JP2020157015A - 食器セット - Google Patents

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則生 田坂
Norio Tasaka
則生 田坂
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Abstract

【課題】遠近感のある装飾を現出する食器セットを提供する。【解決手段】本実施形態における食器セット1は、カップ10と、ソーサー20とを有する。カップ10は、カップ10の外壁面の少なくとも一部を鏡面に形成した鏡面領域14と、鏡面領域14に隣接して設けられ、カップ10の外壁面を装飾するカップ装飾部Aとを有する。鏡面領域14は、ソーサー20にカップ10を載置した状態において、ソーサー装飾部Bを表示する位置に形成される。また、ソーサー20は、ソーサー20の載置面に設けられ、カップ10を載置する位置の周りに装飾したソーサー装飾部Bを有する。ソーサー20にカップ10を載置した状態において、カップ10の外壁面には、鏡面領域14に映ったソーサー装飾部B(ソーサー装飾部b)が表示される。即ち、カップ10の外壁面には、カップ装飾部Aと鏡面領域14に映ったソーサー装飾部Bとが同時に表示される。【選択図】図1

Description

本発明は、食器セットに関するものである。
例えば、特許文献1には、載置面から離れた位置で同載置面に対向する外周面を有する食器において、前記外周面上に食器素地の色合いよりも彩度の高い色合いの有彩色部を設けたことを特徴とする食器が開示されている。
また、特許文献2には、受け皿の上にステンレス製のマグカップを置くと、受け皿の装飾がマグカップに映る点が開示されている。
実用新案登録第3109223号公報 意匠登録第1278756号公報
本発明は、遠近感のある装飾を現出する食器セットを提供することを目的とする。
本発明に係る食器セットは、開口幅より底部から開口までの距離が短く平たい第1の食器と、前記第1の食器に載置でき、底部から開口までの距離が当該第1の食器よりも長い第2の食器と、前記第1の食器の載置面に設けられ、前記第2の食器を載置する位置の周りに装飾した第1装飾部と、前記第2の食器の外壁面の少なくとも一部を鏡面に形成した鏡面領域と、前記鏡面領域に隣接して設けられ、前記第2の食器の外壁面を装飾する第2装飾部とを有し、前記第1の食器に前記第2の食器を載置した状態において、前記鏡面領域は、前記第1装飾部の映る位置に形成されている。
好適には、前記第2装飾部の色は、前記第1装飾部の色より暗い色であり、前記鏡面領域に映った前記第1装飾部の色は、前記第2装飾部の色より薄く表示される。
好適には、前記第2装飾部の色には、主として黒系色が含まれ、前記第1装飾部の色には、青系色、緑系色、又は、これらの混合色が含まれる。
好適には、前記鏡面領域に映る前記第1装飾部の大きさは、前記第2装飾部の大きさより小さく表示される。
好適には、前記第2の食器は、飲用の食器あり、前記鏡面領域は、前記第2の食器の底面側から当該第2の食器の高さの1/2以下までの範囲に形成されている。
また、本発明に係る食器セットは、食器と、前記食器の下に敷く、板状又はシート状である支持材と、前記支持材の一方面に設けられ、前記食器を載置する位置の周りに装飾した第1装飾部と、前記食器の外壁面の少なくとも一部を鏡面に形成した鏡面領域と、前記鏡面領域に隣接して設けられ、前記食器の外壁面を装飾する第2装飾部とを有し、前記支持材に前記食器を載置した状態において、前記鏡面領域は、前記第1装飾部の映る位置に形成されている。
本発明によれば、遠近感のある装飾を現出することができる。
実施例1における食器セット1の構成を説明する斜視図である。 図1に例示するカップ10の正面図(A)及び背面図(B)である。 図1に例示するカップ10の右側面図(A)及び左側面図(B)である。 図1に例示するカップ10の平面図(A)及び底面図(B)である。 図1に例示するソーサー20の正面図(A)及び背面図(B)である。 図1に例示するソーサー20の右側面図(A)、左側面図(B)、平面図(C)及び底面図(D)である。 ソーサー20にカップ10を重ねた状態における、カップ10の装飾を詳細に説明する図である。 実施例2における食器セット2の構成を説明する斜視図である。 図7に例示するカップ10の正面図(A)及び背面図(B)である。 図7に例示するカップ10の右側面図(A)及び左側面図(B)である。 図7に例示するカップ10の平面図(A)及び底面図(B)である。 図7に例示するソーサー20の正面図(A)及び背面図(B)である。 図7に例示するソーサー20の右側面図(A)、左側面図(B)、平面図(C)及び底面図(D)である。
