の1種類のみが選択対象となる。
高確率モードにおいて第2特図表示部426にて遊技回が実行される場合であって小当たり結果となる場合には遊技回の表示継続期間が高い確率で0.5秒となることにより、遊技回の最終停止期間を含めて当該遊技回の合計期間は1秒となる。これに対して、既に説明したとおり低頻度サポートモードにおいては普図表示部423aの表示継続期間が4秒であるとともに誘導ユニット432の誘導状態が継続する期間が2秒であり、さらに第2作動部413への入賞が発生した場合には高い確率で小当たり結果となるとともに小当たり結果となった場合の開閉実行モードにおいて特電入賞装置416が開放状態となる期間は2秒である。そうすると高確率モードであって低頻度サポートモードである状況において右側領域PA3を流下するように遊技球の発射操作を行うことで小当たり結果を契機として開放状態となっている特電入賞装置416への入賞が発生する頻度が他の状況よりも高くなる。そして、この入賞頻度は、高確率モードであって低頻度サポートモードである状況において右側領域PA3を流下するように遊技球の発射操作を行った場合には遊技者が所有する遊技球の個数が増加する入賞頻度に設定されている。
高確率モードであって低頻度サポートモードとなる状況を生じさせる契機は既に説明したとおり16R高確大当たり結果である。また、16R高確大当たり結果となった場合にはラウンド遊技が16回発生する開閉実行モードが行われた後に新たに大当たり結果が発生するまでは高確率モードであって低頻度サポートモードとなる状況が継続する。そして、上記のとおり高確率モードであって低頻度サポートモードである状況において右側領域PA3を流下するように遊技球の発射操作を行うことで小当たり結果を契機として開放状態となっている特電入賞装置416への入賞が発生する頻度は、高確率モードであって低頻度サポートモードである状況において右側領域PA3を流下するように遊技球の発射操作を行った場合には遊技者が所有する遊技球の個数が増加する入賞頻度に設定されている。したがって、16R高確大当たり結果となり開閉実行モードが終了した後は新たに大当たり結果が発生するまでに実行された第2特図表示部426における遊技回の回数が多いほど遊技者が所有する遊技球の個数が増加することとなる。よって、当該状況において遊技者は大当たり結果が発生しないことを期待することとなる。
大当たり結果が発生したとしてもそれが16R高確大当たり結果であれば、ラウンド遊技が16回発生する開閉実行モードが行われた後に高確率モードであって低頻度サポートモードである状況が再度発生することとなる。よって、遊技者は大当たり結果が発生しないことを期待しながらも、大当たり結果となるのであれば16R高確大当たり結果となることを期待することとなる。
6R高確大当たり結果が発生した場合にはラウンド遊技が6回発生する開閉実行モードが行われた後に高確率モードであって高頻度サポートモードである状況となる。当該状況は大当たり結果が新たに発生するまで継続する。当該状況においては既に説明したとおり右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行うことで第2作動部413への入賞が高頻度で発生するものの小当たり結果を契機として開放状態となっている特電入賞装置416への入賞は基本的に発生しない。したがって、当該状況においては遊技者が所有する遊技球の個数を増加させることはできないもののあまり減らさないようにしながら次回の大当たり結果を発生させることが可能となる。よって、当該状況において遊技者は大当たり結果が早期に発生することを期待することとなる。
6R通常大当たり結果が発生した場合にはラウンド遊技が6回発生する開閉実行モードが行われた後に低確率モードであって高頻度サポートモードである状況となる。当該状況においても右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行うことで第2作動部413への入賞が高頻度で発生するものの小当たり結果を契機として開放状態となっている特電入賞装置416への入賞は基本的に発生しない。但し、当否抽選モードは低確率モードであるとともに遊技回の実行回数が50回となることで高頻度サポートモードが終了して低頻度サポートモードに移行する。したがって、当該状況においては、遊技者が所有する遊技球の個数をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる範囲において次回の大当たり結果が発生することを遊技者は期待することとなる。
低確率モードであって低頻度サポートモードとなった場合には右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行ったとしても第2特図表示部426における遊技回の表示継続期間は極端に長い10分となる。この場合、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行ったとしても遊技の消化効率が悪くなるため、遊技者は左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作を行うこととなる。左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作が行われることで第1特図表示部425における遊技回が実行されることとなる。この場合の遊技回の表示継続期間は既に説明したとおり通常設定態様となる。
<第1特図特電制御処理及び第2特図特電制御処理>
次に、主側CPU63にて実行される第1特図特電制御処理及び第2特図特電制御処理について説明する。本実施形態では上記第96実施形態と異なり、第1特図表示部425において遊技回が実行されている状況であっても第2特図表示部426において遊技回が開始され得るとともに、第2特図表示部426において遊技回が実行されている状況であっても第1特図表示部425において遊技回が開始され得る。したがって、第1特図表示部425についての特図特電制御処理として第1特図特電制御処理が設定されているとともに、第2特図表示部426についての特図特電制御処理として第2特図特電制御処理が設定されている。これら第1特図特電制御処理及び第2特図特電制御処理は上記第96実施形態における特図特電制御処理の代わりに実行されるものであり、第1タイマ割込み処理(図638)におけるステップS8913にて実行される。
図742は第1特図特電制御処理を示すフローチャートであり、図743は第2特図特電制御処理を示すフローチャートである。なお、第1特図特電制御処理におけるステップSF101〜ステップSF111の処理及び第2特図特電制御処理におけるステップSF201〜ステップSF211の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
第1特図特電制御処理(図742)ではまず第1特図側の保留情報の取得処理を実行する(ステップSF101)。当該取得処理では第1作動部412への入賞が発生している場合、第1特図保留エリア452に記憶されている第1特図側の保留情報の数が上限記憶数(具体的には4個)未満であることを条件として、第1特図側の保留情報の格納処理を実行する。当該格納処理では、当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を第1特図側の保留情報として、第1特図保留エリア452の第1エリア452a〜第4エリア452dにおける第1特図側の保留情報が記憶されていないエリアのうち消化順序が早い側のエリアに格納する。なお、第1特図側の保留情報を取得した場合には、第1特図側の保留情報の個数が今回増加したことに合わせて第1特図保留表示部427の表示内容が更新されるようにするためのデータ設定を行う。また、第1特図側の保留情報を取得した場合には、保留増加コマンドを音声発光制御装置81に送信する。これにより、図柄表示装置424における第1特図側の保留情報の保留記憶数を報知するための画像が第1特図側の保留情報の新たな取得に対応させて更新される。
第2特図特電制御処理(図743)ではまず第2特図側の保留情報の取得処理を実行する(ステップSF201)。当該取得処理では第2作動部413への入賞が発生している場合、第2特図保留エリア453に記憶されている第2特図側の保留情報の数が上限記憶数(具体的には4個)未満であることを条件として、第2特図側の保留情報の格納処理を実行する。当該格納処理では、当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を第2特図側の保留情報として、第2特図保留エリア453の第1エリア453a〜第4エリア453dにおける第2特図側の保留情報が記憶されていないエリアのうち消化順序が早い側のエリアに格納する。なお、第2特図側の保留情報を取得した場合には、第2特図側の保留情報の個数が今回増加したことに合わせて第2特図保留表示部428の表示内容が更新されるようにするためのデータ設定を行う。また、第2特図側の保留情報を取得した場合には、保留増加コマンドを音声発光制御装置81に送信する。これにより、図柄表示装置424における第2特図側の保留情報の保留記憶数を報知するための画像が第2特図側の保留情報の新たな取得に対応させて更新される。
第1特図特電制御処理(図742)及び第2特図特電制御処理(図743)の説明に戻り、保留情報の取得処理(ステップSF101又はステップSF201)を実行した後は、主側ROM64に記憶されている特図特電アドレステーブルを読み出す(ステップSF101、ステップSF202)。そして、第1特図特電制御処理(図742)であれば特図特電アドレステーブルから第1特図特電カウンタの数値情報に対応した開始アドレスを取得し(ステップSF103)、その取得した開始アドレスの示す処理にジャンプする(ステップSF104)。また、第2特図特電制御処理(図743)であれば特図特電アドレステーブルから第2特図特電カウンタの数値情報に対応した開始アドレスを取得し(ステップSF203)、その取得した開始アドレスの示す処理にジャンプする(ステップSF204)。
第1特図特電カウンタは、第1特図特電制御処理(図742)におけるステップSF105〜ステップSF111の各処理のうちいずれを実行すべきであるかを主側CPU63にて把握するためのカウンタである。第2特図特電カウンタは、第2特図特電制御処理(図743)におけるステップSF205〜ステップSF211の各処理のうちいずれを実行すべきであるかを主側CPU63にて把握するためのカウンタである。特図特電アドレステーブルには、第1特図特電カウンタの数値情報に対応させてステップSF105〜ステップSF111の各処理を実行するためのプログラムにおける開始アドレスが設定されているとともに第2特図特電カウンタの数値情報に対応させてステップSF205〜ステップSF211の各処理を実行するためのプログラムにおける開始アドレスが設定されている。
第1特図特電カウンタ又は第2特図特電カウンタの値が「0」である場合にはステップSF105又はステップSF205の特図変動開始処理にジャンプし、第1特図特電カウンタ又は第2特図特電カウンタの値が「1」である場合にはステップSF106又はステップSF206の特図変動中処理にジャンプし、第1特図特電カウンタ又は第2特図特電カウンタの値が「2」である場合にはステップSF107又はステップSF207の特図確定中処理にジャンプし、第1特図特電カウンタ又は第2特図特電カウンタの値が「3」である場合にはステップSF108又はステップSF208の特電開始処理にジャンプし、第1特図特電カウンタ又は第2特図特電カウンタの値が「4」である場合にはステップSF109又はステップSF209の特電開放中処理にジャンプし、第1特図特電カウンタ又は第2特図特電カウンタの値が「5」である場合にはステップSF110又はステップSF210の特電閉鎖中処理にジャンプし、第1特図特電カウンタ又は第2特図特電カウンタの値が「6」である場合にはステップSF111又はステップSF211の特電終了処理にジャンプする。以下、ステップSF105〜ステップSF111及びステップSF205〜ステップSF211の各処理について個別に説明する。
<特図変動開始処理>
まずステップSF105及びステップSF205の特図変動開始処理について、図744のフローチャートを参照しながら説明する。なお、特図変動開始処理におけるステップSF301〜ステップSF317の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
特図変動開始処理では、まず今回の特図特電制御処理(図742、図743)に対応しない側において開閉実行モード用の処理が実行されているか否かを判定する(ステップSF301)。既に説明したとおり第1特図表示部425及び第2特図表示部426のうち一方において遊技回が実行されている状況であっても他方において遊技回が実行され得る。この場合に、ステップSF301が実行され、今回の特図特電制御処理(図742、図743)に対応しない側において開閉実行モード用の処理が実行されている場合にはステップSF302以降の処理が実行されずに新たな遊技回の開始が規制される。これにより、第1特図表示部425及び第2特図表示部426のうち一方における遊技回を契機として開閉実行モードが実行されている状況においては、他方における遊技回が新たに開始されないように規制される。よって、開閉実行モードへの遊技者の注目度を高めることが可能となる。なお、今回が第1特図特電制御処理(図742)における特図変動開始処理であれば第2特図特電カウンタの値が3以上であるか否かをステップSF301にて判定し、3以上である場合にはステップSF302以降の処理を実行しない構成である。また、今回が第2特図特電制御処理(図743)における特図変動開始処理であれば第1特図特電カウンタの値が3以上であるか否かをステップSF301にて判定し、3以上である場合にはステップSF302以降の処理を実行しない構成である。
ステップSF301にて否定判定をした場合には、対応する保留個数が1個以上であるか否かを判定する(ステップSF302)。今回が第1特図特電制御処理(図742)における特図変動開始処理であれば第1特図保留エリア452に第1特図側の保留情報が1個以上記憶されているか否かを判定し、今回が第2特図特電制御処理(図743)における特図変動開始処理であれば第2特図保留エリア453に第2特図側の保留情報が1個以上記憶されているか否かを判定する。
ステップSF302にて肯定判定をした場合には、データ設定処理を実行する(ステップSF303)。データ設定処理では、今回が第1特図特電制御処理(図742)であれば、第1特図保留エリア452の第1エリア452aに格納されたデータを第1特図用の実行エリア493に移動する。その後、第1特図保留エリア452の記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリア452a〜452dに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる。具体的には、第2エリア452b→第1エリア452a、第3エリア452c→第2エリア452b、第4エリア452d→第3エリア452cといった具合に各エリア内のデータをシフトするとともに第4エリア452dを「0」クリアする。また、データ設定処理では、第1特図側の保留情報の個数が今回減少したことに合わせて第1特図保留表示部427の表示内容が更新されるようにするためのデータ設定を行う。また、データ設定処理では、保留減少コマンドを音声発光制御装置81に送信する。これにより、図柄表示装置424における第1特図側の保留情報の保留記憶数を報知するための画像が第1特図側の保留情報の減少に対応させて更新される。
データ設定処理では、今回が第2特図特電制御処理(図743)であれば、第2特図保留エリア453の第1エリア453aに格納されたデータを第2特図用の実行エリア494に移動する。その後、第2特図保留エリア453の記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリア453a〜453dに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる。具体的には、第2エリア453b→第1エリア453a、第3エリア453c→第2エリア453b、第4エリア453d→第3エリア453cといった具合に各エリア内のデータをシフトするとともに第4エリア453dを「0」クリアする。また、データ設定処理では、第2特図側の保留情報の個数が今回減少したことに合わせて第2特図保留表示部428の表示内容が更新されるようにするためのデータ設定を行う。また、データ設定処理では、保留減少コマンドを音声発光制御装置81に送信する。これにより、図柄表示装置424における第2特図側の保留情報の保留記憶数を報知するための画像が第2特図側の保留情報の減少に対応させて更新される。
データ設定処理を実行した後は当否判定処理を実行する(ステップSF304)。当否判定処理では、今回の遊技回が第1特図側の保留情報を契機としている場合には、現状のパチンコ機10の設定値及び当否抽選モードに対応する第1当否テーブル495,496(図739(a)及び図739(b)参照)を主側ROM64から読み出す。そして、今回の遊技回の開始契機となった第1特図側の保留情報のうち当たり乱数カウンタC1についての数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を上記第1当否テーブル495,496に対して照合することで今回の当否判定処理の結果が大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果のいずれであるのかを特定する。一方、当否判定処理では、今回の遊技回が第2特図側の保留情報を契機としている場合には、現状のパチンコ機10の設定値及び当否抽選モードに対応する第2当否テーブル497,498(図739(c)及び図739(d)参照)を主側ROM64から読み出す。そして、今回の遊技回の開始契機となった第2特図側の保留情報のうち当たり乱数カウンタC1についての数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を上記第2当否テーブル497,498に対して照合することで今回の当否判定処理の結果が大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果のいずれであるのかを特定する。
当否判定処理の結果が大当たり結果である場合(ステップSF305:YES)、種別判定処理を実行する(ステップSF306)。種別判定処理では、図740(a)に示す種別テーブル499を主側ROM64から読み出す。また、第1特図側の保留情報が今回の遊技回の契機である場合には当該第1特図側の保留情報のうち種別カウンタC2についての数値情報を読み出し、第2特図側の保留情報が今回の遊技回の契機である場合には当該第2特図側の保留情報のうち種別カウンタC2についての数値情報を読み出す。そして、その読み出した種別カウンタC2についての数値情報が上記種別テーブル499において設定されている6R通常大当たり結果、6R高確大当たり結果及び16R高確大当たり結果のうちいずれの種類の大当たり結果の数値範囲に対応しているのかを特定する。
種別判定処理を実行した後は当該種別判定処理にて特定した大当たり結果の種類に対応する主側RAM65のフラグに「1」をセットする(ステップSF307)。この「1」がセットされたフラグの状態は、開閉実行モードが終了する場合に「0」クリアされる。
その後、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップSF308)。具体的には、第1特図表示部425及び第2特図表示部426のうち遊技回の実行対象となっている側に今回の遊技回において最終的に停止表示させる絵柄の停止態様の情報を、主側ROM64に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM65に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、第1特図表示部425又は第2特図表示部426に停止表示される絵柄の停止態様の種類が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップSF308では、ステップSF306にて特定した大当たり結果の種類に応じた絵柄の停止態様の情報を主側RAM65に記憶する。なお、各大当たり結果に1対1で対応させて絵柄の停止態様が設定されていてもよく、少なくとも一部の大当たり結果に対して複数種類の絵柄の停止態様が設定されていてもよい。複数種類の絵柄の停止態様が設定されている大当たり結果について停止結果を選択する方法は任意であるが、例えば種別カウンタC2の値に応じて停止結果が選択される構成としてもよい。
当否判定処理の結果が小当たり結果である場合(ステップSF309:YES)、小当たり結果に対応する主側RAM65のフラグに「1」をセットする(ステップSF310)。この「1」がセットされたフラグの状態は開閉実行モードが終了する場合に「0」クリアされる。
その後、小当たり結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップSF311)。具体的には、第1特図表示部425又は第2特図表示部426に今回の遊技回において最終的に停止表示させる絵柄の停止態様の情報を主側ROM64から読み出し、その読み出した情報を主側RAM65に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
当否判定処理の結果が大当たり結果及び小当たり結果のいずれでもない場合(ステップSF305及びステップSF309:NO)、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップSF312)。具体的には、第1特図表示部425及び第2特図表示部426のうち遊技回の実行対象となっている側に今回の遊技回において最終的に停止表示させる絵柄の停止態様の情報を、主側ROM64に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM65に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報及び小当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
いずれかの停止結果設定処理を実行した後は、表示継続期間の把握処理を実行する(ステップSF313)。かかる処理では、変動種別カウンタCSの数値情報を取得するとともに、現状の状況及び変動種別カウンタCSの数値情報に対応する表示継続期間の情報を図741の説明図に示す態様で選択する。
その後、今回の当否判定処理及び種別判定処理の結果、現状の当否抽選モードの種類、現状のサポートモードの種類、並びにステップSF313の処理結果に対応する変動用コマンド及び種別コマンドを主側ROM64から選択する。そして、その選択した変動用コマンド及び種別コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップSF314)。音声発光制御装置81は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに対応する遊技回用の演出が実行されるようにするための制御を実行する。
その後、第1特図表示部425及び第2特図表示部426のうち今回の遊技回の実行対象となっている側における絵柄の変動表示を開始させる(ステップSF315)。第1特図表示部425又は第2特図表示部426にて絵柄の変動表示を行わせる場合に主側CPU63に参照されるテーブルとして、第1特図表示部425及び第2特図表示部426に対して共通となる特図用の変動表示テーブルが主側ROM64に予め記憶されている。第1特図表示部425又は第2特図表示部426において絵柄の変動表示が実行される場合には、当否判定処理の結果及び種別判定処理の結果に関係なく同一の変動表示テーブルが使用される。第1特図表示部425又は第2特図表示部426において絵柄の変動表示が行われる場合、所定のパターンによる絵柄の変動表示が繰り返されることとなるが、特図用の変動表示テーブルにはその所定のパターンによる絵柄の変動表示における1周分の制御データが設定されている。したがって、第1特図表示部425又は第2特図表示部426において絵柄の変動表示が行われる場合、ステップSF313にて決定した遊技回の表示継続期間が経過するまで特図用の変動表示テーブルが繰り返し使用されることとなる。
その後、特別表示部429の消灯処理を実行する(ステップSF316)。特別表示部429においては、開閉実行モードが発生した場合に当該開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数に対応する情報が表示される。つまり、6R通常大当たり結果又は6R高確大当たり結果となったことを契機として開閉実行モードが発生する場合には当該開閉実行モードが開始される場合に特別表示部429にて6回のラウンド遊技に対応する表示が行われる。また、16R高確大当たり結果となったことを契機として開閉実行モードが発生する場合には当該開閉実行モードが開始される場合に特別表示部429にて16回のラウンド遊技に対応する表示が行われる。また、小当たり結果となったことを契機として開閉実行モードが発生する場合には当該開閉実行モードが開始される場合に特別表示部429にて小当たり結果に対応する表示が行われる。上記構成において特図変動開始処理のステップSF316にて特別表示部429の消灯処理が実行されることにより、開閉実行モードが開始される場合に開始された特別表示部429における表示は当該開閉実行モードが終了した後において新たな遊技回が開始される場合に終了される。そして、特別表示部429は開閉実行モードが新たに発生するまで消灯状態に維持される。
その後、今回の処理が第1特図特電制御処理(図742)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタの値を1加算し、今回の処理が第2特図特電制御処理(図743)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタの値を1加算する(ステップSF317)。特図変動開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「0」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタの値は特図変動中処理(ステップSF106、ステップSF206)に対応する「1」となる。
<特図変動中処理>
次に、第1特図特電制御処理(図742)のステップSF106及び第2特図特電制御処理(図743)のステップSF206にて実行される特図変動中処理について説明する。
今回の遊技回の表示継続期間が経過していない場合であって、今回の遊技回の実行対象となっている特図表示部425,426の表示内容の更新タイミングである場合、特図用の変動表示テーブルを参照することにより特図表示部425,426の表示内容を更新するためのデータ設定を行う。これにより、今回の遊技回の実行対象となっている特図表示部425,426における絵柄の表示内容が次の順番の表示内容に更新される。なお、主側RAM65には第1特図表示部425において絵柄の更新タイミングとなった場合に絵柄の表示内容を特図用の変動表示テーブルから導出するために参照される第1表示順序カウンタが設けられている。また、主側RAM65には第2特図表示部426において絵柄の更新タイミングとなった場合に絵柄の表示内容を特図用の変動表示テーブルから導出するために参照される第2表示順序カウンタが設けられている。
特図表示部425,426における絵柄の変動表示の開始時の態様、及び絵柄の変動表示の更新態様は、当否判定処理の結果及び種別判定処理の結果に関係なく一定の態様で行われるとともに、図柄表示装置424における遊技回用の演出の内容に関係なく一定の態様で行われる。例えば、所定の複数回の更新タイミングが発生することで絵柄の表示内容が1周するとともに表示順序が一定の順序である表示パターンが繰り返し行われ、遊技回の表示継続期間が経過した場合には当該表示パターンのいずれの順序の表示が行われている状況であっても、その遊技回の開始時に決定された停止結果が表示される。これにより、特図表示部425,426を表示制御するための処理構成の簡素化を図ることが可能となる。
一方、遊技回の表示継続期間が経過している場合、遊技回の開始時に主側RAM65に記憶された特図表示部425,426の絵柄の停止態様の情報を読み出すとともにその絵柄の停止態様となるように今回の遊技回の実行対象となっている特図表示部425,426を表示制御する。これにより、今回の遊技回の実行対象となっている特図表示部425,426において今回の遊技回の当否判定処理の結果及び種別判定処理の結果に対応する絵柄が表示された状態で絵柄の変動表示が停止される。特図表示部425,426において停止表示された絵柄の態様は、開閉実行モードであるか否かに関係なく、その特図表示部425,426における次回の絵柄の変動表示が開始されるまで維持される。また、主側RAM65のタイマカウンタに最終停止期間(例えば0.5sec)の情報をセットする。これにより、最終停止期間の計測が開始される。
その後、最終停止コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は、主側CPU63から最終停止コマンドを受信した場合、表示制御装置82に最終停止コマンドを送信する。表示制御装置82は、音声発光制御装置81から最終停止コマンドを受信した場合、今回の遊技回における停止図柄の組合せを最終停止期間に亘って停止表示させるための表示パターンテーブルを読み出す。これにより、図柄表示装置424において今回の遊技回に対応する停止図柄の組合せが最終停止期間に亘って停止表示されることとなる。
その後、今回の処理が第1特図特電制御処理(図742)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタの値を1加算し、今回の処理が第2特図特電制御処理(図743)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタの値を1加算する。特図変動中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「1」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタの値は特図確定中処理(ステップSF107、ステップSF207)に対応する「2」となる。
<特図確定中処理>
次に、第1特図特電制御処理(図742)のステップSF107及び第2特図特電制御処理(図743)のステップSF207にて実行される特図確定中処理について、図745のフローチャートを参照しながら説明する。なお、特図確定中処理におけるステップSF401〜ステップSF409の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
最終停止期間が経過している場合であって今回の遊技回が大当たり結果に対応している場合(ステップSF401及びステップSF402:YES)、大当たり用の設定処理を実行する(ステップSF403)。大当たり用の設定処理では、今回の大当たり結果が6R通常大当たり結果又は6R高確大当たり結果である場合には6回のラウンド遊技に対応する表示が開始されるように特別表示部429を表示制御するためのデータ設定を行う。また、大当たり用の設定処理では、今回の大当たり結果が16R高確大当たり結果である場合には16回のラウンド遊技に対応する表示が開始されるように特別表示部429を表示制御するためのデータ設定を行う。
最終停止期間が経過している場合であって今回の遊技回が小当たり結果に対応している場合(ステップSF401及びステップSF404:YES)、小当たり用の設定処理を実行する(ステップSF405)。小当たり用の設定処理では、小当たり結果に対応する表示が開始されるように特別表示部429を表示制御するためのデータ設定を行う。
ステップSF403又はステップSF405の処理を実行した場合、今回の特図特電制御処理(図742、図743)に対応しない側の特図特電カウンタの値を「0」クリアする(ステップSF406)。これにより、今回の特図特電制御処理(図742、図743)に対応しない側の特図特電制御処理(図742、図743)にて遊技回の実行制御が行われていたとしても当該遊技回が強制的に終了される。つまり、第1特図表示部425及び第2特図表示部426の両方にて遊技回が実行されている状況において大当たり結果又は小当たり結果となる一方の遊技回が終了した場合には他方の遊技回も途中で終了することとなる。その後、他方の遊技回の終了処理を実行する(ステップSF407)。当該終了処理では、遊技回の強制終了の対象となった側の特図表示部425,426にて外れ結果に対応する表示が行われるようにする。
その後、今回の処理が第1特図特電制御処理(図742)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタの値を1加算し、今回の処理が第2特図特電制御処理(図743)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタの値を1加算する(ステップSF408)。特図確定中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「2」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタの値は特電開始処理(ステップSF108、ステップSF208)に対応する「3」となる。
今回の遊技回が外れ結果である場合(ステップSF404:NO)、今回の処理が第1特図特電制御処理(図742)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタの値を「0」クリアし、今回の処理が第2特図特電制御処理(図743)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタの値を「0」クリアする(ステップSF409)。これにより、特図特電カウンタの値は特図変動開始処理(ステップSF105、ステップSF205)に対応する「0」となる。
<特電開始処理>
次に、第1特図特電制御処理(図742)のステップSF108及び第2特図特電制御処理(図743)のステップSF208にて実行される特電開始処理について説明する。
特電開始処理では、オープニング期間の開始前であればオープニング期間(例えば4秒)の計測を開始するとともにオープニングコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81はオープニングコマンドを受信した場合、オープニング演出が実行されるように表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。また、音声発光制御装置81はオープニングコマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82はオープニングコマンドを受信した場合、オープニング演出が実行されるように図柄表示装置424の表示制御を実行する。
特電開始処理では、オープニング期間が経過した場合、今回がいずれかの大当たり結果を契機としているのであれば、主側RAM65に設けられたラウンドカウンタに今回の開閉実行モードのラウンド遊技の実行回数に対応する情報をセットする。ラウンドカウンタは、開閉実行モードにおいて残りのラウンド遊技の回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタであり、ラウンド遊技が1回実行される度にラウンドカウンタの値が1減算される。また、主側RAM65のタイマカウンタにラウンド遊技の開放継続期間の情報(具体的には29秒)をセットするとともに、主側RAM65に設けられた入賞カウンタに1回のラウンド遊技における特電入賞装置416への上限入賞個数に対応する情報(具体的には「10」)をセットする。一方、今回が小当たり結果を契機としているのであれば、主側RAM65に設けられたラウンドカウンタに「1」をセットする。また、主側RAM65に設けられたタイマカウンタに小当たり結果の開放継続期間の情報(具体的には2秒)をセットするとともに、主側RAM65に設けられた入賞カウンタに小当たり結果における特電入賞装置416への上限入賞個数に対応する情報(具体的には「10」)をセットする。
その後、特電用の開放設定処理を実行する。当該開放設定処理では、特電入賞装置416が開放状態となるように特電用の駆動部416cへの駆動信号の出力を開始する。その後、今回の処理が第1特図特電制御処理(図742)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタの値を1加算し、今回の処理が第2特図特電制御処理(図743)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタの値を1加算する。特電開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「3」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタの値は特電開放中処理(ステップSF109、ステップSF209)に対応する「4」となる。
<特電開放中処理>
次に、第1特図特電制御処理(図742)のステップSF109及び第2特図特電制御処理(図743)のステップSF209にて実行される特電開放中処理について説明する。
特電開放中処理では、特電入賞装置416の開放継続期間が経過している場合又は特電入賞装置416に上限入賞個数の遊技球の入賞が発生している場合、閉鎖設定処理を実行する。当該閉鎖設定処理では、特電入賞装置416が閉鎖状態となるように特電用の駆動部416cへの駆動信号の出力を停止する。その後、主側RAM65のラウンドカウンタの値を1減算する。
1減算後におけるラウンドカウンタの値が「0」ではない場合、閉鎖継続期間に対応する情報(具体的には2秒)を主側RAM65のタイマカウンタにセットする。その後、今回の処理が第1特図特電制御処理(図742)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタの値を1加算し、今回の処理が第2特図特電制御処理(図743)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタの値を1加算する。特電開放中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「4」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタの値は特電閉鎖中処理(ステップSF110、ステップSF210)に対応する「5」となる。
1減算後におけるラウンドカウンタの値が「0」である場合、エンディング期間に対応する情報(具体的には10秒)を主側RAM65のタイマカウンタにセットする。また、エンディングコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81はエンディングコマンドを受信した場合、エンディング演出が実行されるように表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。また、音声発光制御装置81はエンディングコマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82はエンディングコマンドを受信した場合、エンディング演出が実行されるように図柄表示装置424の表示制御を実行する。その後、今回の処理が第1特図特電制御処理(図742)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタの値を2加算し、今回の処理が第2特図特電制御処理(図743)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタの値を2加算する。特電開放中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「4」であるため、2加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタの値は特電終了処理(ステップSF111、ステップSF211)に対応する「6」となる。
<特電閉鎖中処理>
次に、第1特図特電制御処理(図742)のステップSF110及び第2特図特電制御処理(図743)のステップSF210にて実行される特電閉鎖中処理について説明する。
閉鎖継続期間が経過している場合、主側RAM65のタイマカウンタにラウンド遊技の開放継続期間の情報(具体的には29秒)をセットするとともに、主側RAM65の入賞カウンタに1回のラウンド遊技における特電入賞装置416への上限入賞個数に対応する情報(具体的には「10」)をセットする。そして、特電用の開放設定処理を実行することで特電入賞装置416を開放状態とする。その後、今回の処理が第1特図特電制御処理(図742)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタの値を1減算し、今回の処理が第2特図特電制御処理(図743)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタの値を1減算する。特電閉鎖中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「5」であるため、1減算されることでその減算対象となった特図特電カウンタの値は特電開放中処理(ステップSF109、ステップSF209)に対応する「4」となる。
<特電終了処理>
次に、第1特図特電制御処理(図742)のステップSF111及び第2特図特電制御処理(図743)のステップSF211にて実行される特電終了処理について説明する。
エンディング期間が経過している場合、開閉実行モードの終了時の移行処理を実行する。当該移行処理では今回の開閉実行モードの契機が6R通常大当たり結果であった場合には当否抽選モードを低確率モードに設定するとともにサポートモードを高頻度サポートモードに設定する。なお、遊技回の合計回数が50回に達した場合に当該高頻度サポートモードを終了させるための情報の設定も行う。今回の開閉実行モードの契機が6R高確大当たり結果であった場合には当否抽選モードを高確率モードに設定するとともにサポートモードを高頻度サポートモードに設定する。今回の開閉実行モードの契機が16R高確大当たり結果であった場合には当否抽選モードを高確率モードに設定するとともにサポートモードを低頻度サポートモードに設定する。一方、今回の開閉実行モードの契機が小当たり結果であった場合には当否抽選モード及びサポートモードを開閉実行モードの開始前から変更させるための処理を実行しない。
その後、今回の処理が第1特図特電制御処理(図742)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタの値を「0」クリアし、今回の処理が第2特図特電制御処理(図743)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタの値を「0」クリアする。これにより、特図特電カウンタの値は特図変動開始処理(ステップSF105、ステップSF205)に対応する「0」となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の各設定値における変動分が第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて外れ結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動分によって吸収される。これにより、第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果となる確率に影響を与えないようにしながら、第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果となる確率を変動させることが可能となる。
第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数はいずれの設定値であっても同一である。これにより、全ての設定値において第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果が選択される確率を一定とすることが可能となる。また、このように第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果が選択される確率を一定とした構成であっても、第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果が選択される確率の各設定値の変動分は外れ結果が選択される確率の変動分により吸収されるため、第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果が選択される確率を設定値に応じた確率とすることが可能となる。
第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて外れ結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数は各設定値のいずれであっても最も多い。これにより、第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果が選択される確率の各設定値における変動分を第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて外れ結果が選択される確率の変動分で吸収する構成であっても、第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて外れ結果となる確率については複数段階の設定値間で大きな変動を生じさせないようにすることが可能となる。
第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の各設定値における変動分が第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて外れ結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動分によって吸収される。これにより、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果となる確率に影響を与えないようにしながら、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果となる確率を変動させることが可能となる。
第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数はいずれの設定値であっても同一である。これにより、全ての設定値において第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果が選択される確率を一定とすることが可能となる。また、このように第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果が選択される確率を一定とした構成であっても、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果が選択される確率の各設定値の変動分は外れ結果が選択される確率の変動分により吸収されるため、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果が選択される確率を設定値に応じた確率とすることが可能となる。
第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果となる確率が最も高くなる状況である設定値が「設定6」であって当否抽選モードが高確率モードである状況において、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて外れ結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数が0個となる。これにより、第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて大当たり結果となる確率の各設定値における変動分を第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて外れ結果となる確率の変動分で吸収する構成において、上記のように大当たり結果となる確率が最も高くなる状況において当該大当たり結果となる確率を極力高くすることが可能となる。
第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果となる確率は、設定値及び当否抽選モードのそれぞれがいずれであっても同一となっている。これにより、小当たり結果となる確率からは設定値及び当否抽選モードの両方について遊技者が推測できないようにすることが可能となる。
第1特図側の保留情報に対する当否判定処理だけではなく第2特図側の保留情報に対する当否判定処理においても小当たり結果となる確率は、設定値及び当否抽選モードのそれぞれがいずれであっても同一となっている。これにより、第1特図側の保留情報に対する当否判定処理及び第2特図側の保留情報に対する当否判定処理のいずれであっても、小当たり結果となる確率からは設定値及び当否抽選モードの両方について遊技者が推測できないようにすることが可能となる。
第1特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果が選択される確率と第2特図側の保留情報に対する当否判定処理にて小当たり結果が選択される確率とは相違している。これにより、第1特図側の保留情報に対する当否判定処理だけではなく第2特図側の保留情報に対する当否判定処理においても小当たり結果となる確率は設定値及び当否抽選モードのそれぞれがいずれであっても同一となっている構成において、小当たり結果となる確率を相違させる状況を生じさせることが可能となる。
なお、上記実施形態の構成に代えて、第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行される場合に大当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の各設定値における変動分が、第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行される場合に小当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動分により吸収される構成としてもよい。
また、上記実施形態の構成に代えて、第2特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行される場合に大当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の各設定値における変動分が、第2特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行される場合に小当たり結果であると判定される当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動分により吸収される構成としてもよい。
また、第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行された場合に小当たり結果が選択され得る構成としたが、これに代えて、第1特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行された場合には小当たり結果が選択されない構成としてもよい。
<第102実施形態>
本実施形態では当否判定処理において参照される当否テーブルの内容が上記第101実施形態と相違している。以下、上記第101実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第101実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図746(a)は低確率モードにおいて第1特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される低確率時の第1当否テーブル495を説明するための説明図であり、図746(b)は高確率モードにおいて第1特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される高確率時の第1当否テーブル496を説明するための説明図であり、図746(c)は低確率モードにおいて第2特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される低確率時の第2当否テーブル501を説明するための説明図であり、図746(d)は高確率モードにおいて第2特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される高確率時の第2当否テーブル502を説明するための説明図である。
図746(a)及び図746(b)に示すように低確率時の第1当否テーブル495及び高確率時の第1当否テーブル496の内容は上記第101実施形態と同様である。一方、図746(c)に示す低確率時の第2当否テーブル501及び図746(d)に示す高確率時の第2当否テーブル502の内容は上記第101実施形態と相違している。これら低確率時の第2当否テーブル501及び高確率時の第2当否テーブル502について以下に説明する。
図746(c)に示すように低確率時の第2当否テーブル501には当否判定処理の判定結果として、大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果が設定されている。また、パチンコ機10には「設定1」〜「設定6」の設定状態が存在しているが、高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高く、高い設定値ほど外れ結果となる確率が低くなるように設定されている。一方、小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となるように設定されている。
具体的には、最も低い設定値である「設定1」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として50個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として650個が設定されている。また、「設定1」よりも1段階高い設定値である「設定2」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として52個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として648個が設定されている。また、「設定2」よりも1段階高い設定値である「設定3」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として54個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として646個が設定されている。また、「設定3」よりも1段階高い設定値である「設定4」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として56個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として644個が設定されている。また、「設定4」よりも1段階高い設定値である「設定5」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として58個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として642個が設定されている。また、最も高い設定値である「設定6」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として60個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として640個が設定されている。
図746(d)に示すように高確率時の第2当否テーブル502には当否判定処理の判定結果として、大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果が設定されている。また、パチンコ機10には「設定1」〜「設定6」の設定状態が存在しているが、高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高く、高い設定値ほど外れ結果となる確率が低くなるように設定されている。一方、小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となるように設定されている。
具体的には、最も低い設定値である「設定1」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として200個が設定されている。また、「設定1」よりも1段階高い設定値である「設定2」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として520個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として180個が設定されている。また、「設定2」よりも1段階高い設定値である「設定3」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として540個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として160個が設定されている。また、「設定3」よりも1段階高い設定値である「設定4」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として560個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として140個が設定されている。また、「設定4」よりも1段階高い設定値である「設定5」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として580個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として120個が設定されている。また、最も高い設定値である「設定6」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として600個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9300個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として100個が設定されている。
「設定1」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には1/200であり高確率モードである場合にはその10倍の1/20である。「設定2」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/192であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/19.2である。「設定3」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/185であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/18.5である。「設定4」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/179であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/17.9である。「設定5」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/172であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/17.2である。「設定6」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/167であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/16.7である。つまり、「設定1」〜「設定6」のいずれであっても第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は高確率モードである場合には低確率モードである場合に対して10倍となる。また、設定状態及び当否抽選モードの組合せが同一となる組合せで比較した場合に大当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機とした場合と第2特図側の保留情報を契機とした場合とで同一となっている。
一方、第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となる約1/1.08である。また、第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は低確率モード及び高確率モードのいずれであっても同一となる1/1.08となる。つまり、第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は設定状態及び当否抽選モードに関係なく一定となっている。この第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率よりも高い確率となっている。また、第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は設定状態及び当否抽選モードに関係なく大当たり結果となる確率よりも高い確率となっている。また、第2特図側の保留情報を契機とした場合、設定状態及び当否抽選モードに関係なく小当たり結果となる確率が外れ結果となる確率よりも高い確率となっている。さらに言うと第2特図側の保留情報を契機とした場合に小当たり結果となる確率は、設定状態及び当否抽選モードに関係なく大当たり結果及び外れ結果の合成確率よりも高い確率となっている。
なお、大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報は連番となるように集約して設定されている構成としてもよく、少なくとも一部又は全部が連番とならないように分散させて設定されている構成としてもよい。また、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報は連番となるように集約して設定されている構成としてもよく、少なくとも一部又は全部が連番とならないように分散させて設定されている構成としてもよい。
上記構成によれば、第2当否テーブル497,498にて小当たり結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数よりも外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の方が少ない構成において、設定値による大当たり結果の確率の変動分が外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動によって吸収されている。この場合に、大当たり結果及び小当たり結果の合成確率が最も高くなる状況である「設定6」であって高確率モードである場合において第2特図側の保留情報に対して当否判定処理が行われた状況であっても外れ結果となる確率が1/100となっている。これにより、「設定6」であって高確率モードである場合に第2特図側の保留情報に対して当否判定が行われた状況であっても外れ結果が選択され得るようにすることが可能となる。
<第103実施形態>
本実施形態では当否判定処理において参照される当否テーブルの内容が上記第101実施形態と相違している。以下、上記第101実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第101実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図747(a)は低確率モードにおいて第1特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される低確率時の第1当否テーブル495を説明するための説明図であり、図747(b)は高確率モードにおいて第1特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される高確率時の第1当否テーブル496を説明するための説明図であり、図747(c)は低確率モードにおいて第2特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される低確率時の第2当否テーブル503を説明するための説明図であり、図747(d)は高確率モードにおいて第2特図側の保留情報について当否判定処理を行う場合に参照される高確率時の第2当否テーブル504を説明するための説明図である。
図747(a)及び図747(b)に示すように低確率時の第1当否テーブル495及び高確率時の第1当否テーブル496の内容は上記第101実施形態と同様である。一方、図747(c)に示す低確率時の第2当否テーブル503及び図747(d)に示す高確率時の第2当否テーブル504の内容は上記第101実施形態と相違している。これら低確率時の第2当否テーブル503及び高確率時の第2当否テーブル504について以下に説明する。
図747(c)に示すように低確率時の第2当否テーブル503には当否判定処理の判定結果として、大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果が設定されている。また、パチンコ機10には「設定1」〜「設定6」の設定状態が存在しているが、高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高く、高い設定値ほど小当たり結果となる確率が低くなるように設定されている。一方、外れ結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となるように設定されている。
具体的には、最も低い設定値である「設定1」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として50個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9450個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されている。また、「設定1」よりも1段階高い設定値である「設定2」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として52個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9448個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されている。また、「設定2」よりも1段階高い設定値である「設定3」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として54個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9446個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されている。また、「設定3」よりも1段階高い設定値である「設定4」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として56個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9444個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されている。また、「設定4」よりも1段階高い設定値である「設定5」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として58個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9442個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されている。また、最も高い設定値である「設定6」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として60個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9440個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されている。
図747(d)に示すように高確率時の第2当否テーブル504には当否判定処理の判定結果として、大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果が設定されている。また、パチンコ機10には「設定1」〜「設定6」の設定状態が存在しているが、高い設定値ほど大当たり結果となる確率が高く、高い設定値ほど小当たり結果となる確率が低くなるように設定されている。一方、外れ結果となる確率は「設定1」〜「設定6」のいずれであっても同一となるように設定されている。
具体的には、最も低い設定値である「設定1」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として9000個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されている。また、「設定1」よりも1段階高い設定値である「設定2」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として520個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8980個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されている。また、「設定2」よりも1段階高い設定値である「設定3」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として540個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8960個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されている。また、「設定3」よりも1段階高い設定値である「設定4」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として560個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8940個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されている。また、「設定4」よりも1段階高い設定値である「設定5」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として580個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8920個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として500個が設定されている。また、最も高い設定値である「設定6」には大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として600個が設定されており、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数として8900個が設定されており、外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報の数は500個となっている。
「設定1」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には1/200であり高確率モードである場合にはその10倍の1/20である。「設定2」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/192であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/19.2である。「設定3」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/185であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/18.5である。「設定4」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/179であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/17.9である。「設定5」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/172であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/17.2である。「設定6」において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/167であり高確率モードである場合にはその10倍の約1/16.7である。つまり、「設定1」〜「設定6」のいずれであっても第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる確率は高確率モードである場合には低確率モードである場合に対して10倍となる。また、設定状態及び当否抽選モードの組合せが同一となる組合せで比較した場合に大当たり結果となる確率は第1特図側の保留情報を契機とした場合と第2特図側の保留情報を契機とした場合とで同一となっている。
また、「設定1」において第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/1.0582であり高確率モードである場合には約1/1.111である。「設定2」において第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/1.0584であり高確率モードである場合には約1/1.113である。「設定3」において第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/1.0586であり高確率モードである場合には約1/1.116である。「設定4」において第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/1.0589であり高確率モードである場合には約1/1.119である。「設定5」において第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/1.0591であり高確率モードである場合には約1/1.121である。「設定6」において第2特図側の保留情報を契機として小当たり結果となる確率は低確率モードである場合には約1/1.0593であり高確率モードである場合には約1/1.124である。
なお、大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報は連番となるように集約して設定されている構成としてもよく、少なくとも一部又は全部が連番とならないように分散させて設定されている構成としてもよい。また、小当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の数値情報は連番となるように集約して設定されている構成としてもよく、少なくとも一部又は全部が連番とならないように分散させて設定されている構成としてもよい。
上記構成によれば第1当否テーブル495,496にて小当たり結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の値の数よりも外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の値の数の方が多い構成において、設定値による大当たり結果の確率の変動分が外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動によって吸収されている。そして、いずれの設定値であっても外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数が最も多い。これにより、設定値による大当たり結果の確率変動分を吸収するための設定値による外れ結果の確率変動分を少なくすることが可能となる。よって、第1特図側の保留情報を契機とした場合において遊技者が設定値を推測するために注目する対象を大当たり結果に限定させることが可能となり、設定値の推測を行いづらくさせることが可能となる。
また、第2当否テーブル503,504にて外れ結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数よりも小当たり結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の方が多い構成において、設定値による大当たり結果の確率の変動分が小当たり結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数の変動によって吸収されている。そして、いずれの設定値であっても小当たり結果に割り当てられている当たり乱数カウンタC1の数値情報の数が最も多い。これにより、設定値による大当たり結果の確率変動分を吸収するための設定値による小当たり結果の確率変動分を少なくすることが可能となる。よって、第1特図側の保留情報を契機とした場合において遊技者が設定値を推測するために注目する対象を大当たり結果に限定させることが可能となり、設定値の推測をしづらくさせることが可能となる。
<第104実施形態>
本実施形態では動作電力の供給が開始された場合における処理構成が上記第81実施形態と相違している。以下、上記第81実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第81実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図748は本実施形態における遊技盤24の正面図である。
遊技盤24には上記第33実施形態と同様に、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部25と外レール部26とが取り付けられており、これら内レール部25と外レール部26とにより誘導手段としての誘導レールが構成されている。遊技球発射機構27(図507参照)から発射された遊技球は誘導レールにより遊技領域PAの上部に案内されるようになっている。また、遊技領域PAには上記第33実施形態と同様に一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34、スルーゲート35、可変表示ユニット36、特図ユニット37及び普図ユニット38等がそれぞれ設けられている。
ここで、本実施形態では可変表示ユニット36において図柄表示装置41の周囲を囲むようにして設けられたセンターフレーム511に可動体512が設けられている。可動体512は、図示しないリンク機構を介して可動体用駆動部513に連結されており、可動体用駆動部513が変位用の状態となることで駆動されて初期位置から所定方向に移動するとともに、可動体用駆動部513が復帰用の状態となることで初期位置に復帰するように移動する。そして、当該可動体512が動作する様子が窓パネル52を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっている。つまり、可動体512が動作する様子は遊技機本体12及び前扉枠14の開放操作を要することなくパチンコ機10前方から視認可能となっている。
可動体512について詳細には、可動体512は初期位置と移動限界位置との間で移動可能となっており、初期位置から移動限界位置に向けて移動することで、表示面41aの前方に配置され、初期位置の場合よりも表示面41aに対してその前方にて対向する範囲が広くなる。具体的には、初期位置では、その全体が表示面41aよりも外方であってセンターフレーム511内に配置されており、表示面41aを正面から見た状態では可動体512が視認不可又は視認しづらい構成となっている。一方、移動限界位置では、その全体が表示面41aに対してその前方から対向し、初期位置の場合よりも可動体512の視認性は向上するが、表示面41aの視認性を低下させる状態となる。なお、これに限定されることはなく初期位置に配置されている場合及び移動限界位置に配置されている場合のいずれであっても可動体512が視認可能である構成としてもよい。
可動体512は、移動限界位置に配置された場合において遊技者が視認可能な面である表面(すなわち遊技機前方を向く面)に装飾が付された可動式の装飾体であり、所定のキャラクタ(例えば「魚」)を模した形態となっているが、具体的な形態は任意である。可動体512の初期位置から移動限界位置への移動は、表示面41aにおける遊技回用の演出と連動して行われ、所定の演出が終了した場合に初期位置へ復帰する。このように可動体512の移動は、表示面41aにおける画像演出と一体的な演出を行うために利用される。
本パチンコ機10では、遊技回用の演出の途中(例えばリーチ中)で可動体512の初期位置からの移動が行われた場合には、当該移動が行われない場合に比べて、開閉実行モードへの移行の期待度が高い構成となっている。但し、これに限定されることはなく、当該構成に加えて又は代えて、開閉実行モード後に当否抽選の確率が高確率となる当否判定の結果となった場合に遊技回用の演出では同一の偶数の数字が付された図柄の組合せといった高確率を明示しない結果を停止表示しながら、開閉実行モード中に高確率への昇格が発生したかのような演出を行う構成において、当該昇格用の演出として可動体512の初期位置からの移動が行われる構成としてもよい。
次に、主制御装置60及び音声発光制御装置81の電気的構成について図749の説明図を参照しながら説明する。
主制御装置60には上記第81実施形態と同様に主制御基板61が設けられているとともに、当該主制御基板61には上記第81実施形態と同様に主側CPU63、主側ROM64及び主側RAM65が内蔵されたMPU62が設けられている。また、主制御基板61には上記第81実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204が設けられている。第1〜第4報知用表示装置201〜204において表示される表示内容は上記第67実施形態と同様である。したがって、第1〜第4報知用表示装置201〜204では主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には初期チェック期間に亘ってチェック用表示が行われるとともに、その後にベース値を報知するための表示が行われる。
第1〜第4報知用表示装置201〜204は上記第43実施形態と同様に主制御基板61の素子搭載面において横並びで設けられている(図558参照)。第1〜第4報知用表示装置201〜204はいずれも、LEDによる表示用セグメントが7個配列されたセグメント表示器であるが、これに限定されることはなく多色発光タイプの単一の発光体であってもよく、液晶表示装置であってもよく、有機ELディスプレイであってもよい。第1〜第4報知用表示装置201〜204はいずれもその表示面が主制御基板61の素子搭載面が向く方向を向くようにして設置されているとともに、基板ボックス60aの対向壁部60bにより覆われている。この場合に、基板ボックス60aが透明に形成されていることにより、基板ボックス60aの外部から当該基板ボックス60a内に収容された第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示面を目視することが可能となる。また、主制御装置60は基板ボックス60aにおいて主制御基板61の素子搭載面と対向する対向壁部60bがパチンコ機10後方を向くようにして樹脂ベース21の背面に搭載されているため、遊技機本体12を外枠11に対してパチンコ機10前方に開放させて樹脂ベース21の背面をパチンコ機10前方に露出させた場合には、対向壁部60bを通じて第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示面を目視することが可能となる。
図749に示すように音声発光制御装置81は音声発光制御基板351を備えている。音声発光制御基板351には音光側MPU352が搭載されている。音光側MPU352には、制御部及び演算部を含む演算処理装置である音光側CPU353の他に、音光側ROM354及び音光側RAM355が内蔵されている。また、音光側MPU352には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。
音光側ROM354は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み出し専用として利用される。音光側ROM354は、音光側CPU353により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
音光側RAM355は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。音光側RAM355は、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に音光側ROM354よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。音光側RAM355は、音光側ROM354内に記憶されている制御プログラムの実行に対して各種のデータなどを一時的に記憶する。
音光側MPU352の入力側には主制御装置60のMPU62が電気的に接続されており、音光側MPU352の出力側には表示発光部53、スピーカ部54、表示制御装置82及び可動体用駆動部513が電気的に接続されている。音光側MPU352は主制御装置60のMPU62から受信した各種コマンドに基づいて、表示発光部53、スピーカ部54及び可動体用駆動部513を駆動制御するとともに、表示制御装置82を制御する。表示制御装置82は、音光側MPU352から受信したコマンドに基づいて図柄表示装置41の表示制御を実行する。これにより、遊技回や開閉実行モードが実行されている状況において、図柄表示装置41、表示発光部53、スピーカ部54及び可動体512にて各種演出や各種報知が実行される。
次に、主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理について図750のフローチャートを参照しながら説明する。なお、メイン処理におけるステップSF501〜ステップSF529の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入初期設定処理を実行する(ステップSF501)。電源投入初期設定処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。このウエイト用の所定期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。また、主側RAM65のアクセスを許可する。
その後、内部機能レジスタ設定処理を実行する(ステップSF502)。内部機能レジスタ設定処理では上記第67実施形態と同様に、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第1タイマ割込み処理(図638)の割込み周期を第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)に設定するとともに、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第2タイマ割込み処理(図639)の割込み周期を上記第1割込み周期よりも短い周期である第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)に設定する。
つまり、本実施形態では上記第67実施形態と同様に、タイマ割込み処理として割込み周期が相対的に長短となるように第1タイマ割込み処理(図638)と第2タイマ割込み処理(図639)とが存在している。第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)はいずれもメイン処理に対して割り込んで起動される。また、第2タイマ割込み処理(図639)は第1タイマ割込み処理(図638)に対して割り込んで起動される。一方、第1タイマ割込み処理(図638)は第2タイマ割込み処理(図639)に対して割り込んで起動されない。また、第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の両方が実行されていない状況において第1割込み周期及び第2割込み周期の両方が経過している場合、それら周期の経過順序に関係なく第2タイマ割込み処理(図639)から先に起動される。この点、第2タイマ割込み処理(図639)は第1タイマ割込み処理(図638)よりも優先して起動される処理であると言える。但し、これに限定されることはなく第1タイマ割込み処理(図638)が第2タイマ割込み処理(図639)よりも優先して起動される構成としてもよい。
内部機能レジスタ設定処理では、第1タイマ割込み処理(図638)の第1割込み周期を主側CPU63の所定のレジスタに設定するとともに、第2タイマ割込み処理(図639)の第2割込み周期を主側CPU63の特定のレジスタに設定する。また、内部機能レジスタ設定処理では上記第1,第2割込み周期の設定以外にも例えば当たり乱数カウンタC1の数値範囲といった各種カウンタの数値範囲の設定処理などを実行する。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた立ち上げ処理中フラグに「1」をセットする(ステップSF503)。立ち上げ処理中フラグは上記第67実施形態と同様に、第1タイマ割込み処理(図638)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図638)に設定されている各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行する一方、遊技を進行させるための処理を実行することなく当該第1タイマ割込み処理(図638)を終了すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
立ち上げ処理中フラグは、メイン処理(図750)において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が開始された場合に「1」がセットされ、動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了して残余処理(ステップSF526〜ステップSF529)が開始される前に「0」クリアされる。上記第67実施形態と同様に第1タイマ割込み処理(図638)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合にはステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しないようにすることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)のうち後述する設定確認用処理(図751)又は設定値更新処理(図752)が実行されている状況において遊技を進行させるための処理が実行されないようにすることが可能となる。その一方、上記のとおり第1タイマ割込み処理(図638)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合であってもステップS8901〜ステップS8905の処理を実行することで、動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)のうち後述する設定確認用処理(図751)又は設定値更新処理(図752)が実行されている状況であっても停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。
特に、立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている状況であっても停電情報記憶処理(ステップS8901)が実行されることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)のうち後述する設定確認用処理(図751)又は設定値更新処理(図752)が実行されている状況において停電が発生したとしてもそれに対して停電時処理を実行することが可能となる。停電時処理では上記第67実施形態と同様に、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムの算出処理(図758)を実行してその算出したチェックサムを特定制御用のワークエリア221に保存するため、動作電力の供給が再度開始された場合には主側RAM65の異常発生と特定されないようにすることが可能となる。これにより、設定確認用処理(図751)又は設定値更新処理(図752)の途中で停電が発生した場合には、これら設定関連処理の途中で停電が発生したことを次回の動作電力の供給開始時に特定することが可能となる。
ちなみに、設定確認用処理(図751)又は設定値更新処理(図752)が実行されている状況では、第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)のいずれについても割込みが禁止されることはなく任意のタイミングで割込み可能となっている。この場合、設定確認用処理(図751)又は設定値更新処理(図752)において第1タイマ割込み処理(図638)又は第2タイマ割込み処理(図639)が割り込んで起動される場合には、その起動対象となったタイマ割込み処理が終了した後に復帰するためのメイン処理(図750)の戻り番地の情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されるとともに、当該タイマ割込み処理が起動される直前における主側CPU63の各種レジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避される。そして、起動対象となったタイマ割込み処理が終了した場合には特定制御用のスタックエリア222に退避された戻り番地の情報に対応するメイン処理(図750)の処理に復帰することとなるとともに、特定制御用のスタックエリア222に退避された情報が主側CPU63の各種レジスタに復帰される。
ステップSF503にて立ち上げ処理中フラグに「1」をセットした後は、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSF504)。第1タイマ割込み処理(図638)の停電情報記憶処理(ステップS8901)にて停電時処理が実行された場合に停電フラグに「1」がセットされる。停電フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われたか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
停電フラグに「1」がセットされている場合(ステップSF504:YES)、停電時処理の場合と同様にチェックサムの算出処理(図758)を実行した後に(ステップSF505)、その算出したチェックサムが正常であるか否かを判定する(ステップSF506)。詳細は後述するが停電時処理及びステップSF505のそれぞれにおけるチェックサムの算出処理(図758)では、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する。ステップSF506では、主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理において算出されて特定制御用のワークエリア221に保存された特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてのチェックサムを読み出すとともに、その読み出したチェックサムを、ステップSF505にて算出したチェックサムと比較する。そして、それらチェックサムが一致しているか否かを判定する。
チェックサムが一致している場合(ステップSF506:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定参照用エリア341(図659参照)に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲であるか否かを判定する(ステップSF507)。設定参照用エリア341は上記第77実施形態と同様に現状のパチンコ機10の設定値を主側CPU63にて特定するための情報が格納される記憶エリアである。設定参照用エリア341に「1」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定1」となる。設定参照用エリア341に「2」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定2」となる。設定参照用エリア341に「3」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定3」となる。設定参照用エリア341に「4」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定4」となる。設定参照用エリア341に「5」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定5」となる。設定参照用エリア341に「6」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定6」となる。ステップSF507では設定参照用エリア341に格納された設定値の情報が「1」〜「6」のいずれかであるか否かを判定する。
ステップSF504、ステップSF506及びステップSF507の全てで肯定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSF508)。設定更新表示フラグは上記第67実施形態と同様に設定値更新処理(図752)が実行されていることを主側CPU63にて特定するためのフラグであり、設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を更新している状況であることを示す表示及び更新途中の設定値を示す表示が行われる。設定更新表示フラグは、設定値更新処理(図752)が開始された場合に「1」がセットされ設定値更新処理(図752)が終了される場合に「0」クリアされるフラグであるため、設定値更新処理(図752)が実行されていない状況においては基本的に設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態とはならない。しかしながら、設定値更新処理(図752)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、その後に主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態となる。この設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態は設定値更新処理(図752)において設定更新表示フラグを「0」クリアする処理が実行されるまでは維持される。
設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことでステップSF508にて否定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSF509)。つまり、リセットボタン68cが押圧操作されている状態においてパチンコ機10の電源ON操作が行われて主側CPU63への動作電力の供給が開始されたか否かを判定する。ここで、本実施形態では上記第67実施形態と同様に、主制御装置60に設定キー挿入部68a及びリセットボタン68cが設けられているものの更新ボタン68bは設けられていない。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSF509:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSF510)。遊技停止フラグは、停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合に「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。ステップSF510にて肯定判定をした場合、後述するステップSF522及びステップSF523の処理を実行する。
ステップSF510にて否定判定をした場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSF511)。設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSF511:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップSF513)。また、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていない場合であっても(ステップSF511:NO)、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSF512:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップSF513)。
設定確認表示フラグは上記第67実施形態と同様に設定確認用処理(図751)が実行されていることを主側CPU63にて特定するためのフラグであり、設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を確認している状況であることを示す表示及び現状設定されている設定値を示す表示が行われる。設定確認表示フラグは、設定確認用処理(図751)が開始された場合に「1」がセットされ設定確認用処理(図751)が終了される場合に「0」クリアされるフラグであるため、設定確認用処理(図751)が実行されていない状況においては基本的に設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態とはならない。しかしながら、設定確認用処理(図751)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、その後に主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態となる。この設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態は後述するRAMクリア処理(図755)が実行されるか、又は設定確認用処理(図751)において設定確認表示フラグを「0」クリアする処理が実行されるまでは維持される。
上記のようにリセットボタン68cが押圧操作されていない状況であって設定キー挿入部68aがON操作されている場合(すなわち「設定確認操作」が行われた場合)だけではなく、リセットボタン68cが押圧操作されていない状況であって設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合にも設定確認用処理(図751)が実行されることにより、設定確認用処理(図751)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合には、その後の動作電力の供給の再開に際して「設定確認操作」が行われなかったとしても設定確認用処理(図751)が実行される。これにより、パチンコ機10の現状の設定値の確認を引き続き行わせることが可能となる。一方、設定確認用処理(図751)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合であってもその後の動作電力の供給の再開に際してリセットボタン68cが押圧操作された場合には、設定確認用処理(図751)が実行されることなくRAMクリア処理(図755)及び設定値更新処理(図752)のうち動作電力の供給の再開に際して行われた操作に対応する処理が実行される。これにより、設定確認用処理(図751)よりもRAMクリア処理(図755)又は設定値更新処理(図752)の実行を優先させることが可能となる。
ここで、ステップSF513にて実行される設定確認用処理について説明する。図751は設定確認用処理を示すフローチャートである。なお、設定確認用処理におけるステップSF601〜ステップSF607の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず割込み許可の設定を行う(ステップSF601)。これにより、第1タイマ割込み処理(図638)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図639)が第2割込み周期で割り込んで起動される。
本実施形態においては動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)では基本的に第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の割込みが禁止されており、設定確認用処理(図751)及び設定値更新処理(図752)において割込みが許可される。したがって、動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)において設定確認用処理(図751)及び設定値更新処理(図752)が実行されていない状況においては第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の実行が禁止され、設定確認用処理(図751)又は設定値更新処理(図752)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の実行が許可される。但し、設定確認用処理(図751)又は設定値更新処理(図752)が実行されている状況においては立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図638)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図638)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図638)が終了される。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」がセットされていないことを条件として、設定確認表示フラグに「1」をセットする(ステップSF602)。設定確認表示フラグに「1」がセットされることにより、第2タイマ割込み処理(図639)のステップS9005にて肯定判定をすることで、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9006)を実行する。当該設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理の処理内容は上記第77実施形態と同一である。当該処理が実行されることにより、例えば図629(b)の説明図に示すように、パチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
その後、確認開始コマンドを音光側MPU352に送信する(ステップSF603)。音光側CPU353は確認開始コマンドを受信することにより、設定確認用処理(図751)が実行されていることを示す画像及び設定確認用処理(図751)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定確認用処理(図751)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。また、設定確認用処理(図751)が実行されていることを示す外部出力が例えば遊技ホールの管理コンピュータといったパチンコ機10外部の装置に対して行われる構成としてもよい。
その後、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップSF604)。具体的には、上記第77実施形態における設定確認用処理(図660)と同様に、設定キー挿入部68aの状態を検知する検知センサから受信している信号の受信状態がON状態に対応する受信状態からOFF状態に対応する受信状態となったか否かを判定する。したがって、設定キー挿入部68aがON状態に維持されている場合だけではなく、設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定確認用処理(図751)が開始された場合においてそのOFF状態が維持されている場合にもステップSF604にて否定判定をする。設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定していない場合(ステップSF604:NO)、ステップSF604の処理を繰り返す。
設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定した場合(ステップSF604:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグを「0」クリアする(ステップSF605)。これにより、第2タイマ割込み処理(図639)のステップS9005にて否定判定をすることで、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9006)が実行されない状況となる。したがって、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる状態が解除される。
その後、割込み禁止の設定を行う(ステップSF606)。これにより、設定確認用処理(図751)を終了してメイン処理(図750)における動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)に復帰する場合には第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の割込みが禁止される。
その後、確認時の復帰コマンドを音光側MPU352に送信する(ステップSF607)。音光側CPU353は確認時の復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)にて設定確認用処理(図751)が実行されたことを特定する。そして、確認時の復帰コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
上記のとおりリセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作した状態でパチンコ機10の電源ON操作が行われることにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されてメイン処理(図750)が開始された状況においてリセットボタン68cが押圧操作されていないとともに設定キー挿入部68aがON操作された状態となり、メイン処理(図750)にて遊技を進行させるための処理が実行される前の状況である動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において設定確認用処理(図751)が実行される。これにより、遊技が行われていない状況下において設定値の確認を行うことが可能となる。
メイン処理(図750)の説明に戻り、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていない場合であって設定確認表示フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSF511及びステップSF512:NO)、通常復帰コマンドを音光側MPU352に送信する(ステップSF514)。音光側CPU353は通常復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)にてRAMクリア処理(図755)、設定確認用処理(図751)及び設定値更新処理(図752)のいずれもが実行されていないことを特定する。そして、通常復帰コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
一方、リセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合であって、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていると判定した場合(ステップSF509及びステップSF515:YES)、又はステップSF508にて設定更新表示フラグに「1」がセットされていると判定した場合、設定値更新処理を実行する(ステップSF516)。上記のようにリセットボタン68cが押圧操作されている場合であって設定キー挿入部68aがON操作されている場合(すなわち「設定変更操作」が行われた場合)だけではなく、リセットボタン68cの押圧操作及び設定キー挿入部68aのON操作の有無に関係なく設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合にも設定値更新処理(図752)が実行されることにより、設定値更新処理(図752)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合には、その後の動作電力の供給の開始に際しての操作内容が「操作無し」、「RAMクリア操作」、「設定変更操作」及び「設定確認操作」のいずれであったとしても設定値更新処理(図752)が実行される。これにより、設定値更新処理(図752)の実行を優先させることが可能となる。
ここで、ステップSF516にて実行される設定値更新処理について説明する。図752は設定値更新処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新処理におけるステップSF701〜ステップSF714の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず割込み許可の設定を行う(ステップSF701)。これにより、第1タイマ割込み処理(図638)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図639)が第2割込み周期で割り込んで起動される。
本実施形態においては動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)では基本的に第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の割込みが禁止されており、設定確認用処理(図751)及び設定値更新処理(図752)において割込みが許可される。したがって、動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)において設定確認用処理(図751)及び設定値更新処理(図752)が実行されていない状況においては第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の実行が禁止され、設定確認用処理(図751)又は設定値更新処理(図752)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の実行が許可される。但し、設定確認用処理(図751)又は設定値更新処理(図752)が実行されている状況においては立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図638)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図638)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図638)が終了される。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことを条件として、設定更新表示フラグに「1」をセットする(ステップSF702)。設定更新表示フラグに「1」がセットされることにより、第2タイマ割込み処理(図639)のステップS9003にて肯定判定をすることで、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9004)を実行する。当該設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理の処理内容は上記第77実施形態と同一である。当該処理が実行されることにより、例えば図629(a)の説明図に示すように、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の更新対象として選択されている設定値の表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
その後、開始時の初期設定を行う(ステップSF703)。当該初期設定では、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグを「0」クリアする。遊技停止フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSF504:NO)、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合(ステップSF506:NO)、又は設定参照用エリア341に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲ではない場合に(ステップSF507:NO)、メイン処理(図750)のステップSF520にて「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、上記のような主側RAM65の情報異常が発生した場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。ステップSF703の処理にて遊技停止フラグを「0」クリアすることで、主側RAM65の情報異常の発生が特定されている状態を設定値更新処理(図752)が実行された場合に解除することが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新用エリア342(図659参照)に「1」を設定する(ステップSF704)。設定更新用エリア342は上記第77実施形態と同様に設定値更新処理(図752)において更新途中の設定値の情報が格納される記憶エリアである。設定更新用エリア342に「1」の数値情報が格納されている場合には更新対象(選択対象又は変更対象)の設定値は「設定1」となる。設定更新用エリア342に「2」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定2」となる。設定更新用エリア342に「3」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定3」となる。設定更新用エリア342に「4」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定4」となる。設定更新用エリア342に「5」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定5」となる。設定更新用エリア342に「6」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定6」となる。
ステップSF704にて設定更新用エリア342に「1」を設定することで、更新対象の設定値が「設定1」となる。つまり、本実施形態ではパチンコ機10の現状の設定値がいずれであったとしても設定値更新処理(図752)が開始された場合には更新対象の設定値は「設定1」となる。
その後、更新開始コマンドを音光側MPU352に送信する(ステップSF705)。音光側CPU353は更新開始コマンドを受信することにより、設定値更新処理(図752)が実行されていることを示す画像、設定値を変更するための操作内容を認識可能とさせるための画像、及び設定値更新処理(図752)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、設定値を変更している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定値を変更させるために必要な操作内容及び設定値更新処理(図752)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。また、設定値更新処理(図752)が実行されていることを示す外部出力が例えば遊技ホールの管理コンピュータといったパチンコ機10外部の装置に対して行われる構成としてもよい。
その後、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報が「1」〜「6」のいずれかであるか否かを判定する(ステップSF706)。「1」〜「6」のいずれかではない場合(ステップSF706:NO)、設定更新用エリア342に「1」を設定する(ステップSF707)。これにより、更新対象の設定値が「設定1」となる。
ステップSF706にて肯定判定をした場合又はステップSF707の処理を実行した場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップSF708)。具体的には、設定キー挿入部68aの状態を検知する検知センサから受信している信号の受信状態が、ON状態に対応する受信状態からOFF状態に対応する受信状態となったか否かを判定する。したがって、設定キー挿入部68aがON状態に維持されている場合だけではなく、設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定値更新処理が開始された場合においてそのOFF状態が維持されている場合にもステップSF708にて否定判定をする。
ステップSF708にて否定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されていることを条件として(ステップSF709:YES)、設定更新用エリア342の値を1加算する(ステップSF710)。これにより、リセットボタン68cが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新される。また、リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSF709:NO)又は設定更新用エリア342の値を1加算した場合にはステップSF706の処理に戻ることとなるが、ステップSF706にて設定更新用エリア342の値が7以上であると判定されると、ステップSF707にて設定更新用エリア342に「1」がセットされる。これにより、「設定6」の状況でリセットボタン68cが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定した場合(ステップSF708:YES)、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報を設定参照用エリア341に上書きする(ステップSF711)。これにより、今回の設定値更新処理(図752)にて更新された結果の設定値の情報が設定参照用エリア341に設定された状態となり、その設定された情報に対応する設定値が現状のパチンコ機10の設定値となる。
その後、割込み禁止の設定を行う(ステップSF712)。これにより、設定値更新処理(図752)を終了してメイン処理(図750)における動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)に復帰する場合には第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の割込みが禁止される。
その後、RAMクリア処理を実行する(ステップSF713)。RAMクリア処理では、上記第77実施形態におけるRAMクリア処理(ステップSA416)と同様に、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(すなわち設定参照用エリア341)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグ及び設定確認表示フラグを「0」クリアする。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新用エリア342を「0」クリアする。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグを「0」クリアする。また、RAMクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。また、RAMクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を実行する。この初期設定ではステップSF502の内部機能レジスタ設定処理と同様の処理を実行する。なお、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224については「0」クリアするための処理及び初期設定を行うための処理は実行しない。
その後、更新時の復帰コマンドを音光側MPU352に送信する(ステップSF714)。音光側CPU353は更新時の復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)にて設定値更新処理(図752)が実行されたことを特定する。そして、更新時の復帰コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
上記のとおりリセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うだけではなくさらに設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うことに基づき、設定値更新処理(図752)が実行される。また、既に説明したとおりリセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うことに基づき、設定確認用処理(図751)が実行される。これにより、設定値に関する設定関連処理が実行されるための操作として、設定キー挿入部68aに対するON操作を共通させることが可能となる。よって、設定関連処理を発生させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。
また、設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行う場合であって、リセットボタン68cの押圧操作を付加しない場合には設定確認用処理(図751)が実行され、リセットボタン68cの押圧操作を付加する場合には設定値更新処理(図752)が実行される。これにより、リセットボタン68cの押圧操作の有無によって設定確認用処理(図751)及び設定値更新処理(図752)のうち実行対象の処理を相違させることが可能となる。よって、設定確認用処理(図751)及び設定値更新処理(図752)のうち所望の処理を実行させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。また、設定確認用処理(図751)よりも設定値更新処理(図752)を実行させるための操作内容を多くすることにより、設定値更新処理(図752)を不正に行わせる行為を特に行いづらくさせることが可能となる。
メイン処理(図750)の説明に戻り、ステップSF509にてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合であって、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていないと判定した場合(ステップSF515:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSF517)。遊技停止フラグは、停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合に「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。
遊技停止フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSF517:NO)、RAMクリア処理を実行する(ステップSF518)。RAMクリア処理の内容は、設定値更新処理(図752)におけるステップSF713のRAMクリア処理の内容と同一である。
その後、クリア時の復帰コマンドを音光側MPU352に送信する(ステップSF519)。音光側CPU353はクリア時の復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)にて設定値更新処理(図752)が実行されていない状況においてRAMクリア処理(ステップSF518)が実行されたことを特定する。そして、クリア時の復帰コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
メイン処理(図750)においてステップSF504、ステップSF506及びステップSF507のいずれかにて否定判定をした場合、すなわち停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップSF520)。既に説明したとおり遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。
その後、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSF521)。リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSF521:NO)、動作電力の供給開始時において停電フラグ、チェックサム又は設定値に関して異常が発生したことを示す異常コマンドを音光側MPU352に送信する(ステップSF522)。音光側CPU353は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を動作電力の供給開始時における情報異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更をして下さい。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、パチンコ機10への動作電力の供給が一旦停止されたとしても設定値更新処理(図752)が実行されるまではパチンコ機10への動作電力の供給が再開された場合に上記報知が再度開始されることとなる。
その後、異常時の外部出力処理を実行する(ステップSF523)。異常時の外部出力処理では、遊技ホールの管理コンピュータに向けて異常信号を外部出力するための処理を実行する。この場合、異常信号の信号出力が予め定められた所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って行われる。但し、これに限定されることはなく遊技停止フラグに「1」がセットされている状況下においては異常信号の信号出力が継続され、遊技停止フラグが「0」クリアされることで異常信号の信号出力が停止される構成としてもよい。また、異常信号は、停電フラグ、チェックサム及び設定値に関する異常とは異なる異常が発生した場合にも出力され得る。例えば、第1タイマ割込み処理(図638)の不正検知処理(ステップS8905)において監視対象の不正(不正な電波の検知や不正の磁気の検知)が発生したことを特定した場合にも異常信号が外部出力される。但し、このように異常信号が兼用される構成に限定されることはなく、停電フラグ、チェックサム又は設定値に関する異常に対して専用となる異常信号が外部出力される構成としてもよく、停電フラグに関する異常、チェックサムに関する異常及び設定値に関する異常のそれぞれに対応する異常信号が外部出力される構成としてもよい。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップSF521:YES)、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSF515)。リセットボタン68cが押圧操作されているとともに設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSF515及びステップSF521:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップSF516)。設定値更新処理の処理内容は既に説明したとおりである。つまり、「設定変更操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力が供給された場合、主側RAM65について異常が発生していることでステップSF504、ステップSF506及びステップSF507のいずれかにて否定判定をした場合であっても設定値更新処理(図752)が実行される。これにより、設定値の変更を優先させることが可能となる。また、設定値更新処理(図752)では既に説明したとおりステップSF703にて開始時の初期設定が実行されることで遊技停止フラグが「0」クリアされる。これにより、設定値更新処理(図752)が実行された場合には、設定値の更新が完了した後に、主側RAM65について異常が発生している状態を解消させることが可能となる。
一方、リセットボタン68cが押圧操作されているものの設定キー挿入部68aがON操作されていない場合(ステップSF521:YES、ステップSF515:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSF517)。ステップSF520にて遊技停止フラグに「1」がセットされた後におけるステップSF517の処理では当然のことながら遊技停止フラグに「1」がセットされているため、ステップSF517にて肯定判定をする。この場合、ステップSF522にて音光側MPU352に異常コマンドを送信するとともに、ステップSF523にて異常信号を外部出力する。
つまり、停電フラグ、チェックサム及び設定値に関する異常が発生してステップSF504、ステップSF506及びステップSF507のいずれかにて否定判定をした場合、「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始されたとしてもRAMクリア処理(ステップSF518)は実行されない。また、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況であって「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にもRAMクリア処理(ステップSF518)は実行されない。これにより、「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始されたとしても遊技停止フラグに「1」がセットされた状態が解消されないようにすることが可能となる。これに対して、「設定変更操作」が行われている場合には遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かに関係なく設定値更新処理(図752)が実行されるとともに当該設定値更新処理(図752)の開始時の初期設定(ステップSF703)にて遊技停止フラグが「0」クリアされる。これにより、遊技停止フラグに「1」がセットされた状態を解消するためには設定値更新処理(図752)を実行する必要が生じることとなる。よって、特定制御用のワークエリア221の情報異常の発生に際しては当該特定制御用のワークエリア221を初期化するための処理だけではなく、設定値の再設定を要するようにすることが可能となる。
また、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況において主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には、「設定変更操作」が行われていない場合、すなわち「操作無し」の場合又は「RAMクリア操作」若しくは「設定確認操作」が行われた場合、ステップSF510又はステップSF517にて肯定判定をすることで、ステップSF522にて異常コマンドを送信するとともにステップSF523にて異常時の外部出力処理を実行する。これにより、遊技停止フラグに「1」がセットされた場合には、その後のメイン処理におけるステップSF504、ステップSF506及びステップSF507の処理結果に関係なく、設定値更新処理(図752)が実行されない限り、主側CPU63への動作電力の供給が開始される度にパチンコ機10における異常報知及びパチンコ機10の外部への異常時の外部出力が行われる。よって、遊技ホールの管理者に設定値を変更すべきことを認識させることが可能となる。
ステップSF513の処理を実行した場合、ステップSF514の処理を実行した場合、ステップSF516の処理を実行した場合、ステップSF519の処理を実行した場合、又はステップSF523の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップSF524)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第67実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図639)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、第2タイマ割込み処理(図639)における通常時の設定処理(図640)にてステップS9102の処理が実行されることにより、上記第67実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。
上記構成によれば主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、当該主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了した後であって残余処理(ステップSF526〜ステップSF529)が開始される前に、初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が実行されている状況において初期チェック期間を制御する必要がないため、当該動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が実行されている状況における処理負荷を軽減することが可能となる。
また、設定確認用処理(図751)及び設定値更新処理(図752)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)として実行されるのに対して、初期チェック期間は動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了した後に開始される。これにより、初期チェック期間において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるとしても、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用した設定値の表示に影響を与えないようにすることが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする(ステップSF525)。立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)が起動された場合にステップS8906にて否定判定をすることでステップS8901〜ステップS8905の処理だけではなくステップS8907〜ステップS8920の処理を実行することとなり、遊技を進行させるための処理が実行されない状態が解除される。なお、ステップSF525では特定制御用のワークエリア221における停電フラグも「0」クリアする。
その後、ステップSF526〜ステップSF529の残余処理に進む。つまり、主側CPU63は第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップSF526〜ステップSF529の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップSF526〜ステップSF529の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。ステップSF526〜ステップSF529では、上記第33実施形態におけるメイン処理(図514)のステップS113〜ステップS116と同一の処理を実行する。
次に、主側RAM65における各エリアの設定態様について図753の説明図を参照しながら説明する。
主側RAM65には上記第47実施形態と同様に、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が設けられている。また、主側RAM65において特定制御用のワークエリア221のアドレス範囲と、特定制御用のスタックエリア222のアドレス範囲と、非特定制御用のワークエリア223のアドレス範囲と、非特定制御用のスタックエリア224のアドレス範囲とが明確に区別されている。
これら各エリア221〜224のアドレス範囲について詳細に説明する。主側RAM65のアドレスは2バイトのデータとして設定されている。なお、説明の便宜上、2バイトのアドレスのデータを4桁の16進数のデータとして説明する。2バイトのデータのアドレスのうち開始アドレスである「0000」〜Y(k−1)の範囲内における連続する各アドレスのエリアは未使用のアドレスとなっており、その後に続けてアドレスY(k)〜「00FF」の範囲内における連続する各アドレスのエリアが特定制御用のワークエリア221として設定されている。また、アドレスY(k)〜「00FF」に連続するアドレス「0100」〜Y(l−1)は未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスY(l)〜「01FF」の範囲内における連続する各アドレスのエリアが特定制御用のスタックエリア222として設定されている。また、アドレスY(l)〜「01FF」に連続するアドレス「0200」〜Y(m−1)は未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスY(m)〜「02FF」の範囲内における連続する各アドレスのエリアが非特定制御用のワークエリア223として設定されている。また、アドレスY(m)〜「02FF」に連続するアドレス「0300」〜Y(n−1)は未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスY(n)〜「03FF」の範囲内における連続する各アドレスのエリアが非特定制御用のスタックエリア224として設定されている。
上記のような各エリアとアドレスとの関係は、主側RAM65における物理アドレス及び主側CPU63において認識されるメモリマップ上の論理アドレスの両方において設定されている。また、特定制御用のワークエリア221のアドレス範囲(Y(k)〜「00FF」)と、特定制御用のスタックエリア222のアドレス範囲(Y(l)〜「01FF」)と、非特定制御用のワークエリア223のアドレス範囲(Y(m)〜「02FF」)と、非特定制御用のスタックエリア224のアドレス範囲(Y(n)〜「03FF」)とは相互に相違している。具体的には、特定制御用のワークエリア221のアドレス範囲(Y(k)〜「00FF」)が最も広く、次に非特定制御用のワークエリア223のアドレス範囲(Y(m)〜「02FF」)が広く、次に特定制御用のスタックエリア222のアドレス範囲(Y(l)〜「01FF」)が広く、非特定制御用のスタックエリア224のアドレス範囲(Y(n)〜「03FF」)が最も狭くなっている。但し、これに限定されることはなく各エリア221〜224のアドレス範囲の広さが相互に同一又は略同一である構成としてもよい。
上記のように特定制御用のワークエリア221と、非特定制御用のワークエリア223とが区別して設定されていることにより、主側CPU63において特定制御を実行する場合と非特定制御を実行する場合とで、各種演算などを実行する場合において主側RAM65の異なるエリアが使用されることとなる。これにより、特定制御及び非特定制御のうち一方を実行する場合に他方において必要な主側RAM65の情報が消去されてしまうといった事象を発生しづらくさせることが可能となる。ちなみに、各ワークエリア221,223への情報の書き込み及び各ワークエリア221,223からの情報の読み出しに際しては主側CPU63にてロード命令が行われる。
特定制御用のスタックエリア222と、非特定制御用のスタックエリア224とが区別して設定されていることにより、主側CPU63において特定制御を実行する場合と非特定制御を実行する場合とで、主側CPU63のレジスタに記憶された情報を退避する場合及びプログラム上の戻り番地の情報を記憶する場合において主側RAM65の異なるエリアが使用されることとなる。これにより、特定制御及び非特定制御のうち一方を実行している状況において主側CPU63のレジスタに記憶された情報を退避する場合及びプログラム上の戻り番地の情報を記憶する場合に、他方において使用される情報が消去されてしまうといった事象を発生しづらくさせることが可能となる。ちなみに、各スタックエリア222,224への情報の書き込みに際しては主側CPU63にてプッシュ命令が行われ、各スタックエリア222,224からの情報の読み出しに際しては主側CPU63にてポップ命令が行われる。また、各スタックエリア222,224からの情報の読み出しに際しては当該スタックエリア222,224への書き込み順序が後の情報から先に読み出し対象となる。
主側CPU63において特定制御に対応する処理を実行する場合には、主側CPU63は特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222への情報の書き込みが可能であるとともに、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222からの情報の読み出しが可能である。一方、主側CPU63において特定制御に対応する処理を実行する場合には、主側CPU63は非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224からの情報の読み出しは可能であるものの、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224への情報の書き込みは不可である。これにより、特定制御に対応する処理が実行されている状況において、非特定制御に対応する処理にて利用される情報を誤って消去してしまわないようにすることが可能となる。
主側CPU63において非特定制御に対応する処理を実行する場合には、主側CPU63は非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224への情報の書き込みが可能であるとともに、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224からの情報の読み出しが可能である。一方、主側CPU63において非特定制御に対応する処理を実行する場合には、主側CPU63は特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222からの情報の読み出しは可能であるものの、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222への情報の書き込みは不可である。これにより、非特定制御に対応する処理が実行されている状況において、特定制御に対応する処理にて利用される情報を誤って消去してしまわないようにすることが可能となる。
なお、主側RAM65にはパチンコ機10の電源遮断後においてもバックアップ電力が供給されることとなるが、当該バックアップ電力は特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224の全てに供給される。これにより、これら特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224に記憶された情報は、パチンコ機10の電源遮断後においてもバックアップ電力が供給されている間は記憶保持される。
ここで、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224はいずれも終了アドレスが、16進数であれば下位側の2桁が「FF」となり、2進数であれば下位側の8ビット(すなわち下位側の1バイト)がオール「1」となるように設定されている。一方、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224の終了アドレスは、16進数であれば上位側の2桁、2進数であれば最上位のビットから続く上位側の8ビット(すなわち上位側の1バイト)が相違していることにより、全体としてはアドレスが相違している。つまり、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224はいずれも、終了アドレスにおける下位側の所定範囲(下位側の1バイト)のアドレスデータが所定データで共通している。
主側CPU63はRAMクリア処理(図755)、非特定制御用のクリア処理(図757)及びチェックサムの算出処理(図758)などといったように、主側RAM65の所定範囲のエリアからデータを読み出す場合及び主側RAM65の所定範囲のエリアにデータを書き込む場合(以下、データの読み出し及びデータの書き込みをまとめて特定処理という)、まず開始アドレスを対象アドレスとして設定し、その対象アドレスに対応するエリアについて特定処理を実行する。その後、その対象アドレスに対して「1」を加算することで次のアドレスを対象アドレスとしてその対象アドレスに対応するエリアについて特定処理を実行する。そして、この対象アドレスに対して「1」を加算することで次のアドレスを対象アドレスに設定するとともにその対象アドレスに対応するエリアについて特定処理を実行することを、対象アドレスが終了アドレスとなるまで継続する。
主側CPU63には図749に示すようにアドレスカウンタ515が設けられている。図754(a)はアドレスカウンタ515の内容を説明するための説明図である。アドレスカウンタ515は上記対象アドレスのアドレスデータを設定するためのカウンタである。主側CPU63は特定処理を開始する場合にアドレスカウンタ515に開始アドレスのアドレスデータを設定するとともに対象アドレスの更新に際してはアドレスカウンタ515に「1」を加算する。そして、主側CPU63はアドレスカウンタ515を参照することで対象アドレスを把握する。
主側RAM65のアドレスが2バイトのアドレスデータとして設定されていることに対応させて、アドレスカウンタ515は2バイトのデータ容量となっている。つまり、アドレスカウンタ515は1バイトからなる上位バイト515aと1バイトからなる下位バイト515bとを備えている。対象アドレスを更新するためにアドレスカウンタ515が「1」加算される場合には下位バイト515bに「1」が加算されることとなる。
主側CPU63には図749に示すようにキャリーフラグ516が設けられている。対象アドレスにおける下位側の所定範囲のアドレスデータが所定データである状況において当該対象アドレスに対して「1」を加算することで当該対象アドレスが次のアドレスとなった場合にキャリーフラグ516に「1」が設定される。具体的には、対象アドレスが、16進数であれば下位側の2桁が「FF」、2進数であれば下位側の8ビット(すなわち下位バイト515b)がオール「1」である状況において、当該対象アドレスに「1」が加算されることで、16進数であれば最上位の2桁への桁上がりが発生した場合、2進数であれば最上位のビットから続く上位側の8ビット分(すなわち上位バイト515a)への桁上がりが発生した場合に、キャリーフラグ516に「1」が設定される。
図754(b)〜図754(e)は対象アドレスが更新された結果、キャリーフラグ516に「1」が設定される様子を説明するための説明図である。
まず対象アドレスが更新された場合にキャリーフラグ516に「1」が設定されない場合について説明する。図754(b)に示すように下位バイト515bがオール「1」ではない状況(すなわち下位バイト515bが最大値ではない状況)において対象アドレスを更新するために下位バイト515bに「1」が加算されることで、図754(c)に示すように下位バイト515bのアドレスデータが「1」増加したアドレスデータとなる。この場合、下位バイト515bがオールゼロになることはなく上位バイト515aへの桁上がりが発生していないため、キャリーフラグ516は「0」に維持されるとともに上位バイト515aのアドレスデータは維持される。
次に、対象アドレスが更新された場合にキャリーフラグ516に「1」が設定される場合について説明する。図754(d)に示すように下位バイト515bがオール「1」である状況(すなわち下位バイト515bが最大値である状況)において対象アドレスを更新するために下位バイト515bに「1」が加算されることで、図754(e)に示すように下位バイト515bがオールゼロとなる。この場合、キャリーフラグ516に「1」が設定され、主側CPU63はキャリーフラグ516に「1」が設定されていることを確認することで上位バイト515aへの桁上がりが発生したと認識する。したがって、上位バイト515aに「1」が加算される。
つまり、下位バイト515bに「1」が加算されることで当該下位バイト515bがオールゼロとなった場合には上位バイト515aに「1」を加算する必要が生じるが、この上位バイト515aに「1」を加算する必要があるか否かを主側CPU63にて特定するためにキャリーフラグ516が設けられている。そして、キャリーフラグ516に「1」が設定されていない場合には上位バイト515aへの「1」の加算が行われることはなく、キャリーフラグ516に「1」が設定されている場合には上位バイト515aへの「1」の加算が行われる。
このような構成において上記のとおり特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224はいずれも、終了アドレスにおける下位側の所定範囲のアドレスデータが所定データで共通している。具体的には、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224はいずれも終了アドレスが、16進数であれば下位側の2桁が「FF」となり、2進数であれば下位側の8ビット(すなわち下位バイト515b)がオール「1」となるように設定されている。これにより、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224のいずれかに対して特定処理を実行している状況において、当該特定処理を実行している対象となっているエリア221〜224の終了アドレスに対応するエリアに対して特定処理が完了して対象アドレスが次のアドレスに更新された場合にはキャリーフラグ516に「1」が設定されることとなる。したがって、主側CPU63はキャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを確認することで、特定処理を実行している対象となっているエリア221〜224の終了アドレスに対応するエリアに対して当該特定処理を実行したか否かを特定することが可能となる。よって、各エリア221〜224の終了アドレスか否かの判定に際してアドレスの比較処理を実行する必要がなくなるため、処理負荷を軽減することが可能となる。
上記桁上がりの発生に際してキャリーフラグ516に「1」を設定する処理は、対象アドレスに「1」を加算することで当該対象アドレスを更新するための処理である対象アドレスの加算処理(図756)にて実行される。この場合、対象アドレスの加算処理(図756)は、特定制御用のプログラムにおいて共通のサブルーチンとして設定されており、特定制御としていずれの種類の特定処理を実行する場合であっても対象アドレスの加算処理を実行する場合には共通のサブルーチンが呼び出されて実行される。また、対象アドレスの加算処理は非特定制御用のプログラムにも設定されている。
上記のとおり特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224はいずれも終了アドレスが、16進数であれば下位側の2桁が「FF」となり、2進数であれば下位側の8ビット(すなわち下位バイト515b)がオール「1」となるように設定されていることにより、これら各エリア221〜224は終了アドレスにおける下位側の所定範囲のアドレスデータが所定データとなるようにアドレス範囲が設定されていることとなる。これに対して、各エリア221〜224に必要なエリアのアドレス数はいずれも256個未満となっている。したがって、アドレスの順番において特定制御用のワークエリア221よりも手前のアドレス範囲、特定制御用のワークエリア221と特定制御用のスタックエリア222との間のアドレス範囲、特定制御用のスタックエリア222と非特定制御用のワークエリア223との間のアドレス範囲、及び非特定制御用のワークエリア223と非特定制御用のスタックエリア224との間のアドレス範囲のそれぞれには未使用のエリアが存在している。
次に、主側CPU63にて実行されるRAMクリア処理について図755のフローチャートを参照しながら説明する。RAMクリア処理は、メイン処理(図750)のステップSF518にて実行されるとともに設定値更新処理(図752)のステップSF713にて実行される。なお、RAMクリア処理におけるステップSF801〜ステップSF810の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221においてRAMクリア処理の実行に際しての開始アドレスとなるクリア開始アドレスを対象アドレスに設定する(ステップSF801)。この場合、主側CPU63のアドレスカウンタ515における上位バイト515a及び下位バイト515bのそれぞれに今回のクリア開始アドレスに対応するアドレスデータを設定する。つまり、今回のクリア開始アドレスにおける上位8ビットを上位バイト515aに設定し、今回のクリア開始アドレスにおける下位8ビットを下位バイト515bに設定する。特定制御用のワークエリア221の開始アドレスに対応するエリアには設定参照用エリア341が設定されており、クリア開始アドレスは当該設定参照用エリア341に対して次の順番のアドレスに設定されている。これにより、設定参照用エリア341をRAMクリア処理の実行対象から除外することが可能となる。なお、ステップSF801ではキャリーフラグ516を「0」クリアするとともに主側CPU63に設けられたワーク完了フラグを「0」クリアする。その後、主側RAM65における対象アドレスに対応するエリアを「0」クリアする(ステップSF802)。そして、対象アドレスの加算処理を実行する(ステップSF803)。
図756は対象アドレスの加算処理を示すフローチャートである。対象アドレスの加算処理ではまず主側CPU63のアドレスカウンタ515における下位バイト515bに「1」を加算する(ステップSF901)。この場合、下位バイト515bの8ビットがオール「1」である状況において当該下位バイト515bに「1」が加算されると、下位バイト515bの8ビットがオールゼロとなる。下位バイト515bの8ビットがオールゼロとなった場合(ステップSF902:YES)、主側CPU63のキャリーフラグ516に「1」を設定する(ステップSF903)。
ステップSF902にて否定判定をした場合、又はステップSF903の処理を実行した場合、ステップSF904にて主側CPU63のキャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを判定する。キャリーフラグ516に「1」が設定されている場合(ステップSF904:YES)、主側CPU63のアドレスカウンタ515における上位バイト515aに「1」を加算する(ステップSF905)。
RAMクリア処理(図755)の説明に戻り、対象アドレスの加算処理(ステップSF803)を実行した後は主側CPU63のキャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを判定する(ステップSF804)。キャリーフラグ516に「1」が設定されていない場合(ステップSF804:NO)、対象アドレスのクリア処理(ステップSF802)及び対象アドレスの加算処理(ステップSF803)を再度実行する。キャリーフラグ516に「1」が設定されている場合(ステップSF804:YES)、主側CPU63に設けられたワーク完了フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップSF805)。ワーク完了フラグは特定制御用のワークエリア221に対するクリア処理が完了したか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
ワーク完了フラグに「1」が設定されていない場合(ステップSF805:NO)、ワーク完了フラグに「1」を設定した後に(ステップSF806)、特定制御用のスタックエリア222の開始アドレスであるY(l)を対象アドレスに設定する(ステップSF807)。この場合、主側CPU63のアドレスカウンタ515における上位バイト515a及び下位バイト515bのそれぞれに今回の開始アドレスに対応するアドレスデータを設定する。つまり、今回の開始アドレスにおける上位8ビットを上位バイト515aに設定し、今回の開始アドレスにおける下位8ビットを下位バイト515bに設定する。なお、ステップSF807ではキャリーフラグ516を「0」クリアする。
その後、ステップSF802〜ステップSF804の処理を、ステップSF803における対象アドレスの加算処理にてキャリーフラグ516に「1」が設定されるまで繰り返す。キャリーフラグ516に「1」が設定されている場合であってワーク完了フラグに「1」が設定されている場合(ステップSF804及びステップSF805:YES)、主側RAM65の初期設定を実行する(ステップSF808)。その後、主側CPU63の各種レジスタを「0」クリアするとともに(ステップSF809)、当該各種レジスタの初期設定を実行する(ステップSF810)。この初期設定ではメイン処理(図750)におけるステップSF502の内部機能レジスタ設定処理と同様の処理を実行する。
次に、主側CPU63にて実行される非特定制御用のクリア処理について説明する。
本実施形態では上記第57実施形態と同様に管理実行処理(図599)にて別監視処理(ステップS6009)が実行される。当該別監視処理では非特定制御用のワークエリア223の監視処理及び非特定制御用のスタックエリア224の監視処理を実行する。非特定制御用のワークエリア223の監視処理の処理内容は上記第54実施形態におけるステップS5405と同一であり、非特定制御用のスタックエリア224の監視処理の処理内容は上記第54実施形態におけるステップS5407と同一である。これら監視処理にて異常有りと判定した場合、非特定制御用のクリア処理を実行する。図757は非特定制御用のクリア処理を示すフローチャートである。なお、非特定制御用のクリア処理におけるステップSG101〜ステップSG107の処理は、主側CPU63における非特定制御用のプログラム及び非特定制御用のデータを利用して実行される。
まず非特定制御用のワークエリア221の開始アドレスであるY(m)を対象アドレスに設定する(ステップSG101)。この場合、主側CPU63のアドレスカウンタ515における上位バイト515a及び下位バイト515bのそれぞれに今回の開始アドレスに対応するアドレスデータを設定する。つまり、今回の開始アドレスにおける上位8ビットを上位バイト515aに設定し、今回の開始アドレスにおける下位8ビットを下位バイト515bに設定する。なお、ステップSG101ではキャリーフラグ516を「0」クリアするとともに主側CPU63に設けられたワーク完了フラグを「0」クリアする。
その後、主側RAM65における対象アドレスに対応するエリアを「0」クリアする(ステップSG102)。そして、対象アドレスの加算処理を実行する(ステップSG103)。この場合、対象アドレスの加算処理を実行するために主側ROM64に記憶されている非特定制御用のサブルーチンを呼び出す。対象アドレスの加算処理の処理内容は図756に示すフローチャートの処理内容と同様である。つまり、アドレスカウンタ515における下位バイト515bに「1」を加算し、加算後に下位バイト515bの8ビットがオールゼロとなった場合には主側CPU63のキャリーフラグ516に「1」を設定する。また、キャリーフラグ516に「1」が設定されている場合にはアドレスカウンタ515における上位バイト515aに「1」を加算する。
その後、キャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを判定する(ステップSG104)。キャリーフラグ516に「1」が設定されていない場合(ステップSG104:NO)、対象アドレスのクリア処理(ステップSG102)及び対象アドレスの加算処理(ステップSG103)を再度実行する。キャリーフラグ516に「1」が設定されている場合(ステップSG104:YES)、主側CPU63に設けられたワーク完了フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップSG105)。ワーク完了フラグは非特定制御用のワークエリア223に対するクリア処理が完了したか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
ワーク完了フラグに「1」が設定されていない場合(ステップSG105:NO)、ワーク完了フラグに「1」を設定した後に(ステップSG106)、非特定制御用のスタックエリア224の開始アドレスであるY(n)を対象アドレスに設定する(ステップSG107)。この場合、主側CPU63のアドレスカウンタ515における上位バイト515a及び下位バイト515bのそれぞれに今回の開始アドレスに対応するアドレスデータを設定する。つまり、今回の開始アドレスにおける上位8ビットを上位バイト515aに設定し、今回の開始アドレスにおける下位8ビットを下位バイト515bに設定する。なお、ステップSG107ではキャリーフラグ516を「0」クリアする。
その後、ステップSG102〜ステップSG104の処理を、ステップSG103における対象アドレスの加算処理にてキャリーフラグ516に「1」が設定されるまで繰り返す。キャリーフラグ516に「1」が設定されている場合であってワーク完了フラグに「1」が設定されている場合(ステップSG104及びステップSG105:YES)、本非特定制御用のクリア処理を終了する。
次に、主側CPU63にて実行されるチェックサムの算出処理について図758のフローチャートを参照しながら説明する。チェックサムの算出処理は停電時処理にて実行されるとともにメイン処理(図750)のステップSF505にて実行される。なお、チェックサムの算出処理におけるステップSG201〜ステップSG208の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221においてチャックサムの算出処理の実行に際しての開始アドレスとなる加算開始アドレスを対象アドレスに設定する(ステップSG201)。この場合、主側CPU63のアドレスカウンタ515における上位バイト515a及び下位バイト515bのそれぞれに今回の加算開始アドレスに対応するアドレスデータを設定する。つまり、今回の加算開始アドレスにおける上位8ビットを上位バイト515aに設定し、今回の加算開始アドレスにおける下位8ビットを下位バイト515bに設定する。特定制御用のワークエリア221の開始アドレスに対応するエリアには設定参照用エリア341が設定されており、当該エリアに対して次の順番のアドレスのエリアには停電時処理におけるチェックサムの算出処理において算出されたチェックサムの情報を記憶するための停電時の合計カウンタが設定されており、当該エリアに対して次の順番のアドレスのエリアにはメイン処理におけるチェックサムの算出処理において算出されたチェックサムの情報を記憶するための復電時の合計カウンタが設定されている。加算開始アドレスは当該復電時の合計カウンタに対して次の順番のアドレスに設定されている。これにより、チェックサムの算出処理におけるチェックサムの算出対象から、設定参照用エリア341、停電時の合計カウンタ及び復電時の合計カウンタを除外することが可能となる。なお、ステップSG201ではキャリーフラグ516を「0」クリアするとともに主側CPU63に設けられたワーク完了フラグを「0」クリアする。
その後、主側RAM65における対象アドレスのデータを読み出し(ステップSG202)、その読み出したデータの数値情報を主側RAM65における特定制御用のワークエリア221に設けられた合計カウンタ(メイン処理(図750)におけるチェックサムの算出処理であれば復電時の合計カウンタ、停電時処理におけるチェックサムの算出処理であれば停電時の合計カウンタ)に加算する(ステップSG203)。そして、対象アドレスの加算処理を実行する(ステップSG204)。この場合、対象アドレスの加算処理を実行するために主側ROM64に特定制御用として記憶されている共通のサブルーチンを呼び出す。対象アドレスの加算処理の処理内容は図756に示すフローチャートの処理内容と同様である。つまり、アドレスカウンタ515における下位バイト515bに「1」を加算し、加算後に下位バイト515bの8ビットがオールゼロとなった場合には主側CPU63のキャリーフラグ516に「1」を設定する。また、キャリーフラグ516に「1」が設定されている場合にはアドレスカウンタ515における上位バイト515aに「1」を加算する。
その後、キャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを判定する(ステップSG205)。キャリーフラグ516に「1」が設定されていない場合(ステップSG205:NO)、ステップSG202〜ステップSG204の処理を再度実行する。キャリーフラグ516に「1」が設定されている場合(ステップSG205:YES)、主側CPU63のワーク完了フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップSG206)。
ワーク完了フラグに「1」が設定されていない場合(ステップSG206:NO)、ワーク完了フラグに「1」を設定した後に(ステップSG207)、特定制御用のスタックエリア222の開始アドレスであるY(l)を対象アドレスに設定する(ステップSG208)。この場合、主側CPU63のアドレスカウンタ515における上位バイト515a及び下位バイト515bのそれぞれに今回の開始アドレスに対応するアドレスデータを設定する。つまり、今回の開始アドレスにおける上位8ビットを上位バイト515aに設定し、今回の開始アドレスにおける下位8ビットを下位バイト515bに設定する。なお、ステップSG208ではキャリーフラグ516を「0」クリアする。
その後、ステップSG202〜ステップSG205の処理を、ステップSG204における対象アドレスの加算処理にてキャリーフラグ516に「1」が設定されるまで繰り返す。キャリーフラグ516に「1」が設定されている場合であってワーク完了フラグに「1」が設定されている場合(ステップSG205及びステップSG206:YES)、本チェックサムの算出処理を終了する。
次に、音光側CPU353にて実行される演出制御処理について図759のフローチャートを参照しながら説明する。なお、演出制御処理は音光側CPU353への動作電力の供給が開始された場合に実行される。
主側CPU63から更新開始コマンドを受信している場合(ステップSG301:YES)、更新時報知の設定処理を実行する(ステップSG302)。更新開始コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定値更新処理(図752)が開始された場合に音光側CPU353に送信される。更新時報知の設定処理では、設定値更新処理(図752)が実行されていることを示す画像、設定値を変更するための操作内容を認識可能とさせるための画像、及び設定値更新処理(図752)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、設定値を変更している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定値を変更させるために必要な操作内容及び設定値更新処理(図752)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。
主側CPU63から確認開始コマンドを受信している場合(ステップSG303:YES)、確認時報知の設定処理を実行する(ステップSG304)。確認開始コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定確認用処理(図751)が開始される場合に音光側CPU353に送信される。確認時報知の設定処理では、設定確認用処理(図751)が実行されていることを示す画像及び設定確認用処理(図751)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定確認用処理(図751)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。
主側CPU63から異常コマンドを受信している場合(ステップSG305:YES)、異常時報知の設定処理を実行する(ステップSG306)。異常コマンドは既に説明したとおり動作電力の供給開始時において停電フラグ、チェックサム又は設定値に関して異常が発生したことが特定された場合に音光側CPU353に送信される。異常時報知の設定処理では、表示発光部53を動作電力の供給開始時における情報異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更をして下さい。」という文字画像が表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、パチンコ機10への動作電力の供給が一旦停止されたとしても設定値更新処理(図752)が実行されるまではパチンコ機10への動作電力の供給が再開された場合に上記報知が再度開始されることとなる。
ステップSG301〜ステップSG306の処理を実行した場合、主側CPU63から通常復帰コマンド、クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンドのいずれかを受信したか否かを判定する(ステップSG307)。通常復帰コマンドはRAMクリア処理(ステップSF518)、設定確認用処理(図751)及び設定値更新処理(図752)のいずれもが実行されることなく動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了した場合に送信される。クリア時の復帰コマンドはRAMクリア処理(ステップSF518)が実行されて動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了した場合に送信される。確認時の復帰コマンドは設定確認用処理(図751)が実行されて動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了した場合に送信される。更新時の復帰コマンドは設定値更新処理(図752)が実行されて動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了した場合に送信される。
これら復帰コマンドを受信していない場合(ステップSG307:NO)、ステップSG301の処理に戻る。主側CPU63は動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が正常に終了する場合にいずれかの復帰コマンドを音光側CPU353に送信する。この場合に上記のとおり音光側CPU353はいずれかの復帰コマンドを主側CPU63から受信するまではステップSG308以降の処理を実行しない。これにより、主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が実行されている間は音光側CPU353にて通常の演出の実行制御が開始されないようにすることが可能となるとともに、主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が正常に終了しなかった場合には音光側CPU353にて通常の演出の実行制御が開始されないようにすることが可能となる。
また、いずれの復帰コマンドも受信していない状況においては主側CPU63から更新開始コマンド、確認開始コマンド又は異常コマンドを受信する可能性があり、更新開始コマンドを受信した場合には既に説明したとおり設定値更新処理(図752)が実行されることに対応する報知が行われるようにする必要があり、確認開始コマンドを受信した場合には既に説明したとおり設定確認用処理(図751)が実行されることに対応する報知が行われるようにする必要があり、異常コマンドを受信した場合いは既に説明したとおり異常報知が行われるようにする必要がある。この場合に、音光側CPU353はいずれかの復帰コマンドを主側CPU63から受信するまではステップSG206以降の処理を実行しないことにより、更新開始コマンド、確認開始コマンド又は異常コマンドを受信した場合にそれに対応する報知を好適に開始させることが可能となる。
主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信した場合(ステップSG307:YES)、音光側RAM355に設けられた待機カウンタに待機期間(具体的には2秒)に対応する情報を設定する(ステップSG308)。待機カウンタに設定された待機期間の情報は音光側CPU353において定期的(具体的には4ミリ秒)に起動される割込み処理にて1減算される。
その後、復帰コマンドの種類に対応する処理を実行する(ステップSG309)。具体的には、上記第81実施形態と同様に、通常復帰コマンドを受信している場合にはRTC356の現状の日時情報を読み出し、その読み出した日時情報をRTC用メモリ357に格納させる。これにより、時間対応演出を実行するタイミングを特定する場合に基準となる日時情報がRTC用メモリ357に格納された状態となる。
今回受信した復帰コマンドが更新時の復帰コマンドである場合、更新時報知の終了処理を実行する。更新時の復帰コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定値更新処理(図752)が終了される場合に音光側CPU353に送信される。更新時報知の終了処理では、ステップSG302にて開始した設定値更新処理(図752)に対応する報知を終了させる。
今回受信した復帰コマンドが確認時の復帰コマンドである場合、確認時報知の終了処理を実行する。確認時の復帰コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定確認用処理(図751)が終了される場合に音光側CPU353に送信される。確認時報知の終了処理では、ステップSG304にて開始した設定確認用処理(図751)に対応する報知を終了させる。
その後、音光側RAM355の待機カウンタの値が「0」となっているか否かを判定することで、待機期間が経過したか否かを判定する(ステップSG310)。待機カウンタの値が「0」となっていない場合(ステップSG310:NO)、ステップSG310の処理を再度実行する。これにより、待機期間が経過するまでは演出制御処理(図757)におけるステップSG311以降の処理が実行されないようにすることが可能となる。なお、ステップSG310の処理が繰り返し実行されている状況であっても割込み処理の実行タイミングとなった場合には待機カウンタの値が1減算される。
ステップSG310にて肯定判定をした場合、初期動作用処理を実行する(ステップSG311)。初期動作用処理では、初期位置に配置されている可動体512を移動限界位置まで移動させた後に初期位置に復帰させるように可動体用駆動部513に駆動信号を出力する。これにより、可動体512は初期位置から移動限界位置まで移動し、その後に移動限界位置から初期位置に復帰する。遊技ホールの管理者は可動体512の当該動作を確認することで可動体512が正常に動作するか否かを把握することが可能となる。
上記のとおり音光側CPU353は主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信したタイミングから待機期間が経過した場合に初期動作用処理(ステップSG311)を実行する。これにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了してから待機期間が経過してから可動体512の初期動作が行われることとなる。ここで、既に説明したとおり主側CPU63は動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了した場合に第1〜第4報知用表示装置201〜204においてチェック用表示を開始する。
これに対して、上記のとおり可動体512の初期動作は主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信したタイミングから待機期間が経過した場合に開始されるため、実質的に第1〜第4報知用表示装置201〜204においてチェック用表示が開始された後に可動体512の初期動作が開始されることとなる。したがって、主側CPU63及び音光側CPU353への動作電力の供給が開始された場合には主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了した後にまず第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるチェック用表示が開始され、その後に待機期間が経過した後に可動体512にて初期動作が開始されることとなる。よって、パチンコ機10の工場からの出荷時における動作チェックや遊技ホールにおけるパチンコ機10の日常的な動作チェックに際しては、まず遊技機本体12をパチンコ機10前方に開放させて当該遊技機本体12の裏側を露出させた状態において第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常に動作するか否かを確認した後に、遊技機本体12を閉鎖して遊技機本体12の表側から可動体512が正常に動作するか否かを確認することが可能となる。
初期動作用処理(ステップSG311)を実行した後は、その他の処理を繰り返し実行する(ステップSG312)。その他の処理では、遊技回用の演出を開始させるべきコマンドを主側CPU63から受信した場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて遊技回用の演出を開始させるための設定を行い、遊技回用の演出を進行させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて遊技回用の演出を進行させるための設定を行い、遊技回用の演出を終了させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて遊技回用の演出を終了させるための設定を行う。この場合、遊技回用の演出の途中で可動体512を動作させる演出の実行が指示されている場合には、可動体512を初期位置から移動限界位置まで移動させた後に初期位置に復帰させるための設定を行う。また、その他の処理では、開閉実行モード用の演出を開始させるべきコマンドを主側CPU63から受信した場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて開閉実行モード用の演出を開始させるための設定を行い、開閉実行モード用の演出を進行させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて開閉実行モード用の演出を進行させるための設定を行い、開閉実行モード用の演出を終了させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて開閉実行モード用の演出を終了させるための設定を行う。この場合、開閉実行モード用の演出の途中で可動体512を動作させる演出の実行が指示されている場合には、可動体512を初期位置から移動限界位置まで移動させた後に初期位置に復帰させるための設定を行う。
次に、主側CPU63及び音光側CPU353への動作電力の供給が開始された場合に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が実行されるとともに可動体512にて初期動作が実行される様子について、図760のタイムチャートを参照しながら説明する。図760(a)は主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が実行されている期間を示し、図760(b)は主側CPU63において設定確認用処理(図751)又は設定値更新処理(図752)が実行されている期間を示し、図760(c)は音光側CPU353にて主側CPU63から送信されたいずれかの復帰コマンドを受信したタイミングを示し、図760(d)は第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が実行される初期チェック期間の実行期間を示し、図760(e)は音光側CPU353にて待機期間を計測している期間を示し、図760(f)は可動体512の初期動作が実行されている期間を示す。
まず動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)において、RAMクリア処理(ステップSF518)、設定確認用処理(図751)及び設定値更新処理(図752)のいずれもが実行されない場合について説明する。
t1のタイミングで主側CPU63及び音光側CPU353への動作電力の供給が開始される。この場合、図760(a)に示すように当該t1のタイミングで主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が開始される。なお、当該t1のタイミングで図柄表示装置41において画像の表示が開始される。今回の動作電力の供給の開始に際しては「RAMクリア操作」、「設定変更操作」及び「設定確認操作」のいずれもが実行されない。したがって、RAMクリア処理(ステップSF518)、設定確認用処理(図751)及び設定値更新処理(図752)のいずれもが実行されることなくt2のタイミングで動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了する。この場合、当該t2のタイミングで図760(d)に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始される。具体的には、第1〜第4報知用表示装置201〜204の全ての表示用セグメント321〜324が発光状態に維持される。但し、チェック用表示として第1〜第4報知用表示装置201〜204の全ての表示用セグメント321〜324が点滅表示される構成としてもよい。
また、t2のタイミングで図760(c)に示すように主側CPU63から通常復帰コマンドが送信され、当該通常復帰コマンドが音光側CPU353にて受信される。音光側CPU353は通常復帰コマンドを受信することでt2のタイミングで図760(e)に示すように待機期間の計測を開始する。そして、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われている途中であるt3のタイミングで図760(e)に示すように待機期間が経過することで、図760(f)に示すように可動体512の初期動作が開始される。
その後、t4のタイミングで図760(d)に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるチェック用表示が終了される。また、その後のt5のタイミングで図760(f)に示すように可動体512における初期動作が終了される。
次に、動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)において、設定確認用処理(図751)又は設定値更新処理(図752)が実行される場合について説明する。
t6のタイミングで主側CPU63及び音光側CPU353への動作電力の供給が開始される。この場合、図760(a)に示すように当該t6のタイミングで主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が開始される。なお、当該t6のタイミングで図柄表示装置41において画像の表示が開始される。今回の動作電力の供給の開始に際しては「設定変更操作」又は「設定確認操作」が実行されている。したがって、図760(b)に示すようにt7のタイミング〜t8のタイミングに亘って設定確認用処理(図751)又は設定値更新処理(図752)が実行される。
t8のタイミングで図760(b)に示すように設定確認用処理(図751)及び設定値更新処理(図752)のうち今回の実行対象である設定関連処理が終了することで図760(a)に示すように動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了する。この場合、当該t8のタイミングで図760(d)に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始される。具体的には、第1〜第4報知用表示装置201〜204の全ての表示用セグメント321〜324が発光状態に維持される。但し、チェック用表示として第1〜第4報知用表示装置201〜204の全ての表示用セグメント321〜324が点滅表示される構成としてもよい。
また、t8のタイミングで図760(c)に示すように主側CPU63から確認時の復帰コマンド又は更新時の復帰コマンドが送信され、当該復帰コマンドが音光側CPU353にて受信される。音光側CPU353は当該復帰コマンドを受信することでt8のタイミングで図760(e)に示すように待機期間の計測を開始する。そして、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われている途中であるt9のタイミングで図760(e)に示すように待機期間が経過することで、図760(f)に示すように可動体512の初期動作が開始される。
その後、t10のタイミングで図760(d)に示すように第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるチェック用表示が終了される。また、その後のt11のタイミングで図760(f)に示すように可動体512における初期動作が終了される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
RAMクリア処理(図755)、非特定制御用のクリア処理(図756)及びチェックサムの算出処理(図757)を実行する場合には対象アドレスが順次更新されるとともに、更新された後の対象アドレスに対応する主側RAM65のエリアを対象として「0」クリア処理又はチェックサムの算出処理が実行される(これらの処理を以下、特定処理ともいう)。これにより、主側RAM65における複数のエリアを順次、特定処理の実行対象とすることが可能となる。この場合に、更新された後の対象アドレスが基準アドレス(特定アドレス)となる場合には主側CPU63のキャリーフラグ516に「1」が設定され、キャリーフラグ516に「1」が設定されている場合に特定処理の実行が終了される。これにより、実行対象とすべき主側RAM65のエリアの全てに対して特定処理の実行が完了したか否かの特定に際してはキャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定するだけでよいため、当該特定を行うための処理負荷を軽減することが可能となる。
基準アドレスが複数存在している構成において、いずれの基準アドレスも、当該基準アドレスに対して直前のアドレスが対象アドレスとして設定されている状況において当該対象アドレスが更新されることでキャリーフラグ516に「1」が設定されることとなるアドレスとなっている。これにより、いずれの基準アドレスを基準とする場合であっても、キャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。
対象アドレスは主側CPU63のアドレスカウンタ515に設定される。アドレスカウンタ515は上位バイト515aと下位バイト515bとを備えている。対象アドレスの更新が行われる場合には下位バイト515bに「1」が加算されることとなるが、下位バイト515bに最大値としてオール「1」が設定されている状況において下位バイト515bに「1」が加算された場合には、下位バイト515bは最小値であるオールゼロが設定された状態となるとともに上位バイト515aに「1」を加算する必要がある。この場合に、下位バイト515bが最大値から最小値に変更される場合にはキャリーフラグ516に「1」が設定されるため、キャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで上位バイト515aに「1」を加算する必要があるか否かを特定することが可能となる。当該構成においてキャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで、実行対象とすべき主側RAM65のエリアの全てに対して特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。これにより、上位バイト515aに「1」を加算する必要があるか否かを特定するための構成を利用して、実行対象とすべき主側RAM65のエリアの全てに対して特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。
特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224はいずれも、主側RAM65のアドレス範囲における最後の順番のアドレスにおける下位バイト515bは最大値となっている。これにより、各エリア221〜224のいずれについても主側CPU63のキャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを確認することで、特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。よって、特定処理の実行が完了したか否かの特定を行うための処理負荷を軽減することが可能となる。
特定処理として、RAMクリア処理(図755)、非特定制御用のクリア処理(図756)及びチェックサムの算出処理(図757)が設定されている構成において、これら特定処理のいずれが実行されている状況であっても主側CPU63のキャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで特定処理の終了契機を特定することが可能となる。よって、特定処理の終了契機を特定するための処理構成を簡素化することが可能となる。
動作電力の供給が開始された場合に可動体512にて初期動作が行われるため、動作電力の供給の開始に際して可動体512が正常に動作するか否かを確認することが可能となる。この場合に、可動体512における初期動作の開始タイミングが遅延されることにより、動作電力の供給が開始された直後において上記初期動作の確認を行う必要はなく、余裕を持って上記初期動作の確認を行うことが可能となる。
動作電力の供給が開始された場合に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるため、動作電力の供給の開始に際して第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常に動作するか否かを確認することが可能となる。また、第1〜第4報知用表示装置201〜204はパチンコ機10の背面側を露出させることで視認可能となるのに対して可動体512はパチンコ機10の前面側から視認可能となるため、第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示及び可動体512の初期動作のそれぞれを確認するためにはパチンコ機10の背面側及び前面側のそれぞれを視認する必要がある。この場合に、可動体512における初期動作の開始タイミングが遅延される。これにより、パチンコ機10の背面側を露出させて第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるチェック用表示を確認した後に、遊技機本体12を閉鎖状態として可動体512における初期動作を確認することが可能となり、それぞれの初期動作の確認を好適に行うことが可能となる。
待機期間を計測することにより可動体512の初期動作が遅延される。これにより、可動体512の初期動作を遅延させるための処理構成を簡素化することが可能となる。
主側CPU63から送信された復帰コマンドを受信したタイミングを基準として待機期間の計測が行われる。これにより、主側CPU63における制御の進行状況を基準として可動体512の初期動作を遅延させることが可能となる。また、主側CPU63は動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了する場合に復帰コマンドを送信する。これにより、主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了したタイミングを基準として可動体512の初期動作を遅延させることが可能となる。
主側CPU63は動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)の実行内容に応じて異なる種類の復帰コマンドを送信するため、音光側CPU353は主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)の実行内容に応じた制御を実行することが可能となる。この場合に、いずれの種類の復帰コマンドが送信された場合であっても可動体512の初期動作を遅延させるための待機期間が設定されるため、主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)の実行内容に関係なく可動体512の初期動作を遅延させることが可能となる。
主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が実行された場合に送信された復帰コマンドを音光側CPU353が受信した後に可動体512にて初期動作が行われる。これにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が実行された後に可動体512にて初期動作が行われるようにすることが可能となる。また、主側CPU63は動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了する場合に復帰コマンドを送信する。これにより、主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了したタイミングを基準として可動体512にて初期動作を行わせることが可能となる。
なお、対象アドレスの更新が加算式で行われる構成に限定されることはなく減算式で行われる構成としてもよい。この場合、対象アドレスの更新が行われる場合にはアドレスカウンタ515の下位バイト515bの値が「1」減算されることとなる。そして、下位バイト515bの8ビットがオールゼロである状況(すなわち下位バイト515bの数値情報が最小値である状況)において下位バイト515bの値が「1」減算された場合には主側CPU63のキャリーフラグ516に「1」が設定されるとともに上位バイト515aの値が「1」減算される。当該構成においては特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224の各アドレス範囲における最後の順番のアドレスにおける下位バイト515bがオールゼロとなる構成とすることで、キャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで、実行対象となっている主側RAM65のエリアの全てが特定処理の実行対象となったか否かを特定することが可能となる。
また、対象アドレスの更新が行われる場合に下位バイト515bに対して加算又は減算される更新用数値は「1」に限定されることはなく、「2」であってもよく、「3」であってもよく、「4」であってもよい。
また、下位バイト515bの数値情報が最小値及び最大値の一方から他方に変更される場合にキャリーフラグ516に「1」が設定される構成に代えて、上位バイト515aの最下位ビットよりも上位側の所定のビットの数値が変更される場合にキャリーフラグ516に「1」が設定される構成としてもよい。当該構成においては特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224の各アドレス範囲における最後の順番のアドレスは、当該最後の順番のアドレスから次の順番のアドレスに更新された場合に上記所定のビットの数値が変更されることとなるアドレスとする。これにより、キャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで、実行対象となっている主側RAM65のエリアの全てが特定処理の実行対象となったか否かを特定することが可能となる。
また、主側RAM65のアドレスは2バイトに限定されることはなく1バイト、3バイト又は4バイト以上である構成としてもよい。3バイトである場合には下位2バイトから上位1バイトへの桁上がりが発生する場合にキャリーフラグ516に「1」が設定される構成としてもよい。当該構成においては特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224の各アドレス範囲における最後の順番のアドレスは、当該最後の順番のアドレスから次の順番のアドレスに更新された場合に下位2バイトから上位1バイトへの桁上がりが発生することとなるアドレスとする。これにより、キャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで、実行対象となっている主側RAM65のエリアの全てが特定処理の実行対象となったか否かを特定することが可能となる。
また、1バイトである場合には当該1バイトの最下位ビットよりも上位側の所定のビットの数値が変更される場合にキャリーフラグ516に「1」が設定される構成とする。当該構成においては特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224の各アドレス範囲における最後の順番のアドレスは、当該最後の順番のアドレスから次の順番のアドレスに更新された場合に上記所定のビットの数値が変更されることとなるアドレスとする。これにより、キャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで、実行対象となっている主側RAM65のエリアの全てが特定処理の実行対象となったか否かを特定することが可能となる。
また、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222に特定処理がまとめて実行される構成に限定されることはなく、特定制御用のワークエリア221に対する特定処理と特定制御用のスタックエリア222に対する特定処理とが個別に行われる構成としてもよい。この場合であっても、それぞれの特定処理においてキャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで、当該特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。
また、非特定制御用のワークエリア223と非特定制御用のスタックエリア224とに特定処理がまとめて実行される構成に限定されることはなく、非特定制御用のワークエリア223に対する特定処理と非特定制御用のスタックエリア224に対する特定処理とが個別に行われる構成としてもよい。この場合であっても、それぞれの特定処理においてキャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで、当該特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。
また、主側RAM65における特定制御用のワークエリア221と特定制御用のスタックエリア222との間のアドレスに空白エリアが設定されている構成に限定されることはなく、特定制御用のワークエリア221と特定制御用のスタックエリア222とが連続となるアドレスとなるように設定されている構成としてもよい。この場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222のうち後側のエリアにおける最後の順番のアドレスが、次の順番のアドレスへの更新に際してキャリーフラグ516に「1」が設定されるアドレスとすることで、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222に対して特定処理がまとめて実行される場合において、キャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。
また、主側RAM65における非特定制御用のワークエリア223と非特定制御用のスタックエリア224との間のアドレスに空白エリアが設定されている構成に限定されることはなく、非特定制御用のワークエリア223と非特定制御用のスタックエリア224とが連続となるアドレスとなるように設定されている構成としてもよい。この場合、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224のうち後側のエリアにおける最後の順番のアドレスが、次の順番のアドレスへの更新に際してキャリーフラグ516に「1」が設定されるアドレスとすることで、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224に対して特定処理がまとめて実行される場合において、キャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。
また、特定制御用のワークエリア221に割り当てられているアドレスの数が257個以上である構成としてもよい。この場合、特定制御用のワークエリア221における最後の順番のアドレスだけではなく途中の順番のアドレスも下位側の8ビットがオール「1」が設定されたアドレスとなる。当該構成においてはキャリーフラグ516に「1」が設定された回数を計測するとともに、その計測回数が、特定制御用のワークエリア221において下位側の8ビットがオール「1」となるアドレスの数である終了基準数となった場合に特定制御用のワークエリア221に対する特定処理の実行が完了したと特定する構成とする。これにより、キャリーフラグ516を利用して特定処理の終了契機を特定することが可能となる。
また、主側CPU63にてプログラムを利用して対象アドレスの加算処理(図756)が実行される構成に代えて、専用回路により対象アドレスの更新が行われる構成としてもよい。この場合、当該専用回路による対象アドレスの更新に際しても、下位バイト515bが最小値及び最大値のうち一方から他方に変更された場合にはキャリーフラグ516に「1」が設定されるとともに上位バイト515aが更新される構成とする。これにより、キャリーフラグ516に「1」が設定されているか否かを特定することで特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。
また、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224における最後の順番のアドレスが、下位側の8ビットが最大値となるように設定されている構成に限定されることはなく、下位側の8ビットが最小値となるように設定されている構成としてもよい。この場合、最後の順番のアドレスに対して直前のアドレスから最後の順番のアドレスへの更新が行われた場合にキャリーフラグ516に「1」が設定されることとなるため、キャリーフラグ516に「1」が設定されていることを特定した場合にはその時点における対象アドレスのエリアに対して特定処理を実行した後に当該特定処理を終了させる構成とする。
また、キャリーフラグ516に「1」が設定されていることを契機として特別処理を実行する構成を、対象アドレスの全てにのエリアに対して特定処理が実行されたか否かを特定するため以外に利用してもよい。
例えば、複数バイトからなる乱数カウンタを備えた構成において、下位バイトの数値情報が最小値及び最大値の一方から他方に変更された場合にキャリーフラグ516に「1」が設定されるとともにキャリーフラグ516に「1」が設定されている場合に上位バイトの数値情報が更新される構成とし、さらにキャリーフラグ516に「1」が設定された場合には上記乱数カウンタとは別の乱数カウンタの更新が開始される構成としてもよい。この場合、複数の乱数カウンタを同時に更新する場合において乱数カウンタの更新開始タイミングを一定間隔でずらすことが可能となるとともに、当該一定間隔でずらす契機を特定する場合にはキャリーフラグ516を確認するだけでよいため処理負荷を軽減することが可能となる。
例えば、複数バイトからなるタイマカウンタを備えた構成において、下位バイトの数値情報が最小値及び最大値の一方から他方に変更された場合にキャリーフラグ516に「1」を設定するとともにキャリーフラグ516に「1」が設定されている場合に上位バイトの数値情報が更新される構成とし、さらにキャリーフラグ516に「1」が設定された場合には上記タイマカウンタとは別のタイマカウンタによる期間の計測が開始される構成としてもよい。この場合、複数のタイマカウンタを利用して複数の期間を計測する場合において各期間の計測開始タイミングを一定間隔でずらすことが可能となるとともに、当該一定間隔でずらす契機を特定する場合にはキャリーフラグ516を確認するだけでよいため処理負荷を軽減することが可能となる。
また、動作電力の供給が開始された場合には可動体512の初期動作の開始タイミングが遅延されることで第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるチェック用表示が開始された後に可動体512における初期動作が開始される構成に限定されることはなく、第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示の開始タイミングが遅延されることで可動体512における初期動作が開始された後に第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるチェック用表示が開始される構成としてもよい。
また、動作電力の供給が開始された場合には可動体512の初期動作の開始タイミングが遅延されることで第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるチェック用表示が開始された後に可動体512における初期動作が開始される構成において、第1〜第4報知用表示装置201〜204におけるチェック用表示が終了したタイミング以降で可動体512の初期動作が開始される構成としてもよい。
また、可動体512の初期動作の開始タイミングが遅延されない構成としてもよい。つまり、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が実行されて復帰コマンドが送信された場合には当該復帰コマンドを受信したタイミングで可動体512の初期動作が開始される構成としてもよい。この場合、可動体512の初期動作の開始タイミングが遅延されないものの、主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了したタイミングで可動体512の初期動作を開始することが可能となる。当該構成においては主側CPU63の動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)にて設定確認用処理(図751)又は設定値更新処理(図752)が実行されるか否かに応じて可動体512の初期動作が開始されるタイミングが相違することとなる。つまり、設定確認用処理(図751)及び設定値更新処理(図752)が実行されない場合には動作電力の供給が開始された場合に即座に可動体512における初期動作が開始されるのに対して、設定確認用処理(図751)又は設定値更新処理(図752)が実行された場合には動作電力の供給が開始されたタイミングに対して遅れたタイミングで可動体512における初期動作が開始される。
また、動作電力の供給が開始された場合において初期動作の開始タイミングが遅延される対象又は主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了した場合に初期動作が実行される対象は可動体512に限定されることはなく任意である。例えば可動体512に加えて又は代えて、表示発光部53、スピーカ部54及び図柄表示装置41のいずれかであってもよい。また、音光側CPU353により制御される全ての制御対象が、動作電力の供給が開始された場合において初期動作の開始タイミングが遅延される又は主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了した場合に初期動作が実行される構成としてもよい。
<第105実施形態>
本実施形態では音光側CPU253にて実行される演出制御処理の処理内容が上記第104実施形態と相違している。以下、上記第104実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第104実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図761は本実施形態における演出制御処理を示すフローチャートである。
ステップSG401〜ステップSG406では上記第104実施形態における演出制御処理(図759)のステップSG301〜ステップSG306と同一の処理を実行する。ステップSG401〜ステップSG406の処理を実行した場合、主側CPU63から通常復帰コマンド、クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンドのいずれかを受信したか否かを判定する(ステップSG407)。これら復帰コマンドを受信していない場合(ステップSG407:NO)、ステップSG401の処理に戻る。
主側CPU63からいずれかの復帰コマンドを受信した場合(ステップSG407:YES)、復帰コマンドの種類に対応する処理を実行する(ステップSG408)。当該処理の処理内容は上記第104実施形態における演出制御処理(図759)のステップSG309の処理と同一である。
その後、今回受信した復帰コマンドが通常復帰コマンドとは異なる復帰コマンド、すなわちクリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンドのいずれかであることを条件として(ステップSG409:NO)、音光側RAM355に設けられた待機カウンタに待機期間(具体的には2秒)に対応する情報を設定する(ステップSG410)。待機カウンタに設定された待機期間の情報は音光側CPU353において定期的(具体的には4ミリ秒)に起動される割込み処理にて1減算される。
その後、音光側RAM355の待機カウンタの値が「0」となっているか否かを判定することで、待機期間が経過したか否かを判定する(ステップSG411)。待機カウンタの値が「0」となっていない場合(ステップSG411:NO)、ステップSG411の処理を再度実行する。これにより、主側CPU63からクリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンドのいずれかを受信した場合には待機期間が経過するまでは演出制御処理(図761)におけるステップSG412以降の処理が実行されないようにすることが可能となる。なお、ステップSG411の処理を繰り返し実行されている状況であっても割込み処理の実行タイミングとなった場合には待機カウンタの値が1減算される。
ステップSG409にて肯定判定をした場合、又はステップSG411にて肯定判定をした場合、初期動作用処理を実行する(ステップSG412)。初期動作用処理では、初期位置に配置されている可動体512を移動限界位置まで移動させた後に初期位置に復帰させるように可動体用駆動部513に駆動信号を出力する。これにより、可動体512は初期位置から移動限界位置まで移動し、その後に移動限界位置から初期位置に復帰する。遊技ホールの管理者は可動体512の当該動作を確認することで可動体512が正常に動作するか否かを把握することが可能となる。
その後、その他の処理を実行する(ステップSG413)。その他の処理の処理内容は上記第104実施形態における演出制御処理(図759)のステップSG312の処理と同一である。
上記構成によれば主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)においてRAMクリア処理(ステップSF518)、設定確認用処理(図751)及び設定値更新処理(図752)のいずれかが実行された場合に音光側CPU353にて待機期間が計測された後に可動体512の初期動作が行われ、主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)においてRAMクリア処理(ステップSF518)、設定確認用処理(図751)及び設定値更新処理(図752)のいずれもが実行されなかった場合には音光側CPU353にて待機期間が計測されることなく可動体512の初期動作が行わる。遊技ホールにおいて営業が開始される場合にはパチンコ機10の電源をON操作した状態のまま各パチンコ機10に動作電力を供給するための主電源をOFF状態からON状態に切り換えることが行われる場合がある。このような電源ON操作が行われた場合には遊技機本体12が開放されることなくパチンコ機10への動作電力の供給が開始されることとなる。そして、このような状況においては主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)においてRAMクリア処理(ステップSF518)、設定確認用処理(図751)及び設定値更新処理(図752)のいずれもが実行されないため、待機期間が計測されることなく可動体512の初期動作が開始される。これにより、可動体512の初期動作を即座に確認することが可能となる。
その一方、「RAMクリア操作」、「設定確認操作」及び「設定変更操作」のいずれかが行われる場合には遊技機本体12を開放させた状態で行われる。そして、このような状況においては主側CPU63における動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)においてRAMクリア処理(ステップSF518)、設定確認用処理(図751)及び設定値更新処理(図752)のいずれかが実行されるため、待機期間が計測された後に可動体512の初期動作が開始される。これにより、遊技機本体12が閉鎖された後に可動体512の初期動作が開始されるようにすることが可能となる。
なお、可動体512の初期動作の開始タイミングを遅延させるために待機期間が計測される構成に限定されることはなく、遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となったことを開閉検知センサにて検知したことを条件として可動体512の初期動作を開始させる構成とすることで可動体512の初期動作の開始タイミングを遅延させる構成としてもよい。この場合、遊技機本体12が閉鎖状態となってから可動体512の初期動作が開始されるようにすることが可能となる。
また、当該構成においては遊技機本体12が閉鎖状態である状況で動作電力の供給が開始された場合には可動体512の初期動作が行われないこととなるが、これに限定されることはなく、遊技機本体12が閉鎖状態である状況で動作電力の供給が開始された場合には主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSF501〜ステップSF523)が終了して復帰コマンドが送信された場合に可動体512の初期動作が開始される構成としてもよい。
また、上記構成において遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となったとしてもその時点で主側CPU63から復帰コマンドを受信していない場合には可動体512の初期動作が開始されることはなく、復帰コマンドを受信した後に可動体512の初期動作が開始される構成としてもよい。つまり、主側CPU6363から復帰コマンドを受信しているとともに遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となった場合に可動体512の初期動作が開始されることとなる。
また、上記実施形態の構成において通常復帰コマンドを受信した場合には可動体512の初期動作が行われない構成としてもよい。これにより、遊技ホールの営業開始時に可動体512の初期動作が行われないようにすることが可能となる。
<第106実施形態>
本実施形態では動作電力の供給が開始された場合における処理構成が上記第81実施形態と相違している。以下、上記第81実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第81実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図762は主側CPU63にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理におけるステップSG501〜ステップSG527の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず電源投入初期設定処理を実行する(ステップSG501)。電源投入初期設定処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。このウエイト用の所定期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。また、主側RAM65のアクセスを許可する。
その後、内部機能レジスタ設定処理を実行する(ステップSG502)。内部機能レジスタ設定処理では上記第67実施形態と同様に、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第1タイマ割込み処理(図638)の割込み周期を第1割込み周期(具体的には4ミリ秒)に設定するとともに、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動される処理である第2タイマ割込み処理(図639)の割込み周期を上記第1割込み周期よりも短い周期である第2割込み周期(具体的には2ミリ秒)に設定する。
つまり、本実施形態では上記第67実施形態と同様に、タイマ割込み処理として割込み周期が相対的に長短となるように第1タイマ割込み処理(図638)と第2タイマ割込み処理(図639)とが存在している。第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)はいずれもメイン処理に対して割り込んで起動される。また、第2タイマ割込み処理(図639)は第1タイマ割込み処理(図638)に対して割り込んで起動される。一方、第1タイマ割込み処理(図638)は第2タイマ割込み処理(図639)に対して割り込んで起動されない。また、第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の両方が実行されていない状況において第1割込み周期及び第2割込み周期の両方が経過している場合、それら周期の経過順序に関係なく第2タイマ割込み処理(図639)から先に起動される。この点、第2タイマ割込み処理(図639)は第1タイマ割込み処理(図638)よりも優先して起動される処理であると言える。但し、これに限定されることはなく第1タイマ割込み処理(図638)が第2タイマ割込み処理(図639)よりも優先して起動される構成としてもよい。
内部機能レジスタ設定処理では、第1タイマ割込み処理(図638)の第1割込み周期を主側CPU63の所定のレジスタに設定するとともに、第2タイマ割込み処理(図639)の第2割込み周期を主側CPU63の特定のレジスタに設定する。また、内部機能レジスタ設定処理では上記第1,第2割込み周期の設定以外にも例えば当たり乱数カウンタC1の数値範囲といった各種カウンタの数値範囲の設定処理などを実行する。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた立ち上げ処理中フラグに「1」をセットする(ステップSG503)。立ち上げ処理中フラグは上記第67実施形態と同様に、第1タイマ割込み処理(図638)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図638)に設定されている各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行する一方、遊技を進行させるための処理を実行することなく当該第1タイマ割込み処理(図638)を終了すべき状況であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
立ち上げ処理中フラグは、メイン処理(図762)において動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)が開始された場合に「1」がセットされ、動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)が終了して残余処理(ステップSG524〜ステップSG527)が開始される前に「0」クリアされる。上記第67実施形態と同様に第1タイマ割込み処理(図638)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合にはステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しないようにすることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)のうち後述する設定確認用処理(図763)又は設定値更新処理(図764)が実行されている状況において遊技を進行させるための処理が実行されないようにすることが可能となる。その一方、上記のとおり第1タイマ割込み処理(図638)では立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている場合であってもステップS8901〜ステップS8905の処理を実行することで、動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)のうち後述する設定確認用処理(図763)又は設定値更新処理(図764)が実行されている状況であっても停電監視が実行されるとともに、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び乱数初期値カウンタCINIの更新が実行され、さらに不正の検知が実行される。
特に、立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされている状況であっても停電情報記憶処理(ステップS8901)が実行されることにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)のうち後述する設定確認用処理(図763)又は設定値更新処理(図764)が実行されている状況において停電が発生したとしてもそれに対して停電時処理を実行することが可能となる。停電時処理では上記第67実施形態と同様に、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムの算出処理を実行してその算出したチェックサムを特定制御用のワークエリア221に保存するため、動作電力の供給が再度開始された場合には主側RAM65の異常発生と特定されないようにすることが可能となる。これにより、設定確認用処理(図763)又は設定値更新処理(図764)の途中で停電が発生した場合には、これら設定関連処理の途中で停電が発生したことを次回の動作電力の供給開始時に特定することが可能となる。
ちなみに、設定確認用処理(図763)又は設定値更新処理(図764)が実行されている状況では、第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)のいずれについても割込みが禁止されることはなく任意のタイミングで割込み可能となっている。この場合、設定確認用処理(図763)又は設定値更新処理(図764)において第1タイマ割込み処理(図638)又は第2タイマ割込み処理(図639)が割り込んで起動される場合には、その起動対象となったタイマ割込み処理が終了した後に復帰するためのメイン処理(図762)の戻り番地の情報が特定制御用のスタックエリア222に退避されるとともに、当該タイマ割込み処理が起動される直前における主側CPU63の各種レジスタの情報が特定制御用のスタックエリア222に退避される。そして、起動対象となったタイマ割込み処理が終了した場合には特定制御用のスタックエリア222に退避された戻り番地の情報に対応するメイン処理(図762)の処理に復帰することとなるとともに、特定制御用のスタックエリア222に退避された情報が主側CPU63の各種レジスタに復帰される。
ステップSG503にて立ち上げ処理中フラグに「1」をセットした後は、特定制御用のワークエリア221に設けられた停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSG504)。第1タイマ割込み処理(図638)の停電情報記憶処理(ステップS8901)にて停電時処理が実行された場合に停電フラグに「1」がセットされる。停電フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われたか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
停電フラグに「1」がセットされている場合(ステップSG504:YES)、停電時処理の場合と同様にチェックサムを算出し、そのチェックサムが正常であるか否かを判定する(ステップSG505)。停電時処理及びステップSG505のそれぞれでは、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222についてチェックサムを算出する。ステップSG505では、主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前に実行された停電時処理において算出されて特定制御用のワークエリア221に保存されたチェックサムを読み出すとともに、その読み出したチェックサムを、当該ステップSG505にて算出したチェックサムと比較することで、それらチェックサムが一致しているか否かを判定する。
チェックサムが一致している場合(ステップSG505:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定参照用エリア341(図659参照)に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲であるか否かを判定する(ステップSG506)。設定参照用エリア341は上記第77実施形態と同様に現状のパチンコ機10の設定値を主側CPU63にて特定するための情報が格納される記憶エリアである。設定参照用エリア341に「1」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定1」となる。設定参照用エリア341に「2」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定2」となる。設定参照用エリア341に「3」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定3」となる。設定参照用エリア341に「4」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定4」となる。設定参照用エリア341に「5」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定5」となる。設定参照用エリア341に「6」の数値情報が格納されている場合には現状のパチンコ機10の設定値は「設定6」となる。ステップSG506では設定参照用エリア341に格納された設定値の情報が「1」〜「6」のいずれかであるか否かを判定する。
ステップSG504、ステップSG505及びステップSG506の全てで肯定判定をした場合、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSG507)。設定更新表示フラグは上記第67実施形態と同様に設定値更新処理(図764)が実行されていることを主側CPU63にて特定するためのフラグであり、設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を更新している状況であることを示す表示及び更新途中の設定値を示す表示が行われる。設定更新表示フラグは、設定値更新処理(図764)が開始された場合に「1」がセットされ設定値更新処理(図764)が終了される場合に「0」クリアされるフラグであるため、設定値更新処理(図764)が実行されていない状況においては基本的に設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態とはならない。しかしながら、設定値更新処理(図764)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、その後に主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態となる。この設定更新表示フラグに「1」がセットされた状態は設定値更新処理(図764)において設定更新表示フラグを「0」クリアする処理が実行されるまでは維持される。
設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことでステップSG507にて否定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSG508)。つまり、リセットボタン68cが押圧操作されている状態においてパチンコ機10の電源ON操作が行われて主側CPU63への動作電力の供給が開始されたか否かを判定する。ここで、本実施形態では上記第67実施形態と同様に、主制御装置60に設定キー挿入部68a及びリセットボタン68cが設けられているものの更新ボタン68bは設けられていない。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSG508:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSG509)。遊技停止フラグは、停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合に「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。ステップSG509にて肯定判定をした場合、後述するステップSG520及びステップSG521の処理を実行する。
ステップSG509にて否定判定をした場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSG510)。設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSG510:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップSG512)。また、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていない場合であっても(ステップSG510:NO)、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップSG511:YES)、設定確認用処理を実行する(ステップSG512)。
設定確認表示フラグは上記第67実施形態と同様に設定確認用処理(図763)が実行されていることを主側CPU63にて特定するためのフラグであり、設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、設定値を確認している状況であることを示す表示及び現状設定されている設定値を示す表示が行われる。設定確認表示フラグは、設定確認用処理(図763)が開始された場合に「1」がセットされ設定確認用処理(図763)が終了される場合に「0」クリアされるフラグであるため、設定確認用処理(図763)が実行されていない状況においては基本的に設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態とはならない。しかしながら、設定確認用処理(図763)が実行されている状況において主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には、その後に主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合において設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態となる。この設定確認表示フラグに「1」がセットされた状態は後述するRAMクリア処理(図765)が実行されるか、又は設定確認用処理(図763)において設定確認表示フラグを「0」クリアする処理が実行されるまでは維持される。
上記のようにリセットボタン68cが押圧操作されていない状況であって設定キー挿入部68aがON操作されている場合(すなわち「設定確認操作」が行われた場合)だけではなく、リセットボタン68cが押圧操作されていない状況であって設定確認表示フラグに「1」がセットされている場合にも設定確認用処理(図763)が実行されることにより、設定確認用処理(図763)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合には、その後の動作電力の供給の再開に際して「設定確認操作」が行われなかったとしても設定確認用処理(図763)が実行される。これにより、パチンコ機10の現状の設定値の確認を引き続き行わせることが可能となる。一方、設定確認用処理(図763)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合であってもその後の動作電力の供給の再開に際してリセットボタン68cが押圧操作された場合には、設定確認用処理(図763)が実行されることなくRAMクリア処理(図765)及び設定値更新処理(図764)のうち動作電力の供給の再開に際して行われた操作に対応する処理が実行される。これにより、設定確認用処理(図763)よりもRAMクリア処理(図765)又は設定値更新処理(図764)の実行を優先させることが可能となる。
ここで、ステップSG512にて実行される設定確認用処理について説明する。図763は設定確認用処理を示すフローチャートである。なお、設定確認用処理におけるステップSG601〜ステップSG607の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず割込み許可の設定を行う(ステップSG601)。これにより、第1タイマ割込み処理(図638)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図639)が第2割込み周期で割り込んで起動される。
本実施形態においては動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)では基本的に第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の割込みが禁止されており、設定確認用処理(図763)及び設定値更新処理(図764)において割込みが許可される。したがって、動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)において設定確認用処理(図763)及び設定値更新処理(図764)が実行されていない状況においては第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の実行が禁止され、設定確認用処理(図763)又は設定値更新処理(図764)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の実行が許可される。但し、設定確認用処理(図763)又は設定値更新処理(図764)が実行されている状況においては立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図638)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図638)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図638)が終了される。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定確認表示フラグに「1」がセットされていないことを条件として、設定確認表示フラグに「1」をセットする(ステップSG602)。設定確認表示フラグに「1」がセットされることにより、第2タイマ割込み処理(図639)のステップS9005にて肯定判定をすることで、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9006)を実行する。当該設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理の処理内容は上記第77実施形態と同一である。当該処理が実行されることにより、例えば図629(b)の説明図に示すように、パチンコ機10の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
その後、確認開始コマンドを音光側CPU353に送信する(ステップSG603)。音光側CPU353は確認開始コマンドを受信することにより、設定確認用処理(図763)が実行されていることを示す画像及び設定確認用処理(図763)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定確認用処理(図763)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。また、設定確認用処理(図763)が実行されていることを示す外部出力が例えば遊技ホールの管理コンピュータといったパチンコ機10外部の装置に対して行われる構成としてもよい。
その後、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップSG604)。具体的には、上記第77実施形態における設定確認用処理(図660)と同様に、設定キー挿入部68aの状態を検知する検知センサから受信している信号の受信状態がON状態に対応する受信状態からOFF状態に対応する受信状態となったか否かを判定する。したがって、設定キー挿入部68aがON状態に維持されている場合だけではなく、設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定確認用処理(図763)が開始された場合においてそのOFF状態が維持されている場合にもステップSG604にて否定判定をする。設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定していない場合(ステップSG604:NO)、ステップSG604の処理を繰り返す。
設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定した場合(ステップSG604:YES)、特定制御用のワークエリア221における設定確認表示フラグを「0」クリアする(ステップSG605)。これにより、第2タイマ割込み処理(図639)のステップS9005にて否定判定をすることで、設定確認中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9006)が実行されない状況となる。したがって、第1〜第4報知用表示装置201〜204にて、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の現状の設定値を示す表示が行われる状態が解除される。
その後、割込み禁止の設定を行う(ステップSG606)。これにより、設定確認用処理(図763)を終了してメイン処理(図762)における動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)に復帰する場合には第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の割込みが禁止される。
その後、確認時の復帰コマンドを音光側CPU353に送信する(ステップSG607)。音光側CPU353は確認時の復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)にて設定確認用処理(図763)が実行されたことを特定する。そして、確認時の復帰コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
上記のとおりリセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作した状態でパチンコ機10の電源ON操作が行われることにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始されてメイン処理(図762)が開始された状況においてリセットボタン68cが押圧操作されていないとともに設定キー挿入部68aがON操作された状態となり、メイン処理(図762)にて遊技を進行させるための処理が実行される前の状況である動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において設定確認用処理(図763)が実行される。これにより、遊技が行われていない状況下において設定値の確認を行うことが可能となる。
メイン処理(図762)の説明に戻り、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていない場合であって設定確認表示フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSG510及びステップSG511:NO)、通常復帰コマンドを音光側CPU353に送信する(ステップSG513)。音光側CPU353は通常復帰コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)にてRAMクリア処理(図765)、設定確認用処理(図763)及び設定値更新処理(図764)のいずれもが実行されていないことを特定する。そして、通常復帰コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。
一方、リセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合であって、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていると判定した場合(ステップSG508及びステップSG514:YES)、又はステップSG507にて設定更新表示フラグに「1」がセットされていると判定した場合、設定値更新処理を実行する(ステップSG515)。上記のようにリセットボタン68cが押圧操作されている場合であって設定キー挿入部68aがON操作されている場合(すなわち「設定変更操作」が行われた場合)だけではなく、リセットボタン68cの押圧操作及び設定キー挿入部68aのON操作の有無に関係なく設定更新表示フラグに「1」がセットされている場合にも設定値更新処理(図764)が実行されることにより、設定値更新処理(図764)が実行されている状況において停電時処理が実行された場合には、その後の動作電力の供給の開始に際しての操作内容が「操作無し」、「RAMクリア操作」、「設定変更操作」及び「設定確認操作」のいずれであったとしても設定値更新処理(図764)が実行される。これにより、設定値更新処理(図764)の実行を優先させることが可能となる。
ここで、ステップSG515にて実行される設定値更新処理について説明する。図764は設定値更新処理を示すフローチャートである。なお、設定値更新処理におけるステップSG701〜ステップSG713の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず割込み許可の設定を行う(ステップSG701)。これにより、第1タイマ割込み処理(図638)が第1割込み周期で割り込んで起動されるとともに、第2タイマ割込み処理(図639)が第2割込み周期で割り込んで起動される。
本実施形態においては動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)では基本的に第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の割込みが禁止されており、設定確認用処理(図763)及び設定値更新処理(図764)において割込みが許可される。したがって、動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)において設定確認用処理(図763)及び設定値更新処理(図764)が実行されていない状況においては第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の実行が禁止され、設定確認用処理(図763)又は設定値更新処理(図764)が実行されている状況において第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の実行が許可される。但し、設定確認用処理(図763)又は設定値更新処理(図764)が実行されている状況においては立ち上げ処理中フラグに「1」がセットされているため、第1タイマ割込み処理(図638)が起動されたとしても当該第1タイマ割込み処理(図638)の各種処理のうち停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されることなく当該第1タイマ割込み処理(図638)が終了される。
その後、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグに「1」がセットされていないことを条件として、設定更新表示フラグに「1」をセットする(ステップSG702)。設定更新表示フラグに「1」がセットされることにより、第2タイマ割込み処理(図639)のステップS9003にて肯定判定をすることで、設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理(ステップS9004)を実行する。当該設定更新中における第5表示データバッファ275への設定処理の処理内容は上記第77実施形態と同一である。当該処理が実行されることにより、例えば図629(a)の説明図に示すように、パチンコ機10の設定値を更新している状況であることを示す表示及びパチンコ機10の更新対象として選択されている設定値の表示が第1〜第4報知用表示装置201〜204にて行われる。
その後、開始時の初期設定を行う(ステップSG703)。当該初期設定では、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグを「0」クリアする。遊技停止フラグは、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSG504:NO)、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合(ステップSG505:NO)、又は設定参照用エリア341に格納された情報に対応する設定値が正常な範囲ではない場合に(ステップSG506:NO)、メイン処理(図762)のステップSG518にて「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、上記のような主側RAM65の情報異常が発生した場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。ステップSG703の処理にて遊技停止フラグを「0」クリアすることで、主側RAM65の情報異常の発生が特定されている状態を設定値更新処理(図764)が実行された場合に解除することが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における設定更新用エリア342(図659参照)に「1」を設定する(ステップSG704)。設定更新用エリア342は上記第77実施形態と同様に設定値更新処理(図764)において更新途中の設定値の情報が格納される記憶エリアである。設定更新用エリア342に「1」の数値情報が格納されている場合には更新対象(選択対象又は変更対象)の設定値は「設定1」となる。設定更新用エリア342に「2」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定2」となる。設定更新用エリア342に「3」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定3」となる。設定更新用エリア342に「4」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定4」となる。設定更新用エリア342に「5」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定5」となる。設定更新用エリア342に「6」の数値情報が格納されている場合には更新対象の設定値は「設定6」となる。
ステップSG704にて設定更新用エリア342に「1」を設定することで、更新対象の設定値が「設定1」となる。つまり、本実施形態ではパチンコ機10の現状の設定値がいずれであったとしても設定値更新処理(図764)が開始された場合には更新対象の設定値は「設定1」となる。
その後、更新開始コマンドを音光側CPU353に送信する(ステップSG705)。音光側CPU353は更新開始コマンドを受信することにより、設定値更新処理(図764)が実行されていることを示す画像、設定値を変更するための操作内容を認識可能とさせるための画像、及び設定値更新処理(図764)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、設定値を変更している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定値を変更させるために必要な操作内容及び設定値更新処理(図764)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。また、設定値更新処理(図764)が実行されていることを示す外部出力が例えば遊技ホールの管理コンピュータといったパチンコ機10外部の装置に対して行われる構成としてもよい。
その後、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報が「1」〜「6」のいずれかであるか否かを判定する(ステップSG706)。「1」〜「6」のいずれかではない場合(ステップSG706:NO)、設定更新用エリア342に「1」を設定する(ステップSG707)。これにより、更新対象の設定値が「設定1」となる。
ステップSG706にて肯定判定をした場合又はステップSG707の処理を実行した場合、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON状態からOFF状態に切り換わったか否かを判定する(ステップSG708)。具体的には、設定キー挿入部68aの状態を検知する検知センサから受信している信号の受信状態が、ON状態に対応する受信状態からOFF状態に対応する受信状態となったか否かを判定する。したがって、設定キー挿入部68aがON状態に維持されている場合だけではなく、設定キー挿入部68aがOFF状態である状況で設定値更新処理が開始された場合においてそのOFF状態が維持されている場合にもステップSG708にて否定判定をする。
ステップSG708にて否定判定をした場合、リセットボタン68cが押圧操作されていることを条件として(ステップSG709:YES)、設定更新用エリア342の値を1加算する(ステップSG710)。これにより、リセットボタン68cが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新される。また、リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSG709:NO)又は設定更新用エリア342の値を1加算した場合にはステップSG706の処理に戻ることとなるが、ステップSG706にて設定更新用エリア342の値が7以上であると判定されると、ステップSG707にて設定更新用エリア342に「1」がセットされる。これにより、「設定6」の状況でリセットボタン68cが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。
設定キー挿入部68aがON状態からOFF状態に切り換わったことを特定した場合(ステップSG708:YES)、設定更新用エリア342に格納された設定値の情報を設定参照用エリア341に上書きする(ステップSG711)。これにより、今回の設定値更新処理(図764)にて更新された結果の設定値の情報が設定参照用エリア341に設定された状態となり、その設定された情報に対応する設定値が現状のパチンコ機10の設定値となる。
その後、割込み禁止の設定を行う(ステップSG712)。これにより、設定値更新処理(図764)を終了してメイン処理(図762)における動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)に復帰する場合には第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)の割込みが禁止される。
その後、RAMクリア処理を実行する(ステップSG713)。RAMクリア処理では、特定制御用のワークエリア221においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリア(すなわち設定参照用エリア341)を除いて、当該特定制御用のワークエリア221を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。また、RAMクリア処理では特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするとともに初期設定を実行する。また、RAMクリア処理では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を実行する。この初期設定ではステップSF502の内部機能レジスタ設定処理と同様の処理を実行する。なお、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224については「0」クリアするための処理及び初期設定を行うための処理は実行しない。RAMクリア処理の詳細については後に説明する。
上記のとおりリセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うだけではなくさらに設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うことに基づき、設定値更新処理(図764)が実行される。また、既に説明したとおりリセットボタン68cを押圧操作することなく設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行うことに基づき、設定確認用処理(図763)が実行される。これにより、設定値に関する設定関連処理が実行されるための操作として、設定キー挿入部68aに対するON操作を共通させることが可能となる。よって、設定関連処理を発生させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。
また、設定キー挿入部68aを設定キーによりON操作しながらパチンコ機10の電源ON操作を行う場合であって、リセットボタン68cの押圧操作を付加しない場合には設定確認用処理(図763)が実行され、リセットボタン68cの押圧操作を付加する場合には設定値更新処理(図764)が実行される。これにより、リセットボタン68cの押圧操作の有無によって設定確認用処理(図763)及び設定値更新処理(図764)のうち実行対象の処理を相違させることが可能となる。よって、設定確認用処理(図763)及び設定値更新処理(図764)のうち所望の処理を実行させるための操作内容を遊技ホールの管理者にとって分かり易いものとすることが可能となる。また、設定確認用処理(図763)よりも設定値更新処理(図764)を実行させるための操作内容を多くすることにより、設定値更新処理(図764)を不正に行わせる行為を特に行いづらくさせることが可能となる。
メイン処理(図762)の説明に戻り、ステップSG508にてリセットボタン68cが押圧操作されていると判定した場合であって、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されていないと判定した場合(ステップSG514:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSG516)。遊技停止フラグは、停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合に「1」がセットされるフラグである。遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。
遊技停止フラグに「1」がセットされていない場合(ステップSG516:NO)、RAMクリア処理を実行する(ステップSG517)。RAMクリア処理の内容は、設定値更新処理(図764)におけるステップSG713のRAMクリア処理の内容と同一である。つまり、メイン処理(図762)のステップSG517及び設定値更新処理(図764)のステップSG713では同一のサブルーチンを呼び出してRAMクリア処理を実行する。
図765はメイン処理(図762)のステップSG517及び設定値更新処理(図764)のステップSG713にて実行されるRAMクリア処理を示すフローチャートである。なお、RAMクリア処理におけるステップSG801〜ステップSG808の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず特定制御用のワークエリア221においてRAMクリア処理の実行に際しての開始アドレスとなるクリア開始アドレスを対象アドレスに設定する(ステップSG801)。特定制御用のワークエリア221の開始アドレスに対応するエリアには設定参照用エリア341が設定されており、クリア開始アドレスは当該設定参照用エリア341に対して次の順番のアドレスに設定されている。これにより、設定参照用エリア341をRAMクリア処理の実行対象から除外することが可能となる。
その後、クリア処理を実行する(ステップSG802)。ステップSG802のクリア処理では、特定制御用のワークエリア221において現状の対象アドレスに対応するエリアを「0」クリアするとともに、対象アドレスを特定制御用のワークエリア221における次の順番のアドレスに設定する。そして、この「0」クリアする処理及び対象アドレスを更新する処理を、特定制御用のワークエリア221における最後の順番のアドレスに対して次の順番のアドレスが対象アドレスとなるまで実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを示すエリアが「0」クリアされるため、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される直前における当否抽選モードに関係なく当否抽選モードは低確率モードとなる。また、遊技回が実行されていない状況となるとともに開閉実行モードが実行されていない状況となり、さらに普図表示部38aが変動表示されていない状況であって普電役物34aが閉鎖状態である状況となる。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた保留格納エリア65a及び普電保留エリア65cも「0」クリアされるため、特図表示部37a用の保留情報が消去されるとともに普図表示部38a用の保留情報が消去される。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新表示フラグ及び設定確認表示フラグを「0」クリアする。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた設定更新用エリア342を「0」クリアする。また、特定制御用のワークエリア221に設けられた遊技停止フラグを「0」クリアする。
その後、特定制御用のスタックエリア222の開始アドレスを対象アドレスに設定する(ステップSG803)。その後、クリア処理を実行する(ステップSG804)。ステップSG804のクリア処理では、特定制御用のスタックエリア222において現状の対象アドレスに対応するエリアを「0」クリアするとともに、対象アドレスを特定制御用のスタックエリア222における次の順番のアドレスに設定する。そして、この「0」クリアする処理及び対象アドレスを更新する処理を、特定制御用のスタックエリア222における最後の順番のアドレスに対して次の順番のアドレスが対象アドレスとなるまで実行する。
その後、主側RAM65の初期設定を実行する(ステップSG805)。また、主側CPU63の各種レジスタを「0」クリアするとともに(ステップSG806)、当該各種レジスタの初期設定を実行する(ステップSG807)。この初期設定ではメイン処理(図762)におけるステップSG502の内部機能レジスタ設定処理と同様の処理を実行する。
その後、クリア完了コマンドを音光側CPU353に送信する(ステップSG808)。音光側CPU353はクリア完了コマンドを受信することにより、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)が終了したことを特定するとともに、今回の動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)にて、ステップSG517のRAMクリア処理又は設定値更新処理(図764)のステップSG713のRAMクリア処理が実行されたことを特定する。そして、クリア完了コマンドを受信したことに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
メイン処理(図762)においてステップSG504、ステップSG505及びステップSG506のいずれかにて否定判定をした場合、すなわち停電フラグに「1」がセットされていない場合、チェックサムが一致しなかった場合又は設定値が異常であった場合、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」をセットする(ステップSG518)。既に説明したとおり遊技停止フラグに「1」がセットされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)においてステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する一方、ステップS8906にて肯定判定をすることでステップS8907〜ステップS8920の処理を実行しない。これにより、前回の電源遮断時において停電時処理が適切に行われなかったことで停電フラグに「1」がセットされていない場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222の少なくとも一方について前回の電源遮断時から情報の記憶状態が変化していることに起因してチェックサムが一致しない場合、又は設定値が異常である場合には、停電監視、各種カウンタの更新及び不正監視を行うための処理は実行される一方、遊技を進行させるための処理が実行されないことになる。
その後、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップSG519)。リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップSG519:NO)、動作電力の供給開始時において停電フラグ、チェックサム又は設定値に関して異常が発生したことを示す異常コマンドを音光側CPU353に送信する(ステップSG520)。音光側CPU353は当該異常コマンドを受信することにより、表示発光部53を動作電力の供給開始時における情報異常に対応する態様で発光させるとともに、スピーカ部54から「設定変更をして下さい。」という音声を出力させる。また、図柄表示装置41にて「設定変更をして下さい。」という文字画像が表示されるようにする。これら報知はパチンコ機10への動作電力の供給が停止されるまでは維持され、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に終了される。但し、パチンコ機10への動作電力の供給が一旦停止されたとしても設定値更新処理(図764)が実行されるまではパチンコ機10への動作電力の供給が再開された場合に上記報知が再度開始されることとなる。
その後、異常時の外部出力処理を実行する(ステップSG521)。異常時の外部出力処理では、遊技ホールの管理コンピュータに向けて異常信号を外部出力するための処理を実行する。この場合、異常信号の信号出力が予め定められた所定期間(例えば100ミリ秒)に亘って行われる。但し、これに限定されることはなく遊技停止フラグに「1」がセットされている状況下においては異常信号の信号出力が継続され、遊技停止フラグが「0」クリアされることで異常信号の信号出力が停止される構成としてもよい。また、異常信号は、停電フラグ、チェックサム及び設定値に関する異常とは異なる異常が発生した場合にも出力され得る。例えば、第1タイマ割込み処理(図638)の不正検知処理(ステップS8905)において監視対象の不正(不正な電波の検知や不正の磁気の検知)が発生したことを特定した場合にも異常信号が外部出力される。但し、このように異常信号が兼用される構成に限定されることはなく、停電フラグ、チェックサム又は設定値に関する異常に対して専用となる異常信号が外部出力される構成としてもよく、停電フラグに関する異常、チェックサムに関する異常及び設定値に関する異常のそれぞれに対応する異常信号が外部出力される構成としてもよい。
リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップSG519:YES)、設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されているか否かを判定する(ステップSG514)。リセットボタン68cが押圧操作されているとともに設定キー挿入部68aが設定キーを利用してON操作されている場合(ステップSG514及びステップSG519:YES)、設定値更新処理を実行する(ステップSG515)。設定値更新処理の処理内容は既に説明したとおりである。つまり、「設定変更操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力が供給された場合、主側RAM65について異常が発生していることでステップSG504、ステップSG505及びステップSG506のいずれかにて否定判定をした場合であっても設定値更新処理(図764)が実行される。これにより、設定値の変更を優先させることが可能となる。また、設定値更新処理(図764)では既に説明したとおりステップSG703にて開始時の初期設定が実行されることで遊技停止フラグが「0」クリアされる。これにより、設定値更新処理(図764)が実行された場合には、設定値の更新が完了した後に、主側RAM65について異常が発生している状態を解消させることが可能となる。
一方、リセットボタン68cが押圧操作されているものの設定キー挿入部68aがON操作されていない場合(ステップSG519:YES、ステップSG514:NO)、特定制御用のワークエリア221における遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSG516)。ステップSG518にて遊技停止フラグに「1」がセットされた後におけるステップSG516の処理では当然のことながら遊技停止フラグに「1」がセットされているため、ステップSG516にて肯定判定をする。この場合、ステップSG520にて音光側CPU353に異常コマンドを送信するとともに、ステップSG521にて異常信号を外部出力する。
つまり、停電フラグ、チェックサム及び設定値に関する異常が発生してステップSG504、ステップSG505及びステップSG506のいずれかにて否定判定をした場合、「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始されたとしてもRAMクリア処理(ステップSG517)は実行されない。また、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況であって「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にもRAMクリア処理(ステップSG517)は実行されない。これにより、「RAMクリア操作」が行われている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始されたとしても遊技停止フラグに「1」がセットされた状態が解消されないようにすることが可能となる。これに対して、「設定変更操作」が行われている場合には遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かに関係なく設定値更新処理(図764)が実行されるとともに当該設定値更新処理(図764)の開始時の初期設定(ステップSG703)にて遊技停止フラグが「0」クリアされる。これにより、遊技停止フラグに「1」がセットされた状態を解消するためには設定値更新処理(図764)を実行する必要が生じることとなる。よって、特定制御用のワークエリア221の情報異常の発生に際しては当該特定制御用のワークエリア221を初期化するための処理だけではなく、設定値の再設定を要するようにすることが可能となる。
また、遊技停止フラグに「1」がセットされている状況において主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には、「設定変更操作」が行われていない場合、すなわち「操作無し」の場合又は「RAMクリア操作」若しくは「設定確認操作」が行われた場合、ステップSG509又はステップSG516にて肯定判定をすることで、ステップSG520にて異常コマンドを送信するとともにステップSG521にて異常時の外部出力処理を実行する。これにより、遊技停止フラグに「1」がセットされた場合には、その後のメイン処理におけるステップSG504、ステップSG505及びステップSG506の処理結果に関係なく、設定値更新処理(図764)が実行されない限り、主側CPU63への動作電力の供給が開始される度にパチンコ機10における異常報知及びパチンコ機10の外部への異常時の外部出力が行われる。よって、遊技ホールの管理者に設定値を変更すべきことを認識させることが可能となる。
ステップSG512の処理を実行した場合、ステップSG513の処理を実行した場合、ステップSG515の処理を実行した場合、ステップSG517の処理を実行した場合、又はステップSG521の処理を実行した場合、特定制御用のワークエリア221に設けられたチェック中カウンタに初期チェック期間(具体的には5秒)に対応する情報をセットする(ステップSG522)。チェック中カウンタにセットされた値は上記第67実施形態と同様に第2タイマ割込み処理(図639)が起動される度に1減算される。チェック中カウンタに1以上の値が設定されている場合、第2タイマ割込み処理(図639)における通常時の設定処理(図640)にてステップS9102の処理が実行されることにより、上記第67実施形態と同様に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が継続される。
上記構成によれば主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合、当該主側CPU63にて動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)が終了した後であって残余処理(ステップSG524〜ステップSG527)が開始される前に、初期チェック期間が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)が実行されている状況において初期チェック期間を制御する必要がないため、当該動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)が実行されている状況における処理負荷を軽減することが可能となる。
また、設定確認用処理(図763)及び設定値更新処理(図764)は動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)として実行されるのに対して、初期チェック期間は動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)が終了した後に開始される。これにより、初期チェック期間において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が行われるとしても、第1〜第4報知用表示装置201〜204を利用した設定値の表示に影響を与えないようにすることが可能となる。
その後、特定制御用のワークエリア221における立ち上げ処理中フラグを「0」クリアする(ステップSG523)。立ち上げ処理中フラグが「0」クリアされることにより、第1タイマ割込み処理(図638)が起動された場合にステップS8906にて否定判定をすることでステップS8901〜ステップS8905の処理だけではなくステップS8907〜ステップS8920の処理を実行することとなり、遊技を進行させるための処理が実行されない状態が解除される。なお、ステップSG523では特定制御用のワークエリア221における停電フラグも「0」クリアする。
その後、ステップSG524〜ステップSG527の残余処理に進む。つまり、主側CPU63は第1タイマ割込み処理(図638)及び第2タイマ割込み処理(図639)を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップSG524〜ステップSG527の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップSG524〜ステップSG527の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。ステップSG524〜ステップSG527では、上記第33実施形態におけるメイン処理(図514)のステップS113〜ステップS116と同一の処理を実行する。
次に、主側CPU63にて実行される開閉監視処理について図766のフローチャートを参照しながら説明する。開閉監視処理は第1タイマ割込み処理(図638)における入力状態監視処理(ステップS8912)の一部の処理として実行される。なお、開閉監視処理におけるステップSG901〜ステップSG908の処理は、主側CPU63における特定制御用のプログラム及び特定制御用のデータを利用して実行される。
まず遊技機本体12の開放操作が行われたか否かを判定する(ステップSG901)。本実施形態においても上記第33実施形態と同様に裏パックユニット15の前面部には本体開放センサ96が設けられている(図507参照)。この場合に、本実施形態では本体開放センサ96の検知結果が払出側CPU92ではなく主側CPU63に入力される。そして、外枠11に対して遊技機本体12が閉鎖状態である場合に本体開放センサ96は閉鎖検知信号を主側CPU63に送信し、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態である場合に本体開放センサ96は開放検知信号を主側CPU63に送信する。主側CPU63は、本体開放センサ96から閉鎖検知信号を受信している場合に遊技機本体12が閉鎖状態であると特定し、本体開放センサ96から開放検知信号を受信している場合に遊技機本体12が開放状態であると特定する。ステップSG901では、前回の処理回における開閉監視処理(図766)にて本体開放センサ96から閉鎖検知信号を受信していることを特定していた場合において、今回の処理回における開閉監視処理(図766)にて本体開放センサ96から開放検知信号を受信しているか否かを判定する。
遊技機本体12の開放操作が行われたと判定した場合(ステップSG901:YES)、音光側CPU353に本体開放コマンドを送信する(ステップSG902)。音光側CPU353は本体開放コマンドを受信することによりそれに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
開閉監視処理ではさらに遊技機本体12の閉鎖操作が行われたか否かを判定する(ステップSG903)。当該ステップSG903では、前回の処理回における開閉監視処理(図766)にて本体開放センサ96から開放検知信号を受信していることを特定していた場合において、今回の処理回における開閉監視処理(図766)にて本体開放センサ96から閉鎖検知信号を受信しているか否かを判定する。
遊技機本体12の閉鎖操作が行われたと判定した場合(ステップSG903:YES)、音光側CPU353に本体閉鎖コマンドを送信する(ステップSG904)。音光側CPU353は本体閉鎖コマンドを受信することによりそれに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
開閉監視処理ではさらに前扉枠14の開放操作が行われたか否かを判定する(ステップSG905)。本実施形態においても上記第33実施形態と同様に内枠13の前面部には前扉開放センサ95が設けられている(図507参照)。この場合に、本実施形態では前扉開放センサ95の検知結果が払出側CPU92ではなく主側CPU63に入力される。そして、内枠13に対して前扉枠14が閉鎖状態である場合には前扉開放センサ95は閉鎖検知信号を主側CPU63に送信し、内枠13に対して前扉枠14が開放状態である場合に前扉開放センサ95は開放検知信号を主側CPU63に送信する。主側CPU63は、前扉開放センサ95から閉鎖検知信号を受信している場合に前扉枠14が閉鎖状態であると特定し、前扉開放センサ95から開放検知信号を受信している場合に前扉枠14が開放状態であると特定する。ステップSG905では、前回の処理回における開閉監視処理(図766)にて前扉開放センサ95から閉鎖検知信号を受信していることを特定していた場合において、今回の処理回における開閉監視処理(図766)にて前扉開放センサ95から開放検知信号を受信しているか否かを判定する。
前扉枠14の開放操作が行われたと判定した場合(ステップSG905:YES)、音光側CPU353に前扉開放コマンドを送信する(ステップSG906)。音光側CPU353は前扉開放コマンドを受信することによりそれに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
開閉監視処理ではさらに前扉枠14の閉鎖操作が行われたか否かを判定する(ステップSG907)。当該ステップSG907では、前回の処理回における開閉監視処理(図766)にて前扉開放センサ95から開放検知信号を受信していることを特定していた場合において、今回の処理回における開閉監視処理(図766)にて前扉開放センサ95から閉鎖検知信号を受信しているか否かを判定する。
前扉枠14の閉鎖操作が行われたと判定した場合(ステップSG907:YES)、音光側CPU353に前扉閉鎖コマンドを送信する(ステップSG908)。音光側CPU353は前扉閉鎖コマンドを受信することによりそれに対応する処理を実行する。当該処理の内容については後に説明する。
次に、音声発光制御装置81にて実行される処理について説明する。当該処理の説明に先立ち音声発光制御装置81の電気的構成について図767の説明図を参照しながら説明する。
音声発光制御装置81は上記第81実施形態と同様に音声発光制御基板351を備えている。音声発光制御基板351には音光側MPU352が搭載されている。音光側MPU352には、制御部及び演算部を含む演算処理装置である音光側CPU353の他に、音光側ROM354及び音光側RAM355が内蔵されている。また、音光側MPU352には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。
音光側ROM354は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み出し専用として利用される。音光側ROM354は、音光側CPU353により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
音光側RAM355は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。音光側RAM355は、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に音光側ROM354よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。音光側RAM355は、音光側ROM354内に記憶されている制御プログラムの実行に対して各種のデータなどを一時的に記憶する。
なお、上記第81実施形態では音声発光制御基板351にRTC356及びRTC用メモリ357が設けられていたが、本実施形態ではこれらRTC356及びRTC用メモリ357は音声発光制御基板351に設けられていない。
ここで、既に説明したとおり主側CPU63はメイン処理(図762)における動作電力の供給開始時の処理(ステップSG501〜ステップSG521)にて確認時の復帰コマンド及びクリア完了コマンドを音光側CPU353に送信し得るとともに、開閉監視処理(図766)にて本体開放コマンド、本体閉鎖コマンド、前扉開放コマンド及び前扉閉鎖コマンドを音光側CPU353に送信し得る。これらコマンドのいずれかを受信した場合、音光側CPU353は受信したコマンドに対応する報知が表示発光部53及びスピーカ部54にて実行されるようにするための処理を実行する。これら報知の実行に際しては、音光側ROM354に予め記憶されている各種報知用テーブル521〜526を利用する。
各種報知用テーブル521〜526として、確認時の復帰コマンドを主側CPU63から受信した場合にそれに対応する報知を実行するために参照される確認後報知用テーブル521と、クリア完了コマンドを主側CPU63から受信した場合にそれに対応する報知を実行するために参照されるクリア後報知用テーブル522と、本体開放コマンドを主側CPU63から受信した場合にそれに対応する報知を実行するために参照される本体開放報知用テーブル523と、本体閉鎖コマンドを主側CPU63から受信した場合にそれに対応する報知を実行するために参照される本体閉鎖報知用テーブル524と、前扉開放コマンドを主側CPU63から受信した場合にそれに対応する報知を実行するために参照される前扉開放報知用テーブル525と、前扉閉鎖コマンドを主側CPU63から受信した場合にそれに対応する報知を実行するために参照される前扉閉鎖報知用テーブル526とが存在している。
これら各種報知用テーブル521〜526には、報知期間の各更新タイミングのそれぞれに対応させて、表示発光部53を所定の態様で発光制御するための発光制御用データ、及びスピーカ部54を所定の態様で音出力制御するための音出力制御用データが設定されている。各種報知用テーブル521〜526のデータ構成について確認後報知用テーブル521を例に挙げて説明する。図768は確認後報知用テーブル521の内容を説明するための説明図である。
図768に示すように確認後報知用テーブル521には報知期間における報知内容の各更新タイミングのそれぞれに対応させて複数のポインタ情報が設定されている。また、これら複数のポインタ情報のそれぞれに対応させて発光制御用データ及び音出力制御用データの組合せが設定されている。複数のポインタ情報は連番の数値情報として配列されており、予め設定されている40ミリ秒の更新周期が経過する度に参照対象のポインタ情報が次の順番のポインタ情報に更新される。そして、その更新後における参照対象のポインタ情報に対応させて設定されている発光制御用データを利用して表示発光部53の発光制御が行われるとともに音出力制御用データを利用してスピーカ部54の音出力制御が行われる。なお、更新周期は40ミリ秒に限定されることはなく任意である。
確認後報知用テーブル521を利用して表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御が行われる場合、まず「0」のポインタ情報に対応させて設定されている発光制御用データ(X(0))を利用して表示発光部53の発光制御が行われるとともに、当該「0」のポインタ情報に対応させて設定されている音出力制御用データ(Y(0))を利用してスピーカ部54の音出力制御が行われる。これにより、設定確認用処理(図763)が実行されたことを示す確認後報知が開始される。
その後、報知内容の更新周期である40ミリ秒が経過する度に参照対象のポインタ情報が次の順番のポインタ情報に更新され、その新たに参照対象となったポインタ情報に対応させて設定された発光制御用データを利用して表示発光部53の発光制御が行われるとともに音出力制御用データを利用してスピーカ部54の音出力制御が行われる。例えば、「0」のポインタ情報が参照対象となっている状況において40ミリ秒の更新周期が経過することで参照対象が「1」のポインタ情報に更新され、当該「1」のポインタ情報に対応させて設定されている発光制御用データ(X(1))を利用して表示発光部53の発光制御が行われるとともに、当該「1」のポインタ情報に対応させて設定されている音出力制御用データ(Y(1))を利用してスピーカ部54の音出力制御が行われる。また、「1」のポインタ情報が参照対象となっている状況において40ミリ秒の更新周期が経過することで参照対象が「2」のポインタ情報に更新され、当該「2」のポインタ情報に対応させて設定されている発光制御用データ(X(2))を利用して表示発光部53の発光制御が行われるとともに、当該「2」のポインタ情報に対応させて設定されている音出力制御用データ(Y(2))を利用してスピーカ部54の音出力制御が行われる。そして、確認後報知用テーブル521において最後の順番である「k」のポインタ情報に対応させて設定されている発光制御用データ(X(k))を利用して表示発光部53の発光制御が行われるとともに音出力制御用データ(Y(k))を利用してスピーカ部54の音出力制御が行われることで、確認後報知用テーブル521を利用した報知の実行制御が終了されて、確認後報知が終了されることとなる。
つまり、確認後報知用テーブル521が利用対象となった場合、当該確認後報知用テーブル521に設定されている最後の順番のポインタ情報が参照対象となるまで、当該確認後報知用テーブル521が利用対象として維持される。そして、詳細は後述するが確認後報知は同時期に実行され得る他の報知よりも実行優先度が高く設定されている。したがって、確認後報知用テーブル521が利用対象となった場合には当該確認後報知用テーブル521に対応させて設定されている報知期間が経過するまで確認後報知が継続されることとなる。
クリア後報知用テーブル522、本体開放報知用テーブル523、本体閉鎖報知用テーブル524、前扉開放報知用テーブル525及び前扉閉鎖報知用テーブル526についても、発光制御用データ及び音出力制御用データの内容は相違するものの基本的なデータ構成は図768に示す確認後報知用テーブル521と同様となっている。つまり、各種報知用テーブル521〜526はいずれも複数のポインタ情報が設定されているとともに、各ポインタ情報のそれぞれに対応させて発光制御用データ及び音出力制御用データの組合せが設定されている。また、ポインタ情報の更新周期はいずれの報知用テーブル521〜526であっても同一となっているが、これに限定されることはなく報知用テーブル521〜526の種類に応じてポインタ情報の更新周期が相違している構成としてもよい。発光制御用データ及び音出力制御用データの内容は各種報知用テーブル521〜526のそれぞれにおいて相違している。したがって、確認後報知用テーブル521を利用して実行される確認後報知、クリア後報知用テーブル522を利用して実行されるクリア後報知、本体開放報知用テーブル523を利用して実行される本体開放報知、本体閉鎖報知用テーブル524を利用して実行される本体閉鎖報知、前扉開放報知用テーブル525を利用して実行される前扉開放報知、及び前扉閉鎖報知用テーブル526を利用して実行される前扉閉鎖報知の内容は相互に相違している。したがって、表示発光部53の発光内容及びスピーカ部54からの音出力内容を確認することでいずれの種類の報知が実行されているのかを遊技ホールの管理者が把握することが可能となる。
上記のとおり確認後報知用テーブル521が利用対象となった場合、当該確認後報知用テーブル521に設定されている最後の順番のポインタ情報が参照対象となるまで当該確認後報知用テーブル521が利用対象として維持されるとともに、最後の順番のポインタ情報に対応する報知の実行制御が完了した場合には当該確認後報知用テーブル521が利用対象から解除される。このように最後の順番のポインタ情報が参照対象となるまで利用対象として維持されるとともに最後の順番のポインタ情報に対応する報知の実行制御が完了した場合に利用対象から除外される報知用テーブルは、確認後報知用テーブル521以外にも、クリア後報知用テーブル522、本体閉鎖報知用テーブル524及び前扉閉鎖報知用テーブル526が存在している。
一方、本体開放報知用テーブル523及び前扉開放報知用テーブル525が利用対象となった場合、これら報知用テーブル523,525に設定されている最後の順番のポインタ情報が参照対象となったとしても所定の利用解除条件が成立していない場合には参照対象が最初の順番のポインタ情報に復帰されることで当該報知用テーブル523,525が利用対象として維持される。また、これら報知用テーブル523,525が利用対象となっている場合には参照対象のポインタ情報がいずれであったとしても所定の利用解除条件が成立した場合には利用対象から解除される。当該所定の利用解除条件について詳細には、本体開放報知用テーブル523が利用対象に設定されている場合には遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となった場合に所定の利用解除条件が成立したとして当該本体開放報知用テーブル523が利用対象から解除される。また、前扉開放報知用テーブル525が利用対象に設定されている場合には前扉枠14が開放状態から閉鎖状態となった場合に所定の利用解除条件が成立したとして当該前扉開放報知用テーブル525が利用対象から解除される。
上記各種報知用テーブル521〜526は、音光側RAM355に設けられた各種実行エリア531〜533に読み出されることで利用対象として設定される。各種実行エリア531〜533として、第1実行エリア531と、第2実行エリア532と、第3実行エリア533とが設けられている。これら各種実行エリア531〜533のそれぞれは1種類の報知用テーブル521〜526を読み出すことが可能な記憶容量となっているものの、複数種類の報知用テーブル521〜526を同時に読み出すことが不可である記憶容量となっている。
各種実行エリア531〜533には制御実行対象について予め優先度が設定されている。具体的には、第1実行エリア531が最も高い優先度に設定されており、第2実行エリア532が2番目に高い優先度に設定されており、第3実行エリア533が最も低い優先度に設定されている。第1実行エリア531、第2実行エリア532及び第3実行エリア533のそれぞれに利用対象となる報知用テーブルが設定されている場合、ポインタ情報の更新タイミングとなることで第1〜第3実行エリア531〜533のそれぞれに設定されている報知用テーブルにおいて参照対象となるポインタ情報が次の順番のポインタ情報に更新されるものの、発光制御用データ及び音出力制御用データは第1実行エリア531に設定されている報知用テーブルから読み出され、第2実行エリア532及び第3実行エリア533のそれぞれに設定されている報知用テーブルからは読み出されない。また、第2実行エリア532及び第3実行エリア533のそれぞれに利用対象となる報知用テーブルが設定されている場合、ポインタ情報の更新タイミングとなることで第2,第3実行エリア532,533のそれぞれに設定されている報知用テーブルにおいて参照対象となるポインタ情報が次の順番のポインタ情報に更新されるものの、発光制御用データ及び音出力制御用データは第2実行エリア532に設定されている報知用テーブルから読み出され、第3実行エリア533に設定されている報知用テーブルからは読み出されない。また、第3実行エリア533のみに利用対象となる報知用テーブルが設定されている場合、ポインタ情報の更新タイミングとなることで第3実行エリア533に設定されている報知用テーブルにおいて参照対象となるポインタ情報が次の順番のポインタ情報に更新されるとともに、発光制御用データ及び音出力制御用データは第3実行エリア533に設定されている報知用テーブルから読み出される。
上記のように第1〜第3実行エリア531〜533が設けられていることにより、複数の報知用テーブルを同時に利用対象として設定することを可能としながら、それら複数の報知用テーブルのうち優先度が高い報知用テーブルに対応する報知を実行することが可能となる。
また、優先度が高い報知用テーブルに対応する報知が実行されている場合であっても、優先度が高くない側の報知用テーブルについても更新タイミングとなった場合には参照対象のポインタ情報が更新される。そして、優先度が高い報知用テーブルに対応する報知が終了した場合において優先度が高くない側の報知用テーブルが未だ利用対象として設定されている場合には、当該優先度が高くない側の報知用テーブルにおいて現状の参照対象のポインタ情報に対応する発光制御用データ及び音出力制御用データが読み出されて表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御が行われる。これにより、優先度が高い報知用テーブルに対応する報知が終了したタイミングで優先度が高くない側の報知用テーブルに対応する報知を実行することが可能となる。また、優先度が高くない側の報知用テーブルの実行期間のうち、当該報知用テーブルが利用対象となってから優先度が高い報知用テーブルに対応する報知が終了するまでの期間が経過した後の残りの期間に亘って、優先度が高くない側の報知用テーブルに対応する報知が実行されるため、優先度が高い報知用テーブルに対応する報知に続けて優先度が高くない側の報知用テーブルに対応する報知が実行される場合であってもそれら報知が実行されている合計期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
各種報知用テーブル521〜526のそれぞれは読み出し対象となる実行エリア531〜533の種類が予め定められている。図769は各種報知用テーブル521〜526と読み出し対象となる実行エリア531〜533の種類との関係を説明するための説明図である。
図769に示すように、確認後報知用テーブル521及びクリア後報知用テーブル522は最も優先度が高い第1実行エリア531に読み出される。この場合、確認後報知用テーブル521は主側CPU63にて設定確認用処理(図763)が実行された場合に利用対象となり、クリア後報知用テーブル522は主側CPU63にてRAMクリア処理(図765)が実行された場合に利用対象となる。設定確認用処理(図763)及びRAMクリア処理(図765)の両方が1回のメイン処理(図762)にて実行されることはない。また、音声発光制御装置81への動作電力の供給が停止された場合には音光側RAM355に記憶された情報は消去される。したがって、確認後報知用テーブル521及びクリア後報知用テーブル522のうち一方が第1実行エリア531に設定されている状況において他方が第1実行エリア531に設定されることはない。
本体開放報知用テーブル523及び前扉開放報知用テーブル525は2番目に優先度が高い第2実行エリア532に読み出される。この場合、本体開放報知用テーブル523は遊技機本体12が閉鎖状態から開放状態となった場合に利用対象となり、前扉開放報知用テーブル525は前扉枠14が閉鎖状態から開放状態となった場合に利用対象となる。したがって、遊技機本体12と前扉枠14との両方が開放状態となっている場合には本体開放報知用テーブル523及び前扉開放報知用テーブル525の両方が第2実行エリア532への読み出し対象となるが、この場合には後のタイミングで読み出し対象となった開放報知用テーブル523,525が第2実行エリア532に読み出された状態となる。これにより、第2実行エリア532に複数種類の開放報知用テーブル523,525が同時に設定されないようにすることが可能となる。また、このように一方の開放報知用テーブル523,525のみが設定される構成であっても、本体開放報知用テーブル523が利用対象となった場合には遊技機本体12が開放状態となったことを示す本体開放報知が実行され、前扉開放報知用テーブル525が利用対象となった場合には前扉枠14が開放状態となったことを示す前扉開放報知が実行されるため、いずれの開放報知用テーブル523,525が設定されたとしても基本的には閉鎖状態である開閉体が開放状態となっていることを遊技ホールの管理者に報知することが可能となる。
本体閉鎖報知用テーブル524及び前扉閉鎖報知用テーブル526は最も優先度が低い第3実行エリア533に読み出される。この場合、本体閉鎖報知用テーブル524は遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となった場合に利用対象となり、前扉閉鎖報知用テーブル526は前扉枠14が開放状態から閉鎖状態となった場合に利用対象となる。したがって、遊技機本体12と前扉枠14との両方が開放状態から閉鎖状態となった場合には本体閉鎖報知用テーブル524及び前扉閉鎖報知用テーブル526の両方が第3実行エリア533への読み出し対象となるが、この場合には後のタイミングで読み出し対象となった閉鎖報知用テーブル524,526が第3実行エリア533に読み出された状態となる。これにより、第3実行エリア533に複数種類の閉鎖報知用テーブル524,526が同時に設定されないようにすることが可能となる。また、このように一方の閉鎖報知用テーブル524,526のみが設定される構成であっても、本体閉鎖報知用テーブル524が利用対象となった場合には遊技機本体12が閉鎖状態となったことを示す本体閉鎖報知が実行され、前扉閉鎖報知用テーブル526が利用対象となった場合には前扉枠14が閉鎖状態となったことを示す前扉閉鎖報知が実行されるため、いずれの閉鎖報知用テーブル524,526が設定されたとしても基本的には閉鎖状態である開閉体が開放状態から閉鎖状態となったことを遊技ホールの管理者に報知することが可能となる。
ここで、既に説明したとおり確認後報知用テーブル521、クリア後報知用テーブル522、本体閉鎖報知用テーブル524及び前扉閉鎖報知用テーブル526は、最後の順番のポインタ情報が参照対象となるまで利用対象として維持されるとともに最後の順番のポインタ情報に対応する報知の実行制御が完了した場合に利用対象から除外される。つまり、これら報知用テーブル521,522,524,526が利用対象となる期間は固定の期間となる。当該固定の期間は報知用テーブル521,522,524,526の種類に応じて相違している。具体的には、図769に示すように確認後報知用テーブル521及びクリア後報知用テーブル522は固定の期間として第1固定期間(特定関連期間、第1報知期間)である30秒が設定されており、本体閉鎖報知用テーブル524及び前扉閉鎖報知用テーブル526は固定の期間として上記第1固定期間よりも長い第2固定期間(所定対象関連期間、第2報知期間)である33秒が設定されている。なお、本体開放報知用テーブル523及び前扉開放報知用テーブル525には利用対象となる期間は定められておらず、本体開放報知用テーブル523は遊技機本体12が開放状態となってから閉鎖状態となるまで利用対象となり、前扉開放報知用テーブル525は前扉枠14が開放状態となってから閉鎖状態となるまで利用対象となる。
次に、確認後報知と本体閉鎖報知との関係、及びクリア後報知と本体閉鎖報知との関係について、図770のタイムチャートを参照しながら説明する。図770(a)は遊技機本体12が開放状態となっている期間を示し、図770(b)は設定確認用処理(図763)が実行されている期間を示し、図770(c)は設定値更新処理(図764)が実行されている期間を示し、図770(d)は第1実行エリア531に確認後報知用テーブル521又はクリア後報知用テーブル522が設定されている期間を示し、図770(e)は第3実行エリア533に本体閉鎖報知用テーブル524が設定されている期間を示し、図770(f)は確認後報知が実行されている期間を示し、図770(g)はクリア後報知が実行されている期間を示し、図770(h)は本体閉鎖報知が実行されている期間を示す。
まず設定確認用処理(図763)が実行される場合について説明する。
t1のタイミングで図770(a)に示すように遊技機本体12が開放状態とされることで設定キー挿入部68aがパチンコ機10前方に露出される。そして、その露出された設定キー挿入部68aが設定キーによりON操作された状態でパチンコ機10の電源ON操作が行われることで、主側CPU63にてメイン処理(図762)が開始されるとともに、t2のタイミングで図770(b)に示すように設定確認用処理(図763)が開始される。なお、遊技機本体12が開放状態であることを報知する本体開放報知は主側CPU63における開閉監視処理(図766)にて遊技機本体12が閉鎖状態から開放状態となったことが特定されたことに基づき実行されるため、遊技機本体12を開放状態としながら動作電力の供給が開始されたとしても本体開放報知は実行されない。但し、これに限定されることはなく、この状況であっても本体開放報知が実行される構成としてもよい。
設定確認用処理(図763)が実行されている状況においては遊技機本体12が開放状態とされることでパチンコ機10前方から視認可能となった第1〜第4報知用表示装置201〜204にて現状の設定値が表示される。その後、t3のタイミングで図770(b)に示すように設定確認用処理(図763)が終了する。この場合、主側CPU63から音光側CPU353に確認時の復帰コマンドが送信されることで、当該t3のタイミングで図770(d)に示すように確認後報知用テーブル521が音光側ROM354から読み出されて音光側RAM355の第1実行エリア531に書き込まれる。これにより、当該t3のタイミングで図770(f)に示すように表示発光部53及びスピーカ部54にて確認後報知が開始される。遊技ホールの管理者は当該確認後報知を確認することで設定値の確認が行われた後の状況であることを把握することが可能となる。
その後、t4のタイミングで図770(a)に示すように遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態とされる。この場合、主側CPU63から音光側CPU353に本体閉鎖コマンドが送信されることで、当該t4のタイミングで図770(e)に示すように本体閉鎖報知用テーブル524が音光側ROM354から読み出されて音光側RAM355の第3実行エリア533に書き込まれる。但し、当該t4のタイミングでは図770(d)に示すように報知実行の優先度が高い第1実行エリア531に未だ確認後報知用テーブル521が設定されているため、図770(f)に示すように確認後報知が継続され、図770(h)に示すように本体閉鎖報知は開始されない。その一方、報知実行の優先度が高い第1実行エリア531に確認後報知用テーブル521が設定されていたとしても第3実行エリア533に設定された本体閉鎖報知用テーブル524における参照対象のポインタ情報は更新タイミングとなる度に更新される。
その後、t5のタイミングでt3のタイミングから確認後報知の報知期間である30秒が経過する。したがって、当該t5のタイミングで図770(d)に示すように第1実行エリア531から確認後報知用テーブル521が消去されるとともに、それに伴って図770(f)に示すように確認後報知が終了される。また、当該t5のタイミングではt4のタイミングから本体閉鎖報知の報知期間である33秒が経過していないため、図770(e)に示すように第3実行エリア533に本体閉鎖報知用テーブル524が設定された状態が維持されている。したがって、t5のタイミングで図770(h)に示すように本体閉鎖報知が開始される。
当該本体閉鎖報知の実際の報知期間は、本体閉鎖報知用テーブル524により定められている本体閉鎖報知の報知期間(33秒)から、確認後報知の実行によって報知の実行が保留されていた期間(t4のタイミング〜t5のタイミングの期間)を引いた残りの期間となる。第3実行エリア533に設定された本体閉鎖報知用テーブル524における参照対象のポインタ情報の更新はt4のタイミング〜t5のタイミングの期間であっても更新タイミングとなる度に行われている。したがって、t5のタイミングで参照対象となっているポインタ情報から本体閉鎖報知の実行制御を開始することで、本体閉鎖報知の実際の報知期間は自ずと上記の残りの期間となる。
t6のタイミングでt4のタイミングから本体閉鎖報知の報知期間である33秒が経過する。したがって、当該t6のタイミングで図770(e)に示すように第3実行エリア533から本体閉鎖報知用テーブル524が消去されるとともに、それに伴って図770(h)に示すように本体閉鎖報知が終了される。
ここで、設定確認用処理(図763)が実行された場合、当該設定確認用処理(図763)が終了した後に遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となる。したがって、第1実行エリア531に確認後報知用テーブル521が設定された後に第3実行エリア533に本体閉鎖報知用テーブル524が設定されることとなる。よって、本体閉鎖報知が先に開始された直後に確認後報知が開始されるといった事象が発生しない。
また、報知の実行優先度が低い側である本体閉鎖報知用テーブル524に定められている報知期間の方が、報知の実行優先度が高い側である確認後報知用テーブル521に設定されている報知期間よりも長い期間となっている。そして、上記のとおり第1実行エリア531に確認後報知用テーブル521が設定された後に第3実行エリア533に本体閉鎖報知用テーブル524が設定されることとなる。これにより、確認後報知が完了した後に、本体閉鎖報知が実行されるようにすることが可能となる。
また、確認後報知の実行後において本体閉鎖報知が実行される場合、当該本体閉鎖報知の実際の実行期間は、本体閉鎖報知用テーブル524により定められている本体閉鎖報知の報知期間(33秒)から、確認後報知の実行によって報知の実行が保留されていた期間(t4のタイミング〜t5のタイミングの期間)を引いた残りの期間となる。これにより、確認後報知の完了後に続けて本体閉鎖報知が実行される場合において、確認後報知及び本体閉鎖報知の合計の報知期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
次に、設定値更新処理(図764)が実行される場合について説明する。
t7のタイミングで図770(a)に示すように遊技機本体12が開放状態とされることで設定キー挿入部68aがパチンコ機10前方に露出される。そして、その露出された設定キー挿入部68aが設定キーによりON操作されるとともにリセットボタン68cが押圧操作された状態でパチンコ機10の電源ON操作が行われることで、主側CPU63にてメイン処理(図762)が開始されるとともに、t8のタイミングで図770(c)に示すように設定値更新処理(図764)が開始される。なお、遊技機本体12が開放状態であることを報知する本体開放報知は主側CPU63における開閉監視処理(図766)にて遊技機本体12が閉鎖状態から開放状態となったことが特定されたことに基づき実行されるため、遊技機本体12を開放状態としながら動作電力の供給が開始されたとしても本体開放報知は実行されない。
設定値更新処理(図764)が実行されている状況においては遊技機本体12が開放状態とされることでパチンコ機10前方から視認可能となった第1〜第4報知用表示装置201〜204にて更新途中の設定値が表示される。その後、t9のタイミングで図770(c)に示すように設定値更新処理(図764)が終了する。この場合、主側CPU63から音光側CPU353にクリア完了コマンドが送信されることで、当該t9のタイミングで図770(d)に示すようにクリア後報知用テーブル522が音光側ROM354から読み出されて音光側RAM355の第1実行エリア531に書き込まれる。これにより、当該t9のタイミングで図770(g)に示すように表示発光部53及びスピーカ部54にてクリア後報知が開始される。遊技ホールの管理者は当該クリア後報知を確認することで設定値更新処理(図764)が行われた後の状況又は設定値更新処理(図764)の実行を伴わない主側RAM65のクリア処理が行われた後の状況であることを把握することが可能となる。
その後、t10のタイミングで図770(a)に示すように遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態とされる。この場合、主側CPU63から音光側CPU353に本体閉鎖コマンドが送信されることで、当該t10のタイミングで図770(e)に示すように本体閉鎖報知用テーブル524が音光側ROM354から読み出されて音光側RAM355の第3実行エリア533に書き込まれる。但し、当該t10のタイミングでは図770(d)に示すように報知実行の優先度が高い第1実行エリア531に未だクリア後報知用テーブル522が設定されているため、図770(g)に示すようにクリア後報知が継続され、図770(h)に示すように本体閉鎖報知は開始されない。その一方、報知実行の優先度が高い第1実行エリア531にクリア後報知用テーブル522が設定されていたとしても第3実行エリア533に設定された本体閉鎖報知用テーブル524における参照対象のポインタ情報は更新タイミングとなる度に更新される。
その後、t11のタイミングでt9のタイミングからクリア後報知の報知期間である30秒が経過する。したがって、当該t11のタイミングで図770(d)に示すように第1実行エリア531からクリア後報知用テーブル522が消去されるとともに、それに伴って図770(g)に示すようにクリア後報知が終了される。また、当該t11のタイミングではt10のタイミングから本体閉鎖報知の報知期間である33秒が経過していないため、図770(e)に示すように第3実行エリア533に本体閉鎖報知用テーブル524が設定された状態が維持されている。したがって、t11のタイミングで図770(h)に示すように本体閉鎖報知が開始される。
当該本体閉鎖報知の実際の報知期間は、本体閉鎖報知用テーブル524により定められている本体閉鎖報知の報知期間(33秒)から、クリア後報知の実行によって報知の実行が保留されていた期間(t10のタイミング〜t11のタイミングの期間)を引いた残りの期間となる。第3実行エリア533に設定された本体閉鎖報知用テーブル524における参照対象のポインタ情報の更新はt10のタイミング〜t11のタイミングの期間であっても更新タイミングとなる度に行われている。したがって、t11のタイミングで参照対象となっているポインタ情報から本体閉鎖報知の実行制御を開始することで、本体閉鎖報知の実際の報知期間は自ずと上記の残りの期間となる。
t12のタイミングでt10のタイミングから本体閉鎖報知の報知期間である33秒が経過する。したがって、当該t12のタイミングで図770(e)に示すように第3実行エリア533から本体閉鎖報知用テーブル524が消去されるとともに、それに伴って図770(h)に示すように本体閉鎖報知が終了される。
ここで、設定値更新処理(図764)が実行された場合、当該設定値更新処理(図764)が終了した後に遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となる。したがって、第1実行エリア531にクリア後報知用テーブル522が設定された後に第3実行エリア533に本体閉鎖報知用テーブル524が設定されることとなる。よって、本体閉鎖報知が先に開始された直後にクリア後報知が開始されるといった事象が発生しない。
また、報知の実行優先度が低い側である本体閉鎖報知用テーブル524に定められている報知期間の方が、報知の実行優先度が高い側であるクリア後報知用テーブル522に設定されている報知期間よりも長い期間となっている。そして、上記のとおり第1実行エリア531にクリア後報知用テーブル522が設定された後に第3実行エリア533に本体閉鎖報知用テーブル524が設定されることとなる。これにより、クリア後報知が完了した後に、本体閉鎖報知が実行されるようにすることが可能となる。
また、クリア後報知の実行後において本体閉鎖報知が実行される場合、当該本体閉鎖報知の実際の実行期間は、本体閉鎖報知用テーブル524により定められている本体閉鎖報知の報知期間(33秒)から、クリア後報知の実行によって報知の実行が保留されていた期間(t10のタイミング〜t11のタイミングの期間)を引いた残りの期間となる。これにより、クリア後報知の完了後に続けて本体閉鎖報知が実行される場合において、クリア後報知及び本体閉鎖報知の合計の報知期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
次に、音光側CPU353にて実行される演出制御処理について図771のフローチャートを参照しながら説明する。なお、演出制御処理は音光側CPU353への動作電力の供給が開始された場合に比較的短い周期(例えば5ミリ秒)で繰り返し実行される。
主側CPU63から確認開始コマンドを受信している場合(ステップSH101:YES)、確認時報知の設定処理を実行する(ステップSH102)。確認開始コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定確認用処理(図763)が開始される場合に音光側CPU353に送信される。確認時報知の設定処理では、設定確認用処理(図763)が実行されていることを示す画像及び設定確認用処理(図763)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、パチンコ機10の現状の設定値を確認している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定確認用処理(図763)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。
主側CPU63から更新開始コマンドを受信している場合(ステップSH103:YES)、更新時報知の設定処理を実行する(ステップSH104)。更新開始コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定値更新処理(図764)が開始された場合に音光側CPU353に送信される。更新時報知の設定処理では、設定値更新処理(図764)が実行されていることを示す画像、設定値を変更するための操作内容を認識可能とさせるための画像、及び設定値更新処理(図764)を終了させるための操作内容を認識可能とさせるための画像が図柄表示装置41にて表示されるように表示制御装置82を表示制御する。これにより、設定値を変更している状況であることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となるとともに、設定値を変更させるために必要な操作内容及び設定値更新処理(図764)を終了させるために必要な操作内容を遊技ホールの管理者が認識することが可能となる。なお、上記報知が図柄表示装置41にて実行されることに加えて又は代えて、表示発光部53及びスピーカ部54のうち少なくとも一方にて行われる構成としてもよい。
主側CPU63から確認時の復帰コマンドを受信している場合(ステップSH105:YES)、確認時報知の終了処理を実行する(ステップSH106)。確認時の復帰コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定確認用処理(図763)が終了される場合に音光側CPU353に送信される。確認時報知の終了処理では、ステップSH102にて開始した設定確認用処理(図763)に対応する報知を終了させる。その後、確認後報知用テーブル521を音光側ROM354から読み出して音光側RAM355の第1実行エリア531に書き込む(ステップSH107)。これにより、表示発光部53及びスピーカ部54にて確認後報知が開始される。
主側CPU63からクリア完了コマンドを受信している場合(ステップSH108:YES)、更新時報知の終了処理を実行する(ステップSH109)。クリア完了コマンドは既に説明したとおり主側CPU63にて設定値更新処理(図764)が終了される場合又は設定値更新処理(図764)の実行を伴わない主側RAM65のクリア処理が終了される場合に音光側CPU353に送信される。更新時報知の終了処理では、ステップSH104にて更新時報知の設定処理が実行された後である状況であれば、当該更新時報知の設定処理にて開始した設定値更新処理(図764)に対応する報知を終了させる。その後、クリア後報知用テーブル522を音光側ROM354から読み出して音光側RAM355の第1実行エリア531に書き込む(ステップSH110)。これにより、表示発光部53及びスピーカ部54にてクリア後報知が開始される。
主側CPU63から本体開放コマンド又は前扉開放コマンドを受信している場合(ステップSH111:YES)、今回受信した開放コマンドに対応する開放報知用テーブル523,525を音光側ROM354から読み出して音光側RAM355の第2実行エリア532に書き込む(ステップSH112)。具体的には、本体開放コマンドを受信している場合には本体開放報知用テーブル523を音光側ROM354から読み出して音光側RAM355の第2実行エリア532に書き込む。また、前扉開放コマンドを受信している場合には前扉開放報知用テーブル525を音光側ROM354から読み出して音光側RAM355の第2実行エリア532に書き込む。これにより、第1実行エリア531に報知用テーブル521,522が設定されていないことを条件として、第2実行エリア532に設定された開放報知用テーブル523,525に対応する報知が表示発光部53及びスピーカ部54にて開始される。
主側CPU63から本体閉鎖コマンド又は前扉閉鎖コマンドを受信している場合(ステップSH113:YES)、今回受信した閉鎖コマンドに対応する閉鎖報知用テーブル524,526を音光側ROM354から読み出して音光側RAM355の第3実行エリア533に書き込む(ステップSH114)。具体的には、本体閉鎖コマンドを受信している場合には本体閉鎖報知用テーブル524を音光側ROM354から読み出して音光側RAM355の第3実行エリア533に書き込む。また、前扉閉鎖コマンドを受信している場合には前扉閉鎖報知用テーブル526を音光側ROM354から読み出して音光側RAM355の第3実行エリア533に書き込む。これにより、第1実行エリア531に報知用テーブル521,522が設定されていないこと及び第2実行エリア532に報知用テーブル523,525が設定されていないことを条件として、第3実行エリア533に設定された閉鎖報知用テーブル524,526に対応する報知が表示発光部53及びスピーカ部54にて開始される。
演出制御処理では上記各処理以外にもステップSH115にてその他の処理を実行し、ステップSH116にてタスク処理を実行する。その他の処理では、遊技回用の演出を開始させるべきコマンドを主側CPU63から受信した場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて遊技回用の演出を開始させるための設定を行い、遊技回用の演出を進行させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて遊技回用の演出を進行させるための設定を行い、遊技回用の演出を終了させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて遊技回用の演出を終了させるための設定を行う。また、その他の処理では、開閉実行モード用の演出を開始させるべきコマンドを主側CPU63から受信した場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて開閉実行モード用の演出を開始させるための設定を行い、開閉実行モード用の演出を進行させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて開閉実行モード用の演出を進行させるための設定を行い、開閉実行モード用の演出を終了させるべき状況である場合には図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて開閉実行モード用の演出を終了させるための設定を行う。
上記各種演出を実行させる場合、当該演出を実行させるために参照される演出実行用テーブルが音光側RAM355に設けられた演出実行用エリア534に読み出される(図767参照)。演出実行用エリア534は第1実行エリア531、第2実行エリア532及び第3実行エリア533よりも実行優先度が低いエリアに設定されている。したがって、演出実行用エリア534に設定された演出実行用テーブルに対応する演出が表示発光部53及びスピーカ部54にて実行されている状況において第1実行エリア531、第2実行エリア532及び第3実行エリア533のいずれかに報知用テーブル521〜526が設定された場合には、表示発光部53及びスピーカ部54においてはその報知用テーブル521〜526に対応する報知が演出よりも優先して実行される。
その一方、演出実行用エリア534に設定された演出実行用テーブルに対応する演出は図柄表示装置41においても行われ、当該図柄表示装置41における表示演出は報知用テーブル521〜526に対応する報知が優先して実行されている状況であっても継続して実行される。これにより、報知用テーブル521〜526に対応する報知の実行に伴って全ての演出の実行が停止されてしまうという事象が発生してしまわないようにすることが可能となる。
また、報知用テーブル521〜526に対応する報知が演出よりも優先して実行されている状況であっても演出実行用エリア534に設定された演出演出用テーブルにおける参照対象のポインタ情報の更新は更新タイミングとなる度に実行される。したがって、優先して実行されている報知が終了して表示発光部53及びスピーカ部54における演出の実行が再開された場合に、図柄表示装置41におけるその時点の表示演出に対応する演出を表示発光部53及びスピーカ部54にて再開させることが可能となる。
次に、ステップSH116にて実行されるタスク処理について図772のフローチャートを参照しながら説明する。
第1実行エリア531に確認後報知用テーブル521又はクリア後報知用テーブル522が設定されている場合(ステップSH201:YES)、第1実行エリア531のポインタ更新処理を実行する(ステップSH202)。当該ポインタ更新処理では、第1実行エリア531に設定されている報知用テーブル521,522における参照対象のポインタ情報を前回更新してから40ミリ秒の更新周期が経過していることを条件として、当該報知用テーブル521,522における参照対象のポインタ情報を次の順番のポインタ情報に更新する。また、当該ポインタ情報の更新後において参照対象のポインタ情報が報知用テーブル521,522における最後の順番のポインタ情報を超えた場合には第1実行エリア531から報知用テーブル521,522を消去する。
ステップSH201にて否定判定をした場合、又はステップSH202の処理を実行した場合、第2実行エリア532に本体開放報知用テーブル523又は前扉開放報知用テーブル525が設定されているか否かを判定する(ステップSH203)。ステップSH203にて肯定判定をした場合、第2実行エリア532のポインタ更新処理を実行する(ステップSH204)。当該ポインタ更新処理では、第2実行エリア532に設定されている報知用テーブル523,525における参照対象のポインタ情報を前回更新してから40ミリ秒の更新周期が経過していることを条件として、当該開放報知用テーブル523,525における参照対象のポインタ情報を次の順番のポインタ情報に更新する。また、当該ポインタ情報の更新後において参照対象のポインタ情報が開放報知用テーブル523,525における最後の順番のポインタ情報を超えた場合には参照対象のポインタ情報を最初の順番のポインタ情報に修正する。また、第2実行エリア532に本体開放報知用テーブル523が設定されている状況であれば主側CPU63から本体閉鎖コマンドを受信している場合には第2実行エリア532から本体開放報知用テーブル523を消去し、第2実行エリア532に前扉開放報知用テーブル525が設定されている状況であれば主側CPU63から前扉閉鎖コマンドを受信している場合には第2実行エリア532から前扉開放報知用テーブル525を消去する。
ステップSH203にて否定判定をした場合、又はステップSH204の処理を実行した場合、第3実行エリア533に本体閉鎖報知用テーブル524又は前扉閉鎖報知用テーブル526が設定されているか否かを判定する(ステップSH205)。ステップSH205にて肯定判定をした場合、第3実行エリア533のポインタ更新処理を実行する(ステップSH206)。当該ポインタ更新処理では、第3実行エリア533に設定されている閉鎖報知用テーブル524,526における参照対象のポインタ情報を前回更新してから40ミリ秒の更新周期が経過していることを条件として、当該閉鎖報知用テーブル524,526における参照対象のポインタ情報を次の順番のポインタ情報に更新する。また、当該ポインタ情報の更新後において参照対象のポインタ情報が閉鎖報知用テーブル524,526における最後の順番のポインタ情報を超えた場合には第3実行エリア533から報知用テーブル524,526を消去する。
ステップSH205にて否定判定をした場合、又はステップSH206の処理を実行した場合、演出実行用エリア534に演出実行用テーブルが設定されているか否かを判定する(ステップSH207)。ステップSH207にて肯定判定をした場合、演出実行用エリア534のポインタ更新処理を実行する(ステップSH208)。当該ポインタ更新処理では、演出実行用エリア534に設定されている演出実行用テーブルにおける参照対象のポインタ情報を前回更新してから40ミリ秒の更新周期が経過していることを条件として、当該演出実行用テーブルにおける参照対象のポインタ情報を次の順番のポインタ情報に更新する。また、当該ポインタ情報の更新後において参照対象のポインタ情報が演出実行用テーブルにおける最後の順番のポインタ情報を超えた場合には演出実行用エリア534から演出実行用テーブルを消去する。
ステップSH207にて否定判定をした場合、又はステップSH208の処理を実行した場合、第1実行エリア531に確認後報知用テーブル521又はクリア後報知用テーブル522が設定されているか否かを判定する(ステップSH209)。ステップSH209にて肯定判定をした場合、第1実行エリア531に設定されている報知用テーブル521,522における現状の参照対象のポインタ情報に対応する発光制御用データを利用して表示発光部53を発光制御するとともに当該参照対象のポインタ情報に対応する音出力制御用データを利用してスピーカ部54を音出力制御する(ステップSH210)。ステップSH210の処理を実行した後、本タスク処理を終了する。
ステップSH209にて否定判定をした場合、第2実行エリア532に本体開放報知用テーブル523又は前扉開放報知用テーブル525が設定されているか否かを判定する(ステップSH211)。ステップSH211にて肯定判定をした場合、第2実行エリア532に設定されている報知用テーブル523,525における現状の参照対象のポインタ情報に対応する発光制御用データを利用して表示発光部53を発光制御するとともに当該参照対象のポインタ情報に対応する音出力制御用データを利用してスピーカ部54を音出力制御する(ステップSH212)。ステップSH212の処理を実行した後、本タスク処理を終了する。
ステップSH211にて否定判定をした場合、第3実行エリア533に本体閉鎖報知用テーブル524又は前扉閉鎖報知用テーブル526が設定されているか否かを判定する(ステップSH213)。ステップSH213にて肯定判定をした場合、第3実行エリア533に設定されている報知用テーブル524,526における現状の参照対象のポインタ情報に対応する発光制御用データを利用して表示発光部53を発光制御するとともに当該参照対象のポインタ情報に対応する音出力制御用データを利用してスピーカ部54を音出力制御する(ステップSH214)。ステップSH214の処理を実行した後、本タスク処理を終了する。
ステップSH213にて否定判定をした場合、演出実行用エリア534に演出実行用エリアが設定されているか否かを判定する(ステップSH215)。ステップSH215にて肯定判定をした場合、演出実行用エリア534に設定されている演出実行用テーブルにおける現状の参照対象のポインタ情報に対応する発光制御用データを利用して表示発光部53を発光制御するとともに当該参照対象のポインタ情報に対応する音出力制御用データを利用してスピーカ部54を音出力制御する(ステップSH216)。ステップSH215にて否定判定をした場合又はステップSH216の処理を実行した後、本タスク処理を終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
設定値更新処理(図764)が実行された場合にはRAMクリア処理(図765)が実行されることで特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222のそれぞれの初期化対象のエリアが初期化される。これにより、設定値更新処理(図764)が実行された場合には初期化対象のエリアが初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。また、このように初期化対象のエリアが初期化される場合であっても現状の設定値の情報が記憶された設定参照用エリア341は初期化の対象から除外される。これにより、設定値に変動を与えないようにしながら、設定値更新処理(図764)が実行された場合には初期化対象のエリアが初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。
設定値更新処理(図764)が実行されてRAMクリア処理(図765)が実行された場合には主側CPU63から音光側CPU353にクリア完了コマンドが送信されることでクリア後報知が実行される。遊技ホールの管理者はこのクリア後報知が実行されていることを確認することでRAMクリア処理(図765)が実行されたことを把握することが可能となるとともに設定値更新処理(図764)が実行された可能性があることを把握することが可能となる。
クリア後報知は表示発光部53及びスピーカ部54にて実行されるため、遊技ホールの管理者は遊技機本体12の開放操作を要することなくクリア後報知を確認することが可能となる。よって、遊技ホールの管理者はRAMクリア処理(図765)が実行されたことを把握し易くなるとともに設定値更新処理(図764)が実行された可能性があることを把握し易くなる。
クリア後報知は設定値更新処理(図764)が実行された後に30秒が経過するまで実行されるため、クリア後報知が実行されていることを遊技ホールの管理者が把握し易くなる。
クリア後報知が実行されている状況であっても遊技を進行させるための処理が実行されるため、遊技の進行を阻害しないようにしながらクリア後報知を実行することが可能となる。
設定キー挿入部68aがON操作されていない状況であってもリセットボタン68cを押圧操作しながら電源のON操作が行われた場合には、設定値更新処理(図764)が実行されない状況においてRAMクリア処理(図765)が実行される。この場合に、設定値更新処理(図764)においてRAMクリア処理(図765)が実行される場合及び設定値更新処理(図764)が実行されない状況でRAMクリア処理(図765)が実行される場合のいずれであっても同一のサブルーチンが呼び出されることで、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222のそれぞれの初期化対象のエリアが初期化されるとともにクリア後報知を実行させるための処理が実行される。これにより、処理構成の簡素化を図りながら、上記各状況において、初期化対象のエリアを初期化するための処理及びクリア後報知を実行させるための処理を実行することが可能となる。
遊技機本体12を開放状態として設定キー挿入部68aをON操作するとともにリセットボタン68cを押圧操作した状態で電源のON操作を行うことで設定値更新処理(図764)が実行される構成において、遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となったことに基づいて本体閉鎖報知が実行される。これにより、設定値更新処理(図764)を不正に実行させるべく遊技機本体12を開放状態とした後に実際には設定値更新処理(図764)を不正に実行させることなく遊技機本体12が閉鎖状態とされた場合であっても、当該閉鎖状態とされた後において本体閉鎖報知が実行されるため、当該不正行為の有無を遊技ホールの管理者が把握することが可能となる。
クリア後報知の方が本体閉鎖報知よりも実行の優先度が高く設定されている。これにより、遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態とされたか否かを報知することを可能としながら、設定値更新処理(図764)が実行されたことを直接的に報知することが可能となる。
本体閉鎖報知は報知実行の優先度の関係で実行が阻害されない場合には遊技機本体12が閉鎖状態となってから33秒に亘って実行される構成において、本体閉鎖報知よりもクリア後報知が優先して実行された場合であって遊技機本体12が閉鎖状態とされた後に33秒が経過する前にクリア後報知が終了した場合、当該33秒の残り期間に亘ってクリア後報知が実行される。これにより、クリア後報知の方が本体閉鎖報知よりも実行の優先度を高くした構成において、クリア後報知が終了した後に本体閉鎖報知が実行され得るようにすることが可能となる。また、このようにクリア後報知が終了した後に本体閉鎖報知が実行される場合であってもその実行期間は、遊技機本体12が閉鎖状態とされた後にクリア後報知が終了するまでに要した期間を33秒から減算した残りの期間となる。これにより、クリア後報知の終了後に本体閉鎖報知が実行される場合においてそれら報知の合計の実行期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
本体閉鎖報知の実行期間はクリア後報知の実行期間よりも長い期間に設定されている。これにより、本体閉鎖報知よりもクリア後報知が優先して実行される場合であってもクリア後報知の終了後には本体閉鎖報知の実行期間を担保することが可能となる。
設定確認用処理(図763)が実行された場合には主側CPU63から音光側CPU353に確認時の復帰コマンドが送信されることで確認後報知が実行される。遊技ホールの管理者はこの確認後報知が実行されていることを確認することで設定確認用処理(図763)が実行されたことを把握することが可能となる。
確認後報知は表示発光部53及びスピーカ部54にて実行されるため、遊技ホールの管理者は遊技機本体12の開放操作を要することなく確認後報知を確認することが可能となる。よって、遊技ホールの管理者は設定確認用処理(図763)が実行されたことを把握し易くなる。
確認後報知は設定確認用処理(図763)が実行された後に30秒が経過するまで実行されるため、確認後報知が実行されていることを遊技ホールの管理者が把握し易くなる。
確認後報知が実行されている状況であっても遊技を進行させるための処理が実行されるため、遊技の進行を阻害しないようにしながら確認後報知を実行することが可能となる。
遊技機本体12を開放状態として設定キー挿入部68aをON操作した状態で電源のON操作を行うことで設定確認用処理(図763)が実行される構成において、遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となったことに基づいて本体閉鎖報知が実行される。これにより、設定確認用処理(図763)を不正に実行させるべく遊技機本体12を開放状態とした後に実際には設定確認用処理(図763)を不正に実行させることなく遊技機本体12が閉鎖状態とされた場合であっても当該閉鎖状態とされた後において本体閉鎖報知が実行されるため、当該不正行為の有無を遊技ホールの管理者が把握することが可能となる。
確認後報知の方が本体閉鎖報知よりも実行の優先度が高く設定されている。これにより、遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態とされたか否かを報知することを可能としながら設定確認用処理(図763)が実行されたことを直接的に報知することが可能となる。
本体閉鎖報知は報知実行の優先度の関係で実行が阻害されない場合には遊技機本体12が閉鎖状態となってから33秒に亘って実行される構成において、本体閉鎖報知よりも確認後報知が優先して実行された場合であって遊技機本体12が閉鎖状態とされた後に33秒が経過する前に確認後報知が終了した場合、当該33秒の残り期間に亘って確認後報知が実行される。これにより、確認後報知の方が本体閉鎖報知よりも実行の優先度を高くした構成において、確認後報知が終了した後に本体閉鎖報知が実行され得るようにすることが可能となる。また、このように確認後報知が終了した後に本体閉鎖報知が実行される場合であってもその実行期間は、遊技機本体12が閉鎖状態とされた後に確認後報知が終了するまでに要した期間を33秒から減算した残りの期間となる。これにより、確認後報知の終了後に本体閉鎖報知が実行される場合においてそれら報知の合計の実行期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
本体閉鎖報知の実行期間は確認後報知の実行期間よりも長い期間に設定されている。これにより、本体閉鎖報知よりも確認後報知が優先して実行される場合であっても確認後報知の終了後には本体閉鎖報知の実行期間を担保することが可能となる。
なお、設定確認用処理(図763)が実行された場合にもRAMクリア処理(図765)が実行される構成としてもよい。この場合、設定値の確認が行われて設定キー挿入部68aがOFF操作された場合にRAMクリア処理(図765)が実行されることで特定制御用のワークエリア221における設定参照用エリア341以外のエリアが初期化されるとともに特定制御用のスタックエリア222が初期化され、さらにクリア完了コマンドが送信されることで表示発光部53及びスピーカ部54にてクリア後報知が行われることとなる。当該構成においてはクリア後報知が実行されるため確認後報知が実行されない。つまり、当該構成においては設定確認用処理(図763)、設定値更新処理(図764)及びRAMクリア処理(図765)のいずれが実行された場合であっても共通の報知が実行されることとなる。
また、設定値更新処理(図764)が実行された場合及びRAMクリア処理(図765)が単独で実行された場合のいずれであっても共通のクリア後報知が実行される構成としたが、これに限定されることはなく、設定値更新処理(図764)が実行された場合とRAMクリア処理(図765)が実行された場合とで異なる報知が実行される構成としてもよい。
また、本体閉鎖報知の報知期間は33秒に限定されることはなく33秒よりも長い期間としてもよく33秒よりも短い期間としてもよい。また、本体閉鎖報知の報知期間が確認後報知及びクリア後報知の報知期間である30秒よりも長い期間である構成に限定されることはなく、本体閉鎖報知の報知期間が確認後報知及びクリア後報知の報知期間と同一である構成としてもよく、本体閉鎖報知の報知期間が確認後報知及びクリア後報知の報知期間よりも短い構成としてもよい。
また、本体開放報知の報知期間は遊技機本体12が開放状態となってから閉鎖状態となるまでである構成に限定されることはなく、遊技機本体12が開放状態となってから予め定められた固定期間に亘って本体開放報知が実行される構成としてもよい。この場合、確認後報知及びクリア後報知の方が本体開放報知よりも報知の実行優先度が高く設定されているため、確認後報知又はクリア後報知が終了した段階において本体開放報知の報知期間が残っている場合にはその残り期間に亘って本体開放報知が実行されることとなる。
また、遊技機本体12を開放状態としながらパチンコ機10の電源のON操作が行われた場合には本体開放報知が行われない構成に代えて、遊技機本体12を開放状態としながらパチンコ機10の電源のON操作が行われた場合であっても本体開放報知が行われる構成としてもよい。この場合、設定確認用処理(図763)や設定値更新処理(図764)が実行されている状況であっても表示発光部53及びスピーカ部54にて本体開放報知の実行が継続されることとなる。また、確認後報知又はクリア後報知を実行すべき状況となった場合には報知実行の優先度の関係で本体開放報知が終了される。確認後報知又はクリア後報知が実行されている状況において遊技機本体12が閉鎖された場合にはそのまま本体開放報知は実行されないことになる。この場合、確認後報知又はクリア後報知が終了した後に本体閉鎖報知が当該本体閉鎖報知の実行期間の残り期間に亘って実行されることとなる。一方、確認後報知又はクリア後報知が実行されている状況において遊技機本体12が閉鎖されなかった場合には確認後報知又はクリア後報知が終了した後に本体開放報知が再開される。
また、設定値更新処理(図764)では開始時の初期設定(ステップSG703)に代えてRAMクリア処理(図765)が実行されることでステップSG713ではRAMクリア処理(図765)が実行されない構成としてもよい。この場合、当該RAMクリア処理(図765)にてクリア完了コマンドが送信される構成としてもよく、当該RAMクリア処理(図765)ではクリア完了コマンドが送信されることなくその代わりにステップSG708にて肯定判定をした後にクリア完了コマンドが送信される構成としてもよい。
また、主側CPU63から音光側CPU353に確認時の復帰コマンドが送信される場合には設定確認用処理(図763)が実行されたことに対応する外部出力が遊技ホールの管理コンピュータに対して行われる構成としてもよい。また、主側CPU63から音光側CPU353にクリア完了コマンドが送信される場合にはRAMクリア処理(図765)が実行されたことに対応する外部出力が遊技ホールの管理コンピュータに対して行われる構成としてもよい。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記実施形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組合せて適用してもよい。
(1)上記第33〜第46実施形態では、開閉実行モードの発生頻度を示すパラメータとして、単位遊技回当たりの開閉実行モードの発生回数を演算する構成としたが、これに加えて又は代えて、開閉実行モードの発生回数を遊技領域PAからの遊技球の総排出個数で除算した結果を演算する構成としてもよい。また、これに加えて又は代えて、第1作動口33への入球個数と第2作動口34への入球個数との合計個数で開閉実行モードの発生回数を除算した結果を演算する構成としてもよい。また、当該構成を上記第47〜第106実施形態に適用してもよい。
(2)上記第33〜第46実施形態では、高頻度サポートモードの発生頻度を示すパラメータとして、単位遊技回当たりの高頻度サポートモードの発生回数及び開閉実行モードの発生回数に対する高頻度サポートモードの発生回数の割合を演算する構成としたが、これに加えて又は代えて、高頻度サポートモードの発生回数を遊技領域PAからの遊技球の総排出個数で除算した結果を演算する構成としてもよい。また、これに加えて又は代えて、第1作動口33への入球個数と第2作動口34への入球個数との合計個数で高頻度サポートモードの発生回数を除算した結果を演算する構成としてもよい。また、当該構成を上記第47〜第106実施形態に適用してもよい。
(3)開閉実行モードの発生契機となる遊技結果として大当たり結果だけではなく小当たり結果が存在している構成としてもよい。小当たり結果となった場合には開閉実行モードが発生するものの開閉実行モードの前後で当否抽選モード及びサポートモードが変更されない。また、小当たり結果となった開閉実行モードでは低頻度入賞モードとなる構成としてもよい。この場合、大当たり結果が発生した場合には大当たり結果の発生に対応する履歴情報が履歴用メモリ117に記憶され、小当たり結果が発生した場合には小当たり結果の発生に対応する履歴情報が履歴用メモリ117に記憶される構成としてもよい。また、当該構成において、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を利用することにより大当たり結果の発生頻度を示すパラメータと小当たり結果の発生頻度を示すパラメータとが演算される構成としてもよい。また、当該構成を上記第47〜第106実施形態に適用してもよい。
また、小当たり結果に当選する確率がパチンコ機10の設定状態に応じて変化する構成としてもよく、変化しない構成としてもよい。小当たり結果に当選する確率がパチンコ機10の設定状態に応じて変化する構成の場合、高い設定値ほど小当たり結果に当選する確率が高い構成としてもよく、高い設定値ほど小当たり結果に当選する確率が低い構成としてもよい。
また、小当たり結果が存在している構成において、第1作動口33に遊技球が入球した場合に取得される保留情報と第2作動口34に遊技球が入球した場合に取得される保留情報とで大当たり結果となった場合における大当たり結果の種類の振分割合が相違する構成とするとともに、第1作動口33への入球を狙う場合には遊技領域PAにおいて可変表示ユニット36よりも左側の領域を遊技球が流下するように発射操作が行われ、第2作動口34への入球を狙う場合には遊技領域PAにおいて可変表示ユニット36よりも右側の領域を遊技球が流下するように発射操作が行われる構成とし、さらに第1作動口33に遊技球が入球した場合に取得された保留情報に基づき小当たり結果が発生し得る構成としてもよい。
当該構成において遊技履歴の管理結果として、以下の第51パラメータが存在している構成としてもよい。なお、第1作動口33への入球に基づく小当たり結果を契機とした開閉実行モードの実行期間と、開閉実行モードではなく低頻度サポートモードである実行期間とを合計した期間を通常期間とする。また、通常期間におけるアウト口24aへの入球個数を入球個数K51と、通常期間における一般入賞口31への入球個数を入球個数K52とし、通常期間における特電入賞装置32への入球個数を入球個数K53とし、通常期間における第1作動口33への入球個数を入球個数K54とし、通常期間における第2作動口34への入球個数を入球個数K55とする。
・第51パラメータ:通常期間における遊技球の合計払出個数(K52×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K53×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K54×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K55×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/通常期間において遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K51+K52+K53+K54+K55)の割合
上記第51パラメータが演算される構成において、小当たり結果の当選確率がパチンコ機10の設定状態に応じて変動する場合にはパチンコ機10の設定状態に応じて第51パラメータの正常値は変動することとなる。したがって、第51パラメータを算出するために利用される履歴情報はパチンコ機10の設定状態が変更された場合には消去されることが好ましい。一方、小当たり結果の当選確率がパチンコ機10の設定状態に応じて変動しない場合にはパチンコ機10の設定状態に応じて第51パラメータの正常値は変動しない。したがって、第51パラメータを算出するために利用される履歴情報はパチンコ機10の設定状態が変更されたとしても消去されないことが好ましい。
(4)上記第33〜第46実施形態において、いずれの種類の大当たり結果が発生した場合であっても開閉実行モードの発生に対応する履歴情報が履歴用メモリ117に記憶される構成に代えて、大当たり結果の種類に対応する履歴情報が履歴用メモリ117に記憶される構成としてもよい。この場合、大当たり結果の各種類のそれぞれについて発生頻度を示すパラメータが演算される構成としてもよい。また、当該構成を上記第47〜第106実施形態に適用してもよい。
(5)上記第33〜第46実施形態では、定期的に各種パラメータ(第1〜第8パラメータ、第11〜第18パラメータ、第21〜第26パラメータ、第31パラメータ及び第41〜第42パラメータ)が演算される構成としたが、これに限定されることはなく、例えば遊技領域PAからの遊技球の総排出個数が演算契機個数(例えば10000個)となった場合に各種パラメータが演算される構成としてもよく、パチンコ機10への動作電力の供給が停止された場合に各種パラメータが演算される構成としてもよく、遊技回の実行回数が演算契機回数(例えば1000回)となった場合に各種パラメータが演算される構成としてもよい。この場合、各種パラメータが演算されたタイミングで履歴用メモリ117が「0」クリアされる構成としてもよい。また、当該構成を上記第47〜第106実施形態に適用してもよい。
(6)上記第33〜第46実施形態では、各種パラメータの演算タイミングとなる度に、第1〜第8パラメータ、第11〜第18パラメータ、第21〜第26パラメータ、第31パラメータ及び第41〜第42パラメータの全てが演算される構成としたが、これに限定されることはなく、1回の演算タイミングでは上記各種パラメータのうちの一部のみが演算対象となり、演算タイミングとなる度に演算対象のパラメータグループが順次変更される構成としてもよい。例えば、一の演算タイミングでは第1〜第8パラメータが演算され、次の演算タイミングでは第11〜第18パラメータが演算され、次の演算タイミングでは第21〜第26パラメータが演算され、次の演算タイミングでは第31パラメータ及び第41〜第42パラメータが演算され、その後は演算タイミングとなる度に上記順序による演算対象の変更が繰り返される構成としてもよい。これにより、一の演算タイミングとなった場合にパラメータを演算するための処理負荷を軽減することが可能となる。また、当該構成を上記第47〜第106実施形態に適用してもよい。
(7)上記第33〜第46実施形態において、遊技が行われている状況であることを条件として履歴用メモリ117の履歴情報を利用した各種パラメータの演算が実行される構成としてもよい。例えば遊技領域PAに遊技球が供給されていることを条件として各種パラメータの演算が実行される構成としてもよい。これにより、遊技が行われていないにも関わらず各種パラメータの演算が無駄に繰り返されてしまわないようにすることが可能となる。また、当該構成を上記第47〜第106実施形態に適用してもよい。
(8)上記第33〜第46実施形態において、主側CPU63とは別に管理用IC66が設けられている構成に限定されることはなく、管理用IC66の機能が主側CPU63にて果たされる構成としてもよい。この場合、対応関係情報は主側ROM64に予め記憶されることとなる。また、主側RAM65とは別に履歴用メモリ117、演算結果用メモリ131及び別保存用メモリ171が設けられている構成としてもよく、主側RAM65において履歴用メモリ117、演算結果用メモリ131及び別保存用メモリ171の機能が果たされる構成としてもよい。主側RAM65において履歴用メモリ117、演算結果用メモリ131及び別保存用メモリ171の機能が果たされる構成においては主側RAM65のクリア処理(ステップS105、ステップS117)が実行された場合に、履歴用メモリ117、演算結果用メモリ131及び別保存用メモリ171のそれぞれに対応するエリアの一部又は全部が「0」クリアされる構成としてもよく、履歴用メモリ117、演算結果用メモリ131及び別保存用メモリ171のそれぞれに対応するエリアは「0」クリアの対象から除外され、上記各実施形態における対応するクリア条件が成立した場合に「0」クリアされる構成としてもよい。また、主側RAM65において履歴用メモリ117、演算結果用メモリ131及び別保存用メモリ171のそれぞれに対応するエリアとそれ以外のエリアとでクリア処理を実行させるための手動操作内容が異なる構成としてもよい。また、管理用IC66の機能が音声発光制御装置81にて果たされる構成としてもよい。
(9)上記第33〜第46実施形態においてパチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合には履歴用メモリ117における履歴情報は消去されることなく記憶保持される一方、演算結果用メモリ131に記憶されている各種パラメータが消去される構成としてもよい。これにより、設定状態の新たな設定が行われた後に、当該設定が行われる前に演算された各種パラメータの報知が行われないようにすることが可能となる。また、当該構成を上記第47〜第106実施形態に適用してもよい。
(10)上記第35〜第37実施形態において、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしても(すなわち主側CPU63にて設定値更新処理が実行されたとしても)、当該設定の前後で設定値が変更されなかった場合には履歴用メモリ117のクリア処理が実行されない構成としてもよい。これにより、設定値が変更されていないにも関わらず履歴用メモリ117の履歴情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。
本構成において、主側RAM65における設定値を記憶するためのエリアは全部クリア処理(ステップS117)が実行されたとしても「0」クリアの対象外とする構成とすることで、設定値更新処理(ステップS118)の前後で設定値が変更されたか否かを主側CPU63にて特定することが可能となる。この場合、主側CPU63にて設定値が変更されていないことを特定した場合には管理側CPU112にて設定更新認識用処理が実行されないように当該管理側CPU112に信号出力を行い、主側CPU63にて設定値が変更されたことを特定した場合には管理側CPU112にて設定更新認識用処理が実行されるように当該管理側CPU112に信号出力を行う構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたことを示す信号を主側CPU63から受信した場合には管理側CPU112にて履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を参照することで設定値が変更されたか否かを特定する構成としてもよい。この場合、管理側CPU112にて設定値が変更されていないことを特定した場合には履歴用メモリ117のクリア処理を実行しないようにし、管理側CPU112にて設定値が変更されたことを特定した場合には履歴用メモリ117のクリア処理を実行するようにすることが可能となる。
(11)上記第35〜第37実施形態において、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたとしても(すなわち主側CPU63にて設定値更新処理が実行されたとしても)、当該設定の前後で設定値が変更されなかった場合には当該設定状態の新たな設定を契機とした各種パラメータの演算処理が実行されない構成としてもよい。これにより、設定値が変更されていないにも関わらず、設定状態の新たな設定を契機として各種パラメータが演算されてしまわないようにすることが可能となる。
本構成において、主側RAM65における設定値を記憶するためのエリアは全部クリア処理(ステップS117)が実行されたとしても「0」クリアの対象外とする構成とすることで、設定値更新処理(ステップS118)の前後で設定値が変更されたか否かを主側CPU63にて特定することが可能となる。この場合、主側CPU63にて設定値が変更されていないことを特定した場合には管理側CPU112にて設定更新認識用処理が実行されないように当該管理側CPU112に信号出力を行い、主側CPU63にて設定値が変更されたことを特定した場合には管理側CPU112にて設定更新認識用処理が実行されるように当該管理側CPU112に信号出力を行う構成としてもよい。
また、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われたことを示す信号を主側CPU63から受信した場合には管理側CPU112にて履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を参照することで設定値が変更されたか否かを特定する構成としてもよい。この場合、管理側CPU112にて設定値が変更されていないことを特定した場合には今回の設定状態の新たな設定を契機とした各種パラメータの演算を実行しないようにし、管理側CPU112にて設定値が変更されたことを特定した場合には今回の設定状態の新たな設定を契機とした各種パラメータの演算を実行するようにすることが可能となる。
(12)第35〜第37実施形態において、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた場合にはその時点で各種演算処理(ステップS1807)にて各種パラメータが演算されるのではなく、その時点で演算結果用メモリ131に記憶されている各種パラメータを別保存用メモリ171の第1〜第5別保存エリア172〜176のうち記憶対象となっているエリアに記憶させるとともに、演算結果用メモリ131に記憶されている情報を「0」クリアする構成としてもよい。この場合、パチンコ機10の設定状態の新たな設定が行われた状況下において各種パラメータを演算する必要がないため、別保存用メモリ171への各種パラメータの記憶を早期に完了させることが可能となる。
(13)第35〜第37実施形態において、別保存用メモリ171の第1〜第5別保存エリア172〜176に記憶された各種パラメータの内容が、所定の表示開始操作が行われることにより第1〜第3報知用表示装置69a〜69c又は他の表示装置にて表示される構成としてもよい。所定の表示開始操作は、専用の操作部が操作されることとしてもよく、他の操作を行うための操作部に対して予め定められた専用の操作が行われることとしてもよい。これにより、別保存用メモリ171に記憶された各種パラメータを簡易的に確認することが可能となる。
(14)アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34の全てが履歴情報(又は入球履歴)の格納対象となる構成としたが、これに限定されることはなく、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のうちの一部のみが履歴情報の格納対象となっている構成としてもよい。例えば、一般入賞口31、特電入賞装置32及び第2作動口34のみが履歴情報の格納対象となっている構成としてもよく、一般入賞口31のみが履歴情報の格納対象となっている構成としていもよい。この場合であっても、履歴情報の格納対象となっている入球部について所定の期間における遊技球の入球態様を把握することが可能となる。
(15)第1入賞口検知センサ42a、第2入賞口検知センサ43a及び第3入賞口検知センサ44aのそれぞれに対応させて、遊技球の入球結果に対応する情報を送信するための信号経路118a〜118cが設定されている構成としたが、これに限定されることはなく、同一種類の入球部についての入球結果に対応する情報は、同一種類の入球部が複数存在しているとともにそれに合わせて入球検知センサが複数存在している構成であっても、1種類の情報として送信される構成としてもよい。これにより、主側CPU63から管理用IC66に送信される情報の種類数を抑えることが可能となる。
(16)上記第33〜第46実施形態では主側CPU63から管理用IC66に送信される情報の種類と各バッファ122a〜122oとの対応関係を示す対応関係情報が、主側CPU63から管理用IC66に送信される構成としたが、これに限定されることはなく、対応関係情報が管理用IC66において予め記憶されている構成としてもよい。この場合、対応関係情報を管理用IC66に認識させるための処理を実行する必要がなくなるため、主側CPU63の処理負荷を軽減することが可能となる。
(17)上記第33〜第46実施形態では主側CPU63から管理用IC66に送信される情報の種類と各バッファ122a〜122oとの対応関係を示す対応関係情報の主側CPU63から管理用IC66への送信が、主側CPU63への動作電力の供給開始時に行われる構成としたが、これに限定されることはなく、例えば主側CPU63と管理用IC66とを双方向通信可能とし、管理用IC66から対応関係情報の送信を要求する信号を受信した場合に主側CPU63から管理用IC66に対応関係情報が送信される構成としてもよい。この場合、対応関係用メモリ116を不揮発性メモリとして設けるとともに読み書き両用として利用する構成とし、パチンコ機10の出荷後において主側CPU63から管理用IC66に提供された対応関係情報は主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても対応関係用メモリ116に記憶保持される構成とする。これにより、対応関係情報が送信される頻度を少なくすることが可能となる。
(18)上記第33〜第46実施形態では主側CPU63から管理用IC66に送信される情報の種類と各バッファ122a〜122oとの対応関係を示す対応関係情報の主側CPU63から管理用IC66への送信が、各入球検知センサ42a〜48aの検知結果の情報を送信するための信号経路118a〜118gを利用して行われる構成としたが、これに限定されることはなく、対応関係情報を主側CPU63から管理用IC66に送信するための専用の信号経路が設けられている構成としてもよい。これにより、管理用IC66は、いずれの種類の情報を主側CPU63から受信しているのかを、その情報を受信するバッファ122a〜122oの種類によって把握することが可能となる。
(19)上記第33〜第46実施形態では主側CPU63から管理用IC66には情報が送信される一方、管理用IC66から主側CPU63に情報が送信されない構成としたが、これに限定されることはなく、管理用IC66から主側CPU63に情報が送信される構成としてもよい。例えば、履歴情報に基づいて管理側CPU112にて算出された各種パラメータが主側CPU63に送信される構成としてもよい。この場合、主側CPU63はその受信した各種パラメータの内容に対応する報知が行われるようにするために報知手段の報知制御を直接的に実行する構成としてもよく、主側CPU63がその受信した各種パラメータの内容に対応するコマンドを音声発光制御装置81に送信することで、図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54を利用して各種パラメータの内容に対応する報知が実行されるようにする構成としてもよい。
