JP2020170813A - 発電素子および発電素子の製造方法 - Google Patents

発電素子および発電素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造工程の簡素化を図ることができる発電素子および発電素子の製造方法を提供する。【解決手段】発電素子1は、帯電可能な非圧電ポリマの繊維が3次元的に堆積されてなるポリマ繊維体FBと、電極121、122と、保持部材11と、を備える。ポリマ繊維体FBは、一つの仮想平面VPLで区分されたときの一方側に正の電荷が負の電荷よりも多く偏在し他方側に負の電荷が正の電荷よりも多く偏在している。保持部材11は、電極121、122の間の距離が変更可能な状態で電極121、122を保持する。ポリマ繊維体FBは、電極121、122の間に介在している。保持部材11は、電極121がポリマ繊維体FBから離間した第1状態と、電極121がポリマ繊維体FBに接触した第2状態と、をとりうる。【選択図】図1

Description

本発明は、発電素子および発電素子の製造方法に関する。
近年、生体の動作をセンシングすることにより得られる動作情報を、インターネットを介して収集して解析するIOE(Internet of Everything)技術が大きな注目を集めている。この技術において、生体の動作を電気信号に変換することができる圧電素子が重要な役割を担う。
圧電素子としては、圧電特性の高さからチタン酸ジルコン酸鉛(以下、「PZT」と称する。)のようなセラミック系圧電材料を用いたものが広く普及してきている。但し、人体のような生体の動作のセンシングにおいては、生体への装着時における生体に与える快適性に優れているフレキシブルかつ軽量な圧電素子が求められる。
これに対して、強誘電性ポリマ、ポリ乳酸等のいわゆる圧電ポリマの結晶性フィルムを用いたフレキシブルな圧電素子が開発されている。この種の圧電素子の材料としては、例えばPVDF(poly (vinylidene fluoride))、PVDF−TrFE(PVDF poly(vinylidenefluoride-co-trifluoroethylene))、PLLA(ポリ乳酸の光学異性体(L体)の単体)等が採用されている。
しかしながら、この種の圧電素子は、圧電性能がセラミックス系の圧電素子の圧電性能に比べて低い。また,この種の圧電素子の製造工程では、圧電性能を発揮させるために前述の結晶性フィルムの延伸、加熱、ポーリング処理等を行うことが必要である。このため、圧電素子の製造工程が複雑になってしまう。
これに対して、前述の結晶性フィルムよりも高い圧電性能を示すフレキシブルな多孔性ポリマエレクトレットを用いた圧電素子も開発されつつある。このポリマエレクトレットの材料としては,ポリプロピレンが用いられることが多い。このポリマエレクトレットの製造では、ポリプロピレンフィルムに延伸処理を施すことにより、多孔性のポリプロピレンフィルムを作製した後、この多孔性のポリプロピレンフィルムにコロナ放電を利用したポーリング処理を施すことにより、ポリプロピレンフィルムに含まれる空孔の一方向における両側それぞれに正と負の電荷対をトラップさせる。このようにして、多孔性のポリプロピレンフィルム内に前述の一方向に配向した巨大なダイポール群を形成することによりポリマエレクトレットが作製される。また、この多孔性のポリマエレクトレットは、多孔性であるために前述の結晶性フィルムよりも柔らかく、これにより前述の結晶性フィルムよりも高い圧電性能を示すと考えられる。
しかしながら、多孔性のポリマエレクトレットを用いた圧電素子の製造では、やはり多孔性のポリプロピレンフィルムを作製した後、作製されたポリプロピレンフィルムにポーリング処理を施す必要がある。そこで、このポーリング処理を省略することにより、圧電素子の製造工を更に簡素化することが要請されつつある。
これに対して、圧電ポリマからなる直径1μm未満の繊維であるポリマサブミクロンファイバ(「ポリマサブミクロン圧電ファイバ」とも言う。)が開発されつつある。例えば、PVDF、PVDF−TrFE、キラル高分子結晶を形成するPLLA等のような圧電ポリマを用いてエレクトロスピニング法により作製されたサブミクロンファイバが開発されている。これらのサブミクロンファイバがポーリング処理を施さなくても圧電性能を発揮するのは、例えばPVDF、PVDF−TrFE等の強誘電性ポリマの場合、エレクトロスピニング法を利用することにより強誘電性ポリマの主鎖が配向し、さらにエレクトロスピニング法で使用する比較的高い電圧により分極が誘起されることが原因と考えられている。
そして、この種のポリマサブミクロン圧電ファイバからなる圧電ポリマ膜の両面に電極を形成した素子が提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載された素子は、感圧センサまたはアクチュエータとして機能するものであり、繊維径が300nm以下の圧電ポリマの連続する繊維からなり、繊維軸方向を揃えて形成された部分とその部分の周囲に位置し繊維軸方向がランダムな部分とを含む圧電ポリマ膜を備える。
特開2018−133368号公報
ところで、特許文献1に記載された素子の場合、素子に用いられる圧電ポリマ膜が、繊維軸方向の揃った部分と繊維軸方向のランダムな部分とを含んでいるため、素子の製造工程が複雑になる虞がある。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、製造工程の簡素化を図ることができる発電素子および発電素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る発電素子は、
帯電可能な非圧電ポリマからなる繊維が3次元的に堆積されてなるポリマ繊維体を備え、
前記ポリマ繊維体は、一つの仮想平面で区分されたときの一方側に正の電荷が負の電荷よりも多く偏在し他方側に負の電荷が正の電荷よりも多く偏在している。
他の観点から見た、本発明に係る発電素子の製造方法は、
帯電可能な非圧電ポリマが溶解された非圧電ポリマ溶液もしくは非圧電ポリマ溶融体を射出するノズルと、前記ノズルから前記ノズルの射出方向へ離間して配置されたコレクタと、前記ノズルと前記コレクタとの間に電圧を印加する電圧印加手段と、を使用し、前記電圧印加手段により前記ノズルと前記コレクタとの間に予め設定された電圧を印加した状態で、前記ノズルから前記コレクタに向かって非圧電ポリマ溶液もしくは非圧電ポリマ溶融体を射出して前記コレクタに前記非圧電ポリマの繊維を3次元的に堆積させることによりポリマ繊維体を生成するエレクトロスピニング法を行う工程を含む。
