(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の個人識別システム1のシステム構成図である。個人識別システム1は、検知機器10によって検知された個人を識別する。個人識別システム1は、検知された人に対して動作装置300を介して対話を行う。個人識別システム1は互いに通信可能に接続される検知機器10、個人識別装置100、動作制御装置200及び動作装置300を備える。ネットワークは、どのようなネットワークで構築されてもよい。例えば、ネットワークは、LAN(Local Area Network)で構成されてもよいし、インターネットで構成されてもよい。図1における実線は、有線通信であっても、無線通信であってもよいことを表す。図1における点線は、無線通信であることを表す。
検知機器10は、人が定められた領域に入ってきたことを検知する機器である。定められた領域とは、検知機器10によって検知可能な領域である。検知機器10は、人を検知した場合、検知情報を個人識別装置100に送信する。検知機器10は、例えば、カメラ又はセンサ等の情報取得機器である。検知情報には、人が定められた領域に入ってきたことを示す情報と検知された人の特徴又は物理量を表す特徴情報とが含まれる。特徴情報は、情報取得機器によって取得される。特徴情報は、情報取得機器の種類に応じた情報が取得される。検知機器10は、取得部の一態様である。
検知機器10としてカメラが用いられる場合について説明する。検知機器10がカメラである場合、定められた領域は、カメラによって撮像可能な範囲である。検知機器10は、定められた領域に人が入ってきた場合、定められた領域を撮像する。検知機器10は、電源がオンされている状態であれば、定められた領域を常に撮像していてもよい。検知機器10は、定められた領域が撮像された撮像画像を生成する。検知機器10は、生成された撮像画像に含まれる被写体の特徴を特徴情報として含む検知情報を個人識別装置100に送信する。なお、カメラは、コンパクトデジタルカメラのようなカメラであってもよいが、RGBカメラであってもよい。RGBカメラが用いられる場合、撮像画像から被写体の年齢、性別又は人種等の特徴を特徴情報として取得できる。このため、動作装置300は、人物の特徴に基づいて対話することが可能になる。
検知機器10としてセンサが用いられる場合について説明する。検知機器10がセンサである場合、定められた領域は、センサによって検知可能な範囲である。検知機器10は、人を検知した場合、検知機器10の機能に応じた物理量を取得する。物理量は、例えば、重さ、熱又は位置等である。検知機器10は、定められた領域に人が入ってきた場合、センサによって検知された物理量を特徴情報として含む検知情報を個人識別装置100に送信する。なお、センサとして、デプスセンサが用いられた場合、人の位置を正確に把握することが可能になる。したがって、動作装置300は、人の移動及び位置に合わせてタイミングよく発話することが可能になる。なお、検知機器10の例として、カメラ及びセンサについて説明したが、カメラ及びセンサ以外の機器が用いられてもよい。検知機器10は、複数設けられてもよい。例えば、検知機器10として、RGBカメラとデプスセンサとが設けられてもよい。検知機器10が複数設けられる場合、人の侵入が検知される定められた領域は、検知機器10同士で重複していることが望ましい。検知機器10が複数設けられる場合、異なる特徴情報が検知機器10ごとに生成されてもよい。検知機器10は検知部の一態様である。
個人識別装置100は、パーソナルコンピュータ又はサーバ等の情報処理装置である。個人識別装置100は、検知情報に基づいて個人を識別する。個人識別装置100は、識別された個人に対応付けされた人情報を記憶する。人情報については後述する。個人識別装置100は、個人を識別した結果に基づいて識別情報を生成する。
動作制御装置200は、パーソナルコンピュータ又はサーバ等の情報処理装置である。動作制御装置200は、識別情報に基づいて動作装置300の動作を制御する。動作制御装置200が制御する動作は、例えば、ロボットの発話、ドアの開閉又はATMからの現金の引出し等のどのような動作であってもよい。動作制御装置200が制御する動作は、動作装置300によって異なる。本実施形態では、動作制御装置200が制御する動作として、ロボットの発話を例として説明する。
動作装置300は、動作制御装置200からの制御に応じて動作する装置である。動作装置300は、例えば、ロボット、ドア又はATM等のように、動作制御装置200によって制御可能であればどのような装置であってもよい。なお、本実施形態では、動作装置300は、ロボット、AI(Artificial Intelligence)スピーカー又はデジタルサイネージ等の音声入出力装置であるものとして説明する。動作装置300は、動作制御装置200からの制御に基づいて発話する。動作装置300は、識別された個人と対話する。動作装置300は、対話した内容を対話履歴情報として、動作制御装置200に送信する。動作装置300は、対話装置の一態様である。
図2は、第1の実施形態の個人識別装置100の機能構成を表す機能ブロック図である。個人識別装置100は、個人識別プログラムを実行することによって通信部101、入力部102、表示部103、人情報記憶部104及び制御部105を備える装置として機能する。
通信部101は、ネットワークインタフェースである。通信部101は、ネットワークを介して、検知機器10及び動作制御装置200と通信する。通信部101は検知機器10から検知情報を受信する。通信部101は、動作制御装置200に対して識別情報を送信する。識別情報については後述する。通信部101は、例えば無線LAN、有線LAN、Bluetooth(登録商標)又はLTE(Long Term Evolution)(登録商標)等の通信方式で通信してもよい。
入力部102は、タッチパネル、マウス及びキーボード等の入力装置を用いて構成される。入力部102は、入力装置を個人識別装置100に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、入力部102は、入力装置において入力された入力信号から入力データ(例えば、個人識別装置100に対する指示を示す指示情報)を生成し、個人識別装置100に入力する。
表示部103は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の出力装置である。表示部103は、出力装置を個人識別装置100に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、表示部103は、映像データから映像信号を生成し自身に接続されている映像出力装置に映像信号を出力する。
人情報記憶部104は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。人情報記憶部104は、人情報テーブルを記憶する。人情報テーブルは、人情報レコードを記憶する。人情報レコードは、人に関する情報である人情報を記憶する。人とは、例えば、飲食店、百貨店又は宿泊施設等の商業施設の利用者であってもよい。人情報記憶部104は、記憶装置の一態様である。
