JP2020159203A - 作動油制御弁 - Google Patents

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憲 堀
太 川村
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Abstract

【課題】供給チェック弁がスプールに引っかかることを抑制する。【解決手段】作動油制御弁10は、油圧ポート27、28と供給ポートSP1、SP2とが形成されたスリーブ20と軸方向に摺動するスプール50とを備え、供給ポートと対応する位置には、縮径する供給チェック弁911、912が配置され、スプールは、小径部512、516と、大径部511、517と、径方向に沿って形成され小径部と大径部とを径方向に接続するストレート部513、518と、を有し、ストレート部が油圧ポートに最も近付く位置にスプールが摺動した状態において、ストレート部の軸方向の位置は、大径部と径方向に接するスリーブの内周面における軸方向の端部であって油圧ポートに近い側の端部E1、E2の軸方向の位置と同じである、または端部よりも軸方向において油圧ポート側に位置する。【選択図】図11

Description

本開示は、バルブタイミング調整装置に用いられる作動油制御弁に関する。
従来から、内燃機関の吸気弁や排気弁のバルブタイミングを調整可能な、油圧式のバルブタイミング調整装置が知られている。油圧式のバルブタイミング調整装置において、ハウジング内でベーンロータが区画形成する各油圧室への作動油の供給および各油圧室からの作動油の排出は、作動油制御弁により実現されることがある。特許文献1には、スリーブの内側をスプールが摺動することにより油路を切り換える作動油制御弁が開示されている。かかる作動油制御弁において、スリーブの内周面には、帯状の薄板を環状に巻いて形成されて縮径することにより開弁する供給チェック弁が設けられている。また、各油圧室から排出される作動油は、スプールの内部に形成されたドレン油路を介して大気開放される。
国際公開第2018/135586号公報
特許文献1に記載の作動油制御弁では、スプールの内部が蓄圧空間となっていないため、作動油制御弁の内部に供給される高圧の作動油が、急速に大気開放されることとなる。このため、供給チェック弁の径方向外側と径方向内側とにおける作動油の大きな圧力差が生じ、かかる圧力差に起因して供給チェック弁が径方向に対して傾いて縮径してしまい、軸方向に沿った流れ方向の上流側に押しやられる場合がある。このような場合、供給チェック弁がスプールに引っかかって閉弁できなくなるという問題が生じ得る。このため、供給チェック弁がスプールに引っかかることを抑制できる技術が望まれている。
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
本開示の一形態によれば、作動油制御弁(10)が提供される。この作動油制御弁は、駆動軸(310)から動力が伝達される従動軸(320)により開閉駆動されるバルブ(330)のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置(100)において、作動油供給源(350)から供給される作動油の流動を制御する作動油制御弁であって、自身の内側に形成された軸孔(29)と前記バルブタイミング調整装置が有する油圧室(140)とを連通する径方向(RD)に開口して形成された油圧ポート(27、28)と、前記径方向に開口して形成され前記径方向の外側から前記径方向の内側に向かって前記軸孔内に前記作動油を供給する供給ポート(SP1、SP2)と、が形成された筒状のスリーブ(20)と、自身の一端に当接して配置されるアクチュエータ(160)により駆動され、前記軸孔内を前記径方向と直交する軸方向(AD)に摺動するスプール(50)と、を備え、前記スリーブの前記径方向の内側において前記供給ポートと対応する位置には、縮径することにより開弁する環状の供給チェック弁(911、912)が配置され、前記スプールは、自身の外周面と前記スリーブの内周面との間において、前記供給ポートから流入する前記作動油を前記油圧ポートへと導く小径部(512、516)と、前記小径部よりも外径が大きく形成されて前記スリーブと前記径方向に接し、前記小径部から見て前記軸方向において前記油圧ポートとは反対側に形成された大径部(511、517)と、前記径方向に沿って形成され、前記小径部と前記大径部とを前記径方向に接続するストレート部(513、518)と、を有し、前記ストレート部が前記油圧ポートに最も近付く位置に前記スプールが摺動した状態において、前記ストレート部の前記軸方向ADの位置は、前記大径部と前記径方向に接する前記スリーブの内周面における前記軸方向の端部であって前記油圧ポートに近い側の端部(E1、E2)の前記軸方向の位置と同じである、または前記端部よりも前記軸方向ADにおいて前記油圧ポート側に位置する。
この形態の作動油制御弁によれば、径方向に沿って形成されたストレート部により小径部と大径部とが径方向に接続されている。また、ストレート部が油圧ポートに最も近付く位置にスプールが摺動した状態において、ストレート部の軸方向の位置は、大径部と径方向に接するスリーブの内周面における軸方向の端部であって油圧ポートに近い側の端部の軸方向の位置と同じである、または端部よりも軸方向において油圧ポート側に位置する。このため、供給チェック弁の径方向の外側と径方向の内側とにおける作動油の圧力差に起因して供給チェック弁が径方向に対して傾いて縮径して軸方向に沿った流れ方向の上流側に押しやられた場合に、供給チェック弁とストレート部とが干渉することを抑制でき、供給チェック弁がストレート部に引っかかることを抑制できる。したがって、供給チェック弁がスプールに引っかかることを抑制できる。
本開示は、種々の形態で実現することも可能である。例えば、作動油制御弁の製造方法、作動油制御弁を備えるバルブタイミング調整装置、かかるバルブタイミング調整装置の製造方法等の形態で実現することができる。
作動油制御弁を備えるバルブタイミング調整装置の概略構成を示す断面図。 図1のII−II線に沿った断面を示す断面図。 作動油制御弁の詳細構成を示す断面図。 スプールがストッパに当接した状態を示す断面図。 作動油制御弁の詳細構成を分解して示す分解斜視図。 図3の領域VIを拡大して示す拡大断面図。 図4の領域VIIを拡大して示す拡大断面図。 スプールが電磁部に最も近付いた状態における作動油の流れを示す説明図。 スプールがストッパに当接した状態における作動油の流れを示す説明図。 スプールが摺動範囲の略中央に位置する状態を示す断面図。 供給チェック弁が傾いて縮径した場合の様子を説明する説明図。
A.実施形態:
A−1.装置構成:
図1に示すバルブタイミング調整装置100は、図示しない車両が備える内燃機関300において、クランク軸310から動力が伝達されるカム軸320により開閉駆動されるバルブのバルブタイミングを調整する。バルブタイミング調整装置100は、クランク軸310からカム軸320までの動力伝達経路に設けられている。より具体的には、バルブタイミング調整装置100は、カム軸320の回転軸AXに沿った方向(以下、「軸方向AD」とも呼ぶ)において、カム軸320の端部321に固定配置されている。バルブタイミング調整装置100の回転軸AXは、カム軸320の回転軸AXと一致している。本実施形態のバルブタイミング調整装置100は、バルブとしての吸気弁330と排気弁340とのうち、吸気弁330のバルブタイミングを調整する。
カム軸320の端部321には、軸穴部322と、供給穴部326とが形成されている。軸穴部322は、軸方向ADに形成されている。軸穴部322の内周面には、後述する作動油制御弁10を固定するための軸固定部323が形成されている。軸固定部323には、雌ねじ部324が形成されている。雌ねじ部324は、作動油制御弁10の固定部32に形成された雄ねじ部33と螺合する。供給穴部326は、軸方向ADと直交する径方向RDに形成され、カム軸320の外周面と供給孔328を連通させている。供給穴部326には、作動油供給源350から作動油が供給される。作動油供給源350は、オイルポンプ351とオイルパン352とを有する。オイルポンプ351は、オイルパン352に貯留されている作動油を汲み上げる。
