JP2020163078A - 遊技機 - Google Patents

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智久 川添
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覚 中山
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智宣 牧
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Abstract

【課題】遊技球検知に係るエラーの判定を効率的に行うことが可能な遊技機を提供する。【解決手段】第1始動口、第2始動口、第3始動口、一般入球口、ゲート、第1大入賞口及び第2大入賞口のうち、普通当り遊技の前提となる普通図柄当否判定の実行契機となるゲート(普通検知手段)を異常入球監視処理の対象とせず、少なくとも、遊技者にとって有利な特別当り遊技の前提となる特別図柄当否判定の実行契機となる始動口(特別検知手段)を、異常入球監視処理の対象とする。ゲート(普通検知手段)を異常入球監視の対象とするのは、不正対策としての重要性や必要性の低い制御処理をわざわざ設けることとなり、効率的ではないからである。これにより、異常入球監視処理の対象を最小限に止めて、異常入球エラーの判定を効率的に行うことが可能となる。【選択図】図47

Description

本発明は、遊技機に関し、特にパチンコ遊技機等に適用することができる。
従来、遊技盤面上(遊技領域)を流下する遊技球のゲート通過や始動口への入球に基づいて識別情報の変動表示が行われ、その変動表示の表示結果が特定の表示結果になると、所定の当り遊技が実行可能となる遊技機が広く知られている。ゲートや始動口には、遊技球を検知可能なセンサが設けられており、そのセンサによる遊技球検知に基づいて識別情報の変動表示が行われる。この種の遊技機では、センサの検知信号を不正に操作することで識別情報の変動表示や当り遊技の実行機会を労せずして得る等の不正行為が危惧される。こうした不正行為に対処すべく、遊技盤面に向けて発射された遊技球の個数を計数するとともに、遊技盤面上のゲート等により検出された遊技球の個数を計数し、両者の計数値に基づいて、ゲート等による検出過多エラー(つまり、遊技球検知に係るエラー)を判定するように構成された遊技機が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
特開2004−358025号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、発射された遊技球の個数とゲート等により検出された遊技球の個数との双方を計数する必要があり、また、発射された遊技球の個数を計数するためのセンサも必要になる。このため、効率的な不正対策とは言い難い。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、遊技球検知に係るエラーの判定を効率的に行うことが可能な遊技機を提供することにある。
前述の課題を解決するために、本発明は以下の構成を採用した。
すなわち、手段1の遊技機は、
遊技球を検知可能な検知手段と、
前記検知手段からの検知信号に基づいて所定の制御処理を実行可能な制御手段と、
を備えた遊技機であって、
前記検知手段として、普通検知手段と特別検知手段とを有し、
前記制御手段は、遊技の進行に関する遊技制御処理と、前記検知手段による遊技球検知のエラーに関するエラー処理と、を実行可能であり、
前記遊技制御処理には、
前記普通検知手段による遊技球の検知に基づいて普通識別情報の変動表示を行う普通変動表示処理と、
前記特別検知手段による遊技球の検知に基づいて特別識別情報の変動表示を行う特別変動表示処理と、が含まれており、
前記エラー処理では、前記普通検知手段及び前記特別検知手段のうち前記特別検知手段の検知信号に基づいてエラーの判定を行う
ことを要旨とする。
以上の本発明によれば、遊技球検知に係るエラーの判定を効率的に行うことが可能となる。
本発明の実施例に係る遊技機の正面図である。 本発明の実施例に係る遊技機の裏面図である。 本発明の実施例の遊技盤の構成を示す正面図である。 図3に示す主表示器の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機の電気的な構成を示すブロック図である。 当りの種別と大入賞口の開放パターンとの対応等を示す表である。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)は大当り判定テーブルであり、(B)は大当り種別判定テーブルであり、(C)はリーチ判定テーブルであり、(D)は普通図柄当り判定テーブルであり、(E)は普通図柄変動パターン選択テーブルである。 変動パターンテーブルを示す表である。 主制御メイン処理のフローチャートである。 割り込み処理のフローチャートである。 始動口センサ検知処理のフローチャートである。 始動入球時処理のフローチャートである。 普図動作処理のフローチャートである。 普通図柄待機処理のフローチャートである。 普通図柄当否判定処理のフローチャートである。 普通図柄乱数シフト処理のフローチャートである。 普通図柄変動中処理のフローチャートである。 普通図柄確定処理のフローチャートである。 普通電動役物処理のフローチャートである。 特図1動作処理のフローチャートである。 特別図柄1待機処理のフローチャートである。 特図1当否判定処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1乱数シフト処理のフローチャートである。 特別図柄1変動中処理のフローチャートである。 特図1変動中断処理のフローチャートである。 特別図柄1確定処理のフローチャートである。 特図2動作処理のフローチャートである。 特別図柄2待機処理のフローチャートである。 特図2当否判定処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2乱数シフト処理のフローチャートである。 特別図柄2変動中処理のフローチャートである。 特図2変動中断処理のフローチャートである。 特別図柄2確定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理1(大当り遊技)のフローチャートである。 大当り遊技開始処理のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 特図動作ステータス設定処理1のフローチャートである。 特別電動役物処理2(小当り遊技)のフローチャートである。 特図動作ステータス設定処理2のフローチャートである。 保留球数処理のフローチャートである。 電源断監視処理のフローチャートである。 異常入球監視処理のフローチャートである。 異常入球の検知とエラー信号の出力との関係を示すタイミングチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 受信割り込み処理のフローチャートである。 2msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 変動演出開始処理のフローチャートである。 異常入球エラー報知処理のフローチャートである。 異常入球監視処理2のフローチャートである。
次に、本発明の実施の形態を、実施例を用いて説明する。以下では、始動口への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動表示を行い、当該特別図柄の変動表示の終了に伴い大当り図柄が停止表示されると、遊技者に所定量の遊技利益(例えば、賞球)が付与され得る大当り遊技(特別遊技)が実行可能となる所謂「1種タイプ」のパチンコ遊技機(弾球遊技機)に、本発明を適用した例を説明する。
尚、以下の説明において、単に前側(前方)とは、遊技機を正面視した場合の手前側(遊技時に遊技者が位置する側)のことであり、単に後側(後方)とは、遊技機を正面視した場合の裏面側(背面側)のことである。また、単に上側(上方)、下側(下方)、左側(左方)、右側(右方)とは、遊技機を正面視した場合の上・下・左・右の各方向のことであり、例えば、図1や図3における上側、下側、左側、右側を指す。
図1〜図3に示すように、本実施例のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えており、遊技盤2は遊技機枠50から着脱自在に構成されている。図3は、遊技盤2を遊技機枠50から取り外した状態のものを示す。
遊技機枠50は、装飾面を有する前面枠51と、遊技盤2等を取り付ける本体枠52と、パチンコ遊技機1をホールの島設備に設置(固定)するための外枠53とにより構成される。外枠53は島設備に対して固定され、前面枠51及び本体枠52は、外枠に対して、上下の枠ヒンジ56、56を介して取り付けられている。また、前面枠51及び本体枠52は、上下方向の一側端側(図1紙面左側)で軸支されており、一側端側を軸にして、外枠53に対して夫々開閉可能に構成されている。つまり、図1及び図2に示す閉状態から、前面枠51だけを開状態とする(開放する)こともできるし、前面枠51及び本体枠52の両方を開状態とする(開放する)こともできる。
前面枠51には、遊技者の操作量(回転角度)に応じた発射強度で遊技球を発射させるための発射ハンドル60、遊技球を貯留し貯留した遊技球を発射装置側に供給可能な打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される遊技演出の実行中などに、遊技者が操作可能な第1演出ボタン63a、第2演出ボタン63b(これら2個の演出ボタンを総称して単に「演出ボタン63」ともいう)が設けられている。複数の演出ボタンは、遊技演出の種類に応じて使用する演出ボタンを使い分けることができる。尚、演出ボタン63の構成は本実施例の態様に限らず、遊技者からの入力を検知できるものであればたり、遊技者が直接ボタン部に接触して入力を行う入力検知手段(例えば、出没式、タッチセンサ式等)であってもよいし、遊技者の身体の一部が近接したことを検知して入力を行う非接触式の入力検知手段(光電式等)であってもよい。
また、前面枠51には、装飾用の枠ランプ66、スピーカ67及び画像表示装置(第2画像表示装置71、第3画像表示装置72)が設けられている。図1に示すように、第2画像表示装置71及び第3画像表示装置72は、その表示画面71a、72aを遊技者が視認し易いように、前面枠51の前方(遊技者側)に向けて突出するように、且つ、外側方向に傾斜状に設置されている。
第2画像表示装置71及び第3画像表示装置72には、後述する画像表示装置7と同様に、遊技の実行・非実行や遊技の状況、実行される遊技演出等に応じて、遊技演出(キャラクタや演出図柄等)やデモ演出、遊技に関する情報(獲得出玉情報、ラウンド数、連荘回数、遊技状態の残り期間、遊技モード、遊技演出の信頼度・説明等)、遊技機の設定に関する情報(音量設定情報、輝度設定情報等)等が表示される。また、第2画像表示装置71と第3画像表示装置72とで、それらの情報のうち、異なる情報を表示する場合と、同じ情報を表示する場合とがある。さらに、画像表示装置7(第1画像表示装置)と第2画像表示装置71と第3画像表示装置72とで、これらの情報のうち、異なる情報を表示する場合と、同じ情報を表示する場合とがある。また、画像表示装置7(第1画像表示装置)と第2画像表示装置71と第3画像表示装置72とのうち、何れか2個で同じ情報を表示し、残り1個で異なる情報を表示する場合もある。
画像表示装置7は遊技盤2に形成される遊技領域3の内側(遊技領域内)に位置するように設けられており、第2画像表示装置71及び第3画像表示装置72は、遊技領域3の外側(遊技領域外)に位置するように設けられている。尚、画像表示装置7、第2画像表示装置71および第3画像表示装置72のいずれか又は全部を指して単に「画像表示装置」ということもある。
図1に示すように、第2画像表示装置71(非開放側端部に設けられる画像表示装置)は、第2画像表示装置用ヒンジ75(ヒンジ部)を介して前面枠51に取り付けられている。そのため、上下の第2画像表示装置用ヒンジ75を軸として左右方向に回動可能となっている。より具体的には、図1に示す状態(通常状態)から右方向に所定角度(45度程度)回動可能な構成とされている。これは、前面枠51や本体枠52を、上下の枠ヒンジ56、56を軸として開状態とした際に、前面枠51の前方に突出して設けられている第2画像表示装置71が、パチンコ遊技機1の枠ヒンジ56側(図1紙面左側)に隣接して設けられているホール設備(球貸機、台間設備等)に衝突して破損してしまうのを防ぐための構成である。一方、第3画像表示装置72(開放側端部に設けられる画像表示装置)は、前面枠51に固定して設けられており、回動不能となっている。
遊技盤2には、発射ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、装飾用の盤面ランプ5が設けられている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技釘16が突設されている。また、レール部材4の先端には球戻り防止片6が設けられており、一旦遊技領域へ誘導された遊技球が発射装置側へ戻るのを防止することが可能となる。
遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置からなる画像表示装置7が設けられている。この画像表示装置7は、遊技盤2の裏面側から遊技盤2に対して取り付けられている。画像表示装置7の表示画面7aには、演出図柄8L,8C,8R(単に「演出図柄」ともいう)が左右方向に並んで表示される演出図柄表示領域7b(「演出図柄表示部」ともいう)が設けられている。
演出図柄8L,8C,8Rは、後述の第1特別図柄の変動表示又は第2特別図柄の変動表示に同期して変動表示を行う。本実施例では、遊技状態(低確低ベース状態、高確低ベース状態、低確高ベース状態、高確高ベース状態)に応じて、主として変動表示する特別図柄の種類(第1特別図柄又は第2特別図柄)が定められている。このため、演出図柄8L,8C,8Rは、主として実行される特別図柄の変動表示に同期して変動表示を行う。尚、演出図柄8Lのことを「左図柄」ともいい、演出図柄8Cのことを「中図柄」ともいい、演出図柄8Rのことを「右図柄」ともいう。
図3に示す演出図柄表示領域7bの表示態様は、遊技状態が通常状態(後述する低確低ベース状態、状態A)にあるときの一場面を示すものである。詳しくは後述するが、低確低ベース状態では、始動口(第2始動口21)への遊技球の入球頻度が高ベース状態と比較して低く設定されていると共に、特別図柄の当否判定確率(第1特別図柄当否判定確率及び第2特別図柄当否判定確率)が低確率(「所定確率」ともいう)で、且つ、第2特別図柄の変動時間が第1特別図柄の変動時間よりも長い時間(2倍以上)に設定されている(外れ変動は全て10分)。そのため、通常状態では、右遊技領域3B(第2遊技領域)に遊技球を発射して第2始動口21に入球させて第2特別図柄を変動表示させるよりも、左遊技領域3A(第1遊技領域)に遊技球を発射して第1始動口20に入球させて第1特別図柄を変動表示させる遊技を行う方が、遊技者にとって有利とされている。すなわち、通常状態は、主に第1特別図柄(演出図柄)が変動表示する遊技状態といえる。このため、通常状態(状態A)では、演出図柄表示領域7b上の演出図柄8L,8C,8Rは、第1特別図柄と同期して変動表示及び停止表示を行うものとされている。
また、演出図柄8L,8C,8Rは、それぞれ「1」〜「9」までの数字をあらわした複数の図柄(識別情報)からなる。演出図柄8の変動表示は、「1」→「2」・・・「8」→「9」の順(昇順)で演出図柄をスクロール表示させることによって行われるものとなっており、「9」まで到達したら「1」に戻って、スクロール表示を変動終了(停止表示)まで繰り返すものとなっている。そして、演出図柄表示領域7bに停止表示される左、中、右の演出図柄の組み合わせ(停止表示態様)によって、後述の第1特別図柄表示器41a(「第1特別図柄表示部」ともいう)に表示される第1特別図柄の変動表示の結果や、第2特別図柄表示器41b(「第2特別図柄表示部」ともいう)に表示される第2特別図柄の変動表示の結果、つまり、特別図柄当否判定の結果を、遊技者が認識し易いように表示(報知)する。
例えば、特別図柄当否判定の結果が大当り(第1特定当り)となった場合には、「777」等の3桁同一の図柄(ゾロ目)で演出図柄を停止表示する(「大当り図柄」ともいう)。また、小当り(第2特定当り)となった場合には、「135」等の予め設定したチャンス図柄や「3★3」などの小当り専用図柄(「小当り図柄」ともいう)で演出図柄を停止表示する。さらに、特別図柄当否判定の結果が外れとなった場合には、「637」や「373」などの3つの図柄のうち少なくとも1つの図柄が異なるバラケ図柄で演出図柄を停止表示する(「外れ図柄」ともいう)。尚、小当りとなった際に、小当り専用図柄を停止表示する態様に変えて、小当り図柄と外れ図柄とで同じ態様の図柄を停止表示してもよい。また、小当りとして複数の小当り(第1小当り、第2小当り等)を有する場合には、それらを区別可能に、異なる小当り図柄(第1小当り図柄、第2小当り図柄)を停止表示してもよいし、それらを区別困難なように、同じ(共通の)小当り図柄を停止表示してもよい。
遊技者は、そのように停止表示した演出図柄を見ることで、遊技の進行状況(特別図柄当否判定の結果)を容易に把握することができる。つまり遊技者は、一般的には特別図柄当否判定の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bに表示される特別図柄を見て直接的に把握するのではなく、演出図柄表示領域7bに表示される演出図柄を見て把握する。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下、左右、斜め方向等にスクロール表示する態様や、第1演出図柄表示部7bのみを用いて演出表示する態様や第1演出図柄表示部7bに加えて第2演出図柄表示部71a及び第3演出図柄表示部72aの一方又は両方を用いて演出表示する態様を有している。尚、これに加えて、第2演出図柄表示部71a又は第3演出図柄表示部72aのみを用いて演出表示する態様を有していてもよい。
ここで、第1特別図柄、第2特別図柄および演出図柄のいずれか(又は全部)を指して単に「図柄」や「識別情報」ともいう。また、第1特別図柄のことを「第1特別識別情報」ともいい、第2特別図柄のことを「第2特別識別情報」ともいい、第1特別図柄及び第2特別図柄を総じて「特別識別情報」ともいい、演出図柄のことを「演出識別情報」ともいう。さらに、特別図柄当否判定を単に「当否判定」や「第1当否判定」ともいい、特別図柄当否判定を実行する制御部(主制御部80)を「当否判定実行手段」や「第1当否判定実行手段」ともいう。
画像表示装置7の表示画面7a上では、前述のような演出図柄を用いた遊技演出(演出図柄遊技演出)を表示するほか、当り遊技(大当り遊技、小当り遊技)に伴って実行される当り遊技演出(大当り遊技演出、小当り遊技演出)や、客待ち用のデモ演出などが表示される。演出図柄遊技演出や当り遊技演出やデモ演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。また、詳細は後述するが、遊技状態(状態A、状態B又は状態C)や、左遊技領域3Aに遊技球を発射して遊技を行う状態であるか、右遊技領域3Bに遊技球を発射して遊技を行う状態であるか等によって、演出図柄表示領域7b上の表示態様が異なる態様とされる。また、本実施例のパチンコ遊技機1は、第1特別図柄と第2特別図柄との両方を並行して(同時に)変動表示することが可能な遊技機であり、この様なタイプの遊技機を「同時変動機(並行変動機)」ともいう。
さらに画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて第1演出保留9aを表示する第1演出保留表示領域9c(第1演出保留表示部)と、後述の第2特図保留の記憶数に応じて第2演出保留9bを表示する第2演出保留表示領域9d(第2演出保留表示部)とが設けられている。演出保留表示領域における第1演出保留9aや第2演出保留9bの表示態様(表示数)により、後述の第1特図保留表示器43a(図4参照)にて表示される第1特図保留の記憶数や第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことができる。第1演出保留表示部の表示位置や第2演出保留表示部の表示位置は、遊技状態、遊技モード又は実行する遊技演出(リーチ演出等)によって変化する場合がある。また、第1演出保留表示部及び第2演出保留表示部のうち、何れか一方だけ(例えば、主体となる特別図柄に対応する演出保留表示部だけ)を表示する場合がある。
図3に示すように、遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、表示画面7a(演出図柄表示領域7b)を取り囲むセンター装飾体10が設けられている。センター装飾体10は、プラスチック製(樹脂製)の成型物によって構成されるもので、中央が開口した枠状の部品(盤部品)として、遊技盤2の表面(前面)に取り付けられるものである。当該センター装飾体10の中央開口を介して画像表示装置7の表示画面7aが視認可能となる。
センター装飾体10の下部には、遊技球が転動可能な遊技球転動面を有するステージ部11が設けられている。またセンター装飾体10の左部には、中空状のワープ部12が設けられている。ワープ部12にはワープ入口とワープ出口とが設けられており、遊技領域3を流下する遊技球をワープ入口から受け入れ、当該遊技球をワープ出口から排出しステージ部11へと誘導する。ステージ部11の転動面に誘導された遊技球は、ステージ部11に誘導されない遊技球と比して高い可能性で、後述の第1始動口20に入球可能とされている。さらにセンター装飾体10の上部には、LED等の電飾部材(盤面ランプ5)を有し遊技状態に応じて点灯可能であって、文字や図形等を象った装飾部材13が配されている。
また、センター装飾体10の上部であって装飾部材13の後方には、遊技演出に伴って動作可能な可動装飾部材14が設けられている。図3では、可動装飾部材14の一部分のみが視認可能となっているが、例えば、比較的当りの可能性の高い遊技演出の実行に伴って、可動装飾部材14が下方に落下し(所定の動作態様で動作し)、当該可動装飾部材14が表示画面7aの前面を覆い、当該可動装飾部材14の大部分が視認可能となる。このような可動装飾部材14の動作により、遊技者は当りへの期待感を高めることとなり、遊技興趣を高めることが可能となっている。
ここで、遊技状況に応じた種々の演出画像を表示することで表示演出を行うことが可能な画像表示装置のことを「表示演出手段」ともいい、遊技演出中に作動することで可動演出を行うことが可能な可動装飾部材14のことを「可動演出手段」ともいう。尚、可動装飾部材14以外にも、例えば、演出ボタン63が遊技演出に伴って上下動や振動等する場合、演出ボタン63も「可動演出手段」といえる。また、遊技の状況に応じて様々な音(効果音)を発することで音演出を行うことが可能なスピーカ67のことを「音演出手段」ともいい、遊技の状況に応じて様々な光を発することで光演出を行うことが可能な盤面ランプ5、枠ランプ66及び装飾部材13のことを「光演出手段」ともいう。尚、これら盤面ランプ5等以外にも、例えば、演出ボタン63や発射ハンドル60が、装飾部材13と同様にLED等の電飾部材を内蔵しており、電飾部材の作用により遊技の状況に応じて点灯・点滅等する場合、これら演出ボタン63や発射ハンドル60も「光演出手段」といえる。さらに、これら「表示演出手段」、「可動演出手段」、「音演出手段」及び「光演出手段」を総じて「演出手段」ともいう。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが変化しない非可変式の第1始動口20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件(変動開始条件)が成立すると、第1特別図柄に係る当否判定(「第1特別図柄当否判定」ともいう。)が実行されると共に、その当否判定の結果に基づいて第1特別図柄(第1特別識別情報)が変動表示される。そして、変動表示の開始から所定時間(変動時間)が経過すると、第1特別図柄は停止表示され、第1特別図柄当否判定の結果に応じた態様で表示される。
遊技領域3におけるセンター装飾体10より右側の領域(右遊技領域3B)の上方には、遊技球が通過可能(入球可能)なゲート28(「普図始動口」、「通過口」又は「入球口」ともいう。)が設けられている。ゲート28の上流側から右遊技領域3Bを流下してくる遊技球は、ゲート28を通過して右遊技領域3Bを流下する。ゲート28は、大当り遊技を開始するための開始ゲート29(役連ゲートや作動ゲートともいう)を兼用している。つまり、本ゲートは、ゲート28であり、開始ゲート29でもある。
遊技球がゲート28を通過すると、当該遊技球がゲートセンサ28aにより検知され、普通図柄当否判定用乱数等が取得される。そして、予め定められた所定条件(変動条件)が成立すると、普通図柄当否判定(「第2当否判定」ともいう)が実行されると共に、その当否判定の結果に基づいて普通図柄が変動表示され、その変動表示の開始から所定時間(変動時間)が経過すると、普通図柄は停止表示されて、普通図柄当否判定の結果に応じた態様で表示される。このとき、当り普通図柄が停止表示されると、後述の可動部材23が動作(開動作)して、第2始動口21が開状態となる。尚、可動部材23を動作(開動作)させて第2始動口21を開状態とするか否かの普通図柄当否判定を実行する制御部(主制御部80)のことを「当否判定実行手段」や「第2当否判定実行手段」ともいう。
ゲートセンサ28aは、大当り遊技を開始するための開始ゲートセンサ29aを兼用している。つまり、本ゲートへの通過を検知するセンサは、ゲートセンサ28aであり、開始ゲートセンサ29aでもある。また、詳しくは後述するが、遊技球がゲート28(開始ゲート29)を通過した際に、開始ゲート29としての機能が発揮されるのは、大当り遊技を実行可能な条件が成立しているとき(大当り実行可能状態や大当り待機状態ともいう)だけである。そのため、当該条件(大当り待機状態)が成立していないときに、遊技球がゲート28(開始ゲート29)を通過した場合には、普通図柄に関する制御処理が実行され、大当り開始処理は実行されない。また、当該条件が成立しているときに(大当り待機状態で)、開始ゲート29(ゲート28)を遊技球が通過した場合には、待機中の大当り遊技が開始され、所定の大入賞口(第1大入賞口30)が開状態(入球可能状態)となるラウンド遊技が開始される。
遊技領域3における第1始動口20(固定入賞装置19)より右側の領域(右遊技領域3B)には、第1大入賞口30を備えた第1大入賞装置31(「第1可変入球口」ともいう)が設けられている。第1大入賞装置31は、開閉部材32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものであり、特別電動役物(第1の特別電動役物)として機能するものである。
開閉部材32は、上面が略長方形状(長板状)の遊技球通路とされており、閉状態では、第1大入賞口30の入口を閉鎖すると共に、当該開閉部材32上面を遊技球が通過可能となっている。図3に示すように、開閉部材32の上面は、上流側から下流側へ(紙面左から右へ)傾斜状に形成されている。これにより、開閉部材32が閉状態のとき、第1大入賞口30の入口部(開口部)に流下してきた遊技球は、第1大入賞口30に入球することなく、開閉部材32の上面を通過して、遊技領域の下流方向に流下する。
また、開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図5参照)により駆動され、開閉部材32が遊技盤3裏面方向に引っ込むことで、遊技球通路を形成していた開閉部材32の上面がなくなる。これにより、開閉部材32が開状態のとき、第1大入賞口30の入口部に流下してきた遊技球は、第1大入賞口30に入球することとなる。このように、第1大入賞口30の入口を開閉する開閉部材32は、出没式の開閉部材とされており、開状態(開放時)のときは流下してきた遊技球を円滑に第1大入賞口30内に入球させると共に、閉状態(閉鎖時)のときは流下してきた遊技球を、傾斜状の上面通路によって、任意の方向(後述する第2始動口21)に誘導することが可能となる。尚、第1大入賞口30は、開閉部材32が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。すなわち、第1大入賞装置31(第1可変入球口)は、開閉部材32の開閉動作により、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化可能である。
遊技領域3における第1始動口20(固定入賞装置19)より右側の領域(右遊技領域3B)であって、第1大入賞口30の下方(下流側)には、遊技球の入球し易さが変化しない非可変式の第3始動口26を備える第2固定入賞装置25が設けられている。第3始動口26への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件(変動開始条件)が成立すると第2特別図柄に係る当否判定(第2特別図柄当否判定)が実行されると共に、その当否判定の結果に基づいて第2特別図柄(第2特別識別情報)が変動表示される。そして、変動表示の開始から所定時間(変動時間)が経過すると、第2特別図柄は停止表示され、第2特別図柄当否判定の結果に応じた態様で表示される。
図3に示すように、第1大入賞口30の下方(下流)では遊技球通路が上下に分岐しており(上段、下段)、第3始動口26が設けられる上段側遊技球通路と、第2始動口31及び第2大入賞口35が設けられる下段側遊技球通路と、が形成されている。上段側遊技球通路に誘導された遊技球は、第3始動口26の近傍に設けられた遊技釘16に接触する等して第3始動口26に入球するか、第3始動口26に入球することなく下流に流下して、アウト口34に流入する。尚、第3始動口26は常時入球可能な非可変式の始動口(固定式の入賞装置)であるので、左打ち遊技で大当りとなって(所謂、初当り)、1回目の大当り遊技を右打ち遊技で実行した場合、当該大当り遊技中に遊技球が第3始動口26に入球することで第2特図保留が記憶されるため、当該大当り遊技終了直後から第2特図保留に基づく第2特別図柄の変動表示が実行可能となる。
遊技領域3における第1始動口20(固定入賞装置19)より右側の領域(右遊技領域3B)であって、第1大入賞口30の下方(下流側)には、遊技球の入球し易さが変化する可変式の第2始動口21を備える可変入賞装置22(「可変始動口」ともいう)が設けられている。第2始動口21への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件(変動開始条件)が成立すると第2特別図柄に係る当否判定(第2特別図柄当否判定)が実行されると共に、その当否判定の結果に基づいて第2特別図柄(第2特別識別情報)が変動表示される。そして、変動表示の開始から所定時間(変動時間)が経過すると、第2特別図柄は停止表示され、第2特別図柄当否判定の結果に応じた態様で表示される。
可変入賞装置22は、可動部材23(「開閉部材」ともいう)を備え、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものであり、普通電動役物として機能するものである。可動部材23の開閉動作によって、第2始動口21は、第1の態様(閉状態)と当該第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様(開状態)とに変化可能とされる。本実施例の第2始動口21は、可動部材23が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能とされ、可動部材23が閉状態にあるときには遊技球が入球不能となっている。尚、第2始動口21は、可動部材23が閉状態にあるときは開状態にあるときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉状態にあるときに完全に入球不能となるものでなくてもよい。
可動部材23は、開閉部材32と同様に、上面が略長方形状(長板状)の遊技球通路とされており、閉状態では、第2始動口21の入口を閉鎖すると共に、当該可動部材23上面を遊技球が通過可能となっている。また、図3に示すように、可動部材23の上面は、上流側から下流側へ(紙面右から左へ)傾斜状に形成されている。これにより、可動部材23が閉状態のとき、第2始動口21の入口部(開口部)に流下してきた遊技球は、第2始動口21に入球することなく、可動部材23の上面を通過して、遊技領域の下流方向に流下する。
また、可動部材23は、第2始動口ソレノイド24(図5を参照)により駆動され、可動部材23が遊技盤3裏面方向(遊技盤面と垂直方向)に引っ込むことで、遊技球通路を形成していた可動部材23が第2始動口21の入口部からなくなる。これにより、可動部材23が開状態のとき、第2始動口21の入口部に流下してきた遊技球は、第2始動口21に入球することとなる。このように、第2始動口21の入口を開閉する可動部材23は、開閉部材32と同様の出没式の開閉部材とされており、開状態(開放時)のときは流下してきた遊技球を円滑に第2始動口21内に入球させると共に、閉状態(閉鎖時)のときは流下してきた遊技球を、傾斜状の上面通路によって、任意の方向(後述する第2大入賞口35)に誘導する。
また、遊技領域3における第1始動口20(固定入賞装置19)より右側の領域(右遊技領域3B)であって、第2始動口21の下方(下流側)には、第2大入賞口35を備えた第2大入賞装置36(「第2可変入球口」ともいう)が設けられている。第2大入賞装置36は、開閉部材37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉するものであり、特別電動役物(第2の特別電動役物)として機能するものである。。
開閉部材37は、開閉部材32と同様に、上面が略長方形状(長板状)の遊技球通路とされており、閉状態では、第2大入賞口35の入口を閉鎖すると共に、当該開閉部材37上面を遊技球が通過可能となっている。図3に示すように、開閉部材37の上面は、上流側から下流側へ(紙面右から左へ)傾斜状に形成されている。これにより、開閉部材37が閉状態のとき、第2大入賞口35の入口部(開口部)に流下してきた遊技球は、第2大入賞口35に入球することなく、開閉部材37の上面を通過して、遊技領域の下流方向に流下する。
