以下、本発明の好ましい一の実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態において、互いに共通する部材には同一符号を付しており、それらに関する重複する説明は省略する。
図1は、本実施形態における遊技機1の外観構成を示す正面図である。この遊技機1は、遊技者の指示操作に基づいて発射装置により打ち出される遊技球が各種入賞口に入賞すると、賞球を払い出すように構成された弾球式の遊技機である。遊技機本体1aの正面側には、透明ガラス板2が嵌め込まれた前枠扉3が備えられる。そして、遊技機本体1aは、前枠扉3の内側に遊技球が転動させる遊技盤10を備える。前枠扉3は、遊技機本体1aの左端部において回動可能に軸支されており、遊技機本体1aの前面側を開閉可能な構成である。透明ガラス板2は、前枠扉3が遊技機本体1aの前面側を閉鎖した状態で、遊技機本体1aの内側に取り付けられる遊技盤10を視認可能にするためのものである。また、前枠扉3の下部中央には、正面側に張り出した棚状の球貯留部4が設けられる。この球貯留部4の上面には、遊技者が操作可能な操作ボタン6が設けられると共に、遊技盤10に打ち出すための遊技球を貯留しておくための球貯留部4が設けられる。また、遊技機本体1aは、球貯留部4の右下部に、遊技者が遊技球を発射させるために回転操作可能なハンドルレバー5を備える。さらに遊技機本体1aは、透明ガラス板2の上方及び球貯留部4の下方に、遊技の進行に伴って各種パターンで点灯する枠ランプ7を備えている。また、枠ランプ7は、透明ガラス板2の左右両側にも設けられている。つまり、枠ランプ7は、透明ガラス板2を介して視認可能な遊技盤10の周囲を取り囲むように配置される。そして、枠ランプ7は、遊技盤10で行われる演出と対応したパターンで点灯又は消灯する。遊技機本体1aは、透明ガラス板2の上方に位置する枠ランプ7の左右両側に遊技の進行に伴って各種演出用の音響出力を行うスピーカー8を備えている。
遊技盤10は、前枠扉3が閉じられた状態において、その盤面と前枠扉3に嵌め込まれた透明ガラス板2との間に、遊技球が転動可能な遊技領域を形成する。遊技者によって、ハンドルレバー5が例えば時計回り方向に操作されると、その操作角度に応じた打球力で遊技球が遊技領域の左上部に打ち出され、その後、遊技球が遊技領域を転動しながら流下する。そして、遊技球が遊技盤10に設けられている各種入賞口に入賞すると、遊技機1は、球貯留部4の貯留皿に賞球を払い出す。
遊技盤10の中央には、遊技の進行に伴って各種演出を行うためのセンター役物11が設けられる。このセンター役物11には、遊技盤10のほぼ中央に位置するように配置されたカラー液晶ディスプレイなどの画像表示器12が設けられる。また、遊技盤10は、センター役物11の周囲に、多数の釘や風車などの他、第1始動口13、第2始動口14、第1大入賞口15、第2大入賞口16及びスルーゲート21といった公知の部材を備えている。また、この他にも図示を省略する普通入賞口なども設けられる。さらに、遊技盤10は、遊技球が転動する遊技領域の外側における盤面左下部に、特別図柄の変動表示を行って特別遊技判定の判定結果に応じた特別図柄を表示したり、第1始動口13及び第2始動口14に遊技球が入賞したことによる保留数を表示したり、或いは、スルーゲート21を遊技球が通過したことによる普通図柄の抽選結果を表示する普通図柄の変動表示を行ったりするための図柄表示器22を備えている。
第1始動口13は、センター役物11の下方位置に設けられており、第2始動口14は第1始動口13の右側に設けられている。第1始動口13は、遊技盤10の遊技領域に打ち出される遊技球が矢印F1で示すように、センター役物11の中央最上部を越えることなくセンター役物11の左側の遊技領域を流下する場合に、入球する可能性がある位置に設けられる。つまり、遊技盤10の遊技領域に打ち出される遊技球が、矢印F2で示すようにセンター役物11の中央最上部を越えて、センター役物11の右側の遊技領域を流下するときには、第1始動口13に入球する可能性は極めて低くなる。また、第2始動口14は、遊技盤10の遊技領域に打ち出される遊技球が、矢印F2で示すようにセンター役物11の中央最上部を越えて、センター役物11の右側の遊技領域を流下する場合に、入球する可能性がある位置に設けられる。つまり、遊技盤10の遊技領域に打ち出される遊技球が、矢印F1で示すようにセンター役物11の中央最上部を越えることなく、センター役物11の左側の遊技領域を流下するときには、第2始動口14に入球する可能性は極めて低くなるのである。
第1始動口13の前面側には、第1始動口ランプ210aが設けられる。第1始動口ランプ210aは、演出制御基板33により後述するランプ演出を実行すると決定された場合に、決定されたランプ演出の発光パターン130に基づいて様々な色及び点灯パターンで発光する。第1始動口13の前面側に設けられた第1始動口ランプ210aが発光することにより、遊技者を第1始動口13に着目させることができる。ただし、第1始動口ランプ210aは、第1始動口13の前面側に限られず、遊技盤10の前面側であって第1始動口13の近傍周辺位置に設けられたものであってもよい。例えば、第1始動口ランプ210aは、第1始動口13の近傍周辺の遊技盤10の表面にLED(Light Emitting Diode)等の発光部材を配設することにより設けられる。そのような第1始動口ランプ210aが発光すると、遊技者からは遊技盤10の盤面上において第1始動口13の近傍周辺部が発光しているかのように見える。尚、第1始動口ランプ210aは、第1始動口13の前面側および遊技盤10上における第1始動口13の近傍周辺位置の双方に設けられたものであっても構わない。
第2始動口14は、その左右に羽根状の開閉部材である電動チューリップ14aを備えており、電動チューリップ14aが左右に開放していれば、遊技球が第2始動口14に入球し易い状態となる。この電動チューリップ14aは、通常状態において第2始動口14の入賞開口部を閉鎖しており、遊技球がスルーゲート21を通過したことに伴って行われる普通図柄抽選に当選すると、その時の遊技状態に応じて所定時間及び所定回数左右方向へ開放する。したがって、電動チューリップ14aは、普通図柄抽選の結果に応じて第2始動口14の入賞開口部を開放することにより、遊技球が第2始動口14に入球することを補助する補助部材である。なお、電動チューリップ14aの構造は、必ずしも上述したように左右方向に開閉する構造に限られるものではなく、例えば、遊技盤10の前後方向に進退して第2始動口14の入賞開口部を開閉するものであってもかまわない。
第2始動口14の前面側には、第1始動口13と同様に、LEDなどの発光部材で構成される第2始動口ランプ210bが設けられる。第2始動口ランプ210bは、演出制御基板33によりランプ演出を実行すると決定された場合に、決定されたランプ演出の発光パターン130に基づいて様々な色及び点灯パターンで発光する。第2始動口ランプ210bは、第2始動口14の前面側に設けられてもよいし、遊技盤10の前面側であって第2始動口14の近傍周辺位置に設けられたものであってもよい。また第2始動口ランプ210bは、第2始動口14の前面側および遊技盤10上における第2始動口14の近傍周辺位置の双方に設けられたものであっても構わない。このような第2始動口ランプ210bが発光すると、遊技者からは遊技盤10の盤面上において第2始動口14の近傍周辺部が発光しているかのように見える。
第1始動口13及び第2始動口14のそれぞれは、所定球数の賞球を払い出すための入賞口であると共に、遊技機1において遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの特別遊技判定が行われる始動条件となる入賞口である。第1始動口13又は第2始動口14に入賞した遊技球が、図示を省略する始動検知領域を通過して始動条件が成立すると、遊技機1において特別遊技判定が行われる。遊技機1にて特別遊技判定が行われると、図柄表示器22において特別図柄の変動表示が開始されると共に、センター役物11などにおいても、その特別遊技判定の結果に応じた遊技演出が開始される。例えば画像表示器12では、3つの装飾図柄12a、12b、12cを上下方向或いは左右方向に変動させる図柄変動演出が開始される。
本実施形態において装飾図柄は、図柄変動演出に基づき画像表示器12に表示される図柄であり、特別図柄の変動時間に応じた変動を行い、特別図柄の変動時間が終了することに伴い、特別遊技判定結果に応じた図柄を表示させて停止する。すなわち、特別図柄の変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、図柄表示器22における特別図柄の変動表示及びセンター役物11における図柄変動演出が共に終了し、遊技者に対して特別遊技判定の結果が表示される。このとき、表示される特別遊技判定の結果が大当たりなどの所定の当たりに当選したことを示すものであれば、遊技機1は、その後、遊技者にとって有利な特別遊技を開始する。
なお、図柄表示器22は、遊技盤10の左下部に配置され、遊技者にとって視認し難い位置に設けられている。また、図柄表示器22は、特別図柄の変動表示の結果を遊技者にとって識別し難い態様で表示する。これに対して、画像表示器12は、特別遊技判定の結果が大当たりなどの当たりであるか否かを、遊技者が判別しやすい表示態様で表示する。それゆえ、遊技者は、特別遊技判定の結果などを主としてセンター役物11などで行われる図柄変動演出の結果により認識する。そして、遊技者は、センター役物11で行われる様々な演出を視認しながら遊技を進行させるようになる。センター役物11で行われる演出には、特別遊技判定が行われた場合にその判定結果を示唆する示唆演出が含まれる。示唆演出は、画像表示器12において3つの装飾図柄12a、12b、12cを変動させる図柄変動演出や、3つの装飾図柄12a、12b、12cのうちの2つの装飾図柄12a、12cが揃った図柄で停止し、残り1つの装飾図柄12bが変動し続けるリーチ演出、キャラクターなどの演出画像などを画像表示器12に表示させて大当たりとなる期待度などを示唆する演出などを含む演出である。
また画像表示器12には、第1始動口13又は第2始動口14に遊技球が入球することによって特別遊技判定の権利が保留されると、その保留数を表示するための保留表示領域230が設けられる。この保留表示領域230には、例えば、第1始動口13又は第2始動口14に遊技球が入賞したことによって特別遊技判定の権利が保留されることに伴って保留図柄(保留アイコン)が表示されるようになっており、所定数(例えば第1始動口13及び第2始動口14のそれぞれにつき4個ずつ)の保留図柄を表示することができるようになっている。
センター役物11には、演出ランプ200が設けられる。図1では、画像表示器12の下端部中央付近に演出ランプ200が1つ設けられた例を示している。ただし、演出ランプ200は画像表示器12の周囲に配置されたものであればよく、その数も1つに限られない。演出ランプ200は、図柄変動演出が実行される際に、演出制御基板33により決定された変動演出パターン120に基づいて様々な色及び点灯パターンで発光する。また演出ランプ200は、遊技機1において図柄変動演出以外の演出が行われる際にも様々な色及び点灯パターン発光する。さらに演出ランプ200は、第1始動口13又は第2始動口14に遊技球が入球して取得された遊技データが保留として記憶された場合において、演出制御基板33により行われる事前判定でランプ演出を行ことが決定されると、決定された発光パターン130に基づいて様々な色及び点灯パターンで発光する。演出ランプ200が発光することにより、遊技者からは画像表示器12の周囲が発光しているように見える。
第1大入賞口15及び第2大入賞口16は、特別遊技判定において特別遊技を行うと判定された場合(大当たりと判定された場合)にその後の特別遊技状態において遊技球が入球可能なように開放される入賞口である。第1大入賞口15及び第2大入賞口16に遊技球が入球した場合に払い出される賞球は、他の入賞口に遊技球が入球した場合に払い出される賞球よりも多い。そのため、第1大入賞口15及び第2大入賞口16が開放される特別遊技は、遊技者にとって特別有利な遊技価値を付与する遊技である。
ここで、遊技機1の仕様の一例を説明する。まず、遊技機1の特別遊技判定では、特別遊技へ移行させるか否かを判定する。そして、特別遊技へ移行させると判定した場合、次に特別遊技の種類を判定する。具体的には、まず特別遊技において第1大入賞口15又は第2大入賞口16を開放する回数(ラウンド数)と、第1大入賞口15又は第2大入賞口16を開放する時間(開放パターン)を決定する。すなわち、特別遊技では、第1大入賞口15又は第2大入賞口16のいずれかが択一的に開放される。そのため、特別遊技判定では、第1大入賞口15又は第2大入賞口16を特別遊技中に開放する回数(ラウンド数)を決定するのである。また、各ラウンドにおいて開放状態が維持される時間に応じて、例えば30秒程度の比較的長い時間開放するよう設定されるラウンド(ロング開放ラウンド)と、0.2秒程度の極めて短い時間開放するよう設定されるラウンド(ショート開放ラウンド)とがあり、特別遊技判定では、各ラウンドにおける開放時間(開放パターン)を決定する。
次に、特別遊技判定の当選確率についてみると、特別遊技判定に当選する確率が例えば1/68程度である高確率状態(確変遊技状態ST4)と、特別遊技判定に当選する確率が1/400程度である通常確率状態に分けられる。さらに、特別図柄の変動時間が例えば3秒程度の短い時間に設定される時短状態と、変動時間が時短状態に比べて長い(例えば30秒程度)非時短状態とに分かれる。非時短状態における普通図柄の変動時間が29秒程度であるのに対して、時短状態では普通図柄の変動時間が3秒程度の短い時間に設定される。また、非時短状態では、電動チューリップ14aの開放時間が例えば0.2秒程度に設定されるのに対し、時短状態では、電動チューリップ14aの開放時間が例えば3秒程度の長い時間に設定される。さらに、非時短状態では普通図柄抽選の当選確率が例えば50%程度であるのに対して、時短状態では、普通図柄抽選の当選確率が例えば90%程度の高い確率に設定される。すなわち、時短状態では、非時短状態に比べて特別図柄の変動時間が短いため、特別遊技判定結果が早く表示されると共に、第2始動口14へ入球し易い状態となる。そのため、遊技者は、時短状態において、遊技球を減らすことなく特別図柄を変動させることが可能となる。よって、時短状態は、非時短状態に比べて遊技者にとって有利な遊技状態であると言えるのである。
第1大入賞口15は、遊技盤10において第2始動口14のさらに右側に設けられている。第1大入賞口15は、遊技盤10の遊技領域に打ち出される遊技球が、矢印F2で示すようにセンター役物11の中央最上部を越えてセンター役物11の右側の遊技領域を流下する場合に、入球する可能性がある位置に設けられる。つまり、遊技盤10の遊技領域に打ち出される遊技球が、矢印F1で示すようにセンター役物11の中央最上部を越えることなく、センター役物11の左側の遊技領域を流下する場合には、第1大入賞口15に入球する可能性はない。第1大入賞口15は、通常、閉鎖されている。そして、遊技機1において第1始動口13又は第2始動口14に遊技球が入球したことを条件として行われる特別遊技判定において大当たりに当選すると、その後に開始される特別遊技において、予め定められた所定ラウンドで第1大入賞口15が開放される。第1大入賞口15が開放されると、所定時間が経過するまでの間、又は所定数の遊技球入球がカウントされるまでの間、その開放状態が継続される。したがって、第1大入賞口15が開放状態になると、所定時間が経過するまでの間に、遊技球を所定数まで入賞させることが可能となるのであり、それにより、遊技者は賞球を獲得することができるのである。そして、開放状態に駆動された第1大入賞口15は、所定時間が経過した時点又は所定数の入賞がカウントされた時点で、閉鎖状態に戻る。
なお、第1大入賞口15が開放されるラウンドにおいて、第1大入賞口15の開放状態が維持される開放時間は、特別遊技判定における当たりの種別に応じて定められ、上述したように、30秒程度の比較的長い時間に設定されるロング開放ラウンドと、0.2秒程度の極めて短い時間に設定されるショート開放ラウンドのいずれかに設定される。つまり、ロング開放ラウンドでは、遊技者は多くの賞球を獲得可能であるのに対して、ショート開放ラウンドでは、遊技者は第1大入賞口15に遊技球を入賞させることが困難であり、賞球を獲得することは極めて難しい。
第2大入賞口16は、センター役物11の右側に設けられている。そのため、遊技盤10の遊技領域に打ち出される遊技球が、矢印F2で示すようにセンター役物11の中央最上部を越えてセンター役物11の右側の遊技領域を流下するときには、第2大入賞口16に入球する可能性がある。他方、遊技盤10の遊技領域に打ち出される遊技球が、矢印F1で示すようにセンター役物11の中央最上部を越えることなく、センター役物11の左側の遊技領域を流下するときには、第2大入賞口16に入球する可能性はない。この第2大入賞口16も、通常は閉鎖された状態となっている。そして遊技機1において第1始動口13又は第2始動口14に遊技球が入球したことを条件として行われる特別遊技判定において大当たりに当選すると、その後に開始される特別遊技の予め定められた所定ラウンドにおいて、所定時間が経過するまでの間、又は、所定数の入賞がカウントされるまでの間、第2大入賞口16が開放状態となる。したがって、第2大入賞口16が開放状態になると、所定時間が経過するまでの間に遊技球を所定数まで入賞させることが可能であり、それにより遊技者は賞球を獲得することができる。そして、開放状態に駆動された第2大入賞口16は、所定時間を経過した時点、又は、所定数の入賞がカウントされた時点で閉鎖状態に戻る。なお、特別遊技では、第1大入賞口15及び第2大入賞口16のいずれかが択一的に開放するラウンドが所定回数実行されるので、第1大入賞口15又は第2大入賞口16が同時に開放状態となることはない。
遊技盤10の中央最下部には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を、アウト球として遊技盤10の背面側へ排出するアウト口23が設けられている。
図2は、遊技盤10の背面側に取り付けられる遊技機1の制御機構を示すブロック図である。遊技盤10の背面側には、遊技機1の主たる動作を制御する主制御基板30と、主制御基板30から出力される信号やコマンドに基づいて各部の動作を制御するサブ制御基板31とが設けられている。サブ制御基板31は、例えば図2に示すように、払出制御基板32、演出制御基板33、画像制御基板34、ランプ制御基板35等で構成される。また、サブ制御基板31には、図示を省略する発射制御基板も含まれる。発射制御基板は、遊技者によるハンドルレバー5の操作角度に応じて図示を省略する発射装置を動作させることにより、操作角度に応じた打球力で遊技球が断続的に遊技盤10に打ち出されるよう制御する。
主制御基板30は、CPU30aとROM30bとRAM30cとを備える。この主制御基板30には、遊技球が第1始動口13に入賞したことを検知する第1始動口スイッチ41、遊技球が第2始動口14に入賞したことを検知する第2始動口スイッチ42、スルーゲート21を遊技球が通過したことを検知するスルーゲートスイッチ43、電動チューリップ14aを開閉させる電チューソレノイド44、第1大入賞口15を開閉駆動する第1大入賞口ソレノイド45、第1大入賞口15に遊技球が入球したことを検知する第1大入賞口スイッチ46、第2大入賞口16を開閉駆動する第2大入賞口ソレノイド47、及び、第2大入賞口16に遊技球が入賞したことを検知する第2大入賞口スイッチ48が、それぞれ接続されている。また、主制御基板30には、図柄表示器22が接続されている。図柄表示器22は、特別図柄の変動表示を行う特別図柄表示器22aと、普通図柄の変動表示を行う普通図柄表示器22bとをさらに備える。
主制御基板30は、第1始動口スイッチ41、第2始動口スイッチ42、第1大入賞口スイッチ46及び第2大入賞口スイッチ48のそれぞれが遊技球の入球を検知した場合、払出制御基板32に対して賞球コマンドを送出する。払出制御基板32は、CPU32aとROM32bとRAM32cとを備え、遊技盤10の背面側に設けられた払出モーター32dを制御するように構成されており、主制御基板30から賞球コマンドを入力すると、入賞した入賞口に応じて所定球数の払い出しを行う。
また主制御基板30は、普通図柄の抽選や、特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行うように構成される。例えば遊技球がスルーゲート21を通過した場合、主制御基板30は、電動チューリップ14aを開放するか否かを決定するための普通図柄抽選を行い、その普通図柄抽選に当選すれば電チューソレノイド44を所定時間又は所定回数駆動させて電動チューリップ14aを開放させる。なお、普通図柄抽選に当選して電動チューリップ14aが開放すると、第2始動口14に対して遊技球が入賞し易い状態となるため、電動チューリップ14aが開放した状態は遊技者にとって有利な遊技状態のひとつである。
また主制御基板30は、遊技球が第1始動口13や第2始動口14に入賞したことを検知して始動条件が成立した場合には、その入賞に基づく遊技データを取得して特別遊技判定を行い、特別図柄表示器22aにおいてその判定結果に基づく所定時間の特別図柄の変動表示を開始する。そして主制御基板30は、特別図柄表示器22aにおいて特別図柄の変動表示を開始することに伴い、その特別遊技判定結果に応じた所定時間の演出を行わせるべく、演出制御基板33に対して信号やコマンドを送出する。
また、遊技球が第1始動口13や第2始動口14に入賞したことを検知した時点で先の特別図柄の変動表示が終了していない場合、主制御基板30は、その入賞に伴う特別図柄の変動表示を保留として記憶する。そして、先の特別図柄の変動表示が終了して次の変動表示を開始することが可能なタイミングになると、主制御基板30は、保留を消化して次の特別遊技判定を行い、その特別遊技判定の結果に基づいて特別図柄の変動表示を開始する。