図1および図2に示すように、バルブタイミング調整装置100は、ハウジング120と、ベーンロータ130と、作動油制御弁10とを備える。図2では、作動油制御弁10の図示を省略している。
図1に示すように、ハウジング120は、スプロケット121と、ケース122とを有する。スプロケット121は、カム軸320の端部321に嵌合され、回転可能に支持されている。スプロケット121には、後述するロックピン150と対応する位置に凹部が形成されて円環状部材128が圧入されている。スプロケット121には、クランク軸310のスプロケット311とともに、環状のタイミングチェーン360が掛け渡されている。スプロケット121は、複数のボルト129によってケース122と固定されている。このため、ハウジング120は、クランク軸310と連動して回転する。ケース122は、有底筒状の外観形状を有し、スプロケット121により開口端が塞がれている。図2に示すように、ケース122は、径方向RDの内側に向かって周方向に互いに並んで形成された複数の隔壁部123を有する。周方向において互いに隣り合う各隔壁部123の間には、後述するベーンロータ130の各ベーン131がそれぞれ配置される。図1に示すように、ケース122の底部の中央部には、開口部124が形成されている。
ベーンロータ130は、ハウジング120の内部に収容され、後述する作動油制御弁10から供給される作動油の油圧に応じて、ハウジング120に対して遅角方向または進角方向へ相対回転する。このため、ベーンロータ130は、駆動軸に対する従動軸の位相を変更する位相変更部として機能する。ベーンロータ130は、複数のベーン131と、ボス135とを有する。
図2に示すように、複数のベーン131は、ベーンロータ130の中央部に位置するボス135から径方向RDの外側に向かってそれぞれ突出し、周方向に互いに並んで形成されている。各ベーン131は、周方向において互いに隣り合う各隔壁部123の間にそれぞれ収容され、油圧室140としての遅角室141と進角室142とに区画している。遅角室141は、ベーン131に対して周方向の一方に位置する。進角室142は、ベーン131に対して周方向の他方に位置する。複数のベーン131のうちの1つには、軸方向に収容穴部132が形成されている。収容穴部132は、ベーン131に形成された遅角室側ピン制御油路133を介して遅角室141と連通し、進角室側ピン制御油路134を介して進角室142と連通している。収容穴部132には、軸方向ADに往復動可能なロックピン150が配置されている。ロックピン150は、ハウジング120に対するベーンロータ130の相対回転を規制し、油圧が不十分な状態においてハウジング120とベーンロータ130とが周方向に衝突することを抑制する。ロックピン150は、スプリング151により、スプロケット121に圧入された円環状部材128側へと軸方向ADに付勢されている。
ボス135は、円筒状の外観形状を有し、カム軸320の端部321に固定されている。したがってボス135が形成されているベーンロータ130は、カム軸320の端部321に固定されて、カム軸320と一体に回転する。ボス135の中央部には、軸方向ADに貫通する貫通孔136が形成されている。貫通孔136には、作動油制御弁10が配置される。ボス135には、複数の遅角油路137と複数の進角油路138とが、径方向RDに貫通して形成されている。各遅角油路137と各進角油路138とは、軸方向ADにおいて互いに並んで形成されている。各遅角油路137は、後述する作動油制御弁10の遅角ポート27と遅角室141を連通させている。各進角油路138は、後述する作動油制御弁10の進角ポート28と進角室142を連通させている。貫通孔136において、各遅角油路137と各進角油路138との間は、後述する作動油制御弁10のアウタースリーブ30によってシールされている。
本実施形態において、ハウジング120およびベーンロータ130は、アルミニウム合金により形成されているが、アルミニウム合金に限らず、鉄やステンレス鋼等の任意の金属材料や樹脂材料等により形成されていてもよい。
図1に示すように、作動油制御弁10は、バルブタイミング調整装置100の回転軸AXに配置されて用いられ、作動油供給源350から供給される作動油の流動を制御する。作動油制御弁10の動作は、内燃機関300の全体動作を制御する図示しないECUからの指示により制御される。作動油制御弁10は、軸方向ADにおいてカム軸320側とは反対側に配置されたソレノイド160により駆動される。ソレノイド160は、内燃機関300を収容する図示しないカバーに固定されている。ソレノイド160は、電磁部162とシャフト164とを有する。ソレノイド160は、上述のECUの指示による電磁部162への通電によって軸方向ADにシャフト164を変位させることにより、後述する作動油制御弁10のスプール50を、バネ60の付勢力に抗してカム軸320側へと押圧する。後述するように、押圧によってスプール50が軸方向ADに摺動することで、遅角室141に連通する油路と進角室142に連通する油路とを切り替えることができる。以降の説明では、軸方向ADにおいてソレノイド160側とは反対側を、便宜上「カム軸320側」とも呼ぶ。
図3ないし図5に示すように、作動油制御弁10は、スリーブ20と、スプール50と、バネ60と、固定部材70と、チェック弁90と、を備える。なお、図3および図4では、回転軸AXに沿った断面を示している。また、図3は、スプール50がソレノイド160の電磁部162に最も近付いた状態を示し、図4は、スプール50がソレノイド160の電磁部162から最も遠ざかった状態を示している。
スリーブ20は、アウタースリーブ30と、インナースリーブ40とを有する。アウタースリーブ30とインナースリーブ40とは、いずれも略筒状の外観形状を有する。スリーブ20は、アウタースリーブ30に形成された軸孔34にインナースリーブ40が挿入された概略構成を有する。
アウタースリーブ30は、作動油制御弁10の外郭を構成し、インナースリーブ40の径方向RDの外側に配置されている。アウタースリーブ30は、本体部31と、突出部35と、固定部32と、拡径部36と、移動規制部80と、工具係合部38とを有する。本体部31と固定部32とには、軸方向ADに沿った軸孔34が形成されている。軸孔34は、アウタースリーブ30を軸方向ADに貫通して形成されている。
本体部31は、略筒状の外観形状を有し、図1に示すようにベーンロータ130の貫通孔136に配置されている。本体部31には、複数のアウター遅角ポート21と複数のアウター進角ポート22とが形成されている。図5に示すように、複数のアウター遅角ポート21は、周方向に互いに並んで形成され、それぞれ本体部31の外周面と軸孔34を連通させている。複数のアウター進角ポート22は、軸方向ADにおいてアウター遅角ポート21よりもソレノイド160側にそれぞれ形成されている。複数のアウター進角ポート22は、周方向に互いに並んで形成され、それぞれ本体部31の外周面と軸孔34を連通させている。
突出部35は、本体部31から径方向RDの外側に突出して形成されている。突出部35は、図1に示すベーンロータ130をカム軸320の端部321との間で軸方向ADに挟み込む。このため、突出部35は、軸方向ADにベーンロータ130と当接し、軸力を発生させている。
