JP2020162776A - 装着器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】生体表面に穿刺される針部を備えつつ、生体表面に装着する際の生体表面への追従性を高めることが可能な装着器具を提供する。【解決手段】本開示に係る装着器具は、生体表面に穿刺される針部を備え、前記生体表面に装着可能な装着器具であって、それぞれが前記針部を含む複数の針ユニットと、前記複数の針ユニットを連結する連結部材と、を備え、前記連結部材は、前記複数の針ユニットの間の位置で変形可能である。【選択図】図5
Description
本開示は装着器具に関する。
従来から、例えばうっ血性心不全により、顔面・四肢にうっ血が発生することが知られている。このようなうっ血に対して、利尿薬を利用して除水する治療が一般的に行われている。
特許文献1には、皮膚からの流体又は皮膚下からの流体を被検体から受容するための装置が開示されている。また、特許文献2には、複数のマイクロニードルのアレイを含む、身体から体液を取り出すための装置が開示されている。
心不全に伴ううっ血治療として、上述した利尿薬の利用のみの治療では除水しきれず、うっ血が残存する場合がある。うっ血の残存は諸臓器の傷害を進行させ、心不全をさらに悪化させる可能性がある。
これに対して、特許文献1及び2に記載されている装置のように、生体表面に装着された後に、針部を生体に穿刺及び抜去し、穿刺孔を通じて体液を取り出す装置を用いて除水治療を行うことが考えられる。しかしながら、特許文献1及び2に開示されている装置は、生体表面に装着する際の生体表面への追従性の観点において、依然として改善の余地がある。
本開示は、生体表面に穿刺される針部を備えつつ、生体表面に装着する際の生体表面への追従性を高めることが可能な装着器具を提供することを目的とする。
本開示の第1の態様としての装着器具は、生体表面に穿刺される針部を備え、前記生体表面に装着可能な装着器具であって、それぞれが前記針部を含む複数の針ユニットと、前記複数の針ユニットを連結する連結部材と、を備え、前記連結部材は、前記複数の針ユニットの間の位置で変形可能である。
本開示の1つの実施形態として、前記針ユニットは、前記生体表面に装着される装着面を含み、前記連結部材に連結されているユニットハウジングと、前記針部を含み、前記ユニットハウジングに対して移動可能に支持されている可動部材と、を備え、前記可動部材は、前記針部が前記装着面よりも突出する挿入位置と、前記針部が前記装着面よりも突出しない抜去位置と、の間を移動可能である。
本開示の1つの実施形態として、前記針ユニットは、前記可動部材を前記針部の抜去方向に向かって付勢し、前記可動部材を前記抜去位置に維持する付勢部材を備える。
本開示の1つの実施形態として、前記ユニットハウジングは、前記可動部材を前記抜去位置で係止可能な係止部を備える。
本開示の1つの実施形態として、前記生体表面に装着される装着面を含むベース部材と、前記針ユニット及び前記連結部材のいずれか一方と前記ベース部材との間に位置する弾性部材と、を備え、前記針部は、前記弾性部材の弾性変形により、前記装着面よりも突出する挿入位置と、前記装着面よりも突出しない抜去位置と、の間を移動可能である。
本開示の1つの実施形態として、前記複数の針ユニットそれぞれは、前記針部を複数備え、前記複数の針ユニットは、前記複数の針部の全ての針先で構成されるユニット針先面が湾曲面状である針ユニットを含む。
本開示によれば、生体表面に穿刺される針部を備えつつ、生体表面に装着する際の生体表面への追従性を高めることが可能な装着器具を提供することができる。
以下、本開示に係る医療用の装着器具の実施形態について図面を参照して例示説明する。各図において共通する部材・部位には同一の符号を付している。
図1は、本開示に係る装着器具の第1実施形態としての装着器具1を用いて行う除水治療の概要を示す図である。装着器具1は、例えばうっ血性心不全などの心不全により入院する患者Pの生体表面BSに装着されて使用される。図1では、患者Pの下股に装着された装着器具1を用いて行う除水治療の概要が示されている。詳細は後述するが、装着器具1によれば、針部11(図4等参照)の穿刺により形成された穿刺孔を通じて、皮下組織の間質に溜まった水分を除去することができる。図1に示す除水治療は、例えば、利尿薬、トルバプタン等による除水治療に加えて又は代えて行うことができる。また、図1に示す除水治療は、患者Pのうっ血の状態に応じて、例えば2、3日に一度などの、所定の周期で実施される。図1に示す1回の除水治療に要する時間は、患者Pのうっ血の状態によっても異なるが、例えば2〜8時間など、数時間に及ぶことがある。装着器具1は、図1に示す除水治療が行なわれている時だけ生体表面BSに装着される。つまり、患者Pは、入院中に除水治療を行う時にだけ、装着器具1を装着する。