本発明によれば、帯電可能な非圧電ポリマからなる繊維が3次元的に堆積されてなるポリマ繊維体を備える。そして、ポリマ繊維体は、一つの仮想平面で区分されたときの一方側に正の電荷が負の電荷よりも多く偏在し他方側に負の電荷が正の電荷よりも多く偏在している。ここで、ポリマ繊維体は、帯電可能な非圧電ポリマが溶解された非圧電ポリマ溶液もしくは非圧電ポリマ溶融体を射出するノズルと、ノズルからノズルの射出方向へ離間して配置されたコレクタと、ノズルとコレクタとの間に電圧を印加する電圧印加手段と、を使用し、電圧印加手段によりノズルとコレクタとの間に予め設定された電圧を印加した状態で、ノズルからコレクタに向かって非圧電ポリマ溶液もしくは非圧電ポリマ溶融体を射出してコレクタに非圧電ポリマの繊維を3次元的に堆積させることにより生成される。これにより、ポリマ繊維体を、非圧電ポリマの繊維を3次元的に堆積させるエレクトロスピニング法を行う工程を行うだけで生成することができるので、製造工程の簡素化を図ることができる。
本発明の実施の形態1に係る発電素子を示し、(A)は第1状態における断面図であり、(B)は第2状態における断面図である。 実施の形態1に係る発電素子の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態2に係る発電素子を示し、(A)は第2状態における断面図であり、(B)は第1状態における断面図である。 本発明の実施の形態3に係る発電素子を示し、(A)は第1状態における断面図であり、(B)は導電部材および保持部材を示す平面図である。 本発明の実施の形態4に係る発電素子を示し、(A)は第1状態における平面図であり、(B)は第2状態における平面図である。 ポリマ繊維体に発生する電荷の量を測定する測定装置を示し、(A)は電極端子をポリマ繊維体に接触させた状態を示す概略図であり、(B)は電極単位をポリマ繊維体から離間させた状態を示す概略図である。 実施例に係るポリマ繊維体に発生する電荷の量を測定した結果を示し、(A)は電極端子をポリマ繊維体に接触させた状態から電極端子を押し込んだ場合の測定結果を示す図であり、(B)は電極端子をポリマ繊維体から離間させた状態から電極端子をポリマ繊維体に接触させた後、更に、電極端子を押し込んだ場合の測定結果を示す図である。 実施例に係るポリマ繊維体に発生する電荷の量を測定した結果を示す図である。 (A)は実施例に係る試料の表面電位を測定する様子を示す図であり、(B)は他の実施例に係る試料の表面電位を測定する様子を示す図であり、(C)は他の実施例に係る試料の表面電位を測定する様子を示す図である。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態に係る発電素子および発電素子の製造方法について図面を参照しながら詳細に説明する。本実施の形態に係る発電素子は、エレクトロスピニング法により作製された、帯電可能な非圧電ポリマからなる繊維が3次元的に堆積されてなるポリマ繊維体を備える。ポリマ繊維体を構成する非圧電ポリマの繊維径(直径)は、10nm以上100μm以下であり、好ましくは100nm以上10μm以下である。このポリマ繊維体は、ポリマ繊維体内において正負の電荷分布の偏りがあるいわゆる帯電膜であり、正電荷または負電荷のいずれか一方のみを保持した帯電膜ではない。言い換えると、本実施の形態に係るポリマ繊維体は、一つの仮想平面で区分されたときの一方側に正の電荷が負の電荷よりも多く偏在し他方側に負の電荷が正の電荷よりも多く偏在しているものである。ここで、仮想平面は、例えばポリマ繊維体の中央部を通るものであってもよい。このポリマ繊維体の表面電位は、10V以上1×10V以下であり、好ましくは10V以上1×10V以下である。なお、ポリマ繊維体の表面電位は、例えば、非接触型の表面電位計(例えば春日電機社製KSD−3000)により測定することができる。ここで、表面電位の測定においては、ポリマ繊維体が載置される電極を接地電位に維持した状態でポリマ繊維体の表面電位を計測する。
また、ポリマ繊維体のヤング率は、1Pa以上1×10Pa以下であり、好ましくは100Pa以上1×10Pa以下である。更に、ポリマ繊維体の厚さは、1μm以上10mm以下であり、好ましくは1μm以上1mm以下である。また、ポリマ繊維体をその厚さ方向、言い換えると、ポリマ繊維体内における、正の電荷が負の電荷よりも多く偏在する部分と負の電荷が正の電荷よりも多く偏在する部分との並び方向に沿った方向に押し込んだときの、単位押し込み荷重当たりのポリマ繊維体の厚さ方向に発生する電荷の量に相当する圧電d定数d1の絶対値は、10pC/N≦d1≦1000000pC/N(d1は圧電d定数)の関係式が成立する範囲内の値であり、好ましくは150pC/N≦d1≦1000000pC/Nの関係式が成立する範囲内の値である。また、ポリマ繊維体の厚さ方向に電圧を印加したときの、単位電圧当たりのポリマ繊維体の厚さの変化量に相当する圧電d定数d2の絶対値は、10pm/V≦d2≦1000000pm/V(d2は圧電d定数)の関係式が成立する範囲内の値であり、好ましくは150pm/V≦d1≦1000000pm/Vの関係式が成立する範囲内の値である。
ポリマ繊維体を構成する非圧電ポリマとしては、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン−アクリレート共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、ポリアミド、ポリエステル、アラミド、ポリカーボネート、非晶性のフッ素樹脂、非強誘電性のフッ素樹脂、非強誘電性のフッ素樹脂の誘導体、非強誘電性のフッ素樹脂の共重合体、ポリヒドロキシブチレート、ポリウレタン、ポリ酢酸ビニル、ポリブチレンサクシネート、シルク、ウール、天然ゴム、ポリエーテルケトン、ポリアリレンエーテルエーテルケトン、ポリアクリロニトリル−メタクリレート共重合体、ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルイミド、ポリエチレンサルファイド、ポリエステルウレタン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピロリドン、コラーゲン、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシアルカン酸、ポリグリコール酸、ポリメタクリル酸メチル、非晶性のポリ−DL−乳酸(PDLLA)、ポリ乳酸の誘導体、ポリ乳酸−グリコール酸共重合体、セルロース、酢酸セルロース、セルロース誘導体、キトサン、キチン、ポリペプチド、タンパク質の中から選択することができる。ここで、ポリアミドとしては、ナイロン12(登録商標)、ナイロン4,6(登録商標)、ナイロン6,6(登録商標)、ナイロン6(登録商標)等が挙げられる。また、非晶性のフッ素樹脂、非強誘電性のフッ素樹脂、非誘電性のフッ素樹脂の誘導体、非強誘電性のフッ素樹脂の共重合体としては、サイトップ(登録商標)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)等が挙げられる。また、非圧電ポリマとして、前述の複数種類の非圧電ポリマを組み合わせた混合体を採用してもよい。