固定部32は、筒状の外観形状を有し、軸方向ADにおいて本体部31と連なって形成されている。固定部32は、本体部31と略同じ径に形成され、図1に示すようにカム軸320の軸固定部323に挿入されている。固定部32の外周面には、雄ねじ部33が形成されている。雄ねじ部33は、軸固定部323に形成された雌ねじ部324と螺合する。アウタースリーブ30は、雄ねじ部33と雌ねじ部324との締結により、カム軸320側へと向かう軸方向ADの軸力が加えられてカム軸320の端部321に固定される。軸力が加えられることにより、吸気弁330を押すことによるカム軸320の偏心力によって作動油制御弁10とカム軸320の端部321とがずれることを抑制でき、作動油が漏れることを抑制できる。
図3および図4に示すように、本体部31のうちソレノイド160側の端部には、拡径部36が形成されている。拡径部36は、本体部31の他部分に比べて内径が拡大して形成されている。拡径部36には、後述するインナースリーブ40の鍔部46が配置される。
移動規制部80は、アウタースリーブ30の内周面において拡径部36によって形成される径方向RDの段差として構成されている。移動規制部80は、固定部材70との間において、後述するインナースリーブ40の鍔部46を軸方向ADに挟み込む。これにより、移動規制部80は、軸方向ADに沿ったソレノイド160の電磁部162から遠ざかる方向へのインナースリーブ40の移動を規制する。換言すると、移動規制部80は、軸方向ADに沿ったソレノイド160側とは反対側へのインナースリーブ40の移動を規制する。
工具係合部38は、軸方向ADにおいて突出部35よりもソレノイド160側に形成されている。工具係合部38は、図示しない六角ソケット等の工具と係合可能に構成され、アウタースリーブ30を含む作動油制御弁10をカム軸320の端部321に締結固定するために用いられる。
図3および図4に示すように、インナースリーブ40は、筒部41と、底部42と、複数の遅角側突出壁43と、複数の進角側突出壁44と、封止壁45と、鍔部46と、ストッパ49とを有する。
筒部41は、略筒状の外観形状を有し、アウタースリーブ30の本体部31と固定部32とに亘ってアウタースリーブ30の径方向RDの内側に位置している。筒部41には、軸方向ADに沿った軸孔29と、遅角側供給ポートSP1と、進角側供給ポートSP2と、リサイクルポート47とがそれぞれ形成されている。
遅角側供給ポートSP1は、軸方向ADにおいて遅角側突出壁43よりも底部42側に形成されている。このため、遅角側供給ポートSP1は、後述する油圧ポートとしての遅角ポート27よりも、軸方向ADにおいてカム軸320側に形成されている。遅角側供給ポートSP1は、径方向RDに開口して形成され、筒部41の外周面と内周面を連通させている。遅角側供給ポートSP1は、図1に示すカム軸320の軸穴部322と連通し、径方向RDの外側から径方向RDの内側に向かって軸孔29へと作動油を供給する。本実施形態において、遅角側供給ポートSP1は、周方向の半周に亘って複数並んで形成されているが、全周に亘って形成されていてもよく、単数であってもよい。
図6に示すように、遅角側供給ポートSP1は、遅角側円筒穴部411と、遅角側円筒穴部411の径方向RDの内側に位置する遅角側テーパ穴部412とを含んで構成されている。遅角側円筒穴部411は、筒部41の外周面に連なって形成され、径方向RDの外側から径方向RDの内側亘って一定の径で形成されている。遅角側円筒穴部411における径方向RDの外側の外縁部を、「遅角側外縁部413」とも呼ぶ。遅角側テーパ穴部412は、筒部41の内周面に連なるとともに遅角側円筒穴部411に連なって形成されている。遅角側テーパ穴部412の径は、遅角側円筒穴部411の径よりも大きく形成されている。遅角側テーパ穴部412は、径方向RDの外側から径方向RDの内側に向かうにつれて次第に拡径するテーパ形状を有する。
図3および図4に示すように、進角側供給ポートSP2は、軸方向ADにおいて進角側突出壁44よりもソレノイド160側に形成されている。このため、進角側供給ポートSP2は、後述する油圧ポートとしての進角ポート28よりも、軸方向ADにおいてソレノイド160側に形成されている。進角側供給ポートSP2は、径方向RDに開口して形成され、筒部41の外周面と内周面を連通させている。進角側供給ポートSP2は、図1に示すカム軸320の軸穴部322と連通し、径方向RDの外側から径方向RDの内側に向かって軸孔29へと作動油を供給する。本実施形態において、進角側供給ポートSP2は、周方向の半周に亘って複数並んで形成されているが、全周に亘って形成されていてもよく、単数であってもよい。
図7に示すように、進角側供給ポートSP2は、遅角側供給ポートSP1と同様の構成を有し、進角側円筒穴部415と進角側テーパ穴部416とを含んで構成されている。進角側円筒穴部415は、筒部41の外周面に連なって形成され、径方向RDの外側から径方向RDの内側亘って一定の径で形成されている。進角側円筒穴部415における径方向RDの外側部を、「進角側外縁部417」とも呼ぶ。進角側テーパ穴部416は、筒部41の内周面に連なるとともに進角側円筒穴部415に連なって形成されている。進角側テーパ穴部416の径は、進角側円筒穴部415の径よりも大きく形成されている。進角側テーパ穴部416は、径方向RDの外側から径方向RDの内側に向かうにつれて次第に拡径するテーパ形状を有する。
図3および図4に示すように、リサイクルポート47は、軸方向ADにおいて遅角側突出壁43と進角側突出壁44との間に形成され、筒部41の外周面と内周面を連通させている。リサイクルポート47は、図5に示すように、遅角側供給ポートSP1および進角側供給ポートSP2とそれぞれ連通している。具体的には、リサイクルポート47は、アウタースリーブ30の本体部31の内周面とインナースリーブ40の筒部41の外周面との間の空間であって、周方向に互いに隣り合う遅角側突出壁43の間および周方向に互いに隣り合う進角側突出壁44の間の空間により、各供給ポートSP1、SP2と連通している。このため、リサイクルポート47は、遅角室141および進角室142から排出された作動油を供給側へと戻すリサイクル機構として機能する。本実施形態において、リサイクルポート47は、周方向に複数並んで形成されているが、単数であってもよい。なお、スプール50の摺動による油路の切り替え動作を含めたバルブタイミング調整装置100の動作については、後述する。
図3および図4に示すように、底部42は、筒部41と一体に形成され、筒部41の軸方向ADにおけるカム軸320側の端部を塞いでいる。底部42には、バネ60の一端が当接している。
図5に示すように、複数の遅角側突出壁43は、筒部41から径方向RDの外側に突出するように、周方向に互いに並んで形成されている。周方向に互いに隣り合う遅角側突出壁43の間は、図1に示すカム軸320の軸穴部322と連通しており、作動油供給源350から供給される作動油が流通する作動油供給油路25の一部として機能する。図5に示すように、各遅角側突出壁43には、それぞれインナー遅角ポート23が形成されている。各インナー遅角ポート23は、それぞれ遅角側突出壁43の外周面と内周面を連通させている。図3および図4に示すように、各インナー遅角ポート23は、それぞれアウタースリーブ30に形成された各アウター遅角ポート21と連通する。
図5に示すように、複数の進角側突出壁44は、それぞれ軸方向ADにおいて遅角側突出壁43よりもソレノイド160側に形成されている。複数の進角側突出壁44は、筒部41から径方向RDの外側に突出するように、周方向に互いに並んで形成されている。周方向に互いに隣り合う進角側突出壁44の間は、図1に示す軸穴部322と連通しており、作動油供給源350から供給される作動油が流通する作動油供給油路25の一部として機能する。図5に示すように、各進角側突出壁44には、それぞれインナー進角ポート24が形成されている。各インナー進角ポート24は、それぞれ進角側突出壁44の外周面と内周面を連通させている。図3および図4に示すように、各インナー進角ポート24は、それぞれアウタースリーブ30に形成された各アウター進角ポート22と連通する。