(20)上記第33〜第46実施形態において主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報に基づいて主側CPU63又は管理側CPU112にて各種パラメータが算出され、その算出した各種パラメータの内容が図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54などを利用して報知される構成としてもよい。この場合、遊技ホールの営業開始時に直前の営業日における遊技領域PAの遊技球の入球態様が正常であったか否かを確認することが可能となる。また、当該構成を上記第47〜第106実施形態に適用してもよい。
(21)上記第33〜第46実施形態において履歴用メモリ117に記憶された履歴情報に基づいて算出された各種パラメータが異常な結果である場合、禁止解除操作が行われるまでそのパチンコ機10にて遊技を開始することができない構成としてもよい。遊技を開始することができないようにする構成としては、例えば遊技球の発射が禁止される構成としてもよく、各入球検知センサ42a〜49aが無効化される構成としてもよく、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生したとしても当否判定処理が実行されない構成としてもよい。また、禁止解除操作としては、リセットボタン68cが押圧操作された状態でパチンコ機10の電源を再投入する操作としてもよく、遊技機本体12を外枠11に対して開放させた場合に操作可能となる操作手段の操作としてもよい。これにより、遊技領域PAの遊技球の入球態様が異常な態様である状況でそのまま遊技が行われてしまうことを阻止することが可能となる。また、開閉実行モードの発生頻度が異常な態様である状況でそのまま遊技が行われてしまうことを阻止することが可能となる。また、当該構成を上記第47〜第106実施形態に適用してもよい。
(22)上記第33〜第46実施形態において入球検知センサ42a〜48aの検知結果に対応する履歴情報が履歴用メモリ117に記憶されるものの、その履歴情報を利用した各種パラメータの演算は主側CPU63及び管理側CPU112のいずれにおいても実行されない構成としてもよい。この場合、読み取り用端子68dに電気的に接続された外部装置にて履歴情報が読み取られ、当該読み取り作業の作業者によってその読み取った履歴情報を利用した各種パラメータの演算が実行される構成としてもよく、外部装置においてその読み取った履歴情報を利用した各種パラメータの演算が実行される構成としてもよい。この場合、主側CPU63及び管理側CPU112の処理負荷を軽減することが可能となる。また、当該構成を上記第47〜第106実施形態に適用してもよい。
(23)上記第33〜第46実施形態において管理用IC66には主側CPU63とは別電源が設けられており、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても、管理用IC66において履歴情報を利用した各種パラメータの演算や、履歴情報又は各種パラメータの情報出力を行うことが可能な構成としてもよい。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が停止されている状況であっても、履歴情報や各種パラメータを外部装置にて読み取ることが可能となる。
(24)上記第33〜第46実施形態では主側ROM64からプログラムを読み取るために利用される読み取り用端子68dが、履歴情報又は各種パラメータを外部装置にて読み取るために利用される端子として兼用される構成としたが、これに限定されることはなく、履歴情報又は各種パラメータを外部装置にて読み取るために利用される端子が、主側ROM64からプログラムを読み取るための読み取り用端子68dとは別に設けられている構成としてもよい。この場合、履歴情報又は各種パラメータを読み取るために利用される端子は、MPU62に設けられていてもよく、主制御基板61におけるMPU62とは別の位置に設けられている構成としてもよい。
(25)上記第33〜第46実施形態において対応関係用メモリ116、履歴用メモリ117及び演算結果用メモリ131がフラッシュメモリなどの不揮発性記憶手段として設けられている構成に限定されることはなく、例えばこれらメモリ116,117,131のいずれかが情報の記憶保持に電力の供給を要する揮発性記憶手段として設けられており、そのメモリに対してバックアップ電力が供給されることで、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても情報が記憶保持される構成としてもよい。この場合、そのメモリに対して専用のバックアップ電力装置が設けられている構成としてもよく、主側RAM65にバックアップ電力を供給する電源・発射制御装置78からそのメモリにバックアップ電力が供給される構成としてもよい。
(26)上記第33〜第46実施形態において管理用IC66が汎用CPUとして管理側CPU112を備え、管理側ROM113に記憶されたプログラム及びデータに基づき履歴情報の記憶処理や各種パラメータの演算処理を実行する構成に限定されることはなく、これら機能を有するように回路設計されたハード回路が管理用IC66に形成されている構成としてもよい。当該構成について具体的には、例えば上記第33実施形態であれば当該ハード回路は、主側CPU63からいずれかの検知センサ42a〜48aにて遊技球を検知したことを示す信号を受信した場合、その信号を受信したバッファに対応する対応関係情報が対応関係用メモリ116から履歴用メモリ117に記憶されるようにするとともに、その時点におけるRTC115の情報が履歴用メモリ117に記憶されるようにする。また、例えば上記第38実施形態であれば当該ハード回路は、主側CPU63からいずれかの検知センサ42a〜48aにて遊技球を検知したことを示す信号を受信した場合、その信号を受信したバッファに対応するカウンタの値が1加算されるようにする。また、当該ハード回路は、上記第33実施形態などにおける演算契機が発生した場合にはその時点における履歴情報を利用して各種パラメータを演算する。また、当該ハード回路は、読み取り用端子68dへの外部出力契機が発生した場合には、演算結果である各種パラメータを外部出力するとともに履歴情報を外部出力する。
(27)上記第33〜第46実施形態において主側CPU63と管理用IC66とが別チップとして設けられている構成としてもよく、別基板として設けられている構成としてもよく、別の制御装置として設けられている構成としてもよい。
(28)アウト口24aへの遊技球の入球に関してはその入球個数が計測される一方、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34といった遊技球の賞球の払い出しや当否判定処理の契機となる特典契機入球部への入球に関してはRTC情報を含む履歴情報が格納される構成としてもよい。これにより、特典契機入球部への遊技球の入球履歴を抽出可能としながら、遊技球の総排出個数に対する各特典契機入球部への遊技球の入球頻度を算出することが可能となる。
(29)履歴情報を記憶させる契機となる所定事象として上記各実施形態におけるもの以外のものが含まれている構成としてもよい。例えば、下皿56aが満タン状態となったこと、満タン状態が開始されたタイミング及び満タン状態が解除されたタイミングの少なくともいずれかが履歴情報として記憶される構成としてもよく、タンク75が球無状態となったこと、球無状態が開始されたタイミング及び球無状態が解除されたタイミングの少なくともいずれかが履歴情報として記憶される構成としてもよく、払出装置76が異常状態となったこと、払出装置76の異常状態が開始されたタイミング及び払出装置76の異常状態が解除されたタイミングの少なくともいずれかが履歴情報として記憶される構成としてもよい。この場合、これら事象の発生頻度を把握することが可能となる。
(30)上記第33実施形態では管理側I/F111における入力ポート121の第16バッファ122pが出力指示信号に対応していることが管理用IC66の設計段階において予め設定されている構成としたが、これに限定されることはなく、第16バッファ122pが出力指示信号に対応していることも、主側CPU63から種類識別コマンドが送信されることにより、管理用IC66にて認識される構成としてもよい。また、上記第33実施形態では管理側I/F111における入力ポート121の第15バッファ122oが設定値更新信号に対応していることが管理用IC66の設計段階において予め設定されている構成としたが、これに限定されることはなく、第15バッファ122oが設定値更新信号に対応していることも、主側CPU63から種類識別コマンドが送信されることにより、管理用IC66にて認識される構成としてもよい。この場合、各バッファ122a〜122pとそれらバッファ122a〜122pに入力される信号の種類との対応関係を管理用IC66に事前に設定しておく必要がなくなる。
(31)上記第33〜第46実施形態において管理用IC66は正常に動作している場合には主側CPU63に正常動作信号を送信する構成としてもよい。この場合、管理用IC66が正常に動作しているか否かを主側CPU63にて監視することが可能となる。
(32)設定値更新処理にて更新途中の設定値を表示する表示装置は第1〜第4報知用表示装置201〜204に限定されることはなく、図柄表示装置41であってもよく、専用の表示装置であってもよい。また、設定確認用処理にて設定値を表示する表示装置は第1〜第4報知用表示装置201〜204に限定されることはなく、図柄表示装置41であってもよく、専用の表示装置であってもよい。
(33)設定値更新処理にて設定値を更新させるために操作される操作部は更新ボタン68bに限定されることはなく、リセットボタン68cであってもよい。また、設定キー挿入部68aに設定キーを挿入して回動操作をした場合における回動操作位置として「設定1」〜「設定6」のそれぞれに対応する位置が設定されており、設定キー挿入部68aの回動操作位置に対応する設定値が設定される構成としてもよい。また、設定キー挿入部68aをON位置よりもさらに回動操作することが可能な構成とし、ON位置を超えた回動操作が行われる度に更新途中の設定値が次の順番の設定値に更新される構成としてもよい。
(34)上記第33〜第42,第47〜第53実施形態では第1〜第3報知用表示装置69a〜69cが横並びで設けられている構成としたが、縦方向に並設されている構成としてもよく、斜めに並設されている構成としてもよく、上下2段となるように並設されている構成としてもよい。また、上記第43〜第46,第54〜第106実施形態では第1〜第4報知用表示装置201〜204が横並びで設けられている構成としたが、縦方向に並設されている構成としてもよく、斜めに並設されている構成としてもよく、上下2段となるように並設されている構成としてもよい。また、上記第47〜第53実施形態において遊技履歴の管理結果を表示するための表示装置として第1〜第4報知用表示装置201〜204が利用される構成としてもよい。
(35)上記第33〜第46実施形態においてパチンコ機10の設定状態に応じて正常値が変動することとなるパラメータを算出するために利用される履歴情報(以下、変動対象の履歴情報という)と、パチンコ機10の設定状態に応じて正常値が変動しないパラメータを算出するために利用される履歴情報(以下、非変動対象の履歴情報という)とが、履歴用メモリ117においてそれぞれ異なるエリアに記憶される構成としてもよい。この場合、パチンコ機10の設定状態が新たに設定された場合又はパチンコ機10の設定状態が変更された場合には、履歴用メモリ117において変動対象の履歴情報が記憶されるエリアは「0」クリアされる一方、履歴用メモリ117において非変動対象の履歴情報が記憶されるエリアは「0」クリアされない構成としてもよい。これにより、パチンコ機10の設定状態に応じて正常値が変動するパラメータの演算を設定値の変更後においても正確に行うことができるとともに、パチンコ機10の設定状態に応じて正常値が変動しないパラメータの演算の精度を高めることができる。また、当該構成を上記第47〜第106実施形態に適用してもよい。
(36)上記第47〜第53実施形態において、特定制御用のスタックエリア222及び非特定制御用のスタックエリア224が主側RAM65において予め指定されていない構成としてもよい。この場合であっても、これらスタックエリア222,224に相当するエリアがパチンコ機10の設計段階において主側RAM65に指定されることとなるが、当該エリアの記憶容量を超えて当該エリアを指定した情報の記憶処理が実行された場合には本来予定していないエリアに本来予定していない情報が書き込まれることとなるため主側RAM65を「0」クリアする構成としてもよい。
(37)上記第47〜第53実施形態では主側RAM65のクリア処理(ステップS105、ステップS117)が実行される場合には特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222は「0」クリアされるが、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224は「0」クリアされない構成としたが、これに代えて、主側RAM65のクリア処理(ステップS105、ステップS117)では特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222だけではなく非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224も「0」クリアされる構成としてもよい。また、主側RAM65のクリア処理(ステップS105、ステップS117)では特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222だけではなく通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233は「0」クリアされるものの、演算結果記憶エリア234は「0」クリアされない構成としてもよい。この場合、演算結果記憶エリア234に記憶された情報を保護することが可能となる。
(38)上記第47〜第57実施形態において、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222を「0」クリアするための操作と、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を「0」クリアするための操作とがそれぞれ異なる操作となる構成としてもよい。例えばリセットボタン68cを操作しながらパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222が「0」クリアされ、更新ボタン68bを操作しながらパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされる構成としてもよい。これにより、それぞれの情報を選択的に消去することが可能となる。また、当該構成において更新ボタン68b及びリセットボタン68cの両方を操作しながらパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には、特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224の全てが「0」クリアされる構成としてもよい。これにより、上記のように選択的な消去を可能とした構成において、各エリア221〜224の情報をまとめて消去する場合の作業性を向上させることが可能となる。
(39)上記第47〜第50,第52実施形態において第51実施形態と同様に、非特定制御に対応する処理の開始に際して主側CPU63のスタックポインタの情報が非特定制御用のワークエリア223に退避されるとともに特定制御に対応する処理への復帰に際してその退避された情報が主側CPU63のスタックポインタに復帰される構成としてもよい。これにより、非特定制御に対応する処理が開始される場合における主側CPU63のスタックポインタの情報が変動し得る構成であったとしても、非特定制御に対応する処理が終了した場合には主側CPU63のスタックポインタの状態を当該非特定制御に対応する処理が開始される前の状態に復帰させることが可能となる。
(40)上記第47〜第57実施形態において非特定制御に対応する処理として遊技履歴の情報を収集するための処理、その収集した履歴情報を利用して各種パラメータを演算する処理、及びその演算結果を報知するための処理が実行される構成としたが、これらの処理の一部のみが非特定制御に対応する処理として実行され、それ以外は特定制御に対応する処理として実行される構成としてもよい。また、遊技履歴の情報を収集するための処理、その収集した履歴情報を利用して各種パラメータを演算する処理、及びその演算結果を報知するための処理に加えて又は代えて、これら処理以外の処理が非特定制御に対応する処理として実行される構成としてもよい。例えば不正監視及び監視結果の報知のうち少なくとも一方の処理が非特定制御に対応する処理として実行される構成としてもよい。
(41)上記第47〜第57実施形態では主側CPU63にて非特定制御に対応する処理が実行されている状況から特定制御に対応する処理に復帰する場合、主側CPU63のフラグレジスタ、スタックポインタ及び各種レジスタのいずれも主側RAM65に退避されない構成としたが、これに代えて、主側CPU63にて非特定制御に対応する処理が実行されている状況から特定制御に対応する処理に復帰する場合に、主側CPU63のフラグレジスタ、スタックポインタ及び各種レジスタのうち少なくとも一部の情報が主側RAM65に退避され、その退避された情報が非特定制御に対応する処理が再度開始される場合に主側CPU63の対応する記憶エリアに復帰される構成としてもよい。これにより、非特定制御に対応する処理において利用される主側CPU63の情報についても持ち越して利用することが可能となる。
(42)上記第47〜第57実施形態では遊技領域から排出された遊技球の合計個数が6000個となったことを契機として各種パラメータが演算される構成としたが、当該演算の契機となる遊技球の合計個数は6000個よりも多い数としてもよく少ない数としてもよい。例えば遊技領域から排出された遊技球の合計個数が60000個となったことを契機として各種パラメータが演算される構成としてもよい。この場合、遊技履歴の情報を記憶するために必要な記憶容量が増大化することとなるが、上記第53実施形態のようにMPU62に外付けされた管理用RAM241にて遊技履歴の情報を記憶する構成とすることで、当該記憶容量の増大化に柔軟に対応することが可能となる。
(43)上記第47〜第57実施形態において遊技履歴の管理結果として第61〜第68パラメータを演算する構成としたが、これに加えて又は代えて、上記第33実施形態における第31パラメータ、第41パラメータ及び第42パラメータの少なくとも一部が演算される構成としてもよい。
(44)上記第47〜第57実施形態においてパチンコ機10の設定状態を新たに設定する処理が実行された場合又はパチンコ機10の設定状態が変更された場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222だけではなく、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224も「0」クリアされる構成としてもよい。この場合、パチンコ機10の設定状態を新たに設定する処理が実行された場合又はパチンコ機10の設定状態が変更された場合に、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び演算結果記憶エリア234が「0」クリアされることとなる。
また、パチンコ機10の設定状態を新たに設定する処理が実行された場合又はパチンコ機10の設定状態が変更された場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222だけではなく通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232及び高頻度サポートモード用カウンタエリア233は「0」クリアされるものの、演算結果記憶エリア234は「0」クリアされない構成としてもよい。この場合、演算結果記憶エリア234に記憶された情報を保護することが可能となる。
また、パチンコ機10の設定状態を新たに設定する処理が実行された場合又はパチンコ機10の設定状態が変更された場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222は「0」クリアされるものの非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224は「0」クリアされない構成としてもよい。この場合、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224に記憶された情報を保護することが可能となる。
また、上記(43)の構成を備えている場合には、パチンコ機10の設定状態を新たに設定する処理が実行された場合又はパチンコ機10の設定状態が変更された場合に、上記第33実施形態における第31パラメータ、第41パラメータ及び第42パラメータを演算するための履歴情報は消去されるものの、通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233及び演算結果記憶エリア234は「0」クリアされない構成としてもよい。
(45)上記第33〜第106実施形態において、各種パラメータを演算するために遊技領域PAから排出された遊技球の合計排出個数が利用される構成に代えて、遊技領域PAに供給された遊技球の合計供給個数が利用される構成としてもよい。この場合、例えば遊技球発射機構27から発射されて遊技領域PAに到達した遊技球を検知するように検知センサを設け、当該検知センサの検知結果に基づいて遊技領域PAに供給された遊技球の個数を計測する構成としてもよい。当該構成においてはアウト口24aから排出された遊技球の個数を計測する必要がないため、アウト口検知センサ48aが設けられていない構成としてもよい。
(46)上記第47〜第106実施形態において、主側CPU63の各種レジスタ及びスタックポインタの情報の少なくとも一部が、特定制御用のスタックエリア222又は非特定制御用のスタックエリア224に対してロード命令により退避される構成としてもよい。この場合、スタックエリア222,224への情報の退避に際して主側CPU63のスタックポインタの情報を更新させる必要がある。また、スタックエリア222,224に退避された情報がロード命令により主側CPU63の対応する記憶エリアに復帰される構成としてもよい。この場合も、スタックエリア222,224からの情報の復帰に際して主側CPU63のスタックポインタの情報を更新させる必要がある。
(47)上記各実施形態において設定値更新処理が実行されている場合にはそれに対応する報知が図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54のいずれかにて行われる構成としてもよい。これにより、遊技ホールの管理者は設定値更新処理が実行されていることを明確に把握することが可能となる。
(48)上記各実施形態において設定値が新たに設定されたことの履歴が主側RAM65に記憶される構成としてもよい。また、設定値が新たに設定されたことの履歴が音声発光制御装置81に設けられたRAMにて記憶される構成としてもよい。この場合、設定値更新処理が完了する度に当該設定値更新処理にて設定された設定値の情報を含むコマンドが主側CPU63から音声発光制御装置81に送信されるようにし、音声発光制御装置81はそのコマンドを受信する度に、設定値が新たに設定されたことを示す情報とその際の設定値を示す情報とを音声発光制御装置81のRAMに累積的に記憶させる構成とする。当該構成において所定の操作が行われた場合には音声発光制御装置81のRAMに累積的に記憶されている設定値の設定履歴が図柄表示装置41にて表示される構成としてもよい。
(49)上記各実施形態では設定値更新処理にて設定値が新たに設定される場合には払出制御装置77に記憶されている払出予定の遊技球の個数を示す情報が消去されない構成としたが、これに代えて、当該払出予定の遊技球の個数を示す情報が消去される構成としてもよい。また、設定値更新処理が実行されたものの設定値が変更されなかった場合には上記払出予定の遊技球の個数を示す情報が消去されずに、設定値が変更された場合には上記払出予定の遊技球の個数を示す情報が消去される構成としてもよい。
(50)上記各実施形態において設定値更新処理が実行されたものの設定値が変更されなかった場合には主側RAM65の各エリア221〜224が「0」クリアされることはなく、設定値が変更された場合には主側RAM65の各エリア221〜224のうち少なくとも一部が「0」クリアされる構成としてもよい。例えば、設定値が変更された場合には特定制御用のワークエリア221において設定値カウンタ以外のエリアが「0」クリアされる構成としてもよい。
(51)上記第54〜第106実施形態において主側CPU63にて設定確認用処理(図592)にて設定値を確認するための処理が実行されている状況であっても遊技の利益に関与する可動物の動作が継続される構成としてもよい。例えば、開閉実行モードにおいて入球可能となる入球手段にVゾーンと非Vゾーンとが設けられているとともに入球手段に入球した遊技球をVゾーン及び非Vゾーンのうちいずれかに振り分ける振分部材を備えた構成において、設定確認用処理にて設定値を確認するための処理が実行されている状況であっても当該振分部材の動作が継続される構成としてもよい。この場合、設定確認用処理にて設定値を確認するための処理が実行される状況を不正に発生させて振分部材の動作を停止させようとしてもそれを不可とすることが可能となる。なお、、設定確認用処理にて設定値を確認するための処理が実行される状況であっても動作が継続される可動物としては上記振分部材以外にも、入球手段に入球した遊技球が入球することによりその後にラウンド遊技を発生させることとなる有利口と、入球手段に入球した遊技球を有利口に入球させることなく排出させる排出口とのいずれに遊技球を振り分ける振分部材が考えられる。
(52)上記第54〜第106実施形態において非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224の少なくとも一方は情報異常の監視対象とならない構成としてもよい。この場合、特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222に情報異常が発生していることが特定されたとしても、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされない構成とすることで、情報異常の発生に基づいて非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224が「0」クリアされる状況を発生させないようにすることが可能となる。
(53)上記第54〜第106実施形態において特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222、非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224に情報異常が発生しているか否かの監視が全て非特定制御に対応する処理にて実行される構成としてもよい。また、情報異常が発生した場合における各エリア221〜224を「0」クリアするための処理が全て非特定制御に対応する処理にて実行される構成としてもよい。
(54)上記各実施形態において主側RAM65は情報を記憶保持するために電力供給が必要であるとともに、パチンコ機10の電源がOFFである状況であってもバックアップ電力が主側RAM65に供給される構成としたが、主側RAM65は情報の記憶保持に電力供給を必要としない不揮発性のメモリである構成としてもよい。
(55)上記各実施形態において主側RAM65の各種クリア処理では主側RAM65の対象エリアに対して「0」クリアする処理と初期設定する処理とを実行することで当該対象エリアを初期化する構成に代えて、「0」クリアする処理を実行することなく初期設定する処理を実行することで上記対象エリアを初期化する構成としてもよい。
(56)上記各実施形態において主側CPU63への動作電力の供給が開始される場合に設定キー挿入部68aがON操作されている場合には他の操作を要することなく設定値更新処理が実行される構成としてもよい。また、設定キーによりON・OFF操作される設定キー挿入部68aに代えて、手によって直接ON・OFF操作される設定スイッチが設けられている構成としてもよい。また、設定キー挿入部68aが設けられておらず、主側CPU63への動作電力の供給が開始される場合にリセットボタン68cが押圧操作されている場合には他の操作を要することなく設定値更新処理が実行される構成としてもよい。この場合、リセットボタン68cを覆う閉状態と覆わない開状態とに切り換え配置可能となるようにカバー部材が設けられている構成としてもよく、このカバー部材を閉状態の位置にて施錠する施錠装置が設けられている構成としてもよい。
(57)設定値更新処理において設定キー挿入部68aがOFF位置に操作された状態が所定期間に亘って保持された場合に選択中の設定値が確定されて設定値更新処理が終了される構成としてもよい。また、設定値更新処理が開始されてから終了基準期間(例えば5分)が経過した場合には選択中の設定値が自動的に確定されて設定値更新処理が終了される構成としてもい。また、設定値更新処理において更新ボタン68b又はリセットボタン68cが終了基準期間(例えば10秒)以上に亘って長押しされた場合に選択中の設定値が確定されて設定値更新処理が終了される構成としてもよい。
(58)設定キー挿入部68aをON位置よりもさらに回動操作することが可能な構成とし、ON位置を超えた回動操作が行われる度に更新途中の設定値が次の順番の設定値に更新される構成において、設定キー挿入部68aがON位置に操作された状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に設定値の確認を可能とする設定確認用処理が開始され、設定キー挿入部68aがOFF位置に操作された場合に設定確認用処理が終了される構成としてもよい。また、更新ボタン68b又はリセットボタン68cが押圧操作された状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に設定値の確認を可能とする設定確認用処理が開始され、当該ボタンの押圧操作が解除された場合に設定確認用処理が終了される構成としてもよい。また、設定キーによりON・OFF操作される設定キー挿入部68aに代えて、手によって直接ON・OFF操作される設定スイッチが設けられている構成において、当該設定スイッチがON操作された状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に設定値の確認を可能とする設定確認用処理が開始され、当該設定スイッチがOFF操作された場合又はOFF操作の後にON操作された場合に設定確認用処理が終了される構成としてもよい。また、設定キーによりON・OFF操作される設定キー挿入部68aに代えて、手によって直接ON・OFF操作される設定スイッチが設けられている構成において、当該設定スイッチがON操作された状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に設定値の確認を可能とする設定確認用処理が開始され、リセットボタン68cが押圧操作された場合に設定確認用処理が終了される構成としてもよい。
(59)上記各実施形態において設定確認用処理又は設定値更新処理が実行される場合には、その手順に対応する画像が図柄表示装置41にて行われる構成としてもよく、それを補助するように手順に対応する音声がスピーカ部54から出力される構成としてもよい。例えば上記第65実施形態における設定値更新処理においてはリセットボタン68cを押圧操作することで設定値が1段階変更されること及び設定キー挿入部68aをOFF操作することで設定値更新処理が終了されることが報知される構成としてもよい。これにより、設定値の更新作業を行い易くなる。なお、図柄表示装置41の表示制御及びスピーカ部54の音出力制御は音声発光制御装置81にて行われるため、設定確認用処理又は設定値更新処理が開始される場合にはそれに対応するコマンドが主側CPU63から送信され、設定確認用処理又は設定値更新処理が終了される場合にはそれに対応するコマンドが主側CPU63から送信されるようにする必要がある。
(60)上記各実施形態において第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が、初期チェック期間が経過した場合に終了されるのではなく、当該チェック用表示を終了させるための操作が行われるまでは当該チェック用表示が継続される構成としてもよい。当該終了させるための操作としては、例えば設定確認用処理及び設定値更新処理のいずれかが実行されているか否かに関係なくリセットボタン68cが操作されることとしてもよく、リセットボタン68c以外の操作部が操作されることとしてもよい。この場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値又は設定値を確認するタイミングとなるまで第1〜第4報知用表示装置201〜204においてチェック用表示が継続されることとなるため、第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かを確認した後にベース値又は設定値を確認することが可能となる。また、操作部の操作に基づきチェック用表示が終了されるため、所望のタイミングでチェック用表示を終了させることが可能となる。
(61)上記各実施形態において動作電力の供給が開始された場合かどうかに関係なく更新ボタン68bやリセットボタン68cといった所定の操作部が操作された場合に、第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始される構成としてもよい。この場合、ベース値又は設定値を確認する場合における所望のタイミングでチェック用表示を開始させることが可能となる。また、当該構成において所定期間(例えば5秒)が経過した場合にチェック用表示が終了される構成としてもよく、チェック用表示を開始させるために操作された上記所定の操作部又はそれとは別の操作部が操作された場合にチェック用表示が終了される構成としてもよい。
(62)上記各実施形態において更新ボタン68bといったリセットボタン68c以外の特定の操作部が操作された状態で主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始され、当該特定の操作部が操作されることなく主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にはチェック用表示が開始されない構成としてもよい。この場合、動作電力の供給が開始されたことを契機としてチェック用表示が行われる構成において、遊技ホールの管理者の操作によりチェック用表示を開始させるか否かを選択することが可能となる。
(63)上記各実施形態において遊技機本体12が開放状態であるか否かに関係なく第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値が表示されるのではなく、遊技機本体12が開放状態となっていることが本体開放センサ96の検知結果に基づき特定されている場合に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値が表示される構成としてもよい。この場合、遊技機本体12が開放状態となった場合にはまず第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始され、その後に第1〜第4報知用表示装置201〜204にてベース値が表示される構成としてもよい。これにより、ベース値を確認する場合にはその前に第1〜第4報知用表示装置201〜204が正常であるか否かを確認することが可能となる。また、当該構成において所定期間(例えば5秒)が経過した場合にチェック用表示が終了される構成としてもよく、チェック用表示を開始させるために操作された上記所定の操作部又はそれとは別の操作部が操作された場合にチェック用表示が終了される構成としてもよい。
(64)上記各実施形態において設定確認用処理が実行される条件を満たした状態でメイン処理が開始された場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始されずに、設定確認用処理が実行される条件を満たさない状態でメイン処理が開始された場合にはチェック用表示が開始される構成としてもよい。この場合、設定値の確認が行われることが確定している場合にはチェック用表示が行われないようにすることが可能となる。
(65)上記各実施形態において設定値更新処理が実行される条件を満たした状態でメイン処理が開始された場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始されずに、設定値更新処理が実行される条件を満たさない状態でメイン処理が開始された場合にはチェック用表示が開始される構成としてもよい。この場合、設定値の更新が行われることが確定している場合にはチェック用表示が行われないようにすることが可能となる。
(66)上記各実施形態において設定確認用処理が実行される条件及び設定値更新処理が実行される条件のいずれかを満たした状態でメイン処理が開始された場合には第1〜第4報知用表示装置201〜204のチェック用表示が開始されずに、設定確認用処理が実行される条件及び設定値更新処理が実行される条件の両方を満たさない状態でメイン処理が開始された場合にはチェック用表示が開始される構成としてもよい。この場合、設定値の確認又は設定値の更新が行われることが確定している場合にはチェック用表示が行われないようにすることが可能となる。
(67)上記各実施形態においてチェック用表示では第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおける各表示用セグメント321〜324が発光状態に維持されるのではなく、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおける各表示用セグメント321〜324が点滅状態とされる構成としてもよい。また、チェック用表示では、第1〜第4報知用表示装置201〜204のそれぞれにおいて各表示用セグメント321〜324が1個ずつ又は一部の複数個ずつ順次発光状態となり、初期チェック期間の範囲内で各表示用セグメント321〜324が少なくとも1回は発光状態となる構成としてもよい。
(68)上記各実施形態において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示を行わせる処理が特定制御に対応する処理として実行されるのではなく、非特定制御に対応する処理として実行される構成としてもよい。
(69)上記各実施形態において第1〜第4報知用表示装置201〜204の表示制御が主側CPU63により行われるのではなく、専用の制御手段により行われる構成としてもよく、音声発光制御装置81により行われる構成としてもよく、表示制御装置82により行われる構成としてもよい。この場合、第1〜第4報知用表示装置201〜204においてベース値を表示する場合には報知対象となるベース値が主側CPU63から制御主体となる制御手段に送信されることとなり、第1〜第4報知用表示装置201〜204において設定値を表示する場合には報知対象となる設定値が主側CPU63から制御主体となる制御手段に送信されることとなる。また、主側CPU63において動作電力の供給開始時の処理が実行される場合には当該動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において第1〜第4報知用表示装置201〜204にてチェック用表示が開始されるように、チェック用表示の開始に対応する情報が主側CPU63から制御主体となる制御手段に送信されることとなる。
(70)上記各実施形態において停電フラグに「1」がセットされていない又はチェックサムが一致しないことにより遊技停止フラグに「1」がセットされて遊技の進行が停止される場合には、第1〜第4報知用表示装置201〜204においてチェック用表示と同様に各表示用セグメント321〜324が発光状態となる構成としてもよく、各表示用セグメント321〜324が点滅状態となる構成としてもよい。
(71)上記各実施形態において主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合だけではなく、動作電力の供給開始時の処理が終了した後において設定変更契機が発生した場合には設定値更新処理が実行される構成としてもよい。これにより、設定値更新処理の開始に際してパチンコ機10の電源のOFF操作及びON操作を必要としないようにすることが可能となる。
(72)上記各実施形態において「設定変更操作」と「設定確認操作」とが逆の関係である構成としてもよい。つまり、リセットボタン68cが押圧操作されているとともに設定キー挿入部68aがON操作されている場合に「設定確認操作」が行われていると特定され、リセットボタン68cが押圧操作されていなくて設定キー挿入部68aがON操作されている場合に「設定変更操作」が行われていると特定される構成としてもよい。また、「設定変更操作」と「設定確認操作」とで操作が一切重複していない構成としてもよい。
(73)上記各実施形態においてリセットボタン68cが押圧操作されている状況で主側CPU63への動作電力の供給が開始されたことに基づいて設定値更新処理が開始されるとともに、設定値更新処理においてはリセットボタン68cが押圧操作される度に選択対象の設定値が変更される構成とするのではなく、設定値更新処理を開始させるために操作される操作部と設定値更新処理において選択対象の設定値を変更させるために操作される操作部とが一致していない構成としてもよい。
(74)上記第81〜第106実施形態では設定値更新処理において設定更新用エリア342の情報を設定参照用エリア341に設定する処理、すなわち使用対象となる設定値を設定する処理を行った後に第2RAMクリア処理を実行する構成としたが、これに限定されることはなく、使用対象となる設定値を設定する処理を行う前に第2RAMクリア処理を実行する構成としてもよい。この場合、設定値更新処理において開始時の初期設定を行う代わりに第2RAMクリア処理を実行する構成としてもよい。
また、設定値更新処理においては開始時の初期設定及び第2RAMクリア処理の両方が実行されないことにより、設定値更新処理にて使用対象となる設定値の設定が行われたとしてもクリア対象エリア371の初期化が実行されない構成としてもよい。当該構成を上記第87〜第95実施形態に適用した場合、「RAMクリア操作」が行われることで第1RAMクリア処理が実行された場合にはクリア対象エリア371の初期化が実行される一方、設定値更新処理が実行された場合にはクリア対象エリア371の初期化が実行されないことになる。また、上記構成を上記第88実施形態に適用した場合には設定値更新処理が実行されたとしても特図表示部37a及び普図表示部38aにて初期表示が行われる構成としてもよく、当該初期表示が行われない構成としてもよい。また、上記構成を上記第89〜第90実施形態に適用した場合には設定値更新処理が実行されたとしても特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示が行われる構成としてもよく、当該外れ表示が行われない構成としてもよい。また、上記構成を上記第91〜第92実施形態に適用した場合には設定値更新処理が実行されたとしても特図表示部37a及び普図表示部38aにて外れ表示又は当たり表示が行われる構成としてもよく、当該外れ表示又は当たり表示が行われない構成としてもよい。また、上記構成を上記第93実施形態に適用した場合には設定値更新処理が実行されたとしても特図表示部37aの各発光部及び普図表示部38aの各発光部に対して点灯抽選処理が実行される構成としてもよく、当該点灯抽選処理が実行されない構成としてもよい。また、上記構成を上記第94〜第106実施形態に適用した場合には設定値更新処理が実行されたとしても表示開始処理(図711、図713)における初期表示データの抽選処理(ステップSD405、ステップSD410、ステップSD502)が実行される構成としてもよく、当該初期表示データの抽選処理(ステップSD405、ステップSD410、ステップSD502)が実行されない構成としてもよい。
(75)上記第81〜第106実施形態において特図表示部37aに表示を行わせるための表示データが情報の記憶保持に際して電力の供給を必要とする主側RAM65に記憶される構成に代えて、当該表示データが情報の記憶保持に際して電力の供給が不要であって読み書き両用として利用されるメモリに記憶される構成としてもよい。この場合、第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理に際して当該メモリに記憶された表示データが消去されない構成としてもよく、第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理に際してクリア対象エリア371が初期化されるとともに上記メモリに記憶された表示データも消去される構成としてもよい。また、当該構成を普図表示部38aに表示を行わせるための表示データに対して適用してもよい。
(76)上記第87〜第106実施形態において第1作動口33への入賞が発生したことにより取得された特図側の保留情報と第2作動口34への入賞が発生したことにより取得された特図側の保留情報とが区別して記憶されるとともに、第2作動口34側の保留情報が優先して消化される構成を適用してもよく、これとは逆に第1作動口33側の保留情報が優先して消化される構成を適用してもよく、第1作動口33であるか第2作動口34であるかに関係なく取得順序で消化される構成を適用してもよい。また、上記構成において、複数の作動口が上下に並設されているのではなく、第1作動口33と、第2作動口34とが左右に並設された構成としてもよく、これら両作動口が斜めに並設された構成としてもよい。さらにまた、発射操作装置28の操作態様に応じて、第1作動口33への入賞のみ又は第2作動口34への入賞のみを狙えるように、両作動口33,34を離間して配置する構成としてもよい。また、第1作動口33への入賞が発生したことにより取得された保留情報が当否判定の対象となった場合と、第2作動口34への入賞が発生したことにより取得された保留情報が当否判定の対象となった場合とで、遊技者が得られる利益が異なる構成としてもよい。
また、上記構成において、特図表示部37aとして、第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報の当否判定の結果を表示する第1特図表示部と、第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報の当否判定の結果を表示する第2特図表示部とを個別に設けてもよい。この場合、第1作動口33への入賞に基づき取得された保留情報が当否判定の対象となることに先立って又は当否判定の対象となったことに基づいて、第1特図表示部において絵柄の変動表示が開始されるとともに当該当否判定に対応した停止結果を表示し係る1遊技回の変動表示が終了される。また、第2作動口34への入賞に基づき取得された保留情報が当否判定の対象となることに先立って又は当否判定の対象となったことに基づいて、第2特図表示部において絵柄の変動表示が開始されるとともに当該当否判定に対応した停止結果を表示し係る1遊技回の変動表示が終了される。
上記のように第1特図表示部及び第2特図表示部が設けられた構成においては、上記第87〜第95実施形態における動作電力の供給が開始された場合の特図表示部37aの表示内容の構成を第1特図表示部及び第2特図表示部のそれぞれに対して適用してもよく、第1特図表示部及び第2特図表示部のうち一方にのみ適用してもよい。
なお、上記のように第1特図表示部と第2特図表示部とが個別に設けられた構成においては第1特図表示部及び第2特図表示部のうち一方を絵柄の変動表示対象とする遊技回が実行されている場合には他方を絵柄の変動表示対象とする遊技回が実行されない構成としてもよい。また、第1特図表示部を絵柄の変動表示対象とする遊技回と第2特図表示部を絵柄の変動表示対象とする遊技回とが重複して実行され得る構成としてもよい。このように遊技回が重複して実行され得る構成においては第2特図表示部における遊技回の結果として、開閉実行モードにおける特電入賞装置32への遊技球の入賞期待個数が大当たり結果の場合よりも少なくなる小当たり結果が設定されているとともに、その小当たり結果の当選確率が大当たり結果よりも高く設定されている構成としてもよい。当該構成においては動作電力の供給が停止された場合において特図表示部37aにて大当たり結果及び小当たり結果のいずれかの当たり結果に対応する当たり表示が行われている可能性が高くなる。したがって、動作電力の供給が開始された場合に第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行された場合には上記第91実施形態のように特図用の第1〜第3外れ表示データ及び特図用の第1〜第3当たり表示データのいずれかが選択される構成とすることが好ましい。
(77)上記第87〜第106実施形態において動作電力の供給が開始された場合における特徴的な表示内容の構成が特図表示部37a及び普図表示部38aの両方に対して適用される構成に限定されることはなく、特図表示部37a及び普図表示部38aのうち一方にのみ適用される構成としてもよい。例えば動作電力の供給が開始された場合における特徴的な表示内容の構成が特図表示部37aに対してのみ適用される構成としてもよく、普図表示部38aに対してのみ適用される構成としてもよい。
(78)上記第87〜第106実施形態においては主側CPU63への動作電力の供給が開始されたとしても表示開始フラグに「1」がセットされるまでは特図表示部37a及び普図表示部38aの表示が開始されない構成としたが、これに限定されることはなく、表示開始フラグが不具備となっており、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には特図表示部37a及び普図表示部38aにおける表示が開始される構成としてもよい。この場合、動作電力の供給が開始された場合において第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されるのであれば、特図表示部37a及び普図表示部38aにおいて動作電力の供給が停止される直前の表示が開始された後に、第1RAMクリア処理又は第2RAMクリア処理が実行されたことに対応する表示に特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容が切り換わることとなる。
(79)上記各実施形態においてベース値の情報が表示される表示装置は、電子ペーパーなどのように、表示内容の書き換えに際して動作電力の供給が必要であり、表示内容の記憶保持に際して動作電力の供給が不要である表示装置としてもよい。これにより、パチンコ機10への動作電力の供給が停止されている状況であっても当該表示装置を視認することでベース値の情報を把握することが可能となる。
(80)主制御装置60から送信されるコマンドに基づいて、音声発光制御装置81により表示制御装置82が制御される構成に代えて、主制御装置60から送信されるコマンドに基づいて、表示制御装置82が音声発光制御装置81を制御する構成としてもよい。また、音声発光制御装置81と表示制御装置82とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置が一の制御装置として設けられた構成としてもよく、それら両制御装置のうち一方の機能が主制御装置60に集約されていてもよく、それら両制御装置の両機能が主制御装置60に集約されていてもよい。また、主制御装置60から音声発光制御装置81に送信されるコマンドの構成や、音声発光制御装置81から表示制御装置82に送信されるコマンドの構成も任意である。
(81)上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
スロットマシンや、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機に本発明を適用する場合、例えばスタートレバーの操作に基づき1ゲームを開始する場合に実行された役の抽選処理の結果を履歴情報として記憶し、その履歴情報を利用して各役の実際の当選確率を演算する構成としてもよく、ボーナスゲームといった特別遊技状態への移行が発生した場合にそれを履歴情報として記憶し、その履歴情報を利用して特別遊技状態への実際の移行確率を演算する構成としてもよく、消化された総ゲーム数に対する特別遊技状態の滞在ゲーム数の割合を演算する構成としてもよい。そして、それら履歴情報や各種パラメータを外部装置にて読み取り可能としたり、各種パラメータの演算結果に対応する報知が遊技機自身にて行われる構成としてもよい。また、「設定1」〜「設定6」といったように複数段階の設定状態が存在する構成とし、当該設定状態に応じて役の抽選処理における当選確率を変動させる構成としてもよい。この場合、設定状態の設定が新たに設定された場合又は設定値が変更された場合における履歴情報の扱い、各種パラメータの演算、繰り返し変更の扱いに関して上記各実施形態における構成を適用してもよい。
(82)上記第33〜第106実施形態の特徴的な構成を任意の組合せで相互に適用してもよい。例えば上記第33実施形態の特徴的な構成と、上記第38実施形態の特徴的な構成と、上記第42実施形態の特徴的な構成と、上記第62実施形態の特徴的な構成と、上記第77実施形態の特徴的な構成と、上記第87実施形態の特徴的な構成と、上記第96実施形態の特徴的な構成と、を組合せてもよく、上記第34実施形態の特徴的な構成と、上記第36実施形態の特徴的な構成と、上記第40実施形態の特徴的な構成と、上記第43実施形態の特徴的な構成と、上記第65実施形態の特徴的な構成と、上記第75実施形態の特徴的な構成と、上記第90実施形態の特徴的な構成と、上記第97実施形態の特徴的な構成と、上記第106実施形態の特徴的な構成と、を組合せてもよく、上記第33実施形態の特徴的な構成と、上記第47実施形態の特徴的な構成と、上記第53実施形態の特徴的な構成と、上記第61実施形態の特徴的な構成と、上記第66実施形態の特徴的な構成と、上記第81実施形態の特徴的な構成と、上記第92実施形態の特徴的な構成と、上記第101実施形態の特徴的な構成と、上記第104実施形態の特徴的な構成と、を組合せてもよく、上記第34実施形態の特徴的な構成と、上記第48実施形態の特徴的な構成と、上記第54実施形態の特徴的な構成と、上記第67実施形態の特徴的な構成と、上記第71実施形態の特徴的な構成と、上記第85実施形態の特徴的な構成と、上記第94実施形態の特徴的な構成と、上記第103実施形態の特徴的な構成と、上記第105実施形態の特徴的な構成と、を組合せてもよい。また、上記第33〜第106実施形態の特徴的な構成を所定の組合せで適用した構成に対して、上記別形態の構成を任意の組合せで適用してもよい。
<第Z1実施形態>
次に、図773から図796を参照して、第Z1実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述した各実施形態におけるパチンコ機10では、大当たり当選時の遊技の状況によらず、同一の種別の大当たりに当選した場合は、毎回ほぼ同等の利益(例えば、賞球の払い出し、大当たり終了後に設定される遊技状態等)を受けることが可能となるように構成していた。
これに対して本第Z1実施形態におけるパチンコ機10では、遊技の状況に応じて、同一の種別の大当たりに当選したとしても、遊技者が獲得可能な利益(特典)の量(例えば、払い出される賞球数、大当たり終了後に設定される遊技状態等)や、利益を獲得するための獲得効率(大当たり遊技に要する期間)を可変させることが可能に構成した。より具体的には、所定の監視期間(例えば、遊技球が遊技領域に3000個発射されるまで)の間における特典の付与量に応じた情報を判別して、当該判別の判別結果に応じて、大当たり当選時に遊技者が獲得可能な利益(特典)の量(払い出される賞球数)や、利益を獲得するための獲得効率(大当たり遊技に要する期間)等を可変させるように制御する構成としている。
ここで、一般的な遊技機においては、大当たりに当選した場合に、当該大当たりにおいて獲得可能な利益(例えば、払い出される賞球、大当たり終了後に設定される遊技状態等)が大当たり種別毎に固定化されている仕様が通常であった。しかしながら、かかる従来型の遊技機では、遊技者の運次第で比較的短い期間の間に多量の利益が遊技者に付与され得るため、遊技者の射幸心を刺激し過ぎてしまう可能性があった。また、当たり遊技の間に特定の払出条件が成立する毎に特定数の遊技媒体(遊技球や遊技メダル等)を払い出すことにより遊技者に特典(利益)を付与する仕様の遊技機においては、短時間に特典(遊技媒体)が多量に付与されすぎてしまうと、遊技機の内部に格納されている遊技媒体が不足してしまい、遊技機に対して遊技媒体が新たに供給されるまで遊技不能になってしまう(当たり遊技が中断されてしまう)虞があるという問題点があった。更に、ホールの一部の遊技機において特典(遊技媒体)が短時間に付与されすぎてしまうと、当該一部の遊技機に対して多量の遊技媒体を補充しなければならないため、ホールの他の遊技機において遊技を行うための遊技媒体が足りなくなってしまう虞があった。また、遊技媒体が不足することのないようにするためには、ホールにおいて予備の遊技媒体を多量に用意しておく方法が考えられるが、予備の遊技媒体を保管しておくためのスペースが余計に必要となったり、予備の遊技媒体を準備するための金銭的な負担が必要となってしまうという問題点もある。
これに対して本第Z1実施形態では、所定の監視期間の間における特典の付与量に応じて、大当たりのラウンド数(得られる特典の量)や大当たり遊技に要する期間(オープニング期間やインターバル期間の長さ)、次に大当たりとなるまでに要する期間(大当たり終了後に設定される変動パターンシナリオ)等を可変させることを可能とし、所定の監視期間の間における特典の付与量が多くなるほど、特典の付与が抑制されるように構成している。このように構成することで、遊技者の射幸心を過剰に刺激しすぎてしまうことを抑制(防止)することができる。また、遊技機の内部に格納されている遊技球が不足してしまうことを抑制することができるので、遊技球が不足している間遊技が不能となってしまう状況を発生し難くできると共に、予備の遊技媒体(遊技球)を過剰に用意しておく必要がなくなるため、ホールの金銭的及び空間的な負担を低減することができる。
まず、図773を参照して、本第Z1実施形態におけるパチンコ機10の盤面構成について説明する。図773は本第Z1実施形態におけるパチンコ機10の遊技盤13の正面図である。図773に示すように、本第Z1実施形態における遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工したベース板60に、球案内用の多数の釘(図示せず)や風車の他、レール76,77、一般入球口63、第2入球口640、可変入賞装置65、スルーゲート67、可変表示装置ユニット80、振分装置700等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠4(図1参照)の裏面側に取り付けられる。ベース板60は薄い板材を張り合わせた木材からなり、その正面側からベース板60の背面側に配設された各種構造体を遊技者に目視できないように形成される。一般入球口63、第2入球口640、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80、振分装置700は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側からタッピングネジ等により固定されている。また、詳細については後述するが、振分装置700の内部には、球が入球し得る第1入球口64、および右第2入球口640rが設けられている。詳細は図774を参照して後述するが、振分装置700の開口部710aへと入球した球は、振分装置700によって第1入球口64、および右第2入球口640rのいずれかに振り分けられる(図774参照)。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール77が植立され、その外レール77の内側位置には外レール77と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール76が植立される。この内レール76と外レール77とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図1参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール76,77とレール間を繋ぐ樹脂製の外縁部材73とにより区画して形成される領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール76,77は、球発射ユニット112a(図775参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール76の先端部分(図773の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール77の先端部(図773の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。
遊技領域の正面視左側下部(図773左側下部)には、発光手段である複数のLEDおよび7セグメント表示器を備える第1図柄表示装置37a,37bが配設されている。第1図柄表示装置37a,37bは、主制御装置110(図775参照)で行われる各制御に応じた表示がなされるものであり、主にパチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。本第Z1実施形態では、第1図柄表示装置37a,37bは、球が、第1入球口64へ入賞したか、第2入球口640または右第2入球口640rへ入賞したかに応じて使い分けられるように構成されている。具体的には、球が、第1入球口64へ入賞した場合には、第1図柄表示装置37aが作動し、一方で、球が、第2入球口640または右第2入球口640rへ入賞した場合には、第1図柄表示装置37bが作動するように構成されている。
また、第1図柄表示装置37a,37bは、LEDにより、パチンコ機10が確変中か時短中か通常中であるかを点灯状態により示したり、変動中であるか否かを点灯状態により示したり、停止図柄が確変大当たり(大当たりA1〜D1)に対応した図柄か通常大当たり(大当たりE1)に対応した図柄か外れ図柄であるかを点灯状態により示したり、保留球数を点灯状態により示すと共に、7セグメント表示装置により、大当たり中のラウンド数やエラー表示を行う。なお、複数のLEDは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
なお、本パチンコ機10では、第1入球口64,第2入球口640,右第2入球口640rのいずれかに入賞があったことを契機として抽選が行われる。パチンコ機10は、その抽選において、大当たりか否かの当否判定(大当たり抽選)を行うと共に、大当たりと判定した場合はその大当たり種別の判定も行う。ここで判定される大当たり種別としては、10R確変大当たり(大当たりA1)、10R確変大当たり(大当たりB1)、5R確変大当たり(大当たりC1)、2R確変大当たり(大当たりD1)、10R時短100回大当たり(大当たりE1)が用意されている。第1図柄表示装置37a,37bには、変動終了後の停止図柄として抽選の結果が大当たりであるか否かが示されるだけでなく、大当たりである場合はその大当たり種別に応じた図柄が示される。
「10R確変大当たり」(大当たりA1)とは、第3図柄が同一図柄のぞろ目で停止表示することで大当たりであることが報知された後に、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たり遊技の後に、確変状態が設定される大当たりのことである。ここで、確変状態とは特別図柄抽選により大当たり当選する確率が通常状態(低確率状態)よりも高い状態(特別図柄の高確率状態)となり、さらに、特別図柄抽選が通常状態よりも実行され易い状態(普通図柄の高確率状態)となる遊技状態のことである。つまり、確変状態は、特別図柄抽選が実行され易く、且つ、特別図柄抽選で大当たり当選し易い遊技状態であり、遊技者にとって最も有利な遊技状態となる。「10R確変大当たり」(大当たりB1)とは、上述した(大当たりA1)と同一の大当たりであり、「5R確変大当たり」(大当たりC1)とは、上述した(大当たりA1)に対して、大当たり遊技の最大ラウンド数が5ラウンドに規定されている点でのみ相違する大当たりであり、「2R確変大当たり」(大当たりD1)とは、上述した(大当たりA1)に対して、大当たり遊技の最大ラウンド数が2ラウンドに規定されている点でのみ相違する大当たりである。そして、「10R時短100回大当たり」(大当たりE1)とは、最大ラウンド数が10ラウンドの大当たり遊技の後に、時短状態が設定される大当たりのことである。ここで、時短状態とは特別図柄抽選により大当たり当選する確率は通常状態(低確率状態)であるが、特別図柄抽選が通常状態よりも実行され易い状態(普通図柄の高確率状態)となる遊技状態のことである。つまり、時短状態は、通常状態よりも特別図柄抽選が実行され易い遊技状態であり、遊技者にとって、通常状態よりは有利となり、且つ、確変状態よりは不利となる遊技状態である。
本第Z1実施形態では、大当たり遊技の終了後に確変状態が設定された場合には、次に特別図柄抽選で大当たり当選するまで確変状態が継続するように構成しており、時短状態が設定された場合には、時短状態中に実行される特別図柄抽選の回数が100回(所定回数)に到達するまで継続するように構成している。なお、各遊技状態が継続する期間はこれに限ること無く、例えば、確変状態が設定された場合において、確変状態中に実行される特別図柄抽選の回数が100回(所定回数)に到達するまで確変状態が継続するように構成しても良いし、次に特別図柄抽選で大当たり当選するまで時短状態が継続するように構成しても良い。また、確変状態が設定された場合において、特別図柄の高確率状態が終了する条件と、普通図柄の高確率状態が終了する条件と、を異ならせても良く、例えば、特別図柄の高確率状態が終了する条件として特別図柄抽選の実行回数が50回、普通図柄の高確率状態が終了する条件として特別図柄抽選の実行回数が100回と規定しても良い。
このように構成することで、確変状態が設定されてから特別図柄抽選が50回実行されるまでは、確変状態中の遊技が実行され、その後、特別図柄抽選が50回実行されるまでは、時短状態中の遊技が実行され、その後、通常状態中の遊技が実行される。これにより、遊技者に対して有利度合いが段階的に低下するように複数の遊技状態で遊技を行わせることができるため、確変状態が設定された場合に、いち早く大当たり当選することを期待させながら遊技者に遊技を行わせることができる。
また、大当たり遊技が終了してから実行される特別図柄抽選の回数が増加するほど遊技者に対する有利度合いが高まるように段階的に遊技状態が変更するように構成しても良い。これにより、大当たり当選しない期間が長時間継続してしまい、遊技者の遊技に対する意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態におけるパチンコ機10では、大当たり遊技中に第3図柄表示装置81の表示面を用いて実行される演出(大当たり中演出)として、上述した各大当たり種別(大当たりA1〜大当たりE1)に応じて異なる演出を実行するように構成している。具体的には、大当たり種別が大当たりB1,C1,D1の何れかである場合には、大当たり中演出として、大当たり遊技の終了後に確変状態が設定されることを予め報知した上で、大当たり遊技が何ラウンド継続するのかを遊技者に楽しませるための大当たり中演出(ランクアップ演出)が実行される。また、大当たり種別が大当たりA1,E1である場合には、大当たり遊技が10ラウンド継続することを予め報知した上で、大当たり遊技の終了後に設定される遊技状態を大当たり遊技中に遊技者に報知可能な大当たり中演出(確変昇格演出)が実行される。
このように構成することで、設定される大当たり種別に応じて、大当たり遊技中に実行される大当たり中演出に対して、遊技者が様々な期待感を持つことができるため、大当たり中演出の演出効果を高めることができる。
ここで、本実施形態におけるパチンコ機10において設定される遊技状態の種別について説明をする。本実施形態では、遊技状態として通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)と、時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)と、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)と、を設定可能に構成している。
「特別図柄の高確率状態」とは、大当たり遊技終了後の付加価値として、その後の大当たり確率がアップした状態をいう。換言すれば、遊技者に有利な大当たり遊技状態(特別遊技状態)へ移行し易い状態のことである。また、「普通図柄の高確率状態」とは、第2図柄抽選の当たり当選確率が高く設定され、第2図柄の変動時間も短く設定される状態をいう。第2図柄抽選で当たり当選した場合には、第2入球口640へと球が入球し易い状態(第2入球口640に付随する電動役物640aが開放される状態)となる普図当たり遊戯が実行される。つまり、「普通図柄の高確率状態」とは、第2入球口640へと球が入球し易くなることにより、特別図柄抽選が実行され易くなる状態のことである。
一方、「特別図柄の低確率状態」とは、大当たり確率が通常の状態、即ち、「特別図柄の高確率状態」より大当たり確率が低い状態をいう。また、「普通図柄の低確率状態」とは、第2図柄抽選(普通図柄抽選)の当たり確率が通常の状態、即ち、「普通図柄の高確率状態」より当たり確率が低い状態をいう。
「普通図柄の高確率状態」では、第2図柄抽選の当たり確率がアップするだけではなく、第2入球口640に付随する電動役物640aが開放される時間も変更され、「普通図柄の低確率状態」と比して長い時間が設定される。電動役物640aが開放された状態(開放状態)にある場合は、その電動役物640aが閉鎖された状態(閉鎖状態)にある場合と比して、第2入球口640へ球が入賞しやすい状態となる。よって、「普通図柄の高確率状態」が設定される確変状態中や時短状態中は、第2入球口640へ球が入賞し易い状態となり、特別図柄抽選が行われる回数を増やすことができる。
なお、「普通図柄の高確率状態」中の普図当たり遊技における電動役物640aに対する制御内容としては、「普通図柄の低確率状態」中の普図当たり遊技よりも、第2入球口640へと球が入球し易くなるように制御されていれば良く、例えば、第2入球口640に付随する電動役物640aの開放時間を変更するのではなく、1回の普図当たり遊技にて電動役物640aが開放される回数を「普通図柄の低確率状態」よりも増やすように構成しても良いし、普図当たり遊技中に電動役物640aが開放されるタイミングを変更することにより「普通図柄の低確率状態」中の普図当たり遊技よりも、第2入球口640へと球が入球し易くなるように構成してもよい。また、第2図柄抽選の当たり確率を変更することなく、第2入球口640に付随する電動役物640aが開放される時間および1回の当たりで電動役物640aが開放する回数の少なくとも一方を変更するものとしてもよい。また、第2入球口640に付随する電動役物640aが開放される時間や、1回の当たりで電動役物640aを開放する回数はせず、第2図柄抽選の当たり確率を「普通図柄の低確率状態」と比してアップするよう変更したり、第2図柄抽選の変動時間を「普通図柄の低確率状態」と比して短縮するよう変更したりしてもよい。
遊技領域には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入球口63が配設されている。また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1入球口64、第2入球口640、右第2入球口640rのいずれかの入賞(始動入賞)をトリガとして、第1図柄表示装置37a,37bにおける変動表示と同期させながら、第3図柄の変動表示を行う液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す)で構成された第3図柄表示装置81と、スルーゲート67の球の通過をトリガとして第2図柄を変動表示するLEDで構成される第2図柄表示装置(図示せず)とが設けられている。
また、可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。このセンターフレーム86の中央に開口される開口部から第3図柄表示装置81が視認可能とされる。また、センターフレーム86は、遊技盤13の前面側に突出して第3図柄表示装置81の周囲を囲んでおり、第3図柄表示装置81に遊技球が当接することを防止している。
第3図柄表示装置81は15インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、表示制御装置114(図775参照)によって表示内容が制御されることにより、例えば上、中および下の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄(第3図柄)によって構成され、これらの第3図柄が図柄列毎に縦スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変表示されるようになっている。本実施形態の第3図柄表示装置81は、主制御装置110(図775参照)の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37a,37bで行われるのに対して、その第1図柄表示装置37a,37bの表示に応じた装飾的な表示を行うものである。なお、表示装置に代えて、例えばリール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
第2図柄表示装置83は、球がスルーゲート67を通過する毎に表示図柄(第2図柄)としての「○」の図柄と「×」の図柄とを所定時間交互に点灯させる変動表示を行うものである。パチンコ機10では、球がスルーゲート67を通過したことが検出されると、当たり抽選が行われる。その当たり抽選の結果、当たりであれば、第2図柄表示装置において、第2図柄の変動表示後に「○」の図柄が停止表示される。また、当たり抽選の結果、外れであれば、第2図柄表示装置において、第3図柄の変動表示後に「×」の図柄が停止表示される。
パチンコ機10は、第2図柄表示装置83における変動表示が所定図柄(本実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に、第2入球口640に付随された電動役物640aが所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。
第2図柄の変動表示にかかる時間は、遊技状態が通常状態(普通図柄の低確率状態)の場合よりも、確変状態や時短状態(普通図柄の高確率状態)の方が短くなるように設定される。これにより、確変状態や時短状態は、第2図柄の変動表示が短い時間で行われるので、普図当たり抽選を通常状態よりも多く行うことができる。よって、普図当たり抽選において当たり当選となる機会が増えるので、第2入球口640の電動役物640aが開放状態となる機会を遊技者に多く与えることができる。よって、確変状態や時短状態は、特別図柄抽選を実行させる観点において遊技者に有利な遊技状態となる。
なお、確変状態や時短状態において、普図当たり確率を高める、1回に普図当たりに対する電動役物640aの開放時間や開放回数を増やすなど、その他の方法によっても、確変状態や時短状態中に第2入球口640へと球が入球しやすい状態としている場合は、第2図柄の変動表示にかかる時間を遊技状態にかかわらず一定としてもよい。一方、第2図柄の変動表示にかかる時間を、確変状態や時短状態において通常状態よりも短く設定する場合は、普図当たり確率を遊技状態にかかわらず一定にしてもよいし、また、1回の当たりに対する電動役物640aの開放時間や開放回数を遊技状態にかかわらず一定にしてもよい。
スルーゲート67は、可変表示装置ユニット80の両側の領域において遊技盤に組み付けられる。スルーゲート67は、遊技盤に発射された球のうち、遊技盤13を流下する球の一部が通過可能に構成されている。スルーゲート67を球が通過すると、第2図柄の当たり抽選が行われる。当たり抽選の後、第2図柄表示装置にて変動表示を行い、当たり抽選の結果が当たりであれば、変動表示の停止図柄として「○」の図柄を表示し、当たり抽選の結果が外れであれば、変動表示の停止図柄として「×」の図柄を表示する。
球のスルーゲート67の通過回数は、合計で最大4回まで保留され、その保留球数が上述した第1図柄表示装置37a,37bにより表示されると共に第2図柄保留ランプ84においても点灯表示される。第2図柄保留ランプ84は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の下方に左右対称に配設されている。
なお、第2図柄の変動表示は、本実施形態のように、第2図柄表示装置において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置37a,37bおよび第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、第2図柄保留ランプの点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、スルーゲート67の球の通過に対する最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、スルーゲートの組み付け数は2つに限定されるものではなく、3つ以上の複数であっても良い。また、スルーゲートの組み付け位置は可変表示装置ユニット80の左右両側に限定されるものではなく、例えば、可変表示装置ユニット80の下方でも良い。また、第1図柄表示装置37a,37bにより保留球数が示されるので、第2図柄保留ランプにより点灯表示を行わないものとしてもよい。
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入賞し得る振分装置700が配設されている。この振分装置700に対して、開口部710aを介して球が入賞(入球)すると、その入球した球が第1入球口64、または右第2入球口640rへと交互に振り分けられる。球が第1入球口64へ入賞(入球)すると、遊技盤13の裏面側に設けられる第1入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1入球口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図775参照)で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37aで示される。また、球が第2入球口640rへ入賞すると、第2入球口640の場合と同様に、遊技盤13の裏面側に設けられる第2入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第2入球口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図775参照)で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37bで示される。
一方、振分装置700の正面視下方には、球が入賞し得る第2入球口640が配設されている。第2入球口640へ球が入賞すると遊技盤13の裏面側に設けられる第2入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第2入球口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図775参照)で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37bで示される。この第2入球口640は、通常時は羽根形状で構成された左右の電動役物640aが直立した状態で遊技球が入球することを規制することにより遊技球が入球しない(し難い)構成とされ、後述する普通図柄の当たりとなった場合に、一定の動作パターンで電動役物640aが開放動作として外側方向に約45度回動して逆八の字となることで、第2入球口640へと遊技球を誘導して、第2入球口640へ遊技球が入球し易く構成している。
また、第1入球口64および右第2入球口640rは、それぞれ、球が入賞すると5個の球が賞球として払い出され、第2入球口640は、2個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。なお、本実施形態においては、第1入球口64へ球が入賞した場合に払い出される賞球数と、第2入球口640へ球が入賞した場合に払い出される賞球数と、右第2入球口640rへ球が入賞した場合に払い出される賞球数とを異なる数に構成したが、第1入球口64へ球が入賞した場合に払い出される賞球数と第2入球口640へ球が入賞した場合に払い出される賞球数と右第2入球口640rへ球が入賞した場合に払い出される賞球数とを同じ数として構成してもよい。
また、本実施形態では、振分装置700の開口部710aへと流入した球が第1入球口64および右第2入球口640rへと入賞した場合に賞球が払い出されるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、第1入球口64に球が入賞した場合と、右第2入球口640rに球が入賞した場合と、で同一数の賞球が払い出されるように構成している場合には、開口部710aへと球が流入したことを検知するための検知スイッチを開口部710aの近傍に設け、その検知スイッチが球を検知した場合に賞球を払い出すように構成しても良い。このように構成することで、振分装置700の開口部710aへと球が流入してから実際に賞球が払い出されるまでのタイムラグを軽減することができる。さらに、上述した検知スイッチが球を検知してから、第1入球口64または右第2入球口640rへと球が入賞するまでの流下期間を計測することで振分装置700内の球流路の状況を判別可能に構成しても良い。
さらに、その流下期間を用いた演出を実行するように構成しても良い。この場合、本実施形態のように振分装置700へと流入した球が第1入球口64と、右第2入球口640rとに交互に振り分けられる構成よりも、振分装置700へと流入した球が何れの入球口へと入球するのかを遊技者が把握困難な構成を採用したり、振分装置700の開口部710aへと流入した球が第1入球口64へと入賞するのに要する期間(第1球流下期間)と、振分装置700の開口部710aへと流入した球が右第2入球口640rへと入賞するのに要する期間(第2球流下期間)と、が異なるように構成したりすると良い。これにより、振分装置700へと流入した球の流下期間を用いた演出によって、次に入球する入球口の種別を遊技者に予測させる楽しみを提供することができる。また、この場合、流下期間が長いほど遊技者に有利となる入球口へと球が入球し易くなるように振分装置700を構成すると良い。
加えて、本実施形態では、振分装置700へと流入した球が第1入球口64または右第2入球口640rの何れかに必ず入球する構成、即ち、振分装置700へと球が流入することで、賞球が払い出され、且つ、特別図柄抽選が実行されるという特典が付与される構成としているが、これに限ること無く、振分装置700内の球の流下結果に応じて、賞球が払い出される特典以外の特典(例えば、特別図柄抽選の実行)が付与される場合と、付与されない場合と、が発生するように構成しても良い。このように構成することで、振分装置700へと球が流入した場合において遊技者に付与される特典の有利度合いを大きく異ならせることができるため、振分装置700へと流入した球の流下状況に対して遊技者により興味を持たせることができる。
第2入球口640には電動役物640aが付随されている。この電動役物640aは開閉可能に構成されており、通常は電動役物640aが閉鎖状態(縮小状態)となって、球が第2入球口640へ入賞しにくい状態となっている。一方、スルーゲート67への球の通過を契機として行われる第2図柄の変動表示の結果、「○」の図柄が第2図柄表示装置に表示された場合、電動役物640aが開放状態(拡大状態)となり、球が第2入球口640へ入賞しやすい状態となる。
上述した通り、確変状態や時短状態は、通常状態と比して第2図柄の当たり確率が高く、また、第2図柄の変動表示にかかる時間も短いので、第2図柄の変動表示において「○」の図柄が表示され易くなって、電動役物640aが開放状態(拡大状態)となる回数が増える。更に、確変状態や時短状態は、電動役物640aが開放される時間も、通常状態より長くなる。よって、確変状態や時短状態は、通常状態と比して、第2入球口640へ球が入賞しやすい状態を作ることができる。
よって、通常状態においては、第2入球口640に付随する電動役物が閉鎖状態にある場合が多く、第2入球口640に入賞しづらいので、基本的に開口部710aへと球が入球し、その入球した球が第1入球口64、または右第2入球口640rへと振り分けられることで大当たり抽選(特別図柄抽選)が実行される。
一方、確変状態や時短状態は、左右どちらかのスルーゲート67に球を通過させることで、第2入球口640に付随する電動役物640aが開放状態となりやすく、第2入球口640に入賞しやすい状態であるので、開口部710aへと入球した球が第1入球口64、または右第2入球口640rへと振り分けられることに加えて、第2入球口640へと入球したことに伴う大当たり抽選も実行され易くなる。従って、通常状態よりも大当たり抽選(特別図柄抽選)の実行機会が多くなるので、通常状態に比較して遊技者に有利となる。
このように、遊技盤13に設けられた遊技領域のうち、可変表示ユニット80の下方位置に振分装置700、第2入球口640、可変入賞装置65を配設しており、左側の遊技領域(可変表示ユニット80の左側に形成される遊技領域)に向けて球を発射する遊技(左打ち遊技)を行った場合も、右側の遊技領域(可変表示ユニット80の右側に形成される遊技領域)に向けて球を発射する遊技(右打ち遊技)を行った場合も、振分装置700、第2入球口640、可変入賞装置65へと到達する球の割合が同一となるように構成している。よって、どのような遊技方法で遊技を行ったとしても遊技者に対して同一の有利度合いを付与することができるため、遊技者に安心して遊技を行わせることができる。
なお、本実施形態では、図773に示した通り、遊技盤13に設けられた遊技領域のうち、可変表示ユニット80の下方位置に振分装置700、第2入球口640、可変入賞装置65を配設しており、左側の遊技領域(可変表示ユニット80の左側に形成される遊技領域)に向けて球を発射する遊技(左打ち遊技)を行った場合も、右側の遊技領域(可変表示ユニット80の右側に形成される遊技領域)に向けて球を発射する遊技(右打ち遊技)を行った場合も、振分装置700、第2入球口640、可変入賞装置65へと到達する球の割合が同一となるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、左打ち遊技を行った場合のほうが、右打ち遊技を行った場合よりも振分装置700へと球を流入させ易く、且つ、右打ち遊技を行った場合のほうが、左打ち遊技を行った場合よりも第2入球口640、可変入賞装置65へと球を到達させ易くなるように構成しても良い。つまり、設定されている遊技状態に応じて、遊技者に対して有利となる遊技方法(左打ち遊技、右打ち遊技)が切り替わるように構成しても良い。このように構成することで、遊技者に対して、球の打ち方に変化をもたらすことができるので、遊技を楽しませることができる。
振分装置700の下側には可変入賞装置65が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の特定入賞口(大開放口)65aが設けられている。パチンコ機10においては、第1入球口64、第2入球口640、右第2入球口640rのいずれかの入賞に起因して行われた大当たり抽選(特別図柄抽選)で大当たり当選すると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるよう第1図柄表示装置37a又は第1図柄表示装置37bを点灯させると共に、その大当たりに対応した停止図柄を第3図柄表示装置81に表示させて、大当たりの発生が示される。その後、球が入賞し易い特別遊技状態(大当たり)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている特定入賞口65aが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この特定入賞口65aは、所定時間が経過すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その特定入賞口65aが所定時間開放される。この特定入賞口65aの開閉動作は、最高で例えば16回(16ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
可変入賞装置65は、具体的には、特定入賞口65aを覆う横長矩形状の開閉板と、その開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイド(図示せず)とを備えている。特定入賞口65aは、通常時は、球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。大当たりの際には大開放口ソレノイドを駆動して開閉板を前面下側に傾倒し、球が特定入賞口65aに入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。
なお、上記した形態に特別遊技状態は限定されるものではない。特定入賞口65aとは別に開閉される大開放口を遊技領域に設け、第1図柄表示装置37a,37bにおいて大当たりに対応したLEDが点灯した場合に、特定入賞口65aが所定時間開放され、その特定入賞口65aの開放中に、球が特定入賞口65a内へ入賞することを契機として特定入賞口65aとは別に設けられた大開放口が所定時間、所定回数開放される遊技状態を特別遊技状態として形成するようにしても良い。また、特定入賞口65aは1つに限るものではなく、1つ若しくは2以上の複数(例えば3つ)を配置しても良く、また配置位置も振分装置700の正面視下側に限らず、例えば、可変表示装置ユニット80の左方でも良い。
遊技盤13の下側における右隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前扉5の小窓35(図1参照)を通じて視認することができる。
遊技盤13には、アウト口66が設けられている。遊技領域を流下する球であって、いずれの入球口63,64,65a,640,640rにも入賞しなかった球は、アウト口66を通って図示しない球排出路(アウト経路)へと案内される。アウト口66は、振分装置700の下方に配設される。なお、入球口63,64,65a,640,640rへと入賞した遊技球も、入賞スイッチを通過した後、球排出路(アウト経路)に案内されてパチンコ機10の外部へと排出される。遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)とが配設されている。
次いで、図774を参照して、振分装置700について説明する。図774は、振分装置700の部分拡大正面図である。図774に示すように、振分装置700は、遊技盤13の可変表示装置ユニット80の下側に配設される。遊技盤13に形成された貫通孔に開口部710aに入球した遊技球が流下する流路部と、第2入球口640に入球した遊技球が流下する流路部とが納められて振分装置700のベース部材により遊技盤13に前面側よりビス留めされるように構成されている。
入賞部材730は、正面視横長矩形に形成されると共に、左右方向中央上部に位置する上述した開口部710aと、開口部710aの下側に位置する電動役物640aと、その電動役物640aの左右方向両側に位置し前後方向に貫通形成される貫通孔(図示せず)と、その貫通孔の下側に位置し前後方向に貫通形成される下側挿通孔(図示せず)と、を主に備えて形成される。
振分け部材760は、正面視横長矩形に形成されると共に、正面側が開放された箱状体に形成される。また、振分け部材760は、正面視において左右方向略中央位置で屈曲されており、左右方向略中央位置から左右方向外側に向かうに従って下側に傾斜して形成される。また、振分け部材760の左右方向の両端部は、上述した入賞部材730の貫通孔と対向する位置に設定される。
振分け部材760は、正面視における左右方向中央位置から左右両側へ向けて下方傾斜する一対の傾斜面761と、その互いの傾斜面761の中央に配置される振分部材762と、振分部材762の上方に形成される送球口と、を主に備えて形成される。
振分部材762は、円環形状に形成されると共に、その外縁部から軸周りに90度の間隔を隔てて外側に突設される3つの突起762aと、円環形状の内側に挿通される軸部762bと、を備えて形成される。
軸部762bは、振分部材762を軸周りに回転させるための軸支部であり、円柱形状に形成されると共に、振分部材762の円環内側に挿通される。この状態で、軸部762bが、介設部材と振分部材760との間に挟持されることで、振分部材762は軸部762bを軸に回転可能に配置される。
突起762aは、開口部710aを通過した球が送球される際に、球を左右の傾斜面761に交互に一球ずつ振り分けるための突起であり、中央部の突起762aの先端が位置する方向と左右方向反対側に球が送球される。即ち、中央部の突起762aにより開口部710aより送球される球を左右方向に送球することができる。両端に突設される突起762aは、振分部材762の変位を規制すると共に、球の通過した際にかかる重みにより、中央部の突起762aの先端が位置する方向を変位させる(振分部材762を回転させる)部材であり、突起762aの先端面と傾斜面とが当接することで振分部材762の回転が規制される。一方、傾斜面と当接していない突起762aは、球が中央部の突起762aに案内されると、案内された球がその突起762aと衝突して下方に押し下げられる。これにより反対側の突起762aが上方に変位されると共に、下方に変位された突起762aの先端が傾斜面と当接してその変位が規制される。
傾斜面は、上述した振分部材762によって左右に振り分けられた球が転動して送球される経路(以下、「第3送球経路KR3」と称す)の転動面であり、振分け部材760の左右方向中央位置から外側に向かって下降傾斜して形成される。これにより、振分け部材760の振分部材762によって左右に振り分けられた球は、傾斜面761上を転動されて、傾斜面761の下降側の端部に送球(転動)される。
傾斜面761の下降側の端部には、その端部に向かうに従って、背面側の側面が前方に厚みを増すように介設部材へ近接する方向へ傾斜して形成される。これにより、傾斜面761を転動してその端部まで送球された球を、振分け部材760の前方に配設される介設部材の第1入球口64、または右第2入球口640rに送球することができる。より具体的には、振分部材762によって正面視左側に振り分けられ、傾斜面761を転動した球が、第1入球口64へと送球される(入球する)。一方、振分部材762によって正面視右側に振り分けられ、傾斜面761を転動した球が、右第2入球口640rへと送球される(入球する)。
第1入球口64、および右第2入球口640rは、それぞれ振分け部材760の左右両端部の正面側に形成されると共に、入賞部材730の貫通孔の背面側に形成される。よって、振分け部材760の左右両端部の空間と、入賞部材730の貫通孔の内部空間とが第1入球口64、および右第2入球口640rを介して連結される。従って、上述した振分け部材760の傾斜面761の上部を転動する球を、第1入球口64を通過させて、入賞部材730の貫通孔に送球する経路と、右第2入球口640rを通過させて、入賞部材730の貫通孔に送球する経路とを形成することができる。
さらに、本実施形態では、振分装置700の開口部710aへと流入した球が、振分部材462aによって左右方向へと振り分けられ、左右いずれかの第3送球経路KR3を転動し、第1入球口64、或いは右第2入球口640rへと入球するまでの球の転動状況を遊技者が視認可能となるように構成している。具体的には、振分装置700の一部を透過性の高い材料(例えば、ポリカーボネート)で構成しており、振分装置700の内部を視認可能に構成している。これにより、振分装置700の内部を転動する球の状況を遊技者に把握させ易くすることができる。加えて、振分装置700の内部構造を破壊することで振分装置700の開口部710aへと流入した球が遊技者に有利となる領域に向けてのみ転動するように不正行為が行われた場合、例えば、振分部材762aを破壊し、一方の第3送球経路KR3のみに球を転動させるように不正行為が行われた場合において、遊技場の店員がその破壊状況を容易に確認することができるため不正行為によって発生し得る被害を最低限に抑え易くすることができる。
以上のように構成される振分装置700は、次のように送球される。開口部710aから入る球は、振分け部材760に送球されて振分け部材760の振分部材762により左右方向どちらか一方の第3送球経路KR3に送球される。左方向の第3送球経路KR3を送球される球は、その第3送球経路KR3の端部まで送球されると第1入球口64に送球される。ここで、第1入球口64に入球した遊技球は、検出スイッチ(センサ)により検出されて、第1入球口64に遊技球が入球したことが検出される。
一方、左方向の第3送球経路KR3を送球される球は、その第3送球経路KR3の端部まで送球されると右第2入球口640rに送球される。ここで、第2入球口640に入球した遊技球は、検出スイッチ(センサ)により検出されて、右第2入球口640rに遊技球が入球したことが検出される。
このように、開口部710aに入球した遊技球は、振分部材762により交互に第1入球口64と右第2入球口640とに振分けられるので、均等に第1入球口64と右第2入球口640rとに遊技球を入球させて、保留球を均一に発生させることが可能となる。これにより、第1特別図柄の保留球と第2特別図柄の保留球とを均等に発生させることができ、一方の保留球数が上限となり、保留球として記憶されないオーバーフローを抑制できる。
なお、本実施形態では、特定の流路(振分装置700の開口部710aから振分部材762aまでの流離)を流下した球が振分手段(振分部材762a)によって2つの流路(左側の第3送球経路KR3と、右側の第3送球経路KR3)に向けて交互に振り分けられる構成を用いているが、特定の流路を流下した球を振り分ける構成はこれに限ること無く、例えば、3つ以上の流路に振り分け可能な構成を用いても良い。さらに、各流路に対して球を均等に振り分けることの無い構成を用いても良く、例えば、振分部材762aが電気的駆動源により駆動される構成を用いることにより、球が振分手段へと到達したタイミングによって振り分け先が切り替わるように構成しても良い。
次に、図775を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図775は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。主制御装置110では、MPU201によって、大当たり抽選や第1図柄表示装置37a,37bおよび第3図柄表示装置81における表示の設定、第2図柄表示装置における表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。
なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
RAM203は、各種エリア、カウンタ、フラグのほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図792参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図791参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図790参照)が即座に実行される。
主制御装置110のMPU201には、アドレスバスおよびデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、第1図柄表示装置37a,37b、第2図柄表示装置、第2図柄保留ランプ、特定入賞口65aの開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイドや電動役物を駆動するためのソレノイドなどからなるソレノイド209が接続され、MPU201は、入出力ポート205を介してこれらに対し各種コマンドや制御信号を送信する。
また、入出力ポート205には、図示しないスイッチ群およびスライド位置検出センサSや回転位置検出センサRを含むセンサ群などからなる各種スイッチ208、各種入賞口やアウト口66へと入球した遊技球を遊技機の外部へと排出するための図示しないアウト経路を通過した遊技球を検出するためのアウトセンサ208Z、電源装置115に設けられた後述のRAM消去スイッチ回路253が接続され、MPU201は各種スイッチ208から出力される信号や、アウトセンサ208Zから出力される信号、RAM消去スイッチ回路253より出力されるRAM消去信号SG2に基づいて各種処理を実行する。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図示せず)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバスおよびデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、図示はしないが、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチが接続されている。なお、該賞球検出スイッチは、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回動操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ290により検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動操作量(回動位置)に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29〜33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動演出(変動表示)や予告演出といった表示制御装置114で行われる第3図柄表示装置81の表示態様の設定などを制御するものである。演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバスおよびデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、タッチセンサ290、発射センサ293、枠ボタン22などがそれぞれ接続されている。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から受信した各種のコマンド(変動パターンコマンド、停止種別コマンド等)に基づいて、第3図柄表示装置81の表示態様を決定し、決定した表示態様をコマンド(表示用変動パターンコマンド、表示用停止種別コマンド等)によって表示制御装置114へ通知する。また、音声ランプ制御装置113は、枠ボタン22からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は、第3図柄表示装置81で表示されるステージを変更したり、スーパーリーチ時の演出内容を変更したりするように、表示制御装置114へ指示する。ステージが変更される場合は、変更後のステージに応じた背面画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、変更後のステージに関する情報を含めた背面画像変更コマンドを表示制御装置114へ送信する。ここで、背面画像とは、第3図柄表示装置81に表示させる主要な画像である第3図柄の背面側に表示される画像のことである。表示制御装置114は、この音声ランプ制御装置113から送信されるコマンドに従って、第3図柄表示装置81に各種の画像を表示する。
また、音声ランプ制御装置113は、表示制御装置114から第3図柄表示装置81の表示内容を表すコマンド(表示コマンド)を受信する。音声ランプ制御装置113では、表示制御装置114から受信した表示コマンドに基づき、第3図柄表示装置81の表示内容に合わせて、その表示内容に対応する音声を音声出力装置226から出力し、また、その表示内容に対応させてランプ表示装置227の点灯および消灯を制御する。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113および第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出などの表示を制御するものである。また、表示制御装置114は、第3図柄表示装置81の表示内容を通知する表示コマンドを適宜音声ランプ制御装置113へ送信する。音声ランプ制御装置113は、この表示コマンドによって示される表示内容にあわせて音声出力装置226から音声を出力することで、第3図柄表示装置81の表示と音声出力装置226からの音声出力とをあわせることができる。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252と、RAM消去スイッチ122(図3参照)が設けられたRAM消去スイッチ回路253とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110〜114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧およびバックアップ電圧を各制御装置110〜114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201および払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110および払出制御装置111へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110および払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110および払出制御装置111は、NMI割込処理(図示せず)を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路253は、RAM消去スイッチ122(図3参照)が押下された場合に、主制御装置110へ、バックアップデータをクリアさせるためのRAM消去信号SG2を出力するための回路である。主制御装置110は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、バックアップデータをクリアすると共に、払出制御装置111においてバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを払出制御装置111に対して送信する。
次に、図776(a)を参照して、本第Z1実施形態における主制御装置110内に設けられているROM202の詳細について説明する。図776(a)は、本第Z1実施形態におけるROM202の構成を示したブロック図である。図776(a)に示した通り、本第Z1実施形態におけるROM202は、特別図柄大当たり乱数テーブル202aと、変動パターン選択テーブル202bと、普通図柄当たり乱数テーブル202cと、大当たり種別選択テーブル202dと、監視レベル選択テーブル202fと、大当たり態様選択テーブル202gと、で少なくとも構成されている。
まず、図777(a)を参照して、特別図柄大当たり乱数テーブル202aの詳細について説明する。この特別図柄大当たり乱数テーブル202aは、特別図柄の抽選を実行する際に参照されるデータテーブルであり、大当たりと判定される第1当たり乱数カウンタC1の値の範囲が、特別図柄の状態、および設定値毎に規定されている。図777(a)は、この特別図柄大当たり乱数テーブル202aの規定内容を示した図である。
図777(a)に示した通り、特別図柄の低確率状態において特別図柄の大当たりと判定される乱数値(カウンタ値)として、設定値「1」に対して「0〜249」の250個が設定され、設定値「2」に対して「0〜274」の275個が設定され、設定値「3」に対して、「0〜299」の300個が設定されている。一方、図777(a)に示した通り、確変遊技状態(特別遊技状態)において特別図柄の大当たりと判定される乱数値(カウンタ値)としては、設定値「1」に対して「0〜999」の1000個が設定され、設定値「2」に対して「0〜1099」の1100個が設定され、設定値「3」に対して「0〜1199」の1200個が設定されている。
次に、図777(b)を参照して、上述した普通図柄当たり乱数テーブル202cの詳細について説明する。図777(b)は、この普通図柄当たり乱数テーブル202cの規定内容を示した図である。図777(b)に示した通り、普通図柄の低確率状態である場合は、普通当たり乱数カウンタC4の値が「5,6」が普通図柄の当たりに対応する乱数値(カウンタ値)として規定されている。一方、普通図柄の高確率状態である場合は、普通当たり乱数カウンタC4の値が「5〜204」の範囲が普通図柄の当たりに対応する乱数値(カウンタ値)として規定されている。
つまり、本実施形態では、普通図柄の低確率状態が設定されている場合には、普通図柄の抽選で当たりとなる確率が低確率(1/120)に設定されている。一方、普通図柄の高確率状態が設定されている場合には、普通図柄の抽選で当たりとなる確率が高確率(1/1.2)に設定されている。これにより、時短状態中において普通図柄の当たり当選に基づく普図当たり遊技を実行し易くすることができる。
次に、図778を参照して、大当たり種別選択テーブル202dの詳細について説明する。図778は、この大当たり種別選択テーブル202dの規定内容を示した図である。図778に示した通り、特別当たり種別カウンタC2の値が「0〜39」の範囲に対して、大当たりA1(10R確変大当たり)が対応付けて規定され、「40,41」の範囲に対して、大当たりB1(10R確変大当たり)が対応付けて規定され、「42〜47」の範囲に対して、大当たりC1(5R確変大当たり)が対応付けて規定され、「48〜59」の範囲に対して、大当たりD1(2R確変大当たり)が対応付けて規定され、「60〜99」の範囲に対して、大当たりE1(10R通常大当たり、時短100回)が対応付けて規定されている。よって、60%の割合で確変大当たりとなって大当たり終了後の遊技状態が遊技者に最も有利な確変遊技状態に設定され、40%の割合で通常大当たりとなって大当たり終了後の遊技状態が確変遊技状態よりも有利度合いが低い時短遊技状態に設定される。
次に、図779(a)を参照して、本第Z1実施形態における変動パターン選択テーブル202bの詳細について説明する。図779(a)は、本第Z1実施形態における変動パターンテーブル202bの構成を示したブロック図である。図779(a)に示した通り、本第Z1実施形態における変動パターン選択テーブル202bは、通常遊技状態において特別図柄の抽選が実行された場合に、当該抽選結果に応じて変動パターンを選択するために参照される通常用変動パターン選択テーブル202b1と、高確率遊技状態および時短遊技状態において特別図柄の抽選が実行された場合に、当該抽選結果に応じて変動パターンを選択するために参照される時短・確変用変動パターンテーブル202b2と、所定の監視期間の間における賞球の払出個数が予め設定されている特定の閾値を超えている状態で特別図柄の抽選が実行された場合に、当該抽選結果に応じて変動パターンを選択するために参照される遅延用変動パターンテーブル202b4と、で少なくとも構成されている。
まず、図779(b)を参照して、上述した通常用変動パターンテーブル202b1の詳細について説明する。図779(b)は、この通常用変動パターン選択テーブル202b1の内容を模式的に示したデータテーブルである。通常用変動パターン選択テーブル202b1では、特別図柄の抽選結果に対応させて、各種変動パターンがそれぞれ設定されており、その変動パターンのそれぞれに対して、変動種別カウンタCS1の値の範囲が対応付けて規定されている。
より具体的には、図779(b)に示すように、当否判定結果が当たりである場合には、変動種別カウンタCS1の値が「0〜49」の範囲に対して、変動時間が20秒間の当たり変動Aが対応付けて規定され、「50〜99」の範囲に対して、変動時間が60秒間の当たり変動Bが対応付けて規定され、「100〜198」の範囲に対して、変動時間が90秒間の当たり変動Cが対応付けて規定されている。このため、通常遊技状態において大当たりに当選した場合は、約25%の割合(50/199)で変動時間が20秒間に設定され、約25%の割合(50/199)で変動時間が60秒に設定され、約50%の割合(99/199)で変動時間が90秒間に設定される。
一方、当否判定結果が外れである場合には、変動種別カウンタCS1の値が「0〜149」の範囲に対して、変動時間が5秒間の外れ変動Aが対応付けて規定され、「150〜194」の範囲に対して、変動時間が20秒間の外れ変動Bが対応付けて規定され、「195〜198」の範囲に対して、変動時間が60秒間の外れ変動Cが対応付けて規定されている。このため、通常遊技状態において特別図柄の抽選で外れとなった場合は、約75%の割合(150/199)で変動時間が5秒間に設定され、約23%の割合(45/199)で変動時間が20秒に設定され、約2%の割合(4/199)で変動時間が60秒間に設定される。
このように、当否判定結果が当たりである場合は、外れである場合に比較して長い変動時間の変動パターンが選択され易くなるように構成されているため、第1図柄や第3図柄が長く変動表示を行っているほど、大当たりに対する期待感を高めることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、図779(c)を参照して、上述した時短・確変用変動パターンテーブル202b2の詳細について説明する。図779(c)は、この時短・確変用変動パターンテーブル202b2の内容を模式的に示したデータテーブルである。図779(c)に示したように、当否判定結果が当たりである場合には、変動種別カウンタCS1の値が「0〜49」の範囲に対して、変動時間が20秒間の当たり変動Aが対応付けて規定され、「50〜198」の範囲に対して、変動時間が60秒間の当たり変動Bが対応付けて規定されている。このため、通常遊技状態において大当たりに当選した場合は、約25%の割合(50/199)で変動時間が20秒間に設定され、約75%の割合(149/199)で変動時間が60秒に設定される。
一方、当否判定結果が外れである場合には、変動種別カウンタCS1の値が「0〜179」の範囲に対して、変動時間が3秒間の外れ変動Dが対応付けて規定され、「180〜197」の範囲に対して、変動時間が20秒間の外れ変動Bが対応付けて規定され、「198」に対して、変動時間が60秒間の外れ変動Cが対応付けて規定されている。このため、通常遊技状態において特別図柄の抽選で外れとなった場合は、約90%の割合(150/199)で変動時間が3秒間に設定され、約9%の割合(18/199)で変動時間が20秒に設定され、約0.5%の割合(1/199)で変動時間が60秒間に設定される。
このように、時短・確変用変動パターンテーブル202b2が参照された場合は、通常用変動パターンテーブル202b1が参照された場合に比較して短い変動時間が選択され易くなる。よって、普通図柄の時短状態に設定される高確率遊技状態や時短遊技状態における遊技効率を向上させることができる。よって、遊技にメリハリをつけることができる。
次に、図780を参照して、上述した遅延用変動パターンテーブル202b4の詳細について説明する。図780は、本第Z1実施形態における遅延用変動パターンテーブル202b4の規定内容を示した図である。図780に示した通り、当否判定結果が当たりである場合には、変動種別カウンタCS1が取り得る全ての値の範囲(「0〜198」の範囲)に対して、変動時間が100秒間の遅延変動Aが対応付けて規定されている。一方で、当否判定結果が外れである場合には、変動種別カウンタCS1が取り得る全ての値の範囲(「0〜198」の範囲)に対して、変動時間が100秒間の遅延変動Bが対応付けて規定されている。このため、この遅延用変動パターンテーブル202b4が参照された場合には、特別図柄の種別や特別図柄の抽選結果、変動種別カウンタCS1の値等によらず、必ず変動時間が100秒間に設定される。
ここで、上述した通り、この遅延用変動パターンテーブル202b4は、所定の監視期間の間における賞球の払出個数が予め設定されている特定の閾値を超えている状態で特別図柄の抽選が実行された場合に参照されるデータテーブルである。より具体的には、例えば、最初に大当たりに当選してから(所謂、初当たりに当選してから)3000個以上の遊技球が発射される(アウト球としてアウトセンサ208Zに検出される)までの間において、発射球数(アウト球数)に対する払い出された賞球数の割合(出玉率)が特定割合以上(例えば、221%以上)となっている場合に、賞球を払い出すペースが速すぎる(短時間に多量の賞球が付与され過ぎている)と判別して、この遅延用変動パターンテーブル202b4を参照する特殊な状態に切り替えるように構成している。このように構成することで、次に大当たりに当選するまでの間、特別図柄の抽選が実行される毎に100秒間という長い変動時間が選択されるので、次に大当たりに当選するまでに要する期間を長期化することができる。よって、賞球が払い出されるペースを落とすことができるので、賞球が極めて短時間で多量に払い出される状況が長く(例えば、1時間に渡って)継続してしまうことを抑制することができる。よって、遊技者の射幸心を過剰に刺激してしまうことを抑制することができる。
ここで、一般的な遊技機においては、大当たりに当選した場合に、当該大当たりにおいて獲得可能な利益(例えば、払い出される賞球、大当たり終了後に設定される遊技状態等)が大当たり種別毎に固定化されている仕様が通常であった。しかしながら、かかる従来型の遊技機では、遊技者の運次第で比較的短い期間の間に多量の利益が遊技者に付与され得るため、遊技者の射幸心を刺激し過ぎてしまう可能性があった。また、当たり遊技の間に特定の払出条件が成立する毎に特定数の遊技媒体(遊技球や遊技メダル等)を払い出すことにより遊技者に特典(利益)を付与する仕様の遊技機においては、短時間に特典(遊技媒体)が多量に付与されすぎてしまうと、遊技機の内部に格納されている遊技媒体が不足してしまい、遊技機に対して遊技媒体が新たに供給されるまで遊技不能になってしまう(当たり遊技が中断されてしまう)虞があるという問題点があった。更に、ホールの一部の遊技機において特典(遊技媒体)が短時間に付与されすぎてしまうと、当該一部の遊技機に対して多量の遊技媒体を補充しなければならないため、ホールの他の遊技機において遊技を行うための遊技媒体が足りなくなってしまう虞があった。また、遊技媒体が不足することのないようにするためには、ホールにおいて予備の遊技媒体を多量に用意しておく方法が考えられるが、予備の遊技媒体を保管しておくためのスペースが余計に必要となったり、予備の遊技媒体を準備するための金銭的な負担が必要となってしまうという問題点もある。
これに対して本第Z1実施形態では、所定の監視期間の間における発射球数(アウト球数)に対する払い出された賞球数の割合(出玉率)が特定割合以上となった場合に、出玉率が所定値以下となるまで、特別図柄の抽選が実行される毎に100秒間という長い変動時間が必ず選択されるように構成した。このように構成することで、次に大当たりになるまでに要する期間を長期化することができるので、短時間に連続して賞球が払い出される状況を終了させることができる。よって、遊技者の射幸心を過剰に刺激しすぎてしまうことを抑制(防止)することができる。また、遊技機の内部に格納されている遊技球が不足してしまうことを抑制することができるので、遊技球が不足している間遊技が不能となってしまう状況を発生し難くできると共に、予備の遊技媒体(遊技球)を過剰に用意しておく必要がなくなるため、ホールの金銭的及び空間的な負担を低減することができる。
なお、本第Z1実施形態では、出玉率が所定割合以上となった場合に、出玉率が所定値以下になるまで、常に、遅延用変動パターンテーブル202b4を参照して変動パターンを選択するように構成していたが、これに限られるものではない、例えば、遅延用変動パターンテーブル202b4を参照して特定回数(例えば、50回)の変動パターンを設定したことに基づいて、遊技状態に対応する変動パターンを参照する状態に切り替えてもよい。また、例えば、所定期間(例えば、30分間)が経過したことに基づいて、遊技状態に対応する変動パターンを参照する状態に切り替えてもよい。このように構成することで、100秒に1回しか特別図柄の抽選結果が示されない(遊技効率が悪い)期間が際限なく続いてしまうことを抑制することができるので、遊技者の遊技に対するモチベーションが低下してしまうことを抑制できる。
次に、図781を参照して、上述した監視レベル選択テーブル202fの詳細について説明する。この監視レベル選択テーブル202fは、出玉率を抑制するための各種制御(大当たり遊技中に獲得可能となる賞球数の削減や、大当たり遊技の実行期間の長期化制御、次回大当たりまでに要する期間の長期化制御等)をどの程度行うかを決定するための指標となる監視レベルを特定するために参照されるデータテーブルである。ここで、本第Z1実施形態では、監視レベルとして、監視レベル1〜5の5段階のレベルを設けており、監視レベルが高くなる(監視レベルの数字が大きくなる)ほど出玉率の抑制の度合いが高くなる制御を実行する構成としている。より具体的には、監視レベル1が設定された状態は、出玉率の監視(アウト球数(発射球数)や賞球の払出個数のカウント)自体を行わない状態で構成されている。また、監視レベル2が設定された状態は、出玉率の監視自体は行うものの、出玉率を抑制する制御は行わない状態である。また、監視レベル3が設定された状態は、出玉率の監視を行うと共に、大当たり遊技の実行期間を通常(監視レベル1や2の状態)よりも引き延ばす(オープニング期間やインターバル期間を長くする)ことにより、相対的に単位時間(例えば、1時間)あたりの払出個数が少なくなるように制御する状態である。また、監視レベル4が設定された状態は、出玉率の監視を行うと共に、大当たり当選時に獲得可能な賞球数を削る(ラウンド数を通常よりも減少させると共に、特定入賞口65aの開放期間を通常よりも短くする)制御、大当たり遊技の実行期間を監視レベル3よりも引き延ばす制御、および特別図柄の抽選が実行された場合に極めて長い(100秒間の)変動時間を設定する(遅延用変動パターンテーブル202b4を参照して変動パターンを決定する)制御が行われる状態である。言い換えれば、監視レベル4が設定されている状態は、監視レベル3が設定されている状態よりも、更に、単位時間あたりの賞球の払い出し個数が少なくなり易くなる状態である。更に、監視レベル5が設定された状態は、大当たり当選時のラウンド数を大当たり種別によらず強制的に最低限のラウンド数(例えば、2ラウンド)にすると共に、大当たり終了後の遊技状態を大当たり種別によらず強制的に通常遊技状態に設定するという、出玉率を極めて厳しく制限する制御が実行される。
図781は、監視レベル選択テーブル202fの規定内容を示した図である。図781に示した通り、この監視レベル選択テーブル202fには、直近のアウト数の個数の範囲と、当該個数の範囲に対応する出玉率と、の組合せ毎に、監視レベルが対応付けて規定されている。より具体的には、図781に示した通り、直近3000発のアウト球が検出されるまでの間の期間(第1期間)における出玉率として、100%以下の範囲に対しては、設定値によらず、「監視レベル2」が対応付けて規定され、出玉率が101%以上、150%以下の範囲に対しては、設定値によらず、「監視レベル2」が対応付けて規定されている。また、出球率が151%以上、220%以下の範囲に対しては、設定値毎に異なる監視レベルが対応付けて規定されている。具体的には、図781に示した通り、設定1に対しては、「監視レベル2」が対応付けて規定され、設定2に対しては、「監視レベル3」が対応付けて規定され、設定3に対しては、「監視レベル4」が対応付けて規定されている。つまり、設定値が高くなるほど高い監視レベルが対応付けられている。これは、高い設定値が設定されているほど、大当たり確率が高くなり、短い期間で再度大当たりに当選し易くなるため、短時間で出玉率が上昇し易くなるため、設定が高い程出玉率をより大きく抑制することにより、設定によらず出玉率が短期間に著しく上昇してしまうことを抑制する趣旨である。更に、図781に示した通り、出玉率が221%以上の範囲に対しては、設定値によらず、「監視レベル4」が対応付けて規定されている。
このため、出玉率が151%以上の場合、出玉率を抑制するための各種制御が実行される可能性があり、出玉率が221%以上の場合には、必ず出玉率を抑制するための制御が実行される。これにより、単位時間あたり(例えば、1時間あたり)の賞球の払出個数が著しく多くなってしまうことを抑制することができる。なお、本第Z1実施形態におけるパチンコ機10では、最大で1分間に100発の遊技球を発射可能に構成されている。このため、単位時間(1時間)の間遊技球を発射し続けた場合、発射球数(アウト球数)は6000発(100発×60分)となる。アウト球が3000発となった時点から出玉率を判別して、出玉率が高すぎる場合に出玉率を抑制するための各種制御を行う構成とすることにより、単位時間(1時間)が経過した時点における出玉率を所定範囲内(例えば、220%以下)に収めることができる。
また、図781に示した通り、直近4000発のアウト球が検出されるまでの間の期間(第2期間)における出玉率として、100%以下の範囲に対しては、設定値によらず、「監視レベル2」が対応付けて規定され、出玉率が101%以上、150%以下の範囲に対しては、設定値によらず、「監視レベル2」が対応付けて規定されている。また、出球率が151%以上、220%以下の範囲に対しては、設定値毎に異なる監視レベルが対応付けて規定されている。具体的には、図781に示した通り、設定1および設定2に対しては、「監視レベル3」が対応付けて規定され、設定3に対しては、「監視レベル4」が対応付けて規定されている。また、出玉率が221%以上の範囲に対しては、設定値によらず、「監視レベル4」が対応付けて規定されている。このように、第2期間についても、出玉率が高くなるほど監視レベルを上げることで出玉率の上昇を抑制し、単位時間あたりの出玉率を所定範囲内に収める構成としている。
また、図781に示した通り、直近5000発のアウト球が検出されるまでの間の期間(第3期間)における出玉率として、100%以下の範囲に対しては、設定値によらず、「監視レベル2」が対応付けて規定されている。また、出玉率が101%以上、150%以下の範囲ついては、設定1に対して、「監視レベル2」が対応付けて規定され、設定2および設定3に対しては、「監視レベル3」が対応付けて規定されている。また、出玉率が151%以上、220%以下の範囲については、設定1に対して、「監視レベル3」が対応付けて規定され、設定2および設定3に対しては、「監視レベル4」が対応付けて規定されている。また、出玉率が221%以上の範囲に対しては、設定値によらず、「監視レベル4」が対応付けて規定されている。このように、第3期間についても、出玉率が高くなるほど監視レベルを上げることで出玉率の上昇を抑制し、単位時間あたりの出玉率を所定範囲内に収める構成としている。
また、図781に示した通り、直近6000発のアウト球が検出されるまでの間の期間(第4期間)における出玉率として、100%以下の範囲に対しては、設定値によらず、「監視レベル2」が対応付けて規定され、出玉率が101%以上、150%以下の範囲ついては、設定値によらず、「監視レベル3」が対応付けて規定され、出玉率が151%以上、220%以下の範囲については、設定値によらず、「監視レベル5」が対応付けて規定され、出玉率が221%以上の範囲に対しては、設定値によらず、「監視レベル5」が対応付けて規定されている。このように、第4期間についても、出玉率が高くなるほど監視レベルを上げることで出玉率の上昇を抑制し、単位時間あたりの出玉率を所定範囲内に収める構成としている。
なお、アウト球数や出玉率は、監視レベルが1に設定されている間は計数されず、監視レベルが2になったことを契機として計数が開始されるように構成されている。即ち、基本的に、アウト球数や出玉率の計数は、通常遊技状態において最初に大当たりに当選したことに基づいて開始される。このため、初当たりが発生してからの発射数(アウト球数)が3000発に到達するまでは、少なくとも監視レベルの変更が行われない。その後、発射数(アウト球数)が3000発に到達すると、第1期間に対応する規定内容のみに基づいて監視レベルの選択を行う。また、発射数が4000発を超えると、第1期間に対応する規定内容と、第2期間に対応する規定内容と、に応じて監視レベルを選択する。ここで、第1期間に対応する監視レベルと第2期間に対応する監視レベルとで異なる監視レベルが選択された場合は、より高い監視レベルを選択する。同様に、発射数が5000発を超えた場合は、第1期間から第3期間に対応する監視レベルを特定して、その3つの監視レベルの中で最も高い監視レベルを選択する。また、発射数が6000発を超えた場合は、第1期間から第4期間に対応する監視レベルを特定して、その特定した4つの監視レベルの中で最も高い監視レベルを選択する。このように、監視レベルを複数の期間(アウト球数の範囲)で重複して特定し、最も高い監視レベルを選択する構成とすることで、単位時間(6000発の遊技球を発射するのに要する期間である1時間)あたりの出玉率を所定範囲内(例えば、220%以内)に収めることができる。よって、遊技者の射幸心を過度に刺激してしまったり、ホールに対して予備の遊技球を過剰に用意させてしまうことを抑制することができる。
次に、図782を参照して、上述した大当たり態様選択テーブル202gの詳細について説明する。この大当たり態様選択テーブル202gは、設定されている監視レベルに応じた大当たり遊技の動作態様(オープニング期間の長さ、エンディング期間の長さ、ラウンド数、各ラウンドで特定入賞口65aに設定される開放パターン、および大当たり終了後に設定する遊技状態)を選択する際に参照されるデータテーブルである。図782は、この大当たり態様選択テーブル202gの規定内容を示した図である。
図782に示した通り、監視レベルが1、および2に対しては、オープニング期間として「5秒間」が対応付けて規定され、インターバル期間として「3秒間」が対応付けて規定され、ラウンド数として「±0」が対応付けて規定されている。また、開放パターンとして「通常開放」(30秒間が経過するまで、若しくは10個の遊技球が入球するまで)が対応付けて規定され、大当たり終了後の遊技状態として「正常」(大当たり種別に応じた正規の遊技状態)が対応付けて規定されている。このため、監視レベル1若しくは監視レベル2が設定されている状況下で大当たりに当選した場合は、オープニング期間が5秒間、インターバル期間が3秒間に設定され、大当たり種別に応じたラウンド数の開閉動作が通常の開放パターン(30秒間が経過するまで、若しくは10個の遊技球が入球するまで特定入賞口65aが開放される開放パターン)によって実行される。また、大当たり終了後の遊技状態として、大当たり種別に応じた遊技状態が設定される。
また、図782に示した通り、監視レベル3に対しては、オープニング期間として「10秒間」が対応付けて規定され、インターバル期間として「10秒間」が対応付けて規定され、ラウンド数として「±0」が対応付けて規定されている。また、開放パターンとして「通常開放」(30秒間が経過するまで、若しくは10個の遊技球が入球するまで)が対応付けて規定され、大当たり終了後の遊技状態として「正常」(大当たり種別に応じた正規の遊技状態)が対応付けて規定されている。このため、監視レベル3が設定されている状況下で大当たりに当選した場合は、オープニング期間が10秒間、インターバル期間が10秒間に設定され、大当たり種別に応じたラウンド数の開閉動作が通常の開放パターン(30秒間が経過するまで、若しくは10個の遊技球が入球するまで特定入賞口65aが開放される開放パターン)によって実行される。また、大当たり終了後の遊技状態として、大当たり種別に応じた遊技状態が設定される。即ち、監視レベル2以下に比較して、大当たり遊技が開始されてから終了するまでに要する期間が長くなるように制御される。これにより、大当たり遊技の実行中における遊技効率(大当たり遊技において規定数の賞球が払い出されるのに要する期間および発射球数)を悪化させることができるので、出玉率を上昇し難くすることができる。よって、単位時間あたりの出玉率が高くなり過ぎることを抑制することができる。
また、監視レベル2以下よりもオープニング期間やインターバル期間が長くなることに伴って、オープニング演出やインターバル演出についても異なる表示態様および演出期間の演出に設定される。これにより、オープニング期間やインターバル期間が変化したことを遊技者に対して気付かせ難くすることができる。ここで、監視レベルが上がるということは、裏を返せば大当たりが連続しており、賞球が多量に払い出されていることを意味する。このため、監視レベルが高いほど、遊技者をより強く祝福するかのような演出が実行されるように構成している。これにより、監視レベルが上がって出玉率が抑制されたとしても、演出態様によって遊技者を喜ばせることができる。
また、図782に示した通り、監視レベル4に対しては、オープニング期間として「60秒間」が対応付けて規定され、インターバル期間として「60秒間」が対応付けて規定され、ラウンド数として「−2」が対応付けて規定されている。また、開放パターンとして「2秒開放」が対応付けて規定され、大当たり終了後の遊技状態として「正常」(大当たり種別に応じた正規の遊技状態)が対応付けて規定されている。このため、監視レベル4が設定されている状況下で大当たりに当選した場合は、オープニング期間が60秒間、インターバル期間が60秒間に設定され、大当たり種別に応じたラウンド数よりも2ラウンド少ない開閉動作が実行される上に、各ラウンドの開放期間も最大2秒間と、大幅に短くなる。よって、大当たり遊技の実行中に獲得可能な賞球数を大幅に少なくすることができるので、出玉率をより上昇し難くすることができる。よって、単位時間あたりの出玉率が高くなり過ぎることを抑制することができる。
また、オープニング期間やインターバル期間が更に長くなることに伴って、オープニング演出やインターバル演出についてもより特異な表示態様および演出期間の演出に設定される。これにより、オープニング期間やインターバル期間における演出の内容により注目して遊技を行わせることができるので、各期間の長さが変化したことを遊技者に対してより気付かせ難くすることができる。
また、図782に示した通り、監視レベル5に対しては、大当たり種別によらず、強制的に2ラウンド大当たりである大当たりD1が実行される制御が対応付けて規定されている。また、大当たり終了後の遊技状態として「通常遊技状態」が対応付けて規定されている。このため、監視レベル5が設定されている状況下で大当たりに当選した場合は、大当たりが強制的に2ラウンドに設定されることにより、大当たり遊技の実行中に獲得可能な賞球数を著しく少なくすることができる上に、大当たり終了後に不利な遊技状態を設定することができるので、通常状態へ移行した後は、出玉率を減少させることができる。よって、単位時間あたりの出玉率が高くなり過ぎることを抑制することができる。
なお、本第Z1実施形態では、オープニング期間やインターバル期間の長さ、ラウンド数、開放パターン、および大当たり終了後の遊技状態を監視レベルに応じて異ならせることにより、監視レベルに応じて出玉率を調節可能に構成していたが、これに限られるものではない。例えば、エンディング期間の長さを監視レベルに応じて可変させることにより、出玉率を調節可能に構成してもよいし、特定入賞口65aへの入球に対する賞球の払出個数を監視レベルに応じて可変させることにより、出玉率を調節可能に構成してもよい。また、大当たり確率や大当たり種別の振り分けを監視レベルに応じて可変させる構成としてもよいし、監視レベルに応じて設定値を一時的に変更することで出玉率を調節可能に構成してもよい。
次に、図776(b)を参照して、本第Z1実施形態における主制御装置110内に設けられているRAM203の詳細について説明する。図776(b)は、RAM203の構成を示したブロック図である。図776(b)に示した通り、本第Z1実施形態におけるRAM203は、特別図柄1保留球格納エリア203aと、特別図柄2保留球格納エリア203bと、普通図柄保留球格納エリア203cと、特別図柄1保留球数カウンタ203dと、特別図柄2保留球数カウンタ203eと、普通図柄保留球数カウンタ203fと、設定値格納エリア203gと、当選時状態格納エリア203hと、変動回数カウンタ203iと、時短中カウンタ203jと、変動実行フラグ203kと、確変フラグ203mと、大当たり中フラグ203nと、変動序格納エリア203pと、アウト数カウンタ203qと、賞球数カウンタ203rと、出率情報格納エリア203sと、監視レベル記憶エリア203tと、規制状態格納エリア203Uと、その他メモリエリア203zと、を有している。
特別図柄1保留球格納エリア203aは、第1特別図柄に対する1つの実行エリアと、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)とを有しており、これらの各エリアには、特別当たり乱数カウンタC1、特別当たり種別カウンタC2、及び停止種別選択カウンタC3の各値がそれぞれ格納される。
より具体的には、球が第1入球口64へ入賞(始動入賞)したタイミングで、各カウンタC1〜C3の各値が取得され、その取得されたデータが、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番に記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い入賞に対応するデータが記憶され、保留第1エリアには、時間的に最も古い入賞に対応するデータが記憶される。尚、4つの保留エリアの全てにデータが記憶されている場合には、新たに何も記憶されない。
その後、主制御装置110において、特別図柄の抽選が行われる場合には、特別図柄1保留球格納エリア203aの保留第1エリアに記憶されている各カウンタC1〜C3の各値が、実行エリアへシフトされ(移動させられ)、その実行エリアに記憶された各カウンタC1〜C3の各値に基づいて、特別図柄の抽選などの判定が行われる。
尚、保留第1エリアから実行エリアへデータをシフトすると、保留第1エリアが空き状態となる。そこで、他の保留エリア(保留第2エリア〜保留第4エリア)に記憶されている入賞のデータを、エリア番号の1小さい保留エリア(保留第1エリア〜保留第3エリア)に詰めるシフト処理が行われる。本実施形態では、特別図柄1保留球格納エリア203aにおいて、入賞のデータが記憶されている保留エリア(第2保留エリア〜第4保留エリア)についてのみデータのシフトが行われる。また、特別図柄2保留球格納エリア203bは、特別図柄1保留球格納エリア203aに対して、第2特別図柄に対応する記憶エリアであることが相違するのみである。
普通図柄保留球格納エリア203cは、特別図柄1保留球格納エリア203aと同様に、1つの実行エリアと、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)とを有している。これらの各エリアには、普通当たり乱数カウンタC4が格納される。
より具体的には、球が左右何れかのスルーゲート67を通過したタイミングで、カウンタC4の値が取得され、その取得されたデータが、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番に記憶される。つまり、特別図柄1保留球格納エリア203aと同様に、入賞した順序が保持されつつ、入賞に対応するデータが格納される。尚、4つの保留エリアの全てにデータが記憶されている場合には、新たに何も記憶されない。
その後、主制御装置110において、普通図柄の当たりの抽選が行われる場合には、普通図柄保留球格納エリア203cの保留第1エリアに記憶されているカウンタC4の値が、実行エリアへシフトされ(移動させられ)、その実行エリアに記憶されたカウンタC4の値に基づいて、普通図柄の当たりの抽選などの判定が行われる。
尚、保留第1エリアから実行エリアへデータをシフトすると、保留第1エリアが空き状態となるので、特別図柄1保留球格納エリア203aの場合と同様に、他の保留エリアに記憶されている入賞のデータを、エリア番号の1小さい保留エリアに詰めるシフト処理が行われる。また、データのシフトも、入賞のデータが記憶されている保留エリアについてのみ行われる。
特別図柄1保留球数カウンタ203dは、第1入球口64への入球(始動入賞)に基づいて第1図柄表示装置37で行われる特別図柄(第1図柄)の変動表示(第3図柄表示装置81で行われる変動表示)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この特別図柄1保留球数カウンタ203dは、初期値がゼロに設定されており、第1入球口64へ球が入球して変動表示の保留球数が増加する毎に、最大値4まで1加算される。一方、特別図柄1保留球数カウンタ203dは、新たに特別図柄の変動表示が実行される毎に、1減算される。
この特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(特別図柄における変動表示の保留回数N)は、保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される。保留球数コマンドは、特別図柄1保留球数カウンタ203dの値が変更される度に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
特別図柄2保留球数カウンタ203eは、右第2入球口640rに入賞したことに基づく保留球をカウントするカウンタであり、その他の構成については、特別図柄1保留球数カウンタ203dと同一であるのでその詳細な説明は省略する。
音声ランプ制御装置113は、特別図柄1保留球数カウンタ203d、特別図柄2保留球数カウンタ203eの値が変更される度に、主制御装置110より送信される保留球数コマンドによって、主制御装置110に保留された変動表示の保留球数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置113の特別図柄1保留球数カウンタ223a、特別図柄2保留球数カウンタ223bによって管理される変動表示の保留球数が、ノイズ等の影響によって、主制御装置110に保留された実際の変動表示の保留球数からずれてしまった場合であっても、次に受信する保留球数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
尚、音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドに基づいて保留球数を管理し、保留球数が変化する度に表示制御装置114に対して、保留球数を通知するための表示用保留球数コマンドを送信する。表示制御装置114は、この表示用保留球数コマンドによって通知された保留球数を基に、第3図柄表示装置81の小領域Ds1に保留球数図柄を表示する。
普通図柄保留球数カウンタ203fは、スルーゲート67における球の通過に基づいて第2図柄表示装置83で行われる普通図柄(第2図柄)の変動表示の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この普通図柄保留球数カウンタ203fは、初期値がゼロに設定されており、球がスルーゲート67を通過して変動表示の保留球数が増加する毎に、最大値4まで1加算される。一方、普通図柄保留球数カウンタ203fは、新たに普通図柄(第2図柄)の変動表示が実行される毎に、1減算される。
球が左右何れかのスルーゲート67を通過した場合に、この普通図柄保留球数カウンタ203fの値(普通図柄における変動表示の保留回数M)が4未満であれば、普通当たり乱数カウンタC4の値が取得され、その取得されたデータが、普通図柄保留球格納エリア203cに記憶される。一方、球が左右何れかのスルーゲート67を通過した場合に、この普通図柄保留球数カウンタ203fの値が4であれば、普通図柄保留球格納エリア203cには新たに何も記憶されない。
設定値格納エリア203gは、パチンコ機10の設定値に対応するデータを格納しておくための記憶領域である。より具体的には、設定値格納エリア203gにデータとして「00H」が格納されていれば、設定値「1」が設定されていることを示し、データとして「01H」が格納されていれば、設定値「2」が設定されていることを示し、データとして「02H」が格納されていれば、設定値「3」が設定されていることを示す。特別図柄の抽選を実行する際は、この設定値格納エリア203gのデータを読み出して、その読み出したデータが示す設定値に対応する抽選確率で特別図柄の抽選(大当たり抽選)を実行する。即ち、特別図柄大当たり乱数テーブル202a(図777(a)参照)のうち、設定値格納エリア203gのデータが示す設定値に対応する乱数値の範囲と、実行エリアに格納されている第1当たり乱数カウンタC1の値とを比較することにより特別図柄の抽選を実行する。なお、設定値格納エリア203gの値は、初期値が「00H」に設定されており、設定変更状態において設定スイッチ110cが押下(操作)される毎に、「01H」→「02H」と「01H」ずつ値が更新され、データが「02H」の状態で更に設定スイッチ110cが押下されると、データが「01H」に更新される。なお、RAMクリアスイッチ122の押下を伴って電源が投入されると、RAM203のデータは全て初期値にリセット(クリア)される。よって、単にRAMクリア操作のみを行った場合、設定値格納エリア203gの値も初期値である「00H」にリセットされる。即ち、設定変更動作を実行せずに、単にRAMクリア動作のみを行ったとしても、設定1には変更することができる。これにより、ホールの利便性を向上させることができる。
当選時状態格納エリア203hは、大当たりに当選した時点における遊技状態を示す情報を格納するための記憶領域である。具体的には、大当たりに当選した時点の遊技状態が通常状態であれば(時短中カウンタ203jの値が0で、確変フラグ203mがオフであれば)、この当選時状態格納エリア203hに、通常状態を示す情報として「00H」が格納される。一方、大当たりに当選した時点の遊技状態が時短状態であれば(時短中カウンタ203jの値が1以上で、確変フラグ203mがオフであれば)、この当選時状態格納エリア203hに、時短状態を示す情報として「01H」が格納される。また、大当たりに当選した時点の遊技状態が確変状態であれば(時短中カウンタ203jの値が1以上で、確変フラグ203mがオンであれば)、この当選時状態格納エリア203hに、確変状態を示す情報として「02H」が格納される。この当選時状態格納エリア203hに格納された情報は、大当たりの終了時まで保持され、大当たりが終了した後の遊技状態を設定する際に参照される。
変動回数カウンタ203iは、特別図柄変動の変動回数を計測するためのカウンタであって、特別図柄変動が実行されたことに基づいてそのカウンタ値が更新されるものである。
時短中カウンタ203jは、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であるか否かを示すカウンタであり、時短中カウンタ203jの値が1以上であれば、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であることを示し、時短中カウンタ203jの値が0であれば、パチンコ機10が普通図柄の通常状態であることを示す。この時短中カウンタ203jは、初期値がゼロに設定されており、主制御装置110において特別図柄の抽選が行われ、特別図柄の大当たりと判定される度に、その大当たり種別に応じた値が設定される。即ち、特別図柄の大当たりになった場合には、時短中カウンタ203jの値が幾つであるかに関わらず、大当たり種別に応じた値が新たに設定される。
変動実行フラグ203kは、第1特別図柄の変動を実行するか、第2特別図柄の変動を実行するかを識別するためのフラグである。本実施形態では、第1入球口64と右第2入球口640rとにそれぞれ入球した順序(保留記憶された順序)に従って変動が開始される。ここで、特別図柄の変動が停止して、保留球に対応する次の特別図柄の変動が開始される場合には、主制御装置110のMPU201が実行する変動実行判定処理により後述する変動順格納エリア203pに記憶されている保留記憶の順序データに基づいて次に記憶されている変動が第1特別図柄と第2特別図柄とのどちらに対応した保留データであるか判別されて、その判別結果に従って対応する変動実行フラグ203kがオンに設定される。
確変フラグ203mは、現在の遊技状態が確変遊技状態であるかを判別するためのフラグである。この確変フラグ203mは、主制御装置110のMPU201により実行される大当たり制御処理(図794参照)内のS1113の処理において、実行されていた大当たり遊技が大当たりE以外であると判別された場合(S1113:No)に、オンに設定される。また、主制御装置110のMPU201が実行する特別図柄変動処理(図787参照)内のS220の処理において、大当たりとなる特別図柄の変動表示を停止する場合にオフに設定される。
大当たり中フラグ203nは、遊技状態が大当たり遊技中であることを示すフラグである。この大当たり中フラグ203nは、主制御装置110のMPU201が実行する特別図柄変動処理(図787参照)のS221の処理において、大当たり遊技の開始が設定されるとオンに設定される。また、主制御装置110のMPU201により実行される大当たり制御処理(図794参照)の中で、大当たりの終了タイミングとなった場合(S1110:Yes)に実行されるS1117の処理においてオフに設定される。
変動順格納エリア203pは、第1入球口64または右第2入球口640rに遊技球が入球し、保留球として記憶される場合に、その保留順序が記憶されるエリアである。本実施形態では、特別図柄の変動は、保留記憶された順に実行されるように構成されており、どちらか一方の特別図柄が優先して実行されるものではない。また、本実施形態では、振分装置700により、第1入球口64と右第2入球口640rとに交互に振分けられるように構成されているので、保留記憶された順に変動を開始することで、特別図柄の変動においても、第1特別図柄と第2特別図柄とが交互に実行されることとなり、どちらか一方の保留球のみが消化されることで、その特別図柄の保留球がオーバーフローしてしまう不具合を抑制することができる。
アウト数カウンタ203qは、アウトセンサ208Zによって検出されたアウト球の個数(遊技領域に発射されていずれかの入球口(入賞口)に入球し、アウト経路を通過した遊技球の個数)をカウントしておくためのカウンタである。このアウト数カウンタ203qは、アウトセンサ208Zによってアウト球が検出される毎に、値が1ずつ加算して更新される(図786のS123参照)。
賞球数カウンタ203rは、払出制御装置111によって払い出された賞球数をカウントするためのカウンタである。この賞球数カウンタ203rは、払出制御装置111から賞球計数信号を受信する毎に、その信号により受信した賞球の個数に対応する値が加算して更新される(図828のS1043参照)。この賞球数カウンタ203rの値と、上述したアウト数カウンタ203qの値と、を用いて、出玉率の計算が実行される。
出率情報格納エリア203sは、各監視期間における出球率を示す情報を記憶しておくための記憶領域である。この出率情報格納エリア203sには、監視レベル選択テーブル202fに規定されている各期間における出玉率を示すデータが格納される。即ち、直近3000発のアウト球が検出されるまでの期間(第1期間)における出球率を示すデータと、直近4000発のアウト球が検出されるまでの期間(第2期間)における出球率を示すデータと、直近5000発のアウト球が検出されるまでの期間(第3期間)における出球率を示すデータと、直近6000発のアウト球が検出されるまでの期間(第4期間)における出球率を示すデータと、が別々に記憶される。言い換えれば、第1期間の出玉率を示すデータが記憶される第1記憶領域と、第2期間の出玉率を示すデータが記憶される第2記憶領域と、第3期間の出玉率を示すデータが記憶される第3記憶領域と、第4期間の出玉率を示すデータが記憶される第4記憶領域と、で構成されている。この出率情報格納エリア203sに格納されている情報に応じて、監視レベル選択テーブル202f(図781参照)から1の監視レベルが選択される(図796のS3675参照)。
監視レベル格納エリア203tは、現在の監視レベルを示すデータ(出玉率の抑制度合いを示すデータ)が記憶される記憶領域である。この監視レベル格納エリア203tに格納されたデータに応じて、出玉率を抑制するための各種制御が実行される。即ち、大当たり当選時の各種の動作態様を、監視レベルに応じて大当たり態様選択テーブル202g(図782参照)から選択すると共に、変動パターン選択テーブル202b(図779(a)参照)に規定されているいずれの変動パターンテーブルを参照するかについても、監視レベルに応じて決定される。
規制状態格納エリア203uは、大当たり当選時に大当たり態様選択テーブル202g(図782参照)から選択された大当たり中の動作態様を示すデータを格納しておくための記憶領域である(図787のS292参照)。大当たり遊技の実行中は、この規制状態格納エリア203uに格納されているデータに応じて大当たり中の動作態様を判別し、当該判別した動作態様の動作を設定する。
その他メモリエリア203zには、主制御装置110のMPUが実行するその他の制御処理における必要なフラグ、カウンタ、記憶データ等が設定されるが、詳細については省略する。
次に、図783、及び図784を参照して、本第Z1実施形態のパチンコ機10において出玉率制御を実行した場合における出玉率の推移について説明をする。出玉率の推移の流れについて説明をする。
図783(a)は、出玉率制御を実行しなかった場合における出玉率の推移を示した図であって、図783(b)は、出玉率制御のうち、出玉率増加抑制制御(監視レベル4に基づく制御)を実行した場合における出玉率の推移を示した図である。図784は、出玉率制御のうち、出玉率強制低下制御(監視レベル5に基づく制御)を実行した場合における出玉率の推移を示した図である。
図783(a)に示した通り、所定期間(アウト数が6000個計測されるまでの期間)における出玉率は、その所定期間内に実行される特別図柄抽選の結果により大きく変動するものであり、図783(a)に示した曲線(A)は、1回目の大当たりから確変状態となり、短期間で複数回の大当たりが連続して実行された場合(連チャン状態)の出玉率の推移を示しており、曲線(B)は、所定期間の後半期間(直近の2000個のアウトを計測した期間)にて、連チャン状態に突入した場合の出玉率の推移を示しており、曲線(C)は、特別図柄抽選の結果が遊技者に不利な結果(外れ)が多くなり、アウト数よりも賞球数が少ない状態(遊技者が遊技に負けている状態)が継続している場合の出玉率の推移を示している。
なお、出玉率とはアウト数に対する賞球数の割合を百分率で示したものであり、出玉率が100%の場合が、アウト数と賞球数とが同一の状態、即ち、遊技者が遊技に用いた球数と、遊技の結果として払い出された賞球数とが同一の場合を示している。
上述した曲線(A),(B)に示した状況は、出玉率制御を実行しないと、図783(a)に示した通り、出玉率がどんどん上昇していき、所定期間経過時における出玉率が上限値(220%)を越えてしまう虞がある。
本実施形態では、上述した通り、監視レベルに応じて、出玉率の上昇(増加)を抑制する処理を実行可能に構成しており、例えば、直近のアウト数3000個の期間にて出玉率が220%に到達している場合には、以降の出玉率の上昇度合いを低下させるための制御(図782の監視レベル4参照)が実行される。これにより、確率通りに特別図柄抽選で大当たり当選した場合であっても、非大当たり遊技中における遊技も含めた出玉率が約100%、即ち、発射した球数(アウト数)と獲得した球数(賞球数)とが同一の状況が継続することとなり、アウト数が増加する毎に、合計の出玉率が減少して行くことになる(図783(b)参照)。このように、所定期間(アウト6000個)に到達するよりも前に、出玉率の上昇を抑制する処理を実行することにより、単位期間当たりの出玉率が100%未満とならない程度に出玉率を抑制するだけで、所定期間における合算の出玉率を上限値以下とすることができるため、遊技者に不快感を与えること無く出玉率を制御することができる。
一方、図783(a)に示した通り、曲線(B)のように、所定期間の後半期間にて出玉率が急激に上昇した場合には、単位期間当たりの出玉率が100%未満とならない程度に出玉率を抑制するだけでは、所定期間における合算の出玉率が上限値を越えてしまう可能性があるため、図784に示した通り、単位期間当たりの出玉率が100%未満となる強制低下制御が実行される。これにより、所定期間における合算の出玉率を確実に上限値以下とすることができる。
なお、本第Z1実施形態では、大当たり遊技における態様(オープニング期間、インターバル期間の長さや、ラウンド遊技数)と、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態と、特別図柄変動の変動時間と、を切り替えることにより出玉率の増加を抑制するように構成しているが、同一の効果を奏することができる制御であれば別の構成を用いても良く、例えば、球が1個入賞した場合に払い出される賞球数を減らす制御や、大当たり遊技中に球の発射を遅らせたり、低下させたりすることで、大当たり遊技中に獲得可能な賞球数を減らしたり、賞球の払い出し速度を遅らせたり停止させたりすることで、賞球の払い出し期間を所定期間からずらし、出玉率の上昇を抑制したり、大当たり確率を低下させることで大当たり当選させ難くしたりする制御を適宜用いても良い。
なお、本第Z1実施形態では、特別図柄抽選の結果として大当たりと外れの2種類の抽選結果を有するパチンコ機10を用いているが、これ以外の構成として、小当たり当選し得る遊技仕様のパチンコ機10を用いた場合であれば、小当たり遊技中に開放動作される小当たり用入賞装置の入賞口に球が入賞した場合に1個の賞球が払い出されるように構成し、その小当たり用入賞装置を、発射された球の殆どが入賞し得る位置に配置し、出玉率制御が実行されている状態で、特別図柄抽選が実行された場合には、その抽選結果が外れである場合も大当たりである場合も、小当たり遊技が実行されるように構成すると良い。このように構成することで、出玉率が100%の遊技を容易に提供することができる。
また、図201を参照して上述した遊技仕様のパチンコ機10、即ち、第1特別図柄と第2特別図柄とが同時に変動可能な遊技機であって、特定の遊技状態(潜確状態)が設定されている場合にのみ、小当たり遊技が頻繁に実行されるように構成したパチンコ機10において、本第Z1実施形態の技術思想を適用する場合には、例えば、出玉率100%±10%を維持させるための抑制制御を実行するために潜確状態の遊技性を用いれば良く、具体的には、遊技者に最も有利な遊技状態が確変状態となるように構成し、潜確状態が設定された場合には、適正な遊技を行うことで、小当たり遊技が頻繁に実行されることにより、出玉率100%±10%を維持できるように構成する。
そして、確変状態が継続している状態において、出玉率制御の実行条件が成立した場合には、確変状態から潜確状態へと遊技状態が強制的に移行し、合算の出玉率が出玉率制御の実行条件を満たさなくなるまで、潜確状態中の遊技が実行されるように構成する。
このように構成することで、遊技者の持ち玉を大きく減らすこと無く、遊技者に継続して遊技を行わせることができる。また、潜確状態が設定されている状態で合算の出玉率が出玉率制御の実行条件を満たさなくなるまで低下した場合には、特別図柄抽選の結果に関わらず、確変状態へと移行させるように構成すると良い。
このように構成することで、潜確状態が継続している遊技者に対して、確変状態が設定される期待感を持たせることができるため、たとえ、潜確状態が長時間にわたって継続したとしても、遊技意欲が著しく低下してしまうことを抑制することができる。
さらに、潜確状態が設定された場合において、球の発射速度を通常よりも速める制御を実行可能に構成しても良い。このように構成することで、出玉率100%±10%を維持する遊技を高速で実行することが可能となるため、合算の出玉率をいち早く低下させることが可能となる。よって、潜確状態を早く終了させることができる。
<第Z1実施形態における主制御装置の制御処理について>
次に、図785から図796を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2m秒間隔で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込処理とNMI割込処理とを説明し、その後、立ち上げ処理とメイン処理とを説明する。
まず、図785を参照して、本第Z1実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理について説明する。図785は、このタイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込処理は、例えば2ミリ秒毎に実行される定期処理である。タイマ割込処理では、まず各種入賞スイッチの読み込みを行うためのスイッチ読み込み処理を実行する(S101)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチの状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。このスイッチ読み込み処理(S101)の詳細については、図786を参照して後述する。
S101の処理が終了すると、次に、初期値乱数カウンタCINI1と普通初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S102)。具体的には、初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では299)に達した際、0にクリアする。そして、初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。同様に、普通初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では239)に達した際、0にクリアし、その普通初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するバッファ領域に格納する。
更に、特別当たり乱数カウンタC1、特別当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、普通当たり乱数カウンタC4の更新を実行する(S103)。具体的には、特別当たり乱数カウンタC1、特別当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、普通当たり乱数カウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、299,99,239)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
次に、第1図柄表示装置37において表示を行うための処理であると共に、第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する特別図柄変動処理を実行し(S104)、その後、第1入球口64への入賞(始動入賞)に伴う始動入賞処理を実行する(S105)。尚、特別図柄変動処理の詳細については、図787,図788を参照して後述する。
始動入賞処理(S105)を実行した後は、第2図柄表示装置83において表示を行うための処理である普通図柄変動処理を実行し(S106)、スルーゲート67における球の通過に伴うスルーゲート通過処理を実行する(S107)。スルーゲート通過処理を実行した後は、発射制御処理を実行し(S108)、更に、定期的に実行すべきその他の処理を実行して(S109)、タイマ割込処理を終了する。なお、発射制御処理は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ290により検出し、且つ、発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。主制御装置110は、球の発射がオンである場合に、発射制御装置112に対して球の発射指示をする。
次に、図786を参照して、上述したスイッチ読み込み処理(S101)の詳細について説明する。このスイッチ読み込み処理(S101)は、上述した通り、各種入賞スイッチの読み込みを行うための処理である。図786に示した通り、このスイッチ読み込み処理(S101)が実行されると、まず、現在の監視レベルが監視レベル1であるか否かを判別し(S121)、監視レベル1ではないと判別した場合は(S121:No)、アウトセンサ208Zからの信号を受信したか(新たなアウト球を検出したか)否かを判別する(S122)。S122の処理において、アウトセンサ208Zからの信号を受信したと判別した場合は(S122:Yes)、アウト数カウンタ203qの値に1を加算して更新し(S123)、処理をS124へと移行する。
一方で、S122の処理において、アウトセンサ208Zからの信号を受信していない(新たなアウト球を検出していない)と判別した場合は(S122:No)、S123の処理をスキップして、処理をS124へと移行する。これらに対し、S121の処理において監視レベル1であると判別した場合は(S121:Yes)、出玉率の監視自体を行わない状態が設定されていることを意味し、アウト数カウンタ203qの値を更新する意味がないため、S122,S123の各処理をスキップして、処理をS124へと移行する。S124の処理では、各種スイッチの状態を読み込んで(S124)、読み込んだ状態に応じた検出情報を記憶エリアに保存して(S125)、本処理を終了する。
次に、図787を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄変動処理(S104)について説明する。図787は、この特別図柄変動処理(S104)を示すフローチャートである。この特別図柄変動処理(S104)は、タイマ割込処理(図785参照)の中で実行され、第1図柄表示装置37において行う特別図柄(第1図柄)の変動表示や、第3図柄表示装置81において行う第3図柄の変動表示などを制御するための処理である。
この特別図柄変動処理では、まず、今現在が、特別図柄の大当たり中であるか否かを判別する(S201)。ここでは、大当たり中フラグ203nがオンであるか判別され、オンであれば、大当たり中であると判別される。特別図柄の大当たり中としては、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81において特別図柄の大当たり(特別図柄の大当たり遊技中も含む)を示す表示がなされている最中と、特別図柄の大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。判別の結果、特別図柄の大当たり中であれば(S201:Yes)、そのまま本処理を終了する。
特別図柄の大当たり中でなければ(S201:No)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であるか否かを判別し(S202)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中でなければ(S202:No)、特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(特別図柄における変動表示の保留回数N1)と特別図柄2保留球数カウンタ203eの値(N2)を取得する(S203)。各カウンタの値を取得した後、変動実行判定処理を実行する(S204)。この変動実行判定処理(S204)では、次に変動する順序となる特別図柄が判別される処理が実行される。
次に、変動実行判定処理(S204)で判定された次の変動順序が特図1(第1特別図柄)であるか判断し(S205)、特図1(第1特別図柄)での変動実行であれば、特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(N1)を1減算し(S206)、演算により変更された特別図柄1保留球数カウンタ203dの値を示す保留球数コマンドを設定する(S207)。ここで設定された保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理(図792参照)の外部出力処理(S1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから特別図柄1保留球数カウンタ203dの値を抽出し、抽出した値をRAM223の特別図柄1保留球数カウンタ223aに格納する。
S207の処理により、保留球数コマンドを設定した後は、特別図柄1保留球格納エリア203aに格納されたデータをシフトする(S208)。S208の処理では、特別図柄1保留球格納エリア203aの保留エリア1〜保留エリア4に格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には保留エリア1→実行エリア、保留エリア2→保留エリア1、保留エリア3→保留エリア2、保留エリア4→保留エリア3といった具合に各エリア内のデータをシフトする。データをシフトした後は、第一図柄表示装置にて変動表示を開始するための特別図柄1変動開始処理を実行する(S209)。尚、特別図柄1変動開始処理(S209)については、図788を参照して後述する。特別図柄1変動開始処理(S209)では、第1特別図柄の変動を開始する上で必要な変動パターン(変動期間)の選択等の処理が実行される。
S205の処理で、変動実行判定処理(S204)において判別された次の変動順序が特図1での変動実行ではないと判別された場合には(S205:No)、特図2(第2特別図柄)での変動実行か否か判別する(S210)。尚、特図2の変動実行でなければ(S210:No)、即ち、第1特別図柄、第2特別図柄共に保留球が記憶されていない状態であるので、本処理は終了する。一方、特図2での変動実行であれば(S210:Yes)、特別図柄2の保留球について、上述した特別図柄1の保留球についての処理と同様の処理を行う。
具体的には、特別図柄2保留球数カウンタ203eの値(N2)の値を1減算し(S211)、演算により変更された特別図柄2保留球数カウンタ203eの値(N2)を示す保留球数コマンドを設定する(S212)。ここで設定された保留球数コマンドにより、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理(図792参照)の外部出力処理(S1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから特別図柄2保留球数カウンタ203eの値を抽出し、抽出した値をRAM223の特別図柄2保留球数カウンタ223bに格納する。
S212の処理により、保留球数コマンドを設定した後は、特別図柄2保留球格納エリア203bに格納されたデータをシフトする(S213)。S213の処理では、特別図柄2保留球格納エリア203bの保留エリア1〜保留エリア4に格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には保留エリア1→実行エリア、保留エリア2→保留エリア1、保留エリア3→保留エリア2、保留エリア4→保留エリア3といった具合に各エリア内のデータをシフトする。データをシフトした後は、第一図柄表示装置にて変動表示を開始するための特別図柄2変動開始処理を実行する(S214)。この特別図柄2変動開始処理(S214)は、特別図柄1変動開始処理(S209)に対して、第1特別図柄の抽選でなく第2特別図柄の抽選に基づく変動表示を開始させるための制御処理が実行される点で相違するのみであるため、その詳細な説明については省略する。
S202の処理において、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であれば(S202:Yes)、第1図柄表示装置37において実行している変動表示の変動時間が経過したか否かを判別する(S215)。第1図柄表示装置37において実行される変動表示の変動時間は、変動種別カウンタCS1により選択された変動パターンに応じて決められており(変動パターンコマンドに応じて決められており)、この変動時間が経過していなければ(S215:No)、第1図柄表示装置の表示を更新し(S216)、本処理を終了する。
一方、S215の処理において、実行している変動表示の変動時間が経過していれば(S215:Yes)、第1図柄表示装置37の停止図柄に対応した表示態様を設定する(S217)。停止図柄の設定は、特別図柄1変動開始処理(S209)または、特別図柄2変動開始処理(S214)によって予め行われる。この特別図柄1変動開始処理(S217)、または特別図柄2変動開始処理(S214)が実行されると、特別図柄1保留球格納エリア203aと特別図柄2保留球格納エリア203bとに共通して設けられた実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄の抽選が行われる。より具体的には、特別当たり乱数カウンタC1の値に応じて特別図柄の大当たりか否かが決定されると共に、第1特別図柄および第2特別図柄の大当たりである場合には、特別当たり種別カウンタC2の値に応じて大当たりA1、大当たりB1、大当たりC1、大当たりD1、大当たりE1となるかが決定される。
S217の処理が終了した後は、第1図柄表示装置37において実行中の変動表示が開始されたときに、特別図柄変動開始処理によって行われた特別図柄の抽選結果(今回の抽選結果)が、特別図柄の大当たりであるかを判別する(S218)。今回の抽選結果が特別図柄の大当たりであれば(S218:Yes)、大当たり態様選択テーブル202g(図782参照)を参照して監視レベルに応じた大当たりの動作態様を決定し(S291)、当該決定した動作態様を示すデータを規制状態格納エリア203uに格納する(S292)。
S292の処理が終了すると、大当たりの開始を設定し(S219)、確変フラグ203mをオフにし、時短中カウンタ203jおよび変動回数カウンタ203iの値を0に設定する(S220)。その後、大当たり中フラグ203nをオンに設定し(S221)、停止コマンドを設定し(S225)、本処理を終了する。即ち、大当たり遊技中には、低確率の遊技状態が設定されて、電サポ遊技状態(時短遊技状態)も解除されて非電サポ遊技状態が設定される。
一方、S218の処理において、今回の抽選結果が特別図柄の外れであれば(S218:No)、時短中カウンタ203jの値が1以上であるかを判別し(S222)、時短中カウンタ203jの値が1以上であれば(S222:Yes)、時短中カウンタ203jの値を1減算して(S223)、変動回数カウンタ203iの値を1加算する(S224)。次に、上述したS225の処理を実行し、本処理を終了する。一方、時短中カウンタ203jの値が0であれば(S222:No)、S223の処理をスキップして、S225の処理を実行し、本処理を終了する。
次に、図788を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄1変動開始処理(S209)について説明する。図788は、特別図柄1変動開始処理(S209)を示したフローチャートである。この特別図柄1変動開始処理(S209)は、タイマ割込処理(図785参照)の特別図柄変動処理(図787参照)の中で実行される処理であり、特別図柄1保留球格納エリア203aの実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づいて、「特別図柄の大当たり」又は「特別図柄の外れ」の抽選(当否判定)を行うと共に、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81で行われる変動演出の演出パターン(変動演出パターン)を決定するための処理である。
特別図柄1変動開始処理(S209)では、まず、特別図柄1保留球格納エリア203aの実行エリアに格納されている特別当たり乱数カウンタC1、特別当たり種別カウンタC2、変動種別カウンタCS1の各値を取得する(S251)。次に、現在、遊技状態が確変期間中(高確率遊技状態)であるか判別する(S252)。なお、確変期間であるか否かの判断は、確変フラグ203mがオンであるか判別することにより実行される。この確変フラグ203mは、大当たりA1、大当たりB1、大当たりC1、大当たりD1に基づく大当たり遊技が終了したことに基づいて、オンに設定される(図794のS1116参照)。一方、大当たり遊技の開始に基づいて、オフに設定される(図787のS220参照)。
S252の処理において、現在の遊技状態が確変中であると判別された場合には(S252:Yes)、パチンコ機10が特別図柄の確変状態であるので、S253の処理に移行する。S253の処理では、S251の処理で取得した特別当たり乱数カウンタC1の値と、特別図柄大当たり乱数テーブル202a(図23(a)参照)とに基づいて、特別図柄の大当たりか否かの抽選結果を取得する(S253)。具体的には、特別当たり乱数カウンタC1の値を、特別図柄大当たり乱数テーブル202aに格納されている65536個の乱数値と1つ1つ比較する。上述したように、確変遊技状態(特別遊技状態)における特別図柄の大当たりとなる乱数値としては、現在の設定値が「1」に設定されている場合には、「0〜999」の1000個が設定されており、現在の設定値が「2」に設定されている場合には「0〜1099」の1100個が設定されている。そして、現在の設定値が「3」に設定されている場合には、「0〜1199」の1200個が特別図柄の大当たりとなる乱数値として設定されている。特別当たり乱数カウンタC1の値と、これらの当たりとなる乱数値とが一致する場合に、特別図柄の大当たりであると判定する。特別図柄の抽選結果を取得したら、S255の処理へ移行する。
一方、S252の処理において、パチンコ機10が特別図柄の通常遊技状態(低確率遊技状態)であると判別した場合には(S252:No)、S254の処理を実行する。S254の処理では、S251の処理で取得した特別当たり乱数カウンタC1の値と、特別図柄大当たり乱数テーブル202aとに基づいて、特別図柄の大当たりか否かの抽選結果を取得する(S254)。具体的には、特別当たり乱数カウンタC1の値を、特別図柄大当たり乱数テーブル202aに格納されている65535個の乱数値と1つ1つ比較する。通常遊技状態(低確率遊技状態)における特別図柄の大当たりとなる乱数値としては、現在の設定値が「1」に設定されている場合には、「0〜249」の250個が設定されており、現在の設定値が「2」に設定されている場合には、「0〜274」の275個が設定されている。そして、現在の設定値が「3」に設定されている場合には、「0〜299」の300個が特別図柄の大当たりとなる乱数値として設定されている。特別当たり乱数カウンタC1の値と、これらの当たりとなる乱数値とが一致する場合に、特別図柄の大当たりであると判定する。特別図柄の抽選結果を取得したら、S255の処理へ移行する。
S255の処理では、S253またはS254の処理によって取得した特別図柄の抽選結果が、特別図柄の大当たりであるか(即ち、取得している特別当たり乱数カウンタC1の値と、特別図柄大当たり乱数テーブル202aに設定されている判定値と一致するか)を判別し(S255)、特別図柄の大当たりであると判別された場合には(S255:Yes)、S251の処理で取得した特別当たり種別カウンタC2の値に基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(S256)。より具体的には、S251の処理で取得した特別当たり種別カウンタC2の値と、大当たり種別選択テーブル202dに格納されている乱数値とを比較し、5種類ある特別図柄の大当たり(大当たりA1、大当たりB1、大当たりC1、大当たりD1、大当たりE1)のうち、大当たり種別が何であるかを判別する。上述したように、特別当たり種別カウンタC2の値が「0〜39」の範囲にあれば、大当たりA1(10R確変大当たり)であると判別し、「40,41」であれば、大当たりB1(10R確変大当たり)であると判別し、「42〜47」の範囲にあれば、大当たりC1(5R確変大当たり)であると判別し、「48〜59」の範囲にあれば、大当たりD1(2R確変大当たり)であると判別し、「60〜99」の範囲にあれば、大当たりE1(10R通常大当たり、時短100回)であると判別する(図778参照)。
このS256の処理では、判別された大当たり種別(大当たりA1、大当たりB1、大当たりC1、大当たりD1、大当たりE1)に応じて、第1図柄表示装置37の表示態様(LED37aの点灯状態)が設定される。また、大当たり種別に対応した停止図柄を、第3図柄表示装置81において停止表示させるべく、大当たり種別(大当たりA1、大当たりB1、大当たりC1、大当たりD1、大当たりE1)が停止種別として設定される。
一方、S255の処理において、特別図柄の外れであると判別された場合には(S255:No)、外れ時の表示態様を設定する(S257)。S257の処理では、第1図柄表示装置37の表示態様を外れ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、特別図柄1保留球格納エリア203aの実行エリアに格納されている停止種別選択カウンタC3の値に基づいて、第3図柄表示装置81において表示する変動時間(変動パターン)を設定する。
S253、或いは、S254の処理を実行した後、次に、変動回数カウンタ203iの値を取得し(S258)、次いで、監視レベル記憶エリア203tのデータに応じて、現在の監視レベルが監視レベル4であるか否かを判別する(S271)。S271の処理において、監視レベル4であると判別した場合は(S271:Yes)、遅延用変動パターンテーブル202b4(図780参照)を参照して変動パターン(変動時間)を決定し(S272)、処理をS260へと移行する。ここで、上述した通り、遅延用変動パターンテーブル202b4(図780参照)を参照した場合は、一律で100秒間という極めて長い変動時間が必ず設定される。よって、次に大当たりになるまでに要する期間を長期化することができるので、出玉率を抑制することができる。
一方、S271の処理において、監視レベル4ではないと判別した場合は(S271:No)、遊技状態に応じて通常用変動パターンテーブル202b1(図779(b)参照)、または時短・確変用変動パターンテーブル202b2(図779(c)参照)のどちらかを参照して変動パターンを決定し(S273)、処理をS260へと移行する。
S272,S273の何れかの処理が終了した後で実行されるS260の処理では、S272,S273の何れかの処理で決定した変動パターンを表示制御装置114へ通知するための変動パターンコマンドを設定する(S260)。次いで、S259の処理で設定された停止種別を表示制御装置114へ通知するための停止種別コマンドを設定する(S261)。S261の処理が終わると、特別図柄変動処理(S104)へ戻る。
次に、図789を参照して、主制御装置110に電源が投入された場合に主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理について説明する。図789は、この立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S901)。初期設定処理(S901)の説明については図790を参照して後述するが、例えば、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。次いで、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウエイト処理(本実施形態では1秒)を実行する(S902)。そして、RAM203のアクセスを許可する(S903)。
次に、設定キー110bがオン位置に配置されているか否かを判別する(S904)。S904の処理において、設定キー110bがオン位置に配置されていると判別した場合は(S904:Yes)、設定変更状態、若しくは設定確認状態に設定されていることを意味するため、これらの状態に対応する制御を行うための設定値制御処理を実行し(S905)、後述するS912の処理へ移行する。この設定値制御処理(S905)の詳細については、図791を参照して後述する。一方、S904の処理において、設定キー110bがオン位置ではないと判別した場合には(S904:No)、S906の処理に移行する。
S906の処理では、電源装置115に設けたRAM消去スイッチ122がオンされているか否かを判別し(S906)、オンされていれば(S906:Yes)、処理をS915へ移行する。一方、RAM消去スイッチ122がオンされていなければ(S906:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S907)、記憶されていなければ(S907:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合も、処理をS915へ移行する。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S907:Yes)、RAM判定値を算出し(S908)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S909:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS915へ移行する。なお、図792のS1014の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
S915の処理では、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる払出制御装置111を初期化するために払出初期化コマンドを送信する(S915)。払出制御装置111は、この払出初期化コマンドを受信すると、RAM213のスタックエリア以外のエリア(作業領域)をクリアし、初期値を設定して、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。主制御装置110は、払出初期化コマンドの送信後は、RAM203の初期化処理(S916,S917)を実行する。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ122を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ122が押されていれば、RAMの初期化処理(S916,S917)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、RAM203の初期化処理(S916,S917)を実行する。RAMの初期化処理(S916,S917)では、RAM203の使用領域を0クリアし(S916)、その後、RAM203の初期値を設定する(S917)。RAM203の初期化処理の実行後は、S912の処理へ移行する。
一方、RAM消去スイッチ122がオンされておらず(S906:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S907:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S909:Yes)、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S910)。次に、サブ側の制御装置(周辺制御装置)を駆動電源遮断時の遊技状態に復帰させるための復電時の払出復帰コマンドを送信し(S911)、S912の処理へ移行する。払出制御装置111は、この払出復帰コマンドを受信すると、RAM213に記憶されたデータを保持したまま、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。
S912の処理では、演出許可を示す初期化コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信し、音声ランプ制御装置113および表示制御装置114に対して各種演出の実行を許可する。次いで、現在の遊技状態を示す状態コマンドを設定し(S913)、割込み許可を設定し(S914)、メイン処理に移行する。
次に、図790を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理(図789参照)の中の一処理である初期設定処理(S901)について説明する。図790は、この初期設定処理(S901)の内容を示すフローチャートである。
初期設定処理(S901)では、まず、電源が投入されたことを示すための立ち上げコマンドを音声ランプ制御装置113に送信する(S951)。次に、その他初期設定処理を実行し(S952)、本処理を終了する。
次に、図791を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理(図789参照)の中の一処理である設定値制御処理(S905)の内容について説明をする。図791は、この設定値制御処理(S905)を示したフローチャートである。
図791に示した通り、設定値制御処理(S905)では、まず、RAM消去スイッチ122がオンされているか否かを判別し(S971)、オンされていれば(S971:Yes)、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる払出制御装置111を初期化するために払出初期化コマンドを送信する(S972)。払出制御装置111は、この払出初期化コマンドを受信すると、RAM213のスタックエリア以外のエリア(作業領域)をクリアし、初期値を設定して、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。主制御装置110は、払出初期化コマンドの送信後は、RAM203の初期化処理(S973、S974)を実行する。RAMの初期化処理(S973、S974)では、RAM203の使用領域をクリアし(S973)、その後、RAM203の初期値を設定する(S974)。RAM203の初期化処理の実行後は、設定変更中を示す変更中コマンドを送信し(S975)、処理をS976へと移行する。
S976の処理では、設定スイッチ110cがオンさたか(押下されたか)否かを判別する(S976)。S976の処理において、設定スイッチ110cがオンされた(押下された)と判別した場合は(S976:Yes)、設定値格納エリア203gのデータを1加算することにより更新し(S977)、S978の処理へ移行する。一方、S976の処理において、設定スイッチがオフであると判別した場合は(S976:No)、S977の処理をスキップし、S978の処理へ移行する。
S978の処理では、設定キー110bがオフ位置に配置されているか否かを判別し(S978)。設定キー110bがオフ位置に配置されていると判別した場合は(S978:Yes)、設定変更完了を示す変更完了コマンドを音声ランプ制御装置113に送信し(S979)、本処理を終了する。即ち、設定変更状態を終了して、立ち上げ処理(図789参照)へと戻る。これにより、通常の遊技が可能な遊技可能状態に移行させることができる。
一方、S978の処理において、設定キー110bがオフ位置に配置されていないと判別した場合は(S978:No)、S976の処理へと戻る。つまり、S978の処理において設定キー110bがオフ位置に配置されたと判別されるまで、S976〜S978の各処理が繰り返される。
また、S971の処理において、RAM消去スイッチ122がオンされていないと判別した場合は(S971:No)、まず、払出制御装置111へ払出復帰コマンドを送信し(S980)、次いで、設定値格納エリア203gのデータを読み出す(S981)。S981の処理が終了すると、次に、読み出したデータに対応する設定値を設定値表示装置110aに表示させ(S982)、設定確認状態を示す状態コマンドを設定して(S983)、設定キー110bがオフ位置に配置されているか否かを判別する(S983)。S983の処理において、設定キー110bがオフ位置に配置されていると判別した場合は(S983:Yes)、そのまま本処理を終了する。つまり、遊技可能状態に移行させる。一方、S983の処理において、設定キー110bがオフ位置に配置されていないと判別した場合は(S983:No)、S983の処理を繰り返し実行する。つまり、設定キー110bがオフ位置に配置されるまで、設定確認状態を継続させる。
この設定値制御処理(図791参照)を実行することにより、設定変更状態において設定スイッチ110cに対する操作に応じて設定値を可変させることができる。また、設定確認状態において、設定スイッチ110bがオフ位置に配置されるまで、設定値表示装置110aに対して設定値を表示させ続けることができる。
次に、図792を参照して、上記した立ち上げ処理後に主制御装置110内のMPU201により実行されるメイン処理について説明する。図792は、このメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、4m秒周期の定期処理としてS1001〜S1007の各処理が実行され、その残余時間でS1010,S1011のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
メイン処理においては、まず、タイマ割込処理(図785参照)の実行中に、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信する外部出力処理を実行する(S1001)。具体的には、タイマ割込処理(図785参照)におけるS101のスイッチ読み込み処理で検出した入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置111に対して獲得球数に対応する賞球コマンドを送信する。また、特別図柄変動処理(図787参照)や始動入賞処理で設定された保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113に送信する。また、始動入賞処理や先読み処理で設定された入賞コマンドを音声ランプ制御装置113に送信する。更に、この外部出力処理により、第3図柄表示装置81による第3図柄の変動表示に必要な変動パターンコマンド、停止種別コマンド等を音声ランプ制御装置113に送信する。
次に、変動種別カウンタCS1の値を更新する(S1002)。具体的には、変動種別カウンタCS1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では198)に達した際、0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
変動種別カウンタCS1の更新が終わると、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S1003)、次いで、払出制御装置111から通知されたコマンドに応じて賞球数カウンタ203rのカウンタ値を更新するための賞球加算処理を実行する(S1031)。この賞球加算処理(S1031)の詳細については、図793を参照して後述する。賞球加算処理(S1031)の処理が終了すると、次いで、特別図柄の大当たり状態である場合に、大当たり演出の実行や、可変入賞装置65の特定入賞口(大開放口)65aを開放又は閉鎖するための大当たり制御処理を実行する(S1004)。尚、大当たり制御処理(S1004)の詳細については図794を参照して後述する。
次に、第2入球口640に付随する電動役物640aの開閉制御を行う電動役物開閉処理を実行する(S1005)。電動役物開閉処理では、普通図柄の当たり時の電動役物640aの開閉制御を開始する。
次に、第1図柄表示装置37の表示を更新する第1図柄表示更新処理を実行する(S1006)。第1図柄表示更新処理では、特別図柄1変動開始処理(図788参照)、または特別図柄2変動開始処理によって変動パターンが設定された場合に、その変動パターンに応じた変動表示を、第1図柄表示装置37において開始する。本実施形態では、第1図柄表示装置37のLED37aの内、変動が開始されてから変動時間が経過するまでは、例えば、現在点灯しているLEDが赤であれば、その赤のLEDを消灯すると共に緑のLEDを点灯させ、緑のLEDが点灯していれば、その緑のLEDを消灯すると共に青のLEDを点灯させ、青のLEDが点灯していれば、その青のLEDを消灯すると共に赤のLEDを点灯させる。
なお、メイン処理は4ミリ秒毎に実行されるが、そのメイン処理の実行毎にLEDの点灯色を変更すると、LEDの点灯色の変化を遊技者が確認することができない。そこで、遊技者がLEDの点灯色の変化を確認することができるように、メイン処理が実行される毎にカウンタ(図示せず)を1カウントし、そのカウンタが100に達した場合に、LEDの点灯色の変更を行う。即ち、0.4s毎にLEDの点灯色の変更を行う。尚、カウンタの値は、LEDの点灯色が変更されたら、0にリセットされる。
また、第1図柄表示更新処理(S1006)では、特別図柄1変動開始処理(図788参照)、または特別図柄2変動開始処理によって設定された変動パターンに対応する変動時間が終了した場合に、第1図柄表示装置37において実行されている変動表示を終了し、特別図柄1変動開始処理(図788参照)、または特別図柄2変動開始処理によって設定された表示態様で、停止図柄(第1図柄)を第1図柄表示装置37に停止表示(点灯表示)する。
次に、第2図柄表示装置83の表示を更新する第2図柄表示更新処理を実行する(S1007)。第2図柄表示更新処理(S1007)では、普通図柄変動開始処理によって第2図柄の変動時間が設定された場合に、第2図柄表示装置83において変動表示を開始する。これにより、第2図柄表示装置83では、第2図柄としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる変動表示が行われる。また、第2図柄表示更新処理では、普通図柄変動処理によって第2図柄表示装置83の停止表示が設定された場合に、第2図柄表示装置83において実行されている変動表示を終了し、普通図柄変動開始処理によって設定された表示態様で、停止図柄(第2図柄)を第2図柄表示装置83に停止表示(点灯表示)する。
次に、監視レベルを更新するための監視処理を実行する(S1032)。この監視処理(S1032)の詳細については、図795を参照して後述する。その後は、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S1008)、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S1008:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、次のメイン処理の実行タイミングに至ったか否か、即ち今回のメイン処理の開始から所定時間(本実施形態では4m秒)が経過したか否かを判別し(S1009)、既に所定時間が経過していれば(S1009:Yes)、処理をS1001へ移行し、上述したS1001以降の各処理を繰り返し実行する。
一方、今回のメイン処理の開始から未だ所定時間が経過していなければ(S1009:No)、所定時間に至るまでの間、即ち、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、初期値乱数カウンタCINI1、普通初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1の更新を繰り返し実行する(S1010,S1011)。
まず、初期値乱数カウンタCINI1と普通初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S1010)。具体的には、初期値乱数カウンタCINI1と普通初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では299、239)に達した際、0にクリアする。そして、初期値乱数カウンタCINI1と普通初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域にそれぞれ格納する。次に、変動種別カウンタCS1の更新を、S1002の処理と同一の方法によって実行する(S1011)。
ここで、S1001〜S1007,S1031,S1032の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して初期値乱数カウンタCINI1と普通初期値乱数カウンタCINI2の更新を繰り返し実行することにより、初期値乱数カウンタCINI1と普通初期値乱数カウンタCINI2(即ち、特別当たり乱数カウンタC1の初期値、普通当たり乱数カウンタC4の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1についてもランダムに更新することができる。
また、S1008の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S1008:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、NMI割込処理が実行されたということなので、S1012以降の電源遮断時の処理が実行される。まず、各割込処理の発生を禁止し(S1012)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信する(S1013)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S1014)、RAM203のアクセスを禁止して(S1015)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S1008の処理は、S1001〜S1007,S1031,S1032の各処理で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるS1010とS1011の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置110のメイン処理において、各設定が終わったタイミングで電源断の発生情報を確認しているので、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS1001の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS1001の処理から開始することができる。よって、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S901)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S1001の処理から開始することができる。従って、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
次に、図793を参照して、上述した賞球加算処理(S1031)の詳細について説明する。この賞球加算処理(S1031)は、上述した通り、払出制御装置111から受信したコマンドに応じて賞球数カウンタ203rの値を更新するための処理である。図828は、この賞球加算処理(S1031)を示したフローチャートである。
図793に示した通り、賞球加算処理(図793参照)が実行されると、まず、監視レベル記憶エリア203tの情報を参照して、現在の監視レベルが監視レベル1に設定されているか否かを判別する(S1041)。S1041の処理において、監視レベル1であると判別した場合は、初当たりが未発生の状態であり、出玉率の監視を行う必要が無い状態(出玉率が100%未満の状態)であり、払い出された賞球数の監視(賞球数カウンタ203rの更新)を行う必要がない状態であることを意味するため、そのまま本処理を終了する。
一方、S1041の処理において、監視レベル1以外の監視レベルであると判別した場合は(S1041:No)、次いで、払出制御装置111から賞球計数信号を受信したか否かを判別し(S1042)、賞球計数信号を受信したと判別した場合は(S1042:Yes)、受信した賞球計数信号によって通知された賞球の払い出し個数に応じたカウンタ値を賞球数カウンタ203rに加算することで更新して(S1043)、本処理を終了する。一方、S1042の処理において、払出制御装置111から賞球計数信号を受信していないと判別した場合は(S1042:No)、S1043の処理をスキップして、そのまま本処理を終了する。
この賞球加算処理(図793参照)を実行することにより、監視レベル2以上の範囲において、賞球の払い出しを検出する毎に、その検出された賞球の払い出し個数に応じて賞球数カウンタ203rの値を更新することができるので、後述する監視処理(S1032)の中で、この賞球数カウンタ203rのカウンタ値を用いて正確に出玉率を算出することができる。
次に、図794のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり制御処理(S1004)を説明する。図794は、この大当たり制御処理(S1004)を示すフローチャートである。この大当たり制御処理(S1004)は、メイン処理(図792)の中で実行され、パチンコ機10が特別図柄の大当たり状態である場合に、大当たりに応じた各種演出の実行や、特定入賞口(大開放口)65aを解放または閉鎖するための処理である。
大当たり制御処理(図794参照)では、まず、特別図柄の大当たりが開始されるかを判別する(S1101)。特別図柄変動処理(図787参照)のS219の処理が実行され、特別図柄の大当たりの開始を設定し、特別図柄の大当たりが開始される場合には(S1101:Yes)、規制状態格納エリア203uに格納されたデータに応じた長さのオープニング期間を示すオープニングコマンドを設定して(S1118)、本処理を終了する。
ここで設定されたオープニングコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理(図792参照)の外部出力処理の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、オープニングコマンドを受信すると、表示用オープニングコマンドを表示制御装置114へ送信する。表示制御装置114によって、表示用オープニングコマンドを受信されると、第3図柄表示装置81においてオープニング演出が開始される。
一方、S1101の処理において、特別図柄の大当たりが開始されない場合には(S1101:No)、特別図柄の大当たり中であるかを判別する(S1102)。特別図柄の大当たり中としては、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において特別図柄の大当たり(特別図柄の大当たり遊技中も含む)を示す表示がなされている最中と、特別図柄の大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。S1102の処理において、特別図柄の大当たり中でなければ(S1102:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、S1102の処理において、特別図柄の大当たり中であれば(S1102:Yes)新たなラウンドの開始タイミングであるかを判別する(S1103)。新たなラウンドの開始タイミングであれば(S1103:Yes)、特定入賞口(大開放口)65aを解放し(S1104)、新たに開始するラウンド数を示すラウンド数コマンドを設定する(S1105)。ラウンド数コマンドを設定した後は、本処理を終了する。ここで設定されたラウンド数コマンドは、RAM203内に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理(図792参照)の外部出力処理(S1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、ラウンド数コマンドを受信すると、そのラウンド数コマンドからラウンド数を抽出する。そして、抽出したラウンド数に応じた表示用ラウンド数コマンドを表示制御装置114へ送信する。表示制御装置114によって表示用ラウンド数コマンドが受信されると、第3図柄表示装置81において新たなラウンド演出が開始される。
一方、S1103の処理において、新たなラウンド数開始のタイミングでなければ(S1103:No)、特定入賞口(大開放口)65aの閉鎖条件が成立したかを判別する(S1106)。具体的には、特定入賞口(大開放口)65aを開放した後に所定時間(例えば、30秒)が経過した場合、または、特定入賞口(大開放口)65aを開放した後に球が所定数(例えば、10個)入賞した場合に、閉鎖条件が成立したと判別する。
S1106の処理において、特定入賞口(大開放口)65aの閉鎖条件が成立した場合には(S1106:Yes)、特定入賞口(大開放口)65aを閉鎖して(S1107)、本処理を終了する。一方、特定入賞口(大開放口)65aの閉鎖条件が成立していない場合には(S1106:No)、エンディング演出の開始タイミングであるかを判別する(S1108)。具体的には、通常時より多量の賞球の払い出しが行われる特別遊技状態(16ラウンドまたは2ラウンド全て)が終了した場合に、エンディング演出の開始タイミングであると判別する。
S1108の処理において、エンディング演出の開始タイミングである場合には(S1108:Yes)、エンディングコマンドを設定し(S1109)、本処理を終了する。ここで設定されたエンディングコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理(図792参照)の外部出力処理(S1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、エンディングコマンドを受信すると、RAM223の入賞情報格納エリア223fに格納されている入賞情報に基づいて、エンディング演出の表示態様を選択する。そして、選択したエンディング演出の表示態様に応じた表示用エンディングコマンドを表示制御装置114へ送信する。表示制御装置114によって表示用エンディングコマンドが受信されると、第3図柄表示装置81においてエンディング演出が開始される。
一方、S1108の処理において、エンディング開始タイミングではなければ(S1108:No)、大当たり終了のタイミングかどうか判別される(S1110)。大当たり終了タイミングとは、所定のエンディング期間(例えば、10秒)が経過したタイミングである。大当たり終了のタイミングではないと判別された場合には(S1110:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、S1110の処理において、大当たり終了のタイミングであると判別された場合には(S1110:Yes)、規制状態格納エリア203tに格納されている大当たり態様を示すデータを読み出して(S1111)、当該読み出したデータが監視レベル5の大当たり態様に対応するデータであるか否かを判別する(S1112)。S1112の処理において、監視レベル5の大当たり態様に対応するデータではないと判別した場合は(S1112:No)、次いで、今回終了する大当たりが大当たりE1であるか否かを判別する(S1113)。S1113の処理において、大当たり種別が大当たりE1であると判別した場合は(S1113:Yes)、時短中カウンタ203jの値に100を設定して(S1114)、処理をS1117へと移行する。つまり、特別図柄の抽選が100回実行されるまで継続する普通図柄の時短状態を設定する。一方、S1113の処理において、大当たりE1ではないと判別した場合は(S1113:No)、次いで、時短中カウンタ203jの値に65536を設定し(S1115)、確変フラグ203kをオンに設定して(S1116)、処理をS1117へと移行する。つまり、実質的に次回の大当たりまで継続する確変状態を設定する。これらに対し、S1112の処理において、監視レベル5の大当たり態様に対応するデータが読み出されたと判別した場合は(S1112:Yes)、S1113〜S1116の処理をスキップして、処理をS1117へと移行する。つまり、時短中カウンタ203jの値も確変フラグ203kの状態もリセットされたままとなるため、大当たり終了後の遊技状態が通常状態に設定される。S1117の処理では、大当たり中フラグ203nをオフに設定し(S1115)、本処理を終了する。
監視レベル5の場合は、大当たり終了後の遊技状態を強制的に最も不利な通常状態に設定する構成とすることにより、単位時間あたりの出玉率が高くなり過ぎてしまうことを抑制することができる。よって、遊技者の射幸心を過度に刺激してしまうことを抑制することができる。
次に、図795を参照して、上述した監視処理(S1032)の詳細について説明する。図795は、この監視処理(S1032)を示すフローチャートである。監視処理(S1032)では、まず、監視レベル記憶エリア203tに記憶されている監視レベルを読み出して(S3651)、読み出した監視レベルが監視レベル1であるか否かを判別する(S3652)。S3652の処理において、監視レベル1であると判別した場合は(S3652:Yes)、次いで、大当たり中フラグ203nがオンであるか否かを判別し(S3653)、大当たり中フラグ203nがオンであれば(S3653:Yes)、初当たりが発生したことを意味するため、監視レベル記憶エリア203tに記憶されているデータを監視レベル2に対応するデータに更新し(S3654)、更新後の監視レベルを示すレベルコマンドを設定して(S3655)、本処理を終了する。一方で、S3653の処理において、大当たり中フラグ203nがオフであると判別した場合は(S3653:No)、S3654,S3655の各処理をスキップして、そのまま本処理を終了する。
これに対して、S3652の処理において、監視レベル記憶エリア203tに格納されているデータが監視レベル1に対応するデータではない(監視レベル2以上に対応するデータである)と判別した場合は(S3652:No)、出玉率に応じて監視レベルを更新するか否かの判別を実行するための出率監視処理を実行して(S3656)、本処理を終了する。この出率監視処理(S3656)の詳細について、図796を参照して説明する。
図796は、出率監視処理(S3656)を示すフローチャートである。出率監視処理(S3656)では、まず、アウト数カウンタ203qの値を読み出して(S3671)、読み出したアウト数カウンタ203qのカウンタ値が1000より大きい値であるか否かを判別する(S3672)。S3672の処理において、アウト数カウンタ203qの値が1000以下であると判別した場合は(S3672:No)、出玉率を計算するための十分な期間(アウト球数)に達していないことを意味するので、そのまま本処理を終了する。
一方、S3672の処理において、アウト数カウンタ203qの値が1000より大きい値であると判別した場合は(S3672:Yes)、次いで、賞球数カウンタ203rの値を読み出して(S3673)、各期間に対応する期間出玉率を算出し(S3674)、算出した各期間の出玉率と、監視レベル選択テーブル202f(図781参照)の規定内容とに応じて、各期間の監視レベルのうち、最も高い監視レベルを特定する(S3675)。次いで、特定した監視レベルが現在設定されている監視レベルとは異なる値であるか否かを判別し(S3676)、異なる監視レベルであると判別した場合は(S3676:Yes)、監視レベル記憶エリア203tのデータを、S3675の処理で特定した監視レベルに対応するデータに更新し(S3677)、更新した監視レベルを示すためのレベルコマンドを設定して(S3678)、本処理を終了する。
これに対し、S3676の処理において、特定した監視レベルと現在の監視レベルとが一致していると判別した場合は(S3676:No)、S3677,S3678の各処理をスキップして、そのまま本処理を終了する。
この出率監視処理をメイン処理の中で実行することにより、出玉率に応じた監視レベルを遊技の状況に応じてリアルタイムで更新することができる。よって、出玉率をより細かく抑制することができる。
以上説明した通り、本第Z1実施形態におけるパチンコ機10では、遊技の状況に応じて、同一の種別の大当たりに当選したとしても、遊技者が獲得可能な利益(特典)の量(例えば、払い出される賞球数、大当たり終了後に設定される遊技状態等)や、利益を獲得するための獲得効率(大当たり遊技に要する期間)を可変させることが可能に構成した。より具体的には、所定の監視期間(例えば、遊技球が遊技領域に3000個発射されるまで)の間における特典の付与量に応じた情報を判別して、当該判別の判別結果に応じて、大当たり当選時に遊技者が獲得可能な利益(特典)の量(払い出される賞球数)や、利益を獲得するための獲得効率(大当たり遊技に要する期間)等を可変させるように制御する構成としている。
ここで、一般的な遊技機においては、大当たりに当選した場合に、当該大当たりにおいて獲得可能な利益(例えば、払い出される賞球、大当たり終了後に設定される遊技状態等)が大当たり種別毎に固定化されている仕様が通常であった。しかしながら、かかる従来型の遊技機では、遊技者の運次第で比較的短い期間の間に多量の利益が遊技者に付与され得るため、遊技者の射幸心を刺激し過ぎてしまう可能性があった。また、当たり遊技の間に特定の払出条件が成立する毎に特定数の遊技媒体(遊技球や遊技メダル等)を払い出すことにより遊技者に特典(利益)を付与する仕様の遊技機においては、短時間に特典(遊技媒体)が多量に付与されすぎてしまうと、遊技機の内部に格納されている遊技媒体が不足してしまい、遊技機に対して遊技媒体が新たに供給されるまで遊技不能になってしまう(当たり遊技が中断されてしまう)虞があるという問題点があった。更に、ホールの一部の遊技機において特典(遊技媒体)が短時間に付与されすぎてしまうと、当該一部の遊技機に対して多量の遊技媒体を補充しなければならないため、ホールの他の遊技機において遊技を行うための遊技媒体が足りなくなってしまう虞があった。また、遊技媒体が不足することのないようにするためには、ホールにおいて予備の遊技媒体を多量に用意しておく方法が考えられるが、予備の遊技媒体を保管しておくためのスペースが余計に必要となったり、予備の遊技媒体を準備するための金銭的な負担が必要となってしまうという問題点もある。
これに対して本第Z1実施形態では、所定の監視期間の間における特典の付与量に応じて、大当たりのラウンド数(得られる特典の量)や大当たり遊技に要する期間(オープニング期間やインターバル期間の長さ)、次に大当たりとなるまでに要する期間(大当たり終了後に設定される変動パターンシナリオ)等を可変させることを可能とし、所定の監視期間の間における特典の付与量が多くなるほど、特典の付与が抑制されるように構成している。このように構成することで、所定の監視期間以上の長さの所定の単位時間(例えば、6000個の遊技球が発射されるまでの間の期間)の間における出玉率を所定値(220%)以下に制限することができるので、遊技者の射幸心を過剰に刺激しすぎてしまうことを抑制(防止)することができる。また、遊技機の内部に格納されている遊技球が不足してしまうことを抑制することができるので、遊技球が不足している間遊技が不能となってしまう状況を発生し難くできると共に、予備の遊技媒体(遊技球)を過剰に用意しておく必要がなくなるため、ホールの金銭的及び空間的な負担を低減することができる。
なお、本第Z1実施形態では、監視レベルが2以上に上がった場合に、メイン処理(図792参照)が実行される毎に、監視処理(図795参照)の中で出玉率を計算して監視レベルを更新する構成としていたが、監視レベルの更新有無の判別を行う契機はこれに限られるものではない。例えば、新たなアウト球を検出する毎に監視レベルを更新するか否かの判別(出率監視処理)を実行する構成としてもよい。また、例えば、特定個数(例えば、1000発)のアウト球を検出する毎に監視レベルを更新するか否かの判別を実行する構成としてもよい。このように構成することで、監視レベルを更新するか否かの判別の実行頻度を低減することができるので、MPU201の処理負荷を軽減することができる。なお、特定個数(1000発)のアウト球を検出する毎に監視レベルを更新する方法を採用する場合は、例えば、監視レベルが2以上になってから1000発のアウト球を検出する毎に、その1000発のアウト球を検出するまでに検出された賞球数のカウント値をRAM203の所定の記憶領域(第1記憶領域から第6記憶領域のいずれか)に時系列順に記憶していく構成としてもよい。即ち、最初の1000発を検出した場合は、第1記憶領域に対して賞球数のカウント値を記憶し、次の1000発を検出した場合は、第1記憶領域のデータを第2記憶領域にシフトさせると共に第1記憶領域に新たなカウント値を記憶し、以降も1000発のアウト球を検出する毎に所定の記憶領域に記憶されている各データを次の記憶領域にシフトさせた上で第1記憶領域に新たなカウント値を記憶する制御を繰り返してもよい。また、データシフトの際は、第6記憶領域に記憶されていたデータ(カウント値)を破棄してもよい。そして、1000発のアウト球を検出して新たなカウント値を記憶する毎に、第1〜第3記憶領域に記憶されているデータに基づいて直近の3000発のアウト球を検出するまでの間の出玉率(賞球数のカウント値の合計を3000で除した値×100%)を計算し、第1〜第4記憶領域に記憶されているデータに基づいて直近の4000発のアウト球を検出するまでの間の出玉率(賞球数のカウント値の合計を4000で除した値×100%)を計算し、第1〜第5記憶領域に記憶されているデータに基づいて直近の5000発のアウト球を検出するまでの間の出玉率(賞球数のカウント値の合計を5000で除した値×100%)を計算し、第1〜第6記憶領域に記憶されているデータに基づいて直近の6000発のアウト球を検出するまでの間の出玉率(賞球数のカウント値の合計を6000で除した値×100%)を計算して、監視レベル選択テーブル202f(図781参照)に基づく監視レベルの更新を行ってもよい。このように構成することで、出玉率の算出に要する処理負荷を最低限にすることができるので、監視レベルの判別に要する処理負荷を軽減することができる。
本第Z1実施形態では、オープニング期間やインターバル期間の長さ、ラウンド数、開放パターン、および大当たり終了後の遊技状態を監視レベルに応じて異ならせることにより、監視レベルに応じて出玉率を調節可能に構成していたが、これに限られるものではない。例えば、エンディング期間の長さを監視レベルに応じて可変させることにより、出玉率を調節可能に構成してもよいし、特定入賞口65aへの入球に対する賞球の払出個数を監視レベルに応じて可変させることにより、出玉率を調節可能に構成してもよい。また、大当たり確率や大当たり種別の振り分けを監視レベルに応じて可変させる構成としてもよいし、監視レベルに応じて設定値を一時的に変更することで出玉率を調節可能に構成してもよい。また、例えば、監視レベルが高くなるほど遊技球の発射速度を遅くすることで、単位時間あたりの出玉率が増加し難くなるように構成してもよいし、賞球の払出速度を遅くすることで単位時間あたりの出玉率が増加し難くなるように構成してもよい。また、例えば、監視レベルが高くなるほど、外部から新たに補充された賞球が賞球タンクに到達するまでに要する期間が長くなるように構成してもよいし、賞球タンクが空になっていなくても、賞球タンクが空になったことを示すエラーが発生し易くなるように構成してもよい。
本第Z1実施形態では、監視レベルを5段階で規定していたが、監視レベルは5段階よりも少なくてもよいし、多くてもよい。監視レベルの段階数(レベル数)を少なくすることにより、大当たり態様選択テーブル202g(図782参照)のデータ量を低減することができるので、ROM202の記憶容量を削減することができる。一方で、監視レベルの段階数(レベル数)を多くすることによって、より細かく出玉率を調節することができる。
本第Z1実施形態では、監視レベル4が設定されている場合に、特別図柄の変動時間として100秒間という極めて長い変動時間が必ず設定されるように構成することで、次に大当たりに当選するまでの期間を長くすることにより、特に、次の大当たりまでれんぞくして遊技球を発射し続けた場合における出玉率を低減するように構成していたが、次の大当たり遊技が実行されるまでの期間を長期化する方法は、これに限られるものではない。例えば、特別図柄の停止表示期間(確定表示期間)を極めて長い時間に設定することにより、次に大当たり遊技が実行されるまでの期間を長期化してもよいし、大当たり終了後に所定期間の遊技停止期間を設定する構成としてもよい。
本第Z1実施形態では、監視レベル5に設定されている状態においてのみ、大当たり終了後の遊技状態を大当たり種別に関係なく通常遊技状態に設定する構成としていたが、他の監視レベルにおいても大当たり終了後の遊技状態を通常の対応関係とは異ならせてもよい。より具体的には、例えば、監視レベル3や監視レベル4に設定されている状態で大当たりに当選した場合は、時短回数が少なくなるように構成してもよい。より具体的には、監視レベル3で確変大当たりに当選した場合、時短回数が100回に設定されるように構成してもよい。また、監視レベル4で確変大当たりに当選した場合、時短回数が0に設定されるように構成し、通常大当たりに当選した場合、時短回数が10に設定されるように構成してもよい。また、例えば、特別図柄の確変状態の継続回数を監視レベルに応じて異ならせても良い。
本第Z1実施形態では、大当たり開始時に大当たり動作を決定すると、当該決定された大当たり動作が大当たり終了まで変更されることがないように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、大当たり遊技の実行中も監視レベルが更新された場合には、更新後の監視レベルに応じた大当たり動作態様に変更可能に構成してもよい。このように構成することで、出玉率が高くなり過ぎてしまうことをより確実に抑制することができる。
本第Z1実施形態では、一旦監視レベル2以上になると、電源が投入されている間は監視レベル1に戻らないように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、各期間の出玉率が全て100%以下になったことを契機として、監視レベルを1に下げる構成としてもよい。このように構成することで、出玉率を監視しない期間をより多く設けることができるので、主制御装置110のMPU201の処理負荷を軽減することができる。
本第Z1実施形態では、アウト球の検出数に基づいて監視期間を規定していたが、これに限られるものではない。例えば、時刻情報を計時する計時装置(RTC、Real Time Clock)を設けておき、計時装置の計時する時刻情報(計時情報)に応じて経過時間を判別可能に構成してもよい。そして、監視期間を経過時間によって規定してもよい。より具体的には、例えば、第1期間を直近の30分間、第2期間を直近の40分間、第3期間を直近の50分間、第4期間を直近の60分間として規定し、60分間の間の出玉率が220%を超えないように制御する構成としてもよい。このように構成することで、監視レベルとは無関係に、アウト球の個数を監視する必要がなくなるため、処理負荷を軽減することができる。
本第Z1実施形態では、所定の監視期間(アウト球が3000発、4000発、5000発、および6000発検出されるまでの期間)の間に払い出される賞球数に応じて出玉率を算出して、監視レベルを設定するように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、所定の監視期間の間に当選した大当たりの回数に応じて監視レベルを設定してもよい。このように構成することで、監視レベル2以上の状態において賞球の払い出しを検出する毎に賞球数カウンタ203rの値を更新する処理が不要となるので、主制御装置110の処理負荷を軽減することができる。
本第Z1実施形態では、出玉率に応じて監視レベルを可変させることにより、単位時間あたりの出玉率が所定範囲内(220%以下の範囲内)に収まるように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、監視レベルによる管理に代えて、単に、有利状態(確変状態や時短状態)において大当たりが発生した特別図柄の抽選回数に応じて、大当たり終了後に設定される有利状態の回数(時短回数)や変動パターンテーブルを切り替える制御を実行することにより、単位時間あたりの出玉率が所定範囲内に収まるように設計してもよい。このように構成することで、監視レベルの更新やアウト球数、賞球数の更新等を行う必要がなくなるため、主制御装置110の処理負荷を軽減することができる。
<第Z2実施形態>
次に、図797から図816を参照して第Z2実施形態について説明をする。上述した第Z1実施形態では、主制御装置110にて実際に遊技に用いられた遊技球数(アウト数)と、遊技の結果として払い出された遊技球(賞球数)と、を計測し、アウト数に対する賞球数の割合(出玉率)を算出可能に構成していた。そして、所定期間(直近のアウト数が3000個、4000個、5000個、6000個となる期間)に対する出玉率(期間出玉率)を算出することで、過去の遊技結果を出玉率で監視可能に構成していた。さらに、直近のアウト数に対する期間出玉率に応じて、後の遊技における出玉率の増加(上昇)を抑制したり、後の遊技において出玉率を強制的に減少(低下)させたりする出玉率制御(出玉制御)を実行可能に構成していた。このように構成することで、遊技者に対して過剰に賞球が付与されることを防ぐことができるものであった。
これに対して、本第Z2実施形態におけるパチンコ機10は、上述した第20実施形態と同様にベース表示装置401を設けており、ベース表示装置401にて算出される各種データを用いて出玉率制御を実行可能に構成している点で上述した第Z1実施形態と相違している。なお、ベース表示装置401の詳細な説明については、上述した第20実施形態と同一であるため省略する。このように構成することで、パチンコ機10の主制御装置110にて出玉率制御を実行するために用いられる各種データ(アウト数の計測データや賞球数の計測データ等)を、主制御装置110のRAM203に格納する必要が無くなるため、上述した第Z1実施形態に対して、主制御装置110のRAM203に格納させるデータ(アウト数、賞球数を記憶するためのデータ)の量を削減することができると共に、主制御装置110のMPU201にてアウト数を加算する処理(アウト数カウンタ203qの値を更新する処理)や、賞球数を加算する処理(賞球数カウンタ203rの値を更新する処理)や出玉率を算出する処理を行う必要が無くなるため、主制御装置110の処理負荷を軽減させることができる。
さらに、上述した第Z1実施形態では、主制御装置110にて実行される出玉率制御として、所定期間内で遊技者に過剰な賞球が付与されてしまう(例えば、アウト数が6000個となる期間にて賞球が13200個以上払い出されてしまう)ことを抑制(禁止)するための出玉率制御(出玉率制限制御)を実行可能に構成していた。このように構成することで、一時的に大量の賞球を遊技者に提供することが可能な遊技仕様(例えば、アウト1000個となる期間にて賞球を7000個払い出すことが可能な遊技仕様)のパチンコ機10を開発したとしても、出玉率制限制御を実行することにより所定期間にて払い出される賞球数が調整されるため、所定期間内で遊技者に過剰な賞球が付与されることを抑制しながらも、遊技者に多くの賞球を付与可能なバリエーションに富んだ遊技仕様のパチンコ機10を提供することができるものであった。
これに対して、本第Z2実施形態では、上述した出玉率制限制御に加え、所定期間内に払い出される賞球数が著しく少ない場合に、通常の遊技仕様よりも出玉率が高くなり易くする出玉率制御(出玉率増加制御)を実行可能に構成している。つまり、上述した第Z1実施形態では、所定期間内において付与可能な賞球数に上限を設定し、その上限を超えないように出玉率制御を実行するものであったが、本第Z2実施形態では、所定期間内において付与する賞球に下限(出玉率の下限値)を設定し、その下限を下回らないように出玉率増加制御を実行するように構成している。このように、出玉率増加制御を実行可能に構成することで、長時間にわたって大当たり当選すること無く賞球を獲得出来なかった遊技者(出玉率が低い遊技者)に対して、大量の賞球を獲得させる機会を提供することができるため、遊技者に継続して遊技を行わせることができる。
さらに、本第Z2実施形態におけるパチンコ機10は、出玉率制限制御によって削減された賞球数(削減された大当たり遊技のラウンド数)を一時的に記憶可能なストック機能を有しており、出玉率増加制御が実行される場合に、ストック機能により記憶されている賞球数(大当たり遊技のラウンド数)を加算して付与可能に構成している。このように構成することで、出玉率増加制御が実行された場合に付与される賞球数を、過去の遊技結果に応じて異ならせることができる。よって、遊技者に対して、過去の遊技結果(遊技履歴)を参照して遊技するパチンコ機10を選択する楽しみを提供することができる。
また、出玉率制限制御が実行された遊技者に対しては、その後継続して行った遊技の結果が遊技者に不利となる遊技結果であったとしても、ストック機能によりストックされている(記憶されている)賞球数を出玉率増加制御により還元させることができるため、遊技結果に関わらず継続して遊技を行わせ易くすることができる。よって、遊技の稼働を向上させることができる。
加えて、大当たり当選したことを遊技者に報知するための表示態様(第3図柄の停止表示態様)として、大当たり遊技中に実行される出玉率制御(出玉率制限制御(出玉率の増加を抑制するための制御)や、出玉率増加制御(出玉率を増加させるための制御))の内容を判別し、実際に実行される大当たり遊技の態様(ラウンド遊技数)に対応させた表示態様を表示可能に構成し、大当たり遊技中に実行される大当たり遊技演出の演出態様も同様に、実際に実行される大当たり遊技の態様に対応させた演出態様で実行するように構成している。
つまり、本実施形態では、同一の大当たり種別が設定された大当たりに当選した場合であっても、実行される出玉率制御に応じて大当たり遊技の態様(ラウンド遊技数)が異なるように構成しているため、設定された大当たり種別に基づいて第3図柄の停止表示態様を設定してしまうと、同一の停止表示態様(例えば、777)で第3図柄が停止表示されたにも関わらず、実際に実行されるラウンド遊技の数が異なる場合が発生してしまい、遊技者に違和感を与えてしまうという問題があった。
これに対して、本第Z2実施形態では、実際に実行される大当たり遊技の態様(ラウンド遊技数)に対応させて第3図柄を停止表示することができるため、遊技者に違和感を与える事無く大当たり遊技を実行することができる。
さらに、出玉率制限制御によって削減される大当たり遊技のラウンド数をストックする場合には、削除された後のラウンド数に対応した大当たり遊技演出を実行し、その大当たり遊技演出中において、遊技者に付加価値を付与するようにラウンド数のストック演出を実行するように構成している。つまり、実際には、設定された大当たり種別に対応する大当たり遊技のラウンド数の一部をストックしているだけだが、遊技者に対しては、設定された大当たり種別に対応する大当たり遊技のラウンド数よりも少ないラウンド数(ストック分を除いたラウンド数)の大当たり遊技が実行されることを示す大当たり遊技演出を実行し、あたかも、少ないラウンド数の大当たりに当選したと思わせたうえで、大当たり遊技中にラウンド数をストックしたと思わせるようなストック演出を実行可能に構成している。
このように構成することで、遊技者に対して、ストック演出によってラウンド遊技がストックされたことが報知された場合に、特別図柄抽選で大当たり当選したことにより付与される特典とは別に、新たな特典が付与されたと思わせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
加えて、本第Z2実施形態では、上述したストック機能によりラウンド遊技がストックされている状態であることを遊技者に報知可能に構成している。このように構成することで、次に大当たり当選した場合に、ストックされているラウンド遊技が加算された大当たり遊技が実行されるのではと期待感を持たせながら遊技者に意欲的に遊技を行わせることができる。さらに、ラウンド遊技がストックされている状態であることを遊技者に報知可能なストック報知の態様は、特別図柄抽選の結果(判別手段の判別結果)、先読み処理の結果(事前判別手段の判別結果)、及び、設定されている監視レベルに応じて可変されるように構成している。
このように構成することで、ストック報知の態様に応じてストックされているラウンド遊技が加算され得る状態(され易い状態)であるか否かを大当たり遊技が実行されるよりも前に遊技者に示唆することができる。よって、遊技者に対して意欲的に遊技を行わせることができる。
<第Z2実施形態における特徴的な演出内容について>
次に、図797から図799を参照して、本第Z2実施形態のパチンコ機10において実行される演出内容について説明をする。まずは、図797(a)を参照して、監視レベルが通常の状態(監視レベル1又は2の状態)にて10ラウンド確変大当たり(大当たりA1)に当選したことを示すための表示内容について説明をする。図797(a)に示した通り、主表示領域Dmには、ウサギを模したキャラクタ801が遊技者にとって有利な大当たり遊技(10ラウンド確変大当たり)が実行されることを祝福する態様で表示され、画面中央部には、大当たり遊技終了後に確変状態が設定されることを示すための表示態様である「超」の文字と、実行される大当たり遊技のラウンド数を示すための表示態様である「10」の文字と、大当たり遊技が実行されることを示すための「大当たり」の文字が表示される。
また、小領域Dm1には、今回当選した大当たりが大当たりA1であることを示すための停止表示態様である「777」が表示され、小領域Dm3には、大当たり遊技中に遊技者に実行させる遊技方法が右打ち遊技であることを案内するための案内態様として「右打ち」の文字が表示される。そして、副表示領域Dsには、今回実行される大当たり遊技の内容を遊技者に分かり易く報知するための「10ラウンド大当たり確定」のコメントが表示される。
次に、図797(b)を参照して、監視レベル5が設定されている状態、即ち、出玉率を低下させるための制御(出玉率制限制御)が実行される状態にて10ラウンド確変大当たり(大当たりA1)に当選したことを示すための表示内容について説明をする。図797(b)に示した通り、小領域Dm1には、今回当選した大当たりが大当たりA1であることを示すための停止表示態様である「777」が表示されているが、出玉率制限制御が実行されることにより実際に実行される大当たり遊技のラウンド数が2ラウンドとなるため、遊技者に対しては、2ラウンドの大当たり遊技が実行されることを示すための表示態様として実行される大当たり遊技のラウンド数を示すための表示態様である「2」の文字と、大当たり遊技が実行されることを示すための「大当たり」の文字が表示される。
また、監視レベル5の状態で確変大当たりに当選した場合には、出玉率制限制御により大当たり遊技終了後には通常状態が設定されることから、10ラウンド確変大当たりに当選した場合であっても「超」の文字が表示されない。このように構成することで、実際は大当たり種別「大当たりA1」が設定される大当たりに当選しているが、遊技者に対しては、2ラウンド大当たり遊技が実行される大当たりD1に当選したかのような演出(大当たり演出)を実行することができるため、遊技者に違和感を与える事無く、出玉率制限制御に基づく大当たり遊技を実行することができる。
さらに、副表示領域Dsには、今回の大当たり遊技中にラウンド遊技のストックを獲得可能なストック演出が実行される可能性があることを遊技者に案内するための案内態様として「大当たり中にラウンドストックするかも」のコメントが表示される。
図797(b)に示した表示画面は、監視レベル5の状態で大当たり当選した場合、或いは、監視レベルに関わらず、2ラウンド大当たり遊技が実行される大当たりD1に当選した場合に表示されるように構成している。このように構成することで、図797(b)の画面が表示された時点では、ストック演出が実行されるか否かを遊技者に把握させ難くすることができ、後に実行される大当たり遊技中の演出内容に遊技者を注視させることができる。
また、上述した第Z1実施形態と同様に、設定される監視レベルに応じて、大当たり遊技の態様だけで無く、特別図柄変動の変動パターンも可変可能に構成していることから、大当たり当選するよりも前に実行された特別図柄変動の変動パターンを分析することで現在の監視レベルを予測し、その予測結果と、大当たり遊技が開始される時点の表示態様と、を複合的に分析することで、今回の2ラウンド大当たり遊技中にストック演出が実行されるか否かを予測するという楽しみを遊技者に提供することができる。
なお、図797(b)に示した例では、小領域Dm1に、実際の大当たり種別に対応した表示態様(777)が停止表示されるように構成しているが、これに限ること無く、実際の大当たり種別に対応した表示態様を表示しないように構成しても良いし、遊技者が大当たり種別を判別することが困難な表示態様で表示するように構成しても良い。これにより、実際の大当たり種別を遊技者が判別し難くなるため、演出効果をより高めることができる。
次に、図798(a)を参照して、大当たり遊技中に実行されるストック演出の内容について説明をする。図798(a)は、大当たり遊技中に実行されるストック演出中に表示される表示画面の一例を示した図である。本第Z2実施形態では、出玉率制限制御によって削減されたラウンド遊技数に対応する数のラウンド遊技をストック可能に構成しており、ラウンド遊技をストックしている状態で、ストックを開放する開放条件が成立した場合に、ストックされているラウンド遊技が実行されるように構成している。
具体的には、ストックの開放条件として、出玉率が低い状態で設定され易い監視レベルEXが設定されている状態で大当たり遊技が実行される場合に、実行される大当たり遊技のラウンド遊技数にストックされていたラウンド遊技数を加算した大当たり遊技が実行されるように構成している。よって、ラウンド遊技がストックされるか否かによって遊技者に付与される(後に付与されることとなる)特典の量に差を持たせることができるため、ストック演出の演出内容(演出結果)に対して遊技者に興味を持たせることができる。
図798(a)に示した通り、ストック演出が実行されると、主表示領域Dmに3つの宝箱TB1〜TB3が表示され、時間経過に応じて矢印YGが差し示す宝箱の種別(TB1,TB2,TB3)が切り替わるように可変表示される。そして、矢印YGが所望の宝箱を差し示している状態で枠ボタン22を押下すると、矢印YGが差し示している宝箱が開放する演出が実行される。
例えば、宝箱TB2を開放させるように枠ボタン22を押下した場合には、図798(b)に示した通り、宝箱TB2のみが開放する演出が実行され、宝箱TB2の中からラウンド遊技をストックしたことを示すための表示態様である「R」のアイコンTB2aが表示される。そして副表示領域Dsにはラウンド遊技をストックしたことを示すための案内態様として「ラウンドストック獲得おめでとう」のコメントが表示される。これにより、遊技者にストック演出の内容を分かり易く報知することができる。
次に、図799を参照して、ラウンド遊技をストックしている状態における演出内容について説明をする。図799(a)は、ラウンド遊技をストックしている状態で実行される変動表示演出の表示画面の一例を示した図であって、図799(b)は、ストックされているラウンド遊技が放出される大当たり遊技に当選した場合の表示画面の一例を示した図である。
図799(a)に示した通り、小表示領域Dm10には、現在獲得している(ストックしている)ラウンド遊技数を示唆するためのストック態様として「R×2」が表示されている。このストック態様は、ストック演出の演出結果がラウンド遊技をストックしたことを示す演出結果となった回数を示すものである。よって、実際にストックされているラウンド遊技数を具体的に報知するものでは無い。
さらに、小表示領域Dm11には、ストックが放出される期待度を示唆するための放出示唆態様として爆弾を模したアイコン812が表示されている。このアイコン812の表示態様が、大当たり当選期待度や、設定されている監視レベルに応じて可変表示されるように構成している。よって、遊技者は、アイコン812の表示態様と、小領域Dm10に表示されているストック態様とを把握することにより、いつ、どの程度のストックが放出されるのかを予測しながら遊技を楽しむことができる。
ストックが放出される大当たりに当選すると、図799(b)に示した通り、アイコン812が爆発する表示態様が表示されると共に、放出されるストック数を遊技者に報知するための報知態様として「ストック放出+2ラウンド」の文字が表示される。これにより、今回実行される大当たり遊技のラウンド数としてストック分が加算されたラウンド数が表示されるため、遊技者の遊技意欲を高めることができる。
なお、本実施形態では、今回の大当たり遊技で加算されるラウンド数(放出されるストック数)を一度に報知するように構成しているがこれに限ること無く、大当たり遊技の進行に沿って複数回に分割して報知するように構成してもよく、この場合、大当たり遊技のインターバル期間にてエンディング演出を疑似的に表示させ、その表示期間中にストックされているラウンド遊技が放出される演出(ストック放出演出)を実行するように構成すると良い。これにより、大当たり遊技が終了するまで常にラウンド遊技数が加算されることを期待しながら遊技を行わせることができる。また、この場合、表示画面に表示されているラウンド数が最終ラウンドでは無い状態において、即ち、次のラウンド遊技が実行されることが確定している状態におけるインターバル期間にてエンディング演出を疑似的に表示する演出パターンを実行可能に構成し、その演出パターンが実行された場合には、必ずストック放出演出が実行されるように構成すると良い。
このように構成することで、遊技者に対して違和感のある演出が実行された場合(大当たり遊技が終了しないタイミングであるにも関わらず、エンディング演出が実行される場合)に、ストック放出演出が実行されることが確定するため、遊技者に対して大当たり遊技中に実行される様々な演出の内容に興味を持たせることができる。
さらに、本第Z2実施形態では、ストックされているラウンド遊技が放出される場合に、ストック放出演出を実行可能に構成しているが、ストック放出演出が実行される条件はこれに限ること無く、例えば、大当たり遊技が実行される状態において獲得済みの特図保留の中に大当たり当選を示す入賞情報が含まれている場合に、今回実行される大当たり遊技が開始されてから、次に実行される大当たり遊技(保留内大当たり)が終了するまでの期間を用いて一連の大当たり遊技演出を実行するように構成し、その一連の大当たり遊技演出にて、次に実行される大当たり遊技のラウンド数を、ストック放出演出を用いて報知するように構成しても良い。このように構成することで、ラウンド遊技をストックしていない状態であってもストック放出演出を実行することができるため、ストック放出演出の発生頻度を高めることが出来る。
また、ラウンド遊技がストックされていることが報知されていない(小領域Dm10にストック態様が表示されていない)状態で実行される大当たり遊技にてストック放出演出を実行することができるため、遊技者に対して意外性のある演出を提供することができる。さらに、1回の大当たり遊技にて実行されるラウンド遊技数の一部を大当たり遊技開始時に遊技者に報知し、残りのラウンド遊技数を、ストック放出演出を用いて報知するように構成しても良い。
<第Z2実施形態における電気的構成について>
まず、図800を参照して、本第Z2実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成について説明をする。図800は、第Z2実施形態におけるパチンコ機10のブロック図である。本実施形態におけるパチンコ機10は、上述した第Z1実施形態におけるパチンコ機10に対して、主制御装置110の入出力ポート205に対して双方向に通信可能なベース表示装置制御回路402が接続され、そのベース表示装置制御回路402にRAM403と、ベース表示装置401とが接続されている点で相違している。それ以外の構成は同一であり、同一の構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
ベース表示装置401は、役物比率に関する情報の1つであるパチンコ機10のベース値を表示するものであって、大当たり時、高確率(確変)時、時短時を除く通常時において、100発の球に対して払い出される(賞球される)球の数(割合)であるベース値を、アウト球数が60000個となる毎に記憶し、記憶されたベース値を履歴表示として複数個表示可能に構成されている。このベース表示装置401の具体的な構成については、上述した第20実施形態と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
ベース表示装置制御回路402は、ベース表示装置401に表示させるためのベース値を算出するための制御回路であって、入出力ポート205から受信したアウト数や賞球数に基づいてベース値を算出するための処理が実行される。そして、算出したベース値や、入出力ポート205から受信したアウト数や賞球数をRAM403に記憶させるための制御を実行する。さらに、本第Z2実施形態では、主制御装置110のMPU201から期間出玉率に関する要求コマンドを受信した場合に、その要求コマンドに対応する期間出玉率をRAM403から読み出し、読み出した期間出玉率を示す情報を主制御装置110のMPUへと出力する制御が実行を実行する。
ベース表示装置401には、上述した第20実施形態と同様に、大当たり時、高確率(確変)時、時短時を除く通常時において、100発の球に対して払い出される(賞球される)球の数(割合)であるベース値が表示されるが、ベース表示装置制御回路402は、遊技状態に関わらず、入出力ポート205から受信したアウト数や賞球数に関する情報を、時系列的にRAM403へと記憶させるように構成しており、主制御装置110のMPU201から送信される要求コマンドを受信した場合に、その要求コマンドに対応する期間の期間出玉率(例えば、直近1000個のアウト球数に対する出玉率)を算出可能に構成している。
なお、期間出玉率については、要求コマンドを受信した場合に算出するように構成しても良いし、予め期間出玉率を算出し、RAM403に時系列的に記憶させるように構成しても良い。さらに、要求コマンドの有無に関わらず、定期的に期間出玉率を示す情報(コマンド)を、主制御装置110のMPU201へと出力するように構成しても良い。さらに、本第Z2実施形態では、期間出玉率を示す情報をRAM403から読み出す構成としているが、これに限ること無く、RAM403から期間出玉率を算出する対象期間における賞球数を読み出すように構成し、主制御装置110のMPU201にて実行される処理にて期間出玉率を算出するように構成しても良い。
次に、図801(a)を参照して、本第Z2実施形態におけるパチンコ機10の主制御装置110が有するROM202の構成について説明をする。図801(a)は、本第Z2実施形態におけるパチンコ機10の主制御装置110が有するROM202の構成を模式的に示した図である。図801(a)に示した通り、本第Z2実施形態では、上述した第Z1実施形態に対して、監視レベル選択テーブル202fに代えて監視レベル選択2テーブル202afを、大当たり態様選択テーブル202gに代えて大当たり態様選択2テーブル202agを設けた点で相違している。それ以外の構成は同一であり、同一の構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
監視レベル選択2テーブル202afは、主制御装置110における出玉率の監視度合いを規定したデータテーブルである。本第Z2実施形態においても、上述した第Z1実施形態と同様に、複数段階の監視レベル(レベル1〜レベルEX)を設定可能に構成しており、設定される監視レベルに応じた出玉率制御を実行可能に構成している。
ここで、図802を参照して、監視レベル選択2テーブル202afの内容について詳細に説明をする。図802は、監視レベル選択2テーブル202afに規定されている内容を模式的に示した図である。図802に示した通り、監視レベル選択2テーブル202afには、RAM403から読み出した期間出玉率の種別、即ち、期間出玉率の対象期間と、その対象期間における出玉率とに対応させて監視レベル2、監視レベル3、監視レベル4、監視レベル5、監視レベルEXが規定されている。
監視レベル選択2テーブル202afは、上述した第Z1実施形態における監視レベル選択テーブル202fに対して、出玉率が低い場合(30%以下の場合)において、専用の監視レベル(監視レベルEX)を設定可能に構成している点で相違している。この監視レベルEXは、出玉率を増加させるための出玉率増加制御が実行される監視レベルである。この監視レベルEXを設定可能に構成することで、出玉率が低い状態の遊技が所定期間継続した遊技者に対して、出玉率を増加させ易くすることができる。詳細な説明は後述するが、本実施形態では監視レベルEXが設定されている状態において大当たり当選した場合には、通常よりも多くのラウンド数の大当たり遊技が実行され易くなり、1回の大当たり遊技において払い出される賞球数が増加することで出玉率を増加させ易くしている。
なお、監視レベルEXが設定されている状態において実行される出玉率増加制御の制御内容はこれに限られること無く、例えば、特別図柄抽選で大当たり当選する確率を上昇させたり、特別図柄抽選の結果が大当たりでは無い場合(外れである場合)であっても、可変入賞装置65を所定期間開放させる遊技(小当たり遊技)を実行させたり、小当たり遊戯が実行される確率を上昇させたりする制御を実行しても良い。
また、特別図柄抽選の結果に関わらず大当たり遊技や小当たり遊技を実行させたり、遊技球が入球することで所定数の賞球が払い出される入賞口(入球口)に対して、払い出される賞球数を増加させたりする制御を実行しても良い。このように特別図柄抽選で大当たり当選していない状況においても遊技者に賞球を付与可能に構成することにより、監視レベルEXが設定された直後に出玉率増加制御を実行させ易くすることができるため、監視レベルEXが設定されたにも関わらず、大当たり当選せずに出玉率がさらに低下してしまう事態が発生することを抑制することができる。
なお、監視レベル2、監視レベル3、監視レベル4、監視レベル5が設定された場合には、上述した第Z1実施形態にて監視レベル2、監視レベル3、監視レベル4、監視レベル5が設定された場合と同一の出玉率制御が実行されるため、その詳細な説明を省略する。
図802に示した通り、期間出玉率の対象期間が第1期間(直近でアウト数が3000個計測された期間)では、出玉率が210%以下の場合には監視レベル「2」が、211%以上である場合には監視レベル「3」が全設定共通で規定されており、期間出玉率の対象期間が第2期間(直近でアウト数が5000個計測された期間)では、出玉率が30%以下の場合には全設定共通で監視レベル「EX」が、31%〜150%の範囲には、設定1に対して監視レベル「4」が、設定2,3に対して監視レベル「2」が、出玉率が151%〜210%の範囲には監視レベル「3」が、出玉率が211%以上である場合には監視レベル「5」が規定されている。
そして、期間出玉率の対象期間が第3期間(直近でアウト数が6000個計測された期間)では、出玉率が150%以下の場合には全設定共通で監視レベル「EX」が、151%〜210%の範囲には、全設定共通で監視レベル「4」が、出玉率が151%〜210%の範囲には全設定共通で監視レベル「5」が規定されている。
つまり、過去に計測されたアウト数が6000個以上ある状況では、1回の監視処理にて、3つの期間(第1期間、第2期間、第3期間)に対して期間出玉率が算出され、監視レベル選択2テーブル202afを参照して各期間に対する監視レベルが選択される。そして、監視レベルには特定するための優先順位が予め規定されており、各期間に対して選択された監視レベルのうち、最も優先順位が高い監視レベルが現在の監視レベルとして特定されるように構成している。
ここで、監視レベルを特定する際の優先順位について説明をする。本第Z2実施形態では、所定期間(6000個のアウト球が計測された期間)において、賞球数が過剰に多くなること、或いは、過剰に少なくなることを抑制するために出玉率制御を実行するように構成していることから、所定期間を経過する際における出玉率が適正範囲(31%〜210%)に集約されることを目的としている。
よって、各期間において選択された監視レベルが異なる場合には、まず、所定期間を示す第3期間に対して選択された監視レベルが最も優先順位が高くなる。そして、監視レベル2,3に対して、監視レベル4は優先順位が高く、監視レベル5は、監視レベル4よりも優先順位が高くなるように規定している。また、監視レベルEXは、他の期間で選択された監視レベルとして監視レベル3、4,5が選択されていない場合には、どの期間で選択されている場合であっても必ず現在の監視レベルとして特定される特殊条件付き優先順位となるように規定している。
このように、所定期間(6000アウト)における出玉率が適正範囲(31%〜210%)内に集約されるように、所定期間が経過する間際の時点において強制的に出玉率を増加、或いは、減少させる制御を実行するだけでは無く、所定期間に到達するまでの期間(第1期間、第2期間)における出玉率も算出し、所定期間が経過した時点の出玉率が適正範囲内容に集約され難そうな状況(第1期間や第2期間において監視レベル2以外が選択される状況)である場合には事前に出玉率制御することにより、所定期間が経過した際の出玉率が適正範囲内となるように実行させる制御の実行期間を長くすることができ、且つ、出玉率制御による出玉率の増減を緩やかにすることが可能となる。よって、遊技者に対して、出玉率制御が実行されていることを分かり難くすることができる。
また、本実施形態では、出玉率制御によって大当たり遊技のラウンド数が減算された場合であっても、その減算されたラウンド数分の大当たり遊技を後に実行可能に構成している。よって、第1期間や第2期間を対象に選択された監視レベルに基づいて出玉率制御を実行した場合であって、その後、第3期間が経過した時点において、実際は出玉率制御を実行しなくても出玉率が適正範囲内に集約されたことが判明した場合であっても、遊技者に不利とならないようにすることができる。これにより、所定期間経過時における出玉率が適正範囲外とならないようにするための制御処理を、実際に所定期間が経過した時点における出玉率が具体的に決定されるよりも前の時点から実行したとしても遊技者に不利な遊技状況が提供されてしまうことを抑制することができる。
さらに、本第Z2実施形態では、設定値に応じて、異なる遊技性を持たせることができるように監視レベル選択2テーブル202afの内容を規定している。具体的には、図802に示した通り、第2期間における出玉率が31%〜150%の条件では、設定1の場合は監視レベル「4」、設定2.3の場合は監視レベル「2」が規定されるように監視レベル選択2テーブル202afを構成している。
つまり、設定値「1」では、第2期間における出玉率が31%〜150%である場合に出玉率を低下させるための出玉率抑制処理が実行される。これにより、第2期間、或いは、第3期間にて監視レベルEXが設定され易くすることができる。このように、構成することで、出玉率を意図的に減少させる期間と、出玉率を意図的に増加させる期間と、を一連の流れで創出することが可能となるため、遊技者に対して遊技に一喜一憂させ易くすることができ遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、第2期間における出玉率が31%〜150%であって設定値「1」の場合に、監視レベル「4」が設定される。つまり、監視レベル「4」が設定される出玉率に幅を持たせているため、例えば、出玉率が31%付近である場合には、特別図柄抽選で大当たりに当選しない限り高確率で監視レベルEXが設定されるが、出玉率が150%付近である場合には、監視レベルEXが設定されない場合が発生する。
よって、監視レベル「4」が設定され、出玉率抑制制御が実行される場合において、なるべく出玉率が低下するように遊技を行いたいという従来には無い斬新な遊技性を持たせることができる。
なお、このように、意図的に出玉率を下げることによって、後に、遊技者に有利な遊技状態(監視レベルEX)を設定させる遊技性を有する場合には、現状の出玉率を示すための示唆演出や、監視レベルEXが設定されるための条件を示唆するための示唆演出を実行すると良い。
さらに、図802に示した通り、第3期間における出玉率が150%以下の場合には、設定に関わらず、監視レベルEXが設定されるように構成している。よって、なるべく出玉率が高い状態で監視レベルEXが設定されることを期待しながら遊技者に遊技を行わせることができる。
以上、説明をした通り、本実施形態では、各期間における出玉率が最低条件(30%)以下で有る場合や最高条件(211%)以上である場合において、出玉率が適正範囲に集約されるように監視レベルを設定するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、最低条件のみ監視するように構成しても良いし、最高条件のみを監視するように構成しても良い。
また、出玉率が適正範囲内において上昇する頻度や低下する頻度を高めるように監視レベルを設定するように構成しても良い。これにより、出玉率が殆ど変動しない遊技が長時間継続してしまうことを抑制することができ、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制することができる。
大当たり態様選択2テーブル202agは、実行される大当たり遊技の態様を選択するためのデータテーブルであって、特別図柄抽選にて大当たり当選した場合に設定される大当たり種別毎に規定されている大当たり遊技の態様に対して、その大当たり遊技の態様を遊技者に有利な態様へと可変させるための内容や、大当たり遊技の態様を遊技者に不利な態様へと可変させるための内容が、監視レベルに応じて規定されている。つまり、監視レベルとして、出玉率が上昇することを抑える監視レベル(監視レベル3〜5)が設定されている場合には、大当たり遊技中に払い出される賞球数を減らしたり、大当たり遊技の進行を遅らせたり(特定入賞口65aへと球を入賞させることが困難なオープニング期間や、インターバル期間を長く)するように大当たり遊技の態様を可変させることで、通常の大当たり遊技(監視レベル1,2が設定されている状態で実行される大当たり遊技)が実行される場合よりも、1回の大当たり遊技において出玉率を上昇させ難く(低下させ易く)している。
一方、監視レベルとして、出玉率を上昇させる監視レベル(監視レベルEX)が設定されている場合には、大当たり遊技中に払い出される賞球数を増加させたり、大当たり遊技の進行を早めたり(特定入賞口65aへと球を入賞させることが困難なオープニング期間や、インターバル期間を短く)するように大当たり遊技の態様を可変させることで、通常の大当たり遊技(監視レベル1,2が設定されている状態で実行される大当たり遊技)が実行される場合よりも、1回の大当たり遊技において出玉率を上昇させ易くしている。
より具体的には、大当たり遊技が実行される時点(大当たり当選を示す特別図柄が停止表示された時点)において設定されている監視レベルが「1」,「2」である場合には、大当たり遊技のオープニング期間として「5秒」が、ラウンド遊技間のインターバル期間として「3秒」が、実行されるラウンド数が大当たり種別に規定されているラウンド数であることを示す「±0」が、ラウンド遊技中の開放パターンが通常の開放パターンであることを示す「通常」が、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態として各大当たり種別に対応する遊技状態が設定されることを示す「正常」が規定されている。
つまり、監視レベルが「1」,「2」である場合には、大当たり当選した場合に設定される大当たり種別に規定されている大当たり遊技の態様(内容)で大当たり遊技が実行される。
また、大当たり遊技が実行される時点(大当たり当選を示す特別図柄が停止表示された時点)において設定されている監視レベルが「3」である場合には、大当たり遊技のオープニング期間として「10秒」が、ラウンド遊技間のインターバル期間として「10秒」が、実行されるラウンド数が大当たり種別に規定されているラウンド数よりも1少なくなることを示す「−1」が、ラウンド遊技中の開放パターンが通常の開放パターンであることを示す「通常」が、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態として各大当たり種別に対応する遊技状態が設定されることを示す「正常」が規定されている。
つまり、監視レベルが「3」である場合には、監視レベルが「1」,「2」である場合よりも、同一の大当たり種別に基づいて大当たり遊技が実行された場合に、遊技者に不利となる大当たり遊技の態様(内容)で大当たり遊技が実行される。監視レベル「3」が設定されている状況は、現状の出玉率を維持すれば問題が無い状況であるため、大当たり遊技中に獲得可能な賞球の量を通常よりも若干(1ラウンド分)減少させるための態様が設定される。また、大当たり遊技の時間効率を若干悪くするために、大当たり遊技中であって、且つ、特定入賞口65aへと球を入賞させることが出来ない(困難)な期間の長さを通常よりも長くしている。
このように構成することで、大当たり遊技が開始されてから(オープニング期間が開始してから)、大当たり遊技が終了するまで(エンディング期間が終了するまで)に発射された球(アウト球)に対して付与される賞球数の割合を低くすることが可能となる。よって、期間出玉率の増加を抑制することができる。
詳細な説明を後述するが、監視レベルが「3」である場合に大当たり遊技が実行されることで減算されるラウンド数は、一時的に記憶(ストック)され、後述する監視レベルが「EX」である場合に実行される大当たり遊技にて記憶されているラウンド数を加算した大当たり遊技が実行されるように構成している。このように構成することで、出玉率の急激な上昇を抑制するために減算されたラウンド遊技を異なるタイミングで実行させることができるため、遊技者に対して短時間で過剰に賞球が付与されてしまうことを抑制しながらも、遊技者が獲得した賞球を得るための権利が放棄されてしまうことを防ぐことが可能となる。よって、大当たり遊技が実行されたにも関わらず、獲得した賞球数がいつもより少なくなり遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
なお、ラウンド遊技がストックされたことを示すための報知手段を設けると良い。これにより、ラウンド遊技がストックされている状況を遊技者が分かり易く理解することができるため、ストックされているラウンド遊技が実行されるまで継続して遊技者に遊技を行わせることができる。さらに、ストックされているラウンド遊技の数を示唆するための示唆報知演出を実行可能にすると良い。このように構成することで、ストックされているラウンド遊技の数を遊技者に予測させる楽しみを遊技者に提供することができる。
また、ラウンド遊技がストックされたことを遊技者に分かり難くする演出を実行可能に構成しても良く、例えば、大当たり当選した場合に停止表示される第3図柄の表示態様によって、実行される大当たり遊技のラウンド数を示唆可能に構成し、その示唆態様(停止表示される第3図柄の表示態様)を、設定された大当たり種別では無く、実際に実行される大当たり遊技の態様(内容)に基づいて決定するように構成すると良い。このように構成することで、実行される大当たり遊技の内容(ラウンド数)が、大当たり種別に対応するラウンド数であるか、減算後(ストックされた後)のラウンド数であるのかを遊技者に分かり難くすることができる。さらに、この場合、大当たり態様選択2テーブル202agに基づいて減算されるラウンド数の数を、減算後のラウンド数が大当たり種別の何れかに規定されているラウンド数となるように構成すると良い。これにより、実行される大当たり遊技の内容(ラウンド数)が、大当たり種別に対応するラウンド数であるか、減算後(ストックされた後)のラウンド数であるのかを遊技者により分かり難くすることができる。
大当たり遊技が実行される時点(大当たり当選を示す特別図柄が停止表示された時点)において設定されている監視レベルが「4」である場合には、大当たり遊技のオープニング期間として「60秒」が、ラウンド遊技間のインターバル期間として「60秒」が、実行されるラウンド数が大当たり種別に規定されているラウンド数よりも2つ少なくなることを示す「−2」が、ラウンド遊技中の開放パターンが通常の開放パターンよりも球を特定入賞口65aへと入賞させ難くする開放パターンであることを示す「2秒開放」が、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態として各大当たり種別に対応する遊技状態が設定されることを示す「正常」が規定されている。
つまり、監視レベルが「4」である場合には、監視レベルが「3」である場合よりも、同一の大当たり種別に基づいて大当たり遊技が実行された場合に、遊技者に不利となる大当たり遊技の態様(内容)で大当たり遊技が実行される。監視レベル「4」が設定されている状況は、現状の出玉率を下げる必要がある状況であるため、大当たり遊技中に獲得可能な賞球の量を監視レベル「3」よりも減少させるための態様(2ラウンド分減算させる態様)が設定される。また、大当たり遊技の時間効率を若干悪くするために、大当たり遊技中であって、且つ、特定入賞口65aへと球を入賞させることが出来ない(困難)な期間の長さを監視レベル「3」よりも長くしている。さらに、1回のラウンド遊技において特定入賞口65aへと入賞可能な球数を減らすために、1回のラウンド遊技にて特定入賞口65aへと球を入賞させ易くする期間(開放期間)が短くなる(2秒開放となる)ように構成している。
このように構成することで、大当たり遊技が開始されてから(オープニング期間が開始してから)、大当たり遊技が終了するまで(エンディング期間が終了するまで)に発射された球(アウト球)に対して付与される賞球数の割合をより低くすることが可能となる。よって、期間出玉率の増加をより抑制することができる。
大当たり遊技が実行される時点(大当たり当選を示す特別図柄が停止表示された時点)において設定されている監視レベルが「5」である場合、即ち、早急に出玉率を下げる必要がある場合には、何れの大当たり種別が設定されている場合であっても、大当たり遊技中に実行されるラウンド遊技の数が最も少ない「大当たりD1」と同一の大当たり遊技の態様が設定され、大当たり遊技の終了後に設定される遊技状態として、遊技者に最も不利となる「通常状態」が設定されるように規定されている。なお、他の監視レベルと同様に、実際に設定されている大当たり種別に対応するラウンド遊技数と、実際に実行されるラウンド遊技数(2ラウンド)との差分(減算分)はストックされるように構成している。この監視レベル「5」では、他の監視レベルとは異なり、減算されるラウンド数が予め規定されておらず、どの大当たり種別が設定されていたとしても、実際に実行される大当たり遊技の態様(ラウンド数)が2ラウンドとなるように構成している。
このように構成することで、実際に設定された大当たり種別に応じてストックされるラウンド数が異ならせることができるため、現状ストックされているラウンド数を遊技者に把握され難くすることができる。
最後に、大当たり遊技が実行される時点(大当たり当選を示す特別図柄が停止表示された時点)において設定されている監視レベルが「EX」である場合、即ち、出玉率を増加させる必要がある場合には、大当たり遊技のオープニング期間として「10秒」が、ラウンド遊技間のインターバル期間として「2秒」が、実行されるラウンド数として、大当たり種別に対応するラウンド数に、ストックされているラウンド数が加算されることを示す「+ストック数」が、ラウンド遊技中の開放パターンが通常の開放パターンであることを示す「通常開放」が、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態として大当たり種別に関わらず、遊技者に最も有利な遊技状態である確変状態が設定されることを示す「確変状態」が規定されている。
なお、図803に示した通り、複数の監視レベルの中で最も出玉率を増加させる必要がある状況を示す監視レベルEXにおいて、大当たり遊技のオープニング期間として、通常の大当たり遊技におけるオープニング期間(5秒)よりも長いオープニング期間(10秒)が規定されている。即ち、大当たり遊技中において特定入賞口65aへと球を入賞させることが困難(不可能)な期間が通常よりも長くなる。
このオープニング期間では、今回実行される大当たり遊技がストックされていたラウンド数が加算される(上乗せされる)大当たり遊技である旨を遊技者に十分に理解させるために用いられる期間であって、例えば、オープニング期間中に、大当たり種別に対応するラウンド数を示す表示態様(例えば、10Rを示すアイコン)を表示し、その表示態様に対して、ストック開放されるラウンド数を遊技者に示唆するための示唆演出を実行し、その示唆演出の演出結果が表示されるまでの一連の演出がオープニング期間中に実行される。つまり、大当たり遊技の最初のラウンドが実行されるよりも前に、今回の大当たり遊技にて実行されるラウンド遊技の数が遊技者に報知される。このように構成することで、ラウンド数が不定な大当たり遊技が実行された場合であっても、実際に実行される大当たり遊技のラウンド数を遊技者に分かり易く報知することができる。
なお、ストック数が開放される大当たり遊技が実行される場合において、ラウンド遊技が進行している状況であっても、今回の大当たり遊技にて何ラウンド分の大当たり遊技が実行されるのかを遊技者が把握し難い演出を実行するように構成しても良く、例えば、各ラウンド遊技中に主人公を模したキャラクタと、敵を模したキャラクタとがバトルを行うバトル演出を実行し、主人公がバトルで勝利した場合に次のラウンド遊技が実行されることが報知される演出を実行するように構成しても良い。このように構成することで、多くのラウンド遊技が実行されることを期待している遊技者が、ラウンド遊技中に実行される演出を注視するため、演出効果を高めることができる。
また、このようなバトル演出をラウンド遊技がストック開放されない大当たり遊技中の演出として用いても良く、例えば、ラウンド数が減算された大当たり遊技(監視レベル3、監視レベル4にて実行される大当たり遊技)にて上述したバトル演出を実行するように構成しても良い。このように、1ラウンド単位で次のラウンド遊技が実行されるか否かを遊技者に報知する演出を実行することで、大当たり種別に対応したラウンド遊技が実行されるよりも前に大当たり遊技が終了する場合(ラウンド遊技が減算された場合)であっても、最終ラウンドにてバトル演出で主人公が敗北する演出を実行するだけで遊技者に違和感を与えること無く大当たり遊技を終了させることができる。
加えて、バトル演出の実行期間を、ラウンド遊技期間だけでは無く、ラウンド遊技が終了し次のラウンド遊技が開始されるまでのインターバル期間含む期間としても良い。このように構成することで、バトル演出が終了した直後に、次のラウンド遊技を開始させることができる。また、出玉率を抑制するためにインターバル期間が長い大当たり遊技が実行された場合であっても、そのインターバル期間中にバトル演出が実行されるため、遊技者に対してインターバル期間が長くなったことを気付かれ難くすることができる。
ここで、本実施形態では、大当たり当選した場合に、大当たり種別選択テーブル202d(図778参照)を参照して大当たり種別が選択されるように構成しており、取得した第1当たり種別カウンタC2の値に基づいて「大当たりA1」、「大当たりB1」、「大当たりC1」、「大当たりD1」、「大当たりE1」の何れかの大当たり種別が選択されるように構成している。
「大当たりA1」、「大当たりB1」は、特定入賞口65aへと球が入賞し易くなるラウンド遊技が実行される回数が10回(10ラウンド)であって、大当たり遊技終了後に確変状態が設定される大当たり遊技であって、「大当たりC1」は、ラウンド遊技が5ラウンドであって、大当たり遊技終了後に確変状態が設定される大当たり遊技であって、「大当たりD1」は、ラウンド遊技が2ラウンドであって、大当たり遊技終了後に確変状態が設定される大当たり遊技であって、「大当たりE1」は、ラウンド遊技が10ラウンド遊技であって、大当たり遊技終了後に時短状態が設定される大当たり遊技である。
また、1回のラウンド遊技中に特定入賞口65aへと球が9個入賞した場合、或いは、30秒が経過した場合に、ラウンド遊技が終了するように構成している。特定入賞口65aへと球が1個入賞した場合には15個の賞球が払い出されるように構成している。
つまり、本実施形態では、特別図柄抽選で大当たり当選した場合に設定される大当たり種別に応じて遊技者に付与される有利度合いを異ならせた(大当たり遊技中に付与され得る賞球数や大当たり遊技終了後に設定される遊技状態)を付与可能に構成しており、出玉率に応じてその特典の内容を可変させるための追加情報を設定可能に構成している。
このように構成することで、特別図柄抽選の結果に基づいて設定される特典の種類を増加させること無く様々な有利度合いの特典を出玉率に応じて付与させることができる。なお、本実施形態の構成に関わらず、例えば、様々の大当たり種別を予め規定しておき、特別図柄抽選で大当たり当選した場合に、その時点において設定されている監視レベルの種別に基づいて異なる大当たり種別が設定されるように構成しても良いし、監視レベルに関わらず同一の大当たり遊技の態様(大当たり種別に対して規定されている大当たり遊技の態様)で大当たり遊技を実行し、出玉率抑制制御を実行する場合には、実行中の大当たり遊技を途中で強制的に終了させるように構成しても良い。また、出玉率を増加させるための出玉率増加制御を実行する場合においても、大当たり種別に対して規定されている大当たり遊技の態様で大当たり遊技を実行し、大当たり遊技の終了後に再度大当たり遊技が実行され易い遊技状態(例えば、大当たり確率が特別図柄の高確率状態よりも更に高くした遊技状態)を設定することで、連続して大当たり遊技が実行され易い状況を創出しても良い。
図801(b)に戻り、説明を続ける。図801(b)は、本第Z2実施形態における主制御装置110が有するRAM203の内容を示した図である。本第Z2実施形態では、上述した第Z1実施形態に対して、主制御装置110のMPU201にてアウト数や賞球数をカウントする必要が無いため、アウト数カウンタ203q、賞球数カウンタ203rを削除し、ストックカウンタ203aaを追加した点で相違している。それ以外の要素は同一であり、同一の要素についてはその詳細な説明を省略する。
ストックカウンタ203aaは、削減された大当たり遊技のラウンド数に対応する値を計測するためのカウンタであって、大当たり態様(大当たり遊技の態様)を決定する場合に実行される大当たり態様決定処理2(図809のS20001参照)にてラウンド数が削減(減算)された場合に、その削減(減算)されたラウンド数に対応する値が加算される。そして、監視レベルEXが設定されている状態において大当たり当選し、その大当たり態様を決定する場合に参照される。そして、監視レベルEXが設定されている状態において実行される大当たり遊技の態様(大当たり態様)が決定された後にカウンタの値がクリアされる。
なお、本実施形態では、実際に減算された大当たり遊技のラウンド数に応じてストックカウンタ203aaの値を加算するように構成している。即ち、実際に減算されたラウンド数分のみ、後に実行される大当たり遊技のラウンド数に加算可能に構成しているが、これに限ること無く、例えば、ラウンド数をストック可能な条件が成立した場合に、所定の抽選を実行し、その抽選結果に応じた数をストックカウンタ203aaに加算するように構成しても良いし、ラウンド数が減算された回数に応じて、ストックカウンタ203aaへの加算数を決定するように構成しても良い。このように構成することで、ストックカウンタ203aaの値を遊技者に予測させ難くすることができる。
また、本第Z2実施形態では、1回の大当たり遊技にて、ストックカウンタ203aaの値に対応するラウンド数を全て加算した大当たり態様を決定するように構成しているが、これに限ること無く、複数回の大当たり遊技に分けてラウンド数を加算するように構成しても良い。この場合、大当たり遊技に加算されたラウンド数に対応する値をストックカウンタ203aaの値から減算させる処理を実行するように構成すれば良い。
次に、図804を参照して、本第Z2実施形態のパチンコ機10において出玉率制御を実行した場合における出玉率の推移について説明をする。図804(a)は、出玉率制御を実行しなかった場合における出玉率の推移を示した図であって、図804(b)は、出玉率制御を実行した場合における出玉率の推移を示した図である。
図804(a)に示した通り、所定期間(アウト数が6000個計測されるまでの期間)における出玉率は、その所定期間内に実行される特別図柄抽選の結果により大きく変動するものであり、図804(a)に示した曲線(A)の場合は、特別図柄抽選の結果が遊技者に不利な結果(外れ)が多くなり、アウト数よりも賞球数が少ない状態(遊技者が遊技に負けている状態)が継続している場合の出玉率の推移を示しており、曲線(B)は、特別図柄抽選の結果が遊技者に有利な結果(大当たり)が適度に発生したことにより、アウト数よりも賞球数が多い状態(遊技者が遊技に勝っている状態)に突入している場合の出玉率の推移を示している。
なお、出玉率とはアウト数に対する賞球数の割合を百分率で示したものであり、出玉率が100%の場合が、アウト数と賞球数とが同一の状態、即ち、遊技者が遊技に用いた球数と、遊技の結果として払い出された賞球数とが同一の場合を示している。
上述した曲線(B)に示したように、出玉率が100%以下の状態が継続して実行されてしまうと、遊技者は遊技に勝つことができないのではと思い始め、遊技意欲が著しく低下する虞があった。さらに、出玉率が低下してしまうと、パチンコ機10の遊技自体に興味を無くしてしまう虞があった。
これに対して、本第Z2実施形態では、所定期間実行された遊技の結果が最低条件(出玉率30%)を満たしていない場合には、出玉率を増加させるための出玉率増加制御を実行可能に構成している。
出玉率増加制御が実行されると、図804(b)に示したとおり、出玉率の推移を示す曲線が著しく上昇する遊技状況を創出することが可能となる(出玉率増加制御が実行されていない場合よりも創出し易くすることが可能となる)。これにより、遊技者の遊技意欲が著しく低下してしまう事態が発生することを抑制することができる。
次に、図805から図807を参照して、本第Z2実施形態のパチンコ機10における音声ランプ制御装置が有するROM222、及びRAM223の内容について説明をする。本第Z2実施形態のパチンコ機10における音声ランプ制御装置が有するROM222、及びRAM223の構成は、上述した第12実施形態の音声ランプ制御装置が有するROM222、及びRAM223に対して、一部を変更した点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、図805(a)を参照して、本第Z2実施形態のパチンコ機10における音声ランプ制御装置113のROM222の構成について説明をする。図805(a)は、本第Z2実施形態のパチンコ機10における音声ランプ制御装置113のROM222の内容を示した模式図である。図805(a)に示した通り、本第Z2実施形態では、上述した第12実施形態における音声ランプ制御装置113のROM222に対して、放出示唆態様選択テーブル222aaを追加した点で大きく相違している。それ以外の要素は同一であり同一の要素については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
放出示唆態様選択テーブル222aaは、ストックされているラウンド遊技が放出されるタイミング(期待度)を示唆するための放出示唆態様(図799(a)のアイコン812参照)の表示態様を選択する際に参照されるデータテーブルである。
ここで、放出示唆態様選択テーブル222aaに規定されている具体的な内容について、図806を参照して説明をする。図806は、放出示唆態様選択テーブル222aaに規定されている内容を模式的に示した模式図である。
図806に示した通り、放出示唆態様選択テーブル222aaには、獲得している大当たりの有無(実行中の特別図柄変動の当否判定結果、保留内大当たりの有無)と、設定されている監視レベルと、に対応させて様々な表示態様(A〜D)が規定されている。
次に、図807を参照して、放出示唆態様の表示態様の一例について説明をする。図807は、示唆態様(放出示唆態様)の表示態様の一例を示した図である。
<第Z2実施形態における制御処理内容について>
まず、図808から図810を参照して、本第Z2実施形態のパチンコ機10において実行される主制御装置110の制御処理内容について説明をする。本第Z2実施形態では、上述した第Z1実施形態に対して、特別図柄変動処理(S104)に代えて特別図柄変動処理2(図808のS10400)を、監視処理(図795のS1032)に代えて監視処理2(図810のS21032)を実行する点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、図808を参照して、特別図柄変動処理2(S10400)の内容について説明をする。図808は、特別図柄変動処理2(S10400)の内容を示したフローチャートである。図808に示した通り、特別図柄変動処理2(S10400)では、上述した特別図柄変動処理(S104)に対して、大当たり当選している特別図柄変動の変動時間が経過した場合(図808のS218:Yes)に実行される処理の内容を異ならせている点で相違し、それ以外は同一である。同一の処理内容については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
次に、図809を参照して大当たり態様決定処理2(図809のS20001参照)の内容について説明をする。図809は、大当たり態様決定処理2(S20001)の内容を示したフローチャートである。この大当たり態様決定処理2(S20001)は、実行される大当たり遊技の態様(内容)を決定するための処理であって、当選した大当たりの大当たり種別と、設定されている監視レベルと、ストックカウンタ203aaの値とに基づいて大当たり遊技の態様を決定し、その決定した大当たり遊技の態様を示すための大当たり態様コマンドを設定する。そして設定された大当たり態様コマンドに含まれる情報に基づいた演出態様が音声ランプ制御装置113にて決定される。
大当たり態様決定処理2(S20001)が実行されると、まず、大当たり態様選択2テーブル202agを参照して大当たり態様を決定し(S20011)、決定した大当たり態様に基づいてラウンド数が減算されたかを判別する(S20012)。つまり、監視レベル3,4,5の何れかが設定されている状態で大当たり遊技が実行される状態であるかが判別される。
そして、ラウンド数の減算があると判別した場合は(S20012:Yes)、減算したラウンド数に対応させてストックカウンタ203aaの値を更新し(S20013)、S20014の処理へ移行する。一方、S20012の処理において、ラウンド数の減算が無いと判別した場合は(S20012:No)、S20013の処理をスキップしてS20014の処理へ移行する。
S20014の処理が実行されると、現在の監視レベルが監視レベルEXであるかを判別し(S20014)、監視レベルEXでは無いと判別した場合は(S20014:No)、今回決定した大当たり態様(大当たり遊技の態様)を規制状態格納エリア203uに格納し(S20017)、大当たり態様を示すための大当たりコマンドを設定し(S20018)、本処理を終了する。
一方、S20014の処理において、現在の監視レベルが監視レベルEXであると判別した場合は(S20014:Yes)、今回実行される大当たり遊技のラウンド数にストックカウンタ203aaの値に対応したラウンド数を加算し(S20015)、ストックカウンタ203aaの値をクリアし(S20016)、上述したS20017およびS20018の処理を実行し、本処理を終了する。
次に、図810を参照して、監視処理2(S21032)の処理について説明をする。図810は、監視処理2(S21032)の内容を示したフローチャートである。この監視処理2(S21032)は、上述した第Z1実施形態の主制御装置110のメイン処理(図792参照)にて実行される監視処理(図795のS1032参照)に代えて実行されるものである。本第Z2実施形態では、期間出玉率を算出するための各種データをベース表示装置制御回路402により管理されるRAM403から読み出すように構成している点で上述した第Z1実施形態と相違しているため、それに伴い期間出玉率を算出するための処理が実行される監視処理(図795のS1032参照)の内容も異ならせている。
監視処理2(S21032)が実行されると、まず、ベース表示装置制用のRAM403から期間出率(期間出玉率)を読み出し(S23651)、各期間に対応する期間出玉率を算出する(S23652)。そして、算出した各期間出玉率を用いて監視レベル選択2テーブルを参照して監視レベルを特定し(S23653)、特定した監視レベルが現在の監視レベルと異なるかを判別する(S23654)。
S23654の処理において、異なる(一致しない)と判別した場合は(S23654:Yes)、監視レベルを更新し、更新後の監視レベルを監視レベル記憶エリア203tに格納し(S23655)、更新後の監視レベルを示すためのレベルコマンドを設定し(S23656)、本処理を終了する。一方、S23654の処理において、一致すると判別した場合は(S23654:No)、S23655,S23656の処理をスキップして、本処理を終了する。
次に図811〜図816を参照して、本第Z2実施形態における音声ランプ制御装置113により実行される各種制御処理について説明する。まず、図811を参照して、本第Z2実施形態におけるメイン処理2について説明する。
まず、図811を参照して、本第Z2実施形態における音声ランプ制御装置113のメイン処理2の詳細について説明する。メイン処理2(図811)は、上述した第14実施形態におけるメイン処理14(図355参照)に対して、コマンド判定処理14(S4142)に代えてコマンド判定処理2(S24101)を、変動表示設定処理14(S4143)に代えて変動表示設定処理2(S24102)を実行する点で相違する。その他の処理については、同一であるためその詳細な説明は省略する。
S4101の処理において1ms以上経過していないと判別した場合(S4101:No)、或いは、演出更新処理(S4111)を実行した後、次に、コマンド判定処理2(S24101)を実行する。このコマンド判定処理2(S24101)の詳細な説明については、図812を参照して後述する。コマンド判定処理2(S24101)を実行した後、次に、変動表示設定処理2(S24102)を実行する。
次に、図812を参照して、本第Z2実施形態におけるコマンド判定処理2(S24101)について説明する。このコマンド判定処理2(S24101)は、第14実施形態におけるコマンド判定処理14(S4142:図358参照)に代えて実行される処理である。
このコマンド判定処理2(S24101)のうち、S4203,S4205,S4207〜S4211、S4214,S4218,S4220,S4231,S4233〜S4235,S14201およびS14203〜S14204の各処理では、それぞれ第14実施形態におけるコマンド判定処理14(S4142)のS4203,S4205,S4207〜S4211、S4214,S4218,S4220,S4231,S4233〜S4235,S14201およびS14203〜S14204の各処理と同一の処理が実行される。
コマンド判定処理2(S24101)では、S4214の処理において、停止コマンドを受信したと判別した場合には(S4214:Yes)、受信したコマンドと、大当たり態様とに対応する特別図柄特別図柄の確定表示用の表示コマンドを設定し(S24201)、本処理を終了する。一方、停止コマンドを受信していないと判別した場合には(S4214:No)、レベルコマンドを受信したか判別する(S24202)。レベルコマンドを受信したと判別した場合には(S24202:Yes)、受信したコマンドが示す監視レベルに応じて、従監視レベル格納エリア223abを更新し(S24203)、本処理を終了する。
S24203の処理によって従監視レベル格納エリア223abに格納される監視レベルを更新することによって、主制御装置110による制御処理によって更新された現在の監視レベルを音声ランプ制御装置113側で判別することが可能となるため、放出示唆態様選択テーブル222aaを用いた放出示唆態様(示唆態様)の表示態様を監視レベルに基づいて決定することができる。
なお、本実施形態では、主制御装置から現在設定されている監視レベルを示すための情報(レベルコマンド)を単独で音声ランプ制御装置113へと出力可能に構成しているため、その出力されたレベルコマンドを用いて音声ランプ制御装置113側で監視レベルを把握する処理が実行されるが、例えば、主制御装置110から出力されるコマンドの種別を減らすために、他のコマンド(状態コマンドや変動パターンコマンド等)に監視レベルを示すための情報を含ませて出力するように構成しても良く、その場合は、監視レベルを示すための情報が含まれたコマンドを受信した場合に実行される処理に基づいて現在の設定されている監視レベルを特定するための処理を実行するように構成すれば良い。
一方、S24202の処理において、レベルコマンドを受信していないと判別した場合には(S24202:No)、当たり関連コマンド受信したか判別する(S4218)。当たり関連コマンドを受信したと判別した場合には(S4218:Yes)、大当たり関連処理2(S24204)を実行し、本処理を終了する。大当たり関連処理2(S24204)の詳細な説明については、図813を参照して後述する。一方、S4218の処理において、当たり関連コマンドを受信していないと判別した場合には(S4218:No)、上述したS14203の処理に移行する。
次に、図813を参照して、コマンド判定処理2(S24101)内の一処理である大当たり関連処理2(S24202)の内容について説明をする。
大当たり関連処理2(S24204)では、まず、大当たり態様コマンドを受信したか判別する(S24301)。大当たり態様コマンドを受信したと判別した場合には(S24301:Yes)、大当たり演出態様設定処理を実行し(S24302)、本処理を終了する。
ここで、図814を参照して、本第Z2実施形態における大当たり関連処理2(S24204:図813参照)内の一処理である大当たり演出態様設定処理(S24302)について説明する。図814は、大当たり演出態様設定処理(S24302)の詳細な内容を示したフローチャートである。
大当たり演出態様設定処理(S24302)では、まず、受信したコマンドに基づいて大当たり態様の読み出しを実行する(S24401)。次に、読み出された大当たり態様(大当たり遊技の態様)に基づいてラウンド数の減算があるか判別する(S24402)。ここで、大当たり態様コマンドには、実際に実行される大当たり遊技の対応として大当たり遊技のオープニング期間、インターバル期間、エンディング期間、ラウンド期間、即ち、監視レベルに応じてその長さが可変される各種期間の長さを示すための期間情報と、ラウンド期間中に実行されるラウンド遊技の内容、即ち、可変入賞装置65の可変パターンや、ラウンド数を示すためのラウンド情報と、実際に設定された大当たり情報と、減算(加算)されたラウンド数(変更ラウンド数)を示すためのラウンド数変更情報と、を少なくとも含むように構成している。
大当たり演出態様設定処理では、ラウンド数変更情報に基づいて、今回実行される大当たり遊技にてラウンド数の変更(減算、加算)があるかを判別しているが、これに限ること無く、実際に実行される大当たり遊技の態様を示す情報と、設定された大当たり種別を示す情報とに基づいて今回実行される大当たり遊技のラウンド数(ラウンド遊技数)が変更されているかを判別する処理を実行するように構成しても良い。このように構成することで、主制御装置110にてラウンド数変更情報を作成する必要が無くなるため、主制御装置110の処理負荷を軽減させることができる。
ラウンド数の減算があると判別した場合には(S24402:Yes)、減算されるラウンド数に対応して、ストック数格納エリア223acを更新し(S24403)、減算後のラウンド数に対応する大当たり遊技が開始されることを示すための表示用コマンドを設定し(S24404)、本処理を終了する。
一方、S24402の処理において、ラウンド数の減算がないと判別した場合には(S24402:No)、今回の大当たりが、ラウンド数が加算される大当たりであるかを判別する(S24405)。ラウンド数が加算される大当たりであると判別した場合には(S24406)、今回の大当たり遊技中に加算されるラウンド数に対応して、ストック数格納エリア223acを更新し(S24406)、加算ラウンド数を示すための表示用コマンドを設定し(S24407)、本処理を終了する。一方、S24405の処理において、ラウンド数が加算される大当たりではないと判別した場合には(S24405:No)、S24406〜S24407の処理をスキップし、本処理を終了する。
図813に戻り説明を続ける。S24301の処理において、大当たり態様コマンドを受信していないと判別した場合には(S24301:No)、次に、大当たり開始コマンドを受信したか否か判別する(S24303)。大当たり開始コマンドを受信したと判別した場合には(S24303:Yes)、表示用大当たり開始コマンドを設定し(S24304)、本処理を終了する。
一方、S24303の処理において、大当たり開始コマンドを受信していないと判別した場合には(S24303:No)、ラウンド数コマンドを受信したか否か判別する(S24305)。ラウンド数コマンドを受信したと判別した場合には(S24305:Yes)、ラウンド数に基づいて表示用ラウンド数コマンドを設定し(S24306)、次に、ラウンド中演出設定処理を実行し(S24307)、本処理を終了する。
ここで、図815を参照して、本第Z2実施形態における大当たり関連処理2(S24204:図813参照)内の一処理であるラウンド中演出設定処理(S24307)について説明する。図815は、ラウンド中演出設定処理(S24307)の詳細な内容を示したフローチャートである。このラウンド中演出設定処理(S24307)は、大当たり遊技のラウンド期間中に実行されるラウンド演出の演出態様を決定するための処理であって、ストック演出(図798参照)を含む複数の演出態様のうち1の演出態様が決定される。
ラウンド中演出設定処理(S24307)では、まず、ストック演出の実行ラウンドであるか判別する(S24501)。ストック演出の実行ラウンドであると判別した場合には(S24501:Yes)、減算されるラウンド数に対応するストック演出の演出態様を決定し(S24502)、S24503の処理に移行する。一方、S24501の処理においてストック演出の実行ラウンドではないと判別した場合には(S24501:No)、ラウンド演出に対応する演出態様を決定し(S24504)、S24503の処理に移行する。S24503の処理では、S24502、或いは、S24504の処理において決定した演出態様を示すための表示用コマンドを設定し(S24503)、本処理を終了する。
なお、本実施形態では、ストック演出の演出態様として、ストックされるラウンド数(ラウンド遊技数)に対応した演出態様を決定可能に構成しているが、これに限ること無く、例えば、ストック演出の演出態様として、ストックの有無に対応した演出態様を決定するように構成しても良い。また、ストックの有無に関わらず特定のラウンド(2ラウンド目や大当たり遊技の最終ラウンド等)のラウンド遊技が実行される場合に必ずストック演出を実行するように構成し、そのストック演出における演出結果(図798(b)参照)の態様を、ラウンド遊技のストックの有無や、ストックされているラウンド遊技数に応じて可変決定しても良い。
加えて、ストック演出中における遊技者の枠ボタン22に対する操作結果に基づいてストック演出の演出結果を異ならせるように構成しても良い。この場合、枠ボタン22に対する操作結果が特定の操作結果である場合(例えば、ストック演出中に特定の操作を案内する案内態様(ボタンを押せ等)を表示し、その案内態様に対応した操作を実行した場合)には、特定の操作結果以外である場合(案内態様とは異なる操作を実行した場合、或いは、枠ボタン22の操作を実行しなかった場合)よりも、遊技者に対してラウンド遊技のストックの有無や、ストック数に関する内容を示す情報として遊技者に分かり易い情報が含まれる演出結果が表示されるように構成すると良い。これにより、ストック演出中における枠ボタン22への操作を遊技者に意欲的に行わせることができる。
図813に戻り説明を続ける。S24305の処理において、ラウンド数コマンドを受信していないと判別した場合には(S24305:No)、大当たり終了コマンドを受信したか否か判別する(S24308)。大当たり終了コマンドを受信したと判別した場合には(S24308:Yes)、大当たり終了処理(S24309)を実行し、本処理を終了する。一方、S24308の処理において大当たり終了コマンドを受信していないと判別した場合には(S24308:No)、そのまま本処理を終了する。なお、S24309の処理において実行される大当たり終了処理は、上述した第14実施形態において実行される大当たり終了処理と同様の処理、即ち、大当たり遊技終了時に第3図柄表示装置81に表示されるエンディング画面の表示態様を決定するための処理が実行されるものであり、その詳細な説明は省略する。
次に、図816を参照して、本第Z2実施形態における変動表示設定処理2(S24102)内の一処理である演出態様設定処理2(S24252)について説明する。図816は、演出態様設定処理2(S24252)の詳細な内容を示したフローチャートである。
演出態様設定処理2(S24252)では、まず、ストック数格納エリア223acの情報の読み出しを実行する(S24601)。次に、読み出した情報にストックがあるか判別する(S24602)。ストックがあると判別した場合には(S24602:Yes)、ストック数に対応する数を示すための表示用ストック数コマンドを設定し(S24603)、対応する特図変動の抽選結果と、ストック数とに基づいて放出示唆態様選択テーブル222aa(図806参照)を参照して、放出示唆態様を決定し(S24604:Yes)、S24605の処理に移行する。一方、S24602の処理に基づいて、ストックがないと判別した場合には(S24602:No)、S24603〜S24604の処理をスキップし、S24605の処理に移行する。
S24605の処理では、変動パターンコマンドが示す変動種別に対応する演出態様を決定する(S24605)。次に、決定した演出態様を示す表示用変動パターンコマンドを設定し(S24606)、本処理を終了する。
<第Z3実施形態>
次に、図817から図846を参照して、第Z3実施形態について説明をする。上述した第Z1実施形態では、主制御装置110にて実際に遊技に用いられた遊技球数(アウト数)と、遊技の結果として払い出された遊技球(賞球数)と、を計測し、アウト数に対する賞球数の割合(出玉率)を算出可能に構成していた。そして、アウト数1000個に対する出玉率(期間出玉率)を記憶することで、過去の遊技結果を出玉率で監視可能に構成していた。さらに、直近のアウト数に対する期間出玉率に応じて、後の遊技における出玉率の増加を抑制したり、後の遊技において出玉率を強制的に低下させたりする出玉率制御を実行可能に構成していた。このように構成することで、遊技者に対して短期間の間に過剰に賞球が付与されることを防ぐことができるものであった。
これに対して、本第Z3実施形態では、短期間の間に遊技者に対して過剰に賞球が付与されることを防ぐために、アウト数を算出すること無く、実際の経過時間を計時し、所定時間(例えば、1時間)にて払い出された賞球数の量を判別し、その判別結果に基づいて上所定時間内における賞球数を制限することができるように構成している。
ここで、上述した各実施形態にて用いられるパチンコ機10では、球を所定間隔で発射可能に構成しており、1分間で100個の球を発射可能に構成している。つまり、1時間にて発射される球数(アウト数)の上限値は6000個となる。また、上述した第Z1実施形態では、アウト6000個に対する出玉率の上限値として210%を規定している。この出玉率210%とは、アウト6000個に対する賞球の払出数が210%であることを示しており、具体的な賞球数は12600個となる。
よって、上述した第Z1実施形態と同様の範囲内に出玉率を抑えるために、本第Z3実施形態では、1時間が経過(アウト球6000個計測する期間に相当)するまでに、賞球の払い出しが12600個を越えないようにするための制御を実行するように構成している。
このように構成することで、実際のアウト数を計数したり、出玉率を算出したりする処理を行うこと無く、時間経過と賞球の払出数(賞球数)とを監視するだけで第Z1実施形態と同様の効果を奏することができる。よって、主制御装置110のMPUにより実行される制御処理の処理負荷を軽減することができると共に、主制御装置110が有するRAM203に記憶されるデータ量(アウト数、出玉率を示すための情報)を削減することができる。
<第Z3実施形態の表示内容について>
まず、図817及び図818を参照して、本第Z3実施形態において実行される演出内容(表示内容)について説明をする。本第Z3実施形態では、大当たり当選したことを契機に1時間の計時が開始され、その計時期間内に払い出される賞球数に上限を設けるように構成している。そして、第3図柄表示装置81の表示面にて、計時期間の残時間と、その残期間中に払い出すことが可能な残賞球数が表示されるように構成している。
図817(a)は、1時間の計時が実行されている状態における表示画面の一例を示した図であり、図817(b)は、計時期間が残っている状態で残賞球数が0になった状態における表示画面の一例を示した図であり、図818は、残時間が0になった場合に表示される表示画面の一例を示した図である。
図817(a)に示した通り、1時間の計時が開始されると、主表示領域Dmに小領域Dm21と、小領域Dm22が形成され、小領域Dm21には「残時間」の文字と、計時期間の残時間を示すための残時間表示態様Dm21aとして「29分」が表示される。そして、小領域Dm22には「残賞球数」の文字と、残賞球数を示すための残賞球数表示態様Dm22aとして「4800」が表示される。つまり、図817(a)に示した状態は、1時間の計時が開始されてから31分が経過した状態(残時間が29分の状態)であって、残時間中に払出可能な賞球数が4800個である状態を示している。
この小領域Dm21及び小領域Dm22の表示内容を把握することにより、継続して遊技を実行するか、一旦休憩を挟んで(残時間を0にして)、再度遊技を実行するかを選択することができる。例えば、特別図柄抽選で大当たり当選し難いが、一度大当たり当選した場合に多くの賞球を獲得し易い遊技仕様のパチンコ機10であれば、残時間を0にしてから遊技を行い、特別図柄抽選で大当たり当選し易いが、一度大当たり当選したとしても多くの賞球を獲得し難い遊技仕様のパチンコ機10であれば、継続して遊技を行うというように、パチンコ機10の遊技仕様(遊技性能)に応じて遊技内容を選択することができ、大当たり当選したにも関わらず、賞球数の上限に直ぐに到達してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
本第Z3実施形態では、計時期間の残時間が残っている状態で賞球数が上限に到達すると、遊技が停止(球の発射が禁止)される制御が実行されるように構成しており、その状態が発生した場合には、図817(b)に示した通り、表示領域HR1にて遊技が停止している状態であることを示す「セーフモード中」の文字がテロップ表示され、副表示領域Dsには遊技が実行可能となるまでの残時間を案内するための案内態様として「遊技再開まであと15分」のコメントが表示される。
このように構成することで、遊技を実行することができない期間を遊技者に分かり易く報知することができるため、トイレに行く等パチンコ機10から離席しても良い時間を確実に把握させることができる。
そして、遊技が再開される場合には、図818に示した通り、小領域Dm21には「残時間」の文字と、計時期間の残時間を示すための残時間表示態様Dm21aとして「60分」が表示される。そして、小領域Dm22には「残賞球数」の文字と、残賞球数を示すための残賞球数表示態様Dm22aとして「12000」が表示される。
<第Z3実施形態における電気的構成について>
次に、図819を参照して、本第Z3実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成について説明をする。図819は、第Z3実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。図819に示した通り、本第Z3実施形態では、主制御装置110の入出力ポート205に計時装置292が接続され、その計時装置292に計時装置用電源293が接続されている点と、アウトセンサ208zを削除した点で相違している。
計時装置292は、主制御装置110に接続され、現在時刻を計時することができるリアルタイムクロック(RTC)を有して構成されている。ここで、計時装置292の構成について、図824及び図825を参照して説明をする。図824は、計時装置292の電気的構成を示すブロック図である。計時装置292は、入出力ポート350と、装置制御部351と、レジスタ352とを有している。また、計時装置292には、計時装置用電源293が接続されている。この計時装置用電源293は、パチンコ機10の電源とは異なる計時装置292専用の電源であり、パチンコ機10の電源が断された電断状態でも計時装置292に電力を供給することができる。この計時装置用電源293には、ボタン型電池が用いられている。
計時装置292の装置制御部351には、入出力ポート350と、レジスタ352とが接続されている。入出力ポート350は音声ランプ制御装置113と相互通信可能に接続されている。装置制御部351は、レジスタ352を利用(制御)して、現在時刻の計時や設定時刻でのアラームの実行など各種の制御を行う。ここで、レジスタ352は、図824に示すように、複数のレジスタからなるレジスタテーブルを有している。このレジスタテーブルには、計時レジスタ352aと、投入時刻格納エリア352bとが含まれている。即ち、図824に示す通り、計時装置292のレジスタ352には、計時レジスタ352aと、投入時刻格納エリア352bとが少なくとも設けられている。
計時レジスタ352aは、現在時刻を計時するためのレジスタであり、1秒毎にレジスタ値が更新される。また、投入時刻格納エリア352bは、計時情報等の様々な情報を書き込むことができ、記憶された情報を上書きすることができる記憶領域である。投入時刻格納エリア352bには、MPU221により実行されるメイン処理の中で、電源断の発生情報があった場合にRAM203の時刻情報格納エリア223baに格納された計時情報が書き込まれるエリアである。
ここで、図825を参照して、レジスタ352の有するレジスタテーブルについて詳細に説明する。図825は、レジスタ352のレジスタテーブルの一部を模式的に表した図である。図825に示す通り、レジスタ352は、レジスタテーブルの0H〜EHの15のアドレスのそれぞれに最大8ビットのデータを保持することができる。これらのアドレスのうち、アドレス0H〜6Hが計時レジスタ352aに相当し、各アドレスは、秒、分、時間、曜日、日、月、年をそれぞれ表している。
計時レジスタ352bの詳細について、秒を表すアドレス0Hを例に取って説明する。アドレス0Hのbit7はL固定の書き換え不能なbitとなっており、bit0〜bit6を用いて現在の秒数が表現される。なお、図825のbit7に付された”○”との記号は、書き換え不能なbitであることを示す記号であり、他のアドレスにおいても同一の意味を示すものである。また、bit0〜bit6は、それぞれ1秒、2秒、4秒、8秒、10秒、20秒、40秒に対応しており、各bitがHかLかによって現在時刻の秒数がいくつであるかが示される。
例えば、現在時刻の秒数が5秒である場合は、1秒を表すbit0と、4秒を表すbit2とが共にHとなり、bit1,3,4,5,6は全てLとなる。これにより、Hのbitにより表される秒数の和である5秒が現在時刻の秒数であると表現することができる。また、現在時刻の秒数が29秒である場合は、1秒を表すbit0と、8秒を表すbit3と、20秒を表すbit5とがHとなり、bit1,2,4,6は全てLとなる。これにより、Hのbitにより表される秒数の和である29秒が現在時刻の秒数であると表現することができる。
分を表すアドレス1H、時間を表すアドレス2H、日を表すアドレス4H、月を表すアドレス5H、年を表すアドレス6Hに関しても、秒を表すアドレス0Hと同様に、Hとなっているbitに対応した数値の総和によって現在時刻が表現される。なお、年を表すアドレス6Hに関しては、西暦の下2桁を表しており、西暦の上2桁は20固定となっている。つまり、年を表すアドレス6Hでは、2000年〜2099年の間のみを表現することができる。
また、曜日を表すアドレス3Hに関しては、bit0〜bit6が、それぞれ日曜日、月曜日、火曜日、水曜日、木曜日、金曜日、土曜日に対応しており、いずれか1つのbitがHとなり、その他のbitがLとなることで特定の曜日を表現することができる。例えば、現在が水曜日であれば、bit3がHとなり、bit0,1,2,4,5,6,はLとなる。
アドレス7H〜9Hは投入時刻格納エリア352bに相当し、最大3バイトのデータを格納することができる。投入時刻格納エリア352bには、秒を格納するレジスタ(アドレス7Hに対応)、分を格納するレジスタ(アドレス8Hに対応)、時間を格納するレジスタ(アドレス9Hに対応)がそれぞれ1バイトずつ割り当てられている。また、各bitと秒、分、時間との対応関係は、アドレス0H〜2Hと同様の対応関係となっている。
即ち、秒を格納するレジスタのbit0〜bit6は、それぞれ1秒、2秒、4秒、8秒、10秒、20秒、40秒に対応しており、分を格納するレジスタのbit0〜bit6は、それぞれ1分、2分、4分、8分、10分、20分、40分に対応しており、時間を格納するレジスタのbit0〜bit5は、それぞれ1時間、2時間、4時間、3時間、10時間、20時間に対応している。なお、図825に置いては、全てのbitに”●”との記号が付されているが、これは情報の書き換え及び読み出しが可能なbitであることを示す記号であり、他のアドレスにおいても同一の意味を示すものである。
計時レジスタ352aおよび投入時刻格納エリア352bの各bitと秒数や分数等との対応関係は本実施形態の形態に限られるものではない。例えば、各bitの数値に2のべき乗を対応付けても良い。また、本実施形態では、投入時刻格納エリア352bを3バイトで構成しているが、例えば記憶する時間の情報として、時間と分の値のみを格納することによりバイト数を減らしても良い。また、秒、分、時間に加えてミリ秒が格納可能なレジスタを加えることでバイト数を増やしても良い。更に、計時情報を投入時刻格納エリア352bに記憶させるのではなく、計時装置292の外部にRAM等の記憶手段を設けるようにしても良い。この場合、記憶手段への電源供給を計時装置用電源293により行うよう構成しても良いし、記憶手段専用の電源を別個に設けても良い。
アドレスAH〜CHは設定した時刻にアラーム信号を出力させるために用いられるレジスタであり、アドレスDH,EHは設定した周期毎に割込信号を出力させることができるレジスタである。なお、アラーム機能や割込機能を使用しない場合は、アドレス7H〜9Hの代わりにアドレスAH〜EHを投入時刻格納エリア352bとして使用することもできる。この場合、アドレス7H〜9Hの3バイトを削減することができるので、レジスタが少なくて済むため、計時装置262の低価格化を図ることができる。
なお、図825にはアドレス0H〜EHに割り当てられたレジスタのみが記載されているが、これらの他に、0H〜EH以外のアドレスが割り当てられたレジスタが設けられており、例えば、アラーム機能や割込機能等の設定を変更するためのレジスタ等が設けられている。
時刻情報格納エリア203baは、パチンコ機10への電源を投入した際に、計時装置292の時刻情報(計時情報)が格納される領域である。MPU221により実行される立ち上げ処理(図826参照)の時刻取得処理(図827のS1011参照)の中で、計時装置292より取得した現在の時刻情報(計時情報)が格納される。格納された計時情報は、MPU201により実行されるメイン処理の経過時間確認処理の中で、電源投入からの経過時間Tを算出し、1時間が経過したかを判別するために用いられる。なお、RAM203に記憶された内容はバックアップされるため、パチンコ機10の電源供給が断された電断状態となった場合、時刻情報格納エリア223baに格納された時刻情報はクリアされる。
本実施形態のパチンコ機10では、立ち上げ処理の際に計時装置292より取得され、時刻情報格納エリア203baに格納された時刻情報に基づいて時間の経過を判別することができるため、1時間の計時が開始されるタイミングに関わらず、計時が開始されてからの時間経過を確実に監視することができる。
なお、本実施形態では、所定条件(大当たり遊技の開始)が成立した場合に、1時間の計時を開始し、その計時期間中における賞球数を監視するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、時刻情報格納エリア203baに格納された時刻情報が所定条件を満たした場合(例えば、遊技状態が開店してから2時間間隔)に、1時間の期間における賞球数の監視処理を実行するように構成しても良い。
計時カウンタ203bbは、計時時間の経過時間(残時間)を計測するためのカウンタである。この計時カウンタ203bbは、所定時間(1時間)の計時が開始される場合に、計時対象となる所定時間(1時間)に対応する値がセットされ、音声ランプ制御装置113のメイン処理2(図811参照)において1ミリ秒単位で実行される演出更新処理(S4111参照)にてセットされた値が更新される。この計時カウンタ203bbの値は、計時対象となる所定時間(1時間)の経過時間(残期間)を算出する際に参照される。このように構成することで、どのタイミングで時間の計時が開始された場合であっても、計時が開始されてからの経過時間、或いは、残時間を計時カウンタ203bbの値に基づいて算出することができるため音声ランプ制御装置113の処理負荷を軽減することができる。
より具体的には、時刻情報格納エリア203baには、現在の時刻情報や、計時が開始された時点における時刻情報、及び、計時を終了させる時刻情報が記憶される。つまり、時刻情報格納エリア203baに格納される情報に基づいて、計時開始のタイミング(時刻)と計時終了のタイミング(時刻)と、を判別可能に構成している。この時刻情報格納エリア203baに格納されている情報に基づいて、計時時間の経過情報や残時間情報を算出する場合には、開始時刻と終了時刻と現在時刻の3つの情報から算出する必要があるが、計時カウンタ203bbの値は、計時開始のタイミングに所定時間(1時間)に対応する値がセットされ、その後、定期的に値が更新されるため、計時カウンタ203bbの値を読み出すだけで計時開始タイミングからの経過情報を容易に読み出すことができる。
<第Z3実施形態における制御処理内容について>
次に、図820(a)を参照して、本第Z3実施形態における主制御装置110のROM202の内容について説明をする。図820(a)は、本第Z3実施形態における主制御装置110のROM202の内容を模式的に示した図である。図820(a)に示した通り、本第Z3実施形態では、上述した第Z1実施形態に対して、監視レベル選択テーブル202fに代えて監視レベル選択テーブル202bfを追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
監視レベル選択3テーブル202bfは、遊技状況(経過時間と、賞球数)に応じて監視レベルを選択する場合に参照されるデータテーブルである。ここで、図821を参照して監視レベル選択3テーブル202bfに規定されている内容について説明をする。図821は、監視レベル選択3テーブル202bfに規定されている内容を模式的に示した図である。図821に示した通り、本実施形態では、経過時間と賞球数とに応じて監視レベルが規定されている点で上述した第Z1実施形態の監視レベル選択テーブル202fと相違している。
ここで、上述した第Z1実施形態では、電源が投入された際に設定される監視レベル「1」の状態で大当たり遊技が実行される場合に監視レベル「2」が設定され、アウト数が所定個数(1000個)となってから、所定期間(アウト数1000単位)における出玉率(期間出玉率)を参照して監視レベルを特定するように構成していた。
これに対して、本第Z3実施形態では、電源が投入された際に設定される監視レベル「1」の状態で大当たり遊技が実行される場合に監視レベル「2」が設定された場合に時間の計時が開始され、計時時間が1時間(60分)に到達するまでの間における賞球数を参照して監視レベルを特定するように構成している。そして、1時間(60分)の間に賞球数が所定条件が成立(例えば、20分が経過するまでに賞球数が10000個を越えた場合)には、球の発射を禁止する禁止処理を実行するように構成している。
つまり、本第Z3実施形態では、経過時間に対する賞球数に基づいて、所定期間(1時間)内に遊技者に過剰な賞球が付与されることを抑制するための制御処理として、上述した第Z1実施形態、及び第Z2実施形態のように出玉率を算出すること無く、制御処理の簡素化を目的とした処理を実行するように構成している。そして、既に払い出された賞球数を減算させることは出来ないため、所定期間(1時間)内に遊技者に過剰な賞球が付与される虞がある場合には、遊技を停止させる処理を実行する必要がある。そこで、本実施形態では、1時間(60分)の間に賞球数が所定条件が成立(例えば、20分が経過するまでに賞球数が10000個を越えた場合)には、球の発射を禁止する禁止処理を実行するように構成している。
これにより、アウト数と賞球数とに基づいて出玉率を算出する処理を実行しなくても、所定時間内に過剰な賞球数が遊技者に付与されることを禁止することができる。また、出玉率では無く賞球数によって遊技に対して制限を掛けるように構成しているため、球の発射数(アウト数)が少ない期間において賞球数が増加する状況(例えば、時間計時開始から10分(アウト数1000個に相当)経過した時点で8000個の賞球が付与される状況)が発生した場合、即ち、出玉率を算出した場合において、高い出玉率が算出されてしまう状況が発生した場合であっても、その後の遊技を禁止することにより、所定時間内において遊技者に付与される賞球量を上限量以下に抑えることができる。
また、本第Z3実施形態では、賞球数の量が上限量を超えない状態で所定期間(1時間)が経過した場合には、全ての情報がリセットされ、その後、計時条件(大当たり当選)が成立した場合に、再度時間の計時が開始されるように構成している。なお、本実施形態においても、上述した第Z1実施形態と同様に、直近の経過時間における賞球数を継続して監視するように構成しても良い。
図821を参照して、監視レベル選択3テーブル202bfの内容について具体的に説明をすると、経過時間が「0〜20分」の範囲である場合は、賞球数「0〜10000」の範囲に対して監視レベル「2」が、賞球数「10001〜」の範囲に対しては監視レベルが設定されないように規定している。つまり、経過時間が20分以内の場合は、賞球数が10000を越えた場合には、遊技が停止(発射を禁止)するための禁止制御が実行されるように構成しているため、監視レベルが設定されることが無い。
次に、経過時間が「20〜40分」の範囲である場合は、賞球数「0〜11000」の範囲に対して監視レベル「2」が、賞球数「11001〜」の範囲に対しては監視レベルが設定されないように規定している。つまり、経過時間が40分以内の場合は、賞球数が11000を越えた場合には、遊技が停止(発射を禁止)するための禁止制御が実行されるように構成しているため、監視レベルが設定されることが無い。また、経過時間が「40〜60分」の範囲である場合は、賞球数「0〜10000」の範囲に対して監視レベル「3」が、賞球数「10001〜11000」の範囲に対して監視レベル「4」が、賞球数「11001〜12000」の範囲に対して監視レベル「5」が、賞球数「12001〜」の範囲に対しては監視レベルが設定されないように規定している。つまり、経過時間が40分〜60分の場合は、賞球数が12000を越えた場合には、遊技が停止(発射を禁止)するための禁止制御が実行されるように構成しているため、監視レベルが設定されることが無い。
なお、監視レベル選択3テーブル202bfに規定されている監視レベル「2」〜「5」が設定された場合に実行される制御の内容については、上述した第Z1実施形態と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
次に、図822を参照して、本第Z3実施形態における時間経過と賞球数との関係について説明をする。図822(a)は、1時間当たりの賞球数の推移を示す図であって、遊技に対して何ら抑制処理(制限処理)を実行しない場合における推移を示すものでる。図822(b)は、上述した図822(a)と同一の曲線で賞球数が推移した場合において、制限処理を実行した場合における賞球数の推移を示した図である。
図822(a)に示した通り、本実施形態では、上述した第Z1実施形態、及び第Z2実施形態とは異なり、所定期間(1時間)内において払い出された賞球数を監視対象としており、図822(a)の曲線(A)は、所定期間の後半期間(40分〜60分)にて大当たり遊技が実行されたことに基づいて賞球数が急激に上昇した場合における賞球数の推移を示しており、曲線(B)は、所定期間の前半期間(0分〜20分)にて大当たり遊技が実行されたことに基づいて賞球数が急激に上昇し、その後、徐々に賞球数が上昇していった場合における賞球数の推移を示している。そして、曲線(A)も曲線(B)も所定期間の間、継続して遊技が実行され、所定期間が経過するよりも前に上限量の賞球数(12000個)以上の賞球数が払い出されている状況を示している。
ここで、上述した各実施形態にて示したと通り、パチンコ機10には、球が入賞したことに基づいて所定数(例えば、3個、5個)の賞球が払い出される入賞口(第1入球口64、第2入球口640、一般入球口63等)が遊技盤13に配設されており、特別図柄抽選にて大当たり当選しない場合であっても、球を発射する遊技を継続して実行することにより、賞球が払い出されるように構成している。
よって、本第Z3実施形態のように所定期間内に払い出される賞球数を監視することにより、遊技者に過剰な賞球が付与されることを抑制しようとする場合には、遊技を禁止(球の発射を停止)させるための禁止制御を行う必要がある。図821に示した通り、本第Z3実施形態では、所定期間の経過時間に応じて、禁止制御が実行される条件を異ならせており、経過時間が20分以内である場合には賞球数が10000個を越えた場合に禁止制御が実行され、経過時間が20分〜40分である場合には賞球数が11000個を越えた場合に禁止制御が実行され、経過時間が40分〜60分である場合には賞球数が12000個を越えた場合に禁止制御が実行されるように構成している。
そこで、図822(a)に示した曲線(A)、及び曲線(B)に対して、禁止制御を実行した場合には、図822(b)に示した推移となる。具体的には、曲線(A)は、時間の計時が開始されてから20分が経過するよりも前に賞球数が10000個に到達しているため、10000個に到達した時点で禁止制御が実行される。禁止制御が実行されている間は、球を発射することができないため、賞球が増加することが無い。
そして、禁止制御が実行されている状態で20分が経過すると、禁止制御の実行条件が賞球数11000個となるため、禁止制御の実行条件が成立していない状態となり、遊技の実行が可能な状態となる。そして、再度、禁止制御の実行条件が成立すると、禁止制御が再度実行される。このように、経過時間に応じて賞球数の上限値を異ならせて設定することにより、所定期間の初期段階にて禁止制御が実行された場合において、所定期間内で再度遊技を実行させることが可能となる。
次に、図823を参照して、本第Z3実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221が有するRAM223の構成について説明をする。本第Z3実施形態では、上述した第Z2実施形態のRAM223に対して、従賞球数カウンタ223ba、残時間タイマ223bb、遊技停止中フラグ223bcを追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
従賞球数カウンタ223baは、賞球数を計測するためのカウンタであって、音声ランプ制御装置113にて実行されるコマンド判定処理2(図812のS24101参照)にて主制御装置110から出力された賞球数コマンド(入賞コマンド)を受信した場合に、そのコマンドに含まれる情報に基づいて払い出される賞球数に対応する値が加算される。そして、所定時間の計時(1時間)が終了した場合に、値が0にクリアされる。
この従賞球数カウンタ223baの値は、第3図柄表示装置81の表示画面に表示される残賞球数を示す表示態様を決定する際に参照されるものであって、所定時間(1時間)における賞球上限数(12000個)から従賞球数カウンタ223baの値を減算した値が残賞球数として表示されるように構成している。なお、残賞球数を表示するための手法はこれに限ること無く、例えば、所定時間(1時間)の計時が開始された時点で従賞球数カウンタ223baの値として賞球上限数(12000個)に対応する値をセットし、賞球数コマンドに含まれる賞球数に対応する値を減算していくように構成しても良い。このように構成することで、従賞球数カウンタ223baの値が、そのまま残賞球数を示す値となる。
上述した手法の使い分けとしては、例えば、賞球上限数が固定されている場合には、後者の手法を用いたほうが残賞球数を算出するための処理を削減出来る分、処理負荷を軽減することができる。一方、賞球上限数が可変する場合(例えば、1時間で12000個、5時間で45000個のように、計時時間の長さに応じて賞球上限数を変更する場合や、パチンコ機10の設定値に応じて賞球上限数を変更する場合)であれば、前者の手法を用いたほうが残賞球数を容易に算出することができる。
残期間タイマ223bbは、計時時間の残時間を計測するためのタイマであって、所定時間の計時が開始されたことを示すコマンド(計時コマンド)を受信した場合に、計時される時間の長さを示す値がセットされ、定期的(音声ランプ制御装置113のメイン処理にて1ミリ秒毎)に値が減算される。この残期間タイマ223bbの値を参照して第3図柄表示装置81の表示画面に計時時間が終了するまでの残時間が表示される。
遊技停止中フラグ223bcは、計時時間内に払い出された賞球数の量が賞球上限数に到達し、遊技停止状態となったことを示すためのフラグであって、遊技停止状態となった場合にオンに設定される。そして、所定時間の計時が完了した場合、即ち、遊技停止状態が解除された場合にオフに設定される。この遊技停止中フラグ223bcの設定状況を判別して第3図柄表示装置81の表示画面の表示態様が設定され、オンに設定されている場合は、現在が遊技停止状態であることを示すための表示態様(図817(b)参照の「セーフモード」)が表示される。
<第Z3実施形態における主制御装置の制御処理について>
次に、図826〜図830を参照して、本第Z3実施形態にて実行される主制御装置110の制御処理内容について説明をする。本第Z3実施形態では、主制御装置110にて時刻を管理可能な機能を設けた点と、監視処理の内容を異ならせた点と、が相違し、それ以外は同一である。具体的には、立ち上げ処理において時刻取得処理を実行する点と、監視処理(S1032)に代えて監視処理3(図829のS21052)を実行する点で相違している。それ以外の処理は同一であり、その詳細な説明は省略する。
図826は、本第Z3実施形態におけるパチンコ機10の主制御装置110にて実行される立ち上げ処理の内容を示したフローチャートである。図826に示した通り、本実施形態では、時刻取得処理(S991)を実行する点で、上述した第Z1実施形態の立ち上げ処理と異ならせており、それ以外は同一である。
ここで、図827を参照して、時刻取得処理(S991)の内容について説明をする。図827は、(S991)の内容を示したフローチャートである。この時刻取得処理(S1991)は、電源投入を行った時刻を記憶するための処理である。本処理により取得された時刻情報に基づいて、大当たり遊技が開始されてからの経過時間の判別が行われる。
時刻取得処理(S991)が実行されると、まず、RAM消去スイッチ122がオンされているか否かを判別し(S992)、オンされていなければ(S992:No)、計時装置292の計時レジスタ352aから現在時刻の情報を取得して(S995)、処理をS996に移行する。
一方、RAM消去スイッチ122がオンされていれば(S992:Yes)、計時装置292のレジスタ352に設けられた投入時刻格納エリア352bに記憶された時刻情報を読み出し(S993)、投入時刻格納エリア352bに時刻情報が格納されているかを判別する(S994)。その結果、時刻情報が格納されていないと判別した場合は(S994:No)、計時装置292の計時レジスタ352aから現在時刻の情報を取得して(S995)、処理をS996に移行する。これに対し、計時装置262の投入時刻格納エリア352bに時刻情報が格納されていると判別した場合は(S994:Yes)、S995の処理をスキップして処理をS996に移行する。
S996の処理では、S993の処理又はS995の処理で読み出した時刻情報をRAM203の時刻情報格納エリア203baへ格納し(S996)、本処理を終了する。
このように、本処理によって、経過時間を計測するための時刻情報がRAM203の時刻情報格納エリア203baへ格納されるので、例えば、大当たり遊技の開始を契機にするのでは無く、所定時刻(午前10時、午後2時、午後6時など)となってからの所定期間(1時間)における賞球数を監視対象とするように構成することも可能となる。この場合、各パチンコ機10の時刻情報格納エリア203baに時刻情報が格納されるタイミングを合わせることにより、各パチンコ機10に対して同一タイミングで賞球数の監視処理を実行させることができる。
また、本実施形態では、賞球数を監視する期間を1時間としているが、これに限ること無く、時刻情報に基づいて、賞球数を監視する期間の長さを変更しても良い。
更に、本実施形態のパチンコ機10では、S903の処理又はS904の処理で読み出した時刻情報を時刻情報格納エリア203baに格納するように構成されているが、これに代えて、レジスタ352に設けられたレジスタテーブルの使用していないbitに記憶させるように構成しても良い。ここで言う使用していないbitとは、例えば、アドレスBHのbit6や、アドレスEHのbit4〜bit7を指し、図810において”●”の符号が付されたbitのうち、投入時刻格納エリア352b以外のbitを指す。前述の通り、これらのbitは情報の書き換え、及び読み出しが可能なbitであり、データを書き換えたとしても、計時装置292の動作には一切の影響を与えないbitである。これにより、レジスタ352に設けられたレジスタテーブルを効率的に用いることができるので、投入時刻格納エリア352bに割り当てるアドレスを減らすことができる。
具体的には、例えば、アドレス7Hのbit0〜bit6に秒を表す情報を記憶させ、アドレス7Hのbit7、及びアドレス8Hのbit0〜bit5に分を表す情報を記憶させ、アドレス8Hのbit6、bit7、及びアドレスEHのbit4〜bit7に時間を表す情報を記憶させても良い。これにより、データの記憶に使用しないアドレス9Hを削減することができ、レジスタ352の容量を削減することができるので、計時装置292の低価格化を図ることができる。
なお、本実施形態のレジスタ352に設けられたレジスタテーブルでは、図810において、”○”の符号が付されたbitはL固定の書き換え不能なbitとされていたが、これら”○”の符号が付されたbitを書き換え可能に構成し、S903の処理又はS905の処理で読み出した時刻情報を、”○”の符号が付されたbitにも記憶させるように構成しても良い。これにより、”●”の符号が付されたbitのみに時刻情報を記憶させるよりも、更にレジスタテーブルを効率的に用いることができるので、レジスタ352の容量を更に削減することができ、計時装置292の更なる低価格化を図ることができる。
次に、図828を参照して、賞球加算処理3(S1051)の内容について説明する。図828は、賞球加算処理3(S1051)の内容を示したフローチャートである。この賞球加算処理3(S1051)は、上述した賞球加算処理(S1031:図793参照)に対して、S1044の処理を実行する点で相違し、それ以外は同一である。
賞球加算処理3(S1051)では、上述したS1043の処理を実行し、次に、賞球数カウンタ203rの値を示すための賞球数コマンドを設定し(S1044)、本処理を終了する。この賞球数コマンドは、主制御装置110の制御処理にて設定される他の各種コマンドと同様に音声ランプ制御装置113へと出力される。音声ランプ制御装置113にて賞球数コマンド(入賞コマンドの一部)を受信した場合には、賞球数コマンドに含まれる賞球情報に基づいて従賞球数カウンタ203baの値を更新するための処理が実行される。
次に、図829を参照して、監視処理3(S21052)の内容について説明をする。図829は、監視処理3(S21052)の内容を示したフローチャートである。この監視処理3(S21052)は、上述した監視処理(図795のS1032参照)に対して、監視レベルを「2」に更新した後に、1時間の計時を開始する処理と、賞球数カウンタ203rの値をクリアする処理を実行する点と、出率監視処理(図796のS3656)に代えて出率監視処理3(図830のS21001)を実行する点で相違し、それ以外は同一である。
監視処理3(S21052)が実行されると、上述した監視処理(図795のS1032参照)と同一のS3651〜S3655の処理を実行し、次いで、1時間の計時を開始し(S3657)、計時開始を示す計時コマンドを設定し(S21002)、賞球数カウンタ203rの値を0にクリアし(S3658)、本処理を終了する。S3657の処理では、時刻情報格納エリア203baに格納されている時刻情報を読み出し、計時が開始された時刻を記憶すると共に、計時カウンタ203bbに対して、1時間を計時するための値をセットする。これにより、1時間を確実に計時することができると共に、計時を開始した時刻を記憶することができるため、例えば、前回の計時が開始されてから(前回の計時が終了してから)、所定時間経過した場合に、再度、計時を開始させるといった監視処理を容易に実行することができる。
本実施形態では、S3658に示した通り、計時が開始されると、それよりも前に付与された賞球数を示す賞球数カウンタ203rの値がクリアされるように構成している。つまり、所定時間内において払い出された賞球数のみを監視対象としている。このように構成することで、賞球数カウンタ203rの値を長時間累積する必要が無くなるため、処理負荷の軽減と共に、カウンタ構成の簡略化を図ることができる。
なお、本実施形態では、上述した第Z1実施形態と同様に賞球数を示す信号を受信した場合に賞球数カウンタ203rの値を無条件で更新するように構成しているが、これに限ること無く、所定期間の計時が開始された場合に(所定期間の計時が実行されている期間のみ)賞球数カウンタ203rの値を更新するように構成しても良い。このように構成することで、賞球数カウンタ203rの値を更新する機会を削減することができるため、主制御装置110にて実行される制御処理の負荷をより軽減させることができる。
S3652の処理において、現時点の監視レベルが「1」よりも大きいと判別した場合は(S3652:No)、次に、出率監視処理3(S21001)を実行し、その後、本処理を終了する。
次に、図830を参照して、出率監視処理3(S21001)の内容について説明をする。図830は、出率監視処理3(S21001)の内容を示したフローチャートである。この出率監視処理3(S21001)では、経過時間と賞球数とに応じて、遊技を停止させるための禁止処理、或いは、上述した第Z1実施形態と同様に、遊技内容を制限するための制限処理を実行するか否かを決定するための処理が実行される。
出率監視処理3(S21001)が実行されると、まず、計時カウンタ203bbの値に基づいて、計時時間を読み出す(S21101)。そして、読み出した計時時間から、現在の経過時間が20分以内であるかを判別し(S21102)、20分以内であると判別した場合は(S21102:Yes)、賞球数カウンタ203rの値が10000以上であるかを判別し(S21103)、10000以上では無いと判別した場合は(S21103:No)、そのまま本処理を終了する。一方、S21103の処理において賞球数が10000以上であると判別した場合は(S21103:Yes)、遊技停止を設定し(S21104)、残停止期間を算出し(S21105)、遊技停止残期間を示す遊技停止コマンドを設定し(S21106)、本処理を終了する。
つまり、時間の計時が開始されてから20分が経過するまでの間に10000個の賞球数が払い出された場合には、1時間が計時されるまでの賞球数が上限数12000とならないように球の発射を禁止することで遊技が停止される処理(S21104)が実行される。そして、現在の賞球数に基づいて、遊技を再開可能なタイミングを算出し(S21105)、その再開タイミングまでの残期間(時間)を示すコマンドを設定する。
例えば、計時が開始されてから15分のタイミングで賞球数が10500個となった場合には、その時点で遊技が停止する(S21104)。そして、計時が開始されてから20分が経過すると、禁止制御の実行条件が賞球数11000個に切り替わり、遊技を再開可能となるため、遊技停止期間の残期間が5分であると算出し(S21105)、遊技停止残期間が5分であることを示す遊技停止コマンドが設定される(S21106)。また、計時が開始されてから18分のタイミングで賞球数が11500個となった場合には、その時点で遊技が停止する(S21104)。そして、計時が開始されてから20分が経過すると、禁止制御の実行条件が賞球数11000個に切り替わるが、遊技が停止した時点における賞球数が11000個よりも多いため、遊技を再開することができず、40分が経過するタイミングまでの期間が遊技停止期間となり残期間が22分であると算出する(S21105)。そして、遊技停止残期間が22分であることを示す遊技停止コマンドが設定される(S21106)。
このように設定された遊技停止コマンドは、他のコマンドと同様にコマンド出力処理によって、音声ランプ制御装置113へと出力され、残期間が遊技者へ報知される。これにより、遊技者は遊技を休憩することが可能な状態であることを容易に把握することができる。
なお、本実施形態では、20分毎に禁止制御の実行条件が切り替わるように構成しているが、これに限ること無く、20分よりも短い間隔で禁止制御の実行条件を切り替えても良いし、20分よりも長い間隔で禁止制御の実行条件を切り替えるように構成しても良い。ここで、禁止制御の実行条件を切り替える間隔を短くした場合には、禁止制御の実行条件が成立する賞球数も小刻みに設定されることになるため、一度の遊技停止期間を短くし易くすることができる。
詳細な説明は省略しているが、本実施形態では、大当たり遊技中に禁止制御の実行条件が成立した場合には、大当たり遊技中に獲得し得る賞球数の最大数を予測し、その予測結果が所定期間内に付与可能な賞球の上限数よりも多くなるか否かを判別し、上限数よりも多くならないと判別した場合は、大当たり遊技を継続させ、大当たり遊技が終了した後に、遊技の停止を設定するように構成している。これにより、大当たり遊技中に遊技が停止してしまい、遊技者の遊技意欲が著しく低下してしまうことを抑制することができる。
なお、これに限ること無く、大当たり遊技中であっても、賞球数が禁止制御の実行条件を満たした場合に即座に遊技の停止を設定するように構成しても良い。このように構成することで、所定期間内に付与可能な賞球の上限数よりも多くなることを確実に防ぐことができる。
本実施形態では、遊技の停止を設定する手法として、球の発射を禁止(停止)させる制御を実行するように構成しているが、新たな賞球が払い出されることを防ぐものであれば良く、例えば、球の発射は継続させた状態で、各入賞口に対する賞球数を0個に設定したり、賞球数の払い出しが行われなくなるように設定したりしても良い。
S21102の処理において、経過時間が0分〜20分では無い(20分以降である)と判別した場合は(S21102:No)、次に、経過時間が20分〜40分の間であるかを判別し(S21107)、経過時間が20分〜40分の間であると判別した場合は(S21107:Yes)、次に、賞球数が11000個以上であるかを判別する(S21108)、S21108の処理で賞球数が11000個以上であると判別した場合は(S21108:Yes)、上述したS21104〜S21106の処理を実行し、本処理を終了する。
一方、S21108の処理において、賞球数が11000個以上では無い(11000未満である)と判別した場合は(S21108:No)、次に、監視レベル選択3テーブル203bfを参照して監視レベルを更新し(S21109)、更新した監視レベルが現在の監視レベル(更新される前の監視レベル)と異なるかを判別し(S21110)、異なる(一致しない)と判別した場合は(S21110:Yes)、S21115の処理へ移行し、その後、本処理を終了する。また、S21110の処理において、更新した監視レベルが現在の監視レベル(更新される前の監視レベル)と一致していると判別した場合は(S21110:No)、そのまま本処理を終了する。
S21107の処理において、経過時間が20分〜40分では無い(40分以降である)と判別した場合は(S21107:No)、次に、経過時間が60分に到達したかを判別し(S21111)、経過時間が60分であると判別した場合は(S21111:Yes)、計時カウンタ203bbの値をクリアし(S21113)、監視レベルを1に更新し、監視レベル記憶エリア203tに記憶し(S21114)、更新した監視レベルを示すためのレベルコマンドを設定し(S21115)、本処理を終了する。
また、S21111の処理において、60分が経過していない、即ち、40分〜60分の間であると判別した場合は(S21111:No)、現在の賞球数が12000個以上であるかを判別し(S21112)、12000個以上であると判別した場合は(S21112:Yes)、上述したS21104,S21105,S21106の処理を実行し、本処理を終了する。一方、S21112の処理において、現在の賞球数が12000個以上では無いと判別した場合は(S21112:No)、上述したS21109の処理へ移行する。
<第Z4実施形態>
次に、上述した第Z1実施形態から第Z3実施形態にて説明をした技術思想に対する変形例として第Z4実施形態について説明をする。上述した第Z1実施形態から第Z3実施形態では、パチンコ機10から払い出される賞球数を計測し、その計測結果に基づいてパチンコ機10から払い出される賞球数を制御可能に構成することで、遊技者に対して過剰な賞球が短時間のうちに払い出されることを抑制するように構成している。
さらに、上述した第Z1実施形態と第Z2実施形態では、実際に遊技者が発射した球数(アウト球数)を計測し、アウト球数と賞球数とを用いて算出した出玉率によって遊技者に過剰な特典(賞球)が付与されないように構成していた。この場合、精度の高い制御を実行することが可能となるが、代わりに、主制御装置110の処理負荷が増加してしまうという問題があった。これに対して、上述した第Z3実施形態では、実際のアウト数を計測すること無く、所定期間(1時間)の間に払い出される賞球数を計測することで、遊技者に過剰に特典が付与されてしまうことを抑制するように構成していた。これにより、アウト球数を計測する必要が無くなる分、主制御装置110の処理負荷を軽減することができるものであった。しかしながら、賞球数を計測する処理は残るため、遊技者に対して過剰な賞球が短時間のうちに払い出されることを抑制するための制御処理の簡素化が求められていた。
そこで、本第Z4実施形態では、賞球数を計測すること無く、賞球数が大量に払い出される遊技である大当たり遊技の実行回数に基づいて技者に対して過剰な賞球が短時間のうちに払い出されることを抑制するための制御処理を実行するように構成している。つまり、実行される大当たり遊技の種別毎に、大当たり遊技中に獲得可能な賞球数を予め規定しておき、所定期間内において、実行される大当たり遊技の回数や内容に基づいて、所定期間内における賞球数の付与内容を制御可能に構成している。
このように構成することで、賞球数を計測することなく、遊技者に過剰に特典(賞球)を付与し得る状況であるかを容易に判別することができる。また、大当たり遊技の実行回数(大当たり当選回数)に基づいて、所定期間内における出玉率(賞球数)を抑制するための制御を実行する場合には、例えば、大当たり当選の連チャン回数に基づいて、異なる長さの変動時間が設定され易くなるように変動パターンテーブルの切替制御を実行可能に構成しても良い。このように予め規定しておくことで、出玉率制御を実行すること無く、適正な範囲内で賞球数を集約させ易くすることができる。
また、上述した第Z4実施形態では、賞球数の代わりに大当たり遊技回数を用いた構成としているが、これに限ること無く、例えば、ラウンド遊技回数を賞球数の代わりに用いても良い。このように構成することで、大当たり遊技回数のみを用いる場合に比べて実際の賞球数に近似した値に基づいて出玉率(賞球数)を制御し易くすることができる。
以上、説明をした各実施形態では、大当たり遊技の開始を契機に出玉率(賞球数)の監視を開始するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、遊技者に有利な遊技状態(確変状態)が設定されたことに基づいて出玉率(賞球数)の監視を開始するように構成し、遊技者に有利な遊技状態(確変状態)が終了したことに基づいて出玉率(賞球数)の監視を終了させるように構成しても良い。
<その他の技術思想>
上述した第Z1実施形態から第Z4実施形態にて説明をした技術思想、即ち、短時間で遊技者に過剰に特典を付与してしまうことを抑制するための各種技術思想を、上述した第Z1実施形態から第Z4実施形態にて用いたパチンコ機10とは異なる遊技仕様のパチンコ機10に用いた場合の特徴的な内容について説明をする。
特別図柄抽選で大当たり当選し、大当たり当選したことを示す表示態様で特別図柄が停止表示された後に、特定領域へと球を通過させることによって大当たり遊技が実行される遊技仕様のパチンコ機10では、例えば、出玉率を抑制するための制御が実行された場合には、出玉率を抑制するための制御が実行されていない場合よりも、特定領域へと球を通過させ難くなるように構成すると良い。具体的には、遊技盤13上に形成される遊技領域に第1流路を形成し、その第1流路を流下した球が特定領域を通過可能に構成する。そして、第1流路内に球の流下方向を切り替えることが可能な切替手段を設け、その切替手段が電気的駆動源によって定期的に第1状態と第2状態とに切り替わるように構成する。この切替手段が第1状態に位置している状態で球が第1流路を流下すると、特定領域を通過し易い第2流路へと球が誘導され、切替手段が第2状態に位置している状態で球が第1流路を流下すると、特定領域を通過困難な第3流路(第2流路よりも通過し難い)へと球が誘導されるように構成する。
そして、出玉率制御が実行されていない状態では、実行されている状態よりも第1状態へと位置し易くなるように切替手段が駆動制御され、出玉率制御が実行されている状態では、実行されていない状態よりも第2状態へと位置し易くなるように切替手段が駆動制御される。このように構成することで、出玉率制御が実行されている状態では、大当たり当選してから大当たり遊技が実行されるまでに要する期間が長くなるため、出玉率の増加を抑制することができる。
<第Z5実施形態>
次に、図831から図833を参照して、第Z5実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述した第Z1実施形態では、遊技盤13の盤面構成(釘の配置や風車の配置等)がほぼ左右対称となっており、遊技盤13において可変表示装置ユニット80の右側に設けられている流路に向けて発射された遊技球(右打ちされた遊技球)と、左側に設けられている流路に向けて発射された遊技球(左打ちされた遊技球)とで、遊技球が発射されてから第1入球口64、または可変入賞装置65に到達するまでの期間が略同一となるように構成されていた。
これに対して本第Z5実施形態では、遊技盤13において可変表示装置ユニット80の右側に設けられている流路に向けて発射された遊技球(右打ちされた遊技球)の方が、左側に設けられている流路に向けて発射された遊技球(左打ちされた遊技球)よりも、第1入球口64や可変入賞装置65に到達するまでの期間が長くなるように構成した。加えて、本第Z4実施形態では、特定入賞口65aが開放されている場合において、可変表示装置ユニット80の右側に設けられている流路を流下した遊技球よりも、可変表示装置ユニット80の左側に設けられている流路を流下した遊技球の方が、特定入賞口65aに入球する割合が高くなるように構成されている。
この第Z5実施形態におけるパチンコ機10が、第Z1実施形態におけるパチンコ機10と構成上において相違する点は、遊技盤13の盤面構成が一部変更となっている点である。その他の構成や、主制御装置110のMPU201によって実行される各種処理、音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される各種処理、表示制御装置114のMPU231によって実行される各種処理については、第Z1実施形態におけるパチンコ機10と同一である。以下、第Z1実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その図示と説明とを省略する。なお、上述した各実施形態にて説明をした各要素を適宜適用することは勿論良く、特に、各制御装置の有する基本的な構成や基本的な制御内容について、同一の技術思想に基づく内容については、その説明を一部省略する。
図831は、本第Z5実施形態における遊技盤13の盤面構成を示し図である。図831に示した通り、第Z5実施形態における遊技盤13の盤面構成は、上述した第Z1実施形態における遊技盤13の盤面構成(図2参照)に対して、遊技盤13における可変表示装置ユニット80の右側には、遊球が内部へと入球可能な迂回役物700が設けられている。詳細については図832を参照して後述するが、この迂回役物700は、右打ち(遊技盤13の右側に打ち出された)遊技球が特定入賞口65aへと到達するまでの時間を長くするために設けられている。言い換えれば、迂回役物700は、左打ちにより発射された遊技球が特定入賞口65aへと到達するまでの期間よりも、右打ちにより発射された遊技球が特定入賞口65aへと到達するまでの時間の方が長くなるように、右打ちされた遊技球の流下時間を長くすることができる。なお、本第Z5実施形態では、左打ちされた遊技球が特定入賞口65aに到達するまでの期間が1秒間〜2秒間となるのに対して、右打ちされた遊技球が特定入賞口65aに到達するまでの期間は7秒間〜8秒間となるように構成されている。
ここで、図832を参照して、本第Z5実施形態における迂回役物700の詳細について説明する。図832は、迂回役物700を模式的に示した模式図である。図832に示した通り、迂回役物700は、その上部に開口部710が設けられている。右打ちにより発射された遊技球は、この開口部710を介して迂回役物700の内部へと進入できる。また、迂回役物700の下部には、迂回役物700内を流下した遊技球を迂回役物700の外部へと排出するための開口部720が設けられている。更に、迂回役物700には、内部に進行した球が開口部720を介さずに外部へと排出されることを防止するために、周縁部730によって正面視手前側、奥側、および左右方向の4方向を囲まれている。この周縁部730は、半透明な部材(例えば、PS材)によって構成されているので、球が流下する様子を遊技者が容易に視認することができる。
また、周縁部730のうち、正面視奥側の平面は、ベース板60と略同一平面となるように組み付けることができるので、周縁部730とベース板60との間に隙間が生じることで、球がその隙間に挟まってしまうことを抑制することができる。更に、周縁部730のうち、正面視手前側の平面と、ガラスユニット16とは、前面枠14が閉鎖された状態において隙間無く接触するように構成されているので、周縁部730とガラスユニット16との間に隙間が生じることで、球がその隙間に挟まってしまうことを抑制することができる。
図832に示した通り、迂回役物700の内部には、迂回役物700の下方へ向かって傾斜した複数の流路(誘導流路740〜790)が設けられている。各誘導流路740〜790において、球が接触する面は略平板形状となっており、その幅は周縁部730の内側部分の幅(正面視奥側の内壁と、正面視手前側の内壁との間の距離)と略同一となるように構成されている。即ち、周縁部730の内側部分と、各誘導流路740〜790との間に隙間が生じることで、その隙間を球が通過してしまうことを防止できるように構成されている。
図832に示した通り、誘導流路740,760,780は、正面視右上方向から左下方向へ下る向きに傾斜している。また、誘導流路750,770,790は、正面視左上方向から右下方向へ下る向きに傾斜している。そして、迂回役物700の上側から順番に、誘導流路740,750,760,770,780,790が配置されている。即ち、正面視右上方向から左下方向へ下る向きに傾斜した流路と、正面視左上方向から右下方向へ下る向きに傾斜した流路とが交互に設けられている。
開口部710へと入球した遊技球は、まず、誘導流路740へと落下し、その誘導流路740の成す傾斜に沿って、正面視左下方向へと流下する。そして、遊技球が誘導流路740の下端まで到達すると、遊技球は誘導流路740から誘導流路750に向けて落下する。そして、落下した遊技球は、誘導流路750に沿って正面視右下方向へと流下する。流下した遊技球が誘導流路750の下端へ到達すると、遊技球は誘導流路760へと落下し、誘導流路760の成す傾斜に沿って、正面視左下方向へと流下する。
遊技球は、以降も流路に沿って流下する動作と、下側の流路へと落下する動作とを交互に繰り返す。そして、最終的に遊技球は誘導流路790の下端へ到達し、誘導流路790の下端から開口部720に向けて落下する。これにより、迂回役物700へと入球した球が開口部720を介して迂回役物700の外部へと排出される。遊技球の流下する流路が変わる度に、遊技球が流下する向きが変わるので(即ち、右下方向から左下方向、若しくは左下方向から右下方向に変わるので)、流路が変わる度に遊技球の流下する勢い(流下速度)を削ぐことができる。よって、開口部710を介して迂回役物700へと入球した遊技球が、開口部720を介して外部へと排出されるまでの時間を長くすることができる。これにより、遊技盤13の左側へと遊技球を発射するのに比べて、遊技盤13の右側へと球を発射した場合に球が遊技盤13の下部(第1入球口64や可変入賞装置65が配設されている領域)へと到達する時間を長くする(7秒以上にする)ことができる。
また、図832に示した通り、各誘導流路740〜790は、それぞれ流路支持軸741〜791によって軸支されており、各流路支持軸を回転軸として、時計回り、または反時計回りに回動可能に構成されている。また、回動動作は、各誘導流路740〜790の下側に設けられた回動停止部材742a〜792a、又は回動停止部材742b〜792bに対して各誘導流路740〜790の下面が接触することにより停止する。この回動動作について、誘導流路740を例に取って説明する。
上述した通り、誘導流路740は、流路支持軸741を回転軸として回動可能に構成されている。この回動動作は、誘導流路740を流下する遊技球の重みに基づいて行われる。具体的には、遊技球が誘導流路740の上半分を流下する場合に、遊技球の重みによる負荷が誘導流路740の上半分にかかることにより、誘導流路740の上半分を下方向へ回動させる向きの力が生じる。即ち、誘導流路740を正面視で時計回りに回動させる向きの力が働くので、誘導流路740は流路支持軸741を回転軸として時計回りに回動する。回動動作は、誘導流路740の下面が回動停止部材742bに接触することで停止する。この回動停止部材742bにより、誘導流路740が時計回りに回動しすぎてしまい、誘導流路740の傾きが逆向きになってしまうことを抑制できる。
ここで、回動停止部材742bは、略円柱形状の部材であり、周縁部730の手前側の内壁、および奥側の内壁とそれぞれ接合されている。即ち、誘導流路740の下面が接触した際の衝撃で、その位置がずれてしまわないように構成されている。なお、他の回動停止部材742a〜792a、および回動停止部材752b〜792bについても、その構造は回動停止部材742bと同様である。
一方、球が誘導流路740の下半分を流下する場合は、遊技球の重みによる負荷が誘導流路740の下半分にかかるので、誘導流路740の下半分を下方向へと回動させる向きの力が生じる。即ち、誘導流路740を正面視で反時計回りに回動させる向きの力が働くので、誘導流路740は流路支持軸741を回転軸として反時計回りに回動する。回動動作は、誘導流路740の下面が回動停止部材742aに接触することで停止する。この回動停止部材742aにより、誘導流路740が反時計回りに回動しすぎてしまうことを抑制することができる。つまり、誘導流路740の傾きが大きくなりすぎて、遊技球の勢いを削げなくなってしまうことを抑制することができる。よって、右打ちにより発射された遊技球を、確実に7秒以上かけて遊技盤13の下方(第1入球口64や特定入賞口65aが配設されている領域)に流下させることができる。なお、各誘導流路740〜790の傾きが最大となった状態で遊技球が流下すると、遊技球が第2入球口640へと到達するまでに7秒となるように、各誘導流路740〜790の経路長、および最大傾斜角度が設定されている。全ての誘導流路740〜790が最大傾斜角を保ったまま遊技球が流下するのは稀であるので、遊技球が第2入球口640へと到達する時間を確実に7秒以上とすることができる。
このように、遊技球の重みによる負荷に基づいて各誘導流路740〜790の傾きが変化するように構成することで、各誘導流路740〜790を流下する遊技球の流下速度を可変させることができる。よって、遊技球が迂回役物700を通過し終わるまでの時間をばらつかせることができる。また、上記の説明では1個の球が誘導流路740上を進行した場合について説明したが、実際の遊技中には複数の球が同一の誘導流路上を進行する状態も起こり得る。この場合には、各誘導流路740〜790の回動動作を更に不規則とすることができるので、遊技球が迂回役物700を通過し終わるまでの時間をばらつかせることができる。
また、図832に示した通り、各誘導流路740〜790は、上面の左右両端の角に比べて、下面の左右両端の角が丸くなるように加工している。このように構成することで、各誘導流路740〜790が回動する場合に、下面の角と周縁部730の内壁部分とを接触し難くすることができる。よって、各誘導流路740〜790を、周縁部730に対してより近い位置に配置できるので、各誘導流路740〜790と、周縁部730との間に隙間ができ、その隙間に遊技球が挟まってしまったり、その隙間を遊技球が通過してしまったりすることを抑制することができる。なお、各誘導流路740〜790は、遊技球が流下していない状態において、自重により傾きの最も大きい配置へと戻るように構成されている。例えば、球が誘導流路740を流下していない状態においては、誘導流路740の自重により、流路支持軸741を回転軸として正面視反時計回りに回動する。この回動動作は、誘導流路の下面が回動停止部材742aに接触するまで行われ、回動停止部材742aへと接触することにより停止する。同様に、誘導流路750〜790は、遊技球が流下していない状態において、自重により各回動停止部材752a〜792aへと接触するまで回動動作を行うように構成されている。これにより、各誘導流路750〜790が回動動作を行っている途中で遊技球が流下するか、各誘導流路750〜790の回動動作が終了した状態で遊技球が流下するかに応じて球の流下速度を異ならせることができる。よって、遊技者が第2入球口640を狙い難くすることができる。
なお、各誘導流路740〜790が自重では回動せず、遊技球の通過によってのみ回動するように構成してもよい。また、例えば、各誘導流路740〜790をモータ等により規則的に、或いは不規則に回動させるように構成してもよい。
図831に戻って説明を続ける。図831に示した通り、迂回役物700の下方には、迂回役物700の下端側の開口部720を介して迂回役物700から流出した遊技球の流下方向を制限するように多数の釘が配置されている。これらの釘によって、迂回役物700から流出した全ての遊技球を、可変入賞装置65に対して正面視左側に設けられている曲面部材800に落下させることができる(第1入球口64の方向へ遊技球が流下してしまうことを抑制できる)。この曲面部材800に落下した遊技球は、曲面部材800の上面を転動し、可変入賞装置65の方向へと誘導される。図831に示した通り、可変入賞装置65と、曲面部材800との間は非常に狭い(遊技球一個分未満の幅しかない)ため、特定入賞口65aが開放されている状態において、曲面部材800の左端まで誘導されたほぼ全ての遊技球を、特定入賞口65aへと入賞(入球)させることができる。これに対し、可変入賞装置65に対して正面視左側には、可変入賞装置65の下方のアウト口66へと遊技球を誘導するための比較的広い(遊技球一個分を上回る幅の)スペース(流路)が設けられている。このため、特定入賞口65aが開放されている場合において、遊技球を左打ちによって発射した場合、多くの遊技球が特定入賞口65aへと入球するものの、一部の遊技球(例えば、10球に1球の割合)が特定入賞口65aへと入球せずに、可変入賞装置65の左側からアウト口66へと誘導される。
このように、本第Z5実施形態では、遊技盤13における正面視右側の流路に対して迂回役物700と、曲面部材800とを設ける構成としている。これらにより、右打ちされた遊技球が特定入賞口65aに到達するまでの期間を、左打ちされた遊技球が特定入賞口65aに到達するまでの期間よりも長くすることができる。なお、基本的には右打ちの方が特定入賞口65aに到達するまでの期間が長くなるが、遊技球の反射方向や射出状況等に応じては、左打ちの方が特定入賞口65aに到達するまでの期間が長くなる可能性も0ではない(例えば、左方向に発射した遊技球が一時的に静止した場合や、可変表示装置ユニット80の左側の流路で球詰まりが生じた場合等)。このため、可変表示装置ユニット80の右側の流路を流下(通過)した遊技球は、左側の流路を流下(通過)した遊技球に比較して、特定入賞口65aに到達するまでの期間が長くなり易くなる(左側の流路を流下した遊技球の方が、特定入賞口65aに到達するまでの期間が短くなり易くなる)とも言い換えることができる。
また、本第Z5実施形態では、特定入賞口65aが開放されている場合において、右打ちされた遊技球が特定入賞口65aに入球する割合を、左打ちされた遊技球が特定入賞口65aに入球する割合よりも高くすることができる。これにより、スピーディーに大当たり遊技を進行させたい(早期に大当たり遊技を終わらせたい)と考える遊技者に対して、大当たり遊技の実行中に、多少の損失(10球に1球程度の割合の無駄球)を覚悟の上で、左打ちにより特定入賞口65aを狙って遊技を行わせることができる。一方で、無駄球(損失)を可能な限り発生させたくないという遊技者に対して、大当たり遊技の期間が長くなることを覚悟の上で、右打ちにより特定入賞口65aを狙って遊技を行わせることができる。よって、遊技者毎に、大当たり遊技の実行中において、好みの遊技性を選択させることができるので、遊技者毎の趣向に合わせた遊技性を実現することができる。なお、大当たりの各ラウンドは、各ラウンドが開始してから30秒間が経過するか、或いは、30秒間が経過する前に10個以上の遊技球が特定入賞口65aへと入球した場合に終了される。大当たりの各ラウンドが開始してから遊技球を右打ちにより発射し始めたとしても、30秒間が経過するよりも前に10個の遊技球を、迂回役物700を通過させて特定入賞口65aへと入球させることができる(13秒〜14秒程度で10個の遊技球を入球させることができる)。よって、右打ちを行った場合に、賞球面で不利となる(規定個数の遊技球が特定入賞口65aに入賞する前にラウンドが終了してしまう)ことを抑制できる。
