JP2020167824A - コイル装置、ワイヤレス送電装置、ワイヤレス受電装置、及びワイヤレス電力伝送システム - Google Patents

コイル装置、ワイヤレス送電装置、ワイヤレス受電装置、及びワイヤレス電力伝送システム Download PDF

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Abstract

【課題】個体差による共振周波数の違いを小さくすることができるコイル装置を提供する。【解決手段】第1導体が巻き回されるコイルと、前記コイルの両端と電気機器とを接続する一対の導体の少なくとも一方の導体を対象導体として、前記対象導体の表面のうちの少なくとも一部に対して取り付けられる1個以上の第1磁性体と、を備えるコイル装置。【選択図】図3

Description

本発明は、コイル装置、ワイヤレス送電装置、ワイヤレス受電装置、及びワイヤレス電力伝送システムに関する。
磁界を介したワイヤレス電力伝送を行うワイヤレス電力伝送システムに関する技術の研究や開発が行われている。なお、本明細書において、ワイヤレス電力伝送は、ワイヤレスによる電力の伝送のことである。
これに関し、複数の給電線を並列接続して1つの給電ラインを構成し、給電ラインの各給電線に高周波電流を印加する高周波電源を備え、給電ラインに、複数の給電線の周囲を囲み、且つ、一部が開放されたピックアップコア及び当該ピックアップコアに巻回したピックアップコイルで構成されるピックアップ部を接続するとともに、複数の給電線の周囲を囲むインダクタンス調整コアを接続し、インダクタンス調整コアにおいてピックアップコアにおける開放部に近い給電線を開放部より遠い給電線に比べて磁気結合を高くしてピックアップコアと各給電線との磁気結合の違いによって生じる各給電線のインダクタンスのバラツキを調整して各給電線に流れる電流を調整する非接触給電システムが知られている(特許文献1参照)。
特開2010−184542号公報
一方、送電コイルを備えたワイヤレス送電装置と受電コイルを備えたワイヤレス受電装置との間において、磁界を介したワイヤレス電力伝送を行うワイヤレス電力伝送システムも知られている。
このようなワイヤレス電力伝送システムにおける磁界を介したワイヤレス電力伝送の効率は、ワイヤレス送電装置が備える送電側共振回路の共振周波数と、ワイヤレス受電装置が備える受電側共振回路の共振周波数とを近づけるほど高くなる。しかしながら、製造される複数の送電側共振回路のそれぞれが備える送電コイルのインダクタンスには、個体差がある。また、製造される複数の送電側共振回路のそれぞれが備えるコンデンサの静電容量には、個体差がある。また、製造される複数の受電側共振回路のそれぞれが備える受電コイルのインダクタンスには、個体差がある。また、製造される複数の受電側共振回路のそれぞれが備えるコンデンサの静電容量には、個体差がある。これらの個体差により、ワイヤレス電力伝送システムでは、送電側共振回路の共振周波数と受電側共振回路の共振周波数とのずれが、許容可能なずれを超えたままワイヤレス電力伝送が行われる場合がある。その結果、ワイヤレス電力伝送システムでは、ワイヤレス電力伝送の効率を向上させることが困難な場合があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、個体差による共振周波数の違いを小さくすることができるコイル装置、ワイヤレス送電装置、ワイヤレス受電装置、及びワイヤレス電力伝送システムを提供することを課題とする。
本発明の一態様は、第1導体が巻き回されるコイルと、前記コイルの両端と電気機器とを接続する一対の導体の少なくとも一方の導体を対象導体として、前記対象導体の表面のうちの少なくとも一部に対して取り付けられる1個以上の第1磁性体と、を備えるコイル装置である。
本発明によれば、個体差による共振周波数の違いを小さくすることができる。
実施形態に係るワイヤレス電力伝送システム1の構成の一例を示す図である。 本実施形態に係るコイルLの一例を示す図である。 コイル装置CDにおける磁性体MBの取り付け位置の具体例1を示す図である。 コイル装置CDにおける磁性体MBの取り付け位置の具体例2を示す図である。 コイル装置CDにおける磁性体MBの取り付け位置の具体例3を示す図である。 コイル装置CDにおける磁性体MBの取り付け位置の具体例4を示す図である。 コイル装置CDにおける磁性体MBの取り付け位置の具体例5を示す図である。 図3〜図7のそれぞれに示した磁性体MBの対象導体に対する取り付け態様の具体例1を示す図である。 図3〜図7のそれぞれに示した磁性体MBの対象導体に対する取り付け態様の具体例2を示す図である。 図3〜図7のそれぞれに示した磁性体MBの対象導体に対する取り付け態様の具体例3を示す図である。 図3〜図7のそれぞれに示した磁性体MBの対象導体Oに対する取り付け態様の具体例4を示す図である。 樹脂製の取り付け治具によって、図10に示した取り付け態様により磁性体MBが対象導体Oに対して取り付けられている様子の一例を示す図である。
<実施形態>
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。ここで、本実施形態では、直流電力に応じた電気信号、又は交流電力に応じた電気信号を伝送する導体のことを、伝送路と称して説明する。伝送路は、例えば、線状に形成された導体、すなわち、導線である。なお、伝送路は、導線に代えて、基板上にプリントされた導体等であってもよい。また、以下では、一例として、伝送路が、絶縁被覆された導体である場合について説明するが、絶縁被覆されていない導体であってもよい。
<ワイヤレス電力伝送システムの構成>
実施形態に係るワイヤレス電力伝送システム1の構成について説明する。図1は、実施形態に係るワイヤレス電力伝送システム1の構成の一例を示す図である。
ワイヤレス電力伝送システム1は、ワイヤレス送電装置10と、ワイヤレス受電装置20を備える。ワイヤレス電力伝送システム1では、ワイヤレス電力伝送によってワイヤレス送電装置10からワイヤレス受電装置20に電力が伝送される。
ワイヤレス送電装置10は、直流電圧を供給する直流電源11と接続される。ワイヤレス送電装置10は、直流電源11から供給される直流電圧に基づくワイヤレス電力伝送によって、ワイヤレス受電装置20に電力を伝送する。