封止壁45は、軸方向ADにおける進角側供給ポートSP2よりもソレノイド160側において、筒部41の全周に亘って径方向RDの外側に向かって突出して形成されている。封止壁45は、アウタースリーブ30の本体部31の内周面とインナースリーブ40の筒部41の外周面とをシールすることにより、後述する作動油供給油路25を流通する作動油がソレノイド160側へと漏れることを抑制する。封止壁45の外径は、遅角側突出壁43および進角側突出壁44の外径と略同じに形成されている。
鍔部46は、インナースリーブ40のソレノイド160側の端部において、筒部41の全周に亘って径方向RDの外側に向かって突出して形成されている。鍔部46は、アウタースリーブ30の拡径部36に配置されている。図5に示すように、鍔部46には、複数の嵌合部48が形成されている。複数の嵌合部48は、鍔部46の外縁部において周方向に互いに並んで形成されている。本実施形態において、各嵌合部48は、鍔部46の外縁部が直線状に切り落とされて形成されているが、直線状に限らず曲線状に形成されていてもよい。各嵌合部48は、後述する固定部材70の各嵌合突起部73とそれぞれ周方向に嵌合する。
図3および図4に示すように、ストッパ49は、インナースリーブ40の軸方向ADの端部であってカム軸320側の端部に形成されている。ストッパ49は、筒部41の他部分に比べて内径が縮小して形成されることにより、スプール50のカム軸320側の端部が当接可能に構成されている。ストッパ49は、ソレノイド160の電磁部162から遠ざかる方向へのスプール50の摺動限界を規定する。
アウタースリーブ30に形成された軸孔34と、インナースリーブ40の筒部41の外周面との間における空間は、アウタースリーブ30がカム軸320の端部321に固定された状態において、作動油供給源350と連通する作動油供給油路25として機能する。作動油供給油路25は、図1に示すカム軸320の軸穴部322と連通しており、作動油供給源350から供給される作動油を遅角側供給ポートSP1および進角側供給ポートSP2へと導く。図3および図4に示すように、アウター遅角ポート21とインナー遅角ポート23とは、油圧ポートとしての遅角ポート27を構成し、図2に示す遅角油路137を介して遅角室141と軸孔29とを連通させる。図3および図4に示すように、アウター進角ポート22とインナー進角ポート24とは、油圧ポートとしての進角ポート28を構成し、図2に示す進角油路138を介して進角室142と軸孔29とを連通させる。
図3および図4に示すように、アウタースリーブ30とインナースリーブ40とは、作動油の漏れを抑制するために、軸方向ADの少なくとも一部においてシールされている。より具体的には、遅角側突出壁43によって、遅角側供給ポートSP1およびリサイクルポート47と遅角ポート27との間がシールされ、進角側突出壁44によって、進角側供給ポートSP2およびリサイクルポート47と進角ポート28との間がシールされている。また、封止壁45によって、作動油供給油路25と作動油制御弁10の外部とがシールされている。
スプール50は、インナースリーブ40の径方向RDの内側に配置されている。図1に示すように、スプール50は、自身の一端であるスプール底部52に当接して配置されるソレノイド160により駆動され、径方向RDと直交する軸方向ADに摺動する。
図3および図4に示すように、スプール50は、スプール筒部51と、スプール底部52と、バネ受け部56とを有する。また、スプール50には、軸方向ADに沿った軸孔が形成されている。かかる軸孔は、後述するドレン油路53の一部を構成する。また、スプール50には、かかる軸孔とそれぞれ連通するドレン流入部54とドレン流出部55とが形成されている。
図3ないし図5に示すように、スプール筒部51は、略円筒状の外観形状を有する。スプール筒部51は、軸方向ADにおいてカム軸320側から順番に並んで形成された、遅角側大径部511と、遅角側小径部512と、遅角側シール部57と、中央小径部514と、進角側シール部58と、進角側小径部516と、進角側大径部517とを有する。遅角側大径部511と遅角側シール部57と進角側シール部58と進角側大径部517とは、それぞれ径方向外側に向かって突出して全周に亘って形成されている。
図3および図6に示すように、遅角側大径部511は、遅角側小径部512よりも外径が大きく形成されてインナースリーブ40の筒部41と径方向RDに接している。図3に示すように、遅角側大径部511は、遅角側小径部512から見て軸方向ADにおいて遅角ポート27とは反対側に形成されている。
図3および図6に示すように、遅角側小径部512は、径方向RDに見て遅角側供給ポートSP1と重なる位置に形成されている。遅角側小径部512は、遅角側大径部511よりも外径が小さく形成されている。遅角側小径部512は、自身の外周面とインナースリーブ40の筒部41の内周面との間において、遅角側供給ポートSP1から流入する作動油を遅角ポート27へと導く。
遅角側大径部511と遅角側小径部512とは、遅角側ストレート部513によって径方向RDに接続されている。遅角側ストレート部513は、径方向RDに沿って形成されている。換言すると、遅角側ストレート部513は、軸方向ADに垂直に交わるように形成されている。遅角側ストレート部513は、遅角側小径部512の外周面における軸方向ADに沿った流れ方向の上流側に形成されている。
図3に示すようにスプール50が最もソレノイド160の電磁部162に近付いた状態において、換言すると、遅角側ストレート部513が遅角ポート27に最も近付く位置にスプール50が摺動した状態において、遅角側ストレート部513の軸方向ADの位置は、図6に示すように、遅角側大径部511と径方向RDに接するインナースリーブ40の筒部41の内周面における軸方向ADの端部であって遅角ポート27に近い側の端部E1の軸方向ADの位置と同じである。また、遅角側ストレート部513の軸方向ADの位置は、遅角側供給ポートSP1における径方向RDの外側の遅角側外縁部413よりも遅角ポート27から離れている。このような構成となっている理由については、後述する。
遅角側シール部57は、図3に示すようにスプール50が最もソレノイド160の電磁部162に近付いた状態において、リサイクルポート47と遅角ポート27との連通を断ち、図4に示すようにスプール50が最も電磁部162から遠ざかった状態において、遅角側供給ポートSP1と遅角ポート27との連通を断つ。
図3および図4に示す中央小径部514は、径方向RDに見てリサイクルポート47と重なる位置に形成されている。中央小径部514は、自身の外周面とインナースリーブ40の筒部41の内周面との間において、遅角ポート27または進角ポート28から排出される作動油をリサイクルポート47へと導く。中央小径部514には、ドレン流入部54が形成されている。ドレン流入部54についての詳細な説明は、後述する。
進角側シール部58は、図3に示すようにスプール50が最も電磁部162に近付いた状態において、進角側供給ポートSP2と進角ポート28との連通を断ち、図4に示すようにスプール50が最も電磁部162から遠ざかった状態において、リサイクルポート47と進角ポート28との連通を断つ。
図4および図7に示すように、進角側小径部516は、径方向RDに見て進角側供給ポートSP2と重なる位置に形成されている。進角側小径部516は、進角側大径部517よりも外径が小さく形成されている。進角側小径部516は、自身の外周面とインナースリーブ40の筒部41の内周面との間において、進角側供給ポートSP2から流入する作動油を進角ポート28へと導く。
進角側大径部517は、進角側小径部516よりも外径が大きく形成されてインナースリーブ40の筒部41と径方向RDに接している。図4に示すように、進角側大径部517は、進角側小径部516から見て軸方向ADにおいて進角ポート28とは反対側に形成されている。また、進角側大径部517は、固定部材70と当接することにより、ソレノイド160の電磁部162に近付く方向へのスプール50の摺動限界を規定する。