また、開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図5を参照)により駆動され、開閉部材37が遊技盤3裏面方向(遊技盤面と垂直方向)に引っ込むことで、遊技球通路を形成していた開閉部材37が第2大入賞口35の入口部からなくなる。これにより、開閉部材37が開状態のとき、第2大入賞口35の入口部に流下してきた遊技球は、第2大入賞口35に入球することとなる。このように、第2大入賞口35の入口を開閉する開閉部材37は、開閉部材32と同様の出没式の開閉部材とされており、開状態(開放時)のときは流下してきた遊技球を円滑に第2大入賞口35内に入球させると共に、閉状態(閉鎖時)のときは流下してきた遊技球を、傾斜状の上面通路によって、任意の方向(アウト口34)に誘導することが可能となる。尚、第2大入賞口35は、開閉部材37が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。すなわち、第2大入賞装置36(第2可変入球口)は、開閉部材37の開閉動作により、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化可能である。
また、遊技領域3における第1始動口20(固定入賞装置19)より左側の領域(左遊技領域3A)には、複数(本実施例では3個)の一般入球口27が設けられている。
このように各種入球口等が配されている遊技領域3を、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bと、に分けることができる。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちといい、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本パチンコ遊技機1では、遊技開始の際の通常状態(低確低ベース状態、状態A)は左打ちにて第1始動口20への入球を狙う。すなわち、遊技開始時の通常状態は、左打ちによる第1始動口20への入球(第1特別図柄当否判定)を主とした左打ち遊技となる。
一方、第1始動口20への入球に基づく当否判定(第1特別図柄当否判定)において大当りとなると、大当り遊技及び当該大当り遊技の終了後(低確高ベース状態又は高確低ベース状態)は、右打ちにて、ゲート28、第1大入賞口30、第2始動口21、第3始動口26又は第2大入賞口35への入球を狙う遊技となる。すなわち、大当り遊技、並びに、低確高ベース状態(状態B)又は高確低ベース状態(状態C)は、右打ちによる第2始動口21又は第3始動口26への入球(第2特別図柄当否判定)を主とした右打ち遊技となる。
そして、第1始動口20、第2始動口21、第3始動口26、一般入球口27、第1大入賞口30及び第2大入賞口35は、それぞれ賞球の払い出し契機となる入球口とされており、各入球口に遊技球が入球した場合には、夫々の入球口において予め定められた数の遊技球(「賞球」や「遊技利益」ともいう)が払い出される(付与される)。これに対し、ゲート28は賞球の払い出し契機とはならないものであり、遊技球がゲート28を通過しても賞球が払い出されることはない。
本実施例では、第1大入賞口30への入球に基づいて払い出される賞球の個数(遊技利益の量)を、第2大入賞口35への入球に基づいて払い出される賞球の個数(遊技利益の量)よりも多く設定している。具体的に、第1大入賞口30は、1個の入球に対して15個の賞球を払い出すものとしており、第2大入賞口35は、1個の入球に対して10個の賞球を払い出すものとしている。また、本実施例では、第1始動口20への入球に基づいて払い出される賞球の個数(遊技利益の量)を、第2始動口21や第3始動口26への入球に基づいて払い出される賞球の個数(遊技利益の量)よりも多く設定している。具体的に、第1始動口20は、1個の入球に対して5個の賞球を払い出すものとしており、第2始動口21及び第3始動口26は、1個の入球に対して1個の賞球を払い出すものとしている。さらに、一般入球口27は、1個の入球に対して10個の賞球を払い出すものとしている。尚、これらの賞球数はあくまでも一例であり、遊技機のスペック等によって賞球数を任意に設定することができる。
また、図3及び図4に示すように、遊技盤2の右下部には主表示器40が配置されている。主表示器40には、第1特別図柄を変動表示及び停止表示する第1特別図柄表示器41a(第1特別図柄表示部)と、第2特別図柄を変動表示及び停止表示する第2特別図柄表示器41b(第2特別図柄表示部)と、普通図柄(「普通識別情報」ともいう)を変動表示及び停止表示する普通図柄表示器42(普通図柄表示部)と、が含まれている。また主表示器40には、第1特別図柄に係る当否判定情報(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43aと、第2特別図柄に係る当否判定情報(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43bと、普通図柄に係る当否判定情報(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44と、が含まれている。
さらに、主表示器40には、第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定の結果が当りになったことを示す当り表示器48、第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定の結果が当りになった場合に実行される大当り遊技のラウンド数を示すラウンド表示器45、確率変動機能が作動することを示す遊技状態表示器46、及び、遊技球の発射方向、すなわち右打ちすべき状態か左打ちすべき状態かを示す発射方向表示器47が含まれている。これら主表示器40に含まれる各種表示器は後述の主制御部によって表示制御される。
第1特別図柄の変動表示は、第1始動口20への遊技球の入球に基づいて行われる。一方、第2特別図柄の変動表示は、第2始動口21又は第3始動口26への遊技球の入球に基づいて行われる。つまり、第1始動口20は、第1特別図柄(第1識別情報)の変動表示の実行契機となる始動口(第1始動口)であり、第2始動口21及び第3始動口26は、第2特別図柄(第2識別情報)の変動表示の実行契機となる始動口(第2始動口)である。尚、以下の説明では、第1特別図柄及び第2特別図柄を総称して特別図柄ということがある。また、第1特別図柄表示器41a及び第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示部41ということがある。また、第1特図保留表示器43a及び第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示部43ということがある。
特別図柄表示部41では、特別図柄(特別識別情報)を所定時間変動表示した後停止表示し、停止表示(導出表示)された特別図柄(停止図柄)によって、第1始動口20、第2始動口21又は第3始動口26への入球に基づく当否判定(特別図柄当否判定、大当り抽選、小当り抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄は、特別図柄当否判定によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄である場合(すなわち、大当り図柄や小当り図柄である場合)には、停止表示された特定特別図柄の種類に応じた開放パターンで、第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放させる特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)が行われる。特別遊技における大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。尚、第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放させる特別遊技のことを「特別当り遊技」ともいい、特別遊技(特別当り遊技)を実行する手段(主制御部)のことを「特別遊技実行手段」や「特別当り遊技実行手段」ともいう。また、大当り遊技と小当り遊技の何れか一方又は両方を指して「特別当り遊技」ということがある。
特別図柄の停止表示は、所定の停止表示時間(確定表示時間)が経過するまで行われる。そして、停止表示された特別図柄が外れ図柄(外れ態様、非特定態様)であって、当該停止表示の際に特図保留が記憶されている場合には、停止表示時間が経過すると、記憶順の最も古い(最先の)特図保留が消化され、これにより次の特別図柄の変動表示が開始される。また、停止表示された特別図柄が外れ図柄であって、当該停止表示の際に特図保留が記憶されていない場合には、停止表示時間が経過した後も、特別図柄の停止表示状態が維持される。一方、停止表示された特別図柄が大当り図柄である場合には、停止表示時間が経過すると、後述する大当り遊技のオープニング期間に移行し、当該オープニング期間を経て大当り遊技の1ラウンド目が開始される。尚、特別図柄の停止表示時間は「0.5秒〜1.0秒」とされるのが一般的で、本実施例では「0.6秒」としている。
図4に示すとおり、第1特別図柄表示器41aは、「i〜p」で示す8個のLEDで構成されており、第1特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。例えば、第1特別図柄当否判定の結果が、第1大当り(4R第1大当り)となった場合には、「ijn」の3個のLEDを点灯し残りを消灯する。また、第2大当り(4R第2大当り)となった場合には、「jnkl」の4個のLEDを点灯し、残りを消灯する。また、外れとなった場合には、「lo」の2個のLEDを点灯し、残りを消灯することができる。
また、第2特別図柄表示器41bは、「a〜h」で示す8個のLEDで構成されており、第2特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。停止表示態様については、第1特別図柄表示器41bと同様に、第2特別図柄当否判定の結果(大当り、小当り、外れ)に応じて夫々異なる表示態様に定められている。特別図柄が停止表示される前(導出表示前)には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば予め定められた順序で、左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯する態様とすることができる。
ここで、特別図柄や演出図柄の停止表示態様(変動表示の表示結果)のうち、特別図柄当否判定の結果が当り(大当り又は小当り)の場合に対応する停止表示態様のことを「当り態様」、「特定態様」、「特定表示態様」又は「特定表示結果」ともいい、特別図柄当否判定の結果が外れの場合に対応する停止表示態様のことを「外れ態様」、「非特定態様」、「非特定表示態様」又は「非特定表示結果」ともいう。また、特別図柄当否判定の結果が大当りの場合に対応する停止表示態様のことを「大当り態様」ともいい、特別図柄当否判定の結果が小当りの場合に対応する停止表示態様のことを「小当り態様」ともいう。さらに、画像表示装置、第1特別図柄表示器41a(第1特別図柄表示部)、第2特別図柄表示器41b(第2特別図柄表示部)及び特別図柄表示部41の何れか又は全部を指して「変動表示手段」や「識別情報表示手段」ともいう。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20、第2始動口21又は第3始動口26への遊技球の入球があると、その入球に基づいて特別図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう)を取得し、取得した各種情報は、主制御部80のRAMに形成される特図保留記憶部85に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入球に基づいて取得した情報であれば第1特図保留(「第1取得情報」ともいう)として第1特図保留記憶部85aに記憶され、第2始動口21又は第3始動口26への入球に基づいて取得した情報であれば第2特図保留(「第2取得情報」ともいう)として第2特図保留記憶部85bに記憶される。各々の特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限が設定されており、本実施例における上限値はそれぞれ4個となっている。これら第1特図保留記憶部85a及び第2特図保留記憶部85bを、夫々「第1取得情報記憶手段」及び「第2取得情報記憶手段」ともいい、総じて「取得情報記憶手段」ともいう。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の変動表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する特別図柄当否判定用乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の変動表示を実行することをいう。従って、本パチンコ遊技機1では、第1始動口20又は第2始動口21への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示がその入球時にすぐに実行できない場合、すなわち、夫々の特別図柄の変動表示の実行中や、何れかの特別図柄当否判定に基づく特別遊技の実行中は、所定個数(夫々4個)を上限として、その入球に対する特別図柄当否判定の権利を留保(保留)することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、第1特図保留表示器43a及び第2特図保留表示器43bに表示される。具体的に、第1特図保留表示器43aは、「uv」の2個のLEDで構成されており、第1特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第1特図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が0の場合は「u□v□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が1の場合は「u□v●」というようにuのLEDを消灯vのLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。また、保留数が2の場合は「u●v□」というようにuのLEDを赤色で点灯させvのLEDを消灯する表示態様とすることができる。また、保留数が3の場合は「u●v●」というように両方のLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。また、保留数が4(上限数)の場合は「u▲v▲」というように両方のLEDを緑色で点灯させ表示態様とすることができる。また、第2特図保留表示器43bは、「wx」の2個のLEDで構成されており、第2特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第2特図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が0の場合は「w□x□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数1〜4についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
普通図柄の変動表示は、ゲート28への遊技球の通過(ゲートセンサ28aでの検知)に基づいて行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を所定時間変動表示した後、停止表示し、停止表示された普通図柄(停止図柄)によって、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄当否判定の結果を報知する。停止表示される普通図柄は、普通図柄当否判定によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(当り普通図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。第2始動口21の開放パターンについては後述する。尚、第2始動口21を開放させる補助遊技のことを「普通当り遊技」ともいい、補助遊技(普通当り遊技)を実行する手段(主制御部)のことを「補助遊技実行手段」や「普通当り遊技実行手段」ともいう。
具体的に、図4に示す通り、普通図柄表示器42は、「st」の2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普通図柄当否判定の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば、判定結果が当りである場合には、「s■t■」(例えば、■:点灯、□:消灯とする)というように両LEDが点灯した当り普通図柄を停止表示する。また、判定結果が外れである場合には、「s□t■」というようにtのLEDのみが点灯した態様の外れ普通図柄を表示する。普通図柄が停止表示する前には、予め定められた所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示が実行される。その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯・消滅を繰り返す態様である。
本パチンコ遊技機1は、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に基づいて普通図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう)を取得し、取得した各種情報は主制御部80のRAMに形成される普図保留記憶部86に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部86に記憶可能な普図保留の数には上限が設定されており、本実施例における上限値は4個となっている。普図保留記憶部86に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の変動表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄当否判定用乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の変動表示を実行することをいう。従って、本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示が、その通過時にすぐ実行できない場合、すなわち、普通図柄の変動表示の実行中や補助遊技の実行中は、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄当否判定の権利を留保(保留)することができる。
この普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的に、普図保留表示器44は、「qr」の2個のLEDで構成されており、普図保留の数に応じてLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示する。例えば、保留数が0の場合は「q□r□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が1の場合は「q□r●」というようにqのLEDを消灯し、rのLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。また、保留数2〜4についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
次に、図2及び図5に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。本実施例のパチンコ遊技機1は、特別図柄当否判定や普通図柄当否判定や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板80(「主制御部」や「メイン制御部」や「遊技制御部」ともいう)、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行う副制御基板90(「副制御部」や「サブ制御部」や「演出制御部」ともいう)、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110(「払出制御部」ともいう)、画像表示装置、演出表示器102、第3演出保留表示器103a及び第4演出保留表示器103bの表示制御を行う画像制御基板100(画像制御部)等を備えている。図2に示すように、パチンコ遊技機1の後面側(裏面側)の略中央部には主制御基板80を収納した主制御基板収納ケースが設けられ、この主制御基板ケースの上方には、音声制御基板106、ランプ制御基板107及び画像制御基板100を収納した画像制御基板等収納ケースが設けられ、その画像制御基板等収納ケース上には副制御基板90を収納した副制御基板収納ケースが設けられている。また、主制御基板ケースの下方左側には、払出制御基板を収納する払出制御基板ケースが設けられ、その右側には、電源基板109を収納する電源基板ケースが設けられている。
主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。遊技制御用マイコン81は、入出力回路87(I/Oポート部)を介して他の基板等とデータ(情報)の送受信を行う。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。また、ROMは外付けであってもよい。遊技制御用マイコン81のRAMには、上述した特図保留記憶部85(第1特図保留記憶部85a及び第2特図保留記憶部85b)と普図保留記憶部86とが設けられている。
また、主制御基板80には、情報出力回路82を介して外部情報端子板83が接続されている。情報出力回路82は、遊技制御用マイコン81により生成される種々の信号(外部情報)を遊技機外部に出力するための回路である。外部情報端子板83は、遊技ホールに設置されたホールコンピュータ等の外部機器(図示せず)の配線(信号線)が接続される端子を備えている。この外部情報端子板83に外部機器を接続することで、当該外部機器は、遊技制御用マイコン81(つまり、パチンコ遊技機1)から出力される各種情報(外部情報)を受信することが可能となる。
さらに、主制御基板80には、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号(センサ信号)が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第3始動口センサ26a、一般入球口センサ27a、ゲートセンサ28a(開始ゲートセンサ29a)、第1大入賞口センサ30a及び第2大入賞口センサ35aが接続されている。これら各種センサのことを「検知手段」ともいう。また、ゲートセンサ28aのことを「普通検知手段」ともいい、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a及び第3始動口センサ26aのことを「特別検知手段」ともいう。さらに、第2始動口センサ21aのことを「第1入球検知手段」ともいい、第1始動口センサ20a及び第3始動口センサ26aのことを「第2入球検知手段」ともいい、第1大入賞口センサ30a及び第2大入賞口センサ35aのことを「第3入球検知手段」ともいい、一般入球口センサ27aのことを「第4入球検知手段」ともいう。
第1始動口センサ20a(特別検知手段、第2入球検知手段)は、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入球した遊技球を検知するものである。第2始動口センサ21a(特別検知手段、第1入球検知手段)は、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入球した遊技球を検知するものである。第3始動口センサ26a(特別検知手段、第2入球検知手段)は、第3始動口26内に設けられて第3始動口26に入球した遊技球を検知するものである。ゲートセンサ28a(普通検知手段)は、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検知するものである。第1大入賞口センサ30a(第3入球検知手段)は、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入球した遊技球を検知するものである。第2大入賞口センサ35a(第3入球検知手段)は、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入球した遊技球を検知するものである。一般入球口センサ27a(第4入球検知手段)は、各一般入球口27内にそれぞれ設けられて一般入球口27に入球した遊技球を検知するものである。尚、一般入球口センサ27aは、各一般入球口27に通ずる遊技球通路内に1個設けられるものとしてもよい。
本実施例では、ゲートセンサ28a以外のセンサから出力されるセンサ信号(検知信号、検知情報)に基づいて、各種始動口や入賞口への異常な入球(「異常入球」ともいう)が発生したかどうかを判定可能に構成されている。具体的に、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a及び第3始動口センサ26aの各センサ(特別検知手段)のセンサ信号に基づいて、始動口への異常入球の発生有無を判定可能に構成されている。つまり、ゲートセンサ28a(普通検知手段)と、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a及び第3始動口センサ26a(特別検知手段)のうち、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a及び第3始動口センサ26aの各センサ信号(特別検知手段による遊技球検知)に基づいて、異常入球の判定を行うように構成されている。また、第1大入賞口センサ30a及び第2大入賞口センサ35aの各センサのセンサ信号に基づいて、大入賞口への異常入球の発生有無を判定可能に構成されている。さらに、一般入球口センサ27aのセンサ信号に基づいて、一般入球口への異常入球の有無を判定可能に構成されている。これらの異常入球に係る判定(遊技球検知に係るエラーの判定)は、主制御部80(遊技制御用マイコン81)による後述の異常入球監視処理(S211)よって行われる。
またソレノイド類としては、第2始動口ソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、及び、第2大入賞口ソレノイド38が接続されている。第2始動口ソレノイド24は、可変入賞装置22の可動部材23を駆動するためのものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するためのものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するためのものである。
さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、普図保留表示器44、ラウンド表示器45、遊技状態表示器46、発射方向表示器47及び当り表示器48が接続されている。すなわち、これらの主表示器40の表示制御は、遊技制御用マイコン81(主制御部80)によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球や貸球を払い出す払出装置120、及び、カードユニット135が接続されているとともに、発射制御基板111(「発射制御部」ともいう)を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、発射ハンドル60(図1を参照)が含まれる。尚、カードユニット135とは、パチンコ遊技機1の一端側(通常は図1紙面左側)に隣接して設置され、遊技者が所定の球貸出操作を行うことで、挿入されたプリペイドカード(遊技価値記憶媒体)等に記憶されている情報に基づいて球貸しを可能にするものである。
払出制御基板110は、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技球の払い出しを制御する払出制御用ワンチップマイコン116(「払出制御用マイコン」ともいう)が実装されている。払出制御用マイコン116には、遊技球の払い出しを制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。払出制御用マイコン116は、入出力回路117を介し、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、払出装置120の払出モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。払い出される遊技球は、その計数のため払出センサ122、123により検知される。また、ハンドル60(図1を参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114が発射ハンドル60への遊技者の接触を検知し、発射ボリューム115が発射ハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動制御される。
さらに主制御基板80は、副制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80と副制御基板90との接続は、主制御基板80から副制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向(一方向)通信接続となっている。すなわち、主制御基板80と副制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。また、図5に示すように、副制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン91(「演出制御用マイコン」)が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って遊技演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。演出制御用マイコン91は、入出力回路95を介して他の基板等とデータの送受信を行う。入出力回路95は、演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよい。また、ROMは外付けであってもよい。
副制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。副制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン101(「画像制御用マイコン」)のCPU(VDP)に、画像表示装置7(第1画像表示装置)、第2画像表示装置71、第3画像表示装置72、演出表示器102、第3演出保留表示器103a、及び第4演出保留表示器103bの表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAMは、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROMには、画像表示装置に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄、保留図柄等を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPU(VDP)は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROMから画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
演出表示器102は、2個のLEDからなり、そのうち一方のLEDが第1特別図柄の変動表示及び停止表示にあわせて変動表示及び停止表示を行い、他方のLEDが第2特別図柄の変動表示及び停止表示にあわせて変動表示及び停止表示を行い、対応するLEDの点灯・消灯、又は色により、第1特別図柄又は第2特別図柄の表示結果(特別図柄当否判定の結果)を示す表示態様で停止表示する。また、第3演出保留表示器103a、及び第4演出保留表示器103bも同様に、夫々2個のLEDからなる。そして、2個のLEDの点灯・消灯、又は色の組合せにより、第3演出保留表示器103aは第1演出保留表示領域9cに表示される保留個数及び第1特図保留表示器43aで表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様で表示制御される。また、第4演出保留表示器103bは第2演出保留表示領域9dに表示される保留個数及び第2特図保留表示器43bで表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様で表示制御される。
キャラクタ図柄を表示画面7a(演出図柄表示部)の一部又は略全体に表示したり、可動装飾部材14を表示画面7a(演出図柄表示部)の前方に動作させて表示画面7a(演出図柄表示部)の一部又は略全体を被覆したりすることで、演出図柄8、第1演出保留表示部9c、又は、第2演出保留表示部9dの一部又は全部が視認できない状態になることがある。このような被覆状態となった際も、確実に演出図柄の変動表示及び停止表示、保留個数等を確認可能なように、補助的に、これら演出表示器102、第3演出保留表示器103a、及び、第4演出保留表示器103bを設けている。尚、演出表示器102、第3演出保留表示器103a、及び、第4演出保留表示器103bの表示態様は、可動装飾部材14の動作等によって視認が阻害されることなく、常に視認できる状態となっている。また、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン101に換えて、または加えてVDP(Video Display Processor)を設けてもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、副制御基板90のROMに格納されている。尚、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROMに音響データを格納してもよい。また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を、ROMに格納されているデータから決定し、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプ(LED)の点灯制御を行う。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された可動装飾部材14を動作させる。尚、可動装飾部材14は、図1では一部分のみ視認可能となっているが、センター装飾体10に設けられた可動式のいわゆるギミック(可動役物)のことである。演出制御用マイコン91は、可動装飾部材14所定の動作態様で動作させるための動作パターンデータ(「駆動データ」ともいう)を、副制御基板90のROMに格納されているデータから決定し、決定した動作パターンデータに基づいて可動装飾部材14の動作を制御する。尚、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や可動装飾部材14の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