以下、本発明に係る実施形態の構成を、図面を参照して説明する。ただし、本発明の範囲は、図示例に限定されるものではない。
[実施例1]
まず、図1〜図7を参照し、実施例1における食器セット1を説明する。
図1は、実施例1における食器セット1の構成を説明する斜視図である。また、図2〜図4は、図1に例示するカップ10の六面図であり、図5及び図6は、図1に例示するソーサー20の六面図である。
図1に例示するように、実施例1における食器セット1は、カップ10と、ソーサー20とを有する。カップ10及びソーサー20は、例えば磁器製、陶器製、又は、金属製であり、それぞれ材質を選択することができる。本例のカップ10及びソーサー20は、共に磁器製である。また、本例のカップ10及びソーサー20は、習慣上同時に販売又は使用されるものを具体例として説明する。
(カップ10)
次に、図1〜図4を参照し、カップ10の構成を説明する。
図1〜図4に例示するように、カップ10は、コーヒーや紅茶等の飲料を注ぎ飲むための容器であり、底部から開口までの距離がソーサー20の底部から開口までの距離よりも長い、器状に形成されている。カップ10は、本体12と、取っ手13と、鏡面領域14と、カップ装飾部Aとを有する。本体12の外壁面12Aには、取っ手13と、鏡面領域14と、カップ装飾部Aとが設けられている。なお、カップ10は、本発明に係る第2の食器の一例である。
鏡面領域14は、カップ装飾部Aと隣接する位置に設けられ、外壁面12Aを鏡面に形成した領域である。鏡面領域14は、外壁面12Aの全体に形成してもよいし、外壁面12Aの一部にのみ形成してもよい。鏡面領域14は、ソーサー20の上にカップ10を置いた状態において、ソーサー20の鍔部22の装飾が映り表示される位置に形成されている。鏡面領域14は、ソーサー20の鍔部22の装飾が表示される位置に形成されているのであれば、外壁面12Aの全体に形成してもよいし、外壁面12Aの一部にのみ形成してもよい。なお、本例の鏡面領域14は、カップ10の底面側からカップ10の高さの1/2以下までの範囲に設けられている。鏡面領域14は、取っ手13の取付位置を除いて、本体12の円周方向に外壁面12Aを略一周して形成されている。
カップ装飾部Aは、カップ10の本体12の外壁面12Aを装飾する模様である。カップ装飾部Aは、鏡面領域14と隣接する位置に、鏡面領域14との隙間なく設けられている。カップ装飾部Aの色は、ソーサー装飾部Bの色よりも暗い色であり、例えば黒系色である。また、カップ装飾部Aの濃淡は、濃淡の変化なく一定の濃さである。カップ装飾部Aは、本体12の底面近傍の外壁面12Aに設けられ、取っ手13の取付位置を除いて、本体12の円周方向に外壁面12Aを略一周して設けられている。なお、カップ装飾部Aは、本発明に係る第2装飾部の一例である。
(ソーサー20)
次に、図1、図5及び図6を参照し、ソーサー20の構成を説明する。
図1に例示するように、ソーサー20は、カップ10の受け皿である。ソーサー20は、開口幅より底部から開口までの距離が短く平たい皿状であり、カップ10を載置することができる。また、図5に例示するように、ソーサー20は、凹部21と、鍔部22と、ソーサー装飾部Bとを有する。カップ10を載置する面側(以下、ソーサー20の表面)には、凹部21とソーサー装飾部Bとが設けられている。なお、ソーサー20は、本発明に係る第1の食器の一例である。
凹部21は、ソーサー20の中央部に設けられ、カップ10の底部を載置できる大きさの凹みである。
鍔部22は、ソーサー20の周縁部であり、凹部21の周りに設けられた鍔である。
ソーサー装飾部Bは、凹部21の周りに設けられ、鍔部22の壁面を装飾する模様である。ソーサー装飾部Bは、鍔部22の壁面のうちソーサー20の中央側に位置する装飾B1の領域と、鍔部22の壁面のうちソーサー20の周縁側に位置する装飾B2の領域とを有する。ソーサー装飾部Bは、装飾B1の領域と、装飾B2の領域との組み合わせた装飾となっている。また、ソーサー装飾部Bの色は、カップ装飾部Aよりも明るい色であり、少なくとも青系色、緑系色、又は、これらの混合色を用いる。本例のソーサー装飾部Bの色は、装飾B1の領域に緑系色を用い、装飾B2の領域に青系色を用いる。