図1に示す除水治療は、装着器具1を生体表面BSに装着した状態のままで、間質に溜まった水分を体外へと排出する。この除水治療は、例えば、体外に配置される吸引装置100を、吸引チューブ101等を介して装着器具1に接続することにより、行うことができる。この吸引装置100により吸引することで、針部11(図4等参照)により生体表面BSに形成された穿刺孔を通じて、皮下組織の間質に溜まった水分を体外へと排出することができる。この除水治療の詳細は後述する。
図2は、図1に示す装着器具1の斜視図である。図2では、説明の便宜上、装着器具1に接続される吸引チューブ101を併せて示している。図3は、生体表面BSに装着されている状態の装着器具1の側面図である。図4は、生体表面BSに装着されている状態の装着器具1について、内部機構の概略を示す概略図である。図4では、理解を容易にするため、実際とは異なる大きさで装着器具1の各部を表している。また、図4では、装着器具1の針ユニット2の可動部材22が抜去位置にある状態を示している。図5は、図4に示す装着器具1の針ユニット2の可動部材22を、抜去位置から挿入位置へと移動させた状態を示している。
図2〜図5に示すように、装着器具1は、複数の針ユニット2と、連結部材3と、を備える。本実施形態の装着器具1は、2つの針ユニット2を備える。以下、説明の便宜上、2つの針ユニット2を区別する場合には、「第1針ユニット2a」、「第2針ユニット2b」と記載する。但し、2つの針ユニット2を特に区別しない場合には、単に「針ユニット2」と記載する。
針ユニット2は針部11を含む。本実施形態の針ユニット2は、複数の針部11を備えるが、この構成に限られず、針ユニット2は少なくとも1つの針部11を備えていればよい。
連結部材3は、複数の針ユニット2を連結している。具体的に、本実施形態の連結部材3は、2つの針ユニット2を連結している。
複数の針ユニット2は、複数の針ユニット2の針部11の針先11aで針先集合面Xを構成している。「針先集合面」とは、複数の針ユニットにおける全ての針部の針先を通過するように形成される仮想面を意味する。針先集合面Xにおいて、隣接する針先11aの間の空隙は、全ての針先11aが滑らかに連なるように近似される。
連結部材3は、複数の針ユニット2の間の位置で変形可能である。つまり、本実施形態の連結部材3は、第1針ユニット2aと第2針ユニット2bとの間の位置で変形可能である。より具体的に、本実施形態の連結部材3は、第1針ユニット2aと第2針ユニット2bとの間の位置で、針ユニット2の針部11の長手方向(針部11の抜去方向A及び挿入方向B)に向かって曲げ変形可能である。換言すれば、本実施形態の連結部材3は、第1針ユニット2aと第2針ユニット2bとの間の位置で、扁平状の装着器具1の厚み方向に変形可能である。そのため、第1針ユニット2a及び第2針ユニット2bは、相対的に長手方向に移動することができる。つまり、連結部材3が複数の針ユニット2の間の位置で変形することにより、上述の針先集合面Xの形状を変化させることができる。本実施形態の針先集合面Xは、連結部材3が変形していない通常時は平面状であるが、連結部材3が生体表面BSに追従して変形することで湾曲面状に変化している(図4、図5参照)。
このような構成とすることで、連結部材3を変形させることにより、生体表面BSの形状に合わせて各針ユニット2を配置することができる。つまり、生体表面BSに穿刺される針部11を備える装着器具1であっても、生体表面BSに装着する際の生体表面BSへの追従性を高めることができる。
以下、図2〜図5を参照して、本実施形態の装着器具1の更なる特徴について詳細に説明する。
[針ユニット2]
本実施形態の針ユニット2は、ユニットハウジング21と、可動部材22と、付勢部材23と、を備える。
本実施形態の針ユニット2は、ユニットハウジング21と、可動部材22と、付勢部材23と、を備える。