また副制御基板90には、第1演出ボタン63a又は第2演出ボタン63b(図1参照)が操作(押す、回転、引く等)されたことを検知する第1演出ボタン検知スイッチ63c及び第2演出ボタン検知スイッチ63dが接続されている。従って、第1演出ボタン63a又は第2演出ボタン63bに対して遊技者が所定の入力操作を行うと、対応する演出ボタン検知スイッチから副制御基板90に対して信号が出力される。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1における特別図柄当否判定に係る制御について説明する。特別図柄当否判定の結果として、「大当り」、「小当り」、「外れ」を有している。「大当り」のときには、特別図柄表示部41に「大当り図柄」が停止表示される。また「小当り」のときには、特別図柄表示部41に「小当り図柄」が停止表示される。また「外れ」のときには、特別図柄表示部41に「外れ図柄」が停止表示される。大当り又は小当りと判定されると、停止表示された特別図柄の種類に応じた開放パターンにて、第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放する特別遊技(「特別当り遊技」ともいう)が実行される。大当りとなって実行される特別遊技を「大当り遊技」といい、小当りとなって実行される特別遊技を「小当り遊技」という。これら大当り遊技や小当り遊技は、補助遊技(普通当り遊技)よりも遊技者にとって有利な当り遊技であり、遊技者は大当り遊技や小当り遊技の実行を目指して、遊技を行うのである。
当りには複数の種別があり、特別図柄当否判定の結果が当り(特定結果)となった場合に、当該結果(特定結果)に対応する当り種別が実行される。すなわち、特別図柄当否判定の結果が、第1特定結果であるのか、第2特定結果であるのか、又は他の特定結果であるのか等によって、異なる当り種別(大当り、小当り含む)となる。また、当り種別によって実行される特別遊技(特別当り遊技)も異なる場合があり、当該特別遊技によって獲得可能な遊技利益量が異なったり、特別遊技終了後の遊技状態が異なったりする。具体的に、当りの種別としては、図6に示すように「4R(ラウンド)第1大当り」、「4R第2大当り」、「15R第3大当り」、「4R第4大当り」、「2R第5大当り」、「2R第6大当り」、「2R第7大当り」、及び、「2R第8大当り」がある。
「15R第3大当り」は、大入賞口(第1大入賞口30)の開放回数(ラウンド数)が15回である。「4R第1大当り」、「4R第2大当り」、「4R第4大当り」は、大入賞口(第1大入賞口30)の開放回数(ラウンド数)が4回である。「2R第5大当り」、「2R第6大当り」、「2R第7大当り」及び「2R第8大当り」は、大入賞口(第1大入賞口30)の開放回数(ラウンド数)が2回である。このように、大当りでは、全て第1大入賞口30を開放し、第2大入賞口35を開放しない。このことから、第1大入賞口30を「大当り用大入賞口」(大当り用可変入球口)ともいう。
「4R第1大当り」、「15R第3大当り」、「4R第4大当り」、「2R第5大当り」及び「2R第6大当り」は、その大当り遊技の終了後の遊技状態を、後述の高確率状態に移行させる(確変機能を作動させる)。従って、この5種類の大当りを「確変大当り(高確率大当り)」ともいう。この高確率状態(確変機能)は、次回の大当りが発生するまで継続する。さらに、「4R第2大当り」、「2R第7大当り」及び「2R第8大当り」は、その大当り遊技の終了後の遊技状態を、後述の低確率状態に移行させる(確変機能を作動しない)。従って、この3種類の大当りを「低確大当り(低確率大当り、通常大当り)」ともいう。
「4R第1大当り」、「15R第3大当り」及び「4R第4大当り」は、その大当り遊技の終了後に、第2特別図柄の変動時間を短時間に設定する「第2特別図柄時短機能」を作動させ、高ベース発生機能を作動させない。これにより、これらの大当り遊技終了後の遊技状態は、高確低ベース状態(状態C)となる。この高確低ベース状態は、次回の大当りが発生するまで継続する。
高確低ベース状態(状態C)の遊技性について、詳しくは後述するが、前述したように各種入球口を配置した右遊技領域3Bに向けて遊技球を発射する右打ち遊技を行うことで、第2特別図柄当否判定を実行させ、小当りを発生させ、前回の大当りと次回の大当りとの間の期間(大当り間)に遊技球を増加させることが可能な期間である。こうした大当り間の高確低ベース状態において小当りを頻発させることで、小当りによって短期間に多くの遊技球の獲得も期待できる。すなわち、高確低ベース状態での遊技期間は、遊技者にとって有利な期間であり、遊技興趣を高めることが可能な期間である。
「4R第2大当り」、「2R第7大当り」及び「2R第8大当り」は、その大当り遊技の終了後に、「第2特別図柄時短機能」及び「高ベース発生機能」を作動させる。これにより、これらの大当り遊技終了後の遊技状態は、低確高ベース状態となる。「4R第2大当り」及び「2R第8大当り」の場合、低確高ベース状態は、次回の大当りが発生するか、若しくは、特別図柄の変動表示が100回実行されることに基づいて終了する。特別図柄の変動表示が100回実行されることに基づいて終了した場合には、遊技状態は、低確低ベース状態(通常状態)に設定される。また、「2R第7大当り」の場合、低確高ベース状態は、次回の大当りが発生するか、若しくは、特別図柄の変動表示が50回実行されることに基づいて終了する。特別図柄の変動表示が50回実行されることに基づいて終了した場合、遊技状態は、低確低ベース状態(通常状態)に設定される。また、詳しくは後述するが、低確高ベース状態では、前述したように各種入球口を配置した右遊技領域3Bに向けて遊技球を発射する右打ち遊技を行うことで、第2特別図柄当否判定を行って、次の大当りの発生に期待して遊技を行う期間である。
「2R第5大当り」及び「2R第6大当り」は、その大当り遊技の終了後に、「第2特別図柄時短機能」及び「高ベース発生機能」を作動させる。これにより、これらの大当り遊技終了後の遊技状態は、高確高ベース状態となる。「2R第5大当り」の場合、「第2特別図柄時短機能」は次回の大当りが発生するまで継続し、「高ベース発生機能」は、次回の大当りが発生するか、若しくは、特別図柄の変動表示が50回実行されることに基づいて終了する。また、前述した通り、「確変機能」は次回の大当りが発生するまで継続する。すなわち、「2R第5大当り」の場合、大当り遊技終了後、特別図柄の変動表示が50回行われるまでは高確高ベース状態とされ、50回行われるまでに大当りが発生しないと、それ以降(51回目以降)は遊技状態が高確低ベース状態に設定される。
高確高ベース状態は、低確高ベース状態と同様に、右遊技領域3Bに向けて遊技球を発射する右打ち遊技を行うことで、第2特別図柄当否判定を行って、次の大当りの発生に期待して遊技を行う期間であり、高確低ベース状態は、前述した通り、右打ち遊技によって小当りを頻発させることで、小当りによって短期間に多くの遊技球の獲得も期待できる遊技者にとって有利な期間である。尚、高確高ベース状態において獲得可能な遊技球よりも、高確低ベース状態において獲得可能な遊技球の方が多いものとされる。従って、大当り遊技終了後の特別図柄の変動表示回数が50回となるまでに大当りが発生しない場合、それ以降(51回目以降)の遊技状態が、それまでよりも有利な遊技状態(特定遊技状態)に変化することとなる。
また、「2R第6大当り」は、大当り遊技終了後、特別図柄の変動表示が100回行われるまで高確高ベース状態とされ、それまでに大当りが発生しないと、それ以降(101回目以降)の遊技状態が高確低ベース状態に設定される点、すなわち、遊技状態が変化する期間が異なることを除き、「2R第5大当り」と同様である。また「2R第5大当り」は、「2R第6大当り」よりも、遊技状態が高確高ベース状態から高確低ベース状態に変化する時期(タイミング)が早く設定されている。従って、「2R第5大当り」は、「2R第6大当り」よりも遊技者にとって有利な大当りであるといえる。
また、「2R第5大当り」に係る大当り遊技(2R第5大当り遊技)終了後の高確高ベース状態と、「2R第7大当り」に係る大当り遊技(2R第7大当り遊技)終了後の低確高ベース状態と、において、共通の遊技演出(第1遊技演出:背景や遊技モードやキャラクタ絵柄やリーチ演出等)を実行することで、何れの遊技状態が設定されているのかを遊技者が認識するのを困難としている。図9に示すように、これらの遊技状態を状態Bとして、共通の変動パターン決定テーブルを用いて変動パターンを決定する。これにより、両遊技状態を、遊技状態(高確高ベース状態又は低確高ベース状態)を報知しない(認識困難とする)非報知状態とする。
大当りの種別が「2R第5大当り」であった場合には、特別図柄の変動表示が50回行われると、遊技状態が高確低ベース状態(遊技者にとって有利な有利状態)となり、「2R第7大当り」であった場合には、特別図柄の変動表示が50回行われると、遊技状態が低確低ベース状態(遊技者にとって不利な通常状態)となる。このため、遊技者は、非報知状態において、何れの遊技状態であったとしても、高確低ベース状態に移行することに期待して遊技し、遊技興趣を高めることとなる。
また、「2R第6大当り」に係る大当り遊技(2R第6大当り遊技)終了後の高確高ベース状態と、「2R第8大当り」に係る大当り遊技(2R第8大当り遊技)終了後の低確高ベース状態と、において、共通の遊技演出(第2遊技演出:背景や遊技モードやキャラクタ絵柄やリーチ演出等)を実行することで、何れの遊技状態が設定されているのかを遊技者が認識するのを困難としている。図9に示すように、これらの遊技状態を状態Bとして、共通の変動パターン決定テーブルを用いて変動パターンを決定する。これにより、両遊技状態を、遊技状態(高確高ベース状態又は低確高ベース状態)を報知しない(認識困難とする)非報知状態とする。
大当りの種別が「2R第6大当り」であった場合には、特別図柄の変動表示が100回行われると、遊技状態が高確低ベース状態(遊技者にとって有利な有利状態)となり、「2R第8大当り」であった場合には、特別図柄の変動表示が100回行われると、遊技状態が低確低ベース状態(遊技者にとって不利な通常状態)となる。このため、遊技者は、非報知状態において、何れの遊技状態であったとしても、高確低ベース状態に移行することに期待して遊技し、遊技興趣を高めることとなる。
また、「2R第5大当り」に係る大当り遊技(2R第5大当り遊技)終了後の高確高ベース状態と、「2R第7大当り」に係る大当り遊技(2R第7大当り遊技)終了後の低確高ベース状態と、「2R第6大当り」に係る大当り遊技(2R第6大当り遊技)終了後の高確高ベース状態と、「2R第8大当り」に係る大当り遊技(2R第8大当り遊技)終了後の低確高ベース状態と、において、共通の遊技演出(第2遊技演出:背景や遊技モードやキャラクタ絵柄やリーチ演出等)を実行することで、何れの遊技状態が設定されているのかを遊技者が認識するのを困難としている。図9に示すように、これらの遊技状態を状態Bとして、共通の変動パターン決定テーブルを用いて変動パターンを決定する。これにより、これらの遊技状態を、遊技状態(高確高ベース状態又は低確高ベース状態)を報知しない(認識困難とする)非報知状態とする。
大当りの種別が「2R第5大当り」であった場合には、特別図柄の変動表示が50回行われると、遊技状態が高確低ベース状態(遊技者にとって有利な有利状態)となり、「2R第7大当り」であった場合には、特別図柄の変動表示が50回行われると、遊技状態が低確低ベース状態(遊技者にとって不利な通常状態)となる。また、大当りの種別が「2R第6大当り」であった場合には、特別図柄の変動表示が100回行われると、遊技状態が高確低ベース状態(遊技者にとって有利な有利状態)となり、「2R第8大当り」であった場合には、特別図柄の変動表示が100回行われると、遊技状態が低確低ベース状態(遊技者にとって不利な通常状態)となる。このため、遊技者は、非報知状態において、何れの遊技状態であったとしても、特別図柄の変動表示回数が50回となるまでに高確低ベース状態に移行することに期待して遊技し、遊技興趣を高めることとなる。
また、高確低ベース状態に移行しない場合であっても、低確低ベース状態に移行することなく、少なくとも高ベース状態が継続する(すなわち、非報知状態が継続する)ことに期待して遊技を行う。特別図柄の変動表示が50回行われた後も非報知状態が継続した場合には、大当りの発生に期待すると共に、特別図柄の変動表示が100回行われた際に、高確低ベース状態に移行することに期待して遊技し、遊技興趣を高めることとなる。このように、非報知状態において、遊技者の期待感を高めるポイントが複数設定されており、より遊技興趣を高めると共に、高い遊技興趣を長期間維持することが可能となる。
また、第2特別図柄当否判定の結果として発生し得る小当りは、大入賞口(第2大入賞口35)の開放回数が6回とされ、他の大当りと比較して、1回(及びトータル)の開放時間も短く設定されている。具体的に、0.3秒の6回開放で、合計1.8秒の開放を行う。そのため、大当り遊技(例えば、15R第3大当り遊技や4R第4大当り遊技等)と比較して、1回の小当り遊技で獲得可能な遊技球は少なく設定されている。しかしながら、小当りを複数回(多数回)発生させることで、複数回の小当り遊技を実行し、より多くの遊技球を獲得可能となっている。また、小当りでは、全て第2大入賞口35を開放し、第1大入賞口30を開放しない。このことから、第2大入賞口35のことを「小当り用大入賞口(小当り用可変入球口)」ともいう。尚、小当り(小当り遊技)では、大当り(大当り遊技)と異なり、大入賞口の開放回数をラウンド数とは言わず、単に開放回数という。また、小当りの発生に基づいて、確変機能が作動することはなく、小当り発生時の遊技状態が高確率状態であれば、小当り遊技終了後も高確率状態とされ、小当り発生時の遊技状態が低確率状態であれば、小当り遊技終了後も低確率状態とされる。また同様に、第2特別図柄の時短機能及び高ベース発生機能についても、小当りの発生に基づいて作動しないものとしている。
第1特別図柄(特図1)の当否判定における各大当りへの振分確率は、4R第1大当りが65%、4R第2大当りが35%となっている。これに対して、第2特別図柄(特図2)の当否判定における大当りは、15R第3大当りが50%、4R第4大当りが5%、2R第5大当りが5%、2R第6大当りが5%、2R第7大当りが25%、2R第8大当りが10%となっている。すなわち、後述の第2特別図柄時短機能の作動により、変動頻度が向上した第2始動口21への入球に基づく当否判定(第2特別図柄当否判定)により大当りとなった場合には、15R大当り(15R第3大当り)となって、短期間のうちに多量の遊技球を獲得可能となる。このように、本パチンコ遊技機1では、第1始動口20に遊技球が入球して行われる当否判定(第1特別図柄当否判定)において大当りとなるよりも、第2始動口21に遊技球が入球して行われる当否判定(第2特別図柄当否判定)において大当りとなる方が、遊技者にとって有利となる(多量の遊技球を獲得できる)可能性が高くなるように設定されている。また、遊技者は、15R第3大当りの発生と共に、小当りによって遊技球を増加可能な高確低ベース状態の発生に期待して遊技を行う。
ここで本パチンコ遊技機1では、大当りか、小当りか、外れかの判定は「特別図柄当否判定用乱数(「当否判定用情報」ともいう)」に基づいて行われ、大当りとなった場合の大当りの種別の判定は「大当り種別決定用乱数」(「図柄決定用乱数」や「図柄決定用情報」ともいう)に基づいて行われる。図7(A)に示すように、特別図柄当否判定用乱数は「0〜629」の範囲で値をとる。大当り種別決定用乱数は「0〜99」の範囲で値をとる。尚、第1始動口20又は第2始動口21への入球に基づいて取得される乱数(取得情報)には、特別図柄当否判定用乱数及び大当り種別決定用乱数の他に、「変動パターン乱数」(「変動パターン情報」ともいう)がある。また、変動パターン乱数は、特別図柄の変動時間を含む変動パターン(変動態様)を決めるための乱数である。変動パターン乱数は「0〜198」の範囲で値をとる。また、ゲート28の通過に基づいて取得される乱数には、図7(B)に示す普通図柄当否判定用乱数がある。普通図柄当否判定用乱数は、第2始動口21を開放させる補助遊技(普通当り遊技)を行うか否かの判定(普通図柄当否判定)のための乱数である。普通図柄乱数は「0〜240」の範囲で値をとる。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。パチンコ遊技機1は、特別図柄及び普通図柄に対する確率変動機能(確変機能)、特別図柄及び普通図柄に対する変動時間短縮機能、及び、第2始動口の開放延長機能の各機能が作動状態又は非作動状態となる組合せにより、複数の遊技状態を有している。特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)について確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「低確率状態」という。高確率状態(大当り確率:1/315)では、特別図柄当否判定において大当りと判定される確率が低確率状態(大当り確率:1/63)よりも高くなっている。すなわち、低確率状態では低確率状態用の大当り判定テーブルを用いて当否判定を行うものの、高確率状態では、大当りと判定される特別図柄当否判定用乱数の値が多い高確率状態用の大当り判定テーブルを用いて、当否判定を行う(図8(A)参照)。つまり、特別図柄の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の変動表示の結果が大当りとなる(停止図柄が大当り図柄となる)確率が高くなる。尚、特別図柄当否判定の確率(大当り確率)として高確率又は低確率を設定する手段(主制御部)を「確率設定手段」という。
また、特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)について変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示の開始時から確定表示時までの時間)の平均値が、非時短状態における特別図柄の変動時間の平均値よりも短くなっている。すなわち、時短状態においては、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図9参照)。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入球(特図保留として記憶され得る入球)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当りを狙うことができる。
本実施例のパチンコ遊技機1では、第2特別図柄の変動時間の長短が遊技者の有利・不利に特に関係するため、図6に示すように「第2特別図柄時短機能」として設定している。第2特別図柄時短機能が作動していない場合、すなわち、図9に示す状態Aのとき、遊技者が右打ち遊技を行って第2始動口21に遊技球を入球させると、第2特別図柄当否判定が実行されると共に、第2特別図柄が変動表示する。しかしながら、状態Aにおける第2特別図柄の変動時間は、非常に長い時間(外れ10分、大当り3分、小当り2分)に設定されているため、スムーズに遊技を進行できない(このような状態を「第1条件状態」ともいう)。従って、状態Aにおいて右打ち遊技を行っても、遊技者が多量の遊技球を獲得することは困難となっている。そのため、状態Aでは、特別図柄の変動時間が適切な長さに設定される第1始動口20を狙って、左打ち遊技により遊技を進行させることとなる。一方で、本実施例のパチンコ遊技機1は、第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄の変動表示とを、同時に(並行して)実行することが可能な遊技機であるので、状態Aのときに、誤って第2特別図柄を変動表示させた場合でも、当該第2特別図柄の変動表示が終了するのを待つことなく、第1始動口20に遊技球を入球させて、第1特別図柄を変動表示させることが可能である。
第2特別図柄時短機能が作動している場合、すなわち、図9に示す状態B又は状態Cのとき(このような状態を「第2条件状態」ともいう)、図9に示すように、第2特別図柄の変動時間が短時間となるため、遊技者は、右打ち遊技を行うことで、左打ち遊技に比して持ち球を減らすことなく(状態Bにおいては維持又は微減で、状態Cにおいては増加させながら)、円滑に遊技(第2特別図柄当否判定、第2特別図柄の変動遊技)を進行させることが可能となる。尚、本実施例では、第2特別図柄時短機能が作動している期間は、第1特別図柄時短機能も作動させているが、第1特別図柄時短機能については作動させなくともよい。
特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)についての確率変動機能と変動時間短縮機能(第2特別図柄時短機能)とは同時に作動する。そして、普通図柄についての確率変動機能及び変動時間短縮機能は、高ベース発生機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄の確率変動機能及び変動時間短縮機能は、遊技状態が高ベース状態(低確高ベース状態、高確高ベース状態)において作動し、低ベース状態(低確低ベース状態、高確低ベース状態)において作動しない。よって、高ベース状態(状態B)では、普通図柄当否判定における当り確率は、低ベース状態よりも高くなっている(「普図高確率状態」ともいう)。すなわち、高ベース状態(状態B)では、当りと判定される普通図柄乱数(当り乱数)の値が、低ベース状態(状態A、C)で用いる普通図柄当り判定テーブルよりも多い状態B用の普通図柄当り判定テーブルを用いて、普通図柄当否判定(普通図柄の判定)を行う(図8(C)参照)。つまり、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄の変動表示の結果が当りとなる(停止図柄が普通当り図柄となる)確率が高くなる。
また、高ベース状態では、普通図柄の変動時間が低ベース状態よりも短くなっている。本実施例では、普通図柄の変動時間は低ベース状態では3秒であるが、高ベース状態では1秒である(図8(E)参照)。さらに、高ベース状態では、補助遊技における第2始動口21の開放時間が、低ベース状態よりも長くなっている。すなわち、可変入賞装置22の開放時間延長機能が作動している。具体的に、低ベース状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22の開閉部材37が0.9秒の開放動作を3回(開放時間:2.7秒)行い、開放動作を行っている期間において第2始動口が開状態となる。また、高ベース状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22の開閉部材37が6.0秒の開放動作を1回(開放時間:6.0秒)行うものとされる。また、低ベース状態における開放動作間の閉鎖時間は0.1秒とされている。尚、本実施例では、低ベース状態のときと高ベース状態のときとで、開閉部材37の開放動作の回数を異ならせたが、開放動作の回数を同じにしてもよい。例えば、低ベース状態の開放動作を2.7秒の一回開放としたり、高ベース状態の開放動作を2.0秒の3回開放としたりしてもよい。また、高ベース状態の開放動作を1.0秒の6回開放とし、低ベース状態の開放回数よりも多くしてもよい。このような場合を、可変入賞装置22の開放回数増加機能が作動するともいう。
高ベース状態では、普通図柄についての確率変動機能、変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能が作動することにより、これらの機能が作動していない低ベース状態に比して、第2始動口21が開放している期間が長くなり(単位時間当りの開放時間が長くなる)、第2始動口21へ遊技球の入球頻度が高くなる(「高頻度状態」ともいう)。その結果、第2特別図柄当否判定の実行頻度が高くなる。尚、前述した通り、高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当りを狙うことができる。
また、同じ開放時間であれば、開放回数が少ない方が、遊技球が第2始動口21に入球する可能性を低減することが可能となる。本実施例では、高ベース状態における第2始動口21の開放態様を、6.0秒の1回開放とし、更に普通図柄の変動時間を極短時間(1秒)としている。尚、普通図柄の変動中は、第2始動口21が閉状態となるため、普通図柄の変動時間は、閉状態の第2始動口21の可動部材23の上面を、遊技球が流下し始めてから当該上面を通過してしまう前に、第2始動口21の可動部材23が開動作する程度の時間に設定する。閉状態の可動部材23の上面を遊技球が流下している最中に可動部材23が開状態となると、その上面を流下中の遊技球は、開状態となった第2始動口21に入球する。また、可動部材23の上面を流下中の遊技球が可動部材23の上面を通過してしまうのを防ぐため、可動部材23の上面(遊技球通路)を構成する素材を、その手前側の遊技球通路を構成する素材よりも、摩擦係数の高い素材としている(素材が異なる)。これにより、可動部材23の上面の遊技球流下速度を、その手前側の遊技球通路の遊技急流か速度よりも遅い速度としている。尚、遊技球の流下速度を低減する態様としては、本実施例の他にも、例えば、可動部材23の上面の傾斜角度を緩くしてもよいし、流下速度を低減する阻害部材(突起等)を設けてもよい。またこれにより、高ベース状態において、第2始動口21まで流下してきた遊技球が、第2始動口21に入球することなく(可動部材23の上面を流下して)、第2大入賞口35に入球(流下)する可能性をより低減している。すなわち、高ベース状態においては、小当りとなって第2大入賞口35が開状態(入球可能状態)となったとしても、右遊技領域3Bを流下してきた遊技球は第2始動口21に入球し、第2大入賞口35に入球するのが困難となっている。
尚、高ベース状態は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄についての確率変動機能、変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能のうち少なくとも一つの機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも第2始動口21が開放され易く(入球頻度が高く)なっていればよい。また、高ベース状態は、特別図柄の時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。この様な高ベース状態を発生する機能を「高ベース発生機能」という。
前述した通り、本実施例のパチンコ遊技機1では、第1特別図柄当否判定よりも第2特別図柄当否判定の方が遊技者にとって有利であるので、遊技者は第1特別図柄を変動表示させることなく、第2特別図柄を変動表示させようとする可能性がある。すなわち、通常状態(低確低ベース状態)であっても、右打ち遊技を行おうとする可能性がある。しかしながら、前述したように、通常状態(低確低ベース状態)では、第2特別図柄の変動時間(平均変動時間)を、第1特別図柄の変動時間(平均変動時間)と比べて極めて長期間に設定しているため、通常状態で第2特別図柄を変動表示させても、多くの回数変動表示させることができず、遊技効率が非常に悪いものとなっている。すなわち、右打ち遊技により第2特別図柄を変動表示させるよりも、左打ち遊技によって第1特別図柄を変動表示させる方が、遊技を効率的に進めることができ、遊技者にとって有利となる。
ここで、「第1特別図柄が遊技中でない状態(非遊技状態)」とは、第1特別図柄が変動表示中でなく(確定停止表示時間含む)且つ第1特別図柄の保留数が「0」であることをいう。また、「第2特別図柄が遊技中でない状態(非遊技状態)」とは、第2特別図柄が変動表示中でなく(確定停止表示時間含む)且つ第2特別図柄の保留数が「0」であることをいう。
また、高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態、並びに、高確低ベース状態では、第2特別図柄時短機能により、第2特別図柄の変動時間が短時間となり、右打ち遊技による遊技効率がよくなる。このような場合には、右打ち遊技を行って遊技者にとって有利な第2特別図柄当否判定を行った方が、有利に遊技を進行できる。また、高ベース状態では、低ベース状態と比べて第2始動口21が開放されやすくなっており、第1始動口20への入球よりも第2始動口21への入球の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄当否判定の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入球させるべく右打ちを行う。
また、高確低ベース状態においては、第2始動口21への入球頻度は、低確低ベース状態(通常状態)と同様であるものの、第2始動口21への入球に基づいて実行される第2特別図柄の変動時間が短時間に変化しているため、第1特別図柄当否判定よりも遊技者に有利な第2特別図柄当否判定を実行可能な右打ち遊技を行う。また、高確低ベース状態では、普通図柄についての確率変動機能、変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能が何れも作動していないため、第2始動口21への入球頻度が高ベース状態と比較して低い。そのため、第2始動口21への入球に基づく賞球は、高ベース状態ほど得ることができない。しかしながら、その代わりに、第2特別図柄当否判定によって、高い確率で発生する小当り(小当り確率:300/630)によって、大当り間に遊技球が減少することを防ぎ、むしろ小当りを頻発させる(複数回発生させる)ことによって、持ち球を増加させることも可能である。
すなわち、高ベース状態(低確高ベース状態、高確高ベース状態)においては、右打ち遊技によって、第2始動口21への入球を頻発させることで、持ち球を大きく減らすことなく、第2特別図柄当否判定によって次の大当りの発生を狙う。尚、本実施例では、第2始動口21への入球に基づく賞球数が1個に設定されており、右打ちした遊技球が全て第2始動口21に入球したとしても、遊技球が増加することはない(維持となる)。また、本実施例では、右打ちした遊技球の約90〜95%が第2始動口21に入球するような設定とされているため、他の入球口に入球しない限り、高ベース状態を長期間継続すると、若干ではあるが持ち球を減少する仕様となっている。
一方、高確低ベース状態においては、右打ち遊技によって、第2始動口21への入球に基づく第2特別図柄当否判定によって高頻度で小当りを発生させて小当り遊技での持ち球の増加を図ると共に、第2特別図柄当否判定によって次の大当りの発生を狙う。尚、本実施例のパチンコ遊技機では、高確低ベース状態においては、次の大当りが発生しない期間が長いほど(高確低ベース状態の期間が長く続くほど)、多数の小当り発生させる(小当り遊技を実行する)機会が多くなり、遊技者に有利となる。
[盤面構成と遊技状態の説明]
図3に示すように、右遊技領域3B(第2遊技領域)には、上流側からゲート28(開始ゲート29)、第1大入賞口30、第2始動口21、第2第入賞口35の順に、各種入球口が最適な順序で配置されている。また、右遊技領域3Bの遊技球流下通路が図3に示すように形成されているため、これらの各入賞口が閉状態のときは、右遊技領域3Bに発射した遊技球のほとんど(90%以上)は、ゲート28(開始ゲート29)を通過し、その後第1大入賞口30の開閉部材32上面を流下し、その後第2始動口21の可動部材23上面を流下し、その後第2第入賞口35の開閉部材37上面を流下し、アウト口34への流下する構成とされている。そして、その流下途中に開状態の入賞口がある場合には、当該入賞口に入球し、当該入賞口から遊技盤裏面に排出され、入球した遊技球は、それより下流の遊技領域にはいかない構成となっている。
ゲート28を最上流に配置したことで、開放した第2始動口21等によって、ゲート28に遊技球が到達するのが阻害されるといった事態の発生を防止することができる。また、普通図柄保留が「0」となって、待ち時間(普通図柄が変動しないといった状態)が発生してしまうのを極力防止できる。すなわち、右遊技領域の最上流にゲート28を配置したことで、他の入賞口の開放の有無に関係なく、右打ちしたほとんど全ての遊技球をゲート28に通過させることができる。また、ゲート28を通過した遊技球は、そのまま右遊技領域を下流側に流下するため、ゲート28の存在が他の入賞口への入球を阻害することもない。
高ベース状態(低確高ベース状態、高確高ベース状態)において右打ち遊技を行うと、まず遊技球がゲート28を通過し、第2始動口21を開状態とするかどうかの判定(普通図柄当否判定)が実行される。高ベース状態では、普通図柄の変動時間が短時間(1秒)に設定され、且つ、普通図柄当り確率もほぼ当りとなる高確率(239/240)に設定されているため、遊技球がゲートを通過した後すぐに(約1秒後に)、可動部材23が動作して第2始動口21が開状態となる。すなわち、ゲート28を遊技球が通過して普通図柄当否判定が実行され、普通図柄が変動表示する場合、当該ゲートを通過した遊技球が第2始動口21の入口に到達する前に、第2始動口21は開状態となる。また、第2始動口21の開放態様は6.0秒の1回開放とされるため、右打ち遊技を継続する限り、第2始動口21は、1秒の普通図柄変動時間中は閉鎖し、その後6.0秒の1回開放を行う、1秒の普通図柄変動時間中は閉鎖し、その後6.0秒の1回開放を行う、というサイクルを繰り返すこととなる(1秒閉鎖→6.0秒開放→1秒閉鎖→約6.0秒開放→・・・)。
従って、高ベース状態で右打ち遊技を行うと、第2始動口21がほぼ開放した状態となり、右遊技領域3Bを流下する遊技球は、ほとんど(約80〜90%)第2始動口21に入球することとなる。また、遊技球が第2始動口21に入球すると、第2特別図柄当否判定が実行される。第2特別図柄当否判定では、高確高ベース状態においては、1/63の確率で大当りとなり、30/63の確率で小当りとなり、32/63の確率で外れとなる。
まず、第2特別図柄当否判定の結果が外れとなった場合、右遊技領域3Bを流下する遊技球は、ゲート28を通過した後、ほとんど(約80〜90%)の遊技球は開状態となる第2始動口21に入球し、その他の遊技球は第2始動口21の手前で分岐する遊技球通路から下流に流下し、第2始動口21に流下することなく、第3始動口26に入球するか、アウト口34に流入する。これにより、第2特別図柄当否判定が連続的に実行される。尚、第2始動口21に1個入球したことによって、1個の賞球が排出されるため、持ち球をほとんど減らすことなく、第2特別図柄当否判定を実行し、次の大当りを狙うことが可能となる。また、第3始動口26に1個入球したことによっても、1個の賞球が排出される。