主制御基板30は、第1始動口13又は第2始動口14に遊技球が入球して取得した遊技データを保留として記憶すると、保留された遊技データを演出制御基板33に送信する。演出制御基板33は、主制御基板30から受信する遊技データに基づき事前判定を行い、その事前判定の結果に応じて第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bを点灯又は消灯させるランプ演出を実行することがある。
また、主制御基板30は、特別遊技判定において所定の当たりに当選していることが判明した場合、特別図柄の変動表示を所定時間行った後に、その当たりの種別に応じた特別遊技を開始する。そして、その特別遊技中の各ラウンドにおいて第1大入賞口ソレノイド45又は第2大入賞口ソレノイド47を択一的に開放状態へ駆動させることにより、第1大入賞口15又は第2大入賞口16を開放する。また、主制御基板30は、特別遊技を開始することに伴い、演出制御基板33に対してその特別遊技に対応する特別遊技演出を行わせるべく、信号やコマンドを送出する。
演出制御基板33は、CPU33aとROM33bとRAM33cとを備える。演出制御基板33は、主制御基板30からの信号やコマンドに基づいて、遊技機1で行う具体的な演出内容を決定する。また、演出制御基板33は、画像制御基板34及びランプ制御基板35のそれぞれを制御することにより、その決定した具体的な演出内容に基づく演出を実行させる。つまり、演出制御基板33は、主制御基板30からの指示に基づき、遊技機1の全体で行う具体的な演出を決定すると共に、その実行を統括的に制御するのである。
主制御基板30によって特別遊技判定が行われ、特別図柄の変動表示が所定時間行われる場合に、演出制御基板33は、特別図柄の変動表示が行われる変動時間に応じて、特別遊技判定の結果を示唆するための変動演出の実行を制御する。変動演出の一例として、演出制御基板33は、画像表示器12において3つの装飾図柄12a、12b、12cを表示させ(図1参照)、特別図柄の変動時間に応じて装飾図柄12a、12b、12cを変動させる図柄変動演出を行うことにより、特別遊技判定の結果が大当たりであるか否かを示唆する演出を行う。また、図柄変動演出が行われるのに伴い、特別遊技判定の結果に応じて、演出ランプ200や枠ランプ7を発光させる演出が行われることもある。そして、演出制御基板33は、特別図柄の変動時間が経過し、主制御基板30から変動停止コマンドを受信すると、特別遊技判定結果に応じた態様の停止図柄にて装飾図柄12a、12b、12cを停止させ、特別遊技判定の結果を遊技者に報知する。
また、主制御基板30により特別遊技が行われる場合、演出制御基板33は、当たりの種別に応じて特別遊技演出の実行を制御する。演出制御基板33は、主制御基板30から特別遊技を開始するコマンドを受信すると、例えば特別遊技におけるラウンド数、各ラウンドの時間、特別遊技終了後に設定される遊技状態などを読み取る。そして、予め記憶する演出パターンから所定の演出パターンを選択し、選択した演出パターンを実行する。主制御基板30から特別遊技を終了させる特別遊技終了コマンドを受信すると、演出制御基板33は、選択された演出パターンに基づく演出を終了させる。
主制御基板30は、特別遊技判定における大当たりの種類に応じて、特別遊技終了後の遊技状態を高確率遊技状態(確変遊技状態ST4)又は低確率遊技状態(通常遊技状態)に設定する。また、主制御基板30は、特別遊技判定における大当たりの種類に応じて、時短状態又は非時短状態のいずれかに設定する。
画像制御基板34は、CPU34aとROM34bとVRAM34dとを備えており、画像表示器12に表示する画像を制御するものである。この画像制御基板34は、演出制御基板33からの指示に基づいて、主制御基板30で行われた特別遊技判定結果に応じた変動演出や特別遊技演出を行うための演出画像を表示することができる。また、画像制御基板34は、演出制御基板33からの指示に基づいて通常待機演出や特別待機演出を行うための演出画像を表示することが可能である。VRAM34dは、画像表示器12に表示するための画像を書き込むメモリである。CPU34aは、演出制御基板33から受信するコマンドや信号に基づいて、VRAM34dに対する背景画像表示処理、装飾図柄表示処理、操作演出画像表示処理などの各種処理を1フレームごとに繰り返して実行することにより、画像表示器12に対して、背景画像、装飾図柄画像、操作演出画像などを重畳的に表示することができる。画像制御基板34は、スピーカー8から各種の演出音を出力して音楽や効果音などを発生させるように構成されている。
ランプ制御基板35は、CPU35aとROM35bとRAM35cとを備えており、遊技機1に設けられた各種ランプの点灯及び消灯を制御する。このランプ制御基板35は、演出制御基板33からの指示に基づいて、演出ランプ200、第1始動口ランプ210a(210)及び第2始動口ランプ210b(210)を含む始動口ランプ210、並びに枠ランプ7を点灯させたり、消灯させたりする。
図3は、主制御基板30における主たる機能構成を模式的に示したブロック図である。主制御基板30のRAM30cには、遊技データ格納部60と保留記憶部61とが設けられる。遊技データ格納部60は、大当たり乱数や図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数などの各種乱数を遊技データとして格納するものである。遊技データ格納部60に格納される各種乱数は、それぞれ定められた範囲内の値を採り得る乱数であり、その値が図示を省略する乱数更新部により逐次更新される。そのため、遊技データ格納部60から遊技データが読み出されるタイミングによって、各種乱数の値が異なる値となる。ここで、大当たり乱数は、特別遊技判定において特別遊技へ移行させるか否かを判定するのに用いられる乱数である。図柄乱数は、特別遊技へ移行させると判定された場合に、特別遊技の種類を決定するのに用いられる乱数である。主制御基板30は、図柄乱数に基づいて特別遊技におけるラウンド数や、各ラウンドにおける開放パターンを判定する。また、図柄乱数は、特別遊技終了後の遊技状態を時短状態とするか否かを判定するのに用いられる。リーチ乱数は、特別遊技判定における判定結果がハズレである場合に、演出制御基板33がリーチ演出を含む演出パターンを決定可能な変動時間を設定するか否かを判定するのに用いられる乱数である。変動パターン乱数とは、特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定するのに用いられる乱数である。なお、遊技データ格納部60には、普通図柄抽選に用いられる普通図柄乱数なども遊技データとして格納される。保留記憶部61は、遊技データ取得部51により遊技データ格納部60から読み出された遊技データを所定の上限数まで保留しておくための記憶領域である。
主制御基板30のROM30bには、特別遊技判定テーブル62と、変動パターンテーブル63とが予め記憶されている。特別遊技判定テーブル62は、特別遊技判定を行うために参照されるテーブルである。この特別遊技判定テーブル62には、第1テーブル62aと第2テーブル62bとが含まれる。第1テーブル62aは、特別遊技判定において特別遊技を行うと判定される確率が通常確率である場合に参照されるテーブルである。第2テーブル62bは、特別遊技判定において特別遊技を行うと判定される確率、つまり大当たりとなる確率が通常確率よりも高い高確率状態のときに参照されるテーブルである。第1テーブル62aでは、大当たり乱数が大当たりとなる当選値として、所定の値が定められており、第2テーブル62bでは、大当たり乱数が大当たりとなる当選値として、第1テーブル62aよりも多くの値が定められている。
変動パターンテーブル63は、主制御基板30において特別遊技判定が行われた場合に、特別図柄の変動表示に関する変動時間を決定するために参照されるテーブルである。変動パターンテーブル63には、特別遊技判定の結果や特別遊技の種類に応じて参照されるテーブルや、リーチ乱数が所定の値を示す場合に参照されるテーブルなど、図示を省略する複数のテーブルが含まれる。また、時短状態又は非時短状態など、現在の遊技状態に応じて異なるテーブルが参照される。一例として、非時短状態においてリーチ演出を含む演出パターンを決定可能な変動パターンが選択される確率は10%程度であり、他方、時短状態においてリーチ演出を含む演出パターンを決定可能な変動パターンが選択される確率は、非時短状態の場合においてリーチ演出を含む演出パターンを決定可能な変動パターンが選択される確率に比べて低い。そして、変動パターンテーブル63に含まれるそれら複数のテーブルは、いずれも変動パターン乱数に対して特別図柄の変動時間が1対1で対応付けられたテーブルとなっている。そのため、この変動パターンテーブル63を参照すれば、特別遊技判定の結果やリーチ乱数の乱数値などに対応する特別図柄の変動時間を一義的に決定することができる。
このような変動パターンテーブル63は、特別遊技判定で大当たりであると判定されると、特別図柄の変動時間が、例えば90秒以上などの比較的長い時間に決定されるよう予め変動パターンが定められている。また、特別遊技判定でハズレであると判定された場合には、特別図柄の変動時間が、例えば90秒未満の比較的短い時間に決定されるよう変動パターンが予め定められている。ただし、特別遊技判定の結果がハズレであっても、リーチ乱数が所定の値を示すことにより、演出制御基板33においてリーチ演出を含む演出パターンを決定可能な変動パターンが決定された場合には、大当たりの場合と同様、特別図柄の変動時間として、例えば90秒以上の比較的長い時間が決定されることがある。
主制御基板30のCPU30aは、遊技機1の状態や動作を統括的に制御し、遊技を進行させる遊技制御部50として機能する。この遊技制御部50は、様々な処理部として機能するが、図3にはその一部の機能を例示する。すなわち、例えば遊技制御部50は、遊技機1の遊技状態を切り換えたり、遊技を進行させたりするために、遊技データ取得部51、特別遊技判定部52、特別図柄変動制御部53、特別遊技制御部54、及び遊技状態設定部55として機能する。
遊技データ取得部51は、第1始動口スイッチ41及び第2始動口スイッチ42のそれぞれが遊技球の入賞を検知した場合に、そのタイミングで遊技データ格納部60から大当たり乱数、図柄乱数、変動パターン乱数及びリーチ乱数を含む遊技データを取得する。遊技データ取得部51は、遊技データを取得すると、その遊技データを保留記憶部61に格納する。保留記憶部61は、第1始動口13への入賞によって取得された遊技データを記憶する第1保留記憶部61aと、第2始動口14への入賞によって取得された遊技データを記憶する第2保留記憶部61bとを有しており、第1始動口13への入賞により取得された遊技データと第2始動口14への入賞により取得された遊技データとを区別してそれぞれ所定の上限数(例えば4つ)まで記憶することが可能である。そのため、遊技データ取得部51は、第1始動口13への入賞により取得した遊技データを第1保留記憶部61aへ格納し、第2始動口14への入賞により取得した遊技データを第2保留記憶部61bへ格納する。なお、第1保留記憶部61a及び第2保留記憶部61bのそれぞれに既に上限数の遊技データが格納されている場合、遊技データ取得部51は、遊技データ格納部60から取得した遊技データを破棄し、遊技データを保留記憶部61に格納する処理を行わない。遊技データ取得部51は、取得した遊技データが保留として格納される場合、取得された遊技データを演出制御基板33へ送信する。
特別遊技判定部52は、始動条件成立により遊技者に有利な特別遊技状態へ移行させるか否かの特別遊技判定を行う処理部である。特別遊技判定部52は、特別遊技及び特別図柄の変動表示のいずれも実行していない状態であり、且つ、保留記憶部61に遊技データが記憶された状態となったときに、特別遊技判定を行うための始動条件が成立したと判断し、保留記憶部61に記憶されて保留状態にある遊技データを読み出し、その遊技データに基づいて特別遊技判定を行う。すなわち、特別遊技判定部52は、遊技データに含まれる大当たり乱数に基づいて特別遊技判定テーブル62を参照し、当該大当たり乱数が大当たりの当選値に一致するか否かを判定する。上述したとおり、特別遊技判定テーブル62には第1テーブル62aと第2テーブル62bとがあり、特別遊技判定部52は、遊技データ読み出し時点での遊技状態に応じて、第1テーブル62a又は第2テーブル62bのいずれか一方を選択する。そして、特別遊技判定部52は、選択したテーブルにおいて予め定められた当選値に、当該大当たり乱数が一致するか否かを判定する。このような特別遊技判定により、保留記憶部61から読み出した遊技データの当選又はハズレが確定する。なお、第1テーブル62aは、大当たりとなる確率が、例えば1/400程度の通常確率に設定されたテーブルであり、第2テーブル62bは、第1テーブル62aよりも大当たりとなる確率が高く、例えば1/68程度の高確率に設定されたテーブルである。
また、特別遊技判定部52により判定された特別遊技の種類に応じて、特別遊技制御部54は、第1大入賞口15又は第2大入賞口16の開放時間、ラウンド数や開放パターンを決定する。すなわち、特別遊技の種類によって、遊技者が特別遊技において獲得可能な賞球数が異なるのである。
特別遊技判定部52は、特別図柄変動制御部53によって特別図柄の変動表示が行われている間は、保留記憶部61からの遊技データの読み出しを行わない。この場合、特別図柄変動制御部53によって行われている特別図柄の変動表示が終了し、次の変動表示を行うことが可能となったタイミングで、特別遊技判定部52は、保留記憶部61から次の遊技データの読み出しを行い、その読み出した遊技データに基づいて特別遊技判定を行う。特別遊技判定部52は、第1保留記憶部61aに格納されている遊技データよりも、第2保留記憶部61bに格納されている遊技データを優先的に読み出して保留消化を行う。
特別図柄変動制御部53は、特別遊技判定部52による特別遊技判定の結果を表示するために特別図柄の変動表示を行う処理部である。特別図柄変動制御部53は、特別遊技判定部52によって特別遊技判定が行われると、その特別遊技判定の結果に基づき変動パターンテーブル63を参照し、特別図柄の変動時間を決定して、特別図柄表示器22aにおいて行う特別図柄の変動表示を制御する。また、特別図柄変動制御部53は、特別図柄の変動時間を決定して特別図柄の変動表示を開始するとき、演出制御基板33に対して変動開始コマンドを送信する。この変動開始コマンドには、特別遊技の判定結果や特別遊技判定において当選する場合の特別遊技の種類、特別図柄の変動時間や停止図柄などに関する情報が含まれる。そのため、演出制御基板33は、特別図柄変動制御部53から送信される変動開始コマンドを受信すると、特別図柄表示器22aにおいて特別図柄の変動表示が行われている間、例えば図柄変動演出のように特別遊技判定の結果に対応する演出を行うことができるのである。特別図柄の変動時間が経過すると、特別図柄変動制御部53は、特別図柄表示器22aにおいて行われている特別図柄の変動表示を停止させ、特別遊技判定結果を表示させる。また、特別図柄変動制御部53は、特別図柄の変動表示を停止させる際に、演出制御基板33に対して変動停止コマンドを送信する。演出制御基板33は、特別図柄変動制御部53から送信された変動停止コマンドを受信すると、実行中の図柄変動演出を終了させ、装飾図柄12a、12b、12cの変動を停止させて当選又はハズレを示す図柄を表示させる。遊技者は、装飾図柄12a、12b、12cにより表示された図柄を看取して特別遊技判定の結果を知ることになる。
特別遊技制御部54は、特別遊技判定の結果に応じて特別図柄の変動表示が行われた後に、特別遊技を実行する処理部である。特別遊技制御部54は、特別遊技判定部52による特別遊技判定において所定の当たりに当選し、遊技者にとって有利な特別遊技状態へ移行させることが決定された場合に機能する。特別遊技制御部54は、特別遊技判定部52が図柄乱数に基づいて決定した特別遊技の種類に応じて、例えば第1大入賞口15及び第2大入賞口16の開放時間、ラウンド数や開放パターン、或いはエンディング時間などを決定する。そして、特別遊技制御部54は特別遊技を開始する。特別遊技制御部54は、特別遊技を開始することに伴い、決定した開放パターンに基づいて複数ラウンドのうちの各ラウンドで第1大入賞口15及び第2大入賞口16のそれぞれを択一的に開放させることにより、特別遊技中において第1大入賞口15又は第2大入賞口16を開放状態へ作動させる開放特別遊技を制御する。
遊技状態設定部55は、特別遊技終了後の遊技状態を設定する処理部である。遊技状態設定部55は、特別遊技終了後の遊技状態を、通常の遊技状態又は遊技者にとって有利な遊技状態のいずれかに設定する。特別遊技制御部54により決定された開放パターンに基づく第1大入賞口15又は第2大入賞口16の開放が終了すると、特別遊技制御部54はエンディング時間が経過するのを待って特別遊技を終了させる。遊技状態設定部55は、図柄乱数に基づいて、特別遊技終了後の遊技について高確率遊技状態(確変遊技状態ST4)又は低確率遊技状態(通常遊技状態)のいずれかに設定する。また、遊技状態設定部55は、非時短状態又は遊技者にとって有利な時短状態のいずれかに設定する。遊技状態設定部55は、特別遊技終了後の遊技について時短状態に設定する場合に、図柄乱数に応じて時短状態に設定される変動表示の回数を決定する。時短状態に設定される変動表示の回数は、複数の種類(例えば、100回、50回、30回など)があり、遊技状態設定部55は、図柄乱数の値に応じて、複数種類の回数のうち一種類の変動表示の回数を決定する。
図4は、遊技機1の遊技状態の遷移を示す図である。まず、遊技機1に電源が投入されると、遊技機1は通常遊技状態ST1で起動する。通常遊技状態ST1は、大当たりに当選する確率が例えば1/400程度の通常確率で遊技を進行させる遊技状態である。また、通常遊技状態ST1では、第1始動口13又は第2始動口14への入球により変動表示が行われる場合に、後述する時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4に比べて、長い変動時間が設定される。通常遊技状態ST1では、スルーゲート21を遊技球が通過して行われる普通図柄抽選に当選した場合であっても、電動チューリップ14aが第2始動口14を開放する時間が極めて短いことから、第2始動口14へ遊技球が入球する可能性が低い。そのため、通常遊技状態ST1では、遊技者はハンドルレバー5を操作することにより、図1の矢印F1で示すように、遊技盤10の遊技領域に打ち出される遊技球が左側領域を流下していくように調整し、遊技球を第1始動口13に入球させることを狙って遊技を行う。
そして、通常遊技状態ST1において遊技球が第1始動口13へ入球することにより大当たりが発生すると、遊技機1は、通常遊技状態ST1から特別遊技状態ST2へ移行し、特別遊技を開始する。特別遊技が開始されると、センター役物11の右側に配置された第1大入賞口15及び第2大入賞口16のそれぞれが所定のラウンドで開放する。遊技者は、遊技機1において特別遊技状態ST2に設定されている間、ハンドルレバー5を操作することにより、図1の矢印F2で示すように、遊技盤10の遊技領域に打ち出される遊技球がセンター役物11の右側領域を流下していくように調整し、遊技球を第1大入賞口15又は第2大入賞口16に入球させることを狙って遊技を行う。
所定数のラウンドが終了すると、特別遊技が終了する。そして、特別遊技状態ST2終了の後、遊技機1は、通常遊技状態ST1、時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4のいずれかに移行する。本実施形態における時短遊技状態ST3は、特別遊技判定における当選確率が通常遊技状態ST1と同じく通常確率であり、通常遊技状態ST1とは異なり、所定回数の変動表示が行われる間(例えば、100回、50回、30回など)時短状態が設定される遊技状態である。時短状態が設定される変動表示の回数は、図柄乱数に基づいて決定される。時短遊技状態ST3では、スルーゲート21を遊技球が通過して行われる普通図柄抽選に当選した場合、電動チューリップ14aが第2始動口14を例えば3.5秒程度開放する。そのため、時短遊技状態ST3における第2始動口14の開放時間は、通常遊技状態ST1における第2始動口14の開放時間(例えば0.2秒程度)と比べて長くなり、時短遊技状態ST3では、通常遊技状態ST1より第2始動口14へ遊技球が入球する可能性が高くなる。また、時短遊技状態ST3では、第1始動口13又は第2始動口14へ入球することにより行われる特別遊技判定の結果を表示する変動表示の時間が、例えば3秒程度に設定され、通常遊技状態ST1における変動時間(例えば30秒程度)と比べて短く設定される。そのため、時短遊技状態ST3では、遊技者はハンドルレバー5を操作することにより、図1の矢印F2で示すように、遊技盤10の遊技領域に打ち出される遊技球がセンター役物11の右側領域を流下していくように調整し、遊技球をスルーゲート21に通過させると共に、第2始動口14に入球させることを狙って遊技を進行させる。これにより、遊技球を頻繁に第2始動口14へ入賞させることができるため、特別遊技状態ST2で獲得した持ち玉をそれ程減らすことなく遊技を進行させることができると共に、特別遊技判定を短時間で連続的に繰り返し行わせることができる。なお、時短遊技状態ST3が設定される所定回数の変動表示が終了するまでの間に、次の特別遊技判定に当選しなかった場合、時短遊技状態ST3が終了し、通常遊技状態ST1に移行する。