次に、図833を参照して、本第Z5実施形態における大当たり遊技の実行中の表示態様について説明する。図833は、大当たり中における第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの表示態様の一例を示した図である。
図833に示した通り、本第Z5実施形態では、大当たりになると、主表示領域Dmにおける正面視左上側と、正面視右上側とに、略長方形形状の表示領域HR2,HR3が形成されると共に、表示領域HR2、および表示領域HR3の下方に、略長方形形状で表示領域HR2,HR3よりも面積が大きい表示領域HR4が形成される。表示領域HR2に対しては、左向きの矢印を模した画像が表示されると共に、「左打ちで高速モード」という文字と、「大当たりを素早く消化できるよ」という文字とが表示される。これらの表示内容により、大当たり中に左打ちを行うと、大当たりを比較的短い期間で消化することができる(大当たりが比較的高速で進行する)ということを遊技者に対して容易に理解させることができる。
また、図833に示した通り、表示領域HR3に対しては、右向きの矢印を模した画像が表示されると共に、「右打ちで低速モード」という文字と、「大当たりをじっくり消化できるよ」という文字とが表示される。これらの表示内容により、大当たり中に右打ちを行うと、大当たりを比較的長い時間をかけて消化することができる(大当たりが比較的低速で進行する)ということを遊技者に対して容易に理解させることができる。
なお、図833に示した通り、表示領域HR4に対しては、大当たり中であることを示す各種の画像や情報が表示される。具体的には、図833に示した通り、表示領域HR4における中央部分に、金貨が大量に入っている宝箱を模した画像TBが表示されると共に、表示領域HR4の内部における右上側に、「大当たり」という文字が付された表示領域HR6が形成される。これらの表示内容によって、大当たり遊技の実行中であることを遊技者に対して容易に理解させることができる。また、表示領域HR4の内部における左上側には、大当たりの進行状況(ラウンド数や、払い出された賞球数)を示す文字を表示するための表示領域HR5が形成される。図833の例では、「ROUND:01/16」という文字(現在のラウンド数と、最大のラウンド数との対比を示す情報)と、「GET:0000/1600」という文字(現在までの賞球の払い出し個数と、最大の払い出し個数との対比を示す情報)とが表示される。これらの表示領域HR5に表示される表示内容により、大当たりの進行状況を遊技者に対して容易に理解させることができる。
以上説明した通り、本第Z5実施形態では、右打ちされた遊技球が特定入賞口65aに到達するまでの期間が、左打ちされた遊技球が特定入賞口65aに到達するまでの期間よりも長くなるように構成している。加えて、本第Z5実施形態では、特定入賞口65aが開放されている場合において、右打ちされた遊技球が特定入賞口65aに入球する割合を、左打ちされた遊技球が特定入賞口65aに入球する割合よりも高くする構成としている。これらの構成により、スピーディーに大当たり遊技を進行させたい(より短い時間で多量の賞球を獲得したい)と考える遊技者に対して、大当たり遊技の実行中に、多少の損失(10球に1球程度の割合の無駄球)を覚悟の上で、左打ちにより特定入賞口65aを狙って遊技を行わせることができる。一方で、無駄球(損失)を可能な限り発生させたくないと考える遊技者に対しては、大当たり遊技の期間が長くなることを覚悟の上で、右打ちにより特定入賞口65aを狙って遊技を行わせることができる。よって、遊技者毎に、大当たり遊技の実行中において、好みの遊技性を選択させることができるので、遊技者毎の趣向に合わせた遊技性を実現することができる。
なお、本第Z5実施形態では、迂回役物700を可変表示装置ユニット80の右側に設けることで、右打ちにより発射された遊技球が可変入賞装置65へと到達するまでの期間を、左打ちにより発射された遊技球が可変入賞装置65へと到達するまでの期間よりも長くなるように構成していた。即ち、右打ちにより発射された遊技球が流下する際の経路長を、左打ちにより発射された遊技球が流下する際の経路長よりも長くすることにより、右打ちを行った方が、左打ちを行うよりも流下時間が長くなるように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、可変表示装置ユニット80に対して正面視右側の流路において、迂回役物700に代えて公知のクルーン手段を設ける構成としてもよい。このように構成することで、クルーン手段に到達してからクルーン手段を通過するまでの期間を長くすることができるので、右打ちにより発射された遊技球の流下時間を長くすることができる。また、例えば、迂回役物700に代えて、遊技球の流下を所定期間停止させる役物を可変表示装置ユニット80の右側に設けられている流路に設ける構成としてもよいし、ベース板60のうち、遊技盤13の右側を、左側よりも摩擦係数が高い物質(例えば、ゴム等の弾性体)で構成することにより、遊技盤13の右側を流下する遊技球の流下速度がベース板60との摩擦によって減速され易く構成してもよい。また、迂回役物700に代えて、可変表示装置ユニット80の左側の流路と、右側の流路とで釘の配置を異ならせることにより、右側の流路を流下した方が、左側の流路を流下した場合よりも遊技盤13における下方の領域(第1入球口64や可変入賞装置65が配置されている領域)に到達するまでの期間が長くなるように構成してもよい。
本第Z5実施形態では、大当たり中に第3図柄表示装置81において、左打ちを行った場合の遊技性と、右打ちを行った場合の遊技性とをそれぞれ表示領域HR2、および表示領域HR3に対して表示させる構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、大当たり中には、左打ちを促す画像のみを表示させる構成としてもよいし、右打ちを促す画像のみを表示させる構成としてもよい。左打ちを促す画像のみを表示させる構成とすることにより、大当たりを短時間で終了させることができるので、多量の賞球を短い時間で獲得させることができる。よって、遊技者の興趣を向上させることができる。また、右打ちを促す画像のみを表示させる構成とすることにより、無駄球(特定入賞口65aに入球せずにアウト口66に入球してしまう遊技球)を減らすことができるので、1の大当たりにおける遊技者の利益をより大きくすることができる。
また、大当たり中に遊技者に対して発射方向を報知する場合において、大当たりの種別や、大当たり中に実行される演出の種別等に応じて、報知する発射方向を異ならせる構成としてもよい。より具体的には、例えば、確変大当たりになった場合に、奇数の数字が付された主図柄(確変図柄)が揃う変動表示演出(確変大当たりになった場合のみ実行される演出態様)を実行するか、偶数の数字が付された主図柄(通常図柄)が揃う変動表示演出(通常大当たりとなった場合に必ず実行される演出態様)を実行するかを抽選により決定する構成とする。そして、通常大当たりとなるか、確変大当たりになり、且つ、抽選により通常図柄が揃う演出が決定された場合には、大当たり中に確変大当たりであるか否かを報知する演出を実行する構成とする。この場合において、確変大当たりであるか否かを報知するための演出態様(例えば、大当たりの最終ラウンドまで確変大当たりであるか否かが分からない態様の演出と、1ラウンド目の終了時に即座に報知される演出態様と、大当たりの各ラウンドのどこで報知されるか分からない演出態様とのいずれか)を、遊技者に対して選択させる(即ち、遊技者が操作可能なボタンやレバー等の操作手段を設け、操作内容に対応する演出態様を決定する)構成とした上で、当該演出態様の選択を1ラウンド目に実行してもよい。そして、演出態様を選択させるための時間をより長く確保するために、通常図柄が揃う変動表示演出により報知された大当たり(通常図柄報知の大当たり)の1ラウンド目においては、右打ちを示唆する構成としてもよい。このように構成することで、遊技者に対して演出態様を選択させるための期間をより長く確保することができるので、遊技者に対してより確実に好みの演出態様を選択させることができる。一方で、1ラウンド目において遊技者に何らの選択も促さない場合(例えば、確変図柄が揃う変動表示演出により大当たりが報知された場合)には、大当たり中に左打ちを報知する構成としてもよい。このように構成することで、大当たりが終了するまでの期間を短くすることができるので、比較的短時間で多量の賞球の払出を受けることができる。
また、例えば、通常大当たりとなるか、確変大当たりになり、且つ、抽選により通常図柄が揃う演出が決定された場合に、大当たりの1ラウンド目において確変大当たりか否かを報知する演出を実行する構成とし、当該演出の中で、操作手段に対する操作を促す演出(操作演出)を実行する構成としてもよい。より具体的には、例えば、操作手段として遊技者が押下可能なプッシュボタンを設ける構成とし、所定期間内にプッシュボタンを連続して押下するように促す演出を実行する。そして、プッシュボタンに対する押下回数に応じて、表示態様が可変する(例えば、インジケータのゲージが貯まっていく)構成とし、押下に連動して表示態様が特定の表示態様に可変する(例えば、ゲージがインジケータの最大まで貯まる)ことにより確変大当たりであることが報知される構成としてもよい。この場合において、通常大当たりとなるか、確変大当たりになり、且つ、抽選により通常図柄が揃う演出が決定された場合(操作演出が実行される場合)には大当たりの1ラウンド目に右打ちを報知する構成とすることで、1ラウンドのラウンド期間を比較的長くすることができるため、操作演出を行うための期間をより長く確保することができる。よって、操作演出の演出効果をより高めることができる。一方で、確変大当たりになり、且つ、抽選により確変図柄が揃う演出が決定された場合(操作演出が実行されない場合)には、1ラウンド目に左打ちを報知する構成とすることで、大当たりが終了するまでの期間を短くすることができる。よって、比較的短時間で多量の賞球の払出を受けることができる。
また、確変大当たりであるか否かの報知を行う際の演出態様を選択させるのに代えて、例えば、1ラウンド目において、大当たり遊技の実行中に再生される楽曲(音声による演出)の種別を選択可能に構成し、楽曲を選択するための期間(選曲期間)の間は少なくとも右打ちを報知する構成としてもよい。より具体的には、大当たりの1ラウンド目において、楽曲(音声による演出)の種別を選択するための選曲メニュー画面を第3図柄表示装置81に対して表示させる。この選曲メニュー画面には、パチンコ機10に設定されている複数(例えば、10個)の楽曲のそれぞれに対応する画像が表示される。また、パチンコ機10に対して、枠ボタン22に代えて、又は加えて、遊技者が操作可能なボタン等の操作手段を設ける構成とし、操作手段に対する操作内容に応じて選曲メニュー画面に表示されている1の画像を選択可能に構成する。例えば、選曲メニュー画面において、各楽曲に対応する画像を縦一列に配置させると共に、1の画像(例えば、中央に表示されている画像)が点灯した見た目となり、その他の画像が消灯した見た目となるように構成する。また、操作手段として、上移動に対応するボタン(上ボタン)と、下移動に対応するボタン(下ボタン)と、決定操作に対応するボタン(決定ボタン)との3種のボタンを設ける構成とする。そして、選曲期間中に上ボタンに対する押下を検出することで、押下直前まで点灯した見た目となっていた画像が消灯した見た目に切り替わると共に、1つ上側に配置されていた画像が点灯した見た目に切り替わるように構成する(点灯した見た目の画像が1つ分だけ上側に移動する)。また、下ボタンに対する押下を検出した場合も同様に、点灯した見た目の画像が1つ分だけ下側に移動するように構成する。更に、選曲期間中に決定ボタンに対する押下を検出することで、押下の時点で点灯した見た目となっている画像に対応する楽曲を、今回の大当たり中に再生させる楽曲として決定する構成とする。即ち、1ラウンド目の終了時から大当たりの最終ラウンドの終了まで再生させる楽曲として設定する。このように構成することで、大当たり中に遊技者の好みの楽曲を再生させることができるので、大当たり遊技中における遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
係る状況下において、大当たりの1ラウンド目において左打ちを報知する構成とした場合、1ラウンド目が比較的早期に終了してしまうため、選曲期間も短くなってしまう。このため、遊技者が好みの楽曲を上ボタン、および下ボタンに対する操作により選択し、決定ボタンにより再生を設定させるよりも前に選曲期間が終了してしまう可能性がある。これに対して選曲期間が設定される大当たり(楽曲を選択する演出の実行が決定されている大当たり)の1ラウンド目(選曲期間)の間に右打ちを報知する構成とすることにより、1ラウンド目のラウンド期間を比較的長い期間にすることができるので、遊技者が選曲メニュー画面の中から好みの楽曲を探して(対応する画像が点灯した見た目となるように上ボタンや下ボタンを操作して)決定する(決定ボタンを押下する)ための期間をより長く確保することができる。これにより、遊技者を焦らせることなく、好みの楽曲を確実に選択させることができるので、楽曲を選択する際における遊技者の利便性を高めることができる。また、選曲期間が設定されない大当たり(通常の大当たり演出が実行される大当たり)の1ラウンド目の間に左打ちを報知する構成とすることにより、遊技が間延びしてしまうことを防止し、スピーディーに大当たり遊技を消化させることができる。よって、大当たり中に実行される演出態様に応じて適切な発射方向を遊技者に対して報知することができる。
更に、1ラウンド目に選曲期間を設定する等、遊技者に対して操作手段に対する操作を促す演出(操作演出)が大当たりとなった場合における所定割合で実行される場合において、遊技者の過去の操作状況(操作履歴)に応じて1ラウンド目に報知する発射方向を可変させる構成としてもよい。より具体的には、例えば、操作演出が設定された大当たりの1ラウンド目において遊技者が操作手段に対する操作を行ったか否かの情報(操作履歴)を記憶しておくことが可能に構成する。そして、操作演出が設定された大当たりを開始する場合には、記憶しておいた過去の操作履歴に基づき、過去の所定回数(例えば、5回)の操作演出が設定された大当たりに渡って遊技者が操作を行っていない場合には、左打ちを報知する構成とする一方で、所定回数以内の大当たりにおいて遊技者が操作を行っていた場合には右打ちを報知する構成としてもよい。即ち、操作演出が実行されても操作を行わない傾向の遊技者に対しては、左打ちを報知することにより大当たりの1ラウンド目をより早期に終了させることで短時間に多量の賞球を獲得できる遊技性を実現する一方、操作演出中に積極的に操作を行う傾向の遊技者に対しては、右打ちを報知することにより操作演出の実行期間を長期化し、操作演出において遊技者が操作手段に対する十分な操作を行うための期間を確保することができる。よって、遊技者の傾向に応じた遊技性を実現することができる。
本第Z5実施形態では、右打ちを行った方が、左打ちを行った場合よりも特定入賞口65aへの入球率が高くなる盤面構成とすることにより、右打ちの方が賞球面で若干有利となる構成としていたが、右打ちを賞球面で有利にするための構成は、これに限られるものではない。例えば、右打ちにより発射された遊技球と、左打ちにより発射された遊技球とで特定入賞口65aに入球する割合は同一としておく代わりに、特定入賞口65の右側(即ち、左打ちされた遊技球が入球困難となり、且つ、右打ちされた遊技球が入球可能となる位置)に、賞球数が比較的多い(例えば、15個)一般入賞口を設ける構成としてもよい。即ち、特定入賞口65aが開放されている状態において、左打ちされた遊技球は基本的に特定入賞口65aに入球し、一部の遊技球は特定入賞口65aへ入球できずにアウト口66に流下する一方で、右打ちされた遊技球は基本的に特定入賞口65aに入球し、一部の遊技球が一般入賞口へ入球する構成としてもよい。このように構成することで、右打ちを行った場合には、一般入賞口に入球して得られる賞球が、大当たりによる賞球(即ち、特定入賞口65aに遊技球が入球したことによる賞球)に加えて付与されるので、大当たり中に右打ちを行った方が賞球面で有利とすることができる。よって、より多くの賞球を獲得したいと考える遊技者に対して、大当たりの期間が長くなることを覚悟の上で、右打ちを行わせることができる。一方で、より短い期間で大当たりの賞球を獲得したいと考える遊技者に対しては、賞球面で右打ちよりも多少不利になることを覚悟の上で、大当たり中に左打ちを行わせることができる。
本第Z5実施形態では、大当たりとなった場合に、単に右打ちした場合の特徴と、左打ちした場合の特徴とを表示領域HR2、およびHR3に対して表示させる構成としていたが(図833参照)、これに限られるものではない。例えば、遊技盤13の所定箇所(例えば、可変表示装置ユニット80の左側の流路、および右側の流路の途中)に、右打ちされているのか、左打ちされているのかを検出可能なセンサ等の検出手段を設ける構成とし、検出手段による検出結果から遊技者が遊技球を発射している方向を判別する構成としてもよい。そして、判別した発射方向に応じて大当たり中の演出を可変させる構成としてもよい。例えば、右打ちを検出した場合には、表示領域HR2が消灯し、表示領域HR3が点灯した見た目とする一方で、左打ちを検出した場合には、表示領域HR2が点灯し、表示領域HR3が消灯した見た目とする構成としてもよい。このように構成することで、遊技者に対して、自己の選択した発射方向によりどのような遊技性になるのかを容易に理解させることができる。
<第Z6実施形態>
次に、図834から図849を参照して、第Z6実施形態におけるパチンコ機10について説明を行う。上述した第Z5実施形態におけるパチンコ機10では、遊技盤13において、可変表示装置ユニット80の左側に設けられた流路を遊技球が流下した場合よりも、右側に設けられた流路を遊技球が流下した場合の方が、遊技盤13の下方の領域(第1入球口64や、可変入賞装置65が配置されている領域)に到達するまでの時間が長くなり易くなるように、各流路の経路長や遊技球の流下方向等を構成していた。加えて、第Z6実施形態におけるパチンコ機10では、特定入賞口65aが開放されている場合(即ち、大当たり遊技の実行中)において、左打ちによって遊技球を発射した場合よりも、右打ちによって遊技球を発射した場合の方が高い割合で特定入賞口65aに入賞(入球)し易くなるような盤面構成の遊技盤13を採用していた。
これに対して第Z6実施形態におけるパチンコ機10では、大当たり中に開閉される可変入賞装置として、可変入賞装置65に加えて、右可変入賞装置650が設けられている。この右可変入賞装置650の右特定入賞口650aは、大当たりの1ラウンド目において入球可能な開放状態に設定され、大当たり中に遊技球が入球することで大当たり終了後に特別図柄の確変状態が付与される。一方、可変入賞装置65の特定入賞口65aは、大当たりの2ラウンド目以降に開放され、遊技球が入球することで所定数の賞球のみが付与される。また、右特定入賞口650aは、左打ちを行った場合も、右打ちを行った場合も遊技球が到達し得る位置に配置されており、詳細については後述するが、1ラウンド目において左打ちをし続けると、右特定入賞口650aが入球可能な状態の間に右可変入賞装置650に到達する遊技球の個数は多くなるものの、到達した遊技球が右特定入賞口650a入球する割合は低くなるように構成されている。一方で、1ラウンド目において右打ちをし続けた場合は、右特定入賞口650aが入球可能な状態の間に右可変入賞装置650に到達する遊技球の個数は少なくなるものの、到達した遊技球が右特定入賞口650a入球する割合が高くなるように構成されている。これらによって、大当たりの1ラウンド目における遊技性を、遊技球の打ち出し方向に応じて異ならせることができるので、遊技者毎に、好みの遊技性(右特定入賞口650aへの入球率が低い代わりに到達する遊技球数が多くなる遊技性と、到達個数が少ない代わりに入球率が高くなる遊技性とのいずれか)を選択させることができる。
この第Z6実施形態におけるパチンコ機10が、第Z5実施形態におけるパチンコ機10と構成上において相違する点は、遊技盤13の盤面構成が一部変更となっている点、主制御装置110におけるROM202、およびRAM203の構成が一部変更となっている点、および主制御装置110のMPU201により実行される制御処理が一部変更となっている点である。その他の構成や、主制御装置110のMPU201によって実行されるその他の処理、音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される各種処理、表示制御装置114のMPU231によって実行される各種処理については、第Z6実施形態におけるパチンコ機10と同一である。以下、第Z6実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その図示と説明とを省略する。
まず、図834を参照して、本第Z6実施形態における遊技盤13の構成について説明する。図834は、本第Z6実施形態における遊技盤13の正面図である。図834に示した通り、本第Z6実施形態における遊技盤13では、第Z5実施形態における遊技盤13(図831参照)に設けられていた曲面部材800に代えて、曲面部材810が設けられている点で相違している。この曲面部材810の斜面の一部には、図834に示した通り、右可変入賞装置650が配置されている。
右可変入賞装置650は、その略中央部分に横長矩形状の右特定入賞口650aが設けられている。この特定入賞口650aは、通常時には開閉扉650f1によって閉鎖されており(即ち、入球が困難な状態に設定されており)、大当たりの1ラウンド目が開始されると、開閉扉650f1が大当たり種別毎に予め定められている開閉パターンで開閉される。言い換えれば、大当たりの1ラウンド目において右特定入賞口650aに入球可能な状態と、入球困難な状態とが特定の切り替えパターンで切り替えられる。そして、開閉扉650f1が開放されている間(右特定入賞口650aに入球可能な状態の間)に、遊技球が右特定入賞口650aへと入球すると、大当たりの終了後の遊技状態が、特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の時短状態に設定される(大当たり終了時に確変フラグ203eがオンに設定される)。これに対し、1の大当たりにおいて一度も右特定入賞口650aへと遊技球が入球しなかった場合は、大当たり終了後の遊技状態が特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の時短状態に設定される(時短中カウンタ203fの値に100が設定される)。言い換えれば、大当たり中に右特定入賞口650aへと遊技球が一度も入球しなかった場合よりも、右特定入賞口650aへと遊技球が入球した場合の方が、遊技者にとって有利となる(大当たり終了後の遊技状態が有利となる)。
図834に示した通り、右特定入賞口650aは、曲面部材810の上面の曲面状の経路に沿って配置されているので、迂回役物700を通過して曲面部材810に落下した遊技球は、曲面部材810の上面に沿って転動することにより、容易に右特定入賞口650aに到達することができる。加えて、図834に示した通り、曲面部材810の上面における左端と、右特定入賞口650aの左端とは、略同一水平面上に配置されている。また、遊技盤13における左側の流路の下方に設けられている曲面部材820は、その上面における右端の高さが、曲面部材810の条件における左端の高さよりも高くなるように構成されている。そして、曲面部材820と曲面部材810の間には、図834に示した通り、曲面部材820から曲面部材810に向かって下る向きの傾斜を形成するように複数の釘が配置されている。これらの構成により、左打ちされて可変表示装置ユニット80の左側の流路を通過した遊技球が曲面部材820の上面に到達した場合は、曲面部材820の上面を転動して曲面部材820の右端に到達する。そして、曲面部材820の右端から正面視右方へと射出された遊技球は、曲面部材820と曲面部材810との間に植立されている釘と干渉しながら正面視右下方向へと流下し、曲面部材810の左端へと到達する。曲面部材810に対して左側から曲面部材810の上面に到達した遊技球は、曲面部材810の上面を正面視右方向に転動していくことにより、右特定入賞口650aまで容易に到達することができる。このため、大当たりの1ラウンド目においては、右打ちを行った場合も、左打ちを行った場合も右可変入賞装置650に対して遊技球を到達させることができる。よって、大当たりの1ラウンド目において、好みの方向に遊技球を発射させることができる。
次に、図835を参照して、右可変入賞装置650の構造についてより詳細に説明する。図835(a)は、右可変入賞装置650の開閉扉650f1が閉鎖された状態(右特定入賞口650aに遊技球が入球困難な状態)における右可変入賞装置650の正面斜視図であり、図835(b)は、右可変入賞装置650の開閉扉650f1が閉鎖状態から開放状態に切り替わる(右特定入賞口650aに遊技球が入球困難な状態から入球可能な状態に切り替わる)途中の状態における右可変入賞装置650の正面斜視図である。
図835(a)に示した通り、右特定入賞口650aが閉鎖されている状態において、右特定入賞口650aを閉鎖する開閉扉650f1の左端と、曲面部材810の上面のうち、右可変入賞装置650よりも左側の部分(左床面810b)とは、ほぼ段差無く滑らかに繋がっている。一方、開閉扉650f1の右端には、正面視左方から転動してきた遊技球が開閉扉650f1の上面を通過して右方向へと転動して行くことを抑制するための凸部650g1が設けられている。この凸部650g1は、開閉扉650f1の上面に対して突出しているため、開閉扉650f1の左方から開閉扉650f1上を転動してきた遊技球は、凸部650g1によって転動を妨げられて転動が停止する。図835(a)に示した通り、開閉扉650f1の上面は正面視右上方向から左下方向に向かって下る向きに傾斜しているので、凸部650g1によって転動が妨げられた遊技球は、開閉扉650f1の上面を正面視左下方向に向けて流下する。そして、左床面810bを正面視左方向に転動して、曲面部材810の左端からアウト口66の方向へと落下する。なお、右可変入賞装置650よりも右側から流下してきた(右床面810aに沿って転動してきた)遊技球は、右床面810の傾斜によって流下の勢いが強くなっているため、開閉扉650f1が閉鎖されている状態においては、凸部650g1を乗り越えて、アウト口66の方向まで流下させることができる。このように、右可変入賞装置650を傾斜させて配置したことにより、開閉扉650f1が閉鎖されている期間において、遊技球が開閉扉650f1の上部に貯まってしまうことを抑制し、アウト口66へと流下させることができる。
図835(b)に示した通り、大当たりの1ラウンド目において、右特定入賞口650aが入球可能な状態に切り替わる場合には、右特定入賞口650aの上方を塞いでいた開閉扉650f1が、正面視左方向にスライド移動することにより、開閉扉650f1が開放される。図835(b)に示した通り、開閉扉650f1の開放途中においては、正面視右側から転動してきた遊技球が右特定入賞口650aへと入球することができるものの、正面視左側から転動してきた遊技球は凸部650g1に阻まれて右特定入賞口650に入球することが困難になる。なお、詳細については図836を参照して後述するが、開閉扉650f1が完全に開放されると、凸部650g1の上端と左床面810bとがほぼ同一の高さとなる(ほぼ滑らかに連結される)ので、右可変入賞装置650に対して左側から転動してきた遊技球も凸部650g1を通過して右特定入賞口650aに入球することができるようになる。
次に、図836を参照して、右可変入賞装置650の開閉扉650f1が閉鎖されている場合、および開放されている場合における、右可変入賞装置650に到達した遊技球の流下方向について説明する。まず、図836(a)は、開閉扉650f1が完全に開放されている状態における右可変入賞装置650、および曲面部材810の断面図である。図836(a)に示した通り、開閉扉650f1が完全に開放された状態では、開閉扉650f1の右端に設けられている凸部650g1の上端と、左床面810bとの高さが略同一となるので、右可変入賞装置650に対して正面視左方向から転動してきた遊技球は、凸部650g1を容易に通過することができる。即ち、凸部650g1に妨げられることなく、右特定入賞口650aに対して容易に入球(入賞)することができる。また、右可変入賞装置650に対して正面視右方向から転動してきた(右床面810aに沿って流下してきた)遊技球についても、右特定入賞口650aに対する入球(入賞)を妨げるものが存在しないため、容易に右特定入賞口650aに入球(入賞)することができる。
図836(b)は、開閉扉650f1が完全に閉鎖されている状態における右可変入賞装置650、および曲面部材810の断面図である。図836(b)に示した通り、開閉扉650f1が閉鎖された状態においては、右特定入賞口650aが開閉扉650f1によって塞がれてしまうため、遊技球が入球不可能となる。この状態において、右可変入賞装置650に対して正面視左方向から転動してきた遊技球は、開閉扉650f1が形成する右上方向に登る向きの傾斜により、左下方向に下る向きの重力が作用するため、転動の勢いが削がれる。また、開閉扉650f1の右端には、開閉扉650f1の他の部分よりも上方に突出した凸部650g1が設けられているため、仮に右方向へ向かう転動の勢いが強く、開閉扉650f1をほぼ登りきることができたとしても、凸部650g1によって右床面810a側に到達することが妨げられる。よって、開閉扉650f1の傾斜に沿って左下方向へと流下し、曲面部材810の左端からアウト口66に向けて落下する。
一方で、右可変入賞装置650に対して正面視右方向から転動してきた遊技球は、右床面810aが成す傾斜によって凸部650g1を乗り越えるための十分な勢いが付加された状態となっているので、凸部650g1を乗り越えて開閉扉650f1を通過することができる。これにより、曲面部材810の左端からアウト口66に向けて落下させることができる。
次に、図837、および図838を参照して、大当たりの1ラウンド目における開閉扉650f1(右特定入賞口650a)の開放パターンについて説明する。ここで、本第Z6実施形態では、大当たりの1ラウンド目において、右特定入賞口650aが比較的長い期間入球可能な状態に設定される大当たり種別(大当たりA6)と、比較的短い期間入球可能な状態に設定される大当たり種別(大当たりB6)とが設けられている。入球可能な状態が長くなると、遊技球を右特定入賞口650aに入球させる機会が多くなるので、大当たり終了後の遊技状態が有利な状態(特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の時短状態)に設定される可能性が高くなる。よって、大当たりA6の方が、大当たりB6よりも遊技者にとって有利な(大当たり終了後の遊技状態が有利な状態になり易い)大当たり種別であると言える。以降、説明の簡略化のため、大当たりA6の1ラウンド目において設定される右特定入賞口650aの開放パターンを、V入賞可能な開放パターンと称し、大当たりB6の1ラウンド目において設定される右特定入賞口650aの開放パターンを、V入賞困難な開放パターンと称する。
図837(a)は、V入賞可能な開放パターン(大当たりA6の1ラウンド目で設定される開放パターン)が設定された場合における、右特定入賞口650aの状態の経時変化を示した図である。V入賞可能な開放パターンが設定されると、まず、1ラウンド目の開始から1.5秒間の間、右特定入賞口650aが閉鎖された状態に保たれる。そして、1.5秒経過時点において、右特定入賞口650aが閉鎖状態から開放状態に切り替えられる。なお、図837(a)に示した通り、右特定入賞口650aの開放動作が開始されてから右特定入賞口650aが完全に開放された状態となるまでには0.3秒を要する。このため、1ラウンド目の開始から1.8秒経過時点で完全に開放された状態となる。この完全に開放された状態は0.2秒間継続し、0.2秒経過時(即ち、1ラウンド目の開始から2.0秒経過時)に右特定入賞口650aの閉鎖動作が開始される。この閉鎖動作は、開放動作と同様に、0.3秒間で完了する(1ラウンドの開始から2.3秒が経過すると完全に閉鎖される)。そして、右特定入賞口650aが完全に閉鎖されると、右特定入賞口650aが閉鎖された状態が0.5秒間継続する。そして、0.5秒間が経過すると(即ち、1ラウンド目の開始から2.8秒間が経過すると)、再度、右特定入賞口650aが開放される。この開放動作では、1回目の開放動作と同一の動作が繰り返される。即ち、0.3秒間かけて完全に開放され、開放された状態が0.2秒間維持され、0.3秒間かけて閉鎖される。
その後も、0.5秒間の完全に閉鎖された状態と、0.8秒間の開放動作(右特定入賞口650aが0.3秒間かけて完全に開放され、開放された状態が0.2秒間維持され、0.3秒間かけて閉鎖される一連の動作)とが繰り返される。この繰り返し動作により、V入賞可能な開放パターンでは、大当たりの1ラウンド目において、0.8秒間の開放動作が6回繰り返される。また、図837(a)に示した通り、最後の開閉動作は1ラウンド目の開始から8.0秒間が経過した後で実行される。ここで、本第Z6実施形態では、第Z5実施形態と同様に、可変表示装置ユニット80の右側の流路に、遊技球の流下時間を長くするための迂回役物700が配設されている。右打ちされた遊技球が迂回役物700を通過することにより、遊技盤13の下方の領域(第1入球口64や可変入賞装置65、右可変入賞装置650が等配設されている領域)に到達するまでの期間が、第Z5実施形態と同様に7秒〜8秒となる。よって、大当たりの1ラウンド目に右打ちを開始した場合は、ラウンドの開始から少なくとも7秒間以上の時間をかけて遊技球が右可変入賞装置650に到達する。よって、右打ちを行った場合には、V入賞可能な開放パターンにおける最後の開放期間の開始時(1ラウンド目の開始から8秒間経過時)前後で遊技球が右可変入賞装置650に到達する。このため、1ラウンド目に右打ちを行った場合は、6回の開放期間のうち、最後の開放期間でのみ、右特定入賞口650aに対して遊技球を入球させることができる可能性がある。
これに対して大当たりの1ラウンド目に左打ちをし続けた場合は、1秒間〜2秒間程度で遊技盤13の下方の領域(第1入球口64や可変入賞装置65、右可変入賞装置650が等配設されている領域)に遊技球が到達するので、1ラウンド目の開始時に即座に左打ちをすれば、1回目の開放期間から遊技球を特定入賞口650aに到達させることができる。即ち、右特定入賞口650aへと入球させる機会を最大で6回得ることができる。しかしながら、上述した通り、左側から右特定入賞口650aに向けて転動してきた遊技球は、右側から転動してきた遊技球に比べて1の開放期間(開放が開始されてから完全に閉鎖されるまでの0.8秒間)において、右特定入賞口650aに対して入球可能となる期間が短くなる。更に、左打ちを行った場合には、右打ちを行った場合に比較して右可変入賞装置650に到達することができない遊技球が多くなる。即ち、曲面部材820と曲面部材810との間に植立されている複数の釘の間をすり抜けることにより、遊技球が曲面部材810に到達できずにアウト口66へ入球する場合や、第1入球口64に入球する場合がある。よって、V入賞可能な開放パターンが設定された場合には、1ラウンド目に左打ちを行うことにより、右特定入賞口650aが開放されている間に到達する遊技球の個数は多いが、入球する割合が低くなり、且つ、無駄球も多くなる遊技性となる。これに対し、大当たりの1ラウンド目に右打ちを行った場合には、右特定入賞口650aが開放されている間に到達する遊技球の個数は少ないが、入球する割合が高くなる遊技性となる。よって、1ラウンド目の遊技性を、遊技球の発射方向に応じて可変させることができるので、大当たりの1ラウンド目における遊技者の興趣を向上させることができる。なお、大当たりの1ラウンド目において右打ちを行った場合も、左打ちを行った場合も1ラウンドの間に遊技球が入球する可能性は略同一(例えば、約80%の割合)となるように、開放期間や盤面構成等が設定されている。
図837(b)は、V入賞が困難な開放パターン(大当たりB6の1ラウンド目で設定される開放パターン)が設定された場合における、右特定入賞口650aの状態の経時変化を示した図である。V入賞が困難な開放パターンが設定された場合には、図837(b)に示した通り、1ラウンド目の開始と同時に右特定入賞口650aが開放され、完全に開放された直後に閉鎖される。よって、左打ちを行った場合も、右打ちを行った場合も、右特定入賞口650aが開放されている間に右特定入賞口650aへと遊技球を入球させることは極めて困難になる(1ラウンドの間に遊技球が入球する可能性はほぼ0%となる)。このため、大当たりに当選した場合に、遊技者に対して、大当たり種別が大当たりA6になる(V入賞可能な開放パターンが設定される)ことを期待させることができる。
図838は、V入賞可能な開放パターンが設定された場合における1の開放期間の間の開閉扉650f1の状態をより詳細に示した図である。図838に示した通り、開放動作が開始されるまでの間は、開閉扉650f1によって右特定入賞口650aの上部が塞がれた状態になるので、右特定入賞口650aに対して遊技球が入球不可能となる(図838(a)参照)。そして、開閉扉650f1の開放開始タイミングになると、開閉扉650f1が正面視左方向にスライド移動することにより、曲面部材810の内部へと収納されていく。開放動作の開始から0.1秒間が経過すると、右特定入賞口650aのうち、上方を開閉扉650f1で塞がれていない部分の幅が、遊技球1個分以上の幅となる(図838(b)参照)。これにより、右方向から転動してきた遊技球が右特定入賞口650aへと入球可能となる。一方で、左方向から転動してきた遊技球は、開閉扉650f1のうち、曲面部材810の内部に収納されていない部分が形成する右上方向に上る向きの傾斜と、凸部650g1とにより、右特定入賞口650aへと入球することが妨げられる。即ち、左側から転動してきた遊技球は、開閉扉650f1が完全に閉鎖されている状態と同様に、右特定入賞口650aへの入球が不可能となる。この、右側から転動してきた遊技球が右特定入賞口650aへと入球可能となり、且つ、左側から転動してきた遊技球が入球不可能となる状態は、0.1秒間の間継続し、0.1秒間が経過すると(即ち、開放動作の開始から0.2秒間が経過すると)、開閉扉650f1のほとんどが曲面810の内部に収納される(凸部650g1と左床面810bの右端との間の幅が遊技球1個分未満となる)ことにより、左床面810bの右端に到達した遊技球が、開閉扉650f1の上面を介さずに、直接凸部650g1の上方を通過することが可能となる(図838(c)参照)。よって、右可変入賞装置650に対して正面視左側から転動してきた遊技球についても、凸部650g1を通過して右特定入賞口650aに入球可能となる。即ち、右方向から転動してきた遊技球(右打ちにより発射された遊技球)も、左方向から転動してきた遊技球(左打ちにより発射された遊技球)も、共に右特定入賞口650aに入球可能な状態となる。以降は、開閉扉650f1が完全に開放されるまでの間、両方向(右側、および左側の両方)から転動してきた遊技球が右特定入賞口650aに入球可能な状態となる。
図838に示した通り、開放動作が開始されてから0.3秒間が経過すると、開閉扉650f1が曲面部材810の内部に完全に収納され、凸部650g1のみが外部に露出した状態(開閉扉650f1が完全に開放された状態)となる(図838(d)参照)。この完全に開放された状態は、上述した通り0.2秒間継続し、0.2秒間が経過すると、閉鎖動作が開始される。この閉鎖動作は、開放動作と逆の動作が同一の時間(即ち、0.3秒)をかけて実行される。このため、開放動作が開始されてから開閉扉650f1が再度閉鎖されるまでの間において、右可変入賞装置650aに対して遊技球が入球可能となる期間は、右打ち時において、開放動作の開始から0.1秒経過時から、開閉扉650f1が完全に閉鎖される0.1秒前までの0.6秒間となる。一方、左打ち時においては、開放動作の開始から0.2秒経過時から、開閉扉650f1が完全に閉鎖される0.2秒前までの0.4秒間となる。即ち、左打ちを行った場合よりも、右打ちを行った方が、右可変入賞装置650に到達した遊技球が入球する割合は高くなる。
このように、本第Z6実施形態では、右特定入賞口650aに対して遊技球が可能となる期間を、右可変入賞装置650に対して右側から到達した遊技球であるか、左側から到達した遊技球であるかに応じて可変させる構成としている。これにより、右可変入賞装置650に対して右側から遊技球が到達した場合には、右特定入賞口650aへと入球することをより強く期待させることができる。更に、本第Z6実施形態では、上述した通り、右打ちを行った場合よりも、左打ちを行った場合の方が、大当たりの1ラウンド目においてより多くの遊技球が右可変入賞装置650に対して到達する構成となっている。よって、大当たりの1ラウンド目において左打ちを行った場合には、遊技球が右特定入賞口650aに入球し難いが、入球させる機会が多い遊技性を実現することができる一方で、右打ちを行った場合には、遊技球が左特定入賞口650aに入球し易いが、入球させる機会が少ない遊技性を実現することができる。よって、遊技球の発射方向により大当たりの1ラウンド目における遊技性を変更することができるので、1ラウンド目における遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、本第Z6実施形態では、開閉扉650f1の右端に凸部650g1を設けることで、左側から転動してきた遊技球が右特定入賞口650aへと入球可能となる期間を、右側から転動してきた遊技球が入球可能となる期間よりも短くする構成としていたが、必ずしも凸部650g1を設ける必要はない。凸部650g1を削除したとしても、開閉扉650f1が形成する右上方向に登る向きの傾斜によって、開閉扉650f1の開放動作の途中(例えば、図838(b)に示す配置)において左側から転動してきた遊技球が右特定入賞口650aに入球することを抑制することができる。
次に、図839を参照して、本第Z6実施形態における大当たりA6(V入賞可能な開放パターンが設定される大当たり)の1ラウンド目における表示態様の一例を示した図である。図839に示した通り、大当たりA6の1ラウンド目が開始されると、第3図柄表示装置81の表示画面における表示領域HR2に対して、「左打ちで数打ちゃ当たるモード」という文字と、「到達数は多いけどVに入りにくいよ!」という文字と、左向きの矢印を模した画像とが表示される。これらの表示内容により、左打ちを行うと、右可変入賞装置650に対して遊技球をより多く到達させることができる一方で、右特定入賞口650aに遊技球が入球し難くなる(V入賞し難くなる)遊技性になるということを遊技者に対して容易に理解させることができる。
また、図839に示した通り、表示領域HR3に対して、「右打ちで一撃必殺モード」という文字と、「到達数は少ないけどVに入り易いよ!」という文字と、右向きの矢印を模した画像とが表示される。これらの表示内容により、右打ちを行うと、右可変入賞装置650に到達する遊技球が少なくなる一方で、右特定入賞口650aに遊技球が入球し易くなる(V入賞し易くなる)遊技性になるということを遊技者に対して容易に理解させることができる。
また、図839に示した通り、第3図柄表示装置81における表示領域HR4には、右可変入賞装置650、および曲面部材810を模した画像が表示される。また、可変入賞装置650の正面視手前側には、アルファベットの「V」を模した装飾が施された状態が表示されると共に、表示領域HR4における正面視左上側には、「Vを狙え!!」という文字が表示された表示領域HR7が表示される。これらの表示内容により、「V」という文字を模した装飾が施されている右可変入賞装置650に対して遊技球を入球させることにより、遊技者にとって有利な結果になること(大当たり終了後に特別図柄の確変状態となること)を遊技者に対して容易に理解させることができる。
加えて、図839に示した通り、表示領域HR4に対しては、右可変入賞装置650を模した画像に対して正面視左側、および右上側に、それぞれ右可変入賞装置650の方向を向いた矢印の画像が表示されている。右可変入賞装置650を模した画像に対して正面視左側に表示されている矢印の画像には、「数打ちゃ当たる」という文字が付されており、正面視右上側に表示されている矢印の画像には、「一撃必殺」という文字が付されている。これらの表示内容により、遊技者が表示領域HR2の表示内容に従って左打ちを行った(数打ちゃ当たるモードを選択した)場合には、右可変入賞装置650に対して正面視左方向から遊技球が転動してくるということを遊技者に対して容易に理解させることができる。また、遊技者が表示領域HR3の表示内容に従って右打ちを行った(一撃必殺モードを選択した)場合には、右可変入賞装置650に対して正面視右上方向から遊技球が転動してくるということを遊技者に対して容易に理解させることができる。よって、いずれの方向に注目すれば右特定入賞口650aに遊技球が入球するかどうかを確認できるのかということを遊技者に対して容易に理解させることができる。
<第Z6実施形態における電気的構成>
次に、図840を参照して、本第Z6実施形態における主制御装置110に設けられているROM202の構成について説明する。図840(a)は、本第Z6実施形態におけるROM202の構成を示したブロック図である。図840(a)に示した通り、第Z6実施形態におけるROM202の構成は、上述した第Z5実施形態(および第Z1実施形態)におけるROM202の構成(図9(a)参照)に対して、開放パターンテーブル202aaが追加されている点で相違している。また、第1当たり種別選択テーブル202bの内容が変更となっている。その他の構成については第Z5実施形態と同一であるので、その詳細な説明については省略する。
開放パターンテーブル202aaは、大当たりの1ラウンド目における右特定入賞口650aの開放パターン(V入賞可能な開放パターン、およびV入賞困難な開放パターンのいずれか)を大当たり種別毎に規定したデータテーブルである。この開放パターンテーブル202aaには、開閉扉650f1の開閉動作の開始タイミングを示すデータが規定されている。大当たりの1ラウンド目の開始時には、この開放パターンテーブル202aaから、大当たり種別に対応する開放パターンが選択されて、1ラウンド目の開放パターンとして設定される。開放パターン(開閉動作の開始タイミング)を予め開放パターンテーブル202aaに規定しておくことにより、毎回の大当たりにおいて、同一の開放パターンで開閉扉650f1を開閉動作させることができる。
次に、図840(b)を参照して、本第Z6実施形態における第1当たり種別選択テーブル202bの詳細について説明する。図840(b)は、本第Z6実施形態における第1当たり種別選択テーブル202bの規定内容を示した図である。図840(b)に示した通り、本第Z6実施形態における第1当たり種別選択テーブル202bにおいて、第1当たり種別カウンタC2の値が「0〜79」の範囲に対しては、「大当たりA6」が対応付けて規定されている(図840の202b1参照)。この「大当たりA6」は、ラウンド数が16ラウンドであり、大当たりの1ラウンド目においてV入賞可能な開放パターン(約80%の割合で右特定入賞口650aに遊技球を入球させることが可能な開放パターン)が設定される大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2が取り得る100個のカウンタ値(乱数値)のうち、「大当たりA6」に対応付けられているカウンタ値(乱数値)が「0〜79」の80個であるので、大当たりとなった場合に「大当たりA6」が決定される割合は80%(80/100)である。
また、図840(b)に示した通り、本第Z6実施形態における第1当たり種別選択テーブル202bにおいて、第1当たり種別カウンタC2の値が「80〜99」の範囲に対しては、「大当たりB6」が対応付けて規定されている(図840の202b2参照)。この「大当たりB6」は、ラウンド数が16ラウンドであり、大当たりの1ラウンド目においてV入賞困難な開放パターン(右特定入賞口650aに遊技球を入球させることがほぼ不可能な開放パターン)が設定される大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2が取り得る100個のカウンタ値(乱数値)のうち、「大当たりB6」に対応付けられているカウンタ値(乱数値)が「80〜99」の20個であるので、大当たりとなった場合に「大当たりB6」が決定される割合は20%(20/100)である。
なお、本第Z6実施形態では、V入賞困難な開放パターンが設定される大当たり種別を設ける構成としていたが、必ずしもV入賞困難な開放パターンを設ける必要はない。例えば、大当たりになると必ずV入賞可能な開放パターンが設定される構成とする代わりに、V入賞する割合を低下させることで、大当たり終了後に確変状態が設定される割合を本第Z6実施形態と同等になるように調節してもよい。このように構成することで、開放パターンの数を少なくすることができるので、開放パターンテーブル202aaのデータ量を削減することができる。
次に、図841を参照して、本第Z6実施形態における主制御装置110に設けられているRAM203の構成について説明する。図841は、本第Z6実施形態におけるRAM203の構成を示したブロック図である。図841に示した通り、本第Z6実施形態におけるRAM203は、上述した第Z5実施形態(および第Z1実施形態)におけるRAM203の構成(図8参照)に対して、確変設定フラグ203aaと、確変通過カウンタ203abと、入賞個数カウンタ203acと、残球タイマフラグ203adと、残球タイマ203aeと、確変有効フラグ203agと、確変有効タイマ203ahと、排出個数カウンタ203afとが追加されている点で相違している。
確変設定フラグ203aaは、大当たり遊技後に遊技状態を確変状態に移行させるか否かを示すフラグである。本パチンコ機10では、遊技状態が確変状態に設定されるか否かは、大当たり遊技中に右特定入賞口650aに遊技球が入球したか否かにより決定される。ここで、右可変入賞装置650の内部には、右特定入賞口650aから入球した遊技球が必ず通過する位置に確変スイッチ650e(図示せず)が配設されている。この確変スイッチ650eの出力がオンになった場合に、右特定入賞口650aへと遊技球が入球したと判断されて、確変設定フラグ203aaがオンに設定される(図845のS1305、図846のS1410参照)。一方、この確変設定フラグ203aaは、大当たりの終了時にオフに設定される(図844のS1205参照)。なお、この確変設定フラグ203aaは、電源断時にはバックアップされ、復帰時(電源投入時)には電源断直前の状態に設定される。また、パチンコ機10が初期化された状態ではオフに設定される。
なお、電源投入時に確変設定フラグ203aaがオンに設定されている場合には、電源断が遮断される前に遊技球が確変スイッチ650eを通過していたかを判別し、通過していたと判別できた場合にのみ、確変設定フラグ203aaを正式にオンに設定して復帰するように構成してもよい。この場合、電源断前に確変スイッチ650eを通過しているかの判別は、後述する確変通過カウンタ203abが0より大きい値であるかにより判別できる。このように構成することで、電源断されている状態で、確変設定フラグ203aaのみをオンに書き換えて電源を再投入されるような不正を判別して、ホールの被害を低減することができる。
確変通過カウンタ203abは、大当たり遊技中の1つのラウンド(本実施形態では、大当たりの1ラウンド)の終了後に確変スイッチ650eを通過した遊技球の数をカウントするためのカウンタである。なお、この確変通過カウンタ203abと後述する排出個数カウンタ203afとの合計により、1ラウンド目において右可変入賞装置650の右特定入賞口650aに入賞した遊技球が全て排出されたかを判別することができる。この確変通過カウンタ203abは、1ラウンドが終了した後の所定期間(所謂、球はけ期間)において、確変スイッチ650eの通過を検出する毎に値が1ずつ加算されて更新される(図846のS1409)。また、右特定入賞口650aに入賞した遊技球の数と排出個数が一致するかの処理を実行した後に、初期値である「0」にリセットされる(図846のS1415)。なお、この確変通過カウンタ203abは、電源断時にはバックアップされる。また、初期化された状態では、0に設定される。
入賞個数カウンタ203acは、大当たり遊技における各ラウンドにおいて、可変入賞装置65の特定入賞口65a、または右可変入賞装置650の右特定入賞口650aに入賞した遊技球の数をカウントするためのカウンタである。具体的には、可変入賞装置65に設けられた入球検出スイッチ(図示せず)、または右可変入賞装置650に設けられた上述した確変スイッチ650eを遊技球が通過したと検出されたことに基づいて、1ずつ加算されて更新される(図845のS1303)。一方、1のラウンドが終了した場合に、可変入賞装置65、および右可変入賞装置650に入賞した個数(入賞個数カウンタ203acの値と確変通過カウンタ203abとの合計値)と、排出された個数(排出個数カウンタ203afの値)とが一致しているか判別された後に、初期値である「0」にリセットされる(図846のS1415参照)。なお、この入賞個数カウンタ203acの値は、電源断時にはバックアップされる。また、初期化された状態では、0に設定される。
残球タイマフラグ203adは、ラウンドが終了した時点において可変入賞装置65、または右可変入賞装置650の内部に遊技球が残存している場合に、残存している遊技球を排出させるための球はけ期間であるか否かを示すフラグである。この残球タイマフラグ203adがオンに設定されている場合は、球はけ期間であることを意味する。この残球タイマフラグ203adがオンに設定されている間は、後述する残球タイマ203aeが1ずつ加算されて更新される(図846のS1405参照)。
残球タイマ203aeは、1のラウンドが終了して特定入賞口65aまたは右特定入賞口650aが閉鎖した時点において、可変入賞装置65、または右可変入賞装置650の内部に遊技球が残存していた場合に、当該残存していた遊技球が排出されるのに必要な時間が経過したかを判別するためのカウンタである。遊技球が排出されるまでに必要な時間は0.5秒であり、本第Z6実施形態では、予め0.8秒に対応するカウンタ値が残球タイマ203aeの上限値として設定されている。この残球タイマ203aeの上限値(本実施形態では、0.8秒)となったことに基づいて、可変入賞装置65、または右可変入賞装置650への入賞個数と、排出個数とが一致しているかの判別が実行される(図846のS1411)。一致しない場合には、エラーコマンドが設定されて、その旨が報知される。よって、可変入賞装置65、または右可変入賞装置650内で遊技球が球詰まりしていることを早期に知らせることができる。また、不正に右可変入賞装置650内に遊技球を残存させておき、大当たりの1ラウンド目となったタイミングを見計らって遊技球を確変スイッチ65eに流下させる不正行為を抑制できる。
なお、入賞個数と排出個数が一致しない場合には、専用のフラグをオンに設定しておき、そのフラグがオンである場合には確変スイッチ650eを遊技球が通過しても確変設定フラグ203aaをオンに設定しない構成にしてもよい。このように構成することで、不正に確変状態が付与されることを抑制できる。
排出個数カウンタ203afは、大当たりの各ラウンドにおいて、可変入賞装置65、または右可変入賞装置650から外部に排出された遊技球の数をカウントするためのカウンタである。この排出個数カウンタ203afは、各可変入賞装置(可変入賞装置65、または右可変入賞装置650)から遊技球を排出するための球排出口を遊技球が通過する(球排出口に設けられている球排出口スイッチが遊技球の通過によりオンになる)毎に、値が1ずつ加算されて更新される(図846のS1403参照)この排出個数カウンタ203afは、可変入賞装置65、または右可変入賞装置650に入賞した球の数と排出個数との一致が判別された後に、初期値である0にリセットされる(図846のS1414)。
<第Z6実施形態における主制御装置の制御処理について>
次に、図842から図846を参照して、本第Z6実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される各種制御処理について説明を行う。まず、図842を参照して、本第Z6実施形態における大当たり制御処理7(S921)について説明する。この大当たり制御処理7(S921)は、主制御装置110のメイン処理(図29参照)において、第Z5実施形態(および第Z1実施形態)における大当たり制御処理(図30、S904参照)に代えて実行される処理である。
この第Z6実施形態における大当たり制御処理7(図842参照)のうち、S1001〜S1004、およびS1009〜S1011の各処理では、それぞれ第Z5実施形態(および第Z1実施形態)における大当たり制御処理(図30参照)のS1001〜S1004、およびS1009〜S1011の各処理と同一の処理が実行される。また、本第Z6実施形態における大当たり制御処理7(図842参照)では、S1004の処理において新たなラウンドの開始タイミングであると判別した場合に(S1004:Yes)、ラウンドおよび大当たり種別に応じた開放動作を設定するための大当たり動作設定処理を実行して(S1021)、本処理を終了する。この大当たり動作設定処理(S1021)の詳細については、図843を参照して後述する。
また、本第Z6実施形態における大当たり制御処理7(図842参照)では、S1011の処理において、エンディング演出の終了タイミングであると判別した場合に(S1011Yes)、大当たり終了後の遊技状態を設定するための大当たり終了処理を実行して(S1022)、本処理を終了する。この大当たり終了処理(S1022)の詳細については、図844を参照して後述する。
また、本第Z6実施形態における大当たり制御処理7(図842参照)では、S1011の処理において、エンディング演出の終了タイミングでないと判定した場合には(S1011:No)、特定入賞口65a、および右特定入賞口650aへの入賞に応じた処理を行うための入賞処理を実行する(S1023)。尚、この入賞処理(S1023)の詳細については、図845を参照して後述する。入賞処理(S1023)の終了後は、特定入賞口65a、および右特定入賞口650aに対して入球した遊技球が正常に排出されたかを判別するための異常処理を実行して(S1024)、本処理を終了する。この異常処理(S1024)の詳細については、図846を参照して後述する。
次に、図843を参照して、上述した大当たり動作設定処理(S1021)の詳細について説明する。図843は、大当たり動作設定処理(S1021)を示したフローチャートである。この大当たり動作設定処理(S1021)は、上述した通り、ラウンドおよび大当たり種別に応じた開放動作を設定するための処理である。
大当たり動作設定処理(図843参照)では、まず、1ラウンド目の開始タイミングであるか否かを判別し(S1101)、大当たりの1ラウンド目の開始タイミングではないと判別した場合は(S1101:No)、特定入賞口65aの開放を設定して(S1102)、処理をS1105に移行する。
一方、S1101の処理において、1ラウンド目の開始タイミングであると判別した場合は(S1101:Yes)、今回の大当たり種別に対応する開放パターンを、開放パターンテーブル202aaから読み出す(S1103)。このS1103の処理では、今回の大当たり種別が大当たりA6であれば、V入賞可能な開放パターン(図837(a)参照)を読み出す一方で、今回の大当たり種別が大当たりB6であれば、V入賞困難な開放パターン(図837(b)参照)を読み出す。
S1103の処理が終了すると、次いで、S1103の処理で読み出された開放パターンの開始を設定して(S1104)、処理をS1105に移行する。S1102、またはS1104の処理後に実行されるS1105の処理では、新たに開始するラウンド数を示すラウンド数コマンドを設定して(S1105)、本処理を終了する。この大当たり動作設定処理(図843参照)を実行することにより、大当たり種別に応じて、右特定入賞口650aを適切な開放パターンで開閉制御することができる。
次に、図844を参照して、大当たり終了処理(S1022)の詳細について説明する。この大当たり終了処理(S1022)は、上述した通り、大当たり終了後の遊技状態を設定するための処理である。この大当たり終了処理(S1022)では、まず、確変設定フラグ203aaがオンであるか否かを判別し(S1201)、確変設定フラグ203aaがオフであると判別した場合は(S1201:No)、今回の大当たりの間に右特定入賞口650aへと遊技球が1個も入球(入賞)しなかったことを意味するので、時短中カウンタ203fの値に100を設定することで大当たり終了後の遊技状態を特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の時短状態に設定して(S1202)、処理をS1204に移行する。
一方、S1201の処理において、確変設定フラグ203aaがオンであると判別した場合は(S1201:Yes)、今回の大当たりの間に右特定入賞口650aへと遊技球が入球したことを意味するので、確変フラグ203eをオンに設定することで大当たり終了後の遊技状態を特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の時短状態に設定して(S1203)、処理をS1204へ移行する。
S1202、又はS1203の処理後に実行されるS1204の処理では、S1202、又はS1203の処理によって設定した大当たり後の状態を音声ランプ制御装置113に対して通知するための状態コマンドを設定し(S1204)、確変設定フラグ203aaをオフに設定して(S1205)、本処理を終了する。この大当たり終了処理(図844参照)を実行することにより、確変設定フラグ203aaの状態に応じて適切な遊技状態を設定することができる。
次に、図845を参照して、入賞処理(S1023)の詳細について説明する。この入賞処理(S1023)は、上述した通り、特定入賞口65a、および右特定入賞口650aへの入賞に応じた処理を行うための処理である。この入賞処理(S1023)では、まず、現在がラウンド有効期間であるかを判別する(S1301)。ここで、ラウンド有効期間とは、ラウンド遊技が設定されている期間、即ち、特定入賞口65a、または右特定入賞口650aの開放状態からインターバル期間が終了するまでの期間である。S1301の処理において、ラウンド有効期間でなければ(S1301:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、S1301の処理において、現在がラウンド有効期間であると判別した場合は(S1301:Yes)、次いで、いずれかの特定入賞口(特定入賞口65a、または右特定入賞口650a)への入賞を検出したかを判別し(S1302)、特定入賞口(特定入賞口65a、または右特定入賞口650a)への入賞を検出していないと判別した場合は(S1302:No)、処理をS1306へと移行する。一方、特定入賞口(特定入賞口65a、または右特定入賞口650a)に対する入賞を検出したと判別した場合は(S1302:Yes)、入賞個数カウンタ203acの値に1を加算して更新する(S1303)。次いで、今回のラウンドが1ラウンド目であるか否かを判別して(S1304)、1ラウンド目であると判別した場合は(S1304:Yes)、大当たりの1ラウンド目において右特定入賞口650aに入球(入賞)したことを意味するので、確変設定フラグ203aaをオンに設定して(S1305)、処理をS1306に移行する。これに対し、S1304の処理において、今回のラウンドが1ラウンド目ではないと判別した場合は(S1304:No)、S1305の処理をスキップして、処理をS1306へと移行する。
S1306の処理では、入賞個数カウンタ203acの値が10以上の値となったか否かを判別して(S1306)、入賞個数カウンタ203acの値が10以上の値になったと判別した場合は(S1306:Yes)、S1308の処理へと移行して、今回のラウンドの終了を設定する。一方、S1306の処理において、入賞個数カウンタ203acの値が10未満であると判別した場合は(S1306:No)、次に、ラウンド時間が経過したか否かを判別し(S1307)、ラウンド時間が経過していれば(S1307:Yes)、S1308の処理へと移行して、今回のラウンドの終了を設定する。一方、ラウンド期間が経過していないと判別した場合は(S1307:No)、ラウンドを終了する必要がないため、そのまま本処理を終了する。なお、S1307の処理では、今回のラウンドが1ラウンド目の場合、設定されている開放パターンの終了タイミングとなっていればラウンド時間が経過したと判別する一方で、2ラウンド目以降の場合は、ラウンドの開始から30秒間が経過した場合にラウンド時間が経過したと判別する。
S1308の処理では、特定入賞口(特定入賞口65a、または右特定入賞口650a)の閉鎖を設定し(S1308)、特定入賞口が閉鎖されたことを示す閉鎖コマンドを設定する(S1309)。次いで、残球タイマフラグ203adをオンに設定することで球はけ期間を設定して(S1310)、本処理を終了する。
次いで、図846を参照して、異常処理(S1024)の詳細について説明する。この異常処理(S1024)は、上述した通り、特定入賞口65a、および右特定入賞口650aに対して入球した遊技球が正常に排出されたかを判別するための処理である。この異常処理(S1024)では、まず、現在がラウンド有効期間であるかを判別し(S1401)、ラウンド有効期間でなければ(S1401:No)、そのまま本処理を終了する。一方、ラウンド有効期間であると判別した場合は(S1401:Yes)、次いで、遊技球が球排出口スイッチを通過したか(各可変入賞装置から遊技球を排出するための排出口から遊技球が排出されたか)を判別する(S1402)。
S1402の処理において、遊技球が球排出口スイッチを通過したと判別した場合は(S1402:Yes)、排出個数カウンタ203afの値に1を加算し(S1403)、S1404の処理へ移行する。一方、S1402の処理において、遊技球が球排出口スイッチを通過していなければ(S1402:No)、S1403の処理をスキップしS1404の処理へ移行する。
S1404の処理では、残球タイマフラグ203adがオンであるかを判別し(S1404)、残球タイマフラグ203adがオフであると判別した場合は(S1404:No)、そのまま本処理を終了する。一方、S1404の処理において、残球タイマフラグ203adがオンであると判別した場合は(S1404:Yes)、現在が球はけ期間中であることを意味するので、残球タイマ203aeの値に1を加算して更新する(S1405)。次に、残球タイマ203aeの値が上限値であるか(即ち、球はけ期間の終了タイミング(ラウンド終了から0.8秒経過時)であるか)を判別し(S1406)、残球タイマ203aeの値が上限値でない(球はけ期間の終了タイミングではない)と判別した場合は(S1406:No)、現在が1ラウンド目の終了後の球はけ期間であるか否かを判別し(S1407)、1ラウンドが終了した後の球はけ期間であると判別した場合は(S1407:Yes)、次いで、確変スイッチ650eを遊技球が通過したか否か判別し(S1408)、確変スイッチ650eを遊技球が通過していないと判別した場合は(S1408:No)、そのまま本処理を終了する。一方、S1408の処理において、確変スイッチ650eを遊技球が通過したと判別した場合は(S1408:Yes)、確変通過カウンタ203abの値に1を加算し(S1409)、確変設定フラグ203aaをオンに設定して(S1410)、本処理を終了する。これに対し、S1407の処理において、今回の球はけ期間が、2ラウンド目以降のラウンドが終了した後の球はけ期間であると判別した場合は(S1407:No)、S1408〜S1410の各処理をスキップして、そのまま本処理を終了する。
また、S1406の処理において、残球タイマ203aeの値が上限値である(球はけ期間の終了タイミングである)と判別した場合は(S1406:Yes)、次いで、排出個数(排出個数カウンタ203afの値)が、入賞個数(入賞個数カウンタ203acの値と、確変通過カウンタ203abの値との合計値)と一致しているかを判別する(S1411)。
S1411の処理において、排出個数と入賞個数とが一致していないと判別した場合は(S1411:No)、エラーコマンドを設定し(S1412)、S1413の処理へ移行する。エラーコマンドを音声ランプ制御装置113が受信することにより、エラー表示(例えば、入賞個数不一致エラーの文字を表示)がされ、ホールコンピュータに対して、エラー信号の出力がされる。よって、右特定入賞口650aが閉鎖されている間に確変スイッチ650e3に遊技球を通過させる不正行為を抑制できる。
一方、S1411の処理において、排出個数と入賞個数とが一致したと判別した場合は(S1411:Yes)、S1412の処理をスキップし、S1413の処理へと移行する。S1413の処理では、残球タイマフラグ203adをオフに設定し(S1413)、次いで、残球タイマ203aeの値をリセットする(S1414)。その後、入賞個数カウンタ203ac、排出個数カウンタ203af、確変通過カウンタ203abの値をそれぞれリセットし(S1415)、本処理を終了する。
この異常処理(図846参照)を実行することにより、各可変入賞装置(可変入賞装置65、および右可変入賞装置650)の内部で球詰まりが生じる等により、各特定入賞口(特定入賞口65a、および右可変入賞装置650a)へと入球した遊技球が正常に排出されなくなってしまう不具合の発生を早期に検出し、報知することができる。
以上説明した通り、第Z6実施形態におけるパチンコ機10では、大当たり遊技の実行中(特別遊技状態中)に遊技球が入球することで遊技者に対して特典(賞球)が付与される可変入賞装置として、可変入賞装置65と、右可変入賞装置650との2種類を設ける構成としている。右可変入賞装置650の右特定入賞口650aは、大当たりの1ラウンド目において入球可能な開放状態に設定され、大当たり中に遊技球が入球することで、賞球に加え、大当たり終了後に特別図柄の確変状態が付与される。よって、右特定入賞口650aに遊技球が入球するか否かによって、大当たり後の遊技状態が遊技者にとって有利となるか否かが変わるので、大当たりの1ラウンド目において右特定入賞口650aへと遊技球が入球するか否かに注目して遊技を行わせることができる。
右特定入賞口650aは、左打ちを行った場合も、右打ちを行った場合も遊技球が到達し得る位置に配置されており、1ラウンド目において左打ちをし続けると、右特定入賞口650aが入球可能な状態の間に右可変入賞装置650に到達する遊技球の個数は多くなるものの、到達した遊技球が右特定入賞口650a入球する割合は低くなるように構成されている。一方で、1ラウンド目において右打ちをし続けた場合は、右特定入賞口650aが入球可能な状態の間に右可変入賞装置650に到達する遊技球の個数は少なくなるものの、到達した遊技球が右特定入賞口650a入球する割合が高くなるように構成されている。即ち、所定期間(1ラウンドの開放パターンが終了するまでの期間)の間に右可変入賞装置650に到達する遊技球の個数(右特定入賞口650aへと入賞させる機会の多さ)の面(要素)は、右打ちよりも左打ちの方が有利となるように構成している。また、右可変入賞装置650に対する入球し易さ(入球率)の面(要素)は、左打ちよりも右打ちの方が有利となるように構成している。これらによって、大当たりの1ラウンド目における遊技性を、遊技球の打ち出し方向に応じて異ならせることができるので、遊技者毎に、好みの遊技性(右特定入賞口650aへの入球率が低い代わりに到達する遊技球数が多くなる遊技性と、到達個数が少ない代わりに入球率が高くなる遊技性とのいずれか)を選択させることができる。よって、より多くの遊技者の趣向に適合する遊技性を実現できるので、パチンコ機10の稼働率を向上させることができる。
なお、本第Z6実施形態では、大当たりの所定期間(1ラウンド目)において、右打ちを行った場合には、左打ちを行った場合に比較して入球率の面で有利になる(右可変入賞装置650aに到達した遊技球が右特定入賞口650aに入球し易くなる)構成とする一方で、左打ちを行った場合には、右打ちを行った場合に比較して到達個数の面で有利になる(より多くの遊技球が右可変入賞装置650aに到達し易くなる)構成としていた。これにより、右打ちを行った場合と、左打ちを行った場合とで有利な面、および不利な面を異ならせる構成とすることにより、右打ちを行うか、左打ちを行うかを遊技者に選択させることができる遊技性を実現していたが、右打ちと左打ちとの優位性の違いはこれに限られるものではない。例えば、左打ちを行った場合に遊技球が入球し易い(右打ちを行うと入球困難な)位置に、開放時間が短い(例えば、最大1秒間)が、遊技球の入球を検出した場合に付与される賞球が多い(例えば、入球1回あたり15個)特定入賞口を設け、右打ちを行った場合に遊技球が入球し易い(左打ちを行うと入球困難な)位置に、開放時間が長い(例えば、最大5秒間)が、付与される賞球が少ない(例えば、入球1回あたり3個)特定入賞口を設ける構成としてもよい。そして、ラウンド毎に、開放される特定入賞口を交互に切り替える構成とし、ラウンド間のインターバルを極端に短くする(例えば、0.1秒にする)構成としてもよい。このように構成することで、大当たり中に左打ちをし続けた場合は、特定入賞口へと入球する遊技球の個数が少なくなり易いが、特定入賞口へ入球した場合に付与される賞球が多くなる遊技性を実現することができる。一方、大当たり中に右打ちをし続けた場合には、特定入賞口へとより多くの遊技球が入球し易いが、特定入賞口へ入球した場合に付与される賞球が少なくなる遊技性を実現することができる。よって、遊技者に対して好みの遊技性を選択して遊技を行わせることができる。また、例えば、左打ちを行った場合に遊技球が入球し易い(右打ちを行うと入球困難な)位置に、可変入賞装置65を設け、右打ちを行った場合に遊技球が入球し易い(左打ちを行うと入球困難な)位置に、右可変入賞装置650を設ける構成とし、1の大当たりにおいて右可変入賞装置650が開放される期間を、可変入賞装置65が開放される期間よりも短くなるように構成してもよい。即ち、1の大当たりにおいて右打ちをし続けると、右特定入賞口650aへと入球して大当たり後に確変状態が付与される可能性が高くなる一方で、得られる賞球が少なくなる構成とし、左打ちをし続けると、特定入賞口65aに多くの遊技球が入球することで多量の賞球を獲得可能となる一方で、右特定入賞口650aへと入球させることが困難になることで大当たり後の遊技状態が不利となる構成としてもよい。このように構成した場合も、大当たり中の発射方向毎に、優位性を異ならせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。なお、この場合において、可変入賞装置65(入球に対して賞球のみが付与される可変入賞装置)と、右可変入賞装置650(入球に対して賞球が付与される上に確変状態も付与される可変入賞装置)との位置関係を逆にしてもよい。また、右打ちの方が有利な面(要素)と、左打ちの方が有利な面(要素)とを設定するのは、大当たりの1ラウンド目に限られるものではない。例えば、通常遊技中において、右打ちよりも左打ちの方が有利となる要素と、左打ちよりも右打ちの方が有利となる要素とを設ける構成としてもよい。より具体的には、例えば、左打ちで発射された遊技球が入球可能な左入球口と、右打ちで発射された遊技球が入球可能な右入球口とを設ける構成とし、いずれかの入球口に遊技球が入球した場合に特別図柄の抽選を実行する構成とする。そして、普通図柄の時短状態では、右打ちで右入球口を狙って遊技を行うことにより、左打ちよりも遊技効率の面で有利となる一方で、左打ちを行うと、遊技効率の面では右打ちよりも不利になるが、大当たりに当選した場合に右打ちよりも有利な大当たり種別(ラウンド数、または有利状態の継続率の面で有利になる種別)が選択され易くなる構成としてもよい。
本第Z6実施形態では、大当たりの所定期間(1ラウンド目)において、右打ちを行った場合には、左打ちを行った場合に比較して右可変入賞装置650aに到達した遊技球が右特定入賞口650aに入球し易くなる構成とする一方で、左打ちを行った場合には、右打ちを行った場合に比較してより多くの遊技球が右可変入賞装置650aに到達し易くなる構成としていた。これに加えて、大当たりの1ラウンド目における遊技球の発射方向を検出可能なセンサ等を遊技盤13に設ける構成としてもよい。そして、センサによって検出した発射方向に応じて、対応する演出を実行する構成としてもよい。より具体的には、例えば、左打ちを検出した場合には、1ラウンド目の表示態様(図839参照)として、表示領域HR2が点灯し、表示領域HR3が消灯した見た目の表示態様とする一方で、右打ちを検出した場合には、表示領域HR3が点灯し、表示領域HR2が消灯した見た目の表示態様となるように設定してもよい。このように構成することで、遊技者に対して事故が選択した遊技性をより容易に理解させることができる。
本第Z6実施形態では、右可変入賞装置650の開閉扉650f1が正面視左方向にスライドすることで開放される構成とすることにより、右可変入賞装置650に対して右側から転動してきた遊技球の方が、左側から転動してきた遊技球よりも入球可能となる期間が長くなるように構成していたが、開閉扉650f1の形状および動作内容はこれに限られるものではない。例えば、開閉扉650f1は、正面視手前側から奥側に向けて開放される構成としてもよい。そして、開閉扉650f1における正面視右手前側の長さを、遊技球1個分以上、正面視左手前側の長さよりも短く構成してもよい。即ち、開閉扉650f1が正面視奥側に収納されていく際に、開閉扉650f1における左側よりも右側の方が早く遊技球が入球可能な状態となり、且つ、開閉扉650f1が閉鎖される際は、開閉扉650f1が正面して前側に突出していく際に、開閉扉650f1における左側の方が早く遊技球が入給付可能な状態となるように構成してもよい。このように構成した場合も、上述した第Z6実施形態と同様に、右可変入賞装置650に対して右側から転動してきた遊技球の方が、左側から転動してきた遊技球よりも入球可能となる期間が長くなるように構成することができる。
本第Z6実施形態では、盤面構成によって物理的に、右打ちよりも左打ちの方が有利となる面(即ち、右可変入賞装置650に到達した遊技球が右特定入賞口650aへと入球する割合)と、左打ちよりも右打ちの方が有利となる面(即ち、1ラウンド中に右可変入賞装置650へと到達可能な遊技球の個数)とを設ける構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、制御的に実現しても良い。より具体的には、例えば、右打ちを行っても、左打ちを行っても遊技球の到達割合が同等となる位置に右特定入賞口650aを設ける。そして、大当たりの1ラウンド目において、遊技者が右打ちを行ったか、左打ちを行ったかを検出可能に構成し、右打ちを行っていると検出した場合と、左打ちを行っていると検出した場合とで開放パターンを異ならせる構成としてもよい。即ち、右打ちを検出した場合は、右特定入賞口650aの開放回数は少ないが、各開放の開放期間が比較的長い開放パターンで右特定入賞口650aを開放させる一方で、左打ちを検出した場合は、右特定入賞口650aの開放回数が比較的多い一方で、各開放の開放期間が比較的短い開放パターンで右特定入賞口650aを開放させる構成としてもよい。また、遊技球の発射方向ではなく、ボタン等の操作手段を操作することにより、大当たりの遊技性を遊技者に選択させる構成としてもよい。
<第Z7実施形態>
次に、図847から図852を参照して、第Z7実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述した第Z5実施形態では、右打ちにより発射された遊技球は、全て迂回役物700を通過する構成としていた。即ち、右打ちを行うと、必ず7秒〜8秒の時間をかけて遊技盤13における下方の領域(第1入球口64や、可変入賞装置65が設けられている領域)まで流下する構成としていた。即ち、大当たり遊技の実行中以外の通常遊技状態において、右打ちを行うと遊技効率が悪化してしまう構成となっていた。
これに対して本第Z7実施形態では、可変表示装置ユニット80の右側に2種類の流路を設ける構成とし、一方の流路を流下すると第Z5実施形態と同様に迂回役物700を通過して可変入賞装置65へと遊技球が流下するのに対し、他方の流路を流下すると、迂回役物700への入球が回避され、且つ、特定入賞口65aにも入球し難くなる構成としている。即ち、遊技球がいずれかの入球口(第1入球口64、特定入賞口65、アウト口66、一般入賞口63等)に入球するまでの期間が比較的長くなる流路と、いずれかの入球口に入球するまでの期間が比較的短くなる流路との2種類を可変表示装置ユニット80の右側に設ける構成としている。これにより、大当たり中において遊技球の発射方向に応じて遊技性を異ならせる(多少の無駄球が発生する可能性があるが、大当たりを早期に消化できる遊技性と、無駄球が発生し難いが、大当たりの消化期間が長くなる遊技性とを選択する)ことを可能としつつ、右打ちによって遊技を行った場合における遊技効率の悪化を防止することができる。
この第Z7実施形態におけるパチンコ機10が、第Z5実施形態におけるパチンコ機10と構成上において相違する点は、遊技盤13の盤面構成が一部変更となっている点、主制御装置110に設けられているROM202、およびRAM203の構成が一部変更となっている点、主制御装置110のMPU201により実行される制御処理が一部変更となっている点である。である。その他の構成や、主制御装置110のMPU201によって実行されるその他の処理、音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される各種処理、表示制御装置114のMPU231によって実行される各種処理については、第Z5実施形態におけるパチンコ機10と同一である。以下、第Z5実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その図示と説明とを省略する。
まず、図847を参照して、本第Z7実施形態における遊技盤13の盤面構成について説明する。図847は、本第Z7実施形態における遊技盤13の正面図である。図847に示した通り、本第Z7実施形態における遊技盤13では、可変表示装置ユニット80に対して正面視右側、且つ、迂回役物700に対して正面視左側に、遊技球が流下可能な流路が設けられている点で、第Z5実施形態における遊技盤13と相違している。また、第1入球口64に付随して設けられていた電動役物64aが削除されている点で相違している。以降、説明の簡略化のため、迂回役物700が設けられている流路を、右第1流路と称し、可変表示装置ユニット80に対して正面視右側、且つ、迂回役物700に対して正面視左側に設けられている流路を、右第2流路と称する。
図847に示した通り、右第2流路における上方には、遊技球が通過可能な普通入球口(スルーゲート)67が設けられており、遊技球が普通入球口67を通過することにより、第Z5実施形態等と同様に、普通図柄の抽選が実行される。この普通入球口67には、図847に示した通り、「GO」という文字が付されている。普通入球口67の下方には、遊技球が入球可能な第2入球口640が設けられている。この第2入球口640に遊技球が入球すると、第1入球口64に遊技球が入球した場合と同様に、特別図柄の抽選が実行される。なお、第1入球口64へと入球したことに基づいて実行される特別図柄の抽選(第1特別図柄の抽選)と、第2入球口640へと入球したことに基づいて実行される特別図柄の抽選(第2特別図柄の抽選)とでは、大当たりに当選する割合が、状態(特別図柄の低確率状態であるか、特別図柄の確変状態であるか)によらず同一となるように構成されている。一方、特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に決定される大当たり種別は、第1特別図柄の抽選により大当たりとなった場合と、第2特別図柄の抽選により大当たりになった場合とで異なるように構成している(図849(a)参照)。より具体的には、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合よりも、第2特別図柄の抽選で大当たりになった場合の方が、多いラウンド数の大当たり種別が決定され易くなるように構成されている。これにより、第1特別図柄の抽選で大当たりになるよりも、第2特別図柄の抽選で大当たりとなった方が、遊技者に対してより大きな喜びを抱かせることができる。
第2入球口640には、正面視右方向に開放動作を行うことが可能な電動役物640aが付随して設けられている。この電動役物640aが閉鎖されている(縦方向に起立した状態となっている)間は、右第2流路に流入した遊技球が第2入球口640へと入球不可能となる一方で、電動役物640aが開放されている(正面視右方向に傾倒した状態となっている)間は、右第2流路に流入した遊技球のほとんどが第2入球口640に入球可能となる。この電動役物640aは、第Z5実施形態等の電動役物64aと同一の条件で開放状態に可変する。より具体的には、普通図柄の通常状態において、普通図柄の抽選で当たりとなった場合に、「0.2秒×1回」の開放期間、および開放回数が設定される一方で、普通図柄の時短状態では、普通図柄の抽選で当たりとなった場合に、「1秒×2回」の開放期間、および開放回数が設定される。これに加え、第Z5実施形態等と同様に、普通図柄の通常状態では、普通図柄の変動時間が30秒であるのに対し、普通図柄の時短状態では、普通図柄の変動時間が3秒と非常に短くなる。よって、普通図柄の通常状態において右第2流路を狙って遊技球を発射する遊技方法を行うと、ほとんど第2入球口640へと遊技球を入球させることができない(遊技球を無駄に消費してしまう)のに対して、普通図柄の時短状態では、右第2流路を狙って遊技球を発射する遊技方法により、頻繁に(発射した遊技球の個数と、第2入球口640に入球したことにより払い出される賞球数とがほぼ同等となる程度に)第2入球口640へと遊技球を入球させることができる。よって、普通図柄の時短状態が設定される遊技状態(特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の時短状態、または特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の時短状態)においては、右第2流路を狙って遊技球を発射し続けることにより、大当たりとなった場合に有利な大当たり種別(ラウンド数が比較的多い大当たり種別)が決定され易い第2特別図柄の抽選を、持ち球をほとんど減らすことなく連続して実行させることができる。一方、普通図柄の通常状態においては、右第2流路を狙ってもほとんどの遊技球が無駄になってしまうため、左打ちにより第1入球口64を狙って遊技球を発射することで遊技を行う必要がある。第1特別図柄の抽選により大当たりになっても、不利な大当たり種別(ラウンド数が比較的少ない大当たり種別)が決定され易い上に、左打ちをし続けるほどに、持ち球が減っていく。このため、普通図柄の時短状態が設定される遊技状態になることをより強く期待して遊技を行わせることができる。
また、第2入球口640の下方には、アウト口66が設けられている。このアウト口66に遊技球が入球すると、賞球が付与されずに遊技球がパチンコ機10の外部へと排出される。このアウト口66により、右第2流路内で遊技球が球詰まりを起こしてしまうことを防止することができる。なお、図847に示した通り、右第2流路には、いずれかの入球口(第2入球口640、またはアウト口66)へと遊技球が入球するまでの間に、遊技球の流下を妨げる(進行方向を可変させたり、減速させたりする)構成がほぼ存在しない。よって、右第1流路に比較すると、遊技球の発射からいずれかの入球口への入球までの期間が極めて短く(例えば、1秒間程度に)なる。よって、右第2流路を狙って遊技球を発射することにより、効率良く遊技を行うことができる。
このように、本第Z7実施形態では、可変表示装置ユニット80の右側に、迂回役物700が設けられている右第1流路に加えて、普通入球口67、および第2入球口640が設けられている右第2流路が設けられている。第2入球口640は、普通図柄の時短状態が設定される遊技状態の間、入球し易い(電動役物640aが開放され易い)状態となるので、普通図柄の通常状態では、左打ちを行わせ、普通図柄の高確率状態では右打ちを行わせることができる。即ち、迂回役物700の存在下においても、遊技者に対して通常遊技中(大当たり遊技中以外の遊技状態)において遊技状態に応じて遊技球を発射する方向を切り替える楽しみを与えることができる。
次に、図848を参照して、本第Z7実施形態における第3図柄表示装置81に表示される表示内容について説明する。図848は、普通図柄の時短状態が設定される遊技状態(特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の時短状態、および特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の時短状態)における表示態様の一例を示した図である。図848に示した通り、普通図柄の時短状態が設定された場合は、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおける正面視上側(第3図柄の変動表示が実行されている表示領域の上方)に、横長略長方形形状の表示領域HR8が形成される。この表示領域HR8に対しては、図848に示した通り、「右打ちで「GO」を狙え!!」という文字と、右向きの矢印を模した画像とが表示される。これらの表示内容により、遊技者に対して、「GO」という文字が付されている普通入球口(スルーゲート)67を通過する発射強度(発射速度)で遊技球を右打ちすることにより、第2入球口640へも遊技球を入球させることができるということを容易に理解させることができる。
なお、本第Z7実施形態では、発射強度85%〜100%で遊技球を発射することにより(即ち、操作ハンドル51の可動範囲の85%〜100%の位置まで回動させることにより)、右第1流路へと遊技球が流入可能となり、60%〜90%の発射強度で遊技球を発射することにより(即ち、操作ハンドル51の可動範囲の60%〜90%の位置まで回動させることにより)、右第2流路へと遊技球が流入可能となる。ここで、85%〜90%の発射強度の範囲で遊技球を発射させた場合には、遊技球の反発方向等により、右第1流路へも、右第2流路へも流入する可能性がある。また、60%〜65%の発射強度で遊技球を発射させた場合には、右第2流路へ流入する可能性、および可変表示装置ユニット80の左側の流路に流入する可能性がある。一方で、発射強度91%〜100%の範囲内で遊技球を発射した場合は、ほぼ確実に右第1流路へと遊技球が流入する。また、発射強度66%〜84%の範囲内で遊技球を発射した場合は、ほぼ確実に右第2流路へと遊技球が流入する。なお、25%〜59%の発射強度で遊技球を発射させた場合には、ほぼ確実に可変表示装置ユニット80の左側の流路へと遊技球が流入する。また、25%未満の発射強度で遊技球を発射させた場合には、戻り球防止部材68を越えることができないため、遊技球が遊技領域に発射されることはない。
<第Z7実施形態における電気的構成>
次に、図849を参照して、本第Z7実施形態における主制御装置110のROM202に設けられている第1当たり種別選択テーブル202bについて説明する。なお、本第Z7実施形態における主制御装置110のROM202の構成は、第Z5実施形態(および第Z1実施形態)におけるROM202の構成(図9(a)参照)に対して、第1当たり種別選択テーブル202bの規定内容が一部変更となっているのみである。図849(a)に示した通り、本第Z7実施形態における第1当たり種別選択テーブル202bは、大当たりに当選した際の抽選が第1特別図柄の抽選であるか、第2特別図柄の抽選であるかに応じて、異なる大当たり種別が規定されている。
具体的には、図849(a)に示した通り、第1特別図柄の抽選による大当たりのうち、第1当たり種別カウンタC2の値の範囲が「0〜4」に対しては、大当たり種別として「大当たりA7」が対応付けて規定されている(図849(a)の202b1参照)。この「大当たりA7」は、ラウンド数が16ラウンドであり、大当たり終了後の遊技状態が特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の時短状態に設定される大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個のカウンタ値(乱数値)のうち、「大当たりA7」に対応付けられているカウンタ値(乱数値)が「0〜4」の5個なので、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に「大当たりA7」が決定される割合(確率)は5%(5/100)である。
また、図849(a)に示した通り、第1特別図柄の抽選による大当たりのうち、第1当たり種別カウンタC2の値の範囲が「5〜59」に対しては、大当たり種別として「大当たりB7」が対応付けて規定されている(図849(a)の202b2参照)。この「大当たりB7」は、ラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後の遊技状態が特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の時短状態に設定される大当たり種別である。即ち、ラウンド数は「大当たりA7」よりも少ないものの、大当たり終了後の遊技状態が最も有利な遊技状態となるので、比較的遊技者に有利な大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個のカウンタ値(乱数値)のうち、「大当たりB7」に対応付けられているカウンタ値(乱数値)が「5〜59」の55個なので、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に「大当たりB7」が決定される割合(確率)は55%(55/100)である。
また、図849(a)に示した通り、第1特別図柄の抽選による大当たりのうち、第1当たり種別カウンタC2の値の範囲が「60〜99」に対しては、大当たり種別として「大当たりC7」が対応付けて規定されている(図849(a)の202b3参照)。この「大当たりC7」は、ラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後の遊技状態が特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の時短状態に設定される大当たり種別である。即ち、ラウンド数が最も少ない上に、大当たり終了後の遊技状態も比較的不利な状態となるため、「大当たりC7」は、最も不利な大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個のカウンタ値(乱数値)のうち、「大当たりC7」に対応付けられているカウンタ値(乱数値)が「60〜99」の40個なので、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に「大当たりC7」が決定される割合(確率)は40%(40/100)である。
一方、図849(a)に示した通り、第2特別図柄の抽選による大当たりのうち、第1当たり種別カウンタC2の値の範囲が「0〜59」に対しては、大当たり種別として「大当たりD7」が対応付けて規定されている(図849(a)の202b4参照)。この「大当たりD7」は、ラウンド数が16ラウンドであり、大当たり終了後の遊技状態が特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の時短状態に設定される大当たり種別である。即ち、「大当たりA7」と同様に、ラウンド数の点でも、大当たり後の遊技状態の点でも、遊技者にとって最も有利となる大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個のカウンタ値(乱数値)のうち、「大当たりD7」に対応付けられているカウンタ値(乱数値)が「0〜59」の60個なので、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に「大当たりD7」が決定される割合(確率)は60%(60/100)である。
また、図849(a)に示した通り、第2特別図柄の抽選による大当たりのうち、第1当たり種別カウンタC2の値の範囲が「60〜99」に対しては、大当たり種別として「大当たりE7」が対応付けて規定されている(図849(a)の202b5参照)。この「大当たりE7」は、ラウンド数が16ラウンドであり、大当たり終了後の遊技状態が特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の時短状態に設定される大当たり種別である。即ち、ラウンド数は最も多いものの、大当たり後の遊技状態は比較的不利な遊技状態に設定される大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個のカウンタ値(乱数値)のうち、「大当たりE7」に対応付けられているカウンタ値(乱数値)が「60〜99」の40個なので、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に「大当たりE7」が決定される割合(確率)は40%(40/100)である。
このように、本第Z7実施形態では、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に、95%の割合で8ラウンド(比較的少ないラウンド数)の大当たり(大当たりB7、および大当たりC7のいずれか)が決定され、5%の割合でのみ、16ラウンド(比較的多いラウンド数)の大当たり(大当たりA7)が決定される構成としている。一方、第2特別図柄の抽選で大当たりとなった場合には、100%の割合で16ラウンド(比較的多いラウンド数)の大当たり(大当たりD7、および大当たりE7のいずれか)が決定される構成としている。これにより、第1特別図柄の抽選で大当たりとなるよりも、第2特別図柄の抽選で大当たりとなった方が、多いラウンド数が決定され易くなるので、第2特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に、遊技者に対してより大きな期待感を抱かせることができる。
なお、第2特別図柄の抽選による大当たりを第1特別図柄の抽選による大当たりよりも有利にする方法は、これに限られるものではない。例えば、ラウンド数に代えて、または加えて、大当たり終了後に特別図柄の確変状態となる大当たり種別が決定される割合を、第2特別図柄の抽選による大当たりの方が高くなるように構成してもよい。また、例えば、通常大当たりとなった場合の時短回数として、第2特別図柄の大当たりの方が多い時短回数が選択され易くなるように構成してもよい。
次に、図849(b)を参照して、本第Z7実施形態における主制御装置110に設けられているRAM203について説明する。図849(b)は、RAM203の構成を示すブロック図である。図849(b)に示した通り、本第Z7実施形態におけるRAM203は、第Z5実施形態(および第Z1実施形態)におけるRAM203の構成(図8参照)に対して、特別図柄保留球格納エリア203aに代えて、第1特別図柄保留球格納エリア203a1と、第2特別図柄保留球格納エリア203a2とが設けられている点、および特別図柄保留球数カウンタ203cに代えて、第1特別図柄保留球数カウンタ203c1と、第2特別図柄保留球数カウンタ203c2とが設けられている点で相違している。
第1特別図柄保留球格納エリア203a1は、第1入球口64へ入球したタイミングで取得された各種カウンタ値を格納するための記憶領域であり、第2特別図柄保留球格納エリア203a2は、第2入球口640へ入球したタイミングで取得された各種カウンタ値を格納するための記憶領域である。第1特別図柄保留球格納エリア203a1と、第2特別図柄保留球格納エリア203a2とは、それぞれ第Z5実施形態(および第Z1実施形態)における特別図柄保留球格納エリア203aと同様の構成となっている。即ち、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)を有しており、これらの各エリアには、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、及び停止種別選択カウンタC3の各値がそれぞれ格納される。特別図柄の抽選が行われる場合には、第2特別図柄保留球格納エリア203a2の保留第1エリアに記憶されている各カウンタC1〜C3の値が、実行エリア(図11参照)へシフトされ(移動させられ)、その実行エリアに記憶された各カウンタC1〜C3の各値に基づいて、特別図柄の抽選などの判定が行われる。一方、第2特別図柄保留球格納エリア203a2の保留第1エリアに各カウンタ値が格納されていない場合(第2特別図柄の保留球が0の場合)は、第1特別図柄保留球格納エリア203a1の保留第1エリアに記憶されている各カウンタC1〜C3の値が、実行エリア(図11参照)へシフトされ(移動させられ)、その実行エリアに記憶された各カウンタC1〜C3の各値に基づいて、特別図柄の抽選などの判定が行われる。即ち、本第Z7実施形態では、第2特別図柄の抽選の方が、第1特別図柄の抽選よりも優先して実行される。
第1特別図柄保留球数カウンタ203c1は、第1入球口64への入球(始動入賞)に基づいて第1図柄表示装置37で行われる特別図柄(第1図柄)の変動表示(第3図柄表示装置81で行われる変動表示)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタであり、第2特別図柄保留球数カウンタ203c2は、第2入球口640への入球(始動入賞)に基づいて第1図柄表示装置37で行われる特別図柄(第1図柄)の変動表示(第3図柄表示装置81で行われる変動表示)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。第1特別図柄保留球数カウンタ203c1は、初期値がゼロに設定されており、第1入球口64へ球が入球して変動表示の保留球数が増加する毎に、最大値4まで1ずつ加算される(図851のS424参照)。一方、第1特別図柄保留球数カウンタ203c1は、新たに特別図柄の変動表示が実行される毎に、1減算される(図850のS228参照)。第2特別図柄保留球数カウンタ203c2は、初期値がゼロに設定されており、第2入球口640へ球が入球して変動表示の保留球数が増加する毎に、最大値4まで1ずつ加算される(図851のS430参照)。一方、第2特別図柄保留球数カウンタ203c2は、新たに特別図柄の変動表示が実行される毎に、1減算される(図850のS223参照)。
<第Z7実施形態における主制御装置の制御処理について>
次に、図850から図852を参照して、本第Z7実施形態における主制御装置110のMPU201により実行される各種制御処理について説明する。まず、図850を参照して、本第Z7実施形態における特別図柄変動処理8(S121)について説明する。この特別図柄変動処理8(S121)は、タイマ割込処理(図21参照)の中で、第Z5実施形態(および第Z1実施形態)における特別図柄変動処理(図22参照)に代えて実行される処理であり、特別図柄変動処理(図22参照)と同様に、第1図柄表示装置37における変動表示、および第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターン等を設定するための処理である。
この第Z7実施形態における特別図柄変動処理8(図850参照)のうち、S201,S202、およびS208〜S217の各処理では、それぞれ第Z5実施形態(第Z1実施形態)における特別図柄変動処理(図22参照)のS201,S202、およびS208〜S217の各処理と同一の処理が実行される。また、本第Z7実施形態における特別図柄変動処理8(図850参照)では、S202の処理において、特別図柄の変動中ではないと判別した場合に(S202:No)、第2特別図柄保留球数カウンタ203c2の値(N2)を取得して(S221)、取得した第2特別図柄保留球数カウンタ203c2の値(N2)が0より大きい値であるか否かを判別する(S222)。
S222の処理において、第2特別図柄保留球数カウンタ203c2の値(N2)が0より大きい値(1以上の値)であると判別した場合は(S222:Yes)、次いで、第2特別図柄保留球数カウンタ203c2の値(N2)から1を減算して更新し(S223)、更新後の第2特別図柄保留球数カウンタ203c2の値を示す特図2保留球数コマンドを設定する(S224)。ここで設定された保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理(図29参照)の外部出力処理(S901)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから特別図柄保留球数カウンタ203cの値を抽出し、抽出した値をRAM223の特別図柄保留球数カウンタ223bに格納する。
S224の処理により特図2保留球数コマンドを設定した後は、第2特別図柄保留球格納エリア203a2に格納されたデータをシフトする(S225)。S225の処理では、第2特別図柄保留球格納エリア203a2の保留第1エリア〜保留第4エリアに格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトする。データをシフトした後は、処理をS208へと移行する。
一方、S222の処理において、第2特別図柄保留球数カウンタ203c2の値(N2)が0より大きい値(1以上の値)でない(即ち、0である)と判別した場合は(S222:No)、次いで、第1特別図柄保留球数カウンタ203c1の値(N1)を取得して(S226)、取得した第1特別図柄保留球数カウンタ203c1の値(N1)が0より大きい値であるか否かを判別する(S227)。
S227の処理において、第1特別図柄保留球数カウンタ203c1の値(N1)が0より大きい値(1以上の値)でない(即ち、0である)と判別した場合は(S227:No)、第1特別図柄の保留球も、第2特別図柄の保留球も存在せず、特別図柄の変動表示を新たに開始させることができないことを意味するため、そのまま本処理を終了する。
一方、S227の処理において、第1特別図柄保留球数カウンタ203c1の値(N1)が0より大きい値(1以上の値)であると判別した場合は(S227:Yes)、次いで、第1特別図柄保留球数カウンタ203c1の値(N1)から1を減算して更新し(S228)、更新後の第1特別図柄保留球数カウンタ203c1の値を示す特図1保留球数コマンドを設定する(S229)。ここで設定された保留球数コマンドは、特図1保留球数コマンドと同様に、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理(図29参照)の外部出力処理(S901)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
S229の処理により特図1保留球数コマンドを設定した後は、第1特別図柄保留球格納エリア203a1に格納されたデータを、S225の処理と同様の方法によりシフトして(S230)、処理をS208へと移行する。
次に、図851を参照して、本第Z7実施形態における始動入賞処理8(S122)の詳細について説明する。この始動入賞処理8(S122)は、タイマ割込処理(図21参照)の中で、第Z5実施形態(および第Z1実施形態)における始動入賞処理(図24参照)に代えて実行される処理であり、第1入球口64、および第2入球口640への入球を検出した場合に、対応する制御を実行するための処理である。
この始動入賞処理8(S122)では、まず、遊技球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S421)。ここでは、第1入球口64への入球を3回のタイマ割込処理にわたって検出する。そして、S421の処理において、遊技球が第1入球口64に入賞したと判別した場合は(S421:Yes)、第1特別図柄保留球数カウンタ203c1の値(第1特別図柄の抽選に対応する変動表示の保留回数N1)を取得する(S422)。そして、第1特別図柄保留球数カウンタ203c1の値(N1)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(S423)。
そして、S421の処理において、第1入球口64へ入賞していないと判別した場合(S421:No)、或いは、第1入球口64への遊技球の入賞があっても、S423の処理において、第1特別図柄保留球数カウンタ203c1の値(N1)が4未満でない(即ち、4である)と判別した場合は(S423:No)、処理をS427へと移行する。一方、第1入球口64への入賞があり(S421:Yes)、且つ、第1特別図柄保留球数カウンタ203c1の値(N1)が4未満であれば(S423:Yes)、第1特別図柄保留球数カウンタ203c1の値(N1)を1加算する(S424)。そして、演算により変更された第1特別図柄保留球数カウンタ203c1の値を示す特図1保留球数コマンドを設定する(S425)。
ここで設定された特図1保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理(図29参照)の外部出力処理(S901)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから第1特別図柄保留球数カウンタ203c1の値を抽出し、抽出した値をRAM223の特別図柄保留球数カウンタ223bに格納する。
S425の処理により特図1保留球数コマンドを設定した後は、上述したタイマ割込処理(図21参照)のS103の処理で更新した第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止種別カウンタC3の各値を、RAM203の第1特別図柄保留球格納エリア203a1の空き保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)のうち最初のエリアに格納して(S426)、処理をS427へと移行する。尚、S426の処理では、第1特別図柄保留球数カウンタ203c1の値を参照し、その値が0であれば、保留第1エリアを最初のエリアとする。同様に、その値が1であれば保留第2エリアを、その値が2であれば保留第3エリアを、その値が3であれば保留第4エリアを、それぞれ最初のエリアとする。
S427の処理では、遊技球が第2入球口640に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S427)。本処理でも、S421の処理と同様に、第2入球口640への入球を3回のタイマ割込処理に渡って検出する。そして、S427の処理において、遊技球が第2入球口640に入賞したと判別された場合は(S427:Yes)、第2特別図柄保留球数カウンタ203c2の値(第2特別図柄の抽選に対応する変動表示の保留回数N2)を取得し(S428)、第2特別図柄保留球数カウンタ203c2の値(N2)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(S429)。
そして、第2入球口640への入賞がないか(S427:No)、或いは、第2入球口640への入賞があっても第2特別図柄保留球数カウンタ203c2の値(N2)が4未満でない(即ち、4である)と判定した場合は(S429:No)、処理をS433へと移行する。一方、第2入球口640への入賞があり(S427:Yes)、且つ、第2特別図柄保留球数カウンタ203c2の値(N2)が4未満であれば(S429:Yes)、第2特別図柄保留球数カウンタ203c2の値(N2)に1を加算する(S430)。そして、演算により変更された第2特別図柄保留球数カウンタ203c2の値を示す特図2保留球数コマンドを設定する(S431)。
ここで設定された保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理(図29参照)の外部出力処理(S901)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、特図2保留球数コマンドを受信すると、その特図2保留球数コマンドから第2特別図柄保留球数カウンタ203c2の値を抽出し、抽出した値をRAM223の特別図柄保留球数カウンタ223bに格納する。
S431の処理により特図2保留球数コマンドを設定した後は、上述したタイマ割込処理(図21参照)のS103の処理で更新した第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止種別カウンタC3の各値を、RAM203の第2特別図柄保留球格納エリア203a2の空き保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)のうち最初のエリアに格納し(S432)、S433の処理へ移行する。尚、S432の処理では、S426の処理と同様に、第2特別図柄保留球数カウンタ203c2の値を参照し、その値が0であれば、保留第1エリアを最初のエリアとする。同様に、その値が1であれば保留第2エリアを、その値が2であれば保留第3エリアを、その値が3であれば保留第4エリアを、それぞれ最初のエリアとする。
S433の処理では、始動入賞に基づいて取得した各種カウンタ値から当否を先読みするための先読み処理を実行して(S433)、本処理を終了する。この先読み処理の詳細について、図852を参照して説明する。
図852は、先読み処理(S433)を示すフローチャートである。この先読み処理(S433)では、まず、今回の始動入賞処理8(図851参照)において第1入球口64、または第2入球口640に対する新たな入球を検出していたか否かを判別し(S1501)、新たな入球を検出していないと判別した場合は(S1501:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、S1501の処理において、新たな入球を検出していたと判別した場合は(S1501:Yes)、次に、検出した入球に対応する保留球数が上限値(即ち、4)であるか否かを判別し(S1502)、上限値であると判別した場合は(S1502:Yes)、そのまま本処理を終了する。これに対し、S1502の処理において、保留球数が上限値未満であると判別した場合は(S1502:No)、入球を検出した時点で取得された各種カウンタ値(始動入賞処理8(図851参照)のS426、またはS432の処理で格納された各種カウンタ値)に基づいて、特別図柄における抽選の当否(大当たりか否か)と、その停止種別(大当たりの場合には大当たり種別)と、その変動パターンとを予測する(S1503)。
S1503の処理によって、特別図柄における抽選の当否と、停止種別(大当たりの場合には大当たり種別)と、変動パターンとが予測されたら、次に、予測した抽選の当否と、予測した停止種別と、予測した変動パターンとを含む入賞情報コマンドを設定し(S1504)、本処理を終了する。
ここで設定された入賞情報コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理(図29参照)の外部出力処理(S901)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、入賞情報コマンドを受信すると、その入賞情報コマンドから、当否と、停止種別と、変動パターンとを抽出し、それらの情報を入賞情報として入賞情報格納エリア223aに格納する。
以上説明した通り、第Z7実施形態におけるパチンコ機10では、可変表示装置ユニット80の右側に、通過した遊技球がいずれかの入球口に入球するまでの期間(遊技盤13の下方の領域に到達するまでの期間)が比較的長くなる(7秒〜8秒を要する)右第1流路と、通過した遊技球がいずれかの入球口に入球するまでの期間が比較的短くなる(1秒程度)右第2流路との2つの流路を設ける構成としている。大当たりにおいて右第1流路を狙って遊技球を発射することにより、上述した第Z5実施形態と同様に、特定入賞口65aへと到達するまでの期間は長くなる(即ち、大当たりが終了するまでの期間が長くなる)が、左打ちにより特定入賞口65aを狙って遊技球を発射した場合よりも高い割合で特定入賞口65aに遊技球を入球(入賞)させることができる。
また、遊技球を右第2流路に向けて発射した場合、特定入賞口65aへと入球する可能性はほぼ0であるが、第2入球口640へと比較的短い期間(1秒間程度)で到達させることができる。よって、第2入球口640に付随する電動役物640aが開放され易くなる普通図柄の高確率状態においては、右第2流路に向けて遊技球を発射し続ける(66%〜84%の発射強度で右打ちを行う)ことによって、持ち球をほとんど減らさずに第2特別図柄の抽選を連続して行わせることができる。一方で、左打ちを行うと、第2入球口640に入球する可能性はほぼ0であるが、第1入球口64へと入球可能となる上に、特定入賞口65aにも入球可能になる。また、右第1流路に向けて遊技球を発射した場合よりも、短い期間(1秒〜2秒程度)で遊技盤13の下方の領域(第1入球口64や特定入賞口65が設けられている領域)に遊技球を到達させることができる。よって、大当たりを短い期間で終了させたい(短時間で多くの賞球を獲得したい)と考える遊技者に対して、左打ちを行わせることができる。また、電動役物640aが開放され難い普通図柄の通常状態においても、左打ちにより第1入球口64へと遊技球が入球することを狙って遊技を行わせることができる。このように、本第Z7実施形態では、遊技状態や遊技者の趣向等に応じて、遊技球を流下させる流路を可変させることができる。よって、遊技球の発射方向を打ち分ける楽しみを遊技者に与えることができるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
なお、本第Z7実施形態では、右第2流路を流下した遊技球は、第2入球口640、またはアウト口66のどちらかに入球する構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、右第2流路へと流入した遊技球の一部が、第1入球口64や特定入賞口65等に到達可能となるように構成してもよい。また、逆に、右第1流路へと流入した遊技球の一部が第2入球口640に到達可能となるように構成してもよい。
本第Z7実施形態では、特定入賞口65aに入球し易く、第2入球口640に入球し難い右第1流路と、特定入賞口65aに入球し難く、第2入球口640に入球し易い右第2流路とを可変表示装置ユニット80に対して正面視右側に設ける構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、右第2流路を流下した遊技球が、第1入球口64へと入球可能となり、且つ、特定入賞口65aへの入賞率が右第1流路を流下した場合よりも低くなるように構成してもよい。このように構成することで、通常時において左打ちにより遊技を行った場合も、右打ちにより右第2流路を狙って遊技を行った場合も、第1入球口64へと遊技球が入球可能となるので、通常遊技中において、遊技者の好みの発射方向に遊技球を発射させることができる。また、例えば、遊技盤13の左側において、特定入賞口65aに入球し易く、且つ、第1入球口64に入球し難い左第1流路と、左第1流路よりも特定入賞口65aに入球し難く、且つ、左第1流路よりも第1入球口64に入球し易い左第2流路とを設ける構成としてもよい。
本第Z7実施形態では、普通図柄の時短状態が設定される遊技状態の間、普通入球口67を狙って遊技球を発射するように示唆する演出(図848参照)を実行する構成としていたが、これに加えて、普通図柄の時短状態が設定されているにも拘わらず遊技者が左打ちを行っている場合(例えば、第1入球口64に遊技球が入球したことを検出した場合)には、普通入球口67を狙って遊技球を発射することをより強く要請する態様の演出(警告演出)を実行する構成としてもよい。また、同様に、普通図柄の通常状態において右打ちを行っていることを検出した(例えば、普通入球口67を遊技球が通過したことを検出した)場合にも、左打ちを行うように強く要請する態様の演出(警告演出)を実行する構成としてもよい。このように構成することで、遊技者が遊技球の発射方向を誤ったまま遊技を継続してしまい、遊技者が損をしてしまうことを防止(抑制)することができる。
<第Z7実施形態の第1の変形例>
次いで、図853から図855を参照して、第Z7実施形態の各種変形例について説明を行う。まず、図853を参照して、第Z7実施形態における第1の変形例について説明を行う。上述した第Z7実施形態では、右第1流路を遊技球が流下した場合は特定入賞口65aに対する入賞率が最も高くなる一方で、特定入賞口65aに到達するまでの期間が長くなる構成としていた。また、右第2流路を遊技球が流下した場合は、第2入球口640へと遊技球が入球し易くなる一方で、特定入賞口65aには入球し難くなる構成としていた。
これに対して第1の変形例では、右第1流路を流下した遊技球と、右第2流路を流下した遊技球とが、共に特定入賞口65aに到達可能となる構成としている。また、詳細については後述するが、大当たり遊技の実行中に連続して右打ちをし続けることにより、右第1流路を流下した遊技球と、右第2流路を流下した遊技球とがほぼ同時に可変入賞装置65に到達する構成としている。これにより、大当たり遊技の実行中に、特定入賞口65aに対して遊技球が2個ずつ入賞(入球)するので、各ラウンドにおいて、特定入賞口65aへの最大の入賞回数を超えて遊技球を入賞させることが容易となる。より詳述すると、上述した通り、大当たりの各ラウンドでは、特定入賞口65aに対する10個目の入賞を検出した時点で、ラウンドの終了条件が成立したと判別されて特定入賞口65aが閉鎖される。この状況下において、9個の遊技球が既に特定入賞口65aに入賞済みの状態で2個の遊技球がほぼ同時に特定入賞口65aに到達すると、10個目の入賞を検出してから特定入賞口65aを閉鎖させるまでの間に、10個目の遊技球とほぼ同時に到達した11個目の遊技球も特定入賞口65aへと入賞させることができる。即ち、1のラウンドにおいて、11個分の入賞に対する賞球(規定回数を上回る回数の入賞に対する賞球)を比較的容易に得ることができる。よって、パチンコ機10の本来の大当たりの仕様を超えて賞球を獲得させることができるので、遊技者の大当たり遊技に対する興趣を向上させることができる。
この第Z7実施形態における第1の変形例におけるパチンコ機10の遊技盤13について、図853を参照して説明する。図853は、第1の変形例における遊技盤13の正面図である。図853に示した通り、本第1の変形例における遊技盤13では、右第1流路(遊技盤13における最も右側に形成されている流路)には、第Z7実施形態における迂回役物700に代えて、複数の釘が設けられている。この複数の釘により、遊技球の流下方向を複数回、切り替え可能に構成している。一方で、右第2流路(可変表示装置ユニット80と、右第1流路との間に形成されている流路)には、右第1流路に比較して遊技球の流下を妨げる(減速させる)構造物が少ない。よって、右第1流路を流下した場合よりも、右第2流路を流下した場合の方が、遊技球が発射されてから遊技盤13における下方の領域(第1入球口64や可変入賞装置65が配置されている領域)へと到達するまでの期間が短くなる。より具体的には、第1流路を流下した場合よりも、第2流路を流下した場合の方が、遊技球が発射されてから可変入賞装置65へと到達するまでの期間が0.6秒程度短くなる。
また、右第1流路、および右第2流路の上方には、遊技球を右第1流路、または右第2流路のどちらかへと振り分ける振分部材850が設けられている。右打ちにより発射された遊技球は、必ずこの振分部材850に到達し、振分部材850によって何れかの流路(右第1流路、または右第2流路のどちらか)へと振り分けられる。図853に示した通り、この振分部材850は、流下してきた遊技球を受け止めて一時的に保持可能な2つの保持部850a,850bを有している。振分部材850は、基本的に保持部850a,850bのどちらかが上方を向いて静止した状態となり、右打ちにより発射された遊技球が上方を向いた保持部によって受け止められる。図853では、保持部850aが上方を向いて静止した状態において、右打ちにより発射された遊技球が受け止められた状況を例示している。
保持部850a,850bのいずれかによって遊技球が受け止められると、遊技球の重さによる重力が、振分部材850に対して作用する。この結果、保持部850aによって遊技球が受け止められた場合は、振分部材850が回転軸850cを回転軸として反時計回りに回動し、保持部850bが上方を向いた状態となる。この状態において、保持部850aは、左下方向に下る向きの傾斜を形成するため、保持部850aに保持されていた遊技球は、正面視左下方向に落下する。即ち、右第2流路を流下する。一方、保持部850bによって遊技球が受け止められた場合は、振分部材850が回転軸850cを回転軸として時計回りに回動し、保持部850aが上方を向いた状態となる。この状態において、保持部850bは、右下方向に下る向きの傾斜を形成するため、保持部850bに保持されていた遊技球は、正面視右下方向に落下する。即ち、右第1流路を流下する。このため、振分部材850は、遊技球をいずれかの流路に振り分ける毎に、異なる保持部が上方を向いた状態となる。よって、遊技球が振分部材650に到達する毎に、右第1流路と、右第2流路とに交互に遊技球を振り分けることができる。
上述した通り、右第1流路を流下するよりも、右第2流路を流下した方が、可変入賞装置65へと到達するまでの期間が約0.6秒短くなる。そして、上述した通り、遊技球の発射間隔は最短で0.6秒となるように構成されている。よって、連続して右打ちを行うと、右第1流路に振り分けられた1の遊技球と、当該1の遊技球の次に発射されて右第2流路に振り分けられた遊技球とが、ほぼ同時に可変入賞装置65に到達し、ほぼ同時に特定入賞口65aへと入賞する。このため、大当たりの各ラウンドにおいて、9個の遊技球が既に特定入賞口65aへと入賞済みの状態(あと1回入賞を検出すると特定入賞口65aが閉鎖される状態)で、右第1流路、および右第2流路を流下した2個の遊技球がほぼ同時に特定入賞口65aへと到達した場合は、1のラウンドで11個の遊技球を入球させることができる。即ち、連続して右打ちを行い続けるだけで、容易に大当たりの各ラウンドにおける上限の入賞個数である10個(ラウンドの終了条件となる入賞個数)を超えて遊技球を特定入賞口65aに入球させる(所謂、オーバー入賞を発生させる)ことができる。よって、大当たり遊技における遊技者の興趣をより向上させることができる。
なお、本第1の変形例では、遊技球を右打ちし続けるだけで振分部材850によって右第1流路と、右第2流路とに交互に遊技球が振り分けられる構成としていたが、これに限られるものではない。振分部材850を削除し、遊技者自身に発射強度を調節させることにより、オーバー入賞を狙わせる構成としてもよい。この場合は、各ラウンドにおいて特定入賞口65に対する入賞数が9個(規定個数より1少ない入賞数)となった場合に、まず、右第1流路を狙って遊技球を発射し、続けて右第2流路を狙って遊技球を発射することにより、右第1流路を流下した遊技球と、右第2流路を流下した遊技球とをほぼ同時に可変入賞装置65へと到達させることができる。つまり、10個目の遊技球の入賞を検出してから特定入賞口65aが閉鎖されるまでの間に、11個目の遊技球を特定入賞口65aに入賞させることができる。よって、上述した第1の変形例に比べると、発射方向を素早く切り替える技術が必要となるが、正確に発射方向を切り替える遊技者にとっては、より確実にオーバー入賞を発生させることができる。即ち、上述した第1の変形例では、1のラウンドにおいて10個目の遊技球が右第1流路に振り分けられなければ、オーバー入賞が発生しない構成となっている。つまり、ラウンド開始時の振分部材850の状態に応じて、オーバー入賞し易い状態であるか否かが異なっている。これに対して振分部材850を削除した場合、発射方向を切り替える技術を有した遊技者であれば、10個目、および11個目の遊技球を必ず右第1流路と、右第2流路とに流下させることができるので、より確実にオーバー入賞を発生させることができる。
<第Z7実施形態における第2の変形例>
次に、図854を参照して、第Z7実施形態における第2の変形例について説明する。上述した第Z7実施形態では、右第1流路を遊技球が流下した場合は特定入賞口65aに対する入賞率が最も高くなる一方で、特定入賞口65aに到達するまでの期間が長くなる構成としていた。また、右第2流路を遊技球が流下した場合は、第2入球口640へと遊技球が入球し易くなる一方で、特定入賞口65aには入球し難くなる構成としていた。
これに対して第2の変形例では、大当たり中に遊技球が入球することで賞球が付与される可変入賞装置として、第Z7実施形態における可変入賞装置65に代えて、可変入賞装置6500を左打ちで発射された遊技球が入球不可能となる位置に設ける構成としている。この可変入賞装置6500は、右第1流路を流下した遊技球と、右第2流路を流下した遊技球とが入球可能となるように構成されている。そして、右第1流路は、右第2流路よりも可変入賞装置6500へと到達するまでの期間が長くなるように構成されており、且つ、可変入賞装置6500が開放されている間において、特定入賞口6500aへと入球する割合が高くなるように構成されている。これにより、大当たりにおいて、右第1流路を狙って遊技球を発射した場合と、右第2流路を狙って遊技球を発射した場合とで異なる遊技性を実現することができる。即ち、右第1流路を狙って遊技球を発射し続けることで、大当たり遊技の実行期間が長くなるが、無駄球が発生しにくい遊技性となる一方で、右第2流路を狙って遊技球を発射し続けることで、大当たり遊技の実行期間が短くなるが、無駄球が発生し得る遊技性となる。
この第Z7実施形態の第2の変形例におけるパチンコ機10の遊技盤13について、図97を参照して説明を行う。図854は、遊技盤13の正面図である。図854に示した通り、本第2の変形例では、第Z7実施形態における遊技盤13(図847参照)に対して、可変入賞装置65が削除されている点、右第2流路の下方が、遊技盤13の下方の領域と繋げられている点、および右第1流路と、右第2流路との間に可変入賞装置6500が設けられている点でのみ相違する。
図854に示した通り、可変入賞装置6500は、遊技球が入球可能な特定入賞口6500aへの入球を検出する毎に、賞球が付与される。この可変入賞装置6500には、遊技球の入球を妨げることが可能な一対の電動役物6500a1,6500a2が付随して設けられている。この電動役物6500a1,6500a2は、通常時には特定入賞口6500aへの入球が不可能となるように閉鎖されており、大当たりの各ラウンドにおいて所定期間(30秒間が経過するまで、或いは、遊技球が10個入球するまで)開放される。
また、図854に示した通り、右第1流路側に設けられている電動役物6500a1が開放されることにより、迂回役物700の内部の1の誘導流路(誘導流路780)の下端と、電動役物6500a1の先端とが近接する。即ち、誘導流路780と、電動役物6500a1との間を遊技球が通過することが不可能になる結果、誘導流路780を流下した遊技球がほぼ確実に特定入賞口6500aに入賞する。
一方で、右第2流路側に設けられている電動役物6500a2が開放された場合、電動役物6500aの先端(上端)よりも左側に遊技球1個分以上の隙間が空く。よって、右第2流路を流下した遊技球は、開放されている電動役物6500a2に誘導されて特定入賞口6500aへと入球し易くなるが、電動役物6500a2の先端(上端)よりも左側を抜けて、遊技盤13の下方の領域(第1入球口64やアウト口66が設けられている領域)に流下する可能性もある。
このように、第Z7実施形態における第2の変形例では、右第2流路に向けて遊技球を発射した場合に、特定入賞口6500aへと遊技球を入球可能に構成した。そして、大当たり中に右第1流路に向けて遊技球を発射し続けた場合は、遊技球が可変入賞装置6500へと到達するまでの期間が長い(大当たり遊技の実行期間が長い)が、特定入賞口6500aが開放されている間に到達したほぼ全ての遊技球を特定入賞口6500aに入球させることができる遊技性となる。一方、大当たり中に右第2流路に向けて遊技球を発射示続けた場合は、遊技球が可変入賞装置6500へと到達するまでの期間が短い(大当たり遊技を短期間で終わらせることができる)が、一部(例えば、10球に1球の割合)の遊技球が特定入賞口6500aへと入球せずにアウト口66へと入球してしまうというリスクがある遊技性となる。よって、上述した第Z5実施形態と同様に、大当たりの期間が長くなる代わりに無駄球(特定入賞口6500aに入球せずにアウト口66に入球してしまう遊技球)を少なくすることができる遊技性と、大当たりをスピーディーに消化できる代わりに無駄球が比較的多くなってしまう遊技性とを遊技者に選択させることができる。
<第Z7実施形態の第3の変形例>
次に、図855を参照して、第Z7実施形態における第3の変形例について説明を行う。上述した第Z7実施形態では、右第1流路に設けられている迂回役物700により、右第1流路を通過する期間を長期化する構成としていた。これにより、右第1流路を遊技球が流下した場合は特定入賞口65aに対する入賞率が最も高くなる一方で、特定入賞口65aに到達するまでの期間を長期化する構成としていた。
これに対して第3の変形例では、右第1流路において迂回役物700を削除すると共に、流路の幅が遊技球2個分未満となるように(即ち、迂回役物700が設けられている場合よりも流路の幅が狭くなるように)構成した。そして、遊技球が右第1流路を流下する期間を長期化させるための構成として、右第1流路に対して複数の回転体861〜863を配置させる構成とした。右第1流路の幅を狭くしたことにより、遊技盤13の盤面の面積に占める右第1流路の面積の割合を小さくすることができるので、盤面における釘や風車等の配置の自由度を高めることができる。
この第Z7実施形態における第3の変形例におけるパチンコ機10の遊技盤13について、図855を参照して説明する。図855は、第3の変形例における遊技盤13の正面図である。図855に示した通り、本第3の変形例における遊技盤13では、第Z7実施形態における遊技盤13の盤面構成(図847参照)に対して、右第1流路において迂回役物700に代えて複数の回転体861〜863が設けられている点、右第1流路の幅が狭くなると共に右第2流路の幅が広くなっている点が相違している。
上述した回転体861〜863について、より詳細に説明する。図855に示した通り、右第1流路には3つの回転体861〜863が設けられている。この3つの回転体861〜863の動作について、回転体861を例にとって説明する。図855に示した通り、回転体861は、円形の一部が抉れた略三日月型の形状で構成されており、回転軸861bを回転軸として正面視反時計回りに回転動作を行うことが可能に構成されている。また、回転体861には、流下してきた遊技球を1個に限り受け止めることが可能な球止め部861aが設けられている。球止め部861aが右第1流路の上流方向を向いた状態では、回転体861に到達した遊技球が球止め部861aにより受け止められる。球止め部861aは、回転体861の回転動作に連動して回転動作するので、球止め部861aに受け止められた遊技球も、回転軸861bを回転軸として回転する。そして、球止め部861aが右第1流路における下流側を向いた状態になると、遊技球に作用する重力により右第1流路の下流側に落下する。
一方で、球止め部861aが右第1流路における上流方向を向いていない状態で遊技球が回転体861に到達した場合には、回転体861の外周部分のうち、上流方向側に接触した状態となる。この外周部分に遊技球が接触した状態は、回転体861が回転動作することにより球止め部861aが右第1流路の上流方向を向いた状態となるまで継続する。球止め部861aが右第1流路の上流方向を向いた状態になると、遊技球は球止め部861aへと流下し、以降は上述した通り、回転体861の回転動作に連動して回転軸861bを回転軸とした回転動作を行った後、右第1流路における下流側へと落下する。
このように、右第1流路に対して回転体861〜863を設ける構成とすることにより、各回転体に到達する毎に、遊技球の流下を妨げることができる。各回転体に到達した遊技球を一旦停止させ、球止め部に遊技球を受け止めさせ、回転体の回転動作に連動して回転軸を中心とした回転動作を行わせるという複数の動作を遊技球に行わせることができる。よって、回転体861〜863が設けられて以内場合に比較して、右第1流路に到達した遊技球が右第1流路を流下しきるまでに要する期間を長期化することができる。よって、左打ちにより発射された遊技球に比較して、右第1流路に向けて発射された遊技球が遊技盤13における下方の領域に到達するまでの期間を長期化することができる。
このように、第Z7実施形態における第3の変形例では、迂回役物700に代えて、比較的設置面積が小さくて済む複数の回転体861〜863を右第1流路に配置させる構成としている。そして、各回転体861〜863により遊技球の流下速度を低下させる(流下を妨げる)ことにより、右第1流路に向けて発射された遊技球が遊技盤13における下方の領域に到達するまでの間の期間が、左打ちにより発射された遊技球が下方の領域に到達するまでの期間よりも長くなるように構成している。これらにより、上述した第Z7実施形態と同様の遊技性を実現しつつ、右第1流路の占める面積を小さくすることができるので、盤面構成の自由度をより向上させることができる。
なお、本第Z7実施形態における第3の変形例では、右第1流路に対して3つの回転体を設ける構成としていたが、回転体の個数および配置は本第3の変形例の形態に限られるものではなく、任意に定めることができる。
以上、上記実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
上記第Z5から第Z7実施形態、およびその変形例では、可変表示装置ユニット80に対して正面視右側に迂回役物700を有した流路を配置する構成としていたが、盤面構成は任意に変更することができる。例えば、可変表示装置ユニット890の左側に迂回役物700を配置する構成としてもよい。
上記第Z5から第Z7実施形態、およびその変形例では、迂回役物700の各誘導流路740〜790を、遊技盤13のベース板60よりも手前側に突出させて構成していたが、これに限られるものではない。例えば、迂回役物700をベース板60よりも奥側に設ける構成としてもよい。即ち、迂回役物700をベース板60の裏側に配置させると共に、ベース板60のうち、迂回役物700の前面側を少なくとも透明な材質で構成することで、遊技球の流下状況を目視可能とする。そして、ベース板60のうち、迂回役物700の上流側(ベース板60の奥側へと進行した遊技球が開口部710へと流入可能となる位置)、および下流側(開口部720から流出した遊技球がベース板60の手前側へと流出可能な位置)に、ベース板60を貫通し、且つ、遊技球が通過可能な大きさの開口部を設ける構成としてもよい。このように構成することで、ベース板60のうち、迂回役物700の手前側に、釘や風車等を配置させることができる。即ち、遊技盤13の盤面を有効利用することができる。
上記第5から第Z7実施形態、およびその変形例に記載したパチンコ機10に対して、上述した第Z1から第Z4実施形態にて用いた出玉率制御に関する技術思想を用いても良く、例えば、出玉率制御の有無に応じて、大当たり遊技中に球を発射させる方向を異ならせて案内しても良い。
なお、上述した第Z5から第Z7実施形態では、小当たり用入賞装置10650の内部のいずれかのV入賞口(特定領域)へと遊技球が入球することで大当たりとなる仕様において、時短状態において小当たりに当選した場合に、監視レベルに応じてV入賞口へと到達するまでの期間が異なる複数の流路のいずれへと遊技球を流下させるかを切り替える構成としていたが、他の仕様にも本第Z8実施形態の技術思想を適用することができる。具体的には、例えば、大当たり中に特定領域を遊技球が通過したことで大当たり終了後の遊技状態が有利な遊技状態(確変状態)に設定される仕様(所謂、V確仕様)において、特定領域へと遊技球が到達するまでに要する期間が異なる複数の流路を設けておき、監視レベルが高くなるほど流下期間が長くなる流路に遊技球を振り分けるように構成してもよい。このように構成することで、監視レベルが高くなるほど当たり遊技の実行期間を長くすることができるので、出玉率の増加を抑制することができる。
また、上述した第Z5から第Z7実施形態に記載されている構成、即ち、球が入賞することにより遊技者に特典(賞球)が付与される入球手段へと球を入賞させるための流路として、第1流下期間を要する第1流路と、第1流下期間よりも長い第2流下期間を要する第2流路と、を設け、発射された球1個に対する価値(発射した球1個当たりに対して遊技者に付与される特典量の割合)を、球が第2流路を流下した場合のほうが高くなるようにした構成を用いて、出玉率等の制御を実行可能に構成しても良く、単位時間当たりの出玉率の上昇を抑制させる場合には、第2流路へと球を流下させるための遊技を遊技者に行わせるための案内報知(例えば、右打ち報知)を実行するように構成しても良い。
さらに、第2流路に球の流下を許容可能な許容状態と、球の流下を禁止する禁止状態とに可変可能な規制手段を設け、所定期間が経過するまでは規制手段を禁止状態とし、所定時間が経過した場合に許容状態へと可変させる可変制御を実行可能に構成しても良い。このように構成することで、案内報知に従って遊技者に有利な遊技を実行した場合において、発射された球が入球手段へと到達するまでに要する時間を規制手段への制御によって規定することができる。よって、所定期間内に出玉率が上限値まで上昇することを抑制し易くすることができる。
<第Z8実施形態>
次に、図856から図868を参照して、第Z8実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述した第Z1実施形態におけるパチンコ機10では、大当たり遊技の実行中における各種動作態様や変動時間等を監視レベルに応じて可変させることにより、所定の単位時間(例えば、6000発の遊技球を発射する野に要する最短期間である1時間)の間における出玉率を抑制する(例えば、220%以下にする)ための出玉制御(出玉率制御)を実行可能に構成していた。
本第Z8実施形態では、遊技機における特定領域を遊技球が通過することにより大当たりに当選する仕様の遊技機において、特定領域が設けられている可変入賞装置が入球可能な状態となってから(小当たり遊技が開始されてから)、当該可変入賞装置に入球した遊技球が特定領域若しくは非特定領域に振り分けられるまでに要する期間を監視レベルや特別図柄の変動回数に応じて異ならせる構成とすることにより、監視レベルに応じて大当たりに当選するまでに要する期間を可変させ、出玉率を所定の単位時間の間における出玉率を抑制することが可能に構成し、本構成を用いたパチンコ機10に対して上述した第Z1実施形態に用いた技術思想、即ち、所定の単位時間(例えば、6000発の遊技球を発射する野に要する最短期間である1時間)の間における出玉率を抑制する(例えば、220%以下にする)ための出玉制御(出玉率制御)を実行可能とする技術思想を適用したものである。
<第Z8実施形態におけるパチンコ機10の盤面構成について>
まず、図856から図864を参照して、本第Z8実施形態におけるパチンコ機10の盤面構成について説明をする。本第Z8実施形態におけるパチンコ機10の盤面構成は、上述した第Z1実施形態におけるパチンコ機10の盤面構成に対して、遊技盤13上の遊技領域のうち、可変表示装置ユニット80の右側に形成される右側領域に設けられる装置を変更した点で大きく相違している。それ以外の構成(可変表示装置ユニット80の左側に形成される左側領域に設けられる装置など)については同一であり、同一の構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
なお、本第Z8実施形態では、遊技盤13上の遊技領域について、可変表示装置ユニット80の右側に形成される右側領域(可変表示装置ユニット80の上側の遊技領域を越えるように発射された球が流下可能な領域)と、可変表示装置ユニット80の左側に形成される左側領域(可変表示装置ユニット80の上側の遊技領域を越えないように発射された球が流下可能な領域)と、右側領域を流下した球と、左側領域を流下した球と、が共に流下可能な下側領域(アウト口66の上方付近の領域)と、に区分けして説明をする。また、右側領域を狙う遊技を右打ち遊技と称し、左側領域を狙う遊技を左打ち遊技と称して説明をする。
まず、図856を参照して、本第Z8実施形態におけるパチンコ機10の遊技盤13の全体構成について説明をする。図856は、第Z8実施形態におけるパチンコ機10の遊技盤13を示す正面図である。図856に示した通り、本第Z8実施形態におけるパチンコ機10の遊技盤13は、上述した第Z1実施形態における遊技盤13の盤面構成に対して、小当たり用入賞装置(可変入賞装置)10650が設けられている点、電動役物640aが付随する第2入球口640の構成に替えてゲート式電動役物10640aが付随する第2入球口10640が設けられている点で少なくとも相違している。
小当たり用入賞装置10650は、上述した第Z1実施形態の抽選装置6750と同様に、特別図柄の抽選で小当たりとなった場合に、遊技球が入球可能な状態となる(即ち、開閉扉10650bが開放される)可変入賞装置として構成されている。詳細な説明は後述するが、本実施形態では、1回の小当たり遊技にてラウンド遊技が1回実行されるように構成しており、1回のラウンド遊技にて開閉扉10650bが複数回開閉するように構成している。なお、本実施形態の構成とは異なり、1回のラウンド遊技にて開閉扉10650bを1回だけ開状態にするように構成しても良い。
さらに、小当たり用入賞装置10650は、上述した小当たり遊技中に入賞した球が通過し得るように、その内部に複数のV入賞口(特定領域)を有している。つまり、小当たり用入賞装置10650は、可変入賞装置の機能に加え、大当たり条件を成立させるための機能を有している装置となる。詳細な説明は、図857以降を参照して後述するが、この小当たり用入賞装置10650に入賞した球は、2つのV入賞口(直V入賞口10657、役物ルートV入賞口10677)、又は、3つのアウト口(アウト口10654,10680a,10680b)の何れかに入球し、遊技盤13の外部へと排出されるように構成している。
なお、本第Z8実施形態では、小当たり遊技中に球が小当たり用入賞装置10650に入賞した場合には、その入賞した球が何れのV入賞口(特定領域)、或いは、アウト口に入球したとしても同一価値の賞球(3個)を付与するように構成している。よって、小当たり遊技が実行された場合には、その小当たり遊技中に遊技者に付与される賞球数を、その小当たり遊技結果に関わらず一定にすることができるため、遊技者は、小当たり遊技中に獲得する賞球数の大小を気にすること無く、入賞した球がV入賞口(特定領域)に通過するか否かに注視して遊技を行わせることができる。
上述した第Z8実施形態の構成とは異ならせて、例えば、小当たり用入賞装置10650に入賞した球が入球する入球口の種別(V入賞口、アウト口)に応じて遊技者に付与される賞球数の数を異ならせるように構成しても良く、例えば、V入賞口に入球した場合に、アウト口に入球するよりも多くの賞球が遊技者に付与されるように構成しても良い。このように構成することで、小当たり遊技中にV入賞口(特定領域)に球を入球させた場合には、V入賞口(特定領域)に球を入球させることが出来なかった場合に比べて、大当たり遊技の実行の有無に加え、小当たり遊技中に付与される賞球の数までも遊技者に有利な状態となるようにすることができる。このように、小当たり遊技の遊技結果に応じて遊技者に付与される特典(大当たり遊技、小当たり遊技中の賞球)の差が大きくなるように構成することにより、より多くの特典を得ようと遊技者に意欲的に遊技を行わせることができる。
また、上述した構成とは異なり、アウト口に入球した場合にV入賞口に入球した場合よりも、多くの賞球が遊技者に付与されるように構成しても良い。このように構成することにより、小当たり遊技中に球がV入賞口(特定領域)に入球しなかった場合においても、所定数の賞球(V入賞口に入球した場合よりも多くの賞球)を遊技者に付与することが可能となるため、V入賞口(特定領域)に球を入球させることができなかった小当たり遊技が連続した場合であっても、遊技者の遊技意欲が著しく低下してしまうことを抑制することができる。
本第Z8実施形態における小当たり用入賞装置10650の内部には、回転体10652が設けられており、小当たり用入賞装置10650に入賞し、第1流路10651aを流下した球が受け入れられるように構成している。この回転体10652は、小当たり用入賞装置10650に入賞した球のうち、V入賞口(特定領域)へと入球し得る流路(第2流路10652)に流下させる球数を制限するための制限手段の機能を有しており、小当たり遊技の開始を契機に予め定められた規則に従って回転駆動するように構成している。なお、回転体10652の詳細な説明は、図857以降を参照して後述する。
そして、第2流路10651bを流下する球は、可動片10653の開閉状況に応じて直V入賞口10657に入球可能な流路、或いは、役物ルートV入賞口10677に入球可能な流路の何れかに振り分けられる。ここで、直V入賞口10657に入球可能な流路には、直V入賞口10657以外に球が入球可能な入球口が設けられていない。つまり、球が直V入賞口10657に入球可能な流路に振分られた時点で、球がV入賞口(特定領域)に入球することが確定するように構成している。なお、本第Z8実施形態では、上述した回転体10652の作動により第2流路10651bに到達した球が直V入賞口10657へと入球するのに要する期間が約1秒となるように構成している。
一方、役物ルートV入賞口10677に入球可能な流路に振り分けられた球は、役物ルート10670を流下し、可変表示装置ユニット80の下側に設けられた役物装置10675へと誘導される。この役物装置10675の具体的な構成については図862を参照して後述するが、役物装置10675には、転動する球の挙動を不規則にするための転動装置と、その転動装置から排出された球が入球可能な1つのV入賞口(役物ルートV入賞口10677)と、2つのアウト口(10680a,10680b)とが設けられている。
転動装置は、すり鉢状に形成された転動体と、その転動体上に設けられた転動面を転動する球と衝突可能に形成された羽根部材を有する常時回転体10675aと、から構成されており、転動面を転動している球が常時回転体10675aと衝突し、球に対して不規則な力が付与されることにより、球の挙動を可変させながら転動面を転動している球が1つのV入賞口(役物ルートV入賞口10677)、或いは、2つのアウト口(10680a,10680b)の何れかに入球するように構成している。なお、本第Z8実施形態では、役物装置10675に到達した球の1/4がV入賞口へ、残りの3/4がアウト口(10680a,10680b)へ入球するように入球割合が設定されている。なお、本第Z8実施形態では、上述した回転体10652の作動により第2流路10651bに到達した球が役物装置10675へと到達するのに要する期間が約2秒となるように構成している。そして、役物装置10675内の転動体上の転動面を転動した後に役物ルートV入賞口10677に入球するまでの期間は不定(約1秒〜約100秒)となるように構成している。
つまり、本第Z8実施形態では、小当たり用入賞装置10650内に2つのV入賞口(直V入賞口10657、役物ルートV入賞口10677)のそれぞれに入賞し得る流路を構成し、直V入賞口10657に入賞し得る流路を流下した球は確実にV入賞口(特定領域)に入球し、役物ルートV入賞口10677に入賞し得る流路を流下した球は約1/4の割合でV入賞口(特定領域)に入球するように構成されている。そして、直V入賞口10657に球が入球するまでの期間よりも、役物ルートV入賞口10677に球が入球するまでの期間のほうが長くなるように構成している。
このように構成することで、確実に球がV入賞口(特定領域)に入球する場合には、その結果を短時間で遊技者に報知可能とすると共に、約1/4の確率でV入賞口(特定領域)に入球する場合には、球がV入賞口(特定領域)に入球するか否かについて時間を掛けて楽しませることができる。さらに、役物装置10675内では、転動装置によって球の挙動が不規則となるように構成し、且つ、球が転動装置から排出されるまでの期間が不定となるように構成している。そして、役物ルートV入賞口10677に球が入球するか否かが転動装置の転動面上を転動する球の挙動によって決定するように構成している。
よって、球がどのような挙動でどれくらいの期間転動するのかを遊技者に注視させながら、遊技を行わせることができ、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制することができる。
なお、詳細な構成についての説明は後述するが、本第Z8実施形態では、小当たり当選した特別図柄の種別(第1特別図柄、第2特別図柄)、及び、小当たり当選時の遊技状態(通常状態、時短状態)に応じて、小当たり遊技中に球が直V入賞口10657に入賞可能な流路に振り分けられるか、役物ルートV入賞口10677に入賞可能な流路に振り分けられるかを可変設定するように構成している。具体的には、時短状態中に実行される第2特別図柄の抽選で小当たり当選した場合に、その小当たり遊技にて小当たり用入賞装置10650に入賞した球が直V入賞口10657に入賞可能な流路へ振り分けられ易く(他の条件で小当たり当選した場合よりも振り分けられ易く)なるように構成している。
即ち、上述した通り、本実施形態は時短状態中に第2特別図柄の抽選が実行され易くなるように構成しており、第2特別図柄の抽選では第1特別図柄の抽選よりも小当たりに当選する確率が高くなる(約1/2の確率で小当たり当選する)ように構成している。そして、時短状態が特別図柄の抽選(変動)が100回実行されるまで継続するように構成している。よって、時短状態が設定された場合の殆どが、その時短状態が終了するまでに次の大当たり遊技が実行される。このように、次回の大当たり遊技が約束されている時短状態においては、効率良く大当たり遊技が実行させるために、小当たり遊技中に球が役物ルートV入賞口10677に入賞可能な流路に振り分けられ難く構成しているため、遊技をスムーズに行わせることができる。
なお、時短状態において役物ルートV入賞口10677に入賞可能な流路に振り分けられ難くなるのは、監視レベルが3以下の場合であり、監視レベルが4以上となった場合は、時短状態においても役物ルートV入賞口10677へと入賞可能な流路に振り分けられるように制御される。言い換えれば、監視レベルが4以上の範囲においては、小当たり用入賞装置(可変入賞装置)10650の動作態様が、通常状態と時短状態とで共通化される。このように構成することで、時短状態において特別図柄の抽選が開始されてから次に大当たりに当選するまでの期間を長期化することが可能となるため、監視レベルが高い(4以上の)状況下において、時短状態中に比較的短い期間で次の大当たりに当選することを抑制することができる。よって、監視レベルが高い状況下において出玉率を抑制することができるので、単位時間(1時間)あたりの出玉率を所定範囲内(220%以下)に収めることができる。
なお、本第Z8実施形態では、監視レベル4以上となった場合に通常状態と共通の小当たり動作を設定するように構成したが、これに限られるものではない。小当たり終了までにより長い期間を要し易い流路を別に設けておき、監視レベルが高いほど、長い期間を要し易い流路に振り分けるように構成してもよい。このように構成することで、出玉率をより確実に所定範囲内に収めることができる。
遊技盤13の右側領域に発射された球は、右側流路10600を流下し、S字状に形成された蛇行流路10600aを流下する。この蛇行流路10600aの最上流部に小当たり用入賞装置10650の開閉扉10650bが配設され、小当たり遊技によって開閉扉10650bが開状態である場合には、右打ち遊技によって右側領域に発射された球が小当たり用入賞装置10650に入賞する。一方、開閉扉10650bが閉状態である場合は、開閉扉10650bの上面が蛇行流路10600aの一部となり、球が開閉扉10650bの上面を転動して蛇行流路10600aを流下する。
蛇行流路10600aの流出口10600bから流出した球は、遊技盤13に植設された釘によって約1/2の球が普図入賞口10067に入球し、残りの1/2の球が、ゲート式電動役物10640aが配設されている領域へと流下するように構成している。普図入賞口10067は、普通図柄の抽選契機となる入賞口であって、球が入球した場合に、普通図柄の抽選条件が成立すると共に、1個の賞球が遊技者に払い出されるように構成している。このように、普通図柄の抽選契機となる構成を、球が通過可能なゲート形状では無く、球が入球する形状にすることにより、普通図柄の抽選契機を成立させた球によって、他の特典が付与されることを抑制することができる。
ゲート式電動役物10640aは、普通図柄の抽選で当たりに当選した場合に作動する電動役物であって、通常は遊技盤13に埋設された待機状態に位置し、普通図柄の抽選で当たり当選(普図当たりに当選)した場合に、遊技盤13から突出した誘導状態へと作動する。誘導状態へと作動したゲート式電動役物10640aは遊技領域を流下する球を受け止め可能となり、ゲート式電動役物10640aの上面で受け止めた球を第2入球口10640に向けて誘導するように流下させるべく、その上面が第2入球口10640側の一端側に向けて下り傾斜するように構成している。
詳細な構成については、図864を参照して後述するが、通常状態において普図当たりに当選した場合には、通常普図当たり遊技としてゲート式電動役物10640aを短時間(0.2秒)作動させ、時短状態において普図当たりに当選した場合には、時短普図当たり遊技としてゲート式電動役物10640aを長時間(2秒)作動させるように構成しており、ゲート式電動役物10640aは、その上面を球が通過するのに約0.8秒要するように構成している。よって、通常状態中に普図当たりに当選したとしても球が第2入賞口10640に入球することが無い。
待機状態のゲート式電動役物10640aを通過した球、或いは、誘導状態中のゲート式電動役物10640aの上面を流下し、第2入賞口10640に到達する前にゲート式電動役物10640aが待機状態となり、下方に落下した球は、大当たり用可変入賞装置10065に向けて流下するように構成している。そして、大当たり用可変入賞装置10065に入賞しなかった球はアウト口66に流入し、排出口(図示せず)からパチンコ機10の外部へと排出される。
次に、本実施形態における遊技盤13の右側領域の詳細な構成について、図857から図864を参照して説明をする。まずは、小当たり用入賞装置10650近傍の構成について、図857〜図861を参照して説明をする。図857は、遊技盤13の右側領域のうち小当たり用入賞装置10650近傍を拡大した拡大図であり、図858は小当たり遊技中に球が回転体10652の貯留部に貯留されている状態における球の挙動を示した図であり、図859は、回転体10652が作動し、球が役物ルートV入賞口10677に入賞可能な流路へと振り分けられた状態における球の挙動を示した図であり、図860は、回転体10652が作動し、球が直V入賞口10657に入賞可能な流路へと振り分けられた状態における球の挙動を示した図である。そして、図861は、回転体10652の構造を詳細に示すための部分断面図である。
図857に示した通り、開閉扉10650bの下方には、開閉扉10650bと転動壁10650fとの間に第1流路10651aが形成されている。転動壁10650fは、開状態となった開閉扉10650bから流入した球が回転体10652に向けて流下するように、回転体10652方向(図857の視点で左下方向)に向けて下り傾斜するように構成されている。そして、転動壁10650fの下流端が回転体10652の上方に臨む位置となるように構成されており、転動壁11650fの下流端部から排出された球は、球の半径(5.5ミリ)よりも高い15ミリの落差を回転体10652に向けて流下するように構成しており、開状態である開閉扉10650bから流入した球が第1流路10651aを流下して、回転体10652に到達するまでの期間が0.5秒となるように構成している。
第1流路10651aは、球が1個流下可能な程度の空間(図857視点で奥行き方向が約15ミリ、高さ方向が約15ミリ)を有した状態で開閉扉10650bと略平行に形成されており、開閉扉10650bから流入した球が1列に整列した状態で第1流路10651aを流下するように構成している。
転動壁10650fの下流端位置は、開閉扉10650bの下流端位置よりも回転体10652方向に延設されており、転動壁10650f下流端部の上方(垂直方向の上側)にリブ10650cが設けられている。このように構成することで、小当たり遊技となり、開状態となった開閉扉10650bに入賞した球が転動壁10650f上を転動すること無く直接回転体10652に到達することを抑制している。よって、球が勢いよく回転体10652に衝突することにより回転体10652が破損してしまう事態が発生してしまうことを抑制することができる。また、詳細な説明は後述するが、本実施形態では、小当たり遊技中に開閉扉10650bが短い期間(例えば、0.2秒)の開放動作を繰り返し実行するように構成しており、1回の開放動作中に複数の球(3つ以上の球)が小当たり用入賞装置10650に入賞し難くなるように構成している。これにより、大量の球が一度に入賞してしまい、第1流路10651aにて球詰まりが発生することを抑制することができる。
なお、図示は省略しているが、開閉扉10650bの上面には流下遅延部材が設けられており、球が開閉扉10650bの上面を通過するのに要する時間が、小当たり遊技中に複数回開閉される開閉扉10650bにおける1回の閉状態期間(例えば、0.3秒)よりも長くなるように構成している。これにより、小当たり遊技中に右打ち遊技によって発射された球を高確率で小当たり用入賞装置10650に入賞させることができる。よって、短い間隔で開閉扉10650bを開閉動作する小当たり遊技を設定したとしても、遊技者に不利な状態(小当たり遊技中に球が入賞しない状態)が発生し難く、且つ、入賞した球を円滑に処理することができる。
回転体10652は、第1流路10651aを流下した球が到達可能な位置に配設されており、図示しない電気的駆動源(モータ等)の駆動力によって予め定められた規則に従って初期位置と作動位置とに回動可能に構成している。図857では、初期位置に位置している回転体10652が示されており、所定の作動条件が成立した場合に、図858を参照して示すように左方向に90度回転した作動位置へと回動するように構成している。本実施形態では、回転体10652が一方の位置(例えば、初期位置)から他方の位置(例えば、作動位置)へと可変される場合の作動時間が0.1秒となるように構成しており、何れの回動方向に対しても同一の速度で回動するように構成している。
なお、回転体10652の可変内容(回動内容)については、本実施形態で用いた構成以外を用いても良く、例えば、回転体10652が初期位置から作動位置へと可変する際の可変期間(作動期間)と、作動位置から初期位置へと可変する際の可変期間を異ならせても良い。この場合、初期位置から作動位置へと回転体10652を可変させる場合よりも、作動位置から初期位置へと回転体10652を可変させる場合のほうが、可変期間(作動時間)が長くなるように構成しても良い。
回転体10652の貯留部10652aに球が貯留されていない(されている可能性が低い)場合には、可変期間(作動時間)を短くし、回転体10652の貯留部10652aに球が貯留されている(貯留している可能性が高い)場合には、貯留部10652aに貯留されている球が飛び出ないように可変期間(作動時間)が長くなるように構成しても良い。
回転体10652には、球を1個貯留可能な貯留部10652aが形成されており、回転体10652が作動位置に位置している場合には、第1流路10651aから流出した球を1個貯留可能に構成している。一方、図857に示した通り、回転体10652が初期位置に位置している状態では、第1流路10651aから流出した球が貯留部10652aに貯留されること無く、回転体10652の上方に形成された第1流入口10651bに流入し、アウト流路10651baを流下(流下時間0.5秒)し、アウト口10654に入球する。
このアウト口10654に球が入球すると、小当たり用入賞装置10650内に設けられた他の入賞口と同一の賞球(3個)が払い出されると共に、入球した球がパチンコ機10の外部へと排出されるように構成している。また、アウト流路10651ba内にはアウト流路10651baを通過した球を検知するためのアウトセンサSZaが設けられており、小当たり用入賞装置10650に入賞した全ての球数を計測可能な入賞センサSZ0により計測された球の入賞数に対応した球数が小当たり用入賞装置10650から排出されたかを判別する際に参照される。また、アウトセンサSZaは、上述した各実施形態で用いられる近接センサと同一の仕様で構成されており、球が近接センサの検知範囲を通過するのに十分な所定期間(例えば、1秒)以上連続して球を検知しているか否かを判別することにより球アウト流路10651ba内の球詰まりを監視可能に構成している。
図857に示した通り、回転体10652が初期位置に位置している場合には、小当たり用入賞装置10650に入賞した球が、全て第1流入口に流入し、アウト口10654に入球するように構成しているため、例えば、不正に開閉扉10650bを開放させ球を入賞させる遊技が行われたとしても、入賞した球がV入賞口(特定領域)へ入賞し得る流路を流下することが無い。よって、パチンコ機10に対して不正行為が実行されることを抑制することができる。
回転体10652の右下方向には第2流路10651c(流下期間1秒)が形成されており、その下流端部には可動片10653が配設されている。この可動片10653は、図示しない電気的駆動源(ソレノイド等)の駆動力によって小当たり遊技の開始を契機に予め定められた規則に従って閉鎖位置と、開放位置とに可変可能に構成されている。可動片10653は、電気的駆動源(ソレノイド等)の駆動力を受けていない状態(初期状態)では、遊技盤13から突出した閉鎖位置に位置するように構成しており、電気的駆動源(ソレノイド等)の駆動力を受けることにより遊技盤13に埋没する解除位置へと可変するように構成されている。
そして、図857に示した通り、可動片10653が閉鎖位置に位置している場合は、第2流路10651cを流下した球が閉鎖位置に位置する可動片10653に衝突し、第2流入口10651dに流入するように構成している。第2流入口10651dに流入した球は役物ルート用流路10651daを流下して、役物装置10675(図856参照)に向けて誘導される。この役物ルート用流路10651da内には役物ルート用流路10651daを通過した球を検知するための役物ルートセンサSZ2が設けられており、上述したアウトセンサSZaと同様に、通過した球の数、及び、流路内の球詰まり状況を判別する際に用いられる。この役物ルートセンサSZ2は、第2流入口10651dに入球した球が役物ルート用流路10651daを0.7秒流下した際に通過する位置に配設されている。
詳細な説明は省略するが、第2流路10651cを流下した球は可動片10653の可動状況に応じて異なる流路(直V流路10651e、役物ルート用流路10651da)に振り分けられるように構成しており、球が開放状態である可動片10653を通過し、直V入賞口10657に入賞するまでに要する期間が0.5秒、閉鎖状態である可動片10653に衝突し、役物ルートセンサSZ2を通過するまでに要する期間が0.7秒となるように構成している。そして、球が直V入賞口10657に入賞した場合、または、球が役物ルートセンサSZ2を通過した場合には、第3図柄表示装置81の表示画面に専用の画面が表示されるように構成している(図283参照)。
つまり、小当たり用入賞装置10650に入賞にした球が回転体10675aの作動によって第2流路10651cを流下した場合において、直V入賞口10657に入賞したことを報知するための表示画面(図283(a)参照)が表示されるタイミングよりも、役物ルートセンサSZ2が球の通過を検知したことを報知するための表示画面(図283(b)参照)が表示されるタイミングのほうが遅くなるように構成している。このように構成することにより、小当たり用入賞装置10650に入賞した球がどの流路を流下したのか、具体的には、球が直V入賞口10657に入球することを期待しながら第3図柄表示装置81の表示画面に表示される表示態様を注視する遊技者に対して、直V入賞口10657に球が入賞したことを報知するための表示画面が表示され得るタイミングが到来するまでに、球が役物ルートセンサSZ2を通過したことを、即ち、球が直V入賞口10657に入賞しなかったことを報知するための表示画面が表示されてしまうことを抑制することができる。よって、遊技者に対して、直V入賞口10657に球が入賞し得るタイミングが到来するまでの間、期待感を抱かせながら第3図柄表示装置81の表示態様に対して興味を持たせることができる。
以上、説明をした通り、本第Z8実施形態の小当たり用入賞装置10650は、その内部に、小当たり遊技の開始(小当たり遊技のオープニング期間の開始)を契機に予め定められた規則に従って可変する複数の可変手段(回転体10652、可動片10653)を設け、小当たり用入賞装置10650に球が入賞したタイミングに応じて、入賞した球を異なる流路(アウト流路10651ba、役物ルート用流路10651da、直V流路)へと振り分けるように構成している。
そして、小当たり遊技が実行されていない期間は、小当たり用入賞装置10650内の複数の可変手段が遊技者に不利となる流路へ球が振り分けられる位置に位置するように構成しているため、小当たり遊技中で無いにも関わらず、小当たり用入賞装置10650に球を入賞させる不正行為を抑制することができる。
なお、本実施形態では、上述した複数の可変手段が、何れも2つの位置の間を可変可能な構成としているが、これに限ること無く、3つ以上の位置に可変可能な構成を用いても良い。例えば、可動片10653を、役物ルート用流路10651daに球を振り分ける第1位置と、直V流路10651eに球を振り分ける第2位置と、パチンコ機10の外部に球を排出するためのアウト口に球を振り分ける第3位置とに可変可能に構成し、可動片10653に対して電気的駆動源(ソレノイド等)が駆動力を付与していない場合には、第2流路10651cを流下した球がアウト口へと振り分けられる第3位置に位置するように構成すると良い。この場合、アウト口に球が入球した場合には、賞球が付与されないように構成すると良い。これにより、小当たり遊技中以外に球を小当たり用入賞装置10650に入賞させる不正行為が行われることをより抑制することができる。また、このように小当たり遊技中以外に球が小当たり用入賞装置10650に入賞した場合のみ球が流下可能となる流路を設けた場合には、その流路に球を検知するための検知手段(近接センサ)を設け、その検知手段が球を検知した場合に異常報知を行う異常報知手段を設けると良い。
次に、小当たり遊技中における小当たり用入賞装置10650内の球流れについて、図858から図860を参照して説明をする。まず小当たり遊技が開始されると、所定のオープニング期間(0.5秒、又は5秒)が経過した後に、開閉扉10650bが開状態(図858では点線状態)へと可変制御されるラウンド遊技期間が設定される。このラウンド遊技期間中は、開閉扉10650bが開状態と閉状態とを予め定められた規則に従って可変するように構成しており、ラウンド遊技期間中に右打ち遊技で右側領域に発射された球が開状態である開閉扉10650bから小当たり用入賞装置10650内へと入賞する。
図858に示すように、小当たり用入賞装置10650内の第1流路10651aを流下(流下時間0.5秒)した球ta1は、作動位置に位置している回転体10652の貯留部10652aに受け入れられ、回転体10652が初期位置(図859参照)へと回動されるまで貯留される。この状態において次に入賞した球ta2は、貯留部10652aに貯留されている球ta1に衝突した後に、第1流入口10651bに流入し、アウト流路10651baを流下(流下時間0.5秒)してアウト口10654に入球する。
ここで、図861を参照して、回転体10652と、第1流入口10651bとの関係について説明をする。図861(a)は、回転体10652が作動位置に位置している状態における断面図であり、図861(b)は、回転体10652が初期位置に位置している状態における断面図である。図861(a)に示した通り、回転体10652は遊技盤13の表面よりも突出して設けられており、遊技盤13側(図858の視点で奥側)の後面部10652cと、ガラスユニット16側(図858の視点で手前側)の前面部10652dとの間を切り欠くように貯留部10652aが形成されている。
この貯留部10652aは、球を1個貯留可能な程度の空間を有しており、貯留部10652aの入口側(前面部10652dの上端部と、後面部10652cの上端部との間の領域)よりも、底面10652bがガラスユニット16側(図858の視点で手前側、図861の視点で左側)に位置するように直方体状に形成されている。
このように構成することで、第1流路10651aから流入した球をスムーズに貯留部10652aで貯留させることができる。また、貯留された球ta1は底面10652aの傾斜に沿って貯留部10652aの後面部10652cと当接する位置に維持され、球ta1と、前面部10652dの内側面との間に隙間SK1が形成される状態となる。
この状態に維持される球ta1に対して、第1流路10651aから流出した球ta4が衝突すると、後面部10652cの厚み分遊技盤13から離間した位置に維持される球ta1の中心位置よりも、球ta2の中心位置が遊技盤13側にずれた状態(間隔SK2が生じた状態)で球ta1と球ta2とが衝突することになる。そして、球ta1は中心位置よりも遊技盤13側(図861の視点で右側)に衝突した球ta2から受ける力によって、前面部10652d側へと移動する(矢印Y1方向に移動する)。このように、貯留部10652aを隙間SK1が形成される程度の大きさに構成することにより、球ta1に対して球ta2が衝突した際に、球ta1を前面部10652d側へと移動させることができるので、球ta1と球ta2とが衝突した際に生じる力を分散することができ、衝突後の球ta2に加わる力を弱めることが可能となる。よって、球ta2が大きく跳ね返ってしまい、第1流路10651a近傍で球詰まりが生じてしまう事態が発生することを抑制することができる。
また、球ta1が前面部10652d側(矢印Y1方向)に移動することにより、球ta1の中心位置と、球ta2の中心位置との距離が、間隔SK2よりも広がるため、球ta2が第1流入口10651bにより流入し易くすることが可能となる。加えて、本第Z8実施形態では、回転体10652の貯留部10652aを構成する前面部10652dの上端位置が、後面部10652cの上端位置よりも高くなるように構成している。これにより、球ta1が球ta2との衝突により矢印Y1方向に移動したとしても球ta1が貯留部10652aから溢れてしまうことを抑制している。また、後面部10652cの上端位置が貯留部10652aに貯留されている球ta1の上端位置よりも低くなるように構成し、球ta1に衝突した球ta2が矢印Y2方向に向けて流下する際に後面部10652cの上端と接触しないように構成している。これにより、第1流入口10651bへと球を円滑に流入させることができる。
次に、図861(b)を参照して、回転体10652が初期位置に位置している場合の構成について説明をする。図861(b)に示した通り、回転体10652は、断面視で遊技盤13側(後面部10652c)のほうが、ガラスユニット16側(前面部10652d)よりも狭い台形状に形成されており、初期位置に位置している回転体10652に対して第1流路10651aから流出した球が衝突した場合には、回転体10652の外壁面に形成された傾斜に沿って球が第1流入口10651bに向けて流下するように構成している。上述した通り、本第Z8実施形態における回転体10652は、作動位置に位置し貯留部10652aに球を貯留している場合も、初期位置に位置している場合も、次に到達する球を円滑に第1流入口10651bへと誘導することが可能となるため、小当たり用入賞装置10650内の球流れを円滑にすることができる。よって、小当たり遊技中に球詰まりが発生してしまい遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
図858に戻り説明を続ける。回転体10652は、小当たり遊技中以外は、初期位置(図857参照)に位置し、小当たり遊技が開始(小当たり遊技のオープニング期間が開始)してから、0.5秒後に作動位置(図858参照)へと可変し、作動位置を3秒間維持(第1作動)するように規定されている。そして第1作動の終了後には初期位置で2秒間待機し、その後、作動位置を5秒間維持(第2作動)し、第2作動後に初期位置へと移動するように構成している。そして、作動位置を維持する期間が経過すると、図858に示した状態(作動位置)から図859に示した状態(初期位置)へと移行する。
図859に示した通り、回転体10652が作動位置から初期位置へと可変されると、貯留部10652aに貯留されていた1個の球ta1が第2流路10651cを流下(流下時間1秒)し、第2流路10651cの下流端側に配設された可動片10653に到達する。図859では、球ta1が可動片10653に到達した状態において、可動片10653が閉鎖位置(閉状態)であるため、可動片10653の上方に設けられた第2流入口10651dに球が流入し、役物ルート用流路10651daを役物装置10675に向けて流下する。なお、詳細な説明は省略するが、可動片10653の構成も、上述した回転体10652と同様に第2流入口10651dに球が振り分けられ易い構成を用いており、球が可動片10653上方で詰まることが無いように構成している。
一方、第2流路10651cを流下した球が可動片10653に到達した状態において、可動片10653が解除位置に位置している場合には、図860に示した通り、解除位置に位置する可動片10653を通過し、直V流路10651eを流下(流下時間0.5秒)し、直V入賞口10657に入賞することになる。
次に、図862、及び図863を参照して、小当たり用入賞装置10650に入賞した球が役物ルート用流路10651daを流下した場合に誘導される役物装置10675の詳細な構成について説明をする。図862(a)は、役物装置10675を正面視した拡大図であり、図862(b)は、役物装置10675を平面視した拡大図である。そして、図863(a)、及び図863(b)は、役物装置10675内の転動面を球が転動している場合における球の挙動を模式的に示した模式図である。
図862(a)に示した通り、小当たり用入賞装置10650の役物ルート用流路10651daを流下した球は、役物ルート10670を流下し、転動装置10675cの転動面10675dに排出される。この転動装置10675cは、すり鉢形状に形成されており、その中心部(最も窪んだ箇所)に常時回転体10675aが設けられている。
役物ルート10670の下流側は、転動面10675dに沿って流出口10670aから球を排出させるために、屈曲形成されており、図862(b)に示した通り、転動装置10675cの奥行き方向(図862(b)視点で上側方向)に向けて流出口10670aが形成される。これにより、役物ルート10670から勢い良く排出された球は、転動面10675d上で左回りの弧を描くように転動し、徐々に転動面10675dの中心側に向かって渦巻き状に転動する。
そして、中心部の近傍に到達した球は、常時回転体10675aの羽根部材10675bと衝突し、転動装置10675cの外周壁方向に向かって弾かれる。本実施形態では、常時回転体10675aが右回りに回転し、役物ルート10670から排出された球が左回りに転動するように構成している。これにより、球が常時回転体10675aの羽根部材10675bに衝突した際に大きな力が掛かるため、衝突後の球を勢いよく転動装置10675cの外周壁方向に向けて弾かせることが可能となる。この常時回転体10675aの羽根部材は、耐久性に優れた樹脂(例えば、ABS)で構成されており、球との衝突により係る衝撃に耐える強度を備えている。
また、転動面10675dには、円弧状の溝が複数形成されており、転動面10675dに存在する球が外周壁側から中心側に向けて直線状に流下し難くなるように構成している。これにより、球の挙動をより不規則にすると共に、転動面10675d上を円弧状に転動する球の勢いを維持し易くすることができる。さらに、転動面10675dの手前側(図862(b)の視点では下側)には、球が入球可能な入球口として、アウト口10680a,10680bと、役物ルートV入賞口10677とが設けられており、転動面10675dを転動する球が各入球口に入球し難くするために第1規制壁10670b、第2規制壁10670c、第3規制壁10675e、第4規制壁10675fが設けられている。
第1規制壁10670b、第2規制壁10670cは、転動面10675dのうち、上流側(外周壁側)を転動する球の挙動を規制するものであって、第2規制壁10670cに沿って転動した球は、その転動方向が転動面10675dの中心側に向けて規制され、第1規制壁10670bに向けて転動することになる。このように、転動装置10675c自体は、平面視で略正円形状(図862(b)参照)であって、その中心位置に常時回転体10675aを備えたすり鉢形状(図862(a)参照)に構成されているが、その中で球が転動可能な範囲が第1規制壁10670b、第2規制壁10670cによって規制され、転動装置10675cの中心位置に対して偏心楕円形状となるように構成している。このように構成することで、球が転動装置10675cの中心位置に対して正円弧状に転動可能となるように転動面10675dを設けた場合に比べて、球が常時回転体10675aの羽根部材10675bと接触するタイミングや、接触時の球の勢いにばらつきを持たせることが可能となるため、転動面10675dを転動する球の挙動に幅を持たせ易くすることができる。よって、転動面10675d上の球の挙動に注視している遊技者に対して予測困難な球の挙動を提供することが可能となり、どの入球口に球が入球するのかを分かり難くすることができる。
第3規制壁10675e、及び第4規制壁10675fは、常時回転体10675aの羽根部材10675bによって弾かれた球がいずれかの入球口に入球し難くするための規制壁であって、各アウト口と役物ルートV入賞口10677との間に設けられている。本実施形態では、転動面10675dを転動する球のうち、約1/4が役物ルートV入賞口10677に入球し、残りの3/4が左右のアウト口(アウト口10680a、アウト口10680b)に入球するように構成している。
さらに、本実施形態では、転動面10675dのうち、最も低い位置(最も窪んだ位置)に常時回転体10675aを設け、転動面10675dのうち、最も高い位置(外周壁側)に各入球口を設けるように構成している。よって、最終的に何れかの入球口に入球する球は、転動面10675dを上るように転動することになる。よって、常時回転体10675aが設けられている位置と同じ高さ位置に入球口を設ける構成に比べて、球が入球する際の転動速度を弱めることが可能となる。これにより、遊技者が認識不可能な速度で球が入球口に入球してしまうことで遊技者に分かり難い遊技を提供してしまうことを抑制すると共に各入球口が破損することを抑制することができる。
加えて、転動面10675dのうち、最も低い位置(最も窪んだ位置)に常時回転体10675aを設け、転動面10675dのうち、最も高い位置(外周壁側)に各入球口を設けるように構成しているため、故障により常時回転体10675aが回転しなくなった場合には、球が転動装置10675cの中央位置に滞留し、各入球口に入球することが無いように構成している。
このように構成することで、例えば、パチンコ機10に電源が投入されている間、常時回転している常時回転体10675aが、故障して停止している場合といった正常では無い状態において、役物ルート10670から排出された球が転動装置10675cから排出されてしまう(何れかの入球口に入球してしまう)ことを抑制することができる。また、転動装置10675c内を球が転動している際中に停電が発生し、常時回転体10675aの駆動が停止した場合において、その停電中に球が入賞口に入賞してしまうことを抑制することができる。
次に、図863を参照して、転動装置10675cの転動面10675dを転動する球の挙動について説明をする。図863(a)は、転動面10675dを転動した球が役物ルートV入賞口10677へと入球する場合の球の挙動を模式的に示した模式図であって、図863(b)は、転動面10675dを転動した球がアウト口10680aに入球した場合の球の挙動を模式的に示した模式図である。
図863(a)に示した通り、役物ルート10670の排出口10670aから転動面10675dに向けて排出された球は、転動面10675d上を円弧状に転動(水平転動)し、第2規制壁10670cに衝突し、転動面10675dの中心部に向けて転動(下降転動)する。そして、回動している常時回転体10675aの羽根部材10675bと衝突し、その衝撃で第4規制壁10675fに向かって転動(上昇転動)し、第4規制壁10675fと衝突した後に、再度転動面10675dの中心部に向けて転動(下降転動)する。そして、1回目の羽根部材10675bと衝突した地点とは異なる地点で、常時回転体10675aの羽根部材10675bと再度衝突し、その衝撃で第3規制壁10675eと第4規制壁10675fとの間に形成されたV入賞口10677の開口部に向かって転動(上昇転動)し、V入賞口10657に入賞する。
上述した通り、本実施形態では、転動装置10675cの転動面10675dに球が排出される際に、排出された球がすり鉢状に形成された転動面10675dのうち、常時回転体10675aと接触することの無い高さ位置で水平方向に転動するように排出口10670aが形成されている。これにより、転動面10675dに排出された球が常時回転体10675aに最初に衝突するまでの期間を長くすることができる。また、本実施形態では、転動面10700a上に水平方向に溝が設けており、その溝上を球が転動することにより、球が水平方向に転動し易くなるように構成している。なお、この溝は、常時回転体10675aの羽根部材10675bと衝突した球が上昇転動する際に、転動している球に対して不規則に摩擦力を付与する構成にもなる。つまり、水平転動している球に対しては現状の転動を維持させ易くし、上昇転動している球に対しては、現状の転動を維持し難く(転動速度を落とす、転動方向を可変させる)することが可能な機能を有している。
さらに、本実施形態では、正円形状で形成された転動面10700aの内壁から中心方向に突出する複数の規制壁10675b〜10675fが形成されており、常時回転体10675aの羽根部材10675bと衝突した球の転動方向(上昇転動方向)によって、次に衝突する壁(転動装置10675cの内壁、規制壁10675b〜10675f)までの距離が異なるように構成している。このように構成することで、羽根部材10675bと衝突した後の転動方向(羽根部材10675bと衝突する位置)に応じて、球の挙動を異ならせ易くすることができる。
加えて、本実施形態では、転動面10700aのうち、各入球口が設けられている側(図863の視点で下半分側)の斜面を上昇転動している球が衝突し得る規制壁10675b〜10675fの球衝突面形状が、各入球口が設けられていない側(図863の視点で上半分側)に向かって衝突した後の球が転動するように形成されている。これにより、転動面10700aを転動している球が各入球口に入球し難くなるため、転動装置10675c内の球転動時間を長くすることができる。なお、本実施形態の構成に限ること無く、転動装置10675c内に設けられた規制壁の形状を、衝突した後の球が各入賞口に向かって転動し得るようにする誘導機能を有した形状としても良い。このように構成することで、各入球口に入球可能な球の転動経緯として、常時回転体10675aの羽根部材10675bに衝突した後の上昇転動に加え、規制壁に衝突した後の誘導転動を加えることが可能となるため、転動経緯を増加させることにより遊技興趣を向上させることができる。
次に、図863(b)に示した通り、役物ルート10670の排出口10670aから転動面10675dに向けて排出された球が、転動面10675d上を円弧状に転動(水平転動)し、第2規制壁10670cに衝突し、転動面10675dの中心部に向けて転動(下降転動)する。そして、回動している常時回転体10675aの羽根部材10675bと衝突し、その衝撃で第4規制壁10675fに向かって転動(上昇転動)し、上述した図863(a)よりも若干浅い角度(約30°)で第4規制壁10675fと衝突すると、衝突後の球が転動装置10675cの内壁に向かって上昇転動し、転動装置10675c内壁に衝突した球が円弧状に下降転動しながらアウト口10680aへ入球する。
以上、説明をした通り、本実施形態の転動装置10675cでは、転動面10700aを転動している球が各規制壁10675に衝突する角度や速度によって、衝突後の転動方向が可変するため、遊技者が予測し難い球の挙動を提供することができる。なお、本実施形態では、各入球口の開口部が形成される高さ位置が同一となるように構成しているが、これに限ること無く、各入球口の開口部が形成される高さ位置を異ならせても良い。例えば、アウト口10680aのみ開口部の高さ位置を低くし、球の自重による転動によっても入球可能に構成しても良い。さらに、本実施形態では、転動面10700aの一方向側(図863(a)の視点で下方向側)の端面に各入球口の開口部を形成しているが、これに限ること無く、転動面10700aの端面の全方向に渡って開口部を配設しても良い。また、本実施形態では、球が転動可能な転動面10700aが一面の一層構造を用いているが、これに限ること無く、例えば、転動面10700aを多層式に形成し、転動面10700aの一部に設けられた通過穴を通過した球が下層の転動面10700aへと侵入し、再度、各入球口に向かって転動するように構成しても良い。
この場合、上層の転動面10700aからも、下層の転動面からも役物ルートV入賞口10677に球が入賞可能に構成し、さらに、下層の転動面のほうが、上層の転動面よりも転動中の球が役物ルートV入賞口10677に入賞し易くなるように構成すると良く、例えば、上層の転動面は、1/4で役物ルートV入賞口10677に入賞し、1/4で通過穴(下層の転動面へ連通する穴)を通過し、1/2でアウト口に入賞するように構成し、下層の転動面は、1/2で役物ルートV入賞口10677に入賞し、1/2でアウト口に入賞するように構成すると良い。このように構成することで、球が役物ルートV入賞口10677に入賞する期待度を段階的に高めていくことができる。
次に、図864を参照して、遊技盤13の右側領域下方に設けられた第2入球口10640、及び電動役物10640a近傍の構成について説明をする。図864は、遊技盤13の右側領域の一部を模式的に示した拡大図である。本実施形態は、第2特別図柄の抽選において高確率(約1/2)で小当たり当選するように構成しており、時短状態中に獲得した第2特別図柄の保留記憶を用いた抽選が通常状態中に実行されることにより、再度時短状態が設定され易くなるように構成している。
このように構成された本パチンコ機10では、通常状態が設定されている状態で右打ち遊技を行い、第2特別図柄の抽選契機となる第2入球口10640に球が入球されてしまうと、通常状態における適正な遊技(左打ち遊技を行い、第1特別図柄抽選を実行することにより大当たり遊技を狙う遊技)よりも、容易に大当たり遊技を実行されてしまうことになるため、通常状態中に第2入球口10640に球が入球しない(し難い)構成を用いている。
具体的には、右側領域を流下し、隔壁10700aの下方に形成された流路を流下した球は、ゲート式電動役物10640aを臨む位置に排出される。ここで、ゲート式電動役物10640aが誘導状態(突出状態)である場合には、ゲート式電動役物10640aの上面を第2入球口10640方向に向けて流下する。一方、ゲート式電動役物10640aが開放状態(埋没状態)である場合には、ゲート式電動役物10640aを通過して大当たり用可変入賞装置10065に向けて流下する。
次に、球がゲート式電動役物10640a上を流下する場合について詳細に説明をする。上述した通り、ゲート式電動役物10640aは隔壁10700aの下方に形成された流路から排出された球を、一端側(上流側)で受け入れて、他端側(下流が)に向けて流下可能に構成している。ゲート式電動役物10640aの上方には釘K1が植設されており、隔壁10700aの下方に形成された流路から排出された球がゲート式電動役物10640aの上流側に落下するように釘K1の位置を調整可能に構成している。
ゲート式電動役物10640aは、普通図柄の抽選で当たりに当選した場合に開放状態(埋没状態)から所定期間、誘導状態(突出状態)へと可変する可変動作を実行する可変手段であり、可変動作の開始時点における遊技状態に応じて可変動作の動作時間を異ならせるように構成している。具体的には、可変動作の開始時点における遊技状態が通常状態である場合には、誘導状態(突出状態)を0.2秒維持する可変動作を実行し、時短状態である場合には、誘導状態(突出状態)を2秒維持する可変動作を実行するように構成している。
そして、ゲート式電動役物10640aは、球の流下期間tz1が0.8秒となるように構成されている。よって、通常状態中に右打ち遊技を行い、普図入賞口10067に球を入球させることで普通図柄の抽選を実行し、その普通図柄の抽選にて当たり当選したとしても、その当たり当選に基づいて実行されるゲート式電動役物10640aの可変動作によって第2入球口10640に入球可能な位置まで球を流下すること無く、流下時間0.3の範囲を示すtz2の何れかの位置まで流下した後に、釘群K3の左側の領域に落下することになる。
一方、ゲート式電動役物10640aの可変動作タイミングが時短状態である場合には、2秒間の可変動作が実行されるため、誘導状態(突出状態)中のゲート式電動役物10640a上を流下した球がゲート式電動役物10640aの下流端まで到達することから、第2入球口10640に球を入球可能となる。なお、本実施形態では、1分間に100発の球を発射可能にパチンコ機10が構成されているため、球の流下間隔は0.6秒となる。そして、図856を参照して上述した通り、右打ち遊技によって発射された球の約1/2がゲート式電動役物10640aに到達するように構成している。よって、少なくとも、1.2秒に1回は球がゲート式電動役物10640aに到達することになる。
本実施形態では、時短状態中のゲート式電動役物10640aの可変動作期間(ゲート式電動役物10640aを誘導状態(突出状態)に維持させる期間)を2秒に設定していることから、継続して右打ち遊技を行うことにより、ゲート式電動役物10640aが可変動作されているどのタイミングで球がゲート式電動役物10640a上に落下したとしても、ゲート式電動役物10640a上に落下した球を確実に第2入球口10640に入賞させることができる。また、第2入球口10640の上方には釘群K2が植設されており、ゲート式電動役物10640aを流下した球がtz2の範囲を超えた状態でゲート式電動役物10640aから落下した場合に、球の慣性力によって第2入球口10640へと入球することを防止するようにしている。
以上、説明をしたとおり、本実施形態では、球が流下可能な流下状態と、流下困難な非流下状態とに可変可能な可変手段を設け、流下状態である可変手段によって所定領域まで球が流下した場合に、第2特別図柄の抽選条件が成立するように構成している。そして、遊技状態に応じて、可変手段が流下状態である場合に、球を所定領域まで流下させ易い状態と、流下させ難い状態と、を設定可能に構成している。このように構成することで、第2特別図柄の抽選条件が成立し易い状態と、し難い状態とを設定することが可能となり、遊技者に対して第2特別図柄の抽選条件が成立し易い遊技状態が設定されることを期待しながら遊技を行わせることができる。
<第Z8実施形態における遊技の流れについて>
次に、図865から図867を参照して、本第Z8実施形態のパチンコ機10における特徴的な遊技の流れについて説明をする。上述した通り、本第Z8実施形態では遊技盤13に形成される遊技領域の右側領域に小当たり用入賞装置10650を設け、小当たり遊技中に入賞した球を複数の流路へと振り分け可能に構成している。そして、振り分けられた流路に応じてV入賞口(特定領域)への球の通過し易さを可変可能に構成している。
さらに、本実施形態では、小当たり当選時の遊技状態、及び、小当たり当選した特別図柄の種別に応じて、小当たり遊技中に球がV入賞口(特定領域)を通過し易い状態と、し難い状態とを設定可能に構成している。このように構成することにより、小当たり遊技経由で実行される大当たり遊技の実行確率を予め定められた規定範囲内に納めることができるため、遊技者に過剰に有利な遊技や、過剰に不利な遊技を行わせてしまうことを抑制することができる。
上述したように、小当たり当選時の遊技状態、及び、小当たり当選した特別図柄の種別に応じて、小当たり遊技中に球がV入賞口(特定領域)を通過し易い状態と、し難い状態とを設定可能にする場合には、例えば、小当たり遊技中に作動する複数の装置(開閉扉10650b、回転体10652、可動片10653)のそれぞれに対して、小当たり用入賞装置10650に入賞した球が、高確率(約100%)でV入賞口(特定領域)に入賞し得る有利流路(直V流路10651e)へ振り分けられる有利動作パターン(動作シナリオ)と、有利流路を流下するよりも低確率(約25%)でV入賞口(特定領域)に入賞し得る不利流路(役物ルート用流路10651da)へ振り分けられる不利動作パターン(動作シナリオ)と、を設定可能に構成することが考えられるが、上述したような構成を用いた場合には、複数の装置に対して異なる動作パターン(動作シナリオ)に基づく動作制御を実行しなければならず、各種装置に対する動作制御プログラム量が増大してしまうという問題があった。
また、上述した複数の装置は、動作異常が生じてしまうと遊技結果に大きく影響を与えることになるため、正常な動作をしているか否かを監視するための監視処理の精度を高めて実行する必要があることから、異なる動作パターン(動作シナリオ)に基づく動作制御を実行可能に構成した場合には、各動作パターン(動作シナリオ)に対して精度の高い監視処理を行う必要があり、監視処理の処理負荷が増大してしまうという問題もあった。
これに対して、本実施形態では、小当たり状態中に作動する複数の装置(開閉扉10650b、回転体10652、可動片10653)の動作内容を変えること無く、各種装置の動作開始タイミングを変更する処理を実行するだけで、小当たり当選時の遊技状態、及び、小当たり当選した特別図柄の種別に応じて、小当たり遊技中に球がV入賞口(特定領域)を通過させ易い状態と、させ難い状態とを設定可能に構成している。このように構成することで、各種装置に対する動作制御プログラム量が増大したり、各種装置に対する監視処理の処理負荷が増大したりしてしまうことを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、現在設定されている監視レベルに応じて、小当たり遊技中に小当たり用入賞装置10650へと入賞した球が有利流路(直V流路10651e)、或いは、不利流路(役物ルート用流路10651da)へと振り分けられる割合を異ならせるように構成している。
具体的には、時短状態中における特別図柄抽選の実行回数と、監視レベルとに応じて小当たり遊技中に小当たり用入賞装置10650へと入賞した球が有利流路(直V流路10651e)、或いは、不利流路(役物ルート用流路10651da)へと振り分けられる割合を異ならせており、監視レベルが低い場合、即ち、時短状態が設定された直後に次の大当たり遊技が実行されても問題が無い場合には、時短状態が設定された直後から有利流路へと振り分けられ易くなるようにし、監視レベルが高い場合、即ち、時短状態が設定された直後に次の大当たり遊技が実行された場合に、出玉率が上限値を超える虞がある場合には、時短状態が設定された直後に有利流路へと球が振り分けられ難くなるように構成している。
このように構成することで、時短状態中において、次の大当たり遊技が実行されるまでに要する期間の長さを監視レベルに応じて異ならせることができるため、適正に出玉率を制御することができる。また、監視レベルが高い状態であっても、時短状態が終了するまでには、有利流路へと球を振り分けられ易い状態を提供するように構成しているため、時短状態が設定された際に付与される特典、即ち、次の大当たり遊技が実行されることが略確定するという特典が失われることが無く、遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
さらに、特別図柄抽選の実行回数に応じて有利流路と不利流路との振分割合を異ならせているため、監視レベルが高い状態で時短状態が設定された場合には、所定量の球を発射させ、所定回数の特別図柄抽選を実行させない限り、有利流路へと球を振り分けられ易い状態へと移行しないように構成している。つまり、時短状態中のアウト数を増加させることができる。これにより、時短状態が設定されている期間における出玉率の上昇を抑制することができる。
加えて、本実施形態では、時短状態中に実行される小当たり遊技の態様として、小当たり用入賞装置10650へと入賞した球が有利流路にも不利流路にも振り分けられない(他の小当たり遊技の態様よりも振り分けられ難い)態様を設定可能に構成している。本態様を用いることで時短状態中に実行される小当たり遊技にて大当たり遊技が実行され難い期間を設定することができる。
ここで、図865、及び、図866を参照して小当たり遊技中における各種装置の動作の流れについて説明をする。図865は、球が有利流路(直V流路10651e)へと振り分けられ易い小当たり遊技における各種装置の動作パターンを示したタイミングチャートであり、図866は、球が不利流路(役物ルート用流路10651da)へと振り分けられ易い小当たり遊技における各種装置の動作パターンを示したタイミングチャートである。
図865、及び図866に示した通り、本実施形態では、小当たり遊技が開始された(オープニング期間が設定された)ことを契機に、回転体10652、及び、可動片10653が予め定められた一定の規則に従って作動するように構成しており、小当たり遊技のラウンド遊技が開始されたことを契機に、開閉扉10650bが予め定められた一定の規則に従って作動するように構成している。そして、小当たり遊技のオープニング期間の長さを可変可能に構成している。これにより、オープニング期間が開始されたことを契機に作動する回転体10652、及び、可動片10653の作動状況と、ラウンド遊技が開始されたことを契機に作動する開閉扉10650bの作動状況との関係を、オープニング期間の長さに応じて異ならせることが可能となる。
本実施形態では、オープニング期間の長さを可変し、回転体10652、可動片10653の作動状況と、開閉扉10650bの作動状況との関係を異ならせることにより、ラウンド遊技中に入賞した球の振分先を可変させるように構成している。なお、本実施形態では、回転体10652と可動片10653とが同一の作動契機(オープニング期間の開始)に基づいて予め定められた一定の規則に従って作動するように構成しているため、回転体10652の作動状況と、可動片10653の作動状況との関係は常に一定とすることができる。よって、小当たり用入賞装置10650に入賞した球を複数の流路へと振り分けるための装置(回転体10652、可動片10653)を、常に一定の関係性を持たせた状態で動作させることになるため、各装置の制御異常を監視するための監視処理内容を簡素化することができる。
次に、図865を参照し、球が有利流路(直V流路10651e)へと振り分けられ易い小当たり遊技における各構成の動作内容(小当たり開放パターンA)について具体的に説明をする。本実施形態における小当たり遊技は、オープニング期間、ラウンド期間、エンディング期間の3つの期間が設定される当たり遊技であって、ラウンド遊技中には1回のラウンド遊技が実行されるように構成している。
オープニング期間が開始(設定)されると、オープニング期間の開始を契機に作動を始める回転体10652、及び、可動片10653のそれぞれに対して一定の動作シナリオがセットされる。まず、回転体10652は、オープニング期間が開始されてから0.5秒間、初期位置(小当たり用入賞装置10650に入賞した球を貯留部10652aで受け入れ困難な位置)を維持した後に、作動位置(小当たり用入賞装置10650に入賞した球を貯留部10652aで受け入れ可能な位置)を3秒間維持する第1作動が実行される。
そして、第1作動(3秒)が経過すると、初期位置で2秒間待機し、その後、作動位置を5秒間維持する第2作動が実行される。第2作動(5秒)が経過すると、初期位置が設定され、1回の小当たり遊技の開始に基づいて実行される回転体の動作シナリオを完了する。つまり、本実施形態では、1回の小当たり遊技中(オープニング期間からエンディング期間までの間)に、回転体10652の貯留部10652aに球を貯留可能な作動位置へと回転体10652を2回作動させるように構成し、貯留部10652aに貯留された球をV入賞口(特定領域)に到達し得る第2流路10651cへと排出可能な動作(作動位置から初期位置へと移動するための動作)を2回実行するように構成している。
次に、可動片10653の動作内容について説明をする。可動片10653は、上述した回転体10652と同様に、小当たり遊技のオープニング期間が開始された(設定された)ことを契機に一定の動作シナリオがセットされる。可動片10653は、小当たり遊技が実行されている期間以外は常に閉状態(図859参照)となるように構成しており、小当たり遊技中以外に球が小当たり用入賞装置10650に入賞(異常入賞)した場合において、入賞した球が遊技者に有利な有利流路を流下し得ないように構成している。
可動片10653に動作シナリオがセットされると、オープニング期間が開始されてから1秒間、閉状態(図859参照)を維持した後に、4秒間の開状態(図860参照)が設定される。そして、4秒間の開状態が経過すると、1回の小当たり遊技の開始に基づいて実行される可動片10653の動作シナリオが完了し、初期状態である閉状態が設定される。
遊技者に有利な小当たり遊技(球が有利流路(直V流路10651e)へと振り分けられ易い小当たり遊技)では、オープニング期間の長さが0.5秒に設定されており、大当たり遊技が開始されてから0.5秒後にラウンド期間が設定(ラウンド遊技が開始)されるように構成している。そして、ラウンド期間の設定(ラウンド遊技の開始)を契機として開閉扉10650bの動作シナリオが設定される。開閉扉10650bの動作シナリオが設定されると、第1動作として開状態(球が入球可能な状態)が0.2秒間設定された後に、閉状態(球が入球困難な状態)が0.3秒間設定される動作を5回繰り返し、その後、第2動作として開状態が0.5秒間設定され、その後、閉状態が1.9秒間設定された後に、再度開状態が0.1秒間設定されるように開閉扉10650bが作動する。
なお、詳細な説明は後述するが、上述した各種装置(開閉扉10650b、回転体10652、可動片10653)に設定される動作シナリオは、主制御装置110のROM202が有する小当たりシナリオテーブル202mf(図288参照)に予め規定されている。
上述したように、小当たり遊技として小当たり開放パターンA(遊技者に有利な小当たり遊技に対応する開放パターン)が設定された場合には、ラウンド遊技中に小当たり用入賞装置10650に入賞した球が第1作動期間中である回転体10652の貯留部10652aに貯留されることになる。そして、図860に示したように、回転体10652が第1作動期間の経過後に初期位置へと回動することにより、貯留部10652aに貯留されていた球が第2流路10651cへと流下し、開状態中の可動片10653を通過して直V流路10651eを通過するため、V入賞口(特定領域)に球を入球させ易い小当たり遊技が実行される。ここで、回転体10652が作動位置から初期位置へと可変し、球が第2流路10651cを流下し、可動片10653に到達するまでの期間が1秒に設計しており、可動片10653は、その球流下時間よりも0.5秒遅くまで開状態を継続するように構成している。よって、第2流路10651c内で球の流下速度が低下したとしも十分に球を直V入賞口10657に入球可能な状態を維持することができる。加えて、可動片10653が開状態を維持する期間は、回転体10652の第2作動が終了するよりも前の期間となるように設定しているため、回転体10652の他の作動によって第2流路10651cを流下した球が直V入賞口10657に入賞することを禁止することができる。
さらに、小当たり開放パターンAでは、小当たり遊技のエンディング期間が0.6秒となるように構成している。この0.6秒は、小当たり遊技のラウンド期間中に小当たり用入賞装置10650に入賞にした球がV入賞するまでの最短期間を確保するための時間である。つまり、本実施形態では1分間に100発の球を発射可能に構成しており、小当たり遊技のラウンド終了条件として、5秒経過、或いは、10球の入賞が規定されている。そして、小当たり用入賞装置10650に入賞した球がV入賞するまでに要する期間が最短で5秒となるように構成している。
よって、エンディング期間を0.6秒設定することにより、最短で球がV入賞した場合にエンディング期間中に球をV入賞させることが可能となる。一方、これ以上短い期間をエンディング期間として設定してしまうと、常に、V入賞するタイミングがエンディング期間を超えたタイミングとなってしまう。本実施形態では、上述した各実施形態と同様に、小当たり遊技として予め設定されている小当たり遊技期間の終了タイミング(エンディング期間の終了タイミング)にて小当たり用入賞装置10650に入賞した球が小当たり用入賞装置10650内に残存しているかを判別し、球が残存していると判別した場合には、小当たり遊技の終了タイミングを、残存球が無くなるまで延期するように構成している。
図865に示したエンディング期間よりも短い期間をエンディング期間として設定してしまうと、正常に遊技をしている場合であっても、常に、小当たり遊技の終了タイミングを延期する処理を実行する必要があり、処理負荷を増大させてしまうという問題が生じる。
これに対して、本実施形態の小当たり開放パターンAでは、小当たり遊技の遊技期間を短くすると共に、小当たり遊技中の処理負荷を軽減するためのエンディング期間を設定しているため、上述した問題を解決することができる。なお、エンディング期間の長さはこれに限ること無く、小当たり遊技の実行期間を短くするために、より短いエンディング期間を設定しても良いし、小当たり遊技中の処理負荷を軽減させるために長いエンディング期間を設定するように構成しても良い。
また、本実施形態では、予め定められた小当たり遊技期間の終了タイミング(エンディング期間の終了タイミング)が経過するまでは、小当たり遊技が終了しないように構成しているが、これに限ること無く、例えば、小当たり遊技中に球がV入賞口(特定領域)に入球したことを強制終了条件として設定しておき、その強制終了条件が成立した場合に、予め定められている小当たり遊技期間の終了タイミング(エンディング期間の終了タイミング)が経過しなくとも、小当たり遊技を終了させる強制終了処理を実行するように構成しても良い。
一方、小当たり遊技として小当たり開放パターンB(球が不利流路(役物ルート用流路10651da)へと振り分けられ易い小当たり遊技)が設定された場合には、図866に示した通り、上述した小当たり開放パターンAに対して、小当たり遊技のオープニング期間の長さを5秒に変更した点と、エンディング期間の長さを5秒に変更した点でのみ相違した小当たり遊技が実行される。このようにオープニング期間の長さを長くすることにより、球を直V流路10651eに振分可能な回転体10652の第1作動期間をオープニング期間中(ラウンド遊技が開始されるよりも前の期間中)に経過させることができる。そして、回転体10652の第2作動期間中にラウンド期間が設定(ラウンド遊技が実行)されるため、ラウンド遊技中に球を小当たり用入賞装置10650に入賞させ、回転体10652の貯留部10652aに球を貯留させたとしても、その貯留された球が役物ルート用流路10651daへと振り分けられることになる。
なお、本実施形態では、オープニング期間を5秒間に設定することにより、開閉扉10650bが開状態となるタイミングを、可動片10653の開状態が終了した後とすることで、小当たり用入賞装置10650に入賞した球が直V入賞口10657に入賞することを確実に抑制するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、回転体10652の第1作動が終了した後、即ち、小当たり遊技の開始から3.5秒が経過した状態で開閉扉10650bが開状態となるように、オープニング期間を3.5秒に構成しても良い。このように構成した場合は、可動片10653が開状態のタイミングで小当たり用入賞装置10650に球を入賞させることになるが、回転体10652が初期位置に位置しているため、小当たり用入賞装置10650に入賞した球が第2流路へと流下されず、アウト口10654に入球することになるため、小当たり用入賞装置10650に入賞した球が直V入賞口10657に入賞することを抑制することができる。また、本実施形態では、小当たり用入賞装置10650に入賞した球が直V入賞口10657へと誘導される小当たり遊技(小当たり開放パターンAで開放動作が実行される小当たり遊技)と、小当たり用入賞装置10650に入賞した球が役物ルートV入賞口10677へと誘導される小当たり遊技(小当たり開放パターンBで開放動作が実行される小当たり遊技)と、を実行可能に構成しているが、これに限ること無く、小当たり用入賞装置10650に入賞した球を直V入賞口10657と役物ルートV入賞口10677との何れにも誘導可能なタイミングで開閉扉10650bを開放させる小当たり遊技を実行可能に構成しても良い。
また、エンディング期間を5秒にすることで、例えば、小当たり遊技中に球が役物ルート用流路10651daを流下しない限り、小当たり遊技期間を延長すること無く小当たり遊技を終了させることができるため、小当たり遊技中の処理負荷を軽減することができる。
なお、本実施形態では、図865を参照して上述した通り、小当たり遊技中に各種装置に設定される動作シナリオが完了するまでの期間が小当たり遊技期間となるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、小当たり遊技期間中に所定の終了条件が成立し、且つ、小当たり用入賞装置10650内に球が存在していないと判別した場合には、各種装置に設定される動作シナリオを強制終了するように構成しても良い。このように構成することにより、例えば、図865に示した小当たり開放パターンが設定された小当たり遊技において、回転体10652の動作シナリオが完了する(第2作動期間が経過する)前に小当たり遊技を終了させることができる。このように構成することで、小当たり遊技の期間を短くすることができるため、遊技効率を高めることができる。
さらに、本実施形態では、上述した通り、小当たり遊技のオープニング期間を短くすることで、遊技者に有利な小当たり遊技(小当たり開放パターンA)を実行可能に構成している。つまり、小当たり遊技中の各種装置の動作パターンとして、直V入賞口10657に入賞可能な動作パターンを、役物ルートV入賞口10677に入賞可能な動作パターンよりも先に実行するように構成している。
このように構成することで、例えば、遊技者に不利な小当たり遊技(小当たり開放パターンB)の実行中に小当たり用入賞装置10650に入賞させた球を、磁石等を用いて小当たり用入賞装置10650内に不正に滞留させたとしても、その後、直V入賞口10657に入賞可能な状態(可動片10653が開放する状態)が設定されることが無くなるため、遊技者が不正に直V入賞口10657に球を入球させる行為を行われ難くすることができる。また、大当たり遊技が実行される確率が高い小当たり遊技(小当たり開放パターンA)に対する各種装置の動作パターンを先に実行するため、次の大当たり遊技が実行され易い時短状態中の小当たり遊技の遊技時間を短くすることができる。
なお、本実施形態では、小当たり遊技の動作シナリオとして、小当たり用入賞装置10650に入賞した球が直V入賞口10657に入賞し得る小当たり開放パターンAと、役物ルートV入賞口10677に入賞し得る小当たり開放パターンBと、を小当たり遊技のオープニング期間を可変設定することで設定可能に構成しているが、これに限ること無く、例えば、何れのV入賞口にも球が入賞し得ない小当たり開放パターンや、両方のV入賞口に球を入賞可能な小当たり開放パターンを、小当たり遊技のオープニング期間を可変設定することで設定しても良い。これにより、実行される小当たり遊技の種別に応じて遊技者に付与可能な特典(大当たり遊技の実行の可能性)の大きさに幅を持たせることができるため、より遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、小当たり遊技のオープニング期間の長さのみを可変させることで小当たり遊技中の遊技内容(V入賞口のし易さ、入賞し得るV入賞の種別)を可変させるように構成しているが、これに限ること無く、その他の装置(回転体10652、可動片10653)の動作パターンを可変させたり、動作開始タイミングを異ならせたりすることで、小当たり遊技中の遊技内容(V入賞口のし易さ、入賞し得るV入賞の種別)を可変させるように構成しても良い。
また、本実施形態では、当選した小当たり種別に対応した動作パターンで各種装置を動作させるように構成しているが、異常状態(例えば、小当たり遊技中に停電し電源が遮断された状態や不正行為が行われていると判別された状態)では、当選した小当たり種別に関わらず、予め定められた異常時用の動作パターンで各種装置を動作させるように構成しても良い。この場合、各小当たり種別に対応して設定される動作パターンよりも遊技者に不利となる動作パターンを異常時用の動作パターンとして設定すると良い。これにより、不正に異常状態を発生させる行為を抑制することができる。
次に、本第Z8実施形態における遊技状態の遷移について図867を参照して説明をする。図867は、本第Z8実施形態の遊技状態の遷移状況を模式的に示したゲームフローである。図867に示した通り、本実施形態では、遊技状態として通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)と、時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)と、を設定可能に構成している。
そして、通常状態中は図864を参照して説明をした通り、第2入球口10640に球が入球することが無い(し難い)ため、左打ち遊技によって第1入球口64に球を入球させる遊技(特1遊技)が行われる。この特1遊技にて実行される第1特別図柄の抽選では、1/300の確率で大当たりに当選し、1/70の確率で小当たりに当選する特別図柄抽選が実行される。特1遊技で大当たりに当選した場合には、95%の割合で大当たりBが実行される。この大当たりBは、大当たり遊技として2ラウンド分のラウンド遊技が実行され、その大当たり遊技の終了後に通常状態(不利状態)が設定される大当たり遊技である(図287(a)参照)。残りの5%の割合で大当たりAが実行される。この大当たりAは、大当たり遊技として10ラウンド分のラウンド遊技が実行され、その大当たり遊技の終了後に時短状態(有利状態)が設定される大当たり遊技である(図287(a)参照)。
また、特1遊技にて小当たりに当選した場合は、1/4の確率でV入賞口(特定領域)に球が入球可能な小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技中に球がV入賞口(特定領域)に入球した場合には、当選した小当たり種別に応じた大当たり遊技が実行され、当選した小当たり種別が小当たりA、B(小当たり当選の50%)である場合には、大当たり遊技終了後に時短状態が設定され、小当たりC(小当たり当選の50%)である場合には、大当たり遊技終了後に通常状態が設定される。また、小当たり遊技中に球がV入賞口(特定領域)に入球しなかった場合(非V入賞の場合)には、その小当たり遊技終了は、そのまま通常状態となる。
次に、時短状態中の遊技の流れについて説明をする。この時短状態は、特別図柄が低確率状態、普通図柄が高確率状態に設定される遊技状態であって、通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)に比べて、普通図柄抽選で当たり当選した場合に実行される普図当たり遊技によって遊技球が第2入球口10640に入球し易くなる遊技状態である。なお、本実施形態では、時短状態が設定された場合において、通常状態が設定されている場合よりも普図当たり遊技によって遊技球が第2入球口10640に入球し易くするために、時短状態が設定されている場合のほうが、通常状態が設定されている場合よりも普通図柄の変動時間が短くなるように構成することで単位時間当たりにおける普通図柄抽選の実行回数を増加させると共に、普通図柄抽選で当たり当選する確率が通常状態よりも時短状態のほうが高くなるように構成し、さらに、普図当たり当選した場合に実行される普図当たり遊技の開放パターン(ゲート式電動役物10640aの動作パターン)として、通常状態(普通図柄の低確率状態)中に実行される普図当たり遊技よりも、時短状態(普通図柄の高確率状態)中に実行される普図当たり遊技のほうが、遊技球を第2入球口10640へと誘導させ易くなるように構成しているが、通常状態よりも時短状態のほうが、普図当たり遊技によって遊技球が第2入球口10640に入球し易く、且つ、時短状態中において、第1入球口64を狙う左打ち遊技を行うよりも、第2入球口10640を狙う右打ち遊技を行ったほうが特別図柄の抽選を実行し易くなるように構成していれば良く、本実施形態で用いた構成以外を用いても良い。例えば、通常状態よりも時短状態のほうが第2入球口10640に遊技球を入球させ易くするために本実施形態にて用いられる上記各構成のうち、いずれかの構成のみを用いたり、各構成を適宜選択して用いたりする構成でも良い。時短状態が設定されると、ゲート式電動役物10640aがロング可変(2秒)するため、第2入球口10640に球が入球し易い状態となる。第1入球口64に対する球の入球割合は、通常状態と、時短状態とで変化しないが、通常状態では第1特別図柄の抽選契機となる第1入球口64のほうが、第2特別図柄の抽選契機となる第2入球口10640よりも球を入球させ易くなるように構成しているのに対して、時短状態では、第2特別図柄の抽選契機となる第2入球口10640のほうが、第1特別図柄の抽選契機となる第1入球口64よりも球を入球させ易くなるように構成しているため、時短状態が設定されている間は第2入球口10640に球を入球させるための特2遊技(右打ち遊技)が行われる。
なお、本実施形態では、第1特別図柄の抽選権利を最大で4つ記憶(保留記憶)可能に構成し、第2特別図柄の抽選権利を最大で1つ記憶(保留記憶)可能に構成している。よって、第1特別図柄の抽選権利を所定数(例えば、3つ)保留記憶している状態で大当たりに当選(大当たり遊技を実行)し、その大当たり遊技の終了後に時短状態が設定された場合には、保留記憶されている第1特別図柄の抽選が実行され得るように構成している。本実施形態では、第1特別図柄の保留記憶と、第2特別図柄の保留記憶とを共に有している場合には、第2特別図柄の保留記憶に基づく抽選(遊技者に有利となる抽選)が先に実行されるように構成しているが、例えば、通常状態で第1特別図柄の抽選で大当たりに当選し、その大当たり遊技の終了後に時短状態が設定される場合には、その時点で第2特別図柄の保留記憶が存在していないため、時短状態中に第1特別図柄の抽選が実行されることになる。
時短状態中に第1特別図柄の抽選が実行されると、通常状態と同一の確率で大当たり抽選(1/300)、小当たり抽選(1/70)が実行され、大当たりに当選した場合、小当たり当選後の小当たり遊技中に球がV入賞口に入球し大当たり遊技が実行された場合、の何れにおいても大当たり遊技終了後に通常状態が設定される。
一方、時短状態中における特2遊技にて実行される第2特別図柄の抽選では、1/300の確率で大当たりに当選し、1/2の確率で小当たりに当選する特別図柄抽選が実行される。特2遊技で大当たりに当選した場合は、100%の割合で大当たりCが実行される。この大当たりCは、大当たり遊技として15ラウンド分のラウンド遊技が実行され、その大当たり遊技の終了後に通常状態(不利状態)が設定される大当たり遊技である(図287(a)参照)。
また、特2遊技にて小当たりに当選した場合は、ほぼ100%の確率でV入賞口(特定領域)に球が入球可能な小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技中に球がV入賞口(特定領域)に入球した場合には、当選した小当たり種別に応じた大当たり遊技が実行され、大当たり遊技終了後に通常状態が設定される。また、小当たり遊技中に球がV入賞口(特定領域)に入球しなかった場合には、その小当たり遊技終了は、そのまま時短状態となる。
さらに、本実施形態では、大当たり遊技を介すること無く、遊技状態を時短状態から通常状態へと移行させる移行条件(時短終了条件)が設定されている。具体的には、時短状態中に特別図柄抽選(変動)の実行回数が99回に到達した場合に成立する第1時短終了条件と、時短状態中に実行された小当たり遊技の回数が2回に到達した場合に成立する第2時短終了条件と、が設定されている。このように、遊技者に有利な遊技状態を、大当たり遊技を介すること無く終了させることが可能となるように構成することで、遊技者に対して過剰な特典が付与されてしまうことを抑制することができる。また、本実施形態では、時短状態中に実行される第2特別図柄抽選にて高確率(1/2)で小当たりに当選するように構成している。よって、例えば、時短状態中に当選した小当たりの種別を判別し、遊技者に有利な小当たりに当選するまで、その小当たり遊技中に球をV入賞口(特定領域)に入球させない遊技を実行することが可能となる。
このような遊技が実行されることを抑制するために、本実施形態では上述した第2時短終了条件(小当たり遊技の実行回数に基づいて時短状態を終了させるための条件)を設定している。これにより、時短状態中において、所望の小当たり種別が設定される小当たりに当選するまで繰り返し小当たり遊技を実行する遊技を抑制し適正な遊技を提供することができる。なお、上述した第2時短終了条件を設ける場合には、例えば、主制御装置110の制御処理にて、時短状態中に実行される小当たり遊技の実行回数をカウントするカウント手段を設け、そのカウント手段のカウント結果に基づいて時短状態を終了させる条件が成立したかを判別するように構成すると良い。この場合、時短終了条件の成立の有無を判別するタイミングは適宜設定すれば良く、例えば、特別図柄の抽選結果が小当たりであると判別されたタイミング、小当たり当選した特別図柄変動が開始されたタイミング、小当たり当選を示す特別図柄が停止表示、確定表示されたタイミング、小当たり遊技の実行中、大当たり遊技の実行中のタイミングの何れにおいて判別しても良い。また、時短終了条件が成立したことに基づいて時短状態を終了させるタイミングについても上述したタイミングに基づいて適宜設定すれば良い。これにより、様々なタイミングで時短状態を終了させることができるため、時短状態中の遊技に対して遊技者に興味を持たせることができる。
次に、通常状態中における特2遊技について説明をする。上述した通り、本実施形態では第2特別図柄の抽選権利を1つ保留記憶可能に構成しており、時短状態から通常状態へと移行した場合に、保留記憶されている数に対応した回数、第2特別図柄抽選が実行されるように構成している。そして、通常状態が設定されている状態で第2特別図柄抽選が実行されると、時短状態と同様に1/300の確率で大当たりに当選し、1/2の確率で小当たりに当選する。ここで、大当たりに当選した場合は、100%の割合で大当たり遊技終了後に時短状態が設定され、小当たりに当選した場合も、その小当たり遊技中に球をV入賞口(特定領域)に入球させることにより100%の割合で時短状態が設定されるように構成している。つまり、通常状態において第1特別図柄抽選で大当たり、或いは小当たりに当選するよりも、第2特別図柄で大当たり、小当たりに当選する場合のほうが、大当たり遊技の終了後に、遊技者に有利な遊技状態(時短状態)が設定され易くなるように構成している。
以上、説明をした通り、本実施形態では、通常状態が設定されている特1遊技中は、第1特別図柄の抽選で大当たりに当選したとしても、その大当たり遊技の終了後に時短状態が設定される可能性が低く(大当たり当選の5%)、且つ、ラウンド数の少ない大当たり遊技が実行され易い大当たり遊技が実行されるため、実質、小当たり遊技経由で大当たり遊技を狙うことを主とした遊技が実行される。そして、第1特別図柄の抽選で小当たり当選(1/70)した場合に実行される小当たり遊技は、転動装置10675c(図862参照)が用いられる役物ルートV入賞口10677を狙う小当たり遊技となる。この役物ルートV入賞口10677を狙う小当たり遊技では、約1/4の確率で球が役物ルートV入賞口10677に入賞するように設計されているため、通常状態における特1遊技では、小当たり当選(1/70)後に役物ルートV入賞口10677へ球を入賞させる(約1/4)ことで大当たり遊技(約1/280)を狙う遊技が行われることになる。以降、小当たり遊技のうち、役物ルートV入賞口10677を狙う小当たり遊技のことを役物チャレンジと称し、説明をする。
このように、通常状態が設定されている状態おいて特別図柄の抽選結果(小当たり当選)と、球の転動結果(役物ルートV入賞口10677へと入球)と、に基づいて実行され得る大当たり遊技を狙う遊技を実行可能にすることで、遊技者に斬新な遊技を行わせることができ、遊技に早期に飽きてしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態では、時短状態が設定された状態で大当たり遊技が実行された場合には、その大当たり遊技の終了後に必ず通常状態が設定されるように構成している。このように構成することで、大当たり遊技を跨いで遊技者に有利な遊技状態が連続して設定され難くする(されないようにする)ことが可能となるため、遊技者に過剰に有利な遊技が行われてしまうことを抑制することができる。さらに、遊技者に有利な遊技状態が連続して設定され難くする(されないようにする)ことにより、1回の大当たり遊技によって遊技者に付与される特典(賞球数)を高め易くすることができる。
なお、本実施形態では、時短状態が設定された状態で大当たり遊技が実行された場合には、その大当たり遊技の終了後に必ず通常状態が設定されるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、大当たり遊技の終了を契機に通常状態(大当たり遊技前の遊技状態)から時短状態(大当たり遊技後の遊技状態)へと移行する割合(確率)よりも、大当たり遊技の終了を契機に時短状態(大当たり遊技前の遊技状態)から時短状態(大当たり遊技後の遊技状態)へと移行する割合(確率)が低くなるように構成しても良い。
さらに、本実施形態では、第2特別図柄の抽選権利を1つ保留記憶可能に構成しているが、これに限ること無く、2つ以上の抽選権利を保留記憶可能に構成しても良い。また、本実施形態では、遊技状態として通常状態と、時短状態とを設定可能に構成しているが、これに限ること無く、例えば、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)や、潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)を設定可能に構成しても良い。
<第Z8実施形態における演出内容について>
次に、図868から図874を参照して、本第Z8実施形態におけるパチンコ機10にて実行される特徴的な演出の内容について説明をする。本実施形態では、遊技状態として通常状態が設定されている場合には左打ち遊技(左側領域に球を流下させるための遊技)を行わせ、時短状態が設定されている場合、小当たり遊技中、及び、大当たり遊技中は右打ち遊技(右側領域に球を流下させるための遊技)を行わせるように構成している。
そして、遊技者に対して遊技方法を可変させる場合、例えば、通常状態が設定されている状態で小当たり当選し、小当たり遊技が実行される場合には、小当たり遊技のラウンド期間が設定されるまでに(ラウンド遊技が実行されるまでに)、右打ち遊技を促すための準備演出を所定期間(例えば5秒間)実行するように構成している。このように実際にラウンド遊技が実行されるまでに遊技者に対して右打ち遊技を促すことにより、ラウンド遊技が開始される時点において右打ち遊技を行わせ易くなり、遊技者に不利な遊技(小当たり遊技中にも関わらず、左打ち遊技を継続して実行してしまい、小当たり用入賞装置10650に球を入賞させることができない遊技)が行われてしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態では、上述した通り、小当たり遊技中に設定されるオープニング期間の長さを小当たり遊技の開放パターンに応じて可変させるように構成している。
このように構成されたパチンコ機10では、オープニング期間の長さが長い開放パターンB(オープニング期間の長さが5秒)が設定される場合には、オープニング期間を用いて準備演出を実行すれば良いが、オープニング期間の長さが短い開放パターンA(オープニング期間が0.5秒)が設定される場合には、オープニング期間のみで5秒間の準備演出を実行することが出来ず、小当たり当選した特別図柄変動が停止表示されるよりも前のタイミングから準備演出を実行させる必要があった。
このように構成することで、オープニング期間の長さが異なる小当たり遊技が実行される場合において、一定の準備演出期間を確保することは可能であるが、準備演出が実行された時点における特別図柄の変動状況(特別図柄変動中、或いは、特別図柄変動停止中)を判別することにより、今回の準備演出が特別図柄の変動期間中(小当たり当選した特別図柄の変動期間中)に実行されたものなのか、小当たり遊技のオープニング期間中に実行されたものなのかを遊技者に識別されてしまい、小当たり遊技が開始される前に、今回当選した小当たりの種別が判別されてしまうという問題があった。
上述した問題を解決するために、本実施形態では、図868に示した通り、特別図柄変動を確定表示するための確定期間の長さを当選した小当たりの種別に応じて異ならせ、特別図柄の確定期間と、小当たり遊技のオープニング期間と、を合算させた期間が同一となるように構成している。具体的には、小当たり遊技の開放パターンとして開放パターンAが設定される小当たりに当選したことを示す特別図柄変動に対しては、図868(a)に示した通り、特別図柄の確定期間として5秒が設定される。これにより、特別図柄変動が停止表示されてから小当たり遊技のラウンド期間が設定されるまでの間に、5.5秒の期間(確定期間とオープニング期間とを合算した期間)を設定することができ、一定期間(5秒)の準備演出を実行する期間を確保することが可能となる。
一方、小当たり遊技の開放パターンとして開放パターンBが設定される小当たりに当選したことを示す特別図柄変動に対しては、図868(b)に示した通り、特別図柄の確定期間として0.5秒が設定される。これにより、特別図柄変動が停止表示されてから小当たり遊技のラウンド期間が設定されるまでの間に、5.5秒の期間(確定期間とオープニング期間とを合算した期間)を設定することができ、一定期間(5秒)の準備演出を実行する期間を確保することが可能となる。
以上、説明をした通り、本実施形態では、小当たり遊技として設定されるオープニング期間の長さに応じて異なる長さの確定期間が設定されるように構成し、何れの小当たり遊技が実行される場合にも、特別図柄変動が停止表示されてから一定期間の準備演出を実行することが可能となるため、準備演出の実行タイミングに基づいて、後に実行される小当たり遊技の種別を遊技者に把握されてしまうことを抑制することができる。なお、本実施形態では、何れの小当たり遊技が実行される場合であっても(異なるオープニング期間が設定される小当たり遊技が実行される場合であっても)、小当たり当選した特別図柄が停止表示されてから小当たり遊技におけるラウンド遊技が開始されるまでの準備期間(特別図柄の確定表示期間と、小当たり遊技のオープニング期間と、を合算させた期間)が同一となるように構成し、その準備期間中に一定期間(5秒)の準備演出を実行することで準備演出の実行タイミングから今回実行される小当たり遊技の内容(小当たり種別)を分かり難くしているが、実行される準備演出に基づいて後に実行される小当たり遊技の内容(小当たり種別)が遊技者に判別されてしまうことを抑制できるものであれば、それ以外の構成を用いても良く、例えば、準備期間として第1準備期間(例えば、5.5秒)と、その第1準備期間(例えば、10秒)と、を設定可能に構成し、実行される小当たり遊技の種別に応じて異なる準備期間を設定するように構成しても良い。この場合、第1準備期間が設定される小当たり種別と、第2準備期間が設定される小当たり種別とを、少なくともそれぞれ2以上設けることにより、第1準備期間、第2準備期間の何れが設定された場合であっても、後に実行される小当たり遊技の内容(小当たり種別)を遊技者に予測させ難くすることができる。また、本実施形態では、準備期間(特別図柄の確定表示期間と、当たり遊技にてラウンド期間が設定されるまでの期間(オープニング期間))内で準備演出を実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、準備期間が設定されるよりも前、即ち、特別図柄の変動期間を用いて準備演出を実行するように構成しても良い。この場合は、設定される小当たり遊技の内容(小当たり種別)に関わらず、必ず準備期間が設定される所定期間前(変動停止タイミングの所定秒数前)が準備演出の実行タイミングとなるように構成すると良い。このように構成することにより、何れの小当たり遊技に当選した場合であっても、特別図柄が変動停止される所定時間前から準備演出を実行させることができるため、当選した小当たり種別に関わらず準備期間の長さを同一とするための処理を実行するだけで、準備演出の演出期間を長くすることが可能となる。
<第Z9実施形態>
次に、上述した第Z9実施形態について図894から図909を参照して説明をする。上述した第Z1実施形態では、図792に示した通り、主制御装置110のメイン処理が実行される毎に監視処理(図795のS1032参照)が実行され、その監視処理(S1032参照)にて実行される出率監視処理(図796のS3656参照)にて出玉率を算出するように構成していた。つまり、主制御装置110のメイン処理が実行される短期間の間隔で出玉率を算出するため主制御装置110の処理負荷が無駄に増加してしまうという問題があった。
これに対して、本第Z9実施形態では、出率監視処理(図796のS3656)に代えて出率監視処理9(図903のS23601参照)を実行可能に構成している点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については、その詳細な説明を省略する。
ここで、出率監視処理9(図903のS23601参照)の内容について簡単に説明をする。出率監視処理9(図903のS23601参照)では、アウト数カウンタ203qの値が100の倍数であると判別した場合に、出玉率を算出する処理を実行するように構成している。これにより、少なくともアウト数が100増加するまでは出玉率を算出するための処理がスキップされるため、主制御装置110の処理負荷を軽減させることができる。
さらに、出玉率を算出した後に、アウト数カウンタ203qの値が3000,4000,5000,6000の何れかであるかを判別し、何れかであると判別した場合に、監視レベルを決定(更新)するための処理を実行可能に構成している。これにより、監視レベルを決定(更新)するための処理が煩雑に実行されてしまい、主制御装置110の処理負荷が増加してしまうことを抑制すると共に、監視レベルが切り替わる閾値付近の遊技状況である場合において、頻繁に監視レベルが切り替わってしまうことを抑制することができる。
なお、監視レベルが切り替わったことが判別された場合に、そこから所定期間の間(例えば。1分間)は、監視レベルを決定(更新)するための処理を実行しないように構成しても良い。このように構成することで、頻繁に監視レベルが切り替わることを抑制することができる。
本第Z9実施形態では、上述した通り、アウト数100個単位で出玉率が算出され、算出された出玉率が時系列的に最大で100個(アウト数10000個分)出率情報格納エリア203sに記憶されるように構成している。そして、監視レベルを更新するための処理を実行する場合に、対象となる期間の出玉率が読み出され、対象期間の期間出玉率を算出する。出率情報格納エリア203sには、アウト数100個単位の出玉率(出率)が記憶されていることから、例えば、直近のアウト数4000個に対応する期間出玉率を算出する場合には、直近40個分の出玉率を読み出し、読み出した値の平均値を算出することで期間出玉率が算出される。このように、出率情報格納エリア203sに格納する出玉率の分母(アウト数)を統一しておくことにより、期間出玉率を算出する際の処理を簡素化することができる。
なお、これに限ること無く、期間出玉率として算出される期間(直近のアウト数3000個から1000個単位の期間)に対応する期間出玉率が出率情報格納エリア203sに随時更新されながら記憶されるように構成しても良い。これにより、監視レベルを算出する際の処理を実行する場合には、出率情報格納エリア203sに記憶されている期間出玉率を読み出すだけで良く処理を軽減することができる。
さらに、本第Z9実施形態では、監視レベルが4以上である場合、即ち、出玉率が上限値を超える可能性が高い場合には、監視レベルを更新するための処理が実行される間隔を、それ以外の場合(監視レベルが3以下の場合)よりも短くなるように構成している。具体的には、監視レベルが4以上である場合には、強制監視フラグをオンに設定し、強制監視フラグがオンに設定されている場合には、新たな出玉率が算出される毎に(アウト数が100加算される毎に)、監視レベルを更新するための処理を実行するように構成している。このように構成することで、監視レベルを更新するための処理が実行される間隔よりも短い間隔で出玉率が上限値まで上昇してしまうことを抑制することができる。
なお、監視レベルを更新するための処理の実行間隔をそれ以外の条件で切り替えても良く、例えば、大当たり遊技中のように短時間で出玉率が大きく上昇し得る状態であると判別した場合に、短い間隔で監視レベルを更新するための処理を実行するように構成すると良い。
<第Z9実施形態における演出内容について>
図894〜図899を参照して、本第Z9実施形態のパチンコ機10にて実行される演出のうち、特徴的な演出内容について説明する。本第Z9実施形態では、確変状態、時短状態中において、設定されている監視レベルに応じて特別図柄変動の変動時間の選択割合を異ならせるように構成している。
具体的には、監視レベルが低い場合には、短い変動時間が選択され易くし、監視レベルが高い場合には長い変動時間が選択され易くなるように構成し、出玉率を制御可能に構成している。このように変動時間の選択割合を監視レベルに応じて異ならせた場合には、同一の抽選結果を示す特別図柄変動が実行される場合であっても、その時点における監視レベルに応じて変動時間が異なることから、第3図柄表示装置81の表示画面にて表示される変動演出の演出期間も異なってしまう。
この場合に、監視レベルに関わらず同一の変動演出を実行してしまうと、監視レベルが高い場合、即ち、長い変動時間が選択され易い状態では、間延びした演出が実行されてしまう。また、長い変動時間に対応させた変動演出を用いて監視レベルが高い場合の変動演出を設定することも可能だが、通常、変動時間が長い変動パターンは、特別図柄抽選の結果が大当たりである場合に選択され易くなるように規定していることから、本実施形態のように、設定されている監視レベルに応じて長い変動時間の変動パターンが設定された場合に、特別図柄抽選の結果が大当たりである場合に選択され易くなる変動パターンに対応する変動演出を実行してしまうと、変動演出のバランスが崩れてしまい演出効果が著しく低下してしまうという問題があった。
これに対して、本実施形態では、特別図柄抽選の結果が同一であって、設定されている監視レベルに応じて異なる長さの変動パターンが設定された場合において、何れの長さの変動パターンが選択された場合であっても、遊技者に違和感を与える事無く変動演出を実行するように構成している。
具体的には、変動演出の演出結果として特定の演出結果が表示されるまでのストーリーの展開速度を設定された変動パターンに応じて異ならせるように構成しており、短い変動時間の変動パターンが選択された場合には、ストーリーをダイジェスト表示(例えば、1の表示画像を用いた文字による説明表示)することで短時間で特定の演出結果を表示し、長い変動時間の変動パターンが選択された場合には、ストーリーを通常表示(例えば、アニメーションやムービーを用いた表示)することで特定の演出結果を表示するように構成している。
このように構成することで、同一の抽選結果を示すための変動パターンとして異なる長さが選択された場合であっても、遊技者に違和感を与える事無く変動演出を実行することができる。なお、長い変動パターンが選択された場合には、短い変動パターンが選択された場合よりも、遊技者に有利となる情報(例えば、設定値を示唆するための情報)を付与するように構成しても良い。これにより、遊技者に与える間延び感をより低減させることができる。
より具体的には、特別図柄抽選の結果を示すための変動パターンを決定する際に参照される変動種別カウンタCS1の取得値や、特図保留球の数や、用いられる変動パターンテーブルが同一であったとしても、設定されている監視レベルに応じて異なる長さの変動時間を決定可能に構成し、その決定された変動時間に対応する変動演出の演出態様として、同一の演出内容を異なる長さで表現可能に構成している。
図894(a)は、大当たり遊技の開始から30分間(アウト球3000個に相当)で払い出しされた賞球数が4000個である場合(監視レベル2に相当)の特図2の変動における表示態様を示している。主画面Dmには第3図柄を構成する第1表示列(図894(a)の「1」の数字列)と第2数字列(図894(a)の「3」の数字列)と第3数字列(図853(a)の「5」の数字列)が変動表示される。特図2の変動表示中であるため、表示領域HR1には第1特別図柄(特図1)が停止中であることを示す停止表示態様が表示され、表示領域HR2には特図2が変動表示中であることを示す変動表示態様である「○」と「×」が交互に表示される。表示領域HR3には、「Total 4000Get」という文字が表示され、現在までに払い出しされた賞球数が表示される。なお、HR3に表示すされる情報は、現在までに払い出しされた賞球数に限らず、例えば、30分間で払い出しされた賞球数を表示しても良い。つまり、30分に1度賞球数がリセットされて表示される。このようにすることで、表示される賞球数によってDs1で表示されるキャラクタ801の表示位置が可変することを遊技者に分かり易くすることができる。表示領域HR4には、「右打ち」という文字と矢印が表示され、遊技者に遊技方法の案内が表示される。
従画面Ds1には、勇者を模したキャラクタ801と森を模したアイコン802と家を模したアイコン803と「森に着いたらストーリーモード突入」という文字が表示され、キャラクタ801が移動する探索演出が実行される。探索演出では、所定期間内に払い出しされた賞球数に対応してキャラクタ801が従画面Ds1を移動する。図894(a)では、大当たり遊技の開始から30分間に4000個が払い出しされているため、キャラクタ801が従画面Ds1の中央に表示されており、大当たり遊技の開始から30分間に6000球以上が払い出しされた場合にアイコン802が表示されている位置にキャラクタ801が表示される。つまり、大当たり遊技の開始から次の大当たり遊技開始までの期間が短く、払い出しされる賞球数が多ければ多いほどキャラクタ801がアイコン802に近づくことになる。対して、大当たり遊技開始から次の大当たり遊技開始までの期間が長くなるとキャラクタ801がアイコン803に近い位置に表示される。そして、キャラクタ801がアイコン802に到着することにより、図894(b)、図895(a)に示す通り、第3図柄の変動表示がDs2に縮小表示され、主画面Dmにキャラクタ801が表示される「ストーリーモード」演出が実行される。
図894(b)、図895(a)は大当たり遊技の開始から30分間に払い出しされた賞球数が6000個の場合の特図2の変動における表示態様を示している。この場合、大当たり遊技の開始から30分間に払い出しされた賞球数が6000個を超えたため、ストーリーモード演出が実行される。図895(a)では、表示領域HR5に「洞窟に着いたら大当たり」という文字が表示され、今後の演出内容が示唆される。
つまり、ストーリーモードでは、キャラクタ801が洞窟を探して森の中を歩く演出が実行される。従画面Ds1には「森を抜けるとストーリーモード終了」という文字が表示され、モード切り替えの条件が示唆されている。モード切り替えのタイミングは、所定期間が終了した次の大当たり遊技終了後にモードを切り替えても良いし、所定期間が終了したタイミングでモードを切り替えても良い。なお、ここでは、「森を抜けるとストーリーモード終了」と表示しているが、例えば、「30分以内に大当たりでストーリーモード継続」といった表示でもよい。このように、モード切り替えの条件が従画面Ds1に示唆することにより、ストーリーモードで演出を楽しみたい遊技者は早く次の大当たりを当てようと右打ちを続け、テンポ良く遊技を楽しみたい遊技者はストーリーモードに突入しないように調整することができ、遊技者の好みに合わせた遊技をさせることができる。
図895(a)は、ストーリーモード中のリーチ演出における表示態様の一例を示している。ストーリーモード中にリーチが発生すると、洞窟を模したアイコン805の前に恐竜を模した敵キャラクタ804が表示される。そして、表示領域HR6には「ボタンを押して敵を倒せ」という文字とボタン操作を示唆するBT1が表示される。そして、敵キャラクタ804が倒される演出が実行されると図895(b)に示す大当たり確定画面が表示される。
なお、ボタン操作の方法はボタンを1回押すだけに限らず、複数回ボタンを押す連打や、ボタンの長押しとしても良い。例えば、特図2の抽選結果が大当たりの場合には、連打演出が発生し易くなるように設定しても良い。このようにボタン操作の操作方法を複数用意し、操作方法によって抽選結果が大当たりである期待度が異なることにより、遊技者がボタン操作を単調に感じることを防ぐことができる。なお、図894(a)に示す探索演出中にリーチが発生した場合は、主画面Dmにおいて第3図柄がリーチを示す表示態様である第3図柄の第1数字列と第2数字列が同じ図柄となる。なお、ストーリーモードでは特図2の1回の変動時間が約30〜100秒で設定され、探索演出が実行されている期間における特図2の1回の変動時間は約5〜15秒に設定されている。このように、ストーリーモードでは遊技者がボタン操作をすることで参加できる演出を多く実行し易くすることにより、長い変動時間が選択された場合にも、間延びしていると感じさせることを防ぐことができる。
図895(b)は、大当たり遊技の開始から30分間に払い出しされた賞球数が6000個の場合の大当たり確定の表示画面である。キャラクタ801が洞窟を模した背景805に到着した表示態様が表示されている。表示領域HR2には、特図2が停止し、抽選結果が大当たりであることを示す表示態様である「○○」が表示され、従画面Ds2には、第3図柄が停止し、結果が大当たりであることを示す表示態様である「777」が表示されている。
表示領域HR5には、「大当たり確定 洞窟内で仲間を探そう」という文字が表示され、遊技者に抽選結果が大当たりであることを報知し、次の演出内容を示唆している。なお、図894(a)に示す探索演出実行中に特図2の抽選結果が大当たりとなった場合にも、図895(b)に示す表示画面が表示される。これは、例えば、現時点で大当たり遊技の開始から29分経過しており、5900個の払い出しがある場合の特図2の抽選結果が大当たりである場合に、その変動における抽選結果を先読みし、その特図2における大当たり遊技において大当たり遊技の開始から30分間に払い出しされた賞球数が6000個を超えたと見なし、その大当たり遊技から変動時間テーブルを変更することが設定可能であれば、このように大当たり確定画面を共通のものにすることで、後述する大当たり遊技のオープニング演出において大当たり遊技の開始から30分間に払い出しされた賞球数が6000個を超えた場合の演出を実行する際に、遊技者に違和感を与えることなく演出を実行することができる。
なお、本実施形態では、大当たり遊技の開始から30分間に払い出しされた賞球数に応じて、特図2の変動期間および大当たり遊技における演出表示期間を可変させたが、例えば、図899(a)にて後述するように、大当たり遊技の開始から30分間に払い出しされた賞球数に関わらず特図2の変動中の表示画面を共通のものとしても良い。このようにすることで、大当たり遊技の開始から30分間に払い出しされた賞球数が6000個未満の場合にも、特図2の変動期間から大当たり遊技のオープニング期間までの演出に関連性を持たせることができ、より遊技者に違和感を与えることなく演出を実行することが可能である。
ここで、本第Z9実施形態における大当たり遊技中の演出について簡単に説明すると、大当たり遊技は、遊技者に賞球が付与され易いラウンド期間と、遊技者に賞球が付与されにくいオープニング期間、インターバル期間、エンディング期間で構成され、所定期間内に払い出しされた賞球数に応じて、大当たり遊技におけるオープニング演出の表示時間が可変する。例えば、大当たり遊技の開始から30分間で払い出しされた賞球数が6000個を超えている場合や、直近3000個のアウト球を計測した期間における出玉率が220%を越えている場合には60秒間のオープニング演出が実行され易く、それ以外の場合には5秒間のオープニング演出が実行され易く設定される。
図896(a),(b)、図897(a)は、60秒間のオープニング演出が実行される場合の一例を示した模式図である。図896(a),(b)、図897(a)に示す通り、30秒間のオープニング演出では、キャラクタ801が洞窟内で犬を模したキャラクタ806、ウサギを模したキャラクタ807、亀を模したキャラクタ808と仲間になる演出が動画で実行される。この演出では、例えば、犬キャラクタ806は仲間になるが、うさぎキャラクタ807、亀キャラクタ808は仲間にならないといった場合もある。
オープニング演出終了後に実行されるラウンド期間中には、図898(a),(b)に示す、恐竜を模した魔王キャラクタ809と戦う演出が実行され、仲間にしたキャラクタが多い程、図898(a)の主画面に「好機」と表示され、キャラクタ809を倒す演出が実行されやすいことが遊技者に示唆される。そして、図898(a)の表示領域HR5には「魔王を倒せば確変」という文字が表示され、キャラクタ809を倒す演出が実行されると、実行中の大当たり遊技終了後の特図2の変動期間が確変状態であることが示唆される。
対して、仲間にしたキャラクタが少ないと、図898(b)に示す通り、主画面Dmに「危険」という文字が表示され、キャラクタ801が不利であることが遊技者に示唆される。また、図896(a)の従画面Ds1には「仲間が増えるほど確変のチャンス」という文字が表示される。つまり、オープニング演出で仲間にしたキャラクタの数が多くなるほど、大当たり遊技終了後の特図2の変動期間が遊技者に有利となる確変状態である可能性が高いと遊技者に思わせることができる。
なお、図896(a)ではオープニング演出を60秒間としているが、この他にオープニング演出が10秒間に設定される場合もある。10秒間のオープニング演出は、現在の大当たり遊技終了後の特図2の変動が確変状態でない場合に実行され易く、仲間になるキャラクタを増やす時間が少なくなるため、大当たり遊技終了後の特図2の変動期間が確変状態である可能性が低いと遊技者に思わせることとなる。
このように、オープニング演出が長くなるほど遊技者にとって有利な遊技状態であるという期待を高めることができ、オープニング演出を間延びしていると感じさせずに遊技させることができる。なお、実施例では、単に演出時間の長短でキャラクタが増える期待度が異なるように設定したが、例えば、変動時間テーブルの切り替えを遊技者の発射した遊技球の球数と払い出しされた賞球数の割合で実行する設定の場合には、所定期間内における遊技者が発射した遊技球が普電入球装置640に入球する毎に仲間となるキャラクタを出現させるか否かの抽選を実施し、抽選結果が当たりであれば、仲間キャラクタが出現するように設定しても良い。
この場合、抽選確率は、実行中の大当たり遊技終了後の特図2の変動が確変になる場合には、キャラクタの出現確率が高くなり、確変にならない場合にはキャラクタの出現確率が低くなるように設定される。なお、図896(a)の従画面Ds1に「仲間が増えるほど確変のチャンス、右打ちで仲間を増やせ」という文字を表示し、遊技者に右打ちするように示唆している。このように、オープニング演出で遊技球を普電入球装置640に入球させた遊技者には、遊技者に有利となる遊技情報が報知されるので、遊技者に現在実行されている大当たり遊技が遊技者に有利となる確変大当たりなのか否かを早く知りたいと思わせ、仲間キャラクタを増やそうと遊技球を発射させることができる。オープニング演出は賞球が付与されにくい期間であるため、この期間に遊技者に遊技球を発射させることで、所定期間内における遊技球の発射数に対する賞球の払い出し率を下げることが期待できる。また、図896(a)に示す通り、表示領域HR5には「あと30秒でラウンドが始まるよ」という文字が表示され、オープニング演出の残時間を報知している。これにより、遊技者に大当たりのオープニング演出の表示時間を分かり易くすることができるだけでなく、大当たり遊技終了後の特図2の変動期間が確変であるか否かを予測させることができ、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる。
図897(b)は、5秒間のオープニング演出が実行される場合の一例を示した模式図である。図897(b)に示す通り、5秒間のオープニング演出では、キャラクタ801が洞窟内でキャラクタ806と仲間になる演出が静止画で表示される。図897(b)では、表示領域HR7に「勇者は犬と出会い仲間になった。」という文字が表示され、演出内容のダイジェストを遊技者に示唆している。
つまり、5秒間のオープニング演出では、図897(a)においては動画で実行された演出内容を、静止画で表示し、静止画であっても遊技者が演出内容を理解できるようになっている。図897(b)では、犬キャラクタ806が仲間になったことを示唆しているが、図856(b)のDs1に「仲間が多いほど確変のチャンス」という文字が表示されているように、この他に、例えば、「勇者は犬、うさぎ、亀と出会い、仲間になった」と表示され、犬、うさぎ、亀が仲間になることもあり、現在の大当たり遊技終了後に実行される特図2の変動期間が確変であれば出現する仲間キャラクタの数が多くなり易く設定される。
このように、大当たり遊技の開始から30分間で払い出しされた賞球数に関わらず、大当たりのオープニング期間で仲間になったキャラクタの数が大当たり遊技終了後の特図2の変動期間が確変である可能性の高低を示唆しているため、大当たり遊技の開始から30分間で払い出しされた賞球数に応じて大当たり遊技のオープニング期間の長さが変わっても、オープニング演出が遊技者に与える情報に一貫性を持たせることができる。つまり、当たり遊技の開始から30分間で払い出しされた賞球数に応じてオープニング演出が遊技者に与える情報は変わらないので、遊技者が分かり易く遊技を行うことができる。
なお、実施例では60秒のオープニング演出では動画が表示され、5秒のオープニング演出では静止画が表示されるものとしていたが、動画と静止画の組み合わせで演出を実行することとしても良い。このようにすることで、演出の組み合わせによりオープニング演出の時間を調整することができる。また、オープニング演出ではなく、大当たり遊技のラウンド間の演出としても良い。あるいはエンディング演出として実行しても良い。
また、複数の動画によって1の演出期間の演出態様を設定可能に構成し、1の演出期間の途中段階で、演出期間を可変させるコマンドが設定された場合に、1の演出の途中から動画を静止画に切り替えたり、静止画を動画に切り替えたりすることが可能となるように構成しても良い。このように構成することで、実際の出玉率に対応させて頻繁に監視レベルを切り替える処理を実行し、その処理結果に基づいて実行中の遊技(例えば、特別図柄変動や大当たり遊技等)の内容も切り替えるように構成したとしても、その切替後の遊技内容に応じた演出を円滑に実行することができる。
この場合、1の演出に対して複数の切替タイミングを予め決定しておき、遊技内容を切り替えるためのコマンドが設定されてから最も直近に到来する切替タイミングを特定し、その特定された切替タイミングから演出態様を切り替えるように構成しても良いし、遊技内容を切り替えるためのコマンドが設定された直後から演出態様を切り替えても良い。
以上、説明をした演出内容は、時間経過と払い出された賞球数とに基づいて出玉抑制制御が実行される場合に実行される演出の一例を示したものであるが、これに限ること無く、上述した第Z1実施形態のように、出玉率に基づいて出玉抑制制御が実行される場合においても同一の技術思想で同様の演出を実行可能に構成しても良い。
<第Z9実施形態における電気的構成について>
次に、図900から図902を参照して、本第Z9実施形態における電気的構成について説明をする。まず、図900(a)を参照して、本第Z9実施形態における主制御装置110のMPU201が有するROM202の構成について説明をする。本実施形態では、上述した第Z1実施形態におけるROM202(図776参照)に対して、変動パターン選択テーブル202bに代えて変動パターン選択9テーブル202ibを追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については、その詳細な説明を省略する。
ここで、図901を参照して変動パターン選択9テーブル202ibの内容について説明をする。図901(a)は、変動パターン選択9テーブル202ibに規定されている内容を模式的に示した図である。図901(a)に示した通り、変動パターン選択9テーブル202ibは、上述した変動パターン選択テーブル202bに対して、時短状態、確変状態中に参照される変動パターン選択テーブルを、時短・確変用変動パターンテーブル202b2から時短・確変用変動パターンテーブル202ib2に変更した点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
次に、図901(b)を参照して、時短・確変用変動パターンテーブル202ib2の詳細な内容について説明をする。図901(b)は、時短・確変用変動パターンテーブル202ib2の内容を示した図である。図901(b)に示した通り、本実施形態では、監視レベルに応じて、各選択パターンの選択割合を異ならせている点で上述した時短・確変用変動パターンテーブル202b2と相違しており、それ以外は同一である。
具体的には、監視レベルが1,2であって、当否判定結果が当たりである場合には、変動種別カウンタCS1の値が「0〜194」の範囲に対して、変動時間が20秒間の当たり変動Aが対応付けて規定され、「195〜198」の範囲に対して、変動時間が60秒間の当たり変動Bが対応付けて規定されている。一方、当否判定結果が外れである場合には、変動種別カウンタCS1の値が「0〜196」の範囲に対して、変動時間が3秒間の外れ変動Dが対応付けて規定され、「197」の値に対して、変動時間が20秒間の外れ変動Bが対応付けて規定され、「198」の値に対して、変動時間が60秒間の外れ変動Cが対応付けて規定されている。つまり、監視レベル1,2の場合は、比較的短い変動時間の変動パターンが選択され易くなるように規定されており。時短状態、確変状態中における特別図柄抽選を効率良く実行することが可能となる。これにより、短期間で多くの特別図柄抽選を実行することができるため、結果として短期間で多くの大当たり遊技を実行することが可能となる。なお、監視レベル1,2の場合は、出玉率の上限値に到達し難い状態であることから、短期間で多くの大当たり遊技が実行されたとしても問題がない。よって、遊技者に対して短時間で多くの大当たり遊技を実行させることで遊技意欲を高めることができる。
次に、監視レベルが3であって、当否判定結果が当たりである場合には、変動種別カウンタCS1の値が「0〜79」の範囲に対して、変動時間が20秒間の当たり変動Aが対応付けて規定され、「80〜198」の範囲に対して、変動時間が60秒間の当たり変動Bが対応付けて規定されている。一方、当否判定結果が外れである場合には、変動種別カウンタCS1の値が「0〜79」の範囲に対して、変動時間が3秒間の外れ変動Dが対応付けて規定され、「80〜197」の範囲に対して、変動時間が20秒間の外れ変動Bが対応付けて規定され、「198」の値に対して、変動時間が60秒間の外れ変動Cが対応付けて規定されている。つまり、監視レベル3の場合は、監視レベル1,2の場合よりも長い変動時間の変動パターンが選択され易くなるように規定されている。このように構成することで、監視レベル1,2の場合よりも単位時間当たりに実行される特別図柄抽選の回数を抑制することができ、結果として、単位時間当たりに実行される大当たり遊技の回数を減らし易くすることができる(大当たり間を間延びさせることができる)。
次に、監視レベルが5であって、当否判定結果が当たりである場合には、変動種別カウンタCS1の値が「0〜198」の範囲に対して、変動時間が60秒間の当たり変動Bが対応付けて規定されている。一方、当否判定結果が外れである場合には、変動種別カウンタCS1の値が「0〜4」の範囲に対して、変動時間が3秒間の外れ変動Dが対応付けて規定され、「5〜9」の範囲に対して、変動時間が20秒間の外れ変動Bが対応付けて規定され、「10〜198」の範囲に対して、変動時間が60秒間の外れ変動Cが対応付けて規定されている。つまり、監視レベル5の場合は、他の監視レベルよりも長い変動時間の変動パターンが選択され易くなるように規定されている。このように構成することで、単位時間当たりに実行される特別図柄抽選の回数を抑制することができ、結果として、単位時間当たりに実行される大当たり遊技の回数を減らし易くすることができる(大当たり間を間延びさせることができる)。
また、監視レベル5の場合であっても、当否判定結果が外れである場合には、短い変動時間が設定され得るように規定している。これにより、実際は監視レベル5が設定されている状態であっても、短い変動時間の特別図柄変動を実行させることが可能となるため、特別図柄変動の変動時間に基づいて、設定されている監視レベルを遊技者に把握され難くすることができる。
なお、監視レベル4の場合は、上述した第Z1実施形態と同様に強制的に100秒の変動時間が設定されるため、時短・確変用変動パターンテーブル202ib2に規定されていない。
なお、本実施形態では、監視レベル4のほうが、監視レベル5よりも特別図柄変動の変動時間が長くなるように構成しているが、監視レベル5の場合は、上述した第Z1実施形態と同様に大当たり当選した場合に実行される大当たり遊技の態様を制御することで出玉率の上昇を抑制するように構成している。よって、実質的には、監視レベル4よりも監視レベル5のほうが、出玉率の上昇を抑制することになる。
上述した通り、本実施形態では、監視レベルに応じて特別図柄の変動パターンを選択する割合を確変状態、時短状態中に可変させるように構成しているが、これに限ること無く、通常状態中においても監視レベルに応じて特別図柄の変動パターンを選択する割合を可変させるように構成しても良い。また、特別図柄抽選の結果が大当たりである場合にのみ、監視レベルに応じて特別図柄の変動パターンを選択する割合を異ならせるように構成しても良い。このように構成することで、外れ変動の変動パターン、即ち、頻繁に実行される特別図柄変動の変動パターンに基づいて監視レベルを把握され難くすることができる。
次に、図900(b)を参照して、本第Z9実施形態における主制御装置110のMPU201が有するRAM203の構成について説明をする。本実施形態では、上述した第Z1実施形態におけるRAM203(図776参照)に対して、強監視フラグ203iaを追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については、その詳細な説明を省略する。
強監視フラグ203iaは、期間出玉率を算出するための処理を実行する間隔を狭くすることを示すためのフラグであって、期間出玉率を算出するための処理を実行する間隔を狭くする条件が成立した場合にオンに設定される。本実施形態では、基本的に、アウト球1000個単位で期間出玉率を算出するように構成しているが、出玉率が上限値に近付いた場合には、期間出玉率の算出間隔内で出玉率が上限値を越えてしまう事態が発生することを抑制するために、監視レベルが4以上の状態では、期間出玉率を算出するための処理を実行する間隔を狭くする(短くする)ように構成している。
このように構成することで、状況に応じた間隔で期間出玉率を算出する間隔を可変させることができるため、出玉率制御を適正に実行することが可能となる。
<第Z9実施形態における演出内容について>
次に、図903及び図904を参照して、本第Z9実施形態における主制御装置110の制御処理内容について説明をする。本実施形態では、上述した第Z1実施形態に対して、出率監視処理(図796のS3656)に代えて、出率監視処理9(図903のS23601)を実行するように構成している点で相違し、それ以外は同一である。同一の処理内容については、その詳細な説明を省略する。
図903は、本第Z9実施形態における出率監視処理9(S23601)を示すフローチャートである。出率監視処理9(S23601)では、まず、アウト数カウンタ203qの値を読み出して(S3671)、読み出したアウト数カウンタ203qのカウンタ値が100の倍数であるか否かを判別する(S23671)。S23671の処理において、アウト数カウンタ203qの値が100の倍数ではないと判別した場合は(S23671:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、S23671の処理において、アウト数カウンタ203qの値が100の倍数であると判別した場合は(S23671:Yes)、次いで、賞球数カウンタ203rの値を読み出して(S3673)、各期間に対応する期間出玉率を算出し(S3674)、S3674の処理で算出した各期間の出玉率を出率情報格納エリア203sに格納する(S23672)。次に、強監視フラグ203iaがオンであるか判別する(S23673)。強監視フラグ203iaがオンであると判別した場合には(S23673:Yes)、後述するS23674の処理をスキップし、S3675の処理に移行する。
一方、S23673の処理において、強監視フラグ203iaがオンではないと判別した場合には(S23673:No)、アウト数カウンタ203qの値は3000,4000,5000,6000のいずれかの値であるか判別する(S23674)。アウト数カウンタ203qの値は3000,4000,5000,6000のいずれかの値であると判別した場合には(S23674:Yes)、S3675の処理に移行する。一方、S23674の処理において、アウト数カウンタ203qの値は3000,4000,5000,6000のいずれかの値ではないと判別した場合には(S23674:No)、そのまま本処理を終了する。
S3675の処理では、算出した各期間の出玉率と、監視レベル選択テーブル202f(図781参照)の規定内容とに応じて、各期間の監視レベルのうち、最も高い監視レベルを特定する(S3675)。次いで、特定した監視レベルが現在設定されている監視レベルとは異なる値であるか否かを判別し(S3676)、異なる監視レベルであると判別した場合は(S3676:Yes)、強監視設定処理を実行する(S23675)。強監視設定処理(S23675)の詳細な説明については、図904を参照して後述する。次に、監視レベル記憶エリア203tのデータを、S3675の処理で特定した監視レベルに対応するデータに更新し(S3677)、更新した監視レベルを示すためのレベルコマンドを設定して(S3678)、本処理を終了する。
これに対し、S3676の処理において、特定した監視レベルと現在の監視レベルとが一致していると判別した場合は(S3676:No)、S23675,S3677およびS3678の各処理をスキップして、そのまま本処理を終了する。
次に、図904を参照して、本第Z9実施形態における出率監視処理9(S23601)内の一処理である強監視設定処理(S23675)について説明する。図904は、強監視設定処理(S23675)の内容を示したフローチャートである。
強監視設定処理(S23675)では、まず、上述した出率監視処理9(S23601:図903参照)のS3675の処理において特定した監視レベルは4以上であるか判別する(S23681)。特定した監視レベルは4以上であると判別した場合には(S23681:Yes)、強監視フラグ203iaがオンであるか判別する(S23682)。強監視フラグ203iaがオンであると判別した場合には(S23682:Yes)、強監視フラグ203iaをオフに設定し(S23683)、本処理を終了する。一方、S23682の処理において、強監視フラグ203iaがオンではないと判別した場合には(S23682:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、S23681の処理において、特定した監視レベルが4以上ではない(即ち、4未満である)と判別した場合には(S23681:No)、強監視フラグ203iaがオンであるか判別する(S23684)。強監視フラグ203iaがオンではないと判別した場合には(S23685:No)、強監視フラグ203iaをオンに設定し(S23685)、そのまま本処理を終了する。一方、S23684の処理において、強監視フラグ203iaがオンであると判別した場合には(S23684:Yes)、そのまま本処理を終了する。
<第Z9実施形態における音声ランプ制御装置113の制御処理について>
次に、図905〜図909を参照して、本第Z9実施形態にて実行される音声ランプ制御装置113の制御処理内容について説明をする。本第Z9実施形態では、上述した第Z2実施形態における音声ランプ制御装置の各種制御処理に対して、コマンド判定処理2(S24101:図812参照)に代えてコマンド判定処理9(S24101:図905)、大当たり関連処理2(S24204:図813参照)に代えて大当たり関連処理9(S24253:図907参照)、大当たり演出態様設定処理(S24302:図814参照)に代えて大当たり演出態様設定処理9(S24351:図908参照)、演出態様設定処理2(S24252:図816参照)に代えて演出態様設定処理9(S24272:図909参照)を実行する点と、演出更新処理(S24141:図906参照)を追加して実行する点とで相違している。それ以外の処理は同一であり、その詳細な説明は省略する。
まず、図905を参照して、本第Z9実施形態におけるコマンド判定処理9(S24101)について説明する。図905は、コマンド判定処理9(S24101)の内容を示したフローチャートである。
このコマンド判定処理9(S24101)のうち、S4203,S4205,S4207〜S4211、S4214,S4218,S4220,S4231,S4233〜S4235,S14201,S14203〜S14204およびS24201〜S24203の各処理では、それぞれ第Z2実施形態におけるコマンド判定処理2(S24101:図812参照)のS4203,S4205,S4207〜S4211、S4214,S4218,S4220,S4231,S4233〜S4235,S14201,S14203〜S14204およびS24201〜S24203の各処理と同一の処理が実行される。
コマンド判定処理9(S24101)では、S4214の処理において、停止コマンドを受信したと判別した場合には(S4214:Yes)、上述したS24201の処理を実行し、次に、遅延中フラグ223iaがオンであるか判別する(S24251)。遅延中フラグ223iaがオンであると判別した場合には(S24251:Yes)、遅延中フラグ223iaをオンに設定し(S24252)、本処理を終了する。一方、S24251の処理において、遅延中フラグ223iaがオンではないと判別した場合には(S24251:No)、S24252の処理をスキップし、そのまま本処理を終了する。
一方、S4214の処理において停止コマンドを受信していないと判別した場合には(S4214:No)、S24202の処理を実行し、次に、当たり関連コマンドを受信したか判別する(S4218)。当たり関連コマンドを受信したと判別した場合には(S4218:Yes)、大当たり関連処理9(S24253)を実行し、本処理を終了する。大当たり関連処理9(S24253)の詳細な説明については、図907を参照して後述する。
次に、図906を参照して、本第Z9実施形態における演出更新処理(S24141)について説明する。図906は、演出更新処理(S24141)の詳細な内容を示したフローチャートである。
演出更新処理(S24141)では、まず、従監視レベル格納エリア223aaから現在の監視レベルの読み出しを実行する(S24701)。次に、読み出した監視レベルは4以上であるか判別する(S24702)。監視レベルは4以上であると判別した場合には(S24702:Yes)、そのまま本処理を終了する。一方、監視レベルは4以上ではないと判別した場合には(S24702:No)、遅延中フラグ223iaがオンであるか判別する(S24703)。
S24703の処理において、遅延中フラグ223iaがオンではないと判別した場合には(S24703:No)、そのまま本処理を終了する。一方、遅延中フラグ223iaがオンであると判別した場合には(S24703:Yes)、従設定値格納エリア223aaから現在の設定値の読み出しを実行し(S24704)、読み出した設定値を示唆するための表示用コマンドを設定し(S24705)、本処理を終了する。
次に、図907を参照して、本第Z9実施形態における大当たり関連処理9(S24253)について説明する。図907は、大当たり関連処理9(S24253)の内容を示したフローチャートである。
この大当たり関連処理9(S24253)では、S24301の処理において、大当たり態様コマンドを受信したと判別した場合には(S24301:Yes)、大当たり演出態様設定処理9(S24351)を実行し、本処理を終了する。大当たり演出態様設定処理9(S24351)の詳細な説明については、図908を参照して後述する。
そして、上述したS24303〜S24307の処理を実行し、S24308の処理において、大当たり終了コマンドを受信したと判別した場合には(S24308:Yes)、遅延中フラグ2231iaがオンであるか判別する(S24352)。遅延中フラグ223iaがオンであると判別した場合には(S24352:Yes)、遅延中フラグ223iaをオフに設定し(S24353)、S24309の処理を実行し、本処理を終了する。一方、S24352の処理において、遅延中フラグ223iaがオンではないと判別した場合には(S24352:No)、S24353の処理をスキップし、S24309の処理に移行する。
次に、図908を参照して、本第Z9実施形態における大当たり関連処理9(S24253)内の一処理である大当たり演出態様設定処理9(S24351)について説明する。図908は、大当たり演出態様設定処理9(S24351)の内容を示したフローチャートである。
大当たり演出態様設定処理9(S24351)では、上述したS24402、或いは、S24407の処理を実行した後、次に、大当たり態様は遅延パターンであるか判別する(S24451)。大当たり態様は遅延パターンではないと判別した場合には(S24451:No)、通常パターンを示すための表示用ダイジェストコマンドを設定し(S24452)、本処理を終了する。一方、S24451の処理において、大当たり態様は遅延パターンであると判別した場合には(S24451:Yes)、遅延パターンを示すための表示用ストーリーコマンドを設定し(S24453)、遅延中フラグ223iaをオンに設定し(S24454)、本処理を終了する。
次に、図909を参照して、本第Z9実施形態における演出態様設定処理9(S24272)について説明する。図909は、演出態様設定処理9(S24272)の内容を示したフローチャートである。
演出態様設定処理9(S24272)では、上述したS24602、或いは、S24604の処理を実行した後、次に、変動パターンは遅延パターンであるか判別する(S24651)。変動パターンは遅延パターンであると判別した場合には(S24651:Yes)、遅延中フラグ223iaをオンに設定し(S24652)、S24605の処理に移行する。一方、S24651の処理において、変動パターンは遅延パターンではないと判別した場合には(S24651:No)、S24652の処理をスキップし、S24605の処理に移行する。
S24605の処理を実行した後、次に、現在の遊技状態が確変、或いは、時短中であるか判別する(S24653)。現在の遊技状態が確変、或いは時短中であると判別した場合には(S24653:Yes)、監視レベルに応じた演出態様を決定し(S24654)、S24606の処理を実行し、本処理を終了する。一方、S24653の処理において、現在が確変、或いは、時短中ではないと判別した場合には、(S24653:No)、S24654の処理をスキップし、S24606の処理を実行し、本処理を終了する。
以上、説明をした第Z9実施形態における技術思想は、上述した第Z1実施形態に限ること無く、第Z1実施形態〜第Z8実施形態の何れに適用しても勿論良い。
<第Z10実施形態>
次に、図910から図915を参照して、第Z10実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述した第1実施形態におけるパチンコ機10では、所定の監視期間(例えば、遊技球が遊技領域に3000個発射されるまで)の間における特典の付与量に応じた情報を判別して、当該判別の判別結果に応じて、大当たり当選時に遊技者が獲得可能な利益(特典)の量(払い出される賞球数)や、利益を獲得するための獲得効率(大当たり遊技に要する期間)等を可変させるように制御する構成としていた。より具体的には、所定の監視期間の間における特典の付与量が多くなるほど、特典の付与が抑制されるように構成している。これにより、第1実施形態におけるパチンコ機10では、所定の監視期間以上の長さの所定の単位時間(例えば、6000個の遊技球が発射されるまでの間の期間)の間における出玉率を所定値(220%)以下に制限することができるので、遊技者の射幸心を過剰に刺激しすぎてしまうことを抑制(防止)することができる。また、遊技機の内部に格納されている遊技球が不足してしまうことを抑制することができるので、遊技球が不足している間遊技が不能となってしまう状況を発生し難くできると共に、予備の遊技媒体(遊技球)を過剰に用意しておく必要がなくなるため、ホールの金銭的及び空間的な負担を低減することができる。
これに対して第Z10実施形態におけるパチンコ機10では、大当たり中に遊技球が入球可能となる入賞装置として、上述した可変入賞装置(左可変入賞装置)65に加えて、右可変入賞装置6560を設ける構成とし、大当たりの各ラウンドにおいていずれか一の可変入賞装置(大入賞口)が開放されるように構成した。また、1の遊技球の入賞を検出した場合に払い出される賞球数として、可変入賞装置(左可変入賞装置)65への入球に対する賞球数が10個であるのに対し、右可変入賞装置6560への入球に対する賞球数が2個となるように構成した。そして、大当たりの開放パターンとして、偶数ラウンドの開放時間が相対的に長くなり(例えば、最大30秒間)、奇数ラウンドの開放時間が相対的に短くなる(例えば、最大0.1秒間)ように構成した上で、監視レベルに応じてラウンド数と開放される可変入賞装置(左可変入賞装置65、右可変入賞装置6560のいずれか)との対応関係を可変させる構成とした。より具体的には、監視レベルが低いうち(監視レベル2以下)は、開放時間が長い偶数ラウンドにおいて賞球数が多い左可変入賞装置65が開放されるように設定する一方で、監視レベルが高くなるほど開放時間が長い偶数ラウンドにおいて賞球数が少ない右可変入賞装置6560が開放され易くなるように設定する構成とした。これにより、監視レベルが高くなる(所定の監視期間の間の出玉率が高くなる)ほど、大当たり遊技の実行中に獲得可能な賞球数を少なくすることができるので、所定の単位期間(6000個の遊技球が発射されるまでの間の期間)あたりの出玉率をより確実に所定値(220%)以下に制限することができる。また、各ラウンドにおける開放動作(偶数ラウンドに長時間(最大30秒)開放、奇数ラウンドに短時間(最大0.1秒)開放を設定する開放動作)は共通とし、各ラウンドにおいて開放させる可変入賞装置の種別のみを監視レベルに応じて切り替えるという比較的単純な制御によって出玉率を制御することができるので、主制御装置110の処理負荷を低減することができる。
この第Z10実施形態におけるパチンコ機10が、第Z1実施形態におけるパチンコ機10と構成上において相違する点は、遊技盤13の盤面構成が一部変更となっている点、主制御装置110におけるROM202の構成が一部変更となっている点である。その他の構成や、主制御装置110のMPU201によって実行される各種処理、音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される各種処理、表示制御装置114のMPU231によって実行される各種処理については、第Z1実施形態におけるパチンコ機10と同一である。以下、第Z1実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その図示と説明とを省略する。
まず、図910を参照して、本第Z10実施形態における遊技盤13の盤面構成について説明する。図910は、遊技盤13の正面図である。図910に示した通り、本第Z10実施形態における可変表示装置ユニット80に対して正面視右側に設けられている流路(右打ち用流路)の下流には、右可変入賞装置6560が設けられている。右可変入賞装置6550は、基本的に、大当たりの奇数ラウンドにおいて開閉板6560bが所定時間(例えば、0.1秒経過するまで、或いは、球が9個入賞するまで)開放され、右特定入賞口6560aへと遊技球が入球可能な開放状態を形成する。この右特定入賞口6560aは、遊技球が入球すると2個の賞球が払い出される入賞口の1種である。また、右特定入賞口6560aが閉鎖されている間は、右特定入賞口6560aを閉鎖する開閉板6560bの上面が、遊技球を流下させることが可能な流路を形成する。即ち、右特定入賞口6560aが閉鎖状態に設定されている間(開閉板6560bが閉鎖されている間)に右可変入賞装置6560へと到達した遊技球は、開閉板6560bの上面を転動して、左可変入賞装置65の方向へと流下する。
図527に示した通り、右打ち用流路は、多数の釘によって、流下した遊技球が右可変入賞装置6560の右方(上流側)に誘導され易くなるように構成されている。言い換えれば、右打ち用流路を流下した遊技球が右可変入賞装置6560を介さずに直接左可変入賞装置65へと到達することが困難になる盤面構成となっている。即ち、右可変入賞装置6560の開閉板6560bが閉鎖されている間に、開閉板6560bの上面を通過した遊技球のみが左可変入賞装置65へと到達可能に構成されている。このため、右特定入賞口6560aが開放されるラウンドにおいては、右打ちされた遊技球が開放されている右特定入賞口6560aへと入球するので、左可変入賞装置65へと遊技球が到達することはない。
大当たり遊技の実行中において左可変入賞装置65まで遊技球が到達する可能性があるのは、右特定入賞口6560aが閉鎖状態に維持されるラウンド間のインターバル期間、および左可変入賞装置65が開放されるラウンドの間である。ここで、右可変入賞装置6560の詳細について、図911、および図912を参照して説明する。
まず、図911を参照して、開閉扉6560f1の上面の構造について説明する。図911(a)は、開閉扉6560f1が閉鎖された状態における右可変入賞装置6560の正面斜視図であり、図911(b)は、開閉扉6560f1が開放された状態における可変入賞装置6560の正面斜視図である。
図911(a)に示した通り、開閉扉6560f1の上面には、遊技球の進行方向を制限する(流下を妨げる)ために設けられている凸部6560f1a〜6560f1cが設けられている。開閉扉6560f1の上面を流下する遊技球は、各凸部6560f1a〜6560f1cによって進行方向が限定される(流下が妨げられる)ので、各凸部6560f1a〜6560f1cの外周に沿って開閉扉6560f1上を流下する。
ここで、図912を参照して、右可変入賞装置6560の開閉扉6560f1の上面における遊技球の流下経路の詳細について説明する。図912は、開閉扉6560f1が閉鎖された状態における開閉扉6560f1の上面図である。この図912の例では、2個の遊技球が開閉扉6560f1の上面を流下中である場合を例示している。図912に示した通り、開閉扉6560f1の上面に対して正面視右側から左側に向けて入射してきた遊技球は、凸部6560f1aによって進行方向を遮られる結果、凸部6560f1aの外周に沿って迂回する。即ち、進行方向が正面視左方向から正面視奥方向に可変される。そして、凸部6560f1aの外周に沿って凸部6560f1aの左側に回り込んだ遊技球は、次に、凸部6560f1bによって進行方向を遮られる結果、凸部6560f1bの外周に沿って迂回し、凸部6560f1bの左側に回り込む。凸部6560f1bの左側に回り込んだ遊技球は、更に、凸部6560f1cによって進行方向を遮られる結果、凸部6560f1cの外周に沿って迂回し、凸部6560f1cの左側へと回り込んで、開閉扉6560f1の左方へと流下する。
このように、開閉扉6560f1の上面には、各凸部6560f1a〜6560f1cによってつづら折り状の流路が形成されている。これにより、各凸部6560f1a〜6560f1cが設けられていない場合(即ち、遊技球が開閉扉6560f1上を正面視右方向から左方向へと直線的に流下可能な場合)に比較して、開閉扉6560f1の上面を流下しきるまでに要する期間を長くすることができる。このため、開閉扉6560f1が閉鎖されている状態において、1の遊技球が開閉扉6560f1の上面の流路に流入してから通過するまでの間に、他の1又は複数の遊技球が開閉扉6560f1の上面の流路に流入し易くなる。これにより、右可変入賞装置6560が開放されるラウンドの開始よりも前から継続的に右打ちを行い続けることにより、右可変入賞装置6560の開放タイミングにおいて複数の遊技球が開閉扉6560f1の上面の流路を通過中の状態とすることができる。よって、開閉扉6560f1に対して0.1秒間という短い開放期間が設定されたとしても、比較的多くの遊技球を特定入賞口6560aへと入球させることができるので、効率良く賞球を獲得させることができる。なお、上述した通り、右可変入賞装置6560は、基本的に(監視レベルが低いうちは)、0.1秒間の開放時間が設定される。
図912(b)は、開閉扉6560f1が開放された状態を示した図である。図912(b)に示した通り、開閉扉6560f1は、正面視手前側から正面視奥側に向けてスライド動作し、遊技盤13に設けられている開口部を介して遊技盤13の内側に収納される。これにより、右特定入賞口6560aが開放された状態となる。これにより、右可変入賞装置6560の右側から流下してきた遊技球が右特定入賞口6560aに入球可能となる。
このように、本第Z10実施形態では、開閉扉6560f1が閉鎖されている間に右打ちを行い続けた場合に、開閉扉6560f1の上面を複数の遊技球が同時に通過中の状態となり易くなる構成としている。これにより、開閉扉6560f1の開放時間が0.1秒間に設定されたとしても、開放の時点で開閉扉6560f1の上面を通過していた複数の遊技球をほぼ同時に右特定入賞口6560aへと入賞させることができるので、0.1秒間という短い開放期間が設定される場合(監視レベル2以下の場合)において、短い開放期間で効率良く賞球を獲得させることができる。なお、監視レベルが高くなると、左可変入賞装置65の左特定入賞口65aが0.1秒間のみ開放される一方で、右特定入賞口6560aは最大30秒間開放される。左可変入賞装置65は、右可変入賞装置6560とは異なり、閉鎖状態の間に、左特定入賞口65aが開放されることで左特定入賞口65aへと誘導される(誘導可能となる)範囲を複数の遊技球が同時に流下可能な構成となっておらず、開放状態の間に左可変入賞装置65へと到達した遊技球のみが左特定入賞口65aへと入球可能となる構造となっているため、左特定入賞口65aに対して0.1秒間の開放時間が設定されてしまうと、ほぼ、遊技球を入球させることが不可能となる。よって、監視レベルが高くなるほど、入球に対する賞球数が多い左特定入賞口65aへと遊技球を入球させることが困難になるため、大当たり遊技において獲得可能な賞球数を相対的に少なくすることができる。よって、監視レベルに応じて出玉率を制御することができるので、単位時間あたりの出玉率を所定範囲内に収めることができる。
次に、図913を参照して、本第Z10実施形態における大当たり当選時の開放パターンについて説明する。図913(a)は、監視レベル2以下における開放パターンを示した図であり、図913(b)は、監視レベル4以上における開放パターンを示した図である。なお、監視レベル3については、監視レベル2以下と監視レベル4以上の中間の開放パターンとなるため、その詳細な説明については省略する。
図913(a)に示した通り、監視レベル2以下では、賞球数が少ない(遊技球の入球に対する賞球が2個の)右特定入賞口6560aに対して奇数ラウンド(1ラウンド、3ラウンド、5ラウンド、・・・)において0.1秒間のみ開放される開放パターンが設定される一方で、賞球数が多い(遊技球の入球に対する賞球が10個の)左特定入賞口65aに対して偶数ラウンド(2ラウンド、4ラウンド、6ラウンド、・・・)において最大30秒間開放される開放パターンが設定される。即ち、賞球数が多い左特定入賞口65aへと遊技球を入球させる機会が最大限与えられる開放パターンが設定される。
また、図913(b)に示した通り、監視レベル4以上では、賞球数が多い(遊技球の入球に対する賞球が10個の)左特定入賞口65aに対して奇数ラウンド(1ラウンド、3ラウンド、5ラウンド、・・・)において0.1秒間のみ開放される開放パターンが設定される一方で、賞球数が少ない(遊技球の入球に対する賞球が2個の)右特定入賞口6560aに対して偶数ラウンド(2ラウンド、4ラウンド、6ラウンド、・・・)において最大30秒間開放される開放パターンが設定される。即ち、賞球数が多い左特定入賞口65aへと遊技球を入球させる機会が最低限に抑えられるため、1の大当たりにおいて獲得可能な賞球数も最低限に抑えられる。これにより、監視レベルが高くなる程、左特定入賞口65aへの入球機会が少なくなるので、出玉率の増加を抑制することができる。よって、単位時間あたりの出玉率を所定範囲内(220%以下)に収めることができる。
<第Z10実施形態における電気的構成>
次いで、図914を参照して、本第Z10実施形態における主制御装置110のROMに設けられている大当たり種別選択テーブル202dの詳細について説明する。なお、この大当たり種別選択テーブル202d、および図915を参照して後述する大当たり態様選択テーブル202g以外の主制御装置110のROM202の構成については、上述した第Z1実施形態から変更されていないため、ここではその詳細な説明については省略する。
図914に示した通り、本第10実施形態における第1当たり種別選択テーブル202bには、5種類の大当たり種別が規定されている。具体的には、確変大当たりとして、大当たりA10〜D10の4種類の大当たり種別が規定されていると共に、通常大当たりとして、大当たりE10の1種類の大当たり種別が規定されている。なお、大当たりA10〜E10のラウンド数や対応付けられている第1当たり種別カウンタC2の値の範囲、大当たり終了時に設定される時短中カウンタ203hのカウンタ値や確変フラグ203gの状態等については、それぞれ上述した第Z1実施形態における大当たりA1〜E1と同一であるため、ここではその詳細な説明については省略する。
また、図914に示した通り、大当たり遊技の実行中における動作内容として、全ての大当たり種別に対して、ラウンド数が奇数のラウンド(奇数ラウンド)で最大0.1秒間の開放動作(0.1秒間が経過するか、9個以上の遊技球の入球を検出するまで継続する開放動作)が設定され、ラウンド数が偶数のラウンド(偶数ラウンド)で最大30秒間の開放動作(30秒間が経過するか、9個以上の遊技球の入球を検出するまで継続する開放動作)が設定される大当たり動作が対応付けて規定されている。なお、上述した通り、基本的に、奇数ラウンドでは賞球数が少ない右特定入賞口6560aの開放が設定され、偶数ラウンドでは賞球数が多い左特定入賞口65aの開放が設定される。このため、大当たり遊技が実行されると、基本的に、奇数ラウンドではおまけ程度(10個以下)の個数の賞球を獲得しつつ、偶数ラウンドにおいて多量の賞球を獲得する遊技性となる。よって、奇数ラウンドにおいては、右特定入賞口6560aの開放タイミングにおいてより多くの遊技球が、開放によって右特定入賞口6560aへと誘導される位置(閉鎖されている開閉板6560f1の上面の流路)を流下している状態となることを期待する遊技性を実現することができる。また、偶数ラウンドにおいては、安定的に多量の賞球を獲得することができる遊技性となる。
一方で、監視レベルが高くなるほど、偶数ラウンドにおいて右特定入賞口6560aが開放され、奇数ラウンドにおいて左特定入賞口65aが開放され易くなるため、賞球を獲得し難くすることができる。よって、出玉率が短時間に大きく増加してしまうことを抑制し、単位時間(6000発の遊技球を発射するまでに要する期間)あたりの出玉率を所定範囲内(220%以下)に収めることができる。
次に、図915を参照して、本第Z10実施形態における大当たり態様選択テーブル202gの詳細について説明する。図915は、本第Z10実施形態における大当たり態様選択テーブル202gの規定内容を示した図である。この大当たり態様選択テーブル202gは、第Z1実施形態における大当たり態様選択テーブル202gと同様に、設定されている監視レベルに応じた大当たり遊技の動作態様(オープニング期間の長さ、エンディング期間の長さ、ラウンド数、各ラウンドで特定入賞口65aに設定される開放パターン、および大当たり終了後に設定する遊技状態)を選択する際に参照されるデータテーブルである。図915は、この大当たり態様選択テーブル202gの規定内容を示した図である。
図915に示した通り、監視レベルが1、および2に対しては、オープニング期間として「5秒間」が対応付けて規定され、インターバル期間として「3秒間」が対応付けて規定されている。また、大当たりの各ラウンドの開放パターンとして、奇数ラウンドで右特定入賞口6560aが開放され、偶数ラウンドで左特定入賞口65aが開放される開放パターンが対応付けて規定されている。更に、大当たり終了後の遊技状態として「正常」(大当たり種別に応じた正規の遊技状態)が対応付けて規定されている。このため、監視レベル1若しくは監視レベル2が設定されている状況下で大当たりに当選した場合は、オープニング期間が5秒間、インターバル期間が3秒間に設定され、奇数ラウンドにおいて右特定入賞口6560aが最大0.1秒間開放され、偶数ラウンドにおいて左特定入賞口6560aが最大30秒間開放される動作が設定される。また、大当たり終了後の遊技状態として、大当たり種別に応じた遊技状態(確変大当たりであれば確変遊技状態、通常大当たりであれば時短遊技状態)が設定される。
また、図914に示した通り、監視レベル3に対しては、オープニング期間として「10秒間」が対応付けて規定され、インターバル期間として「10秒間」が対応付けて規定されている。また、大当たりの各ラウンドの開放パターンとして、4の倍数のラウンドで左特定入賞口65aが開放され、4の倍数以外のラウンドで右特定入賞口6560aが開放される開放パターンが対応付けて規定され、大当たり終了後の遊技状態として「正常」(大当たり種別に応じた正規の遊技状態)が対応付けて規定されている。このため、監視レベル3が設定されている状況下で大当たりに当選した場合は、オープニング期間が10秒間、インターバル期間が10秒間に設定され、奇数ラウンドの全てと、偶数ラウンド(最大30秒間開放されるラウンド)の半分と、が右特定入賞口6560aの開放ラウンドに設定される。つまり、監視レベル2以下の状態に比較して、遊技球の入球を検出した場合に付与される賞球数が多い左特定入賞口65aの開放ラウンドが少なくなる(半分になる)ように構成されている。即ち、監視レベル2以下に比較して、大当たり遊技が開始されてから終了するまでに要する期間が長くなると共に、付与される賞球数が多い左特定入賞口65aへと遊技球を入球させる機会が半分になるため、大当たり遊技の実行中における遊技効率(大当たり遊技において規定数の賞球が払い出されるのに要する期間および発射球数)を悪化させることができる。よって、比較的出玉率が高い監視レベル3の状態において、出玉率をこれ以上上昇し難くすることができる。よって、単位時間あたりの出玉率が高くなり過ぎることを抑制することができる。
また、図914に示した通り、監視レベル4に対しては、オープニング期間として「60秒間」が対応付けて規定され、インターバル期間として「60秒間」が対応付けて規定されている。また、大当たりの各ラウンドの開放パターンとして、奇数ラウンドで左特定入賞口65aが開放され、偶数ラウンドで右特定入賞口6560aが開放される開放パターンが対応付けて規定されている。更に、大当たり終了後の遊技状態として「正常」(大当たり種別に応じた正規の遊技状態)が対応付けて規定されている。このため、監視レベル4が設定されている状況下で大当たりに当選した場合は、オープニング期間が60秒間、インターバル期間が60秒間に設定され、付与される賞球数が多い左特定入賞口65aの開放ラウンドが、開放時間が0.1秒間の奇数ラウンドのみに設定される。このため、大当たり遊技の実行中に左特定入賞口65aへと遊技球を入球させることが困難になる結果、大当たり遊技の実行中に獲得可能な賞球数を大幅に少なくすることができるので、出玉率をより上昇し難くすることができる。よって、単位時間あたりの出玉率が高くなり過ぎることを抑制することができる。
また、図914に示した通り、監視レベル5に対しては、大当たり種別によらず、強制的に2ラウンド大当たりである大当たりD1が実行される制御が対応付けて規定されている。また、大当たり終了後の遊技状態として「通常遊技状態」が対応付けて規定されている。このため、監視レベル5が設定されている状況下で大当たりに当選した場合は、大当たりが強制的に2ラウンドに設定されることにより、大当たり遊技の実行中に獲得可能な賞球数を著しく少なくすることができる上に、大当たり終了後に不利な遊技状態を設定することができるので、通常状態へ移行した後は、出玉率を減少させることができる。よって、単位時間あたりの出玉率が高くなり過ぎることを抑制することができる。
なお、本第Z1実施形態では、オープニング期間やインターバル期間の長さ、ラウンド数、開放パターン、および大当たり終了後の遊技状態を監視レベルに応じて異ならせることにより、監視レベルに応じて出玉率を調節可能に構成していたが、これに限られるものではない。例えば、エンディング期間の長さを監視レベルに応じて可変させることにより、出玉率を調節可能に構成してもよいし、特定入賞口65aへの入球に対する賞球の払出個数を監視レベルに応じて可変させることにより、出玉率を調節可能に構成してもよい。また、大当たり確率や大当たり種別の振り分けを監視レベルに応じて可変させる構成としてもよいし、監視レベルに応じて設定値を一時的に変更することで出玉率を調節可能に構成してもよい。
以上説明した通り、本第Z10実施形態におけるパチンコ機10では、大当たり中に遊技球が入球可能となる入賞装置として、上述した可変入賞装置(左可変入賞装置)65に加えて、右可変入賞装置6560を設ける構成とし、大当たりの各ラウンドにおいていずれか一の可変入賞装置(大入賞口)が開放されるように構成した。また、1の遊技球の入賞を検出した場合に払い出される賞球数として、可変入賞装置(左可変入賞装置)65への入球に対する賞球数が10個であるのに対し、右可変入賞装置6560への入球に対する賞球数が2個となるように構成した。そして、大当たりの開放パターンとして、偶数ラウンドの開放時間が相対的に長くなり(例えば、最大30秒間)、奇数ラウンドの開放時間が相対的に短くなる(例えば、最大0.1秒間)ように構成した上で、監視レベルに応じてラウンド数と開放される可変入賞装置(左可変入賞装置65、右可変入賞装置6560のいずれか)との対応関係を可変させる構成とした。より具体的には、監視レベルが低いうち(監視レベル2以下)は、開放時間が長い偶数ラウンドにおいて賞球数が多い左可変入賞装置65が開放されるように設定する一方で、監視レベルが高くなるほど開放時間が長い偶数ラウンドにおいて賞球数が少ない右可変入賞装置6560が開放され易くなるように設定する構成とした。これにより、監視レベルが高くなる(所定の監視期間の間の出玉率が高くなる)ほど、大当たり遊技の実行中に獲得可能な賞球数を少なくすることができるので、所定の単位期間(6000個の遊技球が発射されるまでの間の期間)あたりの出玉率をより確実に所定値(220%)以下に制限することができる。また、各ラウンドにおける開放動作(偶数ラウンドに長時間(最大30秒)開放、奇数ラウンドに短時間(最大0.1秒)開放を設定する開放動作)は共通とし、各ラウンドにおいて開放させる可変入賞装置の種別のみを監視レベルに応じて切り替えるという比較的単純な制御によって出玉率を制御することができるので、主制御装置110の処理負荷を低減することができる。
なお、本第Z10実施形態では、大当たりの各ラウンドにおいて設定される開放パターン(開放時間)は固定とし、開放される特定入賞口の種別(左特定入賞口65aを開放させるか、右特定入賞口6560aを開放させるか)のみを監視レベルに応じて可変させる構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、逆に、各ラウンドで開放される特定入賞口の種別を固定化して、各ラウンドの開放パターンを可変させることにより監視レベルが高くなるほど賞球数が多い左特定入賞口65aへの入球機会が少なくなるように構成してもよい。また、例えば、各ラウンドで開放される特定入賞口の種別および各ラウンドで設定される開放パターン(開放期間)の両方を、監視レベルに応じて可変させる構成としてもよい。これらを許容することによって、設計の自由度をより向上させることができる。また、例えば、大当たり当選時の監視レベルに応じた抽選確率で、各ラウンドで開放される特定入賞口の種別や各ラウンドに設定される開放期間等を決定する構成としてもよい。この場合に、監視レベルが高くなるほど左特定入賞口65aが開放され難くなる(右特定入賞口6560aが開放され易くなる)と共に、短い開放期間(例えば、0.1秒間)が選択され易くなるように構成してもよい。
本第Z10実施形態では、特定入賞口の開放期間として、0.1秒間の開放と30秒の開放とのみを設ける構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、2秒や5秒等、開放期間をより細かく設定してもよい。これにより、設計の自由度をより高めることができる。
本第Z10実施形態では、監視レベルが高くなるほど、特定入賞口が0.1秒間のみ開放されるラウンドにおいて左特定入賞口65aが開放され易くなる(開放されるラウンドが増える)ように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、監視レベルが高くなるほど、左特定入賞口65aや右特定入賞口6560aへと遊技球が入球した場合に付与される賞球数を少なくしたり、監視レベルが高くなるほど、1のラウンドにおいて各特定入賞口へと入球させることが可能な上限の遊技球数を少なくして、監視レベルが高くなるほど1の大当たり遊技において獲得できる賞球数を少なくするように構成してもよい。
本第Z10実施形態では、大当たり当選時の監視レベルに応じて、大当たりの各ラウンドで開放される特定入賞口の種別を異ならせる構成としていたが、大当たりの全ラウンドで開放される特定入賞口の種別を固定化し、大当たり当選時の監視レベルに応じて大当たり中に開放させる特定入賞口の種別を切り替える構成としてもよい。このように構成することで、大当たり時の賞球数をより容易に管理することが可能になるので、出玉率をより確実に所定範囲内(例えば、220%以下)に収めることができる。
本第Z10実施形態では、監視レベルに応じて大当たりの各ラウンドで開放される特定入賞口の種別を異ならせる構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、遊技状態に応じて、大当たり遊技の各ラウンドで開放される特定入賞口の種別を異ならせてもよい。また、例えば、大当たり当選時の特別図柄の抽選回数に応じて各ラウンドで開放される特定入賞口の種別を異ならせてもよい。
本第Z10実施形態では、遊技球が入球した場合の有利度合い(付与される賞球数)が異なる複数の特定入賞口を設けた上で、監視レベルに応じて大当たりの各ラウンドで開放される特定入賞口の種別を異ならせる構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、遊技球が入球した場合の有利度合いが異なる普通電動役物を複数設ける構成とし、監視レベルに応じて普通図柄の当たりに当選した場合に開放される普通電動役物の種別および開放パターンを可変させる構成としてもよい。
本第Z10実施形態では、監視レベルに応じて大当たりの開放パターンを異ならせる構成としていたが、例えば、振分部材762を電気的制御によって所定の切替パターンで切り替わるように変更した上で、監視レベルに応じて振分部材762の切替パターンを可変させる構成としてもよい。より具体的には、普通図柄の時短状態において普通電動役物640aによって開口部710aが開閉される(入球し易くなったり入球し難くなったりする)ように構成した上で、第1特別図柄の抽選よりも第2特別図柄の抽選の方が有利となる(例えば、平均の大当たりラウンド数が多くなる)ように構成する。そして、監視レベルが低い間は1秒間隔で第1入球口64へと振り分ける配置と右第2入球口640rへと振り分ける配置とが切り替わる切替パターン(開口部710aへと入球した遊技球が半々の割合で第1入球口64と右第2入球口640rとに振り分けられる切替パターン)を設定し、監視レベルが高くなるにつれて、第1入球口64へと振り分けられ易くなる切替パターンに可変させても良い。具体的には、例えば、監視レベル3では、第1入球口64へと振り分ける配置と右第2入球口640rへと振り分ける配置との時間的な比率が2:1となる切替パターンを設定し、監視レベル4以上では、第1入球口64へと振り分ける配置と右第2入球口640rへと振り分ける配置との時間的な比率が5:1となる切替パターンを設定する構成としてもよい。このように構成することで、監視レベルが高くなるほど第1特別図柄の抽選が実行され易くなり、不利な大当たり種別となり易くなるため、出玉率が増加しすぎてしまうことを抑制することができる。
<追加実施形態>
次に、上記した各実施形態で説明した遊技機の構成に対して、下記の技術思想の基、各構成の組合せ、及び新たな構成の追加をした追加実施形態について説明する。なお、以下に示す各追加実施形態において用いられる各構成の用語の意味は、別途定義が示されていないものについては、上述した各実施形態にて用いた定義が適用されるものとし、その詳細な説明を省略する。
<追加実施形態1>
上述した第Z1実施形態〜第Z10実施形態では、所定期間(例えば、1時間や、アウト球数が6000個に到達するまでの期間)の間に、遊技者へと払い出される賞球数が所定個数(例えば、13200個)を越え難くするために、払い出された賞球数に基づいて、賞球数が払い出される性能(出玉性能)、即ち、単位時間当たりに払い出される賞球数の量や、アウト球数に対する賞球数の割合を可変させるように出玉制御(第1出玉制御)を実行するように構成していた。
上述した各実施形態では、短期間の間に遊技者に対して過剰に賞球数が払い出されてしまうことを課題とし、その課題を解決することを目的とした発明(第1出玉制御)を実行可能な構成が記載されているのに対して、本追加実施形態1では、遊技者に対して払い出される賞球数を所定範囲内に納めることで、遊技者による遊技の結果が想定外の結果となることを抑制することを目的としている。
具体的には、上述した第1出玉制御に加え、所定の第1期間(例えば、1時間や、アウト球数が6000個に到達するまでの期間)よりも長い第2期間(例えば、5時間や、アウト球数が30000個に達するまでの期間)の間に、遊技者へと払い出される賞球数が所定個数(例えば、45000個)を越えないように、払い出された賞球数に基づいて、賞球が払い出される性能(出玉性能)、即ち、単位時間当たりに払い出される賞球数の量や、アウト球数に対する賞球数の割合を可変させるように出玉制御(第2出玉制御)を実行するように構成している。このように構成することで、第1期間よりも長時間である第2期間の範囲に対しても遊技者に払い出される賞球数に上限値を設定することができるため、パチンコ機10を長時間遊技している遊技者に対して、過剰な賞球が払い出されることを抑制することができる。
加えて、本追加実施形態1では、第1期間における第1出玉制御よりも、第2期間における第2出玉制御のほうが、実行契機となる条件、即ち、アウト球数に対する賞球数の割合(出玉率)が低くなるように構成している。つまり、第1期間における遊技にて第1出玉制御が実行されない状態が継続した場合であっても、第2期間にて第2出玉制御が実行され得るように構成している。このように構成することで、第1期間中において、第1出玉制御が実行される制御よりも若干少ない量の賞球が払い出される状況が繰り返し発生する場合であっても、第2期間における第2出玉制御を実行させることができるため、遊技者に対して過剰な賞球が払い出されることを抑制(禁止)することができる。
ここで、一般的なパチンコ機10では、特別図柄抽選で大当たり当選した場合等、特定の遊技条件が成立した場合に、特定の遊技条件が成立していない場合よりも遊技者に対して賞球が払い出されやすい有利状態が設定されるように構成している。そして、この有利状態(例えば、大当たり遊技状態)は、所定の終了条件が成立した場合に終了するように構成しており、有利状態が継続する期間(有利状態中に付与され得る賞球数の量)は、上述した特定の遊技条件が成立する場合に設定される遊技情報(大当たり種別や小当たり種別等)に基づいて異なるように構成している。
本追加実施形態1では、上述した第1期間として、少なくとも有利状態が継続する期間(大当たり遊技期間)よりも長い期間が規定されている。このように構成された本追加実施形態1では、第1期間内において有利状態が設定される毎に、第1出玉制御が実行されてしまうと、遊技者の遊技意欲が低下してしまうことから、第1期間において第1出玉制御が実行される条件が、第2期間において第2出玉制御が実行される条件よりも成立し難くなるように構成している。
なお、本追加実施形態1では、第1期間と、その第1期間よりも長い第2期間と、のそれぞれに対して出玉制御の実行条件を異ならせるように構成しているがこれに限ること無く、例えば、第1出玉制御の実行条件と、第2出玉制御の実行条件と、が同一となるように構成しても良く、例えば、第1期間であっても、第2期間であっても、出玉率が所定値(例えば、200%)を越えた場合に、出玉制御を実行するように構成しても良い。
この場合、短い期間(第1期間)にて出玉制御の実行条件(第1出玉制御の実行条件)が成立する場合よりも、長い期間(第2期間)にて出玉制御の実行条件(第2出玉制御の実行条件)が成立する場合のほうが、出玉制御の内容として、出玉率を大きく低下させるための制御を実行するように構成すると良い。つまり、上述した通り、出玉率とはアウト球数に対する賞球数の割合であることから、アウト球数が多くなるほど、1の出玉率(例えば、200%)から他の出玉率(例えば、180%)へと推移させ難くなるためである。
このように構成することで、第1期間にて第1出玉制御が実行される場合と、第2期間にて第2出玉制御が実行される場合と、で各出玉制御が実行されてから所望の出玉率へと推移させるまでに要する期間を近似させ易くすることができるため、遊技者に対して出玉制御が継続する期間を容易に把握させることができる。この場合、出玉制御が実行されていることを示す報知や、出玉制御を終了させることが可能な予定時間を示す報知を実行するように構成すると良い。このような報知を行うことで、遊技者により分かり易い遊技を提供することができる。
なお、これに限ること無く、第1期間にて第1出玉制御が実行される場合と、第2期間にて第2出玉制御が実行される場合とで、同一内容の出玉制御を実行させることで、各出玉制御が実行されてから所望の出玉率へと推移させるまでに要する期間を異ならせるように構成しても良い。この場合、出玉制御の制御内容を統一化することができるため、主制御装置110の処理負荷を軽減させることができる。
なお、本追加実施形態1や上述した各実施形態に記載した技術思想のように、所定期間の間に遊技者に対して過剰に賞球数が払い出されてしまうこと抑制するための手法として、所定期間の間に払い出される賞球数に基づく手法以外を用いても良く、例えば、所定期間内に実行された大当たり遊技の回数や、遊技状態として遊技者に有利な有利遊技状態(例えば、確変状態)が設定されている状態で大当たり遊技が実行され、その大当たり遊技の終了後に再度有利遊技状態が設定されることとなる回数(確変継続回数)や、有利遊技状態中に実行された特別図柄抽選の回数に基づいて所定期間内に獲得され得る賞球数を間接的に算出するように構成しても良く、具体的には、所定期間(例えば、1時間)の間に実行された大当たり遊技の回数が所定回数(例えば、10回)よりも多くなった場合に、遊技者に対して過剰に賞球数が払い出されると判定するように構成したり、確変継続回数が所定回数(例えば、5回)よりも多くなった場合に、遊技者に対して過剰に賞球数が払い出されると判定するように構成したりするように構成しても良い。このように構成することで、賞球数を計数する処理を省略することができるため、主制御装置110の処理負荷を軽減させることができる。
<追加実施形態1における出玉制御の具体的内容について>
上述した追加実施形態1において実行される出玉制御としては、以下の制御内容が挙げられる。例えば、出玉制御が実行される場合は、出玉制御が実行されない場合よりも、特別図柄抽選の結果を示すための特別図柄変動の変動時間として、長い変動時間が設定され易くする。これにより、単位時間当たりに特別図柄抽選が実行される回数を抑えることができるため、単位時間当たりにおける大当たり遊技の実行回数を抑えることができる。よって、出玉率の上昇を抑えることが可能な出玉制御を実行することができる。
例えば、出玉制御が実行される場合は、出玉制御が実行されない場合よりも、特別図柄抽選の結果を示すための特別図柄が停止表示される期間(図柄確定期間)を長くする。これにより、単位時間当たりに特別図柄抽選が実行される回数を抑えることができるため、単位時間当たりにおける大当たり遊技の実行回数を抑えることができる。よって、出玉率の上昇を抑えることが可能な出玉制御を実行することができる。ここで、上述した図柄確定期間とは、特別図柄抽選の結果を遊技者に分かり易く報知するための期間であって、この図柄確定期間が経過するまでは、新たな特別図柄抽選を実行するための権利(特図保留)を有している状態であっても、特別図柄の停止表示が継続され、新たな特別図柄抽選が実行されない。このように図柄確定期間を設けることにより、特別図柄抽選の結果を示すための特別図柄が停止表示される期間が短く、直ぐに次の特別図柄変動が開始されてしまい、特別図柄抽選の結果を遊技者が把握できない事態が発生することを抑制することができる。
上述した構成は、1の特別図柄抽選(特別図柄変動)が実行されてから、次の特別図柄抽選(特別図柄変動)が実行されるまでの実行間隔を異ならせることにより、単位時間当たりにおける特別図柄抽選の実行回数を可変させるものであるが、それ以外の構成を用いても良く、例えば、1の特別図柄変動の図柄確定期間が経過した後に、所定の待機時間を設定可能に構成し、その待機時間が経過した場合に次の特別図柄抽選(特別図柄変動)が実行されるように構成しても良い。
このように構成することで、特別図柄変動の変動パターンの一部として規定される図柄確定期間の長さが可変し得ない構成を用いたパチンコ機10であっても、待機時間の長さを可変させることにより、1の特別図柄抽選(特別図柄変動)が実行されてから、次の特別図柄抽選(特別図柄変動)が実行されるまでの実行間隔を異ならせることができる。よって、特別図柄変動の変動パターンとして図柄確定期間の長さを異ならせた複数の変動パターンを用意する必要が無くなるため、主制御装置110に予め記憶させておくデータ量を削減することができる。
また、上述した例では、待機時間が特別図柄変動の停止表示後に設定されるように構成しているが、これに限ること無く、特別図柄変動が実行されている期間中に待機時間を設定可能に構成しても良い。特別図柄変動中に待機時間が設定された場合は、特別図柄変動の変動時間を減算する処理をスキップするように構成し、待機時間の経過後に再度特別図柄変動の変動時間が減算されるように構成すると良い。このように構成することで、特別図柄変動の実行中に待機時間が設定されたとしても、次の特別図柄抽選(特別図柄変動)が実行されるまでの間隔を広げることができる。
さらに、大当たり遊技が実行されている最中に待機時間を設定可能に構成しても良い。この場合、大当たり遊技中に球が入賞し易くなる入賞口(特定入賞口65a)が閉鎖している期間、例えば、大当たり遊技のオープニング期間、インターバル期間、エンディング期間中に待機時間が設定されるように構成すると良い。このように構成することで、待機時間が設定されている最中に特定入賞口65aへと球を入賞させる遊技が実行されることを抑制することができる。
また、大当たり遊技のラウンド遊技中に待機時間を設定可能に構成しても良く、この場合、ラウンド遊技の終了条件が成立していない状態であっても、待機時間中は特定入賞口65aが閉鎖状態となるように構成すれば良く、待機時間の経過後にラウンド遊技が再開されるように構成すれば良い。
なお、上述した技術思想は、待機時間中に賞球が払い出されることが無いようにするための技術思想であるが、それ以外の技術思想で待機時間を設定可能に構成しても良く、例えば、ラウンド遊技中に待機時間が設定された場合には、ラウンド遊技の終了条件が成立し得ない期間として待機時間が設定されるように構成しても良い。このように構成することで、ラウンド遊技中に待機時間が設定されることで、1回のラウンド遊技中にラウンド遊技の終了条件が成立する入賞数以上の球を特定入賞口65aへと入賞させることが可能となる。よって、大当たり遊技中において待機時間が設定される場合において、その設定タイミングに対して遊技者に大きな興味を持たせることができる。
さらに、上述したように様々なタイミングで待機時間が設定され得る場合には、待機時間が経過するまでの残期間を遊技者に報知可能な残期間報知手段を設けると良い。このように構成することで、待機時間が経過するまでの残時間を遊技者に分かり易く報知することができるため、一旦パチンコ機10から離席するタイミングを容易に認識することができる。また、待機時間が経過するまでの残時間を報知するのでは無く、例えば、待機時間が経過するまでの残時間が所定時間(例えば、3分)以上であるかを判別する残時間判別手段を設け、その残時間判別手段により所定時間以上の残期間が存在していることを報知するための報知手段を設けても良い。このように構成することで、具体的な残時間を示すための表示態様(時間経過に基づいて減算表示される表示態様)を表示させる処理を実行すること無く、遊技者に対してパチンコ機10を離席可能なタイミングを分かり易く報知することができる。
例えば、出玉制御が実行される場合は、出玉制御が実行されない場合よりも、大当たり遊技が実行される大当たり遊技期間として、賞球を獲得し難い期間、即ち、大当たり遊技のオープニング期間、インターバル期間、エンディング期間の長さが長くなるようにする。これにより、1の大当たり遊技にて獲得可能な賞球数を変えること無く、大当たり遊技期間を長くすることができる。従って、大当たり遊技期間が長くなる分、単位時間当たりに特別図柄抽選が実行される回数を抑えることができるため、単位時間当たりにおける大当たり遊技の実行回数を抑えることができる。よって、出玉率の上昇を抑えることが可能な出玉制御を実行することができる。
例えば、出玉制御が実行される場合は、出玉制御が実行されない場合よりも、大当たり遊技が実行される大当たり遊技期間として、賞球を獲得しし易い期間、即ち、大当たり遊技のラウンド遊技期間(可変入賞装置65の特定入賞口65aへと球を入賞させ易くなる期間)が短くなるようにする。これにより、1の大当たり遊技にて獲得可能な賞球数を減らすことができる。従って、出玉率の上昇を抑えることが可能な出玉制御を実行することができる。なお、ラウンド遊技期間を短くする技術思想としては、1のラウンド遊技にて特定入賞口65aへと球を入賞させ易い開放状態となる期間が短くなるものであれば良く、例えば、ラウンド遊技中は常時特定入賞口65aが開放状態となる仕様において、開放状態となる期間が短くなるようにラウンド遊技期間を短くするように構成しても良いし、ラウンド遊技中において、特定入賞口65aへと球を入賞させ易い開放状態と、その開放状態よりも特定入賞口65aへと球を入賞させ難い閉鎖状態とが創出されるように可変入賞装置65を可変させる仕様において、可変入賞装置65の可変パターンを切り替えることで、ラウンド遊技期間中における閉鎖状態が占める割合を高くすることにより、1回のラウンド遊技中に特定入賞口65aへと入賞する球数を減らすように構成するものでも良い。
例えば、出玉制御が実行される場合は、出玉制御が実行されない場合よりも、各入球口(入賞口)へと球が入球(入賞)した場合に払い出される賞球数が低くなるようにする。これにより、賞球を獲得する1の契機(球の入賞)が成立した場合に払い出される賞球数を少なくすることができるため、出玉率の上昇を抑えることが可能な出玉制御を実行することができる。
例えば、出玉制御が実行される場合は、出玉制御が実行されない場合よりも、遊技状態として遊技者に有利な有利遊技状態(例えば、確変状態)が設定されている状態で大当たり遊技が実行され、その大当たり遊技の終了後に再度有利遊技状態が設定されることとなる回数(確変継続回数)の上限回数を低くするようにする。これにより、確変継続回数の上限を下げることができるため、出玉制御が実行される場合のほうが、出玉制御が実行されない場合よりも大当たり遊技が連続して実行される回数を減らし易くすることができ、出玉率の上昇を抑えることが可能な出玉制御を実行することができる。
<追加実施形態2>
次に、遊技者に対して払い出される賞球数を所定範囲内に納めることで、遊技者による遊技の結果が想定外の結果となることを抑制するための技術思想について追加実施形態2について説明をする。本追加実施形態2では、上述した第Z2実施形態と同様に、所定期間(例えば、アウト球を6000個獲得する期間)における出玉率が所定の下限値(例えば、30%)を下回った場合、即ち、6000個もの球を発射したにも関わらず、払い出された賞球数が1800個を下回っている場合には、出玉率を上昇させるための出玉率増加制御を実行可能に構成している。このように構成することで、遊技者に対して過剰に不利な遊技が実行されてしまうことを抑制することができ、遊技者の遊技意欲が著しく低下してしまうことを抑制することができる。
本追加実施形態2においても、上述した追加実施形態1と同様に、出玉率が下限値を下回っているか否かの判定内容を、第1期間と、その第1期間よりも長い第2期間とで異ならせている。具体的には、第1期間にて出玉率が30%を下回った場合に、出玉増加制御(第1出玉増加制御)を実行し、第2期間にて出玉率が40%を下回った場合に、出玉増加制御(第2出玉増加制御)を実行可能に構成している。つまり、第1期間よりも第2期間のほうが、遊技者が発射した球数(遊技に用いた球数)が多いことから、異なる期間(第1期間、第2期間)に対して、出玉増加制御を実行するための条件として同一の条件を規定した場合には、長い期間(第2期間)にて条件を満たした状態では、短い期間(第1期間)にて条件を満たした場合よりも、遊技に大きく負けている状態となる。よって、短い期間(第1期間)よりも長い期間(第2期間)のほうが、出玉増加制御を実行させるための実行条件として緩い実行条件(高い出玉率)が規定されている。これにより、長時間遊技を行っている遊技者に対して、出玉増加制御を実行させ易くすることができると共に、長時間遊技を行っている遊技者に対して過剰に不利な遊技が提供されてしまことを抑制することができる。
なお、本追加実施形態2において、過剰に不利な遊技が実行されているかを判定するための手法として、所定期間における出玉率を算出する手法以外を用いても良く、例えば、所定期間内に実行された大当たり遊技の回数や、遊技状態として遊技者に有利な有利遊技状態(例えば、確変状態)が設定されている状態で大当たり遊技が実行され、その大当たり遊技の終了後に再度有利遊技状態が設定されることとなる回数(確変継続回数)や、有利遊技状態中に実行された特別図柄抽選の回数に基づいて所定期間内に獲得され得る賞球数を間接的に算出するように構成しても良い。つまり、特別図柄抽選が実行された回数に対して、大当たり遊技が実行された回数が所定数以下である場合や、特別図柄抽選が実行された回数のうち、有利遊技状態中に実行された特別図柄抽選の回数が示す割合が所定値以下である場合や、実際に発射した球数(アウト数)に対して、特別図柄抽選が実行された回数が所定回数以下である場合、或いは、大当たり遊技が実行された回数が所定回数以外である場合に、出玉増加制御を実行するように構成しても良い。また、1回の大当たり遊技として遊技者に付与される特典内容(払い出される賞球の数や、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態の有利度合い)を異ならせることが可能なパチンコ機10であれば、大当たり遊技が実行される場合に付与される特典内容を記憶可能に構成し、その記憶された特典内容の履歴が所定条件を満たした場合、例えば、大当たり遊技の中で、遊技者に付与される特典が少ない大当たり遊技(ラウンド遊技数が少ない大当たり遊技や大当たり遊技終了後に通常状態(複数種類の遊技状態の中で、遊技者に不利となる遊技状態)が設定される大当たり遊技)が所定回数連続して実行された場合に出玉増加制御を実行するように構成しても良い。このように構成することで、賞球数を計数する処理を省略することができるため、主制御装置110の処理負荷を軽減させることができる。
<追加実施形態2における出玉増加制御の具体的内容について>
上述した追加実施形態2において実行される出玉増加制御としては、以下の制御内容が挙げられる。例えば、出玉増加制御が実行される場合は、出玉増加制御が実行されない場合よりも、特別図柄抽選の結果を示すための特別図柄変動の変動時間として、短い変動時間が設定され易くする。これにより、単位時間当たりに特別図柄抽選が実行される回数を増加させることができるため、単位時間当たりにおける大当たり遊技の実行回数を増加させることが可能となる。よって、出玉率を上昇させることが可能な出玉増加制御を実行することができる。
例えば、出玉増加制御が実行される場合は、出玉増加制御が実行されない場合よりも、特別図柄抽選の結果を示すための特別図柄が停止表示される期間(図柄確定期間)を短くする。これにより、単位時間当たりに特別図柄抽選が実行される回数を増やすことができるため、単位時間当たりにおける大当たり遊技の実行回数を増加させることができる。よって、出玉率を上昇することが可能な出玉増加制御を実行することができる。
例えば、出玉増加制御が実行される場合は、出玉増加制御が実行されない場合よりも、大当たり遊技が実行される大当たり遊技期間として、賞球を獲得し難い期間、即ち、大当たり遊技のオープニング期間、インターバル期間、エンディング期間の長さが短くなるようにする。これにより、1の大当たり遊技にて獲得可能な賞球数を変えること無く、大当たり遊技期間を短くすることができる。従って、大当たり遊技期間が短くなる分、単位時間当たりに特別図柄抽選が実行される回数を増加させることができるため、単位時間当たりにおける大当たり遊技の実行回数を増やすことができる。よって、出玉率を上昇させることが可能な出玉増加制御を実行することができる。
例えば、出玉増加制御が実行される場合は、出玉増加制御が実行されない場合よりも、大当たり遊技が実行される大当たり遊技期間として、賞球を獲得し易い期間、即ち、大当たり遊技のラウンド遊技期間(可変入賞装置65の特定入賞口65aへと球を入賞させ易くなる期間)が長くなるようにする。これにより、1の大当たり遊技にて獲得可能な賞球数を増やすことができる。従って、出玉率を上昇させることが可能な出玉増加制御を実行することができる。なお、ラウンド遊技期間を長くする技術思想としては、1のラウンド遊技にて特定入賞口65aへと球を入賞させ易い開放状態となる期間が長くなるものであれば良く、例えば、ラウンド遊技中は常時特定入賞口65aが開放状態となる仕様において、開放状態となる期間が長くなるようにラウンド遊技期間を長くするように構成しても良いし、ラウンド遊技中において、特定入賞口65aへと球を入賞させ易い開放状態と、その開放状態よりも特定入賞口65aへと球を入賞させ難い閉鎖状態とが創出されるように可変入賞装置65を可変させる仕様において、可変入賞装置65の可変パターンを切り替えることで、ラウンド遊技期間中における開放状態が占める割合を高くすることにより、1回のラウンド遊技中に特定入賞口65aへと入賞する球数を増やすように構成するものでも良い。また、ラウンド遊技の終了条件として特定入賞口65aへの球の入賞数が規定されている場合には、その入賞数を増加させることにより、1のラウンド遊技期間にて特定入賞口65aへと入賞可能な球数を増加させるように構成しても良い。
例えば、出玉増加制御が実行される場合は、出玉増加制御が実行されない場合よりも、各入球口(入賞口)へと球が入球(入賞)した場合に払い出される賞球数が多くなるようにする。これにより、賞球を獲得する1の契機(球の入賞)が成立した場合に払い出される賞球数を多くすることができるため、出玉率を上昇させることが可能な出玉増加制御を実行することができる。
例えば、出玉増加制御が実行される場合は、出玉増加制御が実行されない場合よりも、特別図柄抽選の結果が外れである場合に特定入賞口65aへと球を入賞させることが可能となる小当たり遊技が実行され易くなるようにする。つまり、出玉増加制御が実行されていない状態では、単に特別図柄抽選の結果として外れが決定される抽選結果であっても、出玉増加制御が実行されている状態では、同一の抽選結果である場合に小当たり遊技を実行可能に構成する。このように構成することで、小当たり遊技を頻繁に実行させることができるため、出玉率を上昇させることが可能な出玉増加制御を実行することができる。
例えば、出玉増加制御が実行される場合は、出玉増加制御が実行されない場合よりも、普通図柄抽選で当たり当選する確率を高めたり、普通図柄変動の変動時間を短縮したり、普通図柄抽選で当たり当選した場合に実行される普図当たり遊技中に電動役物640が付随する入球口へと球が入球し易くしたりする。つまり、出玉増加制御が実行されることを契機として普通図柄の高確率状態を設定可能に構成する。このように構成することで、特別図柄抽選を実行させるための遊技を実行している間、即ち、大当たり遊技が実行されていない間に出玉率が低下してしまうことを抑制することができるため、実質的に、出玉率を上昇させることが可能な出玉増加制御を実行することができる。
例えば、出玉増加制御が実行される場合は、出玉増加制御が実行されない場合よりも、特別図柄抽選にて大当たり当選する確率を高めるようにする。これにより、特別図柄抽選で大当たり当選する確率を高めることができるため、出玉率を上昇させることが可能な出玉増加制御を実行することができる。
例えば、出玉増加制御が実行される場合は、出玉増加制御が実行されない場合よりも、特別図柄抽選にて大当たり当選する確率を高めるようにする。これにより、特別図柄抽選で大当たり当選する確率を高めることができるため、出玉率を上昇させることが可能な出玉増加制御を実行することができる。
例えば、出玉制御が実行される場合は、出玉制御が実行されない場合よりも、遊技状態として遊技者に有利な有利遊技状態(例えば、確変状態)が設定されている状態で大当たり遊技が実行され、その大当たり遊技の終了後に再度有利遊技状態が設定されることとなる回数(確変継続回数)の上限回数を多くするようにする。これにより、確変継続回数の上限を高くことができるため、出玉制御が実行される場合のほうが、出玉制御が実行されない場合よりも大当たり遊技が連続して実行される回数を増やし易くすることができ、出玉率を上昇させることが可能な出玉制御を実行することができる。
<追加実施形態3>
上述した各実施形態、及び各追加実施形態では、出玉制御(出玉増加制御)が実行されていない通常の遊技における出玉率(遊技結果)が所定範囲に納まらない(収まらない虞がある)場合に、出玉率(遊技結果)が所定範囲に納まるように出玉制御(出玉増加制御)を実行するように構成することで、遊技者に過剰に有利な遊技、或いは、過剰に不利な遊技が実行されることを抑制するものであった。
これに対して、本追加実施形態3では、通常の遊技における出玉率(遊技結果)が所定範囲から逸脱しない(逸脱し難い)ように遊技内容を規定する技術思想の基、為されたものである。具体的には、特別図柄抽選にて大当たり当選した場合に、その大当たり遊技が実行されてから所定期間が経過するまでに実行される大当たり遊技の最大実行回数、或いは、最低実行回数が規定された遊技シナリオを決定し、その遊技シナリオに基づいて所定期間の遊技を実行することにより、通常の遊技における出玉率(遊技結果)が所定範囲から逸脱しない(逸脱し難い)ように構成している。このように構成することで、遊技者に対して適正な遊技を提供し易くすることができる。
また、遊技シナリオに基づいた遊技が実行されるように構成した場合には、遊技者に対して提供される遊技の内容が単調となり、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうという問題があった。これに対して、本追加実施形態では、遊技性の異なる複数の遊技シナリオの中から1の遊技シナリオを決定可能に構成している。このように遊技性の異なる遊技シナリオを決定可能に構成することで、遊技者に対して多彩な遊技性で遊技を行わせることができるため、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制することができる。
<追加実施形態3における遊技シナリオの具体的内容について>
上述した追加実施形態3において規定される遊技シナリオとしては、以下の内容が挙げられる。例えば、大当たり遊技終了後に確変状態が設定される割合と、確変継続回数の上限と、を関連付けた確変継続期待度に関する遊技シナリオ。つまり、大当たり遊技終了後に確変状態が設定され易い(例えば、大当たり遊技終了後に80%の割合で確変状態が設定される)が、確変継続回数として少ない回数(例えば、3回)が設定される第1遊技シナリオと、大当たり遊技終了後に確変状態が設定され難い(例えば、大当たり遊技終了後に50%の割合で確変状態が設定され)が、確変継続回数として多い回数(例えば、10回)が設定される第2遊技シナリオと、を含む複数の遊技シナリオを設定可能にする。
このように構成することで、何れの遊技シナリオが設定された場合であっても、確変継続期待度(計算上の平均確変継続回数)は同一となるが、そのばらつき(偏差)を異ならせることが可能となるため、遊技者に対して、遊技シナリオに基づいて遊技が実行されていることを分かり難くすることができる。
なお、この場合、設定されている遊技シナリオの内容を示唆可能な示唆演出として、例えば、遊技シナリオ1が設定されている場合のほうが、他の遊技シナリオが設定されている場合よりも実行され易い第1示唆演出(例えば、高継続チャンス!!の文字を第3図柄表示装置81の表示面に表示する演出)を実行したり、遊技シナリオ2が設定されている場合のほうが、他の遊技シナリオが設定されている場合よりも実行され易い第2示唆演出(例えば、大連チャンの可能性があるよ!!の文字を第3図柄表示装置81の表示面に表示する演出)を実行したりするように構成すると良い。このように構成することで、どの遊技シナリオが設定されているのかを遊技者に予測させる楽しみを提供することができる。
また、上述した思想とは異なり、設定されている遊技シナリオの種別を遊技者が判別不能(困難)な態様で各種演出を実行するように構成しても良く、例えば、計算上の平均確変継続回数を示す確変継続率を示唆可能な示唆演出を実行するように構成すると良い。このように構成することで、設定されている遊技シナリオに基づく遊技結果が創出される構成であったとしても、遊技者に対して特別図柄抽選の結果にのみ基づいた遊技結果と思わせることができる。
例えば、確変継続回数と、実行される大当たり遊技の種別(ラウンド遊技数)と、を関連付けた獲得出玉に関する遊技シナリオ。具体的には、どの遊技シナリオが決定された場合であっても、大当たり遊技終了後に確変状態が設定され易く(例えば、90%)し、1回の大当たり遊技にてラウンド数が多い大当たり遊技(例えば、15ラウンド遊技)が実行され易く、且つ、確変継続回数として少ない回数(例えば、3回)が設定される第1遊技シナリオと、1回の大当たり遊技にてラウンド数が少ない大当たり遊技(例えば、5ラウンド遊技)が実行され易く、且つ、確変継続回数として多い回数(例えば、9回)が設定される第2遊技シナリオと、を含む複数の遊技シナリオを設定可能にする。
例えば、上述した各実施形態、及び、追加実施形態1,2に記載の技術適用し、算出された出玉率や、所定期間内に払い出された賞球数の量に基づいて遊技シナリオを決定する構成、即ち、特別図柄抽選で大当たり当選するよりも前の状態で決定される遊技シナリオ。この場合、決定される遊技シナリオとしては、遊技シナリオが決定される時点の遊技状況(出玉率等)を加味して、最終的に出玉率(遊技結果)が所定範囲から逸脱しない(逸脱し難い)範囲で異なる遊技シナリオが決定される。つまり、出玉率が低い状態では、単位時間当たりに払い出される賞球数が多くなり易い遊技シナリオが決定され、出玉率が高い状態では、単位時間当たりに払い出される賞球数が少なくなり易い遊技シナリオが決定される。このように構成することで、遊技者に対して適正な遊技を提供し易くすることができると共に、遊技者が遊技を開始する場合に、どのパチンコ機10で遊技を行うかを決める際に、現状の出玉率がどの程度であるかを予測してパチンコ機10を決定する楽しみを提供することができる。
例えば、所定期間内に複数回の大当たり遊技が実行された後に決定される遊技シナリオ。この場合、すでに実行された大当たり遊技の内容(所定期間内に獲得した賞球数)に基づいて、最終的に出玉率(遊技結果)が所定範囲から逸脱しない(逸脱し難い)範囲で異なる遊技シナリオが決定される。つまり、出玉率が低い状態では、単位時間当たりに払い出される賞球数が多くなり易い遊技シナリオが決定され、出玉率が高い状態では、単位時間当たりに払い出される賞球数が少なくなり易い遊技シナリオが決定される。このように構成することで、遊技者に対して適正な遊技を提供し易くすることができると共に、遊技者が遊技を開始する場合に、どのパチンコ機10で遊技を行うかを決める際に、現状の出玉率がどの程度であるかを予測してパチンコ機10を決定する楽しみを提供することができる。
なお、遊技シナリオとして規定される要素は上述したものに限られる事無く、他の要素を用いても良い。例えば、特別図柄の高確率状態を終了させるための抽選(転落抽選)を実行可能なパチンコ機10であれば、転落抽選の確率として異なる確率を遊技シナリオに規定しても良いし、確変状態を終了させるための条件の1つとして、確変状態中における特別図柄抽選の実行回数を設定可能なパチンコ機10であれば、確変状態を終了させることとなる特別図柄抽選の実行回数として異なる回数を遊技シナリオに規定しても良い。また、特別図柄変動の変動時間や、実行される大当たり遊技の遊技内容についても異なる内容を遊技シナリオに規定するように構成しても良い。
また、上述した追加実施形態1,2,3に記載の技術を組み合わせても良い。さらに、上述した追加実施形態3では、所定期間内に実行され得る全ての遊技内容に対して遊技シナリオを予め決定するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、大当たり遊技が実行される毎に、遊技シナリオを決定する処理を実行するように構成しても良い。
加えて、上述した追加実施形態3では、何れの遊技シナリオが決定された場合であっても、最終的に遊技者に付与される特典の量に差が出にくくなるように各遊技シナリオの内容を決定しているが、これに限ること無く、遊技者に有利となる有利遊技シナリオと、その有利遊技シナリオよりも遊技者に不利となる不利遊技シナリオと、を設けるように構成しても良い。
また、上述した第Z1実施形態のように、設定値を設定可能なパチンコ機10であれば、設定されている設定値に応じて、設定され易い遊技シナリオの種別を異ならせるように構成しても良い。
さらに、遊技シナリオに基づいて実行される大当たり遊技中に獲得した賞球数(払い出された賞球数の量)が所定範囲から逸脱した場合、即ち、大当たり遊技中に特定入賞口65aへと球を殆ど入賞させなかった場合や、大当たり遊技中に特定入賞口65aへと大量に球を入賞させた場合は、その時点で遊技シナリオを再設定するように構成しても良い。このように構成することで、実際に獲得した賞球数に基づいて遊技シナリオを切り替えることが可能となるため、遊技者に対してより適正な遊技を提供し易くすることができる。
<追加実施形態4>
次に、上述した各実施形態、及び、各追加実施形態のパチンコ機10では、遊技者が遊技機の上皿に保持する遊技球が発射装置により遊技領域に発射強度に関わりなく、1分間に100発のペースで発射されるように構成されていた。これに対して、本追加実施形態4では、発射装置により発射される球量を条件に応じて可変可能に構成している。
具体的には、遊技盤13には複数の遊技領域(左側領域、右側領域)が区画形成されており、発射装置により発射される球の発射強度を可変させることにより、球を流下させる遊技領域を異ならせることが可能となるように構成しており、左側領域を流下するように球を発射させる左打ち遊技が実行された場合には、1分間に100発の球を発射可能となり、右側領域を流下するように球を発射させる打ち遊技が実行された場合には、左打ち遊技よりも少ない1分間に80発の球を発射可能となるように構成している。つまり、発射強度に応じて、発射速度(単位時間当たりに発射される球数)が異なるように構成している。このように構成することで、例えば、遊技状態として通常状態が設定されている場合には左打ち遊技が遊技者に有利な遊技方法となり、大当たり遊技中や遊技者に有利な遊技状態(時短状態等)が設定されている場合には右打ち遊技が遊技者に有利な遊技方法となるように構成されているパチンコ機10(例えば、図840参照)において、出玉率が上昇し難い期間よりも、出玉率が上昇し易い期間のほうが、単位時間当たりに発射される球数を抑制することができるため、単位時間当たりにおける出玉数の上昇度合いを抑制し易くすることができる。
なお、発射装置により発射される球量を可変させることで、単位時間当たりにおける出玉数の上昇度合いを抑制するために、上述した構成とは異なる構成を用いても良く、例えば、大当たり遊技が実行される場合に、それ以外の場合よりも発射速度を遅らせるように構成しても良い。また、出玉率が所定値よりも高い場合には、所定値よりも低い場合に対して、大当たり遊技中における不利期間(オープニング期間、インターバル期間、エンディング期間)にて発射速度を速め、大当たり遊技中における有利期間(ラウンド遊技期間)にて発射速度を遅くするように構成しても良い。
また、特別図柄抽選の実行権利を、所定数を上限に保留記憶可能なパチンコ機10においては、保留記憶数に応じて球の発射速度を可変させるように構成しても良く、例えば、保留記憶が上限値に到達している場合のほうが、上限値に到達していない場合よりも発射速度を速めることで、出玉率の上昇を抑えるように構成しても良い。一方、発射速度を可変させることにより、出玉率を増加させる技術思想を用いる場合には、上述した内容とは逆の思想を適用すれば良い。
また、球の発射速度を可変させる代わりに、パチンコ機10の遊技盤13に形成された遊技領域を流下する球の流下速度を可変させるように構成しても良く、例えば、遊技領域の特定第1位置から、その特定第1位置とは異なる特定第2位置へと球が流下するのに要する時間を可変させるように構成しても良い。
この場合、特定第1位置から特定第2位置へと球を流下させる流下期間を異ならせた複数の流路を設け、条件(出玉率等)に応じて球が流下し易い流路を切り替えるように構成しても良いし、1の流路を球が流下するのに要する時間が可変可能となるように球の流下時間を長くするための遅延手段や球の流下時間を短くするための短縮手段を設けるように構成しても良い。
<追加実施形態5>
次に、特別図柄の種別として複数の特別図柄種別を有するパチンコ機10を対象とした技術思想について、本追加実施形態5にて説明をする。従来より、複数の特別図柄種別(第1特別図柄、第2特別図柄)を有し、各特別図柄に対して特別図柄抽選の実行条件が成立した場合に特別図柄抽選を実行するものがある。そして、特別図柄抽選の実行条件が成立するまで、所定数を上限(例えば、各特別図柄に対して4個)に特別図柄抽選の実行権利を記憶(保留記憶)する機能を有するものがある。
このように構成された従来型のパチンコ機10では、第1特別図柄抽選が実行される場合と、第2特別図柄抽選が実行される場合とで、遊技者に付与される有利度合いを異ならせたものがあり、設定される遊技状態に応じて、実行され易い特別図柄抽選(実行権利を獲得し易い特別図柄種別)を異ならせることで、遊技者に有利な有利遊技状態と、その有利遊技状態よりも遊技者に不利な遊技状態と、を設定可能に構成されていることが一般的である。
さらに、第1特別図柄の実行権利と、第2特別図柄の実行権利と、を共に記憶している状態において、何れの実行条件が優先して成立するかは予め規定されており、例えば、実行権利を獲得した順番に各特別図柄抽選が実行される実行権利獲得順消化(第1入球口64に球が入球することで第1特別図柄抽選の実行権利を獲得可能で、第2入球口640に球が入球することで第2特別図柄抽選の実行権利を獲得可能に構成している場合には、入賞順消化)や、一方の特別図柄の実行条件よりも他方の特別図柄の実行条件のほうが優先して成立する優先消化(第1特別図柄抽選よりも遊技者に有利となる第2特別図柄抽選が優先して実行される特図2優先消化)や、各特別図柄抽選を並行して実行可能な同時抽選といったものがあり、予め定められた規則に則って各特別図柄抽選が実行されていた。
これに対して、本追加実施形態5では、上述した各実施形態や各追加実施形態にて算出される出玉率等に基づいて各特別図柄抽選が実行される優先度合いを異ならせるように構成している。具体的には、特図2優先消化が予め規定されているパチンコ機10において、出玉率が所定値よりも高い場合には、特図1優先消化へと切り替わり、第2特別図柄抽選よりも遊技者に不利となる第1特別図柄抽選が実行され易くなるように構成している。このように構成することで、算出された出玉率等に応じて、実行され易い特別図柄抽選の種別を異ならせることができるため、その後の出玉率の上昇度合いを制御し易くすることができる。
なお、これに限ること無く、例えば、遊技者に有利な遊技状態(確変状態)が継続する期間が所定期間を超えた場合に、実行され易い特別図柄抽選の種別を切替るように構成しても良いし、遊技者に不利な遊技状態(通常状態)が継続する期間が所定期間を超えた場合に、実行され易い特別図柄抽選の種別を切り替えるように構成しても良い。また、各特別図柄抽選の結果を示すための特別図柄変動の変動時間として設定される時間の長さを、特別図柄抽選の種別に応じて異ならせておき、実行され易い特別図柄抽選の種別を切替ることにより、単位時間当たりに実行される特別図柄抽選の回数を異ならせるように構成しても良い。
<追加実施形態5の遊技盤構成について>
本追加実施形態5では、上述した第Z8実施形態のパチンコ機10(図839参照)と同様に、第1特別図柄抽選の実行契機となる第1入球口64は、常時球が入賞可能に構成され、第2特別図柄抽選の実行契機となる第2入球口640には、電動役物640が付設され、普図当たり遊技にて電動役物640が開放状態へと可変制御される場合に入賞し易くなるように構成されている。そして、第2入球口640へと球を入球させ易い遊技状態、即ち、普通図柄の高確率状態が設定される遊技状態において、第2入球口640へと球を入球させるための遊技方法(例えば、右打ち遊技)で球を発射させた場合に、第1入球口64へも球が入球可能となるように遊技盤13が構成されている。このように構成することで、実行され易い特別図柄抽選の種別を第2特別図柄抽選から第1特別図柄抽選へと切替えた場合に、第1特別図柄抽選の実行権利を獲得していない状況を発生させ難くすることができる。
なお、これに限ること無く、実行され易い特別図柄抽選の種別を第2特別図柄抽選から第1特別図柄抽選へと切り替わった場合に、第2入球口640へと球が入賞したことに基づいて第1特別図柄抽選の実行権利を獲得可能とし、第1入球口64へと球が入賞したことに基づいて第2特別図柄抽選の実行権利を獲得可能に構成しても良い。このように構成することで、遊技盤13の盤面構造を気にすること無く、円滑に実行され易い特別図柄抽選の種別を切替ることができる。
<追加実施形態5の変形例について>
特別図柄抽選の実行態様を切り替える技術思想を用いて、下記に示す遊技性を有するパチンコ機10を構成しても良い。
特別図柄抽選の実行態様として、第1特別図柄抽選と、第2特別図柄抽選とが並行して実行される第1実行態様と、第2特別図柄抽選を第1特別図柄抽選よりも優先して実行させる第2実行態様と、第1特別図柄抽選を第2特別図柄抽選よりも優先して実行させる第3実行態様と、実行契機が成立した順に第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選を実行させる第4実行態様と、を設定可能なパチンコ機10を設け、特定の遊技状態(例えば、潜確状態)が設定された場合に、第1特別図柄抽選の実行契機と、第2特別図柄抽選の実行契機と、が共に成立させることが可能な遊技盤13の構成を用いる。
そして、設定される特別図柄抽選の実行態様に応じて、同一の遊技状態が設定されている場合において遊技者へ付与される有利度合いを異ならせた遊技を実行可能に構成する。具体的には、第1特別図柄抽選は第2特別図柄抽選よりも遊技者に不利な抽選が実行されるものであり、特定の遊技状態を終了させるための終了条件が成立し得る特別図柄抽選となる。一方、第2特別図柄抽選は遊技者に有利な抽選が実行されるものであり、特定の遊技状態が設定されている場合には、短時間の変動時間が他の遊技状態が設定されている場合よりも選択され易く規定されており、且つ、抽選結果として高確率で小当たり当選するように構成している。そして、第2特別図柄抽選の抽選結果に基づいて特定の遊技状態を終了させるための終了条件が成立し難く(第1特別図柄抽選よりも成立し難く)なるように構成している。
つまり、特定の遊技状態が設定されている状態では、第1特別図柄抽選が実行されること無く、第2特別図柄抽選のみが実行される状況が遊技者に最も有利な遊技状況となり、第1特別図柄抽選のみが実行される状況が遊技者に最も不利な遊技状況となる。
よって、上述した特別図柄抽選の各実行態様は、遊技者に有利となる実行態様の順で示すと第2実行態様、第1実行態様、第4実行態様、第3実行態様の順となる。このように特別図柄抽選の実行態様を切り替えることにより、同一の遊技状態(例えば、潜確状態)が設定されている状態において、遊技者への有利度合いを大きく異ならせることができる。
なお、特別図柄抽選の実行態様を切り替えるための切替条件としては、上述した追加実施形態5のように算出した出玉率に応じて成立する切替条件以外を設けても良く、例えば、確変継続回数に基づいて異なる実行態様を切り替えても良いし、大当たり当選した特別図柄の種別や、大当たり種別に応じて実行態様を切り替えても良い。また、特定の遊技状態が設定されている状態にて実行される特別図柄抽選の結果に基づいて実行態様を切り替えても良いし、特定の遊技状態にて実行される特別図柄抽選の回数に応じて実行態様を切り替えるように構成しても良い。
<追加実施形態6について>
上述した各実施形態や各追加実施形態では、算出した出玉率等によって大当たり遊技の態様や、特別図柄変動の態様を切り替えるように構成していた。具体的には、算出した出玉率等が所定範囲を逸脱し得る状況であると判別した場合に、各態様の長さを長くしたり、短くしたりすることで、出玉率等が所定範囲を逸脱し難くするように構成していた。この場合、例えば、大当たり遊技の態様としてオープニング期間、インターバル期間、エンディング期間を長く設定することで出玉率の上昇を抑える出玉制御が実行される場合がある。
この出玉制御が実行されている期間中に、出玉制御の実行条件が解消された場合には、大当たり遊技の途中段階で、大当たり遊技の態様を切り替えるように構成している。具体的には、1の大当たり遊技の態様を設定する処理を、大当たり遊技の開始時だけで無く、複数回に渡って(前半期間、後半期間を含む複数の期間に分けて)設定するように構成している。これにより、現状の出玉率に対応した態様で大当たり遊技を実行させることができる。
また、この技術思想を上述した第Z2実施形態におけるパチンコ機10に適用した場合には、出玉率が下限値(30%)に到達するまでの条件を大当たり遊技の前半期間にて遊技者に報知し、前半期間が終了した時点における出玉率が下限値を下回っていると判別した場合に、後半期間において監視レベルEXが設定されている場合と同様の態様(ストック放出)で大当たり遊技を実行するように構成すると良い。これにより、出玉率を下げることを目的とした遊技を遊技者に意欲的に行わせるという斬新な遊技性を提供することができる。
<追加実施形態7について>
次に、上述した第Z1から第Z10実施形態におけるパチンコ機10において主制御装置110にて設定される各種コマンドの内容と、音声ランプ制御装置113にて管理する内容のバリエーションについて説明をする。
上述した第Z1から第Z10実施形態におけるパチンコ機10では、主制御装置110にて特別図柄抽選の結果を示すための変動パターンを決定する際に、設定されている監視レベルに基づいて変動パターンを決定し、決定した変動パターンに対応する変動パターンコマンドを設定するように構成しているが、この変動パターンコマンドに対して設定されている監視レベルを示す情報を含ませるように構成しても良い。このように構成することで、監視レベルを示すレベルコマンドを別途音声ランプ制御装置113へと送信する必要が無くなる。
また、大当たり遊技を実行することを示すためのコマンド(大当たり開始コマンド)に対して、監視レベルを示す情報を含ませるように構成しても良い。
また、主制御装置110から監視レベルを決定するのに要する情報を示すためのコマンド(アウト数カウンタの値を示すコマンドや、賞球数の値を示すコマンドや、経過時間を示すためのコマンド)を音声ランプ制御装置113へと出力し、その出力されたコマンドに基づいて音声ランプ制御装置113にて現在の監視レベルを特定するように構成しても良い。このように構成することで、現在の監視レベルを示すための情報を出力する必要が無くなるため、例えば、主制御装置110から出力される情報を抜き出すことで現在の監視レベルを不正に取得されてしまうことを抑制することができる。
さらに、上述した不正行為を抑制するために、実際の管理には用いることの無いダミーの情報を示すダミーコマンドを出力するように構成しても良い。
加えて、主制御装置110から監視レベルに関する情報を示すコマンドを出力する事無く、設定されている遊技状態を示す状態コマンドや、変動パターンコマンドに含まれている情報に基づいて音声ランプ制御装置113にて演出態様を設定するように構成しても良い。具体的には、状態コマンドに基づいて、所定期間内に実行された大当たり回数や大当たり遊技内容を特定し、その特定情報を保持し、さらに、変動パターンコマンドに基づいて決定された変動時間を示す情報を保持し、保持している情報を複合的に判別することで現在の状況を判別するように構成しても良い。
また、監視レベルでは無く、出玉率(期間出玉率)を示すコマンドのみに基づいて演出態様を決定しても良い。
<追加実施形態8について>
上述した第Z1実施形態〜第Z10実施形態、及び各追加実施形態では、所定期間(例えば、1時間や、アウト球数が6000個に到達するまでの期間)の間に、遊技者へと払い出される賞球数が所定個数(例えば、13200個)を越え難くするために、払い出された賞球数に基づいて、賞球数が払い出される性能(出玉性能)、即ち、単位時間当たりに払い出される賞球数の量や、アウト球数に対する賞球数の割合を可変させるように出玉制御(第1出玉制御)を実行するように構成していた。
つまり、賞球数が所定個数を越え難くなる(越えないようにする)という着想で様々な技術思想を説明した。これに対して、賞球数が所定個数を超えた場合、或いは、遊技者が賞球数を多く獲得することが可能な有利状態が終了するまでに賞球数が所定個数を超えることが確定した場合に対する技術思想について説明をする。
例えば、既に払い出された賞球が回収される技術思想。例えば、既に遊技者に払い出された賞球のうち、発射されていない球を直接回収可能な回収機構を設け、賞球数が所定個数を超えた場合に、回収機構を用いて余剰分の賞球を回収するように構成する。このように構成することで、賞球数を減算することが可能となる。
例えば、有利状態(賞球を多く獲得可能な大当たり遊技状態や、小当たり遊技が頻繁に実行される遊技状態や、次回の大当たり遊技が実行されるまで高確率で大当たり当選する遊技状態や、通常時よりも多くの賞球の払い出されるように通常時よりも特定の入球口(入賞口)へと球が入球(入賞)し易くなる遊技状態)を強制的に終了させる終了手段を設け、賞球数が所定個数を超えた場合に、有利状態を強制的に終了させる。
ここで、強制的に終了させる技術としては、通常よりも高速で有利状態の終了条件を成立させる第1技術思想や、通常とは異なる特殊終了条件を設定可能にし、新たに設定された特殊終了条件が成立したことに基づいて有利状態を終了させる第2技術思想や、有利状態を終了させるのでは無く、有利状態中に実行される遊技(球の発射)を実行不可(困難)にする第3技術思想がある。
ここで、第1技術思想としては、例えば、有利状態として10ラウンド大当たり遊技が実行されている最中(例えば、5ラウンド目)に有利状態を終了させる場合に、残りのラウンド遊技を高速で終了させたり、大当たり遊技中に開放動作される可変入賞装置を複数設けたパチンコ機10においては、ラウンド遊技として開放動作される可変入賞装置65を切り替えることで球を入賞させ難くすることで有利状態を終了させる構成がある。なお、この構成については、上述した第Z10実施形態に記載された構成を適用すると良い。
また、第2技術思想としては、例えば、有利状態として10ラウンド大当たり遊技が実行されている最中(例えば、5ラウンド目)に有利状態を終了させる場合に、大当たり遊技の終了条件として、1秒経過した場合に成立する特殊終了条件を新たに設定する。これにより、特殊終了条件を設定した1秒後に大当たり遊技を終了させることができる。なお、特殊終了条件として別の条件を設定しても良く、例えば、可変入賞装置の特定入賞口へと球が1個入賞した場合に成立する条件や、遊技者が球を発射した場合に成立する条件を設定可能に構成しても良い。
<追加実施形態9について>
上述した第Z1実施形態〜第Z10実施形態、及び各追加実施形態では、所定期間(例えば、1時間や、アウト球数が6000個に到達するまでの期間)の間に、遊技者へと払い出される賞球数が所定個数(例えば、13200個)を越え難くするために、払い出された賞球数に基づいて、賞球数が払い出される性能(出玉性能)、即ち、単位時間当たりに払い出される賞球数の量や、アウト球数に対する賞球数の割合を可変させるように出玉制御(第1出玉制御)を実行するように構成していた。
これに対して、本追加実施形態9では、主制御装置110の処理負荷や記憶容量、即ち、払い出された賞球数に基づく情報(例えば、賞球数の加算値、賞球数を演算して算出した出玉率、上限値から払い出された賞球数を減算した残球数等)を算出する処理や、その処理により特定された情報を一時的に記憶するための記憶手段の記憶容量を削減することで、主制御装置110の構成を簡素化するために、実際に払い出された賞球数を見るのでは無く、実際に行われた遊技の結果に基づいて、後に実行される遊技の内容を制御するように構成している。
例えば、大当たり遊技の終了後に、遊技者に有利な有利遊技状態が設定される大当たりに当選した場合、その大当たり当選するまでに継続していた有利遊技状態の長さに応じて、大当たり遊技終了後に設定される有利遊技状態の長さを決定する構成。つまり、大当たり遊技の前後に有利遊技状態が設定される状況が発生する場合において、その前後の有利遊技状態期間の均一化を図る技術思想を有する構成。このように構成することで、有利遊技状態を設定する処理が実行される場合に、過去の有利遊技状態の設定状況(期間の長さ)に応じて、次に設定される有利遊技状態の設定状況(期間の長さ)を決定することが可能となる。よって、過去の遊技状況に関わらず、有利遊技状態を設定する場合に対して、設定される有利遊技状態全体の期間を均一化し易くすることができる。なお、この場合、有利遊技状態が設定される期間の長さ、或いは、有利遊技状態が継続していた期間の長さ
とは、実測値でも良いし、継続し得る最大期間の長さを用いても良い。
例えば、特定期間内における有利遊技状態が設定される期間の最大量を予め規定する技術思想。例えば、特定期間内における大当たり遊技の実行回数に応じて、大当たり当選確率を可変させる構成。有利遊技状態が設定されている状態で実行された特別図柄抽選の回数に応じて大当たり当選のし易さを可変させる構成。例えば、確変継続回数が所定回数となった場合に、確変継続回数の上限値を切り替える構成。
具体的には、特定期間(例えば、1時間や、アウト数カウンタの値がアウト球6000個分加算される期間)において設定可能な有利遊技状態(例えば、確変状態)の上限設定条件として、特別図柄抽選回数100回を上限とした上限回数を設定し、特定期間内においては、大当たり遊技に当選した回数や、大当たり遊技終了後に確変状態が設定された回数に関わらず、上述した上限回数に基づいて有利遊技状態の継続期間を設定するように構成する。このように構成することで、特定期間内において設定される有利遊技状態期間にばらつきが生じ難くすることができる。
また、上述した上限設定条件の内容を出玉率等で可変させるように構成しても良いし、特定期間の長さを可変させるように構成しても良い。また、特定期間内において実行される大当たり遊技の回数に上限値を設定し、その上限値と特定期間の残期間とに基づいて大当たり遊技の実行のされ易さを決定する要素(例えば、大当たり確率や、特別図柄抽選の実行のし易さや、V入賞確率など)の内容を切り替えるように構成しても良い。
このように、実際に払い出された賞球数の量を監視する技術を用いること無く、実際の遊技結果に応じて、後の遊技内容を制御可能に構成を用いた場合であっても、遊技者に対して過剰に賞球を払い出してしまう機会を発生し難くすることができる。
<追加実施形態10>
第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選とを並行して実行可能な遊技機(所謂、同時変動タイプ)のパチンコ機10に、上述した各実施形態、及び、各追加実施形態にて記載した技術思想を適用しても良く、その構成について説明をする。
遊技球を予め定められた特定の発射間隔以上の発射間隔で発射可能な発射手段と、その発射手段により特定方向に発射された遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて所定の判別情報を取得可能な取得手段と、その取得手段により取得された前記所定の判別情報を用いて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が予め定められた第1の判別結果となったことに基づいて遊技者に有利な第1遊技(大当たり遊技)を実行する第1遊技実行手段と、前記判別手段の判別結果が前記第1の判別結果とは異なる第2の判別結果となったことに基づいて、前記第1遊技よりも有利度合いが低い第2遊技(小当たり遊技)を実行する第2遊技実行手段と、前記第1遊技の実行が終了した後の遊技状態として、遊技者に有利な第1遊技状態(確変状態)を設定することが可能な第1遊技状態設定手段と、所定の付与条件が成立したことに基づいて、遊技者に対して所定の特典を付与する特典付与手段と、前記特典付与手段により付与された前記所定の特典の付与量が予め定められた特定条件を満たしたことに基づいて、前記第1遊技状態よりも前記第2遊技が実行され易くなる第2遊技状態(潜確状態)を設定する第2遊技状態設定手段と、を備え、前記第2遊技状態は、少なくとも前記特定方向へと前記特定の発射間隔で遊技球を発射し続けた場合に、前記第1遊技状態よりも前記特典付与手段により前記付与される前記所定の特典の付与量が少なくなり易く構成する。