図1(A)および(B)に示すように、本実施の形態に係る発電素子1は、ポリマ繊維体FBと、電極121、122と、電極121、122の間の距離が変更可能な状態で電極121、122を保持する保持部材11と、備える。ポリマ繊維体FBは、電極121に接触した状態で、電極121、122の間に介在している。また、ポリマ繊維体FBは、その中央部C1を通る一つの仮想平面VPLで区分されたときの一方側(例えば図1(A)の上側)に正の電荷が負の電荷よりも多く偏在し、他方側(例えば図1(A)の下側)に負の電荷が正の電荷よりも多く偏在している。電極121は、アルミウム、銅等の導電体から箔状または膜状に形成された第1導電部材である。電極122は、アルミウム、銅等の導電体から箔状または膜状に形成され、電極121に対向して配置された第2導電部材である。電極121は、仮想平面VPLの一面が臨む領域(例えば図1(A)の下方)に配置され、電極122は、仮想平面VPLの他面が臨む領域(例えば図1(A)の上方)に配置されている。
保持部材11は、電極121、122の間の距離が変更可能な状態で電極121、122を保持し、電極122がポリマ繊維体FBから離間した第1状態と、電極122がポリマ繊維体FBに接触した第2状態と、をとりうる。保持部材11は、ゴムのような弾性材料から楕円筒状に形成され、内側面における第1部位11aに電極121が配設され、内側面における第1部位11aと保持部材11の筒軸J1を挟んで対向する第2部位11bに電極122が配設されている。保持部材11は、その復元力により、第1状態となるように付勢されている。そして、保持部材11が、図1(A)に示す第1状態において、矢印AR1に示すように、電極122が電極121に近づくように押圧されると、図1(B)に示すような第2状態となる。
また、保持部材11は、図1(A)に示すように、前述の第1状態において、電極121、122の対向方向における電極122とポリマ繊維体FBとの間の距離が予め設定された第1基準距離W3となるように電極121、122を保持している。ここで、第1基準距離W3は、ポリマ繊維体FBの電極121、122の対向方向の最大厚さをW0とすると、0≦W3≦500×W0の関係式が成立する範囲内であり、好ましくは0≦W3≦10×W0の関係式が成立する範囲内である。
更に、保持部材11は、前述の第2状態において、電極121、122の対向方向における電極121、122の間の距離が前述の第1状態におけるポリマ繊維体FBの電極121、122の対向方向の最大厚さW0に比べて予め設定された第2基準距離W4だけ短くなるように電極121、122を保持している。ここで、第2基準距離W4は、前述の第1状態におけるポリマ繊維体FBの電極121、122の対向方向の最大厚さをW0とすると、0≦W4≦0.9×W0の関係式が成立する範囲内であり、好ましくは0≦W4≦0.5×W0の関係式が成立する範囲内である。
次に、本実施の形態に係る発電素子1の製造方法について説明する。本実施の形態に係る発電素子の製造方法は、エレクトロスピニング法によりポリマ繊維体FBを生成する工程を含む。このエレクトロスピニング法によりポリマ繊維体FBを生成する工程では、例えば特開2016−223055号公報に記載されているプラスチップナノファイバの作製方法と同様の方法によりポリマ繊維体を生成する。具体的には、帯電可能な非圧電ポリマを例えば、N,N−ジメチルホルムアミドのような溶媒に溶解させて撹拌することにより非圧電ポリマ溶液を作製する。そして、エレクトロスピニング法により、作製された非圧電ポリマ溶液からポリマ繊維体FBを生成する。このエレクトロスピニング法では、例えば図2に示すように、非圧電ポリマを貯留するシリンジ901と、シリンジポンプ903と、シリンジ901の先端部に設けられ非圧電ポリマ溶液を射出するノズル911と、ノズル911からノズル911の射出方向へ離間し且つ互いに離間して配置された平板状のコレクタ902と、ノズル911とコレクタ902との間に電圧を印加する電圧印加手段Eと、を備えるエレクトロスピニング装置900を使用する。電圧印加手段Eは、ノズル911を陽極とし、コレクタ902を陰極として、ノズル911とコレクタ902との間に予め設定された直流電圧(例えば4.0kVの電圧)を印加する。なお、電圧印加手段Eは、ノズル911を陰極とし、コレクタ902を陽極として、ノズル911とコレクタ902との間に電圧を印加するものであってもよい。また、シリンジポンプ903は、シリンジ901に貯留された非圧電ポリマ溶液を、予め設定された供給レート(例えば0.04ml/hr)でノズル911へ供給する。このエレクトロスピニング装置900は、電圧印加手段Eによりノズル911とコレクタ902との間に予め設定された電圧を印加することにより、ノズル911からコレクタ902に向かって非圧電ポリマ溶液を射出してコレクタ902に非圧電ポリマからなる繊維を3次元的に堆積させる。ここで、非圧電ポリマ溶液の射出は、ノズル911とコレクタ902との間に電圧を印加することによる電気的引力が非圧電ポリマ溶液の表面張力を超えることにより生じるものである。そして、非圧電ポリマ溶液がノズル911からコレクタ902に到達する間に非圧電ポリマ溶液中の溶媒が揮発して非圧電ポリマの繊維がコレクタ902に堆積する。
このように、本実施の形態に係る発電素子1は、エレクトロスピニング法により作製された、帯電可能な非圧電ポリマからなる繊維が3次元的に堆積されてなるポリマ繊維体FBを備える。そして、ポリマ繊維体FBは、エレクトロスピニング法で作製されることにより、一つの仮想平面VPLで区分されたときの一方側(例えば図1(A)の上側)に正の電荷が負の電荷よりも多く偏在し他方側(例えば図1(A)の下側)に負の電荷が正の電荷よりも多く偏在している。ここで、ポリマ繊維体FBは、帯電可能な非圧電ポリマが溶解された非圧電ポリマ溶液もしくは非圧電ポリマ溶融体を射出するノズル911と、ノズル911からノズル911の射出方向へ離間して配置されたコレクタ902と、ノズル911とコレクタ902との間に電圧を印加する電圧印加手段と、を使用し、電圧印加手段によりノズルとコレクタ902との間に予め設定された電圧を印加した状態で、ノズル911からコレクタ902に向かって非圧電ポリマ溶液もしくは非圧電ポリマ溶融体を射出してコレクタに非圧電ポリマの繊維を3次元的に堆積させることにより生成される。これにより、ノズル911から射出される帯電可能な非圧電ポリマが溶解された非圧電ポリマ溶液もしくは非圧電ポリマ溶融体に、高い電圧が印加され、これに起因して、コレクタ902に捕集されたポリマ繊維体FBが、一つの仮想平面VPLで区分されたときの一方側に正の電荷が負の電荷よりも多く偏在し他方側に負の電荷が正の電荷よりも多く偏在したものになる。つまり、ポリマ繊維体FBは、別途ポーリング処理が施されなくても、その内部において前述のような正の電荷および負の電荷の分布が生じる。