通常遊技状態ST1と時短遊技状態ST3とを対比すると、時短遊技状態ST3では、上述のように遊技球が第2始動口14へ頻繁に入球するため、特別遊技判定が行われる機会を通常遊技状態ST1よりも頻繁に獲得することができる。そのため、時短遊技状態ST3は、通常遊技状態ST1よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。したがって、時短遊技状態ST3へ移行する前の特別遊技状態ST2において行われる特別遊技のラウンドが全てショート開放ラウンドであっても、特別遊技状態ST2の終了後に時短遊技状態ST3へ移行することにより、遊技者は通常遊技状態ST1よりも有利な遊技価値を獲得することができるのである。また、時短遊技状態ST3が設定される変動表示の回数が多いほど、遊技者は有利な遊技価値を獲得することができるのである。
本実施形態における確変遊技状態ST4は、特別遊技判定における当選確率が高確率の遊技状態である。特別遊技判定に当選した際に、図柄乱数に基づいて高確率遊技状態に設定されると、特別遊技状態ST2終了後に、遊技状態が確変遊技状態ST4へ移行するのである。遊技状態が確変遊技状態ST4へ移行すると、特別遊技判定に当選する確率が通常遊技状態ST1又は時短遊技状態ST3よりも高い高確率となる。また、時短が設定される場合の確変遊技状態ST4では、時短遊技状態ST3と同じく、スルーゲート21を遊技球が通過して行われる普通図柄抽選に当選した場合に電動チューリップ14aが第2始動口14を開放する時間が比較的長くなり、通常遊技状態ST1と比較して第2始動口14へ入賞する可能性が高くなる。また、第1始動口13又は第2始動口14へ入賞することにより行われる特別遊技判定の結果を表示する変動表示の時間が、通常遊技状態ST1と比べて短く設定される。そのため、確変遊技状態ST4において、遊技者はハンドルレバー5を操作することにより、図1の矢印F2で示すように、遊技盤10の遊技領域に打ち出される遊技球がセンター役物11の右側領域を流下していくように調整し、遊技球をスルーゲート21に通過させると共に、第2始動口14に入賞させることを狙って遊技を進行させる。これにより、遊技球を頻繁に第2始動口14へ入賞させることができるため、特別遊技状態ST2で獲得した持ち玉をそれ程減らすことなく遊技を進行させることができると共に、特別遊技判定を短時間で連続的に繰り返し行わせることができる。確変遊技状態ST4が設定された変動表示が消化される間に特別遊技判定に当選しなかった場合、確変遊技状態ST4が終了し、遊技状態は確変遊技状態ST4から通常遊技状態ST1に移行する。
次に、主制御基板30において行われる動作手順について説明する。図5は、主制御基板30における主要動作を示すフローチャートである。主制御基板30のCPU30aは、電源投入時や電源断時などの特殊な場合を除き、通常の動作時において図5に示すフローチャートに基づく処理を、タイマ割込処理として一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。タイマ割込処理において、主制御基板30は、乱数更新処理(ステップS101)、第1始動口スイッチ処理(ステップS102)、第2始動口スイッチ処理(ステップS103)、ゲートスイッチ処理(ステップS104)、各種スイッチ処理(ステップS105)、賞球処理(ステップS106)、特別図柄処理(ステップS107)、大入賞口処理(ステップS108)、普通図柄処理(ステップS109)、電チュー処理(ステップS110)、及び出力処理(ステップS111)を一連の処理として順次実行し、それら一連の処理が終了すると、その後は初期値乱数更新処理(ステップS112)を繰り返し実行する。その後、時間が経過し、再びタイマによる割込が発生することにより、再び乱数更新処理(ステップS101)以降の処理の実行を開始する。以降このような処理が繰り返される。
乱数更新処理(ステップS101)では、乱数更新部(図示せず)によって、RAM30cの遊技データ格納部60に格納されている大当たり乱数、図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数などの各種乱数の値を更新する処理が行われる。第1始動口スイッチ処理(ステップS102)では、上述の遊技データ取得部51が第1始動口スイッチ41の状態を監視し、第1始動口13に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ41がオンとなった場合に遊技データ格納部60から遊技データを取得する処理が行われる。遊技データ格納部60から遊技データを取得すると、主制御基板30は取得した遊技データを保留として第1保留記憶部61aに格納すると共に、その遊技データを演出制御基板33へ送信するデータとしてRAM30cにセットする。第2始動口スイッチ処理(ステップS103)では、上述の遊技データ取得部51が第2始動口スイッチ42の状態を監視し、第2始動口14に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ42がオンとなった場合に遊技データ格納部60から遊技データを取得する処理が行われる。遊技データ格納部60から遊技データを取得すると、主制御基板30は取得した遊技データを保留として第2保留記憶部61bに格納すると共に、その遊技データを演出制御基板33へ送信するデータとしてRAM30cにセットする。ゲートスイッチ処理(ステップS104)では、遊技データ取得部51がスルーゲートスイッチ43の状態を監視し、スルーゲート21を遊技球が通過してスルーゲートスイッチ43がオンとなった場合に普通図柄を抽選するために普通図柄乱数を取得する処理が行われる。各種スイッチ処理(ステップS105)では、その他全てのスイッチ(例えば第1大入賞口スイッチ46など)からの信号を入力する処理が行われる。賞球処理(ステップS106)では、各種入賞口への入賞数を計数し、その計数値に基づいて賞球コマンドを設定する処理が行われる。特別図柄処理(ステップS107)では、特別遊技判定部52及び特別遊技制御部54による特別図柄の変動およびその図柄変動に伴う処理が行われる。大入賞口処理(ステップS108)では、第1大入賞口15及び第2大入賞口16を開閉する特別遊技の動作が制御される。普通図柄処理(ステップS109)では、普通図柄変動およびその図柄変動に伴う処理が行われる。電チュー処理(ステップS110)では、電動チューリップ14aの開閉動作を制御する。また、出力処理(ステップS111)では、主制御基板30から払出制御基板32及び演出制御基板33に対して制御用コマンドや遊技データなどを出力する処理が行われる。各基板に出力するコマンドやデータは、ステップS102からS110の各処理において生成され、予めRAM30cにセットされている。そのため、この出力処理ではRAM30cにセットされたコマンドやデータを読み出して出力する。そして初期値乱数更新処理(ステップS112)では、遊技データ格納部に格納されている大当たり乱数、図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数などの各種乱数の初期値が更新される。ステップS101からS111を実行した後の残余時間において、この初期値乱数更新処理を繰り返し実行することにより、各種乱数の初期値をその都度更新することができる。そして、この残余時間は遊技機1の動作状態に応じて長くなったり短くなったりするため、残余時間中における初期値乱数更新処理(ステップS112)の実行回数が毎回異なるものとなり、各種乱数の初期値の更新値を不規則な値にすることができる。それ故、大当たりを不正に発生させようとした場合でも大当たり乱数の初期値が不明なため、遊技者は大当たり乱数が大当たりの当選値となるタイミングを知ることができず、ひいては不正を防止することが可能となる。
図6は、特別図柄処理(図5のステップS107)の具体的処理の一例を示すフローチャートである。この処理では、まず遊技機1の現在の状態が特別遊技中であるか否かを判定する(ステップS501)。特別遊技実行中であれば(ステップS501でYES)、その特別遊技が終了するまで新たな特別図柄の変動表示を行うことができない。よって、主制御基板30は、特別図柄の変動表示を開始することなく特別図柄処理を終了する。これに対して、特別遊技実行中でない場合(ステップS501でNO)、主制御基板30は、遊技機1の現在の状態が特別図柄変動中であるか否かを判定する(ステップS502)。特別図柄の変動表示中でない場合(ステップS502でNO)、第2保留記憶部61bに記憶される保留数U2が1以上であるか否かを判定する(ステップS503)。保留数U2が1以上である場合(ステップS503でYES)、主制御基板30は、第2保留記憶部61bにおいて最も先に記憶された遊技データを読み出し(ステップS504)、その保留数U2の値を1減算する(ステップS505)。そして、第2保留記憶部61bに記憶されている他の保留の記憶領域を順にシフトさせる(ステップS506)。
一方、保留数U2が0である場合(ステップS503でNO)、主制御基板30は、保留数U1が1以上であるか否かを判定する(ステップS507)。保留数U1が1以上である場合(ステップS507でYES)、主制御基板30は、第1保留記憶部61aにおいて最も先に記憶された遊技データを読み出し(ステップS508)、その保留数U1の値を1減算する(ステップS509)。そして、第1保留記憶部61aに記憶されている他の保留の記憶領域を順にシフトさせる(ステップS510)。また、保留数U1が0である場合(ステップS507でNO)、始動条件である第1始動口13又は第2始動口14へ入賞したことによる保留が無いことを意味するため、特別図柄の変動表示を開始させることなく、特別図柄処理を終了する。
次に、ステップS504とステップS508のいずれか一方で遊技データの読み出しが行われた場合、その読み出した遊技データに基づく特別遊技判定のための処理(ステップS511乃至ステップS517)へ進む。すなわち、主制御基板30は、現在の遊技機1の遊技状態が高確率状態であるか否かを判定し(ステップS511)、高確率状態であれば(ステップS511でYES)高確率用判定テーブルを選択して読み出し(ステップS512)、高確率状態でなければ(ステップS511でNO)通常確率用判定テーブルを選択して読み出す(ステップS513)。そして、主制御基板30は、遊技者に有利な特別遊技を行うか否か判定するための特別遊技判定処理を実行する(ステップS514)。この特別遊技判定処理(ステップS514)では、ステップS504又はS508で読み出された遊技データに含まれる大当たり乱数に基づいて大当たりの当否が判定される。また、その特別遊技判定の結果に応じて、特別図柄の変動表示を行う変動時間が決定される。特別遊技判定処理の詳細については後述する。
主制御基板30は、特別遊技判定処理(ステップS514)を実行した後、その特別遊技判定処理で決定された変動時間に対応する装飾図柄12a、12b、12cを用いた図柄変動演出を演出制御基板33に行わせるための変動開始コマンドをRAM30cにセットする(ステップS515)。そして、主制御基板30は、特別遊技判定処理で決定された変動時間に基づき、特別図柄表示器22aにおいて特別図柄の変動表示を開始し(ステップS516)、変動時間が経過するまで変動表示を継続させるため、変動時間の計測を開始する(ステップS517)。
一方、ステップS502において特別図柄変動中であると判定した場合(ステップS502でYES)、主制御基板30は、その変動時間が終了したか否かを判定する(ステップS518)。ここでは、特別図柄の変動表示開始に伴い、ステップS517で計測が開始された変動時間が、特別遊技判定処理(ステップS514)で決定された変動時間に達したか否かが判定される。そして、変動時間が終了していなければ(ステップS518でNO)、特別図柄の変動表示が継続されるため、そのまま特別図柄処理を終了する。これに対し、変動時間が終了していた場合には(ステップS518でYES)、主制御基板30は、演出制御基板33によって行われている図柄変動演出を停止させるための変動停止コマンドをRAM30cにセットする(ステップS519)。そして、特別図柄表示器22aにおける特別図柄の変動表示を特別遊技判定の結果に対応する停止図柄で停止させて(ステップS520)、計測された変動時間をリセットする(ステップS521)。そして、主制御基板30は停止中処理(ステップS522)を実行する。停止中処理の詳細については後述する。
図7は、特別遊技判定処理(図6のステップS514)の詳細を示すフローチャートである。この処理を開始すると、主制御基板30は、ステップS512又はS513で選択したテーブルに基づいて、遊技データに含まれる大当たり乱数が大当たりであるか否かの特別遊技判定を行う(ステップS541)。そして、大当たりに当選したか否かを判定し(ステップS542)、大当たりに当選している場合(ステップS542でYES)、図柄乱数に基づき大当たりの種類を判定する(ステップS543)。そして、大当たりの種類が確定すると、主制御基板30は、特別図柄の変動表示後に停止させる停止図柄として、その大当たりの種類に対応した特別図柄をセットする(ステップS544)。また、主制御基板30は、ROM30bの変動パターンテーブル63から大当たり用変動パターンテーブルを参照して(ステップS545)、変動パターン乱数などに基づき特別図柄の変動時間を決定する(ステップS546)。
また、大当たりに当選していない場合(ステップS542でNO)、主制御基板30は、特別図柄の変動表示後に停止させる停止図柄として、図柄乱数に基づくハズレ図柄をセットする(ステップS547)。そして、主制御基板30は、遊技機1の現在の遊技状態に応じた変動パターンテーブルを参照し、変動時間を決定する。まず、現在の遊技状態が確変遊技状態ST4であるか否かを判定し(ステップS548)、確変遊技状態ST4であると判定した場合(ステップS548でYES)、主制御基板30は、ROM30bの変動パターンテーブル63から、確変遊技用変動パターンテーブルを参照する(ステップS549)。そして、主制御基板30は図柄変動時間を決定して(ステップS550)、特別遊技判定処理を終了する。
現在の遊技状態が確変遊技状態ST4ではないと判定した場合(ステップS548でNO)、時短遊技状態ST3であるか否かを判定する(ステップS553)。時短遊技状態ST3であると判定した場合(ステップS553でYES)、主制御基板30は、ROM30bの変動パターンテーブル63から時短遊技用変動パターンテーブルを参照し(ステップS554)、変動パターン乱数やリーチ乱数などに基づいて特別図柄の変動時間を決定して(ステップS555)特別遊技判定処理を終了する。
さらに、時短遊技状態ST3でもないと判定された場合(ステップS553でNO)、主制御基板30は、ROM30bの変動パターンテーブル63から通常遊技用変動パターンテーブルを参照すると共に(ステップS556)、保留記憶部61に記憶されている保留数(例えば、第1保留記憶部61aに記憶されている保留数U1の値)を確認する(ステップS557)。例えば、保留数が上限数に達している場合に、特別図柄の変動表示を効率的に消化していくため、保留数が上限数に達していない場合と比べて短い変動時間を決定するからである。そして、図柄変動時間を決定して(ステップS558)特別遊技判定処理を終了する。
次に、図8は停止中処理(図6のステップS522)の具体的な処理手順を示すフローチャートである。停止中処理において、特別図柄の変動表示が停止した後、遊技機1の遊技状態を特別遊技に移行させたり、時短遊技状態ST3を通常遊技状態ST1へ移行させたり、確変遊技状態ST4を通常遊技状態ST1に移行させたりする処理を行う。この停止中処理を開始すると、主制御基板30は、特別遊技に移行する大当たりを発生させるか否かを判定し(ステップS571)、特別遊技を発生させると判定した場合(ステップS571でYES)、その大当たりの種類に対応する特別遊技をセットする(ステップS572)。そして、演出制御基板33に特別遊技に対応する特別遊技演出を行わせるための特別遊技開始コマンドをRAM30cにセットする(ステップS573)。その後、主制御基板30は、特別遊技を開始する(ステップS574)。
また、主制御基板30は、大当たりを発生させないと判定した場合(ステップS571でNO)、現在の遊技状態が確変遊技状態ST4であるか否かを判定する(ステップS575)。そして、現在の遊技状態が確変遊技状態ST4であると判定した場合(ステップS575でYES)、主制御基板30は、確変遊技状態ST4での残り変動回数SCの値を1減算する(ステップS576)。なお、この残り変動回数SCは、特別遊技が終了して、特別遊技判定に当選する確率が通常確率から高確率に変化することにより確変遊技状態ST4へ移行するときに所定値(例えば100)がセットされ、残り変動回数SCが0になると確変遊技状態ST4から通常遊技状態ST1に戻る。主制御基板30は、残り変動回数SCが0になったか否かを判定し(ステップS577)、0になっていれば(ステップS577でYES)、それ以降の遊技状態を通常遊技状態ST1にセットする(ステップS578)。
さらに主制御基板30は、現在の遊技状態が確変遊技状態ST4ではないと判定した場合(ステップS575でNO)、現在の遊技状態が時短遊技状態ST3であるか否かをさらに判定する(ステップS579)。そして、時短遊技状態ST3である場合(ステップS579でYES)、時短遊技状態ST3での残り変動回数JCの値を1減算する(ステップS580)。なお、この残り変動回数JCは、特別遊技が終了して、時短が設定されたことに基づき時短遊技状態ST3へ移行するときに、所定値(例えば100,50,30など)がセットされるものである。主制御基板30は、この残り変動回数JCの値を1減算した後、残り変動回数JCが0になったか否かを判定する(ステップS581)。残り変動回数JCが0になっていると判定した場合(ステップS581でYES)、以降の遊技状態を通常遊技状態ST1にセットする(ステップS582)。なお、現在の遊技状態が通常遊技状態ST1である場合(ステップS579でNO)、停止中処理を終了する。
図9及び図10は、大入賞口処理(図5のステップS108)の具体的な処理手順の一例を示すフローチャートである。主制御基板30は、現在の遊技状態が特別遊技状態ST2であるか否かを判定する(ステップS601)。特別遊技状態ST2ではないと判定した場合(ステップS601でNO)、大入賞口処理を終了させる。他方、特別遊技状態ST2であると判定した場合(ステップS601でYES)、次に、停止中処理で開始させた特別遊技のオープニング動作中であるか否かを判定する(ステップS602)。なお、オープニングは、時短設定など特別遊技の種類に応じて異なり得る。オープニング動作中であると判定した場合(ステップS602でYES)、さらに予め設定されるオープニング時間を経過したか否かを判定する(ステップS603)。
オープニング時間を経過したと判定した場合(ステップS603でYES)、主制御基板30は、第1大入賞口15又は第2大入賞口16を開放するラウンド値Rに対して1加算する(ステップS604)。そして、開放パターンを確認し(ステップS605)、ラウンド値Rに応じた大入賞口の開放時間をセットする(ステップS606)。上述したように、例えばショート開放ラウンドの場合の大入賞口の開放時間は0.2秒程度であり、ロング開放ラウンドの場合の開放時間は30秒程度である。開放時間をセットすると、ラウンド値Rに対応する第1大入賞口15又は第2大入賞口16のいずれかを開放する(ステップS607)。
次に、主制御基板30は、ステップS606でセットした大入賞口の開放時間が経過したか否かを判定する(ステップS614)。開放時間を経過したと判定した場合(ステップS614でYES)、開放中の大入賞口を閉鎖する(ステップS618)。大入賞口が開状態から閉状態へ移行したときに、1つのラウンドが終了したことになる。他方、開放時間を経過していないと判定した場合(ステップS614でNO)、予め設定されているラウンド内に入賞可能な上限値の遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS616)。入球した遊技球数が上限値に達していないと判定した場合には(ステップS616でNO)大入賞口処理を終了し、上限値に達したと判定した場合には(ステップS616でYES)、開放中の大入賞口を閉鎖させて(ステップS618)当該ラウンドを終了させる。大入賞口を閉鎖させると、次に現在のラウンド値Rが最終ラウンドを示す値であるか否かを判定する(ステップS620)。ラウンド値Rが最終ラウンドを示す値であると判定した場合(ステップS620でYES)、ラウンド値Rを0にリセットする(ステップS622)。
次に、主制御基板30は、図柄乱数を参照して特別遊技終了後の遊技において高確率状態に設定するか否かを判定する(ステップS624)。高確率状態に設定されると判定した場合(ステップS624でYES)、主制御基板30は、特別遊技終了後の遊技において高確率状態に設定される変動表示の回数(SC)をセットする(ステップS626)。他方、高確率状態に設定されないと判定した場合(ステップS624でNO)、特別遊技終了後の遊技状態を低確率状態にセットする(ステップS630)。次に、主制御基板30は、図柄乱数を参照して、特別遊技終了後の遊技において時短が設定されるか否かを判定する(ステップS632)。時短が設定されると判定した場合(ステップS632でYES)、主制御基板30は、特別遊技終了後の遊技において時短が設定される変動表示の回数(JC)をセットする(ステップS634)。時短が設定される変動表示の回数(JC)は、例えば、100回、50回、30回など複数のパターンの中から1つのパターンを選択して設定される。また、時短が設定される変動表示回数(JC)は、ステップS626で高確率がセットされる変動表示回数(SC)と同じであってもよいし、異なってもよい。ステップS632で、時短が設定されないと判定した場合(ステップS632でNO)、ステップS634をスキップする。