次に、第2特別図柄当否判定の結果が大当りとなった場合、第2始動口21の上流側の第1大入賞口30が、図6に示す大当り種別に応じた態様で開状態となる。また、第2始動口21の下流側に設けられた第2大入賞口35は、大当り遊技において開状態としない。これにより、大当り遊技か開始されると、右打ちに遊技よって流下する遊技球は、第2始動口21等の他の入賞口によって入球を阻害されることなく、円滑に第1大入賞口30に入球する。ここで、第2始動口21を第1大入賞口30よりも上流に配置した場合、大当り遊技中は低ベース状態に移行するものの、本実施例では、低ベース状態でも第2始動口21が頻繁に開状態となる仕様としているため、大当り遊技中に右遊技領域を流下する遊技球が、第2始動口21に先に入球してしまい、第2始動口21に入球しなかった遊技球だけが第2大入賞口30に入球するといった事態が生じる。
しかも、第2始動口21への入球に基づく賞球は1個とされているため、大当り遊技の実行時間が徒に長期間化するだけで、遊技者には何らのメリットもない。むしろ、遊技が冗長となり、円滑に進まず、遊技興趣を低下させる虞がある。そこで、本実施例のように、第1大入賞口30を、第2始動口21の上流側に配置することで、そのような事態を防止し、大当り遊技を円滑に進行することが可能となる。尚、大当り遊技中以外は第1大入賞口30が開放することはないため、大当り遊技中以外のときに、第1大入賞口30が第2始動口21への入球を阻害することもない。
次に、第2特別図柄当否判定の結果が小当りとなった場合、第2始動口21の下流側の第2大入賞口35が、図6に示す小当り用の開閉態様で開状態となる。具体的には、0.3秒の開動作を6回実行する(開動作間の閉鎖時間は0.1秒)。しかしながら、前述した通り、高ベース状態では、ほとんどの期間、第2始動口21が開状態となっている。そのため、第2始動口21まで流下する遊技球のうち、およそ99%(ほとんど全て)の遊技球が、第2大入賞口35の上流側に配置される第2始動口21に入球する。従って、高ベース状態においては、小当りとなり、第2大入賞口35を開状態とする小当り遊技が実行された場合でも、上流側の第2始動口21によって、下流側の第2大入賞口35への入球が阻害され、第2大入賞口35への入球が困難な状態となっている。尚、数は少ないが(可能性は低いが)、高ベース状態であっても、第2始動口21が閉状態のときに第2始動口21の可動部材23の上面を通過した遊技球が第2大入賞口35に到達した際に、第2大入賞口35が開状態となっていれば当該遊技球は第2大入賞口35に入球しうる。
次に、高確低ベース状態について説明する。高確低ベース状態は、低ベース状態であるが、第2特別図柄の変動時間が短時間となるため、右打ちで遊技を進行するのが遊技者にとって有利となっている。高確低ベース状態において右打ち遊技を行うと、まず遊技球がゲート28を通過し、第2始動口21を開状態とするかどうかの判定(普通図柄当否判定)が実行される。低ベース状態(高確低ベース状態)では、普通図柄の変動時間が高ベース状態と比べて長時間(3秒)に設定され、且つ、普通図柄当り確率も高ベース状態の半分ほどの確率(120/240)に設定されているため、遊技球がゲートを通過した後、少し時間をおいて(3秒後に)、当りとなれば可動部材23が動作して第2始動口21が開状態となる。当りとなる確率は1/2程度であるので、当りと外れがおよそ半々で発生する。
すなわち、ゲート28を遊技球が通過して普通図柄当否判定が実行され、普通図柄が変動表示する場合、当該ゲートを通過した当該遊技球が第2始動口21の入口を通過した後に、第2始動口21は開状態となる。また、第2始動口21の開放時間も0.9秒の3回開放(開放間の閉鎖時間は0.1秒)とされるため、右打ち遊技を継続する限り、第2始動口21は、3秒の普通図柄変動時間中は閉鎖し、当りになると、その後0.9秒の3回開放を行い、外れになると再度3秒の普通図柄変動時間となる。当りと外れとが交互に発生する例でみると、第2始動口21は、3秒の普通図柄変動時間中は閉鎖し、その後0.9秒の3回開放を行い、3秒の普通図柄変動時間中は閉鎖し、外れとなり、3秒の普通図柄変動時間中は閉鎖し、というサイクルを繰り返すこととなる(3秒閉鎖→約2.7秒開放→3秒閉鎖→3秒閉鎖→約2.7秒開放→3秒閉鎖→3秒閉鎖→約2.7秒開放→・・・・・・)。
従って、高確低べース状態で右打ち遊技を行うと、第2始動口21が開状態となる期間がおよそ30%程度、閉状態となる期間がおよそ70%程度で発生することとなる。従って、高確低ベース状態は、第2始動口21が開状態となる期間がおよそ90%程度、閉状態となる期間がおよそ10%程度で発生する高ベース状態と比較して、第2始動口21入口まで流下してきた遊技球が、第2始動口21に入球することなく、可動部材23の上面を通過して第2大入賞口35入口まで到達する可能性が高く設定されている。尚、第2特別図柄当否判定の結果が小当りとなる可能性は、高ベース状態(低確高ベース状態、高確高ベース状態)であっても、高確低ベース状態であっても変わらない。すなわち、小当り確率は遊技状態にかかわらず、変化しない(小当り確率:300/630)。また、左打ち遊技において実行される第1特別図柄当否判定の結果には小当りを有しておらず、右打ち遊技において実行される第2特別図柄当否判定の結果にだけ小当りを有している。
前述した通り、高確低ベース状態では、右遊技領域を流下する(第2始動口21まで流下した)遊技球のうち、およそ70%程度の遊技球が、第2始動口21に入球することなく、第2始動口21の下流に設けられた第2大入賞口35まで流下する。これにより、第2特別図柄当否判定の結果が小当りとなった場合には、第2始動口21の下流側の第2大入賞口35が、図6に示す小当り用の開閉態様で開状態となる。具体的には、0.3秒の開動作を6回実行する(開動作間の閉鎖時間は0.1秒、総開放時間1.8秒)。そして、ゲート28を通過した遊技球は、第1大入賞口30の開閉部材32の上面を通過して第2始動口21まで流下し、第2始動口21が開状態となっていれば第2始動口21に入球し、第2始動口21が閉状態となっていれば第2始動口21の可動部材23の上面を通過して第2大入賞口35まで流下し、小当り遊技によって開状態の第2大入賞口35に入球する。
第2大入賞口35への入球に基づく賞球は、1個の入球に対して10個の賞球とされているため、小当り遊技中に第2大入賞口35に入球させることで、高確低ベース状態中に持ち球を増加させることが可能となる。また、高確低ベース状態は、少なくとも、特別図柄当否判定(右打ち遊技を続ける限り第2特別図柄当否判定だけ実行される)によって次の大当りが発生するまで継続するため、高確低ベース状態が長期間継続するほど、遊技者は、持ち球を増加させることが可能となる。尚、本実施例では、1回の小当り遊技の発生により、平均して約20個の賞球(2個の入球)を獲得可能としている。この小当り遊技を次の大当りが発生するまでの期間に複数回(多数回)発生させることで、多量の遊技球(例えば、10回で200個)を獲得可能となる。また、右打ち遊技を継続する「連荘期間」の総獲得球として、大当り遊技の獲得球に加えて小当り遊技の獲得球を加算でき、より大量の遊技球を獲得可能となる。これにより、遊技興趣を高めることが可能となる。
ゲート28、大当り用(大当り専用)の第1大入賞口30及び第2始動口21よりも下流(これらのなかで最下流)に配置した第2大入賞口35は、小当り用(小当り専用)の大入賞口(「小当りアタッカー」ともいう)とされている。また、小当り用の大入賞口である第2大入賞口35を、第2始動口21よりも下流に配置することで、第2始動口21の開動作(開閉制御)によって、第2大入賞口35に到達する遊技球の数(割合)を制御可能としている。具体的には、第2始動口21の開閉制御(開状態となる時間、普通図柄の変動時間、普通図柄当否判定の当り確率)によって、小当り遊技が実行された場合に、高ベース状態(低確高ベース状態、高確高ベース状態)よりも、高確低ベース状態の方が、第2大入賞口35に遊技球が入球する可能性を高くしている。また、本実施例では、図3に示すように、第2始動口21を(入球することなく)通過しない限り、第2大入賞口35へは到達しない流路を形成することで、第2始動口21の開閉制御による効果を、より効果的なものとしている。
またこれにより、同じ右打ち遊技であっても、第2始動口21に遊技球を入球させて持ち球をほぼ維持(微増又は微減を含む)しながら(又は、持ち球減少の速度を抑制しながら)、第2特別図柄当否判定の結果が大当り(有利な大当り)となることに期待して遊技する状態(高ベース状態)と、第2始動口21に遊技球を入球させて小当り発生時に第2大入賞口35に入球させて持ち球を増加させながら、第2特別図柄当否判定の結果が大当り(有利な大当り)となることに期待して遊技する状態(高確低ベース状態)と、を有し、遊技性を多様化している。またこれにより、遊技興趣を高めることが可能となる。尚、遊技者にとっては、高ベース状態よりも、持ち球の増加を図ることが可能な高確低ベース状態の方が有利な遊技状態となる。
また、図6に示すように、大当り遊技後の遊技状態が高確高ベース状態に設定された場合、当該高確高ベース状態において、予め定められた回数(50又は100)の特別図柄の変動表示が終了するまで大当りにならなかったときは、遊技状態が高確低ベース状態に変化するものとしている。また、大当り遊技終了後の遊技状態が高ベース状態に設定された場合、演出図柄表示部等において、当該高ベース状態が低確高ベース状態なのか高確高ベース状態なのかを認識困難な表示態様で遊技演出を実行する。これにより、大当り遊技終了後の遊技状態が、高確低ベース状態でなく高ベース状態であったとしても、その後、予め定められた変動回数の後に、高確低ベース状態に変化することに期待して遊技を行うことが可能となる。これにより、遊技興趣を長期間維持することが可能となる。
また、本実施例では、高確高ベース状態から高確低ベース状態に移行する大当りの種別として、「2R第5大当り」と「2R第6大当り」とを有している。「2R第5大当り」は、50回の特別図柄の変動表示が行われると高確高ベース状態から高確低ベース状態に移行し、「2R第6大当り」は、100回の特別図柄の変動表示が行われると高確高ベース状態から高確低ベース状態に移行する。また、高確低ベース状態として、「2R第7大当り」と「2R第8大当り」とを有している。「2R第7大当り」は、50回の特別図柄の変動表示が行われる低確高ベース状態から低確低ベース状態(通常状態)に移行し、「2R第8大当り」は、100回の特別図柄の変動表示が行われると低確高ベース状態から低確低ベース状態(通常状態)に移行する。本実施例では、これら「2R第5大当り」と「2R第6大当り」と「2R第7大当り」と「2R第8大当り」との4個の大当り種別に係る大当り遊技及び大当り遊技後の高ベース状態において、共通演出を実行することで、何れの遊技状態であるかを遊技者が認識困難としている。すなわち、遊技状態を報知しない非報知状態としている。
本実施例では、非報知状態となるこれら「2R第5大当り」、「2R第6大当り」、「2R第7大当り」、「2R第8大当り」の振分率(発生率)により、特別図柄の変動表示回数が50回を超えても高ベース状態(非報知状態)が継続した場合には、50回で高ベース状態が終了する場合よりも高い可能性で、100回を超える際に高確低ベース状態に移行するものとしている。これにより、遊技者は、特別図柄の変動表示回数が50回を超える際に高確低ベース状態に移行することに期待すると共に、50回を超えた後も高確低ベース状態に移行することなく高ベース状態が継続した場合(非報知状態が継続した場合)であっても、高確低ベース状態への期待感をより高めることが可能となる。これにより、遊技興趣を長期間維持することが可能となる。
尚、このような態様に変えて、50回を超えた時に移行する場合であっても100回を超えた時に移行する場合であっても、高確低ベース状態に移行する可能性を同じに設定してもよいし、逆に、50回を超えた時に移行する場合の方が、100回を超えた時に移行する場合よりも、高確低ベース状態に移行する可能性を高くしてもよい。これにより、50回を超えても高ベース状態が継続する場合には、高確低ベース状態移行への期待感を低下させることとなる。また、更に他の大当り種別を設け、第1所定回数の特別図柄の変動表示を経過しても高ベース状態が継続する場合には、第1所定回数よりも多い第2所定回数の経過後に(それまでに大当りとならなければ)高確低ベース状態に移行することを確定させてもよい。また逆に、第1所定回数の特別図柄の変動表示を経過しても高ベース状態が継続する場合には、第1所定回数よりも多い第2所定回数を超えた後に(それまでに大当りとならなければ)高確低ベース状態に移行しないことを確定させてもよい。また、高ベース状態の非報知状態の途中で、所定条件(乱数抽選等)が成立すると、遊技者に遊技状態を認識容易なキャラクタや文字を表示する(確定演出を実行する)ことで、遊技状態を報知してもよい。
また、高確低ベース状態において、第2特別図柄当否判定の結果が、大当りとなった場合、及び、外れとなった場合については、前述した高ベース状態において第2特別図柄当否判定の結果が大当りとなった場合、及び、外れとなった場合と同様である。
また、開始ゲート29は、ゲート28と兼用することで、右遊技領域3Bにおいて最上流に設けている。これにより、大当り待機状態となった場合に、第2始動口21等によって開始ゲート29への通過を阻害されることなく、任意のタイミングで遊技球を開始ゲート29に通過させ、大当り遊技を開始することが可能となる。尚、開始ゲート29及びゲート28は別個に設けてもよいが、その場合、開始ゲート29はゲート28より上流であっても下流であっても構わないが、第1大入賞口30、第2始動口21、第2大入賞口35よりは上流に設けることを要する。
右打ち遊技を行うべき状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御され、右遊技領域へ発射すべきことを報知する。また、左打遊技を行うべき状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御(表示制御)され、左遊技領域へ発射すべきことを報知する。具体的に、発射方向表示器47は、「yz」の2個のLEDで構成されており、遊技状態に応じてLEDを点灯させることにより発射方向を示すものである。例えば、低ベース状態では、「y□z□」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様として左遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。また、高ベース状態では、「y■z■」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを点灯する表示態様として右遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。
ここで、本実施例のパチンコ遊技機1では、特別識別情報(特別図柄、演出図柄)の変動表示が行われるときの遊技状態を「低確低ベース状態」、「高確低ベース状態」、「低確高ベース状態」及び「高確高ベース状態」の何れかに制御可能としているが、そのうち、低確低ベース状態のことを「通常遊技状態」ともいい、高確低ベース状態のことを「特定遊技状態」ともいう。
[主制御メイン処理]
次に、図10〜図46に基づいて遊技制御用マイコン81の動作(主制御部による制御処理)について説明する。尚、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ、タイマ等は、主制御基板80のRAMに設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、主制御基板80のROMから図10に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。図10に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(S101)。初期設定では、例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、主制御基板80のCPUの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。また、初期設定(S101)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。尚、実施例及び図面において、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」や「第1特図」、第2特別図柄を「特図2」や「第2特図」ということがある。
初期設定(S101)に次いで、割り込みを禁止し(S102)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)では、図7に示した種々の乱数カウンタの値を1加算する更新を行う。各乱数カウンタの値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。尚各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。更新された乱数カウンタ値は主制御基板80のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)が終了すると、割り込みを許可する(S104)。割り込み許可中は、割り込み処理(S105)の実行が可能となる。この割り込み処理(S105)は、例えば4msec周期で主制御基板80のCPUに繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。そして、割り込み処理(S105)が終了してから、次に割り込み処理(S105)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。尚、割り込み禁止状態のときにCPUに割り込みパルスが入力された場合は、割り込み処理(S105)はすぐには開始されず、割り込み許可(S104)がされてから開始される。
[割り込み処理]
次に、図11を用いて割り込み処理(S105)について説明する。割り込み処理(S105)では、まず出力処理(S201)を実行する。出力処理(S201)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAMに設けられた出力バッファにセットされたコマンド(制御信号)等を、副制御基板90や払出制御基板110等に出力する。ここで出力するコマンド等には、遊技状態、特別図柄当否判定の結果、大当り種別としての図柄、変動パターン等に関する情報、始動口や入賞口への異常入球に関する情報等が挙げられる。尚コマンドは、例えば2バイトの情報からなる。上位1バイトは、コマンドの種類に関する情報であり、下位1バイトはコマンドの内容に関する情報である。
出力処理(S201)に次いで行われる入力処理(S202)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第3始動口センサ26a、一般入球口センサ27a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a等、図5を参照。)のセンサ信号(検知信号)を読み込み、賞球情報としてRAMの出力バッファに記憶する。また、余剰球受皿62(「下皿」ともいう)の満杯を検知する下皿満杯スイッチからの検知信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。
次いで、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)を実行する。普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)は、図10の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)と同様の処理である。即ち、図7に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、タイマ割り込み処理(S105)の実行期間と、それ以外の期間(割り込み処理(S105)の終了後、次の割り込み処理(S105)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。これにより、各種乱数の取得値にランダム性を持たせている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)に次いで、後述する始動口センサ検知処理(S204)、始動入球時処理(S205)、普図動作処理(S206)、特図1動作処理(S207)、特図2動作処理(S208)、保留球数処理(S209)、電源断監視処理(S210)及び異常入球監視処理(S211)を実行する。その後、その他の各種処理(S212)を実行して、割り込み処理(S105)を終了する。そして、次に主制御基板80(主制御部)のCPUに割り込みパルスが入力されるまでは、主制御メイン処理のS102〜S104の処理が繰り返し実行され(図10参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再び割り込み処理(S105)が実行される。再び実行された割り込み処理(S105)の出力処理(S201)においては、前回の割り込み処理(S105)にてRAMの出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。尚、遊技制御用マイコン81(制御手段)によって実行される制御処理のうち、割り込み処理(S105)におけるS201〜S209の処理や前述のS103の処理等は、本発明の「遊技制御処理」の一態様に相当する。
[始動口センサ検知処理]
次に、図12を用いて、始動口センサ検知処理(S204)について説明する。始動口センサ検知処理(S204)ではまず、ゲート28を遊技球が通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S301)。S301では、ゲートセンサ28aのセンサ信号(検知信号)がONになるときのONエッジを検知した場合に、ゲートセンサ28aにより遊技球が検知された(ゲート28を通過した)と判定する。その結果、ゲート28を遊技球が通過したと判定した場合(S301でYES)、次いで、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的にはRAMに設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4以上であるか否か判定する(S302)。一方、S301、遊技球がゲート28を通過していないと判定した場合(S301でNO)、S305に進む。
S302で、普通図柄保留球数が4以上であると判定した場合(S302でYES)、S305に進む。一方、普通図柄保留球数が4以上でないと判定した場合(S302でNO)、記憶されている普通図柄保留球数に「1」を加算し(S303)、普通図柄乱数取得処理(S304)を行い、S305に進む。普通図柄乱数取得処理(S304)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H、図7(B))を取得し、その取得乱数値(取得情報、普図取得情報)を、主制御基板80のRAMに設けられた普図保留記憶部のうち現在の普通図柄保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
S305では、第1始動口20に遊技球が入球したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S305)。S305では、第1始動口センサ20aのセンサ信号(検知信号)がONになるときのONエッジを検知した場合に、第1始動口センサ20aにより遊技球が検知された(第1始動口20に入球した)と判定する。その結果、第1始動口20に遊技球が入球していないと判定した場合(S305でNO)、S309に進む。一方、S305で、第1始動口20に遊技球が入球したと判定した場合(S305でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4個(上限数)に達しているか否か判定する(S306)。そして、S306で、特図1保留球数が4個に達していると判定した場合(S306でYES)、S309に進む。S306で、特図1保留球数が4個未満であると判定した場合(S306でNO)、記憶されている特図1保留球数に1を加算し(S307)、特図1関係乱数取得処理を行い(S308)、S309に進む。
特図1関係乱数取得処理(S308)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)、及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1)を取得し(図7(A)に示す乱数の値)、それら取得乱数値(取得情報、特図取得情報)を第1特図保留記憶部85aのうち現在の特図1保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
S309では、第2始動口21又は第3始動口26に遊技球が入球したか否か、即ち、第2始動口センサ21a又は第3始動口センサ26aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S309)。S309では、第2始動口センサ21a又は第3始動口センサ26aのセンサ信号(検知信号)がONになるときのONエッジを検知した場合に、第2始動口センサ21a又は第3始動口センサ26aにより遊技球が検知された(第2始動口21又は第3始動口26に入球した)と判定する。その結果、第2始動口21又は第3始動口26に遊技球が入球していないと判定した場合(S309でNO)、処理を終える。一方、S309で、第2始動口21又は第3始動口26に遊技球が入球したと判定した場合(S309でYES)、次いで、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4個(上限数)に達しているか否か判定する(S310)。そして、S310で、特図2保留球数が4個に達していると判定した場合(S310でYES)、処理を終える。S310で、特図2保留球数が4個未満であると判定した場合(S310でNO)、記憶されている特図2保留球数に「1」を加算し(S311)、特図2関係乱数取得処理を行い(S312)、処理を終える。
特図2関係乱数取得処理(S312)では、特図1関係乱数取得処理(S308)と同様に、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用カウンタの値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)、及び、変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1)を取得し(図7(A)に示す乱数値)、それら取得乱数値を第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
[始動入球時処理]
次に、図13を用いて、始動入球時処理(S205)について説明する。遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検知処理(S204)に次いで始動入球時処理(S205)を行う。図13に示すように、始動入球時処理(S205)ではまず、特図2保留球数が「1」増加したか否かを判定する(S315)。そして、特図2保留球数が「1」増加したと判定した場合(S315でYES)、S316の処理に移行する。これは、第2始動口に遊技球が入球したことに基づいて、始動口センサ検知処理(S204)におけるS307で特図2保留球数に「1」を加算した場合が該当する。一方、特図2保留球数が増加していないと判定した場合(S315でNO)、S319の処理に移行する。
S316では、直前の始動口センサ検知処理(S204)における特図2関係乱数取得処理(S308)で取得して第2特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出す(S316)。次いで、読み出した第2特別図柄に係る取得乱数値を判定する(S317)。S317では、読み出した取得乱数値のうち、特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(特別図柄当否判定用乱数値)については、現在の遊技状態(低確率状態か高確率状態か)に応じて大当りか外れかを判定(事前判定)し、当該判定の結果が大当りである場合には、さらに大当りの種別を判定(事前判定)する。このS317による判定(事前判定)は、特図2保留についての当否判定(大当りか否かの判定)を、後述の特図2当否判定処理における当否判定に先立って行う事前判定(所謂「保留先読み」)に相当するものである。
尚、大当りか否かの事前判定は、大当り判定テーブル(図8(A)を参照)、すなわち、高確率状態であれば高確率状態用の大当り判定テーブル、通常状態(低確率状態)であれば通常状態用の大当り判定テーブルに基づいて、大当り判定値と一致するか否かを判定することが可能である。また、他の事前判定態様として、変動パターン情報を判定可能な変動パターン情報判定テーブルとして、通常状態用(低確率状態用)の変動パターン情報判定テーブルと、高確率状態用(高確率状態用)の変動パターン情報判定テーブルと、を有するものとする。そして、事前判定においては、取得乱数値(特別図柄当否判定用乱数カウンタの値等)と、遊技状態に応じた変動パターン情報判定テーブルと、に基づいて、所定の変動パターン情報を選択するものとすることが可能である。そして、この選択した変動パターン情報から、大当りかどうかや大当り種別、大当り信頼度の高い遊技演出が実行されるかどうか等を識別可能とすることができる。
次いでS318では、S317による判定の結果に係る遊技情報(事前判定情報)、具体的には、特別図柄当否判定用乱数値が大当り判定値と一致するか否かを示す情報(大当り情報)や、大当り種別決定用乱数カウンタの値(大当り種別決定用乱数値)を示す情報(大当り種別情報)、特別図柄当否判定用乱数値が小当り判定値と一致するか否かを示す情報(小当り情報)、変動パターン乱数カウンタの値(変動パターン乱数値)を示す情報等を含むコマンドデータを、特図2始動入球コマンドとして生成し、当該コマンドをRAMの出力バッファにセットする(S318)。尚、特図2始動入球コマンドとして、S316で読み出した特図2取得乱数の値の一部または全部を、そのまま副制御基板に送信するようにしてもよいし、特図2取得乱数の値はそのまま送信せず、特図2取得乱数の値に基づいて取得した遊技情報(例えば、前述の変動パターン情報等)を送信するようにしてもよい。
また、主制御部80から送信した特図2始動入球コマンドをサブ制御部90で解析することで、大当りに係る情報であるかどうか、大当り種別は何れであるか、小当りに係る情報であるかどうか等を、サブ制御部90が識別できる。また、本実施例では、これに加えて、特図2始動入球コマンドを解析することで、取得した特図2取得乱数が高確率状態で判定した場合に大当りとなるかどうか、及び、低確率状態で判定した場合に大当りとなるかどうか、を特定可能としている。これにより、サブ制御部90は、受信した特図2始動入球コマンドを保留(演出保留情報)として記憶し、特定のタイミングで当該演出保留情報を事前判定し、低確率状態で当否判定した場合に大当りと判定される演出保留情報が記憶されているかどうかを判定することが可能となる。
尚、不正防止の観点から、S316で読み出した取得乱数値のうち特別図柄当否判定用乱数値を、そのままサブ制御部に送信することはせず、その他の大当り種別決定用乱数カウンタの値(大当り種別決定用乱数値)と変動パターン乱数カウンタの値(変動パターン乱数値)を示す情報と、事前判定の結果を示す情報と、を含むコマンドデータを特図2始動入球コマンドとして生成し、これをセットすることが可能である。
次いでS319では、前述の特図2に係る処理と同様に、特図1保留球数が「1」増加したか否かを判定する(S319)。そして、特図1保留球数が「1」増加したと判定した場合(S319でYES)、S321の処理に移行する。これは、第1始動口に遊技球が入球したことに基づいて、始動口センサ検知処理(S204)におけるS311で特図1保留球数に「1」を加算した場合が該当する。一方、S319で、特図1保留球数が増加していないと判定した場合(S319でNO)、そのまま処理を終える。S321〜S323の処理は、前述したS316〜S318と同様の処理を特図1について行うものである。すなわち、始動口センサ検知処理(S204)における特図1関係乱数取得処理(S312)で取得して第1特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出し(S321)、読み出した取得乱数値について事前判定を行う(S322)。そして、この事前判定に係る遊技情報を含むコマンドデータを特図1始動入球コマンドとして生成し、当該コマンドをRAMの出力バッファにセットする(S323)。尚、S322の事前判定(保留先読み)は、後述の特図1当否判定処理における当否判定に先立って行うものである。
[普図動作処理]
遊技制御用マイコン81は、始動入球時処理(S205)に次いで、図14に示す普図動作処理(S206)を行う。普図動作処理(S206)では、普通図柄表示器42および可変入賞装置22に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「普図動作ステータス1、2、3、4」を割り当てている。そして、「普図動作ステータス」が「1」である場合には(S401でYES)、普通図柄待機処理(S402)を行い、「普図動作ステータス」が「2」である場合には(S401でNO、S403でYES)、普通図柄変動中処理(S404)を行い、「普図動作ステータス」が「3」である場合には(S401,S403で共にNO、S405でYES)、普通図柄確定処理(S406)を行い、「普図動作ステータス」が「4」である場合には(S401,S403,S405の全てがNO)、普通電動役物処理(S407)を行う。尚、普図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[普通図柄待機処理]