直流電源11は、直流電圧を供給する電源であれば如何なる電源であってもよく、例えば、商用電源を整流平滑した直流電源、二次電池、スイッチング電源等である。スイッチング電源は、スイッチングコンバータ等のことである。直流電源11は、直流電圧をワイヤレス送電装置10に供給する。なお、ワイヤレス送電装置10は、直流電源11に接続される構成に代えて、交流電源を供給できる交流電源に接続される構成であってもよい。この場合、ワイヤレス送電装置10は、交流電源から供給される交流電圧に基づくワイヤレス電力伝送によって、ワイヤレス受電装置20に電力を伝送する。
また、ワイヤレス送電装置10は、例えば、送電回路12と、送電コイル装置13を備える。なお、ワイヤレス送電装置10は、送電回路12と送電コイル装置13に加えて、他の回路を備える構成であってもよい。
送電回路12は、直流電源11から供給される直流電圧を駆動周波数の交流電圧に変換する。送電回路12は、例えば、DC(Direct Current)/DCコンバータと、インバータ、当該インバータを制御する制御回路等を備える。
より具体的には、送電回路12は、直流電源11から供給された直流電圧を、送電回路12が備える制御回路による制御に応じた大きさの直流電圧に変換する。送電回路12は、変換した後の直流電圧を、送電回路12が備えるインバータの駆動周波数に応じた交流電圧に変換する。送電回路12は、変換した後の交流電圧を、送電コイル装置13に供給する。
また、送電回路12は、伝送路LA1と伝送路LB1との2つの伝送路を介して送電コイル装置13と接続されている。より具体的には、送電回路12が備える2つの出力端子のうちの図示しない第1出力端子は、伝送路LA1を介して、送電コイル装置13が備える2つの入力端子のうちの図示しない第1入力端子と接続されている。また、当該2つの出力端子のうちの図示しない第2出力端子は、伝送路LB1を介して、当該2つの入力端子のうちの第2入力端子と接続されている。これにより、送電回路12は、送電コイル装置13に交流電圧を供給することができる。
送電コイル装置13は、例えば、送電コイルユニット131と、1個以上の磁性体132を備える。図1に示した例では、送電コイル装置13は、1個の磁性体132を備える。なお、送電コイル装置13は、送電コイルユニット131と1個以上の磁性体132に加えて、他の回路を備える構成であってもよい。
送電コイルユニット131は、ワイヤレス電力伝送用のアンテナとして機能するコイルを、図1において図示しない送電コイルL1として備える。送電コイルユニット131は、送電コイルL1を介したワイヤレス電力伝送によってワイヤレス受電装置20に電力を送電する。
また、送電コイルユニット131は、送電コイルユニット131において送電コイルL1とともに送電側共振回路を構成する回路素子として、1個以上のコンデンサ等を備える。以下では、一例として、送電コイルユニット131が、当該回路素子として、図1において図示しない1個のコンデンサC1を備える場合について説明する。なお、送電コイルユニット131は、送電コイルL1と後述する受電コイルL2との間の磁気的結合を高める磁性体と、送電コイルL1が発生させる磁界の外部への漏洩を抑制する電磁気遮蔽体(例えば、金属板等)との少なくとも一方を備える構成であってもよい。
また、送電コイルユニット131では、送電コイルL1が有する2つの端子のうちの一方は、図1において図示しない伝送路LC1を介して、送電コイルユニット131の第1入力端子と接続されている。また、送電コイルユニット131では、当該2つの端子のうちの他方は、図1において図示しない伝送路LD1を介して、送電コイルユニット131の第2入力端子と接続されている。
すなわち、ワイヤレス送電装置10では、送電コイルユニット131の第1入力端子を介して接続される伝送路LA1と伝送路LC1との2つの伝送路が、図示しない1つの伝送路PLA1として機能する。すなわち、ワイヤレス送電装置10では、送電コイルL1は、伝送路PLA1を介して送電回路12と接続される。なお、ワイヤレス送電装置10では、伝送路PLA1は、当該2つの伝送路に代えて、分割されていない1つの伝送路によって構成されてもよく、3つ以上の伝送路によって構成されてもよい。
また、ワイヤレス送電装置10では、送電コイルユニット131の第2入力端子を介して接続される伝送路LB1と伝送路LD1との2つの伝送路が、図示しない1つの伝送路PLB1として機能する。すなわち、ワイヤレス送電装置10では、送電コイルL1は、伝送路PLB1を介して送電回路12と接続される。なお、ワイヤレス送電装置10では、伝送路PLB1は、当該2つの伝送路に代えて、分割されていない1つの伝送路によって構成されてもよく、3つ以上の伝送路によって構成されてもよい。
磁性体132は、例えば、マンガン亜鉛系のフェライトである。なお、磁性体132は、マンガン亜鉛系のフェライトに代えて、ニッケル亜鉛系のフェライト等の、他の磁性を帯びることが可能な材質により構成される磁性体であってもよい。磁性体132は、送電コイル装置13の共振周波数を補正する。例えば、送電コイル装置13の製造者は、送電コイル装置13の個体差による当該共振周波数のばらつきを補正するため、1個以上の磁性体132を、送電コイル装置13に取り付ける。これにより、ワイヤレス電力伝送システム1において、送電コイル装置13(すなわち、ワイヤレス送電装置10)は、個体差による共振周波数の違いを小さくすることができ、その結果、個体差によるワイヤレス電力伝送の効率の低下を抑制することができる。
より具体的には、1個以上の磁性体132のそれぞれは、送電コイルL1の両端と送電回路12とを接続する伝送路PLA1及び伝送路PLB1の少なくとも一方を対象導体として、対象導体の表面のうちの少なくとも一部に対して取り付けられる。ここで、1個以上の磁性体132のうちの一部又は全部は、対象導体と接触していてもよく、対象導体から離間していてもよい。図1に示した例では、送電コイル装置13では、磁性体132は、伝送路LA1の表面の少なくとも一部に取り付けられている。この場合、対象導体は、すなわち、伝送路LA1を含む伝送路PLA1のことである。なお、磁性体132は、第1磁性体の一例である。また、送電回路12は、電気機器の一例である。また、伝送路PLA1と伝送路PLB1は、コイルの両端と電気機器とを接続する一対の導体の一例である。