ユニットハウジング21は、装着器具1が生体表面BSに装着される際に生体表面BSに装着される装着面21aを含む。図2〜図5に示すように、本実施形態のユニットハウジング21は、周壁部31と、第1内側突出部32と、第2内側突出部33と、装着部34と、を備える。本実施形態において、ユニットハウジング21の装着面21aは、装着部34により構成されている。装着面21aとは、装着器具1が生体表面BSに装着されている状態で、生体表面BSに接触している面を意味し、必ずしも粘着等により一体化されていなくてもよい。
また、ユニットハウジング21は、連結部材3に連結されている。つまり、本実施形態の針ユニット2は、ユニットハウジング21が連結部材3に連結されることで、連結部材3に保持されている。
周壁部31は、可動部材22及び付勢部材23の周囲を取り囲む角筒状の枠体である。図2、図3に示すように、周壁部31には、内部空間と外部空間とを連通する吸引開口31aが形成されている。この吸引開口31aを通じて、皮下組織の間質に溜まった水分を吸引することができる。この詳細は後述する。
周壁部31のうち、生体表面BS側となる一端は開放端であり、この開放端の開口を通じて、後述する可動部材22の針部11は、ユニットハウジング21の外側へと突出する。この突出する動作により、可動部材22は、抜去位置から挿入位置へと移動する。この詳細は後述する。
第1内側突出部32は、周壁部31のうち生体表面BS側となる一端から内側に向かって突設されている。第2内側突出部33は、周壁部31のうち生体表面BS側とは反対側となる他端から内側に向かって突設されている。装着部34は、周壁部31の一端側の端面、及び、第1内側突出部32の生体表面BS側となる面、に設けられている。
周壁部31、第1内側突出部32及び第2内側突出部33は、例えば、樹脂材料により一体成形してもよい。周壁部31、第1内側突出部32及び第2内側突出部33の材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン;エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA);ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリスチレン;ポリアミド;ポリイミド;ポリアミドイミド;ポリカーボネート;ポリ−(4−メチルペンテン−1);アイオノマー;アクリル樹脂;ポリメチルメタクリレート;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂);アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂);ブタジエン−スチレン共重合体;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステル;ポリエーテル;ポリエーテルケトン(PEK);ポリエーテルエーテルケトン(PEEK);ポリエーテルイミド;ポリアセタール(POM);ポリフェニレンオキシド;変性ポリフェニレンオキシド;ポリサルフォン;ポリエーテルサルフォン;ポリフェニレンサルファイド;ポリアリレート;芳香族ポリエステル(液晶ポリマー);ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂;などの各種樹脂材料が挙げられる。
装着部34は、例えば、周壁部31の一端側の端面、及び、第1内側突出部32の生体表面BS側となる面、に積層された粘着部材により構成することができる。本実施形態の装着部34は、シート状の樹脂基材(例えば、ポリウレタンフィルム)に粘着層が積層されている、粘着部材としての粘着シートにより構成されている。換言すれば、本実施形態の装着部34は、周壁部31、第1内側突出部32及び第2内側突出部33からなるユニットハウジング本体に取り付けられた粘着部材により構成されている。但し、装着部34は、周壁部31の一端側の端面、及び、第1内側突出部32の生体表面BS側となる面、に塗布された粘着剤から構成されていてもよい。
詳細は後述するが、第2内側突出部33は、可動部材22に接触して、可動部材22がユニットハウジング21から針部11の抜去方向Aに向かって抜け落ちることを抑制する。つまり、第2内側突出部33は、可動部材22の抜去方向Aの移動を規制するストッパ部を構成している。