図5は、第1の実施形態の人情報テーブルの具体例を示す図である。人情報テーブルは、人情報レコードを有する。人情報レコードは、人情報を記憶する。人情報は、例えば、人情報識別子と、個人識別情報と、個人識別情報によって識別される人の特徴を表す属性情報とを含む。人情報識別子は、他の人情報識別子と重複しない情報であればどのような情報であってもよい。人情報レコードは、人情報識別子によって一意に特定される。個人識別情報は、個人を識別するための情報である。個人識別情報は、人の特徴情報に対して所定の処理を行うことで得られる。所定の処理については後述する。属性情報は、人の特徴又は行動に関する属性を表す。属性情報は、人情報レコードに保持される可能性がある値であればどのような情報を含んでいてもよい。属性情報は、許諾有無、名前、性別、年齢、施設情報及び行動履歴の各値を有する。属性情報は、その他の情報が含まれていてもよい。許諾有無は、個人識別情報によって識別される個人から、所定の許諾を得たか否かを表す情報である。所定の許諾は、例えば、動作装置300から発話される言葉に、属性情報又は属性情報に基づいて生成される言葉を含んでもよいか否かの許諾である。名前は、個人の名前を表す。性別は、個人の性別を表す。年齢は、個人の年齢を表す。施設情報は、個人によって利用される営業施設に関する情報である。施設情報が宿泊施設である場合、施設情報には宿泊部屋番号、食事の有無又は宿泊期間等の情報が保持される。施設情報が商業施設である場合、購入された商品、訪れた時間帯又は駐車場の使用有無等の情報が保持される。施設情報は、営業施設によって保持される情報が異なってもよい。行動履歴は、個人の過去の行動を含む情報である。行動履歴は、動作装置300によって人に対して行われた動作の履歴を含む。行動履歴は、例えば、個人と動作装置300との対話に基づいて得られた情報が含まれてもよい。行動履歴は、例えば、個人識別システム1のユーザによって決定されてもよい。行動履歴は、個人の行動を表す情報であればどのような情報が保持されてもよい。ユーザは、個人識別システム1を用いて、個人にサービスを提供する者である。
図5に示される例では、人情報テーブルの最上段の人情報レコードは、人情報識別子の値が“ID0001”、個人識別情報の値が“aqbdqe”、許諾有無の値が“許諾あり”、名前の値が“山田一郎”、性別の値が“男”、年齢の値が“24”、施設情報の値が“401室朝食のみ”、その他の値が“15回目の宿泊、出張で利用する、上司と一緒”である。従って、人情報テーブルの最上段のレコードによると、人情報識別子“ID0001”によって識別される人情報レコードは、個人識別情報の値が“aqbdqe”であり、個人の名前は“山田一郎”であり、性別は“男”であり、年齢は“24”であり、施設情報として“401室”に宿泊しており、食事は“朝食のみ”であり、施設は“3回目の宿泊”であり、おもに“出張で利用”し、“上司と一緒”に宿泊することがわかる。なお、図5に示される人情報テーブルは一具体例に過ぎない。そのため、図5とは異なる態様で人情報テーブルが構成されてもよい。
図2に戻って個人識別装置100の説明を続ける。制御部105は、個人識別装置100の各部の動作を制御する。制御部105は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ及びRAM(Random Access Memory)を備えた装置により実行される。制御部105は、個人識別プログラムを実行することによって、個人識別情報生成部106、個人識別部107及び人情報記録部108として機能する。
個人識別情報生成部106は、検知情報に含まれる特徴情報に対して所定の処理を行うことで個人識別情報を生成する。所定の処理は、ハッシュ処理等の公知の手法が用いられてもよいし、特徴情報に応じて生成された文字列又は数字が割り当てられる処理であってもよいし、特徴情報をそのまま個人識別情報として用いてもよい。なお、個人識別情報生成部106は、検知情報に複数の特徴情報(例えば、顔画像、位置等)が含まれる場合、予め定められた特徴情報を選択して、個人識別情報を生成する。
個人識別部107は、検知情報に基づいて個人識別処理を行う。具体的には、個人識別部107は、生成された個人識別情報が、人情報テーブルの人情報レコードに保持されているか否かを判定する。生成された個人識別情報が、人情報テーブルの人情報レコードに保持されている場合、個人識別部107は、検知された人が人情報レコードに保持された属性情報を有する人であると判定する。生成された個人識別情報が、人情報テーブルの人情報レコードに保持されていない場合、個人識別部107は、検知された人が人情報レコードに保持されていない人であると判定する。
個人識別部107は、識別結果に基づいて識別情報を生成する。識別情報は、識別された個人を表す情報である。識別情報は、動作装置300によって発話される言葉を制御するための情報である。識別情報は、動作装置300によって発話される言葉を決定するために用いられる情報である。個人識別部107は、検知された個人が人情報レコードに保持された属性情報を有する個人であると判定された場合、検知された個人の人情報レコードを取得する。個人識別部107は、取得された人情報レコードの値を含む識別情報を生成する。具体的には、個人識別部107は、人情報レコードの“許諾有無”の値が“許諾あり”の場合、人情報レコードの値を含む識別情報を生成する。人情報レコードの“許諾有無”の値が“許諾なし”の場合、人情報レコードの値のうち、少なくとも個人識別情報を含む識別情報を生成する。なお、個人識別部107は、検知された人が人情報レコードに属性情報を有していない人であると判定された場合、人情報レコードの値を含まない識別情報を生成する。個人識別部107は、生成された識別情報を動作制御装置200に送信する。個人識別部107は、判定部の一態様である。
人情報記録部108は、対話履歴情報に含まれる対話履歴を人情報レコードに記録する。具体的には、人情報記録部108は、動作制御装置200から対話履歴情報を受信する。対話履歴情報は、動作装置300と人との対話の内容を示す。対話履歴情報には、個人識別情報と対話履歴とが含まれる。対話履歴は、対話の内容を文字列化した情報である。人情報記録部108は、対話履歴から人の属性を表す属性情報を取得する。人情報記録部108は、人情報テーブルから対話履歴情報に含まれる個人識別情報と同じ値を保持する人情報レコードを特定する。人情報記録部108は、特定された人情報レコードの属性情報のそれぞれのカラムに取得された属性情報を記録する。人情報記録部108は、人情報テーブルから対話履歴情報に含まれる個人識別情報と同じ値を保持する人情報レコードを特定できなかった場合、人情報レコードを生成する。人情報記録部108は、生成された人情報レコードに、対話履歴情報に含まれる個人識別情報と取得された属性情報とを記録する。なお、人情報記録部108は、属性情報を上書きすることで記録してもよいし、追記することで記録してもよい。
図3は、第1の実施形態の動作制御装置200の機能構成を表す機能ブロック図である。動作制御装置200は、動作制御プログラムを実行することによって通信部201、発話情報記憶部202及び制御部203を備える装置として機能する。
通信部201は、ネットワークインタフェースである。通信部201は、ネットワークを介して、個人識別装置100又は動作装置300と通信する。通信部201は個人識別装置100から識別情報を受信する。通信部201は、識別情報を個人識別装置100から受信する。通信部201は、例えば無線LAN、有線LAN、Bluetooth又はLTE等の通信方式で通信してもよい。
発話情報記憶部202は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。発話情報記憶部202は、発話情報テーブルを記憶する。発話情報テーブルは、発話情報レコードを記憶する。発話情報レコードは、動作装置300に発話させる言葉に関する情報を記憶する。