つまり、第1特別図柄抽選よりも第2特別図柄抽選のほうが小当たり当選し易いように構成し、且つ、遊技状態として潜確状態が設定されている場合には、第1特別図柄抽選の抽選結果が停止表示されるよりも、第2特別図柄抽選の抽選結果が停止表示され易くなるように構成する。そして、特別図柄抽選で大当たり当選した場合には、その大当たり遊技終了後に確変状態が設定される。そして、確変状態が設定されている状態にて監視レベルが4以上となった場合に、確変状態から潜確状態へと移行する。そして、潜確状態へと移行した場合には、第2特別図柄抽選に基づいて小当たり遊技が頻繁に実行される。そして、小当たり当選した場合には、遊技状態が切り替わらないように構成する。つまり、潜確状態中に小当たり当選した場合には、小当たり遊技中も、その小当たり遊技の終了後も、継続して潜確状態となるように構成する。
この場合、小当たり遊技が頻繁に実行される潜確状態における平均出玉率が100%を越えるように(確変状態よりも高くなるように)遊技仕様を設計した場合には、潜確状態へと移行することが遊技者に有利な移行条件が成立したことになる。一方、潜確状態における平均出玉率が100%を下回るように(確変状態よりも低くなるように)遊技仕様を設計した場合には、遊技者に不利な移行条件が成立したことになる。
なお、潜確状態における平均出玉率を、潜確状態へと移行した際の遊技状況に応じて可変可能に構成しても良い。この場合、例えば、小当たり当選する確率として第1確率と、その第1確率よりも低い第2確率とを含む複数の確率のうち、何れかを設定可能に構成したり、1回の小当たり遊技にて獲得し得る賞球数が異なる第1小当たり遊技と、第2小当たり遊技と、を実行可能に構成し、低い出玉率が設定される潜確状態では、獲得し得る賞球数が少ない第1小当たり遊技が頻繁に実行されるように構成し、高い出玉率が設定される潜確状態では、獲得し得る賞球数が多い第2小当たり遊技が頻繁に実行されるように構成する。
さらに、潜確状態中における第2特別図柄変動の変動時間の長さを切り替えることで、単位時間当たりに実行される小当たり遊技の実行回数を異ならせ、潜確状態における平均出玉率を異ならせるように構成しても良いし、上述した各実施形態や各追加実施形態に記載した各種手法を用いて、潜確状態中における平均出玉率を切り替えるように構成しても良い。
<その他の実施形態>
次に、上記した各実施形態および各追加実施形態で説明した遊技機の構成に対して、付け加えたり、構成を置き換えてもよい構成について説明する。
上記した遊技機は、遊技者が遊技機の上皿に保持する遊技球が発射装置により遊技領域に発射強度に関わりなく、1分間に100発のペースで発射されるように構成されている。一時間の間、発射ハンドルを操作して継続して遊技球を発射する遊技を継続すると6000発の遊技球が遊技領域へと発射される。遊技領域には、入球することで当否判定(判別)が実行される第1入球手段(第1始動口)や第2入球手段(第2始動口)が配置され、遊技球が入球することで当否判定が実行され、当否判定結果が小当たりや、大当たり等の特定の当否判定結果(特定の判別結果)となると、小当たり遊技や大当たり遊技として、遊技球が入球し難い(入球不可能)な閉鎖状態から入球容易となる開放状態へ可変入球手段(大入賞口)が可変されることで、遊技球が可変入球手段に入球することで、予め定められた賞球として、可変入球手段へ1球入球する毎に所定数(例えば、15球)の遊技球が遊技者に払い出される。また、遊技領域に配置された第1入球手段や第2入球手段、その他の一般入球手段(一般入賞口)に遊技球が入球した場合にも賞球として入球手段毎に定められた数(例えば、第1入球手段、第2入球手段では2球、一般入球手段では10球)の遊技球が遊技者に払い出されるように構成されている。一方、遊技領域に発射された遊技球のうち、どの入球手段にも入球しなかった遊技球は、アウト口へと入球し、賞球が払い出されることなく、遊技機の外部へと排出されるように構成されている。
遊技機において、大当たり遊技が実行されると、その後の遊技状態が大当たりと判定される当否判定確率(判別確率)が高くなる確変遊技状態(特別遊技状態)が所定の割合で設定されるように構成されているものがあり、大当たり遊技後も、短期間で連続して大当たりが実行され易く構成されている。確変遊技状態は、次に、大当たりと判定されるまで継続する構成で設定されている遊技機もあれば、所定回数の当否判定が実行されることに基づいて当否判定確率が低い通常確率となる通常遊技状態が設定される遊技機もある。
確変遊技状態が大当たり遊技毎に連続して設定される場合には、短期間に多量の賞球が遊技者に払い出されることとなり、発射した遊技球に対する差球が多くなる。短期間に過剰に差球が多くなると、遊技店の利益が大きく損なわれたり、射幸性が高くなることで、遊技に対する依存やのめり込み等の不具合をもたらす虞があり、遊技機側で短時間の差球が一定限度となるような構成が求められていた。単に、賞球数を減らしたり、当否判定確率を極端に低くする構成では、遊技者が遊技に対する意欲を失ってしまい、遊技頻度の低下による遊技店の損害が発生してしまう虞があり、遊技に対する意欲を継続しつつ、短時間の差球が過剰(短時間当たりの賞球の払い出しが過剰)とならない遊技機が求められている。
なお、確変遊技状態が設定されない構成の遊技機等では、大当たり遊技後の遊技状態が当否判定の確率は可変せずに、当否判定結果を示すための特別図柄(識別情報)の動的表示期間が短くなり、第2入球手段に遊技球を入球させ易くする電動役物(可変手段)の可動(可変)頻度が高くなる時短遊技状態が設定される。この遊技機では、第1入球手段よりも第2入球手段に遊技球が入球することで小当たりと判定される確率が予め高く設定されており、時短遊技状態となると、第2入球手段に入球させ易くされることで小当たり遊技が実行され易くなる。小当たり遊技では、小当たり専用の可変入球手段が開放状態とされ、入球した遊技球がV入賞口(特定領域)を通過することで、小当たり遊技後に大当たり遊技が実行される。時短遊技状態が大当たり遊技後にも継続して再度設定される(大当たり遊技中は、時短遊技状態は解除され、通常遊技状態が設定される)かは、小当たりと判定される契機となった第2入球手段へ入球した際に取得される各種乱数値(各種カウンタ値)により決定される。具体的には、小当たり、大当たり、外れ等を判定する大当たり乱数値、小当たり種別、大当たり種別を決定するための種別乱数値、判定結果を示すための識別情報の動的表示種別(変動パターン種別)を決定するための変動種別乱数値が第1入球手段、第2入球手段へ入球したタイミングで取得されて、その値に基づいて、各種判定が実行される。時短遊技状態が設定されるかの判別は、種別乱数値によって決定される。即ち、小当たり種別によってV入賞した大当たり遊技後の遊技状態が決定される。なお、大当たり乱数値によって、大当たりと判定され、大当たりが実行された場合には、大当たり種別によって、大当たり遊技後に時短遊技状態が設定されるか決定される。時短遊技状態の設定については、当否判定を実行したタイミングで予め大当たり遊技後(V入賞した場合)に時短遊技状態を設定するためのデータを設定しておいてもよいし、大当たり遊技後に、取得している乱数値を判別して、その結果に基づいて時短遊技状態を設定してもよい。
このような構成における遊技機においても、時短遊技状態が連続して大当たり遊技後に設定されることで、短時間(例えば、1時間)での賞球の払い出しが過剰(差球が過剰)となることで、遊技店の利益が大きく損なわれたり、射幸性が高くなることで、遊技に対する依存やのめり込み等の不具合をもたらす虞があり、遊技機側で短時間の差球が一定限度となるような構成が求められていた。
上記した課題を解決するための解決手段を下記に記載する。
当否判定結果を示すための識別情報は、第3図柄表示装置81に動的表示が開始され、所定の動的表示期間が経過すると、判定結果を示すための態様で停止表示される。動的表示期間は、複数設定されており、当否判定結果、保留数(第1入球手段、第2入球手段に遊技球が入球した場合に、各種乱数値が取得され、当否判定が実行される前に記憶されている数。第1入球手段、第2入球手段とのそれぞれに対して4球が設定されており、予め定められた判定順序(第2入球手段優先や、入球順等)によって、当否判定が実行され、動的表示が開始される)、取得されている変動種別乱数値に基づいて変動期間が設定された変動表示種別(動的表示期間が設定された動的表示種別)が決定される。この場合に、複数の動的表示期間が設定された動的表示テーブルが複数、遊技機には設定されており、遊技状態や、小当たり遊技、大当たり遊技等が実行された所定期間(所定回数の当否判定が実行されるまでの期間)または所定条件が成立するまでの期間(所定の抽選に当選するまでの期間等)で決定されたモード等によって、動的表示種別を決定するための動的表示テーブルが決定される。この動的表示テーブルには、動的表示期間が長く(例えば、30秒以上)決定され易い(動的表示期間が決定される確率が高く設定された)動的表示テーブルや、時短遊技状態等で設定される動的表示期間の短い(例えば、1秒以下)動的表示テーブルが設定されている。
ここで、一定期間(1時間や発射数が6000発を超えるまでの期間)に遊技者に払い出された遊技球の数(賞球数)が一定数(例えば、13000発)以上となった場合に、長い動的表示期間が決定され易い動的表示テーブルを設定するように切り替えることで、大当たりや小当たりが実行されるまでの間隔を長くすることができ、一定期間(短時間)で遊技者に払い出される賞球数が過剰となってしまう不具合を抑制できる。なお、一定期間を経過したタイミングや、一定期間内に大当たり遊技が開始されることができない期間(例えば、通常で設定される動的表示テーブルで決定される大当たり変動時間の最短期間と同じ期間が一定期間の残り期間となった場合)と場合に通常の動的表示テーブルに切り替えるようにされる。なお、長い動的表示テーブルでは、リーチ表示態様、スーパーリーチ表示態様(特殊動的表示態様)が実行されることで、遊技の興趣の低下を抑制できる。
なお、長い動的表示期間として決定され易くされているのは、大当たりや小当たりの場合に限ってもよい。また、選択される動的表示期間は、一定数(13000発)の賞球数が払い出されるまでに必要な最短期間を一定期間から減算した特定期間で設定しておくことで、一定期間内に予め上限の払い出し賞球数(例えば、13200発)と定めた数を超えることを防ぐことができる。さらには、長い動的表示期間が実行されることで、遊技が単調となってしまうことを防ぐために、上記した特定期間の半分の期間を小当たり、大当たりとなった場合に決定される動的表示期間としてもよい。このようにすることで、特定期間が半分経過したタイミングで大当たり遊技が開始されたとしても、その後に再度特定期間内に大当たり遊技が開始されることを抑制できるので、上限の払い出し数を大幅に超えてしまう不具合を抑制できる。また、一定数を超えた場合に、一定期間が経過するまでの残り期間を判別して、その残り期間に対応して動的表示期間を当たり変動期間として設定するように構成してもよい。また、当たり変動期間だけでなく、大当たりが実行されるまでの複数の動的表示期間で残り期間が経過するように適宜設定するように構成してもよい。
また、一定数の賞球数が払い出された場合には、保留球の先読み(事前判定)を実行した結果に基づいて大当たりとなる保留球の前に実行される識別情報の動的表示期間を長くするように構成してもよい。また、大当たりとなる保留球が記憶されたことに基づいて、既に記憶されている保留球(大当たり保留球よりも先に実行される保留球)を含めた保留球に対応する動的表示期間をそれぞれ長くすることで一定期間を経過するように構成してもよい。これにより、事前判定の結果が大当たり当選するとの判定結果となった場合に、その大当たり当選に基づく大当たり遊技が実行されるタイミングを遅らせることが可能となるため、所定期間内において遊技者に過剰に賞球を払い出してしまうことを抑制することができる。
なお、本技術思想を用いて例えば、一定数の賞球数が払い出されていない場合には、保留球の先読み(事前判定)を実行した結果に基づいて大当たりとなる保留球の前に実行される識別情報の動的表示期間を短くするように構成してもよい。これにより、遊技者に払い出された賞球数が少ない状態において、いち早く大当たり遊技を実行させることができる。
また、一定期間が経過するまでの期間で、確変遊技状態や時短遊技状態(確変遊技状態が設定されない遊技機)が連続して設定(大当たりが実行される毎に設定)された回数に対応して、動的表示テーブルを設定するように構成してもよい。この場合には、決定され易区設定された動的表示期間の長さが動的表示テーブル毎に異なる(1の動的表示テーブルでは、平均15秒、2の動的表示テーブルでは、平均30秒の動的表示期間が決定され易い等)ようになっており、連続回数が増すごとに動的表示期間が長いものが決定され易くするように構成してもよい。
また、大当たり遊技後に通常遊技状態が設定されず、確変遊技状態が連続して設定される回数が予め決定されている構成(大当たり遊技の連続回数(確変継続のリミッタ回数))とすることで、一定数以上の賞球が払い出されることを抑制してもよい。この場合、一定期間内にリミッタ回数を到達して場合には、一定期間が経過するまで、長い動的表示テーブルに切り替えるように構成することで、リミッタ回数到達後に一定数を超えてしまう不具合を抑制できる。大当たりのみ長い動的表示期間が決定されるようにすることで、遊技の興趣を低下することを抑制できる。また、一定期間における賞球数を判別して、リミッタ回数を可変させるように構成してもよい。具体的には、リミッタ数を100回として、一定数を超えることができる回数としておい、一定期間内における賞球数が一定数を超えた場合にリミッタ回数をその場合における連続回数に可変させて、リミッタ上限としてもよい。また、リミッタ回数を予め設定せず、一定数を超えた場合にリミッタ回数を設定して、確変遊技状態が継続されないように構成してもよい。
さらに、上述したリミッタ回数に到達した場合に、確変状態中に払い出された(獲得した)賞球数の合計数に基づく情報(例えば、アウト数との差分値を示す情報や、払い出された賞球数の合計値を示す情報や、出玉率等)に基づいて、リミット到達後の遊技状態や、特別図柄変動(動的表示)の期間を選択するための変動パターンテーブル(動的表示テーブル)を切り替えるように構成しても良い。このように構成することで、賞球数に基づいてリミッタ回数を可変させ、さらに、リミッタ回数到達後の遊技状況も切り替えることができる。
加えて、上述した構成を用いた場合には、確変状態がリミッタ回数に到達する場合よりも、リミッタ回数に到達すること無く終了する場合のほうが、遊技者に有利となるように構成しても良い。これにより、確変状態がリミッタ回数到達以外の条件で終了することを期待させるという斬新な遊技性を提供することができる。
また、一定期間における大当たりの実行回数によって設定される動的表示テーブルを可変させて実行される動的表示期間が長くなるように設定することで一定数を超えないように構成してもよい。
また、一定期間における賞球数が所定数(500発等)よりも少ない場合には、その一定期間が経過した後の一定期間における動的表示テーブルを短い動的表示期間が決定され易い(例えば、外れの場合、5秒以下等)種別を設定し易くしてもよい。このように設定することで、著しく賞球の払い出しが少なく、遊技者の損害が大きくなってしまい、興趣が低下してしまう不具合を抑制できる。
また、一定期間における賞球数が一定数以上となり、長い動的表示期間が決定され易い特定の動的表示テーブルが設定されている状態で一定期間が経過した場合には、通常状態よりも短い動的表示期間が決定され易い特殊動的表示テーブルが決定されるように構成してもよい。このように構成することで、特定の動的表示テーブルが設定されたことで、遊技を止めてしまうことを抑制することができる。また、特殊動的表示テーブルは、決定される動的表示期間は、通常で設定される動的表示テーブルと同一として、表示される動的表示態様が特殊態様とするように構成してもよい。このように構成することで、一定数を超えた遊技者のみ特殊な動的表示態様を見せることができ、遊技者に特典と感じさせることができる。
一定期間における一定数を超えた場合に、大当たり遊技における可変入球手段の開放パターンを可変させてもよい。具体的には、1ラウンドの開放パターンとして0.1秒の短開放を50回繰り返した後に、残りの開放期間を開放させるようにする特殊開放パターンが一定数を超えた場合に実行されるようにしてもよい。このように構成することで、ラウンドの消化時間が長くなり、大当たり遊技の消化時間を長くして、一定数を大きく超える不具合を抑制できる。なお、一定数を超えた場合には、各ラウンド(大当たり遊技は、例えば15ラウンド)を短開放のみにして、遊技球がほとんど入球しないようにすることで、大当たり中の入賞を減らしてもよい。
また、一定数を超えた場合に、大当たり遊技におけるオープニング期間、ラウンド間期間、エンディング期間が長くなることで、大当たり遊技における消化時間を長くするように構成してもよい。また、一定時間を経過するまでの残り期間を判別して、その期間に対応した期間をオープニング期間として実行して、1ラウンド目の開始を遅らせることで、一定期間後に賞球が払い出される易くしてもよい。
確変遊技状態が設定された後に、所定回数以内(例えば、10回転以内)で大当たり遊技が開始された場合に、オープニング期間、インターバル期間、エンディング期間を長くするように構成してもよい。
確変の継続回数(連続した大当たり遊技後に確変遊技状態が連続して設定される回数)によりオープニング期間、インターバル期間、エンディング期間を可変して設定するように構成してもよい。また、上記した各ラウンドの開放期間(開放パターン)を可変させてもよい。
オープニング期間、インターバル期間、エンディング期間を大当たりした場合に設定されている動的表示テーブルの種別によって可変させてもよい。この場合には、一定数を超えたら長い動的表示テーブルの種別が設定される。
一定期間における払い出された賞球数に対応して、オープニング期間、インターバル期間、エンディング期間、開放期間(開放パターン)を可変させることで、一定期間における払い出される賞球数を抑制するように構成してもよい。
一定期間における一定数を超えることとなる大当たり遊技が実行される大当たりの動的表示における識別情報の確定停止期間を延長(10分や、一定期間経過までの残期間)させるように構成してもよい。また、動的表示させる期間を長くするように構成してもよい。
一定期間に連続して実行された大当たり遊技の回数(確変中に継続して実行された連続回数)によって、オープニング期間、インターバル期間、エンディング期間、開放期間(開放パターン)を可変させてもよい。ここで、所定回数の連続した大当たり遊技において、長い大当たり遊技期間とする場合に、スペシャルエンディング演出をすることで、興趣の低下を抑制できる。
一定期間における一定数以上となった場合には、遊技球の発射間隔を長くするように構成してもよい。このように構成することで、当否判定間隔も長くでき、一定数を超えることを抑制できる。一定期間が経過することに基づいて、通常の発射間隔に戻される。一定期間において大当たりのリミッタ回数に到達した場合に、遊技球の発射間隔を長くするように構成してもよい。
確変が設定されない遊技機において、V入賞口に遊技球が入球したことに基づいて発射間隔を長くさせるように構成してもよい(一定期間に一定数以上となった場合に実行してもよい)。
大当たり遊技の開始に基づいて、発射間隔を長くさせるように構成してもよい(一定期間に一定数以上となった場合に実行してもよい)。
発射間隔を、遊技状態、変動パターン群、大当たり図柄、獲得遊技球数、発射球数、時間、役物等の作動状態(条件装置、役連、特電等)で可変させるように構成してもよい。また、上述した構成は、単位時間当たりにおける遊技領域を流下球の数を減らすことを目的としたものであって、上述した遊技球の発射間隔を長くする構成以外を用いても良く、例えば、発射間隔を変更すること無く、遊技領域を流下し得ない遊技球を発射するように構成しても良いし、発射強度を可変させるように構成しても良い。
また、役物等の作動状態に応じて発射間隔を可変させる場合としては、例えば、遊技者が賞球を獲得し難い状況から、賞球を獲得し易い状況へと切り替わる契機(特定領域を球が通過したことを契機に賞球を獲得し易い状況へと切り替わる遊技性である場合には、特定領域を球が通過したことを契機に、特別図柄抽選で大当たり当選したことを契機に賞球を獲得し易い状況へと切り替わる遊技性である場合には、大当たり当選したことを契機)が成立した場合に発射間隔を可変させるように構成すると良く、遊技者に対して短期間で多くの賞球数を払い出させるためには発射間隔が狭くなるように可変させ、遊技者に対して短期間で払い出される賞球数を少なくさせるためには発射間隔が広くなんるように可変させるように構成すれば良い。
一定期間に上限数の払い出し(例えば、13200発)が実行された場合に、強制的に大当たり遊技を停止して、通常の遊技状態に戻すように設定してもよい。その後、一定期間が経過するまで、大当たり遊技や小当たり遊技の実行を停止したり、大当たり遊技や小当たり遊技の実行をストックするように構成してもよい。また、強制的に大当たり遊技が停止した場合には、次に実行される識別情報の変動を一定期間が経過するまで停止させるように構成してもよい。変動が開始されない期間には、当否判定を示すための識別情報とは異なる演出が実行されたり、遊技者の操作に基づくゲーム等が実行されたり、映画等が上映されてもよい。
なお、遊技機は、発売前に所定の規則を満たしているか検査が実行されることが一般的であり、試験の内容に一定期間に上限数以上の賞球が払い出されるかが実射することにより試験される。その実射試験における一定期間に対する上限数に対応するデータが遊技機に予め記憶されており、実射試験において上限数に達した場合に、遊技機が初期化されたり、大当たり遊技が強制的に終了されたり、払い出しが無効となるように構成してもよい。
また、遊技機にRTC等の日時を識別できる機能を設け、一日毎に払い出される賞球数の上限を設定し、その後は、遊技停止や、大当たりの実行がされなくなったりする構成としてもよい。
確変遊技状態が設定されてから、通常遊技状態(大当たり遊技中除く)が設定されるまでに実行された大当たりラウンド数が予め定められた上限数となった場合に、上記した抑制するための設定(動的表示テーブルの設定や、大当たり遊技の実行パターンの可変、遊技停止等)が実行されるように構成してもよい。また、これ以降に提示する方法を設定するように構成してもよい。
また、一定期間で一定数以上の賞球が払い出された場合には、一定期間が経過するまでの間、当否判定において大当たりや小当たりの判定される確率を0%となるように設定してもよい。このような場合には、発射した遊技球と同数の遊技球を遊技者に払い出すように設定してもよい(賞球は払い出さない(入球しても無効球とする))。それに限らず、第2入球手段に付随する電動役物は時短状態と同等の状態で可変させて、第2入球手段に入球させて賞球を払い出すことで、大当たりや小当たりとならない期間であっても、遊技者が遊技球を発射しても遊技者の損害が過剰にならないようにすることができる。また、大当たりや小当たりの当選確率が0%となった場合には、発射した遊技球が全て入球可能となる入球口を開放状態として、その入球口に入球させて賞球を1球毎に1球払い出すことで、遊技者に損害を与えないようにしてもよい。また、大当たりや小当たりの確率が0%とされた場合に、一定期間が経過した後に、遊技者に有利となるように第2入球手段に付随する電動役物の開放期間を長くするように構成して、遊技者に多くの賞球が払い出されるようにすることで、遊技者に上限に達して制限がされたことによる特典を付与するように構成してもよい。特典としては、時短遊技期間の延長(100回の変動までを200回まで等)や、賞球数の増大(第1、第2入球手段への1入球に対する賞球を2倍等)、所定数の遊技球を払い出し(例えば、1000発等)としてもよい。このようにすることで、一定期間大当たりや、小当たりが実行されない構成と分かっていても、一定期間経過後の特典を受け取るために継続して遊技を実行させることができる。
大当たりが判定され、大当たりを示すための識別情報が停止表示された後、遊技領域に配置された大当たり遊技が開始される作動ゲートに遊技球を通過させることで大当たり遊技が開始される構成として、遊技領域は、右打ち領域と左打ち領域(遊技領域には、左側流路、右側流路を流下させる流路が区画されて形成されており、発射強度を可変させることで、左側流路を流下させる遊技方法(左打ち)と右側流路を流下させる遊技方法(右打ち)とを選択可能に構成されている)とが形成されている。右打ち(ほぼ発射した遊技球の全てが右側流路を流下する遊技)すると、12発に1球(約7.2秒に1球)の割合程度で作動ゲートに通過するように構成される一方、発射された遊技球は一般入球手段等に入賞し難いように構成されているので、消費する球が多くなる。また、左側流路に遊技球を流下させることで、1000発に1球(約10分に1球)の割合で作動ゲートに通過する一方、1個の賞球が払い出される一般入賞口に入賞し易いため、遊技者の球減りは軽減させることができるように構成されている。このように構成することで、左打ちを遊技者にさせて持ち球の消費を抑制させて遊技をするように促す構成とすることで、大当たり遊技の開始を遅らせやすくでき、短時間に多量の賞球が払い出される不具合を抑制できる。
また、大当たり遊技が開始される場合に開放状態にされる可変入球手段を右打ち流路を流下した遊技球が入球可能となる位置に配置して、左側流路を流下した遊技球が入球(通過)可能となる大当たり遊技を終了させる入球手段(ゲートでもよい)を配置して、大当たり遊技の最終ラウンド(最終ラウンドでなくてもよい、例えば、7ラウンド、毎ラウンドでもよい)を遊技球が入球困難(10球に1球入球できる間隔等)となる開放時間で開放させる動作を10分間継続させるように構成して、大当たり終了させる入球手段に遊技者が入球させることで大当たり遊技を強制的に終了させるように構成することで、大当たり遊技の時間が長くなるように構成してもよい。また、早く次の遊技を開始させたい遊技者は、終了させる入球手段に入球させることで、大当たり遊技を終了させることができるので、効率の良い遊技を行うことも可能とできる。
上記した大当たり遊技が開始される作動ゲートを左打ち流路と右打ち流路とにそれぞれ配置して、左打ち流路に配置された作動ゲートを遊技球が通過することで9R(ラウンド)の大当たり遊技が開始され、右打ち流路に配置された作動ゲートを遊技球が通過することで、2Rまたは10Rの大当たり遊技が開始される。なお、10Rの大当たり遊技では、最終ラウンドは、遊技球が入球困難(10球に1球入球できる間隔等)となる開放時間で開放させる動作を10分間継続させるように構成する。右打ちで大当たりや、確変中を遊技する方が左打ちするよりも若干賞球が払い出されやすくされている。このように構成することで、確変遊技中の有利具合から右打ち遊技で遊技をさせ、大当たり中も右打ちで実行させることで、10R大当たりが選択された際に、大当たり遊技期間が長くなり、一定期間の払い出し数を抑制できる。
また、作動ゲートを左打ち流路と右打ち流路とにそれぞれ配置して、右打ち領域に配置された作動ゲートでは10ラウンドで、オープニング期間が10分の大当たり遊技が実行され、左打ち領域に配置された作動ゲートでは10ラウンドで、オープニング期間が1秒の大当たり遊技が実行されるように構成する。右打ち領域に配置された作動ゲートを狙う場合には、1個返しの一般入賞口に入りやすく構成されており、発射した球の98%程度が払い戻される。一方、左打ち領域では、打った遊技球の35%しか払い戻されないように構成されている。このように構成することで、大当たりを開始させるために右打ちをさせやすくでき、大当たり遊技の期間を長くして一定期間に一定数以上の賞球が払い出されることを抑制できる。
一定期間に一定数以上の賞球が払い出された場合には、時短遊技状態(低確率電サポ有り遊技状態)の上限回数を無限として、確変遊技状態が実行され難くすることで賞球が一定期間に過剰に払い出されなくするように構成してもよい。
また、第2入球手段に付随する電動役物の電サポ状態(普通図柄(電動役物を開放状態とする当否判定を報知する図柄)の当否判定確率を高くし、変動時間を短くし、当たり時の開放期間を長くする状態)を大当たり遊技中も継続して実行されるように構成し、大当たり遊技におけるインターバル期間、オープニング期間、エンディング期間が長くなったとしても、第2入球手段を狙って遊技球を発射させ続けることで、遊技者の持ち球を微増させることができ、長い演出期間(インターバル演出等)が実行されても、遊技者が飽きることを抑制できる。
確変遊技状態における大当たり確率を段階的に可変させて、一定期間における払い出された賞球数や、大当たり回数等によって確率を低くしたり、高く設定するようにすることで、一定期間における払い出される賞球数を制御するように構成してもよい。
また、一定期間に一定数以上の賞球が払い出され、長い動的表示期間が実行されるようにしたり、大当たり遊技におけるオープニング期間、インターバル期間、エンディング期間等を長くする場合に保留数の上限を多く設定することで、遊技者に保留球を貯めることができることをメリットに感じさせることで興趣の低下を抑制できる。
また、第1入球手段、第2入球手段の他に第3入球手段を配置して、第3入球手段にも電動役物を配置して、第3入球手段に遊技球が入球し易い状態とし難い状態とに可変可能にして、時短遊技状態となった場合に、時短遊技状態に種別を設定して、その種別に応じて時短状態(電サポ状態)となる電動役物、特別図柄(入球手段に対応した識別情報)を時短状態とすることで、入球し易くなる入球手段を特定の入球手段とすることで一定期間に払い出された賞球数に応じて電サポ状態を設定することで、賞球が払い出されやすい(大当たり確率高い、賞球数多い、大当たり遊技において多く賞球が払い出される大当たり種別が実行され易い等)入球手段に入球させ易くしたり、一方、賞球が払い出されがたい入球手段に入球させ易くしたりすることができる。
確変遊技状態が設定される場合に、電サポ状態(電動役物が開放状態となりやすい)が付与される電サポ有り確変遊技状態と非電サポ状態(電動役物が開放状態となり難い)確変電サポ無し遊技状態とが交互に所定回数ずつ実行されるように構成することで、払い出され得賞球数や、大当たりの実行間隔を長くして、一定期間における一定数以上の賞球の払い出しを抑制することができる。なお、交互に限らず、一定の順序であってもよいし、抽選により順序を決定してもよい、毎変動抽選して、電サポ付与を決定してもよい。
一定期間に賞球を払い出すことができる数が予め定められた上限数(例えば、13200発)となる払い出し速度(例えば、1分間に219個以下等)で設定することで、一定期間に一定数以上の賞球が払い出されないように構成してもよい。この場合、例えば、大当たり確率を異ならせた設定値を設定可能に構成しているパチンコ機10においては、一定期間内に払い出すことが可能な賞球数を設定値毎に異ならせても良い。このように構成することで、払い出し可能な賞球数の上限に到達した場合に、設定されている設定値を遊技者に予測させることができる。
また、所定期間内に払い出された賞球数が上限に到達した場合には、パチンコ機10の遊技状態が初期化されるように構成しても良く、たとえば、確変状態が設定されている状態や大当たり遊技の実行中であっても、初期化されるように構成すれば良い。
払い出し速度を一定期間における払い出した賞球数に対応して可変させるように構成してもよい。具体的には、賞球数が増える毎に遅くして、一定期間が経過することで初期値の速度(早い速度)に戻すように設定してもよい。また、賞球数に応じて、一定期間払い出しを停止するように構成してもよい。払い出す際に、払い出しモーターの焼き付けを防ぐためのウエイト期間(払い出し停止期間)を長くしてもよいし、頻度を高くしてもよい。
一定期間における確変継続期間に一定数以上連続して大当たり遊技が実行されると、第2入球手段に対応する抽選が停止して、第1入球手段のみとなるように構成してもよい。第1入球手段には電サポが付与されないので、大当たりの実行間隔を長くして賞球数の払い出し数を抑制できる。
払い出し等と停止させる場合には、払い出しが再開させるための残り期間を報知するように構成してもよい。このように構成することで、停止中も遊技者を安心させることができる。
一定期間に一定数以上の賞球が払い出されることで電サポにおける電動役物の開放期間が短くなるように構成してもよい。また、普通図柄の当たり確率が低くなるように構成してもよい。また、普通図柄の変動時間が長くなるように構成してもよい。上記した各普通図柄の構成を組み合わせてもよい。このように構成することで、第2入球手段に入球する頻度を低下させることができ、賞球の払い出しを抑制できるという効果がある。
一定期間に一定数以上の賞球が払い出されることで、確変遊技状態において、当否判定が実行された回数によって強制的に通常遊技状態へ移行させるように構成してもよい。また、予め確変遊技状態の終了条件として抽選された回数(特別図柄の変動回数)を設定しておき、一定期間における大当たり遊技の回数や、一定期間における確変遊技状態における連続した大当たり遊技の回数で終了条件の回数を減算するように構成してもよい。
遊技者が操作することで特別図柄の変動が強制的に停止(強制終了)するように構成してもよい。
左打ち領域に第1入球手段を配置、右打ち領域に第2入球手段を配置する。ラムクリア後は、第1入球手段で当否判定された識別情報の動的表示期間は、全て所定時間(例えば、1分)となる。第2入球手段では、大当たり以外は、全て小当たりと判定される構成であり、大当たりした場合には、確変遊技状態が設定されないように種別が設定されている。ラムクリア後、右打ちで第2入球手段に入球して、小当たりが実行されると、第1入球手段に対応した識別情報の動的表示期間が1分以下、以上の多様な動的表示期間が決定可能となる。このように構成することで、右打ちがされるまで、比較的に長い動的表示期間がされるので、一定期間における賞球の払い出しを抑制できる。また、ラムクリア後には、第1入球手段に対して多様な動的表示期間が決定可能にされ、大当たり遊技後に1分の固定の動的表示期間が第2入球手段に対応する小当たりが実行されるまで決定されるように構成してもよい。
また、保留球数が上限(4個)である場合に決定される動的表示期間が他の保留数よりも長く(例えば、10分)なるように構成してもよい。
確変中に特1と特2の保留が合算で5個以上貯まると、変動時間が長くなる。特図は特2が優先して消化される。大当り終了後は特2の保留が無ければ、特1が高速で消化されていく。遊技者は、大当り終了後に特1が消化されてから、右打ちを開始するので、普通に遊技できる構成としてもよい。
通常時(大当り中も含む)は、普図の確率が0。電サポ中は1/1.001。電チュー閉鎖後の普電エンディング時間は、通常時が10分、電サポ中は0.1秒。電サポが終了するタイミングで、普電が開放している場合、普電閉鎖が通常時となる。そのため、電サポ終了後も10分間は右打ち状態となる構成としてもよい。
上記した小当たりでV入賞口に入賞することで、大当たり遊技が実行される構成で、大当りエンディング時間を2分にする。ただし、大当りエンディングは見た目上、10秒で終了する。普図当りの変動時間は、最短2分とする。
通常と確変の確率がほとんど変わらない機種。ST100回、時短も100回。超高継続機。確変10回リミッタ構成としてもよい。リミッタ到達後の時短は変動時間が超長い。遊技者は9回目の大当りで、あえてVラウンドをフルオープンさせ、確変をパンクさせる(時短突入)構成としてもよい。
ループタイプの確変中に、一部の大当りは、大当り終了後長時間の変動時間の確変または時短に突入する。そして同時変動仕様とし、特図1を回す(第1特別図柄抽選を実行する)ことで、特図1の小当り当選により、特図2の大当り変動を消滅させる事ができる。その大当り当選により設定される確変状態と時短状態との割合は、全体の確変状態と時短状態の割合と共通。なので、パンクさせても有利にも不利にもならない構成としてもよい。
確変リミッタ到達時にV通過させた場合と、V非通過の場合で、その後の時短の変動時間を大きく変える。V通過させると、変動時間が長くなるが、V非通過なら通常の変動時間となる。Vに通過させなくても、何も損は無いので、遊技者はVを外す構成としてもよい。
複数のラウンド遊技(特典遊技)を連続して実行可能な遊技機であって、1のラウンド遊技中に球が特定領域を通過した場合に、次のラウンド遊技の実行条件が成立するように構成し、特定領域へと球を通過させることにより所定数を上限にラウンド遊技を実行可能な遊技機において、特定領域(ラウンド継続V領域)が、ラウンド遊技中の特定期間(大入賞口開放5秒間)だけ通過可能(開いている)となるように構成し、ラウンド遊技(大当り)を消化すると、パンクしやすい。大当り中に右打ちすると大入賞口上部の普通入賞口(1個賞球)にたくさんはいる。そのため、大入賞口への入賞率が下がる。(フルカウントする程度。)大入賞口の寄りは良いのでT1Yは1010。大当り中に左打ちすると大入賞口への入賞率は高い。(他の入賞口に入りづらいため。)大入賞口の寄りはやや悪いのでT1Yは1000とする構成でもよい。
つまり、大当たり遊技中に実行される遊技方法(右打ち遊技、左打ち遊技)によって、ラウンド遊技は継続し易いが賞球が少ない遊技と、ラウンド遊技が継続し難いが賞球が多い遊技と、を実行可能に構成し、遊技者に大当たり遊技中の遊技方法を選択させるように構成しても良い。また、この場合の賞球とは、大当たり遊技中に開放動作される入賞口への遊技球の入賞のみを対象としても良いし、全ての入賞口への遊技球の入賞を対象としても良い。
また、大当たり遊技(ラウンド遊技)が開始されてから所定時間(例えば15秒)が経過した後に、特定領域へと球を通過させることが可能な状態へと遷移するように構成しても良い。このように構成することで、大当たり遊技(ラウンド遊技)が開始されてから所定時間が経過すること無く大当たり遊技(ラウンド遊技)の終了条件(例えば、入賞口へ3個の遊技球を入賞させた場合に成立する終了条件)が成立してしまうと遊技者に不利となるため、大当たり遊技(ラウンド遊技)中の遊技を時間を掛けて行わせるといった斬新な遊技を提供することができる。
同様の技術思想をV確タイプ、即ち、大当たり遊技中に球が特定領域(V領域)を通過することよって、大当たり遊技終了後に確変状態(特別図柄の高確率状態)が設定される遊技仕様のパチンコ機10に適用しても良く、例えば、V領域が、大入賞口開放5秒間だけ開いている。下記1.で大当りを消化すると、確変がパンクしやすい。1.大当り中に右打ちすると大入賞口上部の普通入賞口(1個賞球)にたくさんはいる。そのため、大入賞口への入賞率が下がる。(フルカウントする程度。)大入賞口の寄りは良いのでT1Yは1010。2.大当り中に左打ちすると大入賞口への入賞率は高い。(他の入賞口に入りづらいため。)大入賞口の寄りはやや悪いのでT1Yは1000とする構成でもよい。
2種タイプで、ラウンド継続V領域があり、V入賞でラウンドが終了し、次のラウンドへ移行する。ラウンド開始3秒間は大入賞口に入賞した玉がすぐにV領域に入る。3秒経過後は一旦V領域手前でストックされ、10カウント時にストックが放出されてV入賞する構成としてもよい。
また、上述した追加実施形態では、特定条件が成立した場合に、遊技球の発射速度や発射強度を可変させる機能を有するパチンコ機10において2つ(右打ち、左打ち)の遊技方法によって遊技球の発射速度や発射強度を可変させる例を示したが、3つ以上の遊技方法に応じて遊技球の発射速度や発射強度を3種類以上に可変させても良く、例えば、全力で右打ち(第1遊技方法による遊技を実行)をすると、玉が跳ね返って、電チューやアタッカーに流れづらい。微妙に弱めの右打ち(第2遊技方法による遊技を実行)をすると、電チューやアタッカーに入賞し易くなるように構成しても良い。また、微妙に弱めに右打ちや左打ち(第3遊技方法による遊技を実行)をすると、電チューやアタッカーに流れづらいように構成しても良い。
また、遊技球を発射させるための発射装置に供給される電力の種別(周波数)に応じて発射強度を可変させても良く、例えば、同一の発射強度で遊技球を発射した場合であっても、50Hzでは、微妙な右打ちとなり、60Hzだと、丁度良い右打ちになる構成としてもよい。加えて、発射装置に供給される電源電圧に応じて発射強度を可変させても良く、例えば、同一の発射強度で遊技球を発射した場合であっても、24Vでは、微妙な右打ちになり、25Vだと、丁度良い右打ちになる構成としてもよい。
また、遊技方法(右打ち遊技、左打ち遊技)によって、出玉率は低下し易いが特別図柄抽選が実行され易い第1遊技と、出玉率は低下し難いが特別図柄抽選が実行され難い第2遊技とを実行可能な特殊遊技状態を設定し、特殊遊技状態が設定された場合に遊技者に任意の遊技を選択させるように構成しても良く、例えば、通常時は可変入球手段へと球を入球させ難い(電チュー(電動役物640)が開放し難い)構成であって、第1時短状態(微時短)では1分に1回ぐらい電動役物640が開放され、第2時短状態(通常時短)では1分に20回ぐらい電動役物640が開放されるように構成する。そして第1時短状態(微時短状態)が設定された場合には、第2遊技(右打ち)を実行する方が出玉率の観点で第1遊技(左打ち)よりも有利(出玉率が低下し難い)となり、特別図柄抽選の実行回数の観点では第1遊技(左打ち)よりも不利となるように構成しても良い。この場合、遊技者は第1遊技(左打ち)を実行することで、出玉率の低下を気にすること無く、特別図柄抽選を多く実行させる遊技(実質潜伏状態)を選択することも可能となる。
発射の速度や賞球で制限をかけた場合、現状の制限内容をランプや液晶等で報知する構成としてもよい。制限がかかった場合に外端から情報を出力する構成としてもよい。制限がかかった場合に主表示で報知する構成としてもよい。
上記実施形態では、主制御装置110から各コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信され、その音声ランプ制御装置113から表示制御装置114に対して表示の指示がなされるよう構成したが、主制御装置110から表示制御装置114に直接コマンドを送信するものとしてもよい。また、表示制御装置に音声ランプ制御装置を接続して、表示制御装置から各音声の出力とランプの点灯を指示するコマンドを音声ランプ制御装置に送信するよう構成してもよい。さらに、音声ランプ制御装置と表示制御装置とを1の制御装置として構成するものとしてもよい。これらを1つの制御装置とすることで、部品点数が削減でき、パチンコ機のコスト増加を抑制することができる。
上記実施形態では、音声ランプ制御装置113にて実行されるコマンド判定処理(S911)において、停止種別コマンドを受信すれば必ず変動開始フラグをオンに設定する場合について説明したが、変動パターンコマンドの受信があった上で停止種別コマンドを受信した場合に、変動開始フラグをオンに設定してもよい。これにより、変動パターンコマンドの受信がなく、停止種別コマンドを受信したような場合に、おかしな変動演出が実行されることを抑制できる。
また、変動パターンコマンドを受信したタイミングで、変動開始フラグをオンに設定してもよい。この場合、音声ランプ制御装置113にて実行される変動表示処理(S910)では、変動開始フラグがオンされたことに基づいて、変動パターンコマンドにより抽出した変動パターンを表示制御装置114へ通知する表示用変動パターンコマンドを生成し、表示制御装置114へ送信するようにしてもよい。これにより、音声ランプ制御装置113にて停止種別コマンドの受信を待つことなく、表示制御装置114に対して、この表示用変動パターンコマンドに基づき、変動演出を第3図柄表示装置81に実行させることができる。なお、この場合、音声ランプ制御装置113では、停止種別コマンドを受信したタイミングで、該停止種別コマンドより抽出された停止種別を表示制御装置114へ通知するための表示用停止種別コマンドを生成し、表示制御装置114へ送信するようにしてもよい。そして、表示制御装置114では、この表示用停止種別コマンドに基づいて、第3図柄表示装置81に実行させた変動演出の停止図柄を決定してもよい。
上記実施形態では、画像コントローラ236が、描画処理を終了する1フレーム分の画像の表示間隔毎(上記実施形態では20ミリ秒毎)に、V割込信号をMPU231に対して送信する場合について説明したが、画像コントローラ236は、第3図柄表示装置81を駆動して1フレーム分の画像を表示させる度に、このV割込信号をMPU231に対して送信するようにしてもよい。第3図柄表示装置81の駆動は、常に1フレーム分の画像を常に等時間間隔(20ミリ秒間隔)で表示されるように行われるので、1フレーム分の画像の表示毎にV割込信号を送信することで、その時間間隔を計時しなくても正確に保つことができる。
上記実施形態において、デモ演出は、「0」から「9」の数字が付されていない主図柄からなる第3図柄を停止表示させるものであってもよい。また、数字の付された主図柄または数字の付されていない主図柄からなる第3図柄を、半透明状態で停止表示させるものであってもよい。また、第3図柄を表示させずに背面画像だけを変化させるものであってもよい。また、変動表示で用いられる第3図柄や背面画像とは全く異なるキャラクタや背面画像を表示させるものであってもよい。
上記実施形態において、変動演出が行われる第3図柄表示装置81にて連続予告演出を実行してもよいし、第3図柄表示装置81とは別の第4図柄表示装置を設け、第3図柄表示装置81で実行される変動演出と合わせて、第4図柄表示装置に第4図柄を表示させることによって、連続予告演出を実行してもよい。この場合、第4図柄表示装置の制御を表示制御装置114で行ってもよいし、音声ランプ制御装置113で行ってもよい。また、各種演出に応じて作動する役物をパチンコ機10に設け、その役物を変動演出と合わせて所定の態様で作動させることによって、連続予告演出を実行してもよい。また、音声ランプ制御装置113の制御により、パチンコ機10の音声出力装置226から連続予告演出用の音声を出力させることによって、連続予告演出を実行してもよいし、パチンコ機10の電飾部29〜33を変動演出と合わせて点灯または点滅させることによって、連続予告演出を実行してもよい。
これにより、第3図柄表示装置81(および第1図柄表示装置37)において変動演出が行われる度に、連続して第4図柄表示装置に図柄が表示されたり、役物が所定の態様で作動したり、音声出力装置226から音声が出力されたり、若しくは、電飾部29〜33が点灯または点滅することによって、遊技者に対して大当たりの期待感を持たせることができる。また、遊技者は、通常、変動演出が行われる第3図柄表示装置81を注視して遊技を継続して行うが、第3図柄表示装置81とは別の第4図柄表示装置による図柄の表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、若しくは電飾部29〜33の点灯・点滅によって連続予告演出が行われるで、遊技者に対して、通常とは異なる演出が行われたことを容易に認識させることができる。また、連続予告演出を、第4図柄表示装置による図柄の表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、または電飾部29〜33の点灯・点滅といった簡単な制御で容易に連続予告演出を行わせることができる。
また、連続予告演出を音声出力装置226からの音声出力や、電飾部29〜33の点灯または点滅によって行えば、その連続予告演出の制御は音声ランプ制御装置113によって行われるので、始動入賞時における当否判定や変動開始時の抽選処理を主制御装置110に行わせ、連続予告演出を音声ランプ制御装置113に行わせ、変動演出を表示制御装置114に行わせることで、パチンコ機10により連続予告演出を行う場合、それぞれの制御装置に各処理を分担させることができる。よって、1つの制御装置に負荷が集中するのを防ぐことができるので、各制御装置のMPUに求められる性能を低く抑えることができる。
尚、第3図柄表示装置81における連続予告演出用の図柄の表示、第4図柄表示装置における連続予告演出用の図柄の表示、役物の所定の態様での作動、音声出力装置226からの音声出力、及び、電飾部29〜33の点灯または点滅のうち、少なくとも2以上を組み合わせ、それぞれを連動させて制御することにより、連続予告演出を実行してもよい。これにより、より多彩な連続予告演出を実行させることができる。また、連続予告演出の実行方法(第3図柄表示装置81による表示、第4図柄表示装置による表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、電飾部29〜33の点灯または点滅、又は、それらの組み合わせ)を変えることで、連続予告演出終了後の遊技状態(15R確変大当たり、2R確変大当たり、15R通常大当たり、外れ)に応じて選定される連続予告演出態様を複数用意してもよい。
また、連続予告演出が行われる場合に、変動演出とは別の連続予告演出用の画像が第3図柄表示装置81に表示させてもよいし、連続予告演出を、変動演出が終了したときに表示される停止図柄として、所定の図柄の組み合わせである、所謂「チャンス目」を表示させることによって行ってもよい。この場合、表示制御装置114のMPU221で実行されるコマンド判定処理(図395(c)のS1602)にて連続予告コマンドの受信を判断すると、チャンス目に対応する停止図柄判別フラグをオンにすると共に、その他の停止図柄判別フラグをオフに設定するようにしてもよい。コマンド判定処理では、停止識別コマンド処理の後にその他コマンド処理の中で連続予告コマンドに対応する処理を実行するので、表示用停止識別コマンドの受信によって設定された停止図柄に代えて、チャンス目が停止図柄として設定される。よって、変動停止時にチャンス目を確定表示させることができる。そして、第3図柄表示装置81において、変動演出ごとに停止図柄としてチャンス目が連続して表示されれば、遊技者に対して、最終的に大当たりが得られる期待感を持たせることができる。
上記実施形態において、主制御装置110は、第1始動口64a,第2始動口64bへの入賞(始動入賞)があった場合に、「1」加算された保留球数を音声ランプ制御装置113へ通知する保留球数コマンドに対して、該始動入賞に伴いカウンタ用バッファより取得された各カウンタC1〜C3,CS1をそのまま含めて、音声ランプ制御装置113へ送信する場合について説明したが、保留球数コマンドに含めるカウンタの種類は、カウンタC1〜C3,CS1の一部であってもよいし、その他のカウンタの値を含めてもよい。また、主制御装置110より音声ランプ制御装置113に対して始動入賞に伴って取得した各カウンタの値を通知する場合に、これらの各カウンタの値を示す情報を保留球数コマンドに含めて通知するのではなく、保留球数コマンドとは別のコマンドに各カウンタの値を示す情報を含めて、これらの値を音声ランプ制御装置113に対して通知してもよい。別のコマンドとしては、始動入賞に伴って取得した各カウンタの値を音声ランプ制御装置113へ通知する専用のコマンドであってもよいし、変動パターンコマンドや停止図柄コマンド等、別の情報を音声ランプ制御装置113へ通知するためのコマンドに、始動入賞に伴って取得した各カウンタの値が加えられたものであってもよい。別のコマンドとして、始動入賞に伴って取得した各カウンタの値を音声ランプ制御装置113へ通知する場合、該コマンドに、その通知する各カウンタの値が、いずれの保留回数に対応する変動演出に係るものであるかを示す情報を含めてもよい。これにより、音声ランプ制御装置113は、該コマンドに含まれる保留回数に関する情報に基づいて、その保留回数に対応する先読み情報第1〜第4エリアのいずれかのエリアに、該コマンドに含まれる各カウンタの値を格納することができる。
上記実施形態では、音声ランプ制御装置113において、保留球数コマンドを受信した場合に、該保留球数コマンドにて示される各カウンタC1〜C3,CS1の値そのものをRAM223に格納してもよいし、保留球数コマンド(又は、各カウンタの値が示されるコマンド)を受信した場合に、該コマンドにて示される各カウンタの値に基づいて、大当たりか否か、大当たりの場合の大当たり種別、外れの場合の外れ種別等の一部または全部を判定し、これらの判定結果を、該コマンドにて示される各カウンタの値に代えて、または、該カウンタの値の一部または全部とあわせて、RAM223に格納してもよい。
上記各実施形態では、第1始動口64a及び第2始動口64bのどちらに球が入賞したかに関係なく、1つの保留球数カウンタ203aを用いて、主制御装置110にて保留球数をカウントする場合について説明した。これに対し、第1始動口64aに対応する第1始動口用の保留球数カウンタと、第2始動口64bに対応する第2始動口用の保留球数カウンタと主制御装置110のRAM203に用意し、第1始動口64aへの始動入賞に伴う保留球数と、第2始動口64bへの始動入賞に保留球数とを、それぞれ別個にカウントしてもよい。
また、上記各実施形態では、第1始動口64a及び第2始動口64bのどちらに球が入賞したかに関係なく、保留可能な最大保留球数を「4」に定める場合について説明したが、第1始動口64aへの始動入賞に伴って保留可能な最大保留球数と、第2始動口64bへの始動入賞に伴って保留可能な最大保留球数とを、別個に定めて管理してもよい。例えば、第1始動口64aへの始動入賞に伴って保留可能な最大保留球数を「4」とし、第2始動口64bへの始動入賞に伴って保留可能な最大保留球数を「4」として、ある時点において、第1始動口64aへの始動入賞に伴って保留された保留球数が「4」であって、第2始動口64bへの始動入賞に伴って保留された保留球数が「2」である状況では、第1始動口64aにこれ以上始動入賞があっても、その始動入賞は保留されないが、第2始動口64bに始動入賞があった場合は保留されるようにしてもよい。これにより、第1始動口64aと第2始動口64bとが別個のものとして遊技者に認識させることができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、例えば、第2始動口64bへの始動入賞に基づく変動演出が、第1始動口64aへの始動入賞に基づく変動演出に対して優先して行われるようにしてもよい。または、第1始動口64aへの始動入賞に基づく変動演出が、第2始動口64bへの始動入賞に基づく変動演出に対して優先して行われるようにしてもよい。これにより、優先して変動演出が行われる始動口を、遊技者に対してより注目させることができる。
上記実施形態において、入球した場合に大当たりの抽選が開始される始動口として、第1始動口64a及び第2始動口64bと2つの始動口が遊技盤13に配設されている場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、始動口の数は1つであってもよいし、3つ以上の複数であってもよい。なお、始動口が2以上ある場合、各々の始動口に対して、対応する保留球数カウンタをRAM203に用意し、始動口毎に、対応する始動口への入賞に伴って保留された保留球数をカウントするようにしてもよい。また、始動口毎に、対応する始動口への始動入賞に伴って保留可能な最大保留球数を設定してもよい。
また、始動口が2以上ある場合、始動口への入賞に伴って保留が行われたことを通知するために主制御装置110が音声ランプ制御装置113へ送信する保留球数コマンドには、いずれの始動口への入賞によって保留が行われたかものかを示す情報を含めてもよい。
また、変動を開始する場合に主制御装置110が音声ランプ制御装置113へ送信する変動パターンコマンドにも、いずれの始動口により保留された変動演出であるかを示す情報を含めてもよい。これにより、音声ランプ制御装置113において、始動口毎にそれぞれ保留球数カウンタを用意しておき、保留球数コマンドを受信した場合、その保留球数コマンドに示された始動口に対する保留球数カウンタに保留球数を設定し、変動パターンコマンドを受信した場合、その変動パターンコマンドに示された始動口に対する保留球数カウンタを1減らせば、始動口毎に保留球数をカウントすることができる。
また、複数の始動口が遊技盤13に配設される場合、それぞれの始動口への入賞(始動入賞)に伴って取得されたカウンタ値を音声ランプ制御装置113へ通知してもよい。この場合、主制御装置110が始動入賞に伴い取得されたカウンタ値を音声ランプ制御装置113に対して通知するためのコマンドには、いずれの始動口への始動入賞に伴って取得されたものであるかを示す情報を含めてもよい。また、変動を開始する場合に主制御装置110が音声ランプ制御装置113へ送信する変動パターンコマンドにも、いずれの始動口への始動入賞に伴う変動演出であるかを示す情報を含めてもよい。更に、音声ランプ制御装置113のRAM223において、始動口毎にそれぞれ先読み情報格納エリアを用意し、対応する始動口への始動入賞に伴って主制御装置110より送信された各カウンタ値を、対応する先読み情報格納エリアに格納してもよい。これにより、変動パターンコマンドを受信する毎に、その変動パターンコマンドで示される変動演出の実行契機となった始動入賞を検出した始動口に対応する先読み情報格納エリアに対してシフト処理を行うことができる。よって、始動口毎に保留中の変動演出に対応する各カウンタの値を、音声ランプ制御装置113においても保持させることができる。従って、始動入賞した始動口により、大当たりとなる確率や大当たり種別の振り分け確率、外れ種別の振り分け確率等が異なるような場合に、先読み処理において、それぞれの変動演出について、大当たりとなるか否か、大当たりとなる場合の大当たり種別、外れとなる場合の外れ種別などを、どの始動口への始動入賞かに基づいて正しく判定することができる。また、1の始動口への始動入賞に基づく変動演出が、他の始動口への始動入賞に基づく変動演出に優先して行われるような場合に、1の始動口への始動入賞に基づく変動演出に対応するカウンタの値から順番に先読み処理を行うことができ、直近で大当たりとなる変動演出の保留回数を正しく判断することができる。
また、複数の始動口が設けられている場合、音声ランプ制御装置113は、始動口への始動入賞に基づいて取得された各カウンタの値をコマンドにより主制御装置110から受信した場合に連続予告演出の開始を決定すると、始動入賞があった始動口に関わらず、その時点で保留されている全ての変動演出(保留球)にわたって、連続予告演出を実行させてもよい。また、複数の始動口が設けられており、一の始動口への入賞に対する変動演出を、他の始動口への入賞に対する変動演出よりも優先的に実行するパチンコ機においては、その優先的に変動演出が実行される始動口への入賞に対して取得されたカウンタ値の先読み結果のみから、連続予告演出の開始を決定するようにしてもよい。これにより、優先度の低い始動口への入賞に対応する変動演出に対して、連続予告演出の実行の設定の有無が判断されず、この変動演出に対して連続予告演出は開始されない。仮に、優先度の低い始動口への入賞に対応する変動演出に対して連続予告演出が開始され、優先度の高い始動口に絶え間なく変動演出が保留される場合に、連続予告演出がなかなか終了しないという事態が生じるおそれがある。これに対し、本変形例では、優先度の低い始動口への入賞に対応する変動演出に対して、連続予告演出の実行の設定の有無が判断されず、この変動演出に対して連続予告演出は開始されないので、そのような事態が生じることを抑えることができる。
上記実施形態では、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110より送信された変動パターンコマンドを受信すると、RAM223に記憶された保留球数の値を1減らす(図394のS1107参照)場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものでない。例えば、主制御装置110のMPU201によって実行される変動処理(図381参照)において、変動開始処理(S307)により変動パターンコマンドが設定されるのに合わせて減算された主制御装置110の保留球数カウンタ203aの値(N)を(図381のS305参照)、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信するように、保留球数コマンドを設定し、その保留球数コマンドが変動パターンコマンドの送信と合わせて主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信されるようにしてもよい。これにより、音声ランプ制御装置113では、より正確に主制御装置110に保留された保留球の数を把握することができる。尚、この場合、図394のS1107は省略される。また、変動パターンコマンドに、減算後の保留球数カウンタ203aの値(N)を含めてもよい。この場合、音声ランプ制御装置113では、変動パターンコマンドを受信した場合に該変動パターンコマンドに含まれる保留球数(N)を抽出して、RAM223に記憶された保留球数に設定すればよい。
上記実施形態においては、第1始動口64a及び第2始動口64bへの入賞およびスルーゲート67の通過は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定してもよい。また、第1始動口64a及び第2始動口64bへの入賞に対し、始動口によって別箇に最大保留球数を設定するようにしてもよく、各々の始動口における最大保留球数は「4」以外の任意の数であってもよい。また、各始動口における最大保留球数は必ずしも同一の値とする必要はなく、異なる値であってもよい。また、第1始動口64a及び第2始動口64bへの入賞に基づく変動表示の保留球数を、第3図柄表示装置81の一部において、数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしてもよく、第1図柄表示装置37とは別体でランプ等の発光部材を設け、該発光部材によって保留球数を通知するように構成してもよい。
また、上記実施形態に示すように、動的表示の一種である変動表示は、第3図柄表示装置81の表示画面上で識別情報としての図柄を縦方向にスクロールさせるものに限定されず、横方向あるいはL字形等の所定経路に沿って図柄を移動表示して行うものであってもよい。また、識別情報の動的表示としては、図柄の変動表示に限られるものではなく、例えば、1又は複数のキャラクタを図柄と共に、若しくは、図柄とは別に多種多様に動作表示または変化表示させて行われる演出表示なども含まれるのである。この場合、1又は複数のキャラクタが、第3図柄として用いられる。
上記各実施形態では、変動演出を実行する場合に、全図柄Z1〜Z3を遊技者が視認不可な程度に高速にスクロールする高速変動を表示させる場合について説明したが、この高速変動の表示に代えて、全図柄Z1〜Z3をそれぞれ視認不可な程度に縮小して表示したり、全図柄Z1〜Z3をそれぞれ多数の白い点がランダムに表示されるスノーノイズ状の画像として表示してもよい。
本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施してもよい。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施してもよい。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する表示装置を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動表示が停止して確定表示され、その停止時の識別情報の組合せが特定のものであることを必要条件として、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
スロットマシンでは、所定期間中に払い出された遊技媒体(コイン、メダル)の総数に対する、ボーナス(役物)により払い出された遊技媒体の数の比率が役物比率となる。そこで、各役が成立した場合に払い出される遊技媒体の数を、賞球数テーブル202eに代えて主制御装置のROMに格納しておき、役物比率管理チップ又は役物比率管理チップと同等の機能を実行する制御装置にて、非ボーナスゲーム期間(通常期間)において成立した(有効ライン上に図柄が揃った)役の数、ボーナスゲーム期間中において成立した役の数、AT期間中において成立した役の数を計数して、役物比率や連続役物比率を管理してもよい。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
本発明を上記各実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施してもよい。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施してもよい。また、大当たり抽選に係る確率の組み合わせ(通称、設定と称される)が複数段階設けられ、遊技店側で設定を変更することが可能に構成されているパチンコ機として実施してもよい。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしてもよい。
なお、複数段階の設定が設けられているパチンコ機としては、大当たり確率の組み合わせ(低確率状態における大当たり確率と、確変状態における大当たり確率との組み合わせ)を複数段階(例えば、6段階)のいずれかに設定することが可能なものが代表例として挙げられるが、これに限られるものではない。大当たり確率の組み合わせに代えて、又は加えて、例えば、大当たりとなった場合に決定される各大当たり図柄(各大当たり種別)の割合を、設定に応じて可変させることが可能なパチンコ機として実施してもよい。即ち、設定に応じて遊技者に有利な種別の大当たりが決定される割合を可変させたり、遊技者に不利な種別の大当たりが決定される割合を可変させたりしてもよい。より具体的には、例えば、ラウンド数が多い(例えば、16ラウンドの)大当たりが決定される割合を、設定に応じて可変させたり、ラウンド数が少ない(例えば、2ラウンドの)大当たりが決定される割合を、設定に応じて可変させたりすることにより、設定毎の有利度合いを可変させる構成としてもよい。また、例えば、大当たり終了後に多い時短回数(例えば、100回)が付与される大当たりが決定される割合を、設定に応じて可変させたり、少ない時短回数(例えば、0回)が付与される大当たりが決定される割合を、設定に応じて可変させたりしてもよい。更に、大当たり終了後に有利な遊技状態(例えば、確変状態)へと移行する(若しくは移行し易い)大当たりが決定される割合を、設定に応じて可変させたり、不利な遊技状態(例えば、通常状態)へと移行する(若しくは移行し易い)大当たりが決定される割合を、設定に応じて可変させたりしてもよい。また、特定の設定でのみ決定される割合が大幅に高くなる(他の設定ではほぼ決定されることがない)大当たり種別を設ける構成としてもよい。具体的には、例えば、設定を1から6の6段階で設定可能に構成しておき、最も有利な設定を設定6とする。そして、設定6では、大当たりとなった場合に2%の割合でラウンド数が6ラウンドの大当たりが決定される一方で、他の設定では0.01%の割合でしか6ラウンドの大当たりが決定されない構成としてもよい。このように構成することで、大当たりが6ラウンドで終了した時点で、最も有利な設定6である可能性が極めて高くなるので、遊技者に対して大当たりのラウンド数に注目して遊技を行わせることができる。また、これに代えて、又は加えて、例えば、設定6では、大当たり終了後に66回の時短回数が付与される大当たり種別となる割合が他の設定よりも高くなるように構成してもよい。このように構成することで、時短状態が終了する回数に注目して遊技を行わせることができる。また、これらに代えて、又は加えて、例えば、大当たり遊技の実行中に他の大当たり種別とは異なる作動パターンで大入賞口(若しくは大入賞口の内部の役物等)が作動する大当たり種別を設ける構成とし、当該大当たり種別が特定の設定で決定され易くなる(決定される割合が高くなる)ように構成してもよい。また、大当たりの確率の組み合わせを設定に応じて可変させる場合において、低確率状態では、遊技者に有利な設定であるほど大当たり確率を高くする一方で、確変状態では、遊技者に不利な設定であるほど大当たり確率を高くする構成としてもよい。本構成は、特に、確変状態において、特別図柄の抽選回数が多くなる程持ち球を増加させ易い(発射された遊技球の数よりも、払い出される賞球数の方が多くなり易い)タイプの遊技機において有効である。より具体的には、例えば、確変状態が次に大当たりに当選するまで継続する構成であり、且つ、確変状態では高確率で小当たりとなるタイプの遊技機に適用することで、高設定の優位性をより高めることができる。即ち、確変状態において大当たりとなる確率が低いと、次に大当たりとなるまでの抽選回数が多くなり易いので、小当たりとなって賞球を獲得する機会も多くなる。よって、確変状態になると、次に大当たりとなるまでの間により多くの賞球を獲得し易くなるので、遊技者にとって有利となる。
また、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する表示装置を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動表示が停止して確定表示され、その停止時の識別情報の組合せが特定のものであることを必要条件として、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
上記した各実施形態について、その全部またはその一部を組み合わせて構成してもよい。
以下に、本発明の遊技機に加えて上述した実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。なお、以下に示す各種発明の概念は、それぞれ、他の発明の概念が有する構成の一部または複数部分を、その発明の概念に追加し或いはその他の発明の概念が有する構成の一部または複数部分と交換等することにより、その発明の概念を変形して構成するようにしても良い。
<特徴A群>(時短回数の更新タイミングと、時短終了の判別タイミングとを異ならせる)
判別条件が成立した場合に判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果を示すための識別情報を所定期間動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示される前記識別情報が、特定の前記判別結果を示すための特定識別情報で停止表示された場合に特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、第1遊技状態と、その第1遊技状態とは異なる第2遊技状態と、を少なくとも含む複数の遊技状態のうち、何れかの遊技状態を設定可能な遊技状態設定手段と、を有した遊技機において、前記判別手段による前記判別に関わる第1情報を更新可能な更新手段と、その更新手段により更新された前記第1情報が終了条件を満たしているかを判別することが可能な終了判別手段と、を有し、前記遊技状態設定手段は、前記第1遊技状態が設定されている状態で前記終了判別手段により前記終了条件を満たしていると判別された場合に、前記第2遊技状態を設定するものであり、前記遊技機は、前記更新手段による前記第1情報の更新タイミングを、前記終了判別手段により前記終了条件を満たしているかを判別する終了判別タイミングと異ならせて実行するものであることを特徴とする遊技機A1。
近年、パチンコ機等の遊技機において、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、所定の変動期間を経た後に停止表示される抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、複数の遊技状態を設定可能に構成し、特定の遊技状態が設定された場合に、始動口に遊技球が入球し易い有利状態を、抽選回数が特定回数に到達するまで設定するように構成した遊技機がある(例えば、特開2001−033569号公報)。このような遊技機では、遊技者に対して、第1遊技状態が設定されることを期待しながら遊技を行わせることができ遊技者の遊技意欲を高めることができるものであった。さらに、上述した遊技機では、有利状態中における抽選回数の計測(減算)処理と、抽選回数が特定回数に到達したことに基づいて実行される有利状態の終了処理とを、抽選結果が停止表示されるタイミングに実行するように構成し、設定された有利状態を遊技者により長い期間提供するように構成していた。しかしながら、上述した遊技機では、有利状態中における抽選回数の計測(減算)処理と、抽選回数が特定回数に到達したことに基づいて実行される有利状態の終了処理と、を抽選結果が停止表示されたことを契機に実行するように構成しているため、所定タイミング(抽選結果の停止表示タイミング)において実行される処理が増大してしまうという問題があった。上記した遊技機において、同一タイミングで実行される処理量を減らすことで、処理負荷の軽減を図ることができる遊技機を提供することを目的とする。
また、近年におけるパチンコ機等の遊技機において、特典遊技を実行させるための遊技を重複して実行可能(重複遊技可能)に構成し、一方の遊技の遊技結果に応じて、他方の遊技における抽選結果を示すための変動期間の減算を中断させるように構成した遊技機がある(例えば、特開2015−12907号公報)。このような遊技では、複数の遊技を重複して実行することができるため特典遊技が実行されることを目指す遊技を効率良く行うことができるものであった。さらに、一方の遊技の遊技結果に応じて、他方の遊技を一時的に中断させることができるため、重複して実行される複数の遊技によって重複して特典遊技が実行されてしまい、遊技者に対して分かり難い特典遊技が実行されてしまうことを抑制することができるものであった。
しかしながら、重複遊技を実行可能な遊技機に、上述した有利状態を設定可能な構成を用いた場合、有利状態中における抽選回数の計測(減算)処理と、抽選回数が特定回数に到達したことに基づいて実行される有利状態の終了処理とが、抽選結果が停止表示されるタイミングで実行されてしまうため、例えば、一方の遊技によって特典遊技が付与されることに基づいて他方の遊技における抽選結果を示すための変動時間の減算が中断されている場合であって、付与された特典遊技によって有利状態が設定される場合には、中断されていた変動時間の減算が再開され抽選結果が停止表示された場合に抽選回数の計測(減算)処理が実行されてしまうという問題があった。即ち、有利状態以外で実行された抽選結果が停止表示されたことに基づいて有利状態中における抽選回数の計測(減算)処理が実行されてしまうため、遊技者に対して有利状態中の遊技を好適に実行させることができないとい問題があった。上記した遊技機において、有利状態中の遊技を遊技者に対して好適に実行させることにより遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機A1によれば、更新手段による第1情報の更新と、終了判別手段による終了の判別と、を異なるタイミングで実行することができる。よって、第1情報が更新されることにより終了条件を満たす場合において、同一タイミングで実行される処理量を減らすことができ、処理負荷の軽減を図ることができるという効果がある。
遊技機A1において、前記更新タイミングは、前記判別手段により前記判別が実行されるタイミングであることを特徴とする遊技機A2。
遊技機A2によれば、遊技機A1の奏する効果に加え、判別手段の判別に関わる第1情報の更新タイミングを判別手段により判別が実行されるタイミングとしているため、判別内容に対応させた第1情報の更新を確実に行うことができるという効果がある。また、判別手段により判別が実行されることで更新手段により前記第1情報が更新し得るため、遊技者に対して、判別手段の判別と、設定される遊技状態との両方に興味を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。さらに、判別手段による判別が実行された場合に、更新手段により第1情報が更新されるため、無駄に更新処理が実行されてしまうことを抑制し、処理負荷の軽減を図ることができるという効果がある。
遊技機A1またはA2において、前記終了判別タイミングは、前記識別情報が停止表示された後であることを特徴とする遊技機A3。
遊技機A3によれば、遊技機A1またはA2の奏する効果に加え、識別情報が動的表示されていない期間に終了条件の判別を実行するため、遊技者が判別手段の判別結果を把握するために識別情報の動的表示を注視している間に遊技状態が変わってしまうことを抑制することができる。よって、遊技者に分かり易い遊技を提供することができるという効果がある。
遊技機A3において、前記判別手段は、前記遊技状態設定手段により設定されている前記遊技状態に対応した判別を実行するものであり、前記終了判別タイミングは、前記識別情報が停止表示されてから、次に前記判別手段による前記判別が実行されるまでの間であることを特徴とする遊技機A4。
遊技機A4によれば、遊技機A1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、更新手段により、第1情報を終了条件が成立し得る第1情報へと更新したにも関わらず、第2遊技状態が設定されるよりも前に判別手段による判別が実行されてしまうことを抑制することができる。よって、第1情報の更新タイミングと、終了判別タイミングと、を異ならせたとしても、判別手段により実行される判別を適正に実行することができるという効果がある。
遊技機A2からA4のいずれかにおいて、前記第1情報は、前記判別手段により実行される前記判別の回数に基づいて前記更新手段により更新されるものであることを特徴とする遊技機A5。
遊技機A5によれば、遊技機A2からA4のいずれかの奏する効果に加え、判別手段が判別を実行する毎に第1情報が更新されるため、遊技者に対して第1情報の更新状況を分かりやすくすることができる。よって、第1遊技状態が急に第2遊技状態へと移行してしまい、遊技者が困惑してしまう事態が生じることを抑制することができるという効果がある。
遊技機A5において、前記更新手段は、前記判別手段による前記判別が実行されてから、その判別の判別結果を示すための動的表示が実行されるまでの間に、前記第1情報を更新するものであることを特徴とする遊技機A6。
遊技機A6によれば、遊技機A5の奏する効果に加え、識別情報を動的表示している期間中に第1情報が更新されないため、処理負荷の軽減を図ることができるという効果がある。
遊技機A1からA6において、前記動的表示手段により前記識別情報が動的表示されている状態で中断条件が成立した場合に、前記動的表示を中断させる中断手段と、その中断手段により中断されている前記動的表示を、再開条件が成立した場合に再開させる再開手段と、前記中断手段により前記動的表示を中断させた場合に、前記更新手段により更新された前記第1情報を可変可能な情報可変手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機A7。
遊技機A7によれば、遊技機A1からA6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、動的表示を中断した場合に、情報可変手段により第1情報が可変される場合がある。よって、遊技者に対して、識別情報の動的表示中に、判別手段の判別結果に加えて、中断の有無についても楽しませることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機A7において、前記情報可変手段は、前記第1情報を、その第1情報よりも前記終了条件が成立し難い可変第1情報へと可変するものであることを特徴とする遊技機A8。
遊技機A8によれば、遊技機A7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、識別情報の動的表示中に、中断手段により動的表示が中断されることを期待させながら遊技者に遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機A7またはA8において、前記特典遊技実行手段は、前記判別手段により実行される前記判別の結果に基づいて成立し得る第1条件とは異なる第2条件が成立した場合にも前記特典遊技を実行可能なものであり、前記中断条件は、前記第2条件が成立したことに基づいて成立するものであることを特徴とする遊技機A9。
遊技機A9によれば、遊技機A7またはA8の奏する効果に加え、判別手段による判別を用いること無く特典遊技を実行させることができる第2条件が成立した場合に中断条件を成立させることができるため、判別手段の判別とは別の遊技を遊技者に提供することができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機A9において、遊技球が入球可能な入球手段を有し、前記第2条件は、前記入球手段に遊技球が入球した場合に成立するものであることを特徴とする遊技機A10。
遊技機A10によれば、遊技機A9の奏する効果に加え、判別手段による判別とは別の遊技として、遊技球を入球手段に入球させる遊技を行わせることができるため、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機A10において、前記入球手段へと遊技球が入球可能な第1状態と、その第1状態よりも遊技球が入球し難い第2状態とに可変可能な可変部材と、その可変部材を実行条件の成立に基づいて所定期間第1状態へと可変させる可変動作を実行可能な可変制御手段と、を有し、前記可変制御手段は、前記第1遊技状態が設定されている状態のほうが、前記第2遊技状態が設定されている場合よりも前記可変動作を実行し易いものであることを特徴とする遊技機A11。
遊技機A11によれば、遊技機A10の奏する効果に加え、第2遊技状態よりも第2条件が成立し易い第1遊技状態が継続する期間を、第2条件の成立に基づいて可変させることができるため、遊技者対して第2条件を成立させるための遊技を意欲的に行わせることができるという効果がある。
<特徴B群>(設定条件によって、入賞球により特典が付与される割合を異ならせる)
遊技球が入球可能な第1状態と、その第1状態よりも遊技球が入球し難い第2状態とに可変可能な可変入球手段と、実行条件の成立に基づいて前記可変入球手段を前記第2状態から前記第1状態へと所定期間可変させる可変制御手段と、前記可変入球手段に入球した遊技球が通過し得る特定領域と、その特定領域に遊技球が入球したことに基づいて特典を付与可能な特典付与手段と、を有した遊技機において、前記可変制御手段により前記可変入球手段が可変制御される場合の設定情報を判別可能な設定情報判別手段と、その設定情報判別手段により判別された前記設定情報に応じて、前記可変入球手段に入球した遊技球が前記特定領域を通過し易い第1状態と、その第1状態よりも通過し難い第2状態と、に切り替え可能な切替手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機B1。
近年、パチンコ機等の遊技機において、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、所定の変動期間を経た後に停止表示される抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、始動口として、遊技球の入球を許容する第1状態と、規制する第2状態とに可変可能な可変部材を始動口に付設した可変入球手段を設け、その可変入球手段が第1状態へと可変し易い有利状態と、その第1遊技状態よりも第1状態へと可変し難い不利状態と、を設定可能に構成した遊技機がある(例えば、特開2001−033569号公報)。このような遊技機では、可変入球手段への遊技球の入球のし易さを異ならせることで遊技者に対して有利状態が設定されることを期待させながら意欲的に遊技を行わせることができるものであったが、不利状態が設定されている場合であっても、遊技球を可変入球手段へと入球させてしまえば抽選が実行されるため、不利状態において可変入球手段が第1状態となるタイミングを図って遊技が行われてしまう虞があり、有利状態が設定させようとする遊技者の遊技意欲が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、不利状態が設定されている状態において、可変入球手段への遊技球の入球に基づく抽選の実行が行われ難くすることで、遊技者の遊技意欲を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機B1によれば、設定情報に応じて第1状態と第2状態とに切り替えることができるため、遊技者に対して、可変入球手段に遊技球が入球した時点における設定情報について興味を持たせることができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機B1において、前記切替手段を動作制御する動作制御手段を有し、前記切替手段は、前記可変入球手段に入球した遊技球が、第1流路と、その第1流路とは異なる第2流路とを含む複数の流路のうち、何れか一の流路を流下するように前記複数の流路を切り替え可能なものであり、前記動作制御手段は、前記可変制御手段による制御の開始に基づいて前記切替手段への動作制御を開始するものであり、前記切替手段により前記第1流路を流下した遊技球が前記特定領域を通過し得るものであることを特徴とする遊技機B2。
遊技機B2によれば、遊技機B1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、可変制御手段による制御の開始に基づいて動作制御手段により切替手段が動作制御され、可変入球手段に入球した遊技球が切替手段により第1流路を流下した場合に特定領域を通過し得るものである。これにより、可変入球手段に遊技球を入球させ易くするための可変制御と、切替手段の動作制御と、を連動させることができるため、可変入球手段に入球した遊技球が特定領域を通過するか否かを適正に制御することができるという効果がある。
遊技機B2において、前記切替手段により前記第2流路へと流下した遊技球は、前記第1流路へと流下した遊技球よりも前記特定領域を通過し難いものであることを特徴とする遊技機B3。
遊技機B3によれば、遊技機B2の奏する効果に加え、第2流路を流下した遊技球が第1流路を流下した遊技球よりも特定領域を通過し難くすることができるため、動作制御手段によって切替手段を動作制御するだけで可変入球手段に入球した遊技球の特定領域への通過割合を設定することができるという効果がある。
遊技機B2またはB3において、前記可変入球手段に入球した遊技球が通過可能な通常領域を有し、前記通常領域は、前記可変入球手段に入球した遊技球のうち、前記特定領域を通過しなかった遊技球が通過するように形成されるものであり、前記特典付与手段は、前記通常領域を遊技球が通過した場合には前記特典を付与しないものであることを特徴とする遊技機B4。
遊技機B4によれば、遊技機B2またはB3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、可変入球手段に入球した遊技球が通常領域を通過した場合には、特典が付与されることが無い。よって、可変入球手段に遊技球が過剰に入球したとしても、遊技者に過剰に特典が付与されてしまうことを抑制することができるという効果がある。また、可変入球手段内に通常領域を設けることにより、遊技球が可変入球手段に入球することを抑制するための機構を可変入球手段の外部に設け無くとも遊技者に過剰に特典が付与されてしまうことを抑制することができるため、可変入球手段の外部の領域をその他の目的に利用し易くすることができるという効果がある。
遊技機B2からB4のいずれかにおいて、前記第1流路を流下した遊技球を、前記第2流路とは異なる第3流路と、前記第2流路および前記第3流路とは異なる第4流路と、に振り分け可能な振分手段を有し、前記遊技機は、前記特定領域として、前記振分手段によって前記第3流路に振り分けられた遊技球が入球可能な第1特定領域と、前記振分手段によって前記第4流路に振り分けられた遊技球が入球可能な前記第1特定領域とは異なる第2特定領域と、を少なくとも有するものであり、前記特典付与手段は、前記第1特定領域に遊技球が入球した場合と、前記第2特定領域に遊技球が入球した場合とで前記特典の付与内容を異ならせるものであることを特徴とする遊技機B5。
遊技機B5によれば、遊技機B2からB4のいずれかの奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、切替手段により第1流路へと流下した遊技球が振分手段により第3流路へと振り分けられた場合は第1特定領域を通過し、第4流路へと振り分けられた場合は第2特定流路を通過する。これにより、設定条件の成立状況に応じて、可変入球手段に遊技球が入球した場合に、特典付与手段による特典の付与のされ易さを可変し、さらに、振分手段によって付与される特典の内容を異ならせることができる。よって、特典が付与されるか否かと、付与される特典の内容と、が段階的に決定されるため、特典の有無と特典内容とを一度に決定する場合に比べて、遊技者に対して遊技を楽しませる期間を長くすることができるという効果がある。また、このような構成を用いる場合には、可変入球手段内の遊技球の流下状況を示すための情報を報知する機能を用いると良い。これにより、可変入球手段に入球した遊技球の流下状況を遊技者に把握させ易くすることができるため、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。加えて、設定条件が成立していることを示すための情報を報知する機能を用いると良い。これにより、可変入球手段へと遊技球を入球させることで何かしらの特典が付与され易い状況であることを、可変入球手段へと遊技球を入球させる前の時点で遊技者に把握させることができるため、遊技者に対して、期待を持ちながら遊技を行わせることが出来る。
遊技機B1からB5のいずれかにおいて、第1遊技状態と、その第1遊技状態とは異なる第2遊技状態とを少なくとも設定可能な遊技状態設定手段を有し、前記切替手段は、前記遊技状態設定手段により前記第1遊技状態が設定されている場合のほうが、前記第2遊技状態が設定されている場合よりも前記第1状態に切り替え易いものであることを特徴とする遊技機B6。
遊技機B6によれば、遊技機B1からB5のいずれかの奏する効果に加え、設定されている遊技状態に応じて第1状態への切り替え易さを異ならせることができるため、遊技者に対して現在設定されている遊技状態に興味を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機B1からB5のいずれかにおいて、前記可変制御手段は、第1可変パターンと、その第1可変パターンよりも遊技球が入球し難い第2可変パターンと、で前記可変入球手段を可変制御可能なものであり、前記切替手段は、前記可変制御手段が前記第1可変パターンで前記可変入球手段を可変制御する場合に少なくとも前記第1状態へと切替可能なものであることを特徴とする遊技機B7。
遊技機B7によれば、遊技機B1からB5のいずれかの奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、可変制御手段により、第1可変パターンで可変制御されている場合よりも第2可変パターンが設定されている場合のほうが、遊技球が可変入球手段へと入球し難くすることができる。そして、切替手段は、第1可変パターンで可変制御される場合に第1状態へと切替可能となる。よって、特定領域を通過し得ない遊技球が大量に発生してしまう事態を抑制することができ、遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができるという効果がある。
遊技機B1からB7のいずれかにおいて、前記特典付与手段は、前記特定領域に遊技球が入球したことに基づいて特定遊技を実行するものであり、前記遊技機は、前記特典付与手段により実行された前記特定遊技の結果が所定の結果である場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段を有するものであることを特徴とする遊技機B8。
遊技機B8によれば、遊技機B1からB7のいずれかの奏する効果に加え、特定領域を遊技球が通過した場合に実行される特定遊技の結果が所定の結果である場合に、特典遊技が実行されるため、遊技者に対して特定領域へと遊技球を通過させるための遊技を意欲的に行わせることができるという効果がある。
<特徴C群>(複数の遊技を重複して実行可能な遊技機において、一方の変動時間に応じて他方遊技に関する演出の態様を設定)
判別条件が成立した場合に判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果を示すための識別情報を動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示される前記識別情報の動的表示期間を、選択情報に基づいて決定する動的表示期間決定手段と、前記動的表示手段により動的表示される前記識別情報が特定の前記判別結果を示すための特定識別情報で停止表示された場合に特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記識別情報が動的表示されている期間に特定遊技を実行可能な特定遊技実行手段と、前記特定遊技に関する特定演出を実行する特定演出実行手段と、その特定演出実行手段により実行される前記特定演出の演出態様を、少なくとも前記選択情報に対応した情報に基づいて設定する演出態様設定手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機C1。
近年、パチンコ機等の遊技機において、特典遊技を実行させるための遊技を重複して実行可能(重複遊技可能)に構成し、重複して実行されるそれぞれの遊技に対して遊技結果を示すための演出表示を実行する遊技機がある(例えば、特開2011−45518号公報)。このような遊技では、複数の遊技が重複して実行される場合において、重複して実行される各演出表示を見ることでそれぞれの遊技を分かり易く把握することができるものであったが、実行される演出表示の演出態様が対応する遊技の内容にのみ基づいて決定されており、重複して実行される複数の遊技に関連させた演出を実行することができないため、実行されている演出表示から重複して実行されている遊技全体を把握し難く演出効果が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、重複して実行される複数の遊技の内容を把握し易い演出を実行することにより、演出効果を高め、遊技者が意欲的に遊技を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機C1によれば、特定演出の演出態様を選択情報に基づいて決定することができるため、重複して実行される識別情報の動的表示と、特定遊技と、を関連付けた演出を実行することができ、演出効果を高めることができるという効果がある。また、特定演出の演出態様を選択情報に基づいて決定することができるため、様々な演出態様を見るために遊技者に対して複数の遊技を重複させるために意欲的に遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機C1において、前記動的表示手段により動的表示される前記識別情報の残期間を判別可能な残期間判別手段を有し、前記演出態様設定手段は、前記残期間判別手段により判別された前記残期間に基づいて前記演出態様を設定するものであることを特徴とする遊技機C2。
遊技機C2によれば、遊技機C1の奏する効果に加え、特定演出の演出態様が、識別情報の残期間に基づいて設定されるため、判別手段の判別タイミングと、特定遊技の実行タイミングとに応じて特定演出の演出態様を異ならせることができる。よって、様々な演出態様を見るために遊技者に対して複数の遊技を重複させるために様々なタイミングで意欲的に遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機C2において、前記動的表示手段により前記識別情報が動的表示されている状態で中断条件が成立した場合に、前記動的表示を中断させる中断手段と、その中断手段により中断されている前記動的表示を、前記特典遊技の終了に基づいて再開させる再開手段と、を有し、前記中断条件は、前記特定遊技実行手段により実行される前記特定遊技の遊技結果が所定の遊技結果となる場合に成立するものであることを特徴とする遊技機C3。
遊技機C3によれば、遊技機C2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、動的表示手段により実行される識別情報の動的表示を中断手段により中断させることができる。よって、実行される演出だけでは無く、実際の遊技においても判別手段による判別と、特定遊技とに関連性を持たせることができるため、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機C3において、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも遊技者に有利な遊技が実行される第2遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段を有し、前記遊技状態設定手段は、前記第2遊技状態が設定されてから特定期間が経過した場合に前記第1遊技状態を設定するものであり、前記再開手段は、前記特典遊技の終了後に前記第2遊技状態が設定される場合に、前記中断されている動的表示を前記第2遊技状態中の動的表示として再開するものであり、前記特定期間は、前記再開手段により再開される前記識別情報の残期間に応じて可変するものであり、前記演出態様設定手段は、前記中断手段により前記動的表示を中断させた場合における前記残期間に基づいて前記演出態様を設定するものであることを特徴とする遊技機C4。
遊技機C4によれば、遊技機C3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技者に有利な遊技が実行される第2遊技状態が設定される特定期間の長さが中断手段により中断された動的表示の残期間に応じて可変される。そして、特定演出の演出態様が中断手段により中断させた場合における動的表示の残期間の長さに基づいて設定される。よって、特定演出の演出態様によって、後に実行される遊技の有利度合いを把握することができるため、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機C1からC4のいずれかにおいて、前記動的表示手段により動的表示される前記識別情報の残期間を判別可能な残期間判別手段と、その残期間判別手段により判別された前記残期間が有利条件を満たしているかを判別する有利条件判別手段と、を有し、前記演出態様設定手段は、前記有利条件判別手段の判別結果に基づいて前記演出態様を設定するものであることを特徴とする遊技機C5。
遊技機C5によれば、遊技機C1からC4のいずれかの奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、有利条件判別手段により残期間が有利条件を満たしているかが判別され、その判別結果に基づいて特定演出の演出態様が設定されるため、実行される特定演出によって遊技者に有利な状態であるかを遊技者に分かり易く報知することができるという効果がある。
遊技機C5において、前記有利条件判別手段は、前記残期間が第1期間よりも長い場合に前記有利条件を満たしていると判別するものであることを特徴とする遊技機C6。
遊技機C6によれば、遊技機C5の奏する効果に加え、動的表示中の識別情報の残期間が第1期間よりも長い場合に有利条件を満たしていると判別されるため、実行される特定演出に基づいて特定遊技を実行させようと遊技者に意欲的に遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機C4またはC5において、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球した場合に取得情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得された前記取得情報を、所定数を上限に記憶可能な記憶手段と、を有し、前記判別手段は、前記判別条件が成立した場合に前記記憶手段に記憶されている前記取得情報に基づいて判別を実行するものであり、前記記憶手段に記憶されている前記取得情報を、その取得情報に基づく判別が前記判別手段により実行されるよりも前に事前判別可能な事前判別手段を有し、前記事前判別手段は、少なくとも前記取得情報に基づく前記判別手段による判別の結果を示すための前記識別情報の動的表示期間を事前に判別するものであり、前記有利条件判別手段は、前記残期間が前記事前判別手段により判別された前記動的表示期間よりも長い場合に前記有利条件を満たしていると判別するものであることを特徴とする遊技機C6。
遊技機C6によれば、遊技機C4またはC5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、判別手段により判別される取得情報が所定数を上限に記憶手段に記憶され、その記憶手段に記憶されている取得情報に対応する動的表示期間が事前判別される。そして、実行中の動的表示の残期間のほうが事前判別された動的表示期間よりも長いと判別された場合に有利条件を満たしていると判別される。よって、実行される特定演出に基づいて遊技者に有利となる動的表示の中断タイミングを予測しながら遊技を行わせることができるため、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機C6において、前記有利条件判別手段は、前記記憶手段に記憶されている前記取得情報のうち、次に前記判別手段により判別される前記取得情報に対応する前記事前判別手段の判別結果を対象に前記有利条件を満たしているかを判別するものであることを特徴とする遊技機C7。
遊技機C7によれば、遊技機C6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、次に判別手段により判別が実行される取得情報に対応する動的表示期間よりも残期間のほうが長い場合に有利条件が成立するため、実行される特定演出に基づいて、実行中の動的表示を中断させるか、次に実行される動的表示を中断させるかを遊技者に判別させることができる。よって、遊技者に遊技を選択させることができ、遊技の参加意欲を高めることができるという効果がある。
遊技機C1からC7のいずれかにおいて、前記遊技状態設定手段は、前記特定期間として、前記第1遊技状態が設定されている状態で、前記動的表示手段により動的表示される前記識別情報が予め定められた少なくとも2回以上の特定回数停止表示されるまでの期間が経過した場合に前記第1遊技状態を設定するものであり、前記特定期間を算出可能な期間算出手段を有し、前記期間算出手段は、前記動的表示手段により前記識別情報が動的表示される動的表示期間を、前記特定回数を上限に合算することで前記特定期間を算出するものであり、前記期間算出手段により算出された前記特定期間を示すための期間態様を表示可能な期間態様表示手段を有するものであることを特徴とする遊技機C8。
遊技機C8によれば、遊技機C1からC7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、期間態様表示手段により表示された期間態様を見ることで特定期間の長さを把握しながら、特定演出の演出態様に基づいて第2遊技状態における遊技状況を把握することができる。よって、遊技者に対して実行される様々な演出を注視させることができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
<特徴D群>(当たり遊技の終了条件を操作手段への操作に応じて異ならせる)
遊技球が入球可能な第1状態と、その第1状態よりも遊技球が入球し難い第2状態とに、可変可能な可変入球手段と、第1条件が成立した場合に前記可変入球手段を前記第2状態から前記第1状態へと所定期間可変させる特定遊技を実行可能な特定遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記特定遊技実行手段により実行される前記特定遊技を、前記可変入球手段に所定数の遊技球が入球した場合に成立する第1終了条件と、前記可変入球手段が前記第1状態へと可変された期間が前記所定期間を経過した場合に成立する第2終了条件とを含む複数の終了条件のうち、一の終了条件が成立した場合に終了させる終了手段と、第1操作と、その第1操作とは異なる第2操作と、を実行可能な操作手段と、を有し、前記操作手段により前記第1操作が実行された場合のほうが、前記第2操作が実行された場合よりも、前記第1終了条件が成立し易くするものであることを特徴とする遊技機D1。
近年、パチンコ機等の遊技機において、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、所定の変動期間を経た後に停止表示される抽選結果が当たりであった場合には、アタッカー(特定入賞口)に遊技球を入球させることが可能となる特典遊技が実行され、その特典遊技を終了させるための条件が複数設定されるように構成した遊技機がある(例えば、特開2011−45518号公報)。このような遊技機では、一般的に、特典遊技が実行されてからの経過時間に基づいて特典遊技を終了させる時間終了条件と、特典遊技中にアタッカーに入球した遊技球の個数に基づいて特典遊技を終了させる入賞終了条件と、が設定され、何れかの終了条件が成立した場合に特典遊技を終了させる制御が実行されるものであった。
しかしながら、特典遊技中は毎回同様の遊技が行われることから、複数の終了条件を設定した場合であっても、基本的には何れか一方の終了条件のみが成立し易くなる。つまり、特典遊技中にアタッカーへと遊技球を入賞させ易いように構成している遊技機では、時間終了条件が成立するよりも前に入賞終了条件が成立し易くなり、特典遊技中にアタッカーへと遊技球を入賞させ難いように構成している遊技機では、入賞終了条件が成立するよりも前に時間終了条件が成立し易くなる。
このように、特典遊技の終了条件が複数設定されていたとしても、成立し得る終了条件が殆ど特定の終了条件になってしまうと、複数の終了条件を設定する利点、即ち、どの終了条件の成立に基づいて特典遊技が終了するのかを分かり難くすることで特典遊技中における遊技に対して遊技者に興味を持たせることができるという効果を奏し難くなるという問題があった。上記した遊技機において、特典遊技を終了させるための複数の終了条件のうち、成立する終了条件が特定の終了条件に偏ることを抑制することで特典遊技中における遊技を遊技者が意欲的に行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機D1によれば、実行中の特定遊技を終了させるための終了条件を操作手段が実行する操作内容に応じて異ならせることが可能となるため、遊技者に意欲的に遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機D1において、前記操作手段に対して前記第1操作或いは前記第2操作を実行させるかを遊技者に選択させるための選択演出を実行可能な選択演出実行手段を有するものであることを特徴とする遊技機D2。
遊技機D2によれば、遊技機D1の奏する効果に加え、終了条件を選択演出実行手段により実行される選択演出に基づいて選択することができるため、遊技者に分かり易い遊技を提供することができるという効果がある。
遊技機D2において、前記選択演出実行手段により実行される前記選択演出の演出態様を設定可能な演出態様設定手段を有し、前記演出態様設定手段は、前記第1終了条件が成立した場合と、前記第2終了条件が成立した場合とで、前記特定遊技の終了後に付与される特典が異なる場合に前記演出態様を異ならせて設定するものであることを特徴とする遊技機D3。
遊技機D3によれば、遊技機D2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、特定遊技の終了後に付与される特典に応じて選択演出の演出態様を異ならせることができるため、実行される選択演出に遊技者が注目することになる。よって、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機D3において、前記第1条件とは異なる第2条件が成立した場合に判別を実行する判別手段と、その判別手段による前記判別の結果を示すための識別情報を所定期間動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示される前記識別情報が、特定の前記判別結果を示すための特定識別情報で停止表示された場合に特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、前記判別手段の判別結果に基づいて前記特典遊技実行手段が実行されるまでの期間を判別可能な期間判別手段と、を有し、前記演出態様設定手段は、前記特定遊技が実行されるタイミングと、前記期間判別手段の判別結果と、に基づいて前記選択演出の演出態様を設定するものであることを特徴とする遊技機D4。
遊技機D4によれば、遊技機D3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、特定遊技の実行タイミングと、特典遊技が実行されるタイミングとに基づいて選択演出の演出態様が設定されるため、実行される選択演出に基づいて、実行中の特定遊技に対して何れの終了条件を成立させたほうが、特定遊技が終了してから特典遊技が実行されるまでの期間を短くすることができるのかを予測しながら遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する参加意欲を高めることができるという効果がある。
遊技機D4において、遊技球が入球可能な第3状態と、その第3状態よりも遊技球が入球し難い第4状態とに、可変可能な第2可変入球手段を有し、前記特典遊技実行手段は、前記特典遊技として、前記第2可変入球手段を所定の可変パターンで前記第3状態と、前記第4状態へと所定期間可変させるものであり、前記特典遊技実行手段により実行される前記特典遊技の種別として、第1特典種別と、その第1特典種別よりも前記特典遊技中に前記第2可変入球手段が前記第4状態となる期間が長い第2特典種別と、を少なくとも含む複数の特典種別のうち、一の特典種別を設定する種別設定手段を有し、前記演出態様設定手段は、前記特定遊技の開始タイミングに基づいて、前記特定遊技の終了タイミングにおいて実行され得る前記特典遊技の種別が前記第1特典種別である場合と、前記第2特典種別である場合とで、演出態様を異ならせるものであることを特徴とする遊技機D5。
遊技機D5によれば、遊技機D4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、特定遊技の終了タイミングにおいて、特典遊技が実行され得る場合には、その特典遊技の種別に応じて選択演出の演出態様が設定されるため、実行される選択演出に基づいて、実行中の特定遊技に対して何れの終了条件を成立させたほうが、遊技者に有利な状況で特定遊技を終了させることができるかを予測しながら遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する参加意欲を高めることができるという効果がある。
遊技機D5において、前記特定遊技の終了タイミングが、前記動的表示手段により前記識別情報の動的表示が実行されている第1状況であるか、前記特典遊技実行手段により前記特典遊技が実行されている第2状況であるかを判別する状況判別手段を有し、前記演出態様設定手段は、前記第1状況である場合と、前記第2状況である場合とで演出態様を可変させるものであることを特徴とする遊技機D6。
遊技機D6によれば、遊技機D5の奏する効果に加え、特定遊技が終了され得るタイミングが、識別情報の動的表示中であるか、特典遊技の実行中であるか、によって選択演出の演出態様を異ならせることができるため、実行される選択演出に基づいて、実行中の特定遊技に対して何れの終了条件を成立させたほうが、遊技者に有利な状況で特定遊技を終了させることができるかを予測しながら遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する参加意欲を高めることができるという効果がある。
遊技機D6において、前記状況判別手段により前記第1状況であると判別された場合に、前記特定遊技の終了タイミングにおける前記動的表示の残期間を判別する残期間判別手段を有し、前記演出態様設定手段は、前記残期間判別手段により前記残期間が所定期間以上である場合には、前記残期間が前記所定期間未満である場合とは異なる演出態様を設定するものであることを特徴とする遊技機D7。
遊技機D7によれば、遊技機D6の奏する効果に加え、特定遊技が終了され得るタイミングにおいて動的表示されている前記識別情報の残期間の長さに応じて選択演出の演出態様が異ならせて設定されるため、実行される選択演出に基づいて、実行中の特定遊技に対して何れの終了条件を成立させたほうが、特定遊技が終了してから特典遊技が実行されるまでの期間を短くすることができるのかを予測しながら遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する参加意欲を高めることができるという効果がある。
遊技機D4からD7のいずれかにおいて、実行条件が成立した場合に特定遊技を実行可能な特定遊技実行手段と、前記動的表示手段により前記識別情報が動的表示されている状態で前記特定遊技が開始される場合に前記動的表示を中断させる中断手段と、その中断手段により中断されている前記動的表示を、前記特定遊技が終了した場合に再開させる再開手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機D8。
遊技機D8によれば、遊技機D4からD7のいずれかの奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、特定遊技が実行されている間は、動的表示を中断させることができるため、特定遊技を終了させる終了条件を異ならせることにより動的表示の中断期間の長さを可変させることができる。よって、遊技者に対して意欲的に遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機D8において、前記可変入球手段に入球した遊技球が通過し得る特定領域を有し、前記特典遊技実行手段は、前記特定領域を遊技球が通過した場合にも前記特典遊技を実行可能なものであることを特徴とする遊技機D9。
遊技機D9によれば、遊技機D8の奏する効果に加え、可変入球手段に入球した遊技球が特定領域を通過した場合にも特典遊技を実行させることができるため、遊技者に対して、特定遊技に対して第2終了条件を成立させるための遊技を行うか、第1終了条件を成立させるための遊技を行うかを選択させる楽しみを提供することができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機D8またはD9において、遊技状態として、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも遊技者に有利な遊技が実行される第2遊技状態と、を少なくとも設定可能な遊技状態設定手段を有し、前記遊技状態設定手段は、前記第2遊技状態が設定されている状態で、前記動的表示手段により動的表示される前記識別情報が特定回数停止表示された場合に前記第1遊技状態を設定するものであることを特徴とする遊技機D10。
遊技機D10によれば、遊技機D8またはD9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技者に有利な遊技が実行される第2遊技状態が、動的表示手段による識別情報の動的表示回数に基づいて終了するため、第2遊技状態中に動的表示を中断させることは第2遊技状態の継続期間を長くする場合に有効となる。よって、遊技者に対して、特定遊技に対して第2終了条件を成立させるための遊技を行うか、第1終了条件を成立させるための遊技を行うかを選択させる楽しみを提供することができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴E群>(当たり遊技の狙う場所ナビ表示)
遊技球が入球可能な第1状態と、その第1状態よりも遊技球が入球し難い第2状態とに可変可能な可変入球手段と、判別条件が成立した場合に判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果を示すための識別情報を動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示される前記識別情報が前記判別手段の判別結果が特定の判別結果であることを示す特定識別情報で停止表示された場合に、前記可変入球手段を前記第2状態から前記第1状態へと所定期間可変させる特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記特典遊技が実行される場合に、前記可変入球手段を示す表示画像を表示手段に表示させる表示制御手段を有するものであることを特徴とする遊技機E1。
近年、パチンコ機等の遊技機において、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、所定の変動期間を経た後に停止表示される抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技として通常では遊技球が入球し難い入球手段を開放させる遊技が実行されていた。また、始動口の配置位置と、特典遊技中に開放される入球手段の配置位置と、を異ならせた遊技機がある(例えば、特開2011−45518号公報)。このような遊技では、始動口を狙う遊技を行う場合と、特典遊技を行う場合とで、遊技者に対して遊技球を発射させる位置を可変させることになるため、遊技者に対して、飽きの来ない遊技を提供することができるものであった。
しかしながら、特典遊技が実行された場合に、始動口を狙う遊技を継続して実行してしまうと、特典遊技中に入球手段へと球を入球させることができず、遊技者が損をする事態が発生する虞があった。
また、近年の遊技機では、遊技の興趣を向上させるために、限られた遊技領域内に複数の装置(遊技内容に応じて球が入球し難い状態から入球し易い状態へと可変する装置)を密集して配設するものがある。このような遊技機では、どの装置に向けて遊技球を発射すれば良いのかを遊技者が理解し難く、不適切な遊技を行ってしまい遊技者が損をする事態が発生するという問題があった。上記した遊技機において、遊技者に分かり易い遊技を提供することを目的とする。
遊技機E1によれば、表示制御手段により可変入球手段を示す表示画像が表示手段に表示されるため、特典遊技が実行される場合にどこと狙って遊技球を発射すれば良いのかを遊技者に分かり易く報知することができる。よって、遊技者に分かり易い遊技を提供することができるという効果がある。
遊技機E1において、前記表示制御手段は、少なくとも前記特定識別情報が停止表示されてから前記可変入球手段が前記第1状態へと可変されるまでの期間に、前記表示画像を前記表示手段に表示させるものであることを特徴とする遊技機E2。
遊技機E2によれば、遊技機E1の奏する効果に加え、可変入球手段が第1状態へと可変されるまでに表示画像が表示されるため、表示画像を見てから遊技球を発射した場合に、可変入球手段へと遊技球を入球させることができる。よって、遊技者により分かり易い遊技を提供することができるという効果がある。
遊技機E1またはE2において、前記特典遊技実行手段により実行される前記特典遊技の種別として、複数の特典遊技種別から一の特典遊技種別を選択可能な特典遊技種別選択手段と、前記表示制御手段により前記表示手段に表示させる前記表示画像の表示態様を設定可能な表示態様設定手段を有し、前記表示態様設定手段は、前記特典遊技種別選択手段により選択された前記特典遊技種別に応じて異なる表示態様を設定可能なものであることを特徴とする遊技機E3。
遊技機E3によれば、遊技機E1またはE2の奏する効果に加え、表示画像の表示態様を大当たり種別に基づいて可変させることができるため、特典遊技を分かり易く実行させることができると共に、特典遊技の遊技内容を遊技者に示唆することができる。よって遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機E3において、前記特典遊技実行手段は、前記特典遊技種別選択手段により選択された前記特典遊技種別に応じて価値の異なる前記特典遊技を実行可能なものであることを特徴とする遊技機E4。
遊技機E4によれば、遊技機E3の奏する効果に加え、特典遊技種別に応じて価値の異なる特典遊技が実行されるため、表示手段に表示される表示画像の表示態様に遊技者を注視させることができる。よって、演出効果を高めることが出来るという効果がある。
遊技機E1からE4のいずれかにおいて、前記可変入球手段に遊技球が入球したことを検知可能な入球検知手段を有し、前記表示態様設定手段は、前記表示制御手段により前記表示手段に表示された前記表示画像の表示態様を、前記入球検知手段により前記入球が検知されたことに基づいて可変設定するものであることを特徴とする遊技機E5。
遊技機E5によれば、遊技機E1からE4のいずれかの奏する効果に加え、入球検知手段により可変入球手段へと遊技球が入球した場合に、表示画像の表示態様を可変させることができるため、遊技者に特典遊技の進行具合を分かり易く報知することができる。
遊技機E1からE5のいずれかにおいて、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対して実行された操作内容を判別可能な操作判別手段と、を有し、前記表示態様設定手段は、前記操作判別手段の判別結果に基づいて前記表示態様を可変設定するものであることを特徴とする遊技機E6。
遊技機E6によれば、遊技機E1からE5のいずれかの奏する効果に加え、遊技者が操作手段を操作することで、表示画像の表示態様を可変させることができる。よって、遊技者の遊技意欲を向上させることができるという効果がある。
遊技機E6において、前記表示態様設定手段は、前記操作判別手段の判別結果に基づいて、前記表示画像を拡大、または縮小させた表示態様を設定可能なものであることを特徴とする遊技機E7。
遊技機E7によれば、遊技機E6の奏する効果に加え、操作手段への操作に基づいて表示画像を拡大または縮小させることができる。これにより、特典遊技が実行される場合に表示画像の表示を必要としない遊技者は、表示画像を小さく表示することができるため、表示手段に形成される表示領域を別の演出表示に用いることが可能となる。よって、遊技者に好適な表示を実行させることができるという効果がある。
遊技機E6またはE7において、前記表示態様設定手段は、前記操作判別手段の判別結果に基づいて、前記表示画像を第1位置から第2位置へと回転させた回転表示態様を設定可能なものであることを特徴とする遊技機E8。
遊技機E8によれば、遊技機E6またはE7の奏する効果に加え、操作手段への操作に基づいて表示画像を回転させることができるため、可変入球手段の詳細な構成を遊技者に視認させることができるという効果がある。
<特徴F群>(時短終了タイミングを条件に応じて切り替える)
判別条件が成立した場合に判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果を示すための識別情報を所定期間動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示される前記識別情報が、特定の前記判別結果を示すための特定識別情報で停止表示された場合に特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、第1遊技状態と、その第1遊技状態とは異なる第2遊技状態と、を少なくとも含む複数の遊技状態のうち、何れかの遊技状態を設定可能な遊技状態設定手段と、所定情報を更新可能な更新手段と、その更新手段により更新された前記所定情報が終了条件を満たしているかを判別することが可能な終了判別手段と、を有し、前記第1遊技状態が設定されている状態で前記終了判別手段により前記終了条件を満たしていると判別された場合に前記第2遊技状態を設定可能な遊技機において、切替条件の成立に基づいて、前記終了条件判別手段の実行タイミングを切替可能な切替手段を有するものであることを特徴とする遊技機F1。
近年、パチンコ機等の遊技機において、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、所定の変動期間を経た後に停止表示される抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、複数の遊技状態を設定可能に構成し、特定の遊技状態が設定された場合に、始動口に遊技球が入球し易い有利状態を、抽選回数が特定回数に到達するまで設定するように構成した遊技機がある(例えば、特開2001−033569号公報)。このような遊技機では、遊技者に対して、第1遊技状態が設定されることを期待しながら遊技を行わせることができ遊技者の遊技意欲を高めることができるものであった。さらに、上述した遊技機では、有利状態中における抽選回数の計測(減算)処理と、抽選回数が特定回数に到達したことに基づいて実行される有利状態の終了処理とを、抽選結果が停止表示されるタイミングに実行するように構成し、設定された有利状態を遊技者により長い期間提供するように構成していた。しかしながら、上述した遊技機では、有利状態中における抽選回数の計測(減算)処理と、抽選回数が特定回数に到達したことに基づいて実行される有利状態の終了処理と、を抽選結果が停止表示されたことを契機に実行するように構成しているため、所定タイミング(抽選結果の停止表示タイミング)において実行される処理が増大してしまうという問題があった。上記した遊技機において、同一タイミングで実行される処理量を減らすことで、処理負荷の軽減を図ることができる遊技機を提供することを目的とする。
また、近年におけるパチンコ機等の遊技機において、特典遊技を実行させるための遊技を重複して実行可能(重複遊技可能)に構成し、一方の遊技の遊技結果に応じて、他方の遊技における抽選結果を示すための変動期間の減算を中断させるように構成した遊技機がある(例えば、特開2015−12907号公報)。このような遊技では、複数の遊技を重複して実行することができるため特典遊技が実行されることを目指す遊技を効率良く行うことができるものであった。さらに、一方の遊技の遊技結果に応じて、他方の遊技を一時的に中断させることができるため、重複して実行される複数の遊技によって重複して特典遊技が実行されてしまい、遊技者に対して分かり難い特典遊技が実行されてしまうことを抑制することができるものであった。
しかしながら、重複遊技を実行可能な遊技機に、上述した有利状態を設定可能な構成を用いた場合、有利状態中における抽選回数の計測(減算)処理と、抽選回数が特定回数に到達したことに基づいて実行される有利状態の終了処理とが、抽選結果が停止表示されるタイミングで実行されてしまうため、例えば、一方の遊技によって特典遊技が付与されることに基づいて他方の遊技における抽選結果を示すための変動時間の減算が中断されている場合であって、付与された特典遊技によって有利状態が設定される場合には、中断されていた変動時間の減算が再開され抽選結果が停止表示された場合に抽選回数の計測(減算)処理が実行されてしまうという問題があった。即ち、有利状態以外で実行された抽選結果が停止表示されたことに基づいて有利状態中における抽選回数の計測(減算)処理が実行されてしまうため、遊技者に対して有利状態中の遊技を好適に実行させることができないとい問題があった。上記した遊技機において、有利状態中の遊技を遊技者に対して好適に実行させることにより遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機F1によれば、終了条件判別手段の実行タイミングを切替条件の成立に基づいて切り替えることができるため、どのタイミングで第1遊技状態が終了するのかを遊技者に分かり難くすることができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機F1において、前記更新手段は、前記所定情報として、少なくとも前記判別手段により前記判別が実行された回数に基づく第1情報を更新可能なものであり、前記切替条件は、前記更新手段により更新された前記第1情報が前記終了条件を満たす場合に成立し得るものであることを特徴とする遊技機F2。
遊技機F2によれば、遊技機F1の奏する効果に加え、判別手段の判別回数が終了条件を満たす場合に、切替条件が成立し得るように構成しているため、終了条件を満たす回数分、判別手段の判別を実行した遊技者に対して、第1遊技状態が終了するか否かをドキドキさせながら遊技を行わせることができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機F2において、第2判別条件が成立した場合に第2判別を実行する第2判別手段と、その第2判別手段による前記第2判別の結果を示すための第2識別情報を所定期間動的表示させることが可能な第2動的表示手段と、その第2動的表示手段により動的表示された前記第2識別情報が、特定の前記第2判別結果を示すための第2特定識別情報で停止表示された場合に第2特典遊技を実行可能な第2特典遊技実行手段と、を有し、前記切替条件は、前記第2判別手段による前記第2判別の結果が前記第2判別結果である場合に成立し得るものであることを特徴とする遊技機F3。
遊技機F3によれば、遊技機F2の奏する効果に加え、判別手段とは異なる第2判別手段により実行される第2判別に基づいて切替条件が成立し得るように構成しているため、終了条件を満たすまで判別手段の判別を実行した場合に、切替条件が成立しているか否かを遊技者に分かり難くすることができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機F1からF3のいずれかにおいて、前記切替手段は、前記終了条件判別手段の実行タイミングを特定期間遅らせるものであり、前記判別手段は、前記特定期間中に実行される前記判別として前記第1遊技状態に対応させた判別を実行するものであることを特徴とする遊技機F4。
遊技機F4によれば、遊技機F1からF3のいずれかの奏する効果に加え、切替手段により終了条件判別手段の実行タイミングを遅らせている特定期間中に実行される判別手段の判別を第1遊技状態中の判別として実行することができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機F1からF4のいずれかにおいて、前記遊技状態設定手段により設定されている遊技状態を示すための表示態様を表示手段に表示可能な遊技状態表示手段を有し、前記遊技状態表示手段は、前記第1遊技状態が設定されていることを示すための表示態様として、第1表示態様と、その第1表示態様とは異なる第2表示態様とを表示可能なものであり、前記第2表示態様は、前記切替手段により前記終了条件判別手段の実行タイミングを切り替えた場合に表示されるものであることを特徴とする遊技機F5。
遊技機F5によれば、遊技機F1からF5のいずれかの奏する効果に加え、第1遊技状態が設定されている状態を示す表示態様として、切替手段により終了条件判別手段の実行タイミングを切り替えた場合に表示される第2表示態様を表示可能に構成しているため、遊技者に現在の遊技状態を分かり易く報知することができるという効果がある。
<特徴G群>(当たり遊技の対象装置ナビ表示を、遊技の進行に合わせて可変させる)
遊技球が入球可能な第1状態と、その第1状態よりも遊技球が入球し難い第2状態とに可変可能な第1可変入球手段と、第1実行条件が成立した場合に、前記第1可変入球手段を前記第2状態から前記第1状態へと所定期間可変させる第1特典遊技を実行可能な第1特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、遊技球が入球可能な第3状態と、その第3状態よりも遊技球が入球し難い第4状態とに可変可能な第2可変入球手段と、前記第1特典遊技実行手段により実行される前記第1特典遊技の遊技結果が所定の遊技結果である場合に、前記第2可変入球手段を前記第4状態から前記第3状態へと所定期間可変させる第2特典遊技を実行可能な第2特典遊技実行手段と、前記第1特典遊技が実行される場合に、前記第1可変入球手段を示す第1表示画像を表示手段に表示させ、前記第2特典遊技が実行される場合に、前記第2可変入球手段を示す第2表示画像を前記表示手段に表示させる表示制御手段を有するものであることを特徴とする遊技機G1。
近年、パチンコ機等の遊技機において、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、所定の変動期間を経た後に停止表示される抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技として通常では遊技球が入球し難い入球手段を開放させる遊技が実行されていた。また、始動口の配置位置と、特典遊技中に開放される入球手段の配置位置と、を異ならせた遊技機がある(例えば、特開2011−45518号公報)。このような遊技では、始動口を狙う遊技を行う場合と、特典遊技を行う場合とで、遊技者に対して遊技球を発射させる位置を可変させることになるため、遊技者に対して、飽きの来ない遊技を提供することができるものであった。
しかしながら、特典遊技が実行された場合に、始動口を狙う遊技を継続して実行してしまうと、特典遊技中に入球手段へと球を入球させることができず、遊技者が損をする事態が発生する虞があった。
また、近年の遊技機では、遊技の興趣を向上させるために、限られた遊技領域内に複数の装置(遊技内容に応じて球が入球し難い状態から入球し易い状態へと可変する装置)を密集して配設するものがある。このような遊技機では、どの装置に向けて遊技球を発射すれば良いのかを遊技者が理解し難く、不適切な遊技を行ってしまい遊技者が損をする事態が発生するという問題があった。上記した遊技機において、遊技者に分かり易い遊技を提供することを目的とする。
遊技機G1によれば、表示制御手段により実行される特典遊技に対応する可変入球手段を示す表示画像が表示手段に表示されるため、特典遊技が実行される場合にどこと狙って遊技球を発射すれば良いのかを遊技者に分かり易く報知することができる。よって、遊技者に分かり易い遊技を提供することができるという効果がある。
遊技機G1において、前記表示制御手段は、前記第1実行条件が成立してから前記第1可変入球手段が前記第1状態へと可変されるまでの期間に、前記第1表示画像を前記表示手段に表示させるものであることを特徴とする遊技機G2。
遊技機G2によれば、遊技機G1の奏する効果に加え、第1可変入球手段が第1状態へと可変されるまでに表示画像が表示されるため、表示画像を見てから遊技球を発射した場合に、第1可変入球手段へと遊技球を入球させることができる。よって、遊技者により分かり易い遊技を提供することができるという効果がある。
遊技機G2において、前記表示制御手段は、前記第1特典遊技実行手段により前記第1特典遊技が実行されている場合に、前記第2表示画像の少なくとも一部を前記表示手段に表示させるものであることを特徴とする遊技機G3。
遊技機G3によれば、遊技機G2の奏する効果に加え、第1特典遊技の実行中に、次に実行され得る第2特典遊技に対応した第2可変入球手段を示す第2表示画像の少なくとも一部が表示される。よって、第1特典遊技が終了した後の遊技方法を事前に把握することができ、遊技者に分かり易い遊技を提供することができるという効果がある。
遊技機G2またはG3において、前記表示制御手段は、前記第2特典遊技実行手段により前記第2特典遊技が実行されている場合に、前記第1表示画像の少なくとも一部を前記表示手段に表示させるものであることを特徴とする遊技機G4。
遊技機G4によれば、遊技機G2またはG3の奏する効果に加え、第2特典遊技の実行中に、既に実行済みの第1特典遊技に対応した第1可変入球手段を示す第1表示画像の少なくとも一部が表示される。よって、過去に実行した特典遊技の内容を遊技者が視覚的に認識することができ、遊技者に分かり易い遊技を提供することができるという効果がある。
遊技機G1からG4のいずれかにおいて、前記表示制御手段は、前記第1実行条件が成立したことに基づいて、前記第1特典遊技が実行されるよりも前に、前記第1表示画像と前記第2画像とを順に表示させるものであることを特徴とする遊技機G5。
遊技機G5によれば、遊技機G1からG4のいずれかの奏する効果に加え、第1実行条件が成立した場合に、今後実行され得る複数の特典遊技の流れを遊技者に報知することができるため、遊技者に一連の遊技方法を予め把握させることができる。よって、遊技者に分かり易い遊技を提供することができるという効果がある。
<特徴H群>(有利遊技が実行され得る保留数になり易い遊技となり難い遊技とを実行)
取得条件の成立に基づいて情報を取得する情報取得手段と、その情報取得手段により取得された前記情報を、当該情報に対する判別条件が成立するまで、所定数を上限に記憶可能な記憶手段と、前記判別条件が成立した場合に、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示された前記識別情報が、特定の前記判別結果を示すための特定識別情報で停止表示した場合に特定遊技を実行可能な特定遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記遊技機は、前記記憶手段に記憶されている前記情報の数が所定条件を満たしている場合のほうが、前記所定条件を満たしていない場合よりも遊技者に有利となる有利遊技を実行し易いものであることを特徴とする遊技機H1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行される遊技機が提案されていた(例えば、特開2012−217766号公報)。また、始動口に遊技球が入球した場合に、遊技の当否抽選を実行するための抽選権利を所定数を上限に保留記憶させることが可能となるように構成されているものがあった。ところで、上記した遊技機では、保留記憶されている抽選権利の数に関わらず同一の有利度合いの遊技が実行されるため、遊技が単調となりやすいという不具合があった。そこで、上記した遊技機において、遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機H1によれば、記憶手段に記憶されている情報の数に応じて有利遊技の実行のし易さを異ならせることができる。よって、遊技者に対して記憶手段に記憶されている情報の数に対しても興味を持たせることができるため、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機H1において、前記遊技機は、前記記憶手段に記憶されている前記情報の数が前記所定条件を満たし易い第1遊技と、その第1遊技よりも前記所定条件を満たし難い第2遊技と、を実行可能なものであることを特徴とする遊技機H2。
遊技機H2によれば、遊技機H1の奏する効果に加え、第1遊技のほうが第2遊技よりも記憶手段に記憶されている情報の数が所定条件を満たし易くすることができる。よって、遊技者に対して第1遊技が実行されることを期待させながら遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機H2において、前記所定条件は、前記記憶手段に記憶されている前記情報の数が前記所定数よりも少ない特定数である場合に成立し得るものであり、前記第1遊技は、前記記憶手段に記憶されている前記情報の数が前記特定数よりも多い場合に、前記情報の数を前記第2遊技よりも減少させ易くするものであることを特徴とする遊技機H3。
遊技機H3によれば、遊技機H2の奏する効果に加え、情報の数が特定数よりも多い場合に第1遊技が実行されると第2遊技が実行されるよりも情報の数を減少させ易くすることができるため、情報の数を特定数にさせ易くすることができる。よって、情報の数が特定数よりも多い状態で遊技を行っている遊技者に対して第1遊技が実行させることを期待させながら遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機H2またはH3において、前記第1遊技は、前記記憶手段に記憶されている前記情報の数が前記特定数よりも少ない場合に、前記情報の数を前記第2遊技よりも増加させ易くするものであることを特徴とする遊技機H4。
遊技機H4によれば、遊技機H2またはH3の奏する効果に加え、情報の数が特定数よりも少ない場合に第1遊技が実行されると第2遊技が実行されるよりも情報の数を増加させ易くすることができるため、情報の数を特定数にさせ易くすることができる。よって、情報の数が特定数よりも少ない状態で遊技を行っている遊技者に対して第1遊技が実行させることを期待させながら遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機H2からH4のいずれかにおいて、前記動的表示手段により前記識別情報が動的表示されている状態で第1条件が成立した場合において、予め定められている前記識別情報の動的表示期間が経過するまでに前記識別情報の動的表示を強制停止させる強制停止手段を有し、前記第1遊技は、前記強制停止手段により前記識別情報の動的表示を強制停止させることが可能なものであり、前記第2遊技は、前記第1遊技よりも前記強制停止手段により前記識別情報の動的表示を強制停止させ難いものであることを特徴とする遊技機H5。
遊技機H5によれば、遊技機H2からH4のいずれかの奏する効果に加え、強制停止手段により実行中の識別情報の動的表示を強制停止させることができる。これにより、実行中の識別情報が所定期間動的表示されるのを待つこと無く、識別情報の動的表示を終了させることができる。よって、判別手段による次の判別を実行させ易くすることができ、遊技効率を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機H5において、前記判別条件とは異なる第2判別条件が成立した場合に、前記判別とは異なる第2判別を実行可能な第2判別手段を有し、前記第1条件は、少なくとも前記第2判別手段による前記第2判別の結果が特定の第2判別結果である場合に成立し得るものであることを特徴とする遊技機H6。
遊技機H6によれば、遊技機H4の奏する効果に加え、第2判別手段による第2判別の結果が特定の第2判別結果である場合に第1条件を成立し易くすることができる。よって、判別手段の判別結果を示すための識別情報の動的表示を強制停止させるために第2判別手段による第2判別を実行させるという斬新な遊技性を提供することで遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴I群>(時短期間中に時短回数が更新される変動表示と、更新されない変動表示とを設ける)
判別条件が成立した場合に判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果を示すための識別情報を動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示された前記識別情報が、特定の前記判別結果を示すための特定識別情報で停止表示した場合に特定遊技を実行可能な特定遊技実行手段と、第1遊技状態と、その第1遊技状態とは異なる第2遊技状態とを含む複数の遊技状態の中から一の遊技状態を設定可能な遊技状態設定手段と、を有した遊技機において、前記第2遊技状態が設定されている状態で実行される前記識別情報の動的表示に基づいて第1情報を更新可能な更新手段と、その更新手段による前記第1情報の更新を制限する制限手段を有するものであることを特徴とする遊技機I1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、特典遊技の実行後に抽選が行われ易くなる時短遊技が所定期間実行される遊技機が提案されていた(例えば、特開2012−217766号公報)。ところで、上記した遊技機では、時短遊技中に実行される抽選回数が予め定められた回数に到達すると時短遊技が終了してしまうため、遊技者に対して時短遊技の残期間を容易に予測されてしまい、遊技意欲が低下してしまうという問題があった。そこで、上記した遊技機において、遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機I1によれば、第2遊技状態が設定されている状態で識別情報の動的表示が実行されたとしても、第1条件が成立した場合には制限手段により第1情報の更新を制限することができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機I1において、前記遊技状態設定手段は、前記第2遊技状態が設定されている状態で前記第1情報に基づく終了条件が成立した場合に前記第1遊技状態を設定するものであることを特徴とする遊技機I2。
遊技機I2によれば、遊技機I1の奏する効果に加え、制限手段により第1情報の更新をを制限することにより、第2遊技状態を終了させ難くすることができる。よって、第2遊技状態の終了条件がどのタイミングで成立するのかを遊技者に分かり難くすることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機I2において、前記判別手段は、前記第2遊技状態が設定されている状態で前記判別を実行したほうが、前記第1遊技状態が設定されている状態で前記判別を実行するよりも遊技者に有利な判別を実行するものであることを特徴とする遊技機I3。
遊技機I3によれば、遊技機I2の奏する効果に加え、第2遊技状態が第1遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態となるため、第2遊技状態が設定されている期間中に実行される動的表示回数が多くなるように期待しながら遊技者に遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機I3において、前記更新手段は、前記第1情報として、前記第2遊技状態が設定されている状態で実行される前記識別情報の動的表示回数を更新可能なものであることを特徴とする遊技機I4。
遊技機I4によれば、遊技機I3の奏する効果に加え、更新手段により識別情報の動的表示回数が第1情報として更新されるため、第2遊技状態が設定されている状態で実行される識別情報の動的表示回数に基づいて第2遊技状態が終了することになる。よって、成立する条件に応じて識別情報の動的表示が実行されたにも関わらず、第1情報が更新されない場合を設けることができるため、遊技者に意外性のある遊技を提供することができるという効果がある。
遊技機I2からI4のいずれかにおいて、前記動的表示手段により前記識別情報が動的表示されている状態で特殊条件が成立した場合に、予め定められている前記識別情報の動的表示期間が経過するまでに前記識別情報の動的表示を強制停止させる強制停止手段を有し、前記第1条件は、前記強制停止手段により前記識別情報の動的表示を強制停止させる場合に成立し得るものであることを特徴とする遊技機I5。
遊技機I5によれば、遊技機I2からI4のいずれかの奏する効果に加え、強制停止手段により識別情報の動的表示が強制停止された場合に、第1条件が成立し、制限手段によって更新手段による第1情報の更新が制限される。これにより、正常に動的表示させることができなかった識別情報の動的表示によって第1情報が更新されることを抑制することができるため、第2遊技状態が設定されている状態で識別情報を正常に動的表示させることができないまま第2遊技状態が終了してしまい遊技者に不快な思いをさせてしまうことを抑制することが出来るという効果がある。
遊技機I5において、前記強制停止手段は、前記識別情報に対応する前記判別手段の判別結果に関わらず、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果以外であることを示す識別情報で強制停止させるものであることを特徴とする遊技機I6。
遊技機I6によれば、遊技機I5の奏する効果に加え、識別情報が強制停止された場合には、特定遊技が実行されることが無い。よって、第2遊技状態が設定されている状態で識別情報を正常に動的表示させることができないまま第2遊技状態が終了してしまい遊技者に不快な思いをさせてしまうことを抑制することが出来るという効果がある。
遊技機I6において、前記判別条件とは異なる第2判別条件が成立した場合に、前記判別とは異なる第2判別を実行可能な第2判別手段を有し、前記特定遊技実行手段は、前記第2判別手段による前記第2判別の結果が特定の第2判別結果である場合にも前記特定遊技を実行するものであり、前記特殊条件は、少なくとも前記第2判別手段による前記第2判別の結果が前記特定の第2判別結果とは異なる所定の第2判別結果である場合に成立し得るものであることを特徴とする遊技機I7。
遊技機I7によれば、遊技機I6の奏する効果に加え、特定遊技が実行され得る第2判別手段の第2判別結果が所定の第2判別結果である場合に特殊条件が成立し、強制停止手段により識別情報の動的表示が強制停止表示される。これにより、特定遊技を実行させるために第2判別手段による第2判別を実行した場合において、特定の第2判別の結果よりも先に所定の第2判別の結果となったとしても、特定識別情報の動的表示が強制停止されると共に、第1情報が更新されてしまうことを抑制することができるという効果がある。
遊技機I7において、前記特定遊技実行手段により実行される前記特定遊技の種別として、第1特定遊技種別とその第1特定遊技種別よりも遊技者に有利となる特定遊技を実行可能な第2特定遊技種別とを含む複数の特定遊技種別の中から一の特定遊技種別を決定する遊技種別決定手段を有し、前記遊技種別決定手段は、前記第2判別手段により前記特定の第2判別結果となったほうが、前記判別手段により前記特定の判別結果となった場合よりも、前記第2特定遊技種別を決定し易いものであることを特徴とする遊技機I8。
遊技機I8によれば、遊技機I7の奏する効果に加え、判別手段よりも第2判別手段のほうが遊技者に有利な判別結果となり易いため、遊技者に対して積極的に第2判別を実行させることができる。よって、制限手段による制限効果をより高めることができるという効果がある。
遊技機I7またはI8において、前記第2判別手段は、前記第1遊技状態が設定されている場合よりも前記第2遊技状態が設定されている場合のほうが前記第2判別を実行し易いものであることを特徴とする遊技機I9。
遊技機I9によれば、遊技機I7またはI8の奏する効果に加え、第2遊技状態が設定されている場合のほうが第1遊技状態が設定されている場合よりも第2判別手段による第2判別を実行し易いため、第2遊技状態が設定されている状態において、遊技者に対して積極的に第2判別を実行させることができる。よって、制限手段による制限効果をより高めることができるという効果がある。
<特徴J群>(実行中の変動表示を途中で停止表示させる条件が成立した場合に、実行中の変動表示の内容に基づいて停止制御内容を切り替える)
判別条件が成立した場合に判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果を示すための識別情報を動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示される前記識別情報が、特定の前記判別結果を示すための特定識別情報で停止表示された場合に特定遊技を実行可能な特定遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記動的表示手段により動的表示される前記識別情報の動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、前記動的表示手段により前記識別情報が動的表示されている状態で切替条件が成立した場合に、前記動的表示手段による前記識別情報の動的表示が満たしている条件に応じて前記動的表示態様を、特定動的表示態様に切り替えるための特定制御を実行可能な特定制御手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機J1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、複数の特別図柄(第1特別図柄と第2特別図柄)を同時に変動させることが可能な遊技機が提案されていた(例えば、特開2015−12907号公報)。また、上述した構成を有する遊技機において、一方の抽選で当たり当選した場合に、他方の抽選結果を強制的に破棄するものがあった。この場合、他方の抽選結果の内容に関わらず他方の抽選結果が強制的に破棄されてしまうため、場合によっては遊技者に対して不利となる場合があり、遊技者に不信感を与えてしまうという問題があった。そこで、上記した遊技機において、遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。なお、上述した従来の課題は、第1特別図柄の抽選(変動)と、第2特別図柄の抽選(変動)を同時に(並行して)実行する遊技機(所謂、同時変動機)における課題を記載したものであるが、本特徴群の技術思想によって解決される課題は、同時変動機に限られるものでは無く、同時変動機以外の遊技機(例えば、入賞順に応じて第1特別図柄の抽選(変動)と第2特別図柄の抽選(変動)とを実行する遊技機)に適用しても勿論良い。
遊技機J1によれば、識別情報が動的表示されている状態で切替条件が成立した場合に、実行中の識別情報の動的表示が満たしている条件に応じて動的表示態様を特定動的表示態様へと切り替えることができる。これにより、実行中の識別情報の動的表示に対応させた特定動的表示態様へと動的表示態様を切り替えることができる。よって、動的表示態様を切り替える場合において遊技者に不信感を与えることを抑制することができるため、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機J1において、前記特定制御手段は、前記特定制御を実行する場合において、前記動的表示手段による前記識別情報の動的表示が満たしている条件に応じて複数の前記特定動的表示態様のうち何れかの特定動的表示態様に切り替えるものであることを特徴とする遊技機J2。
遊技機J2によれば、遊技機J1の奏する効果に加え、特定制御が実行される場合に、識別情報の動的表示が満たしている条件に応じて特定動的表示態様を異ならせることができる。これにより、識別情報動的表示に対応させた特定制御を決定することができるため、識別情報の動的表示に対して特定制御を実行する際に、遊技者に分かり難い遊技が実行されてしまうことを抑制することができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機J1またはJ2において、前記判別条件とは異なる第2判別条件が成立した場合に前記判別とは異なる第2判別を実行する第2判別手段を有し、前記切替条件は、前記第2判別手段による前記第2判別の結果が所定の第2判別結果である場合に成立し得るものであることを特徴とする遊技機J3。
遊技機J3によれば、遊技機J1またはJ2の奏する効果に加え、第2判別手段による第2判別の結果が所定の第2判別結果である場合に切替条件が成立し、特定制御が実行されることなる。よって、特定制御の制御内容が、判別手段による判別結果と、第2判別手段による第2判別の結果との両方に関連付いたものとなり、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機J3において、前記特定遊技実行手段は、前記第2判別手段による前記第2判別の結果が前記所定の第2判別結果とは異なる特定の第2判別結果である場合にも前記特定遊技を実行可能なものであることを特徴とする遊技機J4。
遊技機J4によれば、第2判別手段による第2判別に基づいても特定遊技が実行させることができるため、遊技者に対して判別手段の判別と第2判別手段の第2判別との両方を意欲的に行わせることができる。よって、特定制御が実行される頻度を高めることができるという効果がある。
遊技機J1からJ4の何れかにおいて、前記動的表示態様決定手段は、前記識別情報の動的表示期間を少なくとも決定するものであり、前記切替条件は、前記動的表示期間が長いほうが短い場合よりも成立し易いものであることを特徴とする遊技機J5。
遊技機J5によれば、遊技機J1からJ4の何れかの奏する効果に加え、動的表示期間が長いほうが切替条件が成立し易くすることができるため、動的表示手段により動的表示される識別情報の動的表示期間の長さに対して遊技者に興味を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機J1からJ5の何れかにおいて、前記動的表示手段により動的表示される前記識別情報の残動的表示期間を判別可能な残期間判別手段を有し、前記切替条件は、前記残期間判別手段により判別された前記残動的表示期間の長さに応じて成立のし易さを異ならせたものであることを特徴とする遊技J6。
遊技機J6によれば、遊技機J1からJ5の何れかの奏する効果に加え、残動的表示期間の長さに応じて切替条件の成立のし易さを異ならせることができるため、遊技者に対して識別情報の残動的表示期間の長さにも興味を持たせることができるという効果がある。
<特徴K群>(先読み結果に基づいて表示される特定図柄の個数を、保留数と同期させずに増減させる)
取得条件の成立に基づいて情報を取得する情報取得手段と、その情報取得手段により取得された前記情報を、少なくとも当該情報に対する判別条件が成立するまで、所定数を上限に記憶可能な記憶手段と、前記判別条件が成立した場合に、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示された前記識別情報が、特定の前記判別結果を示すための特定識別情報で停止表示された場合に特定遊技を実行可能な特定遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づく前記判別が実行されるまでに、当該情報に基づく事前判別を実行する事前判別手段と、その事前判別手段による前記事前判別の結果に基づいて所定数の特定図柄を前記表示手段に表示させる特定図柄表示手段と、その特定図柄表示手段により表示される前記特定図柄の表示数を、前記情報の数に関わらず可変表示させることが可能な図柄数可変表示手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機K1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行される遊技機が提案されていた。また、始動口に遊技球が入球した場合に、遊技の当否抽選を実行するための抽選権利を所定数を上限に保留記憶させることが可能となるように構成し、保留記憶されている抽選権利の個数を図柄で表示し、その図柄の表示態様を保留記憶されている抽選権利に対応する抽選結果を事前に判別した事前判別結果に基づいて可変させるものが提案されている(例えば、特開2013−223613号公報)。ところで、上記した遊技機では、表示されている図柄を用いて事前判別の結果を遊技者に示唆することができるものであったが、保留記憶されている抽選権利の数が少ない場合は、表示される図柄の数も少なくなり、演出効果が低下してしまい、遊技が単調となりやすいという不具合があった。そこで、上記した遊技機において、遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機K1によれば、事前判別手段による事前判別の結果に基づいて表示される特定図柄の表示数を、記憶手段に記憶されている情報の数に関わらず可変させることができる。よって、記憶手段に記憶されている情報の数が少ない場合であっても、特定図柄の表示数を可変表示することができ、遊技者に対して、事前判別の結果を示唆する演出に興味を持たせることができるという効果がある。
遊技機K1において、前記特定図柄表示手段は、前記記憶手段に記憶可能な前記情報の数を上限に前記特定図柄を表示可能なものであることを特徴とする遊技機K2。
遊技機K2によれば、遊技機K1の奏する効果に加え、特定図柄の上限表示数を記憶手段に記憶可能な情報の上限数としているため、遊技者に対して特定図柄が記憶手段に記憶されている情報の数を示していると思わせることができる。
遊技機K1またはK2の何れかにおいて、前記図柄数可変手段は、前記記憶手段に記憶されている前記情報の数が1以上である場合には、前記特定図柄の数として1以上の範囲で前記特定図柄の表示数を可変するものであることを特徴とする遊技機K3。
遊技機K3によれば、遊技機K1またはK2の奏する効果に加え、記憶手段に情報が記憶されている間は、特定図柄を継続して表示させることができるため、遊技者に対して特定図柄が記憶手段に記憶されている情報の数を示していると思わせることができる。
遊技機K1からK3の何れかにおいて、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも遊技者に有利となる第2遊技状態と、を含む複数の遊技状態のうち、一の遊技状態を設定可能な遊技状態設定手段を有し、前記遊技状態設定手段は、少なくとも前記第2遊技状態が設定されている状態で終了条件が成立した場合に前記第1遊技状態を設定可能なものであり、前記特定図柄表示手段は、前記第2遊技状態が設定されている間、前記特定図柄を前記表示手段に表示可能なものであることを特徴とする遊技機K4。
遊技機K4によれば、遊技機K1からK3の何れかの奏する効果に加え、特定図柄が表示手段に表示されている間は、遊技者に有利な第2遊技状態が設定されていることになるため、特定図柄の表示数が可変する毎に第2遊技状態が終了するか否かを遊技者に報知することができる。よって、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機K4において、前記図柄数可変手段は、前記表示手段に表示されている前記特定図柄の表示数を2以上可変させることが可能なものであることを特徴とする遊技機K5。
遊技機K5によれば、遊技機K4の奏する効果に加え、特定図柄の表示数を一度に大きく可変させることができるため、遊技者に意外性のある演出を提供することができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機K5において、前記図柄数可変手段は、前記事前判別手段による前記事前判別の結果として、前記記憶手段に記憶されている前記情報に前記特定の判別結果に対応する前記情報が含まれている場合のほうが、前記特定の判別結果に対応する前記情報が含まれていない場合よりも、前記特定図柄の表示数を増加させるように可変し易いものであることを特徴とする遊技機K6。
遊技機K6によれば、遊技機K5の奏する効果に加え、特定の判別結果に対応する情報が含まれていると事前判別されたほうが特定図柄の表示数を増加させ易くすることができるため、特定図柄の可変状況に対して遊技者に興味を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機K6において、前記図柄数可変手段は、前記事前判別手段による前記事前判別の結果として、前記記憶手段に記憶されている前記情報に前記特定の判別結果に対応する前記情報が含まれている場合のほうが、前記特定の判別結果に対応する前記情報が含まれていない場合よりも、一度に増加させる前記特定図柄の表示数が多くなり易いものであることを特徴とする遊技機K7。
遊技機K7によれば、遊技機K6の奏する効果に加え、一度に増加する特定図柄の表示数が多いほど、特定の判別結果に対応する情報が含まれている可能性が高くなるため、遊技者に対して、特定図柄の表示数がどのように増加するのか興味を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機K7において、前記図柄数可変手段は、前記特定図柄の表示数を特定数まで増加させる前に、前記特定図柄の表示数を減少させる準備可変表示を実行可能なものであることを特徴とする遊技機K8。
遊技機K8によれば、遊技機K7の奏する効果に加え、準備可変表示により特定図柄の表示数を減少させることができるため、現状の特定図柄の表示数に関わらず、特定数の増加可変表示を実行することができる。よって、図柄数可変手段による特定図柄の表示数を可変表示させる演出の自由度を高めることができるという効果がある。
<特徴L群>(上流側の電チュー入賞率を可変させることで、下流側の始動口への入球率を可変させる)
第1判別条件が成立した場合に第1判別を実行可能な第1判別手段と、前記第1判別条件とは異なる第2判別条件が成立した場合に前記第1判別とは異なる第2判別を実行可能な第2判別手段と、前記第1判別手段による前記第1判別の結果が特定の第1判別結果である場合、或いは、前記第2判別手段による前記第2判別の結果が特定の第2判別結果である場合に、対応する特定遊技を実行可能な特定遊技実行手段と、を有した遊技機において、遊技球が流下可能な第1流路と、その第1流路を流下する遊技球が入球可能であり、遊技球が入球した場合に前記第1判別条件が成立し得る第1入球手段と、その第1入球手段へと遊技球が入球可能な第1状態と、その第1状態よりも入球困難な第2状態とに可変可能な可変手段と、実行条件が成立した場合に、前記可変手段を所定の可変パターンで可変制御可能な可変制御手段と、遊技球が入球可能であり、遊技球が入球した場合に前記第2判別条件が成立し得る第2入球手段と、を有し、前記第2入球手段は、前記第1流路を流下する遊技球のうち、前記第1入球手段に入球し得なかった遊技球が入球し得る位置に設けられるものであることを特徴とする遊技機L1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、特典遊技の実行後に抽選が行われ易くなる時短遊技が所定期間実行される遊技機が提案されていた(例えば、特開2012−217766号公報)。また、複数の始動口を設け、そのうち一の始動口に時短遊技中に遊技球を入球させ易くするための可変部材を設けることで、時短遊技中に抽選を実行させ易くするものがある。ところで、上記した遊技機では、可変部材が設けられた始動口に向けて遊技球を発射した際に、始動口に入球しなかった遊技球は無駄となり、遊技意欲が低下してしまうという問題があった。そこで、上記した遊技機において、遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機L1によれば、可変制御手段により可変手段が第1状態へと可変される期間の長さによって、第1流路を流下する遊技球に基づいて第1判別を実行させ易い状態と、第2判別を実行させ易い状態とを切り替えることができる。これにより、第1流路を遊技球が流下する場合に、遊技者に対して何れの判別が実行されるかを予測させる楽しみを提供することができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機L1において、前記可変制御手段により可変制御される前記可変手段の前記可変パターンとして、第1可変パターンと、その第1可変パターンよりも前記可変手段が前記第2状態となる期間が長い第2可変パターンと、を少なくとも含む複数の可変パターンの中から一の可変パターンを決定する可変パターン決定手段を有するものであることを特徴とする遊技機L2。
遊技機L2によれば、遊技機L1の奏する効果に加え、可変パターン決定手段により決定された可変パターンに応じて可変制御手段により可変手段が可変制御されるので、可変手段の可変状況に応じて第1流路を流下する遊技球に基づいて第1判別を実行させ易い状態と、第2判別を実行させ易い状態とを切り替えることができる。よって、遊技者に対して、可変手段の可変状況に興味を持たせることができるため、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機L2において、判定条件が成立した場合に所定の判定を実行する判定手段を有し、前記可変制御手段は、前記判別手段による前記判定の結果が特定の判定結果である場合に、前記可変手段を可変制御するものであることを特徴とする遊技機L3。
遊技機L3によれば、遊技機L2の奏する効果に加え、判定手段の判定結果に基づいて可変手段が可変制御されるため、遊技者に対して判定手段の判定内容に興味を持たせることができるため、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機L3において、前記判定手段による前記判定の結果を示すための識別情報を動的表示可能な動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示される前記識別情報の動的表示期間として、異なる長さの複数の動的表示期間の中から一の動的表示期間を決定可能な動的表示期間決定手段と、を有し、前記動的表示期間決定手段は、前記判定手段の判定結果に基づいて前記動的表示期間を決定するものであることを特徴とする遊技機L4。
遊技機L4によれば、遊技機L3の奏する効果に加え、判定手段の判定結果が停止表示されるまでの動的表示期間の長さを異ならせることができるため、可変制御手段による可変制御が実行されることの無い期間を遊技者に付与することができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機L1からL4の何れかにおいて、前記第1判別手段よりも前記第2判別手段のほうが遊技者に有利な判別を実行するものであることを特徴とする遊技機L5。
遊技機L5によれば、遊技機L1からL4の奏する効果に加え、第1判別手段よりも第2判別手段のほうが遊技者に有利な判別が実行されるため、第2入球手段へと遊技球が到達することを期待させながら、第1流路を流下する遊技球の挙動に興味を持たせながら遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機L5において、前記第1流路を流下する遊技球を検知可能な検知手段と、その検知手段による検知結果に基づいて所定の演出を実行可能な演出実行手段と、を有し、前記検知手段は、少なくとも、前記第1流路に流入した遊技球を検知可能な第1検知手段と、前記第1流路を流下する遊技球のうち、前記第1入球手段に入球しなかった遊技球を検知可能な第2検知手段と、から構成されるものであり、前記演出実行手段により実行される前記演出は、前記第1流路を流下する球が前記第2入球手段へと到達する期待度を遊技者に示すためのものであることを特徴とする遊技機L6。
遊技機L6によれば、遊技機L5の奏する効果に加え、第1流路を流下する遊技球の流下状況を遊技者に分かり易く報知することができるため、演出効果を高めることができるという効果がある。
<特徴AA群>
第1情報取得条件の成立に基づいて第1情報を取得可能な第1情報取得手段と、その第1情報取得手段により取得された前記第1情報に基づいて、第1判別を実行可能な第1判別手段と、その第1判別手段による第1判別結果を示すための第1識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な第1動的表示手段と、その第1動的表示手段により動的表示される前記第1識別情報の第1動的表示態様を決定することが可能な第1動的表示態様決定手段と、第2情報取得条件の成立に基づいて第2情報を取得可能な第2情報取得手段と、その第2情報取得手段により取得された前記第2情報が記憶される第2情報記憶手段と、前記第2情報取得手段により取得された前記第2情報に基づいて、第2判別を実行可能な第2判別手段と、その第2判別手段による第2判別結果を示すための第2識別情報を前記表示手段に動的表示させることが可能な第2動的表示手段と、その第2動的表示手段により動的表示される前記第2識別情報の第2動的表示態様を決定することが可能な第2動的表示態様決定手段と、特定の前記第1判別結果を示すための第1識別情報または特定の前記第2判別結果を示すための第2識別情報が前記表示手段に停止表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記第2識別情報の動的表示期間中に演出態様を実行可能な演出態様実行手段と、その演出態様実行手段により実行される演出態様を選択可能な演出態様選択手段と、を有し、前記演出態様選択手段は、前記第2情報記憶手段に記憶されている少なくとも前記第2情報の数に基づいて前記演出態様を選択するものであることを特徴とする遊技機AA1。
パチンコ機等の遊技機には、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果を示すための演出として抽選結果等に基づいて抽選で抽選結果を報知するための演出態様を決定して、その決定された演出態様を実行することにより、遊技の興趣向上を図っているものがある(例えば、特許文献1:特許第2514417号公報)。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、演出態様の内容に遊技者が早期に遊技に飽きてしまう問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技者が早期に遊技に飽きてしまうことを抑制できる遊技機を提供することを目的としている。
遊技機AA1によれば、第2識別情報の動的表示期間中に実行される演出態様が記憶されている第2情報の数によって可変されるので、その後に実行されることが可能となっている第2識別情報の動的表示の回数に対応させた演出の実行が可能となり、特定の第2判定結果を示すための第2識別情報が表示されない場合にも、その後の遊技に対して継続して興味を持たせることで遊技者が早期に遊技に飽きてしまう不具合を抑制できる。
遊技機AA1において、前記第2識別情報の動的表示は、前記第1識別情報の動的表示よりも優先して実行されるものであり、前記演出態様実行手段は、特定の前記第2動的表示態様が実行されている場合に前記演出態様を実行するものであることを特徴とする遊技機AA2。
遊技機AA2によれば、特定の第2動的表示態様が実行されることで、第2情報が記憶されることに意欲を抱かせることができ、遊技者の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機AA1またはAA2において、前記演出態様は、前記第2情報が記憶されている数に対応して前記実行されている前記第2動的表示態様の期間が終了した後に連続して実行される次の前記第2識別情報の動的表示に跨がった期間で設定されているものであることを特徴とする遊技機AA3。
遊技機AA3によれば、遊技機AA1またはAA2の奏する効果に加え、演出態様は複数回連続して実行される第2識別情報の動的表示期間に跨がって実行可能に構成されているので、複数回の第2動的表示態様を1の動的表示のように見せて興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AA1からAA3のいずれかにおいて、遊技球が入球可能な第1入球手段と、前記第1入球手段とは異なる第2入球手段と、その第2入球手段に遊技球が入球可能な第1状態と前記第1状態よりも遊技球の入球が困難となる第2状態とに可変可能な可変部材と、前記可変部材を特定条件の成立に基づいて前記第2状態から第1状態へと所定条件が成立するまで可変させる可変制御手段と、前記特定条件の成立前に、前記特定条件の成立を事前に判別可能な事前判別手段と、を有した遊技機において、前記演出態様選択手段は、少なくとも前記事前判別手段の結果に基づいて特定の演出態様を選択することが可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機AA4。
遊技機AA4によれば、遊技機AA1からAA3の奏する効果に加え、第2情報が取得され易くなる契機となる特定条件の成立を事前に判別した結果に基づいて特定の演出態様が選択されるので、第2情報の取得に対して期待を持たせることができるという効果がある。
<特徴AB群>(変動パターンの実行中の途中で特図2保留数によって、演出可変)
第1情報取得条件の成立に基づいて第1情報を取得可能な第1情報取得手段と、その第1情報取得手段により取得された前記第1情報に基づいて、第1判別を実行可能な第1判別手段と、その第1判別手段による第1判別結果を示すための第1識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な第1動的表示手段と、その第1動的表示手段により動的表示される前記第1識別情報の第1動的表示態様を決定することが可能な第1動的表示態様決定手段と、第2情報取得条件の成立に基づいて第2情報を取得可能な第2情報取得手段と、その第2情報取得手段により取得された前記第2情報が記憶される第2情報記憶手段と、前記第2情報取得手段により取得された前記第2情報に基づいて、第2判別を実行可能な第2判別手段と、その第2判別手段による第2判別結果を示すための第2識別情報を前記表示手段に動的表示させることが可能な第2動的表示手段と、その第2動的表示手段により動的表示される前記第2識別情報の第2動的表示態様を決定することが可能な第2動的表示態様決定手段と、特定の前記第1判別結果を示すための第1識別情報または特定の前記第2判別結果を示すための第2識別情報が前記表示手段に停止表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記第1識別情報の動的表示期間中に演出態様を実行可能な演出態様実行手段と、その演出態様実行手段により実行される演出態様を選択可能な演出態様選択手段と、を有し、前記演出態様選択手段は、前記第2情報記憶手段に記憶されている少なくとも前記第2情報の数に基づいて前記演出態様を選択するものであることを特徴とする遊技機AB1。
ここで、パチンコ機等の遊技機には、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果を示すための演出として抽選結果等に基づいて抽選で抽選結果を報知するための演出態様を決定して、その決定された演出態様を実行することにより、遊技の興趣向上を図っているものがある(例えば、特許文献1:特許第2514417号公報)。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、演出態様の内容に遊技者が早期に遊技に飽きてしまう問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技者が早期に遊技に飽きてしまうことを抑制できる遊技機を提供することを目的としている。
遊技機AB1によれば、第1識別情報が動的表示の開始時に決定された第1動的表示態様で動的表示されている期間に実行される演出態様が第2情報の記憶されている数に基づいて決定されるので、第1判別の結果だけでなく、第2判別が実行されることが可能であることに関する情報も演出態様から判別することができ、遊技者が遊技に早期に飽きてしまう不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機AB1において、前記演出態様選択手段は、少なくとも前記第2情報の数と動的表示されている前記第1識別情報の動的表示態様とに基づいて前記演出態様を選択するものであることを特徴とする遊技機AB2。
遊技機AB2によれば、遊技機AB1の奏する効果に加え、実行されている第1動的表示態様とその実行中における第2情報が記憶されている数により演出態様が選択されるので、多様な演出態様を実行できるという効果がある。
遊技機AB1またはAB2において、前記第2識別情報の動的表示は、前記第1識別情報の動的表示よりも優先して実行されるように構成され、前記演出態様は、その後に実行される前記第2識別情報の動的表示態様に関連する演出が実行されるものであることを特徴とする遊技機AB3。
遊技機AB3によれば、遊技機AB1またはAB2の奏する効果に加え、第2情報が記憶されている場合には、実行されている第1識別情報が終了した後には、第2識別情報の動的表示が開始されることになり、その第2動的表示態様と関連する演出態様を第2識別情報の動的表示の開始前に実行することができるので、優先して実行される第2識別情報の動的表示が開始されることを早期に遊技者に認識させることができるという効果がある。
遊技機AB1からAB3のいずれかにおいて、遊技球が入球可能な第1入球手段と、前記第1入球手段とは異なる第2入球手段と、その第2入球手段に遊技球が入球可能な第1状態と前記第1状態よりも遊技球の入球が困難となる第2状態とに可変可能な可変部材と、前記可変部材を特定条件の成立に基づいて前記第2状態から第1状態へと所定条件が成立するまで可変させる可変制御手段と、前記特定条件の成立前に、前記特定条件の成立を事前に判別可能な事前判別手段と、を有した遊技機において、前記演出態様選択手段は、少なくとも前記事前判別手段の結果に基づいて特定の演出態様を選択することが可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機AB4。
遊技機AB4によれば、遊技機AB1からAB3の奏する効果に加え、第2情報が取得され易くなる契機となる特定条件の成立を事前に判別した結果に基づいて特定の演出態様が選択されるので、第2情報の取得に対して期待を持たせることができるという効果がある。
<特徴AC群>(特図2変動の疑似演出として、特図1変動演出を用いる)
第1の判別条件の成立に基づいて第1判別を実行する第1判別手段と、前記第1の判別条件とは異なる第2の判別条件の成立に基づいて第2判別を実行する第2判別手段と、前記第1判別手段の判別結果が予め定められた第1の判別結果になったことに基づいて遊技者に有利な第1特典遊技を実行する第1特典遊技実行手段と、前記第2判別手段の判別結果が予め定められた第2の判別結果になったことに基づいて遊技者に有利な第1特典遊技を実行する第2特典遊技実行手段と、前記第1判別が実行されたことに基づいて、当該第1判別の判別結果を示すための第1演出を実行する第1演出実行手段と、前記第2判別が実行されたことに基づいて、当該第2判別の判別結果を示すための演出として前記第1演出とは異なる第2演出を実行する第2演出実行手段と、を備え、前記第2演出実行手段は、少なくとも予め定められた特定条件が成立している場合に、前記第1演出の演出期間において実行され易い特定の演出態様を少なくとも含む演出態様の前記第2演出を実行可能に構成されていることを特徴とする遊技機AC1。
パチンコ機等の遊技機には、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果を示すための演出として抽選結果等に基づいて抽選で抽選結果を報知するための演出態様を決定して、その決定された演出態様を実行することにより、遊技の興趣向上を図っているものがある(例えば、特許文献1:特許第2514417号公報)。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、演出態様の内容に遊技者が早期に遊技に飽きてしまう問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技者が早期に遊技に飽きてしまうことを抑制できる遊技機を提供することを目的としている。
遊技機AC1によれば、第2判別の判別結果を示すための演出として第1演出を実行可能とすることができるため、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AC1において、前記第2演出実行手段は、前記第1演出の演出態様として、前記第1判別の結果を示す表示態様を少なくとも含む演出態様の前記第2演出を実行可能なものであることを特徴とする遊技機AC2。
遊技機AC2によれば、遊技機AC1の奏する効果に加え、第1判別の判別結果を示す表示態様を用いた第2演出を実行することができるため、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AC2において、前記第2演出実行手段は、第2判別の判別結果を示す1の演出内で前記第2判別の判別結果を示すための第2演出態様と、前記演出態様とを実行するものであることを特徴とする遊技機AC3。
遊技機AC3によれば、遊技機AC2の奏する効果に加え、より意外性のある演出を実行することができるという効果がある。
<特徴AD群>(通常当たりでも確変含むダブル表示)
第1判別を実行可能な第1判別手段と、所定の動的表示態様で複数の第1識別図柄を表示手段に動的表示させた後に、前記第1判別手段による第1判別結果を示すための組み合わせで停止表示させることが可能な第1動的表示手段と、第2判別を実行可能な第2判別手段と、所定の動的表示態様で複数の第2識別図柄を表示手段に動的表示させた後に、前記第2判別手段による第2判別結果を示すための組み合わせで停止表示させることが可能な第2動的表示手段と、前記表示手段に特定の前記第1判別結果を示すための特定の組み合わせで前記第1識別図柄が停止表示された場合または前記表示手段に特定の前記第2判別結果を示すための特定の組み合わせで前記第2識別図柄が停止表示された場合に、遊技者に有利な特典を付与可能な特典付与手段と、を有した遊技機において、前記特典付与手段は、前記特定の組み合わせのうち、第1特定組み合わせに対応する識別図柄の組み合わせで停止表示された場合に前記特典として第1特典を付与可能であり、前記第1特定組み合わせとは異なる第2特定組み合わせに対応する識別図柄の組み合わせで停止表示された場合に前記第1特典よりも遊技者に有利な第2特典を付与可能に構成され、前記遊技機は、前記特典付与手段により付与される前記特典の種別を決定可能な決定手段を有し、前記第1動的表示手段は、特定期間が設定されている場合には、1の第1識別図柄を動的表示させた状態で残りの識別図柄を前記第1特定組み合わせと前記第2特定組み合わせのうちいずれかの組み合わせとなることが可能な組み合わせで停止表示させる複数リーチ表示態様を表示させた後に、前記第1識別図柄を前記特定の組み合わせで表示させるものであることを特徴とする遊技機AD1。
パチンコ機等の遊技機には、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果を複数の図柄の組み合わせで報知する場合に、表示された図柄の種類によりその後に付与される特典が異なるように構成することで、遊技の興趣向上を図っているものがある(例えば、特許文献1:特許第2514417号公報)。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、遊技者が望む特典よりも低い特典が付与されない組み合わせを構成する一部の図柄が停止表示されることで、結果が報知されるよりも前に遊技に対する興趣が低下してしまう問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技者の興趣を向上できる遊技機を提供することを目的としている。
遊技機AD1によれば、特定期間に識別図柄が特定の組み合わせで表示される場合に複数リーチ表示態様を経て特定の組み合わせが表示されるので、第1特典に対応した組み合わせと第2特典に対応した組み合わせの双方が表示される期待を長く持たせることができ、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機AD1において、前記決定手段は、前記特定期間において前記特定の第1判別結果である場合に前記第1特典を決定するものであることを特徴とする遊技機AD2。
遊技機AD2によれば、遊技機AD1の奏する効果に加え、決定手段により第1特典が決定される特定期間であっても、複数リーチ表示態様を経て特定の組み合わせが表示されるので、特定期間に第1判別が実行された場合にも第2特典が付与されることへの期待感を持ちやすくすることができるという効果がある。
遊技機AD2において、前記決定手段は、前記特定期間において前記特定の第2判別結果である場合に前記第2特典を決定するものであり、前記第2動的表示手段は、特定期間が設定されている場合には、1の第2識別図柄を動的表示させた状態で残りの識別図柄を2以上の異なる前記第2特定組み合わせのうちいずれかの組み合わせとなることが可能な組み合わせで停止表示させる特別複数リーチ表示態様を表示させた後に、前記第2識別図柄を前記特定の組み合わせで表示させるものであることを特徴とする遊技機AD3。
遊技機AD3によれば、遊技機AD2の奏する効果に加え、特定期間では、遊技者に有利な第2特典が特定の第2判定結果である場合に必ず付与されることを早期に認識させることができるという効果がある。
<特徴AE群>(確変当たり時のパンクED制御)
判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果が特定の判別結果である場合に遊技者に有利な特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、その特典遊技実行手段により実行される前記特典遊技の種別を複数の種別から決定可能な特典遊技種別決定手段と、特定の前記特典遊技が実行される場合に、遊技球が通過可能となる特定領域と、その特定領域を遊技球が通過した場合に前記特典遊技の実行後に設定される遊技状態として通常遊技状態よりも遊技者に有利となる有利遊技状態を終了条件が成立するまで設定することが可能な設定手段と、前記特典遊技が終了する場合に、該特典遊技の実行後に設定される前記遊技状態を示唆可能な示唆態様を実行する示唆態様実行手段と、を有した遊技機において、前記示唆態様は、第1示唆態様と第2示唆態様とが組み合わされて構成されており、前記通常遊技状態を示唆するための第2示唆態様と前記有利遊技状態を示唆するための第2示唆態様とは同一の期間で構成された示唆態様で構成されているものであることを特徴とする遊技機AE1。
パチンコ機等の遊技機には、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果が当たりとなり、その当たり種別によって異なる当たり遊技を実行して、特定の種別の当たり遊技中には、遊技球が入球可能な状態と困難な状態とに可変される可変入球領域が入球可能な状態に可変され、遊技球が入球することで当たり遊技後の遊技状態を遊技者に有利な遊技状態とすることで遊技の興趣向上を図っているものがある(例えば、特許文献1:特許第2514417号公報)。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、特定の種別の当たり遊技が実行されても、可変入球領域に遊技球が入球しない場合が発生することで、その場合の報知制御における制御負荷が増大してしまう問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、制御負荷を軽減できる遊技機を提供することを目的としている。
遊技機AE1によれば、第2示唆態様を同一の期間としたことで、示唆態様を表示させる期間が可変することを抑制しながら特定領域への入球状態によって示唆する態様を設定することで特典遊技の終了時における示唆態様の報知制御を容易にして制御負荷を軽減することができるという効果がある。
遊技機AE1において、前記特典遊技が実行される場合に、実行される特典遊技の種別に対応して前記示唆態様実行手段により実行される前記示唆態様を設定する示唆態様設定手段と、前記特定の特典遊技中に前記特定領域に遊技球が入球しなかった場合に設定されている前記示唆態様のうち、前記第2示唆態様を前記特定の特典遊技以外に対応した第2示唆態様に切替えることが可能な切替手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機AE2。
遊技機AE2によれば、遊技機AE1の奏する効果に加え、特典遊技の終了時における制御負荷が集中することを抑制するように開始時に示唆態様を設定する構成であっても、示唆態様を表示するための期間を変動させることなく通常遊技状態に対応した示唆態様に切替えて示唆することができるので、制御負荷を抑制して正しい示唆を実行することができるという効果がある。
<特徴AF群>(大当たり種別に応じて異なる長さのED期間を設ける)
判別を実行可能な判別手段と、その判別手段の判別結果が特定の判別結果になったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、その特典遊技実行手段により実行される前記特典遊技の種別を複数の種別から決定可能な特典遊技種別決定手段と、前記特典遊技の実行中に予め定められた終了条件が成立したことに基づいて、前記特典遊技の終了を示すための期間として、実行中の前記特典遊技の種別に応じた長さの期間を設定する期間設定手段と、を備えることを特徴とする遊技機AF1。
パチンコ機等の遊技機には、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果を示すための演出として抽選結果等に基づいて抽選で抽選結果を報知するための演出態様を決定して、その決定された演出態様を実行することにより、遊技の興趣向上を図っているものがある(例えば、特許文献1:特許第2514417号公報)。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、演出態様の内容に遊技者が早期に遊技に飽きてしまう問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技者が早期に遊技に飽きてしまうことを抑制できる遊技機を提供することを目的としている。
遊技機AF1によれば、特典遊技の種別に応じて異なる期間を設定することができるため、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AF1において、前記期間設定手段により設定された前記期間を用いて特定演出を実行可能な特定演出実行手段を備えることを特徴とする遊技機AF2。
遊技機AF2によれば、遊技機AF1の奏する効果に加え、特典遊技の種別に応じて設定される異なる期間にて特定演出を実行することができるため、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AF1またはAF2において、前記特典遊技の実行中に可変条件が成立した場合に、前記期間設定手段により設定された前記期間の長さを異なる長さに切替可能な期間切替手段を備えることを特徴とする遊技機AF3。
遊技機AF3によれば、遊技機AF1またはAF2の奏する効果に加え、特典遊技の実行中に可変条件が成立した場合にも期間の長さを異ならせることができるため、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴AG群>(ED期間をV入賞の有無で可変させる)
判別を実行可能な判別手段と、その判別手段の判別結果が特定の判別結果になったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、前記特典遊技の実行中に遊技球が通過可能となる特定領域と、前記特典遊技の実行中に前記特定領域を遊技球が通過したことに基づいて、遊技者に有利となる有利遊技状態を設定することが可能な遊技状態設定手段と、前記特典遊技の実行中に予め定められた終了条件が成立したことに基づいて、前記特典遊技の終了を示すための特定期間を設定する特定期間設定手段と、を備え、前記特定期間設定手段は、前記特典遊技の実行中に前記特定領域を遊技球が通過した場合と通過しなかった場合とで、異なる長さの前記特定期間を設定可能に構成されていることを特徴とする遊技機AG1。
パチンコ機等の遊技機には、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果を示すための演出として抽選結果等に基づいて抽選で抽選結果を報知するための演出態様を決定して、その決定された演出態様を実行することにより、遊技の興趣向上を図っているものがある(例えば、特許文献1:特許第2514417号公報)。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、演出態様の内容に遊技者が早期に遊技に飽きてしまう問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技者が早期に遊技に飽きてしまうことを抑制できる遊技機を提供することを目的としている。
遊技機AG1によれば、特典遊技の実行中に特定領域を遊技球が通過した場合と通過しなかった場合とで、異なる長さの特定期間を設定可能にしているため、遊技の興趣を向上させることができる。
遊技機AG1において、前記特定期間中に特定演出を実行可能な特定演出実行手段を有するものであることを特徴とする遊技機AG2。
遊技機AG2によれば、遊技機AG1の奏する効果に加え、特定期間内に特定演出を実行することができるため、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AG2において、前記特定演出は、前記特典遊技中における前記特定領域への遊技球の通過状況を報知するための報知態様を少なくとも含むものであることを特徴とする遊技機AG3。
遊技機AG3によれば、特定演出に報知態様が含まれるため、遊技者に分かり易い遊技を提供することが出来るという効果がある。
<特徴BA群>(設定に応じて遊技性を異ならせる)
遊技者の有利度合いに関する特定要素の状態を、第1の有利度合いに対応する第1状態と、前記第1の有利度合いよりも高い第2の有利度合いに対応する第2状態と、を少なくとも含む複数のうち1の状態に設定することが可能な特定要素設定手段と、所定の設定条件の成立に基づいて第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態と、を少なくとも含む複数のうち1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、を備え、前記第2遊技状態は、前記特定要素が前記第2状態に設定されている場合よりも、前記第1状態に設定されている場合の方が遊技者に有利となり易く構成されていることを特徴とする遊技機BA1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果が当たりだった場合に、当たり状態へと移行するものがある。かかる遊技機の中には、ラウンド数の異なる複数種類の当たり種別が設けられているものがあり、獲得できる遊技価値を異ならせることにより、当たり中の興趣向上を図っているものがある(例えば、特許文献1:特許第2514417号公報)。
また、上述した従来型の遊技機の中には、当たり種別に応じて当たり状態が終了した後における遊技状態も異ならせることが可能に構成しているものも存在し、当たり状態が終了した後における興趣向上を図っているものも存在する。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、各遊技状態の有利度合いが固定化されているため、遊技が単調となってしまう虞があるという問題点があった。
これに対して遊技機BA1によれば、有利な第2遊技状態においては、特定要素が有利度合いの低い第1状態に設定されている方が有利になるという斬新な遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BA1において、判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が予め定められた特定の判別結果になったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を備え、前記第1状態は、前記第2状態よりも前記特定の判別結果となる確率が低い状態で構成されていることを特徴とする遊技機BA2。
遊技機BA2によれば、遊技機BA1の奏する効果に加え、有利な第2遊技状態においては、特定の判別結果となる確率が低い方が有利になるという極めて斬新な遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができるという効果がある。
遊技機BA2において、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球し易い第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球し難い第2位置と、に可変可能な可変手段と、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果とは異なる第2判別結果になったことに基づいて、前記可変手段が前記第2位置から前記第1位置へと所定期間可変される可変遊技を実行する可変遊技実行手段と、前記入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて所定の特典を付与する特典付与手段と、を備え、前記第2遊技状態は、前記第1遊技状態よりも、前記特典付与手段によって前記所定の特典が付与され易く構成されていることを特徴とする遊技機BA3。
遊技機BA3によれば、遊技機BA2の奏する効果に加え、第2遊技状態においては所定の特典が付与され易くなるので、第2遊技状態が設定された場合に遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BA2又はBA3において、前記遊技状態設定手段は、前記第2遊技状態において前記特定の判別結果となったことに基づいて、前記第1遊技状態を設定可能に構成されていることを特徴とする遊技機BA4。
遊技機BA4によれば、遊技機BA2又はBA3の奏する効果に加え、第2遊技状態において特定の判別結果になると第2遊技状態よりも有利度合いが低い第1遊技状態が設定されてしまう可能性があるので、第2遊技状態においては、特定の判別結果になるよりも第2判別結果となって特典が付与され続けて欲しいと思わせることができる。よって、特定の判別結果にならないことを期待させる斬新な遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BA2からBA4のいずれかにおいて、前記第2遊技状態は、前記特定の判別結果となるまで維持され得るように構成されていることを特徴とする遊技機BA5。
遊技機BA5によれば、遊技機BA2からBA5のいずれかが奏する効果に加え、第2遊技状態が特定の判別結果となるまで維持されるので、特定の判別結果となる確率が低い第1状態の方がより長く第2遊技状態が継続し易くなる。つまり、より多くの回数第2判別結果になり易くなるため所定の特典の付与回数も多くなり易くなる。よって、第2遊技状態以外の状態では第2状態であることを期待させることができる一方で、第2遊技状態では不利な第1状態を期待させることができるという極めて斬新な遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BA2において、前記遊技状態設定手段は、前記第1遊技状態と、前記第2遊技状態と、前記第2遊技状態よりも有利度合いが高い第3遊技状態と、を少なくとも含む複数のうち1の遊技状態に設定可能に構成されているものであり、前記遊技状態設定手段は、前記第2遊技状態が設定されてから予め定められた特定回数の判別に渡って前記特定の判別結果以外の判別結果になったことに基づいて、前記第3遊技状態を設定可能に構成されていることを特徴とする遊技機BA6。
遊技機BA6によれば、遊技機BA1又はBA2の奏する効果に加え、特定の判別結果となる確率が低い第1状態の方が第2遊技状態において特定の判別結果以外の判別結果になり易いので、有利な第3遊技状態になり易くなる。よって、第2遊技状態においては不利な第1状態が設定されていることをより強く期待させるという斬新な遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BA2からBA6のいずれかにおいて、遊技球を発射可能な発射手段と、その発射手段により発射された遊技球が入球可能な第1入球手段と、その第1入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて少なくとも賞球を払い出す払出手段と、を備え、前記第1遊技状態は、前記第1入球手段へと遊技球が入球し易くなる発射方向へと遊技球が発射され続けた場合に、前記払出手段によって払い出される賞球の個数よりも、発射される遊技球の個数の方が多くなり易くなるように構成されていることを特徴とする遊技機BA7。
遊技機BA7によれば、遊技機BA2からBA6のいずれかにおいて、第1遊技状態では、遊技球を発射するほど持ち球が減っていき易いため、早期に特定の判別結果となり易い第2状態が設定されていることを強く期待させることができる。よって、第1遊技状態においては第2状態を期待させる一方で、第2遊技状態においては第1状態を期待させるという斬新な遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BA7において、前記第2遊技状態は、前記第1遊技状態よりも、前記払出手段によって払い出される賞球の個数が、発射される遊技球の個数に近い個数になり易くなるように構成されていることを特徴とする遊技機BA8。
遊技機BA8によれば、遊技機BA7の奏する効果に加え、第2遊技状態における有利度合いをより高くすることができるので、第2遊技状態に移行することをより強く期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
<特徴BB群>(当たりに当選し易くなるほど有利度合いが低くなる)
判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が特定の判別結果になったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、所定の設定条件の成立に基づいて、前記判別手段の判別で第1の確率で前記特定の判別結果になる第1確率状態と、前記第1の確率とは異なる第2の確率で前記特定の判別結果になる第2確率状態と、を少なくとも含む複数の中から1の状態を設定する状態設定手段と、を備え、前記第1確率状態は、少なくとも予め定められた特定条件が成立している間において、前記第2確率状態よりも遊技者にとっての有利度合いが高くなるように構成されていることを特徴とする遊技機BB1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果が当たりだった場合に、当たり状態へと移行するものがある。かかる遊技機の中には、ラウンド数の異なる複数種類の当たり種別が設けられているものがあり、獲得できる遊技価値を異ならせることにより、当たり中の興趣向上を図っているものがある(例えば、特許文献1:特許第2514417号公報)。
また、上述した従来型の遊技機の中には、当たり種別に応じて当たり状態が終了した後における当たりの抽選確率を異ならせることが可能に構成しているものも存在し、当たり状態が終了した後における興趣向上を図っているものも存在する。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、当たり確率が低いと、遊技者の遊技に対するモチベーションを低下させてしまうという問題点があった。
これに対して遊技機BB1によれば、少なくとも特定条件が成立している間において、第1確率状態を期待させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BB1において、前記第1の確率は、前記第2の確率よりも低い確率で構成されていることを特徴とする遊技機BB2。
遊技機BB2によれば、遊技機BB1の奏する効果に加え、特定条件が成立している間において、特定の判別結果となる確率が低い方が有利になるという斬新な遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BB1又はBB2において、前記特定条件が成立した状態は、少なくとも前記特定の判別結果になったことに基づいて終了され得るように構成されているものであることを特徴とする遊技機BB3。
遊技機BB3によれば、遊技機BB1又はBB2の奏する効果に加え、特定条件が成立している間、特定の判別結果とならないことを期待して遊技を行わせるという斬新な遊技性を実現できるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BB1からBB3のいずれかにおいて、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球し易い第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球し難い第2位置と、に可変可能な可変手段と、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果とは異なる第2の判別結果になったことに基づいて、前記可変手段が所定期間、前記第2位置から前記第1位置へと可変する可変遊技を実行する可変遊技実行手段と、前記入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて所定の特典を付与する特典付与手段と、を備え、前記特定条件が成立している状態は、前記特定条件が成立していない状態よりも、前記特典付与手段によって前記所定の特典が付与され易くなるように構成されているものであることを特徴とする遊技機BB4。
遊技機BB4によれば、遊技機BB1からBB3の奏する効果に加え、特定条件が成立している間は所定の特典が付与され易くなるので、特定条件が成立することを強く期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BB4において、前記判別手段は、第1の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第1判別手段と、前記第1の判別条件とは異なる第2の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第2判別手段と、で少なくとも構成されているものであり、前記第2判別手段は、前記第1判別手段よりも前記第2の判別結果となる割合が高くなるように構成されているものであり、前記特定条件が成立している状態は、前記特定条件が成立していない状態よりも、前記第2の判別条件が成立し易くなるように構成されているものであることを特徴とする遊技機BB5。
遊技機BB5によれば、遊技機BB4の奏する効果に加え、特定条件が成立している間は第2の判別結果となり易い第2判別手段の判別が実行され易くなるので、特定条件が成立することを強く期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BB5において、前記特定条件が成立している間に前記第2判別手段の判別結果が前記特定の判別結果になった場合よりも、前記特定条件が成立している間に前記第1判別手段の判別結果が前記特定の判別結果になった場合の方が、前記特典遊技の終了後において前記特定条件が成立した状態となり易く構成されていることを特徴とする遊技機BB6。
遊技機BB6によれば、遊技機BB5の奏する効果に加え、特定条件が成立した状態において実行され易い第2判別手段の判別で特定の判別結果になると、特定条件が成立した状態が終了されてしまう可能性が高くなるので、特定条件が成立している間、特定の判別結果とならないことを期待させるという斬新な遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができるという効果がある。
遊技機BB5又はBB6において、遊技球を発射可能な発射手段と、その発射手段によって第1方向に発射された遊技球が入球し易くなる位置に設けられている第1入球手段と、前記第1方向とは異なる第2方向に発射された遊技球が入球し易くなる位置に設けられている第2入球手段と、その第2入球手段へと遊技球が入球し易くなる第3位置と、前記第2入球手段へと遊技球が入球困難になる第3位置と、に可変可能な第2可変手段と、を備え、前記第1の判別条件は、前記第1入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立し得るように構成されているものであり、前記第2の判別条件は、前記第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立し得るように構成されているものであり、前記特定条件が成立している状態は、前記特定条件が成立していない状態よりも、前記第2可変手段が前記第3位置に可変した状態となり易く構成されているものであることを特徴とする遊技機BB7。
遊技機BB7によれば、遊技機BB5又はBB6の奏する効果に加え、特定条件が成立しているか否かに応じて遊技球の発射方向を異ならせる楽しみを遊技者に与えることができるという効果がある。
<特徴BC群>(設定変更後の通常状態と、当たり終了後の通常状態とで、特定の示唆の発生率を可変させる)
所定の演出を実行可能な演出実行手段を備えた遊技機において、第1の設定条件の成立に基づいて予め定められた特定の遊技状態を設定する第1遊技状態設定手段と、前記第1の設定条件とは異なる第2の設定条件の成立に基づいて、前記特定の遊技状態を設定する第2遊技状態設定手段と、を備え、前記演出実行手段は、前記第1遊技状態設定手段によって前記特定の遊技状態が設定された場合と、前記第2遊技状態設定手段によって前記特定の遊技状態が設定された場合とで、予め定められた特定演出の実行し易さが異なって構成されていることを特徴とする遊技機BC1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果が当たりだった場合に、当たり状態へと移行するものがある。かかる遊技機の中には、ラウンド数の異なる複数種類の当たり種別が設けられているものがあり、獲得できる遊技価値を異ならせることにより、当たり中の興趣向上を図っているものがある(例えば、特許文献1:特許第2514417号公報)。
また、上述した従来型の遊技機の中には、当たり種別に応じて当たり状態が終了した後における遊技状態も異ならせることが可能に構成しているものも存在し、当たり状態が終了した後における興趣向上を図っているものも存在する。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、同一の遊技状態が長く続いた場合に、遊技が単調となってしまうという問題点があった。
これに対して遊技機BC1によれば、同じ特定の遊技状態であっても、第1遊技状態設定手段により設定されたか、第2遊技状態設定手段により設定されたかに応じて特定演出の実行し易さを可変させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BC1において、判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が予め定められた特定の判別結果になったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を備え、前記第1遊技状態設定手段は、前記特典遊技の終了後の遊技状態として前記特定の遊技状態を設定することが可能に構成されているものであり、前記第2遊技状態設定手段は、前記遊技機の設定が初期化されたことに基づいて前記特定の遊技状態を設定することが可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機BC2。
遊技機BC2によれば、遊技機BC1の奏する効果に加え、初期化された際に設定される遊技状態において特定演出の実行し易さを可変させることができるので、遊技が単調となってしまうことを抑制できるという効果がある。
遊技機BC1又はBC2において、前記演出実行手段は、前記特定の遊技状態が設定されてから、予め定められた特定回数の判別に渡って連続して前記特定の判別結果とは異なる外れ判別結果になったことに基づいて、前記特定演出を実行可能に構成されていることを特徴とする遊技機BC3。
遊技機BC3によれば、遊技機BC1又はBC2の奏する効果に加え、外れ判別結果が連続することを期待して遊技を行わせるという斬新な遊技性を実現することができるという効果がある。
遊技機BC3において、前記演出実行手段は、前記特定の遊技状態が設定された後における前記外れ判別結果の連続回数が前記特定回数の倍数になったことに基づいて、前記特定演出を実行可能に構成されていることを特徴とする遊技機BC4。
遊技機BC4によれば、遊技機BC3の奏する効果に加え、外れ判別結果の連続回数が特定回数の倍数になる毎に特定演出が実行されるので、特定回数の倍数になるまで遊技を継続しようと思わせることができる。よって、遊技機の稼働率を向上させることができるという効果がある。
遊技機BC1からBC3のいずれかにおいて、前記演出実行手段は、前記第1遊技状態設定手段によって前記特定の遊技状態が設定された場合よりも、前記第2遊技状態設定手段によって前記特定の遊技状態が設定された場合の方が、前記特定演出を実行し易く構成されていることを特徴とする遊技機BC4。
遊技機BC4によれば、遊技機BC1からBC3の奏する効果に加え、第2遊技状態設定手段によって設定された特定の遊技状態における稼働率を向上させることができるという効果がある。
遊技機BC1からBC4のいずれかにおいて、遊技者の有利度合いに関する特定要素を、第1の有利度合いに対応する第1状態と、前記第1の有利度合いよりも高い第2の有利度合いに対応する第2状態と、を少なくとも含む複数のうち1の状態に設定することが可能な特定要素設定手段と、前記特定演出の種別として、前記第2状態よりも前記第1状態の方が実行される割合が高くなる第1特定演出と、前記第1状態よりも前記第2状態の方が実行される割合が高くなる第2特定演出と、を少なくとも含む複数の中から1の種別を決定する種別決定手段と、を備えることを特徴とする遊技機BC5。
遊技機BC5によれば、遊技機BC1からBC4のいずれかが奏する効果に加え、特定演出の種別によって特定要素の状態を示唆することができるので、特定要素の状態を予測したいと考える遊技者に対して、特定の遊技状態において特定演出が実行されることを期待して遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BC1からBC5のいずれかにおいて、遊技に関する主な制御を行う主制御手段と、前記演出実行手段を少なくとも有して構成され、前記主制御手段から出力されるコマンドに応じた制御を行う従制御手段と、識別情報を表示可能な表示手段と、を備え、前記主制御手段は、判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が予め定められた特定の判別結果になったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記判別手段の判別結果を示すための前記識別情報を動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段による前記識別情報の動的表示における動的表示種別を決定する種別決定手段と、その種別決定手段によって決定された動的表示種別を示すための種別コマンドを前記従制御手段へと出力するコマンド出力手段と、を備え、前記従制御手段は、前記種別コマンドを少なくとも受信することが可能なコマンド受信手段を備え、前記演出実行手段は、前記コマンド受信手段により前記種別コマンドが受信されたことに基づいて、当該受信された前記種別コマンドに応じた演出を実行可能に構成されているものであり、前記特定演出は、予め定められた特定の動的表示種別に応じた演出として前記演出実行手段により実行され得る演出で構成されているものであることを特徴とする遊技機BC6。
遊技機BC6によれば、遊技機BC1からBC5のいずれかが奏する効果に加え、従制御手段においては、特定の動的表示種別に対応する種別コマンドを受信した場合に特定演出の種別を決定するのみでよいので、従制御手段の処理負荷を軽減することができるという効果がある。
遊技機BC6において、前記主制御手段は、前記動的表示種別を決定する際に参照される情報が予め規定されている規定情報として、前記第1遊技状態設定手段によって設定された前記特定の遊技状態において前記動的表示種別を決定する際に参照される第1規定情報と、前記第2遊技状態設定手段によって設定された前記特定の遊技状態において前記動的表示種別を決定する際に参照される第2規定情報と、を少なくとも含む複数の前記規定情報を記憶している規定情報記憶手段と、前記判別条件が成立したことに基づいて、前記動的表示種別を決定するために参照する1の規定情報を前記規定情報記憶手段から特定する規定情報特定手段と、を備え、前記第2規定情報は、前記第2規定情報よりも、前記特定の動的表示種別が決定され易くなるように情報が規定されているものであることを特徴とする遊技機BC7。
遊技機BC7によれば、遊技機BC6の奏する効果に加え、参照する規定情報を異ならせるだけで特定の動的表示種別の決定され易さを異ならせることができるという効果がある。
遊技機BC7において、前記第2規定情報は、前記判別条件の成立時点で予め定められた特定条件が成立している場合に、前記第2規定情報よりも、前記特定の動的表示種別が決定され易くなり、前記特定条件が成立していなければ、前記特定の動的表示種別の決定割合が前記第2規定情報と共通になるように情報が規定されているものであることを特徴とする遊技機BC8。
遊技機BC8によれば、遊技機BC7の奏する効果に加え、特定条件の成立有無に応じて特定の動的表示種別の決定割合を可変させることができるので、特定演出の実行割合モカ偏させることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴BD群>(遊技者に不利な状況の方が特定の示唆が発生し易くなる)
特定の実行条件の成立に基づいて、予め定められた特定演出を実行する特定演出実行手段と、その特定演出実行手段により実行される前記特定演出の種別として、遊技者の有利度合いに関する特定要素の状態を遊技者に示唆可能な第1特定演出と、前記特定要素の状態が示唆され難い第2特定演出と、を少なくとも含む複数のうち1の種別を決定する特定演出種別決定手段と、所定の設定条件の成立に基づいて第1遊技状態と、その第1遊技状態とは異なる第2遊技状態と、を少なくとも含む複数のうち1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、を備え、前記第1遊技状態は、前記第2遊技状態よりも、前記特定演出種別決定手段により前記第1特定演出が決定され易くなるように構成されていることを特徴とする遊技機BD1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、液晶表示装置等の表示装置が設けられた遊技機が知られている。この従来型の遊技機では、表示装置において図柄の変動表示が行われ、図柄が予め定められた組み合わせで停止表示されることで、遊技者に有利な大当たり遊技が付与される。また、表示装置には、図柄以外にもキャラクタや風景等の様々な画像が表示され、多種多様な興趣演出を実行することで遊技の興趣向上を図っていた(例えば、特開2003−325886号公報)。
また、係る従来型の遊技機の中には、所定の遊技状態において、遊技者にとっての有利度合いを示唆する演出態様を実行可能なものも存在する。
しかしながら、更なる興趣の向上が求められていた。
これに対して遊技機BD1によれば、特定要素の状態を知りたいと希望する遊技者に対して、第1遊技状態において積極的に遊技を行わせることができる。よって、遊技機の稼働率を向上させることができるという効果がある。
遊技機BD1において、前記第1遊技状態は、前記第2遊技状態よりも遊技者に不利な遊技状態で構成されていることを特徴とする遊技機BD2。
遊技機BD2によれば、遊技機BD1の奏する効果に加え、不利な第1遊技状態における稼働率を向上させることができるという効果がある。
遊技機BD1又はBD2において、前記遊技状態設定手段は、前記第1遊技状態と、前記第2遊技状態と、前記第1遊技状態および前記第2遊技状態よりも遊技者に有利な第3遊技状態と、を少なくとも含む複数のうち1の遊技状態を設定可能に構成されているものであり、前記特定演出種別決定手段は、前記特典遊技が終了した後の遊技状態が前記第3遊技状態以外の遊技状態に設定された連続回数が予め定められた特定回数未満の状況で設定された前記第1遊技状態よりも、前記特定回数以上の状況で設定された前記第1遊技状態の方が、前記第1特定演出を決定し易く構成されていることを特徴とする遊技機BD3。
遊技機BD3によれば、遊技機BD1又はBD2の奏する効果に加え、有利な第3遊技状態が設定されないという不利な状況が続く程、特定演出が実行され易くなるので、不利な状況が続いた場合でも遊技者の遊技に対するモチベーションを低下させ難くすることができるという効果がある。
遊技機BD1からBD3のいずれかにおいて、判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が予め定められた特定の判別結果になったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記特定要素として、前記第1遊技状態において前記特定の判別結果になる確率を予め定められた第1確率と、前記第1確率よりも高い第2確率と、を少なくとも含む複数のうち1の確率に設定する特定要素設定手段と、を備え、前記第2遊技状態は、前記第1遊技状態よりも前記特定の判別結果になる確率が高い遊技状態で構成されているものであることを特徴とする遊技機BD4。
遊技機BD4によれば、遊技機BD1からBD3の何れかが奏する効果に加え、特定演出において、第2確率が示唆されることを期待して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BD4において、前記第2遊技状態は、前記第2確率よりも高い第3確率以上の確率で前記特定の判別結果になるように構成されているものであり、前記第1特定演出は、前記第2確率よりも前記第1確率に設定されている場合に実行され易い第1演出態様と、前記第1確率よりも前記第2確率に設定されている場合に実行され易い第2演出態様と、を少なくとも含む複数のうちいずれかが実行されるものであり、前記特定演出は、特定の判別結果となる確率に応じた情報を示唆する演出態様で構成されていることを特徴とする遊技機BD5。
遊技機BD5によれば、遊技機BD4の奏する効果に加え、特定演出が実行された場合に第2演出態様が実行されることを期待させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BD5において、前記特定要素設定手段は、所定の設定先に予め定められた第1の設定値を設定することにより前記特定の判別結果になる確率を前記第1の確率に設定し、前記所定の設定先に前記第1の設定値とは異なる第2の設定値を設定することにより前記特定の判別結果になる確率を前記第2の確率に設定するものであり、前記第1演出態様は、前記第1確率以下の確率を示唆する数値であり、且つ、前記第1の設定値を示唆する数値を報知する演出態様で構成されているものであり、前記第2演出態様は、前記第1確率以下の確率を示唆する数値であり、且つ、前記第2の設定値を示唆する数値を報知する演出態様で構成されていることを特徴とする遊技機BD6。
遊技機BD6によれば、遊技機BD5の奏する効果に加え、第1特定演出において設定値を数値で示唆することができるので、遊技者にとって理解し易い演出を実現できるという効果がある。
遊技機BD5又はBD6において、前記第2特定演出は、前記特定の判別結果となる確率が前記第2確率以上、且つ、前記第3確率以下である確率を示唆する数値を報知する演出態様で構成されていることを特徴とする遊技機BD7。
遊技機BD7によれば、遊技機BD5又はBD6の奏する効果に加え、第2特定演出によって示唆される確率を、実際の確率以下にすることができるので、遊技機の実際の挙動を第2特定手段によって示唆された確率以上とすることができる。よって、遊技機の挙動が特定演出の内容と矛盾してしまうことを抑制できるので、より好適な演出態様を実現できるという効果がある。
遊技機BD5からBD7のいずれかにおいて、特定演出種別決定手段は、前記第1特定演出と、前記第2特定演出と、前記第2確率に設定されている前記第1遊技状態、若しくは前記第2遊技状態のどちらかを示唆する内容の第3特定演出と、を少なくとも含む複数のうち1の種別を決定可能に構成されていることを特徴とする遊技機BD8。
遊技機BD8によれば、遊技機BD5からBD7のいずれかが奏する効果に加え、第3特定演出が実行された場合に、第1遊技状態であることを期待させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BD8において、前記第3特定演出は、前記特定の判別結果となる確率が前記第1確率よりも高く、且つ、前記第2確率以下である確率を示唆する数値を報知する演出態様で構成されていることを特徴とする遊技機BD9。
遊技機BD9によれば、遊技機BD8の奏する効果に加え、特定演出によって報知される数値により注目させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴BE群>(設定に応じてチャンスゾーンの出現率を可変させる)
判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別で第1の判別結果となったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、少なくとも特定の遊技状態において、前記第1の判別結果とは異なる第2の判別結果となったことに基づいて、予め定められた特定条件が成立するまでの間、遊技者に有利となり易い特別状態を設定可能に構成された特別状態設定手段と、遊技者の有利度合いに関する特定要素を、第1の有利度合いに対応する第1状態と、前記第1の有利度合いよりも高い第2の有利度合いに対応する第2状態と、を少なくとも含む複数の状態のうち1の状態に設定することが可能な状態設定手段と、を備え、前記第1状態は、前記第2状態よりも、前記特定の遊技状態において前記第2の判別結果となり易く構成されているものであることを特徴とする遊技機BE1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果が当たりだった場合に、当たり状態へと移行するものがある。かかる遊技機の中には、ラウンド数の異なる複数種類の当たり種別が設けられているものがあり、獲得できる遊技価値を異ならせることにより、当たり中の興趣向上を図っているものがある(例えば、特許文献1:特許第2514417号公報)。
また、上述した従来型の遊技機の中には、当たり種別に応じて当たり状態が終了した後における遊技状態も異ならせることが可能に構成しているものも存在し、当たり状態が終了した後における興趣向上を図っているものも存在する。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、各遊技状態の有利度合いが固定化されているため、遊技が単調となってしまう虞があるという問題点があった。
遊技機BE1によれば、有利度合いが低い第1状態の方が特定の遊技状態において特別状態に設定され易いので、特定の遊技状態において有利度合いが低い第1状態であることを期待させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BE1において、前記状態設定手段は、前記特定要素として、少なくとも前記特定の遊技状態において前記第1の判別結果となる確率を設定するものであり、前記第1状態は、予め定められた第1の確率で前記第1の判別結果となるように構成され、前記第2状態は、前記第1の確率よりも高い第2の確率で前記第1の判別結果となるように構成されているものであることを特徴とする遊技機BE2。
遊技機BE2によれば、遊技機BE1の奏する効果に加え、特定の遊技状態において、第1の判別結果となる確率が低い状態を期待させることができる斬新な遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BE1又はBE2において、前記特定の遊技状態において前記特別状態が設定された場合に、少なくとも前記特別状態が終了するまで前記特定の遊技状態が維持されるように構成されていることを特徴とする遊技機BE3。
遊技機BE3によれば、遊技機BE1又はBE2の奏する効果に加え、特定の遊技状態において、遊技状態を変えずに有利度合いを可変させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BE1からBE3のいずれかにおいて、前記判別手段は、第1の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第1判別手段と、第2の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第2判別手段と、で少なくとも構成されているものであり、少なくとも前記特定の遊技状態において、前記第1判別手段の判別よりも、前記第2判別手段の判別の方が遊技者に有利となり易く構成されているものであり、前記特別状態は、前記特別状態が設定されていない状態よりも前記第2判別手段の判別が実行され易くなる状態で構成されていることを特徴とする遊技機BE4。
遊技機BE4によれば、遊技機BE1からBE3の奏する効果に加え、特別状態になると、有利な第2判別手段の判別が実行され易いので、特別状態になることを期待して特定の遊技場チアにおける遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BE4において、前記特別状態設定手段は、前記第1判別手段の判別で前記第2の判別結果となったことに基づいて前記特別状態を設定可能に構成されていることを特徴とする遊技機BE5。
遊技機BE5によれば、遊技機BE4の奏する効果に加え、有利度合いの低い第1判別手段の判別で第2の判別結果となった場合に有利な特別状態が設定されるという斬新な遊技性を実現できるという効果がある。
遊技機BE4又はBE5において、前記第1判別手段の判別結果を示すための第1識別情報を動的表示させる第1動的表示手段と、前記第2判別手段の判別結果を示すための第2識別情報を動的表示させる第2動的表示手段と、を備え、前記第1識別情報の動的表示と、前記第2識別情報の動的表示とは重複して実行可能に構成されていることを特徴とする遊技機BE6。
遊技機BE6によれば、遊技機BE4又はBE5の奏する効果に加え、判別手段の判別を効率的に行わせることができるという効果がある。
遊技機BE6において、前記特別状態は、前記第1動的表示手段により前記第2の判別結果を示すための前記第1識別情報が動的表示されている間の状態で少なくとも構成されているものであることを特徴とする遊技機BE7。
遊技機BE7によれば、遊技機BE6の奏する効果に加え、特別状態の間は有利な第2判別手段の判別のみを実行させることができるので、特別状態となることをより強く期待させることができるという効果がある。
遊技機BE6又はBE7において、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球可能な第1位置と、前記入球手段へと遊技球が入球困難となる第2位置と、に可変可能な可変手段と、前記第2判別手段の判別で前記第1の判別結果および前記第2の判別結果とは異なる第3の判別結果となったことに基づいて前記可変手段が所定期間、前記第2位置から前記第1位置へと可変する可変遊技を実行する可変遊技実行手段と、前記入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて所定の特典を付与する特典付与手段と、を備えることを特徴とする遊技機BE8。
遊技機BE8によれば、遊技機BE6又はBE7の奏する効果に加え、可変遊技が実行されることを期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BE1からBE8のいずれかにおいて、前記特別状態設定手段は、前記特定の遊技状態において予め定められた特定回数の前記判別手段の判別に渡って連続して前記第2の判別結果となった場合に、前記第2の判別結果の連続回数が前記特定回数未満の場合よりも高い割合で前記特別状態を設定可能に構成されていることを特徴とする遊技機BE9。
遊技機BE9によれば、遊技機BE1からBE8のいずれかが奏する効果に加え、第2の判別結果が特定回数以上連続することを期待させる斬新な遊技性を実現できるという効果がある。
遊技機BE9において、前記特別状態設定手段は、前記第2の判別結果の連続回数が前記特定回数以上となった場合に予め定められた第1の割合で前記特別状態を設定し、前記第2の判別結果の連続回数が前記特定回数よりも多い第2回数以上となった場合に前記第1の割合よりも高い第2の割合で前記特別状態を設定することが可能に構成されていることを特徴とする遊技機BE10。
遊技機BE10によれば、遊技機BE9の奏する効果に加え、第2の判別結果が連続するほど特別状態が設定され易くなるので、第2の判別結果が連続するほど遊技者の興趣を高めることができるという効果がある。
<特徴BF群>(抽選結果が純粋な外れとなったことに基づいて遊技状態を変えずにチャンスゾーンを形成する)
判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が特定の判別結果となったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、所定の設定条件の成立に基づいて、遊技者の有利度合いが第1の有利度合いとなる第1遊技状態を少なくとも含む複数の中から1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、前記第1遊技状態において前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果とは異なる外れ判別結果になったことに基づいて、予め定められた特定条件が成立するまでの間、前記第1遊技状態を維持したまま有利度合いを前記第1の有利度合いよりも高い第2の有利度合いに設定可能な有利度合い設定手段と、を備えることを特徴とする遊技機BF1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果が当たりだった場合に、当たり状態へと移行するものがある。かかる遊技機の中には、ラウンド数の異なる複数種類の当たり種別が設けられているものがあり、獲得できる遊技価値を異ならせることにより、当たり中の興趣向上を図っているものがある(例えば、特許文献1:特許第2514417号公報)。
また、上述した従来型の遊技機の中には、当たり種別に応じて当たり状態が終了した後における遊技状態も異ならせることが可能に構成しているものも存在し、当たり状態が終了した後における興趣向上を図っているものも存在する。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、抽選結果が当たりにならなければ遊技状態が変わらないため、抽選結果が外れになる度に、遊技者を落胆させてしまうという問題点があった。
遊技機BF1によれば、外れ判別結果になった場合に有利度合いが高くなるという斬新な遊技性を実現できるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BF1において、前記判別手段の判別結果を示すための識別情報を動的表示する動的表示手段を備え、前記有利度合い設定手段は、前記動的表示手段により前記外れ判別結果を示すための前記識別情報が動的表示されている間における有利度合いを前記第2の有利度合いに設定するものであることを特徴とする遊技機BF2。
遊技機BF2によれば、遊技機BF1の奏する効果に加え、外れ判別結果を示すための識別情報が動的表示されている間に有利になるという極めて斬新な遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BF1又はBF2において、前記判別手段は、第1の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第1判別手段と、前記第1の判別条件とは異なる第2の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第2判別手段と、で少なくとも構成されているものであり、前記第2判別手段の判別は、前記第1判別手段の判別よりも遊技者に有利となり易く構成されていることを特徴とする遊技機BF3。
遊技機BF3によれば、遊技機BF1又はBF2の奏する効果に加え、第2判別手段の判別が実行されることを強く期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BF3において、前記有利度合い設定手段は、前記第1判別手段の判別で前記外れ判別結果となったことに基づいて、前記第2の有利度合いに設定するものであることを特徴とする遊技機BF4。
遊技機BF4によれば、遊技機BF3の奏する効果に加え、有利度合いが低い第1判別手段の判別で不利な判別結果となった場合に有利度合いが高くなるという極めて斬新な遊技性を実現することができるという効果がある。
遊技機BF4において、前記判別手段の判別結果を示すための識別情報を動的表示する動的表示手段を備え、前記有利度合い設定手段は、前記第1判別手段の判別結果を示すための前記識別情報の動的表示における動的表示期間の長さを可変させることが可能に構成されているものであり、前記有利度合い設定手段は、前記第1遊技状態において前記第1判別手段の判別で前記外れ判別結果となるまでの間、前記第1判別手段の判別結果を示すための前記識別情報の動的表示における動的表示期間を予め定められた第1期間以下の長さに設定し、前記第1判別手段の判別で前記外れ判別結果となったことに基づいて、前記第1判別手段の判別結果を示すための前記識別情報の動的表示における動的表示期間を前記第1期間よりも長い第2期間に設定することが可能に構成されているものであり、前記動的表示手段は、少なくとも前記第1遊技状態において、前記第2判別手段の判別結果を示すための前記識別情報の動的表示として、前記第1期間以下の長さの動的表示期間で前記識別情報を動的表示するように構成されていることを特徴とする遊技機BF5。
遊技機BF5によれば、遊技機BF3の奏する効果に加え、第1判別手段の判別で外れ判別結果となった場合に第2期間の動的表示期間を設定することができるので、その第2期間の間に第2判別手段の判別のみを実行させることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BF1からBF5のいずれかにおいて、前記有利度合い設定手段は、前記第1遊技状態において前記判別手段の判別で予め定められた第1回数の判別に渡って連続して前記外れ判別結果となった場合に、前記外れ判別結果の連続回数が前記第1回数未満の場合よりも高い割合で前記第2の有利度合いを設定可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機BF6。
遊技機BF6によれば、遊技機BF1からBF5の何れかが奏する効果に加え、第1回数の判別に渡って連続して外れ判別結果となることを期待させる斬新な遊技性を実現できるという効果がある。
遊技機BF6において、前記有利度合い設定手段は、前記外れ判別結果の連続回数が前記第1回数以上の場合に第1の割合で前記第2の有利度合いを設定し、前記外れ判別結果の連続回数が前記第1回数よりも多い第2回数以上の場合に前記第1の割合よりも高い第2の割合で前記第2の有利度合いを設定することが可能に構成されていることを特徴とする遊技機BF7。
遊技機BF7によれば、遊技機BF6の奏する効果に加え、外れ判別結果が連続するほど第2の有利度合いに設定される期待度が向上するという斬新な遊技性を実現できるという効果がある。
<特徴BG群>(1種2種で低設定の方が役物で当たり易くなる)
遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段へと入球した遊技球が流入可能な位置に設けられている第1領域と、その第1領域とは異なる第2領域と、前記入球手段へと入球した遊技球を前記第1領域と、前記第2領域と、のどちらかへと振り分ける振分手段と、前記第1領域へと遊技球が入球したことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、所定の設定条件の成立に基づいて、遊技者の有利度合いに関する特定要素を、第1の有利度合いに対応する第1状態と、前記第1の有利度合いとは異なる第2の有利度合いに対応する第2状態と、を少なくとも含む複数の状態のうちいずれかの状態に設定する状態設定手段と、を備え、前記第1状態は、前記第2状態よりも、前記入球手段へと入球した遊技球が前記第1領域に振り分けられ易くなるように構成されていることを特徴とする遊技機BG1。
ここで、パチンコ機等の遊技機には、電動役物が開放(または可動)されることにより入球可能となる入球口を有し、その入球口へ遊技球が入球することに基づいて実行される特定の遊技(小当たり遊技等)中に開放されるV入賞装置の内部へと入球した遊技球が、V入賞装置内に設けられている特定領域(入賞スイッチ等)を通過することによって遊技者に有利となる特典遊技(当たり遊技等)を付与可能にするパチンコ機が提案されており、遊技者の興趣向上が図られていた(例えば、特許文献1:特開2011−010741号公報)。
また、係る従来型の遊技機の中には、特定の遊技中に特定領域を通過した場合に付与される特典遊技が有利な種別であるか否かの期待度を示唆する演出を実行することが可能に構成されたものも存在する。係る従来型の遊技機では、有利な種別の特典遊技である期待度が高いことが示唆された場合に、特定領域を通過することをより強く期待して遊技を行わせることができる。
しかしながら、係る従来型の遊技機では、特定の遊技が実行された場合に遊技球が特定領域を通過する割合自体は共通であるため、有利な種別である期待度が高いことが示唆されたとしても、遊技者の興趣を向上させ難いという問題点があった。
これに対して遊技機BG1によれば、第1状態であるか、第2状態であるかに応じて第1領域への振り分けられ易さを異ならせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BG1において、前記第1の有利度合いは、前記第2の有利度合いよりも低い有利度合いであることを特徴とする遊技機BG2。
遊技機BG2によれば、遊技機BG1の奏する効果に加え、有利度合いが低い方が振分手段によって第1領域に振り分けられ易くなるという斬新な遊技性を実現することができるという効果がある。
遊技機BG1又はBG2において、その入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難となる第2位置と、に可変可能な可変手段と、取得条件の成立に基づいて所定の判別情報を取得する判別情報取得手段と、その判別情報取得手段によって取得された前記判別情報を用いて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が特定の判別結果となったことに基づいて前記可変手段が所定期間、前記第2位置から前記第1位置へと可変される可変遊技を実行する可変遊技実行手段と、前記特典遊技が終了した後における遊技状態として、遊技者に有利な第1遊技状態を少なくとも含む複数の遊技状態のうち1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、を備え、前記第1状態は、前記第2状態よりも、前記第1遊技状態が設定されてから当該第1遊技状態の間に取得された全ての前記判別情報を用いた判別が終了するまでの間において前記入球手段へと入球した遊技球が前記第1領域に振り分けられ易くなるように構成されているものであることを特徴とする遊技機BG3。
遊技機BG3によれば、遊技機BG1又はBG2の奏する効果に加え、第1状態が設定されている方が、有利な第1遊技状態において遊技球が第1領域に振り分けられ易くなるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BG3において、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果とは異なる第2の判別結果となったことに基づいて前記特典遊技を実行する第2特典遊技実行手段を備え、前記第1遊技状態は、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果とも前記第2の判別結果とも異なる外れ判別結果となったことに基づいて、前記入球手段へと入球した遊技球が前記第1領域に振り分けられ易くなるように構成されていることを特徴とする遊技機BG4。
遊技機BG4によれば、遊技機BG3の奏する効果に加え、第1遊技状態において外れ判別結果となった場合に、第1領域に振り分けられ易くなるという斬新な遊技性を実現することができるという効果がある。
遊技機BG4において、前記第1状態は、前記第2状態よりも、前記第2の判別結果となる確率が低く、且つ、前記第3の判別結果となる確率が高くなるように構成されていることを特徴とする遊技機BG5。
遊技機BG5によれば、遊技機BG4の奏する効果に加え、第2の判別結果となる確率が低い第1状態が設定されている方が、有利な第1遊技状態がより有利になるという斬新な遊技性を実現できるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BG4又はBG5において、前記取得手段により取得された前記判別情報を、予め定められた特定の情報数を上限として、前記判別手段による判別に用いられるまで記憶可能な記憶手段と、前記判別手段の判別結果を示すための識別情報を動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段による前記識別情報の動的表示における動的表示期間を設定する動的表示期間設定手段と、を備え、前記振分手段は、予め定められた第1期間周期で遊技球が到達した場合に、前記第1領域へと遊技球を振り分け易くなるように構成されているものであり、前記動的表示期間設定手段は、前記第1遊技状態において、前記記憶手段に対して1以上の前記判別情報が記憶された状態において前記特定の判別結果を示すための前記識別情報の動的表示における動的表示期間を設定する場合に、前記可変遊技が前記第1期間周期で実行され易くなる動的表示期間を設定可能に構成されているものであり、前記動的表示期間設定手段は、前記第1遊技状態において、前記外れ判別結果を示すための前記識別情報の動的表示における動的表示期間を設定する場合に、前記特定の情報数の前記判別情報を取得することが可能な長さの動的表示期間を設定可能に構成されていることを特徴とする遊技機BG6。
遊技機BG6によれば、遊技機BG4又はBG5の奏する効果に加え、外れ判別結果を示すための識別情報の動的表示の間に特定の情報数の判別情報を取得することができるので、外れ判別結果となることを期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BG6において、前記動的表示期間設定手段は、前記第1遊技状態において、前記特定の判別結果を示すための前記識別情報の動的表示における動的表示期間を設定する場合に、前記識別情報の動的表示が開始されてから当該識別情報の動的表示の終了後に実行される前記可変遊技が終了するまでの間に前記判別情報を取得することが困難となる長さの動的表示期間を設定可能に構成されていることを特徴とする遊技機BG7。
遊技機BG7によれば、遊技機BG6の奏する効果に加え、外れ判別結果を示すための識別情報の動的表示の間でなければ判別情報を取得することが困難になるので、外れ判別結果となることを強く期待して遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴BH群>(設定確認時に役物の初期動作を回避する)
可変可能な可変部材と、その可変部材を可変させる可変手段と、遊技機に対して電源が投入されたことに基づいて、前記可変部材が予め定められた動作である投入動作を行うように前記可変手段を制御することが可能な投入時制御手段と、遊技機に対して電源が投入された時点において、予め定められた特定条件が成立している場合に、前記投入動作が実行されることを抑制する抑制手段と、を備えることを特徴とする遊技機BH1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、モータ等で動作する可変部材を構成に含むものがある。かかる遊技機の中には、複数の可変部材を動作させることによって、多種多様な演出動作を実行することができるものがある(例えば、特許文献1:特開2008−012194号公報)。
かかる従来型の遊技機の中には、遊技機に対する電源投入の際に、可変部材に対して所定の投入動作を行わせることにより、可変部材が正常に動作可能であるか否かを判別することが可能に構成されたものも存在する。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、投入動作を行うべきではない状況下においても投入動作を行ってしまう可能性があるという問題点があった。
これに対して遊技機BH1によれば、電源投入時において好適に可変部材を動作させることができるという効果がある。
遊技機BH1において、前記抑制手段は、遊技機に対して電源が投入された時点において前記特定条件が成立している場合に、少なくとも前記特定条件が成立していない状態となるまでの間、前記投入動作が実行されることを抑制可能に構成されていることを特徴とする遊技機BH2。
遊技機BH2によれば、遊技機BH1の奏する効果に加え、投入動作の開始タイミングを好適に設定することができるという効果がある。
遊技機BH1又はBH2において、遊技機に対して電源が投入された時点において前記特定条件と、前記特定条件とは異なる第2特定条件と、が成立している場合に、前記特定条件が成立していない状態になったことを条件として前記投入動作を行うように前記可変手段を制御する第2制御手段を備えることを特徴とする遊技機BH3。
遊技機BH3によれば、遊技機BH1又はBH2の奏する効果に加え、確実に特定条件が成立していない状態で投入動作を行わせることができるので、投入動作をより好適に実行することができるという効果がある。
遊技機BH3において、前記抑制手段は、遊技機に対して電源が投入された時点において前記特定条件が成立し、且つ、前記第2特定条件が成立していない場合に、前記特定条件が成立していない状態となった後も前記投入動作が実行されることを抑制するものであることを特徴とする遊技機BH4。
遊技機BH3によれば、遊技機BH4の奏する効果に加え、第2特定条件が成立している場合に投入動作が実行されることを抑制できるので、可変部材を好適に動作させることができるという効果がある。
遊技機BH1からBH4のいずれかにおいて、操作者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対して第1の操作内容の操作が行われた状態で遊技機に対して電源が投入されたことに基づいて、遊技者の有利度合いに関する特定要素の状態を、第1の有利度合いに対応する第1状態と、前記第1の有利度合いよりも高い第2の有利度合いに対応する第2状態と、を少なくとも含む複数のうち1の状態に設定することが可能な特別状態を設定する特別状態設定手段と、を備え、前記抑制手段は、前記特別状態が設定されている間、前記投入動作が実行されることを抑制可能に構成されていることを特徴とする遊技機BH5。
遊技機BH5によれば、遊技機BH1からBH4のいずれかが奏する効果に加え、特別状態が設定されている間に投入動作が実行されてしまい、特定要素の状態を変更し難くなってしまうことを抑制できるという効果がある。
遊技機BH5において、前記特定要素の状態を示す情報を表示可能な表示手段と、前記操作手段に対して前記第2の操作内容の操作とは異なる第2の操作内容の操作が行われた状態で遊技機に対して電源が投入されたことに基づいて、前記特定要素の状態が前記表示手段に表示される第2特別状態を設定する第2特別状態設定手段を備え、前記抑制手段は、遊技機に対して電源が投入された時点において前記第2特別状態が設定されていた場合に、当該第2特別状態が終了された後も前記投入動作が実行されることを抑制可能に構成されていることを特徴とする遊技機BH6。
遊技機BH6によれば、遊技機BH5の奏する効果に加え、単に特定要素の状態を確認するために遊技機の電源が再投入され、投入動作が不要である可能性が高いにもかかわらず投入動作が実行されてしまうことを抑制できるので、電源投入時における可変部材の動作を好適に設定することができるという効果がある。
遊技機BH6において、前記操作手段は、第1操作手段と、その第1操作手段とは異なる第2操作手段と、で少なくとも構成されているものであり、前記第1の操作内容の操作は、前記第1操作手段と前記第2操作手段との両方を操作する操作内容で構成され、前記第2の操作内容の操作は、前記第1操作手段のみを操作する操作内容で構成されることを特徴とする遊技機BH7。
遊技機BH7によれば、遊技機BH6の奏する効果に加え、操作者が第1の操作内容の操作と第2の操作内容の操作とを容易に使い分けることができるので、操作者の利便性を向上させることができるという効果がある。
遊技機BH7において、前記特別状態、および前記第2特別状態において前記第1操作手段が非操作の状態になったことに基づいて、通常遊技が可能な遊技可能状態に設定する遊技可能状態設定手段を備えることを特徴とする遊技機BH8。
遊技機BH8によれば、遊技機BH7の奏する効果に加え、遊技可能状態を容易に設定することができるので、操作者の利便性を向上させることができるという効果がある。
<特徴BI群>(一部の設定では当たりとなり、他の一部の設定では外れとなる当たり乱数に基づいて抽選が実行された場合に決定され易くなる変動パターンを設ける)
所定の取得条件の成立に基づいて判別情報を取得する判別情報取得手段と、その判別情報取得手段によって取得された前記判別情報を用いて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が特定の判別結果になったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記判別情報として予め定められた特定の判別情報を用いた判別が実行された場合に前記特定の判別結果になる第1判別状態と、前記特定の判別情報を用いた判別が実行された場合に前記特定の判別結果とは異なる外れ判別結果になる第2判別状態と、を少なくとも含む複数の中から1の判別状態を設定する判別状態設定手段と、前記判別手段の判別結果を示すための識別情報を動的表示させる動的表示手段と、前記外れ判別結果を示すための前記識別情報の動的表示における動的表示種別として、前記特定の判別情報が判別に用いられて前記外れ判別結果となった場合に実行され易い第1動的表示種別と、前記特定の判別情報とは異なる判別情報が判別に用いられて前記外れ判別結果となった場合に実行され易い第2動的表示種別と、を少なくとも含む複数のうち1の動的表示種別を決定する動的表示種別決定手段と、を備えることを特徴とする遊技機BI1。
パチンコ機等の遊技機には、表示手段において図柄を変動表示させることによって、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果を報知するものがある。かかる遊技機では、予め定められた特定の図柄で停止表示された場合に、遊技者にとって有利ないわゆる当たり状態へと移行する。この図柄変動には、変動時間が異なる複数のパターンが設けられており、遊技者の遊技に対する興趣向上が図られている(例えば、特許文献1:特開2003−230714号公報)。
しかしながら、更なる興趣の向上が求められている。
これに対して遊技機BI1によれば、動的表示種別に応じて第1判別状態であるか、第2判別状態であるかを予測させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BI1において、前記動的表示手段によって前記識別情報が動的表示されている間に特定演出を実行する特定演出実行手段と、前記特定演出の演出態様として、前記第2動的表示種別の前記識別情報の動的表示よりも前記第1動的表示種別の前記識別情報の動的表示において実行され易い第1演出態様と、前記第1動的表示種別の前記識別情報の動的表示よりも前記第2動的表示種別の前記識別情報の動的表示において実行され易い第2演出態様と、を少なくとも含む複数のうち1の演出態様を決定する演出態様決定手段と、を備えることを特徴とする遊技機BI2。
遊技機BI2によれば、遊技機BI1の奏する効果に加え、演出態様によって第1動的表示種別の識別情報の動的表示が実行されたのか、第2動的表示種別の識別情報の動的表示が実行されたのかがより分かり易くなるので、遊技者の利便性を向上させることができるという効果がある。
遊技機BI2において、前記第1特定演出は、前記第1判別状態であることを示唆する演出態様で構成されていることを特徴とする遊技機BI3。
遊技機BI3によれば、遊技機BI2の奏する効果に加え、第1特定演出が実行された場合に、第1判別状態であることを遊技者に確信させることができるという効果がある。
遊技機BI1からBI3のいずれかにおいて、前記第1判別状態は、予め定められた第1の確率で前記特定の判別結果となるように構成されているものであり、前記第2判別状態は、前記第1の確率よりも低い第2の確率で前記特定の判別結果となるように構成されているものであることを特徴とする遊技機BI4。
遊技機BI4によれば、遊技機BI1からBI3のいずれかが奏する効果に加え、第1判別状態において実行され易い第1動的表示種別が決定されると、特定の判別結果となる確率が高い判別状態である可能性が高まるため、第1動的表示種別が決定されることを強く期待して遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BI4において、所定の設定条件の成立に基づいて、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも前記特定の判別結果となる確率が高くなる第2遊技状態と、を少なくとも含む複数のうち1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段を備え、前記第1判別状態は、前記第1遊技状態において前記特定の判別結果となる確率が前記第1の確率に設定される状態で構成され、前記第2判別状態は、前記第1遊技状態において前記特定の判別結果となる確率が前記第2の確率に設定される状態で構成されることを特徴とする遊技機BI5。
遊技機BI5によれば、遊技機BI4の奏する効果に加え、第1判別状態が設定されていると、第2判別状態が設定されている場合よりも、有利度合いが低い第1遊技状態において特定の判別結果となり易くなるので、第1判別状態が設定されていることを強く期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BI5において、前記第1判別状態は、前記第2遊技状態において前記特定の判別結果となる確率が前記第1の確率よりも高い第3の確率に設定される状態で構成され、前記第2判別状態は、前記第2遊技状態において前記特定の判別結果となる確率が前記第2の確率よりも高く、且つ、前記第3の確率よりも低い第4の確率に設定される状態で構成されることを特徴とする遊技機BI6。
遊技機BI6によれば、遊技機BI5の奏する効果に加え、第1判別状態では、第1遊技状態においても、第2遊技状態においても特定の判別結果となる確率が高くなるので、第1判別状態における優位性をより高めることができる。よって、第1判別状態に設定されていることをより強く期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BI1からBI6のいずれかにおいて、前記判別状態設定手段によって設定された判別状態は、遊技機の電源が遮断されるまで維持可能に構成されていることを特徴とする遊技機BI7。
遊技機BI7によれば、遊技機BI1からBI6のいずれかが奏する効果に加え、判別状態はホールの営業中に可変されないので、有利な判別状態が設定されていることを強く期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BI1からBI7のいずれかにおいて、操作者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対する操作を有効として扱う操作有効期間を設定する操作有効期間設定手段と、を備え、前記判別状態設定手段は、前記操作有効期間の間に前記操作手段に対して第1の操作内容の操作が行われたことに基づいて前記第1判別状態を設定し、第2の操作内容の操作が行われたことに基づいて前記第2判別状態を設定することが可能に構成されていることを特徴とする遊技機BI8。
遊技機BI8によれば、遊技機BI1からBI7のいずれかが奏する効果に加え、操作手段を操作することで判別状態を設定することができるので、好みの判別状態を容易に設定することができる。よって、操作者の利便性を向上させることができるという効果がある。
<特徴BJ群>(チャンスゾーンの出現率を条件に応じて異ならせる)
予め定められた特定条件が成立したことに基づいて、遊技者に有利となり易い特別状態を設定可能に構成された特別状態設定手段と、遊技者の有利度合いに関する特定要素を、第1の有利度合いに対応する第1状態と、前記第1の有利度合いとは異なる第2の有利度合いに対応する第2状態と、を少なくとも含む複数の状態のうち1の状態に設定することが可能な状態設定手段と、を備え、前記第1状態は、前記第2状態よりも、前記特定条件が成立し易く構成されているものであることを特徴とする遊技機BJ1。
遊技機BJ1によれば、状態に応じて特定条件の成立し易さが可変するので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BJ1において、前記特別状態設定手段は、予め定められた特定の遊技状態において前記特定条件が成立したことに基づいて、前記特別状態を設定するものであることを特徴とする遊技機BJ2。
遊技機BJ2によれば、特定の遊技状態において特定条件が成立することを期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BJ1又はBJ2において、前記特別状態が設定されてから終了するまでの間は、前記特定条件が成立した時点における遊技状態が維持されるように構成されていることを特徴とする遊技機BJ3。
遊技機BJ3によれば、遊技状態を変えずに有利度合いを異ならせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BJ3において、前記特別状態が終了した後も、前記特定条件が成立した時点における遊技状態が維持されるように構成されていることを特徴とする遊技機BJ4。
遊技機BJ4によれば、特別状態の前後で遊技状態を変えずに有利度合いを異ならせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BJ1からBJ4のいずれかにおいて、判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が特定の判別結果となったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を備え、前記特別状態設定手段は、前記特定条件として、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果とは異なる外れ判別結果となったことに基づいて、前記特別状態を設定することが可能に構成されていることを特徴とする遊技機BJ5。
遊技機BJ5によれば、遊技機BJ1からBJ4のいずれかが奏する効果に加え、一般的に不利な外れ判別結果となったことに基づいて有利な特別状態が設定されるという斬新な遊技性を実現することができるという効果がある。
<特徴BK群>(外れとなった場合に有利度合いを可変させる)
判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が第1の判別結果となったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、所定の設定条件の成立に基づいて、遊技者の有利度合いが第1の有利度合いとなる第1遊技状態を少なくとも含む複数の中から1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、前記第1遊技状態において前記判別手段の判別結果が前記第1の判別結果とは第2の判別結果になったことに基づいて、前記第1の有利度合いよりも高い第2の有利度合いに設定可能な有利度合い設定手段と、を備えることを特徴とする遊技機BK1。
遊技機BK1によれば、特典遊技が実行されずに有利度合いが高くなるという斬新な遊技性を実現できるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BK1において、前記有利度合い設定手段は、遊技状態を前記第1遊技状態に維持したまま前記第2の有利度合いに設定することが可能に構成されていることを特徴とする遊技機BK2。
遊技機BK2によれば、遊技機BK1の奏する効果に加え、遊技状態を変えずに有利度合いを異ならせることができるという斬新な遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BK1又はBK2において、前記遊技状態設定手段は、前記第1遊技状態と、遊技者の有利度合いが前記第1の有利度合いよりも低い第3の有利度合いとなる第2遊技状態と、を少なくとも含む複数の中から1の遊技状態を設定可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機BK3。
遊技機BK3によれば、遊技機BK1又はBK2の奏する効果に加え、比較的有利な第1遊技状態において第2の判別結果となることで更に有利度合いが向上するので、第1遊技状態において第2の判別結果となった場合における遊技者の興趣をより向上させることができるという効果がある。
遊技機BK1からBK3のいずれかにおいて、前記判別手段の判別で前記第1の判別結果とも前記第2の判別結果とも異なる第3の判別結果となったことに基づいて、前記特典遊技よりも有利度合いが低い特定遊技を実行する特定遊技実行手段を備えることを特徴とする遊技機BK4。
遊技機BK4によれば、遊技機BK1からBK3の奏する効果に加え、判別結果の中で最も有利度合いが低い第2の判別結果となったことに基づいて有利度合いが高くなるという斬新な遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BK1からBK4のいずれかにおいて、前記判別手段は、第1判別条件の成立に基づいて判別を実行する第1判別手段と、前記第1判別条件とは異なる第2判別条件の成立に基づいて判別を実行する第2判別手段と、で構成されているものであり、前記第2判別手段は、前記第1判別手段よりも、前記特定の判別結果となった場合に遊技者にとっての有利度合いが高い種別の前記特典遊技が実行され易くなるように構成されているものであり、前記有利度合い設定手段は、前記第1遊技状態において前記第1判別手段の判別で前記第2の判別結果となったことに基づいて、前記第2の有利度合いに設定可能に構成されていることを特徴とする遊技機BK5。
遊技機BK5によれば、遊技機BK1からBK4の奏する効果に加え、有利度合いが低い第1判別手段の判別で有利度合いが低い第2の判別結果となった場合に、有利度合いが高くなるという斬新な遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
(課題1)
以下に示す遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3、CD1からCD6、CE1からCE3、CF1からCF5、CG1からCG3、CH1からCH3、CI1からCI4、CJ1からCJ5、CK1からCK5、CL1からCL5、CM1からCM6、CN1からCN5、CO1は、次の課題を解決するためになされたものである。
即ち、従来より、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体を発射手段により発射し、その遊技媒体がいずれかの入賞口に入賞すると、入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が遊技者に払い出される遊技機がある。また、入賞口の一部には、役物が設けられ、その役物の作動によって遊技媒体の入賞に影響が及ぼされるものがある(例えば、特開2003−340046号公報)。
さて、不正行為者の中には、役物が設けられた入賞口の該役物を不正に作動させたり、その入賞口へ遊技媒体が入賞するように誘導したりして、役物が設けられた入賞口への入賞を増やそうとするものがいる。しかしながら、このような不正行為を発見する対応が不十分である。
本技術的思想は、上記事情に鑑みてなされたものであり、不正行為の発見を好適に行うことが可能な遊技機を提供することを目的とする。
(手段及び効果1)
<CA群>
遊技に基づいて作動する役物を有する第1入賞口を含む複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、
その払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報を、記憶手段に累積して記憶させる記憶制御手段と、
前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づく信号を少なくとも出力する出力手段と、を備えることを特徴とする遊技機CA1。
遊技機CA1によれば、遊技に基づいて作動する役物を有する第1入賞口を含む複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。また、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報が、記憶制御手段によって記憶手段に記憶される。そして、少なくとも記憶手段に記憶された情報に基づく信号が出力手段によって出力される。これにより、出力された信号に基づいて、入賞口への入賞に伴って払い出された遊技媒体の数のうち、第1入賞口(即ち、役物の作動)によるものの比率である役物比率を解析でき、その役物比率に基づいて不正行為を発見できるという効果がある。
遊技機CA1において、
前記入賞検出手段と、前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に基づいて払い出す遊技媒体の数を設定し、前記払出手段へ通知する払出数設定手段と、を有して、遊技の主要な制御を行う主制御手段を備え、
前記記憶手段と、前記記憶制御手段と、前記出力手段とを前記主制御手段に設けたことを特徴とする遊技機CA2。
遊技機CA2によれば、遊技機CA1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、入賞検出手段と、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に基づいて払い出す遊技媒体の数を設定し、払出手段へ通知する払出数設定手段とを有し、遊技の主要な制御が行われる主制御手段に、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報を、累積して記憶する記憶手段と、前記情報を累積して記憶手段に記憶される記憶制御手段と、記憶手段に累積して記憶された情報に基づく信号を少なくとも出力する出力手段とが設けられている。これにより、入賞検出手段による入賞口への入賞の検出、その検出に基づく遊技媒体の払い出し数の設定、その設定された払い出し数に基づいて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報の記憶手段への記憶、及び、記憶手段に記憶された情報に基づく信号の出力が、すべて主制御手段の中で行うことができる。よって、不正行為者が、出力手段から不正な情報を出力して、役物比率に基づく不正行為の発見を妨げようとしても、上記の構成が主制御手段で完結しているので、不正な情報を入力し難い。従って、不正行為者により不正な情報が出力されることによって、役物比率に基づく不正行為の発見が妨げられることを抑制できるという効果がある。
遊技機CA2において、
前記主制御手段は、ボックスペースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとが開封不能に連結された基板ボックスに収納されていることを特徴とする遊技機CA3。
遊技機CA3によれば、遊技機CA2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、主制御手段は、ボックスペースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとが開封不能に連結された基板ボックスに収納されているので、不正行為者が、出力手段に対して不正な情報を出力させて、役物比率に基づく不正行為の発見を妨げようとしても、不正な情報の入力が困難となる。よって、不正行為者により不正な情報が出力されることによって、役物比率に基づく不正行為の発見が妨げられることをより確実に抑制できるという効果がある。
遊技機CA1から3のいずれかにおいて、
外部装置と接続可能な外部装置接続手段と、
その外部装置接続手段に前記外部装置が接続されたことを検出する外部装置接続検出手段を備え、
前記出力手段は、前記外部装置接続検出手段により前記外部装置が接続されたことが検出されたことを契機として、前記外部装置に対して、前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づく信号を出力することを特徴とする遊技機CA4。
遊技機CA4によれば、遊技機CA1から3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、外部装置接続手段に外部装置が接続されると、それが外部装置接続手段によって検出され、その検出を契機として、外部装置に対して、記憶手段に累積して記憶された情報に基づく信号が出力手段により出力される。これにより、外部装置を遊技機の外部装置接続手段へ接続するだけで、外部装置に対して、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報に基づく信号が遊技機より出力されるので、役物比率に基づく不正行為を素早く容易に発見できるという効果がある。
遊技機CA1から4のいずれかにおいて、
前記出力手段は、前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づく信号と、各入賞口において、対応する入賞口への入賞があった場合に前記払出手段により払い出される遊技媒体の数を示すための信号とを少なくとも出力することを特徴とする遊技機CA5。
遊技機CA5によれば、遊技機CA1から4のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも記憶手段に記憶された情報に基づく信号と、各入賞口において、対応する入賞口への入賞があった場合に払出手段により払い出される遊技媒体の数を示すための信号とが出力手段によって出力される。これにより、出力手段より出力された信号を受け取ったものが、接続した遊技機における、入賞口毎の入賞があった場合に払い出される遊技媒体の数に関する情報を有していなくても、遊技機から出力される該信号に基づいて、容易に役物比率を解析できるという効果がある。
遊技機CA1からCA5のいずれかにおいて、
前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を第2記憶手段に記憶させる第2記憶制御手段と、
所定の契機がおとずれたことを判断する判断手段と、を備え、
前記記憶制御手段は、前記判断手段により前記所定の契機がおとずれたと判断された場合に、前記第2記憶手段に記憶された前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、前記払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に記憶させることを特徴とする遊技機CA6。
遊技機CA6によれば、遊技機CA1から5のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2記憶制御手段によって、入賞検出手段により検出された入賞に関する情報が一旦第2記憶手段に記憶される。そして、判断手段により所定の契機がおとずれたと判断された場合に、第2記憶手段に記憶された入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報が、記憶制御手段により記憶手段に累積して記憶される。これにより、まずは第2記憶手段へ入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を記憶させることで、入賞口への入賞を取りこぼしくなく、第2記憶手段に記憶される情報に反映させることができる。そして、第2記憶手段に記憶された情報に基づき、所定の契機がおとずれる毎に、すべての入賞を反映させて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に記憶させることができる。よって、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報として、より正確な情報を出力することができるという効果がある。
遊技機CA6において、
前記出力手段は、前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づく信号と、前記第2記憶手段に記憶された情報に基づく信号とを少なくとも出力することを特徴とする遊技機CA7。
遊技機CA7によれば、遊技機CA6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、出力手段により、記憶手段に累積して記憶された情報に基づく信号だけでなく、第2記憶手段に記憶された情報に基づく信号も出力される。これにより、記憶手段に記憶された情報に反映されていない、第2記憶手段に記憶された最新の入賞口への入賞に関する情報も出力されるので、最新の入賞状況も含めて、不正行為の有無を判断できるという効果がある。
遊技機CA1からCA7のいずれかにおいて、
前記第1入賞口には、遊技に基づいて連続して作動する役物を有する第2入賞口を含み、
前記記憶制御手段は、前記払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第2入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報を、前記記憶手段に累積して記憶させ、
前記出力手段は、前記記憶手段に累積して記憶された、前記払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報と、前記払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第2入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報とを出力することを特徴とする遊技機CA8。
遊技機CA8によれば、遊技機CA1からCA7のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技領域に設けられた第1入賞口には、遊技に基づいて連続して作動する役物を有する第2入賞口が含まれており、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第2入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報も、記憶制御手段によって記憶手段に記憶される。そして、記憶手段に累積して記憶された、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報と、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第2入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報とが出力される。これにより、出力手段より出力された信号を受け取ったものが、入賞口への入賞に伴って払い出された遊技媒体の数のうち、第1入賞口(即ち、役物の作動)によるものの比率である役物比率のみならず、第2入賞口(即ち、役物が連続して作動する場合における該役物の作動)によるものの比率である連続役物比率を解析でき、その役物比率及び連続役物比率に基づいて、不正行為の発見をより正確に行うことができるという効果がある。
遊技機CA1からCA8のいずれかにおいて、
前記入賞検出手段と、前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に基づいて払い出す遊技媒体の数を設定し、前記払出手段へ通知する払出数設定手段と、を有して、遊技の主要な制御を行う主制御手段を備え、
該主制御手段は、遊技の主要な制御を行うための演算を実行する演算手段を有し、
少なくとも、前記入賞検出手段と、前記払出数設定手段と、前記記憶制御手段と、前記出力手段とは、前記演算手段による演算の実行によって実現されることを特徴とする遊技機CA7。
遊技機CA9によれば、遊技機CA1からCA8のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、入賞検出手段と、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に基づいて払い出す遊技媒体の数を設定し、払出手段へ通知する払出数設定手段とを有し、遊技の主要な制御が行われる主制御手段には、遊技の主要な制御を行うための演算を実行する演算手段が設けられている。そして、少なくとも、入賞検出手段と、払出数設定手段と、記憶手段に累積して記憶される、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報の生成と、記憶手段に累積して記憶された情報に基づく信号を少なくとも出力する出力手段とは、演算手段による演算の実行によって実現される。これにより、入賞検出手段による入賞口への入賞の検出、その検出に基づく遊技媒体の払い出し数の設定、その設定された払い出し数に基づいて払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報の記憶制御手段による記憶手段への記憶、及び、記憶手段に記憶された情報に基づく信号の出力が、すべて主制御手段の演算装置によって行うことができる。よって、不正行為者が、出力手段に対して不正な情報を出力させて、役物比率に基づく不正行為の発見を妨げようとしても、不正な情報の入力が困難となる。従って、不正行為者により不正な情報が出力されることによって、役物比率に基づく不正行為の発見が妨げられることをより確実に抑制できるという効果がある。
<CB群>
遊技機CA1からCA8のいずれかにおいて、
遊技の主要な制御を行う主制御手段を備え、
該主制御手段は、遊技の主要な制御を行うための演算を実行する演算手段を備えており、
前記入賞検出手段と、前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に基づいて払い出す遊技媒体の数を設定し、前記払出手段へ通知する払出数設定手段とは、前記演算手段による演算の実行によって実現され、
前記記憶制御手段と、前記出力手段とは、前記演出手段と別のマイクロチップに設けられたことを特徴とする遊技機CB1。
遊技機CB1によれば、遊技機CA1からCA7のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技の主要な制御を行う主制御手段には、その制御を行うための演算を実行する演算手段が設けられており、入賞検出手段と、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に基づいて払い出す遊技媒体の数を設定し、払出手段へ通知する払出数設定手段とが、演算主手段による演算の実行によって実現される。一方、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に累積して記憶させる記憶制御手段と、記憶手段に累積して記憶された情報に基づく信号を少なくとも出力する出力手段とは、演算手段と別のマイクロチップに設けられる。これにより、別のマイクロチップを設けるだけで、演算手段により実行される演算の命令(プログラム)を大幅に書き換えることなく、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報に基づく信号を出力することができるという効果がある。また、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報に基づく信号を出力するために、演算手段における処理負担の増加を抑制でき、演算手段の処理能力の大部分を、遊技の主要な制御にあてることができるという効果がある。
遊技機CB1において、
前記マイクロチップは、前記主制御手段に設けられたことを特徴とする遊技機CB2。
遊技機CB2によれば、遊技機CB1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、記憶制御手段と、出力手段とは、演出手段とが設けられたマイクロチップは、主制御手段に設けられている。これにより、その設定された払い出し数に基づいて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報の記憶手段への記憶、及び、記憶手段に記憶された情報に基づく信号の出力が、主制御手段の中で行われる。よって、不正行為者が、出力手段に対して不正な情報を出力させて、役物比率に基づく不正行為の発見を妨げようとしても、上記の構成が主制御手段で完結しているので、不正な情報を入力し難い。従って、不正行為者により不正な情報が出力されることによって、役物比率に基づく不正行為の発見が妨げられることを抑制できるという効果がある。
遊技機CB1又はCB2において、
前記主制御手段と前記マイクロチップとは、ボックスペースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとが開封不能に連結された基板ボックスに、共に収納されていることを特徴とする遊技機CB3。
遊技機CB3によれば、遊技機CB1又はCB2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、主制御手段とマイクロチップとは、ボックスペースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとが開封不能に連結された基板ボックスに収納されているので、不正行為者が、出力手段に対して不正な情報を出力させて、役物比率に基づく不正行為の発見を妨げようとしても、不正な情報の入力が困難となる。よって、不正行為者により不正な情報が出力されることによって、役物比率に基づく不正行為の発見が妨げられることをより確実に抑制できるという効果がある。
遊技機CB1からCB3のいずれかにおいて、
前記主制御手段は、
各入賞口において、対応する入賞口への入賞があった場合に前記払出手段により払い出される遊技媒体の数に関する情報を記憶する払出情報記憶手段を備え、
前記演算手段は、前記主制御手段に電源が投入された場合に立ち上げ処理を実行し、
該立ち上げ処理は、前記払出情報記憶手段の記憶に基づいて、各入賞口に対し、対応する入賞口への入賞があった場合に前記払出手段により払い出される遊技媒体の数を示す情報を、前記マイクロチップへ送信するための処理を含むことを特徴とする遊技機CB4。
遊技機CB4によれば、遊技機CB1からCB3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、主制御手段には、各入賞口において、対応する入賞口への入賞があった場合に払出手段により払い出される遊技媒体の数に関する情報が、払出情報記憶手段に記憶される。演算手段では、主制御手段に電源が投入された場合に立ち上げ処理が実行され、その立ち上げ処理の中で、払出情報記憶手段の記憶に基づいて、各入賞口に対し、対応する入賞口への入賞があった場合に払出手段により払い出される遊技媒体の数を示す情報が、マイクロチップへ送信される。これにより、遊技機の機種毎に異なる各入賞口の入賞に対して払い出される遊技媒体の数を示す情報を、マイクロチップに予め記憶させておかなくても、マイクロチップは、電源投入時に主制御手段より送信される前記情報に基づいて、役物比率を算出したり、または、その情報に基づく信号を出力して、出力手段より出力される信号を受け取ったものに対して、役物比率を算出させたりすることができるという効果がある。
遊技機CB1からCB4のいずれかにおいて、
前記マイクロチップは、前記記憶制御手段と前記出力手段とを実現するための演算を行う第2演算手段を備えることを特徴とする遊技機CB5。
遊技機CB5によれば、遊技機CB1からCB4のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、マイクロチップには第2演算手段が設けられており、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に累積して記憶させる記憶制御手段と、記憶手段に累積して記憶された情報に基づく信号を少なくとも出力する出力手段とは、この第2演算手段の演算によって実現される。これにより、第2演出手段の演算の命令(プログラム)を変更することで、記憶制御手段や出力手段等の機能変更や仕様変更に柔軟に対応できるという効果がある。
遊技機CB1からCB4のいずれかにおいて、
前記マイクロチップは、前記記憶制御手段と前記出力手段とをワイヤードロジックにより実現することを特徴とする遊技機CB6。
遊技機CB6によれば、遊技機CB1からCB4のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、マイクロチップは、ワイヤードロジックによって、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に累積して記憶させる記憶制御手段と、記憶手段に累積して記憶された情報に基づく信号を少なくとも出力する出力手段とが実現される。これにより、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報の記憶手段への記憶や出力といった処理が高速に行うことができるという効果がある。
<CC群>
遊技機CA1からCA9、CB1からCB6のいずれかにおいて、
前記記憶手段は、電源が断されている間も記憶された情報を保持可能に構成されていることを特徴とする遊技機CC1。
遊技機CC1によれば、遊技機CA1からCA9、CB1からCB6のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、記憶手段に記憶された、払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報は、電源が断されている間も保持される。これにより、遊技機への電源の投入の有無にかかわらず、長期間にわたる払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報を、累積して記憶手段に記憶させておくことができる。よって、出力手段より出力された信号を受けったものは、長期間にわたる該遊技機の役物比率を解析できるので、過去の不正行為も含めて発見できるという効果がある。
遊技機CC1において、
電源が断されている間は情報が保持不能な第2記憶手段と、
前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を前記第2記憶手段に記憶させる第2記憶制御手段と、
所定の契機がおとずれたことを判断する判断手段と、を備え、
前記記憶制御手段は、前記判断手段により前記所定の契機がおとずれたと判断された場合に、前記第2記憶手段に記憶された前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、前記払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に記憶させることを特徴とする遊技機CC2。
遊技機CC2によれば、遊技機CC1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2記憶制御手段によって、入賞検出手段により検出された入賞に関する情報が一旦第2記憶手段に記憶される。その第2記憶手段は、電源が断されている間は情報が保持不能となっている。そして、判断手段により所定の契機がおとずれたと判断された場合に、第2記憶手段に記憶された入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報が、記憶制御手段によって記憶手段に累積して記憶される。これにより、まずは第2記憶手段へ入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を記憶させることで、入賞口への入賞を取りこぼしくなく、第2記憶手段に記憶される情報に反映させることができる。そして、所定の契機がおとずれる毎に、第2記憶手段に記憶された情報に基づき、すべての入賞を反映させて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に記憶させることができる。よって、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報として、より正確な情報を出力することができるという効果がある。また、記憶手段は、電源が断されている間も記憶された情報を保持可能に構成されており、一般的に、書き込みに大きな電力が必要となったり、書き込み時間に時間がかかったり、耐久性の観点から書き込み回数に制限があったりするが、上記のように構成することで、記憶手段への書き込み回数を減らすことができ、記憶手段の上記問題が顕在化することを抑制できる。
遊技機CC2において、
前記出力手段は、前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づく信号と、前記第2記憶手段に記憶された情報に基づく信号とを少なくとも出力することを特徴とする遊技機CC3。
遊技機CC3によれば、遊技機CC2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、出力手段により、記憶手段に累積して記憶された情報に基づく信号だけでなく、第2記憶手段に記憶された情報に基づく信号も出力される。これにより、記憶手段に記憶された情報に反映されていない、第2記憶手段に記憶された最新の入賞口への入賞に関する情報も出力されるので、最新の入賞状況も含めて、不正行為の有無を判断できるという効果がある。
<CD群>
遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3のいずれかにおいて、
前記記憶制御手段は、前記払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報として、前記入賞検出手段により検出された入賞を示す情報を、前記記憶手段に累積して記憶させることを特徴とする遊技機CD1。
遊技機CD1によれば、遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、記憶制御手段によって、記憶手段には、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報として、入賞検出手段により入賞が検出された入賞口を示す情報が、累積して記憶される。そして、この情報に基づく信号が出力される。出力手段より出力された信号を受け取ったものは、この入賞が検出された入賞口を示す情報に基づいて、払出手段により払い出された遊技媒体の数や、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数を算出でき、これらの数から役物比率を解析することができる。そして、役物比率に不審な変化が認められる場合、入賞が検出された入賞口を示す情報に基づいて、その原因を深く探ることができる。よって、役物比率に基づく不正行為の発見をより確実に行うことができるという効果がある。
遊技機CD1において、
前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を第2記憶手段に記憶させる第2記憶制御手段と、
所定の契機がおとずれたことを判断する判断手段と、を備え、
前記記憶制御手段は、前記判断手段により前記所定の契機がおとずれたと判断された場合に、前記第2記憶手段に記憶された前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を、前記払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報として、前記記憶手段に累積して記憶させることを特徴とする遊技機CD2。
遊技機CD1によれば、遊技機CD2のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2記憶制御手段によって、入賞検出手段により検出された入賞に関する情報が一旦第2記憶手段に記憶される。そして、判断手段により所定の契機がおとずれたと判断された場合に、第2記憶手段に記憶された入賞検出手段により検出された入賞に関する情報が、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報として、記憶制御手段により記憶手段に累積して記憶される。これにより、まずは第2記憶手段へ入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を記憶させることで、入賞口への入賞を取りこぼしくなく、第2記憶手段に記憶される情報に反映させることができる。そして、所定の契機がおとずれる毎に、すべての入賞を反映させた第2記憶手段に記憶された情報が、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報として、記憶手段に累積して記憶させることができる。よって、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報として、より正確な情報を出力することができるという効果がある。
遊技機CD2において、
前記出力手段は、前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づく信号と、前記第2記憶手段に記憶された情報に基づく信号とを少なくとも出力することを特徴とする遊技機CD3。
遊技機CD3によれば、遊技機CD2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、出力手段により、記憶手段に累積して記憶された情報に基づく信号だけでなく、第2記憶手段に記憶された情報に基づく信号も出力される。これにより、記憶手段に記憶された情報に反映されていない、第2記憶手段に記憶された最新の入賞口への入賞に関する情報も出力されるので、最新の入賞状況も含めて、不正行為の有無を判断できるという効果がある。
遊技機CD1からCD3のいずれかにおいて、
前記出力手段は、前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づく信号と、各入賞口において、対応する入賞口への入賞があった場合に前記払出手段により払い出される遊技媒体の数を示すための信号とを少なくとも出力することを特徴とする遊技機CD4。
遊技機CD4によれば、遊技機CD1からCD3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも記憶手段に記憶された情報に基づく信号と、各入賞口において、対応する入賞口への入賞があった場合に払出手段により払い出される遊技媒体の数を示すための信号とが出力手段によって出力される。これにより、出力手段より出力された信号を受け取ったものが、接続した遊技機における、入賞口毎の入賞があった場合に払い出される遊技媒体の数に関する情報を有していなくても、遊技機から出力される入賞に関する情報から役物比率を算出して、解析できるという効果がある。
遊技機CD1からCD4のいずれかにおいて、
前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づいて、前記払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率を算出する比率算出手段を備え、
前記出力手段は、前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づく信号として、前記比率算出手段により算出された前記比率を示す信号を出力することを特徴とする遊技機CD5。
遊技機CD5によれば、遊技機CD1からCD4のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、記憶手段に累積して記憶された情報に基づいて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率が、比率算出手段により算出される。そして、この比率算出手段により算出された比率を示す信号が、記憶手段に累積して記憶された情報に基づく信号として、出力手段により出力される。これにより、出力手段により出力された信号を受け取ったものは、当該比率(役物比率)を算出する必要がなくなり、不正行為の解析を容易にすることができるという効果がある。また、出力手段により出力された信号を受け取ったものにおいて、役物比率を算出しようとした場合、不正に又は誤って設定された、各入賞口において、対応する入賞口への入賞があった場合に払出手段により払い出される遊技媒体の数に基づいて、役物比率が算出されるおそれがある。これに対し、遊技機CD5では、役物比率を比率算出手段により算出して出力するので、正確に役物比率及び連続役物比率を算出できるという効果がある。
遊技機CD5において、
前記出力手段は、前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づく信号として、前記記憶手段に累積して記憶された前記情報を示す信号と、前記比率算出手段により算出された前記比率を示す信号とを出力することを特徴とする遊技機CD6。
遊技機CD6によれば、遊技機CD5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、記憶手段に累積して記憶された、入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を示す信号と、比率算出手段により算出された、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率を示す信号とが、出力手段により出力される。これにより、出力手段から出力された、前記比率(役物比率)に不審な点があった場合に、あわせて出力された、入賞検出手段により検出された入賞に関する情報から、その原因を探ることができるという効果がある。
<CE群>
遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3のいずれかにおいて、
前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を第2記憶手段に記憶させる第2記憶制御手段と、
所定の契機がおとずれたことを判断する判断手段と、
その判断手段により前記所定の契機がおとずれたと判断された場合に、前記第2記憶手段に記憶された前記情報に基づいて、前記払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率を算出する比率算出手段と、を備え、
前記記憶制御手段は、前記比率算出手段により算出された比率を示す情報を、前記記憶手段に累積して記憶させることを特徴とする遊技機CE1。
遊技機CE1によれば、遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2記憶制御手段によって、入賞検出手段により検出された入賞に関する情報が一旦第2記憶手段に記憶される。所定の契機がおとずれたことが判断手段により判断されると、第2記憶手段に記憶された情報に基づいて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率が、比率算出手段により算出される。そして、この算出された比率を示す情報が、記憶制御手段によって、記憶手段に累積して記憶される。これにより、この算出された比率(役物比率)が出力されるので、出力手段により出力された信号を受け取ったものは、当該比率(役物比率)を算出する必要がなくなり、不正行為の解析を容易にすることができるという効果がある。また、出力手段により出力された信号を受け取ったものにて役物比率を算出しようとした場合、不正に又は誤って設定された、各入賞口において、対応する入賞口への入賞があった場合に払出手段により払い出される遊技媒体の数に基づいて、役物比率が算出されるおそれがあるが、役物比率を比率算出手段により算出して出力するので、正確に役物比率及び連続役物比率を算出できるという効果がある。また役物比率を示す情報を記憶手段に累積して記憶させるので、記憶手段に記憶させる情報量を小さくでき、記憶手段に必要な記憶容量が増大することを抑制できるという効果がある。
遊技機CE1において、
前記出力手段は、前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づく信号と、前記第2記憶手段に記憶された情報に基づく信号とを少なくとも出力することを特徴とする遊技機CE2。
遊技機CE2によれば、遊技機CE1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、出力手段により、記憶手段に累積して記憶された情報に基づく信号だけでなく、第2記憶手段に記憶された情報に基づく信号も出力される。これにより、記憶手段に記憶された情報に反映されていない、第2記憶手段に記憶された最新の入賞口への入賞に関する情報も出力されるので、最新の入賞状況も含めて、不正行為の有無を判断できるという効果がある。また、記憶手段に記憶された情報は役物比率であるのに対し、第2記憶手段に記憶された情報は、入賞検出手段により検出された入賞に関する情報であるので、その入賞に関する情報を用いることで、不正行為と疑われる状況の原因をより深く解析できるという効果がある。
遊技機CE1又はCE2において、
前記出力手段は、前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づく信号と、各入賞口において、対応する入賞口への入賞があった場合に前記払出手段により払い出される遊技媒体の数を示すための信号とを少なくとも出力することを特徴とする遊技機CE3。
遊技機CE3によれば、遊技機CE1又はCE2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも記憶手段に記憶された情報に基づく信号と、各入賞口において、対応する入賞口への入賞があった場合に払出手段により払い出される遊技媒体の数を示すための信号とが出力手段によって出力される。これにより、役物比率を解析して不正行為が疑われる状況がある場合に、各入賞口において、対応する入賞口への入賞があった場合に払出手段により払い出される遊技媒体の数を参考にして、その状況の原因を探ることができるという効果がある。
<CF群>
遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3のいずれかにおいて、
前記入賞検出手段による検出に基づいて、所定の契機がおとずれてから次の所定の契機がおとずれるまでに各入賞口に入賞した遊技媒体の数を入賞口毎に計数し、その入賞口毎に計数した、入賞した遊技媒体の数を示す情報を第2記憶手段に記憶させる第2記憶制御手段と、
所定の契機がおとずれたことを判断する判断手段と、を備え、
前記記憶制御手段は、前記判断手段により前記所定の契機がおとずれたと判断された場合に、前記第2記憶手段に記憶された前記情報を、前記払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報として、前記記憶手段に累積して記憶させることを特徴とする遊技機CF1。
遊技機CF1によれば、遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、入賞検出手段による検出に基づいて、所定の契機がおとずれてから次の所定の契機がおとずれるまでに各入賞口に入賞した遊技媒体の数が、第2記憶制御手段によって入賞口毎に計数され、その入賞口毎に計数された、入賞した遊技媒体の数を示す情報が、第2記憶手段に記憶される。そして、判断手段により、所定の契機がおとずれたことが判断されると、第2記憶手段に記憶された、入賞口毎に計数された、入賞した遊技媒体を示す情報が、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報として、記憶制御手段により記憶手段に累積して記憶される。これにより、まずは、入賞検出手段により検出された入賞を、入賞口毎に第2記憶制御手段により計数させることで、入賞口への入賞を取りこぼしくなく、第2記憶手段に記憶される情報に反映させることができる。そして、所定の契機がおとずれる毎に、すべての入賞を反映させて第2記憶手段に記憶された、入賞口毎の入賞した遊技媒体の数を示す情報が、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報として、記憶手段に累積して記憶させることができる。よって、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報として、より正確な情報を出力することができるという効果がある。また、記憶手段には、所定の契機がおとずれてから次の所定の契機がおとずれるまでに入賞した入賞口毎の遊技媒体の総数が記憶されることとなるので、記憶手段に必用な記憶容量が増大することを抑制できるという効果がある。さらに、第2記憶手段も、所定の契機がおとずれてから次の所定の契機がおとずれるまでに各入賞口に入賞した遊技媒体の数を示す情報が記憶されるので、第2記憶手段に必要な記憶容量が増大することを抑制できるという効果がある。
遊技機CF1において、
前記出力手段は、前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づく信号と、前記第2記憶手段に記憶された情報に基づく信号とを少なくとも出力することを特徴とする遊技機CF2。
遊技機CF2によれば、遊技機CF1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、出力手段により、記憶手段に累積して記憶された情報に基づく信号だけでなく、第2記憶手段に記憶された情報に基づく信号も出力される。これにより、記憶手段に記憶された情報に反映されていない、第2記憶手段に記憶された、最新の入賞口への入賞を含む、入賞口毎の入賞した遊技媒体の数を示す情報も出力されるので、最新の入賞状況も含めて、不正行為の有無を判断できるという効果がある。
遊技機CF1又はCF2において、
前記出力手段は、前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づく信号と、各入賞口において、対応する入賞口への入賞があった場合に前記払出手段により払い出される遊技媒体の数を示すための信号とを少なくとも出力することを特徴とする遊技機CF3。
遊技機CF3によれば、遊技機CF1又はCF2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも記憶手段に記憶された情報に基づく信号と、各入賞口において、対応する入賞口への入賞があった場合に払出手段により払い出される遊技媒体の数を示すための信号とが出力手段によって出力される。これにより、出力手段より出力された信号を受け取ったものが、接続した遊技機における、入賞口毎の入賞があった場合に払い出される遊技媒体の数に関する情報を有していなくても、遊技機から出力される入賞に関する情報から役物比率を算出して、解析できるという効果がある。
遊技機CF1からCF3のいずれかにおいて、
前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づいて、前記払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率を算出する比率算出手段を備え、
前記出力手段は、前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づく信号として、前記比率算出手段により算出された前記比率を示す信号を出力することを特徴とする遊技機CF4。
遊技機CF4によれば、遊技機CF1からCF3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、記憶手段に累積して記憶された情報に基づいて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率が、比率算出手段により算出される。そして、この比率算出手段により算出された比率を示す信号が、記憶手段に累積して記憶された情報に基づく信号として、出力手段により出力される。これにより、出力手段より出力された信号を受け取ったものは、当該比率(役物比率)を算出する必要がなくなり、不正行為の解析を容易にすることができるという効果がある。また、出力手段より出力された信号を受け取ったものは、役物比率を算出しようとした場合、不正に又は誤って設定された、各入賞口において、対応する入賞口への入賞があった場合に払出手段により払い出される遊技媒体の数に基づいて、役物比率が算出されるおそれがある。これに対し、遊技機CF4では、役物比率を比率算出手段により算出して出力するので、正確に役物比率及び連続役物比率を算出できるという効果がある。
遊技機CF4において、
前記出力手段は、前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づく信号として、前記記憶手段に累積して記憶された前記情報を示す信号と、前記比率算出手段により算出された前記比率を示す信号とを出力することを特徴とする遊技機CF5。
遊技機CF5によれば、遊技機CF4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、記憶手段に累積して記憶された情報として、所定の契機がおとずれてからから次の所定の契機がおとずれるまでに、各入賞口に入賞した遊技媒体の数を入賞口毎に示す信号と、比率算出手段により算出された、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率を示す信号とが、出力手段により出力される。これにより、出力手段から出力された、前記比率(役物比率)に不審な点があった場合に、あわせて出力された、所定の契機がおとずれてからから次の所定の契機がおとずれるまでに、各入賞口に入賞した入賞口毎の遊技媒体の数から、その原因を探ることができるという効果がある。
<CG群>
遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3のいずれかにおいて、
前記入賞検出手段による検出に基づいて、所定の契機がおとずれてから次の所定の契機がおとずれるまでに各入賞口に入賞した遊技媒体の数を入賞口毎に計数し、その入賞口毎に計数した、入賞した遊技媒体の数を示す情報を第2記憶手段に記憶させる第2記憶制御手段と、
所定の契機がおとずれたことを判断する判断手段と、
その判断手段により前記所定の契機がおとずれたと判断された場合に、前記第2記憶手段に記憶された前記情報に基づいて、前記払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率を算出する比率算出手段と、を備え、
前記記憶制御手段は、前記比率算出手段により算出された比率を示す情報を、前記記憶手段に累積して記憶させることを特徴とする遊技機CG1。
遊技機CG1によれば、遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、入賞検出手段による検出に基づいて、所定の契機がおとずれてから次の所定の契機がおとずれるまでに各入賞口に入賞した遊技媒体の数が、第2記憶制御手段によって入賞口毎に計数され、その入賞口毎に計数された、入賞した遊技媒体の数を示す情報が、第2記憶手段に記憶される。所定の契機がおとずれたことが判断手段により判断されると、第2記憶手段に記憶された情報に基づいて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率が、比率算出手段により算出される。そして、この算出された比率を示す情報が、記憶制御手段によって、記憶手段に累積して記憶される。これにより、この算出された比率(役物比率)が出力されるので、出力手段により出力された信号を受け取ったものは、当該比率(役物比率)を算出する必要がなくなり、不正行為の解析を容易にすることができるという効果がある。また、出力手段より出力された信号を受け取ったものは、役物比率を算出しようとした場合、不正に又は誤って設定された、各入賞口において、対応する入賞口への入賞があった場合に払出手段により払い出される遊技媒体の数に基づいて、役物比率が算出されるおそれがあるが、役物比率を比率算出手段により算出して出力するので、正確に役物比率及び連続役物比率を算出できるという効果がある。また役物比率を示す情報を記憶手段に累積して記憶させるので、記憶手段に記憶させる情報量を小さくでき、記憶手段に必要な記憶容量が増大することを抑制できるという効果がある。更に、第2記憶手段も、所定の契機がおとずれてから次の所定の契機がおとずれるまでに各入賞口に入賞した遊技媒体の数を示す情報が記憶されるので、第2記憶手段に必要な記憶容量が増大することを抑制できるという効果がある。
遊技機CG1において、
前記出力手段は、前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づく信号と、前記第2記憶手段に記憶された情報に基づく信号とを少なくとも出力することを特徴とする遊技機CG2。
遊技機CG2によれば、遊技機CG1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、出力手段により、記憶手段に累積して記憶された情報に基づく信号だけでなく、第2記憶手段に記憶された情報に基づく信号も出力される。これにより、記憶手段に記憶された情報に反映されていない、第2記憶手段に記憶された、最新の入賞口への入賞を含む、入賞口毎の入賞した遊技媒体の数を示す情報も出力されるので、最新の入賞状況も含めて、不正行為の有無を判断できるという効果がある。また、記憶手段に記憶された情報は役物比率であるのに対し、第2記憶手段に記憶された情報は、所定の契機がおとずれてから次の所定の契機がおとずれるまでに各入賞口に入賞した遊技媒体の数を示す情報であるので、その情報を用いることで、不正行為と疑われる状況の原因をより深く解析できるという効果がある。
遊技機CG1又はCG2において、
前記出力手段は、前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づく信号と、各入賞口において、対応する入賞口への入賞があった場合に前記払出手段により払い出される遊技媒体の数を示すための信号とを少なくとも出力することを特徴とする遊技機CG3。
遊技機CG3によれば、遊技機CG1又はCG2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも記憶手段に記憶された情報に基づく信号と、各入賞口において、対応する入賞口への入賞があった場合に払出手段により払い出される遊技媒体の数を示すための信号とが出力手段によって出力される。これにより、出力手段より出力された信号を受け取ったものは、役物比率を解析して不正行為が疑われる状況がある場合に、各入賞口において、対応する入賞口への入賞があった場合に払出手段により払い出される遊技媒体の数を参考にして、その状況の原因を探ることができるという効果がある。
<CH群>
遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3、CD1からCD6、CE1からCE3、CF1からCF5、CG1からCG3のいずれかにおいて、
所定の契機がおとずれてから次の所定の契機がおとずれるまでに前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を第2記憶手段に記憶させる第2記憶制御手段と、
所定の契機がおとずれたことを判断する判断手段と、を備え、
前記記憶制御手段は、前記判断手段により前記所定の契機がおとずれたと判断された場合に、前記第2記憶手段に記憶された前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、前記払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に記憶させることを特徴とする遊技機CH1。
遊技機CH1によれば、遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3、CD1からCD6、CE1からCE3、CF1からCF5、CG1からCG3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2記憶制御手段によって、所定の契機がおとずれてから次の所定の契機がおとずれるまでに入賞検出手段により検出された入賞に関する情報が一旦第2記憶手段に記憶される。そして、判断手段により所定の契機がおとずれたと判断された場合に、第2記憶手段に記憶された入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報が、記憶制御手段により記憶手段に累積して記憶される。これにより、まずは第2記憶手段へ入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を記憶させることで、入賞口への入賞を取りこぼしくなく、第2記憶手段に記憶される情報に反映させることができる。そして、第2記憶手段に記憶された情報に基づき、所定の契機がおとずれる毎に、すべての入賞を反映させて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に記憶させることができる。よって、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報として、より正確な情報を出力することができるという効果がある。また、第2記憶手段には、所定の契機がおとずれてから次の所定の契機がおとずれるまでに入賞検出手段により検出された入賞に関する情報のみが記憶されるので、第2記憶手段の記憶容量を小さく抑えることができるという効果がある。
遊技機CH1において、
前記出力手段は、前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づく信号と、前記第2記憶手段に記憶された情報に基づく信号とを少なくとも出力することを特徴とする遊技機CH2。
遊技機CH2によれば、遊技機CH1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、出力手段により、記憶手段に累積して記憶された情報に基づく信号だけでなく、第2記憶手段に記憶された情報に基づく信号も出力される。これにより、記憶手段に記憶された情報に反映されていない、第2記憶手段に記憶された最新の入賞口への入賞に関する情報も出力されるので、最新の入賞状況も含めて、不正行為の有無を判断できるという効果がある。
遊技機CH1又はCH2において、
前記第2記憶手段は、電源が断される間も記憶された情報を保持可能に構成されていることを特徴とする遊技機CH3。
遊技機CH3によれば、遊技機CH1又はCH2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2記憶手段に記憶された、所定の契機がおとずれてから次の所定の契機がおとずれるまでに入賞検出手段により検出された入賞に関する情報は、電源が断される間も保持される。これにより、電源が断された場合に、第2記憶手段に記憶され、まだ、記憶手段への記憶に反映されていない入賞に関する情報が失われることを抑制でき、出力される信号の信頼性を高めることができるという効果がある。
<CI群>
遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3、CD1からCD6、CE1からCE3、CF1からCF5、CG1からCG3、CH1からCH3のいずれかにおいて、
前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を第2記憶手段に記憶させる第2記憶制御手段と、
所定の契機がおとずれたことを判断する判断手段と、
電源が断されることを検出する電源断検出手段と、を備え、
前記記憶制御手段は、前記判断手段により前記所定の契機がおとずれたと判断された場合と、前記電源断検出手段により電源が断されることが検出された場合とに、前記第2記憶手段に記憶された前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、前記払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に記憶させることを特徴とする遊技機CI1。
遊技機CI1によれば、遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3、CD1からCD6、CE1からCE3、CF1からCF5、CG1からCG3、CH1からCH3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2記憶制御手段によって、入賞検出手段により検出された入賞に関する情報が一旦第2記憶手段に記憶される。そして、判断手段により所定の契機がおとずれたと判断された場合に、第2記憶手段に記憶された入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報が、記憶制御手段により記憶手段に累積して記憶される。更に、電源断検出手段により、電源が断されることが検出される場合にも、第2記憶手段に記憶された入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報が、記憶制御手段により記憶手段に累積して記憶される。これにより、まずは第2記憶手段へ入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を記憶させることで、入賞口への入賞を取りこぼしくなく、第2記憶手段に記憶される情報に反映させることができる。そして、第2記憶手段に記憶された情報に基づき、所定の契機がおとずれる毎に、さらには、所定の契機がおとずれる前に電源が断される場合にも、すべての入賞を反映させて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に記憶させることができる。よって、電源が断された場合に、第2記憶手段に記憶され、まだ、記憶手段への記憶に反映されていない入賞に関する情報が失われることを抑制でき、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報として、より正確な情報を出力することができるという効果がある。
遊技機CI1において、
電源が断された後も少なくとも所定期間の間、電力を供給可能な電力供給手段を備え、
前記電力供給手段は、少なくとも前記記憶制御手段に前記電力を供給することを特徴とする遊技機CI2。
遊技機CI2によれば、遊技機CI1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも記憶制御手段には、電源が断された後も少なくとも所定期間の間、電力供給手段によって電力が供給される。よって、記憶制御手段は、電源断検出手段により電源が断されることが検出された場合に、その電力を用いて、第2記憶手段に記憶された入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報を、記憶手段に確実に記憶させることができるという効果がある。
遊技機CI2において、
前記電力供給手段は、前記第2記憶手段に前記電力を供給することを特徴とする遊技機CI3。
遊技機CI3によれば、遊技機CI2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、記憶制御手段だけでなく第2記憶手段にも、電源が断された後も少なくとも所定期間の間、電力供給手段によって電力が供給される。これより、第2記憶手段に記憶された状況が消去される前に、確実に、第2記憶手段に記憶された入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報を、記憶手段に記憶させることができるという効果がある。
遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3、CD1からCD6、CE1からCE3、CF1からCF5、CG1からCG3、CH1からCH3、CI1からCI3のいずれかにおいて、
前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を第2記憶手段に記憶させる第2記憶制御手段と、
所定の契機がおとずれたことを判断する判断手段と、を備え、
前記第2記憶手段は、電源が断される間も記憶された情報を保持可能に構成され、
前記記憶制御手段は、電源が供給された場合と、前記判断手段により前記所定の契機がおとずれたと判断された場合とに、前記第2記憶手段に記憶された前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、前記払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に記憶させることを特徴とする遊技機CI4。
遊技機CI4によれば、遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3、CD1からCD6、CE1からCE3、CF1からCF5、CG1からCG3、CH1からCH3、CI1からCI3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2記憶制御手段によって、入賞検出手段により検出された入賞に関する情報が一旦第2記憶手段に記憶される。第2記憶手段に記憶された情報は、電源が断されている間も保持される。そして、電源が供給された場合と、判断手段により所定の契機がおとずれたと判断された場合とに、第2記憶手段に記憶された入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報が、記憶制御手段により記憶手段に累積して記憶される。これにより、まずは第2記憶手段へ入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を記憶させることで、入賞口への入賞を取りこぼしくなく、第2記憶手段に記憶される情報に反映させることができる。そして、第2記憶手段に記憶された情報に基づき、電源が供給された場合と、所定の契機がおとずれる毎とに、すべての入賞を反映させて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に記憶させることができる。よって、電源が断された場合に、第2記憶手段に記憶され、まだ、記憶手段への記憶に反映されていない入賞に関する情報が、電源供給後に確実に記憶手段に記憶される情報に反映させることができ、第2記憶手段に記憶された情報が失われることを抑制できる。従って、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報として、より正確な情報出力することができるという効果がある。また、電源が断されることが検出された場合に、第2記憶手段に記憶された情報に基づいて記憶手段への情報の記憶を行えば、その記憶手段への情報の記憶の途中で電力供給が途絶えて、第2記憶手段に記憶されたすべての情報を反映して記憶手段への情報の記憶が行えなかったり、記憶手段におかしな情報が記憶されたりする可能性が起こり得るが、電源が供給された場合に、第2記憶手段に記憶された情報に基づいて記憶手段への情報の記憶を行うので、そのような問題が生じることを抑制できるという効果がある。
<CJ群>
遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3、CD1からCD6、CE1からCE3、CF1からCF5、CG1からCG3、CH1からCH3、CI1からCI4のいずれかにおいて、
前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を第2記憶手段に記憶させる第2記憶制御手段と、
所定の契機がおとずれたことを判断する判断手段と、を備え、
前記記憶制御手段は、前記判断手段により前記所定の契機がおとずれたと判断された場合に、前記第2記憶手段に記憶された前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、前記払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に記憶させるものであり、
前記所定の契機は、前記遊技領域へ発射された遊技媒体の数が所定数となったことを含むことを特徴とする遊技機CJ1。
遊技機CJ1によれば、遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3、CD1からCD6、CE1からCE3、CF1からCF5、CG1からCG3、CH1からCH3、CI1からCI4のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2記憶制御手段によって、入賞検出手段により検出された入賞に関する情報が一旦第2記憶手段に記憶される。そして、判断手段により所定の契機がおとずれたと判断された場合に、第2記憶手段に記憶された入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報が、記憶制御手段により記憶手段に累積して記憶される。これにより、まずは第2記憶手段へ入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を記憶させることで、入賞口への入賞を取りこぼしくなく、第2記憶手段に記憶される情報に反映させることができる。そして、第2記憶手段に記憶された情報に基づき、所定の契機がおとずれる毎に、すべての入賞を反映させて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に記憶させることができる。よって、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報として、より正確な情報を出力することができるという効果がある。また、所定の契機には、遊技領域へ発射された遊技媒体の数が所定数となったことを含むので、所定の遊技媒体が発射された中での払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率(役物比率)を算出することができる。よって、多くの遊技媒体が、種々の入賞口に入賞し、払い出しが行われた段階での役物比率を算出できるので、平均化された役物比率を算出できる。従って、正常な遊技における短時間での役物比率の変動を排除できるので、出力手段により出力された信号を受け取ったものにおける不正行為の解析をより容易に行わせることができる。
遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3、CD1からCD6、CE1からCE3、CF1からCF5、CG1からCG3、CH1からCH3、CI1からCI4、CJ1のいずれかにおいて、
前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を第2記憶手段に記憶させる第2記憶制御手段と、
所定の契機がおとずれたことを判断する判断手段と、を備え、
前記記憶制御手段は、前記判断手段により前記所定の契機がおとずれたと判断された場合に、前記第2記憶手段に記憶された前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、前記払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に記憶させるものであり、
前記所定の契機は、現在の時刻が所定の時刻となったことを含むことを特徴とする遊技機CJ2。
遊技機CJ2によれば、遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3、CD1からCD6、CE1からCE3、CF1からCF5、CG1からCG3、CH1からCH3、CI1からCI4、CJ1のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2記憶制御手段によって、入賞検出手段により検出された入賞に関する情報が一旦第2記憶手段に記憶される。そして、判断手段により所定の契機がおとずれたと判断された場合に、第2記憶手段に記憶された入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報が、記憶制御手段により記憶手段に累積して記憶される。これにより、まずは第2記憶手段へ入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を記憶させることで、入賞口への入賞を取りこぼしくなく、第2記憶手段に記憶される情報に反映させることができる。そして、第2記憶手段に記憶された情報に基づき、所定の契機がおとずれる毎に、すべての入賞を反映させて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に記憶させることができる。よって、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報として、より正確な情報を出力することができるという効果がある。また、所定の契機には、現在の時刻が所定の時刻となったことを含むので、遊技が行われなかった状況下においても所定の時刻の到来によって、確実に、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率(役物比率)を算出することができる。よって、この確実に算出された役物比率によって、出力手段より出力された信号を受け取ったものに対し、確実に不正行為の有無の解析を行わせることができるという効果がある。
遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3、CD1からCD6、CE1からCE3、CF1からCF5、CG1からCG3、CH1からCH3、CI1からCI4、CJ1、CJ2のいずれかにおいて、
前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を第2記憶手段に記憶させる第2記憶制御手段と、
所定の契機がおとずれたことを判断する判断手段と、を備え、
前記記憶制御手段は、前記判断手段により前記所定の契機がおとずれたと判断された場合に、前記第2記憶手段に記憶された前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、前記払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に記憶させるものであり、
前記所定の契機は、遊技が行われた累計時間が所定時間となったことを含むことを特徴とする遊技機CJ3。
遊技機CJ3によれば、遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3、CD1からCD6、CE1からCE3、CF1からCF5、CG1からCG3、CH1からCH3、CI1からCI4、CJ1、CJ2のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2記憶制御手段によって、入賞検出手段により検出された入賞に関する情報が一旦第2記憶手段に記憶される。そして、判断手段により所定の契機がおとずれたと判断された場合に、第2記憶手段に記憶された入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報が、記憶制御手段により記憶手段に累積して記憶される。これにより、まずは第2記憶手段へ入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を記憶させることで、入賞口への入賞を取りこぼしくなく、第2記憶手段に記憶される情報に反映させることができる。そして、第2記憶手段に記憶された情報に基づき、所定の契機がおとずれる毎に、すべての入賞を反映させて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に記憶させることができる。よって、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報として、より正確な情報を出力することができるという効果がある。また、所定の契機には、遊技が行われた累計時間が所定時間となったことを含む。ここで、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率(役物比率)は、本来的には遊技球の試射試験を10時間行って算出されるものである。払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報を、遊技時間が所定時間となったことを契機として記憶手段へ記憶させることで、本来の定義に近い役物比率を算出できる。よって、出力手段より出力された信号を受け取ったものに対し、この本来の定義に近い役物比率を用いて解析を行わせることができるという効果がある。
遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3、CD1からCD6、CE1からCE3、CF1からCF5、CG1からCG3、CH1からCH3、CI1からCI4、CJ1からCJ3のいずれかにおいて、
前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を第2記憶手段に記憶させる第2記憶制御手段と、
所定の契機がおとずれたことを判断する判断手段と、を備え、
前記記憶制御手段は、前記判断手段により前記所定の契機がおとずれたと判断された場合に、前記第2記憶手段に記憶された前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、前記払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に記憶させるものであり、
前記所定の契機は、電源が供給された累計時間が、第2の所定時間となったことを含むことを特徴とする遊技機CJ4。
遊技機CJ4によれば、遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3、CD1からCD6、CE1からCE3、CF1からCF5、CG1からCG3、CH1からCH3、CI1からCI4、CJ1からCJ3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。
即ち、第2記憶制御手段によって、入賞検出手段により検出された入賞に関する情報が一旦第2記憶手段に記憶される。そして、判断手段により所定の契機がおとずれたと判断された場合に、第2記憶手段に記憶された入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報が、記憶制御手段により記憶手段に累積して記憶される。これにより、まずは第2記憶手段へ入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を記憶させることで、入賞口への入賞を取りこぼしくなく、第2記憶手段に記憶される情報に反映させることができる。そして、第2記憶手段に記憶された情報に基づき、所定の契機がおとずれる毎に、すべての入賞を反映させて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に記憶させることができる。よって、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報として、より正確な情報を出力することができるという効果がある。また、所定の契機には、電源が供給された累計時間が、第2の所定時間となったことを含むので、あまり遊技が行われなかった状況下においても、電源が供給された時間が第2の所定時間となったことによって、確実に、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率(役物比率)を算出することができる。よって、この確実に算出された役物比率によって、出力手段より出力された信号を受け取ったものに対し、確実に不正行為の有無の解析を行わせることができるという効果がある。
遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3、CD1からCD6、CE1からCE3、CF1からCF5、CG1からCG3、CH1からCH3、CI1からCI4、CJ1からCJ4のいずれかにおいて、
遊技の主要な制御を行う主制御手段を備え、
該主制御手段は、遊技の主要な制御を行うための演算を実行する演算手段を備えており、
前記入賞検出手段と、前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に基づいて払い出す遊技媒体の数を設定し、前記払出手段へ通知する払出数設定手段とは、前記演算手段による演算の実行によって実現され、
前記記憶制御手段と、前記出力手段とは、前記演出手段と別のマイクロチップに設けられており、
該マイクロチップは、
前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を第2記憶手段に記憶させる第2記憶制御手段と、
所定の契機がおとずれたことを判断する判断手段と、を備え、
前記記憶制御手段は、前記判断手段により前記所定の契機がおとずれたと判断された場合に、前記第2記憶手段に記憶された前記入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、前記払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に記憶させるものであり、
前記主制御手段は、
前記所定の契機を示した情報を記憶する所定契機情報記憶手段を備え、
前記演算手段は、前記主制御手段に電源が投入された場合に立ち上げ処理を実行し、
該立ち上げ処理は、前記所定契機情報記憶手段に記憶された情報に基づいて、前記マイクロチップに対し、所定の契機を示す情報を送信するための処理を含むことを特徴とする遊技機CJ5。
遊技機CJ5によれば、遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3、CD1からCD6、CE1からCE3、CF1からCF5、CG1からCG3、CH1からCH3、CI1からCI4、CJ1からCJ4のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技の主要な制御を行う主制御手段には、その制御を行うための演算を実行する演算手段が設けられており、入賞検出手段と、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に基づいて払い出す遊技媒体の数を設定し、払出手段へ通知する払出数設定手段とが、演算主手段による演算の実行によって実現される。一方、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に累積して記憶させる記憶制御手段と、記憶手段に累積して記憶された情報に基づく信号を少なくとも出力する出力手段とは、演算手段と別のマイクロチップに設けられる。これにより、別のマイクロチップを設けるだけで、演算手段により実行される演算の命令(プログラム)を大幅に書き換えることなく、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報に基づく信号を出力することができるという効果がある。
また、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報に基づく信号を出力するために、演算手段における処理負担の増加を抑制でき、演算手段の処理能力の大部分を、遊技の主要な制御にあてることができるという効果がある。また、マイクロチップでは、第2記憶制御手段によって、入賞検出手段により検出された入賞に関する情報が一旦第2記憶手段に記憶される。そして、判断手段により所定の契機がおとずれたと判断された場合に、第2記憶手段に記憶された入賞検出手段により検出された入賞に関する情報に基づいて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報が、記憶制御手段により記憶手段に累積して記憶される。これにより、まずは第2記憶手段へ入賞検出手段により検出された入賞に関する情報を記憶させることで、入賞口への入賞を取りこぼしくなく、第2記憶手段に記憶される情報に反映させることができる。そして、第2記憶手段に記憶された情報に基づき、所定の契機がおとずれる毎に、すべての入賞を反映させて、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報を記憶手段に記憶させることができる。よって、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報として、より正確な情報を出力することができるという効果がある。
一方、主制御手段には、前記所定の契機が所定契機情報記憶手段に記憶されている。そして、演算手段では、主制御手段に電源が投入された場合に立ち上げ処理が実行され、その立ち上げ処理の中で、所定契機情報記憶手段に記憶された情報に基づいて、所定の契機を示す情報が、マイクロチップへ送信される。ここで、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率(役物比率)に関する情報の記憶は、その役物比率に関する情報を記憶する記憶手段の記憶容量に物理的な制限もあることから、マイクロチップにて、その記憶の契機を固定してしまうのではなく、遊技機における大当たり確率や確変割合などを考慮したものとなっているのが好ましい。よって、主制御手段に、前記所定の契機を所定契機情報記憶手段に記憶させ、電源が投入される毎に、その所定の契機を示す情報をマイクロチップへ送信することで、マイクロチップでは、遊技機における大当たり確率や確変割合などに合った所定の契機で、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率(役物比率)に関する情報を記憶手段へ記憶させることができるという効果がある。
<CK群>
遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3、CD1からCD6、CE1からCE3、CF1からCF5、CG1からCG3、CH1からCH3、CI1からCI4、CJ1からCJ5のいずれかにおいて、
前記遊技機の遊技状態を示す情報を累積して第3記憶手段に記憶させる第3記憶制御手段を備え、
前記出力手段は、前記第3記憶手段に記憶された前記遊技機の遊技状態を示す情報を出力することを特徴とする遊技機CK1。
遊技機CK1によれば、遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3、CD1からCD6、CE1からCE3、CF1からCF5、CG1からCG3、CH1からCH3、CI1からCI4、CJ1からCJ5のいずれかが奏する効果に加え、次の効果がある。即ち、第3記憶制御手段によって、遊技機の遊技状態を示す情報が累積して第3記憶手段に記憶される。その第3記憶手段に記憶された遊技機の遊技状態を示す情報が、出力手段により出力される。これにより、出力手段より出力された信号を受け取ったものは、不正行為が疑われる状況である場合に、遊技機の遊技状態を解析して、その原因を探ることができるという効果がある。
遊技機CK1において、
前記遊技領域の前面を覆う扉枠を備え、
前記第3記憶手段に情報として記憶される前記遊技機の遊技状態は、前記扉枠が開放中である状態を含むことを特徴とする遊技機CK2。
遊技機CK2によれば、遊技機CK1の奏する効果に加え、次の効果がある。即ち、第3記憶手段に情報として記憶される遊技機の遊技状態に、遊技領域の前面を覆う扉枠が開放中である状態が含まれるので、出力手段より出力された信号を受け取ったものは、この扉枠が開放中である状態の発生状況から、不正行為が行われた可能性があるか否かを判断できるという効果がある。
遊技機CK1又はCK2において、
前記第3記憶手段に情報として記憶される前記遊技機の遊技状態は、遊技機のエラー状態を含むことを特徴とする遊技機CK3。
遊技機CK3によれば、遊技機CK1又はCK2の奏する効果に加え、次の効果がある。即ち、第3記憶手段に情報として記憶される遊技機の遊技状態に、遊技機のエラー状態が含まれるので、出力手段より出力された信号を受け取ったものは、遊技機のエラー状態の発生状況から、不正行為が行われた可能性があるか否かを判断できるという効果がある。
遊技機CK1からCK3のいずれかにおいて、
前記第3記憶手段に情報として記憶される前記遊技機の遊技状態は、遊技者に所定の遊技価値が付与される当たり状態を含むことを特徴とする遊技機CK4。
遊技機CK4によれば、遊技機CK1からCK3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果がある。即ち、第3記憶手段に情報として記憶される遊技機の遊技状態に、遊技者に所定の遊技価値が付与される当たり状態が含まれるので、出力手段より出力された信号を受け取ったものは、遊技機の当たり状態の発生状況から、不正行為が行われた可能性があるか否かを判断できるという効果がある。
遊技機CK1からCK4のいずれかにおいて、
前記第3記憶手段に情報として記憶される前記遊技機の遊技状態は、所定の時間内に前記入賞検出手段によっていずれかの入賞口に入賞があったことが検出された状態を含むことを特徴とする遊技機CK5。
遊技機CK5によれば、遊技機CK1からCK4のいずれかが奏する効果に加え、次の効果がある。即ち、第3記憶手段に情報として記憶される遊技機の遊技状態に、所定の時間内に前記入賞検出手段によっていずれかの入賞口に入賞があったことが検出された状態が含まれる。よって、出力手段より出力された信号を受け取ったものは、例えば深夜時間帯といった営業時間外に、入賞があった状態が含まれるか否かから、不正行為が行われた可能性があるか否かを判断できるという効果がある。
<CL群>
始動条件の成立に基づいて当たりの抽選を行う抽選手段を備え、抽選手段による抽選の結果が当たりであることを契機として遊技者に対して有利な遊技価値を付与する遊技機であって、
遊技に基づいて作動する役物を有する第1入賞口を含む複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、
その払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報を、記憶手段に累積して記憶させる記憶制御手段と、
前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づく信号を少なくとも出力する出力手段と、
前記抽選手段による抽選において当たりとなる確率を変更する変更手段と、
その変更手段により前記確率が変更された場合に、前記記憶手段に累積して記憶された前記情報をすべて消去する消去手段と、を備えることを特徴とする遊技機CL1。
遊技機CL1によれば、遊技に基づいて作動する役物を有する第1入賞口を含む複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。また、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報が、記憶制御手段によって記憶手段に記憶される。そして、少なくとも記憶手段に記憶された情報に基づく信号が出力手段によって出力される。これにより、出力された信号に基づいて、入賞口への入賞に伴って払い出された遊技媒体の数のうち、第1入賞口(即ち、役物の作動)によるものの比率である役物比率を解析でき、その役物比率に基づいて不正行為を発見できるという効果がある。一方、遊技者に対して有利な遊技価値を付与する契機となる抽選手段の抽選において、当たりとなる確率が変更手段により変更されると、記憶手段に累積して記憶された情報が、消去手段によりすべて消去される。ここで、当たりとなる確率が変更されると、役物比率も変わってくる。よって、当たりとなる確率が変更される前に記憶手段に累積して記憶された情報がそのまま残っていると、その累積して記憶された情報に基づいて解析できる役物比率の変化が、その当たりとなる確率の変更に伴うものなのか、不正行為によるものなのかが不明となる。これに対し、当たりとなる確率が変更された場合に、記憶手段に累積して記憶された情報がすべて消去されることで、当たりとなる確率の変更にともなって、役物比率が変化した影響を記憶手段に残ることを排除できるという効果がある。
遊技機CL1において、
前記記憶制御手段は、前記変更手段により前記確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報を、前記記憶手段に記憶させるものであることを特徴とする遊技機CL2。
遊技機CL2によれば、遊技機CL1の奏する効果に加え、次の効果がある。即ち、変更手段により当たりとなる確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報が、記憶制御手段によって記憶手段に記憶される。これにより、記憶手段に記憶された情報が、当たりとなる確率が変更されたことによって消去されたことを解析の段階で把握でき、不正があったか否かの判断の参考とすることができるという効果がある。
遊技機CL2において、
前記記憶制御手段は、前記変更手段により前記確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報を、その変更が行われた日時を示す情報とあわせて、前記記憶手段に記憶させるものであることを特徴とする遊技機CL3。
遊技機CL3によれば、遊技機CL2の奏する効果に加え、次の効果がある。即ち、変更手段により当たりとなる確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報が、その変更が行われた日時を示す情報とあわせて、記憶制御手段によって記憶手段に記憶される。これにより、記憶手段に記憶された情報が、当たりとなる確率が変更されたことによって消去されたことを解析の段階で把握できるとともに、その変更が行われた(即ち、消去が行われた)日時も把握できるので、不正があったか否かの判断をより確実に行うことができるという効果がある。
遊技機CL2又はCL3において、
前記記憶制御手段は、前記変更手段により前記確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報を、変更後の当たりとなる確率を示す情報とあわせて、前記記憶手段に記憶させるものであることを特徴とする遊技機CL4。
遊技機CL4によれば、遊技機CL2又はCL3の奏する効果に加え、次の効果がある。即ち、変更手段により当たりとなる確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報が、変更後の当たりとなる確率を示す情報とあわせて、記憶制御手段によって記憶手段に記憶される。これにより、記憶手段に記憶された情報が、当たりとなる確率が変更されたことによって消去されたことを解析の段階で把握できるとともに、その変更後の当たりとなる確率も把握できるので、その変更後の当たりとなる確率も押さえながら、不正があったか否かの判断をより確実に行うことができるという効果がある。
遊技機CL2からCL4のいずれかにおいて、
前記記憶制御手段は、前記変更手段により前記確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報を、変更前の当たりとなる確率を示す情報とあわせて、前記記憶手段に記憶させるものであることを特徴とする遊技機CL5。
遊技機CL5によれば、遊技機CL2からCL4の奏する効果に加え、次の効果がある。即ち、変更手段により当たりとなる確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報が、変更前の当たりとなる確率を示す情報とあわせて、記憶制御手段によって記憶手段に記憶される。これにより、記憶手段に記憶された情報が、当たりとなる確率が変更されたことによって消去されたことを解析の段階で把握できるとともに、その変更前の当たりとなる確率も把握できるので、その変更前の当たりとなる確率も押さえながら、不正があったか否かの判断をより確実に行うことができるという効果がある。
<CM群>
始動条件の成立に基づいて当たりの抽選を行う抽選手段を備え、抽選手段による抽選の結果が当たりであることを契機として遊技者に対して有利な遊技価値を付与する遊技機であって、
遊技に基づいて作動する役物を有する第1入賞口を含む複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、
その払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報を、記憶手段に累積して記憶させる記憶制御手段と、
前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づく信号を少なくとも出力する出力手段と、
前記抽選手段による抽選において当たりとなる確率を変更する変更手段と、を備え、
前記記憶手段に累積して記憶された前記情報は、前記変更手段により前記確率が変更された場合であっても保持され続けることを特徴とする遊技機CM1。
遊技機CM1によれば、遊技に基づいて作動する役物を有する第1入賞口を含む複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。また、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報が、記憶制御手段によって記憶手段に記憶される。そして、少なくとも記憶手段に記憶された情報に基づく信号が出力手段によって出力される。これにより、出力された信号に基づいて、入賞口への入賞に伴って払い出された遊技媒体の数のうち、第1入賞口(即ち、役物の作動)によるものの比率である役物比率を解析でき、その役物比率に基づいて不正行為を発見できるという効果がある。一方、遊技者に対して有利な遊技価値を付与する契機となる抽選手段の抽選において、当たりとなる確率が変更手段により変更された場合であっても記憶手段に記憶された情報はすべて保持され続ける。これにより、当たりとなる確率の変更に伴って、役物比率は変わってくるが、当たりとなる確率が変更される前に、不正があったか否かの解析を行うことができるという効果がある。
遊技機CM1において、
前記記憶制御手段は、前記変更手段により前記確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報を、前記記憶手段に記憶させるものであることを特徴とする遊技機CM2。
遊技機CM2によれば、遊技機CM1の奏する効果に加え、次の効果がある。即ち、変更手段により当たりとなる確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報が、記憶制御手段によって記憶手段に記憶される。これにより、当たりとなる確率が変更されたことによって役物比率が変化していることを解析の段階で把握でき、不正があったか否かの判断の参考とすることができるという効果がある。
遊技機CM2において、
前記記憶制御手段は、前記変更手段により前記確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報を、その変更が行われた日時を示す情報とあわせて、前記記憶手段に記憶させるものであることを特徴とする遊技機CM3。
遊技機CM3によれば、遊技機CM2の奏する効果に加え、次の効果がある。即ち、変更手段により当たりとなる確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報が、その変更が行われた日時を示す情報とあわせて、記憶制御手段によって記憶手段に記憶される。これにより、当たりとなる確率が変更された日時が容易に把握できるので、それ以降に役物比率が変化した場合、当たりとなる確率の変更に伴うものである可能性があることを、解析のときに容易に判断できるという効果がある。
遊技機CM2又はCM3において、
前記記憶制御手段は、前記変更手段により前記確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報を、変更後の当たりとなる確率を示す情報とあわせて、前記記憶手段に記憶させるものであることを特徴とする遊技機CM4。
遊技機CM4によれば、遊技機CM2又はCM3の奏する効果に加え、次の効果がある。即ち、変更手段により当たりとなる確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報が、変更後の当たりとなる確率を示す情報とあわせて、記憶制御手段によって記憶手段に記憶される。これにより、変更後の当たりとなる確率も把握できるので、その変更後の当たりとなる確率も押さえながら、不正があったか否かの判断をより確実に行うことができるという効果がある。
遊技機CM2からCM4のいずれかにおいて、
前記記憶制御手段は、前記変更手段により前記確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報を、変更前の当たりとなる確率を示す情報とあわせて、前記記憶手段に記憶させるものであることを特徴とする遊技機CM5。
遊技機CM5によれば、遊技機CM2からCM4の奏する効果に加え、次の効果がある。即ち、変更手段により当たりとなる確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報が、変更前の当たりとなる確率を示す情報とあわせて、記憶制御手段によって記憶手段に記憶される。これにより、変更前の当たりとなる確率も把握できるので、その変更前の当たりとなる確率も押さえながら、不正があったか否かの判断をより確実に行うことができるという効果がある。
遊技機CM1からCM5のいずれかにおいて、
前記記憶手段に記憶された前記情報に基づいて、役物比率に関わる情報を表示する表示手段を備え、
前記表示手段は、前記変更手段による前記確率の変更が行われた場合に、その変更後に記憶された前記情報のみに基づいて、前記役物比率に関わる情報を表示することを特徴とするCM6。
遊技機CM6によれば、遊技機CM1からCM5の奏する効果に加え、次の効果がある。即ち、表示手段には、記憶手段に記憶された情報に基づいて、役物比率に関わる情報が表示される。このとき、変更手段による確率の変更が行われた場合に、その変更後に記憶された情報のみに基づいて、役物比率に関わる情報が表示される。これにより、この表示手段に表示される役物比率に関わる情報については、当たりの確率の変更に伴う役物比率の変化を排除でき、その当たり確率の変更後の不正行為を容易に発見できるという効果がある。