ワイヤレス受電装置20は、負荷23と接続可能である。図1に示した例では、ワイヤレス受電装置20は、負荷23と接続されている。そして、ワイヤレス受電装置20は、受電コイル装置21と、受電回路22を備える。なお、ワイヤレス受電装置20は、負荷23を備える構成であってもよい。
受電コイル装置21は、例えば、受電コイルユニット211と、1個以上の磁性体212を備える。図1に示した例では、受電コイル装置21は、1個の磁性体212を備える。なお、受電コイル装置21は、受電コイルユニット211と1個以上の磁性体212に加えて、他の回路を備える構成であってもよい。
受電コイルユニット211は、ワイヤレス電力伝送用のアンテナとして機能するコイルを、図1において図示しない受電コイルL2として備える。受電コイルユニット211は、受電コイルL2を介したワイヤレス電力伝送によってワイヤレス送電装置10から電力を受電する。
また、受電コイルユニット211は、受電コイルユニット211において受電コイルL2とともに受電側共振回路を構成する回路素子として、1個以上のコンデンサ等を備える。以下では、一例として、受電コイルユニット211が、当該回路素子として、図1において図示しない1個のコンデンサC2を備える場合について説明する。なお、受電コイルユニット211は、受電コイルL2と送電コイルL1との間の磁気的結合を高める磁性体と、受電コイルL2が発生させる磁界の外部への漏洩を抑制する電磁気遮蔽体(例えば、金属板等)との少なくとも一方を備える構成であってもよい。
また、受電コイルユニット211は、伝送路LA2と伝送路LB2との2つの伝送路を介して受電回路22と接続されている。より具体的には、受電コイルユニット211が備える2つの出力端子のうちの図示しない第1出力端子は、伝送路LA2を介して、受電回路22が備える2つの入力端子のうちの図示しない第1入力端子と接続されている。また、当該2つの出力端子のうちの図示しない第2出力端子は、伝送路LB2を介して、当該2つの入力端子のうちの第2入力端子と接続されている。これにより、受電コイルユニット211は、受電した交流電圧を受電回路22に供給することができる。
また、受電コイルユニット211では、受電コイルL2が有する2つの端子のうちの一方は、図1において図示しない伝送路LC2を介して、受電コイルユニット211の第1出力端子と接続されている。また、受電コイルユニット211では、当該2つの端子のうちの他方は、図1において図示しない伝送路LD2を介して、受電コイルユニット211の第2出力端子と接続されている。
すなわち、ワイヤレス受電装置20では、受電コイルユニット211の第1出力端子を介して接続される伝送路LA2と伝送路LC2との2つの伝送路が、図示しない1つの伝送路PLA2として機能する。すなわち、ワイヤレス受電装置20では、受電コイルL2は、伝送路PLA2を介して受電回路22と接続される。なお、ワイヤレス受電装置20では、伝送路PLA2は、当該2つの伝送路に代えて、分割されていない1つの伝送路によって構成されてもよく、3つ以上の伝送路によって構成されてもよい。
また、ワイヤレス受電装置20では、受電コイルユニット211の第2出力端子を介して接続される伝送路LB2と伝送路LD2との2つの伝送路が、図示しない1つの伝送路PLB2として機能する。すなわち、ワイヤレス受電装置20では、受電コイルL2は、伝送路PLB2を介して受電回路22と接続される。なお、ワイヤレス受電装置20では、伝送路PLB2は、当該2つの伝送路に代えて、分割されていない1つの伝送路によって構成されてもよく、3つ以上の伝送路によって構成されてもよい。
磁性体212は、例えば、マンガン亜鉛系のフェライトである。なお、磁性体212は、マンガン亜鉛系のフェライトに代えて、ニッケル亜鉛系のフェライト等の、他の磁性を帯びることが可能な材質により構成される磁性体であってもよい。磁性体212は、受電コイル装置21の共振周波数を補正する。例えば、受電コイル装置21の製造者は、受電コイル装置21の個体差による当該共振周波数のばらつきを補正するため、1個以上の磁性体212を、受電コイル装置21に取り付ける。これにより、ワイヤレス電力伝送システム1において、受電コイル装置21(すなわち、ワイヤレス受電装置20)は、個体差による共振周波数の違いを小さくすることができ、その結果、個体差によるワイヤレス電力伝送の効率の低下を抑制することができる。
より具体的には、1個以上の磁性体212のそれぞれは、受電コイルL2の両端と受電回路22とを接続する伝送路PLA2及び伝送路PLB2の少なくとも一方を対象導体として、対象導体の表面のうちの少なくとも一部に対して取り付けられる。ここで、1個以上の磁性体212のうちの一部又は全部は、対象導体と接触していてもよく、対象導体から離間していてもよい。図1に示した例では、受電コイル装置21では、磁性体212は、伝送路LA2の表面の少なくとも一部に取り付けられている。この場合、対象導体は、すなわち、伝送路LA2を含む伝送路PLA2のことである。なお、磁性体212は、第1磁性体の一例である。また、受電回路22は、電気機器の一例である。また、伝送路PLA2と伝送路PLB2は、コイルの両端と電気機器とを接続する一対の導体の一例である。
受電回路22は、受電コイルユニット211に接続される。受電回路22は、受電コイルL2を介して受電コイルユニット211が受電した交流電圧を直流電圧に変換する。受電回路22は、変換した直流電圧を負荷23に供給する。例えば、受電回路22は、コンバータであり、図示しないブリッジダイオードと、図示しない平滑用キャパシタとから構成される。この場合、受電回路22は、受電コイルユニット211によって受電された交流電圧を全波整流し、全波整流した電圧を平滑用キャパシタによって平滑にする。受電回路22は、整流した後の直流電圧を負荷23に供給する。
負荷23は、受電回路22から直流電圧が供給される。負荷23は、例えば、再充電可能な二次電池(例えば、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池等)である。なお、負荷23は、二次電池に代えて、直流電圧に応じた動作を行う他の装置であってもよい。
なお、受電回路22と負荷23との間には、受電回路22の出力を変換する変換回路(例えば、DC/DCコンバータやDC/ACインバータ等)が備えられる構成であってもよい。