次に、図15を用いて普通図柄待機処理(S402)について説明する。普通図柄待機処理(S402)ではまず、普通図柄の保留球数が「0」であるか否かを判定し(S501)、S501で「0」であると判定した場合(S501でYES)、処理を終える。一方、S501で、「0」でないと判定した場合(S501でNO)、後述の普通図柄当否判定処理を行い(S502)、次いで、普通図柄変動パターン選択処理を行う(S503)。普通図柄変動パターン選択処理では、図8(D)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が高ベース状態(状態B)であれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が低ベース状態(状態A、C)であれば、普通図柄の変動時間が3秒の普通図柄変動パターンを選択する。また、普通図柄変動パターン選択処理(S503)に次いで、後述の普通図柄乱数シフト処理を行い(S504)、次いで、普通図柄変動開始処理を行い(S505)、処理を終える。普通図柄変動開始処理(S505)では、S503で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始すると共に、普通動作ステータスを「2」にセットする。また、普通図柄変動開始処理(S505)では、副制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
[普通図柄当否判定処理]
次に、図16を用いて普通図柄当否判定処理(S502)について説明する。普通図柄当否判定処理(S502)ではまず、普図保留記憶部に格納されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)を読み出す(S601)。次いで、状態BフラグがONか否か、すなわち、遊技状態が高ベース状態(低確高ベース状態又は高確高ベース状態)であるか否かを判定する(S602)。S602で、状態BフラグがONである、すなわち高ベース状態であると判定された場合(S602でYES)、図8(C)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち状態B用のテーブル(当り判定値が「0」〜「238」)に基づく高確率普図当否判定により、当りか否かを判定し(S604)、S605の処理に移行する。すなわち、読み出した普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)が当り判定値の何れかと一致するか否かを判定する。
一方、S602で、状態BフラグがONでない、すなわち、低ベース状態であると判定された場合(S602でNO)、図8(C)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち状態A(状態C)用のテーブル(当り判定値が「0」〜「119」)に基づく低確率普図当否判定により、当りか否かを判定し(S603)、S605の処理に移行する。そして、S605で、普図当否判定(S603、S604)の結果が、当り(普図当り)か否かを判定し(S605)、外れと判定された場合(S605でNO)、停止表示する外れ普通図柄(普図外れ図柄)を決定し(S606)、処理を終える。一方、S605で当り(普図当り)と判定された場合(S605でYES)、停止表示する当り普通図柄(普図当り図柄)を決定し(S607)、普図当りフラグをONにして(S608)、処理を終える。
[普通図柄乱数シフト処理]
次に、図17を用いて普通図柄乱数シフト処理(S504)について説明する。普通図柄乱数シフト処理(S504)ではまず、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S701)。次いで、普図保留記憶部における各普図保留の格納場所を、現在の位置から読み出される側に一つシフトする(S702)。そして、普図保留記憶部における最上位の保留記憶の格納場所であるアドレス空間を空(「0」)にして、即ち普図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S703)、処理を終える。このようにして、普図保留が保留順に消化されるようにしている。
[普通図柄変動中処理]
次に、図18を用いて普通図柄変動中処理(S404)について説明する。図18に示すように、普通図柄変動中処理(S404)ではまず、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S801)、経過していないと判定した場合(S801でNO)処理を終える。一方、経過したと判定した場合(S801でYES)、普通図柄変動停止コマンドをセットし(S802)、普図動作ステータスを「3」にセットし(S803)、次いで、普通図柄の変動表示を、普通図柄当否判定用乱数の判定結果に応じた表示結果(当り普通図柄又は外れ普通図柄)で停止させる等のその他の処理を行い(S804)、処理を終える。
尚、ゲートセンサ28aによる遊技球の検知に基づく普通図柄(普通識別情報)の変動表示の実行に係る普通図柄待機処理(S402)及び普通図柄変動中処理(S404)は、本発明の「普通変動表示処理」の一態様に相当する。
[普通図柄確定処理]
次に、図19を用いて普通図柄確定処理(S406)について説明する。普通図柄確定処理(S406)ではまず、普図当りフラグがONであるか否かを判定する(S901)。普図当りフラグがONでないと判定した場合(S901でNO)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S905)、処理を終える。一方、普図当りフラグがONであると判定した場合(S901でYES)、次いで、状態BフラグがONであるか否か、すなわち、高ベース状態か否かを判定する(S902)。S902で、状態BフラグがONであると判定した場合(S902でYES)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして状態B用(高ベース状態用)の開放パターンをセットし(S903)、S904に移行する。状態B用(高ベース状態用)の開放パターンとは、前述の通り、1.8秒の開放を3回繰り返す開放パターンである。従って、第2始動口21の開放回数をカウントする第2始動口開放カウンタに「3」をセットする。
これに対して、状態BフラグがONでないと判定した場合(S902でNO)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして状態A及び状態C用(低ベース状態用)の開放パターンをセットし(S906)、S904に移行する。状態A及び状態C用(低ベース状態用)の開放パターンとは、前述の通り、0.9秒の開放を3回行う開放パターンである。従って、第2始動口開放カウンタに「3」をセットする。S904では、普図動作ステータスを「4」にセットし(S904)、この処理を終える。
[普通電動役物処理]
次に、図20を用いて普通電動役物処理(S407)について説明する。普通電動役物処理(S407)ではまず、普図当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S1001)。普図当り終了フラグは、当りとなって実行された補助遊技(普通当り遊技)において、第2始動口21の開放が終了したことを示すフラグである。普図当り終了フラグがONでないと判定した場合(S1001でNO)、第2始動口21の開放中か否かを判定する(S1002)。S1002で、第2始動口が開放中でないと判定した場合(S1002でNO)、次いで、第2始動口21を開放させる時期に至ったか否かを判定し(S1003)、開放時期に至っていないと判定した場合(S1003でNO)、処理を終える。一方、S1003で、第2始動口の開放時期であると判定した場合(S1003でYES)、第2始動口を開放する制御を実行し(S1004)、処理を終える。また、S1002で、第2始動口21の開放中であると判定した場合(S1002でYES)、第2始動口21を閉鎖する時期かどうか(すなわち、第2始動口21を開放してから予め定められた開放時間が経過したかどうか)を判定し(S1005)、第2始動口の閉鎖時期でないと判定した場合(S1005でNO)、処理を終える。S1005で、第2始動口の閉鎖時期であると判定した場合(S1005でYES)、第2始動口21を閉状態(閉鎖)とする処理を行い(S1006)、第2始動口開放カウンタの値を1ディクリメントし(S1007)、S1008の処理に移行する。
S1008では、第2始動口開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S1008)。S1008で、開放カウンタの値が「0」でないと判定した場合(S1008でNO)、再び第2始動口21を開放させるためにそのまま処理を終える。一方、S1008で、開放カウンタの値が「0」であると判定した場合(S1008でYES)、補助遊技(普通当り遊技)を終了させる普図当り終了処理を行い(S1009)、普図当り終了フラグをセットし(S1010)、処理を終える。尚、第2始動口開放カウンタは、状態B(高ベース状態)中であれば第2始動口21の開放(可動部材23の開放動作)が3回なされると「0」になり、状態A及び状態C(低ベース状態)中も第2始動口21の開放が3回なされると「0」になる。これに対してS1001で、普図当り終了フラグがONであると判定した場合(S1001でYES)、S903又はS906にてセットされた回数の第2始動口21の開放動作は終了しているので、普図当り終了フラグをOFFにし(S1011)、普図当りフラグをOFFにし(S1012)、普図動作ステータスを「1」にセットし(S1013)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、普図動作処理(S206)として再び普通図柄待機処理(S402)が実行されることになる。
尚、第2始動口を開放させる補助遊技(普通当り遊技)の実行に係る普通電動役物処理(S407)は、本発明の「普通当り遊技処理」の一態様に相当する。
[特図1動作処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、普図動作処理(S206)に次いで特図1動作処理(S207)を行う。この特図1動作処理を図21〜図29を用いて説明する。特図1動作処理(S207)では、図21に示すように、特別図柄表示部41及び大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特図1動作ステータス1、2、3、4、5」を割り当てている。そして、「特図1動作ステータス」が「1」である場合には(S1101でYES)、特別図柄1待機処理(S1102)を行い、「特図1動作ステータス」が「2」である場合には(S1101でNO、S1103でYES)、特別図柄1変動中処理(S1104)を行い、「特図1動作ステータス」が「3」である場合には(S1101、S1103で共にNO、S1105でYES)、特別図柄1確定処理(S1106)を行い、「特図1動作ステータス」が「4」である場合には(S1101、S1103、S1105で共にNO、S1107でYES)、大当り遊技としての特別電動役物処理1(S1108)を行い、「特図1動作ステータス」が「5」である場合には(S1101、S1103、S1105、S1107の全てがNO)、処理を終える。尚、特図1動作ステータスは、初期設定では「1」である。また、第1特別図柄当否判定の結果として小当りを設定していないため、特図1動作処理では特別電動役物処理2を実行しないが、第1特別図柄当否判定の結果として小当りを設定してもよい。この場合、「特図1動作ステータス」が「5」のときに、小当り遊技としての特別電動役物処理2を実行する。
[特別図柄1待機処理]
次に、図22を用いて特別図柄1待機処理(S1102)について説明する。特別図柄1待機処理(S1102)ではまず、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1201)。S1201で、特図1保留球数が「0」である、すなわち、第1始動口20への入球に基づいて取得した乱数カウンタ値の記憶がないと判定した場合(S1201でYES)、次いで、特図2が遊技中か否かを判定する(S1207)。そして、S1207で、特図2が遊技中であると判定した場合(S1207でYES)、処理を終える。一方、S1207で、特図2が遊技中でないと判定した場合(S1207でNO)、画像表示装置7の表示画面7aを待機画面とする処理中(客待ち用のデモ画面の実行中)であるか否かを判定し(S1208)、待機画面中であると判定した場合(S1208でYES)、処理を終える。一方、S1208で、待機画面中でないと判定した場合(S1208でNO)、待機画面を表示するための待機画面設定処理を実行し(S1209)、処理を終える。
また、S1201で、特図1保留球数が「0」でない、すなわち、第1始動口20への入球に基づいて取得した乱数カウンタ値の記憶が1つ以上あると判定した場合(S1201でNO)、後述する特図1当否判定処理(S1203)、特図1変動パターン選択処理(S1204)、特図1乱数シフト処理(S1205)、特図1変動開始処理(S1206)をこの順に行う。ここで「特図2(第2特別図柄)が遊技中でない」とは、特図2が変動表示中でなく(確定停止表示時間を含む)且つ特図2保留球数が「0」であることを意味する。もちろん、特図2に係る大当り遊技や小当り遊技も実行されていないことを意味する。
[特図1当否判定処理]
次に、図23を用いて特図1当否判定処理(S1203)について説明する。特図1当否判定処理(S1203)ではまず、判定値として、RAMの第1特図保留記憶部85aの最下位の領域(即ち第1特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている(最も古い記憶の)特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)を読み出す(S1601)。次いで、特図2大当り変動フラグがONか否か、すなわち、第2特別図柄が大当りに係る変動表示を実行中であるか否かを判定する(S1602)。S1602で、特図2大当り変動フラグがONであると判定した場合(S1602でYES)、S1607の処理に移行する。
すなわち、本実施例のパチンコ遊技機1では、一方の特別図柄が大当りに係る変動表示を実行中の場合、他方の特別図柄の当否判定において、大当りかどうかの判定を行わず、小当り又は外れのいずれかとされる(すなわち、大当りと判定されることはない)。尚、第1特別図柄当否判定の結果として小当りを有していないので、第2特別図柄が大当りに係る変動表示を実行中の場合、その間に実行する第1特別図柄当否判定の結果は、全て外れとなる。S1602で、特図2大当り変動フラグがONでない、すなわち第2特別図柄は大当りに係る変動表示を実行していないと判定した場合(S1602でNO)、次いで、確変フラグがONか否か、すなわち高確率状態であるか否かを判定する(S1603)。S1603で、確変フラグがONでない、すなわち、低確率状態であると判定した場合(S1603でNO)、大当り判定テーブル(図8(A))のうち通常状態用(低確率状態用)の大当り判定テーブル(大当り判定値が「3」及び「397」)に基づいて当否判定を行う(S1604)。一方、確変フラグがONであると判定した場合(S1603でYES)、大当り判定テーブル(図8(A))のうち高確率状態用の大当り判定テーブルに基づいて当否判定を行う(S1605)。高確率状態用の大当り判定テーブルでは、大当り判定値は、「3」、「53」、「113」、「173」、「227」、「281」、「337」、「397」、「449」、「503」とされている。
S1606では、大当り判定(S1604、S1605)の結果が「大当り」かどうかを判定し(S1606)、大当りと判定された場合(S1606でYES)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)を読み出して、図8(B)に示す大当り種別判定テーブルに基づいて大当り種別を判定し(S1608)、当該大当り種別決定用乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し(S1609)、特図1大当り変動フラグをONにし(S1610)、処理を終える。尚、第1特別図柄に係る当否判定の場合は、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定し、第2特別図柄に係る当否判定の場合は、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定する。また、第1特別図柄(特図1)の当否判定で大当りと判定した場合、4R第1大当り、及び、4R第2大当りのうち何れかが実行される。また、第2特別図柄(特図2)の当否判定にて大当りと判定された場合は、15R第3大当り、4R第4大当り、2R第5大当り、2R第6大当り、2R第7大当り、2R第8大当りのうち何れかが実行される(図8(B))。一方、大当り判定(S1604、S1605)の結果が「大当り」でないと判定した場合(S1606でNO)、S1607の処理に移行する。S1607では、外れ図柄を決定し(S1607)、処理を終える。
ここで、本実施例では、大当り変動フラグとして、第1特別図柄が大当りに係る変動表示(大当り図柄が停止表示することとなる変動表示)を実行中であることを示す第1大当り変動フラグと、第2特別図柄が大当りに係る変動表示(大当り図柄が停止表示することとなる変動表示)を実行中であることを示す第2大当り変動フラグと、を有しており、主制御部80のRAMに設けられる大当り変動フラグ記憶手段に該当するフラグがセットされる。また、小当り変動フラグとして、第2特別図柄が小当りに係る変動表示(小当り図柄が停止表示することとなる変動表示)を実行中であることを示す第2小当り変動フラグと、を有しており、主制御部80のRAMに設けられる小当り変動フラグ記憶手段に該当するフラグがセットされる。そして、一方の特別図柄について、大当り変動フラグがセットされている場合(すなわち、大当りに係る変動表示中の場合)には、他方の特別図柄当否判定においては、大当りか否かを判定する処理を行わない。すなわち、両方の特別図柄が大当りに係る変動表示を並行して実行するような制御は行われない。これにより、遊技者に対して極短時間であまりに多量の遊技利益を付与するといった事態を防止し、射幸性を適度に抑制することが可能となる。
[特図1変動パターン選択処理]
特別図柄1待機処理(図22)では、特図1当否判定処理(S1203)に次いで、特図1変動パターン選択処理を行う(S1204)。図24及び図25に示すように、特図1変動パターン選択処理(S1204)ではまず、遊技状態が状態Aか否か(低確低ベース状態か否か)を判定する(S1701)。そして、S1701で、状態Aであると判定した場合(S1701でYES)、次いで、特図1大当り変動フラグがONか否かを判定し(S1702)、特図1大当り変動フラグがONであると判定した場合(S1702でYES)、状態A大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち状態A且つ大当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1703)。尚、変動パターンが決まれば変動時間も決まる。また、本実施例では、状態A大当り用テーブルによって、変動時間の長さが異なる変動パターンP1乃至P3の何れかが選択される。
一方、特図1大当り変動フラグがONでないと判定した場合(S1702でNO)、次いで、保留球数(保留数)が1又は2の何れかであるかどうかを判定する(S1705)。S1705で、保留数が1又は2の何れかであると判定した場合(S1705でYES)、状態A第1保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち状態A且つ外れ且つ保留数1,2に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する。また、S1705で、保留数が1又は2の何れでもない、すなわち、保留数が3又は4の何れかであると判定した場合(S1705でNO)、状態A第2保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち状態A且つ外れ且つ保留数3,4に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する。
これにより、第1特別図柄の保留球数が「3」又は「4」のときは、第1特別図柄の保留球数が「1」又は「2」のときと比較して、変動時間の短い変動パターンが選択される可能性が高くなっている。本実施例では、変動パターンP8乃至P11が選択される。これにより、保留球数に応じた短縮変動の機能が働き、平均変動時間が短くなる。
また、S1701で、遊技状態が状態A(低確低ベース状態)でないと判定した場合(S1701でNO)、次いで、遊技状態が状態B(低確高ベース状態、高確高ベース状態)かどうかを判定する(S1708)。S1708で、状態Bであると判定した場合(S1708)、次いで、特図1大当り変動フラグがONか否かを判定し(S1709)、特図1大当り変動フラグがONであると判定した場合(S1709でYES)、状態B大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち状態B且つ大当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1710)。S1709で、特図1大当り変動フラグがOFFであると判定した場合(S1709でNO)、状態B外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち状態B且つ外れに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1711)。
また、S1708で、遊技状態が状態B(低確高ベース状態、高確高ベース状態)でない、すなわち、遊技状態が状態C(高確低ベース状態)であると判定した場合(S1708でNO)、次いで、特図1大当り変動フラグがONか否かを判定し(S1712)、特図1大当り変動フラグがONであると判定した場合(S1712でYES)、状態C大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち状態C且つ大当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1710)。S1712で、特図1大当り変動フラグがOFFであると判定した場合(S1712でNO)、状態C外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち状態C且つ外れに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1714)。
尚、状態B及び状態Cにおいては、右打ち遊技によって第2特別図柄の変動表示を主体として遊技を行う遊技状態であるため、遊技指示(右打ち又は左打ち)に従って遊技を行えば、第1特別図柄の変動表示が実行されることはほとんどない。そのため、状態B及び状態Cにおける第1特別図柄の変動時間は、簡易なものとしている(種類を少なく、変動時間も短時間としている)。状態Bにおいて、大当りの場合は変動パターンP15とされ、外れの場合は変動パターンP16とされる。また状態Cにおいて、大当りの場合は変動パターンP23とされ、外れの場合は変動パターンP24とされる。
前述のようにして変動パターンの選択を行った後は、図24に示すその他の処理を実行し(S1704)、処理を終える。尚、その他の処理(S1704)では、選択した変動パターンに応じた変動パターン指定コマンドをRAMの出力バッファにセットする。セットした変動パターン指定コマンドは、後述の変動開始コマンドに含められて、出力処理(S201)により副制御基板90に送られる。
[特図1乱数シフト処理]
次に、図26を用いて特図1乱数シフト処理(S1205)について説明する。特図1乱数シフト処理(S1205)ではまず、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1801)。次いで、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側(例えば第1特図保留記憶部85aがアドレス「0000」〜「0003」に対応するアドレス空間からなる場合、アドレス「0000」側)にシフトする(S1802)。そして、第1特図保留記憶部85aの最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第2特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1803)、この処理を終える。特図1乱数シフト処理(S1205)を実行した後は、図22の特図1変動開始処理(S1206)を実行する。特図1変動開始処理(S1206)では、特図1動作ステータスを「2」にセットすると共に、変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。
[特別図柄1変動中処理]
次に、図27を用いて特別図柄1変動中処理(S1104)について説明する。図27に示すように、特別図柄1変動中処理(S1104)ではまず、特図1の変動時間(図22のS1204で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図9参照)が経過したか否かを判定する(S1901)。S1901で、特図1の変動時間が経過していないと判定した場合(S1901でNO)、特図1変動中断処理を行い(S1914)、処理を終える。一方、S1901で、特図1の変動時間が経過したと判定した場合(S1901でYES)、S1903に移行する。S1903では、特図1変動停止コマンドをセットし(S1903)、S1904の処理に移行する。
次に、S1904では、状態BフラグがONか否かを判定する(S1905)。S1904で、状態BフラグがONであると判定した場合(S1904でYES)、状態B(高ベース状態)中に実行した特別図柄の変動回数をカウントする状態Bカウンタ(状態B変動カウンタ)の値を1減算し(S1905)、次いで、状態Bカウンタの値が「0」か否かを判定する(S1906)。S1906で、状態Bカウンタの値が「0」であると判定した場合(S1906でYES)、状態BフラグをOFFにし(S1907)、S1908の処理に進む。状態BフラグをOFFにすることで、遊技状態が高ベース状態から低ベース状態に移行する。具体的に、低確高ベース状態であれば低確低ベース状態(通常状態)に移行し、高確高ベース状態であれば高確低ベース状態(有利状態)に移行する。
S1908では、特図1動作ステータスを「3」にセットし(S1908)、特別図柄の変動表示を、特別図柄当否判定乱数及び大当り種別決定用乱数の判定結果に応じた結果で停止させる等のその他の処理を行い(S1909)、処理を終える。
[特図1変動中断処理]
図27及び図28に示すように、特図1変動中断処理(S1902)は、特図1の変動表示中に、特図2に係る大当り遊技又は小当り遊技が実行された場合、変動表示中の特別図柄1の変動時間の計測を一時的に中断し、大当り遊技又は小当り遊技が終了すると、中断していた計測を再開する処理である。これにより、一方の特別図柄に係る大当り遊技又は小当り遊技の実行中は、他方の特別図柄に係る当否判定処理や変動表示を実行しないものとしている。
図28を用いて特図1変動中断処理(S1902)について説明する。特図1変動中断処理(S1902)ではまず、特図1中断フラグがONか否かを判定し(S2901)、特図1中断フラグがONでないと判定した場合(S2901でNO)、次いで、特図2大当りフラグがONであるか否か、すなわち、特図2に係る大当り遊技が実行中であるか否かを判定する(S2902)。S2902で、特図2大当りフラグがONでないと判定した場合(S2902でNO)、次いで、特図2小当りフラグがONであるか否か、すなわち、特図2に係る小当り遊技が実行中であるか否かを判定する(S2909)。S2909で、特図2小当りフラグがONでない、すなわち、特図2に係る大当り遊技も小当り遊技も実行されていないと判定した場合(S2909でNO)、処理を終了する。そして、特図1の変動表示を継続する。一方、S2902で、特図2大当りフラグがONであると判定した場合(S2902でYES)、及びS2909で特図2小当りフラグがONであると判定した場合(S2909でYES)、特図1中断フラグをONにし(S2903)、特図1変動時間の計測を中断し(S2904)、処理を終える。これにより、特図1の変動表示を一時的に中断することができる。
また、S2901で、特図1中断フラグがONである、すなわち、既に第1特別図柄の変動表示を中断中であると判定した場合(S2901でYES)、特図2大当りフラグがONか否かを判定する(S2905)。S2905で、特図2大当りフラグがONであると判定した場合(S2905でYES)、未だ特図2に係る大当り遊技の実行中であると判断して、処理を終える。一方、S2905で特図2大当りフラグがONでないと判定した場合(S2905でNO)、次いで、特図2小当りフラグがONであるか否かを判定する(S2906)。S2906で、特図2小当りフラグがONであると判定した場合(S2906でYES)、未だ特図2に係る小当り遊技の実行中であると判断して、処理を終える。一方、S2906で、特図2小当りフラグがONでないと判定した場合(S2906でNO)、特図2に係る大当り遊技又は小当り遊技が終了したと判断し、特図1中断フラグをOFFにし(S2907)、特図1変動時間の計測を再開し(S2908)、処理を終える。これにより、中断していた第1特別図柄の変動表示(変動時間の時間計測)を再開することができる。
ここで、本実施例では、中断フラグとして、第1特別図柄の変動表示が中断中であることを示す特図1中断フラグ(「第1中断フラグ」ともいう)と、第2特別図柄の変動表示が中断中であることを示す特図2中断フラグ(「第2中断フラグ」ともいう)と、を有しており、主制御部80のRAMに設けられる中断フラグ記憶手段に該当するフラグがセット(記憶)される。
尚、第1始動口センサ20aによる遊技球の検知に基づく第1特別図柄(特別識別情報)の変動表示の実行に係る特別図柄1待機処理(S1102)及び特別図柄1変動中処理(S1104)は、本発明の「特別変動表示処理」の一態様に相当する。
[特別図柄1確定処理]
次に、図29を用いて特別図柄1確定処理(S1106)について説明する。図29に示すように、特別図柄1確定処理(S1106)ではまず、特図1大当り変動フラグがONであるか否かを判定する(S2001)。特図1大当り変動フラグがONであると判定した場合(S2001でYES)、第1特別図柄に係る大当り変動表示中であることを示す特図1大当り変動フラグをOFFにし(S2002)、第1特別図柄に係る大当り遊技の実行を示す特図1大当りフラグをONにし(S2003)、S2004の処理に移行する。これにより、特図1において、大当りに係る変動表示を終了し(大当りを確定し)、大当り遊技に移行することを示すことができる。
S2004では、大当り遊技中に実行するラウンド(1ラウンド1回開放の態様では、1回のラウンドは大入賞口の開放から閉塞まで)の回数をカウントするラウンドカウンタの値を「4」にセットし(S2004)、大当り遊技を開始するべく、大当りのオープニングコマンドをセットし(S2005)、特図1動作ステータスを「4」にセットし(S2006)、処理を終える。また、変動表示する特別図柄の停止タイミングで、停止コマンドを副制御基板90に送信する。副制御基板90は、この停止コマンドを受信することで、特別図柄の変動表示が終了したことを把握することが可能となる。尚、これにより、大当り待機状態となる。また、S2001で、特図1大当り変動フラグがONでないと判定した場合(S2001でNO)、大当り遊技も小当り遊技も開始しない、すなわち、外れに係る変動表示であるため、特図1動作ステータスを「1」にセットし(S2007)、処理を終える。
ここで、本実施例では、大当りフラグとして、第1特別図柄に係る当否判定の結果が大当りとなり当該大当りに係る大当り遊技が実行中であることを示す特図1大当りフラグ(「第1大当りフラグ」ともいう)と、第2特別図柄に係る当否判定の結果が大当りとなり当該大当りに係る大当り遊技が実行中であることを示す特図2大当りフラグ(「第2大当りフラグ」ともいう)と、を有し、大当り遊技が実行される際には、主制御部80のRAMに設けられた大当りフラグ記憶手段に対応する大当りフラグがセット(記憶)される。また、小当りフラグとして、第2特別図柄に係る当否判定の結果が小当りとなり当該小当りに係る小当り遊技が実行中であることを示す特図2小当りフラグ(「小当りフラグ」ともいう)を有し、小当り遊技が実行される際には、主制御部80のRAMに設けられた小当りフラグ記憶手段に対応する小当りフラグがセット(記憶)される。
ここで、ラウンド表示器45は、2R用ランプと4R用ランプと15R用ランプとの3個のLEDで構成されており、大当り図柄が確定表示するタイミングで、対応するランプが点灯表示される。具体的には、4R第1大当りとなった場合、「2R△4R▲15R△」(例えば、▲:点灯、△:消灯とする)の様な表示態様となる。次に、図30〜図39を用いて、特図2動作処理(S208)等について説明するが、特図2動作処理(S208)では、図21〜図29に示した特図1動作処理(S207)等と同様の流れで処理を行うため、以下簡略化して説明する。
[特図2動作処理]
図30に示すとおり、特図2動作処理(S208)は、図21に示す特図1動作処理(S207)と同様の流れで処理を行う。図11に示すように遊技制御用マイコン81は、特図1動作処理(S207)に次いで特図2動作処理(S208)を行う。本実施例のパチンコ遊技機1は、これら特図1動作処理と特図2動作処理とにより、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して変動表示を実行可能としている。すなわち、第1特図保留の消化と第2特図保留の消化と(「第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示と」、「第1特別図柄当否判定と第2特別図柄当否判定と」)が並行して実行可能とされている。また、本実施例では、第2始動口への入球に基づく当否判定(第2特別図柄当否判定)の方が、第1始動口への入球に基づく当否判定(第1特別図柄当否判定)よりも、遊技者にとって利益の大きい(獲得可能な利益量が多い)大当りになりやすくなっている(図8(B))。