可動部材22は、上述の針部11を含む。また、可動部材22は、ユニットハウジング21に対して移動可能に支持されている。
具体的に、本実施形態の可動部材22は、針支持部41と、この針支持部41から一方向に向かって突出する複数の針部11と、を備える。
本実施形態の針支持部41は、ユニットハウジング21の周壁部31内に位置し、針部11の抜去方向A及び挿入方向Bに移動可能である。本実施形態では、針支持部41と、ユニットハウジング21の第1内側突出部32と、の間に付勢部材23が介在している。本実施形態の針支持部41は、付勢部材23の付勢力により、抜去方向Aに付勢されている。但し、針支持部41は、ストッパ部としての第2内側突出部33に接触することで、抜去方向Aにそれ以上移動することが規制される。そのため、可動部材22は、ユニットハウジング21から抜去方向Aに抜け落ちない。
針部11は、針支持部41から挿入方向Bに向かって突出している。そのため、針部11は、針支持部41の抜去方向A及び挿入方向Bの移動に追従して移動する。図4に示すように、針部11の針先11aは、針支持部41が第2内側突出部33に接触している状態で、ユニットハウジング21内に位置している。これに対して、図5に示すように、針部11の針先11aは、付勢部材23の付勢力に抗して針支持部41を挿入方向Bに移動させることにより、ユニットハウジング21の周壁部31の開口から外側に飛び出した状態となる。
換言すれば、可動部材22は、針部11が装着面21aよりも突出する挿入位置(図5参照)と、針部11が装着面21aよりも突出しない抜去位置(図4参照)と、間を移動可能である。また、本実施形態において、可動部材22に特に外力が作用していない場合には、可動部材22は、付勢部材23の付勢力により抜去方向Aへと付勢され、ユニットハウジング21の第2内側突出部33に接触した状態となっている(図4参照)。つまり、可動部材22の位置は、抜去位置に維持される。この状態から、付勢部材23の付勢力に抗する外力を付加し、可動部材22を挿入方向Bに押圧して移動させる(図5の白抜き矢印参照)。これにより、可動部材22の位置を、挿入位置に移動させることができる(図5参照)。この外力の付加をやめれば、可動部材22は、付勢部材23の付勢力により、ユニットハウジング21の第2内側突出部33に接触した状態に再び戻る(図4参照)。
針支持部41は、上述した周壁部31、第1内側突出部32及び第2内側突出部33の材料と同様の樹脂材料から形成可能である。また、針支持部41は、針部11と同じ金属材料から形成されてもよい。
針部11の最大外径は、0.1mm〜0.3mmとすることが好ましく、0.1mm〜0.18mmとすることがより好ましい。針部11の最大外径を0.1mm以上とすることで、針部11の抜去後に生体表面BSに残る穿刺孔が小さくなり過ぎない。そのため、皮下組織の間質に溜まった水分の単位時間当たりの吸引量を、所定量以上に確保することができる。また、針部11の最大外径を0.3mm以下とすることで、針部11の刺通抵抗を下げることができ、患者Pの感じる痛みを軽減することができる。
針部11の穿刺可能長さは、0.2mm〜1.5mmとすることが好ましい。針部11の穿刺可能長さを0.2mm以上とすることで、針部11の針先11aを、真皮まで到達させ易くなる。そのため、皮下組織の間質に溜まった水分を吸引し易くなる。また、針部11の穿刺可能長さを1.5mm以下とすることで、針部11の針先11aを、皮下組織まで到達し難くすることができる。そのため、患者Pの感じる痛みを軽減することができる。
また、本実施形態の針部11は無垢針であるが中空針としてもよい。更に、本実施形態の針部11は、針先11aに向かって細くなるテーパ針であるが、長手方向で外径が一様な形状であってもよい。針部11の材料としては、ステンレス鋼、アルミニウムまたはアルミニウム合金、チタンまたはチタン合金等の金属材料を使用することができる。
付勢部材23は、上述したように、可動部材22を抜去方向Aに向かって付勢し、可動部材22を抜去位置に維持する。付勢部材23は、例えば、弾性部材により構成することができる。本実施形態の付勢部材23は、コイルバネにより構成されている。