ここで、本実施形態では、送電コイル装置13の構成は、受電コイル装置21の構成と同じ構成であってもよく、受電コイル装置21の構成と異なる構成であってもよい。以下では、一例として、送電コイル装置13の構成が、受電コイル装置21の構成と同じ構成である場合について説明する。
そこで、以下では、説明の便宜上、送電コイル装置13と受電コイル装置21とを区別する必要がない限り、まとめてコイル装置CDと称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、送電コイルユニット131と受電コイルユニット211とを区別する必要がない限り、まとめてコイルユニットCUと称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、送電コイルL1と受電コイルL2とを区別する必要がない限り、まとめてコイルLと称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、磁性体132と磁性体212とを区別する必要がない限り、まとめて磁性体MBと称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、前述のコンデンサC1とコンデンサC2とを区別する必要がない限り、まとめてコンデンサCと称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、送電側共振回路と、受電側共振回路とを区別する必要がない限り、まとめて伝送用共振回路と称して説明する。
また、以下では、説明の便宜上、伝送路PLA1と伝送路PLA2とを区別する必要がない限り、まとめて伝送路PLAと称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、伝送路PLB1と伝送路PLB2とを区別する必要がない限り、まとめて伝送路PLBと称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、伝送路LA1と伝送路LA2とを区別する必要がない限り、まとめて伝送路LAと称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、伝送路LB1と伝送路LB2とを区別する必要がない限り、まとめて伝送路LBと称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、伝送路LC1と伝送路LC2とを区別する必要がない限り、まとめて伝送路LCと称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、伝送路LD1と伝送路LD2とを区別する必要がない限り、まとめて伝送路LDと称して説明する。
以上のような構成により、ワイヤレス電力伝送システム1は、個体差による共振周波数の違いを小さくすることができ、その結果、ワイヤレス送電装置10が備える送電側共振回路の共振周波数と、ワイヤレス受電装置20が備える受電側共振回路の共振周波数とを精度よく近づけることができる。すなわち、ワイヤレス電力伝送システム1では、ワイヤレス送電装置10とワイヤレス受電装置20との少なくとも一方の個体差によるワイヤレス電力伝送の効率の低下を抑制することができる。
<本実施形態におけるコイル>
以下、本実施形態におけるコイルLについて説明する。本実施形態では、コイルLは、ワイヤレス電力伝送システム1において、ある領域とある物体との少なくとも一方の周囲に渦巻き状に巻き回された導体のことを示し、当該導体から他の回路、他の電気機器へと接続される引き出し線としての導体(すなわち、伝送路LC、伝送路LD)を含んでいない。
図2は、本実施形態に係るコイルLの一例を示す図である。図2に示した三次元直交座標系CCは、図2における方向を示す座標系である。図2に示した例では、コイルLは、三次元直交座標系CCにおけるZ軸と平行な軸周りに導体が渦巻き状に巻き回されたコイルである。以下では、説明の便宜上、当該導体を、第1導体と称して説明する。
図2に示した端部E1は、コイルLが有する端部のうちの一方である。また、図2に示した端部E2は、コイルLが有する端部のうちの他方である。図2に示した例では、端部E1は、引き出し線(すなわち、伝送路LC)として延伸している第1導体とコイルLとして巻き回されている第1導体との境界部分のことである。なお、端部E1は、引き出し線としてコイルLに接続される導体と、コイルLとして巻き回されている第1導体との接続部分であってもよい。また、当該例では、端部E2は、引き出し線(すなわち、伝送路LD)として延伸している第1導体とコイルLとして巻き回されている第1導体との境界部分のことである。なお、端部E2は、引き出し線としてコイルLに接続される導体と、コイルLとして巻き回されている第1導体との接続部分であってもよい。端部E1及び端部E2の2つの端部は、コイルの両端の一例である。
なお、コイルLは、渦巻き状に第1導体が巻き回されたコイルに代えて、ソレノイド状に第1導体が巻き回されたコイルであってもよく、他の形状に第1導体が巻き回されたコイルであってもよい。
<コイル装置における磁性体の取り付け位置の具体例>
以下、コイル装置CDにおける磁性体MBの取り付け位置の具体例について説明する。
まず、図3は、コイル装置CDにおける磁性体MBの取り付け位置の具体例1を示す図である。
図3に示したコイル装置CDでは、コンデンサCは、コイルLと直列に接続されることにより、コイルユニットCU内においてコイルLとともに伝送用共振回路を構成している。また、図3に示したコイル装置CDでは、前述の対象導体は、伝送路PLAである。より具体的には、当該コイル装置CDでは、伝送路LAの表面の少なくとも一部(すなわち、伝送路PLAの表面の少なくとも一部)に対して、1個の磁性体MBが取り付けられている。すなわち、図3に示した例では、磁性体MBは、コイルユニットCUの外側において、伝送路PLAに対して取り付けられている。ここで、磁性体MBは、前述した通り、伝送路PLAと接触していてもよく、伝送路PLAから離間していてもよい。なお、コイル装置CDは、伝送路LAの表面の少なくとも一部に対して、2個以上の磁性体MBが取り付けられる構成であってもよい。