進角側小径部516と進角側大径部517とは、進角側ストレート部518によって径方向RDに接続されている。進角側ストレート部518は、径方向RDに沿って形成されている。換言すると、進角側ストレート部518は、軸方向ADに垂直に交わるように形成されている。進角側ストレート部518は、進角側小径部516の外周面における軸方向ADに沿った流れ方向の上流側に形成されている。
図4に示すようにスプール50が最もソレノイド160の電磁部162から遠ざかった状態において、換言すると、進角側ストレート部518が進角ポート28に最も近付く位置にスプール50が摺動した状態において、進角側ストレート部518の軸方向ADの位置は、図7に示すように、進角側大径部517と径方向RDに接するインナースリーブ40の筒部41の内周面における軸方向ADの端部であって進角ポート28に近い側の端部E2の軸方向ADの位置と同じとなっている。また、進角側ストレート部518の軸方向ADの位置は、進角側供給ポートSP2における径方向RDの外側の進角側外縁部417よりも進角ポート28から離れている。このような構成となっている理由については、後述する。
本実施形態において、遅角側ストレート部513および進角側ストレート部518は、軸方向ADに対して90°の角度で交わってそれぞれ形成されているが、軸方向ADに対して80°以上100°以下の任意の角度で交わってそれぞれ形成されていてもよい。換言すると、径方向RDとは、軸方向ADに略直交する方向を意味しており、軸方向ADに対して90°の角度で交わる方向に限らず、80°以上100°以下の任意の角度で交わっていてもよい。また、本実施形態において、遅角側大径部511の外径と進角側大径部517の外径とは、互いにほぼ等しい。換言すると、軸方向ADに見た遅角側大径部511と進角側大径部517との投影面積は、互いにほぼ等しい。
また、本実施形態において、遅角側小径部512と遅角側シール部57、遅角側シール部57と中央小径部514、中央小径部514と進角側シール部58、進角側シール部58と進角側小径部516は、それぞれ径方向RDに交差して形成されたテーパ形状部分を介して互いに接続されている。
図3および図4に示すように、スプール底部52は、スプール筒部51と一体に形成され、スプール筒部51のソレノイド160側の端部を塞いでいる。スプール底部52は、軸方向ADにおいてスリーブ20よりもソレノイド160側に突出可能に構成されている。スプール底部52は、スプール50の基端部として機能する。
スプール筒部51とスプール底部52とインナースリーブ40の筒部41と底部42とにより囲まれた空間は、ドレン油路53として機能する。このため、スプール50の内部は、ドレン油路53の少なくとも一部として機能する。ドレン油路53には、油圧室140としての遅角室141と進角室142とから排出される作動油が流通する。
ドレン流入部54は、中央小径部514に形成されている。ドレン流入部54は、中央小径部514の外周面と内周面を連通させている。ドレン流入部54は、油圧室140から排出される作動油をドレン油路53へと導く。また、ドレン流入部54は、リサイクルポート47を介して各供給ポートSP1、SP2と連通している。このとき、リサイクルポート47と各供給ポートSP1、SP2とは、インナースリーブ40の筒部41の外周面において、遅角側突出壁43と進角側突出壁44とが形成されていない部分を介して互いに連通している。
ドレン流出部55は、スプール50の一端であるスプール底部52において、径方向外側に開口するように形成されている。ドレン流出部55は、ドレン油路53の作動油を作動油制御弁10の外部へと排出する。図1に示すように、ドレン流出部55から排出された作動油は、オイルパン352へと回収される。
図3および図4に示すように、バネ受け部56は、スプール筒部51のカム軸320側の端部において、スプール筒部51の他部分に比べて内径が拡大されて形成されている。バネ受け部56には、バネ60の他端が当接されている。
本実施形態において、アウタースリーブ30とスプール50とは、それぞれ鉄により形成され、インナースリーブ40は、アルミニウムにより形成されている。なお、これらの材料に限らず、任意の金属材料や樹脂材料等によりそれぞれ形成されていてもよい。
バネ60は、圧縮コイルバネにより構成され、自身の端部がインナースリーブ40の底部42とスプール50のバネ受け部56とにそれぞれ当接して配置されている。バネ60は、軸方向ADに沿って、スプール50をソレノイド160側へと付勢している。
固定部材70は、アウタースリーブ30の軸孔34のソレノイド160側の端部に固定されている。固定部材70は、薄板状の外観形状を有し、平板部71と、複数の嵌合突起部73とを有する。
図5に示すように、平板部71は、径方向に沿った平板状に形成されている。平板部71は、径方向に限らず、軸方向ADと交差する方向に沿って形成されていてもよい。平板部71の略中央には、開口72が形成されている。図3および図4に示すように、開口72には、スプール50の一端であるスプール底部52が挿入される。
図5に示すように、複数の嵌合突起部73は、平板部71から軸方向ADに向かって突起し、周方向に互いに並んで形成されている。嵌合突起部73は、軸方向ADに限らず、径方向と交差する任意の方向に突出して形成されていてもよい。各嵌合突起部73は、インナースリーブ40の各嵌合部48とそれぞれ周方向に嵌合する。本実施形態では、3つの嵌合突起部73が形成されているが、3つに限らず1つや4つ等、任意の数の嵌合突起部73が形成されていてもよい。
図3および図4に示すように、固定部材70は、インナースリーブ40の内部にスプール50が挿入されて、嵌合突起部73と嵌合部48とが嵌合するように組み付けられた後に、アウタースリーブ30の軸孔34に固定される。嵌合突起部73と嵌合部48とが嵌合した状態において固定部材70がアウタースリーブ30に固定されることにより、インナースリーブ40がアウタースリーブ30に対して周方向に回転することが規制される。また、固定部材70がアウタースリーブ30に固定されることにより、インナースリーブ40とスプール50とが、アウタースリーブ30から軸方向ADにおいてソレノイド160側に抜けることがそれぞれ規制される。
チェック弁90は、作動油の逆流を抑制する。チェック弁90は、遅角側供給チェック弁911と、進角側供給チェック弁912と、リサイクルチェック弁92とを含んで構成されている。図5に示すように、各供給チェック弁911、912とリサイクルチェック弁92とは、それぞれ帯状の薄板を環状に巻いて形成されることにより、径方向に弾性変形する。
図3および図6に示すように、遅角側供給チェック弁911は、遅角側供給ポートSP1と対応する位置において、インナースリーブ40の筒部41の径方向RDの内側に配置されている。より具体的には、遅角側テーパ穴部412において遅角側円筒穴部411を塞ぐように配置されている。図4および図7に示すように、進角側供給チェック弁912は、進角側供給ポートSP2と対応する位置において、インナースリーブ40の筒部41の径方向RDの内側に配置されている。より具体的には、進角側テーパ穴部416において進角側円筒穴部415を塞ぐように配置されている。各供給チェック弁911、912は、径方向RDの外側から作動油の圧力を受けることによって、帯状の薄板の重なり部分が大きくなり、縮径することにより開弁する。
図3および図4に示すリサイクルチェック弁92は、リサイクルポート47と対応する位置において、インナースリーブ40の筒部41の径方向RDの外側に配置されている。リサイクルチェック弁92は、径方向RDの内側から作動油の圧力を受けることによって、帯状の薄板の重なり部分が小さくなり、拡径することにより開弁する。