次に、主制御基板30は、特別遊技のエンディングを開始し、時間計測を開始する(ステップS636)。そして、エンディングの終了タイミングが到来したか否かを判定し(ステップS638)、エンディングの終了タイミングが到来したと判定した場合(ステップS638でYES)、特別遊技終了コマンドをセットし(ステップS640)、特別遊技を終了する。特別遊技終了コマンドは、演出制御基板33にて行われている特別遊技演出を終了させると共に、特別遊技終了後の遊技状態を演出制御基板33に知らせるものである。主制御基板30は、例えばステップS626において高確率状態がセットされると共にステップS634で時短がセットされた場合、演出制御基板33に対して、セットされた変動表示回数に応じて確変遊技状態ST4が設定されることを知らせる。また、ステップS630において通常確率状態がセットされると共にステップS634で時短がセットされた場合、主制御基板30は、演出制御基板33に対してセットされた変動表示回数に応じて時短遊技状態ST3が設定されることを知らせるのである。
なお、ステップS602でオープニング中でないと判定した場合(ステップS602でNO)、図10に示すフローチャートに進み、さらに、大入賞口が開放中であるか否かを判定する(ステップS651)。大入賞口が開放中であると判定した場合(ステップS651でYES)、主制御基板30は、図9のステップS610以降の処理を実行する。他方、大入賞口が開放中ではないと判定した場合(ステップS651でNO)、さらに特別遊技のエンディング中であるか否かを判定する(ステップS652)。そして、エンディング中であると判定した場合(ステップS652でYES)、図9のステップS638以降の処理を実行する。他方、エンディング中ではないと判定した場合(ステップS6652でNO)、さらに各ラウンドのインターバル時間を経過したか否かを判定する(ステップS653)。そして、インターバル時間を経過していると判定した場合(ステップS653でYES)、次のラウンドを開始させるためステップS604以降の処理を実行する。他方、インターバル時間を経過していないと判定した場合(ステップS653でNO)、大入賞口処理を終了させる。
以上のように、主制御基板30は、遊技球が第1始動口13又は第2始動口14に入球することを条件として、特別図柄の変動表示を開始すると共に、演出制御基板33に対して、その特別図柄の変動表示や特別遊技に連動して各種演出を実行させるように制御する。
次に、演出制御基板33の構成を説明する。図11は、演出制御基板33における機能構成を模式的に示したブロック図である。演出制御基板33は、上述したとおり主制御基板30から種々のコマンドを入力し、それらコマンドに応じた演出パターンを決定し、決定した演出パターンに基づいて画像制御基板34やランプ制御基板35を制御することにより遊技機1において各種演出を行わせる。
例えば演出制御基板33は、主制御基板30と同様に、保留状態にある遊技データを管理し、主制御基板30において遊技データに基づく特別遊技判定が行われる前に、保留状態の遊技データに基づいて特別遊技が行われるか否かを事前に判定する事前判定を行い、その事前判定の結果に基づいて、特別遊技状態になる可能性が通常よりも高いことを示唆する発光パターン(特定発光パターン)で第1始動口ランプ210aや第2始動口ランプ210bなどの各種ランプを発光させることがある。すなわち、第1始動口ランプ210aや第2始動口ランプ210bが発光しない通常の状態では、保留として記憶されている遊技データの中に特別遊技が行われる遊技データが含まれる可能性は低い。これに対し、第1始動口ランプ210aや第2始動口ランプ210bが青色や赤色、レインボー色などの特定発光パターンで発光すると、事前判定の対象となった遊技データによって特別遊技が行われる可能性が通常よりも高いことが示唆されるのである。
また演出制御基板33は、主制御基板30において遊技データに基づく特別遊技判定された場合、その特別遊技判定の結果に基づいて特別遊技状態になる可能性が通常よりも高いことを示唆する発光パターン(特定発光パターン)で第1始動口ランプ210aや第2始動口ランプ210bなどの各種ランプを発光させることがある。すなわち、特別遊技判定が行われた場合であっても、第1始動口ランプ210aや第2始動口ランプ210bなどの各種ランプが発光しない状態では、今回の特別図柄の変動表示によって特別遊技が行われる可能性は低い。これに対し、特別遊技判定が行われた後、第1始動口ランプ210aや第2始動口ランプ210bなどの各種ランプが青色や赤色、レインボー色などの特定発光パターンで発光すると、今回の特別図柄の変動表示によって特別遊技が行われる可能性が通常よりも高いことが示唆されるのである。
演出制御基板33は、事前判定の結果に基づいて第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bを特定発光パターンで発光させている状態においても、第1始動口13又は第2始動口14への入賞に基づく遊技データを主制御基板30から取得するなど、所定の条件が成立すれば、更に事前判定を行うことがある。そして演出制御基板33は、事前判定の結果に基づいて第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bを特定発光パターンで発光させている状態で行った事前判定において特別遊技が行われると判定した場合であっても、それ以前からの特定発光パターンによる発光状態を継続させることがある。すなわち、演出制御基板33は、事前判定の結果に基づいて特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する特定発光パターンで第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bを発光させている状態のときには、その後の事前判定の結果にかかわらず、その特定発光パターンでの発光状態を維持することがある。
また演出制御基板33は、特別遊技状態になる可能性が低いことを示唆する非特定発光パターンで第1始動口ランプ210aや第2始動口ランプ210bなどの各種ランプを発光させることがある。例えば、第1始動口ランプ210aや第2始動口ランプ210bを白色で発光させる発光パターンは、特別遊技状態になる可能性が低いことを示唆する非特定発光パターンである。演出制御基板33は、事前判定の結果に基づいて第1始動口ランプ210aや第2始動口ランプ210bを非特定発光パターンで発光させるようにしても良い。ただし、これに限らず、演出制御基板33は、第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bを特定発光パターンで発光させるとき以外には、第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bを非特定発光パターンで発光させておくようにしても良い。尚、以下における実施形態では、演出制御基板33は、事前判定の結果に基づいて、第1始動口ランプ210aや第2始動口ランプ210bなどを非特定発光パターンで発光させる場合を例示する。
演出制御基板33は、第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bを非特定発光パターンで発光させている状態で事前判定を行った場合、その事前判定の結果に基づき、非特定発光パターンから特定発光パターンに切り換えて第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bを発光させることがある。
また特定発光パターンには、第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bを第1の発光態様(例えば青色)で発光させた後に、第1の発光態様とは異なる第2の発光態様(例えば赤色)に変化させる発光パターン(第1特定発光パターン)と、第1の発光態様(例えば青色)を経ることなく第2の発光態様(例えば赤色)で第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bを発光させる発光パターン(第2特定発光パターン)とが含まれる。ここで第2発光態様(例えば赤色)は、第1の発光態様(例えば青色)に比べて特別遊技状態になる可能性がより高いことを示唆する発光態様である。
また演出制御基板33は、事前判定の結果に基づいて特別遊技状態になる可能性が高いことを示唆する特定発光パターンで第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bを発光させている状態で、その事前判定の対象となった遊技データに基づく特別遊技判定が行われた場合、その特別遊技判定の後においても、第1始動口ランプ210aや第2始動口ランプ210bを含む各種ランプを引き続き特定発光パターンで発光させることがある。
演出制御基板33は、特別図柄の変動表示が開始されることに伴い、特別遊技判定の結果を示唆する示唆演出を行う。演出制御基板33は、示唆演出を開始すると、3つの装飾図柄12a、12b、12cを変動させる図柄変動演出を開始する。この図柄変動演出は、後にリーチ出などに移行することがある。リーチ演出は、特別遊技状態になる可能性があることを示唆する特別演出のひとつである。そして演出制御基板33は、事前判定の結果に基づいて第1始動口ランプ210aや第2始動口ランプ210bなどの各種ランプを特定発光パターンで発光させ、その事前判定の対象となった遊技データに基づく特別遊技判定が行われた後においても引き続き特定発光パターンで発光させている状態において、リーチ演出などの特別演出が行われる場合、特定発光パターンでの発光を終了させるようにしても良い。これにより、遊技者の関心をリーチ演出などの特別演出だけに惹き付けることができるようになる。
また演出制御基板33は、事前判定の結果に基づいて第1始動口ランプ210aや第2始動口ランプ210bなどの各種ランプを特定発光パターンで発光させ、その事前判定の対象となった遊技データに基づく特別遊技判定が行われた後においても引き続き特定発光パターンで発光させている状態において、リーチ演出などの特別演出が行われる場合、特定発光パターンを特別な発光パターンに切り換えて各種ランプを発光させるようにしても良い。特別な発光パターンは、特定発光パターンにおける発光態様とは異なる発光態様で各種ランプを発光させるパターンである。例えば、特定発光パターンのときには、第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bが青色又は赤色で点灯した状態を継続させる発光態様となるのに対し、特別な発光パターンのときには、特定発光パターンのときと同じ発光色で点滅を繰り返す発光態様となる。リーチ演出などの特別演出が行われるときに、特定発光パターンの発光態様を変化させることにより、リーチ演出などの特別演出の期待度が高くなったかのような印象を遊技者に抱かせることができるため、遊技の興趣性を高めることができる。
さらに演出制御基板33は、事前判定の結果に基づき、その事前判定の対象となった遊技データに基づく特別遊技判定において特別遊技を行うと判定されることを示唆する発光パターン(例えばレインボー色)で第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bを発光させることがある。特別遊技判定において特別遊技を行うと判定されることを示唆する発光パターンは、大当たりが発生することを事前に示唆する発光パターンである。そして演出制御基板33は、大当たりが発生することを事前に示唆する発光パターンで発光させているときに、事前判定を行った場合には、その事前判定の結果にかかわらず、大当たりが発生することを事前に示唆する発光パターンによる発光状態を維持するようにしてもよい。
以下、このような演出制御基板33について更に詳しく説明する。
演出制御基板33は、第1始動口13又は第2始動口14に遊技球が入球することにより主制御基板30で取得された遊技データを受信すると、その遊技データに基づいて事前判定を行い、その事前判定の結果に応じて第1始動口ランプ210aや第2始動口ランプ210bを点灯させたり、点滅させたりするランプ演出を実行させることがある。そのようなランプ演出では、さらにセンター役物11に設けられた演出ランプ200を点灯又は点滅させることもある。例えば、第1始動口13に遊技球が入球して取得された遊技データに基づく事前判定でランプ演出を行うことを決定した場合、演出制御基板33は、第1始動口ランプ210aを所定の色又は点灯パターンで発光させる。したがって、この場合は、第1始動口13に遊技球が入球した直後に、第1始動口13の近傍周辺が発光することになる。また第2始動口14に遊技球が入球して取得された遊技データに基づく事前判定でランプ演出を行うことを決定した場合、演出制御基板33は、第2始動口ランプ210bを所定の色又は点灯パターンで発光させる。したがって、この場合は、第2始動口13に遊技球が入球した直後に、第1始動口13の近傍周辺が発光することになる。事前判定の結果に基づいて行われるランプ演出は、少なくとも当該保留(事前判定の契機となった保留)が消化されるまでの間、第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bを点灯又は点滅させることを継続する。ただし、事前判定の結果に基づいて行われるランプ演出は、当該保留が消化され、当該保留に基づく特別図柄の変動表示が開始された後にも継続することがある。演出制御基板33は、ランプ演出を行うとき、ランプが点灯するときの色や、色の変化パターン、点滅パターンなどの点灯態様によって、当該保留が消化されるときに特別遊技状態になる可能性(大当たりが発生する可能性)を示唆するのである。
演出制御基板33は、主制御基板30から変動開始コマンドを受信すると、特別遊技判定の結果を示唆する示唆演出を開始させる。このとき、演出制御基板33は、装飾図柄12a、12b、12cを変動させる図柄変動演出を開始させる。このような示唆演出は、図柄変動演出の後、リーチ演出に移行することがある。リーチ演出には、ノーマルリーチ演出やノーマルリーチ演出から発展する発展リーチ演出があり、ノーマルリーチ演出よりも発展リーチ演出の方が大当たりとなる期待度が高い演出である。そして演出制御基板33は、主制御基板30から変動停止コマンドを受信すると、示唆演出を終了させ、画像表示器12における3つの装飾図柄12a,12b,12cを特別遊技判定の結果に対応する停止図柄で停止させた状態に表示する。
演出制御基板33は、主制御基板30から特別遊技開始コマンドを受信すると、特別遊技の種類、ラウンド数などに応じた特別遊技演出を実行させる。例えば、画像表示器12に特別遊技演出用の演出画像を表示させたり、枠ランプ7や演出ランプ200を点灯又は消灯させたり、スピーカー8から演出音を出力させる。
演出制御基板33は、特別遊技判定において特別遊技終了後の遊技状態を通常遊技状態ST1に制御する通常大当たりに当選した場合、この特別遊技判定の結果に応じて、特別遊技演出のひとつである通常大当たり演出を実行させる。また特別遊技判定において特別遊技終了後の遊技状態を確変遊技状態ST4に制御する確変大当たりに当選した場合、演出制御基板33は、この特別遊技判定結果に応じて、特別遊技演出のひとつである確変大当たり演出を実行させる。そして主制御基板30から特別遊技終了コマンドを受信すると、演出制御基板33は特別遊技演出を終了させる。
このような演出制御基板33の構成及び動作を、更に具体的に説明する。図11に示すように、演出制御基板33のCPU33aは、主制御基板30から送信される遊技データや各種コマンドを受信するデータ受信部100と、主制御基板30から受信した遊技データに基づいて事前判定を行う事前判定部102と、変動開始コマンド又は変動停止コマンドに応じて、図柄変動演出や示唆演出の実行を制御する図柄変動演出制御部104と、事前判定の結果に基づく事前判定演出としてランプ演出の実行を制御するランプ演出制御部106と、特別遊技開始コマンド又は特別遊技終了コマンドに応じて特別遊技演出の実行を制御する特別遊技演出制御部108として機能する。
ROM33bは、図柄変動演出において実行される複数の変動演出パターン120と、特別遊技中に実行される特別遊技演出に対応する複数の特別遊技演出パターン122、ランプ演出において第1始動口ランプ210a、第2始動口ランプ210b、演出ランプ200、枠ランプ7といった各種ランプを発光させる複数の発光パターン130とを予め記憶する。さらにROM33bには、複数の発光パターン130のうちから一の発光パターン130を決定するための発光パターンテーブル130a,130bが格納されている。
RAM33cは、主制御基板30から受信した第1始動口13入球に基づく遊技データを保留として記憶させる第1保留記憶部110と、主制御基板30から受信した第2始動口14入球に基づく遊技データを保留として記憶させる第2保留記憶部112とを備える。
データ受信部100は、主制御基板30から受信する始動口入賞に基づく遊技データや各種コマンドを受け付ける処理部である。データ受信部100により遊技データが受け付けられると、事前判定部102が機能する。事前判定部102は、データ受信部100により受け付けられた遊技データに基づいて、ランプ演出を行うか否かを判定する処理部である。事前判定部102は、主制御基板30から遊技データが受信されると、図示しない事前判定乱数を取得する。事前判定部102は、その事前判定乱数に基づいてROM33bに格納されている発光パターンテーブル130a,130bを参照することによりランプ演出を行うか否かを判定する。そしてランプ演出を行う場合、事前判定部102は、複数の発光パターン130のうちからランプ演出における一の発光パターン130を決定する。
データ受信部100により変動開始コマンド又は変動終了コマンドが受け付けられた場合、図柄変動演出制御部104が機能する。図柄変動演出制御部104は、特別図柄の変動表示が実行される期間中に、大当たりとなるか否かを示唆する示唆演出(図柄変動演出など)を実行させる処理部である。データ受信部100により変動開始コマンドが受け付けられると、図柄変動演出制御部104は、変動開始コマンドに含まれる特別遊技判定結果及び変動時間を読み取り、ROM33bに記憶されている複数の変動演出パターン120のうちから一の変動演出パターン120を決定する。図柄変動演出制御部104は、決定した一の変動演出パターン120に基づいて図柄変動演出を実行させる。
決定した一の変動演出パターン120がリーチ演出を含む場合、図柄変動演出制御部104は、その変動演出パターン120に予め定められたリーチタイミングになると、図柄変動演出をリーチ演出に移行させる。そして示唆演出を終了させるタイミングが近づくと、図柄変動演出制御部104は、図柄変動演出を終了させて、予め変動演出パターン120により定められている図柄を表示した態様にて3つの装飾図柄12a、12b、12cを表示させることにより、特別遊技判定の結果を表示させる。そして変動終了コマンドが受け付けられたタイミングで、特別遊技判定の結果を確定表示させる。
特別遊技演出制御部108は、特別遊技演出の実行を制御する処理部である。データ受信部100により特別遊技開始コマンドが受け付けられると、特別遊技演出制御部108が機能する。特別遊技演出制御部108は、特別遊技開始コマンドに基づいて確変大当たりであるのか通常大当たりであるのかとの大当たりの種別やラウンド数、開放パターンなどを読み取る。特別遊技演出制御部108は、特別遊技演出パターン122を参照して、大当たりの種別、ラウンド数や開放パターンに応じた一の特別遊技演出パターン122を決定する。
特別遊技演出制御部108は、決定された特別遊技演出パターン122に基づいて特別遊技演出を実行させる。データ受信部100により特別遊技終了コマンドが受け付けられると、特別遊技演出制御部108は、特別遊技演出を終了させる。
ランプ演出制御部106は、遊技機1におけるランプ演出の実行を制御する処理部である。例えば事前判定部102によりランプ演出を実行すると判定されるとランプ演出制御部106は、事前判定演出のひとつとして、第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bを発光させるランプ演出を行う。このとき、ランプ演出制御部106は、事前判定部102により決定された一の発光パターン130に基づいて、ランプ制御基板35にコマンドを送信し、ランプ演出を実行させる。例えば、第1始動口13に遊技球が入球して行われる事前判定によりランプ演出を実行することが決定された場合、ランプ演出制御部106は、第1始動口ランプ210aを発光させる。また第2始動口14に遊技球が入球して行われる事前判定によりランプ演出を実行することが決定された場合、ランプ演出制御部106は、第2始動口ランプ210bを発光させる。
図12及び図13は、発光パターンテーブル130a,130bの一例を示す図である。図12は、事前判定部102により特別遊技が行われないと判定された場合(「ハズレ」の場合)に参照される発光パターンテーブル130aの例を示す図であり、図13は、事前判定部102により特別遊技が行われると判定された場合(「大当たり」の場合)における発光パターンテーブル130bの例を示す図である。発光パターンテーブル130a,130bには、特別図柄変動前(すなわち保留中)の発光態様および特別図柄変動中(特別遊技判定がなされた後)の発光態様を定めた発光パターン130と、事前判定乱数の乱数値とを対応付けたテーブルである。特別図柄変動前の発光態様は、当該事前判定が行われた保留が消化されるまでの間の発光パターンを定めている。また特別図柄変動中の発光態様は、当該事前判定が行われた保留が消化され、当該保留に基づく特別図柄の変動表示が実行される期間の発光パターンを定めている。発光パターンテーブル130a,130bには、上述したように各発光パターン130と乱数値とが予め対応付けられている。事前判定部102は、主制御基板30から遊技データを受信すると、事前判定乱数に基づく乱数抽選を行う。事前判定乱数は、例えば1〜500の間で逐次更新される乱数である。事前判定部102は、主制御基板30から遊技データを取得したタイミングで事前判定乱数を取得し、その取得した乱数値に基づいて図12又は図13の発光パターンテーブル130a,130bを参照することにより、乱数値に対応する一の発光パターン130を決定する。