付勢部材23は、ユニットハウジング21の第1内側突出部32と、可動部材22の針支持部41と、の間に位置し、抜去方向A及び挿入方向Bに弾性変形可能である。より具体的に、本実施形態の付勢部材23としてのコイルバネは、第1内側突出部32と針支持部41との間で、圧縮状態で保持されている。そのため、本実施形態の可動部材22には、付勢力としての抜去方向Aの弾性力が、常に作用している。
以上のように、本実施形態の針ユニット2によれば、各針ユニット2が可動部材22を備えるため、各針ユニット2で独立して、針部11を抜去方向A及び挿入方向Bに移動することができる。つまり、本実施形態の装着器具1では、連結部材3の変形を介して針先集合面Xの形状を変化可能であると共に、各針ユニット2の可動部材22を移動させることによっても針先集合面Xの形状を変化させることができる。
[連結部材3]
連結部材3は、複数の針ユニット2を連結し、複数の針ユニット2の間で変形可能な構成であれば特に限定されない。本実施形態の連結部材3は、複数の針ユニット2の間のみに介在し、複数の針ユニット2を連結しているが、例えば、複数の針ユニット2全てを覆うように配置されていてもよい。かかる場合には、連結部材3のうち、針ユニット2を覆う位置を挿入方向Bに押し込むように変形させることで、可動部材22を挿入方向Bに移動させることができる。
連結部材3は、複数の針ユニット2を連結し、複数の針ユニット2の間で変形可能な構成であれば特に限定されない。本実施形態の連結部材3は、複数の針ユニット2の間のみに介在し、複数の針ユニット2を連結しているが、例えば、複数の針ユニット2全てを覆うように配置されていてもよい。かかる場合には、連結部材3のうち、針ユニット2を覆う位置を挿入方向Bに押し込むように変形させることで、可動部材22を挿入方向Bに移動させることができる。
また、連結部材3は、複数の針ユニット2のうち、所定の2つの針ユニット2の間の位置で、少なくとも変形可能な構成であればよい。具体的に、本実施形態の連結部材3は、第1針ユニット2aと第2針ユニット2bとの間の位置で、第1針ユニット2a及び第2針ユニット2bの一方が他方に対して抜去方向A及び挿入方向Bに移動するように、変形することができる。
連結部材3の変形は、弾性変形による変形であってもよく、塑性変形による変形であってもよい。したがって、連結部材3は、弾性変形可能なゴム部材から構成されていてもよく、可撓性を有するシート部材から構成されていてもよい。
また、連結部材3は、ユニットハウジング21の周壁部31内の空間と連通するように中空であってもよい。またその場合、吸引チューブ101は連結部材3に接続されていてもよい。
[装着器具1を用いた除水治療]
次に、本実施形態の装着器具1を用いて行う除水治療の詳細について説明する。
次に、本実施形態の装着器具1を用いて行う除水治療の詳細について説明する。
図1に示すように、患者Pに対して除水治療を行う際は、例えば下股などの患者Pの対象部位に、装着器具1を装着する。装着器具1は、変形可能な連結部材3を備えるため、複数の針ユニット2を生体表面BSに追従させて装着することができる。
装着器具1を生体表面BSに装着した状態では、可動部材22は抜去位置にある(図4参照)。この状態から、各針ユニット2の可動部材22を挿入方向Bに押圧し、可動部材22を挿入位置に移動させる(図5参照)。これにより、針部11を生体表面BSに穿刺することができる。針部11は表皮を貫き真皮に到達するようにすることが好ましい。
次いで、可動部材22を抜去位置に戻す(図4参照)。可動部材22の挿入位置(図5参照)から抜去位置(図4参照)への移動は、付勢部材23の付勢力により実行される。これにより、生体表面BSに、針部11による穿刺孔を形成することができる。
この状態から、針ユニット2のユニットハウジング21の内部を負圧状態にする。これにより、生体表面BSの穿刺孔を通じて、皮下組織の間質に溜まった水分がユニットハウジング21内に吸い上げられる。つまり、皮下組織の間質に溜まった水分を、生体表面BSの穿刺孔を通じて、体外に排出できる。具体的には、吸引チューブ101の一端を、ユニットハウジング21の吸引開口31aに接続する。また、吸引チューブ101の他端を、吸引装置100(図1参照)に接続する。この状態で、吸引装置100により吸引することで、ユニットハウジング21の内部を負圧状態にすることができる。ユニットハウジング21の内部に吸い上げられた水分は、吸引チューブ101を通じて、吸引装置100へと吸引される。
吸引装置100による上述の吸引を、例えば、2〜8時間継続して行うことで、1回の除水治療を完了することができる。