以上説明したように、本実施の形態に係る発電素子1は、エレクトロスピニング法により作製された、帯電可能な非圧電ポリマの繊維が3次元的に堆積されてなり、中央部C1を通る一つの仮想平面VPLで区分されたときの一方側に正の電荷が負の電荷よりも多く偏在し他方側に負の電荷が正の電荷よりも多く偏在しているポリマ繊維体FBを備える。ここで、ポリマ繊維体FBは、帯電可能な非圧電ポリマを含む非圧電ポリマ溶液を射出するノズル911と、ノズル911から離間して配置されたコレクタ902と、ノズル911とコレクタ902との間に電圧を印加する電圧印加手段Eと、を使用し、電圧印加手段Eによりノズル911とコレクタ902との間に予め設定された電圧を印加した状態で、ノズル911からコレクタ902に向かって非圧電ポリマ溶液を射出してコレクタ902に非圧電ポリマの繊維を3次元的に堆積させることにより生成される。これにより、ポリマ繊維体FBを、非圧電ポリマの繊維を3次元的に堆積させるエレクトロスピニング法を行う工程を行うだけで生成することができるので、製造工程の簡素化を図ることができる。
また、本実施の形態に係るポリマ繊維体FBは、圧電ポリマに比べて安価な非圧電ポリマから生成される。これにより,圧電ポリマから生成されたポリマ繊維体を用いた発電素子に比べて、発電素子1の製造コストを低減することができる。
更に、本実施の形態に係る保持部材11は、第1状態において、電極121、122の対向方向におけるポリマ繊維体FBと電極122との間の距離が予め設定された第1基準距離W3となるように電極121、122を保持している。そして、保持部材11は、第2状態において、電極121、122の対向方向における電極121、122の間の距離が第1状態におけるポリマ繊維体FBの厚さに比べて予め設定された第2基準距離W4だけ短くなるように電極121、122を保持する。これにより、保持部材11が第1状態から第2状態へ変形するとき、或いは、第2状態から第1状態へ変形するときに発生する電力を大きくすることができる。従って、発電素子1の用途範囲を広げることができる。
また、本実施の形態に係る保持部材11は、弾性材料から筒状に形成され、内側面における第1部位11aに電極121が配設され、内側面における第1部位11aと保持部材11の筒軸J1を挟んで対向する第2部位11bに電極122が配設されている。そして、保持部材11が、保持部材11の復元力により第1状態に付勢されている。このように、保持部材11が簡素な構成を有することにより、発電素子1の作製が容易になるという利点がある。
(実施の形態2)
本実施の形態に係る発電素子は、実施の形態1と同様に、エレクトロスピニング法により作製された、帯電可能な非圧電ポリマからなる繊維が3次元的に堆積されてなるポリマ繊維体を備える。図3(A)および(B)に示すように、本実施の形態に係る発電素子2は、ポリマ繊維体FBと、電極121、122と、電極121、122の間の距離が変更可能な状態で電極121、122を保持する保持部材211と、備える。なお、図3(A)および(B)において、実施の形態1と同様の構成については図1(A)および(B)と同一の符号を付している。ポリマ繊維体FBは、電極121、122の両方に接触した状態で、電極121、122の間に介在している。また、ポリマ繊維体FBは、その中央部C1を通る一つの仮想平面VPLで区分されたときの一方側(例えば図3(A)の上側)に正の電荷が負の電荷よりも多く偏在し、他方側(例えば図3(A)の下側)に負の電荷が正の電荷よりも多く偏在している。なお、ポリマ繊維体FBの製造方法は、実施の形態1で説明した方法と同様である。電極121は、仮想平面VPLの一面が臨む領域(例えば図3(A)の下方)に配置され、電極122は、仮想平面VPLの他面が臨む領域(例えば図3(A)の上方)に配置されている。
保持部材211は、実施の形態1と同様に、電極121、122の間の距離が変更可能な状態で電極121、122を保持し、電極122がポリマ繊維体FBから離間した第1状態と、電極122がポリマ繊維体FBに接触した第2状態と、をとりうる。保持部材211は、例えばゴムのような弾性材料から板状に形成され、互いに対向して配置された2つのサブ保持部材2111、2112を有する。サブ保持部材2111は、その厚さ方向における一面側の第1領域A11に電極121が配設された第1サブ保持部材である。また、サブ保持部材2112は、厚さ方向におけるサブ保持部材2111に対向する面側の第2領域A21に電極122が配設された第2サブ保持部材である。また、サブ保持部材2111は、その端部がサブ保持部材2112の端部に固着されている。ここで、サブ保持部材2111におけるサブ保持部材2112に固着される端部は、サブ保持部材2111におけるサブ保持部材2112側の第1領域A11を除く第3領域A12に位置する。また、サブ保持部材2112におけるサブ保持部材2111に固着される端部は、サブ保持部材2112のサブ保持部材2111側における第2領域A21を除く第4領域A22に位置する。なお、サブ保持部材2111とサブ保持部材2112とは、それぞれの端部で固着されているものに限定されるものではなく、サブ保持部材2111の第3領域A12における端部以外の部位、或いは、サブ保持部材2112の第4領域A22における端部以外の部位で互いに固着されていてもよい。保持部材211は、サブ保持部材2111、2112それぞれの復元力により、第2状態となるように付勢されている。そして、保持部材211が、図3(A)に示す第2状態において、図3(B)の矢印AR21に示すように、保持部材211の両端部が互いに近づくように保持部材211が押圧されると、図3(B)の矢印AR22に示すように、電極121、122が互いに離れる方向へ変位し、図3(B)に示すような第1状態となる。
また、保持部材211は、図3(A)に示すように、前述の第2状態において、電極121、122の対向方向における電極121、122の間の距離W51が前述の第1状態におけるポリマ繊維体FBの電極121、122の対向方向の最大厚さW50に比べて予め設定された第2基準距離W52だけ短くなるように電極121、122を保持している。ここで、第2基準距離W52は、前述の第1状態におけるポリマ繊維体FBの電極121、122の対向方向の最大厚さをW50とすると、0≦W52≦0.9×W50の関係式が成立する範囲内であり、好ましくは0≦W52≦0.5×W50の関係式が成立する範囲内である。
更に、保持部材211は、図3(B)に示すように、前述の第1状態において、電極121、122の対向方向における電極122とポリマ繊維体FBとの間の距離が予め設定された第1基準距離W53となるように電極121、122を保持している。ここで、第1基準距離W53は、ポリマ繊維体FBの電極121、122の対向方向の最大厚さをW50とすると、0≦W53≦500×W50の関係式が成立する範囲内であり、好ましくは0≦W53≦10×W50の関係式が成立する範囲内である。