図6は、第1の実施形態の発話情報テーブルの具体例を示す図である。発話情報テーブルは、発話情報レコードを有する。発話情報レコードは、許諾有無、第1条件、第2条件及び発話内容の各値を有する。発話情報レコードは、動作装置300から発話される言葉を含む。許諾有無は、動作装置300から発話される言葉に、属性情報に含まれる言葉又は属性情報に基づいて生成される言葉を含めてもよいか否かを表す。例えば、許諾有無が“許諾あり”の場合、動作装置300は、属性情報に含まれる言葉又は属性情報に基づいて生成される言葉を発話してもよい。例えば、許諾有無が“許諾なし”の場合、動作装置300は、属性情報又は属性情報に基づいて生成される言葉を含まない言葉を発話する。第1条件は、動作装置300によって発話される言葉が決定される第1の条件を表す。識別情報に含まれる情報と、動作制御装置200によって収集される情報と、に基づいて、第1の条件が満たされるか否か判定される。例えば、第1条件として“フロント”が設けられた場合、動作装置300がフロントで発話する場合に第1条件が満たされる。なお、動作装置300がフロントに設けられているか否かは、動作装置300毎に予め記録される。第2条件は、動作装置300によって発話される言葉が決定される第2の条件を表す。識別情報に含まれる情報と、動作制御装置200によって収集される情報と、に基づいて、第2の条件が満たされるか否か判定される。例えば、第2条件として“初回来店”が設けられた場合、人が初回来店した場合に、第2条件が満たされる。具体的には、識別情報に含まれる対話履歴に、“1回目の宿泊”が保持されている場合である。発話内容は、動作装置300が発話する言葉である。発話内容に<〇〇>が含まれる場合、<〇〇>は、属性情報に含まれる言葉又は属性情報に基づいて生成される言葉が入力される。例えば、<名前>が含まれる場合、<名前>は、属性情報に含まれる名前が入力される。動作装置300は、発話内容に属性情報を含めて発話する。図6に示される発話情報テーブルの場合、第1条件及び第2条件が満たされた場合、発話内容のカラムに表される言葉が動作装置300によって発話される。
図6に示される例では、発話情報テーブルの最上段の発話情報レコードは、許諾有無の値が“許諾あり”、第1条件の値が“フロント”、第2条件の値が“初回来店”、発話内容の値“いらっしゃいませ。<名前>さん、お待ちしておりました。”である。従って、発話情報テーブルの最上段のレコードによると、識別情報に含まれる許諾有無の値が、“許諾あり”であって、第1条件として“フロント”、第2条件として“初回来店”を満たした場合、発話内容“いらっしゃいませ。<名前>さん、お待ちしておりました。”が動作装置300から発話されることがわかる。なお、図6に示される発話情報テーブルは一具体例に過ぎない。そのため、図6とは異なる態様で発話情報テーブルが構成されてもよい。例えば、発話情報テーブルは、第3条件、第4条件及び第5条件と、複数の条件を有してもよい。
図3に戻って動作制御装置200の説明を続ける。制御部203は、動作制御装置200の各部の動作を制御する。制御部203は、例えばCPU等のプロセッサ及びRAMを備えた装置により実行される。制御部203は、対話制御プログラムを実行することによって、通信制御部204、発話内容決定部205及び対話履歴管理部206として機能する。
通信制御部204は、通信部201の動作を制御する。通信制御部204は、例えば、通信部201を介して個人識別装置100又は動作装置300等の外部の装置と通信する。
発話内容決定部205は、動作装置300によって発話される発話内容を決定する。具体的には、発話内容決定部205は、個人識別装置100から識別情報を取得した場合、発話情報テーブルから発話内容を決定する。発話内容決定部205は、識別情報に含まれる許諾有無を取得する。発話内容決定部205は、許諾有無が“許諾あり”の場合、“許諾あり”の値を保持する発話情報レコードから発話内容を決定する。発話内容決定部205は、許諾有無が“許諾なし”の場合、“許諾なし”の値を保持する発話情報レコードから発話内容を決定する。発話内容決定部205は、識別情報に許諾有無が含まれていない場合、“許諾なし”の値を保持する発話情報レコードから発話内容を決定する。発話内容決定部205は、第1条件及び第2条件を満たす発話情報レコードを特定する。なお、第1条件及び第2条件を満たす発話情報レコードを特定するにあたり、発話内容決定部205は、外部から所定の情報を取得してもよい。所定の情報は、例えば、現在時刻、現在気温、現在天気、現在湿度又は現在位置(緯度及び経度等)等の現在の情報である。発話内容決定部205は、所定の情報と識別情報に含まれる情報とに基づいて発話情報レコードを特定する。発話内容決定部205は、特定された発話情報レコードに保持される発話内容を取得する。発話内容決定部205は、取得された発話内容と、識別情報に含まれる個人識別情報とを対応付けて動作装置300に送信する。なお、第1条件及び第2条件を満たす発話情報レコードが複数特定された場合、発話内容決定部205は、ランダムに1つの発話情報レコードを特定するように構成されてもよいし、一度発話された発話内容は所定期間、特定されないように構成されてもよい。所定期間は例えば1日であってもよいし、2日であってもよく、予め任意の日程が定められていてもよい。発話内容決定部205は、動作内容決定部の一態様である。動作内容決定部は、動作内容を決定する。動作内容は、人に対する動作の内容を決定する。発話内容は動作内容の一態様である。
対話履歴管理部206は、動作装置300と人との対話の履歴を管理する。具体的には、対話履歴管理部206は、動作装置300から送信される対話履歴情報を個人識別装置100に送信する。対話履歴情報は、人情報レコードの対話内容に保持される。
図4は、第1の実施形態の動作装置300の機能構成を表す機能ブロック図である。動作装置300は、対話プログラムを実行することによって通信部301、マイク302、スピーカー303、撮像部304及び制御部305を備える装置として機能する。
通信部301は、ネットワークインタフェースである。通信部301はネットワークを介して、動作制御装置200と通信する。通信部301は、発話内容を動作制御装置200から受信する。通信部301は、対話履歴情報を動作制御装置200に送信する。通信部301は、例えば無線LAN、有線LAN、Bluetooth又はLTE等の通信方式で通信してもよい。
マイク302は、自装置近傍の音声を集音する。マイク302は、例えば人間によって発話された音声を集音する。マイク302は、外付けマイク等の集音装置を動作装置300に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、マイク302は、集音装置において入力された音声信号から音声データ(例えば、マイクに対して話しかけられた音声)を生成し、動作装置300に入力する。マイク302は、集音部の一態様である。
スピーカー303は、音声を出力する。スピーカー303は、外付けスピーカー又はイヤホン等の音声出力装置を動作装置300に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、スピーカー303は、音声信号(例えば、動作制御装置200から取得された発話内容)を音声出力装置に出力する。スピーカー303は動作部の一態様である。動作部は、動作内容決定部によって決定された動作内容を実行する。
撮像部304は、カメラ等の既存の撮像装置である。撮像部304は、撮像装置を動作装置300に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、撮像部304は、撮像装置において撮像された撮像信号から画像データを生成し、動作装置300に入力する。
制御部305は、動作装置300の各部の動作を制御する。制御部305は、例えばCPU等のプロセッサ及びRAMを備えた装置により実行される。制御部305は、対話プログラムを実行することによって、通信制御部306、音声取得部307、音声出力部308、駆動制御部309及び対話履歴情報生成部310として機能する。
通信制御部306は、通信部301の動作を制御する。通信制御部306は、例えば、通信部301を介して動作制御装置200等の外部の装置と通信する。
音声取得部307は、マイク302によって集音された音声に基づいて音声信号を生成する。音声取得部307は、例えば、人によって話しかけられている場合、生成された音声信号を対話履歴情報生成部310に出力する。なお、音声取得部307は、人によって話しかけられている場合以外でも、音声信号を生成するように構成されてもよい。例えば、音声取得部307は、動作装置300が起動している場合に、常に音声信号を生成するように構成されてもよい。