本実施形態において、クランク軸310は、本開示における駆動軸の下位概念に相当し、カム軸320は、本開示における従動軸の下位概念に相当し、吸気弁330は、本開示におけるバルブの下位概念に相当し、ソレノイド160は、本開示におけるアクチュエータの下位概念に相当する。また、軸孔29は、本開示における軸孔の下位概念に相当し、遅角ポート27と進角ポート28とは、それぞれ本開示における油圧ポートの下位概念に相当し、遅角側供給ポートSP1と進角側供給ポートSP2とは、本開示における複数の供給ポートの下位概念に相当する。また、遅角側供給ポートSP1は、本開示における油圧ポートよりも軸方向においてアクチュエータ側に形成されたポートSP1の下位概念に相当し、進角側供給ポートSP2は、本開示における油圧ポートよりも軸方向においてアクチュエータ側とは反対側に形成されたポートの下位概念に相当する。また、遅角側供給チェック弁911および進角側供給チェック弁912は、それぞれ本開示における供給チェック弁の下位概念に相当し、遅角側小径部512および進角側小径部516は、それぞれ本開示における小径部の下位概念に相当し、遅角側大径部511および進角側大径部517は、それぞれ本開示における大径部の下位概念に相当し、遅角側ストレート部513と進角側ストレート部518とは、それぞれ本開示におけるストレート部の下位概念に相当する。
A−2.バルブタイミング調整装置の動作:
図1に示すように、作動油供給源350から供給穴部326へと供給された作動油は、軸穴部322を通って作動油供給油路25へと流通する。図8に示す状態のように、ソレノイド160に通電が行われずスプール50がソレノイド160の電磁部162に最も近付いた状態において、遅角ポート27は、遅角側供給ポートSP1と連通する。図8における白抜きの矢印は、供給側における作動油の流れを示している。遅角側供給チェック弁911は、遅角側供給ポートSP1において遅角側円筒穴部411から遅角側テーパ穴部412へと流入する作動油の油圧により、縮径して開弁する。これにより、作動油は、遅角側小径部512の外周面を通って遅角ポート27へと導かれる。
作動油が遅角室141へと供給されると、ベーンロータ130がハウジング120に対して遅角方向へ相対回転し、クランク軸310に対するカム軸320の相対回転位相が遅角側へと変化する。また、この状態において、進角ポート28と進角側供給ポートSP2とは、進角側シール部58によってシールされるため連通せず、進角ポート28とリサイクルポート47とが連通する。これにより、進角室142から排出された作動油は、進角ポート28、中央小径部514の外周面およびリサイクルポート47を介して遅角側供給ポートSP1へと戻されて再循環する。また、進角室142から排出された作動油の一部は、中央小径部514に形成されたドレン流入部54を介してドレン油路53に流入し、ドレン流出部55を通ってオイルパン352へと戻される。
図9に示すように、ソレノイド160に通電が行われてスプール50がソレノイド160の電磁部162から最も遠ざかった状態、すなわち、スプール50がストッパ49に当接した状態において、進角ポート28は、進角側供給ポートSP2と連通する。図9における白抜きの矢印は、供給側における作動油の流れを示している。進角側供給チェック弁912は、進角側供給ポートSP2において進角側円筒穴部415から進角側テーパ穴部416へと流入する作動油の油圧により、縮径して開弁する。これにより、作動油は、進角側小径部516の外周面を通って進角ポート28へと導かれる。作動油が進角室142へと供給されると、ベーンロータ130がハウジング120に対して進角方向へ相対回転し、クランク軸310に対するカム軸320の相対回転位相が進角側へと変化する。また、この状態において、遅角ポート27と遅角側供給ポートSP1とは、遅角側シール部57によってシールされるため連通せず、遅角ポート27とリサイクルポート47とが連通する。これにより、遅角室141から排出された作動油は、遅角ポート27、中央小径部514の外周面およびリサイクルポート47を介して進角側供給ポートSP2へと戻されて再循環する。また、遅角室141から排出された作動油の一部は、中央小径部514に形成されたドレン流入部54を介してドレン油路53に流入し、ドレン流出部55を通ってオイルパン352へと戻される。
また、図10に示すように、ソレノイド160に通電が行われてスプール50が摺動範囲の略中央に位置する状態では、遅角ポート27と遅角側供給ポートSP1とが連通し、進角ポート28と進角側供給ポートSP2とが連通する。これにより、作動油供給油路25の作動油が遅角室141と進角室142との両方へと供給されて、ベーンロータ130のハウジング120に対する相対回転が抑制され、クランク軸310に対するカム軸320の相対回転位相が保持される。
本実施形態における作動油制御弁10は、スプール50の内部が蓄圧空間となっていないため、作動油供給油路25から供給される高圧の作動油が、油圧室140およびドレン油路53を介して急速に大気開放されることとなる。このため、供給チェック弁911、912の径方向RDの外側と径方向RDの内側とにおける作動油の圧力差が大きく、供給チェック弁911、912が径方向RDに対して傾いて縮径することがある。換言すると、軸方向ADにおいて重なりの度合いが偏って縮径することがある。
図11を参照して、遅角側供給チェック弁911が傾いて縮径した場合の様子について説明する。図11では、図6と同様の領域VIを拡大して示し、閉弁状態の遅角側供給チェック弁911を破線で示している。なお、進角側供給チェック弁912については、遅角側供給チェック弁911と同様の挙動を示すため、その詳細な説明を省略する。遅角側供給チェック弁911、遅角側供給ポートSP1、遅角側大径部511、遅角側小径部512および遅角側ストレート部513は、それぞれ互いに対応している。同様に、進角側供給チェック弁912、進角側供給ポートSP2、進角側大径部517、進角側小径部516および進角側ストレート部518は、それぞれ互いに対応している。本実施形態において、「対応する」とは、或る供給ポートSP1、SP2に対して互いに隣接して配置されていることを意味する。
遅角側供給チェック弁911を通過する作動油の油圧によって傾いて縮径した遅角側供給チェック弁911は、遅角側供給チェック弁911の径方向RDの外側と径方向RDの内側とにおける作動油の圧力差によって、遅角側小径部512の外周面における軸方向ADに沿った流れ方向の上流側に押しやられる場合がある。なお、図11では、かかる流れ方向を白抜きの矢印で示している。
ここで、本実施形態の作動油制御弁10では、径方向RDに沿って形成された遅角側ストレート部513により、遅角側大径部511と遅角側小径部512とが径方向RDに接続されている。また、遅角側ストレート部513の軸方向ADの位置は、インナースリーブ40に形成された端部E1の軸方向ADの位置と同じとなっている。このような構成により、遅角側供給チェック弁911が軸方向ADに沿った流れ方向の上流側に押しやられた場合に、遅角側供給チェック弁911と遅角側ストレート部513とが干渉することが抑制され、遅角側供給チェック弁911が遅角側ストレート部513に引っかかることが抑制されている。また、遅角側ストレート部513の軸方向ADの位置が、インナースリーブ40に形成された端部E1の軸方向ADの位置よりも遅角ポート27から離れた側、換言すると、軸方向ADにおけるカム軸320側に位置する構成と比較して、遅角側供給チェック弁911が軸方向ADに沿った流れ方向の上流側に押しやられた場合に、遅角側供給チェック弁911が端部E1を乗り上げて端部E1に引っかかることが抑制されている。
また、本実施形態において、遅角側ストレート部513の軸方向ADの位置は、遅角ポート27における径方向RDの外側の遅角側外縁部413よりも遅角ポート27から離れている。このような構成により、遅角側ストレート部513が軸方向ADにおいて遅角側外縁部413よりも遅角ポート27の近くに位置する構成と比較して、遅角側ストレート部513と遅角側供給チェック弁911とが干渉することが抑制され、また、遅角側大径部511における軸方向ADの端部であって遅角ポート27に近い側の端部と遅角側供給チェック弁911とが干渉することが抑制されている。また、遅角側ストレート部513の形成によって流路抵抗が増大してしまうことが抑制され、圧力損失が増加してしまうことが抑制されている。