遊技機CM1からCM6のいずれかにおいて、
前記記憶制御手段は、前記情報を、前記変更手段による変更により設定され得る前記確率毎に分けて、前記記憶手段に累積して記憶させることを特徴とする遊技機CM7。
遊技機CM7によれば、遊技機CM1からCM6の奏する効果に加え、次の効果がある。即ち、記憶手段に記憶される情報は、変更手段による変更により設定され得る当たりとなる確率毎に分けて、記憶手段に累積して記憶される。これにより、設定され得る当たりとなる確率毎に、その確率が設定されたときの役物比率を記憶手段に記憶された情報から容易に判断することができる。よって、当たりとなる確率の変更に伴う役物比率の変化と、不正行為に伴う役物比率の変化とを明確に切り替えて解析できるという効果がある。
<CN群>
始動条件の成立に基づいて当たりの抽選を行う抽選手段を備え、抽選手段による抽選の結果が当たりであることを契機として遊技者に対して有利な遊技価値を付与する遊技機であって、
遊技に基づいて作動する役物を有する第1入賞口を含む複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、
その払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報を、記憶手段に累積して記憶させる記憶制御手段と、
前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づく信号を少なくとも出力する出力手段と、
前記抽選手段による抽選において当たりとなる確率を変更する変更手段と、
その変更手段により前記確率が変更された場合に、前記記憶手段に累積して記憶された前記情報のうち直近に記憶された一部の情報を除いて消去する消去手段と、を備えることを特徴とする遊技機CN1。
遊技機CN1によれば、遊技に基づいて作動する役物を有する第1入賞口を含む複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。また、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報が、記憶制御手段によって記憶手段に記憶される。そして、少なくとも記憶手段に記憶された情報に基づく信号が出力手段によって出力される。これにより、出力された信号に基づいて、入賞口への入賞に伴って払い出された遊技媒体の数のうち、第1入賞口(即ち、役物の作動)によるものの比率である役物比率を解析でき、その役物比率に基づいて不正行為を発見できるという効果がある。一方、遊技者に対して有利な遊技価値を付与する契機となる抽選手段の抽選において、当たりとなる確率が変更手段により変更されると、記憶手段に累積して記憶された情報のうち直近に記憶された一部の情報を除いて消去手段により消去される。ここで、当たりとなる確率が変更されると、役物比率も変わってくる。よって、当たりとなる確率が変更される前に記憶手段に累積して記憶された情報がそのまま残っていると、その累積して記憶された情報に基づいて解析できる役物比率の変化が、その当たりとなる確率の変更に伴うものなのか、不正行為によるものなのかが不明となる。これに対し、当たりとなる確率が変更された場合に、記憶手段に累積して記憶された情報が直近に記憶された一部を除いて消去されることで、当たりとなる確率の変更にともなって、役物比率が変化した影響を記憶手段に残ることを極力排除できる一方、当たりとなる確率が変更される前に、不正行為が行われていた可能性があるか否かの解析を可能とすることができるという効果がある。
遊技機CN1において、
前記記憶制御手段は、前記変更手段により前記確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報を、前記記憶手段に記憶させるものであることを特徴とする遊技機CN2。
遊技機CN2によれば、遊技機CN1の奏する効果に加え、次の効果がある。即ち、変更手段により当たりとなる確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報が、記憶制御手段によって記憶手段に記憶される。これにより、当たりとなる確率が変更されたことによって役物比率が変化していることを解析の段階で把握できるとともに、記憶手段に記憶された情報が、当たりとなる確率が変更されたことによって消去されたことを解析の段階で把握でき、不正があったか否かの判断の参考とすることができるという効果がある。
遊技機CN2において、
前記記憶制御手段は、前記変更手段により前記確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報を、その変更が行われた日時を示す情報とあわせて、前記記憶手段に記憶させるものであることを特徴とする遊技機CN3。
遊技機CN3によれば、遊技機CN2の奏する効果に加え、次の効果がある。即ち、変更手段により当たりとなる確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報が、その変更が行われた日時を示す情報とあわせて、記憶制御手段によって記憶手段に記憶される。これにより、当たりとなる確率が変更されたことによって役物比率が変化していることを解析の段階で把握できるとともに、記憶手段に記憶された情報が、当たりとなる確率が変更されたことによって消去されたことを解析の段階で把握でき、さらに、その変更が行われた(即ち、消去が行われた)日時も把握できるので、不正があったか否かの判断をより確実に行うことができるという効果がある。
遊技機CN2又はCN3において、
前記記憶制御手段は、前記変更手段により前記確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報を、変更後の当たりとなる確率を示す情報とあわせて、前記記憶手段に記憶させるものであることを特徴とする遊技機CN4。
遊技機CN4によれば、遊技機CN2又はCN3の奏する効果に加え、次の効果がある。即ち、変更手段により当たりとなる確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報が、変更後の当たりとなる確率を示す情報とあわせて、記憶制御手段によって記憶手段に記憶される。これにより、当たりとなる確率が変更されたことによって役物比率が変化していることを解析の段階で把握できるとともに、記憶手段に記憶された情報が、当たりとなる確率が変更されたことによって消去されたことを解析の段階で把握でき、さらに、その変更後の当たりとなる確率も把握できるので、その変更後の当たりとなる確率も押さえながら、不正があったか否かの判断をより確実に行うことができるという効果がある。
遊技機CN2からCN4のいずれかにおいて、
前記記憶制御手段は、前記変更手段により前記確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報を、変更前の当たりとなる確率を示す情報とあわせて、前記記憶手段に記憶させるものであることを特徴とする遊技機CN5。
遊技機CN5によれば、遊技機CN2からCN4の奏する効果に加え、次の効果がある。即ち、変更手段により当たりとなる確率が変更された場合に、その変更が行われたことを示す情報が、変更前の当たりとなる確率を示す情報とあわせて、記憶制御手段によって記憶手段に記憶される。これにより、当たりとなる確率が変更されたことによって役物比率が変化していることを解析の段階で把握できるとともに、記憶手段に記憶された情報が、当たりとなる確率が変更されたことによって消去されたことを解析の段階で把握でき、さらに、その変更前の当たりとなる確率も把握できるので、その変更前の当たりとなる確率も押さえながら、不正があったか否かの判断をより確実に行うことができるという効果がある。
<CO群>
始動条件の成立に基づいて当たりの抽選を行う抽選手段を備え、抽選手段による抽選の結果が当たりであることを契機として遊技者に対して有利な遊技価値を付与する遊技機であって、
遊技に基づいて作動する役物を有する第1入賞口を含む複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、
その払出手段により払い出された前記遊技媒体の数に対する、前記第1入賞口への入賞に基づいて払い出された前記遊技媒体の数の比率に関係する情報を、記憶手段に累積して記憶させる記憶制御手段と、
前記記憶手段に累積して記憶された前記情報に基づく信号を少なくとも出力する出力手段と、
前記記憶手段に記憶された前記情報に基づいて、役物比率に関わる情報を表示する表示手段と、
前記抽選手段による抽選において当たりとなる確率を変更するモードに切り替えるモード切替手段と、
そのモード切替手段により前記変更するモードに切り替えられた場合に、前記表示手段に、変更したい前記当たりとなる確率を示す値を表示させる手段と、
前記当たりとなる確率を変更するモードが終了した段階で、前記表示手段に表示された変更したい前記当たりとなる確率を、前記当たりとなる確率として設定する設定手段と、を備えることを特徴とする遊技機CO1。
遊技機CO1によれば、遊技に基づいて作動する役物を有する第1入賞口を含む複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。また、払出手段により払い出された遊技媒体の数に対する、第1入賞口への入賞に基づいて払い出された遊技媒体の数の比率に関係する情報が、記憶制御手段によって記憶手段に記憶される。そして、少なくとも記憶手段に記憶された情報に基づく信号が出力手段によって出力される。これにより、出力された信号に基づいて、入賞口への入賞に伴って払い出された遊技媒体の数のうち、第1入賞口(即ち、役物の作動)によるものの比率である役物比率を解析でき、その役物比率に基づいて不正行為を発見できるという効果がある。また、表示手段には、記憶手段に記憶された情報に基づいて、役物比率に関わる情報が表示されるので、その表示手段の表示を見て、容易に、不正行為が行われたか否かを判断できるという効果がある。一方、モード切替手段によって、抽選手段による抽選において当たりとなる確率を変更するモードに切り替えられると、表示手段には、変更したい当たりとなる確率を示す値が表示される。そして、当たりとなる確率を変更するモードが終了した段階で、表示手段に表示された変更したい当たりとなる確率が、設定手段によって、当たりとなる確率として設定される。これにより、役物比率に関わる情報を表示する表示手段を、当たりとなる確率を変更する場合に変更したい当たりとなる確率を表示する表示手段としても用いることができる。これにより、遊技機に搭載する表示手段の数が増えることを抑制できるという効果がある。
(課題2)
以下に示す遊技機CP1からCP5、CQ1からCQ5、CR1からCR5、CS1からCS4、CT1、CT2、CU1、CU2は、次の課題を解決するためになされたものである。
即ち、遊技を制御する主制御手段において使用されるRAM(RANDOM ACCESS MEMRY)を、遊技の主な制御を行う処理に使用する第1記憶領域と、その他の処理に使用する第2記憶領域とに分割し、遊技の主な制御で使用する情報が、その他の処理によって破壊されることから保護ように構成された遊技機が知られている(例えば、特許第6154863号公報)。
一方、遊技の主な制御を行う処理で使用される情報に対するその他の処理からのより適切な保護が求められている。
本技術的思想は、上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技の主な制御で使用される情報を好適に保護できる遊技機を提供する。
(手段及び効果2)
<CP群>
遊技を制御する主制御手段を備えた遊技機において、
前記主制御手段は、
演算を行う演算手段と、
複数のレジスタと、
前記演算手段により遊技の主な制御を行う第1の処理が実行される場合に使用される第1情報を読み書き可能に記憶する第1記憶手段と、
その第1記憶手段とは記憶領域が異なり、前記演算手段により前記第1の処理とは異なる第2の処理が実行される場合に使用される第2情報を読み書き可能に記憶する第2記憶手段と、
前記演算手段が前記第1記憶手段に記憶された前記第1情報を使用して前記第1の処理を実行している段階から、前記演算手段が前記第2記憶手段に記憶される前記第2情報を使用して前記第2の処理を実行する段階へ移行する場合に、前記レジスタの内容を、ロード命令又はストア命令にて第2記憶手段の所定の領域へ退避させる退避手段と、
前記演算手段が前記第2記憶手段に記憶された前記第2情報を使用して前記第2の処理を実行している段階から、前記演算手段が前記第1記憶手段に記憶される前記第1情報を使用して前記第1の処理を実行する段階に戻る場合に、前記第2記憶手段の前記所定の領域に退避された前記レジスタの内容を、対応するレジスタに復帰させる復帰手段と、を備えることを特徴とする遊技機CP1。
遊技機CP1によれば、遊技を制御する主制御手段が設けられている。その主制御手段では、演算を行う演算手段により遊技の主な制御を行う第1の処理が実行される場合に、その第1の処理の実行に使用される第1情報が読み書き可能に第1記憶手段に記憶される。また、その第1記憶手段とは記憶領域が異なり、演算手段により第1の処理とは異なる第2の処理が実行される場合に使用される第2情報が、読み書き可能に第2記憶手段に記憶される。そして、演算手段が第1記憶手段に記憶された第1情報を使用して第1の処理を実行している段階から、演算手段が第2記憶手段に記憶される第2情報を使用して第2の処理を実行する段階へ移行する場合に、レジスタの内容が、退避手段によって、ロード命令又はストア命令にて第2記憶手段の所定の領域へ退避させられる。一方、演算手段が第2記憶手段に記憶された第2情報を使用して第2の処理を実行している段階から、演算手段が第1記憶手段に記憶される第1情報を使用して第1の処理を実行する段階に戻る場合に、第2記憶手段の所定の領域に退避されたレジスタの内容が、復帰手段によって、対応するレジスタに復帰させられる。これにより、このレジスタに記憶される情報についても、遊技の主な制御を行う処理で使用される情報に対して、その他の処理から適切に保護できる。また、レジスタの内容が、ロード命令又はストア命令にて第2記憶手段の所定の領域へ退避させられので、スタック領域へ退避させる場合と比して、退避される場所を所定の領域に固定させることができる。よって、第2処理を行っている間、レジスタの内容が退避される所定の領域を明確に避けて第2記憶手段を使用するようにプログラムを組みことで、第1処理で用いられていたレジスタの内容を確実に保護できる。よって、遊技の主な制御で使用される情報を好適に保護できるという効果がある。
遊技機CP1において、
前記第2記憶手段は、前記演算手段への命令に基づいて情報をスタックするスタック領域と、前記演算手段への命令に基づいて使用される情報を格納する作業領域とを備え、
前記退避手段は、前記レジスタの内容を前記第2記憶手段の前記作業領域に設けられた前記所定の領域へ退避することを特徴とする遊技機CP2。
遊技機CP2によれば、遊技機CP1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2記憶手段には、演算手段への命令に基づいて情報をスタックするスタック領域と、演算手段への演算に基づいて使用される情報を格納する作業領域とが設けられており、退避手段により退避されるレジスタの内容は、第2記憶手段の作業領域に設けられた所定の領域に退避される。よって、スタック領域に必要な容量を少なくし、作業領域の容量を大きく確保できるという効果がる。
遊技機CP2において、
前記演算手段は、
予め前記スタック領域の範囲を指定するスタック領域指定手段と、
そのスタック領域指定手段により指定された範囲を超えて、前記スタック領域に情報がスタックされた場合に、少なくともそのスタック領域が設けられた前記第2記憶手段に記憶された情報をすべてクリアする記憶クリア手段と、を備えることを特徴とする遊技機CP3。
遊技機CP3によれば、遊技機CP2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、演算手段は、スタック領域指定手段により、予めスタック領域の範囲を指定する。一方、その指定された範囲を超えて、スタック領域に情報がスタックされた場合に、少なくともそのスタック領域が設けられた第2記憶手段に記憶された情報が、記憶クリア手段によってクリアされる。ここで、演算手段が第1記憶手段に記憶された第1情報を使用して第1の処理を実行している段階から、演算手段が第2記憶手段に記憶される第2情報を使用して第2の処理を実行する段階へ移行する場合に、レジスタの内容は、スタック領域ではなく作業領域に、退避手段によって退避させられる。よって、その退避によって、スタック領域において指定された範囲を超えて情報がスタックされることを抑制でき、従って、第2記憶手段に記憶された情報がすべてクリアされる可能性を抑制できるという効果がある。
遊技機CP1からCP3のいずれかにおいて、
前記退避手段により前記所定の領域へ内容が退避される前記レジスタは、前記演算処理が前記第2処理を実行する場合に使用されるレジスタを含むことを特徴とする遊技機CP4。
遊技機CP4によれば、遊技機CP1からCP3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、演算処理が第2処理を実行する場合に使用されるレジスタを含むレジスタが、演算手段が第1記憶手段に記憶された第1情報を使用して第1の処理を実行している段階から、演算手段が第2記憶手段に記憶される第2情報を使用して第2の処理を実行する段階へ移行する場合に、退避手段によって、第2記憶手段の所定の領域へ退避される。これにより、第2処理を実行することによって使用されるレジスタは、所定の領域へ退避させた内容に基づいて、第2の処理を実行する直前の内容に、確実に復帰させることができる。
遊技機CP4において、前記退避手段により前記所定の領域へ内容が退避される前記レジスタは、前記演算処理が前記第2処理を実行する場合に使用されるレジスタであることを特徴とする遊技機CP5。
遊技機CP5によれば、遊技機CP4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、演算処理が第2処理を実行する場合に使用されるレジスタが、演算手段が第1記憶手段に記憶された第1情報を使用して第1の処理を実行している段階から、演算手段が第2記憶手段に記憶される第2情報を使用して第2の処理を実行する段階へ移行する場合に、退避手段によって、第2記憶手段の所定の領域へ退避される。これにより、必要最低限のレジスタだけを所定の領域へ退避させ、第2の処理を実行する直前の内容に、確実に復帰させることができるという効果がある。
<CQ群>
遊技を制御する主制御手段を備えた遊技機において、
前記主制御手段は、
演算を行う演算手段と、
複数のレジスタと、
前記演算手段により遊技の主な制御を行う第1の処理が実行される場合に使用される第1情報を読み書き可能に記憶する第1記憶手段と、
その第1記憶手段とは記憶領域が異なり、前記演算手段により前記第1の処理とは異なる第2の処理が実行される場合に使用される第2情報を読み書き可能に記憶する第2記憶手段と、
前記演算手段が前記第1記憶手段に記憶された前記第1情報を使用して前記第1の処理を実行している段階から、前記演算手段が前記第2記憶手段に記憶される前記第2情報を使用して前記第2の処理を実行する段階へ移行する場合に、前記複数のレジスタのうち一部のレジスタの内容を第2記憶手段の所定の領域へ退避させる退避手段と、
前記演算手段が前記第2記憶手段に記憶された前記第2情報を使用して前記第2の処理を実行している段階から、前記演算手段が前記第1記憶手段に記憶される前記第1情報を使用して前記第1の処理を実行する段階に戻る場合に、前記第2記憶手段の前記所定の領域に退避された前記レジスタの内容を、対応するレジスタに復帰させる復帰手段と、を備えることを特徴とする遊技機CQ1。
遊技機CQ1によれば、遊技を制御する主制御手段が設けられている。その主制御手段では、演算を行う演算手段により遊技の主な制御を行う第1の処理が実行される場合に、その第1の処理の実行に使用される第1情報が読み書き可能に第1記憶手段に記憶される。また、その第1記憶手段とは記憶領域が異なり、演算手段により第1の処理とは異なる第2の処理が実行される場合に使用される第2情報が、読み書き可能に第2記憶手段に記憶される。そして、演算手段が第1記憶手段に記憶された第1情報を使用して第1の処理を実行している段階から、演算手段が第2記憶手段に記憶される第2情報を使用して第2の処理を実行する段階へ移行する場合に、複数のレジスタのうち一部のレジスタの内容が、退避手段によって第2記憶手段の所定の領域へ退避させられる。一方、演算手段が第2記憶手段に記憶された第2情報を使用して第2の処理を実行している段階から、演算手段が第1記憶手段に記憶される第1情報を使用して第1の処理を実行する段階に戻る場合に、第2記憶手段の所定の領域に退避されたレジスタの内容が、復帰手段によって、対応するレジスタに復帰させられる。これにより、このレジスタに記憶される情報についても、遊技の主な制御を行う処理で使用される情報に対して、その他の処理から適切に保護できる。また、一部のレジスタに限定して、第2記憶手段の所定の領域へ退避させるので、レジスタの内容の退避に必要な記憶容量を低く抑えることができ、メモリの容量を小さくしたり、他の情報等を記憶させる領域を大きくしたりすることができる。よって、遊技の主な制御で使用される情報を好適に保護できるという効果がある。
遊技機CQ1において、
前記第2記憶手段は、前記演算手段への命令に基づいて情報をスタックするスタック領域と、前記演算手段への命令に基づいて使用される情報を格納する作業領域とを備え、
前記退避手段は、前記一部のレジスタの内容を前記第2記憶手段の前記作業領域に設けられた前記所定の領域へ退避することを特徴とする遊技機CQ2。
遊技機CQ2によれば、遊技機CQ1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2記憶手段には、演算手段への命令に基づいて情報をスタックするスタック領域と、演算手段への演算に基づいて使用される情報を格納する作業領域とが設けられており、退避手段により退避される一部のレジスタの内容は、第2記憶手段の作業領域に設けられた所定の領域に退避される。よって、スタック領域に必要な容量を少なくし、作業領域の容量を大きく確保できるという効果がる。
遊技機CQ2において、
前記演算手段は、
予め前記スタック領域の範囲を指定するスタック領域指定手段と、
そのスタック領域指定手段により指定された範囲を超えて、前記スタック領域に情報がスタックされた場合に、少なくともそのスタック領域が設けられた前記第2記憶手段に記憶された情報をすべてクリアする記憶クリア手段と、を備えることを特徴とする遊技機CQ3。
遊技機CQ3によれば、遊技機CQ2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、演算手段は、スタック領域指定手段により、予めスタック領域の範囲を指定する。一方、その指定された範囲を超えて、スタック領域に情報がスタックされた場合に、少なくともそのスタック領域が設けられた第2記憶手段に記憶された情報が、記憶クリア手段によってクリアされる。ここで、演算手段が第1記憶手段に記憶された第1情報を使用して第1の処理を実行している段階から、演算手段が第2記憶手段に記憶される第2情報を使用して第2の処理を実行する段階へ移行する場合に、一部のレジスタの内容は、スタック領域ではなく作業領域に、退避手段によって退避させられる。よって、その退避によって、スタック領域において指定された範囲を超えて情報がスタックされることを抑制でき、従って、第2記憶手段に記憶された情報がすべてクリアされる可能性を抑制できるという効果がある。
遊技機CQ1からCQ3のいずれかにおいて、
前記退避手段により前記所定の領域へ内容が退避される前記一部のレジスタは、前記演算処理が前記第2処理を実行する場合に使用されるレジスタを含むことを特徴とする遊技機CQ4。
遊技機CQ4によれば、遊技機CQ1からCQ3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、演算処理が第2処理を実行する場合に使用されるレジスタを含む一部のレジスタが、演算手段が第1記憶手段に記憶された第1情報を使用して第1の処理を実行している段階から、演算手段が第2記憶手段に記憶される第2情報を使用して第2の処理を実行する段階へ移行する場合に、退避手段によって、第2記憶手段の所定の領域へ退避される。これにより、第2処理を実行することによって使用されるレジスタは、所定の領域へ退避させた内容に基づいて、第2の処理を実行する直前の内容に、確実に復帰させることができる。
遊技機CQ4において、前記退避手段により前記所定の領域へ内容が退避される前記一部のレジスタは、前記演算処理が前記第2処理を実行する場合に使用されるレジスタであることを特徴とする遊技機CQ5。
遊技機CQ5によれば、遊技機CQ4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、演算処理が第2処理を実行する場合に使用されるレジスタが、一部のレジスタとして、演算手段が第1記憶手段に記憶された第1情報を使用して第1の処理を実行している段階から、演算手段が第2記憶手段に記憶される第2情報を使用して第2の処理を実行する段階へ移行する場合に、退避手段によって、第2記憶手段の所定の領域へ退避される。これにより、必要最低限のレジスタだけを所定の領域へ退避させ、第2の処理を実行する直前の内容に、確実に復帰させることができるという効果がある。
<CR群>
遊技を制御する主制御手段を備えた遊技機において、
前記主制御手段は、
演算を行う演算手段と、
複数のレジスタと、
前記演算手段により遊技の主な制御を行う第1の処理が実行される場合に使用される第1情報を読み書き可能に記憶する第1記憶手段と、
その第1記憶手段とは記憶領域が異なり、前記演算手段により前記第1の処理とは異なる第2の処理が実行される場合に使用される第2情報を読み書き可能に記憶する第2記憶手段と、
前記演算手段が前記第1記憶手段に記憶された前記第1情報を使用して前記第1の処理を実行している段階から、前記演算手段が前記第2記憶手段に記憶される前記第2情報を使用して前記第2の処理を実行する段階へ移行する場合に、前記レジスタの内容を、レジスタ毎に個別の命令で第2記憶手段の所定の領域へ退避させる退避手段と、
前記演算手段が前記第2記憶手段に記憶された前記第2情報を使用して前記第2の処理を実行している段階から、前記演算手段が前記第1記憶手段に記憶される前記第1情報を使用して前記第1の処理を実行する段階に戻る場合に、前記第2記憶手段の前記所定の領域に退避された前記レジスタの内容を、対応するレジスタに復帰させる復帰手段と、を備えることを特徴とする遊技機CR1。
遊技機CR1によれば、遊技を制御する主制御手段が設けられている。その主制御手段では、演算を行う演算手段により遊技の主な制御を行う第1の処理が実行される場合に、その第1の処理の実行に使用される第1情報が読み書き可能に第1記憶手段に記憶される。また、その第1記憶手段とは記憶領域が異なり、演算手段により第1の処理とは異なる第2の処理が実行される場合に使用される第2情報が、読み書き可能に第2記憶手段に記憶される。そして、演算手段が第1記憶手段に記憶された第1情報を使用して第1の処理を実行している段階から、演算手段が第2記憶手段に記憶される第2情報を使用して第2の処理を実行する段階へ移行する場合に、レジスタの内容が、レジスタ毎に個別の命令で、退避手段によって第2記憶手段の所定の領域へ退避させられる。一方、演算手段が第2記憶手段に記憶された第2情報を使用して第2の処理を実行している段階から、演算手段が第1記憶手段に記憶される第1情報を使用して第1の処理を実行する段階に戻る場合に、第2記憶手段の所定の領域に退避されたレジスタの内容が、復帰手段によって、対応するレジスタに復帰させられる。これにより、このレジスタに記憶される情報についても、遊技の主な制御を行う処理で使用される情報に対して、その他の処理から適切に保護できる。また、レジスタ毎に個別の命令で、第2記憶手段の所定の領域へ退避させるので、遊技の主な制御を行う遊技処理が、その他の処理に影響を受けないことを担保するために退避が必要なレジスタのみを個々に指定して、その退避を行わせることができる。よって、遊技の主な制御で使用される情報を好適に保護できるという効果がある。
遊技機CR1において、
前記第2記憶手段は、前記演算手段への命令に基づいて情報をスタックするスタック領域と、前記演算手段への命令に基づいて使用される情報を格納する作業領域とを備え、
前記退避手段は、前記レジスタの内容を前記第2記憶手段の前記作業領域に設けられた前記所定の領域へ退避することを特徴とする遊技機CR2。
遊技機CR2によれば、遊技機CR1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2記憶手段には、演算手段への命令に基づいて情報をスタックするスタック領域と、演算手段への演算に基づいて使用される情報を格納する作業領域とが設けられており、退避手段により退避されるレジスタの内容は、第2記憶手段の作業領域に設けられた所定の領域に退避される。よって、スタック領域に必要な容量を少なくし、作業領域の容量を大きく確保できるという効果がる。
遊技機CR2において、
前記演算手段は、
予め前記スタック領域の範囲を指定するスタック領域指定手段と、
そのスタック領域指定手段により指定された範囲を超えて、前記スタック領域に情報がスタックされた場合に、少なくともそのスタック領域が設けられた前記第2記憶手段に記憶された情報をすべてクリアする記憶クリア手段と、を備えることを特徴とする遊技機CR3。
遊技機CR3によれば、遊技機CR2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、演算手段は、スタック領域指定手段により、予めスタック領域の範囲を指定する。一方、その指定された範囲を超えて、スタック領域に情報がスタックされた場合に、少なくともそのスタック領域が設けられた第2記憶手段に記憶された情報が、記憶クリア手段によってクリアされる。ここで、演算手段が第1記憶手段に記憶された第1情報を使用して第1の処理を実行している段階から、演算手段が第2記憶手段に記憶される第2情報を使用して第2の処理を実行する段階へ移行する場合に、レジスタの内容は、スタック領域ではなく作業領域に、退避手段によって退避させられる。よって、その退避によって、スタック領域において指定された範囲を超えて情報がスタックされることを抑制でき、従って、第2記憶手段に記憶された情報がすべてクリアされる可能性を抑制できるという効果がある。
遊技機CR1からCR3のいずれかにおいて、
前記退避手段により前記所定の領域へ内容が退避される前記レジスタは、前記演算処理が前記第2処理を実行する場合に使用されるレジスタを含むことを特徴とする遊技機CR4。
遊技機CR4によれば、遊技機CR1からCR3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、演算処理が第2処理を実行する場合に使用されるレジスタを含むレジスタが、演算手段が第1記憶手段に記憶された第1情報を使用して第1の処理を実行している段階から、演算手段が第2記憶手段に記憶される第2情報を使用して第2の処理を実行する段階へ移行する場合に、退避手段によって、第2記憶手段の所定の領域へ退避される。これにより、第2処理を実行することによって使用されるレジスタは、所定の領域へ退避させた内容に基づいて、第2の処理を実行する直前の内容に、確実に復帰させることができる。
遊技機CR4において、前記退避手段により前記所定の領域へ内容が退避される前記レジスタは、前記演算処理が前記第2処理を実行する場合に使用されるレジスタであることを特徴とする遊技機CR5。
遊技機CR5によれば、遊技機CR4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、演算処理が第2処理を実行する場合に使用されるレジスタが、演算手段が第1記憶手段に記憶された第1情報を使用して第1の処理を実行している段階から、演算手段が第2記憶手段に記憶される第2情報を使用して第2の処理を実行する段階へ移行する場合に、退避手段によって、第2記憶手段の所定の領域へ退避される。これにより、必要最低限のレジスタだけを所定の領域へ退避させ、第2の処理を実行する直前の内容に、確実に復帰させることができるという効果がある。
<CS群>
遊技を制御する主制御手段を備えた遊技機において、
前記主制御手段は、
演算を行う演算手段と、
複数のレジスタと、
前記演算手段により遊技の主な制御を行う第1の処理が実行される場合に使用される第1情報を読み書き可能に記憶する第1記憶手段と、
その第1記憶手段とは記憶領域が異なり、前記演算手段により役物比率に関する第2の処理が実行される場合に使用される第2情報を読み書き可能に記憶する第2記憶手段と、
前記演算手段が前記第1記憶手段に記憶された前記第1情報を使用して前記第1の処理を実行している段階から、前記演算手段が前記第2記憶手段に記憶される前記第2情報を使用して前記第2の処理を実行する段階へ移行する場合に、前記レジスタの内容を第2記憶手段の所定の領域へ退避させる退避手段と、
前記演算手段が前記第2記憶手段に記憶された前記第2情報を使用して前記第2の処理を実行している段階から、前記演算手段が前記第1記憶手段に記憶される前記第1情報を使用して前記第1の処理を実行する段階に戻る場合に、前記第2記憶手段の前記所定の領域に退避された前記レジスタの内容を、対応するレジスタに復帰させる復帰手段と、を備えることを特徴とする遊技機CS1。
遊技機CS1によれば、遊技を制御する主制御手段が設けられている。その主制御手段では、演算を行う演算手段により遊技の主な制御を行う第1の処理が実行される場合に、その第1の処理の実行に使用される第1情報が読み書き可能に第1記憶手段に記憶される。また、その第1記憶手段とは記憶領域が異なり、演算手段により役物比率に関する第2の処理が実行される場合に使用される第2情報が、読み書き可能に第2記憶手段に記憶される。そして、演算手段が第1記憶手段に記憶された第1情報を使用して第1の処理を実行している段階から、演算手段が第2記憶手段に記憶される第2情報を使用して第2の処理を実行する段階へ移行する場合に、レジスタの内容が退避手段によって第2記憶手段の所定の領域へ退避させられる。一方、演算手段が第2記憶手段に記憶された第2情報を使用して第2の処理を実行している段階から、演算手段が第1記憶手段に記憶される第1情報を使用して第1の処理を実行する段階に戻る場合に、第2記憶手段の所定の領域に退避されたレジスタの内容が、復帰手段によって、対応するレジスタに復帰させられる。これにより、このレジスタに記憶される情報についても、遊技の主な制御を行う処理で使用される情報に対して、役物比率に関する処理から適切に保護できる。よって、遊技の主な制御で使用される情報を好適に保護できるという効果がある。
遊技機CS1において、
前記退避手段は、前記レジスタの内容を、ロード命令又はストア命令にて第2記憶手段の所定の領域へ退避させることを特徴とする遊技機CS2。
遊技機CS2によれば、遊技機CS1の奏する効果に加え、次の効果がある。即ち、レジスタの内容が、ロード命令又はストア命令にて第2記憶手段の所定の領域へ退避させられので、スタック領域へ退避させる場合と比して、退避される場所を所定の領域に固定させることができるという効果がある。
遊技機CS1又はCS2において、
前記退避手段は、前記複数のレジスタのうち一部のレジスタの内容を第2記憶手段の所定の領域へ退避させることを特徴とする遊技機CS3。
遊技機CS3によれば、遊技機CS1又はCS2の奏する効果に加え、次の効果がある。即ち、一部のレジスタに限定して、第2記憶手段の所定の領域へ退避させるので、レジスタの内容の退避に必要な記憶容量を低く抑えることができ、メモリの容量を小さくしたり、他の情報等を記憶させる領域を大きくしたりすることができるという効果がある。
遊技機CS1からCS3のいずれかにおいて、
前記退避手段は、前記レジスタの内容を、レジスタ毎に個別の命令で第2記憶手段の所定の領域へ退避させることを特徴とする遊技機CS4。
遊技機CS4によれば、遊技機CS1からCS3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果がある。即ち、レジスタ毎に個別の命令で、第2記憶手段の所定の領域へ退避させるので、遊技の主な制御を行う遊技処理が、その他の処理に影響を受けないことを担保するために退避が必要なレジスタのみを個々に指定して、その退避を行わせることができるという効果がある。
<CT群>
遊技を制御する主制御手段を備えた遊技機において、
前記主制御手段は、
演算を行う演算手段と、
前記演算手段により遊技の主な制御を行う第1の処理が実行される場合に使用される第1情報を読み書き可能に記憶する第1記憶手段と、
その第1記憶手段とは記憶領域が異なり、前記演算手段により前記第1の処理とは異なる第2の処理が実行される場合に使用される第2情報を読み書き可能に記憶する第2記憶手段と、
スタックポインタと、を備え、
前記第2の処理は、前記第1の処理の所定の位置で読み出されるプログラムにより実行されるものであり、
前記主制御手段は、
前記演算手段が前記第2記憶手段に記憶された前記第2情報を使用して前記第2の処理を実行している段階から、前記演算手段が前記第1記憶手段に記憶される前記第1情報を使用して前記第1の処理を実行する段階に戻る場合に、前記スタックポインタを固定の値に設定するスタックポインタ設定手段を備えることを特徴とする遊技機CT1。
遊技機CT1によれば、遊技を制御する主制御手段が設けられている。その主制御手段では、演算を行う演算手段により遊技の主な制御を行う第1の処理が実行される場合に、その第1の処理の実行に使用される第1情報が読み書き可能に第1記憶手段に記憶される。また、その第1記憶手段とは記憶領域が異なり、演算手段により第1の処理とは異なる第2の処理が実行される場合に使用される第2情報が、読み書き可能に第2記憶手段に記憶される。ここで、第2の処理は、第1の処理の所定の位置で読み出されるプログラムにより実行されるものである。そして、演算手段が第2記憶手段に記憶された第2情報を使用して第2の処理を実行している段階から、演算手段が第1記憶手段に記憶される第1情報を使用して第1の処理を実行する段階に戻る場合に、スタックポインタ設定手段によって、スタックポインタが固定の値に設定される。第2の処理は、第1の処理の所定の位置で読み出されるプログラムであるため、その第2の処理の実行が開始されるときに、第1の処理においてスタックされた情報の数は、常に一定である。そこで、そのスタックされた情報の数に基づく固定の値を、第2の処理を実行している段階から第1の処理を実行する段階に戻るときにスタックポインタに設定するだけで、再び実行される第1の処理において、スタックされた情報を確実に読み出すことができる。よって、演算手段が第1記憶手段に記憶された第1情報を使用して第1の処理を実行している段階から、演算手段が第2記憶手段に記憶される第2情報を使用して第2の処理を実行する段階へ移行する場合に、第1処理にて使用される第1記憶手段に設けられたスタックエリアを指し示すスタックポインタの値を退避させておく必要がないため、その退避のために記憶容量が増加することを抑制できる。よって、遊技の主な制御で使用される情報を好適に保護できるという効果がある。
遊技機CT1において、
前記演算手段は、メイン処理と、該メイン処理の中で実行されるループ処理と、所定時間毎に発生するタイマ割込みが検出された場合に、前記ループ処理の所定の位置で実行されるタイマ割込処理とを実行するものであり、
前記第1の処理及び第2の処理は、前記タイマ割込処理の中で実行される処理であることを特徴とする遊技機CT2。
遊技機CT2によれば、遊技機CT1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、メイン処理と、メイン処理の中で実行されるループ処理と、所定時間毎に発生するタイマ割込みが検出された場合に、そのループ処理の所定の位置で実行されるタイマ割込処理とが、演算手段によって実行される。そして、第1の処理及び第2の処理は、タイマ割込処理の中で実行される。これにより、第1の処理の所定の位置で読み出されるプログラムにより、第2の処理の実行が開始されるときに、第1の処理においてスタックされた情報の数は、必ず固定の数となる。よって、その固定の数に基づく固定の値を、第2の処理を実行している段階から第1の処理を実行する段階に戻るときにスタックポインタに設定するだけで、再び実行される第1の処理において、スタックされた情報を確実に読み出すことができるという効果がある。
<CU群>
遊技を制御する主制御手段を備えた遊技機において、
前記主制御手段は、
演算を行う演算手段と、
複数のレジスタと、
前記演算手段により遊技の主な制御を行う第1の処理が実行される場合に使用される第1情報を読み書き可能に記憶する第1記憶手段と、
その第1記憶手段とは記憶領域が異なり、前記演算手段により前記第1の処理とは異なる第2の処理が実行される場合に使用される第2情報を読み書き可能に記憶する第2記憶手段と、
前記演算手段が前記第1記憶手段に記憶された前記第1情報を使用して前記第1の処理を実行している段階から、前記演算手段が前記第2記憶手段に記憶される前記第2情報を使用して前記第2の処理を実行する段階へ移行する場合に、所定のレジスタに固定値を格納する第1固定値格納手段と、
前記演算手段が前記第2記憶手段に記憶された前記第2情報を使用して前記第2の処理を実行している段階から、前記演算手段が前記第1記憶手段に記憶される前記第1情報を使用して前記第1の処理を実行する段階に戻る場合に、前記所定のレジスタに前記固定値を格納する第2固定値格納手段と、を備えることを特徴とする遊技機CU1。
遊技機CU1によれば、遊技を制御する主制御手段が設けられている。その主制御手段では、演算を行う演算手段により遊技の主な制御を行う第1の処理が実行される場合に、その第1の処理の実行に使用される第1情報が読み書き可能に第1記憶手段に記憶される。また、その第1記憶手段とは記憶領域が異なり、演算手段により第1の処理とは異なる第2の処理が実行される場合に使用される第2情報が、読み書き可能に第2記憶手段に記憶される。そして、演算手段が第1記憶手段に記憶された第1情報を使用して第1の処理を実行している段階から、演算手段が第2記憶手段に記憶される第2情報を使用して第2の処理を実行する段階へ移行する場合に、第1固定値格納手段により所定のレジスタに固定値が格納される。一方、演算手段が第2記憶手段に記憶された第2情報を使用して第2の処理を実行している段階から、演算手段が第1記憶手段に記憶される第1情報を使用して第1の処理を実行する段階に戻る場合に、第1固定値格納手段により固定値が格納された所定のレジスタに対し、その固定値が第2固定値格納手段によって格納される。これにより、演算手段が第1記憶手段に記憶された第1情報を使用して第1の処理を実行している段階から、演算手段が第2記憶手段に記憶される第2情報を使用して第2の処理を実行する段階へ移行するときと、演算手段が第2記憶手段に記憶された第2情報を使用して第2の処理を実行している段階から、演算手段が第1記憶手段に記憶される第1情報を使用して第1の処理を実行する段階に戻るときとで、レジスタの内容を一見して同一とすることができる。よって、遊技の主な制御を行う第1の処理が、間で実行された第2の処理に影響を受けないことを確実に担保できる。従って、遊技の主な制御で使用される情報を好適に保護できるという効果がある。
遊技機CU1において、
前記固定値は0であることを特徴とする遊技機CU2。
遊技機CU2によれば、遊技機CU1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、演算手段が第1記憶手段に記憶された第1情報を使用して第1の処理を実行している段階から、演算手段が第2記憶手段に記憶される第2情報を使用して第2の処理を実行する段階へ移行するときと、演算手段が第2記憶手段に記憶された第2情報を使用して第2の処理を実行している段階から、演算手段が第1記憶手段に記憶される第1情報を使用して第1の処理を実行する段階に戻るときとで、所定のレジスタの固定値として0が格納される。これにより、この所定のレジスタが一見して0にクリアされたものであることを把握できる。
(課題3)
以下に示す遊技機CV1からCV9、CW1からCW7、CX1からCX6は、次の課題を解決するためになされたものである。
従来より、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体を発射手段により発射し、その遊技媒体がいずれかの入賞口に入賞すると、入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が遊技者に払い出される遊技機がある(例えば、特開2003−340046号公報)。
さて、不正行為者の中には、所定の入賞口への遊技媒体の入賞をしにくくしたり、逆に所定の入賞口へ遊技媒体が入賞しやすくなるように誘導したりするものがいる。しかしながら、このような不正行為を発見する対応が不十分であった。
本技術的思想は、上記事情に鑑みてなされたものであり、不正行為の発見を好適に行うことが可能な遊技機を提供することを目的とする。
(手段及び効果3)
<CV群>
複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備えた遊技機であって、
該遊技機において実行された遊技の性能を示す遊技性能情報を表示する遊技性能情報表示手段と、
その遊技性能情報表示手段において正常な表示が可能か否かを確認するための確認用表示を所定期間行わせる確認用表示手段と、を備えることを特徴とする遊技機CV1。
遊技機CV1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。そのような遊技機において実行された遊技の性能を示す遊技性能情報が、遊技性能情報表示手段に表示される。その遊技性能表示手段に対しては、正常な表示が可能か否かを確認するための確認用表示が、確認用表示手段によって所定期間行われる。この確認用表示によって、遊技性能表示手段において正常な表示が可能か否かを確認できるので、遊技性能表示手段に表示された遊技性能情報が正常なものか否かを判断できる。これにより、正常と判断される遊技性能情報に基づいて、不正行為の有無を判定できるので、不正行為の発見を好適に行うことができるという効果がある。
遊技機CV1において、
前記確認用表示手段は、電源が投入された場合に前記確認用表示を前記遊技性能情報表示手段に所定期間行わせることを特徴とする遊技機CV2。
遊技機CV2によれば、遊技機CV1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、電源が投入された場合に、遊技性能表示手段に対して正常な表示が可能か否かを確認するための確認用表示が確認用表示手段によって所定期間行われる。これにより、電源を投入する度に、遊技性能表示手段の表示が正常か否かを判断できるので、より精度よく正常と判断される遊技性能情報に基づいて、不正行為の有無を判定できるという効果がある。
遊技機CV1において、
前記確認用表示手段は、所定の操作手段に対して所定の操作があった場合に、前記確認用表示を前記遊技性能情報表示手段に所定期間行わせることを特徴とする遊技機CV3。
遊技機CV3によれば、遊技機CV1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、所定の操作手段に対して所定の操作があった場合に、遊技性能表示手段に対して正常な表示が可能か否かを確認するための確認用表示が確認用表示手段によって所定期間行われる。これにより、所定の操作手段に対して所定の操作を行えば、遊技性能表示手段の表示が正常か否かを判断できる。よって、その判断を行いときに、所定の操作手段に対して所定の操作を行うことで、当該判断が行えるので、不正行為の発見を好適に行うことができるという効果がある。
遊技機CV1において、
前記遊技機が新規立上げ期間であることを特定するための新規立上げ特定手段を備え、
前記確認用表示手段は、前記新規立上げ期間である場合に、前記確認用表示を前記遊技性能情報表示手段に所定期間行わせることを特徴とする遊技機CV4。
遊技機CV4によれば、遊技機CV1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、特定手段によって、遊技機が新規立上げ期間であることが特定された場合に、遊技性能表示手段に対して正常な表示が可能か否かを確認するための確認用表示が確認用表示手段によって所定期間行われる。これにより、少なくとも遊技機が新規立上げ期間であるときには、遊技性能表示手段の表示が正常か否かを判断できる。よって、遊技性能表示手段の表示が正常に行えない遊技機の出荷を抑えることができるという効果がある。
遊技機CV1からCV4のいずれかにおいて、
前記所定時間中は、遊技の進行を停止する停止手段を備えることを特徴とする遊技機CV5。
遊技機CV5によれば、遊技機CV1からCV4のいずれかの奏する効果に加え、前記確認用表示手段により前記確認用表示を前記遊技性能情報表示手段に行わせている所定期間中は、遊技の進行が停止手段によって停止されるので、遊技性能表示手段に確認用表示が行われて、遊技性能情報が非表示の間、不正行為があるか否かの判断ができないまま遊技が進行してしまうことを抑制できるという効果がある。
遊技機CV1からCV4のいずれかにおいて、
前記所定時間中も遊技の進行を継続することを特徴とする遊技機CV6。
遊技機CV6によれば、遊技機CV1からCV4のいずれかの奏する効果に加え、前記確認用表示手段により前記確認用表示を前記遊技性能情報表示手段に行わせている所定期間中も、遊技の進行が継続されるので、確認用表示が遊技性能情報表示手段に表示されることで、遊技が待たされることを抑制できるという効果がある。
遊技機CV1からCV6のいずれかにおいて、
前記遊技性能情報表示手段は、複数のセグメントで構成されたセグメント表示器を複数備え、各セグメント表示器に対して、個々のセグメントを点灯、点滅又は消灯させることによって情報を表示するものであり、
前記確認用表示は、前記複数のセグメント表示器の全てのセグメントを点灯させた表示であることを特徴とする遊技機CV7。
遊技機CV7によれば、遊技機CV1からCV6のいずれかの奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技性能情報表示手段は、複数のセグメントで構成されたセグメント表示器を複数備え、各セグメント表示器に対して、個々のセグメントを点灯、点滅又は消灯させることによって情報を表示するものである。そして、確認用表示は、その複数のセグメント表示器の全てのセグメントを点灯させた表示である。これにより、全てのセグメントが正常に点灯できるかを確認でき、遊技性能情報表示手段の表示が正常に行われるか否かを容易に判断できるという効果がある。
遊技機CV1からCV6のいずれかにおいて、
前記遊技性能情報表示手段は、複数のセグメントで構成されたセグメント表示器を複数備え、各セグメント表示器に対して、個々のセグメントを点灯、点滅又は消灯させることによって情報を表示するものであり、
前記確認用表示は、前記複数のセグメント表示器の全てのセグメントを点滅させた表示であることを特徴とする遊技機CV8。
遊技機CV8によれば、遊技機CV1からCV6のいずれかの奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技性能情報表示手段は、複数のセグメントで構成されたセグメント表示器を複数備え、各セグメント表示器に対して、個々のセグメントを点灯、点滅又は消灯させることによって情報を表示するものである。そして、確認用表示は、その複数のセグメント表示器の全てのセグメントを点滅させた表示である。これにより、全てのセグメントが正常に点灯及び消灯できるかを確認でき、遊技性能情報表示手段の表示が正常に行われるか否かを容易に判断できるという効果がある。
遊技機CV1からCV8のいずれかにおいて、前記遊技性能情報表示手段に表示される前記遊技性能情報は、遊技領域へ発射された遊技媒体の数が100に対して、遊技状態が通常時に払い出された遊技媒体の数であるベース値であることを特徴とする遊技機CV9。
遊技機CV9によれば、遊技機CV1からCV8のいずれかの奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技性能情報表示手段には、遊技性能情報として、遊技領域へ発射された遊技媒体の数が100に対して、遊技状態が通常時に払い出された遊技媒体の数であるベース値が表示される。これにより、不正行為の発見を好適に行うことができるという効果がある。
<CW群>
複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備えた遊技機であって、
該遊技機において実行された遊技の性能を示す遊技性能情報を表示する遊技性能情報表示手段と、
前記遊技機が新規立上げ期間であることを特定するための新規立上げ特定手段と、
前記新規立上げ特定手段により前記新規立上げ期間であることが特定される場合に、通常時とは異なる特殊表示態様で、前記遊技性能情報表示手段を表示させる特殊表示態様表示手段と、を備えることを特徴とする遊技機CW1。
遊技機CW1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。そのような遊技機において実行された遊技の性能を示す遊技性能情報が、遊技性能情報表示手段に表示される。一方、新規立上特定手段により遊技機が新規立上げ期間であることが特定された場合、特殊表示態様表示手段によって、通常時とは異なる特殊表示態様で、遊技性能情報表示手段の表示が行われる。これにより、その特殊表示態様で表示された遊技性能情報表示手段から、現在新規立上げ期間中であることを示すことができ、不正行為の判断が可能な情報を有していないことを示すことができるという効果がある。
遊技機CW1において、
前記遊技性能情報表示手段は、複数のセグメントで構成されたセグメント表示器を複数備え、各セグメント表示器に対して、個々のセグメントを点灯、点滅又は消灯させることによって情報を表示するものであり、
前記特殊表示態様は、前記複数のセグメント表示器の全てのセグメントを点灯又は点滅させた表示態様であることを特徴とする遊技機CW2。
遊技機CW2によれば、遊技機CW1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技性能情報表示手段は、複数のセグメントで構成されたセグメント表示器を複数備え、各セグメント表示器に対して、個々のセグメントを点灯、点滅又は消灯させることによって情報を表示するものである。そして、特殊表示態様は、その複数のセグメント表示器の全てのセグメントを点灯又は点滅させた表示態様である。これにより、遊技性能情報表示手段において、複数のセグメント表示器の全てのセグメントが点灯又は点滅されることで、現在新規立上げ期間中であることを容易に示すことができるという効果がある。
遊技機CW1又はCW2において、
前記遊技性能情報表示手段は、
複数のセグメントで構成されたセグメント表示器を複数備え、各セグメント表示器に対して、個々のセグメントを点灯、点滅又は消灯させることによって情報を表示するものであり、
一部のセグメント表示器は、前記遊技性能情報を表示するために用いられ、他のセグメント表示器は、前記一部のセグメント表示器に表示された前記遊技性能情報の種別を識別するための識別情報を表示するために用いられるものであり、
前記特殊表示態様は、前記他のセグメント表示器において、前記遊技性能情報の種別を識別するための識別情報とは異なる情報を点灯又は点滅表示させた表示態様であることを特徴とする遊技機CW3。
遊技機CW3によれば、遊技機CW1又はCW2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技性能情報表示手段は、複数のセグメントで構成されたセグメント表示器を複数備え、各セグメント表示器に対して、個々のセグメントを点灯、点滅又は消灯させることによって情報を表示するものである。また、一部のセグメント表示器は、遊技性能情報を表示するために用いられ、他のセグメント表示器は、一部のセグメント表示器に表示された遊技性能情報の種別を識別するための識別情報を表示するために用いられるものである。そして、特殊表示態様は、他のセグメント表示器において、遊技性能情報の種別を識別するための識別情報とは異なる情報を点灯又は点滅表示させた表示態様である。これにより、遊技性能情報表示手段の他のセグメント表示器において、遊技性能情報の種別を識別するための識別情報とは異なる情報が点灯又は点滅表示されると、現在新規立上げ期間中であることを容易に示すことができるという効果がある。
遊技機CW3において、
前記特殊表示態様は、前記一部のセグメント表示器において、リアルタイムに計測された遊技性能を示す遊技性能情報を点灯又は点滅表示させた表示態様であることを特徴とする遊技機CW4。
遊技機CW4によれば、遊技機CW3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、特殊表示態様は、一部のセグメント表示器において、リアルタイムに計測された遊技性能を示す遊技性能情報を点灯又は点滅表示させた表示態様である。これにより、新規立上げ期間中であるため、当該遊技機の正規な遊技性能を計測できないものの、リアルタイムに計測された遊技性能を示す情報を参考として示すことができるという効果がある。
前記遊技性能情報表示手段は、
複数のセグメントで構成されたセグメント表示器を複数備え、各セグメント表示器に対して、個々のセグメントを点灯、点滅又は消灯させることによって情報を表示するものであり、
一部のセグメント表示器は、前記遊技性能情報を表示するために用いられ、他のセグメント表示器は、前記一部のセグメント表示器に表示された前記遊技性能情報の種別を識別するための識別情報を表示するために用いられるものであり、
前記特殊表示態様は、前記他のセグメント表示器において、前記遊技性能情報の種別を識別するための識別情報を点滅表示させた表示態様であることを特徴とする遊技機CW5。
遊技機CW5によれば、遊技機CW1又はCW2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技性能情報表示手段は、複数のセグメントで構成されたセグメント表示器を複数備え、各セグメント表示器に対して、個々のセグメントを点灯、点滅又は消灯させることによって情報を表示するものである。また、一部のセグメント表示器は、遊技性能情報を表示するために用いられ、他のセグメント表示器は、一部のセグメント表示器に表示された遊技性能情報の種別を識別するための識別情報を表示するために用いられるものである。そして、特殊表示態様は、他のセグメント表示器において、遊技性能情報の種別を識別するための識別情報を点滅表示させた表示態様である。これにより、遊技性能情報表示手段の他のセグメント表示器において、遊技性能情報の種別を識別するための識別情報が点滅表示されると、現在新規立上げ期間中であることを容易に示すことができるという効果がある。
遊技機CW5において、
前記特殊表示態様は、前記一部のセグメント表示器において、前記遊技性能情報とは異なる情報を点灯表示させた表示態様であることを特徴とする遊技機CW6。
遊技機CW6によれば、遊技機CW5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、特殊表示態様は、一部のセグメント表示器において、遊技性能情報とは異なる情報を点灯表示させた表示態様である。これにより、新規立上げ期間中であるため、当該遊技機の正規な遊技性能が計測できていないことを、明確に示すことができるという効果がある。
遊技機CW1からCW6のいずれかにおいて、前記遊技性能情報表示手段に表示される前記遊技性能情報は、遊技領域へ発射された遊技媒体の数が100に対して、遊技状態が通常時に払い出された遊技媒体の数であるベース値であることを特徴とする遊技機CW7。
遊技機CW7によれば、遊技機CW1からCW6のいずれかの奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技性能情報表示手段には、遊技性能情報として、遊技領域へ発射された遊技媒体の数が100に対して、遊技状態が通常時に払い出された遊技媒体の数であるベース値が表示される。これにより、不正行為の発見を好適に行うことができるという効果がある。
<CX群>
複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備えた遊技機であって、
所定期間毎に、その所定期間の間、該遊技機において実行された遊技の性能を示す遊技性能情報を取得する遊技性能情報取得手段と、
複数の所定期間に対して、前記遊技性能取得手段により取得された遊技性能情報を各々記憶する遊技性能情報記憶手段と、
その遊技性能情報記憶手段に記憶された、複数の所定期間に対して取得された遊技性能情報を表示する遊技性能情報表示手段と、を備えることを特徴とする遊技機CX1。
遊技機CX1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。ここで、所定期間毎に、その所定期間の間、そのような遊技機において実行された遊技の性能を示す遊技性能情報が、遊技性能情報取得手段により取得され、その各々の遊技性能情報が遊技性能情報記憶手段に記憶される。そして、その遊技性能情報記憶手段に記憶され、複数の所定期間に対して取得された遊技性能情報が、遊技性能情報表示手段に表示される。これにより、複数の所定期間における遊技性能情報が示されるので、不正行為があったか否かの判断をより正確に行えるようになり、また、その不正行為があった時期もある程度予測可能とすることができる。よって、不正行為の発見を好適に行うことができるという効果がある。
遊技機CX1において、
前記遊技性能取得手段は、前記所定期間の途中でリアルタイムに前記遊技機において実行された遊技の性能を示す遊技性能情報を取得し、
前記遊技性能情報記憶手段は、そのリアルタイムに取得された前記遊技性能情報を記憶するものであり、
前記遊技性情報表示手段は、前記遊技性能情報記憶手段に記憶された、複数の所定期間に対して取得された遊技性能情報とあわせて、前記リアルタイムに取得された前記遊技性能情報を表示することを特徴とする遊技機CX2。
遊技機CX2によれば、遊技機CX1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技性能取得手段によって、所定期間の途中でリアルタイムに遊技機において実行された遊技の性能を示す遊技性能情報が取得され、そのリアルタイムに取得された遊技性能情報が、遊技性能情報記憶手段に記憶される。そして、その遊技性能情報記憶手段に記憶された、複数の所定期間に対して取得された遊技性能情報とあわせて、リアルタイムに取得された遊技性能情報が、遊技性能情報表示手段に表示される。これにより、リアルタイムに取得される遊技性能情報も示されるので、不正行為があったか否かの判断をより正確に行うことができるという効果がある。
遊技機CX1において、
前記遊技性能情報記憶手段は、
前回の所定期間における遊技性能情報を記憶する第1記憶エリアと、
前々回の所定期間における遊技性能情報を記憶する第2記憶エリアと、を少なくとも備え、
前記所定期間が経過した場合に、前記第1記憶エリアに記憶された遊技性能情報を前記第2記憶エリアへシフトさせ、前記遊技性能取得手段により取得された前記所定期間の間、前記遊技機において実行された遊技の性能を示す遊技性能情報を前記第1記憶エリアに記憶させることを特徴とする遊技機CX3。
遊技機CX3によれば、遊技機CX1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技性能情報記憶手段には、前回の所定期間における遊技性能情報を記憶する第1記憶エリアと、前々回の所定期間における遊技性能情報を記憶する第2記憶エリアとが、少なくとも設けられている。そして、所定期間が経過した場合に、第1記憶エリアに記憶された遊技性能情報が第2記憶エリアへシフトされ、遊技性能取得手段により取得されたその所定期間の間、遊技機において実行された遊技の性能を示す遊技性能情報が第1記憶エリアに記憶される。これにより、所定期間が経過するごとに、新たに取得された遊技性能情報が、最も古く取得された遊技性能情報に代えて、遊技性能情報記憶手段に記憶され、遊技性能情報表示手段に表示される。よって、新しい遊技性能情報に基づいて、不正行為があったか否かの判断をより行うことができるという効果がある。
遊技機CX2において、
前記遊技性能情報記憶手段は、
前記遊技性能取得手段により、前記所定期間の途中でリアルタイムに取得される前記遊技性能情報を上書きにより記憶する第0記憶エリアと、
前回の所定期間における遊技性能情報を記憶する第1記憶エリアと、
前々回の所定期間における遊技性能情報を記憶する第2記憶エリアと、を少なくとも備え、
前記所定期間が経過した場合に、前記第1記憶エリアに記憶された遊技性能情報を前記第2記憶エリアへシフトさせ、前記第0記憶エリアに記憶された遊技性能情報を前記第11記憶エリアへシフトさせることを特徴とする遊技機CX4。
遊技機CX4によれば、遊技機CX2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技性能情報記憶手段には、遊技性能取得手段により、所定期間の途中でリアルタイムに取得される遊技性能情報を上書きにより記憶する第0記憶エリアと、前回の所定期間における遊技性能情報を記憶する第1記憶エリアと、前々回の所定期間における遊技性能情報を記憶する第2記憶エリアとが、少なくとも設けられている。そして、所定期間が経過した場合に、第1記憶エリアに記憶された遊技性能情報が第2記憶エリアへシフトされ、第0記憶エリアに記憶された遊技性能情報が第1記憶エリアへシフトされる。これにより、所定期間が経過するごとに、新たに取得された遊技性能情報が、最も古く取得された遊技性能情報に代えて、遊技性能情報記憶手段に記憶され、遊技性能情報表示手段に表示される。よって、新しい遊技性能情報に基づいて、不正行為があったか否かの判断をより行うことができるという効果がある。また、所定期間が経過したときに第0記憶エリアに記憶された遊技性能情報は、その所定期間における遊技性能情報となる。それを、第1記憶エリアにそのままシフトさせることで、容易に、第1記憶エリアに、前回の所定期間における遊技性能情報を記憶させることができるという効果がある。
遊技機CX3又はCX4において、
前記遊技性能情報記憶手段における各記憶エリア間の遊技性能情報のシフトを、LDIR命令を用いて実行するシフト処理手段を備えることを特徴とする遊技機CX5。
遊技機CX5によれば、遊技機CX3又はCX4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、シフト処理手段により、LDIR命令によって、遊技性能情報記憶手段における各記憶エリア間の遊技性能情報のシフトが行われる。これにより、一つの命令で容易にシフト処理を実行できるという効果がある。
遊技機CX1からCX5のいずれかにおいて、前記遊技性能情報表示手段に表示される前記遊技性能情報は、遊技領域へ発射された遊技媒体の数が100に対して、遊技状態が通常時に払い出された遊技媒体の数であるベース値であることを特徴とする遊技機CX6。
遊技機CX6によれば、遊技機CX1からCX5のいずれかの奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技性能情報表示手段には、遊技性能情報として、遊技領域へ発射された遊技媒体の数が100に対して、遊技状態が通常時に払い出された遊技媒体の数であるベース値が表示される。これにより、不正行為の発見を好適に行うことができるという効果がある。
(課題4)
以下に示す遊技機ア1からア9、イ1からイ7、ウ1からウ5、エ1からエ3、オ1、オ2、カ1、カ2、キ1からキ3は、次の課題を解決するためになされたものである。
従来より、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体を発射手段により発射し、その遊技媒体がいずれかの入賞口に入賞すると、入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が遊技者に払い出される遊技機がある(例えば、特開2003−340046号公報)。
このような遊技に対して、不正行為を働く者がいる。しかしながら、このような不正行為を抑制する対応が不十分であった。
本技術的思想は、上記事情に鑑みてなされたものであり、不正行為の抑制を好適に行うことが可能な遊技機を提供することを目的とする。
(手段及び効果4)
<ア群>
複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備えた遊技機であって、
前記遊技機において実行された遊技の性能を示す遊技性能情報と、その遊技性能情報以外の遊技性能情報外情報とを切り替えて表示可能な遊技性能情報表示手段と、を備え、
前記遊技性能情報表示手段は、
前記遊技性能情報又は前記遊技性能情報外情報を表示する第1表示手段と、
前記第1表示手段に表示される表示内容を示す識別情報を表示する第2表示手段と、
前記第1表示手段に前記遊技性能情報外情報が表示される場合に前記第2表示手段の表示を非表示とする手段と、を備えることを特徴とする遊技機ア1。
遊技機ア1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。そのような遊技機において実行された遊技の性能を示す遊技性能情報が、遊技性能情報表示手段に表示される。これにより、遊技性能情報表示手段に表示された遊技性能情報から、不正行為の発見を好適に行うことができるという効果がある。また、遊技性能情報表示手段には、表示を切り替えることによって、遊技性能情報以外の遊技性能情報外情報も表示される。ここで、遊技性能情報表示手段の第1表示手段に、遊技性能情報又は遊技性能情報外情報が表示され、第2表示手段に、第1表示手段で表示される表示内容を示す識別情報が表示される。そして、第1表示手段に遊技性能情報外情報が表示される場合には、第2表示手段の表示が非表示とされる。これにより、第2表示手段の表示が非表示であることを見て、第1表示手段に表示される表示内容が遊技性能情報外情報であることを明確に把握できるという効果がある。
遊技機ア1において、
始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与するものであって、
前記所定の判定において所定の結果となる確率を複数のレベルの中で変更する変更手段と、
その変更手段により前記所定の結果となる確率を複数のレベルの中で変更される場合に、前記遊技性能情報表示手段を切り替えて、前記遊技性能情報外情報として確率のレベルを前記遊技性能情報表示手段に表示させる表示制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機ア2。
遊技機ア2によれば、遊技機ア1の奏する効果に加えて次の効果を奏する。即ち、この遊技機は、始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与するものであり、所定の判定において所定の結果となる確率が変更手段によって複数のレベルの中で変更される。そして、変更手段により所定の判定において所定の結果となる確率が変更される場合には、表示制御手段によって、遊技性能情報表示手段の表示が切り替えられ、遊技性能情報外情報として、確率のレベルが表示される。そして、第1表示手段に確率のレベルが表示される場合には、第2表示手段の表示が非表示とされる。これにより、第2表示手段の表示が非表示であることを見て、第1表示手段に表示される表示内容が、変更手段により変更される確率のレベルであることを明確に把握できるという効果がある。
遊技機ア1又はア2において、
エラーを検出するエラー検出手段と、
そのエラー検出手段により検出されたエラー種別の履歴を記憶するエラー履歴記憶手段と、
前記エラー種別の履歴の表示を受け付けるエラー履歴表示受付手段と、を備え、
前記エラー履歴表示受付手段により前記履歴の表示が受け付けられた場合に、前記遊技性能情報表示手段を切り替えて、前記遊技性能情報外情報として前記エラー種別の履歴を前記エラー履歴記憶手段の記憶に基づいて遊技性能情報表示手段に表示させる表示制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機ア3。
遊技機ア3によれば、遊技機ア1又はア2の奏する効果に加えて次の効果を奏する。即ち、エラーがエラー検出手段により検出されると、そのエラー種別の履歴がエラー履歴記憶手段に記憶される。また、エラー履歴表示受付手段によりエラー種別の履歴の表示が受け付けられると、表示制御手段によって、遊技性能情報表示手段が切り替えられ、遊技性能情報外情報としてエラー種別の履歴がエラー履歴記憶手段の記憶に基づいて遊技性能情報表示手段に表示される。そして、第1表示手段にエラー種別の履歴が表示される場合には、第2表示手段の表示が非表示とされる。これにより、第2表示手段の表示が非表示であることを見て、第1表示手段に表示される表示内容が、エラー種別の履歴であることを明確に把握できるという効果がある。
遊技機ア1からア3のいずれかにおいて、
前記第2表示手段は、複数のセグメントで構成されたセグメント表示器を備え、セグメント表示器に対して個々のセグメントを点灯、点滅又は消灯させることによって情報を表示するものであり、
前記第2表示手段の前記表示を非表示とする手段は、セグメント表示器の全てのセグメントを消灯させるものであることを特徴とする遊技機ア4。
遊技機ア4によれば、遊技機ア1からア3のいずれかが奏する効果に加えて次の効果を奏する。即ち、第2表示手段は、複数のセグメントで構成されたセグメント表示器を備えており、セグメント表示器に対して個々のセグメントを点灯、点滅又は消灯させることによって情報が表示される。そして、第1表示手段に遊技性能情報外情報が表示される場合には、第2表示手段のセグメント表示器の全てのセグメントが消灯されて、第2表示手段の表示が非表示とされる。これにより、簡単な制御でその非表示を行うことができるという効果がある。
遊技機ア1からア4のいずれかにおいて、
前記第1表示手段は、複数の桁を表示可能に構成され、
前記遊技機は、
前記第1表示手段に前記遊技性能外情報を表示する場合は、前記複数の桁のうち一部の桁を使用して前記確率のレベルを表示し、前記残りの桁の表示を、前記遊技性能情報の表示では表示しない表示態様で行う手段を備えることを特徴とする遊技機ア3。
遊技機ア5によれば、遊技機ア1からア4のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1表示手段は、複数の桁を表示可能に構成されており、第1表示手段に遊技性能外情報を表示する場合は、複数の桁のうち一部の桁を使用して遊技性能外情報が表示され、残りの桁の表示は、遊技性能情報の表示では表示されない表示態様で行われる。これにより、第1表示手段における前記残りの桁の表示内容によっても、第1表示手段に表示される表示内容が、遊技性能情報であるのか、遊技性能外情報であるのかを明確に判断できるという効果がある。
遊技機ア5において、
前記第1表示手段に前記遊技性能情報を表示する場合は、前記複数の桁を全て使用して前記遊技性能情報を表示する手段を備えることを特徴とする遊技機ア6。
遊技機ア6によれば、遊技機ア5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1表示手段に遊技性能情報を表示する場合は、複数の桁を全て使用して遊技性能情報が表示される。これにより、前記残りの桁の表示内容によって、第1表示手段に表示される表示内容が、遊技性能情報であるのか、遊技性能外情報であるのかがより明確に判断できるという効果がある。
遊技機ア5又はア6において、
前記残りの桁の表示を、前記遊技性能情報の表示では表示しない表示態様で行う手段は、前記残りの桁の表示を非表示とすることを特徴とする遊技機ア7。
遊技機ア7によれば、遊技機ア5又はア6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1表示手段に遊技性能外情報を表示する場合は、複数の桁のうち一部の桁を使用して遊技性能外情報が表示され、残りの桁の表示は、非表示とされる。これにより、前記残りの桁が非表示となることによって、第1表示手段に表示される表示内容が、遊技性能情報であるのか、遊技性能外情報であるのかがより明確に判断できるという効果がある。
遊技機ア5又はア6において、
前記残りの桁の表示を、前記遊技性能情報の表示では表示しない表示態様で行う手段は、前記残りの桁を所定の表示態様で固定表示することを特徴とする遊技機ア8。
遊技機ア8によれば、遊技機ア5又はア6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1表示手段に遊技性能外情報を表示する場合は、複数の桁のうち一部の桁を使用して確率のレベルが表示され、残りの桁は、所定の表示態様で固定表示される。これにより、前記残りの桁が所定の表示態様で固定表示されることによって、第1表示手段に表示される表示内容が、遊技性能情報であるのか、遊技性能外情報であるのかがより明確に判断できるという効果がある。
遊技機ア5又はア6において、
前記残りの桁の表示を、前記遊技性能情報の表示では表示しない表示態様で行う手段は、前記残りの桁を所定の表示態様で点滅表示することを特徴とする遊技機ア9。
遊技機ア9によれば、遊技機ア5又はア6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1表示手段に遊技性能外情報を表示する場合は、複数の桁のうち一部の桁を使用して確率のレベルが表示され、残りの桁は、所定の表示態様で点滅表示される。これにより、前記残りの桁が所定の表示態様で点滅表示されることによって、第1表示手段に表示される表示内容が、遊技性能情報であるのか、遊技性能外情報であるのかがより明確に判断できるという効果がある。
<イ群>
複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備えた遊技機であって、
前記遊技機において実行された遊技の性能を示す遊技性能情報と、その遊技性能情報以外の遊技性能情報外情報とを切り替えて表示可能な遊技性能情報表示手段と、を備え、
前記遊技性能情報表示手段は、
前記遊技性能情報又は前記遊技性能情報外情報を表示する第1表示手段と、
前記第1表示手段に表示される表示内容を示す識別情報を表示する第2表示手段と、を備え、
前記第1表示手段は、複数の桁を表示可能に構成され、
前記遊技機は、
前記第1表示手段に前記遊技性能外情報を表示する場合は、前記複数の桁のうち一部の桁を使用して前記確率のレベルを表示し、前記残りの桁の表示を、前記遊技性能情報の表示では表示しない表示態様で行う手段を備えることを特徴とする遊技機イ1。
遊技機イ1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。そのような遊技機において実行された遊技の性能を示す遊技性能情報が、遊技性能情報表示手段に表示される。これにより、遊技性能情報表示手段に表示された遊技性能情報から、不正行為の発見を好適に行うことができるという効果がある。また、遊技性能情報表示手段には、表示を切り替えることによって、遊技性能情報以外の遊技性能情報外情報も表示される。ここで、遊技性能情報表示手段の第1表示手段に、遊技性能情報又は遊技性能情報外情報が表示され、第2表示手段に、第1表示手段で表示される表示内容を示す識別情報が表示される。第1表示手段は、複数の桁を表示可能に構成されており、第1表示手段に遊技性能外情報を表示する場合は、複数の桁のうち一部の桁を使用して遊技性能外情報が表示され、残りの桁の表示は、遊技性能情報の表示では表示されない表示態様で行われる。これにより、第1表示手段における前記残りの桁の表示内容によって、第1表示手段に表示される表示内容が、遊技性能情報であるのか、遊技性能外情報であるのかを明確に判断できるという効果がある。
遊技機イ1において、
前記第1表示手段に前記遊技性能情報を表示する場合は、前記複数の桁を全て使用して前記遊技性能情報を表示する手段を備えることを特徴とする遊技機イ2。
遊技機イ2によれば、遊技機イ1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1表示手段に遊技性能情報を表示する場合は、複数の桁を全て使用して遊技性能情報が表示される。これにより、前記残りの桁の表示内容によって、第1表示手段に表示される表示内容が、遊技性能情報であるのか、遊技性能外情報であるのかがより明確に判断できるという効果がある。
遊技機イ1又はイ2において、
始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与するものであって、
前記所定の判定において所定の結果となる確率を複数のレベルの中で変更する変更手段と、
その変更手段により前記所定の結果となる確率を複数のレベルの中で変更される場合に、前記遊技性能情報表示手段を切り替えて、前記遊技性能情報外情報として確率のレベルを前記遊技性能情報表示手段に表示させる表示制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機イ3。
遊技機イ3によれば、遊技機イ1又はイ2の奏する効果に加えて次の効果を奏する。即ち、この遊技機は、始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与するものであり、所定の判定において所定の結果となる確率が変更手段によって複数のレベルの中で変更される。そして、変更手段により所定の判定において所定の結果となる確率が変更される場合には、表示制御手段によって、遊技性能情報表示手段の表示が切り替えられ、遊技性能情報外情報として、確率のレベルが表示される。そして、第1表示手段に確率のレベルを表示する場合は、複数の桁のうち一部の桁を使用して確率のレベルが表示され、残りの桁の表示は、遊技性能情報の表示では表示されない表示態様で行われる。これにより、第1表示手段における前記残りの桁の表示内容によって、第1表示手段に表示される表示内容が、遊技性能情報であるのか、確率のレベルであるのかを明確に判断できるという効果がある。
遊技機イ1からイ3のいずれかにおいて、
エラーを検出するエラー検出手段と、
そのエラー検出手段により検出されたエラー種別の履歴を記憶するエラー履歴記憶手段と、
前記エラー種別の履歴の表示を受け付けるエラー履歴表示受付手段と、を備え、
前記エラー履歴表示受付手段により前記履歴の表示が受け付けられた場合に、前記遊技性能情報表示手段を切り替えて、前記遊技性能情報外情報として前記エラー種別の履歴を前記エラー履歴記憶手段の記憶に基づいて遊技性能情報表示手段に表示させる表示制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機イ4。
遊技機イ4によれば、遊技機イ1からイ3のいずれかが奏する効果に加えて次の効果を奏する。即ち、エラーがエラー検出手段により検出されると、そのエラー種別の履歴がエラー履歴記憶手段に記憶される。また、エラー履歴表示受付手段によりエラー種別の履歴の表示が受け付けられると、表示制御手段によって、遊技性能情報表示手段が切り替えられ、遊技性能情報外情報としてエラー種別の履歴がエラー履歴記憶手段の記憶に基づいて遊技性能情報表示手段に表示される。そして、第1表示手段にエラー種別の履歴を表示する場合は、複数の桁のうち一部の桁を使用してエラー種別の履歴が表示され、残りの桁の表示は、遊技性能情報の表示では表示されない表示態様で行われる。これにより、第1表示手段における前記残りの桁の表示内容によって、第1表示手段に表示される表示内容が、遊技性能情報であるのか、エラー種別の履歴であるのかを明確に判断できるという効果がある。
遊技機イ1からイ4のいずれかにおいて、
前記残りの桁の表示を、前記遊技性能情報の表示では表示しない表示態様で行う手段は、前記残りの桁の表示を非表示とすることを特徴とする遊技機イ5。
遊技機イ5によれば、遊技機イ1からイ4のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1表示手段に遊技性能外情報を表示する場合は、複数の桁のうち一部の桁を使用して遊技性能外情報が表示され、残りの桁の表示は、非表示とされる。これにより、前記残りの桁が非表示となることによって、第1表示手段に表示される表示内容が、遊技性能情報であるのか、遊技性能外情報であるのかがより明確に判断できるという効果がある。
遊技機イ1からイ4のいずれかにおいて、
前記残りの桁の表示を、前記遊技性能情報の表示では表示しない表示態様で行う手段は、前記残りの桁を所定の表示態様で固定表示することを特徴とする遊技機イ6。
遊技機イ6によれば、遊技機イ1からイ4のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1表示手段に遊技性能外情報を表示する場合は、複数の桁のうち一部の桁を使用して確率のレベルが表示され、残りの桁は、所定の表示態様で固定表示される。これにより、前記残りの桁が所定の表示態様で固定表示されることによって、第1表示手段に表示される表示内容が、遊技性能情報であるのか、遊技性能外情報であるのかがより明確に判断できるという効果がある。
遊技機イ1からイ4のいずれにおいて、
前記残りの桁の表示を、前記遊技性能情報の表示では表示しない表示態様で行う手段は、前記残りの桁を所定の表示態様で点滅表示することを特徴とする遊技機イ7。
遊技機イ7によれば、遊技機イ1からイ4のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1表示手段に遊技性能外情報を表示する場合は、複数の桁のうち一部の桁を使用して確率のレベルが表示され、残りの桁は、所定の表示態様で点滅表示される。これにより、前記残りの桁が所定の表示態様で点滅表示されることによって、第1表示手段に表示される表示内容が、遊技性能情報であるのか、遊技性能外情報であるのかがより明確に判断できるという効果がある。
<ウ群>
複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備えた遊技機であって、
前記遊技機において実行された遊技の性能を示す遊技性能情報と、その遊技性能情報以外の遊技性能情報外情報とを切り替えて表示可能な遊技性能情報表示手段と、を備え、
前記遊技性能情報表示手段は、
前記遊技性能情報又は前記遊技性能情報外情報を表示する第1表示手段と、
前記第1表示手段に表示される表示内容を示す識別情報を表示する第2表示手段と、
前記第1表示手段に前記遊技性能情報外情報が表示される場合に、前記第2表示手段の表示を、前記第1表示手段に前記遊技性能情報を表示させた場合では表示しない表示態様で行う手段と、を備えることを特徴とする遊技機ウ1。
遊技機ウ1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。そのような遊技機において実行された遊技の性能を示す遊技性能情報が、遊技性能情報表示手段に表示される。これにより、遊技性能情報表示手段に表示された遊技性能情報から、不正行為の発見を好適に行うことができるという効果がある。また、遊技性能情報表示手段には、表示を切り替えることによって、遊技性能情報以外の遊技性能情報外情報も表示される。ここで、遊技性能情報表示手段の第1表示手段に、遊技性能情報又は遊技性能情報外情報が表示され、第2表示手段に、第1表示手段で表示される表示内容を示す識別情報が表示される。そして、第1表示手段に遊技性能情報外情報が表示される場合には、第2表示手段の表示が、第1表示手段に遊技性能情報を表示させた場合では表示されない表示態様で行われる。これにより、第2表示手段の表示を見て、第1表示手段に表示される表示内容が遊技性能情報であるのか、遊技性能情報外情報であるのかを明確に把握できるという効果がある。
遊技機ウ1において、
始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与するものであって、
前記所定の判定において所定の結果となる確率を複数のレベルの中で変更する変更手段と、
その変更手段により前記所定の結果となる確率を複数のレベルの中で変更される場合に、前記遊技性能情報表示手段を切り替えて、前記遊技性能情報外情報として確率のレベルを前記遊技性能情報表示手段に表示させる表示制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機ウ2。
遊技機ウ2によれば、遊技機ウ1の奏する効果に加えて次の効果を奏する。即ち、この遊技機は、始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与するものであり、所定の判定において所定の結果となる確率が変更手段によって複数のレベルの中で変更される。そして、変更手段により所定の判定において所定の結果となる確率が変更される場合には、表示制御手段によって、遊技性能情報表示手段の表示が切り替えられ、遊技性能情報外情報として、確率のレベルが表示される。そして、第1表示手段に確率のレベルが表示される場合には、第2表示手段の表示が、第1表示手段に遊技性能情報を表示させた場合では表示されない表示態様で行われる。これにより、第2表示手段の表示を見て、第1表示手段に表示される表示内容が、遊技性能情報であるのか、変更手段により変更される確率のレベルであるのかを明確に把握できるという効果がある。
遊技機ウ1又はウ2において、
エラーを検出するエラー検出手段と、
そのエラー検出手段により検出されたエラー種別の履歴を記憶するエラー履歴記憶手段と、
前記エラー種別の履歴の表示を受け付けるエラー履歴表示受付手段と、を備え、
前記エラー履歴表示受付手段により前記履歴の表示が受け付けられた場合に、前記遊技性能情報表示手段を切り替えて、前記遊技性能情報外情報として前記エラー種別の履歴を前記エラー履歴記憶手段の記憶に基づいて遊技性能情報表示手段に表示させる表示制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機ウ3。
遊技機ウ3によれば、遊技機ウ1又はウ2の奏する効果に加えて次の効果を奏する。即ち、エラーがエラー検出手段により検出されると、そのエラー種別の履歴がエラー履歴記憶手段に記憶される。また、エラー履歴表示受付手段によりエラー種別の履歴の表示が受け付けられると、表示制御手段によって、遊技性能情報表示手段が切り替えられ、遊技性能情報外情報としてエラー種別の履歴がエラー履歴記憶手段の記憶に基づいて遊技性能情報表示手段に表示される。そして、第1表示手段にエラー種別の履歴が表示される場合には、第2表示手段の表示が、第1表示手段に遊技性能情報を表示させた場合では表示されない表示態様で行われる。これにより、第2表示手段の表示を見て、第1表示手段に表示される表示内容が、遊技性能情報であるのか、エラー種別の履歴であるのかを明確に把握できるという効果がある。
遊技機ウ1からウ3のいずれかにおいて、
前記第1表示手段に前記遊技性能情報外情報が表示される場合に、前記第2表示手段の表示を、前記第1表示手段に前記遊技性能情報を表示させた場合では表示しない表示態様で行う手段は、その第2の表示手段の表示を所定の表示態様で固定表示することを特徴とする遊技機ウ4。
遊技機ウ4によれば、遊技機ウ1からウ3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1表示手段に遊技性能外情報を表示する場合は、第2表示手段の表示が所定の表示態様で固定表示される。これにより、第1表示手段に表示される表示内容が、遊技性能情報であるのか、遊技性能外情報であるのかがより明確に判断できるという効果がある。
遊技機ウ1からウ3のいずれにおいて、
前記第1表示手段に前記遊技性能情報外情報が表示される場合に、前記第2表示手段の表示を、前記第1表示手段に前記遊技性能情報を表示させた場合では表示しない表示態様で行う手段は、その第2の表示手段の表示を所定の表示態様で点滅表示することを特徴とする遊技機ウ5。
遊技機ウ5によれば、遊技機ウ1からウ3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1表示手段に遊技性能外情報を表示する場合は、第2表示手段の表示が所定の表示態様で点滅表示される。これにより、第1表示手段に表示される表示内容が、遊技性能情報であるのか、遊技性能外情報であるのかがより明確に判断できるという効果がある。
<エ群>
複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備えた遊技機であって、
前記遊技機において実行された遊技の性能を示す遊技性能情報と、
エラーを検出するエラー検出手段と、
そのエラー検出手段により検出されたエラー種別の履歴を記憶するエラー履歴記憶手段と、
前記エラー種別の履歴の表示を受け付けるエラー履歴表示受付手段と、
前記エラー履歴表示受付手段により前記履歴の表示が受け付けられた場合に、前記遊技性能情報表示手段を切り替えて、前記エラー種別の履歴を前記エラー履歴記憶手段の記憶に基づいて前記遊技性能情報表示手段に表示する表示制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機エ1。
遊技機エ1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。そのような遊技機において実行された遊技の性能を示す遊技性能情報が、遊技性能情報表示手段に表示される。これにより、遊技性能情報表示手段に表示された遊技性能情報から、不正行為の発見を好適に行うことができるという効果がある。また、エラーがエラー検出手段により検出されると、そのエラー種別の履歴がエラー履歴記憶手段に記憶される。そして、エラー履歴表示受付手段によりエラー種別の履歴の表示が受け付けられると、表示制御手段によって、遊技性能情報表示手段が切り替えられ、エラー種別の履歴がエラー履歴記憶手段の記憶に基づいて遊技性能情報表示手段に表示される。これにより、1つの遊技性能情報表示手段によって、エラー種別の履歴も表示させることができ、エラー種別の履歴からも不正行為の発見を好適に行うことができるという効果がある。
遊技機エ1において、
前記表示制御手段は、前記エラー検出手段によりエラーが検出された場合に、前記遊技性能情報表示手段に前記遊技性能情報を表示し続けることを特徴とする遊技機エ2。
遊技機エ2によれば、遊技機エ1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、エラー検出手段によりエラーが検出された場合に、表示制御手段によって、遊技性能情報表示手段に遊技性能情報が表示し続けられる。よって、不正行為者が、何らかのエラーを故意に発生させても、遊技性能情報表示手段に表示され続ける遊技性能情報から、不正行為の発見を確実に行うことができるという効果がある。
遊技機エ1又はエ2において、
前記表示制御手段は、前記エラー履歴表示受付手段による前記履歴の表示の受け付けが終了した場合に、前記遊技性能情報表示手段を切り替えて、前記遊技性能情報を前記遊技性能情報表示手段に表示することを特徴とする遊技機エ3。
遊技機エ3によれば、遊技機エ1又はエ2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、エラー履歴表示受付手段によるエラー種別の履歴の表示の受け付けが終了した場合に、表示制御手段によって、遊技性能情報表示手段が切り替えられ、再び、遊技性能情報が遊技性能情報表示手段に表示される。これにより、一度エラー種別の履歴を遊技性能情報表示手段に表示させたとしても、再度、遊技性能情報を表示させることもできるので、その遊技性能情報から、不正行為の発見を確実に行うことができるという効果がある。
<オ群>
複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備え、
始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与する遊技機であって、
前記遊技機において実行された遊技の性能を示す複数の遊技性能情報に関する情報を記憶する記憶手段と、
その記憶手段に記憶された情報に基づいて、遊技性能情報に関する情報を出力する出力手段と、
前記所定の判定において所定の結果となる確率を複数のレベルの中で変更する変更手段と、
その変更手段により前記確率が変更された場合に、前記記憶手段に記憶された情報のうち、前記確率に影響を受ける遊技性能情報に関する情報を消去し、前記確率に影響を受けない遊技性能情報に関する情報を保持する記憶制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機オ1。
遊技機オ1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。そのような遊技機において実行された遊技の性能を示す複数の遊技性能情報に関する情報が記憶手段に記憶され、出力手段により出力される。これにより、出力手段より出力される遊技性能情報に関する情報から、不正行為の発見を好適に行うことができるという効果がある。また、この遊技機は、始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与するものであり、所定の判定において所定の結果となる確率が変更手段によって複数のレベルの中で変更される。そして、変更手段により所定の判定において所定の結果となる確率が変更された場合には、記憶制御手段によって、記憶手段に記憶された情報のうち、確率に影響を受ける遊技性能情報に関する情報が消去され、確率に影響を受けない遊技性能情報に関する情報は保持される。よって、確率に影響を受ける遊技性能情報に関する情報は、新たに設定された確率において、その遊技性能情報に関する情報が記憶手段に記憶されるので、精度のよい遊技性能情報を出力できる。一方で、確率に影響を受けない遊技性能情報に関する情報は、記憶手段に保持されるので、不正行為者が不正行為の消去を隠蔽するために、前記確率を変更したとしても、記憶手段に保持された遊技性能情報に基づいて、不正行為の発見を確実に行うことができるという効果がある。
遊技機オ1において、
前記確率に影響を受ける遊技性能情報に関する情報は、前記記憶手段の所定領域に記憶されることを特徴とする遊技機オ2。
遊技機オ2によれば、遊技機オ1の奏する効果に加え、確率に影響を受ける遊技性能情報に関する情報は、記憶手段の所定領域に記憶されるので、その変更手段により前記確率が変更された場合に、その記憶手段の所定領域をまとめて消去することで、容易に確率に影響を受ける遊技性能情報に関する情報を消去できるという効果がある。
<カ群>
複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備え、
始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与する遊技機であって、
前記遊技機において実行された遊技の性能を示す複数の遊技性能情報に関する情報を記憶する記憶手段と、
その記憶手段に記憶された情報に基づいて、遊技性能情報に関する情報を出力する出力手段と、
前記判定が所定の結果でない場合に、前記判定が特定の結果であるか否かを判断する特定判断手段と、
その特定判断手段により前記判定が前記特定の結果であると判断された場合に、前記所定の遊技価値は付与せず、通常は閉鎖された一の入賞口を所定時間だけ開放する開放手段と、
前記所定の判定において前記特定の結果となる確率を複数のレベルの中で変更する変更手段と、
その変更手段により前記確率が変更された場合に、前記記憶手段に記憶された情報を消去する記憶制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機カ1。
遊技機カ1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。そのような遊技機において実行された遊技の性能を示す複数の遊技性能情報に関する情報が記憶手段に記憶され、出力手段により出力される。これにより、出力手段より出力される遊技性能情報に関する情報から、不正行為の発見を好適に行うことができるという効果がある。また、この遊技機は、始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与するものであり、その判定が所定の結果でない場合に、当該判定が特定の結果であるか否かが特定判断手段により判断される。その特定判断手段により前記判定が特定の結果であると判断された場合に、所定の遊技価値は付与せず、通常は閉鎖された一の入賞口が所定時間だけ開放手段により開放される。この開放された入賞口に遊技媒体が入賞すれば、払出手段による遊技媒体の払い出しが行われる。また、所定の判定において特定の結果となる確率は、変更手段によって複数のレベルの中で変更される。そして、その変更手段により前記確率が変更された場合に、記憶手段に記憶された情報を記憶制御手段によって消去される。よって、遊技性能情報に関する情報は、新たに設定された確率において、その遊技性能情報に関する情報が記憶手段に記憶されるので、精度のよい遊技性能情報を出力できるという効果がある。
遊技機カ1において、
前記遊技性能情報は、ベース値であることを特徴とする遊技機カ2。
遊技機カ2によれば、遊技機カ1の奏する効果に加え、遊技性能情報は、ベース値であるので、ベース値に関する情報が、新たに設定された確率において、その遊技性能情報に関する情報が記憶手段に記憶されるので、精度のよいベース値を出力できるという効果がある。
<キ群>
複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備え、
始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与する遊技機であって、
前記所定の判定において所定の結果となる確率を複数のレベルの中で変更する変更手段と、
前記確率のレベルを表示する表示手段と、を備え、
その表示手段における前記確率のレベルの表示は、電源が投入された場合に限り行われることを特徴とする遊技機キ1。
遊技機キ1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。また、この遊技機は、始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与するものであり、所定の判定において所定の結果となる確率が変更手段によって複数のレベルの中で変更される。確率のレベルは表示手段に表示される。この表示手段における前記確率のレベルの表示は、電源が投入された場合に限り行われる。これにより、遊技機に設定された確率のレベルは、電源を投入しない限り表示されないので、遊技者が遊技機に設定された確率のレベルを知ることが難しく、不正行為の抑制を好適に行うことができるという効果がある。
遊技機キ1において、
前記表示手段は、前記遊技機の背面側に設けられたことを特徴とする遊技機キ2。
遊技機キ2によれば、遊技機キ1の奏する効果に加え、表示手段は、遊技機の背面側に設けられたので、遊技機の扉を開放し、遊技機の背面側を露出しない限り、表示手段に表示された確率のレベルを確認できない。よって、遊技者が遊技機に設定された確率のレベルを知ることをより難しくできるという効果がある。
遊技機キ2において、
施錠された前記遊技機の扉が開錠されて開放されたことを検知する扉開放検知手段を備え、
前記表示手段における前記確率のレベルの表示は、電源が投入された場合に、少なくとも前記扉開放検知手段により前記扉の開放が検知されたことを条件として行われることを特徴とする遊技機キ3。
遊技機キ3によれば、遊技機キ2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、施錠された遊技機の扉が開錠されて開放されたことが扉開放検知手段により検知される。そして、表示手段における前記確率のレベルの表示は、電源が投入された場合に、少なくとも扉開放検知手段により扉の開放が検知されたことを条件として行われる。扉の開錠は、通常ホール側が管理する鍵によって行われるので、遊技者が遊技機に設定された確率のレベルを知ることをより難しくできるという効果がある。
(課題5)
以下に示す遊技機ク1からク3、ケ1からケ6、コ1からコ5、サ1、サ2、シ1、シ2、ス1、ス2、セ1、セ2、ソ1、ソ2、タ1、タ2、チ1、チ2、ツ1からツ3、テ1からテ3、ト1、ト2は、次の課題を解決するためになされたものである。
従来より、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体を発射手段により発射し、その遊技媒体がいずれかの入賞口に入賞すると、入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が遊技者に払い出される遊技機がある(例えば、特開2003−340046号公報)。
このような遊技に対して、当たりとなる確率を変更したいという要望がある。しかしながら、このような当たりとなる確率を変更するための対応が不十分であった。
本技術的思想は、上記事情に鑑みてなされたものであり、確率の変更を好適に行うことが可能な遊技機を提供することを目的とする。
(手段及び効果5)
<ク群>
複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備え、
始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与する遊技機であって、
前記所定の判定において所定の結果となる確率を複数のレベルの中で変更する変更手段と、
遊技の制御に使用する情報を記憶し、電源断される間も情報を保持可能な記憶手段と、
その記憶手段に記憶された情報の消去を指示する情報消去指示手段と、
所定の状態にされることで、前記確率のレベルの変更又は確認を許可する許可手段と、
前記許可手段が所定の状態にされ、前記情報消去指示手段により前記情報の消去の指示があった状態で電源が投入された場合に、前記変更手段による前記確率レベルの変更を可能とする第1モードで立ち上げる第1モード立上手段と、
前記許可手段が所定の状態にされ、前記情報消去指示手段により前記情報の消去の指示がない状態で電源が投入された場合に、前記確率レベルの確認を可能とする第2モードで立ち上げる第2モード立上手段と
前記許可手段が所定の状態になく、前記情報消去指示手段により前記情報の消去の指示があった状態で電源が投入された場合に、前記記憶手段に記憶された情報を消去する第3モードで立ち上げる第3モード立上手段と、
前記許可手段が所定の状態になく、前記情報消去指示手段により前記情報の消去の指示がない状態で電源が投入された場合に、通常の立ち上げを行う第4モードで立ち上げる第4モード立上手段と、を備えることを特徴とする遊技機ク1。
遊技機ク1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。また、この遊技機は、始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与するものであり、所定の判定において所定の結果となる確率が変更手段によって複数のレベルの中で変更される。また、遊技の制御に使用する情報は記憶手段に記憶され、電源断される間もその情報が保持可能とされる。その記憶手段に記憶された情報の消去を指示する情報消去指示手段と、所定の状態とされることで、確率のレベルの変更又は確率が許可される許可手段が設けられている。そして、許可手段が所定の状態にされ、情報消去指示手段により情報の消去の指示があった状態で電源が投入された場合に、第1モード立上手段によって、変更手段による確率レベルの変更を可能とする第1モードで立ち上げられる。また、許可手段が所定の状態にされ、情報消去指示手段により情報の消去の指示がない状態で電源が投入された場合に、第2モード立上手段によって、確率レベルの確認を可能とする第2モードで立ち上げられる。また、許可手段が所定の状態になく、情報消去指示手段により情報の消去の指示があった状態で電源が投入された場合に、第3モード立上手段によって、記憶手段に記憶された情報を消去する第3モードで立ち上げられる。また、許可手段が所定の状態になく、情報消去指示手段により情報の消去の指示がない状態で電源が投入された場合に、第4モード立上手段によって、通常の立ち上げを行う第4モードで立ち上げられる。これにより、情報消去指示手段と、許可手段との操作を組み合わせることで、確率のレベルの変更や確認を行えるモードを含めて、立ち上げモードを分かりやすく設定できるという効果がある。よって、確率の変更を好適に行うことが可能な遊技機を提供できるという効果がある。
遊技機ク1において、
施錠された前記遊技機の扉が開錠されて開放されたことを検知する扉開放検知手段を備え、
第1モード立上手段は、前記扉開放検知手段により前記扉が開放されたことが検知され、前記許可手段が所定の状態にされ、前記情報消去指示手段により前記情報の消去の指示があった状態で電源が投入された場合に、前記変更手段による前記確率レベルの変更を可能とする第1モードで立ち上げ、
前記第2モード立上手段は、前記扉開放検知手段により前記扉が開放されたことが検知され、前記許可手段が所定の状態にされ、前記情報消去指示手段により前記情報の消去の指示がない状態で電源が投入された場合に、前記確率レベルの確認を可能とする第2モードで立ち上げることを特徴とする遊技機ク2。
(作用効果)
遊技機ク2によれば、遊技機ク1の奏する効果に加えて次の効果を奏する。即ち、扉開放検知手段により扉が開放されたことが検知され、許可手段が所定の状態にされ、情報消去指示手段により情報の消去の指示があった状態で電源が投入された場合に、第1モード立上手段により、変更手段による確率レベルの変更を可能とする第1モードで立ち上げられる。また、扉開放検知手段により扉が開放されたことが検知され、許可手段が所定の状態にされ、情報消去指示手段により情報の消去の指示がない状態で電源が投入された場合に、第2モード立上手段により、確率レベルの確認を可能とする第2モードで立ち上げられる。これにより、確率のレベルの変更又は確認は、扉を開放しない限り行われないので、遊技者が、確率のレベルの変更又は確認を行うことを難しくできるという効果がある。
遊技機ク1又はク2において、
前記許可手段は、鍵により構成され、前記所定の状態は、その鍵によって所定位置に回転された状態であることを特徴とする遊技機ク3。
遊技機ク3によれば、遊技機ク1又はク2の奏する効果に加えて次の効果を奏する。即ち、許可手段は、鍵により構成され、所定の状態は、その鍵によって所定位置に回転された状態である。よって、第1モードで立ち上げる場合や、第2モードで立ち上げる場合、その鍵によって許可手段を所定の位置に回転させる必要がある。その鍵はホール側が管理するものであるため、遊技者が、確率のレベルの変更又は確認を行うことを難しくできるという効果がある。
<ケ群>
複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備え、
始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与する遊技機であって、
前記所定の判定において所定の結果となる確率を複数のレベルの中で変更する変更手段と、
前記確率のレベルが正常か否かを所定のタイミングが到来する毎に確認する確認手段と、
その確認手段により、前記確率のレベルが正常でないと確認された場合は、所定の処理を実行する処理実行手段と、を備えることを特徴とする遊技機ケ1。
遊技機ケ1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。また、この遊技機は、始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与するものであり、所定の判定において所定の結果となる確率が変更手段によって複数のレベルの中で変更される。また、確率のレベルが正常であるか否かが、確認手段によって所定のタイミングが到来する毎に確認され、確率のレベルが正常でないと確認された場合は、処理実行手段によって所定の処理が実行される。これにより、遊技中に何らかの原因で確率のレベルが破壊されてしまった場合に、それを早期に発見でき、何らかの対応を行うことができる。よって、確率の変更を好適に行うことが可能な遊技機を提供できるという効果がある。
遊技機ケ1において、
前記所定のタイミングは、所定時間の経過であることを特徴とする遊技機ケ2。
遊技機ケ2によれば、遊技機ケ1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、確率のレベルが正常であるか否かが、確認手段によって所定時間が経過する毎に確認される。よって、遊技中に何らかの原因で確率のレベルが破壊されてしまった場合に、それを確実に発見できるといいう効果がある。
遊技機ケ1において、
前記所定のタイミングは、前記始動条件の成立を契機として実行される識別情報の動的表示の開始であることを特徴とする遊技機ケ3。
遊技機ケ3によれば、遊技機ケ1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、確率のレベルが正常であるか否かが、確認手段によって、識別情報の動的表示の開始毎に確認される。よって、遊技中に何らかの原因で確率のレベルが破壊されてしまった場合に、識別情報の動的表示が開始される前には確実にそれを発見できるといいう効果がある。
遊技機ケ1からケ3のいずれかにおいて、
前記所定の処理は、確率のレベルが異常である旨の報知を行うための処理を含むことを特徴とする遊技機ケ4。
遊技機ケ4によれば、遊技機ケ1からケ3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、確率のレベルが正常でないと確認された場合に、確率のレベルが異常である旨の報知が行われるので、遊技者やホール側がその状態をすぐに把握できるという効果がある。
遊技機ケ1からケ4のいずれかにおいて、
前記所定の処理は、遊技を停止させるための処理を含むことを特徴とする遊技機ケ5。
遊技機ケ5によれば、遊技機ケ1からケ4のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、確率のレベルが正常でないと確認された場合に、遊技が停止されるので、遊技者が異常な確率のレベルで遊技することで、不利益を被ることを抑制できるという効果がある。
遊技機ケ1からケ5のいずれかにおいて、
前記所定の処理は、前記変更手段によって確率のレベルの変更を行わせるための処理を含むことを特徴とする遊技機ケ6。
遊技機ケ6によれば、遊技機ケ1からケ5のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、確率のレベルが正常でないと確認された場合に、変更手段によって確率のレベルの変更が行えるので、正常な確率のレベルでの遊技に復帰させることができるという効果がある。
<コ群>
複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備え、
始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与する遊技機であって、
前記所定の判定において所定の結果となる確率を複数のレベルの中で変更する変更手段と、
電源が投入された場合に実行される立ち上げ処理の中で、前記確率のレベルが正常か否かを確認する確認手段と、
その確認手段により、前記確率のレベルが正常でないと確認された場合は、所定の処理を実行する処理実行手段と、を備えることを特徴とする遊技機コ1。
遊技機コ1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。また、この遊技機は、始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与するものであり、所定の判定において所定の結果となる確率が変更手段によって複数のレベルの中で変更される。そして、電源が投入された場合に実行される立ち上げ処理の中で、確率のレベルが正常か否かが確認手段によって確認され、確率のレベルが正常でないと確認された場合は、所定の処理が処理実行手段により実行される。これにより、電源が投入された場合に、確率のレベルが破壊されてしまっていた場合に、それを確実に発見でき、何らかの対応を行うことができる。よって、確率の変更を好適に行うことが可能な遊技機を提供できるという効果がある。
遊技機コ1において、
前記所定の処理は、確率のレベルが異常である旨の報知を行うための処理を含むことを特徴とする遊技機コ2。
遊技機コ2によれば、遊技機コ1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、確率のレベルが正常でないと確認された場合に、確率のレベルが異常である旨の報知が行われるので、遊技者やホール側がその状態をすぐに把握できるという効果がある。
遊技機コ1又はコ2において、
前記所定の処理は、無限ループさせる処理を含むことを特徴とする遊技機コ3。
遊技機コ3によれば、遊技機コ1又はコ2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、確率のレベルが正常でないと確認された場合に、無限ループされるので、異常な確率のレベルまま、立ち上げ処理が終了し、遊技が行われることを抑制できるという効果がある。
遊技機コ1からコ3のいずれかにおいて、
前記所定の処理は、前記変更手段によって確率のレベルの変更を行わせるための処理を含むことを特徴とする遊技機コ4。
遊技機コ4によれば、遊技機コ1からコ3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、確率のレベルが正常でないと確認された場合に、変更手段によって確率のレベルの変更が行えるので、正常な確率のレベルで立ち上げ処理を完了できるという効果がある。
遊技機コ1からコ3のいずれかにおいて、
前記所定の処理は、前記確率のレベルとして、正常なレベルの中の一のレベルに設定するための処理を含むことを特徴とする遊技機コ4。
遊技機コ5によれば、遊技機コ1からコ3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、確率のレベルが正常でないと確認された場合に、確率のレベルとして、正常なレベルの中の一のレベルに設定されるので、正常な確率のレベルで立ち上げ処理を完了できるという効果がある。
<サ群>
複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備え、
始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与する遊技機であって、
前記所定の判定において所定の結果となる確率を複数のレベルの中で変更する処理を実行する変更処理実行手段と、
電源が投入された場合に所定の条件が成立していることを条件として、前記変更処理実行手段による処理を実行する立ち上げ手段と、を備え、
該立ち上げ手段は、前回電源が断されたときに前記変更処理実行手段による処理が実行中である場合には、電源が投入された場合に前記所定の条件が未成立であっても、前記変更処理実行手段による処理を実行することを特徴とする遊技機サ1。
遊技機サ1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。また、この遊技機は、始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与するものであり、所定の判定において所定の結果となる確率が変更処理実行手段により実行される処理にて、複数のレベルの中で変更される。この変更処理実行手段による処理は、電源が投入された場合に所定の条件が成立していることを条件として、立ち上げ手段により実行される。また、前回電源が断されたときに変更処理実行手段による処理が実行中である場合には、電源が投入された場合に所定の条件が未成立であっても、立ち上げ手段によって変更処理実行手段による処理が実行される。これにより、前回電源が断されたときに変更処理実行手段による処理が実行中である場合には、そのあとの電源投入時に、必ず確率レベルの変更を行うことができるので、安心して確率レベルの変更を行うことができる。よって、確率の変更を好適に行うことが可能な遊技機を提供できるという効果がある。
遊技機サ1において、
前記立ち上げ手段は、前回電源が断されたときに前記変更処理実行手段による処理が実行中である場合には、電源が投入された場合に前記所定の条件が未成立であっても、前記変更処理実行手段による処理を最初から実行するものであることを特徴とする遊技機サ2。
遊技機サ2によれば、遊技機サ1の奏する効果に加えて次の効果を奏する。即ち、前回電源が断されたときに変更処理実行手段による処理が実行中である場合には、電源が投入された場合に所定の条件が未成立であっても、立ち上げ手段によって変更処理実行手段による処理が最初から実行される。これにより、確率レベルを一から設定しなおすことができるので、安心して確率レベルの変更を行うことができるという効果がある。
<シ群>
複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備え、
始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与する遊技機であって、
前記所定の判定において所定の結果となる確率を複数のレベルの中で変更する処理を実行する変更処理実行手段と、
設定されている前記確率レベルの確認を可能とする処理を実行する確認処理実行手段と、
電源が投入された場合に所定の条件が成立していることを条件として、前記変更処理実行手段による処理を実行し、電源が投入された場合に前記所定の条件とは異なる第2の所定の条件が成立していることを条件として、前記確認処理実行手段による処理を実行する立ち上げ手段と、を備え、
該立ち上げ手段は、前回電源が断されたときに前記変更処理実行手段による処理が実行中である場合には、電源が投入された場合に前記第2の所定の条件が成立している場合であっても、前記変更処理実行手段による処理を実行することを特徴とする遊技機シ1。
遊技機シ1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。また、この遊技機は、始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与するものであり、所定の判定において所定の結果となる確率が変更処理実行手段により実行される処理にて、複数のレベルの中で変更される。また、設定されている確率レベルは、確認処理実行手段により実行される処理にて確認可能となる。ここで、変更処理実行手段による処理は、電源が投入された場合に所定の条件が成立していることを条件として、また、確認処理実行手段による処理は、電源が投入された場合に所定の条件とは異なる第2の所定の条件が成立していることを条件として、立ち上げ手段により実行される。そして、前回電源が断されたときに変更処理実行手段による処理が実行中である場合には、電源が投入された場合に第2の所定の条件が成立している場合であっても、立ち上げ手段によって変更処理実行手段による処理が実行される。これにより、前回電源が断されたときに変更処理実行手段による処理が実行中である場合には、たとえ、第2の所定の条件を成立させて電源を投入したとしても、必ず確率レベルの変更を行うことができるので、安心して確率レベルの変更を行うことができる。よって、確率の変更を好適に行うことが可能な遊技機を提供できるという効果がある。
遊技機シ1において、
前記立ち上げ手段は、前回電源が断されたときに前記変更処理実行手段による処理が実行中である場合には、電源が投入された場合に前記第2の所定の条件が成立している場合であっても、前記変更処理実行手段による処理を最初から実行するものであることを特徴とする遊技機サ2。
遊技機シ2によれば、遊技機シ1の奏する効果に加えて次の効果を奏する。即ち、前回電源が断されたときに変更処理実行手段による処理が実行中である場合には、電源が投入された場合に第2の所定の条件が成立している場合であっても、立ち上げ手段によって変更処理実行手段による処理が最初から実行される。これにより、確率レベルを一から設定しなおすことができるので、安心して確率レベルの変更を行うことができるという効果がある。
<ス群>
複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備え、
始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与する遊技機であって、
前記所定の判定において所定の結果となる確率を複数のレベルの中で変更する処理を実行する変更処理実行手段と、
その変更処理実行手段による処理により前記確率レベルが変更される場合に、元の確率レベルを記憶するための第1記憶手段と、
前記変更処理実行手段による処理により変更される確率レベルを記憶するための第2記憶手段とを備えることを特徴とする遊技機ス1。
遊技機ス1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。また、この遊技機は、始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与するものであり、所定の判定において所定の結果となる確率が変更処理実行手段により実行される処理にて、複数のレベルの中で変更される。その変更処理実行手段による処理により確率レベルが変更される場合に、元の確率レベルが第1記憶手段に記憶され、変更処理実行手段による処理により変更される確率レベルは第2記憶手段に記憶される。これにより、元の確率レベルが第1記憶手段に記憶され、確率レベルの変更は第2記憶手段を用いて行われるので、変更処理実行手段による処理の実行中に処理が停止した場合に、第1記憶手段に記憶された元の確率レベルから、確率レベルの変更をやり直すことができる。よって、安心して確率レベルの変更を行うことができるので、確率の変更を好適に行うことが可能な遊技機を提供できるという効果がある。
遊技機ス1において、
前記第1記憶手段は、電源が断される間も前記元の確率レベルを記憶し続けることを特徴とする遊技機ス2。
遊技機ス2によれば、遊技機ス1の奏する効果に加えて次の効果を奏する。即ち、第1記憶手段に記憶された元の確率レベルは、電源が断される間も保持され続けるので、変更処理実行手段による処理の実行中に電源が断された場合であっても、電源投入後に第1記憶手段に記憶された元の確率レベルから、確率レベルの変更をやり直すことができる。よって、安心して確率レベルの変更を行うことができるので、確率の変更を好適に行うことが可能な遊技機を提供できるという効果がある。
<セ群>
複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備え、
始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与する遊技機であって、
前記所定の判定において所定の結果となる確率を複数のレベルの中で変更する処理を実行する変更処理実行手段と、
電源が投入された場合に所定の条件が成立していることを条件として、前記変更処理実行手段による処理を実行する立ち上げ手段と、を備え、
該立ち上げ手段は、前回電源が断されたときに前記変更処理実行手段による処理が実行中である場合には、電源が投入された場合に前記所定の条件とは異なる第2の所定の条件が成立した場合であっても、前記変更処理実行手段による処理を実行するものであり、
前記所定の条件は、第1操作手段が第1状態とされることを含み、
前記第2の所定の条件は、第1操作手段が第1状態とは異なる第2状態とされることを含み、
前記変更処理実行手段は、前記第1操作手段が前記第1状態から前記第2状態へと変化されたことを検出する検出手段を備え、該検出手段により、前記第1操作手段の前記第1状態から前記第2状態への変化が検出された場合に、前記変更された確率レベルを確定するものであることを特徴とする遊技機セ1。
遊技機セ1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。また、この遊技機は、始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与するものであり、所定の判定において所定の結果となる確率が変更処理実行手段により実行される処理にて、複数のレベルの中で変更される。この変更処理実行手段による処理は、電源が投入された場合に所定の条件が成立していることを条件として、立ち上げ手段により実行される。また、前回電源が断されたときに変更処理実行手段による処理が実行中である場合には、電源が投入された場合に所定の条件とは異なる第2の所定の条件が成立した場合であっても、立ち上げ手段によって変更処理実行手段による処理が実行される。これにより、前回電源が断されたときに変更処理実行手段による処理が実行中である場合には、そのあとの電源投入時に、第2の所定の条件を成立させた場合であっても確率レベルの変更を行うことができるので、安心して確率レベルの変更を行うことができる。よって、確率の変更を好適に行うことが可能な遊技機を提供できるという効果がある。また所定の条件には、第1操作手段が第1状態とされることを含み、第2の所定の条件は、第1操作手段が第1状態とは異なる第2状態とされることを含んでいる。そして、変更処理実行手段は、第1操作手段が第1状態から第2状態へと変化されたことを検出する検出手段を有しており、該検出手段により、第1操作手段の第1状態から第2状態への変化が検出されると、変更された確率レベルが確定される。ここで、第2の所定の条件に成立によって変更処理実行手段が実行されたとしても、変更処理実行手段は、第1操作手段が第2状態となっていることを判断して変更された確率レベルを確定するのではなく、検出手段により、第1操作手段の第1状態から第2状態への変化が検出されたことを契機として変更された確率レベルが確定される。よって、第2の所定の条件に成立によって変更処理実行手段が実行されたとしても、確実に確率レベルの変更を行うことができるという効果がある。
遊技機セ1において、
前記第1操作手段は、キーであることを特徴とする遊技機セ2。
遊技機セ2によれば、遊技機セ1の奏する効果に加えて、第1操作手段は、キーであるので、キーを第1状態から第2状態へ遷移させるだけで、容易に、確率レベルを確定させることができるという効果がある。
<ソ群>
複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備え、
始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与する遊技機であって、
前記所定の判定において所定の結果となる確率を複数のレベルの中で変更する処理を実行する変更処理実行手段と、
電源が投入された場合に所定の条件が成立していることを条件として、前記変更処理実行手段による処理を実行する立ち上げ手段と、を備え、
該立ち上げ手段は、前回電源が断されたときに前記変更処理実行手段による処理が実行中である場合において、電源が投入されたときに前記所定の条件とは異なる第2の所定の条件が成立している場合には、無限ループ状態とすることを特徴とする遊技機ソ1。
遊技機ソ1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。また、この遊技機は、始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与するものであり、所定の判定において所定の結果となる確率が変更処理実行手段により実行される処理にて、複数のレベルの中で変更される。この変更処理実行手段による処理は、電源が投入された場合に所定の条件が成立していることを条件として、立ち上げ手段により実行される。また、前回電源が断されたときに変更処理実行手段による処理が実行中である場合において、電源が投入されたときに所定の条件とは異なる第2の所定の条件が成立している場合には、無限ループ状態とされる。これにより、所定の条件を成立させて電源を投入するように仕向け、立ち上げ処理にて、変更処理実行手段による処理を実行させることで、確率レベルの変更を行うことができるので、安心して確率レベルの変更を行うことができる。よって、確率の変更を好適に行うことが可能な遊技機を提供できるという効果がある。
遊技機ソ1において、
前記立ち上げ手段は、前記無限ループ状態とする場合に前記所定の条件を成立させて電源を投入するよう指示するための報知を行う報知手段を備えることを特徴とする遊技機ソ2。
遊技機ソ2によれば、遊技機ソ1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、立ち上げ手段により無限ループ状態とされる場合に、所定の条件を成立させて電源を投入するよう指示するための報知が報知手段によって行われる。これにより、所定の条件を成立させて電源を投入すればよいことを容易に把握させることができるという効果がある。
<タ群>
複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備え、
始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与する遊技機であって、
前記所定の判定において所定の結果となる確率を複数のレベルの中で変更する処理を実行する変更処理実行手段と、
設定されている前記確率レベルの確認を可能とする処理を実行する確認処理実行手段と、
電源が投入された場合に所定の条件が成立していることを条件として、前記変更処理実行手段による処理を実行し、電源が投入された場合に前記所定の条件とは異なる第2の所定の条件が成立していることを条件として、前記確認処理実行手段による処理を実行する立ち上げ手段と、を備え、
該立ち上げ手段は、
前回電源が断されたときに前記変更処理実行手段による処理が実行中である場合には、電源が投入された場合に前記第2の所定の条件が成立している場合であっても、前記変更処理実行手段による処理を実行し、
前回電源が断されたときに前記変更処理実行手段による処理が実行中である場合において、電源が投入されたときに前記所定の条件と前記第2の所定の条件とは異なる第3の所定の条件が成立している場合には、無限ループ状態とすることを特徴とする遊技機タ1。
遊技機タ1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。また、この遊技機は、始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与するものであり、所定の判定において所定の結果となる確率が変更処理実行手段により実行される処理にて、複数のレベルの中で変更される。また、設定されている確率レベルは、確認処理実行手段により実行される処理にて確認可能となる。ここで、変更処理実行手段による処理は、電源が投入された場合に所定の条件が成立していることを条件として、また、確認処理実行手段による処理は、電源が投入された場合に所定の条件とは異なる第2の所定の条件が成立していることを条件として、立ち上げ手段により実行される。そして、前回電源が断されたときに変更処理実行手段による処理が実行中である場合には、電源が投入された場合に第2の所定の条件が成立している場合であっても、立ち上げ手段によって変更処理実行手段による処理が実行される。これにより、前回電源が断されたときに変更処理実行手段による処理が実行中である場合には、たとえ、第2の所定の条件を成立させて電源を投入したとしても、必ず確率レベルの変更を行うことができるので、安心して確率レベルの変更を行うことができる。よって、確率の変更を好適に行うことが可能な遊技機を提供できるという効果がある。また、前回電源が断されたときに変更処理実行手段による処理が実行中である場合において、電源が投入されたときに所定の条件と第2の所定の条件とは異なる第3の所定の条件が成立している場合には、無限ループ状態とされる。これにより、所定の条件を成立させて電源を投入するように仕向け、立ち上げ処理にて、変更処理実行手段による処理を実行させることで、確率レベルの変更を行うことができるので、安心して確率レベルの変更を行うことができる。よって、確率の変更を好適に行うことが可能な遊技機を提供できるという効果がある。
遊技機タ1において、
前記立ち上げ手段は、前記無限ループ状態とする場合に前記所定の条件又は前記第2の所定の条件を成立させて電源を投入するよう指示するための報知を行う報知手段を備えることを特徴とする遊技機タ2。
遊技機タ2によれば、遊技機タ1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、立ち上げ手段により無限ループ状態とされる場合に、所定の条件又は第2の所定の条件を成立させて電源を投入するよう指示するための報知が報知手段によって行われる。これにより、所定の条件又は第2の所定の条件を成立させて電源を投入すればよいことを容易に把握させることができるという効果がある。
<チ群>
複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備え、
始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与する遊技機であって、
前記所定の判定において所定の結果となる確率を複数のレベルの中で変更する処理を実行する変更処理実行手段と、
電源が投入された場合に所定の条件が成立していることを条件として、前記変更処理実行手段による処理を実行する立ち上げ手段と、を備え、
前記所定の条件は、第1操作手段が第1状態とされることを含み、
該変更処理実行手段は、前記第1操作手段が第2状態から第1状態へと変化されることを検知する検知手段を備え、前記第1操作手段の前記第2状態から前記第1状態への変化が検出された場合に、前記確率レベルの変更を行うものであり、
前記遊技機は、
前回の前記第1操作手段の状態を記憶するための記憶手段を備え、
前記検知手段は、前記記憶手段に記憶された前回の第1操作手段の状態と、そのときの第1操作手段の状態とを参照して、前記第1操作手段が第2状態から第1状態へと変化されたか否かを検知するものであり、
前記記憶手段は、電源が投入されてから初めて前記検知手段による検知が行われるまでの間に、前回の第1操作手段の状態として第1状態が記憶されることを特徴とする遊技機チ1。
遊技機チ1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。また、この遊技機は、始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与するものであり、所定の判定において所定の結果となる確率が変更処理実行手段により実行される処理にて、複数のレベルの中で変更される。この変更処理実行手段による処理は、電源が投入された場合に所定の条件が成立していることを条件として、立ち上げ手段により実行される。ここで、所定の条件には、第1操作手段が第1状態とされることを含んでいる。そして、変更処理実行手段は、第1操作手段が第2状態から第1状態へと変化されたことを検出する検出手段を有しており、該検出手段により、第1操作手段の第2状態から第1状態への変化が検出されると、確率のレベルが変更される。一方、前回の第1操作手段の状態が記憶手段に記憶され、検知手段は、記憶手段に記憶された前回の第1操作手段の状態と、そのときの第1操作手段の状態とを参照して、第1操作手段が第2状態から第1状態へと変化されたか否かを検知する。そして、記憶手段には、電源が投入されてから初めて検知手段による検知が行われるまでの間に、前回の第1操作手段の状態として第1状態が記憶される。これにより、電源投入時において所定の条件を成立させるために第1操作手段が第1状態とされ、初めて検知手段による検知が行われるまでその第1操作手段が第1状態を継続されていた場合であっても、記憶手段には、電源が投入されてから初めて検知手段による検知が行われるまでの間に、前回の第1操作手段の状態として第1状態が記憶されているので、その初めて行われる検知手段の検知において、第1操作手段が第2状態から第1状態へと変化されたと検知されることを抑制できる。よって、所定の条件を成立させるために第1操作手段を第1状態としても、それに基づいて誤って確率レベルが変更されることを抑制できるので、確率の変更を好適に行うことが可能な遊技機を提供できるという効果がある。
遊技機チ1において、
前記記憶手段は、遊技の制御に使用する情報を記憶し、電源断される間も情報を保持可能なものであり、
前記第1操作手段は、前記第1状態とされたときに前記記憶手段に記憶された情報の消去を指示するものであることを特徴とする遊技機チ2。
遊技機チ2によれば、遊技機チ1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、記憶手段は、遊技の制御に使用する情報を記憶し、電源断される間も情報を保持可能なものであり、第1操作手段は、第1状態とされたときに記憶手段に記憶された情報の消去を指示するものである。これにより、記憶手段に記憶された情報の消去を指示する第1操作手段を用いて、確率レベルの変更も行えるので、確率レベルの変更を行うための専用の操作手段を設けることなく、記憶手段に記憶された情報の消去を指示する第1操作手段を用いて、確率レベルの変更も行うことができるという効果がある。
<ツ群>
複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備え、
始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与する遊技機であって、
前記所定の判定において所定の結果となる確率を複数のレベルの中で変更する処理を実行する変更処理実行手段と、
電源が投入された場合に所定の条件が成立していることを条件として、前記変更処理実行手段による処理を実行する立ち上げ手段と、
遊技の制御に使用する情報を記憶し、電源断される間も情報を保持可能な記憶手段と、を備え、
前記立ち上げ手段は、前記記憶手段に記憶された情報に異常があると判断される場合は、無限ループ状態とし、
前記遊技機は、
前記無限ループ状態にある場合も、電源断の監視を行う処理を実行する手段を備えることを特徴とする遊技機ツ1。
遊技機ツ1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。また、この遊技機は、始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与するものであり、所定の判定において所定の結果となる確率が変更処理実行手段により実行される処理にて、複数のレベルの中で変更される。この変更処理実行手段による処理は、電源が投入された場合に所定の条件が成立していることを条件として、立ち上げ手段により実行される。また、遊技の制御に使用する情報は、記憶手段に記憶され、電源断される間も情報を保持される。ここで、立ち上げ手段において、記憶手段に記憶された情報に異常があると判断される場合は、無限ループ状態とされる。これにより、電源断前に変更された確率レベルが正しく保持されなかったがために、異常な確率レベルで遊技が行われることを抑制できる。よって、確率の変更を好適に行うことが可能な遊技機を提供できるという効果がある。一方、無限ループ状態にある場合も、電源断の監視を行う処理は実行される。これにより、電源断に係る処理を正しく行うことで、遊技機の動作がこれ以上おかしくなることを抑制できるという効果がある。
遊技機ツ1において、
前記無限ループ状態にある場合も、前記所定の判定に用いる乱数の更新処理を実行する手段を備えることを特徴とする遊技機ツ2。
遊技機ツ2によれば、遊技機ツ1の奏する効果に加えて次の効果を奏する。即ち、無限ループ状態にある場合も、所定の判定に用いる乱数の更新処理は実行される。これにより、電源が投入され続けている限り、乱数の更新処理を継続できるという効果がある。
遊技機ツ1又はツ2において、
前記立ち上げ手段は、前記無限ループ状態とする場合に前記所定の条件を成立させて電源を投入するよう指示するための報知を行う報知手段を備えることを特徴とする遊技機ツ3。
遊技機ツ3によれば、遊技機ツ1又はツ2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、立ち上げ手段により無限ループ状態とされる場合に、所定の条件を成立させて電源を投入するよう指示するための報知が報知手段によって行われる。これにより、所定の条件を成立させて電源を投入するよう仕向けることができるという効果がある。
<テ群>
複数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備え、
始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与する遊技機であって、
前記所定の判定において所定の結果となる確率を複数のレベルの中で変更する処理を実行する変更処理実行手段と、
電源が投入された場合に所定の条件が成立していることを条件として、前記変更処理実行手段による処理を実行する立ち上げ手段と、を備え、
前記立ち上げ手段は、所定の状態にあると判断される場合は遊技に係る制御を非実行とするための処理を行い、外部装置に対してその旨を通知する手段を備えることを特徴とする遊技機テ1。
遊技機テ1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。また、この遊技機は、始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与するものであり、所定の判定において所定の結果となる確率が変更処理実行手段により実行される処理にて、複数のレベルの中で変更される。この変更処理実行手段による処理は、電源が投入された場合に所定の条件が成立していることを条件として、立ち上げ手段により実行される。ここで、立ち上げ手段において、所定の状態にあると判断される場合は遊技に係る制御を非実行とするための処理が行われ、外部装置に対してその旨が通知される。これにより、遊技機が所定の状態にあることにより、異常な確率レベルで遊技が行われることを抑制できる。よって、確率の変更を好適に行うことが可能な遊技機を提供できるという効果がある。一方、外部装置に対してその旨が通知されるので、ホール関係者等は、それに対する何らかの対応を行うことができるという効果がある。
遊技機テ1において、
前記所定の状態は、前回電源が断されたときに前記変更処理実行手段による処理が実行中である場合において、電源が投入されたときに前記所定の条件とは異なる第2の所定の条件が成立している状態であることを特徴とする遊技機テ2。
遊技機テ2によれば、遊技機テ1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前回電源が断されたときに変更処理実行手段による処理が実行中である場合において、電源が投入されたときに所定の条件とは異なる第2の所定の条件が成立している場合には、遊技に係る制御を非実行とするための処理が行われ、外部装置に対してその旨が通知される。これにより、前回電源が断されたときに変更処理実行手段による処理が実行中である場合において、電源が投入されたときに所定の条件とは異なる第2の所定の条件が成立している場合には、所定の条件を成立させて電源を投入するように仕向けることができるという効果がある。
遊技機テ1又はテ2において、
遊技の制御に使用する情報を記憶し、電源断される間も情報を保持可能な記憶手段と、を備え、
前記所定の状態は、前記記憶手段に記憶された情報に異常がある状態であることを特徴とする遊技機テ3。
遊技機テ3によれば、遊技機テ1又はテ2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技の制御に使用する情報は、記憶手段に記憶され、電源断される間も情報を保持される。そして、記憶手段に記憶された情報に異常があると判断される場合は、遊技に係る制御を非実行とするための処理が行われ、外部装置に対してその旨が通知される。これにより、前回電源が断されたときに変更処理実行手段による処理が実行中である場合において、記憶手段に記憶された情報に異常があると判断される場合には、それに対する何らかの対応を行うように仕向けることができるという効果がある。
<ト群>
数の入賞口が設けられた遊技領域と、
遊技媒体を前記遊技領域へ発射するための発射手段と、
前記入賞口毎に設けられ、対応する入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが前記入賞検出手段により検出された場合に、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体を払い出す払出手段と、を備え、
始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与する遊技機であって、
前記所定の判定において所定の結果となる確率を複数のレベルの中で変更する処理を実行する変更処理実行手段と、
設定されている前記確率レベルの確認を可能とする処理を実行する確認処理実行手段と、
電源が投入された場合に所定の条件が成立していることを条件として、前記変更処理実行手段による処理を実行し、電源が投入された場合に前記所定の条件とは異なる第2の所定の条件が成立していることを条件として、前記確認処理実行手段による処理を実行する立ち上げ手段と、
所定時間毎に発生する割込みに基づいて、少なくとも電源が断されたか否かを監視する処理を行う割込処理手段と、
前記変更処理実行手段による処理が実行される間、及び、前記確認処理実行手段による処理が実行される間、前記割込みを許可する割込許可手段と、を備えることを特徴とする遊技機ト1。
遊技機ト1によれば、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体が発射手段により発射される。各入賞口にはそれぞれ、遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段が設けられている。そして、発射手段により発射された遊技媒体が、いずれかの入賞口に入賞したことが入賞検出手段により検出されると、その遊技媒体の入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が払出手段により払い出される。また、この遊技機は、始動条件の成立を契機として所定の判定を行い、その判定が所定の結果であった場合に遊技者に対して所定の遊技価値を付与するものであり、所定の判定において所定の結果となる確率が変更処理実行手段により実行される処理にて、複数のレベルの中で変更される。また、設定されている確率レベルは、確認処理実行手段により実行される処理にて確認可能となる。ここで、変更処理実行手段による処理は、電源が投入された場合に所定の条件が成立していることを条件として、また、確認処理実行手段による処理は、電源が投入された場合に所定の条件とは異なる第2の所定の条件が成立していることを条件として、立ち上げ手段により実行される。また、所定時間毎に発生する割込みに基づいて、少なくとも電源が断されたか否かを監視する処理が、割込処理手段により行われる。そして、変更処理実行手段による処理が実行される間、及び、確認処理実行手段による処理が実行される間、割込許可手段によって、前記割込みが許可される。これにより、変更処理実行手段による処理が実行される間、及び、確認処理実行手段による処理が実行される間、電源が断されたか否かが監視でき、電源が断された場合に電源断に係る処理を実行できる。よって、再び電源が投入された場合に、変更処理実行手段による処理が実行される間、又は、確認処理実行手段による処理が実行される間に電源が断された状況に対応する処理を実行することができる。よって、確率の変更を好適に行うことが可能な遊技機を提供できるという効果がある。
遊技機ト1において、
前記変更処理実行手段による処理が終了し、又は、前記確認処理実行手段による処理が終了する場合に、前記割込みを禁止する割込禁止手段を備えることを特徴とする遊技機ト2。
遊技機ト2によれば、遊技機ト1の奏する効果に加えて次の効果を奏する。即ち、変更処理実行手段による処理が終了し、又は、確認処理実行手段による処理が終了する場合に、割込禁止手段によって前記割込みが禁止される。よって、立ち上げ手段において、不必要に割込処理手段による割込処理が実行されることを抑制できるという効果がある。
<壱群:内枠閉鎖時に設定キーをカバーする保護カバー>
従来、遊技機の裏面側に設けられた制御装置に、遊技結果に応じて遊技者に付与される遊技価値の内容(当たり確率及び/又は当たり種別等。以下、「設定内容」と称する。)を設定変更可能な設定手段を設け、ホール関係者等により該設定手段を操作することに基づいて、遊技機の設定内容を複数段階(例えば、設定値「1」〜「6」の6段階)に変更可能に構成されている。
この設定手段は、支持体に対して開閉体を閉鎖している場合において、遊技機裏面方向に露出するように設けられ、ホール関係者等により開閉体の施錠が解除されて該開閉体が支持体に対して回動されたとき、支持体の回動に伴って設定手段が遊技機の前面方向に対して露出するように構成されている。このように構成することで、ホール関係者が遊技機の設定内容の変更を行いたい場合に、開閉体を回動させることで、設定変更用の鍵を直ちに設定手段に差し込むことが可能となり、該遊技機の設定変更作業を迅速に行えるように構成されている。
また、ホールには、閉鎖された所定の空間に球の自動供給装置等を内蔵した島設備が設けられ、該島設備の長辺方向両面側に遊技機の支持体を取り付けることで、島設備に複数の遊技機を設置可能に構成されている。そして、ホール関係者等は、ホールの営業時間外において、島設備に設置された各遊技機の開閉体と支持体との施錠を解除して、支持体(島設備)に対して開閉体を開放し、各遊技機の設定変更作業やメンテナンス作業を行う。
しかしながら、設定手段が遊技機裏面側に露出するように構成されていると、例えば、遊技機をホールの島設備の1の長辺側に設置した状況において、当該遊技機が設置されている長辺側ではない他方の長辺側(即ち、当該遊技機の背面側)に設置されている他の遊技機の開閉体が何らかの理由(例えば、不正行為等)によって開放されてしまうと、当該遊技機の裏面側に露出するように設けられた設定手段を直接的に操作可能となってしまう。その結果、当該遊技機の開閉体が開放されていない状況であっても、当該遊技機の背面側の遊技機が開放されることで当該遊技機の設定手段を直接操作可能となり、該設定手段を不正に操作されることで設定内容が変更され、ホールに不測の不利益を生じさせるおそれがある。
ここで、スロットマシンのように、遊技機の背面側全体を筐体構造で覆い、制御装置のの設定手段に対する遊技機の裏面側からの不正行為を防止する構造も考えれるが、パチンコ機等の遊技機は、スロットマシンと異なり、遊技球の補給を島設備の上方側から行う必要があると共に、排出球(アウト球)の排出を行う必要がある。よって、該遊技機の裏面側を筐体構造で覆ってしまうと、遊技球の補給及び排出に関する煩雑な構造が必要となってしまい、筐体構造と、補給及び排出構造とにより製造コストが増加してしまうおそれがある。
また、島設備において、遊技機の左側に隣接して配置されるカードサンド装置との配線接続や、電源との接続配線を考慮した場合、遊技機の裏面構造、特に、遊技機裏面視右側(正面視左側)の構造は、ある程度開放されるように構成されて、上記装置等と簡易に配線接続される構造が望ましい。
壱群の発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技機のセキュリティ性能の向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
支持体(例えば、外枠11)に対して開閉可能に支持される開閉体(例えば、内枠12)と、
該開閉体と前記支持体とを施錠する施錠装置(例えば、シリンダ錠20)と、
前記開閉体に搭載されて、遊技球が入球可能な入球手段(例えば、第1始動口64a)が設けられた遊技領域を有する遊技体(例えば、遊技盤13)と、
前記遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
該発射手段により発射された遊技球が前記入球手段に入球したことに基づいて抽選情報を取得する抽選情報取得手段(例えば、保留球格納エリア203B)と、
前記抽選情報取得手段により取得された前記抽選情報を判定する判定手段(例えば、変動開始処理(S307))と、
該判定手段によって特定判定結果が導出されたことに基づいて、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、大開放口開閉処理(S103))と、を備えた遊技機において、
前記判定手段による前記特定判定結果が導出される確率を設定変更可能な設定手段(例えば、設定キー501)、を備え、
前記支持体は、
前記施錠装置によって前記開閉体が前記支持体に施錠されている場合に、前記設定手段を操作困難にする一方、前記開閉体が前記支持体から開放されている場合に、前記設定手段を操作可能にする保護手段(例えば、保護カバー部材140)、を備えていることを特徴とする遊技機壱0。
遊技機壱0によれば、開閉体が支持体に対して開閉可能に支持され、施錠装置により、開閉体と支持体とが施錠される。そして、遊技体が開閉体に搭載され、該遊技体に遊技球が入球可能な入球手段が設けられた遊技領域が形成される。また、発射手段により、遊技領域に向けて遊技球が発射され、発射手段により発射された遊技球が入球手段に入球したことに基づいて、抽選情報取得手段により抽選情報が取得される。そして、判定手段により、抽選情報取得手段によって取得された抽選情報が判定され、判定手段によって特定判定結果が導出されたことに基づいて、遊技価値付与手段により、遊技者に所定の遊技価値が付与される。ここで、設定手段により、判定手段による特定判定結果が導出される確率が設定変更可能に構成される。そして、支持体に設けられた保護手段により、施錠装置によって開閉体が支持体に施錠されている場合に、設定手段を操作困難にする一方、開閉体が支持体から開放されている場合に、設定手段が操作可能に構成される。これにより、開閉体が支持体から開放されている場合は、設定手段を容易に操作可能に構成しつつ、開閉体が支持体に施錠されている場合には、保護手段によって設定手段を操作困難にすることができる。よって、開閉体が支持体に対して施錠されている場合の遊技機裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
遊技機壱0において、
前記支持体は、
複数の板体を組み合わせて形成し、
前記保護手段は、
前記板体のいずれか1つ(例えば、右側板11d)に片持ち梁状に取り付けられることを特徴とする遊技機壱1。
遊技機壱1によれば、遊技機壱0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、複数の板体を組み合わせて支持体が形成され、保護手段が片持ち梁状に板体のいずれか1つに取り付けられる。これにより、簡易な構造で設定手段に対する不正行為を防止することができ、安価に遊技機裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
なお、「片持ち梁状」とは、保護手段の一端が固定され、他端が固定されずに自由な状態にある梁状のことである。
遊技機壱0又は壱1において、
遊技の制御を行う制御手段(例えば、主制御装置110)と、
該制御手段を収納する収納手段(例えば、基板ボックス100)と、を備え、
前記設定手段は、
前記制御手段に設けられ、
前記収納手段は、
前記設定手段が位置する設定部(例えば、設定部100d)と、
該設定部から前記設定手段の一部を前記収納手段の外側に向けて露出する露出部(例えば、設定部100dにおける設定キー501の鍵孔が露出する部分)と、
該露出部を前記収納手段の最表面側より前記制御手段側へ凹ませる凹部(例えば、設定部側壁100e及び設定部底面100f)と、を備え、
前記保護手段は、
前記開閉体が前記支持体に対して施錠されている場合に、前記凹部に入り込む突出部(例えば、カバー側突部172)、を備えていることを特徴とする遊技機壱2。
遊技機壱2によれば、遊技機壱0又は壱1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、制御手段により、遊技の制御が行われ、収納手段により、制御手段が収納され、制御手段に設定手段が設けられる。ここで、収納手段に設けられた設定部に設定手段が位置し、露出部により、設定部から設定手段の一部が収納手段の外側に向けて露出され、凹部により、露出部が収納手段の最表面側より制御手段側へ凹んだ位置に形成される。そして、開閉体が支持体に対して施錠されている場合に、保護手段に設けられた突出部が、凹部に入り込むように構成される。これにより、開閉体が支持体に対して施錠されている場合に、収納手段の凹部に保護手段の突出部が入り込み、収納手段から露出している設定手段が突出部により覆われることで、開閉体の施錠時において遊技機裏面側から設定手段に対してアクセスし難くすることができる。よって、簡易な構造で設定手段に対する不正行為を防止することができ、安価に遊技機裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
遊技機壱2において、
前記突出部は、
前記設定手段を囲繞して閉塞するように形成されることを特徴とする遊技機壱3。
遊技機壱3によれば、遊技機壱2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、突出部により、設定手段が囲繞して閉塞される。これにより、開閉体が支持体に対して施錠されている場合に、収納手段の凹部に保護手段の突出部が入り込み、収納手段から露出している設定手段を囲繞して閉塞するように突出部で覆うことで、開閉体の施錠時において遊技機裏面側から設定手段全体に対してアクセスし難くすることができる。よって、簡易な構造で設定手段に対する不正行為を防止することができ、安価に遊技機裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
遊技機壱2又は壱3において、
前記凹部は、
前記収納手段の最表面から凹んで形成される凹部側壁(例えば、設定部側壁100e)と、
該凹部側壁から延設され、前記凹部の底面を構成すると共に、その一部に前記露出部が形成された凹部底面(設定部底面100f)と、
該凹部底面から前記保護手段側に向けて前記露出部を取り囲むようにロ字状に突出する凹部側突出部(例えば、ケース側突部100g)、を備え、
前記突出部は、
前記開閉体が前記支持体に対して施錠されている場合に、前記凹部側壁と前記凹部側突出部とで形成される空間に入り込むことを特徴とする遊技機壱4。
遊技機壱4によれば、遊技機壱2又は壱3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、凹部の凹部側壁が、収納手段の最表面から凹んで形成され、同じく凹部部の凹部底面が、凹部側壁から延設され、凹部の底面を構成すると共に、その一部に露出部が形成され、同じく凹部の凹部側突出部が、凹部底面から保護手段側に向けて露出部を取り囲むようにロ字状に突出される。そして、開閉体が支持体に対して施錠されている場合に、凹部側壁と凹部側突出部とで形成される空間に突出部が入り込むように構成される。これにより、開閉体の閉鎖時に、設定手段の配設部分が、収納手段の凹部側突出部によって閉塞されることで設定手段へアクセス困難にすると共に、更に、収納手段の凹部壁部と保護手段の突出部とにより設定手段へのアクセスを困難にする。このように構成することで、設定手段の防犯性が高まり、針金等が入り込む余地がなくなるので、設定手段に対する不正行為を防止することができる、という効果がある。
遊技機壱2から壱4のいずれかにおいて、
前記保護手段は、
前記板体に取り付けられる取付部(例えば、カバー取付部150)と、
該取付部から遊技機裏面側に延設形成される起立部(例えば、起立部160)と、
該起立部から前記設定手段側に延設形成されて、前記突出部が形成されたカバー部(例えば、カバー部170)と、を備え、
前記起立部は、
前記保護手段に対して衝撃が加わった場合に、該衝撃に基づいて撓むことが可能な撓み部(例えば、湾曲部154)、を備えていることを特徴とする遊技機壱5。
遊技機壱5によれば、遊技機壱2から壱4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、取付部により保護手段が板体に取り付けられ、取付部から遊技機裏面側に起立部が延設形成され、起立部から設定手段側にカバー部が延設形成されて、そのカバー部に突出部が形成されている。そして、起立部に設けられた撓み部により、保護手段に対して衝撃が加わった場合に、該衝撃に基づいて撓むことが可能に構成される。これにより、開閉体の閉鎖時に、閉鎖時の勢いによって収納手段等が保護手段に接触して衝撃が加わった場合であっても、撓み部が撓んで上記衝撃を吸収することで、保護手段が破損することを防止することができる、という効果がある。
遊技機壱5において、
前記カバー部は、
少なくとも該カバー部の外形に沿って、遊技機裏面側に突出する後方突出リブ(例えば、カバー外側リブ174)、を備えていることを特徴とする遊技機壱6。
遊技機壱6によれば、遊技機壱5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、カバー部の後方突出リブが、少なくともカバー部の外形に沿って、遊技機裏面側に突出される。これにより、後方突出リブにより、カバー部の剛性を高めると共に、遊技機の裏面から針金による不正行為が行われた場合に、該針金がカバー部の裏面側から該カバー部の上方又は下方へ向けて伝ってきたときに、針金が後方突出リブとぶつかることで、針金の侵入を防止することができる、という効果がある。
遊技機壱6において、
前記後方突出リブは、
前記設定手段の遊技機裏面側に設けられることを特徴とする遊技機壱7。
遊技機壱7によれば、遊技機壱6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、設定手段の遊技機裏面側に後方突出リブが設けられる。これにより、設定手段に対応する位置のカバー部に後方突出リブを形成することで、カバー部に対して穴等を穿設し難くすることができ、遊技機の裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
遊技機壱5から壱7において、
前記起立部は、
少なくとも該起立部の外形に沿って、遊技機側方側に突出する側方突出リブ(例えば、上部外側カバー部162B又は下部外側カバー部163B)、を備えていることを特徴とする遊技機壱8。
遊技機壱8によれば、遊技機壱5から壱7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、起立部の側方突出リブが、少なくとも起立部の外形に沿って、遊技機側方側に突出される。これにより、側方突出リブにより、起立部の剛性を高めると共に、遊技機の側方から針金による不正行為が行われた場合に、該針金が起立部の側面側から該起立部の上方又は下方へ向けて伝ってきたときに、針金が側方突出リブとぶつかることで、針金の侵入を防止することができる、という効果がある。
遊技機壱5から壱8において、
前記制御手段は、
遊技機の中央部分より下方側に配設され、
前記起立部および前記カバー部は、
前記起立部および前記カバー部の上部から遊技機内部側に向けて延設形成された上部内側カバー部(例えば、上部内側カバー部162a)と、
前記起立部および前記カバー部の下部から遊技機内部側に向けて延設形成された下部内側カバー部(例えば、下部内側カバー部163a)と、を備え、
前記下部内側カバー部は、
前記上部内側カバー部より広い面積で形成されていることを特徴とする遊技機壱9。
遊技機壱9によれば、遊技機壱5から壱8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、制御手段が遊技機の中央部分より下方側に配設され、上部内側カバー部が、起立部および前記カバー部の上部から遊技機内部側に向けて延設形成され、下部内側カバー部が、起立部および前記カバー部の上部から遊技機内部側に向けて延設形成される。そして、下部内側カバー部の面積が、上部内側カバー部の面積より広く形成される。
従来、制御手段が遊技機の中央部分より下方側に配設されていることから、不正行為が行われる場合、遊技機の上方側からより下方側からの方が制御手段に対してアクセスし易いため、制御手段に対して不正行為を行う者は、多くの場合、遊技機裏面下部側から針金等を侵入させることで不正行為を行う。よって、上述した不正行為を防止するために、下部内側カバー部の面積を広く形成し、該下側保護カバー部によって、制御手段と保護手段との隙間を極力少なくすることができ、遊技機裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
遊技機壱0から壱9のいずれかにおいて、
前記保護手段は、
透明材料又は半透明材料で形成されることを特徴とする遊技機壱10。
遊技機壱10によれば、遊技機壱0から壱9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、保護手段が透明材料又は半透明材料で形成される。これにより、開閉体の閉鎖時に、透明又は半透明である保護手段を介して遊技機裏面側から変更手段を確認することが可能となり、変更手段に対する不正又は不具合を早期に発見することができる、という効果がある。
<弐群:制御手段を保護するカバーを裏面側から着脱不能に構成>
従来、遊技機の裏面側には、遊技の各種設定を行う設定手段が配設され、該設定手段が搭載された開閉体の閉鎖時には、遊技者が上記設定手段に接触することができないように構成されている。一方、ホール関係者は、ホールの営業時間外において、開閉体を開放して、各種メンテナンス作業や設定手段に対する設定作業を実行する(例えば、特許文献1(特開2015−024202号公報))。
しかしながら、このような遊技機に対して、開閉体の閉鎖時においても遊技機裏面側から設定手段に対して不正行為が行われるおそれがあり、この点について未だ改良の余地がある。
弐群の発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技機裏面側からの設定手段に対する不正行為を防止することができる遊技機を提供することを目的とする。
支持体(例えば、外枠11)に対して開閉可能に支持される開閉体(例えば、内枠12)と、
該開閉体と前記支持体とを施錠する施錠装置(例えば、シリンダ錠20)と、
前記開閉体に搭載されて、遊技の各種設定を行う設定手段(例えば、設定キー501)と、
該設定手段の遊技機裏面側を保護する保護手段(例えば、保護カバー部材140)と、
該保護手段を遊技機から脱着困難又は脱着不能にする脱着困難手段(例えば、右側板11dの内壁に保護カバー部材140の取付面151を当接させた状態で、右側板11dの外側から固定ビス11gを羅入)と、を備えていることを特徴とする遊技機弐0。
遊技機弐0によれば、支持体に対して開閉体が開閉可能に支持され、施錠装置により開閉体と支持体とが施錠され、開閉体に搭載された設定手段により、遊技の各種設定が行われる。そして、保護手段により、設定手段の遊技機裏面側が保護される。ここで、着脱困難手段により、保護手段を遊技機から着脱困難又は着脱不能に構成される。これにより、遊技の各種設定を行う設定手段の遊技機裏面側を保護する保護手段が、着脱困難手段によって遊技機から着脱困難又は着脱不能に構成され、設定手段に対する遊技機裏面側からの不正行為を防止することができる、という効果がある。
遊技機弐0において、
前記保護手段は、
前記支持体に取り付けられ、
前記着脱困難手段は、
前記施錠装置によって前記開閉体と前記支持体とを施錠している場合に、前記保護手段を前記支持体から着脱困難又は着脱不能に構成することを特徴とする遊技機弐1。
遊技機弐1によれば、遊技機弐0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、保護手段が支持体に取り付けられ、施錠装置によって開閉体と支持体とが施錠されている場合に、着脱困難手段により、保護手段を支持体から着脱困難又は着脱不能に構成される。
従来、遊技機が設置されるホールには、閉鎖された所定の空間に遊技球の自動供給装置等を内蔵した島設備が設けられ、該島設備の長辺方向両面側に遊技機の支持体を取り付けることで、島設備に複数の遊技機を設置可能に構成されている。そして、ホール関係者等は、ホールの営業時間外において、島設備に設置された各遊技機の開閉体と支持体との施錠を解除して、支持体(島設備)に対して開閉体を開放し、各遊技機の設定変更作業やメンテナンス作業を行う。
しかしながら、設定手段が遊技機裏面側に露出するように構成されていると、例えば、遊技機をホールの島設備の1の長辺側に設置した状況において、当該遊技機が設置されている長辺側ではない他方の長辺側(即ち、当該遊技機の背面側)に設置されている他の遊技機の開閉体が何らかの理由(例えば、不正行為等)によって開放されてしまうと、当該遊技機の裏面側に露出するように設けられた設定手段を直接的に操作可能となってしまう。その結果、当該遊技機の開閉体が開放されていない状況であっても、当該遊技機の背面側の遊技機が開放されることで当該遊技機の設定手段を直接操作可能となり、該設定手段を不正に操作されることで設定内容が変更され、ホールに不測の不利益を生じさせるおそれがある。
そこで、遊技機弐1によれば、保護手段が支持体に取り付けられ、施錠装置によって開閉体と支持体とが施錠されている場合に、着脱困難手段により、保護手段を支持体から着脱困難又は着脱不能に構成される。これにより、当該遊技機の裏面側の遊技機が不正に開放されたとしても、当該遊技機の裏面側に設けられた設定手段を保護手段によって保護し、開閉体の施錠時には、保護手段を遊技機裏面側から着脱困難又は着脱不能にして、設定手段に対する不正行為を防止することができる、という効果がある。
遊技機弐0又は弐1において、
前記保護手段は、
前記板体に対して取り付けられる取付部(例えば、取付面151)、を備え、
前記支持体は、
複数の板体(例えば、上板11a、下板11B、左側板11c及び右側板11d)を組み合わせて形成し、
前記板体は、
遊技機の側面に位置する側方部と、
該側方部の遊技機前方側において、遊技機の内側に向けて延設形成される前方部と、
前記側方部の遊技機後方側において、遊技機の内側に向けて延設形成される後方部と、を備え、
前記取付部は、
前記側方部の内壁側に取り付けられることを特徴とする遊技機弐2。
遊技機弐2によれば、遊技機弐0又は弐1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、保護手段の取付部により、保護手段が板体に対して取り付けられる。また、複数の板体を組み合わせて支持体が形成される。そして、板体に、遊技機の側面に位置する側方部と、側方部の遊技機前方側において、遊技機の内側に向けて延設形成される前方部と、側方部の遊技機後方側において、遊技機の内側に向けて延設形成された後方部と、が設けられる。そして、側方部の内壁に保護手段が取り付けられる。これにより、板体の前方部と側方部と後方部とで囲まれた部位の内壁に保護手段の取付部を取り付けることで、遊技機前方又は遊技機後方側から保護手段の取付部に対してアクセスし難くすることができる。よって、保護手段を遊技機裏面側から着脱困難又は着脱不能にして、設定手段に対する不正行為を防止することができる、という効果がある。
遊技機弐2において、
前記板体の一部又は全部は、
木材より硬度が高い金属材料(例えば、アルミ製)で形成されることを特徴とする遊技機弐3。
遊技機弐3によれば、遊技機弐2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、板体の一部又は全部が、木材より硬度が高い金属材料で形成される。これにより、木材より高度が高い金属材料で形成された板体の前方部と側方部と後方部とで囲まれた部位の内壁に保護手段の取付部を取り付けることで、遊技機前方又は遊技機後方側から保護手段の取付部に対してアクセスし難くすることができる。よって、保護手段を遊技機裏面側から着脱困難又は着脱不能にして、設定手段に対する不正行為を防止することができる、という効果がある。
遊技機弐2又は弐3において、
前記側方部は、
前記支持体に前記保護手段を固定可能な固定部材(例えば、固定ビス11g)を挿入可能な側方挿入孔(例えば、カバー上取付孔11e又はカバー下取付孔11f)、を備え、
前記取付部は、
前記側方挿入孔に対応して設けられ、前記固定部材を挿入可能な取付挿入孔(例えば、上部取付孔152又は下部取付孔153)、を備え、
前記固定部材は、
前記側方部の遊技機外側から前記側方挿入孔および前記取付挿入孔に挿入されることを特徴とする遊技機弐4。
遊技機弐4によれば、遊技機弐2又は弐3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、側方部に設けられた側方挿入孔に、支持体に保護手段を固定可能な固定部材が挿入可能に構成される。また、その側方挿入孔に対応して取付部に設けられた取付挿入孔により、固定部材が挿入可能に構成される。そして、固定部材が、側方部の遊技機外側から側方挿入孔および取付挿入孔に挿入される。
従来、遊技機の正面側から遊技機の裏面側に遊技者がアクセスできないように、ホールの島設備に対して遊技機が隙間なく設置される。また、島設備に設置された遊技機の側方には、遊技に使用する金額等を記憶したカードを挿入可能なカードサンド装置が併設されており、このカードサンド装置も遊技機と隙間が生じないように配設されている。
よって、遊技機の外側側方から固定部材を挿入して板体と保護手段とを固定し、その状態で島設備に遊技機を設置することで、固定部材が設置される部位に隙間が生じないようにすることができる。従って、保護手段を遊技機に固定している固定部材にアクセスできないようにして、保護手段を遊技機から着脱できないようにすることができ、遊技機裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
遊技機弐2から弐4のいずれかにおいて、
前記保護手段は、
前記取付部から遊技機後方側に延設される延設部(例えば、湾曲部154)、を備え、
該延設部は、
前記後方部の内壁形状に沿った(当接した)形状に形成されていることを特徴とする遊技機弐5。
遊技機弐5によれば、遊技機弐2から弐4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、保護手段に設けられた延設部が、取付部から遊技機後方側に延設され、その延設部の形状が、後方部の内壁形状に沿った(当接した)形状に形成される。これにより、遊技機裏面側から保護手段の取付部が板体の後方部によって覆われると共に、延設部が後方部の内壁形状に沿った(当接した)形状に形成されていることで、固定部材を取り付けている側方部と取付部との間に隙間が生じないようにすることができる。よって、保護手段を遊技機から着脱できないようにすることができ、遊技機裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
遊技機弐5において、
前記延設部は、
前記保護手段に衝撃が加えられた場合に、弾性変形可能な撓み部(例えば、湾曲部154が弾性力を有する樹脂製)、を備えていることを特徴とする遊技機弐6。
遊技機弐6によれば、遊技機弐5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、保護手段に衝撃が加えられた場合に、延設部の撓み部が弾性変形可能に構成される。これにより、例えば、開閉体の閉鎖時に、閉鎖時の勢いによって開閉体の一部が保護手段に接触して衝撃が加わった場合であっても、撓み部が弾性力により撓んで上記衝撃を吸収することで、保護手段が破損することを防止することができる、という効果がある。
遊技機弐0から弐6のいずれかにおいて、
前記開閉体に搭載されて、遊技球が入球可能な入球手段(例えば、第1始動口64a)が設けられた遊技領域を有する遊技体(例えば、遊技盤13)と、
前記遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
遊技の制御を行う制御手段(例えば、主制御装置110)と、を備え、
前記制御手段は、
該発射手段により発射された遊技球が前記入球手段に入球したことに基づいて抽選情報を取得する抽選情報取得手段(例えば、保留球格納エリア203B)と、
前記抽選情報取得手段により取得された前記抽選情報を判定する判定手段(例えば、変動開始処理(S307))と、
該判定手段によって特定判定結果が導出されたことに基づいて、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、大開放口開閉処理(S103))と、を備え、
前記設定手段は、
前記判定手段による前記特定判定結果が導出される確率を設定変更可能に構成されていることを特徴とする遊技機弐7。
遊技機弐7によれば、遊技機弐0から弐6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技体が開閉体に搭載され、該遊技体に遊技球が入球可能な入球手段が設けられた遊技領域が形成される。また、発射手段により、遊技領域に向けて遊技球が発射され、制御手段により遊技の制御が行われる。そして、発射手段により発射された遊技球が入球手段に入球したことに基づいて、制御手段に設けられた抽選情報取得手段により抽選情報が取得される。そして、同じく制御手段に設けられた判定手段により、抽選情報取得手段によって取得された抽選情報が判定され、判定手段によって特定判定結果が導出されたことに基づいて、制御手段に設けられた遊技価値付与手段により、遊技者に所定の遊技価値が付与される。ここで、設定手段により、判定手段による特定判定結果が導出される確率が設定変更可能に構成される。これにより、特定判定結果の確率を変更可能であって遊技の結果に影響を与える設定手段の遊技機裏面側を保護する保護手段が、着脱困難手段によって遊技機から着脱困難又は着脱不能に構成され、遊技機の設定内容が不正変更されるといった設定手段に対する遊技機裏面側からの不正行為を防止することができる、という効果がある。
遊技機弐0から弐7のいずれかにおいて、
前記保護手段は、
透明材料又は半透明材料で形成されることを特徴とする遊技機弐8。
遊技機弐8によれば、遊技機弐0から弐7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、保護手段が透明材料又は半透明材料で形成される。これにより、開閉体の閉鎖時に、透明又は半透明である保護手段を介して遊技機裏面側から変更手段を確認することが可能となり、変更手段に対する不正又は不具合を早期に発見することができる、という効果がある。
<参群:内枠の開放如何に関わらず、設定変更・設定確認可能>
従来、遊技機の裏面側に設けられた制御装置に、遊技結果に応じて遊技者に付与される遊技価値の内容(当たり確率及び/又は当たり種別等。以下、「設定内容」と称する。)を設定変更可能な設定手段を設け、ホール関係者等により該設定手段を操作することに基づいて、遊技機の設定内容を複数段階(例えば、設定値「1」〜「6」の6段階)に変更可能に構成されている。
このような遊技機では、セキュリティ性能の向上のため、設定手段を搭載した開閉体が支持体に閉鎖されている場合は設定不可と判定し、開閉体が支持体から開放されて、設定手段が遊技機前方から操作可能な状態となっていると判定された場合に、設定手段による設定を許可している。このように構成することで、開閉体が支持体に対して閉鎖されている状況では、遊技機裏面側からの不正行為によって設定手段が不正に操作された場合であっても、遊技機の設定変更できないようにすることができる(例えば、特許文献1(特開2015−024202号公報))。
しかしながら、開閉体の開放態様に基づいて遊技機の設定変更の可否を決定する場合、仮に、開閉体の開放を検知する開放検知手段が故障等によって開放状態を検知できないとき、開閉体が開放していることに基づいて可能となる設定変更ができなくなってしまう。従って、開閉体の開放検知手段の誤検知によって、遊技機の重要な遊技要素である設定変更等を行えず、ホールが想定している営業形態を実行できなくなるおそれがある。
参群の発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技機のセキュリティ性能の向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
支持体(例えば、外枠11)に対して開閉可能に支持される開閉体(例えば、内枠12)と、
該開閉体と前記支持体とを施錠する施錠装置(例えば、シリンダ錠20)と、
前記支持体に対する前記開閉体の開閉状態を検出する開閉検出手段(例えば、内枠開放スイッチ208g1)と、
前記施錠装置による前記開閉体と前記支持体との施錠が解除されて、前記開閉体が開放状態であるときに、遊技機前面側から操作可能となる第1操作手段(例えば、設定キー501)と、
前記第1操作手段が所定操作される場合に、遊技者に対する有利度を変更可能な変更可能状態に移行するか否かを判定する変更可否判定手段(例えば、立ち上げ処理のS4412:YES)と、を備え、
前記変更可否判定手段は、
前記開閉検出手段の検出結果を問わず、前記第1操作手段が前記所定操作される場合に、前記変更可能状態に移行する変更可能状態移行手段(例えば、立ち上げ処理のS4407:YES)、を備えていることを特徴とする遊技機参0。
遊技機参0によれば、開閉体が支持体に対して開閉可能に支持され、施錠装置により、開閉体と支持体とが施錠される。そして、開閉検出手段により、支持体に対する開閉体の開閉状態が検出される。また、施錠装置による開閉体と支持体との施錠が解除されて、開閉体が開放状態である場合に、第1操作手段が遊技機前面側から操作可能となる。そして、第1操作手段が所定操作される場合に、変更可否判定手段により、遊技者に対する有利度を変更可能な変更可能状態に移行するか否かが判定される。ここで、開閉検出手段の検出結果を問わず、第1操作手段が所定操作される場合に、変更可否判定手段に設けられた変更可能状態移行手段により、変更可能状態に移行される。即ち、変更可能状態に移行するための条件として、開閉検出手段の検出結果を判断することなく、第1操作手段に対する所定操作がされた場合に、変更可能状態に移行することができる。よって、仮に、開閉体の開放を検知する開放検知手段が故障等によって開放状態を検知できない場合であっても、遊技機の重要な遊技要素である設定変更を行うことができ、ホールが想定している営業形態を確実に実行することができる、という効果がある。
支持体(例えば、外枠11)に対して開閉可能に支持される開閉体(例えば、内枠12)と、
該開閉体と前記支持体とを施錠する施錠装置(例えば、シリンダ錠20)と、
前記支持体に対する前記開閉体の開閉状態を検出する開閉検出手段(例えば、内枠開放スイッチ208g1)と、
前記施錠装置による前記開閉体と前記支持体との施錠が解除されて、前記開閉体が開放状態であるときに、遊技機前面側から操作可能となる第1操作手段(例えば、設定キー501)と、
前記第1操作手段が所定操作される場合に、遊技者に対する有利度を確認可能な有利度確認可能状態に移行するか否かを判定する確認可否判定手段(例えば、立ち上げ処理のS4408:YES)、を備え、
前記確認可否判定手段は、
前記開閉検出手段の検出結果を問わず、前記第1操作手段が前記所定操作された場合に、前記有利度確認可能状態に移行する確認可能移行手段(例えば、立ち上げ処理のS4407:NO)、を備えていることを特徴とする遊技機参1。
遊技機参1によれば、開閉体が支持体に対して開閉可能に支持され、施錠装置により、開閉体と支持体とが施錠される。そして、開閉検出手段により、支持体に対する開閉体の開閉状態が検出される。また、施錠装置による開閉体と支持体との施錠が解除されて、開閉体が開放状態である場合に、第1操作手段が遊技機前面側から操作可能となる。そして、第1操作手段が所定操作される場合に、確認可否判定手段により、遊技者に対する有利度を確認可能な有利度確認可能状態に移行するか否かが判定される。ここで、開閉検出手段の検出結果を問わず、第1操作手段が所定操作される場合に、確認可否判定手段に設けられた確認可能移行手段により、有利度確認可能状態に移行される。即ち、有利度確認可能状態に移行するための条件として、開閉検出手段の検出結果を判断することなく、第1操作手段に対する操作に基づいて、有利度確認可能状態に移行することができる。よって、仮に、開閉体の開放を検知する開放検知手段が故障等によって開放状態を検知できない場合であっても、遊技機の重要な遊技要素である設定状況の確認を行うことができ、設定済みの設定内容を確実に確認することができる、という効果がある。
遊技機参0又は参1において、
前記施錠装置による前記開閉体と前記支持体との施錠が解除されて、前記開閉体が開放状態であるときに、遊技機前面側から操作可能となる第2操作手段(例えば、RAM消去スイッチ122)、を備え、
前記変更可能状態移行手段又は前記確認可能移行手段は、
前記第2操作手段が特殊操作されている場合に、前記変更可能状態又は前記有利度確認可能状態へ移行することを特徴とする遊技機参2。
遊技機参2によれば、遊技機参0又は参1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、施錠装置による開閉体と支持体との施錠が解除されて、開閉体が開放状態であるときに、第2操作手段が遊技機前面側から操作可能に構成される。そして、第2操作手段が特殊操作されている場合に、変更可能状態移行手段又は確認可能状態移行手段により、変更可能状態又は有利度確認可能状態に移行される。即ち、変更可能状態又は有利度確認可能状態に移行するための条件として、開閉検出手段の検出結果を判断することなく、第1操作手段に対する所定操作と、第2操作手段に対する特殊操作とに基づいて、変更可能状態又は有利度確認可能状態に移行することができる。よって、仮に、開閉体の開放を検知する開放検知手段が故障等によって開放状態を検知できない場合であっても、遊技機の重要な遊技要素である設定変更又は設定確認を行うことができ、ホールが想定している営業形態を確実に実行することができる、という効果がある。また、変更可能状態又は有利度確認可能状態に移行する制御において、開閉体の開放を検出する処理が不要となり、変更可能状態又は有利度確認可能状態に移行する遊技機の制御負担を軽減することができる、という効果がある。
遊技機参0から参2のいずれかにおいて、
前記施錠装置による前記開閉体と前記支持体との施錠が解除されて、前記開閉体が開放状態であるときに、遊技機前面側から操作可能となる第3操作手段、を備え、
前記第3操作手段は、
特定操作された場合に、遊技機の電源が切断されている状態から、遊技機の電源が投入される状態に変化させ、
前記変更可否判定手段は、
遊技機の電源が投入された場合に実行される立ち上げ処理内で実行されることを特徴とする遊技機参3。
遊技機参3によれば、遊技機参0から参2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、施錠装置による開閉体と支持体との施錠が解除されて、開閉体が開放状態であるときに、特定検出手段に設けられた第2操作手段が、遊技機前面側から操作可能に構成される。そして、第3操作手段が特定操作された場合に、遊技機の電源が切断されている状態から、遊技機の電源が投入される状態に変化させる操作が該当し、遊技機の電源が投入された場合に実行される立ち上げ処理内で、変更可否判定手段による判定が実行される。
従来、電源立ち上げ時の立ち上げ処理において変更可能状態に移行するか否かの判断処理をする上で、開閉体の開放を検知する処理を行うと、該開閉体の開放を検知する処理分、電源立ち上げ時の要する制御が煩雑になってしまい、遊技機の処理負担が増加してしまうおそれがある。
そこで、遊技機参3によれば、遊技機の設定を変更する場合に、遊技機裏面側に設けられた第3操作手段の操作に伴って遊技機の電源が投入されたときに、変更可能状態に移行するか否かを判定することができる。よって、遊技の制御が実行される前に、変更可能状態に移行するか否かの判定を行い、遊技機の設定を行うことができる、という効果がある。
遊技機参3において、
前記確認可否判定手段は、
前記立ち上げ処理内で実行されることを特徴とする遊技機参4。
遊技機参4によれば、遊技機参3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、変更可否判定手段と同様、遊技機の電源が投入された場合に実行される立ち上げ処理内で、確認可否判定手段による判定が実行される。
従来、電源立ち上げ時の立ち上げ処理において有利度確認可能状態に移行するか否かの判断処理をする上で、開閉体の開放を検知する処理を行うと、該開閉体の開放を検知する処理分、電源立ち上げ時の要する制御が煩雑になってしまい、遊技機の処理負担が増加してしまうおそれがある。
そこで、遊技機参4によれば、遊技機の設定を確認する場合に、遊技機裏面側に設けられた第3操作手段の操作に伴って遊技機の電源が投入されたときに、有利度確認可能状態に移行するか否かを判定することができる。よって、遊技の制御が実行される前に、有利度確認可能状態に移行するか否かの判定を行い、遊技機の設定の確認を行うことができる、という効果がある。
遊技機参0から遊技機参4のいずれかにおいて、
前記施錠装置によって前記開閉体が前記支持体に施錠されている場合に、前記第1操作手段を操作困難にする一方、前記開閉体が前記支持体から開放されている場合に、前記第1操作手段を操作可能にする保護手段(例えば、保護カバー部材140)、を備えていることを特徴とする遊技機参5。
遊技機参5によれば、遊技機参0から参4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、保護手段により、施錠装置によって開閉体が支持体に施錠されている場合に、第1操作手段を操作困難にする一方、開閉体が支持体から開放されている場合に、第1操作手段が操作可能に構成される。これにより、開閉体が支持体から開放されている場合は、第1操作手段を容易に操作可能に構成しつつ、開閉体が支持体に施錠されている場合には、保護手段によって第1操作手段を操作困難にし、開閉体が支持体に対して施錠されている場合の遊技機裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。また、保護手段によって開閉体の閉鎖時には第1操作手段をもれなく操作できない構成にすることで、開閉検出手段による開閉体の開放を検知しなくても、必然的に、開閉体が開放中でなければ第1操作手段を操作することができないので、変更可能状態又は確認可能状態に移行するための条件として、開閉検出手段の検知結果を判定しなくてもよい。よって、変更可能状態又は確認可能状態に移行する制御において、開閉体の開放を検出する処理が不要となり、変更可能状態又は確認可能状態に移行する遊技機の制御負担を軽減することができる、という効果がある。
遊技機参5において、
前記保護手段は、
前記支持体に取り付けられることを特徴とする遊技機参6。
遊技機参6によれば、遊技機参5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、支持体に取り付けられた保護手段により、施錠装置によって開閉体が支持体に施錠されている場合に、第2操作手段を操作困難にする一方、開閉体が支持体から開放されている場合に、第2操作手段が操作可能に構成される。これにより、開閉体が支持体から開放されている場合は、第2操作手段を容易に操作可能に構成しつつ、開閉体が支持体に施錠されている場合には、保護手段によって第2操作手段を操作困難にし、開閉体が支持体に対して施錠されている場合の遊技機裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
遊技機参5又は参6において、
前記保護手段は、
透明材料又は半透明材料で形成されることを特徴とする遊技機参7。
遊技機参7によれば、遊技機参5又は参6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、保護手段が透明材料又は半透明材料で形成される。これにより、開閉体の閉鎖時に、透明又は半透明である保護手段を介して遊技機裏面側から変更手段を確認することが可能となり、変更手段に対する不正又は不具合を早期に発見することができる、という効果がある。
<肆群:前面枠が開放されている場合は設定変更・設定確認が不可>
従来、遊技機の設定変更や設定確認を行える状態に安易に移行した場合、不正な設定変更や設定確認が行われる余地を排除することができないため、極力、設定変更が可能な変更可能状態、又は、設定内容が確認可能な確認可能状態に移行しないよう、遊技機に対する多段階的なセキュリティ対策を施すことが望ましい。
一方、ホール関係者等が遊技機のメンテナンス作業を行う場合、開閉体と装飾体とを共に支持体(開閉体)から開放し、該メンテナンス作業は、設定変更や設定確認の権限を有するホールの責任者ではなく、設定変更や設定確認の権限がないホールの従業員が行うことが一般的である(例えば、特許文献1(特開2011−092371号公報))。
ここで、設定変更又は設定確認の権限がないホールの従業員によるメンテナンス作業時に、変更可能状態や確認可能状態に突入できてしまうと、該従業員が外部の不正者と内通してしまった場合、遊技機の設定状況の情報が上記不正者に漏洩してしまうおそれがある。
肆群の発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技機のセキュリティ性能を向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
支持体(例えば、外枠11)に対して開閉可能に支持される開閉体(例えば、内枠12)と、
該開閉体の前面側であって、前記開閉体又は前記支持体に対して開閉可能に支持される装飾体(例えば、前面枠14)と、
前記支持体と前記開閉体とを施錠する第1施錠手段(例えば、シリンダ錠20の一部)と、
前記装飾体と前記支持体又は前記開閉体とを施錠する第2施錠手段(例えば、シリンダ錠20の一部)と、
前記支持体に対する前記開閉体の開閉状態を検出する開閉検出手段(例えば、内枠開放スイッチ208g1)と、
前記支持体又は前記開閉体に対する前記装飾体の開閉状態を検出する装飾開閉検出手段(例えば、前面枠開放スイッチ208g2)と、
前記第1施錠手段による前記開閉体と前記支持体との施錠が解除されて、前記開閉体が開放状態であるときに、遊技機前面側からそれぞれ操作可能な第1操作手段(例えば、電源スイッチ)及び第2操作手段(例えば、設定キー501)と、
前記第1操作手段が所定操作され、前記第2操作手段が特定操作される場合に、遊技者に対する有利度を変更可能な変更可能状態に移行するか否かを判定する変更可否判定手段(例えば、立ち上げ処理のS4412:YES)と、を備え、
前記変更可否判定手段は、
前記第2操作手段が前記特定操作され、前記開閉検出手段が前記開閉体の開放を検出し、前記装飾開閉検出手段が前記装飾体の開閉を検出していない場合に、前記変更可能状態に移行する変更移行手段(例えば、立ち上げ処理のS4453:YES、及び、S4454:YES)、を備えていることを特徴とする遊技機肆0。
遊技機肆0によれば、開閉体が支持体に対して開閉可能に支持され、開閉体の前面側に、装飾体が開閉体又は支持体に対して開閉可能に支持される。そして、第1施錠手段により、開閉体と支持体とが施錠され、第2施錠手段により、装飾体と支持体又は開閉体とが施錠される。ここで、開閉検出手段により、支持体に対する開閉体の開閉状態が検出され、装飾開閉検出手段により、支持体又は開閉体に対する装飾体の開閉状態が検出される。また、第1施錠手段による開閉体と支持体との施錠が解除されて、開閉体が開放状態である場合に、第1操作手段と第2操作手段とが遊技機前面側からそれぞれ操作可能となる。そして、第1操作手段が所定操作され、第2操作手段が特定操作される場合に、変更可否判定手段により、遊技者に対する有利度を変更可能な変更可能状態に移行するか否かが判定される。ここで、第2操作手段が特定操作され、開閉検出手段が開閉体の開放を検出し、装飾開閉検出手段が装飾体の開閉を検出していない場合に、変更可否判定手段に設けられた変更移行手段により、変更可能状態に移行される。即ち、変更可能状態に移行するための条件として、第2操作手段に対する特定操作と、開閉検出手段による開閉体の開放の検出と、装飾開閉検出手段による装飾体の非開放(即ち、閉鎖)の検出との条件が成立した場合に、変更可能状態に移行することができる。これにより、開閉体及び装飾体が共に開放されているメンテナンス作業時には、設定変更を行えないように構成することで、設定変更の権限がない従業員に設定変更を行い難く構成することで、遊技機に対するセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
遊技機肆0において、
前記第1操作手段が所定操作され、前記第2操作手段が特定操作される場合に、遊技者に対する有利度を確認可能な有利度確認可能状態に移行するか否かを判定する確認可否判定手段(例えば、立ち上げ処理のS4408:YES)、を備え、
前記確認可否判定手段は、
前記第2操作手段が前記特定操作され、前記開閉検出手段が前記開閉体の開放を検出し、前記装飾開閉検出手段が前記装飾体の開閉を検出していない場合に、前記有利度確認可能状態に移行する確認移行手段(例えば、立ち上げ処理のS4451:YES、及び、S4452:YES)、を備えていることを特徴とする遊技機肆1。
遊技機肆1によれば、遊技機肆0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1操作手段が所定操作された場合に、第2操作手段が特定操作される場合に、確認可否判定手段により、遊技者に対する有利度を確認可能な確認可能状態に移行するか否かが判定される。ここで、第2操作手段が特定操作され、開閉検出手段が開閉体の開放を検出し、装飾開閉検出手段が装飾体の開閉を検出していない場合に、確認可否判定手段に設けられた変更移行手段により、有利度確認可能状態に移行される。即ち、有利度核に可能状態に移行するための条件として、第2操作手段に対する特定操作と、開閉検出手段による開閉体の開放の検出と、装飾開閉検出手段による装飾体の非開放(即ち、閉鎖)の検出との条件が成立した場合に、有利度確認可能状態に移行することができる。これにより、開閉体及び装飾体が共に開放されているメンテナンス作業時には、設定確認を行えないように構成することで、設定確認の権限がない従業員に設定確認を行い難く構成することで、遊技機に対するセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
遊技機肆0又は肆1において、
前記開閉体が開放された場合に、操作可能となる第3操作手段(例えば、RAM消去スイッチ122)と、
該第3操作手段の操作態様を検出する操作態様検出手段(例えば、RAM消去スイッチ122のオン又はオフの検出)と、を備え、
前記変更可否判定手段は、
前記操作態様検出手段が前記第3操作手段の第1操作態様(例えば、オン)を検出する場合に、前記変更可能状態へ移行するか否かの判定を行い、
前記確認可否判定手段は、
前記操作態様検出手段が前記第3操作手段の前記第1操作態様と異なる第2操作態様(例えば、オフ)を検出する場合に、前記有利度確認可能状態へ移行するか否かの判定を行うことを特徴とする遊技機肆2。
遊技機肆2によれば、遊技機肆0又は肆1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、開閉体が開放された場合に、第3操作手段が操作可能となり、操作態様検出手段により、第3操作手段の操作態様が検出される。そして、操作態様検出手段が第3操作手段の第1操作態様を検出する場合に、変更可否判定手段により、変更可能状態へ移行するか否かの判定が行われ、操作態様検出手段が第3操作手段の第1操作態様と異なる第2操作態様を検出する場合に、確認可否判定手段により、有利度確認可能状態へ移行するか否かの判定が行われる。これにより、第3操作手段の操作態様に応じて変更可能状態か有利度確認可能状態のいずれかへ移行させることができる、という効果がある。
なお、「第2操作態様」としては、第1操作態様と異なる操作態様であれば如何様な操作態様でもよく、例えば、第1操作態様が押下されている場合、第2操作態様としては、押下以外の操作態様、即ち、非押下や接触、引っ張り等の操作態様が該当する。
遊技機肆0から肆2のいずれかにおいて、
前記第1操作手段の前記所定操作は、
遊技機の電源が切断されている状態から、遊技機の電源が投入される状態に変化させる操作であり、
前記変更可否判定手段は、
遊技機の電源が投入された場合に実行される立ち上げ処理内で実行されることを特徴とする遊技機肆3。
遊技機肆3によれば、遊技機肆0から肆2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1操作手段の所定操作として、遊技機の電源が切断されている状態から、遊技機の電源が投入される状態に変化させる操作が該当し、遊技機の電源が投入された場合に実行される立ち上げ処理内で、変更可否判定手段による判定が実行される。これにより、遊技機の設定を変更する場合に、遊技機裏面側に設けられた第1操作手段の操作に伴って遊技機の電源が投入されたときに、変更可能状態に移行するか否かを判定することができる。よって、遊技の制御が実行される前に、変更可能状態に移行するか否かの判定を行い、遊技機の設定を行うことができる、という効果がある。
遊技機肆3において、
前記確認可否判定手段は、
前記立ち上げ処理内で実行されることを特徴とする遊技機肆4。
遊技機肆4によれば、遊技機肆3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、変更可否判定手段と同様、遊技機の電源が投入された場合に実行される立ち上げ処理内で、確認可否判定手段による判定が実行される。これにより、遊技機の設定を確認する場合に、遊技機裏面側に設けられた第1操作手段の操作に伴って遊技機の電源が投入されたときに、有利度確認可能状態に移行するか否かを判定することができる。よって、遊技の制御が実行される前に、有利度確認可能状態に移行するか否かの判定を行い、遊技機の設定の確認を行うことができる、という効果がある。
遊技機肆0から遊技機肆4のいずれかにおいて、
前記第1施錠手段によって前記開閉体が前記支持体に施錠されている場合に、前記第2操作手段を操作困難にする一方、前記開閉体が前記支持体から開放されている場合に、前記第2操作手段を操作可能にする保護手段(例えば、保護カバー部材140)、を備えていることを特徴とする遊技機肆5。
遊技機肆5によれば、遊技機肆0から肆4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、保護手段により、第1施錠手段によって開閉体が支持体に施錠されている場合に、第2操作手段を操作困難にする一方、開閉体が支持体から開放されている場合に、第2操作手段が操作可能に構成される。これにより、開閉体が支持体から開放され、かつ、装飾体が開閉体又は支持体に閉鎖されている場合は、第2操作手段を容易に操作可能に構成しつつ、開閉体が支持体に施錠されている場合には、保護手段によって第2操作手段を操作困難にし、開閉体が支持体に対して施錠されている場合の遊技機裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
遊技機肆5において、
前記保護手段は、
前記支持体に取り付けられることを特徴とする遊技機肆6。
遊技機肆6によれば、遊技機肆5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、支持体に取り付けられた保護手段により、第1施錠手段によって開閉体が支持体に施錠されている場合に、第2操作手段を操作困難にする一方、開閉体が支持体から開放されている場合に、第2操作手段が操作可能に構成される。これにより、開閉体が支持体から開放され、かつ、装飾体が開閉体又は支持体に閉鎖されている場合は、第2操作手段を容易に操作可能に構成しつつ、開閉体が支持体に施錠されている場合には、保護手段によって第2操作手段を操作困難にし、開閉体が支持体に対して施錠されている場合の遊技機裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
遊技機肆5から肆6において、
前記保護手段は、
透明材料又は半透明材料で形成されることを特徴とする遊技機肆7。
遊技機肆7によれば、遊技機肆5又は肆6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、保護手段が透明材料又は半透明材料で形成される。これにより、開閉体の閉鎖時に、透明又は半透明である保護手段を介して遊技機裏面側から変更手段を確認することが可能となり、変更手段に対する不正又は不具合を早期に発見することができる、という効果がある。
<伍群:遊技仕様に影響を及ぼす部位を保護するカバー>
従来、支持体と開閉体とで構成される遊技機の該開閉体の裏面には、遊技の結果に影響を与える影響手段が多数配設され、ホールの営業時間中は、支持体に対して開閉体を施錠し、遊技者によって上記影響手段を操作不能に構成しつつ、ホールの営業時間外では、開閉体を開放して、上記影響手段のメンテナンス作業が行われる(例えば、特許文献1(特開2015−024202号公報))。
しかしながら、このような遊技機に対して、開閉体の閉鎖時においても遊技機裏面側から影響手段に対して不正行為が行われるおそれがあり、この点について未だ改良の余地がある。
伍群の発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技機裏面側からの影響手段に対する不正行為を防止することができる遊技機を提供することを目的とする。
支持体(例えば、外枠11)に対して開閉可能に支持される開閉体(例えば、内枠12)と、
該開閉体と前記支持体とを施錠する施錠装置(例えば、シリンダ錠20)と、
前記開閉体に搭載されて、遊技者による遊技の結果に影響を与える影響手段(例えば、設定キー501、主制御装置110又は払出制御装置111)と、
前記施錠装置によって前記開閉体が前記支持体に施錠されている場合に、前記影響手段の一部又は全部を覆う一方、前記開閉体が前記支持体から開放されている場合に、前記影響手段に対する操作を可能にする保護手段(例えば、保護カバー部材140)、を備えていることを特徴とする遊技機伍0。
遊技機伍0によれば、支持体に対して開閉体が開閉可能に支持され、施錠装置により開閉体と支持体とが施錠され、開閉体に搭載された影響手段により、遊技者による遊技の結果に影響が与えられる。そして、保護手段により、施錠装置によって開閉体が支持体に施錠されている場合に影響手段の一部又は全部が覆われる一方、開閉体が支持体から開放されている場合に、影響手段に対する操作が可能とされる。これにより、開閉体が支持体から開放されている場合は、影響手段を容易に操作可能に構成しつつ、開閉体が支持体に施錠されている場合には、保護手段によって影響手段の一部又は全部に対する操作を困難にし、開閉体が支持体に対して施錠されている場合の遊技機裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
なお、「遊技の結果に影響を与える」とは、例えば、遊技の主要な制御を行うことで影響を与える場合であったり、遊技の設定内容を変更又は決定することで影響を与える場合であったり、遊技価値の払い出しに関することで影響を与える場合等が例示される。
遊技機伍0において、
前記影響手段は、
遊技の制御を行う主制御手段(例えば、主制御装置110)と、
所定の賞条件の成立(例えば、第1始動口64aへの球の入賞)に基づいて前記主制御手段から出力される遊技媒体の払い出し指示に応じて制御を行う払出制御手段(例えば、払出制御装置111)と、を有し、
前記保護手段は、
前記主制御手段の一部又は全部を覆うと共に、前記払出制御手段の一部又は全部を覆うことを特徴とする遊技機伍1。
遊技機伍1によれば、遊技機伍0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、影響手段として設けられた主制御手段により、遊技の制御が行われ、同じく影響手段として設けられた払出制御手段により、所定の賞条件の成立に基づいて主制御手段から出力される遊技媒体の払い出し指示に応じて制御が行われる。ここで、保護手段により、主制御手段の一部又は全部が覆われると共に、払出制御手段の一部又は全部が覆われる。これにより、開閉体が支持体から開放されている場合は、主制御手段および払出制御手段に対して容易に操作できるように構成しつつ、開閉体が支持体に施錠されている場合には、保護手段によって主制御手段の一部又は全部、及び、払出制御手段の一部又は全部に対する操作を困難にすることができる。よって、1の部材(保護手段)によって、開閉体が支持体に対して施錠されている場合の遊技機裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
遊技機伍1において、
前記主制御手段は、
遊技に関する処理を実行するマイクロチップ(例えば、MPU201)が搭載された主制御基板(例えば、主基板)と、
該主制御基板を収納する主収納手段(例えば、基板ボックス100)と、
該主収納手段を開封困難に封印する主封印手段(例えば、封印ユニット100c)と、を備え、
前記保護手段は、
少なくとも前記主封印手段を覆うことを特徴とする遊技機伍2。
遊技機伍2によれば、遊技機伍1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、主制御手段に設けられた主制御基板に遊技に関する処理を実行するマイクロチップが搭載され、主収納手段に主制御基板が収納される。そして、主封印手段により、主収納手段を開封困難に封印される。ここで、保護手段により、少なくとも主封印手段が覆われる。
従来、主制御基板を収納した主収納手段を開封困難に封印する主封印手段が切断されることによる主制御基板の不正交換等、といった不正行為が行われ、ホールに不測の不利益を生じさせるおそれがある。
そこで、遊技機伍2によれば、保護手段により、少なくとも主封印手段が覆われる。これにより、遊技に関する処理を実行するマイクロチップを搭載する主制御基板を収納した主収納手段の主封印手段を保護手段によって覆うことで、不正に主制御基板が交換される等の不正行為を防止し、開閉体の閉鎖時において、遊技機の裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
遊技機伍1又は伍2において、
前記主制御手段は、
遊技結果に基づいて遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、大開放口開閉処理(S103))と、
該遊技価値付与手段によって遊技者に付与する遊技価値が導出される確率を設定変更可能な設定手段(例えば、設定キー501)と、を備え、
前記保護手段は、
少なくとも前記設定手段を覆うことを特徴とする遊技機伍3。
遊技機伍3によれば、遊技機伍1又は伍2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技価値付与手段により、遊技者に所定の遊技価値が付与され、設定手段により、遊技価値付与手段によって遊技者に付与する遊技価値が導出される確率が設定変更可能に構成される。そして、保護手段により、少なくとも設定手段が覆われる。これにより、遊技者に付与する遊技価値の導出する確率を変更可能な設定手段を保護手段によって覆うことで、不正に設定内容が変更される等の不正行為を防止し、開閉体の閉鎖時において、遊技機の裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
遊技機伍1から伍3のいずれかにおいて、
前記主制御手段は、
前記払出制御手段を含む他の制御手段に対して制御情報を出力するため配線が取着される配線取着部(例えば、コネクタ取着部100h)、を備え、
前記保護手段は、
少なくとも前記配線取着部を覆うことを特徴とする遊技機伍4。
遊技機伍4によれば、遊技機伍1から伍3のいずれかにおいて、主制御手段の配線取着部により、払出制御手段を含むたの制御手段に対して制御情報を出力するための配線が取着され、保護手段により、少なくとも配線取着部が覆われる。これにより、主制御手段と他の制御手段における制御情報のやり取りを行う配線が取着される配線取着部を保護手段によって覆うことで、配線に不正な基板を取り付けられる等の不正行為を防止し、開閉体の閉鎖時において、遊技機の裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
遊技機伍1から伍4のいずれかにおいて、
前記主制御手段は、
遊技機において実行された遊技の性能を示す遊技性能情報を表示する遊技性能情報表示手段(例えば、ベース表示装置401)、を備え、
前記保護手段は、
前記遊技性能情報表示手段を覆わないことを特徴とする遊技機伍5。
遊技機伍5によれば、遊技機伍1から伍4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、主制御手段に設けられた遊技性能情報表示手段により、遊技機において実行された遊技の性能を示す遊技性能情報が表示され、保護手段により、その遊技性能情報表示手段が覆われないように構成される。これにより、保護手段によって遊技性能情報が確認できなくなることがなく、遊技性能情報を常時確認することができる、という効果がある。
遊技機伍1から伍5のいずれかにおいて、
前記払出制御手段は、
遊技媒体の払い出し動作に関する処理を実行するマイクロチップ(例えば、MPU211)が搭載された払出制御基板(例えば、払出基板)と、
該払出制御基板を収納する払出収納手段(例えば、基板ボックス101)と、
該払出収納手段を開封困難に封印する払出封印手段(例えば、封印部111a)と、を備え、
前記保護手段は、
少なくとも前記払出封印手段を覆うことを特徴とする遊技機伍6。
遊技機伍6によれば、遊技機伍1から伍5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、払出制御手段に設けられた払出制御基板に遊技媒体の払い出し動作に関する処理を実行するマイクロチップが搭載され、払出収納手段に払出制御基板が収納される。そして、払出封印手段により、払出収納手段を開封困難に封印される。ここで、保護手段により、少なくとも払出封印手段が覆われる。
従来、払出制御基板を収納した払出収納手段を開封困難に封印する払出封印手段が切断されることによる払出制御基板の不正交換等、といった不正行為が行われ、ホールに不測の不利益を生じさせるおそれがある。
そこで、遊技機伍6によれば、保護手段により、少なくとも払出封印手段が覆われる。これにより、遊技媒体の払い出し動作に関する処理を実行するマイクロチップを搭載する払出制御基板を収納した払出収納手段の払出封印手段を保護手段によって覆うことで、不正に払出制御基板が交換される等の不正行為を防止し、開閉体の閉鎖時において、遊技機の裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
遊技機伍0から伍6のいずれかにおいて、
実行中の遊技に関する遊技情報を記憶する記憶手段(例えば、RAM203)と、
該記憶手段に記憶されている前記遊技情報を、所定の操作(例えば、電源オン時に押下操作)が行われることで消去する消去手段(例えば、RAM消去スイッチ122)と、を備え、
前記保護手段は、
少なくとも前記消去手段を覆うことを特徴とする遊技機伍7。
遊技機伍7によれば、遊技機伍0から伍6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、記憶手段により、実行中の遊技に関する情報が記憶され、消去手段に所定の操作が行われることより、記憶手段に記憶されている遊技情報が消去される。そして、保護手段により消去手段が覆われる。これにより、遊技に関する情報を消去可能な消去手段を保護手段によって覆うことで、不正に遊技に関する情報が消去される等の不正行為を防止し、開閉体の閉鎖時において、遊技機の裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
遊技機伍7において、
前記消去手段は、
第1条件が成立した場合に、前記記憶手段に記憶される情報を消去し、
前記第1条件と異なる第2条件が成立した場合に、前記遊技価値が導出される確率を更新することを特徴とする遊技機伍8。
遊技機伍8によれば、遊技機伍7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、消去手段により、第1条件が成立した場合に、記憶手段に記憶される情報が消去され、第1条件と異なる第2条件が成立した場合に、遊技価値が導出される確率が更新される。これにより、消去手段によって、異なる条件によって記憶手段の消去と設定手段による確率の変更とを行うことができ、少ない部材で遊技機の各種設定を行い、製造コストを削減することができる、という効果がある。
遊技機伍0から伍8のいずれかにおいて、
前記支持体は、
複数の板体を組み合わせて形成し、
前記保護手段は、
前記板体のいずれか1つ(例えば、右側板11d)に片持ち梁状に取り付けられることを特徴とする遊技機伍9。
遊技機伍9によれば、遊技機伍0から伍8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、複数の板体を組み合わせて支持体が形成され、保護手段が片持ち梁状に板体のいずれか1つに取り付けられる。これにより、簡易な構造で影響手段に対する不正行為を防止することができ、安価に遊技機裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
なお、「片持ち梁状」とは、保護手段の一端が固定され、他端が固定されずに自由な状態にある梁状のことである。
遊技機伍0から伍9のいずれかにおいて、
前記保護手段は、
透明材料又は半透明材料で形成されることを特徴とする遊技機伍10。
遊技機伍10によれば、遊技機伍0から伍9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。
即ち、保護手段が透明材料又は半透明材料で形成される。これにより、開閉体の閉鎖時に、透明又は半透明である保護手段を介して遊技機裏面側から影響手段を確認することが可能となり、影響手段に対する不正又は不具合を早期に発見することができる、という効果がある。
<陸群:パチンコ機裏面側のカバー同士を連結>
従来、遊技機の裏面側には、遊技の各種設定や処理を実行する複数の制御手段が配設され、各制御手段が搭載された開閉体の閉鎖時には、遊技者が上記制御手段に接触することができないように構成されている。一方、ホール関係者は、ホールの営業時間外において、開閉体を開放して、制御手段に対する各種設定やメンテナンス作業を実行する(例えば、特許文献1(特開2015−024202号公報))。
しかしながら、このような遊技機に対して、開閉体の閉鎖時においても遊技機裏面側から制御手段に対して不正行為が行われるおそれがあり、この点について未だ改良の余地がある。
陸群の発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技機裏面側からの制御手段に対する不正行為を防止することができる遊技機を提供することを目的とする。
支持体(例えば、外枠11)に対して開閉可能に支持される開閉体(例えば、内枠12)と、
該開閉体の遊技機裏面側に搭載されて、遊技の制御を行う第1制御手段(例えば、音声ランプ制御装置113又は表示制御装置114)及び第2制御手段(例えば、主制御装置110又は払出制御装置111)と、
前記開閉体の遊技機裏面側に設けられ、少なくとも前記第1制御手段の遊技機裏面側の一部又は全部を覆う第1保護手段(例えば、裏パック92)と、
前記支持体に設けられ、少なくとも前記第2制御手段の遊技機裏面側の一部又は全部を覆う第2保護手段(例えば、保護カバー部材140)と、を備え、
前記第1保護手段の一部が、前記第2保護手段の一部と遊技機裏面方向に重畳して当接するように形成されることを特徴とする遊技機陸0。
遊技機陸0によれば、支持体に対して開閉体が開閉可能に支持され、開閉体の遊技機裏面側に遊技の制御を行う第1制御手段および第2制御手段が搭載される。そして、開閉体の遊技機裏面側に搭載された第1保護手段により、少なくとも第1制御手段の遊技機裏面側の一部又は全部が覆われる。また、支持体に設けられた第2保護手段により、少なくとも第2制御手段の遊技機裏面側の一部又は全部が覆われる。ここで、第1保護手段の一部が、第2保護手段の一部と遊技機裏面方向に重畳して当接するように形成される。これにより、第1制御手段と第2制御手段とをそれぞれ覆う第1保護手段と第2保護手段との隙間をなくし、遊技機裏面側から針金等が遊技機内部に入り込む余地がなくなるので、遊技機の裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。また、開閉体に設けられた第1保護手段が、支持体に設けられた第2保護手段と遊技機裏面方向に重畳するように形成されることで、開閉体が支持体から開放された場合であっても、開閉体の第1保護手段と支持体の第2保護手段とが干渉し合わないため、メンテナンス作業等において余分な作業を増やすことなく、遊技機の裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
遊技機陸0において、
前記開閉体は、
前記第1制御手段を前記第2制御手段より上方に設置し、
前記第1保護手段は、
前記第1制御手段の遊技機裏面側を覆う第1保護部と、
該第1保護部の下方であって、遊技機裏面側に突出する第1突出部(例えば、下辺突部)と、を備え、
第2保護手段は、
前記第2制御手段の遊技機裏面側の一部又は全部を覆う第2保護部と、
該第1保護部の上方であって、遊技機正面側に突出する第2突出部(例えば、上辺突部)と、を備え、
前記第1突出部が、第2突出部と遊技機上下方向に重畳するように形成されることを特徴とする遊技機陸1。
遊技機陸1によれば、遊技機陸0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、開閉体において、第1制御手段が第2制御手段より上方に配置される。また、第1保護手段に設けられた第1保護部により、第1制御手段の遊技機裏面側が覆われ、その第1保護部の下方に設けられた第1突出部が、遊技機裏面側へ突出される。さらに、第1保護手段に設けられた第2保護部により、第2制御手段の遊技機裏面側が覆われ、その第2保護部の上方に設けられた第2突出部が、遊技機正面側へ突出される。そして、第1突出部が、第2突出部と遊技機上下方向に重畳するように形成される。これにより、第1保護手段と第2保護手段とのそれぞれの突出部が鉛直方向に折り重なるように形成されるので、第1保護手段と第2保護手段との隙間をなくすことができる。よって、遊技機裏面側からの針金等の侵入を効果的に防ぐことができ、遊技機の裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
遊技機陸0又は陸1において、
前記支持体は、
複数の板体を組み合わせて形成し、
前記第2保護手段は、
前記板体のいずれか1つ(例えば、右側板11d)に片持ち梁状に取り付けられることを特徴とする遊技機陸2。
遊技機陸2によれば、遊技機陸0又は陸1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、複数の板体を組み合わせて支持体が形成され、第2保護手段が片持ち梁状に板体のいずれか1つに取り付けられる。これにより、簡易な構造で第2制御手段に対する不正行為を防止することができ、安価に遊技機裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
なお、「片持ち梁状」とは、保護手段の一端が固定され、他端が固定されずに自由な状態にある梁状のことである。
遊技機陸2において、
前記第1保護手段は、
前記開閉体に、少なくとも該第1保護手段の一端と他端とがそれぞれ固定される両端固定梁状に取り付けられることを特徴とする遊技機陸3。
遊技機陸3によれば、遊技機陸2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも第1保護手段の一端と他端とがそれぞれ固定される両端固定梁状に開閉体に取り付けられる。これにより、片持ち梁状に支持体に取り付けられた第2保護手段に対して遊技機裏面側から衝撃が加わった場合であっても、両端固定梁状に開閉体に取り付けられた第1保護手段によって、第2保護手段の剛性を補填することができる。よって、遊技機裏面側から衝撃等が与えられた場合であっても、第2保護手段が破損することを防止することができる、という効果がある。
遊技機陸0から陸3のいずれかにおいて、
前記開閉体と前記支持体とを施錠する施錠装置(例えば、シリンダ錠20)と、
前記開閉体に搭載されて、遊技球が入球可能な入球手段(例えば、第1始動口64a)が設けられた遊技領域を有する遊技体(例えば、遊技盤13)と、
前記遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
該発射手段により発射された遊技球が前記入球手段に入球したことに基づいて抽選情報を取得する抽選情報取得手段(例えば、保留球格納エリア203B)と、
前記抽選情報取得手段により取得された前記抽選情報を判定する判定手段(例えば、変動開始処理(S307))と、
該判定手段によって特定判定結果が導出されたことに基づいて、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、大開放口開閉処理(S103))と、
前記判定手段による前記特定判定結果が導出される確率を設定変更可能な設定手段(例えば、設定キー501)と、を備え、
前記第2保護手段は、
前記施錠装置によって前記開閉体が前記支持体に施錠されている場合に、前記設定手段を操作困難にする一方、前記開閉体が前記支持体から開放されている場合に、前記設定手段を操作可能にすることを特徴とする遊技機陸4。
遊技機陸4によれば、遊技機陸0から陸3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、施錠装置により、開閉体と支持体とが施錠される。そして、遊技体が開閉体に搭載され、該遊技体に遊技球が入球可能な入球手段が設けられた遊技領域が形成される。また、発射手段により、遊技領域に向けて遊技球が発射され、発射手段により発射された遊技球が入球手段に入球したことに基づいて、抽選情報取得手段により抽選情報が取得される。
そして、判定手段により、抽選情報取得手段によって取得された抽選情報が判定され、判定手段によって特定判定結果が導出されたことに基づいて、遊技価値付与手段により、遊技者に所定の遊技価値が付与される。ここで、設定手段により、判定手段による特定判定結果が導出される確率が設定変更可能に構成される。そして、第2保護手段により、施錠装置によって開閉体が支持体に施錠されている場合に、設定手段を操作困難にする一方、開閉体が支持体から開放されている場合に、設定手段が操作可能に構成される。これにより、開閉体が支持体から開放されている場合は、設定手段を容易に操作可能に構成しつつ、開閉体が支持体に施錠されている場合には、第2保護手段によって設定手段を操作困難にし、開閉体が支持体に対して施錠されている場合の遊技機裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
遊技機陸0から陸4のいずれかにおいて、
前記開閉体を前記支持体に対して閉鎖した場合に、前記第1保護手段の一部と前記第2保護手段の一部とが係合する係合手段、を備えていることを特徴とする遊技機陸5。
遊技機陸5によれば、遊技機陸0から陸4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、開閉体を支持体に対して閉鎖した場合に、係合手段により、第1保護手段の一部と第2保護手段の一部とが係合される。これにより、開閉体の閉鎖時に第1保護手段と第2保護手段とが係合されることで、第1保護手段と第2保護手段との隙間をなくすことができる。よって、開閉体の閉鎖時における遊技機裏面側からの針金等の侵入を効果的に防ぐことができ、遊技機の裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
遊技機陸5において、
前記施錠装置は、
遊技機前面側から操作可能に構成され、
所定操作されることで前記係合手段による前記第1保護手段および前記第2保護手段の係合を解除する係合解除手段を備えていることを特徴とする遊技機陸6。
遊技機陸6によれば、遊技機陸5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、施錠装置が遊技機前面側から操作可能に構成され、施錠装置に設けられた係合解除手段により、所定操作されることで係合手段による第1保護手段および第2保護手段の係合が解除される。これにより、遊技機前面側から第1保護手段と第2保護手段との係合を解除することができるので、開閉体を支持体から開放する場合であっても、遊技機前面側から係合解除手段を所定操作して第1保護手段と第2保護手段の係合を解除することで、開閉体を支持体から支障なく開放することができる、という効果がある。
遊技機陸0から陸6のいずれかにおいて、
前記第1保護手段は、
前記開閉体に対して開閉可能に支持されることを特徴とする遊技機陸7。
遊技機陸7によれば、遊技機陸0から陸6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1保護手段が、開閉体に対して開閉可能に支持される。これにより、第1保護手段の一部が第2保護手段の一部と遊技機裏面方向に重畳するため、開閉体の閉鎖時に、第1保護手段が遊技機裏面方向へ開放されることを防止することができる、という効果がある。
<漆群:壱群の2種バージョン>
支持体(例えば、外枠11)に対して開閉可能に支持される開閉体(例えば、内枠12)と、
該開閉体と前記支持体とを施錠する施錠装置(例えば、シリンダ錠20)と、
前記開閉体に搭載されて、遊技球が入球可能な入球手段(例えば、第1始動口64a)が設けられた遊技領域を有する遊技体(例えば、遊技盤13)と、
前記遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
該発射手段により発射された遊技球が前記入球手段に入球したことに基づいて遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、大開放口開閉処理(S103))と、を備えた遊技機において、
前記遊技価値付与手段によって付与される前記遊技価値を設定変更可能な設定手段(例えば、設定キー501)、を備え、
前記支持体は、
前記施錠装置によって前記開閉体が前記支持体に施錠されている場合に、前記設定手段を操作困難にする一方、前記開閉体が前記支持体から開放されている場合に、前記設定手段を操作可能にする保護手段(例えば、保護カバー部材140)、を備えていることを特徴とする遊技機漆0。
遊技機漆0によれば、開閉体が支持体に対して開閉可能に支持され、施錠装置により、開閉体と支持体とが施錠される。そして、遊技体が開閉体に搭載され、該遊技体に遊技球が入球可能な入球手段が設けられた遊技領域が形成される。また、発射手段により、遊技領域に向けて遊技球が発射され、発射手段により発射された遊技球が入球手段に入球したことに基づいて、遊技価値付与手段により、遊技者に所定の遊技価値が付与される。ここで、設定手段により、遊技価値付与手段によって付与される遊技価値が設定変更可能に構成される。そして、支持体に設けられた保護手段により、施錠装置によって開閉体が支持体に施錠されている場合に、設定手段を操作困難にする一方、開閉体が支持体から開放されている場合に、設定手段が操作可能に構成される。これにより、開閉体が支持体から開放されている場合は、設定手段を容易に操作可能に構成しつつ、開閉体が支持体に施錠されている場合には、保護手段によって設定手段を操作困難にし、開閉体が支持体に対して施錠されている場合の遊技機裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
<捌群:壱群の上位バージョン>
従来より、複数の入賞口が設けられた遊技領域へ、遊技媒体を発射手段により発射し、その遊技媒体がいずれかの入賞口に入賞すると、入賞した入賞口に対して予め定められた数の遊技媒体が遊技者に払い出される遊技機がある。
上記遊技機の中には、例えば、遊技者に付与する遊技価値を取得条件や取得内容等の遊技設定を、ホール関係者が変更できる機能を備えた遊技機がある(例えば、特許文献:特開2015−024202号公報)。
このような遊技機に対して、不正行為により遊技設定が変更されるおそれがあり、この点について未だ改良の余地がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、不正行為による遊技設定の変更を防止することができる遊技機を提供することを目的とする。
支持体(例えば、外枠11)に対して開閉可能に支持される開閉体(例えば、内枠12)と、
該開閉体と前記支持体とを施錠する施錠装置(例えば、シリンダ錠20)と、
前記開閉体に搭載されて、遊技球が入球可能な入球手段(例えば、第1始動口64a)が設けられた遊技領域を有する遊技体(例えば、遊技盤13)と、
前記遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
前記発射手段によって発射された遊技球が前記入球手段に入球した場合、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、大開放口開閉処理(S103))と、を備えた遊技機において、
遊技者に対する有利度合いを複数段階に設定変更可能な設定手段(例えば、設定キー501)、を備え、
前記支持体は、
前記施錠装置によって前記開閉体が前記支持体に施錠されている場合に、前記設定手段を操作困難にする一方、前記開閉体が前記支持体から開放されている場合に、前記設定手段を操作可能にする保護手段(例えば、保護カバー部材140)、を備えていることを特徴とする遊技機捌0。
遊技機捌0によれば、開閉体が支持体に対して開閉可能に支持され、施錠装置により、開閉体と支持体とが施錠される。そして、遊技体が開閉体に搭載され、該遊技体に遊技球が入球可能な入球手段が設けられた遊技領域が形成される。また、発射手段により、遊技領域に向けて遊技球が発射され、その発射手段によって発射された遊技球が入球手段に入球した場合に、遊技価値付与手段により、遊技者に所定の遊技価値が付与される。ここで、設定手段により、遊技者に対する有利度合いが複数段階に設定変更可能に構成される。
そして、支持体に設けられた保護手段により、施錠装置によって開閉体が支持体に施錠されている場合に、設定手段を操作困難にする一方、開閉体が支持体から開放されている場合に、設定手段が操作可能に構成される。これにより、開閉体が支持体から開放されている場合は、設定手段を容易に操作可能に構成しつつ、開閉体が支持体に施錠されている場合には、保護手段によって設定手段を操作困難にすることができる。よって、開閉体が支持体に対して施錠されている場合の遊技機裏面側のセキュリティ性能を向上することができる、という効果がある。
なお、「遊技者に対する有利度合い」とは、例えば、第1図柄の大当たり確率や、第1図柄で大当たりした場合における大当たり図柄の選択確率、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、確率変動状態)への移行確率、1の入賞口に入賞した場合に賞球個数、遊技球の流下態様を変更する可動役物の駆動時間若しくは駆動態様、遊技球の流下態様に影響を与える部材の傾斜態様、遊技機自体の傾斜態様等、遊技者が遊技を行う上で、遊技者にとって有利な状況に対して影響する部材や処理のいずれであってもよい。
<玖群:弐群の横方向対応バージョン>
従来、遊技機の裏面側には、遊技の各種設定を行う設定手段が配設され、該設定手段が搭載された開閉体の閉鎖時には、遊技者が上記設定手段に接触することができないように構成されている。一方、ホール関係者は、ホールの営業時間外において、開閉体を開放して、各種メンテナンス作業や設定手段に対する設定作業を実行する(例えば、特許文献1(特開2015−024202号公報))。
しかしながら、このような遊技機に対して、開閉体の閉鎖時においても遊技機裏面側から設定手段に対して不正行為が行われるおそれがあり、この点について未だ改良の余地がある。
玖群の発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技機裏面側からの設定手段に対する不正行為を防止することができる遊技機を提供することを目的とする。
支持体(例えば、外枠11)に対して開閉可能に支持される開閉体(例えば、内枠12)と、
該開閉体と前記支持体とを施錠する施錠装置(例えば、シリンダ錠20)と、
前記開閉体に搭載されて、遊技の各種設定を行う設定手段(例えば、設定キー501)と、
該設定手段を保護する保護手段(例えば、保護カバー部材140)と、を備え、
該遊技機を遊技場に設置した場合に、前記保護手段を脱着不能に構成(例えば、右側板11dの外側から固定ビス11gを羅入して、パチンコ機10を島設備に隙間なく設置)することを特徴とする遊技機玖0。
遊技機玖0によれば、支持体に対して開閉体が開閉可能に支持され、施錠装置により開閉体と支持体とが施錠され、開閉体に搭載された設定手段により、遊技の各種設定が行われる。そして、保護手段により、設定手段が保護される。ここで、遊技機を遊技場に設置した場合に、保護手段が脱着不能に構成される。これにより、遊技機を遊技場に設置した状態において、遊技の各種設定を行う設定手段を保護する保護手段が、遊技機から着脱困難又は着脱不能に構成され、設定手段に対する不正行為を防止することができる、という効果がある。
支持体(例えば、外枠11)に対して開閉可能に支持される開閉体(例えば、内枠12)と、
該開閉体と前記支持体とを施錠する施錠装置(例えば、シリンダ錠20)と、
前記開閉体に搭載されて、遊技の各種設定を行う設定手段(例えば、設定キー501)と、
該設定手段を保護する保護手段(例えば、保護カバー部材140)と、を備え、
前記施錠装置によって前記開閉体と前記支持体とを施錠した場合に、前記保護手段を脱着不能に構成(例えば、右側板11dの内壁に保護カバー部材140の取付面151を当接させた状態で、右側板11dの外側から固定ビス11gを羅入)することを特徴とする遊技機玖1。
遊技機玖1によれば、支持体に対して開閉体が開閉可能に支持され、施錠装置により開閉体と支持体とが施錠され、開閉体に搭載された設定手段により、遊技の各種設定が行われる。そして、保護手段により、設定手段が保護される。ここで、施錠装置により支持体と開閉体とを施錠した場合に、保護手段が脱着不能に構成される。これにより、支持体と開閉体とを施錠した状態において、遊技の各種設定を行う設定手段を保護する保護手段が、遊技機から着脱困難又は着脱不能に構成され、設定手段に対する不正行為を防止することができる、という効果がある。
遊技機玖0又は玖1において、
前記設定手段は、
所定の鍵を挿入可能な鍵穴を有し、
該鍵穴は、
前記施錠装置によって前記支持体と前記開閉体とが施錠されている場合に、該遊技機裏面方向を向くことを特徴とする遊技機玖2。
遊技機玖2によれば、遊技機玖0又は玖1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、設定手段に設けられた鍵穴に所定の鍵を挿入可能に構成され、施錠装置によって支持体と開閉体とが施錠されている場合に、鍵穴が遊技機裏面方向を向くように構成される。
これにより、遊技の各種設定を行う設定手段を保護する保護手段によって、設定手段に対する遊技機裏面側からの不正行為を防止することができる、という効果がある。
遊技機玖0又は玖1において、
前記設定手段は、
所定の鍵を挿入可能な鍵穴を有し、
該鍵穴は、
前記施錠装置によって前記支持体と前記開閉体とが施錠されている場合に、該遊技機側方を向くことを特徴とする遊技機玖3。
遊技機玖2によれば、遊技機玖0又は玖1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、設定手段に設けられた鍵穴に所定の鍵を挿入可能に構成され、施錠装置によって支持体と開閉体とが施錠されている場合に、鍵穴が遊技機側方(右方向又は左方向)を向くように構成される。これにより、遊技の各種設定を行う設定手段を保護する保護手段によって、設定手段に対する遊技機側方からの不正行為を防止することができる、という効果がある。
<一群:設定変更による大当たりアップ分をハズレで吸収>
従来より、パチンコ機等の遊技機では、遊技盤に設けられた遊技領域に向けて遊技球等の遊技媒体を発射し、該遊技領域に設けられた複数の入球口のいずれかへ遊技球が入球することに基づいて当否抽選を行い、該当否抽選において当たり等の有利状態に当選した場合に、通常では閉鎖されている可変入球手段を開放して、遊技者に所定の遊技価値が付与されるように構成されている(例えば、特許文献1(特開2017−148264号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技の興趣向上を図る必要があるが、この点について未だ改良の余地がある。
一群の発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的としている。
所定の始動条件の成立(例えば、第1始動口64aへの入賞)に基づいて判定情報(例えば、大当たり乱数カウンタC1の値)を取得する判定情報取得手段(例えば、主制御装置110)と、
該判定情報取得手段により取得された前記判定情報を判定する判定手段(例えば、特図1変動開始処理(S5505))と、
該判定手段によって第1遊技結果(例えば、大当たり)が導出されることに基づいて、遊技者に所定の第1遊技価値(例えば、大当たり遊技)を付与し得る第1遊技価値付与手段(例えば、大入賞口開閉制御処理(S5710))と、
前記判定手段によって第2遊技結果(例えば、小当たり)が導出されることに基づいて、遊技者に前記第1遊技価値と異なる第2遊技価値(例えば、小当たり遊技)を付与し得る第2遊技価値付与手段(例えば、小入賞口開閉制御処理(S5714))と、
前記判定手段による前記第1遊技結果が導出される確率を変更可能な設定手段(例えば、設定変更処理(S4005)のS4121)と、を備えた遊技機において、
前記判定手段による判定に用いられ、少なくとも、前記第1遊技結果に対応する第1値(例えば、大当たり乱数値)と、前記第2遊技結果に対応する第2値(例えば、小当たり乱数値)と、を記憶する当否記憶手段(例えば、特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記判定手段は、
前記判定情報取得手段によって、前記第1値または前記第2値以外の第3値(例えば、ハズレ乱数値)である前記判定情報が抽出された場合に、遊技者に遊技価値を付与しないように構成され、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定された設定値によっては、前記第1値の導出確率が異なる場合があるように記憶され、
前記判定情報取得手段は、
前記設定手段によって前記設定値が変更された場合に、前記第1値の導出確率の変更に伴って、前記第3値の導出確率が変更されるように構成されている(例えば、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分をハズレ乱数値から補填)ことを特徴とする遊技機一0。
遊技機一0によれば、判定情報取得手段により、所定の始動条件の成立に基づいて判定情報が取得され、その判定情報取得手段により取得された判定情報が、判定手段によって判定される。そして、判定手段によって第1遊技結果が導出されることに基づいて、第1遊技価値付与手段により、遊技者に所定の第1遊技価値が付与される場合があり、判定手段によって第2遊技結果が導出されることに基づいて、第2遊技価値付与手段により、遊技者に所定の第2遊技価値が付与される場合がある。また、判定手段による第1遊技結果が導出される確率が、設定手段によって変更可能に構成される。ここで、判定手段の判定に用いられる当否記憶手段において、少なくとも、第1遊技結果に対応する第1値と、第2遊技結果に対応する第2値とが記憶される。また、判定情報取得手段によって第1値または第2値以外の第3値である判定情報が抽出された場合に、判定手段により、遊技者に遊技価値が付与されないように構成される。そして、設定手段によって設定された設定値によっては、当否記憶手段において、第1値の導出確率が異なる場合があるように記憶され、設定手段によって設定値が変更された場合に、第1値の導出確率の変更に伴って、判定情報取得手段により、第3値の導出確率が変更されるように構成される。これにより、設定値によっては、遊技者に遊技価値が付与される第1値と、遊技者に遊技価値が付与されない第3値との導出確率に抑揚(メリハリ)を設け、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機一0において、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって前記設定値が変更された場合、前記第2値の導出確率を変更しないように構成されている(例えば、設定値を変更した場合でも小当たり乱数値の個数を維持)ことを特徴とする遊技機一1。
遊技機一1によれば、遊技機一0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、設定手段によって設定値が変更された場合、当否記憶手段における第2値の導出確率が変更されないように構成されている。
従来、遊技機を遊技ホールに設置するためには、所轄官庁が実施する検定試験を通過し、該遊技機が規定の範囲内であることを示す認可が必要である。このため、遊技機の開発者は、遊技仕様の設計時に、該検定試験を通過して認可を受けるために、遊技機のすべての設定値において、遊技者が該パチンコ機において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合(払出球数(セーフ球数)をアウト球数で割った数。所謂、機械割り。以下、「出玉率」と称する場合がある。)に関し、検定試験で認定を取得可能な出玉率となるように、判定手段における第1値および第2値の導出確率が適正な値となるように第1値および第2値を配分する必要がある。
しかしながら、設定値の変更が可能な遊技機において、設定変更に伴って第1値の導出確率を変更する場合に、第2値の導出確率を変更させてしまうと、設定値毎に第1値の導出確率に基づく第1遊技価値の出玉率と第2値の導出確率に基づく第2遊技価値の出玉率とを複合してそれぞれ計算する必要が生じ、設定値毎の総合的な出玉率の計算が煩雑になり、遊技仕様の設計時の工数が増大してしまうおそれがある。
そこで、遊技機一1によれば、設定変更に伴って第1値の導出確率が変更された場合であっても、第2値の導出確率を変化させないように構成する。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、第1遊技価値の当選確率のみ(即ち、第1遊技結果の出現率のみ)を考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機一0又は一1において、
前記第3値は、
前記第1値の導出確率が最も低い第1設定値(例えば、設定値「1」)において、該第1設定値から前記第1値の導出確率が最も高い第2設定値(例えば、設定値「6」)における前記第1値の増加分、設けられていることを特徴とする遊技機一2。
遊技機一2によれば、遊技機一0又は一1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1値の導出確率が最も低い第1設定値において、その第1設定値から第1値の導出確率が最も高い第2設定値における第1値の増加分、第3値が設けられている。これにより、すべての設定値において、設定変更によって変更される第1値をすべて第3値から変更することができる。よって、設定値毎の出玉率の計算を、第1遊技価値の当選確率の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機一0から一2のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定される前記設定値ごとに前記第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段(例えば、設定値「1」〜「3」における特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記段階的当否記憶手段は、
前記設定手段によって前記設定値が段階的に変更される場合に、前記第1値の導出確率が均等に増加するように構成されていることを特徴とする遊技機一3。
遊技機一3によれば、遊技機一0から一2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段に、設定手段によって設定される設定値ごとに第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段が設けられる。そして、設定手段によって設定値が段階的に変更される場合に、段階的当否記憶手段には、第1値の導出確率が均等に増加するように構成される。これにより、設定値毎の出玉率の計算を、段階的かつ均等に増加する第1遊技価値の当選確率の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
なお、「均等に増加」とは、例えば、設定値ごとに増加する導出確率が、1段階下の導出確率から同一値(例えば、1%)ずつ増加する場合や、1段階下の導出確率に対して同一割合(例えば、5%)ずつ増加する場合等が例示される。
遊技機一0から一2のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定される前記設定値ごとに前記第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段(例えば、設定値「1」〜「3」における特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記段階的当否記憶手段は、
前記設定手段によって前記設定値が段階的に変更される場合に、前記第1値の導出確率が所定割合で増加するように構成されていることを特徴とする遊技機一4。
遊技機一4によれば、遊技機一0から一2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段に、設定手段によって設定される設定値ごとに第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段が設けられる。そして、設定手段によって設定値が段階的に変更される場合に、段階的当否記憶手段には、第1値の導出確率が所定割合で増加するように構成される。これにより、設定値毎の出玉率の計算を、段階的かつ所定割合に増加する第1遊技価値の当選確率の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
なお、「所定割合で増加」とは、例えば、設定値ごとに増加する導出確率が、比例的(例えば、5%、10%、15%、・・・)に増加する場合や、指数関数的(例えば、設定値「1」を基準に、2倍、4倍、8倍、・・・等)に増加する場合等が例示される。
遊技機一0から一4のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記第1値を連続した値として記憶し、
前記設定手段によって前記設定値を変更する場合に、連続した前記第1値の範囲が変更されるように構成されていることを特徴とする遊技機一5。
遊技機一5によれば、遊技機一0から一4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段により、第1値が連続した値として記憶される。そして、設定手段によって設定値が変更される場合に、連続した第1値の範囲が変更されるように構成される。
これにより、判定手段によって第1遊技価値の判定を、第1値の先頭から最後方までの範囲判定で行うことが可能となる。よって、設定手段によって設定値が変更された場合にであっても、当否判定において、変更された1つ1つの第1値を判定する必要がなく、判定すべき値が第1値の先頭から最後方までに含まれるか否かの判定によって行うことができる。従って、当否判定における処理負担を軽減することができる、という効果がある。
遊技機一0から一4のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記第1値を非連続の値として記憶し、
前記設定手段によって前記設定値を変更する場合に、非連続の前記第1値の個数が変更されるように構成されていることを特徴とする遊技機一6。
遊技機一6によれば、遊技機一0から一4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段により、第1値が非連続の値として記憶される。そして、設定手段によって設定値が変更される場合に、非連続の第1値の個数が変更されるように構成される。
これにより、判定手段によって第1遊技価値の判定を、個々の第1値の一致判定で行う必要があるが、当否記憶手段における第1値の位置(配置)の把握を困難にすることができる。よって、第1値の位置(配置)を遊技者によって把握され難くすることで、不正に第1遊技価値が導出されることを抑制し、遊技機のセキュリティ性能を高めることができる、という効果がある。
遊技機一0から一6のいずれかにおいて、
遊技球を発射する発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
該発射手段により発射された遊技球が入球可能な第1入球手段(例えば、第1始動口64a)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段と異なる第2入球手段(例えば、第2始動口64b)と、を備え、
前記判定情報取得手段は、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、前記判定情報である第1判定情報を取得する第1情報取得手段(例えば、第1保留球格納エリア273d)と、
前記第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、前記判定情報である第2判定情報を取得する第2情報取得手段(例えば、第2保留球格納エリア273e)と、を備え、
前記判定手段は、
前記第1情報取得手段により取得された前記第1判定情報を判定する第1判定手段(例えば、特図1変動開始処理(S5505))と、
前記第2情報取得手段により取得された前記第2判定情報を判定する第2判定手段(例えば、特図2変動開始処理(S5508))と、を備え、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定される1の所定設定値(例えば、設定値「1」)において、前記第1判定手段および前記第2判定手段による前記第1遊技結果の導出確率(例えば、ともに0.5%)が同等となるように前記第1値を記憶し、
前記設定手段によって設定される前記所定設定値において、前記第1判定手段による前記第2遊技結果の導出確率(例えば、1%)より、前記第2判定手段による前記第2遊技結果の導出確率(例えば、94%)が高くなるように前記第2値を記憶し、
前記設定手段によって設定されるすべての設定値において、前記第1判定手段による前記第2遊技結果の導出確率(例えば、1%)が同等となるように前記第2値を記憶し、
前記設定手段によって設定されるすべての設定値において、前記第2判定手段による前記第2遊技結果の導出確率(例えば、94%)が同等となるように前記第2値を記憶することを特徴とする遊技機一7。
遊技機一7によれば、遊技機一0から一6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、発射手段により遊技球が発射され、その発射手段により発射された遊技球が第1入球手段に入球可能に構成され、同じく発射手段により発射された遊技球が、第1入球手段と異なる第2入球手段に入球可能に構成される。そして、第1入球手段に遊技球が入球手段に入球したことに基づいて、判定情報取得手段に設けられた第1情報取得手段により、判定情報である第1判定情報が取得され、第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、判定情報取得手段に設けられた第2情報取得手段により、判定情報である第2判定情報が取得される。また、第1情報取得手段により取得された第1判定情報が、判定手段に設けられた第1判定手段によって判定され、第2情報取得手段により取得された第2判定情報が、判定手段に設けられた第2判定手段によって判定される。ここで、設定手段によって設定される1の所定設定値において、当否記憶手段には、第1判定手段および第2判定手段による第1遊技結果の導出確率が同等となるように、当否記憶手段に第1値が記憶される一方、設定手段によって設定される所定設定値において、第1判定手段による第2遊技結果の導出確率より、第2判定手段による第2遊技結果の導出確率が高くなるように、当否記憶手段に第2値が記憶される。また、設定手段によって設定されるすべての設定値において、当否記憶手段には、第1判定手段による第2遊技結果の導出確率が同等となるように、当否記憶手段に第2値が記憶されるとともに、設定手段によって設定されるすべての設定値において、当否記憶手段には、第2判定手段による第2遊技結果の導出確率が同等となるように、当否記憶手段に第2値が記憶される。これにより、設定値毎および各判定情報毎の出玉率の計算を、設定変更に伴う第1判定手段及び第2判定手段における第1遊技価値の導出確率の増加分と、第1判定手段と第2判定手段とにおける第2遊技結果の導出確率の変化分とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機一7において、
前記第1遊技価値付与手段は、
前記第1遊技価値の付与前の所定遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)から、前記第1遊技価値の付与後に前記所定遊技状態と異なる有利遊技状態(例えば、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)に遊技状態を変更する遊技状態変更手段(例えば、大当たり終了処理(S5712))、を備え、
前記所定遊技状態は、
前記第2入球手段より前記第1入球手段に遊技球が入球し易いことで、前記第2判定情報より前記第1判定情報を取得し易く、
前記有利遊技状態は、
前記第1入球手段により前記第2入球手段に遊技球が入球し易いことで、前記第1判定情報より前記第2判定情報を取得し易いように構成されていることを特徴とする遊技機一8。
遊技機一8によれば、遊技機一7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技価値付与手段に設けられた遊技状態変更手段により、第1遊技価値の付与前の所定遊技状態から、第1遊技価値の付与後に所定遊技状態と異なる有利遊技状態に遊技状態が変更される。そして、所定遊技状態では、第2入球手段より第1入球手段に遊技球が入球し易いことで、第2判定情報より第1判定情報が取得され易く、また、有利遊技状態では、第1入球手段より第2入球手段に遊技球が入球し易いことで、第1判定情報より第2判定情報が取得され易いように構成される。これにより、設定値毎、各判定情報毎、及び、遊技状態毎の出玉率の計算を、設定変更に伴う第1判定手段及び第2判定手段における第1遊技価値の導出確率の増加分と、第1判定手段と第2判定手段とにおける第2遊技結果の導出確率の変化分と、遊技状態毎に取得され易い判定情報とを考慮することで大凡の計算をすることが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機一7又は一8において、
前記第1判定手段の判定結果に基づいて、表示手段(例えば、特別図柄表示装置39)において第1識別情報の第1動的表示を実行する第1動的表示実行手段(例えば、第1特別図柄の動的表示の実行)と、
前記第2判定手段の判定結果に基づいて、前記表示手段において前記第1識別情報と異なる第2識別情報の第2動的表示を実行する第2動的表示実行手段(例えば、第2特別図柄の動的表示の実行)と、を備え、
前記表示手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示と前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示とを並列的に(同時に)実行可能に構成されることを特徴とする遊技機一9。
遊技機一9によれば、遊技機一7又は一8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1判定手段の判定結果に基づいて、第1動的表示実行手段により、表示手段において第1識別情報の第1動的表示が実行される。また、第2判定手段の判定結果に基づいて、第2動的表示実行手段により、表示手段において第1識別情報と異なる第2識別情報の第2動的表示が実行される。そして、表示手段により、第1動的表示実行手段による第1動的表示と第2動的表示実行手段による第2動的表示とが並列的に(同時に)実行可能に構成される。
従来より、第1識別情報の第1動的表示と第2識別情報の第2動的表示とを並列(同時)進行で実行可能な遊技機では、各動的表示における実行時間等を考慮した出玉率の計算が必要であり、第1遊技結果および第2遊技結果における各出玉率等を設定値毎に複合して計算する場合に、遊技仕様の設計時の工数が甚大になってしまうおそれがある。
そこで、遊技機一9によれば、第1動的表示と第2動的表示とを並列(同時)進行可能な遊技機において、第1判定手段における第2遊技結果の導出確率を、設定値ごとに変化させないように構成するとともに、第2判定手段における第2遊技結果の導出確率も、設定値ごとに変化させないように構成する。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、第1遊技結果の導出確率の変更分のみを考慮することで計算することが可能となり、並列的に(同時に)動的表示が実行され得る遊技機においても出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機一9において、
前記第1判定手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において前記第2遊技結果が導出され得る状況において、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行中であって、該第2動的表示において前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出し得て、かつ、該第2動的表示の実行時間が、前記第1動的表示の実行時間より長い場合、該第2動的表示における前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果以外の遊技結果を導出する結果変更手段(例えば、特図2変更処理(S5520))、を備えていることを特徴とする遊技機一10。
遊技機一10によれば、遊技機一9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において第2遊技結果が導出され得る状況において、第2動的表示実行手段による第2動的表示の実行中であって、その第2動的表示において第1遊技結果又は第2遊技結果を導出し得て、かつ、その第2動的表示の実行時間が、第1動的表示の実行時間より長い場合、第1判定手段に設けられた結果変更手段により、その第2動的表示における第1遊技結果又は第2遊技結果以外の遊技結果を導出するように構成される。これにより、第1動的表示による第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与中に、第2動的表示による第1遊技結果に基づく第1遊技の付与、又は、第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与が行われないようにすることができ、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値によって、遊技者に過度な遊技価値が払い出されてしまうことを防止することができる、という効果がある。また、出玉率を計算する上で、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値を考慮する必要がなくなるので、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機一9において、
前記第1判定手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において前記第2遊技結果が導出され得る状況において、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行中であって、該第2動的表示において前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出し得て、かつ、該第2動的表示の実行時間が、前記第1動的表示の実行時間より長い場合、該第2動的表示の進行を一時的に停止し、前記第1動的表示に基づく前記第2遊技価値の付与が終了した後、一時的に停止していた前記第2動的表示を進行させて前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出させる結果一時停止手段(例えば、変形例130)、を備えていることを特徴とする遊技機一11。
遊技機一11によれば、遊技機一9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1判定手段に設けられた結果一時停止手段により、第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において第2遊技結果が導出され得る状況において、第2動的表示実行手段による第2動的表示の実行中であって、その第2動的表示において第1遊技結果又は第2遊技結果を導出し得て、かつ、その第2動的表示の実行時間が、第1動的表示の実行時間より長い場合、第2動的表示の進行が一時的に停止され、第1動的表示に基づく第2遊技価値の付与が終了した後、一時的に停止していた第2動的表示が進行されて、第1遊技結果又は第2遊技結果が導出される。これにより、第1動的表示による第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与中に、第2動的表示による第1遊技結果に基づく第1遊技の付与、又は、第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与が行われないようにすることができ、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値によって、遊技者に過度な遊技価値が払い出されてしまうことを防止することができる、という効果がある。また、出玉率を計算する上で、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値を考慮する必要がなくなるので、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機一8から一11のいずれかにおいて、
前記第1遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第1特別入球手段(例えば、大入賞口65a)と、
前記第2遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第2特別入球手段(例えば、小入賞口72a)と、
前記第2入球手段(例えば、第2始動口64b)へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能な可動手段(例えば、普通電役64c)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段および前記第2入球手段と異なる第3入球手段(例えば、スルーゲート67)と、
該第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3判定情報を取得する第3情報取得手段(例えば、普図保留球格納エリア273i)と、
該第3情報取得手段により取得された前記第3判定情報に基づいて、第3識別情報の第3動的表示を実行する第3動的実行手段(例えば、普通電役制御処理(S5104))と、
該第3動的実行手段の実行結果に起因して前記可動手段を駆動する駆動手段(例えば、普通電役制御処理(S5104)のS5805又はS5807)と、を備え、
前記可動手段は、
前記第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な状態において、該可動手段の上部を遊技球が転動可能な閉塞時転動手段(例えば、第28実施形態における普通電役64cの上面)、を備え、
前記遊技状態変更手段は、
前記第1遊技結果として所定の第1導出結果(例えば、「確率変動状態」を付与する「確率変動B」の大当たり種別)に基づいて前記第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態を、前記有利遊技状態のうち、所定の第1有利遊技状態(例えば、第28実施形態の「確率変動状態」)に移行する第1有利移行手段(例えば、大当たり終了処理(S5712)のS5754:YES)と、
前記第1遊技結果として前記第1導出結果と異なる第2導出結果(例えば、「超確率変動状態」を付与する「確率変動a」の大当たり種別)に基づいて前記第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態を、前記有利遊技状態のうち、前記第1有利遊技状態と異なる第2有利遊技状態(例えば、第28実施形態の「超確率変動状態」)に移行する第2有利移行手段(例えば、大当たり終了処理(S5712)のS5751:YES)と、を備え、
前記第3動的実行手段は、
前記第1有利遊技状態において、前記第3動的表示の実行時間を、前記閉塞時転動手段における1の端部(例えば、右端)から他方の端部(例えば、左端)へ遊技球が転動する転動時間(例えば、「3秒」)より短く行う短時間パターン(例えば、「0.5秒」)と、
前記第2有利遊技状態において、前記第3動的表示の実行時間を、前記転動時間より長く行う長時間パターン(例えば、「5秒」)と、を有し、
前記駆動手段は、
前記第1有利遊技状態において、前記第2入球手段へ遊技球が入球し易い入球容易パターン(例えば、普通図柄の高確率状態および開放延長)で前記可動手段を駆動し、
前記第2有利遊技状態において、前記入球容易パターンより前記第2入球手段へ遊技球が入球し難い入球パターン(例えば、普通図柄の低確率状態および非開放延長)で前記可動手段を駆動し、
前記第2特別入球手段は、
前記閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ転動した遊技球が入球し易い位置(例えば、普通電役64cの下流側)に設けられることを特徴とする遊技機一12。
遊技機一12によれば、遊技機一8から一11の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技結果が導出された場合に、第1特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動され、また、第2遊技結果が導出された場合に、第2特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動される。そして、可動手段が、第2入球手段へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能に構成される。ここで、第1入球手段および第2入球手段と異なる第3入球手段が、発射手段により発射された遊技球が入球可能に構成される。そして、その第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3情報取得手段により、第3判定情報が取得され、その第3情報取得手段により取得された第3判定情報に基づいて、第3動的実行手段により、第3識別情報の第3動的表示が実行され、さらに、駆動手段により、第3動的実行手段の実行結果に起因して可動手段が駆動される。ここで、第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な状態において、可動手段に設けられた閉塞時転動手段により、可動手段の上部を遊技球が転動可能に構成される。そして、第1遊技結果として所定の第1導出結果に基づいて第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態変更手段に設けられた第1有利移行手段により、遊技状態が、有利遊技状態のうち、所定の第1有利遊技状態に移行される。また、第1遊技結果として第1導出結果と異なる第2導出結果に基づいて第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態変更手段に設けられた第2有利移行手段により、遊技状態が、有利遊技状態のうち、第1有利遊技状態と異なる第2有利遊技状態に移行される。ここで、第3動的実行手段により、第1有利遊技状態において、閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ遊技球が転動する転動時間より、第3動的表示の実行時間が短く行われる短時間パターンと、第2有利遊技状態において、上記転動時間より、第3動的表示の実行時間が長く行われる長時間パターンとが設けられる。また、駆動手段により、第1有利遊技状態において、第2入球手段へ遊技球が入球し易い入球容易パターンで可動手段が駆動される一方、第2有利遊技状態において、入球容易パターンより第2入球手段へ遊技球が入球し難い入球パターンで可動手段が駆動される。そして、第2特別入球手段が、閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ転動した遊技球が入球し易い位置に設けられる。即ち、第1有利遊技状態では、第3動的表示の実行時間が可動手段の上部を遊技球が転動しきる時間より短い場合があり、また、可動手段が入球容易パターンで駆動されることから、可動手段の上部を転動する遊技球が第2入球手段に入球され易く、第2特別入球手段へは入球し難い状態となる。一方、第2有利遊技状態では、第3動的表示の実行時間が可動手段の上部を遊技球が転動しきる時間より長い場合があり、また、可動手段が入球容易パターンで駆動されないため、可動手段の上部を転動する遊技球が第2入球手段に入球せず、第2特別入球手段へ入球し得る状態となる。これにより、第1遊技結果としての第1導出結果と第2導出結果とで、第2遊技結果が導出されたときに第2特別入球手段へ遊技球が入球するか否かを異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技機一7又は一8において、
前記第1遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第1特別入球手段(例えば、大入賞口65a)と、
前記第2遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第2特別入球手段(例えば、小入賞口72a)と、
前記第2入球手段(例えば、第2始動口64b)へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能な可動手段(例えば、普通電役64c)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段および前記第2入球手段と異なる第3入球手段(例えば、スルーゲート67)と、
該第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3判定情報を取得する第3情報取得手段(例えば、普図保留球格納エリア273i)と、
該第3情報取得手段により取得された前記第3判定情報に基づいて、第3識別情報の第3動的表示を実行する第3動的実行手段(例えば、普通電役制御処理(S5104))と、
該第3動的実行手段の実行結果に起因して前記可動手段を駆動する駆動手段(例えば、普通電役制御処理(S5104)のS5805又はS5807)と、を備え、
前記可動手段は、
少なくとも、前記第2入球手段へ遊技球が入球可能な状態において、該可動手段の上部を遊技球が転動可能な突出時転動手段(例えば、第29実施形態における普通電役64cの上面)、を備え、
前記駆動手段は、
前記所定遊技状態において、前記第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な入球困難パターン(例えば、普通電役64cの突出時間が「0.1秒」)で前記可動手段を駆動し、
前記有利遊技状態において、前記突出時転動手段によって前記第2入球手段へ遊技球が入球し得る入球可能パターン(例えば、普通電役64cの突出時間が「5秒」)で前記可動手段を駆動し、
前記当否記憶手段は、
前記第1判定手段において用いられる第1当否記憶手段(例えば、特図1大当たり乱数テーブル272a1)と、
前記第2判定手段において用いられる第2当否記憶手段(例えば、特図2大当たり乱数テーブル272a2)と、を備え、
前記第1当否記憶手段は、
前記第1値を記憶する一方、前記第2値を記憶せず、
前記第2当否記憶手段は、
前記第1値および前記第2値を記憶し、
前記第2特別入球手段は、
該第2特別入球手段内に流入した遊技球が入球可能な第4入球手段(例えば、特別領域スイッチ208h)、を備え、
該第4入球手段は、
遊技球が入球した場合に、前記第1遊技価値を付与可能であることを特徴とする遊技機一13。
遊技機一13によれば、遊技機一7又は一8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。
即ち、第1遊技結果が導出された場合に、第1特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動され、また、第2遊技結果が導出された場合に、第2特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動される。そして、可動手段が、第2入球手段へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能に構成される。ここで、第1入球手段および第2入球手段と異なる第3入球手段が、発射手段により発射された遊技球が入球可能に構成される。そして、その第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3情報取得手段により、第3判定情報が取得され、その第3情報取得手段により取得された第3判定情報に基づいて、第3動的実行手段により、第3識別情報の第3動的表示が実行され、さらに、駆動手段により、第3動的実行手段の実行結果に起因して可動手段が駆動される。ここで、少なくとも、第2入球手段へ遊技球が入球可能な状態において、可動手段に設けられた突出時転動手段により、可動手段の上部を遊技球が転動可能に構成される。また、駆動手段により、所定遊技状態において、第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な入球困難パターンで可動手段が駆動される一方、遊技状態において、突出時転動手段によって第2入球手段へ遊技球が入球し得る入球可能パターンで可動手段が駆動される。そして、当否記憶手段としての第1当否記憶手段が、第1判定手段において用いられ、また、同じく当否記憶手段としての第2当否記憶手段が、第2判定手段において用いられる。ここで、第1当否記憶手段には、第1値が記憶される一方、第2値が記憶されず、第2当否記憶手段には、第1値および第2値が記憶される。そして、第2特別入球手段に設けられた第4入球手段により、第2特別入球手段内に流入した遊技球が入球可能に構成され、第2入球手段に遊技球が入球した場合に、第1遊技価値が付与可能に構成される。即ち、第1判定手段における当否判定では、第1当否記憶手段に第2値が記憶されておらず第1値が記憶されていることから、第1遊技結果を導出させて第1遊技価値を得るか否かという遊技性になる。一方、第2判定手段における当否判定では、第2当否記憶手段に第1値とともに第2値が記憶されていることから、第1遊技結果を導出させて第1遊技価値を得るか、或いは、第2遊技結果を導出させて、さらに、第4入球手段に遊技球を入球させることで第1遊技価値を得るか、という遊技性になる。これにより、第1判定手段において付与され得る遊技価値と、第2判定手段において付与され得る遊技価値とのパターンを異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技機一13において、
前記第2当否記憶手段は、
前記第2値の導出確率を、前記第1値の導出確率より高くするように構成されていることを特徴とする遊技機一14。
遊技機一14によれば、遊技機一13の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2当否記憶手段において、第2値の導出確率が、第1値の導出確率より高くなるように構成される。これにより、第2判定手段における判定において、第2値が抽出されることに基づく第2遊技結果が、第1遊技結果等より多く発生するように構成される。よって、第1判定手段において付与され得る遊技価値と、第2判定手段において付与され得る遊技価値とのパターンを明確に異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
<二群:設定変更による大当たりアップ分を他の多い乱数から吸収>
従来より、パチンコ機等の遊技機では、遊技盤に設けられた遊技領域に向けて遊技球等の遊技媒体を発射し、該遊技領域に設けられた複数の入球口のいずれかへ遊技球が入球することに基づいて当否抽選を行い、該当否抽選において当たり等の有利状態に当選した場合に、通常では閉鎖されている可変入球手段を開放して、遊技者に所定の遊技価値が付与されるように構成されている(例えば、特許文献1(特開2017−148264号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技の興趣向上を図る必要があるが、この点について未だ改良の余地がある。
二群の発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的としている。
所定の始動条件の成立(例えば、第1始動口64aへの入賞)に基づいて判定情報(例えば、大当たり乱数カウンタC1の値)を取得する判定情報取得手段(例えば、主制御装置110)と、
該判定情報取得手段により取得された前記判定情報を判定する判定手段(例えば、特図1変動開始処理(S5505))と、
該判定手段によって第1遊技結果(例えば、大当たり)が導出されることに基づいて、遊技者に所定の第1遊技価値(例えば、大当たり遊技)を付与し得る第1遊技価値付与手段(例えば、大入賞口開閉制御処理(S5710))と、
前記判定手段によって第2遊技結果(例えば、小当たり)が導出されることに基づいて、遊技者に前記第1遊技価値と異なる第2遊技価値(例えば、小当たり遊技)を付与し得る第2遊技価値付与手段(例えば、小入賞口開閉制御処理(S5714))と、
前記判定手段による前記第1遊技結果が導出される確率を変更可能な設定手段(例えば、設定変更処理(S4005)のS4121)と、を備えた遊技機において、
前記判定手段による判定に用いられ、少なくとも、前記第1遊技結果に対応する第1値(例えば、大当たり乱数値)と、前記第2遊技結果に対応する第2値(例えば、小当たり乱数値)と、を記憶する当否記憶手段(例えば、特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記判定手段は、
前記判定情報取得手段によって、前記第1値または前記第2値以外の第3値(例えば、ハズレ乱数値)である前記判定情報が抽出された場合に、遊技者に遊技価値を付与しないように構成され、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定された設定値によっては、前記第1値の導出確率が異なる場合があるように記憶され、
前記判定情報取得手段は、
前記設定手段によって前記設定値が変更された場合に、前記第1値の導出確率の変更に伴って、前記第2値の導出確率又は前記第3値の導出確率のうち、導出確率が高い方の導出確率が変更されるように構成されている(例えば、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分をハズレ乱数値から補填)ことを特徴とする遊技機二0。
遊技機二0によれば、判定情報取得手段により、所定の始動条件の成立に基づいて判定情報が取得され、その判定情報取得手段により取得された判定情報が、判定手段によって判定される。そして、判定手段によって第1遊技結果が導出されることに基づいて、第1遊技価値付与手段により、遊技者に所定の第1遊技価値が付与される場合があり、判定手段によって第2遊技結果が導出されることに基づいて、第2遊技価値付与手段により、遊技者に所定の第2遊技価値が付与される場合がある。また、判定手段による第1遊技結果が導出される確率が、設定手段によって変更可能に構成される。ここで、判定手段の判定に用いられる当否記憶手段において、少なくとも、第1遊技結果に対応する第1値と、第2遊技結果に対応する第2値とが記憶される。また、判定情報取得手段によって第1値または第2値以外の第3値である判定情報が抽出された場合に、判定手段により、遊技者に遊技価値が付与されないように構成される。そして、設定手段によって設定された設定値によっては、当否記憶手段において、第1値の導出確率が異なる場合があるように記憶され、設定手段によって設定値が変更された場合に、第1値の導出確率の変更に伴って、判定情報取得手段により、第2値の導出確率又は第3値の導出確率のうち、導出確率が高い方の導出確率が変更される。これにより、設定値によっては、遊技者に遊技価値が付与される第1値と、導出確率が高い役との導出確率に抑揚(メリハリ)を設け、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機二0において、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段により設定されるいずれの設定値であっても、導出確率が低い方の値の導出確率を変更しないように構成されている(例えば、設定値を変更した場合でも小当たり乱数値の個数を維持)ことを特徴とする遊技機二1。
遊技機二1によれば、遊技機二0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、設定手段により設定されるいずれの設定値であっても、当否記憶手段において、導出確率が低い方の値の導出確率が変更されないように構成される。即ち、設定変更に伴って第1値の導出確率が変更された場合であっても、導出確率が低い方の値の導出確率を変化させず、導出確率が高い方の値の導出確率を変化させるように構成する。このように構成することで、出現率が低い値に対応する役の出現率からは、遊技者に遊技機の設定値を看破されないようにすることができる。よって、設定の判別要素を限定し、例えば、遊技者が該パチンコ機において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合(払出球数(セーフ球数)をアウト球数で割った数。所謂、機械割り。以下、「出玉率」と称する場合がある。)が低い低設定(即ち、設定値「1」等)であっても遊技者に設定看破され難くして遊技を継続させ、遊技機の稼働を向上することができる、という効果がある。
遊技機二0又は二1において、
前記導出確率が高い値は、
前記第1値の導出確率が最も低い第1設定値(例えば、設定値「1」)において、該第1設定値から前記第1値の導出確率が最も高い第2設定値(例えば、設定値「6」)における前記第1値の増加分、設けられていることを特徴とする遊技機二2。
遊技機二2によれば、遊技機二0又は二1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1値の導出確率が最も低い設定値において、その設定値から第1値の導出確率が最も高い設定値における第1値の増加分、出確率が高い値が設けられている。これにより、設定変更によって変更される第1値をすべて導出確率が高い値から変更することができる。よって、導出確率が低い(個数が少ない)値を設定毎に変更されないため、該導出確率が低い値に対応する役の出現率からは、遊技者に遊技機の設定値を看破されないようにすることができる。よって、設定の判別要素を限定し、例えば、出玉率が低い低設定(即ち、設定値「1」等)であっても遊技者に設定看破され難くして遊技を継続させ、遊技機の稼働を向上することができる、という効果がある。
遊技機二0から二2のいずれかにおいて、
前記導出確率が高い値は、
前記第3値であることを特徴とする遊技機二3。
遊技機二3によれば、遊技機二0から二2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第3値が、導出確率が高い値として設けられる。即ち、第2値の導出確率より第3値の導出確率の方が高く設定されている。
従来、遊技機を遊技ホールに設置するためには、所轄官庁が実施する検定試験を通過し、該遊技機が規定の範囲内であることを示す認可が必要である。このため、遊技機の開発者は、遊技仕様の設計時に、該検定試験を通過して認可を受けるために、遊技機のすべての設定値において、出玉率に関し、検定試験で認定を取得可能な出玉率となるように、判定手段における第1値および第2値の導出確率が適正な値となるように第1値および第2値を配分する必要がある。
しかしながら、設定値の変更が可能な遊技機において、設定変更に伴って第1値の導出確率を変更する場合に、第2値の導出確率を変更させてしまうと、設定値毎に第1値の導出確率に基づく第1遊技価値の出玉率と第2値の導出確率に基づく第2遊技価値の出玉率とを複合してそれぞれ計算する必要が生じ、設定値毎の総合的な出玉率の計算が煩雑になり、遊技仕様の設計時の工数が増大してしまうおそれがある。
そこで、遊技機二3によれば、設定変更に伴って第1値の導出確率が変更された場合に、第3値の導出確率のみ変更させ、第2値の導出確率を変化させないように構成する。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、第1遊技価値の当選確率のみを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機二0から二3のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定される前記設定値ごとに前記第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段(例えば、設定値「1」〜「3」における特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記段階的当否記憶手段は、
前記設定手段によって前記設定値が段階的に変更される場合に、前記第1値の導出確率が均等に増加するように構成されていることを特徴とする遊技機二4。
遊技機二4によれば、遊技機二0から二3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段に、設定手段によって設定される設定値ごとに第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段が設けられる。そして、設定手段によって設定値が段階的に変更される場合に、段階的当否記憶手段には、第1値の導出確率が均等に増加するように構成される。これにより、設定値毎の出玉率の計算を、段階的かつ均等に増加する第1遊技価値の当選確率の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
なお、「均等に増加」とは、例えば、設定値ごとに増加する導出確率が、1段階下の導出確率から同一値(例えば、1%)ずつ増加する場合や、1段階下の導出確率に対して同一割合(例えば、5%)ずつ増加する場合等が例示される。
遊技機二0から二3のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定される前記設定値ごとに前記第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段(例えば、設定値「1」〜「3」における特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記段階的当否記憶手段は、
前記設定手段によって前記設定値が段階的に変更される場合に、前記第1値の導出確率が所定割合で増加するように構成されていることを特徴とする遊技機二5。
遊技機二5によれば、遊技機二0から二3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段に、設定手段によって設定される設定値ごとに第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段が設けられる。そして、設定手段によって設定値が段階的に変更される場合に、段階的当否記憶手段には、第1値の導出確率が所定割合で増加するように構成される。これにより、設定値毎の出玉率の計算を、段階的かつ所定割合に増加する第1遊技価値の当選確率の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
なお、「所定割合で増加」とは、例えば、設定値ごとに増加する導出確率が、比例的(例えば、5%、10%、15%、・・・)に増加する場合や、指数関数的(例えば、設定値「1」を基準に、2倍、4倍、8倍、・・・等)に増加する場合等が例示される。
遊技機二0から二5のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記第1値を連続した値として記憶し、
前記設定手段によって前記設定値を変更する場合に、連続した前記第1値の範囲が変更されるように構成されていることを特徴とする遊技機二6。
遊技機二6によれば、遊技機二0から二5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段により、第1値が連続した値として記憶される。そして、設定手段によって設定値が変更される場合に、連続した第1値の範囲が変更されるように構成される。
これにより、判定手段によって第1遊技価値の判定を、第1値の先頭から最後方までの範囲判定で行うことが可能となる。よって、設定手段によって設定値が変更された場合にであっても、当否判定において、変更された1つ1つの第1値を判定する必要がなく、判定すべき値が第1値の先頭から最後方までに含まれるか否かの判定によって行うことができる。従って、当否判定における処理負担を軽減することができる、という効果がある。
遊技機二0から二5のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記第1値を非連続の値として記憶し、
前記設定手段によって前記設定値を変更する場合に、非連続の前記第1値の個数が変更されるように構成されていることを特徴とする遊技機二7。
遊技機二7によれば、遊技機二0から二5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段により、第1値が非連続の値として記憶される。そして、設定手段によって設定値が変更される場合に、非連続の第1値の個数が変更されるように構成される。
これにより、判定手段によって第1遊技価値の判定を、個々の第1値の一致判定で行う必要があるが、当否記憶手段における第1値の位置(配置)の把握を困難にすることができる。よって、第1値の位置(配置)を遊技者によって把握され難くすることで、不正に第1遊技価値が導出されることを抑制し、遊技機のセキュリティ性能を高めることができる、という効果がある。
遊技機二0から二7のいずれかにおいて、
遊技球を発射する発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
該発射手段により発射された遊技球が入球可能な第1入球手段(例えば、第1始動口64a)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段と異なる第2入球手段(例えば、第2始動口64b)と、を備え、
前記判定情報取得手段は、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、前記判定情報である第1判定情報を取得する第1情報取得手段(例えば、第1保留球格納エリア273d)と、
前記第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、前記判定情報である第2判定情報を取得する第2情報取得手段(例えば、第2保留球格納エリア273e)と、を備え、
前記判定手段は、
前記第1情報取得手段により取得された前記第1判定情報を判定する第1判定手段(例えば、特図1変動開始処理(S5505))と、
前記第2情報取得手段により取得された前記第2判定情報を判定する第2判定手段(例えば、特図2変動開始処理(S5508))と、を備え、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定される1の所定設定値(例えば、設定値「1」)において、前記第1判定手段および前記第2判定手段による前記第1遊技結果の導出確率(例えば、ともに0.5%)が同等となるように前記第1値を記憶し、
前記設定手段によって設定される前記所定設定値において、前記第1判定手段による前記第2遊技結果の導出確率(例えば、1%)より、前記第2判定手段による前記第2遊技結果の導出確率(例えば、94%)が高くなるように前記第2値を記憶し、
前記設定手段によって設定されるすべての設定値において、前記第1判定手段による前記第2遊技結果の導出確率(例えば、1%)が同等となるように前記第2値を記憶し、
前記設定手段によって設定されるすべての設定値において、前記第2判定手段による前記第2遊技結果の導出確率(例えば、94%)が同等となるように前記第2値を記憶することを特徴とする遊技機二8。
遊技機二8によれば、遊技機二0から二7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、発射手段により遊技球が発射され、その発射手段により発射された遊技球が第1入球手段に入球可能に構成され、同じく発射手段により発射された遊技球が、第1入球手段と異なる第2入球手段に入球可能に構成される。そして、第1入球手段に遊技球が入球手段に入球したことに基づいて、判定情報取得手段に設けられた第1情報取得手段により、判定情報である第1判定情報が取得され、第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、判定情報取得手段に設けられた第2情報取得手段により、判定情報である第2判定情報が取得される。また、第1情報取得手段により取得された第1判定情報が、判定手段に設けられた第1判定手段によって判定され、第2情報取得手段により取得された第2判定情報が、判定手段に設けられた第2判定手段によって判定される。ここで、設定手段によって設定される1の所定設定値において、当否記憶手段には、第1判定手段および第2判定手段による第1遊技結果の導出確率が同等となるように、当否記憶手段に第1値が記憶される一方、設定手段によって設定される所定設定値において、第1判定手段による第2遊技結果の導出確率より、第2判定手段による第2遊技結果の導出確率が高くなるように、当否記憶手段に第2値が記憶される。また、設定手段によって設定されるすべての設定値において、当否記憶手段には、第1判定手段による第2遊技結果の導出確率が同等となるように、当否記憶手段に第2値が記憶されるとともに、設定手段によって設定されるすべての設定値において、当否記憶手段には、第2判定手段による第2遊技結果の導出確率が同等となるように、当否記憶手段に第2値が記憶される。これにより、設定値毎および各判定情報毎の出玉率の計算を、設定変更に伴う第1判定手段及び第2判定手段における第1遊技価値の導出確率の増加分と、第1判定手段と第2判定手段とにおける第2遊技結果の導出確率の変化分とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機二8において、
前記第1遊技価値付与手段は、
前記第1遊技価値の付与前の所定遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)から、前記第1遊技価値の付与後に前記所定遊技状態と異なる有利遊技状態(例えば、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)に遊技状態を変更する遊技状態変更手段(例えば、大当たり終了処理(S5712))、を備え、
前記所定遊技状態は、
前記第2入球手段より前記第1入球手段に遊技球が入球し易いことで、前記第2判定情報より前記第1判定情報を取得し易く、
前記有利遊技状態は、
前記第1入球手段により前記第2入球手段に遊技球が入球し易いことで、前記第1判定情報より前記第2判定情報を取得し易いように構成されていることを特徴とする遊技機二9。
遊技機二9によれば、遊技機二8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技価値付与手段に設けられた遊技状態変更手段により、第1遊技価値の付与前の所定遊技状態から、第1遊技価値の付与後に所定遊技状態と異なる有利遊技状態に遊技状態が変更される。そして、所定遊技状態では、第2入球手段より第1入球手段に遊技球が入球し易いことで、第2判定情報より第1判定情報が取得され易く、また、有利遊技状態では、第1入球手段より第2入球手段に遊技球が入球し易いことで、第1判定情報より第2判定情報が取得され易いように構成される。これにより、設定値毎、各判定情報毎、及び、遊技状態毎の出玉率の計算を、設定変更に伴う第1判定手段及び第2判定手段における第1遊技価値の導出確率の増加分と、第1判定手段と第2判定手段とにおける第2遊技結果の導出確率の変化分と、遊技状態毎に取得され易い判定情報とを考慮することで大凡の計算をすることが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機二8又は二9において、
前記第1判定手段の判定結果に基づいて、表示手段(例えば、特別図柄表示装置39)において第1識別情報の第1動的表示を実行する第1動的表示実行手段(例えば、第1特別図柄の動的表示の実行)と、
前記第2判定手段の判定結果に基づいて、前記表示手段において前記第1識別情報と異なる第2識別情報の第2動的表示を実行する第2動的表示実行手段(例えば、第2特別図柄の動的表示の実行)と、を備え、
前記表示手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示と前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示とを並列的に(同時に)実行可能に構成されることを特徴とする遊技機二10。
遊技機二10によれば、遊技機二8又は二9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。
即ち、第1判定手段の判定結果に基づいて、第1動的表示実行手段により、表示手段において第1識別情報の第1動的表示が実行される。また、第2判定手段の判定結果に基づいて、第2動的表示実行手段により、表示手段において第1識別情報と異なる第2識別情報の第2動的表示が実行される。そして、表示手段により、第1動的表示実行手段による第1動的表示と第2動的表示実行手段による第2動的表示とが並列的に(同時に)実行可能に構成される。
従来より、第1識別情報の第1動的表示と第2識別情報の第2動的表示とを並列(同時)進行で実行可能な遊技機では、各動的表示における実行時間等を考慮した出玉率の計算が必要であり、第1遊技結果および第2遊技結果における各出玉率等を設定値毎に複合して計算する場合に、遊技仕様の設計時の工数が甚大になってしまうおそれがある。
そこで、遊技機二10によれば、第1動的表示と第2動的表示とを並列(同時)進行可能な遊技機において、第1判定手段における第2遊技結果の導出確率を、設定値ごとに変化させないように構成するとともに、第2判定手段における第2遊技結果の導出確率も、設定値ごとに変化させないように構成する。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、第1遊技結果の導出確率の変更分のみを考慮することで計算することが可能となり、並列的に(同時に)動的表示が実行され得る遊技機においても出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機二10において、
前記第1判定手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において前記第2遊技結果が導出され得る状況において、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行中であって、該第2動的表示において前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出し得て、かつ、該第2動的表示の実行時間が、前記第1動的表示の実行時間より長い場合、該第2動的表示における前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果以外の遊技結果を導出する結果変更手段(例えば、特図2変更処理(S5520))、を備えていることを特徴とする遊技機二11。
遊技機二11によれば、遊技機二10の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において第2遊技結果が導出され得る状況において、第2動的表示実行手段による第2動的表示の実行中であって、その第2動的表示において第1遊技結果又は第2遊技結果を導出し得て、かつ、その第2動的表示の実行時間が、第1動的表示の実行時間より長い場合、第1判定手段に設けられた結果変更手段により、その第2動的表示における第1遊技結果又は第2遊技結果以外の遊技結果が導出されるように構成される。これにより、第1動的表示による第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与中に、第2動的表示による第1遊技結果に基づく第1遊技の付与、又は、第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与が行われないようにすることができ、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値によって、遊技者に過度な遊技価値が払い出されてしまうことを防止することができる、という効果がある。また、出玉率を計算する上で、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値を考慮する必要がなくなるので、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機二10において、
前記第1判定手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において前記第2遊技結果が導出され得る状況において、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行中であって、該第2動的表示において前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出し得て、かつ、該第2動的表示の実行時間が、前記第1動的表示の実行時間より長い場合、該第2動的表示の進行を一時的に停止し、前記第1動的表示に基づく前記第2遊技価値の付与が終了した後、一時的に停止していた前記第2動的表示を進行させて前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出させる結果一時停止手段(例えば、変形例130)、を備えていることを特徴とする遊技機二12。
遊技機二12によれば、遊技機二10の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1判定手段に設けられた結果一時停止手段により、第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において第2遊技結果が導出され得る状況において、第2動的表示実行手段による第2動的表示の実行中であって、その第2動的表示において第1遊技結果又は第2遊技結果を導出し得て、かつ、その第2動的表示の実行時間が、第1動的表示の実行時間より長い場合、第2動的表示の進行が一時的に停止され、第1動的表示に基づく第2遊技価値の付与が終了した後、一時的に停止していた第2動的表示が進行されて、第1遊技結果又は第2遊技結果が導出される。これにより、第1動的表示による第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与中に、第2動的表示による第1遊技結果に基づく第1遊技の付与、又は、第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与が行われないようにすることができ、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値によって、遊技者に過度な遊技価値が払い出されてしまうことを防止することができる、という効果がある。また、出玉率を計算する上で、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値を考慮する必要がなくなるので、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機二9から二12のいずれかにおいて、
前記第1遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第1特別入球手段(例えば、大入賞口65a)と、
前記第2遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第2特別入球手段(例えば、小入賞口72a)と、
前記第2入球手段(例えば、第2始動口64b)へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能な可動手段(例えば、普通電役64c)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段および前記第2入球手段と異なる第3入球手段(例えば、スルーゲート67)と、
該第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3判定情報を取得する第3情報取得手段(例えば、普図保留球格納エリア273i)と、
該第3情報取得手段により取得された前記第3判定情報に基づいて、第3識別情報の第3動的表示を実行する第3動的実行手段(例えば、普通電役制御処理(S5104))と、
該第3動的実行手段の実行結果に起因して前記可動手段を駆動する駆動手段(例えば、普通電役制御処理(S5104)のS5805又はS5807)と、を備え、
前記可動手段は、
前記第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な状態において、該可動手段の上部を遊技球が転動可能な閉塞時転動手段(例えば、第28実施形態における普通電役64cの上面)、を備え、
前記遊技状態変更手段は、
前記第1遊技結果として所定の第1導出結果(例えば、「確率変動状態」を付与する「確率変動B」の大当たり種別)に基づいて前記第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態を、前記有利遊技状態のうち、所定の第1有利遊技状態(例えば、第28実施形態の「確率変動状態」)に移行する第1有利移行手段(例えば、大当たり終了処理(S5712)のS5754:YES)と、
前記第1遊技結果として前記第1導出結果と異なる第2導出結果(例えば、「超確率変動状態」を付与する「確率変動a」の大当たり種別)に基づいて前記第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態を、前記有利遊技状態のうち、前記第1有利遊技状態と異なる第2有利遊技状態(例えば、第28実施形態の「超確率変動状態」)に移行する第2有利移行手段(例えば、大当たり終了処理(S5712)のS5751:YES)と、を備え、
前記第3動的実行手段は、
前記第1有利遊技状態において、前記第3動的表示の実行時間を、前記閉塞時転動手段における1の端部(例えば、右端)から他方の端部(例えば、左端)へ遊技球が転動する転動時間(例えば、「3秒」)より短く行う短時間パターン(例えば、「0.5秒」)と、
前記第2有利遊技状態において、前記第3動的表示の実行時間を、前記転動時間より長く行う長時間パターン(例えば、「5秒」)と、を有し、
前記駆動手段は、
前記第1有利遊技状態において、前記第2入球手段へ遊技球が入球し易い入球容易パターン(例えば、普通図柄の高確率状態および開放延長)で前記可動手段を駆動し、
前記第2有利遊技状態において、前記入球容易パターンより前記第2入球手段へ遊技球が入球し難い入球パターン(例えば、普通図柄の低確率状態および非開放延長)で前記可動手段を駆動し、
前記第2特別入球手段は、
前記閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ転動した遊技球が入球し易い位置(例えば、普通電役64cの下流側)に設けられることを特徴とする遊技機二13。
遊技機二13によれば、遊技機二9から二12の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技結果が導出された場合に、第1特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動され、また、第2遊技結果が導出された場合に、第2特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動される。そして、可動手段が、第2入球手段へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能に構成される。ここで、第1入球手段および第2入球手段と異なる第3入球手段が、発射手段により発射された遊技球が入球可能に構成される。そして、その第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3情報取得手段により、第3判定情報が取得され、その第3情報取得手段により取得された第3判定情報に基づいて、第3動的実行手段により、第3識別情報の第3動的表示が実行され、さらに、駆動手段により、第3動的実行手段の実行結果に起因して可動手段が駆動される。ここで、第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な状態において、可動手段に設けられた閉塞時転動手段により、可動手段の上部を遊技球が転動可能に構成される。そして、第1遊技結果として所定の第1導出結果に基づいて第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態変更手段に設けられた第1有利移行手段により、遊技状態が、有利遊技状態のうち、所定の第1有利遊技状態に移行される。また、第1遊技結果として第1導出結果と異なる第2導出結果に基づいて第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態変更手段に設けられた第2有利移行手段により、遊技状態が、有利遊技状態のうち、第1有利遊技状態と異なる第2有利遊技状態に移行される。ここで、第3動的実行手段により、第1有利遊技状態において、閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ遊技球が転動する転動時間より、第3動的表示の実行時間が短く行われる短時間パターンと、第2有利遊技状態において、上記転動時間より、第3動的表示の実行時間が長く行われる長時間パターンとが設けられる。また、駆動手段により、第1有利遊技状態において、第2入球手段へ遊技球が入球し易い入球容易パターンで可動手段が駆動される一方、第2有利遊技状態において、入球容易パターンより第2入球手段へ遊技球が入球し難い入球パターンで可動手段が駆動される。そして、第2特別入球手段が、閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ転動した遊技球が入球し易い位置に設けられる。即ち、第1有利遊技状態では、第3動的表示の実行時間が可動手段の上部を遊技球が転動しきる時間より短い場合があり、また、可動手段が入球容易パターンで駆動されることから、可動手段の上部を転動する遊技球が第2入球手段に入球され易く、第2特別入球手段へは入球し難い状態となる。一方、第2有利遊技状態では、第3動的表示の実行時間が可動手段の上部を遊技球が転動しきる時間より長い場合があり、また、可動手段が入球容易パターンで駆動されないため、可動手段の上部を転動する遊技球が第2入球手段に入球せず、第2特別入球手段へ入球し得る状態となる。これにより、第1遊技結果としての第1導出結果と第2導出結果とで、第2遊技結果が導出されたときに第2特別入球手段へ遊技球が入球するか否かを異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技機二8又は二9において、
前記第1遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第1特別入球手段(例えば、大入賞口65a)と、
前記第2遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第2特別入球手段(例えば、小入賞口72a)と、
前記第2入球手段(例えば、第2始動口64b)へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能な可動手段(例えば、普通電役64c)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段および前記第2入球手段と異なる第3入球手段(例えば、スルーゲート67)と、
該第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3判定情報を取得する第3情報取得手段(例えば、普図保留球格納エリア273i)と、
該第3情報取得手段により取得された前記第3判定情報に基づいて、第3識別情報の第3動的表示を実行する第3動的実行手段(例えば、普通電役制御処理(S5104))と、
該第3動的実行手段の実行結果に起因して前記可動手段を駆動する駆動手段(例えば、普通電役制御処理(S5104)のS5805又はS5807)と、を備え、
前記可動手段は、
少なくとも、前記第2入球手段へ遊技球が入球可能な状態において、該可動手段の上部を遊技球が転動可能な突出時転動手段(例えば、第29実施形態における普通電役64cの上面)、を備え、
前記駆動手段は、
前記所定遊技状態において、前記第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な入球困難パターン(例えば、普通電役64cの突出時間が「0.1秒」)で前記可動手段を駆動し、
前記有利遊技状態において、前記突出時転動手段によって前記第2入球手段へ遊技球が入球し得る入球可能パターン(例えば、普通電役64cの突出時間が「5秒」)で前記可動手段を駆動し、
前記当否記憶手段は、
前記第1判定手段において用いられる第1当否記憶手段(例えば、特図1大当たり乱数テーブル272a1)と、
前記第2判定手段において用いられる第2当否記憶手段(例えば、特図2大当たり乱数テーブル272a2)と、を備え、
前記第1当否記憶手段は、
前記第1値を記憶する一方、前記第2値を記憶せず、
前記第2当否記憶手段は、
前記第1値および前記第2値を記憶し、
前記第2特別入球手段は、
該第2特別入球手段内に流入した遊技球が入球可能な第4入球手段(例えば、特別領域スイッチ208h)、を備え、
該第4入球手段は、
遊技球が入球した場合に、前記第1遊技価値を付与可能であることを特徴とする遊技機二14。
遊技機二14によれば、遊技機二8又は二9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。
即ち、第1遊技結果が導出された場合に、第1特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動され、また、第2遊技結果が導出された場合に、第2特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動される。そして、可動手段が、第2入球手段へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能に構成される。ここで、第1入球手段および第2入球手段と異なる第3入球手段が、発射手段により発射された遊技球が入球可能に構成される。そして、その第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3情報取得手段により、第3判定情報が取得され、その第3情報取得手段により取得された第3判定情報に基づいて、第3動的実行手段により、第3識別情報の第3動的表示が実行され、さらに、駆動手段により、第3動的実行手段の実行結果に起因して可動手段が駆動される。ここで、少なくとも、第2入球手段へ遊技球が入球可能な状態において、可動手段に設けられた突出時転動手段により、可動手段の上部を遊技球が転動可能に構成される。また、駆動手段により、所定遊技状態において、第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な入球困難パターンで可動手段が駆動される一方、有利遊技状態において、突出時転動手段によって第2入球手段へ遊技球が入球し得る入球可能パターンで可動手段が駆動される。そして、当否記憶手段としての第1当否記憶手段が、第1判定手段において用いられ、また、同じく当否記憶手段としての第2当否記憶手段が、第2判定手段において用いられる。ここで、第1当否記憶手段には、第1値が記憶される一方、第2値が記憶されず、第2当否記憶手段には、第1値および第2値が記憶される。そして、第2特別入球手段に設けられた第4入球手段により、第2特別入球手段内に流入した遊技球が入球可能に構成され、第2入球手段に遊技球が入球した場合に、第1遊技価値が付与可能に構成される。即ち、第1判定手段における当否判定では、第1当否記憶手段に第2値が記憶されておらず第1値が記憶されていることから、第1遊技結果を導出させて第1遊技価値を得るか否かという遊技性になる。一方、第2判定手段における当否判定では、第2当否記憶手段に第1値とともに第2値が記憶されていることから、第1遊技結果を導出させて第1遊技価値を得るか、或いは、第2遊技結果を導出させて、さらに、第4入球手段に遊技球を入球させることで第1遊技価値を得るか、という遊技性になる。これにより、第1判定手段において付与され得る遊技価値と、第2判定手段において付与され得る遊技価値とのパターンを異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技機二14において、
前記第2当否記憶手段は、
前記第2値の導出確率を、前記第1値の導出確率より高くするように構成されていることを特徴とする遊技機二15。
遊技機二15によれば、遊技機二14の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2当否記憶手段において、第2値の導出確率が、第1値の導出確率より高くなるように構成される。これにより、第2判定手段における判定において、第2値が抽出されることに基づく第2遊技結果が、第1遊技結果等より多く発生するように構成される。よって、第1判定手段において付与され得る遊技価値と、第2判定手段において付与され得る遊技価値とのパターンを明確に異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
<三群:確変機で、高確率変化分以上&設定変更以上のハズレの割り当てが存在>
従来のパチンコ機等の遊技機では、遊技者が該パチンコ機において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合等(払出球数(セーフ球数)をアウト球数で割った数。所謂、機械割り。以下、「出玉率」と称する場合がある。)が異なる設定値を複数段階設け、ホール関係者等が所望する出玉率等に対応するいずれか1の設定値を、パチンコ機の電源投入後であって遊技者による遊技開始前(遊技ホールの開店前)に該ホール関係者等が設定(変更、更新)可能に構成されているものがある。そして、遊技者が該パチンコ機で遊技を行った場合に、設定されている設定値に基づいて当否抽選が行われることで、設定値に応じた出玉率で遊技者に遊技を行わせることが可能となる(例えば、特許文献1(特開2017−109085号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技仕様の設計時の工数増加の抑制を図る必要があるが、この点について未だ改良の余地がある。
三群の発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技仕様の設計時の工数増加を抑制できる遊技機を提供することを目的としている。
所定の始動条件の成立(例えば、第1始動口64aへの入賞)に基づいて判定情報(例えば、大当たり乱数カウンタC1の値)を取得する判定情報取得手段(例えば、主制御装置110)と、
該判定情報取得手段により取得された前記判定情報を判定する判定手段(例えば、特図1変動開始処理(S5505))と、
該判定手段によって第1遊技結果(例えば、大当たり)が導出されることに基づいて、遊技者に所定の第1遊技価値(例えば、大当たり遊技)を付与し得る第1遊技価値付与手段(例えば、大入賞口開閉制御処理(S5710))と、
前記判定手段によって第2遊技結果(例えば、小当たり)が導出されることに基づいて、遊技者に前記第1遊技価値と異なる第2遊技価値(例えば、小当たり遊技)を付与し得る第2遊技価値付与手段(例えば、小入賞口開閉制御処理(S5714))と、
前記判定手段による前記第1遊技結果が導出される確率を変更可能な設定手段(例えば、設定変更処理(S4005)のS4121)と、を備えた遊技機において、
遊技状態を、所定の所定遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)から、遊技者にとって有利な有利遊技状態(例えば、「確率変動状態」)へ変更する遊技状態変更手段(例えば、大当たり終了処理(S5712))と、
該遊技状態変更手段によって前記所定遊技状態から前記有利遊技状態に変更された場合に、前記第1遊技結果の導出確率を変更する確率変更手段(例えば、特図1変動開始処理(S5505)のS5516)と、
前記判定手段による判定に用いられ、少なくとも、前記第1遊技結果に対応する第1値(例えば、大当たり乱数値)と、前記第2遊技結果に対応する第2値(例えば、小当たり乱数値)と、を記憶する当否記憶手段(例えば、特図1大当たり乱数テーブル272a1)と、を備え、
前記判定手段は、
前記判定情報取得手段によって、前記第1値または前記第2値以外の第3値(例えば、ハズレ乱数値)である前記判定情報が抽出された場合に、遊技者に遊技価値を付与しないように構成され、
前記当否記憶手段は、
前記所定遊技状態において用いられる所定当否記憶手段(例えば、特別図柄の低確率状態において参照される特図1大当たり乱数テーブル272a1)と、
前記有利遊技状態において用いられる有利当否記憶手段(例えば、特別図柄の高確率状態において参照される特図1大当たり乱数テーブル272a1)と、を備え、
前記設定手段は、
少なくとも、遊技者にとって最も不利な最低設定値(例えば、設定値「1」)と、遊技者にとって最も有利な最高設定値(例えば、設定値「6」)と、を設定可能に構成され、
前記第3値は、
少なくとも前記最低設定値の前記所定遊技状態において、前記最低設定値における前記所定当否記憶手段に記憶される前記第1値の個数(例えば、50個)と、前記最高設定値における前記有利当否記憶手段に記憶される前記第1値の個数(例えば、600個)との差分以上の個数が設けられていることを特徴とする遊技機三0。
遊技機三0によれば、判定情報取得手段により、所定の始動条件の成立に基づいて判定情報が取得され、その判定情報取得手段により取得された判定情報が、判定手段によって判定される。そして、判定手段によって第1遊技結果が導出されることに基づいて、第1遊技価値付与手段により、遊技者に所定の第1遊技価値が付与される場合があり、判定手段によって第2遊技結果が導出されることに基づいて、第2遊技価値付与手段により、遊技者に所定の第2遊技価値が付与される場合がある。また、判定手段による第1遊技結果が導出される確率が、設定手段によって変更可能に構成される。また、遊技状態変更手段により、遊技状態が、所定の所定遊技状態から、遊技者にとって有利な有利遊技状態へ変更される。そして、その遊技状態変更手段によって所定遊技状態から有利遊技状態へ変更された場合に、確率変更手段により、第1遊技結果の導出確率が変更される。ここで、判定手段の判定に用いられる当否記憶手段において、少なくとも、第1遊技結果に対応する第1値と、第2遊技結果に対応する第2値とが記憶される。また、当否記憶手段に設けられた所定当否記憶手段が、所定遊技状態において用いられ、同じく当否記憶手段に設けられた有利当否記憶手段が、有利遊技状態において用いられる。さらに、設定手段により、少なくとも、遊技者にとって最も不利な最低設定値と、遊技者にとって最も有利な最高設定値とに設定可能に構成される。そして、最低設定値において所定当否記憶手段に記憶される第1値の個数と、最高設定値において有利当否記憶手段に記憶される第1値の個数との差分以上の個数の第3値が、最低設定値の所定遊技状態において設けられいる、即ち、すべての設定値において、設定変更に伴う第1値の個数を第3値から変更可能に構成し、また、いずれの設定値であっても遊技状態が変更されたことに伴って第1値の個数が変更された場合に、その変更分設けられた第3値から変更可能に構成する。これにより、設定値毎と導出確率との出玉率の計算を、第1遊技価値の当選確率のみを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機三0において、
前記当否記憶手段は、
前記確率変更手段によって前記第1遊技結果の導出確率が変更された場合、前記第2値の導出確率を変更しないように構成されている(例えば、特別図柄の確率が変更された場合でも小当たり乱数値の個数を維持)ことを特徴とする遊技機三1。
遊技機三1によれば、遊技機三0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、確率変更手段によって前記第1遊技結果の導出確率が変更された場合、当否記憶手段における第2値の導出確率が変更されないように構成される。これにより、第1遊技結果の導出確率が変更された場合であっても、第2値の導出確率を変化させないように構成する。このように構成することで、遊技状態毎の出玉率の計算を、第1遊技価値の当選確率のみを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機三0又は三1において、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって前記設定値が変更された場合、前記第2値の導出確率を変更しないように構成されている(例えば、設定値を変更した場合でも小当たり乱数値の個数を維持)ことを特徴とする遊技機三2。
遊技機三2によれば、遊技機三0又は三1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、設定手段によって設定値が変更された場合、当否記憶手段における第2値の導出確率が変更されないように構成されている。これにより、設定変更に伴って第1値の導出確率が変更された場合であっても、第2値の導出確率を変化させないように構成する。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、第1遊技価値の当選確率のみを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機三0から三2のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定される前記設定値ごとに前記第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段(例えば、設定値「1」〜「3」における特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記段階的当否記憶手段は、
前記設定手段によって前記設定値が段階的に変更される場合に、前記第1値の導出確率が均等に増加するように構成されていることを特徴とする遊技機三3。
遊技機三3によれば、遊技機三0から三2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段に、設定手段によって設定される設定値ごとに第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段が設けられる。そして、設定手段によって設定値が段階的に変更される場合に、段階的当否記憶手段には、第1値の導出確率が均等に増加するように構成される。これにより、設定値毎の出玉率の計算を、段階的かつ均等に増加する第1遊技価値の当選確率の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
なお、「均等に増加」とは、例えば、設定値ごとに増加する導出確率が、1段階下の導出確率から同一値(例えば、1%)ずつ増加する場合や、1段階下の導出確率に対して同一割合(例えば、5%)ずつ増加する場合等が例示される。
遊技機三0から三2のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定される前記設定値ごとに前記第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段(例えば、設定値「1」〜「3」における特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記段階的当否記憶手段は、
前記設定手段によって前記設定値が段階的に変更される場合に、前記第1値の導出確率が所定割合で増加するように構成されていることを特徴とする遊技機三4。
遊技機三4によれば、遊技機三0から三2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段に、設定手段によって設定される設定値ごとに第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段が設けられる。そして、設定手段によって設定値が段階的に変更される場合に、段階的当否記憶手段には、第1値の導出確率が所定割合で増加するように構成される。これにより、設定値毎の出玉率の計算を、段階的かつ所定割合に増加する第1遊技価値の当選確率の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
なお、「所定割合で増加」とは、例えば、設定値ごとに増加する導出確率が、比例的(例えば、5%、10%、15%、・・・)に増加する場合や、指数関数的(例えば、設定値「1」を基準に、2倍、4倍、8倍、・・・等)に増加する場合等が例示される。
遊技機三0から三4のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記第1値を連続した値として記憶し、
前記設定手段によって前記設定値を変更する場合に、連続した前記第1値の範囲が変更されるように構成されていることを特徴とする遊技機三5。
遊技機三5によれば、遊技機三0から三4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段により、第1値が連続した値として記憶される。そして、設定手段によって設定値が変更される場合に、連続した第1値の範囲が変更されるように構成される。
これにより、判定手段によって第1遊技価値の判定を、第1値の先頭から最後方までの範囲判定で行うことが可能となる。よって、設定手段によって設定値が変更された場合にであっても、当否判定において、変更された1つ1つの第1値を判定する必要がなく、判定すべき値が第1値の先頭から最後方までに含まれるか否かの判定によって行うことができる。従って、当否判定における処理負担を軽減することができる、という効果がある。
遊技機三0から三4のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記第1値を非連続の値として記憶し、
前記設定手段によって前記設定値を変更する場合に、非連続の前記第1値の個数が変更されるように構成されていることを特徴とする遊技機三6。
遊技機三6によれば、遊技機三0から三4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段により、第1値が非連続の値として記憶される。そして、設定手段によって設定値が変更される場合に、非連続の第1値の個数が変更されるように構成される。
これにより、判定手段によって第1遊技価値の判定を、個々の第1値の一致判定で行う必要があるが、当否記憶手段における第1値の位置(配置)の把握を困難にすることができる。よって、第1値の位置(配置)を遊技者によって把握され難くすることで、不正に第1遊技価値が導出されることを抑制し、遊技機のセキュリティ性能を高めることができる、という効果がある。
遊技機三0から三6のいずれかにおいて、
遊技球を発射する発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
該発射手段により発射された遊技球が入球可能な第1入球手段(例えば、第1始動口64a)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段と異なる第2入球手段(例えば、第2始動口64b)と、を備え、
前記判定情報取得手段は、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、前記判定情報である第1判定情報を取得する第1情報取得手段(例えば、第1保留球格納エリア273d)と、
前記第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、前記判定情報である第2判定情報を取得する第2情報取得手段(例えば、第2保留球格納エリア273e)と、を備え、
前記判定手段は、
前記第1情報取得手段により取得された前記第1判定情報を判定する第1判定手段(例えば、特図1変動開始処理(S5505))と、
前記第2情報取得手段により取得された前記第2判定情報を判定する第2判定手段(例えば、特図2変動開始処理(S5508))と、を備え、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定される1の所定設定値(例えば、設定値「1」)において、前記第1判定手段および前記第2判定手段による前記第1遊技結果の導出確率(例えば、ともに0.5%)が同等となるように前記第1値を記憶し、
前記設定手段によって設定される前記所定設定値において、前記第1判定手段による前記第2遊技結果の導出確率(例えば、1%)より、前記第2判定手段による前記第2遊技結果の導出確率(例えば、94%)が高くなるように前記第2値を記憶し、
前記設定手段によって設定されるすべての設定値において、前記第1判定手段による前記第2遊技結果の導出確率(例えば、1%)が同等となるように前記第2値を記憶し、
前記設定手段によって設定されるすべての設定値において、前記第2判定手段による前記第2遊技結果の導出確率(例えば、94%)が同等となるように前記第2値を記憶することを特徴とする遊技機三7。
遊技機三7によれば、遊技機三0から三6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、発射手段により遊技球が発射され、その発射手段により発射された遊技球が第1入球手段に入球可能に構成され、同じく発射手段により発射された遊技球が、第1入球手段と異なる第2入球手段に入球可能に構成される。そして、第1入球手段に遊技球が入球手段に入球したことに基づいて、判定情報取得手段に設けられた第1情報取得手段により、判定情報である第1判定情報が取得され、第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、判定情報取得手段に設けられた第2情報取得手段により、判定情報である第2判定情報が取得される。また、第1情報取得手段により取得された第1判定情報が、判定手段に設けられた第1判定手段によって判定され、第2情報取得手段により取得された第2判定情報が、判定手段に設けられた第2判定手段によって判定される。ここで、設定手段によって設定される1の所定設定値において、当否記憶手段には、第1判定手段および第2判定手段による第1遊技結果の導出確率が同等となるように、当否記憶手段に第1値が記憶される一方、設定手段によって設定される所定設定値において、第1判定手段による第2遊技結果の導出確率より、第2判定手段による第2遊技結果の導出確率が高くなるように、当否記憶手段に第2値が記憶される。また、設定手段によって設定されるすべての設定値において、当否記憶手段には、第1判定手段による第2遊技結果の導出確率が同等となるように、当否記憶手段に第2値が記憶されるとともに、設定手段によって設定されるすべての設定値において、当否記憶手段には、第2判定手段による第2遊技結果の導出確率が同等となるように、当否記憶手段に第2値が記憶される。これにより、設定値毎および各判定情報毎の出玉率の計算を、設定変更に伴う第1判定手段及び第2判定手段における第1遊技価値の導出確率の増加分と、第1判定手段と第2判定手段とにおける第2遊技結果の導出確率の変化分とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機三7において、
前記所定遊技状態は、
前記第2入球手段より前記第1入球手段に遊技球が入球し易いことで、前記第2判定情報より前記第1判定情報を取得し易く、
前記有利遊技状態は、
前記第1入球手段により前記第2入球手段に遊技球が入球し易いことで、前記第1判定情報より前記第2判定情報を取得し易いように構成されていることを特徴とする遊技機三8。
遊技機三8によれば、遊技機三7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、所定遊技状態では、第2入球手段より第1入球手段に遊技球が入球し易いことで、第2判定情報より第1判定情報が取得され易く、また、有利遊技状態では、第1入球手段より第2入球手段に遊技球が入球し易いことで、第1判定情報より第2判定情報が取得され易いように構成される。これにより、設定値毎、各判定情報毎、及び、遊技状態毎の出玉率の計算を、設定変更に伴う第1判定手段及び第2判定手段における第1遊技価値の導出確率の増加分と、第1判定手段と第2判定手段とにおける第2遊技結果の導出確率の変化分と、遊技状態毎に取得され易い判定情報とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機三7又は三8において、
前記第1判定手段の判定結果に基づいて、表示手段(例えば、特別図柄表示装置39)において第1識別情報の第1動的表示を実行する第1動的表示実行手段(例えば、第1特別図柄の動的表示の実行)と、
前記第2判定手段の判定結果に基づいて、前記表示手段において前記第1識別情報と異なる第2識別情報の第2動的表示を実行する第2動的表示実行手段(例えば、第2特別図柄の動的表示の実行)と、を備え、
前記表示手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示と前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示とを並列的に(同時に)実行可能に構成されることを特徴とする遊技機三9。
遊技機三9によれば、遊技機三7又は三8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1判定手段の判定結果に基づいて、第1動的表示実行手段により、表示手段において第1識別情報の第1動的表示が実行される。また、第2判定手段の判定結果に基づいて、第2動的表示実行手段により、表示手段において第1識別情報と異なる第2識別情報の第2動的表示が実行される。そして、表示手段により、第1動的表示実行手段による第1動的表示と第2動的表示実行手段による第2動的表示とが並列的に(同時に)実行可能に構成される。
従来より、第1識別情報の第1動的表示と第2識別情報の第2動的表示とを並列(同時)進行で実行可能な遊技機では、各動的表示における実行時間等を考慮した出玉率の計算が必要であり、第1遊技結果および第2遊技結果における各出玉率等を設定値毎に複合して計算する場合に、遊技仕様の設計時の工数が甚大になってしまうおそれがある。
そこで、遊技機三9によれば、第1動的表示と第2動的表示とを並列(同時)進行可能な遊技機において、第1判定手段における第2遊技結果の導出確率を、設定値ごとに変化させないように構成するとともに、第2判定手段における第2遊技結果の導出確率も、設定値ごとに変化させないように構成する。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、第1遊技結果の導出確率の変更分のみを考慮することで計算することが可能となり、並列的に(同時に)動的表示が実行され得る遊技機においても出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機三9において、
前記第1判定手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において前記第2遊技結果が導出され得る状況において、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行中であって、該第2動的表示において前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出し得て、かつ、該第2動的表示の実行時間が、前記第1動的表示の実行時間より長い場合、該第2動的表示における前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果以外の遊技結果を導出する結果変更手段(例えば、特図2変更処理(S5520))、を備えていることを特徴とする遊技機三10。
遊技機三10によれば、遊技機三9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において第2遊技結果が導出され得る状況において、第2動的表示実行手段による第2動的表示の実行中であって、その第2動的表示において第1遊技結果又は第2遊技結果を導出し得て、かつ、その第2動的表示の実行時間が、第1動的表示の実行時間より長い場合、第1判定手段に設けられた結果変更手段により、その第2動的表示における第1遊技結果又は第2遊技結果以外の遊技結果を導出するように構成される。これにより、第1動的表示による第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与中に、第2動的表示による第1遊技結果に基づく第1遊技の付与、又は、第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与が行われないようにすることができ、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値によって、遊技者に過度な遊技価値が払い出されてしまうことを防止することができる、という効果がある。また、出玉率を計算する上で、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値を考慮する必要がなくなるので、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機三9において、
前記第1判定手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において前記第2遊技結果が導出され得る状況において、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行中であって、該第2動的表示において前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出し得て、かつ、該第2動的表示の実行時間が、前記第1動的表示の実行時間より長い場合、該第2動的表示の進行を一時的に停止し、前記第1動的表示に基づく前記第2遊技価値の付与が終了した後、一時的に停止していた前記第2動的表示を進行させて前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出させる結果一時停止手段(例えば、変形例130)、を備えていることを特徴とする遊技機三11。
遊技機三11によれば、遊技機三9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1判定手段に設けられた結果一時停止手段により、第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において第2遊技結果が導出され得る状況において、第2動的表示実行手段による第2動的表示の実行中であって、その第2動的表示において第1遊技結果又は第2遊技結果を導出し得て、かつ、その第2動的表示の実行時間が、第1動的表示の実行時間より長い場合、第2動的表示の進行が一時的に停止され、第1動的表示に基づく第2遊技価値の付与が終了した後、一時的に停止していた第2動的表示が進行されて、第1遊技結果又は第2遊技結果が導出される。これにより、第1動的表示による第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与中に、第2動的表示による第1遊技結果に基づく第1遊技の付与、又は、第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与が行われないようにすることができ、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値によって、遊技者に過度な遊技価値が払い出されてしまうことを防止することができる、という効果がある。また、出玉率を計算する上で、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値を考慮する必要がなくなるので、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機三8から三11のいずれかにおいて、
前記第1遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第1特別入球手段(例えば、大入賞口65a)と、
前記第2遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第2特別入球手段(例えば、小入賞口72a)と、
前記第2入球手段(例えば、第2始動口64b)へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能な可動手段(例えば、普通電役64c)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段および前記第2入球手段と異なる第3入球手段(例えば、スルーゲート67)と、
該第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3判定情報を取得する第3情報取得手段(例えば、普図保留球格納エリア273i)と、
該第3情報取得手段により取得された前記第3判定情報に基づいて、第3識別情報の第3動的表示を実行する第3動的実行手段(例えば、普通電役制御処理(S5104))と、
該第3動的実行手段の実行結果に起因して前記可動手段を駆動する駆動手段(例えば、普通電役制御処理(S5104)のS5805又はS5807)と、を備え、
前記可動手段は、
前記第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な状態において、該可動手段の上部を遊技球が転動可能な閉塞時転動手段(例えば、第28実施形態における普通電役64cの上面)、を備え、
前記遊技状態変更手段は、
前記第1遊技結果として所定の第1導出結果(例えば、「確率変動状態」を付与する「確率変動B」の大当たり種別)に基づいて前記第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態を、前記有利遊技状態のうち、所定の第1有利遊技状態(例えば、第28実施形態の「確率変動状態」)に移行する第1有利移行手段(例えば、大当たり終了処理(S5712)のS5754:YES)と、
前記第1遊技結果として前記第1導出結果と異なる第2導出結果(例えば、「超確率変動状態」を付与する「確率変動A」の大当たり種別)に基づいて前記第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態を、前記有利遊技状態のうち、前記第1有利遊技状態と異なる第2有利遊技状態(例えば、第28実施形態の「超確率変動状態」)に移行する第2有利移行手段(例えば、大当たり終了処理(S5712)のS5751:YES)と、を備え、
前記第3動的実行手段は、
前記第1有利遊技状態において、前記第3動的表示の実行時間を、前記閉塞時転動手段における1の端部(例えば、右端)から他方の端部(例えば、左端)へ遊技球が転動する転動時間(例えば、「3秒」)より短く行う短時間パターン(例えば、「0.5秒」)と、
前記第2有利遊技状態において、前記第3動的表示の実行時間を、前記転動時間より長く行う長時間パターン(例えば、「5秒」)と、を有し、
前記駆動手段は、
前記第1有利遊技状態において、前記第2入球手段へ遊技球が入球し易い入球容易パターン(例えば、普通図柄の高確率状態および開放延長)で前記可動手段を駆動し、
前記第2有利遊技状態において、前記入球容易パターンより前記第2入球手段へ遊技球が入球し難い入球パターン(例えば、普通図柄の低確率状態および非開放延長)で前記可動手段を駆動し、
前記第2特別入球手段は、
前記閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ転動した遊技球が入球し易い位置(例えば、普通電役64cの下流側)に設けられることを特徴とする遊技機三12。
遊技機三12によれば、遊技機三8から三11の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技結果が導出された場合に、第1特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動され、また、第2遊技結果が導出された場合に、第2特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動される。そして、可動手段が、第2入球手段へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能に構成される。ここで、第1入球手段および第2入球手段と異なる第3入球手段が、発射手段により発射された遊技球が入球可能に構成される。そして、その第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3情報取得手段により、第3判定情報が取得され、その第3情報取得手段により取得された第3判定情報に基づいて、第3動的実行手段により、第3識別情報の第3動的表示が実行され、さらに、駆動手段により、第3動的実行手段の実行結果に起因して可動手段が駆動される。ここで、第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な状態において、可動手段に設けられた閉塞時転動手段により、可動手段の上部を遊技球が転動可能に構成される。そして、第1遊技結果として所定の第1導出結果に基づいて第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態変更手段に設けられた第1有利移行手段により、遊技状態が、有利遊技状態のうち、所定の第1有利遊技状態に移行される。また、第1遊技結果として第1導出結果と異なる第2導出結果に基づいて第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態変更手段に設けられた第2有利移行手段により、遊技状態が、有利遊技状態のうち、第1有利遊技状態と異なる第2有利遊技状態に移行される。ここで、第3動的実行手段により、第1有利遊技状態において、閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ遊技球が転動する転動時間より、第3動的表示の実行時間が短く行われる短時間パターンと、第2有利遊技状態において、上記転動時間より、第3動的表示の実行時間が長く行われる長時間パターンとが設けられる。また、駆動手段により、第1有利遊技状態において、第2入球手段へ遊技球が入球し易い入球容易パターンで可動手段が駆動される一方、第2有利遊技状態において、入球容易パターンより第2入球手段へ遊技球が入球し難い入球パターンで可動手段が駆動される。そして、第2特別入球手段が、閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ転動した遊技球が入球し易い位置に設けられる。即ち、第1有利遊技状態では、第3動的表示の実行時間が可動手段の上部を遊技球が転動しきる時間より短い場合があり、また、可動手段が入球容易パターンで駆動されることから、可動手段の上部を転動する遊技球が第2入球手段に入球され易く、第2特別入球手段へは入球し難い状態となる。一方、第2有利遊技状態では、第3動的表示の実行時間が可動手段の上部を遊技球が転動しきる時間時間より長い場合があり、また、可動手段が入球容易パターンで駆動されないため、可動手段の上部を転動する遊技球が第2入球手段に入球せず、第2特別入球手段へ入球し得る状態となる。これにより、第1遊技結果としての第1導出結果と第2導出結果とで、第2遊技結果が導出されたときに第2特別入球手段へ遊技球が入球するか否かを異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技機三7又は三8において、
前記第1遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第1特別入球手段(例えば、大入賞口65a)と、
前記第2遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第2特別入球手段(例えば、小入賞口72a)と、
前記第2入球手段(例えば、第2始動口64b)へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能な可動手段(例えば、普通電役64c)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段および前記第2入球手段と異なる第3入球手段(例えば、スルーゲート67)と、
該第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3判定情報を取得する第3情報取得手段(例えば、普図保留球格納エリア273i)と、
該第3情報取得手段により取得された前記第3判定情報に基づいて、第3識別情報の第3動的表示を実行する第3動的実行手段(例えば、普通電役制御処理(S5104))と、
該第3動的実行手段の実行結果に起因して前記可動手段を駆動する駆動手段(例えば、普通電役制御処理(S5104)のS5805又はS5807)と、を備え、
前記可動手段は、
少なくとも、前記第2入球手段へ遊技球が入球可能な状態において、該可動手段の上部を遊技球が転動可能な突出時転動手段(例えば、第29実施形態における普通電役64cの上面)、を備え、
前記駆動手段は、
前記所定遊技状態において、前記第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な入球困難パターン(例えば、普通電役64cの突出時間が「0.1秒」)で前記可動手段を駆動し、
前記有利遊技状態において、前記突出時転動手段によって前記第2入球手段へ遊技球が入球し得る入球可能パターン(例えば、普通電役64cの突出時間が「5秒」)で前記可動手段を駆動し、
前記当否記憶手段は、
前記第1判定手段において用いられる第1当否記憶手段(例えば、特図1大当たり乱数テーブル272a1)と、
前記第2判定手段において用いられる第2当否記憶手段(例えば、特図2大当たり乱数テーブル272a2)と、を備え、
前記第1当否記憶手段は、
前記第1値を記憶する一方、前記第2値を記憶せず、
前記第2当否記憶手段は、
前記第1値および前記第2値を記憶し、
前記第2特別入球手段は、
該第2特別入球手段内に流入した遊技球が入球可能な第4入球手段(例えば、特別領域スイッチ208h)、を備え、
該第4入球手段は、
遊技球が入球した場合に、前記第1遊技価値を付与可能であることを特徴とする遊技機三13。
遊技機三13によれば、遊技機三7又は三8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。
即ち、第1遊技結果が導出された場合に、第1特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動され、また、第2遊技結果が導出された場合に、第2特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動される。そして、可動手段が、第2入球手段へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能に構成される。ここで、第1入球手段および第2入球手段と異なる第3入球手段が、発射手段により発射された遊技球が入球可能に構成される。そして、その第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3情報取得手段により、第3判定情報が取得され、その第3情報取得手段により取得された第3判定情報に基づいて、第3動的実行手段により、第3識別情報の第3動的表示が実行され、さらに、駆動手段により、第3動的実行手段の実行結果に起因して可動手段が駆動される。ここで、少なくとも、第2入球手段へ遊技球が入球可能な状態において、可動手段に設けられた突出時転動手段により、可動手段の上部を遊技球が転動可能に構成される。また、駆動手段により、所定遊技状態において、第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な入球困難パターンで可動手段が駆動される一方、有利遊技状態において、突出時転動手段によって第2入球手段へ遊技球が入球し得る入球可能パターンで可動手段が駆動される。そして、当否記憶手段としての第1当否記憶手段が、第1判定手段において用いられ、また、同じく当否記憶手段としての第2当否記憶手段が、第2判定手段において用いられる。ここで、第1当否記憶手段には、第1値が記憶される一方、第2値が記憶されず、第2当否記憶手段には、第1値および第2値が記憶される。そして、第2特別入球手段に設けられた第4入球手段により、第2特別入球手段内に流入した遊技球が入球可能に構成され、第2入球手段に遊技球が入球した場合に、第1遊技価値が付与可能に構成される。即ち、第1判定手段における当否判定では、第1当否記憶手段に第2値が記憶されておらず第1値が記憶されていることから、第1遊技結果を導出させて第1遊技価値を得るか否かという遊技性になる。一方、第2判定手段における当否判定では、第2当否記憶手段に第1値とともに第2値が記憶されていることから、第1遊技結果を導出させて第1遊技価値を得るか、或いは、第2遊技結果を導出させて、さらに、第4入球手段に遊技球を入球させることで第1遊技価値を得るか、という遊技性になる。これにより、第1判定手段において付与され得る遊技価値と、第2判定手段において付与され得る遊技価値とのパターンを異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技機三13において、
前記第2当否記憶手段は、
前記第2値の導出確率を、前記第1値の導出確率より高くするように構成されていることを特徴とする遊技機三14。
遊技機三14によれば、遊技機三13の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2当否記憶手段において、第2値の導出確率が、第1値の導出確率より高くなるように構成される。これにより、第2判定手段における判定において、第2値が抽出されることに基づく第2遊技結果が、第1遊技結果等より多く発生するように構成される。よって、第1判定手段において付与され得る遊技価値と、第2判定手段において付与され得る遊技価値とのパターンを明確に異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
<四群:大当たり以外の複数の役がある場合に、大当たりと小当たりとをともにアップし、そのアップ分を他の役から補填>