なお、図12及び図13では特に示していないが、発光パターン130は、第1始動口ランプ210a及び第2始動口ランプ210b以外の演出ランプ200や枠ランプ7を発光させるパターンを含んでいても良い。例えば特別図柄変動前の発光パターンは、第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bだけを発光させるパターンとしても良いし、第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bだけを発光させた後、所定のタイミングで更に演出ランプ200又は枠ランプ7を追加的に発光させるパターンとしても良い。また特別図柄変動中の発光パターンも同様であり、第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bだけを発光させるパターンとしても良いし、第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bだけを発光させた後、所定のタイミングで更に演出ランプ200又は枠ランプ7を追加的に発光させるパターンとしても良い。またその他のパターンを含むものであっても良い。
特に事前判定に基づくランプ演出では、最初に、遊技球が入球した始動口に対応する第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bだけを発光させることにより、遊技者を、新たに記憶された保留に期待させることができるようになる。また特別図柄変動中においては、第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bに加えて、演出ランプ200及び枠ランプ7を発光させることにより、現在実行中の変動表示において表示される特別遊技判定の結果に対する遊技者の期待感を高めることができる。
尚、事前判定が行われた保留が消化されて特別図柄の変動表示が開始される際には、第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bを消灯させて演出ランプ200又は枠ランプ7を発光させるようにしてもよい。この場合、第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bの消灯直前の発光態様を、演出ランプ200又は枠ランプ7が引き継ぐようにして演出ランプ200又は枠ランプ7を発光させることが好ましい。これにより、ランプ演出の契機となった保留が消化され、ランプ演出の契機となった遊技データに基づく図柄変動演出が開始されたことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
図12及び図13の例では、特別図柄変動前の発光態様が「発光無し」であり、特別図柄変動中の発光態様が「発光無し」である場合に、ランプ演出を行わないと判定される。これに対し、特別図柄変動前の発光態様及び特別図柄変動中の少なくとも一方に色が定義されていれば、ランプ演出を行うと判定される。したがって、主制御基板30から取得した遊技データが「ハズレ」である場合、図12に示すように、事前判定部102は、410/500の確率でランプ演出を行わないと判定し、90/500の確率でランプ演出を行うと判定する。また主制御基板30から取得した遊技データが「大当たり」である場合、図13に示すように、事前判定部102は、50/500の確率でランプ演出を行わないと判定し、450/500の確率でランプ演出を行うと判定する。そしてランプ演出を行うと判定した場合、事前判定部102は、図12又は図13のテーブルを参照して事前判定乱数の乱数値に対応する発光パターンを決定する。
図12の例によると、事前判定においてランプ演出を行うと判定された場合において、特別図柄変動前にランプが発光しない発光パターンが選択される割合よりも、特別遊技図柄変動前にランプが発光する発光パターンが選択される割合の方が高い。発光パターンテーブル130aにおいて、特別図柄変動前における発光態様は、白色、青色、赤色のいずれかであり、白色から青色へ発光色が変化したり、青色から赤色へ発光色が変化したりすることがある。特別図柄変動中の発光態様も、白色、青色、赤色のいずれかであり、白色から青色へ発光色が変化したり、青色から赤色へ発光色が変化したりすることがある。
これに対し、図13の例によると、事前判定においてランプ演出を行わないと判定される可能性はゼロであり、必ずランプ演出が行われることになる。また特別図柄変動前にランプが発光しない発光パターンが選択される割合よりも、特別遊技図柄変動前にランプが発光する発光パターンが選択される割合の方が高い点は、図12の例と同様である。発光パターンテーブル130bにおいて、特別図柄変動前における発光態様は、白色、青色、赤色、レインボーのいずれかであり、白色から青色へ、青色から赤色へ、赤色からレインボーへ発光色が変化することがある。また特別図柄変動中の発光態様も、白色、青色、赤色、レインボーのいずれかであり、白色から青色へ、青色から赤色、赤色からレインボーへ変化することがある。すなわち、第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bの発光色は、白色から、青色、赤色、レインボーへ順に変化することがある。そのため、ランプが白色で発光すると、その後、ランプの発光色が別に色に変化する可能性があることが示唆されることになる。また本実施形態では、レインボーのときに大当たりとなる期待度が最も高く、次いで赤色、青色、白色の順となっている。そのため、遊技球が第1始動口13又は第2始動口14に入球したタイミングで第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bが白色に発光すると、遊技者は、その後、その白色の発光状態が別の色(更に期待度の高い色)に変化すること期待するようになる。また第1始動口13又は第2始動口14に入球したタイミングで第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bが青色又は赤色で発光した場合も、遊技者は、その後、それらの発光色が別の色(更に期待度の高い色)に変化すること期待するようになる。
第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bの発光色が白色から変化しない場合には、大当たりとなることない。言い換えると、大当たりになるときには、白色で発光した第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bの発光色がその後別の色(期待度の高い色)に変化することになる。したがって、青色、赤色、レインボーで第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bを発光させる発光パターンは、特別遊技が行われる期待度が高いことを示唆する発光パターンである。
ランプ演出制御部106は、特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する発光パターン130によりランプを発光させている状態において、新たな保留が記憶された場合、現在の発光パターン130による発光を継続させることがある。
またランプ演出制御部106は、特別遊技が行われる可能性が低いことを示唆する発光パターン130でランプを発光させることもある。例えば、図12の例において第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bが白色で発光してその後、白色の発光色が変化しない発光パターン130は、大当たりとなる可能性がないため、発光色が変化する発光パターンと比較すると、特別遊技が行われる可能性が低いことを示唆する発光パターンである。ただし、白色の発光状態は、その後、青色や赤色などに発光色が変化する可能性があることを示唆するものであるため、保留が記憶された際にランプが白色で発光されると、遊技者に発光色がその後に変化することを期待させることができるので、遊技の興趣性を高めることができる。
ランプ演出制御部106は、例えば第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bを赤色やレインボー色など、特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する発光パターン130でランプを発光させている状態において、新たな保留が記憶された場合、この新たな保留に対する事前判定の結果にかかわらず、現在の発光パターン130を継続させ、第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bを特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する発光パターン130で発光させる。これにより、新たな保留の期待度が低いときに、ランプの発光状態で示唆される期待度が低下してしまうことを抑制することができる。
またランプ演出制御部106は、白色などの特別遊技が行われる可能性が低いことを示唆する発光パターン130で第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bを発光させている状態において、新たな保留が記憶された場合、この新たな保留に対する事前判定結果に基づいて、現在の発光パターン130に基づく発光状態から、新たな保留に対する事前判定により決定される発光パターン130に基づく発光状態に切り換えることがある。例えば、新たな保留に対する事前判定の結果、現在の発光パターン130よりも期待度の高い発光パターン130でランプ演出を行うことが決定された場合、ランプ演出制御部106は、それ以前から行っている期待度の低いランプ演出を強制的に終了し、新たな保留に基づく期待度の高い発光パターン130によるランプ演出を開始する。これにより、遊技者は、より期待度の高い保留が記憶されたことを把握するため、新たな保留に対する期待感を高めるようになり、遊技の興趣性を高めることができる。
またランプ演出制御部106は、特別遊技が行われることを示唆する発光パターン130に基づいてランプを発光させることがある。例えば、図12に示すように「ハズレ」の場合には、ランプ演出において第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bなどのランプがレインボーで発光することはない。これに対し、図13に示すように「大当たり」の場合には、ランプ演出において第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bなどのランプがレインボーで発光することがある。そのため、第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bなどのランプがレインボーで発光する場合には、必ず「大当たり」が発生することになり、特別遊技が行われることを示唆する大当たり確定演出となる。ランプ演出制御部106は、このような特別遊技が行われることを示唆する発光パターン130に基づいてランプを発光させている状態で、新たな保留が記憶された場合、新たな保留に対する事前判定の結果にかかわらず、特別遊技が行われることを示唆する発光パターン130に基づき、継続してランプを発光させる。これにより、当該発光パターン130に対応する保留が消化されるまで遊技者の期待感を良好に維持させることができる。
ランプ演出制御部106は、保留に対する事前判定の結果に基づいて、例えば青色や赤色、レインボー色などの発光態様による発光パターン130のように、特別遊技が行われる可能性が高いことを示す発光パターン130にてランプを発光させる場合に、当該保留が消化されて特別遊技判定が行われた後においても、当該発光パターン130にてランプを発光させることがある。例えば、図13の例において、事前判定結果に基づき、当該保留消化前に赤色でランプを発光させる発光パターン130では、当該保留が消化されて特別遊技判定が行われ、特別遊技判定結果に基づく特別図柄変動実行中においても、ランプを継続して赤色にて発光させる場合がある。これにより、保留消化前に遊技者の期待感を高めると共に、一連の演出であることをより明確に示すものである。
また白色などの発光態様による発光パターン130のように特別遊技が行われる可能性が低いことを示す発光パターン130でランプを発光させている場合であっても、当該保留が消化されて特別遊技判定が行われ、特別遊技判定結果に基づく特別図柄変動実行中においても、ランプを継続して白色で発光させることもある。ただし、これに限らず、ランプ演出制御部106は、第1始動口13又は第2始動口14に遊技球が入球したタイミングで第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bを白色で発光させた場合、その保留が「ハズレ」であれば、その保留が消化されて特別遊技判定が行われ、特別遊技判定の結果に基づく特別図柄の変動表示が開始されるときにランプ演出を終了させるようにしても良い。
また発光パターンテーブル130a,130bは、遊技状態に応じてそれぞれ異なるテーブルを予め用意しておくようにしてもよい。例えば図12および図13に示したテーブル130a,130bは、通常遊技状態ST1において参照されるテーブルとし、時短遊技状態ST3及び確変遊技状態ST4のときには図12及び図13とは異なるテーブルを用意しておくようにしてもよい。この場合、ランプ演出制御部106は、時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4において特別図柄変動前にランプ演出を行う場合に、事前判定が行われた保留が消化されるまでの間、ランプの発光態様が変化しない発光パターン130を決定してもよい。時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4において、リーチ無しでハズレ結果を表示させる場合の変動時間は通常遊技状態ST1における変動時間より短い。そこで、ランプ演出制御部106は、予めROM33bに記憶される時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4における発光パターン130に基づき、特別図柄変動前におけるランプ演出において発光態様が変化しない発光パターン130を決定する。これにより、遊技者に対して事前判定の結果を確実に認識させることが可能となる。
次に、ランプ演出の実行態様を説明する。図14乃至図18は、本実施形態におけるランプ演出の実行態様の一例を示すタイミングチャートである。尚、以下においては、通常遊技状態ST1において第1始動口13に遊技球が入球してランプ演出が行われる場合を例示する。
図14(a)では、特別図柄の変動表示中におけるタイミングt1で第1始動口13に遊技球が入球した場合を示している。この例では、タイミングt1で第1始動口13への入球が検知されることにより保留が記憶され、その保留された遊技データに基づいて事前判定部102による事前判定が行われる。そして、その事前判定においてランプ演出を行うことが決定されると、タイミングt1とほぼ同じタイミングでランプ演出が開始され、第1始動口ランプ210aが点灯して白色で発光する。白色の発光パターンは、特別遊技状態になる可能性が低いことを示唆する発光パターン(非特定発光パターン)である。ただし、白色の発光パターンは、白色の発光態様が別の色の発光態様に変化する可能性があることを示唆する発光パターンでもある。したがって、遊技者は、タイミングt1で第1始動口ランプ210aが白色に発光すると、その発光色が期待度のより高い別の発光色に変化することを期待するようになる。そして図14(a)の例では、ランプ演出の契機となった当該保留が消化される前の所定のタイミングt2において第1始動口ランプ210aの発光態様が白色から青色に変化し、さらに保留消化前の所定のタイミングt3において青色から赤色に変化する。これにより、当該保留の期待感が上昇したことを遊技者に知らしめることができるので、遊技の興趣性を高めることができる。
その後、タイミングt4においてランプ演出の契機となった当該保留が消化され、当該保留に基づく特別図柄変動が開始されると、ランプ演出制御部106は、第1始動口ランプ210aの発光態様を赤色からレインボー色に変化させる。すなわち、図14(a)の例では、ランプ演出制御部106は、ランプ演出の契機となった当該保留が消化され、当該保留に基づく特別図柄変動が開始されることに伴って図柄変動演出を開始するとき、それ以前のランプ演出の発光態様による期待度が更に高くなるように発光態様を変化させている。これにより、当該保留に基づく特別図柄の変動表示が開始されることに伴い、その特別図柄の変動表示において大当たりが発生するかもしれないという期待感をさらに高めることができる。そして図14(a)の例では、特別図柄の変動表示が開始されてから終了されるまでの間、ランプ演出制御部106は、第1始動口ランプ210aをレインボー色で継続して発光させ、特別図柄の変動表示が終了するタイミングt5になると、ランプ演出を終了させ、第1始動口ランプ210aを消灯させる。上述したようにレインボー色は、大当たりが発生することを示唆する発光態様であるため、特別図柄の変動表示が終了するときには、画像表示器12において、3つの装飾図柄12a,12b,12cが揃った状態で停止し、大当たりであることが遊技者に報知される。そのため、遊技機1は、タイミングt5の後、特別遊技を開始する。
尚、図14(a)に示す例とは異なり、ランプ演出の契機となった保留に基づく特別図柄の変動表示が開始されるタイミングt4においてランプ演出を終了させるようにしてもよい。図14(a)におけるタイミングt4においてランプ演出が終了することにより、ランプ演出の契機となった保留が消化されたことを遊技者に示唆するのである。また第1始動口ランプ210aの発光色が変化することに伴い、第1始動口ランプ210a以外の演出ランプ200などの他のランプが追加的に同一色で発光するようにしてもよい。
次に図14(b)は、図14(a)に示す場合とは異なり、ランプ演出の契機となった保留に基づく特別図柄の変動表示中に第1始動口ランプ210aの発光態様が変化する場合の一例を示すタイミングチャートである。特別図柄の変動表示中のタイミングt1において第1始動口13への入球が検知され、保留が記憶されると、演出制御基板33は事前判定の結果に基づいてランプ演出を開始させ、第1始動口ランプ210aを白色で発光させる。そしてランプ演出の契機となった保留が消化される前の所定のタイミングt2において演出制御基板33は第1始動口ランプ210aの発光態様を白色から青色に変化させ、ランプ演出の契機となった保留に対する期待度が高くなったことを示唆する。その後、演出制御基板33は、所定のタイミングt3において第1始動口ランプ210aの発光態様を、青色から赤色に更に変化させる。これにより、ランプ演出の契機となった保留に対する期待度が更に高くなったことが示唆される。
その後、タイミングt4においてランプ演出の契機となった保留が消化され、特別図柄の変動表示が開始されると、演出制御基板33は、それに伴い、ランプ演出の契機となった保留に基づく示唆演出を開始する。演出制御基板33は、示唆演出を開始することに伴い、3つの装飾図柄12a,12b,12cを変動させる図柄変動演出301を開始する。このとき、演出制御基板33は、第1始動口ランプ210aのそれ以前の発光態様、すなわち、赤色の発光態様を、引き継いで第1始動口ランプ210aの発光状態を継続させる。ただし、第1始動口ランプ210aだけでなく、演出ランプ200も、第1始動口ランプ210aと同じ発光態様で発光させるようにしてもよい。またこれに限られず、例えば第1始動口ランプ210aの発光状態を終了させ、演出ランプ200を、それ以前の第1始動口ランプ210aと同じ発光態様で発光させるようにしてもよい。
そして演出制御基板33は、ランプ演出の契機となった保留に基づく示唆演出を開始した後、図柄変動演出301がリーチ演出(特別演出)302に移行するタイミングt6において、第1始動口ランプ210aなどのランプの発光態様を赤色からレインボー色に変化させる。つまり、図14(b)の例では、図柄変動演出301がリーチ演出302に移行するときに、ランプ演出による期待度が高くなるのである。
また図14(b)の変形例として、例えば、タイミングt6において第1始動口ランプ210aなどのランプの発光色を変化させるのではなく、同じ発光色のまま特別な発光パターンに変化させるようにしてもよい。すなわち、示唆演出において図柄変動演出301からリーチ演出302へ移行するタイミングt6において、赤色で常時点灯している第1始動口ランプ210aの発光態様を、赤色の発光状態まま点滅を繰り返す発光態様に切り換えるようにしてもよい。
そしてタイミングt6で第1始動口ランプ210aなどのランプの発光態様を変化させた場合には、当該示唆演出が終了するまでその発光態様を維持し、遊技者に大当たりとなる可能性が高いことを報知し続ける。これにより、遊技者は、タイミングt6から開始されるリーチ演出が通常のリーチ演出よりも期待度が高いことを把握し、リーチ演出に注目するようになる。
次に図15(c)は、複数の保留が記憶された場合におけるランプ演出の実行態様の一例を示すタイミングチャートである。特別図柄の変動表示中のタイミングt10において第1始動口13への入球が検知され、保留が記憶されると、事前判定が行われ、その事前判定の結果に応じて演出制御基板33がランプ演出を開始させる。図15(c)では、タイミングt10において第1始動口ランプ210aを青色で点灯させ、ランプ演出の契機となった保留が消化される前の所定のタイミングt12において第1始動口ランプ210aの発光態様を青色から赤色に変化させるランプ演出が行われる。