遅角室141または進角室142へと供給される作動油は、遅角室側ピン制御油路133または進角室側ピン制御油路134を介して収容穴部132へと流入する。こうして、遅角室141または進角室142に十分な油圧がかけられて、収容穴部132へと流入した作動油によってロックピン150がスプリング151の付勢力に抗して円環状部材128から抜け出すと、ハウジング120に対するベーンロータ130の相対回転が許容された状態となる。
バルブタイミング調整装置100は、カム軸320の相対回転位相が目標値よりも進角側である場合、ソレノイド160への通電量を比較的小さくすることによって、ベーンロータ130をハウジング120に対して遅角方向へ相対回転させる。これにより、クランク軸310に対するカム軸320の相対回転位相が遅角側へと変化し、バルブタイミングが遅角する。また、バルブタイミング調整装置100は、カム軸320の相対回転位相が目標値よりも遅角側である場合、ソレノイド160への通電量を比較的大きくすることによって、ベーンロータ130をハウジング120に対して進角方向へ相対回転させる。これにより、クランク軸310に対するカム軸320の相対回転位相が進角側へと変化し、バルブタイミングが進角する。また、バルブタイミング調整装置100は、カム軸320の相対回転位相が目標値と一致する場合、ソレノイド160への通電量を中程度とすることによって、ベーンロータ130のハウジング120に対する相対回転を抑制する。これにより、クランク軸310に対するカム軸320の相対回転位相が保持され、バルブタイミングが保持される。
以上説明した本実施形態のバルブタイミング調整装置100が備える作動油制御弁10によれば、径方向RDに沿って形成されたストレート部513、518により、大径部511、517と小径部512、516とが径方向RDに接続されている。また、ストレート部513、518が油圧ポートとしての遅角ポート27および進角ポート28に最も近付く位置にスプール50が摺動した状態において、ストレート部513、518の軸方向ADの位置が、対応する大径部511、517と径方向RDに接するインナースリーブ40の内周面における軸方向ADの端部であって遅角ポート27および進角ポート28に近い側の端部E1、E2の軸方向ADの位置と同じである。このため、供給チェック弁911、912の径方向RDの外側と径方向RDの内側とにおける作動油の圧力差に起因して供給チェック弁911、912が径方向RDに対して傾いて縮径して軸方向ADに沿った流れ方向の上流側に押しやられた場合に、供給チェック弁911、912とストレート部513、518とが干渉することを抑制でき、供給チェック弁911、912がストレート部513、518に引っかかることを抑制できる。したがって、供給チェック弁911、912がスプール50に引っかかることを抑制できる。
例えば、大径部511、517と小径部512、516とが、軸方向ADに沿った作動油の流れ方向の下流側に向かうにつれて縮径して形成されたテーパ形状部分を介して互いに接続される構成と比較して、供給チェック弁911、912が軸方向ADに沿った流れ方向の上流側に押しやられた場合に、かかるテーパ形状部分と供給チェック弁911、912とが干渉することを抑制でき、供給チェック弁911、912がスプール50に引っかかることを抑制できる。
例えば、ストレート部513、518の軸方向ADの位置が、インナースリーブ40に形成された端部E1、E2の軸方向ADの位置よりも油圧ポートとしての遅角ポート27および進角ポート28から離れた側に位置する構成と比較して、供給チェック弁911、912が軸方向ADに沿った流れ方向の上流側に押しやられた場合に、供給チェック弁911、912が端部E1、E2を乗り上げることを抑制でき、供給チェック弁911、912が端部E1、E2に引っかかることを抑制できる。
また、本実施形態のバルブタイミング調整装置100が備える作動油制御弁10によれば、ストレート部513、518の軸方向ADの位置が、油圧ポートにおける径方向RDの外側の外縁部413、417よりも油圧ポートから離れている。このため、ストレート部513、518が軸方向ADにおいて外縁部413、417よりも油圧ポートの近くに位置する構成と比較して、供給チェック弁911、912とストレート部513、518とが干渉することを抑制でき、また、大径部511、517における軸方向ADの端部であって油圧ポートに近い側の端部と供給チェック弁911、912とが干渉することを抑制できる。また、ストレート部513、518の形成によって流路抵抗が増大することを抑制でき、圧力損失が増加することを抑制できる。
したがって、供給チェック弁911、912が径方向RDに対して傾いて縮径して軸方向ADに沿った流れ方向の上流側に押しやられた場合に、供給チェック弁911、912がスプール50やインナースリーブ40に引っかかって閉弁できなくなることを抑制できる。換言すると、供給チェック弁911、912が、閉弁状態である初期位置に戻れなくなることを抑制できる。このため、作動油制御弁10の動作における不具合の発生を抑制でき、信頼性の低下を抑制できる。
また、径方向RDに沿って形成されたストレート部513、518により、大径部511、517と小径部512、516とが径方向RDに接続されているので、大径部511、517と小径部512、516とが径方向RDに交差して形成されたテーパ形状部分を介して互いに接続される構成と比較して、スプール50の軸方向ADに沿った寸法の大型化を抑制できる。このため、作動油制御弁10の軸方向ADに沿った寸法が大型化することを抑制できる。したがって、カム軸320の端部321に固定されて用いられるバルブタイミング調整装置100の軸方向ADに沿った寸法が大型化することを抑制でき、搭載性を向上できる。
また、ストレート部513、518が、小径部512、516の外周面における軸方向ADに沿った流れ方向の上流側に形成されている。小径部512、516の外周面における軸方向ADに沿った流れ方向の上流側は、作動油の流れが少ないため、ストレート部513、518の形成によって流路抵抗が増大することを抑制でき、圧力損失が増加することを抑制できる。また、作動油の流れが少ない箇所にストレート部513、518が形成されているので、作動油制御弁10におけるデッドスペースの発生を抑制でき、作動油制御弁10の軸方向ADに沿った寸法が大型化することを抑制できる。
また、ストレート部513、518の軸方向ADの位置が、供給ポートSP1、SP2における径方向RDの外側の外縁部413、417よりも油圧ポートとしての遅角ポート27および進角ポート28から離れている。このため、供給ポートSP1、SP2を介して遅角ポート27および進角ポート28へと流入する作動油の流路抵抗が増大することを抑制でき、圧力損失が増加することを抑制できる。
また、遅角側大径部511の外径と進角側大径部517の外径とが互いに等しいので、スプール50において遅角側と進角側とのバランスが崩れることを抑制でき、スプール50の摺動性の悪化を抑制できる。
また、ストレート部513、518が、複数の供給ポートSP1、SP2のうちの全てにおいてそれぞれ対応して形成されているので、供給チェック弁911、912の引っかかりに起因する作動油制御弁10の動作における不具合の発生をさらに抑制でき、信頼性の低下をさらに抑制できる。
また、遅角側小径部512と遅角側シール部57、遅角側シール部57と中央小径部514、中央小径部514と進角側シール部58、進角側シール部58と進角側小径部516が、それぞれ径方向RDに交差して形成されたテーパ形状部分を介して互いに接続されている。このため、作動油の流路抵抗が急激に変化することを抑制でき、制御性が悪化することを抑制できる。