音声出力部308は、発話内容に基づいて、スピーカー303に音声を発音させる。音声出力部308は、発話内容に基づいて音声信号を生成する。音声出力部308は、生成された音声信号をスピーカー303に出力することで、動作制御装置200から受信した発話内容をスピーカー303から発話させる。音声出力部308は、例えば、人によって話しかけられている場合又は人が検知された場合、動作制御装置200から受信した発話内容をスピーカー303から発話させる。
駆動制御部309は、動作装置300を駆動させる。例えば、動作装置300が2本の腕部と顔部と胴部とを少なくとも持つロボットの形状をしている場合について説明する。駆動制御部309は、動作装置300が発話する前に動作装置300を発話先となる人(個人識別された人)に向けるように胴部を駆動させてもよい。この場合、駆動制御部309は、発話先となる人の方向は、撮像部304によって撮像された画像によって決定してもよいし、検知機器10から送信された検知信号に基づいて決定してもよい。駆動制御部309は、動作装置300が発話する場合に、発話の内容に合わせて2本の腕部を駆動させてもよい。例えば、駆動制御部309は、発話の内容に合わせて2本の腕部を上下に駆動させてもよいし、左右に駆動させてもよい。駆動制御部309は、動作装置300が発話する場合に、発話の内容に合わせて顔部を駆動させてもよいし、人に話しかけられている場合に、顔部を駆動させてもよい。例えば、駆動制御部309は、発話の内容に合わせて顔部を上下に駆動させてもよい。駆動制御部309は、発話の内容に合わせて腕部と顔部と胴部とを同時に駆動させてもよいし、交互に駆動させてもよい。
対話履歴情報生成部310は、対話履歴情報を生成する。具体的には、対話履歴情報生成部310は、音声取得部307によって生成された音声信号と音声出力部308によって生成された音声信号とに基づいて対話履歴を生成する。対話履歴には、マイク302によって集音された音声又はスピーカー303によって発音された音声を文字列化した情報が含まれる。対話履歴情報生成部310は、発話内容に対応付けられた個人識別情報と生成された対話履歴とを含む対話履歴情報を生成する。対話履歴情報生成部310は、生成された対話履歴情報を動作制御装置200に送信する。
図7は、第1の実施形態の動作装置300の発話の流れを示すシーケンスチャートである。図7のシーケンスチャートは、人が定められた領域に入ってきたことを検知した場合に実行される。検知機器10は、人が定められた領域に入ってきたことを検知する(ステップS101)。検知機器10は、人が定められた領域に入ってきた場合、検知情報を生成する。検知機器10は、生成された検知情報を個人識別装置100に送信する(ステップS102)。
個人識別部107は、検知情報に基づいて個人識別処理を行う(ステップS103)。具体的には、個人識別情報生成部106は、検知情報に含まれる特徴情報に対して所定の処理を行うことで個人識別情報を生成する。個人識別部107は、生成された個人識別情報が、人情報テーブルの人情報レコードに保持されているか否かを判定する。生成された個人識別情報が、人情報テーブルの人情報レコードに保持されている場合、個人識別部107は、検知された人が人情報レコードに保持された属性情報を有する人であると判定する。生成された個人識別情報が、人情報テーブルの人情報レコードに保持されていない場合、個人識別部107は、検知された人が人情報レコードに保持されていない人であると判定する。
個人識別部107は、検知された人が人情報レコードに保持された人であると識別された場合、検知された個人の人情報レコードを取得する(ステップS104)。個人識別部107は、取得された人情報レコードに基づいて識別情報を生成する(ステップS105)。個人識別部107は、生成された識別情報を動作制御装置200に送信する(ステップS106)。
発話内容決定部205は、動作装置300によって発話される発話内容を決定する(ステップS107)。発話内容決定部205は、取得された発話内容と、識別情報に含まれる個人識別情報とを対応付けて動作装置300に送信する(ステップS108)。
音声出力部308は、発話内容に基づいて、音声信号を生成しスピーカー303に音声を発話させる(ステップS109)。動作装置300は、人と対話を行う(ステップS110)。具体的には、音声取得部307は、マイク302によって集音された音声に基づいて集音音声信号を生成する。集音音声信号は、例えば、人によって話しかけられた音声を表す。音声出力部308は、発話内容に基づいて発話音声信号を生成し、スピーカー303に音声を発音させる。発話音声信号は、例えば、スピーカー303によって発音される音声を表す。動作装置300の制御部305は、人との対話で生成された集音音声信号及び発音音声信号を対話履歴情報生成部310に出力する。なお、駆動制御部309は、発話内容に応じて、動作装置300を駆動させてもよい。対話履歴情報生成部310は、集音音声信号及び発音音声信号に基づいて対話の内容を文字列化した対話履歴を生成する。対話履歴情報生成部310は、対話履歴と個人識別情報とに基づいて対話履歴情報を生成する(ステップS111)。対話履歴情報生成部310は、生成された対話履歴情報を動作制御装置200に送信する(ステップS112)。
対話履歴管理部206は、動作装置300から送信される対話履歴情報を個人識別装置100に送信する(ステップS113)。人情報記録部108は、人情報レコードに対話履歴情報に含まれる対話履歴を記録する(ステップS114)。具体的には、人情報記録部108は、人情報テーブルから対話履歴情報に含まれる個人識別情報と同じ値を保持する人情報レコードを特定する。人情報記録部108は、対話履歴から人の属性を表す属性情報を取得する。人情報記録部108は、特定された人情報レコードの属性情報のカラムに、取得された属性情報を記録する。
このように構成された個人識別システム1では、人が定められた領域に入った場合、1つ以上の検知機器10が検知信号を生成する。定められた領域は、検知機器10によって、人の侵入を検知可能な領域である。個人識別部107は、1つ以上の検知信号に基づいて人を識別する。1つ以上の検知信号は、例えば、人が撮像された画像が含まれていてもよいし、重さ、熱又は位置等の物理量が検出された情報が含まれていてもよい。個人識別部107は、これらの検知信号を1つ以上用いることで、定められた領域に入ってきた人をより高い精度で識別することが可能になる。
なお、検知機器10は、1つ以上の検知信号を生成するにあたり、複数の検知機器10が設けられてもよい。例えば、検知機器10としてRGBカメラとデプスセンサとの2種類の検知機器10が設けられてもよい。この場合、RGBカメラは、被写体である人の特徴を含む検知信号を生成する。人の特徴は、例えば、被写体の年齢、性別又は人種等である。デプスセンサは、定められた領域に侵入した人の位置を表す検知信号を生成する。したがって、検知機器10として、RGBカメラとデプスセンサとが用いられた場合、個人識別システム1は、人をより高い精度で識別でき、かつ人の正確な位置を把握することができる。したがって、個人識別システム1は、より人の状況に沿った発話を動作装置300にさせることが可能になる。
また、発話内容決定部205は、個人識別装置100から人情報に含まれる情報を有する識別情報に基づいて発話情報テーブルから発話内容を決定する。識別情報には対話履歴が含まれる。すなわち、発話内容決定部205は、対話履歴に基づいて発話内容を決定する。したがって、発話内容決定部205は、人と動作装置300との過去の対話を踏襲した発話内容を決定する。発話内容決定部205によって決定された発話内容を動作装置300が発話する。人は、動作装置300から発話された発話内容を聞くことで、動作装置300に対して親近感を抱くことができる。したがって、人と動作装置300とは、親密な関係を築くことが可能になる。このため、個人識別システム1は、人の満足度を高めることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態における個人識別システム1aについて説明する。図8は、第2の実施形態の個人識別システム1aのシステム構成図である。第2の実施形態における個人識別システム1aは、検知機器10の代わりに検知機器10aを備え、個人識別装置100の代わりに個人識別装置100aを備え、無線受信検知装置20、無線受信機400及び無線送信機500をさらに備える点で第1の実施形態とは異なるが、それ以外の構成は同じである。以下、第1の実施形態と異なる点について説明する。図8における実線は、有線通信であっても、無線通信であってもよいことを表す。図8における点線は、無線通信であることを表す。