次に、上述した針ユニット2の第1の変形例としての針ユニット202について、図6を参照して説明する。図6(a)、図6(b)では、複数の針ユニット202のうち1つの針ユニット202のみを示している。図6(a)、図6(b)に示すように、針ユニット202は、ユニットハウジング221と、可動部材222と、を備える。図6(a)、図6(b)に示す針ユニット202は、図4等に示す針ユニット2の付勢部材23を備えていない。
ユニットハウジング221は、図4等に示すユニットハウジング21と比較して、可動部材22を抜去位置で係止可能な係止部35を備える点で構成が相違している。図6(a)、図6(b)に示す係止部35は、周壁部31の内面から突出する突起部により構成されている。図6(a)に示すように、可動部材222は、針支持部41が係止部35としての突起部により支持されることで、抜去位置が維持される。可動部材222は、図6(a)に示す状態から、所定の押圧力で挿入方向Bに押圧されることで、係止部35としての突起部を乗り越えて、図6(b)に示す挿入位置に移動することができる。
可動部材222は、図4等に示す可動部材22と比較して、把持部42を備える点で構成が相違している。把持部42は、針支持部41から抜去方向Aに向かって突設されている。上述したように、針ユニット202は、付勢部材23(図4等参照)を備えないため、可動部材222が図6(b)に示す挿入位置から図6(a)に示す抜去位置に、手動で移動させる必要がある。把持部42を把持して、可動部材222を抜去方向Aに移動させることで、針部11を生体表面BSから抜去することができる。また、可動部材222を更に抜去方向Aに移動させることで、針支持部41は、係止部35としての突起部を乗り越えることができる。これにより、可動部材222を、図6(a)に示す抜去位置に戻すことができる。
次に、上述した針ユニット2の第2の変形例としての針ユニット302について、図7Aを参照して説明する。図7Aでは、複数の針ユニット302のうち1つの針ユニット302のみを示している。図7Aに示すように、針ユニット302は、ユニットハウジング21と、可動部材322と、付勢部材23と、を備える。図7Aに示す針ユニット302は、図4等に示す針ユニット2と比較して、可動部材322の構成が相違している。
可動部材322は、複数の針部11と、針支持部341と、を備える。図4等に示す針支持部41は平板状であるのに対して、針支持部341は湾曲板状である。複数の針部11の穿刺可能長さは略等しい。このような構成とすることで、針ユニット302は、複数の針部11の全ての針先11aで構成されるユニット針先面Yが平面状でない構成となる。つまり、各針ユニット302における複数の針部11の針先11aの位置を異ならせることができる。図7Aに示す例では、針支持部341の周縁部に近づくにつれて、針部11の針先11aの位置が、挿入方向Bに移っていくように、針先11aの位置が設定されている。つまり、ユニット針先面Yは、中央部が凹になる湾曲面により構成されている。このようにすることで、吸引時に吸着して湾曲する生体表面に対する複数の針部11の穿刺深さを、均一化できる。
図7Bは、上述した針ユニット2の第3の変形例としての針ユニット402を示す。図7Bに示す針ユニット402は、図7Aに示す針ユニット302と同様、複数の針部11の全ての針先11aで構成されるユニット針先面Yが平面状でない構成である。より具体的に、図7Bにおいても、ユニット針先面Yは、中央部が凹になる湾曲面により構成されている。但し、図7Bに示す針ユニット402は、平板状の針支持部41を備えている。つまり、図7Bに示す針ユニット402では、複数の針部11の穿刺可能長さを異ならせることで、平面状でないユニット針先面Yを実現している。
次に、上述した針ユニット2の第4の変形例としての針ユニット502について、図8を参照して説明する。図8に示すように、針ユニット502は、ユニットハウジング521と、可動部材22と、付勢部材23と、を備える。図8に示す針ユニット502は、図4等に示す針ユニット2と比較して、ユニットハウジング521の構成が相違している。