コイル装置CDでは、伝送路LAの表面の少なくとも一部に対して磁性体MBが取り付けられた場合、コイル装置CDが備える伝送用共振回路に、磁性体MBのインダクタンス(すなわち、コイルLのインダクタンスと異なるインダクタンス)が付加される。このため、コイル装置CDの製造者は、伝送路LAの表面の少なくとも一部に対して磁性体MBが取り付けることにより、伝送用共振回路に付加されるインダクタンスを変化させることができる。また、当該製造者は、磁性体MBの材質、磁性体MBの形状、磁性体MBと伝送路LAとの間の距離、磁性体MBの伝送路LAに対する取り付け態様等を変化させることにより、伝送用共振回路に付加されるインダクタンスを変化させることができる。また、当該製造者は、磁性体MBの個数を変化させることによっても、当該インダクタンスを変化させることができる。その結果、当該製造者は、伝送用共振回路の共振周波数を、所望の周波数に調整することができる。これにより、コイル装置CDは、個体差による共振周波数の違いを小さくすることができ、その結果、コイル装置CDの個体差によって生じるワイヤレス電力伝送の効率の低下を抑制することができる。なお、図3に示したコイル装置CDは、伝送路LBの表面の少なくとも一部に磁性体MBが取り付けられる構成であってもよい。この場合、前述の対象導体は、伝送路LBを含む伝送路PLBである。また、当該場合も、磁性体MBは、伝送路LBと接触していてもよく、伝送路LBから離間していてもよい。
次に、図4は、コイル装置CDにおける磁性体MBの取り付け位置の具体例2を示す図である。
図4に示したコイル装置CDでは、コンデンサCは、コイルLと直列に接続されることにより、コイルユニットCU内においてコイルLとともに伝送用共振回路を構成している。また、図4に示したコイル装置CDでは、前述の対象導体は、伝送路PLAと伝送路PLBとの両方である。より具体的には、当該コイル装置CDでは、伝送路LAの表面の少なくとも一部(すなわち、伝送路PLAの表面の少なくとも一部)に対して1個の磁性体MBが取り付けられており、且つ、伝送路LBの表面の少なくとも一部(すなわち、伝送路PLBの表面の少なくとも一部)に対して1個の磁性体MBが取り付けられている。すなわち、図4に示した例では、磁性体MBは、コイルユニットCUの外側において、伝送路PLA及び伝送路PLBのそれぞれに対して別々に取り付けられている。この場合、伝送路LAに取り付けられた磁性体MBは、伝送路LAと接触していてもよく、伝送路LAから離間していてもよい。また、当該場合、伝送路LBに取り付けられた磁性体MBは、伝送路LBと接触していてもよく、伝送路LBから離間していてもよい。なお、図4に示したコイル装置CDは、伝送路LAの表面の少なくとも一部に対して2個以上の磁性体MBが取り付けられる構成であってもよい。また、図4に示したコイル装置CDは、伝送路LBの表面の少なくとも一部に対して2個以上の磁性体MBが取り付けられる構成であってもよい。
コイル装置CDでは、伝送路LAの表面の少なくとも一部と伝送路LBの表面の少なくとも一部とのそれぞれに別々の磁性体MBが取り付けられた場合、コイル装置CDが備える伝送用共振回路に、当該別々の磁性体MBそれぞれのインダクタンス(すなわち、コイルLのインダクタンスと異なるインダクタンス)が付加される。このため、コイル装置CDの製造者は、当該場合であっても、伝送用共振回路の共振周波数を、所望の周波数に調整することができる。これにより、コイル装置CDは、個体差による共振周波数の違いを小さくすることができ、その結果、コイル装置CDの個体差によって生じるワイヤレス電力伝送の効率の低下を抑制することができる。
次に、図5は、コイル装置CDにおける磁性体MBの取り付け位置の具体例3を示す図である。
図5に示したコイル装置CDでは、コンデンサCは、コイルLと直列に接続されることにより、コイルユニットCU内においてコイルLとともに伝送用共振回路を構成している。また、図5に示したコイル装置CDでは、前述の対象導体は、伝送路PLAと伝送路PLBとの両方である。より具体的には、当該コイル装置CDでは、伝送路LAの表面の少なくとも一部と、伝送路LBの表面の少なくとも一部との両方に対して、共通の磁性体MBが1個取り付けられている。例えば、伝送路LAの表面の少なくとも一部と、伝送路LBの表面の少なくとも一部との両方に、1個の磁性体MBが近接する。また、例えば、伝送路LAの表面の少なくとも一部と、伝送路LBの表面の少なくとも一部との両方が、1個の磁性体MBによって覆われる。また、例えば、当該コイル装置CDでは、伝送路LAの表面の少なくとも一部と、伝送路LBの表面の少なくとも一部との両方が、1個の磁性体MBによって囲まれる。すなわち、図5に示した例では、磁性体MBは、コイルユニットCUの外側において、伝送路PLA及び伝送路PLBの両方に対して共通に取り付けられている。この場合、磁性体MBは、伝送路LAと伝送路LBとのうちのいずれか一方又は両方と接触していてもよく、伝送路LAと伝送路LBとの両方から離間していてもよい。なお、図5に示したコイル装置CDは、伝送路LAの表面の少なくとも一部と、伝送路LBの表面の少なくとも一部との両方に対して、共通の磁性体MBが2個以上取り付けられる構成であってもよい。
コイル装置CDでは、伝送路LAの表面の少なくとも一部と伝送路LBの表面の少なくとも一部との両方に対して、共通の磁性体MBが1個以上取り付けられる場合、コイル装置CDが備える伝送用共振回路に、当該1個以上の磁性体MBのインダクタンス(すなわち、コイルLのインダクタンスと異なるインダクタンス)が付加される。このため、コイル装置CDの製造者は、当該場合であっても、伝送用共振回路の共振周波数を、所望の周波数に調整することができる。これにより、コイル装置CDは、個体差による共振周波数の違いを小さくすることができ、その結果、コイル装置CDの個体差によって生じるワイヤレス電力伝送の効率の低下を抑制することができる。
次に、図6は、コイル装置CDにおける磁性体MBの取り付け位置の具体例4を示す図である。