図30に示すように、特図1動作処理(S207)と同様に、特別図柄表示部41及び大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特図2動作ステータス1、2、3、4、5」を割り当てている。そして、「特図2動作ステータス」が「1」である場合には(S1151でYES)、特別図柄2待機処理(S1152)を行い、「特図2動作ステータス」が「2」である場合には(S1151でNO、S1153でYES)、特別図柄2変動中処理(S1154)を行い、「特図2動作ステータス」が「3」である場合には(S1151、S1153で共にNO、S1155でYES)、特別図柄2確定処理(S1156)を行い、「特図2動作ステータス」が「4」である場合には(S1151、S1153、S1155で共にNO、S1157でYES)、大当り遊技としての特別電動役物処理1(S1108)を行い、「特図2動作ステータス」が「5」である場合には(S1151、S1153、S1155、S1157の全てがNO)、小当り遊技としての特別電動役物処理2(S1109)を行う。尚、特図2動作ステータスは、初期設定では「1」である。第2特別図柄当否判定の結果に小当りがあるため、特図2動作処理では、特図1動作処理にはない特別電動役物処理2(S1109)を有している。
ここで、特別電動役物処理1(S1108)は、特図1動作処理(S207)と特図2動作処理(S208)とで共通の処理とされ、特別電動役物処理2(S1109)は、特図2動作処理(S208)のみの処理とされる。これは、本実施例のパチンコ遊技機1は、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能とするものの、第1特別図柄に係る大当り遊技と第2特別図柄に係る大当り遊技とは並行して実行不能(何れか一方のみを実行可能)としているからである。尚、本実施例では第1特別図柄当否判定の結果に小当りを有していないが、他の態様として、第1特別図柄当否判定の結果に小当りを有してもよい。この場合には、大当り遊技と同様に、第1特別図柄に係る小当り遊技と第2特別図柄に係る小当り遊技とも並行して実行不能(何れか一方のみを実行可能)とする。
[特別図柄2待機処理]
図31に示す特別図柄2待機処理(S1152)は、図22に示す特別図柄1待機処理(S1102)と同様の流れで処理を行うものであるので、説明を省略する。
[特図2当否判定処理]
図32に示す特図2当否判定処理(S1253)は、図23に示す特図1当否判定処理(S1203)と同様の流れで処理を行うものである。但し、本処理は特別図柄2に関する処理であるので、S1301では、RAMの第2特図保留記憶部85bの最下位の領域(即ち第2特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)を読み出す。また、第2特別図柄当否判定の結果に小当りを有しているので、第2特別図柄当否判定の結果が大当りでないと判定した場合(S1304)、次いで、S1305で、第2特別図柄当否判定の結果が小当りどうかを判定する(S1305)。S1305で小当りであると判定した場合(S1305でYES)、小当り図柄を決定し(S1306)、特図2小当り変動フラグをONにし(S1307)、処理を終える。その他の処理は、特図1当否判定処理(S1203)と同様である。
[特図2変動パターン選択処理]
図33及び図34に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1254)では、図24及び図25に示した特図1変動パターン選択処理(S1204)と同様の流れで処理(S1401〜S1420)を行う。従って、本処理の詳細な説明は省略する。但し、本処理は第2特別図柄に関する処理であるので、図9に示す変動パターンテーブルの第2特別図柄に該当する欄を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する。また、第2特別図柄当否判定の結果に小当りを有しているので、小当り変動フラグがONであると判定した場合、遊技状態に応じて小当り用テーブルから変動パターンを選択する。
また、状態B及び状態Cでは、第2特別図柄の変動表示(第2特別図柄当否判定)を主体として遊技を行う。そのため、状態B及び状態Cでは、第1特別図柄の変動パターンよりも変動パターン(変動時間)の種類が多く、比較的長い時間の変動パターンを選択可能としている。一方、状態Aでは、第1特別図柄の変動表示(第1特別図柄当否判定)を主体として遊技を行う。そのため、状態Aでは、第1特別図柄の変動パターンの方が、第2特別図柄の変動パターンよりも変動パターン(変動時間)の種類が多く、比較的長い時間の変動パターンを選択可能としている。従って、状態Aでは、第2特別図柄の変動パターンを簡易(種類が少なく、時間も短い)なものとしている。
この特図2変動パターン選択処理(S1254)において、変動パターンの選択を行った後は、その他の処理(S1404)を行って、この処理を終える。その他の処理(S1404)では、選択した変動パターンに応じた変動パターン指定コマンドをRAMの出力バッファにセットする。セットした変動パターン指定コマンドは、後述の変動開始コマンドに含められて、出力処理(S201)により副制御基板90に送られる。
[特図2乱数シフト処理]
図35に示すように、特図2乱数シフト処理(S1255)ではまず、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1501)。次いで、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側にシフトする(S1502)。そして、第2特図保留記憶部85bの最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第2特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1503)、この処理を終える。特図2乱数シフト処理(S1255)を実行した後は、図31の特図2変動開始処理(S1256)を実行する。特図2変動開始処理(S1256)では、特図2動作ステータスを「2」にセットすると共に、特図2変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。
[特別図柄2変動中処理]
図36に示す特別図柄2変動中処理(S1154)は、図27に示す特別図柄1変動中処理(S1104)と同様の流れで処理(S1951〜S1959)を行う。従って、本処理の詳細な説明は省略する。
[特図2変動中断処理]
図37に示す特図2変動中断処理(S1952)は、図28に示す特図1変動中断処理(S1902)と同様の流れで処理(S2951〜S2959)を行う。従って、本処理の詳細な説明は省略する。
尚、第2始動口センサ21a又は第3始動口センサ26aによる遊技球の検知に基づく第2特別図柄(特別識別情報)の変動表示の実行に係る特別図柄2待機処理(S1152)及び特別図柄2変動中処理(S1154)は、本発明の「特別変動表示処理」の一態様に相当する。
[特別図柄2確定処理]
図38に示す特別図柄2確定処理(S1156)は、図29に示す特別図柄1確定処理(S1106)と同様の流れで処理(S2051〜S2067)を行う。従って、本処理の詳細な説明は省略する。但し、特別図柄2確定処理(S1156)は、特図2に関する処理であるので、特別図柄1確定処理(S1106)とは、大当り種別(ラウンドカウンタ設定処理)や、特図2小当り変動フラグがONであると判定した場合の処理が異なっているが、図38に示す通りである。
[特別電動役物処理1(大当り遊技)]
次に、図39を用いて、特別電動役物処理1(S1108)について説明する。特別電動役物処理1(S1108)ではまず、後述する大当り遊技開始処理を実行し(S2101)、S2102の処理に移行する。S2102では、大当り開始フラグがONかどうかを判定し(S2102)、大当り開始フラグがONでないと判定した場合(S2102でNO)、処理を終える。一方、S2102で、大当り開始フラグがONであると判定した場合(S2102でYES)、次いで、大当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S2105)。ここで、大当り開始フラグは、大当り待機状態で、遊技者が任意のタイミングで遊技球を右遊技領域3Bに発射し、開始ゲート29に遊技球を通過させた場合に、ONとなるフラグである。特別図柄が大当り図柄で確定停止表示して大当りとなった後に、遊技球を開始ゲートに通過させることで、大当り開始フラグをONにし、大当り遊技が進行する(ラウンド遊技が開始する)。ここで、大当りとなった後に、開始ゲート29に遊技球を通過させない場合、遊技機は大当りを実行可能な大当り待機状態のまま維持される。この間に、遊技者は席を離れ、トイレやドリンクや電話等の休憩をとることが可能となる。そして、休憩終了後に、遊技者の任意のタイミングで遊技球を発射し、開始ゲート29に遊技球を通過させることで、大当り遊技を進行することが可能となる。また、大当り終了フラグは、大当り遊技において大入賞装置(第1大入賞装置31)の開放が全て終了(大当り遊技が終了)したことを示すフラグである。
S2103で、大当り終了フラグがONでないと判定した場合(S2103でNO)、次いで、大入賞口(第1大入賞口30)が開放中か否かを判定し(S2104)、開放中でないと判定した場合(S2104でNO)、大入賞口(第1大入賞口30)を開放する時期(ラウンド開始時期)かどうか、すなわち、開始ゲート29を通過させて1ラウンド目を開始する時期に至ったか、又は、ラウンド間のインターバルの時間が経過して次ラウンド(次の開放)を開始する時期に至ったかを判定する(S2105)。S2105で、ラウンド開始時期でないと判定した場合(S2105でNO)、処理を終える。一方、S2105で、ラウンド開始時期であると判定した場合(S2105でYES)、ラウンド開始コマンドをセットし(S2106)、大入賞口開放処理を行い(S2107)、処理を終える。これにより、大当りの種類に応じた開放パターン(図6参照)に従って第1大入賞口30を開放させる。
S2104で、大入賞口(第1大入賞口30)の開放中であると判定した場合(S2104でYES)、そのラウンドにおける大入賞口への入球個数が規定の最大入球個数(本実施例では1ラウンド当り10個)に達しているか否かを判定する(S2111)。規定入球個数(10個)に達していないと判定した場合(S2111でNO)、次いで、大入賞口(第1大入賞口30)を閉鎖させる時期に至ったか否か、すなわち、大入賞口を開放してから予め定められた開放時間(図6参照)が経過したか否かを判定する(S2112)。S2112で、大入賞口の開放時間が経過していないと判定した場合(S2112でNO)、処理を終える。
これに対して、S2111で、規定入球個数(10個)に達したと判定した場合(S2111でYES)、又は、大入賞口の開放時間が経過したと判定した場合(S2112でYES)、すなわち、2つのラウンド終了条件のうちの何れかが成立したと判定した場合、大入賞口(第1大入賞口30)を閉鎖する処理を行う(S2113)。次いで、ラウンドカウンタの値を1ディクリメントし(S2114)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2115)。S2115で、ラウンドカウンタの値が「0」でないと判定された場合(S2115でNO)、次のラウンドを開始するため、処理を終える。
一方、S2115で、ラウンドカウンタの値が「0」であると判定した場合(S2115でYES)、大当り遊技を終了させる大当り終了処理として、大当りのエンディングコマンドをセットし(S2116)、大当りのエンディング期間を開始し(S2117)、大当り終了フラグをONにし(S2118)、処理を終える。また、S2105で、大当り終了フラグがONであると判定した場合(S2103でYES)、最終ラウンドが終了しているので、次いで、大当りのエンディング期間が経過したか否かを判定する(S2119)。S2119で、予め定めたエンディング時間が経過していないと判定した場合(S2119でNO)、処理を終える。一方、S2119で、エンディング期間が経過したと判定した場合(S2119でYES)、大当り終了フラグをOFFにし(S2120)、後述の遊技状態設定処理を行い(S2121)、大当りフラグをOFFにし(S2122)、大当り開始フラグをOFFにし(S2123)、後述の特図動作ステータス設定処理1を行い(S2124)、処理を終える。
尚、第1大入賞口30を開放させる大当り遊技(特別当り遊技)の実行に係る特別電動役物処理1(S1108)は、本発明の「特別当り遊技処理」の一態様に相当する。
[大当り遊技開始処理]
次に、図40を用いて、大当り遊技開始処理(S2101)について説明する。大当り遊技開始処理(S2101)ではまず、大当り開始フラグがONか否かを判定し(S2151)、大当り開始フラグがONでない、すなわち、未だ大当り待機状態において開始ゲート29を通過させていないと判定した場合(S2151でNO)、次いで、確変フラグがONか否かを判定し(S2152)、確変フラグがONであると判定した場合(S2152でYES)、確変フラグをOFFとし(S2102)、S2154の処理に移行する。S2154では、状態BフラグがONか否かを判定し(S2103)、状態BフラグがONである判定した場合(2154でYES)、状態BフラグをOFFとし(S2104)、S2156の処理に移行する。つまり、大当り遊技の実行中は、低確率状態、且つ、低ベース状態に制御するため、大当り遊技(ラウンド遊技)の開始前に、確変フラグ及び状態BフラグをOFFにする。
また、S2152で確変フラグがONでないと判定した場合(S2152でNO)、確変フラグをOFFにすることなく、S2154の処理に移行する。また、S2154で状態BフラグがONでないと判定した場合(S2154でNO)、状態BフラグをOFFにすることなく、S2156の処理に移行する。S2156では、開始ゲートを遊技球が通過したか否かを判定し(S2156)、開始ゲートを通過したと判定した場合(S2156でYES)、大当り遊技を開始する(ラウンド遊技を開する)ための大当り開始フラグをONにし(S2157)、処理を終える。一方、S2156で、開始ゲートを通過していないと判定した場合(S2156でNO)、処理を終える。これにより、遊技機を大当り待機状態のまま継続する。また、S2151で、大当り開始フラグがONであると判定した、すなわち、既に大当り遊技を開始していると判定した場合(S2151)、処理を終える。これにより、遊技者は任意のタイミングで大当り遊技を開始させる(進行させる)ことが可能となる。
[遊技状態設定処理]
次に、図41を用いて、遊技状態設定処理(S2121)について説明する。遊技状態設定処理(S2121)ではまず、今回終了した大当り遊技が確変大当りに係るものであるか否かを判定する(S2201)。本実施例では、前述したように、4R第1大当り、15R第3大当り、4R第4大当り、2R第5大当り、及び、2R第6大当りの5種類を確変大当りとしており、S2201では、大当り遊技がこれら5種類のうちの何れかに該当するか否かを判定する。そして、今回終了したのが確変大当りであると判定した場合(S2201でYES)、確変フラグをONにし(S2202)、次いで、終了した大当り遊技が2R第5大当りであるかを判定する(S2203)。S2203で、終了した大当り遊技が2R第5大当りであると判定した場合(S2203でYES)、状態BフラグをONにし(S2204)、状態Bカウンタに「50」をセットし(S2205)、処理を終える。これにより、大当り遊技終了後に最長50回の高ベース状態が設定され、高確高ベース状態となる。
一方、S2203で、終了した大当り遊技が2R第5大当りでないと判定した場合(S2203でNO)、次いで、終了した大当り遊技が2R第6大当りか否かを判定する(S2209)。S2209で、終了した大当り遊技が2R第6大当りであると判定した場合(S2209でYES)、状態BフラグをONにし(S2210)、状態Bカウンタに「100」をセットし(S2211)、処理を終える。これにより、大当り遊技終了後に最長100回の高ベース状態が設定され、高確高ベース状態となる。S2209で、終了した大当り遊技が2R第6大当りでない、すなわち、4R第1大当り、15R第3大当り、4R第4大当りの何れかであると判定した場合(S2209でNO)、状態BフラグをOFFのまま、処理を終える。これにより、大当り遊技終了後の遊技状態が高確低ベース状態となる。
S2201で、終了したのが確変大当りでない、すなわち、低確大当り(低確率大当り、通常大当り)であると判定した場合(S2201でNO)、次いで、終了した大当り遊技が2R第7大当りであるかを判定する(S2206)。S2206で、終了した大当り遊技が2R第7大当りであると判定した場合(S2206でYES)、状態BフラグをONにし(S2207)、状態Bカウンタに「100」をセットし(S2208)、処理を終える。これにより、大当り遊技終了後に最長100回の高ベース状態が設定され、低確高ベース状態となる。一方、S2206で、終了した大当り遊技が2R第7大当りでない、すなわち、4R第2大当り又は2R第8大当りであると判定した場合(S2206でNO)、状態BフラグをONにし(S2204)、状態Bカウンタに「50」をセットし(S2205)、処理を終える。これにより、大当り遊技終了後に最長50回の高ベース状態が設定され、低確高ベース状態となる。
[特図動作ステータス設定処理1]
次に、図42を用いて、特図動作ステータス設定処理1(S2122)について説明する。特図動作ステータス設定処理1(S2122)ではまず、特図1大当りフラグがONか否かを判定し(S3001)、特図1大当りフラグがONである、すなわち、今回発生した大当り遊技は特別図柄1に係るものであると判定した場合(S3001でYES)、特図1大当りフラグをOFFにし(S3002)、特図1動作ステータスを「1」にセットし(S3003)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図1動作処理として再び特別図柄1待機処理が実行されることになる。一方、S3001で、特図1大当りフラグがONでない、すなわち、特図2大当りフラグがONである、すなわち、今回発生した大当り遊技は特別図柄2に係るものであると判定した場合(S3001でNO)、特図2大当りフラグをOFFにし(S3004)、特図2動作ステータスを「1」にセットし(S3005)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図2動作処理として再び特別図柄2待機処理が実行される。
[特別電動役物処理2(小当り遊技)]
次に、図43を用いて、特別電動役物処理2(S1109)について説明する。特別電動役物処理2(S1109)ではまず、小当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S2301)。小当り終了フラグは、小当り遊技において大入賞装置(第2大入賞装置36)の開放が全て終了したことを示すフラグである。小当り終了フラグがONでないと判定した場合(S2301でNO)、大入賞口(第2大入賞口35)の開放中か否かを判定する(S2302)。S2302で、大入賞口が開放中でないと判定した場合(S2302でNO)、大入賞口(第2大入賞口35)を開放させる時期に至ったか否か、すなわち、小当りのオープニング時間が経過して1回目の開放動作を開始する時期に至ったか、又は、複数回にわたる開放の間のインターバルの時間が経過して次の開放動作を開始する時期に至ったか否かを判定する(S2303)。尚、小当り遊技については、開始ゲートの通過にかかわらず、小当り図柄の確定停止表示後、所定時間経過後に小当り遊技(開放動作)が開始する。つまり、遊技者は大当り遊技の開始時期は開始ゲートによって任意に決定できるが、小当りの開始時期については任意に決定することはできない。
S2303で、大入賞口の開放時期でないと判定した場合(S2303でNO)、そのまま処理を終える。一方、S2303で、大入賞口の開放時期であると判定した場合(S2303でYES)、小当りの開放パターン(図6参照)に従って第2大入賞口35の開放処理を行い(S2304)、処理を終える。S2302で、大入賞口(第2大入賞口35)の開放中であると判定した場合(S2302でYES)、6回の開放動作中における大入賞口への入球個数、すなわち、6回の開放動作において入球した遊技球を全て足した数が、規定の最大入球個数(本実施例では10個)に達しているか否かを判定する(S2306)。S2306で、規定入球個数(10個)に達していないと判定した場合(S2306でNO)、大入賞口を閉鎖させる時期に至ったか否か、すなわち、大入賞口を開放してから所定の開放時間(図6参照)が経過したか否かを判定する(S2307)。そして、S2307で、大入賞口の開放時間が経過していないと判定した場合(S2307でNO)、処理を終える。
これに対して、6回の開放動作中における大入賞口への入球個数が規定入球個数(10個)に達したと判定した場合(S2306でYES)、大入賞口(第2大入賞口35)を閉鎖し(S2314)、S2311の小当り終了処理に移行する。一方、S2307で、大入賞口の開放時間が経過したと判定した場合(S2307でYES)、大入賞口(第2大入賞口35)を閉鎖し(S2308)、小当り用開放カウンタの値を1ディクリメントし(S2309)、小当り用開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2310)。S2310で、小当り用開放カウンタの値が「0」でないと判定した場合(S2310でNO)、次の開放動作を開始するため、そのまま処理を終える。
一方、S2310で、小当り用開放カウンタの値が「0」であると判定した場合(S2310でYES)、S2311の小当り終了処理に移行する。S2311では、小当り遊技を終了させる小当り終了処理として、小当りのエンディングコマンドをセットし(S2311)、小当りのエンディング期間を開始し(S2312)、小当り終了フラグをセットし(S2313)、処理を終える。尚、小当り用開放カウンタは、大入賞口の開放が6回なされると「0」になる。
また、S2301で、小当り終了フラグがONであると判定した場合(S2301でYES)、6回の開放動作が終了している(若しくは、規定数の遊技球が入球している)ので、小当りのエンディングの時間が経過したか否かを判定し(S2315)、エンディング時間が経過していないと判定した場合(S2315でNO)、処理を終える。一方、S2315で、エンディング時間が経過したと判定した場合(S2315でYES)、小当り終了フラグをOFFにし(S2316)、特図動作ステータス設定処理2を行い(S2317)、処理を終える。高確低ベース状態において、小当り遊技を発生させることで、持ち球を増やしながら次の大当りを狙うことが可能となり、遊技興趣を高める。尚、小当り遊技の開始に際して確変フラグや状態BフラグをONからOFFに切り変えたり、OFFからONに切替えたりすることはない。また、小当り遊技の終了に際しては、遊技状態設定処理を行わない。すなわち、本パチンコ遊技機1では、小当り遊技の実行前と実行後において遊技状態(確率状態、ベース状態)を変化させない。
尚、第2大入賞口35を開放させる小当り遊技(特別当り遊技)の実行に係る特別電動役物処理2(S1109)は、本発明の「特別当り遊技処理」の一態様に相当する。
[特図動作ステータス設定処理2]
次に、図44を用いて、特図動作ステータス設定処理2(S2317)について説明する。特図動作ステータス設定処理2(S2317)ではまず、特図1小当りフラグがONか否かを判定し(S3101)、特図1小当りフラグがONである、すなわち、今回発生した小当り遊技は特別図柄1に係るものであると判定した場合(S3101でYES)、特図1小当りフラグをOFFにし(S3102)、特図1動作ステータスを「1」にセットし(S3103)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図1動作処理として再び特別図柄1待機処理が実行される。一方、特図1小当りフラグがONでない、すなわち、特図2小当りフラグがONである、すなわち、今回発生した小当り遊技は特別図柄2に係るものであると判定した場合(S3101でNO)、特図2小当りフラグをOFFにし(S3104)、特図2動作ステータスを「1」にセットし(S3105)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図2動作処理として再び特別図柄2待機処理が実行される。
[保留球数処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、特図2動作処理(S208)に次いで保留球数処理(S209)を行う。図45に示すように、保留球数処理(S209)ではまず、主制御基板80のRAMに記憶されている特図1保留球数、特図2保留球数及び普通図柄保留球数を読み出す(S2501)。次いで、その保留球数のデータ(その保留球数情報を副制御基板90等に送信するための保留球数コマンド)を、RAMの出力バッファにセットし(S2502)、処理を終える。
[電源断監視処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、保留球数処理(S209)に次いで電源断監視処理(S210)を行う。図46に示すように、電源断監視処理(S210)ではまず、電源断信号の入力の有無を判定し(S2601)、入力がないと判定した場合(S2601でNO)、処理を終える。一方、S2601で、電源断信号の入力があると判定した場合(S2601でYES)、現在の遊技機の状態(確変かどうか、当り遊技中かどうか、保留球数はいくつか、確変・時短の残り変動回数はいくつか等)に関するデータをRAMに記憶し(S2602)、電源断フラグをONし(S2603)、その後は割り込み処理(図11)に戻ることなくループ処理(無限ループ)を行う。
[異常入球監視処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、電源断監視処理(S210)に次いで異常入球監視処理(S211)を行う。この異常入球監視処理(S211)は、本発明の「エラー処理」の一態様に相当するものである。
図47に示すように、異常入球監視処理(S211)ではまず、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a又は第2大入賞口センサ35aがON(オン)になったか否かを判定する(S2701)。S2701では、それら3つのセンサのうち、何れかのセンサに係るセンサ信号(検知信号)のONエッジを検知した場合に、ONになったと判定する。S2701における判定の対象は、普通電動役物として機能する可変入賞装置22(第2始動口21)、並びに、特別電動役物として機能する第1大入賞装置31(第1大入賞口30)及び第2大入賞装置36(第2大入賞口35)である。
S2701にて、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a又は第2大入賞口センサ35aが何れもONになっていないと判定した場合(S2701でNO)、S2702〜S2707の処理を行うことなく、S2708の処理に進む。一方、何れかのセンサがONになったと判定した場合(S2701でYES)、現在、無効期間中であるか否かを判定する(S2702)。
ここで、前述のように、S2701における判定の対象は、普通電動役物として機能する可変入賞装置22(第2始動口21)、並びに、特別電動役物として機能する第1大入賞装置31(第1大入賞口30)及び第2大入賞装置36(第2大入賞口35)である。第2始動口21に設けられる第2始動口センサ21aは、補助遊技(普通当り遊技)の開始により可動部材23が開動作する(第2始動口21が開状態となる)のに連動(同期)して、その検知が有効となり、補助遊技の終了により可動部材23が閉動作する(第2始動口21が閉状態となる)のに連動(同期)して、その検知が無効となる。
また、第1大入賞口30に設けられる第1大入賞口センサ30aは、大当り遊技(特別当り遊技)におけるラウンド遊技の開始により開閉部材32が開動作する(第1大入賞口30が開状態となる)のに連動(同期)して、その検知が有効となり、ラウンド遊技の終了により開閉部材32が閉動作する(第1大入賞口30が閉状態となる)のに連動(同期)して、その検知が無効となる。
さらに、第2大入賞口35に設けられる第2大入賞口センサ35aは、小当り遊技(特別当り遊技)の開始により開閉部材37が開動作(第2大入賞口35が閉状態となる)のに連動(同期)して、その検知が有効となり、小当り遊技の終了により開閉部材37が閉動作する(第2大入賞口35が閉状態となる)のに連動(同期)して、その検知が無効となる。
つまり、普通電動役物及び特別電動役物に係る各センサは、対応する電動役物が作動する当り遊技(普通当り遊技、特別当り遊技)の実行中に、その検知が有効となる有効期間が設定され、当り遊技(及びラウンド遊技)が行われていないとき(電動役物の非作動時)には、その検知が無効とされる無効期間が設定される。このような有効期間及び無効期間の設定(切り換え)は、普通当り遊技としての補助遊技の実行に係る前述の普通電動役物処理(S407)や、特別当り遊技としての大当り遊技の実行に係る前述の特別電動役物処理1(S1108)、特別当り遊技としての小当り遊技の実行に係る前述の特別電動役物処理2(S1109)にて行われる。
S2702にて、無効期間中でないと判定した場合(S2702でNO)、すなわち有効期間中であると判定した場合、S2703〜S2707の処理を行うことなく、S2708の処理に進む。これは、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a又は第2大入賞口センサ35aが有効期間中にONとなり、第2始動口21、第1大入賞口30又は第2大入賞口35に入球した遊技球が、対応するセンサにより正常に検知されたからである。
一方、無効期間中であると判定した場合(S2702でYES)、エラー信号(「エラー情報ともいう」として異常入球検知信号を出力する(S2703)。第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a又は第2大入賞口センサ35aが無効期間中にONになるのは、第2始動口21、第1大入賞口30又は第2大入賞口35への異常入球が発生したと考えられるからであり、そのような異常入球が発生するのは、所謂「電波ゴト」や「糸吊りゴト」等の不正行為の可能性があると考えられるからである。つまり、S2703の処理の前提となるS2701及びS2702の処理は、普通電動役物としての可変入賞装置22(第2始動口21)や、特別電動役物としての第1大入賞装置31(第1大入賞口30)及び第2大入賞装置36(第2大入賞口35)を対象とした異常入球に係るエラー(「異常入球エラー」ともいう)の判定に相当するものであり、当該判定により異常入球を監視することが可能となっている。そして、エラー信号として異常入球検知信号が出力された場合には、異常入球エラーが発生したということになる。
ここで、エラー信号(エラー情報)とは、遊技機の正常な稼働(動作)に支障を来す虞のある何らかのトラブルやエラー等の発生を外部から認識可能とするための信号(情報)である。例えば、遊技機を構成する機器や部品等の故障や誤動作、正常な遊技では検知し得ない電磁波や磁力の検知等が生じた場合に、その旨を示すエラー信号が出力される。異常入球検知信号を含めた各種エラー信号(エラー情報)は、前述の情報出力回路82を介して外部情報端子板83に接続された外部機器(ホールコンピュータ等)に出力される(図5を参照)。したがって、S2703の処理は、情報出力回路82を介して外部情報端子板83(外部機器)に異常入球検知信号を出力する処理ということになる。
異常入球検知信号の出力(S2703)は、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a又は第2大入賞口センサ35aが無効期間中に1回ONになる毎(センサ信号のONエッジが1回検知される毎)に、すなわち、第2始動口21、第1大入賞口30又は第2大入賞口35への異常入球が1回検知される毎に、その都度行われる。この「異常入球の検知」と「異常入球検知信号の出力」との関係について、図48を用いて説明する。
図48に示すように、本実施例の遊技制御用マイコン81(主制御部80)は、異常入球を1回検知すると、その検知(異常入球ON)に基づいて、外部情報端子板83に出力されるエラー信号(エラー情報)を時間Tの間ON状態とした後、時間Tの間OFF状態とする。このエラー信号の1回のON/OFF(時間T×2)を、異常入球検知信号の1回の出力としている。そして、図48に示すように、異常入球を1回検知した後、すぐに次の異常入球を検知したような場合には、先の異常入球検知に基づくエラー信号のON状態及びOFF状態(時間T×2)の後、次の異常入球検知に基づくエラー信号のON状態を発生させるものとしている。
尚、エラー信号のON状態及びOFF状態の夫々に係る時間Tは任意に定めることができ、異常入球エラーの発生状況の詳細(発生回数等)を、外部機器(ホールコンピュータ等)を通じて外部から確認できる時間であればよい。本実施例では、その時間Tを「0.3秒」としている。こうした異常入球検知信号の出力(エラー信号のON/OFF)により、例えば、遊技ホールの管理者は、普通電動役物や特別電動役物に係る異常入球の発生有無を、外部機器(ホールコンピュータ等)を通じて容易に確認することができる。
また、本実施例では、普通電動役物や特別電動役物として機能する可変入球口への異常入球を1回検知する毎(無効期間中にセンサ信号のONエッジが1回検知される毎)に、異常入球検知信号を出力するものとしているが、異常入球検知信号の出力契機となる異常入球の検知回数(無効期間中のONエッジ検知回数)は1回でなくてもよく、異常入球とみなすことができる回数を考慮して、所定回数(例えば2回や3回等)に定めることが可能である。
S2703に次いでS2704では、検知数カウンタのカウント値A(「検知数A」ともいう)が「m1」以上「m2」未満(m1≦検知数A<m2)であるか否かを判定する(S2704)。本実施例では、電動役物に係る可変入球口(第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35)のセンサ(検知手段)が無効期間中に検知した遊技球の数を計数するカウンタ(「検知数カウンタ」ともいう)を、主制御基板80のRAMの所定領域に備えている。検知数カウンタは、電動役物に係る可変入球口のセンサによる無効期間中の最初(1個目)の遊技球検知に基づいて計数を開始するものであり、計数開始後、当該センサによる無効期間中の検知(異常入球の検知)が発生しなくなってから所定時間(例えば60秒)が経過すると、リセット(ゼロクリア)される。
S2704では、その検知数カウンタのカウント値A(検知数A)が「m1」以上「m2」未満であるか否かを判定する。この「m1」や「m2」の値は、後述するように、可変入球口に係る異常入球エラーの報知が実行されることとなる基準(条件)を定める値であり、本実施例では、「m1」を「10」とし、「m2」を「30」としている。したがって、S2704では、電動役物に係る可変入球口のセンサによる無効期間中の検知数(異常入球の検知数)が「10」以上「30」未満(10≦検知数A<30)であるか否かを判定する。尚、「m1」や「m2」の値は、本実施例で示す値の他にも、例えば「m1」を「5」として「m2」を「10」とする等、異常入球エラー報知の実行条件を考慮して任意に定めることができる。