本実施の形態に係る発電素子2も、ポリマ繊維体FBを、非圧電ポリマからなる繊維を3次元的に堆積させるエレクトロスピニング法を行う工程を行うだけで生成することができるので、製造工程の簡素化を図ることができる。
また、本実施の形態に係る保持部材211は、弾性材料から板状に形成され、互いに対向して配置された2つのサブ保持部材2111、2112を有する。また、サブ保持部材2111は、その端部においてサブ保持部材2112の端部に固着されている。そして、保持部材211は、サブ保持部材2111、2112の復元力により、第2状態に付勢されている。このように、保持部材211が板状の2つのサブ保持部材2111、2112を端部同士で互いに固着させた簡素な構成を有することにより、発電素子2の作製が容易になるという利点がある。
(実施の形態3)
本実施の形態に係る発電素子は、実施の形態1と同様に、エレクトロスピニング法により作製された、帯電可能な非強誘電ポリマの繊維が3次元的に堆積されてなるポリマ繊維体FBを備える。図4(A)に示すように、本実施の形態に係る発電素子3は、ポリマ繊維体FBと、互いに対向して配置された2つの導電部材321、322と、2つの導電部材の間の距離を変更可能に2つの導電部材を保持する保持部材311と、を備える。そして、ポリマ繊維体は、2つの導電部材321、322の間に介在している。なお、ポリマ繊維体FBの製造方法は、実施の形態1で説明した方法と同様である。
導電部材321は、例えば導電性の糸を編むことにより形成される導電製の布から形成された第1導電部材であり、導電部材322は、導電部材321と同様に、導電性の布から形成された第2導電部材である。
保持部材311は、シート部材3111と、シート部材3111の一面に対向して配置されたシート部材3112と、を有する。シート部材3111は、非導電性の布から形成され、例えば図4(B)に示すように、厚さ方向における一面側の第5領域A31に導電部材321が配設された第1シート部材である。また、シート部材3112は、非導電性の布から形成され、厚さ方向におけるシート部材3111に対向する面側の第6領域A32に導電部材322が配設された第2シート部材である。そして、シート部材3111は、図4(A)に示すように、シート部材3111におけるシート部材3112に対向する一面側の端部3111A、3111Bにおいて、シート部材3112におけるシート部材3111に対向する面側における端部3112A、3112Bに固着されている。ここで、シート部材3111の端部3111A、3111Bは、シート部材3111における第5領域A31を除く第7領域に位置する。また、シート部材3112の端部3112A、3112Bは、シート部材3112における第6領域A32を除く第8領域に位置する。なお、シート部材3111、3112は、それぞれの端部で固着されているものに限定されるものではなく、シート部材3111の第7領域における端部以外の部位、或いは、シート部材3112の第8領域における端部以外の部位で互いに固着されていてもよい。
保持部材311は、図4(A)に示すような、2つの導電部材321、322が互いに離間した第3状態をとりうる。そして、保持部材311は、第3状態において、図4(A)の矢印AR31に示すように、シート部材3111、3112の両端部P31、P32を互いに離れる方向へ引っ張ることにより、2つの導電部材321、322が互いに近づく方向へ変位し、2つの導電部材321、322が互いに接触した第4状態をとる。
本実施の形態に係る発電素子3は、導電性の布から形成された導電部材321、322と、布製のシート部材3111、3112を端部同士で固着してなる保持部材311と、を備える。これにより、実施の形態1、2で説明した発電素子1、2に比べて、柔軟性を高めることができるので、発電素子3の適用範囲を広げることができる。
また、発電素子3は、機械的に柔軟、軽量且つ通気性に優れているため、将来のIOEの発展に伴い需要が予想されるウェアラブルな生体動作センサへ適用し易いという利点もある。
(実施の形態4)
本実施の形態に係る発電素子は、実施の形態1と同様に、エレクトロスピニング法により作製された、帯電可能な非圧電ポリマの繊維が3次元的に堆積されてなるポリマ繊維体を備える。図5(A)および(B)に示すように、本実施の形態に係る発電素子4は、ポリマ繊維体FBと、互いに対向して配置された2つの導電部材421、422と、2つの導電部材421、422の間の距離を変更可能に2つの導電部材421,422を保持する保持部材411と、を備える。そして、ポリマ繊維体FBは、導電部材421に固定されている。
導電部材421は、例えば導電性の糸を編むことにより形成される導電製の布から筒状に形成された第3導電部材であり、導電部材422は、導電部材321と同様に、導電性の布から形成された第4導電部材である。
保持部材411は、例えばゴムのような弾性材料から環状に形成されたものである。そして、保持部材411は、2つの導電部材421、422それぞれの内側に挿通されている。保持部材411は、図5(A)に示すような、2つの導電部材421,422が互いに離間した第3状態をとりうる。そして、保持部材411は、第3状態において、図5(B)の矢印AR41に示すように、その端部P31、P32が互いに離れる方向へ引っ張られることにより、図5(B)の矢印AR42に示すように、2つの導電部材421、422が互いに近づく方向へ変位する。そして、2つの導電部材421、422が互いに接触した第4状態をとる。
本実施の形態に係る発電素子4は、導電製の布から筒状に形成された導電部材421、422と、環状の保持部材411と、を備える。これにより、実施の形態1、2で説明した発電素子1、2に比べて簡素な構成を有するので、発電素子3の製造工程を簡素化できる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は前述の実施の形態の構成に限定されるものではない。例えば、実施の形態1において、保持部材11の形状が、円筒状、角筒状、その他の断面形状を有する筒状であってもよい。また、実施の形態2において、保持部材211が、2つのサブ保持部材2111、2112の端部同士が弾性材料から形成された連結部材を介して連結されたものであってもよい。
実施の形態1では、保持部材11が第1状態にある場合、ポリマ繊維体FBが電極121に接触している発電素子1の例について説明したが、これに限定されない。例えば保持部材11が第1状態にある場合、ポリマ繊維体FBが電極122に接触しているものであってもよい。或いは、保持部材11が第1状態にある場合、ポリマ繊維体FBが電極121、122のいずれにも接触していないものであってもよい。この場合、保持部材11は、第1状態において、電極121、122の対向方向における電極121とポリマ繊維体FBとの間の距離と電極122とポリマ繊維体FBとの間の距離との和に相当する距離が前述の第1基準距離となるように電極121、122を保持するようにすればよい。また、実施の形態2においても、保持部材211が第1状態にある場合、ポリマ繊維体FBが電極121、122のいずれにも接触していないものであってもよい。