検知機器10aは、定められた領域に人が侵入してきたことを検知する機器である。検知機器10aは、人を検知した場合、検知情報を個人識別装置100aに送信する。検知機器10aは、例えば、カメラ又はセンサ等の情報取得機器である。検知機器10aは、無線送信機500の近傍に設けられる。検知情報には、人が定められた領域に侵入してきた侵入時刻と、情報取得機器に応じて取得された特徴情報と、近傍に設けられた無線送信機500の送信機識別機と、が含まれる。なお、検知機器10aは、異なる情報取得機器を複数設けられてもよい。検知機器10aは、取得部の一態様である。
個人識別装置100aは、パーソナルコンピュータ又はサーバ等の情報処理装置である。個人識別装置100aは、検知情報に基づいて個人を識別する。個人識別装置100aは、識別された個人に対応付けされた人情報を記憶する。個人識別装置100aは、個人を識別した結果に基づいて識別情報を生成する。
無線受信機400は、無線通信によって信号を受信する。無線受信機400は、例えばビーコン受信機であってもよいし、スマートフォン又はタブレットコンピュータ等の情報処理装置であってもよい。無線受信機400は、無線通信可能な装置であればどのような装置であってもよい。無線受信機400は、無線送信機500によって送信される信号を受信可能な領域に侵入した場合、送信機識別子を含む信号を受信する。無線受信機400は、信号を受信した場合、自装置を識別可能な受信機識別子と、受信された送信機識別子と送信機識別子を受信した受信時刻とを対応付けて無線受信検知装置20に送信する。第2の実施形態において、無線受信機400は、人によって所持されるものであってもよいし、営業施設に訪れた人に対して配布されるものであってもよい。無線受信機400は、第二無線機の一態様である。受信機識別子は、第二無線機識別子の一態様である。
無線送信機500は、無線通信によって信号を送信する。無線送信機500は、例えばビーコン発信機であってもよいし、無線LANアクセスポイントであってもよい。無線送信機500は、無線通信可能な装置であればどのような装置であってもよい。無線送信機500は、電源がオンされている場合、信号を送信する。信号には、自装置を表す送信機識別子が含まれる。第2の実施形態において、無線送信機500は、所定の場所に設けられる。無線送信機500は、第一無線機の一態様である。送信機識別子は、第一無線機識別子の一態様である。
無線送信機500と検知機器10aとは、互いに近傍に設置される。例えば、無線送信機500によって送信される信号が到達可能な領域と、検知機器10aによって、人の侵入を検知可能な定められた領域とは、重複する領域である。
無線受信検知装置20は、無線受信機400から信号を受信する。送信機識別子と受信機識別子とを含む信号を受信した場合、無線受信検知装置20は、人が定められた領域に入ってきたと検知する。無線受信検知装置20は、個人識別装置100に送信機識別子と受信機識別子とを送信する。なお、無線受信検知装置20は、送信機識別子と受信機識別子とが送信される時刻を個人識別装置100aに送信してもよい。人情報と含む信号を受信した場合、無線受信検知装置20は、人情報を個人識別装置100aに送信する。
図9は、第2の実施形態の無線受信機400の機能構成を表す機能ブロック図である。無線受信機400は、無線受信プログラムを実行することによって通信部401、入力部402、表示部403、識別子記憶部404及び制御部405を備える装置として機能する。
通信部401は、ネットワークインタフェースである。通信部401は、ネットワークを介して、無線送信機500及び無線受信検知装置20と通信する。通信部401は無線送信機500から信号を受信する。通信部401は、無線受信検知装置20に対して送信機識別子と受信機識別子とを送信する。通信部401は、例えば無線LAN、Bluetooth(登録商標)又は赤外線又はウェブビーコン等の通信方式で通信してもよい。
入力部402は、タッチパネル、マウス及びキーボード等の入力装置を用いて構成される。入力部402は、入力装置を無線受信機400に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、入力部402は、入力装置において入力された入力信号から入力データ(例えば、無線受信機400に対して送信される人情報)を生成し、無線受信機400に入力する。
表示部403は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の出力装置である。表示部403は、出力装置を無線受信機400に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、表示部403は、映像データから映像信号を生成し自身に接続されている映像出力装置に映像信号を出力する。
識別子記憶部404は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。識別子記憶部404は、受信機識別子を記憶する。受信機識別子は、無線受信機400を識別可能な情報である。受信機識別子は、例えば、IP(Internet Protocol)アドレス、MAC(Media Access Control)アドレス又はIDFA(Identification For Advertisers)等の識別子であってもよい。受信機識別子は、数字又はアルファベットを含む文字列等の既存の識別子として用いられている情報であればどのような情報であってもよい。受信機識別子は、他の無線受信機400と重複しない識別子であればどのような識別子であってもよい。
制御部405は、無線受信機400の各部の動作を制御する。制御部405は、例えばCPU等のプロセッサ及びRAMを備えた装置により実行される。制御部405は、無線受信プログラムを実行することによって、通信制御部406、人情報生成部407及び無線受信通知部408として機能する。
通信制御部406は、通信部401の動作を制御する。通信制御部406は、例えば、通信部401を介して無線送信機500又は無線受信検知装置20等の外部の装置と通信する。
人情報生成部407は、人情報を生成する。具体的には、人情報生成部407は、入力部402を介して属性情報を受け付ける。人情報生成部407は、識別子記憶部404に記憶された受信機識別子と属性情報とを対応付けた人情報を生成する。人情報生成部407は、人情報を無線受信検知装置20に送信する。
無線受信通知部408は、無線送信機500から送信機識別子を受信した場合、送信機識別子と受信機識別子と送信機識別子を受信した受信時刻とを対応付けて無線受信検知装置20に送信する。具体的には、無線送信機500から送信機識別子を受信した場合、無線受信通知部408は、識別子記憶部404から受信機識別子を取得する。無線受信通知部408は、取得された受信機識別子と受信された送信機識別子と受信時刻とを対応付けて無線受信検知装置20に送信する。
図10は、第2の実施形態の個人識別装置100aの機能構成を表す機能ブロック図である。個人識別装置100aは、個人識別プログラムを実行することによって通信部101、入力部102、表示部103、人情報記憶部104a及び制御部105aを備える装置として機能する。以下、第1の実施形態と異なる点について説明する。