より具体的に、図8に示すユニットハウジング521は、周壁部31と、第1内側突出部32と、第2内側突出部33と、装着部534と、を備える。ユニットハウジング521の装着部534は、第1内側突出部32の生体表面BS側の面に取り付けられた吸盤により構成されている。装着部534としての吸盤は、隆起部534aを押し込んで(図8の白抜き矢印参照)内部の空気を追い出し真空状態又は真空状態に近い状態とすることで、生体表面BSに吸着することができる。
次に、本開示に係る装着器具の第2実施形態としての装着器具601について、図9を参照して説明する。
図9に示すように、装着器具601は生体表面BSに装着可能である。また、装着器具601は、針部611を含む複数(本実施形態では3つ)の針ユニット602と、複数の針ユニット602を連結する連結部材603と、を備える。また、装着器具601では、上述した装着器具1(図4等参照)と同様、複数の針ユニット602は、針先611aにより針先集合面Xを構成しており、針先集合面Xの形状は、連結部材603が複数の針ユニット602の間の位置で変形することにより変化可能である。
但し、本実施形態の装着器具601では、各針ユニット602で独立して、針部611を抜去方向A及び挿入方向Bに移動することができない。つまり、本実施形態の装着器具601では、連結部材603の変形を介してのみ、針先集合面Xの形状を変化可能である。
針ユニット602は、針支持部641と、この針支持部641から挿入方向Bに向かって突出する複数の針部611と、を備える。図9に示す針ユニット602では、針支持部641が連結部材603に連結されることで、連結部材603のより保持されている。
より具体的に、各針ユニット602の針支持部641は平板状であり、その抜去方向A側の面が連結部材603に連結されている。換言すれば、本実施形態の連結部材603は、複数の針ユニット602の全ての針支持部641を覆うように配置されており、全ての針ユニット602の針支持部641が、連結部材603の挿入方向B側の面に接着等により接合されている。
但し、本実施形態の連結部材603についても、上述した連結部材3(図4等参照)と同様、複数の針ユニット602の針支持部641の間のみに介在する構成であってもよい。
より具体的に、本実施形態の装着器具601は、上述の複数の針ユニット602及び連結部材603に加えて、ベース部材604と、弾性部材605と、を更に備える。
ベース部材604は、生体表面BSに接触して装着される装着面604aを含む。装着面604aは、例えば粘着剤が設けられているなど、生体表面BSに装着可能に構成されている。また、ベース部材604が、ベース部材本体と、このベース部材本体に取り付けられた粘着部材と、からなり、この粘着部材により装着面604aを構成してもよい。
弾性部材605は、針ユニット602とベース部材604との間に位置している。そのため、針部611は、弾性部材605の弾性変形により、装着面604aよりも突出する挿入位置と、装着面604aよりも突出しない抜去位置と、の間を移動可能である。図9では、針部611が、抜去位置にある状態を示している。図9に示す状態から、連結部材603を挿入方向Bに向かって押圧することにより、各針ユニット602の針部611が、挿入位置に移動し、針部611を生体表面BSに穿刺することができる。
本実施形態の弾性部材605は、針ユニット602とベース部材604との間に位置するが、弾性部材605は、針ユニット602及び連結部材603のいずれか一方とベース部材604との間に位置すればよい。
本実施形態の装着器具601のように、連結部材603の変形のみで、針先集合面Xを生体表面BSに追従するように変形させる構成としてもよいが、上述した第1実施形態の装着器具1(図4等参照)では、連結部材3(図4等参照)の変形に加えて、各針ユニット2(図4等参照)における可動部材22(図4等参照)の移動により、針先集合面Xが生体表面BSに、より追従するように調整できる。
本開示に係る医療用の装着器具は、上述した実施形態及び変形例に記載した構成に限られず、特許請求の範囲を逸脱しない限り、種々の変形・変更が可能である。例えば、第1実施形態、第1実施形態の第1〜第4の変形例、及び、第2実施形態に示す各種構成を適宜組み合わせて別の構成とすることも本開示の技術的範囲に属する。
本開示は装着器具に関する。
1、601:装着器具
2、202、302、402、502、602:針ユニット
2a:第1針ユニット
2b:第2針ユニット
3、603:連結部材
11:針部
11a:針先
21、221、521:ユニットハウジング
21a:装着面