従来のパチンコ機等の遊技機では、遊技者が該パチンコ機において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合(払出球数(セーフ球数)をアウト球数で割った数。所謂、機械割り。以下、「出玉率」と称する場合がある。)が異なる設定値を複数段階設け、ホール関係者等が所望する出玉率に対応するいずれか1の設定値を、パチンコ機の電源投入後であって遊技者による遊技開始前(遊技ホールの開店前)に該ホール関係者等が設定(変更、更新)可能に構成されているものがある。そして、遊技者が該パチンコ機で遊技を行った場合に、設定されている設定値に基づいて当否抽選が行われることで、設定値に応じた出玉率で遊技者に遊技を行わせることが可能となる(例えば、特許文献1(特開2017−109085号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技の興趣向上を図る必要があるが、この点について未だ改良の余地がある。
四群の発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的としている。
所定の始動条件の成立(例えば、第1始動口64aへの入賞)に基づいて判定情報(例えば、大当たり乱数カウンタC1の値)を取得する判定情報取得手段(例えば、主制御装置110)と、
該判定情報取得手段により取得された前記判定情報を判定する判定手段(例えば、特図1変動開始処理(S5505))と、
該判定手段によって第1遊技結果(例えば、大当たり)が導出されることに基づいて、遊技者に所定の第1遊技価値(例えば、大当たり遊技)を付与し得る第1遊技価値付与手段(例えば、大入賞口開閉制御処理(S5710))と、
前記判定手段によって第2遊技結果(例えば、小当たり)が導出されることに基づいて、遊技者に前記第1遊技価値と異なる第2遊技価値(例えば、小当たり遊技)を付与し得る第2遊技価値付与手段(例えば、小入賞口開閉制御処理(S5714))と、
前記判定手段による前記第1遊技結果が導出される確率、及び、前記判定手段による前記第2遊技結果が導出される確率をともに変更可能な設定手段(例えば、設定変更処理(S4005)のS4121)と、を備えた遊技機において、
前記判定手段による判定に用いられ、少なくとも、前記第1遊技結果に対応する第1値(例えば、大当たり乱数値)と、前記第2遊技結果に対応する第2値(例えば、小当たり乱数値)と、を記憶する当否記憶手段(例えば、特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記判定手段は、
前記判定情報取得手段によって、前記第1値または前記第2値以外の第3値(例えば、ハズレ乱数値)である前記判定情報が抽出された場合に、遊技者に遊技価値を付与しないように構成され、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定された設定値によっては、前記第1値の導出確率及び前記第2値の導出確率が異なる場合があるように記憶され、
前記判定情報取得手段は、
前記設定手段によって前記設定値が変更された場合に、前記第1値の導出確率及び前記第2値の導出確率の変更に伴って、前記第3値の導出確率が変更されるように構成されている(例えば、設定変更に伴う大当たり乱数値及び小当たり乱数値の増加分を、ハズレ乱数値から補填)ことを特徴とする遊技機四0。
遊技機四0によれば、判定情報取得手段により、所定の始動条件の成立に基づいて判定情報が取得され、その判定情報取得手段により取得された判定情報が、判定手段によって判定される。そして、判定手段によって第1遊技結果が導出されることに基づいて、第1遊技価値付与手段により、遊技者に所定の第1遊技価値が付与される場合があり、判定手段によって第2遊技結果が導出されることに基づいて、第2遊技価値付与手段により、遊技者に所定の第2遊技価値が付与される場合がある。また、判定手段による第1遊技結果が導出される確率、及び、判定手段による第2遊技結果が導出される確率が、設定手段によってともに変更可能に構成される。ここで、判定手段の判定に用いられる当否記憶手段において、少なくとも、第1遊技結果に対応する第1値と、第2遊技結果に対応する第2値とが記憶される。また、判定情報取得手段によって第1値または第2値以外の第3値である判定情報が抽出された場合に、判定手段により、遊技者に遊技価値が付与されないように構成される。そして、当否記憶手段には設定手段によって設定された設定値によっては、第1値の導出確率及び第2値の導出確率が異なる場合があるように記憶され、設定手段によって設定値が変更された場合に、第1値の導出確率及び第2値の導出確率の変更に伴って、第3値の導出確率が変更される。これにより、設定値によっては、遊技者に遊技価値が付与される第1値および第2値と、遊技者に遊技価値が付与されない第3値との導出確率に抑揚(メリハリ)を設け、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機四0において、
前記第3値は、
前記第1値および前記第2値の導出確率が最も低い第1設定値(例えば、設定値「1」)において、該第1設定値から前記第1値および前記第2値の導出確率が最も高い第2設定値(例えば、設定値「6」)における前記第1値および前記第2値の増加分、設けられていることを特徴とする遊技機四1。
遊技機四1によれば、遊技機四0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1値および第2値の導出確率が最も低い第1設定値において、その第1設定値から第1値および第2値の導出確率が最も高い第2設定値における第1値および第2値の増加分、第3値が設けられている。これにより、設定変更によって変更される第1値の導出確率及び第2値の導出確率に伴う増加分をすべて第3値から変更することができる。よって、設定毎に第1遊技結果の出現率と第2遊技結果の出現率とがともに変化するため、第1遊技結果の出現率と第2遊技結果の出現率との設定差が生じ難くなり、第1遊技結果の出現率と第2遊技結果の出現率との比較からは設定判別することを困難にすることができる。その結果、設定の判別要素を限定し、遊技者に遊技機の設定を看破し難くして、出玉率が低い低設定(即ち、設定値「1」等)であっても遊技者に設定看破され難くして遊技を継続させ、遊技機の稼働を向上することができる、という効果がある。
遊技機四0又は四1において、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定される前記設定値ごとに前記第1値の導出確率および前記第2値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段(例えば、設定値「1」〜「3」における特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記段階的当否記憶手段は、
前記設定手段によって前記設定値が段階的に変更される場合に、前記第1値の導出確率、前記第2値の導出確率、又は、前記第1値及び前記第2値の導出確率が、均等に増加するように構成されていることを特徴とする遊技機四2。
遊技機四2によれば、遊技機四0又は四1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段に、設定手段によって設定される設定値ごとに第1値の導出確率および第2値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段が設けられる。そして、設定手段によって設定値が段階的に変更される場合に、段階的当否記憶手段には、第1値の導出確率、第2値の導出確率、又は、第1値および第2値の導出確率が、均等に増加するように構成される。これにより、設定値毎の出玉率の計算を、段階的かつ均等に増加する第1遊技価値の当選確率及び/又は第2遊技価値の当選確率の増加分を考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
なお、「均等に増加」とは、例えば、設定値ごとに増加する導出確率が、1段階下の導出確率から同一値(例えば、1%)ずつ増加する場合や、1段階下の導出確率に対して同一割合(例えば、5%)ずつ増加する場合等が例示される。
遊技機四0又は四1において、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定される前記設定値ごとに前記第1値の導出確率及び前記第2値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段(例えば、設定値「1」〜「3」における特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記段階的当否記憶手段は、
前記設定手段によって前記設定値が段階的に変更される場合に、前記第1値の導出確率、前記第2値の導出確率、又は、前記第1値及び前記第2値の導出確率が、所定割合で増加するように構成されていることを特徴とする遊技機四3。
遊技機四3によれば、遊技機四0又は四1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段に、設定手段によって設定される設定値ごとに第1値の導出確率及び第2値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段が設けられる。
そして、設定手段によって設定値が段階的に変更される場合に、段階的当否記憶手段には、第1値の導出確率、第2値の導出確率、又は、第1値および第2値の導出確率が、所定割合で増加するように構成される。これにより、設定値毎の出玉率の計算を、段階的かつ所定割合に増加する第1遊技価値の当選確率及び/又は第2遊技価値の当選確率の増加分のみを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
なお、「所定割合で増加」とは、例えば、設定値ごとに増加する導出確率が、比例的(例えば、5%、10%、15%、・・・)に増加する場合や、指数関数的(例えば、設定値「1」を基準に、2倍、4倍、8倍、・・・等)に増加する場合等が例示される。
遊技機四0から四3のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記第1値を連続した値として記憶し、
前記設定手段によって前記設定値を変更する場合に、連続した前記第1値の範囲が変更されるように構成されていることを特徴とする遊技機四4。
遊技機四4によれば、遊技機四0から四3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段により、第1値が連続した値として記憶される。そして、設定手段によって設定値が変更される場合に、連続した第1値の範囲が変更されるように構成される。
これにより、判定手段によって第1遊技価値の判定を、第1値の先頭から最後方までの範囲判定で行うことが可能となる。よって、設定手段によって設定値が変更された場合にであっても、当否判定において、変更された1つ1つの第1値を判定する必要がなく、判定すべき値が第1値の先頭から最後方までに含まれるか否かの判定によって行うことができる。従って、当否判定における処理負担を軽減することができる、という効果がある。
遊技機四0から四3のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記第1値を非連続の値として記憶し、
前記設定手段によって前記設定値を変更する場合に、非連続の前記第1値の個数が変更されるように構成されていることを特徴とする遊技機四5。
遊技機四5によれば、遊技機四0から四3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段により、第1値が非連続の値として記憶される。そして、設定手段によって設定値が変更される場合に、非連続の第1値の個数が変更されるように構成される。
これにより、判定手段によって第1遊技価値の判定を、個々の第1値の一致判定で行う必要があるが、当否記憶手段における第1値の位置(配置)の把握を困難にすることができる。よって、第1値の位置(配置)を遊技者によって把握され難くすることで、不正に第1遊技価値が導出されることを抑制し、遊技機のセキュリティ性能を高めることができる、という効果がある。
遊技機四0から四5のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記第2値を連続した値として記憶し、
前記設定手段によって前記設定値を変更する場合に、連続した前記第2値の範囲を変更することを特徴とする遊技機四6。
遊技機四6によれば、遊技機四0から四5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段により、第2値が連続した値として記憶される。そして、設定手段によって設定値が変更される場合に、連続した第2値の範囲が変更される。これにより、判定手段によって第2遊技価値の判定を、第2値の先頭から最後方までの範囲判定で行うことが可能となる。よって、設定手段によって設定値が変更された場合にであっても、当否判定において、変更された1つ1つの第2値を判定する必要がなく、判定すべき値が第2値の先頭から最後方までに含まれるか否かの判定によって行うことができる。従って、当否判定における処理負担を軽減することができる、という効果がある。
遊技機四0から四5のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記第2値を非連続の値として記憶し、
前記設定手段によって前記設定値を変更する場合に、非連続の前記第2値の個数を変更することを特徴とする遊技機四7。
遊技機四7によれば、遊技機四0から四5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段により、第2値が非連続の値として記憶される。そして、設定手段によって設定値が変更される場合に、非連続の第2値の個数が変更される。これにより、判定手段によって第2遊技価値の判定を、個々の第2値の一致判定を行う必要があるが、当否記憶手段における第2値の位置(配置)の把握を困難にすることができる。よって、第2値の位置(配置)を遊技者によって把握され難くすることで、不正に第2遊技価値が導出されることを抑制し、遊技機のセキュリティ性能を高めることができる、という効果がある。
遊技機四0から四7のいずれかにおいて、
遊技球を発射する発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
該発射手段により発射された遊技球が入球可能な第1入球手段(例えば、第1始動口64a)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段と異なる第2入球手段(例えば、第2始動口64b)と、を備え、
前記判定情報取得手段は、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、判定情報である第1判定情報を取得する第1情報取得手段(例えば、第1保留球格納エリア273d)と、
前記第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、判定情報である第2判定情報を取得する第2情報取得手段(例えば、第2保留球格納エリア273e)と、を備え、
前記判定手段は、
前記第1情報取得手段により取得された前記第1判定情報を判定する第1判定手段(例えば、特図1変動開始処理(S5505))と、
前記第2情報取得手段により取得された前記第2判定情報を判定する第2判定手段(例えば、特図2変動開始処理(S5508))と、を備え、
前記第1遊技価値付与手段は、
前記第1遊技価値の付与前の所定遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)から、前記第1遊技価値の付与後に前記所定遊技状態と異なる有利遊技状態(例えば、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)に遊技状態を変更する遊技状態変更手段(例えば、大当たり終了処理(S5712))、を備え、
前記所定遊技状態は、
前記第2入球手段より前記第1入球手段に遊技球が入球し易いことで、前記第2判定情報より前記第1判定情報を取得し易く、
前記有利遊技状態は、
前記第1入球手段により前記第2入球手段に遊技球が入球し易いことで、前記第1判定情報より前記第2判定情報を取得し易いように構成されていることを特徴とする遊技機四8。
遊技機四8によれば、遊技機四0から四7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、発射手段により遊技球が発射され、その発射手段により発射された遊技球が第1入球手段に入球可能に構成され、同じく発射手段により発射された遊技球が、第1入球手段と異なる第2入球手段に入球可能に構成される。そして、第1入球手段に遊技球が入球手段に入球したことに基づいて、判定情報取得手段に設けられた第1情報取得手段により、判定情報である第1判定情報が取得され、第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、判定情報取得手段に設けられた第2情報取得手段により、判定情報である第2判定情報が取得される。また、第1情報取得手段により取得された第1判定情報が、判定手段に設けられた第1判定手段によって判定され、第2情報取得手段により取得された第2判定情報が、判定手段に設けられた第2判定手段によって判定される。第1遊技価値付与手段に設けられた遊技状態変更手段により、第1遊技価値の付与前の所定遊技状態から、第1遊技価値の付与後に所定遊技状態と異なる有利遊技状態に遊技状態が変更される。そして、所定遊技状態では、第2入球手段より第1入球手段に遊技球が入球し易いことで、第2判定情報より第1判定情報が取得され易く、また、有利遊技状態では、第1入球手段より第2入球手段に遊技球が入球し易いことで、第1判定情報より第2判定情報が取得され易いように構成される。これにより、設定値毎、各判定情報毎、及び、遊技状態毎の出玉率の計算を、設定変更に伴う第1判定手段及び第2判定手段における第1遊技価値の導出確率の増加分と、第1判定手段と第2判定手段とにおける第2遊技結果の導出確率の変化分と、遊技状態毎に取得され易い判定情報とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機四8において、
前記第1判定手段の判定結果に基づいて、表示手段(例えば、特別図柄表示装置39)において第1識別情報の第1動的表示を実行する第1動的表示実行手段(例えば、第1特別図柄の動的表示の実行)と、
前記第2判定手段の判定結果に基づいて、前記表示手段において前記第1識別情報と異なる第2識別情報の第2動的表示を実行する第2動的表示実行手段(例えば、第2特別図柄の動的表示の実行)と、を備え、
前記表示手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示と前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示とを並列的に(同時に)実行可能に構成されることを特徴とする遊技機四9。
遊技機四9によれば、遊技機四8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1判定手段の判定結果に基づいて、第1動的表示実行手段により、表示手段において第1識別情報の第1動的表示が実行される。また、第2判定手段の判定結果に基づいて、第2動的表示実行手段により、表示手段において第1識別情報と異なる第2識別情報の第2動的表示が実行される。そして、表示手段により、第1動的表示実行手段による第1動的表示と第2動的表示実行手段による第2動的表示とが並列的に(同時に)実行可能に構成される。
従来より、第1識別情報の第1動的表示と第2識別情報の第2動的表示とを並列(同時)進行で実行可能な遊技機では、各動的表示における実行時間等を考慮した出玉率の計算が必要であり、第1遊技結果および第2遊技結果における各出玉率等を設定値毎に複合して計算する場合に、遊技仕様の設計時の工数が甚大になってしまうおそれがある。
そこで、遊技機四9によれば、第1動的表示と第2動的表示とを並列(同時)進行可能な遊技機において、第1判定手段における第2遊技結果の導出確率を、設定値ごとに変化させないように構成するとともに、第2判定手段における第2遊技結果の導出確率も、設定値ごとに変化させないように構成する。このように構成することで、設定値毎の出玉率の計算を、第1遊技結果の導出確率の変更分のみを考慮することで計算することが可能となり、並列的に(同時に)動的表示が実行され得る遊技機においても出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機四9において、
前記第1判定手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において前記第2遊技結果が導出され得る状況において、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行中であって、該第2動的表示において前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出し得て、かつ、該第2動的表示の実行時間が、前記第1動的表示の実行時間より長い場合、該第2動的表示における前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果以外の遊技結果を導出する結果変更手段(例えば、特図2変更処理(S5520))、を備えていることを特徴とする遊技機四10。
遊技機四10によれば、遊技機四9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において第2遊技結果が導出され得る状況において、第2動的表示実行手段による第2動的表示の実行中であって、その第2動的表示において第1遊技結果又は第2遊技結果を導出し得て、かつ、その第2動的表示の実行時間が、第1動的表示の実行時間より長い場合、第1判定手段に設けられた結果変更手段により、その第2動的表示における第1遊技結果又は第2遊技結果以外の遊技結果が導出されるように構成される。これにより、第1動的表示による第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与中に、第2動的表示による第1遊技結果に基づく第1遊技の付与、又は、第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与が行われないようにすることができ、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値によって、遊技者に過度な遊技価値が払い出されてしまうことを防止することができる、という効果がある。また、出玉率を計算する上で、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値を考慮する必要がなくなるので、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機四9において、
前記第1判定手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において前記第2遊技結果が導出され得る状況において、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行中であって、該第2動的表示において前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出し得て、かつ、該第2動的表示の実行時間が、前記第1動的表示の実行時間より長い場合、該第2動的表示の進行を一時的に停止し、前記第1動的表示に基づく前記第2遊技価値の付与が終了した後、一時的に停止していた前記第2動的表示を進行させて前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出させる結果一時停止手段(例えば、変形例130)、を備えていることを特徴とする遊技機四11。
遊技機四11によれば、遊技機四9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1判定手段に設けられた結果一時停止手段により、第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において第2遊技結果が導出され得る状況において、第2動的表示実行手段による第2動的表示の実行中であって、その第2動的表示において第1遊技結果又は第2遊技結果を導出し得て、かつ、その第2動的表示の実行時間が、第1動的表示の実行時間より長い場合、第2動的表示の進行が一時的に停止され、第1動的表示に基づく第2遊技価値の付与が終了した後、一時的に停止していた第2動的表示が進行されて、第1遊技結果又は第2遊技結果が導出される。これにより、第1動的表示による第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与中に、第2動的表示による第1遊技結果に基づく第1遊技の付与、又は、第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与が行われないようにすることができ、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値によって、遊技者に過度な遊技価値が払い出されてしまうことを防止することができる、という効果がある。また、出玉率を計算する上で、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値を考慮する必要がなくなるので、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機四8から四11のいずれかにおいて、
前記第1遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第1特別入球手段(例えば、大入賞口65a)と、
前記第2遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第2特別入球手段(例えば、小入賞口72a)と、
前記第2入球手段(例えば、第2始動口64b)へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能な可動手段(例えば、普通電役64c)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段および前記第2入球手段と異なる第3入球手段(例えば、スルーゲート67)と、
該第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3判定情報を取得する第3情報取得手段(例えば、普図保留球格納エリア273i)と、
該第3情報取得手段により取得された前記第3判定情報に基づいて、第3識別情報の第3動的表示を実行する第3動的実行手段(例えば、普通電役制御処理(S5104))と、
該第3動的実行手段の実行結果に起因して前記可動手段を駆動する駆動手段(例えば、普通電役制御処理(S5104)のS5805又はS5807)と、を備え、
前記可動手段は、
前記第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な状態において、該可動手段の上部を遊技球が転動可能な閉塞時転動手段(例えば、第28実施形態における普通電役64cの上面)、を備え、
前記遊技状態変更手段は、
前記第1遊技結果として所定の第1導出結果(例えば、「確率変動状態」を付与する「確率変動B」の大当たり種別)に基づいて前記第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態を、前記有利遊技状態のうち、所定の第1有利遊技状態(例えば、第28実施形態の「確率変動状態」)に移行する第1有利移行手段(例えば、大当たり終了処理(S5712)のS5754:YES)と、
前記第1遊技結果として前記第1導出結果と異なる第2導出結果(例えば、「超確率変動状態」を付与する「確率変動A」の大当たり種別)に基づいて前記第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態を、前記有利遊技状態のうち、前記第1有利遊技状態と異なる第2有利遊技状態(例えば、第28実施形態の「超確率変動状態」)に移行する第2有利移行手段(例えば、大当たり終了処理(S5712)のS5751:YES)と、を備え、
前記第3動的実行手段は、
前記第1有利遊技状態において、前記第3動的表示の実行時間を、前記閉塞時転動手段における1の端部(例えば、右端)から他方の端部(例えば、左端)へ遊技球が転動する転動時間(例えば、「3秒」)より短く行う短時間パターン(例えば、「0.5秒」)と、
前記第2有利遊技状態において、前記第3動的表示の実行時間を、前記転動時間より長く行う長時間パターン(例えば、「5秒」)と、を有し、
前記駆動手段は、
前記第1有利遊技状態において、前記第2入球手段へ遊技球が入球し易い入球容易パターン(例えば、普通図柄の高確率状態および開放延長)で前記可動手段を駆動し、
前記第2有利遊技状態において、前記入球容易パターンより前記第2入球手段へ遊技球が入球し難い入球パターン(例えば、普通図柄の低確率状態および非開放延長)で前記可動手段を駆動し、
前記第2特別入球手段は、
前記閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ転動した遊技球が入球し易い位置(例えば、普通電役64cの下流側)に設けられることを特徴とする遊技機四12。
遊技機四12によれば、遊技機四8から四11の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技結果が導出された場合に、第1特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動され、また、第2遊技結果が導出された場合に、第2特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動される。そして、可動手段が、第2入球手段へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能に構成される。ここで、第1入球手段および第2入球手段と異なる第3入球手段が、発射手段により発射された遊技球が入球可能に構成される。そして、その第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3情報取得手段により、第3判定情報が取得され、その第3情報取得手段により取得された第3判定情報に基づいて、第3動的実行手段により、第3識別情報の第3動的表示が実行され、さらに、駆動手段により、第3動的実行手段の実行結果に起因して可動手段が駆動される。ここで、第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な状態において、可動手段に設けられた閉塞時転動手段により、可動手段の上部を遊技球が転動可能に構成される。そして、第1遊技結果として所定の第1導出結果に基づいて第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態変更手段に設けられた第1有利移行手段により、遊技状態が、有利遊技状態のうち、所定の第1有利遊技状態に移行される。また、第1遊技結果として第1導出結果と異なる第2導出結果に基づいて第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態変更手段に設けられた第2有利移行手段により、遊技状態が、有利遊技状態のうち、第1有利遊技状態と異なる第2有利遊技状態に移行される。ここで、第3動的実行手段により、第1有利遊技状態において、閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ遊技球が転動する転動時間より、第3動的表示の実行時間が短く行われる短時間パターンと、第2有利遊技状態において、上記転動時間より、第3動的表示の実行時間が長く行われる長時間パターンとが設けられる。また、駆動手段により、第1有利遊技状態において、第2入球手段へ遊技球が入球し易い入球容易パターンで可動手段が駆動される一方、第2有利遊技状態において、入球容易パターンより第2入球手段へ遊技球が入球し難い入球パターンで可動手段が駆動される。そして、第2特別入球手段が、閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ転動した遊技球が入球し易い位置に設けられる。即ち、第1有利遊技状態では、第3動的表示の実行時間が可動手段の上部を遊技球が転動しきる時間より短い場合があり、また、可動手段が入球容易パターンで駆動されることから、可動手段の上部を転動する遊技球が第2入球手段に入球され易く、第2特別入球手段へは入球し難い状態となる。一方、第2有利遊技状態では、第3動的表示の実行時間が可動手段の上部を遊技球が転動しきる時間時間より長い場合があり、また、可動手段が入球容易パターンで駆動されないため、可動手段の上部を転動する遊技球が第2入球手段に入球せず、第2特別入球手段へ入球し得る状態となる。これにより、第1遊技結果としての第1導出結果と第2導出結果とで、第2遊技結果が導出されたときに第2特別入球手段へ遊技球が入球するか否かを異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技機四8において、
前記第1遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第1特別入球手段(例えば、大入賞口65a)と、
前記第2遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第2特別入球手段(例えば、小入賞口72a)と、
前記第2入球手段(例えば、第2始動口64b)へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能な可動手段(例えば、普通電役64c)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段および前記第2入球手段と異なる第3入球手段(例えば、スルーゲート67)と、
該第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3判定情報を取得する第3情報取得手段(例えば、普図保留球格納エリア273i)と、
該第3情報取得手段により取得された前記第3判定情報に基づいて、第3識別情報の第3動的表示を実行する第3動的実行手段(例えば、普通電役制御処理(S5104))と、
該第3動的実行手段の実行結果に起因して前記可動手段を駆動する駆動手段(例えば、普通電役制御処理(S5104)のS5805又はS5807)と、を備え、
前記可動手段は、
少なくとも、前記第2入球手段へ遊技球が入球可能な状態において、該可動手段の上部を遊技球が転動可能な突出時転動手段(例えば、第29実施形態における普通電役64cの上面)、を備え、
前記駆動手段は、
前記所定遊技状態において、前記第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な入球困難パターン(例えば、普通電役64cの突出時間が「0.1秒」)で前記可動手段を駆動し、
前記有利遊技状態において、前記突出時転動手段によって前記第2入球手段へ遊技球が入球し得る入球可能パターン(例えば、普通電役64cの突出時間が「5秒」)で前記可動手段を駆動し、
前記当否記憶手段は、
前記第1判定手段において用いられる第1当否記憶手段(例えば、特図1大当たり乱数テーブル272a1)と、
前記第2判定手段において用いられる第2当否記憶手段(例えば、特図2大当たり乱数テーブル272a2)と、を備え、
前記第1当否記憶手段は、
前記第1値を記憶する一方、前記第2値を記憶せず、
前記第2当否記憶手段は、
前記第1値および前記第2値を記憶し、
前記第2特別入球手段は、
該第2特別入球手段内に流入した遊技球が入球可能な第4入球手段(例えば、特別領域スイッチ208h)、を備え、
該第4入球手段は、
遊技球が入球した場合に、前記第1遊技価値を付与可能であることを特徴とする遊技機四13。
遊技機四13によれば、遊技機四8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技結果が導出された場合に、第1特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動され、また、第2遊技結果が導出された場合に、第2特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動される。そして、可動手段が、第2入球手段へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能に構成される。ここで、第1入球手段および第2入球手段と異なる第3入球手段が、発射手段により発射された遊技球が入球可能に構成される。そして、その第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3情報取得手段により、第3判定情報が取得され、その第3情報取得手段により取得された第3判定情報に基づいて、第3動的実行手段により、第3識別情報の第3動的表示が実行され、さらに、駆動手段により、第3動的実行手段の実行結果に起因して可動手段が駆動される。ここで、少なくとも、第2入球手段へ遊技球が入球可能な状態において、可動手段に設けられた突出時転動手段により、可動手段の上部を遊技球が転動可能に構成される。また、駆動手段により、所定遊技状態において、第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な入球困難パターンで可動手段が駆動される一方、有利遊技状態において、突出時転動手段によって第2入球手段へ遊技球が入球し得る入球可能パターンで可動手段が駆動される。そして、当否記憶手段としての第1当否記憶手段が、第1判定手段において用いられ、また、同じく当否記憶手段としての第2当否記憶手段が、第2判定手段において用いられる。ここで、第1当否記憶手段には、第1値が記憶される一方、第2値が記憶されず、第2当否記憶手段には、第1値および第2値が記憶される。そして、第2特別入球手段に設けられた第4入球手段により、第2特別入球手段内に流入した遊技球が入球可能に構成され、第2入球手段に遊技球が入球した場合に、第1遊技価値が付与可能に構成される。即ち、第1判定手段における当否判定では、第1当否記憶手段に第2値が記憶されておらず第1値が記憶されていることから、第1遊技結果を導出させて第1遊技価値を得るか否かという遊技性になる。一方、第2判定手段における当否判定では、第2当否記憶手段に第1値とともに第2値が記憶されていることから、第1遊技結果を導出させて第1遊技価値を得るか、或いは、第2遊技結果を導出させて、さらに、第4入球手段に遊技球を入球させることで第1遊技価値を得るか、という遊技性になる。これにより、第1判定手段において付与され得る遊技価値と、第2判定手段において付与され得る遊技価値とのパターンを異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技機四13において、
前記第2当否記憶手段は、
前記第2値の導出確率を、前記第1値の導出確率より高くなるように構成されていることを特徴とする遊技機四14。
遊技機四14によれば、遊技機四13の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2当否記憶手段において、第2値の導出確率が、第1値の導出確率より高くなるように構成される。これにより、第2判定手段における判定において、第2値が抽出されることに基づく第2遊技結果が、第1遊技結果等より多く発生するように構成される。よって、第1判定手段において付与され得る遊技価値と、第2判定手段において付与され得る遊技価値とのパターンを明確に異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
<五群:大当たり以外の複数の役がある場合に、大当たりアップ分を大当たり以外のそれぞれの役から補填>
従来のパチンコ機等の遊技機では、遊技者が該パチンコ機において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合等(払出球数(セーフ球数)をアウト球数で割った数。所謂、機械割り。以下、「出玉率」と称する場合がある。)が異なる設定値を複数段階設け、ホール関係者等が所望する出玉率等に対応するいずれか1の設定値を、パチンコ機の電源投入後であって遊技者による遊技開始前(遊技ホールの開店前)に該ホール関係者等が設定(変更、更新)可能に構成されているものがある。そして、遊技者が該パチンコ機で遊技を行った場合に、設定されている設定値に基づいて当否抽選が行われることで、設定値に応じた出玉率で遊技者に遊技を行わせることが可能となる(例えば、特許文献1(特開2017−109085号公報))。
具体的には、例えば、得られる遊技価値が高い第1役(例えば、大当たり遊技)と、得られる遊技価値が第1役より低い第2役(例えば、小当たり遊技)とを抽選可能な遊技機では、所定範囲で値が更新される乱数カウンタの値を始動入賞に基づいて取得し、設定値毎に設けられた判定テーブルを参照して取得した乱数カウンタの値を判定することで、第1役又は第2役の当否抽選を行うように構成されているものがある。この判定テーブルでは、第1役に対応する第1乱数値の個数と、第2役に対応する第2乱数値の個数と、遊技価値が付与されない第3役(例えば、ハズレ)に対応する乱数値の個数とが設定値毎に異なるように配分(規定)されている。そして、設定値が上昇するほど遊技者にとって有利な出玉率となるように構成されているものがある。
ここで、遊技機を遊技ホールに設置するためには、所轄官庁が実施する検定試験を通過し、該遊技機が規定の範囲内であることを示す認可が必要である。このため、遊技機の開発者は、遊技仕様の設計時に、該検定試験を通過して認可を受けるために、遊技機のすべての設定値において検定試験で認定を取得可能な出玉率となるように、判定手段における第1乱数値および第2乱数値を配分する必要がある。
しかしながら、設定値の変更が可能な遊技機において、設定変更に伴って第1乱数値の導出確率を変更する場合に、固定的な1の所定乱数値から補填する構成であると、第1乱数値の導出確率の変更分、所定乱数値の個数を確保しなければならず、遊技仕様の設計時において制約が生じてしまい、遊技仕様の設計自由度が低下し、遊技の興趣が低下してしまうおそれがある。
五群の発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的としている。
所定の始動条件の成立(例えば、第1始動口64aへの入賞)に基づいて判定情報(例えば、大当たり乱数カウンタC1の値)を取得する判定情報取得手段(例えば、主制御装置110)と、
該判定情報取得手段により取得された前記判定情報を判定する判定手段(例えば、特図1変動開始処理(S5505))と、
該判定手段によって第1遊技結果(例えば、大当たり)が導出されることに基づいて、遊技者に所定の第1遊技価値(例えば、大当たり遊技)を付与し得る第1遊技価値付与手段(例えば、大入賞口開閉制御処理(S5710))と、
前記判定手段によって第2遊技結果(例えば、小当たり)が導出されることに基づいて、遊技者に前記第1遊技価値と異なる第2遊技価値(例えば、小当たり遊技)を付与し得る第2遊技価値付与手段(例えば、小入賞口開閉制御処理(S5714))と、
前記判定手段による前記第1遊技結果が導出される確率を変更可能な設定手段(例えば、設定変更処理(S4005)のS4121)と、を備えた遊技機において、
前記判定手段による判定に用いられ、少なくとも、前記第1遊技結果に対応する第1値(例えば、大当たり乱数値)と、前記第2遊技結果に対応する第2値(例えば、小当たり乱数値)と、を記憶する当否記憶手段(例えば、特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記判定手段は、
前記判定情報取得手段によって、前記第1値または前記第2値以外の第3値(例えば、ハズレ乱数値)である前記判定情報が抽出された場合に、遊技者に遊技価値を付与しないように構成され、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定された設定値によっては、前記第1値の導出確率が異なる場合があるように記憶され、
前記判定情報取得手段は、
前記設定手段によって前記設定値が変更された場合に、前記第1値の導出確率の変更に伴って、前記第2値の導出確率及び前記第3値の導出確率がそれぞれ変更される(例えば、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を、小当たり乱数及びハズレ乱数値のそれぞれから補填)ことを特徴とする遊技機五0。
遊技機五0によれば、判定情報取得手段により、所定の始動条件の成立に基づいて判定情報が取得され、その判定情報取得手段により取得された判定情報が、判定手段によって判定される。そして、判定手段によって第1遊技結果が導出されることに基づいて、第1遊技価値付与手段により、遊技者に所定の第1遊技価値が付与される場合があり、判定手段によって第2遊技結果が導出されることに基づいて、第2遊技価値付与手段により、遊技者に所定の第2遊技価値が付与される場合がある。また、判定手段による第1遊技結果が導出される確率が、設定手段によって変更可能に構成される。ここで、判定手段の判定に用いられる当否記憶手段において、少なくとも、第1遊技結果に対応する第1値と、第2遊技結果に対応する第2値とが記憶される。また、判定情報取得手段によって第1値または第2値以外の第3値である判定情報が抽出された場合に、判定手段により、遊技者に遊技価値が付与されないように構成される。そして、当否記憶手段には設定手段によって設定された設定値によっては、第1値の導出確率が異なる場合があるように記憶され、設定手段によって設定値が変更された場合に、第1値の導出確率の変更に伴って、第2値の導出確率および第3値の導出確率がそれぞれ変更される。これにより、設定変更に基づいて第1値の導出確率の変更分を、第2値および第3値のそれぞれから補填することが可能となり、第1値の導出確率の変更分を固定的な1の所定乱数値から補填する必要がなくなる。よって、上記所定乱数値の個数を、第1値の導出確率の変更分、1の所定乱数値の個数から確保する必要性がなくなるので、遊技仕様の設計時における制約がなくなり、遊技仕様の設計自由度を高め、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機五0において、
前記第2値および前記第3値は、
前記第1値の導出確率が最も低い第1設定値(例えば、設定値「1」)において、該第1設定値から前記第1値の導出確率が最も高い第2設定値(例えば、設定値「6」)における前記第1値の増加分、設けられていることを特徴とする遊技機五1。
遊技機五1によれば、遊技機五0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1値の導出確率が最も低い第1設定値において、その第1設定値から第1値の導出確率が最も高い第2設定値における第1値の増加分、第2値および第3値が設けられている。これにより、設定変更に基づいて第1値の導出確率の変更分を、第2値および第3値のそれぞれから補填することで、第1値の変更分を固定的な1の所定乱数値から補填する必要がなくなる。よって、上記所定乱数値の導出確率を、第1値の変更分、1の所定乱数値から確保する必要性がなくなるので、遊技仕様の設計時における制約がなくなり、遊技仕様の設計自由度を高め、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機五0又は五1において、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定される前記設定値ごとに前記第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段(例えば、設定値「1」〜「3」における特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記段階的当否記憶手段は、
前記設定手段によって前記設定値が段階的に変更される場合に、前記第1値の導出確率が均等に増加するように構成されているとともに、
前記第1値の導出確率の増加に伴って、前記第2値及び前記第3値が均等に減少するように構成されている
ことを特徴とする遊技機五2。
遊技機五2によれば、遊技機五0又は五1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段に、設定手段によって設定される設定値ごとに第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段が設けられる。そして、設定手段によって設定値が段階的に変更される場合に、段階的当否記憶手段には、第1値の導出確率が均等に増加するように構成される。また、第1値の導出確率の増加に伴って、第2値及び第3値が均等に減少するように構成される。これにより、設定値毎の出玉率の計算を、段階的かつ均等に増加する第1遊技価値の当選確率の増加分と、段階的かつ均等に減少する第2遊技価値の当選確率の減少分とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
なお、「均等に増加」とは、例えば、設定値ごとに増加する導出確率が、1段階下の導出確率から同一値(例えば、1%)ずつ増加する場合や、1段階下の導出確率に対して同一割合(例えば、5%)ずつ増加する場合等が例示される。
遊技機五0又は五1において、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定される前記設定値ごとに前記第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段(例えば、設定値「1」〜「3」における特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記段階的当否記憶手段は、
前記設定手段によって前記設定値が段階的に変更される場合に、前記第1値の導出確率が所定割合で増加するように構成されているとともに、
前記第1値の導出確率の増加に伴って、前記第2値及び前記第3値が所定割合で減少するように構成されている
ことを特徴とする遊技機五3。
遊技機五3によれば、遊技機五0又は五1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段に、設定手段によって設定される設定値ごとに第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段が設けられる。そして、設定手段によって設定値が段階的に変更される場合に、段階的当否記憶手段には、第1値の導出確率が所定割合で増加するように構成される。また、第1値の導出確率の増加に伴って、第2値及び第3値が所定割合に減少するように構成される。これにより、設定値毎の出玉率の計算を、段階的かつ所定割合に増加する第1遊技価値の当選確率の増加分と、段階的かつ所定割合に減少する第2遊技価値の当選確率の減少分とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
なお、「所定割合で増加」とは、例えば、設定値ごとに増加する導出確率が、比例的(例えば、5%、10%、15%、・・・)に増加する場合や、指数関数的(例えば、設定値「1」を基準に、2倍、4倍、8倍、・・・等)に増加する場合等が例示される。
遊技機五0から五3のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記第1値を連続した値として記憶し、
前記設定手段によって前記設定値を変更する場合に、連続した前記第1値の範囲が変更されるように構成されていることを特徴とする遊技機五4。
遊技機五4によれば、遊技機五0から五3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段により、第1値が連続した値として記憶される。そして、設定手段によって設定値が変更される場合に、連続した第1値の範囲が変更されるように構成される。
これにより、判定手段によって第1遊技価値の判定を、第1値の先頭から最後方までの範囲判定で行うことが可能となる。よって、設定手段によって設定値が変更された場合にであっても、当否判定において、変更された1つ1つの第1値を判定する必要がなく、判定すべき値が第1値の先頭から最後方までに含まれるか否かの判定によって行うことができる。従って、当否判定における処理負担を軽減することができる、という効果がある。
遊技機五0から五3のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記第1値を非連続の値として記憶し、
前記設定手段によって前記設定値を変更する場合に、非連続の前記第1値の個数が変更されるように構成されていることを特徴とする遊技機五5。
遊技機五5によれば、遊技機五0から五3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段により、第1値が非連続の値として記憶される。そして、設定手段によって設定値が変更される場合に、非連続の第1値の個数が変更されるように構成される。
これにより、判定手段によって第1遊技価値の判定を、個々の第1値の一致判定で行う必要があるが、当否記憶手段における第1値の位置(配置)の把握を困難にすることができる。よって、第1値の位置(配置)を遊技者によって把握され難くすることで、不正に第1遊技価値が導出されることを抑制し、遊技機のセキュリティ性能を高めることができる、という効果がある。
遊技機五0から五5のいずれかにおいて、
遊技球を発射する発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
該発射手段により発射された遊技球が入球可能な第1入球手段(例えば、第1始動口64CA)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段と異なる第2入球手段(例えば、第2始動口64b)と、を備え、
前記判定情報取得手段は、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、前記判定情報である第1判定情報を取得する第1情報取得手段(例えば、第1保留球格納エリア273d)と、
前記第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、前記判定情報である第2判定情報を取得する第2情報取得手段(例えば、第2保留球格納エリア273e)と、を備え、
前記判定手段は、
前記第1情報取得手段により取得された前記第1判定情報を判定する第1判定手段(例えば、特図1変動開始処理(S5505))と、
前記第2情報取得手段により取得された前記第2判定情報を判定する第2判定手段(例えば、特図2変動開始処理(S5508))と、を備え、
前記第1遊技価値付与手段は、
前記第1遊技価値の付与前の所定遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)から、前記第1遊技価値の付与後に前記所定遊技状態と異なる有利遊技状態(例えば、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)に遊技状態を変更する遊技状態変更手段(例えば、大当たり終了処理(S5712))、を備え、
前記所定遊技状態は、
前記第2入球手段より前記第1入球手段に遊技球が入球し易いことで、前記第2判定情報より前記第1判定情報を取得し易く、
前記有利遊技状態は、
前記第1入球手段により前記第2入球手段に遊技球が入球し易いことで、前記第1判定情報より前記第2判定情報を取得し易いように構成されていることを特徴とする遊技機五6。
遊技機五6によれば、遊技機五0から五5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、発射手段により遊技球が発射され、その発射手段により発射された遊技球が第1入球手段に入球可能に構成され、同じく発射手段により発射された遊技球が、第1入球手段と異なる第2入球手段に入球可能に構成される。そして、第1入球手段に遊技球が入球手段に入球したことに基づいて、判定情報取得手段に設けられた第1情報取得手段により、判定情報である第1判定情報が取得され、第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、判定情報取得手段に設けられた第2情報取得手段により、判定情報である第2判定情報が取得される。また、第1情報取得手段により取得された第1判定情報が、判定手段に設けられた第1判定手段によって判定され、第2情報取得手段により取得された第2判定情報が、判定手段に設けられた第2判定手段によって判定される。第1遊技価値付与手段に設けられた遊技状態変更手段により、第1遊技価値の付与前の所定遊技状態から、第1遊技価値の付与後に所定遊技状態と異なる有利遊技状態に遊技状態が変更される。そして、所定遊技状態では、第2入球手段より第1入球手段に遊技球が入球し易いことで、第2判定情報より第1判定情報が取得され易く、また、有利遊技状態では、第1入球手段より第2入球手段に遊技球が入球し易いことで、第1判定情報より第2判定情報が取得され易いように構成される。これにより、設定値毎、各判定情報毎、及び、遊技状態毎の出玉率の計算を、設定変更に伴う第1判定手段及び第2判定手段における第1遊技価値の導出確率の増加分と、第1判定手段と第2判定手段とにおける第2遊技結果の導出確率の変化分と、遊技状態毎に取得され易い判定情報とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機五6において、
前記第1判定手段の判定結果に基づいて、表示手段(例えば、特別図柄表示装置39)において第1識別情報の第1動的表示を実行する第1動的表示実行手段(例えば、第1特別図柄の動的表示の実行)と、
前記第2判定手段の判定結果に基づいて、前記表示手段において前記第1識別情報と異なる第2識別情報の第2動的表示を実行する第2動的表示実行手段(例えば、第2特別図柄の動的表示の実行)と、を備え、
前記表示手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示と前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示とを並列的に(同時に)実行可能に構成されることを特徴とする遊技機五7。
遊技機五7によれば、遊技機五6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1判定手段の判定結果に基づいて、第1動的表示実行手段により、表示手段において第1識別情報の第1動的表示が実行される。また、第2判定手段の判定結果に基づいて、第2動的表示実行手段により、表示手段において第1識別情報と異なる第2識別情報の第2動的表示が実行される。そして、表示手段により、第1動的表示実行手段による第1動的表示と第2動的表示実行手段による第2動的表示とが並列的に(同時に)実行可能に構成される。
従来より、第1識別情報の第1動的表示と第2識別情報の第2動的表示とを並列(同時)進行で実行可能な遊技機では、各動的表示における実行時間等を考慮した出玉率の計算が必要であり、第1遊技結果および第2遊技結果における各出玉率等を設定値毎に複合して計算する場合に、遊技仕様の設計時の工数が甚大になってしまうおそれがある。
そこで、遊技機五7によれば、第1動的表示と第2動的表示とを並列(同時)進行可能な遊技機において、所定遊技状態では、第2入球手段より第1入球手段に遊技球が入球し易いことで、第2判定情報より第1判定情報が取得され易く、また、有利遊技状態では、第1入球手段より第2入球手段に遊技球が入球し易いことで、第1判定情報より第2判定情報が取得され易いように構成される。これにより、設定値毎、各判定情報毎、及び、遊技状態毎の出玉率の計算を、設定変更に伴う第1判定手段及び第2判定手段における第1遊技価値の導出確率の増加分と、第1判定手段と第2判定手段とにおける第2遊技結果の導出確率の変化分と、遊技状態毎に取得され易い判定情報とを考慮することで大凡の計算をすることが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機五7において、
前記第1判定手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において前記第2遊技結果が導出され得る状況において、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行中であって、該第2動的表示において前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出し得て、かつ、該第2動的表示の実行時間が、前記第1動的表示の実行時間より長い場合、該第2動的表示における前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果以外の遊技結果を導出する結果変更手段(例えば、特図2変更処理(S5520))、を備えていることを特徴とする遊技機五8。
遊技機五8によれば、遊技機五7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において第2遊技結果が導出され得る状況において、第2動的表示実行手段による第2動的表示の実行中であって、その第2動的表示において第1遊技結果又は第2遊技結果を導出し得て、かつ、その第2動的表示の実行時間が、第1動的表示の実行時間より長い場合、第1判定手段に設けられた結果変更手段により、その第2動的表示における第1遊技結果又は第2遊技結果以外の遊技結果を導出するように構成される。これにより、第1動的表示による第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与中に、第2動的表示による第1遊技結果に基づく第1遊技の付与、又は、第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与が行われないようにすることができ、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値によって、遊技者に過度な遊技価値が払い出されてしまうことを防止することができる、という効果がある。また、出玉率を計算する上で、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値を考慮する必要がなくなるので、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機五7において、
前記第1判定手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において前記第2遊技結果が導出され得る状況において、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行中であって、該第2動的表示において前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出し得て、かつ、該第2動的表示の実行時間が、前記第1動的表示の実行時間より長い場合、該第2動的表示の進行を一時的に停止し、前記第1動的表示に基づく前記第2遊技価値の付与が終了した後、一時的に停止していた前記第2動的表示を進行させて前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出させる結果一時停止手段(例えば、変形例130)、を備えていることを特徴とする遊技機五9。
遊技機五9によれば、遊技機五7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1判定手段に設けられた結果一時停止手段により、第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において第2遊技結果が導出され得る状況において、第2動的表示実行手段による第2動的表示の実行中であって、その第2動的表示において第1遊技結果又は第2遊技結果を導出し得て、かつ、その第2動的表示の実行時間が、第1動的表示の実行時間より長い場合、第2動的表示の進行が一時的に停止され、第1動的表示に基づく第2遊技価値の付与が終了した後、一時的に停止していた第2動的表示が進行されて、第1遊技結果又は第2遊技結果が導出される。これにより、第1動的表示による第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与中に、第2動的表示による第1遊技結果に基づく第1遊技の付与、又は、第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与が行われないようにすることができ、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値によって、遊技者に過度な遊技価値が払い出されてしまうことを防止することができる、という効果がある。また、出玉率を計算する上で、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値を考慮する必要がなくなるので、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機五6から五9のいずれかにおいて、
前記第1遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第1特別入球手段(例えば、大入賞口65a)と、
前記第2遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第2特別入球手段(例えば、小入賞口72a)と、
前記第2入球手段(例えば、第2始動口64b)へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能な可動手段(例えば、普通電役64c)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段および前記第2入球手段と異なる第3入球手段(例えば、スルーゲート67)と、
該第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3判定情報を取得する第3情報取得手段(例えば、普図保留球格納エリア273i)と、
該第3情報取得手段により取得された前記第3判定情報に基づいて、第3識別情報の第3動的表示を実行する第3動的実行手段(例えば、普通電役制御処理(S5104))と、
該第3動的実行手段の実行結果に起因して前記可動手段を駆動する駆動手段(例えば、普通電役制御処理(S5104)のS5805又はS5807)と、を備え、
前記可動手段は、
前記第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な状態において、該可動手段の上部を遊技球が転動可能な閉塞時転動手段(例えば、第28実施形態における普通電役64cの上面)、を備え、
前記遊技状態変更手段は、
前記第1遊技結果として所定の第1導出結果(例えば、「確率変動状態」を付与する「確率変動B」の大当たり種別)に基づいて前記第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態を、前記有利遊技状態のうち、所定の第1有利遊技状態(例えば、第28実施形態の「確率変動状態」)に移行する第1有利移行手段(例えば、大当たり終了処理(S5712)のS5754:YES)と、
前記第1遊技結果として前記第1導出結果と異なる第2導出結果(例えば、「超確率変動状態」を付与する「確率変動A」の大当たり種別)に基づいて前記第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態を、前記有利遊技状態のうち、前記第1有利遊技状態と異なる第2有利遊技状態(例えば、第28実施形態の「超確率変動状態」)に移行する第2有利移行手段(例えば、大当たり終了処理(S5712)のS5751:YES)と、を備え、
前記第3動的実行手段は、
前記第1有利遊技状態において、前記第3動的表示の実行時間を、前記閉塞時転動手段における1の端部(例えば、右端)から他方の端部(例えば、左端)へ遊技球が転動する転動時間(例えば、「3秒」)より短く行う短時間パターン(例えば、「0.5秒」)と、
前記第2有利遊技状態において、前記第3動的表示の実行時間を、前記転動時間より長く行う長時間パターン(例えば、「5秒」)と、を有し、
前記駆動手段は、
前記第1有利遊技状態において、前記第2入球手段へ遊技球が入球し易い入球容易パターン(例えば、普通図柄の高確率状態および開放延長)で前記可動手段を駆動し、
前記第2有利遊技状態において、前記入球容易パターンより前記第2入球手段へ遊技球が入球し難い入球パターン(例えば、普通図柄の低確率状態および非開放延長)で前記可動手段を駆動し、
前記第2特別入球手段は、
前記閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ転動した遊技球が入球し易い位置(例えば、普通電役64cの下流側)に設けられることを特徴とする遊技機五10。
遊技機五10によれば、遊技機五6から五9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。
即ち、第1遊技結果が導出された場合に、第1特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動され、また、第2遊技結果が導出された場合に、第2特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動される。そして、可動手段が、第2入球手段へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能に構成される。ここで、第1入球手段および第2入球手段と異なる第3入球手段が、発射手段により発射された遊技球が入球可能に構成される。そして、その第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3情報取得手段により、第3判定情報が取得され、その第3情報取得手段により取得された第3判定情報に基づいて、第3動的実行手段により、第3識別情報の第3動的表示が実行され、さらに、駆動手段により、第3動的実行手段の実行結果に起因して可動手段が駆動される。ここで、第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な状態において、可動手段に設けられた閉塞時転動手段により、可動手段の上部を遊技球が転動可能に構成される。そして、第1遊技結果として所定の第1導出結果に基づいて第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態変更手段に設けられた第1有利移行手段により、遊技状態が、有利遊技状態のうち、所定の第1有利遊技状態に移行される。また、第1遊技結果として第1導出結果と異なる第2導出結果に基づいて第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態変更手段に設けられた第2有利移行手段により、遊技状態が、有利遊技状態のうち、第1有利遊技状態と異なる第2有利遊技状態に移行される。ここで、第3動的実行手段により、第1有利遊技状態において、閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ遊技球が転動する転動時間より、第3動的表示の実行時間が短く行われる短時間パターンと、第2有利遊技状態において、上記転動時間より、第3動的表示の実行時間が長く行われる長時間パターンとが設けられる。また、駆動手段により、第1有利遊技状態において、第2入球手段へ遊技球が入球し易い入球容易パターンで可動手段が駆動される一方、第2有利遊技状態において、入球容易パターンより第2入球手段へ遊技球が入球し難い入球パターンで可動手段が駆動される。そして、第2特別入球手段が、閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ転動した遊技球が入球し易い位置に設けられる。即ち、第1有利遊技状態では、第3動的表示の実行時間が可動手段の上部を遊技球が転動しきる時間より短い場合があり、また、可動手段が入球容易パターンで駆動されることから、可動手段の上部を転動する遊技球が第2入球手段に入球され易く、第2特別入球手段へは入球し難い状態となる。一方、第2有利遊技状態では、第3動的表示の実行時間が可動手段の上部を遊技球が転動しきる時間時間より長い場合があり、また、可動手段が入球容易パターンで駆動されないため、可動手段の上部を転動する遊技球が第2入球手段に入球せず、第2特別入球手段へ入球し得る状態となる。これにより、第1遊技結果としての第1導出結果と第2導出結果とで、第2遊技結果が導出されたときに第2特別入球手段へ遊技球が入球するか否かを異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技機五6において、
前記第1遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第1特別入球手段(例えば、大入賞口65a)と、
前記第2遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第2特別入球手段(例えば、小入賞口72a)と、
前記第2入球手段(例えば、第2始動口64b)へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能な可動手段(例えば、普通電役64c)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段および前記第2入球手段と異なる第3入球手段(例えば、スルーゲート67)と、
該第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3判定情報を取得する第3情報取得手段(例えば、普図保留球格納エリア273i)と、
該第3情報取得手段により取得された前記第3判定情報に基づいて、第3識別情報の第3動的表示を実行する第3動的実行手段(例えば、普通電役制御処理(S5104))と、
該第3動的実行手段の実行結果に起因して前記可動手段を駆動する駆動手段(例えば、普通電役制御処理(S5104)のS5805又はS5807)と、を備え、
前記可動手段は、
少なくとも、前記第2入球手段へ遊技球が入球可能な状態において、該可動手段の上部を遊技球が転動可能な突出時転動手段(例えば、第29実施形態における普通電役64cの上面)、を備え、
前記駆動手段は、
前記所定遊技状態において、前記第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な入球困難パターン(例えば、普通電役64cの突出時間が「0.1秒」)で前記可動手段を駆動し、
前記有利遊技状態において、前記突出時転動手段によって前記第2入球手段へ遊技球が入球し得る入球可能パターン(例えば、普通電役64cの突出時間が「5秒」)で前記可動手段を駆動し、
前記当否記憶手段は、
前記第1判定手段において用いられる第1当否記憶手段(例えば、特図1大当たり乱数テーブル272a1)と、
前記第2判定手段において用いられる第2当否記憶手段(例えば、特図2大当たり乱数テーブル272a2)と、を備え、
前記第1当否記憶手段は、
前記第1値を記憶する一方、前記第2値を記憶せず、
前記第2当否記憶手段は、
前記第1値および前記第2値を記憶し、
前記第2特別入球手段は、
該第2特別入球手段内に流入した遊技球が入球可能な第4入球手段(例えば、特別領域スイッチ208h)、を備え、
該第4入球手段は、
遊技球が入球した場合に、前記第1遊技価値を付与可能であることを特徴とする遊技機五11。
遊技機五11によれば、遊技機五6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技結果が導出された場合に、第1特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動され、また、第2遊技結果が導出された場合に、第2特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動される。そして、可動手段が、第2入球手段へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能に構成される。ここで、第1入球手段および第2入球手段と異なる第3入球手段が、発射手段により発射された遊技球が入球可能に構成される。そして、その第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3情報取得手段により、第3判定情報が取得され、その第3情報取得手段により取得された第3判定情報に基づいて、第3動的実行手段により、第3識別情報の第3動的表示が実行され、さらに、駆動手段により、第3動的実行手段の実行結果に起因して可動手段が駆動される。ここで、少なくとも、第2入球手段へ遊技球が入球可能な状態において、可動手段に設けられた突出時転動手段により、可動手段の上部を遊技球が転動可能に構成される。また、駆動手段により、所定遊技状態において、第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な入球困難パターンで可動手段が駆動される一方、有利遊技状態において、突出時転動手段によって第2入球手段へ遊技球が入球し得る入球可能パターンで可動手段が駆動される。そして、当否記憶手段としての第1当否記憶手段が、第1判定手段において用いられ、また、同じく当否記憶手段としての第2当否記憶手段が、第2判定手段において用いられる。ここで、第1当否記憶手段には、第1値が記憶される一方、第2値が記憶されず、第2当否記憶手段には、第1値および第2値が記憶される。そして、第2特別入球手段に設けられた第4入球手段により、第2特別入球手段内に流入した遊技球が入球可能に構成され、第2入球手段に遊技球が入球した場合に、第1遊技価値が付与可能に構成される。即ち、第1判定手段における当否判定では、第1当否記憶手段に第2値が記憶されておらず第1値が記憶されていることから、第1遊技結果を導出させて第1遊技価値を得るか否かという遊技性になる。一方、第2判定手段における当否判定では、第2当否記憶手段に第1値とともに第2値が記憶されていることから、第1遊技結果を導出させて第1遊技価値を得るか、或いは、第2遊技結果を導出させて、さらに、第4入球手段に遊技球を入球させることで第1遊技価値を得るか、という遊技性になる。これにより、第1判定手段において付与され得る遊技価値と、第2判定手段において付与され得る遊技価値とのパターンを異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技機五11において、
前記第2当否記憶手段は、
前記第2値の導出確率を、前記第1値の導出確率より高くなるように構成されていることを特徴とする遊技機五12。
遊技機五12によれば、遊技機五11の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2当否記憶手段において、第2値の導出確率が、第1値の導出確率より高くなるように構成される。これにより、第2判定手段における判定において、第2値が抽出されることに基づく第2遊技結果が、第1遊技結果等より多く発生するように構成される。よって、第1判定手段において付与され得る遊技価値と、第2判定手段において付与され得る遊技価値とのパターンを明確に異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
<六群:大当たりアップ分を利益度合いの低い役から調達し、足らなくなったら次に利益度合いの低い役から調達>
従来のパチンコ機等の遊技機では、遊技者が該パチンコ機において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合等(払出球数(セーフ球数)をアウト球数で割った数。所謂、機械割り。以下、「出玉率」と称する場合がある。)が異なる設定値を複数段階設け、ホール関係者等が所望する出玉率等に対応するいずれか1の設定値を、パチンコ機の電源投入後であって遊技者による遊技開始前(遊技ホールの開店前)に該ホール関係者等が設定(変更、更新)可能に構成されているものがある。そして、遊技者が該パチンコ機で遊技を行った場合に、設定されている設定値に基づいて当否抽選が行われることで、設定値に応じた出玉率で遊技者に遊技を行わせることが可能となる(例えば、特許文献1(特開2017−109085号公報))。
具体的には、例えば、得られる遊技価値が高い第1役(例えば、大当たり遊技)と、得られる遊技価値が第1役より低い第2役(例えば、小当たり遊技)とを抽選可能な遊技機では、所定範囲で値が更新される乱数カウンタの値を始動入賞に基づいて取得し、設定値毎に設けられた判定テーブルを参照して取得した乱数カウンタの値を判定することで、第1役又は第2役の当否抽選を行うように構成されているものがある。この判定テーブルでは、第1役に対応する第1乱数値の個数と、第2役に対応する第2乱数値の個数と、遊技価値が付与されない第3役(例えば、ハズレ)に対応する乱数値の個数とが設定値毎に異なるように配分(規定)されている。そして、設定値が上昇するほど遊技者にとって有利な出玉率となるように構成されているものがある。
ここで、遊技機を遊技ホールに設置するためには、所轄官庁が実施する検定試験を通過し、該遊技機が規定の範囲内であることを示す認可が必要である。このため、遊技機の開発者は、遊技仕様の設計時に、該検定試験を通過して認可を受けるために、遊技機のすべての設定値において検定試験で認定を取得可能な出玉率となるように、判定手段における第1乱数値および第2乱数値の個数をそれぞれ配分する必要がある。
しかしながら、設定値の変更が可能な遊技機において、設定変更に伴って第1乱数値の個数を変更する場合に、固定的な1の所定乱数値の個数から補填する構成であると、第1乱数値の個数の変更分、所定乱数値の個数を確保しなければならず、遊技仕様の設計時において制約が生じてしまい、遊技仕様の設計自由度が低下し、遊技の興趣が低下してしまうおそれがある。
六群の発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的としている。
所定の始動条件の成立(例えば、第1始動口64aへの入賞)に基づいて判定情報(例えば、大当たり乱数カウンタC1の値)を取得する判定情報取得手段(例えば、主制御装置110)と、
該判定情報取得手段により取得された前記判定情報を判定する判定手段(例えば、特図1変動開始処理(S5505))と、
該判定手段によって第1遊技結果(例えば、大当たり)が導出されることに基づいて、遊技者に所定の第1遊技価値(例えば、大当たり遊技)を付与し得る第1遊技価値付与手段(例えば、大入賞口開閉制御処理(S5710))と、
前記判定手段によって第2遊技結果(例えば、小当たり)が導出されることに基づいて、遊技者に前記第1遊技価値と異なる第2遊技価値(例えば、小当たり遊技)を付与し得る第2遊技価値付与手段(例えば、小入賞口開閉制御処理(S5714))と、
前記判定手段による前記第1遊技結果が導出される確率を変更可能な設定手段(例えば、設定変更処理(S4005)のS4121)と、を備えた遊技機において、
前記判定手段による判定に用いられ、少なくとも、前記第1遊技結果に対応する第1値(例えば、大当たり乱数値)と、前記第2遊技結果に対応する第2値(例えば、小当たり乱数値)と、を記憶する当否記憶手段(例えば、特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記判定手段は、
前記判定情報取得手段によって、前記第1値または前記第2値以外の第3値(例えば、ハズレ乱数値)である前記判定情報が抽出された場合に、遊技者に遊技価値を付与しないように構成され、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定された設定値によっては、前記第1値の導出確率が異なる場合があるように記憶され、
前記判定情報取得手段は、
前記設定手段によって前記設定値が変更された場合に、前記第1値の導出確率の変更に伴って、前記第3値の導出確率が変更される第3変更パターン(例えば、設定値「1」から「3」において大当たり乱数値の増加に伴ってハズレ乱数値を減少)と、前記第2値の導出確率が変更される第2変更パターン(例えば、設定値「4」から「6」において大当たり乱数値の増加に伴って小当たり乱数値を減少)と、を有するように構成されていることを特徴とする遊技機六0。
遊技機六0によれば、判定情報取得手段により、所定の始動条件の成立に基づいて判定情報が取得され、その判定情報取得手段により取得された判定情報が、判定手段によって判定される。そして、判定手段によって第1遊技結果が導出されることに基づいて、第1遊技価値付与手段により、遊技者に所定の第1遊技価値が付与され、判定手段によって第2遊技結果が導出されることに基づいて、第2遊技価値付与手段により、遊技者に所定の第2遊技価値が付与される。また、判定手段による第1遊技結果が導出される確率が、設定手段によって変更可能に構成される。ここで、判定手段の判定に用いられる当否記憶手段において、第1遊技結果に対応する第1値と、第2遊技結果に対応する第2値とが記憶される。また、判定情報取得手段によって第1値または第2値以外の第3値である判定情報が抽出された場合に、判定手段により、遊技者に遊技価値が付与されないように構成される。そして、当否記憶手段には設定手段によって設定された設定値によっては、第1値の導出確率が異なる場合があるように記憶され、設定変更手段によって設定値が変更された場合に、第1値の導出確率の変更に伴って、第3値の導出確率が変更される第3変更パターンと、第2値の導出確率が変更される第2変更パターンとが有するように構成される。これにより、設定変更に基づいて第1値の導出確率の変更分を、第2値の導出確率または第3値の導出確率を変更することで補填することが可能となる。よって、上記所定乱数値の導出確率の変更分を、複数の乱数値の導出確率を変更することで実現することができ、遊技仕様の設計時における制約がなくなり、遊技仕様の設計自由度を高め、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機六0において、
前記判定情報取得手段は、
前記設定手段によって、遊技者にとって最も不利な前記設定値から1段階遊技者にとって有利な前記設定値となる場合に、前記第3変更パターンによって、前記第3値の導出確率を変更することで前記第1値の個数を変更することを特徴とする遊技機六1。
遊技機六1によれば、遊技機六0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、判定情報取得手段では、設定手段によって、遊技者にとって最も不利な設定値から1段階遊技者にとって有利な設定値となる場合に、第3変更パターンによって、第3値の導出確率を変更することで第1値の個数が変更される。即ち、遊技者にとって最も不利な設定値から1段階遊技者にとって有利な設定値となる場合に、第1値の個数の変更に伴って第3値の導出確率が変更される。
当否記憶手段に記憶される第3値に対応する遊技結果(例えば、ハズレ役)である遊技情報は、遊技機外部に出力されて、例えば、遊技履歴等を遊技者が参照可能なデータランプ等で明確に(大々的に)表示される第1遊技結果や第2遊技結果と異なり、データランプ(図示せず)に明確に(大々的に)表示されない場合がある。
ここで、設定変更して第1値の導出確率を変更したことに伴って、仮に、データランプに明確に(大々的に)表示される第2遊技結果に対応する第2値の個数を変更した場合、設定毎に第1遊技結果と第2遊技結果との出現率が相対的に変更される関係性(例えば、高設定であるほど、大当たり遊技の確率が高まる一方、小当たり遊技の確率が低下する等)を有するため、第1遊技結果と第2遊技結果との現出結果を遊技者がデータランプで一瞥(確認)することで、遊技機の設定内容を推測される要因を増やしてしまう。その結果、例えば、低い設定(例えば、設定値「1」)に設定された遊技機の設定を遊技者に看破されてしまった場合、遊技者は該遊技機で遊技を行わず、遊技機の稼働が低下してしまうおそれがある。
そこで、遊技機六1によれば、遊技者にとって最も不利な設定値から1段階遊技者にとって有利な設定値となる場合に、第1値の導出確率の変更に伴って第3値の導出確率が変更されるように構成する。即ち、設定変更に伴って第1値の導出確率が変更された場合、該変更分を第3値から変更するように構成する。このように構成することで、遊技者にとって最も不利な設定値、又は、最も不利な設定値から1段階遊技者にとって有利な設定値(所謂、低設定)では、遊技者による設定判別要素を第1遊技結果の出現割合のみとして、第2遊技結果の出現率からは遊技機の設定値を看破され難くすることができる。よって、設定の判別要素を限定し、例えば、出玉率が低い低設定(即ち、設定値「1」等)であっても遊技者に設定看破され難くして遊技を継続させ、遊技機の稼働を向上することができる、という効果がある。
遊技機六0又は六1において、
前記判定情報取得手段は、
前記設定手段によって、遊技者にとって不利な前記設定値から有利な前記設定値となる場合に、前記第3値が枯渇している(少ない)とき、前記第2変更パターンによって前記第2値の導出確率を変更することで前記第1値の導出確率が変更されることを特徴とする遊技機六2。
遊技機六2によれば、遊技機六0又は六1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、判定情報取得手段では、設定手段によって、遊技者にとって不利な設定値から有利な設定値となる場合に、第3値が枯渇している(少ない)とき、第2変更パターンによって第2値の導出確率を変更することで第1値の導出確率が変更される。即ち、遊技者にとって不利な設定値から有利な設定値となる場合に、先に変更され得る第3値が枯渇(少ない)ときは、第1値の導出確率の変更に伴って第2値の導出確率が変更される。これにより、設定変更に基づいて第1値の導出確率の変更分を、第2値または/および第3値のそれぞれから補填することが可能となる。よって、上記所定乱数値の導出確率の変更分、複数の乱数値の導出確率を変更することで実現することができ、遊技仕様の設計時における制約がなくなり、遊技仕様の設計自由度を高め、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機六0から六2のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定される前記設定値ごとに前記第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段(例えば、設定値「1」〜「6」における特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記段階的当否記憶手段は、
遊技者にとって最も不利な第1段階当否記憶手段(例えば、設定値「1」における特図1大当たり乱数テーブル272a1)と、
該第1段階当否記憶手段より遊技者にとって有利な第2段階当否記憶手段(例えば、設定値「3」における特図1大当たり乱数テーブル272a1)と、
該第2段階当否記憶手段より遊技者にとって有利な第3段階当否記憶手段(例えば、設定値「6」における特図1大当たり乱数テーブル272a1)と、を備え、
前記第2段階当否記憶手段は、
前記第1段階当否記憶手段より前記第1値の導出確率が高い一方、前記第1段階当否記憶手段と前記第2値の導出確率が同等に構成され、
前記第3段階当否記憶手段は、
前記第2段階当否記憶手段より前記第1値の導出確率が高い一方、前記第2値の導出確率が低く構成されていることを特徴とする遊技機六3。
遊技機六3によれば、遊技機六0から六2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段に、設定手段によって設定される設定値ごとに第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段が設けられる。そして、その段階的当否記憶手段として、遊技者にとって最も不利な第1段階当否記憶手段と、その第1段階当否記憶手段より遊技者にとって有利な第2段階当否記憶手段と、その第2段階当否記憶手段より遊技者にとって有利な第3段階当否記憶手段とが設けられる。ここで、第2段階当否記憶手段が、第1段階当否記憶手段より第1値の導出確率が高い一方、第1段階当否記憶手段と第2値の導出確率が同等に構成される。また、第3段階当否記憶手段が、第2段階当否記憶手段より第1値の導出確率が高い一方、第2値の導出確率が低く構成される。
即ち、第2段階当否記憶手段では、第1段階当否記憶手段と比べて、第1値の導出確率が高く、第2値の導出確率が同等の設定となっている。また、第2段階当否記憶手段では、第2段階当否記憶手段と比べて、第1値の導出確率が高く、第2値の導出確率が低く構成される。これにより、設定変更に基づいて第1値の導出確率の変更分を、第2値または/および第3値のそれぞれから補填することで、第1値の導出確率の変更分を固定的な1の所定乱数値から補填する必要がなくなる。よって、上記所定乱数値の導出確率の変更分、複数の乱数値の導出確率を変更することで実現することができ、遊技仕様の設計時における制約がなくなり、遊技仕様の設計自由度を高め、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機六0から六3のいずれかにおいて、
前記第2値および前記第3値は、
前記第1値の導出確率が最も低い第1設定値(例えば、設定値「1」)において、該第1設定値から前記第1値の導出確率が最も高い第2設定値(例えば、設定値「6」)における前記第1値の増加分、設けられていることを特徴とする遊技機六4。
遊技機六4によれば、遊技機六0から六3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1値の導出確率が最も低い第1設定値において、その第1設定値から第1値の導出確率が最も高い第2設定値における第1値の増加分、第2値および第3値が設けられている。これにより、設定変更に基づいて第1値の導出確率の変更分を、第2値および第3値のそれぞれから補填することで、第1値の変更分を固定的な1の所定乱数値から補填する必要がなくなる。よって、上記所定乱数値の導出確率を、第1値の変更分、1の所定乱数値から確保する必要性がなくなるので、遊技仕様の設計時における制約がなくなり、遊技仕様の設計自由度を高め、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機六3又は六4において、
前記段階的当否記憶手段は、
前記設定手段によって前記設定値が段階的に変更される場合に、前記第1値の導出確率が均等に増加するように構成されているとともに、
前記第1値の導出確率の増加に伴って、前記第2値または前記第3値が均等に減少するように構成されている
ことを特徴とする遊技機六5。
遊技機六5によれば、遊技機六3又は六4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、設定手段によって設定値が段階的に変更される場合に、段階的当否記憶手段には、第1値の導出確率が均等に増加するように構成される。また、第1値の導出確率の増加に伴って、第2値または第3値が均等に減少するように構成される。これにより、設定値毎の出玉率の計算を、段階的かつ均等に増加する第1遊技価値の当選確率の増加分と、段階的かつ均等に減少する第2遊技価値の当選確率の減少分もしくはハズレの現出確率の減少分とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
なお、「均等に増加」とは、例えば、設定値ごとに増加する導出確率が、1段階下の導出確率から同一値(例えば、1%)ずつ増加する場合や、1段階下の導出確率に対して同一割合(例えば、5%)ずつ増加する場合等が例示される。
遊技機六3又は六4において、
前記段階的当否記憶手段は、
前記設定手段によって前記設定値が段階的に変更される場合に、前記第1値の導出確率が所定割合で増加するように構成されているとともに、
前記第1値の導出確率の増加に伴って、前記第2値または前記第3値が所定割合で減少するように構成されている
ことを特徴とする遊技機六6。
遊技機六6によれば、遊技機六3又は六4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、設定手段によって設定値が段階的に変更される場合に、段階的当否記憶手段には、第1値の導出確率が所定割合で増加するように構成される。また、第1値の導出確率の増加に伴って、第2値または第3値が所定割合に減少するように構成される。これにより、設定値毎の出玉率の計算を、段階的かつ所定割合に増加する第1遊技価値の当選確率の増加分と、段階的かつ所定割合に減少する第2遊技価値の当選確率の減少分もしくはハズレの現出確率の減少分とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
なお、「所定割合で増加」とは、例えば、設定値ごとに増加する導出確率が、比例的(例えば、5%、10%、15%、・・・)に増加する場合や、指数関数的(例えば、設定値「1」を基準に、2倍、4倍、8倍、・・・等)に増加する場合等が例示される。
遊技機六0から六6のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記第1値を連続した値として記憶し、
前記設定手段によって前記設定値を変更する場合に、連続した前記第1値の範囲が変更されるように構成されていることを特徴とする遊技機六7。
遊技機六7によれば、遊技機六0から六6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段により、第1値が連続した値として記憶される。そして、設定手段によって設定値が変更される場合に、連続した第1値の範囲が変更されるように構成される。
これにより、判定手段によって第1遊技価値の判定を、第1値の先頭から最後方までの範囲判定で行うことが可能となる。よって、設定手段によって設定値が変更された場合にであっても、当否判定において、変更された1つ1つの第1値を判定する必要がなく、判定すべき値が第1値の先頭から最後方までに含まれるか否かの判定によって行うことができる。従って、当否判定における処理負担を軽減することができる、という効果がある。
遊技機六0から六6のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記第1値を非連続の値として記憶し、
前記設定手段によって前記設定値を変更する場合に、非連続の前記第1値の個数を変更することを特徴とする遊技機六8。
遊技機六8によれば、遊技機六0から六6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段により、第1値が非連続の値として記憶される。そして、設定手段によって設定値が変更される場合に、非連続の第1値の個数が変更される。これにより、判定手段によって第1遊技価値の判定を、個々の第1値の一致判定で行う必要があるが、当否記憶手段における第1値の位置(配置)の把握を困難にすることができる。よって、第1値の位置(配置)を遊技者によって把握され難くすることで、不正に第1遊技価値が導出されることを抑制し、遊技機のセキュリティ性能を高めることができる、という効果がある。
遊技機六0から六8のいずれかにおいて、
遊技球を発射する発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
該発射手段により発射された遊技球が入球可能な第1入球手段(例えば、第1始動口64a)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段と異なる第2入球手段(例えば、第2始動口64b)と、を備え、
前記判定情報取得手段は、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第1判定情報を取得する第1情報取得手段(例えば、第1保留球格納エリア273d)と、
前記第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第2判定情報を取得する第2情報取得手段(例えば、第2保留球格納エリア273e)と、を備え、
前記判定手段は、
前記第1情報取得手段により取得された前記第1判定情報を判定する第1判定手段(例えば、特図1変動開始処理(S5505))と、
前記第2情報取得手段により取得された前記第2判定情報を判定する第2判定手段(例えば、特図2変動開始処理(S5508))と、を備え、
前記第1遊技価値付与手段は、
前記第1遊技価値の付与前の所定遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)から、前記第1遊技価値の付与後に前記所定遊技状態と異なる有利遊技状態(例えば、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)に遊技状態を変更する遊技状態変更手段(例えば、大当たり終了処理(S5712))、を備え、
前記所定遊技状態は、
前記第2入球手段より前記第1入球手段に遊技球が入球し易いことで、前記第2判定情報より前記第1判定情報を取得し易く、
前記有利遊技状態は、
前記第1入球手段により前記第2入球手段に遊技球が入球し易いことで、前記第1判定情報より前記第2判定情報を取得し易いように構成されていることを特徴とする遊技機六9。
遊技機六9によれば、遊技機六0から六8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、発射手段により遊技球が発射され、その発射手段により発射された遊技球が第1入球手段に入球可能に構成され、同じく発射手段により発射された遊技球が、第1入球手段と異なる第2入球手段に入球可能に構成される。そして、第1入球手段に遊技球が入球手段に入球したことに基づいて、判定情報取得手段に設けられた第1情報取得手段により、第1判定情報が取得され、第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、判定情報取得手段に設けられた第2情報取得手段により、第2判定情報が取得される。また、第1情報取得手段により取得された第1判定情報が、判定手段に設けられた第1判定手段によって判定され、第2情報取得手段により取得された第2判定情報が、判定手段に設けられた第2判定手段によって判定される。第1遊技価値付与手段に設けられた遊技状態変更手段により、第1遊技価値の付与前の所定遊技状態から、第1遊技価値の付与後に所定遊技状態と異なる有利遊技状態に遊技状態が変更される。そして、所定遊技状態では、第2入球手段より第1入球手段に遊技球が入球し易いことで、第2判定情報より第1判定情報が取得され易く、また、有利遊技状態では、第1入球手段より第2入球手段に遊技球が入球し易いことで、第1判定情報より第2判定情報が取得され易いように構成される。これにより、設定値毎、各判定情報毎、及び、遊技状態毎の出玉率の計算を、設定変更に伴う第1判定手段及び第2判定手段における第1遊技価値の導出確率の増加分と、第1判定手段と第2判定手段とにおける第2遊技結果の導出確率の変化分と、遊技状態毎に取得され易い判定情報とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機六9において、
前記第1判定手段の判定結果に基づいて、表示手段(例えば、特別図柄表示装置39)において第1識別情報の第1動的表示を実行する第1動的表示実行手段(例えば、第1特別図柄の動的表示の実行)と、
前記第2判定手段の判定結果に基づいて、前記表示手段において前記第1識別情報と異なる第2識別情報の第2動的表示を実行する第2動的表示実行手段(例えば、第2特別図柄の動的表示の実行)と、を備え、
前記表示手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示と前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示とを並列的に(同時に)実行可能に構成されることを特徴とする遊技機六10。
遊技機六10によれば、遊技機六9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1判定手段の判定結果に基づいて、第1動的表示実行手段により、表示手段において第1識別情報の第1動的表示が実行される。また、第2判定手段の判定結果に基づいて、第2動的表示実行手段により、表示手段において第1識別情報と異なる第2識別情報の第2動的表示が実行される。そして、表示手段により、第1動的表示実行手段による第1動的表示と第2動的表示実行手段による第2動的表示とが並列的に(同時に)実行可能に構成される。
従来より、第1識別情報の第1動的表示と第2識別情報の第2動的表示とを並列(同時)進行で実行可能な遊技機では、各動的表示における実行時間等を考慮した出玉率の計算が必要であり、第1遊技結果および第2遊技結果における各出玉率等を設定値毎に複合して計算する場合に、遊技仕様の設計時の工数が甚大になってしまうおそれがある。
そこで、遊技機六10によれば、第1動的表示と第2動的表示とを並列(同時)進行可能な遊技機において、所定遊技状態では、第2判定情報より第1判定情報が取得され易く、また、有利遊技状態では、第1判定情報より第2判定情報が取得され易いように構成される。これにより、設定値毎、各判定情報毎、及び、遊技状態毎の出玉率の計算を、設定変更に伴う第1判定手段及び第2判定手段における第1遊技価値の導出確率の増加分と、第1判定手段と第2判定手段とにおける第2遊技結果の導出確率の変化分と、遊技状態毎に取得され易い判定情報とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機六10において、
前記第1判定手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において前記第2遊技結果が導出され得る状況において、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行中であって、該第2動的表示において前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出し得て、かつ、該第2動的表示の実行時間が、前記第1動的表示の実行時間より長い場合、該第2動的表示における前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果以外の遊技結果を導出する結果変更手段(例えば、特図2変更処理(S5520))、を備えていることを特徴とする遊技機六11。
遊技機六11によれば、遊技機六10の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において第2遊技結果が導出され得る状況において、第2動的表示実行手段による第2動的表示の実行中であって、その第2動的表示において第1遊技結果又は第2遊技結果を導出し得て、かつ、その第2動的表示の実行時間が、第1動的表示の実行時間より長い場合、第1判定手段に設けられた結果変更手段により、その第2動的表示における第1遊技結果又は第2遊技結果以外の遊技結果を導出するように構成される。これにより、第1動的表示による第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与中に、第2動的表示による第1遊技結果に基づく第1遊技価値の付与、又は、第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与が行われないようにすることができ、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値によって、遊技者に過度な遊技価値が払い出されてしまうことを防止することができる、という効果がある。また、出玉率を計算する上で、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値を考慮する必要がなくなるので、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機六10において、
前記第1判定手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において前記第2遊技結果が導出され得る状況において、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行中であって、該第2動的表示において前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出し得て、かつ、該第2動的表示の実行時間が、前記第1動的表示の実行時間より長い場合、該第2動的表示の進行を一時的に停止し、前記第1動的表示に基づく前記第2遊技価値の付与が終了した後、一時的に停止していた前記第2動的表示を進行させて前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出させる結果一時停止手段(例えば、変形例130)、を備えていることを特徴とする遊技機六12。
遊技機六12によれば、遊技機六10の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1判定手段に設けられた結果一時停止手段により、第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において第2遊技結果が導出され得る状況において、第2動的表示実行手段による第2動的表示の実行中であって、その第2動的表示において第1遊技結果又は第2遊技結果を導出し得て、かつ、その第2動的表示の実行時間が、第1動的表示の実行時間より長い場合、第2動的表示の進行が一時的に停止され、第1動的表示に基づく第2遊技価値の付与が終了した後、一時的に停止していた第2動的表示が進行されて、第1遊技結果又は第2遊技結果が導出される。これにより、第1動的表示による第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与中に、第2動的表示による第1遊技結果に基づく第1遊技の付与、又は、第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与が行われないようにすることができ、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値によって、遊技者に過度な遊技価値が払い出されてしまうことを防止することができる、という効果がある。また、出玉率を計算する上で、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値を考慮する必要がなくなるので、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機六9から六12のいずれかにおいて、
前記第1遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第1特別入球手段(例えば、大入賞口65a)と、
前記第2遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第2特別入球手段(例えば、小入賞口72a)と、
前記第2入球手段(例えば、第2始動口64b)へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能な可動手段(例えば、普通電役64c)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段および前記第2入球手段と異なる第3入球手段(例えば、スルーゲート67)と、
該第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3判定情報を取得する第3情報取得手段(例えば、普図保留球格納エリア273i)と、
該第3情報取得手段により取得された前記第3判定情報に基づいて、第3識別情報の第3動的表示を実行する第3動的実行手段(例えば、普通電役制御処理(S5104))と、
該第3動的実行手段の実行結果に起因して前記可動手段を駆動する駆動手段(例えば、普通電役制御処理(S5104)のS5805又はS5807)と、を備え、
前記可動手段は、
前記第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な状態において、該可動手段の上部を遊技球が転動可能な閉塞時転動手段(例えば、第28実施形態における普通電役64cの上面)、を備え、
前記遊技状態変更手段は、
前記第1遊技結果として所定の第1導出結果(例えば、「確率変動状態」を付与する「確率変動B」の大当たり種別)に基づいて前記第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態を、前記有利遊技状態のうち、所定の第1有利遊技状態(例えば、第28実施形態の「確率変動状態」)に移行する第1有利移行手段(例えば、大当たり終了処理(S5712)のS5754:YES)と、
前記第1遊技結果として前記第1導出結果と異なる第2導出結果(例えば、「超確率変動状態」を付与する「確率変動A」の大当たり種別)に基づいて前記第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態を、前記有利遊技状態のうち、前記第1有利遊技状態と異なる第2有利遊技状態(例えば、第28実施形態の「超確率変動状態」)に移行する第2有利移行手段(例えば、大当たり終了処理(S5712)のS5751:YES)と、を備え、
前記第3動的実行手段は、
前記第1有利遊技状態において、前記第3動的表示の実行時間を、前記閉塞時転動手段における1の端部(例えば、右端)から他方の端部(例えば、左端)へ遊技球が転動する転動時間(例えば、「3秒」)より短く行う短時間パターン(例えば、「0.5秒」)と、
前記第2有利遊技状態において、前記第3動的表示の実行時間を、前記転動時間より長く行う長時間パターン(例えば、「5秒」)と、を有し、
前記駆動手段は、
前記第1有利遊技状態において、前記第2入球手段へ遊技球が入球し易い入球容易パターン(例えば、普通図柄の高確率状態および開放延長)で前記可動手段を駆動し、
前記第2有利遊技状態において、前記入球容易パターンより前記第2入球手段へ遊技球が入球し難い入球パターン(例えば、普通図柄の低確率状態および非開放延長)で前記可動手段を駆動し、
前記第2特別入球手段は、
前記閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ転動した遊技球が入球し易い位置(例えば、普通電役64cの下流側)に設けられることを特徴とする遊技機六13。
遊技機六13によれば、遊技機六9から六12の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技結果が導出された場合に、第1特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動され、また、第2遊技結果が導出された場合に、第2特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動される。そして、可動手段が、第2入球手段へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能に構成される。ここで、第1入球手段および第2入球手段と異なる第3入球手段が、発射手段により発射された遊技球が入球可能に構成される。そして、その第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3情報取得手段により、第3判定情報が取得され、その第3情報取得手段により取得された第3判定情報に基づいて、第3動的実行手段により、第3識別情報の第3動的表示が実行され、さらに、駆動手段により、第3動的実行手段の実行結果に起因して可動手段が駆動される。ここで、第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な状態において、可動手段に設けられた閉塞時転動手段により、可動手段の上部を遊技球が転動可能に構成される。そして、第1遊技結果として所定の第1導出結果に基づいて第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態変更手段に設けられた第1有利移行手段により、遊技状態が、有利遊技状態のうち、所定の第1有利遊技状態に移行される。また、第1遊技結果として第1導出結果と異なる第2導出結果に基づいて第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態変更手段に設けられた第2有利移行手段により、遊技状態が、有利遊技状態のうち、第1有利遊技状態と異なる第2有利遊技状態に移行される。ここで、第3動的実行手段により、第1有利遊技状態において、閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ遊技球が転動する転動時間より、第3動的表示の実行時間が短く行われる短時間パターンと、第2有利遊技状態において、上記転動時間より、第3動的表示の実行時間が長く行われる長時間パターンとが設けられる。また、駆動手段により、第1有利遊技状態において、第2入球手段へ遊技球が入球し易い入球容易パターンで可動手段が駆動される一方、第2有利遊技状態において、入球容易パターンより第2入球手段へ遊技球が入球し難い入球パターンで可動手段が駆動される。そして、第2特別入球手段が、閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ転動した遊技球が入球し易い位置に設けられる。即ち、第1有利遊技状態では、第3動的表示の実行時間が可動手段の上部を遊技球が転動しきる時間より短い場合があり、また、可動手段が入球容易パターンで駆動されることから、可動手段の上部を転動する遊技球が第2入球手段に入球され易く、第2特別入球手段へは入球し難い状態となる。一方、第2有利遊技状態では、第3動的表示の実行時間が可動手段の上部を遊技球が転動しきる時間時間より長い場合があり、また、可動手段が入球容易パターンで駆動されないため、可動手段の上部を転動する遊技球が第2入球手段に入球せず、第2特別入球手段へ入球し得る状態となる。これにより、第1遊技結果としての第1導出結果と第2導出結果とで、第2遊技結果が導出されたときに第2特別入球手段へ遊技球が入球するか否かを異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技機六9において、
前記第1遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第1特別入球手段(例えば、大入賞口65a)と、
前記第2遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第2特別入球手段(例えば、小入賞口72a)と、
前記第2入球手段(例えば、第2始動口64b)へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能な可動手段(例えば、普通電役64c)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段および前記第2入球手段と異なる第3入球手段(例えば、スルーゲート67)と、
該第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3判定情報を取得する第3情報取得手段(例えば、普図保留球格納エリア273i)と、
該第3情報取得手段により取得された前記第3判定情報に基づいて、第3識別情報の第3動的表示を実行する第3動的実行手段(例えば、普通電役制御処理(S5104))と、
該第3動的実行手段の実行結果に起因して前記可動手段を駆動する駆動手段(例えば、普通電役制御処理(S5104)のS5805又はS5807)と、を備え、
前記可動手段は、
前記第2入球手段へ遊技球が入球可能な状態において、該可動手段の上部を遊技球が転動可能な突出時転動手段(例えば、第29実施形態における普通電役64cの上面)、を備え、
前記駆動手段は、
前記所定遊技状態において、前記第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な入球困難パターン(例えば、普通電役64cの突出時間が「0.1秒」)で前記可動手段を駆動し、
前記有利遊技状態において、前記突出時転動手段によって前記第2入球手段へ遊技球が入球し得る入球可能パターン(例えば、普通電役64cの突出時間が「5秒」)で前記可動手段を駆動し、
前記当否記憶手段は、
前記第1判定手段において用いられる第1当否記憶手段(例えば、特図1大当たり乱数テーブル272a1)と、
前記第2判定手段において用いられる第2当否記憶手段(例えば、特図2大当たり乱数テーブル272a2)と、を備え、
前記第1当否記憶手段は、
前記第1値を記憶する一方、前記第2値を記憶せず、
前記第2当否記憶手段は、
前記第1値および前記第2値を記憶し、
前記第2特別入球手段は、
該第2特別入球手段内に流入した遊技球が入球可能な第4入球手段(例えば、特別領域スイッチ208h)、を備え、
該第4入球手段は、
遊技球が入球した場合に、前記第1遊技価値を付与可能であることを特徴とする遊技機六14。
遊技機六14によれば、遊技機六9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技結果が導出された場合に、第1特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動され、また、第2遊技結果が導出された場合に、第2特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動される。そして、可動手段が、第2入球手段へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能に構成される。ここで、第1入球手段および第2入球手段と異なる第3入球手段が、発射手段により発射された遊技球が入球可能に構成される。そして、その第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3情報取得手段により、第3判定情報が取得され、その第3情報取得手段により取得された第3判定情報に基づいて、第3動的実行手段により、第3識別情報の第3動的表示が実行され、さらに、駆動手段により、第3動的実行手段の実行結果に起因して可動手段が駆動される。ここで、第2入球手段へ遊技球が入球可能な状態において、可動手段に設けられた突出時転動手段により、可動手段の上部を遊技球が転動可能に構成される。また、駆動手段により、所定遊技状態において、第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な入球困難パターンで可動手段が駆動される一方、有利遊技状態において、突出時転動手段によって第2入球手段へ遊技球が入球し得る入球可能パターンで可動手段が駆動される。そして、当否記憶手段としての第1当否記憶手段が、第1判定手段において用いられ、また、同じく当否記憶手段としての第2当否記憶手段が、第2判定手段において用いられる。ここで、第1当否記憶手段には、第1値が記憶される一方、第2値が記憶されず、第2当否記憶手段には、第1値および第2値が記憶される。そして、第2特別入球手段に設けられた第4入球手段により、第2特別入球手段内に流入した遊技球が入球可能に構成され、第2入球手段に遊技球が入球した場合に、第1遊技価値が付与可能に構成される。即ち、第1判定手段における当否判定では、第1当否記憶手段に第2値が記憶されておらず第1値が記憶されていることから、第1遊技結果を導出させて第1遊技価値を得るか否かという遊技性になる。一方、第2判定手段における当否判定では、第2当否記憶手段に第1値とともに第2値が記憶されていることから、第1遊技結果を導出させて第1遊技価値を得るか、或いは、第2遊技結果を導出させて、さらに、第4入球手段に遊技球を入球させることで第1遊技価値を得るか、という遊技性になる。これにより、第1判定手段において付与され得る遊技価値と、第2判定手段において付与され得る遊技価値とのパターンを異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技機六14において、
前記第2当否記憶手段は、
前記第2値の導出確率を、前記第1値の導出確率より高くなるように構成されていることを特徴とする遊技機六15。
遊技機六15によれば、遊技機六14の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2当否記憶手段において、第2値の導出確率が、第1値の導出確率より高くなるように構成される。これにより、第2判定手段における判定において、第2値が抽出されることに基づく第2遊技結果が、第1遊技結果等より多く発生するように構成される。よって、第1判定手段において付与され得る遊技価値と、第2判定手段において付与され得る遊技価値とのパターンを明確に異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
<七群:2の特別図柄を有し、各特別図柄にそれぞれ割り当てられている役から大当たりアップ分を補填>
従来のパチンコ機等の遊技機では、遊技者が該パチンコ機において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合等(払出球数(セーフ球数)をアウト球数で割った数。所謂、機械割り。以下、「出玉率」と称する場合がある。)が異なる設定値を複数段階設け、ホール関係者等が所望する出玉率等に対応するいずれか1の設定値を、パチンコ機の電源投入後であって遊技者による遊技開始前(遊技ホールの開店前)に該ホール関係者等が設定(変更、更新)可能に構成されているものがある。そして、遊技者が該パチンコ機で遊技を行った場合に、設定されている設定値に基づいて当否抽選が行われることで、設定値に応じた出玉率で遊技者に遊技を行わせることが可能となる(例えば、特許文献1(特開2017−109085号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技仕様の設計時の工数増加の抑制を図る必要があるが、この点について未だ改良の余地がある。
七群の発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技仕様の設計時の工数増加を抑制できる遊技機を提供することを目的としている。
所定の始動条件の成立(例えば、第1始動口64aへの入賞)に基づいて判定情報(例えば、大当たり乱数カウンタC1の値)を取得する判定情報取得手段(例えば、主制御装置110)と、
該判定情報取得手段により取得された前記判定情報を判定する判定手段(例えば、特図1変動開始処理(S5505))と、
該判定手段によって第1遊技結果(例えば、大当たり)が導出されることに基づいて、遊技者に所定の第1遊技価値(例えば、大当たり遊技)を付与し得る第1遊技価値付与手段(例えば、大入賞口開閉制御処理(S5710))と、
前記判定手段によって第2遊技結果(例えば、小当たり)が導出されることに基づいて、遊技者に前記第1遊技価値と異なる第2遊技価値(例えば、小当たり遊技)を付与し得る第2遊技価値付与手段(例えば、小入賞口開閉制御処理(S5714))と、
前記判定手段による前記第1遊技結果が導出される確率を変更可能な設定手段(例えば、設定変更処理(S4005)のS4121)と、を備えた遊技機において、
遊技球を発射する発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
該発射手段により発射された遊技球が入球可能な第1入球手段(例えば、第1始動口64a)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段と異なる第2入球手段(例えば、第2始動口64b)と、
前記判定手段による判定に用いられ、少なくとも、前記第1遊技結果に対応する第1値(例えば、大当たり乱数値)と、前記第2遊技結果に対応する第2値(例えば、小当たり乱数値)と、を記憶する当否記憶手段(例えば、特図1大当たり乱数テーブル272a1)と、を備え、
前記判定手段は、
前記判定情報取得手段によって、前記第1値または前記第2値以外の第3値(例えば、ハズレ乱数値)である前記判定情報が抽出された場合に、遊技者に遊技価値を付与しないように構成され、
前記判定情報取得手段は、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、前記判定情報である第1判定情報を取得する第1情報取得手段(例えば、第1保留球格納エリア273d)と、
前記第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、前記判定情報である第2判定情報を取得する第2情報取得手段(例えば、第2保留球格納エリア273e)と、を備え、
前記判定手段は、
前記第1情報取得手段により取得された前記第1判定情報を判定する第1判定手段(例えば、特図1変動開始処理(S5505))と、
前記第2情報取得手段により取得された前記第2判定情報を判定する第2判定手段(例えば、特図2変動開始処理(S5508))と、を備え、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定された設定値によっては、前記第1値の導出確率が異なる場合があるように記憶され、
前記設定手段によって前記設定値が変更された場合に、前記第1値の導出確率の変更に伴って、前記第1判定手段および前記第2判定手段でともに抽出され得る抽出役に対応する値の導出確率が変更されるように構成されている(例えば、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を、共通役であるハズレ乱数値から補填)ことを特徴とする遊技機七0。
遊技機七0によれば、判定情報取得手段により、所定の始動条件の成立に基づいて判定情報が取得され、その判定情報取得手段により取得された判定情報が、判定手段によって判定される。そして、判定手段によって第1遊技結果が導出されることに基づいて、第1遊技価値付与手段により、遊技者に所定の第1遊技価値が付与される場合があり、判定手段によって第2遊技結果が導出されることに基づいて、第2遊技価値付与手段により、遊技者に所定の第2遊技価値が付与される場合がある。また、判定手段による第1遊技結果が導出される確率が、設定手段によって変更可能に構成される。ここで、発射手段により遊技球が発射され、その発射手段により発射された遊技球が第1入球手段に入球可能に構成され、同じく発射手段により発射された遊技球が、第1入球手段と異なる第2入球手段に入球可能に構成される。また、判定手段の判定に用いられる当否記憶手段において、第1遊技結果に対応する第1値と、第2遊技結果に対応する第2値とが記憶される。また、判定情報取得手段によって第1値または第2値以外の第3値である判定情報が抽出された場合に、判定手段により、遊技者に遊技価値が付与されないように構成される。そして、第1入球手段に遊技球が入球手段に入球したことに基づいて、判定情報取得手段に設けられた第1情報取得手段により、判定情報である第1判定情報が取得され、第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、判定情報取得手段に設けられた第2情報取得手段により、判定情報である第2判定情報が取得される。また、第1情報取得手段により取得された第1判定情報が、判定手段に設けられた第1判定手段によって判定され、第2情報取得手段により取得された第2判定情報が、判定手段に設けられた第2判定手段によって判定される。ここで、当否記憶手段には設定手段によって設定された設定値によっては、第1値の導出確率が異なる場合があるように記憶され、設定手段によって設定値が変更された場合に、第1値の導出確率の変更に伴って、第1判定手段および第2判定手段でともに抽出され得る抽出役に対応する値の導出確率が変更される。即ち、設定変更によって第1値の導出確率を変更する場合に、第1判定手段と第2判定手段とで共通する抽出役に対応する値の導出確率から補填することができる。これにより、設定変更されることに伴って第1値の導出確率が変更される場合に、各判定手段において共通する抽出役が変更され得るため、設定値毎の出玉率の計算を、第1遊技価値の当選確率の変更分と、共通する抽出役に対応する遊技価値の出現確率の変更分とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時の工数増加を抑制できる、という効果がある。
遊技機七0において、
前記当否記憶手段は、
前記第1判定手段において用いられる第1当否記憶手段(例えば、特図1大当たり乱数テーブル272a1)と、
前記第2判定手段において用いられる第2当否記憶手段(例えば、特図2大当たり乱数テーブル272a2)と、を備え、
前記第1当否記憶手段および前記第2当否記憶手段は、
少なくとも、前記第1値および前記第3値を記憶するように構成されていることを特徴とする遊技機七1。
遊技機七1によれば、遊技機七0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段としての第1当否記憶手段が、第1判定手段において用いられ、また、同じく当否記憶手段としての第2当否記憶手段が、第2判定手段において用いられる。ここで、第1当否記憶手段および第2当否記憶手段には、少なくとも、第1値および第3値が記憶されるように構成される。即ち、設定変更によって第1値の導出確率を変更する場合に、第1判定手段と第2判定手段とで共通する抽出役である第3値に対応する値の導出確率から補填することができる。これにより、設定変更されることに伴って第1値の導出確率が変更される場合に、各判定手段において共通する抽出役である第3値の導出確率が変更され得るため、設定値毎の出玉率の計算を、第1遊技価値の当選確率の変更分と、共通する抽出役に対応する遊技価値の出現確率の変更分とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時の工数増加を抑制できる、という効果がある。
遊技機七0又は七1において、
前記抽出役に対応する値は、
前記第1値の導出確率が最も低い第1設定値(例えば、設定値「1」)において、該第1設定値から前記第1値の導出確率が最も高い第2設定値(例えば、設定値「6」)における前記第1値の増加分、設けられていることを特徴とする遊技機七2。
遊技機七2によれば、遊技機七0又は七1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1値の導出確率が最も低い第1設定値において、その第1設定値から第1値の導出確率が最も高い第2設定値における第1値の増加分、抽出役に対応する値が設けられている。これにより、設定変更によって変更される第1値をすべて共通する抽出役に対応する値から変更することができる。よって、設定値毎の出玉率の計算を、第1遊技価値の当選確率の変更分と、共通する抽出役に対応する遊技価値の出現確率の変更分とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時の工数増加を抑制できる、という効果がある。
遊技機七0から七2のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定される前記設定値ごとに前記第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段(例えば、設定値「1」〜「3」における特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記段階的当否記憶手段は、
前記設定手段によって前記設定値が段階的に変更される場合に、前記第1値の導出確率が均等に増加するように構成されていることを特徴とする遊技機七3。
遊技機七3によれば、遊技機七0から七2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段に、設定手段によって設定される設定値ごとに第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段が設けられる。そして、設定手段によって設定値が段階的に変更される場合に、段階的当否記憶手段には、第1値の導出確率が均等に増加するように構成される。これにより、よって、設定値毎の出玉率の計算を、段階的かつ均等に増加する第1遊技価値の当選確率の変更分と、共通する抽出役に対応する遊技価値の出現確率の変更分とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時の工数増加を抑制できる、という効果がある。
なお、「均等に増加」とは、例えば、設定値ごとに増加する導出確率が、1段階下の導出確率から同一値(例えば、1%)ずつ増加する場合や、1段階下の導出確率に対して同一割合(例えば、5%)ずつ増加する場合等が例示される。
遊技機七0から七2のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定される前記設定値ごとに前記第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段(例えば、設定値「1」〜「3」における特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記段階的当否記憶手段は、
前記設定手段によって前記設定値が段階的に変更される場合に、前記第1値の導出確率が所定割合で増加するように構成されていることを特徴とする遊技機七4。
遊技機七4によれば、遊技機七0から七2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段に、設定手段によって設定される設定値ごとに第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段が設けられる。そして、設定手段によって設定値が段階的に変更される場合に、段階的当否記憶手段には、第1値の導出確率が所定割合で増加するように構成される。これにより、よって、設定値毎の出玉率の計算を、段階的かつ所定割合で増加する第1遊技価値の当選確率の変更分と、共通する抽出役に対応する遊技価値の出現確率の変更分とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時の工数増加を抑制できる、という効果がある。
なお、「所定割合で増加」とは、例えば、設定値ごとに増加する導出確率が、比例的(例えば、5%、10%、15%、・・・)に増加する場合や、指数関数的(例えば、設定値「1」を基準に、2倍、4倍、8倍、・・・等)に増加する場合等が例示される。
遊技機七0から七4のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記第1値を連続した値として記憶し、
前記設定手段によって前記設定値を変更する場合に、連続した前記第1値の範囲が変更されるように構成されていることを特徴とする遊技機七5。
遊技機七5によれば、遊技機七0から七4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段により、第1値が連続した値として記憶される。そして、設定手段によって設定値が変更される場合に、連続した第1値の範囲が変更されるように構成される。
これにより、判定手段によって第1遊技価値の判定を、第1値の先頭から最後方までの範囲判定で行うことが可能となる。よって、設定手段によって設定値が変更された場合にであっても、当否判定において、変更された1つ1つの第1値を判定する必要がなく、判定すべき値が第1値の先頭から最後方までに含まれるか否かの判定によって行うことができる。従って、当否判定における処理負担を軽減することができる、という効果がある。
遊技機七0から七4のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記第1値を非連続の値として記憶し、
前記設定手段によって前記設定値を変更する場合に、非連続の前記第1値の個数が変更されるように構成されていることを特徴とする遊技機七6。
遊技機七6によれば、遊技機七0から七4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段により、第1値が非連続の値として記憶される。そして、設定手段によって設定値が変更される場合に、非連続の第1値の個数が変更されるように構成される。
これにより、判定手段によって第1遊技価値の判定を、個々の第1値の一致判定で行う必要があるが、当否記憶手段における第1値の位置(配置)の把握を困難にすることができる。よって、第1値の位置(配置)を遊技者によって把握され難くすることで、不正に第1遊技価値が導出されることを抑制し、遊技機のセキュリティ性能を高めることができる、という効果がある。
遊技機七0から七6において、
前記第1遊技価値付与手段は、
前記第1遊技価値の付与前の所定遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)から、前記第1遊技価値の付与後に前記所定遊技状態と異なる有利遊技状態(例えば、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)に遊技状態を変更する遊技状態変更手段(例えば、大当たり終了処理(S5712))、を備え、
前記所定遊技状態は、
前記第2入球手段より前記第1入球手段に遊技球が入球し易いことで、前記第2判定情報より前記第1判定情報を取得し易く、
前記有利遊技状態は、
前記第1入球手段により前記第2入球手段に遊技球が入球し易いことで、前記第1判定情報より前記第2判定情報を取得し易いように構成されていることを特徴とする遊技機七7。
遊技機七7によれば、遊技機七6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技価値付与手段に設けられた遊技状態変更手段により、第1遊技価値の付与前の所定遊技状態から、第1遊技価値の付与後に所定遊技状態と異なる有利遊技状態に遊技状態が変更される。そして、所定遊技状態では、第2入球手段より第1入球手段に遊技球が入球し易いことで、第2判定情報より第1判定情報が取得され易く、また、有利遊技状態では、第1入球手段より第2入球手段に遊技球が入球し易いことで、第1判定情報より第2判定情報が取得され易いように構成される。これにより、設定値毎、各判定情報毎、及び、遊技状態毎の出玉率の計算を、設定変更に伴う第1判定手段及び第2判定手段における第1遊技価値の導出確率の増加分と、第1判定手段と第2判定手段とにおける第2遊技結果の導出確率の変化分と、遊技状態毎に取得され易い判定情報とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機七7のいずれかにおいて、
前記第1判定手段の判定結果に基づいて、表示手段(例えば、特別図柄表示装置39)において第1識別情報の第1動的表示を実行する第1動的表示実行手段(例えば、第1特別図柄の動的表示の実行)と、
前記第2判定手段の判定結果に基づいて、前記表示手段において前記第1識別情報と異なる第2識別情報の第2動的表示を実行する第2動的表示実行手段(例えば、第2特別図柄の動的表示の実行)と、を備え、
前記表示手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示と前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示とを並列的に(同時に)実行可能に構成されることを特徴とする遊技機七8。
遊技機七8によれば、遊技機七7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1判定手段の判定結果に基づいて、第1動的表示実行手段により、表示手段において第1識別情報の第1動的表示が実行される。また、第2判定手段の判定結果に基づいて、第2動的表示実行手段により、表示手段において第1識別情報と異なる第2識別情報の第2動的表示が実行される。そして、表示手段により、第1動的表示実行手段による第1動的表示と第2動的表示実行手段による第2動的表示とが並列的に(同時に)実行可能に構成される。
従来より、第1識別情報の第1動的表示と第2識別情報の第2動的表示とを並列(同時)進行で実行可能な遊技機では、各動的表示における実行時間等を考慮した出玉率の計算が必要であり、第1遊技結果および第2遊技結果における各出玉率等を設定値毎に複合して計算する場合に、遊技仕様の設計時の工数が甚大になってしまうおそれがある。
そこで、遊技機七8によれば、第1動的表示と第2動的表示とを並列(同時)進行可能な遊技機において、通常遊技状態では、第2判定情報より第1判定情報が取得され易く、また、有利遊技状態では、第1判定情報より第2判定情報が取得され易いように構成される。これにより、設定値毎、各判定情報毎、及び、遊技状態毎の出玉率の計算を、設定変更に伴う第1判定手段及び第2判定手段における第1遊技価値の導出確率の増加分と、第1判定手段と第2判定手段とにおける第2遊技結果の導出確率の変化分と、遊技状態毎に取得され易い判定情報とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機七8において、
前記第1判定手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において前記第2遊技結果が導出され得る状況において、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行中であって、該第2動的表示において前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出し得て、かつ、該第2動的表示の実行時間が、前記第1動的表示の実行時間より長い場合、該第2動的表示における前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果以外の遊技結果を導出する結果変更手段(例えば、特図2変更処理(S5520))、を備えていることを特徴とする遊技機七9。
遊技機七9によれば、遊技機七8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において第2遊技結果が導出され得る状況において、第2動的表示実行手段による第2動的表示の実行中であって、その第2動的表示において第1遊技結果又は第2遊技結果を導出し得て、かつ、その第2動的表示の実行時間が、第1動的表示の実行時間より長い場合、第1判定手段に設けられた結果変更手段により、その第2動的表示における第1遊技結果又は第2遊技結果以外の遊技結果が導出されるように構成される。これにより、第1動的表示による第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与中に、第2動的表示による第1遊技結果に基づく第1遊技の付与、又は、第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与が行われないようにすることができ、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値によって、遊技者に過度な遊技価値が払い出されてしまうことを防止することができる、という効果がある。また、出玉率を計算する上で、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値を考慮する必要がなくなるので、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機七8において、
前記第1判定手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において前記第2遊技結果が導出され得る状況において、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行中であって、該第2動的表示において前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出し得て、かつ、該第2動的表示の実行時間が、前記第1動的表示の実行時間より長い場合、該第2動的表示の進行を一時的に停止し、前記第1動的表示に基づく前記第2遊技価値の付与が終了した後、一時的に停止していた前記第2動的表示を進行させて前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出させる結果一時停止手段(例えば、変形例130)、を備えていることを特徴とする遊技機七10。
遊技機七10によれば、遊技機七8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1判定手段に設けられた結果一時停止手段により、第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において第2遊技結果が導出され得る状況において、第2動的表示実行手段による第2動的表示の実行中であって、その第2動的表示において第1遊技結果又は第2遊技結果を導出し得て、かつ、その第2動的表示の実行時間が、第1動的表示の実行時間より長い場合、第2動的表示の進行が一時的に停止され、第1動的表示に基づく第2遊技価値の付与が終了した後、一時的に停止していた第2動的表示が進行されて、第1遊技結果又は第2遊技結果が導出される。これにより、第1動的表示による第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与中に、第2動的表示による第1遊技結果に基づく第1遊技の付与、又は、第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与が行われないようにすることができ、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値によって、遊技者に過度な遊技価値が払い出されてしまうことを防止することができる、という効果がある。また、出玉率を計算する上で、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値を考慮する必要がなくなるので、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機七8から七10のいずれかにおいて、
前記第1遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第1特別入球手段(例えば、大入賞口65a)と、
前記第2遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第2特別入球手段(例えば、小入賞口72a)と、
前記第2入球手段(例えば、第2始動口64b)へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能な可動手段(例えば、普通電役64c)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段および前記第2入球手段と異なる第3入球手段(例えば、スルーゲート67)と、
該第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3判定情報を取得する第3情報取得手段(例えば、普図保留球格納エリア273i)と、
該第3情報取得手段により取得された前記第3判定情報に基づいて、第3識別情報の第3動的表示を実行する第3動的実行手段(例えば、普通電役制御処理(S5104))と、
該第3動的実行手段の実行結果に起因して前記可動手段を駆動する駆動手段(例えば、普通電役制御処理(S5104)のS5805又はS5807)と、を備え、
前記可動手段は、
前記第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な状態において、該可動手段の上部を遊技球が転動可能な閉塞時転動手段(例えば、第28実施形態における普通電役64cの上面)、を備え、
前記遊技状態変更手段は、
前記第1遊技結果として所定の第1導出結果(例えば、「確率変動状態」を付与する「確率変動B」の大当たり種別)に基づいて前記第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態を、前記有利遊技状態のうち、所定の第1有利遊技状態(例えば、第28実施形態の「確率変動状態」)に移行する第1有利移行手段(例えば、大当たり終了処理(S5712)のS5754:YES)と、
前記第1遊技結果として前記第1導出結果と異なる第2導出結果(例えば、「超確率変動状態」を付与する「確率変動A」の大当たり種別)に基づいて前記第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態を、前記有利遊技状態のうち、前記第1有利遊技状態と異なる第2有利遊技状態(例えば、第28実施形態の「超確率変動状態」)に移行する第2有利移行手段(例えば、大当たり終了処理(S5712)のS5751:YES)と、を備え、
前記第3動的実行手段は、
前記第1有利遊技状態において、前記第3動的表示の実行時間を、前記閉塞時転動手段における1の端部(例えば、右端)から他方の端部(例えば、左端)へ遊技球が転動する転動時間(例えば、「3秒」)より短く行う短時間パターン(例えば、「0.5秒」)と、
前記第2有利遊技状態において、前記第3動的表示の実行時間を、前記転動時間より長く行う長時間パターン(例えば、「5秒」)と、を有し、
前記駆動手段は、
前記第1有利遊技状態において、前記第2入球手段へ遊技球が入球し易い入球容易パターン(例えば、普通図柄の高確率状態および開放延長)で前記可動手段を駆動し、
前記第2有利遊技状態において、前記入球容易パターンより前記第2入球手段へ遊技球が入球し難い入球パターン(例えば、普通図柄の低確率状態および非開放延長)で前記可動手段を駆動し、
前記第2特別入球手段は、
前記閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ転動した遊技球が入球し易い位置(例えば、普通電役64cの下流側)に設けられることを特徴とする遊技機七11。
遊技機七11によれば、遊技機七8から七10の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技結果が導出された場合に、第1特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動され、また、第2遊技結果が導出された場合に、第2特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動される。そして、可動手段が、第2入球手段へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能に構成される。ここで、第1入球手段および第2入球手段と異なる第3入球手段が、発射手段により発射された遊技球が入球可能に構成される。そして、その第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3情報取得手段により、第3判定情報が取得され、その第3情報取得手段により取得された第3判定情報に基づいて、第3動的実行手段により、第3識別情報の第3動的表示が実行され、さらに、駆動手段により、第3動的実行手段の実行結果に起因して可動手段が駆動される。ここで、第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な状態において、可動手段に設けられた閉塞時転動手段により、可動手段の上部を遊技球が転動可能に構成される。そして、第1遊技結果として所定の第1導出結果に基づいて第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態変更手段に設けられた第1有利移行手段により、遊技状態が、有利遊技状態のうち、所定の第1有利遊技状態に移行される。また、第1遊技結果として第1導出結果と異なる第2導出結果に基づいて第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態変更手段に設けられた第2有利移行手段により、遊技状態が、有利遊技状態のうち、第1有利遊技状態と異なる第2有利遊技状態に移行される。ここで、第3動的実行手段により、第1有利遊技状態において、閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ遊技球が転動する転動時間より、第3動的表示の実行時間が短く行われる短時間パターンと、第2有利遊技状態において、上記転動時間より、第3動的表示の実行時間が長く行われる長時間パターンとが設けられる。また、駆動手段により、第1有利遊技状態において、第2入球手段へ遊技球が入球し易い入球容易パターンで可動手段が駆動される一方、第2有利遊技状態において、入球容易パターンより第2入球手段へ遊技球が入球し難い入球パターンで可動手段が駆動される。そして、第2特別入球手段が、閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ転動した遊技球が入球し易い位置に設けられる。即ち、第1有利遊技状態では、第3動的表示の実行時間が可動手段の上部を遊技球が転動しきる時間より短い場合があり、また、可動手段が入球容易パターンで駆動されることから、可動手段の上部を転動する遊技球が第2入球手段に入球され易く、第2特別入球手段へは入球し難い状態となる。一方、第2有利遊技状態では、第3動的表示の実行時間が可動手段の上部を遊技球が転動しきる時間時間より長い場合があり、また、可動手段が入球容易パターンで駆動されないため、可動手段の上部を転動する遊技球が第2入球手段に入球せず、第2特別入球手段へ入球し得る状態となる。これにより、第1遊技結果としての第1導出結果と第2導出結果とで、第2遊技結果が導出されたときに第2特別入球手段へ遊技球が入球するか否かを異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技機七8において、
前記第1遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第1特別入球手段(例えば、大入賞口65a)と、
前記第2遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第2特別入球手段(例えば、小入賞口72a)と、
前記第2入球手段(例えば、第2始動口64b)へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能な可動手段(例えば、普通電役64c)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段および前記第2入球手段と異なる第3入球手段(例えば、スルーゲート67)と、
該第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3判定情報を取得する第3情報取得手段(例えば、普図保留球格納エリア273i)と、
該第3情報取得手段により取得された前記第3判定情報に基づいて、第3識別情報の第3動的表示を実行する第3動的実行手段(例えば、普通電役制御処理(S5104))と、
該第3動的実行手段の実行結果に起因して前記可動手段を駆動する駆動手段(例えば、普通電役制御処理(S5104)のS5805又はS5807)と、を備え、
前記可動手段は、
少なくとも、前記第2入球手段へ遊技球が入球可能な状態において、該可動手段の上部を遊技球が転動可能な突出時転動手段(例えば、第29実施形態における普通電役64cの上面)、を備え、
前記駆動手段は、
前記所定遊技状態において、前記第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な入球困難パターン(例えば、普通電役64cの突出時間が「0.1秒」)で前記可動手段を駆動し、
前記有利遊技状態において、前記突出時転動手段によって前記第2入球手段へ遊技球が入球し得る入球可能パターン(例えば、普通電役64cの突出時間が「5秒」)で前記可動手段を駆動し、
前記当否記憶手段は、
前記第1判定手段において用いられる第1当否記憶手段(例えば、特図1大当たり乱数テーブル272a1)と、
前記第2判定手段において用いられる第2当否記憶手段(例えば、特図2大当たり乱数テーブル272a2)と、を備え、
前記第1当否記憶手段は、
前記第1値を記憶する一方、前記第2値を記憶せず、
前記第2当否記憶手段は、
前記第1値および前記第2値を記憶し、
前記第2特別入球手段は、
該第2特別入球手段内に流入した遊技球が入球可能な第4入球手段(例えば、特別領域スイッチ208h)、を備え、
該第4入球手段は、
遊技球が入球した場合に、前記第1遊技価値を付与可能であることを特徴とする遊技機七12。
遊技機七12によれば、遊技機七8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技結果が導出された場合に、第1特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動され、また、第2遊技結果が導出された場合に、第2特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動される。そして、可動手段が、第2入球手段へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能に構成される。ここで、第1入球手段および第2入球手段と異なる第3入球手段が、発射手段により発射された遊技球が入球可能に構成される。そして、その第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3情報取得手段により、第3判定情報が取得され、その第3情報取得手段により取得された第3判定情報に基づいて、第3動的実行手段により、第3識別情報の第3動的表示が実行され、さらに、駆動手段により、第3動的実行手段の実行結果に起因して可動手段が駆動される。ここで、第2入球手段へ遊技球が入球可能な状態において、可動手段に設けられた突出時転動手段により、可動手段の上部を遊技球が転動可能に構成される。また、駆動手段により、所定遊技状態において、第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な入球困難パターンで可動手段が駆動される一方、有利遊技状態において、突出時転動手段によって第2入球手段へ遊技球が入球し得る入球可能パターンで可動手段が駆動される。そして、当否記憶手段としての第1当否記憶手段が、第1判定手段において用いられ、また、同じく当否記憶手段としての第2当否記憶手段が、第2判定手段において用いられる。ここで、第1当否記憶手段には、第1値が記憶される一方、第2値が記憶されず、第2当否記憶手段には、第1値および第2値が記憶される。そして、第2特別入球手段に設けられた第4入球手段により、第2特別入球手段内に流入した遊技球が入球可能に構成され、第2入球手段に遊技球が入球した場合に、第1遊技価値が付与可能に構成される。即ち、第1判定手段における当否判定では、第1当否記憶手段に第2値が記憶されておらず第1値が記憶されていることから、第1遊技結果を導出させて第1遊技価値を得るか否かという遊技性になる。一方、第2判定手段における当否判定では、第2当否記憶手段に第1値とともに第2値が記憶されていることから、第1遊技結果を導出させて第1遊技価値を得るか、或いは、第2遊技結果を導出させて、さらに、第4入球手段に遊技球を入球させることで第1遊技価値を得るか、という遊技性になる。これにより、第1判定手段において付与され得る遊技価値と、第2判定手段において付与され得る遊技価値とのパターンを異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技機七12において、
前記第2当否記憶手段は、
前記第2値の導出確率を、前記第1値の導出確率より高くなるように構成されていることを特徴とする遊技機七13。
遊技機七13によれば、遊技機七12の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2当否記憶手段において、第2値の導出確率が、第1値の導出確率より高くなるように構成される。これにより、第2判定手段における判定において、第2値が抽出されることに基づく第2遊技結果が、第1遊技結果等より多く発生するように構成される。よって、第1判定手段において付与され得る遊技価値と、第2判定手段において付与され得る遊技価値とのパターンを明確に異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
<八群:遊技価値を発生する役同士で確率アップ分&設定変更分を補填>
従来より、パチンコ機等の遊技機では、遊技盤に設けられた遊技領域に向けて遊技球等の遊技媒体を発射し、該遊技領域に設けられた複数の入球口のいずれかへ遊技球が入球することに基づいて当否抽選を行い、該当否抽選において当たり等の有利状態に当選した場合に、通常では閉鎖されている可変入球手段を開放して、遊技者に所定の遊技価値が付与されるように構成されている(例えば、特許文献1(特開2017−148264号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技の興趣向上を図る必要があるが、この点について未だ改良の余地がある。
本発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
所定の始動条件の成立(例えば、第1始動口64aへの入賞)に基づいて判定情報(例えば、大当たり乱数カウンタC1の値)を取得する判定情報取得手段(例えば、主制御装置110)と、
該判定情報取得手段により取得された前記判定情報を判定する判定手段(例えば、特図1変動開始処理(S5505))と、
該判定手段によって第1遊技結果(例えば、大当たり)が導出されることに基づいて、遊技者に所定の第1遊技価値(例えば、大当たり遊技)を付与し得る第1遊技価値付与手段(例えば、大入賞口開閉制御処理(S5710))と、
前記判定手段によって第2遊技結果(例えば、小当たり)が導出されることに基づいて、遊技者に前記第1遊技価値と異なる第2遊技価値(例えば、小当たり遊技)を付与し得る第2遊技価値付与手段(例えば、小入賞口開閉制御処理(S5714))と、
前記判定手段による前記第1遊技結果が導出される確率を変更可能な設定手段(例えば、設定変更処理(S4005)のS4121)と、を備えた遊技機において、
前記判定手段による判定に用いられ、少なくとも、前記第1遊技結果に対応する第1値(例えば、大当たり乱数値)と、前記第2遊技結果に対応する第2値(例えば、小当たり乱数値)と、を記憶する当否記憶手段(例えば、特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記判定手段は、
前記判定情報取得手段によって、前記第1値または前記第2値以外の第3値(例えば、ハズレ乱数値)である前記判定情報が抽出された場合に、遊技者に遊技価値を付与しないように構成され、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定された設定値によっては、前記第1値の導出確率が異なる場合があるように記憶され、
前記設定手段によって前記設定値が変更された場合に、前記第1値の導出確率の変更に伴って前記第2値の導出確率が変更される(例えば、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を小当たり乱数値から補填)ことを特徴とする遊技機八0。
遊技機八0によれば、判定情報取得手段により、所定の始動条件の成立に基づいて判定情報が取得され、その判定情報取得手段により取得された判定情報が、判定手段によって判定される。そして、判定手段によって第1遊技結果が導出されることに基づいて、第1遊技価値付与手段により、遊技者に所定の第1遊技価値が付与される場合があり、判定手段によって第2遊技結果が導出されることに基づいて、第2遊技価値付与手段により、遊技者に所定の第2遊技価値が付与される場合がある。また、判定手段による第1遊技結果が導出される確率が、設定手段によって変更可能に構成される。ここで、判定手段の判定に用いられる当否記憶手段において、少なくとも、第1遊技結果に対応する第1値と、第2遊技結果に対応する第2値とが記憶される。また、判定情報取得手段によって第1値または第2値以外の第3値である判定情報が抽出された場合に、判定手段により、遊技者に遊技価値が付与されないように構成される。そして、当否記憶手段には設定手段によって設定された設定値によっては、第1値の導出確率が異なる場合があるように記憶され、設定手段によって設定値が変更された場合に、第1値の導出確率の変更に伴って第2値の導出確率が変更される。即ち、各設定毎において、第1値に対応する第1遊技結果の導出確率が変更されるに伴って、第2値に対応する第2遊技結果の導出確率が変更される。これにより、各設定毎に第1遊技結果と第2遊技結果との導出確率に抑揚(メリハリ)を設け、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機八0において、
前記判定情報取得手段は、
前記設定手段によって前記設定値が変更された場合、該設定値の変更によっては前記第3値の導出確率を変更しないように構成されている(例えば、設定値を変更した場合でもハズレ乱数値の個数を維持)ことを特徴とする遊技機八1。
遊技機八1によれば、遊技機八0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、設定手段によって設定値が変更された場合、この設定値の変更によっては判定情報取得手段における第3値の導出確率が変更されないように構成される。これにより、設定値毎の出玉率の計算を、第1遊技価値の当選確率と第2遊技結果の当選確率との差分を考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機八0又は八1において、
遊技状態を、所定の所定遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)から、遊技者にとって有利な有利遊技状態(例えば、「確率変動状態」)へ変更する遊技状態変更手段(例えば、大当たり終了処理(S5712))と、
該遊技状態変更手段によって前記所定遊技状態から前記有利遊技状態に変更された場合に、前記第1遊技結果の導出確率を変更する確率変更手段(例えば、特図1変動開始処理(S5505)のS5516)と、を備え、
前記当否記憶手段は、
前記所定遊技状態において用いられる所定当否記憶手段(例えば、特別図柄の低確率状態において参照される特図1大当たり乱数テーブル272a1)と、
前記有利遊技状態において用いられる有利当否記憶手段(例えば、特別図柄の高確率状態において参照される特図1大当たり乱数テーブル272a1)と、を備え、
前記有利当否記憶手段は、
前記確率変更手段によって前記第1遊技結果の導出確率が変更される場合に、前記第1値の導出確率の変更に伴って前記第3値の導出確率が変更される(例えば、確率変動に伴う大当たり乱数値の増加分をハズレ乱数値から補填)ことを特徴とする遊技機八2。
遊技機八2によれば、遊技機八0又は八1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技状態変更手段により、遊技状態が、所定の所定遊技状態から、遊技者にとって有利な有利遊技状態へ変更される。そして、その遊技状態変更手段によって所定遊技状態から有利遊技状態へ変更された場合に、確率変更手段により、第1遊技結果の導出確率が変更される。また、当否記憶手段に設けられた所定当否記憶手段が、通常遊技状態において用いられ、同じく当否記憶手段に設けられた有利当否記憶手段が、有利遊技状態において用いられる。ここで、確率変更手段によって第1遊技結果の導出確率が変更される場合に、有利当否記憶手段では、第1値の導出確率の変更に伴って第3値の導出確率が変更される。これにより、遊技状態毎の出玉率の計算を、第1遊技価値の当選確率の変化分のみを考慮することで計算することが可能となるとともに、設定値毎の出玉率の計算を、第1遊技価値の当選確率と第2遊技価値の当選確率との差分を考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機八0から八2のいずれかにおいて、
前記第2値は、
前記第1値の導出確率が最も低い第1設定値(例えば、設定値「1」)において、該第1設定値から前記第1値の導出確率が最も高い第2設定値(例えば、設定値「6」)における前記第1値の増加分、設けられていることを特徴とする遊技機八3。
遊技機八3によれば、遊技機八0から八2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1値の導出確率が最も低い第1設定値において、その第1設定値から第1値の導出確率が最も高い第2設定値における第1値の増加分、第2値が設けられている。これにより、すべての設定値において、設定変更によって変更される第1値の導出確率をすべて第2値から変更することができる。よって、設定値毎の出玉率の計算を、第1遊技価値の当選確率の増加分と第2遊技価値の減少分とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機八0から八3のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定される前記設定値ごとに前記第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段(例えば、設定値「1」〜「3」における特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記段階的当否記憶手段は、
前記設定手段によって前記設定値が段階的に変更される場合に、前記第1値の導出確率が均等に増加するように構成されていることを特徴とする遊技機八4。
遊技機八4によれば、遊技機八0から八3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段に、設定手段によって設定される設定値ごとに第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段が設けられる。そして、設定手段によって設定値が段階的に変更される場合に、段階的当否記憶手段には、第1値の導出確率が均等に増加するように構成される。これにより、設定値毎の出玉率の計算を、段階的かつ均等に増加する第1遊技価値の当選確率と、段階的かつ均等に減少する第2遊技価値の当選確率の減少分とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
なお、「均等に増加」とは、例えば、設定値ごとに増加する導出確率が、1段階下の導出確率から同一値(例えば、1%)ずつ増加する場合や、1段階下の導出確率に対して同一割合(例えば、5%)ずつ増加する場合等が例示される。
遊技機八0から八3のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定される前記設定値ごとに前記第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段(例えば、設定値「1」〜「3」における特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記段階的当否記憶手段は、
前記設定手段によって前記設定値が段階的に変更される場合に、前記第1値の導出確率が所定割合で増加するように構成されていることを特徴とする遊技機八5。
遊技機八5によれば、遊技機八0から八3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段に、設定手段によって設定される設定値ごとに第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段が設けられる。そして、設定手段によって設定値が段階的に変更される場合に、段階的当否記憶手段には、第1値の導出確率が所定割合で増加するように構成される。これにより、設定値毎の出玉率の計算を、段階的かつ所定割合に増加する第1遊技価値の当選確率と、段階的かつ所定割合で減少する第2遊技価値の当選確率の減少分とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
なお、「所定割合で増加」とは、例えば、設定値ごとに増加する導出確率が、比例的(例えば、5%、10%、15%、・・・)に増加する場合や、指数関数的(例えば、設定値「1」を基準に、2倍、4倍、8倍、・・・等)に増加する場合等が例示される。
遊技機八0から八5のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記第1値を連続した値として記憶し、
前記設定手段によって前記設定値を変更する場合に、連続した前記第1値の範囲が変更されるように構成されていることを特徴とする遊技機八6。
遊技機八6によれば、遊技機八0から八5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段により、第1値が連続した値として記憶される。そして、設定手段によって設定値が変更される場合に、連続した第1値の範囲が変更されるように構成される。
これにより、判定手段によって第1遊技価値の判定を、第1値の先頭から最後方までの範囲判定で行うことが可能となる。よって、設定手段によって設定値が変更された場合にであっても、当否判定において、変更された1つ1つの第1値を判定する必要がなく、判定すべき値が第1値の先頭から最後方までに含まれるか否かの判定によって行うことができる。従って、当否判定における処理負担を軽減することができる、という効果がある。
遊技機八0から八5のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記第1値を非連続の値として記憶し、
前記設定手段によって前記設定値を変更する場合に、非連続の前記第1値の個数が変更されるように構成されていることを特徴とする遊技機八7。
遊技機八7によれば、遊技機八0から八5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段により、第1値が非連続の値として記憶される。そして、設定手段によって設定値が変更される場合に、非連続の第1値の個数が変更されるように構成される。
これにより、判定手段によって第1遊技価値の判定を、個々の第1値の一致判定で行う必要があるが、当否記憶手段における第1値の位置(配置)の把握を困難にすることができる。よって、第1値の位置(配置)を遊技者によって把握され難くすることで、不正に第1遊技価値が導出されることを抑制し、遊技機のセキュリティ性能を高めることができる、という効果がある。
遊技機八0から八7のいずれかにおいて、
遊技球を発射する発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
該発射手段により発射された遊技球が入球可能な第1入球手段(例えば、第1始動口64a)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段と異なる第2入球手段(例えば、第2始動口64b)と、を備え、
前記判定情報取得手段は、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第1判定情報を取得する第1情報取得手段(例えば、第1保留球格納エリア273d)と、
前記第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第2判定情報を取得する第2情報取得手段(例えば、第2保留球格納エリア273e)と、を備え、
前記判定手段は、
前記第1情報取得手段により取得された前記第1判定情報を判定する第1判定手段(例えば、特図1変動開始処理(S5505))と、
前記第2情報取得手段により取得された前記第2判定情報を判定する第2判定手段(例えば、特図2変動開始処理(S5508))と、を備え、
前記第1遊技価値付与手段は、
前記第1遊技価値の付与前の所定遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)から、前記第1遊技価値の付与後に前記所定遊技状態と異なる有利遊技状態(例えば、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)に遊技状態を変更する遊技状態変更手段(例えば、大当たり終了処理(S5712))、を備え、
前記所定遊技状態は、
前記第2入球手段より前記第1入球手段に遊技球が入球し易いことで、前記第2判定情報より前記第1判定情報を取得し易く、
前記有利遊技状態は、
前記第1入球手段により前記第2入球手段に遊技球が入球し易いことで、前記第1判定情報より前記第2判定情報を取得し易いように構成されていることを特徴とする遊技機八8。
遊技機八8によれば、遊技機八0から八7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、発射手段により遊技球が発射され、その発射手段により発射された遊技球が第1入球手段に入球可能に構成され、同じく発射手段により発射された遊技球が、第1入球手段と異なる第2入球手段に入球可能に構成される。そして、第1入球手段に遊技球が入球手段に入球したことに基づいて、判定情報取得手段に設けられた第1情報取得手段により、第1判定情報が取得され、第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、判定情報取得手段に設けられた第2情報取得手段により、第2判定情報が取得される。また、第1情報取得手段により取得された第1判定情報が、判定手段に設けられた第1判定手段によって判定され、第2情報取得手段により取得された第2判定情報が、判定手段に設けられた第2判定手段によって判定される。第1遊技価値付与手段に設けられた遊技状態変更手段により、第1遊技価値の付与前の所定遊技状態から、第1遊技価値の付与後に所定遊技状態と異なる有利遊技状態に遊技状態が変更される。そして、所定遊技状態では、第2入球手段より第1入球手段に遊技球が入球し易いことで、第2判定情報より第1判定情報が取得され易く、また、有利遊技状態では、第1入球手段より第2入球手段に遊技球が入球し易いことで、第1判定情報より第2判定情報が取得され易いように構成される。これにより、設定値毎、各判定情報毎、及び、遊技状態毎の出玉率の計算を、設定変更に伴う第1判定手段及び第2判定手段における第1遊技価値の導出確率の増加分と、第1判定手段と第2判定手段とにおける第2遊技結果の導出確率の変化分と、遊技状態毎に取得され易い判定情報とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機八8において、
前記第1判定手段の判定結果に基づいて、表示手段(例えば、特別図柄表示装置39)において第1識別情報の第1動的表示を実行する第1動的表示実行手段(例えば、第1特別図柄の動的表示の実行)と、
前記第2判定手段の判定結果に基づいて、前記表示手段において前記第1識別情報と異なる第2識別情報の第2動的表示を実行する第2動的表示実行手段(例えば、第2特別図柄の動的表示の実行)と、を備え、
前記表示手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示と前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示とを並列的に(同時に)実行可能に構成されることを特徴とする遊技機八9。
遊技機八9によれば、遊技機八8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1判定手段の判定結果に基づいて、第1動的表示実行手段により、表示手段において第1識別情報の第1動的表示が実行される。また、第2判定手段の判定結果に基づいて、第2動的表示実行手段により、表示手段において第1識別情報と異なる第2識別情報の第2動的表示が実行される。そして、表示手段により、第1動的表示実行手段による第1動的表示と第2動的表示実行手段による第2動的表示とが並列的に(同時に)実行可能に構成される。
従来より、第1識別情報の第1動的表示と第2識別情報の第2動的表示とを並列(同時)進行で実行可能な遊技機では、各動的表示における実行時間等を考慮した出玉率の計算が必要であり、第1遊技結果および第2遊技結果における各出玉率等を設定値毎に複合して計算する場合に、遊技仕様の設計時の工数が甚大になってしまうおそれがある。
そこで、遊技機八9によれば、第1動的表示と第2動的表示とを並列(同時)進行可能な遊技機において、通常遊技状態では、第2判定情報より第1判定情報が取得され易く、また、有利遊技状態では、第1判定情報より第2判定情報が取得され易いように構成される。これにより、設定値毎、各判定情報毎、及び、遊技状態毎の出玉率の計算を、設定変更に伴う第1判定手段及び第2判定手段における第1遊技価値の導出確率の増加分と、第1判定手段と第2判定手段とにおける第2遊技結果の導出確率の変化分と、遊技状態毎に取得され易い判定情報とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機八9において、
前記第1判定手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において前記第2遊技結果が導出され得る状況において、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行中であって、該第2動的表示において前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出し得て、かつ、該第2動的表示の実行時間が、前記第1動的表示の実行時間より長い場合、該第2動的表示における前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果以外の遊技結果を導出する結果変更手段(例えば、特図2変更処理(S5520))、を備えていることを特徴とする遊技機八10。
遊技機八10によれば、遊技機八9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において第2遊技結果が導出され得る状況において、第2動的表示実行手段による第2動的表示の実行中であって、その第2動的表示において第1遊技結果又は第2遊技結果を導出し得て、かつ、その第2動的表示の実行時間が、第1動的表示の実行時間より長い場合、第1判定手段に設けられた結果変更手段により、その第2動的表示における第1遊技結果又は第2遊技結果以外の遊技結果が導出されるように構成される。これにより、第1動的表示による第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与中に、第2動的表示による第1遊技結果に基づく第1遊技の付与、又は、第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与が行われないようにすることができ、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値によって、遊技者に過度な遊技価値が払い出されてしまうことを防止することができる、という効果がある。また、出玉率を計算する上で、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値を考慮する必要がなくなるので、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機八9において、
前記第1判定手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において前記第2遊技結果が導出され得る状況において、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行中であって、該第2動的表示において前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出し得て、かつ、該第2動的表示の実行時間が、前記第1動的表示の実行時間より長い場合、該第2動的表示の進行を一時的に停止し、前記第1動的表示に基づく前記第2遊技価値の付与が終了した後、一時的に停止していた前記第2動的表示を進行させて前記第1遊技結果又は前記第2遊技結果を導出させる結果一時停止手段(例えば、変形例130)、を備えていることを特徴とする遊技機八11。
遊技機八11によれば、遊技機八9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1判定手段に設けられた結果一時停止手段により、第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において第2遊技結果が導出され得る状況において、第2動的表示実行手段による第2動的表示の実行中であって、その第2動的表示において第1遊技結果又は第2遊技結果を導出し得て、かつ、その第2動的表示の実行時間が、第1動的表示の実行時間より長い場合、第2動的表示の進行が一時的に停止され、第1動的表示に基づく第2遊技価値の付与が終了した後、一時的に停止していた第2動的表示が進行されて、第1遊技結果又は第2遊技結果が導出される。これにより、第1動的表示による第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与中に、第2動的表示による第1遊技結果に基づく第1遊技の付与、又は、第2遊技結果に基づく第2遊技価値の付与が行われないようにすることができ、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値によって、遊技者に過度な遊技価値が払い出されてしまうことを防止することができる、という効果がある。また、出玉率を計算する上で、重複した第1遊技価値又は第2遊技価値を考慮する必要がなくなるので、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機八8から八11のいずれかにおいて、
前記第1遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第1特別入球手段(例えば、大入賞口65a)と、
前記第2遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第2特別入球手段(例えば、小入賞口72a)と、
前記第2入球手段(例えば、第2始動口64b)へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能な可動手段(例えば、普通電役64c)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段および前記第2入球手段と異なる第3入球手段(例えば、スルーゲート67)と、
該第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3判定情報を取得する第3情報取得手段(例えば、普図保留球格納エリア273i)と、
該第3情報取得手段により取得された前記第3判定情報に基づいて、第3識別情報の第3動的表示を実行する第3動的実行手段(例えば、普通電役制御処理(S5104))と、
該第3動的実行手段の実行結果に起因して前記可動手段を駆動する駆動手段(例えば、普通電役制御処理(S5104)のS5805又はS5807)と、を備え、
前記可動手段は、
前記第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な状態において、該可動手段の上部を遊技球が転動可能な閉塞時転動手段(例えば、第28実施形態における普通電役64cの上面)、を備え、
前記遊技状態変更手段は、
前記第1遊技結果として所定の第1導出結果(例えば、「確率変動状態」を付与する「確率変動B」の大当たり種別)に基づいて前記第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態を、前記有利遊技状態のうち、所定の第1有利遊技状態(例えば、第28実施形態の「確率変動状態」)に移行する第1有利移行手段(例えば、大当たり終了処理(S5712)のS5754:YES)と、
前記第1遊技結果として前記第1導出結果と異なる第2導出結果(例えば、「超確率変動状態」を付与する「確率変動A」の大当たり種別)に基づいて前記第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態を、前記有利遊技状態のうち、前記第1有利遊技状態と異なる第2有利遊技状態(例えば、第28実施形態の「超確率変動状態」)に移行する第2有利移行手段(例えば、大当たり終了処理(S5712)のS5751:YES)と、を備え、
前記第3動的実行手段は、
前記第1有利遊技状態において、前記第3動的表示の実行時間を、前記閉塞時転動手段における1の端部(例えば、右端)から他方の端部(例えば、左端)へ遊技球が転動する転動時間(例えば、「3秒」)より短く行う短時間パターン(例えば、「0.5秒」)と、
前記第2有利遊技状態において、前記第3動的表示の実行時間を、前記転動時間より長く行う長時間パターン(例えば、「5秒」)と、を有し、
前記駆動手段は、
前記第1有利遊技状態において、前記第2入球手段へ遊技球が入球し易い入球容易パターン(例えば、普通図柄の高確率状態および開放延長)で前記可動手段を駆動し、
前記第2有利遊技状態において、前記入球容易パターンより前記第2入球手段へ遊技球が入球し難い入球パターン(例えば、普通図柄の低確率状態および非開放延長)で前記可動手段を駆動し、
前記第2特別入球手段は、
前記閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ転動した遊技球が入球し易い位置(例えば、普通電役64cの下流側)に設けられることを特徴とする遊技機八12。
遊技機八12によれば、遊技機八8から八11の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技結果が導出された場合に、第1特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動され、また、第2遊技結果が導出された場合に、第2特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動される。そして、可動手段が、第2入球手段へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能に構成される。ここで、第1入球手段および第2入球手段と異なる第3入球手段が、発射手段により発射された遊技球が入球可能に構成される。そして、その第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3情報取得手段により、第3判定情報が取得され、その第3情報取得手段により取得された第3判定情報に基づいて、第3動的実行手段により、第3識別情報の第3動的表示が実行され、さらに、駆動手段により、第3動的実行手段の実行結果に起因して可動手段が駆動される。ここで、第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な状態において、可動手段に設けられた閉塞時転動手段により、可動手段の上部を遊技球が転動可能に構成される。そして、第1遊技結果として所定の第1導出結果に基づいて第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態変更手段に設けられた第1有利移行手段により、遊技状態が、有利遊技状態のうち、所定の第1有利遊技状態に移行される。また、第1遊技結果として第1導出結果と異なる第2導出結果に基づいて第1遊技価値が付与された場合に、遊技状態変更手段に設けられた第2有利移行手段により、遊技状態が、有利遊技状態のうち、第1有利遊技状態と異なる第2有利遊技状態に移行される。ここで、第3動的実行手段により、第1有利遊技状態において、閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ遊技球が転動する転動時間より、第3動的表示の実行時間が短く行われる短時間パターンと、第2有利遊技状態において、上記転動時間より、第3動的表示の実行時間が長く行われる長時間パターンとが設けられる。また、駆動手段により、第1有利遊技状態において、第2入球手段へ遊技球が入球し易い入球容易パターンで可動手段が駆動される一方、第2有利遊技状態において、入球容易パターンより第2入球手段へ遊技球が入球し難い入球パターンで可動手段が駆動される。そして、第2特別入球手段が、閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ転動した遊技球が入球し易い位置に設けられる。即ち、第1有利遊技状態では、第3動的表示の実行時間が可動手段の上部を遊技球が転動しきる時間より短い場合があり、また、可動手段が入球容易パターンで駆動されることから、可動手段の上部を転動する遊技球が第2入球手段に入球され易く、第2特別入球手段へは入球し難い状態となる。一方、第2有利遊技状態では、第3動的表示の実行時間が可動手段の上部を遊技球が転動しきる時間時間より長い場合があり、また、可動手段が入球容易パターンで駆動されないため、可動手段の上部を転動する遊技球が第2入球手段に入球せず、第2特別入球手段へ入球し得る状態となる。これにより、第1遊技結果としての第1導出結果と第2導出結果とで、第2遊技結果が導出されたときに第2特別入球手段へ遊技球が入球するか否かを異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技機八8において、
前記第1遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第1特別入球手段(例えば、大入賞口65a)と、
前記第2遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第2特別入球手段(例えば、小入賞口72a)と、
前記第2入球手段(例えば、第2始動口64b)へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能な可動手段(例えば、普通電役64c)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段および前記第2入球手段と異なる第3入球手段(例えば、スルーゲート67)と、
該第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3判定情報を取得する第3情報取得手段(例えば、普図保留球格納エリア273i)と、
該第3情報取得手段により取得された前記第3判定情報に基づいて、第3識別情報の第3動的表示を実行する第3動的実行手段(例えば、普通電役制御処理(S5104))と、
該第3動的実行手段の実行結果に起因して前記可動手段を駆動する駆動手段(例えば、普通電役制御処理(S5104)のS5805又はS5807)と、を備え、
前記可動手段は、
少なくとも、前記第2入球手段へ遊技球が入球可能な状態において、該可動手段の上部を遊技球が転動可能な突出時転動手段(例えば、第29実施形態における普通電役64cの上面)、を備え、
前記駆動手段は、
前記所定遊技状態において、前記第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な入球困難パターン(例えば、普通電役64cの突出時間が「0.1秒」)で前記可動手段を駆動し、
前記有利遊技状態において、前記突出時転動手段によって前記第2入球手段へ遊技球が入球し得る入球可能パターン(例えば、普通電役64cの突出時間が「5秒」)で前記可動手段を駆動し、
前記当否記憶手段は、
前記第1判定手段において用いられる第1当否記憶手段(例えば、特図1大当たり乱数テーブル272a1)と、
前記第2判定手段において用いられる第2当否記憶手段(例えば、特図2大当たり乱数テーブル272a2)と、を備え、
前記第1当否記憶手段は、
前記第1値を記憶する一方、前記第2値を記憶せず、
前記第2当否記憶手段は、
前記第1値および前記第2値を記憶し、
前記第2特別入球手段は、
該第2特別入球手段内に流入した遊技球が入球可能な第4入球手段(例えば、特別領域スイッチ208h)、を備え、
該第4入球手段は、
遊技球が入球した場合に、前記第1遊技価値を付与可能であることを特徴とする遊技機八13。
遊技機八13によれば、遊技機八8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技結果が導出された場合に、第1特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動され、また、第2遊技結果が導出された場合に、第2特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動される。そして、可動手段が、第2入球手段へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能に構成される。ここで、第1入球手段および第2入球手段と異なる第3入球手段が、発射手段により発射された遊技球が入球可能に構成される。そして、その第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3情報取得手段により、第3判定情報が取得され、その第3情報取得手段により取得された第3判定情報に基づいて、第3動的実行手段により、第3識別情報の第3動的表示が実行され、さらに、駆動手段により、第3動的実行手段の実行結果に起因して可動手段が駆動される。ここで、少なくとも、第2入球手段へ遊技球が入球可能な状態において、可動手段に設けられた突出時転動手段により、可動手段の上部を遊技球が転動可能に構成される。また、駆動手段により、所定遊技状態において、第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な入球困難パターンで可動手段が駆動される一方、有利遊技状態において、突出時転動手段によって第2入球手段へ遊技球が入球し得る入球可能パターンで可動手段が駆動される。そして、当否記憶手段としての第1当否記憶手段が、第1判定手段において用いられ、また、同じく当否記憶手段としての第2当否記憶手段が、第2判定手段において用いられる。ここで、第1当否記憶手段には、第1値が記憶される一方、第2値が記憶されず、第2当否記憶手段には、第1値および第2値が記憶される。そして、第2特別入球手段に設けられた第4入球手段により、第2特別入球手段内に流入した遊技球が入球可能に構成され、第2入球手段に遊技球が入球した場合に、第1遊技価値が付与可能に構成される。即ち、第1判定手段における当否判定では、第1当否記憶手段に第2値が記憶されておらず第1値が記憶されていることから、第1遊技結果を導出させて第1遊技価値を得るか否かという遊技性になる。一方、第2判定手段における当否判定では、第2当否記憶手段に第1値とともに第2値が記憶されていることから、第1遊技結果を導出させて第1遊技価値を得るか、或いは、第2遊技結果を導出させて、さらに、第4入球手段に遊技球を入球させることで第1遊技価値を得るか、という遊技性になる。これにより、第1判定手段において付与され得る遊技価値と、第2判定手段において付与され得る遊技価値とのパターンを異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技機八13において、
前記第2当否記憶手段は、
前記第2値の導出確率を、前記第1値の導出確率より高くなるように構成されていることを特徴とする遊技機八14。
遊技機八14によれば、遊技機八13の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2当否記憶手段において、第2値の導出確率が、第1値の導出確率より高くなるように構成される。これにより、第2判定手段における判定において、第2値が抽出されることに基づく第2遊技結果が、第1遊技結果等より多く発生するように構成される。よって、第1判定手段において付与され得る遊技価値と、第2判定手段において付与され得る遊技価値とのパターンを明確に異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
<九群:設定によって変更される乱数値が異なる>
従来のパチンコ機等の遊技機では、遊技者が該パチンコ機において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合等(払出球数(セーフ球数)をアウト球数で割った数。所謂、機械割り。以下、「出玉率」と称する場合がある。)が異なる設定値を複数段階設け、ホール関係者等が所望する出玉率等に対応するいずれか1の設定値を、パチンコ機の電源投入後であって遊技者による遊技開始前(遊技ホールの開店前)に該ホール関係者等が設定(変更、更新)可能に構成されているものがある。そして、遊技者が該パチンコ機で遊技を行った場合に、設定されている設定値に基づいて当否抽選が行われることで、設定値に応じた出玉率で遊技者に遊技を行わせることが可能となる(例えば、特許文献1(特開2017−109085号公報))。
具体的には、例えば、得られる遊技価値が高い第1役(例えば、大当たり遊技)と、得られる遊技価値が第1役より低い第2役(例えば、小当たり遊技)とを抽選可能な遊技機では、所定範囲で値が更新される乱数カウンタの値を始動入賞に基づいて取得し、設定値毎に設けられた判定テーブルを参照して取得した乱数カウンタの値を判定することで、第1役又は第2役の当否抽選を行うように構成されているものがある。この判定テーブルでは、第1役に対応する第1乱数値の個数と、第2役に対応する第2乱数値の個数と、遊技価値が付与されない第3役(例えば、ハズレ)に対応する乱数値の個数とが設定値毎に異なるように配分(規定)されている。そして、設定値が上昇するほど遊技者にとって有利な出玉率となるように構成されているものがある。
ここで、遊技ホールに設置される各遊技機には、それぞれ、該遊技機から出力される遊技価値が付与される第1役や第2役の当選回数を集計し、その集計結果を遊技者に報知可能に表示するデータランプが備えられている。遊技を行う遊技者は、遊技を行う前に、このデータランプを確認する場合があり、データランプの表示内容により、これから遊技を行う遊技機のその日又は過去の遊技履歴を参照して遊技機の設定内容を推測し、遊技を行う遊技機を選定する。この場合に、設定内容が判別(看破)され易い遊技結果であった場合、遊技者は、設定内容が良い(例えば、設定値「6」)遊技機での遊技を選定し、設定内容が悪い(例えば、設定値「1」)遊技機の遊技を敬遠してしまうことで、該設定内容が悪い遊技機の稼働が低下してしまい、遊技ホールの利益が減少してしまうおそれがある。
九群の発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技機の設定状況を把握され難い遊技機を提供することを目的としている。
所定の始動条件の成立(例えば、第1始動口64aへの入賞)に基づいて判定情報(例えば、大当たり乱数カウンタC1の値)を取得する判定情報取得手段(例えば、主制御装置110)と、
該判定情報取得手段により取得された前記判定情報を判定する判定手段(例えば、特図1変動開始処理(S5505))と、
該判定手段によって第1遊技結果(例えば、大当たり)が導出されることに基づいて、遊技者に所定の第1遊技価値(例えば、大当たり遊技)を付与し得る第1遊技価値付与手段(例えば、大入賞口開閉制御処理(S5710))と、
前記判定手段によって第2遊技結果(例えば、小当たり)が導出されることに基づいて、遊技者に前記第1遊技価値と異なる第2遊技価値(例えば、小当たり遊技)を付与し得る第2遊技価値付与手段(例えば、小入賞口開閉制御処理(S5714))と、
前記判定手段による前記第1遊技結果が導出される確率を変更可能な設定手段(例えば、設定変更処理(S4005)のS4121)と、を備えた遊技機において、
前記判定手段による判定に用いられ、少なくとも、前記第1遊技結果に対応する第1値(例えば、大当たり乱数値)と、前記第2遊技結果に対応する第2値(例えば、小当たり乱数値)と、を記憶する当否記憶手段(例えば、特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記判定手段は、
前記判定情報取得手段によって、前記第1値または前記第2値以外の第3値(例えば、ハズレ乱数値)である前記判定情報が抽出された場合に、遊技者に遊技価値を付与しないように構成され、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定された設定値によっては、前記第1値の導出確率が異なる場合があるように記憶され、
前記判定情報取得手段は、
前記設定手段によって前記設定値が変更された場合に、前記第1値の導出確率の変更に伴って、前記第2値の導出確率又は前記第3値の導出確率のいずれか一方が変更されるように構成されている(例えば、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分をハズレ乱数値から補填する設定もあれば、小当たり乱数値から補填する設定もある)ことを特徴とする遊技機九0。
遊技機九0によれば、判定情報取得手段により、所定の始動条件の成立に基づいて判定情報が取得され、その判定情報取得手段により取得された判定情報が、判定手段によって判定される。そして、判定手段によって第1遊技結果が導出されることに基づいて、第1遊技価値付与手段により、遊技者に所定の第1遊技価値が付与される場合があり、判定手段によって第2遊技結果が導出されることに基づいて、第2遊技価値付与手段により、遊技者に所定の第2遊技価値が付与される場合がある。また、判定手段による第1遊技結果が導出される確率が、設定手段によって変更可能に構成される。ここで、判定手段の判定に用いられる当否記憶手段において、少なくとも、第1遊技結果に対応する第1値と、第2遊技結果に対応する第2値とが記憶される。また、判定情報取得手段によって第1値または第2値以外の第3値である判定情報が抽出された場合に、判定手段により、遊技者に遊技価値が付与されないように構成される。そして、当否記憶手段には設定手段によって設定された設定値によっては、第1値の導出確率が異なる場合があるように記憶され、設定手段によって設定値が変更された場合に、第1値の導出確率の変更に伴って、判定情報取得手段により、第2値の導出確率又は第3値の導出確率のいずれか一方が変更される。
即ち、設定変更に伴って第1値の導出確率が変更された場合、設定値によっては、第2値の導出確率を変更する場合もあれば、第3値の導出確率を変更する場合もあるように構成する。このように構成することで、遊技者による設定判別要素を複雑化することができる。よって、設定の判別要素を限定し、例えば、出玉率が低い低設定(即ち、設定値「1」等)であっても遊技者に設定看破され難くして遊技を継続させ、遊技機の稼働を向上することができる、という効果がある。
<十群:大当たり、中当たり、小当たりを有し、大当たりの導出確率の変更に伴い、中当たり又は小当たりの導出確率を変更>
従来のパチンコ機等の遊技機では、遊技者が該パチンコ機において継続的に遊技を行った場合に得られる球数の割合等(払出球数(セーフ球数)をアウト球数で割った数。所謂、機械割り。以下、「出玉率」と称する場合がある。)が異なる設定値を複数段階設け、ホール関係者等が所望する出玉率等に対応するいずれか1の設定値を、パチンコ機の電源投入後であって遊技者による遊技開始前(遊技ホールの開店前)に該ホール関係者等が設定(変更、更新)可能に構成されているものがある。そして、遊技者が該パチンコ機で遊技を行った場合に、設定されている設定値に基づいて当否抽選が行われることで、設定値に応じた出玉率で遊技者に遊技を行わせることが可能となる(例えば、特許文献1(特開2017−109085号公報))。
しかしながら、上記遊技機において、遊技仕様の設計時の工数増加の抑制を図る必要があるが、この点について未だ改良の余地がある。
十群の発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技仕様の設計時の工数増加を抑制できる遊技機を提供することを目的としている。
所定の始動条件の成立(例えば、第1始動口64aへの入賞)に基づいて判定情報(例えば、大当たり乱数カウンタC1の値)を取得する判定情報取得手段(例えば、主制御装置110)と、
該判定情報取得手段により取得された前記判定情報を判定する判定手段(例えば、特図1変動開始処理(S5505))と、
該判定手段によって第1特別遊技結果(例えば、大当たり)が導出されることに基づいて、遊技者に所定の第1特別価値(例えば、大当たり遊技)を付与し得る第1特別価値付与手段(例えば、大当たりに基づく大入賞口開閉制御処理(S5710))と、
前記判定手段によって前記第1特別遊技結果と異なる第2特別遊技結果(例えば、中当たり)が導出されることに基づいて、遊技者に前記第1特別価値より低い第2特別価値(例えば、中当たり遊技)を付与し得る第2特別価値付与手段(例えば、中当たりに基づく大入賞口開閉制御処理(S5710))と、
前記判定手段によって前記第1特別遊技結果又は前記第2特別遊技結果と異なる第3特別遊技結果(例えば、小当たり)が導出されることに基づいて、遊技者に前記第2特別価値より低い第3特別価値(例えば、小当たり遊技)を付与し得る第3特別価値付与手段(例えば、小入賞口開閉制御処理(S5714))と、
前記判定手段による前記第1特別遊技結果が導出される確率を変更可能な設定手段(例えば、設定変更処理(S4005)のS4121)と、を備えた遊技機において、
前記判定手段による判定に用いられ、少なくとも、前記第1特別遊技結果に対応する第1値(例えば、大当たり乱数値)と、前記第2特別遊技結果に対応する第2値(例えば、中当たり乱数値)と、前記第3特別遊技結果に対応する第3値(例えば、小当たり乱数値)とを記憶する当否記憶手段(例えば、大当たり乱数テーブル及び/又は大当たり種別テーブル)、を備え、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定された設定値によっては、前記第1値の導出確率が異なる場合があるように記憶され、
前記判定情報取得手段は、
前記設定手段によって前記設定値が変更された場合に、前記第1値の導出確率の変更に伴って、前記第2値の導出確率が変更される場合と、前記第3値の導出確率が変更される場合とを有するように構成されている(例えば、設定変更に伴う大当たり乱数値の増加分を、中当たり乱数値から補填する場合と、小当たり乱数値から補填する場合とがある)ことを特徴とする遊技機十0。
遊技機十0によれば、判定情報取得手段により、所定の始動条件の成立に基づいて判定情報が取得され、その判定情報取得手段により取得された判定情報が、判定手段によって判定される。そして、判定手段によって第1特別遊技結果が導出されることに基づいて、第1特別価値付与手段により、遊技者に所定の第1特別価値が付与され、判定手段によって第1特別遊技結果と異なる第2特別遊技結果が導出されることに基づいて、第2特別価値付与手段により、遊技者に第1特別価値より低い第2特別価値が付与される。また、判定手段によって第1特別遊技結果又は第2特別遊技結果と異なる第3特別遊技結果が導出されることに基づいて、第3特別価値付与手段により、遊技者に第2特別価値より低い第3特別価値が付与される。さらに、判定手段による第1特別遊技結果が導出される確率が、設定手段によって変更可能に構成される。ここで、判定手段の判定に用いられる当否記憶手段において、第1特別遊技結果に対応する第1値と、第2特別遊技結果に対応する第2値と、第3特別遊技結果に対応する第3値とが記憶される。そして、当否記憶手段には設定手段によって設定された設定値によっては、第1値の導出確率が異なる場合があるように記憶され、設定変更手段によって設定値が変更された場合に、第1値の導出確率の変更に伴って、第2値の導出確率が変更される場合と、第3値の導出確率が変更される場合とを有するように構成される。これにより、設定変更に基づいて第1値の導出確率の変更分を、第2値の導出確率または第3値の導出確率を変更することで補填することが可能となる。よって、1の所定乱数値の導出確率の変更分を、複数の乱数値の導出確率を変更することで実現することができ、遊技仕様の設計自由度を高め、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機十0において、
前記判定情報取得手段は、
前記設定手段によって、遊技者にとって最も不利な前記設定値から1段階遊技者にとって有利な前記設定値となる場合に、前記第3値の導出確率を変更することで前記第1値の導出確率を変更することを特徴とする遊技機十1。
遊技機十1によれば、遊技機十0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、判定情報取得手段では、設定手段によって、遊技者にとって最も不利な設定値から1段階遊技者にとって有利な設定値となる場合に、第3値の導出確率を変更することで第1値の導出確率が変更される。即ち、遊技者にとって最も不利な設定値から1段階遊技者にとって有利な設定値となる場合に、第1値の導出確率の変更に伴って第3値の導出確率が変更される。これにより、遊技者にとって最も不利な設定値から1段階遊技者にとって有利な設定値とすることによる第1値の導出確率に変更に伴って、遊技者にとって最も遊技価値が低い第3値の導出確率を変更するように構成する。このように構成することで、遊技者にとって最も不利な設定値と、該設定値から1段階遊技者にとって有利な設定値とにおいて、第1特別遊技結果と第3特別遊技結果との導出確率に抑揚(メリハリ)を設け、遊技のバリエーションを豊富にして、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機十0又は十1において、
前記判定情報取得手段は、
前記設定手段によって、遊技者にとって不利な前記設定値から有利な前記設定値となる場合に、前記第3値が枯渇している(少ない)とき、前記第2値の導出確率を変更することで前記第1値の導出確率が変更されることを特徴とする遊技機十2。
遊技機十2によれば、遊技機十0又は十1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、判定情報取得手段では、設定手段によって、遊技者にとって不利な設定値から有利な設定値となる場合に、第3値が枯渇している(少ない)とき、第2値の導出確率を変更することで第1値の導出確率が変更される。即ち、遊技者にとって不利な設定値から有利な設定値となる場合に、先に変更され得る第3値が枯渇(少ない)ときは、第1値の導出確率の変更に伴って第2値の導出確率が変更される。これにより、設定変更に基づいて第1値の導出確率の変更分を、第2値または/および第3値のそれぞれから補填することが可能となる。よって、上記所定乱数値の導出確率の変更分、複数の乱数値の導出確率を変更することで実現することができ、遊技仕様の設計時における制約がなくなり、遊技仕様の設計自由度を高め、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機十0から十2のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記設定手段によって設定される前記設定値ごとに前記第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段(例えば、設定値「1」〜「6」における特図1大当たり乱数テーブル272a1)、を備え、
前記段階的当否記憶手段は、
遊技者にとって最も不利な第1段階当否記憶手段(例えば、設定値「1」における特図1大当たり乱数テーブル272a1)と、
該第1段階当否記憶手段より遊技者にとって有利な第2段階当否記憶手段(例えば、設定値「3」における特図1大当たり乱数テーブル272a1)と、
該第2段階当否記憶手段より遊技者にとって有利な第3段階当否記憶手段(例えば、設定値「6」における特図1大当たり乱数テーブル272a1)と、を備え、
前記第2段階当否記憶手段は、
前記第1段階当否記憶手段より前記第1値の導出確率が高い一方、前記第1段階当否記憶手段と前記第2値の導出確率が同等に構成され、
前記第3段階当否記憶手段は、
前記第2段階当否記憶手段より前記第1値の導出確率が高い一方、前記第2値の導出確率が低く構成されていることを特徴とする遊技機十3。
遊技機十3によれば、遊技機十0から十2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段に、設定手段によって設定される設定値ごとに第1値の導出確率がそれぞれ異なる少なくとも3段階の段階的当否記憶手段が設けられる。そして、その段階的当否記憶手段として、遊技者にとって最も不利な第1段階当否記憶手段と、その第1段階当否記憶手段より遊技者にとって有利な第2段階当否記憶手段と、その第2段階当否記憶手段より遊技者にとって有利な第3段階当否記憶手段とが設けられる。ここで、第2段階当否記憶手段が、第1段階当否記憶手段より第1値の導出確率が高い一方、第1段階当否記憶手段と第2値の導出確率が同等に構成される。また、第3段階当否記憶手段が、第2段階当否記憶手段より第1値の導出確率が高い一方、第2値の導出確率が低く構成される。
即ち、第2段階当否記憶手段では、第1段階当否記憶手段と比べて、第1値の導出確率が高く、第2値の導出確率が同等の設定となっている。また、第2段階当否記憶手段では、第2段階当否記憶手段と比べて、第1値の導出確率が高く、第2値の導出確率が低く構成される。これにより、設定変更に基づいて第1値の導出確率の変更分を、第2値または/および第3値のそれぞれから補填することで、第1値の導出確率の変更分を固定的な1の所定乱数値から補填する必要がなくなる。よって、上記所定乱数値の導出確率の変更分、複数の乱数値の導出確率を変更することで実現することができ、遊技仕様の設計時における制約が少なくなり、遊技仕様の設計自由度を高め、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機十0から十3のいずれかにおいて、
前記第2値および前記第3値は、
前記第1値の導出確率が最も低い第1設定値(例えば、設定値「1」)において、該第1設定値から前記第1値の導出確率が最も高い第2設定値(例えば、設定値「6」)における前記第1値の増加分、設けられていることを特徴とする遊技機十4。
遊技機十4によれば、遊技機十0から十3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1値の導出確率が最も低い第1設定値において、その第1設定値から第1値の導出確率が最も高い第2設定値における第1値の増加分、第2値および第3値が設けられている。これにより、設定変更に基づいて第1値の導出確率の変更分を、第2値および第3値のそれぞれから補填することで、第1値の変更分を固定的な1の所定乱数値から補填する必要がなくなる。よって、上記所定乱数値の導出確率を、第1値の変更分、1の所定乱数値から確保する必要性がなくなるので、遊技仕様の設計時における制約がなくなり、遊技仕様の設計自由度を高め、遊技の興趣向上を図ることができる、という効果がある。
遊技機十3又は十4において、
前記段階的当否記憶手段は、
前記設定手段によって前記設定値が段階的に変更される場合に、前記第1値の導出確率が均等に増加するように構成されているとともに、
前記第1値の導出確率の増加に伴って、前記第2値または前記第3値が均等に減少するように構成されている
ことを特徴とする遊技機十5。
遊技機十5によれば、遊技機十3又は十4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、設定手段によって設定値が段階的に変更される場合に、段階的当否記憶手段には、第1値の導出確率が均等に増加するように構成される。また、第1値の導出確率の増加に伴って、第2値または第3値が均等に減少するように構成される。これにより、設定値毎の出玉率の計算を、段階的かつ均等に増加する第1特別遊技価値の現出確率の増加分と、段階的かつ均等に減少する第2特別遊技価値の現出確率の減少分もしくは第3特別遊技価値の現出確率の減少分とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
なお、「均等に増加」とは、例えば、設定値ごとに増加する導出確率が、1段階下の導出確率から同一値(例えば、1%)ずつ増加する場合や、1段階下の導出確率に対して同一割合(例えば、5%)ずつ増加する場合等が例示される。
遊技機十3又は十4において、
前記段階的当否記憶手段は、
前記設定手段によって前記設定値が段階的に変更される場合に、前記第1値の導出確率が所定割合で増加するように構成されているとともに、
前記第1値の導出確率の増加に伴って、前記第2値または前記第3値が所定割合で減少するように構成されている
ことを特徴とする遊技機十6。
遊技機十6によれば、遊技機十3又は十4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、設定手段によって設定値が段階的に変更される場合に、段階的当否記憶手段には、第1値の導出確率が所定割合で増加するように構成される。また、第1値の導出確率の増加に伴って、第2値または第3値が所定割合に減少するように構成される。これにより、設定値毎の出玉率の計算を、段階的かつ所定割合に増加する第1特別遊技価値の現出確率の増加分と、段階的かつ所定割合に減少する第2特別遊技価値の現出確率の減少分もしくは第3特別遊技価値の現出確率の減少分とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
なお、「所定割合で増加」とは、例えば、設定値ごとに増加する導出確率が、比例的(例えば、5%、10%、15%、・・・)に増加する場合や、指数関数的(例えば、設定値「1」を基準に、2倍、4倍、8倍、・・・等)に増加する場合等が例示される。
遊技機十0から十6のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記第1値を連続した値として記憶し、
前記設定手段によって前記設定値を変更する場合に、連続した前記第1値の範囲が変更されるように構成されていることを特徴とする遊技機十7。
遊技機十7によれば、遊技機十0から十6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段により、第1値が連続した値として記憶される。そして、設定手段によって設定値が変更される場合に、連続した第1値の範囲が変更されるように構成される。
これにより、判定手段によって第1特別遊技価値の判定を、第1値の先頭から最後方までの範囲判定で行うことが可能となる。よって、設定手段によって設定値が変更された場合にであっても、当否判定において、変更された1つ1つの第1値を判定する必要がなく、判定すべき値が第1値の先頭から最後方までに含まれるか否かの判定によって行うことができる。従って、当否判定における処理負担を軽減することができる、という効果がある。
遊技機十0から十6のいずれかにおいて、
前記当否記憶手段は、
前記第1値を非連続の値として記憶し、
前記設定手段によって前記設定値を変更する場合に、非連続の前記第1値の個数を変更することを特徴とする遊技機十8。
遊技機十8によれば、遊技機十0から十6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否記憶手段により、第1値が非連続の値として記憶される。そして、設定手段によって設定値が変更される場合に、非連続の第1値の個数が変更される。これにより、判定手段によって第1特別遊技価値の判定を、個々の第1値の一致判定で行う必要があるが、当否記憶手段における第1値の位置(配置)の把握を困難にすることができる。よって、第1値の位置(配置)を遊技者によって把握され難くすることで、不正に第1特別遊技価値が導出されることを抑制し、遊技機のセキュリティ性能を高めることができる、という効果がある。
遊技機十0から十8のいずれかにおいて、
遊技球を発射する発射手段(例えば、球発射ユニット112a)と、
該発射手段により発射された遊技球が入球可能な第1入球手段(例えば、第1始動口64a)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段と異なる第2入球手段(例えば、第2始動口64b)と、を備え、
前記判定情報取得手段は、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第1判定情報を取得する第1情報取得手段(例えば、第1保留球格納エリア273d)と、
前記第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第2判定情報を取得する第2情報取得手段(例えば、第2保留球格納エリア273e)と、を備え、
前記判定手段は、
前記第1情報取得手段により取得された前記第1判定情報を判定する第1判定手段(例えば、特図1変動開始処理(S5505))と、
前記第2情報取得手段により取得された前記第2判定情報を判定する第2判定手段(例えば、特図2変動開始処理(S5508))と、を備え、
前記第1特別価値付与手段は、
前記第1特別遊技価値の付与前の所定遊技状態(例えば、「通常遊技状態」)から、前記第1特別遊技価値の付与後に前記所定遊技状態と異なる有利遊技状態(例えば、「超確率変動状態」又は「確率変動状態」)に遊技状態を変更する遊技状態変更手段(例えば、大当たり終了処理(S5712))、を備え、
前記所定遊技状態は、
前記第2入球手段より前記第1入球手段に遊技球が入球し易いことで、前記第2判定情報より前記第1判定情報を取得し易く、
前記有利遊技状態は、
前記第1入球手段により前記第2入球手段に遊技球が入球し易いことで、前記第1判定情報より前記第2判定情報を取得し易いように構成されていることを特徴とする遊技機十9。
遊技機十9によれば、遊技機十0から十8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、発射手段により遊技球が発射され、その発射手段により発射された遊技球が第1入球手段に入球可能に構成され、同じく発射手段により発射された遊技球が、第1入球手段と異なる第2入球手段に入球可能に構成される。そして、第1入球手段に遊技球が入球手段に入球したことに基づいて、判定情報取得手段に設けられた第1情報取得手段により、第1判定情報が取得され、第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、判定情報取得手段に設けられた第2情報取得手段により、第2判定情報が取得される。また、第1情報取得手段により取得された第1判定情報が、判定手段に設けられた第1判定手段によって判定され、第2情報取得手段により取得された第2判定情報が、判定手段に設けられた第2判定手段によって判定される。第1特別価値付与手段に設けられた遊技状態変更手段により、第1特別遊技価値の付与前の所定遊技状態から、第1特別遊技価値の付与後に所定遊技状態と異なる有利遊技状態に遊技状態が変更される。そして、所定遊技状態では、第2入球手段より第1入球手段に遊技球が入球し易いことで、第2判定情報より第1判定情報が取得され易く、また、有利遊技状態では、第1入球手段より第2入球手段に遊技球が入球し易いことで、第1判定情報より第2判定情報が取得され易いように構成される。これにより、設定値毎、各判定情報毎、及び、遊技状態毎の出玉率の計算を、設定変更に伴う第1判定手段及び第2判定手段における第1特別遊技価値の導出確率の増加分と、第1判定手段と第2判定手段とにおける第2特別遊技結果の導出確率の変化分と、第1判定手段と第2判定手段とにおける第3特別遊技結果の導出確率の変化分と、遊技状態毎に取得され易い判定情報とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機十9において、
前記第1判定手段の判定結果に基づいて、表示手段(例えば、特別図柄表示装置39)において第1識別情報の第1動的表示を実行する第1動的表示実行手段(例えば、第1特別図柄の動的表示の実行)と、
前記第2判定手段の判定結果に基づいて、前記表示手段において前記第1識別情報と異なる第2識別情報の第2動的表示を実行する第2動的表示実行手段(例えば、第2特別図柄の動的表示の実行)と、を備え、
前記表示手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示と前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示とを並列的に(同時に)実行可能に構成されることを特徴とする遊技機十10。
遊技機十10によれば、遊技機十9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1判定手段の判定結果に基づいて、第1動的表示実行手段により、表示手段において第1識別情報の第1動的表示が実行される。また、第2判定手段の判定結果に基づいて、第2動的表示実行手段により、表示手段において第1識別情報と異なる第2識別情報の第2動的表示が実行される。そして、表示手段により、第1動的表示実行手段による第1動的表示と第2動的表示実行手段による第2動的表示とが並列的に(同時に)実行可能に構成される。
従来より、第1識別情報の第1動的表示と第2識別情報の第2動的表示とを並列(同時)進行で実行可能な遊技機では、各動的表示における実行時間等を考慮した出玉率の計算が必要であり、第1特別遊技結果、第2特別遊技結果および第3特別遊技結果における各出玉率等を設定値毎に複合して計算する場合に、遊技仕様の設計時の工数が甚大になってしまうおそれがある。
そこで、遊技機十10によれば、第1動的表示と第2動的表示とを並列(同時)進行可能な遊技機において、所定遊技状態では、第2判定情報より第1判定情報が取得され易く、また、有利遊技状態では、第1判定情報より第2判定情報が取得され易いように構成される。これにより、設定値毎、各判定情報毎、及び、遊技状態毎の出玉率の計算を、設定変更に伴う第1判定手段及び第2判定手段における第1特別遊技価値の導出確率の増加分と、第1判定手段と第2判定手段とにおける第2特別遊技結果の導出確率の変化分と、第1判定手段と第2判定手段とにおける第3特別遊技結果の導出確率の変化分と、遊技状態毎に取得され易い判定情報とを考慮することで計算することが可能となり、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機十10において、
前記第1判定手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において前記第3特別遊技結果が導出され得る状況において、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行中であって、該第2動的表示において前記第1特別遊技結果、前記第2特別遊技結果又は前記第3特別遊技結果を導出し得て、かつ、該第2動的表示の実行時間が、前記第1動的表示の実行時間より長い場合、該第2動的表示における前記第1特別遊技結果、前記第2特別遊技結果又は前記第3特別遊技結果以外の遊技結果を導出する結果変更手段(例えば、特図2変更処理(S5520))、を備えていることを特徴とする遊技機十11。
遊技機十11によれば、遊技機十10の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において第3特別遊技結果が導出され得る状況において、第2動的表示実行手段による第2動的表示の実行中であって、その第2動的表示において第1特別遊技結果、第2特別遊技結果又は第3特別遊技結果を導出し得て、かつ、その第2動的表示の実行時間が、第1動的表示の実行時間より長い場合、第1判定手段に設けられた結果変更手段により、その第2動的表示における第1特別遊技結果、第2特別遊技結果又は第3特別遊技結果以外の遊技結果を導出するように構成される。これにより、第1動的表示による第2特別遊技結果に基づく第3特別価値の付与中に、第2動的表示による第1特別遊技結果に基づく第1特別価値の付与、第2特別遊技結果に基づく第2特別価値の付与、又は、第3特別遊技結果に基づく第3特別価値の付与が行われないようにすることができ、重複した第1特別価値、第2特別価値又は第3特別価値によって、遊技者に過度な遊技価値が払い出されてしまうことを防止することができる、という効果がある。また、出玉率を計算する上で、重複した第1特別価値、第2特別価値又は第3特別価値を考慮する必要がなくなるので、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機十10において、
前記第1判定手段は、
前記第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において前記第3特別遊技結果が導出され得る状況において、前記第2動的表示実行手段による前記第2動的表示の実行中であって、該第2動的表示において前記第1特別遊技結果、前記第2特別遊技結果又は第3特別遊技結果を導出し得て、かつ、該第2動的表示の実行時間が、前記第1動的表示の実行時間より長い場合、該第2動的表示の進行を一時的に停止し、前記第1動的表示に基づく前記第3特別遊技価値の付与が終了した後、一時的に停止していた前記第2動的表示を進行させて前記第1特別遊技結果、前記第2特別遊技結果又は第3特別遊技結果を導出させる結果一時停止手段(例えば、変形例130)、を備えていることを特徴とする遊技機十12。
遊技機十12によれば、遊技機十10の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1判定手段に設けられた結果一時停止手段により、第1動的表示実行手段による前記第1動的表示において第3特別遊技結果が導出され得る状況において、第2動的表示実行手段による第2動的表示の実行中であって、その第2動的表示において第1特別遊技結果、第2特別遊技結果又は第3特別遊技結果を導出し得て、かつ、その第2動的表示の実行時間が、第1動的表示の実行時間より長い場合、第2動的表示の進行が一時的に停止され、第1動的表示に基づく第3特別遊技価値の付与が終了した後、一時的に停止していた第2動的表示が進行されて、第1特別遊技結果、第2特別遊技結果又は第3特別遊技結果が導出される。これにより、第1動的表示による第2特別遊技結果に基づく第2特別価値の付与中に、第2動的表示による第1特別遊技結果に基づく第1特別価値の付与、第2特別遊技結果に基づく第2特別価値の付与、又は、第3特別遊技結果に基づく第3特別価値の付与が行われないようにすることができ、重複した第1特別価値、第2特別価値又は第3特別価値によって、遊技者に過度な遊技価値が払い出されてしまうことを防止することができる、という効果がある。また、出玉率を計算する上で、重複した第1特別価値、第2特別価値又は第3特別価値を考慮する必要がなくなるので、出玉率の計算を容易化して、遊技仕様の設計時における工数の増加を抑制することができる、という効果がある。
遊技機十9から十12のいずれかにおいて、
少なくとも前記第1特別遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第1特別入球手段(例えば、大入賞口65a)と、
前記第3特別遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第2特別入球手段(例えば、小入賞口72a)と、
前記第2入球手段(例えば、第2始動口64b)へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能な可動手段(例えば、普通電役64c)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段および前記第2入球手段と異なる第3入球手段(例えば、スルーゲート67)と、
該第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3判定情報を取得する第3情報取得手段(例えば、普図保留球格納エリア273i)と、
該第3情報取得手段により取得された前記第3判定情報に基づいて、第3識別情報の第3動的表示を実行する第3動的実行手段(例えば、普通電役制御処理(S5104))と、
該第3動的実行手段の実行結果に起因して前記可動手段を駆動する駆動手段(例えば、普通電役制御処理(S5104)のS5805又はS5807)と、を備え、
前記可動手段は、
前記第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な状態において、該可動手段の上部を遊技球が転動可能な閉塞時転動手段(例えば、第28実施形態における普通電役64cの上面)、を備え、
前記遊技状態変更手段は、
前記第1特別遊技結果として所定の第1導出結果(例えば、「確率変動状態」を付与する「確率変動B」の大当たり種別)に基づいて前記第1特別価値が付与された場合に、遊技状態を、前記有利遊技状態のうち、所定の第1有利遊技状態(例えば、第28実施形態の「確率変動状態」)に移行する第1有利移行手段(例えば、大当たり終了処理(S5712)のS5754:YES)と、
前記第1特別遊技結果として前記第1導出結果と異なる第2導出結果(例えば、「超確率変動状態」を付与する「確率変動A」の大当たり種別)に基づいて前記第1特別価値が付与された場合に、遊技状態を、前記有利遊技状態のうち、前記第1有利遊技状態と異なる第2有利遊技状態(例えば、第28実施形態の「超確率変動状態」)に移行する第2有利移行手段(例えば、大当たり終了処理(S5712)のS5751:YES)と、を備え、
前記第3動的実行手段は、
前記第1有利遊技状態において、前記第3動的表示の実行時間を、前記閉塞時転動手段における1の端部(例えば、右端)から他方の端部(例えば、左端)へ遊技球が転動する転動時間(例えば、「3秒」)より短く行う短時間パターン(例えば、「0.5秒」)と、
前記第2有利遊技状態において、前記第3動的表示の実行時間を、前記転動時間より長く行う長時間パターン(例えば、「5秒」)と、を有し、
前記駆動手段は、
前記第1有利遊技状態において、前記第2入球手段へ遊技球が入球し易い入球容易パターン(例えば、普通図柄の高確率状態および開放延長)で前記可動手段を駆動し、
前記第2有利遊技状態において、前記入球容易パターンより前記第2入球手段へ遊技球が入球し難い入球パターン(例えば、普通図柄の低確率状態および非開放延長)で前記可動手段を駆動し、
前記第2特別入球手段は、
前記閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ転動した遊技球が入球し易い位置(例えば、普通電役64cの下流側)に設けられることを特徴とする遊技機十13。
遊技機十13によれば、遊技機十9から十12の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、第1特別遊技結果が導出された場合に、第1特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動され、また、第3特別遊技結果が導出された場合に、第2特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動される。そして、可動手段が、第2入球手段へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能に構成される。ここで、第1入球手段および第2入球手段と異なる第3入球手段が、発射手段により発射された遊技球が入球可能に構成される。そして、その第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3情報取得手段により、第3判定情報が取得され、その第3情報取得手段により取得された第3判定情報に基づいて、第3動的実行手段により、第3識別情報の第3動的表示が実行され、さらに、駆動手段により、第3動的実行手段の実行結果に起因して可動手段が駆動される。ここで、第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な状態において、可動手段に設けられた閉塞時転動手段により、可動手段の上部を遊技球が転動可能に構成される。そして、第1特別遊技結果として所定の第1導出結果に基づいて第1特別価値が付与された場合に、遊技状態変更手段に設けられた第1有利移行手段により、遊技状態が、有利遊技状態のうち、所定の第1有利遊技状態に移行される。また、第1特別遊技結果として第1導出結果と異なる第2導出結果に基づいて第1特別価値が付与された場合に、遊技状態変更手段に設けられた第2有利移行手段により、遊技状態が、有利遊技状態のうち、第1有利遊技状態と異なる第2有利遊技状態に移行される。ここで、第3動的実行手段により、第1有利遊技状態において、閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ遊技球が転動する転動時間より、第3動的表示の実行時間が短く行われる短時間パターンと、第2有利遊技状態において、上記転動時間より、第3動的表示の実行時間が長く行われる長時間パターンとが設けられる。また、駆動手段により、第1有利遊技状態において、第2入球手段へ遊技球が入球し易い入球容易パターンで可動手段が駆動される一方、第2有利遊技状態において、入球容易パターンより第2入球手段へ遊技球が入球し難い入球パターンで可動手段が駆動される。そして、第2特別入球手段が、閉塞時転動手段における1の端部から他方の端部へ転動した遊技球が入球し易い位置に設けられる。即ち、第1有利遊技状態では、第3動的表示の実行時間が可動手段の上部を遊技球が転動しきる時間より短い場合があり、また、可動手段が入球容易パターンで駆動されることから、可動手段の上部を転動する遊技球が第2入球手段に入球され易く、第2特別入球手段へは入球し難い状態となる。一方、第2有利遊技状態では、第3動的表示の実行時間が可動手段の上部を遊技球が転動しきる時間時間より長い場合があり、また、可動手段が入球容易パターンで駆動されないため、可動手段の上部を転動する遊技球が第2入球手段に入球せず、第2特別入球手段へ入球し得る状態となる。これにより、第1特別遊技結果としての第1導出結果と第2導出結果とで、第3特別遊技結果が導出されたときに第2特別入球手段へ遊技球が入球するか否かを異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技機十9において、
少なくとも、前記第1特別遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第1特別入球手段(例えば、大入賞口65a)と、
前記第3特別遊技結果が導出された場合に、遊技球が入球可能に駆動される第2特別入球手段(例えば、小入賞口72a)と、
前記第2入球手段(例えば、第2始動口64b)へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能な可動手段(例えば、普通電役64c)と、
前記発射手段により発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段および前記第2入球手段と異なる第3入球手段(例えば、スルーゲート67)と、
該第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3判定情報を取得する第3情報取得手段(例えば、普図保留球格納エリア273i)と、
該第3情報取得手段により取得された前記第3判定情報に基づいて、第3識別情報の第3動的表示を実行する第3動的実行手段(例えば、普通電役制御処理(S5104))と、
該第3動的実行手段の実行結果に起因して前記可動手段を駆動する駆動手段(例えば、普通電役制御処理(S5104)のS5805又はS5807)と、を備え、
前記可動手段は、
前記第2入球手段へ遊技球が入球可能な状態において、該可動手段の上部を遊技球が転動可能な突出時転動手段(例えば、第29実施形態における普通電役64cの上面)、を備え、
前記駆動手段は、
前記所定遊技状態において、前記第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な入球困難パターン(例えば、普通電役64cの突出時間が「0.1秒」)で前記可動手段を駆動し、
前記有利遊技状態において、前記突出時転動手段によって前記第2入球手段へ遊技球が入球し得る入球可能パターン(例えば、普通電役64cの突出時間が「5秒」)で前記可動手段を駆動し、
前記当否記憶手段は、
前記第1判定手段において用いられる第1当否記憶手段(例えば、特図1大当たり乱数テーブル272a1)と、
前記第2判定手段において用いられる第2当否記憶手段(例えば、特図2大当たり乱数テーブル272a2)と、を備え、
前記第1当否記憶手段は、
前記第1値を記憶する一方、前記第2値を記憶せず、
前記第2当否記憶手段は、
前記第1値および前記第2値を記憶し、
前記第2特別入球手段は、
該第2特別入球手段内に流入した遊技球が入球可能な第4入球手段(例えば、特別領域スイッチ208h)、を備え、
該第4入球手段は、
遊技球が入球した場合に、前記第1特別価値を付与可能であることを特徴とする遊技機十14。
遊技機十14によれば、遊技機十9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、少なくとも、第1特別遊技結果が導出された場合に、第1特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動され、また、第3特別遊技結果が導出された場合に、第2特別入球手段が、遊技球を入球可能に駆動される。そして、可動手段が、第2入球手段へ遊技球が入球し得る状態と、入球困難又は入球不可な状態とに変位可能に構成される。ここで、第1入球手段および第2入球手段と異なる第3入球手段が、発射手段により発射された遊技球が入球可能に構成される。そして、その第3入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、第3情報取得手段により、第3判定情報が取得され、その第3情報取得手段により取得された第3判定情報に基づいて、第3動的実行手段により、第3識別情報の第3動的表示が実行され、さらに、駆動手段により、第3動的実行手段の実行結果に起因して可動手段が駆動される。ここで、第2入球手段へ遊技球が入球可能な状態において、可動手段に設けられた突出時転動手段により、可動手段の上部を遊技球が転動可能に構成される。また、駆動手段により、所定遊技状態において、第2入球手段へ遊技球が入球困難又は入球不可な入球困難パターンで可動手段が駆動される一方、有利遊技状態において、突出時転動手段によって第2入球手段へ遊技球が入球し得る入球可能パターンで可動手段が駆動される。そして、当否記憶手段としての第1当否記憶手段が、第1判定手段において用いられ、また、同じく当否記憶手段としての第2当否記憶手段が、第2判定手段において用いられる。ここで、第1当否記憶手段には、第1値が記憶される一方、第2値が記憶されず、第2当否記憶手段には、第1値および第2値が記憶される。そして、第2特別入球手段に設けられた第4入球手段により、第2特別入球手段内に流入した遊技球が入球可能に構成され、第2入球手段に遊技球が入球した場合に、第1特別価値が付与可能に構成される。即ち、第1判定手段における当否判定では、第1当否記憶手段に第2値が記憶されておらず第1値が記憶されていることから、第1特別遊技結果を導出させて第1特別価値を得るか否かという遊技性になる。一方、第2判定手段における当否判定では、第2当否記憶手段に第1値とともに第2値が記憶されていることから、第1特別遊技結果を導出させて第1特別価値を得るか、或いは、第3特別遊技結果を導出させて、さらに、第4入球手段に遊技球を入球させることで第1特別価値を得るか、という遊技性になる。これにより、第1判定手段において付与され得る遊技価値と、第2判定手段において付与され得る遊技価値とのパターンを異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
遊技機十14において、
前記第2当否記憶手段は、
前記第2値の導出確率、又は、前記第3値の導出確率を、前記第1値の導出確率より高くなるように構成されていることを特徴とする遊技機十15。
遊技機十15によれば、遊技機十14の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2当否記憶手段において、第2値の導出確率、又は、第3値の導出確率が、第1値の導出確率より高くなるように構成される。これにより、第2判定手段における判定において、第2値が抽出されることに基づく第2特別遊技結果、又は、第3値が抽出されることに基づく第3特別遊技結果が、第1遊技結果等より多く発生するよう区別おに構成される。
よって、第1判定手段において付与され得る遊技価値と、第2判定手段において付与され得る遊技価値とのパターンを明確に異ならせることができる。よって、遊技のバリエーションを豊富にし、遊技の興趣を向上することができる、という効果がある。
なお、上記遊技機CA1〜CA9のいずれかの構成に対して、上記遊技機CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CB1〜CB6のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CC1〜CC3のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CD1〜CD6のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CE1〜CE3のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CF1〜CF5のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CG1〜CG3のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CH1〜CH3のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CH1〜CH3のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CI1〜CI4のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CJ1〜CJ5のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CK1〜CK5のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CL1〜CL5のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CM1〜CM6のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CN1〜CN5のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CO1のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CP1〜CP5のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CQ1〜CQ5のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CR1〜CR5のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CS1〜CS4のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CT1,CT2のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CU1,CU2のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CV1〜CV9のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CW1〜CW7のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機CX1〜CX6のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機ア1〜ア9のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機イ1〜イ7のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機ウ1〜ウ5のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機エ1〜エ3のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機オ1,オ2のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機カ1,カ2のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機キ1〜キ3のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機ク1〜ク3のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機ケ1〜ケ6のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機コ1〜コ5のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機サ1,サ2のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機シ1,シ2のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機ス1,ス2のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機セ1,セ2のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機ソ1,ソ2のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機タ1,タ2のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機チ1,チ2のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機ツ1〜ツ3のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機テ1〜テ3のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機ト1,ト2のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機壱0〜壱10のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機弐0〜弐8のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機参0〜参7のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機肆0〜肆7のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機伍0〜伍9のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機陸0〜陸7のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機漆0のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機捌0のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機玖0〜玖3のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機一0〜一14のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機二0〜二15のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機三0〜三14のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機四0〜四14のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機五0〜五12のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機六0〜六15のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,七0〜七13,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機七0〜七13のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,八0〜八14,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機八0〜八14のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,九0,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機九0のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,十0〜十15のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
なお、上記遊技機十0〜十15のいずれかの構成に対して、上記遊技機CA1〜CA9,CB1〜CB6,CC1〜CC3,CD1〜CD6,CE1〜CE3,CF1〜CF5,CG1〜CG3,CH1〜CH3,CI1〜CI4,CJ1〜CJ5,CK1〜CK5,CL1〜CL5,CM1〜CM6,CN1〜CN5,CO1,CP1〜CP5,CQ1〜CQ5,CR1〜CR5,CS1〜CS4,CT1,CT2,CU1,CU2,CV1〜CV9,CW1〜CW7,CX1〜CX6,ア1〜ア9,イ1〜イ7,ウ1〜ウ5,エ1〜エ3,オ1,オ2,カ1,カ2,キ1〜キ3,ク1〜ク3,ケ1〜ケ6,コ1〜コ5,サ1,サ2,シ1,シ2,ス1,ス2,セ1,セ2,ソ1,ソ2,タ1,タ2,チ1,チ2,ツ1〜ツ3,テ1〜テ3,ト1,ト2,壱0〜壱10,弐0〜弐8,参0〜参7,肆0〜肆7,伍0〜伍9,陸0〜陸7,漆0,捌0,玖0〜玖3,一0〜一14,二0〜二15,三0〜三14,四0〜四14,五0〜五12,六0〜六15,七0〜七13,八0〜八14,九0のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
これらの場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。
遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3、CD1からCD6、CE1からCE3、CF1からCF5、CG1からCG3、CH1からCH3、CI1からCI4、CJ1からCJ5、CK1からCK5、CL1からCL5、CM1からCM6、CN1からCN5、CO1、CP1からCP5、CQ1からCQ5、CR1からCR5、CS1からCS4、CT1、CT2、CU1、CU2、CV1からCV9、CW1からCW7、CX1からCX6、ア1からア9、イ1からイ7、ウ1からウ5、エ1からエ3、オ1、オ2、カ1、カ2、キ1からキ3、ク1からク3、ケ1からケ6、コ1からコ5、サ1、サ2、シ1、シ2、ス1、ス2、セ1、セ2、ソ1、ソ2、タ1、タ2、チ1、チ2、ツ1からツ3、テ1からテ3、ト1、ト2、壱0から壱10、弐0から弐8、参0から参7、肆0から肆7、伍0から伍9、陸0から陸7、漆0、捌0、玖0から玖3、一0から一14、二0から二15、三0から三14、四0から四14、五0から五12、六0から六15、七0から七13、八0から八14、九0、十0から十15のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機CY1。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3、CD1からCD6、CE1からCE3、CF1からCF5、CG1からCG3、CH1からCH3、CI1からCI4、CJ1からCJ5、CK1からCK5、CL1からCL5、CM1からCM6、CN1からCN5、CO1、CP1からCP5、CQ1からCQ5、CR1からCR5、CS1からCS4、CT1、CT2、CU1、CU2、CV1からCV9、CW1からCW7、CX1からCX6、ア1からア9、イ1からイ7、ウ1からウ5、エ1からエ3、オ1、オ2、カ1、カ2、キ1からキ3、ク1からク3、ケ1からケ6、コ1からコ5、サ1、サ2、シ1、シ2、ス1、ス2、セ1、セ2、ソ1、ソ2、タ1、タ2、チ1、チ2、ツ1からツ3、テ1からテ3、ト1、ト2、壱0から壱10、弐0から弐8、参0から参7、肆0から肆7、伍0から伍9、陸0から陸7、漆0、捌0、玖0から玖3、一0から一14、二0から二15、三0から三14、四0から四14、五0から五12、六0から六15、七0から七13、八0から八14、九0、十0から十15のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機CY2。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示手段において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(大入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
遊技機CA1からCA9、CB1からCB6、CC1からCC3、CD1からCD6、CE1からCE3、CF1からCF5、CG1からCG3、CH1からCH3、CI1からCI4、CJ1からCJ5、CK1からCK5、CL1からCL5、CM1からCM6、CN1からCN5、CO1、CP1からCP5、CQ1からCQ5、CR1からCR5、CS1からCS4、CT1、CT2、CU1、CU2、CV1からCV9、CW1からCW7、CX1からCX6、ア1からア9、イ1からイ7、ウ1からウ5、エ1からエ3、オ1、オ2、カ1、カ2、キ1からキ3、ク1からク3、ケ1からケ6、コ1からコ5、サ1、サ2、シ1、シ2、ス1、ス2、セ1、セ2、ソ1、ソ2、タ1、タ2、チ1、チ2、ツ1からツ3、テ1からテ3、ト1、ト2、壱0から壱10、弐0から弐8、参0から参7、肆0から肆7、伍0から伍9、陸0から陸7、漆0、捌0、玖0から玖3、一0から一14、二0から二15、三0から三14、四0から四14、五0から五12、六0から六15、七0から七13、八0から八14、九0、十0から十15のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機CY3。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
<特徴DA群>
特徴DA1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、
前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われたことを少なくとも一の条件として、前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報の少なくとも一部を消去する情報消去手段(第35実施形態では管理側CPU112におけるステップS1809の処理を実行する機能、第37実施形態では管理側CPU112におけるステップS2109の処理を実行する機能、第38実施形態では管理側CPU112におけるステップS2306〜ステップS2308の処理を実行する機能、第40実施形態では管理側CPU112におけるステップS2608の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴DA1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。
この場合に、使用対象となる設定値の設定が新たに行われたことを少なくとも一の条件として履歴記憶手段に記憶されている履歴情報の少なくとも一部が消去される。これにより、使用対象となる設定値の新たな設定が行われた後の状況における所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことができるように履歴記憶手段の内容を調整することが可能となる。
特徴DA2.遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段(第1作動口33、第2作動口34)と、
当該入球手段に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主側CPU63におけるステップS401の処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記付与判定において前記特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS409〜ステップS412の処理を実行する機能)と、を備え、
前記設定値に応じて前記付与判定において前記付与対応結果となる確率が変動することを特徴とする特徴DA1に記載の遊技機。
特徴DA2によれば、所謂パチンコ機において設定値に応じて付与対応結果となる確率を変動させることが可能となる。この場合に、上記特徴DA1の構成を備えていることにより、付与対応結果となる確率が変更された後の状況における所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことができるように履歴記憶手段の内容を調整することが可能となる。
特徴DA3.前記情報消去手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われたことを少なくとも一の条件として、前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を全て消去することを特徴とする特徴DA1又はDA2に記載の遊技機。
特徴DA3によれば、使用対象となる設定値の設定が新たに行われたことを契機として履歴記憶手段に記憶されている履歴情報が全て消去されることにより、使用対象となる設定値の設定が新たに行われたタイミングを基準として所定事象の発生頻度の特定を行うことが可能となる。
特徴DA4.前記情報消去手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われたことを少なくとも一の条件として、前記履歴記憶手段に記憶されている一部の前記履歴情報を消去し、前記履歴記憶手段に記憶されている一部の前記履歴情報を残すことを特徴とする特徴DA1又はDA2に記載の遊技機。
特徴DA4によれば、使用対象となる設定値の設定が新たに行われた場合、その後の所定事象の発生頻度の管理に不要な履歴情報を消去し、その後の所定事象の発生頻度の管理に必要な履歴情報を残すことが可能となる。これにより、使用対象となる設定値の設定が新たに行われた後における所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。
特徴DA5.前記履歴記憶手段に記憶される前記履歴情報には、当該履歴情報に対応する前記所定事象の発生確率が前記設定値に応じて変動する第1履歴情報(開閉実行モードが発生したことを示す履歴情報)と前記設定値に応じて変動しない第2履歴情報(遊技領域DPDAから遊技球が排出されたことを示す履歴情報)とが含まれており、
前記情報消去手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われたことを少なくとも一の条件として、前記履歴記憶手段に記憶されている前記第1履歴情報を消去し、前記履歴記憶手段に記憶されている前記第2履歴情報を残すことを特徴とする特徴DA4に記載の遊技機。
特徴DA5によれば、使用対象となる設定値の設定が新たに行われた場合、発生確率が設定値に応じて変動する所定事象に対応する第1履歴情報は消去され、発生確率が設定値に応じて変動しない所定事象に対応する第2履歴情報は消去されない。これにより、使用対象となる設定値の設定が新たに行われる前の第1履歴情報が当該設定値の設定が新たに行われた後に引き継がれると当該第1履歴情報に対応する所定事象の発生頻度の特定を行う上で好ましくない第1履歴情報については当該設定値の設定が新たに行われたことを契機として消去することが可能となる。その一方、第2履歴情報については使用対象となる設定値の設定が新たに行われたとしても消去しないことにより、第2履歴情報に対応する所定事象の発生頻度を特定する場合に参照される第2履歴情報の数を多く確保することが可能となるため、第2履歴情報に対応する所定事象の発生頻度の特定を精度良く行うことが可能となる。
特徴DA6.遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段(第1作動口33、第2作動口34)と、
当該入球手段に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主側CPU63におけるステップS401の処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記付与判定において前記特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS409〜ステップS412の処理を実行する機能)と、を備え、
前記設定値に応じて前記付与判定において前記付与対応結果となる確率が変動する構成であり、
前記第1履歴情報には前記特典が付与されたことに対応する情報が含まれ、
前記第2履歴情報には前記遊技領域から所定の態様で遊技球が排出されたことに対応する情報が含まれることを特徴とする特徴DA5に記載の遊技機。
特徴DA6によれば、特典の付与確率は設定値に応じて変動することとなるため、第1履歴情報については使用対象となる設定値の設定が新たに行われたことを契機として消去することで、新たに設定された設定値の状況下における特典の付与頻度を特定することが可能となる。その一方、遊技領域から遊技球が排出される頻度は設定値に応じて変動しないため、第2履歴情報については使用対象となる設定値の設定が新たに行われたとしても消去しないことにより、遊技領域から所定の態様で遊技球が排出される頻度の特定を精度良く行うことが可能となる。
特徴DA7.前記情報消去手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われた場合、前記履歴記憶手段に所定の前記履歴情報が所定量以上記憶されている場合に前記履歴情報の少なくとも一部を消去することを特徴とする特徴DA1乃至DA6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DA7によれば、履歴記憶手段に所定の履歴情報が所定量以上記憶されていない場合には使用対象となる設定値の新たな設定が行われたとしても履歴情報は消去されない。これにより、遊技が行われない状況下において設定値の新たな設定が繰り返されたとしても、それに対して履歴記憶手段の履歴情報の消去が繰り返されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DA8.前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われたことを少なくとも一の条件として、前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(第35実施形態では管理側CPU112におけるステップS1807の処理を実行する機能、第37実施形態では管理側CPU112におけるステップS2107の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DA1乃至DA7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DA8によれば、上記特徴DA1の構成を備え、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたことを少なくとも一の条件として履歴記憶手段に記憶されている履歴情報の少なくとも一部が消去される構成において、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたことを契機として、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出される。これにより、設定値が変更されることを契機として履歴情報の少なくとも一部が消去されるとしても、設定値が変更される前の状況における所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
特徴DA9.前記情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する態様情報記憶手段(別保存用メモリ171)を備えていることを特徴とする特徴DA8に記載の遊技機。
特徴DA9によれば、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたことを契機として履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出された場合、その態様情報は態様情報記憶手段に記憶される。これにより、設定値が変更されたとしても、その後の任意のタイミングで設定値が変更される前の状況における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
特徴DA10.前記態様情報記憶手段は、前記態様情報を複数記憶することが可能であることを特徴とする特徴DA9に記載の遊技機。
特徴DA10によれば、態様情報記憶手段において態様情報を複数記憶することが可能であるため、設定値の新たな設定が行われたタイミングを基準として、複数の期間における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、遊技が行われない状況下において設定値の新たな設定が繰り返されたとしても、実質的に遊技が行われている状況の履歴情報を利用して導出された態様情報が態様情報記憶手段に残っている可能性を高めることが可能となる。
特徴DA11.前記態様情報記憶手段は、前記態様情報を所定数記憶することが可能であり、
本遊技機は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が所定条件下で前記所定数を超える回数発生した場合に特別処理を実行する手段(第35実施形態では管理側CPU112における繰り返し変更の監視処理を実行する機能、第36実施形態では主側CPU63における繰り返し変更の監視処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DA9又はDA10に記載の遊技機。
特徴DA11によれば、実質的に遊技が行われている状況の履歴情報を利用して導出された態様情報が態様情報記憶手段に残らないようにすべく遊技が行われない状況下において設定値の新たな設定が繰り返された場合には、それに対して特別処理が実行される。これにより、当該行為に対処することが可能となる。
特徴DA12.前記情報導出手段は、前記履歴記憶手段に所定の前記履歴情報が所定量以上記憶されている場合に前記態様情報を導出することを特徴とする特徴DA8乃至DA11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DA12によれば、履歴記憶手段に所定の履歴情報が所定量以上記憶されている場合に態様情報が導出されるため、態様情報が無駄に導出されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DA13.前記情報消去手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われてから前記履歴記憶手段に所定の前記履歴情報が特定量以上記憶されるまでは前記履歴情報の消去を行うことなく、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われてから前記履歴記憶手段に所定の前記履歴情報が特定量以上記憶された場合に当該設定値の設定が行われる前に前記履歴記憶手段に記憶されていた前記履歴情報の消去を行うことを特徴とする特徴DA1乃至DA12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DA13によれば、特定量の所定の履歴情報が履歴記憶手段に新たに記憶されるまでは、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたとしても当該設定が行われる前に記憶されていた履歴情報は消去されない。これにより、設定値の新たな設定が行われたとしても所定の期間における遊技履歴の管理結果を特定することが可能となる。
特徴DA14.前記履歴記憶手段は、第1履歴記憶手段(第1履歴用メモリ191)と、第2履歴記憶手段(第2履歴用メモリ192)と、を備えており、
前記履歴記憶実行手段は、
前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われてから解除条件が成立するまでの所定期間において前記所定事象が発生した場合、それに対応する前記履歴情報を前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段の両方に記憶させる手段(管理側CPU112におけるステップS2604の処理を実行する機能)と、
前記所定期間ではない期間において前記所定事象が発生した場合、前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段のうち記憶対象に設定されている側に、それに対応する前記履歴情報を記憶させる手段(管理側CPU112におけるステップS2603の処理を実行する機能)と、を備え、
前記情報消去手段は、前記解除条件が成立した場合、前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段のうちそれまで前記記憶対象に設定されていた側に記憶されている前記履歴情報を消去することを特徴とする特徴DA1乃至DA13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DA14によれば、特定量の履歴情報が履歴記憶手段に新たに記憶されるまでは、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたとしても当該設定が行われる前に記憶されていた履歴情報は消去されない。これにより、設定値の新たな設定が行われたとしても所定の期間における遊技履歴の管理結果を特定することが可能となる。また、当該効果を履歴情報の記憶対象となる履歴記憶手段を第1履歴記憶手段及び第2履歴記憶手段の間で適宜変更するだけで生じさせることが可能となる。
特徴DA15.前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段のうち前記記憶対象に設定されている側に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(管理側CPU112におけるステップS2703の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DA14に記載の遊技機。
特徴DA15によれば、設定値の新たな設定が行われることで第1履歴記憶手段及び第2履歴記憶手段の両方に履歴情報が記憶される状況であったとしても、履歴情報を利用した態様情報の導出を適切に行うことが可能となる。
なお、特徴DA1〜DA15の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴DB群>
特徴DB1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、を備え、
前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われる前に前記履歴記憶手段に記憶されていた所定の前記履歴情報が、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われた後においても前記履歴記憶手段に記憶保持されることを特徴とする遊技機。
特徴DB1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。
この場合に、使用対象となる設定値の設定が新たに行われたとしても履歴記憶手段に記憶されている履歴情報が消去されずに記憶保持される。これにより、使用対象となる設定値の設定が行われたとしてもそれまでの履歴情報を履歴記憶手段に継続して記憶させていくことが可能となり、長期間に亘って履歴記憶手段に累積された履歴情報を利用して遊技履歴の管理結果を特定することが可能となる。
特徴DB2.前記履歴記憶実行手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われた場合、それに対応する前記履歴情報を前記履歴記憶手段に記憶させる設定時の記憶実行手段(第33実施形態では管理側CPU112におけるステップS1307の処理を実行する機能、第39実施形態では管理側CPU112におけるステップS2408の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DB1に記載の遊技機。
特徴DB2によれば、使用対象となる設定値の設定が新たに行われたとしても履歴情報が消去されずに記憶保持される構成において、使用対象となる設定値の設定が新たに行われたことに対応する履歴情報が履歴記憶手段に記憶される。これにより、使用対象となる設定値の設定が新たに行われる前の履歴情報と行われた後の履歴情報とを区別することが可能となる。
特徴DB3.前記設定時の記憶実行手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われた場合、その設定された設定値に対応する情報を前記履歴情報として前記履歴記憶手段に記憶させることを特徴とする特徴DB2に記載の遊技機。
特徴DB3によれば、履歴情報を参照することにより過去に設定された設定値の内容を特定することが可能となる。
特徴DB4.前記履歴記憶手段は、前記設定手段により設定され得る複数種類の設定値のそれぞれに対応させて複数の対応履歴記憶手段(設定1〜6用の履歴用メモリ181〜186)を備えていることを特徴とする特徴DB1乃至DB3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DB4によれば、設定値のそれぞれに対応させて対応履歴記憶手段が設けられているため、設定値ごとに区別して履歴情報を記憶していくことが可能となる。
特徴DB5.前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われた場合、その設定が行われた設定値に対応する前記対応履歴記憶手段をその後の前記履歴情報の記憶対象とする手段(管理側CPU112におけるステップS2406の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DB4に記載の遊技機。
特徴DB5によれば、使用対象となる設定値の設定が新たに行われた場合にはその設定値に対応する対応履歴記憶手段がその後の履歴情報の記憶対象とされるため、設定値ごとに区別して履歴情報を記憶していくことが可能となる。
特徴DB6.前記記憶対象となっている前記対応履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(管理側CPU112における表示出力処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DB5に記載の遊技機。
特徴DB6によれば、設定値ごとに区別して履歴情報が記憶される構成において、現状設定されている設定値に対応する態様情報を導出することが可能となる。
特徴DB7.遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段(第1作動口33、第2作動口34)と、
当該入球手段に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主側CPU63におけるステップS401の処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記付与判定において前記特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS409〜ステップS412の処理を実行する機能)と、を備え、
前記設定値に応じて前記付与判定において前記付与対応結果となる確率が変動することを特徴とする特徴DB1乃至DB6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DB7によれば、所謂パチンコ機において設定値に応じて付与対応結果となる確率を変動させることが可能となる。
なお、特徴DB1〜DB7の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴DC群>
特徴DC1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、
前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われてから少なくとも前記履歴記憶手段に所定の前記履歴情報が特定量以上記憶されるまでは前記履歴情報の消去を行わない設定後対応手段(管理側CPU112におけるステップS2506及びステップS2605〜ステップS2609の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴DC1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。
この場合に、特定量の所定の履歴情報が履歴記憶手段に新たに記憶されるまでは、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたとしても当該設定が行われる前に記憶されていた履歴情報は消去されない。これにより、設定値の新たな設定が行われたとしても所定の期間における遊技履歴の管理結果を特定することが可能となる。
特徴DC2.前記設定後対応手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われてから前記履歴記憶手段に所定の前記履歴情報が前記特定量以上記憶された場合に当該設定値の設定が行われる前に前記履歴記憶手段に記憶されていた前記履歴情報の消去を行うことを特徴とする特徴DC1に記載の遊技機。
特徴DC2によれば、設定値の新たな設定が行われてから所定の期間における遊技履歴の管理結果の特定を行うことを可能とする特定量の履歴情報が履歴記憶手段に記憶された場合には、設定値の新たな設定が行われる前に履歴記憶手段に記憶されていた履歴情報が消去される。これにより、無駄な履歴情報が履歴記憶手段に記憶され続けてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DC3.前記履歴記憶手段は、第1履歴記憶手段(第1履歴用メモリ191)と、第2履歴記憶手段(第2履歴用メモリ192)と、を備えており、
前記履歴記憶実行手段は、
前記所定事象が発生した場合、前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段のうち記憶対象に設定されている側に、それに対応する前記履歴情報を記憶させる手段(管理側CPU112におけるステップS2603の処理を実行する機能)と、
前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われてから、前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段のうち前記記憶対象に設定されていない側に所定の前記履歴情報が前記特定量以上記憶されるまで、前記所定事象が発生したことに対して、それに対応する前記履歴情報を前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段の両方に記憶させる手段(管理側CPU112におけるステップS2604の処理を実行する機能)と、を備え、
前記設定後対応手段は、
前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われた後において前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段のうち前記記憶対象に設定されていない側に所定の前記履歴情報が前記特定量以上記憶された場合、前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段の間において前記記憶対象を変更する手段(管理側CPU112におけるステップS2607の処理を実行する機能)と、
前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われた後において前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段のうち前記記憶対象に設定されていない側に所定の前記履歴情報が前記特定量以上記憶された場合、前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段のうちそれまで前記記憶対象に設定されていた側の前記履歴情報を消去する手段(管理側CPU112におけるステップS2608の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする特徴DC1又はDC2に記載の遊技機。
特徴DC3によれば、特定量の履歴情報が履歴記憶手段に新たに記憶されるまでは、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたとしても当該設定が行われる前に記憶されていた履歴情報は消去されない。これにより、設定値の新たな設定が行われたとしても所定の期間における遊技履歴の管理結果を特定することが可能となる。また、当該効果を履歴情報の記憶対象となる履歴記憶手段を第1履歴記憶手段及び第2履歴記憶手段の間で適宜変更するだけで生じさせることが可能となる。
特徴DC4.前記第1履歴記憶手段及び前記第2履歴記憶手段のうち前記記憶対象に設定されている側に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(管理側CPU112におけるステップS2703の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DC3に記載の遊技機。
特徴DC4によれば、設定値の新たな設定が行われることで第1履歴記憶手段及び第2履歴記憶手段の両方に履歴情報が記憶される状況であったとしても、履歴情報を利用した態様情報の導出を適切に行うことが可能となる。
特徴DC5.遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段(第1作動口33、第2作動口34)と、
当該入球手段に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主側CPU63におけるステップS401の処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記付与判定において前記特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS409〜ステップS412の処理を実行する機能)と、を備え、
前記設定値に応じて前記付与判定において前記付与対応結果となる確率が変動することを特徴とする特徴DC1乃至DC4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DC5によれば、所謂パチンコ機において設定値に応じて付与対応結果となる確率を変動させることが可能となる。
なお、特徴DC1〜DC5の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴DD群>
特徴DD1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
当該設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が特別状況において実行されたことを少なくとも一の条件として特別処理を実行する特別実行手段(第35実施形態では管理側CPU112における繰り返し変更の監視処理を実行する機能、第36実施形態では主側CPU63における繰り返し変更の監視処理を実行する機能、第37実施形態では管理側CPU112におけるステップS2106にて否定判定をする機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴DD1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、使用対象となる設定値の新たな設定が特別状況において実行されたことを少なくとも一の条件として特別処理が実行される。これにより、好ましくない状況下において設定値の新たな設定が行われた場合にそれに対処することが可能となる。
特徴DD2.前記特別実行手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が前記特別状況において特定回数以上実行されたことを少なくとも一の条件として前記特別処理を実行することを特徴とする特徴DD1に記載の遊技機。
特徴DD2によれば、特別状況において使用対象となる設定値の新たな設定が実行されたとしてもその実行回数が特定回数未満である場合には特別処理が実行されない。これにより、正規の作業者が特別状況において設定値の新たな設定を特定回数未満実行した場合にまで特別処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DD3.前記特別実行手段は、前記特別状況として、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われてから遊技が行われていない状況又は前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われてから所定基準以上の遊技が行われていない状況において、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が実行されたことを少なくとも一の条件として前記特別処理を実行することを特徴とする特徴DD1又はDD2に記載の遊技機。
特徴DD3によれば、遊技が行われていない状況又は実質的に遊技が行われていない状況において使用対象となる設定値の新たな設定が行われた場合には特別処理が実行されるため、当該行為が行われた場合にはそれに対処することが可能となる。
特徴DD4.前記特別実行手段は、前記特別処理として報知用処理を実行することを特徴とする特徴DD1乃至DD3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DD4によれば、使用対象となる設定値の新たな設定が特別状況において実行されたことを少なくとも一の条件として報知用処理が実行される。これにより、好ましくない状況下において設定値の新たな設定が行われた場合にそれに対処するように促すことが可能となる。
特徴DD5.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、
前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われたことを少なくとも一の条件として、前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(第35実施形態では管理側CPU112におけるステップS1807の処理を実行する機能、第37実施形態では管理側CPU112におけるステップS2107の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする特徴DD1乃至DD4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DD5によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。
この場合に、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたことを契機として、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出される。これにより、設定値が変更される前の状況における所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
特徴DD6.前記特別実行手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が前記特別状況において実行されたことを少なくとも一の条件として、前記特別処理として、前記情報導出手段による前記態様情報の導出を行わせないものであることを特徴とする特徴DD5に記載の遊技機。
特徴DD6によれば、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたとしても当該設定が好ましくない状況において行われた場合には態様情報が導出されない。これにより、態様情報が無駄に導出されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DD7.前記情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する態様情報記憶手段(別保存用メモリ171)を備えていることを特徴とする特徴DD5又はDD6に記載の遊技機。
特徴DD7によれば、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたことを契機として履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出された場合、その態様情報は態様情報記憶手段に記憶される。これにより、設定値が変更されたとしても、その後の任意のタイミングで設定値が変更される前の状況における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
特徴DD8.前記態様情報記憶手段は、前記態様情報を複数記憶することが可能であることを特徴とする特徴DD7に記載の遊技機。
特徴DD8によれば、態様情報記憶手段において態様情報を複数記憶することが可能であるため、設定値の新たな設定が行われたタイミングを基準として、複数の期間における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、遊技が行われない状況下において設定値の新たな設定が繰り返されたとしても、実質的に遊技が行われている状況の履歴情報を利用して導出された態様情報が態様情報記憶手段に残っている可能性を高めることが可能となる。
特徴DD9.前記態様情報記憶手段は、前記態様情報を所定数記憶することが可能であり、
前記特別実行手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が前記特別状況において前記所定数を超える回数発生した場合に前記特別処理を実行するものであることを特徴とする特徴DD7又はDD8に記載の遊技機。
特徴DD9によれば、実質的に遊技が行われている状況の履歴情報を利用して導出された態様情報が態様情報記憶手段に残らないようにすべく遊技が行われない状況下において設定値の新たな設定が繰り返された場合には、それに対して特別処理が実行される。これにより、当該行為に対処することが可能となる。
特徴DD10.遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段(第1作動口33、第2作動口34)と、
当該入球手段に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主側CPU63におけるステップS401の処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記付与判定において前記特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS409〜ステップS412の処理を実行する機能)と、を備え、
前記設定値に応じて前記付与判定において前記付与対応結果となる確率が変動することを特徴とする特徴DD1乃至DD9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DD10によれば、所謂パチンコ機において設定値に応じて付与対応結果となる確率を変動させることが可能となる。
なお、特徴DD1〜DD10の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴DE群>
特徴DE1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、
前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われたことを少なくとも一の条件として、前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(第35実施形態では管理側CPU112におけるステップS1807の処理を実行する機能、第37実施形態では管理側CPU112におけるステップS2107の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴DE1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。
この場合に、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたことを契機として、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出される。これにより、設定値が変更される前の状況における所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
特徴DE2.前記情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する態様情報記憶手段(別保存用メモリ171)を備えていることを特徴とする特徴DE1に記載の遊技機。
特徴DE2によれば、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたことを契機として履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出された場合、その態様情報は態様情報記憶手段に記憶される。これにより、設定値が変更されたとしても、その後の任意のタイミングで設定値が変更される前の状況における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
特徴DE3.前記態様情報記憶手段は、前記態様情報を複数記憶することが可能であることを特徴とする特徴DE2に記載の遊技機。
特徴DE3によれば、態様情報記憶手段において態様情報を複数記憶することが可能であるため、設定値の新たな設定が行われたタイミングを基準として、複数の期間における遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、遊技が行われない状況下において設定値の新たな設定が繰り返されたとしても、実質的に遊技が行われている状況の履歴情報を利用して導出された態様情報が態様情報記憶手段に残っている可能性を高めることが可能となる。
特徴DE4.前記態様情報記憶手段は、前記態様情報を所定数記憶することが可能であり、
本遊技機は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が所定条件下で前記所定数を超える回数発生した場合に特別処理を実行する手段(第35実施形態では管理側CPU112における繰り返し変更の監視処理を実行する機能、第36実施形態では主側CPU63における繰り返し変更の監視処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DE2又はDE3に記載の遊技機。
特徴DE4によれば、実質的に遊技が行われている状況の履歴情報を利用して導出された態様情報が態様情報記憶手段に残らないようにすべく遊技が行われない状況下において設定値の新たな設定が繰り返された場合には、それに対して特別処理が実行される。これにより、当該行為に対処することが可能となる。
特徴DE5.前記情報導出手段は、前記履歴記憶手段に所定の前記履歴情報が所定量以上記憶されている場合に前記態様情報を導出することを特徴とする特徴DE1乃至DE4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DE5によれば、履歴記憶手段に所定量以上の所定の履歴情報が記憶されている場合に態様情報が導出されるため、態様情報が無駄に導出されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DE6.遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段(第1作動口33、第2作動口34)と、
当該入球手段に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主側CPU63におけるステップS401の処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記付与判定において前記特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS409〜ステップS412の処理を実行する機能)と、を備え、
前記設定値に応じて前記付与判定において前記付与対応結果となる確率が変動することを特徴とする特徴DE1乃至DE5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DE6によれば、所謂パチンコ機において設定値に応じて付与対応結果となる確率を変動させることが可能となる。
なお、特徴DE1〜DE6の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴DA群、上記特徴DB群、上記特徴DC群、上記特徴DD群及び上記特徴DE群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の管理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴DF群>
特徴DF1.遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段(第1作動口33、第2作動口34)と、
当該入球手段に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主側CPU63におけるステップS401の処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記付与判定において前記特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS409〜ステップS412の処理を実行する機能)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、を備え、
前記付与判定手段は、前記付与判定のモードとして、前記付与対応結果となる確率が相対的に高低となるように高確率モードと低確率モードとを有しており、
前記設定値に応じて少なくとも前記低確率モードにおいて前記付与対応結果となる確率が変動することを特徴とする遊技機。
特徴DF1によれば、所謂パチンコ機において設定値に応じて少なくとも低確率モードにて付与対応結果となる確率を変動させることが可能となる。これにより、単一の遊技機であっても低確率モードにおいて付与対応結果となる確率について有利又は不利となる状況を生じさせることが可能となる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴DF2.前記高確率モードにおいて前記付与対応結果となる確率は前記設定値に応じて変動しないことを特徴とする特徴DF1に記載の遊技機。
特徴DF2によれば、低確率モードにて付与対応結果となる確率については設定値に応じて変動させる一方、高確率モードにて付与対応結果となる確率については設定値に応じて変動させないようにすることにより、設定値の影響を低確率モードにおける状況に制限することが可能となる。
特徴DF3.前記特典は複数種類存在しており、
前記特典の選択態様は前記設定値に応じて変動しないことを特徴とする特徴DF1又はDF2に記載の遊技機。
特徴DF3によれば、低確率モードにて付与対応結果となる確率については設定値に応じて変動させる一方、特典の選択態様は設定値に応じて変動させないようにすることにより、設定値の影響を低確率モードにおける状況に制限することが可能となる。
なお、特徴DF1〜DF3の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴DF群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴DG群>
特徴DG1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(第33実施形態では管理側CPU112におけるステップS1402〜ステップS1412の処理を実行する機能、第35実施形態では管理側CPU112におけるステップS1807の処理を実行する機能、第37実施形態では管理側CPU112におけるステップS2107の処理を実行する機能)と、
当該情報導出手段により導出された前記態様情報に対応する表示が行われるように情報表示手段(第33〜第42実施形態では第1〜第3報知用表示装置69a〜69c、第43〜第46実施形態では第1〜第4報知用表示装置201〜204)を表示制御する第1情報表示制御手段(管理側CPU112における表示用処理を実行する機能)と、
前記態様情報とは異なる別情報に対応する表示が行われるように前記情報表示手段を表示制御する第2情報表示制御手段(第33〜第42実施形態では主側CPU63におけるステップS202及びステップS208の処理を実行する機能、第43実施形態では主側CPU63におけるステップS3101、ステップS3103及びステップS3109の処理を実行する機能、第44実施形態では主側CPU63におけるステップS3201、ステップS3202、ステップS3204及びステップS3210の処理を実行する機能、第45実施形態では主側CPU63における異常表示用処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴DG1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出される。そして、態様情報に対応する表示が情報表示手段にて行われる。これにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、情報表示手段においては態様情報に対応する表示だけではなく別情報に対応する表示が行われる。これにより、情報表示手段を有効利用することが可能となる。
特徴DG2.前記情報表示手段において前記態様情報に対応する表示が行われる期間と、前記情報表示手段において前記別情報に対応する表示が行われる期間とは区別されていることを特徴とする特徴DG1に記載の遊技機。
特徴DG2によれば、情報表示手段において表示が行われている状況を把握することで、当該情報表示手段において態様情報に対応する表示及び別情報に対応する表示のうちいずれが行われているのかを特定することが可能となる。
特徴DG3.前記第2情報表示制御手段は、前記態様情報に対応する表示が行われる場合における表示態様とは異なる表示態様となるように前記情報表示手段を表示制御することにより前記別情報に対応する表示が行われるようにすることを特徴とする特徴DG1又はDG2に記載の遊技機。
特徴DG3によれば、情報表示手段の表示態様を把握することで、当該情報表示手段において態様情報に対応する表示及び別情報に対応する表示のうちいずれが行われているのかを特定することが可能となる。
特徴DG4.前記情報表示手段として、それぞれにおいて複数種類の表示を行うことが可能な個別情報表示手段(第33〜第42実施形態では第1〜第3報知用表示装置69a〜69c、第43〜第46実施形態では第1〜第4報知用表示装置201〜204)を複数備えていることを特徴とする特徴DG1乃至DG3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DG4によれば、複数の個別情報表示手段を利用して態様情報に対応する表示が行われることにより多種多様な態様情報の表示を行うことが可能となる。また、複数の個別情報表示手段が存在していることにより、態様情報に対応する表示が行われる場合と別情報に対応する表示が行われる場合とで表示態様を大きく相違させることが可能となる。
特徴DG5.前記第2情報表示制御手段は、前記別情報に対応する表示を行わせる場合、複数の前記個別情報表示手段のうち前記態様情報に対応する表示が行われる場合に非表示状態とならない所定の個別情報表示手段(第33〜第42実施形態では第1報知用表示装置69a及び第2報知用表示装置69b、第11,第44実施形態では第1報知用表示装置201、第2報知用表示装置202及び第3報知用表示装置203、第45実施形態では第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202)を非表示状態となるようにすることを特徴とする特徴DG4に記載の遊技機。
特徴DG5によれば、態様情報に対応する表示が行われる場合には非表示状態とならない所定の個別情報表示手段が別情報に対応する表示が行われる場合には非表示状態となる。これにより、非表示状態となっている個別情報表示手段の種類を把握するだけで、態様情報に対応する表示及び別情報に対応する表示のうちいずれが行われているのかを明確に特定することが可能となる。
特徴DG6.前記第2情報表示制御手段は、前記別情報に対応する表示を行わせる場合、複数の前記個別情報表示手段のうち前記態様情報を表示する場合に表示状態となる特定の個別情報表示手段(第33〜第42実施形態では第3報知用表示装置69c、第11,第44実施形態では第4報知用表示装置204、第45実施形態では第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204)を表示状態となるようにし、
前記別情報に対応する表示が行われる場合における前記特定の個別情報表示手段の表示内容は、前記態様情報に対応する表示が行われる場合に前記特定の個別情報表示手段に表示され得ることを特徴とする特徴DG5に記載の遊技機。
特徴DG6によれば、特定の個別情報表示手段においては態様情報に対応する表示が行われる場合に表示され得る表示内容が別情報に対応する表示が行われる場合にも表示され得ることにより、態様情報に対応する表示が行われる場合の表示内容に制約を与えないようにすることが可能となる。また、このように特定の個別情報表示手段においては同一の表示内容となり得る構成であったとしても、上記特徴DG5の構成を備え態様情報に対応する表示が行われる場合には非表示状態とならない所定の個別情報表示手段が別情報に対応する表示が行われる場合には非表示状態となるため、複数の個別情報表示手段においていずれの表示を行っているのかを特定することができる。
特徴DG7.前記第1情報表示制御手段は、前記態様情報に対応する表示を行わせる場合、複数の前記個別情報表示手段のそれぞれを表示状態とすることを特徴とする特徴DG5又はDG6に記載の遊技機。
特徴DG7によれば、態様情報に対応する表示が行われる場合には複数の個別情報表示手段のそれぞれが表示状態となるため、所定の個別情報表示手段が非表示状態となる別情報に対応する表示が行われる場合とは明確に区別することが可能となる。
特徴DG8.前記第1情報表示制御手段は、前記情報表示手段における前記態様情報の表示を順次変更させるものであって、前記態様情報の表示を変更させる場合においても前記所定の個別情報表示手段が非表示状態に維持されないようにすることを特徴とする特徴DG5乃至DG7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DG8によれば、態様情報に対応する表示が行われる場合には所定の個別情報表示手段が非表示状態に維持されない。これにより、複数の個別情報表示手段を確認したタイミングに関係なく、複数の個別情報表示手段において態様情報に対応する表示及び別情報に対応する表示のうちいずれが行われているのかを特定することが可能となる。
特徴DG9.前記第2情報表示制御手段は、複数の前記個別情報表示手段のうち1個の特定の個別情報表示手段(第33〜第42実施形態では第3報知用表示装置69c、第11,第44実施形態では第4報知用表示装置204)において前記別情報に対応する表示を行わせ、残りの個別情報表示手段を非表示状態となるようにすることを特徴とする特徴DG5乃至DG8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DG9によれば、別情報に対応する表示が行われる場合には1個の個別情報表示手段のみが表示状態となるため、別情報に対応する表示が行われているか否かを把握し易くなる。
特徴DG10.複数の前記個別情報表示手段は所定方向に配列されており、
前記特定の個別情報表示手段は、前記所定方向に配列されている複数の前記個別情報表示手段のうち当該所定方向の端部に存在していることを特徴とする特徴DG9に記載の遊技機。
特徴DG10によれば、別情報に対応する表示が行われる1個の個別情報表示手段は所定方向の端部に存在しているため、別情報に対応する表示が行われているか否かを把握し易くなる。
特徴DG11.前記第1情報表示制御手段は、複数の前記個別情報表示手段のうち一部である種類表示対象の個別情報表示手段(第33〜第42実施形態では第1報知用表示装置69a、第43〜第46実施形態では第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202)において表示対象となる前記態様情報の種類に対応する表示が行われるようにし、複数の前記個別情報表示手段のうち一部である結果表示対象の個別情報表示手段(第33〜第42実施形態では第2報知用表示装置69b及び第3報知用表示装置69c、第43〜第46実施形態では第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204)において表示対象となる前記態様情報の内容に対応する表示が行われるようにし、
前記所定の個別情報表示手段は前記種類表示対象の個別情報表示手段に対応していることを特徴とする特徴DG5乃至DG10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DG11によれば、態様情報に対応する表示が行われる場合には種類表示対象の個別情報表示手段において表示対象となる態様情報の種類に対応する表示が行われるとともに結果表示対象の個別情報表示手段において表示対象となる態様情報の内容に対応する表示が行われる。これにより、表示対象となっている態様情報を把握し易くなる。この場合に、別情報に対応する表示が行われる場合には種類表示対象の個別情報表示手段が非表示状態となるため、種類表示が非表示の状態が別情報に対応していることとなり、別情報が表示されていると把握し易くなる。
特徴DG12.前記情報表示手段は、複数の単位発光部(表示用セグメント201a〜201g,202a〜202g)を有し、それら複数の単位発光部のうち発光状態となる単位発光部の組合せにより所定の表示を行うことが可能な構成であり、
前記第2情報表示制御手段は、前記複数の単位発光部のうち前記態様情報に対応する表示が行われる場合に発光状態とされ得る単位発光部を発光状態とすることにより前記別情報に対応する表示が行われるようにするものであって、当該別情報に対応する表示が行われる場合に発光状態となる前記単位発光部の組合せが前記態様情報に対応する表示が行われる場合には存在しない組合せとなるようにするものであることを特徴とする特徴DG1乃至DG11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DG12によれば、態様情報に対応する表示が行われる場合に発光状態とされ得る単位発光部を発光状態とすることにより別情報に対応する表示が行われることにより、態様情報に対応する表示の多様化を図る上で態様情報に対応する表示の内容に極力制約を与えないようにすることが可能となる。その一方、別情報に対応する表示が行われる場合に発光状態となる単位発光部の組合せが態様情報に対応する表示が行われる場合には存在しない組合せとなっている。これにより、発光状態となる単位発光部の組合せを把握することで態様情報に対応する表示及び別情報に対応する表示のうちいずれが行われているのかを把握することが可能となる。
特徴DG13.前記情報表示手段における前記態様情報に対応する表示の表示態様は複数態様存在しており、
前記複数の単位発光部には、前記複数態様の前記態様情報に対応する表示が全て行われたとしても発光状態にならない単位発光部は存在していないことを特徴とする特徴DG12に記載の遊技機。
特徴DG13によれば、態様情報に対応する表示が行われる場合には任意の組合せの単位発光部が発光状態とされる構成であるため、態様情報に対応する表示の多様化を図る上で態様情報に対応する表示の内容に極力制約を与えないようにすることが可能となる。
特徴DG14.前記情報表示手段である特定の個別情報表示手段(第33〜第42実施形態では第3報知用表示装置69c、第11,第44実施形態では第4報知用表示装置204、第45実施形態では第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204)を含めて個別情報表示手段を複数備え、
前記第2情報表示制御手段は、前記別情報に対応する表示を行わせる場合、複数の前記個別情報表示手段のうち前記態様情報に対応する表示が行われる場合に非表示状態とならない所定の個別情報表示手段(第33〜第42実施形態では第1報知用表示装置69a及び第2報知用表示装置69b、第11,第44実施形態では第1報知用表示装置201、第2報知用表示装置202及び第3報知用表示装置203、第45実施形態では第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202)を非表示状態となるようにすることを特徴とする特徴DG12又はDG13に記載の遊技機。
特徴DG14によれば、態様情報に対応する表示が行われる場合には非表示状態とならない所定の個別情報表示手段が別情報に対応する表示が行われる場合には非表示状態となる。これにより、非表示状態となっている個別情報表示手段の種類を把握するだけで、態様情報に対応する表示及び別情報に対応する表示のうちいずれが行われているのかを明確に特定することが可能となる。
特徴DG15.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)を備え、
前記第2情報表示制御手段は、前記設定値を変更することが可能な状況において前記別情報に対応する表示を行わせることを特徴とする特徴DG1乃至DG14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DG15によれば、態様情報に対応する表示が行われる情報表示手段を、設定値を変更することが可能な状況であることを報知するための表示手段として兼用することが可能となる。
特徴DG16.前記第2情報表示制御手段は、前記別情報に対応する表示として現状選択されている設定値に対応する情報の表示を行わせることを特徴とする特徴DG15に記載の遊技機。
特徴DG16によれば、態様情報に対応する表示が行われる情報表示手段を、変更途中の設定値を表示するための表示手段として兼用することが可能となる。
特徴DG17.前記第2情報表示制御手段は、前記別情報に対応する表示として遊技機の異常状態に対応する表示を行わせることを特徴とする特徴DG1乃至DG16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DG17によれば、態様情報に対応する表示が行われる情報表示手段を、遊技機の異常状態に対応する表示を行わせるための表示手段として兼用することが可能となる。
特徴DG18.前記第2情報表示制御手段は、前記異常状態が発生していない状況において前記異常状態に対応する表示を行わせる場合、前記異常状態が発生していないことに対応する表示を行わせることを特徴とする特徴DG17に記載の遊技機。
特徴DG18によれば、情報表示手段を確認することで異常状態が発生しているか否かを明確に特定することが可能となる。
なお、特徴DG1〜DG18の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴DH群>
特徴DH1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(第33実施形態では管理側CPU112におけるステップS1402〜ステップS1412の処理を実行する機能、第35実施形態では管理側CPU112におけるステップS1807の処理を実行する機能、第37実施形態では管理側CPU112におけるステップS2107の処理を実行する機能)と、
当該情報導出手段により導出された前記態様情報に対応する表示が行われるように情報表示手段(第33〜第42実施形態では第1〜第3報知用表示装置69a〜69c、第43〜第46実施形態では第1〜第4報知用表示装置201〜204)を表示制御する第1情報表示制御手段(管理側CPU112における表示用処理を実行する機能)と、
前記態様情報とは異なる別情報に対応する表示が行われるように前記情報表示手段を表示制御する第2情報表示制御手段(第33〜第42実施形態では主側CPU63におけるステップS202及びステップS208の処理を実行する機能、第43実施形態では主側CPU63におけるステップS3101、ステップS3103及びステップS3109の処理を実行する機能、第44実施形態では主側CPU63におけるステップS3201、ステップS3202、ステップS3204及びステップS3210の処理を実行する機能、第45実施形態では主側CPU63における異常表示用処理を実行する機能)と、を備え、
前記情報表示手段は、複数の単位発光部(表示用セグメント201a〜201g,202a〜202g)を有し、それら複数の単位発光部のうち発光状態となる単位発光部の組合せにより所定の表示を行うことが可能な構成であり、
前記第2情報表示制御手段は、前記複数の単位発光部のうち前記態様情報に対応する表示が行われる場合に発光状態とされ得る単位発光部を発光状態とすることにより前記別情報に対応する表示が行われるようにするものであって、当該別情報に対応する表示が行われる場合に発光状態となる前記単位発光部の組合せが前記態様情報に対応する表示が行われる場合には存在しない組合せとなるようにするものであることを特徴とする遊技機。
特徴DH1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出される。そして、態様情報に対応する表示が情報表示手段にて行われる。これにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、情報表示手段においては態様情報に対応する表示だけではなく別情報に対応する表示が行われる。これにより、情報表示手段を有効利用することが可能となる。
また、態様情報に対応する表示が行われる場合に発光状態とされ得る単位発光部を発光状態とすることにより別情報に対応する表示が行われることにより、態様情報に対応する表示の多様化を図る上で態様情報に対応する表示の内容に極力制約を与えないようにすることが可能となる。その一方、別情報に対応する表示が行われる場合に発光状態となる単位発光部の組合せが態様情報に対応する表示が行われる場合には存在しない組合せとなっている。これにより、発光状態となる単位発光部の組合せを把握することで態様情報に対応する表示及び別情報に対応する表示のうちいずれが行われているのかを把握することが可能となる。
特徴DH2.前記情報表示手段における前記態様情報に対応する表示の表示態様は複数態様存在しており、
前記複数の単位発光部には、前記複数態様の前記態様情報に対応する表示が全て行われたとしても発光状態にならない単位発光部は存在していないことを特徴とする特徴DH1に記載の遊技機。
特徴DH2によれば、態様情報に対応する表示が行われる場合には任意の組合せの単位発光部が発光状態とされる構成であるため、態様情報に対応する表示の多様化を図る上で態様情報に対応する表示の内容に極力制約を与えないようにすることが可能となる。
特徴DH3.前記情報表示手段である特定の個別情報表示手段(第33〜第42実施形態では第3報知用表示装置69c、第11,第44実施形態では第4報知用表示装置204、第45実施形態では第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204)を含めて個別情報表示手段を複数備え、
前記第2情報表示制御手段は、前記別情報に対応する表示を行わせる場合、複数の前記個別情報表示手段のうち前記態様情報に対応する表示が行われる場合に非表示状態とならない所定の個別情報表示手段(第33〜第42実施形態では第1報知用表示装置69a及び第2報知用表示装置69b、第11,第44実施形態では第1報知用表示装置201、第2報知用表示装置202及び第3報知用表示装置203、第45実施形態では第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202)を非表示状態となるようにすることを特徴とする特徴DH1又はDH2に記載の遊技機。
特徴DH3によれば、態様情報に対応する表示が行われる場合には非表示状態とならない所定の個別情報表示手段が別情報に対応する表示が行われる場合には非表示状態となる。これにより、非表示状態となっている個別情報表示手段の種類を把握するだけで、態様情報に対応する表示及び別情報に対応する表示のうちいずれが行われているのかを明確に特定することが可能となる。
特徴DH4.前記第1情報表示制御手段は、前記態様情報に対応する表示を行わせる場合、複数の前記個別情報表示手段のそれぞれを表示状態とすることを特徴とする特徴DH3に記載の遊技機。
特徴DH4によれば、態様情報に対応する表示が行われる場合には複数の個別情報表示手段のそれぞれが表示状態となるため、所定の個別情報表示手段が非表示状態となる別情報に対応する表示が行われる場合とは明確に区別することが可能となる。
特徴DH5.前記第1情報表示制御手段は、前記情報表示手段における前記態様情報の表示を順次変更させるものであって、前記態様情報の表示を変更させる場合においても前記所定の個別情報表示手段が非表示状態に維持されないようにすることを特徴とする特徴DH3又はDH4に記載の遊技機。
特徴DH5によれば、態様情報に対応する表示が行われる場合には所定の個別情報表示手段が非表示状態に維持されない。これにより、複数の個別情報表示手段を確認したタイミングに関係なく、複数の個別情報表示手段において態様情報に対応する表示及び別情報に対応する表示のうちいずれが行われているのかを特定することが可能となる。
特徴DH6.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)を備え、
前記第2情報表示制御手段は、前記設定値を変更することが可能な状況において前記別情報に対応する表示を行わせることを特徴とする特徴DH1乃至DH5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DH6によれば、態様情報に対応する表示が行われる情報表示手段を、設定値を変更することが可能な状況であることを報知するための表示手段として兼用することが可能となる。
特徴DH7.前記第2情報表示制御手段は、前記別情報に対応する表示として現状選択されている設定値に対応する情報の表示を行わせることを特徴とする特徴DH6に記載の遊技機。
特徴DH7によれば、態様情報に対応する表示が行われる情報表示手段を、変更途中の設定値を表示するための表示手段として兼用することが可能となる。
なお、特徴DH1〜DH7の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴DI群>
特徴DI1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(第33実施形態では管理側CPU112におけるステップS1402〜ステップS1412の処理を実行する機能、第35実施形態では管理側CPU112におけるステップS1807の処理を実行する機能、第37実施形態では管理側CPU112におけるステップS2107の処理を実行する機能)と、
当該情報導出手段により導出された前記態様情報に対応する表示が行われるように情報表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)を表示制御する第1情報表示制御手段(管理側CPU112における表示用処理を実行する機能)と、
遊技機の異常状態に対応する表示が行われるように前記情報表示手段を表示制御する第2情報表示制御手段(主側CPU63における異常表示用処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴DI1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出される。そして、態様情報に対応する表示が情報表示手段にて行われる。これにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、情報表示手段においては態様情報に対応する表示だけではなく遊技機の異常状態に対応する表示が行われる。これにより、情報表示手段を有効利用することが可能となる。
特徴DI2.前記第2情報表示制御手段は、前記異常状態が発生していない状況において前記異常状態に対応する表示を行わせる場合、前記異常状態が発生していないことに対応する表示を行わせることを特徴とする特徴DI1に記載の遊技機。
特徴DI2によれば、情報表示手段を確認することで異常状態が発生しているか否かを明確に特定することが可能となる。
特徴DI3.前記情報表示手段において前記態様情報に対応する表示が行われる期間と、前記情報表示手段において前記異常状態に対応する表示が行われる期間とは区別されていることを特徴とする特徴DI1又はDI2に記載の遊技機。
特徴DI3によれば、情報表示手段において表示が行われている状況を把握することで、当該情報表示手段において態様情報に対応する表示及び異常状態に対応する表示のうちいずれが行われているのかを特定することが可能となる。
特徴DI4.前記第2情報表示制御手段は、前記態様情報に対応する表示が行われる場合における表示態様とは異なる表示態様となるように前記情報表示手段を表示制御することにより前記異常状態に対応する表示が行われるようにすることを特徴とする特徴DG1又はDG2に記載の遊技機。
特徴DI4によれば、情報表示手段の表示態様を把握することで、当該情報表示手段において態様情報に対応する表示及び異常状態に対応する表示のうちいずれが行われているのかを特定することが可能となる。
特徴DI5.前記情報表示手段として、それぞれにおいて複数種類の表示を行うことが可能な個別情報表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)を複数備えていることを特徴とする特徴DI1乃至DI4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DI5によれば、複数の個別情報表示手段を利用して態様情報に対応する表示が行われることにより多種多様な態様情報の表示を行うことが可能となる。また、複数の個別情報表示手段が存在していることにより、態様情報に対応する表示が行われる場合と異常状態に対応する表示が行われる場合とで表示態様を大きく相違させることが可能となる。
特徴DI6.前記第2情報表示制御手段は、前記異常状態に対応する表示を行わせる場合、複数の前記個別情報表示手段のうち前記態様情報に対応する表示が行われる場合に非表示状態とならない所定の個別情報表示手段(第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202)を非表示状態となるようにすることを特徴とする特徴DI5に記載の遊技機。
特徴DI6によれば、態様情報に対応する表示が行われる場合には非表示状態とならない所定の個別情報表示手段が異常状態に対応する表示が行われる場合には非表示状態となる。これにより、非表示状態となっている個別情報表示手段の種類を把握するだけで、態様情報に対応する表示及び異常状態に対応する表示のうちいずれが行われているのかを明確に特定することが可能となる。
特徴DI7.前記第2情報表示制御手段は、前記異常状態に対応する表示を行わせる場合、複数の前記個別情報表示手段のうち前記態様情報を表示する場合に表示状態となる特定の個別情報表示手段(第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204)を表示状態となるようにし、
前記異常状態に対応する表示が行われる場合における前記特定の個別情報表示手段の表示内容は、前記態様情報に対応する表示が行われる場合に前記特定の個別情報表示手段に表示され得ることを特徴とする特徴DI6に記載の遊技機。
特徴DI7によれば、特定の個別情報表示手段においては態様情報に対応する表示が行われる場合に表示され得る表示内容が異常状態に対応する表示が行われる場合にも表示され得ることにより、態様情報に対応する表示が行われる場合の表示内容に制約を与えないようにすることが可能となる。また、このように特定の個別情報表示手段においては同一の表示内容となり得る構成であったとしても、上記特徴DI7の構成を備え態様情報に対応する表示が行われる場合には非表示状態とならない所定の個別情報表示手段が異常状態に対応する表示が行われる場合には非表示状態となるため、複数の個別情報表示手段においていずれの表示を行っているのかを特定することができる。
特徴DI8.前記第1情報表示制御手段は、前記態様情報に対応する表示を行わせる場合、複数の前記個別情報表示手段のそれぞれを表示状態とすることを特徴とする特徴DI6又はDI7に記載の遊技機。
特徴DI8によれば、態様情報に対応する表示が行われる場合には複数の個別情報表示手段のそれぞれが表示状態となるため、所定の個別情報表示手段が非表示状態となる異常状態に対応する表示が行われる場合とは明確に区別することが可能となる。
特徴DI9.前記第1情報表示制御手段は、前記情報表示手段における前記態様情報の表示を順次変更させるものであって、前記態様情報の表示を変更させる場合においても前記所定の個別情報表示手段が非表示状態に維持されないようにすることを特徴とする特徴DI6乃至DI8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DI9によれば、態様情報に対応する表示が行われる場合には所定の個別情報表示手段が非表示状態に維持されない。これにより、複数の個別情報表示手段を確認したタイミングに関係なく、複数の個別情報表示手段において態様情報に対応する表示及び異常状態に対応する表示のうちいずれが行われているのかを特定することが可能となる。
なお、特徴DI1〜DI9の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴DJ群>
特徴DJ1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(第33実施形態では管理側CPU112におけるステップS1402〜ステップS1412の処理を実行する機能、第35実施形態では管理側CPU112におけるステップS1807の処理を実行する機能、第37実施形態では管理側CPU112におけるステップS2107の処理を実行する機能)と、
当該情報導出手段により導出された前記態様情報に対応する表示が行われるように情報表示手段(第33〜第42実施形態では第1〜第3報知用表示装置69a〜69c、第43〜第46実施形態では第1〜第4報知用表示装置201〜204)を表示制御する第1情報表示制御手段(管理側CPU112における表示用処理を実行する機能)と、を備え、
当該第1情報表示制御手段は、前記情報表示手段における前記態様情報に対応する表示を順次変更させるものであって、前記態様情報に対応する表示を変更させる場合においても前記情報表示手段が非表示状態に維持されないようにすることを特徴とする遊技機。
特徴DJ1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出される。そして、態様情報に対応する表示が情報表示手段にて行われる。これにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、態様情報に対応する表示が行われる場合には情報表示手段が非表示状態に維持されない。これにより、情報表示手段を確認したタイミングに関係なく、態様情報に対応する表示を特定することが可能となる。
特徴DJ2.前記情報表示手段として、それぞれにおいて複数種類の表示を行うことが可能な個別情報表示手段(第33〜第42実施形態では第1〜第3報知用表示装置69a〜69c、第43〜第46実施形態では第33〜第4報知用表示装置201〜204)を複数備えていることを特徴とする特徴DJ1に記載の遊技機。
特徴DJ2によれば、複数の個別情報表示手段を利用して態様情報に対応する表示が行われることにより多種多様な態様情報の表示を行うことが可能となる。
特徴DJ3.前記第1情報表示制御手段は、前記態様情報に対応する表示を行わせる場合、複数の前記個別情報表示手段のそれぞれを表示状態とすることを特徴とする特徴DJ2に記載の遊技機。
特徴DJ3によれば、態様情報に対応する表示が行われる場合には複数の個別情報表示手段のそれぞれが表示状態となるとともに、態様情報に対応する表示を変更させる場合であっても表示状態に維持される。これにより、態様情報を把握し易くなる。
特徴DJ4.前記第1情報表示制御手段は、複数の前記個別情報表示手段のうち一部である種類表示対象の個別情報表示手段(第33〜第42実施形態では第1報知用表示装置69a、第43〜第46実施形態では第1報知用表示装置201及び第2報知用表示装置202)において表示対象となる前記態様情報の種類に対応する表示が行われるようにし、複数の前記個別情報表示手段のうち一部である結果表示対象の個別情報表示手段(第33〜第42実施形態では第2報知用表示装置69b及び第3報知用表示装置69c、第43〜第46実施形態では第3報知用表示装置203及び第4報知用表示装置204)において表示対象となる前記態様情報の内容に対応する表示が行われるようにすることを特徴とする特徴DJ2又はDJ3に記載の遊技機。
特徴DJ4によれば、態様情報に対応する表示が行われる場合には種類表示対象の個別情報表示手段において表示対象となる態様情報の種類に対応する表示が行われるとともに結果表示対象の個別情報表示手段において表示対象となる態様情報の内容に対応する表示が行われる。これにより、表示対象となっている態様情報を把握し易くなる。
なお、特徴DJ1〜DJ4の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴DK群>
特徴DK1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(履歴用メモリ117)に記憶させる履歴記憶実行手段(管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)を備え、
当該履歴記憶実行手段は、制限状況である場合、前記所定事象が発生したとしても前記履歴情報を前記履歴記憶手段に記憶させないようにする手段(主側CPU63におけるステップS3501にて否定判定をする機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴DK1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、制限状況である場合には所定事象が発生したとしても履歴情報が記憶されないため、履歴情報を記憶するのが好ましくない状況において履歴情報が記憶されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DK2.前記制限状況は、前記履歴記憶実行手段への動作電力の供給が開始されてから制限解除事象が発生するまでの状況として発生し得ることを特徴とする特徴DK1に記載の遊技機。
特徴DK2によれば、動作電力の供給開始直後の動作チェックによる所定事象の発生を履歴情報として記憶してしまわないようにすることが可能となる。
特徴DK3.前記履歴記憶実行手段への動作電力の供給が開始された場合であって制限条件が成立している場合に前記制限状況に設定する手段(主側CPU63におけるステップS3610の処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶実行手段への動作電力の供給が開始された場合であって前記制限条件が成立していない場合に前記制限状況に設定しない手段(主側CPU63におけるステップS3621の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする特徴DK2に記載の遊技機。
特徴DK3によれば、制限条件が成立しているか否かによって制限状況に設定される場合と設定されない場合とが存在する。これにより、必要に応じて制限状況に設定されないようにすることが可能となる。
特徴DK4.前記制限状況は、前記履歴記憶実行手段への動作電力の供給が開始されてから遊技領域からの遊技球の排出個数が所定基準個数以上となるまでの状況として発生し得ることを特徴とする特徴DK1乃至DK3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DK4によれば、動作電力の供給が開始されてから遊技領域からの遊技球の排出個数が所定基準個数以上となるまでは履歴情報が記憶されないようにすることが可能となる。
特徴DK5.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233)に記憶させる履歴記憶実行手段(主側CPU63における通常の入球管理処理、開閉実行モード中の入球管理処理及び高頻度サポートモード中の入球管理処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(主側CPU63におけるステップS4208の処理を実行する機能)と、を備え、
当該情報導出手段は、制限状況である場合、前記態様情報を導出しないことを特徴とする遊技機。
特徴DK5によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出される。これにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、制限状況である場合には所定事象が発生したとしても態様情報が導出されないため、態様情報を導出するのが好ましくない状況において態様情報が導出されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DK6.前記制限状況は、前記履歴記憶実行手段への動作電力の供給が開始されてから制限解除事象が発生するまでの状況として発生し得ることを特徴とする特徴DK5に記載の遊技機。
特徴DK6によれば、動作電力の供給開始直後の動作チェックによる所定事象の発生に基づく履歴情報を利用した態様情報が導出されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DK7.前記制限状況は、前記履歴記憶実行手段への動作電力の供給が開始されてから遊技領域からの遊技球の排出個数が所定基準個数以上となるまでの状況として発生し得ることを特徴とする特徴DK5又はDK6に記載の遊技機。
特徴DK7によれば、動作電力の供給が開始されてから遊技領域からの遊技球の排出個数が所定基準個数以上となるまでは態様情報が導出されないようにすることが可能となる。
なお、特徴DK1〜DK7の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴DG群、上記特徴DH群、上記特徴DI群、上記特徴DJ群及び上記特徴DK群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の管理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴DL群>
特徴DL1.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第47〜第53実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第47〜第53実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合又は前記第2所定処理を実行する状況となった場合に、前記内部記憶手段に記憶された少なくとも一部の情報である所定情報を所定記憶手段(主側RAM65)に退避させる退避実行手段(第47実施形態では主側CPU63におけるステップS3802及びステップS3902〜ステップS3907の処理を実行する機能、第48実施形態では主側CPU63におけるステップS4402の処理を実行する機能、第49実施形態では主側CPU63におけるステップS4502〜ステップS4507の処理を実行する機能、第50実施形態では主側CPU63におけるステップS4602の処理を実行する機能、第51実施形態では主側CPU63におけるステップS4701及びステップS4703の処理を実行する機能)と、
前記第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、前記所定記憶手段に退避された前記所定情報を前記内部記憶手段に復帰させる復帰実行手段(第47実施形態では主側CPU63におけるステップS3804及びステップS3910〜ステップS3915の処理を実行する機能、第48実施形態では主側CPU63におけるステップS4404の処理を実行する機能、第49実施形態では主側CPU63におけるステップS4510〜ステップS4515の処理を実行する機能、第50実施形態では主側CPU63におけるステップS4605の処理を実行する機能、第51実施形態では主側CPU63におけるステップS4705及びステップS4706の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴DL1によれば、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合には内部記憶手段に記憶された少なくとも一部の情報が所定記憶手段に退避される。これにより、第2所定処理が実行される場合に、第1所定処理の実行に際して内部記憶手段に記憶された情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。また、第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、所定記憶手段に退避された情報が内部記憶手段に復帰される。これにより、第2所定処理が終了した場合には当該第2所定処理の実行前における内部記憶手段の状態から第2所定処理とは異なる処理を実行することが可能となる。以上より、各種制御を好適に行うことが可能となる。
特徴DL2.前記所定情報は、前記内部記憶手段に記憶された情報のうち一部の情報であることを特徴とする特徴DL1に記載の遊技機。
特徴DL2によれば、内部記憶手段に記憶された情報のうち一部の情報のみが所定記憶手段に退避されるため、所定記憶手段において内部記憶手段の情報を退避させるために必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
特徴DL3.前記内部記憶手段は、第1記憶領域(WAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタ)と第2記憶領域(WAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタ以外のレジスタ)とを少なくとも備え、
前記第2所定処理実行手段は、前記第2所定処理において前記第1記憶領域に情報を記憶させる一方、前記第2記憶領域に情報を記憶させない構成であり、
前記退避実行手段は、前記第1記憶領域に記憶された情報を前記所定記憶手段に退避させることを特徴とする特徴DL2に記載の遊技機。
特徴DL3によれば、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合、内部記憶手段において第2所定処理にて情報の記憶対象となる第1記憶領域の情報が所定記憶手段に退避される。これにより、第2所定処理が終了した場合には当該第2所定処理の実行前における内部記憶手段の状態から第2所定処理とは異なる処理を実行することを可能としながら、所定記憶手段において内部記憶手段の情報を退避させるために必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
特徴DL4.前記所定記憶手段は、
前記第1所定処理が実行される場合に情報が記憶される第1所定記憶領域(特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222)と、
前記第2所定処理が実行される場合に情報が記憶される第2所定記憶領域(非特定制御用のワークエリア223、非特定制御用のスタックエリア224)と、を備え、
前記退避実行手段は、前記所定情報を前記第2所定記憶領域に退避させることを特徴とする特徴DL1乃至DL3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DL4によれば、所定記憶手段に第1所定記憶領域と第2所定記憶領域とが設けられていることにより、第1所定処理と第2所定処理とで所定記憶手段における情報の記憶先を明確に相違させることが可能となる。これにより、第1所定処理及び第2所定処理のうち一方の処理の実行に際して他方の処理において利用される情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。この場合に、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合、内部記憶手段に記憶された少なくとも一部の情報が第2所定記憶領域に退避される。これにより、第2所定処理が開始される直前における内部記憶手段の情報を退避させることが可能となるとともに、第1所定記憶領域を利用することなく当該情報を退避させることが可能となる。
特徴DL5.前記退避実行手段は、
前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合に前記内部記憶手段に記憶された一部の情報である第1所定情報を前記第1所定処理において前記第1所定記憶領域に退避させる手段(第47実施形態では主側CPU63におけるステップS3802の処理を実行する機能、第48実施形態では主側CPU63におけるステップS4402の処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となった場合に前記内部記憶手段に記憶された一部の情報である第2所定情報を前記第2所定処理において前記第2所定記憶領域に退避させる手段(第47実施形態では主側CPU63におけるステップS3902〜ステップS3907の処理を実行する機能、第49実施形態では主側CPU63におけるステップS4502〜ステップS4507の処理を実行する機能、第50実施形態では主側CPU63におけるステップS4602の処理を実行する機能、第51実施形態では主側CPU63におけるステップS4702及びステップS4703の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする特徴DL4に記載の遊技機。
特徴DL5によれば、内部記憶手段に記憶された一部の情報である第1所定情報は第1所定処理にて第1所定記憶領域に退避され、内部記憶手段に記憶された一部の情報である第2所定情報は第2所定処理にて第2所定記憶領域に退避される。これにより、内部記憶手段に記憶された各情報にとって好ましいタイミングで退避を行うことが可能となるとともに、情報を退避させるための処理を第1所定処理と第2所定処理とで分散して実行することが可能となる。
特徴DL6.前記第1所定情報は前記内部記憶手段に設けられたフラグレジスタの情報であることを特徴とする特徴DL5に記載の遊技機。
特徴DL6によれば、第1所定処理が実行されている状況におけるフラグレジスタの情報を適切に退避させることが可能となる。
特徴DL7.前記第2所定記憶領域は、
プッシュ命令により情報の書き込みを行うことが可能でありポップ命令により情報の読み出しを行うことが可能であるスタック領域(非特定制御用のスタックエリア224)と、
ロード命令により情報の書き込み及び読み出しを行うことが可能であるワーク領域(非特定制御用のワークエリア223)と、を備え、
前記退避実行手段は、前記所定情報を前記スタック領域及び前記ワーク領域の一方に退避させることを特徴とする特徴DL4乃至DL6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DL7によれば、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合、第2所定記憶領域におけるスタック領域及びワーク領域のうち一方に、内部記憶手段に記憶された少なくとも一部の情報が退避される。これにより、情報の退避先を集約することが可能となり、退避させるための処理構成及び復帰させるための処理構成を簡素化させることが可能となる。
特徴DL8.前記退避実行手段は、前記所定情報を前記ワーク領域に退避させることを特徴とする特徴DL7に記載の遊技機。
特徴DL8によれば、内部記憶手段に記憶された少なくとも一部の情報の退避先がワーク領域であることにより、スタックポインタの累積的な変更を行うことなく当該情報の退避を行うことが可能となる。
特徴DL9.前記第1所定記憶領域は、前記第1所定処理が実行される場合に情報の記憶及び情報の読み出しが可能であり、前記第2所定処理が実行される場合に情報の読み出しは可能であるものの情報の記憶が不可であり、
前記第2所定記憶領域は、前記第2所定処理が実行される場合に情報の記憶及び情報の読み出しが可能であり、前記第1所定処理が実行される場合に情報の読み出しは可能であるものの情報の記憶が不可であることを特徴とする特徴DL4乃至DL8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DL9によれば、第1所定記憶領域を第1所定処理の専用の記憶領域として扱うことが可能となるとともに、第2所定記憶領域を第2所定処理の専用の記憶領域として扱うことが可能となる。
特徴DL10.前記所定記憶手段は、
プッシュ命令により情報の書き込みを行うことが可能でありポップ命令により情報の読み出しを行うことが可能であるスタック領域(非特定制御用のスタックエリア224)と、
ロード命令により情報の書き込み及び読み出しを行うことが可能であるワーク領域(非特定制御用のワークエリア223)と、を備え、
前記退避実行手段は、前記所定情報を前記スタック領域及び前記ワーク領域の一方に退避させることを特徴とする特徴DL1乃至DL9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DL10によれば、所定情報の退避先を集約することが可能となり、所定情報を退避させるための処理構成及び所定情報を復帰させるための処理構成を簡素化させることが可能となる。
特徴DL11.前記退避実行手段は、前記所定情報を前記ワーク領域に退避させることを特徴とする特徴DL10に記載の遊技機。
特徴DL11によれば、所定情報の退避先がワーク領域であることにより、スタックポインタの累積的な変更を行うことなく当該情報の退避を行うことが可能となる。
特徴DL12.前記所定情報は前記内部記憶手段に記憶された一部の情報であり、
前記退避実行手段は、前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合又は前記第2所定処理を実行する状況となった場合に、前記内部記憶手段に記憶された一部の情報である特定情報を前記スタック領域に退避させる手段(主側CPU63におけるステップS3802の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DL11に記載の遊技機。
特徴DL12によれば、所定情報がワーク領域に退避される構成において特定情報はスタック領域に退避される。これにより、内部記憶手段に記憶された情報をワーク領域とスタック領域とに分散して退避させることが可能となる。
特徴DL13.前記所定情報は前記特定情報よりも情報量が多いことを特徴とする特徴DL12に記載の遊技機。
特徴DL13によれば、特定情報よりも情報量が多い所定情報がワーク領域に退避されることにより、内部記憶手段に記憶された情報の退避に際してスタック領域に多くの情報が累積的に記憶されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DL14.前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合、前記内部記憶手段に設けられたスタックポインタの情報は固定の情報となる構成であり、
前記内部記憶手段に設けられたスタックポインタの情報は前記退避実行手段による退避の対象とならないことを特徴とする特徴DL1乃至DL13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DL14によれば、所定記憶手段においてスタックポインタの情報を退避させるための容量を確保する必要がないため、当該所定記憶手段の容量を抑えることが可能となる。また、このようにスタックポインタの情報が退避されない構成であっても、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合にはスタックポインタの情報は固定の情報となるため、上記のようにスタックポインタの情報を退避させなくても第2所定処理が開始される前におけるスタックポインタの情報に復帰させることが可能である。
特徴DL15.前記第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、前記スタックポインタに前記固定の情報を設定する手段(第47実施形態では主側CPU63におけるステップS3909の処理を実行する機能、第49実施形態では主側CPU63におけるステップS4509の処理を実行する機能、第50実施形態では主側CPU63におけるステップS4604の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DL14に記載の遊技機。
特徴DL15によれば、第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、第2所定処理が開始される前におけるスタックポインタの情報に復帰させることが可能である。
特徴DL16.前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合又は前記第2所定処理を実行する状況となった場合に、前記スタックポインタに前記第2所定処理に対応する第2対応開始情報を設定する手段(第47実施形態では主側CPU63におけるステップS3901の処理を実行する機能、第49実施形態では主側CPU63におけるステップS4501の処理を実行する機能、第50実施形態では主側CPU63におけるステップS4601の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DL14又はDL15に記載の遊技機。