また図15(c)の例では、タイミングt12で発光態様が赤色に変化した後、タイミングt13で第1始動口13に再び遊技球が入球し、新たな保留が記憶される。この新たな保留に対する事前判定の結果、例えば、第1始動口ランプ210aを赤色よりも期待度の低い青色で点灯させるランプ演出を行うと判定された場合、演出制御基板33は、新たな保留に基づくランプ演出の実行を制限する。例えば、新たな保留に基づくランプ演出を行わないようにすることで、それ以前から行われている期待度の高い方のランプ演出の実行を継続させるのである。
先の保留に対する事前判定の結果に基づいてランプ演出を実行している状態で、新たな保留に対する事前判定に基づき先の保留より期待度の低い態様のランプ演出を実行してしまうと、ランプ演出が期待度を下げる態様で変化してしまうため、遊技者の期待感を損なうこととなる。これを防止するため、演出制御基板33は、既にランプ演出を実行している状態において、新たな保留に対する事前判定を行った場合、先の保留より期待度の低い態様のランプ演出を実行することになれば、新たな保留に対応するランプ演出の実行を制限するのである。その結果、タイミングt13における新たな保留記憶による事前判定が行われた後も、演出制御基板33は、先の保留(タイミングt10で記憶された保留)に対応するランプ演出を実行し、第1始動口ランプ210aを赤色の発光態様で継続して発光させる。その後、タイミングt14においてランプ演出の契機となった先の保留が消化されて特別図柄の変動表示が開始された後も、演出制御基板33は、継続して第1始動口ランプ210aを赤色で点灯させる。ただし、このときには第1始動口ランプ210aだけでなく、演出ランプ200を第1始動口ランプ210aと同じ発光態様で発光させてもよい。またこの他にも、例えば、第1始動口ランプ210aの発光状態を終了させ、演出ランプ200にそれ以前の第1始動口ランプ210aの発光態様を引き継がせて演出ランプ200だけを発光させるようにしてもよい。
またランプ演出の契機となった先の保留に基づく特別図柄の変動表示中に行われる示唆演出においてリーチ演出などの特別演出が行われる場合、演出制御基板33は、特別演出が行われるタイミングでランプ演出による第1始動口ランプ210aなどの発光態様を別の発光態様に切り換えるようにしてもよい。例えば、第1始動口ランプ210aなどを赤色で常時点灯させていた場合、演出制御基板33は、特別演出が行われるタイミングで第1始動口ランプ210aなどを赤色が点滅する発光態様に変化させるようにしてもよい。
その後、特別図柄の変動表示が終了するタイミングt15となって特別図柄の変動表示が終了すると、演出制御基板33は、主制御基板30から変動停止コマンドを受信する。この変動停止コマンドに基づき、演出制御基板33は、ランプ演出を終了させて第1始動口ランプ210a又は演出ランプ200を消灯させる。これにより、ランプ演出の契機となった遊技データに基づく特別遊技判定の結果が報知されたことを遊技者に把握させることができる。
尚、先の保留消化に基づく特別図柄の変動表示が終了するタイミングt15でランプ演出を終了させることに伴い、タイミングt13で記憶された新たな保留に基づく事前判定の結果に応じたランプ演出を開始させるようにしてもよい。
次に図15(d)に示す例は、図15(c)に示した例とは異なり、新たに記憶された保留に対する事前判定において先の保留より期待度の高い発光態様のランプ演出を実行することが決定される場合のタイミングチャートである。特別図柄の変動表示中のタイミングt20において第1始動口13に遊技球が入球して保留が記憶されると、事前判定が行われる。この事前判定において、演出制御基板33は、例えば第1始動口ランプ210aを白色で点灯させるランプ演出を行うことを決定する。その結果、第1始動口ランプ210aは、タイミングt20とほぼ同じタイミングで白色に発光する。第1始動口ランプ210aを白色に点灯させている状態においてタイミングt22で更に第1始動口13に遊技球が入球したことが検知され、新たな保留が記憶されると、演出制御基板33は、その新たな保留に基づく事前判定を行う。
図15(d)の例では、タイミングt22で行われる事前判定において、第1始動口ランプ210aを白色よりも期待度の高い赤色で点灯させる発光パターン130のランプ演出を行うと判定される場合を示している。この場合、演出制御基板33は、タイミングt22で第1始動口ランプ210aの発光態様を白色から赤色に変化させる。すなわち、新たな保留に対する事前判定の結果、先の保留に対する事前判定に基づいて実行されているランプ演出よりも期待度の高いランプ演出を行うことが決定されると、演出制御基板33は、新たな保留に対する事前判定の結果に基づいて、より期待度の高いランプ演出を実行するのである。これにより、遊技者は、新たな保留に対する特別遊技判定が行われれば、大当たりとなる期待度がより高いことを把握するため、新たな保留に対する期待感を高めることとなり、興趣性が増す。尚、演出制御基板33は、タイミングt22で、先の保留に基づく白色の発光状態から新たな保留に基づく赤色の発光状態へと切り換えるとき、第1始動口ランプ210aを一旦消灯させ、その消灯状態を所定時間(例えば0.5〜1秒程度)継続させた後に、赤色で第1始動口ランプ210aを発光させるようにしてもよい。白色の発光状態を一旦消灯させることにより、先の保留に基づくランプ演出が一旦終了して、新たな保留に基づくランプ演出が開始されたことを遊技者に把握させることができるようになる。
演出制御基板33は、新たな保留に対する事前判定の結果に基づいて、第1始動口ランプ210aを赤色で発光させた後、例えばタイミングt24において先の保留に基づく特別図柄の変動表示が開始されるときにも継続して第1始動口ランプ210aを赤色で発光させる。これにより、遊技者に対してランプ演出に対応する保留が未だ消化されずに記憶されていることを示唆するのである。
そして図15(d)に示す例では、タイミングt26で先の保留消化に基づく特別図柄の変動表示が終了し、タイミングt28から新たな保留に基づく特別図柄の変動表示が開始される。例えば、演出制御基板33は、タイミングt28において新たな保留に基づく特別図柄の変動表示が開始されるときに、第1始動口ランプ210aの発光態様を赤色からレインボー色に変化させる。これにより、タイミングt28から開始される特別図柄の変動表示において大当たりとなることが示唆される。尚、レインボー色ではなく、青色や赤色の場合には、タイミングt28から開始される特別図柄の変動表示において大当たりとなる可能性が高いことが示唆される。
次に図16は、ランプ演出と連携して保留図柄の表示態様が変化する場合の一例を示すタイミングチャートである。画像表示器12の保留表示領域230に表示される保留図柄は、保留数に応じた個数の図柄を表示することが可能であるため、例えば4つの保留のそれぞれに対して個別に保留図柄演出を行うことができる。これに対し、第1始動口13に遊技球が入球することによって開始されるランプ演出は、第1始動口ランプ210aを発光させる演出であるため、仮に保留が4つ記憶されている場合であっても、4つの保留のうちの1つの保留に基づくランプ演出しか行うことができない。そのため、先に記憶された保留に基づいて既にランプ演出が開始されているときに、新たな保留が記憶された場合であっても、新たに記憶された保留に基づくランプ演出を行うことができない場合がある。そこで、新たに記憶された保留に基づくランプ演出を行うことができない場合であっても、保留表示領域230において新たに表示される保留図柄の表示態様を変化させることで、新たに記憶された保留の期待度を示唆することができるようになる。
例えば図16において、特別図柄の変動表示中のタイミングt30において第1始動口13に遊技球が入球したことが検知され、保留が記憶されると、演出制御基板33は、事前判定を行う。図16の例では、事前判定により決定された発光パターン130に基づくランプ演出が実行され、タイミングt30で第1始動口ランプ210aが青色で発光する。
演出制御基板33は、タイミングt30で第1始動口ランプ210aを青色で点灯させると共に、画像表示器12の保留表示領域230において保留が記憶されたことに基づく保留図柄(第1保留図柄)を表示させる。演出制御基板33は、第1保留図柄を第1始動口ランプ210aの発光態様と同じ態様で表示させる。図16の場合、タイミングt30において第1始動口ランプ210aが青色で発光するため、演出制御基板33は、保留表示領域230において新たに表示する保留図柄(第1保留図柄)の表示態様を青色の図柄で表示させる。これにより、遊技者は、第1始動口ランプ210aが青色に発光することとなった保留が、現在記憶されている複数の保留のうちのどの保留に対応するものであるかを保留表示領域230に表示される保留図柄を見ることで確認することができるようになる。
その後、演出制御基板33は、タイミングt32において、第1始動口ランプ210aの発光態様を青色から赤色に変化させるとき、それに連動させて青色の図柄で表示している第1保留図柄の表示態様を赤色の図柄に変化させる。つまり、ランプ演出において第1始動口ランプ210aの発光態様が変化すると、保留表示領域230に表示されている保留図柄であって、ランプ演出の契機となった保留に対応する保留図柄の表示態様が、第1始動口ランプ210aと同様に変化するのである。これにより、保留図柄の表示態様が、第1始動口ランプ210aの発光態様に連動していることを遊技者に把握させることができる。その結果、遊技者はランプ演出と相俟って保留図柄に対応する保留への期待感をさらに高めるようになる。
そして第1保留図柄に対応する保留が消化される前のタイミングt34において新たな保留が記憶されると、演出制御基板33は、新たな保留に基づいて事前判定を行う。その事前判定において既に実行されているランプ演出よりも期待度の低いランプ演出を行うことが決定された場合、演出制御基板33は、新たな保留に基づくランプ演出を行わず、既に行われているランプ演出を継続させる。そのため、タイミングt34で新たな保留が記憶された場合であっても、第1始動口ランプ210aは、赤色の発光状態を継続させる。
また演出制御基板33は、タイミングt34で新たな保留が記憶されることに伴い、画像表示器12の保留表示領域230に新たに記憶された保留に対応する保留図柄(第2保留図柄)を表示させる。この第2保留図柄は、事前判定の結果に基づいて保留図柄の表示態様を変化させることが可能である。そのため、演出制御基板33は、タイミングt34において第2保留図柄を表示させるとき、通常とは異なる表示態様の保留図柄であって、タイミングt34で行われた事前判定の結果に対応する白色の保留図柄を表示させる。そのため、遊技者は、新たな保留が記憶されたときにランプ演出が行われない場合であっても、第2保留図柄の表示態様が変化することにより、期待度は低いものの大当たりとなる可能性のある保留が更に記憶されたことを把握することができる。また演出制御基板33は、新たな保留に対応する第2保留図柄を、新たな保留に対する事前判定において決定された発光パターン130に対応する表示態様で表示させることから、新たな保留の期待度を遊技者に把握させることもできる。
その後、タイミングt36において第1保留図柄に対応する先の保留が消化され、特別図柄の変動表示が開始されると、演出制御基板33は、第1始動口ランプ210aを赤色で継続して発光させると共に、画像表示器12の保留表示領域230から第1保留図柄を消去する。先の保留が消化されることにより第1保留図柄を消去されてからも継続して第1始動口ランプ210aを赤色で継続して発光させることにより、タイミングt36で開始される特別図柄の変動表示において大当たりに当選する期待度が高いことを遊技者に示唆することが可能となる。
また図16の例では、新たな保留に対する事前判定の結果に基づく発光パターン130に応じて、第2保留図柄の表示態様をタイミングt36で白色から青色に変化させている。演出制御基板33は、第2保留図柄の表示態様を新たな保留に対する事前判定の結果に応じて変化させることにより、新たな保留に対する期待度を示唆することができる。尚、第2保留図柄の表示態様が変化するタイミングは、事前判定で決定された発光パターン130に基づいて決定されるため、必ずしも図16に示すタイミングt36には限られない。
そして先の保留に基づく特別図柄の変動表示が終了し、タイミングt34で記憶された保留に基づく特別図柄の変動表示がタイミングt38で開始されると、演出制御基板33は、第1始動口ランプ210aの発光態様を赤色から青色に変化させる。すなわち、演出制御基板33は、タイミングt34で行われた事前判定の結果に基づいて第1始動口ランプ210aを発光させるのである。これにより、タイミングt34で行われた事前判定の結果に基づくランプ演出をタイミングt38から実行することができるようになる。ただし、これに限られず、タイミングt38で特別図柄の変動表示が開始されるときには、ランプ演出を終了させるようにしてもよい。
次に図17は、ランプ演出における第1始動口ランプ210aと演出ランプ200の発光態様の一例を示すタイミングチャートである。特別図柄の変動表示中のタイミングt50において第1始動口13への入球が検知され、保留が記憶されると、演出制御基板33は、第1始動口13への入球に基づいて取得された遊技データに基づいて事前判定を行う。図17の例では、事前判定の結果、ランプ演出を行うことが決定され、事前判定乱数に基づいて決定された一の発光パターン130に基づき、演出制御基板33は、タイミングt50において第1始動口ランプ210aを青色に点灯させる。このとき、第1始動口ランプ210aは、青色の発光状態を継続させる常時点灯の発光態様となる。そして演出制御基板33は、事前判定で決定された一の発光パターン130に基づき、ランプ演出の契機となった保留が消化される前のタイミングt52において、第1始動口ランプ210aの発光態様を青色から赤色に変化させる。このときも、第1始動口ランプ210aは、赤色の発光状態を継続させる常時点灯の発光態様となる。
第1始動口ランプ210aが赤色に発光している状態において、それ以前の特別図柄の変動表示が終了し、タイミングt54でランプ演出の契機となった保留が消化され、その保留に基づく特別図柄の変動表示が開始される。演出制御基板33は、ランプ演出の契機となった保留に基づく特別図柄の変動表示が開始されると、主制御基板30から受信する変動開始コマンドに基づき、ランプ演出の契機となった保留(遊技データ)に基づく示唆演出を開始する。したがって、ランプ演出の契機となった保留(遊技データ)に基づいて行われた特別遊技判定の結果が大当たりであるか否かを示唆するための示唆演出が、タイミングt54で開始される。これに伴い、画像表示器12において3つの装飾図柄12a,12b,12cが変動する図柄変動演出301がタイミングt54で開始される。
演出制御基板33は、タイミングt54でランプ演出の契機となった保留(遊技データ)に基づく示唆演出を開始するとき、それ以前からランプ演出が実行されていれば、そのランプ演出を継続して実行する。そのため、第1始動口ランプ210aは、タイミングt54以降においても、赤色の発光状態を継続させる。このとき、演出制御基板33は、図17に示すように、第1始動口ランプ210aだけでなく、演出ランプ200を第1始動口ランプ210aと同じ発光態様で発光させるようにしても良い。
また演出制御基板33は、主制御基板30で行われた特別遊技判定の結果に基づき、現在のランプ演出で示唆される期待度よりも更に高い期待度のランプ演出を行うべきか否かを判断し、現在のランプ演出で示唆される期待度よりも更に高い期待度のランプ演出を行うべきであると判断した場合には、タイミングt54で示唆演出を開始するときに、特別遊技判定の結果に対応した期待度の高いランプ演出の発光態様に切り換えるようにしてもよい。例えば、図17の例では、タイミングt54で、第1始動口ランプ210aの発光態様を赤色からレインボー色の発光態様に切り換えてもよい。
図17に示すように、タイミングt54以降も第1始動口ランプ210aを赤色で発光させた場合において、演出制御基板33は、主制御基板30から受信した変動開始コマンドに基づいて決定した変動演出パターン120に基づき示唆演出を進行させる。その示唆演出がタイミングt55で通常の図柄変動演出301からリーチ演出(特別演出)302に移行する場合、演出制御基板33は、そのリーチ演出が開始されるタイミングt55で第1始動口ランプ210a及び演出ランプ200の発光態様を変化させる。すなわち、タイミングt55でランプ演出によって示唆される期待度をより高い期待度となるように発光態様を変化させるのである。図17の例では、リーチ演出302が開始されるタイミングt55で、赤色の発光状態を継続させる常時点灯の発光態様から、赤色での点滅を繰り返す発光態様に切り換えられる場合を例示している。すなわち、本実施形態では、発光色が同一である場合に、常時点灯タイプの発光態様よりも点滅タイプの発光態様の方が、大当たりとなる期待度が高いことを示唆する発光態様となっており、リーチ演出302が開始されるタイミングt55で期待度がより高くなったことを示唆するようにしている。これにより、遊技者は、タイミングt55から開始されるリーチ演出302により高い期待感を抱くようになり、遊技の興趣性を高めることができる。
そしてランプ演出は、タイミングt55で発光態様が変化した後、当該示唆演出が終了するタイミングt56まで継続する。ただし、これに限らず、例えばリーチ演出302が、その後、大当たりとなる期待度がより高い発展リーチ演出に移行する場合には、その発展リーチ演出に移行するタイミングまでランプ演出を継続させ、発展リーチ演出に移行することに伴ってランプ演出を終了させるようにしてもよい。発展リーチ演出は、大当たりとなる期待度が50%程度の高い期待度の演出であるため、遊技機1の全体において遊技者の関心を煽るような派手な演出が繰り広げられる。そのため、発展リーチ演出の開始に伴ってランプ演出を終了させることにより、遊技機1の全体において行われる派手な発展リーチ演出を効果的に行うことができるようになる。
例えばタイミングt50で取得された遊技データが大当たりとなるものである場合、タイミングt56で示唆演出が終了するときには、遊技者に大当たりであることが報知される。そしてタイミングt56において大当たり結果が表示されると、これより後のタイミングt58において特別遊技が開始される。タイミングt58において特別遊技が開始すると、演出制御基板33は、例えば演出ランプ200を赤色で点滅発光させ、特別遊技が終了するまでの間、その発光状態を継続させる。すなわち、特別遊技が開始された後にも、特別図柄の変動表示中に行われていたランプ演出を引き続き実行するのである。ただし、これに限らず、特別遊技が開始されることに伴い、ランプ演出を終了させて、特別遊技演出パターン122において定められた演出を行うようにしても良い。
なお、図17の例とは異なり、演出制御基板33は、ランプ演出の契機となった保留(遊技データ)に基づく特別図柄の変動表示が開始するタイミングt54において第1始動口ランプ210aによるランプ演出を終了させるようにしてもよい。タイミングt54で第1始動口ランプ210aが消灯することにより第1始動口ランプ210aが点灯する契機となった保留が消化されたことを遊技者に認識させることが可能となる。またタイミングt54で第1始動口ランプ210aを消灯させる場合であっても、演出ランプ200は、タイミングt54で点灯させることが好ましい。
また演出ランプ200を点灯させるタイミングは、必ずしもタイミングt54には限られない。例えば大当たりとなる期待度が高いことを示唆するリーチ演出302が開始するタイミングt55において、演出ランプ200の点灯を開始させるようにしてもよい。この場合も、演出ランプ200は、第1始動口ランプ210aと同じ発光態様で発光させるようにすることが好ましい。
次に図18は、図17に示した場合とは異なる態様のランプ演出の一例を示すタイミングチャートである。特別図柄の変動表示中のタイミングt60において第1始動口13への入球が検知され、保留が記憶されると、演出制御基板33は、事前判定を行い、その事前判定の結果に基づいて第1始動口ランプ210aを青色にて点灯させる。このとき、第1始動口ランプ210aは、青色の発光状態を継続させる常時点灯の発光態様となる。その後、演出制御基板33は、事前判定において決定された一の発光パターン130に基づき、ランプ演出の契機となった保留が消化される前の所定のタイミングt62において、第1始動口ランプ210aの発光態様を青色から赤色に変化させる。このときも、第1始動口ランプ210aは、赤色の発光状態を継続させる常時点灯の発光態様となる。そしてタイミングt64においてランプ演出の契機となった保留が消化され、ランプ演出の契機となった遊技データに基づく特別図柄の変動表示が開始される。タイミングt64で特別図柄の変動表示が開始されるときにも、演出制御基板33は、第1始動口ランプ210aを赤色で常時点灯させる発光態様を維持する。また図18に示すように、演出制御基板33は、ランプ演出の契機となった保留が消化されて特別図柄の変動表示が開始されるとき、第1始動口ランプ210aに加えて、演出ランプ200を赤色で発光させる。このとき、演出ランプ200は、第1始動口ランプ210aと同様に、赤色の発光状態を継続させる常時点灯の発光態様となる。第1始動口ランプ210aと演出ランプ200とを同じ発光態様で発光させることにより、ランプ演出の契機となった保留が消化されて特別図柄の変動表示が開始されたことを遊技者に示すことができる。
また演出制御基板33は、タイミングt64でランプ演出の契機となった遊技データに基づく特別図柄の変動表示が開始されることに伴い、その遊技データに基づいて行われた特別遊技判定の結果が大当たりであるか否かを示唆するための示唆演出を開始する。すなわち、演出制御基板33は、タイミングt64で示唆演出を開始し、画像表示器12において3つの装飾図柄12a,12b,12cを変動させる図柄変動演出301を開始する。