さらに、ソーサー装飾部Bの濃淡は、ソーサー20の中央側の装飾B1の領域と、ソーサー20の周縁側の装飾B2の領域とで異なり、装飾B1の領域の色が濃く、装飾B2の領域の色が淡くなっている。具体的には、装飾B1は濃淡の変化なく一定の濃さであり、装飾B2はソーサー20の中央からソーサー20の外縁に向かって連続的に薄くなる、いわゆるグラデーションとなっている。このように、ソーサー装飾部Bは、色と濃淡との組合せにより、ソーサー20の中央(凹部21)からソーサー20の外縁に向かって連続的に色味が変化した装飾となっている。なお、ソーサー装飾部Bは、本発明に係る第1装飾部の一例である。
(装飾)
次に、図7を参照し、ソーサー20にカップ10を重ねた状態における装飾を説明する。
図7は、ソーサー20にカップ10を重ねた状態における、カップ10の装飾を詳細に説明する図である。図7(A)は、カップ10の装飾を例示する図であり、図7(B)は、カップ10の装飾を詳細に説明する模式図である。
図7(A)に例示するように、食器セット1は、ソーサー20にカップ10を重ねた状態である。ソーサー20にカップ10を重ねることにより、鏡面領域14には、ソーサー装飾部bが表示される。即ち、カップ10の外壁面12Aに設けられる装飾は、カップ装飾部Aとソーサー装飾部bとが隣接した装飾となる。鏡面領域14に表示されたソーサー装飾部bは、鏡面領域14に映ったソーサー装飾部Bであり、実質的に同じ装飾である。
図7(B)に例示するように、鏡面領域14に映ったソーサー装飾部bは、装飾b1と装飾b2とを有する。装飾b1は、鏡面領域14に映った装飾B1であり、装飾b2は、鏡面領域14に映った装飾B2である。また、鏡面領域14に映ったソーサー装飾部bの色は、カップ装飾部Aの色より薄く表示され、さらに、装飾b1の色より装飾b2の色の方が薄く表示される。
これにより、カップ10の外壁面12Aに設けられた装飾を視認したユーザは、カップ装飾部Aとソーサー装飾部bとを重ねた装飾体として見ることができる。この装飾体を視認したユーザは、カップ装飾部Aは濃色であるため手前にあるように見え、ソーサー装飾部bは薄色で表示されるため遠くにあるように見える。即ち、カップ10の外壁面12Aには、色彩を利用した遠近法(色彩遠近法)で表現された装飾を表示させることができる。さらに、ソーサー装飾部bを装飾b1と装飾b2とで濃淡を変えることにより、空気により霞んだようにユーザに見せることができる。即ち、空気を描いた遠近法(空気遠近法)で装飾を表示させることができる。
[実施例2]
次に、図8〜図13を参照し、実施例2における食器セット2を説明する。なお、実施例2では、上記実施例1と実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図8は、実施例2における食器セット2の構成を説明する斜視図である。また、図9〜図11は、図8に例示するカップ10の六面図であり、図12及び図13は、図8に例示するソーサー20の六面図である。
図8〜図13に例示するように、実施例2における食器セット2は、実施例1と実質的に同様の構成であり、カップ10と、ソーサー20とを有する。本例のカップ10に設けられたカップ装飾部Aと、ソーサー20に設けられたソーサー装飾部Bとは、上記実施例1の装飾とは異なる装飾となっている。このように、食器セット2は、カップ装飾部Aとソーサー装飾部Bとのデザインを変えることにより、遠近法を利用した複数のデザインを製作することができる。
以上説明したように、上記実施例1及び実施例2における食器セットによれは、ソーサー20にカップ10を載置した状態において、カップ装飾部Aの隣接する位置にある鏡面領域14に、ソーサー装飾部Bを映したソーサー装飾部bを表示させることができる。これにより、ユーザは、カップ10をソーサー20に載せた場合、カップ10に設けられたカップ装飾部Aと、鏡面領域14に映ったソーサー装飾部bとを組み合わせた1つの装飾体として視認することができる。よって、カップ装飾部Aと、鏡面領域14に映ったソーサー装飾部bとを組み合わせた装飾体を見たユーザは、奥行きのあるデザインとして見ることができる。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、これらに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、追加等が可能である。