図6に示したコイル装置CDでは、コンデンサCは、コイルLと直列に接続されることにより、コイルユニットCU内においてコイルLとともに伝送用共振回路を構成している。また、図6に示したコイル装置CDでは、前述の対象導体は、伝送路PLAである。より具体的には、当該コイル装置CDでは、伝送路LCの表面の少なくとも一部(すなわち、伝送路PLAの表面の少なくとも一部)に対して1個の磁性体MBが取り付けられている。すなわち、図6に示した例では、磁性体MBは、コイルユニットCUの内側において、伝送路PLAに対して取り付けられている。この場合、磁性体MBは、伝送路LCと接触していてもよく、伝送路LCから離間していてもよい。なお、コイル装置CDは、伝送路LCの表面の少なくとも一部に対して、2個以上の磁性体MBが取り付けられる構成であってもよい。
コイル装置CDでは、伝送路LCの表面の少なくとも一部に対して磁性体MBが取り付けられた場合、コイル装置CDが備える伝送用共振回路に、磁性体MBのインダクタンス(すなわち、コイルLのインダクタンスと異なるインダクタンス)が付加される。このため、コイル装置CDの製造者は、当該場合であっても、伝送用共振回路の共振周波数を、所望の周波数に調整することができる。これにより、コイル装置CDは、個体差による共振周波数の違いを小さくすることができ、その結果、コイル装置CDの個体差によって生じるワイヤレス電力伝送の効率の低下を抑制することができる。
なお、図6に示したコイル装置CDは、伝送路LDの表面の少なくとも一部に磁性体MBが取り付けられる構成であってもよい。この場合、前述の対象導体は、伝送路LDを含む伝送路PLBである。当該場合も、磁性体MBは、伝送路LDと接触していてもよく、伝送路LDから離間していてもよい。また、図6に示したコイル装置CDは、伝送路LCの表面の少なくとも一部と伝送路LDの表面の少なくとも一部とのそれぞれに別々の磁性体MBが取り付けられる構成であってもよい。この場合、前述の対象導体は、伝送路LCを含む伝送路PLAと伝送路LDを含む伝送路PLBとの両方である。当該場合、伝送路LCに取り付けられた磁性体MBは、伝送路LCと接触していてもよく、伝送路LCから離間していてもよい。また、当該場合、伝送路LDに取り付けられた磁性体MBは、伝送路LDと接触していてもよく、伝送路LDから離間していてもよい。また、図6に示したコイル装置CDは、伝送路LCの表面の少なくとも一部と伝送路LDの表面の少なくとも一部との両方に、共通の磁性体MBが取り付けられる構成であってもよい。この場合も、前述の対象導体は、伝送路LCを含む伝送路PLAと伝送路LDを含む伝送路PLBとの両方である。当該場合、磁性体MBは、伝送路LCと伝送路LDとのうちのいずれか一方又は両方と接触していてもよく、伝送路LCと伝送路LDとの両方から離間していてもよい。
次に、図7は、コイル装置CDにおける磁性体MBの取り付け位置の具体例5を示す図である。
図7に示したコイル装置CDでは、コンデンサCは、コイルLに対して並列に接続されることにより、コイルユニットCU内においてコイルLとともに伝送用共振回路を構成している。この場合、コイル装置CDは、例えば、図7に示したように、伝送路LCのうちのコンデンサCとコイルLとの間を接続する部分の表面の少なくとも一部(すなわち、伝送路PLAの表面の少なくとも一部)に対して1個以上の磁性体MBが取り付けられる。すなわち、図7に示した例では、前述の対象導体は、伝送路LCを含む伝送路PLAである。この場合、磁性体MBは、伝送路LCと接触していてもよく、伝送路LCから離間していてもよい。これにより、コイル装置CDの製造者は、当該場合であっても、伝送用共振回路の共振周波数を、所望の周波数に調整することができる。すなわち、コイル装置CDは、個体差による共振周波数の違いを小さくすることができ、その結果、コイル装置CDの個体差によって生じるワイヤレス電力伝送の効率の低下を抑制することができる。なお、コイル装置CDは、伝送路LCのうちのコンデンサCとコイルLとの間を接続する部分の表面の少なくとも一部(すなわち、伝送路PLAの表面の少なくとも一部)に対して、2個以上の磁性体MBが取り付けられる構成であってもよい。
なお、図7に示したコイル装置CDは、伝送路LDのうちのコンデンサCとコイルLとの間を接続する部分の表面の少なくとも一部(すなわち、伝送路PLBの表面の少なくとも一部)に磁性体MBが取り付けられる構成であってもよい。この場合、前述の対象導体は、伝送路LDを含む伝送路PLBである。当該場合も、磁性体MBは、伝送路LDと接触していてもよく、伝送路LDから離間していてもよい。また、図7に示したコイル装置CDは、伝送路LCのうちのコンデンサCとコイルLとの間を接続する部分の表面の少なくとも一部と、伝送路LDのうちのコンデンサCとコイルLとの間を接続する部分の表面の少なくとも一部とのそれぞれに別々の磁性体MBが取り付けられる構成であってもよい。この場合、前述の対象導体は、伝送路LCを含む伝送路PLAと伝送路LDを含む伝送路PLBとの両方である。当該場合、伝送路LCに取り付けられた磁性体MBは、伝送路LCと接触していてもよく、伝送路LCから離間していてもよい。また、当該場合、伝送路LDに取り付けられた磁性体MBは、伝送路LDと接触していてもよく、伝送路LDから離間していてもよい。また、図7に示したコイル装置CDは、伝送路LCのうちのコンデンサCとコイルLとの間を接続する部分の表面の少なくとも一部と伝送路LDのうちのコンデンサCとコイルLとの間を接続する部分の表面の少なくとも一部との両方に、共通の磁性体MBが取り付けられる構成であってもよい。この場合も、前述の対象導体は、伝送路LCを含む伝送路PLAと伝送路LDを含む伝送路PLBとの両方である。当該場合、磁性体MBは、伝送路LCと伝送路LDとのうちのいずれか一方又は両方と接触していてもよく、伝送路LCと伝送路LDとの両方から離間していてもよい。
このように、コイル装置CDでは、1個以上の磁性体MBが対象導体に対して取り付けられる。なお、対象導体に対する磁性体MBの取り付け位置は、図3〜図7に示した取り付け位置のうちの一部又は全部の組み合わせであってもよい。
<コイル装置における磁性体の取り付け態様の具体例>
以下、コイル装置CDにおける磁性体MBの取り付け態様の具体例について説明する。以下では、説明を簡略化するため、コイル装置CDが備える磁性体MBが1個である場合について説明する。