S2704にて検知数Aが「m1」以上「m2」未満(本例では「10」以上「30」未満)であると判定した場合(S2704でYES)、エラー信号としての第1異常入球エラー報知コマンドをRAMの出力バッファにセットする(S2705)。第1異常入球エラー報知コマンドは、異常入球エラーが発生した旨を示す報知を、盤面ランプ5や枠ランプ66、画像表示装置7,71,72、スピーカ67等、パチンコ遊技機1に設けられた演出装置を用いて実行する場合の実行パターン(実行態様)を指定するコマンドである。尚、異常入球エラー報知に用いられる盤面ランプ5や枠ランプ66、画像表示装置7,71,72、スピーカ67等の演出装置のことを「エラー報知手段」ともいう。
S2705でセットした第1異常入球エラー報知コマンド(エラー信号)が出力処理(S201)により副制御基板90に送信(出力)されると、演出制御用マイコン91(副制御部)の制御下で、第1異常入球エラー報知コマンドに基づく異常入球エラー報知(「第1異常入球エラー報知」ともいう)が実行される。したがって、例えば、普通電動役物に係る第2始動口センサ21aによる無効期間中の検知数が「10」以上となった場合、第1異常入球エラー報知が行われる。このことは、特別電動役物に係る第1大入賞口センサ30aや第2大入賞口センサ35aによる検知数が「10」以上となった場合についても同様である。第1異常入球エラー報知については後述する。
一方、S2704にて検知数Aが「m1」以上「m2」未満(本例では「10」以上「30」未満)でないと判定した場合(S2704でNO)、S2705の処理を行うことなく、S2706の処理に進む。
次いでS2706では、前述の検知数カウンタAのカウント値(検知数A)が所定値「m2」以上(検知数A≧m2)であるか否かを判定する(S2706)。前述のように、本実施例では「m2」を「30」としているため、S2706では、電動役物に係る可変入球口のセンサによる無効期間中の検知数(異常入球の検知数)が「30」以上であるか否かを判定する。
S2706にて検知数Aが「m2」以上(本例では「30」以上)であると判定した場合(S2706でYES)、エラー信号としての第2異常入球エラー報知コマンドをRAMの出力バッファにセットする(S2707)。第2異常入球エラー報知コマンドは、前述の第1異常入球エラー報知コマンドと同様に、異常入球エラーが発生した旨を示す報知を実行する場合の実行パターン(実行態様)を指定するコマンドである。
S2706でセットした第2異常入球エラー報知コマンド(エラー信号)が出力処理(S201)により副制御基板90に送信(出力)されると、演出制御用マイコン91(副制御部)の制御下で、第2異常入球エラー報知コマンドに基づく異常入球エラー報知(「第2異常入球エラー報知」ともいう)が実行される。第2異常入球エラー報知は、前述の第1異常入球エラー報知と実行パターン(実行態様)が異なるものとされている。第2異常入球エラー報知コマンドがセットされる(出力される)のは、無効期間中の電動役物に係る可変入球口のセンサによる検知数(異常入球の検知数)が過剰となっている場合であり、その旨を報知すべく、実行パターンを異ならせているのである。第2異常入球エラー報知については後述する。
一方、検知数Aが「m2」以上(本例では「30」以上)でないと判定した場合(S2706でNO)、S2706の処理を行うことなく、S2708の処理に進む。
以上のS2701からS2707までの処理は、普通電動役物としての可変入賞装置22(第2始動口21)、並びに、特別電動役物としての第1大入賞装置31(第1大入賞口30)及び第2大入賞装置36(第2大入賞口35)、すなわち、遊技球が入球可能な入球可能状態と入球不能な入球不能状態とに変化可能な可変式の入球口を対象とした異常入球エラーの判定に係る処理である。これに対して、S2708以降の処理は、遊技球の入口部(開口部)の大きさが変化しない非可変式の入球口(固定入賞装置)を対象とした異常入球エラーの判定に係る処理である。
S2708では、第1始動口センサ20a、第3始動口センサ26a又は一般入球口センサ27aがONになったか否かを判定する(S2708)。ここでは、それら3つのセンサのうち、何れかのセンサに係るセンサ信号(検知信号)のONエッジを検知した場合に、ONになったと判定する。
S2708にて、第1始動口センサ20a、第3始動口センサ26a又は一般入球口センサ27aが何れもONになっていないと判定した場合(S2708でNO)、S2709以降の処理を行うことなく本処理を終える。一方、何れかのセンサがONになったと判定した場合(S2708でYES)、そのON状態の連続時間(「連続ON時間」ともいう)が時間「t1」を超えたか否かを判定する(S2709)。本実施例では、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第3始動口センサ26a、一般入球口センサ27a、ゲートセンサ28a(開始ゲートセンサ29a)、第1大入賞口センサ30a及び第2大入賞口センサ35aの各センサ(検知手段)が遊技球を検知した場合、その検知に係るセンサ信号のON時間(ONエッジ検知からの経過時間)を計測するタイマ(図示せず)を、主制御基板80のRAMの所定領域に備えている。各センサが遊技球を検知すると、当該検知に係るセンサに対応するタイマ(計時手段)が作動を開始する。S2709では、そのタイマを参照して、ONになったセンサ(センサ信号)の連続ON時間が「t1」を超えたか否かを判定する。
ここで、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第3始動口センサ26a、一般入球口センサ27a、ゲートセンサ28a(開始ゲートセンサ29a)、第1大入賞口センサ30a及び第2大入賞口センサ35aの各センサが遊技球を検知した場合、その遊技球を検知したセンサのセンサ信号がONとなる時間(ON時間)は、1回の検知(遊技球1個の検知)につき、例えば20ms程度であるのが正常である。こうした正常な遊技球の検知に対して、センサ信号のON時間が著しく長くなる場合には、センサの故障や接続不良、さらには「電波ゴト」等の不正行為が疑われる。また、第1始動口センサ20、第3始動口センサ26及び一般入球口センサ27等の非可変式の入球口は、可変式の入球口とは異なり、遊技球が常時入球可能とされるものである。こうした事情を鑑み、S2709では、非可変式の入球口に係るセンサ(第1始動口センサ20a、第3始動口センサ26a、一般入球口センサ27a)がONになった場合、そのON時間(連続ON時間)が「t1」を超えたか否かを判定し、超えた場合に異常入球エラーが発生したものと判断される。本実施例では、その時間「t1」を「1000ms」(1.0秒)としている。尚、時間「t1」としては、正常でない(異常である)と判断できる任意の時間を定めることができ、1000msより短い時間であっても長い時間であってもよい。
S2709にて連続ON時間が「t1」を超えていないと判定した場合(S2709でNO)、S2710以降の処理を行うことなく本処理を終える。一方、連続ON時間が「t1」を超えたと判定した場合(S2709でYES)、エラー信号(エラー情報)としての異常入球検知信号を出力する(S2710)。S2710で出力する異常入球検知信号は、前述のS2703で出力する異常入球検知信号と同様の信号であって、情報出力回路82を介して外部情報端子板83(外部機器)に出力されるものであり、出力の仕方(図48を参照)も同様である。このS2710による異常入球検知信号の出力、すなわち、非可変式の入球口に係る異常入球の検知は、遊技球を検知したセンサの連続ON時間が「t1」を超えたと判定する毎になされる。
次いでS2711では、検知回数カウンタのカウント値B(「検知回数B」ともいう)が「n1」以上であるか否かを判定する(S2711)。本実施例では、S2709にて連続ON時間が「t1」を超えたと判定した回数であって、S2710にて異常入球検知信号を出力した回数、すなわち、非可変式の入球口に係る異常入球の検知回数を計数するカウンタ(「検知回数カウンタ」ともいう)を、主制御基板80のRAMの所定領域に備えている。S2711では、その検知回数カウンタのカウント値B(検知回数B)が「n1」以上であるか否かを判定する。この「n1」の値は、非可変の入球口に係る異常入球エラーの報知が実行されることとなる基準(条件)を定める値であり、本実施例では「n1」を「3」としている。したがって、S2711では、非可変式の入球口に係る異常入球の検知回数が3回以上であるか否かを判定する。尚、「n1」の値は、本実施例で示す値の他にも、例えば「1」や「2」や「4」等、異常入球エラー報知の実行条件を考慮して任意に定めることができる。
S2711にて検知回数Bが「n1」以上(本例では「3」以上)でないと判定した場合(S2711でNO)、S2712の処理を行うことなく本処理を終え、「n1」以上(本例では「3」以上)であると判定した場合(S2711でYES)、エラー信号としての第3異常入球エラー報知コマンドをRAMの出力バッファにセットする(S2712)。第3異常入球エラー報知コマンドは、前述の第1異常入球エラー報知コマンドや第2異常入球エラー報知コマンドと同様に、異常入球エラーが発生した旨を示す報知を実行する場合の実行パターン(実行態様)を指定するコマンドである。第3異常入球エラー報知コマンドに基づく異常入球エラー報知(「第3異常入球エラー報知」ともいう)については後述する。
[サブ制御メイン処理]
次に、図49〜図54に基づいて、演出制御用マイコン91の動作(サブ制御部90による制御処理)について説明する。尚、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ、タイマ等は、副制御基板90(サブ制御部)のRAMに設けられている。副制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、副制御基板90のROMから図49に示すサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まず、CPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)等の設定や各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。
次いでS4002では、電源断信号がONでかつ副制御基板90のRAMの内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。そして、この判定結果がNOであれば(S4002でNO)、副制御基板90のRAMの初期化をし(S4003)、S4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、副制御基板90のRAMを初期化することなくS4004に進む。すなわち、電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであってもRAMの内容が正常でない場合には(S4002でNO)、副制御基板90のRAMを初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAMの内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、RAMを初期化しない。RAMを初期化すれば、各種のフラグ、ステータス及びカウンタの値はリセットされる。尚、このS4001〜S4003は、電源投入後に(電源投入に際して)一度だけ実行され、それ以降は実行されない。また、本実施例では、演出制御用マイコン91においても、図11に示す遊技制御用マイコン81による電源断監視処理(S210)と同様の処理を行うこととしており、停電などで電源断信号がONになると、そのときの演出制御に係るデータが副制御基板90のRAMに記憶されるものとなっている。つまり、停電などの電源断発生時における演出制御に係るデータがバックアップされるものとなっている。このため、停電等の電源断から復帰した後の電源投入時(電断復帰時)に、副制御基板90のRAMの初期化(S4003)が行われない限り、演出制御用マイコン91による演出制御の状態は電源断発生前の状態に復帰する。
S4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数シード更新処理を実行する(S4005)。乱数シード更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。更新された乱数カウンタ値は、副制御基板90のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。演出決定用乱数には、実行する演出図柄遊技演出の態様(変動演出パターン)を決定する変動演出決定用乱数や、予告演出を決定する予告演出決定用乱数、演出図柄を決定する演出図柄決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。尚、乱数の更新に際して、乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。演出決定用乱数は、予め定められたタイミングで取得される。このタイミングとしては、例えば主制御基板80から始動入球があった旨を通知する制御信号(始動入球コマンド)が送信されてきたときや、主制御基板80から変動開始を通知する制御信号(変動開始コマンド)が送信されてきたときや、後述の変動演出パターンを決定するときなどとすることができる。取得した演出決定用乱数の格納場所は、副制御基板90のRAMの所定の乱数カウンタ値記憶領域(図示せず)である。
乱数シード更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理では、副制御基板90のRAM内の出力バッファ(「サブ出力バッファ」ともいう)に格納されている各種のコマンド(制御信号)を、画像制御基板100、音声制御基板106およびランプ制御基板107のうち、対応するコマンド送信先となる制御基板に送信する。コマンドを受信した各制御基板(各制御部)は、受信したコマンドに従い各種の演出装置(画像表示装置、スピーカ67、盤面ランプ5、枠ランプ66及び可動装飾部材14等)を用いて各種の演出(演出図柄遊技演出や、当り遊技に係る特別遊技演出等)を実行する。演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、S4004〜S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、2msタイマ割り込み処理(S4009)、及び10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。これらの制御処理を実行することで、画像表示装置7(第1画像表示装置)、第2画像表示装置71及び第3画像表示装置72の各表示画面上で実行される演出図柄等の表示制御や、各種ランプの点灯制御や、可動装飾部材の動作制御や、スピーカからの音声出力制御等を行うことが可能となる。
[受信割り込み処理]
次に、図50を用いて、受信割り込み処理(S4008)について説明する。受信割り込み処理(S4008)ではまず、ストローブ信号(STB信号)がONであるか否か、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されたか否かを判定する(S4101)。そして、S4101で、ストローブ信号がONでないと判定した場合(S4101でNO)、処理を終える。一方、ストローブ信号がONであると判定した場合(S4101でYES)、主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドを副制御基板90のRAMに格納し(S4102)、処理を終える。この受信割り込み処理(S4008)は、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。
[2msタイマ割り込み処理]
次に、図51を用いて、2msタイマ割り込み処理(S4009)について説明する。2msタイマ割り込み処理(S4009)では、副制御基板90に2msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。2msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、演出ボタン検知スイッチ63c、63dからの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する入力処理を行う(S4201)。次いで、枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプを発光させるためのランプデータを出力するランプデータ出力処理(S4202)と、可動装飾部材14(電気的駆動源)を駆動するための駆動データを出力する駆動データ出力処理(S4203)とを行う。尚、ランプデータおよび駆動データは、後述の10msタイマ割り込み処理で作成される。そして、ウォッチドッグタイマのリセット処理を行うウォッチドッグタイマ処理を行う(S4204)。
[10msタイマ割り込み処理]
次に、図52を用いて、10msタイマ割り込み処理(S4010)について説明する。10msタイマ割り込み処理(S4010)は、副制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。10msタイマ割り込み処理(S4010)ではまず、後述する受信コマンド解析処理(S4302)を行う。次いで、前述の2msタイマ割り込み処理(S4009)で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとして副制御基板90のRAMに格納するスイッチ状態取得処理を行い(S4303)、当該スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面7aの表示内容等を設定するスイッチ処理を行う(S4304)。その後、ランプデータ(盤面ランプ5や枠ランプ66の点灯を制御するデータ)を作成したり、演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行する(S4305)。
[受信コマンド解析処理]
次に、図53を用いて、受信コマンド解析処理(S4302)について説明する。受信コマンド解析処理(S4302)ではまず、主制御基板80から始動入球コマンドを受信したか否かを判定し(S4401)、始動入球コマンドを受信していないと判定した場合(S4401でNO)、S4403の処理に移行し、始動入球コマンドを受信したと判定した場合(S4401でYES)、演出保留情報記憶処理(S4402)を行って、S4403の処理に移行する。演出保留情報記憶処理(S4402)は、S4401で受信した始動入球コマンド(特図1始動入球コマンド又は特図2始動入球コマンド)に含まれる各種情報(事前判定結果、大当り種別決定用乱数値、変動パターン乱数値等の遊技情報)を、特別図柄の種類(第1特別図柄、第2特別図柄)及び始動入球コマンドの送受信時(コマンド生成時)の特図保留球数に応じて、シフトメモリ形式で副制御基板90のRAMの所定の演出保留情報記憶領域に記憶する。例えば、受信した始動入球コマンドが特図1の保留球数「4」に対応する特図1始動入球コマンドである場合、その特図1始動入球コマンドに含まれる事前判定結果や当り種別等の情報を、特図1演出保留情報記憶領域のうち保留数4に対応する領域に、特図1演出保留情報として記憶する。こうして記憶される演出保留情報は、後述する変動演出や予告演出、演出モード等の各種演出の実行に用いられる。副制御基板90における演出保留情報記憶領域の記憶内容(演出保留情報)は、前述の主制御基板(主制御部)80における特図保留記憶部(第1特図保留記憶部、第2特図保留記憶部)の記憶内容(取得情報)と一致するものである。このことから、副制御基板90の演出保留情報記憶領域も「取得情報記憶手段」といえる。
次に、S4403では、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否かを判定し(S4403)、変動開始コマンドを受信したと判定した場合(S4403でYES)、後述する変動演出開始処理(S4404)を行って、S4405の処理に移行し、変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(S4403でNO)、変動演出開始処理を行うことなく、S4405の処理に移行する。S4405では、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否かを判定し(S4405)、変動停止コマンドを受信したと判定した場合(S4405でYES)、演出図柄を停止表示して変動演出を終了させる変動演出終了処理を行う(S4406)。変動演出終了処理(S4406)では、演出図柄8を停止表示して変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをサブ出力バッファにセットする。セットした変動演出終了コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、画像表示装置7の表示画面7a上で変動表示していた演出図柄8を停止表示して、変動演出(演出図柄遊技演出)を終了させる。一方、S4405で、変動停止コマンドを受信していないと判定した場合(S4405でNO)、変動演出終了処理を行うことなく、S4407の処理に移行する。尚、変動演出とは、特別図柄の変動表示に合わせて行われる種々の演出を指す。
次いでS4407では、主制御基板80から当り遊技関連コマンドを受信したか否かを判定する(S4407)。ここで、当り遊技関連コマンドとは、当り遊技(大当り遊技、小当り遊技)の実行にあたり主制御基板80から送信されるコマンドのことであり、具体的には、大当り遊技の開始(大当りの発生)に際して送信されるオープニングコマンド、ラウンドの開始に際して送信されるラウンド開始コマンド、ラウンドの終了に際して送信されるラウンド終了コマンド、大当り遊技の終了に際して送信されるエンディングコマンド、ラウンド遊技での第1大入賞口30への入球に基づき送信される第1大入賞口入球コマンド、小当り遊技での第2大入賞口への入球に基づき送信される第2大入賞口入球コマンド等が該当する。S4407では、これらの大当り遊技関連コマンドの何れかを受信したか否かを判定し、受信していなければ(S4407でNO)、S4409の処理に移行し、受信していれば(S4407でYES)、当該受信したコマンドの種類に応じた演出(大当り遊技演出、小当り遊技演出)の実行に係る処理を行う(S4408)。
例えば、受信したコマンドがオープニングコマンドであれば、当該コマンドに基づき特定される大当りの種別に応じたオープニング演出を指定するオープニング演出コマンドをサブ出力バッファにセットし、ラウンド開始コマンドであれば、当該コマンドに基づき特定されるラウンドに応じたラウンド演出を指定するラウンド演出コマンドをサブ出力バッファにセットし、エンディングコマンドであれば、当該コマンドに基づき特定される大当りの種別に応じたエンディング演出を指定するエンディング演出コマンドをサブ出力バッファにセットする。また、受信したコマンドが大入賞口入球コマンド(第1大入賞口入球コマンド、第2大入賞口入球コマンド)であれば、当該コマンドに基づき特定される大入賞口(第1大入賞口30、第2大入賞口35)への入球に応じた入球演出を指定する入球演出コマンドをサブ出力バッファにセットする。これらのセットした当り遊技に係る各種の演出コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、当り遊技の進行状況に合わせて、オープニング演出やラウンド演出、入球演出等を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。
次いでS4409では、主制御基板80から異常入球エラー報知コマンドを受信したか否かを判定する(S4409)。前述のように、遊技制御用マイコン81による異常入球監視処理(S211)において異常入球が検知されると、第1異常入球エラー報知コマンド、第2異常入球エラー報知コマンド及び第3異常入球エラー報知コマンドの何れかが送信される。S4409では、それら異常入球エラー報知コマンドのうち何れかを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合(S4409でYES)、後述する異常入球エラー報知処理(S4410)を行って、S4411の処理に移行し、受信していないと判定した場合(S4409でNO)、異常入球エラー報知処理を行うことなく、S4411の処理に移行する。
最後にS4411の処理を行い、本処理を終える。S4411では、その他の処理として、前述した各種コマンドを除いた他の受信コマンド(例えば、普通図柄変動開始コマンド、普通図柄変動停止コマンド、他のエラー報知コマンド等)に基づく処理を行う(S4411)。
[変動演出開始処理]
次に、図54を用いて、受信コマンド解析処理(S4302)にて実行される変動演出開始処理(S4402)について説明する。変動演出開始処理(S4402)ではまず、変動演出決定用乱数や予告演出決定用乱数、演出図柄決定用乱数等の各種演出決定用乱数を取得する演出決定用乱数処理(S4501)を行う。本実施例では、主制御部80から変動開始コマンドを受信したタイミングでS4501の処理を行い、夫々の乱数から所定の値(取得情報)を取得する。この取得した値(取得情報)に基づいて、実行する演出図柄遊技演出(変動演出)の態様や予告演出の態様(予告演出の有無を含む)、停止表示する演出図柄等を決定する。
次いで、S4502では、受信した変動開始コマンドを解析する(S4502)。変動開始コマンドには、第1特別図柄または第2特別図柄の変動パターン選択処理で選択された変動パターンを指定する変動パターン指定コマンド(変動パターンを指定する情報)が含まれている。そして、変動パターン指定コマンドには、図9に示す変動パターン情報(P1乃至P33)や、現在の遊技状態を指定する遊技状態情報や、第1特別図柄当否判定または第2特別図柄当否判定の判定結果や、大当り種別を指定する図柄情報等が含まれている(図8を参照)。また、変動パターン指定コマンドには、第1特別図柄に対応するものと第2特別図柄に対応するものとが存在することから、変動パターン指定コマンドを解析することで、今回開始する演出図柄遊技演出(演出図柄の変動表示)が特図1に係るものなのか特図2に係るものなのかを判別することが可能となる。尚、変動パターン情報や遊技状態情報や図柄情報等は、これ以降に実行する変動演出開始処理以外の他の処理においても利用可能である。
次いで、S4503では、演出制御用マイコン91が現在のモードステータスを参照する(S4503)。モードステータスは、実行する演出モードを決めるためのものである。モードステータスは「1」〜「5」までの何れかの値とされ、各値は演出モードA〜Eに対して割り当てられている。具体的には、モードステータス「1」が演出モードAに対応し、モードステータス「2」が演出モードBに対応し、モードステータス「3」が演出モードCに対応し、モードステータス「4」が演出モードDに対応し、モードステータス「5」が演出モードEに対応する。現在のモードステータスを参照することで、現在の演出モードを特定することが可能である。
ここで演出モードとは、画像表示装置7を主とする演出の態様であり、演出モードが異なると、予告演出やリーチ演出等の遊技演出の演出態様の一部又は全部が異なるものとされる。具体的に、演出図柄8の態様(例えば、図柄デザイン、数字デザインなど)が異なったり、登場するキャラクタ、アイテム、背景画像が異なったりする等、画像表示装置7に表示される画像が演出モードによって異なるものとされる。また、演出図柄遊技演出も演出モードに応じた態様で実行されるものとすることができ、複数の遊技演出(予告演出やリーチ演出等)を設ける場合に、演出モードによって異なる遊技演出を実行可能とすることができる。本実施例では、演出モードA,Bは低確低ベース状態に制御されているときに実行され、演出モードC,Dは高確低ベース状態に制御されているときに実行され、演出モードEは低確高ベース状態に制御されているときと高確高ベース状態に制御されているときに実行される。従って、演出モードがA〜Dの何れかである場合、遊技者は演出モードを確認することで、現在の遊技状態が低確低ベース状態であるのか高確低ベース状態であるのかを把握することが可能となる。一方、演出モードがEである場合、遊技者は演出モードを確認しても、現在の遊技状態が低確高ベース状態であるのか、高確高ベース状態であるのかを把握することは困難である。その意味において演出モードEは、遊技状態非報知モードといえる。
次いで、S4504では、画像表示装置7、盤面ランプ5、可動装飾部材14等を用いて行うものであって、サブ制御部90が主体となって制御する変動演出のパターン(変動演出パターン、演出図柄遊技演出)を決定するための変動演出パターン決定テーブル(図示を省略)及び予告演出決定テーブルをセットする(S4504)。具体的には、S4503で参照したモードステータス(現在の演出モード)と主制御部80から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、使用する変動演出パターン決定テーブル、及び、予告演出決定テーブルをセットする。すなわち、複数の変動演出パターン決定テーブル、及び、複数の予告演出決定テーブルを備えており、それらから遊技状態(演出モード)等に基づいて、所定の変動演出パターン決定テーブル及び予告演出決定テーブルをセットする。例えば、受信した変動パターン指定コマンドが指定する変動パターン情報が「P1(変動パターンP1)」(図9を参照)であった場合、変動演出パターン決定テーブルとして、現在の演出モードに対応した大当り時変動演出パターン決定テーブル及び予告演出決定テーブルがセットされる。変動演出パターン決定テーブルは、主に、演出図柄遊技演出の実行態様(演出図柄の変動態様等)を決定するためのもので、演出モード(モードステータス)に対応する複数の変動演出パターン決定テーブル(図示せず)が副制御基板90のROMに予め格納されている。S4504では、それらの変動演出パターン決定テーブルの中から、S4503で参照したモードステータス(現在の演出モード)に対応するテーブルが選択されてセットされる。
次いで、S4505では、S4501において取得した変動演出決定用乱数、及び、S4504においてセットした変動演出パターン決定テーブルに基づいて、指定された変動パターンに適合した変動演出パターンを選択し、これを設定する(S4505)。変動演出パターンとしては、主に演出図柄表示領域7bで表示される演出図柄8の変動態様(演出図柄遊技演出の実行態様)が設定される。これにより、演出図柄遊技演出において、リーチ演出を実行する場合(リーチ有演出図柄遊技演出)や、特定のキャラクタを用いて行うキャラクタ演出を実行する場合(キャラクタ演出図柄遊技演出)、リーチ演出やキャラクタ演出を実行しない場合(リーチ無演出図柄遊技演出)等が決定される。尚、リーチ演出とは、例えば、特別図柄当否判定の結果が大当りであることを示す場合の演出図柄8の表示態様として、3個の演出図柄8L,8C,8Rがすべて同一(ゾロ目)となる態様(大当り態様、特定態様)を設けている場合において、3個の演出図柄8L,8C,8Rのうちの2個が大当り態様を構成する図柄(同じ演出図柄)で停止表示(仮停止表示)され、残り1個が変動表示(スクロール表示)を続けている状態で、当該残り1個の演出図柄が大当り態様を完成させる図柄(3個の同じ演出図柄)で停止表示されるか否かを示す演出のことをいう。この際、演出図柄の変動表示に伴って所定のキャラクタを用いて遊技演出を実行し、演出図柄が大当り態様で停止表示されるかどうかを、当該所定のキャラクタが所定の目的を達成するかどうかの演出で示すことも可能である。このような遊技演出(後述するリーチ演出やキャラクタ演出)を、ストーリー演出(特定遊技演出)や目的演出(特定遊技演出)ということもできる。これにより、遊技者の大当りへの期待感を高め、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、S4505では、S4501において取得した演出図柄決定用乱数および図示しない停止図柄決定テーブルに基づいて、停止表示する演出図柄8(「停止演出図柄」ともいう)を決定し、これを設定する。演出図柄遊技演出の結果として停止表示される演出図柄8は、特別図柄当否判定の結果が外れであって、リーチ有り外れの場合は「787」等の3個の演出図柄8L,8C,8Rのうち1個の演出図柄が他の演出図柄と異なるバラケ目とされ、リーチ無し外れのときは「635」等の3個の演出図柄8L,8C,8Rのうち少なくとも1個の演出図柄が他の演出図柄が異なるバラケ目とされる
また、S4506では、変動演出パターン(演出図柄遊技演出)に伴って実行される予告演出を決定する。また、この実行される予告演出を含めて演出図柄遊技演出ともいう。この予告演出は、実行中の演出図柄遊技演出の結果が大当り態様で停止表示する可能性を、演出図柄が停止表示(確定停止表示)する前(演出図柄の変動表示中)に示す演出(事前報知演出)である。S4506では、S4501において取得した予告演出決定用乱数およびS4504においてセットした予告演出決定テーブルに基づいて、指定された変動パターン及び決定された変動演出パターンに適合した予告演出を選択し、これを設定する(S4506)。
そして、S4507で、S4505及びS4506において設定した変動演出パターン及び予告演出に基づいて、演出図柄遊技演出等を開始するための変動演出開始コマンドを副制御基板90のRAM内の出力バッファにセットし(S4507)、変動演出開始処理を終了する。S4507でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、変動演出開始コマンドに基づき特定される変動演出パターン、すなわちS4505で設定された変動演出パターンに対応する所定の画像データを画像制御基板100のROMから読み出して、該読み出した画像データによる変動演出等を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。また、演出表示器102での2個のLEDによる変動表示(点滅表示)も実行する。
[異常入球エラー報知処理]
次に、図55を用いて、受信コマンド解析処理(S4302)にて実行される異常入球エラー報知処理(S4410)について説明する。異常入球エラー報知処理(S4410)ではまず、受信した異常入球エラー報知コマンドが第1異常入球エラー報知コマンドであるか否かを判定する(S4601)。その結果、第1異常入球エラー報知コマンドである判定した場合(S4601でYES)、当該コマンドに対応する第1異常入球エラー報知パターンを設定して(S4602)、本処理を終える。一方、S4601にて第1異常入球エラー報知コマンドでないと判定した場合(S4601でNO)、後述のS4603の処理に進む。