なお、上記実施例の食器セットは、習慣上同時に販売又は使用されるものに限定するものではなく、器状の食器を皿状の食器の上に重ねて使用できるものであるならばセットになっていないものであっても適用することができる。
また、器状の食器の一例として、取っ手付の器状であるカップ10を具体例としたが、取っ手無しのコップであってもよい。また、料理を盛る器である碗や鉢等であってもよい。
[変形例1]
次に、上記実施例における変形例を説明する。
上記実施例1及び実施例2では、カップ側の壁面において、カップ装飾部Aの隣接する位置に鏡面領域14を設ける場合を説明したが、ソーサー側の鍔部の表面において、ソーサー装飾部Bの隣接する位置に鏡面領域14を設けてもよい。
[変形例2]
本変形例では、カップ装飾部Aの大きさより、ソーサー装飾部Bの大きさを小さく設けてもよい。具体的には、カップ装飾部Aの大きさより、ソーサー装飾部Bの装飾B2の大きさを小さく設ける。これにより、鏡面領域14に表示されたソーサー装飾部Bの装飾B2の大きさを、カップ装飾部Aの大きさより、小さく表示させることができる。即ち、手前のものを大きくし、奥手ものを小さく表示するいわゆる大小遠近法にて、カップ10の外壁面12Aを装飾することができる。
このように、本変形例によれば、カップ装飾部Aの大きさより、鏡面領域14に映ったソーサー装飾部bの装飾B2の大きさを小さく表示することにより、これらを組み合わせた装飾体を見たユーザは、奥行きのあるデザインとして見ることができる。
[変形例3]
本変形例では、ソーサー20を、カップ10の下に敷いて用いる支持材に変更してもよい。支持材とは、板状又はシート状であり、例えばコースター、盆、ランチョンマット、又は盆等の上に敷くシート等である。この支持材の一方の面における、カップ10を載置する位置の周りに、ソーサー装飾部Bを設ける。これにより、ユーザは、カップ10を例えば支持材の一例であるコースターに載置することにより、カップ装飾部Aと、鏡面領域14に映ったソーサー装飾部bとを組み合わせた装飾体を見ることができる。
1、2 食器セット
10 カップ
12 本体
12A 外壁面
13 取っ手
14 鏡面領域
A カップ装飾部
20 カップ
21 凹部
22 鍔部
B ソーサー装飾部
B1、B2 装飾

Claims (6)

  1. 開口幅より底部から開口までの距離が短く平たい形状である第1の食器と、
    前記第1の食器に載置でき、底部から開口までの距離が当該第1の食器よりも長い第2の食器と、
    前記第1の食器の載置面に設けられ、前記第2の食器を載置する位置の周りに装飾した第1装飾部と、
    前記第2の食器の外壁面の少なくとも一部を鏡面に形成した鏡面領域と、
    前記鏡面領域に隣接して設けられ、前記第2の食器の外壁面を装飾する第2装飾部と
    を有し、
    前記第1の食器に前記第2の食器を載置した状態において、前記鏡面領域は、前記第1装飾部の映る位置に形成されている
    食器セット。
  2. 前記第2装飾部の色は、前記第1装飾部の色より暗い色であり、
    前記鏡面領域に映った前記第1装飾部の色は、前記第2装飾部の色より薄く表示される
    請求項1に記載の食器セット。
  3. 前記第2装飾部の色には、主として黒系色が含まれ、
    前記第1装飾部の色には、青系色、緑系色、又は、これらの混合色が含まれる
    請求項2に記載の食器セット。
  4. 前記鏡面領域に映る前記第1装飾部の大きさは、前記第2装飾部の大きさより小さく表示される
    請求項1に記載の食器セット。
  5. 前記第2の食器は、飲用の食器あり、
    前記鏡面領域は、前記第2の食器の底面側から当該第2の食器の高さの1/2以下までの範囲に形成されている
    請求項1に記載の食器セット。
  6. 食器と
    前記食器の下に敷く、板状又はシート状である支持材と、
    前記支持材の一方面に設けられ、前記食器を載置する位置の周りに装飾した第1装飾部と、
    前記食器の外壁面の少なくとも一部を鏡面に形成した鏡面領域と、
    前記鏡面領域に隣接して設けられ、前記食器の外壁面を装飾する第2装飾部と
    を有し、
    前記支持材に前記食器を載置した状態において、前記鏡面領域は、前記第1装飾部の映る位置に形成されている
    食器セット。
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