実施の形態4では、ポリマ繊維体FBは、導電部材421のみに固定されている例について説明したが、これに限らず、例えば、ポリマ繊維体FBが、2つの導電部材421、422の両方に固定されているものであってもよい。
実施の形態4では、導電部材421、422が、導電性の糸を編むことにより形成される導電製の布から筒状に形成されたものである例について説明したが、これに限らず、例えば導電部材421、422が、導電性の繊維を含む不織布から筒状に形成されたものであってもよい。或いは、導電部材421、422が例えば金属ワイヤから形成されたメッシュ状のものであってもよい。また、実施の形態4では、保持部材411が、弾性材料から環状に形成されたものである例について説明したが、これに限定されない。例えば実施の形態1で説明した弾性材料から形成された筒状の部材であってもよい。
各実施の形態において、ポリマ繊維体FBは、そのヤング率が1Pa以上1×10Pa以下であり、好ましくは100Pa以上1×10Pa以下である多孔質構造の帯電体であってもよい。また、ポリマ繊維体FBを構成する非圧電ポリマの繊維は、断面が楕円形状であってもよいし、断面が矩形、星形またはその他の形状であってもよい。
実施の形態1、2では、ポリマ繊維体FBが、ポリマ繊維体FBの中央部を通る一つの仮想平面で区分されたときの一方側に正の電荷が負の電荷よりも多く偏在し他方側に負の電荷が正の電荷よりも多く偏在しているものについて説明した。但し、仮想平面は、必ずしもポリマ繊維体FBの中央部を通るものに限定されるものではなく、例えばポリマ繊維体FB内における中央部からずれた位置を通るものであってもよい。
以上、本発明の各実施の形態および変形例(なお書きに記載したものを含む。以下、同
様。)について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明は、実施
の形態及び変形例が適宜組み合わされたもの、それに適宜変更が加えられたものを含む。
本発明に係る発電素子の一部を構成するポリマ繊維体およびポリマ繊維体の製造方法について、実施例に基づいて説明する。
(実施例1)
非圧電ポリマとしてポリスチレンを使用してエレクトロスピニング法によりポリマ繊維体を作製し、作製したポリマ繊維体について特性を評価した。エレクトロスピニング法において使用するポリスチレンは、重量平均分子量が約28万のものとし、溶媒にN,N−ジメチルホルムアミドを使用した。まず、N,N−ジメチルホルムアミド4.7280gに、ポリスチレンを2.0269g溶解させた。ポリスチレンの溶媒への溶解は、室温且つ大気圧下においてマグネットスターラを使用して撹拌した。
エレクトロスピニング装置としては、特開2016−223055号公報に記載されているものと同様のものを使用した。具体的には、シリンジに金属ノズル(内径0.18mm)を装着した。また、シリンジポンプは、KD−100(KD Scientific Inc.社製)を使用した。コレクタは、ITO(Indium Tin Oxide)薄膜電極がコートされたガラス基板を使用した。金属ノズルとコレクタ間の距離は12cmとし、電圧印加手段には、HARb−30R1(松定プレシジョン株式会社製)を使用した。なお、ポリマ繊維体を作製する際のシリンジポンプによる金属ノズルからの非圧電ポリマ溶液の吐出速度は、0.25ml/hrとし、金属ノズルとコレクタ間に印加する電圧は、金属ノズル側を高電位にして5.0kVに設定した。また、ポリスチレンの繊維の堆積時間は、8minとした。このようにして、平均繊維径が3.88μmであるポリスチレンの繊維から構成されたポリマ繊維体を得ることができた。
作製されたポリマ繊維体について、図6(A)および(B)に示す測定装置を使用してポリマ繊維体FBに発生する電荷を計測した。測定装置は、ガラス基板201と、ガラス基板201上に設けられたITO(Indium Tin Oxide)から形成された電極202と、電極端子101と、発生電荷測定部100と、を備える。発生電荷測定部100は、ポリマ繊維体FBで発生し、電極202または電極端子101を介して入力される電荷の量を出力する。図6(A)に示すように、電極端子101がポリマ繊維体FBに接触した状態から距離W1だけ電極202側へ押し込んだ場合の結果を図7(A)に示す。図7(A)において、S11は、押圧荷重を0.05Nに設定した場合、S12は、押圧荷重を0.14Nに設定した場合、S13は、押圧荷重を0.21Nに設定した場合、S14は、押圧荷重を0.28Nに設定した場合のプロファイルを示す。また、時刻T11、T12、T13、T14が、電極端子101を押し込んだタイミングであり、時刻T21、T22、T23、T24が、電極端子101をポリマ繊維体FBから離脱させたタイミングである。図7(A)に示すように、電極端子101を電極202側へ押し込む際の押圧力が大きいほどポリマ繊維体FBに発生する電荷量が大きくなることが判った。
次に、図6(B)に示すように、電極端子101を、ポリマ繊維体FBの表面から87μmだけ離した状態から、予め設定された位置までポリマ繊維体FBに近づけた後、再び元のポリマ繊維体FBの表面から87μmだけ離した状態に復帰させたときに、ポリマ繊維体FBに発生する電荷の量を測定した結果を図7(B)に示す。S21は、図6(B)に示すように電極端子101をポリマ繊維体FBに向かって距離W2が21μmまで近づけた場合、S22は、図6(B)に示す距離W2が0μm、即ち、ポリマ繊維体に接触して押し込んでいない場合、S23は、距離W1が6μmまで繊維体FBを押し込んだの場合、S24は、距離W1が14μmまで繊維体FBを押し込んだ場合のプロファイルを示す。また、時刻T31、T32、T33、T34が、電極端子101をポリマ繊維体FBに近づけたもしくは押し込んだタイミングであり、時刻T41、T42、T43、T44が、電極端子101をポリマ繊維体FBから離間させたもしくは離脱させたタイミングである。図7(B)に示すように、電極端子101がポリマ繊維体FBに近づきさらに接触してから押し込む際、電極端子101の総押し込み距離,すなわち(87μm−W2+W1)が大きいほど,ポリマ繊維体FBに発生する電荷量が大きくなることが判った。
次に、電極端子101を、ポリマ繊維体FBの表面から335.1μmだけ離した状態から、予め設定された位置までポリマ繊維体FBに近づけた後、再び元のポリマ繊維体FBの表面から335.1μmだけ離した状態に復帰させたときに、ポリマ繊維体FBに発生する電荷の量を測定した結果を図8に示す。図8において、距離W2が0よりも大きい場合、電極端子101とポリマ繊維体FBとが非接触の状態であり、距離W2が0未満の場合、電極端子101がポリマ繊維体FBとが接触した状態である。図8に示すように、電極端子101がポリマ繊維体FBに接触してから押し込まれる際、電極端子101の単位変位量当たりのポリマ繊維体FBに発生する電荷の量の増加率が上昇していることが判った。