人情報記憶部104aは、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。人情報記憶部104aは、人情報テーブルを記憶する。人情報テーブルは、人情報レコードを記憶する。第2の実施形態の人情報レコードは、第1の実施形態の人情報レコードが持つカラムに加えて、受信時刻、受信機識別子及び送信機識別子のカラムをさらに持つ。受信時刻のカラムは、無線受信機400が送信機識別子を受信した時刻を表す。受信機識別子のカラムは、無線受信機400の受信機識別子の値を保持する。送信機識別子のカラムは、無線送信機500の送信機識別子の値を保持する。受信機識別子は、無線受信検知装置20から送信される。人情報記憶部104aは、記憶装置の一態様である。
制御部105aは、個人識別装置100aの各部の動作を制御する。制御部105aは、例えばCPU等のプロセッサ及びRAMを備えた装置により実行される。制御部105aは、個人識別プログラムを実行することによって、個人識別情報生成部106、個人識別部107a及び人情報記録部108aとして機能する。
個人識別部107aは、検知機器10aから受信した検知情報に基づいて個人識別処理を行う。具体的には、個人識別部107aは、生成された個人識別情報と受信された検知情報と人情報記憶部104aに記録された人情報レコードとに基づいて、検知された人が人情報テーブルの人情報レコードに保持されている属性情報を有する人であるか否かを判定する。具体的には、個人識別部107aは、生成された個人識別情報、検知情報に含まれる送信機識別子及び侵入時刻と、人情報記憶部104aに記録された個人識別情報、送信機識別子及び受信時刻とが、それぞれ定められた条件を満たすか否かを判定する。個人識別部107aは、それぞれ定められた条件を満たす場合、検知された人が人情報レコードに保持された属性情報を有する人であると判定する。個人識別部107aは、それぞれ定められた条件を満たさない場合、検知された人が人情報レコードに保持されていない人であると判定する。定められた条件とは、それぞれが一致することであってもよい。また、侵入時刻と受信時刻とは、所定の時間(例えば、5秒以内等)の差異が含まれていてもよい。所定の時間は、何秒であってもよい。
人情報記録部108aは、第一の実施形態における人情報記録部108の機能に加えて、次の機能を持つ。人情報記録部108aは、無線受信検知装置20から人情報を受信した場合、人情報レコードを人情報記憶部104aに記録する。具体的には、無線受信検知装置20から人情報を受信した場合、人情報記録部108aは、人情報に基づいて人情報レコードを生成する。生成される人情報レコードは、人情報に含まれる属性情報に保持される値と、受信機識別子の値とを持つ。人情報記録部108aは、生成された人情報レコードを人情報テーブルに記録する。
人情報記録部108aが、受信機識別子と送信機識別子と受信時刻とを対応付けた情報を無線受信検知装置20から受信した場合について説明する。人情報記録部108aは、受信された受信機識別子とを同じ値を保持する人情報レコードを人情報記憶部104aから特定する。人情報記録部108aは、特定された人情報レコードに、送信機識別子及び受信時刻を記録する。
図11は、第2の実施形態の個人識別までの流れを示すシーケンスチャートである。ステップS201〜ステップS204は、人情報を人情報テーブルに記録するまでの処理の流れを示す。ステップS205〜ステップS211までは、個人識別の処理の流れを示す。なお、ステップS211よりも後の処理は、図7におけるステップS104〜ステップS114までの処理と同じであるため説明を省略する。シーケンスチャートのステップS201〜ステップS204は、無線受信機400の所持者によって任意のタイミングで実行される。シーケンスチャートのステップS205〜ステップS211は、無線受信機400が無線送信機500によって送信される信号が届く領域に侵入したタイミングで実行される。
人情報生成部407は、入力部402を介して属性情報を受け付ける。属性情報は、人情報レコードに保持される値(例えば、許諾有無、名前、性別、年齢又は施設情報等)を含む。人情報生成部407は、識別子記憶部404に記憶された受信機識別子と属性情報とを対応付けた人情報を生成する(ステップS201)。人情報生成部407は、人情報を無線受信検知装置20に送信する(ステップS202)。無線受信検知装置20は、受信した人情報を個人識別装置100aに送信する(ステップS203)。人情報記録部108は、無線受信検知装置20から受信した人情報に基づいて人情報レコードを生成する。人情報記録部108は、人情報レコードをを人情報記憶部104aに記録する(ステップS204)。
無線送信機500は、自装置を識別可能な送信機識別子を含む信号を送信する(ステップS205)。無線送信機500から送信機識別子を受信した場合、無線受信通知部408は、識別子記憶部404から受信機識別子を取得する。無線受信通知部408は、取得された受信機識別子と受信された送信機識別子と送信機識別子を受信した受信時刻とを対応付けて無線受信検知装置20に送信する(ステップS206)。無線受信検知装置20は、受信した受信機識別子と送信機識別子と受信時刻とを個人識別装置100aに送信する(ステップS207)。人情報記録部108aは、受信された受信機識別子とを同じ値を保持する人情報レコードを特定する。人情報記録部108は、特定された人情報レコードに、送信機識別子及び受信時刻を記録する(ステップS208)。
検知機器10aは、人が定められた領域に入ってきたことを検知する(ステップS209)。検知機器10aは、人が定められた領域に入ってきた場合、検知情報を生成する。検知情報には、人が定められた領域に侵入してきた侵入時刻と、情報取得機器に応じて取得された特徴情報と、近傍に設けられた無線送信機500の送信機識別機と、が含まれる。検知機器10は、生成された検知情報を個人識別装置100aに送信する(ステップS210)。
個人識別部107aは、検知情報に基づいて個人識別処理を行う(ステップS211)。具体的には、個人識別情報生成部106は、検知情報に含まれる特徴情報に対して所定の処理を行うことで個人識別情報を生成する。個人識別部107aは、生成された個人識別情報、検知情報に含まれる送信機識別子及び侵入時刻と、人情報記憶部104aに記録された個人識別情報、送信機識別子及び受信時刻とが、それぞれ定められた条件を満たすか否かを判定する。個人識別部107aは、それぞれ定められた条件を満たす場合、検知された人が人情報レコードに保持された属性情報を有する人であると判定する。個人識別部107aは、それぞれ定められた条件を満たさない場合、検知された人が人情報レコードに保持されていない人であると判定する。
このように構成された個人識別システム1aでは、人が定められた領域に入った場合、1つ以上の検知機器10aが検知情報を生成する。検知情報には、人が定められた領域に侵入してきた侵入時刻と、情報取得機器に応じて取得された特徴情報と、近傍に設けられた無線送信機500の送信機識別機と、が含まれる。検知機器10aは、検知情報を個人識別装置100aに送信する。無線受信機400は、受信機識別子と送信機識別子と受信時刻とを対応付けて無線受信検知装置20に送信する。無線受信検知装置20は、送信機識別子及び受信時刻を受信機識別子を保持する個人識別レコードに記録する。個人識別部107aは、検知情報に基づいて人を識別する。個人識別部107aは、検知情報を用いることで、定められた領域に入ってきた人をより高い精度で識別することが可能になる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態における個人識別システム1bについて説明する。図12は、第3の実施形態の個人識別システム1bのシステム構成図である。第3の実施形態における個人識別システム1bは、検知機器10の代わりに検知機器10bを備え、個人識別装置100の代わりに個人識別装置100bを備え、無線受信機400b及び無線送信機500をさらに備える点で第1の実施形態とは異なるが、それ以外の構成は同じである。以下、第1の実施形態と異なる点について説明する。図12における実線は、有線通信であっても、無線通信であってもよいことを表す。図12における点線は、無線通信であることを表す。