そして演出制御基板33は、ランプ演出の契機となった遊技データに基づく特別図柄の変動表示中に、示唆演出が図柄変動演出301から大当たりとなる期待度が高くなるリーチ演出302に移行するタイミングt66において、第1始動口ランプ210aの発光態様を赤色からレインボー色に変化させると共に、演出ランプ200の発光態様を、第1始動口ランプ210aと同様に、赤からレインボー色に変化させる。これにより、当該示唆演出において大当たりとなる期待感をさらに高めることができる。
その後、特別図柄の変動表示が終了するタイミングt68になると、大当たりであることが遊技者に報知され、演出制御基板33は、レインボー色で発光している第1始動口ランプ210aを消灯させる。これにより、ランプ演出の契機となった保留に基づく特別図柄の変動表示において大当たりとなったことを遊技者に認識させることができる。そして特別図柄の変動表示が終了した後のタイミングt70において特別遊技が開始される。これに伴い、演出制御基板33は、特別遊技演出を開始する。またこのとき、演出制御基板33は、演出ランプ200を継続してレインボー色で発光させる。ただし、これに限らず、演出制御基板33は、特別遊技演出パターン122で定められた発光態様で演出ランプ200を発光させるようにしてもよい。
尚、上記においては、第1始動口13に遊技球が入球した場合を例示したが、第2始動口14に遊技球が入球した場合も同様である。
次に、本実施形態におけるランプ演出が実行される場合の遊技機1におけるランプ演出の表示態様の例について説明する。図19乃至図26は、ランプ演出が実行される場合における画面遷移の一例を示す図である。図19乃至図26の例では、第1始動口13への入球により保留が記憶される場合を示すが、第2始動口14への入球により保留が記憶される場合にも第2始動口ランプ210bがこれと同様の発光態様にて発光する。図19(a)に示すように、画像表示器12の画面G1内の中央付近に装飾図柄12a、12b、12cが表示される。画面G1の下端部中央付近に演出ランプ200が設けられると共に、演出ランプ200の下方の遊技盤10上に第1始動口13が設けられる。第1始動口13の正面側又は第1始動口13の周囲近傍位置に第1始動口ランプ210aが設けられる。図19(a)の例では装飾図柄12a、12b、12cは変動中であり、特別図柄の変動表示が行われていることを示している。装飾図柄12a、12b、12cが変動を行っている状態において第1始動口13への入球が検知されて1つ目の保留が記憶されると、画面G1内の装飾図柄12a、12b、12cの下方に設けられた保留表示領域230に、第1保留図柄230aが表示される。
図19(a)に示すように、ランプ演出が実行されていない状態において、演出ランプ200及び第1始動口ランプ210aはいずれも消灯されている。その後、図19(b)に示すように、新たな2つ目の保留が記憶されると、例えば画面G1内の第1保留図柄230aの右隣に、新たな2つ目の保留に対応する第2保留図柄230bが表示される。図例では、新たな2つ目の保留に対する事前判定においてランプ演出を行うことが決定されると、事前判定において決定される一の発光パターン130に基づいてランプ演出が実行され、第1始動口ランプ210aが例えば白色で点灯する。
図19(c)に示すように、特別図柄変動が終了すると、装飾図柄12a、12b、12cはいずれも変動を停止して所定の図柄を表示させる。尚、図19(c)では、3つの装飾図柄12a、12b、12cがハズレの態様で停止している。このとき、第1始動口ランプ210aは継続して点灯しており、遊技者に対して事前判定の契機となった保留が未だ消化されていないことを示している。
次に、第1保留図柄230aに対応する1つ目の保留が消化されて特別図柄の変動表示が開始されると、図19(d)に示すように第1保留図柄230aが画面G1内から消去されると共に、第2保留図柄230bが左隣の第1保留図柄230aが表示されていた位置に移動する。このときも第1始動口ランプ210aは継続して発光している。第1保留図柄230aに対応する保留消化に基づく特別図柄の変動表示が終了すると、図19(e)に示すように3つの装飾図柄12a、12b、12cが所定の図柄を表示させて停止して特別遊技判定の結果を表示する。図19(e)の例でも、3つの装飾図柄12a、12b、12cがハズレの態様で停止している。さらに第2保留図柄230bに対応する2つ目の保留が消化されて特別図柄の変動表示が開始されると、図19(f)に示すように3つの装飾図柄12a、12b、12cが変動を開始する。図19(f)に示す例では、特別図柄の変動表示が開始されることに伴い、第1始動口ランプ210aが消灯している。これにより、事前判定の契機となった保留が消化されて特別図柄変動が開始したことが遊技者に対して示唆されるのである。
例えば、図19(b)において2つ目の保留が記憶されたときに第1始動口ランプ210aが白色で発光した場合には、図19(f)に示すように2つ目の保留が消化されて特別図柄の変動表示が開始されるときに第1始動口ランプ210aを消灯させるようにしてもよい。上述したように第1始動口ランプ210aが白色で発光する発光パターンは、特別遊技状態になる可能性が低いことを示唆する非特定発光パターンである。そのため、ランプ演出の契機となった保留が消化されて特別図柄の変動表示が開始されるときに、第1始動口ランプ210aを消灯させることにより、いわゆるガセ演出となる。つまり、この場合は、白色の発光パターンから、青色や赤色などの特別遊技状態になる可能性が高いことを示唆する特定発光パターンに変化する可能性がなくなったことを示す演出となる。このようなガセ演出を設けることにより、遊技の興趣性を更に高めることができるようになる。
図20は、図19とは異なる態様のランプ演出が実行される場合の画面遷移の一例を示す図である。図20(g)に示すように、特別図柄の変動表示中に記憶された1つ目の保留に対する事前判定によりランプ演出が実行される場合、画面G1内に第1保留図柄230aが表示されると共に、第1始動口ランプ210aが点灯される。
第1保留図柄230aに対応する保留が消化される前に新たな2つ目の保留が記憶されると、図20(h)に示すように第1保留図柄230aの右隣に、2つ目の保留に対応する第2保留図柄230bが表示される。第2保留図柄230bに対応する保留に対する事前判定により決定されたランプ演出の発光パターン130が、第1保留図柄230aに対応する1つ目の保留に基づくランプ演出の発光パターン130より期待度が低い発光態様である場合、演出制御基板33は第1保留図柄230aに対応する1つ目の保留に基づくランプ演出を継続して実行する。これにより、遊技者の期待感を損なうことなく良好に維持することができる。
図20(i)に示すように装飾図柄12a、12b、12cが停止して特別遊技判定の結果が表示されると、第1保留図柄230aに対応する1つ目の保留が消化される。図20(j)の例では、第1保留図柄230aが画面G1内から消去されると共に装飾図柄12a、12b、12cが変動を開始する。そして、図19に示した例とは異なり、第1始動口ランプ210aは第1保留図柄230aに対応する保留の消化による特別図柄の変動表示が開始された後においても、継続して発光する。図例では、第1始動口ランプ210aの発光態様は変化していないが、これとは異なり、装飾図柄12a、12b、12cの変動開始と共に、第1始動口ランプ210aの発光態様が変化するものであってもよい。
特別図柄の変動表示中の所定タイミングにおいてリーチ演出が実行されると、図20(k)に示すように左端の装飾図柄12aと右端の装飾図柄12cが、同じ図柄を表示して変動を停止する。そして、一例として装飾図柄12bが変動を継続すると共に、発光中の第1始動口ランプ210aの発光態様と対応する演出画像D100が画面G1内に表示される。これにより、第1始動口ランプ210a発光の契機となった保留が消化されることにより特別図柄変動が実行されていることを遊技者に対して示唆する。
リーチ演出が所定時間の間継続して実行されると、装飾図柄12bも所定の図柄を表示して変動を停止させる。第1始動口ランプ210aは特別図柄変動の終了時まで継続して発光する。
図21及び図22は、ランプの発光態様が変化する場合における画面遷移の一例を示す図である。図21(m)に示すように、特別図柄変動が実行されており、これに伴って画面G1内の装飾図柄12a、12b、12cが変動を行っている状態において第1始動口13への入球により保留が記憶されると、第1保留図柄230aが画面G1内に表示される。そして、当該保留に対する事前判定が行われ、事前判定の結果に応じて第1始動口ランプ210aが点灯される。図例では、当該保留に対する事前判定の結果、期待度の高い発光態様にて第1始動口ランプ210aを発光させる発光パターン130が決定されている。期待度の高い発光態様とは、例えば赤色やレインボー色など特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する発光態様を示す。
第1保留図柄230aに対応する保留が消化されるまでの間に、第1始動口13への入球により新たな保留が記憶されると、図21(n)のように、画面G1内の第1保留図柄230aの右隣に第2保留図柄230bが表示される。この場合、演出制御基板33は新たな保留に対する事前判定を行う。そして、新たな保留に対する事前判定により決定される発光パターン130の発光態様が、第1保留図柄230aに対応する保留に対する事前判定により決定される発光パターン130の発光態様より期待度が低い場合、演出制御基板33は、図21(n)に示すように、第1保留図柄230aに対応する保留に対する事前判定結果に基づく発光パターン130により第1始動口ランプ210aを継続して発光させる。
図21(o)に示すように特別図柄変動終了により装飾図柄12a、12b、12cが所定の図柄を表示させて停止すると、第1保留図柄230aに対応する保留が消化され、図21(p)に示すように特別図柄変動が開始し、装飾図柄12a、12b、12cがこれに伴って変動を開始する。そして、第1保留図柄230aに対応する保留が消化されたため、第1保留図柄230aが画面G1内から消去されると共に、第2保留図柄230bが左隣の第1保留図柄230aが表示されていた位置に移行する。第1保留図柄230aに対応する保留消化による特別図柄変動が開始してからも、第1始動口ランプ210aは継続して期待度の高い発光態様にて発光する。
図21(q)に示すように、第1保留図柄230aに対応する保留に基づく特別図柄変動が終了すると、装飾図柄12a、12b、12cが所定の図柄を表示させて停止する。そして、図21(r)のように第2保留図柄230bに対応する保留が消化されて特別図柄変動が開始すると、第2保留図柄230bが画面G1内から消去されると共に、第1始動口ランプ210aの発光態様が、期待度の高い発光態様から期待度の低い発光態様に変化する。これにより遊技者は、期待度の高い保留に基づく特別図柄変動が終了したことを認識可能である。
そして、図22(s)に示すように第2保留図柄230bに対応する保留に基づいて行われる特別図柄変動が実行される間、第1始動口ランプ210aは期待度の低い発光態様にて継続して発光する。特別図柄変動の終了タイミングが到来すると、図22(t)に示すように特別図柄変動の終了に伴って装飾図柄12a、12b、12cが所定の図柄を表示させて停止し、特別遊技判定結果を表示する。最後に、図22(u)に示すように、第1始動口ランプ210aが消灯されて、事前判定の契機となった保留が全て消化されたことが遊技者に対して示唆されるのである。
図23は、始動口ランプ210と演出ランプ200との発光態様の一例を示す画面遷移図である。図23(a)に示すように特別図柄変動実行中に第1始動口13への入球に基づいて保留が記憶されると、第1保留図柄230aが画面G1内の装飾図柄12cの下方に表示される。保留が記憶されると演出制御基板33は事前判定を行い、事前判定の結果に応じて、図例のように第1始動口ランプ210aが発光する。
図23(b)に示すように、特別図柄変動の終了に伴って装飾図柄12a、12b、12cが停止すると、図23(c)のように保留が消化されて第1保留図柄230aが画面G1内から消去されると共に、装飾図柄12a、12b、12cが変動を開始する。保留消化に基づく変動表示が開始された後においても、第1始動口ランプ210aは継続して発光する。この場合、図示していないが、保留消化に基づく変動表示が開始すると、画面G1内の装飾図柄12a、12b、12cの背景画像を第1始動口ランプ210aの発光態様と同じ態様にて表示させてもよい。これにより、第1始動口ランプ210aの発光の契機となった保留が消化されたことによる特別図柄変動が実行されていることを遊技者に対して示唆することができる。
特別図柄変動実行中にリーチ演出が開始されると、図23(d)のように第1始動口ランプ210aが消灯されると共に、演出ランプ200が発光される。これとは異なり、第1始動口ランプ210aは継続して演出ランプ200の発光態様と同じ態様で発光してもよい。リーチ演出開始と共に演出ランプ200が点灯されたことにより、遊技者は当該変動表示において表示される特別遊技判定結果に対して期待感を抱く。
リーチ演出中に、さらに特別遊技判定において大当たりに当選した可能性が高いことを示唆する演出が実行されると、図23(e)に示すように、画面G1内の装飾図柄12a、12b、12cの背面側に、演出ランプ200の発光態様に対応する演出画像D110が表示される。演出ランプ200の発光と連携して画面G1内に演出画像D110が表示されることにより、遊技者の期待感をより高めることができ、遊技の興趣性が高まる。
最後に、図23(f)に示すように、特別図柄変動の終了に伴って装飾図柄12a、12b、12cが所定図柄を表示させて停止して、特別遊技判定結果を表示させる。図例では、停止した装飾図柄12a、12b、12cにより大当たり結果が表示される。この場合、演出ランプ200は継続して発光しており、引き続き特別遊技が実行されることが示唆され、遊技者に達成感や高揚感を与える。
図24は、新たな保留が記憶されたことにより第1始動口ランプ210aの発光態様が変化する場合の一例を示す画面遷移図である。図24(a)に示すように、特別図柄変動実行中に保留が記憶されると、第1保留図柄230aが画面G1内に表示される。図例では、当該保留に対する事前判定結果に基づいて第1始動口ランプ210aが点灯される。
図24(b)に示すように、当該保留が消化される前に第1始動口13への入球により新たな保留が記憶されると、第2保留図柄230bが第1保留図柄230aの右隣に表示される。図例では、新たな保留に対する事前判定に基づいて第1始動口ランプ210aの発光態様が変化している。すなわち、新たな保留に対する事前判定に基づいて決定される発光パターン130による発光態様の方が、先の保留に対する事前判定に基づく発光パターン130による発光態様より期待度が高い場合、演出制御基板33は、新たな保留に対応する事前判定に基づく発光パターン130により発光態様を変化させる。これにより、遊技者は新たな保留消化の際に大当たりに当選するとの期待感を高める。
図24(c)に示すように、特別図柄変動終了に伴って装飾図柄12a、12b、12cが所定の図柄を表示させて停止すると、第1保留図柄230aに対応する保留が消化されて図24(d)のように特別図柄変動が開始し、装飾図柄12a、12b、12cが変動を開始する。第1始動口ランプ210aは、引き続き期待度の高い発光態様にて発光する。そして、図24(e)に示すように特別図柄変動が終了して装飾図柄12a、12b、12cが停止することにより、特別遊技判定結果が表示される。この場合、第1始動口ランプ210aは、継続して期待度の高い発光態様で発光している。
最後に、第2保留図柄230bに対応する保留が消化されると、図24(f)に示すように、第2保留図柄230bが画面G1内から消去されると共に、第1始動口ランプ210aが消灯される。これにより、第1始動口ランプ210aの発光の契機となった保留が消化されたことが遊技者に対して示唆されると共に、当該変動表示において大当たりに当選する期待感が高まり、遊技の興趣性が高まるのである。
図25は、ランプの発光態様に応じた態様で保留図柄が表示される場合の一例を示す画面遷移図である。図25(a)に示すように、特別図柄変動が実行されている状態において第1始動口への入球に基づいて保留が記憶されると、第1保留図柄230aが画面G1内の装飾図柄12a、12b、12cの下方に表示される。そして、当該保留に対する事前判定が行われ、ランプ演出を実行するか否かが判定される。図例ではランプ演出を実行しないと判定されたため、第1始動口ランプ210aは引き続き消灯されている。
第1保留図柄230aに対応する保留が消化される前に第1始動口13への入球により新たな保留が記憶されると、図25(b)に示すように、第2保留図柄230bが第1保留図柄230aの右隣に表示される。図例の場合、この新たな保留に対する事前判定によりランプ演出を実行すると判定され、第1始動口ランプ210aが点灯されている。この場合、ランプ演出における発光パターン130に応じて、第1保留図柄230aのような通常の表示態様とは異なる態様にて第2保留図柄230bが表示されている。第1始動口ランプ210aの発光態様と第2保留図柄230bの表示態様が対応することから、第2保留図柄230bに対応する保留に対する遊技者の期待感が高められる。
図25(c)に示すように特別図柄変動が終了して装飾図柄12a、12b、12cが所定の図柄を表示させて停止すると、図25(d)のように第1保留図柄230aに対応する保留が消化されて特別図柄変動が開始する。第2保留図柄230bは、第1保留図柄230aが表示されていた位置に移行すると共に、継続して第1始動口ランプ210aの発光態様に対応する態様にて表示される。これにより、第1始動口ランプ210aの発光の契機となった保留が未だ消化されていないことが示唆される。
そして、図25(e)に示すように特別図柄変動の終了に伴って装飾図柄12a、12b、12cが停止し、第2保留図柄230bに対応する保留が消化されると、図25(f)に示すように特別図柄変動が開始すると共に装飾図柄12a、12b、12cが変動を開始する。保留が消化されたことにより第2保留図柄230bが画面G1内から消去されると共に、第1始動口ランプ210aが消灯される。これにより、第1始動口ランプ210aの発光の契機となった保留が消化されたことが遊技者に示唆されるため、遊技者は実行中の変動表示において大当たり結果が表示されることを期待する。
図26は、ランプの発光態様が変化することに伴って保留図柄の表示態様が変化する場合の画面遷移例を示す図である。図26(a)に示すように特別図柄変動の実行中に第1始動口13への入球により保留が記憶されると、第1保留図柄230aが画面G1内に表示される。この保留が消化される前に第1始動口13への入球により新たな保留が記憶されると、図26(b)に示すように第2保留図柄230bが第1保留図柄230aの右隣に表示される。新たな保留に対する事前判定によりランプ演出を実行すると判定されたため、図例では第1始動口ランプ210aが点灯する。第2保留図柄230bは、第1始動口ランプ210aの発光態様に応じた表示態様により表示される。
なお、図例とは異なり、第2保留図柄230bは第1保留図柄230aと同様に通常の表示態様にて表示された後に、第1始動口ランプ210aが点灯されると共に、第1始動口ランプ210aの発光態様に応じて第2保留図柄230bの表示態様が変化してもよい。第2保留図柄230bの表示態様が第1始動口ランプ210aの発光態様に応じて変化することにより、第1始動口ランプ210aの発光の契機となった保留がいずれの保留であるのか遊技者に対して明確になり、遊技者はこの保留に対する期待感を抱く。
図26(c)に示すように、特別図柄変動が終了し、第1保留図柄230aに対応する保留が消化されると、図26(d)のように特別図柄変動が開始すると共に装飾図柄12a、12b、12cの変動が開始される。そして、第1保留図柄230aが画面G1内から消去される。図例では、発光パターン130に基づいて第1始動口ランプ210aの発光態様が変化する。また、第1始動口ランプ210aの発光態様の変化に応じて、第2保留図柄230bの表示態様が変化する。これにより、第2保留図柄230bに対応する保留に対する期待感がさらに高められる。
特別図柄変動が終了して図26(e)に示すように装飾図柄12a、12b、12cが所定図柄を表示させて停止すると、第2保留図柄230bに対応する保留が消化される。第2保留図柄230bに対応する保留が消化されると、図26(f)に示すように特別図柄変動が開始すると共に装飾図柄12a、12b、12cが変動を開始する。図例では、保留消化に伴って第1始動口ランプ210aが消灯される。これにより、第1始動口ランプ210aの発光の契機となった保留が消化されて特別図柄変動が行われていることが遊技者に示唆される。
次に、演出制御基板33において実行される処理手順を説明する。図27は、演出制御基板33にて実行される主要な処理手順の一例を示すフローチャートである。演出制御基板33は、例えば2ミリ秒毎に図27に示す処理を実行することにより、主制御基板30から受信する遊技データやコマンドに応じて処理を行う。まず、演出制御基板33は、主制御基板30から遊技データを受信したか否かを判定する(ステップS1001)。遊技データを受信した場合(ステップS1001でYES)、遊技データに基づいて、ランプ演出を実行するか否かを判定する事前判定処理(ステップS1003)を実行する。事前判定処理(ステップS1003)の具体的な処理手順は後述する。遊技データを受信しなかった場合(ステップS1001でNO)、ステップS1003をスキップする。