(実施例2)
コレクタをアルミニウム箔として、実施例1と同様の方法により、図9(A)に示すような、アルミニウム箔501上にポリマ繊維体FBが堆積された実施例2に係る試料500Aを作製した。そして、実施例2に係る試料500Aについて、非接触型の表面電位計を用いて試料500Aの表面電位を計測した。このとき、図9(A)に示すように、表面電位計の測定プローブ591を、試料500Aのポリマ繊維体FBに対向する位置に配置した。また、アルミニウム箔501は接地電位に維持した。表面電位計としては、春日電機社製KSD−3000を使用した。表面電位を計測した結果、ポリマ繊維体FBの表面電位は、439Vであった。
(実施例3)
コレクタをアルミニウム箔として、実施例1と同様の方法により、図9(B)に示すように、アルミニウム箔521、522それぞれの上にポリマ繊維体FB1、FB2が堆積された試料500B1、500B2を作製した。そして、試料500B1、500B2を図9(B)に示すように、アルミニウム箔521、522とポリマ繊維体FB1、FB2との並び方向が同じになるように試料500B1、500B2を重ねて試料500Bを作製した。この実施例3に係る試料について、非接触型の表面電位計を用いて試料500Bのポリマ繊維体FB側の表面電位を計測した。このとき、図9(B)に示すように、表面電位計の測定プローブ591を、試料500B2のポリマ繊維体FB2に対向する位置に配置した。また、アルミニウム箔521は接地電位に維持した。表面電位計は、実施例2の場合と同じものを使用した。表面電位を計測した結果、ポリマ繊維体FB2の表面電位は、536Vであった。つまり、 アルミニウム箔521、522とポリマ繊維体FB1、FB2との並び方向が同じになるように試料500B1、500B2を重ねてなるいわゆる2層構造の実施例3に係る試料500Bの場合、いわゆる単層構造の実施例2に係る試料500Aに比べて表面電位が増加することが判った。
(実施例4)
コレクタをアルミニウム箔として、実施例1と同様の方法により、図9(C)に示すように、アルミニウム箔521、522それぞれの上にポリマ繊維体FB1、FB2が堆積された試料500B1、500B2を作製した。そして、試料500B1、500B2を図9(C)に示すように、アルミニウム箔521、522とポリマ繊維体FB1、FB2との並び方向が互いに逆向きでありポリマ繊維体FB1、FB2同士が対向するように重ねて試料500Cを作製した。この実施例4に係る試料500Cについて、非接触型の表面電位計を用いて試料500Cの表面電位を計測した。このとき、図9(C)に示すように、表面電位計の測定プローブ591を、試料500B2のアルミニウム箔522に対向する位置に配置した。また、アルミニウム箔521は接地電位に維持した。表面電位計は、実施例2の場合と同じものを使用した。表面電位を計測した結果、試料500Cの表面電位は、21Vであった。つまり、 アルミニウム箔521、522とポリマ繊維体FB1、FB2との並び方向が互いに逆向きでありポリマ繊維体FB1、FB2同士が対向するように試料500B1、500B2を重ねてなる2層構造の実施例4に係る試料500Cの場合、いわゆる単層構造の実施例2に係る試料500Aに比べて表面電位が大きく低下することが判った。
以上の結果から、ポリマ繊維体FBは、正負の電荷の分布に偏りがある状態で正負の電荷を担持するという特異な担持モデルであると考察された。特に、実施例3に係る試料500Bの表面電位が実施例2に係る試料500Aの表面電位に比べて大きく、一方、実施例4に係る試料500Cの表面電位が実施例2に係る表面電位に比べて極端に小さいという結果から、ポリマ繊維体FB、FB1、FB2内の電荷の分布が、ポリマ繊維体FB、FB1、FB2内において、図9(A)乃至(C)に示すように、アルミニウム箔501、521、522の厚さ方向における一方に正の電荷が負の電荷よりも多く偏在し、他方に負の電荷が正の電荷よりも多く偏在するという電荷帯電モデルで説明できることが判った。
本発明は、生体の動作をセンシングするためのセンサもしくは生体の動作から発電する発電素子として好適である。
1,2,3,4:発電素子、11,211,311,411:保持部材、11a:第1部位、11b:第2部位、100:発生電荷測定部、101:電極端子、121,122:電極、201:ガラス基板、202:電極、321,322,421,422:導電部材、500A,500B,500C,500B1,500B2:試料、501,521,522:アルミニウム箔、591:測定プローブ、900:エレクトロスピニング装置、901:シリンジ、902:コレクタ、903:シリンジポンプ、911:ノズル、2111,2112:サブ保持部材、3111,3112:シート部材、3111A,3111B,3112A,3112B,P31,P32:端部、A11:第1領域、A12:第3領域、A21:第2領域、A22:第4領域、A31:第5領域、A32:第6領域、C1:中央部、E:電圧印加手段、FB,FB1,FB2:ポリマ繊維体、J1:筒軸、VPL:仮想平面、W3,W53:第1基準距離、W4,W52:第2基準距離

Claims (13)

  1. 帯電可能な非圧電ポリマからなる繊維が3次元的に堆積されてなるポリマ繊維体を備え、
    前記ポリマ繊維体は、一つの仮想平面で区分されたときの一方側に正の電荷が負の電荷よりも多く偏在し他方側に負の電荷が正の電荷よりも多く偏在している、
    発電素子。
  2. 第1導電部材と、
    前記第1導電部材に対向して配置された第2導電部材と、
    前記第1導電部材と前記第2導電部材との間の距離が変更可能な状態で前記第1導電部材と前記第2導電部材とを保持する保持部材と、を更に備え、
    前記ポリマ繊維体は、前記第1導電部材と前記第2導電部材との間に介在し、
    前記第1導電部材は、前記仮想平面の一面が臨む領域に配置され、
    前記第2導電部材は、前記仮想平面の他面が臨む領域に配置され、
    前記保持部材は、前記第1導電部材と前記第2導電部材との少なくとも一方が前記ポリマ繊維体から離間した第1状態と、前記第1導電部材と前記第2導電部材とが前記ポリマ繊維体に接触した第2状態と、をとりうる、
    請求項1に記載の発電素子。
  3. 前記保持部材は、前記第1状態において、前記第1導電部材と前記第2導電部材との対向方向における前記第1導電部材と前記ポリマ繊維体との間の距離と前記第2導電部材と前記ポリマ繊維体との間の距離との和に相当する距離が予め設定された第1基準距離となるように前記第1導電部材と前記第2導電部材とを保持し、前記第2状態において、前記対向方向における前記第1導電部材と前記第2導電部材との間の距離が前記第1状態における前記ポリマ繊維体の前記対向方向の厚さに比べて予め設定された第2基準距離だけ短くなるように前記第1導電部材と前記第2導電部材とを保持する、