検知機器10bは、定められた領域に人が侵入してきたことを検知する機器である。検知機器10bは、人を検知した場合、検知情報を個人識別装置100bに送信する。検知機器10bは、例えば、カメラ又はセンサ等の情報取得機器である。検知機器10bは、無線受信機400bの近傍に設けられる。検知情報には、人が定められた領域に侵入してきた侵入時刻と、情報取得機器に応じて取得された特徴情報と、近傍に設けられた無線受信機400bの受信機識別機と、が含まれる。なお、検知機器10bは、異なる情報取得機器を複数設けられてもよい。検知機器10bは、取得部の一態様である。
個人識別装置100bは、パーソナルコンピュータ又はサーバ等の情報処理装置である。個人識別装置100bは、検知情報に基づいて個人を識別する。個人識別装置100bは、識別された個人に対応付けされた人情報を記憶する。個人識別装置100bは、個人を識別した結果に基づいて識別情報を生成する。
無線送信機500は、無線通信によって信号を送信する。無線送信機500は、例えばビーコン発信機であってもよいし、スマートフォン又はタブレットコンピュータ等の情報処理装置であってもよい。無線送信機500は、無線通信可能な装置であればどのような装置であってもよい。無線送信機500は、信号を送信する。信号には、自装置を識別可能な送信機識別子が含まれる。第3の実施形態において、無線送信機500は、営業施設に訪れた人(ユーザ)に対して、配布及び所持される。
無線受信機400bは、無線通信によって信号を受信する。無線受信機400bは、例えばビーコン受信機であってもよいし、スマートフォン又はタブレットコンピュータ等の情報処理装置であってもよい。無線受信機400bは、無線通信可能な装置であればどのような装置であってもよい。無線受信機400bは、送信機識別子を含む信号を受信した場合、自装置を識別可能な受信機識別子と、受信された送信機識別子と送信機識別子を受信した受信時刻とを対応付けて個人識別装置100bに送信する。無線受信機400bは、第二無線機の一態様である。
無線受信機400bと検知機器10bとは、互いに近傍に設置される。例えば、無線受信機400bは、検知機器10bによって、人の侵入を検知可能な定められた領域の内側であって、無線送信機から送信される無線信号を受信可能な場所に設けられてもよい。
図13は、第3の実施形態の無線受信機400bの機能構成を表す機能ブロック図である。無線受信機400bは、無線受信プログラムを実行することによって通信部401、入力部402、表示部403、識別子記憶部404及び制御部405bを備える装置として機能する。
制御部405bは、無線受信機400bの各部の動作を制御する。制御部405bは、例えばCPU等のプロセッサ及びRAMを備えた装置により実行される。制御部405bは、無線受信プログラムを実行することによって、通信制御部406及び無線受信通知部408bとして機能する。
無線受信通知部408bは、送信機識別子と受信機識別子と送信機識別子を受信した受信時刻とを対応付けて個人識別装置100bに送信する。具体的には、無線受信通知部408bは、無線送信機500から送信機識別子を受信する。無線送信機500から送信機識別子を受信した場合、無線受信通知部408bは、識別子記憶部404から受信機識別子を取得する。無線受信通知部408bは、取得された受信機識別子と受信された送信機識別子と受信時刻とを対応付けて個人識別装置100bに送信する。
図14は、第3の実施形態の個人識別装置100bの機能構成を表す機能ブロック図である。個人識別装置100bは、個人識別プログラムを実行することによって通信部101、入力部102、表示部103、人情報記憶部104b及び制御部105bを備える装置として機能する。以下、第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる点について説明する。
人情報記憶部104bは、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。人情報記憶部104bは、人情報テーブルを記憶する。人情報テーブルは、人情報レコードを記憶する。第3の実施形態の人情報レコードは、第1の実施形態の人情報レコードが持つカラムに加えて、受信時刻、受信機識別子及び送信機識別子のカラムをさらに備える。受信時刻のカラムは、無線受信機400bが送信機識別子を受信した時刻を表す。受信機識別子のカラムは、無線受信機400bの受信機識別子の値を保持する。送信機識別子のカラムは、無線送信機500の送信機識別子の値を保持する。送信機識別子は、オペレータ等の登録者によって予め人情報レコードに記録される。送信機識別子は、人に無線送信機500が渡される場合に、人情報レコードに記録される。人情報記憶部104bは、記憶装置の一態様である。
制御部105bは、個人識別装置100bの各部の動作を制御する。制御部105bは、例えばCPU等のプロセッサ及びRAMを備えた装置により実行される。制御部105bは、個人識別プログラムを実行することによって、個人識別情報生成部106、個人識別部107b、人情報記録部108b及び人情報生成部109として機能する。
人情報生成部109は、人情報を生成する。具体的には、人情報生成部109は、入力部102を介して属性情報と送信機識別子とを受け付ける。属性情報は、無線送信機500を配布された人に関する属性情報である。送信機識別子は、人に配布された無線送信機500の識別子である。人情報生成部109は、送信機識別子と属性情報とを対応付けた人情報を生成する。
個人識別部107bは、検知機器10bから受信した検知情報に基づいて個人識別処理を行う。具体的には、個人識別部107bは、生成された個人識別情報と受信された検知情報と人情報記憶部104bに記録された人情報レコードとに基づいて、検知された人が人情報テーブルの人情報レコードに保持されている属性情報を有する人であるか否かを判定する。具体的には、個人識別部107bは、生成された個人識別情報、検知情報に含まれる受信機識別子及び侵入時刻と、人情報記憶部104aに記録された個人識別情報、受信機識別子及び受信時刻とが、それぞれ定められた条件を満たすか否かを判定する。個人識別部10baは、それぞれ定められた条件を満たす場合、検知された人が人情報レコードに保持された属性情報を有する人であると判定する。個人識別部107bは、それぞれ定められた条件を満たさない場合、検知された人が人情報レコードに保持されていない人であると判定する。定められた条件とは、それぞれが一致することであってもよい。また、侵入時刻と受信時刻とは、所定の時間(例えば、5秒以内等)の差異が含まれていてもよい。所定の時間は、何秒であってもよい。
人情報記録部108bは、第一の実施形態における人情報記録部108の機能に加えて、次の機能を持つ。人情報記録部108bは、生成された人情報を人情報記憶部104bに記録する。具体的には、人情報記録部108bは、生成された人情報に基づいて人情報レコードを生成する。人情報記録部108bは、生成された人情報レコードを人情報テーブルに記録する。
人情報記録部108bが、受信機識別子と送信機識別子と受信時刻とを対応付けた情報を無線受信機400bから受信した場合について説明する。人情報記録部108bは、受信された送信機識別子とを同じ値を保持する人情報レコードを人情報記憶部104bから特定する。人情報記録部108bは、特定された人情報レコードに、受信機識別子及び受信時刻を記録する。
図15は、第3の実施形態の個人識別までの流れを示すシーケンスチャートである。ステップS301〜ステップS302は、人情報を人情報テーブルに記録するまでの処理の流れを示す。ステップS303〜ステップS308までは、個人識別の処理の流れを示す。なお、ステップS308よりも後の処理は、図7におけるステップS104〜ステップS114までの処理と同じであるため説明を省略する。シーケンスチャートのステップS301〜ステップS302は、無線送信機500の配布者によって任意のタイミング(例えば、無線送信機500の配布時)で実行される。シーケンスチャートのステップS303〜ステップS308は、無線送信機500によって送信される信号が届く領域に無線受信機400bが含まれたタイミングで実行される。