次に、演出制御基板33は図柄変動演出を実行中であるか否かを判定する(ステップS1005)。図柄変動演出を実行中である場合(ステップS1005でYES)、図柄変動演出実行中におけるランプ演出を制御する実行中処理(ステップS1007)を実行させる。実行中処理(ステップS1007)の具体的な処理手順は後述する。図柄変動演出を実行中でない場合(ステップS1005でNO)ステップS1007をスキップする
次に、演出制御基板33は主制御基板30から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1009)。変動開始コマンドを受信した場合(ステップS1009でYES)、変動演出を開始させる変動演出開始処理(ステップS1011)を実行させる。変動演出開始処理の具体的な処理手順は後述する。他方、変動開始コマンドを受信しなかった場合(ステップS1009でNO)、ステップS1011をスキップする。
次に、演出制御基板33は、主制御基板30から変動終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1013)。変動終了コマンドを受信した場合(ステップS1013でYES)、演出制御基板33は、変動演出終了処理(ステップS1015)を実行させる。変動演出終了処理(ステップS1015)の具体的な処理手順は後述する。他方、変動終了コマンドを受信しなかった場合(ステップS1013でNO)、ステップS1015をスキップする。
次に、演出制御基板33は、主制御基板30から特別遊技開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1017)。特別遊技開始コマンドを受信した場合(ステップS1017でYES)、特別遊技演出を開始させる特別遊技演出開始処理(ステップS1019)を実行させる。特別遊技演出開始処理(ステップS1019)の具体的な処理手順は後述する。特別遊技開始コマンドを受信しなかった場合(ステップS1017でNO)、ステップS1019をスキップする。
最後に、演出制御基板33は、主制御基板30から特別遊技終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1021)。特別遊技終了コマンドを受信した場合(ステップS1021でYES)、特別遊技演出を終了させる特別遊技演出終了処理(ステップS1023)を実行させてステップS1に戻り、ステップS1001乃至ステップS1023を繰り返し実行する。特別遊技演出終了処理(ステップS1023)の具体的な処理手順は後述する。特別遊技終了コマンドを受信しなかった場合(ステップS1021でNO)、ステップS1023をスキップする。
図28は、事前判定処理(図27のステップS1003)の具体的な処理手順の一例を示すフローチャートである。演出制御基板33は、変動表示を実行中であるか否かを判定し(ステップS1030)、変動表示実行中である場合(ステップS1030でYES)、変動演出パターン120を決定して(ステップS1033)事前判定処理(ステップS1003)を終了させる。他方、変動表示を実行中でない場合(ステップS1030でNO)、演出制御基板33は主制御基板30から受信した遊技データに基づいて事前判定を行う(ステップS1032)。
次に、演出制御基板33は、事前判定によりランプ演出を実行するか否かを判定し(ステップS1034)、ランプ演出を行うと判定した場合(ステップS1034でYES)、始動口ランプ210を点灯させる始動口点灯コマンドをランプ制御基板35に送信して(ステップS1036)事前判定処理を終了させる。この場合、演出制御基板33は、遊技データに基づいて入球した始動口に対応する始動口ランプ210を点灯させる始動口点灯コマンドを送信する。ランプ演出を行わないと判定した場合(ステップS1034でNO)、ステップS1036をスキップする。
図29は、実行中処理(図27のステップS1007)の具体的な処理手順の一例を示すフローチャートである。演出制御基板33は、リーチ演出の実行タイミングが到来したか否かを判定する(ステップS1041)。リーチ演出の実行タイミングが到来したと判定した場合(ステップS1041でYES)、次に、演出ランプ200を点灯させるか否かを判定する(ステップS1043)。演出制御基板33は、事前判定結果に基づき決定されているランプの発光パターン130を参照して、演出ランプ200を点灯させるか否かを判定する。演出ランプを点灯させると判定した場合(ステップS1043でYES)、演出制御基板33は演出ランプ200を点灯させる演出ランプ点灯コマンドをランプ制御基板35に送信して(ステップS1045)実行中処理を終了する。
他方、ステップS1041においてリーチ演出の実行タイミングが到来していない場合(ステップS1041でNO)、又は、ステップS1043において演出ランプ200を点灯させない場合(ステップS1043でNO)、ステップS1045をスキップする。なお、発光パターン130によりリーチ演出開始時に始動口ランプ210の発光態様を変化させることが定められている場合、演出制御基板33は、リーチ演出の実行タイミングが到来した場合に、発光パターン130により始動口ランプ210の発光態様を変化させる。
図30は、変動演出開始処理(図27のステップS1011)の具体的な処理手順の一例を示すフローチャートである。演出制御基板33は、主制御基板30から受信した変動開始コマンドが事前判定に当選した保留消化に基づくものか否かを判定する(ステップS1051)。受信した変動開始コマンドが事前判定に当選した保留消化に基づくものである場合(ステップS1051でYES)、演出ランプ200を点灯させるか否かを判定する(ステップS1053)。演出制御基板33は、事前判定により決定されている発光パターン130を参照して、当該事前判定にかかる保留の消化により行われる変動表示の際に演出ランプ200を点灯させるか否かを判定するのである。
演出ランプ200を点灯させる場合(ステップS1053でYES)、演出制御基板33は演出ランプ点灯コマンドをランプ制御基板35に送信して(ステップS1055)変動演出開始処理を終了させる。
ステップS1051において、事前判定に当選した保留に対応する変動開始コマンドでない場合(ステップS1051でNO)、演出制御基板33は、事前判定結果に基づき点灯させている始動口ランプ210の発光態様を変化させるか否かを判定する(ステップS1057)。演出制御基板33は事前判定結果に基づき決定されている発光パターン130を参照して、始動口ランプ210の発光態様を変化させるか否かを判定する。発光態様を変化させる場合(ステップS1057でYES)、演出制御基板33は始動口ランプ210の発光態様を変化させる発光態様変化コマンドをランプ制御基板35に送信して(ステップS1059)変動演出開始処理を終了させる。発光態様を変化させない場合(ステップS1057でNO)、ステップS1059の処理をスキップする。
ステップS1053において、発光パターン130によると演出ランプ200を点灯させない場合(ステップS1053でNO)、演出制御基板33は、点灯中の始動口ランプ210を消灯させるか否かをさらに判定する(ステップS1061)。始動口ランプ210を消灯させる場合(ステップS1061でYES)、始動口ランプ消灯コマンドをランプ制御基板35に送信して(ステップS1063)変動演出開始処理を終了させる。始動口ランプ210を消灯させない場合(ステップS1061でNO)、ステップS1063の処理をスキップする。
図31は、変動演出終了処理(図27のステップS1015)の具体的な処理手順の一例を示すフローチャートである。演出制御基板33は、主制御基板30から受信した変動終了コマンドに基づいて図柄変動演出を終了させる(ステップS1071)。次に、演出制御基板33は演出ランプ200を点灯中であるか否かを判定し(ステップS1073)、演出ランプ200を点灯中である場合(ステップS1073でYES)、さらに大当たりの特別遊技判定結果を表示させるか否かを判定する(ステップS1075)。大当たりの結果を表示させるのではない場合(ステップS1075でNO)、演出制御基板33は演出ランプ200を消灯させる演出ランプ消灯コマンドをランプ制御基板35に送信する(ステップS1077)。
他方、ステップS1073において、演出ランプ200が点灯中ではない場合(ステップS1073でNO)、又は、ステップS1075において、大当たりの特別遊技判定結果を表示させる場合(ステップS1075でYES)、ステップS1077の処理をスキップする。
次に、演出制御基板33は始動口ランプ210を点灯中であるか否かを判定し(ステップS1079)、始動口ランプ210を点灯中である場合(ステップS1079でYES)、さらに、変動終了コマンドにより終了される変動表示が事前判定に当選した保留に基づく変動表示であるか否かを判定する(ステップS1081)。当該変動表示が事前判定に当選した保留に基づく場合(ステップS1081でYES)、演出制御基板33は始動口ランプ消灯コマンドをランプ制御基板35に送信して(ステップS1083)変動演出終了処理を終了させる。これにより、事前判定に当選した保留に基づく変動表示が終了したことを遊技者に対して認識させることができる。
他方、ステップS1079において始動口ランプ210が点灯中ではない場合(ステップS1079でNO)、又は、ステップS1081において、変動終了コマンドにより終了される変動表示が事前判定に当選した保留に基づくものではない場合(ステップS1081でNO)、ステップS1083の処理をスキップする。
図32は、特別遊技演出開始処理(図27のステップS1019)の具体的な処理手順の一例を示すフローチャートである。演出制御基板33はまず、主制御基板30から受信した特別遊技開始コマンドにより実行される特別遊技が事前判定に当選した保留に基づく特別遊技であるか否かを判定する(ステップS1091)。当該特別遊技が事前判定に当選した保留に基づく場合(ステップS1091でYES)、演出制御基板33は始動口ランプ210を消灯させるため、始動口ランプ消灯コマンドをランプ制御基板35に送信する(ステップS1093)。これにより、事前判定結果に基づくランプ演出に対応する保留の消化による変動表示において、大当たりに当選したことが遊技者に示唆される。当該特別遊技が事前判定に当選した保留に基づくものではない場合(ステップS1091でNO)、演出制御基板33は特別遊技演出開始処理を終了させる。
次に、演出制御基板33は特別遊技において演出ランプ200を点灯させるか否かを判定する(ステップS1095)。演出制御基板33は、特別遊技開始コマンドを受信することにより決定される特別遊技演出パターン122を参照して、演出ランプ200を点灯させるか否かを判定するのである。演出ランプ200を点灯させる場合(ステップS1095でYES)、演出ランプ点灯コマンドをランプ制御基板35に送信して(ステップS1097)特別遊技演出開始処理を終了させる。演出ランプ200を点灯させない場合(ステップS1095でNO)、ステップS1097の処理をスキップする。
図33は、特別遊技演出終了処理(図27のステップS1023)の具体的な処理手順の一例を示すフローチャートである。演出制御基板33はまず、演出ランプ200を点灯中であるか否かを判定して(ステップS1101)、演出ランプ200を点灯中である場合(ステップS1101でYES)、演出ランプ消灯コマンドをランプ制御基板35に送信する(ステップS1103)。他方、演出ランプ200を点灯中ではない場合(ステップS1101でNO)、ステップS1103の処理をスキップする。
次に、演出制御基板33は、始動口ランプ210が点灯中であるか否かを判定する(ステップS1105)。始動口ランプ210を点灯中である場合(ステップS1105でYES)、さらに、特別遊技終了コマンドにより終了される特別遊技が、事前判定に当選した保留に対応する特別遊技であるか否かを判定する(ステップS1107)。当該特別遊技が事前判定に当選した保留に対応するものである場合(ステップS1107でYES)、演出制御基板33は、始動口ランプ消灯コマンドをランプ制御基板35に送信して(ステップS1109)特別遊技演出終了処理を終了させる。始動口ランプ210が消灯されることにより、遊技者に対して事前判定に当選した保留に基づく特別遊技が終了したことを認識させることができる。
他方、ステップS1105において始動口ランプ210が点灯中でない場合(ステップS1105でNO)、又は、ステップS1107において、終了する特別遊技が事前判定に当選した保留に基づくものではない場合(ステップS1107でNO)、ステップS1109の処理をスキップする。
以上のように、本実施形態の遊技機1は、第1に、遊技者にとって有利な特別遊技状態にするか否かを判定する特別遊技判定(第1判定)を行う特別遊技判定部(第1判定手段)52と、所定条件(例えば第1始動口13又は第2始動口14への遊技球の入球)が成立したときに、特別遊技判定(第1判定)が行われる前に、特別遊技状態にするか否かを事前に判定する事前判定部(第2判定手段)102と、第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bなどの所定の発光手段を発光させるランプ演出制御部(発光制御手段)106と、を備える構成である。そしてランプ演出制御部106は、事前判定(第2判定)の結果に基づいて、特別遊技状態になる可能性が高いことを示唆する特定発光パターンで第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bなどの発光手段を発光させるようにしてもよい。
第2に、本実施形態の遊技機1は、遊技者に有利な特別遊技状態にするか否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定部(判定手段)52と、第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bなどの所定の発光手段を発光させるランプ演出制御部(発光制御手段)106と、を備える構成である。そしてランプ演出制御部106は、特別遊技判定の結果に基づいて、特別遊技状態になる可能性が高いことを示唆する特定発光パターンで第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bなどの発光手段を発光させるようにしてもよい。
第3に、本実施形態の遊技機1は、遊技者に有利な特別遊技状態にするか否かを判定する特別遊技判定(第1判定)を行う特別遊技判定部(第1判定手段)52と、所定条件(例えば第1始動口13又は第2始動口14への遊技球の入球)が成立したとき、特別遊技判定が行われる前に、特別遊技状態にされるか否かを事前に判定する事前判定(第2判定)を行う事前判定部(第2判定手段)102と、第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bなどの所定の発光手段を発光させるランプ演出制御部(発光制御手段)106と、を備える。そしてランプ演出制御部106は、事前判定の結果に基づいて、特別遊技状態になる可能性が高いことを示唆する青色や赤色などの特定発光パターンで第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bなどの発光手段を発光させることがあり、特定発光パターンで発光手段を発光させている状態において所定条件が成立した場合に、事前判定において特別遊技状態にされると判定された場合であっても、特定発光パターンを維持して発光手段を発光させるようにしてもよい。すなわち、先の事前判定において第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bなどの発光手段を特定発光パターンで発光させることが決定された場合、その後の事前判定において特別遊技状態にされると判定された場合であっても、先の事前判定の結果に基づく特定発光パターンによる発光状態が優先的に維持されるようになる。
この場合において、特定発光パターンは、第1の発光態様にて発光手段を発光させた後に第1の発光態様とは異なる第2の発光態様にて発光手段を発光させる第1特定発光パターンと、第1の発光態様を経ることなく第2の発光態様にて発光手段を発光させる第2特定発光パターンとを有するものとしてもよい。また第2の発光態様は、第1の発光態様に比べて特別遊技状態になる可能性が高いことを示唆するものであってもよい。
またランプ演出制御部106は、特定発光パターンに比べて特別遊技状態になる可能性が低いことを示唆する白色などの非特定発光パターンで第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bなどの発光手段を発光させることがあり、特定発光パターンで発光手段を発光させている状態において所定条件が成立した場合に、事前判定の結果にかかわらず、特定発光パターンを維持して発光手段を発光させると共に、非特定発光パターンで発光手段を発光させている状態において所定条件が成立した場合に、事前判定の結果に基づき非特定発光パターンから特定発光パターンに切り換えて発光手段を発光させるものとしてもよい。
第4に、本実施形態の遊技機1は、遊技者にとって有利な特別遊技状態にするか否か判定する特別遊技判定(第1判定)を行う特別遊技判定部(第1判定手段)52と、所定条件(例えば第1始動口13又は第2始動口14への遊技球の入球)が成立したときに、特別遊技判定が行われる前に、特別遊技状態にされるか否かを事前に判定する事前判定(第2判定)を行う事前判定部(第2判定手段)102と、第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bなどの所定の発光手段を発光させるランプ演出制御部(発光制御手段)106と、を備える。そしてランプ演出制御部106は、第1発光パターンで発光手段を発光させる場合と、第1発光パターンとは異なる第2発光パターンで発光手段を発光させる場合とがあり、第1発光パターンで発光手段を発光させているときに所定条件が成立した場合に、事前判定の結果に基づいて、第1発光パターンから第2発光パターンに切り換えて発光手段を発光させることがあり、第2発光パターンで発光手段を発光させているときに所定条件が成立した場合に、事前判定の結果にかかわらず、第2発光パターンを維持して発光手段を発光させるようにしてもよい。
この場合において、第2発光パターンは、特別遊技状態になることを示唆する発光パターンであり、例えばレインボー色で第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bなどの発光手段を発光させるパターンである。
またランプ演出制御部106は、事前判定の結果に基づき、第2発光パターン、又は、特別遊技状態になる可能性が高いことを示唆する第3発光パターンにより発光手段を発光させることがあり、第2発光パターン又は第3発光パターンにより発光手段を発光させているときに所定条件が成立した場合に、事前判定の結果にかかわらず、第2発光パターン又は第3発光パターンを維持して発光手段を発光させるようにしてもよい。
また第2発光パターン及び第3発光パターンは、発光手段の発光態様を変化させるものであっても構わない。
第5に、本実施形態の遊技機1は、遊技者にとって有利な特別遊技状態にするか否かを判定する特別遊技判定(第1判定)を行う特別遊技判定部(第1判定手段)52と、所定条件(例えば第1始動口13又は第2始動口14への遊技球の入球)が成立したときに、特別遊技判定が行われる前に、特別遊技状態にされるか否かを判定する事前判定(第2判定)を行う事前判定部(第2判定手段)102と、第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bなどの所定の発光手段を発光させるランプ演出制御部(発光制御手段)106と、を備える。そしてランプ演出制御部106は、事前判定の判定結果に基づいて、特別遊技状態になる可能性が高いことを示唆する青色や赤色などの特定発光パターンで発光手段を発光させることがあると共に、特別遊技判定が行われた後においても、特定発光パターンで発光手段を発光させることがあるようにしてもよい。
この場合、遊技機1は、さらに、特別遊技判定の結果に基づいて、特別遊技状態になる可能性があることを示唆する特別演出を実行する演出制御基板(演出実行手段)33を備え、ランプ演出制御部106は、特定発光パターンで発光手段を発光させた後、特別遊技判定が行われた後においても特定発光パターンで発光させている状態において特別演出が実行される場合に、特定発光パターンでの発光を終了させるようにしてもよい。
これとは異なり、遊技機1は、さらに、特別遊技判定の結果に基づいて、特別遊技状態になる可能性があることを示唆する特別演出を実行する演出制御基板(演出実行手段)33を備え、ランプ演出制御部106は、特定発光パターンで発光手段を発光させた後、特別遊技判定が行われた後においても特定発光パターンにて発光させている状態において特別演出が実行される場合に、特定発光パターンから特別発光パターンに切り換えて発光手段を発光させるようにしてもよい。この場合、特別発光パターンにおける発光手段の発光態様は、特定発光パターンにおける発光手段の発光態様とは異なる態様であることが好ましい。また特定発光パターンは、発光手段の発光色が互いに異なる複数の発光態様を有しており、ランプ演出制御部106は、特定発光パターンから特別発光パターンに切り換える場合に、特定発光パターンの発光色と同じ発光色にて特別発光パターンにおいて発光手段を発光させるようにしてもよい。
上記においては、本発明の一実施形態である遊技機1について説明したが、本発明における遊技機1は、上述した実施形態のものに限定されるものではなく、種々の変形例を適用することができる。
上記実施形態において、保留が記憶されると、事前判定の結果に基づいて、当該保留が消化される前に第1始動口ランプ210a又は第2始動口ランプ210bを点灯させる場合を示したが、本発明はこれに限られず、演出ランプ200や枠ランプ7を点灯させるようにしてもよい。