    請求項2に記載の発電素子。
  4. 前記保持部材は、前記第1状態に付勢されている、
    請求項2または3に記載の発電素子。
  5. 前記保持部材は、弾性材料から筒状に形成され、内側面における第1部位に前記第1導電部材が配設され、内側面における前記第1部位と前記保持部材の筒軸を挟んで対向する第2部位に前記第2導電部材が配設されている、
    請求項4に記載の発電素子。
  6. 前記保持部材は、前記第2状態に付勢されている、
    請求項2または3に記載の発電素子。
  7. 前記保持部材は、弾性材料から板状に形成され厚さ方向における一面側の第1領域に前記第1導電部材が配設された第1サブ保持部材と、弾性材料から板状に形成され前記第1サブ保持部材に対向して配置されるとともに、厚さ方向における前記第1サブ保持部材側の第2領域に前記第2導電部材が配設された第2サブ保持部材と、を有し、
    前記第1サブ保持部材は、前記第1サブ保持部材における一面側の前記第1領域を除く第3領域において、前記第2サブ保持部材における前記第1サブ保持部材の前記一面に対向する面側における前記第2領域を除く第4領域に固着されている、
    請求項6に記載の発電素子。
  8. 前記第1導電部材と前記第2導電部材とは、導電性の布から形成され、
    前記保持部材は、布製であり厚さ方向における一面側の第5領域に前記第1導電部材が配設された第1シート部材と、布製であり前記第1シート部材の前記一面に対向して配置されるとともに、厚さ方向における前記第1シート部材側の第6領域に前記第2導電部材が配設された第2シート部材と、を有し、
    前記第1シート部材は、前記第1シート部材における前記第5領域を除く第7領域において、前記第2シート部材における前記第1シート部材側における前記第6領域を除く第8領域に固着されている、
    請求項2に記載の発電素子。
  9. 第3導電部材と、
    前記第3導電部材に対向して配置された第4導電部材と、
    前記第3導電部材と前記第4導電部材との間の距離を変更可能に前記第3導電部材と前記第4導電部材とを保持する保持部材と、を更に備え、
    前記ポリマ繊維体は、前記第3導電部材と前記第4導電部材と少なくとも一方に固定され、
    前記保持部材は、前記第3導電部材と前記第4導電部材とが互いに離間した第3状態と、前記第3導電部材と前記第4導電部材とのうちの前記一方に固定された前記ポリマ繊維体に、前記第3導電部材と前記第4導電部材とのうちの他方が接触した第4状態と、をとりうる、
    請求項1に記載の発電素子。
  10. 前記第3導電部材と前記第4導電部材とは、導電性の布から筒状に形成され、
    前記保持部材は、弾性材料から環状に形成され、前記第3導電部材の内側と前記第4導電部材の内側とに挿通されている、
    請求項9に記載の発電素子。
  11. 前記非圧電ポリマは、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン−アクリレート共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、ポリアミド、ポリエステル、アラミド、ポリカーボネート、非晶性のフッ素樹脂、非強誘電性のフッ素樹脂、非強誘電性のフッ素樹脂の誘導体、非強誘電性のフッ素樹脂の共重合体、ポリヒドロキシブチレート、ポリウレタン、ポリ酢酸ビニル、ポリブチレンサクシネート、シルク、ウール、天然ゴム、ポリエーテルケトン、ポリアリレンエーテルエーテルケトン、ポリアクリロニトリル−メタクリレート共重合体、ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルイミド、ポリエチレンサルファイド、ポリエステルウレタン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピロリドン、コラーゲン、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシアルカン酸、ポリグリコール酸、ポリメタクリル酸メチル、非晶性のポリ−DL−乳酸(PDLLA)、ポリ乳酸の誘導体、ポリ乳酸−グリコール酸共重合体、セルロース、酢酸セルロース、セルロース誘導体、キトサン、キチン、ポリペプチド、タンパク質の中から選択される少なくとも1つのポリマである、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の発電素子。
  12. 帯電可能な非圧電ポリマが溶解された非圧電ポリマ溶液もしくは非圧電ポリマ溶融体を射出するノズルと、前記ノズルから前記ノズルの射出方向へ離間して配置されたコレクタと、前記ノズルと前記コレクタとの間に電圧を印加する電圧印加手段と、を使用し、前記電圧印加手段により前記ノズルと前記コレクタとの間に予め設定された電圧を印加した状態で、前記ノズルから前記コレクタに向かって非圧電ポリマ溶液もしくは非圧電ポリマ溶融体を射出して前記コレクタに前記非圧電ポリマの繊維を3次元的に堆積させることによりポリマ繊維体を生成するエレクトロスピニング法を行う工程を含む、
    発電素子の製造方法。
  13. 前記非圧電ポリマは、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン−アクリレート共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、ポリアミド、ポリエステル、アラミド、ポリカーボネート、非晶性のフッ素樹脂、非強誘電性のフッ素樹脂、非強誘電性のフッ素樹脂の誘導体、非強誘電性のフッ素樹脂の共重合体、ポリヒドロキシブチレート、ポリウレタン、ポリ酢酸ビニル、ポリブチレンサクシネート、シルク、ウール、天然ゴム、ポリエーテルケトン、ポリアリレンエーテルエーテルケトン、ポリアクリロニトリル−メタクリレート共重合体、ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルイミド、ポリエチレンサルファイド、ポリエステルウレタン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピロリドン、コラーゲン、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシアルカン酸、ポリグリコール酸、ポリメタクリル酸メチル、非晶性のポリ−DL−乳酸(PDLLA)、ポリ乳酸の誘導体、ポリ乳酸−グリコール酸共重合体、セルロース、酢酸セルロース、セルロース誘導体、キトサン、キチン、ポリペプチド、タンパク質の中から選択される少なくとも1つのポリマである、
    請求項12に記載の発電素子の製造方法。
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