人情報生成部109は、入力部102を介して入力部102を介して属性情報と送信機識別子とを受け付ける。人情報生成部109は、送信機識別子と属性情報とを対応付けた人情報を生成する(ステップS301)。人情報記録部108bは、生成された人情報に基づいて人情報レコードを生成する。人情報記録部108bは、人情報レコードを人情報記憶部104bに記録する(ステップS302)。
無線送信機500は、自装置を識別可能な送信機識別子を含む信号を送信する(ステップS303)。無線送信機500から送信機識別子を受信した場合、無線受信通知部408bは、識別子記憶部404から受信機識別子を取得する。無線受信通知部408bは、取得された受信機識別子と受信された送信機識別子と送信機識別子を受信した受信時刻とを対応付けて個人識別装置100bに送信する(ステップS304)。人情報記録部108bは、受信された送信機識別子とを同じ値を保持する人情報レコードを人情報記憶部104bから特定する。人情報記録部108bは、特定された人情報レコードに、受信機識別子及び受信時刻を記録する(ステップS305)。
検知機器10bは、人が定められた領域に入ってきたことを検知する(ステップS306)。検知機器10bは、人が定められた領域に入ってきた場合、検知情報を生成する。検知情報には、人が定められた領域に侵入してきた侵入時刻と、情報取得機器に応じて取得された特徴情報と、近傍に設けられた無線受信機400bの受信機識別機と、が含まれる。検知機器10bは、生成された検知情報を個人識別装置100bに送信する(ステップS307)。個人識別部107bは、検知情報に基づいて個人識別処理を行う(ステップS308)。具体的には、個人識別部107bは、生成された個人識別情報と受信された検知情報と人情報記憶部104bに記録された人情報レコードとに基づいて、検知された人が人情報テーブルの人情報レコードに保持されている属性情報を有する人であるか否かを判定する。具体的には、個人識別部107bは、生成された個人識別情報、検知情報に含まれる受信機識別子及び侵入時刻と、人情報記憶部104aに記録された個人識別情報、受信機識別子及び受信時刻とが、それぞれ定められた条件を満たすか否かを判定する。個人識別部10baは、それぞれ定められた条件を満たす場合、検知された人が人情報レコードに保持された属性情報を有する人であると判定する。個人識別部107bは、それぞれ定められた条件を満たさない場合、検知された人が人情報レコードに保持されていない人であると判定する。
このように構成された個人識別システム1bでは、人が定められた領域に入った場合、1つ以上の検知機器10bが検知情報を生成する。検知情報には、人が定められた領域に侵入してきた侵入時刻と、情報取得機器に応じて取得された特徴情報と、近傍に設けられた無線受信機400bの受信機識別機と、が含まれる。無線受信機400bは、無線送信機500から送信機識別子を含む信号を受信する。無線受信機400bは、受信機識別子と送信機識別子と送信機識別子を受信した受信時刻とを個人識別装置100bに送信する。人情報記録部108bは、受信機識別子と受信時刻とを個人識別レコードに記録する。個人識別部107bは、生成された個人識別情報と受信された検知情報と人情報記憶部104bに記録された人情報レコードとに基づいて、検知された人が人情報テーブルの人情報レコードに保持されている属性情報を有する人であるか否かを判定する。個人識別部107bは、個人識別情報と検知情報とを用いることで、定められた領域に入ってきた人をより高い精度で識別することが可能になる。
第1〜第3の実施形態では、無線受信検知装置20、個人識別装置100、動作制御装置200及び動作装置300は1台の装置であるとして説明したが、複数の装置で構成されてもよい。無線受信検知装置20、個人識別装置100、動作制御装置200及び動作装置300は、クラウドコンピューティングシステムによって構成されてもよい。
第2及び第3の実施形態では、個人識別部107bは、個人識別情報と検知情報とを用いて個人識別処理を行ったが、個人識別部107bは、個人識別情報を用いることなく個人識別処理を行ってもよい。このように構成されることで、例えば、検知機器が人の位置を検出するデプスセンサ等のような人の特徴を取得することが難しい装置で構成された場合であっても、個人識別システムは、個人を識別することが可能になる。
なお、上述の第1〜第3の実施形態における個人識別システムでは、音声特徴情報を用いて個人を識別するように構成されてもよい。この場合、人情報記憶部104は、属性情報を表すカラムとして音声特徴情報を記憶するカラムをさらに有する。音声特徴情報は、個人の声の特徴を表す情報である。音声特徴情報は、例えば声紋等のスペクトログラムであってもよいし、周波数特性であってもよい。音声特徴情報は、対話履歴情報生成部310によって生成される。
音声特徴情報の取得の流れについて説明する。対話履歴情報生成部310は、音声取得部307によって生成された音声信号に対して、所定の処理を行うことで音声特徴情報を生成する。所定の処理は、例えば、バンドパスフィルタ群又は短時間フーリエ変換等の公知の処理であればどのような処理が用いられてもよい。対話履歴情報生成部310は、対話履歴と個人識別情報と音声特徴情報とを含む対話履歴情報を生成する。対話履歴情報生成部310は、動作制御装置200を介して個人識別装置100に対話履歴情報を送信する。人情報記録部108は、対話履歴情報に含まれる音声特徴情報を人情報レコードに記録する。具体的には、人情報記録部108は、動作制御装置200から対話履歴情報を受信する。人情報記録部108は、対話履歴情報から音声特徴情報を取得する。人情報記録部108は、人情報テーブルから対話履歴情報に含まれる個人識別情報と同じ値を保持する人情報レコードを特定する。人情報記録部108は、特定された人情報レコードの属性情報のカラムのうち、音声特徴情報のカラムに取得された音声特徴情報を記録する。なお、人情報記録部108は、すでに音声特徴情報が記録されている場合、音声特徴情報を上書きするように構成されてもよいし、記録しないように構成されてもよい。
音声特徴情報を用いた個人識別について説明する。個人識別部107は、検知情報を受信した場合、動作装置300から対話履歴情報を取得する。例えば、個人識別装置100は、個人識別を行う場合、動作装置300に検知された人と対話をさせることで、対話履歴情報を取得してもよい。個人識別部107は、検知情報及び音声特徴情報に基づいて個人識別処理を行う。具体的には、個人識別部107は、検知情報に基づいて生成された個人識別情報と音声特徴情報とが所定の条件を満たすか否かを判定する。個人識別部107は、所定の条件を満たすと判定された場合、検知された人が人情報レコードに保持された属性情報を有する人であると判定する。個人識別部107は、所定の条件を満たさないと判定された場合、検知された人が人情報レコードに保持されていない人であると判定する。所定の条件とは、例えば、検知情報に基づいて生成された個人識別情報と音声特徴情報とをいずれも保持する人情報レコードが人情報テーブルに保持されていることであってもよいし、個人識別情報及び音声特徴情報のいずれか一方を保持する人情報レコードが人情報テーブルに保持されていることであってもよい。個人識別部107は、所定の条件を満たす場合、所定の条件を満たす人情報レコードを取得する。このように構成された個人識別システムは、音声特徴情報をさらに用いて個人を識別することができる。したがって、さらに高い精度で個人を識別することが可能になる。
上述した実施形態における無線受信検知装置20、個人識別装置100、動作制御装置200及び動作装置300をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。