また、アウタースリーブ30およびインナースリーブ40からなる二重構造のスリーブ20を有するので、各ポートSP1、SP2、23、24、47や、遅角側供給ポートSP1と進角側供給ポートSP2とを連通させるための構造等の、複雑な構成をインナースリーブ40に容易に形成できる。このため、スリーブ20の加工性を向上でき、スリーブ20の製造工程が複雑化することを抑制できる。また、かかる加工性を向上できるので、各ポートSP1、SP2、27、28、47等の設計の自由度を向上でき、作動油制御弁10およびバルブタイミング調整装置100の搭載性を向上できる。
B.他の実施形態:
(1)上記実施形態では、ストレート部513、518が油圧ポートとしての遅角ポート27および進角ポート28に最も近付く位置にスプール50が摺動した状態において、ストレート部513、518の軸方向ADの位置は、端部E1、E2の軸方向ADの位置と同じであったが、端部E1、E2よりも軸方向ADにおいて油圧ポート側に位置していてもよい。かかる構成によっても、上記実施形態と同様な効果を奏する。
(2)上記実施形態における作動油制御弁10の構成は、あくまで一例であり、種々変更可能である。例えば、遅角側と進角側とのうちの一方のストレート部513、518が省略された態様であってもよい。かかる態様において、省略されたストレート部513、518に対応する大径部511、517と小径部512、516とは、径方向RDに交差して形成されたテーパ形状部分を介して互いに接続されていてもよい。また、例えば、遅角側小径部512と遅角側シール部57、遅角側シール部57と中央小径部514、中央小径部514と進角側シール部58、進角側シール部58と進角側小径部516とのうちの少なくとも一部が、それぞれ径方向RDに沿って形成されたストレート形状部分を介して互いに接続されていてもよい。また、例えば、アウタースリーブ30とインナースリーブ40とを有する二重構造のスリーブ20に代えて、一重構造のスリーブ20であってもよい。また、例えば、リサイクルポート47によるリサイクル機構が省略されていてもよい。また、例えば、雄ねじ部33と雌ねじ部324との締結に限らず、溶接等の任意の固定方法により、カム軸320の端部321に固定されてもよい。また、例えば、バルブタイミング調整装置100の回転軸AXに配置されて用いられることに代えて、バルブタイミング調整装置100の外部に配置されて用いられてもよい。また、例えば、ソレノイド160に限らず、電動モータやエアシリンダー等の任意のアクチュエータにより駆動されてもよい。このような構成によっても、上記各実施形態と同様な効果を奏する。
(3)上記実施形態において、バルブタイミング調整装置100は、カム軸320が開閉駆動する吸気弁330のバルブタイミングを調整していたが、排気弁340のバルブタイミングを調整してもよい。また、クランク軸310から駆動軸としての中間の軸を介して動力が伝達される従動軸としてのカム軸320の端部321に固定されて用いられてもよく、二重構造のカム軸が備える駆動軸と従動軸とのうちの一方の端部に固定されて用いられてもよい。
本開示は、上述の各実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した形態中の技術的特徴に対応する各実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10 作動油制御弁、20 スリーブ、27 遅角ポート(油圧ポート)、28 進角ポート(油圧ポート)、50 スプール、100 バルブタイミング調整装置、140 油圧室、160 ソレノイド(アクチュエータ)、310 クランク軸(駆動軸)、320 カム軸(従動軸)、330 吸気弁(バルブ)、350 作動油供給源、511 遅角側大径部(大径部)、512 遅角側小径部(小径部)、513 遅角側ストレート部(ストレート部)、516 進角側小径部(小径部)、517 進角側大径部(大径部)、518 進角側ストレート部(ストレート部)、911 遅角側供給チェック弁(供給チェック弁)、912 進角側供給チェック弁(供給チェック弁)、AD 軸方向、E1、E2 端部、RD 径方向、SP1 遅角側供給ポート(供給ポート)、SP2 進角側供給ポート

Claims (4)

  1. 駆動軸(310)から動力が伝達される従動軸(320)により開閉駆動されるバルブ(330)のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置(100)において、作動油供給源(350)から供給される作動油の流動を制御する作動油制御弁(10)であって、
    自身の内側に形成された軸孔(29)と前記バルブタイミング調整装置が有する油圧室(140)とを連通する径方向(RD)に開口して形成された油圧ポート(27、28)と、前記径方向に開口して形成され前記径方向の外側から前記径方向の内側に向かって前記軸孔内に前記作動油を供給する供給ポート(SP1、SP2)と、が形成された筒状のスリーブ(20)と、
    自身の一端に当接して配置されるアクチュエータ(160)により駆動され、前記軸孔内を前記径方向と直交する軸方向(AD)に摺動するスプール(50)と、
    を備え、
    前記スリーブの前記径方向の内側において前記供給ポートと対応する位置には、縮径することにより開弁する環状の供給チェック弁(911、912)が配置され、
    前記スプールは、
    自身の外周面と前記スリーブの内周面との間において、前記供給ポートから流入する前記作動油を前記油圧ポートへと導く小径部(512、516)と、
    前記小径部よりも外径が大きく形成されて前記スリーブと前記径方向に接し、前記小径部から見て前記軸方向において前記油圧ポートとは反対側に形成された大径部(511、517)と、
    前記径方向に沿って形成され、前記小径部と前記大径部とを前記径方向に接続するストレート部(513、518)と、
    を有し、
    前記ストレート部が前記油圧ポートに最も近付く位置に前記スプールが摺動した状態において、前記ストレート部の前記軸方向ADの位置は、前記大径部と前記径方向に接する前記スリーブの内周面における前記軸方向の端部であって前記油圧ポートに近い側の端部(E1、E2)の前記軸方向の位置と同じである、または前記端部よりも前記軸方向ADにおいて前記油圧ポート側に位置する、
    作動油制御弁。
  2. 請求項1に記載の作動油制御弁において、
    前記ストレート部の前記軸方向の位置は、前記供給ポートにおける前記径方向の外側の外縁部(413、417)よりも前記油圧ポートから離れている、
    作動油制御弁。
  3. 請求項1または請求項2に記載の作動油制御弁において、
    前記供給ポートを複数備え、
    複数の前記供給ポートは、前記軸方向において前記油圧ポートに対し前記アクチュエータ側に形成されたポートと、前記軸方向において前記油圧ポートに対し前記アクチュエータ側とは反対側に形成されたポートと、を含み、
    前記ストレート部は、複数の前記供給ポートのうちの全てにおいて、それぞれ対応して形成されている、
    作動油制御弁。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の作動油制御弁において、
    前記供給ポートと、前記供給ポートに対応する前記大径部と、をそれぞれ複数備え、
    複数の前記供給ポートは、前記軸方向において前記油圧ポートに対し前記アクチュエータ側に形成されたポートと、前記軸方向において前記油圧ポートに対し前記アクチュエータ側とは反対側に形成されたポートと、を含み、
    複数の前記供給ポートにそれぞれ対応する複数の前記大径部の外径は、互いに等しい、
    作動油制御弁。
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