まず、図8は、図3〜図7のそれぞれに示した磁性体MBの対象導体に対する取り付け態様の具体例1を示す図である。図8に示した対象導体Oは、前述の対象導体の一例を示す。すなわち、本実施形態では、対象導体Oは、伝送路PLAと伝送路PLBとのうちのいずれか一方又は両方を示す。ただし、図8に示した対象導体Oは、図を簡略化するため、1本の伝送路として描かれている。なお、このような対象導体Oについての図の簡略化は、以下において説明する図9〜図12についても同様に行われている。
図8に示した例では、磁性体MBは、対象導体Oの表面の少なくとも一部と近接するように、対象導体Oに対して動かないように取り付けられている。ここで、本実施形態において、磁性体MBと対象導体Oの表面の少なくとも一部とが近接していることは、磁性体MBと対象導体Oとの間の距離が、磁性体MBから伝送用共振回路にインダクタンスを付加可能な距離であることを意味する。また、本実施形態において、磁性体MBと対象導体Oとの間の距離は、磁性体MBと対象導体Oとの間における最も短い距離のことを意味する。すなわち、図8に示した例では、磁性体MBは、対象導体Oから離間している。図8に示した例では、磁性体MBの形状は、直方体形状である。しかしながら、磁性体MBの形状は、直方体形状に代えて、対象導体Oの表面の少なくとも一部と近接することが可能な他の形状であってもよい。
次に、図9は、図3〜図7のそれぞれに示した磁性体MBの対象導体に対する取り付け態様の具体例2を示す図である。図9に示した例では、磁性体MBは、対象導体Oの表面の少なくとも一部を覆うように、対象導体Oに対して動かないように取り付けられている。図9に示した例では、磁性体MBの形状は、円筒形状の磁性体を円筒の中心軸を通る面に沿って2つの磁性体に分割した場合の一方の磁性体の形状である。このため、当該例では、磁性体MBは、磁性体MBの内径面が、対象導体Oの表面の少なくとも一部を覆うように、対象導体Oに対して取り付けられている。ここで、図9に示した磁性体MBの内径面は、当該磁性体MBが有する2つの曲面のうち当該2つの曲面両方の曲率中心に近い方の曲面のことを示す。図9に示した例では、磁性体MBは、対象導体Oと接触していてもよく、対象導体Oから離間していてもよい。なお、磁性体MBの形状は、当該場合の磁性体の形状に代えて、対象導体Oの表面の少なくとも一部を覆うことが可能な他の形状であってもよい。
次に、図10は、図3〜図7のそれぞれに示した磁性体MBの対象導体に対する取り付け態様の具体例3を示す図である。図10に示した例では、磁性体MBは、対象導体Oの表面の少なくとも一部を囲むように、対象導体Oに対して動かないように取り付けられている。図10に示した例では、磁性体MBの形状は、円筒形状(又は、リング形状)である。このため、当該例では、磁性体MBは、磁性体MBの内径面が、伝送路LAの表面の少なくとも一部を囲むように、伝送路LAに対して取り付けられている。この場合、例えば、磁性体MBは、図10に示したように、2つの磁性体MB1と磁性体MB2との分割されている。すなわち、磁性体MBは、磁性体MB1と磁性体MB2とが組み合わされた磁性体である。そして、磁性体MBは、磁性体MBの内径面が伝送路LAの表面の少なくとも一部を囲むように、磁性体MB1と磁性体MB2とによって伝送路LAを挟むことにより、伝送路LAに対して取り付けられる。ここで、図10に示した磁性体MBの内径面は、当該磁性体MBが有する2つの曲面のうち当該2つの曲面両方の曲率中心に近い方の曲面のことを示す。図10に示した例では、磁性体MBは、対象導体Oと接触していてもよく、対象導体Oから離間していてもよい。すなわち、当該例では、磁性体MB1と磁性体MB2との少なくとも一方は、対象導体Oと接触していてもよく、対象導体Oから離間していてもよい。なお、磁性体MBは、分割されていない1つの磁性体によって構成されてもよく、3つ以上の磁性体によって構成されてもよい。また、磁性体MBの形状は、円筒形状に代えて、対象導体Oの表面の少なくとも一部を囲むことが可能な他の形状であってもよい。
次に、図11は、図3〜図7のそれぞれに示した磁性体MBの対象導体Oに対する取り付け態様の具体例4を示す図である。ここで、図11に示した磁性体MBの形状は、直方体形状であるが、直方体形状に代えて、対象導体Oを巻き回すことが可能な他の形状であってもよい。図11に示した例では、磁性体MBには、対象導体Oが1回転巻き回されることにより、対象導体Oの表面の少なくとも一部に対して動かないように取り付けられている。これにより、コイル装置CDは、伝送用共振回路に付加されるインダクタンスを一層大きくすることができる。
なお、図10に示した磁性体MB(すなわち、磁性体MB1及び磁性体MB2)は、例えば、図12に示したように、樹脂製の取り付け治具を用いることにより、取り付けられる構成であってもよい。図12は、樹脂製の取り付け治具によって、図10に示した取り付け態様により磁性体MBが対象導体Oに対して取り付けられている様子の一例を示す図である。図12に示した治具CFは、当該取り付け治具の一例を示す。例えば、治具CFは、対象導体Oに勘合可能に構成された中空円筒状のケースである。この場合、治具CFは、治具CF内に磁性体MB1及び磁性体MB2のそれぞれが収容可能な空間を有し、対象導体Oとの勘合状態を固定できる樹脂製の構造体である。このように、図10に示した取り付け態様により磁性体MBを対象導体Oに対して取り付けることにより、コイル装置CDは、伝送用共振回路に付加するインダクタンスを大きくすることができる。なお、図10に示した例と同様に、図12に示した例では、磁性体MB1と磁性体MB2との少なくとも一方は、対象導体Oと接触していてもよく、対象導体Oから離間していてもよい。
また、図12では、図10に示した磁性体MBが治具CFによって取り付けられた対象導体Oの一例を示していた。しかしながら、図8、図9、図11のそれぞれに示した磁性体MBも、治具CFのような樹脂製の治具によって取り付けられる構成であってもよい。
また、磁性体MBの対象導体Oに対する取り付け態様は、図8〜図11のそれぞれに示した取り付け態様の組み合わせであってもよい。また、磁性体MBの対象導体Oに対する取り付け態様は、図8〜図11のそれぞれに示した取り付け態様に代えて、他の取り付け態様であってもよい。また、磁性体MBの対象導体Oに対する取り付け態様が如何なる取り付け態様であったとしても、磁性体MBの対象導体Oへの取り付け方法は、例えば、樹脂製の取り付け治具によって取り付ける方法であってもよく、接着剤等によって取り付ける方法であってもよく、他の方法によって取り付ける構成であってもよい。ただし、磁性体MBの対象導体Oへの取り付け方法には、磁性体MBが対象導体Oに対して相対的に動かないように取り付ける方法が用いられる。これにより、コイル装置CDは、磁性体MBが対象導体Oに対して相対的に動いてしまうことにより、伝送用共振回路に付加するインダクタンスが変化してしまうことを抑制することができる。