特徴DL16によれば、第2所定処理が開始される場合にはスタックポインタに対して第2所定処理に対応する第2対応開始情報が設定されることにより、第2所定処理において適切なアドレスのスタック領域に情報を記憶させることが可能となる。
特徴DL17.前記第1所定処理には、遊技の進行を制御するための処理が含まれ、
前記第2所定処理には、遊技履歴を管理するための処理が含まれることを特徴とする特徴DL1乃至DL16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DL17によれば、第1所定処理として遊技の進行を制御するための処理が実行され、第2所定処理として遊技履歴を管理するための処理が実行されることにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して遊技履歴を管理するための処理にて利用される情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DL18.前記所定記憶手段は、
前記第1所定処理が実行される場合に情報が記憶される第1所定記憶領域(特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222)と、
前記第2所定処理が実行される場合に情報が記憶される第2所定記憶領域(非特定制御用のワークエリア223、非特定制御用のスタックエリア224)と、を備え、
前記第2所定記憶領域は、遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報が記憶される履歴記憶領域(通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233)を備えていることを特徴とする特徴DL17に記載の遊技機。
特徴DL18によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶領域にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、第1所定処理として遊技の進行を制御するための処理が実行され、第2所定処理として遊技履歴を管理するための処理が実行されることにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して履歴記憶領域に記憶されている情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DL19.前記第2所定処理実行手段は、前記履歴記憶領域に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(主側CPU63におけるステップS4208の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DL18に記載の遊技機。
特徴DL19によれば、履歴記憶領域に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出されることにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
特徴DL20.前記第2所定記憶領域は、前記情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する態様情報記憶領域(演算結果記憶エリア234)を備えていることを特徴とする特徴DL19に記載の遊技機。
特徴DL20によれば、履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出された場合、その態様情報は態様情報記憶領域に記憶される。これにより、任意のタイミングで遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、第1所定処理として遊技の進行を制御するための処理が実行され、第2所定処理として遊技履歴を管理するための処理が実行されることにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して態様情報記憶領域に記憶されている情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴DL1〜DL20の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴DM群>
特徴DM1.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第47〜第53実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第47〜第53実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合又は前記第2所定処理を実行する状況となった場合に、前記内部記憶手段に記憶された少なくとも一部の情報である所定情報を所定記憶手段(主側RAM65)に退避させる退避実行手段(第47実施形態では主側CPU63におけるステップS3902〜ステップS3907の処理を実行する機能、第49実施形態では主側CPU63におけるステップS4502〜ステップS4507の処理を実行する機能、第50実施形態では主側CPU63におけるステップS4602の処理を実行する機能、第51実施形態では主側CPU63におけるステップS4701及びステップS4703の処理を実行する機能)と、
前記第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、前記所定記憶手段に退避された前記所定情報を前記内部記憶手段に復帰させる復帰実行手段(第47実施形態では主側CPU63におけるステップS3910〜ステップS3915の処理を実行する機能、第49実施形態では主側CPU63におけるステップS4510〜ステップS4515の処理を実行する機能、第50実施形態では主側CPU63におけるステップS4605の処理を実行する機能、第51実施形態では主側CPU63におけるステップS4705及びステップS4706の処理を実行する機能)と、を備え、
前記退避実行手段は、前記所定情報をロード命令により前記所定記憶手段に退避させることを特徴とする遊技機。
特徴DM1によれば、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合には内部記憶手段に記憶された少なくとも一部の情報である所定情報が所定記憶手段に退避される。これにより、第2所定処理が実行される場合に、第1所定処理の実行に際して内部記憶手段に記憶された情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。また、第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、所定記憶手段に退避された所定情報が内部記憶手段に復帰される。これにより、第2所定処理が終了した場合には当該第2所定処理の実行前における内部記憶手段の状態から第2所定処理とは異なる処理を実行することが可能となる。第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合、ロード命令により上記所定情報が所定記憶手段に退避される。これにより、スタックポインタの変更を要することなく所定情報を退避させることが可能となる。
特徴DM2.前記所定記憶手段は、
プッシュ命令により情報の書き込みを行うことが可能でありポップ命令により情報の読み出しを行うことが可能であるスタック領域(非特定制御用のスタックエリア224)と、
ロード命令により情報の書き込み及び読み出しを行うことが可能であるワーク領域(非特定制御用のワークエリア223)と、を備え、
前記退避実行手段は、前記所定情報を前記ワーク領域に退避させることを特徴とする特徴DM1に記載の遊技機。
特徴DM2によれば、内部記憶手段に記憶された少なくとも一部の情報である所定情報の退避先がワーク領域であることにより、スタックポインタの累積的な変更を行うことなく当該情報の退避を行うことが可能となる。
特徴DM3.前記所定情報は前記内部記憶手段に記憶された一部の情報であり、
前記退避実行手段は、前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合又は前記第2所定処理を実行する状況となった場合に、前記内部記憶手段に記憶された一部の情報である特定情報を前記スタック領域に退避させる手段(主側CPU63におけるステップS3802の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DM2に記載の遊技機。
特徴DM3によれば、所定情報がワーク領域に退避される構成において特定情報はスタック領域に退避される。これにより、内部記憶手段に記憶された情報をワーク領域とスタック領域とに分散して退避させることが可能となる。
特徴DM4.前記所定情報は前記特定情報よりも情報量が多いことを特徴とする特徴DM3に記載の遊技機。
特徴DM4によれば、特定情報よりも情報量が多い所定情報がワーク領域に退避されることにより、内部記憶手段に記憶された情報の退避に際してスタック領域に多くの情報が累積的に記憶されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DM5.前記ワーク領域は、
前記第1所定処理が実行される場合に情報が記憶される第1ワーク領域(特定制御用のワークエリア221)と、
前記第2所定処理が実行される場合に情報が記憶される第2ワーク領域(非特定制御用のワークエリア223)と、を備え、
前記退避実行手段は、前記所定情報を前記第2ワーク領域に退避させることを特徴とする特徴DM2乃至DM4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DM5によれば、ワーク領域に第1ワーク領域と第2ワーク領域とが設けられていることにより、第1所定処理と第2所定処理とでワーク領域における情報の記憶先を明確に相違させることが可能となる。これにより、第1所定処理及び第2所定処理のうち一方の処理の実行に際して他方の処理において利用される情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。この場合に、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合、内部記憶手段に記憶された少なくとも一部の情報が第2ワーク領域に退避される。これにより、第2所定処理が開始される直前における内部記憶手段の情報を退避させることが可能となるとともに、第1ワーク領域を利用することなく当該情報を退避させることが可能となる。
特徴DM6.前記第1ワーク領域は、前記第1所定処理が実行される場合に情報の記憶及び情報の読み出しが可能であって、前記第2所定処理が実行される場合に情報の読み出しは可能ではあるものの情報の記憶が不可であり、
前記第2ワーク領域は、前記第2所定処理が実行される場合に情報の記憶及び情報の読み出しが可能であって、前記第1所定処理が実行される場合に情報の読み出しは可能ではあるものの情報の記憶が不可であることを特徴とする特徴DM5に記載の遊技機。
特徴DM6によれば、第1ワーク領域を第1所定処理の専用の記憶領域として扱うことが可能となるとともに、第2ワーク領域を第2所定処理の専用の記憶領域として扱うことが可能となる。
特徴DM7.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第47〜第53実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第47〜第53実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合又は前記第2所定処理を実行する状況となった場合に、前記内部記憶手段に記憶された少なくとも一部の情報である所定情報を所定記憶手段(主側RAM65)に退避させる退避実行手段(第47実施形態では主側CPU63におけるステップS3902〜ステップS3907の処理を実行する機能、第49実施形態では主側CPU63におけるステップS4502〜ステップS4507の処理を実行する機能、第50実施形態では主側CPU63におけるステップS4602の処理を実行する機能、第51実施形態では主側CPU63におけるステップS4701及びステップS4703の処理を実行する機能)と、
前記第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、前記所定記憶手段に退避された前記所定情報を前記内部記憶手段に復帰させる復帰実行手段(第47実施形態では主側CPU63におけるステップS3910〜ステップS3915の処理を実行する機能、第49実施形態では主側CPU63におけるステップS4510〜ステップS4515の処理を実行する機能、第50実施形態では主側CPU63におけるステップS4605の処理を実行する機能、第51実施形態では主側CPU63におけるステップS4705及びステップS4706の処理を実行する機能)と、を備え、
前記所定記憶手段は、
プッシュ命令により情報の書き込みを行うことが可能でありポップ命令により情報の読み出しを行うことが可能であるスタック領域(非特定制御用のスタックエリア224)と、
ロード命令により情報の書き込み及び読み出しを行うことが可能であるワーク領域(非特定制御用のワークエリア223)と、を備え、
前記退避実行手段は、前記所定情報を前記スタック領域及び前記ワーク領域の一方に退避させることを特徴とする遊技機。
特徴DM7によれば、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合には内部記憶手段に記憶された少なくとも一部の情報である所定情報が所定記憶手段に退避される。これにより、第2所定処理が実行される場合に、第1所定処理の実行に際して内部記憶手段に記憶された情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。また、第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、所定記憶手段に退避された所定情報が内部記憶手段に復帰される。これにより、第2所定処理が終了した場合には当該第2所定処理の実行前における内部記憶手段の状態から第2所定処理とは異なる処理を実行することが可能となる。
また、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合、所定記憶手段におけるスタック領域及びワーク領域のうち一方に、上記所定情報が退避される。これにより、情報の退避先を集約することが可能となり、退避させるための処理構成及び復帰させるための処理構成を簡素化させることが可能となる。
なお、特徴DM1〜DM7の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴DN群>
特徴DN1.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第47〜第53実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第47〜第53実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、を備え、
前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合、前記内部記憶手段に設けられたスタックポインタの情報は固定の情報となる構成であることを特徴とする遊技機。
特徴DN1によれば、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合、内部記憶手段に設けられたスタックポインタの情報は固定の情報となるため、第2所定処理を開始する場合に当該スタックポインタの情報を退避させる必要がない。これにより、スタックポインタの情報を退避させるための記憶領域を確保する必要がなくなる。また、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合にはスタックポインタの情報は固定の情報となるため、上記のようにスタックポインタの情報を退避させなくても第2所定処理が開始される前におけるスタックポインタの情報に復帰させることが可能である。
特徴DN2.前記第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、前記スタックポインタに前記固定の情報を設定する手段(第47実施形態では主側CPU63におけるステップS3909の処理を実行する機能、第49実施形態では主側CPU63におけるステップS4509の処理を実行する機能、第50実施形態では主側CPU63におけるステップS4604の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DN1に記載の遊技機。
特徴DN2によれば、第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、第2所定処理が開始される前におけるスタックポインタの情報に復帰させることが可能である。
特徴DN3.前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合に、前記スタックポインタに前記第2所定処理に対応する第2対応開始情報を設定する手段(第47実施形態では主側CPU63におけるステップS3901の処理を実行する機能、第49実施形態では主側CPU63におけるステップS4501の処理を実行する機能、第50実施形態では主側CPU63におけるステップS4601の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DN1又はDN2に記載の遊技機。
特徴DN3によれば、第2所定処理が開始される場合にはスタックポインタに対して第2所定処理に対応する第2対応開始情報が設定されることにより、第2所定処理において適切なアドレスのスタック領域に情報を記憶させることが可能となる。
特徴DN4.前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合又は前記第2所定処理を実行する状況となった場合に、前記内部記憶手段に記憶された少なくとも一部の情報である所定情報を所定記憶手段(主側RAM65)に退避させる退避実行手段(第47実施形態では主側CPU63におけるステップS3802及びステップS3902〜ステップS3907の処理を実行する機能、第48実施形態では主側CPU63におけるステップS4402の処理を実行する機能、第49実施形態では主側CPU63におけるステップS4502〜ステップS4507の処理を実行する機能、第50実施形態では主側CPU63におけるステップS4602の処理を実行する機能、第51実施形態では主側CPU63におけるステップS4701及びステップS4703の処理を実行する機能)と、
前記第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、前記所定記憶手段に退避された前記所定情報を前記内部記憶手段に復帰させる復帰実行手段(第47実施形態では主側CPU63におけるステップS3804及びステップS3910〜ステップS3915の処理を実行する機能、第48実施形態では主側CPU63におけるステップS4404の処理を実行する機能、第49実施形態では主側CPU63におけるステップS4510〜ステップS4515の処理を実行する機能、第50実施形態では主側CPU63におけるステップS4605の処理を実行する機能、第51実施形態では主側CPU63におけるステップS4705及びステップS4706の処理を実行する機能)と、を備え、
前記内部記憶手段に設けられたスタックポインタの情報は前記退避実行手段による退避の対象とならないことを特徴とする特徴DN1乃至DN3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DN4によれば、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合には内部記憶手段に記憶された少なくとも一部の情報が所定記憶手段に退避される。これにより、第2所定処理が実行される場合に、第1所定処理の実行に際して内部記憶手段に記憶された情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。また、第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、所定記憶手段に退避された情報が内部記憶手段に復帰される。これにより、第2所定処理が終了した場合には当該第2所定処理の実行前における内部記憶手段の状態から第2所定処理とは異なる処理を実行することが可能となる。また、スタックポインタの情報は退避の対象とならないため、所定記憶手段においてスタックポインタの情報を退避させるための容量を確保する必要がない。よって、当該所定記憶手段の容量を抑えることが可能となる。また、このようにスタックポインタの情報が退避されない構成であっても、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合にはスタックポインタの情報は固定の情報となるため、上記のようにスタックポインタの情報を退避させなくても第2所定処理が開始される前におけるスタックポインタの情報に復帰させることが可能である。
特徴DN5.前記所定記憶手段は、
前記第1所定処理が実行される場合に情報が記憶される第1所定記憶領域(特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222)と、
前記第2所定処理が実行される場合に情報が記憶される第2所定記憶領域(非特定制御用のワークエリア223、非特定制御用のスタックエリア224)と、を備え、
前記退避実行手段は、前記所定情報を前記第2所定記憶領域に退避させることを特徴とする特徴DN4に記載の遊技機。
特徴DN5によれば、所定記憶手段に第1所定記憶領域と第2所定記憶領域とが設けられていることにより、第1所定処理と第2所定処理とで所定記憶手段における情報の記憶先を明確に相違させることが可能となる。これにより、第1所定処理及び第2所定処理のうち一方の処理の実行に際して他方の処理において利用される情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。この場合に、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合、内部記憶手段に記憶された少なくとも一部の情報が第2所定記憶領域に退避される。これにより、第2所定処理が開始される直前における内部記憶手段の情報を退避させることが可能となるとともに、第1所定記憶領域を利用することなく当該情報を退避させることが可能となる。
特徴DN6.前記第1所定記憶領域は、前記第1所定処理が実行される場合に情報の記憶及び情報の読み出しが可能であって、前記第2所定処理が実行される場合に情報の読み出しは可能ではあるものの情報の記憶が不可であり、
前記第2所定記憶領域は、前記第2所定処理が実行される場合に情報の記憶及び情報の読み出しが可能であって、前記第1所定処理が実行される場合に情報の読み出しは可能ではあるものの情報の記憶が不可であることを特徴とする特徴DN5に記載の遊技機。
特徴DN6によれば、第1所定記憶領域を第1所定処理の専用の記憶領域として扱うことが可能となるとともに、第2所定記憶領域を第2所定処理の専用の記憶領域として扱うことが可能となる。
なお、特徴DN1〜DN6の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴DO群>
特徴DO1.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第47〜第53実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第47〜第53実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合又は前記第2所定処理を実行する状況となった場合に、前記内部記憶手段における少なくとも一部の記憶領域である所定記憶領域(WAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタ)の状態を所定状態にする第1状態設定手段(主側CPU63におけるステップS4803〜ステップS4808の処理を実行する機能)と、
前記第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、前記所定記憶領域の状態を前記所定状態にする第2状態設定手段(主側CPU63におけるステップS4903〜ステップS4908の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴DO1によれば、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合には内部記憶手段の所定記憶領域の状態が所定状態に設定され、第2所定処理を終了する場合又は終了した後には再度、当該所定記憶領域の状態が所定状態に設定される。これにより、第2所定処理の前後において所定記憶領域の状態を所定状態とすることが可能となる。よって、第1所定処理及び第2所定処理のうち一方の処理による所定記憶領域の状態が他方の処理に対して影響を与えてしまわないようにすることが可能となる。以上より、各種制御を好適に行うことが可能となる。
特徴DO2.前記所定状態は、前記制御手段への動作電力の供給が開始された場合の状態であることを特徴とする特徴DO1に記載の遊技機。
特徴DO2によれば、所定記憶領域は所定状態として制御手段への動作電力の供給が開始された場合の状態に設定されるため、所定状態に設定するための処理構成を簡素なものとすることが可能となる。
特徴DO3.前記所定状態は、前記所定記憶領域が「0」クリアされた状態であることを特徴とする特徴DO1又はDO2に記載の遊技機。
特徴DO3によれば、所定記憶領域は所定状態として「0」クリアされた状態に設定されるため、所定状態に設定するための処理構成を簡素なものとすることが可能となる。
特徴DO4.前記所定記憶領域は、前記内部記憶手段における一部の記憶領域であることを特徴とする特徴DO1乃至DO3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DO4によれば、内部記憶手段の一部の記憶領域のみが所定状態に設定されるため、所定状態に設定するための処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴DO5.前記内部記憶手段は、前記所定記憶領域と別記憶領域(WAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタ以外のレジスタ)とを少なくとも備え、
前記第2所定処理実行手段は、前記第2所定処理において前記所定記憶領域に情報を記憶させる一方、前記別記憶領域に情報を記憶させない構成であり、
前記第1状態設定手段及び前記第2状態設定手段は前記別記憶領域の状態を変更しない構成であることを特徴とする特徴DO4に記載の遊技機。
特徴DO5によれば、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合、内部記憶手段において第2所定処理にて情報の記憶対象となる所定記憶領域が所定状態に設定される。これにより、第1所定処理による所定記憶領域の状態が第2所定処理に対して影響を与えてしまわないようにすることが可能となる。また、別記憶領域の状態は変更されないため、第2所定処理が開始される場合に所定状態に設定することが、第2所定処理が終了した後の処理に影響を与えないようにすることが可能となる。
特徴DO6.前記第1状態設定手段により前記所定状態の設定が行われる前における前記所定記憶領域の情報は、前記第2所定処理が終了した後において利用されない情報であることを特徴とする特徴DO1乃至DO5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DO6によれば、第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合に所定記憶領域が所定状態に設定されたとしても、第2所定処理が終了した後の処理に影響を与えないようにすることが可能となる。
特徴DO7.前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合又は前記第2所定処理を実行する状況となった場合に、前記内部記憶手段に記憶された一部の情報である所定情報(フラグレジスタの情報)を所定記憶手段(主側RAM65)に退避させる退避実行手段(主側CPU63におけるステップS4802の処理を実行する機能)と、
前記第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、前記所定記憶手段に退避された前記所定情報を前記内部記憶手段に復帰させる復帰実行手段(主側CPU63におけるステップS4810の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする特徴DO1乃至DO6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DO7によれば、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合には内部記憶手段に記憶された一部の情報である所定情報が所定記憶手段に退避される。これにより、第2所定処理が実行される場合に、第1所定処理の実行に際して内部記憶手段に記憶された情報であってその後の第1所定処理の実行に際して必要となる情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。また、第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、所定記憶手段に退避された所定情報が内部記憶手段に復帰される。これにより、第2所定処理が終了した場合には当該第2所定処理の実行前における内部記憶手段の状態から第2所定処理とは異なる処理を実行することが可能となる。
特徴DO8.前記第1所定処理には、遊技の進行を制御するための処理が含まれ、
前記第2所定処理には、遊技履歴を管理するための処理が含まれることを特徴とする特徴DO1乃至DO7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DO8によれば、第1所定処理として遊技の進行を制御するための処理が実行され、第2所定処理として遊技履歴を管理するための処理が実行されることにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して遊技履歴を管理するための処理にて利用される情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DO9.前記所定記憶手段は、
前記第1所定処理が実行される場合に情報が記憶される第1所定記憶領域(特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222)と、
前記第2所定処理が実行される場合に情報が記憶される第2所定記憶領域(非特定制御用のワークエリア223、非特定制御用のスタックエリア224)と、を備え、
前記第2所定記憶領域は、遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報が記憶される履歴記憶領域(通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233)を備えていることを特徴とする特徴DO8に記載の遊技機。
特徴DO9によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶領域にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、第1所定処理として遊技の進行を制御するための処理が実行され、第2所定処理として遊技履歴を管理するための処理が実行されることにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して履歴記憶領域に記憶されている情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DO10.前記第2所定処理実行手段は、前記履歴記憶領域に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(主側CPU63におけるステップS4208の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DO9に記載の遊技機。
特徴DO10によれば、履歴記憶領域に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出されることにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
特徴DO11.前記第2所定記憶領域は、前記情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する態様情報記憶領域(演算結果記憶エリア234)を備えていることを特徴とする特徴DO10に記載の遊技機。
特徴DO11によれば、履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出された場合、その態様情報は態様情報記憶領域に記憶される。これにより、任意のタイミングで遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、第1所定処理として遊技の進行を制御するための処理が実行され、第2所定処理として遊技履歴を管理するための処理が実行されることにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して態様情報記憶領域に記憶されている情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴DO1〜DO11の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴DP群>
特徴DP1.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第47〜第53実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第47〜第53実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理が実行される場合に情報が記憶される第1所定記憶領域(特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222)と、
前記第2所定処理が実行される場合に情報が記憶される第2所定記憶領域(非特定制御用のワークエリア223、非特定制御用のスタックエリア224)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴DP1によれば、第1所定記憶領域と第2所定記憶領域とが設けられており、第1所定記憶領域が第1所定処理の専用の記憶領域として扱われるとともに、第2所定記憶領域が第2所定処理の専用の記憶領域として扱われる。これにより、第1所定処理と第2所定処理とで所定記憶手段における情報の記憶先を明確に相違させることが可能となる。よって、第1所定処理及び第2所定処理のうち一方の処理の実行に際して他方の処理において利用される情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DP2.前記第1所定処理には、遊技の進行を制御するための処理が含まれ、
前記第2所定処理には、遊技履歴を管理するための処理が含まれることを特徴とする特徴DP1に記載の遊技機。
特徴DP2によれば、第1所定処理として遊技の進行を制御するための処理が実行され、第2所定処理として遊技履歴を管理するための処理が実行されることにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して遊技履歴を管理するための処理にて利用される情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DP3.前記第2所定記憶領域は、遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報が記憶される履歴記憶領域(通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233)を備えていることを特徴とする特徴DP2に記載の遊技機。
特徴DP3によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶領域にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、第1所定処理として遊技の進行を制御するための処理が実行され、第2所定処理として遊技履歴を管理するための処理が実行されることにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して履歴記憶領域に記憶されている情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DP4.前記第2所定処理実行手段は、前記履歴記憶領域に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(主側CPU63におけるステップS4208の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DP3に記載の遊技機。
特徴DP4によれば、履歴記憶領域に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出されることにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
特徴DP5.前記第2所定記憶領域は、前記情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する態様情報記憶領域(演算結果記憶エリア234)を備えていることを特徴とする特徴DP4に記載の遊技機。
特徴DP5によれば、履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出された場合、その態様情報は態様情報記憶領域に記憶される。これにより、任意のタイミングで遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、第1所定処理として遊技の進行を制御するための処理が実行され、第2所定処理として遊技履歴を管理するための処理が実行されることにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して態様情報記憶領域に記憶されている情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DP6.前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合に前記内部記憶手段に記憶された一部の情報である第1所定情報を前記第1所定処理において前記第1所定記憶領域に退避させる第1退避手段(第47実施形態では主側CPU63におけるステップS3802の処理を実行する機能、第48実施形態では主側CPU63におけるステップS4402の処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となった場合に前記内部記憶手段に記憶された一部の情報である第2所定情報を前記第2所定処理において前記第2所定記憶領域に退避させる第2退避手段(第47実施形態では主側CPU63におけるステップS3902〜ステップS3907の処理を実行する機能、第49実施形態では主側CPU63におけるステップS4502〜ステップS4507の処理を実行する機能、第50実施形態では主側CPU63におけるステップS4602の処理を実行する機能、第51実施形態では主側CPU63におけるステップS4701及びステップS4703の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする特徴DP1乃至DP5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DP6によれば、内部記憶手段に記憶された一部の情報である第1所定情報は第1所定処理にて第1所定記憶領域に退避され、内部記憶手段に記憶された一部の情報である第2所定情報は第2所定処理にて第2所定記憶領域に退避される。これにより、内部記憶手段に記憶された各情報にとって好ましいタイミングで退避を行うことが可能となるとともに、情報を退避させるための処理を第1所定処理と第2所定処理とで分散して実行することが可能となる。
特徴DP7.前記第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、前記第1所定記憶領域に退避された前記第1所定情報を前記内部記憶手段に復帰させる第1復帰実行手段(第47実施形態では主側CPU63におけるステップS3804の処理を実行する機能、第48実施形態では主側CPU63におけるステップS4404の処理を実行する機能)と、
前記第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、前記第2所定記憶領域に退避された前記第2所定情報を前記内部記憶手段に復帰させる第2復帰実行手段(第47実施形態では主側CPU63におけるステップS3910〜ステップS3915の処理を実行する機能、第49実施形態では主側CPU63におけるステップS4510〜ステップS4515の処理を実行する機能、第50実施形態では主側CPU63におけるステップS4605の処理を実行する機能、第51実施形態では主側CPU63におけるステップS4705及びステップS4706の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする特徴DP6に記載の遊技機。
特徴DP7によれば、第2所定処理が終了する場合又は終了した後に、第1所定記憶領域に退避された第1所定情報が内部記憶手段に復帰され、第2所定記憶領域に退避された第2所定情報が内部記憶手段に復帰されるため、内部記憶手段の状態を第2所定処理が開始される前の状態に復帰させることが可能となる。
特徴DP8.前記第1所定情報には、前記内部記憶手段に設けられたフラグレジスタの情報が含まれることを特徴とする特徴DP6又はDP7に記載の遊技機。
特徴DP8によれば、第1所定処理が実行されている状況におけるフラグレジスタの情報を適切に退避させることが可能となる。
特徴DP9.前記第2所定情報には、前記内部記憶手段の全レジスタの情報が含まれることを特徴とする特徴DP6乃至DP8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DP9によれば、内部記憶手段の全レジスタの情報がまとめて退避されることとなるため、レジスタの情報を選択的に退避させる必要が生じない。
特徴DP10.前記第2所定記憶領域は、
プッシュ命令により情報の書き込みが行われポップ命令により情報の読み出しが行われるスタック領域(非特定制御用のスタックエリア224)と、
ロード命令により情報の書き込み及び読み出しが行われるワーク領域(非特定制御用のワークエリア223)と、を備え、
前記第2退避実行手段は、前記第2所定情報を前記スタック領域及び前記ワーク領域の一方に退避させることを特徴とする特徴DP9に記載の遊技機。
特徴DP10によれば、内部記憶手段の全レジスタの情報が第2所定記憶領域におけるスタック領域及びワーク領域のうち一方に退避される。これにより、全レジスタの情報の退避先を集約することが可能となり、退避させるための処理構成及び復帰させるための処理構成を簡素化させることが可能となる。
特徴DP11.前記第2退避実行手段は、前記第2所定情報を前記スタック領域に退避させることを特徴とする特徴DP10に記載の遊技機。
特徴DP11によれば、ワーク領域を使用しないようにしながら全レジスタの情報を退避させることが可能となる。
特徴DP12.前記第2所定情報には、前記内部記憶手段のスタックポインタの情報が含まれることを特徴とする特徴DP6乃至DP11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DP12によれば、第1所定処理が実行されている状況におけるスタックポインタの情報を適切に退避させることが可能となる。
なお、特徴DP1〜DP12の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴DL群、上記特徴DM群、上記特徴DN群、上記特徴DO群及び上記特徴DP群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては各種制御を好適に行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴DQ群>
特徴DQ1.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(MPU62)と、
当該制御手段とは別チップとして設けられ、情報を一時的に記憶することが可能な履歴記憶手段(管理用RAM241)と、を備え、
前記制御手段は、遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を前記履歴記憶手段に記憶させる履歴記憶実行手段(主側CPU63における通常の入球管理処理、開閉実行モード中の入球管理処理及び高頻度サポートモード中の入球管理処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴DQ1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段は制御手段とは別チップとして設けられているため、汎用的な制御手段を利用しながら、履歴情報を記憶するための記憶容量を増大させることが可能となる。
特徴DQ2.前記制御手段は、各種処理を実行する場合に情報を一時的に記憶する所定記憶手段(主側RAM65)を備えていることを特徴とする特徴DQ1に記載の遊技機。
特徴DQ2によれば、制御手段に設けられた所定記憶手段だけではなく制御手段とは別チップとして設けられた履歴記憶手段を備えている構成において、当該履歴記憶手段に履歴情報を記憶させることにより多くの履歴情報を記憶保持することが可能となる。
特徴DQ3.前記制御手段は、前記履歴情報に関する処理を実行する場合に前記所定記憶手段に情報を一時的に記憶させることを特徴とする特徴DQ2に記載の遊技機。
特徴DQ3によれば、履歴情報を記憶するための履歴記憶手段が制御手段とは別チップとして設けられた構成において、履歴情報に関する処理を実行する場合には制御手段に設けられた所定記憶手段に情報が一時的に記憶されるため、履歴情報に関する処理を実行する場合における処理速度が極端に低下してしまわないようにすることが可能となる。
特徴DQ4.前記制御手段は、前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(主側CPU63におけるステップS4208の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DQ1乃至DQ3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DQ4によれば、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出されることにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
特徴DQ5.前記第2所定記憶領域は、前記情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する態様情報記憶領域(演算結果記憶エリア234)を備えていることを特徴とする特徴DQ4に記載の遊技機。
特徴DQ5によれば、履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出された場合、その態様情報は態様情報記憶領域に記憶される。これにより、任意のタイミングで遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
なお、特徴DQ1〜DQ5の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴DQ群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の管理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴DR群>
特徴DR1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
当該設定手段を有する制御手段への動作電力の供給が開始された場合に第1事象及び第2事象を含む複数の事象が発生していることに基づいて、前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況となるようにする状況発生手段(第54実施形態では主側CPU63におけるステップS5003〜ステップS5006の処理を実行する機能、別形態では主側CPU63におけるステップS5503〜ステップS5507の処理を実行する機能、第55実施形態では主側CPU63におけるステップS5703〜ステップS5705及びステップS5715の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴DR1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、使用対象となる設定値の設定が行われるようにするためには、制御手段への動作電力の供給が開始された場合に第1事象及び第2事象を含む複数の事象が発生している必要がある。これにより、不正により使用対象となる設定値の設定を行わせる行為を行いづらくさせることが可能となる。
特徴DR2.開閉体(前扉枠14)が開放状態となっていることを把握する開放把握手段(第54実施形態では主側CPU63におけるステップS5005の処理を実行する機能、別形態では主側CPU63におけるステップS5505の処理を実行する機能、第55実施形態では主側CPU63におけるステップS5703の処理を実行する機能)を備え、
前記状況発生手段は、前記開閉体が開放状態となっていることが前記開放把握手段により把握されていることに基づいて前記第1事象が発生していると特定することを特徴とする特徴DR1に記載の遊技機。
特徴DR2によれば、使用対象となる設定値の設定が行われるようにするためには、開閉体が開放状態となっている必要がある。これにより、不正に使用対象となる設定値の設定を行わせる行為が行われた場合、当該不正行為を目立たせることが可能となり、結果的に当該不正行為を発見し易くすることが可能となる。
特徴DR3.別開閉体(遊技機本体12)が開放状態となっていることを把握する別開放把握手段(第54実施形態では主側CPU63におけるステップS5006の処理を実行する機能、別形態では主側CPU63におけるステップS5506の処理を実行する機能、第55実施形態では主側CPU63におけるステップS5704の処理を実行する機能)を備え、
前記状況発生手段は、前記別開閉体が開放状態となっていることが前記別開放把握手段により把握されていることに基づいて前記第2事象が発生していると特定することを特徴とする特徴DR2に記載の遊技機。
特徴DR3によれば、使用対象となる設定値の設定が行われるようにするためには、開閉体を開放状態とするだけではなく別開閉体も開放状態とする必要がある。これにより、不正により使用対象となる設定値の設定を行わせる行為を行いづらくさせることが可能となるとともに、当該不正行為を目立たせることが可能となる。
特徴DR4.前記設定手段は、所定操作手段(更新ボタン68b、リセットボタン68c)が操作されたことに基づいて、前記使用対象となる設定値の選択及び前記使用対象となる設定値の設定のうち少なくとも一方を行う構成であり、
前記所定操作手段は別開閉体を開放状態とすることで操作可能となる構成であることを特徴とする特徴DR2又はDR3に記載の遊技機。
特徴DR4によれば、所定操作手段を操作可能とするために開放状態とされる別開閉体とは異なる開閉体を開放状態としないと、使用対象となる設定値の設定を行うことができない。これにより、不正により使用対象となる設定値の設定を行わせる行為を行いづらくさせることが可能となるとともに、当該不正行為を目立たせることが可能となる。
特徴DR5.前記開閉体は遊技球が流下する遊技領域の遊技機前側を規定しており、
前記開閉体を開放状態とすることで前記遊技領域が遊技機前方に開放されることを特徴とする特徴DR2乃至DR4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DR5によれば、使用対象となる設定値の設定が行われるようにするためには、開閉体を開放状態として遊技領域を遊技機前方に開放させる必要がある。これにより、不正により使用対象となる設定値の設定を行わせる行為を行いづらくさせることが可能となるとともに、当該不正行為を目立たせることが可能となる。
特徴DR6.前記状況発生手段は、設定キー挿入部(設定キー挿入部68a)に対する設定キーによる所定操作が行われていることに基づいて、前記複数の事象のうち一の事象が発生していると特定することを特徴とする特徴DR1乃至DR5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DR6によれば、使用対象となる設定値の設定が行われるようにするためには、設定キー挿入部に対する設定キーによる所定操作を行うだけではなく、それとは別の事象を発生させる必要がある。これにより、不正により使用対象となる設定値の設定を行わせる行為を行いづらくさせることが可能となる。
特徴DR7.前記状況発生手段は、遊技が行われた場合に発生する所定の遊技事象(発射操作装置28の操作、スルーゲート35への入球)が発生していることに基づいて、前記複数の事象のうち一の事象が発生していると特定することを特徴とする特徴DR1乃至DR6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DR7によれば、使用対象となる設定値の設定が行われるようにするためには、遊技が行われた場合に発生する所定の遊技事象を発生させる必要があるだけではなく、それとは別の事象を発生させる必要がある。これにより、不正により使用対象となる設定値の設定を行わせる行為を行いづらくさせることが可能となる。
特徴DR8.前記状況発生手段は、遊技領域に設けられた所定の入球部に遊技球が入球したことを検知する入球検知手段(ゲート検知センサ49a)にて遊技球が検知されたことに基づいて、前記複数の事象のうち一の事象が発生していると特定することを特徴とする特徴DR1乃至DR7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DR8によれば、使用対象となる設定値の設定が行われるようにするためには、所定の入球部に遊技球を入球させる必要があるとともに、それとは別の事象を発生させる必要がある。これにより、不正により使用対象となる設定値の設定を行わせる行為を行いづらくさせることが可能となる。
特徴DR9.前記設定手段により設定された前記使用対象となる設定値を報知手段にて報知させる設定値報知手段(主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)を備え、
当該設定値報知手段は、前記第1事象及び前記第2事象を含む複数の事象が発生していることに基づいて、前記設定手段により設定された前記使用対象となる設定値を前記報知手段にて報知させることを特徴とする特徴DR1乃至DR8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DR9によれば、不正により設定値を確認する行為を行いづらくさせることが可能となる。また、遊技ホールの管理者は使用対象となる設定値の設定を行う場合及び設定値の確認を行う場合のいずれであっても第1事象及び第2事象を発生させればよいため、作業が共通化されることとなり各作業を把握し易くなる。
特徴DR10.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
設定キー挿入部(設定キー挿入部68a)に対する設定キーによる所定操作が行われていること及び前記設定キー挿入部に対する前記設定キーによる前記所定操作とは異なる別事象の両方を含む複数の事象が発生していることに基づいて、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定を行うことが可能な設定可能状況となるようにする状況発生手段(第54実施形態では主側CPU63におけるステップS5003〜ステップS5006の処理を実行する機能、別形態では主側CPU63におけるステップS5503〜ステップS5507の処理を実行する機能、第55実施形態では主側CPU63におけるステップS5703〜ステップS5705及びステップS5715の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴DR10によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、使用対象となる設定値の設定が行われるようにするためには、設定キー挿入部に対する設定キーによる所定操作を行うだけではなく、それとは別の事象を発生させる必要がある。これにより、不正により使用対象となる設定値の設定を行わせる行為を行いづらくさせることが可能となる。
特徴DR11.開閉体(前扉枠14)が開放状態となっていることを把握する開放把握手段(第54実施形態では主側CPU63におけるステップS5005の処理を実行する機能、別形態では主側CPU63におけるステップS5505の処理を実行する機能、第55実施形態では主側CPU63におけるステップS5703の処理を実行する機能)を備え、
前記状況発生手段は、前記開閉体が開放状態となっていることが前記開放把握手段により把握されていることに基づいて前記別事象が発生していると特定することを特徴とする特徴DR10に記載の遊技機。
特徴DR11によれば、使用対象となる設定値の設定が行われるようにするためには、開閉体が開放状態となっている必要がある。これにより、不正に使用対象となる設定値の設定を行わせる行為が行われた場合、当該不正行為を目立たせることが可能となり、結果的に当該不正行為を発見し易くすることが可能となる。
特徴DR12.別開閉体(遊技機本体12)が開放状態となっていることを把握する別開放把握手段(第54実施形態では主側CPU63におけるステップS5006の処理を実行する機能、別形態では主側CPU63におけるステップS5506の処理を実行する機能、第55実施形態では主側CPU63におけるステップS5704の処理を実行する機能)を備え、
前記状況発生手段は、前記別開閉体が開放状態となっていることが前記別開放把握手段により把握されていることに基づいて、前記複数の事象のうち一の事象が発生していると特定することを特徴とする特徴DR11に記載の遊技機。
特徴DR12によれば、使用対象となる設定値の設定が行われるようにするためには、開閉体を開放状態とするだけではなく別開閉体も開放状態とする必要がある。これにより、不正により使用対象となる設定値の設定を行わせる行為を行いづらくさせることが可能となるとともに、当該不正行為を目立たせることが可能となる。
特徴DR13.前記設定手段は、所定操作手段(更新ボタン68b、リセットボタン68c)が操作されたことに基づいて、前記使用対象となる設定値の選択及び前記使用対象となる設定値の設定のうち少なくとも一方を行う構成であり、
前記所定操作手段は別開閉体を開放状態とすることで操作可能となる構成であることを特徴とする特徴DR11又はDR12に記載の遊技機。
特徴DR13によれば、所定操作手段を操作可能とするために開放状態とされる別開閉体とは異なる開閉体を開放状態としないと、使用対象となる設定値の設定を行うことができない。これにより、不正により使用対象となる設定値の設定を行わせる行為を行いづらくさせることが可能となるとともに、当該不正行為を目立たせることが可能となる。
特徴DR14.前記開閉体は遊技球が流下する遊技領域の遊技機前側を規定しており、
前記開閉体を開放状態とすることで前記遊技領域が遊技機前方に開放されることを特徴とする特徴DR11乃至DR13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DR14によれば、使用対象となる設定値の設定が行われるようにするためには、開閉体を開放状態として遊技領域を遊技機前方に開放させる必要がある。これにより、不正により使用対象となる設定値の設定を行わせる行為を行いづらくさせることが可能となるとともに、当該不正行為を目立たせることが可能となる。
特徴DR15.前記状況発生手段は、遊技が行われた場合に発生する所定の遊技事象(発射操作装置28の操作、スルーゲート35への入球)が発生していることに基づいて、前記複数の事象のうち一の事象が発生していると特定することを特徴とする特徴DR10乃至DR14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DR15によれば、使用対象となる設定値の設定が行われるようにするためには、設定キー挿入部に対する設定キーによる所定操作を行うだけではなく、遊技が行われた場合に発生する所定の遊技事象を発生させる必要がある。これにより、不正により使用対象となる設定値の設定を行わせる行為を行いづらくさせることが可能となる。
特徴DR16.前記状況発生手段は、遊技領域に設けられた所定の入球部に遊技球が入球したことを検知する入球検知手段(ゲート検知センサ49a)にて遊技球が検知されたことに基づいて、前記複数の事象のうち一の事象が発生していると特定することを特徴とする特徴DR10乃至DR15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DR16によれば、使用対象となる設定値の設定が行われるようにするためには、設定キー挿入部に対する設定キーによる所定操作を行うだけではなく、所定の入球部に遊技球を入球させる必要がある。これにより、不正により使用対象となる設定値の設定を行わせる行為を行いづらくさせることが可能となる。
特徴DR17.前記設定手段により設定された前記使用対象となる設定値を報知手段にて報知させる設定値報知手段(主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)を備え、
当該設定値報知手段は、前記設定キー挿入部に対する前記設定キーによる前記所定操作が行われていること及び前記別事象の両方を含む複数の事象が発生していることに基づいて、前記設定手段により設定された前記使用対象となる設定値を前記報知手段にて報知させることを特徴とする特徴DR10乃至DR16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DR17によれば、不正により設定値を確認する行為を行いづらくさせることが可能となる。また、遊技ホールの管理者は使用対象となる設定値の設定を行う場合及び設定値の確認を行う場合のいずれであっても設定キー挿入部に対する設定キーによる所定操作を行うとともに別事象を発生させればよいため、作業が共通化されることとなり各作業を把握し易くなる。
なお、特徴DR1〜DR17の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴DR群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機に対する不正に対処する必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴DS群>
特徴DS1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況となるようにする状況発生手段(第54実施形態では主側CPU63におけるステップS5003〜ステップS5006及びステップS5401〜ステップS5408の処理を実行する機能、別形態では主側CPU63におけるステップS5503〜ステップS5507の処理を実行する機能、第55実施形態では主側CPU63におけるステップS5703〜ステップS5705及びステップS5715の処理を実行する機能、第56実施形態では主側CPU63におけるステップS5801〜ステップS5804の処理を実行する機能、第57実施形態では主側CPU63におけるステップS5901〜ステップS5904の処理を実行する機能)と、
前記設定可能状況となる前における前記設定値と前記設定手段により設定された前記設定値とが同一であるか否かを把握する設定値把握手段(第54実施形態では主側CPU63におけるステップS5017及びステップS5111〜ステップS5112の処理を実行する機能、別形態では主側CPU63におけるステップS5611〜ステップS5612の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴DS1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、設定可能状況となる前における設定値と当該設定可能状況において設定された設定値とが同一であるか否かが把握される。これにより、設定可能状況を挟んで設定値が同一であるか否かに対応する処理を実行することが可能となる。よって、使用対象となる設定値の設定が行われた場合にその設定結果に対して好ましい状況を生じさせることが可能となり、設定値の設定作業を好適に行うことが可能となる。
特徴DS2.前記設定可能状況となる前における前記設定値と前記設定手段により設定された前記設定値とが同一であることが前記設定値把握手段により把握されたことに基づいて、それに対応する同一時処理が実行されるようにする同一時手段(第54実施形態では主側CPU63におけるステップS5113の処理を実行する機能、別形態では主側CPU63におけるステップS5613の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DS1に記載の遊技機。
特徴DS2によれば、設定可能状況を挟んで設定値が同一である場合には同一時処理が実行されることにより、設定値が同一であることに対して好ましい状況を生じさせることが可能となる。
特徴DS3.前記同一時手段は、前記同一時処理として、前記設定値が変更されなかったことに対応する報知が行われるようにするための処理を実行することを特徴とする特徴DS2に記載の遊技機。
特徴DS3によれば、設定可能状況を挟んで設定値が同一であったことを遊技ホールの管理者などに報知することが可能となる。
特徴DS4.前記設定可能状況となる前における前記設定値と前記設定手段により設定された前記設定値とが異なることが前記設定値把握手段により把握されたことに基づいて、それに対応する非同一時処理が実行されるようにする非同一時手段(第54実施形態では主側CPU63におけるステップS5114の処理を実行する機能、別形態では主側CPU63におけるステップS5614の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DS1乃至DS3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DS4によれば、設定可能状況を挟んで設定値が同一ではない場合には非同一時処理が実行されることにより、設定値が変更されたことに対して好ましい状況を生じさせることが可能となる。
特徴DS5.前記非同一時手段は、前記非同一時処理として、前記設定値が変更されたことに対応する報知が行われるようにするための処理を実行することを特徴とする特徴DS4に記載の遊技機。
特徴DS5によれば、設定可能状況を挟んで設定値が変更されたことを遊技ホールの管理者などに報知することが可能となる。
特徴DS6.前記状況発生手段は、前記設定手段を有する制御手段への動作電力の供給が開始された後において、前記設定値を記憶する記憶手段の情報を消去する必要が生じたことに基づいて、前記設定可能状況となるようにするものであることを特徴とする特徴DS1乃至DS5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DS6によれば、設定値を記憶する記憶手段の情報を消去する必要が生じた場合には設定可能状況となるため、設定値の情報が消去されたにも関わらず遊技が継続されてしまわないようにすることが可能となる。この場合に、上記特徴DS1の構成を備え、設定可能状況となる前における設定値と当該設定可能状況において設定された設定値とが同一であるか否かが把握される。これにより、設定可能状況を挟んで設定値が同一であるか否かに対応する処理を実行することが可能となる。
特徴DS7.前記設定可能状況となる前における前記設定値と前記設定手段により設定された前記設定値とが同一であることが前記設定値把握手段により把握されたことに基づいて、前記設定値が変更されなかったことに対応する報知が行われるようにする手段(第54実施形態では主側CPU63におけるステップS5113の処理を実行する機能、別形態では主側CPU63におけるステップS5613の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DS6に記載の遊技機。
特徴DS7によれば、記憶手段の情報が消去されることに伴って設定可能状況となったとしても当該設定可能状況を間に挟んで設定値が同一であった場合には設定値が変更されなかったことに対応する報知が行われる。これにより、遊技の途中で設定可能状況となったとしても設定値が変更されなかったことを遊技者に報知することが可能となり、遊技の途中で設定可能状況となったとしても遊技者は安心して遊技を継続させることが可能となる。
特徴DS8.前記状況発生手段は、
前記設定手段を有する制御手段への動作電力の供給が開始されたことに基づいて、前記設定可能状況となるようにする第1状況発生手段(第54実施形態では主側CPU63におけるステップS5003〜ステップS5006の処理を実行する機能、別形態では主側CPU63におけるステップS5503〜ステップS5507の処理を実行する機能、第55実施形態では主側CPU63におけるステップS5703〜ステップS5705及びステップS5715の処理を実行する機能)と、
前記制御手段への動作電力の供給が開始された後において、前記設定値を記憶する記憶手段の情報を消去する必要が生じたことに基づいて、前記設定可能状況となるようにする第2状況発生手段(第54実施形態では主側CPU63におけるステップS5401〜ステップS5408の処理を実行する機能、第56実施形態では主側CPU63におけるステップS5801〜ステップS5804の処理を実行する機能、第57実施形態では主側CPU63におけるステップS5901〜ステップS5904の処理を実行する機能)と、を備え、
前記設定値把握手段は、前記第1状況発生手段が生じさせた前記設定可能状況及び前記第2状況発生手段が生じさせた前記設定可能状況のいずれであっても、前記設定可能状況となる前における前記設定値と前記設定手段により設定された前記設定値とが同一であるか否かを把握することを特徴とする特徴DS1乃至DS7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DS8によれば、設定値を記憶する記憶手段の情報を消去する必要が生じた場合には設定可能状況となるため、設定値の情報が消去されたにも関わらず遊技が継続されてしまわないようにすることが可能となる。この場合に、制御手段への動作電力の供給が開始されたことに基づいて設定可能状況となる場合と同一の処理を利用して、記憶手段の情報が消去されることに伴って設定可能状況が発生した場合において当該設定可能状況を挟んで設定値が同一であるか否かに対応する処理を実行することが可能となる。
なお、特徴DS1〜DS8の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴DS群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の有利度を決定付ける設定値の設定が行われた場合にそれに対して好適な状況を生じさせる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴DT群>
特徴DT1.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第47〜第57実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第47〜第57実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理が実行される場合に情報が記憶される第1所定記憶領域(特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222)と、
前記第2所定処理が実行される場合に情報が記憶される第2所定記憶領域(非特定制御用のワークエリア223、非特定制御用のスタックエリア224)と、
前記第1所定記憶領域が正常であるか否かを監視する第1監視実行手段(第54実施形態では主側CPU63におけるステップS5401〜ステップS5404の処理を実行する機能、第56実施形態では主側CPU63におけるステップS5801〜ステップS5804の処理を実行する機能、第57実施形態では主側CPU63におけるステップS5901〜ステップS5904の処理を実行する機能、第64実施形態では主側CPU63におけるステップS7701〜ステップS7703の処理を実行する機能)と、
前記第2所定記憶領域が正常であるか否かを監視する第2監視実行手段(第54実施形態では主側CPU63におけるステップS5405〜ステップS5408の処理を実行する機能、第56実施形態では主側CPU63におけるステップS5809、ステップS5810、ステップS5812及びステップS5813の処理を実行する機能、第57実施形態では主側CPU63におけるステップS6101、ステップS6102、ステップS6105及びステップS6106の処理を実行する機能、第64実施形態では主側CPU63におけるステップS7706〜ステップS7708の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴DT1によれば、第1所定記憶領域と第2所定記憶領域とが設けられており、第1所定記憶領域が第1所定処理の専用の記憶領域として扱われるとともに、第2所定記憶領域が第2所定処理の専用の記憶領域として扱われる。これにより、第1所定処理と第2所定処理とで所定記憶手段における情報の記憶先を明確に相違させることが可能となる。よって、第1所定処理及び第2所定処理のうち一方の処理の実行に際して他方の処理において利用される情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。また、第1所定記憶領域が正常であるか否かの監視が実行されるとともに第2所定記憶領域が正常であるか否かの監視が実行されることにより、第1所定処理及び第2所定処理のそれぞれを正常に行うことが可能な状況であるか否かを特定することが可能となる。
特徴DT2.前記第1監視実行手段による監視及び前記第2監視実行手段による監視が、前記第1所定処理及び前記第2所定処理のいずれか一方にて実行されることを特徴とする特徴DT1に記載の遊技機。
特徴DT2によれば、第1所定記憶領域が正常であるか否かの監視及び第2所定記憶領域が正常であるか否かの監視が第1所定処理及び第2所定処理のうち一方にて集約して実行される。これにより、各記憶領域の監視を第1所定処理と第2所定処理とで分散して実行する構成に比べ処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴DT3.前記第1監視実行手段による監視及び前記第2監視実行手段による監視が、前記第1所定処理にて実行されることを特徴とする特徴DT1又はDT2に記載の遊技機。
特徴DT3によれば、第1所定記憶領域が正常であるか否かの監視及び第2所定記憶領域が正常であるか否かの監視を第1所定処理にて集約して実行することが可能となる。
特徴DT4.前記第1所定記憶領域が異常であることが前記第1監視実行手段により特定されたことに基づいて、前記第1所定記憶領域の情報を消去する所定消去手段(第54実施形態では主側CPU63におけるステップS5410の処理を実行する機能、第56実施形態では主側CPU63におけるステップS5806、ステップS5811及びステップS5814の処理を実行する機能、第57実施形態では主側CPU63におけるステップS5906、ステップS6103及びステップS6107の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DT1乃至DT3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DT4によれば、第1所定記憶領域が異常である場合には第1所定記憶領域の情報が消去されることにより、第1所定記憶領域が異常な状態のまま第1所定処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DT5.前記所定消去手段は、前記第1所定記憶領域が異常であることが前記第1監視実行手段により特定されたことに基づいて、前記第1所定記憶領域の情報を消去し、前記第2所定記憶領域の情報を消去することを特徴とする特徴DT4に記載の遊技機。
特徴DT5によれば、第1所定記憶領域が異常である場合には第1所定記憶領域だけではなく第2所定記憶領域が消去される。これにより、第2所定記憶領域に異常が発生している可能性がある場合には第2監視実行手段による監視結果に関係なく第2所定記憶領域の情報を消去することが可能となる。
特徴DT6.前記所定消去手段は、前記第2所定記憶領域が異常であることが前記第2監視実行手段により特定されたことに基づいて、前記第2所定記憶領域の情報を消去することを特徴とする特徴DT4又はDT5に記載の遊技機。
特徴DT6によれば、第1所定記憶領域が異常である場合には第1所定記憶領域の情報が消去されることにより、第1所定記憶領域が異常な状態のまま第1所定処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DT7.前記所定消去手段は、前記第2所定記憶領域が異常であることが前記第2監視実行手段により特定されたことに基づいて、前記第2所定記憶領域の情報を消去し、前記第1所定記憶領域の情報を消去することを特徴とする特徴DT6に記載の遊技機。
特徴DT7によれば、第2所定記憶領域が異常である場合には第2所定記憶領域だけではなく第1所定記憶領域が消去される。これにより、第1所定記憶領域に異常が発生している可能性がある場合には第1監視実行手段による監視結果に関係なく第1所定記憶領域の情報を消去することが可能となる。
特徴DT8.前記所定消去手段による情報の消去を行うための処理が、前記第1所定処理及び前記第2所定処理のいずれか一方にて実行されることを特徴とする特徴DT4乃至DT7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DT8によれば、異常であることが特定されたことに基づいて各所定記憶領域の情報を消去する処理が第1所定処理及び第2所定処理のうち一方にて集約して実行される。これにより、各記憶領域の情報の消去を第1所定処理と第2所定処理とで分散して実行する構成に比べ処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴DT9.前記所定消去手段による情報の消去を行うための処理が、前記第1所定処理にて実行されることを特徴とする特徴DT4乃至DT7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DT9によれば、異常であることが特定されたことに基づいて各所定記憶領域の情報を消去する処理を第1所定処理にて集約して実行することが可能となる。
特徴DT10.前記第1所定処理には、遊技の進行を制御するための処理が含まれ、
前記第2所定処理には、遊技履歴を管理するための処理が含まれることを特徴とする特徴DT1乃至DT9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DT10によれば、第1所定処理として遊技の進行を制御するための処理が実行され、第2所定処理として遊技履歴を管理するための処理が実行されることにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して遊技履歴を管理するための処理にて利用される情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DT11.前記第2所定記憶領域は、遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報が記憶される履歴記憶領域(通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233)を備えていることを特徴とする特徴DT10に記載の遊技機。
特徴DT11によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶領域にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、第1所定処理として遊技の進行を制御するための処理が実行され、第2所定処理として遊技履歴を管理するための処理が実行されることにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して履歴記憶領域に記憶されている情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DT12.前記第2所定処理実行手段は、前記履歴記憶領域に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(主側CPU63におけるステップS4208の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DT11に記載の遊技機。
特徴DT12によれば、履歴記憶領域に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出されることにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
特徴DT13.前記第2所定記憶領域は、前記情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する態様情報記憶領域(演算結果記憶エリア234)を備えていることを特徴とする特徴DT12に記載の遊技機。
特徴DT13によれば、履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出された場合、その態様情報は態様情報記憶領域に記憶される。これにより、任意のタイミングで遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、第1所定処理として遊技の進行を制御するための処理が実行され、第2所定処理として遊技履歴を管理するための処理が実行されることにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して態様情報記憶領域に記憶されている情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴DT1〜DT13の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴DU群>
特徴DU1.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第47〜第66実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第47〜第66実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合又は前記第2所定処理を実行する状況となった場合に、前記内部記憶手段に設けられたフラグレジスタの状態が特定状態となるようにする状態設定手段(第58実施形態では主側CPU63におけるステップS6202〜ステップS6204及びステップS6211の処理を実行する機能、第59実施形態では主側CPU63におけるステップS6302〜ステップS6307及びステップS6312の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴DU1によれば、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合には内部記憶手段のフラグレジスタの状態が特定状態に設定される。これにより、フラグレジスタの状態が予め定められた特定状態となっている状況において第2所定処理を開始することが可能となる。よって、各種制御を好適に行うことが可能となる。
特徴DU2.前記特定状態は、前記制御手段への動作電力の供給が開始された場合の状態であることを特徴とする特徴DU1に記載の遊技機。
特徴DU2によれば、フラグレジスタは特定状態として制御手段への動作電力の供給が開始された場合の状態に設定されるため、特定状態に設定するための処理構成を簡素なものとすることが可能となる。
特徴DU3.前記特定状態は、前記フラグレジスタが「0」クリアされた状態であることを特徴とする特徴DU1又はDU2に記載の遊技機。
特徴DU3によれば、フラグレジスタは特定状態として「0」クリアされた状態に設定されるため、特定状態に設定するための処理構成を簡素なものとすることが可能となる。
特徴DU4.前記第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、前記フラグレジスタの状態が前記特定状態となるようにする手段(第58実施形態では主側CPU63におけるステップS6213〜ステップS6218の処理を実行する機能、第59実施形態では主側CPU63におけるステップS6314〜ステップS6322の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DU1乃至DU3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DU4によれば、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合だけではなく、第2所定処理を終了する場合又は終了した場合にも、フラグレジスタの状態が特定状態に設定される。これにより、フラグレジスタの状態が予め定められた特定状態となっている状況において第1所定処理を再開することが可能となる。また、第2所定処理の前後においてフラグレジスタの状態を特定状態とすることが可能となる。よって、第1所定処理及び第2所定処理のうち一方の処理によるフラグレジスタの状態が他方の処理に対して影響を与えてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DU5.前記制御手段において処理を実行する場合に一時的に情報が記憶される所定記憶手段(主側RAM65)を備え、
前記状態設定手段は、
前記所定記憶手段における所定の記憶領域の状態を前記特定状態となるようにする手段(第58実施形態では主側CPU63におけるステップS6202〜ステップS6204の処理を実行する機能、第59実施形態では主側CPU63におけるステップS6302〜ステップS6307の処理を実行する機能)と、
前記所定の記憶領域に記憶された情報を前記フラグレジスタに記憶させることにより当該フラグレジスタの状態を前記特定状態となるようにする手段(第58実施形態では主側CPU63におけるステップS6211の処理を実行する機能、第59実施形態では主側CPU63におけるステップS6312の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする特徴DU1乃至DU4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DU5によれば、制御手段の命令としてフラグレジスタの状態を特定状態に直接設定することができない構成であったとしても、所定記憶手段への情報の書き込みと当該情報の読み出しを利用してフラグレジスタの状態を特定状態に設定することが可能となる。
特徴DU6.前記所定記憶手段は、
前記制御手段がプッシュ命令により情報の書き込みを行うことが可能であり前記制御手段がポップ命令により情報の読み出しを行うことが可能であるスタック領域(特定制御用のスタックエリア222)と、
前記制御手段がロード命令により情報の書き込み及び読み出しを行うことが可能であるワーク領域(特定制御用のワークエリア221)と、を備え、
前記所定の記憶領域は前記スタック領域に設けられていることを特徴とする特徴DU5に記載の遊技機。
特徴DU6によれば、ワーク領域に記憶された情報をフラグレジスタに直接書き込むことができない構成であっても、スタック領域への情報の書き込みと当該情報の読み出しを利用してフラグレジスタの状態を特定状態に設定することが可能となる。
特徴DU7.前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合又は前記第2所定処理を実行する状況となった場合に、前記内部記憶手段に設けられた所定レジスタの状態が所定状態となるようにする手段(第58実施形態では主側CPU63におけるステップS6205〜ステップS6210の処理を実行する機能、第59実施形態では主側CPU63におけるステップS6308〜ステップS6311の処理を実行する機能)を備え、
前記状態設定手段は、前記所定レジスタの状態が前記所定状態とされた後に、前記フラグレジスタの状態が前記特定状態となるようにすることを特徴とする特徴DU1乃至DU6のいずれか1に記載の遊技機。
フラグレジスタの状態は制御手段において各種処理が実行される都度変化し得る。この場合に、特徴DU7によれば、所定レジスタの状態が所定状態とされた後にフラグレジスタの状態が特定状態とされるため、第2所定処理が開始される直前においてフラグレジスタが特定状態となっているようにすることが可能となる。
特徴DU8.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
前記制御手段は、前記フラグレジスタの状態が特定状態となるようにする手段(第58実施形態では主側CPU63におけるステップS6202〜ステップS6204及びステップS6211の処理を実行する機能、第59実施形態では主側CPU63におけるステップS6302〜ステップS6307及びステップS6312の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴DU8によれば、必要に応じてフラグレジスタの状態を特定状態にすることが可能となる。
なお、特徴DU1〜DU8の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴DV群>
特徴DV1.各種処理を実行し、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第47〜第66実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第47〜第66実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合又は前記第2所定処理を実行する状況となった場合に、前記内部記憶手段に設けられたフラグレジスタの情報を所定記憶手段(主側RAM65)に退避させる退避実行手段(第47実施形態では主側CPU63におけるステップS3802の処理を実行する機能、第48実施形態では主側CPU63におけるステップS4402の処理を実行する機能、第52実施形態では主側CPU63におけるステップS4802の処理を実行する機能、第60実施形態では主側CPU63におけるステップS6402〜ステップS6405の処理を実行する機能、第61実施形態では主側CPU63におけるステップS6502〜ステップS6509の処理を実行する機能)と、
前記第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、前記所定記憶手段に退避された前記フラグレジスタの情報を前記フラグレジスタに復帰させる復帰実行手段(第47実施形態では主側CPU63におけるステップS3804の処理を実行する機能、第48実施形態では主側CPU63におけるステップS4404の処理を実行する機能、第52実施形態では主側CPU63におけるステップS4810の処理を実行する機能、第60実施形態では主側CPU63におけるステップS6407〜ステップS6415の処理を実行する機能、第61実施形態では主側CPU63におけるステップS6511〜ステップS6518の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴DV1によれば、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合にはフラグレジスタの情報が所定記憶手段に退避される。これにより、第2所定処理が実行される場合に、第1所定処理の実行に際してフラグレジスタに記憶された情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。また、第2所定処理を終了する場合又は終了した後に、所定記憶手段に退避された情報がフラグレジスタに復帰される。これにより、第2所定処理が終了した場合には当該第2所定処理の実行前におけるフラグレジスタの状態から第2所定処理とは異なる処理を実行することが可能となる。以上より、各種制御を好適に行うことが可能となる。
特徴DV2.前記所定記憶手段は、
前記第1所定処理が実行される場合に情報が記憶される第1所定記憶領域(特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222)と、
前記第2所定処理が実行される場合に情報が記憶される第2所定記憶領域(非特定制御用のワークエリア223、非特定制御用のスタックエリア224)と、を備え、
前記退避実行手段は、前記フラグレジスタの情報を前記第1所定記憶領域に退避させることを特徴とする特徴DV1に記載の遊技機。
特徴DV2によれば、所定記憶手段に第1所定記憶領域と第2所定記憶領域とが設けられていることにより、第1所定処理と第2所定処理とで所定記憶手段における情報の記憶先を明確に相違させることが可能となる。これにより、第1所定処理及び第2所定処理のうち一方の処理の実行に際して他方の処理において利用される情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。この場合に、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合、フラグレジスタの情報が第1所定記憶領域に退避される。これにより、第2所定処理が開始される直前におけるフラグレジスタの情報を退避させることが可能となるとともに、第2所定記憶領域を利用することなく当該情報を退避させることが可能となる。
特徴DV3.前記第1所定記憶領域は、前記第1所定処理が実行される場合に情報の記憶及び情報の読み出しが可能であり、前記第2所定処理が実行される場合に情報の読み出しは可能であるものの情報の記憶が不可であり、
前記第2所定記憶領域は、前記第2所定処理が実行される場合に情報の記憶及び情報の読み出しが可能であり、前記第1所定処理が実行される場合に情報の読み出しは可能であるものの情報の記憶が不可であることを特徴とする特徴DV2に記載の遊技機。
特徴DV3によれば、第1所定記憶領域を第1所定処理の専用の記憶領域として扱うことが可能となるとともに、第2所定記憶領域を第2所定処理の専用の記憶領域として扱うことが可能となる。
特徴DV4.前記所定記憶手段は、
プッシュ命令により情報の書き込みを行うことが可能でありポップ命令により情報の読み出しを行うことが可能であるスタック領域(特定制御用のスタックエリア222)と、
ロード命令により情報の書き込み及び読み出しを行うことが可能であるワーク領域(特定制御用のワークエリア221)と、を備え、
前記退避実行手段は、前記フラグレジスタの情報を前記スタック領域及び前記ワーク領域の一方に退避させることを特徴とする特徴DV1乃至DV3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DV4によれば、第1所定処理を実行している状況から第2所定処理を実行する状況となる場合又は第2所定処理を実行する状況となった場合、第2所定記憶領域におけるスタック領域及びワーク領域のうち一方に、フラグレジスタの情報が退避される。これにより、情報の退避先を集約することが可能となり、退避させるための処理構成及び復帰させるための処理構成を簡素化させることが可能となる。
特徴DV5.前記退避実行手段は、前記フラグレジスタの情報を前記ワーク領域に退避させることを特徴とする特徴DV4に記載の遊技機。
特徴DV5によれば、フラグレジスタの情報の退避先がワーク領域であることにより、スタックポインタの累積的な変更を行うことなく当該情報の退避を行うことが可能となる。
特徴DV6.前記退避実行手段は、
前記内部記憶手段に設けられた所定レジスタに前記フラグレジスタの情報を記憶させる手段(第60実施形態では主側CPU63におけるステップS6402及びステップS6403の処理を実行する機能、第61実施形態では主側CPU63におけるステップS6502〜ステップS6505の処理を実行する機能)と、
前記所定レジスタに記憶された前記フラグレジスタの情報を前記所定記憶手段に記憶させる手段(第60実施形態では主側CPU63におけるステップS6404の処理を実行する機能、第61実施形態では主側CPU63におけるステップS6506の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする特徴DV1乃至DV5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DV6によれば、制御手段の命令としてフラグレジスタの情報を所定記憶手段に直接退避させることができない構成であっても、所定レジスタへの情報の書き込みと当該所定レジスタに記憶された情報の所定記憶手段への書き込みとを利用して、フラグレジスタの情報を所定記憶手段に退避させることが可能となる。
なお、特徴DV1〜DV6の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴DW群>
特徴DW1.各種処理を実行する制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第47〜第66実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第47〜第66実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理が実行される場合に情報が記憶される第1所定記憶領域(特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222)と、
前記第2所定処理が実行される場合に情報が記憶される第2所定記憶領域(非特定制御用のワークエリア223、非特定制御用のスタックエリア224)と、
異常事象が発生しているか否かを監視する異常事象監視手段(プログラム監視部252)と、
当該異常事象監視手段により前記異常事象が発生していることが特定されたことに基づいて、情報の消去処理が少なくとも前記第1所定記憶領域に対して実行される状況を生じさせることを可能とする消去状況発生手段(リセット信号出力部251)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴DW1によれば、第1所定記憶領域と第2所定記憶領域とが設けられており、第1所定記憶領域が第1所定処理の専用の記憶領域として扱われるとともに、第2所定記憶領域が第2所定処理の専用の記憶領域として扱われる。これにより、第1所定処理と第2所定処理とで所定記憶手段における情報の記憶先を明確に相違させることが可能となる。よって、第1所定処理及び第2所定処理のうち一方の処理の実行に際して他方の処理において利用される情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。また、異常事象が発生していることが特定されたことに基づいて、情報の消去処理が少なくとも第1所定記憶領域に対して実行される。これにより、異常事象が発生したにも関わらず第1所定記憶領域の情報がそのまま保持された状態で第1所定処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DW2.前記制御手段は、
当該制御手段への動作電力の供給が停止される場合に停電対応情報を記憶させるための処理を実行する手段(第62実施形態では主側CPU63におけるステップS6709及びステップS6710の処理を実行する機能、第64実施形態では主側CPU63におけるステップS7609〜ステップS7611の処理を実行する機能)と、
前記停電対応情報が記憶されていない状況において前記制御手段への動作電力の供給が開始されて供給開始時の処理が実行された場合、前記情報の消去処理が少なくとも前記第1所定記憶領域に対して実行されるようにする手段(第62実施形態では主側CPU63におけるステップS6607の処理を実行する機能、第63実施形態では主側CPU63における異常時のクリア処理を実行する機能、第64実施形態では主側CPU63におけるステップS7704、ステップS7705、ステップS7808及びステップS7810の処理を実行する機能)と、を備え、
前記消去状況発生手段は、前記異常事象監視手段により前記異常事象が発生していることが特定されたことに基づいて、前記停電対応情報が記憶されていない状況において前記制御手段にて前記供給開始時の処理が実行されるようにすることを特徴とする特徴DW1に記載の遊技機。
特徴DW2によれば、停電対応情報が記憶されていない状況において制御手段への動作電力の供給が開始されて供給開始時の処理が実行された場合には、情報の消去処理が少なくとも第1所定記憶領域に対して実行されることにより、停電時の処理が適切に行われていない状況において制御手段への動作電力の供給が開始された場合に第1所定記憶領域の情報がそのまま保持された状態で第1所定処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。この場合に、異常事象が発生していることが特定されたことに基づいて、停電対応情報が記憶されていない状況において制御手段にて供給開始時の処理が実行される。これにより、停電対応情報が記憶されていない状況において制御手段にて供給開始時の処理が実行された場合に情報の消去処理を実行する構成を利用して、異常事象の発生に対して情報の消去処理が実行されるようにすることが可能となる。
特徴DW3.前記制御手段は、リセット信号を受信している場合に各種処理を実行するものであって、動作電力が供給されている状況において前記リセット信号を受信していない状況から前記リセット信号を受信している状況となったことに基づいて前記供給開始時の処理を開始するものであり、
前記消去状況発生手段は、前記異常事象監視手段により前記異常事象が発生していることが特定されたことに基づいて、前記制御手段にて前記リセット信号を受信しない状況とした後に前記制御手段にて前記リセット信号を受信する状況とすることを特徴とする特徴DW2に記載の遊技機。
特徴DW3によれば、リセット信号の受信状態の切り換えによって上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴DW4.前記制御手段は、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ及びプログラムカウンタ)に情報を一時的に記憶させる構成であって、当該内部記憶手段に記憶された情報を前記第1所定記憶領域に一時的に退避させ得る構成であり、
前記異常事象監視手段は、前記異常事象として、前記内部記憶手段に記憶されている情報に異常が発生しているか否かを監視し、
前記消去状況発生手段は、前記情報の消去処理が少なくとも前記第1所定記憶領域及び前記内部記憶手段の両方に対して実行される状況を生じさせることを特徴とする特徴DW1乃至DW3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DW4によれば、内部記憶手段に記憶された情報が第1所定記憶領域に一時的に退避され得る構成であるため、内部記憶手段に記憶されている情報に関して異常が発生した場合には第1所定記憶領域に記憶されている情報についても異常が発生している可能性がある。この場合に、内部記憶手段に記憶されている情報に関して異常が発生した場合には、内部記憶手段だけではなく第1所定記憶領域に対して情報の消去処理が実行される。これにより、第1所定記憶領域に記憶されている情報に関して異常が発生しているにも関わらず、そのままの状態で第1所定処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DW5.前記消去状況発生手段は、前記異常事象監視手段により前記異常事象が発生していることが特定されたとしても、前記情報の消去処理が前記第2所定記憶領域に対して実行されないようにすることを特徴とする特徴DW1乃至DW4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DW5によれば、異常事象が発生したとしても第2所定記憶領域において情報を記憶保持させることが可能となる。
特徴DW6.前記消去状況発生手段は、前記異常事象監視手段により前記異常事象が発生していることが特定されたことに基づいて、前記情報の消去処理が前記第1所定記憶領域及び前記第2所定記憶領域の両方に対して実行される状況を生じさせることを特徴とする特徴DW1乃至DW4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DW6によれば、異常事象が発生していることが特定されたことに基づいて、情報の消去処理が第1所定記憶領域及び第2所定記憶領域の両方に対して実行される。これにより、異常事象が発生したにも関わらず第1所定記憶領域の情報がそのまま保持された状態で第1所定処理が実行されてしまわないようにすることが可能となるとともに、異常事象が発生したにも関わらず第2所定記憶領域の情報がそのまま保持された状態で第2所定処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DW7.前記第1所定記憶領域に対する前記情報の消去処理が前記第1所定処理にて実行され、前記第2所定記憶領域に対する前記情報の消去処理が前記第2所定処理にて実行されることを特徴とする特徴DW6に記載の遊技機。
特徴DW7によれば、情報の消去処理に関しても、第1所定記憶領域が第1所定処理の専用の記憶領域として扱われるとともに、第2所定記憶領域が第2所定処理の専用の記憶領域として扱われるようにすることが可能となる。
特徴DW8.前記第1所定処理には、遊技の進行を制御するための処理が含まれ、
前記第2所定処理には、遊技履歴を管理するための処理が含まれることを特徴とする特徴DW1乃至DW7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DW8によれば、第1所定処理として遊技の進行を制御するための処理が実行され、第2所定処理として遊技履歴を管理するための処理が実行されることにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して遊技履歴を管理するための処理にて利用される情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DW9.前記第2所定記憶領域は、遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報が記憶される履歴記憶領域(通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233)を備えていることを特徴とする特徴DW8に記載の遊技機。
特徴DW9によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶領域にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、第1所定処理として遊技の進行を制御するための処理が実行され、第2所定処理として遊技履歴を管理するための処理が実行されることにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して履歴記憶領域に記憶されている情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DW10.前記第2所定処理実行手段は、前記履歴記憶領域に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(主側CPU63におけるステップS4208の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DW9に記載の遊技機。
特徴DW10によれば、履歴記憶領域に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出されることにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
特徴DW11.前記第2所定記憶領域は、前記情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する態様情報記憶領域(演算結果記憶エリア234)を備えていることを特徴とする特徴DW10に記載の遊技機。
特徴DW11によれば、履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出された場合、その態様情報は態様情報記憶領域に記憶される。これにより、任意のタイミングで遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、第1所定処理として遊技の進行を制御するための処理が実行され、第2所定処理として遊技履歴を管理するための処理が実行されることにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して態様情報記憶領域に記憶されている情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴DW1〜DW11の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴DX群>
特徴DX1.各種処理を実行する制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第47〜第66実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第47〜第66実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理が実行される場合に情報が記憶される第1所定記憶領域(特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222)と、
前記第2所定処理が実行される場合に情報が記憶される第2所定記憶領域(非特定制御用のワークエリア223、非特定制御用のスタックエリア224)と、を備え、
前記第2所定処理実行手段は、消去契機が発生したことに基づいて、前記第2所定処理として、前記第2所定記憶領域に対して情報の消去処理が実行されるようにする消去実行手段(第57実施形態では主側CPU63におけるステップS6103及びステップS6107の処理を実行する機能、第62実施形態では主側CPU63におけるステップS7204の処理を実行する機能、第63実施形態では主側CPU63におけるステップS7508の処理を実行する機能、第64実施形態では主側CPU63におけるステップS7808及びステップS7810の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴DX1によれば、第1所定記憶領域と第2所定記憶領域とが設けられており、第1所定記憶領域が第1所定処理の専用の記憶領域として扱われるとともに、第2所定記憶領域が第2所定処理の専用の記憶領域として扱われる。これにより、第1所定処理と第2所定処理とで所定記憶手段における情報の記憶先を明確に相違させることが可能となる。よって、第1所定処理及び第2所定処理のうち一方の処理の実行に際して他方の処理において利用される情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。
また、消去契機が発生した場合には第2所定記憶領域に対して情報の消去処理が実行されるため、第2所定記憶領域に何らかの異常が発生しているにも関わらず第2所定記憶領域の情報がそのまま保持された状態で第2所定処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。また、当該情報の消去処理は第2所定処理にて実行されるため、第2所定記憶領域の情報の更新に関して第1所定処理が介在してしまわないようにすることが可能となる。
特徴DX2.前記消去実行手段は、非消去対象情報(管理監視フラグ、戻り番地の情報、各種レジスタの情報)が消去されないようにしながら前記第2所定記憶領域に対して前記情報の消去処理を実行することを特徴とする特徴DX1に記載の遊技機。
特徴DX2によれば、第2所定記憶領域に対する情報の消去処理は当該第2所定記憶領域の非消去対象情報が消去されないようにしながら行われる。これにより、必要な情報までもが消去されてしまわないようにしながら、第2所定記憶領域に対する情報の消去処理を実行することが可能となる。
特徴DX3.前記第2所定処理実行手段は、前記第1所定処理を実行している状況から前記第2所定処理を実行する状況となる場合又は前記第2所定処理を実行する状況となった場合に、前記第1所定処理を実行する状況に復帰する場合に必要となる復帰対応情報(戻り番地の情報、各種レジスタの情報)を前記第2所定記憶領域に記憶させる記憶実行手段(第62実施形態では主側CPU63におけるステップS7102〜ステップS7107の処理を実行する機能、第63実施形態では主側CPU63におけるステップS7502〜ステップS7507の処理を実行する機能、第64実施形態では主側CPU63におけるステップS7802〜ステップS7807の処理を実行する機能)を備え、
前記消去実行手段は、前記非消去対象情報として前記復帰対応情報が消去されないようにしながら前記第2所定記憶領域に対して前記情報の消去処理を実行することを特徴とする特徴DX2に記載の遊技機。
特徴DX3によれば、第2所定処理を実行している状況から第1所定処理を実行する状況に復帰する場合に必要な復帰対応情報までもが消去されてしまわないようにしながら、第2所定記憶領域に対する情報の消去処理を実行することが可能となる。
特徴DX4.前記記憶実行手段は、前記復帰対応情報として、前記第2所定処理を終了して前記第1所定処理に復帰する場合におけるプログラムの戻り番地の情報を前記第2所定記憶領域に記憶させることを特徴とする特徴DX3に記載の遊技機。
特徴DX4によれば、第1所定処理に復帰する場合におけるプログラムの戻り番地の情報が消去されないようにしながら第2所定記憶領域に対して情報の消去処理が実行されるため、第2所定記憶領域に対して情報の消去処理が実行されたとしても、第2所定処理が終了した場合には第1所定処理における所定のプログラムに復帰することが可能となる。
特徴DX5.前記制御手段は、処理の実行に際して内部記憶手段(主側CPU63のレジスタ)に情報を一時的に記憶させる構成であり、
前記記憶実行手段は、前記復帰対応情報として、前記内部記憶手段に記憶された情報を前記第2所定記憶領域に記憶させることを特徴とする特徴DX3又はDX4に記載の遊技機。
特徴DX5によれば、第1所定処理にて利用される内部記憶手段の情報が消去されないようにしながら第2所定記憶領域に対して情報の消去処理が実行されるため、第2所定記憶領域に対して情報の消去処理が実行されたとしても、第2所定処理が終了した場合には第1所定処理にて利用される情報を内部記憶手段に復帰させることが可能となる。
特徴DX6.前記消去実行手段は、前記第2所定記憶領域に異常が発生したことに基づいて、前記消去契機の発生として、前記第2所定記憶領域に対して前記情報の消去処理が実行されるようにすることを特徴とする特徴DX1乃至DX5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DX6によれば、第2所定記憶領域に異常が発生したことに基づいて当該第2所定記憶領域に対して情報の消去処理が実行されるため、第2所定記憶領域に異常が発生している状態のまま第2所定処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DX7.前記第2所定処理実行手段は、前記第2所定処理として、前記第2所定記憶領域が正常であるか否かを監視する手段(第62実施形態では主側CPU63におけるステップS7201〜ステップS7203の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DX6に記載の遊技機。
特徴DX7によれば、第2所定記憶領域に対する情報の消去処理だけではなく、第2所定記憶領域が正常であるか否かの監視も第1所定処理を介在させることなく第2所定処理にて実行されるため、第2所定記憶領域が正常であるか否かの監視と第2所定記憶領域に対する情報の消去処理の実行とを第2所定処理における一連の処理として実行することが可能となる。
特徴DX8.前記第1所定処理には、遊技の進行を制御するための処理が含まれ、
前記第2所定処理には、遊技履歴を管理するための処理が含まれることを特徴とする特徴DX1乃至DX7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DX8によれば、第1所定処理として遊技の進行を制御するための処理が実行され、第2所定処理として遊技履歴を管理するための処理が実行されることにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して遊技履歴を管理するための処理にて利用される情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DX9.前記第2所定記憶領域は、遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報が記憶される履歴記憶領域(通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233)を備えていることを特徴とする特徴DX8に記載の遊技機。
特徴DX9によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶領域にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、第1所定処理として遊技の進行を制御するための処理が実行され、第2所定処理として遊技履歴を管理するための処理が実行されることにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して履歴記憶領域に記憶されている情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DX10.前記第2所定処理実行手段は、前記履歴記憶領域に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(主側CPU63におけるステップS4208の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DX9に記載の遊技機。
特徴DX10によれば、履歴記憶領域に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出されることにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
特徴DX11.前記第2所定記憶領域は、前記情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する態様情報記憶領域(演算結果記憶エリア234)を備えていることを特徴とする特徴DX10に記載の遊技機。
特徴DX11によれば、履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出された場合、その態様情報は態様情報記憶領域に記憶される。これにより、任意のタイミングで遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、第1所定処理として遊技の進行を制御するための処理が実行され、第2所定処理として遊技履歴を管理するための処理が実行されることにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して態様情報記憶領域に記憶されている情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴DX1〜DX11の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴DY群>
特徴DY1.各種処理を実行する制御手段(主側CPU63)を備え、
当該制御手段は、
前記各種処理のうち第1所定処理を実行する第1所定処理実行手段(第47〜第66実施形態における主側CPU63にて管理実行処理以外の処理を実行する機能)と、
前記各種処理のうち第2所定処理を実行する第2所定処理実行手段(第47〜第66実施形態における主側CPU63にて管理実行処理を実行する機能)と、
前記第1所定処理が実行される場合に情報が記憶される第1所定記憶領域(特定制御用のワークエリア221、特定制御用のスタックエリア222)と、
前記第2所定処理が実行される場合に情報が記憶される第2所定記憶領域(非特定制御用のワークエリア223、非特定制御用のスタックエリア224)と、
前記第1所定記憶領域に記憶されている複数の情報に対応する第1参照数値情報を算出する第1算出手段(第62実施形態では主側CPU63におけるステップS6604及びステップS6710の処理を実行する機能、第63実施形態では主側CPU63におけるステップS7304の処理を実行する機能、第64実施形態では主側CPU63におけるステップS7610及びステップS7701の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴DY1によれば、第1所定記憶領域と第2所定記憶領域とが設けられており、第1所定記憶領域が第1所定処理の専用の記憶領域として扱われるとともに、第2所定記憶領域が第2所定処理の専用の記憶領域として扱われる。これにより、第1所定処理と第2所定処理とで所定記憶手段における情報の記憶先を明確に相違させることが可能となる。よって、第1所定処理及び第2所定処理のうち一方の処理の実行に際して他方の処理において利用される情報が消去されてしまわないようにすることが可能となる。この場合に、第1所定記憶領域に記憶されている複数の情報に対応する第1参照数値情報が算出される。当該第1参照数値情報を利用することにより、第1所定記憶領域のみについて情報異常が発生しているか否かを特定することが可能となる。
特徴DY2.前記第1算出手段により算出された前記第1参照数値情報に関して異常の発生を特定したことに基づいて、情報の消去処理が前記第1所定記憶領域に対して実行されるようにする情報消去手段(第62実施形態では主側CPU63におけるステップS6607の処理を実行する機能、第63実施形態では主側CPU63におけるステップS7401及びステップS7402の処理を実行する機能、第64実施形態では主側CPU63におけるステップS7704及びステップS7705の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DY1に記載の遊技機。
特徴DY2によれば、第1参照数値情報に関して異常の発生が特定された場合には第1所定記憶領域に対して情報の消去処理が実行されるため、情報異常が発生しているにも関わらず第1所定記憶領域の情報がそのまま保持された状態で第1所定処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DY3.前記第1算出手段は、
前記制御手段への動作電力の供給が停止される場合に前記第1参照数値情報を算出する第1停電時算出手段(第62実施形態では主側CPU63におけるステップS6710の処理を実行する機能、第64実施形態では主側CPU63におけるステップS7610の処理を実行する機能)と、
前記制御手段への動作電力の供給が開始された場合に前記第1参照数値情報を算出する第1電入時算出手段(第62実施形態では主側CPU63におけるステップS6604の処理を実行する機能、第63実施形態では主側CPU63におけるステップS7304の処理を実行する機能、第64実施形態では主側CPU63におけるステップS7701の処理を実行する機能)と、を備え、
前記情報消去手段は、前記第1停電時算出手段により算出された前記第1参照数値情報と前記第1電入時算出手段により算出された前記第1参照数値情報とが一致しないことに基づいて、前記情報の消去処理が少なくとも前記第1所定記憶領域に対して実行されるようにすることを特徴とする特徴DY2に記載の遊技機。
特徴DY3によれば、動作電力の供給が停止された状況を挟んで第1所定記憶領域の情報が記憶保持されているか否かを、第1参照数値情報を算出することで特定することが可能となる。そして、動作電力の供給が停止された状況を挟んで第1所定記憶領域の情報が記憶保持されていない場合には第1所定記憶領域に対して情報の消去処理が実行されるため、情報異常が発生しているにも関わらず第1所定記憶領域の情報がそのまま保持された状態で第1所定処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DY4.前記情報消去手段は、前記第1算出手段により算出された前記第1参照数値情報に関して異常の発生を特定したとしても、前記第2所定記憶領域に対して前記情報の消去処理を実行しないことを特徴とする特徴DY2又はDY3に記載の遊技機。
特徴DY4によれば、第1参照数値情報に関して異常の発生を特定した場合、第1所定記憶領域に対して情報の消去処理が実行される一方、第2所定記憶領域に対しては情報の消去処理が実行されない。これにより、第1所定記憶領域に情報異常が発生している状況において第2所定記憶領域の情報までもが消去されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DY5.前記第1参照数値情報は、前記第2所定記憶領域に記憶された情報に応じて変動しない情報であることを特徴とする特徴DY1乃至DY4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DY5によれば、第1所定記憶領域と第2所定記憶領域とが存在している構成において、第1参照数値情報を利用して第1所定記憶領域に関する情報異常を個別に特定することが可能となる。
特徴DY6.前記第2所定記憶領域に記憶されている複数の情報に対応する第2参照数値情報を算出する第2算出手段(主側CPU63におけるステップS7611及びステップS7706の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DY1乃至DY5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DY6によれば、第2所定記憶領域に記憶されている複数の情報に対応する第2参照数値情報が算出される。当該第2参照数値情報を利用することにより、第2所定記憶領域のみについて情報異常が発生しているか否かを特定することが可能となる。
特徴DY7.前記第2算出手段により算出された前記第2参照数値情報に関して異常の発生を特定したことに基づいて、情報の消去処理が少なくとも前記第2所定記憶領域に対して実行されるようにする手段(主側CPU63におけるステップS7808及びステップS7810の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DY6に記載の遊技機。
特徴DY7によれば、第2参照数値情報に関して異常の発生が特定された場合には第2所定記憶領域に対して情報の消去処理が実行されるため、情報異常が発生しているにも関わらず第2所定記憶領域の情報がそのまま保持された状態で第2所定処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DY8.前記第1所定処理には、遊技の進行を制御するための処理が含まれ、
前記第2所定処理には、遊技履歴を管理するための処理が含まれることを特徴とする特徴DY1乃至DY7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴DY8によれば、第1所定処理として遊技の進行を制御するための処理が実行され、第2所定処理として遊技履歴を管理するための処理が実行されることにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して遊技履歴を管理するための処理にて利用される情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DY9.前記第2所定記憶領域は、遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報が記憶される履歴記憶領域(通常用カウンタエリア231、開閉実行モード用カウンタエリア232、高頻度サポートモード用カウンタエリア233)を備えていることを特徴とする特徴DY8に記載の遊技機。
特徴DY9によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶領域にて記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、第1所定処理として遊技の進行を制御するための処理が実行され、第2所定処理として遊技履歴を管理するための処理が実行されることにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して履歴記憶領域に記憶されている情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
特徴DY10.前記第2所定処理実行手段は、前記履歴記憶領域に記憶されている前記履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(主側CPU63におけるステップS4208の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DY9に記載の遊技機。
特徴DY10によれば、履歴記憶領域に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出されることにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
特徴DY11.前記第2所定記憶領域は、前記情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する態様情報記憶領域(演算結果記憶エリア234)を備えていることを特徴とする特徴DY10に記載の遊技機。
特徴DY11によれば、履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出された場合、その態様情報は態様情報記憶領域に記憶される。これにより、任意のタイミングで遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、第1所定処理として遊技の進行を制御するための処理が実行され、第2所定処理として遊技履歴を管理するための処理が実行されることにより、遊技の進行を制御するための処理の実行に際して態様情報記憶領域に記憶されている情報が書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴DY1〜DY11の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴DT群、上記特徴DU群、上記特徴DV群、上記特徴DW群、上記特徴DX群及び上記特徴DY群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては各種制御を好適に行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴DZ群>
特徴DZ1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況となるようにする状況発生手段(主側CPU63におけるステップS7905、ステップS7916及びステップS7917の処理を実行する機能)と、
前記設定手段を有する制御手段(主側CPU63)への動作電力の供給が開始されて供給開始時の処理が実行されている状況において、前記設定可能状況ではない状況における前記使用対象の設定値の報知が行われるようにする設定報知手段(主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴DZ1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、使用対象として設定されている設定値を確認するためには、制御手段への動作電力の供給を一旦停止させた後に当該制御手段への動作電力の供給を再度開始させる必要がある。これにより、設定値を不正に確認しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。また、供給開始時の処理が実行されている状況において設定値の報知が行われるため、遊技を中断させた状況で設定値の報知を行う必要が生じない。よって、設定値の報知を好適に行うことが可能となる。
特徴DZ2.前記状況発生手段は、前記供給開始時の処理が実行されている状況において前記設定可能状況となるようにすることを特徴とする特徴DZ1に記載の遊技機。
特徴DZ2によれば、使用対象となる設定値の設定を行うことが可能な設定可能状況と、設定可能状況ではない状況における使用対象の設定値の報知が行われる状況とを、供給開始時の処理が実行されている状況に集約させることが可能となる。
特徴DZ3.第1契機事象の発生を特定する第1特定手段(主側CPU63におけるステップS7912及びステップS7916の処理を実行する機能)を備え、
前記設定報知手段は、前記供給開始時の処理が実行されている状況であって前記第1特定手段により前記第1契機事象の発生が特定されている状況であることに基づいて、前記設定可能状況ではない状況における前記使用対象の設定値の報知が行われるようにすることを特徴とする特徴DZ1又はDZ2に記載の遊技機。
特徴DZ3によれば、使用対象の設定値を報知させるためには、制御手段への動作電力の供給を開始させるだけではなく第1契機事象を発生させる必要がある。これにより、設定値を不正に確認しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
特徴DZ4.前記第1契機事象は、設定キー挿入部(設定キー挿入部68a)に対する設定キーによる所定操作が行われていることであることを特徴とする特徴DZ3に記載の遊技機。
特徴DZ4によれば、使用対象の設定を報知させるためには、設定キー挿入部に対する設定キーによる所定操作を行う必要がある。これにより、設定値を不正に確認しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
特徴DZ5.前記設定報知手段は、前記供給開始時の処理が実行されている状況であって前記第1特定手段により前記第1契機事象の発生が特定されている状況であることに基づいて報知条件が成立した場合に、前記設定可能状況ではない状況における前記使用対象の設定値の報知が行われるようにし、
前記状況発生手段は、前記供給開始時の処理が実行されている状況であって前記第1特定手段により前記第1契機事象の発生が特定されている状況であることに基づいて設定条件が成立した場合に、前記設定可能状況となるようにし、
前記報知条件と前記設定条件とは異なっていることを特徴とする特徴DZ3又はDZ4に記載の遊技機。
特徴DZ5によれば、設定可能状況を発生させる場合、及び使用対象の設定値を報知させる場合のいずれであっても、制御手段への動作電力の供給を開始させるだけではなく第1契機事象を発生させる必要がある。これにより、不正により使用対象となる設定値の設定を行わせる行為、及び不正により使用対象の設定値を確認しようとする行為のいずれについても行いづらくさせることが可能となる。その一方、設定可能状況を発生させるための設定条件と、使用対象の設定値を報知させるための報知条件とが相違しているため、設定可能状況と使用対象の設定値が報知される状況とのいずれか一方を単独で生じさせることが可能となる。
特徴DZ6.第2契機事象の発生を特定する第2特定手段(主側CPU63におけるステップS7905の処理を実行する機能)を備え、
前記設定条件は、前記供給開始時の処理が実行されている状況において、前記第1特定手段により前記第1契機事象の発生が特定されている状況であって前記第2特定手段により前記第2契機事象の発生が特定されている状況であることに基づいて成立し、
前記報知条件は、前記供給開始時の処理が実行されている状況において、前記第1特定手段により前記第1契機事象の発生が特定されている状況であって前記第2特定手段により前記第2契機事象の発生が特定されていない状況であることに基づいて成立することを特徴とする特徴DZ5に記載の遊技機。
特徴DZ6によれば、設定可能状況を発生させるためには、制御手段への動作電力の供給を開始させるとともに第1契機事象を発生させるだけではなく第2契機事象を発生させる必要がある。これにより、使用対象となる設定値の設定が行われるようにする場合、及び使用対象の設定値を報知させる場合のいずれであっても、制御手段への動作電力の供給を開始させるだけではなく第1契機事象を発生させる必要があるようにした構成において、設定可能状況を発生させるための操作をより複雑化させることが可能となる。よって、不正に使用対象となる設定値を設定させようとする行為をより重点的に阻止することが可能となる。
特徴DZ7.前記第2契機事象は、所定操作手段(リセットボタン68c)が操作されていることであることを特徴とする特徴DZ6に記載の遊技機。
特徴DZ7によれば、設定可能状況を発生させるためには制御手段への動作電力の供給を開始させるとともに第1契機事象を発生させるだけではなく所定操作手段を操作する必要がある。これにより、不正に使用対象となる設定値を設定させようとする行為を行いづらくさせながらも、設定可能状況を正規に発生させるための操作が過剰に煩雑なものとなってしまうことを阻止することが可能となる。
特徴DZ8.前記供給開始時の処理が実行されている状況において前記第2特定手段により前記第2契機事象の発生が特定されている状況であることに基づいて、情報の消去処理を実行する情報消去手段(主側CPU63におけるステップS7915の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DZ6又はDZ7に記載の遊技機。
特徴DZ8によれば、情報の消去処理を実行させるために必要な第2契機事象を利用して、設定可能状況を発生させるための条件と、設定可能状況ではない状況における使用対象の設定値の報知が行われるようにするための条件とを相違させることが可能となる。
特徴DZ9.前記情報消去手段は、前記設定可能状況が発生する場合であっても前記情報の消去処理を実行することを特徴とする特徴DZ8に記載の遊技機。
特徴DZ9によれば、設定可能状況となる場合には情報の消去処理が実行されるようにすることが可能となる。
特徴DZ10.前記供給開始時の処理が実行されている状況において前記第2特定手段により前記第2契機事象の発生が特定されている状況であって前記第1特定手段により前記第1契機事象の発生が特定されていない状況である場合、前記設定可能状況とはならないものの前記情報消去手段による前記情報の消去処理が実行されることを特徴とする特徴DZ8又はDZ9に記載の遊技機。
特徴DZ10によれば、制御手段への動作電力の供給が開始された場合に第1契機事象を発生させるか否かにより、情報の消去処理が実行されるとともに設定可能状況となる場合と、情報の消去処理が実行されるものの設定可能状況ならない場合とを選択することが可能となる。
なお、特徴DZ1〜DZ10の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴a群>
特徴a1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況となるようにする状況発生手段(主側CPU63におけるステップS7905、ステップS7916及びステップS7917の処理を実行する機能)と、
情報の消去処理を実行する情報消去手段(主側CPU63におけるステップS7915の処理を実行する機能)と、
前記設定可能状況ではない状況における前記使用対象の設定値の報知が行われるようにする設定報知手段(主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)と、
第1契機事象の発生を特定する第1特定手段(主側CPU63におけるステップS7912及びステップS7916の処理を実行する機能)と、
第2契機事象の発生を特定する第2特定手段(主側CPU63におけるステップS7905の処理を実行する機能)と、を備え、
前記状況発生手段は、前記設定手段を有する制御手段への動作電力の供給が開始されて供給開始時の処理が実行されている状況において前記第1特定手段により前記第1契機事象の発生が特定されている状況であって前記第2特定手段により前記第2契機事象の発生が特定されている状況であることに基づいて、前記設定可能状況となるようにし、
前記情報消去手段は、前記供給開始時の処理が実行されている状況において前記第2特定手段により前記第2契機事象の発生が特定されている状況であることに基づいて、前記情報の消去処理を実行し、
前記供給開始時の処理が実行されている状況において前記第2特定手段により前記第2契機事象の発生が特定されている状況であって前記第1特定手段により前記第1契機事象の発生が特定されていない状況である場合、前記設定可能状況とはならないものの前記情報消去手段による前記情報の消去処理が実行され、
前記設定報知手段は、前記供給開始時の処理が実行されている状況において前記第1特定手段により前記第1契機事象の発生が特定されている状況であって前記第2特定手段により前記第2契機事象の発生が特定されていない状況であることに基づいて、前記設定可能状況ではない状況における前記使用対象の設定値の報知が行われるようにすることを特徴とする遊技機。
特徴a1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、情報の消去処理が実行され得る構成であるため、情報異常が発生しているにも関わらず遊技が行われてしまわないようにすることが可能となる。また、使用対象として設定されている設定値が報知され得る構成であるため、設定値の確認を行うことが可能となる。
この場合に、使用対象として設定されている設定値を確認するためには、制御手段への動作電力の供給を開始させるとともに第1契機事象を発生させる必要がある。これにより、設定値を不正に確認しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
また、設定可能状況を発生させるためには、制御手段への動作電力の供給を開始させるとともに第1契機事象を発生させるだけではなく第2契機事象を発生させる必要がある。
これにより、使用対象となる設定値の設定が行われるようにする場合、及び使用対象の設定値を報知させる場合のいずれであっても、制御手段への動作電力の供給を開始させるだけではなく第1契機事象を発生させる必要があるようにした構成において、設定可能状況を発生させるための操作をより複雑化させることが可能となる。よって、不正に使用対象となる設定値を設定させようとする行為をより重点的に阻止することが可能となる。
また、情報の消去処理を実行させるために必要な第2契機事象を利用して、設定可能状況を発生させるための条件と、設定可能状況ではない状況における使用対象の設定値の報知が行われるようにするための条件とを相違させることが可能となる。
また、制御手段への動作電力の供給が開始された場合に第1契機事象を発生させるか否かにより、情報の消去処理が実行されるとともに設定可能状況となる場合と、情報の消去処理が実行されるものの設定可能状況ならない場合とを選択することが可能となる。
特徴a2.前記第1契機事象は、設定キー挿入部(設定キー挿入部68a)に対する設定キーによる所定操作が行われていることであることを特徴とする特徴a1に記載の遊技機。
特徴a2によれば、使用対象の設定を報知させるためには、設定キー挿入部に対する設定キーによる所定操作を行う必要がある。これにより、設定値を不正に確認しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
特徴a3.前記第2契機事象は、所定操作手段(リセットボタン68c)が操作されていることであることを特徴とする特徴a1又はa2に記載の遊技機。
特徴a3によれば、設定可能状況を発生させるためには制御手段への動作電力の供給を開始させるとともに第1契機事象を発生させるだけではなく所定操作手段を操作する必要がある。これにより、不正に使用対象となる設定値を設定させようとする行為を行いづらくさせながらも、設定可能状況を正規に発生させるための操作が過剰に煩雑なものとなってしまうことを阻止することが可能となる。
なお、特徴a1〜a3の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴DZ群及び上記特徴a群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の有利度を決定付ける設定値の確認を好適に行うことが可能な構成が求められており、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴b群>
特徴b1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況となるようにする状況発生手段(主側CPU63におけるステップS7905、ステップS7916及びステップS7917の処理を実行する機能)と、
前記使用対象の設定値が異常であるか否かを監視するための設定監視処理を実行する設定監視手段(主側CPU63におけるステップS8220の処理を実行する機能)と、を備え、
前記設定手段を有する制御手段への動作電力の供給が開始された場合に実行される供給開始時の処理に前記設定監視処理が含まれていないことを特徴とする遊技機。
特徴b1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、使用対象の設定値が異常であるか否かを監視するための設定監視処理が実行されるため、使用対象の設定値が異常である場合にはそれに対処することが可能となる。また、供給開始時の処理に設定監視処理が含まれていないため、供給開始時の処理の処理負荷が増大化してしまわないようにしながら上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴b2.前記状況発生手段は、前記供給開始時の処理が実行されている状況において前記設定可能状況を発生させることを特徴とする特徴b1に記載の遊技機。
特徴b2によれば、供給開始時の処理が実行されている状況において設定可能状況が発生するため、遊技が開始される前に使用対象の設定値が設定されるようにすることが可能となる。この場合、供給開始時の処理において使用対象となる設定値が設定されるため、それだけ供給開始時の処理の処理負荷が増大化する。これに対して、上記特徴b1の構成を備え、供給開始時の処理に設定監視処理が含まれていないため、供給開始時の処理の処理負荷がさらに増大化してしまわないようにしながら使用対象の設定値が異常であるか否かの監視を行うことが可能となる。
特徴b3.前記設定監視手段は、前記供給開始時の処理が完了した後に前記設定監視処理を実行することを特徴とする特徴b1又はb2に記載の遊技機。
特徴b3によれば、供給開始時の処理が完了した後に設定監視処理が実行されるため、供給開始時の処理の処理負荷が増大化してしまわないようにしながら使用対象の設定値が異常であるか否かを監視することが可能となる。
特徴b4.前記設定監視手段は、前記供給開始時の処理が完了した後において監視契機が発生する度に前記設定監視処理を実行することを特徴とする特徴b3に記載の遊技機。
特徴b4によれば、供給開始時の処理が完了した後において監視契機が発生する度に設定監視処理が実行されるため、使用対象の設定値が異常であることを特定し易くなる。
特徴b5.定期的に起動される割込み処理を実行する手段(主側CPU63における第1タイマ割込み処理を実行する機能)を備え、
前記割込み処理に前記設定監視処理が含まれていることを特徴とする特徴b1乃至b4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴b5によれば、定期的に起動される度に設定監視処理が実行されるため、使用対象の設定値が異常であるか否かの監視の実行頻度を高めることが可能となる。
特徴b6.前記設定監視手段は、前記設定監視処理にて前記使用対象の設定値が異常であることを特定したことに基づいて、遊技の進行が規制されるようにする手段(主側CPU63におけるステップS8207及びステップS8302の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴b1乃至b5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴b6によれば、使用対象の設定値が異常であることを特定した場合には遊技の進行が規制されるため、使用対象の設定値が異常であるにも関わらず遊技が継続されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴b7.前記設定監視手段は、前記設定監視処理にて前記使用対象の設定値が異常であることを特定したことに基づいて、前記設定可能状況を発生させるべきことを遊技者に認識可能とさせる報知が実行されるようにする手段(主側CPU63におけるステップS8303の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴b1乃至b6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴b7によれば、使用対象の設定値が異常であることが特定された場合には設定可能状況を発生させるべきことを遊技者に認識可能とさせる報知が実行されるため、使用対象の設定値が異常となった場合にはそれを解消するように遊技ホールの管理者に促すことが可能となる。
なお、特徴b1〜b7の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴b群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の有利度を決定付ける設定値の管理を好適に行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴c群>
特徴c1.所定表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)と、
当該所定表示手段を表示制御する所定表示制御手段(主側CPU63における第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、を備え、
当該所定表示制御手段は、チェック契機が発生したことに基づいて、前記所定表示手段が正常であるか否かを確認可能とするチェック用表示を前記所定表示手段に行わせるチェック制御手段(第67実施形態では主側CPU63におけるステップS9102の処理を実行する機能、第70実施形態では主側CPU63におけるステップS9602の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴c1によれば、チェック契機が発生したことに基づいて、チェック用表示が所定表示手段にて行われる。これにより、所定表示手段が正常であるか否かを確認することが可能となる。
特徴c2.前記所定表示手段は複数の発光部(表示用セグメント321〜324)を有しており、
前記チェック用表示は、前記複数の発光部のそれぞれが発光状態となり得ることを確認可能とする表示であることを特徴とする特徴c1に記載の遊技機。
特徴c2によれば、チェック用表示として所定表示手段の複数の発光部のそれぞれが発光状態となる。これにより、所定表示手段の複数の発光部のそれぞれについて発光状態となるか否かの確認を行うことが可能となる。
特徴c3.前記チェック契機は、動作電力の供給が開始された場合に発生することを特徴とする特徴c1又はc2に記載の遊技機。
特徴c3によれば、動作電力の供給が開始された場合にチェック用表示が行われるため、所定表示手段が正常であるか否かの確認を早期に行うことが可能となる。
特徴c4.前記チェック契機は、動作電力の供給が開始される度に発生することを特徴とする特徴c1乃至c3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴c4によれば、動作電力の供給が開始される度に所定表示手段が正常であるか否かを確認することが可能となる。
特徴c5.前記チェック契機は、動作電力の供給が開始された場合において当該チェック契機を発生させるための操作を要することなく発生することを特徴とする特徴c1乃至c4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴c5によれば、動作電力の供給が開始された場合には特別な操作を要することなくチェック用表示が行われるため、所定表示手段が正常であるか否かの確認作業を容易なものとすることが可能となる。
特徴c6.前記チェック制御手段は、動作電力の供給が開始された場合であって前記チェック契機が発生している場合に前記チェック用表示を前記所定表示手段に行わせ、動作電力の供給が開始された場合であって前記チェック契機が発生していない場合には前記チェック用表示を前記所定表示手段に行わせないことを特徴とする特徴c1乃至c5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴c6によれば、動作電力の供給が開始された場合であってチェック契機が発生している場合にチェック用表示が行われるため、遊技機にて遊技が開始される前の段階で所定表示手段が正常であるか否かを確認することが可能となる。一方、動作電力の供給が開始された場合であってもチェック契機が発生していない場合にはチェック用表示が行われないため、チェック用表示を行う必要がない状況においてチェック用表示が行われないようにすることが可能となる。
特徴c7.遊技機が所定の態様で使用されたことに基づいて使用対応記憶手段(管理開始フラグ)に情報を記憶させる手段(主側CPU63におけるステップS8606の処理を実行する機能)を備え、
前記チェック制御手段は、動作電力の供給が開始された場合であって前記使用対応記憶手段に記憶されている情報が使用対応の情報に対応していない場合に前記チェック契機が発生しているものとして前記チェック用表示を前記所定表示手段に行わせ、動作電力の供給が開始された場合であって前記使用対応記憶手段に記憶されている情報が前記使用対応の情報に対応している場合には前記チェック契機が発生していないものとして前記チェック用表示を前記所定表示手段に行わせないことを特徴とする特徴c6に記載の遊技機。
特徴c7によれば、遊技機が所定の態様で使用されるまでは動作電力の供給が開始された場合に所定表示手段にてチェック用表示が行われ、遊技機が所定の態様で使用されたことに基づいて動作電力の供給が開始されたとしても所定表示手段にてチェック用表示が行われない。これにより、例えば遊技機の出荷段階においては動作電力の供給が開始された場合に所定表示手段にてチェック用表示が行われるようにすることで、当該所定表示手段が正常であるか否かの確認を可能とし、遊技機が遊技ホールに設置された後においては動作電力の供給が開始されたとしても所定表示手段にてチェック用表示が行われないようにすることが可能となる。
特徴c8.前記チェック制御手段は、
終了契機が発生したことに基づいて前記所定表示手段における前記チェック用表示を終了させる表示終了手段(主側CPU63におけるステップS9002の処理を実行する機能及びステップS9101にて否定判定をする機能)と、
前記終了契機が発生していない状況であってもキャンセル契機が発生したことに基づいて前記所定表示手段における前記チェック用表示を終了させるキャンセル手段(主側CPU63におけるステップS9203の処理を実行する機能及びステップS9101にて否定判定をする機能、主側CPU63におけるステップS9308の処理を実行する機能及びステップS9101にて否定判定をする機能)と、を備えていることを特徴とする特徴c1乃至c7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴c8によれば、チェック用表示の終了契機が発生していなくてもキャンセル契機が発生したことに基づいてチェック用表示が終了されるため、所定表示手段においてチェック用表示が行われている状況であっても当該チェック用表示を途中で終了させて他の表示を行わせることが可能となる。
特徴c9.前記キャンセル契機は、所定操作手段(リセットボタン68c)が操作されたことに基づいて発生することを特徴とする特徴c8に記載の遊技機。
特徴c9によれば、所定操作手段が操作されたことに基づいてキャンセル契機が発生するため、任意のタイミングでチェック用表示を終了させることが可能となる。
特徴c10.前記所定表示制御手段は、別表示実行状況となった場合に前記チェック用表示とは異なる別表示を行わせる別表示制御手段(主側CPU63におけるステップS9004及びステップS9006の処理を実行する機能)を備え、
前記キャンセル契機は、前記別表示実行状況となることに基づき発生することを特徴とする特徴c8又はc9に記載の遊技機。
特徴c10によれば、別表示実行状況となったことに基づきキャンセル契機が発生した場合にチェック用表示が終了されるため、チェック用表示よりも別表示を優先させることが可能となる。
特徴c11.前記所定表示手段にて前記チェック用表示が実行されている状況において処理の進行を待機させる手段(主側CPU63におけるステップS9406の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴c1乃至c10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴c11によれば、処理の進行が待機されている状況において所定表示手段にてチェック用表示が行われるため、処理負荷の増加を抑えながらチェック用表示を行うことが可能となる。
特徴c12.前記チェック制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において遊技の進行を制御するための処理が実行される前に前記所定表示手段にて前記チェック用表示を開始させることを特徴とする特徴c1乃至c11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴c12によれば、動作電力の供給が開始された場合には遊技機にて遊技が行われる前に、所定表示手段が正常であるか否かの確認を行うことが可能となる。
特徴c13.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始されたことに基づいて動作電力の供給開始時の処理を実行する手段(第67実施形態では主側CPU63におけるステップS8801〜ステップS8819の処理を実行する機能、第68実施形態では主側CPU63におけるステップS9401〜ステップS9420の処理を実行する機能)と、を備え、
前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において前記設定値に関する所定の設定関連処理(設定確認用処理、設定値更新処理)が実行され得る構成であり、
前記チェック制御手段は、前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において前記所定表示手段における前記チェック用表示を開始させることを特徴とする特徴c12に記載の遊技機。
特徴c13によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において設定値に関する所定の設定関連処理が実行され得る。これにより、遊技が開始される前の段階において設定関連処理が実行されるようにすることが可能となる。この場合に、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において所定表示手段にてチェック用表示が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理に対して、所定の設定関連処理だけでなく所定表示手段にてチェック用表示を開始させるための処理を集約させることが可能となる。
特徴c14.前記チェック制御手段は、前記所定の設定関連処理が実行され得るタイミングとなる前に前記所定表示手段における前記チェック用表示を開始させる手段(第67実施形態では主側CPU63におけるステップS8804及びステップS8805の処理を実行する機能、第68実施形態では主側CPU63におけるステップS9404及びステップS9405の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴c13に記載の遊技機。
特徴c14によれば、所定の設定関連処理が実行される前に所定表示手段が正常であるか否かの確認を行うことが可能となる。
特徴c15.前記所定表示制御手段は、前記所定の設定関連処理が実行される場合に前記所定表示手段に現状の前記設定値を表示させる手段(主側CPU63におけるステップS9004及びステップS9006の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴c13又はc14に記載の遊技機。
特徴c15によれば、所定の設定関連処理が実行される場合に所定表示手段において現状の設定値が表示されるため、遊技ホールの管理者は所定表示手段を確認することで現状の設定値を把握することが可能となる。この場合に、上記特徴c13の構成を備え、動作電力の供給開始時の処理に、所定の設定関連処理だけではなく所定表示手段にてチェック用表示を開始させるための処理が集約されているため、所定表示手段を確認して当該所定表示手段が正常であるか否かを把握する作業と所定表示手段を確認して現状の設定値を把握する作業とを、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況においてまとめて行うことが可能となる。
また、上記特徴c14の構成を備えた場合には所定表示手段にて現状の設定値が表示される前に当該所定表示手段にてチェック用表示が開始されるため、所定表示手段が正常であるか否かを確認した後に、所定表示手段を利用して現状の設定値を確認することが可能となる。これにより、設定値の確認を正確に行うことが可能となる。
特徴c16.前記チェック制御手段は、
前記所定の設定関連処理が実行され得るタイミングとなる前に前記所定表示手段における前記チェック用表示を開始させる手段(主側CPU63におけるステップS8804及びステップS8805の処理を実行する機能)と、
前記チェック用表示が行われている状況において前記所定の設定関連処理においてキャンセル契機が発生したことに基づいて当該チェック用表示を終了させる手段(主側CPU63におけるステップS9203の処理を実行する機能及びステップS9101にて否定判定をする機能、主側CPU63におけるステップS9308の処理を実行する機能及びステップS9101にて否定判定をする機能)と、を備えていることを特徴とする特徴c15に記載の遊技機。
特徴c16によれば、所定表示手段にて現状の設定値が表示される前に当該所定表示手段にてチェック用表示が開始されるため、所定表示手段が正常であるか否かを確認した後に、所定表示手段を利用して現状の設定値を確認することが可能となる。これにより、設定値の確認を正確に行うことが可能となる。また、チェック用表示が行われている状況において所定の設定関連処理が実行されてキャンセル契機が発生したことに基づいて当該チェック用表示が終了される。これにより、所定の設定関連処理が実行された場合にはチェック用表示が終了されるのを待たなくても当該チェック用表示を終了させて所定表示手段にて現状の設定値を表示させることが可能となる。よって、現状の設定値の確認を早期に行うことが可能となる。
特徴c17.前記キャンセル契機は、所定操作手段(リセットボタン68c)が操作されたことに基づいて発生することを特徴とする特徴c16に記載の遊技機。
特徴c17によれば、所定操作手段が操作されたことに基づいてキャンセル契機が発生するため、任意のタイミングでチェック用表示を終了させることが可能となる。
特徴c18.前記所定の設定関連処理として、前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況となるようにするための処理を実行する手段(第67実施形態では主側CPU63におけるステップS8806、ステップS8817及びステップS8818にて肯定判定をする機能、第68実施形態では主側CPU63におけるステップS9407、ステップS9418及びステップS9419にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴c13乃至c17のいずれか1に記載の遊技機。
特徴c18によれば、動作電力の供給開始時の処理に対して、使用対象となる設定値を設定するための処理だけではなく所定表示手段にてチェック用表示を開始させるための処理を集約させることが可能となる。
特徴c19.前記設定手段は、前記設定可能状況において所定操作手段(リセットボタン68c)が操作されたことに基づいて前記使用対象となる設定値を更新するものであり、
前記チェック制御手段は、
前記設定可能状況となる前に前記所定表示手段における前記チェック用表示を開始させる手段(主側CPU63におけるステップS8804及びステップS8805の処理を実行する機能)と、
前記チェック用表示が行われている状況であって前記設定可能状況において前記所定操作手段が操作されたことに基づいて当該チェック用表示を終了させる手段(主側CPU63におけるステップS9203の処理を実行する機能及びステップS9101にて否定判定をする機能、主側CPU63におけるステップS9308の処理を実行する機能及びステップS9101にて否定判定をする機能)と、を備え、
前記所定表示制御手段は、前記設定可能状況において前記チェック用表示が終了された後に、前記所定表示手段に現状の前記設定値を表示させる手段(主側CPU63におけるステップS9004及びステップS9006の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴c18に記載の遊技機。
特徴c19によれば、所定表示手段にて現状の設定値が表示される前に当該所定表示手段にてチェック用表示が開始されるため、所定表示手段が正常であるか否かを確認した後に、所定表示手段を利用して現状の設定値を確認することが可能となる。これにより、設定値の確認を正確に行うことが可能となる。また、チェック用表示が行われている状況において設定可能状況となり所定操作手段が操作されたことに基づいて当該チェック用表示が終了されて現状の設定値が表示される。これにより、設定可能状況となった場合にはチェック用表示が終了されるのを待たなくても当該チェック用表示を終了させて所定表示手段にて現状の設定値を表示させることが可能となる。よって、現状の設定値の確認を早期に行うことが可能となる。
さらにまた、設定可能状況において所定操作手段が操作されたことに基づいて使用対象となる設定値が更新される構成において、設定可能状況において所定操作手段が操作されたことに基づいてチェック用表示が終了されて現状の設定値が表示されるため、当該チェック用表示を終了させて現状の設定値を表示させるための専用の操作を必要としない。よって、使用対象となる設定値を更新するための作業の作業性を向上させることが可能となる。
特徴c20.前記所定の設定関連処理として、現状の設定値が前記所定表示手段に表示されるようにするための処理を実行する手段(主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴c13乃至c19のいずれか1に記載の遊技機。
特徴c20によれば、動作電力の供給開始時の処理に対して、現状の設定値を確認するための処理だけではなく所定表示手段にてチェック用表示を開始させるための処理を集約させることが可能となる。
特徴c21.前記所定表示制御手段は、前記所定表示手段に遊技履歴の管理結果に対応する情報を表示させる手段(主側CPU63におけるステップS8708、ステップS8709及びステップS9107の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴c1乃至c20のいずれか1に記載の遊技機。
特徴c21によれば、遊技履歴の管理結果を遊技ホールの管理者に報知することが可能となる。この場合に、上記特徴c1の構成を備え、所定表示手段にてチェック用表示が行われることにより、所定表示手段における遊技履歴の管理結果に対応する情報の表示が正確に行われているか否かを確認することが可能となる。
なお、特徴c1〜c21の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴d群>
特徴d1.所定表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)と、
当該所定表示手段を表示制御する所定表示制御手段(主側CPU63における第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、を備え、
当該所定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において遊技の進行を制御するための処理が実行される前に、前記所定表示手段が正常であるか否かを確認可能とするチェック用表示を前記所定表示手段に行わせるチェック制御手段(第67実施形態では主側CPU63におけるステップS9102の処理を実行する機能、第70実施形態では主側CPU63におけるステップS9602の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴d1によれば、チェック用表示が当該所定表示手段にて行われることにより、所定表示手段が正常であるか否かを確認することが可能となる。また、動作電力の供給が開始された場合において遊技の進行を制御するための処理が実行される前にチェック用表示が開始されるため、動作電力の供給が開始された場合には遊技機にて遊技が行われる前に所定表示手段が正常であるか否かの確認を行うことが可能となる。
特徴d2.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始されたことに基づいて動作電力の供給開始時の処理を実行する手段(第67実施形態では主側CPU63におけるステップS8801〜ステップS8819の処理を実行する機能、第68実施形態では主側CPU63におけるステップS9401〜ステップS9420の処理を実行する機能)と、を備え、
前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において前記設定値に関する所定の設定関連処理(設定確認用処理、設定値更新処理)が実行され得る構成であり、
前記チェック制御手段は、前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において前記所定表示手段における前記チェック用表示を開始させることを特徴とする特徴d1に記載の遊技機。
特徴d2によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において設定値に関する所定の設定関連処理が実行され得る。これにより、遊技が開始される前の段階において設定関連処理が実行されるようにすることが可能となる。この場合に、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において所定表示手段にてチェック用表示が開始される。これにより、動作電力の供給開始時の処理に対して、所定の設定関連処理だけでなく所定表示手段にてチェック用表示を開始させるための処理を集約させることが可能となる。
特徴d3.前記チェック制御手段は、前記所定の設定関連処理が実行され得るタイミングとなる前に前記所定表示手段における前記チェック用表示を開始させる手段(第67実施形態では主側CPU63におけるステップS8804及びステップS8805の処理を実行する機能、第68実施形態では主側CPU63におけるステップS9404及びステップS9405の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴d2に記載の遊技機。
特徴d3によれば、所定の設定関連処理が実行される前に所定表示手段が正常であるか否かの確認を行うことが可能となる。
特徴d4.前記所定表示制御手段は、前記所定の設定関連処理が実行される場合に前記所定表示手段に現状の前記設定値を表示させる手段(主側CPU63におけるステップS9004及びステップS9006の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴d2又はd3に記載の遊技機。
特徴d4によれば、所定の設定関連処理が実行される場合に所定表示手段において現状の設定値が表示されるため、遊技ホールの管理者は所定表示手段を確認することで現状の設定値を把握することが可能となる。この場合に、上記特徴d2の構成を備え、動作電力の供給開始時の処理に、所定の設定関連処理だけではなく所定表示手段にてチェック用表示を開始させるための処理が集約されているため、所定表示手段を確認して当該所定表示手段が正常であるか否かを把握する作業と所定表示手段を確認して現状の設定値を把握する作業とを、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況においてまとめて行うことが可能となる。
また、上記特徴d3の構成を備えた場合には所定表示手段にて現状の設定値が表示される前に当該所定表示手段にてチェック用表示が開始されるため、所定表示手段が正常であるか否かを確認した後に、所定表示手段を利用して現状の設定値を確認することが可能となる。これにより、設定値の確認を正確に行うことが可能となる。
特徴d5.前記チェック制御手段は、
前記所定の設定関連処理が実行され得るタイミングとなる前に前記所定表示手段における前記チェック用表示を開始させる手段(主側CPU63におけるステップS8804及びステップS8805の処理を実行する機能)と、
前記チェック用表示が行われている状況において前記所定の設定関連処理においてキャンセル契機が発生したことに基づいて当該チェック用表示を終了させる手段(主側CPU63におけるステップS9203の処理を実行する機能及びステップS9101にて否定判定をする機能、主側CPU63におけるステップS9308の処理を実行する機能及びステップS9101にて否定判定をする機能)と、を備えていることを特徴とする特徴d4に記載の遊技機。
特徴d5によれば、所定表示手段にて現状の設定値が表示される前に当該所定表示手段にてチェック用表示が開始されるため、所定表示手段が正常であるか否かを確認した後に、所定表示手段を利用して現状の設定値を確認することが可能となる。これにより、設定値の確認を正確に行うことが可能となる。また、チェック用表示が行われている状況において所定の設定関連処理が実行されてキャンセル契機が発生したことに基づいて当該チェック用表示が終了される。これにより、所定の設定関連処理が実行された場合にはチェック用表示が終了されるのを待たなくても当該チェック用表示を終了させて所定表示手段にて現状の設定値を表示させることが可能となる。よって、現状の設定値の確認を早期に行うことが可能となる。
特徴d6.前記キャンセル契機は、所定操作手段(リセットボタン68c)が操作されたことに基づいて発生することを特徴とする特徴d5に記載の遊技機。
特徴d6によれば、所定操作手段が操作されたことに基づいてキャンセル契機が発生するため、任意のタイミングでチェック用表示を終了させることが可能となる。
特徴d7.前記所定の設定関連処理として、前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況となるようにするための処理を実行する手段(第67実施形態では主側CPU63におけるステップS8806、ステップS8817及びステップS8818にて肯定判定をする機能、第68実施形態では主側CPU63におけるステップS9407、ステップS9418及びステップS9419にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴d2乃至d6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴d7によれば、動作電力の供給開始時の処理に対して、使用対象となる設定値を設定するための処理だけではなく所定表示手段にてチェック用表示を開始させるための処理を集約させることが可能となる。
特徴d8.前記設定手段は、前記設定可能状況において所定操作手段(リセットボタン68c)が操作されたことに基づいて前記使用対象となる設定値を更新するものであり、
前記チェック制御手段は、
前記設定可能状況となる前に前記所定表示手段における前記チェック用表示を開始させる手段(主側CPU63におけるステップS8804及びステップS8805の処理を実行する機能)と、
前記チェック用表示が行われている状況であって前記設定可能状況において前記所定操作手段が操作されたことに基づいて当該チェック用表示を終了させる手段(主側CPU63におけるステップS9203の処理を実行する機能及びステップS9101にて否定判定をする機能、主側CPU63におけるステップS9308の処理を実行する機能及びステップS9101にて否定判定をする機能)と、を備え、
前記所定表示制御手段は、前記設定可能状況において前記チェック用表示が終了された後に、前記所定表示手段に現状の前記設定値を表示させる手段(主側CPU63におけるステップS9004及びステップS9006の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴d7に記載の遊技機。
特徴d8によれば、所定表示手段にて現状の設定値が表示される前に当該所定表示手段にてチェック用表示が開始されるため、所定表示手段が正常であるか否かを確認した後に、所定表示手段を利用して現状の設定値を確認することが可能となる。これにより、設定値の確認を正確に行うことが可能となる。また、チェック用表示が行われている状況において設定可能状況となり所定操作手段が操作されたことに基づいて当該チェック用表示が終了されて現状の設定値が表示される。これにより、設定可能状況となった場合にはチェック用表示が終了されるのを待たなくても当該チェック用表示を終了させて所定表示手段にて現状の設定値を表示させることが可能となる。よって、現状の設定値の確認を早期に行うことが可能となる。
さらにまた、設定可能状況において所定操作手段が操作されたことに基づいて使用対象となる設定値が更新される構成において、設定可能状況において所定操作手段が操作されたことに基づいてチェック用表示が終了されて現状の設定値が表示されるため、当該チェック用表示を終了させて現状の設定値を表示させるための専用の操作を必要としない。よって、使用対象となる設定値を更新するための作業の作業性を向上させることが可能となる。
特徴d9.前記所定の設定関連処理として、現状の設定値が前記所定表示手段に表示されるようにするための処理を実行する手段(主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴d2乃至d8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴d9によれば、動作電力の供給開始時の処理に対して、現状の設定値を確認するための処理だけではなく所定表示手段にてチェック用表示を開始させるための処理を集約させることが可能となる。
特徴d10.前記所定表示制御手段は、前記所定表示手段に遊技履歴の管理結果に対応する情報を表示させる手段(主側CPU63におけるステップS8708、ステップS8709及びステップS9107の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴d1乃至d9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴d10によれば、遊技履歴の管理結果を遊技ホールの管理者に報知することが可能となる。この場合に、上記特徴d1の構成を備え、所定表示手段にてチェック用表示が行われることにより、所定表示手段における遊技履歴の管理結果に対応する情報の表示が正確に行われているか否かを確認することが可能となる。
なお、特徴d1〜d10の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴c群及び上記特徴d群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、所定表示手段における表示が正確に行われているか否かを確認することが可能な構成が求められており、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴e群>
特徴e1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(通常用カウンタエリア231)に記憶させる履歴記憶実行手段(主側CPU63における通常の入球管理処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報(ベース値)を導出する情報導出手段(主側CPU63におけるステップS8601の処理を実行する機能)と、
当該情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する態様情報記憶手段(演算結果記憶エリア234)と、を備え、
前記態様情報記憶手段は、前記情報導出手段により異なるタイミングで導出された複数の前記態様情報を記憶することが可能であることを特徴とする遊技機。
特徴e1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報が導出されるとともに、その導出された態様情報が態様情報記憶手段に記憶される。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生頻度の管理を好適に行うことが可能となる。また、態様情報記憶手段には、異なるタイミングで導出された複数の態様情報を記憶することが可能である。これにより、複数の期間における所定事象の発生頻度を把握することが可能となるため、所定事象の発生頻度を正確に把握することが可能となる。
特徴e2.前記態様情報記憶手段は、
前記情報導出手段により導出された直近の前記態様情報を記憶する直近記憶領域(現状エリア311)と、
当該直近記憶領域に記憶された前記態様情報よりも前に前記情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する過去記憶領域(第1〜第3履歴エリア312〜314)と、を備えていることを特徴とする特徴e1に記載の遊技機。
特徴e2によれば、直近の態様情報とそれよりも前に導出された過去の態様情報とのそれぞれが記憶されるため、所定事象の発生頻度について直近のものだけではなく過去のものも把握することが可能となる。
特徴e3.期間開始契機が発生してから期間終了契機が発生するまでの所定の期間が経過したことを特定する期間経過特定手段(主側CPU63におけるステップS8605及びステップS8613の処理を実行する機能)と、
当該期間経過特定手段により前記所定の期間が経過したことが特定されていない状況において前記情報導出手段により導出された前記態様情報を前記直近記憶領域に記憶させる直近記憶実行手段(主側CPU63におけるステップS8602の処理を実行する機能)と、
前記期間経過特定手段により前記所定の期間が経過したことが特定されたことに基づいて、前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して前記情報導出手段により導出された前記所定の期間における遊技の結果に対応する期間対応の態様情報を前記過去記憶領域に記憶させる過去記憶実行手段(主側CPU63におけるステップS8607及びステップS8614の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする特徴e2に記載の遊技機。
特徴e3によれば、所定の期間が経過していない状況において導出された態様情報が直近記憶領域に記憶されるとともに、所定の期間が経過した場合に導出された態様情報が過去記憶領域に記憶される。これにより、所定事象の発生頻度について直近のものを把握することが可能となるとともに、所定の期間の単位での過去の所定事象の発生頻度を把握することが可能となる。また、過去記憶領域には所定の期間の単位での態様情報が記憶されるため、過去記憶領域に記憶される態様情報の数を抑えることが可能となる。
特徴e4.前記期間経過特定手段により前記所定の期間が経過したことが特定されたことに基づいて、前記履歴記憶手段に記憶された前記履歴情報を消去する手段(主側CPU63におけるステップS8608及びステップS8615の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴e3に記載の遊技機。
特徴e4によれば、所定の期間が経過した場合に履歴情報記憶手段の履歴情報が消去されるため、履歴情報記憶手段において必要な記憶容量を抑えることが可能となる。また、このように所定の期間が経過した場合に履歴情報が消去されるとしても、当該所定の期間における履歴情報を利用して導出された態様情報が過去記憶領域に記憶されるため、当該所定の期間における所定事象の発生頻度を後から把握することが可能となる。
特徴e5.前記過去記憶領域は、導出されたタイミングが異なる複数の前記態様情報を記憶することが可能であることを特徴とする特徴e2乃至e4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴e5によれば、過去記憶領域には複数の態様情報が記憶されるため、複数の期間に対応する所定事象の発生頻度を比較することが可能となる。
特徴e6.所定の期間開始契機が発生してから所定の期間終了契機が発生するまでの所定の期間が経過したことを特定する期間経過特定手段(主側CPU63におけるステップS8605及びステップS8613の処理を実行する機能)と、
当該期間経過特定手段により前記所定の期間が経過したことが特定されたことに基づいて、前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して前記情報導出手段により導出された前記所定の期間における遊技の結果に対応する期間対応の態様情報を前記態様情報記憶手段に記憶させる過去記憶実行手段(主側CPU63におけるステップS8607及びステップS8614の処理を実行する機能)と、を備え、
前記態様情報記憶手段は、異なる前記所定の期間のそれぞれに対応した複数の前記期間対応の態様情報を記憶することが可能であることを特徴とする特徴e1乃至e5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴e6によれば、所定の期間の単位で導出された過去の態様情報が複数記憶されることとなるため、態様情報記憶手段に記憶される態様情報の数を抑えながら、複数の期間に対応する所定事象の発生頻度を比較することが可能となる。
特徴e7.前記期間経過特定手段により前記所定の期間が経過したことが特定されたことに基づいて、前記履歴記憶手段に記憶された前記履歴情報を消去する手段(主側CPU63におけるステップS8608及びステップS8615の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴e6に記載の遊技機。
特徴e7によれば、所定の期間が経過した場合に履歴情報記憶手段の履歴情報が消去されるため、履歴情報記憶手段において必要な記憶容量を抑えることが可能となる。また、このように所定の期間が経過した場合に履歴情報が消去されるとしても、当該所定の期間における履歴情報を利用して導出された態様情報が過去記憶領域に記憶されるため、当該所定の期間における所定事象の発生頻度を後から把握することが可能となる。
特徴e8.前記態様情報記憶手段に記憶された複数の前記態様情報のそれぞれに対応する報知が順次実行されるように報知手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)を制御する手段(主側CPU63におけるステップS8702〜ステップS8709の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴e1乃至e7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴e8によれば、態様情報に対応する報知が報知手段にて行われる。これにより、所定事象の発生頻度を把握することが可能となる。また、複数の態様情報のそれぞれに対応する報知が順次実行されるため、報知手段の数を抑えながらも、複数の期間における所定事象の発生頻度を個別に把握することが可能となる。
特徴e9.前記態様情報記憶手段は、前記態様情報を記憶することが可能な第1記憶領域(第1履歴エリア312)と、前記態様情報を記憶することが可能な第2記憶領域(第2履歴エリア313)と、を備えており、
本遊技機は、情報のシフト契機が発生した場合に少なくともDLDDDIDR命令を含む命令により前記第1記憶領域に記憶された前記態様情報を前記第2記憶領域にシフトする手段(主側CPU63におけるステップS8607及びステップS8614の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴e1乃至e8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴e9によれば、簡素な処理構成により態様情報の記憶領域間のシフトを行うことが可能となる。
なお、特徴e1〜e9の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴e群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の管理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴f群>
特徴f1.動作電力の供給が開始されたことに基づいて動作電力の供給開始時の処理を実行する手段(第67実施形態では主側CPU63におけるステップS8801〜ステップS8819の処理を実行する機能、第68実施形態では主側CPU63におけるステップS9401〜ステップS9420の処理を実行する機能)と、
前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において停電の発生を監視するための停電監視処理が実行され得るようにする停電監視手段(主側CPU63におけるステップS8901の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴f1によれば、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても停電監視処理が実行されるため、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において停電が発生した場合にそれに対して適切に対処することが可能となる。
特徴f2.定期的に起動される割込み処理を実行する手段(主側CPU63における第1タイマ割込み処理を実行する機能)を備え、
前記割込み処理に前記停電監視処理が含まれており、
前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において前記割込み処理が割り込んで起動され得ることを特徴とする特徴f1に記載の遊技機。
特徴f2によれば、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても割込み処理が定期的に割り込んで起動されるため、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても停電の発生の監視を定期的に行うことが可能となる。
特徴f3.前記割込み処理は、前記動作電力の供給開始時の処理が終了した後において終了後処理(主側CPU63におけるステップS8822〜ステップS8825)が実行されている状況においても割り込んで起動され得ることを特徴とする特徴f2に記載の遊技機。
特徴f3によれば、終了後処理が実行されている状況において割り込んで起動され得る割込み処理を利用して、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において停電の発生の監視を定期的に行うことが可能となる。
特徴f4.前記割込み処理に遊技の進行を制御するために実行される進行対応処理(主側CPU63におけるステップS8907〜ステップS8920)が含まれており、
前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において前記割込み処理が割り込んで起動された場合、前記停電監視処理は実行される一方、前記進行対応処理は実行されることはなく、
前記終了後処理が実行されている実行されている状況において前記割込み処理が割り込んで起動された場合、前記停電監視処理及び前記進行対応処理の両方が実行され得ることを特徴とする特徴f3に記載の遊技機。
特徴f4によれば、終了後処理が実行されている状況において割り込んで起動され得る割込み処理を利用して、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において停電の発生の監視を定期的に行う構成において、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において割込み処理が割り込んで起動されたとしても遊技の進行を制御するための進行対応処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴f5.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)を備え、
前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において、前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況となり得ることを特徴とする特徴f1乃至f4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴f5によれば、使用対象となる設定値の設定が行われている状況であっても停電監視処理が実行されるため、使用対象となる設定値の設定を行っている途中で停電が発生したとしてもそれに対して適切に対処することが可能となる。
特徴f6.前記停電監視処理にて停電の発生が特定された後に動作電力の供給が停止された場合、動作電力の供給が再開された場合に動作電力の供給が停止される前に使用対象として設定されていた前記設定値のまま遊技を行うことが可能であることを特徴とする特徴f5に記載の遊技機。
特徴f6によれば、使用対象となる設定値の設定が行われている状況において停電が発生したとしてもそれに対して停電監視処理により停電の発生が特定されるため、動作電力の供給が再開された場合には停電が発生したタイミングで選択されていた設定値が使用対象となった状況で遊技を行うことが可能となる。これにより、使用対象となる設定値の設定が行われている状況において停電が発生したとしても、動作電力の供給が再開された場合に設定値の設定を再度行う必要が生じない。
なお、特徴f1〜f6の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴f群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、停電の発生に対して適切に対処する必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴g群>
特徴g1.遊技者の有利度に対応する設定対応情報(低確率モードの当否テーブル、高確率モードの当否テーブル)を記憶するための設定対応記憶領域(第71実施形態では第1〜第6設定情報記憶エリア325a〜325f、第72実施形態では第1〜第3設定情報記憶エリア326a〜326c)を複数である第1所定数有する設定対応記憶手段(第71実施形態では設定対応記憶エリア325、第72実施形態では設定対応記憶エリア326)と、
使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
当該設定手段により設定された設定値に対応する前記設定対応記憶領域に記憶された前記設定対応情報を利用して、遊技者の利益に関連する利益関連処理(ステップS504)を実行する利益関連手段(主側CPU63における特図変動開始処理を実行する機能)と、を備え、
前記設定手段により設定され得る前記設定値の種類数が、前記第1所定数よりも少ないことを特徴とする遊技機。
特徴g1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、設定値に対応する設定対応情報を記憶するための設定対応記憶領域が第1所定数設けられている構成において、使用対象となる設定値の種類数は当該第1所定数よりも少ない数となっている。これにより、使用対象となる設定値の種類数が第1所定数である遊技機と設定対応記憶手段に関する構成を共通化させることが可能となり、設定値の種類数を変更する場合における遊技機の設計作業を簡易的に行うことが可能となる。以上より、設定値に関する構成を好適なものとすることが可能となる。
特徴g2.前記第1所定数の前記設定対応記憶領域のそれぞれに対応する対応情報を記憶保持することが可能な対応情報記憶手段(特定制御用のワークエリア221における設定値カウンタ)を備え、
前記設定手段は、変更操作に基づき前記対応情報記憶手段に記憶保持される前記対応情報を変更することで、前記使用対象となる設定値を設定するものであり、
前記設定手段により設定され得る前記設定値の設定対応情報は少なくとも1個の前記設定対応記憶領域に記憶されている構成であって、前記第1所定数の一部であって複数の前記設定対応記憶領域には同一の前記設定対応情報が記憶されている構成であることにより、前記第1所定数の前記設定対応記憶領域の全てに前記設定対応情報が記憶されていることを特徴とする特徴g1に記載の遊技機。
特徴g2によれば、変更操作に基づき対応情報記憶手段に記憶保持される対応情報が変更されることで使用対象となる設定値が変更され、その変更された対応情報に対応する設定対応記憶領域の設定対応情報が利益関連処理にて利用されることで使用対象の設定値に対応する態様で利益関連処理が実行されることとなる。この場合に、設定手段により設定され得る設定値の設定対応情報は少なくとも1個の設定対応記憶領域に記憶されている構成であって、第1所定数の一部であって複数の設定対応記憶領域には同一の設定対応情報が記憶されている構成であることにより、第1所定数の設定対応記憶領域の全てに設定対応情報が記憶されている。これにより、第1所定数の設定対応記憶領域をそのまま利用するとともに対応情報記憶手段を利用して使用対象となる設定値を決定する構成をそのまま利用しながら、使用対象となる設定値の種類数を第1所定数よりも少ない数とすることが可能となる。
特徴g3.前記利益関連手段は、
前記対応情報記憶手段に記憶保持されている前記対応情報に対応する前記設定対応記憶領域から前記設定対応情報を読み出す手段(主側CPU63における当否テーブルの読み出し処理を実行する機能)と、
その読み出した前記設定対応情報を利用して前記利益関連処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS504の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする特徴g2に記載の遊技機。
特徴g3によれば、使用対象となる設定値の種類数が第1所定数よりも少ない数である構成であったとしても、対応情報記憶手段に記憶保持されている対応情報に対応する設定対応記憶領域から読み出した設定対応情報を利用して利益関連処理を実行すればよいため、利益関連処理の実行に際して設定対応情報を読み出す構成をそのまま利用することが可能となる。
特徴g4.前記対応情報記憶手段に記憶保持される前記対応情報を変更することが可能な状況において現状の設定値に対応する表示を所定の表示手段(第4報知用表示装置204)に行わせる所定表示制御手段(主側CPU63におけるステップS9801〜ステップS9804の処理を実行する機能)を備え、
当該所定表示制御手段は、
前記対応情報記憶手段の前記対応情報に対応する前記設定対応記憶領域に記憶されている前記設定対応情報に対応する設定値の表示情報を読み出す手段(主側CPU63におけるステップS9801〜ステップS9803の処理を実行する機能)と、
その読み出した設定値の表示情報に対応する表示を前記所定の表示手段に行わせる手段(主側CPU63におけるステップS9804の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする特徴g2又はg3に記載の遊技機。
特徴g4によれば、使用対象となる設定値を変更する場合には、所定の表示手段に表示された現状の設定値に対応する表示を確認しながら設定値の変更操作を行うことが可能となる。この場合に、使用対象となる設定値の種類数が第1所定数よりも少ない数である構成であったとしても、対応情報記憶手段の対応情報に対応する設定対応記憶領域の設定対応情報に対応する設定値の表示情報を読み出してその読み出した設定値の表示情報に対応する表示を所定の表示手段に行わせる構成である。これにより、設定値に対応する表示の実行に際して設定値の表示情報を読み出す構成をそのまま利用することが可能となる。
特徴g5.前記設定手段により設定され得る前記設定値の種類数は、前記第1所定数の約数であって前記第1所定数とは異なる数であり、
各設定値に対応する前記設定対応情報が記憶されている前記設定対応記憶領域の数は、各設定値間において同一数となっていることを特徴とする特徴g4に記載の遊技機。
特徴g5によれば、使用対象となる設定値の種類数が第1所定数よりも少ない数である構成であったとしても、設定値に対応する表示が所定の表示手段にて行われる頻度を各設定値間で同一とすることが可能となる。
特徴g6.前記対応情報記憶手段に記憶保持される前記対応情報の変更順序において連続する順序の前記対応情報に対応する前記設定対応記憶領域には、同一の設定値に対応する前記設定対応情報は記憶されていないことを特徴とする特徴g4又はg5に記載の遊技機。
特徴g6によれば、変更操作が1回行われる度に、所定の表示手段にて表示対象となる設定値を変更させることが可能となる。これにより、使用対象となる設定値の種類数が第1所定数よりも少ない数である構成であったとしても、変更操作の操作性を向上させることが可能となる。
なお、特徴g1〜g6の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴g群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の有利度を決定付ける設定値に関する構成を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴h群>
特徴h1.表示手段(特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b、第1〜第4報知用表示装置201〜204、第1〜第5表示回路261〜265)と、
当該表示手段に表示させる表示内容に対応する表示データ(表示データ信号、表示クロック信号)を送信する表示制御手段(主側CPU63)と、
当該表示制御手段により前記表示データが送信された場合に、当該表示データに対応する表示内容となるように前記表示手段に表示設定を行う表示実行手段(表示DIDC266)と、を備えた遊技機において、
前記表示手段を複数備え、
前記表示制御手段は、複数の前記表示手段のそれぞれに対応する前記表示データを前記表示実行手段に順次送信する順次送信手段(主側CPU63における第2タイマ割込み処理を実行する機能)を備え、
前記表示実行手段は、前記表示制御手段により前記表示データが送信された場合、複数の前記表示手段のうちその表示データの設定対象となる表示手段に対して、当該表示データに対応する表示内容となるように前記表示設定を行うものであり、
前記順次送信手段から前記表示実行手段への前記表示データの送信間隔は、各表示手段において前記表示データに対応する表示を維持することができなくなる前に、各表示手段に対して前記表示実行手段による前記表示設定が行われることとなる送信間隔であることを特徴とする遊技機。
特徴h1によれば、表示制御手段から送信された表示データに従って表示実行手段にて表示手段に対する表示設定が行われることで、当該表示データに対応する表示内容となるように表示手段が表示制御される。これにより、表示制御手段の処理負荷を軽減することが可能となる。この場合に、複数の表示手段が設けられた構成においてそれら複数の表示手段に1対1で対応させて表示実行手段が設けられているのではなく、複数の表示手段に対して1個の表示実行手段が兼用されている。これにより、表示実行手段の数の増加を抑えながら表示手段の数を増加させることが可能となる。また、表示制御手段から表示実行手段への表示データの送信間隔は、各表示手段において表示データに対応する表示を維持することができなくなる前に、各表示手段に対して表示実行手段による表示設定が行われることとなる送信間隔に設定されている。これにより、複数の表示手段に対して1個の表示実行手段が兼用される構成であっても、各表示手段において表示データに対応する表示を適切に行わせることが可能となる。以上より、表示手段を表示制御するための構成を好適なものとすることが可能となる。
特徴h2.前記順次送信手段は、前記表示データを前記表示実行手段に送信する場合、その表示データの設定対象となる前記表示手段の種類を特定可能とする特定可能情報(種別データ信号、種別クロック信号)を前記表示実行手段に送信することを特徴とする特徴h1に記載の遊技機。
特徴h2によれば、表示実行手段は表示制御手段から表示データが送信された場合、表示制御手段から送信されている特定可能情報に対応する表示手段に対してその表示データを設定すればよい。これにより、複数の表示手段に対して1個の表示実行手段が兼用される構成であっても、表示実行手段の構成を簡素なものとすることが可能となる。
特徴h3.前記順次送信手段は、複数の前記表示手段が予め定められた順序で1回ずつ前記表示データの設定対象となることを更新周回の1回とした場合に、当該更新周回が繰り返されるように前記表示データの送信を行うものであることを特徴とする特徴h1又はh2に記載の遊技機。
特徴h3によれば、表示制御手段は予め定められた順序に従って表示データの送信対象となる表示手段を変更すればよいため、表示制御手段の処理構成を簡素なものとすることが可能となる。
特徴h4.前記順次送信手段は、一の前記表示手段に対する前記表示データの内容が当該表示手段を送信対象として前回送信した場合における前記表示データの内容と同一であったとしても、当該表示手段が送信対象となった場合にはその表示データを送信することを特徴とする特徴h1乃至h3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴h4によれば、送信すべき表示データの内容が変更されていなくても当該表示データが送信されるため、複数の表示手段に対して1個の表示実行手段が兼用される構成であっても、所定の表示手段にて同一の表示を継続させることが可能となる。
特徴h5.前記順次送信手段は、前記表示制御手段において所定の処理を実行している状況で割り込んで起動される所定割込み処理(第2タイマ割込み処理)にて前記表示データを送信するための処理を実行することを特徴とする特徴h1乃至h4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴h5によれば、所定割込み処理にて表示データを送信するための処理が実行されるため、各表示手段に表示データが設定される周期を所定の周期とすることが可能となる。
よって、複数の表示手段に対して1個の表示実行手段が兼用される構成であっても、各表示手段において表示データに対応する表示を維持することができなくなる前に、各表示手段に対して表示実行手段による表示データの設定が行われるようにすることが可能となる。
特徴h6.前記表示実行手段により前記表示設定の対象となる複数の前記表示手段に対して前記表示データを送信するための処理は、前記所定割込み処理に集約されていることを特徴とする特徴h5に記載の遊技機。
特徴h6によれば、表示実行手段により表示設定の対象となる各表示手段に表示データが設定される周期を同一の周期とすることが可能となる。
特徴h7.前記表示制御手段は、前記所定の処理を実行している状況で特定割込み処理(第1タイマ割込み処理)を割り込んで起動させる手段(主側CPU63における第1タイマ割込み処理を実行する機能)を備え、
前記所定割込み処理の割込み周期は、前記特定割込み処理の割込み周期よりも短い周期であることを特徴とする特徴h5又はh6に記載の遊技機。
特徴h7によれば、特定割込み処理の割込み周期よりも短い周期である所定割込み処理にて表示実行手段に表示データが送信される処理が実行される。これにより、特定割込み処理にて表示実行手段に表示データを送信する処理が実行される構成に比べて短い周期で表示データを送信することが可能となる。
特徴h8.前記特定割込み処理において遊技を進行させるための処理が実行されることを特徴とする特徴h7に記載の遊技機。
特徴h8によれば、遊技を進行させるための処理を実行する上で適切な周期で特定割込み処理が起動されるようにしながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴h9.前記所定割込み処理は前記特定割込み処理が実行されている状況であっても割り込んで起動されることを特徴とする特徴h7又はh8に記載の遊技機。
特徴h9によれば、所定割込み処理は特定割込み処理が実行されている状況であっても割り込んで起動されるため、特定割込み処理が割り込んで起動される構成であっても表示データの送信周期を所定の周期とすることが可能となる。
特徴h10.前記所定割込み処理が開始される場合に前記特定割込み処理の割込みが禁止され、前記所定割込み処理が終了される場合に前記特定割込み処理の割込みが許可されることを特徴とする特徴h7乃至h9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴h10によれば、所定割込み処理が実行されている状況において特定割込み処理が割り込んで実行されてしまわないようにすることが可能となる。これにより、表示データを送信するための処理を優先させることが可能となる。
特徴h11.前記表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理を実行する手段(第65実施形態では主側CPU63におけるステップS7901〜ステップS7918の処理を実行する機能、第67実施形態では主側CPU63におけるステップS8801〜ステップS8819の処理を実行する機能、第68実施形態では主側CPU63におけるステップS9401〜ステップS9420の処理を実行する機能、第69実施形態では主側CPU63におけるステップS9501〜ステップS9518の処理を実行する機能、第74実施形態では主側CPU63におけるステップS9901〜ステップS9917の処理を実行する機能)を備え、
前記所定割込み処理は、前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても割り込んで起動されることを特徴とする特徴h5乃至h10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴h11によれば、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても複数の表示手段を表示制御することが可能となる。また、動作電力の供給開始時の処理に対して所定割込み処理が割り込んで起動される構成であるため、動作電力の供給開始時の処理の処理構成を複雑化させなくても、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において複数の表示手段を表示制御することが可能となる。
特徴h12.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)を備え、
前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において、前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況となり得る構成であり、
前記順次送信手段は、前記設定可能状況において所定の前記表示手段にて現状の設定値に対応する表示が行われるようにするための前記表示データを前記表示実行手段に送信することを特徴とする特徴h11に記載の遊技機。
特徴h12によれば、使用対象となる設定値の設定が行われている状況において所定の表示手段にて現状の設定値が表示されるため、使用対象となる設定値の設定作業を行い易くなる。
特徴h13.前記表示制御手段は、前記動作電力の供給開始時の処理が終了した後に遊技の進行を制御するために進行対応処理を実行する手段(主側CPU63における第1タイマ割込み処理を実行する機能)を備え、
前記順次送信手段は、前記進行対応処理の実行結果に対応する対応表示が複数の前記表示手段のうち少なくとも一部の表示手段にて行われるようにするための前記表示データを前記表示実行手段に送信するものであり、
前記所定割込み処理は、前記動作電力の供給開始時の処理が終了した後においても割り込んで起動されることを特徴とする特徴h11又はh12に記載の遊技機。
特徴h13によれば、所定割込み処理を利用することで、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況及び当該動作電力の供給開始時の処理が終了した後の状況のいずれにおいても複数の表示手段を表示制御することが可能となる。
なお、特徴h1〜h13の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴i群>
特徴i1.他の処理が実行されている状況において第1割込み周期が経過したことに基づいて当該他の処理に割り込んで第1割込み処理を実行する第1割込み実行手段(主側CPU63における第1タイマ割込み処理を実行する機能)と、
他の処理が実行されている状況において第2割込み周期が経過したことに基づいて当該他の処理に割り込んで第2割込み処理を実行する第2割込み実行手段(主側CPU63における第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、を備え、
前記第2割込み周期は前記第1割込み周期よりも短い周期であり、
所定の表示手段(特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b、第1〜第4報知用表示装置201〜204)を表示制御するための処理が前記第2割込み処理にて実行されることを特徴とする遊技機。
特徴i1によれば、特定割込み処理の割込み周期よりも短い周期である所定割込み処理にて所定の表示手段を表示制御するための処理が実行される。これにより、特定割込み処理にて所定の表示手段を表示制御するための処理が実行される構成に比べて短い周期で所定の表示手段の表示制御を行うことが可能となる。
特徴i2.前記第1割込み処理において遊技を進行させるための処理が実行されることを特徴とする特徴i1に記載の遊技機。
特徴i2によれば、遊技を進行させるための処理を実行する上で適切な周期で第1割込み処理が起動されるようにしながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴i3.前記第2割込み処理は前記第1割込み処理が実行されている状況であっても割り込んで起動されることを特徴とする特徴i1又はi2に記載の遊技機。
特徴i3によれば、第2割込み処理は第1割込み処理が実行されている状況であっても割り込んで起動されるため、第1割込み処理が割り込んで起動される構成であっても所定の表示手段の表示制御を所定の周期で行うことが可能となる。
特徴i4.前記第2割込み処理が開始される場合に前記第1割込み処理の割込みが禁止され、前記第2割込み処理が終了される場合に前記第1割込み処理の割込みが許可されることを特徴とする特徴i1乃至i3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴i4によれば、第2割込み処理が実行されている状況において第1割込み処理が割り込んで実行されてしまわないようにすることが可能となる。これにより、所定の表示手段の表示制御を優先させることが可能となる。
特徴i5.動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理を実行する手段(主側CPU63におけるメイン処理を実行する機能)を備え、
前記第2割込み処理は、前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても割り込んで起動されることを特徴とする特徴i1乃至i4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴i5によれば、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても所定の表示手段を表示制御することが可能となる。また、動作電力の供給開始時の処理に対して第2割込み処理が割り込んで起動される構成であるため、動作電力の供給開始時の処理の処理構成を複雑化させなくても、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において所定の表示手段を表示制御することが可能となる。
特徴i6.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)を備え、
前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において、前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況となり得る構成であり、
前記第2割込み実行手段は、前記設定可能状況において前記所定の表示手段にて現状の設定値に対応する表示が行われるようにするための処理を前記第2割込み処理にて実行することを特徴とする特徴i5に記載の遊技機。
特徴i6によれば、使用対象となる設定値の設定が行われている状況において所定の表示手段にて現状の設定値が表示されるため、使用対象となる設定値の設定作業を行い易くなる。
特徴i7.前記第2割込み実行手段は、前記動作電力の供給開始時の処理が終了した後においても前記第2割込み周期が経過したことに基づいて前記第2割込み処理を実行することを特徴とする特徴i5又はi6に記載の遊技機。
特徴i7によれば、所定割込み処理を利用することで、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況及び当該動作電力の供給開始時の処理が終了した後の状況のいずれにおいても所定の表示手段を表示制御することが可能となる。
なお、特徴i1〜i7の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴h群及び上記特徴i群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、表示手段にて表示を行わせるための構成を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴j群>
特徴j1.動作電力の供給が開始されたことに基づいて動作電力の供給開始時の処理を実行する手段(第65実施形態では主側CPU63におけるステップS7901〜ステップS7918の処理を実行する機能、第67実施形態では主側CPU63におけるステップS8801〜ステップS8819の処理を実行する機能、第68実施形態では主側CPU63におけるステップS9401〜ステップS9420の処理を実行する機能、第69実施形態では主側CPU63におけるステップS9501〜ステップS9518の処理を実行する機能、第74実施形態では主側CPU63におけるステップS9901〜ステップS9917の処理を実行する機能)と、
前記動作電力の供給開始時の処理に割り込んで所定割込み処理を実行する所定割込み実行手段(主側CPU63における第1タイマ割込み処理を実行する機能、主側CPU63における第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴j1によれば、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても所定割込み処理が割り込んで起動されるため、動作電力の供給開始直後であっても所定割込み処理として設定されている処理の実行を優先させることが可能となる。また、動作電力の供給開始時の処理に対して所定割込み処理として設定されている処理を設定する必要がないため、動作電力の供給開始時の処理の処理構成を複雑化させなくても、動作電力の供給開始直後であっても所定割込み処理として設定されている処理の実行を優先させることが可能となる。以上より、動作電力の供給が開始された場合における処理を好適に行うことが可能となる。
特徴j2.前記所定割込み実行手段は、所定の表示手段(特図表示部37a、特図保留表示部37b、普図表示部38a、普図保留表示部38b、第1〜第4報知用表示装置201〜204)を表示制御するための処理を前記所定割込み処理にて実行することを特徴とする特徴j1に記載の遊技機。
特徴j2によれば、動作電力の供給開始直後であっても所定の表示手段にて所定の表示を行わせることが可能となる。
特徴j3.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)を備え、
前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において、前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況となり得る構成であり、
前記所定割込み実行手段は、前記設定可能状況において所定の表示手段(第4報知用表示装置204)にて現状の設定値に対応する表示が行われるようにするための処理を前記所定割込み処理にて実行することを特徴とする特徴j1又はj2に記載の遊技機。
特徴j3によれば、使用対象となる設定値の設定が行われている状況において所定の表示手段にて現状の設定値が表示されるため、使用対象となる設定値の設定作業を行い易くなる。
特徴j4.前記所定割込み実行手段は、前記動作電力の供給開始時の処理が終了した後においても所定割込み周期が経過したことに基づいて前記所定割込み処理を実行することを特徴とする特徴j1乃至j3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴j4によれば、所定割込み処理を利用することで、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況及び当該動作電力の供給開始時の処理が終了した後の状況のいずれにおいても所定割込み処理として設定されている処理を実行することが可能となる。
特徴j5.前記所定割込み実行手段は、停電の発生を監視するための停電監視処理(ステップS8901)を前記所定割込み処理にて実行することを特徴とする特徴j1乃至j4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴j5によれば、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況であっても停電監視処理が実行されるため、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において停電が発生した場合にそれに対して適切に対処することが可能となる。
特徴j6.前記所定割込み処理に、遊技の進行を制御するために実行される進行対応処理(主側CPU63におけるステップS8907〜ステップS8920)が含まれており、
前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において前記所定割込み処理が割り込んで起動された場合、前記停電監視処理は実行される一方、前記進行対応処理は実行されることはなく、
前記動作電力の供給開始時の処理が終了した後において終了後処理(主側CPU63におけるステップS8822〜ステップS8825)が実行されている状況において前記所定割込み処理が割り込んで起動された場合、前記停電監視処理及び前記進行対応処理の両方が実行され得ることを特徴とする特徴j5に記載の遊技機。
特徴j6によれば、終了後処理が実行されている状況において割り込んで起動され得る所定割込み処理を利用して、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において停電の発生の監視を定期的に行う構成において、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において所定割込み処理が割り込んで起動されたとしても遊技の進行を制御するための進行対応処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴j1〜j6の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴j群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、動作電力の供給が開始された場合における処理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴k群>
特徴k1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(通常用カウンタエリア231)に記憶させる履歴記憶実行手段(主側CPU63における通常の入球管理処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報(ベース値)を導出する情報導出手段(主側CPU63におけるステップSA201の処理を実行する機能)と、
当該情報導出手段により導出された前記態様情報に対応する表示が行われるように情報表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)を表示制御する態様情報表示制御手段(主側CPU63における表示用処理及び第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、
所定の表示契機が発生したことに基づいて、前記態様情報に対応する表示が新たに開始される前に所定対応表示(シフト前表示)が前記情報表示手段にて行われるようにする所定対応表示制御手段(主側CPU63におけるステップSA320の処理及び第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴k1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報が導出されるとともに、その導出された態様情報に対応する表示が情報表示手段にて行われる。これにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、所定の表示契機が発生したことに基づいて態様情報に対応する表示が新たに開始される前に所定対応表示が情報表示手段にて行われる。これにより、所定の表示契機が発生した場合にはそれに対応する所定対応表示を態様情報に対応する表示よりも情報表示手段にて優先して行わせることが可能となり、情報表示手段を利用して所定の表示契機が発生したことを報知することが可能となる。
特徴k2.所定の期間開始契機が発生してから所定の期間終了契機が発生するまでの所定の期間が経過したことを特定する期間経過特定手段(主側CPU63におけるステップSA210の処理を実行する機能)を備え、
前記所定対応表示制御手段は、前記期間経過特定手段により前記所定の期間が経過したことが特定された場合に前記所定の表示契機が発生したものとして、前記所定対応表示が前記情報表示手段にて行われるようにすることを特徴とする特徴k1に記載の遊技機。
特徴k2によれば、所定の期間が経過した場合には情報表示手段にて所定対応表示が行われ、その後に情報表示手段にて態様情報に対応する表示が新たに開始される。これにより、情報表示手段にて表示されている態様情報が所定の期間の経過後におけるものであることを遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
特徴k3.前記情報導出手段は、前記期間経過特定手段により前記所定の期間が経過したことが特定されたことに基づいて、当該所定の期間よりも後に発生した前記所定事象に対応する前記履歴情報を利用して前記態様情報を導出するものであり、
前記所定対応表示制御手段は、前記期間経過特定手段により前記所定の期間が経過したことが特定されたことに基づいて、当該所定の期間よりも後に発生した前記所定事象に対応する前記履歴情報を利用して前記情報導出手段により導出された前記態様情報に対応する表示が前記情報表示手段にて行われる前に前記所定対応表示が前記情報表示手段にて行われるようにすることを特徴とする特徴k2に記載の遊技機。
特徴k3によれば、所定の期間が経過することを基準として態様情報の新たな導出が行われる構成において、所定の期間が経過した場合には情報表示手段にて所定対応表示が行われた後に所定の期間の経過後に新たに導出された態様情報に対応する表示が行われる。
これにより、情報表示手段における態様情報に対応する表示が所定の期間が経過した後において新たに導出された態様情報に対応する表示であるのか否かを遊技ホールの管理者が把握することが可能となる。
特徴k4.前記期間経過特定手段により前記所定の期間が経過したことが特定されたことに基づいて、前記履歴記憶手段に記憶された前記履歴情報を消去する手段(主側CPU63におけるステップSA217の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴k3に記載の遊技機。
特徴k4によれば、所定の期間が経過した場合に履歴情報記憶手段の履歴情報が消去されるため、履歴情報記憶手段において必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
特徴k5.前記期間経過特定手段により前記所定の期間が経過したことが特定されたことに基づいて、前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して前記情報導出手段により導出された前記所定の期間における遊技の結果に対応する前記態様情報を期間対応態様情報として態様情報記憶手段(演算結果記憶エリア234)に記憶させる記憶実行手段(主側CPU63におけるステップSA203及びステップSA216の処理を実行する機能)を備え、
前記態様情報表示制御手段は、前記態様情報記憶手段に記憶された前記期間対応態様情報に対応する表示が行われるように前記情報表示手段を表示制御するものであり、
前記所定対応表示制御手段は、前記期間経過特定手段により前記所定の期間が経過したことが特定されたことに基づいて、前記記憶実行手段により前記態様情報記憶手段に新たに記憶された前記期間対応態様情報に対応する表示が前記情報表示手段にて行われる前に前記所定対応表示が前記情報表示手段にて行われるようにすることを特徴とする特徴k2乃至k4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴k5によれば、所定の期間の単位で導出された過去の態様情報が期間対応態様情報として記憶されるとともに当該期間対応態様情報に対応する表示が情報表示手段にて行われる。これにより、遊技ホールの管理者は情報表示手段を確認することにより、所定の期間の単位で導出された過去の期間対応態様情報を把握することが可能となる。また、所定の期間が経過した場合には情報表示手段にて所定対応表示が行われた後に、所定の期間が経過したことで新たに導出された期間対応態様情報に対応する表示が行われる。これにより、情報表示手段における期間対応態様情報に対応する表示が所定の期間が経過したことに基づいて新たに導出された期間対応態様情報に対応する表示であるのか否かを遊技ホールの管理者が把握することが可能となる。
特徴k6.前記態様情報記憶手段は、異なる前記所定の期間のそれぞれに対応した複数の前記期間対応態様情報を記憶することが可能であり、
前記態様情報表示制御手段は、前記態様情報記憶手段に記憶された複数の前記期間対応態様情報のそれぞれに対応する表示が行われるように前記情報表示手段を表示制御するものであることを特徴とする特徴k5に記載の遊技機。
特徴k6によれば、所定の期間の単位で導出された過去の期間対応態様情報が複数記憶されるとともにそれら複数の期間対応態様情報に対応する表示が情報表示手段にて行われるため、複数の所定の期間に対応する所定事象の発生頻度を比較することが可能となる。
特徴k7.前記態様情報に対応する表示が行われている状況から当該態様情報とは異なる前記態様情報に対応する表示を行う前に前記情報表示手段が切換前状態(インターバル用非表示の状態)となるようにする手段(主側CPU63におけるステップSA316の処理及び第2タイマ割込み処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴k1乃至k6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴k7によれば、表示対象となる態様情報が切り換わる場合には情報表示手段が切換前状態となることにより、表示対象となる態様情報が切り換わったことを遊技ホールの管理者が明確に把握することが可能となる。この場合に、上記特徴k1の構成を備え、所定の表示契機が発生したことに基づいて情報表示手段にて所定対応表示が行われる。これにより、切換前状態を間に挟んで異なる態様情報に対応する表示が行われる情報表示手段を利用して所定の表示契機が発生したことを報知することが可能となる。
特徴k8.前記所定対応表示制御手段は、前記所定の表示契機が発生した場合、前記態様情報に対応する表示の表示継続期間が経過していない状況であったとしても前記所定対応表示が前記情報表示手段にて開始されるようにすることを特徴とする特徴k1乃至k7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴k8によれば、所定の表示契機が発生した場合には態様情報に対応する表示の途中であったとしても所定対応表示が開始される。これにより、所定の表示契機が発生したことを早期に報知することが可能となる。
特徴k9.前記所定対応表示制御手段は、前記態様情報に対応する表示の表示継続期間の途中において前記所定の表示契機が発生した場合、当該表示継続期間が経過した後に前記所定対応表示が前記情報表示手段にて開始されるようにすることを特徴とする特徴k1乃至k7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴k9によれば、所定の表示契機が発生したとしてもその時点で表示されている態様情報に対応する表示が完了した後に所定対応表示が開始される。これにより、既に行われている態様情報に対応する表示を邪魔しないようにしながら、所定の表示契機が発生したことを報知することが可能となる。
特徴k10.前記情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する態様情報記憶手段(演算結果記憶エリア234)を備え、
当該態様情報記憶手段は、前記情報導出手段により異なるタイミングで導出された複数の前記態様情報のそれぞれを記憶することを可能とするように複数の特定記憶領域(現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313、第3履歴エリア314)を備え、
前記態様情報表示制御手段は、所定表示順序に従って前記複数の特定記憶領域に記憶された複数の前記態様情報のそれぞれに対応する表示が順次実行されるように前記情報表示手段を制御することを特徴とする特徴k1乃至k9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴k10によれば、複数の態様情報のそれぞれに対応する報知が順次実行されるため、情報表示手段の数を抑えながらも、複数の期間における所定事象の発生頻度を個別に把握することが可能となる。また、所定表示順序に従って複数の特定記憶領域に記憶された複数の態様情報のそれぞれに対応する表示が順次実行されるため、表示対象となっている態様情報の種類を遊技ホールの管理者が把握し易くなる。
特徴k11.前記複数の特定記憶領域に対応付けて所定表示順序が定められていることを特徴とする特徴k10に記載の遊技機。
特徴k11によれば、複数の特定記憶領域に対応付けて態様情報に対応する表示の所定表示順序が定められているため、一の態様情報に対応する表示を新たに開始する場合において表示対象となる態様情報の種類を特定するための処理構成を簡素なものとすることが可能となる。
特徴k12.前記態様情報表示制御手段は、前記所定対応表示が前記情報表示手段にて行われた後において前記態様情報に対応する表示を前記情報表示手段に行わせる場合、前記所定表示順序における最初の順番に対応する前記態様情報に対応する表示から開始させることを特徴とする特徴k10又はk11に記載の遊技機。
特徴k12によれば、所定の表示契機が発生したことに基づいて所定対応表示が行われた後は、所定表示順序における最初の順番に対応する態様態様に対応する表示から開始される。これにより、所定の表示契機が発生した場合には所定表示順序の最初の順番から態様情報に対応する表示を改めて確認することが可能となる。
特徴k13.所定の期間開始契機が発生してから所定の期間終了契機が発生するまでの所定の期間が経過したことを特定する期間経過特定手段(主側CPU63におけるステップSA210の処理を実行する機能)と、
当該期間経過特定手段により前記所定の期間が経過したことが特定されたことに基づいて、前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して前記情報導出手段により導出された前記所定の期間における遊技の結果に対応する前記態様情報を期間対応態様情報として前記複数の特定記憶領域に記憶させる記憶実行手段(主側CPU63におけるステップSA203及びステップSA216の処理を実行する機能)と、を備え、
当該記憶実行手段は、前記複数の特定記憶領域に前記期間対応態様情報が前記情報導出手段により導出された順序に従って記憶された状態となるようにすることを特徴とする特徴k10乃至k12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴k13によれば、期間対応態様情報を導出された順序に従って確認することが可能となる。
特徴k14.前記情報導出手段は、処理実行契機が発生することに基づいて前記態様情報を導出するための情報導出処理を実行するものであって、前記態様情報の導出を開始してから当該態様情報の導出を完了するまでに前記情報導出処理を複数回実行するものであることを特徴とする特徴k1乃至k13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴k14によれば、態様情報の導出を開始してから当該態様情報の導出が完了するまでに情報導出処理が複数回実行されるため、1回の情報導出処理にて態様情報の導出を完了させる構成に比べて情報導出処理を実行するための処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴k15.所定の期間開始契機が発生してから所定の期間終了契機が発生するまでの所定の期間が経過したことを特定する期間経過特定手段(主側CPU63におけるステップSA210の処理を実行する機能)と、
前記期間経過特定手段により前記所定の期間が経過したことが特定されたことに基づいて、前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して前記情報導出手段により導出された前記所定の期間における遊技の結果に対応する前記態様情報を期間対応態様情報として態様情報記憶手段(演算結果記憶エリア234)に記憶させる記憶実行手段(主側CPU63におけるステップSA203及びステップSA216の処理を実行する機能)と、を備え、
前記態様情報表示制御手段は、前記態様情報記憶手段に記憶された前記期間対応態様情報に対応する表示が行われるように前記情報表示手段を表示制御するものであり、
前記所定対応表示制御手段は、前記期間経過特定手段により前記所定の期間が経過したことが特定された場合に前記所定の表示契機が発生したものとして、前記所定対応表示が前記情報表示手段にて行われるようにすることを特徴とする特徴k14に記載の遊技機。
特徴k15によれば、所定の期間の単位で導出された過去の態様情報が期間対応態様情報として記憶されるとともに当該期間対応態様情報に対応する表示が情報表示手段にて行われる。これにより、遊技ホールの管理者は情報表示手段を確認することにより、所定の期間の単位で導出された過去の期間対応態様情報を把握することが可能となる。また、所定の期間が経過した場合には情報表示手段にて所定対応表示が行われた後に、所定の期間が経過したことで新たに導出された期間対応態様情報に対応する表示が行われる。これにより、情報表示手段における期間対応態様情報に対応する表示が所定の期間が経過したことに基づいて新たに導出された期間対応態様情報に対応する表示であるのか否かを遊技ホールの管理者が把握することが可能となる。また、期間対応態様情報を導出している途中の期間において所定対応表示が行われるようにすることが可能となるため、所定の期間が経過して期間対応態様情報を導出している途中であるにも関わらずそれとは無関係に期間対応態様情報に対応する表示が行われてしまわないようにすることが可能となる。
特徴k16.前記所定対応表示制御手段は、前記情報導出手段により一の前記態様情報を導出するために要する最長の期間よりも長い期間に亘って前記所定対応表示を前記情報表示手段にて行わせることを特徴とする特徴k15に記載の遊技機。
特徴k16によれば、所定の期間が経過して期間対応態様情報を導出している途中である場合には情報表示手段にて所定対応表示が行われることとなる。
なお、特徴k1〜k16の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴l群>
特徴l1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(通常用カウンタエリア231)に記憶させる履歴記憶実行手段(主側CPU63における通常の入球管理処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報(ベース値)を導出する情報導出手段(主側CPU63におけるステップSA201の処理を実行する機能)と、
前記情報導出手段により導出された前記態様情報を記憶する態様情報記憶手段(演算結果記憶エリア234)と、
当該態様情報記憶手段に記憶された前記態様情報に対応する表示が行われるように情報表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)を表示制御する態様情報表示制御手段(主側CPU63における表示用処理及び第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、を備え、
前記態様情報記憶手段は、前記情報導出手段により異なるタイミングで導出された複数の前記態様情報のそれぞれを記憶することを可能とするように複数の特定記憶領域(現状エリア311、第1履歴エリア312、第2履歴エリア313、第3履歴エリア314)を備え、
前記態様情報表示制御手段は、所定表示順序に従って前記複数の前記特定記憶領域に記憶された複数の前記態様情報のそれぞれに対応する表示が順次実行されるように前記情報表示手段を制御することを特徴とする遊技機。
特徴l1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報が導出されるとともに、その導出された態様情報に対応する表示が情報表示手段にて行われる。これにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。
また、態様情報記憶手段には導出されたタイミングが異なる複数の態様情報が記憶されるとともにそれら複数の態様情報のそれぞれに対応する報知が順次実行されるため、情報表示手段の数を抑えながらも、複数の期間における所定事象の発生頻度を個別に把握することが可能となる。また、所定表示順序に従って複数の特定記憶領域に記憶された複数の態様情報のそれぞれに対応する表示が順次実行されるため、表示対象となっている態様情報の種類を遊技ホールの管理者が把握し易くなる。
特徴l2.前記複数の特定記憶領域に対応付けて所定表示順序が定められていることを特徴とする特徴l1に記載の遊技機。
特徴l2によれば、複数の特定記憶領域に対応付けて態様情報に対応する表示の所定表示順序が定められているため、一の態様情報に対応する表示を新たに開始する場合において表示対象となる態様情報の種類を特定するための処理構成を簡素なものとすることが可能となる。
特徴l3.所定の表示契機が発生したことに基づいて、前記態様情報に対応する表示が新たに開始される前に所定対応表示(シフト前表示)が前記情報表示手段にて行われるようにする所定対応表示制御手段(主側CPU63におけるステップSA320の処理及び第2タイマ割込み処理を実行する機能)を備え、
前記態様情報表示制御手段は、前記所定対応表示が前記情報表示手段にて行われた後において前記態様情報に対応する表示を前記情報表示手段に行わせる場合、前記所定表示順序における最初の順番に対応する前記態様情報に対応する表示から開始させることを特徴とする特徴l1又はl2に記載の遊技機。
特徴l3によれば、所定の表示契機が発生したことに基づいて所定対応表示が行われた後は、所定表示順序における最初の順番に対応する態様態様に対応する表示から開始される。これにより、所定の表示契機が発生した場合には所定表示順序の最初の順番から様情報に対応する表示を改めて確認することが可能となる。
特徴l4.所定の期間開始契機が発生してから所定の期間終了契機が発生するまでの所定の期間が経過したことを特定する期間経過特定手段(主側CPU63におけるステップSA210の処理を実行する機能)と、
当該期間経過特定手段により前記所定の期間が経過したことが特定されたことに基づいて、前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して前記情報導出手段により導出された前記所定の期間における遊技の結果に対応する前記態様情報を期間対応態様情報として前記複数の特定記憶領域に記憶させる記憶実行手段(主側CPU63におけるステップSA203及びステップSA216の処理を実行する機能)と、を備え、
当該記憶実行手段は、前記複数の特定記憶領域に前記期間対応態様情報が前記情報導出手段により導出された順序に従って記憶された状態となるようにすることを特徴とする特徴l1乃至l3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴l4によれば、期間対応態様情報を導出された順序に従って確認することが可能となる。
特徴l5.前記態様情報に対応する表示が行われている状況から当該態様情報とは異なる前記態様情報に対応する表示を行う前に前記情報表示手段が切換前状態(インターバル用非表示の状態)となるようにする手段(主側CPU63におけるステップSA316の処理及び第2タイマ割込み処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴l1乃至l4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴l5によれば、表示対象となる態様情報が切り換わる場合には情報表示手段が切換前状態となることにより、表示対象となる態様情報が切り換わったことを遊技ホールの管理者が明確に把握することが可能となる。
なお、特徴l1〜l5の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴m群>
特徴m1.遊技が実行されることにより所定事象が発生した場合にそれに対応する遊技の履歴情報を履歴記憶手段(通常用カウンタエリア231)に記憶させる履歴記憶実行手段(主側CPU63における通常の入球管理処理を実行する機能)と、
前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して遊技の結果に対応する態様情報(ベース値)を導出する情報導出手段(主側CPU63におけるステップSA201の処理を実行する機能)と、を備え、
前記情報導出手段は、処理実行契機が発生することに基づいて前記態様情報を導出するための情報導出処理を実行するものであって、前記態様情報の導出を開始してから当該態様情報の導出を完了するまでに前記情報導出処理を複数回実行するものであることを特徴とする遊技機。
特徴m1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が履歴記憶手段にて記憶される。履歴情報が遊技機自身にて記憶されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することができる。また、履歴記憶手段に記憶されている履歴情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出されることにより、所定事象の発生頻度などの遊技履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、態様情報の導出を開始してから当該態様情報の導出が完了するまでに情報導出処理が複数回実行されるため、1回の情報導出処理にて態様情報の導出を完了させる構成に比べて情報導出処理を実行するための処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴m2.所定の期間開始契機が発生してから所定の期間終了契機が発生するまでの所定の期間が経過したことを特定する期間経過特定手段(主側CPU63におけるステップSA210の処理を実行する機能)と、
前記期間経過特定手段により前記所定の期間が経過したことが特定されたことに基づいて、前記履歴記憶手段に記憶されている前記履歴情報を利用して前記情報導出手段により導出された前記所定の期間における遊技の結果に対応する前記態様情報を期間対応態様情報として態様情報記憶手段(演算結果記憶エリア234)に記憶させる記憶実行手段(主側CPU63におけるステップSA203及びステップSA216の処理を実行する機能)と、
前記態様情報記憶手段に記憶された前記期間対応態様情報に対応する表示が行われるように情報表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)を表示制御する態様情報表示制御手段(主側CPU63における表示用処理及び第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、
前記期間経過特定手段により前記所定の期間が経過したことが特定されたことに基づいて、所定対応表示が前記情報表示手段にて行われるようにする所定対応表示制御手段(主側CPU63におけるステップSA320の処理及び第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする特徴m1に記載の遊技機。
特徴m2によれば、所定の期間の単位で導出された過去の態様情報が期間対応態様情報として記憶されるとともに当該期間対応態様情報に対応する表示が情報表示手段にて行われる。これにより、遊技ホールの管理者は情報表示手段を確認することにより、所定の期間の単位で導出された過去の期間対応態様情報を把握することが可能となる。また、所定の期間が経過した場合には情報表示手段にて所定対応表示が行われた後に、所定の期間が経過したことで新たに導出された期間対応態様情報に対応する表示が行われる。これにより、情報表示手段における期間対応態様情報に対応する表示が所定の期間が経過したことに基づいて新たに導出された期間対応態様情報に対応する表示であるのか否かを遊技ホールの管理者が把握することが可能となる。また、期間対応態様情報を導出している途中の期間において所定対応表示が行われるようにすることが可能となるため、所定の期間が経過して期間対応態様情報を導出している途中であるにも関わらずそれとは無関係に期間対応態様情報に対応する表示が行われてしまわないようにすることが可能となる。
特徴m3.前記所定対応表示制御手段は、前記情報導出手段により一の前記態様情報を導出するために要する最長の期間よりも長い期間に亘って前記所定対応表示を前記情報表示手段にて行わせることを特徴とする特徴m2に記載の遊技機。
特徴m3によれば、所定の期間が経過して期間対応態様情報を導出している途中である場合には情報表示手段にて所定対応表示が行われることとなる。
なお、特徴m1〜m3の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴k群、上記特徴l群及び上記特徴m群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の管理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴n群>
特徴n1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSA709の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始される場合に第1設定関連操作(設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作)が行われたことに基づいて、前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況(設定値更新処理が実行される状況)となるようにする状況発生手段(第77実施形態では主側CPU63におけるステップSA412にて肯定判定をする機能及びステップSA417にて肯定判定をする機能、第78実施形態では主側CPU63におけるステップSA905及びステップSA916にて肯定判定をする機能並びにステップSA917にて肯定判定をする機能)と、
動作電力の供給が開始される場合に第2設定関連操作(設定キー挿入部68aのON操作)が行われたことに基づいて、前記設定手段により設定されている前記使用対象となる設定値が報知されるようにする報知発生手段(主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)と、を備え、
前記状況発生手段は、前記設定可能状況の途中で動作電力の供給が停止された場合、その後に動作電力の供給が開始される場合に前記第2設定関連操作が行われたとしても前記設定可能状況となるようにする開始後発生手段(第77実施形態では主側CPU63におけるステップSA412にて肯定判定をする機能、第78実施形態では主側CPU63におけるステップSA905及びステップSA916にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴n1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、使用対象となる設定値を変更するためには動作電力の供給が開始される場合に第1設定関連操作を行う必要があるため、使用対象となる設定値を不正に変更しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。また、動作電力の供給が開始される場合に第2設定関連操作を行うことで使用対象の設定値が報知されるため、遊技ホールの管理者は必要に応じて使用対象の設定値を確認することが可能となる。
また、設定可能状況の途中で動作電力の供給が停止された場合、その後に動作電力の供給が開始される場合に第2設定関連操作が行われたとしても設定可能状況となる。これにより、使用対象となる設定値を変更している途中で動作電力の供給が停止された場合にはその後の動作電力の供給の再開に際して、使用対象の設定値の報知よりも使用対象の設定値の変更を優先させることが可能となり、使用対象の設定値の変更が実際には完了していないにも関わらず遊技が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴n2.前記設定可能状況において変更途中の設定値が報知されるようにする状況報知手段(主側CPU63におけるステップSA801〜ステップSA803の処理を実行する機能並びに第2タイマ割込み処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴n1に記載の遊技機。
特徴n2によれば、設定可能状況においては変更途中の設定値が報知されるため現状の設定値を把握しながら設定値の変更作業を行うことが可能となる。また、このように設定可能状況において変更途中の設定値が報知されることにより、動作電力の供給が開始される場合に第2設定関連操作が行われたとしても設定可能状況となることで設定値の変更操作が優先される構成であったとしても、実質的に設定値の確認も行うことが可能となる。
特徴n3.前記状況報知手段及び前記報知発生手段はいずれも所定の表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)にて対象となる設定値が表示されるようにすることを特徴とする特徴n2に記載の遊技機。
特徴n3によれば、設定値の変更が行われる場合及び設定値の確認が行われる場合のいずれであっても所定の表示手段にて対象となる設定値が表示されるため、それぞれの状況に対して所定の表示手段を兼用することが可能となる。また、動作電力の供給が開始される場合に第2設定関連操作が行われたとしても設定可能状況となる構成であったとしても、設定可能状況となることで所定の表示手段にて設定値が表示されるため、第2設定関連操作を行った遊技ホールの管理者は当該所定の表示手段を目視することで設定値を確認することが可能となる。
特徴n4.前記状況報知手段は、前記変更途中の設定値に対応する表示と前記設定可能状況であることに対応する表示とが前記所定の表示手段にて行われるようにすることを特徴とする特徴n3に記載の遊技機。
特徴n4によれば、設定可能状況である場合には所定の表示手段にて変更途中の設定値に対応する表示が行われるだけではなく設定可能状況であることに対応する表示が行われる。これにより、設定可能状況の途中で動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が開始される場合に第2設定関連操作が行われたにも関わらず設定可能状況となった場合、設定可能状況となったことを遊技ホールの管理者が把握し易くなる。
特徴n5.前記開始後発生手段は、前記設定可能状況とする場合、前記設定可能状況の途中で動作電力の供給が停止された場合に選択されていた設定値から当該設定値の変更を可能とすることを特徴とする特徴n1乃至n4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴n5によれば、設定可能状況の途中で動作電力の供給が停止されたとしても、動作電力の供給が再開された場合には動作電力の供給が停止される直前の状態から設定値の変更操作を継続して行うことが可能となる。
特徴n6.前記設定手段により設定された設定値に対応する設定対応情報を記憶する設定対応記憶手段(設定参照用エリア341)と、
前記設定可能状況において選択されている設定値に対応する選択対応情報を記憶する選択対応記憶手段(設定更新用エリア342)と、を備え、
前記状況発生手段は、前記設定可能状況において変更契機が発生した場合に選択対象となっている設定値が変更されるように前記選択対応記憶手段に記憶されている前記選択対応情報を変更する手段(主側CPU63におけるステップSA708の処理を実行する機能)を備え、
前記設定手段は、前記設定可能状況において終了契機が発生した場合に前記選択対応記憶手段に記憶されている前記選択対応情報に対応する情報を前記設定対応情報として前記設定対応記憶手段に記憶させることにより、前記設定可能状況において選択対象となっていた設定値を使用対象として設定するものであり、
前記開始後発生手段は、前記設定可能状況とする場合、前記設定可能状況の途中で動作電力の供給が停止された場合に前記選択対応記憶手段に記憶されていた前記選択対応情報に対応する設定値から当該設定値の変更を可能とすることを特徴とする特徴n1乃至n5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴n6によれば、使用対象の設定値に対応する設定対応情報を記憶する設定対応記憶手段と、設定可能状況において変更途中の設定値に対応する選択対応情報を記憶する選択対応記憶手段とが設けられていることにより、設定可能状況が開始される前に設定されていた設定値の情報を記憶保持しながら、設定可能状況において設定値を変更することが可能となる。この場合に、設定可能状況の途中で動作電力の供給が停止された後において動作電力の供給が再開された場合には動作電力の供給が停止された場合に選択対応記憶手段に記憶されていた選択対応情報に対応する設定値から当該設定値の変更が行われる。これにより、設定可能状況の途中で動作電力の供給が停止されたとしても、動作電力の供給が再開された場合には動作電力の供給が停止される直前の状態から設定値の変更操作を継続して行うことが可能となる。
特徴n7.前記状況発生手段は、前記設定可能状況の途中で動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始される場合に前記第1設定関連操作が行われた場合、前記設定対応記憶手段に記憶されている前記設定対応情報に対応する設定値から当該設定値の変更を可能とする手段(第77実施形態では主側CPU63におけるステップSA417にて肯定判定をする機能、第78実施形態では主側CPU63におけるステップSA917にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴n6に記載の遊技機。
特徴n7によれば、設定可能状況の途中で動作電力の供給が停止された後において動作電力の供給が再開される場合に第2設定関連操作が行われた場合には動作電力の供給が停止される前に変更対象となっていた設定値から当該設定値の変更を再開することが可能となる一方、設定可能状況の途中で動作電力の供給が停止された後において動作電力の供給が再開される場合に第2設定関連操作が行われた場合には設定対応記憶手段に記憶されている設定対応情報に対応する設定値から当該設定値の変更が行われる。これにより、設定値の変更を開始する場合における初期の設定値を、動作電力の供給が再開される場合における操作内容に応じて異ならせることが可能となる。
特徴n8.前記開始後発生手段は、前記設定可能状況の途中で動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始される場合に前記第1設定関連操作及び前記第2設定関連操作のいずれもが行われなかたっとしても前記設定可能状況となるようにし得ることを特徴とする特徴n1乃至n7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴n8によれば、設定可能状況の途中で動作電力の供給が停止された場合にはその後の動作電力の供給が開始される場合に第1設定関連操作及び第2設定関連操作のいずれもが行われなかったとしても設定可能状況となり得るため、設定値の変更を行っている途中に動作電力の供給が停止された場合にはその後の動作電力の供給の再開に際して設定値の変更を行うことが可能な状況を積極的に生じさせることが可能となる。
特徴n9.前記第1設定関連操作には、設定キー挿入部(設定キー挿入部68a)が設定キーにより所定対応状態(ON操作された状態)とされていることを含み、
前記状況発生手段は、前記設定キー挿入部が前記設定キーにより前記所定対応状態から特定対応状態(OFF操作された状態)に変更されたことを特定したことに基づいて前記設定可能状況を終了させる手段(主側CPU63におけるステップSA709及びステップSA710の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴n1乃至n8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴n9によれば、設定可能状況とするためには設定キーを利用して設定キー挿入部を所定対応状態とする必要があるため、使用対象となる設定値を不正に変更しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。この場合に、設定可能状況は設定キー挿入部が特定対応状態であるだけでは終了することはなく設定キー挿入部が所定対応状態から特定対応状態に変更された場合に終了する。これにより、設定可能状況の途中で動作電力の供給が停止された場合においてその後に設定キー挿入部が特定対応状態である状況で動作電力の供給が開始されたとしても、即座に設定可能状況が終了されることはなく、設定キー挿入部を特定対応状態から所定対応状態に変更した後に更に所定対応状態から特定対応状態に変更することで設定可能状況が終了されるため、遊技ホールの管理者にとって好ましいタイミングで設定可能状況を終了させることが可能となる。
特徴n10.前記状況発生手段は、前記報知発生手段により前記使用対象の設定値の報知が行われている途中で動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始される場合に前記第1設定関連操作が行われた場合、前記設定可能状況となるようにすることを特徴とする特徴n1乃至n9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴n10によれば、使用対象の設定値の報知が行われている途中で動作電力の供給が停止されたとしても、その後の動作電力の供給の開始に際して第1設定関連操作が行われた場合には設定可能状況となる。これにより、設定値の確認作業よりも設定値の変更作業を優先させることが可能となる。
なお、特徴n1〜n10の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴o群>
特徴o1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能、主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)と、
前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止されたことに基づいて、その後に動作電力の供給が開始された後に前記所定の設定関連処理を途中から再開させる途中再開手段(第77実施形態では主側CPU63におけるステップSA412にて肯定判定をする機能及び主側CPU63におけるステップSA414にて肯定判定をする機能、第78実施形態では主側CPU63におけるステップSA905及びステップSA916にて肯定判定をする機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴o1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、所定の設定関連処理が完了する前に動作電力の供給が停止されたとしても、動作電力の供給が再開された場合には所定の設定関連処理が途中から再開される。これにより、所定の設定関連処理の途中で動作電力の供給が停止されたとしても、動作電力の供給が再開された場合には所定の設定関連処理を引き続き継続させることが可能となる。
特徴o2.前記設定関連実行手段は、所定設定関連操作(所定の設定関連処理が設定値更新処理であれば設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作、所定の設定関連処理が設定確認用処理であれば設定キー挿入部68aのON操作)が行われたことに基づいて前記所定の設定関連処理を実行するものであり、
前記途中再開手段は、前記所定設定関連操作が行われなかったとしても前記所定の設定関連処理を途中から再開させることを特徴とする特徴o1に記載の遊技機。
特徴o2によれば、所定の設定関連処理が完了する前に動作電力の供給が停止された場合には所定設定関連操作が行われなかったとしても所定の設定関連処理が途中から再開されるため、所定の設定関連処理の途中からの再開を優先させることが可能となる。
特徴o3.前記設定関連実行手段は、動作電力の供給が開始される場合に前記所定設定関連操作が行われたことに基づいて前記所定の設定関連処理を実行するものであり、
前記途中再開手段は、動作電力の供給が開始される場合に前記所定設定関連操作が行われなかったとしても前記所定の設定関連処理を途中から再開させるものであり、
前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が開始される場合に前記所定設定関連操作が行われた場合、前記途中再開手段により前記所定の設定関連処理が途中から再開されるのではなく、前記設定関連実行手段により前記所定の設定関連処理が新たに開始されることを特徴とする特徴o2に記載の遊技機。
特徴o3によれば、動作電力の供給が開始される場合に所定設定関連操作が行われたことに基づいて所定の設定関連処理が実行されるため、所定の設定関連処理を不正に実行させる行為を行いづらくさせることが可能となる。この場合に、所定の設定関連処理の途中で動作電力の供給が停止された後において動作電力の供給が再開される場合に所定設定関連操作が行われなかったとしても所定の設定関連処理が途中から再開されるため、所定の設定関連処理の途中からの再開を優先させることが可能となる。その一方、所定の設定関連処理の途中で動作電力の供給が停止された後において動作電力の供給が再開される場合に所定設定関連操作が行われた場合には所定の設定関連処理が途中から再開されるのではなく新たに開始される。これにより、所定の設定関連処理の途中で動作電力の供給が停止された場合、動作電力の供給が再開される場合における所定設定関連操作の有無により、所定の設定関連処理を新たに開始させること及び所定の設定関連処理を途中から再開させることのいずれかを選択することが可能となる。
特徴o4.前記所定設定関連操作には、設定キー挿入部(設定キー挿入部68a)が設定キーにより所定対応状態(ON操作された状態)とされていることを含み、
前記設定関連実行手段は、前記設定キー挿入部が前記設定キーにより前記所定対応状態から特定対応状態(OFF操作された状態)に変更されたことを特定したことに基づいて前記所定の設定関連処理を終了させる手段(主側CPU63におけるステップSA504の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSA709及びステップSA710の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴o2又はo3に記載の遊技機。
特徴o4によれば、所定の設定関連処理を開始させるためには設定キーを利用して設定キー挿入部を所定対応状態とする必要があるため、所定の設定関連処理を不正に実行させる行為を行いづらくさせることが可能となる。この場合に、所定の設定関連処理は設定キー挿入部が特定対応状態であるだけでは終了することはなく設定キー挿入部が所定対応状態から特定対応状態に変更された場合に終了する。これにより、所定の設定関連処理が完了する前に動作電力の供給が停止された場合においてその後に設定キー挿入部が特定対応状態である状況で動作電力の供給が開始されたとしても、即座に所定の設定関連処理が終了されることはなく、設定キー挿入部を特定対応状態から所定対応状態に変更した後に更に所定対応状態から特定対応状態に変更することで所定の設定関連処理が終了されるため、遊技ホールの管理者にとって好ましいタイミングで所定の設定関連処理を終了させることが可能となる。
特徴o5.前記所定の設定関連処理は使用対象となる設定値を変更するための処理であることを特徴とする特徴o1乃至o4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴o5によれば、設定値を変更している途中で動作電力の供給が停止されたとしても、動作電力の供給が再開された場合にはその変更途中の設定値から当該設定値の変更を再開させることが可能となる。これにより、設定値を変更している途中で動作電力の供給が停止されたとしても、動作電力の供給が再開された場合には設定値の変更作業を継続して行うことが可能となる。
特徴o6.前記所定の設定関連処理は使用対象となる設定値を変更するための処理であり、
使用対象の設定値に対応する設定対応情報を記憶する設定対応記憶手段(設定参照用エリア341)と、
前記所定の設定関連処理において選択されている設定値に対応する選択対応情報を記憶する選択対応記憶手段(設定更新用エリア342)と、を備え、
前記設定関連実行手段は、
前記所定の設定関連処理として、変更契機が発生した場合に選択対象となっている設定値が変更されるように前記選択対応記憶手段に記憶されている前記選択対応情報を変更する手段(主側CPU63におけるステップSA708の処理を実行する機能)と、
前記所定の設定関連処理として、終了契機が発生した場合に前記選択対応記憶手段に記憶されている前記選択対応情報に対応する情報を前記設定対応情報として前記設定対応記憶手段に記憶させることにより、選択対象となっていた設定値を使用対象として設定する手段(主側CPU63におけるステップSA709の処理を実行する機能)と、を備え、
前記途中再開手段は、前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合に前記選択対応記憶手段に記憶されていた前記選択対応情報に対応する設定値から当該設定値の変更を可能とすることを特徴とする特徴o1乃至o5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴o6によれば、使用対象の設定値に対応する設定対応情報を記憶する設定対応記憶手段と、設定可能状況において変更途中の設定値に対応する選択対応情報を記憶する選択対応記憶手段とが設けられていることにより、設定可能状況が開始される前に設定されていた設定値の情報を記憶保持しながら、設定可能状況において設定値を変更することが可能となる。この場合に、設定値を変更している途中で動作電力の供給が停止された後において動作電力の供給が再開された場合には動作電力の供給が停止された場合に選択対応記憶手段に記憶されていた選択対応情報に対応する設定値から当該設定値の変更が行われる。これにより、設定値を変更している途中で動作電力の供給が停止されたとしても、動作電力の供給が再開された場合には動作電力の供給が停止される直前の状態から設定値の変更操作を継続して行うことが可能となる。
特徴o7.前記設定関連実行手段は、動作電力の供給が開始される場合に所定設定関連操作が行われたことに基づいて前記所定の設定関連処理を実行するものであり、
前記途中再開手段は、動作電力の供給が開始される場合に前記所定設定関連操作が行われなかったことに基づいて、前記所定の設定関連処理を途中から再開させるものであり、
前記設定関連実行手段は、前記所定の設定関連処理が完了する前に動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が開始される場合に前記所定設定関連操作が行われた場合、前記設定対応記憶手段に記憶されている前記設定対応情報に対応する設定値から当該設定値の変更を可能とする手段(第77実施形態では主側CPU63におけるステップSA417にて肯定判定をする機能、第78実施形態では主側CPU63におけるステップSA917にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴o6に記載の遊技機。
特徴o7によれば、設定値を変更している途中で動作電力の供給が停止された後において動作電力の供給が再開される場合に所定設定関連操作が行われなかったことに基づいて動作電力の供給が停止される前に変更対象となっていた設定値から当該設定値の変更を再開することが可能となる一方、設定値を変更している途中で動作電力の供給が停止された後において動作電力の供給が再開される場合に所定設定関連操作が行われた場合には設定対応記憶手段に記憶されている設定対応情報に対応する設定値から当該設定値の変更が行われる。これにより、設定値の変更を開始する場合における初期の設定値を、動作電力の供給が再開される場合における操作内容に応じて異ならせることが可能となる。
なお、特徴o1〜o7の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴p群>
特徴p1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
所定設定関連操作(所定の設定関連処理が設定値更新処理であれば設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作、所定の設定関連処理が設定確認用処理であれば設定キー挿入部68aのON操作)が行われたことに基づいて、前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能、主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)と、を備え、
当該設定関連実行手段は、前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合、その後に動作電力の供給が開始された後に前記所定設定関連操作が行われていなくても前記所定の設定関連処理を実行する供給後実行手段(第77実施形態では主側CPU63におけるステップSA412にて肯定判定をする機能及び主側CPU63におけるステップSA414にて肯定判定をする機能、第78実施形態では主側CPU63におけるステップSA905及びステップSA916にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴p1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、所定設定関連操作を行うことで所定の設定関連処理が実行されるようにすることが可能となる。この場合に、所定の設定関連処理が完了する前に動作電力の供給が停止されたとしても、動作電力の供給が再開された場合には所定設定関連操作が行われていなくても所定の設定関連処理が実行される。これにより、所定の設定関連処理の実行を優先させることが可能となる。
特徴p2.前記設定関連実行手段は、動作電力の供給が開始される場合に前記所定設定関連操作が行われたことに基づいて前記所定の設定関連処理を実行するものであり、
前記供給後実行手段は、動作電力の供給が開始される場合に前記所定設定関連操作が行われなかったとしても前記所定の設定関連処理を実行することを特徴とする特徴p1に記載の遊技機。
特徴p2によれば、動作電力の供給が開始される場合に所定設定関連操作が行われたことに基づいて所定の設定関連処理が実行されるため、所定の設定関連処理を不正に実行させる行為を行いづらくさせることが可能となる。この場合に、所定の設定関連処理の途中で動作電力の供給が停止された後において動作電力の供給が再開される場合に所定設定関連操作が行われなかったとしても所定の設定関連処理が実行されるため、所定の設定関連処理の実行を優先させることが可能となる。
特徴p3.前記所定設定関連操作には、設定キー挿入部(設定キー挿入部68a)が設定キーにより所定対応状態(ON操作された状態)とされていることを含み、
前記設定関連実行手段は、前記設定キー挿入部が前記設定キーにより前記所定対応状態から特定対応状態(OFF操作された状態)に変更されたことを特定したことに基づいて前記所定の設定関連処理を終了させる手段(主側CPU63におけるステップSA504の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSA709及びステップSA710の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴p1又はp2に記載の遊技機。
特徴p3によれば、所定の設定関連処理を開始させるためには設定キーを利用して設定キー挿入部を所定対応状態とする必要があるため、所定の設定関連処理を不正に実行させる行為を行いづらくさせることが可能となる。この場合に、所定の設定関連処理は設定キー挿入部が特定対応状態であるだけでは終了することはなく設定キー挿入部が所定対応状態から特定対応状態に変更された場合に終了する。これにより、所定の設定関連処理が完了する前に動作電力の供給が停止された場合においてその後に設定キー挿入部が特定対応状態である状況で動作電力の供給が開始されたとしても、即座に所定の設定関連処理が終了されることはなく、設定キー挿入部を特定対応状態から所定対応状態に変更した後に更に所定対応状態から特定対応状態に変更することで所定の設定関連処理が終了されるため、遊技ホールの管理者にとって好ましいタイミングで所定の設定関連処理を終了させることが可能となる。
特徴p4.前記供給後実行手段は、前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合であっても、その後に動作電力の供給が開始される場合に特定関連操作が行われた場合、前記所定の設定関連処理を実行しないことを特徴とする特徴p1乃至p3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴p4によれば、所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合であってもその後に動作電力の供給が開始される場合に特定関連操作が行われた場合には所定の設定関連処理が実行されない。これにより、所定の設定関連処理が完了する前に動作電力の供給が停止された場合であってもその後に所定の設定関連処理を実行する必要がない場合には、動作電力の供給が開始される場合に特定関連操作を行うことで所定の設定関連処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴p5.前記所定の設定関連処理は使用対象となる設定値を報知するための処理であることを特徴とする特徴p1乃至p4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴p5によれば、設定値の報知が行われている途中で動作電力の供給が停止された場合にはその後に動作電力の供給が開始される場合に所定設定関連操作が行われなかったとしても設定値の報知が再度開始される。これにより、設定値の報知を優先させることが可能となる。
特徴p6.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSA709の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始される場合に特定関連操作(設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作)が行われたことに基づいて、前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況(設定値更新処理が実行される状況)となるようにする状況発生手段(第77実施形態では主側CPU63におけるステップSA412にて肯定判定をする機能及びステップSA417にて肯定判定をする機能、第78実施形態では主側CPU63におけるステップSA905及びステップSA916にて肯定判定をする機能並びにステップSA917にて肯定判定をする機能)と、を備え、
前記供給後実行手段は、前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合であっても、その後に動作電力の供給が開始される場合に前記特定関連操作が行われた場合、前記所定の設定関連処理を実行しないものであり、
前記状況発生手段は、前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合であっても、その後に動作電力の供給が開始される場合に前記特定関連操作が行われた場合、前記設定可能状況となるようにすることを特徴とする特徴p5に記載の遊技機。
特徴p6によれば、設定値の報知が行われている途中で動作電力の供給が停止された場合であってもその後に動作電力の供給が開始される場合に特定関連操作が行われた場合には設定値の報知が実行されるのではなく、設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況となる。これにより、設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況とするための特定関連操作が行われた場合には設定値の報知よりも設定可能状況の発生を優先させることが可能となる。
特徴p7.前記所定の設定関連処理は使用対象となる設定値を変更するための処理であることを特徴とする特徴p1乃至p6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴p7によれば、設定値を変更している途中で動作電力の供給が停止されたとしても、動作電力の供給が再開された場合には設定値の変更を行うことが可能となる。これにより、設定値を変更している途中で動作電力の供給が停止されたとしても、動作電力の供給が再開された場合には設定値の変更作業を継続して行うことが可能となる。
なお、特徴p1〜p7の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴q群>
特徴q1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能、主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)と、を備え、
当該設定関連実行手段は、前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止されたとしても、その後に動作電力の供給が開始される場合に特定関連操作(所定の設定関連処理が設定確認用処理であればRAMクリア操作又は設定変更操作、所定の設定関連処理が設定値更新処理であればRAMクリア操作)が行われた場合、前記所定の設定関連処理を実行しないことを特徴とする遊技機。
特徴q1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合であってもその後に動作電力の供給が開始される場合に特定関連操作が行われた場合には所定の設定関連処理が実行されない。これにより、所定の設定関連処理が完了する前に動作電力の供給が停止された場合であってもその後に所定の設定関連処理を実行する必要がない場合には、動作電力の供給が開始される場合に特定関連操作を行うことで所定の設定関連処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴q2.前記所定の設定関連処理は使用対象となる設定値を報知するための処理であることを特徴とする特徴q1に記載の遊技機。
特徴q2によれば、設定値の報知が行われている途中で動作電力の供給が停止されたとしてもその後に動作電力の供給が開始される場合に特定関連操作が行われた場合には設定値の報知が再開されない。これにより、設定値の報知が行われている途中で動作電力の供給が停止されたとしてもその後に設定値の報知を行わせる必要がない場合には、動作電力の供給が開始される場合に特定関連操作を行うことで設定値の報知が行われないようにすることが可能となる。
特徴q3.前記設定関連実行手段は、所定設定関連操作(所定の設定関連処理が設定値更新処理であれば設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作、所定の設定関連処理が設定確認用処理であれば設定キー挿入部68aのON操作)が行われたことに基づいて前記所定の設定関連処理を実行するものであり、前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止されたとしてもその後に動作電力の供給が開始される場合に前記所定設定関連操作ではなく前記特定関連操作が行われた場合には前記所定の設定関連処理を実行しないことを特徴とする特徴q1又はq2に記載の遊技機。
特徴q3によれば、所定の設定関連処理を行わせるためには所定設定関連操作を行う必要があるため、所定の設定関連処理を不正に実行させる行為を行いづらくさせることが可能となる。
特徴q4.前記設定関連実行手段は、前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始される場合に前記特定関連操作が行われなかった場合、前記所定設定関連操作が行われていなくても前記所定の設定関連処理を実行する手段(第77実施形態では主側CPU63におけるステップSA412にて肯定判定をする機能及び主側CPU63におけるステップSA414にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴q3に記載の遊技機。
特徴q4によれば、所定の設定関連処理が完了する前に動作電力の供給が停止された場合、動作電力の供給が開始される場合に特定関連操作を行うか否かによって、所定設定関連操作を行うことなく所定の設定関連処理が実行されるようにするか否かを選択することが可能となる。
特徴q5.前記所定設定関連操作には、設定キー挿入部(設定キー挿入部68a)が設定キーにより所定対応状態(ON操作された状態)とされていることを含み、
前記設定関連実行手段は、前記設定キー挿入部が前記設定キーにより前記所定対応状態から特定対応状態(OFF操作された状態)に変更されたことを特定したことに基づいて前記所定の設定関連処理を終了させる手段(主側CPU63におけるステップSA504の処理を実行する機能、主側CPU63におけるステップSA709及びステップSA710の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴q4に記載の遊技機。
特徴q5によれば、所定の設定関連処理を開始させるためには設定キーを利用して設定キー挿入部を所定対応状態とする必要があるため、所定の設定関連処理を不正に実行させる行為を行いづらくさせることが可能となる。この場合に、所定の設定関連処理は設定キー挿入部が特定対応状態であるだけでは終了することはなく設定キー挿入部が所定対応状態から特定対応状態に変更された場合に終了する。これにより、所定の設定関連処理が完了する前に動作電力の供給が停止された場合においてその後に設定キー挿入部が特定対応状態である状況で動作電力の供給が開始されたとしても、即座に所定の設定関連処理が終了されることはなく、設定キー挿入部を特定対応状態から所定対応状態に変更した後に更に所定対応状態から特定対応状態に変更することで所定の設定関連処理が終了されるため、遊技ホールの管理者にとって好ましいタイミングで所定の設定関連処理を終了させることが可能となる。
特徴q6.動作電力の供給が開始される場合に前記特定関連操作が行われたことに基づいて、前記所定の設定関連処理とは異なる別処理を実行する別実行手段(所定の設定関連処理が設定確認用処理であれば主側CPU63におけるRAMクリア処理のみを実行し設定値更新処理を実行しない機能又は主側CPU63におけるRAMクリア処理と設定値更新処理とを実行する機能、所定の設定関連処理が設定値更新処理であれば第77実施形態における主側CPU63のRAMクリア処理のみを実行し設定値更新処理を実行しない機能)を備えていることを特徴とする特徴q1乃至q5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴q6によれば、別処理を実行させるために行われる特定関連操作を利用して、所定の設定関連処理が完了する前に動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が開始された場合に所定の設定関連処理が実行されないようにすることが可能となる。
特徴q7.前記別実行手段は、前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止されたとしても、その後に動作電力の供給が開始される場合に前記特定関連操作が行われたことに基づいて前記別処理を実行することを特徴とする特徴q6に記載の遊技機。
特徴q7によれば、所定の設定関連処理が完了する前に動作電力の供給が停止された場合であってもその後に動作電力の供給が開始された場合に特定関連操作が行われた場合には所定の設定関連処理よりも別処理の実行を優先させることが可能となる。
特徴q8.前記所定の設定関連処理は使用対象となる設定値を報知するための処理であり、前記別処理は使用対象となる設定値を変更するための処理であることを特徴とする特徴q6又はq7に記載の遊技機。
特徴q8によれば、設定値の報知が行われている途中で動作電力の供給が停止されたとしてもその後に動作電力の供給が開始される場合に特定関連操作が行われた場合には設定値の報知が再開されない。これにより、設定値の報知が行われている途中で動作電力の供給が停止されたとしてもその後に設定値の報知を行わせる必要がない場合には、動作電力の供給が開始される場合に特定関連操作を行うことで設定値の報知が行われないようにすることが可能となる。また、このように設定値の報知が行われないようにするための操作として、設定値を変更するための処理を実行させるための特定関連操作を利用することが可能となる。
なお、特徴q1〜q8の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴r群>
特徴r1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSA709の処理を実行する機能)と、
前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況(設定値更新処理が実行される状況)となるようにする状況発生手段(第77実施形態では主側CPU63におけるステップSA412にて肯定判定をする機能及びステップSA417にて肯定判定をする機能、第78実施形態では主側CPU63におけるステップSA905及びステップSA916にて肯定判定をする機能並びにステップSA917にて肯定判定をする機能)と、
前記設定手段により設定された設定値に対応する設定対応情報を記憶する設定対応記憶手段(設定参照用エリア341)と、
前記設定可能状況において選択されている設定値に対応する選択対応情報を記憶する選択対応記憶手段(設定更新用エリア342)と、を備え、
前記状況発生手段は、前記設定可能状況において変更契機が発生した場合に選択対象となっている設定値が変更されるように前記選択対応記憶手段に記憶されている前記選択対応情報を変更する手段(主側CPU63におけるステップSA708の処理を実行する機能)を備え、
前記設定手段は、前記設定可能状況において終了契機が発生した場合に前記選択対応記憶手段に記憶されている前記選択対応情報に対応する情報を前記設定対応情報として前記設定対応記憶手段に記憶させることにより、前記設定可能状況において選択対象となっていた設定値を使用対象として設定するものであることを特徴とする遊技機。
特徴r1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、使用対象の設定値に対応する設定対応情報を記憶する設定対応記憶手段と、設定可能状況において変更途中の設定値に対応する選択対応情報を記憶する選択対応記憶手段とが設けられていることにより、設定可能状況が開始される前に設定されていた設定値の情報を記憶保持しながら、設定可能状況において設定値を変更することが可能となる。
特徴r2.前記状況発生手段は、前記終了契機が発生する前に前記設定可能状況が終了した場合にその後に発生した前記設定可能状況において前回の前記設定可能状況において前記選択対応記憶手段に記憶されていた前記選択対応情報に対応する設定値から当該設定値の変更を可能とする第1変更実行手段(主側CPU63におけるステップSA701にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴r1に記載の遊技機。
特徴r2.終了契機が発生する前に設定可能状況が終了した後において設定可能状況が開始された場合に選択対応記憶手段に記憶されていた選択対応情報に対応する設定値から当該設定値の変更が行われる。これにより、終了契機が発生する前に設定可能状況が終了したとしても、設定可能状況が再開された場合には前回の設定可能状況において最後に選択されていた設定値から当該設定値の変更操作を継続して行うことが可能となる。
特徴r3.前記状況発生手段は、前記終了契機が発生する前に前記設定可能状況が終了した場合にその後に発生した前記設定可能状況において前記設定対応記憶手段に記憶されている前記設定対応情報に対応する設定値から当該設定値の変更を可能とする第2変更実行手段(主側CPU63におけるステップSA701にて否定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴r2に記載の遊技機。
特徴r3によれば、終了契機が発生する前に設定可能状況が終了した後において設定可能状況が開始された場合に前回の設定可能状況において最後に選択されていた設定値から当該設定値の変更を再開することが可能となるだけではなく、終了契機が発生する前に設定可能状況が終了した後において設定可能状況が開始された場合に設定対応記憶手段に記憶されている設定対応情報に対応する設定値から当該設定値の変更を行うことが可能となる。これにより、設定値の変更を開始する場合における初期の設定値を、設定可能状況が再開される場合における状況に応じて異ならせることが可能となる。
特徴r4.前記第2変更実行手段は、前記終了契機が発生することで終了した前記設定可能状況の後に発生した前記設定可能状況において前記設定対応記憶手段に記憶されている前記設定対応情報に対応する設定値から当該設定値の変更を可能とすることを特徴とする特徴r3に記載の遊技機。
特徴r4によれば、通常の設定可能状況においては現状の使用対象の設定値から当該設定値の変更が行われることとなる。
特徴r5.前記状況発生手段は、前記設定可能状況にて前記終了契機が発生する前に当該設定可能状況が終了した後の前記設定可能状況が開始される場合に特定関連操作が行われたことに基づいて、前記選択対応記憶手段に記憶されている前記選択対応情報に対応する設定値から当該設定値の変更を可能とする状況及び前記設定対応記憶手段に記憶されている前記設定対応情報に対応する設定値から当該設定値の変更を可能とする状況のうち一方の状況となるようにする手段(主側CPU63におけるステップSA405、ステップSA412及びステップSA417の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴r3又はr4に記載の遊技機。
特徴r5によれば、終了契機が発生する前に設定可能状況が終了した後において設定可能状況が開始された場合に、前回の設定可能状況において最後に選択されていた設定値から当該設定値の変更を再開させるか、又は現状の使用対象の設定値から当該設定値の変更を開始させるかを遊技ホールの管理者が選択することが可能となる。
特徴r6.前記設定可能状況において前記選択対応記憶手段に記憶されている前記選択対応情報に対応する設定値の表示が所定の表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)にて行われるようにする手段(主側CPU63におけるステップSA801〜ステップSA803の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴r1乃至r5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴r6によれば、設定可能状況において変更途中の設定値を確認しながら設定値の変更操作を行うことが可能となる。
特徴r7.前記設定可能状況ではない状況において前記設定対応記憶手段に記憶されている前記設定対応情報に対応する設定値の表示が所定の表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)にて行われるようにする手段(主側CPU63におけるステップSA601〜ステップSA603の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴r1乃至r6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴r7によれば、現状の使用対象の設定値を必要に応じて確認することが可能となる。
なお、特徴r1〜r7の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴n群、上記特徴o群、上記特徴p群、上記特徴q群及び上記特徴r群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の有利度を決定付ける設定値に関する構成を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴s群>
特徴s1.所定キー挿入部(設定キー挿入部68a)が所定キーにより所定対応状態(ON操作された状態)とされていることに基づいて所定対応処理(設定確認用処理、設定値更新処理)を開始させる所定対応開始手段(第77実施形態では主側CPU63におけるステップSA413にて肯定判定をする機能及び主側CPU63におけるステップSA417にて肯定判定をする機能、第78実施形態では主側CPU63におけるステップSA913にて肯定判定をする機能及びステップSA917にて肯定判定をする機能)と、
前記所定キー挿入部が前記所定キーにより前記所定対応状態から特定対応状態(OFF操作された状態)に変更されたことを特定したことに基づいて前記所定対応処理を終了させる所定対応終了手段(主側CPU63におけるステップSA709及びステップSA710の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴s1によれば、所定対応処理を開始させるためには所定キーを利用して所定キー挿入部を所定対応状態とする必要があるため、所定対応処理を不正に開始させようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。この場合に、所定対応処理は所定キー挿入部が特定対応状態であるだけでは終了することはなく所定キー挿入部が所定対応状態から特定対応状態に変更された場合に終了する。これにより、何らかの原因で所定キー挿入部が特定対応状態である状況で所定対応処理が開始されたとしても、即座に所定対応処理が終了されることはなく、所定キー挿入部を特定対応状態から所定対応状態に変更した後に更に所定対応状態から特定対応状態に変更することで所定対応処理が終了されるため、遊技ホールの管理者にとって好ましいタイミングで所定対応処理を終了させることが可能となる。
特徴s2.特定開始条件が成立していることに基づいて、前記所定キー挿入部が前記特定対応状態である状況において前記所定対応処理を開始させる別開始手段(第77実施形態では主側CPU63におけるステップSA412にて肯定判定をする機能及び主側CPU63におけるステップSA414にて肯定判定をする機能、第78実施形態では主側CPU63におけるステップSA905及びステップSA916にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴s1に記載の遊技機。
特徴s2によれば、特定開始条件が成立していることに基づいて所定キー挿入部が特定対応状態である状況であっても所定対応処理が開始されるため、所定対応処理の開始契機を多様化させることが可能となる。但し、当該構成においては所定キー挿入部が特定対応状態である状況において所定対応処理が開始されることとなるが、上記特徴s1の構成を備え、所定対応処理は所定キー挿入部が特定対応状態であるだけでは終了することはなく所定キー挿入部が所定対応状態から特定対応状態に変更された場合に終了する。これにより、所定キー挿入部が特定対応状態である状況で所定対応処理が開始されたとしても、即座に所定対応処理が終了されることはなく、所定キー挿入部を特定対応状態から所定対応状態に変更した後に更に所定対応状態から特定対応状態に変更することで所定対応処理が終了されるため、遊技ホールの管理者にとって好ましいタイミングで所定対応処理を終了させることが可能となる。
特徴s3.前記所定対応開始手段は、動作電力の供給が開始される場合に前記所定キー挿入部が前記所定対応状態となっていることに基づいて前記所定対応処理を開始させるものであり、
前記特定開始条件は、前記所定対応処理が実行されている状況において動作電力の供給が停止された場合であって動作電力の供給が再開された場合に成立することを特徴とする特徴s2に記載の遊技機。
特徴s3によれば、動作電力の供給が開始される場合に所定キー挿入部が所定対応状態となっていることに基づいて所定対応処理が開始されるため、所定対応処理を不正に開始させようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。また、所定対応処理が実行されている状況において動作電力の供給が停止されたとしても動作電力の供給が再開される場合に特定開始条件が成立している場合には所定キー挿入部が所定対応状態となっていなくても所定対応処理が開始される。これにより、所定対応処理が途中で終了してしまった場合には所定対応処理の開始を優先させることが可能となる。
特徴s4.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)を備え、
前記所定対応処理は、前記設定値に関連する処理であることを特徴とする特徴s1乃至s3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴s4によれば、設定値に関連する処理について上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴s1〜s4の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴s群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば制御手段にて遊技者に有利な遊技状態を発生させるか否かを決定する抽選処理が実行される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、制御手段における処理の進行が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴t群>
特徴t1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第33実施形態では主側CPU63におけるステップS205〜ステップS207の処理を実行する機能、、第43実施形態では主側CPU63におけるステップS3106〜ステップS3108の処理を実行する機能、第44実施形態では主側CPU63におけるステップS3207〜ステップS3209の処理を実行する機能、第54実施形態では主側CPU63におけるステップS5605〜ステップS5607の処理を実行する機能、第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB915の処理を実行する機能)と、
前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況(設定値更新処理が実行される状況)となるようにする状況発生手段(第33実施形態では主側CPU63におけるステップS103にて肯定判定をする機能、第54実施形態では主側CPU63におけるステップS5503〜ステップS5507にて肯定判定をする機能、第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB113にて肯定判定をする機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB812にて肯定判定をする機能)と、
前記設定可能状況となった場合、予め定められた開始対応の設定値から設定値の変更が行われるようにする開始対応手段(第33実施形態では主側CPU63におけるステップS201の処理を実行する機能、、第43実施形態では主側CPU63におけるステップS3102の処理を実行する機能、第44実施形態では主側CPU63におけるステップS3203の処理を実行する機能、第54実施形態では主側CPU63におけるステップS5601の処理を実行する機能、第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB304の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB905の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴t1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、設定可能状況となった場合には予め定められた開始対応の設定値から設定値の変更が行われる。これにより、設定可能状況となる前における使用対象の設定値に関係なく、設定可能状況においては一定の開始対応の設定値から当該設定値の変更操作を行うことが可能となる。よって、設定値の変更操作の作業内容が作業者にとって分かり易いものとなる。
特徴t2.前記開始対応の設定値は前記有利度が最も低い設定値(「設定1」)であることを特徴とする特徴t1に記載の遊技機。
特徴t2によれば、設定可能状況となった場合には有利度が最も低い設定値から設定値の変更が行われる。これにより、遊技ホールの管理者が設定可能状況となった直後に意図せずに当該設定可能状況を終了させてしまったとしても有利度が最も低い設定値となるため、このような状況において遊技が行われたとしても遊技ホールに意図しない不利益が生じてしまわないようにすることが可能となる。
特徴t3.前記設定手段により設定された設定値に対応する設定対応情報を記憶する設定対応記憶手段(設定参照用エリア341)と、
前記設定可能状況において選択されている設定値に対応する選択対応情報を記憶する選択対応記憶手段(設定更新用エリア342)と、を備え、
前記状況発生手段は、前記設定可能状況において変更契機が発生した場合に選択対象となっている設定値が変更されるように前記選択対応記憶手段に記憶されている前記選択対応情報を変更する手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB307及びステップSB310の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB908及びステップSB914の処理を実行する機能)を備え、
前記設定手段は、前記設定可能状況において終了契機が発生した場合に前記選択対応記憶手段に記憶されている前記選択対応情報に対応する情報を前記設定対応情報として前記設定対応記憶手段に記憶させることにより、前記設定可能状況において選択対象となっていた設定値を使用対象として設定するものであり、
前記開始対応手段は、前記設定可能状況となった場合に前記開始対応の設定値に対応する前記選択対応情報を前記選択対応記憶手段に記憶させることを特徴とする特徴t1又はt2に記載の遊技機。
特徴t3によれば、使用対象の設定値に対応する設定対応情報を記憶する設定対応記憶手段と、設定可能状況において変更途中の設定値に対応する選択対応情報を記憶する選択対応記憶手段とが設けられていることにより、設定可能状況が開始される前に設定されていた設定値の情報を記憶保持しながら、設定可能状況において設定値を変更することが可能となる。
特徴t4.前記設定可能状況において前記選択対応記憶手段に記憶されている前記選択対応情報に対応する設定値の表示が所定の表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)にて行われるようにする手段(主側CPU63におけるステップSA801〜ステップSA803の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴t3に記載の遊技機。
特徴t4によれば、設定可能状況において変更途中の設定値を確認しながら設定値の変更操作を行うことが可能となる。
特徴t5.前記設定可能状況ではない状況において前記設定対応記憶手段に記憶されている前記設定対応情報に対応する設定値の表示が所定の表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)にて行われるようにする手段(主側CPU63におけるステップSA601〜ステップSA603の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴t3又はt4に記載の遊技機。
特徴t5によれば、現状の使用対象の設定値を必要に応じて確認することが可能となる。
なお、特徴t1〜t5の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴t群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の有利度を決定付ける設定値に関する構成を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴u群>
特徴u1.第1制御手段(MPU62)と、
当該第1制御手段が送信した情報に対応する制御を実行する第2制御手段(音光側MPU352)と、を備えた遊技機において、
前記第1制御手段は、
動作電力の供給が開始された場合において第1開始状況となっていることに基づいて第1開始対応情報(更新時の復帰コマンド)を送信する第1送信手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB314の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB918の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始された場合において第2開始状況となっていることに基づいて第2開始対応情報(確認時の復帰コマンド又はクリア時の復帰コマンド)を送信する第2送信手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB118又はステップSB207の処理を実行する機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB618の処理を実行する機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB725の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB816の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC118の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴u1によれば、第1制御手段が送信した情報に対応する制御が第2制御手段にて実行される構成において、第1制御手段は動作電力の供給が開始された場合に、第1開始状況となっていることに基づいて第1開始対応情報を送信し、第2開始状況となっていることに基づいて第2開始対応情報を送信する。これにより、動作電力の供給が開始された場合における開始状況の種類に対応する制御が第1制御手段だけではなく第2制御手段にて行われるようにすることが可能となる。
特徴u2.前記第1制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記第1開始状況である場合と前記第2開始状況である場合とで動作電力の供給開始時の処理(第81実施形態ではステップSB101〜ステップSB122、第83実施形態ではステップSB601〜ステップSB622、第84実施形態ではステップSB701〜ステップSB729、第85実施形態ではステップSB801〜ステップSB818及びステップSB823〜ステップSB826、第86実施形態ではステップSC101〜ステップSC120及びステップSC125〜ステップSC128)の少なくとも一部の処理内容が異なる構成であることを特徴とする特徴u1に記載の遊技機。
特徴u2によれば、動作電力の供給が開始された場合に第1開始状況及び第2開始状況のうちいずれであるのかによって第1制御手段における動作電力の供給開始時の処理の少なくとも一部の処理内容が異なるものとなるため、第1制御手段にて動作電力の供給開始時の処理として開始状況に対応する処理が実行されるようにすることが可能となる。
特徴u3.前記第2制御手段は、
前記第1開始対応情報を受信した場合及び前記第2開始対応情報を受信した場合のいずれであっても開始対応処理を実行する開始対応実行手段(音光側CPU353におけるステップSB405にて肯定判定をする機能)と、
前記第1開始対応情報及び前記第2開始対応情報のうち一方の開始対応情報を受信した場合には所定対応処理を実行し、前記第1開始対応情報及び前記第2開始対応情報のうち他方の開始対応情報を受信した場合には前記所定対応処理を実行しない所定対応実行手段(音光側CPU353におけるステップSB407、ステップSB409及びステップSB411の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする特徴u1又はu2に記載の遊技機。
特徴u3によれば、第2制御手段は第1開始対応情報及び第2開始対応情報のいずれを受信した場合であっても開始対応処理を実行するため、第1制御手段からいずれかの開始対応情報が送信されることを契機として第2制御手段にて開始対応処理が実行されるようにすることが可能となる。また、第2制御手段は第1開始対応情報及び第2開始対応情報のうち一方の開始対応情報を受信した場合には所定対応処理を実行し、他方の開始対応情報を受信した場合には所定対応処理を実行しない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における開始状況の種類に対応する制御が第1制御手段だけではなく第2制御手段にて行われるようにすることが可能となる。
特徴u4.前記第1開始状況及び前記第2開始状況のうち一方は、動作電力の供給が開始された場合において所定の開始対応操作(RAMクリア操作、設定変更操作又は設定確認操作)が行われたことに基づいて発生し、
前記第1開始状況及び前記第2開始状況のうち他方は、動作電力の供給が開始された場合において前記所定の開始対応操作が行われなかったことに基づいて発生することを特徴とする特徴u3に記載の遊技機。
特徴u4によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の開始対応操作が行われたか否かに応じて、第1制御手段だけではなく第2制御手段にて実行される制御の内容を異ならせることが可能となる。
特徴u5.前記第1制御手段は、前記第1開始対応情報及び前記第2開始対応情報を含めた複数種類の開始対応情報のうちいずれかの開始対応情報を送信した後に遊技の進行を制御するための処理(ステップS8907〜ステップS8920)を実行する構成であり、
前記第2制御手段は、前記複数種類の開始対応情報のうちいずれかの開始対応情報を受信した後に、遊技の進行内容に対応する処理(ステップSB412〜ステップSB414)を実行する構成であることを特徴とする特徴u3又はu4に記載の遊技機。
特徴u5によれば、第1制御手段は遊技の進行を制御するための処理を開始する前にいずれかの開始対応情報を送信し、第2制御手段はいずれかの開始対応情報を受信した後に遊技の進行内容に対応する処理を実行する。これにより、第1制御手段にて遊技の進行を制御するための処理が実行される状況となった後に第2制御手段にて遊技の進行内容に対応する処理が実行されるようにすることが可能となる。この場合に、上記特徴u3の構成を備えていることにより、第2制御手段における所定対応処理の実行有無を相違させる複数の開始対応情報を利用して、遊技の進行内容に対応する処理の開始契機を第2制御手段に認識させることが可能となる。
特徴u6.前記第1制御手段は、
動作電力の供給が開始された場合において前記第1開始状況となっている場合及び前記第2開始状況となっている場合のいずれであっても共通対応処理を実行する手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB101〜ステップSB103の処理を実行する機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB601〜ステップSB603の処理を実行する機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB701及びステップSB702の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB801〜ステップSB803の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC101〜ステップSC103の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始された場合において前記第1開始状況及び前記第2開始状況のうち一方の開始状況となっていることに基づいて特定対応処理を実行し、動作電力の供給が開始された場合において前記第1開始状況及び前記第2開始状況のうち他方の開始状況となっていることに基づいて前記特定対応処理を実行しない手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB112、ステップSB115又はステップSB117の処理を実行する機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB612、ステップSB615又はステップSB617の処理を実行する機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB711、ステップSB718又はステップSB721の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB810、ステップSB813又はステップSB815の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC111、ステップSC115又はステップSC117の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする特徴u1乃至u5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴u6によれば、第1制御手段は第1開始状況となっている場合及び第2開始状況となっている場合のいずれであっても共通対応処理を実行する一方、第1開始状況及び第2開始状況のうち一方の開始状況である場合に特定対応処理を実行する。これにより、いずれの開始状況であったとしても第1制御手段にて共通対応処理が実行されるようにする一方、開始状況の種類に対応する処理が第1制御手段にて実行されるようにすることが可能となる。この場合に、上記特徴u1の構成を備え、第1制御手段は第1開始状況となっていることに基づいて第1開始対応情報を送信し第2開始状況となっていることに基づいて第2開始対応情報を送信するため、動作電力の供給が開始された場合における開始状況の種類に対応する制御が第1制御手段だけではなく第2制御手段にて行われるようにすることが可能となる。
特徴u7.前記第1制御手段は、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB915の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始された場合に第1設定関連操作(設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作)が行われたことに基づいて、前記第1開始状況であるとして、前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況(設定値更新処理が実行される状況)となるようにする第1対応実行手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB114にて肯定判定をする機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB614にて肯定判定をする機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB717にて肯定判定をする機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB812にて肯定判定をする機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC113にて肯定判定をする機能)と、
動作電力の供給が開始される場合に第2設定関連操作(設定キー挿入部68aのON操作)が行われたことに基づいて、前記第2開始状況であるとして、前記設定手段により設定されている前記使用対象となる設定値が報知されるようにする第2対応実行手段(主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする特徴u1乃至u6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴u7によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、使用対象となる設定値を変更するためには動作電力の供給が開始される場合に第1設定関連操作を行う必要があるため、使用対象となる設定値を不正に変更しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。また、動作電力の供給が開始される場合に第2設定関連操作を行うことで使用対象の設定値が報知されるため、遊技ホールの管理者は必要に応じて使用対象の設定値を確認することが可能となる。この場合に、上記特徴u1の構成を備え、第1制御手段は第1開始状況となっていることに基づいて第1開始対応情報を送信し第2開始状況となっていることに基づいて第2開始対応情報を送信するため、設定可能状況となる場合と使用対象となる設定値が報知される場合とで異なる制御が第2制御手段にて行われるようにすることが可能となる。
特徴u8.前記第1制御手段は、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記第1開始状況であることに基づいて前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する第1対応実行手段(主側CPU63における設定値更新処理又は設定確認用処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記第2開始状況であることに基づいて前記所定の設定関連処理とは異なる別対応処理を実行する第2対応実行手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB117の処理を実行する機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB617の処理を実行する機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB721の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB815の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC117の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする特徴u1乃至u7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴u8によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、動作電力の供給が開始された場合に第1開始状況であることに基づいて設定値に関する所定の設定関連処理が実行され、動作電力の供給が開始された場合に第2開始状況であることに基づいて所定の設定関連処理とは異なる別対応処理が実行される。これにより、動作電力の供給が開始された場合における開始状況に応じて所定の設定関連処理が実行される場合と実行されない場合とを生じさせることが可能となる。この場合に、上記特徴u1の構成を備え、第1制御手段は第1開始状況となっていることに基づいて第1開始対応情報を送信し第2開始状況となっていることに基づいて第2開始対応情報を送信するため、第1制御手段にて所定の設定関連処理が実行される場合と実行されない場合とで異なる制御が第2制御手段にて行われるようにすることが可能となる。
特徴u9.前記第2対応実行手段は、前記別対応処理として前記第1制御手段に設けられた所定の記憶領域を初期化するための処理を実行することを特徴とする特徴u8に記載の遊技機。
特徴u9によれば、動作電力の供給が開始された場合における開始状況に応じて所定の設定関連処理が実行される場合と第1制御手段の所定の記憶領域が初期化される場合とを生じさせることが可能となる。この場合に、上記特徴u1の構成を備え、第1制御手段は第1開始状況となっていることに基づいて第1開始対応情報を送信し第2開始状況となっていることに基づいて第2開始対応情報を送信するため、第1制御手段にて所定の設定関連処理が実行される場合と所定の記憶領域が初期化される場合とで異なる制御が第2制御手段にて行われるようにすることが可能となる。
特徴u10.前記第2制御手段は、
前記第1開始対応情報及び前記第2開始対応情報のうち一方の開始対応情報を受信した場合、時刻の計測を可能とする時刻計測手段(DRDTDC356)において計測されている時刻対応情報を時刻対応記憶手段(DRDTDC用メモリ357)に記憶させる手段(第81実施形態では音光側CPU353におけるステップSB407の処理を実行する機能、第82実施形態では音光側CPU353におけるステップSB507の処理を実行する機能)と、
前記時刻対応記憶手段に記憶されている前記時刻対応情報を基準として処理実行タイミングとなった場合に時刻対応処理を実行する手段(第81実施形態では音光側CPU353におけるステップSB413の処理を実行する機能、第82実施形態では音光側CPU353におけるステップSB513の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする特徴u1乃至u9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴u10によれば、第2制御手段では時刻対応記憶手段に記憶されている時刻対応情報を基準として処理実行タイミングとなった場合に時刻対応処理が実行されるため、所定の時刻となったタイミングで時刻対応処理が実行されるようにすることが可能となる。この場合に、第1開始対応情報及び第2開始対応情報のうち一方の開始対応情報を受信した場合に、時刻計測手段において計測されている時刻対応情報が時刻対応記憶手段に記憶される。これにより、時刻対応情報が時刻対応記憶手段に新たに記憶される状況と新たに記憶されない状況とのそれぞれを選択することが可能となる。
なお、特徴u1〜u10の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴v群>
特徴v1.時刻の計測を可能とする時刻計測手段(DRDTDC356)にて計測されている時刻対応情報を時刻対応記憶手段(DRDTDC用メモリ357)に記憶させる時刻記憶実行手段(第81実施形態では音光側CPU353におけるステップSB407の処理を実行する機能、第82実施形態では音光側CPU353におけるステップSB507の処理を実行する機能)と、
前記時刻対応記憶手段に記憶されている前記時刻対応情報を基準として処理実行タイミングとなった場合に時刻対応処理を実行する時刻対応実行手段(第81実施形態では音光側CPU353におけるステップSB413の処理を実行する機能、第82実施形態では音光側CPU353におけるステップSB513の処理を実行する機能)と、を備え、
前記時刻記憶実行手段は、動作電力の供給が開始された場合において第1開始状況(第81実施形態では操作無しの状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われた場合、第82実施形態ではRAMクリア操作、設定変更操作又は設定確認操作が行われた状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われた場合)となっていることに基づいて前記時刻計測手段にて計測されている前記時刻対応情報を前記時刻対応記憶手段に記憶させ、動作電力の供給が開始された場合において第2開始状況(第81実施形態ではRAMクリア操作、設定変更操作又は設定確認操作が行われた状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われた場合、第82実施形態では操作無しの状況でパチンコ機10の電源のON操作が行われた場合)となっていることに基づいて前記時刻計測手段にて計測されている前記時刻対応情報を前記時刻対応記憶手段に記憶させないものであることを特徴とする遊技機。
特徴v1によれば、時刻対応記憶手段に記憶されている時刻対応情報を基準として処理実行タイミングとなった場合に時刻対応処理が実行されるため、所定の時刻となったタイミングで時刻対応処理が実行されるようにすることが可能となる。この場合に、動作電力の供給が開始された場合において第1開始状況となった場合には時刻計測手段において計測されている時刻対応情報が時刻対応記憶手段に記憶され、動作電力の供給が開始された場合において第2開始状況となった場合には当該時刻対応情報が時刻対応記憶手段に記憶されない。これにより、時刻対応情報が時刻対応記憶手段に新たに記憶される状況と新たに記憶されない状況とのそれぞれを選択することが可能となる。
特徴v2.前記第1開始状況及び前記第2開始状況のうち一方は、動作電力の供給が開始された場合において所定の開始対応操作(RAMクリア操作、設定変更操作又は設定確認操作)が行われたことに基づいて発生し、
前記第1開始状況及び前記第2開始状況のうち他方は、動作電力の供給が開始された場合において前記所定の開始対応操作が行われなかったことに基づいて発生することを特徴とする特徴v1に記載の遊技機。
特徴v2によれば、動作電力の供給が開始された場合に所定の開始対応操作を行うか否かによって、時刻対応情報が時刻対応記憶手段に新たに記憶される状況と新たに記憶されない状況とのそれぞれを選択することが可能となる。
特徴v3.前記第2開始状況は、動作電力の供給が開始された場合において所定の開始対応操作(RAMクリア操作、設定変更操作又は設定確認操作)が行われたことに基づいて発生し、
前記第1開始状況は、動作電力の供給が開始された場合において前記所定の開始対応操作が行われなかったことに基づいて発生することを特徴とする特徴v1又はv2に記載の遊技機。
特徴v3によれば、動作電力の供給が開始される場合に所定の開始対応操作が行われなかった場合には時刻対応情報が時刻対応記憶手段に新たに記憶され、動作電力の供給が開始される場合に所定の開始対応操作が行われた場合に時刻対応情報が時刻対応記憶手段に記憶されない。これにより、動作電力の供給が開始された場合には基本的には時刻対応情報が時刻対応記憶手段に新たに記憶されるようにしながら、必要に応じて所定の開始対応操作を行うことで時刻対応情報が時刻対応記憶手段に記憶されないようにすることが可能となる。
特徴v4.動作電力の供給が開始された場合において前記第1開始状況及び前記第2開始状況のうち一方の開始状況となっていることに基づいて特定対応処理を実行し、動作電力の供給が開始された場合において前記第1開始状況及び前記第2開始状況のうち他方の開始状況となっていることに基づいて前記特定対応処理を実行しない手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB112、ステップSB115又はステップSB117の処理を実行する機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB612、ステップSB615又はステップSB617の処理を実行する機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB711、ステップSB718又はステップSB721の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB810、ステップSB813又はステップSB815の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC111、ステップSC115又はステップSC117の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴v1乃至v3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴v4によれば、第1開始状況及び第2開始状況のうち一方の開始状況である場合に特定対応処理が実行される。この場合に、上記特徴v1の構成を備え、第1開始状況となっていることに基づいて時刻対応情報が時刻対応記憶手段に新たに記憶され第2開始状況となっていることに基づいて時刻対応情報が時刻対応記憶手段に記憶されない。これにより、特定対応処理の実行有無と時刻対応情報の新たな記憶の有無とを関連付けることが可能となる。
特徴v5.動作電力の供給が開始された場合において前記第2開始状況となっていることに基づいて特定対応処理を実行し、動作電力の供給が開始された場合において前記第1開始状況となっていることに基づいて前記特定対応処理を実行しない手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB112、ステップSB115又はステップSB117の処理を実行する機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB612、ステップSB615又はステップSB617の処理を実行する機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB711、ステップSB718又はステップSB721の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB810、ステップSB813又はステップSB815の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC111、ステップSC115又はステップSC117の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴v1乃至v4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴v5によれば、第1開始状況及び第2開始状況のうち第2開始状況である場合に特定対応処理が実行される。この場合に、上記特徴v1の構成を備え、第1開始状況となっていることに基づいて時刻対応情報が時刻対応記憶手段に新たに記憶され第2開始状況となっていることに基づいて時刻対応情報が時刻対応記憶手段に記憶されない。これにより、特定対応処理が実行される場合には時刻対応情報が時刻対応記憶手段に新たに記憶されないようにすることが可能となる。
特徴v6.動作電力の供給が開始された場合において前記第1開始状況となっている場合及び前記第2開始状況となっている場合のいずれであっても共通対応処理を実行する手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB101〜ステップSB103の処理を実行する機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB601〜ステップSB603の処理を実行する機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB701及びステップSB702の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB801〜ステップSB803の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC101〜ステップSC103の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴v4又はv5に記載の遊技機。
特徴v6によれば、第1開始状況となっている場合及び第2開始状況となっている場合のいずれであっても共通対応処理が実行される一方、第1開始状況及び第2開始状況のうち一方の開始状況である場合に特定対応処理が実行される。これにより、いずれの開始状況であったとしても共通対応処理が実行されるようにする一方、開始状況の種類に対応する処理が実行されるようにすることが可能となる。
特徴v7.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理又は設定確認用処理を実行する機能)と、を備え、
当該設定関連実行手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記第1開始状況及び前記第2開始状況のうち一方の開始状況となっていることに基づいて前記所定の設定関連処理を実行することを特徴とする特徴v1乃至v6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴v7によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、動作電力の供給が開始された場合に第1開始状況及び第2開始状況のうち一方の開始状況となっていることに基づいて所定の設定関連処理が実行される。これにより、所定の設定関連処理の実行有無と時刻対応情報の新たな記憶の有無とを関連付けることが可能となる。
特徴v8.動作電力の供給が開始された場合において前記第1開始状況及び前記第2開始状況のうち一方の開始状況となっていることに基づいて、制御手段に設けられた所定の記憶領域を初期化する手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB117の処理を実行する機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB617の処理を実行する機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB721の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB815の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC117の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴v1乃至v7いずれか1に記載の遊技機。
特徴v8によれば、動作電力の供給が開始された場合に第1開始状況及び第2開始状況のうち一方の開始状況となっていることに基づいて第1制御手段の所定の記憶領域が初期化される。これにより、当該所定の記憶領域の初期化の有無と時刻対応情報の新たな記憶の有無とを関連付けることが可能となる。
なお、特徴v1〜v8の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴u群及び上記特徴v群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、動作電力の供給が開始された場合における処理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴w群>
特徴w1.所定表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)と、
当該所定表示手段を表示制御する所定表示制御手段(主側CPU63における第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理又は設定確認用処理を実行する機能)と、を備え、
前記所定表示制御手段は、
前記所定の設定関連処理が実行される場合に前記所定表示手段に前記設定値に関する表示を行わせる手段(主側CPU63におけるステップS9004及びステップS9006の処理を実行する機能)と、
前記所定の設定関連処理が実行された後に、前記所定表示手段が正常であるか否かを確認可能とするチェック用表示を前記所定表示手段に行わせるチェック制御手段(第69実施形態では主側CPU63におけるステップS9519の処理を実行する機能、第77実施形態では主側CPU63におけるステップSA419の処理を実行する機能、第78実施形態では主側CPU63におけるステップSA919の処理を実行する機能、第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB123の処理を実行する機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB623の処理を実行する機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB712及びステップSB719の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB817の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC119の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴w1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、所定の設定関連処理が実行される場合に所定表示手段において設定値に関する表示が行われるため、遊技ホールの管理者は所定表示手段を確認することで現状の設定値を把握することが可能となる。また、チェック用表示が所定表示手段にて行われることにより、所定表示手段が正常であるか否かを確認することが可能となる。
この場合に、動作電力の供給が開始された場合には所定の設定関連処理が実行された後に所定表示手段にてチェック用表示が行われる。これにより、所定の設定関連処理が開始された場合にはチェック用表示を途中で終了させるといった調整用の処理を必要とすることなく、所定の設定関連処理が実行される場合における設定値に関する表示をチェック用表示よりも優先させることが可能となる。
特徴w2.前記チェック制御手段は、動作電力の供給が開始された場合、前記所定の設定関連処理が実行された場合及び前記所定の設定関連処理が実行されなかった場合のいずれであっても前記チェック用表示を前記所定表示手段に行わせることを特徴とする特徴w1に記載の遊技機。
特徴w2によれば、動作電力の供給が開始された場合には所定の設定関連処理が実行されるか否かに関係なく所定表示手段にてチェック用表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合における状況に関係なく所定表示手段が正常であるか否かを確認することが可能となる。
特徴w3.動作電力の供給が開始された場合に実行される供給開始時の処理として、前記所定の設定関連処理が実行された場合及び前記所定の設定関連処理が実行されなかった場合のいずれであっても共通して実行される処理であって、前記所定の設定関連処理が実行される場合には当該所定の設定関連処理よりも実行順序が後の処理である共通処理が設定されており、
当該共通処理として、前記所定表示手段に前記チェック用表示を開始させる処理が設定されていることを特徴とする特徴w1又はw2に記載の遊技機。
特徴w3によれば、動作電力の供給が開始された場合には所定の設定関連処理が実行されるか否かに関係なく所定表示手段にてチェック用表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合における状況に関係なく所定表示手段が正常であるか否かを確認することが可能となる。また、所定表示手段にチェック用表示を開始させるための処理が共通処理として設定されているため、処理構成の簡素化を図りながら既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴w4.動作電力の供給が開始されて供給開始時の処理が終了した後に遊技を進行させるための処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS8907〜ステップS8920の処理を実行する機能)を備え、
前記所定表示手段にて前記チェック用表示が実行されている状況であっても前記遊技を進行させるための処理が開始され得ることを特徴とする特徴w1乃至w3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴w4によれば、所定表示手段におけるチェック用表示が実行されている状況であっても遊技を進行させるための処理が開始され得るため、所定の設定関連処理の実行後に所定表示手段にてチェック用表示が行われる場合であっても遊技を進行させるための処理の開始タイミングが遅れてしまわないようにすることが可能となる。
特徴w5.動作電力の供給が開始された場合に遊技を進行させるための処理の開始を遅延させることを可能とする遅延処理を実行する遅延実行手段(主側CPU63におけるステップSB715及びステップSB724の処理を実行する機能)を備え、
前記チェック制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記所定の設定関連処理が実行されない場合、前記遅延処理が開始される前に前記チェック用表示を前記所定表示手段に開始させることを特徴とする特徴w1乃至w4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴w5によれば、動作電力の供給が開始された場合に遊技を進行させるための処理の開始を遅延させることを可能とする遅延処理が実行されることにより、各種機器の初期設定が完了した後に遊技を進行させるための処理が開始されるようにすることが可能となる。この場合に、動作電力の供給が開始された場合において所定の設定関連処理が実行されない場合には遅延処理が開始される前に所定表示手段におけるチェック用表示が開始される。これにより、遊技を進行させるための処理の開始を遅延させている期間を利用してチェック用表示を行わせることが可能となる。
特徴w6.前記遅延実行手段は、前記所定の設定関連処理が実行される場合、前記遅延処理を実行しないことを特徴とする特徴w5に記載の遊技機。
特徴w6によれば、所定の設定関連処理が実行される場合には所定の期間を要するため、遊技を進行させるための処理が開始される前に各種機器の初期設定を完了させることが可能となる。この場合に、所定の設定関連処理が実行される場合には遅延処理が実行されないようにすることにより、所定の設定関連処理が実行された状況において遊技を進行させるための処理の開始が極端に遅くなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴w7.前記設定関連実行手段は、
動作電力の供給が開始される場合に第1設定関連操作(設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作)が行われたことに基づいて、前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況(設定値更新処理が実行される状況)となるようにする状況発生手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB114にて肯定判定をする機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB614にて肯定判定をする機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB717にて肯定判定をする機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB812にて肯定判定をする機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC113にて肯定判定をする機能)と、
動作電力の供給が開始される場合に第2設定関連操作(設定キー挿入部68aのON操作)が行われたことに基づいて、前記使用対象となる設定値が報知されるようにする報知発生手段(主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする特徴w1乃至w6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴w7によれば、使用対象となる設定値を変更するためには動作電力の供給が開始される場合に第1設定関連操作を行う必要があるため、使用対象となる設定値を不正に変更しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。また、動作電力の供給が開始される場合に第2設定関連操作を行うことで使用対象の設定値が報知されるため、遊技ホールの管理者は必要に応じて使用対象の設定値を確認することが可能となる。
特徴w8.前記所定表示制御手段は、前記所定表示手段に遊技履歴の管理結果に対応する情報を表示させる手段(主側CPU63におけるステップS8708、ステップS8709及びステップS9107の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴w1乃至w7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴w8によれば、遊技履歴の管理結果を遊技ホールの管理者に報知することが可能となる。この場合に、上記特徴w1の構成を備え、所定表示手段にてチェック用表示が行われることにより、所定表示手段における遊技履歴の管理結果に対応する情報の表示が正確に行われているか否かを確認することが可能となる。
なお、特徴w1〜w8の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴x群>
特徴x1.所定表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)と、
当該所定表示手段を表示制御する所定表示制御手段(主側CPU63における第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始されて供給開始後状況が終了した後に遊技を進行させるための処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS8907〜ステップS8920の処理を実行する機能)と、を備え、
前記所定表示制御手段は、前記供給開始後状況において、前記所定表示手段が正常であるか否かを確認可能とするチェック用表示を前記所定表示手段に行わせるチェック制御手段(第68実施形態では主側CPU63におけるステップS9405の処理を実行する機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB713及びステップSB722の処理を実行する機能)を備え、
前記所定表示手段にて前記チェック用表示が行われている状況において前記遊技を進行させるための処理の開始を遅延させることを可能とする遅延状況(第68実施形態ではステップS9406にて否定判定をしている状況、第84実施形態では主側CPU63にてステップSB715及びステップSB724の処理が実行されている状況)が生じ得る構成であることを特徴とする遊技機。
特徴x1によれば、動作電力の供給が開始された場合にはチェック用表示が所定表示手段にて行われることにより、所定表示手段が正常であるか否かを確認することが可能となる。この場合に、チェック用表示が行われている状況においては遊技を進行させるための処理の開始を遅延させることを可能とする遅延状況が生じ得る。これにより、遊技を進行させるための処理が開始される前に、所定表示手段におけるチェック用表示を確認する機会を担保することが可能となる。また、遅延状況が生じることにより遊技を進行させるための処理が開始される前に各種機器の初期設定を完了させることが可能となる。そして、この遅延状況を利用して所定表示手段にてチェック用表示を行わせることが可能となる。
特徴x2.前記所定表示手段における前記チェック用表示が行われている状況においては前記遅延状況となるようにする手段(第68実施形態では主側CPU63におけるステップS9406の処理を実行する機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB715及びステップSB724の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴x1に記載の遊技機。
特徴x2によれば、チェック用表示が行われている状況においては遅延状況であるため、チェック用表示が行われている途中で遊技を進行させるための処理が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴x3.動作電力の供給が開始された場合に第1開始状況であることに基づいて前記所定表示手段にて前記チェック用表示が行われている状況において前記遅延状況となり、動作電力の供給が開始された場合に第2開始状況であることに基づいて前記所定表示手段にて前記チェック用表示が行われている状況において前記遅延状況とならないことを特徴とする特徴x1又はx2に記載の遊技機。
特徴x3によれば、第1開始状況である場合には所定表示手段にてチェック用表示が行われている状況において遅延状況となることでチェック用表示が行われている途中で遊技を進行させるための処理が開始されてしまわないようにすることが可能となり、第2開始状況である場合には所定表示手段にてチェック用表示が行われている状況において遅延状況とならないようにすることで遊技を進行させるための処理の開始タイミングが極端に遅くなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴x4.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理又は設定確認用処理を実行する機能)と、を備え、
前記第1開始状況は前記供給開始後状況において前記所定の設定関連処理が実行されない状況であり、
前記第2開始状況は前記供給開始後状況において前記所定の設定関連処理が実行される状況であることを特徴とする特徴x3に記載の遊技機。
特徴x4によれば、所定の設定関連処理が実行される場合には所定の期間を要するため、遊技を進行させるための処理が開始される前に各種機器の初期設定を完了させることが可能となる。この場合に、所定の設定関連処理が実行される場合には所定表示手段にてチェック用表示が行われている状況において遅延状況とならないようにすることにより、所定の設定関連処理が実行された状況において遊技を進行させるための処理の開始が極端に遅くなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴x5.前記設定関連実行手段は、
動作電力の供給が開始される場合に第1設定関連操作(設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作)が行われたことに基づいて、前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況(設定値更新処理が実行される状況)となるようにする状況発生手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB114にて肯定判定をする機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB614にて肯定判定をする機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB717にて肯定判定をする機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB812にて肯定判定をする機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC113にて肯定判定をする機能)と、
動作電力の供給が開始される場合に第2設定関連操作(設定キー挿入部68aのON操作)が行われたことに基づいて、前記使用対象となる設定値が報知されるようにする報知発生手段(主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする特徴x4に記載の遊技機。
特徴x5によれば、使用対象となる設定値を変更するためには動作電力の供給が開始される場合に第1設定関連操作を行う必要があるため、使用対象となる設定値を不正に変更しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。また、動作電力の供給が開始される場合に第2設定関連操作を行うことで使用対象の設定値が報知されるため、遊技ホールの管理者は必要に応じて使用対象の設定値を確認することが可能となる。
特徴x6.前記所定表示制御手段は、前記所定表示手段に遊技履歴の管理結果に対応する情報を表示させる手段(主側CPU63におけるステップS8708、ステップS8709及びステップS9107の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴x1乃至x5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴x6によれば、遊技履歴の管理結果を遊技ホールの管理者に報知することが可能となる。この場合に、上記特徴x1の構成を備え、所定表示手段にてチェック用表示が行われることにより、所定表示手段における遊技履歴の管理結果に対応する情報の表示が正確に行われているか否かを確認することが可能となる。
なお、特徴x1〜x6の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴w群及び上記特徴x群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、所定表示手段における表示が正確に行われているか否かを確認することが可能な構成が求められており、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴y群>
特徴y1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB915の処理を実行する機能)と、
前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況(設定値更新処理が実行される状況)となるようにする状況発生手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB114にて肯定判定をする機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB614にて肯定判定をする機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB717にて肯定判定をする機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB812にて肯定判定をする機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC113にて肯定判定をする機能)と、
前記使用対象の設定値が異常であるか否かを監視するための設定監視処理を実行する設定監視手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB106の処理を実行する機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB606の処理を実行する機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB705の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB806の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC106の処理を実行する機能)と、を備え、
前記設定手段を有する制御手段への動作電力の供給が開始された場合に実行される供給開始時の処理(第81実施形態ではステップSB101〜ステップSB122、第83実施形態ではステップSB601〜ステップSB622、第84実施形態ではステップSB701〜ステップSB729、第85実施形態ではステップSB801〜ステップSB818及びステップSB823〜ステップSB826、第86実施形態ではステップSC101〜ステップSC120及びステップSC125〜ステップSC128)に前記設定監視処理が含まれていることを特徴とする遊技機。
特徴y1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、使用対象の設定値が異常であるか否かを監視するための設定監視処理が実行されるため、使用対象の設定値が異常である場合にはそれに対処することが可能となる。また、供給開始時の処理に設定監視処理が含まれているため、使用対象の設定値が異常であるにも関わらず遊技を進行させるための処理が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴y2.前記設定監視手段は、前記供給開始時の処理が終了した後においても監視契機が発生する度に前記設定監視処理を実行することを特徴とする特徴y1に記載の遊技機。
特徴y2によれば、供給開始時の処理が完了した後において監視契機が発生する度に設定監視処理が実行されるため、使用対象の設定値が異常であることを特定し易くなる。
特徴y3.定期的に起動される割込み処理を実行する手段(主側CPU63における第1タイマ割込み処理を実行する機能)を備え、
前記割込み処理に前記設定監視処理が含まれていることを特徴とする特徴y2に記載の遊技機。
特徴y3によれば、定期的に起動される度に設定監視処理が実行されるため、使用対象の設定値が異常であるか否かの監視の実行頻度を高めることが可能となる。