22、222:可動部材
23:付勢部材
31:周壁部
32:第1内側突出部
33:第2内側突出部
34、534:装着部
35:係止部
41、641:針支持部
42:把持部
100:吸引装置
101:吸引チューブ
534a:隆起部
604:ベース部材
604a:装着面
605:弾性部材
611:針部
611a:針先
A:針部の抜去方向
B:針部の挿入方向
P:患者
X:針先集合面
Y:ユニット針先面
BS:生体表面
2、202、302、402、502、602:針ユニット
2a:第1針ユニット
2b:第2針ユニット
3、603:連結部材
11:針部
11a:針先
21、221、521:ユニットハウジング
21a:装着面
22、222:可動部材
23:付勢部材
31:周壁部
32:第1内側突出部
33:第2内側突出部
34、534:装着部
35:係止部
41、641:針支持部
42:把持部
100:吸引装置
101:吸引チューブ
534a:隆起部
604:ベース部材
604a:装着面
605:弾性部材
611:針部
611a:針先
A:針部の抜去方向
B:針部の挿入方向
P:患者
X:針先集合面
Y:ユニット針先面
BS:生体表面
Claims (6)
- 生体表面に穿刺される針部を備え、前記生体表面に装着可能な装着器具であって、
それぞれが前記針部を含む複数の針ユニットと、
前記複数の針ユニットを連結する連結部材と、を備え、
前記連結部材は、前記複数の針ユニットの間の位置で変形可能である、装着器具。 - 前記針ユニットは、
前記生体表面に装着される装着面を含み、前記連結部材に連結されているユニットハウジングと、
前記針部を含み、前記ユニットハウジングに対して移動可能に支持されている可動部材と、を備え、
前記可動部材は、前記針部が前記装着面よりも突出する挿入位置と、前記針部が前記装着面よりも突出しない抜去位置と、の間を移動可能である、請求項1に記載の装着器具。 - 前記針ユニットは、前記可動部材を前記針部の抜去方向に向かって付勢し、前記可動部材を前記抜去位置に維持する付勢部材を備える、請求項2に記載の装着器具。
- 前記ユニットハウジングは、前記可動部材を前記抜去位置で係止可能な係止部を備える、請求項2に記載の装着器具。
- 前記生体表面に装着される装着面を含むベース部材と、
前記針ユニット及び前記連結部材のいずれか一方と前記ベース部材との間に位置する弾性部材と、を備え、
前記針部は、前記弾性部材の弾性変形により、前記装着面よりも突出する挿入位置と、前記装着面よりも突出しない抜去位置と、の間を移動可能である、請求項1に記載の装着器具。 - 前記複数の針ユニットそれぞれは、前記針部を複数備え、
前記複数の針ユニットは、前記複数の針部の全ての針先で構成されるユニット針先面が湾曲面状である針ユニットを含む、請求項1から5のいずれか1つに記載の装着器具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019065042A JP2020162776A (ja) | 2019-03-28 | 2019-03-28 | 装着器具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019065042A JP2020162776A (ja) | 2019-03-28 | 2019-03-28 | 装着器具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020162776A true JP2020162776A (ja) | 2020-10-08 |
Family
ID=72716931
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019065042A Pending JP2020162776A (ja) | 2019-03-28 | 2019-03-28 | 装着器具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020162776A (ja) |
-
2019
- 2019-03-28 JP JP2019065042A patent/JP2020162776A/ja active Pending
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