また、コイル装置CDが備える1個以上の磁性体MBのうちの一部又は全部は、対象導体Oに対して着脱可能であってもよく、着脱不可能であってもよい。
また、上記において説明した個々の磁性体MBは、2個以上の磁性体を含む構成であってもよい。当該2個以上の磁性体のそれぞれは、第2磁性体の一例である。例えば、上記において説明した例では、磁性体MB1と磁性体MB2は、第2磁性体の一例である。
以上のように、実施形態に係るコイル装置(上記において説明した例では、送電コイル装置13、受電コイル装置21、コイル装置CD)は、第1導体が巻き回されるコイル(上記において説明した例では、送電コイルL1、受電コイルL2、コイルL)と、コイルの両端(上記において説明した例では、端部E1及び端部E2)と電気機器(上記において説明した例では、送電回路12、受電回路22)とを接続する一対の導体(上記において説明した例では、伝送路PLA1及び伝送路PLB1の一対の導体、伝送路PLA2及び伝送路PLB2の一対の導体、伝送路PLA及び伝送路PLBの一対の導体)の少なくとも一方の導体を対象導体(上記において説明した例では、対象導体O)として、対象導体の表面のうちの少なくとも一部に対して取り付けられる1個以上の第1磁性体(上記において説明した例では、磁性体132、磁性体212、磁性体MB)と、を備える。これにより、コイル装置は、個体差による共振周波数の違いを小さくすることができる。
また、コイル装置では、1個以上の第1磁性体のうちの少なくとも1個の第1磁性体は、対象導体の表面の少なくとも一部を覆う、構成が用いられてもよい。
また、コイル装置では、1個以上の第1磁性体のうちの少なくとも1個の第1磁性体は、対象導体の表面の少なくとも一部と近接する、構成が用いられてもよい。
また、コイル装置では、1個以上の第1磁性体のうちの少なくとも1個の第1磁性体には、対象導体が少なくとも1回転巻き回される、構成が用いられてもよい。
また、コイル装置では、1個以上の第1磁性体のそれぞれは、2個以上の第2磁性体を含む、構成が用いられてもよい。
また、コイル装置では、2個以上の第2磁性体を含む第1磁性体は、2個以上の第2磁性体が組み合わされた磁性体である、構成が用いられてもよい。
また、コイル装置では、1個以上の第1磁性体のうちの少なくとも1個の第1磁性体は、対象導体の表面の少なくとも一部を覆う、構成が用いられてもよい。
また、コイル装置では、対象導体は、一対の導体の両方であり、当該一対の導体の両方には、共通の第1磁性体が取り付けられる、構成が用いられてもよい。
また、コイル装置は、2個以上の第1磁性体を備える、構成が用いられてもよい。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない限り、変更、置換、削除等されてもよい。
1…ワイヤレス電力伝送システム、10…ワイヤレス送電装置、11…直流電源、12…送電回路、13…送電コイル装置、20…ワイヤレス受電装置、21…受電コイル装置、22…受電回路、23…負荷、131…送電コイルユニット、132…磁性体、211…受電コイルユニット、212…磁性体、C、C1、C2…コンデンサ、CD…コイル装置、CU…コイルユニット、E1…端部、E2…端部、L…コイル、L1…送電コイル、L2…受電コイル、MB、MB1、MB2…磁性体、O…対象導体、PLA、PLA1、PLA2、PLB、PLB1、PLB2…伝送路

Claims (12)

  1. 第1導体が巻き回されるコイルと、
    前記コイルの両端と電気機器とを接続する一対の導体の少なくとも一方の導体を対象導体として、前記対象導体の表面のうちの少なくとも一部に対して取り付けられる1個以上の第1磁性体と、
    を備えるコイル装置。
  2. 前記1個以上の前記第1磁性体のうちの少なくとも1個の前記第1磁性体は、前記対象導体の表面の少なくとも一部を覆う、
    請求項1に記載のコイル装置。
  3. 前記1個以上の前記第1磁性体のうちの少なくとも1個の前記第1磁性体は、前記対象導体の表面の少なくとも一部と近接する、
    請求項1又は2に記載のコイル装置。
  4. 前記1個以上の前記第1磁性体のうちの少なくとも1個の前記第1磁性体には、前記対象導体が少なくとも1回転巻き回される、
    請求項1から3のうちいずれか一項に記載のコイル装置。
  5. 前記1個以上の前記第1磁性体のうちの一部又は全部は、2個以上の第2磁性体を含む、
    請求項1から4のうちいずれか一項に記載のコイル装置。
  6. 前記2個以上の前記第2磁性体を含む前記第1磁性体は、前記2個以上の前記第2磁性体が組み合わされた磁性体である、
    請求項5に記載のコイル装置。
  7. 前記1個以上の前記第1磁性体のうちの少なくとも1個の前記第1磁性体は、前記対象導体の表面の少なくとも一部を覆う、
    請求項1から6のうちいずれか一項に記載のコイル装置。
  8. 前記対象導体は、前記一対の導体の両方であり、
    前記一対の導体の両方には、共通の前記第1磁性体が取り付けられる、
    請求項1から7のうちいずれか一項に記載のコイル装置。
  9. 2個以上の前記第1磁性体を備える、
    請求項1から8のうちいずれか一項に記載のコイル装置。
  10. 請求項1から9のうちいずれか一項に記載のコイル装置、
    を備えるワイヤレス送電装置。
  11. 請求項1から9のうちいずれか一項に記載のコイル装置、
    を備えるワイヤレス受電装置。
  12. ワイヤレス送電装置と、ワイヤレス受電装置と、を備えるワイヤレス電力伝送システムであって、
    前記ワイヤレス送電装置と前記ワイヤレス受電装置との少なくとも一方は、請求項1から9のうちいずれか一項に記載のコイル装置を備える、
    ワイヤレス電力伝送システム。
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