S4602で設定される第1異常入球エラー報知パターンは、第1異常入球エラー報知コマンドにより指定される第1異常入球エラー報知の実行パターン(第1エラー報知態様)を定めたものである。本実施例では、第1異常入球エラー報知パターンを、盤面ランプ5及び枠ランプ66を1秒間点灯(発光)させて、その後消灯させる態様としている。このため、S4602で第1異常入球エラー報知パターンが設定されると、この設定されたパターンに基づくランプデータがランプ制御基板107(図5を参照)に出力され、これにより盤面ランプ5及び枠ランプ66が点灯する。
ここで、第1異常入球エラー報知コマンドは、普通電動役物や特別電動役物に係る可変入球口への異常入球が検知される都度、主制御基板80から送信される(図47のS2701〜S2705を参照)。このため、前述の異常入球監視処理(S211)にて可変入球口への異常入球の検知が続く場合、その異常入球の検知数Aが「m2」(本例では「30」)になるまでは、主制御基板80からの第1異常入球エラー報知コマンドを副制御基板90が受信するたびに、盤面ランプ5及び枠ランプ66は1秒間点灯して消灯するため、結果として点滅を繰り返すこととなる。これが第1異常入球エラー報知である。
次にS4603では、受信した異常入球エラー報知コマンドが第2異常入球エラー報知コマンドであるか否かを判定する(S4603)。その結果、第2異常入球エラー報知コマンドである判定した場合(S4603でYES)、当該コマンドに対応する第2異常入球エラー報知パターンを設定して(S4604)、本処理を終える。一方、S4603にて第2異常入球エラー報知コマンドでないと判定した場合(S4603でNO)、受信した異常入球エラー報知コマンドは第3異常入球エラー報知コマンドであるため、当該コマンドに対応する第3異常入球エラー報知パターンを設定して(S4605)、本処理を終える。
S4604で設定される第2異常入球エラー報知パターンは、第2異常入球エラー報知コマンドにより指定される第2異常入球エラー報知の実行パターンに基づく異常入球エラーの報知態様である。本実施例では、第2異常入球エラー報知パターンを、盤面ランプ5及び枠ランプ66を30秒間点灯(発光)させて、その後消灯させるとともに、その30秒の間、スピーカ67から所定の警告音(エラー音)を出力する態様としている。このため、S4604で第2異常入球エラー報知パターンが設定されると、この設定されたパターンに基づくランプデータ及び音データが、それぞれランプ制御基板107及び音声制御基板106(図5を参照)に出力され、これにより盤面ランプ5及び枠ランプ66が点灯するとともにスピーカ67から警告音が出力される。
ここで、第2異常入球エラー報知パターンでは、ランプの点灯時間を第1異常入球エラー報知パターンに比して長くするとともに、第1異常入球エラー報知パターンには無い警告音を出力するものとしている。これは、普通電動役物や特別電動役物に係る可変入球口への異常入球が過剰となっているからである。このような30秒間のランプ点灯及び警告音出力が第2異常入球エラー報知である。
また、S4605で設定する第3異常入球エラー報知パターンは、第3異常入球エラー報知コマンドにより指定される第3異常入球エラー報知の実行パターンに基づく異常入球エラーの報知態様である。本実施例では、第3異常入球エラー報知パターンを、盤面ランプ5及び枠ランプ66を30秒間点滅させるとともに、その30秒の間、スピーカ67から所定の警告音(エラー音)を出力する態様としている。このため、S4605で第3異常入球エラー報知パターンが設定されると、この設定されたパターンに基づくランプデータ及び音データが、それぞれランプ制御基板107及び音声制御基板106(図5を参照)に出力され、これにより盤面ランプ5及び枠ランプ66が点滅するとともにスピーカ67から警告音が出力される。
ここで、第3異常入球エラー報知パターンでは、第2異常入球エラー報知パターンのランプ点灯に替えてランプ点滅としている。また、第3異常入球エラー報知パターンでは、第2異常入球エラー報知パターンと同様に、ランプの点滅時間を第1異常入球エラー報知パターンに比して長くするとともに、第1異常入球エラー報知パターンには無い警告音を出力するものとしている。これは、センサ信号の連続ON時間に起因する非可変式の入球口への異常入球と、センサ信号の1回のONエッジ検知に起因する可変入球口への異常入球とを明確に区別して、外部から認識できるようにするためである。このような30秒間のランプ点滅及び警告音出力が第3異常入球エラー報知である。
尚、第1〜第3異常入球エラー報知の実行パターン(報知パターン)は、本実施例で示したものに限られず、あらゆるパターンを採用することが可能である。例えば、ランプ類がフルカラーLEDによって構成されている場合には、その発光色を第1〜第3異常入球エラー報知の各々で異ならせたり、ランプ類を発光させる部位を第1〜第3異常入球エラー報知の各々で異ならせたりする等、種々の態様を採ることが可能である。また、警告音についてもパターンによって異ならせることができる。さらに、ランプ類によるエラー報知(エラー表示)の他、画像表示装置(画像表示装置7、第2画像表示装置71、第3画像表示装置72)にて所定の警告表示(例えば「異常入球エラー」のメッセージ表示等)を行ったり、異常入球エラーが発生した入球口を表す画像を表示したりすることも可能である。
[実施例の作用効果]
以上に説明した本実施例のパチンコ遊技機1によれば、遊技盤2(遊技領域3)に設けられた第1始動口20、第2始動口21、第3始動口26、一般入球口27、ゲート28、第1大入賞口30及び第2大入賞口35のうち、ゲート28以外の各種入球口が異常入球監視処理(エラー処理)の対象とされる。ゲート28(ゲートセンサ28a)は、普通図柄当否判定(普通図柄の変動表示)の実行契機となる入球口(通過口)であるが、普通図柄当否判定の結果が当りとなって実行される普通当り遊技は、特別図柄当否判定(特別図柄の変動表示)の実行契機となる第2始動口21を開放させるだけの遊技であり、特別図柄当否判定(特別図柄の変動表示)に直接的に影響するものではないからである。また、ゲート28を遊技球が通過しても賞球は払い出されず、第2始動口21への遊技球1個の入球に対して払い出される賞球数も「1」であり、普通当り遊技によって遊技者が得られる利益は特別当り遊技よりも小さい(少ない)からである。このため、仮に、ゲートセンサ28aのセンサ信号(検知信号)を不正に操作する不正行為を働いたとしても、それによって得られる実益は殆どないといえる。このようなゲート28(ゲートセンサ28a)を異常入球監視(異常入球エラーの判定)の対象とするのは、不正対策としての重要性や必要性の低い制御処理をわざわざ設けることとなり、効率的ではない。
この点、本実施例では、ゲート28(ゲートセンサ28a)を異常入球監視処理の対象とせず、遊技者にとって有利な特別当り遊技の前提となる特別図柄当否判定の実行契機となる始動口20,21,26(始動口センサ20a,21a,26a)や、多くの賞球の払い出し契機となる一般入球口27(一般入球口センサ27a)、大入賞口30,35(大入賞口センサ30a,35a)を、異常入球監視処理の対象としている。これにより、異常入球監視処理の対象を最小限に止めて、異常入球エラーの判定(遊技球検知に係るエラーの判定)を効率的に行うことが可能となる。
また、本実施例では、普通電動役物や特別電動役物といった可変入球口(第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35)に係る異常入球エラーの判定と、非可変式の入球口(第3始動口26、一般入球口27)に係る異常入球エラーの判定とを、別々の判定基準にしたがって行うものとしている。具体的に、可変入球口に係る異常入球エラーの判定では、当該可変入球口のセンサによる検知が無効とされる時期(当り遊技の非実行時)にセンサ信号のONエッジを検知した場合に当該エラーの発生と判定し、非可変式の入球口に係る異常入球エラーの判定は、当該入球口のセンサによる検知の時期に関係なく、センサ信号が所定時間連続してONとなった場合(連続ON時間が所定時間を超えた場合)に当該エラーの発生と判定するものとしている(図47を参照)。これにより、各種入球口の仕様(構造)に適した基準(条件)で、異常入球エラーの判定を精度よく行うことが可能となる。
また、本実施例では、可変入球口(第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35)に係る異常入球エラーの判定と、非可変式の入球口(第3始動口26、一般入球口27)に係る異常入球エラーの判定との何れにおいても、異常入球が検知された場合(異常入球エラーが発生した場合)、その最初の検知により異常入球検知信号(第1のエラー信号)を外部情報端子板83(外部機器)に対して出力するものとしている(S2703、S2710を参照)。このため、異常入球が検知された場合(異常入球エラーが発生した場合)には、その旨を直ちに外部機器(ホールコンピュータ等)を通じて遊技ホールの管理者等に知らせて、異常入球への早急な対処を促すことが可能となる。さらに、異常入球検知信号の出力後、異常入球の検知が続く場合(異常入球エラーが解消されない場合)には、異常入球エラー報知コマンド(第2のエラー信号)を副制御基板90に対して出力して、当該コマンドに基づく異常入球エラー報知を、遊技機が備えるランプ類等の演出装置により実行するものとしている(エラー報知手段)。この異常入球エラー報知には、異常入球の原因に応じて報知態様が異なる複数のエラー報知(本例では第1異常入球エラー報知、第2異常入球エラー報知及び第3異常入球エラー報知の3種類)がある。このため、異常入球の検知が続く場合には、異常入球エラーの発生やその原因を遊技機の外観から認識できるようにして、その旨を他の遊技者や遊技ホール店員等の第三者にわかり易く知らせることが可能となる。
以上、本発明の実施形態として実施例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することが可能である。
例えば、前述の本実施例では、普通電動役物としての可変入賞装置22(第2始動口21)に係る異常入球エラーと、特別電動役物としての第1大入賞装置31(第1大入賞口30)及び第2大入賞装置36(第2大入賞口35)に係る異常入球エラーとを、区別することなくまとめて判定するものとし、異常入球が発生した場合の異常入球検知信号も一つとしていた(図47を参照)。これに対し、第2始動口21(普通電動役物)に係る異常入球エラーと、第1大入賞口30及び第2大入賞口35(特別電動役物)に係る異常入球エラーとを区別して判定するようにしてもよく、また、第2始動口21に係る異常入球エラーの発生を示す異常入球検知信号と、第1大入賞口30及び第2大入賞口35に係る異常入球エラーの発生を示す異常入球検知信号とを分けてもよい。さらに、特別電動役物のうち第1大入賞口30に係る異常入球エラーと第2大入賞口35に係る異常入球エラーとを区別して判定し、これに応じて異常入球検知信号をそれぞれ分けてもよい。また、異常入球エラー報知コマンド(S2705、S2707を参照)についても同様に、電動役物として入球口(第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35)の種類に応じて分けてもよい。このような構成によれば、電動役物としての可変入球口の種類に応じた異常入球エラーの判定やエラー信号(エラー情報)の出力が可能となり、異常入球の監視をより詳細に行うことが可能となる。このことは、複数の非可変式の入球口(第1始動口20、第3始動口26、一般入球口27)についても同様である。
また、前述の実施例では、異常入球が検知された場合(異常入球エラーが発生した場合)、最初に異常入球検知信号を外部情報端子板83(外部機器)に対して出力し、その後も異常入球の検知が続く場合(異常入球エラーが解消されない場合)には、さらに異常入球エラー報知コマンドを副制御基板90に対して出力するものとしていた。つまり、外部機器(ホールコンピュータ等)を通じた異常入球エラーの報知と、遊技機が備えるランプ類等の演出装置を通じた異常入球エラーの報知とを、段階的に行うものとしていた。これに対し、異常入球が検知された場合、異常入球検知信号と異常入球エラー報知コマンドとを同時期に出力し、外部機器(ホールコンピュータ等)を通じた異常入球エラーの報知と、遊技機が備える演出装置を通じた異常入球エラーの報知とを同時期に行うようにしてもよい。このような構成によれば、異常入球の監視(異常入球エラーの判定)に係る制御処理の簡素化が図れるものとなる。
また、前述の実施例では、遊技状態(状態A、状態B又は状態C)に関係なく、異常入球処理(S211)を行うものとしていた(図47を参照)。これに対し、遊技状態に応じた遊技球の発射を遊技者に促すことに主眼を置いた異常入球監視処理を設けてもよい。具体的に、前述の実施例では、左打ち遊技を行う状態A(低確低ベース状態)と、右打ち遊技を行う状態B(低確高ベース状態、高確高ベース状態)及び状態C(高確低ベース状態)とを備えており、状態Aでは第1始動口20への入球が主となり、状態Bでは第2始動口21への入球が主となり、状態Cでは第3始動口26への入球が主となる遊技仕様(遊技性)となっている。このような遊技仕様のもと、例えば、非可変式の入球口である第1始動口20と第3始動口26を対象とした異常入球判定処理により、遊技状態に反した遊技球の発射がなされているか否かを判定することができる。当該判定に係る異常入球判定処理2(S2110)について、図56を用いて説明する。尚、異常入球判定処理2(S2110)は遊技制御用マイコン81(主制御部)が行う処理であり、エラー処理の一態様である。
異常入球判定処理2(S2110)ではまず、第1始動口センサ20aがONになったか否か(センサ信号のONエッジを検知したか否か)を判定する(S2801)。その結果、ONになっていないと判定した場合(S2801でNO)、S2802〜S2804の処理を行うことなくS2805の処理に進む。
一方、S2801にて、第1始動口センサ20aがONになったと判定した場合(S2801でYES)、現在の遊技状態が状態Aであるか否かを判定し(S2802)、状態Aであると判定した場合(S2802でYES)、S2803及びS2804の処理を行うことなく、S2805の処理に進む。これは、状態Aにて第1始動口センサ20aがONになるのは、第1始動口20への入球を狙う状態A(左打ち遊技)での正常な検知であるといえるからである。
これに対し、S2802にて、現在の遊技状態が状態Aでないと判定した場合(S2802でNO)、異常入球検知信号を出力するとともに(S2803)、第4異常入球エラー報知コマンドをセットする(S2804)。これらS2803及びS2804の処理は、右打ち遊技を行う状態B又は状態Cであるにもかかわらず、第1始動口センサ20aがONになった場合に行われる処理である。したがって、状態B又は状態Cであるときに当該状態B又は状態Cに反した左打ちによる遊技球の発射が行われ、第1始動口20に遊技球が入球した場合には、異常入球検知信号が外部情報端子板83に対して出力されるとともに第4異常入球エラー報知コマンドが副制御基板90に対して出力されることとなる。
ここで、S2803で出力される異常入球検知信号は、前述のS2703やS2710で出力される異常入球検知信号と同類のエラー信号(エラー情報)であるが、外部情報端子板83に接続される信号線のうち、S2703やS2710で出力される異常入球検知信号用の信号線とは別の信号線を介して、外部情報端子板83に出力される。つまり、S2803で出力される異常入球検知信号は、S2703やS2710で出力される異常入球検知信号(第1のエラー信号、第2のエラー信号)とは別の異常入球検知信号(第3のエラー信号)として出力されるものである。このため、外部情報端子板83に接続された外部機器(ホールコンピュータ等)では、前述のS2703やS2710で出力される異常入球検知信号とは別の異常入球検知信号として扱われるため、前述の異常入球監視処理(S211)による異常入球エラーと区別して、遊技状態に反した遊技球の発射(状態B又は状態Cでの左打ち)がなされたことに起因する異常入球エラーが発生したことを認識することが可能となる。尚、S2803で出力される異常入球検知信号(他のエラー情報)のON/OFFの変化の仕方は、S2703やS2710で出力される異常入球検知信号(エラー情報)と同様である(図48を参照)。
また、第4異常入球エラー報知コマンドは、右打ちを行うべき遊技状態で左打ちが行われたことに起因する異常入球エラーが発生した旨を示す報知を実行する場合の実行パターン(実行態様)を指定するコマンドである。第4異常入球エラー報知コマンドに基づく異常入球エラー報知(第4異常入球エラー報知)は、例えば、「右打ちしてください」のメッセージ画像(警告画像)を画像表示装置7の表示画面7aに表示するものとすることができ、さらに、前述の第1〜第3異常入球エラー報知のようにランプ類を所定の態様で発光させたり、メッセージ画像に対応するメッセージの音声をスピーカ67から出力したりするようにしてもよい。
次いで、S2805では、第3始動口センサ26aがONになったか否か(センサ信号のONエッジを検知したか否か)を判定する(S2805)。その結果、ONになっていないと判定した場合(S2805でNO)、S2806〜S2808の処理を行うことなく、本処理を終える。
一方、S2805にて、第3始動口センサ26aがONになったと判定した場合(S2805でYES)、現在の遊技状態が状態Aであるか否かを判定し(S2806)、状態Aでないと判定した場合(S2806でYES)、S2807及びS2808の処理を行うことなく、本処理を終える。これは、状態Aでないとき、すなわち状態B又は状態Cにて第3始動口センサ26aがONになるのは、第2始動口21又は第3始動口26への入球を狙う状態B又は状態C(右打ち遊技)での正常な検知であるといえるからである。
これに対し、S2806にて、現在の遊技状態が状態Aであると判定した場合(S2806でYES)、異常入球検知信号を出力するとともに(S2807)、第5異常入球エラー報知コマンドをセットする(S2808)。これらS2807及びS2808の処理は、左打ち遊技を行う状態Aであるにもかかわらず、第3始動口センサ26aがONになった場合に行われる処理である。したがって、状態Aであるときに当該状態Aに反した右打ちによる遊技球の発射が行われ、第3始動口26に遊技球が入球した場合には、異常入球検知信号が外部情報端子板83に対して出力されるとともに第5異常入球エラー報知コマンドが副制御基板90に対して出力されることとなる。
ここで、S2807で出力される異常入球検知信号は、S2803で出力される異常入球検知信号と同じである。すなわち、前述のS2703やS2710で出力される異常入球検知信号と同類のエラー信号(エラー情報)であるが、外部情報端子板83に接続される信号線のうち、S2703やS2710で出力される異常入球検知信号用の信号線とは別の信号線を介して、外部情報端子板83に出力されるエラー信号(第3のエラー信号)である。したがって、S2807で異常入球検知信号が出力された場合、前述の異常入球監視処理(S211)による異常入球エラーと区別して、遊技状態に反した遊技球の発射(状態Aでの右打ち)がなされたことに起因する異常入球エラーが発生したことを認識することが可能となる。
また、第5異常入球エラー報知コマンドは、左打ちを行うべき遊技状態で右打ちが行われたことに起因する異常入球エラーが発生した旨を示す報知を実行する場合の実行パターン(実行態様)を指定するコマンドである。第5異常入球エラー報知コマンドに基づく異常入球エラー報知(第5異常入球エラー報知)は、例えば、「左打ちに戻してください」のメッセージ画像(警告画像)を画像表示装置7の表示画面7aに表示するものとすることができ、さらに、前述の第1〜第3異常入球エラー報知のようにランプ類を所定の態様で発光させたり、メッセージ画像に対応するメッセージの音声をスピーカ67から出力したりするようにしてもよい。
以上のような異常入球判定処理2(S2110)を備えることで、遊技状態に反した遊技球の発射に起因する異常入球の監視(異常入球エラーの判定)が可能となり、異常入球エラーの判定をより精度よく詳細に行うことが可能となる。
尚、図56に示すように、前述の異常入球判定処理2(S2110)では、第1始動口20(第1始動口センサ20a)と第3始動口26(第3始動口センサ26a)を監視の対象としているが、少なくとも第3始動口26(第3始動口センサ26a)を監視の対象とすればよく、第1始動口20(第1始動口センサ20a)については監視の対象に含めなくてもよい。第1始動口20への入球を契機とする第1特別図柄当否判定よりも、第3始動口26への入球を契機とする第2特別図柄当否判定の方が、遊技者にとって有利とされており、第3始動口26への入球を狙う遊技(右打ち遊技)にて、第1始動口20への入球が発生する可能性は低いと考えられるからである。このようにすれば、遊技状態に反した遊技球の発射に起因する異常入球エラーの判定の対象を最小限に止め、当該異常入球エラーの判定を効率的に行うことが可能となる。
また、前述の実施例では、1ラウンドにおける第1大入賞口又は第2大入賞口の開放回数を1回としているが、1ラウンドにおける第1大入賞口又は第2大入賞口の開放回数を複数回としてもよいし、異なる開放回数のラウンドを有するようにしてもよい。
また、前述の実施例では、第1特図保留及び第2特図保留の同時消化が(第1特別図柄及び第2特別図柄の同時変動)が実行可能な制御処理となっているが、第2特図保留を第1特図保留に優先して消化する制御処理、所謂「特図2優先」の制御処理や、第1特図保留を第2特図保留に優先して消化する制御処理、所謂「特図1優先」の制御処理としてもよい。また、第1特図保留の消化と第2特図保留の消化とに優先順位を設定せず、第1特図保留及び第2特図保留のうち、最も古く記憶されたものから順に消化する制御処置、所謂「入球順(記憶順)消化」の制御処理としてもよい。
また、確率設定手段を備えていない(高確率状態のない)タイプのパチンコ遊技機であって、内部に特定領域を有し、遊技球が入球可能な入球可能状態と遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な大入賞口を備え、大入賞口は、始動口への入球に基づく当否判定の結果が小当りとなると所定時間入球可能状態とされ、この入球可能状態となった大入賞口に遊技球が入球し、特定領域を遊技球が通過すると、大当りとなり大当り遊技が実行され、所定の特典が付与されるパチンコ遊技機にも適用される。このパチンコ遊技機は所謂「1種2種混合機」と呼ばれ、始動口への入球に基づく当否判定の結果が大当りになると、特定領域への通過を要せずに大当り遊技が実行される。また、特典としては、始動口への遊技球の入球頻度を高くする高ベース状態を発生することが挙げられる。また、第1始動口と第2始動口とを有し、第2始動口への入球頻度を高める高ベース状態を発生するものとすることができる。本発明はこれらあらゆるタイプの遊技機に適用することができる。
また、前述の実施例では、確率変動機能の非作動・作動により、大当り確率を低確率(第1確率)または高確率(第2確率)に設定可能としていたが、大当り確率の種類(数)はこれに限定されるものではなく、例えば、低確率(第1確率)よりも高く高確率(第2確率)よりも低い中確率(第3確率)等、3種類以上の確率を設定可能としてもよい。さらに、第1低確率と第1高確率(第1確率条件)、第2低確率と第2高確率(第2確率条件)、第3低確率と第3高確率(第3確率条件)など、低確率と高確率との関係を定めた複数種の確率条件を設け、当該複数種の確率条件のうちの何れかを、例えば、遊技機の電源投入時に任意に設定可能(選択可能)としてもよい。
また、前述の実施例では、始動入球に基づく事前判定について、特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出して、当該読み出した取得乱数値(取得情報)を判定(事前判定)するものとしていたが(「始動入球時処理(S205)」。図11、図13等を参照)、事前判定の手法はこれに限定されるものではない。例えば、特図保留記憶部に加え、事前判定の対象となる取得情報(つまり、始動入球に基づいて取得された取得情報)を記憶する領域(取得情報記憶手段)を主制御部やサブ制御部のRAMに設け、当該記憶領域(事前判定用記憶部)に記憶した取得情報を判定(事前判定)するものとしてもよい。この場合、事前判定の結果を主制御部やサブ制御部のRAMに記憶することで、事前判定に用いた取得情報(別の記憶領域に記憶した取得情報)を消去することも可能である。あるいは、特図保留記憶部に記憶した取得情報について事前判定するのではなく、始動入球に基づいて取得された取得情報について事前判定するものとしてもよい。つまり、取得情報を特図保留記憶部に記憶する前に事前判定するようにしてもよい。この場合、特図保留記憶部と別に、事前判定の対象となる取得情報を記憶する領域を設ける必要はなく、また、特図保留記憶部に記憶した取得情報を事前判定のために読み出す必要もない。
[その他]
以下、本明細書で開示した実施形態(実施例)に関連する発明を参考発明として開示しておく。
(参考発明1−1)
遊技球を検知可能な検知手段と、
前記検知手段からの検知信号に基づいて所定の制御処理を実行可能な制御手段と、
を備えた遊技機であって、
前記検知手段として、普通検知手段と特別検知手段とを有し、
前記制御手段は、遊技の進行に関する遊技制御処理と、前記検知手段による遊技球検知のエラーに関するエラー処理と、を実行可能であり、
前記遊技制御処理には、
前記普通検知手段による遊技球の検知に基づいて普通識別情報の変動表示を行う普通変動表示処理と、
前記普通識別情報の変動表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて普通当り遊技を行う普通当り遊技処理と、
前記特別検知手段による遊技球の検知に基づいて特別識別情報の変動表示を行う特別変動表示処理と、
前記特別識別情報の変動表示が特定表示結果となったことに基づいて、前記普通当り遊技によりも遊技者にとって有利な遊技利益を付与可能な特別当り遊技を行う特別当り遊技処理と、が含まれており、
前記エラー処理では、前記普通検知手段及び前記特別検知手段のうち前記特別検知手段の検知信号に基づいてエラーの判定を行う
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機によれば、普通識別情報の変動表示の実行契機であって普通当り遊技の実行に繋がる可能性のある遊技球検知が普通検知手段により行われ、特別識別情報の変動表示の実行契機であって普通当り遊技よりも遊技な特別当り遊技の実行に繋がる可能性のある遊技球検知が特別検知手段により行われる。遊技球検知のエラーに関するエラー処理では、それら普通検知手段と特別検知手段のうち、特別検知手段の検知信号に基づいてエラーの判定が行われる。このため、不正行為の最終的な目的となり難い普通当り遊技に関わる普通検知手段はエラー処理(エラーの判定)の対象とせず、不正行為の最終的な目的となり易い特別当り遊技に関わる特別検知手段をエラー処理(エラーの判定)の対象とすることができる。これにより、エラー処理の対象を最小限に止めて、遊技球検知に係るエラーの判定を効率的に行うことが可能となる。
(参考発明1−2)
前述した参考発明1−1の遊技機において、
第1の態様と該第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様とに変化可能な可変始動口を備え、
前記可変始動口は、前記普通当り遊技中に前記第2の態様となるものであり、
前記特別検知手段は、前記可変始動口に入球した遊技球を検知可能な第1入球検知手段であり、
前記エラー処理では、前記普通当り遊技中でないときに前記第1入球検知手段の検知信号がONとなった場合にエラーの発生と判定し、エラー信号を出力する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機によれば、普通当り遊技にて第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様に変化し得る可変始動口を備えており、その可変始動口に入球した遊技球の検知が、特別検知手段としての第1入球検知手段により行われる。普通当り遊技が実行されていないときには可変始動口が第1の態様となるため、遊技球が可変始動口に入球する可能性は低い。したがって、普通当り遊技が実行されていないとき(普通当り遊技中でないとき)は、第1入球検知手段による遊技球検知(特別当り遊技に関わる遊技球検知)が生じ難い状況であり、このような状況下での当該遊技球検知は不正行為に起因している可能性がある。そこで、エラー処理では、普通当り遊技中でないときに第1入球検知手段の検知信号がONとなった場合、エラーの発生と判定して、エラー信号を出力することとしている。これにより、普通当り遊技中でないときの可変始動口を対象としたエラーの判定を精度よく行うことが可能となる。
(参考発明1−3)
前述した参考発明1−1又は1−2の遊技機において、
遊技球が入球可能な非可変式の始動口を備え、
前記特別検知手段は、前記始動口に入球した遊技球を検知可能な第2入球検知手段であり、
前記エラー処理では、前記第2入球検知手段の検知信号が所定時間連続してONとなった場合にエラーの発生と判定し、エラー信号を出力する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機によれば、可変始動口のように遊技球の入球可能性が変化することのない非可変式の始動口を備えており、その始動口に入球した遊技球の検知が、特別検知手段としての第2入球検知手段により行われる。非可変式の始動口はそれ自体が遊技球の入球可能性に変化をもたらすことがなく、遊技球の入口となる開口部が常に露呈した状態となっている。このため、非可変式の始動口には普段から遊技球が入球し得るものである。但し、普通に遊技を行っている限り、非可変式の始動口への入球が高頻度で繰り返し発生する可能性は低い。そこで、エラー処理では、非可変式の始動口に入球した遊技球を検知することでONとなる第2入球検知手段の検知信号が所定時間連続してONとなった場合、エラーの発生と判定して、エラー信号を出力することとしている。これにより、非可変式の始動口を対象としたエラーの判定を精度よく行うことが可能となる。
(参考発明1−4)
前述した参考発明1−3の遊技機において、
前記始動口として、遊技盤に形成された遊技領域のうち第1遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1の始動口と、前記遊技領域のうち第2遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第2の始動口と、を備え、
前記エラー処理では、前記第1の始動口に遊技球を入球させる遊技状態にて、前記第2の始動口に対応する前記第2入球検知手段の検知信号がONとなった場合にエラーの発生と判定し、エラー信号を出力する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機によれば、非可変式の始動口として、遊技領域のうち第1遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1の始動口と、遊技領域のうち第2遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第2の始動口と、を備えている。第1の始動口に遊技球を入球させる遊技状態では、第2の始動口よりも第1の始動口の方が、遊技球の入球可能性が高くなる。このような遊技状態にて、第2の始動口に対応する第2入球検知手段の検知信号がONとなった場合、エラーの発生と判定し、エラー信号を出力することとしている。これにより、非可変式の始動口を対象としたエラーの判定を詳細に行うことが可能となる。
(参考発明1−5)
前述した参考発明1−2から1−4の何れか一つの遊技機において、
前記エラー信号に基づいてエラーの発生を報知するエラー報知手段を備え、
前記エラー信号の出力契機となったエラーの原因に応じた態様で、前記エラー報知手段による報知が実行される
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機によれば、特別当り遊技に直接的に関わる遊技球検知についてエラーが発生した場合、その旨が報知される。このエラー報知は、前述のエラー信号に基づいて実行されるものであり、そのエラー信号の出力契機となったエラーの原因に応じた態様で実行される。このため、第1入球検知手段による検知に起因するエラーなのか、第2入球検知手段による検知に起因するエラーなのかによって、エラー報知の実行態様が異なるものとなる。これにより、エラーの発生及びその原因を外部にわかり易く知らせることが可能となる。
以上の参考発明によれば、遊技球検知に係るエラーの判定を効率的に行うことが可能となる。
1 パチンコ遊技機、2 遊技盤、3 遊技領域、5 盤面ランプ、7 画像表示装置、20 第1始動口、20a 第1始動口センサ、21 第2始動口、21a 第2始動口センサ、26 第3始動口、26a 第3始動口センサ、27 一般入球口、27a 一般入球口センサ、28 ゲート、28a ゲートセンサ、30 第1大入賞口、30a 第1始動口センサ、35 第2大入賞口、35a 第2大入賞口センサ、66 枠ランプ、67 スピーカ、71 第2画像表示装置、72 第3画像表示装置、80 主制御基板(主制御部)、81 遊技制御用マイコン、90 副制御基板(副制御部)、91 演出制御用マイコン、100 画像制御基板(画像制御部)、101 画像制御用マイコン、106 音声制御基板、107 ランプ制御基板。

Claims (1)

  1. 遊技球を検知可能な検知手段と、
    前記検知手段からの検知信号に基づいて所定の制御処理を実行可能な制御手段と、
    を備えた遊技機であって、
    前記検知手段として、普通検知手段と特別検知手段とを有し、
    前記制御手段は、遊技の進行に関する遊技制御処理と、前記検知手段による遊技球検知のエラーに関するエラー処理と、を実行可能であり、
    前記遊技制御処理には、
    前記普通検知手段による遊技球の検知に基づいて普通識別情報の変動表示を行う普通変動表示処理と、
    前記特別検知手段による遊技球の検知に基づいて特別識別情報の変動表示を行う特別変動表示処理と、が含まれており、
    前記エラー処理では、前記普通検知手段及び前記特別検知手段のうち前記特別検知手段の検知信号に基づいてエラーの判定を行う
    ことを特徴とする遊技機。
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