特徴y4.前記設定監視手段は、前記設定監視処理にて前記使用対象の設定値が異常であることを特定したことに基づいて、遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制される規制状態とする規制手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB119の処理を実行する機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB619の処理を実行する機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB726の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB823の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC125の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴y1乃至y3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴y4によれば、使用対象の設定値が異常であることを特定した場合には遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制されるため、使用対象の設定値が異常であるにも関わらず遊技が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴y5.前記設定可能状況が発生したことに基づいて前記規制状態を解除する手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB303の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB904の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴y4に記載の遊技機。
特徴y5によれば、使用対象の設定値が異常である状況の解除に際して使用対象の設定値の新たな設定を行わせることが可能となる。
特徴y6.前記規制手段は、前記規制状態である状況において動作電力の供給が停止されたとしても動作電力の供給が再開された場合には前記規制状態となるようにすることを特徴とする特徴y4又はy5に記載の遊技機。
特徴y6によれば、使用対象の設定値が異常であることで所定進行処理の実行が規制された状態が動作電力の供給を停止させただけでは解除されないようにすることが可能となる。
特徴y7.前記規制状態であっても前記所定進行処理とは異なる非規制処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴y4乃至y6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴y7によれば、使用対象の設定値が異常であることで所定進行処理の実行が規制されている状況であっても非規制処理は実行されるようにすることが可能となる。これにより、規制状態であっても必要な処理の実行を担保することが可能となる。
特徴y8.前記非規制処理には、停電の発生を監視するための停電監視処理(ステップS8901)が含まれていることを特徴とする特徴y7に記載の遊技機。
特徴y8によれば、規制状態であっても停電監視処理が実行されるため、規制状態において停電が発生した場合にそれに対して適切に対処することが可能となる。
特徴y9.前記設定監視手段は、前記設定監視処理にて前記使用対象の設定値が異常であることを特定したことに基づいて、前記設定可能状況を発生させるべきことを遊技者に認識可能とさせる報知が実行されるようにする手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB121の処理を実行する機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB621の処理を実行する機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB728の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB825の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC127の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴y1乃至y8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴y9によれば、使用対象の設定値が異常であることが特定された場合には設定可能状況を発生させるべきことを遊技者に認識可能とさせる報知が実行されるため、使用対象の設定値が異常となった場合にはそれを解消するように遊技ホールの管理者に促すことが可能となる。
なお、特徴y1〜y9の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴y群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の有利度を決定付ける設定値の管理を好適に行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴z群>
特徴z1.動作電力の供給が開始された場合に所定の記憶領域(特定制御用のワークエリア221)に記憶された情報に関して所定異常が発生しているか否かを監視する所定監視手段(第65実施形態では主側CPU63におけるステップS7906及びステップS7909の処理を実行する機能、第67実施形態では主側CPU63におけるステップS8807及びステップS8810の処理を実行する機能、第68実施形態では主側CPU63におけるステップS9408及びステップS9411の処理を実行する機能、第69実施形態では主側CPU63におけるステップS9506及びステップS9509の処理を実行する機能、第74実施形態では主側CPU63におけるステップS9905及びステップS9908の処理を実行する機能、第77実施形態では主側CPU63におけるステップSA406及びステップSA409の処理を実行する機能、第78実施形態では主側CPU63におけるステップSA907及びステップSA910の処理を実行する機能、第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB104〜ステップSB106の処理を実行する機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB604〜ステップSB606の処理を実行する機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB703〜ステップSB705の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB804〜ステップSB806の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC104〜ステップSC106の処理を実行する機能)と、
当該所定監視手段により前記所定異常が発生していることが特定されたことに基づいて、遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制される規制状態とする規制手段(第65実施形態では主側CPU63におけるステップS7910の処理を実行する機能、第67実施形態では主側CPU63におけるステップS8811の処理を実行する機能、第68実施形態では主側CPU63におけるステップS9412の処理を実行する機能、第69実施形態では主側CPU63におけるステップS9510の処理を実行する機能、第74実施形態では主側CPU63におけるステップS9909の処理を実行する機能、第77実施形態では主側CPU63におけるステップSA410の処理を実行する機能、第78実施形態では主側CPU63におけるステップSA911の処理を実行する機能、第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB119の処理を実行する機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB619の処理を実行する機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB726の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB823の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC125の処理を実行する機能)と、
前記規制状態であっても前記所定進行処理とは異なる非規制処理を実行する手段(第65実施形態では主側CPU63におけるステップS8201〜ステップS8206の処理を実行する機能、第67実施形態では主側CPU63におけるステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する機能、第74実施形態では主側CPU63におけるステップSA101〜ステップSA106の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴z1によれば、所定の記憶領域に記憶された情報に関して所定異常が発生していることを特定した場合には遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制されるため、所定異常が発生しているにも関わらず遊技が開始されてしまわないようにすることが可能となる。また、所定異常が発生していることで所定進行処理の実行が規制されている状況であっても非規制処理は実行されるようにすることが可能となる。これにより、規制状態であっても必要な処理の実行を担保することが可能となる。
特徴z2.前記非規制処理には、停電の発生を監視するための停電監視処理(第65実施形態ではステップS8201、第67実施形態ではステップS8901、第74実施形態ではステップSA102)が含まれていることを特徴とする特徴z1に記載の遊技機。
特徴z2によれば、規制状態であっても停電監視処理が実行されるため、規制状態において停電が発生した場合にそれに対して適切に対処することが可能となる。
特徴z3.前記規制手段は、前記規制状態である状況において動作電力の供給が停止されたとしても動作電力の供給が再開された場合には前記規制状態となるようにすることを特徴とする特徴z1又はz2に記載の遊技機。
特徴z3によれば、所定異常が発生していることで所定進行処理の実行が規制された状態が動作電力の供給を停止させただけでは解除されないようにすることが可能となる。
特徴z4.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB915の処理を実行する機能)と、
前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況(設定値更新処理が実行される状況)となるようにする状況発生手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB114にて肯定判定をする機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB614にて肯定判定をする機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB717にて肯定判定をする機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB812にて肯定判定をする機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC113にて肯定判定をする機能)と、を備えていることを特徴とする特徴z1乃至z3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴z4によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、所定の記憶領域に記憶された情報に関して所定異常が発生している場合には設定値に関しても異常が発生している可能性がある。これに対して、上記特徴z1の構成を備え、所定の記憶領域に記憶された情報に関して所定異常が発生していることを特定した場合には遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制されるため、設定値に関して異常が発生している可能性があるにも関わらず遊技が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴z5.前記所定監視手段により前記所定異常が発生していることが特定されたことに基づいて、前記設定可能状況を発生させるべきことを遊技者に認識可能とさせる報知が実行されるようにする手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB121の処理を実行する機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB621の処理を実行する機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB728の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB825の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC127の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴z4に記載の遊技機。
特徴z5によれば、所定異常が発生していることが特定された場合には設定可能状況を発生させるべきことを遊技者に認識可能とさせる報知が実行されるため、所定異常となった場合には設定値の設定を行うように遊技ホールの管理者に促すことが可能となる。
特徴z6.前記設定可能状況が発生したことに基づいて前記規制状態を解除する手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB303の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB904の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴z4又はz5に記載の遊技機。
特徴z6によれば、所定異常が発生している状況の解除に際して使用対象の設定値の新たな設定を行わせることが可能となる。
なお、特徴z1〜z6の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αDA群>
特徴αDA1.動作電力の供給が開始された場合に所定の記憶領域(特定制御用のワークエリア221)に記憶された情報に関して所定異常が発生しているか否かを監視する所定監視手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB104〜ステップSB106の処理を実行する機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB604〜ステップSB606の処理を実行する機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB703〜ステップSB705の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB804〜ステップSB806の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC104〜ステップSC106の処理を実行する機能)と、
当該所定監視手段により前記所定異常が発生していることが特定された場合、動作電力の供給開始時の処理の実行内容が、前記所定監視手段により前記所定異常が発生していることが特定されなかった場合とは異なる実行内容となるようにする規制手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB119の処理を実行する機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB619の処理を実行する機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB726の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB823の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC125の処理を実行する機能)と、
前記所定監視手段により前記所定異常が発生していることが特定されたことに基づいて、遊技機の外部に特定出力を行う特定出力手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB122の処理を実行する機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB622の処理を実行する機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB729の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB826の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC128の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αDA1によれば、所定の記憶領域に記憶された情報に関して所定異常が発生していることを特定した場合には動作電力の供給開始時の処理の実行内容が所定異常の発生していない場合とは異なる実行内容となるため、所定異常が発生しているにも関わらず通常通りに処理が進行してしまわないようにすることが可能となる。また、所定異常が発生していることが特定されたことに基づいて遊技機の外部に特定出力が行われる。これにより、所定異常が発生していることに対処するように遊技ホールの管理者に促すことが可能となる。
特徴αDA2.前記特定出力手段は、前記所定異常とは異なる事象が発生していることが特定された場合にも遊技機の外部に前記特定出力を行うことを特徴とする特徴αDA1に記載の遊技機。
特徴αDA2によれば、所定異常とは異なる事象が発生した場合にも遊技機の外部に特定出力が行われる。これにより、特定出力を行うための構成を兼用することが可能となる。
特徴αDA3.前記特定出力手段は、前記所定異常が発生している状況において動作電力の供給が停止されたとしても動作電力の供給が再開された場合に前記所定異常が発生している場合には遊技機の外部に前記特定出力を行うことを特徴とする特徴αDA1又はαDA2に記載の遊技機。
特徴αDA3によれば、所定異常が発生している状況においては動作電力の供給が再開される度に遊技機の外部に特定出力を行うことが可能となる。これにより、所定異常が発生していることを遊技ホールの管理者に認識させ易くなる。
特徴αDA4.前記規制手段は、前記所定監視手段により前記所定異常が発生していることが特定されたことに基づいて、遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制される規制状態とすることを特徴とする特徴αDA1乃至αDA3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDA4によれば、所定の記憶領域に記憶された情報に関して所定異常が発生していることを特定した場合には遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制されるため、所定異常が発生しているにも関わらず遊技が開始されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴αDA5.前記規制状態であっても前記所定進行処理とは異なる非規制処理を実行する手段(第65実施形態では主側CPU63におけるステップS8201〜ステップS8206の処理を実行する機能、第67実施形態では主側CPU63におけるステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する機能、第74実施形態では主側CPU63におけるステップSA101〜ステップSA106の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αDA4に記載の遊技機。
特徴αDA5によれば、所定異常が発生していることで所定進行処理の実行が規制されている状況であっても非規制処理は実行されるようにすることが可能となる。これにより、規制状態であっても必要な処理の実行を担保することが可能となる。
特徴αDA6.前記非規制処理には、停電の発生を監視するための停電監視処理(第65実施形態ではステップS8201、第67実施形態ではステップS8901、第74実施形態ではステップSA102)が含まれていることを特徴とする特徴αDA5に記載の遊技機。
特徴αDA6によれば、規制状態であっても停電監視処理が実行されるため、規制状態において停電が発生した場合にそれに対して適切に対処することが可能となる。
特徴αDA7.前記規制手段は、前記規制状態である状況において動作電力の供給が停止されたとしても動作電力の供給が再開された場合には前記規制状態となるようにすることを特徴とする特徴αDA4乃至αDA6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDA7によれば、所定異常が発生していることで所定進行処理の実行が規制された状態が動作電力の供給を停止させただけでは解除されないようにすることが可能となる。
特徴αDA8.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB915の処理を実行する機能)と、
前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況(設定値更新処理が実行される状況)となるようにする状況発生手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB114にて肯定判定をする機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB614にて肯定判定をする機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB717にて肯定判定をする機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB812にて肯定判定をする機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC113にて肯定判定をする機能)と、を備えていることを特徴とする特徴αDA4乃至αDA7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDA8によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、所定の記憶領域に記憶された情報に関して所定異常が発生している場合には設定値に関しても異常が発生している可能性がある。これに対して、上記特徴αDA1の構成を備え、所定の記憶領域に記憶された情報に関して所定異常が発生していることを特定した場合には動作電力の供給開始時の処理の実行内容が所定異常の発生していない場合とは異なる実行内容となるため、設定値に関して異常が発生している可能性があるにも関わらず通常通りに処理が進行してしまわないようにすることが可能となる。また、所定異常が発生していることが特定されたことに基づいて遊技機の外部に特定出力が行われるため、設定値に関して異常が発生している可能性があることに対処するように遊技ホールの管理者に促すことが可能となる。
特徴αDA9.前記所定監視手段により前記所定異常が発生していることが特定されたことに基づいて、前記設定可能状況を発生させるべきことを遊技者に認識可能とさせる報知が実行されるようにする手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB121の処理を実行する機能、第83実施形態では主側CPU63におけるステップSB621の処理を実行する機能、第84実施形態では主側CPU63におけるステップSB728の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB825の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC127の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αDA8に記載の遊技機。
特徴αDA9によれば、所定異常が発生していることが特定された場合には設定可能状況を発生させるべきことを遊技者に認識可能とさせる報知が実行されるため、所定異常となった場合には設定値の設定を行うように遊技ホールの管理者に促すことが可能となる。
特徴αDA10.前記規制手段は、前記所定監視手段により前記所定異常が発生していることが特定されたことに基づいて、遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制される規制状態とするものであり、
本遊技機は、前記設定可能状況が発生したことに基づいて前記規制状態を解除する手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB303の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB904の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αDA8又はαDA9に記載の遊技機。
特徴αDA10によれば、所定異常が発生している状況の解除に際して使用対象の設定値の新たな設定を行わせることが可能となる。
なお、特徴αDA1〜αDA10の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αDB群>
特徴αDB1.動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理を開始する手段(第81実施形態ではステップSB101〜ステップSB122、第83実施形態ではステップSB601〜ステップSB622、第84実施形態ではステップSB701〜ステップSB729、第85実施形態ではステップSB801〜ステップSB818及びステップSB823〜ステップSB826、第86実施形態ではステップSC101〜ステップSC120及びステップSC125〜ステップSC128)と、
定期的に起動される割込み処理を実行する手段(主側CPU63における第1タイマ割込み処理を実行する機能)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記動作電力の供給開始時の処理の一部の処理として、前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理又は設定確認用処理を実行する機能)と、
前記動作電力の供給開始時の処理において前記所定の設定関連処理が実行される場合に前記割込み処理の実行が禁止されている状態から前記割込み処理の実行が許可される状態に設定する許可設定手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB201又はステップSB301の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB901の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αDB1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、設定値に関する所定の設定関連処理は動作電力の供給開始時の処理の一部の処理として実行されるため、所定の設定関連処理を不正に実行させようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
この場合に、動作電力の供給開始時の処理において所定の設定関連処理が実行される場合に割込み処理の実行が禁止されている状態から許可される状態となる。つまり、動作電力の供給開始時の処理においては基本的に割込み処理の実行を禁止する一方、所定の設定関連処理においては割込み処理が割り込んで起動され得ることとなる。動作電力の供給開始時の処理においては基本的に割込み処理の実行を禁止することで動作電力の供給開始時の処理が完了するまでに要する時間を短縮することが可能となる。その一方、所定の設定関連処理では設定値に関する処理が実行されるため処理が完了するまでに要する時間が長くなることが想定され、このような所定の設定関連処理が実行されている状況においては割込み処理の実行を許可することで処理の実行態様を好適なものとすることが可能となる。
特徴αDB2.前記設定関連実行手段は、前記所定の設定関連処理において終了契機操作が行われたことに基づいて当該所定の設定関連処理を終了させることを特徴とする特徴αDB1に記載の遊技機。
特徴αDB2によれば、所定の設定関連処理は終了契機操作が行われるまで継続されるため、処理が完了するまでに要する時間が長くなり易い。この場合に、上記特徴αDB1の構成を備え、所定の設定関連処理が実行されている状況においては割込み処理の実行が許可されるため、処理の実行態様を好適なものとすることが可能となる。
特徴αDB3.前記所定の設定関連処理が終了する場合に前記割込み処理の実行が許可されている状態から前記割込み処理の実行が禁止される状態に設定する禁止設定手段(第81実施形態では主側CPU63におけるステップSB206又はステップSB312の処理を実行する機能、第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB916の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αDB1又はαDB2に記載の遊技機。
特徴αDB3によれば、所定の設定関連処理が終了する場合には割込み処理の実行が再度禁止される。これにより、動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において割込み処理の実行が許可される期間を、所定の設定関連処理が実行されている期間に制限することが可能となる。
特徴αDB4.前記割込み処理に停電の発生を監視するための停電監視処理(ステップS8901)が含まれていることを特徴とする特徴αDB1乃至αDB3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDB4によれば、所定の設定関連処理が実行されている状況であっても停電監視処理が実行されるため、所定の設定関連処理が完了するまでに要する時間が長くなり得る構成であったとしても、所定の設定関連処理が実行されている状況において停電が発生した場合にそれに対して適切に対処することが可能となる。
特徴αDB5.前記割込み処理に遊技の進行を制御するために実行される進行対応処理(主側CPU63におけるステップS8907〜ステップS8920)が含まれており、
前記所定の設定関連処理が実行されている状況において前記割込み処理が割り込んで起動された場合、前記停電監視処理は実行される一方、前記進行対応処理は実行されることはなく、
前記動作電力の供給開始時の処理が終了した後において前記割込み処理が割り込んで起動された場合、前記停電監視処理及び前記進行対応処理の両方が実行され得ることを特徴とする特徴αDB4に記載の遊技機。
特徴αDB5によれば、所定の設定関連処理が実行されている状況において停電の発生の監視を定期的に行う構成において、所定の設定関連処理が実行されている状況において割込み処理が割り込んで起動されたとしても遊技の進行を制御するための進行対応処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴αDB6.前記設定関連実行手段は、
動作電力の供給が開始される場合に第1設定関連操作(設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作)が行われたことに基づいて、前記所定の設定関連処理として前記使用対象となる設定値が変更され得る変更可能処理を実行する手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始される場合に第2設定関連操作(設定キー挿入部68aのON操作)が行われたことに基づいて、前記所定の設定関連処理として、前記使用対象となる設定値が報知されるようにするための設定報知処理を実行する手段(主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)と、を備え、
前記許可設定手段は、前記動作電力の供給開始時の処理において前記変更可能処理が実行される場合に前記割込み処理の実行が禁止されている状態から前記割込み処理の実行が許可される状態に設定するものであって、前記動作電力の供給開始時の処理において前記設定報知処理が実行される場合に前記割込み処理の実行が禁止されている状態から前記割込み処理の実行が許可される状態に設定するものであることを特徴とする特徴αDB1乃至αDB5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDB6によれば、使用対象となる設定値を変更するためには動作電力の供給が開始される場合に第1設定関連操作を行う必要があるため、使用対象となる設定値を不正に変更しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。また、動作電力の供給が開始される場合に第2設定関連操作を行うことで使用対象の設定値が報知されるため、遊技ホールの管理者は必要に応じて使用対象の設定値を確認することが可能となる。
なお、特徴αDB1〜αDB6の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴z群、上記特徴αDA群及び上記特徴αDB群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、動作電力の供給が開始された場合における処理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αDC群>
特徴αDC1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が開始された場合に、遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制される規制状態とする規制手段(第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB808にて肯定判定をする機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC108及びステップSC116にて肯定判定をする機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αDC1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が再開された場合に遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制される。これにより、所定の設定関連処理が完了していないにも関わらず遊技を進行させるための所定進行処理が実行されてしまわなようにすることが可能となる。
特徴αDC2.前記規制手段は、前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が開始された場合であっても前記所定の設定関連処理が実行される場合には前記規制状態としないことを特徴とする特徴αDC1に記載の遊技機。
特徴αDC2によれば、動作電力の供給の再開に際して所定の設定関連処理が実行される場合にまで遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴αDC3.前記規制状態であっても前記所定進行処理とは異なる非規制処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αDC1又はαDC2に記載の遊技機。
特徴αDC3によれば、所定進行処理の実行が規制されている状況であっても非規制処理は実行されるようにすることが可能となる。これにより、規制状態であっても必要な処理の実行を担保することが可能となる。
特徴αDC4.前記非規制処理には、停電の発生を監視するための停電監視処理(ステップS8901)が含まれていることを特徴とする特徴αDC3に記載の遊技機。
特徴αDC4によれば、規制状態であっても停電監視処理が実行されるため、規制状態において停電が発生した場合にそれに対して適切に対処することが可能となる。
特徴αDC5.前記規制手段は、前記規制状態である状況において動作電力の供給が停止されたとしても動作電力の供給が再開された場合には前記規制状態となるようにすることを特徴とする特徴αDC1乃至αDC4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDC5によれば、所定進行処理の実行が規制された状態が動作電力の供給を停止させただけでは解除されないようにすることが可能となる。
特徴αDC6.前記規制状態となったことに基づいて、前記所定の設定関連処理が実行される状況とすべきことを遊技者に認識可能とさせる報知が実行されるようにする手段(第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB825の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC127の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αDC1乃至αDC5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDC6によれば、所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合には所定の設定関連処理を再度実行すべきことを遊技ホールの管理者に促すことが可能となる。
特徴αDC7.前記規制手段は、前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が開始された場合であっても特定関連操作(設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作)が行われたことに基づいて前記規制状態としないことを特徴とする特徴αDC1乃至αDC6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDC7によれば、所定の設定関連処理が完了する前に動作電力の供給が停止された場合であっても、動作電力の供給の再開に際して特定関連操作を行うことで、遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴αDC8.前記設定関連実行手段は、動作電力の供給が開始される場合に前記特定関連操作が行われたことに基づいて前記所定の設定関連処理を実行することを特徴とする特徴αDC7に記載の遊技機。
特徴αDC8によれば、動作電力の供給の再開に際して所定の設定関連処理が実行される場合にまで遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴αDC9.前記特定関連操作には、設定キー挿入部(設定キー挿入部68a)が設定キーにより所定対応状態(ON操作された状態)とされていることと、他の所定操作(リセットボタン68cの押圧操作)が行われていることとを含み、
前記規制手段は、前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が開始された場合に、前記他の所定操作が行われていなくても前記設定キー挿入部が前記所定対応状態であることに基づいて前記規制状態としないことを特徴とする特徴αDC8に記載の遊技機。
特徴αDC9によれば、動作電力の供給の再開に際して特定関連操作が行われていなかったとしても設定キー挿入部が所定対応状態とされていることで、遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制されてしまわないようにすることが可能となる。これにより、所定の設定関連処理の実行途中で動作電力の供給が停止された場合において設定キー挿入部は所定対応状態であるものの他の所定操作を行うことなく電源のON操作を行った場合であっても所定進行処理の実行が規制されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴αDC10.動作電力の供給が開始される場合に前記他の所定操作が行われていない状況で前記設定キー挿入部が前記所定対応状態とされたことに基づいて、前記設定値に関する別関連処理を実行する別関連実行手段(主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αDC9に記載の遊技機。
特徴αDC10によれば、所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合であっても動作電力の供給の再開に際して別関連処理を実行させるための操作を行うことで、遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴αDC11.前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が開始される場合に前記他の所定操作が行われていない状況で前記設定キー挿入部が前記所定対応状態とされたことに基づいて、前記別関連処理が実行されることなく前記所定の設定関連処理が実行されることを特徴とする特徴αDC10に記載の遊技機。
特徴αDC11によれば、所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開される場合に別関連処理を実行させるための操作が行われた場合には別関連処理ではなく所定の設定関連処理が実行される。これにより、所定の設定関連処理の実行を優先させることが可能となる。
特徴αDC12.前記所定の設定関連処理は、前記使用対象となる設定値を変更することを可能とする処理であり、
前記別関連処理は、前記使用対象となる設定値を報知するための処理であることを特徴とする特徴αDC11に記載の遊技機。
特徴αDC12によれば、使用対象となる設定値を変更している途中で動作電力の供給が停止された場合、その後の動作電力の供給の再開に際して、使用対象となる設定値を報知するための処理よりも使用対象となる設定値を変更するための処理の実行を優先させることが可能となる。
特徴αDC13.前記所定の設定関連処理は、前記使用対象となる設定値を変更することを可能とする処理であることを特徴とする特徴αDC1乃至αDC12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDC13によれば、使用対象となる設定値を変更するための処理の途中で動作電力の供給が停止された場合にはその後に動作電力の供給が再開された場合に遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制される。これにより、設定値の変更が完了していない状況であるにも関わらず遊技を進行させるための所定進行処理が実行されてしまわなようにすることが可能となる。
なお、特徴αDC1〜αDC13の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αDD群>
特徴αDD1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始される場合に特定関連操作(設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作)が行われたことに基づいて、前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始される場合に所定関連操作(設定キー挿入部68aのON操作)が行われたことに基づいて、前記設定値に関する所定の別関連処理を実行する別関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が開始された場合に、遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制される規制状態とする規制手段(第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB808にて肯定判定をする機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC108及びステップSC116にて肯定判定をする機能)と、を備え、
当該規制手段は、前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合であってもその後に動作電力の供給が開始された場合に前記特定関連操作が行われたことに基づいて前記規制状態としないものであって、前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合であってもその後に動作電力の供給が開始された場合に前記所定関連操作が行われたことに基づいて前記規制状態としないものであることを特徴とする遊技機。
特徴αDD1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が再開された場合に遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制される。これにより、所定の設定関連処理が完了していないにも関わらず遊技を進行させるための所定進行処理が実行されてしまわなようにすることが可能となる。
また、所定の設定関連処理が完了する前に動作電力の供給が停止された場合であっても、動作電力の供給の再開に際して特定関連操作が行われることで所定進行処理の実行が規制されない。これにより、動作電力の供給の再開に際して所定の設定関連処理が実行される場合にまで遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制されてしまわないようにすることが可能となる。
また、所定の設定関連処理が完了する前に動作電力の供給が停止された場合であっても、動作電力の供給の再開に際して所定関連操作が行われた場合にも所定進行処理の実行が規制されない。これにより、設定値に関連する処理を実行させるための操作が行われた場合には所定進行処理の実行が規制されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴αDD2.前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が開始される場合に前記所定関連操作が行われたことに基づいて、前記別関連処理が実行されることなく前記所定の設定関連処理が実行されることを特徴とする特徴αDD1に記載の遊技機。
特徴αDD2によれば、所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合において動作電力の供給が再開される場合に別関連処理を実行させるための操作が行われた場合には別関連処理ではなく所定の設定関連処理が実行される。これにより、所定の設定関連処理の実行を優先させることが可能となる。
特徴αDD3.前記特定関連操作には、設定キー挿入部(設定キー挿入部68a)が設定キーにより所定対応状態(ON操作された状態)とされていることと、他の所定操作(リセットボタン68cの押圧操作)が行われていることとを含み、
前記所定関連操作には、前記設定キー挿入部が前記設定キーにより前記所定対応状態とされていることを含み、前記他の所定操作が行われていることを含まないことを特徴とする特徴αDD2に記載の遊技機。
特徴αDD3によれば、動作電力の供給の再開に際して特定関連操作が行われていなかったとしても設定キー挿入部が所定対応状態とされていることで、遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制されてしまわないようにすることが可能となる。これにより、所定の設定関連処理の実行途中で動作電力の供給が停止された場合において設定キー挿入部は所定対応状態であるものの他の所定操作を行うことなく電源のON操作を行った場合であっても所定進行処理の実行が規制されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴αDD4.前記所定の設定関連処理は、前記使用対象となる設定値を変更することを可能とする処理であり、
前記別関連処理は、前記使用対象となる設定値を報知するための処理であることを特徴とする特徴αDD1乃至αDD3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDD4によれば、使用対象となる設定値を変更するための処理の途中で動作電力の供給が停止された場合にはその後に動作電力の供給が再開された場合に遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制される。これにより、設定値の変更が完了していない状況であるにも関わらず遊技を進行させるための所定進行処理が実行されてしまわなようにすることが可能となる。また、使用対象となる設定値を変更している途中で動作電力の供給が停止された場合には動作電力の供給の再開に際して、使用対象となる設定値を変更することを可能とする処理が実行されるようにするための操作が行われた場合だけではなく、使用対象となる設定値を報知するための処理が実行されるようにするための操作が行われた場合にも所定進行処理の実行が規制されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴αDD5.前記規制状態であっても前記所定進行処理とは異なる非規制処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS8901〜ステップS8905の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αDD1乃至αDD4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDD5によれば、所定進行処理の実行が規制されている状況であっても非規制処理は実行されるようにすることが可能となる。これにより、規制状態であっても必要な処理の実行を担保することが可能となる。
特徴αDD6.前記非規制処理には、停電の発生を監視するための停電監視処理(ステップS8901)が含まれていることを特徴とする特徴αDD5に記載の遊技機。
特徴αDD6によれば、規制状態であっても停電監視処理が実行されるため、規制状態において停電が発生した場合にそれに対して適切に対処することが可能となる。
特徴αDD7.前記規制手段は、前記規制状態である状況において動作電力の供給が停止されたとしても動作電力の供給が再開された場合には前記規制状態となるようにすることを特徴とする特徴αDD1乃至αDD6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDD7によれば、所定進行処理の実行が規制された状態が動作電力の供給を停止させただけでは解除されないようにすることが可能となる。
特徴αDD8.前記規制状態となったことに基づいて、前記所定の設定関連処理が実行される状況とすべきことを遊技者に認識可能とさせる報知が実行されるようにする手段(第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB825の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC127の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αDD1乃至αDD7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDD8によれば、所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合には所定の設定関連処理を再度実行すべきことを遊技ホールの管理者に促すことが可能となる。
特徴αDD9.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始される場合に特定関連操作(設定キー挿入部68aのON操作及びリセットボタン68cの押圧操作)が行われたことに基づいて、前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(主側CPU63における設定値更新処理を実行する機能)と、
前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が開始された場合に、遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制される規制状態とする規制手段(第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB808にて肯定判定をする機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC108及びステップSC116にて肯定判定をする機能)と、を備え、
前記特定関連操作には、第1関連操作(設定キー挿入部68aのON操作)と第2関連操作(リセットボタン68cの押圧操作)とを含み、
前記規制手段は、前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合であってもその後に動作電力の供給が開始された場合に前記特定関連操作が行われたことに基づいて前記規制状態としないものであって、前記所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合であってもその後に動作電力の供給が開始された場合に前記第1関連操作及び前記第2関連操作のうち前記第1関連操作が行われたことに基づいて前記規制状態としないものであることを特徴とする遊技機。
特徴αDD9によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、所定の設定関連処理を完了する前に動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給が再開された場合に遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制される。これにより、所定の設定関連処理が完了していないにも関わらず遊技を進行させるための所定進行処理が実行されてしまわなようにすることが可能となる。
また、所定の設定関連処理が完了する前に動作電力の供給が停止された場合であっても、動作電力の供給の再開に際して特定関連操作が行われることで所定進行処理の実行が規制されない。これにより、動作電力の供給の再開に際して所定の設定関連処理が実行される場合にまで遊技を進行させるための所定進行処理の実行が規制されてしまわないようにすることが可能となる。
また、所定の設定関連処理が完了する前に動作電力の供給が停止された場合であっても、動作電力の供給の再開に際して第1関連操作が行われていれば所定進行処理の実行が規制されない。これにより、所定の設定関連処理を実行させるための一部の操作が行われた場合には所定進行処理の実行が規制されてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴αDD1〜αDD9の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αDE群>
特徴αDE1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始される場合に所定対応操作手段の操作を含む特定関連操作が行われたことに基づいて前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況(設定値更新処理が実行される状況)となるようにする状況発生手段(第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB812にて肯定判定をする機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC113にて肯定判定をする機能)と、
前記所定対応操作手段が操作されているか否かを特定する操作特定手段(主側CPU63におけるステップSB910の処理を実行する機能)と、
当該操作特定手段により前記所定対応操作手段が操作されていないことが特定された場合に記憶状態が非操作対応状態となり、前記操作特定手段により前記所定対応操作手段が操作されていることが特定された場合に記憶状態が操作対応状態となる操作対応記憶手段(OFF確認フラグ361)と、
前記設定可能状況において前記操作対応記憶手段の記憶状態が前記非操作対応状態である状況で、前記所定対応操作手段が操作されていることが前記操作特定手段により特定されたことに基づいて、選択対象となる設定値を変更させる選択対象変更手段(主側CPU63におけるステップSB914の処理を実行する機能)と、を備え、
前記設定可能状況において終了契機が発生した場合に前記選択対象となっている設定値が前記使用対象となる設定値である構成であり、
本遊技機は、前記設定可能状況が開始される場合又は前記設定可能状況が開始された場合に前記操作対応記憶手段の記憶状態を前記操作対応状態に設定する状態設定手段(第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB901の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC114の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αDE1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、使用対象となる設定値を変更することが可能となる設定可能状況を生じさせるためには所定対応操作手段の操作を含む特定関連操作が行われた状態で電源のON操作を行う必要があるため、使用対象となる設定値を不正に変更しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。また、設定可能状況を生じさせるために操作される所定対応操作手段が操作されたことに基づいて選択対象の設定値が変更されるため、設定値を変更するために必要な操作手段の数を抑えることが可能となる。また、設定可能状況においては操作対応記憶手段の記憶状態が非操作対応状態である状況で所定対応操作手段が操作されていることが特定されたことに基づいて選択対象となる設定値が変更されるため、所定対応操作手段の1回の操作に対して選択対象となる設定値の変更が複数回発生してしまわないようにすることが可能となる。
この場合に、設定可能状況が開始される場合又は設定可能状況が開始された場合に操作対応記憶手段の記憶状態が操作対応状態に設定される。これにより、設定可能状況を生じさせるための所定対応操作手段の操作が設定可能状況の開始後においても継続された場合に、その所定対応操作手段の操作によって選択対象となる設定値の変更が発生してしまわないようにすることが可能となる。
特徴αDE2.前記状況発生手段は、前記所定対応操作手段の操作を検知する手段の検知状態が操作検知状態である場合、前記操作対応記憶手段の記憶状態に関係なく前記所定対応操作手段が操作されていると特定することを特徴とする特徴αDE1に記載の遊技機。
特徴αDE2によれば、特定関連操作が行われたか否かの特定に際しては所定対応操作手段が操作されていない状態から操作された状態に切り換わったか否かを特定するのではなく、所定対応操作手段が操作されているか否かを特定する構成であるため、設定可能状況を発生させるか否かを特定するための処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴αDE3.前記使用対象となっている設定値に対応する設定対応情報を記憶する設定対応記憶手段(設定参照用エリア341)と、
前記選択対象となっている設定値に対応する選択対応情報を記憶する選択対応記憶手段(設定更新用エリア342)と、を備え、
前記選択対象変更手段は、前記設定可能状況において前記操作対応記憶手段の記憶状態が前記非操作対応状態である状況で前記操作特定手段により前記所定対応操作手段が操作されていることが特定されたことに基づいて、前記選択対象となっている設定値が変更されるように前記選択対応記憶手段に記憶されている前記選択対応情報を変更するものであり、
前記状況発生手段は、前記設定可能状況において前記終了契機が発生した場合に前記選択対応記憶手段に記憶されている前記選択対応情報に対応する情報を前記設定対応情報として前記設定対応記憶手段に記憶させることにより、前記設定可能状況において選択対象となっていた設定値を使用対象として設定するものであることを特徴とする特徴αDE1又はαDE2に記載の遊技機。
特徴αDE3によれば、使用対象の設定値に対応する設定対応情報を記憶する設定対応記憶手段と、設定可能状況において変更途中の設定値に対応する選択対応情報を記憶する選択対応記憶手段とが設けられていることにより、設定可能状況が開始される前に設定されていた設定値の情報を記憶保持しながら、設定可能状況において設定値を変更することが可能となる。
特徴αDE4.前記設定可能状況において前記選択対象となっている設定値の表示が所定の表示手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)にて行われるようにする手段(主側CPU63におけるステップSA801〜ステップSA803の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αDE1乃至αDE3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDE4によれば、設定可能状況において変更途中の設定値を確認しながら設定値の変更操作を行うことが可能となる。
特徴αDE5.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始される場合に所定対応操作手段の操作を含む特定関連操作が行われたことに基づいて前記使用対象となる設定値の変更を行うことが可能な設定可能状況(設定値更新処理が実行される状況)となるようにする状況発生手段(第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB812にて肯定判定をする機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC113にて肯定判定をする機能)と、
前記所定対応操作手段が操作されているか否かを特定する操作特定手段(主側CPU63におけるステップSB910の処理を実行する機能)と、
前記設定可能状況において前記所定対応操作手段が操作されていることが前記操作特定手段により特定されたことに基づいて、選択対象となる設定値を変更させる選択対象変更手段(主側CPU63におけるステップSB914の処理を実行する機能)と、を備え、
前記設定可能状況において終了契機が発生した場合に前記選択対象となっている設定値が前記使用対象となる設定値である構成であり、
本遊技機は、前記設定可能状況を発生させるための動作電力の供給が開始される場合における前記所定対応操作手段の操作が、前記設定可能状況において選択対象となる設定値の変更の契機となる操作として扱われないようにする手段(第85実施形態では主側CPU63におけるステップSB901の処理を実行する機能、第86実施形態では主側CPU63におけるステップSC114の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αDE5によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。また、使用対象となる設定値を変更することが可能となる設定可能状況を生じさせるためには所定対応操作手段の操作を含む特定関連操作が行われた状態で電源のON操作を行う必要があるため、使用対象となる設定値を不正に変更しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。また、設定可能状況を生じさせるために操作される所定対応操作手段が操作されたことに基づいて選択対象の設定値が変更されるため、設定値を変更するために必要な操作手段の数を抑えることが可能となる。
この場合に、設定可能状況を発生させるための動作電力の供給が開始される場合における所定対応操作手段の操作が、設定可能状況において選択対象となる設定値の変更の契機となる操作として扱われないようにされる。これにより、設定可能状況を生じさせるための所定対応操作手段の操作が設定可能状況の開始後においても継続された場合に、その所定対応操作手段の操作によって選択対象となる設定値の変更が発生してしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴αDE1〜αDE5の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αDC群、上記特徴αDD群及び上記特徴αDE群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の有利度を決定付ける設定値に関する構成を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αDF群>
特徴αDF1.特定表示手段(特図表示部37a、普図表示部38a)と、
表示記憶領域(第1表示データバッファ271、第3表示データバッファ273)に表示データを設定する表示データ設定手段(主側CPU63におけるステップS8915の処理を実行する機能)と、
前記表示記憶領域に記憶された前記表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御する特定表示制御手段(主側CPU63におけるステップSC412〜ステップSC414の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始されたことに基づいて、所定の記憶領域(第87実施形態におけるクリア対象エリア371)を初期化する初期化手段(第87実施形態における主側CPU63の第2RAMクリア処理を実行する機能)と、を備え、
前記表示記憶領域は前記初期化手段により初期化されないことを特徴とする遊技機。
特徴αDF1によれば、動作電力の供給が開始されたことに基づいて所定の記憶領域が初期化されることにより所定の記憶領域が初期化された状況で遊技が開始されるようにすることが可能となる。この場合に、所定の記憶領域が初期化されたとしても特定表示手段に表示を行わせるための表示データが設定される表示記憶領域は初期化手段により初期化されない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の表示内容を、所定の記憶領域が初期化手段により初期化された場合及び初期化されなかった場合のいずれであっても動作電力の供給が停止される前における表示内容とすることが可能となる。よって、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、初期化手段による所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDF2.動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第87実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)を備え、
前記初期化手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われる場合又は前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われた後に前記所定の記憶領域を初期化することを特徴とする特徴αDF1に記載の遊技機。
特徴αDF2によれば、動作電力の供給が開始された場合に使用対象の設定値の新たな設定が行われる場合又は行われた場合に付随して所定の記憶領域が初期化手段により初期化されることにより、使用対象となる設定値の新たな設定が行われた場合には所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、使用対象となる設定値の新たな設定に付随して所定の記憶領域が初期化手段により初期化されたとしても、特定表示手段に表示を行わせるための表示データが設定される表示記憶領域は初期化手段により初期化されない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の表示内容を、使用対象となる設定値の新たな設定が行われた場合及び使用対象となる設定値の新たな設定が行われなかった場合のいずれであっても動作電力の供給が停止される前における表示内容とすることが可能となる。よって、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDF3.動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合(主側RAM65に関する情報異常が発生しておらずさらに設定更新表示フラグ及び遊技停止フラグに「1」がセットされていない状況で「RAMクリア操作」が行われた場合)、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われない場合であっても前記所定の記憶領域を初期化する別初期化手段(第87実施形態における主側CPU63の第1RAMクリア処理を実行する機能)を備え、
前記表示記憶領域は前記別初期化手段により初期化されないことを特徴とする特徴αDF2に記載の遊技機。
特徴αDF3によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合には使用対象となる設定値の新たな設定が行われない場合であっても所定の記憶領域が初期化されるため、使用対象となる設定値の新たな設定が行われない状況であっても所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、使用対象となる設定値の新たな設定が行われる場合及び所定の初期化条件が成立した場合のいずれであっても、特定表示手段に表示を行わせるための表示データが設定される表示記憶領域は初期化されない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の表示内容を、設定値の新たな設定が行われた場合、設定値の新たな設定が行われなかった場合、所定の初期化条件が成立した場合及び所定の初期化条件が成立しなかった場合のいずれであっても動作電力の供給が停止される前における表示内容とすることが可能となる。よって、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、設定値の新たな設定が行われたか否か及び所定の初期化条件が成立したか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDF4.前記特定表示制御手段に動作電力が供給されていない状況において、前記表示記憶領域及び前記所定の記憶領域にバックアップ電力を供給する手段(電源・発射制御装置78)を備えていることを特徴とする特徴αDF1乃至αDF3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDF4によれば、表示記憶領域及び所定の記憶領域が情報の記憶保持のために動作電力の供給が必要な構成であっても、特定表示制御手段に動作電力が供給されていない状況においては表示記憶領域及び所定の記憶領域にはバックアップ電力が供給されるため、特定表示手段に動作電力が供給されていない状況であってもこれら表示記憶領域及び所定の記憶領域において情報を記憶保持することが可能となる。
特徴αDF5.遊技者に特典を付与するか否かを決定し、遊技者に特典を付与する場合には特典付与情報(大当たり結果の種類に対応したフラグにセットされる「1」の情報)を前記所定の記憶領域に記憶させる付与決定手段(主側CPU63におけるステップS508の処理を実行する機能)と、
前記所定の記憶領域に前記特典付与情報が記憶されていることに基づいて遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS408〜ステップS412の処理を実行する機能)と、を備え、
前記表示データ設定手段は、決定結果の表示タイミングとなった場合に前記付与決定手段の決定結果に対応する結果対応の表示データ(ステップS507又はステップS509に選択された表示データ)を前記表示記憶領域に設定し、
前記特定表示制御手段は、前記表示記憶領域に記憶された前記結果対応の表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御することで、前記付与決定手段の決定結果に対応する表示が前記特定表示手段にて行われるようにすることを特徴とする特徴αDF1乃至αDF4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDF5によれば、遊技者に特典を付与するか否かの決定結果に対応する表示が特定表示手段にて行われることにより遊技者は特定表示手段に注目することとなる。この場合に、上記特徴αDF1に記載された構成を備えていることにより動作電力の供給が開始された場合に所定の記憶領域が初期化手段により初期化されたとしても特定表示手段に表示を行わせるための表示データが設定される表示記憶領域は初期化手段により初期化されない。これにより、動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の表示内容を、所定の記憶領域が初期化手段により初期化された場合及び初期化されなかった場合のいずれであっても動作電力の供給が停止される前における表示内容とすることが可能となる。よって、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、初期化手段による所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDF6.前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化されることで前記特典付与情報が当該所定の記憶領域から消去される場合であっても、前記表示記憶領域は前記初期化手段により初期化されないことを特徴とする特徴αDF5に記載の遊技機。
特徴αDF6によれば、動作電力の供給が開始された場合に所定の記憶領域が初期化された場合には特典付与情報が所定の記憶領域から消去されることにより、動作電力の供給が停止される前に特典付与情報が所定の記憶領域に記憶されていたとしても動作電力の供給が再開された場合には当該特典付与情報が消去された状態において遊技を開始させることが可能となる。この場合に、このように特典付与情報が所定の記憶領域から消去される場合であっても、特定表示手段に表示を行わせるための表示データが設定される表示記憶領域は初期化手段により初期化されない。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても初期化手段による所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定できないようにすることを優先させることが可能となる。
特徴αDF7.前記特定表示手段として、第1特定表示手段(特図表示部37a)と、第2特定表示手段(普図表示部38a)と、を備え、
前記表示記憶領域として、第1表示記憶領域(第1表示データバッファ271)と、第2表示記憶領域(第3表示データバッファ273)と、を備え、
前記表示データ設定手段は、
前記第1表示記憶領域に表示データを設定する第1表示データ設定手段(特図表示部37aに関して主側CPU63におけるステップS8915の処理を実行する機能)と、
前記第2表示記憶領域に表示データを設定する第2表示データ設定手段(普図表示部38aに関して主側CPU63におけるステップS8915の処理を実行する機能)と、を備え、
前記特定表示制御手段は、
前記第1表示記憶領域に記憶された前記表示データに対応する表示が行われるように前記第1特定表示手段を表示制御する第1特定表示制御手段(特図表示部37aに関して主側CPU63におけるステップSC412〜ステップSC414の処理を実行する機能)と、
前記第2表示記憶領域に記憶された前記表示データに対応する表示が行われるように前記第2特定表示手段を表示制御する第2特定表示制御手段(普図表示部38aに関して主側CPU63におけるステップSC412〜ステップSC414の処理を実行する機能)と、を備え、
前記第1表示記憶領域及び前記第2表示記憶領域は前記初期化手段により初期化されないことを特徴とする特徴αDF1乃至αDF6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDF7によれば、第1特定表示手段及び第2特定表示手段のいずれについても動作電力の供給が開始された場合における表示内容を、所定の記憶領域が初期化手段により初期化された場合及び初期化されなかった場合のいずれであっても動作電力の供給が停止される前における表示内容とすることが可能となる。よって、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が第1特定表示手段及び第2特定表示手段のいずれの表示内容を確認したとしても、初期化手段による所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDF8.動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理が実行される構成であって、前記初期化手段による前記所定の記憶領域を初期化する処理は前記動作電力の供給開始時の処理に含まれる構成であり、
前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合、前記動作電力の供給開始時の処理が終了した後に前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αDF1乃至αDF7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDF8によれば、所定の記憶領域が初期化手段により初期化される場合及び初期化されない場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における表示が開始されるようにすることが可能となる。
特徴αDF9.動作電力の供給が開始されたことに基づいて、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定することが可能な設定可能状況となるようにする状況発生手段(第87実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)を備え、
前記初期化手段は、前記設定可能状況が発生する場合又は前記設定可能状況が発生した後に前記所定の記憶領域を初期化する構成であり、
前記設定可能状況は前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において発生することを特徴とする特徴αDF8に記載の遊技機。
特徴αDF9によれば、設定可能状況が発生する場合及び発生しない場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における表示が開始されるようにすることが可能となる。
なお、特徴αDF1〜αDF9の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αDG群>
特徴αDG1.特定表示手段(特図表示部37a、普図表示部38a)と、
表示記憶領域(第1表示データバッファ271、第3表示データバッファ273)に表示データを設定する表示データ設定手段(主側CPU63におけるステップS8915の処理を実行する機能)と、
前記表示記憶領域に記憶された前記表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御する特定表示制御手段(主側CPU63におけるステップSC412〜ステップSC414の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始されたことに基づいて、前記表示記憶領域を含む所定の記憶領域(第88実施形態におけるクリア対象エリア371)を初期化する初期化手段(第88実施形態における主側CPU63の第2RAMクリア処理を実行する機能)と、を備え、
前記表示データ設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合及び動作電力の供給が開始された場合に前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化されなかった場合のいずれにおいても前記特定表示手段に特定対応表示を行わせるための特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定する対応設定手段(主側CPU63におけるステップSC502、ステップSC503、ステップSC507及びステップSC510の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αDG1によれば、動作電力の供給が開始されたことに基づいて所定の記憶領域が初期化されることにより所定の記憶領域が初期化された状況で遊技が開始されるようにすることが可能となる。この場合に、動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化された場合及び初期化されなかった場合のいずれにおいても特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、初期化手段による所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDG2.動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第88実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)を備え、
前記初期化手段は、前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われる場合又は前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた後に前記所定の記憶領域を初期化することを特徴とする特徴αDG1に記載の遊技機。
特徴αDG2によれば、動作電力の供給が開始された場合に使用対象の設定値の設定が行われる場合又は行われた場合に付随して所定の記憶領域が初期化されることにより、使用対象の設定値の新たな設定が行われた場合には所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、使用対象の設定値の新たな設定に付随して所定の記憶領域が初期化された場合及び初期化されなかった場合のいずれにおいても特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象の設定値の新たな設定が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDG3.動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合(主側RAM65に関する情報異常が発生しておらずさらに設定更新表示フラグ及び遊技停止フラグに「1」がセットされていない状況で「RAMクリア操作」が行われた場合)、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われない場合であっても前記所定の記憶領域を初期化する別初期化手段(第88実施形態における主側CPU63の第1RAMクリア処理を実行する機能)を備え、
前記対応設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記別初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合にも前記特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定することを特徴とする特徴αDG2に記載の遊技機。
特徴αDG3によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合には設定値の設定が行われない場合であっても所定の記憶領域が初期化されるため、設定値の新たな設定が行われない状況であっても所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、設定値の新たな設定が行われた場合、設定値の新たな設定が行われなかった場合、所定の初期化条件が成立した場合及び所定の初期化条件が成立しなかった場合のいずれであっても特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、設定値の新たな設定が行われたか否か及び所定の初期化条件が成立したか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDG4.前記対応設定手段は、所定規制状況(遊技回の実行中、開閉実行モードの実行中、普図表示部38aにおける変動表示回の実行中、普電開放状態の実行中)において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化されなかった場合、前記表示記憶領域に前記特定対応表示データを設定しないことを特徴とする特徴αDG1乃至αDG3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDG4によれば、所定規制状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には表示記憶領域に特定対応表示データが設定されないため、表示記憶領域には動作電力の供給が停止された場合における表示データがそのまま記憶保持されることとなる。これにより、所定規制状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には、動作電力の供給が停止された場合における特定表示手段の表示内容から当該特定表示手段の表示を開始させることが可能となる。
特徴αDG5.遊技者に特典を付与するか否かを決定し、遊技者に特典を付与する場合には特典付与情報(大当たり結果の種類に対応したフラグにセットされる「1」の情報)を前記所定の記憶領域に記憶させる付与決定手段(主側CPU63におけるステップS508の処理を実行する機能)と、
前記所定の記憶領域に前記特典付与情報が記憶されていることに基づいて遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS408〜ステップS412の処理を実行する機能)と、を備え、
前記表示データ設定手段は、決定結果の表示タイミングとなった場合に前記付与決定手段の決定結果に対応する結果対応の表示データ(ステップS507又はステップS509に選択された表示データ)を前記表示記憶領域に設定し、
前記特定表示制御手段は、前記表示記憶領域に記憶された前記結果対応の表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御することで、前記付与決定手段の決定結果に対応する表示が前記特定表示手段にて行われるようにすることを特徴とする特徴αDG1乃至αDG4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDG5によれば、遊技者に特典を付与するか否かの決定結果に対応する表示が特定表示手段にて行われることにより遊技者は特定表示手段に注目することとなる。この場合に、上記特徴αDG1に記載された構成を備えていることにより、動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化された場合及び初期化されなかった場合のいずれにおいても特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、初期化手段による所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDG6.前記特定表示制御手段は、絵柄の変動表示が開始された後に前記付与決定手段の決定結果に対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御するものであり、
前記対応設定手段は、前記特定表示手段にて絵柄の変動表示が行われている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化されなかった場合、前記表示記憶領域に前記特定対応表示データを設定しないことを特徴とする特徴αDG5に記載の遊技機。
特徴αDG6によれば、特定表示手段にて絵柄の変動表示が行われている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には表示記憶領域に特定対応表示データが設定されないため、表示記憶領域には動作電力の供給が停止された場合における表示データがそのまま記憶保持されることとなる。これにより、特定表示手段にて絵柄の変動表示が行われている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には、特定表示手段における絵柄の変動表示を再開させることが可能となる。
特徴αDG7.前記特典付与手段は、前記所定の記憶領域に前記特典付与情報が記憶されている場合、前記特定表示手段にて前記特典が付与されることに対応する表示が行われた後に前記特典を付与するものであり、
前記対応設定手段は、前記特典付与手段により前記特典が付与されている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化されなかった場合、前記表示記憶領域に前記特定対応表示データを設定しないことを特徴とする特徴αDG5又はαDG6に記載の遊技機。
特徴αDG7によれば、特典が付与されている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には表示記憶領域に特定対応表示データが設定されないため、表示記憶領域には動作電力の供給が停止された場合における表示データがそのまま記憶保持されることとなる。これにより、特典が付与されている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には、特典が付与されている状況に対応する表示内容から特定表示手段の表示を開始することが可能となる。
特徴αDG8.前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記特定表示手段にて前記特定対応表示が行われる場合、前記表示記憶領域に前記特定対応表示データが設定された後に前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αDG1乃至αDG7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDG8によれば、動作電力の供給が開始された場合に特定対応表示が行われる前に動作電力の供給が停止された場合における表示内容が特定表示手段にて行われてしまわないようにすることが可能となる。
特徴αDG9.動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理が実行される構成であって、前記初期化手段による前記所定の記憶領域を初期化する処理は前記動作電力の供給開始時の処理に含まれる構成であり、
前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記動作電力の供給開始時の処理が実行された後に前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αDG8に記載の遊技機。
特徴αDG9によれば、所定の記憶領域が初期化手段により初期化される場合及び初期化されない場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における表示が開始されるようにすることが可能となる。
特徴αDG10.動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第88実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)を備え、
前記初期化手段は、前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われる場合又は前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた後に前記所定の記憶領域を初期化する構成であり、
前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定は前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において発生することを特徴とする特徴αDG9に記載の遊技機。
特徴αDG10によれば、使用対象の設定値の新たな設定が行われる場合及び行われない場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における表示が開始されるようにすることが可能となる。
なお、特徴αDG1〜αDG10の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αDH群>
特徴αDH1.特定表示手段(特図表示部37a、普図表示部38a)と、
表示記憶領域(第1表示データバッファ271、第3表示データバッファ273)に表示データを設定する表示データ設定手段(第87〜第89実施形態であれば主側CPU63におけるステップS8915の処理を実行する機能、第90〜第92実施形態であれば主側CPU63におけるステップSC717の処理を実行する機能)と、
前記表示記憶領域に記憶された前記表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御する特定表示制御手段(主側CPU63におけるステップSC412〜ステップSC414の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第87〜第92実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)と、を備え、
動作電力の供給が開始された場合における前記特定表示手段の表示内容が、動作電力の供給が開始された場合に前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われたこと及び動作電力の供給が開始された場合に前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われなかった所定状況であることの区別を不可とする表示内容となることを特徴とする遊技機。
特徴αDH1によれば、動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において使用対象となる設定値の設定が行われることにより、使用対象となる設定値の設定を行うためには動作電力の供給を新たに開始させる必要が生じることとなり、使用対象となる設定値の設定を不正に行うとしてもそれが行いづらくなる。この場合に、動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の表示内容が、動作電力の供給が開始された場合に使用対象となる設定値の設定が行われたこと及び動作電力の供給が開始された場合に使用対象となる設定値の設定が行われなかった所定状況であることの区別を不可とする表示内容となる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象となる設定値の設定が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDH2.特定表示手段(特図表示部37a、普図表示部38a)と、
表示記憶領域(第1表示データバッファ271、第3表示データバッファ273)に表示データを設定する表示データ設定手段(第88〜第89実施形態であれば主側CPU63におけるステップS8915の処理を実行する機能、第90〜第92実施形態であれば主側CPU63におけるステップSC717の処理を実行する機能)と、
前記表示記憶領域に記憶された前記表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御する特定表示制御手段(主側CPU63におけるステップSC412〜ステップSC414の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第88〜第92実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)と、を備え、
前記表示データ設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われた場合及び動作電力の供給が開始された場合に前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われない所定状況の場合のいずれにおいても、前記特定表示手段に特定対応表示を行わせるための特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定する対応設定手段(第88実施形態では主側CPU63におけるステップSC502、ステップSC503、ステップSC507及びステップSC510の処理を実行する機能、第89実施形態では主側CPU63におけるステップSC602及びステップSC603の処理を実行する機能、第90実施形態では主側CPU63におけるステップSC802〜ステップSC805の処理を実行する機能、第91実施形態では主側CPU63におけるステップSC902〜ステップSC905の処理を実行する機能、第92実施形態では主側CPU63におけるステップSD102〜ステップSD105、ステップSD109、ステップSD110、ステップSD113及びステップSD114の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αDH2によれば、動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において使用対象となる設定値の設定が行われることにより、使用対象となる設定値の設定を行うためには動作電力の供給を新たに開始させる必要が生じることとなり、使用対象となる設定値の設定を不正に行うとしてもそれが行いづらくなる。この場合に、動作電力の供給が開始された場合に使用対象となる設定値の設定が行われた場合及び動作電力の供給が開始された場合に使用対象となる設定値の設定が行われない所定状況の場合のいずれにおいても特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象となる設定値の設定が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDH3.動作電力の供給が開始された場合に所定の初期化条件が成立した場合(主側RAM65に関する情報異常が発生しておらずさらに設定更新表示フラグ及び遊技停止フラグに「1」がセットされていない状況で「RAMクリア操作」が行われた場合)、前記所定の記憶領域を初期化する別初期化手段(第88〜第92実施形態における主側CPU63の第1RAMクリア処理を実行する機能)を備え、
前記対応設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記別初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合及び動作電力の供給が開始された場合に前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた場合のいずれにおいても前記特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定することを特徴とする特徴αDH2に記載の遊技機。
特徴αDH3によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合には所定の記憶領域が初期化されるため、所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、使用対象の設定値の設定が行われた場合及び所定の記憶領域が初期化された場合のいずれにおいても、動作電力の供給が開始された場合に特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象の設定値の新たな設定及び所定の記憶領域の初期化のうちいずれが行われたのかを区別できないようにすることが可能となる。
特徴αDH4.前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われる場合又は前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた後に前記所定の記憶領域を初期化する初期化手段(第88〜第92実施形態における主側CPU63の第2RAMクリア処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αDH2又はαDH3に記載の遊技機。
特徴αDH4によれば、動作電力の供給が開始された場合に使用対象の設定値の設定が行われる場合又は行われた場合に付随して所定の記憶領域が初期化されることにより、使用対象の設定値の新たな設定が行われた場合には所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、動作電力の供給が開始された場合に使用対象となる設定値の設定が行われた場合及び動作電力の供給が開始された場合に使用対象となる設定値の設定が行われない所定状況の場合のいずれにおいても特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象となる設定値の設定が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDH5.遊技者に特典を付与するか否かを決定し、遊技者に特典を付与する場合には特典付与情報(大当たり結果の種類に対応したフラグにセットされる「1」の情報)を前記所定の記憶領域に記憶させる付与決定手段(主側CPU63におけるステップS508の処理を実行する機能)と、
前記所定の記憶領域に前記特典付与情報が記憶されていることに基づいて遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS408〜ステップS412の処理を実行する機能)と、を備え、
前記表示データ設定手段は、決定結果の表示タイミングとなった場合に前記付与決定手段の決定結果に対応する結果対応の表示データ(ステップS507又はステップS509に選択された表示データ)を前記表示記憶領域に設定し、
前記特定表示制御手段は、前記表示記憶領域に記憶された前記結果対応の表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御することで、前記付与決定手段の決定結果に対応する表示が前記特定表示手段にて行われるようにすることを特徴とする特徴αDH2乃至αDH4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDH5によれば、遊技者に特典を付与するか否かの決定結果に対応する表示が特定表示手段にて行われることにより遊技者は特定表示手段に注目することとなる。この場合に、上記特徴αDH1に記載された構成を備えていることにより、動作電力の供給が開始された場合に使用対象となる設定値の設定が行われた場合及び動作電力の供給が開始された場合に使用対象となる設定値の設定が行われない所定状況の場合のいずれにおいても特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象となる設定値の設定が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDH6.前記特定対応表示データは、前記結果対応の表示データとして利用される表示データであることを特徴とする特徴αDH5に記載の遊技機。
特徴αDH6によれば、付与決定手段の決定結果を報知するために利用される結果対応の表示データを利用して動作電力の供給が開始された場合に特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、表示データの容量の増大化を抑制しながら、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても使用対象となる設定値の設定が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDH7.前記特定対応表示データは、前記結果対応の表示データのうち、前記付与決定手段において遊技者に前記特典を付与しないと決定された場合に利用される表示データであることを特徴とする特徴αDH6に記載の遊技機。
遊技ホールの閉店時には付与決定手段において遊技者に特典を付与しないと決定されたことに対応する表示内容が特定表示手段にて表示された状況で遊技機の電源が遮断されることが普通である。この場合に、特徴αDH7によれば、動作電力の供給が開始された場合に使用対象となる設定値の設定が行われた場合及び動作電力の供給が開始された場合に使用対象となる設定値の設定が行われない所定状況の場合のいずれにおいても、特定表示手段の表示内容が付与決定手段において遊技者に特典を付与しないと決定されたことに対応する表示内容となる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、その表示内容が動作電力の供給が停止される前に表示されていた表示内容であると当該遊技者に認識させることが可能となり、使用対象となる設定値の設定が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDH8.前記特定対応表示データは複数種類存在しており、
前記対応設定手段は、複数種類の前記特定対応表示データの中から使用対象となった前記特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定することを特徴とする特徴αDH2乃至αDH7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDH8によれば、動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の特定対応表示の表示内容を多様化させることが可能となる。
特徴αDH9.前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記特定表示手段にて前記特定対応表示が行われる場合、前記表示記憶領域に前記特定対応表示データが設定された後に前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αDH2乃至αDH8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDH9によれば、動作電力の供給が開始された場合に特定対応表示が行われる前に動作電力の供給が停止された場合における表示内容が特定表示手段にて行われてしまわないようにすることが可能となる。
特徴αDH10.前記設定手段は動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において前記使用対象となる設定値の設定を行うものであり、
前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記動作電力の供給開始時の処理が実行された後に前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αDH9に記載の遊技機。
特徴αDH10によれば、使用対象となる設定値の設定が行われた場合及び使用対象となる設定値の設定が行われなかった場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における特定対応表示が開始されるようにすることが可能となる。
特徴αDH11.動作電力の供給が開始された場合に所定の初期化条件が成立した場合(主側RAM65に関する情報異常が発生しておらずさらに設定更新表示フラグ及び遊技停止フラグに「1」がセットされていない状況で「RAMクリア操作」が行われた場合)、前記設定手段による前記設定値の設定が行われない場合であっても前記所定の記憶領域を初期化する別初期化手段(第88〜第92実施形態における主側CPU63の第1RAMクリア処理を実行する機能)を備え、
当該別初期化手段は、前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において前記所定の記憶領域を初期化するものであり、
前記対応設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記別初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合及び動作電力の供給が開始された場合に前記設定手段による前記設定値の設定が行われた場合のいずれにおいても前記特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定するものであり、
前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記動作電力の供給開始時の処理が実行された後に前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αDH9又はαDH10に記載の遊技機。
特徴αDH11によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合には所定の記憶領域が初期化されるため、使用対象の設定値の新たな設定が行われない状況であっても所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、使用対象の設定値の設定が行われた場合及び所定の記憶領域が初期化された場合のいずれにおいても、動作電力の供給が開始された場合に特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象の設定値の新たな設定及び所定の記憶領域の初期化のうちいずれが行われたのかを区別できないようにすることが可能となる。また、使用対象の設定値の設定が行われた場合及び所定の記憶領域が初期化された場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における特定対応表示が開始されるようにすることが可能となる。
なお、特徴αDH1〜αDH11の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αDI群>
特徴αDI1.特定表示手段(特図表示部37a、普図表示部38a)と、
遊技者に特典を付与するか否かを決定し、遊技者に特典を付与する場合には特典付与情報(大当たり結果の種類に対応したフラグにセットされる「1」の情報)を所定の記憶領域(第89〜第92実施形態におけるクリア対象エリア371)に記憶させる付与決定手段(主側CPU63におけるステップS508の処理を実行する機能)と、
前記所定の記憶領域に前記特典付与情報が記憶されていることに基づいて遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS408〜ステップS412の処理を実行する機能)と、
決定結果の表示タイミングとなった場合に前記付与決定手段の決定結果に対応する結果対応の表示データ(ステップS507又はステップS509に選択された表示データ)を表示記憶領域(第1表示データバッファ271、第3表示データバッファ273)に設定する表示データ設定手段(第89実施形態であれば主側CPU63におけるステップS8915の処理を実行する機能、第90〜第92実施形態であれば主側CPU63におけるステップSC717の処理を実行する機能)と、
前記表示記憶領域に記憶された前記結果対応の表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御することで、前記付与決定手段の決定結果に対応する表示が前記特定表示手段にて行われるようにする特定表示制御手段(主側CPU63におけるステップSC412〜ステップSC414の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始されたことに基づいて、前記表示記憶領域を含む所定の記憶領域(第89〜第92実施形態におけるクリア対象エリア371)を初期化する初期化手段(第89〜第92実施形態における主側CPU63の第2RAMクリア処理を実行する機能)と、を備え、
前記表示データ設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合に前記結果対応の表示データとして利用される特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定する対応設定手段(第89実施形態では主側CPU63におけるステップSC602及びステップSC603の処理を実行する機能、第90実施形態では主側CPU63におけるステップSC802〜ステップSC805の処理を実行する機能、第91実施形態では主側CPU63におけるステップSC902〜ステップSC905の処理を実行する機能、第92実施形態では主側CPU63におけるステップSD102〜ステップSD105、ステップSD109、ステップSD110、ステップSD113及びステップSD114の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αDI1によれば、遊技者に特典を付与するか否かの決定結果に対応する表示が特定表示手段にて行われることにより遊技者は特定表示手段に注目することとなる。また、動作電力の供給が開始されたことに基づいて所定の記憶領域が初期化されることにより所定の記憶領域が初期化された状況で遊技が開始されるようにすることが可能となる。この場合に、動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化された場合、付与決定手段の決定結果を報知するために利用される結果対応の表示データが表示記憶領域に設定される。これにより、動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化された場合であっても、特定表示手段の表示内容が付与決定手段の決定結果を報知する場合に表示される表示内容となる。よって、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDI2.動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第89〜第92実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)を備え、
前記初期化手段は、前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われる場合又は前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた後に前記所定の記憶領域を初期化することを特徴とする特徴αDI1に記載の遊技機。
特徴αDI2によれば、動作電力の供給が開始された場合に使用対象の設定値の設定が行われる場合又は行われた場合に付随して所定の記憶領域が初期化されることにより、使用対象の設定値の新たな設定が行われた場合には所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、使用対象の設定値の新たな設定に付随して所定の記憶領域が初期化された場合、付与決定手段の決定結果を報知するために利用される結果対応の表示データが表示記憶領域に設定される。これにより、動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化された場合であっても、特定表示手段の表示内容が付与決定手段の決定結果を報知する場合に表示される表示内容となる。よって、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象の設定値の新たな設定が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDI3.動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合(主側RAM65に関する情報異常が発生しておらずさらに設定更新表示フラグ及び遊技停止フラグに「1」がセットされていない状況で「RAMクリア操作」が行われた場合)、前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われない場合であっても前記所定の記憶領域を初期化する別初期化手段(第89〜第92実施形態における主側CPU63の第1RAMクリア処理を実行する機能)を備え、
前記対応設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記別初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合にも前記特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定することを特徴とする特徴αDI2に記載の遊技機。
特徴αDI3によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合には使用対象の設定値の設定が行われない場合であっても所定の記憶領域が初期化されるため、使用対象の設定値の新たな設定が行われない状況であっても所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、使用対象の設定値の新たな設定が行われた場合及び所定の初期化条件が成立することで所定の記憶領域が初期化された場合のいずれであっても、付与決定手段の決定結果を報知するために利用される結果対応の表示データが表示記憶領域に設定される。これにより、使用対象の設定値の新たな設定が行われた場合及び所定の初期化条件が成立することで所定の記憶領域が初期化された場合のいずれであっても、特定表示手段の表示内容が付与決定手段の決定結果を報知する場合に表示される表示内容となる。よって、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象の設定値の新たな設定が行われたか否か及び所定の初期化条件が成立したか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDI4.前記特定対応表示データは、前記結果対応の表示データのうち、前記付与決定手段において遊技者に前記特典を付与しないと決定された場合に利用される表示データであることを特徴とする特徴αDI1乃至αDI3のいずれか1に記載の遊技機。
遊技ホールの閉店時には付与決定手段において遊技者に特典を付与しないと決定されたことに対応する表示内容が特定表示手段にて表示された状況で遊技機の電源が遮断されることが普通である。この場合に、特徴αDI4によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化された場合、特定表示手段の表示内容が付与決定手段において遊技者に特典を付与しないと決定されたことに対応する表示内容となる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、その表示内容が動作電力の供給が停止される前に表示されていた表示内容であると当該遊技者に認識させることが可能となり、所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDI5.前記特定対応表示データは複数種類存在しており、
前記対応設定手段は、複数種類の前記特定対応表示データの中から使用対象となった前記特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定することを特徴とする特徴αDI1乃至αDI4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDI5によれば、動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の特定対応表示の表示内容を多様化させることが可能となる。
特徴αDI6.前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記特定表示手段にて前記特定対応表示が行われる場合、前記表示記憶領域に前記特定対応表示データが設定された後に前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αDI1乃至αDI5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDI6によれば、動作電力の供給が開始された場合に特定対応表示が行われる前に動作電力の供給が停止された場合における表示内容が特定表示手段にて行われてしまわないようにすることが可能となる。
特徴αDI7.動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理が実行される構成であって、前記初期化手段による前記所定の記憶領域を初期化する処理は前記動作電力の供給開始時の処理に含まれる構成であり、
前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記動作電力の供給開始時の処理が実行された後に前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αDI6に記載の遊技機。
特徴αDI7によれば、所定の記憶領域が初期化手段により初期化される場合及び初期化されない場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における表示が開始されるようにすることが可能となる。
特徴αDI8.動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第89〜第92実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)を備え、
前記初期化手段は、前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われる場合又は前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた後に前記所定の記憶領域を初期化する構成であり、
前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定は前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において発生することを特徴とする特徴αDI7に記載の遊技機。
特徴αDI8によれば、使用対象の設定値の新たな設定が行われる場合及び行われない場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における表示が開始されるようにすることが可能となる。
なお、特徴αDI1〜αDI8の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αDJ群>
特徴αDJ1.特定表示手段(特図表示部37a、普図表示部38a)と、
表示記憶領域(第1表示データバッファ271、第3表示データバッファ273)に表示データを設定する表示データ設定手段(第90〜第92実施形態であれば主側CPU63におけるステップSC717の処理を実行する機能、第93実施形態であれば主側CPU63におけるステップS8915の処理を実行する機能)と、
前記表示記憶領域に記憶された前記表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御する特定表示制御手段(主側CPU63におけるステップSC412〜ステップSC414の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始されたことに基づいて、前記表示記憶領域を含む所定の記憶領域(第90〜第93実施形態におけるクリア対象エリア371)を初期化する初期化手段(第90〜第93実施形態における主側CPU63の第2RAMクリア処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合における前記特定表示手段の表示内容を特定対応表示となるようにする対応設定手段(第90実施形態では主側CPU63におけるステップSC802〜ステップSC805の処理を実行する機能、第91実施形態では主側CPU63におけるステップSC902〜ステップSC905の処理を実行する機能、第92実施形態では主側CPU63におけるステップSD102〜ステップSD105、ステップSD109、ステップSD110、ステップSD113及びステップSD114の処理を実行する機能、第93実施形態では主側CPU63におけるステップSD202〜ステップSD217の処理を実行する機能)と、を備え、
前記特定対応表示は複数種類存在していることを特徴とする遊技機。
特徴αDJ1によれば、動作電力の供給が開始されたことに基づいて所定の記憶領域が初期化されることにより所定の記憶領域が初期化された状況で遊技が開始されるようにすることが可能となる。この場合に、動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の表示内容が特定対応表示となる。そして、当該特定対応表示は複数種類存在している。これにより、所定の記憶領域が初期化された場合における特定表示手段の表示内容が多様化されることとなる。よって、動作電力の供給が開始された場合に特定表示手段の表示内容を確認したとしても、所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定しづらくさせることが可能となる。
特徴αDJ2.前記対応設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合に前記特定表示手段に前記特定対応表示を行わせるための特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定するものであり、
前記特定対応表示データが複数種類存在していることを特徴とする特徴αDJ1に記載の遊技機。
特徴αDJ2によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化された場合には複数種類の特定対応表示データのうちのいずれかの特定対応表示データを表示記憶領域に設定することで特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、予め定められた複数種類の特定対応表示データのうち1種類の特定対応表示データを選択して表示記憶領域に設定するだけで特定表示手段にて特定対応表示を行わせることが可能となるため、複数種類の特定対応表示のうちの1種類の特定対応表示を特定表示手段に行わせるための処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴αDJ3.遊技者に特典を付与するか否かを決定し、遊技者に特典を付与する場合には特典付与情報(大当たり結果の種類に対応したフラグにセットされる「1」の情報)を前記所定の記憶領域に記憶させる付与決定手段(主側CPU63におけるステップS508の処理を実行する機能)と、
前記所定の記憶領域に前記特典付与情報が記憶されていることに基づいて遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS408〜ステップS412の処理を実行する機能)と、を備え、
前記表示データ設定手段は、決定結果の表示タイミングとなった場合に前記付与決定手段の決定結果に対応する結果対応の表示データ(ステップS507又はステップS509に選択された表示データ)を前記表示記憶領域に設定し、
前記特定表示制御手段は、前記表示記憶領域に記憶された前記結果対応の表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御することで、前記付与決定手段の決定結果に対応する表示が前記特定表示手段にて行われるようにするものであり、
前記特定対応表示データは、前記結果対応の表示データとして利用される表示データであることを特徴とする特徴αDJ2に記載の遊技機。
特徴αDJ3によれば、遊技者に特典を付与するか否かの決定結果に対応する表示が特定表示手段にて行われることにより遊技者は特定表示手段に注目することとなる。この場合に、付与決定手段の決定結果を報知するために利用される結果対応の表示データを利用して動作電力の供給が開始された場合に特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、表示データの容量の増大化を抑制しながら、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定しづらくさせることが可能となる。
特徴αDJ4.前記特定対応表示データは、前記結果対応の表示データのうち、前記付与決定手段において遊技者に前記特典を付与しないと決定された場合に利用される表示データであることを特徴とする特徴αDJ3に記載の遊技機。
遊技ホールの閉店時には付与決定手段において遊技者に特典を付与しないと決定されたことに対応する表示内容が特定表示手段にて表示された状況で遊技機の電源が遮断されることが普通である。この場合に、特徴αDJ4によれば、動作電力の供給が開始された場合に所定の記憶領域が初期化されたとしても、特定表示手段の表示内容が付与決定手段において遊技者に特典を付与しないと決定されたことに対応する表示内容となる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、その表示内容が動作電力の供給が停止される前に表示されていた表示内容であると当該遊技者に認識させることが可能となり、所定の記憶領域が初期化されたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDJ5.前記特定対応表示データは、前記結果対応の表示データのうち、前記付与決定手段において遊技者に前記特典を付与しないと決定された場合に利用される表示データ、及び前記付与決定手段において遊技者に前記特典を付与すると決定された場合に利用される表示データの両方を含むことを特徴とする特徴αDJ3に記載の遊技機。
特徴αDJ5によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化された場合、付与決定手段において遊技者に特典を付与しないと決定された場合における表示及び付与決定手段において遊技者に特典を付与すると決定された場合における表示のいずれかが特定対応表示として特定表示手段にて行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、その表示内容が動作電力の供給が停止される前に表示されていた表示内容であると当該遊技者に認識させることが可能となり、所定の記憶領域が初期化されたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDJ6.動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第90〜第93実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)を備え、
前記初期化手段は、前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われる場合又は前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた後に前記所定の記憶領域を初期化することを特徴とする特徴αDJ1乃至αDJ5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDJ6によれば、動作電力の供給が開始された場合に使用対象の設定値の設定が行われる場合又は行われた場合に付随して所定の記憶領域が初期化されることにより、使用対象の設定値の新たな設定が行われた場合には所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、使用対象の設定値の新たな設定に付随して所定の記憶領域が初期化された場合には複数種類の特定対応表示のうちのいずれかの特定対応表示が特定表示手段にて行われる。これにより、使用対象の設定値の新たな設定が行われた場合における特定表示手段の表示内容が多様化されることとなり、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象の設定値の新たな設定が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDJ7.動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合(主側RAM65に関する情報異常が発生しておらずさらに設定更新表示フラグ及び遊技停止フラグに「1」がセットされていない状況で「RAMクリア操作」が行われた場合)、前記設定手段による前記設定値の設定が行われない場合であっても前記所定の記憶領域を初期化する別初期化手段(第90〜第93実施形態における主側CPU63の第1RAMクリア処理を実行する機能)を備え、
前記対応設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記別初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合及び動作電力の供給が開始された場合に前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた場合のいずれにおいても前記特定表示手段の表示内容を特定対応表示となるようにすることを特徴とする特徴αDJ6に記載の遊技機。
特徴αDJ7によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合には設定値の設定が行われない場合であっても所定の記憶領域が初期化されるため、設定値の新たな設定が行われない状況であっても所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、設定値の新たな設定が行われた場合及び所定の初期化条件が成立して所定の記憶領域が初期化された場合のいずれであっても特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、設定値の新たな設定が行われたか否か及び所定の初期化条件が成立したか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDJ8.前記対応設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化されなかった場合においても前記特定表示手段の表示内容を前記特定対応表示となるようにすることを特徴とする特徴αDJ1乃至αDJ7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDJ8によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化された場合及び初期化されなかった場合のいずれにおいても特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、初期化手段による所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDJ9.前記対応設定手段は、所定規制状況(遊技回の実行中、開閉実行モードの実行中、普図表示部38aにおける変動表示回の実行中、普電開放状態の実行中)において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化されなかった場合、前記特定対応表示を行わせるための特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定しないことを特徴とする特徴αDJ8に記載の遊技機。
特徴αDJ9によれば、所定規制状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には表示記憶領域に特定対応表示データが設定されないため、表示記憶領域には動作電力の供給が停止された場合における表示データがそのまま記憶保持されることとなる。これにより、所定規制状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には、動作電力の供給が停止された場合における特定表示手段の表示内容から当該特定表示手段の表示を開始させることが可能となる。
特徴αDJ10.前記特定表示制御手段は、絵柄の変動表示が開始された後に前記付与決定手段の決定結果に対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御するものであり、
前記対応設定手段は、前記特定表示手段にて絵柄の変動表示が行われている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化されなかった場合、前記特定対応表示を行わせるための特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定しないことを特徴とする特徴αDJ8又はαDJ9に記載の遊技機。
特徴αDJ10によれば、特定表示手段にて絵柄の変動表示が行われている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には表示記憶領域に特定対応表示データが設定されないため、表示記憶領域には動作電力の供給が停止された場合における表示データがそのまま記憶保持されることとなる。これにより、特定表示手段にて絵柄の変動表示が行われている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には、特定表示手段における絵柄の変動表示を再開させることが可能となる。
特徴αDJ11.前記特典付与手段は、前記所定の記憶領域に前記特典付与情報が記憶されている場合、前記特定表示手段にて前記特典が付与されることに対応する表示が行われた後に前記特典を付与するものであり、
前記対応設定手段は、前記特典付与手段により前記特典が付与されている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化されなかった場合、前記特定対応表示を行わせるための特定対応表示データを前記表示記憶領域に設定しないことを特徴とする特徴αDJ8乃至αDJ10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDJ11によれば、特典が付与されている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には表示記憶領域に特定対応表示データが設定されないため、表示記憶領域には動作電力の供給が停止された場合における表示データがそのまま記憶保持されることとなる。これにより、特典が付与されている状況において動作電力の供給が停止された場合であってその後に動作電力の供給が開始された場合において所定の記憶領域が初期化されなかった場合には、特典が付与されている状況に対応する表示内容から特定表示手段の表示を開始することが可能となる。
特徴αDJ12.前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記特定表示手段にて前記特定対応表示が行われる場合、当該特定対応表示が行われた状態で前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αDJ1乃至αDJ11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDJ12によれば、動作電力の供給が開始された場合に特定対応表示が行われる前に動作電力の供給が停止された場合における表示内容が特定表示手段にて行われてしまわないようにすることが可能となる。
特徴αDJ13.動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理が実行される構成であって、前記初期化手段による前記所定の記憶領域を初期化する処理は前記動作電力の供給開始時の処理に含まれる構成であり、
前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記動作電力の供給開始時の処理が実行された後に前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αDJ12に記載の遊技機。
特徴αDJ13によれば、所定の記憶領域が初期化手段により初期化される場合及び初期化されない場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における表示が開始されるようにすることが可能となる。
特徴αDJ14.動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第90〜第93実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)を備え、
前記初期化手段は、前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われる場合又は前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた後に前記所定の記憶領域を初期化する構成であり、
前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定は前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において発生することを特徴とする特徴αDJ13に記載の遊技機。
特徴αDJ14によれば、使用対象の設定値の新たな設定が行われる場合及び行われない場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における表示が開始されるようにすることが可能となる。
なお、特徴αDJ1〜αDJ14の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αDK群>
特徴αDK1.特定表示手段(特図表示部37a、普図表示部38a)と、
遊技者に特典を付与するか否かを決定し、遊技者に特典を付与する場合には特典付与情報(大当たり結果の種類に対応したフラグにセットされる「1」の情報)を所定の記憶領域(第93実施形態におけるクリア対象エリア371)に記憶させる付与決定手段(主側CPU63におけるステップS508の処理を実行する機能)と、
前記所定の記憶領域に前記特典付与情報が記憶されていることに基づいて遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS408〜ステップS412の処理を実行する機能)と、
決定結果の表示タイミングとなった場合に前記付与決定手段の決定結果に対応する結果対応の表示データ(ステップS507又はステップS509に選択された表示データ)を表示記憶領域(第1表示データバッファ271、第3表示データバッファ273)に設定する表示データ設定手段(主側CPU63におけるステップS8915の処理を実行する機能)と、
前記表示記憶領域に記憶された前記結果対応の表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御することで、前記付与決定手段の決定結果に対応する表示が前記特定表示手段にて行われるようにする特定表示制御手段(主側CPU63におけるステップSC412〜ステップSC414の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始されたことに基づいて、前記表示記憶領域を含む所定の記憶領域(第93実施形態におけるクリア対象エリア371)を初期化する初期化手段(第93実施形態における主側CPU63の第2RAMクリア処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合における前記特定表示手段の表示内容を特定対応表示となるようにする対応設定手段(主側CPU63におけるステップSD202〜ステップSD217の処理を実行する機能)と、を備え、
前記特定対応表示は複数種類存在しており、
複数種類の前記特定対応表示には、前記付与決定手段の決定結果に対応する表示として選択されない表示内容が含まれていることを特徴とする遊技機。
特徴αDK1によれば、動作電力の供給が開始されたことに基づいて所定の記憶領域が初期化されることにより所定の記憶領域が初期化された状況で遊技が開始されるようにすることが可能となる。この場合に、動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の表示内容が特定対応表示となる。そして、当該特定対応表示は複数種類存在しているとともに、複数種類の特定対応表示には付与決定手段の決定結果に対応する表示として選択されない表示内容が含まれている。これにより、所定の記憶領域が初期化された場合における特定表示手段の表示内容が多様化されることとなる。よって、動作電力の供給が開始された場合に特定表示手段の表示内容を確認したとしても、所定の記憶領域の初期化が行われたか否かを特定しづらくさせることが可能となる。
特徴αDK2.複数種類の前記特定対応表示には、前記付与決定手段の決定結果に対応する表示として選択され得る表示内容と、前記付与決定手段の決定結果に対応する表示として選択されない表示内容とが含まれていることを特徴とする特徴αDK1に記載の遊技機。
特徴αDK2によれば、複数種類の特定対応表示には付与決定手段の決定結果に対応する表示として選択され得る表示内容及び選択されない表示内容の両方が含まれているため、所定の記憶領域が初期化された場合における特定表示手段の表示内容を多様化することが可能となる。
特徴αDK3.前記特定表示手段は複数の発光部を有しており、
前記対応設定手段は、前記複数の発光部のそれぞれについて個別に点灯状態とするか否かの抽選処理(ステップSD204、ステップSD212)を実行し、前記複数の発光部のそれぞれに対する当該抽選処理の結果に対応する点灯パターンの表示データを前記表示記憶領域に設定することで前記特定対応表示が行われるようにすることを特徴とする特徴αDK1又はαDK2に記載の遊技機。
特徴αDK3によれば、特定表示手段における複数の発光部のそれぞれについて点灯状態とするか否かの抽選処理が実行され、それら抽選処理の結果に対応する点灯パターンの表示内容が、所定の記憶領域が初期化された場合における特定対応表示として特定表示手段に表示される。これにより、所定の記憶領域が初期化された場合における特定表示手段の表示内容を多様化することが可能となるとともに、所定の記憶領域が初期化された場合における特定表示手段の表示内容を不規則なものとすることが可能となる。
特徴αDK4.動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第93実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)を備え、
前記初期化手段は、前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われる場合又は前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた後に前記所定の記憶領域を初期化することを特徴とする特徴αDK1乃至αDK3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDK4によれば、動作電力の供給が開始された場合に使用対象の設定値の設定が行われる場合又は行われた場合に付随して所定の記憶領域が初期化されることにより、使用対象の設定値の新たな設定が行われた場合には所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、使用対象の設定値の新たな設定に付随して所定の記憶領域が初期化された場合には複数種類の特定対応表示のうちのいずれかの特定対応表示が特定表示手段にて行われる。これにより、使用対象の設定値の新たな設定が行われた場合における特定表示手段の表示内容が多様化されることとなり、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、使用対象の設定値の新たな設定が行われたか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDK5.動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合(主側RAM65に関する情報異常が発生しておらずさらに設定更新表示フラグ及び遊技停止フラグに「1」がセットされていない状況で「RAMクリア操作」が行われた場合)、前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われない場合であっても前記所定の記憶領域を初期化する別初期化手段(第93実施形態における主側CPU63の第1RAMクリア処理を実行する機能)を備え、
前記対応設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記別初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合及び動作電力の供給が開始された場合に前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた場合のいずれにおいても前記特定表示手段の表示内容を特定対応表示となるようにすることを特徴とする特徴αDK4に記載の遊技機。
特徴αDK5によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合には設定値の設定が行われない場合であっても所定の記憶領域が初期化されるため、設定値の新たな設定が行われない状況であっても所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、設定値の新たな設定が行われた場合及び所定の初期化条件が成立して所定の記憶領域が初期化された場合のいずれであっても特定表示手段にて特定対応表示が行われる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技者が特定表示手段の表示内容を確認したとしても、設定値の新たな設定が行われたか否か及び所定の初期化条件が成立したか否かを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDK6.前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記特定表示手段にて前記特定対応表示が行われる場合、当該特定対応表示が行われた状態で前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αDK1乃至αDK5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDK6によれば、動作電力の供給が開始された場合に特定対応表示が行われる前に動作電力の供給が停止された場合における表示内容が特定表示手段にて行われてしまわないようにすることが可能となる。
特徴αDK7.動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理が実行される構成であって、前記初期化手段による前記所定の記憶領域を初期化する処理は前記動作電力の供給開始時の処理に含まれる構成であり、
前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記動作電力の供給開始時の処理が実行された後に前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αDK6に記載の遊技機。
特徴αDK7によれば、所定の記憶領域が初期化手段により初期化される場合及び初期化されない場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における表示が開始されるようにすることが可能となる。
特徴αDK8.動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第88実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)を備え、
前記初期化手段は、前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われる場合又は前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた後に前記所定の記憶領域を初期化する構成であり、
前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定は前記動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において発生することを特徴とする特徴αDK7に記載の遊技機。
特徴αDK8によれば、使用対象の設定値の新たな設定が行われる場合及び行われない場合のいずれであっても、動作電力の供給開始時の処理が終了した後のタイミングで特定表示手段における表示が開始されるようにすることが可能となる。
なお、特徴αDK1〜αDK8の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αDF群、上記特徴αDG群、上記特徴αDH群、上記特徴αDI群、上記特徴αDJ群及び上記特徴αDK群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、動作電力の供給開始時の動作を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αDL群>
特徴αDL1.特定表示手段(特図表示部37a、普図表示部38a)と、
当該特定表示手段を表示制御する特定表示制御手段(主側CPU63におけるステップSC412〜ステップSC414の処理を実行する機能)と、
動作電力の供給が開始されたことに基づいて発生した設定可能状況において、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(第94〜第95実施形態における主側CPU63のステップSC216の処理を実行する機能)と、を備え、
前記特定表示制御手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われたこと、及び動作電力の供給が停止される前における前記設定値の有利度以上となる設定値又は動作電力の供給が停止される前における前記設定値よりも有利となる設定値が前記使用対象となる設定値として前記設定手段により設定されたことの一方である示唆対象状況となったことに基づいて、動作電力の供給が開始された場合における前記特定表示手段の表示内容を前記示唆対象状況に対応する決定態様(特図用の第2表示振分テーブル392を参照する態様、普図用の第2表示振分テーブル394を参照する態様)で決定する態様決定手段(第94実施形態では主側CPU63におけるステップSD402〜ステップSD411の処理を実行する機能、第95実施形態では主側CPU63におけるステップSD502の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αDL1によれば、動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の表示内容を確認することで、使用対象となる設定値の新たな設定が行われたこと、又は使用対象となる設定値の有利度がそれまでの設定値の有利度以上若しくはそれまでの設定値の有利度よりも高くなったことを予測することが可能となる。これにより、特定表示手段の表示内容を利用して設定値に関する予測を遊技者に行わせることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴αDL2.前記態様決定手段は、動作電力の供給が停止される前における前記設定値の有利度以上となる設定値又は動作電力の供給が停止される前における前記設定値よりも有利となる設定値が前記使用対象となる設定値として前記設定手段により設定されたことに基づいて動作電力の供給が開始された場合における前記特定表示手段の表示内容を前記示唆対象状況に対応する決定態様で決定し、動作電力の供給が停止される前における前記設定値の有利度よりも低い設定値が前記使用対象となる設定値として前記設定手段により設定されたことに基づいて動作電力の供給が開始された場合における前記特定表示手段の表示内容を非示唆対象状況に対応する決定態様(特図用の第1表示振分テーブル391を参照する態様、普図用の第1表示振分テーブル393を参照する態様)で決定することを特徴とする特徴αDL1に記載の遊技機。
特徴αDL2によれば、使用対象となる設定値の有利度がそれまでの設定値の有利度以上又はそれまでの設定値の有利度よりも高くなった場合には示唆対象状況に対応する決定態様で特定表示手段の表示内容が決定されるとともに、使用対象となる設定値の有利度がそれまでの設定値よりも低くなった場合には非示唆対象状況に対応する決定態様で特定表示手段の表示内容が決定される。これにより、使用対象となる設定値の有利度がそれまでの設定値の有利度以上又はそれまでの設定値の有利度よりも高くなったか否かの予測を行い易くなる。
特徴αDL3.前記態様決定手段は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定が行われなかったことに基づいて動作電力の供給が開始された場合における前記特定表示手段の表示内容を前記非示唆対象状況に対応する決定態様で決定することを特徴とする特徴αDL2に記載の遊技機。
特徴αDL3によれば、動作電力の供給が開始された場合に使用対象となる設定値の新たな設定が行われなかった場合にも非示唆対象状況に対応する決定態様で動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の表示内容が決定されるため、非示唆対象状況に対応する決定態様で特定表示手段の表示内容が決定された場合にその状況が使用対象となる設定値の新たな設定が行われなかった状況なのか、それとも使用対象となる設定値の有利度がそれまでよりも低くなった状況なのかを特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDL4.前記態様決定手段は、前記示唆対象状況である場合には前記示唆対象状況に対応する抽選態様により前記特定表示手段の表示内容を抽選により決定することを特徴とする特徴αDL1乃至αDL3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDL4によれば、示唆対象状況における特定表示手段の表示内容を多様化させることが可能となる。これにより、特定表示手段を確認したとしても、示唆対象状況であるか否かを明確には特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDL5.前記態様決定手段は、前記示唆対象状況ではない場合である非示唆対象状況である場合には当該非示唆対象状況に対応する抽選態様により前記特定表示手段の表示内容を抽選により決定することを特徴とする特徴αDL4に記載の遊技機。
特徴αDL5によれば、非示唆対象状況における特定表示手段の表示内容を多様化させることが可能となる。これにより、特定表示手段を確認したとしても、非示唆対象状況であるか否かを明確には特定できないようにすることが可能となる。
特徴αDL6.前記示唆対象状況に対応する抽選態様による前記特定表示手段の表示内容の抽選にて選択され得る表示内容及び前記非示唆対象状況に対応する抽選態様による前記特定表示手段の表示内容の抽選にて選択され得る表示内容のいずれにも共通表示内容(特図用の第1〜第3初期表示、普図用の第1〜第3初期表示)が存在しており、当該共通表示内容の選択確率が前記示唆対象状況に対応する抽選態様の場合と前記非示唆対象状況に対応する抽選態様の場合とで相違していることを特徴とする特徴αDL5に記載の遊技機。
特徴αDL6によれば、示唆対象状況及び非示唆対象状況のいずれであっても特定表示手段にて共通表示内容の表示が行われるため、示唆対象状況及び非示唆対象状況のいずれであるのかを明確には特定できないようにすることが可能となる。その一方、共通表示内容の選択確率は示唆対象状況である場合と非示唆対象状況である場合とで相違しているため、特定表示手段の表示内容から示唆対象状況及び非示唆対象状況のいずれであるのかを予測させることが可能となる。
特徴αDL7.表示記憶領域に表示データを設定する表示データ設定手段(主側CPU63におけるステップS8915の処理を実行する機能)を備え、
前記特定表示制御手段は、前記表示記憶領域に記憶された前記表示データに対応する表示が行われるように前記特定表示手段を表示制御するものであり、
前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われる場合又は前記設定手段による前記使用対象の設定値の設定が行われた後に前記表示記憶領域を含む所定の記憶領域を初期化する初期化手段(第94〜第95実施形態における主側CPU63の第2RAMクリア処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αDL1乃至αDL6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDL7によれば、動作電力の供給が開始された場合に使用対象の設定値の設定が行われる場合又は行われた場合に付随して所定の記憶領域が初期化されることにより、使用対象の設定値の新たな設定が行われた場合には所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、上記特徴αDL1の構成を備えていることにより、所定の記憶領域の初期化に伴って表示記憶領域が初期化される状況を利用して、特定表示手段の表示内容により示唆対象状況であるか否かを予測させることが可能となる。
特徴αDL8.動作電力の供給が開始された場合に所定の初期化条件が成立した場合(主側RAM65に関する情報異常が発生しておらずさらに設定更新表示フラグ及び遊技停止フラグに「1」がセットされていない状況で「RAMクリア操作」が行われた場合)、前記所定の記憶領域を初期化する別初期化手段(第94〜第95実施形態における主側CPU63の第1RAMクリア処理を実行する機能)を備え、
前記態様決定手段は、前記別初期化手段により前記所定の記憶領域が初期化された場合、動作電力の供給が開始された場合における前記特定表示手段の表示内容を非示唆対象状況に対応する決定態様で決定することを特徴とする特徴αDL7に記載の遊技機。
特徴αDL8によれば、動作電力の供給が開始された場合において所定の初期化条件が成立した場合には所定の記憶領域が初期化されるため、所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。この場合に、別初期化手段により所定の記憶領域が初期化される場合には動作電力の供給が開始された場合における特定表示手段の表示内容が非示唆対象状況に対応する決定態様で決定されるため、示唆対象状況であるか否かの予測を行い易くなる。
特徴αDL9.遊技者に特典を付与するか否かを決定し、遊技者に特典を付与する場合には特典付与情報(大当たり結果の種類に対応したフラグにセットされる「1」の情報)を所定の記憶領域に記憶させる付与決定手段(主側CPU63におけるステップS508の処理を実行する機能)と、
前記所定の記憶領域に前記特典付与情報が記憶されていることに基づいて遊技者に特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS408〜ステップS412の処理を実行する機能)と、を備え、
前記特定表示制御手段は、前記付与決定手段の決定結果に対応する表示が前記特定表示手段にて行われるようにすることを特徴とする特徴αDL1乃至αDL8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDL9によれば、遊技者に特典を付与するか否かの決定結果に対応する表示が特定表示手段にて行われることにより遊技者は特定表示手段に注目することとなる。この場合に、上記特徴αDL1の構成を備えていることにより特定表示手段を利用して上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴αDL10.前記示唆対象状況に対応する決定態様で決定された前記特定表示手段の表示内容は、前記付与決定手段の決定結果に対応する表示が前記特定表示手段にて行われる場合には表示されない表示内容であることを特徴とする特徴αDL9に記載の遊技機。
特徴αDL10によれば、示唆対象状況に対応する決定態様で決定された表示内容を、付与決定手段の決定結果に対応する表示内容と区別することが可能となる。
特徴αDL11.前記特定表示制御手段は、動作電力の供給が開始された場合において前記態様決定手段により決定された表示内容による表示が前記特定表示手段にて行われる場合、前記態様決定手段により決定された表示内容による表示が行われた状態で前記特定表示手段の表示を開始させることを特徴とする特徴αDL1乃至αDL10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDL11によれば、動作電力の供給が開始された場合において態様決定手段により決定された表示内容による表示が行われる前に動作電力の供給が停止された場合における表示内容の表示が特定表示手段にて行われてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴αDL1〜αDL11の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αDL群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αDM群>
特徴αDM1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能)と、
前記設定値に関する所定の設定関連処理(設定値更新処理、設定確認用処理)が実行されている状況において、遊技機前方から視認可能となる所定領域の状態を対応動作状態とする対応動作制御手段(第96実施形態では主側CPU63におけるステップSE304、ステップSE305、ステップSE308及びステップSE309の処理を実行する機能、第97実施形態では主側CPU63におけるステップSE604及びステップSE607の処理を実行する機能、第98実施形態では主側CPU63におけるステップSE704、ステップSE707、ステップSE802及びステップSE816の処理を実行する機能、第99実施形態では主側CPU63におけるステップSE904及びステップSE907の処理を実行する機能、第100実施形態では主側CPU63における15DR表示部481、6DR表示部483及び小当たり表示部484を表示制御する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αDM1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、設定値に関する所定の設定関連処理が実行されている状況においては遊技機前方から視認可能となる所定領域の状態が対応動作状態となる。これにより、遊技ホールの管理者は所定の設定関連処理が実行されている状況であるか否かを容易に把握することが可能となる。
特徴αDM2.遊技機前方から視認可能となる前記所定領域に設けられた所定動作手段(第97実施形態では普図表示部423a、第1特図表示部425、第2特図表示部426及び特別表示部429、第99実施形態では第1特図表示部425及び第2特図表示部426)を備え、
前記対応動作制御手段は、前記所定の設定関連処理が実行されている状況において、前記所定動作手段の動作状態を遊技が実行されている場合には発生しない動作状態とすることで前記所定領域の状態を前記対応動作状態とすることを特徴とする特徴αDM1に記載の遊技機。
特徴αDM2によれば、所定の設定関連処理が実行されている状況においては所定動作手段の動作状態が、遊技が実行されている場合には発生しない動作状態となる。これにより、遊技が実行されている場合に動作する所定動作手段を利用して所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を実行することが可能となる。
特徴αDM3.遊技機前方から視認可能となる前記所定領域に複数の所定動作手段(第96実施形態では第1特図表示部425、第2特図表示部426及び特別表示部429、第97実施形態では普図表示部423a、普図保留表示部423b、第1特図表示部425、第2特図表示部426、第1特図保留表示部427、第2特図保留表示部428及び特別表示部429、第98実施形態では特電入賞装置416、第1特図表示部425及び第2特図表示部426、第100実施形態では15DR表示部481、6DR表示部483及び小当たり表示部484)を含み、
前記対応動作制御手段は、前記複数の所定動作手段の動作状態の組合せを前記対応動作状態とすることを特徴とする特徴αDM1又はαDM2に記載の遊技機。
特徴αDM3によれば、複数の所定動作手段の動作状態の組合せを利用して所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知が実行される。これにより、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を不正に行わせようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
特徴αDM4.前記対応動作状態は、前記複数の所定動作手段の動作状態の組合せのうち遊技が実行されている場合には発生しない組合せの動作状態であることを特徴とする特徴αDM3に記載の遊技機。
特徴αDM4によれば、複数の所定動作手段の動作状態の組合せを遊技が実行されている場合には発生しない組合せとすることで所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知が実行される。これにより、遊技が実行されている場合に動作する複数の所定動作手段を利用して所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を実行することが可能となる。
特徴αDM5.前記複数の所定動作手段の前記対応動作状態におけるそれぞれの個別動作状態は遊技が実行されている場合に発生し得る動作状態である一方、それら個別動作状態は遊技が実行されている場合に同時に発生しない動作状態であることを特徴とする特徴αDM4に記載の遊技機。
特徴αDM5によれば、複数の所定動作手段の対応動作状態におけるそれぞれの個別動作状態は遊技が実行されている場合に発生し得る動作状態であることにより、遊技が実行されている場合に発生し得る動作状態を利用して所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を実行することが可能となる。
特徴αDM6.前記複数の所定動作手段のうち第1所定動作手段は表示手段であり、第2所定動作手段は可動手段であることを特徴とする特徴αDM3乃至αDM5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDM6によれば、表示手段と可動手段とのそれぞれの個別動作状態の組合せにより所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知が行われるため、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを把握し易くなる。
特徴αDM7.前記対応動作制御手段は、
前記所定の設定関連処理として第1設定関連処理が実行されている状況において、前記複数の所定動作手段の動作状態の組合せを前記対応動作状態として第1対応動作状態とする第1対応動作制御手段(第96実施形態では主側CPU63におけるステップSE304及びステップSE305の処理を実行する機能、第97実施形態では主側CPU63におけるステップSE604の処理を実行する機能、第98実施形態では主側CPU63におけるステップSE704、ステップSE802及びステップSE816の処理を実行する機能、第100実施形態では主側CPU63における15DR表示部481及び小当たり表示部484を表示制御する機能)と、
前記所定の設定関連処理として第2設定関連処理が実行されている状況において、前記複数の所定動作手段の動作状態の組合せを前記対応動作状態として第2対応動作状態とする第2対応動作制御手段(第96実施形態では主側CPU63におけるステップSE308及びステップSE309の処理を実行する機能、第97実施形態では主側CPU63におけるステップSE607の処理を実行する機能、第98実施形態では主側CPU63におけるステップSE707、ステップSE802及びステップSE816の処理を実行する機能、第100実施形態では主側CPU63における15DR表示部481及び6DR表示部483を表示制御する機能)と、を備えていることを特徴とする特徴αDM3乃至αDM6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDM7によれば、複数の所定動作手段の動作状態の組合せを利用して第1設定関連処理が実行されている状況であることの報知及び第2設定関連処理が実行されている状況であることの報知のそれぞれを実行することが可能となる。
特徴αDM8.前記第1設定関連処理は前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定を可能とする処理であり、
前記第2設定関連処理は現状の前記設定値が報知されるようにするための処理であることを特徴とする特徴αDM7に記載の遊技機。
特徴αDM8によれば、複数の所定動作手段の動作状態の組合せを利用して使用対象となる設定値の設定を可能とする処理が実行されている状況であることの報知、及び使用対象となる設定値が報知されるようにするための処理が実行されている状況であることの報知のそれぞれを実行することが可能となる。
なお、特徴αDM1〜αDM8の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αDN群>
特徴αDN1.遊技が実行されている状況において第1期間(遊技回)を生じさせる第1期間発生手段(主側CPU63におけるステップSD815及びステップSD816の処理を実行する機能)と、
前記第1期間において第1期間対応状態(絵柄の変動表示が行われる状態)となるように第1所定動作手段(第1特図表示部425、第2特図表示部426)を制御する第1所定動作制御手段(主側CPU63におけるステップSD706の処理を実行する機能)と、
遊技が実行されている状況において第2期間(開閉実行モード)を生じさせる第2期間発生手段(主側CPU63におけるステップSD904及びステップSE116の処理を実行する機能)と、
前記第2期間において第2期間対応状態(開放状態)となるように第2所定動作手段(特電入賞装置416)を制御する第2所定動作制御手段(主側CPU63におけるステップSD710〜ステップSD712の処理を実行する機能)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能)と、
前記設定値に関する所定の設定関連処理(設定値更新処理、設定確認用処理)が実行されている状況において、前記第1所定動作手段が前記第1期間対応状態となり、前記第2所定動作手段が前記第2期間対応状態となるようにする対応動作制御手段(主側CPU63におけるステップSE704、ステップSE707、ステップSE802及びステップSE816の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αDN1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、遊技が実行されている状況において第1所定動作手段が第1期間対応状態となる第1期間が発生し得るとともに第2所定動作手段が第2期間対応状態となる第2期間が発生し得る構成において、設定値に関する所定の設定関連処理が実行されている状況においては第1所定動作手段が第1期間対応状態となるとともに第2所定動作手段が第2期間対応状態となる。これにより、遊技が実行されている場合に動作する第1所定動作手段及び第2所定動作手段を利用して所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を実行することが可能となる。
また、遊技が実行されている場合に発生し得る第1期間対応状態及び第2期間対応状態を利用して所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を実行することが可能となる。また、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を不正に行わせようとする場合には第1所定動作手段及び第2所定動作手段の両方に対して不正を施す必要がある。よって、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を不正に行わせようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
特徴αDN2.前記第2期間発生手段は、前記第1期間の後に前記第2期間を生じさせることを特徴とする特徴αDN1に記載の遊技機。
特徴αDN2によれば、遊技が行われている状況においては第1期間の後に第2期間が生じるため、第1所定動作手段が第1期間対応状態となるとともに第2所定動作手段が第2期間対応状態となった場合、遊技が行われている状況とは異なる特別な状況であるという認識を遊技ホールの管理者に与えることが可能となる。これにより、設定値に関する所定の設定関連処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に明確に認識させることが可能となる。
特徴αDN3.前記第1所定動作手段及び前記第2所定動作手段のうち一方は表示手段であり他方は可動手段であることを特徴とする特徴αDN1又はαDN2に記載の遊技機。
特徴αDN3によれば、表示手段と可動手段とのそれぞれの期間対応状態の組合せにより所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知が行われるため、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを把握し易くなる。
特徴αDN4.前記第1期間の後に前記第2期間を生じさせるか否かを決定するための期間抽選を実行する手段(主側CPU63におけるステップSD803の処理を実行する機能)を備え、
前記第1所定動作制御手段は、前記第1期間において前記第1所定動作手段を前記第1期間対応状態とした後に前記期間抽選の結果が報知されるようにし、
前記第2所定動作制御手段は、前記期間抽選の結果が前記第2期間を生じさせる結果であった場合であって前記第1期間が終了した後に前記第2期間対応状態となるように前記第2所定動作手段を制御することを特徴とする特徴αDN1乃至αDN3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDN4によれば、期間抽選の結果を報知するための第1所定動作手段及び期間抽選の結果が当選結果であった場合に第2期間対応状態となる第2所定動作手段を利用して所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を実行することが可能となる。
特徴αDN5.前記第1所定動作手段は絵柄を変動表示する絵柄表示手段(第1特図表示部425、第2特図表示部426)であり、
前記第2所定動作手段は開放状態と閉鎖状態との間で切り換え可能に設けられた可変入球手段(特電入賞装置416)であり、
前記第1所定動作制御手段は、前記第1期間において前記絵柄の変動表示を行わせることにより前記絵柄表示手段を前記第1期間対応状態とするものであり、
前記第2所定動作制御手段は、前記第2期間において前記開放状態とすることにより前記可変入球手段を前記第2期間対応状態とするものであることを特徴とする特徴αDN4に記載の遊技機。
特徴αDN5によれば、所定の設定関連処理が実行されている状況においては絵柄表示手段にて絵柄の変動表示が実行されている状況において可変入球手段が開放状態となる。これにより、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に明確に認識させることが可能となる。
特徴αDN6.前記所定の設定関連処理は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定を可能とする処理、又は現状の前記設定値が報知されるようにするための処理であることを特徴とする特徴αDN1乃至αDN5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDN6によれば、既に説明したような優れた効果を奏しながら、使用対象となる設定値の設定を可能とする処理が実行されている状況又は現状の設定値が報知されるようにするための処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
なお、特徴αDN1〜αDN6の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αDO群>
特徴αDO1.遊技が実行されている状況において所定の表示を行う所定の表示手段(第1特図表示部425、第2特図表示部426)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能)と、
前記設定値に関する所定の設定関連処理(設定値更新処理、設定確認用処理)が実行されている状況において、当該所定の設定関連処理が実行されていることの報知が前記所定の表示手段を利用して行われるようにする実行報知制御手段(第96実施形態では主側CPU63におけるステップSE304及びステップSE308の処理を実行する機能、第97実施形態では主側CPU63におけるステップSE604及びステップSE607の処理を実行する機能、第98実施形態では主側CPU63におけるステップSE704及びステップSE707の処理を実行する機能、第99実施形態では主側CPU63におけるステップSE904及びステップSE907の処理を実行する機能、第100実施形態では主側CPU63における15DR表示部481を表示制御する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αDO1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、遊技が実行されている状況において所定の表示を行う所定の表示手段を備えた構成において、設定値に関する所定の設定関連処理が実行されている状況においては当該所定の表示手段を利用して所定の設定関連処理が実行されていることの報知が実行される。これにより、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に認識させることが可能となるとともに、この報知を所定の表示手段を利用して行うことが可能となる。
特徴αDO2.前記実行報知制御手段は、前記設定値に関する所定の設定関連処理が実行されている状況において、遊技が実行されている状況においては発生しない特定表示が前記所定の表示手段にて行われるようにすることを特徴とする特徴αDO1に記載の遊技機。
特徴αDO2によれば、所定の設定関連処理が実行されている状況においては所定の表示手段にて遊技が実行されている状況においては発生しない特定表示が行われる。これにより、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを所定の表示手段の表示内容から明確に把握することが可能となる。
特徴αDO3.遊技が実行されている状況において特定の表示を行う特定の表示手段(第64及び第97実施形態では特別表示部429、第100実施形態では6DR表示部483及び小当たり表示部484)を備え、
前記実行報知制御手段は、前記設定値に関する所定の設定関連処理が実行されている状況において、当該所定の設定関連処理が実行されていることの報知が前記所定の表示手段及び前記特定の表示手段にて行われるようにすることを特徴とする特徴αDO1又はαDO2に記載の遊技機。
特徴αDO3によれば、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を不正に行わせようとする場合には所定の表示手段及び特定の表示手段の両方に対して不正を施す必要がある。よって、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を不正に行わせようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
特徴αDO4.前記所定の表示手段及び前記特定の表示手段は遊技機前方から視認可能な所定範囲(特図ユニット422)に集約されていることを特徴とする特徴αDO3に記載の遊技機。
特徴αDO4によれば、所定の表示手段の表示内容及び特定の表示手段の表示内容の組合せを利用して所定の設定関連処理が実行されている状況であることの報知が実行される構成において、それら表示内容の確認を行い易くさせることが可能となる。
特徴αDO5.前記実行報知制御手段は、前記設定値に関する所定の設定関連処理が実行されている状況において、前記所定の表示手段にて所定対応表示を行わせ、前記特定の表示手段にて特定対応表示を行わせるものであり、
前記所定の表示手段における前記所定対応表示は遊技が実行されている状況において発生し得る表示内容であり、
前記特定の表示手段における前記特定対応表示は遊技が実行されている状況において発生し得る表示内容であり、
前記所定の表示手段における前記所定対応表示及び前記特定の表示手段における前記特定対応表示は遊技が実行されている状況において同時に発生しないことを特徴とする特徴αDO3又はαDO4に記載の遊技機。
特徴αDO5によれば、、遊技が実行されている場合に発生し得る所定の表示手段における所定対応表示及び特定の表示手段における特定対応表示を利用して所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知を実行することが可能となる。
特徴αDO6.所定遊技状態に遊技状態を移行させるか否かを決定するための移行抽選を実行する手段(主側CPU63におけるステップSD803の処理を実行する機能)と、
絵柄の変動表示が開始された後に前記移行抽選の抽選結果に対応する停止結果が表示されるように前記所定の表示手段を表示制御する手段(主側CPU63におけるステップSD706の処理を実行する機能)と、
前記移行抽選の抽選結果が前記所定遊技状態への移行に対応する結果であった場合であってそれに対応する前記停止結果が前記所定の表示手段にて表示された後に前記所定遊技状態に遊技状態を移行させる手段(主側CPU63におけるステップSD904及びステップSE116の処理を実行する機能)と、
前記所定遊技状態において状態対応表示が行われるように前記特定の表示手段を表示制御する手段(主側CPU63におけるステップSD903及びステップSE115の処理を実行する機能)と、を備え、
前記所定対応表示は前記絵柄の変動表示であり、前記特定対応表示は前記状態対応表示であることを特徴とする特徴αDO5に記載の遊技機。
特徴αDO6によれば、所定の設定関連処理が実行されている状況においては所定の表示手段にて絵柄の変動表示が行われている状況において特定の表示手段にて所定遊技状態であることを示す状態対応表示が行われる。これにより、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に明確に認識させることが可能となる。
特徴αDO7.前記所定の設定関連処理は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定を可能とする処理、又は現状の前記設定値が報知されるようにするための処理であることを特徴とする特徴αDO1乃至αDO6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDO7によれば、既に説明したような優れた効果を奏しながら、使用対象となる設定値の設定を可能とする処理が実行されている状況又は現状の設定値が報知されるようにするための処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
なお、特徴αDO1〜αDO7の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αDP群>
特徴αDP1.遊技が実行されている状況において第1特定動作手段(第96実施形態では特別表示部429、第98実施形態では特電入賞装置416)が第1対応状態となるようにする第1対応状態実行手段(第96実施形態では主側CPU63におけるステップSD903及びステップSE115の処理を実行する機能、第98実施形態では主側CPU63におけるステップSD710〜ステップSD712の処理を実行する機能)と、
遊技が実行されている状況において前記第1特定動作手段が前記第1対応状態となる場合には第2特定動作手段(第96実施形態では特別表示部429及び第2特図表示部426、第98実施形態では特別表示部429)が第2対応状態となるようにする第2対応状態実行手段(第96実施形態では主側CPU63におけるステップSD706の処理を実行する機能、第98実施形態では主側CPU63におけるステップSD903及びステップSE115の処理を実行する機能)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能)と、
前記設定値に関する所定の設定関連処理(設定値更新処理、設定確認用処理)が実行されている状況において、前記第1特定動作手段が前記第1対応状態となり、前記第2特定動作手段が前記第2対応状態とは異なる状態となるようにする特定対応制御手段(第96実施形態では主側CPU63におけるステップSE304、ステップSE305、ステップSE308及びステップSE309の処理を実行する機能、第98実施形態では主側CPU63におけるステップSE704、ステップSE707、ステップSE802及びステップSE816の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αDP1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、遊技が実行されている状況においては第1特定動作手段が第1対応状態となる場合には第2特定動作手段が第2対応状態となる構成において、設定値に関する所定の設定関連処理が実行されている状況においては第1特定動作手段が第1対応状態となるのに対して第2特定動作手段が第2対応状態とは異なる状態となる。これにより、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に認識させることが可能となるとともに、この報知を第1特定動作手段及び第2特定動作手段を利用して行うことが可能となる。
特徴αDP2.前記第1特定動作手段及び前記第2特定動作手段のうち一方は表示手段であり他方は可動手段であることを特徴とする特徴αDP1に記載の遊技機。
特徴αDP2によれば、表示手段と可動手段とのそれぞれの状態の組合せにより所定の設定関連処理が実行されている状況であることを示す報知が行われるため、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを把握し易くなる。
特徴αDP3.前記第2特定動作手段は、所定遊技状態において開放状態と閉鎖状態との間で切り換えられる可変入球手段(特電入賞装置416)であり、
前記第2対応状態は、前記第2特定動作手段が開放状態と閉鎖状態との間で切り換えられる状態であり、
前記第1特定動作手段は、前記所定遊技状態において前記第1対応状態となることで前記所定遊技状態であることを示す表示が行われる表示手段(特別表示部429)であり、
前記特定対応制御手段は、前記所定の設定関連処理が実行されている状況において前記第2特定動作手段を前記閉鎖状態に維持させることを特徴とする特徴αDP1又はαDP2に記載の遊技機。
特徴αDP3によれば、所定の設定関連処理が実行されている状況においては第1特定動作手段にて所定遊技状態であることを示す表示が行われているにも関わらず第2特定動作手段は閉鎖状態に維持される。これにより、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に明確に認識させることが可能となる。
特徴αDP4.前記第1特定動作手段は、所定遊技状態において開放状態と閉鎖状態との間で切り換えられる可変入球手段(特電入賞装置416)であり、
前記第1対応状態は、前記開放状態であり、
前記第2特定動作手段は、前記所定遊技状態において前記第2対応状態となることで前記所定遊技状態であることを示す表示が行われる表示手段(特別表示部429)であることを特徴とする特徴αDP1又はαDP2に記載の遊技機。
特徴αDP4によれば、所定の設定関連処理が実行されている状況においては第1特定動作手段が開放状態となっているにも関わらず第2特定動作手段においては所定遊技状態であることを示す表示が行われない。これにより、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に明確に認識させることが可能となる。
特徴αDP5.前記特定対応制御手段は、前記所定の設定関連処理が実行されている状況において前記第2特定動作手段を非表示状態とすることを特徴とする特徴αDP4に記載の遊技機。
特徴αDP5によれば、所定の設定関連処理が実行されている状況においては第1特定動作手段が開放状態となっているにも関わらず第2特定動作手段は所定遊技状態であることを示す表示が行わないだけではなく非表示状態となる。これにより、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に明確に認識させることが可能となる。
特徴αDP6.所定遊技状態に遊技状態を移行させるか否かを決定するための移行抽選を実行する手段(主側CPU63におけるステップSD803の処理を実行する機能)を備え、
前記第2対応状態実行手段は、絵柄の変動表示が開始された後に前記移行抽選の抽選結果に対応する停止結果が表示されるように前記第2特定動作手段を表示制御するものであり、
本遊技機は、前記移行抽選の抽選結果が前記所定遊技状態への移行に対応する結果であった場合であってそれに対応する前記停止結果である移行停止結果が前記第2特定動作手段にて表示された後に前記所定遊技状態に遊技状態を移行させる手段(主側CPU63におけるステップSD904及びステップSE116の処理を実行する機能)を備え、
前記第1対応状態実行手段は、前記所定遊技状態において前記第1特定動作手段を開放状態と閉鎖状態との間で切り換えるものであり、
前記第1対応状態は、前記開放状態であり、
前記第2対応状態は、前記移行停止結果が前記第2特定動作手段にて表示されている状態であることを特徴とする特徴αDP1又はαDP2に記載の遊技機。
特徴αDP6によれば、所定の設定関連処理が実行されている状況においては第1特定動作手段が開放状態となっているにも関わらず第2特定動作手段においては移行停止結果が表示されない。これにより、所定の設定関連処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に明確に認識させることが可能となる。
特徴αDP7.前記所定の設定関連処理は、前記設定手段による前記使用対象となる設定値の設定を可能とする処理、又は現状の前記設定値が報知されるようにするための処理であることを特徴とする特徴αDP1乃至αDP6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDP7によれば、既に説明したような優れた効果を奏しながら、使用対象となる設定値の設定を可能とする処理が実行されている状況又は現状の設定値が報知されるようにするための処理が実行されている状況であることを遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
なお、特徴αDP1〜αDP7の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αDQ群>
特徴αDQ1.遊技領域を流下する遊技球が入球可能であり開放状態と閉鎖状態との間で切り換え可能に設けられた可変入球手段(特電入賞装置416)と、
更新契機が発生する度に更新数値情報を更新する更新手段(主側CPU63におけるステップS8902の処理を実行する機能)と、
所定の取得契機が発生した場合に前記更新数値情報を取得する所定取得手段(第96実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報についてのステップSD701の処理を実行する機能、第101〜第103実施形態では主側CPU63におけるステップSF101の処理を実行する機能)と、
当該所定取得手段が取得した前記更新数値情報が所定遊技状態(開閉実行モード)への移行に対応する数値情報に対応しているか否かを判定するための所定移行判定を実行する所定移行判定手段(第96実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報に対してステップSD803の処理を実行する機能、第101〜第103実施形態では主側CPU63における第1特図側の保留情報に対してステップSF304の処理を実行する機能)と、
前記所定遊技状態において前記可変入球手段を前記開放状態と前記閉鎖状態との間で切り換える切換制御手段(第96実施形態では主側CPU63におけるステップSD710〜ステップSD712の処理を実行する機能、第101〜第103実施形態では主側CPU63におけるステップSF108〜ステップSF110及びステップSF208〜ステップSF210の処理を実行する機能)と、
前記所定移行判定の結果が第1当選結果(大当たり結果)であることに基づいて、前記所定遊技状態に移行させ、遊技者の有利度に影響を与える遊技モードを前記所定遊技状態の終了後において当該所定遊技状態の開始前から変動させ得る第1移行手段(第96実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報についてステップSD805〜ステップSD807、ステップSD904及びステップSE202〜ステップSE208の処理を実行する機能、第101〜第103実施形態では主側CPU63における第1特図側の保留情報についてステップSF306〜ステップSF308及びステップSF403の処理を実行する機能)と、
前記所定移行判定の結果が第2当選結果(小当たり結果)であることに基づいて、前記所定遊技状態への移行契機が発生し得る状態に移行させる、又は前記所定遊技状態に移行させ当該所定遊技状態の終了後において当該所定遊技状態の開始前の前記遊技モードを継続させる第2移行手段(第96実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報についてステップSD809〜ステップSD811及びステップSD915の処理を実行する機能、第101〜第103実施形態では主側CPU63における第1特図側の保留情報についてステップSF310、ステップSF311及びステップSF405の処理を実行する機能)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能)と、を備え、
前記所定移行判定の結果が外れ結果であった場合には前記所定遊技状態への移行が発生しない構成であり、
前記複数段階の設定値のうち第1設定値(例えば「設定1」)よりも第2設定値(例えば「設定6」)の方が前記所定移行判定において前記第1当選結果であると判定される前記更新数値情報の数が第1特定数多い構成であり、
前記第1設定値よりも前記第2設定値の方が前記所定移行判定において前記外れ結果であると判定される前記更新数値情報の数が第2特定数少ない構成であり、
前記第2特定数は前記第1特定数以上であることを特徴とする遊技機。
特徴αDQ1によれば、所定移行判定にて第1当選結果又は第2当選結果となることで可変入球手段が開放状態となる所定遊技状態に移行するため、遊技者は第1当選結果又は第2当選結果となることを期待しながら遊技を行うこととなる。また、所定移行判定にて第1当選結果となった場合と第2当選結果となった場合とでその後の遊技状態の態様が相違することとなるため、遊技状態の移行態様を多様化させることが可能となる。また、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。
この場合に、第1設定値と第2設定値との間における所定移行判定にて第1当選結果であると判定される更新数値情報の数の変動分が所定移行判定にて外れ結果であると判定される更新数値情報の数の変動分によって吸収される。これにより、所定移行判定にて第2当選結果となる確率に影響を与えないようしながら、所定移行判定にて第1当選結果となる確率を第1設定値と第2設定値との間で変動させることが可能となる。
特徴αDQ2.前記複数段階の設定値の全てにおいて前記所定移行判定にて前記第1当選結果であると判定される前記更新数値情報の数の変動分が前記所定移行判定にて前記外れ結果であると判定される前記更新数値情報の数の変動分により吸収されていることを特徴とする特徴αDQ1に記載の遊技機。
特徴αDQ2によれば、複数段階の設定値の全てにおいて所定移行判定にて第2当選結果となる確率に影響を与えないようしながら所定移行判定にて第1当選結果となる確率を変動させることが可能となる。
特徴αDQ3.前記複数段階の設定値の全てにおいて前記所定移行判定にて前記第2当選結果であると判定される前記更新数値情報の数が同一であることを特徴とする特徴αDQ1又はαDQ2に記載の遊技機。
特徴αDQ3によれば、複数段階の設定値の全てにおいて所定移行判定にて第2当選結果となる確率を一定とすることが可能となる。また、このように所定移行判定にて第2当選結果となる確率を一定とした構成であっても、所定移行判定にて第1当選結果となる確率の各設定値の変動分は外れ結果となる確率の変動分により吸収されるため、所定移行判定にて第1当選結果となる確率を設定値に応じた確率とすることが可能となる。
特徴αDQ4.前記所定移行判定にて前記外れ結果であると判定される前記更新数値情報の数は、前記複数段階の設定値のいずれであっても最も多いことを特徴とする特徴αDQ1乃至αDQ3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDQ4によれば、所定移行判定にて外れ結果であると判定される更新数値情報の数が各設定値のいずれであっても最も多い構成において、所定移行判定にて第1当選結果であると判定される更新数値情報の数の各設定値の変動分が所定移行判定にて外れ結果であると判定される更新数値情報の数の変動分により吸収される。これにより、所定移行判定にて第1当選結果となる確率の各設定値における変動分を所定移行判定にて外れ結果となる確率の変動分で吸収する構成であっても、所定移行判定にて外れ結果となる確率については複数段階の設定値間で大きな変動を生じさせないようにすることが可能となる。
特徴αDQ5.前記遊技モードとして、前記所定移行判定にて前記第1当選結果となる確率が相対的に高低となる高確率モードと低確率モードとが存在しており、
前記複数段階の設定値のうち前記所定移行判定にて前記第1当選結果となる確率が最も高い設定値である状況であって前記遊技モードが前記高確率モードである状況において、前記所定移行判定にて前記外れ結果であると判定される前記更新数値情報の数が0個であることを特徴とする特徴αDQ1乃至αDQ4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDQ5によれば、所定移行判定にて第1当選結果となる確率が最も高くなる状況である最高設定値であって高確率モードである状況において所定移行判定にて外れ結果であると判定される更新数値情報の数が0個となる。これにより、所定移行判定にて第1当選結果となる確率の各設定値における変動分を所定移行判定にて外れ結果となる確率の変動分で吸収する構成において、上記のように所定移行判定にて第1当選結果となる確率が最も高くなる状況において当該第1当選結果となる確率を極力高くすることが可能となる。
特徴αDQ6.前記遊技モードとして、前記所定移行判定にて前記第1当選結果となる確率が相対的に高低となる高確率モードと低確率モードとが存在しており、
前記複数段階の設定値のうち前記所定移行判定にて前記第1当選結果となる確率が最も高い設定値である状況であって前記遊技モードが前記高確率モードである状況において、前記所定移行判定にて前記外れ結果であると判定される前記更新数値情報の数が1個以上であることを特徴とする特徴αDQ1乃至αDQ4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDQ6によれば、所定移行判定にて第1当選結果となる確率が最も高くなる状況である最高設定値であって高確率モードである状況において、所定移行判定にて外れ結果であると判定される更新数値情報の数が1個以上となる。これにより、所定移行判定にて第1当選結果となる確率の各設定値における変動分を所定移行判定にて外れ結果となる確率の変動分で吸収する構成において、上記のように所定移行判定にて第1当選結果となる確率が最も高くなる状況であっても所定移行判定にて外れ結果が選択され得るようにすることが可能となる。
特徴αDQ7.特定の取得契機が発生した場合に前記更新数値情報を取得する特定取得手段(第101〜第102実施形態では主側CPU63におけるステップSF201の処理を実行する機能)と、
当該特定取得手段が取得した前記更新数値情報が前記所定遊技状態への移行に対応する数値情報に対応しているか否かを判定するための特定移行判定を実行する特定移行判定手段(第101〜第102実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報に対してステップSF304の処理を実行する機能)と、を備え、
前記第1移行手段は、前記特定移行判定の結果が前記第1当選結果であることに基づいて、前記所定遊技状態に移行させ、前記所定遊技状態の終了後における前記遊技モードを当該所定遊技状態の開始前から変動させ得るものであり、
前記第2移行手段は、前記特定移行判定の結果が前記第2当選結果であることに基づいて、前記所定遊技状態への移行契機が発生し得る状態に移行させる、又は前記所定遊技状態に移行させ当該所定遊技状態の終了後において当該所定遊技状態の開始前の前記遊技モードを継続させるものであり、
前記特定移行判定の結果が前記外れ結果であった場合には前記所定遊技状態への移行が発生しない構成であり、
前記特定移行判定にて前記第1当選結果であると判定される前記更新数値情報の数の前記設定値の相違による変動分が、前記特定移行判定にて前記外れ結果であると判定される前記更新数値情報の数の変動分により吸収されていることを特徴とする特徴αDQ1乃至αDQ6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDQ7によれば、所定移行判定だけではなく特定移行判定においても、第2当選結果となる確率に影響を与えないようしながら、第1当選結果となる確率を各設定値の間で変動させることが可能となる。
特徴αDQ8.前記複数段階の設定値の全てにおいて前記特定移行判定にて前記第2当選結果であると判定される前記更新数値情報の数が同一であることを特徴とする特徴αDQ7に記載の遊技機。
特徴αDQ8によれば、所定移行判定だけではなく特定移行判定においもて、複数段階の設定値の全てにおいて第2当選結果となる確率を一定とすることが可能となる。また、このように特定移行判定にて第2当選結果となる確率を一定とした構成であっても、特定移行判定にて第1当選結果となる確率の各設定値の変動分は外れ結果となる確率の変動分により吸収されるため、特定移行判定にて第1当選結果となる確率を設定値に応じた確率とすることが可能となる。
特徴αDQ9.前記特定移行判定にて前記外れ結果であると判定される前記更新数値情報の数は、前記複数段階の設定値のいずれであっても最も多いことを特徴とする特徴αDQ7又はαDQ8に記載の遊技機。
特徴αDQ9によれば、特定移行判定にて外れ結果であると判定される更新数値情報の数が各設定値のいずれであっても最も多い構成において、特定移行判定にて第1当選結果であると判定される更新数値情報の数の各設定値の変動分が特定移行判定にて外れ結果であると判定される更新数値情報の数の変動分により吸収される。これにより、特定移行判定にて第1当選結果となる確率の各設定値における変動分を特定移行判定にて外れ結果となる確率の変動分で吸収する構成であっても、特定移行判定にて外れ結果となる確率については確率の大きな変動を生じさせないようにすることが可能となる。
なお、特徴αDQ1〜αDQ9の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αDR群>
特徴αDR1.遊技領域を流下する遊技球が入球可能であり開放状態と閉鎖状態との間で切り換え可能に設けられた可変入球手段(特電入賞装置416)と、
更新契機が発生する度に更新数値情報を更新する更新手段(主側CPU63におけるステップS8902の処理を実行する機能)と、
所定の取得契機が発生した場合に前記更新数値情報を取得する所定取得手段(第96実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報についてのステップSD701の処理を実行する機能、第101〜第103実施形態では主側CPU63におけるステップSF101の処理を実行する機能)と、
当該所定取得手段が取得した前記更新数値情報が所定遊技状態(開閉実行モード)への移行に対応する数値情報に対応しているか否かを判定するための所定移行判定を実行する所定移行判定手段(第96実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報に対してステップSD803の処理を実行する機能、第101〜第103実施形態では主側CPU63における第1特図側の保留情報に対してステップSF304の処理を実行する機能)と、
前記所定遊技状態において前記可変入球手段を前記開放状態と前記閉鎖状態との間で切り換える切換制御手段(第96実施形態では主側CPU63におけるステップSD710〜ステップSD712の処理を実行する機能、第101〜第103実施形態では主側CPU63におけるステップSF108〜ステップSF110及びステップSF208〜ステップSF210の処理を実行する機能)と、
前記所定移行判定の結果が第1当選結果(大当たり結果)であることに基づいて、前記所定遊技状態に移行させる第1移行手段(第96実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報についてステップSD805〜ステップSD807、ステップSD904及びステップSE202〜ステップSE208の処理を実行する機能、第101〜第103実施形態では主側CPU63における第1特図側の保留情報についてステップSF306〜ステップSF308及びステップSF403の処理を実行する機能)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能)と、を備え、
前記所定移行判定の結果として、前記所定遊技状態への移行が発生しない外れ結果及び前記第1当選結果以外にも別の当選結果が存在しており、
前記複数段階の設定値のうち第1設定値(例えば「設定1」)よりも第2設定値(例えば「設定6」)の方が前記所定移行判定において前記第1当選結果であると判定される前記更新数値情報の数が第1所定数多い構成であり、
前記第1当選結果とは異なる所定対象結果(外れ結果)であると前記所定移行判定にて判定される前記更新数値情報の数は、前記第1設定値及び前記第2設定値のそれぞれにおいて最も多い構成であり、
前記第1設定値よりも前記第2設定値の方が前記所定移行判定において前記所定対象結果であると判定される前記更新数値情報の数が第2所定数少ない構成であり、
前記第2所定数は前記第1所定数以上であることを特徴とする遊技機。
特徴αDR1によれば、所定移行判定にて第1当選結果となることで可変入球手段が開放状態となる所定遊技状態に移行するため、遊技者は第1当選結果となることを期待しながら遊技を行うこととなる。また、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。
この場合に、所定移行判定にて所定対象結果であると判定される更新数値情報の数が第1設定値及び第2設定値のいずれであっても最も多い構成において、所定移行判定にて第1当選結果であると判定される更新数値情報の数の第1設定値と第2設定値との間での変動分が、所定移行判定にて所定対象結果であると判定される更新数値情報の数の変動分によって吸収される。これにより、所定移行判定にて第1当選結果となる確率の各設定値における変動分を所定移行判定にて所定対象対象となる確率の変動分で吸収する構成であっても、所定移行判定にて所定対象結果となる確率については確率の大きな変動を生じさせないようにすることが可能となる。よって、所定移行判定において第1当選結果が選択される確率から設定値の予測を可能としながらも、当該第1当選結果の確率の変動に応じて確率が変動することとなる所定対象結果が選択される確率からは設定値の予測を行いづらくさせることが可能となる。
特徴αDR2.前記所定移行判定にて前記所定対象結果であると判定される前記更新数値情報の数は、前記複数段階の設定値のいずれであっても最も多い構成であり、
前記複数段階の設定値の全てにおいて前記所定移行判定にて前記第1当選結果であると判定される前記更新数値情報の数の変動分が前記所定移行判定にて前記所定対象結果であると判定される前記更新数値情報の数の変動分により吸収されていることを特徴とする特徴αDR1に記載の遊技機。
特徴αDR2によれば、複数段階の設定値の全てにおいて最も選択確率が高い所定対象結果の相対的に小さな確率の変動によって、所定移行判定にて第1当選結果となる確率の変動分を吸収することが可能となる。
特徴αDR3.前記所定移行判定にて前記第1当選結果となる確率が相対的に高低となる高確率モードと低確率モードとが存在しており、
前記複数段階の設定値のうち前記所定移行判定にて前記第1当選結果となる確率が最も高い設定値である状況であって前記高確率モードである状況であっても、前記所定移行判定にて前記所定対象結果であると判定される前記更新数値情報の数が最も多いことを特徴とする特徴αDR1又はαDR2に記載の遊技機。
特徴αDR3によれば、所定移行判定にて第1当選結果となる確率が最も高くなる状況である最高設定値であって高確率モードである状況であっても、所定移行判定にて所定対象結果であると判定される更新数値情報の数が最も多くなる。これにより、所定移行判定にて第1当選結果となる確率が最も高くなる状況である最高設定値であって高確率モードである状況であっても、所定移行判定にて所定対象結果となる確率については確率の大きな変動を生じさせないようにしながら、所定移行判定にて所定対象結果となる確率の変動分により所定移行判定にて第1当選結果となる確率の変動分を吸収することが可能となる。
特徴αDR4.特定の取得契機が発生した場合に前記更新数値情報を取得する特定取得手段(第101〜第102実施形態では主側CPU63におけるステップSF201の処理を実行する機能)と、
当該特定取得手段が取得した前記更新数値情報が前記所定遊技状態への移行に対応する数値情報に対応しているか否かを判定するための特定移行判定を実行する特定移行判定手段(第101〜第102実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報に対してステップSF304の処理を実行する機能)と、を備え、
前記第1移行手段は、前記特定移行判定の結果が前記第1当選結果であることに基づいて、前記所定遊技状態に移行させるものであり、
前記特定移行判定の結果として、前記所定遊技状態への移行が発生しない外れ結果及び前記第1当選結果以外にも別の当選結果が存在しており、
前記第1設定値及び前記第2設定値のそれぞれにおける前記特定移行判定において最も選択される確率が高い抽選結果ではない抽選結果として特定対象結果(外れ結果)が存在しており、
前記第1設定値よりも前記第2設定値の方が前記特定移行判定において前記第1当選結果であると判定される前記更新数値情報の数が第1特定数多い構成であり、
前記第1設定値よりも前記第2設定値の方が前記特定移行判定において前記特定対象結果であると判定される前記更新数値情報の数が第2特定数少ない構成であり、
前記第2特定数は第1特定数以上であることを特徴とする特徴αDR1乃至αDR3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDR4によれば、特定移行判定においては最も高い選択確率ではない特定対象結果の確率の変動分により、特定移行判定において第1当選結果となる各設定値の確率の変動分が吸収される。これにより、特定移行判定においては第1当選結果の選択確率及び特定対象結果の選択確率のそれぞれを利用して遊技者は設定値を推測することが可能となる。
特徴αDR5.前記特定対象結果は前記所定対象結果であることを特徴とする特徴αDR4に記載の遊技機。
特徴αDR5によれば、所定移行判定においては所定対象結果の選択確率によっては設定値の推測を行いづらくする一方、特定移行判定においては所定対象結果の選択確率によって設定値の推測を行い易くさせることが可能となる。
特徴αDR6.前記複数段階の設定値の全てにおいて前記特定対象結果が前記特定移行判定にて選択される確率が最も高い抽選結果ではない構成であり、
前記複数段階の設定値の全てにおいて前記特定移行判定にて前記第1当選結果であると判定される前記更新数値情報の数の変動分が前記特定移行判定にて前記特定対象結果であると判定される前記更新数値情報の数の変動分により吸収されていることを特徴とする特徴αDR4又はαDR5に記載の遊技機。
特徴αDR6によれば、複数段階の設定値の全てにおいて特定対象結果の相対的に大きな確率の変動によって、特定移行判定にて第1当選結果となる確率の変動分を吸収することが可能となる。
特徴αDR7.特定の取得契機が発生した場合に前記更新数値情報を取得する特定取得手段(第103実施形態では主側CPU63におけるステップSF201の処理を実行する機能)と、
当該特定取得手段が取得した前記更新数値情報が前記所定遊技状態への移行に対応する数値情報に対応しているか否かを判定するための特定移行判定を実行する特定移行判定手段(第103実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報に対してステップSF304の処理を実行する機能)と、を備え、
前記第1移行手段は、前記特定移行判定の結果が前記第1当選結果であることに基づいて、前記所定遊技状態に移行させるものであり、
前記特定移行判定の結果として、前記所定遊技状態への移行が発生しない外れ結果及び前記第1当選結果以外にも別の当選結果が存在しており、
前記第1当選結果とは異なる特定対象結果(小当たり結果)であると前記特定移行判定にて判定される前記更新数値情報の数は、前記第1設定値及び前記第2設定値のそれぞれにおいて最も多い構成であり、
前記第1設定値よりも前記第2設定値の方が前記特定移行判定において前記第1当選結果であると判定される前記更新数値情報の数が第1特定数多い構成であり、
前記第1設定値よりも前記第2設定値の方が前記特定移行判定において前記特定対象結果であると判定される前記更新数値情報の数が第2特定数少ない構成であり、
前記第2特定数は第1特定数以上である構成であり、
前記所定対象結果と前記特定対象結果とは異なることを特徴とする特徴αDR1乃至αDR3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDR7によれば、所定移行判定と特定移行判定とで選択確率が最も高い抽選結果が異なる構成であっても、所定移行判定及び特定移行判定のそれぞれにおいて最も選択確率が高い抽選結果の選択確率の変動分によって、第1当選結果の選択確率の各設定値の間での変動分が吸収される。これにより、所定移行判定及び特定移行判定のいずれにおいても第1当選結果が選択される確率から設定値の推測を可能としながらも、当該第1当選結果の確率の変動に応じて確率が変動することとなる抽選結果が選択される確率からは設定値の推測を行いづらくさせることが可能となる。
特徴αDR8.前記特定移行判定にて前記特定対象結果であると判定される前記更新数値情報の数は、前記複数段階の設定値のいずれであっても最も多い構成であり、
前記複数段階の設定値の全てにおいて前記特定移行判定にて前記第1当選結果であると判定される前記更新数値情報の数の変動分が前記特定移行判定にて前記特定対象結果であると判定される前記更新数値情報の数の変動分により吸収されていることを特徴とする特徴αDR7に記載の遊技機。
特徴αDR8によれば、所定移行判定及び特定移行判定のいずれであっても複数段階の設定値の全てにおいて最も選択確率が高い抽選結果の相対的に小さな確率の変動によって、第1当選結果となる確率の変動分を吸収することが可能となる。
なお、特徴αDR1〜αDR8の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αDS群>
特徴αDS1.更新契機が発生する度に更新数値情報を更新する更新手段(主側CPU63におけるステップS8902の処理を実行する機能)と、
所定の取得契機が発生した場合に前記更新数値情報を取得する所定取得手段(第102実施形態では主側CPU63におけるステップSF201の処理を実行する機能)と、
当該所定取得手段が取得した前記更新数値情報が所定遊技状態(開閉実行モード)への移行に対応する数値情報に対応しているか否かを判定するための所定移行判定を実行する所定移行判定手段(第102実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報に対してステップSF304の処理を実行する機能)と、
前記所定移行判定の結果が第1当選結果(第102実施形態における第2特図側の保留情報が当否判定処理の対象となった場合の大当たり結果)であることに基づいて、前記所定遊技状態への移行を可能とする第1移行手段(第102実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報についてステップSF306〜ステップSF308及びステップSF403の処理を実行する機能)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能)と、を備え、
前記所定移行判定の結果が外れ結果であった場合には前記所定遊技状態への移行が発生しない構成であり、
前記所定移行判定にて前記第1当選結果となる確率が相対的に高低となる高確率モードと低確率モードとが存在しており、
前記高確率モードである状況で前記所定移行判定にて前記第1当選結果であると判定される前記更新数値情報の数の前記複数段階の設定値の間における変動分が前記所定移行判定にて前記外れ結果であると判定される前記更新数値情報の数の変動分により吸収される構成であり、
前記複数段階の設定値のうち前記所定移行判定にて前記第1当選結果となる確率が最も高い設定値である状況であって前記高確率モードである状況において、前記所定移行判定にて前記外れ結果であると判定される前記更新数値情報の数が1個以上となるように、前記複数段階の設定値のうち前記所定移行判定にて前記第1当選結果となる確率が最も低い設定値である状況であって前記高確率モードである状況において前記所定移行判定にて前記外れ結果であると判定される前記更新数値情報の数が設定されていることを特徴とする遊技機。
特徴αDS1によれば、所定移行判定にて第1当選結果となることで所定遊技状態への移行が可能となるため、遊技者は第1当選結果となることを期待しながら遊技を行うこととなる。また、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。
この場合に、高確率モードである状況で所定移行判定にて第1当選結果であると判定される更新数値情報の数の複数段階の設定値の間における変動分が所定移行判定にて外れ結果であると判定される更新数値情報の数の変動分によって吸収される。そして、所定移行判定にて第1当選結果となる確率が最も高くなる状況である最高設定値であって高確率モードである状況において、所定移行判定にて外れ結果であると判定される更新数値情報の数が1個以上となる。これにより、所定移行判定にて第1当選結果となる確率の各設定値における変動分を所定移行判定にて外れ結果となる確率の変動分で吸収する構成において、上記のように所定移行判定にて第1当選結果となる確率が最も高くなる状況であっても所定移行判定にて外れ結果が選択され得るようにすることが可能となる。
特徴αDS2.前記所定移行判定の結果が第2当選結果(第102実施形態における第2特図側の保留情報が当否判定処理の対象となった場合の小当たり結果)であることに基づいて、前記所定遊技状態への移行契機が発生し得る状態に移行させる、又は前記所定遊技状態に移行させ当該所定遊技状態の終了後において当該所定遊技状態の開始前の遊技モードを継続させる第2移行手段(第102実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報についてステップSF310、ステップSF311及びステップSF405の処理を実行する機能)を備え、
前記高確率モードである状況において前記所定移行判定にて前記第2当選結果であると判定される前記更新数値情報の数は前記複数段階の設定値の間において同一であることを特徴とする特徴αDS1に記載の遊技機。
特徴αDS2によれば、複数段階の設定値の全てにおいて所定移行判定にて第2当選結果となる確率を一定とすることが可能となる。また、このように所定移行判定にて第2当選結果となる確率を一定とした構成であっても、所定移行判定にて第1当選結果となる確率の各設定値の変動分は外れ結果となる確率の変動分により吸収されるため、所定移行判定にて第1当選結果となる確率を設定値に応じた確率とすることが可能となる。
特徴αDS3.前記所定移行判定の結果が第2当選結果(第102実施形態における第2特図側の保留情報が当否判定処理の対象となった場合の小当たり結果)であることに基づいて、前記所定遊技状態への移行契機が発生し得る状態に移行させる、又は前記所定遊技状態に移行させ当該所定遊技状態の終了後において当該所定遊技状態の開始前の遊技モードを継続させる第2移行手段(第102実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報についてステップSF310、ステップSF311及びステップSF405の処理を実行する機能)を備え、
前記高確率モードである状況において前記所定移行判定にて前記第2当選結果であると判定される前記更新数値情報の数は、前記複数段階の設定値のそれぞれにおいて最も多いことを特徴とする特徴αDS1又はαDS2に記載の遊技機。
特徴αDS3によれば、高確率モードである状況においては所定移行判定にて第2当選結果が選択される確率が最も高い構成であっても、所定移行判定にて第1当選結果となる確率が最も高くなる状況において所定移行判定にて外れ結果が選択され得るようにすることが可能となる。
なお、特徴αDS1〜αDS3の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴αDT群>
特徴αDT1.遊技領域を流下する遊技球が入球可能であり開放状態と閉鎖状態との間で切り換え可能に設けられた可変入球手段(特電入賞装置416)と、
更新契機が発生する度に更新数値情報を更新する更新手段(主側CPU63におけるステップS8902の処理を実行する機能)と、
所定の取得契機が発生した場合に前記更新数値情報を取得する所定取得手段(第101〜第103実施形態では主側CPU63におけるステップSF101の処理を実行する機能)と、
当該所定取得手段が取得した前記更新数値情報が所定遊技状態(開閉実行モード)への移行に対応する数値情報に対応しているか否かを判定するための所定移行判定を実行する所定移行判定手段(第101〜第103実施形態では主側CPU63における第1特図側の保留情報に対してステップSF304の処理を実行する機能)と、
前記所定遊技状態において前記可変入球手段を前記開放状態と前記閉鎖状態との間で切り換える切換制御手段(第101〜第103実施形態では主側CPU63におけるステップSF108〜ステップSF110及びステップSF208〜ステップSF210の処理を実行する機能)と、
前記所定移行判定の結果が第1当選結果(大当たり結果)であることに基づいて、前記所定遊技状態に移行させ、遊技者の有利度に影響を与える遊技モードを前記所定遊技状態の終了後において当該所定遊技状態の開始前から変動させ得る第1移行手段(第101〜第103実施形態では主側CPU63における第1特図側の保留情報についてステップSF306〜ステップSF308及びステップSF403の処理を実行する機能)と、
前記所定移行判定の結果が第2当選結果(小当たり結果)であることに基づいて、前記所定遊技状態への移行契機が発生し得る状態に移行させる、又は前記所定遊技状態に移行させ当該所定遊技状態の終了後において当該所定遊技状態の開始前の前記遊技モードを継続させる第2移行手段(第101〜第103実施形態では主側CPU63における第1特図側の保留情報についてステップSF310、ステップSF311及びステップSF405の処理を実行する機能)と、
遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値を設定する設定手段(主側CPU63におけるステップSB311の処理を実行する機能)と、を備え、
前記所定移行判定の結果が外れ結果であった場合には前記所定遊技状態への移行が発生しない構成であり、
前記遊技モードとして、前記所定移行判定にて前記第1当選結果となる確率が相対的に高低となる高確率モードと低確率モードとが存在しており、
前記所定移行判定において前記第2当選結果となる確率は、前記設定手段によって設定されている前記使用対象となる設定値及び前記遊技モードのそれぞれがいずれであっても同一であることを特徴とする遊技機。
特徴αDT1によれば、所定移行判定にて第1当選結果又は第2当選結果となることで可変入球手段が開放状態となる所定遊技状態に移行するため、遊技者は第1当選結果又は第2当選結果となることを期待しながら遊技を行うこととなる。また、所定移行判定にて第1当選結果となった場合と第2当選結果となった場合とでその後の遊技状態の態様が相違することとなるため、遊技状態の移行態様を多様化させることが可能となる。また、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。
この場合に、所定移行判定において第2当選結果となる確率は設定値及び遊技モードのそれぞれがいずれであっても同一となっている。これにより、第2当選結果となる確率からは設定値及び遊技モードの両方について遊技者が推測できないようにすることが可能となる。
特徴αDT2.特定の取得契機が発生した場合に前記更新数値情報を取得する特定取得手段(第101〜第102実施形態では主側CPU63におけるステップSF201の処理を実行する機能)と、
当該特定取得手段が取得した前記更新数値情報が前記所定遊技状態への移行に対応する数値情報に対応しているか否かを判定するための特定移行判定を実行する特定移行判定手段(第101〜第102実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報に対してステップSF304の処理を実行する機能)と、を備え、
前記第1移行手段は、前記特定移行判定の結果が前記第1当選結果であることに基づいて、前記所定遊技状態に移行させ、前記所定遊技状態の終了後における前記遊技モードを当該所定遊技状態の開始前から変動させ得るものであり、
前記第2移行手段は、前記特定移行判定の結果が前記第2当選結果であることに基づいて、前記所定遊技状態への移行契機が発生し得る状態に移行させる、又は前記所定遊技状態に移行させ当該所定遊技状態の終了後において当該所定遊技状態の開始前の前記遊技モードを継続させるものであり、
前記特定移行判定の結果が前記外れ結果であった場合には前記所定遊技状態への移行が発生しない構成であり、
前記特定移行判定において前記第2当選結果となる確率は、前記設定手段によって設定されている前記使用対象となる設定値及び前記遊技モードのそれぞれがいずれであっても同一であることを特徴とする特徴αDT1に記載の遊技機。
特徴αDT2によれば、所定移行判定だけではなく特定移行判定においても第2当選結果となる確率は設定値及び遊技モードのそれぞれがいずれであっても同一となっている。これにより、所定移行判定及び特定移行判定のいずれであっても、第2当選結果となる確率からは設定値及び遊技モードの両方について遊技者が推測できないようにすることが可能となる。
特徴αDT3.前記所定移行判定において前記第2当選結果となる確率と前記特定移行判定において前記第2当選結果となる確率とは相違していることを特徴とする特徴αDT2に記載の遊技機。
特徴αDT3によれば、所定移行判定だけではなく特定移行判定においても第2当選結果となる確率は設定値及び遊技モードのそれぞれがいずれであっても同一となっている構成において、第2当選結果となる確率が変動する状況を生じさせることが可能となる。
特徴αDT4.特定の取得契機が発生した場合に前記更新数値情報を取得する特定取得手段(第101〜第103実施形態では主側CPU63におけるステップSF201の処理を実行する機能)と、
当該特定取得手段が取得した前記更新数値情報が前記所定遊技状態への移行に対応する数値情報に対応しているか否かを判定するための特定移行判定を実行する特定移行判定手段(第101〜第103実施形態では主側CPU63における第2特図側の保留情報に対してステップSF304の処理を実行する機能)と、を備え、
前記第1移行手段は、前記特定移行判定の結果が前記第1当選結果であることに基づいて、前記所定遊技状態に移行させ、前記所定遊技状態の終了後における前記遊技モードを当該所定遊技状態の開始前から変動させ得るものであり、
前記第2移行手段は、前記特定移行判定の結果が前記第2当選結果であることに基づいて、前記所定遊技状態への移行契機が発生し得る状態に移行させる、又は前記所定遊技状態に移行させ当該所定遊技状態の終了後において当該所定遊技状態の開始前の前記遊技モードを継続させるものであり、
前記特定移行判定の結果が前記外れ結果であった場合には前記所定遊技状態への移行が発生しない構成であり、
前記所定移行判定において前記第2当選結果となる確率と前記特定移行判定において前記第2当選結果となる確率とは相違していることを特徴とする特徴αDT1に記載の遊技機。
特徴αDT4によれば、第2当選結果となる確率が変動する状況を生じさせることが可能となる。
なお、特徴αDT1〜αDT4の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αDM群、上記特徴αDN群、上記特徴αDO群、上記特徴αDP群、上記特徴αDQ群、上記特徴αDR群、上記特徴αDS群及び上記特徴αDT群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の有利度を決定付ける設定値に関する構成を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αDU群>
特徴αDU1.アドレスが対応付けられた記憶領域を複数有し、情報を記憶する特定記憶手段(第104実施形態における主側RAM65)と、
当該特定記憶手段における所定のアドレスを対象アドレスとして指定するアドレス指定手段(第104実施形態における主側CPU63のステップSF801、ステップSF803、ステップSF807、ステップSG101、ステップSG103、ステップSG107、ステップSG201、ステップSG204及びステップSG208の処理を実行する機能)と、
当該アドレス指定手段により指定された前記対象アドレスに対応する前記記憶領域を特定処理の実行対象とする特定処理実行手段(第104実施形態における主側CPU63のステップSF802、ステップSG102及びステップSG202の処理を実行する機能)と、を備え、
前記アドレス指定手段は、
前記特定処理実行手段による前記特定処理の実行が完了した場合に前記対象アドレスを現状の対象アドレスとなっているアドレスに対して次の順番となるアドレスに更新するアドレス更新手段(第104実施形態における主側CPU63のステップSF901の処理を実行する機能)と、
当該アドレス更新手段により更新された後の前記対象アドレスが特定アドレス(特定制御用のワークエリア221であれば16進数で「0100」、特定制御用のスタックエリア222であれば16進数で「0200」、非特定制御用のワークエリア223であれば16進数で「0300」、非特定制御用のスタックエリア224であれば16進数で「0400」)となる場合に所定第1情報を所定第1情報記憶領域(キャリーフラグ516)に設定する情報設定手段(第104実施形態における主側CPU63のステップSF903の処理を実行する機能)と、を備え、
前記特定処理実行手段は、前記所定第1情報記憶領域に前記所定第1情報が設定されている場合に前記特定処理の実行を終了することを特徴とする遊技機。
特徴αDU1によれば、対象アドレスが順次更新されるとともに更新された後の対象アドレスに対応する記憶領域が特定処理の実行対象となる。これにより、特定記憶手段における複数の記憶領域を順次、特定処理の実行対象とすることが可能となる。この場合に、更新された後の対象アドレスが特定アドレスとなる場合には所定第1情報が設定され、所定第1情報が設定されている場合に特定処理の実行が終了される。これにより、実行対象とすべき記憶領域の全てに対して特定処理の実行が完了したか否かの特定に際しては所定第1情報が設定されているか否かを特定するだけでよいため、当該特定を行うための処理負荷を軽減することが可能となる。よって、特定記憶手段に記憶されている情報を好適に扱うことが可能となる。
特徴αDU2.前記アドレスは、複数ビットのデータとして設定されており、
前記アドレス更新手段は、前記対象アドレスに対して更新用数値の更新を行うことで当該対象アドレスの更新を行うものであり、
前記情報設定手段は、前記対象アドレスに対して前記更新用数値の更新が行われた場合に前記複数ビットのデータにおける基準ビット(上位バイト515a)の値が変更されることで前記所定第1情報記憶領域に前記所定第1情報を設定するものであることを特徴とする特徴αDU1に記載の遊技機。
特徴αDU2によれば、対象アドレスが更新されることで基準ビットの値が変更される場合に所定第1情報が設定される。これにより、所定第1情報を設定するための処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴αDU3.前記アドレスは、複数ビットのデータとして設定されており、
前記アドレス更新手段は、前記対象アドレスに対して更新用数値を加算することで当該対象アドレスの更新を行うものであり、
前記情報設定手段は、前記対象アドレスに対して前記更新用数値の加算が行われた場合に前記複数ビットのデータにおいて最下位ビットとは異なる基準ビット(上位バイト515a)の値が変更されることで前記所定第1情報記憶領域に前記所定第1情報を設定するものであることを特徴とする特徴αDU1又はαDU2に記載の遊技機。
特徴αDU3によれば、対象アドレスに更新用数値が加算されることで基準ビットへの桁上がりが発生する場合に所定第1情報が設定される。これにより、所定第1情報を設定するための処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴αDU4.前記特定アドレスは複数存在しており、
それら複数の特定アドレスはいずれも、直前の順番のアドレスが前記対象アドレスとして設定されている状況において当該対象アドレスに対して前記更新用数値の更新が行われた場合に前記基準ビットの値が変更されるアドレスであることを特徴とする特徴αDU2又はαDU3に記載の遊技機。
特徴αDU4によれば、特定アドレスが複数存在している構成において、いずれの特定アドレスであっても直前のアドレスが対象アドレスとして設定されている状況において当該対象アドレスが更新されることで基準ビットの値が変更される。そして、基準ビットの値が変更されることで所定第1情報が設定される。これにより、複数の特定アドレスが存在している構成であっても同一の契機で所定第1情報が設定されるようにすることが可能となる。よって、特定処理の終了契機を特定するための処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴αDU5.複数バイトにより構成され、前記対象アドレスのアドレス情報が設定されるアドレス情報記憶領域(アドレスカウンタ515)を備え、
前記アドレス更新手段は、
前記アドレス情報記憶領域における第1バイト(下位バイト515b)に対して更新用数値の更新を行うことで前記対象アドレスの更新を行う第1更新手段(第104実施形態における主側CPU63のステップSF901の処理を実行する機能)と、
前記第1バイトに対して前記更新用数値の更新が行われることで当該第1バイトの数値情報が最小値及び最大値の一方から他方に変更された場合に前記アドレス情報記憶領域における第2バイト(上位バイト515a)の更新を行う第2更新手段(第104実施形態における主側CPU63のステップSF905の処理を実行する機能)と、を備え、
前記特定アドレスは、前記第1バイトに対して前記更新用数値の更新が行われることで当該第1バイトの数値情報が最小値及び最大値の一方から他方に変更されて前記第2バイトが更新された結果のアドレスであり、
前記情報設定手段は、前記第1バイトに対して前記更新用数値の更新が行われることで当該第1バイトの数値情報が最小値及び最大値の一方から他方に変更された場合に前記所定第1情報記憶領域に前記所定第1情報を設定するものであり、
前記第2更新手段は、前記第1バイトに対して前記更新用数値の更新が行われた場合において前記所定第1情報記憶領域に前記所定第1情報が設定された場合に前記第2バイトの更新を行うものであることを特徴とする特徴αDU1乃至αDU4のいずれか1に記載の遊技機。
第1バイトに対して更新用数値の更新が行われることで第1バイトの数値情報が最小値及び最大値の一方から他方に変更された場合には第2バイトを更新する必要がある。この場合、第1バイトの数値情報が最小値及び最大値の一方から他方に変更される場合には所定第1情報が設定されるため、所定第1情報が設定されているか否かを特定することで第2バイトを更新する必要があるか否かを特定することが可能となる。この場合に、特徴αDU5によれば所定第1情報が設定されているか否かを特定することで、実行対象とすべき記憶領域の全てに対して特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。これにより、第2バイトを更新する必要があるか否かを特定するための構成を利用して、実行対象とすべき記憶領域の全てに対して特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。
特徴αDU6.前記特定処理実行手段は、特定実行契機が発生した場合に前記特定記憶手段において特定範囲のアドレスに含まれる前記記憶領域に対して前記特定処理を実行するものであり、
前記特定範囲のアドレスにおいて前記特定処理の実行順序において最後の順序となるアドレスが前記特定アドレスとなるように又は前記特定アドレスに対して直前の順番のアドレス(特定制御用のワークエリア221であれば16進数で「00DFDF」、特定制御用のスタックエリア222であれば16進数で「01DFDF」、非特定制御用のワークエリア223であれば16進数で「02DFDF」、非特定制御用のスタックエリア224であれば16進数で「03DFDF」)となるように、前記特定範囲のアドレスが設定されていることを特徴とする特徴αDU1乃至αDU5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDU6によれば、所定第1情報が設定されているか否かを特定することで特定範囲のアドレスに含まれる記憶領域に対する特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。これにより、特定範囲のアドレスに含まれる記憶領域に対する特定処理の実行が完了したか否かの特定を行い易くなる。
特徴αDU7.前記特定記憶手段において前記特定範囲のアドレスよりも前の順番のアドレスに対応する前記記憶領域に未使用の記憶領域が存在していることを特徴とする特徴αDU6に記載の遊技機。
特徴αDU7によれば、特定範囲のアドレスに含まれる記憶領域に対する特定処理の実行が完了したか否かの特定を行い易くなるように、特定記憶手段における特定範囲のアドレスに含まれる記憶領域を設定することが可能となる。
特徴αDU8.前記特定範囲のアドレスとして、第1特定範囲のアドレス(例えば特定制御用のスタックエリア222のアドレス範囲)と、第2特定範囲のアドレス(例えば非特定制御用のスタックエリア224のアドレス範囲)とが存在しており、
前記特定処理実行手段は、第1特定実行契機が発生した場合に前記特定記憶手段において前記第1特定範囲のアドレスに含まれる前記記憶領域に対して前記特定処理を実行し、第2特定実行契機が発生した場合に前記特定記憶手段において前記第2特定範囲のアドレスに含まれる前記記憶領域に対して前記特定処理を実行するものであり、
前記特定アドレスとして、前記第1特定範囲のアドレスに対応させて第1特定アドレスと、前記第2特定範囲のアドレスに対応させて第2特定アドレスとが少なくとも存在しており、
前記第1特定範囲のアドレスにおいて前記特定処理の実行順序において最後の順序となるアドレスが前記第1特定アドレスとなるように又は前記第1特定アドレスに対して直前の順番のアドレスとなるように、前記第1特定範囲のアドレスが設定されており、
前記第2特定範囲のアドレスにおいて前記特定処理の実行順序において最後の順序となるアドレスが前記第2特定アドレスとなるように又は前記第2特定アドレスに対して直前の順番のアドレスとなるように、前記第2特定範囲のアドレスが設定されていることを特徴とする特徴αDU6又はαDU7に記載の遊技機。
特徴αDU8によれば、第1特定範囲のアドレスに含まれる記憶領域に対する特定処理の実行が完了したか否かの特定を行う場合、及び第2特定範囲のアドレスに含まれる記憶領域に対する特定処理の実行が完了したか否かの特定を行う場合のいずれであっても、所定第1情報が設定されているか否かを特定すればよい。これにより、特定処理の実行が完了したか否かの特定を行うための処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴αDU9.前記特定処理は複数種類存在していることを特徴とする特徴αDU1乃至αDU8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDU9によれば、複数種類の特定処理のいずれが実行されている状況であっても所定第1情報が設定されているか否かを特定することで終了契機を特定することが可能となる。
特徴αDU10.前記特定処理は前記対象アドレスに対応する前記記憶領域の情報をクリアするための処理であることを特徴とする特徴αDU1乃至αDU9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDU10によれば、特定記憶手段の記憶領域の情報をクリアする処理の終了契機を特定するための処理負荷を軽減することが可能となる。
なお、特徴αDU1〜αDU10の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αDU群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、情報を記憶する特定記憶手段に対する処理を好適に実行することが可能な構成が求められており、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αDV群>
特徴αDV1.複数バイトにより構成され、数値情報を記憶する数値情報記憶領域(アドレスカウンタ515)と、
前記数値情報記憶領域における第1バイト(下位バイト515b)に対して更新用数値の更新を行うことで前記数値情報の更新を行う第1更新手段(第104実施形態における主側CPU63のステップSF901の処理を実行する機能)と、
前記第1バイトに対して前記更新用数値の更新が行われることで当該第1バイトの数値情報が最小値及び最大値の一方から他方に変更された場合に、所定第1情報記憶領域(キャリーフラグ516)に所定第1情報を設定する情報設定手段(第104実施形態における主側CPU63のステップSF903の処理を実行する機能)と、
前記第1バイトに対して前記更新用数値の更新が行われた場合において前記所定第1情報記憶領域に前記所定第1情報が設定された場合に前記数値情報記憶領域における第2バイト(上位バイト515a)の更新を行う第2更新手段(第104実施形態における主側CPU63のステップSF905の処理を実行する機能)と、
前記所定第1情報記憶領域に前記所定第1情報が設定されたことに基づいて特別処理を実行する特別処理実行手段(第104実施形態における主側CPU63のステップSG805〜ステップSG810、ステップSF105〜ステップSF107及びステップSF206〜ステップSF208の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
第1バイトに対して更新用数値の更新が行われることで第1バイトの数値情報が最小値及び最大値の一方から他方に変更される場合には第2バイトを更新する必要がある。この場合、第1バイトの数値情報が最小値及び最大値の一方から他方に変更される場合には所定第1情報が設定されるため、所定第1情報が設定されているか否かを特定することで第2バイトを更新する必要があるか否かを特定することが可能となる。この場合に、特徴αDV1によれば所定第1情報が設定されているか否かを特定することで、特別処理を実行する必要があるか否かを特定することが可能となる。これにより、第2バイトの数値情報を更新する契機を特定するための構成を利用して、特別処理を実行する契機を特定することが可能となる。よって、特別処理を実行する契機を特定するための処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴αDV2.前記第1バイトに対して前記更新用数値の更新が行われた場合において前記所定第1情報記憶領域に前記所定第1情報が設定されることで前記第2バイトの更新が行われた場合における当該第2バイトの数値情報が相違する第1状況(特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222を対象とする状況)と第2状況(非特定制御用のワークエリア223及び非特定制御用のスタックエリア224を対象とする状況)とが存在しており、
前記特別処理実行手段は、前記第1状況及び前記第2状況のいずれであっても前記所定第1情報記憶領域に前記所定第1情報が設定されたことに基づき前記特別処理を実行することを特徴とする特徴αDV1に記載の遊技機。
特徴αDV2によれば、更新後における第2バイトの数値情報が異なる第1状況及び第2状況のいずれであっても所定第1情報が設定されたことに基づき特別処理が実行されるため、第1状況及び第2状況のそれぞれにおいて特別処理を実行するための処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴αDV3.アドレスが対応付けられた記憶領域を複数有し、情報を記憶する特定記憶手段(第104実施形態における主側RAM65)を備え、
前記数値情報記憶領域に記憶される前記数値情報は対象アドレスの情報であり、
本遊技機は、前記対象アドレスに対応する前記記憶領域を特定処理の実行対象とする特定処理実行手段(第104実施形態における主側CPU63のステップSF802、ステップSG102及びステップSG202の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αDV1又はαDV2に記載の遊技機。
特徴αDV3によれば、対象アドレスの更新に付随して特別処理を実行する場合において、当該特別処理を実行するための処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴αDV4.前記特別処理実行手段は、前記所定第1情報記憶領域に前記所定第1情報が設定されている場合に前記特別処理として前記特定処理の実行を終了させることを特徴とする特徴αDV3に記載の遊技機。
特徴αDV4によれば、所定第1情報が設定されているか否かを特定することで、実行対象とすべき記憶領域の全てに対して特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。これにより、第2バイトを更新する必要があるか否かを特定するための構成を利用して、実行対象とすべき記憶領域の全てに対して特定処理の実行が完了したか否かを特定することが可能となる。
特徴αDV5.前記特定処理は複数種類存在していることを特徴とする特徴αDV4に記載の遊技機。
特徴αDV5によれば、複数種類の特定処理のいずれが実行されている状況であっても所定第1情報が設定されているか否かを特定することで終了契機を特定することが可能となる。
なお、特徴αDV1〜αDV5の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αDV群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、制御手段における処理の実行を好適に行うことが可能な構成が求められており、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αDW群>
特徴αDW1.所定動作手段(可動体512)と、
当該所定動作手段の動作を制御する所定動作制御手段(音光側CPU353)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記所定動作手段に初期動作を行わせる初期動作制御手段(第104実施形態における音光側CPU353のステップSG311の処理を実行する機能、第105実施形態における音光側CPU353のステップSG412の処理を実行する機能)と、
前記初期動作の開始タイミングを遅延させる遅延手段(第104実施形態における音光側CPU353のステップSG310の処理を実行する機能、第105実施形態における音光側CPU353のステップSG411の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αDW1によれば、動作電力の供給が開始された場合に所定動作手段にて初期動作が行われるため、動作電力の供給の開始に際して所定動作手段が正常に動作するか否かを確認することが可能となる。この場合に、所定動作手段における初期動作の開始タイミングが遅延されることにより、動作電力の供給が開始された直後において上記初期動作の確認を行う必要はなく、余裕を持って上記初期動作の確認を行うことが可能となる。
特徴αDW2.特定動作手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)と、
当該特定動作手段の動作を制御する特定動作制御手段(主側CPU63)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記特定動作手段に初期動作を行わせる手段(第104実施形態における主側CPU63のステップSF524の処理を実行する機能及び第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、を備え、
前記特定動作手段及び前記所定動作手段のうち一方は、遊技機の背面側を露出させることで視認可能となるように設けられており、
前記特定動作手段及び前記所定動作手段のうち他方は、遊技機の前面側から視認可能となるように設けられていることを特徴とする特徴αDW1に記載の遊技機。
特徴αDW2によれば、動作電力の供給が開始された場合に特定動作手段にて初期動作が行われるため、動作電力の供給の開始に際して特定動作手段が正常に動作するか否かを確認することが可能となる。また、特定動作手段及び所定動作手段のうち一方は遊技機の背面側を露出させることで視認可能となるのに対して他方は遊技機の前面側から視認可能となるため、特定動作手段及び所定動作手段のそれぞれの初期動作を確認するためには遊技機の背面側及び前面側のそれぞれを視認する必要がある。この場合に、上記特徴αDW1の構成を備え、所定動作手段における初期動作の開始タイミングが遅延される。これにより、特定動作手段における初期動作を確認した後に所定動作手段における初期動作を確認することが可能となり、それぞれの初期動作の確認を好適に行うことが可能となる。
特徴αDW3.遊技機の背面側を露出させることで視認可能となるように設けられた特定動作手段(第1〜第4報知用表示装置201〜204)と、
当該特定動作手段の動作を制御する特定動作制御手段(主側CPU63)と、
動作電力の供給が開始された場合に前記特定動作手段に初期動作を行わせる手段(第104実施形態における主側CPU63のステップSF524の処理を実行する機能及び第2タイマ割込み処理を実行する機能)と、を備え、
前記所定動作手段は遊技機の前面側から視認可能となるように設けられていることを特徴とする特徴αDW1に記載の遊技機。
特徴αDW3によれば、動作電力の供給が開始された場合に特定動作手段にて初期動作が行われるため、動作電力の供給の開始に際して特定動作手段が正常に動作するか否かを確認することが可能となる。また、特定動作手段は遊技機の背面側を露出させることで視認可能となるのに対して所定動作手段は遊技機の前面側から視認可能となるため、特定動作手段及び所定動作手段のそれぞれの初期動作を確認するためには遊技機の背面側及び前面側のそれぞれを視認する必要がある。この場合に、上記特徴αDW1の構成を備え、所定動作手段における初期動作の開始タイミングが遅延される。これにより、遊技機の背面側を露出させて特定動作手段における初期動作を確認した後に、遊技機の前面側が視認可能となる通常の状態に復帰させて所定動作手段における初期動作を確認することが可能となり、それぞれの初期動作の確認を好適に行うことが可能となる。
特徴αDW4.前記遅延手段は、前記初期動作の開始タイミングを遅延させるための待機期間を設定することを特徴とする特徴αDW1乃至αDW3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDW4によれば、待機期間を計測することで所定動作手段の初期動作が遅延されるため、当該所定動作手段の初期動作を遅延させるための処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴αDW5.遊技の進行を制御する進行制御手段(主側CPU63)を備え、
前記所定動作制御手段は、前記進行制御手段から送信される指示情報に基づいて前記所定動作手段の動作を制御するものであり、
前記遅延手段は、動作電力の供給が開始された後において前記進行制御手段から開始基準情報(第104実施形態では通常復帰コマンド、クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンド、第105実施形態ではクリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンド)を受信した場合に前記待機期間を設定することを特徴とする特徴αDW4に記載の遊技機。
特徴αDW5によれば、進行制御手段から送信された開始基準情報を受信したタイミングを基準として待機期間の計測が行われる。これにより、進行制御手段における制御の進行状況を基準として所定動作手段の初期動作を遅延させることが可能となる。
特徴αDW6.前記進行制御手段は、動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理(第104実施形態における主側CPU63のステップSF501〜ステップSF523)を実行するものであって、前記動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じて異なる種類の前記開始基準情報を送信するものであり、
前記遅延手段は、いずれの種類の前記開始基準情報を受信した場合であっても前記待機期間を設定することを特徴とする特徴αDW5に記載の遊技機。
特徴αDW6によれば、進行制御手段は動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じて異なる種類の開始基準情報を送信するため、所定動作制御手段は進行制御手段における動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じた制御を実行することが可能となる。この場合に、いずれの種類の開始基準情報が送信された場合であっても所定動作手段の初期動作を遅延させるための待機期間が設定されるため、進行制御手段における動作電力の供給開始時の処理の実行内容に関係なく所定動作手段の初期動作を遅延させることが可能となる。
特徴αDW7.前記進行制御手段は、動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理(第104実施形態における主側CPU63のステップSF501〜ステップSF523)を実行するものであって、前記動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じて異なる種類の前記開始基準情報を送信するものであり、
前記遅延手段は、所定の種類の前記開始基準情報(クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンド)を受信した場合に前記待機期間を設定し、前記所定の種類以外の前記開始基準情報(通常復帰コマンド)を受信した場合には前記待機期間を設定しないことを特徴とする特徴αDW5に記載の遊技機。
特徴αDW7によれば、進行制御手段は動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じて異なる種類の開始基準情報を送信するため、所定動作制御手段は進行制御手段における動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じた制御を実行することが可能となる。この場合に、所定の種類の開始基準情報が送信された場合に待機期間が設定され、所定の種類以外の開始基準情報が送信された場合には待機期間が設定されない。これにより、進行制御手段における動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じて所定動作手段の初期動作を遅延させる状況と遅延させない状況とを生じさせることが可能となる。
特徴αDW8.前記進行制御手段は、動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理(第104実施形態における主側CPU63のステップSF501〜ステップSF523)を実行するものであって、当該動作電力の供給開始時の処理が終了する場合に前記開始基準情報を送信するものであることを特徴とする特徴αDW5乃至αDW7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDW8によれば、進行制御手段における動作電力の供給開始時の処理が終了したタイミングを基準として所定動作手段の初期動作を遅延させることが可能となる。
特徴αDW9.前記所定動作手段は遊技機の前面側から視認可能となるように設けられており、
前記遅延手段は、動作電力の供給が開始された場合において遊技機の背面側を露出させる操作が行われている場合に前記初期動作の開始タイミングを遅延させ、動作電力の供給が開始された場合において遊技機の背面側を露出させる操作が行われていない場合には前記初期動作の開始タイミングを遅延させないことを特徴とする特徴αDW1乃至αDW8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDW9によれば、動作電力の供給が開始された場合において遊技機の背面側を露出させる操作が行われている場合には所定動作手段の初期動作の開始タイミングが遅延されることにより、このような状況においては遊技機の前面側が視認可能となる通常の状態に復帰させた後に所定動作手段における初期動作を確認することが可能となる。一方、動作電力の供給が開始された場合において遊技機の背面側を露出させる操作が行われていない場合には所定動作手段の初期動作の開始タイミングが遅延されないことにより、このような状況においては動作電力の供給が開始された直後に所定動作手段における初期動作を確認することが可能となる。
なお、特徴αDW1〜αDW9の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αDW群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、所定動作手段が正常に動作するか否かの確認を好適に行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αDX群>
特徴αDX1.遊技の進行を制御する進行制御手段(主側CPU63)と、
所定動作手段(可動体512)と、
前記進行制御手段から送信される指示情報に基づいて前記所定動作手段の動作を制御する所定動作制御手段(音光側CPU353)と、を備え、
前記進行制御手段は、
動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理(第104実施形態における主側CPU63のステップSF501〜ステップSF523)を実行する手段(第104実施形態における主側CPU63のステップSF501〜ステップSF523の処理を実行する機能)と、
前記動作電力の供給開始時の処理が実行された場合に開始基準情報(第104実施形態では通常復帰コマンド、クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンド、第105実施形態では通常復帰コマンド、クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンド)を送信する開始送信手段(第104実施形態における主側CPU63のステップSF514、ステップSF519、ステップSF607及びステップSF714の処理を実行する機能)と、を備え、
前記所定動作制御手段は、前記開始基準情報を受信した後に前記所定動作手段に所定動作(初期動作)を行わせることを特徴とする遊技機。
特徴αDX1によれば、進行制御手段において動作電力の供給開始時の処理が実行された場合に送信された開始基準情報を所定動作制御手段が受信した後に所定動作手段にて所定動作が行われる。これにより、進行制御手段において動作電力の供給開始時の処理が実行された後に所定動作手段にて所定動作が行われるようにすることが可能となる。
特徴αDX2.前記開始送信手段は、前記動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じて異なる種類の前記開始基準情報を送信するものであり、
前記所定動作制御手段は、いずれの種類の前記開始基準情報を受信した場合であっても前記所定動作手段に前記所定動作を行わせることを特徴とする特徴αDX1に記載の遊技機。
特徴αDX2によれば、いずれの種類の開始基準情報が送信された場合であっても所定動作手段にて所定動作が行われるため、進行制御手段における動作電力の供給開始時の処理の実行内容に関係なく所定動作手段にて所定動作を行わせることが可能となる。
特徴αDX3.前記開始送信手段は、前記動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じて異なる種類の前記開始基準情報を送信するものであり、
前記所定動作制御手段は、所定の種類の前記開始基準情報(クリア時の復帰コマンド、確認時の復帰コマンド及び更新時の復帰コマンド)を受信した場合と前記所定の種類以外の前記開始基準情報(通常復帰コマンド)を受信した場合とで前記所定動作手段の制御内容を相違させることを特徴とする特徴αDX1又はαDX2に記載の遊技機。
特徴αDX3によれば、進行制御手段は動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じて異なる種類の開始基準情報を送信するため、所定動作制御手段は進行制御手段における動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じた制御を実行することが可能となる。この場合に、所定の種類の開始基準情報が送信された場合と所定の種類以外の開始基準情報が送信された場合とで所定動作手段の制御内容が相違している。これにより、進行制御手段における動作電力の供給開始時の処理の実行内容に応じて所定動作手段の所定動作の実行態様を相違させることが可能となる。
特徴αDX4.前記開始送信手段は、前記動作電力の供給開始時の処理が終了する場合に前記開始基準情報を送信するものであることを特徴とする特徴αDX1乃至αDX3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDX4によれば、進行制御手段における動作電力の供給開始時の処理が終了したタイミングを基準として所定動作手段にて所定動作を行わせることが可能となる。
なお、特徴αDX1〜αDX4の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αDX群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、所定動作手段にて所定動作を行わせるための制御を好適に行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αDY群>
特徴αDY1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定された設定値に対応する設定対応情報を記憶する設定対応記憶領域(設定参照用エリア341)を有する特定情報記憶手段(主側RAM65)と、
前記設定対応情報に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(第106実施形態における主側CPU63のステップSG701〜ステップSG712の処理を実行する機能)と、
前記所定の設定関連処理が実行された場合に、前記特定情報記憶手段における前記設定対応記憶領域とは異なる所定の記憶領域(特定制御用のワークエリア221及び特定制御用のスタックエリア222)を初期化するための初期化処理を実行する初期化実行手段(第106実施形態における主側CPU63のステップSG801〜ステップSG807の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴αDY1によれば、遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象となる設定値が設定される構成であるため、遊技者はより有利な設定値が使用対象となっていることを期待することとなる。この場合に、所定の設定関連処理が実行された場合には特定情報記憶手段における所定の記憶領域が初期化されることにより、所定の設定関連処理が実行された場合には所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。また、このように所定の記憶領域が初期化される場合であっても設定対応記憶領域は初期化の対象から除外されるため、設定値に変動を与えないようにしながら、所定の設定関連処理が実行された場合には所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。
特徴αDY2.前記所定の設定関連処理が実行された場合に特定関連報知が実行されるようにするための特定関連報知処理を実行する特定関連報知実行手段(第106実施形態における主側CPU63のステップSG808の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴αDY1に記載の遊技機。
特徴αDY2によれば、所定の設定関連処理が実行された場合には所定の記憶領域が初期化される構成において所定の設定関連処理が実行された場合には特定関連報知が実行されるため、遊技ホールの管理者は特定関連報知が実行されていることを確認することで所定の設定関連処理が実行されたこと及び所定の記憶領域が初期化されたことを把握することが可能となる。
特徴αDY3.前記特定関連報知は、遊技機前面体(遊技機本体12)の開放操作を要することなく当該特定関連報知を確認することが可能なように実行されることを特徴とする特徴αDY2に記載の遊技機。
特徴αDY3によれば、遊技機前面体の開放操作を要することなく確認することが可能なように特定関連報知が実行されるため、遊技ホールの管理者は所定の設定関連処理が実行されたこと及び所定の記憶領域が初期化されたことを把握し易くなる。
特徴αDY4.前記特定関連報知は、前記所定の設定関連処理が実行された後に特定関連期間が経過するまで実行されることを特徴とする特徴αDY2又はαDY3に記載の遊技機。
特徴αDY4によれば、所定の設定関連処理が実行された後に特定関連期間が経過するまで特定関連報知が実行されるため、特定関連報知が実行されていることを遊技ホールの管理者が把握し易くなる。
特徴αDY5.前記特定関連報知が実行されている状況であっても遊技を進行させるための処理が実行されることを特徴とする特徴αDY2乃至αDY4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDY5によれば、特定関連報知が実行されている状況であっても遊技を進行させるための処理が実行されるため、遊技の進行を阻害しないようにしながら特定関連報知を実行することが可能となる。
特徴αDY6.前記初期化実行手段は、前記所定の設定関連処理が実行された場合に、前記初期化処理及び前記特定関連報知処理の両方を含む所定集約処理(第106実施形態におけるRAMクリア処理)を呼び出し、前記所定の設定関連処理が実行されていない場合であっても初期化契機(設定キー挿入部68aがOFF状態であってリセットボタン68cが押圧操作された状態で主側CPU63への動作電力の供給が開始されること)が発生したことに基づいて前記所定集約処理を呼び出すことを特徴とする特徴αDY2乃至αDY5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDY6によれば、所定の設定関連処理が実行されていない場合であっても初期化契機が発生したことに基づいて所定の記憶領域の初期化処理及び特定関連報知処理が実行される。この場合に、設定関連処理が実行された場合及び初期化契機が発生した場合のいずれであってもこれら初期化処理及び特定関連報知処理の両方を含む所定集約処理が呼び出されることで、初期化処理及び特定関連報知処理の両方が実行される。これにより、処理構成の簡素化を図りながら上記各状況において初期化処理及び特定関連報知処理の両方を実行することが可能となる。
特徴αDY7.前記設定関連実行手段は、開閉体(遊技機本体12)が開放状態となっている状況において発生させる特定事象(設定キー挿入部68aのON操作)が発生していることに基づいて前記所定の設定関連処理を実行するものであり、
本遊技機は、前記開閉体が開放状態から閉鎖状態となったことに基づいて閉鎖対応報知が実行されるようにする閉鎖対応報知実行手段(第106実施形態における主側CPU63のステップSG904の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴DY1乃至DY6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDY7によれば、開閉体が開放状態となっている状況において発生させる特定事象が発生していることに基づいて所定の設定関連処理が実行されるため、所定の設定関連処理を実行させるためには開閉体を開放状態とする必要が生じ、所定の設定関連処理を不正に実行させようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。また、開閉体が開放状態から閉鎖状態となったことに基づいて閉鎖対応報知が実行されるため、所定の設定関連処理を不正に実行させるべく開閉体を開放状態とした後に実際には当該所定の設定関連処理を不正に実行させることなく開閉体が閉鎖状態とされた場合であっても、当該閉鎖状態とされた後において閉鎖対応報知が実行される。よって、当該不正行為の有無を遊技ホールの管理者が把握することが可能となる。
特徴αDY8.前記設定関連実行手段は、開閉体(遊技機本体12)が開放状態となっている状況において発生させる特定事象(設定キー挿入部68aのON操作)が発生していることに基づいて前記所定の設定関連処理を実行するものであり、
本遊技機は、
前記所定の設定関連処理が実行された場合に特定関連報知が実行されるようにするための特定関連報知処理を実行する特定関連報知実行手段(第106実施形態における主側CPU63のステップSG808の処理を実行する機能)と、
前記開閉体に対して開放操作及び閉鎖操作のうち一方である所定対象操作が行われたことに基づいて所定対象報知が実行されるようにするための所定対象報知処理を実行する所定対象報知実行手段(第106実施形態における主側CPU63のステップSG904の処理を実行する機能)と、を備え、
前記特定関連報知の方が前記所定対象報知よりも実行の優先度が高く設定されていることを特徴とする特徴αDY1乃至αDY7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDY8によれば、所定の設定関連処理が実行された場合には所定の記憶領域が初期化される構成において所定の設定関連処理が実行された場合には特定関連報知が実行されるため、遊技ホールの管理者は特定関連報知が実行されていることを確認することで所定の設定関連処理が実行されたこと及び所定の記憶領域が初期化されたことを把握することが可能となる。また、開閉体が開放状態となっている状況において発生させる特定事象が発生していることに基づいて所定の設定関連処理が実行されるため、所定の設定関連処理を実行させるためには開閉体を開放状態とする必要が生じ、所定の設定関連処理を不正に実行させようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。また、開閉体に対して所定対象操作が行われたことに基づいて所定対象報知が実行されるため、所定の設定関連処理を不正に実行させるべく開閉体を開放状態とされた場合であってもそれに対して所定対象報知が実行される。よって、当該不正行為の有無を遊技ホールの管理者が把握することが可能となる。また、特定関連報知の方が所定対象報知よりも実行の優先度が高く設定されているため、開閉体に対して所定対象操作が行われたか否かを報知することを可能としながら、所定の設定関連処理が行われていることを直接的に報知することが可能となる。
特徴αDY9.前記所定対象報知は、前記開閉体に対して前記所定対象操作が行われた後に所定対象関連期間が経過するまで実行される構成であり、
前記所定対象報知実行手段は、前記所定対象報知よりも前記特定関連報知が優先して実行された場合であって前記開閉体に対して前記所定対象操作が行われた後に前記所定対象関連期間が経過する前に前記特定関連報知が終了した場合、当該所定対象関連期間の残り期間に亘って前記所定対象報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴αDY8に記載の遊技機。
特徴αDY9によれば、特定関連報知の方が所定対象報知よりも実行の優先度を高くした構成において、特定関連報知が終了した後に所定対象報知が実行され得るようにすることが可能となる。また、このように特定関連報知が終了した後に所定対象報知が実行される場合であってもその実行期間は、開閉体に対して所定対象操作が行われた後に特定関連報知が終了するまでに要した期間を所定対象関連期間から減算した残りの期間となる。これにより、特定関連報知の終了後に所定対象報知が実行される場合においてそれら報知の合計の実行期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴αDY10.前記特定関連報知は、前記所定の設定関連処理が実行された後に特定関連期間が経過するまで実行される構成であり、
前記所定対象関連期間は前記特定関連期間よりも長い期間に設定されていることを特徴とする特徴αDY9に記載の遊技機。
特徴αDY10によれば、所定対象報知よりも特定関連報知が優先して実行される場合であっても当該特定関連報知の終了後には所定対象報知の実行期間を担保することが可能となる。
特徴αDY11.前記所定の設定関連処理は、前記使用対象となる設定値を変更する処理であることを特徴とする特徴αDY1乃至αDY10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴αDY11によれば、使用対象となる設定値を変更する処理が実行された場合には特定情報記憶手段における所定の記憶領域が初期化されることにより、使用対象となる設定値を変更する処理が実行された場合には所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。また、このように所定の記憶領域が初期化される場合であっても設定対応記憶領域は初期化の対象から除外されるため、設定値に変動を与えないようにしながら、使用対象となる設定値を変更する処理が実行された場合には所定の記憶領域が初期化された状況で遊技を開始させることが可能となる。
なお、特徴αDY1〜αDY11の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αDY群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の有利度を決定付ける設定値に関する構成を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αDZ群>
特徴αDZ1.第1報知契機(設定確認用処理が実行されること)が発生したことに基づいて第1報知が実行されるようにする第1報知実行手段(第106実施形態における主側CPU63のステップSG808の処理を実行する機能及び音光側CPU353のステップSH107の処理を実行する機能)と、
第2報知契機(遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となること)が発生したことに基づいて第2報知期間に亘って第2報知が実行されるようにする第2報知実行手段(第106実施形態における主側CPU63のステップSG904の処理を実行する機能及び音光側CPU353のステップSH114の処理を実行する機能)と、を備え、
前記第1報知の方が前記第2報知よりも実行の優先度が高く設定されており、
前記第2報知実行手段は、前記第2報知よりも前記第1報知が優先して実行された場合であって前記第2報知契機が発生した後に前記第2報知期間が経過する前に前記第1報知が終了した場合、当該第2報知期間の残り期間に亘って前記第2報知が実行されるようにすることを特徴とする遊技機。
特徴αDZ1によれば、第1報知の方が第2報知よりも実行の優先度が高い構成において、第1報知が終了した後に第2報知が実行され得るようにすることが可能となる。また、このように第1報知が終了した後に第2報知が実行される場合であってもその実行期間は、第2報知契機が発生した後に第1報知が終了するまでに要した期間を第2報知期間から減算した残りの期間となる。これにより、第1報知の終了後に第2報知が実行される場合においてそれら報知の合計の実行期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴αDZ2.前記第1報知は前記第1報知契機が発生した後に第1報知期間が経過するまで実行される構成であり、
前記第2報知期間は前記第1報知期間よりも長い期間に設定されていることを特徴とする特徴αDZ1に記載の遊技機。
特徴αDZ2によれば、第2報知よりも第1報知が優先して実行される場合であっても当該第1報知の終了後には第2報知の実行期間を担保することが可能となる。
特徴αDZ3.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定された設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
開閉体(遊技機本体12)が開放状態となっている状況において発生させる特定事象(設定キー挿入部68aのON操作)が発生していることに基づいて、前記設定値に関する所定の設定関連処理を実行する設定関連実行手段(第106実施形態における主側CPU63のステップSG701〜ステップSG712の処理を実行する機能)と、を備え、
前記所定の設定関連処理が実行された場合に前記第1報知契機が発生し、
前記開閉体に対して開放操作及び閉鎖操作のうち一方である所定対象操作が行われたことに基づいて前記第2報知契機が発生することを特徴とする特徴αDZ1又はαDZ2に記載の遊技機。
特徴αDZ3によれば、所定の設定関連処理が実行された場合には第1報知が実行されるため、遊技ホールの管理者は第1報知が実行されていることを確認することで所定の設定関連処理が実行されたことを把握することが可能となる。また、開閉体が開放状態となっている状況において発生させる特定事象が発生していることに基づいて所定の設定関連処理が実行されるため、所定の設定関連処理を実行させるためには開閉体を開放状態とする必要が生じ、所定の設定関連処理を不正に実行させようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。また、開閉体に対して所定対象操作が行われたことに基づいて第2報知が実行されるため、所定の設定関連処理を不正に実行させるべく開閉体を開放状態とされた場合であってもそれに対して第2報知が実行されるため、当該不正行為の有無を遊技ホールの管理者が把握することが可能となる。また、第1報知の方が第2報知よりも実行の優先度が高く設定されているため、開閉体に対して所定対象操作が行われたか否かを報知することを可能としながら、所定の設定関連処理が行われていることを直接的に報知することが可能となる。
特徴αDZ4.前記設定関連実行手段は、前記所定の設定関連処理として、現状の設定値が報知されるようにするための処理を実行することを特徴とする特徴αDZ3に記載の遊技機。
特徴αDZ4によれば、現状の設定値を確認するための処理が実行された場合には第1報知が実行されることで、設定値の確認が行われたか否かを遊技ホールの管理者が確認することが可能となる。
なお、特徴αDZ1〜αDZ4の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αDZ群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、報知を好適に実行する必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴αa群>
特徴αa1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定された設定値に対応する態様で利益付与用処理を実行する手段(主側CPU63におけるステップS503及びステップS504の処理を実行する機能)と、
開閉体(遊技機本体12)が開放状態となっている状況において発生させる特定事象(設定キー挿入部68aのON操作)が発生していることに基づいて、現状の設定値が報知されるようにするための設定確認用処理を実行する手段(主側CPU63における設定確認用処理を実行する機能)と、
前記設定確認用処理が実行された場合に第1報知が実行されるようにする第1報知実行手段(第106実施形態における主側CPU63のステップSG808の処理を実行する機能及び音光側CPU353のステップSH107の処理を実行する機能)と、
前記開閉体に対して開放操作及び閉鎖操作のうち一方である所定対象操作が行われた場合に第2報知が実行されるようにする第2報知実行手段(第106実施形態における主側CPU63のステップSG904の処理を実行する機能及び音光側CPU353のステップSH114の処理を実行する機能)と、を備え、
前記第1報知の方が前記第2報知よりも実行の優先度が高く設定されていることを特徴とする遊技機。
特徴αa1によれば、設定確認用処理が実行された場合には第1報知が実行されるため、遊技ホールの管理者は第1報知が実行されていることを確認することで設定確認用処理が実行されたことを把握することが可能となる。また、開閉体が開放状態となっている状況において発生させる特定事象が発生していることに基づいて所定の設定確認用処理が実行されるため、設定確認用処理を実行させるためには開閉体を開放状態とする必要が生じ、設定確認用処理を不正に実行させようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。また、開閉体に対して所定対象操作が行われたことに基づいて第2報知が実行されるため、設定確認用処理を不正に実行させるべく開閉体を開放状態とされた場合であってもそれに対して第2報知が実行される。よって、当該不正行為の有無を遊技ホールの管理者が把握することが可能となる。また、第1報知の方が第2報知よりも実行の優先度が高く設定されているため、開閉体に対して所定対象操作が行われたか否かを報知することを可能としながら、設定確認用処理が行われていることを直接的に報知することが可能となる。
特徴αa2.前記第2報知は、前記開閉体に対して前記所定対象操作が行われた後に所定対象関連期間が経過するまで実行される構成であり、
前記第2報知実行手段は、前記第2報知よりも前記第1報知が優先して実行された場合であって前記開閉体に対して前記所定対象操作が行われた後に前記所定対象関連期間が経過する前に前記第1報知が終了した場合、当該所定対象関連期間の残り期間に亘って前記第2報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴αa1に記載の遊技機。
特徴αa2によれば、第1報知の方が第2報知よりも実行の優先度が高い構成において、第1報知が終了した後に第2報知が実行され得るようにすることが可能となる。また、このように第1報知が終了した後に第2報知が実行される場合であってもその実行期間は、開閉体に対して所定対象操作が行われた後に第1報知が終了するまでに要した期間を所定対象関連期間から減算した残りの期間となる。これにより、第1報知の終了後に第2報知が実行される場合においてそれら報知の合計の実行期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴αa3.前記第1報知は、前記設定確認用処理が実行された後に特定関連期間が経過するまで実行される構成であり、
前記所定対象関連期間は前記特定関連期間よりも長い期間に設定されていることを特徴とする特徴αa2に記載の遊技機。
特徴αa3によれば、第2報知よりも第1報知が優先して実行される場合であっても当該第1報知の終了後には第2報知の実行期間を担保することが可能となる。
なお、特徴αa1〜αa3の構成に対して、特徴DA1〜DA15、特徴DB1〜DB7、特徴DC1〜DC5、特徴DD1〜DD10、特徴DE1〜DE6、特徴DF1〜DF3、特徴DG1〜DG18、特徴DH1〜DH7、特徴DI1〜DI9、特徴DJ1〜DJ4、特徴DK1〜DK7、特徴DL1〜DL20、特徴DM1〜DM7、特徴DN1〜DN6、特徴DO1〜DO11、特徴DP1〜DP12、特徴DQ1〜DQ5、特徴DR1〜DR17、特徴DS1〜DS8、特徴DT1〜DT13、特徴DU1〜DU8、特徴DV1〜DV6、特徴DW1〜DW11、特徴DX1〜DX11、特徴DY1〜DY11、特徴DZ1〜DZ10、特徴a1〜a3、特徴b1〜b7、特徴c1〜c21、特徴d1〜d10、特徴e1〜e9、特徴f1〜f6、特徴g1〜g6、特徴h1〜h13、特徴i1〜i7、特徴j1〜j6、特徴k1〜k16、特徴l1〜l5、特徴m1〜m3、特徴n1〜n10、特徴o1〜o7、特徴p1〜p7、特徴q1〜q8、特徴r1〜r7、特徴s1〜s4、特徴t1〜t5、特徴u1〜u10、特徴v1〜v8、特徴w1〜w8、特徴x1〜x6、特徴y1〜y9、特徴z1〜z6、特徴αDA1〜αDA10、特徴αDB1〜αDB6、特徴αDC1〜αDC13、特徴αDD1〜αDD9、特徴αDE1〜αDE5、特徴αDF1〜αDF9、特徴αDG1〜αDG10、特徴αDH1〜αDH11、特徴αDI1〜αDI8、特徴αDJ1〜αDJ14、特徴αDK1〜αDK8、特徴αDL1〜αDL11、特徴αDM1〜αDM8、特徴αDN1〜αDN6、特徴αDO1〜αDO7、特徴αDP1〜αDP7、特徴αDQ1〜αDQ9、特徴αDR1〜αDR8、特徴αDS1〜αDS3、特徴αDT1〜αDT4、特徴αDU1〜αDU10、特徴αDV1〜αDV5、特徴αDW1〜αDW9、特徴αDX1〜αDX4、特徴αDY1〜αDY11、特徴αDZ1〜αDZ4、特徴αa1〜αa3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴αa群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ機やスロットマシンなどが知られている。例えば、パチンコ機は、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の有利度を決定付ける設定値に関する構成を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る又は各特徴に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
<特徴AZ1群>
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、その払出手段により払い出された遊技球に対応する情報が記憶される記憶手段と、を有し、前記遊技機は、前記記憶手段に記憶された情報に対応して、前記動的表示期間決定手段により決定される動的表示期間が可変させることが可能なものであることを特徴とする遊技機AZ1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に連続して特典遊技が実行されることで遊技店の利益が過剰に損なわれる問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれること抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機AZ1によれば、払い出しが一定期間に増大することで、動的表示期間を可変させて特典遊技の実行間隔を長くすることが可能となり、遊技店の利益が損なわれること抑制できるという効果がある。
<特徴AZ2群>
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、その払出手段により払い出された遊技球に対応する情報が記憶される記憶手段と、を有し、前記遊技機は、前記記憶手段に記憶されている情報に対応して、前記特典遊技種別を可変させて設定可能なものであることを特徴とする遊技機AZ2。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に連続して特典遊技が実行されることで遊技店の利益が過剰に損なわれる問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれること抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機AZ2によれば、払い出しが一定期間に増大することで、特典遊技の内容を可変させることが可能となり、遊技店の利益が損なわれること抑制できるという効果がある。
<特徴AZ3群>
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、その払出手段により払い出された遊技球に対応する情報が記憶される記憶手段と、を有し、前記遊技機は、前記記憶手段に記憶されている情報に対応して、前記特典遊技を強制的に終了させることが可能なものであることを特徴とする遊技機AZ3。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に連続して特典遊技が実行されることで遊技店の利益が過剰に損なわれる問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれること抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機AZ3によれば、払い出しが一定期間に増大することで、特典遊技の実行間隔を停止することが可能となり、遊技店の利益が損なわれること抑制できるという効果がある。
<特徴AZ4群>
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、その払出手段により払い出された遊技球に対応する情報が記憶される記憶手段と、を有し、前記遊技機は、前記記憶手段に記憶されている情報に対応して、前記識別情報が動的表示される間隔を可変させることが可能なものであることを特徴とする遊技機AZ4。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に連続して特典遊技が実行されることで遊技店の利益が過剰に損なわれる問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれること抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機AZ4によれば、払い出しが一定期間に増大することで、動的表示期間の実行間隔可変させて特典遊技の実行間隔を長くすることが可能となり、遊技店の利益が損なわれること抑制できるという効果がある。
<特徴AZ5群>
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、その払出手段により払い出された遊技球に対応する情報が記憶される記憶手段と、を有し、前記遊技機は、前記記憶手段に記憶されている情報に対応して、所定の状態が設定された状態で前記特典遊技が実行されることが可能な上限回数を可変させることが可能なものであることを特徴とする遊技機AZ5。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に連続して特典遊技が実行されることで遊技店の利益が過剰に損なわれる問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれること抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機AZ5によれば、払い出しが一定期間に増大することで、特典遊技の上限数を可変させることで、遊技店の利益が損なわれること抑制できるという効果がある。
<特徴AZ6群>
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、その払出手段により払い出された遊技球に対応する情報が記憶される記憶手段と、を有し、前記遊技機は、前記記憶手段に記憶されている情報に対応して、前記特典遊技の実行が規制される特殊期間を設定し、その特殊期間の間、特定条件の成立に基づいて特典遊技で払い出される遊技球よりも少ない遊技球が払い出されることが可能な設定を実行可能なものであることを特徴とする遊技機AZ6。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に連続して特典遊技が実行されることで遊技店の利益が過剰に損なわれる問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれること抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機AZ6によれば、払い出しが一定期間に増大することで、特典遊技の実行が規制され、少ない遊技球が払い出されることで補填することが可能となり、遊技店の利益が損なわれること抑制できるという効果がある。
<特徴AZ7群>
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、遊技球が開放状態に可変される可変入球手段と、前記可変入球手段に入球した遊技球が特定領域を通過したことに基づいて特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、その払出手段により払い出された遊技球に対応する情報が記憶される記憶手段と、を有し、前記遊技機は、前記記憶手段に記憶されている情報に対応して、遊技状態を可変可能なものであることを特徴とする遊技機AZ7。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に連続して特典遊技が実行されることで遊技店の利益が過剰に損なわれる問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれること抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機AZ7によれば、払い出しが一定期間に増大することで、遊技状態を可変することが可能となり特典遊技が実行されがたい遊技状態等に可変されることで、遊技店の利益が損なわれること抑制できるという効果がある。
<特徴AZ8群>
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、遊技球が開放状態に可変される可変入球手段と、前記可変入球手段に入球した遊技球が特定領域を通過したことに基づいて特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、その払出手段により払い出された遊技球に対応する情報が記憶される記憶手段と、を有し、前記遊技機は、前記記憶手段に記憶されている情報に対応して、前記特定領域に遊技球が通過する頻度を可変させることが可能なものであることを特徴とする遊技機AZ8。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に連続して特典遊技が実行されることで遊技店の利益が過剰に損なわれる問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれること抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機AZ8によれば、払い出しが一定期間に増大することで、特定領域に入賞する間隔が長くなることで特典遊技の実行間隔を長くすることが可能となり、遊技店の利益が損なわれること抑制できるという効果がある。
<特徴AZ9群>
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、その払出手段により払い出された遊技球に対応する情報が記憶される記憶手段と、を有し、前記遊技機は、前記記憶手段に記憶されている情報に対応して、前記払出手段により所定期間に払い出されることが可能な遊技球数を可変させることが可能なものであることを特徴とする遊技機AZ9。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に連続して特典遊技が実行されることで遊技店の利益が過剰に損なわれる問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれること抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機AZ9によれば、払い出しが一定期間に増大することで、払出速度が遅くなることで、短期間で多量の遊技球が払い出されることを抑制可能となり、遊技店の利益が損なわれること抑制できるという効果がある。
<特徴AZ10群>
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、前記特典遊技が実行される場合に遊技球が入球可能な開放状態に可変される可変入球手段と、遊技球が流下可能な第1流路と、その第1流路を流下した遊技球が困難となる第2流路と、を有し、前記遊技機は、前記第1流路を流下させることで前記第2流路を流下したよりも前記可変入球手段へ入球する割合が低く構成され、前記第1流路を流下させることで前記第2流路を流下したよりも前記可変入球手段へ短期間で到達することが可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機AZ10。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に連続して特典遊技が実行されることで遊技店の利益が過剰に損なわれる問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれること抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機AZ10によれば、遊技球を流下させる流路により、可変入球手段に入球する間隔を長くすることができ、遊技店の利益が損なわれること抑制できるという効果がある。
<特徴AZ11群>
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、特典遊技が実行された後の遊技状態として通常遊技状態よりも遊技者に有利となる特別遊技状態を設定可能な遊技状態設定手段と、特典遊技が実行された間隔を識別可能な識別手段と、識別手段による識別結果に基づいて前記特別遊技状態の終了条件を設定することが可能な設定手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機AZ11。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に連続して特典遊技が実行されることで遊技店の利益が過剰に損なわれる問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれること抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機AZ11によれば、特別遊技が実行された間隔に基づいて終了条件を可変させることができるので、実行間隔が短ければ、短い間隔で特別遊技状態を付与する等の調整をすることができ、遊技店の利益が損なわれること抑制できるという効果がある。
<特徴AZ12群>
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、その払出手段により払い出された遊技球に対応する情報が記憶される記憶手段と、を有し、前記遊技機は、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて、前記払出手段により遊技球が払い出され易くする設定を実行可能なものであることを特徴とする遊技機AZ12。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に払い出される遊技球が極端に少なくなり、遊技の興趣が低下する問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれること抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機AZ12によれば、払い出し数が少ない場合にも増加させる処理を実行することができ、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
<特徴AZ13群>
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、その払出手段により払い出された遊技球に対応する情報が記憶される記憶手段と、を有し、前記遊技機は、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて、前記払出手段により遊技球の払出速度を可変させることが可能なものであることを特徴とする遊技機AZ13。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に払い出される遊技球が極端に少なくなり、遊技の興趣が低下する問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれること抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機AZ13によれば、一定期間に遊技者に払い出した遊技球の情報に基づいて払出速度を可変させることができるので、払い出し数が過剰となれば、速度を低下させることで短期間での払い出し数に対して調整をすることができ、遊技店の利益が損なわれること抑制できるという効果がある。
<特徴AZ14群>
第1判別を実行可能な第1判別手段と、前記第1判別とは異なる第2判別を実行可能な第2判別手段と、前記第1判別手段による第1判別結果を示すための第1識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な第1動的表示手段と、前記第2判別手段による第2判別結果を示すための第2識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な第2動的表示手段と、前記第1動的表示手段により前記第1識別情報が動的表示される第1動的表示期間を決定することが可能な第1動的表示期間決定手段と、前記第2動的表示手段により前記第2識別情報が動的表示される第2動的表示期間を決定することが可能な第2動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記第1判別結果を示すための第1識別情報または特定の前記第2判別結果を示すための第2識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、その払出手段により払い出された遊技球に対応する情報が記憶される記憶手段と、を有し、前記遊技機は、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて、前記表示手段に前記第1識別情報と前記第2識別情報とのどちらを優先に動的表示を開始させるかの設定を切替可能なものであることを特徴とする遊技機AZ14。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に払い出される遊技球が極端に少なくなり、遊技の興趣が低下する問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれること抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機AZ14によれば、一定期間に遊技者に払い出した遊技球の情報に基づいて優先に動的表示される識別情報を可変させることができるので、判別結果を表示させる効率を可変させることができるので、連続して特典遊技が実行されて払出が過剰となっている判別に対する頻度を低下させることができ、遊技店の利益が損なわれること抑制できるという効果がある。
<特徴AZ15群>
遊技球を遊技領域に発射することが可能な発射手段と、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、その払出手段により払い出された遊技球に対応する情報が記憶される記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて、前記発射手段による遊技球の発射間隔を可変させることが可能な可変手段を有するものであることを特徴とする遊技機AZ15。
<特徴ZA群>(出玉に応じて変動パターンを可変)
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、その払出手段により払い出された遊技球に対応する情報が記憶される記憶手段と、を有し、前記遊技機は、前記記憶手段に記憶された情報に対応して、前記動的表示期間決定手段により決定される動的表示期間を可変させることが可能なものであることを特徴とする遊技機ZA1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に連続して特典遊技が実行されることで遊技店の利益が過剰に損なわれる問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれること抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機ZA1によれば、払い出しが一定期間に増大することで、動的表示期間を可変させて特典遊技の実行間隔を長くすることが可能となり、遊技店の利益が損なわれること抑制できるという効果がある。
遊技機ZA1において、 前記動的表示期間決定手段により決定される複数の動的表示期間が設定された動的表示期間群が複数記憶された期間群記憶手段を有し、前記遊技機は、前記記憶手段に記憶された情報に基づいて前記動的表示期間決定手段により前記動的表示期間が決定される前記動的表示期間群を切り替えるものであることを特徴とする遊技機AZ2。
遊技機AZ2によれば、動的表示期間群を切り替えることで決定される動的表示期間を可変させることが可能となるので、情報に対応した動的表示期間群を予め設定しておくことで、多様に動的表示期間を対応させて可変させることができるという効果がある。
遊技機AZ1またはAZ2において、前記記憶手段に記憶された前記情報は、前記払出手段により予め定められた所定期間に払い出された遊技球の情報に対応するものであることを特徴とする遊技機AZ3。
遊技機AZ3によれば、遊技機AZ1またはAZ2の奏する効果に加え、所定期間に払い出された遊技球の情報に対応して動的表示期間が可変されるので、所定期間における払出数に対応して、動的表示期間を長短させることで、所定期間における出玉数を抑制したり、増大させることが可能となり、遊技に短期間で極端な不利、有利が発生してしまう不具合を抑制できるという効果がある。
<特徴ZB群>(出玉に応じて大当たり内容を可変)
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、その払出手段により払い出された遊技球に対応する情報が記憶される記憶手段と、を有し、前記遊技機は、前記記憶手段に記憶されている情報に対応した前記特典遊技種別を設定可能なものであることを特徴とする遊技機ZB1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に連続して特典遊技が実行されることで遊技店の利益が過剰に損なわれる問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれること抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機ZB1によれば、払い出しが一定期間に増大することで、特典遊技の内容を可変させることが可能となり、遊技店の利益が損なわれること抑制できるという効果がある。
ZB1において、遊技球が入球可能であり、遊技球が入球することで遊技者に有利となる特典が付与されることが可能な開口部と、その開口部に遊技球が入球可能な第1状態と、その第1状態よりも遊技球の入球が困難となる第2状態とに可変可能な可変部材と、を有し、前記特典遊技実行手段は、前記特典遊技として、前記可変部材を所定の可変パターンで前記可変部材を可変させることが可能であり、前記特典遊技種別には、前記可変パターンが異なる種別が設定されているものであることを特徴とする遊技機ZB2。
遊技機ZB2によれば、ZB1の奏する効果に加え、可変部材の可変パターンが特典遊技種別により異なるので、記憶手段に記憶されている情報に対応した特典種別が設定されることで、払い出された遊技球に対応した特典遊技を実行させることができるという効果がある。
遊技機ZB1またはZB2において、前記記憶手段に記憶された前記情報は、前記払出手段により予め定められた所定期間に払い出された遊技球の情報に対応するものであることを特徴とする遊技機ZB3。
遊技機ZB3によれば、遊技機ZB1またはZB2の奏する効果に加え、所定期間に払い出された遊技球の情報に対応して特典遊技種別が設定されるので所定期間における出玉数を抑制したり、増大させることが可能となり、遊技に短期間で極端な不利、有利が発生してしまう不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機ZB1からZB3のいずれかにおいて、前記可変パターンには、前記開口部に遊技球が入球し難い期間で前記可変部材を第1状態へと可変させる不利パターンが実行可能にされており、前記記憶手段に所定数以上の遊技球が払い出されたことを示す情報が記憶されたことに基づいて前記不利パターンが設定された前記可変パターンで実行される前記特典遊技種別が設定され易くされるものであることを特徴とする遊技機ZB4。
遊技機ZB4によれば、遊技機ZB1からZB3のいずれかの奏する効果に加え、所定数以上の遊技球が払い出された場合に、特典遊技で開口部に遊技球が入球することが抑制されるので過剰に特典が短期間に付与されることを抑制できるという効果がある。
<特徴ZC群>(出玉に応じて大当たりを強制終了)
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、その払出手段により払い出された遊技球に対応する情報が記憶される記憶手段と、を有し、前記遊技機は、前記記憶手段に記憶されている情報に対応して、前記特典遊技を強制的に終了させることが可能なものであることを特徴とする遊技機ZC1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に連続して特典遊技が実行されることで遊技店の利益が過剰に損なわれる問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれること抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機ZC1によれば、払い出しが一定期間に増大することで、特典遊技の実行間隔を停止することが可能となり、遊技店の利益が損なわれること抑制できるという効果がある。
ZC1において、遊技球が入球可能であり、入球した遊技球が特定領域を通過することにより前記払出手段により所定数の遊技球が払い出されることが可能な開口部と、その開口部に遊技球が入球可能な第1状態と、その第1状態よりも遊技球の入球が困難となる第2状態とに可変可能な可変部材と、を有し、前記特典遊技実行手段は、前記特典遊技として、前記可変部材を前記第2状態から前記第1状態へと少なくとも1以上可変させる可変パターンで実行される小特典遊技を予め定められた回数で実行するものであり、前記払出手段により所定数以上の遊技球が払い出されたことを示す前記情報が記憶された場合に、前記小特典遊技の実行が禁止されるものであることを特徴とする遊技機ZC2。
遊技機ZC2によれば、遊技機ZC1の奏する効果に加え、所定数以上の遊技球が払い出されるまで、特典遊技である小特典遊技が継続して実行されるので、遊技者に許容される限度まで特典遊技を実行させることができ、遊技者に達成感を感じさせることができるという効果がある。
遊技機ZC1またはZC2において、前記記憶手段には、予め定められた所定期間に前記払出手段により払い出された遊技球の数に対応した情報が前記情報として記憶されるものであり、前記遊技機は、前記予め定めれた所定期間までに前記払出手段により払い出されることが可能な残数を識別可能な示唆態様が遊技者に示唆可能にされているものであることを特徴とする遊技機ZC3。
遊技機ZC3によれば、遊技機ZC1またはZC2のいずれかの奏する効果に加え、残りの払出数が認識できるので、払出数が上限に近づいた場合に遊技を一時停止する等の調整を遊技者にさせることができ、効率の良い遊技を行わせることができるという効果がある。
<特徴ZD群>(出玉に応じて変動表示の実行間隔を可変)
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、その払出手段により払い出された遊技球に対応する情報が記憶される記憶手段と、を有し、前記遊技機は、前記記憶手段に記憶されている情報に対応して、前記識別情報が動的表示される間隔を可変させることが可能なものであることを特徴とする遊技機ZD1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に連続して特典遊技が実行されることで遊技店の利益が過剰に損なわれる問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれること抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機ZD1によれば、払い出しが一定期間に増大することで、動的表示期間の実行間隔を可変させて特典遊技の実行間隔を長くすることが可能となり、遊技店の利益が損なわれること抑制できるという効果がある。
遊技機ZD1において、前記識別情報は、前記動的表示期間決定手段により決定された動的表示期間が経過した場合に所定の待機期間、次の識別情報の動的表示を開始させない期間が経過した後に、次の識別情報の動的表示が開始可能にされるものであり、前記遊技機は、前記記憶手段に記憶された前記情報に基づいて前記待機期間を可変させることが可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機ZD2。
遊技機ZD2によれば、遊技機ZD1の奏する効果に加え、払出数によって、待機期間を可変させることにより、払出数が多い場合には、待機期間を長くさせることで特典遊技が実行される間隔を長くすることができ、短期間に過剰の特典が遊技者に付与される不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機ZD1またはZD2において、前記記憶手段には、予め定められた所定期間に前記払出手段により払い出された遊技球の数に対応した情報が前記情報として記憶されるものであり、前記遊技機は、前記予め定めれた所定期間までに前記払出手段により払い出されることが可能な残数を識別可能な示唆態様が遊技者に示唆可能にされているものであることを特徴とする遊技機ZD3。
遊技機ZD3によれば、遊技機ZD1またはZD2のいずれかの奏する効果に加え、残りの払出数が認識できるので、払出数が上限に近づいた場合に遊技を一時停止する等の調整を遊技者にさせることができ、効率の良い遊技を行わせることができるという効果がある。
<特徴ZE群>(出玉に応じてリミッタ回数を可変)
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、その払出手段により払い出された遊技球に対応する情報が記憶される記憶手段と、通常遊技状態よりも遊技者に有利となる特別遊技状態を設定可能な遊技状態設定手段と、を有し、前記遊技状態設定手段は、所定条件が成立している場合に前記特典遊技の実行後に前記特別遊技状態を設定可能に構成され、前記遊技機は、前記特別遊技状態が設定されている状態で前記特典遊技が所定回数連続して実行され、前記記憶手段に記憶された情報が特定の情報である場合に、前記特典遊技が実行された後に前記特別遊技状態が設定されることを規制することが可能なものであることを特徴とする遊技機ZE1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に連続して特典遊技が実行されることで遊技店の利益が過剰に損なわれる問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれること抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機ZE1によれば、払い出しが一定期間に増大することで、特典遊技の上限数を可変させることで、遊技店の利益が損なわれること抑制できるという効果がある。
遊技機ZE1において、前記遊技機は、前記記憶手段に記憶された情報に基づいて、前記所定回数を可変させることが可能なものであることを特徴とする遊技機ZE2。
ZE2によれば、ZE1の奏する効果に加え、記憶された情報に基づいて、特別遊技状態が設定されている状態で連続して特典遊技が実行される上限回数が可変されるので、払出数に応じて特別遊技状態が設定される期間を可変させることができ、過剰に特典が付与されることを抑制できるという効果がある。
遊技機ZE1またはZE2において、前記記憶手段には、予め定められた所定期間に前記払出手段により払い出された遊技球の数に対応した情報が前記情報として記憶されるものであり、前記遊技機は、前記予め定められた所定期間までに前記払出手段により払い出されることが可能な残数を識別可能な示唆態様が遊技者に示唆可能にされているものであることを特徴とする遊技機ZE3。
遊技機ZE3によれば、遊技機ZE1またはZE2の奏する効果に加え、残りの払出数が認識できるので、払出数が上限に近づいた場合に遊技を一時停止する等の調整を遊技者にさせることができ、効率の良い遊技を行わせることができるという効果がある。
<特徴ZF群>(出玉サポート)
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、その払出手段により払い出された遊技球に対応する情報が記憶される記憶手段と、を有し、前記遊技機は、前記記憶手段に記憶されている情報に対応して、前記特典遊技が実行されていない状態において所定の期間内に遊技者が発射した遊技球の数に対して前記払出手段により払い出された遊技球の数が超えない範囲で通常の遊技状態よりも多くの遊技球が払い出されることが可能な特別遊技状態が設定可能なものであることを特徴とする遊技機ZF1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に連続して特典遊技が実行されることで遊技店の利益が過剰に損なわれる問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれること抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機ZF1によれば、払出数に応じて、発射した遊技球に対して超えない範囲で、払出数が増大される特別遊技状態が設定されるので、遊技者が発射を継続して遊技を行っても損害を抑制できる一方、発射数を超えないので、遊技店側の利益が過剰に損なわれることを抑制できるという効果がある。
遊技機ZF1において、前記特別遊技状態が設定されている期間に実行される前記特典遊技は、前記所定の期間に発射される遊技球の数を超えない遊技球が払い出されるように制限される設定が実行されるものであることを特徴とする遊技機ZF2。
遊技機ZF2によれば、遊技機ZF1の奏する効果に加え、特別遊技状態が設定されている場合に、特典遊技が実行されても、払い出される遊技球が制限される設定がされるので、過剰に遊技球が短期間に払い出される不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機ZF1または遊技機ZF2において、前記払出手段は、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて所定数の遊技球を払い出すことが可能なものであり、前記遊技機は、前記入球手段に遊技球が入球し易い第1状態と、その第1状態よりも遊技球が入球し難い第2状態とに可変可能な可変部材を有し、前記特別遊技状態は、前記可変部材を前記第2状態から前記第1状態へと通常状態よりも可変させ易く設定されるものであることを特徴とする遊技機ZF3。
遊技機ZF3によれば、遊技機ZF1またはZF2のいずれかの奏する効果に加え、可変部材の可変頻度を可変させることで、特別状態における払出数を増加させることができ、容易な制御で払出数を増大させることができるという効果がある。
<特徴ZG群>(確変状態において出球数に応じてサポを落として遊技効率が悪い小当たりRUSHに移行させる)
遊技球を予め定められた特定の発射間隔以上の発射間隔で発射可能な発射手段と、その発射手段により特定方向に発射された遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて所定の判別情報を取得可能な取得手段と、その取得手段により取得された前記所定の判別情報を用いて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が予め定められた第1の判別結果となったことに基づいて遊技者に有利な第1遊技を実行する第1遊技実行手段と、前記判別手段の判別結果が前記第1の判別結果とは異なる第2の判別結果となったことに基づいて、前記第1遊技よりも有利度合いが低い第2遊技を実行する第2遊技実行手段と、前記第1遊技の実行が終了した後の遊技状態として、遊技者に有利な第1遊技状態を設定することが可能な第1遊技状態設定手段と、所定の付与条件が成立したことに基づいて、遊技者に対して所定の特典を付与する特典付与手段と、前記特典付与手段により付与された前記所定の特典の付与量が予め定められた特定条件を満たしたことに基づいて、前記第1遊技状態よりも前記第2遊技が実行され易くなる第2遊技状態を設定する第2遊技状態設定手段と、を備え、前記第2遊技状態は、少なくとも前記特定方向へと前記特定の発射間隔で遊技球を発射し続けた場合に、前記第1遊技状態よりも前記特典付与手段により前記付与される前記所定の特典の付与量が少なくなり易く構成されていることを特徴とする遊技機ZG1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に連続して特典遊技が実行されることで遊技店の利益が過剰に損なわれる問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれることを抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
これに対して遊技機ZG1によれば、遊技店の利益が損なわれることをすることが抑制できるという効果がある。
遊技機ZG1において、前記第2遊技は、当該第2遊技が開始される前の遊技状態が終了後も維持されるように構成されていることを特徴とする遊技機ZG2。
遊技機ZG2によれば、遊技機ZG1の奏する効果に加え、第2遊技が実行されたとしても遊技状態が変更されないので、遊技者にとって過剰に有利となり過ぎてしまうことを抑制することができるという効果がある。
遊技機ZG1または遊技機ZG2において、前記第2遊技状態設定手段は、前記第2遊技状態として、前記所定の特典の付与量が第1量となり易い通常第2遊技状態と、前記所定の特典の付与量が前記第1量よりも大きくなり易い有利第2遊技状態と、を含む複数の第2遊技状態の中から1の第2遊技状態を設定可能であることを特徴とする遊技機ZG3。
遊技機ZG3によれば、遊技機ZG1または遊技機ZG2の奏する効果に加え、第2遊技状態が設定された場合における特典の付与量を異ならせることができるため、第2遊技状態が設定された後も遊技者に期待感を持たせながら遊技を行わせることができるという効果がある。
<特徴ZH群>(1種2種で短時間出玉率を抑制)
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球可能な第1位置と、前記入球手段へと遊技球が入球困難になる第2位置と、に可変可能な可変手段と、判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が予め定められた特定の判別結果となったことに基づいて、前記可変手段が前記第2位置から前記第1位置へと所定期間可変される可変遊技を実行する可変遊技実行手段と、を有した遊技機において、所定の設定条件の成立に基づいて、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも前記特定の判別結果となり易い第2遊技状態と、を少なくとも含む複数のうち1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、前記入球手段へと入球した遊技球が流下可能な第1流路と、その第1流路よりも流入した遊技球が前記遊技機の外部へと排出されるまでに要する期間が長くなり易い第2流路と、前記入球手段へと入球した遊技球を前記第1流路と前記第2流路とのどちらかに振り分ける振分手段と、前記第1流路を流下した遊技球と、前記第2流路を流下した遊技球と、が通過可能な位置に設けられている特定領域と、前記可変遊技の実行中に遊技球が前記特定領域を通過したことに基づいて、遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を備え、前記第2遊技状態は、予め定められた特定条件が成立するまでの間、前記入球手段へと入球した遊技球が前記振分手段によって前記第1流路よりも前記第2流路に振り分けられ易くなり、前記特定条件が成立した後は、前記入球手段へと入球した遊技球が前記振分手段によって前記第2流路よりも前記第1流路に振り分けられ易くなるように構成されていることを特徴とする遊技機ZH1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に連続して特典遊技が実行されることで遊技店の利益が過剰に損なわれる問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれることを抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
これに対して遊技機ZH1によれば、遊技店の利益が損なわれることをすることが抑制できるという効果がある。
遊技機ZH1において、前記特定条件は、前記第2遊技状態が設定されてから予め定められた特定回数の前記判別手段の判別が実行されたことに基づいて成立し得る条件で構成されていることを特徴とする遊技機ZH2。
遊技機ZH2によれば、遊技機ZH1の奏する効果に加え、特定回数の判別が実行されるまでの間、可変遊技が開始されてから終了するまでの期間を長期化することができるので、短時間に連続して可変遊技と特典遊技とが繰り返されることを抑制することができるという効果がある。
遊技機ZH1又はZH2において、前記第1流路は、前記第2流路よりも、流入した遊技球が前記特定領域を通過し易くなるように構成されていることを特徴とする遊技機ZH3。
遊技機ZH3によれば、遊技機ZH1又はZH2の奏する効果に加え、特定条件が成立するまでは可変遊技が終了するまでに要する期間が長くなる上に、特典遊技も実行され難くなるので、特典遊技が実行される間隔を長期化することができるという効果がある。
<特徴ZI群>(出球率に応じて払出速度を可変させる制御)
所定の払出条件の成立に基づいて、所定量の遊技媒体を払い出す払出手段と、所定の判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が予め定められた特定の判別結果となったことに基づいて、前記所定の払出条件が成立し易い特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記払出手段によって払い出された前記遊技媒体の払出個数が予め定められた特定条件を満たしたことに基づいて、前記払出手段が前記所定量の遊技媒体の払い出しに要する期間が前記特定条件の成立前よりも長くなるように制御する払出制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機ZI1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に連続して特典遊技が実行されることで遊技店の利益が過剰に損なわれる問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれることを抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
これに対して遊技機ZI1によれば、遊技店の利益が損なわれることをすることが抑制できるという効果がある。
遊技機ZI1において、前記特定条件は、所定期間の間に前記払出手段によって払い出された前記遊技媒体の払出個数が予め定められた特定個数を超えた場合に成立し得る条件で構成されていることを特徴とする遊技機ZI2。
遊技機ZI2によれば、遊技機ZI1の奏する効果に加え、所定期間内に特定個数以上の遊技媒体が払い出された場合に、遊技媒体の払出速度を遅くすることができるので、短時間に遊技媒体が払い出されすぎてしまうことを抑制することができるという効果がある。
遊技機ZI1又はZI2において、前記払出制御手段は、前記払出手段によって払い出された前記遊技媒体の払出個数が予め定められた特定条件を満たしたことに基づいて、前記払出手段による前記遊技媒体の払出が所定期間停止されるように制御可能に構成されていることを特徴とする遊技機ZI3。
遊技機ZI3によれば、遊技機ZI1又はZI2の奏する効果に加え、遊技店の利益が損なわれることをより確実に抑制することができるという効果がある。
<特徴ZJ群>(左打ちと右打ちとでAT入賞率を可変させる)
第1方向に発射された遊技球が流下可能な第1流路と、前記第1方向とは異なる第2方向に発射された遊技球が流下可能な第2流路と、前記第1流路を流下した遊技球と、前記第2流路を流下した遊技球と、が少なくとも入球可能な位置に設けられた入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて所定の特典を付与する特典付与手段と、を備え、前記第2流路は、前記第1方向に発射された遊技球が前記入球手段に到達するまでの期間よりも、前記第2方向に発射された遊技球が前記入球手段に到達するまでの期間の方が長くなるように構成されていることを特徴とする遊技機ZJ1。
ここで、パチンコ機等の遊技機には、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果が当たりだった場合に、大入賞口が所定回数開閉される当たり状態に移行するものがある(例えば、特許文献1:特許第2514417号公報)。係る従来型の遊技機では当たり状態の間に大入賞口へと遊技球を入賞させる毎に所定個数の賞球が付与されるので、遊技者に対して当たり状態を1つの楽しみに遊技を行わせることができる。
しかしながら、係る従来型の遊技機において、大入賞口へと遊技球を入賞させるためには、遊技機毎に決まった方向へと遊技球を発射する必要があるため、当たり状態中における遊技が単調となってしまうという問題点があった。
これに対して遊技機ZJ1によれば、少しでも早く遊技球を入球手段に到達させたいと考える遊技者に対して、第1流路を狙って遊技球を発射させることができる一方、比較的長い時間をかけて遊技球を入球手段に到達させたいと考える遊技者に対して、第2流路を狙って遊技球を発射させることができる。よって、遊技者毎の好みの発射方向を選択して遊技を行わせることができるので、遊技が単調となってしまうことを抑制できるという効果がある。
遊技機ZJ1において、前記入球手段は、前記第2流路を流下した遊技球が入球する割合の方が、前記第1流路を流下した遊技球が入球する割合よりも高くなる位置に配置されているものであることを特徴とする遊技機ZJ2。
遊技機ZJ2によれば、遊技機ZJ1の奏する効果に加え、遊技球が第1流路を流下すると、入球手段へと到達するまでの期間が短くなる反面、入球手段へと入球し難くなってしまう。一方、第2流路を流下すると、入球手段へ入球し易くなるものの、入球手段へと到達するまでの期間が長くなってしまう。よって、遊技者毎の趣向に合った発射方向を遊技者自身に選択させることができるという効果がある。
遊技機ZJ1又はZJ2において、前記第2流路を流下する遊技球の流下速度を減速させる減速手段を備えることを特徴とする遊技機ZJ3。
遊技機ZJ3によれば、遊技機ZJ1又はZJ2の奏する効果に加え、第2方向に発射された遊技球が入球手段へと到達するまでの期間を、より確実に第1方向に発射された遊技球が入球手段に到達するまでの期間よりも長くすることができるという効果がある。
遊技機ZJ1からZJ3のいずれかにおいて、前記入球手段に遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難となる第2位置とに可変可能な可変手段と、判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて、前記可変手段が所定回数、前記第2位置から前記第1位置に可変する可変遊技を実行する可変遊技実行手段と、を備えることを特徴とする遊技機ZJ4。
遊技機ZJ4によれば、遊技機ZJ1からZJ3のいずれかが奏する効果に加え、判別手段による判別で特定の判別結果となることを期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機ZJ4において、特定の発射間隔以上の発射間隔で遊技球を前記第1方向、および前記第2方向に発射可能な発射手段と、前記可変遊技の実行中において、前記可変手段が前記第2位置から前記第1位置に可変されてから予め定められた特定個数以上の遊技球が前記入球手段へと入球したことに基づいて、前記可変手段を前記第2位置に可変させる第1可変制御手段と、前記可変遊技の実行中において、前記可変手段が前記第2位置から前記第1位置に可変されてから予め定められた特定期間が経過したことに基づいて、前記可変手段を前記第2位置に可変させる第2可変制御手段と、を備え、前記特定期間は、前記第2方向に向けて遊技球の発射を開始してから、前記特定の発射間隔で前記第2方向に発射された前記特定個数の遊技球が前記第2流路を流下し終わるまでの期間よりも少なくとも長いものであることを特徴とする遊技機ZJ5。
遊技機ZJ5によれば、遊技機ZJ4の奏する効果に加え、可変遊技の実行中において第2方向へと遊技球を発射した場合に、特定期間が経過するよりも前に特定個数の遊技球を入球手段に入球させることができるので、遊技者が損をしてしまうことを抑制できるという効果がある。
<特徴ZK群>(連チャン時の大当たり間のスタート回数に応じて大当たり遊技終了後に設定される有利期間を可変させる)
判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が予め定められた特定の判別結果となったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記特典遊技の実行が終了した後の遊技状態として、遊技者に有利な有利遊技状態を設定可能な有利遊技状態設定手段と、その有利遊技状態設定手段によって前記有利遊技状態が設定される場合に、当該設定される前記有利遊技状態の終了条件を設定する終了条件設定手段と、その終了条件設定手段により設定される終了条件として、第1終了条件と、その第1終了条件よりも成立し易い第2終了条件と、を少なくとも含む複数のうち1の終了条件を決定する終了条件決定手段と、前記特典遊技が終了した後で実行された前記判別手段の判別回数を計数する計数手段と、を備え、前記終了条件決定手段は、前記計数手段により計数された前記判別回数が予め定められた特定回数未満の場合に、前記第1終了条件よりも前記第2終了条件を決定し易くなり、前記判別回数が前記特定回数以上の場合に、前記第2終了条件よりも前記第1終了条件を決定し易くなるように構成されていることを特徴とする遊技機ZK1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に連続して特典遊技が実行されることで遊技店の利益が過剰に損なわれる問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれることを抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
これに対して遊技機ZK1によれば、遊技店の利益が損なわれることをすることが抑制できるという効果がある。
遊技機ZK1において、前記第1終了条件は、前記有利遊技状態が設定された後で予め定められた第1回数の前記判別手段の判別に渡って連続して、前記特定の判別結果とは異なる外れ判別結果となったことに基づいて成立する条件で構成されているものであり、前記第2終了条件は、前記有利遊技状態が設定された後で前記第1回数よりも少ない第2回数の前記判別手段の判別に渡って連続して、前記外れ判別結果となったことに基づいて成立する条件で構成されているものであることを特徴とする遊技機ZK2。
遊技機ZK2によれば、遊技機ZK1の奏する効果に加え、特典遊技が実行されるまでの判別回数が少なくなると、有利遊技状態の間に実行できる判別の回数が少なくなるので、短時間の間に特典遊技と有利遊技状態とが繰り返されることを抑制することができるという効果がある。
遊技機ZK1またはZK2において、特定期間内において、前記有利遊技状態中に実行される前記判別手段の上限判別回数を決定可能な決定手段を有し、終了条件設定手段は、前記上限判別回数に基づいて前記終了条件を設定可能であることを特徴とする遊技機ZK3。
遊技機ZK3によれば、遊技機ZK1またはZK2の奏する効果に加え、上限判別回数に基づいて終了条件が設定されるため、特定期間内における有利遊技状態中の判別回数にばらつきが発生し難くすることができるという効果がある。
<特徴ZL群>(出率に余裕がある場合に、出玉を獲得し易くする制御)
所定の払出条件の成立に基づいて所定量の遊技媒体を払い出す払出手段と、所定の判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が予め定められた特定の判別結果となったことに基づいて、前記所定の払出条件が成立し易い特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記払出手段によって払い出された前記遊技媒体の払出個数が予め定められた第1条件を満たしたことに基づいて、前記払出手段によって前記遊技媒体が払い出され難くなる第1制御を実行する第1制御手段と、前記第1制御が実行された後で、前記払出手段によって払い出された前記遊技媒体の払出個数が前記第1条件とは異なる第2条件を満たしたことに基づいて、前記払出手段によって前記遊技媒体が払い出され易くなる第2制御を実行する第2制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機ZL1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に連続して特典遊技が実行されることで遊技店の利益が過剰に損なわれる問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれること抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機ZL1によれば、払い出された遊技媒体の払出個数に応じて遊技媒体が払い出され難い状態や払い出され易い状態を設定することができるので、遊技店の利益が損なわれることをすることが抑制できるという効果がある。
遊技機ZL1において、前記第1制御が実行されることにより規制された情報を記憶可能な記憶手段を有し、前記第2制御手段は、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて前記遊技媒体を払い出し易くすることが可能であることを特徴とする遊技機ZL2。
遊技機ZL2によれば、遊技機ZL1の奏する効果に加え、第1制御が実行されたことにより払い出されなかった賞球が第2制御によって払い出されることになるため、遊技者に不利な遊技を実行させ難くすることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機ZL2において、前記記憶手段に記憶されている前記情報を示唆するための示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段を有することを特徴とする遊技機ZL3。
遊技機ZL3によれば、遊技機ZL2の奏する効果に加え、記憶されている情報を遊技者に示唆することができるため、遊技者に対して第2制御が実行された場合の遊技内容を予め予測させることができる。よって、後に実行される遊技を予測しながら遊技を行わせることで遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴ZM群>(出玉速度を可変させた場合の演出制御)
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、その払出手段により払い出された遊技球に対応する情報が記憶される記憶手段と、を有し、前記動的表示期間決定手段は、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて、前記識別情報の動的表示期間を決定可能であることを特徴とする遊技機ZM1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた(先行技術文献:特開2012−217766号公報)。
また、当否抽選の結果が当否抽選が実行されてから所定の変動期間が経過した後に遊技者に報知されるように構成することで当否抽選が頻繁に実行されないように構成されていた。
しかしながら、既に遊技者に払い出された賞球数に関わらず、変動期間が設定されるため、賞球が多く払い出されている遊技機も、賞球が多く払い出されていない遊技機も、同一の変動期間が設定されることになる。この場合、賞球が多く払い出される設定がされている遊技機において、過剰な量の賞球が払い出されてしまい、遊技店の利益が損なわれるという問題があった。また、上述した問題を解決するために、長い変動期間が設定され易くなるように遊技機を構成した場合には、賞球が多く払い出されないように設定がされている遊技機において、十分な賞球を払い出すことが出来ず、遊技の興趣が低下してしまうという問題があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店の利益が損なわれること抑制しながらも、遊技の興趣が低下してしまうことを抑制することができる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機ZM1によれば、一定期間に遊技者に払い出した遊技球の情報に基づいて動的表示期間を決定可能であるため、一定期間に遊技者に払い出した遊技球に応じて異なる長さの動的表示期間を設定することが可能となる。よって、払い出し数に対して動的表示期間を調整することができ、遊技店の利益が損なわれること抑制できるという効果がある。
遊技機ZM1において、前記動的表示期間決定手段は、前記特定の判別結果を示すための識別情報が表示されることとなる前記識別情報の動的表示期間として、第1期間とその第1期間よりも長い第2期間と、を少なくとも設定可能であり、前記記憶手段に記憶されている前記情報が示す遊技球数が特定数よりも多い場合に、前記第1期間よりも前記第2期間を決定し易くするものであることを特徴とする遊技機ZM2。
遊技機ZM2によれば、遊技機ZM1の奏する効果に加え、払い出された遊技球の数が多くほど、長い期間の動的表示期間が決定され易くなるため、短期間で過剰に遊技球が払い出されることを抑制し、遊技店の利益が損なわれること抑制できるという効果がある。
遊技機ZM2において、前記判別手段による前記判別の結果を示すための演出を、前記動的表示期間決定手段により決定された前記動的表示期間を用いて実行可能な演出実行手段と、その演出実行手段により実行される前記演出の態様として、第1態様と、その第1態様とは異なる第2態様と、を少なくとも含む複数の態様の中から所定の態様を決定可能な演出態様決定手段と、を有し、前記演出態様決定手段は、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果である場合のほうが、前記特定の判別結果では無い場合よりも前記第1態様を決定し易いものであることを特徴とする遊技機ZM3。
遊技機ZM3によれば、遊技機ZM2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、判別手段の判別結果に応じて異なる態様で設定される演出が演出実行手段により、動的表示期間を用いて実行されるため演出効果を高めることができるという効果がある。
<特徴ZN群>(出玉数により優先変動対象を切り替える)
第1判別を実行可能な第1判別手段と、前記第1判別とは異なる第2判別を実行可能な第2判別手段と、前記第1判別手段による第1判別結果を示すための第1識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な第1動的表示手段と、前記第2判別手段による第2判別結果を示すための第2識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な第2動的表示手段と、前記表示手段に特定の前記第1判別結果を示すための第1識別情報または特定の前記第2判別結果を示すための第2識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、所定条件が成立したことに基づいて、前記第1識別情報と前記第2識別情報との動的表示順序を決定可能な順序決定手段を有するものであることを特徴とする遊技機ZN1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
また、遊技の当否抽選として複数種別の抽選を実行可能に構成し、その複数種別の抽選を予め定められた順序で実行可能に構成されていた。
しかしながら、従来型の遊技機によれば、常に同一の順序で複数の当否抽選が実行されるため、遊技内容が単調となり、遊技者の遊技意欲が低下してしまうという問題があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを抑制し、遊技者の遊技への興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機ZN1によれば、所定条件が成立したことに基づいて動的表示される識別情報の順序を決定することができるので、様々な順序で第1識別情報と第2識別情報とを動的表示されることが可能となり、連続して特典遊技が実行されて払出が過剰となっている判別に対する頻度を低下させることができ、遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを抑制し、遊技者の遊技への興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機ZN1において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、その払出手段により払い出された遊技球に対応する情報が記憶される記憶手段と、を有し、前記所定条件は、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて成立し得るものであることを特徴とする遊技機ZN12。
遊技機ZN2によれば、遊技者に払い出した遊技球の情報に基づいて動的表示される識別情報の順序が決定されるため、払い出された遊技球に応じて識別情報の順序を切り替えるという斬新な遊技性を遊技者に提供することができ、遊技者の遊技への興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機ZN2において、前記第1判別手段は、前記第2判別手段よりも遊技者に有利な前記判別を実行可能であり、前記順序決定手段は、前記記憶手段に記憶されている前記情報が遊技者に有利な第1情報である場合のほうが、その第1情報よりも遊技者に不利な第2情報である場合よりも、前記第2判別が実行され易くなるように前記順序を決定可能であることを特徴とする遊技機ZN3。
遊技機ZN3によれば、遊技機ZN2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、記憶手段に記憶されている情報が遊技者に有利な第1情報である場合には、第1判別よりも遊技者に不利となる第2判別が実行され易くなる。このように構成することで、既に有利な遊技者、例えば、既に多くの賞球を獲得している遊技者に対して、更に過剰に賞球を払い出してしまう事態が発生することを抑制することができるという効果がある。
<特徴ZO群>(条件に応じて発射速度を切り替える)
遊技球を遊技領域に発射することが可能な発射手段と、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、所定条件が成立したことに基づいて、前記発射手段による遊技球の発射間隔を可変させることが可能な可変手段を有するものであることを特徴とする遊技機ZO1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、遊技盤面に向けて発射される遊技球の発射速度が常に一定であり、遊技者が長時間遊技をする場合において、遊技が単調になり遊技の興趣が低下するという問題があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、所定条件が成立したことに基づいて遊技球の発射速度を可変させることで、遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機ZO1によれば、所定条件の成立に基づいて、遊技球の発射間隔を可変させることができるため、遊技が単調になることを抑制することができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機ZO1において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、その払出手段により払い出された遊技球に対応する情報が記憶される記憶手段と、を有し、前記所定条件は、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて成立し得るものであることを特徴とする遊技機ZO2。
遊技機ZO2によれば、遊技機ZO1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、払出手段により払い出された遊技球に対応する情報に基づいて、遊技球の発射間隔を可変させることができるため、払い出された遊技球に応じて遊技球の発射間隔を可変させるという斬新な遊技性を遊技者に提供することができ、遊技者の遊技への興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機ZO1またはZO2において、前記所定条件は前記特典遊技が実行される場合に成立し得るものであることを特徴とする遊技機ZO3。
遊技機ZO3によれば、遊技機ZO1またはZO2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、特典遊技が実行される場合と、実行されない場合とで、遊技球の発射間隔を可変させることができる。よって、可変された発射間隔に応じて特典遊技中に獲得可能な特典量を異ならせることができるため、遊技者に対して遊技球の発射間隔に興味を持たせることができ、遊技者の遊技への興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機ZO1からZO3のいずれかにおいて、前記発射手段により発射される遊技球の発射方向を調整可能な調整手段を有し、前記遊技領域は、遊技球が流下可能な第1流路と、その第1流路を流下した遊技球が困難となる第2流路と、を少なくとも有するものであり、前記所定条件は前記調整手段により、前記第2流路に向けて前記遊技球を発射させるように前記発射方向が調整された場合に成立し得るものであることを特徴とする遊技機ZO4。
遊技機ZO4によれば、遊技機ZO1からZO3のいずれかに奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技球を発射させる方向に応じて発射間隔を異ならせることができる。よって、遊技者に対して様々な方向へと遊技球を発射させることで、様々な発射間隔で遊技球を発射させるという斬新な遊技性を提供することができるという効果がある。
<特徴ZP群>(初当たり時に有利期間のシナリオを設定)
遊技球を遊技領域に発射することが可能な発射手段と、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、その動的表示手段により識別情報が動的表示される動的表示期間を決定することが可能な動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、その特典遊技実行手段により実行された前記特典遊技の終了後に、遊技者に有利な有利状態を設定可能な有利状態設定手段と、有した遊技において、少なくとも特典遊技における所定条件が成立したことに基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出すことが可能な払出手段と、前記有利状態設定手段により設定される前記有利状態の種別として、複数の種別の中から1の種別を決定可能な状態種別決定手段と、を有し、前記状態種別決定手段は、前記払出手段により特定数の遊技球が払い出されるまでの期間が第1期間に設定される第1有利種別と、前記第1期間よりも長い第2期間に設定される第2有利種別と、を決定可能であることを特徴とする遊技機ZP1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、遊技者に特典として所定数の遊技球が払い出されることが可能に構成されていた。(先行技術文献:特開2012−217766号公報)
しかしながら、一定期間に払い出される遊技球が極端に多くなり、遊技者に過剰に遊技球を払い出してしまうという問題があった。また、過剰に遊技球が払い出されることを抑制するために、払い出された賞球数が特定の上限数に到達した場合に、それ以上遊技球が払い出されることを禁止する遊技機もあった。
しかしながら、従来型の遊技機によれば、払い出された賞球数が特定の上限数に到達した場合に遊技球の払い出しを禁止することができるものであったが、払い出された賞球数が特定の上限数に到達するまでの遊技性は常に一緒であるため、払い出された賞球数が特定の上限数に到達するまでの過程が単調となり遊技意欲が低下してしまうという問題があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、払い出された賞球数が特定の上限数に到達するまでの遊技性を多彩に設定可能にすることで、遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機ZP1によれば、払い出された遊技球が特定の上限数に到達するまでに要する期間を異ならせるように状態種別決定手段により有利状態の種別を決定することができるため、払い出された賞球数が特定の上限数に到達するまでの遊技性にバリエーションを持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機ZP1において、前記特典遊技実行手段により実行される前記特典遊技の特典種別として第1特典を付与可能な第1特典種別と、前記第1特典よりも遊技者に多くの遊技球を払い出すことが可能な第2特典を付与可能な第2特典種別と、を少なくとも含む複数の前記特典種別の中から1の特典種別を決定可能な特典種別決定手段を有し、前記遊技機は、前記状態種別決定手段により前記第1有利種別が設定された場合のほうが、前記第2有利種別が決定された場合よりも前記第2特典種別の前記特典遊技が実行され易いものであることを特徴とする遊技機ZP2。
遊技機ZP2によれば、遊技機ZP1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、払出手段により特定数の遊技球が払い出されるまでの期間として短い期間が決定されるほうが、特典遊技として多くの遊技球が払い出される特典遊技が実行され易くなる。よって、有利状態中において、払出手段により特定数の遊技球が払い出されるまでの期間を異ならせた場合であっても、遊技者に違和感を与える事無く同程度の特典を付与することができるという効果がある。
遊技機ZP2において、前記有利状態中に実行される前記特典遊技の回数に対して上限回数を設定可能な上限設定手段を有し、前記遊技機は、前記状態種別決定手段により第1有利種別が設定された場合のほうが、前記第2有利種別が決定された場合よりも前記上限回数として多い回数が設定され易いものであることを特徴とする遊技機ZP3。
遊技機ZP3によれば、遊技機ZP2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、払出手段により多くの遊技球が払い出される特典遊技が実行され易い有利状態のほうが、有利状態中に実行される特典遊技の上限回数として少ない回数が設定され易いため、多くの遊技球が払い出される特典遊技が数多く実行されることを抑制することができるという効果がある。
上述した各遊技機のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機Z1。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
上述した各遊技機のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機Z2。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
上述した各遊技機のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機Z3。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。

Claims (3)

  1. 所定の払出条件の成立に基づいて所定量の遊技媒体を払い出す払出手段と、
    所定の判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、
    その判別手段の判別結果が予め定められた特定の判別結果となったことに基づいて、前記所定の払出条件が成立し易い特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、
    前記払出手段によって払い出された前記遊技媒体の払出個数が予め定められた第1条件を満たしたことに基づいて、前記払出手段によって前記遊技媒体が払い出され難くなる第1制御を実行する第1制御手段と、
    前記第1制御が実行された後で、前記払出手段によって払い出された前記遊技媒体の払出個数が前記第1条件とは異なる第2条件を満たしたことに基づいて、前記払出手段によって前記遊技媒体が払い出され易くなる第2制御を実行する第2制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
  2. 前記第1制御が実行されることにより規制された情報を記憶可能な記憶手段を有し、
    前記第2制御手段は、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて前記遊技媒体を払い出し易くすることが可能であることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記記憶手段に記憶されている前記情報を示唆するための示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段を有することを特徴とする請求項2記載の遊技機。
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